軍神の義兄 (速報)
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一話

初めて書いた読み物?です


 越後国 春日山城 夜

「あにちゃ、こっちでちゅ、ほたるさんがとってもいっぱいいるんでちゅ。」
 
 「虎、分かったから、もう少しゆくり連れって行ってくれないか?」

 白兎のような神秘的な少女、虎千代にてを引かれながら、目をつむったままの僕はそう言ったが
 「はやくいかないと、ほたるさんがいなくなっちゃうでちゅ!」
 そう言うと虎千代は、僕の言葉を無視し更に早足になった

 虎千代の足が止まった
 「ここでちゅ。」
 どうやら目的地に着いたらしい
 「虎もう目を開けてもいいかい?」 

 「いいでちゅよ。」

 虎千代の許しもでたので目を開けるとそこには眩しいほど沢山の蛍がいてすごい光景だった
 「どうでちゅか?」 
 虎千代が不安げな表情をして見上げて尋ねてきた
 「今まで見た蛍のどれよりも綺麗だよ、虎千代、ありがと。」
 僕が屈んで虎千代にお礼を言うと、虎は自慢げに笑った。
 しかし、本当に蛍が綺麗だ2000年代の日本では絶対見ることのできないものだろう。
 ふと、虎千代の方に目を向けて見ると蛍と戯れており、白兎の様な神秘的な少女が蛍と戯れている光景は、神話の一部のようで蛍以上にとても美しい光景だった。

 しばらくして虎千代が眠たげな表情をして
 「あにちゃ、ねむいでちゅ。」
 足下がふらついている危なげな虎千代を、抱き上げ館に帰ることにした。 
 「しかし、都市伝説は本当だったんだな、まさか上杉謙信が女の子だったなんて。」
 そう呟き前世の事を思いだしながら僕は、もう寝てしまった虎千代を連れて館まで帰った。

 越後国 春日山城 朝
 
 早朝に起き走り込みなどのある程度の運動をした後、身なりを整えて義理の父である長尾為景と義理の兄である春景に挨拶へと向かった。
 「父上、兄上おはようございます」
 
 「夜叉丸、最近上田長尾家がきな臭い、早く戦で槍働きができるようになれ、お前は、春景を武の面から補佐させるために養子としたのだからな」
 長尾為景、越後で下克上を起こし関東全土を大混乱に陥れ、僕の両親を殺し山瀬家を滅ぼした男、その眼力は凄まじくもう60近い歳でありながら衰えることはない、間違いなく現越後最強の武将だ。
 「はい、今後とも鍛練に励みます」
 僕がそう返事をすると、もう用はないと言わんばかりに二人は部屋から出ていった。
 部屋から出ると、そこには歌舞者で変わり者の宇佐美定満がいた。
 「よう、山瀬の餓鬼」
 
 「これは宇佐美殿おはようございます」

 「なぁ夜叉丸、お前は為景の旦那のやり方をどう思う?」
 為景のやり方だと?為景は非常に力押しの部分が強い越後の武士らしい人物で、戦を好み力での支配を是とする考えを持つ。しかし、いくら為景が強くとも越後統一はならないだろう、今の越後は、力でどうこうなるような状態ではない。 
 そんなことを考えていると定満は
 「ワルい、子供にはまだ難しい質問だったな」
 そう言ってその場から立ち去っていった。
 この話については、僕も自分で考えをまとめておく必要があると思ったので、今日1日考えるとしよう。
   
 



最後まで読んで頂きありがとうございました。


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二話

第一話を読んで頂きありがとうございました!かなり嬉しかったです!
 主人公は今9歳ですが前世の経験が有るのでかなり行動が大人びています。


 越後国 春日山城
 
 では、定満からの質問について考えてみよう。
 為景のやり方について反対、賛成かで考えるならば、賛成以外の選択肢はないだろう。
 何故なら他に打つ手がないからだ、味方に着けようにも二度も主君を殺し下克上を成し遂げた男、為景では無理だ、敵は倒し続けるしか方法はない。
 しかし、力で越後を統一するには人の武では不可能だろう、それこそ人の範疇を超えた圧倒的な武がなくては、為景は普通の人間より強いだけの武将に過ぎない、軍神でなくては統一できぬ越後をどうこうできるはずもない。
 反対としての意見は簡単だ、為景は僕の両親の仇だからだ、2000年代の世界から来て赤ん坊としては行動が少し、いや、かなり奇妙だったであろう僕に愛を注いでくれたあの両親を彼奴は殺しやがった。
 その恨みを僕は忘れていない
 そういえば、定満も幼い頃に両親を為景に奪われたらしい
「だから長尾に恨みをを抱いていそうな僕に、あんな話をしたのだろうか?」
 そんな事を考えいると、背後に気配を感じ振り向いてみれば
 「あにちゃ、おはようでちゅ」
 白兎の様な神秘的な幼女虎千代がいた。
 どうやら朝食が出来たので呼びに来たらしい。

 越後では戦うことのできる男の方が偉いとゆう、男尊女卑の考えが強い。
 そのため本来は男と女は別々に食事をとるのだが、僕は養子でこの家中での地位が低いため一緒に食事をとることになっている。
 普通の越後の武士なら耐え難い屈辱だろうが、未来の世界から来た僕からすれば、全く気になることじゃない。
 
 女性の方たちと朝食済ませ、明るい内に本でも読もうと立ち上がると
 「あにちゃ、とらちゃのも食べてほしいでちゅ」
 そう言いって虎千代は申し訳なさそうにしながら大豆の佃煮を出してきた。
 虎千代胃が弱く、あまり多く食べることができない上、アレルギー体質で食べられるものが少ない、だから食べられない物を僕の所に持ってくる事が多い。
 苦笑しながら、僕が佃煮を受け取り食べていると 
 「ごめんね、夜叉くん」 
 義理の姉である妙が礼を言いに近くまで来ていた。
 「いえ、気にしないで下さい。それにこれは、体質の合わない者が食べると最悪の場合死に至ることもあると唐の書物に書いてありましたから。多分虎千代がこれを食べて嘔吐を起こしていたのは、そうゆうことでしょう。」
 そう僕が説明すると妙は、泣きながら虎千代に今まで無理に食べさせようとしてごめんねと、謝っていた。
 虎千代はおろおろしながら、あねちゃ、どうして泣いてるんでちゅか?!と言って困惑した様子だった
 
 その後二人ともが落ち着くのを待ち、僕は
 「庭でも眺めながら三人で話をしません?」と誘った。
 
 「良いわね、でもお日様が出ていてとらちゃは難しいんじゃ」
 と妙が心配そうに言い、虎千代は悲しそうな顔をした。 虎千代はアルビノ(先天的に体の色素を持たないこと)で極端に日光に弱い体のためである、そのため虎千代は白兎の様な真っ白な肌で白銀の様な髪をしていた。

 「大丈夫です僕に考えがありますから!」


 「とらちゃ、大丈夫?お肌痛くない?」

 「だいじょうぶでちゅ!」

 僕の考えとは日傘である。
 日光が良くないなら遮ればいいだけの話だ。
 同年代の子供と遊ぶことは、不可能だが外を散歩することや外でゆっくりするぐらいのことは出来る。
 
 とりあえず、今日は鍛練はせずに三人で楽しく話でもしながらゆっくり過ごすとしよう。
 
 



最後まで読んで頂きありがとうございました。


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三話

一・二話は最初に投稿した物と変更した部分が少しありますから。 前回も読んで頂きありがとうございました! 人に読んで頂くだけでニヤニヤが、出てきてしまうようになっています!


 越後国 春日山城

 僕は、16歳に成ったが相変わらず越後の争乱は終わらずむしろ、更に勢いを増している。
 16歳ともなると体も大きくなり、運動能力も高くなる頃だ。
 「若、いったい何を考えておるのですか!余計なことは考えず今は鍛練に集中してくだされ!その様なことでは山瀬家の再興は成りませんぞ。」
 僕は今、弓矢の鍛練をしている、刀や槍じゃないのかと思うかも知れないが、弓矢は戦国時代の戦のおいて主力武器の一つで、戦は弓矢で撃ち抜いたから始まる。そのため弓矢が使えないと話にもならない。
 なら鉄砲でいいじゃないか!とゆう意見も出そうだか種子島はかなり高い、そんな高級品を田舎武士が買える訳がない。
 それに種子島の射程距離は100メートルと言われているが殺傷能力を持つのは30~20メートル程であり意外と短い、弓矢は人にも因るが射程距離は90メートル程で殺傷能力を持つのは50メートル程だ。 800メートルもの距離を撃ち抜いたとゆう記録もある。
 つまりこの時代において弓矢はかなり強力な武器で相手からすれば脅威なのだ。
 「若!先ほどから、儂の話に聞いておるのですか!全く、これでは山瀬の再興はいつのなるのか。」がみがみ
 
 「ちゃんと聞いているよ、伊左衛門」
 さっきからがみがみ説教をしているのは菊池伊左衛門と言う山瀬家の元家臣で、僕の唯一の家臣だ。
 伊左衛門は自慢話と説教は長いので面倒だが、さっきから山瀬家の再興と言っているように山瀬家の再興を願っている忠臣だ。

 「種子島よりも弓のほうが強いと言う話だろ?」

 「若、儂の話をやはり聞いておられないでは、ないですか!」
 
 
 鍛練も終わり館の中を歩いていると、ある人物に出会った。
 「負け犬山瀬の餓鬼か」
 僕の方を見て嘲笑ったのは、妙姉を嫁として貰い義理の兄に成ったか長尾政景だった。この男とは数日前まで戦をしており、妙姉との婚姻を持って和平した。ちなみに、その戦は僕の初陣でもあり、幾つかの兜首をとることがてきた。
 「これはこれは兄上、あの、婚姻の儀以来ですな。」
 そう言うと、政景は苦々しい顔をし荒々しい足取りで館から出ていった。
 
 いい気味だ!

 奴もまさか、虎千代を嫁にしようとしたら、直江大和に嵌められるとは思わなかっただろう。
 
 「おい、夜叉あんまり政景の奴をからかうんじゃねえぞ!」
 
 「定満殿ですか、僕がいつ兄上をからかう様なことをしましたか?」
 
 「いや、今してただろ!」
 
 「それよりも、僕に何か用が有るのでは?」

 琵琶島城城主、宇佐美定満は相変わらず、男前だが変わり者だ。最近は、虎千代と居ることが多いらしい。

 「そうだそうだ、虎千代がお前のことを呼んでる。」

 「分かりました。直ぐに行きます。」


 虎千代の所に行くと、あの、直江大和も居た。虎千代は、数年の間にだいぶ大きくなり、美しい少女になっていた。
 
 「あにちゃ。」

 「どうした、虎?」

 「あにちゃにお願いがあります。」
 虎千代がお願い?自分はいい子でいなければ、愛してもらえないと怯えていた、わがまま一つ言わなかった虎千代が?
 虎千代は重々しそうにお願いを言った。
 「お願いです、とらちゃを戦に連れて行って下さい!」
 



今回も読んで頂きありがとうございました。
ヒロインは未定です。希望があれば教えて下さい。


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四話

 前回初めて評価を頂きました。皆様この作品を読んでくださり本当にありがとうございました。


 越後国 春日山城

 「あにちゃ、とらちゃは毘沙門天の化身として戦を行い、越後を統一し戦国の世に義を示さねばなりません!どうかお願いです。戦に連れて行って下さい。」
 
 毘沙門天の化身。
 
 これは、越中本猫寺征伐のさいに為景が死んでからよく虎千代が言うようになった言葉だ。

 定満いわく為景は、死に際のさいに虎千代を毘沙門天と見間違た上で、あろうことか、虎千代に地獄に落とさないでくれと、錯乱したように頼んだらしい。
 そんな為景を優しい虎千代は、毘沙門天のフリをして為景の罪を許した。
 それ以来、虎千代自身を毘沙門天の化身と思い込むようになってしまった。

 「直江大和、宇佐美定満・・・貴様らが虎に善からぬ事吹き込んだのか?」
 
直江大和、政景を欺いた男、前までは為景の小姓として仕えいて、今は虎千代に仕えている切れ者。
 「いえ、為久様。これは虎千代様のお考えです。」

 「ああ、虎千代の考えだ。」
 
 どうやら本当に虎千代の考えらしい。
 
 まあ、いつか言いだすだろうと思ってはいたが。
 
 あと、為久というのは元服した僕の名前だ。今は夜叉丸ではなく、長尾為久と名乗っている。
 
 それと、すでに虎千代のお願いへの返答は、決まっている

 「ダメだ。」

 「何故ですか?!とらちゃが、女だからだからですか?!」
 
 「姫武将になるなとも、戦に行くな、とも言わん。だが、まだダメだ。虎よく聞きなさい。お前はまだ幼い、体も完全に出来ていないし、体も弱い。だから、今はまだダメだ。」

 僕が諭すように、穏やかな口調で、そう言うと、虎千代は顔を伏せ黙ってしまった。

 「虎、これは別に意地悪で、言っている訳じゃないんだ。僕は虎の事が心配だから、言っているんだ。どうか分かってくれ。」

 そう言って僕は、部屋を後にした。


 越後国 春日山城 宇佐美定満視点

 まさか虎千代に甘かった夜叉丸、じゃなくて為久がお願いを断るなんてな。 
 やっぱり、アイツの考えている事はよく分からん。さて、虎千代はどうするのかな?
 虎千代の方を見ると顔を上げており、その顔には諦めなど全く無かった。

 まっ、だろうな

 「為久に断られたがどうする?」
 そう俺が聞くと虎千代は
 「あにちゃがダメなら、兄上に頼みます!」
 どうやら、晴景に頼むらしい、少し嫌な予感はするが、それしかないだろうな。


 越後国 春日山城 
 
 少しきつく言い過ぎただろうか?
 嫌、いかんいかん、こうゆう時こそ、しっかり言わなくては!
 しかし、本当に虎千代は諦めのだろうか、何だか魚の小骨が引っ掛かった様な気分だ。



 この時、何故もっときつく言わなかったのかと、後に私は、後悔することになる。


 

 
  



今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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五話

だんだんと、お気に入りが増えてくるのが、とても嬉しいです。


 越後国 扇山城
 
 僕は今、自身の居城である扇山城にいた。
 扇山城は、簡素な山城だが実戦を意識して造られた城なので、それなりの防衛力を持っている。
 僕の領地の国高は最初、ニ万石程度だったが、二毛作から三毛作に変え、肥料を変え、天然の殺虫剤を撒いた。更に、開墾の効率を上げるため、木製の農具から、鉄製の物に変えるなど工夫を行ったことで、三万石にまで増えた。
 商業では、新潟県の名品である、漆器と金を合わせた
蒔絵を漆器職人達と協力し作り上げ、商人達と協力することで越後の名品にした。
 その為、金庫の方にも余裕ができたので、軍事にも手を加える事にした。 
 農兵を中心としていたのを、足軽に変えることだ。
戦国時代の足軽は傭兵の様な物で、忠誠心も糞もないが家の足軽は、山瀬の元家臣なのでかなりの忠誠心を持っており戦意、練度共に高い。
 こんな、少し内政チートの様なことをしながら、肥料領地を、ここまで発展させてきた。
 
 そんな事を思い返しながら呆けていると、伊左衛門が凄い形相をして走ってた。
 「どうした伊左衛門。そんな凄い顔をしてお前、もう少しゆっくり、過ごさないと早死にするぞ」

 「為久様ゆっくりしている暇なんど、有りませんぞ‼」

 「よくお聞き下され、晴景様の支援を受け、虎千代様が殿に秘密で姫武将となり、景虎と名乗りました。その上、栃尾城に入城いたしました。」

 それを聞き僕は、鈍器で頭を殴られた様な衝撃を感じた。
 たまらず僕は、伊左衛門に本当の事かどうか確認を取るが、どうやら本当のことらしい。
 僕は堪らず倒れ込んでしまった。今まで、僕が必死に領地を発展したきたのは、領民や家臣のためでもあるが、虎千代のためでもあった。
 虎千代が、いずれ姫武将に成るのは、分かっていたため、様々な準備を行っていた。領地の開墾は、越後国の国高を上げことで、戦に必要な兵糧の確保ため、商業の発展は、軍事資金のため、兵農分離は、上杉謙信は生涯に渡って戦をしていたので、いつ戦になっても対応出来るようににするためだ。
 これら全ては、虎千代の支えになりたいと言う兄心によるものだ。
 同時に僕の、力を蓄え、いずれ虎千代を越後国の王として立て僕と定満・大和で支え、人としての幸せも、他人のために一生を費やした上杉謙信と言う人物に掴ませるための、計画も努力も無駄になってしまった。

 「殿の、幼少からの頃からの計画の全てが、無駄になりましたな」

 「そうだな。」

 僕の計画は、幼少の頃に前世で毘沙門天の化身と言われていた、上杉謙信と同一人物で、まだ赤子であった虎千代に会ったときに思い付いた物だ。
 僕は、初めて虎千代に出会った時に運命を感じた。それは、僕が夜叉丸とゆう名前で兄に成ったからだ。
 夜叉とゆうのは毘沙門天の眷族で、この名前を持っている僕は、虎千代を支える事が、この時代に産まれてきた理由だと思ってしまった。
 まあ、結局は僕が勝手に運命を感じて、勝手に努力しただけのことだが。
 しかし、僕にとってこの計画がこの時代で生きる唯一の理由だった。この計画が潰れた今
 
 「これから、僕はどうしていけばいいんだろう」






今回も読んで頂きありがとうございました。


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六話

前回また評価をしていただきました。本当にありがとうございます。
今後も頑張って続けていこうと思います。


越後国 春日山城 長尾景虎視点

 女を目の当たりにした男は、やはり怖い、汚らしい、触れられたくない、近寄らないで。

 私はわずかな期間で越後の統一を成し遂げた。しかし、今亡き、優しい兄だと思っていた兄上は、私に対して色欲を抱いていた事を知った。
 やはり男は、怖い、恐ろしい、兄上だけではない、私の元にやって来た越後の武士達は直江や宇佐美、柿崎を除けば皆そうだった。全てを投げ出して、逃げてしまいたいが、私は越後守護代だ逃げることは許されない。

 私は泣きながら、何処に行こうとするのかも、分からず馬で駆け出した。



 気付けば私は、扇山城に来ていた。


 越後国 扇山城

 僕は涙を流す虎千代から、全て聞いた。越後守護代に成ったこと、戦のこと、政景のこと、そして晴景のこと全て。
 「とらちゃがあにちゃの言った通りにしていれば、こんなことにはならなかった。」
 「もういやだ!春日山に戻りたくない。」
 昔の言葉使いに戻り、駄々をこねる白兎の様な美しい、神秘的な少女である虎千代に僕は困っていた。
 
 虎千代にどんな言葉をかけたらいいのか、分からなかった。

 虎千代は「とらちゃが白子でなければ、こんなことにはならなかった。私は黒い髪!黒い瞳!肌色の肌が欲しかった! 普通の見た目に生まれて来たかった。」
 僕は悩みならがら
 「虎は、自分が嫌いかい?」
 虎千代は黙って頷いた。

 「僕も自分が嫌いだ。欲深く、卑しく、醜い自分が嫌いだ。でもね、人とは醜い物なんだよ。いや、人だけではない。生き物は皆、心の中に醜く卑しい物を持っている物なんだ。それが当たり前何だよ。」

 虎千代は黙ってしかし、下を向くことなく僕を見ていた。

 「欲とは、人が生きるために必要な物なんだよ。食欲が無くては、人は物を食べたいと思わない。睡眠欲が無くては、人は眠りたいと思わない。排泄も欲の一つだ。性欲が無くては人は増えない。欲が無くては人とゆう生き物は生きて要られないんだよ。」

 「その欲を、汚い、醜いと思うのは個人の自由だ。けどね、虎の天下に義を示したいとゆう思いも、見方を変えると欲なんだよ。」
 
 「誰だって欲を持っているけれど、多少の欲は認めることが、これから越後の国主として、人の上に立つ虎千代に、いや景虎様に必要なことでございます。」

 「景虎様には小さい時から色々な事を教えてきましたが、人の欲、これが僕が景虎様に教えられる最後のことです。」

 「分かったなら直ぐに、春日山にお戻り下さい。きっと宇佐美達が探していますぞ。」

 そう言うと虎千代は

 「あにちゃ・・・ありがとう」
 そう言って扇山城を後にした。

 

 虎千代も自分の道を進み初めた。
 そして、その道に僕は不用だろう。
 「殿、行かれるのですか?」
 伊左衛門が僕に話しかけた
 
 「ああ、伊左衛門お前には本当に迷惑をかけるな。でも僕は、自分として、この戦国の世を生きてみたい、だから出ていくよ。」

 「殿、出ていくのでは有りませんぞ!殿はこれからやっと、ご自分の人生を歩まれるのです!どうか怪我や風邪をせぬよう健康に過ごして下され、家臣一同その事のみ願っております。  どうかお気を付けて。」

 伊左衛門はそう言って僕を笑顔で送り出してくれた。
 僕は振り向くことなく歩いて行った。




 しかし、何処に行こう?取り合えず、一乗谷、京、堺、博多の順で日本を旅するか‼






今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
 キャラを思ったとうりに動かすって難しいですね!


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