最後の1年 (パワプロ大好き男)
しおりを挟む
第1話 サヨナラ大阪近鉄バファローズ
左中間へ行ったぞ!?行ったぞぉ!?行ったぞぉーーー!? 今年の近鉄何かが起こった!! なんと!!逆転!サヨナラ!満塁!ホームラァアアン代打北川!! これ以上の出来事は無い大阪ドーム!! 帽子を投げ捨てた北川! 中村走った!北川を出迎えた!
しっかりと踏め!!しっかりと踏めよ!!ちゃんと踏めよ!! ホーームイーーーン!! 今年の近鉄何かが起こりましたぁあ!! 3点ビハインドから神懸かり!! 月曜日の流れをしっかり呼んでいました梨田監督北川の起用! 逆転満塁サヨナラホームラン
ド派手な近鉄バファローズに一番お似合いです!!
あれから3年たったあるとき、タフィ・ローズが読売ジャイアンツに移籍してしまった。
大阪近鉄バファローズに入団した茂野吾郎は5年目を迎えた矢先、あの忘れられない出来事が彼を襲ったのであった。
それはオリックスブルーウェーブと合併することになったのであった………
――――――――――――――――――――――
2004年、日本ハムファイターズが本拠地を東京ドームから札幌ドームへ移り、チーム名も北海道日本ハムファイターズに変わったのであった。
茂野「貴教、日本ハムが北海道に行くらしいな。」
貴教「あぁ、故郷で野球出来るから嬉しいよ。」
土屋貴教は嬉しそうに茂野と話していた。
彼はすかさず茂野に質問した。
貴教「ところで茂野、本当に大阪近鉄バファローズはオリックスブルーウェーブと合併するのか?」
茂野「あぁ、今でも信じられないんだ、チームメイト曰く、バファローズというチーム名を支えている近鉄が経営破綻を起こしてしまったらしい、しかも同じ関西にいるオリックスブルーウェーブと合併し、セ・リーグは阪神、パ・リーグはオリックスでいいだろうという上の連中がそう考えたらしい。」
貴教「それはヒデェな………」
茂野「全くだ。」
貴教「でも何でオリックスブルーウェーブなんだろう。」
茂野「ブルーウェーブというチーム名を支えているオリックスも経営があまり上手くいってないらしいからな、近鉄と合併して経営を少しでも上げようと考えているかもしれないしな。」
貴教「そうか、それはツラいな。」
茂野「あぁ、まさか本当にそうなるとは思わなかった………」
貴教「許せないな、それ。」
茂野「だから俺、日本一になって大阪近鉄バファローズに有終の美を飾ろうと思うんだ。」
貴教「そうか、俺も札幌ドーム移転1年目で日本一目指して頑張るからお互いに頑張ろう。」
茂野「あぁ、もちろんだ。」
こうして茂野率いる大阪近鉄バファローズの最後の1年の戦いが始まるのであった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第2話 開幕
大阪近鉄バファローズの開幕の相手は北海道日本ハムファイターズだった。
舞台は大阪ドーム(現在の京セラドーム大阪)。
茂野はかつてのチームメイトである土屋貴教と挨拶を交わし、試合に備えたのであった。
茂野「絶対に大阪近鉄バファローズを日本一にしてやるぜ!!」
貴教「あぁ、こっちも負けないぜ!!」
大阪近鉄バファローズと北海道日本ハムファイターズの試合が始まったのであった。
試合は拮抗とした展開になり、開幕投手を努めることになった茂野は9回まで投げきり、サヨナラの回がまわってきた。
茂野「なんとか抑えることが出来たが、まだこっちは1点も入っていないな、0-0のまま延長戦に入りたくないな、早く決めてもらわないと困るぜ。」
茂野がベンチでぼやくと、4番の中村紀洋がフルスイングした。
カッキーン!!
中村紀洋の打球がレフトスタンドへ飛んでいった。
大阪近鉄バファローズは北海道日本ハムファイターズにサヨナラ勝ちし、開幕戦を白星に飾ったのであった。
――――――――――――――――――――――
試合後、ロッカールームに行くと、茂野の前に土屋貴教が現れた。
貴教「茂野、今日の試合は完敗だぜ。」
茂野「いや、日本ハムも凄かったよ。」
貴教「だが、近鉄の執念には叶わないよ。」
茂野「ノリさんは頼りになるから心強いぜ、でも今日は土屋に2本ヒットを許したからな。」
貴教「とはいえ4打数2安打だ、あまりいい数字ではないさ。」
茂野「そうかい?」
貴教「あぁ。」
茂野「でもまぁ、まだ開幕戦だからな、始まったばかりだし、ここから勝負だから負けないぜ。」
貴教「あぁ、俺もだ。」
茂野「したらまたな。」
貴教「あぁ、またな。」
こうして二人は大阪ドームをあとにした。
――――――――――――――――――――――
開幕戦を勝利で終えた大阪近鉄バファローズは勢いをそのままに勝利を積み重ねていった。
気がつけば大阪近鉄バファローズは4月を終えた時点で17勝7敗で首位に立っていた。
試合後、梨田昌孝監督が選手全員に話した。
梨田「いいか、お前たちがつけている背番号は大阪近鉄バファローズの永久欠番や、大阪近鉄バファローズファンのためにも全力で倒しにいくぞ、いいな?」
全員「はい!!」
大阪近鉄バファローズは5月を迎えようとしていた。
――――――――――――――――――――――
茂野たちは札幌ドームにやって来た。
北海道日本ハムファイターズと札幌ドームで初めて試合をするのであった。
茂野「ここが札幌ドームか、いい球場だな~」
茂野たちは札幌ドームを心から楽しみにしていたのであった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第3話 順調
大阪近鉄バファローズは札幌ドームにいた。
茂野は札幌ドームで試合に臨むのを心から待っていたのであった。
茂野「ここが北海道に本拠地を移転した日本ハムファイターズのホームグラウンドか、札幌ドームいいねぇ~」
茂野は札幌ドーム内を見渡していた。
茂野「マウンドもキレイだし、球場も広いな~、フェンス高いな~」
茂野が喜んでいると、北海道日本ハムファイターズの土屋貴教がやって来た。
土屋「よう茂野、札幌ドームへようこそ。」
茂野「おう、土屋じゃねぇか、日本ハムの新しい本拠地いいじゃないか、羨ましいぜ。」
大阪近鉄バファローズのビジターユニフォームを着た茂野は嬉しそうな顔をしていた。
土屋「そうか、まぁ東京ドームは元々巨人の本拠地だしな。」
茂野「まぁな、東京ドームに巨人と日本ハムが2つあること自体変だしな。」
2人は笑いながら話していた。
茂野「ところで日本ハムのそのユニフォームいいなぁ~カッコいいじゃん。」
土屋「このホームのユニフォームの方が気に入ってるんだ、茂野のそのビジターユニフォームカッコいいじゃん、黒に赤い文字で『OSAKA』って書かれているからメッチャ目立つじゃん。」
茂野「そうか、そうでもないけどな、アハハ。」
互いに違うチームに行っても、2人はまるでまだ高校生のような、あどけなさが残っていたのであった。
茂野「今日の試合、絶対に負けないからな。」
土屋「あぁ、こっちも負けないぜ。」
2人はそれぞれ別々のベンチに行ったのであった。
――――――――――――――――――――――
試合は投手戦となり、0-0の無得点のまま9回の裏に入った。
茂野は9回まで投げ、あと3つアウトをとれば延長戦に突入するはずであった。
2アウトを取った後、打席には土屋が入った。
茂野「絶対に抑えてやる、ここまでノーヒットに抑えているからな。」
茂野は渾身のストレートを投げた。
カッキーン!!
茂野「何だと!?」
茂野は土屋のフルスイングした打球を見て、ガックリと肩を落とした。
何とサヨナラソロホームランを打たれたのであった。
茂野はチームメイトになだめられ、ベンチに引き下がったのであった。
――――――――――――――――――――――
大阪近鉄バファローズは、あのサヨナラ負け意外は順調に勝ち星を挙げていた。
依然として首位をキープしていた。
2位は福岡ダイエーホークス、3位は西武ライオンズ、4位は北海道日本ハムファイターズ、5位は千葉ロッテマリーンズ、6位はオリックスブルーウェーブだった。
更新が遅くなり申し訳ありませんでした。
仕事が忙しくなり体力的にも疲れてしまいましたが、終わるまで頑張りたいと思います。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第4話 勝ちまくり
開幕を迎えてから大分たったあるとき、梨田監督はチームメイトを集めた。
梨田監督「ペナントレースも折り返しに掛かってきた、首位をキープしているとはいえ、他のチームも徹底して我々を倒しに来るわけだ、1試合1試合、大事に戦っていくぞ、いいな?」
全員「はい!!」
大阪近鉄バファローズは現在首位をキープしていた。
茂野も10勝を挙げていた。
茂野「絶対に負けないぞ、何としてでも優勝してやる。」
茂野は次の登板に向けて練習を開始したのであった。
――――――――――――――――――――――
大阪ドームではオリックスブルーウェーブとの試合に臨んだ。
茂野は9回を投げて3安打無失点の好投で完封勝利を挙げたのであった。
インタビューの時、茂野はファンに対し、こう話したのであった。
茂野「大阪近鉄バファローズはなくなってしまいますが、皆さんと一緒に日本一目指して戦っていきたいと思います、皆さんの声援が我ら大阪近鉄バファローズの選手達にとって励みになります、どうか応援をよろしくお願いします。」
茂野の言葉にファンは大喜びであった。
――――――――――――――――――――――
この日は大阪近鉄バファローズの試合はなかった。
茂野は自宅で他のチームの試合を見ていた。
茂野「土屋のヤツ、結構苦戦しているな。」
土屋貴教が所属している北海道日本ハムファイターズは札幌ドームで西武ライオンズと試合をしていた。
この日、土屋はなんと『4番レフト』でスタメンに出場していた。
しかし、土屋はここまで4打数ノーヒットに終わっていた。
茂野「頼むぞ土屋、お前の強さを見せてやれ。」
茂野は自宅のソファーに座りながらテレビを見ていた。
薫「土屋君の試合を見てるの?」
茂野「あぁ、ライバルの試合も見とかないとな、大阪近鉄バファローズがいつ首位陥落してもおかしくないから情報を入手してるんだ。」
薫「なるほど、負けられないね。」
茂野「あぁ、高校の時は頼もしい存在だけど、プロ野球ではライバルだからね。」
茂野は彼女である清水薫と仲良く話ながらテレビ観戦していた。
すると土屋が勝負強さを見せつけた。
アナウンス《さぁ、ファイターズはサヨナラのチャンスを作りました、打席には土屋が入っています、ピッチャー投げました!!》
カッキーン!!
アナウンス《ガツーン、痛烈な当たりー、入ったーサヨナラ満塁ホームラン、ファイターズ10連勝、3位に浮上しました!!》
北海道日本ハムファイターズはサヨナラ勝利を納めたのであった。
大阪近鉄バファローズも北海道日本ハムファイターズも共に勝ち星を順調に挙げていたのであった。
大きく更新を遅れてしまい申し訳ありませんでした。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第5話 優勝マジック
大阪近鉄バファローズはオールスターを挟み、ペナントレースも終盤に差し掛かってきたあるとき、梨田監督は選手を集めた。
梨田監督「いいか、次の日本ハム戦で勝てば優勝マジックが20点灯する、なんとしてでも勝ってファンのためにもリーグ優勝するぞ、いいな?」
全員「はい!!」
選手一同はロッカールームから引き上げた。
茂野「よし、なんとしてでも勝って優勝マジック点灯するぞ!!」
意気込んでいた茂野の側に大阪近鉄バファローズの4番を務めている中村紀洋が声を掛けてきた。
中村「茂野、悪いな、俺と岩隈がアテネ五輪の日本代表に選ばれてしまってな、暫くの間チームから離れることになった、頑張ってチームを優勝に導いてやれよ。」
茂野「任せてくださいよノリさん、必ず大阪近鉄バファローズをリーグ優勝させてやりますよ。」
中村「頼むぜ、大阪近鉄バファローズはなくなっても茂野だけは強くなれよ。」
茂野「もちろんっすよ。」
こうして中村紀洋は日本代表として岩隈久志と共にチームを去ったのであった。
茂野「よーし、明日から日本ハム3連戦、ぜってぇ勝つぞー!!」
茂野は気合いを入れ、バスに乗り込んだのであった。
――――――――――――――――――――――
大阪近鉄バファローズは北海道日本ハムファイターズの本拠地、札幌ドームに足を運んだのであった。
先攻:大阪近鉄バファローズ
1(中)大 村
2(二)水 口
3(右)礒 部
4(一)北 川
5(指)マリオ
6(左)大 西
7(三)星 野
8(遊)阿 部
9(捕)藤 井
P(投)茂 野
後攻:北海道日本ハムファイターズ
1(中)新 庄
2(二)木 元
3(三)小笠原
4(指)セギノール
5(左)エチェバリア
6(右)土 屋
7(一)小 田
8(捕)高 橋
9(遊)金 子
P(投)岩 本
試合は1点を争うシーソーゲームとなった。
気がつけば、9回表が終了時点で11対10と大阪近鉄バファローズが1点リードする展開となった。
9回裏のマウンドには守護神の福盛が上がった。
茂野「福盛さん、頼みますよ、しっかり抑えてくださいよ。」
そして福盛がきっちり三者凡退に打ち取り、大阪近鉄バファローズは優勝マジック20を点灯させたのであった。
――――――――――――――――――――――
試合後、茂野は梨田監督に呼び出された。
梨田「茂野君、今日のピッチングは決して悪くはなかったぞ、失点が多かったのは仕方ない、次の登板に生かそう。」
茂野「はい。」
梨田「それから君は、もう大阪近鉄バファローズのエースだけじゃない、プロ野球界のエースになるんだ、頑張れよ。」
茂野は梨田監督からエールを貰ったのであった。
大阪近鉄バファローズのリーグ優勝はもう目の前だ。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第6話 リーグ優勝
大阪近鉄バファローズは優勝マジックを20点灯してから1試合1試合、勝利を積み重ねていった。
気がつけば優勝マジックは1まで減っていった。
今日勝てば大阪近鉄バファローズはリーグ優勝を果たすことになる。
茂野達はリーグ優勝するまで待ちきれない気持ちでいっぱいだった。
茂野「よし、必ずリーグ優勝してファンに恩返しするぞー、何よりも日本代表から帰ってきたノリさん、久志さんがいるのは大きいからな、それに大阪近鉄バファローズとしては最後の年にリーグ優勝出来たら最高に有終の美を飾ることができる、絶対勝って必ずリーグ優勝するぞー!!」
茂野はかなり気合いを入れていたのであった。
パ・リーグの順位は、1位に大阪近鉄バファローズ、2位に西武ライオンズ、3位に北海道日本ハムファイターズ、4位に福岡ダイエーホークス、5位に千葉ロッテマリーンズ、6位にオリックス・ブルーウェーブとなっている。
大阪近鉄バファローズは本拠地である大阪ドームへ戻り、6位のオリックス・ブルーウェーブと対戦するのであった。
茂野「オリックス・ブルーウェーブは最下位ではあるが、気を引き締めて試合に臨むぞー!!」
茂野はマウンドに上がり、投球練習を重ねていった。
――――――――――――――――――――――
試合は緊迫しており、両チームとも無得点のままの状態が続いた。
地元、大阪で決めたい大阪近鉄バファローズと、それを阻止しようとするオリックス・ブルーウェーブの意地と意地のぶつかり合いとなった。
9回まで投げきった茂野は疲労困憊だった。
茂野「早く点数を入れてほしい、1点でも入ればサヨナラ勝ちだ、何とかしてほしい。」
9回の裏、大阪近鉄バファローズの攻撃が始まった。
――――――――――――――――――――――
一方その頃、清水薫の自宅で弟の大河が応援していた。
大河「姉ちゃん、早く見ろよ、茂野先輩が優勝するかもしれないんだぞ、早く早く。」
薫「分かった分かった、今行くから。」
清水薫がようやくテレビの前に着いた。
アナウンサー《さぁ打席には大阪近鉄バファローズの4番、中村紀洋、オリックス・ブルーウェーブの大久保、投げました。》
カッキーン!!
アナウンサー《ガツーン、痛烈な当たり、レフトスタンドへ一直せーん、入ったーホームラーン、中村紀洋がサヨナラホームランを放ちました、オービューティフルプレイ!!》
テレビの前で大河と薫の2人は抱き合って喜んでいった。
大阪近鉄バファローズはリーグ優勝を果たしたのであった。
更新が遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
もし感想がありましたら是非コメントしてください。
ただし、誹謗中傷や悪口のようなコメントは辞めてください。
私自身すごく傷つきます。
何卒よろしくお願いします。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第7話 プレーオフ
大阪近鉄バファローズはパ・リーグ優勝し、祝賀会が始まった。
ビールかけは行わず、チームメイトとゆっくりと時間を過ごしていた。
そして、時は経ち、パ・リーグの日程が全て終了したのであった。
最終順位は以下の通りであった。
1位、大阪近鉄バファローズ
2位、西武ライオンズ
3位、北海道日本ハムファイターズ
4位、福岡ダイエーホークス
5位、千葉ロッテマリーンズ
6位、オリックス・ブルーウェーブ
プレーオフ第1ステージは西武ドームで、2位の西武ライオンズと3位の北海道日本ハムファイターズが戦うのであった。
茂野「土屋、待ってるぞ、必ず勝って大阪ドームに来いよ。」
土屋「あぁ、待ってろよ。」
茂野吾郎と土屋貴教は電話でやり取りをしたのであった。
――――――――――――――――――――――
10月の半ば、プレーオフ第1ステージが始まった。
北海道日本ハムファイターズの先発はエースの岩本、西武ライオンズの先発はエースの松坂となった。
茂野「頑張れ土屋、松坂を打ち崩せよ。」
茂野はテレビを見て観戦していた。
試合は北海道日本ハムファイターズのラッキーセブンに動いた。
ノーアウト満塁の場面で打席には土屋貴教が入った。
ここまでノーヒットの土屋であったが、松坂の失投を捉え、満塁ホームランで先制した。
そのまま逃げ切り、4-0で勝利したのであった。
茂野「やったじゃん土屋、明日勝てば大阪近鉄バファローズの相手は北海道日本ハムファイターズだ。」
茂野は楽しそうにしていた。
次の日も西武ライオンズと北海道日本ハムファイターズの試合が始まった。
またしても土屋が大活躍し、北海道日本ハムファイターズは西武ライオンズに5-1で勝利し、プレーオフ第1ステージを突破したのであった。
プレーオフ最終ステージは大阪ドームで1位の大阪近鉄バファローズと3位の北海道日本ハムファイターズが戦うのであった。
――――――――――――――――――――――
試合当日、大阪ドームに北海道日本ハムファイターズの選手が入ってきたのであった。
茂野「やったな土屋、お前と戦うのを待ってたぜ。」
土屋「あぁ、俺もだ、いい試合をしようじゃないか。」
互いに握手を交わした後、練習に入ったのであった。
大阪ドームには超満員の客が入ってきたのであった。
レフトスタンドの一角以外は全て大阪近鉄バファローズのファンに埋め尽くされていた。
茂野「大阪近鉄バファローズにとって最後のプレーオフ、絶対勝って日本シリーズに進んでやる。」
大阪近鉄バファローズにとって最後のプレーオフが始まるのであった。
更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第8話 負けたくない
大阪ドームで大阪近鉄バファローズと北海道日本ハムファイターズの試合が行われようとしていた。
茂野「よっしゃー、ぜってぇ負けねぇぞ!!」
大阪近鉄バファローズの先発投手、茂野吾郎は気合いをいれていた。
一方の北海道日本ハムファイターズも気合いをいれていた。
土屋「茂野、お前の球種や配球は全て知り尽くしている、あとは全力で打ちにいくだけだ。」
土屋貴教も気合いをいれていた。
――――――――――――――――――――――
先攻:北海道日本ハムファイターズ
1(中)新 庄
2(二)奈良原
3(三)小笠原
4(一)土 屋
5(指)セギノール
6(左)オバンドー
7(右)エチェバリア
8(捕)高 橋
9(遊)金 子
P(投)ミラバル
後攻:大阪近鉄バファローズ
1(中)大 村
2(二)水 口
3(右)礒 部
4(三)中 村
5(指)マリオ
6(一)北 川
7(左)川 口
8(遊)阿 部
9(捕)的 山
P(投)バーン
プレーオフファイナルステージが始まった。
第1戦は白熱した試合展開となり、大阪近鉄バファローズが先制すると北海道日本ハムファイターズが点を取り返したりと、1点を争う攻防が激しくなっていった。
8回の裏が終了した時点で10-9と大阪近鉄バファローズがリードしていた。
茂野はそのまま9回のマウンドに上がり、2番バッターを三振、3番バッターをセカンドゴロに打ち取った。
茂野(土屋を抑えればこっちのもんだ。)
茂野は4番バッターの土屋貴教と対峙した。
土屋(新庄さんのためにも負けたくない。)
土屋もマウンド上の茂野吾郎と対峙した。
茂野は土屋に向かって渾身のストレートを投げた。
土屋は茂野のストレートを打つもセンターフライになり、大阪近鉄バファローズが初戦を勝利した。
――――――――――――――――――――――
第2戦は投手戦となり、お互いに点数が入らないまま試合が進んでいった。
しかし、大阪近鉄バファローズの4番バッター、中村紀洋がサヨナラホームランを放ち、第2戦も勝利したのであった。
日本シリーズ進出に王手をかけた大阪近鉄バファローズは第3戦も勢いそのまま攻め込み、5-1で最終回を福盛和男投手が抑え、大阪近鉄バファローズは日本シリーズ進出を決めたのであった。
――――――――――――――――――――――
試合終了後、大阪近鉄バファローズの選手達は、北海道日本ハムファイターズの選手達と握手を交わしたのであった。
土屋「茂野、おめでとう、日本一になれよ。」
茂野「おうよ、任せとけ。」
こうして2人の戦いは幕を閉じたのであった。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第9話 日本シリーズ
パ・リーグは大阪近鉄バファローズが北海道日本ハムファイターズをくだし、日本シリーズ進出を決めたのであった。
梨田監督「我々は日本シリーズ進出を決めた、おめでとう、本当の戦いはこれからだからな、気を引き締め直して、日本シリーズ勝ちに行くぞ、いいな。」
全員「ハイ!!」
大阪近鉄バファローズにとって最後の日本シリーズが始まるのであった。
――――――――――――――――――――――
茂野「俺達の日本シリーズの相手は巨人か…凄いメンバーだな。」
茂野は新聞を見ていた。
大阪近鉄バファローズの相手はセ・リーグの覇者である読売ジャイアンツだった。
読売ジャイアンツといえば、海堂学園高校時代に甲子園優勝を共に目指していた親友、佐藤寿也がいるのであった。
茂野「おっ、いたいた、寿也が写ってた。」
茂野は佐藤のカラー写真を見てニッコリと笑っていた。
茂野「待ってろよ寿、日本シリーズで絶対勝ってやる!!」
茂野は静かに闘志を燃やしていたのであった。
すると、茂野の携帯電話が鳴っていた。
茂野「おう、寿、久しぶりだな。」
佐藤「吾郎君、久しぶりだね。」
茂野「日本シリーズ絶対負けないからな。」
佐藤「僕もだよ吾郎君、ジャイアンツには凄いバッターが勢揃いだから負けないよ。」
茂野「おうよ、東京ドームで会おうぜ。」
佐藤「もちろんだよ、待ってるよ。」
電話を切ったのち、茂野はベッドに横になったのであった。
――――――――――――――――――――――
日本シリーズ第1戦は東京ドーム、指名打者がないため茂野は打席に立たなければいけない中、茂野はブルペンでリラックスしていた。
茂野「ジャイアンツにはスター選手だらけだけど、何よりもタフィ・ローズと戦えるんだからな、楽しみだ。」
こうして読売ジャイアンツと大阪近鉄バファローズによる日本シリーズが幕を開けたのであった。
先攻:近鉄のスタメン
1(中)大 村
2(二)水 口
3(右)礒 部
4(三)中 村
5(一)北 川
6(左)大 西
7(遊)阿部真
8(捕)的 山
9(投)茂 野
後攻:読売のスタメン
1(二)仁 志
2(左)清 水
3(右)高橋由
4(中)ローズ
5(一)ペタジーニ
6(三)小久保
7(遊)二 岡
8(捕)佐 藤
9(投)上 原
試合はエース同士の投げ合いとなった。
しかし、9回の表に茂野が自らホームランを打ち、1-0と第1戦を勝利におさめたのである。
第2戦も勢いそのままに行き、10-1と圧倒したのであった。
第3戦は大阪近鉄バファローズの本拠地である大阪ドームへと舞台を移すのであった。
更新が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
第10話(最終話) 日本一そして新たな挑戦
第1戦と第2戦を勝ち抜いた大阪近鉄バファローズの選手たちは、東京ドームから大阪ドームへと移動したのであった。
本拠地である大阪近鉄バファローズの選手たちはリラックスしていた。
茂野「いや~、大阪ドームを見ると、我が家に戻ったような感じがするな~。」
茂野は大阪ドームを一周見て安堵に浸っていた。
そこへ、読売ジャイアンツの選手達がやって来た。
佐藤寿也も参加していた。
佐藤「吾郎君、また会えたね。」
茂野「おう、寿、今度は大阪ドームで試合だからな、絶対に負けないからな。」
佐藤「もちろんだよ、こっちも負けないから。」
二人は互いに健闘を称えあった。
――――――――――――――――――――――
日本シリーズ第3戦は大阪ドームで行われた。
先攻:読売ジャイアンツ
1(二)仁 志
2(左)清 水
3(右)高橋由
4(中)ローズ
5(一)ペタジーニ
6(三)小久保
7(指)清 原
8(捕)佐 藤
9(遊)二 岡
P(投)岡 島
後攻:大阪近鉄バファローズ
1(中)大 村
2(二)水 口
3(右)礒 部
4(三)中 村
5(指)マリオ
6(一)北 川
7(左)大 西
8(遊)阿部真
9(捕)的 山
P(投)パウエル
第3戦は点の取り合いとなった。
1回の表に、去年まで大阪近鉄バファローズだったタフィ・ローズが先制のツーランホームランを打たれたが、その裏に中村紀洋がスリーランホームランを打ち、逆転に成功。
その後も点を取り合い、気がつけば10-11となり、大阪近鉄バファローズは1点ビハインドのまま、9回の裏に入った。
茂野(頼む、ファンのためにもここで打ってくれ。)
茂野はベンチで祈っていると、礒部がソロホームランで同点に追い付き、最後は中村紀洋がサヨナラホームランを放ち、第3戦は勝利で幕を閉じた。
――――――――――――――――――――――
アナウンサー「さぁ、日本シリーズ第4戦が始まりました、近鉄は4連勝で日本一になるのか、はたまた読売が阻止するのか、実況は私、安部憲幸でお送りします。」
土屋「茂野と寿也、この二人が戦うとは誰が予想したことか、互いに頑張れ。」
土屋貴教はテレビ観戦していた。
第4戦は近鉄が大量リードしていた。
3回の裏に大村がタイムリーを放ち1点先制すると、水口がスクイズで2点目、礒部がタイムリーを放ち3点目、そして中村紀洋が豪快にホームランを放ち、この回だけで7点も入った。
その後も着々と点を重ね、10-3と大きくリードしていた。
そして、9回の表に茂野がマウンドに上がり、三者凡退に打ち取り、大阪近鉄バファローズはついに日本一になった。
アナウンサー「試合終了、大阪近鉄バファローズが日本一になりましたー!!」
土屋「茂野、おめでとう。」
土屋は拍手した。
――――――――――――――――――――――
あれから数ヶ月が経ち、大阪近鉄バファローズはオリックス・ブルーウェーブと正式に合併し、「オリックス・バファローズ」という合併球団が誕生した。
これでパ・リーグは北海道日本ハムファイターズ、西武ライオンズ、千葉ロッテマリーンズ、福岡ソフトバンクホークス、オリックス・バファローズに加え、新規球団である「東北楽天ゴールデンイーグルス」の6球団となった。
茂野は分配ドラフトにより、東北楽天ゴールデンイーグルスに決まったのであった。
大阪近鉄バファローズの歴史は終わったが、茂野の野球人生はまだまだ続くのであった。
このシリーズはこれで終わりたいと思います。
ありがとうございました。
目次 感想へのリンク しおりを挟む