ハートキャッチプリキュア~もう一人のプリキュア~ (雪乃音色)
しおりを挟む

ハートキャッチプリキュア!
オリキャラ設定


名前:日々樹(ひびき) 椿(つばき)

年齢:17歳

身長:ゆりより2cm低い

お気に入り:兄のマジックショー

嫌い:雷

家族構成:両親・兄・鳥

趣味:マジック

特技:ポプリ作り

CV:高橋美佳子

 

一人称:私

二人称:あなた

 

兄は「あんさんぶるスターズ!」の日々樹渉。

兄と見た目がほぼ同じ。ただしもっとかわいい、と言うより女性らしい顔つき。目は少し釣り目気味で大きい。髪型はポニーテール。おそらく、兄と区別するためである。前髪は同じ。

音楽の才能はあるが、あまり披露したがらない。むしろマジックを披露する←

兄が落とした大人しさを、全て拾ったように大人しい、物静かな性格。案外口下手なうえに毒舌だが、兄には言葉が無くとも通じる←

奇人と知り合い。

正義や悪という概念に疑問を抱いているため、自分たちを「正義の味方」だとは断言しない。特に、五奇人が天祥院によって処刑されてからなおの事そう思っている。

「砂漠の使徒」と和解することを強く望んでいる。

本編開始前にあんスタキャラを何人かデザトリアンから救っている。

 

プリキュアへ覚醒したのは中2の時でゆりと同時。

薫子から武道の手ほどきを受けたのと、本人の身体能力諸々が合わさり変身したら大変な事に・・・

パートナー妖精はサシェ。

原作が始まる前にゆりと同じくダークプリキュアに敗れた。プリキュアの種が砕けたことで変身能力を失う。

第33話にてコロンとゆり、サシェに諭され再びプリキュアとして復活する。

プリキュアの種は、幸い砕け散った破片全てがこころの大樹の元に有ったので、復活した。

こころの花は、プリキュアの種が復活するまで枯れたままだったため、その間は体調を崩しやすかった。

 

 

こころの花

白の椿

花言葉は「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」「完全なる美しさ」「至上の愛らしさ」。

 

 

 

プリキュアに変身した時の姿

 

イメージカラーは白又は銀。

変身した時の髪型は、ストレートで変身前のつぼみみたいになり、銀髪。ゴムの所には紫のバラの輪飾りで、頭は青と紫の小さなバラの花冠。

コスチュームはキュアフラワーに似た衣装で2つに分かれているスカート。ムーンライトと同じ感じの。

ノースリーブで白色。お花は付いてない。ピンクの部分は薄水色になる。

ロング手袋はなくブロッサムたちと同じくブレスレット。

ブローチはキュアフラワーのように胸の前で薄水色のバラ。

ブーツはマリン位の長さで編み上げ。リボンが外側のサイドについている。

妖精マント無しでも飛行できるうえ、マントを使うと光速となる。

癒す力も合わせ持つ他、風を操ったりと特殊能力を有している。

 

名乗り

宇宙に花開く一輪の花。キュアコスモス!

 

決め台詞

無し

 

コスモ・インパクト・・・マリン・インパクトと同系統

コスモ・リフレクション・・・ムーンライト・リフレクションと同じ

コスモス・ウィング・・・花びらを突風でたたきつける。そこにダイナマイトを使えば引火もする←

コスモス・ダイナマイト・・・花びらを相手の所に行かせ、指パッチンで爆破。コスモス・ウィングの流れ技でよく使う。

 

必殺技

プリキュア・ホワイトフォルテウェーブ・・・ブロッサムたちと同じ技だが、威力はムーンライトと同じレベル。

プリキュア・フローラルパワー・フォルテッシモ・・・一人で発動可

 

武器

コスモタクト(ムーンライトと同じ色で、クリスタルは銀色。他の子達よりも細身で長め)

バリアを張れる他、エネルギーを剣のようにして戦うこともできる。

 

 

 

スーパーシルエット

ムーンライトとスタイルは同じになり、ティアラはサンシャインと同じになる。

 

 

名前:サシェ

 

椿のパートナー妖精。

コロンと同じ色だが、耳が大きく、垂れている。目がタレ目。耳はポプリと同じように紫の玉の飾りで止めてある。

体の傷を癒す力とテレポートを持つ。

変身できなくなった椿を支え続けた。

椿の兄には存在はばれていない。が、感づかれている・・・かも←




「宇宙」は”うちゅう”でも”そら”でも読みはお好きな方で!

ハートキャッチプリキュア!~もう一人の戦士”大樹の騎士”~より春川菖さんが登場することもあります。作者の風森斗真さんには許可をちゃんといただいています。


4/4 編集&追加
4/5 編集&追加
4/6 大幅編集


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

本編と映画の流れ

復活するところを書きたいのに語彙力がないからかけないーーーーーー!!!!!


【第1話 私、変わります!変わってみせます!】

 

心の大樹の前で戦闘中 ムーンライト、コスモスVSサバーク博士、ダークプリキュア

 

サバーク博士の不意打ちをコスモスが庇い、変身が強制解除される

 

ダークプリキュアのフォルテウェーブでゆりの変身が解ける

 

ダークプリキュアがとどめを刺そうとする

 

「終わりだ!」

 

ゆり、椿はプリキュアの種でバリアを張る

 

プリキュアの種が破損する

 

消せなかったダークプリキュアの技を椿がゆりを庇う事で、椿の種が完全に砕ける

(この時に、椿は意識を失う)

 

「椿!?」

 

ゆり、椿を揺するも反応無し

 

「しっかりして!」

 

ダークプリキュア、追撃しようとするもサバーク博士に止められる

 

「もういい、十分だ」

 

「ですが!」

 

大樹のところからサバークとダークプリキュアが去った後、椿の意識か戻る

 

「・・・ゆ、り・・・」

 

「椿!」

 

椿がゆりをか細い声で呼ぶ

 

「・・・ぶじ・・・?」

 

「えぇ」

 

「・・・よ、かった・・・」

 

そしてまた、意識を失った

 

「しっかりして!椿ーーー!!」

 

そこでつぼみは目を覚ました

 

「今のは一体・・・?」

 

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

【第13話 真実が明かされます!キュアムーンライトの正体!!】

 

つぼみとえりか、ゆりに拒絶される

 

「私はもう、二度と戦わないわ」

 

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

【第30話 ポプリが家出!いつき、ボロボロです!!】

 

いつき、夢に出て来た女性の一人がゆりだと知る

 

「ゆりさんが!?・・・でも、夢だともう一人・・・会ったことあるような・・・?」

(いつき、過去に椿と面識あり)

 

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

【第31話 悲しみの正体!!それは椿さんでした・・・】

 

つぼみ、植物園でゆりと薫子の話を偶然聞く

 

「椿は私を庇って・・・・・・。私は怖い・・・・・・戦いで誰かが傷つくのが・・・」

 

つぼみ、ゆりの話をえりかといつきに置き換えて考える

(この時につぼみは椿の存在を知る)

 

後日の朝練時、つぼみがえりかといつきに聞いたことと、自分が考えた事を話す

(この時、えりかといつきはもう一人の女性が椿と知る)

 

「まさか、椿さんが・・・」

 

話を聞いたえりか、笑いながら

 

「そんなことになってもあたしは気にしないから!それになったとしても、めちゃくちゃ強くなって復活しちゃうんだから!」

 

いつきも賛同

 

「えりかの言う通りだよ。僕たちは自分達の意思で戦うことを選んだ。それに、思ってくれる人がいるかぎり、僕たちは何度でも立ち上がるよ」

 

「えりか、いつき・・・・・・」

 

つぼみ、仲間の絆を再確認。信じる強さを知る

 

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

【オリジナル話 ついに椿さんと対面です!!】

 

この日、つぼみ達三人はたまたま植物園に来ていた椿と対面する。

 

「初めましてですね、花咲つぼみさん。私が日々樹椿です」

 

「ねぇ、椿さん。椿さんってプリキュアなの?」

 

えりか、直球に聞く

 

「それを聞くってことは、ここにいる三人全員がプリキュアなのね。えぇ、そうでしたよ」

 

「どうして過去形なんですか?」

 

いつきが問う

 

「私は、ダークプリキュアに変身に必要なプリキュアの種を砕かれた。それに、シプレやコフレならわかるでしょう。私の心の花が枯れているのが」

 

「えっ、シプレ本当なんですか!?」

 

「そうですぅ。椿が変身できないのも、心の花の影響が大きいですぅ」

 

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

【第33話 キュアムーンライト、キュアコスモス、ついに復活ですっ!!】

 

ミラージュでゆりの心の花が枯れているのを知ったつぼみ達

 

薫子、つぼみ達にこれまでの経緯を話す

 

つぼみ、仲間の絆と信じる強さを口にする

 

後日、心の大樹に呼ばれた、ゆり、椿

 

時を同じくして、妙な胸騒ぎを感じたダークプリキュアが三幹部を引き連れて植物園の付近に現れる

 

つぼみ達は、此処は自分達に任せてゆりと椿に早く大樹へ行くように促す

 

つぼみ、ゆりと椿にゆりの話を聞いて思った事、考えた事、そして仲間の絆と信じる強さを語る

 

ゆり、コロンと椿、サシェはミラージュを使い心の大樹へワープ

 

妖精と大樹に論され、大樹に再びプリキュアになりたいと強く願う

 

一方その頃、ブロッサム達はダークプリキュアに苦戦を強いられる

 

そこへ、心の大樹の力でゆりと椿が現れる

 

「ムーンライト、コスモス、今度は貴様らが相手か?」

 

「えぇ」

 

「今更変身出来ない貴様らに、何ができる?」

 

「できるわ。私達はもう、今までの私達じゃないわ」

 

二人はつぼみ達を見て

 

「私達はチェンジしたの」

 

微笑みながら言った

 

「ゆりさんっ!椿さんっ!」

 

「だが、例え変わったとしても貴様一人で私の相手になると言うのか?ムーンライト」

 

「いいえ。チェンジした私一人じゃ貴女には勝てない」

 

ダークプリキュアを強く見据えながら

 

「だから私は、大切な仲間と一緒に戦うのよ」

(この時枯れていた二人の心の花が復活)

 

「面白い。だがどうだ?頼みの三人はこの様。コスモスとて同じ」

 

「いいえ、違うわ。私達は知ったの。信じる強さを、仲間の絆を!」

 

「「プリキュア・オープンマイ・ハート!」」

 

戦士復活

 

「月光に冴える一輪の花、キュアムーンライト!」

 

「宇宙に花開く一輪の花!キュアコスモス!」

 

「全ての心が満ちるまで、私は戦い続ける!」

 

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

【第34話 すごいパワーです!キュアムーンライト!!キュアコスモス!!】

 

「コスモス、私がダークプリキュアの相手をするわ」

 

「わかったわ。なら、私はあなた達の相手をさせていただきましょう」

 

ムーンライトはダークプリキュアの前に、コスモスは三幹部の前に立った

 

激闘の末にダークプリキュアを退けたムーンライト

 

手の平を捻るように三幹部を退けたコスモス

 

その実力を目にした三人は先輩プリキュアの強さに目を輝かせていた

 

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

【以後の流れ】

 

35話:ももかと一緒に文化祭の準備

 

36話:ファッションショーに参加。ももかと一緒に登場!

 

「いぇーい!」

 

「ふふふ」

 

ゆり、いつき、ももか、椿の4ショット

 

37話:試練を受ける

 

その時にタクトがパワーアップ

(タクトのままだけど、シールドを張れるようになった)

 

38話:スーパーシルエットに変身

 

順番的にはムーンライトの後だけど、位置的にはサンシャインの横

 

41話:マジックショーをして子供達にねだられる

 

43話:花屋の手伝い

 

46話:スナッキー達の相手を引き受け、ムーンライトとブロッサムを先に行かせる

 

47話:ちょうどダークプリキュアに勝利したときに追いつく

 

ダークプリキュアとサバーク博士の正体に驚く

 

「・・・そんな・・・・・・嘘でしょ・・・」

 

48話:月影博士を助ける

 

49話:全員で無限シルエットへ

 

 

【映画:花の都編】

 

基本的にゆりと行動

 

エンディング

 

ファッションショーでは露出が少し多いデザインの服で、髪をおろしている



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

本編後日談

砂漠の使徒撃退から半年。

 

無事、地球を元の姿に戻すことができたプリキュアたちは、戦いとは無縁の日常を過ごしていた。

その日常のなかであっても、わずかな変化はあった。

その一つが、無事に誕生したつぼみの妹、ふたばだった。

その日も、えりかはつぼみを待つ間、みずきに抱っこされているふたばの頬をふにふにとつつきながら、だらしない顔をさらしていた。

 

つぼみ「お待たせしましたぁ……えりか?」

えりか「おぉ、つぼみ!!」

つぼみ「おぉ、つぼみ!!じゃありません!!いくら、ふたばが可愛いからってほっぺたつつきすぎです!!」

 

本当は自分もつっつきたいのだが、それを我慢していることを、半分涙目になりながら話すが、えりかはそんなことはまったく気にする様子はなく、つい、といいながらこめかみをかいていた。

そんなやりとりをしつつ、二人は一緒に通学路を歩き始めた。

二人は道中でいつきと合流し、町を一望できる丘へとむかった。

なお、砂漠の使徒を倒してから、いつきは髪を伸ばし、制服も白の学ランから女子の制服へと変えていたため、すっかり美少女になっていた。

 

一面、砂漠だった町が元の姿に光景を見て、えりかはどや顔になりながら、胸を張った。

 

えりか「あたしたちはすごいことをしてしまった!世界がいま輝いているのは、あたしたちのおかげ!!たった十四歳の少女が、地球を救ってしまった!!」

なんて言っていた。

いつき「……まだ言ってるよ」

つぼみ「わたし、聞きすぎて堪忍袋の緒が切れそうです」

 

最後の戦いが終わってから半年。

えりかはずっとこんな調子だった。

もっとも、つぼみもいつきも、最初は同じようなことをしていたのだが、すでに踏ん切りがついたらしく、えりかのような感動はもうないようだが。

 

えりか「なによーーっ!つぼみといつきだって、こないだまであたしと同じこと言ってたじゃん!!言ってたじゃん!!無限の愛だよ!!地球を救っちゃったんだよ!!あたしの人生、これ以上何があるっていうの?!悩んじゃうなぁ!!」

 

確かに、つぼみといつきも、えりかと一緒になって同じことをしていた。

だが、つぼみといつきはもうそのことに囚われていなかった。

そんなえりかに、冷たいツッコミが入った。

 

ゆり「えりか、まだそんなこと言ってるの?」

椿「いつまでもそう言っていると、ももかに笑われるよ?」

えりか「……すみません」

 

声がした方へ視線を向けると、そこには、シプレとコフレを抱きかかえているゆりの姿と、隣で同じくポプリとサシェを抱いている椿の姿があった。

ちなみに、コロンはゆりの右肩いる。

さすがに、ゆりのツッコミには、えりかも素直に頭を下げて謝罪した。

 

戦いの後、シプレたちパートナーの妖精は枯れてしまった心の大樹の根元に芽生えた心の大樹の新芽を守護し、育む役割を担うことになったのだ。

 

つぼみ「シプレ、心の大樹はどうでしたか?」

シプレ「すくすく育ってるですぅ。このペースなら、一か月もしないで普通の木と同じ大きさになるはずですぅ」

 

シプレのその言葉に、つぼみは安堵したように微笑みを浮かべた。

それを見たゆりは、大樹がいまも漂っているであろう快晴の空を見上げた。

 

ゆり「いままでは、心の大樹がわたしたちを見守ってくれていたけれど、これからはわたしたちが心の大樹を育てて見守っていくのよ……だから、いつまでも無限の愛や無限の力に頼ってばかりじゃだめ……自分の人生なんだから」

えりか「……しかし、人生とは……なんとも深いっしゅ」

 

ゆりの言葉に、えりかは深く考え込むような顔をしながらそう呟く。

椿「えりかちゃんには一流のファッションデザイナーになるって夢があるでしょう」

えりか「おぉ!!そうだった!!」

つぼみ「わたしは、えりかの夢、精いっぱい応援します!!」

いつき「ぼくも!」

サシェ「サシェも!」

シプレ「シプレも!」

コフレ「コフレも!」

ポプリ「ポプリもでしゅ!!」

 

つぼみといつきの応援宣言にのっかり、妖精たちも混ざって応援宣言をした。

そんな和気あいあいとした様子を横目で見ていたゆりと椿の方へ、つぼみは視線を向けた。

 

つぼみ「ゆりさんと椿さんは、これからどうするんですか?」

ゆり「わたし?」

椿「……?」

つぼみ「はい!」

ゆり「わたしの夢……わたしも、自分の人生、考えないとね……」

 

まだ、具体的に何をやりたいのかは決めていない。

なにしろ、今までそんなことを考える余裕など、微塵もなかったのだから。

 

ゆり「けれど、まずは……お父さんとの時間を大切にしたいわ……新しい家族も、ね」

 

デューンとの決戦から帰還した英明は、月影家へ戻ることになった。

事情は、春菜にだけは真実を伝えたいという英明のたっての希望で、ゆりは自分がプリキュアであったことを話し、英明は研究に行き詰まった心の弱さを利用され、砂漠の使徒に洗脳されていたことを明かした。

意外にも、春菜はそのことを受け入れ、理解してくれたため、話はそれ以上こじれることはなかった。

 

むしろ、問題になったのは、ゆりが口にした『新しい家族』のことだった。

戦いから数週間後、妖精達が心の大樹の幼樹の側で一人の少女を見つけたのだ。

春菜には、前述述べたように全て話しているので、その少女が英明が造ったダークプリキュアの生まれ変わりである事を話、ゆりの妹であると教えた。

当然、春菜は困惑したが、これまたすんなりと、少し嬉しそうにしながら受け入れてくれた。

ちなみに、何故ダークプリキュアが転生したかというと、心の大樹が最後の力で転生させたのではないかというのが、つぼみ達と薫子の考えだ。

 

ともあれ、ようやく戻ってきた父親と新しく迎えた家族との時間を大切にする。

それがいまのところ、ゆりがやりたいことだった。

 

椿「私は……植物学者になりたい」

ゆり「マジシャンじゃなくて?」

椿「うん。確かに、兄さんが芸能界に出ているけれど、私は植物が好きなの。だから、特技を活かしたいなって」

 

椿は自分の特技:ポプリ作りを活かしたいと言う。実はお世辞無しに椿が作ったポプリは見た目も香りも良い。

それを聞いて、他の四人も椿にピッタリと感じた。

二人の言葉を聞いて、いつきも自分がこれからどうしたいのかを口にした。

 

いつき「ボクは、そうだな……明堂院流の道場を続けながら、いろんなことにチャレンジしたいな」

えりか「たとえば?」

 

具体的にどうするのか気になったのか、えりかがそう問いかけると、いつきはにっこりと微笑みながら返した。

 

いつき「それは秘密だよ」

えりか「教えてくれたっていいじゃん……つぼみは?」

つぼみ「わたしは、もう一度、宇宙に行きたいです!今度は、自分の力で!!」

 

それは、あの決戦のあとになって見つけた、つぼみの夢だった。

だが、単に宇宙に行きたいわけではない。

つぼみには、宇宙に行って、やりたいことがあったのだ。

 

――そして、できるなら……草も花もない宇宙に、少しでも花を咲かせたい……

 

あの決着の一撃を、自分の想いを込めた拳をデューンに打ちこんだとき、ブロッサムは心の種を、デューンの心に植え付けた。

それを受け取ったデューンが去り際に振り向いたとき、その表情は、いままで見せたことのない、穏やかで、優しい微笑みを浮かべていた。

 

――せめて、そうすれば……

 

きっと、これ以上、デューンのように憎しみを無意味に振りまく存在に、愛を芽生えさせることができるかもしれない。

そうなることが、いや、そうすることが、つぼみが見つけた、自分の夢だった。

だが、今回の戦いを通じて、いや、デューンとサラマンダー男爵と出会って、彼らの憎しみと悲しみに触れた。

そして、それは彼らだけではない、おそらくこの地球上のどこかで、誰かが抱えている痛みでもある。

そして、その痛みがあるから、人は争い、奪いあう。そこからまた悲しみと憎しみの連鎖が生まれてしまう。

その果てにあるものを、デューンは見せてくれた。

なら、それを少しでも遅らせるために自分ができることをしたい。

つぼみはそう自分の夢を告げた。

えりか「あたしも応援するよ!」

いつき「ぼくも応援するよ!」

シプレ「シプレもですぅ!」

コフレ「コフレも!」

ポプリ「ポプリもでしゅ!」

ゆりと椿も、言葉には出さないが優しい暖かい目でつぼみ達を見ている。

 

その場には、彼女たちの夢を応援するかのように、春風が優しく吹き抜けて行った。




因みに、完全に余談ですがダークプリキュアの新たな名前は“こゆり“です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

顔合わせ MaxHeart~フレッシュまで

雪乃「ようやく顔合わせ第1話完成です!!!!!!!」


ゆりと椿がプリキュアとして復活した数週間後。

 

ハートキャッチのメンバーは、希望ヶ花市のとある丘に来ていた。

そこには、多くの少女達が集まっており、至極楽しげに話をしていた。

 

つぼみ「おーい!」

なぎさ「お~い!つぼみ~、えりか~!!」

えりか「お~い!」

つぼみ「お久しぶりです!皆さん!!」

 

つぼみが手を振ると、それに気づいた少女達が振り返す。それに応えるように、えりかとつぼみが手を振った。

その先には、十人ほどの少女たちと三人の青年がいた。

 

少女たちと合流したつぼみとえりかは、いつきとゆり、椿の三人と引き合わせた。

 

いつき「初めまして、明堂院いつきです」

ゆり「月影ゆりよ」

椿「日々樹椿です」

えりか「ちなみに、ゆりさんと椿さんは高校生っしゅ!」

 

えりかの補足に、少女たちは驚愕の声をあげた。

ゆりと椿は高校生にしては大人びているようにみえるから、なのだそうだが。

もっとも、メンバーのなかにも年相応に見えない人もいるため、深くは追求しなかったが。

 

三人が自己紹介を終えると、いかにも元気が取り柄のスポーツ系の雰囲気をまとっている少女――美墨なぎさから、自己紹介が始まった。

十五人の少女たちと、三人の青年が簡単な自己紹介を終わらせると、ゆりはつぼみとえりかに視線を向けた。

 

ゆり「それで?あなたたちとこの人達はどういうつながりなのかしら??」

つぼみ「それはですね……」

えりか「聞いて驚くなかれ!!なぎさたちはなんと……」

いつき「なんと?」

つぼみ・えりか「「先輩プリキュアなんです!!」」

 

つぼみとえりかが同時に驚愕の事実を口にしたが、椿とゆりは大して動揺しなかった。

むしろ、いつきについては疑問符を浮かんでいたため、そちらのほうが気になってしまっていた。

 

いつき「……あれ?小々田さんと夏さん、シローさんは??」

小々田「ははは……僕たちはね」

 

いつきの言葉にそう返すと、小々田たちの体から煙が立ち上った。

煙の中から、白と茶色、オレンジの毛玉が飛びだすと、椿の胸元に飛びついてきた。

 

ココ「ココ達はプリキュアをサポートする妖精なんだココ!」

ナッツ「改めて、ナッツナツ!」

シロップ「シロップだロプ!」

 

妖精となった、というよりも本来の姿に戻ったココたちは椿に受け止められながら、自己紹介した。

すると、くるみも歩み寄ってきて。

 

くるみ「実はわたしも……」

 

と言った瞬間、ポンッ、と音を立てて煙が立ち上った。

まさか、と椿は思い当たったが、予想通り。

煙の中からココよりも白い毛玉が飛びだしてきて椿の肩に飛び乗った。

 

ミルク「ミルクも妖精なんだミル!」

椿「ココさん達は何となく察していましたが、くるみさんまでとは……」

 

いきなり四匹の妖精に抱き着かれ、椿は困惑しながらそうつぶやいた。

 

いつき「うわぁ!」

ゆり「あら可愛」

 

すると、なぎさが何かを思いついたようで。

 

なぎさ「そうだ!ついでだから、メップルたちも出て来たら?」

ほのか「そうね!」

 

なぎさの親友、ほのかがそれに同意すると、なぎさとほのか、ひかり、咲と舞から何かが飛びだしてきて、椿の方へと飛びついてきた。

 

メップル「メップルメポ!よろしくメポ!!」

ミップル「ミップルミポ」

ポルン「ポルンだポポ!」

ルルン「ルルンルル!」

フラッピ「フラッピだラピ」

チョッピ「チョッピチョピ!」

ムープ「ムープムプ」

フープ「フープフプ!」

シフォン「キュアキュア、プリプ~」

タルト「ワイはタルトいいますねん。この子はシフォン。よろしゅうたのんます!」

椿「……なんで関西弁?あと、申し訳ないのだけれど、降りてもらってもいいかしら?」

 

それなりに力持ち(怪力)とはいえ、かなりの数の妖精が抱き着いていたので、両腕にかかる負担が大きくて仕方がない。

椿の頼みを聞き入れて、妖精たちは足もとに飛び下りていった。

ほっと一息ついた瞬間、椿は視線が突き刺さるのを感じて、振り向いた。

すると、そこには目を輝かせながらうずうずと震えているいつきがいた。

 

椿「……?」

いつき「か……」

のぞみ「か?」

いつき「かわいいーーーーーーっ!!うわぁ、みんな可愛いよ!!」

 

キーン、と耳鳴りがするような大声が響くと、いつきはしゃがみこんで妖精たちを抱きしめた。

なお、その大音量の一番の被害を受けることになった、一番近くにいた椿とのぞみは、両耳を抑えて、うずくまるのだった。

 

のぞみ「耳が痛い……」

 

なお、その様子を見ていたつぼみとえりか、ゆり以外の面々は唖然としていた。

 

こまち「かわいいものが好きな男の子って……」

かれん「ちょっと、変わってるわね」

 

こまちが苦笑しながらつぶやくと、かれんも同じく苦笑しながらそう返した。

それが聞こえたゆりは、そうでもないわよ、と前置きして。

 

ゆり「だって、いつきは女の子だもの。椿、大丈夫?」

椿「どうにか……いわゆる、男装の麗人ですね。のぞみちゃんも大丈夫?」

のぞみ「うぅ……だいじょうぶです……」

 

ゆりが心配そうに声をかけると、椿は片耳をおさえながらではあるがそう答え、のぞみに声をかけた。

ゆりと椿のその言葉に、舞が苦笑を浮かべて、宝塚以外で初めて目にしました、と口にした。

 

ちなみに、妖精たちをもふもふしているいつきを見て、ほのかはなぜかうずうずとしていたのだが、それに気づいた人はいなかった。

 

えりか「そんなのはどーでもいい!!」

 

ふと、舞の返しに突然、えりかが大声を上げた。

 

えりか「ゆりさんはともかく、なんで椿さんも驚かないんですか!!」

 

どうやら、プリキュアが十五人もいるということに、二人が驚かなかったことが気に入らないらしい。

 

椿「私たちの先代は?」

つぼみ「……ヒントになってないような……」

椿「ふふ……。私たちの先代にキュアフラワー、最初の大樹のプリキュアはキュアアンジュ。つまり、この四百年の間プリキュアが存在し続けているのだから、他にプリキュアがいてもおかしくないの」

 

椿はしっかりと勉強が苦手な人でもわかるように言った。

なるほど!と言ったえりかにつぼみは苦笑するしかなかった。

 

 

------------------------

 

 

 

森の中を散策しながら、おしゃべりをしていると、そういえば、とラブが思い出したように、いつき、ゆり、椿に変身したときのカラーを問いかけてきた。

 

なぎさ「こうなったら、三人が黒仲間であることに期待して!!」

椿「……この場合、なんて言ってあげたらいいのでしょうか?」

ゆり「見せてあげた方が早そうね。いつき、妖精たちをもふもふはそこまでにして、変身よ」

いつき「えぇ……うぅ……はい、わかりました」

 

歩きながらも、妖精をもふもふしていたいつきは、名残惜しそうに返事をして、シャイニーパフュームを取りだした。

ゆりはココロポット、椿はココロパフュームを取り出し、コロンとサシェに視線を送った。

 

ポプリ・コロン・サシェ「「「プリキュアの種、いくでしゅっ/いくよ/いくなの!」」」

いつき・ゆり・椿「「「プリキュア!オープンマイハート!!」」」

 

コロンとサシェ、ポプリからプリキュアの種が飛び出てくると、三人はそれを受けとめシャイニーパフュームとココロポットとココロパフュームにセットした。

 

三人は変身し終わると、高らかに名乗った。

 

サンシャイン「陽の光浴びる、一輪の花!キュアサンシャイン!!」

ムーンライト「月光に冴える一輪の花!キュアムーンライト!!」

コスモス「宇宙に花開く一輪の花!キュアコスモス!!」

 

『おぉ~~~~~っ!!』

 

三人の変身に、つぼみ、えりか以外は目を輝かせていた。

 

彼女たちが共通して抱いていた感想は。

 

『三人とも、綺麗……』

 

だった。

 

ゆりと椿が高校生ということもあり、どこか大人びた雰囲気をまとっているからそう感じたのだろう。いつきも同様に。

 

が、ここで一つ問題が。

 

ほのか「……なぎさ……」

ひかり「なぎささん……」

 

ほのかとひかりがひどく落ち込んでいるなぎさに視線を向けていた。

黒仲間かもしれない、と期待していた三人がまったく違う色。

おまけに、ムーンライトとコスモスに至っては自分と逆の色に近い銀と白だったことにショックを受けたらしい。

 

なお、その愚痴を聞いた瞬間、コスモスとムーンライトは。

 

コスモス「(……ムーンライトは銀なのでしょうか?それとも紫?)」

ムーンライト「(紫ということでいいと思うわ……)」

コスモス「(それでは、私は白でしょうか?)」

ムーンライト「(服の色がそうなんだから、そうなのではないかしら?)」

 

ひそひそと自分たちの色について、話し合っていた。

その間、なぎさはほかのメンバーからも慰められていたのだが、再起するまでに少しばかり時間がかかってしまったことはいうまでもない。

 




おまけ

うらら「もしかして、椿さんって日々樹渉さんの親戚なんですか?」
椿「ええ、そうだけど……」
うらら「本当ですか!?もしよかったら、マジックの基礎を教えてくれませんか?今度のステージに必要なんです」
椿「ええ、もちろんよ!」



こんな会話があったとかなかったとか……


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。