亜種特異点:博麗大結界 (makkoi@朔鵺)
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プロローグ

Fate/grandorderで最近7章をクリアしたマスターです。
ジャックちゃんかわいい!

特異点を幻想郷にするか今のタイトルにするかで迷ってたんですが語感的に博麗大結界にしました。

東方キャラのサーヴァントとしての役職は個人の思いつきなので想像と違うって人もいるかもしれませんがそこはあまり触れないで下さい…


「--ぱい!起きてください。せんぱい!」

「フォーウ!フォウフォウ!」

 

つい先日ゲーティアを倒し人理修復を終えた僕は特になにかする訳でもなく仲間のサーヴァント達とゆっくりまったり暮らし、誰かに起こされることもほとんど無かったのだが今朝は久しぶりに可愛い後輩のマシュ(とふわふわモコモコ)に起こされた。

 

「んー…なんだよマシュー…眠い」

 

「そんな呑気な事言わないでください。先輩新しい特異点が見つかったんですよ」

 

うん?特異点て…まだ増えんの?

 

「早く準備してください。ダ・ヴィンチちゃんさんが待ってますよ」

 

まぁ今回の旅は少し気楽に出来るかなぁ。

………できるよね?

 

-------

 

「やぁ、藤丸君!いきなりで悪いがシバが新しい特異点を見つけ出してね。ほかのマスター候補者はまだコールドスリープから起こすわけには行かないしここまでやってきた君にならと思って頼みたいんだけど行ってくれるかい?行ってくれるよね?」

 

うわおう、もうほとんど行けって言ってるじゃないですか。ダ・ヴィンチちゃん…

 

「良いですよ、だいぶ休めましたし」

 

「そうかい?ごめんね、いつも大変なこと押し付けちゃって。しかも今回は…なんというか特殊だしね」

 

うん?特殊?

 

「…え、今回ってそんな大変なんですか?」

 

「うーん、簡単に言うとだね。レイシフト出来るのが君だけだし我々カルデアからの通信は今のままだと行えないみたいなんだ。多分誰かと話をつければできると思うんだけどね」

 

キャメロットのエジプト領にずっといるみたいな感じか。いや待ってそれ以上に

 

「えっ…と、僕一人じゃ戦闘出来ないんですけど!?」

 

「そこはほら、現地調達ってことで」

 

めちゃくちゃいい笑顔で言ってますね。ダ・ヴィンチちゃん…

 

「あと聖杯がいくつもあるみたいでね、そこについても頑張って欲しい」

 

さりげなくぶち込まれたな…聖杯って多くて2個ぐらいじゃないの?魔術王が置いたやつと元からあるやつ…なんだよ、いくつもあるって

 

「とりあえずそれを回収することがメインってことですね?」

 

「うん、そうなるね!で、そろそろ出発しても大丈夫かい?」

 

「まぁ…不安は残りますけど」

 

「じゃあ今回も頑張ってくれたまえ!バイタルチェックはしっかり行っているからね!」

 

------

 

「あ、せんぱい!今回のオーダーについていくことが出来ず申し訳ございません」

 

「気に病むことじゃないよ」

 

「無事、帰ってきてくださいね?」

 

「お土産も持ってくるよ」

 

「以外と余裕そうですね」

 

そんなつもりは無いんだけどなぁ。ボク、フアンコワイナァ

 

「それでは先輩、頑張ってきてください!」

 

「あぁ!行ってきます!」

 

『アンサモンプログラム スタート』

『霊子変換を開始します』

『レイシフト開始まであと3 2 1………』

『全工程 完了(クリア)』

『亜種特異点:博麗大結界 実証を 開始 します』

 

 

キィーーーンという甲高い音の中、新しい特異点へと僕は向かった

 




今回はとりあえずレイシフトまでですかね。
最初に誰と合わせよう…


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1節-同行者-

東方Projectの原作の順で話は進みます。
一応異変は片付いたあとに始まった別の異変みたいに思われてます。


星見台からの客がやっと来たようね」

妖怪の賢者、八雲紫はカルデアからの霊子変換を察知しこの無法地帯を(まぁ元から結構無法な感じだったが)救う救世主が現れたことに安堵した。

「人類悪を打ち倒した彼の実力、見せて欲しいわね」

扇子で口元を隠しながら妖怪の賢者は一人空を見上げていた。

 

-------

 

「おーちーるー!」

絶賛墜落中、藤丸立香です。なんか特異点周り出してから空を飛ぶ経験が増えたなぁと…そんな場合じゃねぇ!!アーラシュフライトにはマシュがいたから何とかなったけど今は僕一人じゃないか!

 

「だーれーかー!!たーすーけーてー!」

 

ぐんぐん落下速度が上がっている。あ、もうこれダメだ。ごめんマシュいい結果、聞かせられなかったよ…

 

「箒につかまれー!」

 

金髪で全体が白黒で覆われた第一村(?)人との遭遇に成功した。

 

「わ、わかった!」

 

------

なんとか捕まることに成功し、墜落はせずに済んだ。

 

「ありがとう、僕は藤丸立香。」

 

「あぁ、私は霧雨魔理沙だぜ!クラスはキャスター。なぁ立香なんで空から降ってきたんだ?まぁおおかたスキマ妖怪に連れてこられたんだろうけど」

 

親方!空から女の子が!みたいな感じか。でも飛行石ないから絶対死ぬ。助けてくれた少女は霧雨魔理沙か今後も世話になりそうだな。

 

「スキマ?いや、カルデアからここの聖杯を回収しに来たんだ。ほっておくと世界が滅亡するらしくてね」

 

「ス、スキマ妖怪じゃない…だと」

 

どんだけ人連れてきてんだスキマ妖怪。

 

「聖杯かー、まぁ多分あれなんだろうなっていう目星は付いてる。私達異変解決者が出向こうとしても歯が立たなかったのはその聖杯とやらのせいなのかもな」

 

おぉ、最初から知ってる人と出会えるとは…付いてるな。フライトはあったけど…

 

「じ、じゃあそこに案内してもらえないか?」

 

「いや、無理だな。挑んでも返り討ちにされて終わりだぜ」

 

うぐ…まぁそんな気はしてたんだけどさ。これがいくつもあるんでしょ?無理だろ…

 

「…!悪いな、立香妖怪共のお出ましだぜ。元は《弾幕ごっこ》ってルールで決着つけてたんだけど最近はそれを無視するやつしかいないんだ。」

 

いつもの戦闘だろうか?なら僕が指揮しないと!まずは契約を…

 

「魔理沙!仮契約を結んでくれないか?僕はサーヴァントを指揮する者マスターだ!」

 

「ますたー?そんなんあるのか?まぁとりあえず立香は嘘は付けなそうだし結んでやるよ!」

 

「ギェェェエエエ!!」

 

あっ、そろそろ妖怪共がしびれを切らしてきたな。よし、今回の初戦闘だ。よかったー、仲間が見つかってて…居なかったらあいつらに食われて終わりだったな

 

「頼んだぞ魔理沙!」

 

「へっ、こんなの朝飯前だっての」

 

------

 

「宝具展開!恋符『マスタァァァァァスパァァァァァク』!」

 

 

「すっげぇ」

 

一本の超極太レーザーにより妖怪を駆逐した魔理沙はドヤ顔をこちらに向けてきた。…いや、宝具の威力おかしいだろ。あんなん神霊クラスだぞ?

 

「弾幕……戦闘はパワーだぜ!…何てゆーかマスターがいるってだいぶ変わるな。戦闘がすごい楽になったぞ」

 

妙にスッキリした顔つきで魔理沙はこちらを向いた。

 

「仮契約じゃなくて普通に契約してもいいぜ?どうせこれからも戦闘はあるだろうしな!」

 

「それは僕としてもありがたいよ、それじゃあお願いしてもいいかな?」

 

「あぁ!もちろん!」

 

素敵な笑顔で答えてくれた。今回の旅は楽しくなりそうな予感がした。だって人類悪倒したしね?こんな楽しい感じの娘とも仲良くなれたし

 

-------

 

「とりあえず立香の目的は聖杯を回収し世界を救うって感じで合ってるか?」

 

僕はくびを縦に振りその質問を肯定した。

 

「んー、まぁとりあえず博麗神社へ向かうのが最初だろうな。あそこが幻想郷の要みたいなもんだし。兎に角そこに向かうぞ」

 

「博麗大結界もそこで管理されてるの?」

 

「なんで知ってるんだ?…あぁ、それ知ってるからここに来たんだもんな。いや、基本となる元を当代の博麗の巫女が造りそれに霊力を流し続ける。それを管理してるのは八雲っていう…さっき言ったスキマ妖怪の式が管理してるな。」

 

スキマ妖怪がほんとに何者なのか気になってきた。何となくマーリン感漂うなぁ…

 

「ふむふむ、じゃあ博麗神社へ案内してもらえる?」

 

「ん?箒でひとっ飛びだぜ?」

 

「へ?」

ま、またフライト??

 

「さ、後ろに乗れよ」

 

言われるがまま、僕は魔理沙の箒に跨った。

 

「飛ばすぜ?振り落とされんなよー?」

 

「安全運転でお願いします!!」

 

-------

 

「し、死ぬかと思った」(2回目)

 

まさかこの特異点に来て1日も経たずに二回もフライトする羽目になるとは…

 

「あはは、大丈夫か?立香」

 

「何とかね、軽く酔ったけど」

恐らくあそこに見える神社(まともなのは賽銭箱ぐらいだが)が博麗神社なのだろう。

 

「何しに来たのかしら?魔理沙。賽銭箱の中身は渡さないわよ」

 

赤と白を基調とした服、脇出し、綺麗な黒髪と属性豊富な少女は魔理沙と知り合いなんだろうな。つーかがめついなこの娘…

 

「何も入ってない木の箱なんていらないぜ。そうそう、最近色んなとこでおかしな異変があるだろ?それを解決しに来た外来人を連れてきたんだ。」

 

「ふーん、この人がスキマ妖怪の言ってた星見台のマスターって事ね」

 

カルデアのことを知っている?つかまたスキマ妖怪かよ…めちゃくちゃ出てくるじゃねぇか。

 

「あんた、名前は?」

 

知ってるか、人に名前を聞く時は自分か……いや、そんなに鋭い目で見ないでください。凍えてしまいます。

 

「僕は藤丸立香。君の言っていた通り人類最後のマスターだ。」

 

「私は博麗霊夢よ、クラスは裁定者(ルーラー)。よろしくね。あ、素敵な賽銭箱はそこにあるわよ」

 

巫女か金をせびるな。物欲センサーが反応するぞ

 

「後で入れるよ…聖杯について何か知っているなら聖杯についての情報を教えてくれないか?」

 

「それについては紫の方が知っているわね。呼びましょうか?」

 

あ、呼べるんだ…すぐに呼べるものじゃないと思ってたわ。

 

「お願いします」

 

「紫ーいるんでしょー?出てきなさーい」

 

え、そこら辺にいるもんなの?もっと神殿とかそんな感じの玉座に座ってて会いに行かないとダメなのかと…

 

「ハイハーイ、呼ばれて飛び出てゆっかりんでーす。」

 

体の上半身が机から生えてきた。何これ怖い。しかもなんか魔神柱の目が浮いてるみたいな空間が出来てる。…はっ!これがスキマか!

 

「あなたが藤丸君ね。私は八雲紫、この幻想郷の管理人です。幻想郷は全てを受け入れます」

 

「あっ、あなたが紫さんなんですかよろしくお願いします。」

 

やばい、この人は今まで会ってきたサーヴァントと比べてもダントツで凄いものを持っている。

 

「特異点をカルデアに繋げたのは私が行いました。世界を救ったあなたならこの幻想郷も救えるかと」

 

「あ、あぁそれについてはいいんだけどさ。カルデアとの通信を繋げてもらえますか?」

 

ダ・ヴィンチちゃんが言っていた人は多分この人だろうと確信し、提案してみた。………な、なんで難しい顔してるんすかね?

 

「そうしてあげたいのは山々なんだけどね?それを行える力が足りないのよ。」

 

つまり…?

 

 

「聖杯を一つ、取ってきてもらえないかしら?」

 

 

カルデアのサポートなしで聖杯を入手する。多分いままでの中で最高難易度のオーダーになることはすぐに予想がついた。

 




魔理沙をアーチャーにしようかキャスターにしようか…まぁ妥当な方を選んだつもりです。霊夢はルーラー異論は認める。
ゆっかりんはグランドキャスターのつもりですね


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2節-蒼天の氷精-

エレちゃんが呼符できたよ!!やったぜ!
(この物語にエレシュキガルは出ません)


「まずは聖杯を一つ手に入れないと何も始まらないわね」

 

紫さんに言われたことをとりあえずまとめるとどこかにある聖杯のうち一つを手に入れなければカルデアとの通信は今の段階では取れないらしい。

 

「聖杯がありそうなアテとかあります?」

 

「うーん、紅魔館なら色々とありそうだな」

 

魔理沙が思いついたことがあるみたいだ。

 

「紅魔館?どんなところなんだ?」

 

「吸血鬼の主人がいる屋敷でな、魔法使いやら時を止めるメイドやらのいる血のように赤いところだな。あ、ちなみにさっき飛んでた時も通ったんだぜ?」

 

そんなの見てる暇なかったぞ。おい

 

「あー、確かに紅魔館ならありそうねぇ…めんどくさいけど」

 

「霊夢さんもそう思うんですか!じゃあ行きましょうよ!」

 

「いや、霊夢でいいわよ。魔理沙にしてるみたいに普通に話していいし」

 

なんとなく敬語使ってたけど相手がそう言うならお言葉に甘えよう、だって敬語めんどくせーし

 

「そうか?じゃあらためてよろしくね」

 

「えぇ、よろしく立香」

 

「色々と方針は決まったようだし私はマヨイガへ帰るわね。何かあったらまた呼んでちょうだい」

 

そう言って紫さんは消えていった。やっぱり目が魔神柱に見える…

 

 

------

 

「それじゃ出発しようぜ!善は急げだ!」

 

大方魔理沙の意見に賛成だったので頷いた。

 

「えぇ、分かったわ。あ、でも私は別行動させてもらうわね。一気に全滅する可能性もあるから別の方向から今回は行くわ。」

 

「あぁ、連絡手段とかあるか?あるなら嬉しいんだけど」

 

「んー、ちょっと待ってなさい」

 

「おい、立香。今回も飛んでいくか?」

 

めちゃくちゃニヤニヤしながら魔理沙が聞いてきた。うん、やだ

 

「歩いていこうぜ…」

 

「ちっ、しょーがないなー」

 

「あんなん続けられる自信がねぇよ…」

 

フライトはもう十分だ…

 

-----

 

「持ってきたわよ、この御札に念じればこれを持ってる相手に伝わるわ。はい、立香。それに魔理沙も」

 

「ありがとな」

「おっ、さんきゅ」

 

「どういたしまして。じゃ、私は先に出るわね」

 

「あぁ、俺達も行くか。」

 

「いつでも準備おっけーだぜ!」

 

「紅魔館へ向けて出発だ!」

 

「「おぉー」」

 

------

 

「おっ見えてきたぜ、立香。あの屋敷だ」

 

まぁなんというかどこを見ても真紅に染まってる。目がチカチカするなぁ…

 

「この大きな湖を越えれば紅魔館だぜ」

 

「やい!そこの魔理沙!…と、人間!」

 

「ち、チルノちゃーん…やめようよぉ」

 

「わはー、この人は食べてもいいのかー?」

 

最後おかしくない!?僕のこと食べようとしてたよね!?

 

「おっ、チルノに大妖精にルーミアまでいるじゃねぇか。今は遊んでる暇ないんだ。悪いな」

 

「ふふん!今回は遊びじゃないよ!けっとー?を申し込みに来たんだ!」

 

もしかして…この娘アホかな?

 

 

「えぇ、いいか?立香」

 

「あぁ、いいぞ。サーヴァント同士の戦いもやらないとな。」

 

まぁすごい急いでるって訳じゃないしな。

 

-----

 

「うぅ…負けた…」

 

「へへん!まだまだ甘いぜ!」

 

なんつーか…圧勝だったな…

 

「大丈夫か?チルノちゃん?だよね?」

 

「アタイの心配してくれるのか?お前優しいな!アタイのけらいにしてやってもいいぞ!」

 

「すいませんすいません!失礼な事言って…」

 

「いや、大丈夫だよ。そんなに気にしてないし」

 

このぐらい怒るような事じゃないしな。微笑ましいぐらいだわ。

 

「うぅ…ところでこんな所で何してたんだ?魔理沙ー」

 

「ん?あぁ、最近《弾幕ごっこ》を無視して戦闘が起きてるだろ?それを解決するためにな。ちょっと紅魔館へ行こうとな。」

 

「それじゃ、アタイも着いてくよ!けらいが心配だからね!」

 

家来なのはもう確定なのか…まぁいいけどね。

 

「そ、それじゃあ湖にいる妖精達はどうするの?」

 

「ルーミアと大ちゃんがいれば大丈夫だよ!出来るだけ早く解決してくるしね!」

 

「そんな簡単なものじゃないけどな」

 

魔理沙がツッコミを入れた。うん、まぁそんな気がするけど戦力が増えるのはいい事だ。

 

「あの…」

 

大ちゃんと呼ばれていた緑髪の少女が話しかけてきた。顔には不安の色が浮かんでいる。

 

「チルノちゃんのことお願いします。バカだけどいい子なので失礼なこと言っちゃうかもしれないけど相手してあげてください!」

 

ええ子や…

「うん、任せてよ!大ちゃんは優しいな」

 

「うひゃあ!い、いきなり頭撫でられるとビックリします…」

 

な、なんかすごい声出たな…

カルデアでエリちゃんとかにやると喜ばれるからやったんだけどなー

 

「なんかごめんね?いやだった?」

 

「嫌という訳では無いんですけど…ちょっと慣れてなくて…」

 

「おーい、立香ー!そろそろ行くぞー。」

 

「ん、あぁ悪い今行くー。じゃあな大ちゃん」

 

「あ、はい。大変そうですけど頑張ってくださいねー」

 

------

 

初めて男の人に頭撫でられました。心臓バクバクです…うぅ…顔とか赤くなってませんよね?なってたら恥ずかしい…

 

「ん?どうしたのだー?」

 

「あ、ルーミアちゃん!ごめんね?ちょっと考え事してて…」

 

「ふーん、さっきの人かー?」

 

「ふぇ!?ち、違うよ!?」

 

「ふーん、そーなのかー」(わかりやすいのかー)

 

バレてるー!?なんで!?うぅ…もうやだぁ…

 

-----

 

「三つの気が正面から…それに遠くから博麗の巫女…ですか。今は居眠りしてる場合じゃなさそうですね。」

 

眠い目を擦りながら私は武の構えをとる。呼吸を整える。すー…はー…すー…

 

「さぁどこからでも来なさい。この私、紅美鈴がこの門を守り抜きましょう。」

 

 

 

 

 




霧雨魔理沙 【キャスター】
筋力C 耐久C
敏捷A+ 魔力A
幸運B 宝具A+
魔理沙のステータスです。やる気があれば他もやります。

唐突の大ちゃんヒロインムーブ


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3節-紅館、龍護-

すいません…エレちゃんとジャンヌの育成で少し時間かかってました…

今回は漢文的なノリでタイトルつけました。


僕達は湖の周りを歩き続けて40分近くたつと紅い館がハッキリと見えてきた。うわぁ、目がチカチカするわ…

 

「立香、そろそろ着くぜ。それと門番がいるけど寝てるだろうし問題ないだろうなー」

 

門番なのに寝てるとはこれ如何に…それと魔理沙よ、それはフラグというものだ

 

「めーりんのことか!いつも遊んでくれる優しいやつだぞ!」

 

おい門番、遊んでんのかよ…ウルクの門番を見習った方がいい。

 

-----

そんな感じで話を続けていると紅魔館に着いた。

「ここが紅魔館かぁ…でかいな」

 

それと紅い。どこを見ても血で塗られたように紅い。

 

「ここのおすすめスポットは大図書館だぜ。是非とも行った方がいいぜ」

 

「遊びに来たんじゃないんだけどなぁ」

 

魔理沙が遊び感覚で苦笑しか出ないわ

 

「ふむ、魔理沙と…チルノですか。それとそこの貴方がお嬢様の言っていた。人類最後にして最強のマスター、ですね?」

 

背面に緑色のチャイナ服を来た赤髪の人が立っていた。

 

「あぁ、そうだ。僕は藤丸立香、よろしく」

 

「私は紅美鈴(ほんめいりん)です。よろしく願いします」

 

「めーりんが寝てない…だと」

 

あ、なんか魔理沙の反応でわかった。この人が門番なんだろうなぁ…そして後ろに回られたのに全く気づけなかった。アサシンのスキル、気配遮断か?

 

「お嬢様があなたをお待ちしております。しかし私が門番ということは察していますよね?門番としてはあまり知らない人を中に入れるというのは少し…なので腕試しとして一戦お願いできますか?」

 

「あぁ、俺はいいけど…」

 

「私はいいぜ!」

 

「アタイもだいじょーぶ!!」

 

「…問題ないようですね。では始めましょうか、あぁそうだ私のクラス紹介しときますね。」

 

「不利になるんじゃないのか?」

 

「いやぁ、別に教えてもいいかなぁと。それにこれは模擬戦のようなものですしね。」

 

うーむ、この強者感…恐ろしいな、幻想郷

 

「では改めて…私はライダー。紅美鈴です」

 

「じゃあこっちも紹介した方がいいかな?」

 

「アタイはセイバー!最優の騎士だよ!まぁアタイが選ばれるのはトーゼンよね!」

 

確認取る前に言っちゃったよ…

 

「魔理沙は…どうする?」

 

「はぁ…ここまで言ってて言わないとか無理だろ?あたしはキャスターだぜ。」

 

「ありがとうございます。では始めましょうか」

 

-----

 

「つ、強いな」

 

魔力で戦うというよりは技と体で相手に隙を見せないようにしている感じだ。

 

「ぐっ、めーりんってこんなに強かったのかよ!」

 

「つぅっ、アタイが押されるなんて…」

 

「二人がかりでしかもマスターまでついているというのに…もうおしまいですか?」

 

「魔理沙!チルノ!」

 

まずい!この人本当に強い!

 

「そんな慌てた顔するなって。私はまだやれるぜ!」

 

目の闘志は消えてないな…

 

「アタイだってまだまだ元気いっぱいだもん!」

 

チルノも大丈夫か

 

「まだ立ち上がれますか…では宝具をお見せしましょう。」

 

「なっ!?魔理沙!チルノ!避けられるか!?」

 

「立香!私達も宝具つかうぞ!」

 

「魔理沙!ここはアタイの力を見てもらうよ!立香!宝具展開するよ!」

 

あっ、初めて名前で呼んでくれた…

 

「あぁ!チルノ行け!」

 

「宝具!『凍結する二双の勇者(モード・アドベント)』!」

 

 

チルノの服が…なんかかっこよくなってる!?しかもスイカバー?みたいな剣と黒い立体機動装置みたいな剣を持ってるし

 

 

「あぁ、マスター。アドベントチルノ、召喚に応じ参上したよ」

 

しかもなんか頭良くなってる!?

 

「ふぅん、めーりんと戦ってたのか。じゃ、反撃開始かな」

 

「これが…チルノの宝具ですか。始めてみました」

 

「わ、私もだぜ」

 

二人とも見たことないのか…

 

「くっ、彩符『極彩颱風』」

 

気の力が美鈴に集まる。

 

「いくよ、『アイシクルフォール』!」

 

氷の礫が美鈴に向かって追尾していく。

 

「真ん中が開くかと思ってたのにいつもよりも密度が上がってる!?」

 

「くっ、これは…避けられませんね。はぁ、やっぱり張り切ると疲れるなぁ」

 

いきなりくだけた調子になるなぁ…この人。

 

「まぁ私とこれだけの勝負をしても大丈夫なら中で襲われてもなんとかなるでしょう。」

 

「館の中で襲われるってなんですかね!?」

 

「よくある事だぜ。うんうん」

 

魔理沙が力強くうなずく。

 

「それは魔理沙がいつも本を盗んでいくからでしょう…」

 

こいつ…泥棒してんのかよ…

 

「違うぜ!死ぬまで借りてるだけだ!」

 

おおう、なんというジャイアニズム…

 

「それを盗むというんだけどな」

 

「立香まで!酷いなぁ」

 

「全く、魔理沙は何をしてんだが」

 

チルノはまだアドベント状態だったのか…

それとなんでチルノがセイバーなのか分かったな

 

「っ!ごめん、マスター時間切れだ。私は少し休むよ。」

 

「あぁ、お疲れ。」

 

「また呼んでね。手伝うから」

 

すっげー頼りになるな…

 

「んう?あれ?いつの間にか終わってる…」

 

元に戻ったみたいだな。

 

「んー、もう一人のアタイがやったのかー。うん!てことは立香はアタイの宝具を使いこなせたってことだな!」

 

「無理な可能性もあったの!?」

 

「アイツが信頼した人じゃないと出てきてくれないからなー。うん。立香!アンタはアタイのマスターだよ!気に入った!」

 

「それはありがたいな。」

 

「うっし!色々終わったみたいだし紅魔館に入ろうぜ!」

 

「立香さん、次は負けませんよ?」

 

「あぁ、ありがとうな!」

 

「ではお気を付けて」

 

 

美鈴を背に僕達は紅魔館へと入った。

 

 




チルノがセイバーなのはこれをしたかったからです…はい

チルノ 【セイバー】
筋力B- 耐久C+
敏捷A 魔力B
幸運A+ 宝具EX

アドベントチルノ
筋力A- 耐久B
敏捷A+ 魔力B+
幸運A+

今回はチルノです。宝具は使用後は書いてません、同じなので。


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4節-瀟洒なる付き人、優雅に舞う-

色々忙しかったので遅れました…すいません

それと、FGOのストーリー。なかなかびっくりしましたね?ネタバレはしないですけど驚きました。


美鈴に館に入れてもらった僕達は聖杯を貰うためにこの館の主に会おうと歩いていた。

 

「なんて言うか…窓が無いんだね?それに内装も赤で統一されてる…」

 

「ん、あぁそれはあれだ。吸血鬼は太陽が苦手だからってことらしいぞ。それと色に関しては血の色だかららしいなぁ」

 

「そういえばここの主は吸血鬼だったね…」

カルデアにもいるなぁ…吸血鬼(のモデルになった人)…

あれ?てことはすごいカリスマが…

 

「ま、でもアタイと同じぐらいの身長だけどね!」

 

「えっ、そうなの?」

 

魔理沙の方を向くと力強く頷いていた。

 

「えぇ…なんかイメージと違うなぁ」

 

「気になるんだけどさ?立香ってかなり肝座ってるよな。道中に出てきた妖怪共にも全然うろたえなかったし」

 

「まぁこう見えてそれなりに旅を続けてきたからな」

 

「アタイその話聞きたい!」

 

なんかエレシュキガルにも話したな…元気かなーみんなは

 

「あぁ、後できかせるよ」

 

「やったー!!」

 

なんだこれ、可愛いな

こんなまったりとした聖杯探索は初めてかもなぁ

 

 

----

どこまでも真っ赤な廊下を歩くと魔理沙が歩みを止めた。

 

「っと、その話は少しやめておけ。あいつが来るな。」

 

「あいつとは酷いですね。完璧で瀟洒なメイド、十六夜咲夜でございます。」

 

「!?い、いつの間に後ろに?」

 

この感じは…アサシンぽいな。気配遮断だろう…

 

「おや?名前、教えてくださいませんか?」

 

「あ、あぁいきなりのことで驚いてて…僕は藤丸立香です。聖杯を譲ってもらえないかと思いまして」

 

「別に敬語じゃなくてもいいですわ。お嬢様が仰っていた天文台の魔術師とはあなたですよね?」

 

「…わかった、そうだね。天文台ってカルデアのことでしょ?」

 

「で、あれば一度お手合わせ願えますか?もし私を討てるのであればこの先も大丈夫でしょうし。」

 

「二人とも、大丈夫か?」

 

「あぁ!いつでも大丈夫だぜ!」

 

「ご、ごめん立香。さっきの戦いで魔力が消耗しちゃって…」

 

まぁチルノはさっき頑張ってくれたからな。

 

「魔理沙、ひとりで行けるか?」

 

「あぁ!いつでも準備は出来てるぜ!」

 

「準備できたみたいですね。それでは始めましょうか」

 

-----

 

なんて言うか…翻弄しているってのが一番正しい表現だ。時々ワープのようなことをしている。いきなり虚空からナイフが飛び出たりするし

 

「くっどうすれば…」

 

考えろ、どうしてワープしている?何を使って?最初に現れた時、どうなった?

……そもそもワープなのか?

 

「あー、苦戦してるみたいね?」

 

声をかけられた方を見ると、赤と白を基調とした服を着て大きな赤いリボンを頭につけてる少し前に別行動をしていた霊夢が立っていた。

 

「れ、霊夢!?」

 

「えぇ、そうよ。説明しなきゃいけないことを忘れててね」

 

えっ、それ今なの?神社で言ってくれればよかったのに…

 

「幻想郷にすむ人達はそれぞれ能力を持ってるの。まぁサーヴァント的に言えばスキルね」

 

「例えば魔理沙は『魔法を使う程度の能力』、そこで寝てるチルノは『冷気を扱う程度の能力』みたいにね。」

 

「な、なるほど…じゃあ咲夜さんは?」

 

「どこまで人に頼る気よ…そろそろ魔理沙を助けないと負けるわよ」

 

「お、教えてくれないのか?」

 

「うーん、答えは教えられないけどヒントをあげるわ。動きを止めれば何とかなるかもね?」

 

「あ、あぁ。魔理沙ー!大丈夫かー!」

 

「大丈夫!と言いたいけど少しヤバいな。攻めようとしても避けられる!」

 

「動きを止めればいいのか?」

 

「あぁ!それができたらやりやすいな!でもそんなこと出来るのか?」

 

「私が手伝うわ、せっかく結界を守ろうとしてくれてる奴が頑張ってるのに楽してるだけなのは気が引けるわ」

 

「咲夜の動きを止めるなんて霊夢でもできないだろ?どーするんだ?」

 

「あぁ、それならあいつ…立香が何とかしてくれるわよ。」

 

「大丈夫なのかー!?立香ー!」

 

「あぁ!任せろ!」

 

「そこまで聞かされて対策しないと思われてるのであれば馬鹿にしすぎですね…」

 

「ふっ、対策のしようが無いんだよ。『ガンド』ぉぉぉ!!!」

 

「何かと思えば……っ!?」

 

「一時的に動きを拘束させてもらったよ。……おかしいな、いつもより体が軽い…」

 

ガンドを打つと気だるさが襲ってきたのに今回はそれが少ないな…

 

「くっ…なるほど…これは…予想外でしたね…」

 

「ようやく動きを止めることが出来たな…これで私たちの勝ちだぜ!」

 

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「えぇ、馬鹿にしていたのは私の方でした…心より謝罪を申し上げます。」

 

「そんな、謝らなくてもいいよ。」

 

体に自由が戻った咲夜はすぐに謝ってきた。謝らなくてもいいのにな

 

「あー、咲夜はそーゆーやつなんだ。好きにやらせてやれ」

 

「それと、ひとつお伝えしておきたいことがあります。地下室は今危険なので近づくことのないよう」

 

「?あぁわかった。気をつけるよ」

 

これはあれだ、行かなきゃいけないパターンだ。

 

「それと、私の力は『時間を操る程度の能力』です。異変があれば力をお貸ししましょう」

 

「ありがとう!咲夜!」

 

咲夜がいれば色々と助かるだろう。

 

「では、お嬢様の所へ案内いたします。準備はよろしいでしょうか?」

 

「大丈夫だぜ!」「えぇ、問題ないわ」

 

二人は余裕そうだな。よし、チルノは背負っていくか

 

「僕も大丈夫だよ」

 

「では、出発いたします」

 

咲夜に案内されて館の中をしばらく歩くとかなり大きな扉の前に着いた。

 

「ここが我が紅魔館の主、レミリア・スカーレットお嬢様の部屋でございます。」

 

扉を開けると大きな椅子に小さな女の子が座っていた。でも威圧感はやはり一流だ…鋭くすべてを見通すような目付きをしている。そしてその近くでパジャマのような姿で本を読んでいる人がいた

 

「ようこそ、紅魔館へ。紫から聞いているわ、『天文台から魔術師が来る』ってね」

 

溢れ出るカリスマで僕は立ちすくんでいた。

 

「私はレミリア・スカーレット。槍兵の力を持っているわ。よろしくね、立香」

 

なぜ名前を知っているんだ…

 

「目当ての聖杯、持っていたのなら渡すこともやぶさかではなかったわ。でも今所持しているのは私ではない。私の妹なのよ」

 

 

 

 




レミリアのカリスマがあるってなんか不自然に感じる…

あ、今回は霊夢です

博麗霊夢 【ルーラー】
筋力C+ 耐久B
敏捷A- 魔力B+
幸運EX 宝具A~D



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