うたわれていくもの (病弱マン)
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二人の白皇その後

いいエンディングだった
でもやっぱり悲しさもあったから続きを書いていきたいと思います



クオン

「もう逃がさないかな」

その言葉からはや3年、未だにハクは見つからない

でも確かにあの時ハクは会いに来てくれた、何か、、何か方法があるはず。

そう思った私はトゥスクルに戻りお母様達とお父様に相談してみたのだけど

 

ハクオロ

「あの次元に干渉できる方法はそう多くはない、私の代わりに依代となった、その意味はあの男もわかっていたはず。わかっていながら其方を助けるためにその条件をのんだのだ」

 

クオン

「わかってるかな、、私も前を向いて生きていくとあの時約束した、、でも、、あの人は生きている。それを知っているから、諦めることなんてできない。お父様、、なんでもいい、僅かな可能性でもいい。あの人に、ハクに会えるなら、、」

 

ハクオロ

「ふむ、、」

しばらく考え込むハクオロ

 

娘を助けるために私の代わりを引き受けたのだ、確かにこのままでは無責任になってしまうな。

 

クオン

「、、、、」

決して諦めない、そのような決意が見てとれる。

 

ハクオロ

「なくはない」

 

クオン

「それじゃあ!!」

 

ハクオロ

「だがそれはかのオンカミ、ウィツァルネミテアを完全に消滅させる必要がある。知っていようクオン、あの者の力を一度解放してしまったお主なら、それがどれほど困難であり、そしてどれほどの犠牲を払うかを。そしてそれをあの男、ハクが望まぬ事を」

 

クオン

「あっ、、」

 

クオンの顔が悲しみに染まる、わかっているのだ。そんな事をすればその犠牲はクオン1人ですむわけがない

また大勢の人が死ぬ、、そんな事はできない、けどクオンはハッと先ほどのハクオロの言葉を思い出す

 

クオン

「お父様、ハクは、、私のすべてかな。教えてほしい「なくはない」と言った意味を」

 

ハクオロ

「ふっ、、冷静でなによりだ。ならばお主に託すとしようか、ウルトリィ!例の物を」

 

ウルトリィ

「ここに」

 

クオン

「ウルお母様、、?」

 

ハクオロ

「クオンよ、オンヴィタイカヤンは今タタリとして依然各地に存在する。あれはウィツァルネミテアの力を受けあのような姿になっている。それはわかるな?」

 

クオン

「ええ、そしてハクが各地を渡りそれを浄化していることも」

 

ハクオロ

「ウィツァルネミテアはその性質上現実世界に自分が残した力が無くなるとその存在事態が保てなくなる。ハクが今タタリを浄化しているのはお主に再び会うためにタタリを浄化し顕現するためなのかもしれぬな」

 

クオン

「ハクっ、、」

 

ハクオロ

「だがその数は尋常ではない、中にはウィツァルネミテアの力を強く受けているタタリもいる。ハク1人ではいずれ限界も来よう、お主の仲間の分も用意してある。限定的ではあるがその勾玉の力を使えば一時的にハクと同じ土俵に立てる。後は、説明するまでもないな」

 

クオン

「お父様、、ありがとう、必ずハクと一緒に戻ってくるね」

そう言いその場を後にした

 

ハクオロ

「娘にしてやれるのはここまでだ、あの勾玉を作るのにだいぶ苦労をかけたなウルトリィ」

 

ウルトリィ

「ハク様に唯一渡していなかった力があったからこそです。私は形を作っただけですから」

 

ハクオロ

「タタリの中でも意思を保っているやっかいなやつもいる、決して楽な道程ではなかろうな、信じるしかないか」

 

 




とりあえずこんな感じで進めていくか

とんでも設定なんは仕方ないなww


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ハクの世界


ノリで書いていってます


ハクオロより勾玉を託されたクオン

その数は10を超えていた

 

クオン

「まずは皆に集まってもらわないとかな、ヤマトに行けばアンジュの一声で集まってもらえるだろうけど無理強いはできないし、、とりあえずアンジュに会いに行ってみるかな」

 

そこでクオンはハクオロの言葉を思い出す

 

ハクオロ

「その力を使えば一時的にハクと同じ土俵にたてよう」

 

その言葉を思い出しさっそく勾玉を取り出した

 

クオン

「でも、どうやって使うんだろう、、」

 

使い方がわからないと思ったのもつかの間、勾玉を握りしめると辺りの景色が歪む

 

クオン

「これって、、!!」

 

???

「はぁ、、やっぱり来てしまったか。あまり危険な場所は来て欲しくないんだがな。せっかく自由になったってのに、自分の事は忘れて幸せに生きてくれてよかったんだぞ?」

 

その声だけで誰か分かった、すぐに駆け寄っていきたい。でも言い返さないと気がすまなかった

 

クオン

「勝手なこと言わないでほしいかな、貴方が生きているなら私は決して貴方を諦めない。死んでいたとしても貴方以外を受け入れる気なんてないかな。、、ハク」

 

徐々に視界が鮮明になってゆく、そこには3年以上探していたハクの姿があった。

 

ハク

「まったく、先代も中々の食わせもんだな。こうなる事を見越していたと見える、まっ来てしまったものは仕方がない。久しぶりだな、クオン。とは言え自分からは頻繁に会いに行ってはいるがな」

 

 

クオン

「わかってるかな、それとなく感じていたから。だからお父様に相談しにいったんだよ、このままじゃ会えないと分かっていたから。3年前のあの日以降、、夢にすら会いに来てくれない貴方に会うために、、、」

 

目に涙を浮かべながらクオンはハクに近づく

 

クオン

「やっと、、会えた、、、ハクっ!!」

 

そう言うとハクに駆け寄り抱きつく

 

ハク

「すまなかった、、自分も、会いたかった」

 

クオンはそこでハクの異変に気付く、今のハクの姿はだいぶ弱っているように見える

 

ウルゥル、サラァナ

「主様、無理は禁物。先ほどの戦いの傷が完治していません、このままだとまたアレに見つかれば勝ち目はないかと」

 

ハク

「わかっている、、認めたくはないが、、先代の判断は正しかったのだな」

 

クオン

「ハクっ、、一体なにが、、」

 

ハク

「クオン、会えて嬉しかった。今はこれ以上ここにいることができない、クオンもとりあえず元の世界に戻るといい。皆を集めまた来てくれ、、そこで今起こっている事を話そう」

 

そう言い残しハクは消えていった、私もまた景色が歪む前の元の世界に戻っていた。

 

夢のような感覚、でも記憶もある。あれが現実だったと確信できる

 

クオン

「ハク、、必ず、、連れ戻してみせるかな。待ってて、すぐに皆を集めてみせるから」

 

変わってハクサイド

 

ハク

「はぁっ、、はぁっ」

 

息を切らしその場で膝をつく

 

ウルゥル、サラァナ

「主様っ、横になる。この場はとりあえず安全です、しばらくゆっくりなさるとよいかと」

 

ハク

「あぁ、、すまんな。まさかあそこまでとはな、、油断もしたが万全であっても無理であったろうな、、」

 

その体はなにやら無数の斬撃によりもはやボロボロであった、常人であれば絶命しているであろう傷、生きているのは単にハクが人ではなく端的に言うならば「神」であるからだろう、だが例え神であろうと死なないわけではない。神魂による傷は人間の身体につける傷と変わりない

タタリとこの世界で戦うというのはそう言うことだ。

 

ハク

「アレはあまりにも危険だ、、が。頼る他あるまい、、」

 

そう言い眠りについた

 

 

 




うーむ、ちょっと壮大すぎるか、、


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ヤマトへ(船上

あまりダラダラと長くしても飽きるのでそこまで長くする予定はないですが、展開次第では長くなるかもしれない。
とにかくノリですw


クオンは今船に乗りヤマトを目指している、だがその表情は微妙そうだ。なぜなら、、

 

クオン

「えっと、、どうして船に乗ってるのかな?フミルィル?」

 

フミルィル

「どうしてと言われても、私はクーちゃんのお側付きだから♪」

 

音符が見える、、

 

クオン

「、、私が何をしに行くか分かってる?結構大変な旅になると思うかな」

 

フミルィル

「オシュトル様、、ではありませんね、ハク様を助けに行くんですよね♪ふふ、クーちゃん嬉しそう〜」

 

クオンの顔が一気に赤くなる

 

クオン

「わ、私は助けてもらったお礼をするために行くんだから、そ、、そんなつもりで行くわけじゃないかな!」

 

フミルィル

「クーちゃん?もうクーちゃんがハク様の事大好きなのはバレてしまってるんだから何を言っても説得力がないですよ?」

 

クオン

「〜〜〜〜っ!」

 

この3年でフミルィルはさらに手強くなった、、なにげにこの娘もハクに恋心を無自覚に抱いている節がある、、強敵すぎる。その双丘は反則でしょぅ、、

 

フミルィル

「とにかくヤマト、帝都に行って皆に会うんですよね。一応叔父様がすでに文をアンジュ様宛に送ってあると言ってましたから案外早くに全員集まるかもしれないですね♪」

 

なんで音符が見えるんだろう

 

クオン

「全然聞いてなかったかな、、いつのまに、、」

 

フミルィル

「クーちゃんったらもらうものもらったらそのまま突っ走っていったそうだから、ふふふっ」

 

クオン

「あぅっ、、、そ、それは」

 

???

「ふっふっふ、健気な仕草もまた我が娘に次ぐくらい美しいねぇ」

 

クオン

「あ、お久しぶりかな。ソヤンケクルさん元気にしてたかな?」

 

ソヤンケクル、聖上により右大臣だか左大臣だかを任命されているものの基本的にはこうして船の上でやる事は変わらないらしい

 

ソヤンケクル

「ハッハッハ、いやぁクオン殿。あなたの恋はこのソヤンケクル、大いに応援させてもらうよ〜。そしてなんとか我が娘に帰ってきてもらうようよろしく頼むよ!」

 

???

「けっ、いい加減娘離れでもしちゃあどうなんだい。見てるとみっともねぇったらねえぜ。」

 

クオン

「ゲンホウさん?あなたもこの船に?」

 

ゲンホウ、ソヤンケクル同様右大臣だか左大臣に任命されている。昔馴染みらしくよく喧嘩をしている様はトゥスクルにまで噂が流れてくるほど

 

ゲンホウ

「あぁ、ちょっとトゥスクルまで物資の取引をしててな、その帰りよ。面倒クセェことにこいつの船しかなくてよ、とんだ貧乏くじを引いたと思ったが、嬢ちゃんたちに会えたなら御の字と言ったところか」

 

ソヤンケクル

「なんならこの場から突き落としてやってもいいんだよぉ?聖上には立派に役目を終えて溺死しましたと報告しておくから安心したまえ」

 

ゲンホウ

「ハッ、いまだに娘離れもできねぇ青二才にやられるほど老いぼれちゃいねぇよ。嬢ちゃんよ、正妻でなくても構わんからウチのガキもあの男に尽くさせてやっちゃくれんか?あれほどの男はそうそういねぇからな、変な虫がつくよりよっぽど、安心できらぁ」

 

クオン

「考えておくかな、きっとハクの事好きな娘は多いし。それについてはもう覚悟ができているから」

 

そう、ハクは第一印象としては頼りなく、女に好かれる要素は全くなかった。でも気付けば誰よりも頼れる存在になり皆を救った。

好きになるのは仕方ない、そう思えるほどハクはいい男になった。だから独り占めしてはいけない、そう誓ったのだ。それは他の娘も同様であったし、他の娘はさらに言うならクオンには及ばないとさえ思っている。クオンはそのことに気付いてはいないが

 

ゲンホウ

「あんたも随分成長したもんだ、たった3年で、たいしたもんだな」

 

ソヤンケクル

「あぁ、、アトゥイ。やはりお前は父の元には帰ってこないのか、、」

 

その夜は珍しくゲンホウがソヤンケクルを慰める酒盛りとなりある意味歴史に残る日でもあった




集結物語を書くつもりが船上でだいぶ長くなった。



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帝都へ(街道

結構刻んでる感じがする。


クオン

「1年ぶりかな、、」

 

ヤマトから離れてトゥスクルに戻る前に各地を1年近くハクを探していたためヤマトに来るのは実に1年ぶりであった。

 

フミルィル

「私は大使としてよく来てるから最近ではクーちゃんよりヤマトは詳しいかもですねぇ」

 

そんな話をしていると船の方から叫び声が、、

 

ソヤンケクル

「アーートゥーーーーイーーーー!!何処にいるんだーーい!?」

 

クオン

「、、、、、そっくりかな」

 

フミルィル

「ふふふ、そっくりですね」

 

2人はそう言いのこし帝都に向かった

 

クオン

「早くアンジュに会いに行かないと、、」

 

フミルィル

「クーちゃん、焦らずに。ハク様は皆を連れてくるようクーちゃんにお願いしたんでしょう、ならそれまで無理はしないと思います。」

 

クオン

「、、、そうかも、、しれないけど」

 

フミルィル

「心配なのは当然だけど確実に進んでいきましょう、ね」

 

クオン

「うん、、」

 

フミルィルが言葉巧みにクオンを落ち着かせる、大使として散々外交やらを経験してきたからか中々の手腕である。

 

フミルィル

「それに叔父様が送った文をアンジュ様がちゃんと読んでその意図を汲んでくれているならそろそろですよ、クーちゃん」

 

クオン

「???」

 

???

「おっ、ようやく来たじゃない。」

 

???

「おぉ!ひさしぶりだなあねごー!」

 

クオン

「ヤクトワルト!?それにシノノンまで」

 

ヤクトワルト、ハクがまだ神になる前、まだ人であった時に共に戦った大切な仲間の1人、その娘シノノン。

 

クオン

「ヤクトワルト、髪切ったんだね。似合ってるかな」

 

ヤクトワルト

「どうにも身だしなみに気をつけなきゃならんらしくてねぇ、まっいい歳だしな。いい機会だったんじゃない」

 

クオン

「シノノンも、大きくなって。元気にしてたかな?」

 

シノノン

「おぉ、どんどんおんならしくなってキウルもメロメロだぞ。あねごもまたいちだんといろけがましたな」

 

クオン

「あはは、ありがとう。ヤクトワルト?いい加減シノノンに変なこと教えないほうがいいかな?」

 

ヤクトワルト

「〜〜〜〜♪」

 

口笛を吹きながら誤魔化す

 

クオン

「もうっ、、」

 

ヤクトワルト

「まぁとりあえず馬車に乗んな、旦那のことで進展があったんだろう?聖上が首を長くして待ってるじゃない、キウル、ルルティエ、ノスリ、オウギ、ミカヅチ、ムネチカ、アトゥイ、ネコネ、皆すでに集まっているじゃない」

 

クオン

「えっ、文があったとは言え早くないかな?なんでこんなに早く、、」

 

ヤクトワルト

「旦那の助けができる、また会えるとなれば皆すぐに集まってきたじゃない。まったくどいつもこいつも旦那の事となると俺もだが馬鹿になっちまうじゃない」

 

シノノン

「じゃなーい」

 

クオンは皆の頼もしさとまた集える喜びからまたしても泣いてしまった

 

ヤクトワルト

「まだ詳しくは聞かねぇが、旦那は、、」

 

クオン

「うん、思ったより大変みたい。でも生きてるから安心してほしいかな」

 

ヤクトワルト

「そうかい、生きてくれていたかい。そいつは嬉しいじゃない!!」

 

そう言い馬車を走らせて行った




次回はやっと集結かな


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集結

設定大丈夫だろうかww


クオン

「待たせちゃったみたいかな」

 

一同

「クオン「様、さん、はん、殿」!!」

 

クオン

「皆、久しぶりかな。元気そう、、で、あれ?ネコネの姿が見えないのだけれど」

 

アンジュ

「うむ、今はちょっと外しておる。最近はネコネも成長していての。術ではなく格闘もこなせるようになってきおった。さすがはオシュトルの妹と言ったところじゃな、そんなわけで注文していた武器をエンナカムイに送るとこであったのだが、今回の事でこちらに出向くことになったので武器庫に取りに行っておる最中じゃ」

 

クオン

「ネコネが格闘を?なんか想像がつかないかな、でも皆3年も経つとさらに頼もしくなったってことかな。じゃあネコネが戻ってくるまで本題は、、」

 

ネコネ

「大丈夫ですよ姉様、今戻りましたです」

 

クオン

「ネコネっ、、見違えたかな、こんなに綺麗になって。それが新しい武器?」

 

ネコネ

「ハイです、手に装着して引っ掻く爪を想定して作ってもらったです。素早さを活かす感じです」

 

アトゥイ

「さっきも話してたんやけどなぁ、ほんっとネコやん美人さんになってるもんやからおにーさんも妹としてやなくて女として見るんと違うん思ってなぁ。ノスリはんと新たな恋敵現るって盛り上がってたんぇ〜」

 

ネコネ

「ありがとうなのですよアトゥイさん、でも私はいつまでも兄様の妹でありたいと思ってるです。兄様は、私の大好きな兄様ですから」

 

クオン

「雰囲気もだいぶ良い女になっちゃってるかな、ノスリ?負けたんじゃない?」

 

ノスリ

「な、なにを言っている。そもそも私はハクをそういう目で見てなど、、な、仲間だから助けにいくだけであって、、」

 

フミルィル

「昨日のクーちゃんそっくり♪」

 

クオン

「あぅ、、」

 

ルルティエ

「ふふ、、まるであの時を思い出すような、そんな感じがします」

 

クオン

「ルルティエもじゅうぶん成長してないかな、、その胸、フミルィルにも負けてないんじゃ、、」

 

ルルティエ

「こ、、これはなぜかここ最近急に、、あぅぅ」

 

アンジュ

「かっかっかっ、久方ぶりの再会ゆえ楽しいのは良いことじゃ。じゃが、そろそろ本題に入ってもらおうかのぅ。クオン」

 

クオン

「あっ、うん確かに。ちょっと浮かれちゃったかな。本題に入る前に、皆にこれを渡しとくね」

 

そう言って皆に勾玉を渡す

 

ムネチカ

「ふむ、これは?」

 

ミカヅチ

「何やらとてつもない力を感じるな、若干ではあるが仮面も共鳴している」

 

オウギ

「察するに、ハクさんのいる所へこれがあれば行ける、とかでしょうか?」

 

クオン

「早い話そういうことかな、ただ時間は限られているみたい。1日の間に行ける時間のようなものがあるみたいだから。」

 

前回クオンがハクのいる世界に行き戻った後、その日の内には行くことができなかった。翌日になると勾玉に力が戻ったのを感じたため試しに使ってみたところハクの許可がないと入れないと双子に帰された。その時ハクは療養中であったそうだ。そのことをクオンは皆に話した

 

ヤクトワルト

「なるほどねぇ、旦那も相変わらず無茶するじゃない。」

 

キウル

「なら早く兄上を助けに行かないと!」

 

クオン

「そうしたいのは山々だけど、あくまでこれは行き来できる手段でしかない。いつでも行けるなら私が何度も行ってるかな。つまりハクがこの勾玉に呼びかけない限りこちらから何もできないのは変わらないみたい」

 

キウル

「それじゃ今までとほとんど変わらないじゃないですかっ、、」

 

クオン

「ハクは皆を集めてまた来て欲しい、そこで全てを話すと言ってくれたかな。だからきっと大丈夫。ハクはまた私達を頼ってくれる、その確信が今の私にはある」

 

そう言った次の瞬間全員の勾玉が光り始めた




ちょっと中途半端ですが今回はここまで


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再開

ちょっと遅くなりました


気がつけば全員見知らぬ、、いやどことなく記憶にある場所にいた、そうだ、トゥスクルに行った時にウォシスと戦ったあの場所、、

 

クオン

「どうしてここに、、ここは確か、、」

 

ハク

「あぁ、似ているが別の場所だ。ここならそれなりに長く使えるのでな。さて、、久しいな、皆。」

 

皆各々ハクを呼び集まる

 

ハク

「ちょっ、、落ち着け!!時間はある!!誰だ今ケツ蹴ったの!?」

 

クオンはハクの歓迎っぷりを見て笑っていた

 

ハク

「クオン!見てないでなんとかこいつら落ち着かせろ!おい誰だまたケツ蹴ったの!?」

 

ちなみに1発目はミカヅチ、2発目はシノノンである

 

そんなやりとりが20分ほど経ちようやく落ち着いて話すことができるようになった

 

ハク

「くっ、、ケツが痛いぞ、、」

 

なぜならシノノンに次いでヤクトワルト、アンジュと続きトドメはココポときたものだ、、

 

ミカヅチ

「皆に心配をかけたのだ、甘んじて受けるんだな」

 

アンジュ

「まったくじゃ、クオンだけではない。皆忙しい中時間を作り其方を探しておったのじゃ。そのくらいで済ましたのじゃから感謝するがよい」

 

ハク

「それについてはまぁ、すまなかった。お詫びと言うわけではないが会ってもらいたいやつがいる」

 

一同

「???」

 

ハク

「そろそろ姿を見せてもいいんじゃないか?」

 

???

「なんで呼ばれたのか疑問だったが、そういうことかい。あまり死者をぽんぽん呼び出すもんじゃねぇぜ、あんちゃん」

 

ネコネ

「ま、、さか、、」

 

ハク

「馬鹿言うな、お前を呼び出すのにどれだけ大変だったと思う。多分もう二度とできんぞ、ありがたく思え。ちゃんと別れをすます良い機会だろうが」

 

ミカヅチ

「クックック、粋な事をしてくれるではないか」

 

姿が鮮明になり一同驚きを隠せないでいた

 

ネコネ

「あ、、兄、様、、?」

 

オシュトル

「ネコネ、でっかくなったなぁ。あの時はほんとすまなかった、、辛かっただろう」

 

ネコネ

「兄様っー!!」

泣きながらオシュトルに抱きつくネコネ

 

ネコネ

「ずっと!!ずっと謝りたかったのです!!兄様の邪魔をして!!ハクさんを巻き込んで!!」

 

オシュトル

「もういいんだネコネ、俺ぁお前達を守れたことを今でも誇りに思っている、あんちゃんも俺の予想以上の活躍だったみたいだしな。そうであろう?ミカヅチ」

 

ミカヅチ

「最初は貴様の代わりになると言ってもそこまで期待はしていなかったがな、時が経つにつれ貴様となんら変わらんほどの強さになっていた。つくづく面白い男よ」

 

オシュトル

「なんとそこまで、、あんちゃん、さすがに強くなりすぎじゃねーか?」

 

ハク

「仮面の力があったからなあの時は。ある程度までは誤魔化しが効いたんだよ。さすがにミカヅチほどの達人を相手にするにはそれだけでは無理があったが」

 

ミカヅチ

「フンっなんならまたやってもいいが?」

 

ハク

「冗談、現界したら仮面の力も使えん以上もはやお前には勝てんよ」

 

ミカヅチ

「クックック、まぁそういうことにしといてやる」

 

オシュトル

「そういうわけだネコネ、お前は何も悪くない。母上にもオシュトルは何も悔いることなく命をかけたと伝えてくれ。」

 

ネコネ

「はいですっ、グスッ、、」

 

ハクの方に振り向くネコネ

 

ネコネ

「兄様に会わせてくれてありがとうなのですよ兄様、、?あれ、なんかややこしいですね、、」

 

オシュトル

「ハッハッハ、かまわねーよネコネ。俺はもう二度とここには来れねーんだろあんちゃん?」

 

ハク

「あぁ、死者と生者の境界が曖昧な世界ではあるが一度しか呼び出せないようになっている。何故かは自分もわからん」

 

オシュトル

「っと言うわけだ、もう会えないのは辛いかもしれねぇがあんちゃんは生きてる。俺が全てを託した男だ、お前の兄を名乗るになんの問題もない」

 

ネコネ

「ほんとに、認めてもらえるですか?兄様以外を兄様と呼ぶことに」

 

オシュトル

「もちろんだ、幸せになるんだぞネコネ」

 

ネコネ

「ハイです、兄様、、それと、あの時守ってくれてありがとうなのですよ、、グスッ」

 

オシュトル

「ああ、いいってことよ、、おっとあまり時間が残されてねーみたいだな、あんちゃんと違って死者だからかねぇ」

 

ハク

「あぁ、すまない、これでも頑張った方なんだが」

 

オシュトル

「いいや、じゅうぶんよ。あんちゃん、、ネコネと母上を、、頼む」

 

ハク

「ああ」

 

オシュトル

「ミカヅチよ、お主との決着つけたかったが叶いそうもない。すまぬな」

 

ミカヅチ

「別れが出来ただけ良しとしてやる、さらばだ」

 

オシュトル

「うむ、さらばだ」

 

そしてアンジュの方へと目線をやる

 

オシュトル

「姫殿下、いや今はもう聖上であらせられますか。このオシュトル先の帝の勅命を果たせず、、」

 

アンジュ

「よいのじゃオシュトル、お主のその志、その信念はハクに受け継がれた。お主を失ったのはもちろん悲しいが、余も前を向いて生きておる。頼れる仲間もいる、だから安心してよいぞ。そちらで父上に会うことがあるならアンジュは元気にしていると伝えてくれ」

 

オシュトル

「ハッ、必ずや」

 

オシュトルの姿はもうほとんど消えかかっていた

 

オシュトル

「あんちゃん、、ありがとうな」

 

ハク

「おぅ、まろによろしく伝えておいてくれ」

 

オシュトル

「任せろ、、、じゃあな、ネコネ」

 

ネコネ

「兄様、、さよなら」

 

その言葉を最後にオシュトルは消えていった

 

ハク

「大丈夫か、ネコネ」

 

ネコネ

「ちゃんとお別れが言えたです、兄様、、ほんとに、ありがとうなのですよ」

 

ハク

「あぁ、ミカヅチも満足か」

 

ミカヅチ

「むっ、、そう、だな、礼を言う。別れもできなかったゆえな」

 

ハク

「そうか、そうだな。さて、、ここからは皆を呼んだ理由や手伝って欲しいことについて話したい」

 

 




オシュトルをどうしてももう一回出したかった。

あ、感想とかあれば気軽にどうぞ


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現状把握

さて、流れを崩さず展開するのが難しくなってきたな


ハク

「何処から話したものか、、」

ハクは皆に今置かれている状況を話し出す

 

ハク

「そうだな、自分は今タタリを浄化している最中だ。理論上だがウィツァルネミテアの力を受けているタタリがいなくなればその力はかなり弱くなる。そこに人ではなくこの星そのものに封印する。」

 

クオン

「封印なの?お父様から聞いた話だとタタリがいなくなればウィツァルネミテアは消滅すると聞いたけど」

 

ハク

「タタリだけではなく万物にまで影響を及ぼしているからなヤツは、それを全て浄化できれば消滅もあるのだろうが、基本的に悪さをしてるのはタタリだからな。浄化するのはタタリだけにしたいと考えている」

 

クオン

「でもウィツァルネミテアを消滅しない限りハクはっ、、!」

 

ハク

「弱ったウィツァルネミテアを自分から星へ移す。そもそも意思を持たない星に封印できればやつは二度と出て来れん。そうなれば自分もこのお役目から解放される、無事そっちの世界へ顕現できるだろう。」

 

ヤクトワルト

「聞いてる限り可能らしいが、星に封印ってのはほんとにできんのかい?絵空事のように聞こえるじゃない」

 

ハク

「なに、そこまで大層なもんでもない。それに封印自体は自分がやる。本来なら調停者の力が必要な封印だが今回のは封印の移動だ。自分とウルゥル、サラァナであれば可能だ」

 

ウルゥル、サラァナ

「ばっちこい。お任せを、調停者よりも完璧にこなしてみせます」

 

ハク

「まぁ最終目標としてはこんなもんだ。むしろ問題はその過程にある」

 

ムネチカ

「タタリの浄化、、であるか。確かに一筋縄ではいかぬだろうが、解せぬな。ハク殿であればもはやあの程度では物の数ではないはず」

 

ハク

「まぁ確かにそっちの世界で徘徊しているタタリであれば問題はなくはないが、そこまで深刻ではない。タタリを浄化する、それはつまりこっちにいるタタリを倒す必要がある。こちらにいるタタリは無敵ではない、攻撃も通るし人の手で倒せる。だがその強さはあの徘徊しているタタリの比ではない」

 

皆その言葉を聞くと少し不安がよぎったのか空気が重くなる

 

ハク

「こちらにいるタタリはあの液状のような姿ではない、基本的には獣の類の見た目でな、強さにより体格が大きくなる」

 

ミカヅチ

「獣であればそこまで苦戦はしないようにも思えるが、聞いた話によると貴様、ずいぶん手酷くやられたようではないか。」

 

ハク

「実際獣と行っても強さは桁違いだ、あまり油断はするなよ。そして今お前が言っていた自分が手酷くやられた相手だが、、獣型の強さを遙かに超えた人型のタタリだった」

 

一同

「、、、、っ!?」

 

ハク

「タタリはオンヴィタイカヤンの死にたくない願いによって生まれた、その代償として理性を失っている。それはこちらの世界のタタリも同様だ、こちらの世界でタタリを倒せば現実世界のタタリも連動して自然と浄化される。だが人型は理性を失っていない、、ありえないことだ」

 

クオン

「お父様が言ってたかな、ウィツァルネミテアの力を強く受けたタタリがいるって、、まさかその人型が、、?」

 

ハク

「おそらく願いを叶えたにも関わらず理性を失っていない事に気付いたウィツァルネミテアがさらなる力を使い理性を奪おうとしたのだろう、だがそれでも理性を失わずにいたゆえとてつもない力を手にいれたと推測できる。おそらく現実世界でも相当手強いタタリのはず、それこそ先のアマテラスの火力でも倒せないほどの、、な」

 

アンジュ

「ならばなおさらこちらの世界で倒さねばならんのじゃ、なんとしてでも」

 

キウル

「倒せるでしょうか、、正直聞いてるだけで胃が痛くなりますが、、」

 

ハク

「この面子で連携できれば難しくはなかろう、一体だけなら、な」

 

ミカヅチ

「ほう、、やはりな、貴様が一体を相手に手酷くやられるのはどうにも腑に落ちなかったが、そういうことか」

 

ハク

「人型のタタリだが、自分が相手にしたのは三体。やつらの口ぶりからしておそらく30は超えている、もはや自分1人では不可能だと判断してな。こうやって助けを求めたってわけだ」

 

クオン

「最初から呼んでほしかったかな、いつも自分1人でなんとかしようとして!周りの気持ちをもうちょっと考えてほしいかな!」

 

ハク

「うっ、、む、、」

 

クオン

「ハクっ!返事!」

 

ハク

「悪かったよ、これからはちゃんと呼ぶから勘弁してくれ」

 

その約束を全員とさせられたハク

心なしか嬉しそうなのは気のせいではないだろう

 

ミカヅチ

「しかし人型のタタリとはな、ムネチカよ、どう思う」

 

ムネチカ

「ふむ、、倒せるらしいがその強さはあのハク殿を窮地に追い込むほど、我が守りもどこまで持つか」

 

ミカヅチ

「三体だったとはいえ、相当な強さであろうな。ならばっ、、」

 

仮面に手をつけるミカヅチ

 

ハク

「あぁ、やめとけよミカヅチ。お前もあまり無茶できん体だろう、それ以上仮面の力は使うなよ」

 

ミカヅチ

「むっ、、」

 

ハク

「これ以上仮面のせいでネコネを泣かすわけにはいかないんだ、わかってくれ」

 

ミカヅチ

「むぅ、、やむを得んか」

 

ハク

「ムネチカ、守りは任せてよいか?」

 

ムネチカ

「うむ、どこまで通用するか分からぬが最善をを尽くそう」

 

そうやって各々に役割を与えてその日は解散となった

 

 

 

 




こんなとこかなぁ、さあ次はどうしよう、、


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解散後の2人

せっかく再開したんだからと言う感じで書いていきます




各々に役割を伝え解散となった、、はずなのだが

 

ハク

「なぜ、、まだここにいるクオン?皆は帰ったぞ?」

 

クオン

「あー、ひどいかなー。私に帰れと言うんだ?ふーん」

 

あ、、これはやばい。そう感じたハクは双子に目配せをする

 

ウルゥル、サラァナ

「仕方がない、主様を今まで独占できただけ良しとします。ごゆっくりどうぞ」

 

ハク

(相変わらず何を言ってるんだこいつらは、、)

 

クオン

「べ、別に話をするだけかな!!な、何もそれ以上の事なんて望んでは、、い、いなくもないけど」

 

ウルゥル、サラァナ

「???、だからどうぞ、クオンさん何をそんなに赤くなっているのですか?具体的に、何を勘違いしていたのですか?」

 

クオン

「何もないから!さっさとあっちに行っててくれるかな!」

 

去り際に二人がガッツポーズをしていたのは言うまでもない

 

ハク

「で?話ってのは?」

 

クオン

「うん、、前も聞いたことあったと思うけど、、ハクは全てが終わった後、何をするつもりなのかなって」

 

ハク

「そういえばそんな話をしたことがあったな、、あの時は気ままに旅をするとか言ってたな、、」

 

クオン

「うん、あの時とはまた事情が違うだろうから答えも変わってるんじゃないかって、、」

 

ハク

「とりあえずはトゥスクルに行って先代に会うのが先決だろうな」

 

クオン

「あ、なんか力を一部受け継いでなかったんだっけ、ふふっ文句でも言うつもりかな?」

 

ハク

「何を言っている?先代はクオンの親父さんだろう?クオンを嫁にするならあいさつしなきゃ筋が通らんだろうに」

 

クオン

「へっ!?よ、嫁!?」

 

ハク

「あ、そうか。オボロ皇にもあいさつせにゃならんのか、、ボコボコにされそうだな、ハハッ」

 

クオン

「ハ、ハク!な、なんか急すぎて、は、話についていけてないのだけど!?」

 

ハク

「もしかして迷惑だったか?クオンと一緒になれば自分としては幸せなんだが」

 

クオンの動揺はとまらないがなんとか冷静になり深呼吸を繰り返す

 

ハク

「ク、クオン?」

 

クオン

「ハク、凄く嬉しいし私も、、その、、一緒になりたいのだけど、、唐突すぎるかな!!」

 

ハク

「うぉっ!!」

 

急に大きな声を出されよくわからない反応をするハク

 

クオン

「物事には順序が必要かな!お互いをよく知って、ちゃんと愛を確かめあって、、、ってあれ?」

 

ハク

「条件は揃ってるみたいだが?」

 

クオン

「うぅ、、で、でもさすがにいきなり言われたらびっくりするかな!!恥ずかしいかな!!」

 

ハク

「うーん、確かにいきなりだったか、それはすまんかったな」

そう言い満面の笑顔を見せるハク

 

クオン

「あっ、、」

 

その顔を見るとクオンは瞬く間に顔が真っ赤になっていった。

 

クオン

「ずるいかなっ、、その顔で、、ぶつぶつ」

 

ハク

「ん?何か言ったか?」

 

クオン

「な、なんでもないかな!」

 

しばらく沈黙が続く、、

 

クオン

「ねぇ、、ハク」

 

ハク

「ん?」

 

クオン

「私はね、、ハクが好き、、この気持ちは誰にも負けないつもり」

 

ハク

「ああ、自分もクオンが好きだ。」

 

クオン

「でもね、、アトゥイも、ノスリも、ルルティエも、ハクの事、、」

 

ハク

「自分もそこまで鈍感ではないつもりだ、、わかっている」

 

クオン

「ゲンホウさんにもね、言われたんだ。正妻じゃなくてもいいからノスリにもハクの愛情を注いでやれないかって、、、」

 

ハク

「お、おい。自分はそこまで節操のない男ではないつもりなのだが?」

 

クオン

「わかってるかな、私が望めばきっとハクは私だけを愛してくれるかな。でも私は、、皆にも幸せになってもらいたい。家族になれるなら、、あのね、私にお母様がいっぱいいる理由、わかるかな?」

 

ハク

「そう言えば、、、いや、、まさかっ」

 

クオン

「あはは、、お父様も意外と気の多い方だったから。私はね、あの家に生まれたからあの空間の楽しさを知っているの、、だからね、ハク。貴方さえよければだけど、、考えてくれないかな?」

 

ハク

「むぅ、、よく考えれば想像に難くないことであったか、、」

 

クオン

「あはは、ハク、口調がオシュトルの時みたいになってるかな」

 

ハク

「む、、もはや慣れてきていたからな。時折出てしまうな、、」

 

クオン

「長い事やってたものね、仕方ないと思うかな。」

 

ハク

「まぁその件はそちらの女衆でも話し合ってくれ、どうにも自分が決めるとややこしくなりそうだ、、」

 

クオン

「了解かな、一応皆の了承を得たらちゃんとした返事を聞かせてくれるかな。そこは男らしく決めてねハク」

 

ハク

「はぁぁ〜、、了解だ、やれやれ、、どうしてこうなった、、」

 

クオン

「ふふっ諦めるしかないかな、時は戻せないのだから」

 

ハク

「!!?」

 

ハクが何かに気付く

 

ハク

「ウルゥル!!サラァナ!!」

 

ウルゥル、サラァナ

「ここに、主様、、この気配は」

 

ハク

「やつらではないが、少しでかいな」

 

クオン

「ハクっ、まさか!?」

 

ハク

「タタリだ、皆は一度帰してしまった以上自分達でなんとかするしかない、クオン、、頼めるか?」

 

クオン

「もちろんかな、そのためにここにいるのだから!」




こう言う甘〜〜い回もあっていいはず

結局ゲームやるとハーレムハクが1番皆幸せなんじゃねって思ってしまう

そんな自分は今また2人の白皇やってます、何周目だろうww


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タタリとの戦い、そして

シリアス展開というか、、まぁどうぞww


ハク

「こいつはまた、、ずいぶんとでかいな、ガウンジくらいあるか、、」

 

クオン

「けっこう強い部類だったりする?私は見るの初めてだからよくわからないのだけど」

 

現れた獣型のタタリを見てクオンは冷静に相手の強さを見極めようとする

 

ウルゥル、サラァナ

「今までの相手を考えると中の上、中々の強敵です、ですが問題はそちらではないかと」

 

クオン

「えっ?」

 

ハク

「うむ、問題はここまで接近を許しながら某が気付けなかったことだ。こやつ本体が所有している能力なのかあるいは、、」

 

クオン

(また口調がオシュトルに、、なんだかかわいいかな)

 

クオンはそう思いながらもすぐに目の前の敵に集中する

 

ウルゥル、サラァナ

「付近にアレの反応はない、とりあえずはこの一体だけと思われます」

ハク

「ふむ、、ならばこやつを早々に片付ける!クオン!ウルゥルとサラァナの術でやつを消し去る!某とお主でヤツを引きつける!行けるか?」

 

クオン

「当然、問題ないかな。行くよ、ハク!」

 

クオンが凄まじい速さで攻撃をしかける、ハクもそれに続きウルゥル、サラァナに攻撃がいかないよう自身にその注意を引きつける

 

クオン

「こっちかな!!」

クオンの動きにタタリが釣られる

 

ハク

「くらえぃっ!!」

 

ハクの一撃がタタリをとらえる、、が

 

ハク

「ぐっ、、こやつ、、硬いな、、」

 

クオン

「ハクっ!大丈夫?」

 

クオンが駆け寄ってくる

 

ハク

「ああ、問題ない。物理攻撃は効果があまりないようだな、、だが、時は稼げたか」

 

クオン

「そうだね、すごい術が飛んでくるかな、ハクっ」

 

ハク

「あぁ、合図をしたら左右に分かれヤツを翻弄する。準備はいいか」

 

クオンは何も言わず頷く

 

ハク

「今だ!!」

 

クオンとハクが素早く左右に分かれ移動する、どちらを狙うか迷ったのかタタリは一瞬硬直する、、その硬直が決めてとなった

 

タタリ

「!!!!」

 

気づけば真下に巨大な黒い渦が発生していた、抜け出そうと暴れるタタリだが、無論なす術もなく飲み込まれていく。最後の抵抗なのか腕を大きく伸ばし双子を狙う

 

ウルゥル、サラァナ

「あまい、その程度、主様はお見通しです」

 

ガキィイィィン!!

 

タタリの最後の攻撃はハクの鉄扇により防がれた

 

ハク

「もうよい、お前達の時代は終わったのだ。そのような姿になってまで生きながらえたかったわけではないだろう。もう休め」

 

そう言った後タタリは渦の中に消えていった

 

???

「ありがとう、、」

 

どこからか声が聞こえた、、

 

ハク

「、、、クオン、無事か?」

 

クオン

「うん、あれが、、獣のタタリなんだね。確かに強かったかな、、」

 

ハク

「今回は一体だけだったのが幸いしたな、ウルゥル、サラァナ、他に気配はないか?こっちでもやってはいるが今のところあれ一体だけだ」

 

ウルゥル、サラァナ

「主様、、いる、、アレが近づいてきます」

 

ハク

「!!!」

 

ハクが急ぎ気配を探る

 

ハク

「くそっ、、消耗してる今では厳しいか、、数は、、一体だが、間が悪すぎる」

 

???

「おや、、君だったのか、まだ生きていたんだね。死んでもおかしくないくらいだったのに。」

 

クオンは瞬時に気付いた、人型のタタリだと。そしてその底知れない強さに恐怖すらいだくほどだった

 

ハク

「何用だ、ここにいれば其方の力は十全には発揮できまい、某と戦えばただではすまぬぞ」

 

消耗しきっている今ハッタリくらいしかやれることはなかった

 

???

「あっはっは、心配しなくてもここでは戦わないよ。今の君なら瞬殺できるだろうけど場所が悪いからね。結界内では例え倒しても我々の益となる魂はとれないからね」

 

ハク

「ならば何故来た?」

 

???

「僕のペットが急にこっちにきちゃってさ、、あ、そっかと言う事は君に倒されちゃったんだねあの子は」

 

ハク

「先のタタリか、、」

 

???

「あの子は存在を希薄にできるから面白かったんだよ〜、でもまぁ倒されたんなら仕方ないね。じゃあ僕は帰るよ。」

 

 

ハクはその者の動きに細心の注意を払っている、その次の瞬間

 

クオン

「えっ?」

 

ハクと人型が互いの武器を互いの喉元に突きつけていた

 

???

「やはり、、一筋縄ではいかないね君はっ」

 

ハク

「帰るなら早く帰るがいい、これ以上ここにとどまるなら刺し違えてでも貴様を殺す」

 

クオンがハクの殺気を感じ取る

 

クオン

「ハクっ、、、貴方はそこまで、、」

 

クオンは気付いてしまった

「殺す」この言葉を平然と言ってのけるほどハクは余裕のない3年を過ごしたのだと

 

???

「、、、まぁいっか。じゃあね、ペットの借りはいずれ返させてもらうから。覚悟しとくんだね」

 

そう言って人型は消えていった

 

ハク

「、、、、ふぅ、、」

 

クオン

「ハク、、大丈夫?」

 

ハク

「あぁ、、はは、ちょっとは幻滅したか?あんな自分は見たことなかったろう」

 

クオン

「幻滅だなんて、するわけないかな。ただ、、ハクのこの3年間は想像を絶するんだなって、、私は、ハクに会いたかっただけだから、、なんか恥ずかしくて、、」

 

ハク

「今の自分、そして人型のやつのことも含め皆に報告頼めるか?」

 

クオン

「うん、任せといて、、」

 

本当なら残っていたい、、今のハクを見て心からそう思ったクオンだが今は耐えるしかないことも分かっていた

 

だから、、

 

クオン

「ハク、、」

 

クオンが駆け寄りハクにキスをする

 

ハク

「ク、、クオン!?」

 

クオン

「必ず、、必ず生きると約束して、、さっきの貴方の言葉、、刺し違えてもって聞いた時、、私は、、悲しくて、、、」

 

ハクは失言した事に今気づいた

 

ハク

「すまない、もちろん死ぬ気はない。だが言うべき台詞ではなかったな、、」

 

クオン

「うんっ、、、うんっ、、」

 

ハク

「ありがとうクオン、、だがそろそろ今日はお別れのようだ、、先ほどの戦いで思いのほか時間が短縮されたようでな、、」

 

クオン

「うん、、ぐすっ、、ハク、、必ずまた呼んでね、、」

 

ハク

「もちろんだ、、またなクオン」

 

そうしてクオンは元の世界に戻っていった

 

クオン

「、、、、っよし!!皆に報告しないとかな!」

 

初めてあちらの世界のタタリと戦い、人型にも遭遇した事を皆に報告した




ちょっとずつお気に入りしてくれて嬉しい限りです

面白いかどうかわかりませんが、モチベはあるのでちゃんと書いていきます


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異界から戻りて

今後ハクのいる世界を異界とします


 

クオン

「、、、、と言う事があったのだけど」

 

皆クオンが異界で経験した事を聞き終える

 

アンジュ

「ふむ、、人型とはそこまでの脅威であるか。他ならぬクオンが言うのじゃ、相当であろうな。」

 

皆クオンの強さを知っている、だからこそクオンの語った内容から自分達の成そうとしてる事の難しさを痛感していた、、が

 

ヤクトワルト

「まっ旦那が苦戦してたんだ、当然と言えば当然だったじゃない」

 

キウル

「そうですね、問題は足手まといにならないだろうかと言う感じでしょうか」

 

オウギ

「確かにそうですね、いざ対峙して相手の動きが見えませんでしたと言うのは戦う以前の問題でしょうから」

 

ミカヅチ

「そこは問題あるまい、あの戦争を、そしてあの異変を乗り越えた者なら足手まといにはならんだろう」

 

ムネチカ

「小生もそこは問題ないと判断する、ハク殿はミカヅチ殿に仮面の力を使わぬよう注意していた。ならば我々の連携がしっかりしていれば充分戦力になるであろう」

 

アトゥイ

「ウチは相手が強ければそれでいいしなぁ〜、さらに言うならおにーさんと背中を預け合う感じで戦えたらもう最高やな〜」

 

結局は皆そこまで気負う事はなかった

 

アンジュ

「ところでクオンよ」

 

クオン

「ん?まだなにか気になることでもあるかな?」

 

アンジュ

「大ありじゃ!!お主っ1人で勝手に残りおって!ハクと何をしたんじゃ!あんなことやこんなことして1人だけずるいではないか!」

 

クオン

「んなっ、、!べ、別に話してただけかな!途中でタタリも現れて話も途中だったし!」

 

アンジュ

「どうだかのぅ、お主の事じゃ。どさくさに紛れて口付けくらいはしておるんではないか」

 

クオン

「!!!」

 

アンジュ

「なっ、その反応!!やはりやっておるではないか!!抜け駆けとはいい度胸じゃのうクオン」

 

クオン

「べ、、別に両想いだから問題ないかな。うん」

 

アンジュ

「むきーーっ、クオンのくせに!クオンのくせにー!!」

 

アトゥイ

「なぁなぁクオンはん?ウチも今度おにーさんと子作りしてええけ?」

 

クオン

「子っ、、!!そこまではしてないから!!」

 

アトゥイ

「そうなん?じゃあ先におにーさんと子作りええけ?」

 

クオン

「はぁ、、アトゥイ、ノスリ、ルルティエちょっとこっちへ」

 

ノスリ、ルルティエ

「???」

 

クオンは異界にて、ハクに提案した事を3人に告げた。とりあえず明確にハクに好意を寄せているこの3人をまず取り込もうと考えたからである。アンジュはハクの身内も同然なので除外していた

 

ノスリ

「んなっ、なーー!!父上までもそんな事を!!」

 

ルルティエ

「私が、、、ハク様と、、!」

 

アトゥイ

「ふぅん、悪くない考えやぇ。1番はクオンはんやからどうしようか迷ってたし、クオンはんからその提案が来たなら断る理由はないなぁ。ウチ、その提案乗ったぇ!!」

 

クオン

「アトゥイは賛成みたい、ノスリ、ルルティエはどう?強制はもちろんしないかな」

 

ルルティエ

「私も、、賛成です。形はどうあれハク様と結ばれるなら」

 

クオン

「ノスリは?」

 

ノスリ

「うっ、、しかしだな、、」

 

クオン

「あまり難しく考えないほうがいいかな、ハクが好きなら賛成して欲しいだけだから。私もそうなれば皆と家族になれるからすっごく楽しくなる気がするの」

 

ノスリ

「あっ、、そう、、だな、いつまでも認めないのは良い女のすることではないし。うん、私も、、賛成だ」

 

クオン

「ふふ、ありがとうノスリ」

 

ネコネ

「、、、まったく、兄様もとことん罪な人です。」

 

クオン

「あっ、、ネコネ」

 

ネコネ

「まぁ皆さんが兄様の妻になれば皆さんは等しく姉様となるわけですから特に反対する理由もないですが」

 

クオン

「ありがとうネコネ、ふふ、大家族になっちゃうね」

 

ノスリ

「しかし父上もハクの事相当買っているのだな、、」

 

オウギ

「それはもちろん、たまに顔を出してはハクさんはまだ見つからないのか必ず聞いて来ますからね」

 

ノスリ

「そうか、、なるほど、、、ってオウギ!?いつのまに!?」

 

オウギ

「あぁ、これは失礼。何やら面白い話をしてそうだったのでつい」

 

クオン

「ノスリの性格からして隠せるものではないから別にいいのだけど、女の会話を盗み聞きは感心しないかな」

 

オウギ

「おやおや、それではこの辺で失礼します」

 

クオン

「まったく、、さて、後はハクに男らしく決めてもらうかな」

 

アトゥイ

「なんや楽しくなってきたぇ〜、ようやくおにーさんと結ばれると思うと、もうお腹の下のキュンキュンする感じが止まらんぇ〜、なぁクラリン?」

 

クラリン

「プルプルプルプルプル〜〜」

 

ルルティエ

「ハク様、、今度こそ、、精一杯のご奉仕をっ」

 

2人の意気込みがすごい

 

ネコネ

「だ、、大丈夫ですか、、あれは」

 

クオン

「ま、まぁなんとかなる、、、んじゃないかな」

 

不安になる2人であった

 

 

異界

 

ハク

「ふむ、、ここか」

 

ウルゥル、サラァナ

「穴、、結界内でわずかにできた穴のようです。ですがこれは」

 

ハク

「オシュトルを帰した時か、そのタイミングを見計らって自身の存在を消したあのタタリが侵入、と考えるのが自然だが、あのタタリに結界をこじ開ける力はない。ならばあの人型がこじ開けたのか?いや、気配はなかったはず」

 

ウルゥル、サラァナ

「現時点ではわからない、確かなのはこの穴から獣型も人型も入ってきたと言う事くらいでしょうか?」

 

ハク

「あぁ、、今後結界を展開する時は細心の注意が必要だな」

 

ハクは例の倒した獣型のタタリを思い出していた

何か他のとは違う、それこそ人型にペット扱いをされるタタリなど、聞いた事がなかった

 

それにあのタタリが浄化された時に聞こえたあれは、、

 

わからない事が増えてきた、、ハクはそれがたまらなく不安だった




あ、、だめだ、、伏線張りすぎてねーかこれww


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初陣

タタリ戦です



ちょっと書き足します


異界から戻り3日が経った時、皆はハクに呼ばれ再び異界へと向かった

 

ハク

「すまなかったな、ちょっと情報を整理しているとあれよこれよと問題があって皆を呼ぶのが遅くなった」

 

クオン

「あのタタリ襲撃の件かな?」

 

ハク

「あぁ、一応結界を張っていたのでな、、なぜ侵入できたのか調べていた。今回も張っているが皆油断はしないよう頼むぞ」

 

そこでハクは結界に穴が開いていた事を話す

 

ミカヅチ

「いつ開けられたのかは分からぬのか?貴様が張った結界ならわかりそうなものだが」

 

ハク

「おそらくはオシュトルを帰した時だろうな。結界外に出たのはアイツだけだからな、かと言っても死者が出て行った程度では少々一部分が弱くなるくらいだ、その一瞬を狙いこじ開けるなんざ並大抵のものではできん、、」

 

クオン

「じゃぁあの時の人型が?」

 

ハク

「その可能性も考えたがそれなら気配を察知できたはず、、、」

 

アトゥイ

「要はよくわからんけど結界に穴が開いてタタリが入ってきた事しかわからんって事でええけ?」

 

ハク

「まぁ簡単にまとめるとそういう事になるな、なんだアトゥイちょっとは頭がよくなったか?」

 

アトゥイ

「おにーさん酷いこと言うなぁ、これでも八柱が1人やぇ。それなりに勉強してきたつもりなんよ。ノスリはんは相変わらずやけどなぁ〜」

 

ノスリ

「そ、そういう事はオウギに任せているからな。」

 

ハク

「はは、その分強くなったのだろうノスリ?それはそれで成長だ。誇っていいと思うぞ」

 

ノスリ

「ハク、、、と!当然だ!!我が弓の精度はもはやヤマトに並ぶ者はいないほどだからな!!」

 

キウル

「確かに、今のノスリさんの弓の実力はヤマト一と言ってもいいほどです。僕は政務に追われあまり成長できていないので実力不足になるかもしれませんが」

 

ハク

「キウル、政務もまた人を成長させる一因だぞ。視野が広がるしな。」

 

シノノン

「そうだぞキウル、このシノノンのだんなになるんだからいつまでもよわきはよくないぞ」

 

キウル

「はは、そうだねシノノン。ありがとう」

 

皆あまり緊張していない、かと言って気を抜いているわけでもない。ほんと頼もしくなった、この3年間で見違えるほどに、、

 

ハク

「ふむ、、ならばさっそく倒しに行くか?タタリを」

 

皆それを聞くと一気に真剣な眼差しになった

 

ハク

「良い気迫だ、まずは小手調べだ。この結界から出るが出た瞬間戦闘は始まる。皆準備はいいか?」

 

皆迷う事なく頷いた

 

ハク

「ならば某の力で移動する、出陣るぞ!!」

 

そう言うと同時に景色が変わる、そこには20を超える獣がいた。空気で分かる、この獣は現実世界で倒していたものより明らかに強いと。

 

ミカヅチ

「なるほどな、、獣型とやらでこれほどとはな。中々に楽しめそうだ」

 

アトゥイ

「あぁ〜、すごいなぁ、、これで小手調べなんやもん。アハ、、アハハハ」

 

ハク

「ふむ、、、」

 

ハクが皆の様子を見て瞬時に指示を出す

 

ハク

「ミカヅチ!アトゥイ!お前らには下手な指示を出すよりかは勝手に動いたほうが効率が良い、とりあえず暴れ回れ!!」

 

アトゥイ

「あぁ、やっぱおにーさんはウチのことよく分かってるなぁ、、じゃあ遠慮なくっ!!」

 

ミカヅチ

「元よりこの程度の相手なら貴様の指示なぞ聞く気はない、では参る!!」

 

ハク

「クオン!ヤクトワルト!可能な限りでいい!アトゥイとミカヅチの援護を!」

 

ヤクトワルト

「任せるじゃない!」

 

クオン

「了解かな」

 

ハク

「キウル、ノスリは分かっているだろうが後方からの各個撃破だ、オウギは某と共に前衛が撃ち漏らしたやつらを叩く、ルルティエは救護役を主に万が一ここまで敵が来たら聖上と共にココポで倒してくれ。ムネチカ、ルルティエと聖上は任せた」

 

アンジュ

「待つのじゃ!何故余が後方で待機なのじゃ!?」

 

ハク

「聖上、、いや、今はアンと呼ばせてもらう。アンの力は強大だ、使うのは今じゃない。前回の時同様に人型が乱入してくる可能性も無くはない。そうなった時アンの力が必ず必要になってくる、見てるだけは辛いだろうが耐えてくれ」

 

アンジュ

「ぬっ、、わかったのじゃ、他ならぬ其方が決めた事であったな、、忘れておったわ。其方はヤマトの総大将を務めたほどじゃからな」

 

ルルティエ

「アンジュ様、こちらに。皆の勝利を信じましょう、ハク様、この場はこのルルティエにお任せを」

 

ハク

「ルルティエ、頼もしくなったな、、オウギ、行くぞ」

 

オウギ

「ええ、それではみなさん、また後ほど」

 

ハク

「おっと、そうだネコネ、お前もアンとルルティエと同じく後方待機だ。見た感じ相当腕を上げたと見える、もしもの時は頼む、、ウルゥル、サラァナ、お前達は先に伝えた通りだ。よいな」

 

ネコネ

「ハイです、兄様もお気をつけて。死んだら許さないですよ」

 

ウルゥル、サラァナ

「御心のままに」

 

ハク

「うむ、待たせたなオウギ、では行くぞ」

 

そして前衛の2人と援護2人だが

皆それぞれ圧倒的な強さで獣型を倒していく、だがそこに

 

ミカヅチ

「ぬぅっ!!こいつは!!」

 

それはハクとクオンが倒したタタリより一回り、、いやそれ以上に巨大なタタリだった

 

ハク

「やはり想定外のタタリが出るかっ、、嫌な予感ばかり当たる!!」

 

ハクがミカヅチの元に駆け寄る

 

ハク

「無事か、、って聞くまでもないか」

 

ミカヅチ

「当然だ、、だが貴様の言った通り、、一筋縄ではいかんようだな」

 

ハク

「ふむ、、だが助けはいらんのだろう?」

 

ミカヅチ

「仮面の力なくともこの程度なら1人で充分よ、オォォオオ!!」

 

ミカヅチが巨大なタタリに向かっていった、そして1分もしないうちに結果は出た、タタリが細切れにされていく。

 

ハク

「さすがと言うべきか、、だが」

 

ミカヅチ

「ぬうっ、、!」

 

ハク

「さすがにこれ以上は戦わせられんぞ、戻ってルルティエに診てもらえ」

 

ミカヅチ

「やむを、、得んか、、」

 

ここでミカヅチを後方へ撤退させる

 

そこからハク、オウギは前衛の撃ち漏らしたタタリを確実に倒していく。

 

だが、しばらくすると撃ち漏らしが多くなってきた、気になったので別行動を取っていたオウギと合流する

 

ハク

「、、、オウギ、戦況は?」

 

オウギ

「タタリの数は残りわずか、こちらはミカヅチさん、アトゥイさん、ヤクトワルトさん、前衛3人が継戦不可。クオンさんが凄まじい強さで残りを殲滅中、姉上、キウルさんや後衛にはもはや危険はなさそうです」

 

ハク

「アトゥイ、ヤクトワルトまで撤退したか。当初の数より多いな、、」

 

オウギ

「ええ、しかし後わずかと言ったところです。ですが個人的には後方から随分距離があるのがどうにも、、」

 

ハク

「!!?」

 

確かに、、気付けば元いた場所よりかなり前に来ていた

 

ハク

「、、と言うことは、、危ないな」

 

オウギ

「ええ、人型が理性を持っているならおそらくは」

 

ハク

「誘い込まれたか、、オウギ、某は戻る、状況をクオンに伝えてくれ。余裕があるなら急ぎ戻って来てほしいとも」

 

オウギ

「了解です、皆さんを頼みます」

 

ハクが急ぎ後方に戻る、もはや確信があった。人型がいると

 

ハク

「小手調べだったはずだが、まさかいきなりとはな。アンとウルゥル、サラァナ、ルルティエ、ネコネでどこまで耐えれるかっ、、」




後で読み直します、おかしな部分あれば書き直します

ネコネ、ウルゥル、サラァナへの指示と
ミカヅチ撤退からいきなりすぎる展開を緩和って感じで追加


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人型のタタリ

今回もよろしくお願いします


アンジュ

「さすがはハクと言ったところかの、、、そちが人型のタタリじゃな」

 

アンジュがとてつもない気迫で睨みつける

 

???

「へ〜、中々の気迫だな。あのすました仮面野郎も悪くはなかったが、こっちはこっちで楽しめそうだ。」

 

アンジュ

「お主、、名はあるか?」

 

???

「名前、、か。人であった頃の名は捨てたよ、俺はな。今はバムナーと名乗っているぜ」

 

アンジュ

「人、、オンヴィタイカヤンの時か」

 

バムナー

「あんたらの世界ではそう呼ばれているみたいだな、、さて、あまり長話もするつもりもないんでな。死ぬ覚悟はできたかい?」

 

ネコネ

「何処を見てるですか?」

いつのまにかネコネが間合いを詰めていた、アンジュもこれには驚きを隠せなかった

 

アンジュ

「ネコネ!?いつのまに!」

 

バムナー

「、、、っ!!てめぇ!!」

 

ネコネが驚きの速さでバムナーを攻撃し、距離をとる

 

ネコネ

「これは失礼しました、あまりにも無防備すぎたのでつい手が出てしまったです」

 

澄ました顔で挑発するネコネ

 

バムナー

「なるほど、、なるほどなぁ。確かに、、甘く見ていたようだ、、この中で1番気を付けないといけないのは奥の嬢ちゃんだと思ったが、、てめぇも追加だなぁ、、!!」

 

バムナーの雰囲気が変わる、戦闘態勢をとったのだろう。ネコネも構えを見せる

 

ネコネ

「聖上、ムネチカさん。守りを頼んだです」

 

ムネチカ

「し、しかしネコネ殿1人ではっ、、!」

 

ムネチカが止めようとする、、が

 

ミカヅチ

「ムネチカよ、やらせてやれ。」

 

ムネチカ

「ミカヅチ殿!?何故だ、ネコネ殿は其方の妹も同然であろう!?」

 

ミカヅチが微笑む

 

ミカヅチ

「今のネコネだが、、正直俺やお前でも勝てるかわからんぞ。」

 

ムネチカ

「な、、にっ、、まさか。」

 

それを聞いたムネチカは正直ミカヅチの言っている事を信じることができなかった

ミカヅチはさらにこう言った

 

ミカヅチ

「元々術関連の才能は抜きん出ていた、さらに武の才能も尋常ではなかったのだ。この3年、ネコネに戦いを教えて来た俺だが、最近一本とられたばかりよ」

 

ムネチカ

「なっ、、」

 

ミカヅチ

「あの武器も中々理に叶っている、ネコネの術をまとい直接叩きこむ事が可能だ。くっくっく、番狂わせがあるかもしれんぞ」

 

そうミカヅチが言った次の瞬間ネコネが動いた

 

ネコネ

「、、ッシ!!」

 

バムナー

「ふんっ!!」

 

一度互いの攻撃を出すと互いに距離をとる

 

そんな攻防がしばらく続いた、、そして

 

ネコネ

「やっぱり、、、なかなか手強いですね」

 

なかなか相手に決定打を与えられない、、、おそらくバムナーはまだ本気ではない。ネコネはそれを直に感じていた

 

バムナー

「強いな小娘!!正直驚きを隠せんよ、、、なるほど、全員を相手にすれば確かに勝てんわ。しかも、、本命が到着してしまったか」

 

ネコネがバムナーの視線の先に目をやる

 

ハク

「皆無事か?」

 

ハクがバムナーに意識をやりつつ皆の無事を確認する

 

ネコネ

「兄様っ、、ハイです、戦っていたのは私だけなので聖上やルルティエ様には怪我はないです」

 

ハク

「遠くからだったがネコネの戦いを見させてもらったよ、ネコネ、ありがとう。助かったよ」

 

そう言いネコネの頭を撫でる

 

ネコネ

「あ、、あ、、兄様も無事でなによりなのです」

 

ハクはネコネのその言葉を笑顔で返す、そしてバムナーに相対する

 

ハク

「お前だったか、、名前は、バムナーだったか」

 

バムナー

「ハク、、だったな、先日は俺の仲間が世話になったな。まさかほんとに生きていたとは、なかなかのしぶとさよな。」

 

ハク

「今日は小手調べに来ただけでな、できればここは帰ってもらいたいのだが?」

 

バムナー

「ほう?今なら俺を浄化する好機なんじゃないのか?いいのかこのまま見逃して」

 

ハクが後方にある丘を見つめる

 

ハク

「ふん、、お前だけならこんな提案はしない。いるんだろう、あの時の2人も」

 

バムナー

「、、やはり貴様は危険だな。ここで消しときたいがさすがに前回同様と言うわけにはいかんか。いいだろう、ここは引いてやろう、それに」

 

バムナーはネコネに目を向ける

 

バムナー

「小娘との決着はこんなところでつけるには惜しい、いいか小娘、貴様は俺の獲物だ。忘れるなよ」

 

ネコネ

「どうでもいいですよ、私は兄様さえいればいいので」

 

バムナー

「くははっ!!まぁいい、貴様らの命は次まで預けといてやる。さらばだ!」

 

そう言うとバムナーは去っていった

 

それと同時にオウギ、クオンが合流

 

クオン

「ちょっと遅かったかな、、ハク、皆は?」

 

ハク

「あぁ無事なようだ、人型をネコネ1人で食い止めていたようでな。遠くから見ていたが、、お前と同じくらい強いんじゃないかクオン」

 

クオン

「、、、、、へ?」

 

ネコネ

「まぁ師匠がミカヅチ様ですから、それなりに強くはなったつもりなのですよ」

 

ミカヅチ

「それでも早すぎる成長よ、天才と言っても過言ではあるまい」

 

ミカヅチがいつのまにか会話に入ってくる

 

ハク

「ミカヅチ、怪我はどうだ?」

 

ミカヅチ

「傷自体は多いがどれも深くはない、次の戦いも問題はあるまい。アトゥイ、ヤクトワルトに至ってはバテただけよ、心配は無用」

 

ハク

「そうか、なら安心だな」

 

アンジュ

「ふっふーん、ところでネコネよ」

 

ネコネ

「は、ハイです、なんでしょうか?」

 

アンジュ

「余の見せ場を奪うとはどういう了見じゃ?ん〜?」

 

ネコネ

「聖上は最後の希望なのですよ、その実力も最後まで敵に隠しておくのも兵法の一種なのです」

 

いけしゃーしゃーと語るネコネ、だがアンジュには効果覿面のようで

 

アンジュ

「ぬ、、そ、、そうか、最後の希望か、、う、うむ確かにそうじゃな!!」

 

ネコネ

「相変わらずちょろいです」

 

クオン

「い、いろんな意味でたくましくなったかな、ネコネ」

 

ハク

「まったくだ、ある程度皆の力は把握していたがネコネだけは予想を遥かに超えていたな」

 

クオン

「私は話を聞いただけだから未だに信じられないかな、、あはは」

 

そう話をしながら元いた結界内にもどる一同であった

 

 

 

 

 




いや〜、ちょっとやりすぎたかな。



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初陣を終えて

いろんなアプリゲーがクリスマスイベの最終日ですね

自分もかの有名な星5が1%ゲーをやってましてね
ボックス50箱はあけたので今日の投稿始めたいと思います

ではどうぞ


初陣を終えて結界内に帰ってきた一同

 

ハク

「皆、すまん、、どうにも最近予想外の出来事が多くてな。まさか人型まで乱入してくるとは思わなんだ、、」

 

ハクは小手調べと言った手前かなりの強敵と戦わせてしまったことを詫びた

 

クオン

「戦の常かな、仕方ないこともあるよ、、事実最初の群れは小手調べ程度の強さだったし。途中からアトゥイ、ヤクトワルトがいかにも戦いにくそうだったしね」

 

ヤクトワルト

「いやぁ、面目ねぇ、、そこまで未熟ではないつもりだったが、いきなり強い個体が多くなってきてねぇ、、体力の配分を間違えちゃったじゃない、、」

 

アトゥイ

「ウチも似たようなもんやなぁ、、強めの敵さんがぎょうさん来てから楽しくて全力出しすぎたぇ。あそこからさらに増えたもんやからちょっとキツかったぇ、、」

 

2人は自身の不甲斐なさに苛立ちを隠せないでいた

 

ハク

「敵の増援は常にあると想定しておいてくれ、最初の群れだがあれが最弱の部類に入る。ミカヅチが相手にしたデカブツはかなり強めの個体だったが」

 

ミカヅチ

「万全ではなかったとはいえ中々手強かった、これからの事を考えるなら単独で向かうのは得策ではなさそうだな、、だが今回はヤツ、、バムナーだな」

 

ハク

「ヤツはあんな性格をしているが中々の策士らしくてな、自分がやられた時も他の2人をうまく使っていた、ネコネ、中々やっかいなやつに目をつけられたな」

 

心配そうにネコネに話しかけるハク

 

ネコネ

「大丈夫ですよ兄様、あの場は守りも必要だったので1人で食い止めてましたが基本的には皆と一緒に戦うので今後一対一で戦うことはないと思うですよ」

 

ハク

「うむ、、あまり無理はしてくれるなよ」

 

クオン

「、、、ねぇハク、お願いがあるのだけど」

 

ハク

「うん?なんだ?」

 

クオン

「ネコネと、、戦わせてくれないかな」

 

ハク

「!?」

 

何を言っている、、とも思ったが

 

ハク

「確かめたいのだな、ネコネの成長を」

 

クオン

「うん、、我儘だろうけど、、ネコネ、、お願いできるかな?」

 

ネコネ

「本来なら姉様に手を上げるなんてしたくはないです、、けど、、私の成長を見てくれるのであれば、、望むところなのですよ、、っ!」

 

そう言うと2人は臨戦態勢に入る、、が

 

ハク

「あぁっ!!待て待て!ここでやられると結界に支障が出かねん、別の場所があるからそこでやってもらう!」

 

そう言うと2人を別の場所に転移させようとする、、がさらに

 

一同

「自分達も見たい」

 

そう言われ全員を転移させたのだった

 

ハク

「はぁ、、はぁ、、ちょっと疲れた、、」

 

クオン

「ご、ごめんねハク、、私の我儘で、、」

 

クオンが申し訳なさそうにハクの背中を摩る

 

なおこの行為が他の女衆が羨ましがっていたのは言うまでもない

 

そして

 

クオン

「ネコネ、、受けてくれてありがとうかな。」

 

ネコネ

「礼には及ばないのですよ、私も姉様にどこまで近づけたか興味がありますので」

 

そう言うと2人とも構えだした

 

ムネチカ

「ハク殿、、どう見る?」

 

ムネチカも興味津々のようだ

 

ハク

「おそらくはまだクオンの方が上だろう、だが、、某が見たあのネコネが全力であればの話だが」

 

ムネチカ

「バムナーと戦っていた時ですら全力ではなかったと?」

 

ハク

「わからん、、だが、違和感がな」

 

そこでミカヅチが割り込む

 

ミカヅチ

「全力ではあった、だが奥の手は出していなかったな」

 

ハク

「ミカヅチっ、、そういえばネコネの師匠とかだったな。ちゃっかり妹を弟子にしやがって。まぁそれはそれとして、、奥の手だと?」

 

ミカヅチ

「その奥の手を使われ俺は負けた」

 

ハク

「なにっ、、」

 

ミカヅチが負けただと?そんなばかな

 

ムネチカ

「どうやら事実のようでな、、小生も驚いている」

 

ミカヅチ

「まぁ見ているといい、始まるぞ」

 

クオンはネコネと相対した時すでに気付いていた、その強さが本物であると、、

 

ネコネ

「いくですよ、、姉様っ、、!!」

 

ネコネが仕掛ける

 

クオン

「っ!!?」

 

ネコネのあまりに速い攻撃に防御が間に合わず吹き飛ばされるクオン

 

クオン

(あぁ、、強くなったなぁ、、ネコネ、、)

 

クオンはネコネの成長に嬉しくなったのか涙を流す、、がすぐに拭き取り本気になる

 

クオン

「ネコネ、、こっちもいくよ、ちゃんとついてきてね」

 

ネコネ

「、、、っ、、ハイです!」

 

クオンの猛攻撃が始まる、ネコネはなんとか防いでいる、、が徐々に防ぎきれなくなってきた

 

ネコネ

「ぐっ、、あっ、、ああっ、、!!」

 

クオン

「ハァっ!!」

 

今度は逆にネコネが吹き飛ばされる

 

クオン

「ふぅぅ、、」

 

構えを解いたクオン、、だが

 

ネコネ

「まだ、、っ、、ですよ姉様」

 

いつのまにかネコネが懐に入り込んでいる

 

クオン

「えっ!?」

 

ミカヅチ

「でるぞ、、あれが」

 

ハク、ムネチカ

「!!?」

 

ネコネ

「ハァアアっ!!」

 

ネコネの体が光り出していた

 

ミカヅチ

「術を使う際の魔力を身体強化に回す、、体に魔力を纏わすなどよく思いついたものよ」

 

クオン

「、、嬉しいかなネコネ、、こんなにも、、こんなにも強くなって、、」

 

ネコネ

「アァアアアッ!!」

 

ネコネの体から発せられる光によって視界が奪われるハク達

 

しばらくして光は収まり2人の姿が見えた、、倒れていたのはネコネであった

 

クオンがネコネを抱えてハク達の元に戻る

 

ハク

「満足か?」

 

そう問いかけるとクオンは笑顔で頷いた

 

クオン

「うん、ありがとう、、ハク」

 

そう言うとクオンも倒れた

 

ハク

「さて、、皆、結界内に戻るぞ、あそこは治療にももってこいだからな。」

 

一同

「おおー!」

 

ハク

「話の続きは2人の目が覚めてからか、、やれやれだな」

 

意識失ってなお満足そうな2人の顔を見ると怒るに怒れないハクだった

 

 

 




うーん、これ完結まで長そうだなww


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次戦に備え

しかし二人の白皇は泣けるシーンが多いな

涙腺が、、ww

では今回もよろしくお願いします


クオン

「うっ、、、ん、、ここは、、?」

 

ネコネとの戦いの後気が抜けたのか気を失ってしまったクオン

 

フミルィル

「やっと起きましたねクーちゃん♪勝ったはずなのに何故かネコネさんより起きるのが遅いなんてお寝坊さんにもほどがありますよ」

 

クオン

「フミルィル、、そうだ、、ネコネは?」

 

ハク

「心配は無用だ、随分と前に目を覚ましているよ。フミルィル殿、結界の見張りを任せてしまってすまないな。シノノンの面倒もついでに見てもらって大変だったろう、さらにはクオンの看病もな」

 

クオン

「あぅ、、ごめんね、、フミルィル」

 

フミルィルはハクの指示により結界内に異変があれば勾玉を通じて知らせるために結界内に残っていた、シノノンも連れていくわけにはいかないのでその面倒も見ていた

そして皆が戻ってきたにも関わらずクオンがネコネと戦ったためその治療も行なっていた

 

フミルィル

「いえいえ、死地に赴く皆さんに比べたら容易い事ですよ〜」

 

ドダダダダっ!!

 

誰かがすごい勢いで走ってくる

 

ネコネ

「姉様!!ご無事ですか!!?」

 

クオンが目覚めたと聞き急いで来たのだろう

 

クオン

「ネコネ、、ネコネこそ、大丈夫?」

 

ネコネ

「私は大丈夫なのですっ、、でも姉様が目を覚まさないからもしかしたら私が姉様をって、、!」

 

クオン

「大丈夫かな、ありがとうネコネ。そしてごめんなさい、、、姉失格だね、、」

 

ネコネ

「そんなことないのですっ!私こそ、、姉様にとんでもないことを、、」

 

見かねてハクが割り込む

 

ハク

「2人とも戦わなければよかったなんて思ってないだろ、互いの事をさらに理解できたんだ。だからもう謝るな」

 

クオン

「う、、うん」

 

ネコネ

「ハイです、、」

 

ハク

「自分は先に皆の所に戻る、今後の事を話す必要があるからな、2人とも落ちついてからでいいから来るんだぞ」

 

そう言うとフミルィルも察したのか二人を残し出ていった

 

クオン

「ネコネ、、強くなったね、、本当に、強く」

 

ネコネの頭を撫でるクオン、それはハクがやるのとはまた違った暖かさがあった

 

ネコネ

「姉様、、、えへへ」

 

クオン

「ハクのため、、かな?強くなったのは」

 

ネコネ

「、、、ハイです、姉様から兄様がタタリの浄化をしてると聞いた時、どうしても兄様の力になりたかったです。」

 

クオン

「そっか、それにしてもビックリしたかな〜。わずか3年で追いつかれちゃったなんて」

 

ネコネ

「魔力による身体強化はあまり長時間持たないのですよ、だから実際にはまだまだなのです」

 

そうしてしばらく雑談した後皆のいる所に向かった

 

ハク

「来たか」

 

クオン

「ごめんね待たせちゃって、今後の予定、、だっけ?」

 

ハク

「うむ、特別何かってことはない。やることは変わらんからな。ただ今回皆の成長ぶりを見てな、次は試して見たいことがある。守りに特化した陣形を組みたい」

 

皆すでに聞いていたのか特に反論することない、ただアトゥイは少々気に入らないのか不貞腐れていた

 

アトゥイ

「ガンガン前に出れんのはつまらんぇ〜」

 

さっきからこれしか言ってない

 

ハク

「そう言うな、たまにはそのつまらん戦も経験しておけ」

 

アトゥイ

「いけずやなぁ」

 

そしてハクは細かい指示を出した後皆を帰す準備をしていた

 

そこでクオンは皆に目配せをし、クオン、アトゥイ、ルルティエ、ノスリ、ネコネを残し帰ることとなる

 

ハク

「まさかとは思うが、、すでに話がついていると言うわけではあるまいな」

 

クオン

「さっすがハク、話が早いかな」

 

ハクが頭を抱えている

 

ハク

「アトゥイはまぁ、、そうだろうな、、しかしルルティエ、ノスリ、お前達は本当にそれでいいのか?」

 

ノスリ

「クオンに言われてな、ずっと認めないのもダメだと思ったのだ、私はなハク、お前が好きだ。誰よりも、何よりもだ」

 

ルルティエ

「私の気持ちは、、エンナカムイの時に聞かれたと思います。ハク様のためなら何だってしたいのです、それがルルティエの、、素直な気持ちです」

 

ウルゥル、サラァナ

「酒池肉林、主様の到達点の一つです」

 

ハク

「いや、違うから」

 

即座に突っ込みを入れるがハクに逃げ場はなかった、なぜならネコネまであっち側にいるからだ

 

ネコネ

「兄様、英雄色を好む、です。大人しく皆さんを妻にしてあげるですよ。そうすれば皆姉様なので」

 

ネコネがめちゃくちゃ嬉しそうにしている、全員の妹になる、、それが目的らしい

 

ハク

「やれやれだな、、クオン、アトゥイ、ノスリ、ルルティエ。覚悟を決めたなら何も言うまい、本来ならば4人同時などありえん事だが、お前達が決めたのならあえて言わせてもらう。お前達を妻にしたいと思う。いかがか?」

 

クオン

「もちろんかなっ、ハク」

 

アトゥイ

「ウチも、もちろんハイや!」

 

ノスリ

「う、、うむ、よろしく頼むぞハク」

 

ルルティエ

「ハイっ!ハク様、いつまでもお側に」

 

ハク

「しかしまぁ自分の何処がいいのかね、、」

 

ハクは自問自答せずにはいられなかった

 

ハク

「あぁ、言っとくがあくまで自分が現界してからの話だからな、タタリを浄化するまでは油断するなよ」

 

ハクが4人に気を引き締めてもらうように注意する、、が

 

ウルゥル、サラァナ

「主様、私達が現実世界へ行けば2人までならここに居残れますが?」

 

ハク

「ばっ、、お前達、それは言う、、、な、、と」

 

手遅れだった

 

クオン、アトゥイ、ノスリ、ルルティエ、ネコネ

「、、、ふーん」

 

やばい、、やばいぞ

 

クオン

「じゃあ私はとりあえず確定かな」

 

アトゥイ

「まぁクオンはんは仕方ないなぁ、ウチも残りたいけどちょっと確かめる事あるから〜ウチとノスリはんは次でええかなぁ」

 

ノスリ

「な、なぜ自分も含まれるのだ!?」

 

アトゥイ

「生娘違う言うてたし、確かめたいなぁ〜て」

 

ノスリ

「なっ、、なっ!」

 

アトゥイ

「まぁそう言うわけやし、ルルやんが残るとええよ」

 

ルルティエ

「あ、ありがとうございますっ!」

 

ハク

「ちょ、ちょっと待て!!あまりにも急ではないか!?」

 

クオン

「もう諦めるかなハク、私達もそれなりに恥ずかしいのだから覚悟を決めて欲しいかな」

 

ハク

「ぐっ、、」

 

さすがに予想外すぎて予感云々の話ではなかった

 

そうしてその日はクオン、ルルティエがハクと共に過ごすのだった

 

 




読んでくださってありがとうございます

相変わらず思いついた事をそのまま書いてるのでとんでも展開になってしまいましたね

さすがに3人の過ごした内容は18禁になるので割愛ですww

外伝とか書ければいいんですけどね


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異界の仕事

ちょ〜っとこの後の展開難しいなぁ

とりあえず

よろしくお願いします


ハク

「さて、、と」

 

ハクはクオン、ルルティエ、二人との事がすんだ後結界の様子を調べていた

 

クオン、ルルティエの二人はぐっすり眠っていた

 

ハク

「修復した穴は問題ないか、、しかし未だにわからん、、なぜこんな所をこじ開けた、、そしてどうやって、、」

 

周りを念入りに調べていくハク、、しかし

 

ハク

「わからんな、、、ん?」

 

何か落ちている、、

 

ハク

「これは、、ここで倒したタタリの、、鱗か」

 

それを拾い上げた瞬間声が聞こえた

 

???

「あぁ、、やっと拾ってくれたか、、」

 

ハク

「な、、、に、、何だ、、この感覚!?」

 

気付くと結界内ではない場所にいた、そして見慣れない人間、、

 

ハク

「貴様、、人型のタタリ、、なのか?」

 

???

「いや、、我は其方に倒されたタタリよ、結界内でな。名をキステラと言う」

 

ハクは必死に状況を整理していた、そして

 

ハク

「あの鱗は、貴様が浄化される前に置いたと言うことか。しかも某が1人の時にしか見つけられないように細工までしていたと見える」

 

キステラ

「ふふ、、理解が早くて助かる。まずは礼を、我を浄化してくれた事に感謝を。」

 

ハク

「あの謎の声はキステラ、お前だったのだな」

 

キステラ

「いかにも」

 

ハク

「なぜ某をここに?礼を言うためだけではなかろう」

 

キステラ

「我の分かる範囲で情報を提供しようと思ってな、人型の事、其方の気にしている結界の事などをな」

 

ハクは無言のままキステラの話を聞く

 

キステラ

「人型のタタリ、其方らはそう呼んでいるな。正式な名称はオーツと言う、その正体はわかっていよう。度重なる呪いを受けなお理性を保った我々人間だった者達だ。」

 

ハク

「、、、、、」

 

キステラ

「ふふ、、感傷的な話はしないよ。事実だけを淡々と話していくつもりだ。彼等オーツは総勢34、其方が戦った三名もまぁ弱めの方だと思ってくれ」

 

ハク

「やはり、、な」

 

キステラ

「結界に穴をこじ開けたのは我と同じ存在を希薄にする能力を持ったオーツだ、名をキシタル。人であった時は我の兄であった」

 

ハク

「そういう事か、、分からんわけだ、、」

 

キステラ

「大したことない情報しか持たなくてすまない、それでも伝えたかったのでな。」

 

ハク

「いや、助かった。こちらこそ礼を言う」

 

キステラ

「そう言ってくれるならありがたい、最後に其方の持っている鱗だが、常に持っているといい。我の能力を使えるようになる」

 

ハク

「ふむ、、その力はありがたいな。ありがたく使わせてもらう」

 

キステラ

「ありがとうハク、其方には感謝しかない。どうか彼等を、、頼む」

 

ハク

「あぁ、某の役目でもある。必ず皆を浄化する」

 

キステラはそれを聞くと満足したような顔で消えていった。そして元の結界内に戻ってきた

 

 

ハク

「、、、なっ、、半日も経っているのか」

 

ハクは急ぎクオン、ルルティエの元に戻る。

そして部屋に入った瞬間に2人が全裸なのを思い出す

 

ハク

「くっ、そうだった。なんと無防備な、、」

 

2人に毛布を掛けた後に起こす

 

ハク

「いい加減起きろ二人共!そして服を着ろ!!」

 

クオン

「う〜ん、、あぁ、ハクだぁ、ハクゥ〜〜」

 

ルルティエ

「ハク様ぁ?どうぞこちらへ〜」

 

せっかく掛けた毛布が、、

 

ハク

「ぐっ、、寝ぼけている場合か!!こっちはこっちで仕事があるんだ、そして服を着ろ!!」

 

クオンとルルティエの胸が右往左往に揺れる、特にルルティエの揺れ方はすごい、、

 

ハク

(これは、、また、、、これ以上ここにいてはまずいな、、)

 

なんとか二人の追撃から逃れたハク

 

そしてしばらくして服を着た2人が顔を赤くして出てきた。ハクの顔を見ると申し訳なさと恥ずかしさでさらに赤くなる2人

 

ハク

「2人共、仕事をやってもらう。皆の勾玉はこちらから力を流すことでより効率よく力がたまる。その力を流すのは自分がやるがその間自分は無防備だ、だから結界内の見張りを頼む」

 

ハクは2人のため追求はせず淡々と仕事を与え、自身はその場を離れる

 

クオン

「ルルティエ、、私、、恥ずかしくて死にそう、、」

 

ルルティエ

「はい、、、ハク様にあのような姿を、、」

 

クオン

「ちょっと、、幸せすぎて、、浮かれちゃったかな」

 

ルルティエ

「そうですね、私もです」

 

そう言いながら結界内を巡回するのであった

 

ハク

「ふぅ、、こんなものか、さすがに一気には無理だな」

 

ハクはその日に送れる力を送った後巡回している2人を探し始める

 

ハク

「お、いたな」

 

2人がハクに気付く

 

クオン

「あっ、、」

 

ルルティエ

「ハク様、、」

 

2人は未だに気まずそうだ

 

ハク

「やれやれ、、もう切り替えろ2人共。それでも自分の嫁か。こっちは良いものが見れたのだがな」

 

クオン

「ハ、、、ハクっ!!思い出させないで!あんな、、あんな私、、!」

 

ルルティエ

「あぅぅ、、」

 

ハクは2人を抱きしめる

 

ハク

「いいじゃないか。夫婦なのだ、恥ずかしい事も全て受け入れよう。互いにな」

 

クオン

「ハクっ、、」

 

ルルティエ

「ハク様っ、、」

 

そう言うと2人もハクを抱きしめる

 

ハク

「さて、、落ちついたか2人共?」

 

クオン

「う、、うん、それで何かな?進展があったとか何とか」

 

ハクはキステラから聞いた話を2人にも話した

 

ルルティエ

「オーツ、、ですか」

 

クオン

「まさかあのタタリが、、想像もできなかったかな」

 

ハク

「統一名称でも分かっただけまぁ前進と言えるからな、こっちの情報網を過信させるのに使える」

 

ルルティエ

「早く皆さんにもお伝えしないとっ」

 

ハク

「あぁ、だがまだこちらに呼べるほど力がたまっていない。あと2日はかかるだろう、それまでは結界内の巡回をやってもらうことになる。頼んだぞ」

 

そう言うとハクは自室に戻っていった

 

クオン

「ルルティエ」

 

ルルティエ

「はい、クオン様。」

 

反省はしたのだろう、だがこの後の二日間この2人が夜這いをしに行ったのは間違いない

 

 

変わって現実世界

 

アンジュ

「ぬぅぅ、、、余のハクがぁぁ」

 

アトゥイ

「聖上、諦めも肝心やぇ。おにーさんは聖上の叔父にあたるんよ。さすがに聖上ともあろう者が叔父と関係を持つのはオススメできんなぁ」

 

アンジュ

「ぐっ、、しかしじゃな」

 

アトゥイ

「立場言うものがあるぇ、なっ」

 

アンジュ

「ま、まさかアトゥイにそのような事を言われるとは、、」

 

ムネチカ

「しかし4人を嫁に、、であるか。何故であろうな、ハク殿なら許せてしまう気がする」

 

ミカヅチ

「まぁ先の帝の弟であるからな。敬意を払うつもりはないがやはりあのお方の弟となればそれなりに納得はできよう」

 

キウル

「そんなにすごい方なのに親しみやすいですからね、兄上と呼ぶのも本来なら憚られますが何故か呼びやすいと言うか」

 

皆何故か納得していた

 

アンジュ

「やっぱりあの夢は事実じゃった、、、ハクを叔父ちゃんと呼んでいた、、あの夢は」

 

アトゥイ

「ノスリは〜〜ん、次はウチらやぇ、ちゃんと準備せななぁ♪」

 

ノスリ

「わ、私は別に添い寝だけでも、じゅ、じゅーぶんだぞ?」

 

アトゥイ

「あかんよノスリはん、ゲンホウさんにも言われてたやろ、添い寝じゃ子作りにはならんて」

 

ノスリ

「な、、なぜそれを知っている!?」

 

アトゥイ

「あんとき丁度廊下を通りがかってなぁ、面白そうやし聞いてたんぇ」

 

ノスリ

「なっ!?」

 

アトゥイ

「ちゃんと子作りしような、ノスリはん♪」

 

ネコネ

「ふぅ、、兄様も大変なのです」

 

シノノン

「おうキウル、おれたちもこづくりだ」

 

キウル

「シ、シノノンちゃん!?そういうことはもっと大きくなってからね!!」

 

ヤクトワルト

「キウルよ、さすがに今のシノノンに手を出したらさすがの俺もキレちゃうじゃない。わかってんだろうねぇ」

 

キウル

「わ、わかってますよ!!剣を抜かないでくださいよ!?」

 

シノノン

「とうちゃんはかほごだな。あまりかほごすぎるときらわれるぞ?」

 

ヤクトワルト

「おおっとそいつは効くじゃない!仕方ねぇキウル、後は任せるじゃない」

 

キウル

「ヤクトワルトさん!?冗談ですよね!?冗談って言ってください!!」

 

ヤクトワルト

「父親の宿命なのかねぇ、、こんなにも早く親離れされるとは、悲しぃじゃない!!」

 

キウル

「あぐ、、お腹が、、」

 

ネコネ

「ほんと、、やれやれなのです」

 

 




ちょっといつもより長くなりましたね

遅くなり申し訳ありません

ちょっとだけ修正してあります


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異界の仕事(2)

すこし戦いの話からは遠ざかりのろけ話になります

ではよろしくお願いします


ハク

「、、、、お前達、少しは自分を休ませるという考えはないのか?」

 

あれから夜這いが続いてるおかげか皆の勾玉に力を送る作業に支障が出ている

 

ハク

「今はタタリをなんとかしている最中であろう、あまり毎晩来られてもだな。ウルゥル、サラァナの方がまだ聞き分けが良いほうだぞこれでは」

 

反省はしていたはずだが、やはり幸せだったのだろう。そう考えるとあまりキツくも言えなかったが、今回は少し注意をすることになったハク

 

クオン

「うっ、、あの双子より、、」

 

ルルティエ

「ハク様、、申し訳ございません、、ルルティエは、、ルルティエは、、」

 

叱りにくい、、実に、、叱りにくい

 

ハク

「怒ってはいない、だが次はアトゥイ、ノスリも待っているのだろう?自分は一人しかいないのだ、我慢も覚えてもらわねば。現界した時自分はもう人間だ、体力にも限界がある。それにここで負ければ自分が現界することも叶わぬのだ、わかるな?」

 

クオン

「そ、、それはダメかな!!」

 

ルルティエ

「ハク様がいない世界、、、あぁ、、そんな」

 

ハク

「自分もせっかくお前達と夫婦になれたのだ、そのようなことになるのはごめんだ。だから今回はもう我慢だ。良いな」

 

グゥの音も出ない、、はずだが

 

クオン

「じゃあ、、今回は今夜が最後かな」

 

ルルティエ

「そうですね、最後にしましょう」

 

ハク

「、、、、、、、、、、ん、、っ?」

 

最後?いやいやいやいや、昨日で最後じゃないの!?

なんでまだあるみたいな空気になってるの!?

そう考えていると2人はいつのまにか巡回に出ていた

 

ハク

「ちょっ、、、、、、どうして、、、こうなった?」

 

ハクは女心が心底わからないと思った

 

ハク

「ふぅ、、しかしこれ以上滞るわけにもいくまい、今回で終わらさなければな。」

 

そう言うとハクは勾玉に力を注ぎ始めた

 

場所は変わり巡回中のクオン、ルルティエ

 

クオン

「あ、、危なかったかな、、一緒にいながらお預けとか冗談じゃないかな」

 

ルルティエ

「そうですね、でも次からは自重しないといけませんね。ノスリ様とアトゥイ様にも」

 

クオン

「人型の浄化が終わらないとやっぱり私達も幸せにはなれないものね、、、でも今晩は譲らないかな!」

 

ルルティエ

「ちょっと気が引けるのは確かですけど、、」

 

クオン

「それはそれ、これはこれかな」

 

ルルティエ

「クスっ、そうですね。さぁ、巡回頑張りましょうクオン様」

 

クオン

「了解かな」

 

巡回をしている最中2人は今まで見た事のない墓を見つける、普段の巡回では見つけられなかったくらいの場所にあったのだから今まで見つけられなかったのも無理はなかった

 

クオン

「これは、誰のお墓かな、、」

 

ハク

「兄貴とホノカさんのだ、現界すればまた作るつもりだがこっちでもとりあえず、な」

 

ハクが2人と合流する

 

ルルティエ

「先の帝とホノカ様の、、」

 

クオン

「そっか、、私はあの時しかゆっくり話せなかったけど、なんだかお茶目な方だったね」

 

ハク

「まぁ数百年とは言え弟の名前すら忘れるくらいだったしな。お茶目ですましていいのかわからんが」

 

クオン

「ハク、、その、、本当の名前は、、」

 

ハク

「自分はハクだ、昔の名はもう捨てた。それに今はもうこの名は気にいってるんだぞ?それではダメか?」

 

ルルティエ

「クオン様、もうハク様はハク様です。オシュトル様でもなくオンヴィタイカヤンの時の名でもなく、それでいいと思います」

 

クオン

「うん、そうだね。ごめんね今更、ありがとうかな、、ハク」

 

そう言うと3人は中央に戻る

 

ハク

「とりあえず勾玉の力を使うことができるようになった、巡回の任ごくろうだった、明日はまたタタリの浄化に入るだろう。よって今日はゆっくり休むこととして」

 

クオン

「却下かな」

 

ルルティエ

「却下ですね」

 

ハク

「し、、しかしだな、タタリとの戦いでは体調管理をしっかりせねば、、」

 

クオン

「ハク、もしかして、、迷惑、、かな?」

 

上目遣いで見つめるクオン

 

ハク

(迷惑なわけないだろう、、自分だってタタリとの事がなく現界できているなら断るような真似はしない!)

 

ハク

「だ、だめだだめだ、いくら言われても事は急を要するのだ!タタリはまだまだいる!そんな時にこう毎晩のようにだな!!」

 

クオンとルルティエがなお上目遣いで訴える

 

ハク

「ぐっ、、、、こ、、今回だけだぞ」

 

クオンとルルティエの表情が明るくなる

そして3人は寝室に向かう

 

 

現実世界

 

アトゥイ

「はぁ、今頃クオンはんとルルやんは幸せの絶頂におるんやろうなぁ。なあノスリはん?」

 

ノスリ

「う、うん、いいんじゃないか。幸せならなによりだ、うん」

 

アトゥイ

「ノスリは〜ん?ウチの言ってる幸せの絶頂ってのはぁ、、ごにょごにょ」

 

ノスリの顔がみるみる赤くなる

 

ノスリ

「なっ、、、なっ、、なぁぁあ!!」

 

アトゥイ

「いややなぁノスリはん、ウチらもそうなるんよ?ほら、想像してみ?ここらへんがキュンキュンせーへん?」

 

ノスリ

「も!もういいぞアトゥイ!!わ、私はちょっと政務に入る!!」

 

オウギ

「おや、姉上、本日の政務なら先ほど終わらせておいたのでどうぞアトゥイさんとの会話を続けてください。それではまた」

 

ノスリ

「オ、、オウギ〜〜!!」

 

アトゥイ

「なら大丈夫やな〜、そんでな〜ノスリはんのその立派なもんを使うて〜〜、ごにょごにょ」

 

ノスリ

「〜〜〜〜〜〜っ!!!そ!そんな事を!!?」

 

ネコネ

「アトゥイさん、そのままだとノスリさん倒れてしまうですよ。ほどほどにお願いするですよ」

 

アトゥイ

「えぇ〜、でもいい加減この手の話題慣れてもらわんとなぁ、おにーさんもこっちに戻ってきたら毎日誰かの相手せなあかんやろうしなぁ。なんならネコやんも混ざるけ?」

 

ネコネ

「遠慮しとくですよ、興味がないわけではないですが私は兄様の妹なので」

 

アトゥイ

「ネコやんは中々焦らなくなったなぁ、前までは焦って言葉が出んくなる感じやったのになぁ。なぁネコやん、ネコやんは恋愛せんのけ?」

 

ネコネ

「兄様を超える魅力を持つ男性が現れたらすると思うですよ」

 

アトゥイ

「ネコやん、、それ、、無理やぇ」

 

ネコネ

「そうですか?なら最終的に独身のままです」

 

アトゥイ

「これはおにーさんに相談せんとあかんなぁ、、ぶつぶつ」

 

密かにネコネを引き入れるために画策し始めるアトゥイだった

 




どうもお疲れ様です

今年もあとわずかですね

皆さまどんな1年だったんでしょうね。
自分は祖父が亡くなったりといろいろありました


それではまた次回作で〜


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タタリ戦の前に

ハクは勾玉に呼びかけ皆を招集した

 

ハク

「相変わらず遅くなってしまってすまないな。だがそれなりに有益な情報を得ることができた」

 

ハクは人型の統一名称がオーツであること、その総数が34であること、自身が鱗の力により新しく能力が追加されたことを話す

 

ミカヅチ

「ふん、、なかなか順調ではあるな。しかしあの脅威でもまだ実力的には下の方だと言うのは少々今のままでは危険かもしれぬ。」

 

ミカヅチが現状の戦力を危惧していたが

 

ハク

「うむ、だがそこは今気にしても仕方なかろう。やつらが一斉に来なければ各個撃破を徹底する。次からは絶対に逃さん、だからこそ防衛陣を主に作戦を立てる。皆が連携できるようにな」

 

アトゥイ

「まぁそれなら仕方ないなぁ、つまらんとも思ったけどオーツと戦えるなら案外そっちのが楽しそうやしなぁ」

 

アンジュ

「しかしハクよ、呼び出しはもうちょっと頻繁にはできんのか?タタリの数もまだまだ多いのじゃろう?こう数日おきにだとタタリの全浄化にかなりの時間がかかる。最優先事項とは言え皆もいつまでもこの国におれるほど時間があるわけではない」

 

ハク

「ふむ、、、」

 

ハクがクオンとルルティエに目をやる。自分達の欲のたまに今回の招集は遅れた。それを理解している2人、次からはないようにアトゥイ、ノスリにも注意しとくようハクから言われたそうだ

 

ハク

「、、、ふぅ、いやなに今回はキステラによりいつもより時間をとられたゆえな。次からはもう少し早く招集できよう。この面子であればそう長くなりはしないと読んでいる、現状そちらの世界の仕事がなかなかできないのもすまないと思っている。だがどうしても某1人では解決できなくてな、、すまぬがあと少しの間、力を貸してくれぬか?」

 

ハクが頭を下げてお願いする

 

アンジュ

「い、いや!頭を上げよハク、意地悪を言ったつもりではない、余はもちろん皆もタタリの浄化が最優先なのは変わりないのじゃ!だからこそ元の仕事についてもしばらく他の者に任せておるのじゃ、だがいつかどうしても余を必要とする仕事があるゆえな、、」

 

ハク

「あぁ、その時はそちらの仕事を優先してくれて構わない。皆も同様だ、そちらの世界の平和を守るのもまた大事な事だからな」

 

クオン

「まぁ私はこの件を解決するために来てるからその点では大丈夫かな」

 

ルルティエ

「私も事情を家族に伝えてきてるので大丈夫です」

 

ネコネ

「エンナカムイでの仕事は比較的暇なのです、キウルに頼んでいつ戻るかわからない任務に出ている事になってるので心配いらないですよ兄様」

 

キウル

「あはは、暇とは言えネコネさんに抜けられると皆さん落ち込んでましたけど。兄上、自分もいつでも協力したいところですが、皇ゆえ、、たまに抜ける事があるかもしれません、、」

 

ハク

「ありがとなキウル、エンナカムイは自分の故郷だと思っている。だからそんなに申し訳なさそうにするな、な?」

 

キウル

「は、はい!」

 

ハク

「クオン、フミィルィル殿、ルルティエ、ネコネは大丈夫と言う感じだな、他の皆はそれなりに立場があるだろう、最後の戦いともなると全員に来てもらうことになるが、それまでは来れない者は強制はしない。そちらの仕事も大事ゆえどちらを優先するかはよく考えて決めてくれ」

 

皆ずっと協力したいと言う気持ちがあるのはハクも理解していた、だが自分の帰る世界でもある。それを考えると強制などできるものではなかった

 

???

「ふむ、ならばそちらの仕事は我らが請け負うか」

 

ハク

「何奴!!?」

 

いきなり声が聞こえた、皆視線を声の主に向ける

 

クオン

「お!お父様!?」

 

そこにはハクオロの姿があった

 

ハク

「、、、なるほど、貴方であれば自分の力無しでもこれるか、、先代」

 

ハクオロ

「ふ、、驚かせてすまないな。なんとか自分用の勾玉を用意できたのでな、さて」

 

ハクオロはアンジュの元に向かう

 

ハクオロ

「ヤマトの聖上、お久しぶりでございます」

 

アンジュ

「同盟国ゆえ堅苦しい態度も必要ないぞ、2年ぶりかの」

 

ハクオロ

「それではそのように。視察に来られた時以来であるな」

 

アンジュ

「うむ、それで?其方が請け負うとはどういうことじゃ?」

 

ハクオロ

「此度の件、こちらのタタリ浄化に専念したいと思ってな。ヤマトの仕事を全部我らトゥスクルの者で請け負うと言うのはどうかと」

 

アンジュ

「いくら同盟国と言えど難しいであろう。余ら其方らを信じておるが民にとっては面白くないかもしれん、最悪同盟関係を継続できんかもしれぬぞ」

 

ハクオロ

「無論トゥスクルの者がヤマトの政務や会議などしたら民に不信感を買おう、あくまで影武者を使うだけだ。こちらにはそれを可能とする術がある、いかがか?」

 

ここでハクが割り込む

 

ハク

「先代よ、あくまで仕事を請け負うだけなのだな?」

 

ハクオロ

「ハクよ、これは私の罪滅ぼしだ。其方にすべてを押し付け私だけが幸せになる、さらには娘の幸せすら奪って、、な。そんな無責任な親になるつもりはない、だめか?」

 

アンジュ

「ふむ、、本気みたいじゃな。ムネチカ」

 

アンジュがムネチカに確認をとる

 

ムネチカ

「本来であれば言語道断、一考にすら値しませぬが。今回に限っては受けても良いかと」

 

アンジュ

「うむ、ではハクオロよ。お願いできるか?」

 

ハクオロ

「うむ、任されよう。其方らが帰って来るたびに報告は必ずさせる。安心されよ」

 

クオン

「お父様、、、ありがとう、何から何まで、、」

 

ハクオロ

「言ったろう罪滅ぼしだと、早く終わらせて戻ってくるといい、皆も待っている」

 

クオン

「うん、お母様達によろしくかな」

 

ハクオロ

「うむ、それでは失礼するよ。」

 

そう言い残すとハクオロは元の世界に戻って行った

 

ハク

「ほんと食えない御仁だ。まさか自分の許可なくここに来れるとはな」

 

アンジュ

「じゃがこれで心配事はなくなった、心おきなく浄化任務に専念できるのう!」

 

皆浄化に専念できると分かると一斉に気合が入るのだった

 




お疲れ様でした

新年はいつも4日か5日に焼肉に行きます
もはや恒例行事ですww

ちょっと忙しくなるので更新が遅れるかもですができるだけ毎日更新するつもりです

それではまた


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タタリ戦

最近2000文字超えが多くなりましたが3000はキツイかなぁ、、

ではよろしくお願いします


ハク

「すまないな、皆。解決したとは言えこちらの都合でそちらの仕事を犠牲にしてしまい、、」

 

一同

「、、、、、、はぁ」

 

ハク

「な、、なんだ?」

 

アンジュ

「言ったはずじゃハク、タタリの浄化は最優先事項じゃと。今まで其方だけでやってきた事自体おかしな話だったのじゃ。クオンも言っていたであろう、最初から呼んでおけと」

 

ハク

「、、、そうだな、皆、、頼むぞ」

 

一同

「おおー!」

 

ハク

「皆、準備はいいな。出陣るぞ!!」

 

ハクの力でタタリの群れが居る所に転移する

 

クオン

「なかなか大きい個体がちらほらいる感じかな。ハク、どうする?」

 

ハク

「先も言ったが防衛陣を敷く、ムネチカ、ウルゥル、サラァナ、頼む」

 

ムネチカ

「承知!!」

 

ウルゥル、サラァナ

「守る、ムネチカ様の壁を強化します。滅多な事では破られないかと」

 

ハク

「うむ、ミカヅチ、アトゥイ、クオン、ヤクトワルト、お前達は前衛だが壁からあまり離れるなよ、オウギは戦況を見つつ4人が壁から離れないようにしてくれ、倒せる個体があれば撃破だ」

 

そう言うと前衛4人は壁に近づくタタリを殲滅しに行った

 

ハク

「アン、ネコネはオーツに備え待機、ルルティエはムネチカ、ウルゥル、サラァナの様子を見つつ、限界が来たら教えてくれ」

 

ネコネ

「兄様はどうするですか?」

 

ハク

「キステルからもらった鱗の力を試す、少し離れることになる。アン、ネコネ、この場を頼む」

 

アンジュ

「うむ、任せるがよい!」

 

そうしてハクは鱗の力を使いタタリの群れの中心に向かった

 

ハク

(想像していたより気配を消せるみたいだな、、全然気付かれないが、、どれ)

 

ハクは気配を消したままタタリに近づく

攻撃時はさすがに消せるものではないようなのでハクは能力を解除すると同時にタタリを切り捨てていく

 

ハク

「、、、、ふむ」

 

ハクはその力を把握した所で再び気配を消し皆の所へ戻る

 

ハク

「今戻った、皆無事か?」

 

ネコネ

「あっ、おかえりなさいです兄様。前回の反省を活かしているのか皆さん順調そうなのです」

 

見たところ問題はなさそうだ、そこにミカヅチが前衛から戻ってきた

 

ハク

「もう出る幕はないと言う顔だな」

 

ミカヅチ

「今の敵ならばな、オーツの事も考えるならあまり無茶もできまい。」

 

ハク

「そうだな、、しかし、今回は来ないかもしれんな。バムナーの口ぶりからすると奴ら3人とは次が最後であろう。」

 

ネコネ

「では兄様、ミカヅチ様の代わりに少し前衛に行ってもいいですか?獣型とはまだ戦っていないので経験しておきたいのです」

 

アンジュ

「余も経験しておきたい、よいか?」

 

少し考えるハク

 

ハク

「いいだろう、だが余力は残しておけ。大丈夫だとは思うがオーツが来る可能性が無くなったわけではないからな」

 

2人は頷くと前衛の3人と合流しに行った

 

ハク

「ミカヅチ、、お主、限界であろう?」

 

ミカヅチと2人だけになったので皆に聞かれないよう話す

 

ミカヅチ

「、、、、いつ気づいた?」

 

ハク

「前回の戦いの時にな、、仮面の力は装着しているだけでそれなりに力を使う、できるだけ仮面から得られる力を使わないように戦っているように見えた」

 

ミカヅチ

「なるほど、、貴様もオシュトルの仮面を付けていたゆえ気付いたか」

 

ハク

「ミカヅチよ、仮面を外せ。どうしても必要な時だけ装着するようにしろ。お主の力ならそれでも充分戦力になる」

 

ミカヅチ

「ふん、そのような事、、」

 

ハク

「お主の力は必要だ、仮面の力うんぬんではない。ネコネのためにも言っている」

 

ミカヅチ

「分かっている、だがこの力は先の帝より与えられたのだ。我が誇りでもある、、」

 

ハクは以前兄より聞いた仮面の話をミカヅチに話す

 

ミカヅチ

「、、、、そうであったか、、」

 

ハク

「お主にとって誇りなのもわかる。だが兄貴のためにも外してはくれんか。頼む、、」

 

ミカヅチ

「、、、あのお方の呪縛でもあったのだな、、わかった、、装着は控えよう」

 

そうしてミカヅチは仮面を外した

 

そしてしばらくしてそこにいたタタリは全浄化された

オーツの気配もなく、一同は結界内へと戻る

 

フミルィル

「皆様、どうもお疲れ様です♪お茶をどうぞ〜♪」

 

フミルィルの淹れたお茶を啜り皆にミカヅチの現状を話す

 

ネコネ

「ミカヅチ様、なぜ黙ってたですか?」

 

ネコネが今にもキレそうである

 

ミカヅチ

「、、、すまぬ」

 

珍しく素直に謝るミカヅチ、それを聞くとネコネから怒気のようなものが消えていく

 

ネコネ

「まぁ、今後仮面の力を使わないならいいですよ」

 

ムネチカ

「ふふ、ミカヅチ殿もこうなっては折れるしかあるまい。」

 

ハク

「あぁ、さて皆ご苦労だったな。今回はオーツの襲撃はなかったが大変だった事に変わりはないだろう。各々次戦まで英気をやしなっておいてくれ」

 

アトゥイ

「じゃあ今回はウチとノスリはんが残らせてもらうな〜」

 

クオン

「アトゥイ、ノスリ、くれぐれもお願いね」

 

ノスリ

「うむ、ま、任せておけ!」

 

ハク

「ふぅ、今回は大丈夫だといいが、、、」

 

そして、アトゥイ、ノスリを残し皆は元の世界に帰っていった

 

ハク

「さて2人とも、ここにいる以上仕事があるのは聞いているな?」

 

アトゥイ

「結界内の巡回やったなぁ?それぐらいなら問題あれへんよ、なぁノスリはん?」

 

ノスリ

「あ、あぁそうだな。特に問題はないぞ」

 

ハク

「うむ、ならばさっそく頼む。自分もやることがあるのでな。しばらくしたらこの中央に戻ってきてくれ。」

 

そうして3人は仕事に取り掛かる

 

アトゥイ

「ふーん、あまりよく見てなかったけどやっぱり広いなぁ。ん?ノスリはんどないしたん?」

 

ノスリ

「、、、、うぅ、、だめだ、!緊張するっ、、」

 

アトゥイ

「なんやもう夜の事考えてるんけ?気が早いぇ〜、やらしぃなあ」

 

ノスリ

「ち!違うぞ!!け、決してそのような!」

 

アトゥイ

「まっ、楽しみではあるしなぁ。ウチも考え出したらもう、、いやー!待ち遠しくなってきたえ〜!」

 

巡回できてるか謎だがしばらくして中央に戻る2人

 

ハク

「戻ったか、異常はなかったか?」

 

アトゥイ

「まぁ問題なかったなぁ」

 

ハク

(まぁ、、、初日は仕方ないか、、)

 

ハクは自室に戻ればどうなるかわかっていたが逃げれるわけはないので諦めていた。

 

ハク

「うむ、しばらくは巡回だけでつまらぬだろうが頼むぞ。自分はまだやることがあるので自室に戻る、お前達の部屋はあっちだ、ではな」

 

なるべくそれぞれ部屋をわけたが、、もちろんその行為は無駄に終わった

 

 

 

 

 

 

 




お疲れ様でした

今年もほんとに後わずかっすね

皆さんよいお年を


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異界の仕事(アトゥイ、ノスリ)

ハクの性格上誰かを贔屓しないと思うので
アトゥイ、ノスリもちゃんと相手をします

ではよろしくお願いします


ハクの危惧していた通りアトゥイとノスリの乱れっぷりはすごかったらしく翌日注意せざるを得なかった

 

ハク

「初日ゆえあまりキツく言うつもりもないが、自分は逃げん。だからあまり焦るな。」

 

ハクは2人になんとか落ち着いてもらおうと説得を試みる

 

アトゥイ

「えぇ〜、でもおにーさんからあんなにされたら、、なぁ?もうウチらも我慢できんくなるし〜」

 

ハク

「そこまでしてる気はなかったのだが、、そんなにだったのか?」

 

ノスリ

「ま、、まぁ、、長い事付き合わせてすまないとも思ったが、確かにすごかった、、ぞ?」

 

まさか自分にも責任があったとは、、そう思ったハクは今後抑えなければと猛省していた

 

アトゥイ

「そんな顔せんでもなぁ、気持ち良かったからそれでええと思うぇ。もし時間を気にするなら一回一回をちゃんと楽しむのはどうぇ?回数がすべてでもないしなぁ」

 

なんかすごい事を言ってると思ったハクだがその提案は時短にも繋がるので悪くないと判断した

 

ハク

「まぁ、、確かにそれならお前達も休める時間を作れるか。いいだろう、だが必ず守ってもらうぞ。昨日みたいに「もう一回やぇ〜〜」は無しだからな」

 

アトゥイ

「まぁ仕方ないなぁ。クオンはんにも言われてるし」

 

だったら昨日の時点で守ってほしいもんだ、、そう思わざるを得ないハクであった

 

ハク

「ノスリもそれでよいな?」

 

ノスリに目をやる

 

ノスリ

「う、うむ!だ、、だがその、、」

 

ノスリがもじもじしている

 

ハク

「どうした?言いたい事はちゃんと言ったほうが良いぞ?」

 

ノスリの顔が赤くなる

 

ノスリ

「回数は、、少なくて、、いいから、、そ、、その、、」

 

中々口に出さないノスリ

 

アトゥイ

「ノスリはん、ちゃんと伝える事が大事やぇ。ほら」

 

アトゥイに背中を押されハクの目の前に来るノスリ

 

ノスリ

「そ、、そのだな、、ちゃんと愛して、ほしいのだ、、例え一回でも、、その一回を、、大事に、、」

 

相変わらずこの手の話題に弱いノスリだがそれでもちゃんと言った彼女にたいして女を感じざるを得ないハク

ハクはノスリを抱きしめる

 

ノスリ

「〜〜〜〜っ!!」

 

ハク

「当然だ、安心しろ。よく言ってくれた、さすがノスリだな、すっかり良い女になってくれたようだ」

 

ハクの気持ちが伝わってくる気がしたノスリ、あまりの嬉しさに泣きだした

 

ノスリ

「あぁぁ、、ハク、、私は、、私は、、」

 

ハク

「いいんだ、泣いても。これからはその気持ちを隠さずに伝えてくれると自分も嬉しい」

 

ノスリ

「うんっ、、わかった、、ハク、、好きだ、お前が、、大好きだ」

 

アトゥイが羨ましそうに見ている

 

アトゥイ

「おにーさん♪ウチも抱きしめて〜なぁ〜」

 

ハク

「わかってると思うが今は抱きしめるだけだぞ?」

 

アトゥイ

「んも〜いけずなんは相変わらずやなぁ」

 

しばらく2人を抱きしめた後ハクはいつも通り勾玉に力を注ぐ、アトゥイ、ノスリは巡回に回るのであった

 

勾玉へ力を注ぐはずだったハクだが、、

 

ハク

「、、、、やれやれ、来客の予定はなかったのだがな。何用かな?」

 

そこには先代ハクオロの姿があった

 

ハクオロ

「ふふ、、何から何までそっくりだな。親としては複雑だがその親に説得力がないのでな。娘の提案だろうから尚更だが」

 

ハク

「まったくだ、自分もここまで節操の無い男だったとはな、恥じるばかりだ」

 

ハクオロ

「まだ増えるかもしれんな、其方の魅力は私以上と見た。まぁその話はまた互いに酒が飲める席でも出来たときにするとしよう。少し情報がほしくてな、其方が掴んだ情報、話してはくれんか?」

 

ハク

「その時は愚痴に付き合ってもらうぞ、それでやつらについてだが、、」

 

ハクはオーツについて話した

 

ハクオロ

「オーツ、、か。予想していた以上にやっかいだな、、」

 

ハク

「アンタも存在自体は掴んでいただろう、自らはあまり動かなかったようだが」

 

ハクオロ

「親の手伝いとでも捉えてくれると助かるがな。」

 

ハク

「言ってろ、とりあえず役目である以上はしっかりやる。あまり心配はするな」

 

ハクオロ

「情報感謝する、こちらでも何か掴めたらまた来る。では戻ることにする」

 

そう言うとハクオロは帰って行った

 

ハク

「まったく、暇なのかと思ったぞ。さて、始めるか」

 

ハクは勾玉に力を注ぎ始めた

 

変わって巡回中のアトゥイとノスリ

 

アトゥイ

「しかしノスリはんよう言えたな〜、これは今晩ノスリはん時は激しそうやぇ♪」

 

ノスリ

「ハ、ハクが求めてくるなら、、全力で応えてあげたいだけだ!」

 

そこでアトゥイが何かを思い出した

 

アトゥイ

「そう言えばノスリはん、見てたぇ〜。やっぱり生娘やったね〜」

 

ノスリ

「なっ、、!そ、、それはだな!い、、今まで良い男がいなかったからであってだな!そ、それなりに言い寄られていたのだぞ!」

 

精一杯の言い訳だった

 

アトゥイ

「ふ〜ん、じゃ、巡回続けるぇ〜」

 

ノスリ

「ま、待て!信じてないな!?」

 

アトゥイ

「あ、昨日はノスリはんされるがままやったけど今日はちゃんと、、ごにょごにょ」

 

ノスリ

「ぐっ、、わ、、わかった、、ハクのためだからな」

 

アトゥイ

「うんうん、おにーさんもきっと喜ぶと思うんよ。頑張ってなぁ〜」

 

そうしてまた巡回したかどうか謎な状態ではあるが3人は中央にある屋敷に合流する

 

ハク

「明日には勾玉の力を満タンにできよう。明後日にまた招集をかける。よって明日はゆっくりしといてくれ。自分も終わり次第休むつもりだ。」

 

アトゥイ

「休むのは構わんけど、ちゃんとウチらの相手すんのも忘れんといてなぁ」

 

ハク

「約束さえ守ってくれれば自分に異論はない。自分も男だ、お前達とすることが嫌なわけないだろう」

 

まさか面と向かって言われると思わなかったのかアトゥイまで少し照れていた

 

ハク

「気の多い自分ではあるがちゃんとお前達を見てるつもりだ、最初はクオンだけだったのは認めよう。しかしそれでもお前達は自分を選んでくれた。ありがとう2人とも、感謝する」

 

アトゥイ

「あはは、、もうやることやったのに、、何でやろ、、恥ずかしいなぁ」

 

ノスリ

「私もありがとうだハク、こっちの我儘だったのにそれでも受け入れてくれて」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、ま、これからもよろしくな、おにーさん♪」

 

ハク

「あぁ、こちらこそな」

 

そうして3人は寝室に向かった

 

さすがに今回は約束は守られた、アトゥイ、ノスリも不満など微塵も感じなかったそうだ




はい、遅れて申し訳ありません

次はどうしようかすでに思案中ですが、時間かかりそうです


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異界、休日

さぁて
新年早々、始めます。




ハクはできるだけ早く勾玉を満タンにした後アトゥイ、ノスリと共にある問題を解決するため意見を出し合う事にした

 

ハク

「しかしアトゥイ、、さすがにネコネまで引き入れるのは兄としてだな。オシュトルにも申し訳ないのだが」

 

アトゥイ

「え〜〜、でも血繋がった兄妹ちゃうぇ〜?ネコやんもきっとおにーさんから言われたら反対もせんと思うし」

 

ハク

「母上も納得できんと思うぞ?自分も妹として接してきたからな、可愛い妹であるがゆえ自分が汚してしまうと考えたら罪悪感が凄まじいぞ、、」

 

アトゥイ

「その可愛い妹が何処ぞのわけわからん男に汚されることもあるんぇ?」

 

ハク

「そうなったらその男に相応以上の罰が必要だな、本来なら殺してやりたいところだが」

 

すっかりシスコンになってしまったハク。だがアトゥイはそこに付け入る隙があると見ていた

 

ノスリ

「しかしハク以上の魅力ある男性か、人それぞれではあるがなかなか難しいと思うぞそれは、しかもネコネ基準で語るのだろう?確かに無理だな、、」

 

アトゥイ

「なぁ?ノスリはんもそう思うぇ?おにーさん、ネコやんの母様もネコやんが独身のまま生涯を終えるなんて望んでないはずやぇ。どう考えてもおにーさんが適任やと思うんやけどなぁ、、」

 

確かに、、ネコネが生涯独身なんてことになればオシュトルに合わす顔もない、母上とネコネを頼まれたからにはネコネにちゃんと結婚してもらう必要もあるだろう。

だがその相手が自分?血の繋がりがないとは言え兄妹だ、簡単に納得できるものでもない、、

 

アトゥイ

「ネコやん多分やけど怖いんと違うんかなぁ、兄妹としておにーさんと接してきて、それが壊れてしまうんやないかって。でもそれやと前に進めへんと思うんよ。なぁおにーさん、別にネコやんに魅力がないとか思ってるわけ違うんやろ?この数年であんなに美人さんになってるんよ?」

 

ハク

「む、、確かに美人になった、、が、、、」

 

そう、ネコネはほんとに綺麗になった、まだまだ成長期であるのに胸も人並みになっている。エンナカムイでもよく恋文をもらうとキウルが愚痴っていたほど

 

アトゥイ

「ネコやんもいつまでも子供やないんやし、このままじゃ悪い虫がつかんとも限らんぇ。だから、な、おにーさんなら全部解決できると思うんやけどな〜〜」

 

ハク

「、、、、クオン、ルルティエにも相談せねばなるまい。今自分の気持ちとしては兄妹の感覚が抜けん。だが血の繋がりが無いのもまた事実。そしてネコネの生涯独身も捨て置けん、、正直よくわからんのだ」

 

アトゥイ

「まぁやっぱりいきなり言われてもって感じなんかなぁ、ノスリはんはネコやんがウチらと一緒になるのはどう思うん?」

 

ノスリ

「兄妹どうこうは私にはわからない、だがクオンの提案は皆家族になることだ。それが楽しい事はわかる。増えすぎるのはあまり好ましくはないが、まだ後何人かは増えても問題はないと思う」

 

どうやら4人同時に嫁にするという行為は感覚を麻痺させる、、ハクはそれを痛感していた、、

 

ハク

「お前達程の美人を妻にできているだけで自分はもう十分満足なんだがな、、新たに妻を迎えたいとか別に思っていないんだぞ?」

 

アトゥイ

「それはそれで嬉しいんやけどなぁ、やっぱりおにーさんを好きな人がいると迎えいれてあげたいって思うんよ。」

 

ノスリ

「確かにな、それこそシス殿もハクに惚れているからな、あと数人は迎え入れたいところだ」

 

ハク

「シス殿もだと、、光栄ではあるが仮にネコネ、シス殿も入れると6人だぞ?さすがに多くないか?」

 

アトゥイ

「二桁行かないなら大丈夫ぇ♪」

 

どういう基準だ、、

 

ハク

「ふぅ、、とりあえずクオン、ルルティエも交えて、場合によってはネコネ本人も交えて話をしよう。その場はまた別に設ける。それでよいな?」

 

アトゥイ

「ま、そうやなぁ。でもいつ設ける気なん?オーツ浄化のためにあまり勾玉の力を別に使うのは避けたいんちゃう?」

 

ハク

「あぁ、次の浄化作戦、まぁ明日だな。それが終わり次第お前達4人とネコネを残し、残り時間を使って話をしよう。」

 

ノスリ

「まぁいつまでもこの話題をしてても進展はなさそうだしな。私はそろそろ戻る、2人ともまた今夜な」

 

ノスリが自室に戻る

 

アトゥイ

「ノスリはんもちょっとは慣れてきたみたいやなぁ、なぁなぁおにーさん、昨日のノスリはんのアレ、どうやった?あの大きさやからなぁ、羨ましいなぁ。」

 

ハク

「まぁ、、あの大きさでされるとな、、ルルティエの時もそうだったが、凄まじいの一言に尽きる」

 

アトゥイ

「ルルやんもすごい大きくなってたもんなぁ。ウチもそれなりにあるつもりなんやけど」

 

自分の胸を揉みだすアトゥイ

 

ハク

「あまり人前でやるもんじゃないぞ、特に異性の前ではな」

 

アトゥイ

「いややなぁ、おにーさんの前でしかやらんよこんなこと、しかもおにーさんなんだかんだで見てるし〜?もう、スケベやなぁ」

 

ハク

「まぁなんだ、あまり候補を増やしてくれるなよ。自分は1人しかいないのだから」

 

アトゥイ

「もちろんやぇ、構ってくれる回数が劇的に減るのはさすがに堪忍してほしいしなぁ」

 

まぁその認識があるならそこまで酷くはならないだろう

ハクはそう思うと安堵の表情を浮かべた

 

 

 

 

 

 

 




ちょっと眠くなったので終了します。

お疲れ様でした


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タタリ戦後

今回はタタリ戦の後という事になります、どうも戦闘に関しては似た内容になりがちなので

戦闘パートはオーツが絡まない限り今後はスキップしていきます。一応過程は書くつもりです

それではよろしくお願いします


3度目となるタタリ浄化作戦、さすがに慣れてきたのか、もしくはこの3回でまた強くなったのか、とりあえずいつも以上に順調に浄化作戦を終えることができた

 

特に活躍しているのはネコネであった

まだまだ伸びしろはあったのは言うまでもないが武の道に関しては実戦経験があまりにも少なかった、それをオーツの一戦、そしてタタリの浄化戦を二戦と経験していく中で加速度的に成長していった

 

クオン

「そろそろ私でも危ないかな、、」

 

クオンはその成長ぶりに危機感を覚えながらも自信がまだまだ未熟であることに気付かされ鍛錬に励むことを決意する

 

ハク

「皆ご苦労だったな、もはやあの程度では問題はなくなってきたと見える。近々バムナー達3人のオーツとの決戦になるだろう。皆油断せずに頼むぞ」

 

ハクですら初となるオーツ浄化作戦、その刻はそう遠くはない。皆もまた気を引き締めていた

 

ハク

「自分も未だにヤツらを浄化した事はない、1人倒したとして現実世界にどこまで影響を与えるかもわからん。だが1人だけでもかなりの規模で浄化されるのではと踏んでいる。」

 

そう、本来現実世界にはとてつもない数のタタリが徘徊しているが、こっちのタタリは現実世界ほど多くはない。つまり強い個体は現実世界においてそれなりの数のタタリと連動している。それをハクは今回の作戦で確信していた

 

つまりオーツほどの個体であればそれはもうかなりの数のタタリと連動している、当初は異界のタタリ一体に現実世界のタタリ一体が連動していると思っていたハク。

だが現実世界の浄化具合をこの3戦の間調べた結果ハクは気付いた、自分は勘違いをしていた。現実世界のタタリは個体差による強弱はほとんどなく、デカイ個体を倒した瞬間に現実世界で7ヶ所のタタリが同時に浄化されていた

 

これを感じたハクは異界でのタタリによる個体差が大きい理由に気付き、オーツはおそらく倒せば数百という浄化が成されると結論付けた

 

ハク

「結果としてやる事は変わらんがな、だがオーツを倒しきればおそらくこちらに現れるタタリは激減するはずだ」

 

ここでハクは前回オーツがキステラをペット呼ばわりする理由がわかった

 

ハク

「ヤツらは元の人格をそのままに獣型を吸収できるのだろう、そうして吸収を繰り返しさらに力をつけたがゆえにウィツァルネミテアでも手がつけられなくなったと推測できるな。そうでなければあの大神がヤツらを放置などすまい」

 

クオン

「だんだん読めてきたね、でもそうなるとオーツの大将が気になるかな。その強さはもちろん、何を目的としているかが不明すぎるから」

 

ハク

「うむ、、確かにな。今のところバムナーとアイツと一緒にいた2人、クオンは一度そのうちの1人と会っているな。そいつらしか自分は面識がないからな、目的は不明のままだ」

 

クオン

「その2人は名前わからないんだっけ?」

 

ハク

「あぁ、バムナーしか名乗らなかったのでな。」

 

アンジュ

「ま、仕方ないの。じゃがこちらの目的は変わらんとは言えタタリの数がこちらではだいぶ限られていると分かっただけ前進じゃの」

 

そう、ハクはそこが気になっていた。自らの力を削ってまで獣型を量産しているのは何故だ?野良で徘徊している獣型なら分かる、だがクオン達と共にここ3回で戦ったあれは野良ではなかった。そう、野良とオーツが放った獣型には大きな違いがある。単純に紋章があるのだ、それは未だハクしか知らない、なぜなら野良はこの3年であらかた片付いていたからだ。ハクは意外と少ないのかと安堵していた時にオーツと遭遇し、大怪我を負った。

 

それならば今や新しい獣型をオーツが自らの力を削り作ることはあまりにも不可解、、単純にその圧倒的な戦力をこちらにぶつけた方が良いはず、、

 

ハク

「何か、、理由があるのは間違いないか、、だが、、」

 

 

今は気にしても仕方ない、ハクは切り替えて皆を帰すことにした

 

もちろんネコネの件があるためクオン、ルルティエ、アトゥイ、ノスリ、ネコネを残してだが

 

ハク

(考えることは山ほどあるが、今はこちらの問題に専念するか)

 

ネコネ

「なんなのです?この面子に自分がいることに違和感があるのですが」

 

ハク

「本来ならこうなる予定はなかったんだがな、、アトゥイ、説明を」

 

アトゥイはネコネを自分達の一員に加えることを提案する

 

クオン

「ネ、、ネコネを!?さすがにそれはどうなのかな??」

 

ルルティエ

「そ、そうですね、、御兄妹でもありますし」

 

無論当然そういう反応だろう

アトゥイはネコネの恋愛に対する関心の無さや、仮に恋愛するにしてもその壁が高すぎること、ハクとはなんだかんだで血の繋がりがないこと、そして一生独身という可能性を考えると解決方がハクの妻になることが1番望ましい事を力説する

 

クオン

「ネコネ、、さすがにハク以上の魅力って言うのは難しいんじゃないかな?恋愛しません、してもハクだけって公言してるようなものかな」

 

ネコネ

「で、、ですが、、私は兄様の、、、」

 

ハク

(まっ、やはり抵抗あるわな、、)

 

アトゥイ

「ネコやん、自分でもわかってるんちゃう?兄妹の関係が壊れるのが怖いだけやって。そうやって気持ちに蓋してるんちゃうん?」

 

ネコネ

「そ、、、それは、、、」

 

ノスリ

「兄妹として接していたい気持ちもあるが、女としても見てほしい。そんなところだろうな、だがそうやって我慢しているのは良くないぞネコネ。なんでもそんなに頑張る必要はないんだ、ハクならばどんなネコネでも受け入れてくれるさ」

 

クオン

「ちょっと驚いたけど、確かに生涯独身は捨て置けないかな。それなら私達と一緒になるほうが良いよね」

 

ネコネ

「あ、、姉様まで、、」

 

ハク

「ネコネよ、こういう解決法しかなくてすまないな。だが兄としてお前には女としての幸せも知ってもらいたいのだ。その相手が自分というのは困るかもしれん、他に相手ができる可能性もある、恋愛に前向きになってくれるのであれば答えは今でなくとも、、」

 

ネコネ

「兄様、、、私は、、、、兄様が兄様であるならそれ以上は望んではいけない。そう思ってたですよ、、でもほんとに、、それが許されるなら、、、私は、そうありたい、、兄様であり、夫でもある、、そんな、身に余る幸せを、、ほんとに、いいのですか?」

 

ハク

「ネコネ、、そこまでだったのか、、すまないな、気づいてやれなんだ」

 

ネコネ

「あ、兄様は鈍感ですからね。気付かなくて当然なのです。」

 

ハク

「母上にちゃんと説明せねばならんな、妹を嫁になど、、何を言われることやら」

 

ネコネ

「あっ、その点は大丈夫だと思うですよ。母様も兄様と私が間違いが仮に起こったとしても、むしろ起こってほしいとか言ってたですから」

 

ハク

「母よ、、、親としてどうなのだそれは、、」

 

ともあれネコネもハクの妻として迎えいれられた

誰が残るか話し合った結果クオン、ネコネに決まった

 

残りの3人は名残惜しそうにはしてたが仕方ない事と諦めていた

 

 




お疲れ様です

結局ネコネもでしたww

シス、フミルィルあたりも参加できるといいですがww


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異界(クオン、ネコネ)

サブタイって難しいww

なんだかんだで20話を超え未だにあまり進んでないこの感じ

今回も進まない気がするww


ハク

(やってしまったか、、、)

 

妹を抱いてしまった罪悪感がハクを襲う

だがクオン、ネコネは平然と、、むしろ幸せそうにしていた

 

ハク

(まぁ、、幸せそうなのは何よりなのだが、、この引き返せないこの感じ、、腹をくくるしかないと言うことか)

 

2人がハクに気づき小走りでハクの元に駆け寄る

 

ネコネ

「おはようございます、兄様」

 

クオン

「おはようハク」

 

ハク

「あぁ、おはよう2人共。ネコネは初めてだろうがここにもやる事があってな、言っても見回りなのだが」

 

ネコネ

「聞いているですよ、前回はノスリさんとアトゥイさんだったので少々見落としがある可能性がありますので入念に調べるつもりです」

 

ハク

(間違いではないが、、信用ないなあの二人は、、)

 

クオン

「ハク、その後なのだけど、ネコネと共に特訓できないかなと思ってるのだけど、どうかな?」

 

クオンは今のままではオーツに対して力になれないと思っていた。

 

ハク

「、、、そんなに気負うことはないのだぞ?クオンの強さは皆も認めるところだ。連携をしっかりすれば今のままでも十分戦力になると思うが」

 

クオン

「あはは、、ネコネに追いつかれて焦っているのはあるかもしれないかな、でもねハク、それだけじゃないの。私、、まだ先があるかなって思ってるの。今ね、すごく幸せで、、でもその幸せはまだ未来があまりにも不確かで、不安でもある。そう考えた時に、強くなりたいって思った。それで昨日の浄化戦の時にちょっと可能性が見えてきた、、それを忘れないうちにネコネに特訓に付き合ってもらおうかなって」

 

ハク

「、、、前向きな理由であるなら特に反対する気はないな。わかった、後で例の場所に行くとしよう。だがこの結界内での治療効果を上回る怪我でもされたら一大事だ。無理はするなよ」

 

ネコネ

「大丈夫ですよ兄様、前回は実戦並みの戦いでしたが特訓でそこまで無理はしないですよ」

 

クオン

「うん、そこは安心してほしいかな」

 

ハク

「了解だ、では後ほどここに集合でよいな」

 

そして3人は各々仕事に向かう

 

ハクオロ

「ふむ、、さすが我が娘だ、向上心も忘れていない」

 

ハク

「うぉっ!!?いつの間に!!お前は暇なのか!?」

 

ハクオロ

「おいおい、父親になんと言う口の利き方だ」

 

ハク

「やかましい!突然現れて全部見ているようなやつを父親と呼べるか」

 

ハクオロ

「ふむ、、まぁ反抗的な息子と思えばそれも悪くない」

 

ハク

「、、、はあ。で、何用だ?またオーツについて聞きたいわけでもなさそうだが」

 

ハクオロ

「なに、少し手助けをな。勾玉も10数個ともなれば大変であろう?」

 

ハク

「、、、先代よ。まさかとは思うが、政務から抜け出してきてないか?」

 

ハクオロ

「ふ、、たまには息子のために手伝いをと思っただけよ、それは時に政務より大切なこと、、」

 

ハク

「我が名において異邦者であるこの者をあるべき世界へ戻らせたまえ」

 

ハクオロ

「ま、待てハクよ!!今戻ればベナウィにっ!!」

 

シュン!!

 

ハク

「まったく、働くことの大切さを思い知れと言っただろうに」

 

そしていつも通り勾玉に集中するハクであった

 

クオン

「ん?、、、気のせいかな」

 

クオンはハクのいるところに別の気配を感じたが気付けばハクの気配しかないので気にしない事にした

 

クオン

「昨日のあの感覚、、何度かあったけど昨日ほど明確に感じた事はなかったかな、、きっといける、今の強さより先へ」

 

クオンはタタリを浄化させている内にウィツァルネミテアに頼り切っていた強さではなく自身だけの強さにさらなる先がある事に確信を抱いていた。

 

ネコネ

「あ、姉様、見回りご苦労様、、で、、、」

 

ネコネはクオンが放つ空気を感じとる、何故かその場からクオンに近づくことは危険と感じたのか。もしくは本能的に邪魔をしてはいけないと判断したのか、だがクオンはネコネに気付くといつもの優しいクオンに戻っていた

 

クオン

「ネコネ、、あはは、ごめんね。ちょっと近寄り難かったかな」

 

ネコネ

「い、いえ、こちらこそ邪魔をしてしまったみたいで。ごめんなさいです」

 

ネコネは先程のクオンを見て思ったことを聞いてみた

 

ネコネ

「姉様は、やっぱりすごいです。まだまだ強くなるですね」

 

クオン

「ネコネの姉だから、妹には負けてられないかな。と言ってもどうなるかはわからないのだけど。それでも、、少しでもハクの手助けに拍車をかけられるなら、、私は強くなりたい」

 

ネコネ

「姉様、、、差し出がましいようですが、、あまり気負われると」

 

クオン

「大丈夫だよネコネ、ちゃんと周りも見えているつもり。あの力は絶対使わないから」

 

ネコネ

「は、はいです!」

 

そして3人は仕事を終え集まることとなる

 

ハク

「さて二人共、お疲れ。つまらない仕事かもしれないが今後も頼む、そして早速だが、準備は良いのか?」

 

クオン

「うん、いつでもいけるかな」

 

ネコネ

「私もいつでも大丈夫なのです」

 

二人共気合も十分のようだ、怪我をしなければ良いのだが、、そう思うハクであったが、心配していても仕方ないので二人を信じて前回二人が戦った場所へ転移した

 




お疲れ様です

次回は特訓編になりそうですね

それでは


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特訓(クオン、ネコネ)

更新遅くなり申しわけないです

それではどうぞ



クオン

「さぁって!!準備万端かな!」

 

ネコネ

「ハイです、私もいつでもいけます」

 

二人を特訓のため結界外へと移動してきたのだが

 

ハク

「何度も言うが無理はするなよ。」

 

ハクは未だに心配していた、二人は呆れながらも大丈夫だと言い張り笑顔を見せる

 

ハク

「ふぅ、、わかった、一応そこに座っておく、危険だと思ったら止めるからな」

 

ハクはその場から離れ二人の特訓を見守る

 

クオン

「さてネコネ、用意はいいかな?」

 

ネコネ

「いつでもいいのですよ姉様」

 

クオンは浄化戦の時にウィツァルネミテアの力を使わずに自らの限界を見極めようとしていた

しかしいつになっても限界が訪れなかった

クオンはその先を見るためにネコネを特訓相手に選んだ、彼女ならばきっと先を見せてくれると思ったから

 

ハク

「、、、これは」

 

クオンの動きに何やら違和感を感じるハク

いつものような直線的な動きではない、あの直線的な動きは超速で動くクオンにとってその重要度はかなり高い

それなのに今のクオンの動きはまるで流れる川のように掴み所がない、、

 

ネコネ

「、、、、、」

 

ネコネはクオンの動きに少々驚いたがすぐにその動きを捉えんがためにひたすら観察を続けた

 

クオン

「ネコネ、、来ないのかな?それならそろそろ、、こちらからいくよ」

 

クオンがネコネに向かっていく、決して早くはない、だがあまりにも掴み所がない。

 

ネコネ

「、、、そこっ!」

 

だがさすがネコネと言うべきか観察してきた内容を瞬時に頭の中で整理しクオンの動きを見極めた、、はずだったが

 

クオン

「やっぱり、、、そこだと思ったよね。でも残念、、狙い通りかな」

 

ネコネ

「、、、なっ!?」

 

ネコネの右脇腹に掌底を放つクオン

 

ネコネ

「、、、、ぐっ!」

 

ネコネが距離をとる

 

クオン

「うん、こんな感じかな」

 

ハク

「なるほど、、な。速くはないとも思ったがあの動きと速さを最大限に活かすことで動きを読めなくしたのか。例え分かっていたとしても見極めるのは難しい、、な」

 

流線的な動きを見せつつ相手の懐に近づきそこから瞬時に直線的な動きに切り替える、それまでゆっくりな動きだった分いきなり最大速度にもなると動きを読めなくても無理はなかった

しかも動きの種類が違うのだ、それこそ逆の使い方もできる。相手を翻弄させるには十分だろう

 

ネコネ

「なるほど、、つまり、、ぶつぶつ」

 

ネコネが何やら独り言を呟いている、対策でも考えているのだろうか

 

ネコネ

「姉様、もう一度お願いしてもよいですか?」

 

クオン

「あはは、さすがネコネかな。もう対策されちゃったかな」

 

ネコネ

「フフン、もう騙されないですよ姉様」

 

クオンが再び動き始める、今度は直線的な動きも混ぜさらに動きが読み辛くなった

 

ネコネ

「、、、、、」

 

ネコネはクオンの動きを見ているようでおそらくは見ていなかった

時折耳がピクピク動く

 

ザッ!!

 

ネコネが音のした方に構えをとる、、が

 

クオン

「それもお見通しかな、そんなに甘くな、、い、、っ!?」

 

ネコネの目は明らかにクオンを捉えていた

 

ネコネ

「ええ、わかっていたです。あそこからさらに姉様は裏をかくと」

 

ネコネの手に魔力が集まる

 

ネコネ

「やぁああっ!!」

 

ネコネの一撃がクオンを穿つ

 

クオン

「、、、、、っ!!」

 

ネコネがクオンに攻撃を加えたその次の瞬間

 

ハク

「そこまでだ、これ以上は勘弁してもらうぞ」

 

クオン

「、、、、っ、、わかったかな」

 

ネコネ

「ハイです、、、」

 

消化不良と言う感じだがこの二人の特訓はこれでも十分なくらいだとハクは判断したらしい

 

ハク

「そんな顔をするな、特訓なのだからほどほどにしておけ」

 

二人の機嫌をなおすため今日の飯担当はハクがやると提案した、、が

 

クオン

「それは私がやるかな、その代わりに今日はこの後ちょっと言うこと聞いてもらうかな」

 

、、、理不尽ではないか?自分に落ち度はないはずだが、、、そう思ったがどうやら聞き入れられそうになかった

 

ネコネ

「甘んじて受けるですよ兄様。持ちろん私の言うことも聞いてもらうです」

 

何故だろう、自分の意見が通らないのは。

ハクは悲しさを覚えつつもその内容自体はおおよそ察しているため一概に不満があるわけでもなかった

 

 

そうして結界内に戻ってきた3人。やはりそれなりに神経をすり減らしたのか若干の疲れが見えるクオンとネコネ

 

ハク

「しばらくここで休んでおけ、茶でも持ってくる」

 

しばらくして茶を人数分持ってきたハク

 

ハク

「まだ熱いから気をつけろ」

 

そうして茶を啜りながら話し始める

 

ハク

「しかしクオンがあのような動きをするとはな、単純に見惚れてしまうほど綺麗な動きだった」

 

クオン

「き!綺麗!?ハ、ハクそんないきなり、、」

 

ネコネ

「兄様、相変わらず天然のタラシの才能が発揮されまくっているです」

 

ハク

「ん?よくわからんが、まぁとりあえずクオンのあの動きは戦術の幅がかなり広がったと言うことであろう。相変わらず頼れる存在であるな」

 

ネコネ

「確かにです、二回目はなんとか見抜けましたけど姉様が最新の注意と今日私が見破ったことを踏まえた時、あの動きはきっと私でももう見破れないかもです」

 

クオン

「本来油断していたとしても滅多に見破られないはずだったんだけどね、、さすがネコネって感じだったかな」

 

そうやって話が盛り上がった後は夕食を食べその日の夜伽が始まるのであった




ちょっと最後は投げやり感がありますが

どうかご勘弁を、、

それではおやすみなさい


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作戦前日

ちょっとネタを考えるのに時間を要しています、更新遅れてごめんなさい


ハクはその日の仕事を終え少々考えこんでいた

 

ハク

「、、どうにも腑に落ちんな、、なぜオーツは結界に対して攻撃してこない?見回りの仕事をクオン達に任せたのは襲撃を想定していたからだが、、一向に攻めてくる気配がない」

 

そう、いくら結界とは言え場所は割れている。それなりに強固に作ってはいるがオーツが複数で一点攻撃を仕掛けてくれば恐らく防げない

 

ハク

「自分達は取るに足らない存在だと思われている?だがバムナー達はそれなりに警戒していた、、やつら程度の認識なら信用に足らないのか、、いや、しかし」

 

ハクは考える、しかし可能性としてあげていくとキリがなかった

 

その様子を少し離れて見ていたクオンとネコネ

 

クオン

「なんか考え込んじゃってるみたいかな。あの人はほんとそういう所治らないんだから」

 

ネコネ

「兄様の悪いとこでもありますが、、カッコいいのです」

 

クオン

「そ、、それは確かに、、顔が真剣だからかな、、」

 

そう話しているうちに、頭を掻き毟りながらわからんと言わんばかりにこちらに向かってくるハク

 

クオン

「ああいうオジサンくさいところも何と言うか、、」

 

ネコネ

「わかるですよ姉様、古文書に書いてあったです。あれはぎゃっぷと言うらしいです」

 

クオン

「ぎゃっぷ?」

 

ネコネ

「ハイです、何でも普段見せないそぶりを見せたり意外な一面を見た時の表現らしいのです。女はそういう男性にトキメクとあったのです」

 

クオン

「なるほど、さすがオンヴィタイカヤンかな、、そんな表現すらちゃんとあるなんて」

 

2人はどうでもいいような知識を得ていた

 

ハク

「どうした2人とも、なんか目がキラキラしているが?」

 

ハクが2人の元に着くと2人は話を逸らしはじめた

 

クオン

「乙女の秘密かな、いくら夫でも言えない事もあるから。許してねハク」

 

ハク

「ふむ、まあいいか。なんでもかんでも話せとは言わんよ。では少し自室に戻る、何か用があるなら来るといい」

 

そう言ってハクは自室に戻る

 

クオン

「秘密と言われて問い詰めない寛容さ、、、なんであんなに完璧なのかな、拾った時はあんなに頼りなかったのに」

 

ネコネ

「姉様、、拾ったって、、でもまぁ確かになのです。会ったばかりの兄様は頼りなかったですから」

 

2人は昔の事を思い返していた

 

クオン

「どんどん逞しくなってはいたけど、やっぱり仮面をつけてからかな。」

 

ネコネ

「そう、、ですね。ほんとに悪い事をしたと思ってるです、、」

 

ネコネはハクにオシュトルのなりすましをさせた事を思い出し顔が曇る

 

クオン

「ふふ、過ぎた事かなネコネ。まだ不確かかもしれない未来だけど私達はもうハクの妻だから、きっと明るい未来にしてみせるかな。だからハクがオシュトルの真似をしていたのは無駄じゃないよネコネ」

 

ネコネ

「は、ハイです。私もいつまでも兄様と呼んでいてはいけないですね。」

 

クオン

「うーん、それはいいんじゃないかな。ネコネは兄妹の関係も望んでるんだし」

 

ネコネ

「そ、それはそうなのですが、、我儘ではないのかと、、」

 

クオン

「ハクはそれをちゃんと受け入れたのだから大丈夫かなきっと」

 

そう聞くとネコネの顔は明るくなった

 

クオン

「ふふ、そうそう。ネコネは笑顔が1番なんだから」

 

そうしてしばらくの間女子の会話が続くのだった

 

 

ハクの自室にて

 

 

ハク

「報告通り、やはり結界に異常はなかった。つまりオーツは結界に攻撃を加える意思はない、、理由がわからんのがぞっとしないな、、」

 

だがその割には皆を初めて結界内に招いた日はオーツとキステルが攻めて来ていた、だからこそ見回りを頼んだのだが

 

ハク

「なぜあの最初の時だけ、、理由があるはずだ、、キステルがわざわざ連れて来られたくらいだ。考えろ、、」

 

ハクは思考を巡らせる、、

 

ハク

「キステルは獣型だった、だがオーツの弟だった存在だ、それを捨て駒のように使うか?倒される前提で送られて来たのは明白、、、そして何より鱗を残しヤツラの情報をこちらに流れた、こっちに有利でしかない。」

 

あまりにも不自然だ、キステルはおそらく何も知らなかっただろう、ハクはキステルの兄がこちらに何かしらの接触を試みていると仮定しだす

 

ハク

「仮に味方になったとしてもタタリである以上は浄化をしなければいけない、、どういうつもりだ」

 

少しづつ紐解いていく、、

 

そこにクオンの声が聞こえた

 

クオン

「ハク、、今大丈夫?」

 

ハク

「クオンか、入るといい」

 

クオンが入ってくる

 

ハク

「ネコネも一緒か、どうしたのだ2人して?」

 

クオン

「あのねハク、さっきこれを拾ったのだけど、、」

 

ハク

「勾玉、、?なぜだ?力を送っていた時は全部あちらにあるのを確認している、、2人のものでもない、、、、」

 

ハクはそこで気付く

 

ハク

「、、、またか、、出てこい先代」

 

ハクオロが姿を現わす

 

クオン

「お、お父様!?」

 

ハク

「此度は何用だ?つまらん事ならまた強制的に帰すが?」

 

ハクオロ

「待て待て!今回はちゃんと理由がある!まったくあの時はベナウィに殺されるとこだったぞ」

 

ハク

「自業自得だ、労働の有り難みを味わえと言っただろう」

 

ハクオロ

「ぐっ、、正論すぎるぞ、、」

 

ハク

「まぁいい、それで話とは?」

 

ハクオロ

「実は、各地で徘徊しているタタリが少し凶暴性を増しているらしい。こちらに異変があるのではと思ってな」

 

ハク

「、、、こちらに異変は今のところない、、が。そちらで異変があったのなら恐らくはバムナー達と連動しているタタリだろう。どうやらヤツラとの決戦は次とみた」

 

クオン

「いよいよかな、、」

 

ハク

「うむ、今日は2人共ちゃんと休めよ。先代、情報感謝する」

 

ハクオロ

「うむ、さすがにこれ以上ここではサボれんか」

 

ハクは無言で帰界の術を使う

 

ハクオロ

「しまっ!!」

 

シュン!!

 

ハク

「クオンよ、自分が言えた義理でもないが、、どうにかならんのかあの男は?」

 

クオン

「あ、、あははは、、、ごめんなさい」

 

そして3人は英気を養うために自室に戻った

 

 

 

 

 

 




お疲れ様です

いつも読んでくださってありがとうございます

誤字脱字あったら申し訳ないです


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オーツ戦の前に、、

1日遅れました、申し訳ありません

ではどうぞ


ハク

「皆集まったな、今日はおそらくオーツとの戦いになる。皆気を引き締めてくれ」

 

ハクは皆に現実世界でのタタリの凶暴性が増した事、そしてそれはバムナー達が絡んでいる可能性があるため今回の浄化はオーツが出てくるであろう事を伝えた

 

キウル

「来ない可能性もあるでしょうが、いつもより警戒しないといけませんね。」

 

ハク

「うむ、だが自分の読みでは今回は来ると思っている。獣型を永遠に呼び出せるわけでもない以上はな、、」

 

そして、ハクは気配をたどり獣型がある程度いる場所を特定する。

 

ハク

「ここか、、まるで誘っているかのような数だな、、多くて4体、、か。ウルゥル、サラァナ、他に感じるか?」

 

ウルゥル、サラァナ

「いない、、今のところはその4体だけのようです。ただその4体はかなり強い獣型ですが」

 

ハク

「あぁ、わかっている。皆、獣型もかなりの強敵だ。だがおそらくその後にオーツとの戦いが控えている。余力は必ず残しておいてくれ」

 

一同

「おおーっ!」

 

ハクは皆を連れ4体の獣型にいる場所へ転移する

 

そして転移した場所で皆は驚く

 

ハク

「いや、、、でかすぎないか?」

 

その大きさは皆が以前戦ったウィツァルネミテアよりほんの少し小さいくらいだった

 

しかもそれが4体

 

ハク

「ある意味、、壮観だな」

 

ハクですら見たことない大きさの獣型

本来なら一体一体倒していきたいところだが、控えにオーツがいる事を考えるとあまり時間はかけたくなかった

 

ハク

「4体同時に対応する、倒した後は近くの個体にあたっている連中を援護。最終的に残った個体の場所へ集合だ」

 

第1編成

ハク、ウルゥル、サラァナ

 

第2編成

クオン、キウル、ヤクトワルト、ルルティエ

 

第3編成

ミカヅチ、ネコネ、ノスリ、オウギ

 

第4編成

アンジュ、ムネチカ、アトゥイ

 

ハク

「皆、出陣るぞ!」

 

皆それぞれ巨大獣型に向かう

 

ウルゥル、サラァナ

「主様、なるべく早く倒す。皆さまも負けはしないでしょうが苦戦する可能性があるかと」

 

ハク

「わかっている、2人共、、さっそくだが1回目を使う」

 

ウルゥル、サラァナ

「!!!」

 

双子の表情が一変する

 

ウルゥル、サラァナ

「この編成の意味はあれを見せないため?いつかはバレることかと、、それこそ今日にでも」

 

ハク

「、、、、頼んだぞ」

 

ウルゥル、サラァナ

「、、、御心のままに」

 

そして、ハクと双子は巨大獣型と対峙する。

 

ハク

「さて、、あまり時間をかけてられんのでな。ウルゥル、サラァナ、やれ」

 

そう言うと双子は少し躊躇ったが意を決してハクにある術をかける

 

端的に言うなら強化の術だが並の者が受けたら使用後よくて寝たきりになるほど危険なものであった

 

ハク

「、、、いくぞ」

 

その姿は元のハクの姿とは思えないほど変貌しており、仮面の力も相まってアクルトゥルカの力すら軽く超えていた

 

気付けば巨大獣型は倒されていた。

圧倒的な強さ、、だが

 

ハク

「、、、ふう、、、ぐっ!!」

 

全身を駆け巡る痛みに跪くハク

 

ウルゥル、サラァナ

「主様、少しでいいから休む。回復するまでとは言いません、だから少しだけ痛みが和らぐまでお願いします」

 

ハク

「あぁ、、、3回までだったな、使えるのは」

 

ウルゥル、サラァナ

「それでも危険、できるならもうやめていただけると助かります。それでもと仰るのであればあと1回にしてください」

 

ハク

「む、、、そうか」

 

ウルゥル、サラァナ

「カッコがつかない、皆様にあんなに無理するなと言っておいて主様だけ無理するのは筋が通りません。ご自重ください」

 

ハク

「、、、それはそうだが」

 

ウルゥル、サラァナ

「報告する、今回の事は主様を守るためにも皆さんに報告させていただきます」

 

ハクはむしろそっちの方が怖かった

 

クオン

「あっちはハクが向かったはず、、もう倒されてる。また無理したかな、、もう」

 

クオンが大層ご立腹と言った様子

 

ネコネ

「ミカヅチ様、、あれは」

 

ミカヅチ

「ふん、、おおかただいぶ無理をした力を使ったと見えるな」

 

ネコネ

「帰ったら説教です!」

 

そう言いネコネは巨大獣型を思いっきり殴っていた

 

ミカヅチ

「やれやれ、、女は怒らすと怖いものだ」

 

どうやらハクがとった行動は皆にバレバレだったようで

後で説教されるのはどちらにしろ変わらないのだった

 

ハク

「ん?なんか結構早めに倒されていくな?」

 

他の獣型がだいぶ弱ってきているのがわかる、さらに一体は倒されていた、、

 

ウルゥル、サラァナ

「バレている、どうやら詳細はともかく主様が無理をしていたと言うのがバレているようです。皆さん大層ご立腹のようで」

 

ハク

「、、、は、、、はは、、はぁ、、」

 

もうため息をつくしかなかった

 

そして、巨大獣型は倒され皆集まったところで、、

 

クオン

「ハ〜〜クゥ〜〜〜〜!!」

 

ハク

「ヒッ!?」

 

クオン

「貴方一体何をしたかな!!答えなさい!」

 

ハク

「い、いやなに。皆の救援に向かうためできるだけ早く倒そうと思ってだな?」

 

ウルゥル、サラァナ

「強化の術。主様の仮面の力も相まってかなり強化されます、しかしその負担は大きく、常人ならまぁ、、使用後死にます。主様なら3回までは耐えれますが、使うたびに激痛に悩まされます」

 

ハク

「ちょっ!!お前達!!」

 

ルルティエ

「ハク様?さすがのルルティエも、、怒っていいですか?」

 

ルルティエの目が怖い、、

 

ノスリ

「これは相応の罰が必要だな」

 

アトゥイ

「またカッコつけて死ぬ気ぇ?許せへんなぁ、、なぁクラリン?」

 

ネコネ

「兄様、後で覚悟しておくです」

 

ハク

(おいおい、言ってることめちゃくちゃ怖いんだけど、、、)

 

ミカヅチ

「まぁ自業自得だ、、それよりも、、」

 

ハク

「あぁ、、皆、その話は帰ってからだ、どんな罰も受けよう。だが今は、、、、やつらだ」

 

丘の上に3人の人影が見える

 

バムナーと2人のオーツだ。

 

ハク

「ここからが本番だ、、皆、、いくぞ」

 

オーツとの戦いが始まる

 

 

 




お疲れ様です

ちょっと体調が優れないのでペース落ちるかもです


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消えない違和感

いや〜、ほんと遅れて申し訳ありません

なかなか展開が思い浮かばないもので、、

ではどうぞ


オーツ3人がハク達の前に降りてくる

 

バムナー

「まぁ、なんだ。あまり仰々しくやる趣味はないが、決戦と言うやつだ。貴様等には悪いが死んでもらう」

 

いつになく口調が落ちついている。正直似合わない

 

バムナー

「、、、ふう、お前達、名乗れ」

 

ケルローキ

「ケルローキっす。よろしくっすよ〜〜」

 

ブラモ

「ブラモ、先日の借り返させてもらうよ」

 

素直に名乗る2人のオーツ

 

バムナー

「バムナーだ、知ってはいるだろうが。貴様等を殺す前に名前を聞いといてやる。まさかこうも簡単にあの駒を退けるとは思わなかった、非常に興味があるが殺さねばならないのでな、名前だけでも覚えておきたい」

 

まるで自分達は負けないと公言しているような態度ではあるが皆それぞれ名乗った

 

バムナー

「さて、、そっちはまぁまぁの人数だな、ハクとやら、貴様にはこっちのブラモとやってもらう。それ以外の連中は俺とケルローキが相手だ」

 

かなりキステルを浄化したのが癪だったのかハクを名指しするブラモ

 

ケルローキ

「ブラモー、相手は1人なんすからね〜。さっさと終わらせてくださいよ。」

 

ブラモ

「わかってるよ、ペットの借りを返すだけだからね。あまり時間はかけないよ」

 

ハク

「、、、いいだろう。だが全部が全部そちらの言う事を聞く気はない。こっちの双子は某と共に行動する」

 

バムナー

「、、まぁ好きにするといい。さて、始めるか。」

 

両陣営ともに戦闘準備に入る

 

ハクが動いた瞬間全員が一斉に動いた

 

ハク、ウルゥル、サラァナサイド

 

ハク

「基本的には某がヤツとやる。お前達は援護をしつつ2回目を使う準備だ」

 

ウルゥル、サラァナ

「主様、多様は禁物。先程の痛みが抜けていないはずです。2回目は今回は使わないほうが良いかと」

 

ウルゥル、サラァナがハクを気遣い使用を諦めさせようとする。だが

 

ハク

「、、お前達には分かっていよう。某が二度と死ぬ気はないと言う事を。それを見誤るつもりはない、3回目は諦めよう、だが2回目は使う。よいな」

 

ウルゥル、サラァナ

「、、、御心のままに」

 

2人は諦めたようにハクの援護を開始する

 

ブラモ

「別れはすんだかな?それじゃあ始めようか!!」

 

ブラモがハクに攻撃を仕掛ける

速い上に攻撃が重い、攻撃を受ける度に鉄扇を持つ腕ごと持っていかれるような感覚、だが、、

 

ハク

(なんだ?やけに前回より歯ごたえがない、、いや確かに強い、、強いがこの程度ならあんな怪我など負っていないはず、、)

 

ハクが刀でブラモを攻撃する、いともあっさりこれが入る

 

ブラモ

「がっ!!な、、なんだ今のは!!?」

 

ハクは確信した、やはり獣型を量産していたせいで力が落ちている。だがこいつらは何故かそれを理解していない

 

ハク

「ウルゥル、サラァナ、、ここはもういい。あちらを頼む」

 

2人も問題ないと見たのかそれを聞き入れた

 

ハク

(おかしいな、、普通に考えたらわかるもんだ。奴らには何かが欠けているのか?その事実を認識する何かが、、)

 

ブラモ

「余裕だね、、、この程度で勝ったつもりかい?僕も甘く見られたものだ、、」

 

ハクは少し情報を得ようと探りを入れる

 

ハク

「さっきの4体、あれは全部お前のペットか?」

 

ブラモ

「はっ?そんなわけないでしょ、僕のは一体、ケルローキ一体、バムナー二体だよ。あんなでかいの4体も呼べるやつなんてそうそういないよ」

 

何故か簡単に話すブラモ

 

ハク

(べらべらとまぁ、、違和感だらけではあるが、、嘘ではないように見える)

 

ブラモ

「さぁお遊びは終わりだ!次はさっきのようにはっ!」

 

ハク

「残念ながら次はない、、」

 

ハクはいつのまにかブラモの前まで来ていた

そして刀でブラモを両断する

 

ブラモ

「、、、???なぜ、、、あんなものを、、、呼び、、、あれ、、、なければ」

 

ハク

「!!?」

 

ブラモ

「キ、、、ル、、、」

 

 

そうしてブラモは浄化されていった

 

ハク

「、、、仕組まれていた、、のか。こいつらは、、捨て駒?なら、、今回の、、この、、、まさか!!」

 

急いで皆の所に戻るハク

 

 

少し前、クオンサイド

 

バムナー

「さて、始めようか!!いくぞケルローキ!!」

 

ケルローキ

「りょ〜〜か〜〜い」

 

2人のオーツがクオン達に向かってくる

 

ムネチカ

「ハァアアッ!!」

 

ムネチカの障壁が2人の攻撃を受け止める

 

アンジュ

「ミカヅチ!!行くぞ!!」

 

アンジュとミカヅチが仕掛けた、それに続きクオンとネコネが2人を援護する

 

そういった攻防が続きネコネが気付く

 

 

ネコネ

(あ、、れ、、?強いは、、強いですが、、あの時と比べて、、何か、、手応えが、、)

 

ネコネがハクと同じくオーツが弱くなっているのではと感じ始めていた、さらに

 

クオン

(聞いていたほどではない気がする、、かな。何か理由がある?)

 

その次の瞬間だった

 

轟音と共に事態は一変する

 

誰かが駆け寄ってくる、、ハクである

 

ハク

「こ、、これは、、」

 

ハクはクオン達の状況を確認する

なんとか皆命に別状はない、、が

 

バムナー

「、、、、、ぐふっ」

 

オーツの2人は致命傷を負っていた

 

ネコネ

「あ、、兄様、、」

 

ハク

「ネコネ、そのままでいろ。一歩も動くな」

 

ハクはある人影を捉えていた、、、

 

ハク

「なるほど、、、そういうことか、どうやらこちらに都合よく考えすぎたようだな。」

 

???

「、、、、、、最低限の仕事もできないか。まぁ仕方ないな」

 

ハク

「まったく、、、そっくりじゃないか、、」

 

かなり絶望的な状況のハク達、ハクはオーツと思われるその男を今回の最後の相手だと確信した

 

 

 




いや、、難しい

早速次回作の展開を練ろうと思います


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新たなオーツ

お待たせしました、ではどうぞ


なんとか全員無事ではあったものの戦える者は限られていた

 

ハク

(まずいな、、さて、どうするか)

 

???

「思ってた以上にしぶとい、、さすがに力を使わせすぎたか。」

 

ハク

「貴様、、キシタルだな」

 

キシタル

「、、、、ほう。ということは弟からある程度情報を得たか。そこは狙い通りといったとこだな、計算違いはそこの役立たずどもだったぐらいか」

 

キシタルはバムナーに目をやった

 

バムナー

「、、な、、るほど、、な、、どうも、、違和感が抜けなかった、、わけ、、だ」

 

キシタル

「お前だけは二体用意してもらわねば操りにくかった、だがまさかここまで弱くなるとはな。思った以上の弱体ぶりよ、敵側に死者すら出せなんだ」

 

ハクはそこまで聞くとすべてを理解した

 

ハク

「ほんの少しでもお前が味方であると仮定した自分が恥ずかしいな、自分達を消すのはついでであろう?バムナー達を消すのが今回の狙いと見える」

 

キシタル

「まあ、こいつらはもう使えなくなってしまってな。俺たちオーツは回数こそ減ったが未だにあの忌々しい神に度々呪いを受けている、俺を含むほとんどの者は跳ね除けているがそいつら3人は暴走間近だった。よって始末しようと色々策を練っていた」

 

ハク

「そこで自分達を利用したか、弟を使って」

 

キシタル

「あれはもはや化け物だったよ、理性も持たない獣にすぎない。それに浄化されたのならそっちの方がやつにとっても良かったであろう」

 

キシタルはそう言うとバムナーの前に移動する

 

バムナー

「ふん、、、ぼ、、暴走、、か、、我々、、の存在が、、すでに、、狂っている、、だろうに、、」

 

キシタル

「そう、我々はすでに狂っている。だが諦めろ、王が決めた事だ」

 

ハクはその言葉を聞き逃さなかった

 

ハク

(王、、だと、、34人だけで、、国とも呼べる何かがあるのか?それとも単純に頂点にいるからなのか?)

 

バムナー

「、、どっちにしろ、、もはや動けん、、好きにしろ」

 

キシタル

「今までご苦労だった」

 

そう言うとキシタルはバムナーの首を刎ねた

 

バムナー達3人の浄化は予想外の展開ではあるが成されたことになる

 

だが

 

キシタル

「さて、、次はお前たちだが」

 

ハクは咄嗟に構えをとる

 

キシタル

「、、ハク、弟から何を聞いたかは知らんが、今のお前如きが俺に勝てると?」

 

ハクは分かっていた、先程までの弱体化したオーツなんかとは比べものにならない、真のオーツとも呼べる強さ。勝てる可能性は微塵もない、、が

 

ハク

「勝つ、必ず、、貴様達を解放する、それが貴様の弟に、先代に、皆に約束した事だ。ウルゥル、サラァナ、、頼む」

 

キシタル

「む、、」

 

ウルゥル、サラァナ

「御心のままに、、」

 

ウルゥル、サラァナがハクに強化の術を施す

 

クオン

「だめ、、ハク、、、1人で、、、無理しないで、、」

 

ハク

「ありがとうクオン、だが信じてくれ。自分は死なない、無理はするだろう、だが限界を見誤ることはしない。だから信じてくれ」

 

クオン

「ハ、、、ハク、、」

 

ハクの体が禍々しく変わっていく

 

ハク

「オオォォオッ!!」

 

キシタルが警戒を強めた

 

キシタル

「これは、、なんだ?」

 

ハクの変貌ぶりに驚きを隠せないでいるキシタル、クオン達もまたそんなハクを見て驚いていた、だが何故か双子までもが驚愕の表情を浮かべている

 

ウルゥル、サラァナ

「し、、知らない、、、ある程度変化するのは見てきましたが、、こんなになるのは、、」

 

ハク

「、、、キシタルヨ、、ユクゾ」

 

キシタル

「おもしろい、、始めようか。ハクっ!!」

 

二人の戦いが始まった

 

あまりの速さにクオン、ネコネですら圧倒されていた

 

ネコネ

「これでは、、、何の役にも、、」

 

クオンがネコネを抱きしめる

 

クオン

「目に焼き付けようネコネ、、私達の無力さを、、そしてもっと強くなるかな。彼に、、これ以上無理をさせないためにも」

 

戦いは一向に決着がつかなかった。

そしてしばらくして二人の一撃が重なり弾かれるように距離を置いた

 

キシタル

「はあ、、、はぁ、、、これは驚いた、まさかここまでやる存在がいようとはな」

 

ハク

「フゥ、、フゥ、、フゥ、、、マダマダ、、ダ」

 

キシタル

「名残惜しいが、今日はバムナー達の処理ができただけ良しとしよう、俺もこう見えて忙しい身でな、今日のところは失礼するよ」

 

ハク

「キサマ、ニゲルキカ!?」

 

キシタル

「そうだ、俺は逃げるよ。お前もその状態をさっさと解くんだな。限界が近そうだぞ?」

 

ハク

「、、、、ヨケイナオセワ、、ダ」

 

キシタル

「ふふ、なかなか楽しめたよ。次誰をこちらに向かわせるか少し考える必要がありそうだな。次からは今日のようなヌルい相手ではない、覚悟しておくんだな」

 

そう言い残すと煙のように消えていった

それを確認するとハクも術を解き元の姿へと戻っていった、だが

 

ハク

「はぁ、、はぁ、、くっ、、あっ!!」

 

その場に倒れこむ

 

ハク

(退いてくれて助かったか、、これ以上維持すれば危なかったしな、、)

 

なんとか寝転んだ状態から地べたに座る事ができた

 

ハク

「皆無事か?」

 

ハクは皆の無事を確認する

意識がないやつもいたがとりあえずそいつらを担ぎ結界内へと戻ることになった

ヘトヘトではあるがこの後は妻達の説教があると感じたハクは正直気が気ではなかった




お疲れ様です

お気に入りも50人を超え嬉しい限りです

ノリで書いてるものでありながら読んでくださってありがとうございます

それではまた次回〜


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満身創痍

寒いですね、、

布団の中でポチポチしてますww

ではどうぞ


結界内に戻ってきた一同

歩くこともままならない連中も多く、肝心のハクでさえ戻って来た後すぐにその場で倒れた

 

だがやはり他の者と違い回復は早い

しばらくすると歩く程度は問題ないくらいに回復していた

 

だが1番深刻なのはミカヅチであった

あの不意打ちに近い攻撃から可能な限り皆を守るため瞬時に仮面を付けアクルトゥルカとなり衝撃の大半を受けたからである

 

ハク

「ミカヅチ、礼を言う。お前がいなければ皆は、、」

 

ミカヅチ

「、、かまわん。今の俺にできることをやったまでだ、、、だが」

 

ハク

「しばらくは無理であろうな、その傷では。ここで可能な限り癒した後元の世界でゆっくり休んでくれ」

 

ミカヅチの身体は無数の石の破片が刺さっていた、それをなんとか全部取り除いた後包帯を巻き今に至る

誰がどう見ても戦える状態ではなかった

 

ミカヅチ

「これからという時に、、」

 

ハク

「そうだな、無念かもしれんが後は自分に任せてくれ」

 

ミカヅチ

「貴様は無理をする傾向にある、あまり任せたくもないが、、、この身体では仕方あるまい。あまりあの女たちを悲しませるなよ」

 

ハク

「無理をせねばならない時が多いからな、だがクオンにも言ったがもう死ぬ気はない。限界は超えんよ、だからこそ皆を呼んだのだから」

 

ミカヅチ

「ならばよい、、互いに仮面の力なしでまたやり合うには互いに死ねんな、、」

 

ハク

「そういうことにしとくか、では自分は皆の様子をみてくる」

 

そう言うとハクはその場を後にした

 

ミカヅチ

「仕方ない、、しばらくは飴でも売ろうかの、、」

 

カポッ

 

サコンの出来上がりだ

 

場所は変わりハクの自室

そこにはクオン、ネコネ、ノスリ、ルルティエ、アトゥイがいた

 

ハク

「、、、さて、これは、、説教でも始まるのかな」

 

クオン

「そうしたいのは山々なのだけど、、ね。今回は仕方ない部分もあったし、ただ確認をしておきたいかなって」

 

ハク

「確認?」

 

皆が頷く

 

アトゥイ

「おにーさんが無理するのはもう癖みたいなもんやぇ、だから治らんの知ってるんよ」

 

ノスリ

「だがやはり私達はお前を失いたくない、、もう二度とだ」

 

ルルティエ

「あんな思いはもう、、あんな悲しいのはもう嫌なのです、、だから」

 

ネコネ

「あの時兄様が、姉様に言った事、、死ぬ気はないと、、あれは本当なのですか?」

 

ハクはなるほどといった顔をする

 

クオン

「それを、、約束してほしいかな、、もちろん意図せず死ぬ時もある、それは私達もそうかな。でも自分を犠牲にしていいなんて、、思わないで」

 

ハク

「自分はウォシスと戦ったあの時、皆を守れるなら死んでもいいと本気で思っていた。だが、、皆の気持ちを考えた時、それはやはり納得できるものではなかった事に気付いた。だから約束しよう、無理はするが死ぬ気は一切ないと、必ず生きて帰ると」

 

それを聞いてクオン達は一斉に泣き出した

 

しばらくクオン達の頭を撫でたりしながら落ち着くのを待つハク

 

そして皆が落ち着いた後

 

ハク

「今回は5人とも皆の看病ふくめ元の世界でやすんでもらう」

 

クオン

「5人とも?」

 

ハク

「うむ、今回はすこしウルゥル、サラァナにやってもらうことがある。結界の移動、まあ単純に言うなら引っ越しだな。ここは場所的にはもうオーツに割れている、次は強度だけではなく場所もちゃんと隠すつもりだ」

 

クオン

「む〜〜、、それなら仕方ないかな」

 

ハク

「内装は変わらんからお前達からしたら何も変わっていないかもしれんがな」

 

ウルゥル、サラァナ

「ようやく一緒、しばらく離れていた分主様成分が不足しています。効率よく摂取をしないといけません」

 

ハク

「仕事はちゃんとしろよ」

 

そしてハクはキウルの元へ向かった

 

キウル

「あ、兄上。怪我はもうよろしいので?」

 

ハク

「あぁ、キウルも1番軽かったとはいえ怪我をしたのは腕であろう?問題ないのか?」

 

キウル

「はい、まだ多少は痛みますが弓を使うのに問題はなさそうです。ヤクトワルトさんも同様のようで」

 

ハク

「それはよかった、それよりなんだ、、驚いたであろう、自分の姿に」

 

キウル

「あぁ、あれですか、まぁ確かに驚きはしましたがアクルトゥルカを見慣れてしまうと、って感じでした。兄上が兄上である事に変わりはないでしょうし」

 

ハク

「そうか、そう言ってもらえると助かる。しかしなんだ、ネコネならいざ知らず、キウルよ、、自分はオシュトルではないのだぞ?ずっと兄上と呼んでていいのか?」

 

キウル

「最初はハクさんに戻そうと思ってましたけど、やっぱり兄上ですよ。2人共、僕の尊敬する兄上です」

 

三年経っても変わらないものもある、ハクはそれがたまらなく嬉しかった

 

ハク

「そうか、ありがとなキウル」

 

ミカヅチが参戦できなくなったのは確かに痛手ではあった、だが皆は嘆くことはなく至って前向きであった

 

ハク

「引っ越した後はしばらく特訓が必要かもしれんな、、あの状態を維持し続けなければ今後厳しくなるはず。」

 

ハクもまたさらに成長せんがために密かにやる気を出していた、そう、引っ越しはもちろんやるがウルゥル、サラァナをこっちに残らせたのは特訓が理由でもあったからである

 

そうしてウルゥル、サラァナ以外の面子は元の世界に戻っていった

 

 

 




お疲れ様です

そして

おやすみなさいww


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引っ越しと療養

ちょっと体調回復しました

ではよろしくお願いします


ハク

「さて、、まだ節々が痛むが、始めるか」

 

皆を見送った後少し休んだ後ハクは結界の場所を移動するために手頃な場所を探し始めていた

 

ハク

「ウルゥル、サラァナ、ここらはどうだ?」

 

3人は結界の外へ出てしばらくしてある場所にたどり着いた

 

ウルゥル、サラァナ

「隠れ家としては十分、ですが広さが少々足りないように感じます。私達と主様の愛の巣にするには問題ないかと」

 

ハク

「ふむ、ならまた一から探すか」

 

ハクは広さのことだけ聞くと後はスルーしていた

 

ウルゥル、サラァナ

「これは新しい趣向?主様の冷たい態度が私達の下半身を刺激しています。」

 

ハク

「何をしている?早く次の場所を探しにいくぞ」

 

ウルゥル、サラァナ

「これもまた主様の愛、5人の妻を抱き成長した主様なのですね、私達にもいつかその愛を」

 

ハク

「はぁ、、、早くしろ。その事はお前達がクオン達に掛け合え。こうなった以上許しが出るなら拒みはせん。だが今は仕事がある、そっちに専念してくれ」

 

ウルゥル、サラァナ

「御心のままに」

 

そうしてしばらく結界を展開できそうな場所を探すハク達

 

そして

 

ハク

「ふむ、、ここなら」

 

ウルゥル、サラァナ

「結界を展開してくださいと言わんばかりの好条件が揃っています、罠かと思えるほどに」

 

ハク

「そこだな、あまりにも適し過ぎている。だが、、あれを使えば」

 

ウルゥル、サラァナ

「可能、この場所と別の場所を入れ替える主様の術を使えばさほど難しくはないかと。」

 

そう、ハクは二つの場所を入れ替える術を持っていた。

まず、前回の結界と別の場所を入れ替える。そして今いる場所と移動させた結界をさらに入れ替える。

こうすれば前回の結界の場所、そしてこの場所から離れた場所に結界を展開できる

問題は結界を展開できる条件の揃った場所を探すことにあったため見つかれば後は簡単な作業だった

 

ハクは結界を二箇所設置することに重きを置いていた

前回の場所に結界がなく設置しやすいこの場所に前回の結界を置けば例えこの場が罠であっても問題ない、むしろこちらが罠を仕掛けていることになる

 

ハク

「こんな単純な罠に引っかかる可能性は低いが何もしないよりはマシだろう」

 

そうして作業を終えたハクは新しく設置した結界へ転移した

 

ハク

「ふう、、内装は前と一緒だからな、自分はちょっと自室に戻り休むことにする。お前達も明日まで休むといい」

 

ウルゥル、サラァナ

「添い寝、主様成分を補給するため添い寝させていただけると助かります」

 

ハク

「、、好きにしろ、添い寝だけだからな。それ以上は許さんぞ」

 

双子の表情が少し緩んだ、なんだかんだでこの双子も純粋なんだなとハクは思った

 

クオン達サイド

 

クオン

「大丈夫かなムネチカ?」

 

ムネチカ

「かたじけないクオン殿、だいぶ楽になった」

 

ムネチカはあの不意打ちでアンジュを庇っていたためミカヅチほどではないがそれなりに重傷をおっていた

 

クオン

「それにしてもムネチカって意外と女らしい体つきかな、良い人とかいないのかな?」

 

ムネチカ

「む、、小生は聖上に全てを捧げているゆえそのような事は考えた事もなかったな。だがフミルィル殿を見た時は世の理不尽さを一瞬嘆いたりもしたが」

 

クオン

「あぁ、あの娘は特別だから。でもムネチカも女ならちゃんと考えた方がいいかな、アンジュも心配するだろうし」

 

ムネチカ

「しかし小生を迎えてくれる男性など、、それに弱い男性に魅力も感じぬし、、」

 

クオンの悪巧みが始まる

 

クオン

「ねぇムネチカ?ムネチカもどう?」

 

ムネチカ

「ん?どう、、とは?」

 

クオン

「だからムネチカも、、、ごにょごにょ」

 

ムネチカ

「なっ、、、いやしかし!!さすがにそれは聖上に悪いと思うのだが」

 

クオン

「でもムネチカがそうなればアンジュとも家族になると思うのだけど?」

 

ムネチカ

「確かに、、、そうなれば小生は聖上の、、それに確かにハク殿であればなんの不満も、、先の帝の弟君でもあるし、、」

 

クオン

「ね、ハクには私から説明しておくから」

 

ムネチカ

「う、、うむ、、小生が、、聖上の、、ハク殿の、、、ぶつぶつ」

 

クオンの企みは見事成された

 

場所は変わりルルティエの部屋

 

ルルティエ

「えっと、、、お姉様?何故ここに?」

 

シス

「ルルティエがオシュトル様、、ではありませんね、ハク様の危機にこちらに向かったのを聞いて急いで来たのよ、でもいざ来てみれば誰もいないものだからルルティエの部屋で待たせてもらったってわけ♪」

 

何処から聞いたのか、ほんと謎ではあったが

 

ルルティエ

「お姉様、お話することが、、実はルルティエは」

 

ルルティエはクオンの提案により数いるハクの妻の1人になった事を話す

 

シス

「そ、、そんなことが、、」

 

シスの顔色を伺おうとするルルティエだが次の瞬間

 

シス

「ルルー!!お願い!!お姉ちゃんを、、お姉ちゃんも仲間に入れて!!1番でなくてもいいから!!ね?ね!?」

 

ルルティエもシスの気持ちは知っていた、だからこうなる事は分かっていたし、仕向けた面もあった

 

ルルティエ

「はい♪ハク様に話しておきますのでお姉様も一緒に精一杯ご奉仕してあげてください」

 

そうやってハクの妻がまた一気に増える事になるのであった

 

異界

 

ハク

「!!?、、、なんだ、、、何か、、悪寒がしたが、、」

 

ハクがこの事実を知るのはそう遠い話ではなかった、というか次の招集の時であった




なんか、すごいハーレムができあがるなこれはww


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作戦会議

なぜか眠れないのでww

よろしくお願いします


引っ越しから2週間が過ぎた

 

それまで療養していた者達も回復し今か今かとハクからの招集を待っていた

 

だがミカヅチだけは回復までかなりの時間を要していたため自身の勾玉をシスに渡しひたすら寝たきりであった

 

はずだが

 

やはりサコンとなり街で飴細工売りをしていた

 

アンジュ

「まったく、ミカヅチにも困ったものじゃ、、安静にしておけと言うておいたのに」

 

ムネチカ

「まぁ息抜き程度ならよろしいでしょう。しばらく戦える身体ではない以上何かしていないと気がすまない性分でありましょうから」

 

アンジュ

「下手に落ち込まれるよりかはマシと言う事かの。しかしムネチカよ、、お主まで余のハクを、、、裏切られた気分じゃ、、」

 

ムネチカ

「申し訳ありません、小生も最初はどうかと思ったのですが聖上の叔母になれると思うと、、、その、、断りきれなかったと申しますか、、」

 

アンジュ

「ふむ、、それはそれで悪くないの。ハクはおじちゃんと呼んでいたがムネチカはおばちゃんと言うよりかお姉ちゃんと呼んだほうがよいかの?くっくっく」

 

ムネチカ

「身に余る光栄!如何様にも呼んでくださればよろしいかと!」

 

アンジュ

「あぁ、固い固い、、もっとこう家族らしい触れ合いの方が好みじゃぞ余は」

 

しばらくは進展しそうにない2人

 

アンジュ

「じゃがまぁ、、そうか、家族が増えるのは良いことじゃな。うむ」

 

そして次の瞬間勾玉が光る

 

アンジュ

「ふむ、、やっとか」

 

そして皆新しい結界を張った異界へと転移する

 

ハク

「久しぶりだな、皆十分休めた、、か、、シス殿?」

 

ハクはシスがいることに驚いた

 

ハク

「なぜシス殿がここに?見たところミカヅチがいないようだが、、、まさか」

 

シス

「ハク様、ミカヅチ様はしばらく戦える状態ではないため勾玉をミカヅチ様より託されました。ミカヅチ様には遠く及びませんがどうかこのシスも戦いに参加させてくださいませ」

 

ハク

「そうであったか。いや戦力が増えるならばありがたい、シス殿であれば実力も申し分ないだろう」

 

ハクはルルティエに目をやる、ルルティエはただただニコニコしている。

どうやらこっちもまた話がついているようだ、、

 

気をとりなおし話を続けるハク

 

ハク

「待たせておいて何だが今回出撃はない、もはや獣型は言うほど多くはないのでな、残り31人のオーツのみを標的とする。もちろん一斉に叩くことはできん、確実に1人ずつ減らしていく」

 

皆それには同意していた

 

クオン

「でもどうするつもりかな?相手もバカじゃないしなかなか単独行動はしないと思うし」

 

ハク

「無論策は考えるが、おそらくバムナー達同様数人で行動はするだろう。だがそうであっても数を減らす事が大前提だ、数人で動くなら数を減らせばだいぶ状況が楽になるはずだからな」

 

ネコネ

「了解なのですよ、必ず兄様の力になるです」

 

ハク

「そして、前回キシタルと戦った時に気づいた。今のままではおそらく負けるだろうと」

 

一同

「!!?」

 

ハク

「少し時間がかかるかもしれないが、更なる特訓が必要と判断した、自分にもな。招集は今までと変わらず続けるがしばらくは戦いに行かず各々鍛錬に励んでもらいたい」

 

皆前回の戦いを見ている以上納得するしかなかった(シス以外)

 

ハク

「本日はこれだけだ、皆ご苦労であった。」

 

そう言うと皆各々帰っていった

 

そう、5人の妻、シス、ムネチカを除いて

 

ハク

「結局誰かは残るつもりなんだろう?双子には先に帰らせたが今回は誰が、、、、ん?」

 

なぜムネチカが?ハクは混乱していた

 

クオン

「あ、ハク今回はシスさんとムネチカが残るから」

 

ハク

「クオンはんや、これはどういうことかの?」

 

思わずジジイのような口調になるハク

 

クオン

「まぁ言った通りかな、それじゃ2人共、頑張ってね」

 

そう言うとクオン達も帰っていった。ムネチカ、シスを除いて

 

ハク

「シス殿はまぁ、、聞いていたが、、ムネチカ?何か弱みでも握られているのか?」

 

ムネチカ

「しょ、、小生も、、女ゆえ、、な。きっかけは確かにクオン殿から持ちかけられたからだが、ちゃ、ちゃんと小生の意思でここにいる、、ハク殿、小生では、、だめか?」

 

ハク

「い、いやもちろんダメではない、ムネチカさえよければ自分も問題はない。だが意外だったのでな」

 

ムネチカ

「と、、とりあえず、今日は、、よろしくお願いする、、」

 

ハク

「うむ、、、そしてシス殿」

 

シス

「はい♪ハク様、シスはとうとう貴方様と結ばれるのですね、この時をどれほど待っていたか」

 

ハク

「そ、そうか、だがよいのか?自分はオシュトルではないのだが?オシュトルの名を語り貴女を欺いた張本人だぞ?」

 

シス

「その経緯はもう聞き及んでおります。誰が貴方様を責められましょう、それに、、あの時手を差し伸べてくれたのは間違いなく貴方様なのですから」

 

ものすごくウットリしている

 

ハク

「そ、そうか。正直貴女たち2人が同時に残るのは想定していなかったのでな。かなり驚いているのだ」

 

ムネチカ

「そ、そうであろうな、、だが決意は変わらぬ。ハク殿、其方の愛を小生達にも分けてはくれまいか」

 

シス

「事情は聞いております。こんなに妻が増えてはさぞかし大変でしょう。今晩は必ずしていただきますが、以降はハク様の体調を第一に考えます、ですからどうか安心なさってください」

 

ハクは予想以上の良妻っぷりに脱帽していた

 

ハク

「ありがとう2人共、こんな節操のない自分でよければ今後ともよろしく頼む」

 

ハクはどうにも結婚と言うものがわからなくなっていた。

だが自分を想ってくれている者を無下にもできず、何なら揃いも揃って美人ばかりである。断れるはずもない、、クオンが提案したあの時からこうなる事は決まっていたのだ

 

ハク

「こうなったら全てを受け入れる気でいないといかんな。まったく、、死ねない理由がどんどん増えていくな、、」

 

そうして3人は寝室へと向かった

 




さすがに眠くなってきましたww

お疲れ様でした


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シスとムネチカ(異界)

ちょっと時間かかるようになってきてしまいました

それではよろしくお願いします


シスとムネチカが残ってから1日後

 

ハク

「2人共よく眠れたか?」

 

ハクは以前アトゥイに自分から求めすぎていた部分もある事を指摘されなるべく抑えて事を成していた、、が

 

シス

「ハク様?一つよろしいですか?」

 

ハク

「む?いかがしたシス殿」

 

シス

「色々と大変な事もわかります、オーツにおいても、我々妻においても。ですが愛し合う時に我慢をされるのはいかがなものかと」

 

見抜かれていたようだ

 

ハク

「む、、だがやはり自分としても貴女達の事を考えるとどうしてもだな」

 

ムネチカ

「言わんとしている事は分かる、だがそれでは小生達の立場もない。色欲に溺れろとは言っていない、だが数多くいるとは言え夫婦ならば、、わかるであろう」

 

ムネチカが顔を真っ赤にしながら正論を説いていた

 

シス

「そういうことですわ、真剣勝負に手を抜かれている以上に傷つくんですのよ」

 

ハク

「そういうものか、、ならば謝らなければなるまい、初夜ならば尚更であったか。すまなかった」

 

シス

「分かっていただければ、ですが今夜は本気を出してくださいな。昨日はハク様の体調を第一に考えると言いましたがさすがに昨日のあれでは私はもちろんムネチカ様も満足はできていないでしょうから」

 

ムネチカ

「わ、悪かったわけではないが、、な。」

 

フォローのつもりなのだろう

 

ハク

「いや、確かに自分の落ち度であった。次からはもう昨日の事はないよう誓おう」

 

そう言って3人は特訓に入る

 

ハク

「いつもなら結界内の見回りを頼むのだがもはやその必要はなくなったのでな、実戦形式の特訓をしたいと思う。2人共、準備はいいか?」

 

ムネチカ

「ふふ、オシュトル殿を名乗っていたあの時はのらりくらりと躱されたが自ら提案してくれるとはありがたい。それでは小生からよろしいかシス殿?」

 

シス

「ええ、この中では私が1番弱いでしょうからどれほど高い壁なのか観察させてもらいますわ」

 

そしてハクとムネチカによる実戦形式の特訓が始まった

 

しばらくして

 

ムネチカ

「はぁ、、、はぁ、、、さ、、さすがと言うべきか、、、まるで勝ちの糸口が見えないとはな、、」

 

ハク

「ふぅ、、だがさすがはムネチカ、守備に関しては負けているな。立てるか?」

 

ハクがムネチカに手を差し伸べる

 

ムネチカ

(あっ、、、)

 

少し照れくさそうにするムネチカ

 

ハク

「どうした?どこか痛めたか?」

 

ムネチカ

「い、いや!!問題ない!!」

 

声が裏返っていた

 

シス

「ふふ、かわいらしいですねムネチカ様。さて、次は私ですね、さすがにあそこまでは無理ですが。このシス、全力でやらせていただきます」

 

シスの目の色が変わる

 

ムネチカ

「ほう、、これは」

 

ハク

「ふむ、なるほど」

 

そうしてムネチカに続きシスの特訓が始まる

 

ムネチカ同様しばらく経った後

 

シス

「きゃううぅぅん!!」

 

ハクの攻撃によりシスが奇怪な声を上げ倒れる

 

ハク

「す、すまないシス殿!!大事ないか!?」

 

シス

「これですわ、、あの時ハク様が私に与えた一撃、、あの頃とまったく一緒の、、」

 

ハク

「シ、、シス殿?」

 

シス

「ハッ!?あ、、あの、私、、貴方様に受けた一撃が忘れられず、、今また同じ攻撃を受けて、、、その、、達してしまい、、、」

 

ハクとムネチカが知らない世界なのか戸惑いを隠せないでいたが

 

ハク

「ま、まぁなんだ。本日の特訓はここまでとしよう。この結界はある程度までなら治癒してくれるのでな、自分も少し治療がてら風呂にでも入ってくる」

 

そう言ってハクはその場をあとにした

 

シス

「ムネチカ様、、聞かれました?」

 

ムネチカ

「む?どうされたシス殿、聞いたとは、何をだ?」

 

シス

「ハク様の言葉です」

 

ムネチカ

「治療のために風呂に入る、、と、、、風呂、、に」

 

ムネチカの顔がまたしても真っ赤になる

 

シス

「旦那様のご奉仕も妻の役目、私達もハク様と一緒に入りましょうムネチカ様」

 

ムネチカ

「い、いやしかし今夜の事もある、あまり昼間からそういうのは」

 

シス

「そう堅いこと言わずほらほら、いきますわよ」

 

そう言うと風呂の前で全裸になりハクが入浴中にもかかわらず入っていく2人

 

ハク

「なっ!?こ、こら2人共何を!!」

 

シス

「ふふふ、お背中をお流ししようと思いまして」

 

ムネチカ

「妻として、、と、当然の事を小生はしているだけだ」

 

ハク

(これは、、昨日の自分の責任なんだろうな。女心はほんと難しいものだ)

 

とりあえず可能な限り接触は避け2人の奉仕を受けるハク

 

ふにゅん、、もにゅん

 

だがどうしても当たるのだ、いろいろと

 

ハク

「あ、ありがとう2人共、自分はこれで上がるとする。2人はゆっくりするとよい」

 

そう言い残し風呂からでるハク

 

ムネチカ

「あ、あれでよかったのか?」

 

シス

「少し物足りませんが仕方ないでしょう、ああいう殿方だからこそ惹かれるのですから。ですがこれで今夜は大丈夫でしょう、我慢にも限界はあるでしょうし」

 

その場で最後までいかないのはシスには分かっていた、ハクはそういう男性だ、行為にたいして暴走する類の男性ではないのを分かっていた。だがだからこそ我慢もできてしまう、その我慢の限界を超えさせるのが目的だった

 

ムネチカ

「だが目論見が外れてこの場で始まったらどうするつもりだったのだ?可能性が無いわけではなかったろう、何よりかなり恥ずかしいのだが」

 

シス

「恥ずかしさはなれてきますわ、そしてその可能性に関しては私は無いと断言できますが、仮にこの場で始まってもそれはそれで我慢の限界を超えているので良いと思いますよ」

 

ムネチカ

「そ、そういうものか、、奥が深いな」

 

シスの目論見通りその晩のハクの激しさは凄かったらしくシスとムネチカはハクの愛をしっかりと感じたのであった

 

 

 




はい、のろけ回ですww

書ける内容ギリギリまでやったつもりですww

それではおやすみなさい


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シスとムネチカ(2

ああでもない、こうでもないと考えてたら時間かかりました

ではどうぞ


初夜がいまいちだったため実質2回目が本番だったシスとムネチカの夜を終えた直後

 

ハク

「はぁ、、はぁ、、これで如何か?自分としては大変満足ではあるが」

 

シス

「こんなに、、素晴らしい経験は初めてでしたわ、、ハク様、シスは幸せ者です」

 

シスはそう言ってハクの腕にしがみつく

もちろん全裸である

 

ハク

「シ、シス殿、事を成したとは言えその格好でくると当たるのだが、、」

 

ハクは意識を腕から離そうとするが

シスが耳元で囁く

 

シス

「当てているんですのよ」

 

なんとか理性を保つハク

 

ハク

「ム、ムネチカ?お主までなにを、、」

 

何故かムネチカも反対の腕にしがみつく

 

ムネチカ

「す、、すまぬ、、我儘なのはわかるが、、こうしていたいのだ」

 

もちろん全裸なので直に当たっているわけだが

 

ハク

「やれやれ、、お前達、、あと一回付き合ってもらうぞ」

 

そうして予定していないもう一回が始まった

 

そうしてしばらくして着替えを終えて特訓のために中央に来た3人

 

シス

「ムネチカ様、すごい乱れっぷりでしたわね。私も負けじと張り切ってしまいましたのよ」

 

ムネチカ

「あんな世界があるとは知らなくてな、、無論ハク殿だからではあるのだが。皆が惹かれるのが納得できるな、あれは、、反則だ」

 

シス

「ですわね、本来なら他の女がいると殺してやりたくなるものです。ですが、、あれは無理ですわ、一人で繋ぎとめるには少々無理がありますわ、クオン様の提案は結果的にですが正解とも言えます」

 

ハク

「2人共何をしている?そろそろ始めるぞ」

 

2人が気を引き締め直す

 

ハク

「今日は2人同時にかかってきてもらう、せっかくだ2人の連携を新しく考えるのもよいのではないか?」

 

2人の相性がかなり良いのではないかと考えたハク

2人の連携がうまくいけばミカヅチの抜けた穴は十分に埋まるはず

 

ムネチカ

「ふむ、確かにシス殿は指揮にも優れ攻撃も達人と言えるほど。防御を中心とした小生の力の特性を良く理解してくれるかもしれぬ」

 

シス

「ふふ、少々買いかぶり過ぎかもしれませんが、私もムネチカ様となら良い連携ができるかもしれません、ハク様、本気でいきますわよ」

 

2人が構えをとる

 

ハク

「これは、、もしかすると予想以上かもしれんな」

 

2人の気迫と構えから少し冷や汗がでるハク

 

 

しばらくして

 

 

ハク

「ぐぬっ、、!!」

 

ハクが膝をつく

 

ムネチカ

「はぁ、、はぁ、、や、やったか」

 

シス

「で、、ですがこれでも、、やっと膝をつかせる程度ですか、、魅力はもちろん、力もこれほどとか、、もう本当に反則ですわね、、」

 

なんとかハクに一矢報いることができた2人

ハクが若干よろめきながらも立ち上がる

 

ハク

「見事だな、、予想を軽く超えてくるとは恐れ入った。どうだ感覚としては?」

 

ムネチカ

「ふぅ、、改善の余地はあるだろうが即興にしてはかなり高い域にいるであろうな。シス殿はどう思う?」

 

シス

「そうですわね、私の力不足がやはり不安材料ではあります。ある程度ムネチカ様に攻撃も任せていますから隙ができているのかと、ですがお二人の仰る通り即興にしては上出来どころかって感じですわ」

 

ハク

「ふむ、しかしシス殿。自分から見てもそこまで力不足でもない気もする、ただどこか一線を引いている感じがする」

 

ハクが違和感を指摘する

 

シス

「あら、バレていますのね。確かにもう1段階上の動きはできます。ただ、少々攻撃に特化しすぎているのでムネチカ様の防御を考慮してもあまり得策ではないのです。あとあの動きをしてしまうと翌日動けなくなるので、、」

 

ハク

「そうであったか。あまり無理はしてほしくはない、自分が言うのは説得力に欠けるがな。」

 

皆何かしら切り札があるのだとハクは感心していた

 

ムネチカ

「そうだな、其方のあの姿を見た時はさすがに無理をしすぎていると思ったものだ」

 

シス

「皆いつかどこかで無理する時はあるでしょう、私も必要とあれば先ほど言った動きもしますから。皆死なない事が大事ですわ」

 

何故だろう、すごく常識的な事を言われると違和感を感じる。そう思ったハクだが口には出さないでいた

 

ハク

「とりあえずお疲れ様だ2人共、自分はまだやる事があるのでこれで失礼する」

 

そう言うと勾玉に力を送るためその場を離れるハク

 

シス

「はぁ、、やっぱりすごいですわねハク様は、ルルから色々聞いてたけど本当に聞いてた話以上のお方でしたし」

 

ムネチカ

「そうだな、、小生は本当に意識したのは最近だが、異性を意識するようにしていればかなり前に惚れていただろうな。それほどの男と言うことか」

 

シス

「ふふ、最初は聖上の叔母となるためだけでしたものねムネチカ様は。まぁ本人の魅力は言わずもがなですが、やはりあれは、、癖になりそうですわね。自重するようにクオン様から言われたのは納得ですわ」

 

ムネチカ

「であるな、、皆も今我慢しているのだから」

 

シス

「基本的に現界されるまでは二人を相手にしてくださるでしょう。ムネチカ様は次誰と一緒がいいとかあります?」

 

ムネチカ

「む、、そうであるな、少し迎えたい方がいる。世の理不尽さを体現したような方がな。女として勝負するには申し分ないであろうからな」

 

何故か武人気質がここで出るムネチカ、勘違いなのは言うまでもないが

 

シス

「ふふ、そうですか。私はムネチカ様との夜も大変良かったですわ、でもあえて選ぶとするならやっぱり私の可愛い妹ですわね、ルルと一緒にご奉仕するなんて夢のようです」

 

ムネチカ

「ふ、そうか。小生も初めての時に一緒だったのがシス殿でよかった。感謝する、またいつか一緒によいか?」

 

シス

「それはもちろん、戦いでも連携の相性が良いみたいですし。あの乱れたムネチカ様はとても美しかったですから、また見てみたいですわ」

 

ムネチカ

「む、、そう言われると恥ずかしいものだな、だが悪い気はしないか。」

 

シス

「ええ、それにまだ今夜が無いとは限りませんから、楽しみにしておきましょう。もちろんここからはハク様の体調第一ですが」

 

ムネチカ

「そうだな、あれば僥倖とでも思っておくとしよう」

 

ハクは何かが吹っ切れたのかその夜もまた2人の元に行くのだった




お疲れ様です

メインどころのクオンとかももちろん好きなんですが

やっぱりスポット当たらない勢はそれはそれで良いものですな

ではまた


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特訓の段取り

お待たせしてます

それではどうぞ


昼間にムネチカとシスとの特訓を終えた後クオン達を呼んだハク

 

シス

「あっという間の数日間でしたわね、寂しくなりますが次を楽しみにしてますわハク様」

 

ハク

「あぁ、次はさらに腕を上げていることを期待しよう、シス殿はまだまだ伸びしろはあろうからな。ムネチカよ、頼めるか?」

 

ムネチカ

「任されよ、シス殿との連携、必ず物にしてみせよう」

 

そうして転移してきた皆の元に向かう3人

 

ハク

「さて、まだ特訓期間に入って間もないゆえいきなり成果をどうこうは問わない。今回は呼んだのは個々の特訓より連携による特訓を重きに置きたいと思ってな。先日ムネチカとシス殿による連携を相手にしたが即興とは思えぬほどの強さでな、相性次第ではかなりのものになると踏んでいる」

 

クオン

「連携かぁ、そういえばネコネはその強さの特性上結構周りに合わせていっていたかな、本人の強さもさることながらって感じかな」

 

ネコネ

「元々術による支援が主でしたから、体術になってもそこは癖なのだと思うのです」

 

ハク

「うむ、だからこそネコネの成長は人一倍早かったのだろう。1人での強さはもちろんミカヅチの言う通り天才とも言えるだろうがここ最近の成長ぶりはそれだけでは納得できないほどであったからな。将たる器であろう、あのオシュトルでさえ凌駕しかねん」

 

ネコネ

「あ、兄様、、持ち上げすぎなのです」

 

ハクはネコネね頭をポンポンと優しく撫でる

ネコネの顔がかなりだらしなくなっているのは皆気にしないようにした

 

ハク

「とまぁ連携の重要さは皆わかっているはず、そこで各自相性が良い悪いはともかく帰ったらいろいろ試してもらいたい、今後相手にするオーツの事を考えるなら備えすぎと言うこともあるまい」

 

皆はそれに同意する

 

アンジュ

「ふむ、それならば早速取り掛からねばな。今回は誰が残るか分からぬがそれ以外の者よ、帰るぞ。ハクよ、次に来る時は少し相手をしてもらうぞ」

 

ハク

「了解だ、楽しみにしている」

 

そして皆は帰っていった

残ったのは、クオンとアトゥイ

 

ハク

「お前達2人か、早速だが特訓に入らせてもらうぞ。2人同時にだ、よいな」

 

クオン

「夫婦とは思えない台詞かな、まぁ仕方ないのだけど」

 

アトゥイ

「そうけ?おにーさんとなら子作りでも特訓でもウチはもう興奮を抑えきれへんえ。あぁキュンキュンするなぁ、、このへんが」

 

ハク

「ふふ、頼もしい限りだ。だがお前達2人を相手にこちらも手加減はできん。あの双子に作ってもらったこの札、使わせてもらうぞ」

 

それはあの強化の術を封印してある札。もちろん直接ではない分効果はかなり薄い。それでも

 

ハク

「、、、、フウ、サテ、ハジメルゾ」

 

前回ほどではないがハクの姿が変わる

 

クオン

「本当に貴方は、、すこし痛い目を見てもらうかな」

 

アトゥイ

「アハハ、そうやなぁ、本気出してくれるんは嬉しいけど、、アンマリアマクミタライカンエ」

 

2人の気迫がハクを襲う

 

3人の殺し合いと言っても過言ではない壮絶な特訓が始まった

 

その特訓は20分ほどで決着がついた

 

倒れているのは、ハクだった

力を使い果たしたハクは元の姿に戻っていた

 

ハク

「いや、見事、、、まさか負けるとは思っていなかった」

 

ハクはそう言うと起き上がり血を拭った

 

クオン

「ちょっと危なかったかな。でもハク、特訓とは言え無茶しすぎかな。こっちも手加減できないのだから万が一という事もあるんだから」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、しかも簡易版の術に簡単に負けてあげるほどウチらは弱くないぇ」

 

ハク

「ふむ、まぁこれがどれほどなのか分からなかったのでな。実用できる段階ではなかったようだ、負担はさして変わらず、だが力は落ちていると言ったところだな。次からは使用しないさ」

 

クオン

「考えた結果なのだけどアトゥイと上手く連携できればネコネと合わせてかなり実用的になるんじゃないかな。」

 

ハクはネコネ、クオン、アトゥイが連携しようとしているのを聞いてかなり期待できるのではないかと思った

 

ハク

「なるほど、確かに各々役割が違うがゆえ、、か」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、ウチは前しか進まんしネコやんやクオンはんがいてくれたら安心するしなぁ」

 

アトゥイは自分の強みがまた弱点であることも知っていた、下手に直せばたちまち弱くなってしまうだろう事も

 

ハク

「悪くはない、ならばそっちの連携は3人に任せるとしよう。さて、今日はここまでた。自分は早速勾玉に力を送ることにする。この結界はもう見回りの必要がないからな、自由にして構わない」

 

ハクがその場を後にする

 

クオン

「ほんと、いつも無茶ばっかりかな、、これを言うのももう何回目かわからないし」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、それがおにーさんの魅力ってのもまた皮肉やえ」

 

本当に何回も同じ話題になる、がそれでも話題に出してしまう、2人は笑いながら同じようにハクの事ばかり話し合っていた

 

その日はハクも疲れているだろうと2人は気をつかうつもりだったのだが、我慢できずに添い寝だけでもとハクの寝室に向かうとハクはもう我慢しなくてもいいと2人に言い3人の夜が始まった

 

2人は今までにないハクの熱い愛情にこれ以上ない幸せを感じていた

それと同時に必ずハクを現界させると強く思い特訓にも一層身が入るのであった

 




ちょっと忙しかったので更新が遅れてしまっています。

ペースダウンになり申し訳ありません


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両者の思惑

はい、さぼってましたww

それではどうぞ〜


ハク

「まさか呼び出されるとはな、キシタル。戦いにきたわけではなさそうではあるが」

 

少し前

 

ハクは罠を張っていた結界にかかった存在を感じ取るとキシタルがそこにいることを知り驚いていた、逆に何かあるのではと出向くかどうか悩ましいところにキシタル本人から念話が届いた。

 

キシタル

「聞こえているなハク。貴様1人で来い、話をしようではないか。なに、こちらも1人だ。安心するといい」

 

ハクはキシタル1人でも充分危険なんだがとも思ったが、話を聞けるなら聞いておいた方が後々助かるかもしれない。それにここでびびっているようでは最初からこんな危険なこともしていない、ハクはキシタルの呼びかけに応じる事にした

 

クオン

「油断はしないでね、アトゥイとちゃんと待ってるから。必ず帰ってきて」

 

アトゥイ

「おにーさん、いってらっしゃいやぇ。チュッ」

 

クオン

「あ、アトゥイ!ずるいかなっ!!私も!!」

 

そうして2人の口付けを受けキシタルの元へ転移したハク

そこには戦うそぶりも見せずハクが来るのをひたすら座って待っていたキシタルがいた

 

キシタル

「きたか」

 

そして今に至る

 

キシタル

「弟からいくらか話は聞いていよう、そして前回の戦いの時貴様は面白い事を言っていたな、都合よく考えすぎていたとか」

 

ハク

「そのことか、いろいろ腑に落ちない点があったのでな。なぜキステラを向かわせたのか。獣になったとは言え肉親であろう?浄化が救いの道と思ったにせよそう簡単に送り出すとは思えなかったのでな、其方から何かしら伝えたい事があったのでは、もしくはこちらに味方する存在なのではと思っていた」

 

キシタル

「、、なるほど。結論から言うとその通りだ、俺は貴様にオーツを滅ぼしてもらうために動いている」

 

ハク

「!?」

 

キシタル

「だが監視の目はかなり厳しいのでな、俺の裏切りが今バレるのはマズイのだ。疑われてるわけではない、仕事をちゃんとこなしているかの監視だ」

 

ハク

「あの場は戦うしかなかったと言うことか、だがなぜだ?裏切る理由を聞きたい」

 

キシタル

「そんな大した理由はない、我々は元人間だ。命あるものだ。いつかは死なねばならない、だがこの体は生半可な事では壊れぬ。最初は永遠に生きられる喜びもあった、だがそれが苦痛になってきたのだ、他の連中はかなり狂っているぶん永遠に喜びの中にいるようだがな」

 

ハク

「理由としては充分ではあるが、オーツの誰かに殺されればすむ話ではないか?現実世界とは違いお前達は致命傷を負えるだろう」

 

オーツ

「できんのだよ、我々の総大将の意向でな。同士を殺してはならない、この言葉の強制力によってな。前回のバムナー達は総大将の意向により同士から外されたゆえに殺せただけよ」

 

ハク

「総大将、、か。やはりお前が1番強いわけではないのだな。」

 

キシタル

「俺は一応それなりには上の方の立場ではあるがな、番号付けするなら8番ってとこよ。まぁ、、上の7人は別格ではあるが。総大将はさらに底が見えん、、」

 

ハク

「まったく、、ふざけた強さだな、、これでも自分は神なんだがな、、」

 

キシタル

「くくく、俺たちがいなければそれで充分とは思うがな。さて、具体的な話に入るが要は俺は味方ではあるが今裏切りがバレるわけにはいかん、よって度々お前達と敵対行動をとるだろう、だがもちろん殺しはしない。前回も本来ならもう少し手加減するつもりではあったがいきなり総大将がバムナーをちゃんと始末できるか見たいと言いだしてな、手を抜けなんだ。すまないな」

 

ハク

「なるほど、しかしまだ完全には信用はせんぞ。この事は皆にはしばらく黙っておく。味方だと意識してしまえば変に意識してしまうだろうしな。その味方によって殺された場合は諦めてくれ」

 

キシタル

「もちろんだ、どっちにしろ俺も死ぬつもりだからな。さて、今後は度々ここを使わせてもらう。監視の目が届かないのでなここなら、そろそろ戻らねば疑われかねんので失礼するよ、次からはもう少し我々の内部情報を報告する。それではな」

 

キシタルはそうハクに伝えると結界から去っていった

 

ハク

「、、、疑ってしまうのはもう癖だな。信用したいところではあるが、、どうしたもんかね」

 

 

場所は変わりキシタル視点

 

キシタル

(なんとか協力してくれると助かるが、どっちにしろ今のままでは俺より上の連中には勝てんだろうな。やつらの修行とやら、どこまで伸びるかにかかっているか)

 

???

「どこ行ってたんじゃいワレ、エライ遅かったのう?」

 

キシタル

「敵対勢力を探していた、が、、なかなか見つからないものだ」

 

???

「ワレに手傷を負わせたやつらか、ちょっと戦ってみたいのう」

 

オーツの1人であろうか

とてつもなくデカイ

 

キシタル

「見つけたのなら好きにしろ。誰もお前を止めはせんよ。すこし休む」

 

軽くあしらいキシタルはその場を後にした




少し短めです

ちょっとメインを進めていこうかな


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ハクの本気

眠いっすww


???

「ガッハッハ、なかなかやるのう!!楽しくなってきたわい!!」

 

ハク

「この、、バケモノめっ!!」

 

 

アトゥイ

「あちゃあ、、こりゃさすがに入り込めへんなぁ、、」

 

クオン

「私達はまだまだ無力かな、でも」

 

時は遡りハクがキシタルと話した後クオン達の元に戻った後わずか3時間ほど後の事であった

 

キシタルと話していた場所、つまり罠用の結界に新たなオーツが攻撃を仕掛けているのだった

あまり長くは持たないと判断したハクはその場に向かう事にした、今回はクオン、アトゥイ共に留守番をするつもりはなくハクも致し方なしと言わんばかりに2人を連れ向かう事にした

転移する前にキシタルから念話が届く

 

キシタル

「すまないな、今回の連れが運悪くそちらの結界を見つけたらしい。俺は遅れる旨を伝えたゆえ相手はそいつ1人だが気をつけろ。俺より弱いが考えなしの猪突猛進する性格ゆえ単純な力は俺より上だ。名をガシャグラ、本気で挑め。様子見などしようものなら瞬殺されるぞ」

 

ハク

「まったく、、手綱くらい握っておけ。」

 

愚痴をこぼしながらもガシャグラのいる場へ転移するハク

結界はまだ無事ではあるがやはり長くはもたないらしくハクは結界の外へ出る

ガシャグラと思われるオーツが結界を攻撃、というかただ殴っていたがハクに気付くと結界への攻撃がとまる

 

ハク

(マジかこいつ、、結界をただ殴るだけでここまでダメージを受けたのか、、なんつうゴリラだよ)

 

ハク

「貴様、、ガシャグラだな」

 

ガシャグラ

「ワレ、、ワシの名前知っとるんか。なるほどのう、なかなか情報通や聞いとったがほんまらしぃのう」

 

ハク

(なかなか、、訛りが、、関西弁みたいだが)

 

ガシャグラ

「まぁええわ、オーツがここに来た。何を意味するかは分かっとうな。ワシとワレの殺し合いや、覚悟はええか?」

 

ハク

「話す暇もないか、問答無用という事だな」

 

ガシャグラ

「ガッハッハ、そういうこっちゃ。ほなら始めるか」

 

ハク

「クオン、アトゥイ、離れていろ。こいつは複数でかかればいいと言うものではないようだ。某が1人でやる、よいな」

 

クオン、アトゥイは悔しかったに違いないが相手が悪すぎるのを悟りその場を離れた

 

ハク

「こっちの札を使うしかないか」

 

以前クオン達と特訓用に使った札は白色だったがハクが手にしているのは黒い札だった

 

双子から万が一自分達がいない時にオーツと戦う場合があるかもしれないと説得して作らせた物だった

効果はもちろんキシタルと戦った時同様の効果だ

 

ハク

「前回と違い万全の状態だからな、ガシャグラよ覚悟するがよい」

 

ハクが黒い札を使いキシタルと戦った時のように姿を変える

 

ガシャグラ

「なかなかオモロイ姿になったのぅ。こけおどしやない事を祈るでぇ。」

 

ハク

「ふむ、、今までの中で1番安定しているか。ゆくぞガシャグラ!!」

 

ガシャグラとハクの戦いが始まった

そして話は冒頭に戻る

 

ガシャグラ

「あのキシタルに手傷を負わせた言うんはホンマの話やったかワレ!!オモロイにもほどがあるのぅ!!」

 

ハク

(まだ、、いけるか。だがあまり時間もかけられんしな。どうしたものか)

 

ガシャグラ

「ワシゃぁのう、ワレのその強さの秘密やらそんなもんはど〜うでもええんじゃ。その強さがある事実だけでええ、ホンマこんな楽しいのは久しぶりじゃのう」

 

ハク

「同胞には楽しめるやつはおらぬのか?聞くところによるとかなりの強者揃いと聞いたが」

 

ガシャグラ

「楽しそうなもんはおるで、でもあかんねんなぁ、ワシらは同胞と喧嘩でけへん。ワシらのお上は同胞と喧嘩したらあかん言いよるからのぅ。お上がそう言うてもうたらワシらは逆らえんのじゃ、何があっても」

 

ハク

(キシタルの言っていた言葉の強制力か、、やはりやつの言っていた事は正しいみたいだな)

 

ガシャグラ

「だから敵がこない強いのは久しぶりでのぅ、なんやここで決着つけるのはもったいない気がしてきたわ。今日はこのへんにしとくかのぅ」

 

ハク

(なるほど、、気分屋だな)

 

キシタル

「まったく、ガシャグラよ俺が来るまで待てんのか貴様は」

 

キシタルがそこに現れる、今は敵として接する必要があるのでさっき会ったことは互いに触れない

 

ハク

「キシタルか、、さすがに2対1はキツイな」

 

キシタル

「くっくっく、確かにこの状況、貴様からすれば絶望的だな。さぁどうする?どこまで足掻く?」

 

ガシャグラ

「ちょっと待てやワレ、横から入ってきて好き勝手言うなや。こいつはワシの獲物や、ワレ如きにくれてやるかいな!!」

 

キシタル

「ガシャグラよ、俺たちは敵対勢力を殲滅するために来ているんだ。わがままは、、」

 

ガシャグラ

「こいつと決着つけんのはまた今度や、今で終わりにするのはもったいないしのぅ。報告にはワシが向かう、それで文句ないやろ」

 

キシタル

「、、、いいだろう。ハクよ命拾いしたな、次もこのガシャグラが相手になるだろうが精々頑張るといい。ガシャグラ、行こうか」

 

ガシャグラ

「なんやワシがワレの子分みたいな言い方やのぅキシタル、まぁええわ。ハク言うたな、楽しかったでぇ、次は遠慮なく殺したるさかい覚悟しとけや」

 

そうして2人はその場を後にする

 

ハクも強化の術を解き元の姿に戻っていった

 

クオンとアトゥイがハクに駆け寄る

 

クオン

「ハク、一つ聞かせて、キシタルと何があったのかな?」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、どうもさっきの事がなかったみたいなやりとりに見えたぇ」

 

この2人には隠せないと判断したハクはキシタルと話した内容について語った

 

クオン

「確かに、味方であるのは心強いけどこれを知ってしまうと相手にキシタルの裏切りがバレる可能性が高まるかな。隠し事されたのは少し腹立たしいけど」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、確かに知ってしまうとやり辛いぇ。他の皆にはまだ敵として認識してもろたほうがええかもなぁ」

 

2人も納得(?)してくれたようだ

 

ハク

「では戻るか、さすがに疲れたな」

 

3人は結界に戻りハクはそのまま自室に戻り休んだ

クオン、アトゥイは動けなくなるまで特訓に励んでいたそうだ

 

 




お疲れ様です

オーツの名前結構適当に付けてます、最初の3人もバムナー以外忘れてたりww

ではまた


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キシタル

サブタイにセンスがないな相変わらずww

今回は敵側視点なのでうたわれ的にはあまりです、、


キシタルはガシャグラと共にオーツの拠点へと戻っていた

 

ガシャグラ

「ほならワシは報告にいくさかい失礼するで、例の話、忘れるなやキシタル」

 

キシタル

「了解だ」

 

キシタルは例の結界の場所を他の連中に知られたくなかったため今回の任務は収穫なしにする方向でガシャグラを説得していた、ガシャグラからしてもハクを他の者にとられたくないためこの提案は非常にありがたいものだった

 

ガシャグラ

「ワレはお上に忠実なやつや思ってたが、案外話がわかるやっちゃのぅ」

 

キシタル

「次は必ず仕留めてもらうぞ、できないならば、、分かっているな」

 

あくまでハク達を敵として降るわまなければいけない

 

キシタル

「報告は貴様が行うがくれぐれもヘマをしてくれるなよ、俺が行かなければならなくなるのは勘弁してもらうぞ」

 

ガシャグラ

「わかっとるわい、しつこいのぅ」

 

そうして別行動をとる2人だった

 

???

「あれー、キシタルじゃん。戻ってきたんだ、回復してから巡回とか相変わらず真面目だね〜」

 

女のオーツらしく見た目は少女のように若い

 

キシタル

「チーか、お前達7人はあのお方の守護役だろう、こんなところで何をしている?」

 

チー

「今回は収穫なしなのか聞きたくてさ、前聞いた時、ハクだっけ?ちょっと気になってさ〜、ママもなんだかあれから落ち着かないみたいだし」

 

キシタル

「そういえば貴様も身内の獣がいたな、俺のはやつにやられたゆえもういないが」

 

チー

「そうだったね〜、まぁこんな姿だからねぇ。家族じゃなかったらさっさと吸収してるとこだよ。なぜかパパはいなかったからあの災害を回避できたってことかなぁ」

 

キシタル

「さぁな、今回は収穫は無しだ。気になるなら次の巡回にでもくるか?」

 

このチーはキシタルより強い7人のうちの1人

そんなやつを連れていけば今のハク達ならば手も足も出ないだろうが、キシタルはチー達7人は総大将の守護があるため離れられない事を知っていた

 

チー

「守護任務がなければね〜、喜んでついて行くけどね。ただそのハクって人、キシタルと同じくらい強いんでしょ?下にいる連中全員やられたら会えるんじゃない?下の連中にやられるくらいのやつなら興味もないし。ね?ママ」

 

チーが獣型を撫でている

 

キシタル

「意地悪な誘いだったか、だがさすがにお前達7人のところまでは来れまい。」

 

チー

「そうかな?バムナー達もいなくなったから何かしら予兆がある気がするんだよね〜。まぁいっか、じゃあ私はカレーでも食べてくるよ。材料は毎回あの人から出してもらえるから助かってるんだ〜」

 

キシタル

「あの者も本来は戦闘要員だから返してもらえると助かるのだが?」

 

チー

「だーめ、カレーがなくなるのは困るの。他の守護の皆も助かってるんだから諦めなさい」

 

キシタル

「ふぅ、仕方あるまい。それでは次の巡回のため連れていく面子を編成しなければいけないので失礼する」

 

チー

「うんまたねー」

 

キシタルがその場を離れる

 

???

「どうだ?」

 

チー

「うん、特に怪しいとこはないかな。まぁ何を企んでいても問題ないんじゃない?」

 

???

「そうだな、まぁ違和感を感じただけだからな。何もないならそれでいい」

 

キシタルは自室に戻った後大量に汗をかいていた

 

キシタル

「はぁ、、、はぁ、、あの気配、、やつがいたか。危ないとこだった。だが、、舐めるなよ、この程度でボロを出してたまるか」

 

問題はガシャグラの方、キシタルはそれを気にしていた

だが後にガシャグラから聞いた話では特に何も聞かれなかったそうだ

 

キシタル

「、、、何も聞かれなかった、、か。少し慎重になる必要があるな。泳がされている可能性が高い、、」

 

編成にはガシャグラを入れる必要がある、前回の戦いは想定外だったが仮にハクがガシャグラを倒せればハクはさらに強くなる。

 

キシタル

「弟の鱗はやつが持っているのだろうな、、ガシャグラのも足せば下位オーツ程度ならば相手になるまい。ハクよ、ガシャグラとの決戦、必ず制してもらうぞ」

 

場所は変わりハクサイド

 

ハク

「黒札はあと2枚か、あれから1週間になるが2人共、短期間にもかかわらずだいぶ強くなっていないか?」

 

クオン

「もう、、、だめ、、かな、、しばらく、、動けないかも、、」

 

アトゥイ

「、、、、おにーさん、、うち、、無理」

 

2人共この1週間かなり気合が入っていたのか想像を絶するほどの特訓を経た結果、強くはなったが今は一歩も動けないと言った感じだった

 

ハク

「今日は休め、明日は皆に招集をかける。向こうでもあまり無理はするなよ」

 

そう言うと2人を抱え部屋に戻した

 

クオン

「ハク、、ありがと、、」

 

アトゥイ

「すぴー、、すぴー」

 

ハク

「こちらこそ特訓に付き合ってもらったんだ、ありがとな」

 

クオン

「必ず、、力になってみせるから、、必ず、、、すぅ、、すぅ」

 

ハク

「おやすみ、2人共」

 

ハクは2人を起こさないよう部屋を出た

 

ハク

「いい加減出禁にするぞ先代、、」

 

ハクオロ

「そう邪険にするな、今回はちゃんと非番だ」

 

ハク

「そう言う問題でもないんだが、、まぁいい、オーツについて話せばいいのだろう」

 

ハクは新しく得た情報を話してハクオロを強制帰還させたのだった

 

 

 




お疲れ様です

ちょっとハク達も出番がありましたww


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生者のため

おまたせしました


死者の国

 

そこにはオシュトルを始め死んだ者達が勢揃いしていた

 

ライコウ

ヴライ

ウォシス

シチーリヤ

シャスリカ

ラヴィエ

リヴェルニ

マロロ

 

さらには先の帝、ホノカ

 

無論死者はさらにいるがここにいる11人にはある目的があった

ハクを助ける事である

 

「さて、、集まったの」

 

一同

「ハッ!!」

 

「そう畏まらんでもよい、余はもう其方らと同胞であるからの」

 

ライコウ

「いえ、例えそうであっても我等の忠誠心は変わりませぬ。どうかご理解いただきたく」

 

「まぁよい、その忠誠心ありがたく受け取るとしよう。してライコウよ、例の件、何か掴めたかの?」

 

ライコウ

「ハッ、お察しの通りでございました。オーツとやらの妨害を受けているゆえの制限、そう見て間違いないかと」

 

「やはりか、、オシュトルよ、其方の進言、確かであったか」

 

オシュトルはハクからあの場に死者が行けるのは一回きりと言われて疑問に思っていた、しかも理由がわからないときた。オシュトルは何か裏があるのではと帝に相談を持ちかけていた

 

「あの場は生者と死者の境界が曖昧にもかかわらず我等死者が向かうにはかなり条件が厳しかったからのぅ、調べておいて正解じゃった、ライコウよ、場所の特定を頼む。ウォシスも頼めるかの?」

 

そうしてライコウ、ウォシスはオーツの場所特定に向かう

 

「オシュトル、ヴライよ、其方らはやつらの場所がわかり次第向かってもらう、よいな」

 

オシュトル、ヴライ

「御意」

 

その場は解散となった

 

オシュトル

「やっと、助けに向かえるぜアンちゃん、ネコネ」

 

「まったく余の弟でありながら世話がやけるのう。しかも何人嫁にする気じゃあやつは。羨ましい」

 

そう言いながらオシュトルに近づく帝とホノカ

 

ホノカ

「我が君、あなた様も昔はかなり側室を抱えていたではありませんか。このホノカ、忘れてはいませんよ」

 

「ほっ、そうじゃったかの。よく覚えておらんのぅ。それはそうとオシュトルよ、其方はよいのか?妹をあやつの嫁になど」

 

オシュトル

「ふふ、それもあの男の魅力なのでしょう。某は反対どころか賛成でございます。母上も喜ぶかと」

 

「まぁあやつは嫁を何人にしようが真面目ではあるからの。ちゃんと全員を平等に愛する事じゃろう」

 

オシュトル

「ええ、それよりハクが貴方の弟君である事を知った時は驚きを隠せませんでした。何かある男とは思っていましたが」

 

「まぁ驚くのは無理もなかろう、数百年ぶりに見つかったと聞いた時は余も信じられなんだ。」

 

オシュトル

「冷凍睡眠とか言うやつでしたか?我々には信じられない技術ですが」

 

「過去の傲慢な技術じゃよ。それゆえにオンヴィタイカヤンは滅んだ。さて、それはさておき今回の作戦が成功すればいよいよあやつらと共闘する事ができる、お主は今生の別れをしてしまったゆえ気まずいかもしれんがの」

 

オシュトル

「まぁ少しは気まずいですが、それよりもハクや妹を助けてやれる、そう思うと嬉しい気持ちの方が勝ちますな。」

 

「ふむ、ではなんとしても今回のオーツ討伐戦、勝ってもらうぞ。お主とヴライであれば勝てると信じておる」

 

オシュトル

「必ずや勝利してみせましょう、なぁヴライよ」

 

ヴライが近づいてくる

 

ヴライ

「言われるまでもない、聖上、必ずや勝利を持ち帰ります。」

 

そうして誓う2人

 

しばらくすると、、

 

ライコウ

「此度のオーツ、我々の妨害をしているのは2人だ。場所の特定は済ませてある。オシュトル、ヴライ、かなりの強敵だが必ず倒せ。敗北は許されぬゆえ俺の指示には従ってもらうぞ」

 

ヴライはあからさまに必要ないと言いたげであったが作戦の重要性は理解しているため渋々納得していた

 

そうしてオシュトル、ヴライはオーツのいる場へ向かいオーツとの戦いが始まった

 

かなり苦戦を強いられているオシュトルとヴライ、どちらが勝つかわからないほど戦いは苛烈なものであった

勝敗を分けたのはライコウの作戦だった。

咄嗟にオシュトルとヴライは戦う相手を変え狼狽えるオーツに致命的な攻撃を加えたのだ

 

ヴライ

「ふん、中々に楽しめたぞ。本来なら心ゆくまで戦いたかっだがこれもまた戦よ。」

 

オシュトル

「はぁ、、はぁ、、これがオーツか。アンちゃんよ、、とんでもねぇ連中を相手にしてんな。」

 

なんとかオーツを倒す事に成功した2人

 

ライコウ

「これで厄介な妨害も消えるであろう、後はハクとやらがこの事に気付けるかどうかだな。」

 

そう、あくまで呼ばれなければ行く事はできない

だがその懸念は杞憂に終わった

 

ハクサイド

 

ハク

「これは、、どういう事だ、、」

 

クオン

「どうかしたかなハク?」

 

ハク

「いや、、死者の呼び出し、、その条件がかなり緩和されたようだ。」

 

アトゥイ

「ん?どういうことぇ?」

 

ハク

「以前オシュトルを呼び出した時、二度と呼べないと言った事を覚えているか?それが緩和された事により可能になっている、、なぜだ、、」

 

クオン

「何かしら妨害を受けていたとか?それを死者側が解決したとかなら理屈は通るけどどうかな?」

 

ハク

「可能性としては充分ありえるな。ちょうど招集をかけるところだ、可能なら呼んでみるか、、」

 

 

 

 




お疲れ様です

どうも奇天烈具合が増してきてますなww


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死者と生者

少し体調不良により間が空きました
膀胱炎らしく完治まで今しばらくかかるそうで

とりあえず、今回もよろしくっす


ハク

「さて、集まったか」

 

ハクは皆を集め特訓の経過を聞いていた

 

アンジュ

「さてハクよ、約束通り特訓の成果見てもらおうかの」

 

ワクワクを隠せないアンジュであったが

 

ハク

「あぁ、すまない。今回は少し皆に報告しておきたい事がある、場合によってはこの件だけで今回は終わるだろうからその件は次回にしてもらえると助かる」

 

アンジュが少し不機嫌になる、が

 

ハクからの報告を聞くと先の件はすでに頭になかった

 

ネコネ

「そ、、それではまた兄様、、に?」

 

ネコネはあからさまに動揺している。

 

ハク

「うむ、あれだけ最後の別れっぽくしといてなんだが、おそらく可能だ。気付いたのはつい先程でな、皆を集めた後に呼ぶ事にしていた。」

 

オウギ

「なるほど、ですがいきなり緩和されたと言うのが気になりますね」

 

ハク

「そうだな、そこらへんも含めオシュトルに聞いてみようではないか。では、始めるぞ」

 

ハクが何か呪文のようなものを唱え始める、ウルゥル、サラァナが何か手伝っているようだ

 

ヤクトワルト

「しかしまぁなんだ。どんどん現実離れしてきたじゃない。そこに居合わせている自分も自分だが」

 

キウル

「そうですね、ですが今回は良い現実離れですね。また兄上に会えるのですから」

 

そう話していると

 

ハク

「よし、来るぞ、、、ん?いやまて!呼んだのはオシュトルだけだぞ!なんだこの人数は!?」

 

そしてそこに現れた人数は総勢11人、皆知っている面子であった

 

アンジュ

「あ、、あ、、」

 

ムネチカ

「まさかっ!」

 

アンジュ

「父上、、なのですね、、」

 

「ほっ、、アンジュ、大きくなったのぅ。見てみよホノカ、あのアンジュがこんなにも」

 

ホノカ

「えぇ、えぇ、本当に、、立派になりました」

 

アンジュ

「ホノカも、、あぁ、、っ」

 

アンジュが2人に駆け寄る

 

アンジュ

「父上!!父上!!」

 

「アンジュよ、父は謝らねばならんな。其方には秘密にしてきた事が多すぎた。じゃが余は、、」

 

アンジュ

「よいのです、、よいのです。事情はもうわかっております。アンジュは、、幸せ者です。」

 

「そうか、わかってもらえるのか。ありがとうアンジュ」

 

アンジュ

「はい、そしてホノカ。いや母上、アンジュは貴女の娘である事も誇りに思っています。余の母上でいてくれて、ありがとう」

 

ホノカ

「、、、っ!」

 

ホノカは何も言わずアンジュを抱きしめた

 

そして

 

アンジュ

「、、ウォシス、、」

 

ウォシス

「私の事は気にしないでくれ、存分に親子の再会を堪能するといい」

 

アンジュ

「何を言うか、兄上。余はもう其方を兄として受け入れているのだぞ?」

 

ウォシス

「なっ、、!?しかし私は、、」

 

アンジュ

「な〜にを過去の事でいじいじしとるのじゃ、ほれ叔父ちゃんもおるぞ?」

 

そう言いながらハクを引っ張るアンジュ

 

ハク

「叔父ちゃん言うな、なんならウォシスとはそこまで歳は離れていない」

 

ウォシス

「ハク、、さん」

 

ハク

「もう反省したのであろう?顔を見ればわかる、ならば何も言わんよ」

 

ウォシスは涙を流しながらハクとアンジュに感謝していた

 

ハク

「さて、、」

 

ライコウ

「、、ふん、まさか貴様に負けていたとはな。死者の国でオシュトルが先にいたのは驚きであった。俺の負けは貴様の正体に気付けずにいたからかもしれんな、、いや、それもまた、言い訳か。なぁヴライよ」

 

ヴライ

「ハクと言ったか、貴様もまた我が宿敵よ。死す時がくれはまた戦おうぞ。それまでは協力してやる。」

 

ハク

「やれやれ、味方になればこんなにも心強いとはな。ライコウ、ヴライ、頼りにしている」

 

ハクはその場を離れオシュトルとマロの元に向かう

 

ハク

「さて、また会えるとはな。オシュトル」

 

オシュトル

「そぅだな、まぁあれからアンちゃんに言われた事が気になってな、こっちでもいろいろやってたんだぜ?」

 

オシュトルはこの場に来れるようになった経緯を話す

 

ハク

「オーツの妨害、、そうだったのか。2人倒したと言ったか?ならば残りは29人。よく倒せたな、いやお前とヴライならば当然か」

 

オシュトル

「かなり強かったがな。ライコウの策がなければどうなっていたか」

 

ネコネ

「兄様、、兄様はこれからも会えるですか?」

 

オシュトル

「あぁ、だがネコネ、忘れちゃいけねぇ。俺は死者だ、この戦いが終わればそこが本当のお別れの時だ」

 

ネコネ

「はい、わかってるです。その後は私が死んでから会いに行くですよ。おばあちゃんの姿で」

 

オシュトル

「はは、そいつはいい。アンちゃんよ、可愛い妹を嫁にしてるんだ、ちゃんと幸せにしてやってくれよ?」

 

ハク

「やれやれ、そこらへんもすでに分かっているのか。任せておけ」

 

マロロ

「ハク殿はモテモテでおじゃるなぁ〜、さすがはマロの心の友でおじゃ」

 

ハク

「マロも随分久しぶりだ、まったく自分を庇ってぽっくり逝きやがって。だがまぁ、礼を言えてなかったからな。ありがとう。あの時は助かったよ」

 

マロロ

「マロは随分罪を重ねたでおじゃるからなぁ。生きていたとしても一生牢獄の中だったかもしれなかっでおじゃるし、友のため死ねたのなら本望でおじゃるよ。」

 

ハク

「そうか、自分が死んだらまた一緒に飲みにいくぞ。今度こそ奢ってもらうからな」

 

マロロ

「まだまだ先の話でおじゃ、ハク殿にはまだまだ生きて欲しいでおじゃるよ」

 

ハク

「もちろんだ、嫁達を泣かせるわけにもいかんからな。」

 

皆それぞれ再会を喜んでいた

 

ハク

「ライコウよ、すまんなミカヅチは、、」

 

ライコウ

「わかっている。あの愚弟にしては頑張ったほうだ、責めるつもりはない。だがまぁ一度は連れてこい、少しくらいは話すこともある」

 

ハク

「あぁ、次はそうしよう。」

 

ライコウ

「ハクよ、貴様は戦において偶然にも助けられたが俺に勝った男だ。聞こう、勝算はあるか?俺にはまだ勝ち口が見えん」

 

ハク

「どうだろうな。未知数な部分が未だ多すぎる、だがお前達が来てくれた。だからこそ言おう、必ず勝つと」

 

ライコウ

「そうやって貴様は勝ち進んで来たと言うことか、いいだろう、答えにはなっていないが納得してやる。そして聖上のためだけではなく俺の意思で貴様に味方しよう」

 

ハク

「ああ、感謝する」

 

そして皆の再会の熱がようやく冷めたところで今後について語るのだった




お疲れ様です

ちょっと終わりが見えてきたかな?

ではお薬のんで寝ますww


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ハク対オシュトル

ハク

「さて、皆各々再会の挨拶はすませたか?自分もまさかオシュトル以外にここまでの面子が来るとは予想外だった」

 

「ほっほっ、お前が不甲斐ないゆえに出しゃばらせてもらったまでよ」

 

オシュトル

「ま、この戦いが終わるまでだがな。俺たちはすでに死者ゆえさらに死ぬとなるともう魂すら残らねえからな、そこんとこ、頼むぜアンちゃん」

 

ハク

「あぁ、わかっている。とりわけ死者達は士気を高めるのにもすでにじゅうぶん過ぎるほど助けてもらっている。基本的な戦いは我々生者に任せてもらおう、だがオシュトル、ヴライには戦いに参戦してもらいたい。お前達の武力が加わるとだいぶ助かる、だが危ないと思えば下がらせる。よいな?」

 

ヴライ

「ふん、魂砕けようとも我は構わぬがな。戦の中で果てるなら本望よ」

 

ハク

「あぁ、お前はそういう類の誇り高き武人なのは理解している。伊達にお前と戦ってきたわけではないからな。だがこの戦では果ててくれるな。自分がいつかそちらに赴く時、お前に再び挑むつもりだ、オシュトルとしてではなく、ハクとしてな」

 

ヴライ

「ほぅ、吠えたな。よかろう、此度の戦は貴様に従ってやろう。その言葉、違えるでないぞ」

 

ライコウ

(なるほど、、うまいな。此度の戦、いくら帝の命とはいえヴライを心から動かすほどのものではなかった。それをあそこまで容易く乗せてくるか、、くくく、なるほど、、俺が負けるのも納得できよう)

 

シチーリヤ

「ライコウ様、嬉しそうでございますね」

 

ライコウ

「シチーリヤよ、机上でどれだけ考えてもハクのように人心を掴むことはできん。人心を掴むには己が戦いに赴く必要があったのだ、それは采配師であれ将であれ、な。俺には無かったものだ。死してからそれを目の当たりにするとはな、、勝てぬわけよ」

 

シチーリヤ

「ライコウ様、、」

 

そしてハクは一息つく

 

ハク

「まぁ戦が始まるのはもう少し先だ、今は皆さらなる強さを求めて特訓中であるからな。準備が出来次第また集まってもらう。まぁ少々本番以外に小競り合いが発生する可能性もあるがな」

 

オシュトル

「なぁアンちゃん?特訓と言うなら、一度俺とどうだい?」

 

ハク

「、、、構わんが、お前相手となるとあまり手加減してやれんぞ」

 

オシュトル

「言うねぇ、確かに今のアンちゃんは少し反則気味の強さだろうが簡単には負けてやらねーぜ?」

 

そうして2人は場所を移した

 

もちろん他の皆も一緒に

 

ネコネ

「あぁ、、兄様達が、、」

 

ネコネがあたふたしている、2人の兄が特訓とは言え戦うのが心配でならないのだろう

 

クオン

「ネコネ、大丈夫かな。特訓なわけだから2人共無茶はしないだろうし」

 

ネコネ

「そ、それはそうなのですが、、で、でも兄様は強すぎるのです、今の兄様では兄様に、、あ、あれ?」

 

クオン

「ふふ、ややこしくなっちゃうね。こんな時は妻の立場を使って名前を呼んであげるのもいいんじゃないかな?」

 

ネコネ

「ハク、、さん、、」

 

昔は普通に呼んでいたはずなのに今は無性に恥ずかしく感じるネコネ

 

クオン

「ふふ、徐々に慣れていけばいいかな。あっ、、そろそろだよ」

 

ハクとオシュトルが構える、ハクはウルゥル、サラァナにより例の強化を受けていた

 

オシュトル

「まったく、すげぇ威圧感だな、、これは、某も本気にならざるをえまい」

 

ハク

「それでいい、卑怯と思うかもしれんがこれが今自分達が直面している壁だ。いくぞ、、」

 

そして2人の戦いが始まった

やはりハクがかなり押している展開になる、だがオシュトルもかろうじてついて行っている。

 

オシュトル

「ぐっ、、やはりこのままでは押し切られるか!!」

 

ハク

「気付いていないとでも思うか?あるのだろう?アレが」

 

オシュトル

「ふっ、、やはり気付いていたか」

 

そう言うや否やオシュトルは懐からある物を取り出した、仮面である

 

ハク

「やはり、、兄貴に作ってもらったか。おそらく問題点は改善されているのだろうな」

 

ネコネ

「あ、、どうして、、」

 

「死者ではあるが我々には更なる死がある。魂の消滅とも言える最後の死が。だが心配せずともよい、あの仮面は力を使っても命を摩耗させる機能はない。アクルトゥルカにはなれぬがな、ムネチカのような使い方ならば充分できる代物じゃよ」

 

オシュトル

「さて、、これで」

 

カチャ

 

ハク

「懐かしいな、オシュトルとして生きていた頃を思い出す」

 

オシュトル

「ふ、、だいぶ重荷を背負わせてしまったな。ライコウから、そしてウォシスから聞いている。だが、、」

 

ハク

「ああ、今は置いとくとしよう。ゆくぞ、、」

 

そして再び始まる2人の戦い

 

「しかし、、これでも届くまい、今のあやつには」

 

ライコウ

「この世界だからこそ、、か、、だが此度の戦では有効、、ということか」

 

ハク

「はぁ、、はぁ、、勝つには勝ったが、、」

 

ハクの姿が元に戻る

 

オシュトル

「見事、、、完敗、、だな」

 

ハク

「神相手にどこまで食い下がる気だよ、、マジで危なかったじゃないか」

 

オシュトル

「ふぅ、、いやなに、強さに驕りがあるのではと思ってな、杞憂でよかった」

 

ハク

「当たり前だ、本来ならお前やミカヅチ、ヴライ相手に勝てるわけないんだからな」

 

マロロ

「しかしあのハク殿がここまで、、マロは感激でおじゃ〜〜!!」

 

ハク

「さて、戻るとするか。今後の方針を決めなきゃならんしな」

 

 

 




お疲れ様です

体調少し楽になりました


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ハクとオシュトルとネコネ

一同は結界に戻りオシュトルを除く死者は先に帰っていた、生者もまたネコネ、ルルティエ以外はすでに帰っていた

 

ルルティエ

「では私は少し外しますね、失礼します」

ルルティエが気をきかせその場を後にする

 

ハク

「この3人でゆっくり話し合った事は言うほどなかったな。オシュトルとは飲んだり任務だったりで、ネコネとはオシュトルとして活動していた時にだったりで個人個人とはだいぶ接してきたが」

 

オシュトル

「そうだったな、しかしまぁ力が必要かと思って仮面を渡したが、俺として生きるとはな。迷惑かけちまったか、すまねぇな」

 

ライコウやウォシスからの話を聞いたオシュトルはハクがそこまでしていた事に驚き少々悔いていた

 

オシュトル

「必然的にハク個人は死んだ事にしなければならない、そりゃクオンの嬢ちゃんもそうなるか、、」

 

ネコネ

「兄様が死んだ後ハクさんが必死で考えてたですよ、そこで自分は今からオシュトルになる、ハクが死んだ事にする。辛いだろうが付き合ってくれって、、私も同じ考えでしたが、、姉様や皆を裏切る事になると思うと、言い出せなかったです」

 

ハク

「お前自身どう思ってるかは知らんが右近衛大将の地位はなんとしてもあの戦では必要だったからな。ハクとして指揮なんぞしてればまぁ勝てなかっただろうな」

 

オシュトル

「む、、それも、そうか。しかしそれでもアクルトゥルカになる回数が多かったと聞いた。先の帝から聞いたぜ、本来なら俺達ですら3割しか力を引き出せないのにオンヴィタイカヤンのアンちゃんなら10割、力の全てを引きだせるそうじゃねぇか、そんな事すりゃ俺達より早く限界が来ちまうのも当然だ」

 

ネコネ

「そ、そうだったのですか?あ、兄様!どうして言わなかったのですか!?」

 

ネコネが怒りだした

 

ハク

「これでも必要だと思った時に使ってたんだがな」

 

ネコネ

「オムチャッコでのミカヅチ様との戦いは避けられたと思うです。しかも終盤は何やら楽しんでおいでのようでしたが?」

 

ネコネは忘れてないと言わんばかりにハクに詰め寄る

 

ハク

「あー、、そんな事もあったかな、、」

 

オシュトル

「はっはっは、アンちゃんも武人だったのかねぇ。だが確かに避けられるなら避けるべきだったかもしれねぇな。俺でもアクルトゥルカから戻った時のあの感覚は慣れたもんじゃなかった。押し付けといてあれだがな」

 

ネコネ

「私の責任もそれはありますけど、それでも兄様達が離れて行くのは悲しかったのです、、」

 

ハクとオシュトルがやってしまったと言わんばかりの顔をする

 

オシュトル

「あー、ネコネ、少し提案があるんだが?」

 

ネコネ

「なんなのです兄様?」

 

オシュトル

「兄の座はアンちゃんに譲っちまったからな、妻になったとは言え中々呼びづらいだろう?俺もこの戦が終わるまでしかいれねぇ、アンちゃんの呼び方が統一されず変なクセがついてもあれだろう?だから今後俺の事は名前で呼んじゃくれねーか?」

 

ハク

「おいおい、本来ならそれは自分が、、」

 

オシュトル

「いや、すでに死者である以上俺が背負うべきもんだ」

 

ネコネ

「、、、わかりましたですよ。ただしお二人がごっちゃにならないためなのでオにーさまと呼ばせていただくです」

 

ハクとオシュトルはそう来たかといったような顔をして笑い出す

 

オシュトル

「そりゃいいな、あぁ、そうしてくれ。ほんと、自慢の妹だよ」

 

ネコネ

「そこであの、、兄様とオにーさまに相談があるのですが、、」

 

ハク、オシュトル

「ん?」

 

ネコネ

「こんな、、大変な時にわがままなのはわかってるです、ですが、、これを逃すと二度と叶わないのです、、だから、、母様と、、4人で、食事がしたいのです」

 

ハク

「なるほど、、確かにこの機会を逃すと二度と叶わない、、か」

 

ハクは兄が帰る前に言われていた事を思い出す

 

「ハクよ、お前は現界すればその力は失われよう。戦の事は最優先かもしれぬ。だがその力が戦以外で役に立てるなら今のうちにやっておく事じゃ。余は其方に、アンジュに再び会えた。そういう限られた再会の機会、可能な限りやってみるのもお主の役目じゃよ」

 

確かにそうだ、本来の役目はそっちのはずだからな

 

ハク

「ふむ、、、」

 

オシュトル

「アンちゃん、どうだい?」

 

ハク

「問題はないだろう、ミカヅチとライコウを会わせる約束もしている。ネコネ、エンナカムイまで向かうのは手間がかかるが?」

 

ネコネ

「も、問題ないのです!!それじゃ兄様!?」

 

ハク

「あぁ、任せたぞ、だがそうなるとネコネは今回は戻る事になるな」

 

ネコネ

「ルルティエ様が残っているならシス様に声をかけとくですよ、私は戻ったら聖上に事情を説明してエンナカムイに向かうです。あ、、でも勾玉は誰かのを拝借しなければならないですね、、」

 

ハク

「ふむ、とりあえずシノノンのを借りたらどうだ?次回はさほど戦に関するものにしないつもりだしな、特に誰のを借りても問題はないだろうが」

 

大まかな段取りを決めネコネは戻っていった

 

オシュトル

「母上、、か、、ずいぶん会っていないな、、」

 

ハク

「そうだな、さて、、そろそろお開きにするか。次は4人で、だな」

 

オシュトル

「あぁ、それじゃまたな」

 

オシュトルもまた満足そうに戻っていった

 

遠くから見ていたルルティエが寄ってくる

 

ルルティエ

「ネコネ様まで帰られたようですが何があったのでしょう?」

 

ハクは事の経緯を説明した

 

ルルティエ

「そうですか、それは楽しみですね。と言う事はお姉様が来られるのですね」

 

ハク

「あぁ、そのはずだ。早速呼びかけが来たな、転移させるとするか」

 

ハクが呼びかけに応じてその者を転移させた、、のだが

 

フミルィル

「うふふ、御機嫌ようハク様、ルルティエ様」

 

ルルティエ

「フミルィル様?お姉様ではなかったのですか?」

 

ハク

「い、いや自分にも訳がわからないのだが、、」

 

フミルィル

「何やらネコネさんがいろいろ探し回っていたようなのですが誰も見つからなかったそうで、私も皆さん同様妻にしてもらおうと思ってネコネさんに話したら喜んで承諾してくれたので♪」

 

ハク

(待て待て待て待て待て待て、1番予想外の展開で思考が定まらない!!要はあれか?これも受け入れるのか自分は!?)

 

ルルティエ

「そうでしたか、それならばこれからよろしくお願いしますねフミルィル様」

 

ハク

(ルルティエ順応早すぎ!!自分がおかしいのか!?今度クオンに話を聞くしかないが、、おそらく拒否権はないのだろうな、、しかしこの2人とは、、)

 

いきなりのフミルィル登場で慌てるハク

しかしなす術などあるわけもないので早々に諦めまた1人妻を増やす事に

 

ハク

(はは、、、ハーレムとはよく言ったもんだな、、)

 



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休日と旅

ハク

「やれやれ、、すごかったな、、あの2人は、、」

 

フミルィルすらも妻に迎えこれに双子も加えれば10人になる、、まさかの二桁、ハクは少し恐怖すら覚えていた

 

ハク

「現界しても大変そうだな、、ほんと、のんべんだらりとしたいものだ、、月見酒でもできれば言うことなしだが」

 

そんな暇すらあるのだろうかと心配になる

 

フミルィル

「ハク様、おはようございます。昨夜はありがとうございますね、これでくーちゃんと同じです」

 

他の者とは少し目的が違うようにも思えるフミルィル

 

ハク

「しかしフミルィル殿、クオンと同じがいいと言うのは分からんでもないが夫まで同じとはズレてはいないか?」

 

ありえん話ではあるがこういう関係は本来喧嘩しないための妥協案みたいなもののはず、つまりハクの取り合いを避けるためなのだが、フミルィルはそうではない気がしていた

 

フミルィル

「そうですか?くーちゃんの選んだ殿方なら間違いはないですから、それに、私もちゃんとハク様を見てきましたよ。だから全部が全部くーちゃんだからってわけでもありません。くーちゃんを助けるために死地から帰ってきたあの姿は、、誰でもときめいちゃいますから♪」

 

ハク

「む、、確かに、、少しカッコをつけすぎたか、、あれは」

 

そう話をしているとルルティエが合流してきた

 

ルルティエ

「おはようございますハク様、フミルィル様。お茶をお持ちしました、どうぞ」

 

ハク

「あぁ、ありがとうルルティエ。朝からすまないな」

 

ルルティエ

「いえ、巡回がない以上私に出来る事は多くはないので」

 

相変わらずそういうところはルルティエらしいとハクは笑みをこぼす

 

ハク

「ふぅ、、こうやって茶をすすりながらゆっくるする日も悪くはないな。まぁ、この後にまだ勾玉の仕事があるが」

 

フミルィル

「その事ですがハク様、その仕事、私に任せてはいただけませんか?」

 

ハク

「フミルィル殿が?いや、、しかし、、」

 

ハクは瞬時に気付く

 

ハク

「なるほど、、其方なら、、できるのか」

 

フミルィル

「はい♪」

 

ハク

「しかし自分ならいざ知らず人があれをやると相当疲れるであろう、あまり無理は、、」

 

フミルィル

「そう仰るだろうと思い今回はルルティエ様に手伝ってもらおうと思ってます」

 

ルルティエ

「私がですか?何かできることがあるのでしょうか?」

 

フミルィルはルルティエに手伝って欲しい内容を話す

 

ルルティエ

「それならばやれそうです、どうかよろしくお願いします」

 

フミルィル

「というわけでハク様、よろしいでしょうか?」

 

ハク

「そうだな、そこまで言うなら頼もう、しかしそうなると自分は暇になるな、どうしたものか」

 

フミルィル

「ハク様は少し働きすぎかと思われます、戦では先陣を切り、指揮もなさり、特訓もかなり過酷なもの、それが終われば勾玉に私達妻の相手、少しくらい休んでも問題ないかと思いますよ」

 

ハク

「しかしだな、、」

 

ルルティエ

「ハク様、どうか久しぶりにゆっくりなさってください、どうか」

 

ルルティエが必死に休ませようとしてくる

 

ハク

「そうか、わかった。其方らがくれた休日と言うことだな。ありがたく休ませていただこう」

 

2人はそれを聞くと満足した顔で仕事をしにいった

 

ハク

「静かなものだ、いつぶりだろうな、、こんなにゆっくりできるのは」

 

ハクは1人になり酒を取り出していた

 

ハク

「月見酒とはいかんが静かに1人で飲むのも悪くはないな」

 

ハクには少し気になる事があった

 

ハク

(兄貴とホノカさんが来てくれた、頼もしい限りだが、、なんだこの違和感は、、)

 

もちろん2人が来てくれた事は嬉しい、ただ会えるだけでもだ。

だが違和感が抜けない、、何かを見落としているような、、

 

ハク

(やめよう、、せっかくあの2人がくれた時間だ、楽しまなければな)

 

いつかは辿り着かなければならない違和感の正体だが、どうしてもそれは今ではない、そんな気がしたハクであった

 

変わって現実世界

 

ネコネ

「まぁよく追いついて来ましたですね、姉様、アトゥイさん、ノスリさん」

 

ネコネは早々にエンナカムイに向かっていたがしばらくするとクオン、アトゥイ、ノスリが追いついてきていた

 

クオン

「あはは、久しぶりにあのお風呂に入りたいかな〜って、後皆同じ気持ちなのかな、エンナカムイはオシュトルとして生きたハクとの思い出がたくさんあるから」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、後はまぁいつ呼び出されるかわからんならネコやんも特訓相手がいるぇ。だから、な?」

 

ノスリ

「そういうことだ、私達はもう家族だからな。一緒にいたいのだ」

 

ネコネ

「ありがとうなのですよ皆さん、それであの、次は家族で過ごすのが目的ですので残るのは、私と母様にしてほしいのです、よろしいですか?」

 

クオン

「もちろん、存分に楽しんでくるといいかな。それにしてもフミルィル、、やっぱりハクの事、、」

 

アトゥイ

「まぁ仕方ないぇ、クオンはんは見れなかったかもやけどなぁ?クオンはんを助けるために現れたおにーさんのあの背中、、あれはもう女である以上は抗えへんくらいやったんよ」

 

ノスリ、ネコネ

「うんうん」

 

クオン

「そ、そんなにカッコよかったの!?うぅ、私の知らないハクが皆知ってるなんて、、」

 

ネコネ

「まぁそれはともかく皆さん、兄様が現界された時の兄様の住まいは考えてあるですか?」

 

三人は考えてなかったと言った顔をしている

 

ネコネ

「単純に考えて、今から向かうエンナカムイ、姉様が正妻ですからトゥスクルもそうですね、後は聖上の叔父であることから帝都もです」

 

クオン

「あまり行き来させすぎるのも良くないかな、一応トゥスクルにも住まいは用意させるけど1番落ちつくのはやっぱりエンナカムイじゃないかな、ネコネのお母様も喜ぶだろうし、トゥスクルや帝都だとまた余計な仕事させられるだろうから」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、帝都ならありがたいけどやっぱエンナカムイが1番やろうなぁ。こうなると八柱の立場が邪魔になるなぁ、、勝手に辞めるなんてできんしなぁ」

 

クオン

「アトゥイってほんとに大人になったかな、昔ならすぐ辞めてたはずなのに」

 

アトゥイ

「うーん、そうやなぁ。おにーさんが塩になった時な、ほんとクオンはんみたいにすべてが嫌になる気分やったんよ。ウチは何の力もなれんかったって、、今までそんな気持ちなったことなくて、それでおにーさんが戻ってきて、ノスリはんとしばらく旅して、クオンはんからおにーさんがマシロ様としてタタリを浄化してるって聞いた」

 

ノスリ

「そうだったな、、それでただ旅をして探すだけでは無理だと思って帝都に戻ったんだったな」

 

アトゥイ

「八柱としてさらに力をつけて、将としても成長せなおにーさんと釣り合わんぇ?だから必死で勉強もして力もつけたんよ、気づいたら気持ちの変化言うんかな?知り合いとかが死ぬのが何より怖くなってな、、皆守りたくなってきたと言うか、、とと様は別に死んでも気にならんけど」

 

ノスリ

「そこは気にならんのか、、哀れなりソヤンケクル殿」

 

ネコネ

「聞き及んでいるですよ、今やアトゥイさんは八柱将としてもはや仮面をつけたムネチカ様にも引けを取らないと、八柱最強とも言われてるです」

 

アトゥイ

「あはは、恥ずかしいなぁ、、全部おにーさんのためにしてることやしなぁ」

 

クオン

「皆ハクの事本気で好きだから頑張れるんだよね、あっ、、そろそろ見えてくるかな」

 

4人の目にはまだ遠いがエンナカムイの城門が見えてきた

 

クオン

「とりあえず着いたらお風呂にするかな、もう汗がべっちょり、、」

 

 

 




稀にソヤンケクルをいじりますww


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真実

ハク

「もはや強制的に帰すのも面倒になったな、、昨日に続きフミルィルが仕事を請け負ってもらってはいるが、、」

 

毎度の事ながらハクオロがサボりに来ていた

 

ハクオロ

「私が提案した事とは言えベナウィの持ってくる仕事量は其方が考えているよりかなり多いのだよ、片付いたと思ったら倍の書簡を運んでくる、、たまにはオボロにもやってもらわんとな」

 

ハク

「やれやれ、アンタの記憶は仮面を通して流れてきたが慕ってくれている弟分もかわいそうなもんだ」

 

そんな他愛ない話をしていた時だった

 

ハク

「これは、、」

 

キシタルがまた結界内に入ってきた事を察知する

 

ハク

「すまんな先代、少し情報を仕入れてくる。」

 

ハクはキシタルと秘密裏に相手の情報を仕入れている事を話す

 

ハクオロ

「よければ私も連れていってはくれないか?少しそのキシタルとやらと話してみたい」

 

会う時は1人だけと約束している事を話すが聞き入れてもらえずハクは念話によりキシタルに確認をとる

 

キシタル

「その男、、もしやアイスマンか?」

 

ハク

「!?、、、そうだが、、」

 

キシタル

「いいだろう、連れてこい」

 

ハクはハクオロに会話の内容を伝えた

 

ハクオロ

「私を知っているか、、研究員絡みかもしれないな」

 

行ってみないことには始まらない、2人はキシタルの元へ転移する

 

キシタル

「来たか、お前がハクオロ、、素顔を見るのは初めてだな。仮面を付けていた頃しか知らないが、なるほど」

 

ハクオロ

「キシタル、、と言ったか。人型とは言え姿形は人間とは少し違うのだなオーツとやらは」

 

お互いの顔を認識する

 

キシタル

「人の頃のままのオーツも存在するよ、俺は違うが。にしても、まさか再び話すことになるとはな。」

 

ハクオロ

「先程からの口調、やはり面識があるのか?悪いがその姿では検討もつかない。名前も聞き覚えがない」

 

キシタル

「くっくっく、それもそうだろう。姿形はもちろんオーツになった事で人の時より凶暴性が増しているからな、あの時の俺だとは想像もつかないだろう」

 

ハク

「もったいぶるな、いい加減教えて欲しいもんだ。先代の記憶なら自分も知っているからな、話にはついていける」

 

キシタル

「そうか、その仮面はほんとに多機能だな。そういった面での研究はしなかったから驚きだ。あまり人の頃の名は思い出したくもないが、俺の本来の名は、、、ミズシマと言う」

 

ハクオロ

「なっ!?」

 

ハク

「ミズシマだと!?先代が実験されていた頃の、、!?」

 

2人は驚きを隠せないでいた、なぜならハクオロを逃した際に死んでいてもおかしくないと思っていたからだ

 

キシタル

「処刑はされずにすんだのだがな、犯罪者は犯罪者だったので牢の中で暮らしていたよ、人類が液状化した時俺はすぐにわかったよ、、アイスマンは捕らえられ、彼の逆鱗に触れたのだと、、な」

 

ハクオロ

「そして、、あなたも、、ですか」

 

キシタル

「自分で言うのもあれだがな、強靭な意志とでも言うか、かの大神の呪いを食いつぶしてやったわ。だがそのせいか性格は見ての通りよ、弟は耐えきれずオーツにはなれなかったがな」

 

ハク

「キステラ、、か」

 

キシタル

「せっかくだったからな、名前も新しくつけてやった」

 

ハク

「しかしまぁ、、偶然なのか?これは」

 

キシタル

「どうだろうな、そこまでは俺にもわからん、、、しかしそうだな、アイスマンがいるなら、、話さねばならんか、、」

 

キシタルは少し間を置き、静かに口を開く

 

キシタル

「我らが総大将、、だが、オーツでは、、ない」

 

ハク、ハクオロ

「!!?」

 

キシタル

「オーツとは元人間が呪いを受け、耐えた者だ。現存するのは俺を含む29人だな。内7人は総大将の守護をしている最強のオーツだ、だが総大将はこの29人に含まれない」

 

ハク

「つまり総大将は人間では、、ない?、、まさか」

 

キシタル

「そう、、亜人だ。今現実世界で人として暮らしている存在と同じ、、な」

 

ハクオロ

「だがそれならば、その者は倒さなくてもタタリの浄化には関係ないはず、タタリは人の成れの果てなのだから」

 

キシタル

「それがそうでもない、あの方は一度死んだ身だ。それをアイスマン、君があの時蘇らせたのだ。人の願いを歪んだ形で叶えた時に、彼女を生き返らせる事を、、そして蘇った彼女は亜人である事を悔い、人になりたいと願った。人になった彼女の末路が、、今の我らの総大将だ」

 

ハクオロ

「、、ま、、まさか、、」

 

キシタル

「そう、、3510号、、、ミコト、、それが総大将の名だ」

 

ハク

「なるほど、、他のオーツとは経緯が違いすぎる、、そしてその強靭な意志もおそらく桁違い、、か」

 

ハクオロ

「本当に、私の過去は罪だらけだな、、」

 

それを聞いたハクはハクオロの頭に手刀を入れる

 

ハクオロ

「ぐっ、、!!お、親に向かって何をする!?」

 

ハク

「アンタの罪も何もかも自分が継いだだろうが、背負うのは自分の仕事だ、アンタはもう現実世界で書簡に追われていればいいんだよ」

 

ハクオロ

「ハク、、、すまない。どうか、、彼女を、頼む」

 

ハク

「それでいい、必ずなんとかしてやる。それが終われば今度は星に押し付けてやるんだからな」

 

キシタル

「くっくっくっ、不思議と説得力があるな貴様は。どこまで力になるかわからんが力が必要になった時に俺を殺せばいい。俺の力を使えるようになるからな」

 

ハクオロ

「ミズシマさん、、、」

 

キシタル

「キシタルだ、その名はもう捨てた。君がハクオロであるように、そいつがハクであるように、、な」

 

ハク

「さて、少し長くなったな。あまりしんみりとするのもあれだからな。今日はもう解散だ。」

 

キシタル

「そうだな、近いうちにガシャグラが邪魔すると思うが今度はちゃんと倒せ。ガシャグラの能力は単純に力を増幅させるものだからな、単純かつ便利だ。いいな、必ず倒せ」

 

そう言うとキシタルは去っていった

 

ハク達も結界に戻りハクオロは現実世界に戻った

 

ハク

「キシタルは信用しても良いと言う事か。だが奴らを倒すのはあくまで自分達だ。特訓は続けなければな」




ちょっと登場人物にスパイスを加える感じになりましたね

できるだけ偽りの仮面〜二人の白皇にするつもりだったんですが、、やっぱりハクオロを出す以上、、、って感じでやろうかなと

ま、展開がさらにややこしくなっちゃうんですがねww

来月発売のうたわれはトリロジーボックス買いますww


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ハクvsヴライ

ヴライ

「ハクよ、特訓に付き合えぃ。汝が力この身で確かめさせてもらうぞっ」

 

いきなりヴライからの呼び出し、嫌な予感は的中した

 

ハク

「お前、、特訓と称して本気で殺るつもりだろ、、」

 

ヴライ

「特訓とはさらに強くなるために行うものよ、そこに手を抜くなどありえぬ。死んだのならそこまでだったと言うこと、それだけだ」

 

うん、これっぽっちも分からんと言ったような顔をするハク。

しかし特訓は必要であるため渋々であったがこれを受ける

 

オシュトル

「ヴライも仮面を授かっているからな、気を抜くと殺られるぜアンちゃん。俺も見届け人として注意して見ておくが、基本的には自分でなんとかするこった」

 

またあの兄貴は、、と言いながらヴライ、オシュトル、そしてルルティエ、フミルィルも一緒に特訓用の場所へと転移する

 

ここ数日心置きなく休めたおかげか体が軽い

 

ハク

「やはり休みも必要ということか、これならば」

 

ハクは自力で強化の術を使うことに成功する

 

ハク

「ふむ、、こんなものか」

 

双子から受けたのはあくまでも双子の力が流れ込んでくるためそれを受け入れるには体に負荷がかかる、だが自分で使える場合は別だった

今までは双子ありきで事にあたっていたため考えたこともなかったが札に頼ってばかりではいざという時に対応できないため自身で使えるようにならねばと考えていた

休んでる間に術の使用だけはできるようにしておいたのだ

 

ヴライ

「その姿、良いぞ、、ならば我も手加減などしてはおれぬ!!」

 

ヴライは仮面を装着する、完全に特訓の域を超える殺気

発する気が視認できアクルトゥルカの形を成していた

 

ハク

「これはまた、、ヴライ、先に言っておく。殺してしまっても知らんぞ」

 

ヴライ

「ぬはははははは!!ぬかしたな!!行くぞっ!!」

 

二人の殺し合いとも言える特訓が始まった

 

オシュトル

「、、、、さすがヴライか。しかし」

 

ヴライはハクの攻撃を受けつつも御構い無しに攻撃を仕掛ける、、がハクの攻撃は決して軽いものではない、徐々にヴライの動きが鈍くなる

 

ヴライ

「ぬぅっ、、さすがは帝の弟だけはある、、だがっ!!」

 

アクルトゥルカの形をしているヴライの気がヴライの体を覆い始めた

 

そこにはハク同様人のままで姿形を変えたヴライがいた

 

ハク

「これは、、」

 

オシュトル

「アンちゃんよ、アクルトゥルカになれないだけで力自体は使えれば可能な事だ。むしろ本来ならその使い方が理想だったそうだぜ、あの方曰くな」

 

ハク

「なるほど、ならばその力、、超えさせてもらう!」

 

ヴライ

「やってみるがいい!!やれるのならばな!!」

 

激しい戦いが繰り広げられる

 

ルルティエはもちろんフミルィルまでも心配で倒れそうになった

 

オシュトル

「気丈に振舞わられよ、お主達の信じたあの男ならばこんな特訓などで死にはしない」

 

オシュトル

(さすがヴライだが、、ハクめ、末恐ろしいやつよ。すでにヴライの動きを掴んでいる。この距離で見ているから気付けるが、おそらくヴライはまだ気づいていない)

 

ハクはヴライの攻撃をひたすら躱し時折反撃に出る

 

ヴライ

「どうした!!その程度の攻撃では永遠にこの身を倒す事は叶わぬぞ!!」

 

ハク

「そうだな、だが次で終わりだ」

 

ハクはヴライの攻撃を避けながらも地面に書いた術式を発動する、さらに手には血で書いた術式も同時に発動

 

鎖で動きを封じられたヴライ、そして手に発動した術式によりハクの腕はさらに禍々しく変化、強烈な一撃がヴライに入った

 

ヴライを繋いでいた鎖はかなり強烈な拘束力を持っていた、、がハクの一撃に鎖が耐えきれず鎖は千切れヴライは吹っ飛んでいった

 

ヴライは気を失い姿が戻っていた

 

ハクも元の姿に戻る

 

オシュトル

「大丈夫かい?アンちゃん、ヴライはまぁ、気絶だけみたいだな」

 

ハク

「あぁ、まったく、、一歩間違えば危なかったな」

 

そう言うや否やルルティエとフミルィルが駆け寄りハクに抱きつく

 

オシュトル

「すまねぇな、邪魔しちまって。俺はヴライを担いであの世に戻る。次は家族皆でなアンちゃん」

 

ハク

「あぁ、またな」

 

そう言いオシュトルとヴライは戻っていった

 

結界内に戻ったところでハクが膝をつく

 

ハク

「ぐっ、、あ、、、」

 

ルルティエ、フミルィル

「ハク様!?」

 

ハク

「も、問題ない。心配をかけてすまないな、、」

 

フミルィル

「今すぐお布団を用意しますね、ルルティエ様、その間ハク様を頼みます」

 

ルルティエ

「はい、ゆっくりとそちらに向かいますね。さっハク様」

 

ハクはルルティエの肩に捕まりゆっくりと自室に向かう

 

ハク

「すまないな、、迷惑をかける、、うぐっ!」

 

体に走る激痛でルルティエを巻き込み倒れる

 

ルルティエ

「ハ、ハク様!!大丈夫ですか!?すいません!支えてあげれなくて!!あっ、、、」

 

ハクがルルティエの胸の下敷きになっている

 

ハク

「ふぉ、、ふぉんはいはい(も、、もんだいない)」

 

ハクがルルティエの胸の中で口を動かしてしまい

 

ルルティエ

「ひゃああん!ハク様!喋らなくていいので!」

 

そんなこんなでなんとかハクの自室までたどり着いた

ルルティエは顔を真っ赤にしていた

 

フミルィル

「さっ、どうぞごゆっくりなさってくださいね」

 

ルルティエ

「で、では私は少し疲れを癒す料理でも作ってきますね」

 

やる事はやってもああいう突発的なものはやはり慣れていないようで

 

ハク

「やれやれ、、」

 

そう言いながら横になるハク

 

なぜかフミルィルが「では」と言ってハクの側にいき添い寝状態に

 

ハク

「フミルィル?休ませてもらえるのでは?」

 

フミルィル

「はい♪男女の営みはこれ以上ない癒しですから、ハク様は今宵動かないでくださいね」

 

そう言うと瞬く間に全裸になり、全裸にされた

 

後に料理を持ってきたルルティエが先程の照れはなんだったのかと言わんばかりに参加した

 

ハク

(しかしこの二人はなんてけしからんものを、、、)

 

疲れを癒そうにも男として抗えるものでもない

 

ハク

(自分にはもったいない連中でもあるのだがな、、だからこそ幸せにしてやらねば、、)

 

事がすみ二人の寝顔を見ると自分は決して死んではならない、そう思った




お疲れ様です

再び体調不良のため寝込んでました

まだ回復はしてませんが、更新せずにやめることはしたくないので頑張ります

ではでは


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キシタルの思惑

一ヶ月ぶりでしょうか
この時期は多忙でなかなか更新できずで、申し訳ないです


 

キシタルはハク討伐のための編成を考えていた

 

キシタル

(ガシャグラはとりあえず確定か、、死者の国を受け持っていた2人がやられた以上あちらの戦力はさらに上がった。何よりあの2人を倒すだけの戦力があちらにあった以上こっちも怪しまれずにそれなりの人数を連れていける。となると)

 

そこに来客用のベルがなる

 

キシタル

「誰だ?」

 

表に出て素性を確認する

 

ガシャグラ

「キシタル、ワレいつになったら行くんじゃ。あれから1週間は経っとるで」

 

キシタル

「お前は待つと言う事を知らんのか、、まぁいい、ちょうど今編成をまとめているところだ。もちろんお前もいれている」

 

キシタルはガシャグラを招き入れ誰を連れて行くか話した

 

キシタル

「お前と今話した2人は決定だ、あと1人を少し悩んでいてな」

 

そう言うや否やガシャグラは

 

ガシャグラ

「まだ増やすんかいな」

 

どうにも人数が多いのは不満なようである

 

キシタル

「立場上だが俺は今回は戦わん、そしてあちらにはおそらく死者の国からの援軍があるだろう。つまりこちらもそれなりに人数を用意する、これはお前とハクを戦わせるための編成にしているんだ、わかるな」

 

ガシャグラ

「戦ならある程度は我慢せぇっちゅうことか。しゃあないのう、ほならヴレイはどや。戦力的にはあれくらいでええんとちゃうか?」

 

キシタルは少し考える

 

キシタル

「ヴレイか、なるほど、、いいだろう、ならば今回俺は非戦闘員ゆえお前含むこの4人で行く。いいか?俺は今回報告する義務があるため貴様等がやられても手助けなどはしない、つまり貴様等が負けそうになっても見捨てるつもりだ。ゆえに勝つしか道はない、いいな?」

 

ガシャグラ

「ふん、えらい甘くみてくれとるのぅ。安心せぇ、ちゃっかり殺してきてやるわ。やけどワシはハクしか興味がないからのう、今回ハクを殺した後は帰らせてもらうで」

 

キシタル

「好きにするといい、敵の大将を仕留めればもはや残りの連中もここに存在すらできんからな」

 

ガシャグラ

「なら決まりやな、出立はいつや?」

 

キシタル

「守護者にこの編成を伝え召集がかかるまで3日ほどだな」

 

ガシャグラ

「まだかかるんかいな、、」

 

落胆するガシャグラ

 

キシタル

「用が済んだのなら出て行け。俺はまだ忙しいんだ」

 

そう言い放つと、ガシャグラはへいへいと言いながら帰っていった

 

キシタル

「ヴレイ、、か。さて、果たしてこの編成が通るかどうか。怪しまれてはいるだろうからな、、気は抜けんか」

 

そして編成されたメンバーを伝えに守護者の待つ部屋へと行く

 

チー

「キシタルじゃん、お疲れ様〜〜。編成終わった?」

 

キシタル

「最近よく会うな。編成の許可をいつも出してるのはクダルテだろう、なぜ君が?」

 

チー

「クテちゃんは今日はミコトちゃんのお話相手だよ、ミコトちゃんからのご指名だからね。だから今日はチーがやってるんだ。じゃ早速伝えてくれる?」

 

キシタルは4人の面子を伝えた

 

チー

「ふーん、まぁガシャグラがいれば問題ないかな。ヴレイくんはちょっと意外だけどまぁ許容範囲ってやつかな。で、キシタルは報告専門と」

 

キシタル

「どうだ?だめならまた考え直すが」

 

チー

「まっ、いいんじゃないかな」

 

あっさりと許可が下りた

 

キシタル

「そうか、それならば召集の方は頼む」

 

チー

「うん、任せてー。あとキシタル、今はチーしかいないから言うけど、ちょっと怪しまれてるよ?何かするならもう少し慎重にね〜」

 

キシタル

「、、、、何のことかよくわからんが、まぁ了解だ」

 

気が気ではないがなんとか冷静を保つ

 

チー

「ふふ、そっか。ならいいんだ〜、じゃあまた近いうちにね。あっ。カレー食べる?」

 

キシタル

「遠慮しておくよ、じゃあな」

 

部屋を後にするキシタル

 

チー

「やっぱ優秀だねキシタル、ちゃんと冷静に対処して。褒めてあげたいくらいだよ、ねーママ?」

 

獣型のタタリがすり寄ってくる

 

チー

「ハク、、、かぁ。なんだろうね、すごく懐かしい感じ。アハハ、仕方ないなぁ、、キシタルの思惑、手伝っちゃおうかな。守護者以外のオーツ全滅しちゃうけどいいよね〜、もう何百年も無駄に生きてるような連中だし」

 

優しいかと思えばその行動原理はやはり欲求に忠実なのか中々に意味不明な過程

 

チー

「あ〜あ、こっちはこっちで楽しいけどやっぱりクテちゃん羨ましいなぁ、ミコトちゃんと話せる機会なかなかないし、まさかのご指名だもんな〜」

 

ぶつくさ言いながらチーもその場を後にした

 

場所は変わりハク陣営

 

ハク

「さて、そろそろ召集するか。少し離れたところに反応があるな。エンナカムイか、反応は、、5つだと?なぜだ、ネコネと母上、、っそうかクオン達だなきっと。やれやれ、仕方ないな」

 

ルルティエ

「ふふふ、エンナカムイは思い出深い場所ですから」

 

フミルィル

「そうですねぇ、ハク様と初めて会ったのもエンナカムイの領内でしたし。私にとってもすごく大切な場所ですねぇ」

 

ハク

「まぁ特に問題はないがな、ムネチカにもミカヅチに勾玉を渡すように言ってあるし、そろそろ始めるか」

 

ルルティエ、フミルィル

「はい♪」

 

ハク

「今回は本当に助かったよ2人とも、ありがとう」

 

2人は顔を赤らめながら笑顔で頷いた

 

ハク

「今回は再会が主な召集だ、堅苦しい戦の話もないしな。楽しむとするか」

 

そうして再会のための召集がおこなわれた




読んでいただきありがとうございます

多忙もありますがやはりそれと合わせてストーリーを考えるのは大変でした
この一ヶ月の間に3回ほどボツ作品がありましたww


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家族

 

ハク

「さて、始めるか」

 

ハクはまず生者を呼び出す

 

トリコリ

「ここは、、?ネコネ?」

 

トリコリ、ネコネとオシュトルの母でありハクにとっても母同様の存在である

 

ネコネ

「母様?見えてるですか?」

 

ハク

「ここでは死者との境界が曖昧だからな。怪我はともかく目などの病気であればなんとかできる、それでも見える程度だがな」

 

トリコリ

「そうですか、それではあなたがハクですね?」

 

目が不自由でハクの姿はほとんど見えてなかった彼女だが

その声でハクの存在を確信していた

 

トリコリ

「母を置いて一度は逝った事は後でたっぷり聞かせていただきます。ですがまずは、、」

 

トリコリはハクを抱きしめる

 

トリコリ

「ネコネを守り、オシュトルの意思を継ぎ最後まで国のため戦ってくれて感謝します。そして、生きていてくれてありがとう。本当に、、ありがとう」

 

ネコネ

「母様、、、」

 

ハク

「ご心配をおかけしました事、大変申し訳なく思います母上、、、」

 

ハクは涙をこらえながらそう伝えた後

 

ハク

「それではやつも呼び出します」

 

ちなみにネコネは大号泣、クオンも泣いている

 

トリコリ

「そうですね、信じられない事ですが本当なのですね、、オシュトル、、」

 

ハク

「はい、それではしばしお待ちを。ミカヅチよ、其方も心の準備はよいか?」

 

ミカヅチ

「うむ、まさかこのような事になるとはな」

 

ハクが死者を呼び出す

 

その場に現れたのは、オシュトルとライコウ

 

トリコリ

「あぁ、、本当に、、オシュトルなのですね」

 

オシュトル

「母上、お久しゅうございます。親より前に世を去った事、誠に申し訳なく思っております」

 

トリコリ

「えぇ、、ですが貴方はお役目を最後まで果たしたとハクから聞いております、それはもう立派な武士の姿であったと。誇りなさいオシュトル、そして私も貴方を誇りに思います」

 

そう言うとオシュトルを抱きしめる

 

 

ライコウ

「ふん、無様な姿と笑ってやりたい所だが、経緯を知っている以上そうも言えんな」

 

ミカヅチ

「笑ってくれても構わんがな。兄者はこれからやつと?」

 

ライコウ

「中々に面白い男よ、俺自身はハクがいる以上そこまでやる事はないがな」

 

兄弟の会話かどうかは怪しいがそれなりに会話が長く続いているようだ

 

ハクはしばらくその場を離れクオンと一緒にいた

 

クオン

「家族っていいね、ハクもそう思わない?」

 

ハク

「だな、ミカヅチもなんだかんだで会話してるしな」

 

クオン

「本来なら叶わない事なんだね、、これも」

 

ハク

「そう、、だな。自分達だけこんな経験ができる、本来ならそんなにズルイ事はない。だがまぁ、この戦いの褒美と考えればまぁ、良いんじゃないか?」

 

クオン

「そうかな?まぁ私はまたハクに会えただけでも幸せなのだけど」

 

そう言うとハクにもたれかかる

 

ハク

「あぁ、だからこそ勝たねばな」

 

アトゥイ

「あぁ〜、クオンはん抜け駆けはズルイぇ〜」

 

アトゥイ、ノスリ、ルルティエ、フミルィルが2人の元に

 

クオン

「わ、私は正妻だからこれくらい許されるかな!」

 

アトゥイ

「あかんよ〜、こんな時だけ正妻の立場使うのは〜。皆に不満が募るぇ〜、な?」

 

クオン

「ぐぬぬぬ、、仕方ないかな、、じゃあハク、今回は私達は帰るね」

 

ハク

「あぁ、すまないな。自分もオシュトル達のとこに戻るとするよ」

 

ふと周りを見るとミカヅチの姿がない

 

ハク

「もうよかったのか?」

 

ハクはライコウに話しかける

 

ライコウ

「別れはすませた、俺たちはそれでじゅうぶんだ。後はお前達家族の時間だ、ではな」

 

そう言うとライコウも消えていった

 

ハク

「やれやれ、あっさりしているもんだ。だがまぁあの2人はそれでいいのかもしれんな」

 

そう言いながらハクは家族の元に戻る

 

ネコネ

「あっ、兄様何処に行っていたですか。せっかく家族が揃ったのです、早くこっちに来るですよ」

 

ハク

「あぁ、すまないな。少しクオン達と話していた」

 

トリコリ

「さて、ハク?いろいろ報告があるのでしょう?」

 

ハク

「そうですね、事後報告になった事をお許しください。此度の件でこのハク、ネコネを含め数人の妻を迎える事になりました。本来であるならば事前に挨拶をしなければいけなかったのですが自分の状況がそれを許さずこのような形での報告になったことを大変申し訳なく思っております」

 

トリコリ

「ふふ、そうかしこまらないでくださいな。貴方がネコネを妻に迎えたということは正真正銘私の息子になったということ。喜ばしいことでしょう?」

 

オシュトル

「お、よく考えたらアンちゃんは俺の義弟ってことか。そりゃいい」

 

トリコリ

「ふふ、オシュトルのその口調も懐かしいですね。貴方が武士である道を歩んでからは他人行儀な口調になって母は少し寂しかったのですよ?なんなら昔のように「お母さん」と呼んでくれても」

 

オシュトル

「あ、、あー、、それはちょっと照れくさいですな。某もそれなりに大人でありますから」

 

ネコネ

「おにー様も肩の力を抜いてくださいです、家族揃って楽しく過ごすですから」

 

そんなどこの家族でもあるような楽しい時間を過ごす事になった4人

二度と訪れないであろう機会だ

だからこそ大切にしなければならない機会

 

ハク

「家族とはこんなにも楽しく、安らぐものなんだな、、久しく忘れていたよ」

 

四人は一緒に食事をし、いつ終わるかわからないくらいに語り合った

 

オシュトル

「さて、とりあえず一度戻る事にするか。アンちゃん明日も頼めるかい?」

 

ハク

「あぁ、すまないな。緩和されたとは言えずっとと言うわけにはいかんからな」

 

オシュトル

「なに、数日間はネコネも母上もいるのだからまた明日来ればいいだけよ」

 

トリコリ

「しかし良いのですか?大変な時なのでしょう?」

 

トリコリは現状を理解している、だからこそ気まずいのだろう

 

ハク

「確かに大変な時ではあります、が、こういう機会を作るのも大事だと思っています。ですからあまり気に病む必要はありませぬ、この数日間が四人で暮らせる最後なのですから母上もどうか楽しんでください」

 

ハクの説得に涙するトリコリ

 

トリコリ

「わかりました、ではお言葉に甘えさせてもらいます。」

 

そしてオシュトルを見送った後ネコネが甘えてきた

 

トリコリ

「ふふ、まさか娘のこんな幸せそうな顔を見る事ができるなんて、ネコネよかったわね、ステキな旦那様で」

 

ネコネ

「えへへ、、はいです」

 

トリコリ

「ハク、妻がたくさんいるのはわかりますが、どうかネコネを頼みます」

 

ハク

「はい、必ず幸せにしてみせますので安心してください母上」

 

真っ赤になるネコネ

 

ハク

「さて、少し勾玉に力を送る。ネコネと母上は先に休んでいてくれ」

 

その場はそこで解散となった

 

 




ちょっと走り書きになりましたがお許しください


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思い出

久々の空き時間だヒャッホー!


オシュトルは夢を見ていた

死者でありながら寝ていたのである

再び母に会えたからか、ハクを交えたとは言え家族でまた食事ができたからかはわからない

死者の国に戻ったオシュトルは無性に眠く、戻るや否やその場で眠りにつく

 

オシュトル

「ここは、、俺の家かい、、懐かしいなぁ。夢と認識できるってのも変だが」

 

そこに2人の幼子がやってくる

 

オシュトルとネコネである

 

オシュトル(子供)

「ネコネ、父上の死は辛いか?」

 

ネコネ(子供)

「えぐっ、、えぐっ、、はいです、、」

 

オシュトル(子供)

「そうだな、俺も辛いよ、、悲しいよ、でも父上はもういないんだ、だからおにーちゃんが今日からネコネを守ってやる!だから泣くな!」

 

我ながらとんだ理屈だ、だが、、必死だったのだろう

ネコネや母上を悲しませないように

 

オシュトル(子供)

「父上にはなれん!だがこれからはおにーちゃんを兄様と呼んでくれ!なんとなくそれっぽいだろ?」

 

何がそれっぽいのか、、ほんとこの頃の俺はわけがわからん

 

ネコネ(子供)

「あに、、さま?あに、さま、、、あにさま!」

 

オシュトル(子供)

「そうだ兄様だ!」

 

微笑ましいとはこの事を言うのだろうな、確かにネコネに兄様と呼ぶように言ったのは俺だったか

 

それなりに位の高い家とは言え田舎者だ、言葉遣いなどこの頃は気にもしていなかったな、、

 

景色が歪む、、

 

オシュトル

「ここは、、そうか、、やつとの稽古場か」

 

ミカヅチ

「ゆくぞオシュトル!勝ち越せたまま終われると思うなよ!!」

 

あぁ、そうか、勝っては負け、引き分け、勝敗は結局つかなかった、、これはその最後の勝負だった

 

オシュトル

「来るがいいミカヅチ、ここでどちらが上か証明してみせる!」

 

結局この時は負けた、その前までは一勝勝ち越していたからな、決着はつかないままとなった

 

オシュトル

「夢と言うより、死ぬ間際に見る走馬灯のようだな、、すでに死んではいるが」

 

???

「其方は満足できたのか?これほどまでにやり残した事がありながら、その死を受け入れたのか?」

 

オシュトル

「!?、、誰だ?」

 

???

「其方自身であり、其方の力であった者」

 

オシュトルは仮面を触る

 

オシュトル

「まさか!?アクルトゥルカ、、なのか?」

 

アクルトゥルカ(オシュトル)

「其方の意思と仮面の力で得た自我、それが私。オシュトル、再度問おう。其方はあれでよかったのか?」

 

オシュトル

「、、、未練はある。だがそれは死者ならば当然のこと、受け入れなければならぬ」

 

アクルトゥルカ(オシュトル)

「、、、最後だ、見るといい」

 

オシュトル

「頼んだぜ、、アンちゃん」

 

オシュトル

「!!!」

 

オシュトルが最後の時を迎えた瞬間である

 

ネコネ

「あぁ、、あぁあああ!!兄様っ!!兄様ぁあ!!嫌!嫌あああぁあっ!!」

 

オシュトル

「、、、っ!ネコネっ、、、」

 

アクルトゥルカ(オシュトル)

「私には其方の感情も少しだが混じっている、だからハクがアクルトゥルカになる時、姿は其方と寸分違わぬようにした、皆はまだオシュトルを必要としていたゆえ、、」

 

オシュトルは悲しむネコネを見ながらアクルトゥルカの話を聞いていた

 

アクルトゥルカ(オシュトル)

「ネコネに少しでも元気を取り戻してもらいたかった、これは私が望んだ事、結果ハクはネコネの兄として申し分ない存在となった」

 

オシュトル

「あぁ、だからこそ俺はアンちゃんに感謝している。あのヴライとの戦い、、あれはもう避けられない戦いだった、生きるために全力で戦ったがやつの強さは本物だ、だがそれでもアンちゃんとネコネは守れた、アクルトゥルカよ、俺はな、、それで、、それだけで生きていて良かったと思えたんだ」

 

アクルトゥルカ(オシュトル)

「あの瞬間、ネコネの邪魔があったのにか?」

 

オシュトル

「俺たちは兄妹だ、あのネコネの行動は当然の事。悪いとするならそれに対応できなかった俺自身だ。そして政務ばかりで己を強くする事を後回しにしてた、全て俺が負うべき責任だ」

 

アクルトゥルカはそれを聞いて安心したのか姿をみせる、それは綺麗な白い龍のような存在、アクルトゥルカの力とオシュトルの意思で創造され形を成した者

 

アクルトゥルカ(オシュトル)

「やはり其方は其方であったか、清く正しく生きたからこそ私が生まれ、其方の力となれた、、オシュトルよ、新しい仮面の力に私の全てを委ねましょう、存分に使うと良いでしょう」

 

そしてアクルトゥルカはオシュトルの付けている仮面の中に入るように消えていった

 

最後にアクルトゥルカはハクとネコネの別れをオシュトルに見せる

 

ハク

「終わったのだ、、全てが、、某のオシュトルとしての役目も、、だからもう、、偽らなくていい、、某を兄と、、」

 

オシュトル

(アンちゃん、、)

 

ネコネ

「違うのです!!」

 

オシュトル

(、、、、)

 

ネコネ

「兄様は、、兄様なのです!!私の、大好きな兄様なのです!」

 

ハク

「そうか、、そうだな、、お前も某の大切な、、妹だ」

 

オシュトル

「もういい、、じゅうぶんだ、、」

 

そこで視界が暗くなり、気づけば死者の国にいた

そこはオシュトルが1人になるための個室

 

オシュトル

「自分の部屋にいたのか、、」

 

仮面から全身に力を流しているかのような感覚

今までより遥かに強くなったと実感できる

 

オシュトル

「これが、、アクルトゥルカの意思を取り込んだ力か、、」

 

オシュトルは夢の中での事を思い出す

特に最後のハクとネコネの別れの瞬間を、、

 

オシュトル

「話には聞いていたが、、実際に見ると、、俺はとんでもねえ事をしてしまったんだな。俺の生き方に文句はねぇが、、アンちゃんにまで強要してしまったからな。謝ったところで気にもしてない事を謝られても困るとか言い出しそうだ、心の内にでも閉まっておくか」

 

罪滅ぼしとか言うと怒られると思ったオシュトル

黙ってこの戦に全身全霊で挑む事を改めて、さらに強い意思で誓うのだった

 

 

 

 




お久しぶりです

忙しいですがなんとか空き時間ができたので書きました

メインストーリーが進んだわけではないですが
今後オシュトルの活躍の場を増やしたいと思いパワーアップした次第で

ハクとお別れのシーン、泣けます
あのシーン、好きですw


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オーツ襲来

家族との時間を過ごしていたハク達

 

だが、、

 

ハク

「、、、来たか」

 

ガシャグラを含む4人のオーツが偽結界へ攻撃を仕掛けていた

 

ネコネ

「こんな時に、、ですか」

 

ネコネは家族との時間を邪魔されたせいかその表情は鬼のようであった

 

ハク

「オシュトル、、、」

 

オシュトル

「アンちゃん、気持ちはわかるぜ。まぁ頑張ろうや、ヴライは呼べるだろうがそっちはどうだい?」

 

勾玉の力を確認するハク

 

ハク

「2人、、が限界だな」

 

オシュトル

「となると、、クオンの姉ちゃんは確定として後1人をどうするかってとこかい」

 

ハク

「あぁ、今回はキウルに頼むか。弓の腕だけならノスリより劣るかもしれんがオシュトルと息の合った連携が取れそうなのはキウルと見ている」

 

オシュトル

「おう!任されたぜ」

 

ハクは急ぎクオンとキウルを呼び出す

 

クオン

「2人だけ?なにかあったのかな、それもかなり深刻な」

 

キウル

「そうですね、もしやとは思いますが、、」

 

2人ともすでに察しはついているようだった

 

ハク

「すまんな、オーツだ。気配の数は4つ、だが勾玉の力で呼び出せるのは2人が限界でな、クオンはその強さと薬師として、キウルはオシュトルと連携してもらうために呼んだ。後はヴライを呼ぶ」

 

クオン

「4人に対してこちらは6人、オシュトルとキウル、ネコネと私で組む感じかな?ヴライは1人じゃないと嫌がるだろうし、ハクはまぁ今更かな」

 

呆れているようで信頼しているのだろうか

 

ハク

「あぁ、すまないな。さて、、」

 

ハクは続いてヴライを呼び出す

 

ヴライ

「ふん、、とうとう本番か。待ちくたびれたぞ、ハク」

 

ハク

「あぁ、相手は4人。そのうちの1人を任せたい」

 

ヴライ

「よかろう、楽しめる相手ならよいがな」

 

ハク、ネコネ、オシュトルは母の元へ向かう

 

ハク

「せっかく一緒に過ごせる時間を申し訳ありません母上」

 

トリコリ

「謝る必要はないわ、ただ、無事に帰ってきてください。それだけが母の望み」

 

ハク

「必ずや全員無事で帰ってきます」

 

トリコリ

「ふふ、なら美味しいものでも作って待っています」

 

ネコネ

「母様、、行ってくるです」

 

オシュトル

「行ってまいります母上」

 

そして6人はオーツのいる場に転移する

 

ガシャグラ

「おぉう、遅かったのう!危うくこの結界壊してまうとこやったでぇ」

 

ハク

「まったく、間の悪い連中だな」

 

ガシャグラ

「ホンマはワシ1人で来たかったんやが、お許しが出んかったみたいでの。3人ほど連れてきとるんや。ほれ、自己紹介せぇお前ら」

 

ボーンズ

「ボーンズだ、短い付き合いだがよろしく頼む」

 

アイコ

「アイコです、あまり痛くはしないので大人しく殺されてくれませんか?」

 

ヴレイ

「ヴレイ、、、」

 

ハクは3人の自己紹介が終わるや否やクオン達に指示を出す

 

ハク

「クオン、ネコネ、女のオーツ、アイコを頼む」

 

クオン

「了解かな。ネコネ、全力でいくよ。」

 

ネコネ

「ハイです姉様!」

 

ハク

「オシュトル、キウルはボーンズと言うやつを頼む」

 

オシュトル

「了解だ、キウル!援護を!」

 

キウル

「はい!」

 

最後にハクはヴレイと言うオーツを見る

 

ハク

(ヴライ1人ではキツイか、、まぁそんなこと言った日にはこっちが殺されかねんしな)

 

ヴライ

「なら我の相手は、、あのヴレイと言うやつか。くくく、楽しめそうだ」

 

ハク

「ヴライよ、わかってると思うが勝つための戦だ、他のオーツが倒され次第そちらに援護がある事は受け入れてくれよ」

 

ヴライ

「それもまた戦よ、わかっておるわ」

 

そこらへんはちゃんと理解しているようで安心するハク

 

皆指定された相手に向かう、そしてハクはもちろん

 

ハク

「さて、待たせたなガシャグラ。お前は某と戦いたいのだろう?」

 

口調がオシュトルを演じていた時のようになる

 

ガシャグラ

「はっはー!分かっとるやないか!安心したわ!今日はキッチリ殺したるさかい覚悟せぇやぁ!!」

 

ハク

「某をあの時と同じと思うな、そしてガシャグラ、、其方が前のままだとするなら結果は見えているぞ」

 

ガシャグラ

「ほぅ、ほなら出し惜しみは無しやなぁ!」

 

ガシャグラの見た目がどんどん変わっていく、変質するオーツを初めて見るハク

 

ガシャグラ

「ワシダケノチカラデノゥ、コウナッタラモウトマランデデデ!!」

 

ハク

「暴走、、とも言えなくはないか。いいだろう」

 

ハクは強化の術を自身にかける

母と、妹と、義理の兄と過ごし、その温もりを感じ生きる事への執念が生まれたハク

その見た目は今までの禍々しいものではなくなっていた

 

ハク

「もう迷うことはない、必ず生きて現界する!ガシャグラよ、其方の屍、超えさせてもらう!」

 

そして、戦いの場から少し離れたところにある見晴らしの良い丘、そこには事の経緯を見守るキシタルがいた。

 

キシタル

「短時間でよくもまぁ、あそこまで強くなれるもんだ。見た感じだとヴレイ以外のとこはなんとか勝てそうだな。ハクよ、ヴレイは手強いぞ。早めに助けに行かなければあのヴライと言う男が死ぬであろうな。さて、最初に決着がつくのは何処かな」

 

決して参戦せずその場から動かないキシタル

ただただ事の顛末を見ていたのだった




ね、、眠い、、おやすみなさい


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アイコと言うオーツ

クオンとネコネは女のオーツであるアイコと相対していた

 

アイコ、彼女はただただ平凡な女性であった

いじめられていた過去もなくその日を楽しく過ごしていた彼女、それはオーツとなってからも変わることはなかった。だが、、

日に日にウィツァルネミテアの呪いを受けていく内に少しずつ凶暴性は増していた。しかし暴走することはなく凶暴性を増していく事を自覚し、その事さえも楽しむようになる。

 

アイコ

「私はね、なんでも楽しめる性格なの。自身の変化も、貴女達を殺すこともね。でも死ぬのは痛いでしょう?痛いのは私も嫌、だから痛くはしないからさっさと殺されて欲しいの、いいでしょう?」

 

その言葉一つ一つは理解できるが、繋げると支離滅裂なものである

それを聞いたクオンは

 

クオン

「ごめんなさい、貴女にも色々あるかもしれない。でも私達にはハクが必要なの。あの人を、、愛しているの。だから、ハクとの未来を掴むためにも負けられないかな」

 

ネコネ

「姉様、、必ず勝つですよ。援護をお願いします!」

 

ネコネが仕掛ける

同時にクオンも反対側からアイコを狙う

 

アイコ

「悲しいわね、こうなると痛くするしかないじゃない。恨まないでね、、貴女達が悪いんだから」

 

アイコの手から鎖のような物が出る

 

2人は素早くそれに反応して距離をとる

 

アイコ

「あら、、勘が良いのね。今ので決まるはずだったのに」

 

鎖がアイコのまわりをウネウネと動く

 

クオン

(これは、、なかなか近づけないかな。速さでどうにかとか言う問題でもなさそう)

 

ネコネの方を見る

何やら合図を送っているようだ

 

クオン

(了解かな)

 

クオンがアイコの注意を引きつける

 

アイコ

「貴女、、何か嫌な感じ。絶対殺さなきゃって本能で感じてる、、」

 

クオンの中のウィツァルネミテアに反応しているのか

 

クオン

「ハァッ!!」

 

クオンが鎖に向かって攻撃を放つ、鎖はその一撃で全体に衝撃が行き渡り一瞬だが鎖の動きがとまる

 

アイコ

「ふふ、そこをあっちのお嬢さんが狙ってくるのかしら?甘いわね、最初の死体はあのお嬢さんに決まりね!」

 

アイコはネコネが突進してくると思いネコネが攻めるであろう場所に攻撃を仕掛けた

 

だが

 

アイコ

「えっ、、?」

 

そこにネコネはいない

 

アイコ

「どうして?あの隙からしか攻撃はできないはず、、失敗?怖気付いた?」

 

ネコネ

「私の素早さを舐めないでほしいのです。直線の道なら開いた瞬間にここまで来るのは容易なのですよ」

 

そう言うやいなやネコネはアイコを切り刻んでいた

 

アイコ

「ああぁぁああああっ!!」

 

アイコの悲鳴が響き渡る

そしてその場から上へ飛び体制を整えようとする

 

アイコ

「くっ、、ゆ、、油断したわ、、でもトドメをさせなかったのはまずかったわね、貴女達はもう私には近づけない!」

 

アイコが再び鎖で防御壁を展開しようとするが

 

ネコネ

「大人しくこっちで切り刻まれてればよかったのです。そっちは私の攻撃より痛いのですよ」

 

アイコ

「、、、えっ?」

 

上に飛んで安心しきっていたアイコ、そのさらに上にはクオンがいた

 

クオン

「もう負けられない、必ず勝つと決めたの。」

 

アイコ

「あ、、、ああっ、、」

 

クオン

「舞い散れ!命の花!!」

 

クオンの一撃がアイコをとらえ真下に叩きつけられる

 

アイコ

「痛、、、い、、、あはは、、負けたのかな、、私」

 

クオン

「辛かったよね、今まで。もういいの、もう解放されていいんだよ」

 

その言葉を聞いた途端アイコの身体が徐々に消えていく

 

アイコ

「そっか、、もういいのね。長かったなぁ、、」

 

アイコは最後の時を迎えると知り2人を近くに呼んだ

 

アイコ

「会ったばかりですぐお別れだけど、、、私の本当の名前、、覚えててくれるかな?」

 

アイコが2人に本当の名前を告げる

 

クオン

「忘れないよ、ずっと」

 

ネコネ

「私も、忘れません。ずっと、ずっと」

 

アイコ

「ありがとう、、ありがとう」

 

そう言ってアイコは消えていった

 

クオン

「なんでだろう、憎めないものだね、、彼女とは、友達になりたかったかな。会って戦って、最後にちょっと話しただけなのに、、」

 

ネコネ

「なんでも楽しめる性格って言ってましたから、すごく明るい人だったのかもです。私ももっと知りたかったです、名前だけでしたが、大切にしたいと思ったのです」

 

そして2人は他のオーツがいる場に向かう

 

それを見ていたキシタル

 

キシタル

「ふむ、アイコが逝ったか。あの鎖は強いが多人数相手には不向きではあったからな。結果は当然といったとこか、それでもあの時より強くなくては倒せなかったとは思うが」

 

過去にキシタル1人で不意打ちとは言えハク陣営を壊滅寸前まで追い詰めたキシタル、それがすでに遠い過去のように思えた

 

キシタル

「向かった先は、やはりヴレイのとこか。よく見ている、となると次に決着がつくのはボーンズかガシャグラか。だがあのガシャグラの姿、、あいつ、あんな切り札を持っていたとはな、あの状態なら俺より強いかもしれん。だがその程度の壁は超えてもらわねばならん、この先を進むためにはな」

 

そこに1人の影が現れる

 

チー

「アイコちゃん逝っちゃったかぁ。アハ、ガシャグラすごい見た目だね〜」

 

キシタル

「チーっ!?何故ここに!」

 

さすがに驚きを隠せないキシタル

 

チー

「やっぱりキシタル裏切ってたんだね、ほんと他の連中に怪しまれてながらも気づかれてないのは私が嘘ついて騙してあげてるからなんだから感謝してよね」

 

キシタル

「、、、なるほどな。道理で事が上手く運んでいるわけだ、、貴様、何が望みだ?」

 

チー

「私はハクって人に興味があるだけだよ。彼と会うために下のオーツ全員犠牲にしてもいいと思ってるからね。だからキシタル、貴方と私は今から共犯者だよ。肝心のハクって人はあれかな、まぁ今はいいや。下のオーツ全員を始末した後彼と私を引き合わせて、いい?」

 

ものすごい圧を感じるキシタル

 

キシタル

「、、いいだろう。俺も大半のオーツを貴様らに気兼ねなく始末できるなら願ってもない事だ」

 

チー

「ふふん、こうしょーせーりつだね。じゃああの戦いも気になるけど帰るね。今後の編成は私を通してね、上手くやってあげるから。さ、ママ、帰ってカレー食べようね」

 

チーは獣のタタリに乗り去っていった

 

キシタル

「、、、俺も慢心が過ぎたか。だが、思わぬ好機ではある、存分に利用させてもらうさ」




未だに読んでくださる方、ありがとうございます
不定期更新になり申し訳ございません

オーツとの戦いは1人1人書いていくため連載はまだまだ続きそうですが、そこらへんはご了承ください

それではまた!


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オシュトル対ボーンズ

オシュトルはキウルと共にオーツであるボーンズと戦っていた

 

オシュトル

(強い、、、が、おそらくヴライの方が危ないな。ならば、、)

 

オシュトルはボーンズと距離をとりキウルの近くにまで下がる

 

オシュトル

「キウルよ、ここは某に任せよ。其方はヴライの援護に向かってくれ。あのヴレイと言うやつ、、想像以上だ。見た感じクオン殿とネコネも向かっているようだ。頼む」

 

それを聞き頷くキウル

 

キウル

「わかりました、兄上、、必ず勝ってください!」

 

そう言うとすぐさまヴライの援護に向かうキウル

 

ボーンズ

「、、、まぁヴレイは強いからな。致し方ないが、舐められたものだな俺も」

 

オシュトル

「ふっ、そう言うな。某もまだまだ本気ではない、お主を倒すための強さくらいは持っているつもりだ」

 

ボーンズがそれを聞き今まで抜かなかった剣を抜く

 

ボーンズ

「いいだろう、ならば見せてもらおうか。その強さってやつを!」

 

オシュトルもまた剣を抜く

 

オシュトル

「仮面よ、力を使うぞ!」

 

アクルトゥルカの意思がその声に応える

オシュトルの仮面が少し変形する

その変化は微々たるものに見えるが強さは格段に上がる

 

オシュトル

「ハクに背負わせてしまった業、家族を置いて先に逝ってしまった罪。ボーンズよ、其方を倒すことで少しでも償えると信じて、このオシュトル、全身全霊で其方を倒す!」

 

ボーンズ

「お前の都合など知らん、大人しく斬られろ!」

 

2人の斬撃が飛び交う

 

徐々にオシュトルが押され始める、斬撃の数がわずかながらボーンズの方が上だったようだ

 

オシュトル

「くっ、、!!」

 

一旦距離をとるオシュトル

 

ボーンズ

「どうした?大口叩いた割にはその程度か?ならば拍子抜けにもほどがあるな」

 

それを聞きオシュトルは笑う

 

オシュトル

「ははは、、やっぱ堅苦しいのは性に合わねーな。もうちょい自由にやるとするか」

 

そう言うと髪をぐしゃぐしゃとした後どこからか顎用のつけひげまで取り出した

 

オシュトル

「これでよしっと、あー仮面は外せねーから仕方ねーか」

 

そう、ウコンである。オシュトルの強さはヤマトの中でも一二を争う強さではあるがウコンとしての強さはまた別モノであった。基本に忠実な型ではなく自由に振る舞える太刀筋はオシュトルの時より数段上の強さになっていた。さらに、、

 

ウコン

「仮面、、もう一段階上へいくぜ」

 

初めての力の解放だったのかアクルトゥルカ自身が力を抑えていた、それに気づいたウコンが遠慮はいらないと言わんばかりにアクルトゥルカを後押しする

 

ボーンズ

「ふん、気持ち次第でどうにかなるほど俺は甘くないぞ?」

 

ウコン

「そうかい?俺は大事だと思ってるぜ、こういう切り替えは、、な」

 

なっと言った瞬間ボーンズの右頬に傷がつき血を流していた

 

ボーンズ

(な!、、なんだ、、なぜ傷が、、それなりに距離は離れている。間合いの外にいるはずなのに何故!?)

 

ウコン

「間合いだぜボーンズ、そこもな」

 

ウコンの背後にアクルトゥルカの姿がボンヤリとではあるが見えてきた

 

ウコン

「さぁ仕切り直しといこうか!」

 

再び2人の斬撃が飛び交う、、が

もはやオシュトルの斬撃は別モノであった

数すらもボーンズを超え、一太刀が強くボーンズの斬撃を全てかき消していた

 

ボーンズ

「はぁっ、、はあっ、、まだだ!!」

 

ボーンズの剣に何かがまとわりついていく

骨のようだ

 

ボーンズ

「お前達は知らんだろうがボーンという言葉は骨を意味する!俺はその骨を増殖することができる、剣に纏わせれば貴様の斬撃に負けることはない!さらに!」

 

体中から骨を出し鎧のように纏わせる

 

ボーンズ

「これで貴様の攻撃は効かん!終わりにしてやるぞ!」

 

ウコンはそれを聞き呆れたように口を開く

 

ウコン

「長々と説明ごくろうさん、だがその程度で得意げになられても困るぜ。、、、ハアアッ!!」

 

ウコンの渾身の一撃が放たれる

 

ボーンズ

「ば、、ばかな、、こんな」

 

ボーンズを纏っていた骨が見事に剥がされる

 

ウコン

「、、、鎧だけしか壊せなかったか。なかなか硬いじゃねーの」

 

ウコンはすかさず間合いをつめる、そして

 

ボーンズ

「ふ、、、ふふ、、見事だった。恐るべき強さだな、、しかし、、こうも簡単にやられるか、、オーツも、、もはや、、、終わりかもしれんな」

 

ウコン

「いいんじゃねーか、限りあるから楽しいんだろ命は。俺も短いながらも楽しんで生きてきたつもりだぜ?お前は充分長く生きたんだ、正々堂々と負けた今思い残すこともないだろう?剣に生きたのならな」

 

ウコンはボーンズの剣を見て続けた

 

ウコン

「良い剣だ、ちゃんと磨かれている。だからこそわかるんだよ」

 

ボーンズ

「ふふ、、良かったら持っていけ。確かに妙な満足感だ、オシュトル、、いやウコンか?どっちでもいいが、お前と戦えて、、よかっ、、、、」

 

言い切る前にボーンズは浄化された、剣だけを残して

 

ウコン

「ふぅ、、俺の方こそ、偉大なるオンヴィタイカヤンの剣士と戦えてよかったぜ。さて、、」

 

一息つくわけにもいかない、ウコンはすぐさまヴライ達の気配を探る

 

ウコン

「なんとか持ちこたえているみてぇだな。アンちゃんの方は心配するだけ無駄か、、よし!いくか!」

 

 

場所は変わりキシタルのいる丘

 

キシタル

「あのオシュトルというやつ、めちゃくちゃ強いな。ボーンズはかなり強い部類のオーツだったんだが。残るはガシャグラとヴレイか、ガシャグラが思いの外強いな、、おそらくハクは救援には迎えないか。あのオシュトルとクオンと言うやつ次第になってきたな」

 

相変わらず見てるだけで何もしようとはしないキシタル、数少ない休憩時間を満喫しているといったところか

 

キシタル

「やりやすくはなったが、オーツはまだまだいるからな、面倒な事だ」

 

愚痴をこぼしつつも戦いを見るその表情はどこか楽しげでもあった

 

 




まぁ、ボーンズ言ってもうたしね、、骨だよねww

しかしヴレイか、、名前似せすぎたけどヴライとの因果関係はありませんww


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共闘

ガシャグラはギリギリ理性を保ちながらハクとの決戦を楽しんでいた

 

ガシャグラ

「ホンマタノシマセテクレルノゥ!!」

 

ハクはガシャグラの強さを見極めようと一歩引いた戦い方をしていた

 

ハク

(やつは気付いてるはず、このままではヤツに勝ち目はない、、だが、、どこか余裕がある。何故だ?まだ何かあるのか、、理性を失いつつあるあの状態から一体何が、、)

 

場所は変わりヴレイと戦っているヴライ達

 

ウコン

「強ぇな、、だがさすがに5人相手では分が悪そうだな」

 

ヴレイ

「、、、そうだな。そろそろ頃合いかもしれん」

 

ヴライ

「くたばれい!!」

 

間髪入れずにヴライが攻撃を仕掛ける

だがヴレイはこれをいとも簡単に躱す

 

ヴレイ

「殺気がダダ漏れだな、少し下がってろ」

 

ヴレイは一気に間合いを詰めヴライを攻撃、吹き飛ばす

 

ヴライ

「ぐっ、、ぬぅぅ!!」

 

だがヴレイの左右にネコネとクオン、そして背後からはキウルの矢が飛んでくる

 

ヴレイ

「ちっ!!ちょこざいな!」

 

キウルの矢を避けるもネコネとクオンの攻撃を左右から受けてしまう

 

互いの攻撃の衝撃は行き場を失い真上に吹き飛ぶヴレイ、そこにはウコンが攻撃態勢をとっていた

 

ウコン

「でやぁぁっ!!」

 

強烈な攻撃を立て続けに受けるヴレイ

 

ヴレイ

「ふぅ、、さすがにキツイな、、」

 

すでに満身創痍のはずなのに焦りが見えない、5人は違和感を感じながらも攻撃を続ける、、が

 

ヴレイ

「わかった、、すぐ向かう」

 

そう言うと地面を殴り5人の視界を奪う

 

ウコン

「くそっ!皆無事か!?」

 

ウコンは仲間の安否を確認する、皆は特に何か攻撃を受けたわけでもなくただただ視界を一瞬奪われただけのようだ

 

そしてヴレイの姿はそこにはなかった

 

ウコン

「どういうこった、、そこらへんに隠れて隙を狙うって感じでもない、、、」

 

そこでクオンが気付く

 

クオン

「まさか、、ハクっ!!」

 

一目散にハクのいる場へ向かうクオン、皆も気付き急いで向かう

 

そしてハクとガシャグラの元にヴレイが現れる

 

ヴレイ

「待たせたなガシャグラ、準備はいいか?」

 

ガシャグラ

「オオ、マットッタデ。ハジメヨカ」

 

ハクは嫌な予感がした、何をする気かわからなかったが何もさせてはいけないと判断し止めに入ろうとするがすでに遅かった

 

ガシャグラとヴレイが一つになっていく、、

 

遠くから見ていたキシタルも驚きを隠せないでいた

 

キシタル

「そうか、、そういうことかっ、、!ガシャグラのやつ、このためにヴレイを組み込ませたのか、不自然に俺のアジトまで足を運んでまでっ!!」

 

ハク

「これは、、さすがに予想外が過ぎるな、、」

 

???

「待たせた、、俺の名はそうだな、ガレイということにしとくか」

 

ハク

(マズイな、、今のままでは、、)

 

そこにクオン、そして皆が合流する、、が

 

ガレイ

「とりあえず雑魚には用はないな」

 

ハク

(マズイっ!!)

 

ハクはガレイが皆に手をくだす前に皆のいる所に手をかざす

 

クオン

「ハク、、まさかっ!待っ!!」

 

言い切る前にハクは皆を元の結界に戻した、そして次の瞬間皆のいたところに爆発が起きた

 

ガレイ

「間一髪だったな、さすがは俺の見込んだ男」

 

ハク

「貴様、、」

 

ガレイ

「くはは、さぁ始めようか!!楽しい楽しい戦いをなぁ!!」

 

ハクが構えたその瞬間、ガレイの側面からガレイに強烈な一撃が入る

 

ガレイ

「ぐっ!!なんだ!?」

 

キシタルである、己が特性である気配を消す能力で近づき攻撃を仕掛けていた

 

ガレイ

「貴様、、なんのつもりだ、まさか裏切るのか?」

 

キシタル

「裏切りはむしろ貴様ではないのか?ミコトからの命令だ、その状態はもはやオーツとは認めない、侵略者と共闘してでも消すように、だと」

 

ハク

「キシタル、、」

 

キシタル

「心配せずとも事実だ、上から命令された以上は心置きなくやれる。ハク、足を引っ張るなよ」

 

ガレイはそれを聞き大声で笑う

 

ガレイ

「まぁいいだろう!!もはや俺に勝てる者なぞいない!守護者であろうとミコトであろうとな!!貴様等を殺した後はあいつらを皆殺しにしてくれる!」

 

キシタル

「ハク、集中しろ。おそらく二人掛かりでも勝ち目は薄い」

 

ハク

「だろうな、、だがやるしかないだろ?」

 

キシタル

「そういうことだ。いくぞ!!」

 

そしてハクによって結界内に戻されたクオン達

 

クオン

「ハクっ!!ハクっ!!」

 

クオンが結界の壁をどんどんと叩く

 

ウコン

「抜かったぜ、、一気に仕留めておくべきだった。くそ、、このままじゃアンちゃんが、、」

 

ネコネ

「兄様、、兄様、、どうか無事で、、」

 

皆が悔しがる中ある人物が近寄る、ハクオロである

 

ハクオロ

「状況を説明してくれないか?」

 

クオン

「お父様、、ハクが、、ハクが、、」

 

言葉を発するのも難しいクオンに変わりウコンが事の経緯を説明する

 

ハクオロ

「なるほど、、相変わらず無茶をする息子だ。わかった、私が行こう」

 

クオン

「お父様、、」

 

ハクオロ

「あの結界なら一度行ったことがある、私だけならばあの場まで行ける、だからクオン、心配するな。父に任せておけ」

 

クオン

「うん、、うん、、お願い、、あの人を助けてっ、、」

 

ハクオロ

「ああ、それでは行ってくる」

 

そして場所は再びハク達の場へ

 

ハク

「くそ、、強すぎる、、キシタル、無事か?」

 

キシタル

「ぐっ、、なんとかな」

 

二人共なんとか食らいついてはいるがガレイはあまりに強く活路を見出せないでいた

 

ガレイ

「どうした?その程度で終わっては楽しめないではないか、もっとだ、もっと熱くさせろ!!」

 

ハクオロ

「ならばこういうのはどうだ?」

 

ハクオロの術が上から降り注ぐ

 

ハク

「先代!?なぜここに!」

 

キシタル

「ハクオロ、、また会うことになるとはな」

 

ハクオロはすかさずハク達の元へ駆け寄りクオンからもらった薬をハクに渡す

 

ハクオロ

「まったく、娘をあまり泣かさないでくれ。顔ぐしゃぐしゃになってたぞ?」

 

ハク

「ぐっ、、すまない」

 

ハクオロ

「その言葉、ちゃんと娘達にも言わないとな。生きて帰るぞ」

 

ガレイが立ち上がる

 

ガレイ

「中々、、良い攻撃だったぞ、貴様が誰かは知らんがわざわざ殺されにくるとは物好きなやつだ!」

 

ハクオロ

「さて、指揮と援護は任せてもらおうか、頼んだぞ二人共」

 

キシタル

「ふっ、、中々不思議な感覚だ、だが何故だろうな、もはや負ける気がせん!」

 

ハク

「だな、いくぞキシタル!先代!」

 

ガレイとの決戦が始まった

 

 




連日暑いっすね、、熱中症にはお気をつけて


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決着

ハク、キシタル、そしてハクオロの共闘

ガレイはたかが1人増えたところでと思っていたが3人による連携は徐々にガレイを追い詰めていた

 

ハクオロ

「下がれ!2人とも!」

 

攻撃を仕掛けようとした2人だったがハクオロの声にすかさず反応しハクオロのいる場まで下がる

 

ガレイ

「ちっ、、またかっ、、」

 

ガレイの拳が空を切りハクとキシタルのいた地面に亀裂が走る

 

ハク

「近くにいるとあの突然来る拳は見づらいな、、隙ができたようにしか見えなかった」

 

キシタル

「誘い込まれていたと言うことだな、元がガシャグラとは思えない戦い方よ。ヴレイの影響かもしれんが、、」

 

2人は肝を冷やしたかのように話す

 

ハクオロ

「遠くからでも中々見づらいものだがな、しかし、、想像以上に強い、どうしたものか」

 

悠長に考える時間はもちろんガレイが許すわけもなく3人に向かって来る

 

ハク

「キシタル、少し引きつけとく。これも使え」

 

ハクは懐にある鱗を取り出しキシタルに渡す

 

キシタル

「弟の、、そうか、わかった」

そう言うとキシタルはすぐさま能力を使い姿を消す、厳密に言うなら認識できないだけでその場にはいるのだが

 

ハク

「先代、少し前線に出てもらうぞ」

 

ハクオロ

「やれやれ、父親使いの荒い息子だ」

 

2人がガレイに向かっていく

 

キシタル

「俺1人では認識しようと注意していれば見抜かれてしまうが、さらにこれを使えば」

 

存在はさらに薄れもはやその場にいたことさえ忘れさられてしまうまでになっていた

 

キシタル

「渾身の一撃を叩き込まねばならない、覚悟するがいいガレイ」

 

ガレイはハクとハクオロを相手にしながら違和感を感じていた

 

ガレイ

(なんだ、、?何かおかしい、、さっきと、何が違う?戦っていたのは、、2人だったか?)

 

ガレイの動きに気付くキシタル

 

キシタル

(やはり、どんなに存在を薄くしても違和感はあるか。無かったに等しいまで存在を稀薄にすれば記憶にまで影響を及ぼす。だがその事実まではなくならない、違和感を覚えて当然、だが)

 

違和感にとらわれている隙にハクの一撃が入る

 

ガレイ

「かっ、、はっ!!貴様!」

 

ハクオロ

「隙を見せたな、、本当の隙を!」

 

ハクオロが鉄扇による一撃を放つ、この鉄扇は新しく作ったものだった、ハクに持たせたものとほぼ同じに作られている

 

ガレイ

「貴様ら!何をした!?何故こうも、、!!」

 

ガレイは一瞬冷静さを欠いていたがすぐに落ち着きを取り戻す

 

ガレイ

「、、、、まぁいい、どのみち貴様ら2人を殺せば終わることよ。少し痛かったがまぁ焦るほどの攻撃でもなかった。余計な事は考える必要ないな」

 

キシタル

(そうだ、それでいい。一切の違和感を感じなくなれば必ず機会が訪れる、頼んだぞ2人とも)

 

ハクが深いため息を吐く

 

ハク

「はぁあぁぁ、、、まったく、、この後もクオン達にどやされると思うと億劫になるな、、」

 

ハクオロ

「それ以前に負ければ元も子もないがな、私もお前を助けると約束してしまったし。」

 

2人が他愛ない世間話をしていると

 

ガレイ

「話は終わりか?なら続けるぞ!」

 

ガレイが2人に襲いかかる、、が

 

ガレイ

「がっ、、!!ぐっ、、あ!」

 

ガレイが2人に襲いかかる速度はあまりにも速かった、だがその速さが命取りになった

ガレイの腹にキシタルの拳がめり込んでいた

 

ガレイ

「キ、、キシタル!貴様!」

 

キシタル

「俺1人の力をいくら引き出したところで大した傷は負わんだろうガレイよ。ならば貴様の速度を利用するまで、だが貴様は俺がいなくなった事への違和感を感じていたな、ゆえに一歩引いた戦い方ではトドメをさすことはできない。根気よく待ったかいは、、あったようだ」

 

ガレイ

「ま、、まだまだああぁぁ!!」

 

ガレイは腕を薙ぎ払う、キシタルはこれをくらってしまった

 

キシタル

「ぐあっっ!!」

 

吹き飛ばされるキシタル

ハクとハクオロは一瞬キシタルの身を案じたが彼のくれた機会を逃してはならないと一気に勝負を決めにいった

 

ハク

「先代、ここで決めるぞ!」

 

ハクオロ

「はぁあぁぁ!!」

 

2人による鉄扇の連携攻撃

 

ガレイ

「ぐ、、おぉっ!ここまでして、、ここまでして負けるのか!認めへん、、ワシはこんな結果が欲しゅうて戦ったんやない!!ワシは!なんのために融合までしたと思っている!勝つためだ!勝つために!」

 

ガシャグラとヴレイの人格が表に出始めている、が体は融合してしまっている。人格は離れようとしているが体はすでに1つになっているため無理に人格を剥がすと体が真っ二つになるのは必定、もはやどうにもならない。

 

ハク

「おそらくこれは、浄化しても救われないかもしれないな。」

 

ハクオロ

「そうだな、おそらく禁忌とされていたのだろうこの融合とやらは。オーツの長、ミコトが見限るわけだな」

 

キシタル

「そ、その通りだ、、俺も知らなかったくらいだからな、、おそらく未来永劫、死した後も罰を受けるほどのものだろうな」

 

キシタルがフラフラになりながら2人と合流する

 

キシタル

「だが、自業自得だと思って、、トドメをさしてやれ」

 

ハク

「少し気が進まないが、、まぁ了解だ」

 

ガレイはもはや言葉も発せないくらい醜い塊と化していた

 

ハクはトドメをさし、戦いはハク達の勝利となった

 

キシタル

「ふぅ、、少し予想外の事が起きたが、まぁ無事に終われたか」

 

ハク

「無事かどうか怪しいものだがな。とりあえず今日はさっさと帰ることにする、クオン達も心配しているだろうしな」

 

キシタル

「了解だ、それではな」

 

キシタルはその場を後にした

 

ハクオロ

「私達も戻るか、いや〜これは娘に感謝されちゃうな〜」

 

ハク

「親バカもほどほどにしとけ」

 

2人はそう言うと一瞬で結界内に戻る

そこには泣き顔でぐしゃぐしゃになった顔のクオンとネコネ、安堵した顔のウコン、キウル、そして特に顔の変化がないヴライがいた

 

ハク

(あぁ、、これはやってしまったな。これもまた、自業自得か)

 

クオンとネコネがハクに抱きつく

 

クオン

「ハクっ!!よかった!よかった無事で!えぐっ、、えぐっ、、」

 

ネコネ

「心配じだでず、、兄様、、兄様ぁぁ」

 

ハクは2人の頭を撫でる

 

ハク

「すまなかった、、咄嗟の判断でああするしかなかったとは言え心配をかけた、、」

 

ウコン

「アンちゃん、無事でなによりだ。後、すまなかったな、ヴレイを仕留めきれなかったせいで、、」

 

ハク

「自分の方こそ、ガシャグラをさっさと倒せてればよかったのにできなかったからな。お互い様だ」

 

遠くからヴライが様子を見ていた、そしてそのあとは何も言わずに帰っていった

 

ハク

(何も言わないと怖いんだが、、)

 

クオンとネコネが離れてくれない

 

トリコリ

「心配をかけたのですから甘んじて受けなさい、よいですね?母からは以上です、後で皆で仲良く食事しましょう」

 

母はそれだけ言うとまた料理に取り掛かりにいった

 

ハク

(決意したにもかかわらずここまで心配かけたのもまた事実、まだまだだな、、)

 

クオン

「ハク、、、ハク、、」

 

ハク

「あぁ、自分はここにいる。ほんとにすまなかった」

 

クオン

「ううん、助けてくれてありがとう、、」

 

クオンとネコネの頭を撫でながらふと顔を上げるとニヤニヤ顔のウコンと羨ましそうに見るキウルの姿があった

 

ハク

(気まずい、、実に気まずい、、あーキウルよ、そんなに泣かないでくれ、自分が無事で泣いてるんじゃないよなあれ。明らかに再々失恋みたいな泣き顔だ、、許せよ)

 

その日はギリギリまでクオンとキウルにいてもらい食事をしながら過ごした

 

クオン

「ハク、、、またすぐに呼んでね、、お願い、、かな」

 

ハク

「心配するな、必ずまた呼ぶ。約束だ」

 

ネコネ

「姉様、、よかったら私が今回、、」

 

クオン

「ううん、家族との最後の時間を奪いたくないの。ハクも約束してくれたし、いっぱい楽しんでねネコネ」

 

ネコネ

「は、はいです!ありがとうなのです姉様!」

 

そうしてクオンとキウルは帰っていった

 

ウコン

「じゃあ俺もそろそろ時間のようだ、また明日だなアンちゃん」

 

ハク

「ああ、兄貴によろしくな。あとついでにマロも」

 

ウコン

「はっはっは、ついでと知っちゃあ泣いちまうぜあいつは」

 

冗談を交えながら他愛のない話を少ししてウコンも帰っていく

 

トリコリとネコネも疲れたのかすぐに寝室に行き眠りにつく

 

ハク

「、、、、危ない戦いだった、、な」

 

ハクはガレイとの戦いを思い返していた

おそらく守護者はさらに強い、、そう考えると寝ることができなかった、、

 

 

 

 

 




久々の更新です
3000文字超えてしまいました
やっばりいつもより長い展開になっちゃいました

下位オーツとの戦いをどうしようか悩んでおります

では!


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別れ

勾玉の力もたまりハク達4人の家族が過ごせるのもこの日が最後となる

 

ハク

「そんなに長くはなかったが、どうだったネコネ?」

 

ハクはネコネの事が心配でならなかった

 

ネコネ

「はいです、寂しい気ももちろんありますが、本来なら叶う事がなかった願いなのです。本当に、楽しかったのです」

 

少し涙を浮かべながらも笑顔を見せるネコネ

 

トリコリ

「本当にありがとうハク、そしてオシュトルも」

 

トリコリは2人を抱きしめ礼を言う

 

トリコリ

「オシュトル、あなたは私達を天国から見守っていてください。そしていつか私がそちらに行った時、また会いましょう」

 

オシュトル

「楽しみに、、しております。どうかその日が来るまでハクとネコネ、3人で幸せに、、それがこのオシュトルの願いです」

 

トリコリ

「えぇ、約束しましょう。そしてハク、聞きましたね?必ず戻って来てください。息子として、ネコネの夫として」

 

ハク

「厳しい戦いになるでしょう、ですが必ず戻ります。ご安心を」

 

トリコリ

「ふふ、ありがとう。それでは最後の食事の準備をしてきます。オシュトル、少し手伝ってくださいな」

 

トリコリはネコネとハクを2人きりにする

 

オシュトル

「兄ちゃん、ネコネを頼んだぜ。ああは言ったがやはり割り切れるもんじゃねぇからな」

 

そう言うと母と共にその場を離れる

 

ハク

「ネコネ、まだ時間はある。少し歩くか」

 

ネコネ

「は、はいです!すみません、、気を使わせてもらって、わかってはいるのですが、、」

 

ハク

「別れは悲しいものだ、気にするな、母上もオシュトルも、そして自分も名残惜しい気持ちはある。だが前を向かねばな、そら、歩くぞ」

 

少し歩くとハクは腰を下ろす、そこはハクの許可がなければ誰であれ入ることができない場所。青白く光る花がどこまでも続いていそうな幻想的な場所

 

ネコネ

「ここ、、は?」

 

ネコネはいきなり景色が変わったのを驚きつつもその幻想的な光景に心奪われていた

 

ハク

「自分は普段ここで過ごしていた、オーツ絡みでお前たちを呼ぶためにあの場所を設けていたからな。クオンが初めて来た場所はここだった」

 

そう、クオンが初めて勾玉を使いハクと再会した場所である

 

ネコネ

「綺麗なのです、、すごく」

 

ハク

「ネコネ、母上の料理は美味いな。オシュトルはなんだかんだでウコンの性格が似合う。本当に、楽しかったな」

 

ネコネ

「はいです、本当に楽しかったのです。兄様、、私、、」

 

泣きそうになるネコネを抱きしめ頭を撫でる、ネコネはたまらず大泣きし始めた

 

ハク

「思いっきり泣くといい、自分以外誰も見ていない。強がる必要なんかどこにもない、そして笑って2人のとこに戻ろう。最後の食事だ、楽しまないとな」

 

わんわん泣くネコネ、ハクはその後泣き止むまで何も言わずネコネの頭を撫でていた

 

しばらくすると

 

ネコネ

「、、、ハーーー!!よく泣いたです!兄様、ありがとうございます。いっぱい泣いたらなんか楽になったのです」

 

泣きはらしたからか目のまわりは赤くなっていたがその笑顔は先程よりもとても元気に見えた、満面の笑顔、やはりネコネにはその顔が似合う、ハクはネコネのその顔を見てもう大丈夫だと安心した

 

ネコネ

「えへへ、それに姉様以外まだ誰にもここに来てないなら妻として招待されたのは私が最初なのです♪ありがとうなのですよ兄様」

 

花畑の中をくるくるとまわり楽しそうに踊るネコネ、花の光が宙を舞いその姿はとても美しかった

 

ネコネ

「兄様、全てが終わった後最後にまたここに連れて来てください。その時は姉様達と一緒に、、」

 

ハク

「ああ、わかった。絶対勝たねばならんな」

 

ネコネの泣きはらした目の赤みが消えた後、2人は母とオシュトルのいる結界内へと戻っていった

 

オシュトル

「、、、おう兄ちゃん、ネコネ!もうすぐできるぜ、母上が座って待っててくれってよ」

 

ハク

「そうか、じゃあ遠慮なく待たせてもらうか」

 

ハクとネコネがオシュトルの元へ行き近くの椅子に腰を下ろす

 

オシュトル

「ネコネ、もう大丈夫みてーだな」

 

オシュトルもネコネの顔を見て安心していた

 

ネコネ

「はいです、兄様がいっぱい頭を撫でてくれましたから。おにーさまにも心配をかけました、ネコネはもう大丈夫なのです」

 

やるねぇと言いたげな顔でハクの方を見るオシュトル

 

ハク

(顔がゲスいぞ義兄様よ、、)

 

そこにトリコリが様々な料理を運んできた

 

トリコリ

「最後は今まで以上に豪勢にしましたよ。体の調子がよいから張り切ってしまいました、それでは3人とも」

 

4人は最後の食事を前にして手を合わせる

 

「いただきます」

 

4人での最後の食卓、そこには悲しみはなく笑顔と笑い声で満たされていた。

 

そして

 

母が元の世界に戻る時間になった

 

トリコリ

「ハク、オシュトル、ありがとう。こんなに幸せな時を過ごせたのはいつぶりかしら、、それほどまでに充実した時でした」

 

母もまたわずかに涙を浮かべているがその顔はやはり先ほどのネコネ同様満面の笑顔であった

 

ギリギリまで時間を使い家族4人と共にいたが

 

ハク

「そろそろ、、限界か」

 

トリコリ

「ありがとうハク、もういいのですよ。では私は元の世界に戻りましょう、ネコネ、行きましょうか」

 

ネコネ

「はいです、それでは兄様、おにーさま、また後日」

 

その言葉を最後に2人は元の世界に戻っていった

 

オシュトル

「死んだ後にこんな体験ができるとはねぇ、生きてりゃいいことあると言うが、死んじまってるしな」

 

ハク

「まぁ特例中の特例なんだがな、だが叶えられるやつがほかにいるなら叶えてやらんとな」

 

少し2人で話し込んだ後オシュトルもまた元の世界へ戻っていった

 

 



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長い特訓を終え

最後の戦いから3ヶ月か過ぎようとしていた

キシタルから一度だけ連絡があったがどうやらガレイの件はオーツ陣営にとってはかなり深刻な事態のようでこちらに気を回してる場合ではないとの事

 

ハク

「向こうの都合にこちらが合わせにゃならんのは気にくわんが、こちらの特訓による戦力強化ができるのならば文句も言えんか、、にしてもこうも長い間動きがないのも気味が悪いな、、」

 

そこにウルゥル、サラァナが現れる

 

ウルゥル、サラァナ

「主様、回復した。いつでも行けます、どうかご指示を」

 

アンジュ

「カッカッカ、とうとう特訓の成果を見せる時が来たのじゃ!ゆくぞムネチカ!2人でハクをけっちょんけっちょんにしてくれる!」

 

アンジュがムネチカと共に現れる、そして

 

アンジュ

「お父上!お母上!見ていてくだされ!」

 

先の帝とホノカもその場に呼ばれていた

 

ホノカ

「ふふ、またあの子のあんな姿を見る事ができるなんて、死んだ身であれど幸せですね」

 

「そうじゃな、余も同じ気持ちである。じゃがあのバカは手加減などすまい。大きな怪我などしなければよいが」

 

他の者の特訓では冷静に分析しているもののやはり娘の事となると少し私情が入る

 

ハク

「確かに皆このわずかな時間でまた強くなった、、が、自分も負けるつもりはないぞ、ウルゥル、サラァナ、頼む」

 

ハクもまたさらに強くなり強化の術はもはや制限無く使えるまでになっていた

 

ウルゥル、サラァナ

「御心のままに、、」

 

ハクは強化の術を受け、さらに自分に重ね掛けした

 

ハク

「さて、遠慮はいらない。来い!」

 

アンジュの超攻撃型とも言える猛攻にムネチカによる超防御壁による援護、隙あらばムネチカも攻撃に参加する連携は単純ながらも隙がなく「強い」とはこういうものだと言わんばかりの攻めだった

 

ハク

「隙が、、見当たらんな、、ならば!こじ開ける!」

 

ハクがムネチカの防御壁を確認するとすぐさま距離をとり力を貯める

ガシャグラの能力である身体強化を一点に集中させる

 

ハク

「その壁、破壊させてもらう!」

 

ハクによる一撃、ムネチカの防御壁は無残にも叩き割られるような音を出して消えていった

だがそこにアンジュがすかさずハクに詰め寄る

 

ハク

「やはりこの隙を狙ってきていたか」

 

アンジュ

「あっ、、」

 

ハクは鉄扇を使いアンジュの攻撃をいなし首元に一撃を与え気絶させる

 

ハク

「ムネチカよ、まだやるか?」

 

ムネチカ

「いや、、壁を破られた時点で小生の仮面の力はだいぶ消耗したも同然。小生達の負けだ、、攻めにも参加するのはやはり愚策だったのかもしれぬな」

 

ハク

「愚策とまではいかないが、オーツ戦を想定するなら確かに防御による援護を徹底したほうがいいかもな。とりあえずお疲れだ、アンと共にゆっくり休んでくれ」

 

ムネチカはアンジュを連れてその場を離れる、そこに帝とホノカが近寄ってきた

 

「見事じゃった、どうじゃ我が娘は?」

 

ハク

「自分もそこまで戦いに特化した戦士でもないんだが、、まぁそれはさておき、力は確かにとんでもない、武器も相まってその破壊力はオーツでさえくらえばひとたまりもないだろう、ゆえに隙が大きいがな」

 

「ムネチカやお前ならば上手く援護してくれよう、さて、、わざわざ娘の成長を見せに呼んだわけではあるまい?話でもあるのかの?」

 

ハクは少しためらう表情を見せるが意を決して話す

 

ハク

「兄貴、そっちに人間だった頃のホノカさんとチーちゃんはいたか?」

 

ホノカ

「!!」

 

ホノカも気にはしていたのだろう、だが言い出せなかったらしい

 

「死者の国も広い、、見つけられなかった可能性もじゅうぶんある、、じゃが、、おそらく死者の国にはおらん。勘じゃがの」

 

ハクはやはりといったような顔をしていた

 

ハク

「なんとなくそこに違和感があった、タタリになったあの2人は一応は生きているためそっちにはいないと、だがすでにかなりのタタリを浄化をしているにもかかわらずそっちにいないとなると、、」

 

「オーツになっている可能性が高い、、じゃな」

 

ホノカ

「っ、、、我が君、、」

 

「そんな顔をするでないホノカよ、薄々は気づいておった。してハクよ、お主はどう見ておる?」

 

ハク

「オーツはまだ相当数いるがキシタルによると今や直属の上司のようなオーツがいるらしい、その名をチーと言う、獣のタタリを母と呼び少女のような見た目だと、自分も薄々は気づいていたが、こういう予感は何故かよく当たる」

 

「ふむ、、ならば間違いあるまい。ハクよ、姪を、、余の娘を、、殺せるか?」

 

ハク

「気が進まない度で言うと過去で1番だな、だがやらねばならない」

 

ハクはもはや覚悟の上だったようだ

 

「余も受け入れねばなるまい、ハクよ、、頼む」

 

ハクはわかったと一言だけ言うとアンジュとムネチカが割って入ってきた

 

アンジュ

「我が前身がオーツと言う事でよいか?ならばそやつの相手する時は必ず余も連れていけ、言ってやりたい事ができた!」

 

帝、ホノカ、ハクはそれを聞くと緊張の糸が切れたのか表情が緩んだ

 

ハク

「あぁ、わかった。一応現状ではまだ可能性の域を出ていないが事実だった場合は必ず参加してもらおう、ムネチカもよいか?」

 

ムネチカ

「うむ、心得た」

 

そして特訓は一通り終わり1人になったハク

最近はクオン達の誰が残るとか言う選択肢もなくたまに1人で休むようにしている

 

ハク

「だいぶ仕上がってきたはず、あれから3ヶ月、、これ以上待たさせるならこちらから出向く事も視野に入れなければな、、ん?」

 

現実世界からなにやら信号が来ている事に気付く

 

ハク

「珍しいなあちらからの呼びかけか、、」

 

信号の数は2つ

 

ハク

「あぁこれはあれか、しばらく無かったから失念していたな」

 

要はクオン達による2人までの滞在をさせろの合図であった

 

ハク

「まぁ最近は少し忙しかったしな、、」

 

誰が来るかはわからないがとりあえず2人を迎えいれる事にした

 



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放ったらかしの代償

ハクは誰が来るか恐怖を覚えながらも呼びかけに応じて2人を呼び寄せる

 

そこにはクオンとフミルィルがいた

 

ハク

「そ、、息災であったか2人とも?今茶でも出そう」

 

ガシッ

 

ハクの肩をクオンが鷲掴む

その力は尋常ではなく握りつぶされんばかりの力がこもっていた

 

ハク

「いだだだだだっ!!クオン!無くなる!肩が無くなる!」

 

クオンはニッコリと笑いながらも身体中から怒気のようなものが出ているように見えた

 

クオン

「ハク?お茶とかいいから、フミルィルに任せておいて?私達はちょ〜っとお話する必要があるかな」

 

ハク

「ひっ!!」

 

フミルィル

「あらあら、それではお茶の用意でもしてきますね。クーちゃん?あまりやりすぎないようにね」

 

フミルィルが茶の用意をするためにその場を離れる

 

クオン

「さぁ私達はこっち。大人しくついてくるかな」

 

クオンの尻尾がハクの頭に巻きつきハクの自室へと引っ張る

 

ハク

「付いていくから!締め付けないでくっ!いだだだだだっ!」

 

そして自室に連行されるという意味不明な状況になり正座をさせられるハク

 

クオン

「さぁハク?1ヶ月以上も私達を放ったらかしにしてどういうつもりかな?」

 

ハク

「い、いや特訓を、、、」

 

クオン

「ん?」

 

ハク

「ひっ!」

 

ハクは下手な言い訳は逆効果だと悟り両手を地につけ土下座のような型になり

 

ハク

「すまん、、、」

 

クオンは少し驚いた表情を見せた後ため息混じりに話し始める

 

クオン

「大変な時だってわかってる、ハクと過ごしたいと言うのも我儘だってことくらい、、わかってるかな。でも私達は、、それでも、、」

 

ハクはクオンが何を言いたいのかはわかっていた

オーツに勝てる保証もない、そして三年以上も自分を探しようやく叶った再会、それなのに放ったらかしにしたのは自分の責任だ、ハクはクオンを頭を撫でながら抱きしめる

 

ハク

「そうだな、こんな自分のためにここまでしてくれるお前達を放ったらかしにするなどやってはいけなかったな。すまなかった」

 

そこにフミルィルが入ってくる

 

フミルィル

「あらあら、ダメですよクーちゃん。訪れてすぐ伽に入るなんてがっつき過ぎです、めっですよ」

 

クオンが涙を拭きながら離れる

 

クオン

「ち、違うかな!ちゃんと説教しようとしてたんだから!そしたらハクが、、、ぶつぶつ」

 

フミルィル

「ハク様、オーツとの戦いは予断を許さないでしょうけど夫婦の時間と言うのもまた有限のものなのですよ。あまり放置をするのも酷というものだと思いますがいかがです?」

 

あんなにふわふわしたフミルィルでさえ少し棘のある言い方をさせてしまうほど今回の件は重いようで

 

ハク

「そう、だな、、ネコネやアトゥイ達にも謝らないとな」

 

クオン

「ちょっと、ううん、しばらくは覚悟してもらうかな、頑張ってねハク」

 

ハク

「あぁ、まぁ決して嫌な訳ではないしな。人数が多いのは否めんが」

 

そこにいきなりハクに対してとてつもない殺気が放たれる

そこにはハクオロの制止を今にも振り切りそうなオボロの姿が

 

クオン

「お父様達!?」

 

ハク

「なんだなんだ!?先代!どうなっている!」

 

ハクオロ

「い、いやぁ!すまんな!新しく勾玉を作っているのだがオボロがお主の所へ連れて行けとしつこくてな、連れてきたのはいいが着いた途端に殺すとか言い出して、、あー!くそ、落ちつけオボロ!」

 

オボロ

「離せ兄者!クオンを汚しておきながら放ったらかしていた男なぞこの手でぶち殺してくれる!」

 

ハクはそれを聞くと全てを理解する

 

ハク

「つまり、聞いていたのかさっきの会話を」

 

それを聞くとクオンが真っ赤になる、そしてオボロに近づくクオン

 

クオン

「お父様?娘を心配しているのは痛いほどわかるかな、でもね?」

 

クオンの口だけはニッコリしている、そう口だけは

 

クオン

「娘の夫婦生活を盗み聞きして口を出すのは、ちょっとだけ常識が、、ナッテナイカナ」

 

ハクオロは身の危険を感じたのか1人だけ帰ろうとする、、が

 

クオン

「ハクオロ父様?何処にいくのかな?」

 

隙などあろうはずがない

 

ハクオロ

「い、いやそろそろ政務に戻らなければ、、な」

 

クオン

「散々ここにサボりにきておきながら言うセリフではないかな、とりあえずオボロ父様はシメておくから次からは来ないようにして」

 

ハクオロ

「ハイ!!」

 

ハク

(初めて聞いたぞ、あんな声の先代は、、)

 

そしてオボロを完膚なきまでにシメたあとハクオロと共に元の世界に帰らせた

オボロの懐に事のあらましを書いたのを忍ばせておいたらしくベナウィに見つけてもらうよう工夫もしたらしい

なんでも罰として過去例に見ない大量の書簡を2人にとの事

決して逃さず見張りも3倍に増やすこと

 

政務はハクもそれなりにこなしてきたからその苦しさはわかっていた

どうやらトゥスクルにおいてクオンの力は未だに絶大なものなのだと再認識するハク

 

ハク

「さすがに同情せざるをえんな、だがまぁ相手がクオンなら逆らう事もできんか」

 

怒りという怒りを全てハク、オボロ、ハクオロにぶつけたからかスッキリした様子のクオン、笑顔がとても綺麗だ

 

ハク

(やれやれ、先代達には悪いがこの笑顔がもらえるだけ役得だな)

 

フミルィル

「それじゃあクーちゃん晩御飯の支度お願いしますね、しばらくハク様を預かりますから」

 

クオンは一瞬不満そうな顔になったが、まぁ仕方ないかと言ってその場を離れる

 

その後はフミルィルと茶を飲みながら他愛ない会話が始まり食事の時を迎えたのだった

 

クオンの作った料理は見た目も味も絶品だった



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トゥスクルかエンナカムイか

クオンはハクに限界した時の住まいについて何処がいいか希望を聞いていた

 

ハク

「ふむ、トゥスクルではダメなのか?クオンが正室なのだろう?」

 

クオン

「ハクは知らないかな、ベナウィの持ってくる仕事の量を。ベナウィの真の恐ろしさはその強さではなく愛国心ゆえに主を仕事漬けにする徹底さなの」

 

確かに直接な面識は僅かしかないがその忠誠心は国を思ってこそなのはわかる

 

クオン

「もうハクはじゅうぶん頑張ったと思うかな、ぐうたらはあまりさせてあげれないけど程々に仕事をこなして穏やかに暮らすならエンナカムイだと思うのだけど、どうかな?」

 

ハク

「まぁ確かに母上やネコネの事、オシュトルの頼みもある以上エンナカムイで暮らすのは妥当だとは思うが自分の存在を考えるにそれが可能なものなのかね。皆が黙っていたとしてもアンの叔父、そしてクオン、トゥスクルの皇女の旦那、八柱のアトゥイ、ノスリ、ムネチカの旦那でもありクジュウリのルルティエ、シスも同様だ。そんな自分がエンナカムイで穏やかに過ごす事は難しいとは思うが」

 

クオンはそこまで考えていなかったらしくどうしたらいいか考え出す

そこに

 

フミルィル

「そうですねぇ、しかも皆さん立場も各々ありますから皆でエンナカムイに暮らすと言うのも厳しいかもしれませんねぇ、まぁクーちゃんは何があっても引越しそうですけど、ふふふ。そうなったら私も引越す事になりますし」

 

ハク

「クオンとフミルィルはまぁ問題はあるだろうがある意味国から解放されてると見てもいいかもしれんが、八柱のうち三柱がエンナカムイにと言うわけにもいくまい」

 

クオン

「そっか、ならアトゥイ、ノスリ、ムネチカに関しては悪いけど交代制をとってもらうかな。そうなるとやっぱりエンナカムイが1番だね」

 

結局エンナカムイを住まいにするのが最も効率が良いと言う事になったわけだが

 

ハク

「クオンとフミルィルは本当によいのか?先程は無理やり納得したがトゥスクルの皇女とお側付きであろう?いかに先代に全てを押し付けるにしても中々難しいように思うのだが」

 

本来であれば同盟国同士による結婚ともなるとその国の首都とも言える場所に住まいを用意するものだ、だが今回はエンナカムイ、決して悪いわけではないがこういう問題に対しての解決場所ではない。どちらの国からも不満は出るようにも思えた

 

クオン

「私達なら大丈夫、たまにハクと一緒に帰省するだけでいいと思う、だよねフミルィル?」

 

フミルィル

「はい♪先日のようにオボロ様が少々面倒かもしれないけどそこはご愛嬌と言うことで」

 

ハクは先日のあのドタバタを思い出す

 

ハク

(まぁここにいる以上自分が負けることはないのだろうが、あの殺気が思いのほか本気だったからなぁ、現界すれば力が使えなくなる以上強さ的には自分の方が劣っているだろうし本気で殺されかねんな)

 

クオン

「心配しないでハク、私達はじゅうぶん守ってもらってるかな。だからその時は私が必ず守ってあげるから。ね」

 

そう言ってハクの頬に口付けをする

 

フミルィル

「クーちゃんったらホントにハク様が大好きなんだから、最初はその気持ちさえ気づいてなくて、気付いたら気付いたで中々気持ちを告げないしでモヤモヤしてたあの頃が懐かしいですねぇ」

 

クオンがワーワーと言いながら顔を真っ赤に染めている

 

ハク

「まぁ兄貴と死に別れた後に自分の目覚めた場所で我慢できず口付けをした以上最初は自分からだったわけだしな、あの時のクオンは今思うと本当になんと言うか、愛おしかったな。まぁもちろん今もだが、フミルィル、貴女にもな」

 

クオンはもちろんさらに真っ赤になっていたがフミルィルまで軽口で返すどころか頬が赤くなって顔をそむけていた

 

ハク

「さて、少し勾玉に力を入れてくる。ゆっくりしといてくれ」

 

ハクがその場を離れる

 

クオン

「愛おしかったって、、それにハクからの口付け、、初めての、、うふふふ」

 

クオンは幸せの絶頂にいた、が

 

フミルィル

「クーちゃん、だらしないですよ。嬉しいのはわかりますがヨダレ、ちゃんと拭いてくださいね?そんな姿ハク様に見せれないでしょう?」

 

クオンは一気に現実に引き戻されヨダレを拭う

 

クオン

「よ、よかった、、ハクに見られなくて、、フミルィル?この事は、、」

 

フミルィル

「乙女のだらしない姿をバラすような事はしませんから安心してくださいね、偶然ハク様が見かけてしまったら擁護はできませんけど、うふふ」

 

場所は少し離れハクの自室

 

ハク

「しかし見事な作りだなこの勾玉は、これを作るにはおそらく先代の力とウルトリィ殿の力を合わせなければできまい。自分の力も上がってきているからか呼び出せる時間もだいぶ長くなってきている、その分貯めるにはそれなりに時間がかかるわけだが」

 

ハクは最後に少し愚痴をこぼすと同時に勾玉へ力を送る

 

ハク

「今日は、、八割は終わらせときたいが、いけるだろうか。まぁやれるだけやるか」

 

 

最終的には六割程度しか貯められず少し後悔するハクだった




意識飛びそうな時に書いたので誤字脱字あったらごめんなさい
ではおやすみなさいw


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ウィツァルネミテア、ミコト

クオン

「ハクっ!どうして!?息はある、、なのにどうして起きないの!?」

 

フミルィル

「特に異常は見当たらないですねぇ、眠っている事以外はですが、、」

 

ハクが1人自室へと戻っていた時、いつまで経っても戻ってこないハクに違和感を感じた2人はハクの部屋に向かった。そこにはただ寝ているハクがいただけで2人は安堵した、だがいつまで経っても目覚めない、2人はハクを起こそうと頑張ったが未だにハクは眠ったままであった

 

クオン

「ハク、、、」

 

フミルィル

「オーツとは最近接触はされてないはずです。となればハク様を眠らせ目覚めないほど意識の奥深くまで連れていけるのは、、、」

 

クオン

「ウィツァルネミテア、、っ!一体ハクに何を!場合によっては私も!」

 

フミルィル

「いけませんクーちゃん、もう2度と解放しない、その約束を皆としたのだから」

 

クオン

「、、、でもこのままじゃ!」

 

フミルィルはハクの顔に触れ容体を可能な限り確かめる

 

フミルィル

「熱もありません、呼吸も落ち着いているように見えます。もう少し待ってみましょう、ね?」

 

クオン

「、、、わかった、、かな」

 

渋々だがハクが目覚めるのをもうしばらく待つ2人だった

 

場所は変わりハクの精神世界

 

ハク

「ここは、、確か無性に眠くなったとこまでは覚えているが、、眠くなった?自分が?」

 

そう、ハクは現在仮にも神である。疲れはするし痛みも感じるが眠くなるということはこの姿になってからは初めてだった。もちろん寝ようと思えば寝れるのだがそれはすることのない時が来た時の時間つぶし以外になかった

そのハクが眠くなった、この事実の違和感に瞬時に気づいたハク

 

ハク

「こんな芸当ができるのはウィツァルネミテア、あんたしかいないだろう。出てこい、要件はなんだ」

 

ウィツァルネミテア

「あぁ、ようやくここまで力を取り戻せた、、礼を言うぞハク、オーツを僅かながら減らした事により我は徐々に力を取り戻している、、」

 

ハク

「な、、に、、?そんなバカな!オーツを倒すことにより何故貴様が力を取り戻す!?」

 

ウィツァルネミテア

「くくく、、、何故?我は今尚やつらに呪いをかけているのだぞ?これはもはや我にも避けられないもの、だがその数が減ればその分の力を自身に使えると言うのは自然な事だとは思わぬか?お前が奴らを倒せば倒すほど我は力を得る、数年前顕現したあの時よりさらに!」

 

ハク

(バカな、、それでは星に封印などできぬ、、今のやつの力ならいけると踏んだ上での判断だった、これでは仮に星に封印できたとしても星の浄化力では意識がないぶんやつの呪いには耐えられん、、)

 

ウィツァルネミテア

「其方はよくやってくれた、ハクオロは奴らを滅ぼすのを躊躇していたからな。そして、、今更やめることもできまい?奴らの境遇を考えればな」

 

ハク

(その通りだ、奴らは浄化されなければならん、、だがそうすればこいつは、、)

 

最悪な結果が出かねない、ハクは予想してない事態に対して常に最善の行動をとっていた、故にどんな予想外の出来事でも対応できるはずだったのだが

 

ハク

(これは、、どうすればいい、全力を出したこいつを止めれる存在など、、いるのか)

 

???

「させません、アナタのような神、この世には必要ありません」

 

ハク

(誰だ?自分の精神世界にこうも簡単に入れるやつなんて、、、)

 

ウィツァルネミテア

「さすがと言うべきであろうな、ミコト、貴様なら来れるだろうとは思っていたが、それでも驚いているよ」

 

ハク

「ミコト、、だと?ならばこいつがオーツの」

 

見た目は女だとわかる、だがそれでも異形の姿ではある

 

ミコト

「貴方がハク、どうも初めまして。私はミコト、ごめんなさいね勝手に貴方の世界に入って」

 

ハク

「くっ、、いろいろややこしくなってきたな。だが、、」

 

ミコト

「ええ、敵対している三者がここに揃った。互いの目的を話し合うのもアリ、だと考えてます」

 

ハク

「そうだ、どうやら自分のとこだけ情報が足りてないと見ている、なんとか有益な情報を聞き出したいところだ」

 

ウィツァルネミテア

「いいだろう、せっかくこの3人が揃っているのだ。ここで3者の立場をなるべく平等にするのもまた面白いかもしれぬ。それでは我から、今現在我は無力。オーツならびにミコトがいなくなれば完全復活となる」

 

ハク

「それが一番やっかいだな、自分はオーツを浄化し平和な世界にして自分自身もその世界で暮らす。ウィツァルネミテアを星に封印してな、だが」

 

ミコト

「ええ、私達を倒せばこの大神はかつてない力で蘇ります。よって私達は仕掛けてこない限り手を出す事を禁じました」

 

ハク

「この数ヶ月音沙汰がなかったのはそのためか、、」

 

ミコト

「そうですね、ですが私はオーツ達を家族だと思っています。止むを得ずその数を減らす時はありますが」

 

ガシャグラとヴレイの融合やバムナー達の暴走間近の連中の事だろう

 

ハク

「だが今後永遠に呪いを退けられるとは限らんだろう、現にバムナー達はそうだった」

 

ミコト

「ええ、ただの問題の先送りです。ですが完全体のそれの復活、どうやって止められると?」

 

そう、、止められないのだ。いつか、遠い未来の話かもしれない、だがいつかその日が来る。ウィツァルネミテアの完全復活の日が

 

ウィツァルネミテア

「今は無力な我だが、勝者はすでに決まっている。どう足掻いてくれるのかな。仮初の神、そして人のなり損ないよ」

 

ミコト

「ハク、貴方はどうしますか?」

 

ハク

「予定を大幅に変更するべきなんだろう、が、、予定は変えん。オーツは浄化する、ミコト、貴女もな」

 

ウィツァルネミテア

「で、あろうな。くっくっく、さて我はその時が来るまでまた眠りにつこう」

 

ウィツァルネミテアはそう言い残し闇に消えていった

 

ミコト

「聞いていた通りの方でしたね。ですが覚悟しておいてください、私はもちろん、守護者の力はそちらの想定を軽く超えてくるもの。手加減はしませんよ」

 

ハク

「あぁ、望むところだ。」

 

ミコト

「それでは私もそろそろ、、あ、そうでした。あの人は、元気にしていますか?」

 

ハク

「やはり覚えているのだな」

 

ミコト

「ええ、片時も忘れたことなどございません。あの大神の呪いを跳ね除けているのもその想いがあるからこそ」

 

ハク

「そうか、心配するな。元気にしている、仕事が嫌になってサボったりしているよ」

 

ミコト

「そうですか、ふふ、あの人らしい。敵同士ですがもし私が倒れた場合は、、いえ、なんでもありません。それでは」

 

そうしてミコトも消えていった

 

ハク

「ここに来てまたやっかいな問題が出てきたな、、しかも最上級のやっかいごとだ、、どうするかな」

 

ハクは考えるまもなく目を覚ました

 

ハク

「ここ、、は、、自分の部屋か」

 

クオン

「ハク、、、すぅ、、すぅ、、」

 

ハク

「クオン、、目が腫れている、どうやら心配させてしまうほど寝ていたのか」

 

ガシャン!

 

陶器の割れる音

 

フミルィル

「ハク様!!ご無事ですか!?」

 

その声にクオンも目を覚ます

 

クオン

「ハク!よかった!大丈夫!?」

 

ハクは起こった事を2人に話すことにした

 

 



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解決策を求め

 

ハク

「と、まぁそんなわけだ」

 

ハクは精神世界にウィツァルネミテアによって連れていかれ、そこで起こった出来事をクオン、フミルィルに話した

 

フミルィル

「どんどん信仰が揺らいじゃいますねぇ、個人的にはくーちゃんを暴走させたあの時から許してはいませんけど♪」

 

クオン

「私もあの力を目の当たりにした時はもうこんなのいらないと思っちゃったし、これを機に完全消滅させたいかな」

 

2人はやはりと言うか、かなりかの大神に不満、いや怒りがあるようだ

 

ハク

「クオン、フミルィルはちゃんと自分の席に座っているのだからいい加減腕から離れて自分の席にだな、、」

 

精神世界とはいえまたクオンの知らない場所に行ったからかもう離さないという意思表示が見てとれる

 

クオン

「嫌、しばらくは離してあげないんだから、覚悟しておくかな」

 

ハク

「やれやれ、しかし、、どうしたものか。まさかオーツを倒すと連動してタタリの浄化どころか根源であるウィツァルネミテアを復活させるとは、いや、、だからこそタタリは浄化されるのか、そこまで読み切れなかったな、、」

 

タタリの浄化に伴いウィツァルネミテアが世界にまき散らした呪いは消える、それは事実だ。だがその瞬間ウィツァルネミテア自身が受肉し復活する

ハクは呪いが消えることによりウィツァルネミテアの力が弱くなると思っていた、だがこの考えは見事に打ち砕かれる、むしろウィツァルネミテアの呪いが無くなると言うことはその力が全てあるべき所に戻ると言うこと、つまりはウィツァルネミテア自身に

 

ハク

「オーツやタタリは、、必要な存在だったと言うことか。だが、、」

 

ハクは暴走間近のバムナー達を見てきた

オーツはいつか必ず暴走する、暴走してしまったオーツはいずれ仲間割れを起こすだろう、最後の1人になってしまえばウィツァルネミテアの力で消すことも容易いはず

つまり自分達がウィツァルネミテアを倒さねばならない

完全復活したかの大神を倒し、2度と復活などできないよう消滅させる。

 

ハク

「倒すしかあるまい、、なんとしても」

 

クオン

「策は、、あるわけないよね、、きっと」

 

ハク

「今のところはな、だが、、神とはいえ無敵と言うわけでもないだろう。あるはずだ、やつに対抗しうる何かがな」

 

フミルィル

「戻ったらウルトリィ様やおじ様達に聞いておきますね。おじ様達はここに来る事を禁じられてますから」

 

ハク

(ああ、クオンが出禁にしたんだったか、やれやれ、来ても構わない時に来れないとか、日頃の行いと言うやつか)

 

オーツの浄化、これはもはや変えられない

厳しい戦いになるだろう

しかも全てを倒した後はウィツァルネミテアの完全消滅を遂行しなければならない

 

ハク

「ヤマトの戦がかわいく思えてくるな、、あんなに大変だったってのに」

 

クオン

「戦う相手が根本的に違うのが大きいかな、最後のノロイとの戦いに近いかもだけどその強さはあれの比ではないし」

 

ハク

「あれでもアクルトゥルカにならなければ負けていたからな、難儀なことだな、、あれ以上と言うのも」

 

フミルィル

「ふふふ、今までのオーツ戦も似たようなものではありませんでしたか?」

 

ハクはなるほどと手を叩く

 

ハク

「確かにそうだ、どうも策が出なさすぎて失念していたが、ガレイやキシタルと戦った時もかなり苦戦していた。どうも自分が神になっている事を忘れがちだな、、、ん?」

 

ハクは何かに気づく

 

ハク

「そうか、、神の権能」

 

クオン

「ハク?」

 

ハク

「神の権能の一つに神殺しと言うのがある、本来は自身が神としてもはや使えない存在になった時に神の力全てを壊し、己の存在を消すと言う力だが」

 

クオン

「な、何その物騒な能力、、」

 

ハク

「まぁいろいろあったんだろう神にも、話を戻すが本来これは自身にしか使えない力だ、だが自分は神とはいえ先代から受け継いだだけの人だ、まぁ先代も元はそうなんだが。要するに自分は神とは言え不安定な神と言うことだな、受け継ぐ際にいろんな不具合が起こるのもまた必然、先代のように一部引き継ぎをせずそのまま能力を持ち去ったりな」

 

2人はふむふむと話を聞いている

 

ハク

「神を相手にするのは考えてもいなかったし忘れていた、今自分はこの神殺し、自身以外にも使うことができる。引き継ぎの際に起こった不具合の一つだろうな」

 

クオン

「じゃあ!!」

 

ハク

「危険な事に変わりはない、何かの拍子にこの神殺しを返されたら自分が消滅するからな。完全に仕留めれる瞬間が必要だろう、しかもオーツを全て倒した直後からだからな、かなり厳しい戦いだが」

 

クオン

「充分かな、勝機が少しでもでてきたなら」

 

フミルィルも頷く

 

ハク

「幸いオーツはあちらから攻めてこないと明言してる、この間に準備を整える、特訓も怠らないようにしないとな」

 

針の穴を通すような希望でしかないが、それすら思いつかなかった時より万倍マシである

 

ハク

「せめて守護者と互角以上の戦いをしなければ希望はないだろう、そしてそれはあのガレイより強いと見ている。こちらから出向く以上次の戦いは守護者を除くオーツの全浄化だ、一気に戦いの難易度が上がるが」

 

クオン

「望むところかな、私もこの数ヶ月の間でだいぶ強くなったんだから」

 

フミルィル

「私は元々治癒術による援護が主ですけど、治癒速度はかなり向上していますのでどんどん頼ってくださいね♪」

 

皆この3ヶ月間で見違えるほど強くなったようだ、、が

 

ハク

「本来ならばここで召集をかけ、攻めるつもりでいた。が、事は思っていた以上に悪い。もうしばらく特訓に費やそうと思う。神殺しもどういったものか試す必要もあるしな」

 

2人は慎重に越した事はないとハクの提案を受け入れる

 

ハク

「ウィツァルネミテアにミコト、、か、とんだ猛者揃いだなまったく、、」

 

その日はハクが目覚めたばかりと言うこともあり無理をせず特訓は後日からとなった

 




終わりが少し見えてきましたw


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ユズハ、トゥスクル

だいぶおまたせしてしまって申し訳ないです


ハクは神殺しの権能を確かめるため1人特訓の場にいた

 

ハク

「はぁっ、、、はぁっ、、これは、キツイな。一度使えばしばらく動けんとは、、自分以外に使うとは言え反動がここまでとは」

 

本来なら自身にしか使えないものを他者に使う、これだけ聞くと不具合とは言えなんとも便利なものかと言いたくなるが、使うための代償はやはりそれなりに大きいものだった。

この代償は強い弱いに関わらず強制的に術者を長時間行動不能にする、一度でも外せば敗北は必須。

 

ハク

「そうそううまい話でもないと言うことか、、さて、戻るとしよう」

 

ハクはクオン、フミルィルの待つ結界内へと戻る

 

クオン

「あ、おかえりなさいハク、、大丈夫?あまり顔色がよくないかな」

 

ハク

「あぁ、とりあえず試してきた、、が」

 

ハクは術を使った瞬間に動けなくなった事を話した

 

クオン

「それじゃあ確実に仕留めれる瞬間じゃないと勝つ事は、、」

 

ハク

「そういう事になるな、どうやら回復するにはそれなりに時間が必要なようだ。他者からの回復もおそらく効くまい」

 

フミルィル

「そうみたいですねぇ、ぱっと見ですが今のハク様は私の回復術では効果はないみたいです。神殺しによって受ける呪いのようなものでしょうか、これはひたすらに時間をかけて解呪されていくようで、、」

 

フミルィルがハクの体を触り神殺しの反動がどういうものか調べている

 

ハク

「ここまでのモノとは少々予定とは違うな、できればそれなりに数を撃てればとも思ったが、、、ん?」

 

ハクが上を向く

 

クオン

「ハク?どうかした?」

 

ハク

「兄貴からだ、呼んで欲しいらしいが、、3人?いや4人か?まぁ、いいか」

 

ハクは状況が理解できていなかったが特に気にとめず帝と他3人を呼ぶ事に

 

ハク

「ホノカさんもいるだろうが、他2人は感じたこともない霊気だな」

 

そこに現れたのは帝とホノカ、そしてもう2人は見た目は若い娘と老婆であった

 

ピキッ!!

 

ハクの仮面から映像が流れる、そう、ハクオロの記憶である

 

ハク

「まさか、、其方らは、、」

 

「ほっほっほ、さすが理解が早いのう。そう、お主の考えているとおりの2人よ」

 

クオン、フミルィルは未だに誰かわからず混乱している

 

ハク

「お初にお目にかかります。某はハクオロ殿から仮面を受け継いだハクと申す者。貴女方はトゥスクル様、ユズハ様であらせられますな?」

 

それを聞いたクオンとフミルィルは驚く

 

トゥスクル

「かしこまらなくてもよいのですじゃハク殿、この度は偶然にもヤマトの先の帝様と知り合うことができましての。話を聞いているうちに孫娘達やそこにいるユズハの娘までいる事を聞き、さらには会えるとまで言われましてな。死者である身、そんな願いは持ってはならぬと思ってはいたのですが」

 

ハク

「いえ、よくぞ決心してくださいました。某の力も全てが片付くと使えなくなります。それならば可能な限り再会できるのならば叶えてさしあげたいと考えております。クオン!フミルィル!」

 

ハクが2人を呼ぶがどうしていいかわからずあたふたしている

 

ハク

(何をしている!?早くこっちへ、、ん?)

 

ユズハがいつのまにかクオンの前に立っている

 

クオン

「あ、、あぁっ、、貴女が、、」

 

ユズハ

「ハイ、でも、、私には、それを名乗る資格があるかわからない、、幼すぎる貴女を残して、、だから」

 

クオンはユズハが言い切る前に抱きついていた

 

クオン

「母、、様!!母様!!」

 

ユズハ

「クオン、、母と、呼んでくれるのですか?貴女を残して、育てる事もできなかったのに、、」

 

それを見ていたハク、そして

 

ハク

「兄貴、この場を少し頼む」

 

そう言い残すとハクは1人その場を離れる

 

「こういう時は行動が早いのぅ、昔からそこは変わらんやつじゃ」

 

帝は笑いながら再会を楽しむ者達を見ていた

 

ハク

「先代、聞こえるな?」

 

ハクは念話により状況を伝え可能な限り早く関係者を集めるよう頼んだ

 

ハクオロ

(そうか、、また会えるのか。わかったすぐに取り掛かろう、だが相当な人数だ。勾玉が足りない)

 

ハク

「そこは心配無用だ、皆の勾玉から少しずつ力を別の場所に貯めていたからな。一度くらいなら大人数で来ても差し支えあるまい。先代とオボロ皇は勾玉があるからそっちで来い」

 

迅速に用件を伝えクオン達のいる場へ戻るハク

 

クオン

「あっハク!何処に行ってたかな!早くこっちへ来て、母様に紹介しなくちゃなんだから!」

 

ハク

「いや、さっき自己紹介したろ自分は」

 

クオン

「ちーがーうー、私の夫としてちゃんと紹介したいの。いいからこっちくるかな」

 

クオンに連れられユズハの前に座らせられるハク

 

ハク

「再度になりますがハクと申します」

 

ユズハ

「ハイ、ユズハと申します。ハク様、この度はありがとうございます。こうして娘と会えて、今ではもう愛する人もいて、本当に、ありがとうございます」

 

ハクはハクオロの記憶の一部を受け継いでいる

その時のユズハはあまりに弱々しく今にも消えそうな、そんな印象だった

 

ハク

(だいぶ変わった印象を受ける、ハキハキと喋ってるし目も見えているようだ、死者になったことで病気から解放されていると言うことか。皮肉なものだ)

 

ハク

「今から先代、いやハクオロ殿含む大勢の知り合いが来ることになっています。久しぶりの再会ゆえ心ゆくまで楽しんでいただきたいと思います」

 

それを聞いたユズハとトゥスクルは驚く

 

クオン

「何処に行ってたと思ったらそういうことだったんだ。仕事が早いんだからもぅ、昔のハクとは大違いかな、聞いて母様、ハクったら最初はね、、、」

 

ハク

(最初の戸惑いはどこへやら、、順応が早いなまったく、、)

 

しばらく親子の会話を聞いていたがそこにハクオロから準備完了の知らせが来る

 

ハク

(いや!早すぎるだろ!)

 

それだけ会いたい気持ちが強いと言うことなのか

 

心の中でツッコミを入れつつもハクオロ、オボロを除く全員をその場に呼ぶハクだった




ちょっと長くなりそうなのでここで一旦切ります


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再会(ハクオロ編

 

クオン

「それにしても感激かな、あのトゥスクル様とこうして会えるなんて」

 

ハクオロ達が自分達の国ができた時につけた国名「トゥスクル」、それが徐々に広がり今や大国と言っても過言ではなくさらにヤマトとの同盟まで成しているのだ

 

トゥスクル

「どこにでもいる普通のバァさんじゃよ、村を束ねることくらいしかできなかったね、、のぅ?エルルゥ、アルルゥ」

 

そこにはかつてトゥスクルがまだ小国だった頃から、又は国となる前からの知り合い、そして家族達がいた

 

エルルゥ

「本当に、、おばあちゃん、、っ!」

 

アルルゥ

「おばあちゃん!!」

 

二人がトゥスクルに抱きつく

 

そしてユズハの方には

 

オボロ

「久しぶりだな、、ユズハ」

 

ユズハ

「ハイ、その声、、お兄様。ふふ、、触っててある程度はわかっていましたけど、初めて見ました。お顔」

 

カミュ

「ユズッち、久しぶり、、、あー!お肌綺麗!いいなーいいなー!!」

 

カミュがユズハの顔をプニプニしている

 

ユズハ

「カ、カミュちゃん、くすぐったい。クスッ、思った通りの顔です。すごく可愛くてそして綺麗な翼」

 

カミュ

「えへへ、ありがと!アルちゃんはもう少し待ってあげてね。お婆様と再会中だから」

 

ユズハ

「ハイ、なのでまずは私から、、」

 

ユズハがハクオロの前まで歩み寄る

 

ユズハ

「仮面をしてなくてもすぐわかりました、、ハクオロ様」

 

ハクオロ

「ユズハ、、私は、、いや、違うな。久しぶりだユズハ、また会えて嬉しい」

 

それを聞いたユズハはハクオロに抱きついた

 

ユズハ

「ハイ、私もです。またハクオロ様と会えて、こうやって触れられて、、また別れるのが辛くなるほどに、、」

 

ハクオロ

「なに、あと数十年もしたら私もそちらに行く。また会えるさ、だから今はこの再会を互いに喜び、分かち合おう」

 

ユズハは何も言わずただ頷いていた

 

オボロ

「兄者よ!そろそろ俺にも妹との、、、うぶ!」

 

クロウ

「今は二人だけにしてやんねぇ、時間はあるって話なんだからよ。ねぇ大将!」

 

ベナウィ

「えぇ、無論帰った際にお二人には少々缶詰になってもらいますが」

 

おそらくはこの場を設けるためにハクオロがかなり無茶な条件を飲んだと思われる、当然オボロも同様なのだろうが

 

ハク

(なるほど、この場であっても中々にブレてないな。あれが噂に聞くベナウィか、頑張れよ先代)

 

そしてトゥスクル達はと言うと

 

トゥスクル

「本当に大きくなったねぇ、お前達に看取られてなんの悔いもなかったが、また会えるのは本当に嬉しいねぇ。それでもあの後は大変だったろう、村人全員が来た時はびっくりしたもんさ」

 

エルルゥ

「うん、でもハクオロさんが本当に頑張ってくれてて、、」

 

そう話してる内にハクオロがユズハ、オボロと共にやってきた

 

トゥスクル

「ふむ、久しぶりじゃのオボロ、ドリィ、グラァよ。似合わん髭はまあこの際置いておくとしようかの」

 

オボロ

「トゥスクル様、お久しぶりでございます。このオボロ、あの時あの場にいなかったことを今でも、、」

 

と言いかけた時杖で頭を殴られるオボロ

 

オボロ

「痛っ!な、何を!?」

 

トゥスクル

「お前がいようがいまいが結果は変わらんかった、それに多大な犠牲を払ったとは言えあの時生きていれば今あるトゥスクルと言う国はなかったはずじゃ。そうであろうハクオロ?」

 

ハクオロ

「しかしそれでも、この場にいる皆には納得できるものではありませんでした。その気持ちだけは変えられないものですよ、トゥスクルさん」

 

トゥスクル

「やれやれ、お主も相変わらずじゃのぅ」

 

皆が再会を喜び今を楽しんでいる。ハク、帝、ホノカはそれを見ながらハク達はハク達なりに盛り上がっていたが

 

クオン

「もぅハク!いつのまにあの場から離れちゃってくれてるかな!夫婦なんだから貴方も来るの!」

 

こうなると帝やホノカはクオンの味方になるためハクはその場から連れさられていくのだった

 

「あやつも大変じゃのう。なんとか現界させてやりたいところじゃが、、ホノカよ、あれの準備はまだかの?」

 

ホノカ

「ライコウ様とウォシス様が急いでやってくれていますがいかんせん数百年ともなると時間がかかるようで、、」

 

「ふむ、まだ少し時間がかかるか。じゃが成功すれば」

 

何やらハクの助けになるために色々動いてる帝、ホノカ達

 

「さて、余達は先に戻るとしよう。あの者達の再会の場ゆえあまり邪魔もできまいて」

 

ホノカ

「えぇ、それでは我が君、こちらに」

 

そうして帝、ホノカは戻っていった

 

ハク

(先に戻ったか。一言くらいは残していけよ、、)

 

そしてハクはクオンに連れられ皆がいる場まで来る

 

クオン

「ふふ、現界してからのはずだったのにこの場で報告できちゃうねハク」

 

ハクも腹を括ったのか皆に挨拶をする

 

オボロ

「ふん、俺はまだ認めておらんぞ!とりあえず1発は殴らせてもらわんとだな!!」

 

コツン!

 

オボロ

「痛っ!トゥ、トゥスクル様!?」

 

トゥスクル

「まったくお前はそういう所はまるっきり変わっとらんのぅ。ユズハ、エルルゥ、アルルゥ、ハクオロ、この場にいる者全員が認めるほどの男になんの不満がある?手塩に育てた娘が巣立っていくのは喜ばしい事ではないか。醜い嫉妬はおよし」

 

ユズハ

「兄様、クオンは親の道具じゃないから、この子が決めた殿方を信じてあげてほしいです。認めないから殴るなんて、、そんな兄様は、嫌いです」

 

オボロ

「ぐはっ!!!」

 

ハク

(妹に嫌いと言われるのはさすがにショックだよなぁ、、自分もネコネに言われたら立ち直れん自信がある)

 

さすがに同情したのかハクが助け船を出す

 

ハク

「まぁまぁ、オボロ殿も色々複雑な気持ちなんだろう。一方的に殴られるのはさすがに御免被りたいが手合わせという形で溜まった者を発散させてはいかがでしょう?」

 

それを聞いた瞬間オボロの目に光が戻った

 

オボロ

「乗った!それならば皆も文句あるまい!!」

 

ハクからの提案だからか渋々だが納得する一同

 

ハク

(やれやれ、やはり乗ってきたか。さて、、それなりに頑張るとしますか)

 

ハクとオボロの対決が始まろうとしていた

 

 

 



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オボロとの対決

 

ハクはオボロと戦うため修行場へと来ていた

無論ハクオロやクオン、ユズハ達も来ている

 

ハク

「さて、国を築き数多くの戦を経験してきたほどの猛者だ。力を使わない状態を考慮すると本気を出さねばな」

 

離れた所でハクオロ達が見ている

 

ユズハ

「二人共大丈夫でしょうか、、心配です。兄様はどうして、、」

 

ハクオロ

「オボロもすでにハクを認めているよユズハ。だがあの男はこの上なく不器用だからな、何かしらのケジメをつけなければしこりが残るのだろう。ハクもその事を理解しているからこそ対決という形で皆に納得させたのだろう」

 

そう、オボロもまた馬鹿ではない

仮にも一国の皇だ、人を見る目は充分ある。ハクオロが国を築く前から兄と呼んでいた事からもそれは明らか

そのオボロが未だにハクに対してあの態度なのだ、やはりケジメが必要なのだろう。ユズハに先立たれ、託された娘だからなのかハクオロを認めた時より厳しいのもわからなくもない

 

ハク

(まぁ、それを抜きにしても皇女との婚約だ。国としてかなり重要な案件にもなる)

 

クオン

「ハク、、、力を使わないって、、大丈夫なのかな、、」

 

ハクを心配する者がやはり多い、神の力を使えばそうでもなかったかもしれない。しかし相手はあのオボロ、今やベナウィですらそう簡単に彼を負かす事はできない

 

オボロ

「力を使わない、ふん、、俺も舐められたものだと言いたいところだが、、」

 

ハク

「クオンとの事を認めてもらいたいだけだからな、勝ち負けではない、だろう?」

 

オボロ

「その通りだ、許せよ。貴様に非はない、あるとしたら俺だ。いくぞ!」

 

2人の戦いが始まった

 

やはり力を使わない状態ではかなり押されるハク

 

ハク

(なるほど、、っ!やはり素の力ではかなり差があるな、、だがっ!)

 

ハクが神の力を使わないのにはもう1つ理由があった

それは素の自分の力を確認すること、今まで何かと強化状態で戦っていたハク、獣型を倒してた時でさえ神の力を少しは使っていたからだ

だからこそ元の力を確認しておく必要があった、オーツを、そしてかの大神を倒すために

 

ハク

(所々隙を見せているが、、すべて罠だな、中々に面倒だ)

 

オボロ

「、、、、ふん、なるほどな。眠りから覚めてわずか数年でここまで強くなるか。確かに驚異的な成長速度だ、ならば1つ上げるぞ」

 

ハク

「なっ、!?」

 

オボロの速度が上がる

 

ベナウィ

「さて、、ここからが本番ですね」

 

オボロがハクに攻撃を連続で当てていく

 

クオン

「ハクっ!!」

 

クオンがハクに駆けよろうとするがハクオロによって止められる

 

クオン

「離してっ!ハクがっ、、」

 

ハクオロ

「信じてやるのだクオン、オボロを、そして何よりハクを」

 

そしてオボロが最後の一撃を繰り出そうとしていた

 

オボロ

「くらえ!!」

 

ハク

「ここだ!!」

 

ハクはオボロの最も力の乗った一撃をひたすら待っていた、その一撃を見極める目だけは数々の強敵と戦ってきたからこそ自信をもっていた。そこにカウンターを合わせる。その威力は自身の力に相手の勢いもプラスされる、だがこれは自身も最大の一撃になるため外せば大きな隙を生む、ハクはそれを承知の上でカウンターの一撃を放つ

 

オボロ

「がっ、、、はっ!!」

 

オボロの顔面にハクの拳がめり込む

 

ハク

「はぁっ、、!はぁっ、、!どう、、だ!?」

 

オボロはその場で倒れ起き上がろうとはしなかった

 

オボロ

「、、、、、くくく」

 

ハク

「、、、終わった、、か」

 

オボロ

「ハハハハハ!!見事!見事だったハク!さすがはクオンの認めた男だ!」

 

そう、殴るだけでは駄目だったのだ、自分を殴り飛ばしてこそ息子と認められる。対決を提案しそれすらも成し遂げた、これでクオンを任せられる。オボロはハクを心から認める事ができたのだ

 

オボロ

(まぁ、、あのまま勝ってたとしても認めてはいたのだろうが、、な、、)

 

ハク

「はぁ、、、はぁ、、、とりあえず、、はぁ、、戻るとしようか、結界内であれば、、はぁ、、はぁ、、回復できるしな、、」

 

ハクの疲れようが何やら尋常ではない、神の力に慣れすぎていたのか素の自分の制御ができなかったようだ。

 

一同は結界内に戻りハクは自室にて休憩を、クオン、フミルィルはそれに付き添う形に

 

オボロはと言うとすぐに元気になりユズハ、トゥスクル、エルルゥ、アルルゥ、カミュ、ウルトリィ等に散々説教されていた

 

トウカ

「力の差はそれなりにあったはず、それを覆すとはやはり、、」

 

カルラ

「それはどうかしら、殺す気のない攻撃ならばただ痛みを耐えればすむ話、最初から殺す気で攻撃していればまた別の結果になっていたのではなくて?まぁ今回に限ってはそれはありえない話なのだけれど、、」

 

戦闘特化型とも言える連中はまた別で話をしていた

 

場所は変わりハクの自室

 

ハク

「すまん、力を使わない状態でどこまでやれるか今後のためにも確認しときたくてな」

 

クオン

「今回はお父様の無茶に付き合ってくれただけなんだし謝らないで、ありがとうハク、、これでお父様も認めてくれるだろうから」

 

クオンがハクの手を握りジッとハクを見つめている

 

フミルィル

「ハイハイ、クーちゃん?ちょっとハク様の体調確かめますからどいてください?」

 

クオンがムーっと言いながらその場をフミルィルに譲る

 

フミルィル

「、、どうやら力を使う前提の動きを力を使わずに行なっていたために起きた症状のようで間違いないですね。これは下手したら強化の術より体に負担がかかるものですから今後は気をつけてくださいね」

 

フミルィルがそう告げると皆にハクの容体を伝えるためその場を再びクオンに任せる事に

 

クオン

(やった!)

 

クオンが再びハクの手を握り見つめる

 

ハク

「ク、クオン?そんなに顔を見てどうしたのだ?何かついてるのか?」

 

クオン

「ううん、見たいから見てるだけかな。ハク、、最後の一撃、とてもかっこよかった、、よ」

 

ハク

「ハハ、、さすがに生身であのオボロ殿に勝つにはあれしかなかったのでな。決まったのは喜ばしいことだがそこに至るまでは無様な姿だったろう」

 

クオンが首を横に振る

 

クオン

「そんな事ないかな、とても、、とても素敵だった。ハク、、大好きだよ」

 

しばらく2人は手を握り会っていた

 

オボロ

「そうか、無事だったか、、」

 

ハクオロ達はハクの無事を聞くと一気に緊張が解けたのかその場に座り込んだ

 

トゥスクル

「オボロよ、あのような事二度とするでないぞ。気が気ではないわい、、まったく」

 

ユズハ

「無事でよかったです。クオンもきっとベッタリなんでしょうね、、ハクオロ様、せっかくですから私達も」

 

ユズハがハクオロの腕にしがみつく、せっかく会えたこの機会に可能な限り甘えたいのか、しかしそれを見てものすごい形相の女が1人、そう、、もちろんエルルゥである

 

エルルゥ

「ハクオロさん?せっかくの再会だからってちょっと距離、近すぎません?」

 

ハクオロ

「エ、エルルゥ?今回ばかりはその、、だな」

 

元の世界に戻った時どうなったかはもはや語る必要もないだろう

 

トゥスクル

「一国の主とは言えあまりハメを外すでないぞ、暴君になればいずれ滅ぶのは必定じゃからの」

 

ハクオロ

「も、もちろんですよ」

 

こうしてこの奇跡の再会はまだまだ続くのであった



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助言

トゥスクル

「なるほどのぅ、そこまでの大事になっておったか。かの大神がそのようなものだったとは」

 

トゥスクル、ユズハは今ハクやクオン達の直面している事態の説明を受けていた

そしてハクオロ達もまた新たに発生した問題、ウィツァルネミテアの完全復活の情報を聞き驚愕していた。

 

ハクオロ

「オーツは浄化されなければならない、だがそうなるとアレが復活、、か。まったく、、こちら側に利する点が皆無とはな」

 

そう、オーツ側からするなら実力的にも上であり自ら攻め入る事もしなくなったのだから迎え撃つだけでいい。

ウィツァルネミテア側は言わずもがな、ただ待てばいいのだ

一方でハク達はオーツの守護者、そしてミコトに対して力不足なのにこれらを全浄化しなければならない、そして仮にそれが成ったとしてそこからさらに完全復活したウィツァルネミテアを倒すと言う1番大変な立場にいるのだ

 

ハク

「ウィツァルネミテアとオーツが潰し合うなんてのは不可能、、ん?」

 

本当にそうだろうか、確かにオーツがいるからこそウィツァルネミテアは力を制限され、復活できないでいる

だが復活に足る力だけを戻し残りのオーツをこちらに付かせる事ができれば、、

 

ハク

「厳しいか?ウィツァルネミテアが消滅すればオーツ自体もおそらくは浄化される、、それを考えるなら自分達の敵でいる方が生きながらえる可能性は高いからな、、」

 

キシタルならまだしもそれを全オーツに求めるのは難しいだろう。

 

トゥスクル

「何事も話し合えるならそうした方がよいものじゃよ。全体を味方につける時は頭同士で話し合うのが道理じゃて」

 

ハクはそれを聞きある作戦を構築していく

 

ハク

「ミコトと、、取引する必要があるな、、受け入れてくれるかはわからんが」

 

ハクオロ

「そうくるか、成功率で言うなら無いに等しいぞ」

 

ハクオロはハクが何をするのか瞬時に理解する

 

ミコトを説き伏せる

ウィツァルネミテアが復活に足る分のオーツを犠牲にし、復活したウィツァルネミテアを残ったオーツと共に倒す

 

ハク

「相応の力を示し、なおかつ最終的には自らの浄化を全員に認めさせなければならない、、が」

 

どんなに力をつけようがオーツ、ミコト戦の直後にウィツァルネミテア戦など無理がある。それはガレイと戦ったハクとハクオロ、そしてガレイの強さをほんのわずかでも見たクオンには分かっていた。

 

クオン

「ハク、、それじゃまさか、、」

 

ハク

「あぁ、、ミコトと自分が対決し勝利する。おそらくこれが最善策だろう」

 

しかし

 

ハク

「自分がオーツの頂点にいるミコトに勝つ、、か、正直それだけでも現実問題不可能に近い、、」

 

不安が顔に出ていたその時背中をポンっと叩く者がいた

 

オボロ

「しゃんとしろ、俺がようやく貴様を息子と認めたのだ。最終決戦となれば俺たちも行く。すべての決着をつけるためにな」

 

クオン

「そうだよハク、私達はその場では見てるだけかもしれない。でもハクはいつだって道を切り開いてきたかな、だから大丈夫。私達もウィツァルネミテアが復活したら全力で成すべき事を成すから」

 

ハク

「そうか、、そうだな。現状これ以外の道はない、気落ちなどしている場合ではないな。トゥスクル様、助言感謝致す。希望が見えてきた気がします」

 

トゥスクル

「なに、難しく考えるとどうしても簡単な事を忘れてしまうもの。ワシじゃなくても誰かが諭したことじゃろう」

 

神殺しの権能は1度使えばハクはもう動けなくなる、そのため味方は多いほうがよかったのだ

 

ハク

「残る問題はあと1つだな、、」

 

クオンはまだ何かあるのかと言う顔をしていた、そこに

 

ベナウィ

「かの大神が復活するにあたりどれだけのオーツが犠牲になるか、、ですね」

 

ハク

「あぁ、完全復活は文字通り全てのオーツ、そしてミコトの浄化だが最低限の復活にはどれだけ必要か、、だな。おそらくだがミコトと自分であれば中途半端な状態でも本体を呼び出せるはずだ、、本体さえ倒してしまえば」

 

クオン

「やっと、、やっと希望が見えてきたかな。絶対ハクを連れ戻してみせるんだから」

 

ハクオロ

「ミコトとの交渉、私にも参加させてはくれまいかハク、、逆効果かもしれんが、、」

 

確かにその可能性もなくはないが

 

ハク

「いや、助かる。先代がいなければこちらの条件はおそらくのんではくれないだろう」

 

まさか良かれと思い用意した再会の場で攻略の糸口をつかむ事になるとは思いもしなかったハク

 

ハク

(まぁ、先代はこちらに利する点がないと言ったが、人数が集まりアイデアが出ると言った点では十分こちらの利点とも言えるな。死者すらも含まれているのだから)

 

ハク

「さて、少し勾玉に力を送ってくる。皆の者はまだ時間がありますゆえ存分にお過ごしいただきたい」

 

フミルィル

「それでは私もお手伝いさせていただきますね、うふふ」

 

ハクとフミルィルがその場を後にする

 

クオン

「フミルィルったらちゃっかり自分の居場所確保しちゃって、、ずるいかな、もぅ」

 

不貞腐れてるクオンを抱きしめるユズハ

 

ユズハ

「それなら今だけは母の相手をしてくださいクオン、もっともっと話したい、、貴女の事を、貴女が愛したあの人の事を、ね」

 

最終決戦も近づきつつある中、この機会もまた大事な大事な時でもある。クオンは家族に囲まれとても楽しそうにハクや仲間の事を話すのだった

 




ちょっと走り書きですがご容赦ください


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ハクの覚醒(前編

事はトゥスクルの提案からだった

 

トゥスクル

「ハク殿、オボロとの手合わせからそれほど時間は経っておらぬが、その力、、存分に奮ってみてはいかがか?ここにはそれに耐えきれる猛者が揃ってますからのぅ」

 

確かに、

ハクオロの指揮による一騎当千の猛者達による猛攻はハクにとってこの上ない特訓にもなる

 

ハク

「しかし危険もありましょう、万が一という事もありえる。せっかくの再会の機会故にあまりそういった事は避けたいと思っていたのですが、、」

 

トゥスクル

「なにもただの特訓のために提案したわけではないですぞ、ユズハとこの老いぼれの力をもってその神の力に少し後押しができるかもしれないと思いましての。伊達に長い事死者でいたわけではない故、いかがかの?」

 

なにやら考えがある模様、そうまで言われてはハクも断る理由がない。実際問題ミコトや守護者と戦うには力不足である、やれる事は何でもやっておきたい

 

ハク

「では、お願い致します。正直これ以上はどうやって力をつけるか迷っていたのも事実ですから」

 

ユズハ

「本来ならハクオロ様にお渡しする予定でした、相当危険な力ですのであまり気が進まないのですが、事情が事情なので、、」

 

どうやら危ない代物のようだ

 

ハク

「まぁ仕方ありますまい、このままでは圧倒的に不利な戦いになるのは火を見るより明らか、その差を少しでも縮める事ができるならいくらでも耐えてみせましょう。クオン達のためにも」

 

クオンがそれを聞いた途端に真っ赤になる

 

ハク

(そろそろ慣れてはくれんものかね、こっちまで恥ずかしくなるだろ)

 

トゥスクル

「ならば早速取り掛かりますかの、ハクオロや、オボロと腕利き達をここへ」

 

ハクオロはトゥスクルの言われた通り皆を集め戻ってくる

 

ハクオロ、ベナウィ、クロウ、トウカ、カルラ、ウルトリィ、オボロ、ドリィ、グラァ、アルルゥ、カミュ、そしてエルルゥ

指揮はもちろん遠距離、近距離、術や獣の攻撃、ありとあらゆる攻撃がとんでくる、なおかつ防御面まで完璧、もはやこの連中だけで国が落とせるのではないかと思ってしまう

 

クロウ

「さすがにこのメンツを一人で相手にするとか、冗談がすぎやせんかねぇ」

 

トゥスクル

「いかに神の力と言えど分が悪いじゃろうな、じゃが一度ハク殿にはその力すべてを使い空っぽになっていただかねばならん。そのためのお主らじゃ、むしろハクオロ達が負けては困るのじゃよ」

 

ベナウィ

「なるほど、ならば遠慮は無用、、という事でよろしいですね」

 

ハク

(怖ぇなおぃ、、)

 

ハク達は修練場に転移、そして今までに無い最も過酷な訓練が始まろうとしていた

 

クオン、フミルィルは参戦せずハクを心配そうに見つめる

 

ハク

(目的は自分の力を使い果たす事、、この連中ならば耐え切り尚且つ自分を負かす事ができるだろう、、)

 

ハクは強化の術を自身に施す

 

ハクオロ

「少し痛い思いをするかもしれんが、許せ。ベナウィ、クロウ、オボロ、カルラにトウカ、頼んだぞ」

 

五人が瞬時にハクを囲み牽制し始める

 

カルラ

「剣はあの子に渡してしまいましたから、今回は素手でやらしてもらいますわよ。決戦までにはもう一振り用意いたしますけど」

 

クロウ

「あんなもんをまた作らせられる連中が可哀想になってくらぁ、ねぇ大将?」

 

ベナウィ

「クロウ、集中しなさい。油断すると包囲を破られますよ」

 

余裕がある、だが隙はない。ハクは崩しやすいのは何処か、いや誰かを探していたが、、いない、五人ともまるで隙がない。何処かを崩そうとすれば残りの4人が必ず仕掛けてくる、その連携をこの連中は難なくこなすだろう、ハクはそれを確信していた

 

ハク

(囲まれた時点でかなり動きが制限されている、が)

 

一つだけ穴があった

 

5人とも超が付くほどの武の達人であるが、カルラは武器が無くそこをフォローしようとトウカが若干寄っている

オボロは1人でなんとかしようとしているからか少し離れ気味、クロウは自分んとこの大将は大丈夫と踏んでいる、ベナウィ本人もまたオボロのいるあたりを崩しにかかると見ているようだ、つまり

 

ハク

(狙うはベナウィ、ここが最善だがここまでは読まれていると見ていいだろう。なら狙うは)

 

ハクは振り向きトウカのいる場所へ向かう

 

他の4人がすぐさまトウカの場所へ集まる、連携が早い

 

結局ハクは5人同時に相手をすることになるが、本気を出したハク相手に苦戦する5人

 

ベナウィ

「くっ、、これは」

 

クロウ

「なんてヤロウだ、俺たちの攻撃を全部捌ききってやがる」

 

5人の攻撃をなんとか凌いでいるハクだが

 

ハクオロ

「散!」

 

その号令と共に5人はその場を瞬時に離れる

 

カルラ

「すこし口惜しいですけど、仕方ありませんわね。さすがにあれの巻き添えはごめんですもの」

 

ウルトリィとカミュによる術攻撃がハクを襲う、とてつもない重力によりハクの動きが止まる、その真上にはドリィ、グラァが待機していた

上から降り注ぐ矢の雨、それは術による超重力によりさらに貫通力が上がりハクを襲うのだった

 

クオン

「ハクっ!!」

 

トゥスクル

「耐えるのじゃクオン、ハク殿は必ずこの試練を乗り越える。信じてあげるのじゃ」

 

ハク

(くそっ、まさか重力で動きを封じるどころか上からの攻撃の威力を底上げしてくるとはな、、この矢、、完全に貫通してるな、、いててて)

 

矢の攻撃が終わると重力も解かれたがすぐさまアルルゥを乗せたムックルが攻撃を仕掛ける

畳み掛けるように先ほどの5人も続けざまにハクに攻撃を仕掛けていく

 

恐ろしいまでの完璧な連携、ハクはもう傷だらけで満身創痍なのだが、、

 

ハク

「意識、、、は、、ハッキリしてるんだが、、な、、痛くてもう気絶したいくらい、、だ」

 

トゥスクル

「ユズハ、準備はよいか?」

 

ユズハ

「はい、トゥスクル様。いつでもいけます」

 

トゥスクル

「ハクオロや、皆を下がらせるのじゃ。あとは任せよ」

 

ハクオロが皆を引き上げさせる

 

ハクオロ

「後は頼みます、お気をつけて」

 

トゥスクル、ユズハによるハクへの最後の試練が始まろうとしていた



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ハクの覚醒(後編

ハクは持てる力をすべて出し切ったがそれでもハクオロ達には届かなかった

当然と言えば当然だ、彼等は神が相手であってもそう簡単に負けるような連中ではない、むしろその類で言うなら専門家と言ってもいいくらいである

 

ハク

「はぁっ、、はぁっ、、」

 

ハクは立ち上がろうとするも叶わずその場に片膝をつき自身の負けを認めた

 

ハク

「さすがは先代率いる猛者達、、だな、、ここまで完膚無きまでにやられるとは、、」

 

 

ハクの状況を心配するクオン、フミルィル

ハクに駆け寄ろうとするが

 

ハクオロ

「行ってはならない、ここからが本番だ」

 

クオン

「でも!でもハクがっ!」

 

そこにユズハがクオンを抱きしめる

 

ユズハ

「安心してくださいクオン、確かにこの儀式は危険なものです。でも私とトゥスクル様で必ず成功させます、そうすればハク様もすぐ元気になりますから」

 

ユズハはそう言うと先にハクの元に向かったトゥスクルの後を追っていった

 

クオン

「お母様、、、」

 

そしてハクの元にトゥスクルが先に着くと

 

トゥスクル

「こっびどくやられてしまいましたな、しかしその状態でなければ成功いたしませぬ、ユズハの抱えていた病、そしてそれはあのクオンにも当初はかかっていた病ですじゃ。我々には病でしかありませぬが、神である其方にとってはむしろ力に変わる。それを御せるかどうかはハク殿にかかっておりますが、この老いぼれとユズハが支えますゆえどうかクオン達のためにも乗り越えていただきたい」

 

ハク

「なるほど、、しかし、死した以上その病はもはやユズハ様のもとから離れているはず、、それをどうやって?」

 

そこにユズハが到着する

 

ユズハ

「その仮面はハクオロ様の記憶も見れると聞きました、ハク様は過去の私と比べて違和感を感じませんか?」

 

ハク

「む、、そうだな、弱々しい雰囲気であった過去の貴女と比べるとその、いささか活発になったと言うべきか」

 

ユズハ

「ふふ、、そうですね。私は病で命を落としました、そしてそれを抱えたまま死者の国へ。ですので実はまだ私の中にいるのです、様々な力を持った何かが。それを死したあとにトゥスクル様達の助けもあり御する事ができました。死してから元気になると言うのも不思議なものですけど、それから少し性格まで変わってしまったようで」

 

ハク

(様々な神が衝突することで体を蝕む、、だったか?正直解明されていない病ゆえそのような理由になっただけかと思っていたが、、、)

 

トゥスクル

「まぁあれこれ説明したところでやる事は変わりませぬからの、早速始めさせていただこうかの、ユズハ、準備はよいかい?」

 

ユズハはコクンと頷くと手をハクに向けた

 

ハク

「ぐっ、、、!!こ、、れは!」

 

ハクに何かが流れ込んで行く

 

ハク

「が、、!あ!」

 

ユズハ

「言ってもたかが病の元でしかない力です、ですがハク様がすでに持っている神の力、その力が弱まっている瞬間ならばこの力をかき消すのではなく取り込む事ができるはず!その力のみを取り込み病となる不純物だけを放出してください!」

 

ハク

(なるほど、、そういう事か、しかし不純物だけを取り除くと言っても、、一体どうやって、、)

 

そこにトゥスクルがユズハの近くに行くと

 

トゥスクル

「見えるかいユズハ?」

 

ユズハ

「はい、あれが生前私を苦しめていたもの、、見えます、病が、、病だけが」

 

そう、ユズハには見えていた

 

ユズハ

「ハク様、今から私が見えているものをお見せします。取り除く作業はトゥスクル様と共に、、お願いします!」

 

トゥスクルは粉袋のようなものを取り出す

 

トゥスクル

「今からこの粉を振り掛け病を一時止めます、その隙に力を取り込んでくだされ。そして取り込んだ後は残りの病を本来の力で掻き消せば成功ですじゃ」

 

ハク

「了解、、しまし、、た、お願い、、します」

 

トゥスクルはそれを聞いてハクに粉をかけた

するとハクは流れ込んでくる力の一部分が止まる事を感じた、その瞬間ハクは今流れ込んでくる力に病がない事を悟り一気に力を取り込んでいく

 

ハク

(だが、、これは、思った以上に多い。急がなければ病が動き出す、、なんとも妙な表現だなまったく)

 

なんとかすべての力を取り込んだハク

残るはなんの益もない病だけが残された

 

ハク

「さて、残されたものはもう必要ないな。っしょっと」

 

病の元はあっけなく消滅、、、とは行かず

 

異形の者と化した

 

病?

「オノレエェエ、ユルサヌゾ!!ヨクモ!ヨクモォオ!」

 

病が具現化した?そう感じたハクだがすぐに何かが違うと感じる

 

ハク

(なんだ、、この嫌な感じは、、何処かで感じたような、、、)

 

病?

「キサマァァア!キサマサエイナケレバ!ヨクモォオ!ヨクモォオ!ハクゥウ!」

 

ハクの名前を呼んだ、可能性を考えれば知っていても不思議ではない、力だけを取り込み病だけ除け者にした以上激怒するのもまぁ頷ける、だがこの怒りはそうではないように思えた。貴様さえいなければ、、この儀式自体はハクオロである可能性もあった、だがこいつはハクに恨みを持っている口ぶりだ、、つまりこれは病の意思ではなく別の何か、、

 

ハク

(これは、、病の元が消える瞬間に何かが取り憑いたのか?だとしたらこいつは、、)

 

トゥスクル

「これは予想外じゃった、、まさか具現化するとは」

 

ハク

「いえ、これは病が具現化したのではなく、病に怨霊が取り憑き形を成したと言ったところでしょう。自分にここまで恨みを持ってる点からして間違いないかと、トゥスクル様、ユズハ様と共にこの場から避難を。この者の相手は某がいたす」

 

口調が変わるやいなや目つきが変わるハク

 

ハク

「なるほどな、、禁忌を犯すだけあってしぶとい、だがその姿であるなら遠慮はいらぬようだ、二度と某の前に現れぬよう次は完全に仕留める、覚悟せよガレイ!!」

 

ガレイ(怨霊)

「ハクハクハクハクハクゥウ!!コロスコロス!」

 

ガレイとの戦いが再び始まる

 

 

 

 

 

 



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圧倒

ハクは怨霊と成り果てたガレイと相対する

 

ハク

(理性はほとんど無いようだが、、強くなってるな。以前より遥かに、だが守護者、、いやミコトと戦うのであればこれくらいの敵は軽く超えてみせねばな)

 

ハクは手に入れた力を全身で感じ馴染ませる

病と化すほどの力、本来神は人に対し自ら干渉することはしない。それはこの神も同様、だがそれでも病を引き起こしてしまうほどの力があった

神々がぶつかり合う、つまりは抑えようとする力と全てを解き放とうとする力が病となって顕現したものであった

 

ハク

(なるほど、その二つの力を完全に自身の物にする事で得られる、、か)

 

ガレイ

「ハクぅうゥゥ、、シィイィネエェェイ」

 

ガレイの一撃がハクの顔面に直撃する

 

 

ガレイ

「!!??」

 

ハク

「確かに以前より力は上がっているようだ、理性がほぼ失われている分戦い方は単調ではあるがな。だがもはやお前では某を倒すことは叶わぬ」

 

確かに数ヶ月前より特訓により強くなったとはいえあまりにも強くなりすぎていた

 

クオン

「あれが、、病の、、、すごい」

 

トゥスクル

「クオンや、完治したとはいえお主にもあった病、決して体外に出たわけではない。ウィツァルネミテアの力を一度解放してしまったお主なら扱いきれるかもしれぬが、、」

 

ユズハ

「トゥスクル様!それは、、」

 

ユズハが動揺する

 

トゥスクル

「わかっておる、本来ならこんな事言いたくはない。じゃが今は力が必要な時。そしてその重荷をハク殿だけに背負わせる、そんな事を我慢できる子でもないじゃろう、のうクオン?」

 

クオン

「もちろんかな、力が全てではない。でもどうしても必要な時がある。私はそれを知っているのユズハお母様、だから心配なのはものすごく分かるのだけど、お願い、、」

 

ユズハは真っ直ぐな目をしているクオンを見てやれやれといった表情をする

 

ユズハ

「、、わかりました。ですがハク様ですらギリギリだったのです、できるだけ安全性を高めるためハク様にも協力していただきますね。つまりあの戦いの後という事、ちゃんとハク様にも承諾してもらう事、いいですね?」

 

クオンはおれいを言いながらユズハに抱きついた

 

ユズハ

「さぁ、見届けましょう、今のハク様ならきっと大丈夫でしょう」

 

ユズハの言った通りハクはガレイを圧倒していた

 

ハク

「禁忌を使ったがために永遠に苦しみながら虚空を彷徨い続けるしかなかったのだな。ならば貴様は幸運だったと言えよう、病と共に完全に消滅すれば浄化されるだろうからな」

 

ガレイ

「ガアァァア!!ギガアァァア!」

 

ハク

「恨みによる僅かな理性も無くなりつつあるか、さらばだガレイ、死者の国では迷惑かけるなよ」

 

ハクは鉄扇による攻撃でガレイを切り刻む、そして術による攻撃、ガレイは跡形も無く散っていった

 

ハク

「なんとか浄化できたか、少し心残りでもあったからな。この件に関してはこれ以上の結果はないだろう」

 

ハクはこの数ヶ月間浄化もできず永遠に苦しむあの2人をどうしても忘れる事ができなかった、殺す以上何が違うと聞かれれば確かにそうかもしれない、ただの自己満足でしかないのだろう、だがそれでいい、それの何が悪い。

少なくともこれ以上苦しむ必要はなくなったのだ、ハクにとってはそれだけでよかった

 

ハク

「すまん、待たせてしまったな」

 

ハクは皆の所に着くと

 

ハクオロ

「成果としては上々と言ったところか、今やると結果は逆になりそうだな」

 

トウカ

「確かに、四方から攻撃、、いや八方からの攻撃でやっと入るかどうか、、」

 

オボロ

「気に食わんが事実だろう、もはや先のような攻撃では返り討ちにあうだろうな」

 

さすが歴戦の猛者と言うべきか、どうやれば勝てるか議論をし始めた

 

クオン

「ハク、お疲れ様。さっそくだけど、、ちょっと相談があるんだ、聞いてくれないかな?」

 

何やら深刻な顔で見つめてくるクオン

 

ハク

「あぁ、構わんが?」

 

クオンからハクがしたように病を力に変える事ができるかもしれない、今後のために必要だと説明される

 

ハク

「、、、ダメだと言いたい所だがな、言っても無駄なんだろう?そもそも自分がそれを止める権利がないのはわかっているしな。無理はするなと言いたいが、無理をしなければ得られないものでもある、、」

 

ハクはクオンを抱きしめ

 

ハク

「可能な限り援護する。頑張ってくれ」

 

クオンは何も言わず頷く

 

ユズハ

「とりあえず本番は後日にしましょう、準備は万全にしとかないといけませんので」

 

ハク

「そうですな、勾玉によるここへの滞在時間も以前より長くなってはいますが、今日はそろそろ限界でしょう。再びこの人数を呼ぶにも数日はかかるかと」

 

トゥスクル

「もう一度集まる機会があるのは僥倖ですのぅ、ほれエルルゥ、アルルゥ、こっちへ来なさい」

 

エルルゥ

「どうしたのおばぁちゃん?」

 

エルルゥとアルルゥがトゥスクルの側に寄る

 

トゥスクル

「今日はもうお別れのようじゃからのぅ、おそらくじゃが会えるのは次で最後、だから抱きしめたくてのぅ」

 

トゥスクルは力一杯に2人を抱きしめる

 

トゥスクル

「本当に立派になったのぅ2人共、これからも元気で幸せに、それだけが望み、、いいかい?」

 

エルルゥ

「ぐすっ、、大丈夫だよオバァちゃん、私、、幸せだよ?」

 

アルルゥ

「カミュち〜もいる、クーもいる、家族いっぱいいる。だからバァちゃ、、心配無用」

 

トゥスクル

「ふふ、そうかいそうかい。まぁまだあと一回は機会があるからねぇ。今日はもう帰るとするよ、ユズハ?」

 

トゥスクルがユズハに呼びかける

 

ユズハ

「あっ、はい、もう少しお待ちください。クオン、しっかり準備するのですよ?再び病を起こすのですからきっと想像以上に苦しいはず、後は、、えっと、、えっと」

 

クオン

「大丈夫かなユズハお母様、だから今はお父様の所に行ってあげて?」

 

ユズハ

「あ、、、ハイッ、ありがとうクオン、ありがとう」

 

そう言うとユズハはハクオロの元に走っていった

 

ハク

「よかったのか?」

 

クオン

「まぁ少し寂しいけど次もあるし、2人の邪魔をしたくないから、それに寂しさはハクが埋めてくれるでしょ?」

 

ハクはやれやれと言いながらもクオンを抱き寄せる

 

ハクオロ

「ユズハ、行くのか?」

 

ユズハ

「はい、一応クオンのためにもう一度ここに来るのでまた会えるとは思うのですが、今日のところは、、」

 

ハクオロ

「そうか、まぁこちらもそろそろ滞在時間が限界らしいのでな、お互い様だ。本当に、会えて嬉しかった、、母親になって、母親らしいユズハを見れて、本当に良かった」

 

ユズハ

「はい、私も、、またハクオロ様に、アナタに会えて嬉しかった、仮面のない、素顔のアナタを見れてよかった。大好きです」

 

ユズハがハクオロを抱きしめる、それにこたえるようにまたハクオロもユズハを抱きしめた

 

滞在時間の限界がきたのか強制的に生者側が消えていく

 

ハクオロ

「また後日、、だな」

 

ユズハ

「はい、楽しみにしてますね」

 

そして生者達は元の世界に帰っていった、ハクの側にいるクオン、フミルィルを除いて

 

トゥスクル

「それではこちらも戻るとしようかい、ハク殿、後日準備が出来次第呼んでくだされ」

 

ハク

「わかりました、道中と言うものでもありませんがお気をつけてお帰りください」

 

そうしてトゥスクル、ユズハもまた死者の国へ帰っていった

 

クオン

「なんか、、すごい一日だったかな」

 

フミルィル

「そうですねぇ、なんだか一気に物語の展開が進んだような感じがしますね♪」

 

ハク

「物語、、か、言い得て妙だな。だが確かに、最後の戦いは近そうだな。あの2人がここまで自分に影響があるとはさすがに予想できなかった」

 

クオン

「そうだね、そしてそれは私も同じ、、かならず成功してハクのとなりに立ってみせるかな」

 

確かにクオンがこの力を手に入れれば勝機がグンっと上がる

 

ハク

「危険ではあるがな、、まぁ自分が止められる立場ではないし仕方ないが」

 

3人はその後他愛ない話をしながらその日を終えるのだった



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クオンの決意

クオン

「、、、、」

 

クオンは座禅を組みながら目を閉じ集中していた

完治したはずの病、だがそれは己の中の神々が衝突しないよう別々に封印される事によって成されたものだった

このままでは自分の子ができた時、同じような事が繰り返される可能性が高い。

力を得ると同時に病を完全に消すためにもこの神々を乗り越える必要があるとクオンは気付いた

 

クオン

(封印は、、、そっか、、皆大変だったんだろうなぁ、、ごめんね、せっかく私のためにしてくれた事なのに、解いてしまうなんて、、でも、必要なんだ、、私のためにも、ハクのためにも)

 

クオンは自身の中にある封印を感じ取る、そしてそれを解除できるのはクオン自身だった、それを望む事、簡単な事だったが基本的に病を再びその身になんて事望む馬鹿はいない

 

クオンは儀式を行うその時までひたすらに座禅を組み集中する

それをただ見守る事しかできないハクとフミルィル

 

ハク

「現時点では何もできんのが歯がゆいな、自分がやる時より遥かに困難である事は明白、ウルゥル、サラァナにも手伝ってもらう必要があるか」

 

フミルィル

「微力ながら私も、治癒術ならお任せくださいね」

 

ハクとフミルィルが儀式に向け段取りを話し合い可能な限り成功率を上げようとする

そして数時間にもわたる集中状態を終え立ち上がるクオン

 

クオン

「もう、2人共心配しすぎかな。ウィツァルネミテアをどうこうするわけじゃないんだから」

 

と2人を安心させるように言うも

 

ハク

「いや、クオンよ、抑えきれず失敗した話をされても説得力に欠けるぞ?」

 

クオン

「そ、そんな事ないかな!あれはもう少しで抑えきれてた、、はず、、かな?」

 

フミルィルとハクが互いに深いため息をつきながらやれやれと言った表情をすると

 

クオン

「と、とにかく!今回は必ず成功するんだから!」

 

それに関してはハクとフミルィルも同じ気持ちだった

 

ハク

「成功すれば戦力も大幅に強化される、他の皆も以前より遥かに強くなったらしいからな、それに先代率いる猛者達も参戦してくれる、勝機が見えてきたか、、」

 

確かに当初バムナー達と事を構える前までと今では天と地ほどの差があるだろう、そんな戦力でよく戦えると思ったものだが

 

クオン

「色々見えてきたけど、相手の守護者の情報が未だに無いのが気味が悪いかな、、1人はハクの姪という話だったけど」

 

ハク

「そうだな、守護者の情報は欲しいところだが、いかんせん情報提供者からは何の音沙汰もないからな。おそらくだがミコトには全てバレているのだろう、知ってて今まで泳がせていた可能性が高いと見ている」

 

フミルィル

「これ以上は直接相対しない限りは分からないと言ったところでしょうか」

 

ハク

「交渉次第ではあろうな、一蹴されれば全面対決になる。守護者以外のオーツならばもはやそこまで苦戦はしないと見ているがそれでもある程度の消耗は避けられまい」

 

クオン

「交渉の時期はどうするの?向こうが動かないとは言えあまり長引くわけにも、、」

 

確かに、いつまでもズルズルと先延ばしにしたところで解決しないだろう。特訓するにしてももう数ヶ月は経っている、強ければ強いほど助かるものの何処かで区切りをつける必要がある

 

ハク

「クオンの儀式が終了すればすぐにでも向かう事にする、先代もいる事だしな。同行者は先代、クオン、アンジュ、後は兄貴とホノカさんあたりか」

 

クオンの儀式が成功した際の最強の2人、ハクとクオン、そしてヤマト、トゥスクルの代表であるアンジュとハクオロ、ハクオロに関してはミコトと面識がある事も理由の一つである、そして死者代表の先の帝とお付きのホノカ、交渉をするには文句なしの面子と言える

 

ハク

「クオン、成功した際には間をおかずそのまま向かうつもりだが体が万全ではない場合は必ず言ってくれ。クオンの回復を待つ必要があるからな」

 

クオン

「うん、でも私そこまで必要かな?今聞くとあまり役に立てないような気もするのだけど」

 

ハク

「相手に納得させるだけの理由、根拠が必要だ。交渉事態は自分と先代で行うがこちらの条件を納得させるためには強さが必要不可欠になる、神の力を手に入れたクオンならば充分理由になるだろうと見ている」

 

なるほどとクオンは納得する

 

ハク

「まぁ、儀式が成功すればそうなると言うことだ。失敗した時はその体内の神は自分がなんとかしよう」

 

クオン

「できるの?そんな事が」

 

ハク

「ウルゥル、サラァナ、カミュ殿とウルトリィ殿の力を借りれば可能だろう。ただしそうなるとその神の力はもう無くなり力は得られない、だが例え失敗しても気に病むような真似は勘弁してくれよ」

 

クオン

「分かったかな、その時はその時と言う事にしとく。でも失敗は絶対にしない、それだけは確かかな」

 

自信があるみたいだが根拠は無さそうである

しかしその自信はハク、フミルィルにとって少なからず安心できる言葉であったのも確かだった

 

ハク

「そうだな、こちらも可能な限り手伝う。さて、あまり悩んでても仕方ないしな。今日はそろそろ休むとするか、また明日な2人共」

 

ちゃちゃっと去ろうするハク

 

しかし

 

ガシッ

 

クオン

「ハク?私がすご〜く頑張る時なのに何処に行くつもりかな?」

 

フミルィル

「いけませんよハク様、クーちゃんが大変な時なのですからちゃんと一緒にいてあげないと、もちろん私も一緒にですけど」

 

やはり無理か、、ボソリと呟くハクであった

 



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クオン覚醒

 

クオンに封印されている病を力に変える

クオンにとって最大の試練とも言えるだろう、その試練が始まろうとしていた

 

ハク

「落ち着いているようだな、今更頑張れだの健闘を祈るだのは言わん。ただ、待っているぞクオン」

 

そう言われクオンはハクを少し見つめた後振り返り試練の場へと向かう

 

周りにはハクオロを始めトゥスクルの面々、そしてアンジュ率いるヤマトの面々、さらには死者の者たち

現状集められる人数を最大限集めた形となる

 

ハクオロ

「なんと言うか、とんでもないな、、この面子ならば何にでもできてしまいそうな気がするほどに」

 

ハク

「実際可能であろうな、此度の件以外ならばだが」

 

そう、これだけの強者がこれでもかと揃ってなお勝てる保証はない、むしろ低いまであるだろう

ハクはそう感じざるを得なかった

 

ハク

(故にクオンの力の解放は成功するに越した事はない、だが少しでも失敗の可能性が上がったその時は、、)

 

ハクの心配をよそに儀式は始まろうとしていた

 

ユズハ

「いいですかクオン、落ち着いて一つ一つ対処していけば必ず成功しますから、母を、トゥスクル様を信じてね」

 

クオンは笑顔で頷く

 

トゥスクル

「では始めるとしようかの」

 

クオンの意思で病の封印は解かれたその瞬間、待っていたとばかりにクオンの中から力が暴れだした

封印されて解放されたからかユズハの病とは比べ物にならないくらいに大きく禍々しい力、それはもはや周りの者達が目視できる段階にまで達していた

 

ハク

「溢れ出す力が目視できるほどか!自分の時とはまるで違う!こんなのはいくらクオンでも!!」

 

ハクが予想外の出来事によりクオンに近寄ろうとした瞬間、クオンは手を前に出し

 

クオン

「大丈夫だよ、、まだまだいける、、からっ」

 

そう言いハクが来るのをとめた

 

ユズハ

「トゥスクル様!」

 

トゥスクル

「ふふ、、強い子じゃ、ならばこの老いぼれも気合を入れんといかんなっ!」

 

次の瞬間トゥスクルの姿に変化が起きる

 

ハクオロ

「若返って、、いるのか?」

 

トゥスクル

「いくよユズハ!しっかりついてきな!」

 

トゥスクルとユズハが暴れている力の大半を押さえ込んでいた

 

ユズハ

「クオン、後は少しずつ力を取り込みなさい!」

 

それを聞いたクオンが暴れている力の一つを自らに宿し始める

 

しかしトゥスクルとユズハもかなり疲弊している、この状態を長時間維持するのは無茶が過ぎると判断したハクとハクオロ

 

ハク

「ウルゥル!サラァナ!そしてフミルィル!力を貸してくれ!2人の負担を軽減する!」

 

ハクオロ

「ウルト!カミュ!」

 

2人の指示によりトゥスクルとユズハの援護を始める5人

 

そしてハクはクオンの元に向かう

 

クオン

「ハク、私は、、大丈夫、、だから」

 

ハク

「止めにきたわけではない、クオンなら必ず成功するさ。だが少しだけ手伝わせてくれ」

 

そう言ってハクはクオンの額に人差し指を当てる

 

ハク

「気休めにしかならんがな」

 

そう言い残してハクは再びユズハ達の援護にまわる

 

クオン

(あぁ、、痛いなぁ、、辛いなぁ、でも皆が手伝ってくれてる。ここで頑張らなきゃ、意地を見せなきゃ、、ハクの妻として!失格、、かな!)

 

次の瞬間

 

トゥスクル

「これは!とんでもないねぇ、、」

 

クオンが一気に力を取り込み出した

 

ウルゥル、サラァナ

「有り得ない、少しずつ取り込むだけでも激痛が襲うはずです」

 

だがクオンは目を閉じまるで寝ているかのように落ち着いていた

 

クオン

「うん、ありがとうかな。皆これから仲良くね、これからもよろしくね」

 

クオンの目が開いた瞬間

 

一同

「!!」

 

皆が瞬時に気付いた、クオンの力が今までとは比べ物にならないくらいに上がっていると

 

シノノン

「おぉー!あねご!すごいぞ!ぶわーって!ぶわーってなってるぞ!」

 

なんならシノノンまで違いがわかるほどに

 

ハク

「これはすごいな、下手したら自分より、、」

 

ユズハがクオンに駆け寄る

 

ユズハ

「驚きました、まさか一気に取り込むなんて、、大丈夫でしたか?」

 

クオン

「うん、ごめんねユズハ母様。私は大丈夫」

 

そしてクオンからユズハに抱きつくと

 

クオン

「ありがとう、会えただけでもすごく嬉しかったのにハクの力になれるようにしてくれて」

 

それを聞いた瞬間ユズハは少女のように泣いてしまう

 

トゥスクル

「娘にああ言われちゃ泣くのも仕方ないだろうねぇ、苦労した甲斐があったよ」

 

その姿に真っ先にエルルゥが突っ込みだす

 

エルルゥ

「ってかおばあちゃん何それ!?すっごく綺麗、じゃなくて何で若返ってるの!?」

 

トゥスクル

「まぁ死者だからねぇ、力を最大限使いたい時は相応の若さが必要という事さね、少しばかり口調まで若返ってしまう時があるのが欠点じゃの。恥ずかしいったらないよ中身はただのバァさんなのに」

 

アルルゥ

「そっくりだけど、なんか負けた気分」

 

トゥスクル

「ふふ、ならもっとそっち方面も努力あるのみだねぇ。諦めるのはまだまだ早いんじゃないかいアルルゥ?」

 

アルルゥ

「んっ!分かった」

 

そしてハクの方を向くトゥスクル

 

トゥスクル

「どうです?クオンの仕上がりは」

 

ハク

「想像以上、、としか言えませんな、正直ここまでのものとは」

 

トゥスクル

「まぁ本来は力に変えるなんて思いもしない代物ですからの、それでもワシも貴方と同様、想像以上でした」

 

クオンが小走りでハクの元にやってくる

 

クオン

「ハクっ、その、、ちゃんとやれたよ?」

 

ハク

「あぁ、ちゃんと見てたさ。だが一気に取り込んだんだ、疲れていないか?」

 

クオン

「うん、むしろ元気すぎるくらいかな?」

 

ハク

「そうか、ならば、、フミルィル達の回復が終わり次第向かうとするか」

 

オーツへの交渉のためついにハク達が動きだす

 



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前夜

 

ハク

「ようやく準備が整ったな」

 

ハクの力が増しクオンの力も借りる事により勾玉を使わずに全員を時間制限なく呼びだす事に成功する

 

ハクオロ

「無駄ではなかったとはいえいらなくなったと言うのも寂しいものだな」

 

ウルトリィ

「ふふ、喜びたい所ではありますが確かに寂しい気持ちはありますね」

 

勾玉は主にハクオロとウルトリィ2人で作った物、数も相当数がある

 

ハク

「いや、まだまだ使い道はある。憶測の域を出ないゆえ今はまだなんとも言えないが」

 

しかし全員が集まるのは初めての事、各々話が尽きないのか中々本題に入れない

 

ハク

「う〜む、どうしたもんかね、、」

 

クオン

「まぁ死者もいるこの場は奇跡みたいなものだから、今日くらいは多めに見てもいいんじゃないかな。私とハクで時間制限の壁も越えられたし」

 

確かにこの奇跡を早々に終わらせるのもどうかと感じるハク

 

ハク

「そうだな、、それならば、皆!聞いてくれ!」

 

皆一斉にハクの方を見る

 

ヤクトワルト

「お、早速行くかい旦那?こっちはいつでも行けるじゃない」

 

オシュトル

「だな、死者側も準備できてるぜ」

 

ハク

「ああ、本来なら今すぐオーツの場へ行くつもりだったが、せっかく時間制限もなく皆を呼べるようになったのだ、今日一日は皆この場で好きに過ごしてくれ。決戦は明日とする」

 

それを聞いた一同は一瞬戸惑いながらもせっかくの機会を楽しむ事にしたのだった

 

「しかしムネチカよ、お主も変わり者じゃのう。まぁそれはそうと余の義妹になったわけじゃがどうじゃ?この際お兄さんと呼んでくれても構わぬぞ?」

 

ムネチカ

「そ!そんな畏れ多い事小生には、、」

 

アンジュ

「ムネチカよ、むしろそこで遠慮する方が失礼にあたるのではないかの?」

 

ウォシス

「そうですね、家族になったのならそれくらいは自然とこなしてほしいものです、ここでは堅苦しい決まり事があるわけでもないのですから」

 

アンジュ、ウォシスの兄妹がムネチカを弄りだす

 

ムネチカ

「なっ、、ひ、卑怯であるぞウォシス!聖上まで!」

 

アンジュ

「何の事かのう?ウォシス兄様、余はムネチカお姉様が何を焦っているのかわからぬのじゃが?」

 

ウォシス

「ええ、私もわかりかねますねアンジュ」

 

なんとも息が合っている2人

 

ハク

(あの兄妹息合いすぎだろ、、)

 

エルルゥ

「ユズハちゃん?さすがにくっつき過ぎじゃないかなぁ?」

 

ユズハ

「最後の機会くらい譲って欲しいですエルルゥさん、ハクオロさんは皆のハクオロさんですから機会は平等にしないとダメです」

 

エルルゥ

「うぐっ、、で、でも!」

 

トゥスクル

「エルルゥや、譲っておやり。食い下がるとオボロみたいに見えるよ」

 

それを聞いた途端肩を落とし引き下がるエルルゥ

 

カルラ

「ふふ、主様も罪なお方です事。ウルト、トウカ、こっちにいらっしゃいな。こっちはこっちで楽しみましょう」

 

クロウ

「あの頃と比べてずいぶん腕を上げたじゃねーか!」

 

ヤクトワルト

「そう思ってたんだがねぇ!それでもついていくので精一杯じゃない!」

 

ベナウィ

「中々に読みづらい動きではありますが、まだ少し荒さがあるようですね」

 

オウギ

「ヤクトワルトさんもヤマトで随分と腕を上げましたからね、それを上回るクロウさん、そして貴方は本当に高い壁である事を実感してしまいます」

 

皆それぞれ楽しんでいるようだ

 

アトゥイ

「なぁなぁおにーさん?ちょっと修練場借りてもいいけ?」

 

ハク

「もちろん構わんが特訓か?」

 

アトゥイ

「そぅそぅ、ちょっとクオンはんとな」

 

クオンとの特訓、いまやクオンはハクと大差ない力を持っている。そのクオンを相手に1人で戦う、無謀にも思えたがアトゥイはいつもその無謀にも思える相手に戦ってきた

 

ハク

「わかった、それでは行くとするか」

 

ハクはクオン、アトゥイ、そしてネコネを連れ修練場に向かった

 

アトゥイ

「ごめんなぁクオンはん無理言うて」

 

クオン

「気にしないで、私も力の使い方に慣れておきたいから」

 

ハクとネコネは離れた場所で見る事に

 

ハク

「しかしいくらアトゥイと言えども今のクオンには、、」

 

ネコネ

「私もそう思いますがアトゥイさんはいつも予想外の結果を出してくるですから、八柱最強は伊達ではないのですよ」

 

アトゥイの顔が真剣になる、いつもの戦闘狂スタイルではない

 

ハク

「これが、今のアトゥイか」

 

その表情だけでアトゥイが今までのアトゥイとは別物である事を感じさせる

 

アトゥイ

「いくぇ、クオンはん」

 

アトゥイが仕掛ける、クオンはアトゥイの攻撃を軽くいなし続ける

 

クオン

(今までのアトゥイとはまるで違う、強い、、でも!)

 

クオンはアトゥイの隙をつき一撃を入れる

 

アトゥイ

「っ、、!」

 

が、アトゥイはこの一撃に耐え反撃に出る

 

クオン

(そんな!手応えはあったのに)

 

アトゥイはさらに攻撃の速度を速める、しかも槍の軌道がどんどん読みづらくなりクオンを追い詰める

 

ハク

(アトゥイは今まで戦いを楽しむスタイルだった、それはそれで強かったが何処かで負けても悔いはない、仕方がないと思っていた節があった。だが今はもはや次がない、必ず勝つと言う強い意志が見られる。クオンの一撃をもらいながらも耐えれたのはその強い意志からだろう、だがそれでもこれは)

 

しばらくしてアトゥイの顔から疲れが見えだす、だがそれでも速度は落ちない、むしろさらに速くなってきている

 

クオン

「アトゥイ、貴女は!」

 

アトゥイ

「クオンはんだけやないっ、、はぁっ、はぁっ、、ウチだっておにーさんの、力にっ、、!」

 

アトゥイがついにクオンの動きをとめる事に成功する

 

アトゥイ

「ウチもおにーさんの、妻なんやから!!」

 

アトゥイの渾身の一撃、クオンはそれを真正面から受けきる

 

クオン

「つっ、、、」

 

アトゥイ

「やっぱ、、強いなぁクオンはん」

 

アトゥイはその場で膝をつく

 

クオン

「アトゥイ、、」

 

そこに離れて見ていたハクとネコネが現れる

 

ネコネ

「アトゥイさん、すごいのです。まさかここまで強いとは想像もしてなかったのです」

 

素直に感心するネコネ

 

ハク

「まさか今のクオン相手にここまでやるとはな、正直自分も驚いている」

 

クオン

「でも、納得してないんだよね?アトゥイ」

 

アトゥイ

「そう、、やなぁ。すごく、、悔しい、ウチ、、まだまだなんやって」

そう言うと涙を流していた

 

ハクはクオンとネコネに目配せして先に結界へと帰す事にした

 

クオンは最後に

クオン

「アトゥイを、、お願い」

 

ハク

(さて、ここからは自分の出番だな)

 

アトゥイ

「気ぃ使わせてしもたなぁ、、ごめんなおにーさん、、」

 

本気で勝ちに行きそれでも届かなかった、それが悔しくて仕方がないのだろう

 

ハク

「結果は上々と言いたい所だが、やはり悔しいのだな」

 

アトゥイ

「うん、1番になりたいわけでもないんやけどなぁ、、ウチ、おにーさんにまた会えるまでハ柱としてすごく頑張ってきたつもりなんよ。その過程でハ柱最強とか言われだして、、天狗になってたんかなぁ、今ならおにーさんの力になれる、きっと楽しむ戦いじゃなくて本気に勝ちに行けば誰にでも勝てるって、、全然そんな事なかったけど、、」

 

ハクはアトゥイを抱きしめる

 

ハク

「ありがとうアトゥイ、そして今までお前に散々甘えてきてすまなかった。自分の前ではもういいんだ、素直になってくれアトゥイ」

 

アトゥイ

「あ、、あぁあっ、、ウチすっごく辛くて!いつも通りでいないと迷惑やって!だからっ、だからっ!」

 

ハク

「ああ、そうだな。アトゥイ、、ありがとう。皆を影からずっと支えてきてくれて」

 

アトゥイは全てを曝け出し泣いた、今までにないくらい

 

アトゥイ

「すぅ、、すぅ、、」

 

ハク

「泣き疲れたか、、今はゆっくり寝るといい。アトゥイの力は必ず必要になる、頼りにしているぞ」

 

そして結界内に戻りアトゥイを運んで行きアトゥイが目覚めるまで待つハクとクオン達だった

 

 



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アトゥイ覚醒

ハクは眠っているアトゥイを抱え結界内に戻っていた

そしてアトゥイを寝室にて休ませしばらくその様子を見ていた

途中からクオン、ノスリ、ネコネがやってくる

 

さらにしばらくするとアトゥイに異変が起こった、とてつもない力がアトゥイから発せられているのだ

 

クオン

「ハク、これは、、」

 

クオン、ネコネ、ノスリは驚きを隠せないでいたがハクはなるほど、そういう事かと納得していた

 

ハク

「おかしいと思った、アトゥイの異常なまでの戦闘を楽しむあの状態、あれは海神の力ゆえだったのか。アトゥイもまた内に神を宿す存在という事か」

 

クオン

「それって、私と同じ、、」

 

ハク

「あぁ、さすがにウィツァルネミテアほどではないがな、今まではその力に振り回されてたゆえ力を一部しか引き出せなかったのだろう。だが先のクオンとの特訓で神自身がアトゥイを依代と認めた、そして今アトゥイと神が1つに混ざり、、覚醒する」

 

その直後アトゥイが目を覚ます

 

アトゥイ

「おにーさん、、クオンはん、、ネコやん、、ノスリはん、、あはは、おはよーさん♪なんか恥ずかしいとこ見せてもうたなぁ」

 

先の特訓での事だろう

 

ハク

「ふむ、、どうやら自身に起きた変化、すでに理解しているようだな」

 

アトゥイ

「うん、戦いを楽しむのは今でも変わらんけどなぁ、ちゃんとそれだけじゃない、未来に向けて戦う姿勢、おにーさんを必ず取り戻す決意、、それにウチの中にある何かが力を貸してくれるのを感じるんよ」

 

ノスリ

「はぁ、これはもう八柱最強は覆せそうにもないな。だが友として家族としてこんなに嬉しい事もない!さすがはアトゥイだ!」

 

ネコネ

「私もずいぶん強くなった自覚はあるですが、さすがに姉様とアトゥイさんにはもう勝てる気がしないのですよ」

 

ノスリとネコネが若干悔しそうにしながらもアトゥイの覚醒を喜んだ

そしてアトゥイとクオンが見つめ合う

 

クオン

「うん、これだとさすがに勝敗はわからないかな」

 

アトゥイ

「そうやなぁ、勝てるかもしれんけど負ける可能性も十分あるって感じやなぁ、でももうクオンはんとやるのはやめとくえ。訓練でもどっちか死にそうやしな〜」

 

ハクはアトゥイに眠る神の力に気付く事ができなかった、アトゥイ本人ですら気付いてなかったのだから仕方がないと言えばそうかもしれない、だが

 

ハク

(やれる事は全てやらなければいけなかったのに気付く事ができなかった、、こうなってしまうと何かを見落としているのではないかと疑心暗鬼になってしまうな、、本当にこのまま決戦へと向かって大丈夫なのか、しかし時間をそんなにかけるわけにもいかぬ、、か)

 

アトゥイ

「おにーさんまた難しい顔してるえ、どうせうちの状態を見て決戦へ行くにはまだ早いんじゃないかとか思ってるんやろ?ウチの力が上がったんは偶然でもあるんやからそんな奇跡みたいな物を全部待ってるわけにもいかないえ、早く終わらせて皆で幸せになろ?」

 

ハクはそれを聞き吹っ切れた

 

ハク

「ああ、そうだな、その通りだ。こんな時にまで慎重になっていてはいつまで経っても動けんしな。ありがとうアトゥイ、決戦は予定通り明日にする。頼りにしているぞ皆」

 

そしてしばらく話した後ハクはその場を離れ自室に戻った

 

ハク

(着実に流れは来ている、決戦は明日もはや変更はない、だがもう一手欲しい、、何かないか、、何か)

 

「辛気臭い顔をしているな弟よ」

 

ハク

「兄貴!?その姿はっ!」

 

「あぁ、ウォシスとライコウのおかげでな。なんとか間に合った、だが若返ったとはいえ戦う力があるわけではない、余にできるのはただ一つ、全盛期のこの頭脳、そして其方の力で試してみたい事がある。その仮面の、さらなる強化を」

 

ハク

「、、、考えなかったわけじゃない、だが可能なのか?この仮面のスペックはもう粗方引き出されている。これ以上となると根本的な部分を変えにゃならん、今から着手して到底間に合うとは」

 

「だからこそこの体になったのだよ、この姿から老ぼれになるまでの数百年分の時間をこの小さな結界内でその仮面を強化する、外の時間はほぼ止まっているからな」

 

ハク

「なっ、、!いや、確かに時間が動いていない」

 

まさか明日を迎えるのにいきなりそれが数百年先になるとは

 

ハク

「せめてやる前に一言言ってほしかったが」

 

「どうせやるのだから変わらんだろう、さぁ始めるぞ。なぁに早く終われば自然と結界も解ける。結界の解除はその仮面の力が一定の値に達した時だ、さぁ頑張るぞハク!」

 

ハク

「はは、なんか昔を思い出すな。ん?」

 

「なんだ、結界に入ってくる者だと?」

 

そこにはクオンとアトゥイがいた

 

クオン

「時間がやけに遅くなったと思ったら、ここが原因かな」

 

アトゥイ

「みたいやなぁ、おにーさんと、、誰?」

 

ハク

「なるほど、神の力か、、兄貴だよその人は」

 

クオン

「えっ?帝様?なんでこんなに若返って、、あぁ死者だから」

 

「これは誤算だったな、まぁ確かに何事も例外は付き物か。ちょうどいい、人手が増えたのだから作業も捗るというものだ」

 

帝は2人に経緯を説明し協力しともらうよう頼んだ

神の力を持つ2人だ、仮面の強化に使える事も考えられる

 

クオン

「まぁやれる事はやらないとかな」

 

アトゥイ

「外の時間は止まってるとは言うてもおにーさんと帰る時間が体感的に伸びるのは嫌やなぁ、先の帝様?できるだけ早う終わらせてな?」

 

ハク

「そうだな、なるべく早く終わらせるに越した事はない。早速始めるとしようか」

 

仮面の強化に取り掛かる4人、数百年かかると思われていた作業はクオン、アトゥイのおかげでなんと3年で終わったのだった



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