禁欲生活の果ての果てに (歌舞伎揚げ)
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筋肉と禁欲と
初めて書いた。
禁欲生活増進プログラムとして書いてます。
「フシュルルルルルゥゥウ」
筋肉界のBIG3に深く感謝をしながら私は筋トレに取り組む。
自分を叱咤激励しながら、ともすれば自分に酔っているような、しかし油断せず正しいフォームで確実に負荷を体にかけていく。息を止めず、規則正しく、吸って、吐く。
あぁたまらない、筋肉が美痙攣を繰り返している。筋肥大トレーニングを心ゆくまで堪能する。
もちろん、美しい肉体の為に全身くまなく鍛える。チキンレッグは許されない。
脈動する鼓動は取り入れた酸素を急げ急げと供給する。
たまらん、たまらんぞぉぉ!
やはり禁欲×筋トレは最高だぁ!
筋トレ終え、ストレッチをしてたら落ち着いてきた。冷静に自分の状況を振り返ろう。
私は選ばれてしまった人間だ。ISを動かせてしまった人間だ。
あれやこれやとしてる内にIS学園とかいう所に入学する事になったらしい人間だ。
IS学園とかいうなんか花園に行き、ハーレムを築いてみたいとも思う。しかし、この両肩に乗った期待は世の中の男子の希望となるものだ。
ただ鼻の下伸ばすだけの3年間は送りたくない。心身共に充実した学園生活を送りたい。
というかやはりあれだ、ハーレムとか鈍感野郎かイケメンか、それかプロのジャグラー以外に回せやしない。後ろから誰かに刺されて終いだ。
女子と仲良くなり、1人の女性とお付き合いし、幸せな学園生活がいいな。
その為にはまずは、この覚悟の表れとして
私は、禁欲生活を、してみせる!!!
鼻の下を伸ばしたりなんかしないんだから!
キモいな今の…
〜時は流れて〜
やってきました入学式!禁欲生活は順調快調、エロを断ち、筋トレと勉強に明け暮れ、友と語らい、また会おうと言って別れ、このバルクアップした胸は期待と少しの不安に満ち満ちている。
やたら長く感じる廊下は早まる鼓動が錯覚させているのか。
落ち着け、大丈夫だ、ナイスガイを目指して邁進した日々は無駄ではない。今の私なら上手く女子達ともやって行けるさ。
友も言っていた、構えず、カッコつけず、いつも通りの君がナイスガイさと。
さあ!たどり着いたぞ1ーA!!
この扉の先には噂に名高いIS学園女子高生!
世の秀才天才選りすぐりと聞く。しっかりと失礼の無いように、しかしいつも通りの自分で行こう。
そして私は扉を開けた。。。。
扉を開け、まず感じたのは嗅覚だった。
甘く、魅力的な匂い。
次に視覚が、私の脳みそに情報を送る。
右も左もキュートで可愛い女の子。
、、、魔羅に、
魔羅に響くわ!
いけないこのままだと私は理性を保てないっ…!!
あぁ、あたまがまっしろに「お、お前!もしかして面手美男麗か!?」そ、その声は?!
その声は間違いなく男子であり、私の禁欲生活を守ってくれた恩人であり、
もう1人の選ばれてしまった男であった。
「君が織斑一夏くんかい?」
私はこの男に深く感謝をしつつそう尋ねた。
「おうそうだ!そういうお前は面手美男麗(メンズビオレ)だな!これから男2人だが仲良くやってこうぜ!!」
展開がはやいっ!しかし悪くない話だ!男1人とか辛いしな。
不安に漬け込み優しく絆す、この男、慣れてやがるよ!
モテるなこの男!なんかハーレム築けそうだよこの男!
一夜城のペースで築けそうだよ!
早くも友達1人出来そうで私のテンションは上がりまくりである。
「そうともさ!私がビオレだ!ありがとう!君は我が体内の数億の命の恩人だ!こちらこそ是非、友達なってくれ!」
一夏は快活な笑顔で了承してくれた。
もう!ほんと大好き一夏!
「そうなんだービオレは広背筋が好きなんだ〜」
「そうなんだよ、やはり男たるもの大きい背中でありたいからね!そういう布仏さんも素晴らしい素質を秘めているよ。」
「そうかな〜ありがとう〜」
好きなお菓子トークからダイエットトーク、更に栄養やお肌の話をしてたら筋肉の話に行き着いていた。
そんな隣の席の布仏本音さんとのほほんと喋っていたら、見た様子新人さんな先生?が入室してきた。
「はい!皆さんこんにちは!「はい!こんにちは!」ありがとうございますビオレ君!私は副担任の山田真耶です。よろしくお願いしますね。」
「よろしくお願いします!」
私は高校入学に当たって一つ決めたことがある。
周りがどうとか気にせず、相手から送られた言葉にはしっかり返そうと。そして仲良くなろうと。
山田先生の笑顔を見て私は幸せになりました。
その後は自己紹介タイムに入った。皆の名前を覚えようと躍起になっていた所で一夏の番が来た。
しかし、緊張で強張った一夏の喉はぎこちない自己紹介を述べた。
まあ緊張するよねと思った。
その時、上腕の筋肉が我が友一夏の危機を告げた。
我が友を守らねば!
そう思った瞬間に一夏を庇うように右腕が煌めいた。
バシイィィィン!!!
響く音は我が友を守れた誇りの音だと錯覚する。
何奴っと思えばそれは一夏の姉様の織斑先生であった。
「何故庇う?」、織斑先生は尋ねた。
「私の筋肉が、友を守らんとしました。一夏が緊張して上手く自己紹介出来なかったからといって叩くのは些かやり過ぎでは?」
流石にやり過ぎでしょ。可哀想だよ。
必死に目から頼む分かってくれビームを送ったら織斑先生は分かってくれたのか教卓へ戻った。
そして巡ってきた私の番、緊張するがもう私には一夏と布仏さんという友がいる。
心強く、自信を持って私は口を開いた。
「こんにちは!面手美男麗です。2人目の男性操縦者です。焦らず皆さんとは仲良くなりたいです。よろしくお願いします!」
暖かい拍手がきた。そして女子全員がこちらを見てるのに気づき、私の脳みそがドーパミンを分泌し出した。
解説
BIG3…スクワット、ベンチプレス、デットリフトのこと。カッコいいけど素人が調子乗ると怪我をするので入念な準備と予習を。
美痙攣…こんな言葉は多分ない。筋トレ後の筋肉のピクピクのこと。オーバーワークには気をつけましょう。筋トレ後のストレッチも入念に。
禁欲×筋トレ…検索したらいいこといっぱい書いてあった(上辺の知識)
我が友…主人公の友達。いい奴。好きな筋肉は腸骨筋。腸骨筋は少しエロいと思う。
面手美男麗…メンズビオレと読む。モテることより良い男を目指そうとしている。ただ偶に股間が邪魔する。だからか性格がよく分からない。
筋肉と理性が9割を占めるのが彼の目標。
惚れっぽい。
広背筋…逆三角形を作りたいならまずはここだと思う。広い背中はカッコいい。
ドーパミン…あまり詳しくないので解説できません。
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2話
書いてる間はノリノリなのですが投稿した次の日は謎の後悔に包まれますが慣れました!応援の声って偉大!
作者の禁欲生活と主人公はリンクしています
後、作者のIS知識はリアルタイムで観てた一期のみです。
自己紹介も終え、授業間の休み時間に一夏と今後の自分達の立ち振る舞い、予定を立てようと話をしていたら御御足の速筋が見事な、大和撫子然とした黒髪少女がやって来た。鋭い目つきでこちらを一瞥しつつやって来た。
何故か背筋がゾクリとしました。背筋のゾクリがもう一声したら危なかったよ…
「少し一夏を借りてもいいか?」
と聞いて来たのでどうぞどうぞと渡した。一夏は少女の名前、ほーきさんを呼びながら後を追って出て行ったとさ。
しかし、その瞬発力に溢れた下半身と相違ないファーストコンタクトの速さだ。恐らく最初に一夏に話しかけた女性なのでは?
出て行った2人の扉を眺めてたら、今度は下半身を露出しない丈長めなスカートに黒のストッキング、なんかえれぇ事になってる金髪。
…あれは貴族だ!しかも多分イギリス人。
ということは、紅茶とですわ!の国!!貴族の話題についていけるか心配だなぁ。
こちらは筋肉と日本語しかわかんねぇ…
というかそもそも自分を構成する要素が女子高生向けではない事に今気づいた。こんなことなら乳液とか付けまつ毛の勉強をするべきだった!!
こちらの1人反省会など露知らない女性は私の前で止まった。
「よろしくて?」
「はいよろしいです。任せてください、どんなお願いですか?浅学な身ですが精一杯力を貸します。女性との会話のイロハも知らない自分ですが何を手伝えば?知ってる女の子っぽい言葉はヒアルロン酸とDHCの自分ですが懸命に与えられた質問に答えてみせます。任せてください。」
「あの、そんなに緊張する必要はありませんわよ?」
「ノーブスオブリージェと言って手袋を顔面に投げつけに来たのではなく?」
「そんなことする訳ないでしょう!」
「え、しないの?なんてお優しい人なんだ。セシリア-オルコットさんは気品と美しさと余裕があってもうパーフェクト ヒューマンでは?!」
「お褒めの言葉は嬉しいのですがあなたの人間評価の採点が甘すぎでしてよ…」
セシリアさん(名前で呼んでいいって言ってくれた)はとっても良い人だった。
惚れそうでした。
山田先生の授業は人に分かって欲しいという感じが伝わり、こちらも頑張ろうと思えるような授業だ。多分、才能もあるけど努力の人なのだろう。そんな懸命さを感じる、後落ち着いてない。
しかしこの机は落ち着かない、近未来的というかなんというか。あのコストパフォーマンスが全てと言わんばかりの木製の机が欲しい…
後山田先生の授業を見てたら自分も落ち着かなくなってきた。あぁ目の毒だ、だけど懸命な指導から目をそらすわけには…
逃れる様に辺りを見回すと一夏も落ち着いてない。なんか教科書を忙しなくめくる典型的なわからん坊やな様子である。落ち着かないの大三角形が教室に出来上がっていた。
席が遠いので教えてあげる事も出来ずにいたら山田先生が気づいたらしく質問した。
一夏は何も分からないと答えた。
私は隣ののほほんさん(一夏がそう呼んでた)と一緒にこりゃ大変だ音頭を踊った。
「「こりゃ大変だ〜こりゃ大変だ〜」」
「そこ、五月蝿い」
丈夫な出席簿で頭を叩かれました。これは仕方ないと思った。
「クラス代表を決める」
織斑先生はホームルームの時間にそう言った。
「一夏がやるべきだと私は思います、一夏のコミュニケーション力なら上手くやれると思います。会って間もないですが一夏は尊敬に値する友達ですから、」
そうだよ!みたいな賛同の声がそこら彼処から湧く。まだ互いをそんなに知らない仲で役目を抜擢するのは正直難しい。ここは一夏に任せてしまおう。いけるいける。
「待ってくれ!なら俺はビオレを推薦する!」
「別に良いよ、受けて立つ!」
「別に良いのか!?」
一夏はやはりそこまで頭が良くないなぁ!こんなの多数決とったらイケメン一夏の勝ちでお終いよ!私のあの長々としたあの推薦理由もそれを見越してのことよなぁ!
あの演説で周りの人は一夏尊敬するメンズという関係を知り、自然と上下関係、不等号を付けただろう。この勝負、私の負けだぁ(歓喜)!
「ちょっと待ってくださいまし!」
「その声はセシリアさん!さてはノーブスオブリージュですね!」
「意味も分からず変な使い方しないでください!…そんな事ではなく納得いきませんわ!こんな浅はかな理由でこの重要な役目を決めるのはおかしいですわ!ここは代表候補生たるこの私が務めるべきです!
」
その後もセシリアさんは極東の島国猿がどーのこーの言っていたが頭に入らなかった。ただ、ただ自分が、面倒事を避けたいという打算的な理由で一夏を推薦した事を恥じた。
セシリアさんの向上心とその見事な牽引力に感嘆してしまう。
セシリアさんこそが相応しい、そう言おうとした時、
「イギリスだって島国じゃないか。それにイギリスは飯マズ國が何言ってるんだ。」
「なっ…!? あなた達、私の祖国を、イギリスを馬鹿にしますの!?」
喧嘩が始まった。
その時、私は直感的閃きが脳内を駆け巡る!
「のほほんさん、手袋を持ってない?」
「ん〜?あるよぉ」
「素晴らしいぃ!」
ん〜が可愛いのほほんさんから軍手(後で聞いたら整備で使う予定らしい)を借りた私は機を伺った。
「ではクラス代表はISによる決闘で決める。」
ここしかない!織斑先生のその言葉と同時に私は
「セシリアさん!」
軍手を投げ渡した。
アイコンタクトで意図が通じたセシリアさんは、一夏の足元へ受け取った軍手を投げつけ、
「決闘ですわ!…ってこれ軍手でしてよ?!」
「しまった!これは画竜点睛に欠いてしまった!」
後決闘には自分も含まれてました(途中から話聞いてないマン)
速筋…瞬発力に優れるが持久性に欠ける筋肉。太い筋肉。逆に持久性に優れ、瞬発力に乏しいのが遅筋。細い筋肉。短距離選手と長距離選手を見比べれば分かります。
女子高生向け…何かよく分からない。けど筋トレ好きは栄養学に詳しく、それに付随してか美容にもそれなりに詳しい人が多い。正しいダイエットの仕方は筋肉マンに聞こう!多分代謝とか、これを食べたら良いとか色々教えてもらえるよ!
ノーブスオブリージュ…詳しくは分からないが、作者は強者が不利な条件を受け入れる時に使う言葉だと思ってる。
こりゃ大変だ音頭…中学の時、友達が部活の顧問に怒られている時に後ろで踊ってた音頭。踊りはどじょうすくいを想像すればOKです。
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IS適正値を伸ばせ!
書きたい事書いてるだけなので許してください
原作キャラの性格も崩れてるかもしれません。
流水の様に話しを転がせられない、世の中の物書きさんはすげぇなぁ
3人で決闘することになったらしい。よく分からないがまあ軍手渡せたしいいや。
セシリアさんはその後、落ちた軍手を拾って返してくれた。やはり良い人だ。
のほほんさんとなんと良い人だと褒めちぎったら、わちゃわちゃ反論しながら去って行った。クラス全体の雰囲気がセシリアさん生真面目一生懸命ガールなんだなぁと思ったのかほんわかした。
極東の猿発言は頂けないと思う人も居たようだが、今の一連の行動から悪い人ではないと言う認識がクラスメイト達の間で認知されたようだ。よかったよかった。
平和が一番!
決闘するにあたって、まず1つ目の懸念事項はIS下手くそマンの私そのものだった。IS適正値はD判定。まあ、何というか一夏がBで血筋的なものを考えれば、私はただの努力では間違いなく差が開いてしまうと思う。効率的な、ある意味一貫したコンセプトの元トレーニングに励むべきだ。
機体?そんな事は気にするな。下手くそが何使おうが多分一緒だ。宮本武蔵は割り箸でハエを掴む。私は割り箸では何も掴めない。要するにそういう事だ?。
割り箸ではなく箸だという指摘を受けつつ、そんな話を仲良くさせてもらっている女子達と話し合う。一夏はサムライガールのホーキさんがその見事な瞬発力を活かして攫って行った。
ディスカッションが始まった。
「まず、この一週間で何をするつもりなの?」
「まあ出来る事は予習と体質改善、後はイメトレくらいかなぁ。」
「体質改善?」
活発そうで可愛いヤッターな相川さんが尋ねる。
「すぐに効果が出るとは思わないけど、ISが女性しか扱えないなら男性ホルモンの抑制と女性らしさについて勉強するのは自然じゃない?」
「んーそれはあるかもねぇ(面白そうだから乗ろう)」
「なるほどぉ!(なるほどだ!)」
のほほんさんと相川さん、他数名の女子からのコンセンサスを得た私はこの理論は的外れではないと感じた。
ディスカッションは続く。
「その為にも皆にはISについてと化粧について教えて欲しい。」
「え、化粧もする?の」
「勿論だ。ISにはこころがあるって太宰治が言ってた。ならば女性らしさは内面外見両方に関心を向けるべきだと思う。」
「太宰治の時代にISはないし、こころは夏目漱石だよ…」
聡明なる四十院さんからの指摘を受けつつ、今後の予定が決まった。
実は化粧についてはマジが7割、打算が3割だ。
私は女子高生というプライスレスな人たちとの共通の話題が少ない。自分語りは好きくないぜ女の子はって我が友はつらつらと語ったのは記憶に新しい。取り敢えず同意だ、赤べこマンになれ!しかし同意だけはいけないぞと言われたのだ。
ならば、ここは相手の得意な話題、関心のある話題について自然な流れで勉強していくのがベスト!
ディスカッションは深まる。
「機体はどうするの?」
「打鉄でいこうと思う。無骨な名前がカッコいいし、細身の機体は似合わなそうだし、」
「まあ、防御力高いし良いんじゃないのかな」
「よし!じゃあ決まりだね!」
相川さんの一声で当面の予定についての話は終わった。
その後は化粧について教わった。ビオレは肌が綺麗と言われました。まあビオレだからね!?
ディスカッションは終わった。
お勉強が終わりさあ家に帰るかと思ったら山田先生からの呼び出しがきた。
筋トレ?昨日やったから今日はおやすみです。
職員室へ向かい山田先生から寮の部屋の鍵をもらった。相部屋なので相手がいるがそれは内緒ですっと言われた。山田先生の微量の嫌がらせに私は喉から喘ぎ声を出そうになるが堪える。我慢しろ!
女子のフェロモン漂う廊下を不屈の精神で渡る。
皆さんあんな部屋着で廊下を彷徨くなんて良く無いワァー、着込んでてもそれはそれで意識されてると勘違いするから良くないワァー。
どうなっても魔羅魔羅するこの廊下は魔羅の道と名付けました。
体内にフェロモンを取り込まない様に小さく薄く呼吸しながら何とか部屋の前まで来た。さあ、相手は誰だろう。まあ一夏だと思うけど。
扉を開け「誰〜?」かけて閉めた。アカン。女子やんけ、一夏じゃない、心の安寧が、緊張してきた、
蜂蜜の罠による自身が訴えられた時の対処法を考え始めた私に、こちらを伺いに来たのか同居人が廊下に出てきた。
相手は
のほほんさんでした。
「どしたのー?同居人さん?」
のほほんさんは全てを知ってる様な顔で聞いてきた。電気ネズミなパジャマは、彼女のアイデンティティとの調和性が高く非常に魅力的だった。
しかしそのパジャマは有難い。このままでは血圧が高まって危なかったよ。何というかその格好はこちらの力が抜けて助かるよ…
………待てよ、実はのほほんさんは男性からの性的な目で見られる事に抵抗があって、だから体型が表れにくいダボダボな服を着てるのでは?この性格や言動も女性ではなくマスコット的な目で見られる為では?
加速する思考と脈拍は1秒を長く錯覚させる。
考えた結果、私は
「そうだよ私が同居人さ、これからよろしく頼むよ」
考えるのをやめた。
だってこんな想像100%で人を判断とか失礼だしね。
のほほんさんと部屋ルールを設ける事にした。それはもうしっかりきっかりと。
「こんなにしっかりしなくてもいんじゃない?」
「ダメだよ、男を信用してはいけないよ。ポテチのうすしお並みに信用してはいけないよ。」
「それは大変だぁ!」
相川さん…髪の短い女の子。閻魔大王もむせび泣く程の純真さ。清香の名に偽りなし。
四十院さん…落ち着きのある博識な女の子。呆れ溜息が似合うクールビューティ。
のほほんさん…のんびり微腹黒キャラ大好き。まあ、これは腹黒というより面白い事好きって感じですが。処世術力高そう
主人公…正直筋肉キャラではない気がする。初小説のくせに難しいキャラにしたなと思った。
ポテチのうすしお…家庭科の教科書で読んだ知識。うすしおとうすしお味は違うのだ。うすしおだから大丈夫となる前に、それはうすしおか否か、気をつけよう
IS適正…気にしなくてもいんじゃないでしょうか。多分才能か何かだけどよく分からない。
部屋ルールについて…作者は何も考えてない。主人公はすごく考えたらしい
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夜のトレーニング
書き溜めとかしないスタイルなのでまとまった時間に1話書いてぶん投げていくので不定期更新になると思います。
書き溜めしない理由は取って置くと消したくなるからです。
お気に入りやしおり?をしてくれた方、ありがとうございます。
なんか見てみた方もありがとうございます。
飯を食べてからしばらくして、腹も落ち着いてからトレーニングルームへ行った。一夏は木刀とダンスしてたから置いてきた。
女子向けというのもあり、バーベルよりも機械系が多く、これはこれで良いなと思いながら軽く準備体操をする。静的なストレッチはいけませんよ!性的なストレッチもいけませんよ!アーメン!
ん?、アーメンというのも語感的に…
女子もいない貸切の中、1人で盛り上がっていた所の私だったがトレーニング前に気が散っているのはいけない。集中せねば…
しかしまあこのマシンやマットを使っていたのがオール女子というのは何というか度し難い。ぬんぬんぬん。
いや、いけない!本当に!怪我をしてしまう!
しかし目の前の物たちは全て男に使われた事のない道具達ばかりだ。私が初めての男…
精神が落ち着いて、トレーニングを開始したのは30分後の事になる。
マシン系をやっているが物足りない。やはり1人でやってもトレーニングは頑張らない。
いや、頑張ってはいるのだが限界を超えられない。もう無理からの後数回が難しい。補助の人がいれば死んでからも何回かやる事が出来るのに…。マシン系のデメリットの1つだよなぁー。
やはりバーベルとプレート、棒と重り、原初的トレーニングこそが筋トレの本質なのでは?と、モヤモヤしながらマシン系の器具で励んでいたところ、織斑先生がジャージ姿でやってきた。
「む、メンズか」
「織斑先生もトレーニングに?」
「あぁ、最近忙しくてまとまった時間が取れなくてな、久しぶりにガッツリやりに来た。」
「では、一緒にやりません?補助が欲しくて」
「まあいいだろう」
織斑先生と夜のトレーニングが始まった。
ベンチプレスの補助に入ってもらってある時に、ある発見をした。
胸が大きい織斑先生はシャツが持ち上がり、へそ部分からシャツの中が見えてしまうのだ。
しかし今の私は筋肉で頭がいっぱいだ、そんな事で集中力は乱されない!!(後でどうなるかは分からない)
彼方への一抹の覚悟を決めながら、今.目の前のトレーニングに集中していたら織斑先生が尋ねてきた。
「見れば分かるがお前は日頃からトレーニングをしているのか?」
「えぇ、そうですね。こんな静かな感じでやるのは初めてですが。」
「そうか。ISは下手が乗ると慣性を殺しきれなくて体を痛める。
慣性中和の効果をISは持ってはいるが、無茶な動きをするには体鍛えておくにこしたことはない。」
「なるほど、要するにバンジージャンプ中にパフォーマンスしたければ体を鍛えろと、」
「それは違う、、、事もないのか?」
「きっとそうですよ。自信を持って!」
なんか急にふわふわした会話になった。
「ん、そういえばお前にも専用機が与えられる事になったぞ。」
「お、おぉ、そうなんですか」
と思ったら真面目な話になった。
「…反応が薄いな。まあ打鉄に希望の機能を付け足すだけだが」
「いや、嬉しいんですけど身に余るなぁと」
「お前の想像以上にお前の価値は高い。自衛という面でも持って置いて当然だ、との事だ。」
「筋肉ぅ」
「なんだそれは?」
「いや、筋肉が主人を守りたい!でも力及ばないのか、って言う肉体の心の声が漏れました。」
「慰める訳ではないが、自衛という面でお前の筋肉の価値が落ちるわけではないぞ。さっきも言ったがIS操作に置いて筋肉及び他の身体的要素は大切だ。それを活かせるかはお前次第だという話だ。」
「織斑先生優しい!ありがとうございます!」
「まあ、私も教師だ。悩む生徒がいたら助言の1つはくれてやる。」
かっこよかった織斑先生!(卒業式みたいな感想)
「それで専用機に何か希望する機能はあるか?」
「…では、さっきの話から思いついたのですが、」
織斑先生とのトレーニングを終え、無事に寝室に戻ったら、可愛いのほほんさんが寝てた。可愛い。頰をぷにっとしちゃえ!
しちゃった!
これから女子力あげてIS適正あげるわよ!(とりあえず形から入る)
まずは大豆イソフラボンとかサプリメントを摂取!効果あるのかだって?
知らん!
次に美容液だなんだを塗る!効果は知らん!
後は女子ぽっく体育座りしながら携帯いじる!少女漫画でこうしてた!
後はくねくねしてみる!
そんなこんなしてたら眠くなってきた。頭に織斑先生のヘソからの景色がフラッシュバックしそうだけど寝る!のほほんさんの方を見ながら寝るな!やってしまうぞ!耐えろ!
あれこれ考える前に寝る!(もう考えてる)これが禁欲の秘訣!
こんな生活を1週間、決闘(まあ試合)までしてた。
IS適正はDからCに上がってました。
「「「うっそぉ!!!」」」
「おい待てなんだその反応。」
次から試合です。
戦闘描写は難しいと皆さん言うので頑張ります。
ベンチプレス中にヘソ見える…見えたりする、男相手がほとんど、というかそれしかない。ベンチやる方はシャツインするか剃りましょう。お願いします(切望)
サプリメント…効果はあったりなかったり、とりあえず安い亜鉛でも飲もう!
美容液…詳しくないですが作者は化粧水と乳液塗ってます。
少女漫画…となりの怪物くん好き
くねくね…頰に手を当ててキャーってするやつ
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素人は素手が1番
そろそろ原作の記憶が曖昧です。
他作者様のを読んで展開を把握するのも厳しくなってきました。
本屋行ってきます。
後、オリ主、オリジナル設定を追加しました。
ご指摘くださり、ありがとうございます。
控え室なう。
緊張してる体をほぐそうとスクワットをしている男、ビオレです。
先程、息を切らして走ってきた山田先生から専用機、打鉄に幾つかの機能を付け加えてもらったISを受け取りました。
少しは機能を付けてもらえるかなと思ったけど、予想を上回る結果となった。まさか、全部付け加えてくれるとは。
訓練は一応少しは出来たし、少しは動ける様になった。
しかし一夏のISはすごいなぁ、素人が扱える物じゃないと思う。物騒だわー。
スペックデータ見たらもうピーキーであると分かってしまう。スピードあるけど操作が難しいという感じで、短期決戦が得意なやつだ。
正直スゲー怖い。気分はあれだ、鉄バット持ったバイク乗りがこちらに向かってくるイメージ。分かってくれる人はいるかなー。
一方こちらは体重重めにして、速度は出るけど加速が遅い、でも操作は簡単という安心設計。盾もあるし避けないで受け止めていくスタイル。
男子が女性に勝る点、身体能力と体重を前面に押し出した機体だ。
それを実現するための機能も実装してくれたしね。
当たって(タックル)、砕けろ(相手が)なシンプルな野蛮スタイル。
素人が武器持ったって使えるわけない。何より銃だ剣だを人に向けるのが抵抗ある。
何というか、武器を人に向けることに慣れたくないのだ。ISの武器は競技という枠を、その一線を超えた危険性があると思う。絶対防御がどーたらではなく。
相手側のエネルギーを無くしたら勝ちらしいこの競技、武器を使う必要はないはずだ。
殺傷能力の比較的低い素手。もしくは拘束による無力化とか。
後ろから抱きつけばいい具合に無力化出来るのでは?
とにかく武器はやめだやめ。
後、武器らしい武器などを持たない方が自分は強い。
武器は加減が誤りそうで怖いし、その恐怖がISの操縦を鈍らせる。
なら、加減の調整がしやすい、生身の延長である素手が1番やりやすいはずだ。
「ビオレくん、準備はできましたか?」
「えぇ、大丈夫ですよ山田先生。」
よし、いくぞ!
ーーーーーー一方、山田先生ーーーーーーーーー
控え室にいるビオレ君を呼び行ったのですが、雰囲気がガチです。
なんか、雰囲気が初心者IS操縦者というより番長が喧嘩しに行くような、重々しい感じです。
緊張してるのでしょうけど、今の顔は子供には見せられませんね。
「やるべき事、やりたい事を出来るよう頑張りますね。」
声音は優しく、しかしISを危険物だと認識している、厳かな態度で彼は控え室から出て行きました。
広い背中は初心者ながらも何かするのではないかと、そんな期待をしてしまいます。
ーーーーーーーービオレ視点ーーーーーーー
アリーナの入り口、ここからISを装着して、出て行く。
みんなからの激励も受け取ったし、ルールも把握した。覚悟も決まった。現状、自分に必要な事は全てある。
「頑張れ自分!ファイトォー、ウォォォォッッッシャァァ!!!!」
そして試合場へ駆け出した。
ISを装着してるのに走って向かうその姿は違和感しか無かった、と後で皆から言われた。
ーーーーーーーセシリアさん視点ーーーーーーー
「シャァァァ!!!」
アリーナに居た全ての人はその雄叫びを聞いたと思います、
肌全身にビリビリと伝わるその声は一発で、あ、こいつ気合い入ってるわと感じた事でしょう。
それは対戦相手の私にも伝わり、脳内イメトレしていた一連の貴族トークも全て吹き飛ばされていましたわ。
相手は未熟ながらも本気でくる。ならば相応に応えるまで。
ビオレさん本人としては暴発したテンションの結果からの雄叫びだったのでしょうけど、それは私の砂つぶほどの油断を吹き飛ばす結果になりましたわ。
付け入る隙を自ら無くしていくスタイル。ビオレさんの人生はこんな感じで無自覚に厳しい道へ行くのでしょうね。
そして入り口から現れた彼は、
ISを装着してるのにも関わらず砂埃を撒き散らしながら、地面を砕きながら走って来ました。滑るように移動する物だと思っていたISを、筋肉の力によって走らせているのでしょうか。
どこからか、何かするかもってそういう事じゃないぃぃぃという山田先生の悲鳴も聞こえます。
こいつはヤベェですわ。
「さぁ!競い合いましょう!セシリアさん!私の準備は万端です!ムフー!」
さも、準備は出来ていますと言わんばかりの顔で両手を広げ、ビオレさんはそう言いました。常識を準備し忘れすれてるとは、言えませんわね。
だって本人真面目そうですし…鼻息荒いですし…
しかし、このセシリア・オルコット、代表候補生としての威厳を示さなくては!
「最後のチャンスを与え「もう!そういうのは!いいので!ready、ready、ready?!」え、?え、ゴーですわ!!」
咄嗟に相手に照準を合わせ、無意識に引き金を引けたのは訓練の賜物でしょう。
そして、相手の顔面に直撃したのも訓練の賜物でしょう。
そして、顔面に直撃しながらもこちらへ進撃してくるビオレさんは、化け物か何かなのでしょう。
こんな奴見たことない。見たくもなかった。
「これが男という奴なのですか?!」
「あぁそうさ!男の子は皆こんな感じさ!」
どこからか、んなわけあるかぁー!という声が聞こえてきます。えっ!違いますの?!箱入り娘の私は混乱したまま、最早誰が本当の事を言っているのか、自分の思う男性とは一体なんなのか、訳も分からないまま、逃げる様に私は空へと上昇していくのでした。
あぁ、無限に成層圏《インフィニット・ストラトス》へ逃げてしまいたい。
後ろから聞こえる、スマートではない音を聞きながら、そう思わずにはいられませんでした。
主人公の走ってくるイメージはアストロガンガーで良いかと思います。
次こそ戦闘シーンいってみせます。
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あっ、待っ、果て…
後、今回は酷いです。反省してますがこれしか思いつかなかったのです。
セシリアファンの方すみませんでした。
顔面にレーザーを食らいながらも進み続け、視界が開ける時にはセシリアさんは目の前からいなくなっていた。
さすが代表候補生、ヒットアンドアウェイが上手い…。
「あなた、浮けませんの?」
「いや、浮かべます、飛べます!大丈夫です!貴方の期待に沿ってみせます!」
「いや、期待してないですし大人しく負けて欲しいのですが…」
「あ、それは無理です。」
「では派手に散って下さいぃ!」
そこからはレーザーライフルで撃たれまくり状態。
近づかせない、完封してやるという初心者相手でも手を抜かない、その若いながらのプロフェッショナル精神に感服する。
小声で「近づかないて来ないで…」と言うのも、彼女の代表候補生としての切迫とした雰囲気が伝わる。
直撃は避けようと盾で凌ぎながら、私はベストなタイミングを伺う。
チラ見、盾に隠れる、チラ見、盾に隠れる……
………んなぁーーーーァァァアアア!
「……あぁ!まどろっこしい!いま行きますよセシリアさん!!決闘を!貴方の望む決闘を!する為に!」
「ヒィ、こ、来ないで下さい!」
「私は世の男性の代表として、みっともない戦いは出来ない!今から私は止まりません!貴方に辿り着くまで!」
何故か動揺して照準ブレてるし、隙は今!なら行くしかない!
そして私は空へ跳んだ。
そう!跳んだのだ!
さて、ここで私が希望した機能についてあげよう。
端的に言うとAIC(アクティブ・イナーシャル・キャンセラー)を付けてもらった。自分の手のひら、足の裏周辺限定で。
本来、相手や銃弾を止める事を目的としているこの機能、実は他の使い道もあるのではと思った。
自分の手足そのものを固定し、壁や床を蹴るような移動をするというやり方である。
ISの機動は急激な方向転換より流動的な動きが得意だ。
しかし、このAICをうまく使えば私の身体機能に依存した挙動が可能であるのだ。
自分次第で方向転換までのロスをゼロに近づけ、ジグザクな動きも可能。
跳ぶというのは誤りなく、私は跳んだ。
セシリアさんの銃口がこちらに合わせてきたらすぐ跳ぶ。
そしてある程度はIS本来の力も借りながら、崖を登るような感覚でセシリアさんの元へ向かった。
ーーーーーーセシリアさん視点ーーーーーー
下からこちらへ向かってくるあれは、ISなのでしょうか?
地獄の崖から這い上がってくるような挙動で、勘のいい虫の様な動きでレーザーを避け、仮に命中しても止まらない。
というか彼、常に私の目を見ていますわ。恐らくこちらの銃口が向けらるタイミングと同時に回避の準備をしてるからなのでしょうが、怖い…。
ひっくり返ったカエルの様なポーズのまま、こちらを見つめ続け、どんな体勢でも進撃する様は恐怖でしかありませんわ。
有限であるこの距離は確実に縮められ、彼の不屈性は底なしの様に無限に感じます。
時たま浮かべる笑顔もなんかもう悪魔か何かです。
「私はカハッ!絶対に諦めないっ!ぐふっ、ハァーハァー、貴方の元へ絶対に辿り着いてみせる。ハァーハァー。セシ、リアさん!」
しかしというかまあ当然ですが、やはりあの動きは疲れ易いらしく、息が切れ始めてます。というか、むせ始めてます。精一杯がもう二杯はありそうですわね。
ISの方も変な扱いしてるからかギシギシいってますし…。
これは早々に決めるべきですわ。
私はブルー・テァアーズを起動し彼の元へ向かわせました。
彼はどうやらこの量の弾幕には対処できないと思ったのか、登る?ペースを早めました。
「はあっはあっ、ハァーハァーぐふっ!ゲホッ、正々堂々、くはっ!」
苦しげながらも前向きなのはもう本当に異常です。本人は一生懸命なのは分かりますが。
でも対処し切れなくなってきたのか、被弾率が途端に上がり始めましたわ。この調子なら…って急に何してるんですの彼、目元なんか抑えて……ってまさか!
その瞬間、光が辺りを包み込む。
そして
気がついた時にはビオレはセシリア・オルコットに密着と言ってもいい距離まで接近していた。
ーーーーーービオレ視点ーーーーーー
ここまで来た!
閃光玉投げて、全力で近寄ってここまで来た!
後は、こうだ!
「ヒッ、なんですの?!」
「もう、逃さない!さぁ、さぁさぁさぁ!勝負です!」
「もぅぃゃ…」
セシリアさんの左手と自分の右手をAICで固定、これでもう逃げられない。至近距離だから巻き込み事故の可能性もあるのでピットも使えない!
さあ、ここからだ無力化ないしは比較的安全な素手でエネルギーを削るんだ。
「いきます!」
「ッ…」
ってセシリアさんなんでそんなに涙目なの。そして上目遣いでこっちを睨みつけてくるんだ?
やめろ…そんな目で見ないでくれ、頼むよ。
あぁなんという事だ。戦いの最中なのに、他の事に気を取られてはいけないのに…
私は出来る事を、やりたい事を成し遂げたいのに…
このセシリアさんとの清廉なる決闘の場において、
セシリアさんのその泣きそうな顔を見て、呆気に取られてしまい、そして何より興奮している自分が居て、魔羅も反応しまうなんて
そして私はAICを無意識に解除してしまった。
「もう、、、いやぁぁぁぁぁ!!!」
「あっ…」
股間はダメだよセシリアさん、特に今の状態で刺激は
あっ、待っ、意識が、果て…………
試合結果を伝えよう。
結果を言えばセシリアさんの勝利であった。
何故、こんな風な言い方なのか。
それは私が試合中に気絶したからである。
試合の録画を見た。怖かった。不気味だった。
思い返せばセシリアさんは男性との面識が乏しいお嬢様なのだ。そんな人にあんな恐ろしい感じで試合に挑むとは。
ただでさえ怖かったろうに、時間があったら謝ろう。
やりすぎた自覚はあります。
こんなのただの度し難い変態ですもの。
今までの話とは一線を画す何かがありますね今回のお話。
後、AICについては勝手な想像です。
ただ、ラウラが向かってくるISを一瞬で止められるので、自分に使ったらいけるかなって思いました。
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周りは優しい人達だらけ byビオレ
ISの勉強がてらISのアプリゲーム始めたりしてました。布仏さんが専用機持っててビックリしました。後、可愛い。
勉強にはなったのか分かりません。でも皆可愛いからよし!
前回の話で好き勝手やった所為でどんな展開にすれば良いのか困りました…
見直しノータイム投稿スタイルは危険だと分かりました。
書き置きとかストックってそういう意味でも大切なんですね。
ある程度その後の展開とかも見据えた上で物語作る様にします(今更感)
「頼む一夏!私の失態のせいでセシリアさんは男性恐怖症になったと思う。一夏が上手い具合に男性は怖くないよーって良い方向に導いてやってくれ!今、謝りに行っても多分余計に怖がられる。」
「まあ、見てたら分かるな」
「一夏なら必至に戦えばきっとナチュラルイケメンプレイでセシリアさんの心も安らぐ筈だ。私は必至の前に少しおかしかったんだ。」
「俺がイケメンかはともかくまあやるだけやってみるよ。ビオレが怖い奴じゃないって分かってるが流石にセシリアが可哀想だしな」
一夏ぁ〜。お前さんは本当に良い奴だなぁ~。きっと一夏ならやってくれる。他人任せなのは分かっているが頼む一夏!。
「力に溺れるなよ…一夏」
「ビオレは力に溺れた訳じゃないけどな。強いて言うなら筋肉に溺れてたな」
「ごもっともだ。筋肉というアイデンティティの押し売りは人を幸せにはしないという事だな。私は幸せ×筋肉の方程式の解を間違えていたのだな…。教えてくれてありがとう一夏」
「そういう事ではないけど、まあ今のお前ならもう大丈夫だろ。後は俺に任せてビオレはセシリアに何を謝るのか考えときな」
「もう、一夏イケメン!そんな君を応援しちゃう!ガンバレ!ガンバレ!」
「女らしさについて勉強してるらしいけど正直それは無い!」
発進した一夏のISが発する風は、ほろりと流れるビオレの涙を吹き飛ばした。女の子の勉強はするけど自己投影して行動に移すのは控えよう。ビオレは己の未熟さに反省しながらそう思った。
客観性、コレ大事!
本当に!(自身の試合映像を見て)
一夏の試合は見事である。ISらしい戦い方、私の様な妖じみた戦いでは無い競技としての性質を満たしている。
あんな感じの雰囲気の試合したかったなぁ…。
こうなんというか、やるなぁ!お前こそ!みたいな感じがする今の試合。精神的な立ち位置が対等というか、真っ当な試合だよなぁ…。
羨望と少しの嫉妬心で試合を見ていたら織斑先生が来た。
「初めての試合だがどうだった?」
「頭がおかしかったと思います。私もあんな試合してみたい…。どうしたら良いんですかね?頭おかしかった…」
「(いや、正直どうしたら良いとか知らないのだが) まあ、お前が努力していた事は多分皆知ってる。そこまで自己嫌悪しなくてもいんじゃないのか。」
「織斑先生ぃ。あなたはなんて優しくて優秀な方なんだ。私のお願いした機能全て搭載したISまで用意して下さったり、こうして慰めてくれて…本当に素晴らしい人だ」
「(お願いされた翌日に束があのIS渡して来たのは黙っておこう)
わ、私は先生だからな!生徒の力にはなりたいのだ」
「良い人達だなぁ織斑一家は!」
単純思考かつ、人を疑う暇もなく肯定するのはどうかなと思うけど、……まあいいか!(思考放棄)
後、一夏の試合は素人として見たら100点満点な感じでした。ありゃモテるなうん。女子の歓声も好印象だしね。
セシリアさんも何と言うか、やるやん男も!みたいな感じでとても良さげです。私の事忘れてくれないかなぁ…。
忘れてくれないよね。謝りに行こう。
そうして緊張をほぐそうと頰肉をこねくり回しながら廊下に出た。
セシリアさんに謝りました。
どうやら一夏が口添えしてくれたらしく、想像よりもスムーズに許してくれたと言うか、私の過失を受け入れてくれた。本当に一夏って気が効くなぁ。後は女性の熱視線に対して気付けば完璧なのに…
「ところで一夏さんはどこに?」
あ…、セシリアさんも一夏を熱視線で燃やし隊に入隊したのね…
「私はセシリアさんを応援しますよ!」
「?、よく分からませんが応援ありがとうございま…(ちょっと待って下さいまし、このお方善人ですけど勘違いしたら突っ走るタイプ!先程の試合で散々理解しましたわ)……確認ですけど何がですか?」
セシリアは頭の回る女だった。
「?、一夏の事が好きになってしまったんでしょう?」
「!!何故分かりましたの?!」
そしてセシリアは分かり易い女だった。
「女心の勉強、してますから」
ドヤ顔でそう言って胸元をトントンと叩くビオレの顔は少し可愛らしくも小憎たらしかった。いややはりウザかった。
しかしもう思考回路が乙女回路と化しているセシリアはそんな顔は認識していなかった。あるのは
「(もう隠さないで手伝ってもらう方が私には好都合なのでは?、一夏さんは人気者ですし…)」
肉食獣じみたリアルな女の思考!
「手伝ってくれますの?」
「勿論!セシリアさんはすごく魅力的な人ですから!」
「…では、私の事はセシリアと。これから友人として接するのですもの、さん付けはいりませんわ」
「これからよろしく!セシリア!(あぁ!何故私の周りの人たちはこんなにも優しいのだろう!)」
ビオレのポジティブセンサーは今日もビンビンである。
まだ女心の表面の薄皮しか学んでいないピュアなビオレ。自身を禁欲する事により汚れのない純粋さを求めるあまり、他の人間、特に女性も純粋無垢のフェアリーみたいなもんだと思い込んでいる。
クリオネの捕食する姿を知らない無垢な子供の様な男ビオレは今後、女の戦いに巻き込まれていく。
悩み事も解決して、一夏と共に飯を食べ終えた彼は自室へ戻った。
ついでに夕飯はカツカレーとラーメンとチャーハン、そしてのほほんさんと食べたパッフェである。筋肉量の多い彼は基礎代謝が人よりも多い。自然と食べる量は増える。そして体に充足するエネルギーは筋肉の成長に必要なのである。ボディビルダーを目指していない彼は基本食うだけ食って動くというトレーニング方法をとっているのだ。
しかし女性は甘いものが好きなのに太っている人が少ない気がする。
やはりフェアリーか何かなのでは?
慣れた手つきで化粧水を肌にペチペチしながらそんな事を考えるビオレ。隣で眺めているのほほんさんもおぉーという顔で覗いている。可愛い。
「大分慣れてきたねぇー」
「まあここ一週間ずっとやってるしね、流石に慣れるよ。後は乳液塗ればいんだよね」
「まあ、そんな感じじゃない〜(私乳液塗ってないけど、面白そうだしIS適正も上がってるから良いよね)ムフフ」
何にムフフなのか知らないけど可愛い。そう思ったビオレである。
ボーっと口を開け、虚空を見つめながらお肌をペチペチするビオレの明日はどちらか?
それは誰にも分からない。
ーーーーーーーー束サイドーーーーーーー
ある程度育ててからモルモットにしてやろうと思ってIS与えたけど…
IS適正がお肌ケアしたから上がるとか、停止結界あんな風に使うとか考える訳無いよねぇ!!
しかも実際その通りになってるし!
何なのあいつ!ISの扱い方も頭おかしいし、本当に意味が分からない。どうしたらいいのアレ。
束さんも知らない発見をしたし……
…もう少し泳がせておいて何かまた新しい発見でもするのを期待するか!(思考放棄と現状維持)
細胞レベルの天才にも理解できないものはある。
IS博士も男の子は詳しくない。
主人公…筋肉というアイデンティティが暴走したと反省。化粧水をペチペチするその手つきは最早男ではない。
一夏…恋愛絡まなければ気が効く男。デートとかで水筒持っていくタイプ。世話焼きのいい男。作者は一夏好きです。むしろ同情します。
セシリアさん…セシリアと呼ぶことに。女性特有のそれはそれ、これはこれという思考の切り替えにより主人公は許された。
こちらも恋愛絡まなければ賢い淑女。
束博士…おとこのこについては詳しくない (可愛い)
クリオネ…子供の頃恐怖、今はそんなに怖くない。
のほほんさん…専用機持ってた。けどまだ持ってない予定。アプリのストーリー進めたら分かるのかな?
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宴と道案内と筋肉拉致誘拐事件(序)
見てくださってる方には申し訳ないです。
原作内容に沿い続けるのもどうかと思うので少しオリジナル展開に突入してみました。
すぐにオリジナル展開は終わると思いますので安心を。
朝のホームルームにて、山田先生が教卓の前で連絡事項を言っている。
「というわけで、クラス代表は織斑くんです!なんか一がいっぱいでいいですね!」
「な、なんで俺!?」
一夏が叫ぶと同時にセシリアが立って、
「それは私(わたくし)がクラス代表を辞退し、」
と言い、
「私(わたし)が一夏が良いと推したからだ!」
と説明を私が引き継ぎ、
「流石2人共分かってる〜」
「「でしょう!」」
そしてのほほんさんの見事な合いの手が入った。
この一連の理由説明に一夏はポカンと聞いていた。
「そ、そんなの聞いて無「そして一夏ぁ!今日の夕方から一夏のクラス代表就任おめでとう会があるぞ!皆も奮って参加するぞ!」これはもう無理だな!」
「「「一夏くんクラス代表おめでとー!!」」」
クラス全員からのおめでとー!で一夏のクラス代表は揺るがない事になった。
一夏がやけっぱちでクラス代表を認めたが、もうなるしか無いのだ。反論しようとしていたがもう無理なのだ。何故なら一夏の与り知らぬ所で皆と就任祝いをすると決めていたのだから。
しかしセシリアはアドリブ力高いなぁー。のほほんさんは合いの手得意なイメージあったけど、正直セシリアは意外だった。
その後はセシリアによるクラス代表のメリット説明。
後、特訓みますわよというアプローチが入り、箒さんと喧嘩してた。
両方でみればいいという私の提案は秒で却下された。
女の子怖い。頭の中お菓子とお花畑な女子なんてのほほんさんしかいないな(独断と偏見)
私は画用紙を三角柱型に折り、 [クラス代表 織斑一夏] とサインペンで書きながら自身の勝利を確信しながらそんな事を考えていた。
隣でのほほんさんは折り紙で輪っかのアレを作っていた。可愛い。
随分と長いの作ってるなぁー。
ホームルーム後に一夏の机をのほほんさんと着飾っていたが、授業中に気づいた織斑先生に撤去された。
山田先生は見逃してくれたのに…。
「はい!と言うわけで織斑一夏、クラス代表就任おめでとう!。乾杯!」
「「「乾杯!」」」
食堂の一角を貸し切り、宴は始まった。
最近、飯の食いっぷりから学食のおばさまから気に入られた私。そこから食堂の一角の貸し切り、大皿料理のお願いなどの快諾までは思いの外スムーズだった。
やはり筋肉なんだなぁ。
あらゆる道はローマに通ずると言うが、それは筋肉にも言える事なんだなと改めて実感した。
材料をこちらが持ち込み、おばさまが料理する。ついでにお菓子の材料はのほほんさんが担当した。
こう言うクラスの枠を出た関係も良いなと思いながら私は焼きそばを掻き込んだ。
旨い。
食堂のおばさまと仲良く喋っていたら新聞部の薫子さんと名乗る女性が来た。
「君が面子美男麗くんだね?インタビューいいかな?」
「いいですけど一夏は?」
「もう終わっちゃった。まあねつ造するから短くても良いしね。」
「えぇー。なら私もテキトーでいいですよ。」
「一応ね一応。聞いた聞かれたをお互いが認識してるのが記事では大事だし」
それでいいのか天下のIS学園新聞部。
「それじゃ聞こうかな?男性操縦士として一言。」
「ふむ…、世界で2人しかいないと言う希少性を理解した上で学園生活を満喫したいですね」
「うん、織斑くんより良いね君。気に入った!」
気に入られた…。
「後はそうだな、一夏くんについてどう思う?」
「そうですね。一夏は凄く良い奴ですよ。男女問わず困ってたら人を助ける様な男です。色恋沙汰絡まなきゃ気が効く男ですしね。後料理が上手い」
「ほうほう。何というかIS学園の女子から聞いても色眼鏡ついてね、客観性に欠けるから君みたいな感想は良いね。もっと気にいった」
更に気に入られた。
「しかし一夏くん色恋沙汰に鈍感なんだ」
「はい。鈍感と言うか、男と女の線引き意識が弱いって感じですね。だから異性への好意も友情的と解釈しちゃうし。純粋な奴なんですよ」
「今時珍しい子だね〜」
「ね〜」
「お、舌の調子良くなってきちゃった?」
「いやぁ聞き上手だと話してて楽しくなっちゃいますね」
「それは記者冥利につきるってもんだね」
「それじゃ君についても聞こうかな?IS学園で気になる子とかは?」
「皆可愛いですよね。ただ今の所ISについて必死で恋する暇がなくて…」
「まあ、それは分かるかな。私も1年の頃はそんなだったし」
「それに男性操縦士がその手の問題を起こしたら、世の中の男性がまた女性からいびられると思うんですよ。ある種の男性のシンボルマーク的な所もあると自覚はしてるので」
「難儀な男だなぁ」
その後も薫子さんとの雑談をし、集合写真を撮ってもらった。
久しぶりに愚痴というか苦労を聞いてもらえて心が軽くなった。
薫子さんはインタビューのお礼と言って、今後、何か聞きたい事があったら教えてあげると言って別れた。
休憩がてら外を散歩していたら、ツインテールの小柄な子が紙を見ながらうろついていた。
「うがぁー分からない!」
何と過激な女子!
今にもツインテールが踊り出しそうだ。
「ど、どうかした?」
「あ!あんたが2人目の男性操縦者ね!道案内お願い!道に迷ったの」
「それはいいけど私の名前は面子美男麗だ。よろしく」
「オッケービオレね。あたしは凰鈴音改めてよろしく!」
「あぁ!」
握手完了!道案内開始!友達になった(単純思考)
「所でビオレって何組なの?」
「1組だな、一夏…1人目の奴と一緒だ。織斑一夏っていうんだ」
「なるほどね。一夏は1組なのね」
「?、まあそうだが。お、本校舎が見えてきた」
「案外近くにあったのね…」
「まあ夜遅くて見通し悪いし仕方ないよ」
「あんた見かけに寄らず良い奴ね」
「まあね」
「そこは認めるのね…。まあいいわ!道案内ありがとう!」
「どういたしまして、んじゃもう少し散歩してくるわ」
「いってらっしゃい〜」
そうして凰鈴音さんと別れた。気が合いそうだなーと思いました。
散歩を再開していたら今度はエプロン?姿の女性がこちらに向かって来た。
「あ、君が面子美男麗だね。私は天才博士の束さんだ!ちょっとこっち来てよ!少し注射を刺すだけだから!」
「あなたがかの天才の束博士!。注射???よく分からないけどオーケー!天才の束さんなら安心だ」
「(まさか乗るとは思わなかった…。断られて実力行使を考えてたのに)んじゃ注射いくよー」
「所でコレ、何の注射ですか?」
「んー…内緒!」
「それなら仕方ないですね」
その後、束博士からISの話を聞いた。
「そうしてこの理論が何たらかんたら…」
「なるほどぉ……Z Z Z」
「何で象もすぐ寝る睡眠薬注射されてそんなに起きてられるんだこいつ…。まぁいいや。しばらく観察しようと思ったけど我慢できない!
解剖はしないけど半解剖くらいならセーフだよね!しかし重いなこいつ。」
そうしてビオレは束博士に拉致された。
主人公…良く分からないが天才なら大丈夫と言う事で大人しく注射される男。最近は女性の理解を高める為、女声の練習してる。
注射されてもしばらく効かない鈍感野郎。一夏と一緒だね(違う)。
食堂のおばさま…食いっぷりに感激し、ビオレの事を気にいる。
美人なおばさまとラピュタのドーラの様なおばさまがいる。
後は皆様の想像する食堂のおばさまです。
記者の薫子さん…聞き上手。IS学園での生活にも慣れ、恋バナに飢えている。しかし女子しかいないので男性操縦者が気になって仕方ない。
天才の束博士…細胞レベルで天才。観察する予定だったが気になって我慢出来ず、主人公を拉致る。
ビオレは皆に気にいられていた(後書きで気づいた。)
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筋肉拉致誘拐(終)、そして
これからは本当に課題があるので投稿頻度が落ちますのでよろしくお願いします。
「んぁ?ここは?」
「あ、起きた。ここは私の研究室だよー。ちょっと解剖する準備するから少し待ってて」
「はーい(なんか筋肉が元気ないな)」
「…君って動じないんだね。これから解剖する相手だけど君個人に興味も出て来たよ。(意識はあるけど体が動かない麻酔薬打ったから身動きは出来ないんだけど)」
「解剖って言ってもあれでしょ?献血の採血みたいな感じとか、少し皮膚もらうとか(お?指先が動かせてきたか?)」
「いや、普通に腹とか搔っ捌くよ?」
腹搔っ捌く?いや、それ死ぬやん!
マジかよ!…いやマジかよ!
ちょっ、逃げなきゃ、どうやって?
………筋肉頑張れ(思考停止からの筋肉万能論)!!
「あ、身動きは取れない様に薬打ったから諦めてね♪ふんふふん♪」
…あ、それ可愛いなぁ。何かこの人なら解剖されても良いかも。ってダメだよそれは!
「グヌヌぬぬぬ(脈動してくれ筋肉)」
「無駄だって束さん印の薬だよ。そんな事じゃ
ピシリッ
ん?」
頑張れ俺、ここで死んでたまるものか、束博士は可愛いけどやっぱりダメだ。やらねば殺られる!
筋肉よ唸れ唸れ唸れ唸れ。
気合いを入れろ、スイッチを入れろ!
「逃げなくては助からねばこの筋肉は唸らねばならない。私は世の中の男性の希望となり、今の女尊男卑な世界を正しい方向へと導かなくてはならない。一夏にこの世の男性の希望を一身に背負わせる訳にはいかない。友人達を悲しませる訳にはいけない。」
「ちょっとお前、」
「私は生きる。生きる理由があって、生きるかくごがある。さあいくぞ、呼吸は深く、筋肉は脈動し、私は生きるぞ。ウォォォォ」
「いや、その拘束を壊せる訳が、」
「アアアァァァァァァァァァ!!!!」
バキンッ
「エエエェェェェェ??!!!嘘だろぉ!」
「フシューフシュー。待っていてくれ皆。私は必ず帰る。どこへ向かえば良い?分からん!こっちに行くぞ!」
「そっち壁、え?」
ーーーーーー束視点ーーーーーーーー
あいつは独り言の様な事をブツブツ呟きながら壁へ歩いて行った。
力み過ぎたのか、体は全身真っ赤になっていてその姿は人より鬼に見える。
気でも狂ったかと思ったら今度は壁に向けて砲丸投げを更に低く構える様な姿勢を取り始めた。
最初は分からなかったがすぐに分かる。天才の私には分かる。
あれは殴る気だ。壁を。そしてその瞬間はもうすぐ来る!
そして筋肉の奔流が解放されるッッッ!
ドシャャァォ。
壁は破壊され、風が吹き荒れる。
それはそうだ。殴った壁の向こうは上空3000メートル。海の上なのだから!
「残念だったね!どこにも逃げられないよ!さぁ、大人しくして「今、行くぞIS学園へ!」って嘘だろぉぉ!!」
あいつ飛び出して行きやがった!
急いで追いかけなきゃ!
って、致命的な所に穴開けやがったぞあいつ!
ーーーーーーーーービオレ視点ーーーーーーーーーーー
壁壊して外出たと思ったら空中でした。
いやぁ、だってねー。普通空にいるとは思わないじゃん。
とりあえずどうしよう。
上を見上げる。人参型のロケットがこっちに突っ込んで来る。あ、あれに乗ってたの!?
そして並走して来た。なんかもう束博士必死である。さっきまで私が必死だったしあいこだね。
しかし落下中の人に並走するなんて操縦上手いな束博士。
「お前、ホントに、ふざけんな!」
「いやぁ本当にすみません。私、必死になると周りの事を気にならなくなるらしくて。この間も代表候補生のセシリア・オルコットさんにもそれで失礼をしてしまいました。」
「いや!喋ってる暇ないんだけどね!とりあえずこっち来い!おバカ!」
「…人体実験しません?」
「んな事言ってる場合か!」
あ、中に戻された。
「とりあえずこれ!お前の打鉄!返すから私を乗せて早く脱出するぞ!」
「あ、このロケットもう保ちません?」
「そりゃそうだこんな大穴開けて今にも爆発するぞ!」
天才のロケットも殴れば壊せる。ビオレは学んだ。
「了解しました。行くぞ打鉄!」
装着完了!束博士を抱き上げて……
改めて見るとやっぱり可愛い人だなぁ。
「何やってんだ!早く脱出するぞ!」
「おぉ、そうだった。行きます!」
頭を叩かれた私は大人しく脱出する。
そうして脱出した直後、人参ロケットは爆発した。
「おぉ、危なかった。ありがとうございます束博士。助けていただき」
「(なんか礼を言われるのも変だけどいいか)うん!そうだよ!感謝して欲しいな!」
「やはり束博士もいい人だったんですね。それなのにすみませんさっきはロケットを壊してしまい、」
「そうだねぇー。大分困ったよ。とりあえず束さんを近くの陸に連れてってよ。あ、慎重にね。」
「はい!了解しました。」
やはりあんなに必死に自分だけでなく私も助けようとした博士はいい人なんだ!間違いない!
しかし女性をお姫様抱っこなんて初めてした。緊張する。
「ん?君、顔赤くない」
「そ、そうですかねぇ」
「………あっそういう事。ほれほれー、天才束さんの一生に一度のサービスだぞー」
「あっやめて、あかん、あふっ」
「(ちょっと楽しいかも、んーこいつ興味湧いて来たな)それじゃこの後もよろしくね!ビオレ!」
「よろしくお願いします(これが…役得!)」
こうして仲良くなった2人は順調に近くの陸へ向かって行った。
「ところでさビオレ、ここどこかな?」
「なんかドイツの基地?って書いてありますよ?」
「そんでさビオレ」
「動くな!2人共!ISを装着して我がドイツ軍に攻め込むとはどういう了見だ!」
「この展開は何だろう?」
「天才の脳みそ少しは使って考えて下さいよ。私はもうやだ」
「この天才相手に言うようになったじゃないか。それはこっちのセリフなんだよなぁ〜」
銀髪の少女とIS装着した女性に囲まれてます。
主人公…このドイツ軍を相手に逃げ切った頃には、彼はIS操縦士として一皮剥けているだろう。
束博士…ビオレと仲良くなった。これが吊り橋効果(よく分からない)
銀髪の少女…やる気満々
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性別行き先五里霧中
次回に学園サイド扱います。
正直すぐ学園に帰って来ると思ってましたが、お布団でぐっすり寝て、起きたら話の展開忘れたのでそれから思いついた話に飛んでいきました。
どうしてこうなった。
まだ試験が終わらないので次の投稿は月末になると思います。
一夏のクラス代表就任パーティの翌日。
IS学園の食堂にて布仏本音は朝食としておうどんを食べていた。
(昨日の晩からビオレどこ行ったんだろ。散歩してくるから先に寝ててって言ってたから寝てたけど…。朝起きたらいなかったし…)
むーむーと可愛く唸りながらおうどんをすすっていたら、
『緊急放送です!緊急放送です!』
いきなり食堂に設置されているモニターから緊迫した声が聞こえる。
朝の15分ドラマが楽しみな本音はドラマの邪魔をした緊急放送に少し残念がる。
「なになに?」 「どうでもいい事でしょ」 「3人目のIS男性操縦者とかかな?」 「そうかも〜」
みんなも緊急放送に耳を傾ける。まあ、反応は良くあるものだ。
「なんだ急に朝から?」
隣で朝からチキン南蛮定食をガッツリ食べてる一夏も似たような反応だ。
そしてテレビの女性アナウンサーは困惑に満ちた表情で告げる。
『先程、現在IS学園に在学中の面子美男麗さんとISの開発者である篠ノ之束博士がドイツ軍の基地に侵入しました! 面子美男麗さんは「自分は女性IS操縦者だ。男性IS操縦者ではない!だから解剖はしないで!嫌だ!」と叫びその場から逃走。篠ノ之束博士も笑いながら面子美俺麗さんにしがみ付きながら逃走。ドイツ軍と警察は現在、面子美男麗さんの身柄の保護を目的とした捜索を続けています。』
(え?えぇ?ちょっ待っ?……えぇぇぇー!?)
一夏がチキン南蛮を喉に詰まらせつつ、席を立ってテレビに近寄る。
「こら一夏!口に物含みながら席を立つな!」
正論だけどどこかずれてる箒を無視して一夏は
「な、何であいつドイツいんだよ!昨夜までここでご飯食べてたじゃないか?!」
と慌てる、
周りと比べてリアクションは少々大きいが皆似たような反応だ。
ついでにざる蕎麦すすってた織斑千冬もこれには驚いたらしく、麺を吹き、むせていた。
IS学園の朝はこうして、ここにいない1人の男で大賑わいであった。
ーーーーーーーー、一方ドイツ軍基地はーーーーーー
「貴様ら、動くな!ドイツ軍のIS基地に侵入とは何事だ!」
銀髪少女に恐喝なう。でもこれはこれで悪くない気がしてきた。可愛いし……
ハッ!!思考停止して目の前の事態から目を背けていた!
あ、どうもドイツなうのビオレです。束博士と仲良く海上を移動しつつ、陸に着いたらそこはドイツ軍の基地でした。どうしてこうなった。
隣の束博士も呆れ顔でどうしてこうなったらという様子。天才束博士と考えてることが同じだと分かり、少し親近感を覚える。
……しかし良く見たらほぇーとこんな状況なのに呑気そうな感じである。こっちはノン呑気なのに…
やっぱり考えてること同じでも感じてること違うや。近づいた親近感は無限遠方へまた飛んで行った。
「というかそこの2名、束博士と片方は2人目の男性操縦者の面子美男麗だな!」
しかも顔も割れてーら。あ、でも誘拐されました助けてって申し出れば保護からの日本帰国ワンちゃん?
そう考え、銀髪っ子に助けを求めようとしたら、
「そういえばドイツはこの前、複数名の男性操縦者が居るなら、内1名を解剖なりして今後のIS研究に役立てるべきだと主張していたよ。保護をお願いするべき相手かどうかは私には分からないなぁ〜。 (ここで私はドイツ軍に捕獲される訳にはいかない!ビオレを利用して逃げよう!) 」
「ひっ!、それは本当かい束っち?!」
「もちろんさビオレっち!天才は嘘つかないよ!天才だから!」
「た、確かに束っちは天才、それは本当だ。…なら今の話も本当と言うわけですね!ありがとう」
「(ビオレは言われる事全てを本当だと信じるなぁ。いつか痛い目に遭いそうだ。ってか今遭ってた。)なら、どうすれば良いか分かるよね?」
大丈夫、分かってるさ。
つまり2人目の男性操縦者である自分はドイツに保護という名目で解剖される訳だ。ど、どうすれば。分からない、自分は天才ではないのだから。
ぬんぬんぬん…
………ん?、何か天からの啓示が降って来そうだ…。
まず、2人目の男性操縦者はドイツに解剖される……。なら、2人目の男性操縦者じゃない人はドイツに解剖されない……。
そして、相手は自分を2人目の男性操縦者だと思っている……。なら、自分は2人目の男性操縦者じゃないと相手に思い込ませれば……。
論理的思考の果てに一筋の光とも錯覚する解決の策が生まれる。
自分が女の子なら解剖されない! (証明完了&神の啓示終了)
そうと決まれば今から私は女の子だ! (自己暗示開始感)
「……分かりましたよ束っち。この状況からの解決策が!」
「そうだろ分かったろう! 「自分は女の子なんですね!」……えぇそうなる?」
そうして私はドイツ軍に向けて、胸を張り、堂々と述べた。
最近一夏にキモがられた、この練習中の女声で言ってやる!
「自分は女の子です。2人目の男性操縦者ではありません。ただの軍基地に潜入したIS操縦者です!」
「ならお前はただの重犯罪人だ!捕らえろ!」
やった!男性操縦者じゃ無くなった!
そうして周りのISが捕らえんと襲いかかる!
「やった!男性操縦者から重犯罪人になった!これで解剖されないですよ束っち!」
「やったじゃないよ!これ捕まったら死刑だよ!このアホー!」
「え?それじゃあ解剖されないけど死ぬじゃないですか!」
「分かったらさっさと逃げるぞ!こんな事になるなんて、もう笑えてくるよ!」
そう言って束博士は煙玉みたいな何かを相手に投げつけ、自分の背中にしがみ付く。
「逃げるな!貴様ら!」
少女の声が聞こえる。しかし、すまない!私は死にたくないのだ!
「さぁ行くぞ!」
「はい!(背中に柔らかな何かがぎがががが)」
そして逃げるべく空へ飛び立った。
股間部分に気を使った腰の引いた前傾姿勢は過去最速のスピードで空を駆けた。
主人公…焦って束っちと咄嗟に呼び、それが定着しつつある。考えてる時は束博士と呼んでいる。世間は自分のことを男性操縦者だと思ってないと思ってる。
束っち博士…振り回すつもりが振り回されている。少し楽しくなって来たらしい。
ドイツ軍…保護しますよ。解剖しません。ドイツ軍は良識溢れる素晴らしい軍です。可愛い女の子いるし
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