理の神様は何を見る (怠惰のクソ悪魔)
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第零章 創世の真実
第1話 1人の少女


皆様どうもこんにちは、怠惰のクソ悪魔です。
こちらは「理の神様は何を見る」の本編の前章となっております。そのためオリジナルとなっており本編の東方の既存キャラ達は出てはきませんのでご了承をお願いします。またこちらを読まれる場合は先に本編の第1章を読んでからお読みする事をお勧めいたします。
そしてグロい描写がなりにありますがご了承をお願いします。
それでは第零章をどうぞ。



まだこれは1つの惑星があった時まだこれは全能なる神がいた頃のお話。壁に覆われた場所に1人少女がいた。その少女は紅く変色していた空を見上げていた。

 

少女「真っ赤なお空……」

 

と、述べると後ろの方で少女を呼ぶ女性の声が聞こえた。

 

? 「オルビス♪」

 

そう呼ばれた後ろを振り向きその女性ににこやかな笑顔で、

 

オル「ウリエル様~♪」

 

オルビスと言われたアルビノの少女はウリエルまで走っていき胸に飛び込んだ。

 

ウリ「さぁもうじき夜が来ますよ中に入りましょ

   う♪」

 

オル「うん♪」

 

そう言いウリエルの手を握って室内へと入っていった。ここは5つの大陸の内の1つソルと呼ばれる場所ヴィントゥス、マレ、イグニス、ルクスと呼ばれる大陸が存在しそれぞれその大陸には4人の天使と唯一神がついていた。ソルにはウリエル、ウェントゥスにはガブリエル、マレにはラファエル、イグニスにはミカエル、そしてルクスにはこの世界の唯一神の全能神それらによって世界は均等となっていた。ではそろそろよた話は止めてオルビスの視点に変えよう。

 

オル「壁の外の世界…見てみたいな……」

 

オルビスは壁の外の世界に憧れを抱いていた。昔ウリエルに頼んで外の世界に行きたいと言っても聞き入れてはくれなかった。故にそれは更なる興味を沸き出す材料へとなってしまっていた。

 

オル「………壁の外の世界に出てみよう♪折角あそ

   こまで掘ったんだもん♪」

 

オルビスは外の世界への憧れが強かったため自分で地面を少しずつ少しずつ掘っていき外へと出ることが出来そうな穴を作ったのだ。そのため計画を明日には実行しようと考えたか、

 

オル「早く明日に…うぅ~んトイレ行きたいな……」

 

突然の尿意にオルビスはベッドから起き上がり部屋を出て外へと出てトイレへと向かう。そして尿意を解決させオルビスはトイレから出ると、明かりが漏れる部屋に目をやると扉が少しだけ開いておりそこから声が微かに聞こえてくる。

 

オル(何の話だろ?)

 

オルビスは僅かな扉の隙間から覗き見る。オルビスから見ると知っている天使のウリエルそして他に3人ウリエルと同じように翼を生やした女性たちがいた。その女性達とウリエルは深刻な顔をしつつ話をしていた。オルビスはそこに聞き耳をたてたが微かにしか聞こえなかった。

 

ウリ「…………罪達はど………か分か……?」

 

女1「さぁ分………ね……た…ソルに来てる………事は

   ……かと……」

 

女2「………に彼奴……災…だよ……」

 

女3「私……て都市……沈……られ…のよ?」

 

と、何を言っているのか分からなかった。だがオルビスはこれ以上するとウリエルに怒られると感じてそこから去っていった。そうして翌日、

 

ウリ「オルビス今日もお外で遊ぶの?」

 

オル「うん♪ウリエル様心配しなくても大丈夫

   だよ♪」

 

ウリ「そう何かあったらすぐに来なさい♪」

 

オル「うんそれじゃ遊んでくるね♪」

 

そう言いオルビスは外へと出ていった。

 

ウリ「……早く奴等を…7つの大罪達を見つけなく

   ては……」

 

ウリエルはそう呟くと後ろを振り返り奥へと歩いていった。

そしてオルビスは何ヵ月もの歳月で堀り続けた地面を通ってようやく壁の外へと出た。

 

オル「ここが壁の外の世界……」

 

目の前には町が映り大きな大聖堂や家々が立ち並んでいた。

 

オル「レッツゴー♪」

 

オルビスは希望に胸を膨らませて街へと向かっていった。オルビスは街の入り口を通って最初に思ったことそれは、

 

オル「人がいない?」

 

辺りには人はいないし天使もいない。街というだけあって街特有の活気や元気な声も聞こえない。しかも辺りの家の壁はボロボロとなっていて修繕すらされていない。本で読んだ街とは大違いだった。

 

オル「寂しい……」

 

オルビスは無我無心で更に歩みを進めて街へと入っていく。そして入る前から気になっていた大きな建物の大聖堂へと歩みを進めて扉の前までやって来ると、

 

オル「声が聞こえる……」

 

オルビスは扉を開けずに裏へと回って障害物を土台にして昇り窓から中を覗くとそこには痩せこけた人が沢山いたが何故か全員黒ずくめの宗教的な服を着ていてその中でも一番前の人物だけが赤い宗教服を着ていた。

 

オル「何してんだろ?」

 

オルビスはそこをじっと見ていると突然赤い宗教服を着ていた人物は膝まづき祈りを捧げる。それに続いて黒い宗教服の人物達も膝まづき祈りを捧げた。

 

オル「…………こんな事して意味あるのかな?」

 

と、言っている時だったオルビスの後ろの方で、

 

少年「おいおいガキがこんな所にいるぜ!」

 

少年「本当だしかも何でこいつそんな綺麗な服を

   着てんだ?」

 

オルビスの回りには結構なぐらいに痩せている少年達が取り囲んでいた。その光景はまるで野犬に囲まれたような状態になった。

 

オル「なっ何よ貴方達!」

 

少年「こいつの服剥ぎ取っちゃおうぜ!」

 

少年「賛成~♪」

 

そう言うと少年達は餓えた獣のような目付きでオルビスへと近づいていく。

 

オル「ちょっ近づかないで!!」

 

少年「やなこった!」

 

そう言いながら少年達はオルビスの服を掴み引っ張る。

 

オル「止めてったら!!」

 

そう言った時だった。少年達のいる更に奥から何かの音が聞こえ始めた。

 

ジャラジャラ……ジャラジャラ……ジャラジャラ……

 

オルビスはともかくとして少年達も後ろを振り向くとそこには1人の男性がいた。その男性の目立つことと言えば服はこの辺だと見たことのない服を着ているがそれよりも目立つのは背中に背負っている大鎌だ。先程の音は大鎌にまとわりついている鎖が地面に擦れる音だったようだ。すると男性はその死んだ魚のような目付きで、

 

男性「邪魔だ失せろクソガキ共が………」

 

それは一瞬だったがオルビスの体を一瞬で冷やし冷や汗を流させた。それは目の前にいる少年達も同じことだった。少年達はオルビスの服を放してそそくさと逃げていった。

 

男性「……おいガキ……てめぇも失せろと言った筈だ

   が?」

 

オル「ガキじゃない!私にはオルビスっていう名前

   があるの!!」

 

と、言うと男性は死んだ魚のような目付きで睨んでくる。

 

男性「けっガキがしゃしゃるなイラつくから朝の寝

   起きがキツくてイライラしているのによ………

   殺るぞ?」

 

その言葉と共にオルビスは冷や汗が流れてくる。初めて感じる恐怖そのものだ。だがこの男は誤った。何故ならオルビスは精神的に凄く強い子だったためだ故に彼女は男性の言葉にくってかかった。

 

オル「言うわよ!言いたい意見はしっかりと言うの

   が私の心情よ!それに貴方の言っている事は

   ただの八つ当たりよ!!」

 

男性は死んだ魚のような目付きで睨むが軽く舌打ちをして、

 

男性「ちっクソガキが……興が削いじまった…運が良

   いなおいクソガキ」  

 

オル「何よ?」

 

男性「さっさと帰れここはお前の居て良い所じゃな

   いこれは忠告だ後せめて通るなら表通りを歩

   け………」

 

そう言うと男性は後ろを振り向いて元いた場所へと帰ろうとするが、

 

ガシッ!

 

オルビスは即座に土台からおりて男性の服にしがみついた。

 

男性「まだ何か用があるのか?」

 

オル「……迷子…」

 

男性「はっ?」

 

オル「だから私…迷子………何処から来たのか分から

   なくなっちゃって」

 

オルビスは無我夢中で歩いてきたため帰路が分からなくなっていた。それを聞いた男性は黙ってそれを聞いていたが、

 

男性「誰かに聞け俺は用が終わったばかりだから

   帰って寝る……」

 

そう言い歩こうとするが体の軸を斜めにして動きを止めようとする。男性はずるずると引きずられ歩くのが遅くなる。そうして数分すると男性は立ち止まって、

 

男性「あぁ~!分かった!!お前は何処のゲートか

   ら来たんだ!ゲートまでなら送ってやるから

   いい加減離せガキが!」

 

オル「やった~♪」

 

男性「だからまず何処のゲートから来たかっての

   を教えろ……」

 

オル「えぇとねゲートから白い壁が見えるゲートだ

   よ?」

 

それを聞いた男性は少し考えると、

 

男性「そういうことなら彼処か…行くぞ……」

 

オル「あぁ~待ってよ!!」

 

男性はすたすたと歩いていくのをオルビスはそれに着いていった。しばらく共に歩いていくとオルビスは男性について知りたくなったので聞くことにした。

 

オル「ねぇお兄ちゃん私はオルビスって言うんだ♪

   ねぇ名前は?」

 

と、聞くと男性は若干不機嫌なのかぶっきらぼうに、

 

男性「名乗る名はない…黙ってろクソガキ……」

 

オル「……うぅ~んならさここって良い街?」

 

オルビスはこの街について聞くと男性はやれやれといった感じにその質問に答えた。

 

男性「はぁお前から見てここが良い街なんかに見え

   るか?」

 

オル「えっ?」

 

男性「ここは吐き溜まり達が集うような街だここの

   大人はカス………しまいにはお前を襲ったガキ

   共あいつらはよただ単に食べ物に餓えている

   せいであそこまで性格がギスギスしてるとき

   た………」

 

オル「食べ物がないの?」

 

男性「あぁそうだ全部、神の供物神の供物って奉納

   してんだ………聞いてるだけで吐き気がしてく

   る………」

 

オル「それってつまり自分達の食べ物を皆捧げてい

   るの?」

 

男性「あぁそうだ……‥結果貧困は極まり今ではそこ

   いらのガキ共は金品やら少ない食べ物やらを

   奪うそれを俺らが見ると醜くてヘドが出る」

 

オルビスは辺りを見渡すとボロボロの服いや服とも呼べないような物を着てなおかつ辺りの子供達はオルビスと前を歩く男性を睨んでいた。

 

オル「ねぇ大人の人は………子供なら大人がいるよね

   ………?」

 

男性「お前はまだ分からねぇのか?大人がこんなん

   だからこうやってガキ共が盗みやらやってい

   るんだろ………ここの大人達は全員は下らない

   信仰に夢中になって子育てを放棄し故にあい

   つらガキ共には道徳心何てものも教えて貰っ

   てすらないんだよ………いい加減覚えろ」

 

オル「…………………………」

 

オルビスはそれを聞いて黙って下をうつ向きながら男性に着いていった。そして、

 

男性「ほらあそこだろ?」

 

男性は指差した方向には間違いなくオルビスの家というよりか城が見える街の入り口だった。

 

オル「ありがとう…ここまで送ってくれて……」

 

男性「ちっ…さっさと帰れ……ここはお前には汚な

   過ぎるからよ………」

 

男性は元来た道を伝って帰っていった。オルビスはそれを見送ると走って元来た道を戻り家へと直行した。

 

少女移動中……

 

オルビスは掘った穴を潜って庭に戻りそこから家へと入る。

 

オル「ただいま………」

 

ウリ「お帰りなさいオルビス♪さぁご飯が出来てる

   わよ♪」

 

オル「ウリエル様……」

 

ウリ「どうかした?」

 

ウリエルは自分の顔を見る。しかしこの事を内緒にしなくてはいけないと思った。

 

オル「うぅん♪何でもない♪」

 

ウリ「そう‥‥なら早く手洗いうがいをしてらっしゃ

   いな♪」

 

オルビスはその指示に従って手洗いうがいをしに行くのだった。その後の夕食はそんなに食べなかったのはいうまでもないだろう。そしてオルビスは部屋へと戻ると……

 

オル「…世界って何なんだろう……」

 

そう呟きつつ眠りにつくのだった。そしてその夜とある一室では……

 

ウリ「カブリエル……7つの大罪達の情報は?」

 

ガブ「残念ながらあいつら隠れるのは上手いからね

   ………情報なしでもこの大陸の何処かにいる事

   は間違いないね……」

 

ミカ「ウリエル様すみません残念ながら私もそうで

   すね」

 

ラフ「ごめんなさいウリエル……」

 

ウリ「そうですか………全能神様が殺されてもう2年

   人間達には誤魔化せてはいるけどそろそろ限

   界に近いわ……」

 

ウリエルは立ち上がり暗くなった夜空を見上げて、

 

ウリ「早く例の計画へと移行させないと………」

 

ガブ「あの子はどんな感じに育ってるの?」

 

ウリ「えぇ順調よ…このまま行けばね♪」

 

白き翼を持つ4人は計画を再度確認するようだった。

 

 

To be continued……



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第2話 7つの罪を持つ大罪者達

まだこれは全能神がいた頃の話、神魔大戦記。正義を名乗る神と天使の天軍そして悪を名乗る悪魔と魔獣達の魔軍による数百年にも及ぶ戦争それら2つの勢力は互いに争い合い血で汚れれば血で汚れを払うそのような大戦をし続けた。だがこの戦争はある時を境に終止符を打たれることになる。突如悪魔達と魔獣達が姿を消したのだ。結果この戦争は悪魔達の陣営の不戦勝となり天軍が勝利し世界は全能神と天使達によって秩序がもたらされた。しかしこの時は全能神や天使達は知るよしもなかった。こらから起こるであろう魔光襲来を少数精鋭の軍服を着た7人の魔王が現れることをまだ知らなかった。ここマレの大地にある最重要都市内では、

 

 

悪魔「ギャハハハハハハハ!おらおら!どうした!

   その程度か雑魚が!!」

 

ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!

 

天使「アガーーーーー!!」

 

その悪魔は手に持つ武器は中々お目にかかることのない武器の1つであるノコギリ鉈を持ち残虐に笑いながら天使の翼を削ぎ落とし天使の象徴たる天の輪を破壊する。

 

天使「彼奴を野放しには出来ない奴を止めろ!」

 

天軍「オオォーーーー!!」

 

天軍達はその男に迫るが……

 

悪魔「爆ぜろ‥‥雑兵共が!」

 

シューーーン……ドーーーーーーン!!

 

その男はノコギリ鉈を地面へと指すと攻めてくる天軍達の周囲で大爆発が起こる。結果攻めてくる殆どの天使達は壊滅した。

 

天使「あっあぁ!!」

 

天使の1人は足がすくんで思うように動かなかったがそのノコギリ鉈を持つ男性は近づくと……

 

ザシュ!!

 

天使「あっあがっ!!」

 

天使の胴体を手貫した。そして手貫した悪魔は残忍な笑みをしながら、

 

悪魔「死ね♪」

 

ブジュッ!!!ザァーーーーーーー!!

 

手貫した天使は突如爆発し辺りに血の雨を降らせる。

 

悪魔「最高だなぁ!!ギャハハハハハハ♪」

 

その悪魔憤怒の罪を持つ者、名をサタンと。

 

天使「なっ何だ彼奴!」

 

天使「怯むな!!相手はたかが6人だ!!」

 

天軍「うぉー~ーーーーー!!」

 

すると突然雨が降りだす……

 

天使「何だ?雨?」

 

その時だった。1人の悪魔が近づき自身の手に持つファルシオ型の剣で天使達を切り裂いていく。

 

天使「何だこいつ!!」

 

天使がそう叫ぶとファルシオを持つ悪魔は、

 

悪魔「お前らがウザイ憎い!!」

 

ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!

 

その悪魔はファルシオ型の剣を振るいながら天使達を斬殺していく。

 

悪魔「お前ら何かがいるから………」

 

悪魔はファルシオを高く上げるとその悪魔を中心に天使達をも囲うほどの巨大な魔方陣が現れる。

 

悪魔「メイルストロム!!」

 

その言葉と共に巨大な渦潮が天使達を飲み込み高く高くと打ち上げる。勢いのある水は堅い石にですら穴を開ける。だがこの渦潮はそんなもの通り越す。先程まで青かった渦潮はやがて真っ赤に染まっていくと、

 

パチンッ!!

 

ザァーーーーーーー!!ドス!ドス!

 

指を弾く音が聞こえると魔術を使った悪魔だけはその場に立っており上からバラバラになった元天使達の残骸が落ちてくる。

 

悪魔「その程度なら挑まなければいいものを」

 

そしてこの悪魔の名を嫉妬の罪を持つ者名をレヴィアタンと。

 

天使「どっ同志達が……」

 

天使「嘘だろ……」

 

だがこの天軍にもおぞましき者は迫る……

 

悪魔「あら?貴方達は戦わないのかしら?」

 

天使「こっ子供?」

 

天使「いやこいつは裏切り者!」

 

天使達の軍の目の前には少女が立っていた。その少女は純粋に笑顔を見せるがそれもまた悪魔の1人、

 

悪魔「弱くむさい貴方達は死になさい♪」

 

ズシュ!!

 

少女は1人の天使へと近づきいつの間にか手に握っていた鍵のような剣で刺し殺す。

 

天使「あっがはっ……!」

 

天使「てめぇ!!」

 

天使達はその幼女へと武器を持って襲いかかるが、

 

天使「なっ!いない!!」

 

突然とその悪魔は姿を消した。すると悪魔達の頭上で無数の魔方陣が展開される。その無数の魔方陣の中には先程の幼女が6枚の羽を広げ鍵のような剣を持って頭上に掲げると無数に展開されている魔方陣から剣、槍、斧といった数十種類の武器が現れる。

 

悪魔「さぁ残酷に死になさいな………」

 

ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!

 

その言葉と共に魔方陣から現れた無数の武器が放たれて天軍へと襲いかかる。天軍達は成すすべなくそれらの餌食となりそこからかしこから血飛沫と共に断末魔の悲鳴があがっていく。

 

天使「ぎゃ~ーーー!!」

 

天使「痛い!!痛い!!」

 

天使「体が!!手が……足が……」

 

悪魔「ねぇねぇどんな気分?少女に負けるってどん

   な気持ち?アハハハハハハ♪」

 

天使「いっいやだ……死にたくなっ…!」

 

グチャ!

 

天使「あっあぁぁぁ…………」

 

天使の頭に剣が刺さる。その結果その場にいた天使達は次々に息を絶やしていく。逃げようとしても上から霧雨のように降り注ぐ数多の武器に刺し殺されていく。やがて天使達は少女の使った魔法により息を絶やし骸へと変わるをただ黙って見ていた少女は、

 

悪魔「つまらないわね………はぁ~可愛いロリっ子

   ちゃんは何処かにいないかしら?」

 

そう答え慢心をするばかりだった。そしてこの悪魔、傲慢の罪を持つ者その名をルシファーと。だが戦いはそれだけではない。まだ迫り来る天軍の中から重い鎧を装着し重々しいクレイモアを持った重装備の天使達がやってくる。

 

天使「重装兵だ!!」

 

天使「これなら対抗できる!!」

 

だがその天使達の目の前には……

 

悪魔「ふぅ~ん重装備ね………」

 

と、細い目をした男性もとい悪魔がゆっくり歩いてやって来る。それを見ていた天使は、

 

天使「はっはっ!恐れをなしたか悪魔よ!」

 

天使「ほれほれ尻尾巻いて逃げるがいい♪」

 

天使は傲り高ぶると目の前の悪魔は深くため息をついて、

 

悪魔「はぁ~……別に?だって重装備なんて何処に

   あるの?」

 

重兵「お前はバカか?ここに………なっ!」

 

ようやく重装兵や一般天使兵のそれらは気づく各々の武器や鎧が消えてい素っ裸になっていることに……

 

悪魔「君らの落とし物ってこれ?」

 

悪魔が困惑している天使達に声をかけるとその悪魔の横には先程重装兵や一般天使兵の武器や防具が山積みになっていた。

 

天使「貴様いつの間に!!」

 

悪魔「ついでにね♪」

 

悪魔は少し大きな袋を自分の足元に置く。だがその袋からは……

 

ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!

 

と、謎めいていて気味の悪い音が鳴っていた。

 

天使「何だそれは!」

 

天使は青い顔をしながら聞くと目の前の悪魔は深くそれを踏み抜いた。

 

グチャ!!

 

その時だったその場にいる天使兵の大半が苦しみだした。

 

天使「うっグハッ!」

 

天使「あがががががが!!がはっ!」

 

天使達は口からは泡混じりに吐血し地面へと倒れていく。

 

天使「なっ何だいったい!!何が!!」

 

悪魔「次は君の命も頂くよ♪」

 

そう言うとその悪魔は鞘から剣を抜くがそれを離れている天使へと振るう。するとその剣は伸びて天使の心臓へと貫く。

 

天使「あっあが…………」

 

天使から心臓を抜き取るとその悪魔は天使の目の前で、

 

グチャ!!

 

天使の心臓を握りつぶす。そうしてこの場の天使達を全員を抹殺するとその悪魔は、

 

悪魔「う~ん売ればいいのあるかな?」

 

盗った装備品をまじまじと見るのだった。この悪魔強欲の罪を持ちその名をマモンと。だが戦いはそれだけではない。天軍は魔道二足機械自律思考型の兵器を天使数十人で運んで連れてくる。

 

天使「さぁ行くがいい!サンダルフォンよ!!その

   力を見せろ!!」

 

サンダルフォンと呼ばれた兵器を地上へと投下し地面へと足がつくとサンダルフォンは目を光らせ起動するが突如サンダルフォンに一閃が走る。その一閃はサンダルフォンの胴体を貫きメインコアを破壊いや食い散らかされる。

 

天使「さっサンダルフォンが!!」

 

天使「誰だ!!」

 

一閃が放たれた方を天使達は見るとそこにはバイクに股がり右手に槍を持つ悪魔がいた。

 

悪魔「そんな木偶の坊は僕が食い壊すから意味ない

   のに………」

 

天使「よくも!!」

 

天使「俺らの希望を!!」

 

重い思いをしながら破壊されたサンダルフォンに涙を浮かばせながら天使達は剣を抜いて襲いかかるが、

 

ブルン!ブルルルルル!!

 

その悪魔はバイクを走らせると近くにある岩を飛び台にして上空へと飛ぶと、

 

悪魔「死に去らせ!」

 

ゴン!ズシュ!!

 

天使の顔面に車輪を当てそのまま天使もろとも着地し天使の頭を砕きそして手に持つ槍でもう1人襲ってきた天使の胴体を貫く。

 

天使「こいつ!!」

 

天使「野郎ぶっ殺してやる!!」

 

天使「気取り野郎が!!」

 

天使達はバイクに股がる悪魔に攻撃をしかけるが悪魔は槍の先端を巨大な口へと変化させ、

 

悪魔「食い散らかせロンギヌス!!」

 

その言葉と共に槍の先端に現れた巨大な顎は大きく開き襲ってくる天使達を食い殺す。

 

天使「なっロンギヌスだと!!貴様それは過去の我

   らの遺産だと言うことを知って使っているの

   か貴様!」

 

悪魔「あぁ知ってるともだがこの子は僕を主と選ん

   だんだそれなら使うしかないだろ?」

 

ニタリとその悪魔は笑うとその場にいる全員を刹那の瞬間で食い殺す。そのせいでその場に死体が出来ることはなかった。

 

悪魔「さぁ~てとそろそろ突っ込むか!!」

 

そう言い悪魔はバイクを走らせる。そしてこの悪魔の名を暴食の罪ベルゼブブと。

 

場所はうって代わりここマレの主要都市指令室では事態の収集のため混乱していた。

 

指揮「状況は!!」

 

指揮官が天使に聞くと天使は今の現状情報を答える。

 

天使「被害は深刻です!サタンにより残虐やレヴィ

   アタンによる殺害さらには明けの明星と呼ば

   れたルシファー元先輩までもが天使達を……」

 

指揮「くっ!重装備兵はどうした!最終兵器でもあ

   るサンダルフォンは!」

 

天使「重装備兵マモンにより全滅サンダルフォンは

   ベルゼブブによって破壊されました………」

 

指揮「うっ嘘だろ……」

 

と、言っている時だった。突然指令室の扉が勢い良く開かれそこには血だらけで腕を押さえる天使がいた。

 

天使「しっ指揮官…奴……らが………」

 

指揮「おい!」

 

その天使は倒れると指揮官はその天使の頭を膝にのせる。

 

指揮「お前達の部隊は!」

 

天使「がはっ……全滅し…ゲホッ!」

 

指揮「もういい喋るな……誰か…!医療兵を呼べ!」

 

天使「分かりました!!」

 

指揮官は傷ついた兵士をそっと寝かせて様子を見ようとしたその時だった。

 

天使「うっうわぁーーーーー!!」

 

先程医療兵を呼びに行った天使が悲鳴をあげた。

 

指揮「どうした!」

 

指揮官達は慌てて扉の先を見るとそこには血だらけとなり倒れる同胞達その中には皮を剥がされ筋肉だけとなった者までもがいた。

 

指揮「これはいったい!!」

 

その時だった背後から、

 

カチッ!

 

天使「昔に軍で余所見をするなって言われませんで

   したっけ♪」

 

先ほどのボロボロとなっていた天使が自分の頭に8インチ程のリボルバー式の拳銃を構え不気味に笑ってた。そして、

 

バンッ!!

 

銃を零距離から撃ち指揮官の頭を木っ端微塵に吹っ飛ばす。

 

天使「おっお前いったい何してんのか分かってるの

   か!!」

 

と、医療兵を呼びに行こうとした天使が言った時だった。

 

天使「知るかよバーカ♪」

 

シュンッ!ザシュ!!

 

天使「あっ…あぁぁぁ……」

 

その天使はどこからともなくスローイングナイフを投げ飛ばし天使の眉間にヒットさせ殺した。そして銃を持つ天使は後ろを向いて指令室を見るとそこには生きた天使達はもう誰もいなかった。理由はこの銃を持つ天使が全員音もなく殺してしまったからだ。

 

天使「やれやれ………」

 

天使は筋肉だけとなった天使に近づいて笑顔で、

 

天使「君の皮とても役に立ったよ♪」

 

そう言うとその天使は後ろに手をかけて徐々に自分の皮を剥いでいきやがて顔の皮を剥ぎ体の皮を剥ぐとその姿は天使ではなくそれは悪魔だった。

 

悪魔「さてと仕事♪仕事♪」

 

そう言うとその悪魔はリモコンのような物を取り出すとそのスイッチを押す。すると何処かで大爆発が起きた。

 

悪魔「武器庫は破壊したからこれでも燃えると」

 

そうして悪魔は武器庫の爆破スイッチを押して指令室を去っていく。そしてその去り際に、

 

悪魔「さてと残弾とスローイングナイフの在庫を

   確認しないと後リロードもしないと」

 

この悪魔、色欲の罪を持つ者その名をアスモデウスと。そして指揮官が殺られた事により戦場では指揮をする者がいないためより一層混沌と化した。

 

天使「指揮官への連絡がつながらない!!」

 

天使「何でだ!」

 

天使軍勢が混乱していると突然謎めいた音が聞こえだした。

 

ジャラ……ジャラ……ジャラ……ジャラ……

 

と、金属が何かで擦れる音が、

 

天使「なっ何の音だ!!」

 

そう言った時だった。その天使の頭は胴体と離れ地面へと落ちる。

 

天使「えっえっ!!」

 

天使は見てしまった。首を斬り落とした者の顔を武器をその者は大鎌を持ちその大鎌の持ち手には無数の鎖が巻き付いていたが何よりも印象として残るのはその死んだ魚のような目だった。

 

悪魔「楽に死ね………」

 

ザシュ!!

 

その悪魔は天使の首をマミり地面へと落とす。それを見ていた天使達は、

 

天使「こっこいつ!!」

 

そう言うと天使達はその悪魔に斬りかかるが

 

ジャラ!ジャラ!ジャラ!ジャラ!ジャラ!

 

その悪魔は鎖を解放し鞭のように鎖を振るい天使達の翼、天の輪や顔面等に直撃させ部位破壊をしていく。

 

天使「がはっ!」

 

天使「あがぁ~ー!!」

 

天使「くっ!魔法部隊!!」

 

1人天使がそう叫ぶと後ろの方で杖を構えていた天使達が一斉に呪文を詠唱し出しそれと同時に魔方陣が作られていく。だが大鎌を持つ悪魔はそいつらに手を翳して、

 

悪魔「アファジア!!」

 

そう唱えた瞬間だった。呪文を詠唱していた天使達の詠唱が聞こえなくなり魔方陣は消えた。そして声が出せなくなった天使達は困惑した。

 

悪魔「呪文などやらせると思うなよ?」

 

天使「なっ何だよ!お前ら!!」

 

悪魔「お前が知る必要はない………」

 

ザシュ!!

 

天使「ガァーーーーーーー!!」

 

天使は大絶叫をあげて死んでいく。そして悪魔は手に持つ大鎌を横へと凪ぎ払う。すると辺り一面を衝撃波が襲いかかる。

 

天使「うっうわぁ~ーー!」

 

天使「なっ何だよ!!これ!!」

 

天使達は吹っ飛ばされ地面へと落ちる。そして悪魔はただ一言、

 

悪魔「安らかに眠れ…その方が楽だ……」

 

その言葉を聞いた天使達は立ち上がろうと踏ん張る。だが天使達は突然の脱力が襲い段々ととやる気が削がれていった。

 

天使「くっやっやらなけれ…眠い……」

 

天使「眠る…な……」

 

辺り一面の天使達は深い深い眠りへとついていった。

 

悪魔「安心しろもうお前らは2度と目覚める事はな

   いだからゆっくりと眠るといいさてとこいつ

   らはベルゼブブとアスモデウスに渡すか」

 

その悪魔怠惰の罪を持つ者その名をベルフェゴールと。

 

そして7人の悪魔は門の前へと集結した。

 

ルシ「お疲れさま♪」

 

マモ「お疲れ……」

 

サタ「暴れ足りねぇな!」

 

ベゼ「まぁまぁ……」

 

レヴ「あいつらが憎い憎くてたまらない……」

 

アス「こいつはまだ言ってるのかよ……」

 

ベル「…………ダルい……」

 

7人の軍服を着ている悪魔達それらをある者はこう呼んだ。

 

ルシ「さぁ行くわよ♪」

 

レヴ「ウイッス……」

 

サタ「歯応えねぇ~な……」

 

マモ「は~帰りたいな~……」

 

ベゼ「読書がしたいな……」

 

アス「帰ったら銃の手入れもしないとな……」

 

ベル「………………………………」

 

それらを7つの大罪者とそしてこの都市は数時間もたたぬ内に跡形もなく消え去り天使達の生存者はたったの1人。そして天使以外で生存したのは七つの大罪のみだったのだった。



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第3話 課せられた任務

マレの大地を壊滅させてから数ヵ月の月日が流れる。7つの大罪達は最後の大地となるソルへと侵入しそこにある街に拠点を構えていた。

 

アス「バレルは良し…次にシリンダーを……」

 

レビ「あぁ~ーここ間違えた!!」

 

ルシ「はぁ~この世界は本当に鬱になりそう」

 

サタ「本当にその通りだ…つまらん……」

 

マモ「ベルゼブブ君それ気に入ってるよね」

 

ベゼ「まぁな♪俺の相棒だからな♪」

 

ベル「………………」

 

と、いった感じで拠点でゆっくりとしている時だった。中央のテーブルに設置してある水晶に顔が写りだした。その顔は皆から見てもわかるムサイおっさんだ。

 

? 「七つの大罪達よ!」

 

と、その口を大きく開いて言うと7人の悪魔はその水晶をちらりと見るとまた各自の趣味へと没頭し出した。するとその水晶に映った顔は眉間にシワを寄せながら、

 

? 「七つの大罪達よ!!」

 

今度はもう少し大きく声を出すが全員まさかの全員無視だ。そしてとうとう……

 

? 「いい加減に聞け!!」

 

と、大声をあげた時だった。その場の7人はというと……

 

サタ「FU○KYOUー!死ねクソ野郎!」

 

ルシ「爺なんかよりロリ出しなさい!ロリ!」

 

レビ「おめぇのせいで修正箇所がまた出来ただろ

   憎たらしい!!」

 

アス「カエレw」

 

ベゼ「ブー!ブー!ブー!ブー!」

 

マモ「うわっ…皆この反応だよ……」

 

ベル「………………………………」

 

流石のこの反応のためか水晶に移るおっさんはイラ立を覚えても仕方はない。

 

? 「貴様ら!これでも王だぞ!!」

 

アス「知るかよバーカ」

 

ルシ「ロリじゃないなら失☆せ☆ろ♪」

 

サタ「マジで帰ってれてか死ね!」

 

ベゼ「お前に興味なしやはりしロリだな………」

 

ここまで言われると目の前のおっさんの堪忍袋はもはや決壊すんぜんだ。

 

? 「ぐぐぐっ………俺の話を黙って聞くのはマモン

   とベルフェゴール以外で居ないのか!」

 

その言葉を聞いたマモンはある言葉が引っ掛かった。その言葉とはベルフェゴールという言葉だ。マモンはよくベルフェゴールを見ると、

 

マモ「えっと…ソロモン王……ベルフェゴール君その

   寝てます………」

 

ソロ「何!?」

 

水晶に写る顔もといソロモン王と今この場にいる6人はベルフェゴールをよく見ると、

 

ベル「……zZZ……zZZ……」

 

まさかの爆睡だ。目を瞑って黙想しているかと思いきや寝ているのだ。するとソロモン王は更に怒りを覚え怒声をあげて、

 

ソロ「起きろベルフェゴール!」

 

バチンッ!!

 

ベル「ちっ…うっせぇな……」

 

ソロモン王の怒声でベルフェゴールが起きた。だがベルフェゴールの顔は結構イライラしていたが、

 

マモ「えっえっと……ソロモン王その用件は?早く

   済ませる事をお勧めしますが?」

 

マモンの言葉を聞いたソロモン王は確かにと思うとさっさと終わらせようとする。

 

ソロ「あっあぁ‥‥それではゴホン!七つの大罪よ

   マレへの侵略ご苦労だったお前らの活躍で

   残る大地はここソルだけとなった」

 

サタ「つってもよ‥‥全能神討伐するのにだいぶ兵

   を使っちまったからな………」

 

ルシ「最終的にはマレ辺りから私達だけで侵略す

   る羽目になったのよね…はぁ……」

 

ソロ「それでだ君らの新たな任務はおい‥‥まさか

   ベルフェゴールまた寝てのるか?」

 

ベルフェゴール以外の七つの大罪とソロモン王はベルフェゴールを見ると……

 

ベル「…zZZzZZ……」

 

またもや寝ていた。そしてソロモン王は水晶で顔色は分からないがあっちでは顔は真っ赤なのは水晶を通してでも良く分かる。そしてその口を開いて、

 

ソロ「貴様…起きろ!!」

 

ブチッ!!

 

と、ソロモン王が言った瞬間、何かがぶちギレた音がした瞬間だった。

 

 バリン!!

 

ベルフェゴールは水晶を片手で掴むとそれを壁に向かってスパーキングもとい思いっきり投げ飛ばした。勿論そんなことをすれば水晶は粉々だ。

 

ベル「ギャーギャーギャーギャーうっせぇな発情期

   の猫かてめぇはこの野郎!!こっちは徹夜続

   きなんだよ!!寝かせがれ!!長年独身王の

   クソジジイ!!」

 

睡眠を妨害されたベルフェゴールの怒りは頂点に達した。ここ最近は徹夜続きが多く寝る暇もあまり無いためよりいっそうイライラしていた。

 

マモ「いやベルフェゴール君!もう壊れてるからね

   しかも聞こえてないからねそれ!」

 

ルシ「あちゃ~…粉々……」

 

サタ「やりやがったぞ彼奴♪」

 

アス「ハハハハやっちまったな♪」

 

ベゼ「彼奴もストレスが貯まってるからなこいつも

   溜まってるけど……」

 

レビ「そりゃね……」

 

と、言っていたがルシファーがベルフェゴールに、

 

ルシ「しょうがない‥‥ベルフェゴール貴方は食料な

   どの調達してきて」

 

ベル「はぁ?何でだよ?」

 

ルシ「水晶壊したから♪」

 

流石のベルフェゴールも少しやり過ぎたと反省しているのか頭を掻きながら、

 

ベル「ちっ分かった…行ってくるからその間に水晶

   は直しておいてくれ………」

 

そう言うとベルフェゴールは軍服の上着を着て自身の武器である大鎌を背負うと扉を開けて外へと出ていく。

 

ベル「マジでイライラするあの爺が……」

 

ベルフェゴールは階段を登っていきやがて路地裏へと出る。七つの大罪達の今の拠点は町の路地裏にある隠れ家的な地下店だ。そこはかつてはコジャレてる喫茶店でもやっていたのか蓄音機にソファーやテーブルも充実していた。そのためベッド等の代わりにもなるので良い隠れ家だ。だが少し不満な所もある。それは、

 

ベル「…ちっガキ共もうるせぇな……」

 

ここソルでは貧困が激しい。理由は自分達が丹精込めて作り上げた食べ物の内9割方は全能神の供物として捧げている。聞こえは言いが実際的にはここの住人達の殆どは天使達の家畜みたいなものだ。何せもう全能神はいないのだから。天使達は大人達を上手く洗脳して宗教へと没頭させ子供は汚い泥の中を這いずり回りながら生きろとそんな感じだ。そこに天使が救いの天使を演じればそれに感化されてまた信者が増える。それは最早悪循環としか言いようがない。

 

ベル「薄汚ねぇ街だ………」

 

ドスッ……

 

子供「ごめんなさいそれじゃ………」

 

子供はベルフェゴールに当たり謝るとその場からそそくさと逃げるかのように歩こうとすると……

 

ガシッ!

 

ベル「おいガキ俺から盗みをしようといい度胸だ

   なぁ?お前のお手ての爪を全部剥ぐぞ♪」

 

子供の肩を一瞬で掴みそう発言した。敢えて言う。基本やる気は出さない理由は至極簡単で面倒くさいからだ。だが自分に降りかかる火の粉となると話は別だ。その火の粉は振り払え、根本を根絶しろ。それが自分の心情だ。そのせいかベルフェゴールは笑顔だったが殺気を放っていた。子供はそんな殺気を感じて涙目になっていた。

 

子供「ごっごめんなさい!!」

 

そう言いベルフェゴールから盗んでいった物を落として去っていった。

 

ベル「度胸もねぇクソガキが………」

 

ベルフェゴールは落ちたもの物を拾い上げてそれをポケットにしまうと、

 

ベル「さて何処を物色するか……」

 

そうしてベルフェゴールは街を散策し家へと入り食料を持てるだけ持っていく。この世界は9割方を供物とし捧げるため自分達が食べる分とは別にして管理している。そのため盗るのは何ら難しくはない。

 

ベル「やっぱり量は少ねぇな………」

 

本当なら大聖堂の食糧庫を物色すればもっと沢山盗れるが今日は週に3回程行われる礼拝の義があるらしく人が集まりすぎているため避けてきたのだ。

 

ベル「まぁこんだけありゃ何とかなるか……」

 

そう言うとベルフェゴールは食糧の入った袋を持つと家から出てすぐに路地裏へと向かう。通るルートは大聖堂の壁側面を歩いて行くルートが早いためそこを通ろうとすると……

 

少女「止めてったら!!」

 

ベル「まったくここでもガキ共はよ………」

 

そこへと歩いていくと子供達は自分の存在に気づくと鬱憤を込めて、

 

ベル「邪魔だ失せろクソガキ共が……」

 

そう述べると少女を囲んでいた子供達はそそくさと逃げていったが少女だけはそこに残っていた。ベ面倒くさいと思いながら、

 

ベル「……おいガキ……てめぇも失せろと言った筈だ

   が?」

 

そう言うと少女は強気にベルフェゴールにもの申した。

 

少女「ガキじゃない!私にはオルビスっていう名前

   があるの!!」

 

ベルフェゴールから見てその少女もといオルビスは中々この辺じゃ見ない度胸のあるガキだと思ったが寝起きがまだ悪いのかオルビスを睨み、

 

ベル「けっガキがしゃしゃるなイラつくから朝の寝

   起きがキツくてイライラしているのによ殺る

   ぞ?」

 

その言葉を聞いたであろうオルビスは冷や汗が流れ一瞬だが動きが硬直したのが様子を見て分かったがすぐに食って掛かってきた。

 

オル「言うわよ!言いたい意見はしっかりと言うの

   が私の心情よ!それに貴方の言っている事は

   ただの八つ当たりよ!」

 

それを聞いたベルフェゴールは反論できなかった。何せ目の前でオルビスが言ったことは全てその通りなのだから。完敗だと言わんばかりに舌打ちをしてしまう。

 

ベル「ちっクソガキが……興が削いじまった…運が良

   いなおいクソガキ」  

 

オル「何よ?」

 

男性「さっさと帰れここはお前の居て良い所じゃな

   いこれは忠告だ後せめて通るなら表通りを歩

   け………」

 

ベルフェゴールはこの面倒な少女と関わるとより一層面倒になると思いすぐに隠れ家へと帰ろうとすると……

 

ガシッ!

 

その少女はベルフェゴールの軍服の上着に掴まった。ベルフェゴールは面倒くさそうに、

 

ベル「まだ俺に何か用があるのか?」

 

オル「……迷子…」

 

ベル「はっ?」

 

オル「だから私…迷子……何処から来たのか分から

   なくなっちゃって……」

 

それを聞いたベルフェゴールの内心はただこう思っていた。

 

ベル(関わるんじゃなかった……)

 

あまりにも面倒くさい。だからこそベルフェゴールは、

 

ベル「誰かに聞け俺は用が終わったばかりだから

   帰って寝る……」

 

ベルフェゴールはそう言うとそそくさと歩いてオルビスから逃げようとしたが……

 

ズズッ……ズズッ……

 

一向に服を離そうとしない。それどころか引きずってでも止めようと踏ん張っていた。流石のベルフェゴールもしょうがなく思い、

 

ベル「あぁ~!分かった!!お前は何処のゲートか

   ら来たんだ!ゲートまでなら送ってやるから

   いい加減離せガキが!」

 

それを聞いた少女は服を離して嬉しそうに跳び上がり、

 

オル「やった~♪」

 

ベル(本当面倒なのに関わっちまった……)

 

ベルフェゴールは嫌々ながらもしょうがなく道を案内することとなった。そして肝心の目的地について聞く。

 

ベル「だからまず何処のゲートから来たかってのを

   教えろ……」

 

オル「えぇとねゲートから白い壁が見えるゲートだ

   よ?」

 

ベルフェゴールはそこを知っていた。恐らく自分達の最終目標…四大天使達が居座る城なのだから……

 

ベル「そういうことなら彼処か…行くぞ……」

 

ベルフェゴールは後ろを向いてすたすたと歩いて路地裏へと入っていく。それを、

 

オル「あぁ~待ってよ!!」

 

そう言いながらオルビスもついていくのだった。

 

オル「ねぇお兄ちゃん私はオルビスって言うんだ♪

   ねぇ名前は?」

 

名前を聞かれたベルフェゴール。だがあまり名前を答えるわけにもいかない。それに出会った当初で名前を名乗るなど馬鹿馬鹿しいとしか考えていない。故にベルフェゴールは、

 

ベル「名乗る名はない…黙ってろクソガキ……」

 

そう言うとオルビスは更に質問をしてくる。

 

オル「うぅ~んならさここって良い街?」

 

と、あまりにもバカ丸出しの発言をオルビスはするとベルフェゴールは

 

ベル(こいつアホか?)

 

そう内心で思っていたが仕方なく答える。

 

ベル「はぁお前から見てここが良い街なんかに見え

   るか?」

 

オル「えっ?」

 

ベルフェゴールは今の惨状を貧困を少女に答えた。

 

ベル「ここは吐き溜まり達が集うような街だここの

   大人はカス………しまいにはお前を襲ったガキ

   共あいつらはよただ単に食べ物に餓えている

   せいであそこまで性格がギスギスしてるとき

   た………」

 

オル「食べ物がないの?」

 

ベル「あぁそうだ全部、神の供物神の供物って奉納

   ってしてんだ………聞いてるだけで吐き気がし

   てくる………」

 

そう言うとオルビスは何とも言えないような表情をしだした。どうやら相当今の話がキツかったのだろう……するとオルビスはキョロキョロと辺りを見渡して、

 

オル「ねぇ大人の人は………子供なら大人がいるよね

   ……?」

 

オルビスの言葉を聞いたベルフェゴールは内心「こいつは本当にバカだな」と思いながら話をしだした。

 

ベル「お前はまだ分からねぇのか?大人がこんなん

   だからこうやってガキ共が盗みやらやってい

   るんだろ………ここの大人達は全員は下らない

   信仰に夢中になって子育てを放棄し故にあい

   つらガキ共には道徳心何てものも教えて貰っ

   てすらないんだよ………いい加減覚えろ」

 

オル「………………………」

 

ベルフェゴールはオルビスを見ると顔をうつ向かせていた。

 

ベル(言い過ぎたか?まぁこの現実を教えるのも

   年配者の勤めか……)

 

そうしてベルフェゴールとオルビスはしばらく会話をしないで歩き続けるとベルフェゴールは立ち止まると、

 

ベル「ほらあそこだろ?」

 

それを聞いたオルビスはその光景を見て顔が少しだが明るくなった。

 

オル「ありがとう…ここまで送ってくれて……」

 

そう言われたベルフェゴールはあの忌々しい城を見て少し不機嫌になり、

 

ベル「ちっ…さっさと帰れ……ここはお前には汚な

   過ぎるからよ……」

 

後ろを向いて歩き出した。その間にオルビスが後ろ姿を見ていたような気がしたがまた面倒ごとが増えるのはごめんだと思い振り向かず隠れ家へと帰った。

 

魔王移動中……

 

ベルフェゴールは拠点へと帰るとそれを皆が迎える。

 

マモ「お帰りベルフェゴール君♪」

 

サタ「帰ったか……」

 

ベゼ「おぉ…お帰り……」

 

アス「うっす……」

 

レビ「お帰り~」

 

ルシ「あらお帰りなさい」

 

ベル「あぁ…それで水晶修理できたか?」

 

ベルフェゴールは先程寝起きの怒りに任せて自分でスパーキングして壊した水晶について聞くと、

 

ルシ「えぇもう終わってるわ♪マモン君繋げて

   くれない?」

 

マモ「いいですよ♪」

 

そう言うとマモンはチャンネルを会わせる。するとそこに先程のムサイおっさんことソロモン王が水晶から顔を出す。

 

ソロ「やっと繋がったか…ベルフェゴール貴様!」

 

と、ソロモン王が文句を言おうとするとベルフェゴールは食料の入っている袋を広げる。

 

ベル「ほら飯持ってきたから持ってけよ…」

 

全員「わぁ~い」

 

6人はそれぞれ食べたい物を持っていこうとすると、

 

ソロ「貴様ら!!」

 

ソロモン王がまた大声で怒鳴り散らす。だがやはりそれについて文句が飛んできた。

 

ベゼ「食事ぐらい静かにしろ!!

 

サタ「うっせぇ!黙れヘボ魔法使いが!!」

 

ソロ「こっこいつら……(!!)

 

マモ「えっえっと……食べながら聞くんでお話をお

   願いしますね……」

 

マモンに諭されたソロモン王は悔しそうにしながら説明を始めた。

 

ソロ「くっ………まぁ良いでは色々あって言いそび

   れたが今回の任務はある計画を潰して四大

   天使達を始末してほしい」

 

ルシ「ある計画?」

 

ソロ「あぁそうだその計画の名は全能計画だ」

 

アス「全能計画?」

 

七つの大罪達がどういうことか分からなかったがソロモン王はそれについて詳しく説明をした。

 

ソロ「その計画は新たな全能神を誕生させる計画

   とでも言っておこう」

 

サタ「おいそれマジな話か?」

 

ソロ「無論‥‥そしてその内容は全能神の細胞から

   新たな全能神を造り出すことなのだが‥‥」

 

マモ「だが何ですか?」

 

ソロ「最悪な事にその新たな全能神は誕生してしま

   っている」

 

ルシ「……そう…………」

 

ソロ「だが良いことと言えばまだその新たな全能神

   まだ幼いそのため七つの大罪達よりまだ弱い

   故に討伐は簡単に可能だろう………」

 

ベゼ「…はぁ~ん……そうかい……」

 

ソロ「あぁこのまま野放しにさせれば奴等は新たな

   全能神を迎えその力でお前らを潰し自分等の

   良いように世界を作る事だろう………さすれば

   こちらの世界にまで侵食されるのも時間の問

   題となる」

 

レビ「つまりそうなる前に潰せって事だよね?」

 

ソロ「その通りだそこでお前らに与える最終任務の

   内容は全部で3つある………1つの任務は四大

   天使達を全員抹殺しろ2つ目は全能神復活に

   使った魔術道具及びにその魔術道具の設計図

   を破棄し抹消しろそして最後は新たな全能神

   を殺せ………それが貴殿らに送る最後の任務の

   内容だ」

 

ソロモン王からの最後の任務を聞いたこの七つの大罪の隊長ルシファーは代表として返事をした。

 

ルシ「………了解したわ」

 

ソロ「貴殿らか贈られる吉報を期待しよう」

 

そう言うとソロモン王は通信を切断した。

 

ルシ「まぁ大体は分かったわアスモデウス明日から

   情報収拾して頂戴」

 

アス「了解~♪」

 

ルシ「後はここの街で待機よ!」

 

そうして七つの大罪達は任務を貰いそれを実行するために動き始めるのだった。



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第4話 願う平和な世界

ベルフェゴールと出会いから3日後オルビスは何時ものように目覚めた。

 

オル「……うぅ~ん」

 

何時もなら気持ちのよう朝なのだがここ最近のオルビスは朝は気持ちよく起きれない。理由は壁の外で見てしまった惨状だ。餓死する者やカルト的宗教他にも盗みや殺人が起こる残酷で想像よりかけ離れた街のせいだ。

 

オル「……はぁ…………」

 

オルビスは何時ものように溜め息を吐いてベッドから出て何時ものように食堂へと向かう。その通り道で自分の母のような存在であるウリエルと出会う。

 

ウリ「あらオルビスおはようございます♪」

 

オル「おはようウリエル様‥‥ねぇウリエル様」

 

ウリ「何ですか?」

 

オル「壁の向こうにある世界って皆幸せに暮らして

   いるの?」

 

と、言う質問をした。普通なら幸せな生活などしていないと言うがウリエルの返答は違った。

 

ウリ「皆さん仲良く幸せに暮らしてますよ♪」

 

オル「……そう…なんだ♪」

 

オルビスはこれ以上の追求は止めた。オルビスからしてみれば育ての母親のようなウリエルに失礼とも考えたからだ。

 

オル「それじゃ朝ごはん食べてくるね♪」

 

ウリ「えぇ♪行ってらっしゃいオルビス♪」

 

そうしてオルビスは食堂へと向かった。その背中をウリエルは黙って見つめてその場を去った。そしてオルビスは食堂へと向かう途中の事だった。つきあたりの過度を曲がろうとした瞬間、

 

ドスッ!

 

オル「キャッ!!」

 

ガシッ!

 

天使「すいません大丈夫ですか?」

 

ぶつかって後ろに倒れそうになった時ぶつかった天使がオルビスの手を掴み体制を戻す。

 

オル「ごめんなさい余所見していて……」

 

天使「こちらこそすいませんでした」

 

オル「それじゃ私ごはんを食べに行くから♪さよ

   うなら♪」

 

そう言いオルビスはその天使に背中をむけて去っていった。その時その天使は、

 

天使「あれがターゲットか………」

 

そう言いその天使はその場から去った。そしてオルビスは朝食を食べながらもう一度あの街へ行こうと考えた。あの男性にベルフェゴールに会えば何かが変わると思ったからかだ。視点は変わりここはソルにある街ここでは常に全能神に人間達は供物を捧げて祈りをしている。現代から見ると異形のような街であろうそこにある大聖堂の地下では、

 

ドスッ!

 

天使「ぐっふ!!」

 

ベゼ「ほらさっさと吐けよ……」

 

ベル「…………」

 

大聖堂の地下は所謂拷問部屋が備えられていた。全能神を侮辱する者やその使いである天使を侮辱する者を捕らえ拷問する部屋だが今回は違った。そこにいるのは悪魔の2体であるベルゼブブそしてベルフェゴールの2人が天使を拷問していた。

 

天使「きっ貴様ら俗虫に話すことなどない!!」

 

なおこの天使は供物として捧げられた食糧を回収しに来た所を2人が拉致して大聖堂の地下にある拷問部屋へと連れてきたのだ。

 

ベゼ「こいつ本当にウザいな話すことは話せ全能計

   画………あれを立案し実行へと移した奴そして

   造られた全能神の事について教えろ……」

 

天使「教えるかバカが!」

 

ベゼ「………はぁこの手だけはお前らでも使いたくは

   なかったんだねどな」

 

ベルゼブブは溜め息を吐きつつ後ろを振り向いて座って寝ているベルフェゴールの肩に手を置いて、

 

ベゼ「ベルフェゴール君ににバトンタッチするよ」

 

そう言われたベルフェゴールは目蓋を開けてゆっくりと立ち上がり拘束されている天使へと近づく。

 

天使「貴様らが何をしようが話さないからな!どん

   な尋問や拷問をしようが俺は負ける気はない

   のだよ!」

 

ベル「そうかならお前にはこの方法で聞くとしよう

   か………」

 

ベルフェゴールは天使の顔の近くに手をかざすと、

 

ベル「アディクション………」

 

天使「……何にも起こらんぞ?逆に何でか体がポワ

   ポワとしていて気持ち良いぞ♪」

 

そう言い天使が気持ちよくなっているのはほんの僅か数秒だった突然天使は、

 

天使「お前の魔法は失敗か♪バーk…‥…うっウガァ

   ーー!!!」

 

苦しみ始めた。拘束されている体を必死に動かしながらベルフェゴールに、

 

天使「おっお願いだ!!その魔法をもう一度!もう

   一度!!」

 

ベル「なら吐けよ貴様が知っている情報全て」

 

それを診ていたベルゼブブはただ顔を少し青くして、

 

ベゼ「中毒による依存症か………流石は拷問官やる

   ことがえげつないな」

   

天使「わっ分かった!!だから!」

 

ベル「先に話せよ?」

 

天使「おっ俺は一般下級兵士だ!知ってるのは全

   能計画を造ったのはがっガブリエル様とい

   っいのはきっ聞いた!!」

 

ベル「他には?」

 

天使「そっそれだけだ!たっ頼むから!もっもう

   一度その魔法ををををををを!」

 

ベル「うっせぇいい加減に死ねよ………」

 

パチンッ!

 

ベルフェゴールは指パッチンをすると天使はそこで盛大に口からおう吐しその中には真っ赤な血も混じっていた。そうして数分後には息をしなくなった。

 

ベル「さてと帰るか………ベルゼブブどうした?」

 

ベゼ「いやロンギヌスの手入れをするから先に帰

   るね………」

 

そう言いベルゼブブはそこから足早に立ち去った。その場に1人だけとなったベルフェゴールは、

 

ベル「ガブリエルは彼奴に譲ってやるか」

 

そう呟いてベルフェゴールもそこから立ち去り残ったのは天使の骸だけとなった。そうしてベルフェゴールは教会から出て路地裏を歩こうとすると、

 

ガシッ!

 

ベル「うん?」

 

突然後ろの方に体重がかかるかのように歩くのが重くなる。ベルフェゴールは後ろを振り向くと、

 

オル「……あは♪」

 

何故かオルビスがいた。また面倒なのに関わったと思うと即座に歩こうとしたが、

 

ズズッ!ズズッ!ズズッ!

 

オルビスが後ろに全体重をかけてベルフェゴールを止めようとしてくる。そしてとうとう、

 

ベル「あぁ~ーー!!なんだ今度は!お前3日前に

   ここには来るなと言っただろうが!!」

 

オル「えぇ~酷くない?せっかくお兄ちゃんに会い

   に来たのに?」

 

ベル「はぁ!?」

 

どういう意味かベルフェゴールには分からなかった。何故、自分に会いに来たのかそれが良く分からない。

 

オル「ねぇお兄ちゃんそろそろ名前を教えてよ♪」

 

ベル「名乗る名はねぇって言ってんだろ………」

 

オル「ならお兄ちゃんのあだ名はクソ野郎ね♪」

 

ベル「女のガキがクソとか言うな!」

 

流石のベルフェゴールもこれにはツッコミをいれた。何せ半ば十代の少女がそんな事を言えばツッコミたくもなる。だがオルビスは、

 

オル「クソ野郎さん前より喋るね♪」

 

なお今回のベルフェゴールは前回のあれがあったため今回は結構長く寝ていた。故に機嫌はそんな悪くはない。

 

ベル「もういいそれよりもお前さっさと離せそして

   帰れよ」

 

オル「いやだ♪クソ野郎さんここで町を見渡せる場

   所ってない?」

 

ベル「はぁ?何でまた?」

 

なおベルフェゴールはツッコミを放棄した。これ以上ツッコンでも面倒くさいと考えたからだ。そしてベルフェゴールの言ったことに対しての返答がくる。

 

オル「う~ん上から見てみたいじゃん♪」

 

ベル「…………街の全体的な景色を見せれば解放するん

   だよな?」

 

オル「うん♪約束するよ♪」

 

ベル「ちっしゃ~ねぇ~な……」

 

ベルフェゴールは背中に背負っている大鎌を手に持ち中腰になって立つとオルビスに向かって、

 

ベル「ほら……背中に乗れ……」

 

オル「うん?」

 

オルビスはベルフェゴールの指示にしたがって背中に乗るとベルフェゴールはおんぶの両用で立ち上がり、

 

ベル「しっかり掴まってろ」

 

そう言うとそこから跳躍をした。壁から壁を蹴っていく。背中でおんぶされているオルビスは目をキラキラさせながら興奮した。

 

オル「すご~い!!」

 

ベル「喋ると舌を噛むぞ………」

 

そうしてベルフェゴールは壁蹴り跳躍をしていって大聖堂のてっぺんへとたどり着く。

 

ベル「ほらこれがこの街の景色だ……」

 

オルビスはおんぶされた状態からこの街の全体的な景色を眺めた。屋根のペンキはみな剥がれ壁は修繕されることない活気のない街を、

 

オル「ねぇ…クソ野郎さん……」

 

ベル「何だよ……」

 

オル「私ねみんなが可哀想に見える生まれてすぐに

   こんな現実があるなんて仕打ちとしか言えな

   いよ………」

 

オルビスは自分の生活を見直してそう答えた。自分にはふかふかの布団や毎日3食の食べ物それら全てをとってオルビスは恥ずかしくなった。だがそんな事は言えなくても言えない言えば絶対に嫌われるから。だがベルフェゴールは、

 

ベル「俺は可哀想には見えないなぶっちゃけ他の奴

   がどんな生き方をしようがどんな死に方をし

   ようが俺には興味がない………」

 

かつて交わりというものを考えた。。その時にベルフェゴールの出した結論は幸せな交わりなどないという答えを出した。理由はいずれ人間は愛した人物を裏切り別の交わりに走っていく。他には好きという言葉そんな形だけの言葉それにすらも失望した。故にベルフェゴールからすれば大抵の事を信用しなくなった。そして結論を出し交わりに対して失望し興味をも消え失せた。

 

ベル「故に彼処にいる奴らがどうなろうが知ったこ

   っちゃないって話だ………」

 

と、ベルフェゴールが言った時だった。背中でおぶられているオルビスは、

 

オル「なら何で私の願いを叶えてくれるの?興味が

   ないなら貴方は引き受けないはずよね?」

 

ベル「…………お前がいちいち俺に構ってくるから俺

   は仕方なくやってるだけだ勘違い………」

 

オル「いいえ貴方はそう言うけどそれだったら貴方

   はさっさとその脚力で逃げれば良いと思うも

   の………だから本当の貴方は生ある者に興味が

   あるんだと思うんだ♪私にも生があるから」

 

ベル  !!

 

この時この少女もといオルビスは何者だと錯覚するぐらいに驚いた。自分の心を見透かしてるそんな気が起こるぐらいこの少女は自分の本当の心理を当ててきたのだ。そう確かにその時から生に興味すら失せたがここ最近はそれが無くなっていた。理由は3日前に出会ったこの少女もといオルビスからだった。最初に出会った3日前その時は眠気とイラつきでイライラはしたがその翌日になって考えた。殺気を当てても逃げずなおかつ自分に反論してきたのは人間で彼女だけだったからだ故に興味が湧いたのだ。

 

ベル「ククク………ハハハハハ♪」

 

オル「あっ笑った♪」

 

ベル「お前が初めてだよ俺の心を見透かした奴は

   よ………本当に面白い奴だな♪」

 

オル「ふふっそれが私ですから♪」

 

そうして2人はしばらく大聖堂のてっぺんで上からの景色を眺めると、

 

ベル「そろそろ下に降りるぞ」

 

オル「うん♪」

 

そうしてベルフェゴールはオルビスを背中に乗せて下へと降りてオルビスを地面へと降ろす。

 

ベル「さてと…さっさと帰んな……」

 

オル「ねぇ…クソ野郎さん……」

 

ベル「何だ?」

 

オル「私はね皆が仲良く暮らせる世界が欲しい」

 

ベル「それは俺には実現は出来ないなだがそれがお

   前の夢なら出来るんじゃないのか?」

 

それを聞いたオルビスは笑顔となってベルフェゴールに頭を下げて、

 

オル「ありがとうクソ野郎さん♪それじゃここに長

   居したら皆が心配するから帰るね♪」

 

そうしてオルビスはその場から去っていった。残ったベルフェゴールはオルビスの背中が見えなくなるまで見届け自分も隠れ家へと帰る。そうしてベルフェゴールは隠れ家へと帰ると……

 

ベル「ただいま……」

 

ルシ「あら♪ロリコン仲間のベルフェゴールお帰

   り♪」

 

ベル「…………はぁ?」

 

突然ルシファーが訳が分からないことを言い出したためベルフェゴールが頭を悩ませると、

 

マモ「ベルフェゴール君………さっき女の子と話し

   て一緒に大聖堂を登って景色とか見てたよ

   ね?」

 

どうやら他のメンバーに見られていたようだ。それに対してベルフェゴールは反論する気もないので肯定した。

 

ベル「まぁそうだな………」

 

ルシ「これで貴方も同志よ♪」

 

ベル「俺をロリコン扱いするなっての」

 

と、会話をしていると奥で音楽を聴いていたサタンが此方にやって来る。

 

サタ「よぉ~帰ってたのか♪」

 

ベル「まぁな‥‥あれ?ベルゼブブとレビィアタン

   の2人は?」

 

ルシ「それなら………レビィアタンはあっちで勉強

   してベルゼブブは奥で自分の相棒の手入れ

   をしてるわよ♪」

 

よく見てみると確かにテーブル席でレビィアタンは何か勉強をしていてベルゼブブは先程言った通りにロンギヌスの手入れをしていた。だがその時だった。後ろから扉が開く音がした。4人が後ろを振り向くとそこには天使がいた。

 

サタ「天使………じゃねぇよな?」

 

天使「それゃそうだよ♪」

 

天使は自分の皮をめくっていくと皮の中にいたのは情報収集の任務に出ていたアスモデウスだった。

 

アス「よっ♪情報を持ってきたぜ♪」

 

ルシ「まぁ他2人は忙しそうだから後で私が伝えて

   おくわ………」

 

アス「まっ別に構わないけど‥‥それで言われていた

   情報はまず全能計画に使われたとされる機器

   およびに設計図について機器はまだ破壊する

   には早いからそのままにしておいて設計図は

   破棄してきたよ♪」

 

ルシ「やる~♪」

 

アス「それで次に城の構造だけどまさしく鉄壁の城

   塞だ侵入するなら門しかなさそうだな………」

 

サタ「破壊なら任せろよ♪」

 

アス「そして最後に誕生した全能神についてそいつ

   の名前と容姿についてだね」

 

マモ「どんな感じなの?」

 

アス「まず容姿はルシファーやベルゼブブが好きそ

   うなロリだったよ……」

 

それを聞いたルシファーは目をキラキラさせて、

 

ルシ「何ですって!あのムサジジイからロリですっ

   て!それを早く言いn……」

 

ベル「はいはい………それで名前は?」

 

ベルフェゴールはルシファーを抑えてアスモデウスに名前を聞くと、

 

アス「あぁ新たな全能神の名前もといコードネーム

   はオルビスだとか………」

 

それを聞いたベルフェゴールはキョトンとして言った事が分からなかったのか……

 

ベル「パッ……Pardon?」

 

アス「だからオルビスだって……」

 

ベルフェゴールの「もう一度言ってください」を聞いたアスモデウスはそのターゲットの名前を再度答えるとベルフェゴールは、

 

ベル「…………oh…」

 

ルシ「…………まさかあんた知り合いじゃ?」

 

ベル「いや…いやいや……まさかな♪」

 

ルシ「そう‥‥とりあえず明日にでも進行するわよ♪

   そんで一気に叩き潰すわあの天使達を!」

 

それを聞いたこの場のベルフェゴールとルシファーを除いた3人は、

 

サタ「おう♪」

 

アス「……了解~♪」

 

マモ「さぁ~てと準備をしないとな………」

 

ルシ「あの外道天使達はボコボコよ♪」

 

楽しそうに4人は奥へと行った。そして残ったベルフェゴールはただ一言、

 

ベル「マジかぁ……」

 

ただそう呟くしかなかった。そして一方のオルビスはといつと、

 

オル「ウリエル様何かご用ですか?」

 

オルビスはウリエルに呼ばれて会議室のような部屋に来るとそこにはウリエルの他に3人の天使達がいた。

 

ウリ「紹介するわ……右からガブリエル……」

 

ガブ「よろしくね♪」

 

ウリ「次にミカエル……」

 

ミカ「はじめましてオルビス♪」

 

ウリ「そしてラファエル……」

 

ラフ「こんにちは♪」

 

と、ウリエルが自分以外の天使を紹介するとオルビスはどういうことかと思いウリエルに聞く。

 

オル「ウリエル様………えっとそれよりも何で私を

   呼んだの?」

 

ウリ「おっとごめんなさいね♪実はここにもう少

    ししたら私達の敵がやって来るのよ」

 

ガブ「それで君にも戦って貰いたくてね♪」

 

それを聞いたオルビスはウリエルに敵とは誰なのか聞く。

 

オル「えっとその敵って誰なの?」

 

ウリ「私達天使や人間達にとっての敵………その名

   も悪魔です………」

 

オルビスは聞いたことがあった。昔にウリエルに読んでもらった本に載っていた天使達最大の敵対者おそらく街をあんな状態にしたのも全て悪魔のせいだとこの時思った。故にオルビスは迷わなかった。平和な世界を作るために戦うと決意したからだ。

 

オル「…ウリエル様方……私に戦う力を下さい!」

 

ウリ「よくぞいいました♪」

 

ガブ「なら君に力を与えてあげるよ♪」

 

ラフ「さぁ力を与えましょう♪」

 

ミカ「貴女に裁きの力を……」

 

そう言うと4人の天使達はオルビスに手を翳す。するとオルビスは体の内側から力が溢れてくるのを感じたがそれと童子に、

 

オル「うっうがぁーーーーー!!

 

痛みが体を襲った。だがオルビスには信念があった。あの男性……ベルフェゴールの言った平和な世界のために……それがオルビスの痛みを我慢させる。

 

オル(クソ野郎さん……私は自分が思い描く世界の

   ために戦うね♪)

 

オルビスはそう心で言い続けてその力を受け入れるのだった。

 



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第5話 第二次 神魔大戦

紅の空が広がる荒廃とした世界。全能神がいなくなっても人間達は信仰し続けて家畜へと陥りそれを上で楽しそうに眺める天使達その世界では人間達は全能神そして天使達を手厚く信仰するイカれた世界……だがその世界に今終止符が打たれようとしていた。

 

ボワァッ!!!

 

人間「かっ火事だ~ー!!」

 

人間「すぐに火を!!」

 

ソルにあるこの街では大火災が起きていた。火は次から次へと家から家へと燃え移り焼けていく。そんな光景を街から離れた高台で見下ろしているのは、

 

ルシ「さぁ戦争の始まりよ」

 

ルシファーの言葉でその場にいる6人は隠している羽を広げ角をあらわにしだす。そうついに7の罪を持つ魔王達が動くのだ。

 

サタ「血がうずくなぁおい!」

 

アス「たぎってきた」

 

レビ「徹底的に潰すしかない……」

 

ベゼ「………待っていてくれもうすぐお前の無念を

   晴らせるから……」

 

ベル「………………………………」

 

マモ「ベルフェゴール君なんか元気ないけどどう

   したの?」

 

マモんに指摘されたベルフェゴールは「はっ!」という顔をして、

 

ベル「いや何でもない‥‥それよりもルシファー」

 

ルシ「ん?何かしら?」

 

ベル「作戦は?」

 

ベルフェゴールは作戦について聞くとルシファーはニヤリと笑って、

 

ルシ「勿論……『ガンガンいこうぜ!』で♪」

 

マモ「何でドラ(ピー)エなの!?」

 

サタ「おぉ~い!何だその作戦は!エスト瓶を使っ

   て回復しつつ『色々やろうぜ』だろ!」

 

マモ「もう色々と混ざりすぎだよ!ベルフェゴール

   君も何か言ってよ!!ツッコミが追い付かな

   いよ!!」

 

ベル「ならマモンは『命だいじに』で決定だな」

 

マモ「ベルフェゴール君も!?」

 

なお七つの大罪のツッコミ担当はマモンとベルフェゴールそしてベルゼブブだがベルフェゴールはツッコミを放棄した。

 

レビ「ドンマイ…マモン……」

 

ベゼ「おいそろそろギャグは終わりにしよう」

 

アス「その意見はごもっともだな…」

 

ルシ「それもそうね……」

 

7人は同じ所を一点に見つめる。真っ白い城塞。最後のボスである四大天使そして新たに誕生した全能神コードネームオルビスその5人を殺害それが任務だ。

 

ルシ「さぁ始めましょう………粛清を!」

 

その一言で7人は一斉に駆け出し黒い翼を羽ばたかせ向かう。そしてここ城塞の正面の門では目の前に広がる街が大火災となっているのを見ていた天使達は、

 

天使「おっおい!火事になってるぞ!」

 

天使「俺らの貴重な食料が!!」

 

だが門番をしている天使達はこの時は知るよしもなかった。何せ、

 

ドゴーーーーーーーン!!

 

突然の爆発それは門番達の守る門が何者かによって破壊された。するとその煙の中から7人の悪魔がそれぞれ自身の武器を持って現れたのだ。

 

ルシ「さぁ!存分に暴れなさい!!」

 

サタ「言われなくてもやってやるぜー!!」

 

マモ「カバーするよ!!」

 

レビ「マモン君、手伝うよ……」

 

7人の内の先駆け隊の4人が城へと真っ先に侵入していく。

 

天使「七つの大罪共を根絶やしにしろ!!

 

天使「おぉーー!」

 

それを阻止しようと天使達が4人に襲いかかろうとした時だった。

 

アス「はぁ~い注目♪注目♪」

 

カチッ!

 

アスモデウスは懐から取り出したリモコンでスイッチを押したその時だった。

 

ドガーーーーーーーン!!

 

天使「あいつら何時の間に!!」

 

天使「それよりもこっちも火事だ!!」

 

天使「しかも場所は………っ彼奴ら!!」

 

突然城塞内部で大爆発が起きる。その結果、城の壁を破壊しそこから炎が舞い上がった。なお仕掛けた場所は全能計画の機器がある場所と言うのは言うまでもない。

 

ベゼ「おまっC4爆弾とかえげつないだろ!」

 

アス「やっちゃったぜ♪まぁでもこれで機械は破

   壊したからセフ♪セフ♪」

 

アスモデウスは情報収集以外にもどうやら仕込みをしていたようだ。

 

ベル「とりあえず俺らは中に入ろう……」

 

七つの大罪の作戦は単純に突る奴等は突ってヘイトを稼ぎつつ残りのメンバーはその間に城に入って内部から破壊していく戦法だ。ベルゼブブを筆頭に3人は自身の翼を広げ飛んで破壊されて崩れた壁から侵入しようとしたその時だった。破壊された壁の所に1人短髪のボーイッシュな天使が立っていた。

 

? 「へぇ~君らやってくれるよね……」

 

ベゼ「お前はガブリエル!!」

 

不適に笑うボーイッシュの女性もといガブリエルは口元をニヤニヤさせなが天翼で羽ばたいて3人を見下だす。

 

ガブ「ハハッ♪あぁそれと僕だけじゃないよ♪」

 

そうガブリエルだけではなかったのだ。他の4人がいる場所では、

 

ウリ「皆さん!奴等に神罰を下すときです!」

 

ミカ「奴等に全能神様の鉄槌を!」

 

ラフ「さぁ天軍よ我らが導きます……」

 

ウリエルを筆頭にミカエル、ラファエルもがその戦場に舞い降りたのだ。その結果、天使達の士気は格段に上がった。

 

天軍「おぉ~~ーーーー!!」

 

天使達は先程とはうって変わって列を組んだ。結果1つの巨大な壁のようになる。

 

ルシ「そっちがそうならそろそろ使う時ね♪」

 

ルシファーは自身の持つ鍵の武器を地面に突き刺す。その時ルシファーの背後では巨大な門が現れた。

 

ルシ「我が声に答え開け異界の扉よ!」

 

その言葉と共に門が開いていく。するとそこから……

 

悪魔「ギャハハハハ!!」

 

悪魔「ルシファ様なおよびだぜーー!!」

 

悪魔「ひゃっはぁーー!!」

 

無数の悪魔達が次々とその門から出てくるのだ。その悪魔達が現れると天使達は、

 

天使「くっうっウリエル様!」

 

ウリ「構いません!突撃してください!」

 

ウリエルの言葉で天軍はルシファーの開いた門へと次々に襲いかかる。すると悪魔達は天使達を見ると指示もないまま天軍へと突っ込んで行った。その中では……

 

サタ「ハハハハハハ!いいじゃねぇか!随分派手

   だなおい!」

 

と、楽しそうにサタンが述べた時だった。サタンの目の前にミカエルが降り立つ。

 

ミカ「サタン!お前を野放しにはできないここで討

   たせてもらうぞ!」

 

サタ「はっ真面目なクソガキだな!てめぇなんぞ木

   っ端微塵に破壊してやるよ!!」

 

そうしてミカエルとサタンとの争いが始まり、

 

レビ「君の相手は僕がしてあげるよ……」

 

ラフ「あら!それは丁度良いですわね♪嫉妬の悪魔

   レビィアタンあなたには個人的に恨みがござ

   いますから♪」

 

レビ「君らがウザいし憎い………」

 

レビィアタンはラファエルとの戦闘へと突入した。そしてルシファーが開いた門の前では、

 

マモ「ルシファー僕は天使達を抹殺してくるよ」

 

ルシ「えぇ♪任せるわ♪」

 

マモンは自身の翼を広げて天使達大軍に向かっていったが、

 

ウリ「これはこれは裏切り者のルシファーじゃない

   お久々♪」

 

ルシ「あらウリエル懐かしいわねこうやって貴女と

   話すのも……」

 

ウリ「馴れ馴れしいわ………落ちぶれた堕天使が」

 

ルシ「貴女達の考えについて行けないから堕天した

   ってのにまだそれに気づかないおバカちゃん

   の脳ミソは相変わらずね~本当にヘドが出る

   わ……」

 

ウリ「言ってくれますね裏切り者!貴方に神の裁き

   をくれましょう!」

 

ルシ「やってみなさいその前に貴女を粛清してあげ

   るから♪」

 

ルシファーとウリエルの戦いの火蓋もきっておとされたのだった。そして視点を戻して……

 

ガブ「やれやれ皆元気だねぇ………君ら3人はどう思

   う………ってあれ!彼奴ら何時の間に!!」

 

ガブリエルが地上での戦いを観戦しすぎて3人がいつの間にか消えていたのだ。だが背後で、

 

ベゼ「安心しろ俺は逃げる気はないからな」

 

ロンギヌスを構えてベルゼブブは臨戦態勢をとる。だがガブリエルはベルゼブブの持っているロンギヌスに目をやると、

 

ガブ「あれれ?それ私が昔に魔改造したロンギヌス

   じゃん♪貴方がずっと持ってんだ♪」

 

ベゼ「お前のやった罪……僕は許さない…世界のため

   と称して子供達を殺したお前だけは絶対に許

   さない」

 

ガブ「君ってさ軍事目的の致し方ない犠牲コラテラ

   ルダメージって言葉知らない?」

 

ベゼ「もうお前の理屈にはうんざりだ………」

 

ベルゼブブは目を閉じてただ一言自身の持つ槍、ロンギヌスに呟く。

 

ベゼ「ロンギヌス……力を貸してくれ…お前の無念を

   共に叶えよう……」

 

ガブ「来なよ相手してあげるから♪」

 

ベゼ「お前に殺された子供達に救済を!」

 

そうしてベルゼブブとガブリエルとの争いが始まった。一方アスモデウスとベルフェゴールは、

 

アス「さぁ~てと俺らは……」

 

ベル「なぁアスモデウスお前は城内にいる天使達を

   潰してきてくれないか?」

 

アス「構わないけどオルビスって奴は?」

 

ベル「俺が直々にやるから………」

 

今回のベルフェゴールはアスモデウスから見てとても迫力があった。まるで別人のようにもみえた。

 

アス「なら俺は他の天使を潰してくるよ………」

 

ベル「頼んだ………」

 

アスモデウスはそう言いベルフェゴールと別々の道を行くそしてベルフェゴールはついに王室の前へとやって来た。

 

ベル「………………………………」

 

ガチャン……ギィーーーーーー……

 

ベルフェゴールは門を開いて中へと入っていく。歩くと同時に背中に背負っている大鎌の付属の鎖が地面に当たり擦れる音が鳴り響く。そしてベルフェゴールは玉座に座る者と目を合わせる。

 

ベル「やっぱりお前か……」

 

オル「あれ?何でクソ野郎さんがいるの?」

 

こうしてベルフェゴールとオルビスは残酷な再会を果たすのだった。

 



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第6話 神と悪魔そして真実と嘘

ここソルの城塞では激しい抗争が続いていた。かつての神と天使に対して悪魔と魔獣の熾烈な争い。かつての神魔対戦を思わせるかのような戦い……

 

サタ「ギャハハハハその程度か?四大天使様の実

   力はよ~♪」

 

ミカ「黙りなさいこの品のない悪魔め!」

 

キンッ!

 

ミカエルの剣とサタンのノコギリ鉈がぶつかり合う。だが戦闘はそこだけではない。

 

ラフ「恵みの水よ悪魔を浄化しなさい!」

 

レビ「そんな薄い水じゃ浄化なんて出来ないよ」

 

ラファエルが放った無数の水の槍はレビィアタンの体へと向かっていき貫こうとしたがレビィアタンは自分の目の前に水の壁を作って相殺する。

 

ラフ「くっ!」

 

レビ「お前と僕とじゃ話にならないな深い深淵を

   味わってよ」

 

そしてその近くでも、

 

ウリ「地獄の業火に焼かれなさい!」

 

ルシ「そんな炎じゃ焼き鳥も出来ないわねぇ?」

 

ウリエルの光の魔法と全てを焼き尽くすかのような炎の魔法それらを何らものともせずルシファーは6枚の羽を広げて羽ばたき攻撃を全て難なく回避する。

 

ウリ「相変わらず貴女はイラつきますねその余裕の

   表情が!」

 

ルシ「あら?余裕ではないわただの慢心よ♪」

 

ウリ「やはり私にとって唯一の宿敵よルシファー

   貴方は殺すわ!」

 

更には城塞の内部の複製室では、

 

ガブ「アハハハハ♪」

 

ガブリエルは何処からともなく無数の注射器をベルゼブブに投擲するが、

 

キンッ!!

 

自身の持っているロンギヌスで凪ぎ払うが注射器に入っている液体は地面に付着すると煙をあげて地面が溶けた。

 

ベゼ「………………強酸か……」

 

ガブ「ううん♪その更に濃度が高い代物だよ言うと

   超強酸♪」

 

ベゼ「これはくらったらヤバイな」

 

ガブ「まだまだたんまりあるから♪ゆっくりくらっ

   ていってね♪」

 

そんな危ない酸に対してベルゼブブは戦うのだった。それではそろそろここのメインに視点を移そう。オルビスとベルフェゴールはお互いに見つめあっていると、

 

オル「ねぇクソ野郎さん貴方は何でここに?」

 

オルビスからの質問にベルフェゴールは、

 

ベル「そうだな…なら……お前は何でここに?」

 

逆に質問を返した。それを聞いたオルビスは、

 

オル「私はこの世界の王になってってウリエル様に

   言われたからそれとこの世界の害悪なる悪魔

   達七つの大罪達を抹殺するためだよ?」

 

ベル「そうか……」

 

オル「クソ野郎さんがここにいるってことはそっか

   七つの大罪を倒すのに協力をしてくれるんだ

   よね?」

 

オルビスのその言葉を聞いたベルフェゴールはただため息を1つ吐いて、

 

ベル「はぁ………悪いが俺がここに来たのは協力をし

   にきたんじゃないんだ」

 

オル「えっ?」

 

ベルフェゴールは自身の背中に生える真っ黒の悪魔の翼を羽ばたかせてオルビスに見せつける。そして背中に背負う大鎌を右手に持つと、

 

ベル「そろそろお前に俺の本当の名前を教えてやる

   俺は七つの大罪の一柱にして怠惰の罪を背負

   う者その名をベルフェゴールそれが俺の真名

   だオルビス」

 

それを聞いたオルビスはキョトンとした表情となったが段々と我へと返っていくと、

 

オル「嘘…だよね?嘘だって言ってよ…ねぇ……ねぇ

   ってば!!」

 

オルビスは玉座から立ち上がりベルフェゴールに問いただすが現実とは非常に残酷だ。

 

ベル「残念だが俺の言った事は紛れもない真実だお

   前の理想とは違う………」

 

オル「………っ!そうだ!!貴方はクソ野郎さん何か

   じゃない…貴方は偽物そう偽物だよ!」

 

オルビスは自分にただ言い聞かせるしかなかった。もうそれしか信じられなかったからだ。そしてオルビスは狂ったかのような笑みを浮かべると、

 

オル「クソ野郎さんの偽物…貴方に……神からの裁き

   をあげる!!」

 

そう答えた瞬間だった。オルビスの背中からは天使でもなくはたまた悪魔や魔獣といったような翼でもない。まるで竜翼のような物が背中から現れ次には頭からは枝分かれをしている角に天に住む者に見られる特徴的な天輪そして腰辺りかは長い尻尾が生える。まるでその姿は竜人のような見た目だった。

 

オル「消してあげる!!クソ野郎さんの名前に姿や

   声それら全てを持って私を嵌めて陥れようと

   した偽物の貴方に!!」

 

どうやらベルフェゴールの言葉はもう届かなさそうだ。ベルフェゴールは今のオルビスの姿を見て、

 

ベル「かつての全能神そっくりな姿やはり死んでも

   なおその面影を残すかはぁ………」

 

ベルフェゴールはただ静かに呼吸をすると、

 

オル「死になさい偽物!!」

 

オルビスは自身の拳でベルフェゴールに殴りかかる。しかも滑空による助走をつけてだ。だがベルフェゴールは何もせずただじっとそこに立っているだけだ。そしてオルビスとの距離が僅か1メートルになった時、ベルフェゴールの体は動かず口だけが動いた。

 

ベル「アイアンメイデン……」

 

ゴン!!

 

言葉を唱えた時だった。突然2人の目の前に何かが立ちふさがりオルビスの小さな拳からベルフェゴールを守った。

 

オル !!

 

その何かとは言わずと知れずの拷問(処刑器具)のアイアンメイデンと呼ばれるものだった。

 

ベル「アイアンメイデンはただ中に入れて閉じるそ

   れだけが使い方じゃない………素材としては金

   属の類い故に固いから盾の代わりにもなる」

 

オル「くっ!!」

 

オルビスは自身の竜翼を広げて後ろへと下がると、

 

ベル「そして…こいつの中身は……」

 

パチンッ!

 

ベルフェゴールは左手で指パッチンをすると閉じているアイアンメイデンが開いていく。そして全て開くとそこから無数に針が飛んでいき後ろへと下がったオルビスへと襲いかかる。

 

オル「そんなもの!!」

 

自身の力を溜めて衝撃波として自分を中心に回りに放つ。そうする事によってベルフェゴールが放った針を全て弾き飛ばす。

 

ベル「中々出来るじゃないか」

 

オル「なっ!」

 

オルビスの背後にはいつの間にか、ベルフェゴールが大鎌を構えて立っていたのだ。ベルフェゴールは大鎌を振るうが、

 

オル「くっ!!」

 

オルビスは自身の羽を広げて飛んで攻撃を回避するが……

 

ベル「逃げても無駄だ……」

 

オル「またっ!」

 

またオルビスの背後にベルフェゴールがいたのだ。今さっき地上で攻撃を避けて上空へと回避した筈なのに何故自分の背後にいるのかが分からなかった。だがそんなゆっくりとは考えてはられない。故にオルビスは攻撃を回避し続けすぐに地上へとまた降りる。

 

オル「クソ野郎さんの偽物!さっきからどうやっ

   て私の背後をとってるの!」

 

オルビスはベルフェゴールの猛攻を避けつつ言うとベルフェゴールは攻撃を休めずに話した。

 

ベル「俺は怠惰を司る………怠惰とは生物によるなま

   ける事や堕落を表すつまりそれは体感時間だ

   よ」

 

オル「体感時間………」

 

そうベルフェゴールの能力はただ単に生物で言うと本来は1時間の筈だが体では数分だと思って勘違いする現象、体感時間を操っているのだ。ベルフェゴールはそれを操り数分かかる移動や攻撃をオルビスに早く見せているという勘違いをさせていたのだ。だがそれだけではない。ベルフェゴール自身もその体感時間にのる事が出来る。そうすることで相手の動きが遅く見え更には数分かかる魔法詠唱も僅か数秒で出来たり毒などの進行速度も早くする事も出来る能力なのだ。

 

オル「ここまで強いなんて…でも……」

 

オルビスが呟くと同時にベルフェゴールの大鎌による凪ぎ払いがオルビスへと襲いかかるが、

 

ガシッ!

 

オル「その程度じゃ私はやられない!」

 

ベル !!

 

何とその小さな体でベルフェゴールの大鎌による凪ぎ払いを防ぐどころか片手で止めているのだ。それにはロリのルシファーを見てきて慣れていたと思ったがまた別のロリがこんなことをすれば驚いてしまう。だがこれは戦闘だ。ベルフェゴールもただ黙って見ているわけにもいかない。

 

ベル「いいのか?そこは俺の攻撃範囲だぞ?」

 

オル「なっ何!!」

 

オルビスの足元には無数の鎖が巻きついていた。それはオルビスの動きを制限するかのように……よく見ると大鎌の付属品としてついている鎖が地面に突き刺さり地面からオルビスの足を拘束しているようだ。

 

ベル「そしてな小娘………」

 

バチッ!バチッ!

 

左手でブイサインの形をベルフェゴールは作ると人差し指と中指の間が光る。それはまさかの電気だ。

 

ベル「金属は電気をよく通すんだよ…~…」

 

その言葉と共にベルフェゴールは付属についている鎖に左手を当てるとオルビスの足を拘束している鎖から電撃が襲いかかる。

 

オル「ぐっあああぁあぁあああ!!!!」

 

なおこの電撃の電圧はざっと500万ボルトに相当する。それはやられる側としてはとても辛いが、

 

オル「このっ!!」

 

オルビスは足に鎖が巻き付いた状態で背中に生える竜翼を羽ばたかせて上空へと飛び上がった。勿論そんな事をされれば……

 

ベル「こっこいつ!!」

 

ベルフェゴールも引っ張られる。しかも左手を離してしまい電撃もそこで止まってしまうが、飛び上がったオルビスは飛びながらベルフェゴールを壁にへと叩きつけて行く。

 

ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!

 

ベル「ぐはっ!!」

 

何度もやられてベルフェゴールは口から血を吐くがベルフェゴールもただ殺られるだけではない。何とか体制を立て直し自身の翼で羽ばたくと、

 

ベル「おとなしくしやがれ!!」

 

ドゴーン!!

 

大鎌をごり押しで振ってオルビスを地面へと叩きつけると同時にオルビスの足を拘束していた鎖も解除される。

 

ベル「ちっあのガキ………」

 

オル「はぁはぁ………」

 

ベルフェゴールとオルビスはお互いに睨み合う。そしてベルフェゴールはオルビスに、

 

ベル「お前中々やるじゃん………」

 

オル「私は平和な世界のために………悪の権化である

   貴方達七つの大罪を許すわけにはいかいんで

   す!!」

 

それを聞いた時こいつはまだそんな戯れ言を言うのかとブチキレた。はオルビスに怒りを込めて、

 

ベル「てめぇはまだ分からねえのか平和がどうこう

   言う前にお前は疑問に思わなかったのか?街

   の奴等は貧しい食事なのに関わらずてめぇは

   普通に食事が出来た事やあっちは服なんて言

   える大層な物でもないのにも関わらずお前は

   綺麗な服を着てよお前はあの街で何を見てき

   たんだ答えてみろよ」

 

オル「そっそれは…………」

 

それはオルビスにも分かっていた。ウリエルに質問した際の答えである「平和に暮らしている」それは真実を知っているオルビスなら間違いだとすぐに気づける。だが何故そこまでしないのか?簡単だ。里親でもあるウリエルに何ももの申せないからだ。だからこそオルビスは所詮、籠の中にいる鳥に過ぎないのだ。

 

ベル「言ってしまえばお前ら陣営の全能神そして

   天使達がこんな世界にした本当の元凶だ…」

 

オル「……だ…………れ」

 

ベル「あ?」

 

オル「黙れベルフェゴール!!

 

オルビスはもう何をすればいいのか分からなくなっていった。嘘だと思える事を言うベルフェゴールの言うことは真実。そして真実だと信じたい自分の里親であるウリエルの言うことは嘘……真実と嘘の狭間にオルビスは立っている。

 

オル「私は……私は!

 

と、オルビスが言うとした瞬間だった。

 

ビキ!ビキビキれビキビキ!

 

突然天井にヒビが入っていった。そして天井一帯にヒビが行き届くと……

 

ドガーーン!!

 

天井が崩れ瓦礫となって落ち行く。そんな中オルビスはとっさの事でその場から動けず自分の目の前にまで瓦礫が迫ってきていた。

 

オル「はっ!!」

 

トスッ!

 

オル !!

 

その時だった。突然ベルフェゴールがオルビスにたい当たりをして押し出したのだ。そのお陰で瓦礫に埋もれる事は無かったがベルフェゴールは瓦礫の山へと埋もれていった。

 

オル「なんで……何で私を…私は敵なのに何で!」

 

瓦礫のやまに向かってそう叫んでいるとそこに2つの影が飛来した。1人は自身の里親であるウリエルそしてもう1人は六翼を持つウリエル達に近い存在であるルシファーだった。

 

ウリ「オルビス大丈夫!」

 

オル「ウリエル様………」

 

ウリエルはオルビスへと近づきそう心配しているとウリエルとオルビスの目の前にいるルシファーは、

 

ルシ「あら♪可愛らしい女の子じゃない♪」

 

オル「え?」

 

ウリ「ルシファー貴女達七つの大罪はここで終止符

   をうつでしょう今‥‥私の隣にいる新たなる全

   能神………オルビスの手によって」

 

ルシ「あらあらその子がターゲットなの?てことは

   ベルフェゴールかアスモデウスが来てると思

   ったけど?」

 

ルシファーがそう言うとオルビスは敵であるルシファーに、

 

オル「………ベルフェゴールならあそこの瓦礫の下敷

   きになったわ……」

 

ウリ「オルビス偉いわ♪もう1人倒したのね♪」

 

ウリエルはオルビスを褒めるが当の本人であるオルビスはただ褒められた嬉しさよりもベルフェゴールの事が心配だった。だが教えられたルシファーは、

 

ルシ「はぁ~ベルフェゴール貴方ぷぷざまぁw」

 

と、ルシファーが瓦礫の山に向かって満面の笑顔で言った時だった。突然瓦礫の山から何かが飛び出した。それは先程オルビスが見たアイアンメイデンだった。そしてアイアンメイデンが開かれるとそこには、 

 

ベル「おい誰がざまぁwだこの野郎?」

 

ベルフェゴールが出てきた。つまり生きていたのだ。しかもルシファーの台詞を聞いていたようだ。

 

ルシ「いや~ベルフェゴールならやってくれると

   思ってたわよ♪」

 

ベル「どうだかな今の台詞を聞いてると思っても

   ねぇだろ」

 

だがそれを見ていたウリエルはよりいっそう不機嫌になったがオルビスは安堵した。

 

ウリ「しつこいわね………」

 

と、ウリエルが言うがベルフェゴールはウリエルの言葉を無視して、

 

ベル「おいオルビスもう一度聞いてみろよ?お前の

   信頼する奴にな………」

 

それを聞いたオルビスは深呼吸をしてウリエルに、

 

オル「ふぅ~ウリエル様しつこいかもしれないけど

   街にいる子供達や大人達は平和に暮らしてい

   るの?」

 

ウリ「えぇ楽しく暮らしているわよ………」

 

と、同じ答えが返ってくるとオルビスは確信した表情で、

 

オル「ウリエル様………私は街へと行ってきました!

   そしてそこで街の人達の生活を見てきました

   そこでは皆苦しんでいるのにどうして私達は

   人間達に救済の手を差しのべないのですか!

   何故ですか!!」

 

ウリ「…………そうね……人間達は……」

 

ウリエルは言葉を溜めて最後の言葉を述べた。そうもっとも言ってはいけないような言葉を、

 

ウリ「家畜以下の生き物だからよ?

 

それを間近で聞いていたオルビスは冷や汗を背中で感じそしてベルフェゴールとルシファーは天使の本性を間近で見て、

 

ルシ「ついに本性現したわね………」

 

ベル「おぉおぉ怖い怖い」

 

ウリエルの豹変ぶりに凄さを感じているがウリエルはまったく気にせずオルビスに淡々と語りかける。

 

ウリ「いいオルビス?私達天使そして唯一神である

   貴女は常に見下ろさなければならないのよ?

   そんな所詮人間ごときにいちいち構ってはい

   られないの分かってくれるかしら?」

 

オル「……………………」

 

ウリ「それにしても私の可愛いオルビスに色々とよ

   くも吹き込んでくれたわね?」

 

ウリエルはベルフェゴールの方を向いてそう言うがベルフェゴールは隣を向いて、

 

ベル「だとよ謝ったらルシファー?」

 

ルシ「えっ?私なの!?」

 

ウリ「貴方よベルフェゴール!!よくもやってくれ

   たわね………さぁオルビス私と協力してあの悪

   魔達を……」

 

と、ウリエルが言おうとした瞬間の事だった。

 

グシュッ!!

 

突然ウリエルの左胴体を小さな拳が貫いたのだ。ウリエルは後ろを見るとオルビスは真剣な表情で、

 

オル「ウリエル様‥‥私は貴女の言うことに納得出来

   ませんだからこれまでやってきた罪それを私

   と償いましょう………」

 

ウリ「おっオルビス…あっ貴女……分かってるの私が

   消えれば貴女は………」

 

オル「大丈夫です私もすぐに貴女の後を追う覚悟は

   ありますから………」

 

ウリ「オルビス…私のオル…ビ……ス」

 

ウリエルは力尽きると同時に頭に輝いていた光輪は消えて消滅してウリエルは息を絶えた。オルビスは腕を胴体から引き抜くとベルフェゴールの前まで近づいて、

 

オル「クソ野郎さんいえベルフェゴールさん貴方に

   お願いがあります私の介錯をしてくれません

   か?」

 

それを言われたベルフェゴールはため息混じりに、

 

ベル「はぁ…分かった……」

 

ルシ「ちょっとベルフェゴール!!」

 

ベル「良いんだよこれで………」

 

ベルフェゴールは大鎌を持ってオルビスへと近づくと、

 

ベル「せめて楽にしてやるよ……」

 

そう言いオルビスの顔の前で手をかざす。

 

オル(ウリエル様…私すぐに行きますね……)

 

オルビスはこの時自分にとって最初で最後の親友ベルフェゴールに介錯してもらえる事が嬉しかった。これで心置きなく罪を償えるとそう考えているうちにオルビスの意識は遠退くのだった。

 

ベル「それじゃあなオルビス……」

 

そう言いベルフェゴールは刃が光る大鎌を構えそして、

 

ベル「また会おう……

 

ジャキン!!

 

そう言いオルビスへと大鎌を降り下ろしたのだった。



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第7話 新たなる創造

オル「んっんん……ここ…は?」

 

オルビスは目覚めるとそこは何もない真っ暗な世界にいた。自分が見てきた紅の空や住まいの城もない。ただ闇しか広がらない世界に。

 

オル「…ここが……死後の世界…なのかな……?当然

   だよね………知らなかったとはいえ私は皆に

   酷い事をしてきたんだもん」

 

知らなかったとはいえかつて自分がやってきた咎は生きとし生きる物に地獄のような餓えを与え本当に罪のある者達を逆に裕福にしてきた罪。それはもう取り返しのつかない事だ。

 

オル「ベルフェゴールさんともっとお話をしたか

   ったな………」

 

 

オルビスはただ残念そうにそう呟いた時だった。

 

? 「おい」

 

背後から突然声がしだした。その声はオルビスにとって知っている者の声だった。オルビスは後ろを振り向く。そこにいたのは、

 

ベル「よっ…オルビス……」

 

そう先程自分を介錯したベルフェゴールがそこに立っていたのだ。

 

オル「何で…何でベルフェゴールさんが……」

 

オルビスは嬉しかった。ただ話せる友が目の前にいたことにそして分からなかった。何故死んだであろう自分の目の前にベルフェゴールがいるのかと、

 

オル「ここは死後の世界なんだよね?」

 

オルビスの言葉を聞いたベルフェゴールは結構ムカつく顔をして、

 

ベル「お前はバカか?ここが死後の世界な訳ねぇ

   だろ?」

 

オル「えっ?」

 

ベル「話してやるよお前が眠った後に起きた事を

   全部な………」

 

ベルフェゴールはオルビスに語り始めた。この状態が起きる前に何があったのかを。

 

ジャキン!!

 

ベルフェゴールはオルビスへと大鎌を降り下ろしたがオルビスにはその大鎌が当たることはなかった。何故ならベルフェゴールはわざと外したのだからだ。

 

ルシ「あらベルフェゴール貴方その子生かすの?」

 

ベル「まぁな‥‥こいつ中々面白しな♪」

 

ベルフェゴールはオルビスに興味を示す対象だ。殺すなどもっての他だ。

 

ルシ「あら珍しい貴方が笑うなんて………」

 

ベル「うっせぇ!………………うっぷ!」

 

ルシ「はぁ~…はいビニール袋……」

 

ベル「すっすまな……オロロロロロロロロロロ!!」

 

ルシファーから即座にビニール袋を貰うとすぐに拡げて口からゲロる。

 

ルシ「まったく流石は七つの大罪最弱の体力の持ち

   主ねあれぐらいでゲロるとかね………」

 

ベル「うっせ……うっオロロロロロロロロロロ!」

 

物凄いぐらいの弱点が存在する。それは持久戦があまり得意じゃないことだ。能力で体の体感時間を遅くはしているが1回でもそれを解けばたちまち気持ち悪くなってゲロってしまうのだ。

 

ルシ「気が済むまで吐いたかしら?」

 

ベル「あぁ…何とか……」

 

ルシ「本当にグロッキーになったわね……」

 

ベルフェゴールは瓦礫の中にそっと汚物を捨てる。するとルシファーが開けた天井の穴からサタン、レビィアタン、マモンが飛来する。

 

サタ「よぉ~ってまた吐いたのか?」

 

レビ「あちゃ~………」

 

マモ「お大事に………」

 

ベル「うるせぇそれは余計だって…それでお前らの

   所はどうなったよ?」

 

ベルフェゴールは地上での戦いについて聞くとサタンは楽しそうは笑顔で、

 

サタ「おうとも♪とりあえずミカエルの羽と輪は破

   壊して悪魔共に連行させたぜ♪」

 

マモ「雑魚天使達は7割方は殺して後は捕虜になっ

   たよ」

 

レビ「ラファエルもサタン君と同じような感じかな

   これからどうなるかは分からないけど」

 

ルシ「となると後はベルゼブブとアスモデウスだけ

   ね……」

 

ルシファーが2人の名前を言った時、奥の扉が開かれてそこからベルゼブブの肩を担いでるアスモデウスがやって来た。

 

ルシ「お疲れさまどうだった?」

 

ルシファーの言葉を聞いた2人は成果を答えた。

 

アス「俺はやれることはやったよ♪そんでぶっ倒れ

   そうになってるこいつを運んできた」

 

ベゼ「あぁこっちは全てかたをつけてきた」

 

そう言いベルゼブブは右手に持っているバッチを見せる。そのバッチはまごうかたなきガブリエルの物だった。

 

ルシ「なら全員無事ってことね………」

 

ベゼ「そんでよ彼奴は?」

 

ベルゼブブは寝ているオルビスに指を指すとルシファーがニコニコしながら、

 

ルシ「ベルフェゴールの彼女♪」

 

それを聞いたベルフェゴールは驚きの表情をするが何故かルシファー以外のメンバーからの視線が痛い。

 

ベル「おい!」

 

ベゼ「おぉ~ついにお前もロリコン同盟に………」

 

ベル「ならねぇよ!

 

と、いつの間にやらロリコン同盟に加えられそうだったので反論をするが、

 

サタ「うわぁ~引くわ………」

 

マモ「ベルフェゴール君…君って奴は……」

 

ベル「おいごら!!」

 

サタンとマモンには可哀想な奴の目で見られ、

 

アス「よし殴らせろ♪」

 

レビ「見損なったよ………」

 

ベル「よしレビィアタンお前は後でぶん殴る速攻で

   ぶん殴る!」

 

と、いった感じでごちゃごちゃとなったが何とか誤解を解いて話を戻す事、数分後、

 

ベル「という訳で俺は断じてロリコンではない!」

 

サタ「ちっつまんねぇ~な~」

 

マモ「ねぇそれよりも愚王に連絡しよう」

 

マモンの言葉を聞いたルシファーはこの場にいる6人に、

 

ルシ「なら皆は計画通りにね♪」

 

全員「了解~」

 

ルシ「それじゃマモン」

 

マモ「はいはい……」

 

そうしてマモンが水晶を固定させて別の世界にいるソロモン王へと繋げた。

 

ソロ「おぉ~7つの大罪よ良くぞやったな♪」

 

ルシ「貴方に言われた通りの事はやったわそれで私

   達の願いは叶えてくれるのよね?」

 

ソロ「あぁ~それだがあれは嘘だ

 

それを聞いた7人は驚かなかった。普通なら驚く筈なのに何故か驚かなかったのだ。

 

ソロ「元々お前らの要求なんぞ延べるまでもない何

   が擬人化の魔法をくれだ?何が平和な世界を

   欲しいだ?そんなもやるわけがないだろ?」

 

そう端からソロモン王は七つの大罪の願いなど叶える気もないのだ。故にただ餌で釣っただけだ。

 

ソロ「お前らに残されてるのは俺に忠誠を尽くして

   死ぬまで働くかそれともここで野垂れ死ぬし

   かないんだよ雑魚がw」

 

ルシ「つまり私達悪魔の中でも最強である七つの大

   罪の契約に背く………それで良いのよね?」

 

ソロ「はっ元々何故に週給で3万払ってるのにお前

   らの願いなどを叶えなければならないのだ?

   バカだろいやマヌケだな♪」

 

全員「くく……ハハハハハ♪」

 

と、ソロモン王が言った瞬間だった。七つの大罪の全員は一斉に笑いだしたのだ。

 

ソロ「狂ってるなぁ死を前にしてそこまで笑えるか

   もうその世界に核は無いのだ故に後は崩壊す

   るだけだぞ?」

 

ルシ「えぇ知ってるわよそれに元々貴方が契約に背

   くこともね♪

 

ソロ「ルシファー貴様何処でそれを!!」

 

サタ「見事なバカっぷりだったぜ♪」

 

ソロ「貴様ら!!我が命ずればアスモデウスを除い

   た71の悪魔達が!」

 

と、言ったときルシファーはポケットから指輪を見せる。それを見ていたソロモン王は驚きと焦りが生まれた。

 

ソロ「なっ何故お前が我のその指輪を!」

 

ルシ「こっちにだって優秀な使い魔やら部下がいる

   わ♪それらに…分かった…ね♪」

 

知っている方なら知っているだろうソロモン王の魔法の指輪その指輪の魔力は悪魔を使役させる程の強大な力を有する。ソロモン王72の悪魔達(アスモデウスは例外)そして残りの下級悪魔達はその力を怖れ従っているに過ぎないのだ。だがその例外が七つの大罪だと言うことだ。

 

ベル「バァーカ……」

 

マモ「でもさ‥‥ソロモン王そんな所でふんぞりかえ

   ってていいの?」

 

ソロ「何?」

 

レビ「今ごろ指輪が無くなったと聞いて悪魔達総出

   で貴方を討ちに行くと思うんだけど?」

 

そうただ力で縛っていた悪魔達はその抑制力が無くなればどうなるか……それは無法の自由になる。そうなれば抑制力となっていたソロモン王が確定的に狙われる。

 

ソロ「おっおい!さっサタンよ!助けろ!助けて

   くれぬのなら元の王座に戻そう!」

 

サタ「もうそんな椅子に興味はねぇよ」

 

アス「地獄を見ていけよ糞上司♪それと俺72の

   悪魔はもう辞めるからよろしく♪」

 

ベゼ「くたばれよ」

 

ソロ「まっ待て!!話を!!いや契約を!!」

 

と、ソロモン王が焦ってる最中ベルフェゴールは大鎌をゴルフのクラブのように構えをとり、

 

ベル「ぶっ飛んでホールインワン………」

 

カキンッ!!

 

水晶を思いっきり遠くへと飛ばす。これでソロモン王の声は聞こえなくなった。

 

ベル「さぁ~てとこれで喧しい奴が消えたな」

 

ルシ「そうね………後ベルフェゴール貴方にこれを

   あげるわ」

 

そう言いルシファーはベルフェゴールに指輪を投げ渡しそれを握る。

 

ベル「おいおいこんな物何に使えってんだ?」

 

ルシ「良いから多分それはその子に使える筈よまぁ

   彼奴の指輪だからどうなるから分からないけ

   どね♪」

 

ベル「………………分かったよ」

 

ベルフェゴールは後ろを振り向いてオルビスの元に向かうとオルビスをおんぶした。

 

ルシ「それじゃ行きましょうもうじきここも持たな

   いから………」

 

そうして七つの大罪達はルシファーの力でこの世界を後にしその後世界は滅びた。それら全てをオルビスへと話した。

 

ベル「これが全てだ……」

 

オル「そう…だったんた……ねぇなら他の子供達は?

   それに他のベルフェゴールさんの仲間は?」

 

オルビスの質問にベルフェゴールは答えていく。

 

ベル「まずあの世界に住んでいた子供やらは皆俺ら

   が住んでいる世界に連れていって今はのびの

   びと生活しているはずだそして俺の仲間達は

   皆自分の願いを叶えるために自分らのやれる

   ことをやってるよ……」

 

オル「そうなんだ……」

 

ベル「だがまだ俺からは言っていない事が2つ程あ

   る………」

 

オル「えっ?」

 

ベルフェゴールが話したことにオルビスは真剣に聞き入れた。

 

ベル「まず1つお前はこのまま何もしなければ朽ち

   果てて最後は灰となって死ぬ………」

 

オル「どういうこと?」

 

ベル「お前はな全能神のいわば複製型(クローン)なんだよだが

   複製型《クローン》のためやはりオリジナルと比べれば欠

   陥がある………」

 

オル「欠陥?」

 

ベル「あぁお前の体には欠陥があるそれ故にいずれ

   体は朽ち果てる……」

 

そうソルの城塞へと入る前にアスモデウスから聞いた情報の1つ全能神には欠陥があり数年すれば朽ち果てて死ぬ。だがそれなら何故に自分は生活できていたのかと疑問に思い始めた。

 

オル「それなら私はこれまでどうやって………」

 

ベル「簡単だウリエルの能力さ」

 

オル「能力?」

 

ベル「あぁ彼奴は時空を操ることが出来るそれでお

   前を生かし続けることを可能にしたんだろう

   よ………」

 

ウリエルの能力は時空を操る。そのため天使達の中だと最強を誇っていた。因みにかつてル同志であったルシファーとは永遠ライバルだったが前回を見た通り戦死した。

 

オル「ならあの時死んだ方が楽なんじゃ………」

 

ベル「いいやお前は生きられる」

 

オル「えっどういうこと?」

 

ベル「俺は怠惰を司る前にも言ったろ♪」

 

そうベルフェゴールの体感時間能力でウリエルの代わりをしようと言うことだ。体感時間を早く出来るならその逆に遅くすることも可能ということ。これはベルフェゴールならではのやり方だ。

 

オル「何でベルフェゴールさんは私にそこまで親切

   にしてくれるの?」

 

ベル「そうだな…お前に興味が出たからだ……」

 

オル「興味?」

 

ベル「あぁお前は見てて面白い飽きない程になぁ♪

   そんな奴を殺すなんて勿体無いのさ♪」

 

オルビスには興味を示していた。だからこそ殺すのが惜しいのだ。

 

ベル「お前は罪がどうこうとか言ってたけどよ生き

   て償い続けろ俺らと同じように」

 

七つの大罪とは七人全てが何らかの咎した者達その罪をずっと背中に背負って行き続けているのだ。だからこそオルビスにもの言えるのだ。

 

オル「……………‥なら私は償い続ける絶対にこの命が

   有る限り……」

 

ベル「それでいい」

 

オル「それでベルフェゴールさんもう1つ言いたい

   ことがあるんでしょ?」

 

ベル「あぁそれだがもう俺はベルフェゴールじゃな

   い今は名無き者だ」

 

何故ベルフェゴールという名があった筈なのに今は無くなったのかオルビスは疑問に思い、

 

オル「何で?ベルフェゴールさんでしょ?」

 

ベル「あくまでそれはかつての名であり今は亡者み

   たいなもの故に俺はその名はもう捨てたよだ

   からこの名前を使うことは愚行かということ

   だよ」

 

オル「ふぅ~ん………なら私がつけて良い?」

 

ベル「何っ?」

 

オルビスは考える。元ベルフェゴールだった男につける新たな名前をそして口に出して答えた。

 

オル「怠惰を司ってそれでクソ野郎で‥‥悪魔だから

   うん!決めた貴方は怠惰のクソ悪魔これで決

   まり♪」

 

ベル「だから女がクソとか………はぁもうツッコミ疲

   れた」

 

オル「なら決まりよろしくね怠惰さん♪」

 

よろしくと言われたベルフェゴール改め怠惰のクソ悪魔は、

 

怠惰「ちっ…分かったよ…それでいい……それとさん

   付けは止めろさん付けとかは好きじゃないん

   だよ……」

 

オル「うん♪…後は私も名前を変えるよ……」

 

と、どうやらオルビスも変える気のようだ。それについて怠惰のクソ悪魔はオルビスに聞く。

 

怠惰「何でだ?」

 

オル「オルビスという少女はベルフェゴールという

   男に殺された‥‥だから私はオルビス何かじゃ

   ない…ただ犯した咎を……罪を永遠に償う者」

 

怠惰「なら…千でどうだ?」

 

オル「千?」

 

怠惰「あぁ‥‥本来は千古から1文字取っただけだが

   意味は永久や永遠………お前が言った「永遠に

   償う」の永遠から来ているんだが」

 

オルビスはじっくりと考えて頷くと、

 

オル「なら私はオルビスという名前は捨て新たに千

   ……そう名乗る…怠惰♪」

 

怠惰「そうかいならもう少し話そうか♪」

 

千 「うん♪」

 

そうして怠惰と千は話続ける。2人で楽しく長くて短かく感じる時間を。そうしてそれから数年後、

 

千 「どっどうじゃ!」

 

怠惰「古風な言い方に慣れてきたね」

 

千は威厳を少しでも出すために古風に喋るように練習をし続けてそのテストをしていた。勿論相手は怠惰のクソ悪魔だ。

 

千 「うむ♪慣れてはきたぞ♪お陰でもう癖となっ

   たからの♪」

 

怠惰「さいですか………」

 

千 「じゃがそなたも前より刺々しくは無くなった

   と思うが?」

 

怠惰「俺はそんなに感じはしないね」

 

怠惰のクソ悪魔に限ってはあの頃のような荒々しさは消えて穏やかな性格(ウザい奴に)なっていた。だが何故、千が古風な喋り方を練習していたかその理由は……

 

千 「では怠惰よ…ワシは準備は出来たぞ……」

 

怠惰「そうかい………やるんだね」

 

千 「ワシは世界を創造する………ウリエル様達みた

   いな奴等がはびこらぬような狂った世界を作

   らぬためにも!」

 

そう自身が全能神の複製型(クローン)なら世界を作れると考えていたからだ。すると怠惰のクソ悪魔は、

 

怠惰「そうか後はこれを持っていきなよ♪」

 

怠惰のクソ悪魔は千にある物を投げ渡し千はそれをキャッチした。千はそれを見てみるとそれは指輪だった。独裁様の予想通りソロモン王の魔法の指輪だ。

 

千 「怠惰よ…これは?」

 

怠惰「それはお前を手助けするアイテムだとか自身

   の能力やらも上がるがそれを使えばお前がこ

   れから作る子達に形を与えそして自我や使命

   を授けさせれる物だとか聞いたぞ」

 

千 「そうさ怠惰よ恩にきるぞ………」

 

怠惰「良いって事よそれじゃ暫くはさよならだな‥‥

   あぁそれから千ちゃん」

 

千 「何じゃ?」

 

怠惰「君の種族‥‥全能神複製型とかだと威厳がない

   でしょだから龍神って名乗りなよ♪」

 

千 「うむ!そうさせてもらうぞ!」

 

怠惰「そんじゃ俺はもう話す事は無くなったから行

   くよ」

 

千 「こちらが終わればまた会おうぞ怠惰♪」

 

怠惰「あぁそれじゃあね♪」

 

そうして怠惰のクソ悪魔は千の目の前から消えて千は真っ暗な世界で1人となった。

 

千 「さ~てやるかの!!」

 

そうして千は自分の子を造り始める。だが千はこの時は知らなかった。後にその子供が深常理久兔が自分と同じような境遇になるという事を。

END



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第一章 理の神の誕生
第1話 理の神様の誕生


何もなき無の空間、光はなくそこは何もないただの真っ暗の空間に俺はただ……ただ……浮いていた自分が誰かもわからずにそして俺はこう考えていた。

 

? (ここはどこだろうか、自分は誰だろうか

   わからない……わからないと……)

 

その言葉が頭の中でただよぎっているそこに1人の……誰かの声が耳に響いてくる

 

? 「お…き……る…の…じ…ゃ」

 

? (どこだろうか……そしてこの声は誰なのか……)

 

? 「おき…る…の…じ…ゃ」

 

? (何もわからない自分は誰だろうかその前に

   この声はいったい……)

 

そう自分は考えていると……

 

? 「起きろー!!!!」

 

?   ( ̄□ ̄;)!!!!!!

 

? 「やっと起きたかたわけ!!ワシの声に耳を

   かたむけんか!!」

 

目を向けるとなぜかそこにうるさくそして自分よりも遥かに小さい子供が慎ましい胸を張り両手を腰に当てて堂々と立っていたのだった……

 

 

? 「ようやく誕生した…これでワシを含めて

   2人目じゃ♪」

 

その少女は喜びそして歓喜していた。ようやく自分以外の生命が誕生したことをようやく話せる者が出来たと。だが目の前の男を見続けて、

 

? 「しかし、このたわけはいつまで眠っている

   のか……」

 

少女は若干呆れながらその男に声をかける。

 

? 「お~い起きろ」

 

? 「………………」

 

某RPGゲームのように言うと返事がないただの屍のようだの状態だ……そして少女は諦めずもう一度声をかける。

 

? 「起きろ~」

 

? 「………………」

 

だが目の前の男は目を覚ますことは無さそうだ。

 

? 「こっこやつは………彼奴じゃったら絶対に

   起きる筈の起こし方なんじゃがなぁ……!」

 

深呼吸して大きく息を吸いそして、

 

? 「起きろー!!!!」

 

?  ( ̄□ ̄;)!!!!!!

 

少女はとうとう起きないことに怒りを覚えてその男性を大声で強制的に叩き起こす。

 

? 「やっと起きたかたわけ!!ワシの声に耳を

   かたむけんか!!」

 

これがこの少女のちょっとしたあらすじだそして今に戻り少女と男性はお互いを見つめ合っていた

 

? (このチビスケは誰だろうか俺は意を決して

   聞いて見るか)

 

そう考えた男性はその少女に誰かと訪ねる。

 

? 「お前は誰だガキ?」

 

そう男性が言うとその少女の頭からカチンと変な音がなった。すると顔が怒りの顔となっており今の一言で若キレたようだ。

 

? 「は?貴様の母親に向かって誰がガキじゃ!

   言っておくがワシは貴様より年上じゃ!!

   少々わきまえろ青二才が!!!」

 

そう少女に言われた男性もカチンと音がなった。これが怒りというものなのだろか。無性にモヤモヤする。

 

 

? 「なんだとこのチビ!!てめぇガキかと思っ

   たらBBAかゴラ!それに誰が青二才だ!

   俺から見ればお前の方がガキだろうがいや

   この見かけ倒しのロリBBAが!」

 

? 「な…なんじゃと……貴様!許さん許さんぞ!

   戦争じゃ!貴様の腐ったその性根を今この場

   所で叩き直してやるわクソガキ!」

 

? 「上等だ!てめぇのその小さな器を殴って

   広げてやるよこのロリBBA!」

 

そうして2人の男女は出会って早々殴り合いを開始したのだった。

 

ドゴンッ!!

 

? 「ぐっ!」

 

? 「ぐへっ!?」

 

お互いにクロスカウンターとなるがそんな事を気にせずにまた暴れだす。何もない真っ暗の場所で拳、蹴りなどがぶつかりあう音が聴こえてくるのである。だがこれは普通の何気ない人間同士の殴り合いなら良いのだが今殴り合っている2人の殴り合いはいまいる闇の空間(宇宙)を揺るがすほどの殴り合いなのである。唯一の救いは、今この場所にいるのがこの殴り合っている2人だけだから良いものの、もしこの場所に他の生命体、生物がいればそれはまさに阿鼻叫喚の『地獄絵図』この言葉につきる衝撃なのだそしてその2人が殴り合うこと数分後…

 

? 「はぁ…はぁ……強いなお前………」

 

? 「ふっふっふまだまだじゃな♪」

 

2人は殴り合いの末、体力的に限界が来ていた。そして男性が少女に声をかける。

 

? 「は~そういえばあんた名前は?は~は~」

 

? 「あんたじゃないわいワシは名は龍神の千

   それが名でそちの母親じゃそれと少しは

   ワシをいたわらんか」

 

? 「断る……だがそうか……ところで俺の名前を

   知ってるか?」

 

千 「あぁそちの名は、理久兎(りくと)この世界の森羅万象

   万事万物の(ことわり)を作りし者

   理の番人じゃ……」

 

理 「そうか……いい名前だ…な…ふぅ~~~……」

 

理久兎と言う名を聞き共に力が抜けて倒れる。どうやら殴り合いをした結果、疲れたようだ……

 

千 「どうやら疲れて倒れてしまったようじゃの

   どれワシも寝るかの…おやすみ我が息子よ」

 

そうして1人の男神が誕生したのだった

 



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第2話 母との対話

何もない空間の中1人の男が目覚めるその男は理久兎と言われた男だ。

 

理 「う~んここは……」

 

理久兎は辺りを見渡し自分が何をしたのかを思い出す。

 

 

理 「そうだ確かあのロリBBAと殴り合って

   それから俺自身の名前を聞いて疲れて…

   気絶したのか?」

 

ここまでを理久兎は思いだし自身は……

 

理 「は~情けないな…俺……」

 

理久兎は自分が情けなく感じていた。そして理久兎はふとあることを思い出す。

 

 

理 「あれ?そういえばあのロリBBAは何処に

   行った?」

 

そう前回理久兎と殴り合った少女、千がいないことに気がつく。すると理久兎の隣で……

 

千 「う~ん……ふわ~~」\( ̄0 ̄)/

 

千があくびをしながら目覚めるそれを見た理久兎は、

 

理 「……え……え?」( ̄□ ̄;)!!

 

ただ驚くことしか出来なかった……そしてそんなこととはどうでもいいのかとい言わんばかりに千が話しかけてくる

 

千 「お~おはよう、よく眠れたか理久兎よ?」

 

千は理久兎によく眠れたかを聞くそしてそれについて理久兎は語る

 

理 「あぁ……良く眠れたよ」

 

と、言うが実際は気絶だ。

 

千 「そうかそうかアハハハハハハ♪」(*´∀`)

 

そう言いながら笑うすると理久兎は

 

理 「………てっ!何俺の横で添い寝してんだロリ

   BBA!!」

 

千に大声でBBAと言うと

 

千 「あっ今何つった?」(# ゜Д゜)

 

千がキレたそして「何つった」と聞いた理久兎もう1度今言ったことをリピートしようとすると……

 

理 「はっ?…BBって……!!」

 

その時、理久兎には見えてしまったのだ……千の後ろに物凄くドス黒いオーラが渦巻いているのが……その時理久兎の心の中では

 

理 (これはヤバイBBAと言ったら前の二の

   舞か)

 

ただ危険と警報を鳴らしていたそして理久兎は、

 

理 「いっいや~私の可愛らしいお母様がなぜ

   私に添い寝しているのかとアハハハハ」

 

理久兎は千をおだてつつ猫をかぶることにした。

 

千 「そうかそうか可愛らしいか」(*^▽^*) 

 

理 「うんうん可愛らしいですよー(棒)」(  ̄▽ ̄)

 

もう途中から棒読みだ。関わるのも面倒くさく感じた。

 

理 「でっなんで俺の横で添い寝していたんだ?」

 

そしてもう一度聞きたかったことを千に聞くと

 

千 「いや~ワシもそちと暴れて疲れての~」

 

千から案外真面目?な回答が出て理久兎は、

 

理 「あっ……さいですか」

 

キョトンとしてしまいもうこう答えるしかない。

 

そしてなんやかんやあり数分後……

 

理 「いくつか質問してもいいか?」

 

理久兎は千に質問をしていいかを聞く

 

千 「なんじゃ?聞くなら一つずつで頼むぞ?」

 

千は理久兎の質問に答える構えをとったそして理久兎はその言葉に甘えて質問をする

 

理 「あ~まず俺の名前実際あの名前なのか?」

 

千 「というと?」

 

理 「いや~なんと言うかな~」

 

理久兎は自身の名前がまさかの3文字と言うことは無いだろうと思い、千に聞いたのだ……すると千はそれについて答える

 

千 「ま~実際は少し省略したんじゃよ」

 

どうやら理久兎の、名前は省略名のようだ……

 

理 「へ~省略しないで言うと?」

 

千 「本来の名前は、理久兎乃大能神(りくとのおおのかみ)じゃ」

 

それを聞いた理久兎……

 

理 「長いな~実際聞くとなると……」

 

ただ長いとしか思えなかった……

 

千 「じゃろ?だから省略して理久兎なのじゃ」

 

理 「ふむ……………………」

 

そう言われた理久兎は少し考えた。

 

千 「どうした?」

 

理 「いやなんか足りないな……な~おふくろ」

 

千 「お…おふくろ…まぁBBAとかよりはましか」

 

どうやら千の呼び名はロリBBAからおふくろに進化したようだがそれについて千は少しショックを受けていた。

  

千 「でっなんじゃ?」

 

千がそう言うと理久兎は面白いことを述べる。

 

理 「俺の名前に少し付け足していいか?」

 

どうやら名前に少し足したいようだ

 

千 「ほう、して何を付け足すのじゃ?」

 

どうやら千は名前の付け足しについては反対しないようだ。そして理久兎はこの何もない真っ暗な空間を再度見るそして理久兎は口を開く。

 

理 「う~ん……この空間は何処を見ても深い黒の

   色そして何も見えない無常……」

 

理 「深…常…」

 

千  (・_・?) 

 

理 「深常(しんじょう)……深常理久兎乃大能神(しんじょうりくとのおおのうかみ)

 

そう言うと理久兎は自身の省略名+αを述べた

   

理 「またの名を『深常理久兎(しんじょうりくと)』うんこれで

   決まりだ!」

 

この名前に納得した。長さも丁度良い。

 

千 「そうかなかなか良い名になったの~」

 

理 「ああ中々良い名前だ気にいった」

 

千 「そうか……」( =^ω^)

 

千は自身がつけた名前を喜んでくれたことに喜びを感じていたそして理久兎はもう1つ質問をする。

 

理 「次に俺には何か能力があるのか?」

 

理久兎は気絶する際に母、千が言ったことが気になっていただからそれについて理久兎は千に聞く。

 

千 「……あ~あるぞ、そちの能力もとい力は、

   『理を司り扱う(ことわりをつかさどりあつかう)程度の能力』じゃ!」

 

理 「そうなのか~……」

 

理久兎のこのリアクションを見た千は、

 

千 「なんじゃ?なんかつまらん反応じゃな」

 

意外につまらない反応で少しガッカリしていた。そして当の本人である理久兎は、

 

理 「う~ん反応に困るな」(´・c_・`)

 

ただ反応に困っていた。

 

理 「ま~うん、とりあえず能力のことは

   おいておいて、な~おふくろ」

 

千 「なんじゃ?」

 

そう言い理久兎は少し言葉をためて、

 

理 「良い名前をくれて本当にありがとうな」

 

千に感謝の礼を述べるすると千は顔を真っ赤にして

 

千 「ふん!そっ!そんなではデレんぞ!」

 

どうやら軽くデレたようだ。そして2人は、

 

千&理「フフフアハハハハハ♪」

 

笑い合ったそして2人の笑い声がどこまでも続く深い無常の黒の空間内に響き渡るのだった。



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第3話 母との対話(物理)

今俺はある状況にたたされている。え?どんな状況だって?それは悪い説明不足だった。少し時間を戻す。

 

  数時間前

 

理 「シュッ!シュッ!シュッ!」 

 

今現在修行しているところだ、何故なら最初のおふくろとの出会いの際に自分はおふくろの千より劣っていると認識したからだ。だからこうしてイメージトレーニングで相手が千だというイメージして戦っているのだ。

 

千 「ほ~せいが出るの~」

 

理 「うるさいぞおふくろ」

 

理久兎が振り向くとそこには、ロリッ子もといロリB…可愛らしいおふくろが立っていた。

 

千 「のぉ~理久兎そのおふくろは少し止めて

   ほしいのじゃがの~」

 

理 「…………は?なんでまた?」

 

千 「何かの~せめて母上またはお母様の方が

   良いのじゃがなぁ~てっ……おい!おんし

   なんじゃその顔は!?」

 

理  !!(゜ロ゜ノ)ノ  

 

この時に頭に過った考えはどうしたんだ頭を強く打ったのか?いやそれとも年のせいでとうとうおかしくなったかと思ってしまった。しかもその時間わずか1秒で頭の回路という回路をかけぬけたのである。

 

理 「どうしたんだ急に?頭に棒でも刺さった

   のか?」

 

千 「そうそう頭に刺さっている♪って!これは

   品格のあるワシの誇りの角じゃ!たわけ!」

 

理 「ツッコミができているなら正常か……

   おふくろは何時もの調子だしな~」

 

千 「それはどういう意味じゃ?ま~良いわその

   何と言うかのちょっとした夢でのぉおんし

   に母上とか言われるのがな……の…じゃから

   1回ぐらいは言ってくれないかの?」

 

理久兎の答えはすぐに出た。

 

理 「面倒だから無理だなだから断る!

 

この時間たったの0.001秒である

 

千 「くっ!やはりタダではいかぬか……」

 

千は考えた。そして1つの答え。もというまく理久兎を誘導する方法を思い付いたのである。

 

千 「なら1つワシと賭けをせぬか?」

 

理 「賭け?」

 

千 「そう賭けじゃよ…内容はワシとおんしで1対

   1の組み手をするのじゃ3本勝負をしてその

   うちどちらか2本とったらその者の勝ちじゃ

   ワシが勝てば1日だけワシを母上と呼ぶのが

   そなたの罰ゲームじゃ!そちが勝てばワシの

   ことを1日BBA等と呼んでもかまわんぞ?

   どうじゃ勝負しないか?」

 

理 「………………………………」

 

それは何とも美味しいお話だ。つまり勝てば良いという事だ。そうすればおふくろを1日だけだがBBAと呼んでも怒られないのは本当に美味しい話だ。

 

千 「どうした殺らないのか?」

 

理 「いやおふくろの話にのった良いぜやって

   やんよ」

 

千 「見事にのったの……」

 

理 「相手に不足なしあの時の借り返して

   やるよ!」

 

千 「では…………」

 

2人「いくぞ!!」

 

これがさっきまでに起きたあらすじだ。理解した筈だ。今現在の状況は、俺が一本、おふくろが一本と引き分けである。では今現在の話に戻る。

 

千 「中々やるのぉ燃えてきたぞ♪」

 

理 「そっちもな……」

 

そう言うと御互いに拳を構えそして

 

2人「「これで終わりだ(じゃ)~!!」」

 

ドゴンッ!!

 

千 「ゲホ!」

 

理 「うぐ!」

 

バタン!バタン!

 

お互いに殴り合い顔にクロスカウンターが決まり引き分けに終わる形になった。

 

理 「クククアハハハ♪」

 

千 「アハハハ♪」

 

そしてお互い笑い合い声が響いていた

 

千 「は~まさか引き分けるとはの………」

 

理 「どうした?そんなに落ち込んで?」

 

千 「悔しくてのおんしに母上と言ってもらえ

   なかったからの~」

 

理 「ま~落ち込むなよ俺は良い経験になったよ」

 

と、言うがおふくろはガックリと項垂れていた。これでは張り合いがなくてつまらないため、

 

理 「だからこれはお礼だ」

 

千 「どういうことじゃ?」

 

理 「ありがとうよ母さん」( ^∀^)  

 

千 「!?ずるいぞ……まったく…」(///∇///)

 

こうして母と殴り合いをして絆を深めたのだった……



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第4話 弟と妹が出来ました

理久兎side

 

理 「もうかれこれ1000年位かな?」

 

この1000年の時間色々あった、おふくろに会いBBAと言って取っ組み合いになり、自分自身の名前を聞いて、そして強くなるために、修行をしてと本当に長かった。

 

千 「お~い理久兎!」 

 

理 「どうした、おふくろ?」

 

千 「いい~からちょっと来んかい!」

 

理 「なんなんだ?まあ~行くか」

 

呼ばれて仕方なく千の元へと向かうと、

 

理 「で、どうした?」

 

千 「見るがよいどうじゃ」《*≧∀≦》 

 

理 「どうと言われ…て……も……!?」

 

理久兎の目に映る光景はとても信じがたい者達だった。そして話は数分前に戻り千は1人静かに瞑想をしていると、

 

千 「っ!この感覚理久兎の時と同じ感覚この

   反応からして近いな…」

 

ロリ神様移動中

 

千 「やはり、そうじゃったか…これは理久兎に

   見せたら驚くの~」(*^▽^)

 

そう思った千はいても立ってもいられなくなり自身の息子を呼ぶことにした。

 

千 「お~い理久兎!」

 

理 「どうした、おふくろ?」

 

千 「いい~からちょっと来んかい!」

 

理 「で、どうした?」

 

千 「見るがよいどうじゃ」《*≧∀≦》

 

理 「どうと言われ…て……も!?」

 

理久兎の驚く顔に千は満面の笑みをするのだった。そして視点は理久兎に戻りこの状況に整理できないでいた。

 

理 「なんなんだ?この状況」

 

今、理久兎の目の前に二人の男の子と女の子がいて、そしてその二人の後ろでニヤニヤ喜んでいるロリB…もといおふくろ、どうしてこうなった?

 

理  (しかもなんか2人ともこっちをジーと見て

   るし………そして男の子の方はニコニコして

   見て女の子は若干怯えてるし…まずおふくろ

   に聞くか……)

 

そう思った自分は千に、

 

理 「な~おふくろ……」

 

千 「どうしたのじゃ?」

 

理 「どこから拐ってきた?」(´д`|||)

  

千 「え?は~~~!」Σ( ̄□ ̄;)!!

 

と、大声で叫び千の後ろにいる少年と少女はビクリと震えていた。

 

理 「いいから元の場所に返してきなさい」

 

千 「いや!いやいやいやいや!なぜそうなる

   のじゃ!?」

 

理 「えっ?……違うの?」

 

千 「違うわい!!」(#`皿´)

 

この怒り方からしてどうやら違うみたいだ。では一体どういう事なのだと思っていると、

 

千 「は~この2人はそちの、弟と妹じゃ…」

 

理 「へ~そうなのか~……え?」

 

一瞬固まりそして信じられないことを目にしたため、

 

理 「は~~~~~~!?」

 

千と同様に自分も叫んでしまった。

 

千 「驚いたか?」( ^∀^)

 

理 「いや驚くよそれ!!」

 

少年「あの~」

 

少女「…………」

 

2人「ん?」

 

少年は手を上げて何かを言いたそうだ。そして少女はそんな少年の手を繋いでうるうると見てくる。少年は自分達に、

 

少年「僕逹の名前は何ですか?」

 

少女 コクコク

 

千 「あ~すまんのもう2人の名前は決めておる

   のじゃ」

 

理 「ほ~どんな名前だ?」

 

どんな名前かと気になると千はその名前を発表する。

 

千 「まず男の子の名前は伊邪那岐(イザナギ)そして女の子の

   名前は伊邪那美(イザナミ)これがそち逹の名前じゃ」

 

イギ「イザナギ」

 

イミ「……イザナミ」

 

イギ「気に入りました!」

 

イミ「……気にいった…」

 

どうやらおふくろがつけた名前はお気にめしたようだ。

 

千 「そうかそうかアハハハハハハ♪」

 

イギ「ありがとうございます母上!!」 

 

イミ「……ありがと…お母さん」

 

千 「うお~ん!」・゜・(つД`)・゜・

 

理 「うわ!なんだよおふくろ急に!」

 

おふくろが急に泣き出し何だと思っていると、

 

千 「ついにわらわをその呼び名で呼んで

   くれる子供が~~~」゜・(つД`)・゜

 

理 「まったく大げさな…」

 

大袈裟すぎて呆れてしまう。それは伊邪那岐もそう思ったのか苦笑いで伊邪那美は良く分かっていないのか疑問符が浮かんでいた。

 

イギ「アハハ……」

 

イミ (・_・?)?

 

理 「あ~え~とお2人さん……」

 

2人 (´・ω・`)??

 

理 「俺の名前は、深常理久兎乃大能神…長いから

   理久兎でいいよろしくな♪一応2人の兄にな

   るのかな?」

 

と、軽く挨拶をすると2人は笑顔となって、

 

イギ「はい!!よろしくお願いします兄上!」 

 

イミ「……よろしくお兄様……♪」

 

理 「あ~よろしくな」( ´∀`)

 

と、挨拶をしてきてくれた。こうして俺に2人の弟のイザナギと妹のイザナミが誕生したが、

 

千 「うお~~~~~~ん」・゜・(つД`)・゜・

 

理 「まだ泣いてんのかよおふくろは……」

 

と、自分は千がまだ泣いていることに呆れる。だがこうして2人の神が誕生したのだった。



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第5話 惑星作るZE

 

前回(第4話)俺に、弟のイザナギと妹のイザナミが誕生しました。本当に最初はおふくろが、どっからか拐ってきた子供かと思いましたが普通に誕生したと聞いてガチで驚きました。

 

あれからさらに500年位かな?

イザナギとイザナミが大きくなりました。

でもなぜかおふくろは、いまだにロリ姿です。

生命の神秘というもんじゃないなこれは、そしてさらに、今現在おふくろである千からあることを提案されました。

 

それは…………

 

理 「はっ(゜ロ゜)?今なんていった?」

 

千 「いやじゃから何か飾りつけをしようかと…」

 

理 「ま~確かにこのままというのも味気ないな」

 

千 「じゃからの~……」

 

そうこれはいわゆる星々、惑星創世の秘密なのだが今回特別にこの話を読んでいる読者様に教えよう。神の気まぐれで星が誕生した瞬間の日を、

 

イギ「どうしたんですか、母上、兄上?」

 

イミ「…?何やってるの?…」

 

理 「お~ちょうどいいところに実はな……」

    

理久兎は千の言ったこと全てを伊邪那岐と伊邪那美に伝える。

 

イギ「なるほどかざりつけですか……」

 

イミ「……ほむ……」

 

イギ「創るの良いとして出来るのですか?」

 

イミ「出来るの?お母様、お兄様?」

 

自分と千は少し考えると息を合わせて、

 

理 「出来るだろ何となくだが」

 

千 「出来るじゃろ何となくじゃがな」

 

イギ「凄いもの凄いぐらいにハモってるてか何と

   なくなんですか?!」

 

イミ「ハモってて凄いけど何となくなの?!」

 

何となくという言葉に伊邪那岐と伊邪那美は不安を覚える。すると伊邪那岐は何を思ったのか、

 

イギ「…そうだ!こういうのはどうでしょうか?」

 

3人  (・_・?)??  

 

イギ「1人で1つ以上の飾りつけをするんですよ

   一番良くできた者には何か願いごとを叶え

   るというのは どうでしょうか?」

 

理 「それはつまり1対1対1対1ということか?」

 

イギ「はいそうです兄上!」

 

千 「ほう…面白いよいじゃろう」

 

理 「確かに面白そうだなそれは」

 

たまには伊邪那岐も良い事を言う。これは本当に面白そうだ。

 

イミ「お兄ちゃん…グッジョブ」(^^)b

 

イギ「ありがとう♪」

 

良い意見なのだが自分には少し思うことがあった。

 

理 「な~おふくろ……」

 

千 「なんじゃ?」

 

理 「さすがによ~俺ら2人はいいとして伊邪那岐

   と伊邪那美は生まれてまだ500年なんだし

   ハンデをあげても良いと思うだが?」

 

それは2人がまだ幼いという事だ。それならハンデをあげようと思っのだ。

 

千 「ふむ確かに……ならイザナギとイザナミよ…

   そち逹は2人で創るがよい」

 

理 「お~いいハンデなもんで」

 

イギ「いいのですか?母上?兄上?」

 

イミ「…………いいの?」

 

と、2人は一応確認のために聞いてくるが自分や千は対して問題がないため、

 

理 「俺は問題ない」

 

千 「ワシもよいぞ」

 

もうこの通りである。そして千は大きく深呼吸をして、

 

千 「ふぅ………さて創るかのそち逹よ準備はよい

   かの?」

 

理 「いいぜ!」

 

イギ「こちらは問題ありません」

 

イミ「大丈夫……」

 

千 「では創るかの~」

 

こうして自分達は飾りを作るのだった。そして数日後……

 

千 「では皆しゅう準備はできたか?」

 

イギ「ええ大丈夫です。母上」

 

イミ「うん♪……」

 

千 「理久兎よできたか?」

 

理 「あ~なんとかな……」

 

そういうが実際創るのがこんなにも大変だとは思わなかった。色々創って何故か周りに多くの石が回ってるのとか「土星」ガスみたいなのが充満しているのとか「木星」またまた赤く乾いたやつとか「火星」だがやっとできたのが光輝く飾りで精一杯だ「月」

 

千 「ではワシからかの、ワシが創ったのは

   これじゃ!!」

 

理 「熱っつなんだこれ!!」

 

イギ「すご…い…………」

 

イミ「熱い~……」

 

千 「どうじゃ!ワシの創った飾りは!」

 

そう皆さんの思っている通りこれは熱い星です。皆さんの言葉ではこう言うでしょう。

 

イミ「お母様この飾りの題名は?」

 

千 「この飾りの題名は「太陽」じゃワシの心の

   暖かさが感じるじゃろ?」

 

理 「いや暑苦し~わ~!」

 

イギ「母上の寛大さを感じますね熱いけど

 

イミ「うん…………」( ̄~ ̄;)

 

千 「そうかそうかアハハハハハハ♪して次は

   誰が発表するのかの?」

 

理 「なら俺が出るぜ!……このままいくとインパクトが

   《small》薄くなるからな

 

インパクトが薄くなると思い自分が先にでて発表する。

 

理 「俺が創った飾りはこれだ」

 

千 「おんし、何個創ったのじゃ?」

 

イギ「これはある意味すごいですね」

 

イミ「……確かに……!?」

 

そう理久兎は色々と失敗を繰り返し、繰り返しするこによって何個創ったのかはわからないに近い、だが唯一大きく形として残せたのはわずか8個の飾りなのである

 

理 「この飾りを代表としてだすぜ」

 

千 「何とも光輝く飾りじゃの~」 

 

イギ「淡くて優しい光……」

 

イミ「眩しくないね…」

 

と、感想を述べてくれる。そしてこの飾りの名前を答えた。

 

理 「これの題名は「月」だよ」

 

千 「おんしにしては良くできたの」

 

理 「しては、は余計だ!さてと最後は2人だよ」

 

イギ「はい!兄上」

 

イミ「うん……」

 

イミ「行くよお兄ちゃん」

 

イギ「あぁ!」

 

前に出ると2人は息を合わせて

 

2人「せ~の!!これでです!」

 

千 「これは何とも美しい飾りじゃの~」

 

理 「すげ~これを伊邪那岐と伊邪那美が創ったん

   だよな!?」

 

その星は青く輝きそしてただ青いのではなく緑色やはたまた白い色もありそれはとても美しい星なのだ。

ここで説明だかイザナギの能力は「天地開闢を司る程度の能力」イザナミは「黄泉の力を司る程度の能力」分かりやすく言うと創造と破壊の能力だ。この2つの力を合わせて創られたこの飾りは生命が始まり終わる、この一生を綺麗に美しく果てしなく見えてしまう。だがそれ以上に、美しい言葉以外に思い付ない。

 

千 「のうこの飾りの題名はなんぞ?」

 

理 「あ~それ俺も気になる早く教えろよ」

 

イギ「この飾りの題名は………」

 

理 「題名は?」

 

イミ「題名……は…」

 

千 「何じゃ?何じゃ?」

 

と、千は楽しみにそして速く聞きたそうに言うと、

 

イギ「地球です」

 

イミ「地…球…だよ」

 

と、2人は答えた。何ともシンプルな名前なのだろう。

 

千 「地球…か……フフ♪」

 

理 「地球ね……クククアハハ♪」

 

イギ「えっ?」

 

イミ「何で笑ってるの?」

 

何故笑うか?これが笑わずにはいられまい。

 

千 「良いではないか♪のう理久兎よ?」

 

理 「あぁとてもいいじゃん!これはあれだな

   おふくろ?」

 

千 「そうじゃな♪」

 

イギ「えっ?」

 

イミ「な…に……?」

 

千 「伊邪那岐、伊邪那美よワシはおんし達が

   とても良いと思うのじゃがの?」

 

理 「ああ本当だな俺も2人の作品に一票だ」

 

そうそれは自分達の作品よりも伊邪那岐と伊邪那美の作品が一番だと思ったのだ。

 

千 「ということは?分かるじゃろ2人とも?」

 

理 「おめでとう2人共♪」

 

イギ「あっありがとうございます!」

 

イミ「やっ…た……♪」

 

千 「では約束どうり願いを言うが良い♪」

 

理 「2人の願いを言ってみなさい♪」

 

それを聞いた2人はお互いの顔を見て頷き決心した顔で、

 

イギ「伊邪那美……」

 

イミ「……うん♪」

 

そして自分達の方に顔を向けると、

 

イギ「まず母上には僕逹が創った飾りに命を生命の

   誕生をおねがいしたいです!」

 

千 「良かろう!!」

 

イミ「お兄様には、生物、生命が規律良く生きられ

   る(ことわり)を創ってほしい……」

 

理 「ああ いいぜまかせろ!」

 

千 「ではやるか理久兎よ…!」

 

理 「あぁ他でもない弟と妹のためだ!」

 

こうして地球には、生物生命が誕生し、そしてそれを守るための理が創られた。

 

そして後にこの創った飾りの数々は龍神、千によってひとまとめに、星、惑星、と名付けられのであった。



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第6話 理久兎は自分を知る

イザナギとイザナミの願いを叶えて約100年位たったかな?今現在進行形で理久兎は伊邪那岐と伊邪那美を見ていてあることを考えていた。

 

理 「う~ん(´-ω-`)…………」

 

イギ「どうしたんですか兄上?

 

イミ「浮かない…顔して……

 

理 「いやな~色々あって聞けなかったことが

   いくつかあってな……」

 

イギ「どういう事なんですか?」

 

イミ「何を?」

 

と、聞いてくると丁度良いところに千がやって来た。

 

千 「なに話しておるのじゃ?」

 

理 「あっちょうどいいところに」

 

千 「なんじゃ?理久兎よ?」

 

理 「実は、聞きたいことがあってな」

 

千 「ほう、して何を聞きたい?」

 

理 「今さら聞きそれたんだか、俺自身について…

   かな?」

 

そう疑問に思っていたのだ。自分自身の事に。時が経つにつれて伊邪那岐と伊邪那美はみるみると成長しているのに対して自分は何にも成長していないことに。

 

千 「そちは…気づいておったのか…『寿命』が

   あることに」

 

理 「やっぱりか……」

 

イギ 「えっ?!」

 

イミ 「……!?」

 

千  「いつから気づいておったのじゃ?」

 

理 「何となくいや前によ母上とかそんな事を言

   ってただろ、その時何であんなにもせかし

   ていたのかってな」 

 

その時の事を言うと千は驚いた表情になり、

 

千 「!!そうかそこから分かった…ならばワシ

   も言おうそちの秘密を理久兎よそちは簡単

   に言うと伊邪那岐と伊邪那美の試作品みた

   いなもんじゃ……」

 

理 「試作品ね……」

 

千 「力や身体能力等はイザナギやイザナミを

   はるかに越えワシとほぼ同等じゃが伊邪

   那岐と伊邪那美とは違い『完全な不老不

   死』ではない……そして伊邪那岐と伊邪那

   美はその分、力を押さえることで『完全

   な不老不死』にすることができたのじゃ」

 

イギ「そんな……兄上が何で……」

 

イミ「ウソ……なんだよね……ぐすウェ~ン」

 

千 「いや、ウソではない残念ながらな」

 

理 「そうか……」

 

だが寿命があるなら後、何年生きれるのかが疑問に思った。

 

理 「なら後、俺は後何年生きられる?」

 

千 「後この調子だともって約500年」

 

意外に短い。すると伊邪那岐と伊邪那美は泣きながら、

 

イギ「ウソだといってください母上!!」

 

イミ「嫌だ…嫌だよ…お別れ…したくないよ」

 

と、言うが自分自身もすぐに死ぬとか勘弁してほしい。

 

理 「………………………………」

 

千 「…………おんしら何か勘違いしてないか?」

 

3人「は?」(・_・?)??  

 

千 「確かに寿命はあるし死ぬがまた蘇えるぞ?」

 

訳の分からない事を言い出してきた。

 

理 「どういうことだ?」

 

千 「言ったであろう『()()()()()()()』出ないと」

 

理 「いやだから生きられな……!!!」

 

この時に自分は気づいた。おふくろの言うその言葉の意味

をようやく理解した。

 

千 「そうじゃそういうことじゃ理久兎よ」

 

イギ「そう言うことですか…母上」

 

どうやら伊邪那岐も気づいたようだ。

 

イミ「えっえっ…どういうこと?」

 

イギ「つまりなイザナミ、兄上は」

 

理 「()()()()()()()()()()』こんなところか…」

 

千 「その通り!!」

 

イミ「分かりやすく…説明して」

 

イギ「つまりなぁイザナミ僕逹はほぼ永久的に活動

   できるけど兄上はその寿命の分生きたら1度

   死んで生命エネルギーを蓄えて、また蘇えれ

   るんだよそしてそれを繰り返す…そう言う事

   ですよね…母上?」

 

千 「良く説明できたな伊邪那岐よまさにその

   通りじゃ!!」

 

つまり心配して損したということだ。

 

理 「で、死んで約何年位したら蘇えるだ?」

 

千 「それは、ワシでもわからぬじゃがそんなに

   長くはないはずじゃ」

 

理 「そうか……力があればそれ相応の犠牲が

   あるか……」

 

と、手をグーパーして言うと千は申し訳なさそうに、

 

千 「すまなかった、ワシのワガママでそちを

   そんな体にしてしまって」

 

理 「いや気にするなよおふくろ」

 

別に気にしなくても良い。それに、

 

理 「俺を創ったからイザナギやイザナミが元気

   でいられるんだから♪」

 

イギ「兄上……」

 

イミ「兄様……」

 

自分の弟と妹がそんな体にならなくて良かったと思えたからだ。

 

理 「それができただけでもよかったよそれと」

 

千   ?(・_・?)

 

理 「そんな俺を自分の子供として見てくれて

   俺は逆に感謝していんるんだ……」

 

千 「理久兎…………」

 

理 「だからありがとうな母さん」

 

千 「っ!?こちらこそありがとう理久兎……」

 

イギ「兄様ー!!母上!!」

 

イミ「お母様…お兄様……ウワ~ン!」

 

ガシッ

 

理 「ちょっ!くっ!くっつくなって!!」

 

千 「フフフフアハハハハハハ」

 

理 「やれやれ…ハハハ………」

 

神達はこうしてまた絆を深めるのだったがそこから3日後の事。

 

理 「少しいいか3人に相談したい事があるん

   だが………」

 

千 「なんじゃ?理久兎よ」

 

イギ「兄上?」

 

イミ「…………?」

 

3人から見ても理久兎の表情は、真剣でまっすぐな目をしていた。

 

理 「俺は、色々なところを見て回りたい!!」

 

千 「…つまり冒険に出たいと?」

 

理 「あぁそうなるな」

 

千 「行ってくるがよい」

 

理  !!!!!!

 

即答で答えてきた。嬉しいから良いのだが

 

イギ「僕も応援しています兄上は大丈夫だと」

 

イミ「うん♪兄様なら大丈夫♪」

 

理 「ありがとう…………」

 

千 「してどこに旅立つのじゃ?」

 

理 「それは決まってるさ」

 

理久兎はもう旅立つ場所である1つの星を指差しこう告げた

そう、その星こそ自分達4人で創りあげた飾り、いや星、違うな、惑星と言った方がいいのかもしれない

 

理 「あの美しき『地球』さ♪」



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第7話 初の死それは餓死

 

理 「ふ~何とかついた~ふわ~あ」

 

そう今現在進行形で理久兎もとい自分は地球に、降り立った。降り立った場所は綺麗ですんだ川が流れ、俺の、おふくろである千が創世した命育む者達が住んでいる森何よりもこの青色に染まった大空、その大空に映るおふくろの心のような暖かさを表した太陽、他にも説明しきれない物が多々ある

 

理 「う~んいい景色!とりあえず歩いて散策

   するか」

 

そう呟き近くから散策をするのだった。

 

理 「う~ん参ったな~」

 

理久兎は、今現在散策していてある悩みがあるそうそれは、食料が何も採れていないことである。食料は要らないんじゃないかって?それは少し回想シーンを流そう。これは理久兎がいる地球に降り立つ約数時間前に遡る………

 

千 「理久兎よ、もう行くのか?」

 

理 「ああそうだな…………」

 

千 「そうか…………」

 

理 「…………」

 

千 「…………」

 

理 「そう心配するなおふくろまた会えるさ」

 

千 「そうか…そうじゃな!ワシが弱気に

   なってはいかぬな!」

 

と、千は笑顔でそう言ってくれる。

 

理 「そうそうおふくろはそうでなくちゃな♪」

 

千 「理久兎よ、先に伝えておきたい事がある」

 

理   (・_・?)

 

千 「主はこれまで何か食べ物を食べたか?」

 

と、聞かれ考える。言われてみると何も食べていない。

 

理 「いや食べてないな」

 

千 「そちは前にも言ったとうり伊邪那岐や伊邪

   那美らと違い寿命がある」

 

理 「あぁそれがどうした?」

 

千 「考えて見ろ生物は生きるために食べ物を

   食べるのじゃ?」

 

理 「それがどう…まさか!?」

 

千 「そう!そのまさかじゃ」

 

つまり餓死する恐れがあるという事だ。では何故俺は生きていられたんだ。

 

理 「じゃ~何で俺はこれまで『食べも飲み

   もせず』生きていられたんだ?」

 

千 「それはワシの能力が関係しておる」

 

理 「確かおふくろの、能力は『全の力を持つ

   程度の能力』だよな……それがどうしたん

   だ?」

 

千 「ワシはその能力を使ってこの空間にある

   力を込めたんじゃ」

 

理 「力?」

 

千 「そう、そなたが餓死しないようにな」

 

どうやら餓死しないようにわざわざ能力で保護をしてくれていたらしい。

 

理 「そうなのか……」

 

千 「そして理久兎よここから出たらそちはどう

   なると思う?」

 

理 「食料や飲料水等を見つける必要があるだろ」

 

千 「そのとうりじゃ………いくらそなたが何度も

   蘇ろうとも死ぬのは辛いものじゃ………一番 

   楽なのは苦しまずに死ねたら少しは楽にな

   るじゃろうが……じゃがワシから見れば悲し

   いのじゃ」

 

理 「おふくろ……」

 

千 「だからせめてもの約束じゃ自分自身を悲し

   ませるような死に方だけはせんでほしい…」

 

と、言ってきた。考え意見をまとめると、

 

理 「…………俺はそれを守れるかわからない」

 

千 「…………………」

 

理 「だけど俺以外の人達が俺を犠牲に少しでも

   生きられるなら多少の酷い死に方も覚悟の

   うえだ」

 

千 「そうか…………」

 

千はそっと理久兎に近づき、

 

カバッ!

 

と、理久兎に抱きつき強く抱き締める。

 

理 「おふくろ…………」

 

千 「せめてのまじないじゃ」

 

理 「…………ありがとう…母さん…俺そろそろ

   行くよね

 

千 「うむ!……行って来るがよい!!」

 

これが数時間前におふくろと話した回想内容だ。えっ?

回想とか言っててメタいだろうが気にしたら負けだ。そして現在に戻り、

 

グ~~~~~

 

理 「しかし腹がへったな~あっヤバイもう……

   無理だな…目の前が真っ暗に…………」

 

バタン……

 

と、音を経てて理久兎は苦しみながらも目蓋を閉じていき深い深い眠りへと落ちていくのだった。



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第二章  月に願いを込めて
第8話 復活と自身の力


 

ザーザーザーザーザーザーと雨が降る。そんな雨の滴が自分の頬を撫でる。

 

理 「う~んはっ!」( ̄□ ̄;)!!?

 

雨に気がつき自分は飛び起きた。

 

理 「ここは…どこだ?」

 

理久兎が目覚めた時、空から水が落ちてきていたのである。そのおかげで、目を覚ましたのであろう。

 

理 「確か俺は、……そうだ!確か腹が減って…

   その後…餓死したのか…?」

 

と、死んだときの事を考えるが、

 

理 「あれ?今は、そんなに腹が減ってないな」

 

理久兎がそう口にしていると、

 

理 「はっくしゅん!!ズルズル うー寒い!

   どこかに避難するか……」

神様移動中……

 

理 「おっ!あんなところにいい雨避けに

   なるところが……」

 

理久兎が見つけたのは小さな洞穴である中の広さはざっと

人は3人ぐらいなら収まる洞窟で高さは2mぐらいである。

 

理 「ふ~病にかかると後が大変だからとりあえず

   そこいらにある石を集めてここら辺に落ちて

   いる木の枝をよしできた……後は火をつけて」 

 

ぼんっ!

 

と、言う音が鳴り火が点火される。

 

理 「とりあえず服を乾かしてう~んこれ

   からどうするか……でもなんで食料を

   確保出来ないんだ?」

 

これは死ぬ前のちょっとした続きである。

 

理 「動物がいないな…おっ!こんなとこに

   木の実が!」

 

理久兎はただ普通に取ろうとしただがしかし、

 

バーン!

 

突然木の実が爆発したのであるこれは、理久兎も予想だにせず

 

理 「うわ!なんだこれ!?」

 

これが、次の木の実もそのまた次もこれらが次々に起こり結結果餓死してしまったといことだ。

 

理 「何が原因何だ?とりあえず考えるか……」

 

そんなことを考えていると目の前の草むらが、

 

ガサガサ…ガサガサ

 

と、草むらが揺れているのである。

 

理  (・_・?)?

 

注視しているとその草むらから一匹の怪物が、姿を現したのである、

 

怪 「グルルルルル」

 

理 「何だあれ?」

 

怪 「うまそうな肉があるじゃね~か!」

 

肉など何処にあるのだろうかと思っていると、

 

理 「…………」

 

怪 「食わせろ食わせろ食わせろ~!」

 

理 「チッ!」

 

ダッ!

 

理久兎は襲ってくる怪物の攻撃を素早くいなした。どうやら肉とは自分の事のようだ。

 

理  「こんなとこじゃ狭くて戦えないか」

 

そしてそのまま雨の降るなか外に飛び出した

 

ザーザー ぽた ぽた

 

雨の音が聞こえそして理久兎の皮膚に雨の雫がふれるさらに目の前には口からよだれをたらしてこちらを見ている怪物。この時、理久兎は伊邪那岐と伊邪那美が言ったことを思い出した。

 

イギ「兄上お気をつけください」

 

理 「どういう意味だ?」

 

イギ「今は地球には、母上が創世した生物の中に

   『人間』と言う生命がいます」

 

理 「それで?」

 

イギ「そして、人間達は自分達の恐怖、恐れによっ

   て生まれたある怪物達が徘徊しています。そし

   てその怪物達は自分達の思うがままに生きて

   います…その中には、躊躇なく襲いかかって来

   る奴もいます、なのでお気をつけください」

 

どうやら自分の身を案じて言ってくれたようだ。それはとてもありがたい。

 

イミ「お兄様……今度は…私の番」

 

理  (´・ω・`)??

 

イミ「今…私から見ると…お兄様には4つのオーラ

   みたいなのが見えます…」

 

理 「オーラ?」

 

イミ「うん…なんというか……力の形質みたいな 

   …もの」

 

理 「そうなのか……」

 

その力の形質とは良く解らないが何か自分には力があるようだ。

 

イミ「そして今使える力もあるけど…まだ使えない

   力もあるみたい…後……その力の大きさが……

   極めて…大きいの多分臆病な生物達は……皆逃

   げちゃうかも……だから…地球に行ったら力を

   コントロールする…修行をしたほうがいいよ」

 

理 「教えてくれてありがとう♪」

 

イミ「最後に……」

 

どうやらまだあるみたいだ。

 

イミ「お兄様には『理を司り扱う程度の能力』

   これは…わかるよね……?」

 

理 「ああ、分かるぞ…それがどうした?」

 

イミ「多分…お兄様にはもう1つ能力があるみたい…」

 

理 「マジで!?」

 

トンでも台詞にそんな言葉が出てしまった。

 

イギ「すごいですよ兄上!!」

 

イミ「でも気をつけて…」

 

理    (・_・?)??

 

イミ「その能力は何か…不吉と言えばいいのかな?

   多分お兄様なら大丈夫だと思うけど気をつけ

   て…ね?」

 

弟と妹はこんなにも自分の事を思ってくれるとは。これには本当に心から感謝した。

 

理 「ありがとう伊邪那岐に伊邪那美…俺を気遣

   ってくれて、俺は本当に良い弟と妹そして

   母親を持てたよ♪」

 

イギ「兄上………」

 

イミ「お兄様♪」

 

千 「フフフフ♪」

 

と、伊邪那岐と伊邪那美が言ってくれた事を思い出す。

 

理 「ありがとう伊邪那岐に伊邪那美そして

   母さん…」

 

怪 「グギャー-!」

 

怪物は咆哮をあげて猛烈な勢いをつけて殴りかかってくる。そしてその拳は理久兎の頭上に振りかざされた。

 

ダーン!!!!

 

怪 ニターーー

 

怪物は勝利を確信したように笑っていた。だがそれ故にこれから起こるであろう惨状に目を向けることとなることを知らずにだ?

 

ガシッ!

 

そう理久兎は、避けもせず真っ向から怪物の拳を左手で受け止めたのである。

 

理 「もう…終わりか?おい……」

 

怪   !!!( ; ゜Д゜)

 

ニヤリと笑いながら睨む。この時には怪物の笑みは消えた。そう今怪物にある感情は、勝利を確信した『高揚感』でもなければ『嬉しい』というものでもない。そう今この怪物にあるのは『焦り』いや、もうそれはもう通り越している。今の感情は、自分が死ぬという『恐怖』と『絶望』である

 

理 「今度は、俺の番だ!!」

 

そう言って相手の拳を振り返し、怪物が体勢がよろけた所に、

 

シュッ!ガン!

 

理久兎は足にイザナミが言っていた4つの力の内の1つの力、もとい『霊力』を右足にまとわらせ怪物の顎に蹴りをいれた。そして怪物の顎は強制的にはずされた、

 

怪 「ギャーーーー!!」

 

悲痛の叫びをあげるそして、

 

理 「2発目!!」

 

シュッ!バスン!

 

怪 「アギャーーーー!」

 

今度は左足に『霊力』をまとい蹴りを怪物の右足に命中させそして怪物の右足の骨をへし折り怪物が膝をついた所に、

 

理 「3発目!!」

 

ブゥン!バキン!

 

怪 「ウガヮーーーー!!!」

 

右手に『霊力』をまとわせ先程の蹴りで強制的にはずされた顎にアッパーカットを叩き込み顎を陥没させ、

 

理 「……とどめだ」

 

ザシュ!ブシャーーー!!

 

今度は左手に『霊力』をまとわせ相手の首に手刀を繰り出し、相手の首を、切断した。そして相手の頭は、体から落ちてそして首があった場所からは、血の噴水を作りあげた。

もうその怪物は、叫びもしないだろう。ただ首を切断した怪物の顔にある目は恐怖でいっぱいだったことがわかる

 

理 「これが俺の力なのか……」

 

理久兎はある決心をするもう一度修行をし直す、ということを少しでも自分の力をコントロールし、そして、何よりも自分の力に溺れないために。



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第9話 釣りの最中は邪魔するな

修行をすると決め500年ぐらいが経過した。自分はこの500年の間修行していた。そのかいあって何とか、力のコントロールができるようになった。そして自分の力の気質はリミッターを能力を利用してセーブした。そして4つの力の内1つ『霊力』が使えるようになったがまだ後3つがなぜか使えないでいた。そして今現在、

    

理 「上手に焼けました~♪」

 

どこかで、聞いたことあるような曲を口ずさみながら肉を焼いていた。因みにどこで手に入れたかというと勿論狩りをした。言いたいことはただ一つ。ひと狩りいこうぜ!

 

理 「うまい…うますぎる!!」

 

そして絶賛サバイバル満喫中である。

 

理 「ごちそうさまでした…さ~て昨日作ったこの

   釣り竿で魚を釣りあげるか!」

 

そう言って釣り竿の先に垂れる糸を川に投げる。だが理久兎は、まだわからなかった。これから起こるであろう出会いと別れを。場所は代わりここは森林の中。

 

タッタッタッタ

 

? 「ハ~ハ~ハ~」

 

怪物「まちやがれ~!」

 

怪物「飯だ~飯だ~!」

 

怪物「ヒャッハ~新鮮な女の肉だ~」

 

女 「クッ!!」

 

その女性は後ろに背負っている矢を弓にかけそして射るが、

 

ヒュッ! バシ!

 

怪物によって射った矢を地面に叩きつけられる。

 

怪物「チッ!さっきからうぜ~な!」

 

怪物「兄貴~後少しで追い付きますぜ!」

 

怪物「グヘヘヘヘヘ」

 

女 「本当についてないわねまさか薬の材料採り

   に来ただけでこんな鬼ごっこする羽目にな

   るなんて……」

 

女はそう思いながら道なき道を走る。そして、走りながら、草を掻き分けていく。草を掻き分けていると川に出た。そして、女性の目の前には、その川で釣りをしている男性がいたのであったがそれは理久兎だった。

 

理 「う~む中々釣れないな……」

 

理久兎は絶賛釣りに夢中であった。今現在の成果は、魚1匹とまずまずの成果であった。

 

ガサ!ガサ!ガサ!ガサ!ガサッ!

 

女 「ハーハーハー……!!こんなところに人が

   何で?いや今はそんなことどうでもいい!

   あなた、早く逃げなさい!!」

 

女は優しいことに警告をしてくれた。だか警告を受けた当の本人である理久兎は、

 

理 「よし!もういっちょ!!」

 

ヒュッ!

 

全然警告を聞いていない模様。もう釣り針を川にさすき満々だ。すると

 

怪物「ようやく追い付いたぞ!」

 

女 「しまった!」

 

怪物「覚悟し……グワ!」( ̄□ ̄;)!!?!?

 

グイ!

 

理 「あれ?う~!何で竿が前にいかないんだ?」

 

今現在理久兎が川に投げようとした釣竿の先、そう釣り針は、怪物の口に引っ掛かっている…………

 

理 「おーー!!!!せいや~~!!」

 

怪物「ぐお~!?」

 

ブゥン!ザバン!

 

理久兎は、無理矢理に竿を前に振りかざしたのである結果釣り針に口を引っ掛けられている怪物は大きく川に投げ飛ばされたのである。そして無様なことに、水の底の岩に頭をもろに強打して気絶した。

 

後から来た怪物2匹と女性はただただ唖然する他ない。そして引っ掛けさせた当の本人こと理久兎は、

 

理 「ん?今なんかいたような…まっいっか」

 

これである。もちろん後から来た怪物も黙っているわけではない……

 

怪物「てめーよくも兄貴を!!!」

 

怪物は、大きく腕を理久兎に振りおろした。

 

女 「危ない!!」

 

これがただの人間なら確かに危ないだろうだが今そこにいる男性(理久兎)は、人間ではなく絶対に喧嘩を売ってはならない危険な神様だということを。

 

ダーン!!

 

怪物「やったか!」

 

これはフラグだ。怪物の手の下敷きになったのは、理久兎ではなく理久兎が、頑張って作った釣竿である

 

理 「てめぇ俺が頑張って作った釣竿をよくも!」

 

声は上から聞こえる、そう理久兎は跳躍もとい大ジャンプで避けたのだ……読者様は、物理は詳しいだろうか?落下物は重力にともない速度と落下した時に対象を破壊する威力をあげる。理久兎は自然にそれをやってのけた。そして、それを利用して上から跳び蹴り『霊力つき』をして怪物の頭蓋骨を砕いた。フラグは回収された。

 

ぐちゃ!!

 

怪物2の頭蓋骨が割れその中身が地面に飛び散った

 

女 「ありえないこんなこと……」

 

怪3「ギョエーー死ね~~!!」

 

理 「うっせ~奇声あげんじゃねぇよ!!」

 

理久兎は、殴りかかってくるかかってくる怪物の拳を左手でいなしそしてその力の遠心力を利用して半回転し、右肘『もちろん霊力つき』を相手の顔面に強打させたのである。そのため怪物は失神もとい気絶

 

今現在の怪物の惨状は……

 

1匹目の怪物は川に沈められ頭を強打して気絶。もう2匹目は理久兎の怒りをかったため頭蓋骨かち割られ頭の中身を飛び散らされて死亡。そして3匹目は顔面強打され気絶という結果になった。物凄い惨状である。

 

理 「釣りの最中に邪魔するなっての!!」

 

そう言うとそれを聞いた女性は、

 

女 「えっ?…そこなの!?」Σ(´д`*)

 

と、驚きの声をあげるがそんなのは聞こえない。だが理久兎にとっての悲劇は釣竿が壊れたことだ…製作時間は1日かかったのにだ。壊れてあっけなく終わった。

 

理 「参ったな釣竿破壊されるし魚三匹じゃ物足り

   ないし……はぁ~…ついてないな」

 

と、言っていると女性は理久兎の側に近づいて、

 

女 「え~とその…ありがとうございます…」

 

お礼を述べるが当の本人である理久兎は、

 

理 「ん?あんた誰?)

 

理久兎はまったく気にもとめていなかった模様なのか、この女性は誰?みたいな感じだ。理久兎から見てその女性は結構大人びた雰囲気をまとっていることがわかるそしてお礼を言われたことに理久兎は……

 

理 「……何が?」

 

理久兎がそう言うと女性はそれについての話を進める……

 

女 「え~と実は私この妖怪達から逃げていた

   のよ」

 

理 「妖怪?……この怪物達のこと?」

 

女 「えぇ……つっ!」

 

女性は腕を押さえるのを見た理久兎は、

 

理 「大丈夫か?ちょっと来な……」

 

そう言って女性を木の木陰に案内させて理久兎がその腕を見ると腕に怪我をしていたのが分かった。おそらく逃げている時に腕を木の枝で切ったのだろうと推測を出来た。

 

理 「よし!とりあえずこれで大丈夫だよ…」

 

理久兎は、自分の服の袖を切りその布を水で洗い怪我をしている部分に包帯の替わりとして巻き付け固定させた

 

女 「ありがとう何から何まで」

 

理 「助けたつもりはないんだけどなぁ所であんた

   の名前は?」

 

女 「あらまずは自分からなのが筋よ?」

 

理 「おっと失礼俺の名前は……」

 

と、言おうとした時、自分の本名はまだあまり言わない方がいいと考えた。言おうものなら気まずくなってしまうし変に崇拝されるのは一番嫌だ。そう考え自身の名を偽った。

 

理 「新秒理千(しんびょうりせん)それが俺の名前だ♪」

 

女 「そう私の名前は……八意永琳よろしくね理千♪」   

  

理 「それはこちらもだ永琳…♪」

 

これが理久兎と永琳との出会いであり最初の友人となるのだった。



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第10話 大都市の頭脳

焚き火の火がバチバチと音をたて釣れた魚一匹を焼く。そんな中、理久兎は永琳を自身の拠点…といっても質素だが洞窟につれて来ていた。

 

理 「悪いね昼飯が川魚で…ほら」

 

永琳「いいのよ…気にしなくてもでも良いの?

   貴方が食べなくて?」

 

理 「気にするな食って良いよ」

 

焼き上がった川魚を永琳に渡す。本当は自分も食いたいが客はもてなすもののため我慢することにした。

 

永琳「ありがとう理千……」

 

理 「いいさ♪」

 

そうして永琳は少しずつだが口にいれいく。そして数分が経過し魚を食べ終える。

 

永琳「ごちそうさまでした」

 

理 「お粗末様………」

 

と、言い晩飯やらをどうするかと考えていると、

 

永琳「……ねぇ理千」

 

理 「なんだ?」

 

永琳「貴方が良ければ私と共に都市に来ないかし

   ら?」

 

理 「おいおい…会ったばかりの男に言う台詞か

   それ?」

 

永琳「でも、私もただ気遣われるの嫌だしそれに

   丁度私の護衛が欲しかった所なのよ♪貴方

   見ていて妖怪を容易く蹴散らしていて強そ

   うだし♪」

 

どうやら丁度護衛を探していたようだ。それと怪物は妖怪と呼ばれているらしい。だがこの時に考えた。自然でのサバイバル生活は楽しいが食料に関しては死活問題だ。それに丁度色々な知識を学びたいと思っていたため良い機会と思った。

 

理 「そうなのか?余所者行っても邪魔にならない

   のか?」

 

永琳「大丈夫よ♪」

 

理 「ふむ…まぁ~良いかここにいてもサバイバル

   するだけだしな」

 

永琳「そう…なら了承ね♪」

 

理 「あぁ……ならさっさと行こうかもう昼だ夜に

   なるにつれて怪物が襲いかかって来るから

   早いに越したことはない」

 

永琳「そうね…ならいきましょうか?」

 

理 「だな……」

 

こうして理久兎は永琳の案内の元、都市と呼ばれる場所に向かうのだった。

 

神様、頭脳移動中……

 

永琳「何とかここまで来たわね…」

 

とりあえず何とか永琳の家にあと少しでつきそうだ。途中怪物改め妖怪を蹴散らしながらだけどなんとかここまで来た

そして自分は今現在マジな話で目を疑っている。

 

理   ゚ ゚ ( Д  )

 

永 「どうしたの?」

 

理 「…………すごく…大きいです…」

 

それは巨大な壁が現れたからだ。こんなデカイ壁が建っている様は、見たこともない。

 

永琳「ほら理千行くわよ」

 

理 「あ…あぁ………」

 

永琳はそう言うと門番の元へと向かう。自分は永琳の後を着いていく。

 

永琳「お勤めご苦労様」

 

門番「これは、八意様!!」(*`・ω・)ゞ

 

永琳が挨拶するとそのまま男もとい門番は敬礼した。様つけしている時点で永琳はもしかしたら相当偉い人物なのだろうと。すると門番は自分の存在に気がついたのか、

 

門番「ところでそこの、男性は?それに八意様!!

   どうしたんですかその腕は!!」

 

門番は自分の事についてと永琳の腕の怪我について問いただした。

 

永琳「え~と、さっき妖怪に襲われてそれで逃げ

   ている時に彼に助けられたのよ」

 

門番「成る程そうでしたか、ありがとうござい

   ました!!所で貴方様のお名前をお教え

   下さいますか?」

 

理 「あぁ新秒理千だ、よろしくな♪」

 

門番「はい♪よろしくお願いいたします♪」

 

手を差し出すと門番はその手を握り握手をしてくる。

 

永琳「とりあえず入っていいかしら?」

 

門番「あっ申し訳ございませんどうぞお入り下さい」

 

永琳「行くわよ理千…」

 

理 「了解…」

 

そうして永琳と共に門を通る。そして門を通るとそこには理久兎がこれまで見たことのない景色が広ら目を疑った。それは行き交う多くの人々。高く大きい建造物。こんなものがあるとは驚きだった。

 

理 「スゲー」

 

永琳「理千~おいていくわよ?」

 

理 「あっ待てって!」

 

その後、永琳の後を着いていく事、数10分後、

 

永琳「さてと着いたわここよ♪」

 

自分の目は驚くものばかり捉え更に疑った。目の前の永琳の家はとても大きすぎて。

 

理 「……ここもデカイ…」

 

永 「とりあえず入るわよ」

 

理 「あっはい」

 

そして、入ると想像どうり広く装飾もされていてとても自分がいると似合わないと思ってしまう。

 

理 「なぁ永琳……」

 

永琳「何かしら?」

 

理 「ここに1人でいて落ち着くのか?」

 

永琳「正直もう慣れたわ……」

 

理 「さいですか……」

 

どうやら慣れたようだ。まず慣れって本当に怖い。

 

永琳「でも慣れないとここが貴方の家になるのよ?」

  

 

理 「へ~そう……え?」

 

永琳「ん?どうしたの?」

 

理 「あれ?おかしいぞ?色々話がとんでいる

   ような」

 

永琳「あらそうかしら?」

 

仮定がふっとばされてる。まず永琳と同居するなどと聞いてない。

 

理 「いやそうだろ!今日まだ会って間もない見ず

   知らずの男を普通さ自分の家に住ませるのか

   よ!?」

 

永琳「いやだって、1人だとこの家大き過ぎるのよ

   ねぇ…更に良いことで部屋が余っているし♪

   ついでに私の護衛なら何かあったらすぐにで

   も駆けつけて欲しいのよ♪」

 

理 「嫌!だからといって…もし俺が、永琳襲った

   りしたらどうするんだよ!?」

 

永琳「襲う気ある?」

 

と、聞かれるが敢えて言おう。それはまずないと、

 

理 「いやないな…」( ̄ー ̄)

 

永琳「でしょ?それにもし襲うのだったらその時

   は貴方の頭を弓で射るかもしくは実験台に

   なって貰うから♪」

 

さらりと怖い事を言ってきた。そんなのはごめんだ。

 

理 「はぁ~まぁ良いや…分かった世話になるよ

   永琳…………」

 

永琳「ええよろしくね理千♪ふふふっ♪」

 

こうして理久兎は永琳の家に住むこととなったのだった。



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第11話 理久兎はクスクス

今現在永琳の家に来て約数時間が経過する。部屋を用意され部屋の布団の感触を味わっていると、

 

スゥー

 

と、障子が開く音が聞こえる。音がした方向を見ると障子を開け永琳がやって来ていた。

 

永琳「ねぇ理千」

 

理 「なんだ?」

 

布団から起き上がり布団の上に座ると、

 

永琳「実は貴方に会って欲しい人がいるの…」

 

理 「なぜ俺が行くんだ?」

 

永琳「その人は、私の友でありそしてこの都の

   主神だから挨拶しに行くのよ♪」

 

理 「………なぁ今…何て言った?」

 

永琳「だからこの都の主神…」

 

この言葉で理久兎は、行かざるえなくなった…

 

理 「……そうか…うん分かった…行こう…」

 

永琳「そう♪え~とそれじゃ準備が出来たら

   ついてきて頂戴♪」

 

理 「あいあい」

 

理久兎は、内心とても驚いた何故か、簡単である。神と言われているのは自分を含めて母親である千、弟のイザナギと妹のイザナミこの4神しかいないはずなのだから、もし神と言い偽っているなら制裁を加えるのも年長者である真の神様の勤めとも思っている……そして移動を開始する

   

神様、頭脳移動中

 

そして、永琳についてこられたのは、とても大きい建物で現代風に言うと高層ビル50階ぐらいの建物の前に来ていた。

 

理 「やっぱりデカイなぁ」

 

永琳「こっちよ理千……」

 

理 「ちょっ待てって!!」

 

永琳により案内された先に向かうと、そこには、真ん中に線が入った扉の前(エレベーター)に案内され永琳がスイッチを押すと、

 

ガタン!ウィーーーン…ガン!ピーン!

 

音と共に扉が左右に開いた。中は人が6人ぐらい入れそうな箱みたいな部屋に大きな鏡があるこんなものがあることを知らない理久兎は、

 

理  Σ(Д゚;/)/

 

この顔で驚いていた。そして永琳はそんな理久兎の表情を見て、

 

永琳「ぷっクスクスクスクス♪」

 

結構楽しそうに笑いをこらえていた

 

永琳「ほっほら入るわよ♪」

 

理 「あ…あぁ……」

  

内心まじビビっている。初めてこんなの見れば誰でも驚く筈だ。そしてその箱みたいな部屋に入り永琳がスイッチを押すと扉が閉まる。そして、

 

ガタン ウィーーーン!

 

の音でエレベーターが動き出したそしてそれに初めて乗った理久兎は、

 

理 ガタガタガタガタガタガタガタガタ

 

と、足が生まれたて小鹿のごとく震えていた。勿論その光景は永琳に見られてしまい、

 

永琳「プッククアハハ♪」

 

本気で笑いを抑えずに楽しそうに笑っていた。こっちは良く分からない物に乗せられて怖いんだが、

 

永琳「理…クス理千…クス大丈夫?」

 

理 「だだだ大丈夫だ…ももも問題ない!」

 

ピーン! ガタ!  

 

そして目的地についたため扉が開かれる。

 

永琳「着いたわよ……まさかエレベーターであんな

   に良い反応するなんてね♪」

 

理 「うう……うるさいやい」

 

こんな醜態を見られて滅茶苦茶恥ずかしい。そしてそこからまた歩いて2分くらいだろうか。

 

永琳「着いたわここよ」

 

その扉はキレイに装飾されていてとても豪華な部屋であることが見ただけでも充分に分かる。

 

理 (さてと顔を拝むとしますか…)

 

そう思いながら永琳が扉を開け入っていく。それに続き理久兎も入っていく。

 

永琳「失礼します。『月読(ツクヨミ)様』ほら理千も……」

 

理 「お邪魔しま~す」

 

月読「あら永琳♪それと…誰?」

 

理 「えっ!!?」

 

理久兎は驚いた何故かそれは伊邪那美に結構にている女性がいたからである。しかも月読からは少しだが伊邪那岐に気質が似ていた?

 

理 「あぁ…お初にお目にかかります理千という

   者です♪」

 

月読「フフフ♪そう…よろしくね理千♪で…永琳

   と理千は何のご用かしら?」

 

永琳「えぇ実は彼が今日からこの都に住むので

   そのご挨拶にと…」

 

月読「そうなの!!ならこれからもよらしくね

   理千♪」

 

と、とても親しみやすい。だがこうして見てみると伊邪那美にそっくりだ。

 

理 「えぇ…よろしくお願いいたします……」

 

永琳「…どうしたの?」

 

永琳は自分の言動などに不信を持ったのか聞いてくる。それなら聞きたいことを聞くだけだが一応は主神ということなので遠回しに聞くことにした。

 

理 「…え~と失礼かと思いますが?」

 

月読「ん?なぁ~に?」

 

理 「私とどこかでお会いしませんでしたか?」

 

月読「フフ…私の記憶だと今日が初めてよ♪」

 

やはり別人のようだ。ここで伊邪那美だったら基本どもる。しかもそんな喜怒哀楽の表情は全然という程に顔に出さないため分かりにくいが目の前の月読はそういった事をするためどうやら本当に別人のようだ。

 

理 「そうですか…すいません失礼な事を聞いて

   しまって」

 

月読「フフフ 良いのよそういうのは良くある

   わ♪」

 

こういったフォローも上手い。伊邪那美では基本こんな事はできない。すると永琳は数歩前へとでて、

 

永琳「では、月読様…私たちはこれで」

 

月読「あらもう帰るの?なら…また遊びに来てね

   それと理千君…」

 

理 「なんですか?」

 

月読「次来たのなら貴方のお話を聞かせてね♪」

 

と、自分の話について気になったのかそう言ってくる。答えは勿論。

 

理 「えぇ…また伺います♪」

 

来たら話すという約束をする。そして永琳は頭を下げて、

 

永琳「では、失礼しました」

 

と、言い自分もそれに続き、

 

理 「同じく失礼しました」

 

軽く会釈する。すると月読は胸元で手を振って、

 

月読「フフフ♪じゃ~ね」(^_^)/~~

 

さよならと返してくれるのだった。そして帰り道。

 

理 「なぁ~永琳」

 

永琳「ん?どうしたの?」

 

理 「月読さまはいつもあんな感じなのか?」

 

永琳「そうね……いつもあれね……」

 

理 「そうか」

 

そして、理久兎はある結論に至った。それは間違いなく月読は自分と同じ神の部類。しか伊邪那岐と伊邪那美の力を少しだが感じたという事だ。

 

 

理 「もう少し探ってみるか……」

 

 

そして理久兎と永琳は帰り道のエレベーターに乗るが流石に帰りは生まれたての子鹿みたく震えなかったそうだ。



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第12話 武道大会への出場

とある昼時のこと。ここ月読の住まう高層ビルの頂上では、

 

理 「本当にそんな感じだねぇ」

 

月読「そう……フフ♪」

 

永琳「あなた意外にサバイバル知識があるわね……」

 

今現在、自分は月読に招待されて永琳と一緒にやって来ている。来た理由は前に約束で自分の話を聞かせるという約束をしていたからだ。自分の過ごしてきた地球での経験談を話している。ついでに自分自身も一番聞きたいこともあるからだ。

 

理 「そういえば月読様」

 

月読「ん?どうかしたの?」

 

理 「この都市は何時出来たんですか?」

 

まずこの都市が何時出来たのかが気になり聞くと、

 

月読「ん~と、今から約900年前かな?」

 

理 「へ~もうそんなに経つんですか?」

 

月読「ええ私がここに来たのが本当に900年ぐら

   い前だしね…」

 

その発言から考えると多分自分が蘇るのにかかった期間はざっと500年くらいと推定できる。もっとかかると思ったがそんな事はなかった。

 

永琳「もうそんなに経つのね……」

 

月読「えぇ~本当にね♪」

 

永琳「そういえば理千の親っているの?」

 

その発言にどう言おうかと悩む。「私の親はこの世で一番偉い神様の龍神です」なんて言っても恐らく信じてはくれないがなおかつ自分がまず言いたくない。仕方なく、

 

理 「いや多分いるんでしょうね」

 

と、曖昧に答えるが、

 

永琳「え?どういうこと?」

 

永琳によって更に追求される。本当に止めてほしい。

 

理 「気づいたら1人だったから……」

 

それはあくまでもこの地球で死んで蘇ったら1人だったからという意味で答える。すると永琳は申し訳なさそうに、

 

永琳「なんか悪いことを聞いたわね……」

 

理 「気にするな……」

 

永琳「私も同じようなものだしね」

 

理 「そうか……」

 

と、凄く気まずい雰囲気になってしまう。

 

理 「凄い気まずい

 

だがそんな気まずい雰囲気をぶち壊す子がいるのをお忘れではなかろう。

 

月読「もぉ!私をのけ者にしないでよね~!」

 

そう月読だ。もうこれには月読に感謝を込めるしかない。

 

理 (ありがとう月読!)

 

と、聞こえぬように心の中で感謝する。だが隣つまり永琳から微かにだが、

 

永琳「ありがとう月読様

 

そんな声が聞こえてきた。恐らく永琳も気まずかったのだろう。2人の心が合わさった瞬間であった。とりあえず月読のご機嫌をとるためとついでに一番聞きたいことを今度はストレートに言う。

 

理 「え~と月読様の親族はいるのですか?」

 

月読「ん~とね私の場合はお父さんとお母さんが

   いるよ♪」

 

どうやらお父さんとお母さんはいるみたいだ。

 

理 「へ~因みに失礼ですがお名前は?」

 

永琳「えっ!?嘘よね理千‥‥貴方まさか月読様の親

   神を知らないの凄い有名よ?」

 

と、永琳が言ってくる。どうやら永琳は知っているようだが、

 

理 「いや…その…ゴメン分からん」(´・ω・`)

 

永琳「いたのね…知らない人……」

 

仕方がない。復活するまで寝ていたのだから。するとまた月読は頬を膨らませて、

 

月読「も~また~」(`Δ´)!!

 

段々見ていると月読はどうも子供っぽさがある。何故だかおふくろを見ているみたいだ。

 

理 「いやゴメンゴメン」

 

永琳「あらごめんなさい月読様♪」

 

月読「まぁ良いやじゃ~話すね♪え~と私のお父

   さんとお母さんの名前は~」

 

理 「名前は?……ズズ」

 

喉が乾いてきたためお茶を飲む。だが自分はこれからとんでもないことを聞いてしまうことになる。

 

月読「お父さんが伊邪那岐(イザナギ)でお母さんが

   伊邪那美(イザナミ)だったかな?」」

 

その名前を聞いたその瞬間、

 

理 「ブゥーーーーー!!!

 

飲んでいたお茶を盛大に空中へ吹き出した。

 

永琳「理千……貴方…汚いわよ?」

 

月読「うわ~虹が見えた~♪」

 

どうやら虹が見えた模様だがそんなのはどうでもいい。。

 

理  ゴホッ!ゴホッ!ゴホッ!

 

永 「まったく大丈夫?」

 

理 「あっあぁ……すまない……」

 

この時月読のことで驚きが一杯だった。まさか月読があの2人の子供だったとは思わなかったからだ。というか兄妹で子供を作ったということだ。だがそれを考えると自分は月読の叔父にあたるということに驚きだ。因みにこの時間わずか0.0.00001秒だ

 

永琳「まったく理千は………」

 

月読「綺麗だったな~」

 

だがしかしこれで納得いった月読があの2人に似ている理由もそして、雰囲気も似ている理由もだ。

 

月読「そういえば!ねぇ永琳♪」

 

永琳「何ですか?」

 

月読「そろそろあれじゃない?」

 

永琳「そういえばそうですね……」

 

あれとは何だ。気になり2人に聞くことにした。

 

理 「あれって?」

 

永琳「何年かに行われるのよ武道大会がね♪」

 

理 「舞踏大会?あの躍りの?」

 

踊る舞踏会かと思って口に出すと、

 

月読「えっぷっ…フフフ…アハハハ♪」

 

永琳「もう理千ったら~ふふっ♪違うわ戦う方

   の武道大会よ♪」

 

月読「確かに間違えるわよね♪」

 

理 「あっ!そっちか……」

 

どうやら戦う方の武道大会が行われるらしい。だが確かに間違えてしまう。

 

永琳「今回はどうなるかしらね♪」

 

月読「本当にね♪」

 

永琳「理千も出てみたらどうかしら?」

 

月読「本当ね~それはいいんじゃない?」

 

理 「いや俺は遠慮するよ……」(´-ω-`)

 

誘いは嬉しいが自分が出場したらバランスが崩壊してしまうしなおかつ下手すれば相手の頭がパンッとやってしまうため出場する気にはなれない。そのため断ったのだが、

 

永琳「もう無理よ♪」

 

理 「えっ?」Σ( ̄ロ ̄lll)

 

この時、永琳の言ったその発言には嫌な予感が通りすぎる。そしてそれは当たることとなる。

 

永琳「もう参加届け出しちゃった♪」

 

月読「本当!?それは楽しみね♪理千酔い戦いを

   期待してるね♪」

 

まずOKとすら言っていないのに大会に出場いや強制出場する事となってしまった。

 

え~と「とりあえず頑張ってね理千♪」

 

月読「頑張れ~♪」

 

理 「マ…マジか…よ……」(´д`|||)

 

そんなこんなで武道大会に出ることになってしまった理久兎であった。

 



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第13話 舞踏大会ではなく武道大会

都市の中央の闘技場。現在ここでは多くの熱気があり歓声が聞こえていた。

 

観客「ワァーー ワァーー」

 

歓声が聞こえる、そう今日この日に都市で行われる武道大会が開催されるのだ。

 

月読「ではこれより第88回武道大会を開催しま

   ~す♪」

 

観客「ウォーーー!!

   

観客「ツクヨミ様~!!」

 

理 「へ~もう88回もやってるんだ」

 

以外にも88回もやっていたようだ。これには少し驚く。

 

永琳「出場者の皆さん自分達のこれまでの努力

   を出しきって全力で勝負して下さい♪」

 

月読「ここでルール説明ねぇ♪大会は4ブロック

   での試合です♪各ブロックの代表出場者は

   時間厳守で守れない場合は失格になります

   次に出場者方は武器等は大会から支給され

   た物を使うこと!そしてこの戦ってる途中

   で試合場から外に出た場合は場外として扱

   い失格になりますそれと勿論相手を殺した

   場合も失格となります」

 

理 「ほう場外ねぇ」

   

つまり相手を場外にさえ出来れば良いと言うことだ。それを聞けただけでもとても楽になった。もしこれで参ったと言わせるまでとかそんな事になればすぐに棄権したいと思っていたからだ。

   

月読「なお試合を待機する選手は試合時間に間に

   合えば何をしていてももかまいませんただ

   不正行為をした場合の選手は失格になるの

   で気をつけて下さいこれでルール説明を終

   わります」

 

永琳「では心よりご期待いたします」

 

選手「ウォーーー!!」

 

理 「早く帰りたい…」(T▽T)

 

帰りたい理由は簡単だ。殆どの選手が相手にならない。そして相当な手加減をしないと殺してしまうかもしれないからだ。

 

審判「では選手の皆さま控え室でお待ち下さい」

 

理 「なぜこうなったのだろう…」

 

そうなぜこうなったのかと思ってしまう。だがそれは簡単である。永琳が自分の名前で大会参加届けを出してしまったからである。すると、

 

門番「あ!理千さ~ん」

 

理 「ん?」

 

理千もとい理久兎が振り向く。そこには都市の門番をしていた兵士がいた。

 

門番「理千さんも参加するんですか?」

 

理 「あぁ…まぁな」

 

門番「そうですか♪所でどうしたんですか?顔色

   が悪いですよ?」

 

理 「いや大丈夫だ…君も参加するのか?」

 

門番「えぇそうなんですよ♪」

 

すごい楽しそうにやる気に道溢れながらこの門番は笑っている。相当楽しみにしていたのが分かる。そしてこの門番の力量もかなりある。

 

門番「あぁ後、申し遅れましたが自分は都市の

   一等兵をしている一堂仲瀬(いちどうなかせ)です」

 

理 「そうか、改めてよろしくな仲瀬」

 

仲瀬「はいよろしくお願いします理千さん!あっ

   そういえば、理千さんは、どこのブロック

   ですか?」

 

理 「俺は………Aブロックだな」

 

仲 「僕はCブロックなのでもしかしたら戦える

   かもしれませんね!」

 

理 「あぁ楽しみにしているよ」

 

仲 「こちらもです!!」

 

そんな話をするのだが遠くの方では、

 

兵あ「なんだ?あいつ?」

 

兵い「見たことないですね?」

 

兵う「そういえば確か」

 

兵あ「なんだ?」

 

兵う「八意様がつれてきた外の人間じゃない

   かな?」

 

兵あ「はぁ?あいつ外来人か?」

 

兵う「噂だとね」

 

兵い「へぇ~あいつ一堂と知り合いなんだ」

 

兵あ「気に入らね…あぁゆう外来人が意気がる

   のがまじで気に入らね~!」

 

兵い「おいおい暑くなるなって…」

 

兵う「でももしかしたら八意様をタブらかして

   ここに入ってきたなら僕らもただ黙って

   見ているわけにはいかいね」

 

兵い「兵うまで…とりあえず様子を見てみようよ

   だけどどうせこの大会に出場しているなら

   勝ち進めばもしかしたらえるはずだよ確か

   兵あはBブロックで僕はAブロック兵うは

   Dブロックだから多分決勝いくまでには…」

 

兵あ「ちっ!」

 

兵う「ま~確かにねまぁどうせ負けるでしょう

   何せ兵えがいるからね」

   

そしてアナウンスが流れだしてくる。恐らく審判の声だろう。

 

審判「え~とではこれよりAブロックの試合を

   行いますAブロック出場者は準備して下

   さい」

 

兵い「俺のブロックだね」

 

兵う「頑張ってね」

 

兵い「あぁ頑張るよ」

 

兵あ「……頑張れよ…」

 

こんな会話をしている模様だが一方、理久兎はというと、

 

理 「俺のブロックか……」

 

仲瀬「頑張ってください理千さん」

 

理 「まぁ~頑張るよ……」

 

そうして暫く経つと自分の試合時間となったため試合場へと登る。

 

審判「ではこれよりAブロックの試合を開催し 

   ます!」

 

観客「ウォーーーー!!

 

審判の始まりの宣言で観客席からとてつもない雄叫びが聞こえだす。

 

審判「では選手の紹介だ~東側!!都市軍兵団

   の紅一点の花!兵士え だぁ~!!」

 

観客「ウォーーーー!」

 

観客「兵えちゃん!頑張れ!」

 

観客「愛してるぞぉ!!」

 

と、目の前の少女は深々と観客席に向かってお辞儀をする。どうやらこの子が相手のようだ。

 

審判「そして何と!今大会が初出場でありそして

   現在あの八意様の護衛へと任命された実力

   者でありながら外界から来た男だ!!その

   名を新秒理千!!」

 

理 「仕方いいっちょやりますか」

 

軽く体を伸ばしながらそう言うが、周り観客達からは声援ではなくざわめきが聞こえてくる。

 

観客「えぇ~ー!!!?」

 

観客「彼奴が八意様の護衛だとぉぉ!?」

 

観客「外の世界!?」

 

と、観客は大騒ぎだ。それを聞くともしかしたら永琳の護衛とはとても凄い役職なのかもしれない。

 

理 「なぁ永琳の護衛ってそこまで騒ぐのか?」

 

兵え「えっ!?まさか貴方それを理解していない

   と言うんですか!?」

 

理 「えっ?うっうんそうだけど?」

 

兵士えは驚いた目で見てくる。

 

兵え「八意様の護衛を務めるそれすなわちこの

   都市の頭脳を守護するという事でなんで

   すよ!それにもし何かあろうものなら軍

   法会議どころでないですよすぐ打ち首獄

   門の刑が下りますよ!?」

 

理 「何と悲しいことなのだろう」

 

それを聞き慈悲はないのかと思ってしまう。すると、

 

審判「えっとよろしいですか?」

 

と、審判が言ってくる。無駄な話が多すぎたようだ。

 

理 「あっすまんねそれとよろしく」

 

もう準備は出来ている。すると兵士えは、

 

兵え「貴方、武器を持たないのですか?」

 

理 「うん?ま~ね」

 

持たない理由それは簡単である今自分が武器を持って相手をしようものなら手加減どころか殺しかねないからである。相手の兵士えは武器に刀を持っている。

 

兵え「そうですか…ですが手加減はしませんそれ

   に女だからといって手加減とかは止めて下

   さいね」

 

理 「まぁ来なよ♪」

 

とはいうが手加減しないと殺してしまう。そのため本当に箸で豆をとる感覚レベルでやろうと考える。

 

審判「ではよろしいですか?」

 

兵え「えぇ」( ・`ω・´)

 

理 「問題ないよ♪」

 

審判「では行きますよ……初め!」

 

ボォーーーーン!

 

巨大なシンバルが鳴り響き戦いの合図となる。そして相手の兵士えは刀を構え、

 

兵え「いざ参る!!」

 

そう言い兵士えは勢い良く駆け出し自分に向かって上段の構えで斬りかかって来る。だが理久兎は常人には出来ないことをやり遂げた。

 

ガンッ!

 

兵え 「なっ刀がっ!!」

 

そう相手の手に持つ刀の柄の部分の一番下を蹴り上げ刀を放り投げさせた。そしてそのまま流れに合わせて蹴り上げた足を地面に強く踏みこみ自分の左手に霊力を纏わせ相手の腹に左掌底で構え、

 

理 「余所見をするな!」

 

ドンッ!

 

兵え「ガはっ!?」

 

衝撃波を与える。兵士えは数m先の試合場の外に飛ばされた。観客達、審判そして運営側もといVIP席に座る永琳や月読もこれには沈黙をおぼえた。そして、数秒後、

 

審判「……えぇ~と場外よって兵士えは脱落!

   よって勝者は新秒理千!!!」

 

審判がそういったと同時に、

 

観客「おぉーーー!!

 

と、歓声が上がる。そして所々から、

 

観客「スゲー!なんだ?あの選手!」

 

観客「兵士えがやられるとかありえね~!!」

 

と、様々だ。だが自分はそんな事はどうでも良い。すぐにぶっ飛ばした兵士えへと向かい、

 

兵え「っ痛てて………」

 

理 「大丈夫か?」

 

投げ飛ばした刀を広い杖にして立ち上がろうとする兵士えの腕を掴み立たせる。

 

兵え「っ…ありがとうございます」

 

立たせるが少しふらふらとしていた。だが何とか歩けそうだ。そして、

 

理 「ここでアドバイス♪」

 

兵え「えっ?」

 

理 「もう少し、相手の出方を伺った方がいいよ?」

 

兵え「えっ?あっありがとうございます………?」

 

理 「じゃーね」(^_^)/~~

 

兵え「はっ反応に困るわね……」

 

兵士えはそう呟く。そして理久兎は兵士えにそう言い残すと東側の試合場から退出するのだった。そして視点は変わり、

 

兵い「マジかよ…兵士えが負けるなんて……」

 

準備室でモニターを見ていた選手達は、

 

選手達「すげー…………」

 

兵あ「あっありえね……」

 

兵う「…………」( ; ゜Д゜)

 

仲瀬「すごい………」

 

こんな感じで選手達は、この男と戦うのかと恐怖する者もいれば尊敬の念を抱いている者も多々いた。そしてそこから試合は続いていき自身はAブロック内の戦いを勝ち進んでいきついにAブロック代表戦へとなる。

 

審判「ではお待たせしましたこれよりAブロック

   の代表戦を開催します!!」

 

観客 「ウォーーー!!

 

本当にここの住民達は騒ぐのが好きみたいだ。

 

審判「では、選手の1人目は、今大会を合わせて

   3回目の挑戦…名は兵士いだぁ!」

 

兵い「いぇ~い~応援を頼むよ~!」

 

観客「ウォーーー!!頑張れよ!!」

 

兵あ「頑張れよ兵士い!!」

 

兵う「大丈夫かな?」

 

と、観客席から声が響く。そして次に自分の紹介がされる。

 

審判「そして2人目の選手は今大会初の出場者

   でありながらこれまで戦った全ての選手

   を秒殺したダークホース!新秒理千!」

 

理 「はぁ~……もう楽しむしかないか」

 

観客「ウォーーー行けぇ!!

 

仲瀬「頑張って下さい理千さん!!」

 

と、観客や仲瀬も応援してくれる。すると兵士いは自分に手を差し出してきた。

 

兵い「お願いしますね」

 

理 「あぁよろしくな♪」

 

そう言い兵士いの手を握り握手からの挨拶を交わす。そして兵士いの背中にはこの大会で使うのだろう背丈よりも長い長槍が構えられていた。

 

審判「ではよろしいですか?」

 

兵い「もちろんです」

 

理 「こっちも良いぞ」

 

審判「では!試合を始めます!レディ~………」

 

審判が言葉を伸ばすタイミングで長槍を構えてくる。その構えからして次に行うことは突き攻撃と予測できた。

 

審判「ファイト!」

 

ボォーーーーン!!

 

戦いの合図が鳴る。それと同時にこちらに向かって予測通りの突き攻撃をしてきた。

 

兵い「ウォーーー!!」

 

サッ!サッ!サッ!

 

理 「…………ふむ」

 

突きの制度から見て自身の得意な槍術の突きを連発してきたのだろう。しかしそんな程度、

 

シュッ!シュッ!シュッ!

 

簡単に避けられる。それ以前に自分の前だと止まって見える。すると観客席から声が響いてくる。

 

兵あ「マジかよあいつ兵いの突きを!彼奴の突き

   は軍の中でも飛び抜いて速い部類だぞ!」

 

兵う「それだけじゃない……」

 

兵あ「どういうことだよ?」

 

兵う「あの男、完全に見切ってるしかも最小限の

   動きで兵いの突きを避けてる……」

 

兵あ「あいつ何者だよ……」

 

仲瀬「本当にすごい……」

 

と、お約束レベルで聞こえてきた。どうやら目の前の選手の連続突きは相当凄いらしいが自分からしてみるとそんな速くもないと思った。

     

兵い「何で当たらないんだ?!」

 

そう呟くと一瞬だが遅くなった。そのタイミングで、

 

理 「……なるほどな」

 

ガシッ!

 

兵い「なっ!」 ( ̄□ ̄;)!!?

 

兵いの槍を左脇に挟んで固定させる。

 

兵い「こっこの!」

 

槍を抜こうと頑張るがまったく抜け出せそうにもなかった。そして次に理久兎が行った行動はそのまま兵いの槍を、

 

バキンッ!

 

手刀をしてへし折った。

 

兵い「嘘だろ!!」

 

兵士いはバランスか崩れよろめいていた。そしてそのよろめいた瞬間で一気に間合いを詰め相手の顔の右側面に蹴りを入れる。

 

兵い「クッ!!」

 

兵いは、とっさに右手でガードしたが、

 

理 「甘い!」

 

これは理久兎の策にはまった瞬間そうフェイントである。相手の左側面に蹴ったと思わせてそのまますぐに寸止めをして一気に地面へと右足を踏み込ませる。そして背を向けながら霊力を背中に纏わせて、

 

理 「靠撃(こうげき)!」

 

ドンッ!

 

兵い「グハッ!」

 

霊力を纏わせた背中で兵士いへと体当たりをする。そして兵士いは吹き飛ばされそのまま数mぶっ飛び場外になった。そしてまた少しの沈黙をした後、

 

審判「兵士いは場外!よってAブロックの勝者

   新秒理千!!」

 

観客「オォーーー!!

 

観客「すげー!勝ちやがった!!」

 

観客「今の動きはすごいだろ!!」

 

と、観客達は大騒ぎだ。そしとここVIP席では、

 

月読「やっぱりすごいわね理千君♪」

 

永琳「本当ね……♪」

 

月読は後ろ左に座る永琳と理久兎を褒めるのだが、

 

? 「しかしあの実力……八意殿…よくもあんな

   何処の馬の骨とも分からぬ人間を連れて

   来ましたね」

 

と、月読の右後ろの座席に座る男がそう口にする。

 

永琳「私が気に入ったから連れてきたのよ………

   九頭竜王」

 

九頭竜王と呼ばれた男は扇子を広げ試合会場を眺める。

 

九頭「まぁ貴方の選択が都市に何かしらの不幸

   とならぬように願っておきますよ」

 

永琳「えぇそう願っていてちょうだい」

 

そんな事を言っていると前の席つまり間に入る月読が、

 

月読「ちょっと2人共、喧嘩はダメだよ?」

 

仲裁する。だが2人は、

 

九頭「いえ月読様、喧嘩ではございません」

 

永琳「えぇ♪大丈夫よ♪」

 

と、2人は言い合うと永琳は立ち上がる。

 

月読「あら?どこにいくの?」

 

永琳「えぇ彼、頑張っているみたいだからご飯を

   ご馳走してあげようかと♪」

 

月読「そう…ふふっ♪」

 

そう言い永琳は部屋を出るのだった。そして視点は変わり試合場の外つまり落ちたら脱落するエリアでは、

 

理 「彼奴、大丈夫かな」

 

そう思いながらぶっ飛ばした兵士いの元まで向かう。

 

兵い「負けちまった……悔しいな……」

 

と、大の字に寝ながら兵士いは悔しがっていた。

 

理 「ほれ」

 

理久兎は兵士いに手をさしのべる。

 

兵い「あっありがとう」

 

そう言うと手を掴んでくる。そして引き上げ立たせる。

 

理 「よし君にもアドバイスをあげる♪」

 

兵い「へ?」

 

理 「君は少し焦り過ぎだよもう少し落ち着いた

   方がいいってのと気持ちを強く持ちなよ♪」

 

と、兵士いの直すべき所を大まかに伝える。

 

兵い「どっどうも…君にもってまさか…戦った人

   全員いっているんですか?」

 

理 「あぁまぁ~ね♪おっと昼時間だなそんじゃ

   あな♪さ~て飯でも食~べよ」

 

そう呟き昼飯を食べるために退場するのだった。そして残った兵いは思った。自分にこんなアドバイスをくれる人はこれまで見たことなかった。そしてこの人は悪い人ではないと悟ったのである。そして、なによりも清々しい負けを知った瞬間でもあった。すると仲間が駆けつけてくる。

 

兵あ「大丈夫か?兵い……」

 

兵い「うっうん負けたけどね」

 

兵う「……あの人はどうだった?」

 

兵い「それがさ~負けたのに清々しいんだ!」

 

と、今の気持ちを伝えた。

 

兵あ「なんだ?そりゃ」

 

兵う「信用できそうか?」

 

兵い「うん多分信用できそうだね」

 

兵う「そうか……」

 

と、この場に残る兵士あ、兵士うはどういう事かと疑問に思うのだった。そして東側の選手口付近では、

 

仲瀬「凄かったですよ理千さん!」

 

と、仲瀬が楽しそうにそう言ってきてくれる。

 

理 「そうかい…ありがとうな♪それと俺は飯を

   食って来るよ……」

 

仲瀬「はいわかりました!!」

 

そう言い仲瀬とは別れるのだった。そして闘技場のロビーまで歩くと、

 

永琳「お疲れ様…理千♪」

 

と、言いながら永琳がやって来た。

 

理 「そりゃ~どうも」

 

永琳「ふふっ♪楽しめてるかしら?」

 

理 「もう楽しむしかないな……」

 

もうこれは楽しんだ者が勝つ。それならば嫌でも楽しむしかあるまい。

 

永 「ふふっそう♪そうそう昼食おごってあげ

   るわ♪」

 

理 「ならごちになるよ……」

 

そんなこんなで昼食を永琳におごってもらった理久兎であった。



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第14話 決勝戦(前編)

永琳に昼飯をおごってもらい時間が過ぎて午後の試合の始まり。ブロック代表選手4人が試合場に上っていた。

 

審判「では、これより決勝進出者による午後の部

   予定の決勝戦を開催します」

 

観客「ウォーーー!!

 

審判「ではまず選手達の紹介です!まずはAブロ

   ック代表で今大会の初の出場者でありその

   実力は未知数な男…である今大会のダーク

   ホース!新秒理千!!!」

 

理 「自分なりにやるとしますか」

 

紹介され体を伸ばしながらそう呟く。だが、

 

観客「ウォーーー!!

 

と、観客達は騒がしく叫ぶ。こういう声援も聞き慣れると心地よいものだ。そしてVIP席では、

 

月読「フフフ♪優勝できそうかしら♪」

 

永琳「ふふっ出来るわ彼なら♪」

 

九頭「ふむ……まぁ…貴方が連れてきたあの男がどれ

   だけ出来るか見させて貰いますよ八意殿」

 

永琳「えぇそうしてください」

 

と、いう会話が行われていが理久兎達には知らぬこと。そして視点は会場へと写り、

   

審判「続いてBブロック代表今大会三回目の出場者

   そして兵士の中でももっとも熱い男でこの都

   市の大将である細愛親王の親族!兵士あ!」

 

兵あ「オッシャーーー!!

 

観客「頑張れよー!!」

 

観客「底力見せてやれ!!」

 

どうやらBフロックのガチガチ筋肉は都市のお偉いが親戚にいるようだ。といっとも対して興味ないが、

 

審判「そして、Cブロック代表選手は何時も皆を

   見守ってくれる優しき一等兵士一堂仲瀬!」

 

仲瀬「よろしくお願いします!!」

 

観客「頑張れ仲瀬!!」

 

兵士「頑張れよ!!」

 

と、観客や兵士達から応援されていた。性格が良いのかやはり友好関係は良いみたいだ。

 

審判「最後に、Dブロック代表者!女性からの

   人気が高い知能派ならこの人兵うだ!」

 

観客「キャー!!兵う様よ!」

 

観客「こっち向いてー!!」

 

そう聞こえてくると兵うは観客席に向いて手を振っていた。

 

観客「私に目を向いてくれた!!」

 

観客「いや私よ!!」

 

観客しかも特に女声からの支持が高かった。すると、

 

審判「ちっリア充が

 

理 「ん!?……いや気のせいだよなうん気のせい

   だな」

 

と、審判の小言に一瞬ビックリする。今一瞬だが審判として言ってはいけないような事を言った気がしたが気のせいだと自分に言い聞かせる。

 

審判「それでは紹介も終わったので早速決勝戦

   第一回戦目新秒理千VS兵うの試合を行

   いたいと思います選手は前へそれ以外の

   方々は待機をしていてください!」

 

その言葉で自分と対戦相手の兵士う以外は退出する。そして退出が終わると、

 

審判「それでは、第一回戦目を行う理千選手と

   兵士う選手は準備してください!」

 

そう言われ自分は首を回す。そして兵士うは手首を曲げて伸ばしていた。すると、

 

観客「頑張れよ!!」

 

観客「頑張って兵うさま!!」

 

観客「きましたわ~」

 

と、1人何か可笑しい事を言った奴がいたが気にしないでおこう。

 

兵い「頑張れよ兵う!」

 

先程の兵士いも兵士うを応援していた。すると兵士うは自分に手を出してくる。

 

兵う「よろしくね」

 

理 「あぁこちらもよろしくな」

 

差し出された手を握り握手をする。

 

審判「ではよろしいですね?」

 

兵う「はい大丈夫です!!」

 

理 「こっちも問題ない……」

 

そう言い手を離し兵士うは細身の剣いや突剣を出し構える。自分は何時もと同じようの何もせずに立つ。

 

審判「良いですねではレディーファイト!」

 

ボォーーーーン!

 

戦いの合図が鳴り響き兵士うは突剣を構えて、

 

兵う「では行きますよ!!」

 

シュッ!シュッ!サッ!サッ!

 

兵うの戦い方は長剣で斬りそして、突きを与えてくる戦い方をしてきた。その戦い方は長剣の戦い方を熟知している者の戦い方だった。一方理久兎は、

 

理 「よっ…ほっ………」

 

これまでどうり避け続けながら観察する。それも無駄のない小さな避けで、

 

兵う「っ!この人僕が速く斬っても突いても兵いの

   時と同じで最小限の動きで避けますね!まる

   で僕の太刀筋を見ているかのようですね!」

 

兵うはそう言ってくる。その言っていることは当たっている。兵うの動きを見切りそして次の動きを予測して動いているのだから。

 

理 「この男の戦い方的に……」

 

兵う「はぁ~~!!!」

 

兵うは速く迷いのない突きをして攻撃をしてくるが、

 

理 「良い動きだ…だがな……」

 

兵う「な!?」

 

その突きを一瞬で避けそして定番のようにすぐに間合いを摘め、

 

ダスッ! 

 

兵う「っ!?」

 

兵うが持っている長剣の持ち手に軽く手刀を当て長剣を落とさせたのである。

 

兵う「この一瞬がみっ見えない!よ

 

理 「行くぞ!!」

 

兵う「っ!?」

 

まず兵うの右足に向かって自身の左足でローキックを当てて体制を崩させる。

 

兵う「くっ!!」

 

これにはたまらなかったのか兵士うの体制は崩れた。そして崩れ動けなくなった所に、

 

理「歯をくいしばれ!」

 

ゴンっ!!

 

そのまま右半回転して右肘に霊力を込めて兵うの顔面に当てた。

 

兵う「グハッ!!」

 

兵士うはこれをもろに受けそしてそのまま殆どの兵士と同じようにぶっ飛ばして場外させたのである。

 

審判「勝負有り!勝者!新秒理千!!」

 

観客「すげーあの男上等兵レベルの相手に!」

 

観客「そんな兵う様が負けてしまいましたわ!」

 

観客「でもかっこよかったですわよ~!!」

 

と、やっぱり女声からの歓声が多かった。

 

理 「女声からの支持が凄いなぁ」

 

そして定番のように戦った兵士うに近づく。

 

兵う「強いな………これは兵いが負けるのも頷け

   るよ……」

 

理 「大丈夫か?」

 

そう言い手を差し出す。すると兵士うは驚きながら、

 

兵う「なっ!?君は変わってるね……」

 

兵士うは手を掴むとそのまま引っ張り兵士うを起き上がらせる。

 

理 「さてとこれまで通り君にもアドバイス」

 

兵う「えっ!?」

 

理 「君の戦い方は型を意識しすぎだよだから

   すぐに予測が出来てしまうそこを直すと

   良いかもよ?」

 

兵う「なっ僕の戦い方をこの短時間で!?」

   ……フフフ…アハハハハハ♪」

 

理   Σ(゚ロ゚;)

 

突然笑いだしビックリした。すると笑い涙を流しながら、

 

兵う「ハハハ…ありがとう教えてくれて……」

 

理 「いいよ気にするな……♪」

 

兵う「君が優勝できるように祈っておくよ♪」

 

理 「お前も変わってるよ♪」

 

兵う「お互い様さ……」

 

そうして理久兎は兵士うと別れ会場から退出するのだった。そしてこの戦いを見ていたVIP席では、

 

月読「やっぱりすごいね理千君♪」

 

月読は理久兎の事を褒めていたが永琳は黙っていた。

 

永琳「………………」

 

月読「どうしたの?永琳?」

 

永琳「いえ何でもないですわ」

 

九頭「永琳殿、月読様が心配していらっしゃるの

   で少しは会話をお願い致しますよ♪」

 

と、薄っぺらい笑顔で九頭竜王は言ってくる。

 

永琳「えぇすみません」

 

月読「気にしてないから大丈夫よ♪」

 

そう月読は返してくれるのだった。だがこの時、永琳は理千は何にも本気を出していないと感じていた。何故なら最初に出会った時の妖怪達に向けた殺気を何一つ感じていなかったからだ。そしてもし本気を出したら多分兵士が束になっても勝てないどこらか負傷者は出ると感じた。

 

永琳「ふふっやっぱり面白いわ理千♪」

 

永琳は少し理久兎に興味がわいたのであった。



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第15話 決勝戦(後半)

試合の休憩時間。現在は仲瀬と兵士あが戦っている時間帯。その少しの休憩時間で理久兎は何をしているかというと、

 

理 「お姉さんこれとこれとこれをくれ!」

 

店員「あいよ!お会計は800円だけどお兄さん

   中々のイケメンだしそうだね少しサービス

   して500円でいいよ♪」

 

と、女性の店員が言ってくれる。因みに言うが見た目は40代ぐらいの店員だ。

 

理 「えぇそれはありがとうございます♪」

 

そう言い代金の500円を払い商品を貰う。買ったもの1つは綿菓というものともう1つは桃飴というお菓子と最後にサイダーを買い、

 

理 「それではありがとうございました」

 

店員「また来ておくれよ♪」

 

そう言いながら買ったサイダーの蓋を開け飲み始める。

 

理 「くぅ!このサイダーってやつシュワシュワ 

   してて不思議な感覚だなぁ♪」

 

先程、永琳に昼飯をおごってもらったが少し出店のお菓子などが食べたくなり今現在買いに来たと言うのがここにいる理由になる。

 

理 「おっとそろそろ大会のほうに戻るか……」

 

そろそろ時間的に大丈夫かなと思い試合会場へと戻る。そして試合会場では仲瀬と兵士あが死力を尽くして戦っていた。

 

理 「へぇ仲瀬の奴、頑張るなぁ♪」

 

と、入場口東で仲瀬の戦いを見ていると、

 

理 「…………何だ?」

 

後ろから結構凄い気を感じ振り向くと細目で体は筋肉でがっちりしている男がいた。

 

? 「君は確か初出場の理千だったな?」

 

理 「えぇ貴方は?」

 

? 「我は細愛親王…ここ都市で軍の大将を勤めさ

   せて貰っているものだ」

 

大将とはこれまた大物が出たものだ。それ以前に何故、自分の所に来るんだと思った。

 

理 「用件は何だよ?ただ応援しに来た何てない

   だろお偉いさんが来るとなれば何かしらの

   用がなきゃ来ないだろ?」

 

細愛「ふむ…用件はそなた八意様に仕えているの

   であろう?」

 

理 「はぁ?仕えるって………」

 

細愛「理千よ八意様に仕えるのは止めて九頭竜王

   様に仕える気はないか?無論仕えてくれる

   というのなら九頭竜王様直々にそれ相応の

   褒美や暮らしを約束してくれると仰ってい

   たぞ?」

 

どうやら勧誘をしに来たようだ。だがその仕えるだとかを聞いて少々不機嫌になると同時に言いたいことが込み上げてきた。そのため正直に言うことにした。

 

理 「悪いが興味ないなそれに言っておくが俺は

   権力だとかは大嫌いだしそういうのを乱用

   しようとする奴に仕えるのはもっと御免だ

   それと永琳は俺の友人だし仕えてる訳じゃ

   ない………」

 

伝えるべき事を伝えると細愛親王は顎に生える髭を触りながら、

 

細愛「ふむ…そうかなら仕方があるまい……勧誘が

   無理と分かれば我は甥の戦いを観戦すると

   しよう」

 

そう言い細愛親王は立ち去っていった。

 

理 「………何だ彼奴?」

 

立ち去っていく細愛親王を眺めていたその時だった。

 

審判「勝負有り勝者……兵士あ!!」

 

観客「ウォーーー!!

 

と、審判や観客達から歓声が聞こえる。どうやら仲瀬は負けたようだ。

 

理 「どうやら終わったみたいだな‥少し励ましに

   いくか……」

 

恐らく怪我をしているため医務室に行っている筈と思い買った桃飴をぼりぼりと噛んで飲み込み綿菓子を食べながら医務室へと向かう。

 

理 「う~す仲瀬いるか?」

 

仲瀬「理千さん!」

 

扉を開けると腕に包帯を巻いて治療された仲瀬がいた。

 

理 「大丈夫か?」

 

仲瀬「えぇ負けてしまって悔しいですが……」

 

この時、理久兎は仲瀬の落ち込み具合でどれだけ努力してきたのかがすぐに分かった。先程よりも暗くなっていた。

 

理 「そうだ♪仲瀬に良いことを教えてやるよ♪」

 

仲瀬「えっ?」

 

理 「その悔しい気持ちを忘れるな…そうすれば

   その気持ちを踏み台にもっと強くなれるか

   らさ♪」

 

かつて母親である千に負けて何度も悔しい思いをしてきた自分だからこのことが言える。そしてその思いをバネに強くなろうと思えるのだ。

 

仲瀬「理千さん……ありがとうございます」

 

理 「良いって気にするなよ♪」

 

そしてここでアナウンスが流れ審判の声が聞こえ出す。

 

審判「え~と決勝戦参加の兵士あさんと新秒理千

   さんは準備を整えすぐに会場へとお願いを

   いたします」

 

そう言うとプツリとアナウンスが切れた。

 

理 「おっとそろそろ俺も行くか……」

 

仲瀬「理千さん!!」

 

理 「ん?」

 

仲瀬に呼び止められ後ろを振り向くと仲瀬は真剣な顔つきで、

 

仲瀬「頑張って下さい!応援しています!」

 

と、言ってくれた。そこまで言われたのなら頑張るしかあるまい。

 

理 「あぁ……ありがとな♪」

 

仲瀬に笑顔を向け自分は医務室を出て試合会場へと向かうのだった。

 

審判 「大変長らくお待たせいたしました!

    これより最終決戦をはじめます!!」

 

試合場に登ると審判がすぐに対応し武道大会の最終決戦を発表する。

 

観客「ウォーーーー!!

 

そしてやはり歓声が大きく上がる

 

審判「では選手の紹介ですまず1人目は今大会

   こそ優勝なるのか!兵士あ!!」

 

兵あ「優勝するぜーー!!」

 

観客「ウォーーー!!」

 

観客「やっちまえー!」

 

兵士あの意気込みと共に歓声が更に盛り上がる。しかもデカイ図体だけあって

 

審判「そして、2人目の選手は初の出場で、

   初の優勝になるか?新秒理千!!」 

 

理 「………………」

 

観客「頑張ってこいよ!!」

 

観客「期待してるぜー!!」

 

観客が自分を応援してくれる。それならば期待に応えるしかあるまい。先程の仲瀬の件もあるから。すると目の前の兵士あは楽しそうに、

 

兵あ「へへ♪やっと会えたな~これまでの相手が

   皆、雑魚すぎてつまらなかった所ださっき

   の相手え~と………あぁ一堂だっけか?彼奴

   弱い癖によくここまで上がってきたよな本

   当笑えるよなぁ~!!」

 

そういえば言っていなかった事があった。それは自分が最も嫌いな奴についてだ。最も自分が嫌いな奴。それは努力を嘲笑う者だ。

 

理 「あまり減らず口を叩くな…弱く見えるぞ?」

 

兵あ「あぁん!?」(# ゜Д゜)

 

この目の前の兵士あには軽くだが怒りを覚えた。そのため挑発を仕掛けた。そして兵士あは笑うのを止めて此方を睨みそして目のシワを寄せた。

 

審判「両者ともよろしいですか?」

 

兵あ「あぁいいぜ」(# ゜Д゜)

 

理 「大丈夫だ……」

 

審判が大丈夫かと聞いてきたため大丈夫と答えた。そして兵士あの武器は大きな大剣だった。

 

審判「では、はじめます……レディー」

 

審判が言葉を伸ばすところで兵士あは大きな大剣を下段の構えで構えると、

 

審判「ファイト!」

 

ボォーーーーン

 

と、合図がなると兵士あは怒りに身を任せて、

 

兵あ「この野郎!!!」

 

ブゥン!!

 

理 「よっと」

 

横払いをしてきた。すぐに屈んで兵士あの大剣を避ける。というかこんなのを避けるなんて造作でもない。そして隙が出来たためすぐに間合いを詰め、

 

理 「せいやっ!」

 

次に理久兎は兵士あに霊力を纏わせた蹴りを当てるが、

 

兵あ「グハッ!!チッ!」

 

何と自身の蹴りを耐えたのである。これまでの奴は耐えきれずにふっ飛んだのに耐えた。

 

理 「なるほどな…意外にタフだな…お前」

 

兵あ「今度はこっちからいくぜ!!」

 

兵士あは大剣を理久兎の頭上に振り下げる。

 

ドガンッ!

 

だがそんな遅い攻撃は普通に避け、

 

理 「遅い!」

 

ドンッ!

 

兵あ「がっ!!」

 

今度はまた霊力を纏わせ先程よりも強めに掌底打を兵士あの胸部へと当てたのだが、

 

兵あ「効かねぇ!!」

 

何とまた耐えた。すると大剣の刀身を地面に背負うと、

 

兵あ「くたばりやがれ!!

 

猪のように走ってくると同時に大剣から火花が散る。そして向かってくると大剣を振り回す。

 

兵あ「おんりゃーー!!」

 

ブゥンーー!!

 

遠心力を利用した強烈な一撃がやってくる。だがそれは当たればの話だ。

 

理 「はぁ………」

 

ため息を吐き軽くジャンプし兵士あの大剣の平に乗る。だかま兵士あは気づいていなかった自分の視界から理久兎が忽然と消えたと認識していた。

 

兵あ「なっ!どこにいった?」

 

と、探し回っている。とりあえず声をかけることにした。

 

理 「ここだよ……」

 

兵あ「あん!………って嘘だろ!!」

 

これには流石に驚くのも無理はない。まさか自分の大剣の上に乗ってるなんて予想もつかないからだ。

 

理 「もう終わりか?」

 

兵あ「この野郎!!!」

 

兵あは、また大剣を振り回して振り払おうとしてくる。だが、

 

理 「よっと」

 

また軽くジャンプして回避して見事に試合場に着地した。

 

兵あ「この野郎!!」

 

振り回され続け兵士あの怒りの沸点はそろそろ越えそうになっていた。だがこのままだと良知が明かないため、ある方法を取ることにした。

 

理 「はぁ良知が明かないな…仕方ない少しだけ

   俺の技を見せてやるよ」

 

兵あ「あぁん?」(# ゜Д゜)

 

と、睨んでくる。自分は小声で聞こえぬように呟く。

 

理 「瞬雷…

 

小さな蚊が泣くような声で唱えると一瞬で兵士あから消えそして一瞬でほぼ零距離に移動した。

 

兵あ「なっ!いつ俺の目の前に!?」

 

困惑する兵あの目の前に一瞬で移動した自分は腕に拳を作り、

 

理 「これで終わりだ…仙術十六式内核破壊…!」

 

トン!

 

放った技からは明らかに軽い音が鳴る。はっきり言うと、とても弱々しい音がだ。

 

兵あ「あん?何だこれは痛かねぇぞ!なんだよ?

   その攻撃は?あぁん!マジメにやってんの

   かゴラァ!!」

 

と、血気盛んに叫ぶ。それを聞き自分はニヤリと笑う。

 

理 「確かにこの技は()()にはダメージは

   ない……そうあくまで()()にはだ!」

 

兵あ「あっ?どういう…グハッ!!」

 

突然の事だった。兵あは急に嘔吐したのである。

 

観客「なんだ?なにが起きているんだ?」

 

観客「何が起きたの!?」

 

と、観客達も困惑しだす。だが困惑しているのは観客達だけではない。VIP席に座る3人と九頭竜王の右後ろに立つ細愛親王も困惑していた。

 

月読「何……あの技……」

 

九頭「あっありえない何だあれは!?」

 

細愛「なん…だと……!?」

 

永琳「やっぱりとっておきを隠していたわね

 

と、永琳は小さく呟くのだった。そして理久兎が放ったこの技『仙術十六式 内核破壊』 この技は相手の内部に理久兎自身の霊力を送り込む技だ。送り込まれた霊力は、相手の内部で爆発して衝撃を与える本来これは相手の臓器を破壊し殺害する危険な技だ。だが理久兎は少しだけ当てる位置をずらしなおかつ送り込む霊力も最小限にしたのである。だから勿論、相手は死ぬことはない。臓器の破壊もないだからせいぜい嘔吐するぐらいで済むのだ。

 

兵あ「グフォ!オエーー!!」

 

兵士あは苦しそうに何回か嘔吐を繰り返すと、

 

バタンッ!

 

と、倒れ続行不能となる。そのめこの勝負の勝者は、

 

審判「兵士あ選手戦闘不能!よっこの第88回目

   の優勝選手は新秒理千だぁ!!」

 

審判のその言葉聞くと観客達から大きな声で歓声が上がった。

 

観客「すげーなんだ!今の技!!」

 

観客「カッコいい!!」

 

観客「マジですげぇ!!」

 

等々と色々と聞こえてくる。すると審判がこちらにやって来て、

 

審判「新秒選手…表彰式に移りたいのですが?」

 

と、言ってくるが自分にはやらねばならない事があった。

 

理 「あぁ…少し待ってもらってもいいか?」

 

審判「えっ?何でですか?」

 

理 「今から、こいつ(兵あ)を医務室に運ぶから」

 

そうそれは戦った兵士あの医務室への搬送だ。こんなことになってしまったのは自分の行いのためしっかりとけじめをつけたかったのだ。

 

審判「はっはい!分かりました!」

 

審判がそう言うと自分は倒れた兵士あへと近づき、

 

理 「ほれ行くぞ!!」

 

理久兎は兵士あの肩を担つぐ。

 

兵あ「ぐへっ…てめぇ何で俺にそこまでする?」

 

理 「けじめだよ…」

 

兵あ「けっ!」

 

負けたのが腹立たしいのか兵士あはイライラとしていた。

 

理 「後それと……」

 

兵あ「あん?」

 

理 「君の太刀筋はワンパターンすぎるもう少し

   バリエーションを増やした方がもっと色々

   な戦いができるようになるよ」

 

兵あ「なにっ!?」

 

と、何時ものようにアドバイスを教えるが理久兎は更に、

 

理 「それと勝ちにこだわりすぎて思いやりの

   心がなさ過ぎる兵士だと言うなら1人で

   戦う訳じゃない人を思いやれ」

 

勝ちにこだわりすぎていて人の事を思っていない。そこに自分は指摘した。

 

兵あ「あん…悪いか!」

 

理 「いや勝ちにこだわるのは構わないだが兵士

   ならば思いやりの気持ちを忘れるな俺が言え

   ることはそれだけだ」

 

それを聞くと兵士あは黙り混む。そして先程よりも言葉を強く高圧的にしないで、

 

兵あ「………何時かお前を越えてやる」

 

理 「あぁ楽しみにしているよ♪」

 

そうして理久兎は兵士あを医務室に運び数分後、

 

審判「ではこれより表彰式を始めます優勝選手

   新秒理千…前へ!」

 

理 「はいよ……」

 

審判に言われ前へと出る。前には審判もそうだが永琳に月読それから見たことのない男が立っていたがそいつは気にしないでおくことにした。そして審判の前に立つと審判から、

 

審判「おめでとうございます!!」

 

賞状とトロフィーが進呈された。

 

理 「あんがとさん」

 

審判にそう言い賞状とトロフィーを受けとる。すると、

 

パチ!パチ!パチ!パチ!

 

と、拍手喝采が起きる。しかもそれだけじゃない。

 

観客「ウォーーー!!

 

観客「おめでとう!!!」

 

と、歓声が上がる。更には、

 

永琳「ふふっ♪おめでとう理千♪」

 

月読「おめでとう理千君♪」

 

2人からも祝言を貰う。そして、

 

仲瀬「おめでとうございます理千さん!!」

 

と、身体中に包帯を巻いた仲瀬からも祝言を貰った。本当に嬉しいものだ。

 

審判「何か有りますか?」

 

理 「あぁあるな」

 

審判からそう言われ理久兎は審判からマイクを借りる。そして伝えたいことを伝えた。

 

理 「今日ここに来た観客の皆様そして全力を

   尽くして戦った選手達お疲れ様!そして

   俺の優勝に拍手や歓声をしてくれ本当に

   ありがとうな!!」

 

観客「ウォーーー!!

 

理 「そして俺から言うことはただ1つだけだ!

   それはな諦めるな!そして今日負けた…?

   だからなんだ!今日の負けは悔しいかもし

   れない!しかしその負けが次に身を結ぶん

   だ!努力を惜しむな!努力している奴を笑

   うな!努力は評価されないかもしれない!

   だから何だ!努力は必ず実を結ぶんだそれ

   を決して忘れる事なかれ!俺からは以上だ

   一言に付き合ってくれてありがとうな♪」

 

観客「ウォーーー!!」

 

その言葉に今までよりも大きな歓声が上がった。そしてマイクを審判へと返した。

 

審判「はいありがとうございましたではこれにて

   第88回武道大会を閉会します!!ありが

   とうございました!」

 

こうして第88回目の武道大会は閉会した。そして理久兎は闘技場のロビーへと歩いて行くと、

 

? 「これはこれは理千さん優勝おめでとう

   ございます」

 

と、薄っぺらい笑顔で1人の男が声をかけてきた。その男は先程に永琳や月読の隣にいた男だった。だがよく辺りを見渡してみると先程の細愛親王もいた。つまりこいつは、

 

理 「お前が九頭竜王だよな?」

 

九頭「えぇ♪当たっていますよ♪」

 

やはり九頭竜王だった。今度は部下ではなく自身がやって来た。

 

理 「そんで部下じゃなくて今度はお前さんが

   出てきたったその真意は何だよ?」

 

九頭「いえ♪ただ優勝の祝言ですよ♪」

 

と、薄っぺらい笑顔でそう言ってくる。大体こういう奴に限って裏がある。

 

理 「………本当は?」

 

九頭「おや…お見抜きですか……まぁ言ってしまえば

   私側につく気はありませんか条件は細愛親王

   から聞いた通りの報酬ですがそれに上乗せを

   しましょうどうでしょうか?」

 

こいつも勧誘してきた。確かに上乗せと聞けば誰しも迷うだろう。だが相手は自分もとい金銭感覚だとか金銭やそういった物の価値があまり分からない自分だということを忘れてはならないことだ。

 

理 「悪いがパスだな」

 

九頭「おや不満ですか?」

 

理 「いいやそうじゃないんだよ…さっきお前の

   部下の細愛親王だったか?にも言ったけど 

   さぁ………」

 

そう言いながら九頭竜王に顔を近づけて獰猛な笑顔で、

 

理 「権力だとか金だとかそんなもんには興味

   なんてねぇし永琳に仕えているだとか思

   ってねぇよ俺は友として永琳を支えたい

   と思っているただそれだけの事だぜ九頭

   竜王様よ………ついでにもう少し笑う時に

   は口を曲げた方が良い嘘笑いが見え見え

   だぜ?」

 

九頭「っ!?」

 

そう呟き顔を離す。そしてニコリと笑って、

 

理 「そんじゃ永琳を待たせてるからさ♪」

 

そう呟き九頭竜王から遠ざかるのだった。そして残った九頭竜王は笑いながら、

 

九頭「ふふっ♪面白い男だ………本当に惜しい男

   だよ新秒理千」

 

細愛「よろしいのですか?」

 

九頭「あぁ彼がそちらに仕えるのなら仕方のない

   事だ」

 

そう呟き2人も後にするのだった。そしてロビーまで来ると手提げ袋を持って永琳が待ってくれていた。

 

理 「悪い遅れた………」

 

遅れた事を謝ると永琳は首を横に振り笑顔で、

 

永琳「いいえ今来た所よ♪そして理千、改めて

   優勝おめでとう♪」

 

と、祝言をくれた。

 

理 「ありがとう永琳♪」

 

祝言に感謝を込めてお礼を言うと永琳は手提げ袋から少し大きめの紙袋を出す。

 

永琳「これは私からのプレゼントよ♪」

 

理 「えっ………」

 

受け取ると何だろうと思いながら紙袋を開けると驚いた。

 

理「永琳これ………!」

 

紙袋の中身は新品ピカピカの真っ白コートだ。

 

永琳「あの時、私の怪我の手当てで服を駄目に

   しちゃったでしょだからね♪」

 

理 「永琳…大事に使わせてもらうよ♪」

 

そう言い着てみると真っ白のコートは丁度良いサイズで着心地も良かった。

 

永琳「ふふっ♪そうそう後これも飲んでおきな

   さい」

 

永淋は自身のポケットを探ると何か液体が入ったビンを渡してきた。

 

理 「これは?」

 

永琳「私が作った栄養ドリンク♪今日の疲労なん

   かはぶっ飛んで明日にはなくなるわよ♪」

 

どうやら栄養ドリンクのようだ。それは助か…いや少し待て、

 

理 「なぁ作った?」

 

永琳「えぇ…あっそういえば言ってなかったわね

   私これでも能力があるのよ♪」

 

理 「えっどんな能力?」

 

永琳の能力が気になり聞いてみると永琳はクスクスと笑いながら、

 

永琳「『あらゆる薬を作る程度の能力』よ♪」

 

と、とんでもない能力を言ってきた。

 

理 「何気に凄いなそれ……」

 

永琳「どうして?」

 

どうしてかと聞いてくる。その理由は、

 

理 「いつか()()()()()()とか作りそうでさ…」

 

永琳「ふふっ♪今は作る気はないわよ♪」

 

あくまで作る気はないといっただけだ。作らないとは言っていない。そして何よりも今この瞬間フラグが立った。だがそんな事はどうでもいいと思い今、目の前にいる永琳に感謝をする。

 

理 「ありがとうな永淋」

 

永琳「ふふっどういたしまして♪」

 

最初は何でこんな目に何て思った。だがこうして新しい出会いがあった。そして新しい服が手に入った。そのため満足し帰還するのだった。

 

 



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第16話 姉妹との対面

武道大会が終って1週間が経過した。現在自分は事実で布団に寝ながら読書をしていた。永琳から文字の読み書きを教わりその練習の意味を込めて読書している。ついでにしっかりと文字を読めて理解すれば新たな教養もつくそのため読者をしていた。すると障子越しから、

 

永琳「理千いいかしら?」

 

と、永琳の声が聞こえてくる。それに対して、

 

理 「あぁ大丈夫だよ」

 

大丈夫と言い布団から起き上がると共に永琳が部屋に入って来た。

 

理 「どうしたんだ永琳…仕事か?」

 

永琳「いいえ違うわ♪

 

護衛の仕事かと聞くと永琳は笑顔で首を横に振る。どうやら違うようだ。

 

理 「だとしたら何だ?」

 

永琳「理千…実を言うとね……」

 

理 「ん?」

 

永琳「貴方…武道大会で優勝したじゃない?」

 

1週間前の事を言ってきた。当然それには肯定する。

 

理 「うんしたね……」

 

永琳「それで貴方にどうしても会いたいっていう

   子がいるよね……」

 

どうやらいつの間にか自分にファンが出来たようだ。それ以前に何故、自分なのかと疑問に思う。

 

理 「何で俺なんだ?」

 

永琳「えぇ貴方の戦い方を見て物凄く感激してし

   まったみたいなのよね」

 

そんな感激するような勝ち方や戦い方はしていない筈なのだが。それ以前にどの試合も瞬殺してしまっていたため逆に面白くもない戦い方のような気がする。

 

理 「ふ~んそうなのか……」

 

永琳「それで貴方に一度でもお会いして1回程

   戦ってアドバイスを聞きたいって聞かな

   いのよ……」

 

そこまで会いたいというなら会いに行かないとその思いを踏みにじるような気がしてならないと思ってしまう。自分は布団から立ち上がって、

 

理 「良いよ他ならぬ永琳の頼みだしね♪」

 

軽く体を伸ばし笑顔を永琳に向けながら言うと永琳もそれを聞いて笑顔になった。

 

永琳「ありがとう理千♪」

 

理 「気にしなくて良いよそれでいつ行けば良い

   の?」

 

何時、行けば良いのかと思い聞くと永琳は何時行くのかを教えてくれる。

 

永琳「明日その子の家に行くからその時について

   きて頂戴♪」

 

しかも明日に行くらしい。行くのは結構早かった。

 

理 「明日かオッケー♪」

 

永琳「えぇお願いね♪」

 

理 「了解~」

 

と、言うと永琳は障子を閉める。そして障子は閉まり部屋に理久兎1人という静かな環境に戻った。

 

理 「さ~て本でも読むか……」

 

そうしてまた布団へと寝転がり本を読むのだった。そして翌日となり、

 

永琳「準備は出来た理千?」

 

理 「あぁ問題ないよ」

 

永 「じゃ~いきましょうか」

 

理 「アイアイサー」

 

そうして永琳の案内で自分に会いたいという子のもとに向かうのだった。そして場所は変わりとある広いお屋敷その中庭では、

 

スッ!スッ!スッ!

 

木刀の素振りの音が聞こえる、素振りにあわせて、

 

?1「は!は!は!」

 

と、後ろに髪を結んだ1人の少女の掛け声が聞こえる。

 

?1「はぁ…はぁ……よし!朝の素振り3000回

   終わり!」

 

その少女は日課である素振りを終わらせた。

 

?1「今日は確かお師匠様が来る日だったな……

   準備をしなくては」

 

と、八意様を迎える準備に取りかかろうとしたが……

 

?2「依姫~終わった?ハムハム……」

 

今、私の目の前で桃がいっぱいの籠を持ちそして手に桃を持って食べている少女。もとい少女の姉の豊姫だ。ここだけの話だがものすごい天然だ。

 

依姫「お姉様今日が何の日か覚えてますよね?」

 

豊姫「ごくんっ………ん?」

 

依姫「はぁやっぱり……」(´д`|||)

 

この感じは軽くド忘れしている。

 

依姫「今日は、お師匠様がおいでになる日

   です!!」

 

豊姫「あら!それは直ぐに準備しないとね♪

   あぁ~ん♪」

 

と、また桃を食べ出した。だがしかし依姫は目を細くして、

 

依姫「それよりお姉様…今日…何個の桃を食べた

   のですか?」(¬_¬)

 

豊姫「うん~と10個程かしら?ハムハム♪」

 

依姫「食べ過ぎです!何時も1日3個までと

   言っているでしょう!」

 

豊姫「依姫ちゃんのケチ!!」

 

依姫「誰がケチですか!今日という今日こそ

   その桃を没収します!!」

 

豊 「キャー♪」

 

依 「待ちなさ~い!!」

 

こうして2人の追いかけっこが始まり約30分ぐらいが経過した。廊下を走り回りながら豊姫は玄関に向かっていた。

 

依 「待ちなさいお姉様!!」

 

豊 「とりあえず外に避難しよ♪」

 

そして豊姫は玄関のドアを開けて外に出ようと玄関に来たとき突然ドアが開いた。

 

ガラガラ……

 

? 「ごめんくださ!!」

 

豊 「えっ避けて!!」

 

ドン!

 

豊姫は突然の事で止まることが出来ず誰かにぶつかりそのまま後ろに倒れていくのだった。そして少し遡り永琳の案内で理久兎は自分に会いたいという子が住んでいる家に来ていた。

 

永琳「着いたわここよ♪」

 

理 「ここか……またでかい家だなもう慣れた

   けど……」

 

こうして見ると永琳もとい現在の自分の家よりかは一回り小さい。だがそれでも大きなお屋敷だ。すると中から、

 

ドタドタドタドタ

 

と、音が聞こえたかと思うと、

 

? 「まちなさーい!!」

 

? 「キャー♪」

 

と、中から声と足音が聞こえてくる。

 

永琳「あの子達またやってるのね♪」

 

理 「元気がよろしいようで……」

 

永琳「理千貴方には言われたくないわね………」

 

理 「ん?そうか……」

 

永琳「えぇとってもね……」

 

そんな元気な訳ではないのだが。多分妖怪やら戦っている時の事を言っているのだろう。あれは少しでも鼓舞しないと気分が乗らないためだ。だがここで話続ける訳にもいかないので、

 

理 「まぁここで話すのもあれだから玄関を開け

   るよ?」

 

永琳「えぇお願いするわ……」

 

理 「とりあえずこう言えばいいのかな?」

 

そうして玄関のドアを開ける。

 

ガラガラ

 

そして家の何処にいても聞こえるように大きな声で、

 

理 「ごめんくださ!!」

 

と、その一言を言おうとしたその瞬間、

 

? 「きゃ!!」

 

ドン!

 

自分の前に女の子が突然出てきてぶつかってきたのである。そしてその女の子が後ろに倒れていくので、

 

ガシッ!!

 

その女の子の右手を掴んで体勢を戻して立たせた。

 

理 「大丈夫か?」

 

? 「えぇ何とか…あれ?貴方どこかで?」

 

? 「お姉様!今日という今日は……えっ!

   嘘!理千さん何で?!」

 

と、また奥から女の子が出てきた。目の前の金髪の子はおっとりとしている子だが新たに出てきた子は活発そうな子だった。すると永琳が自分の後ろから前へと出て、

 

永琳「まったく貴女達はまたやっているのかしら?

   豊姫…依姫……」

 

依姫「おっお師匠様まで……しまった時間が!」

 

豊姫「あっごめんなさい依姫……」

 

 

活発そうな子もとい依姫と言われた子は顔にやってしまったというのが顔に出ているので分かる。そして豊姫と言われた子は申し訳なさそうにしていた。

 

永琳「まったく貴女達は……」

 

と、呆れながら永琳が言う。だが目の前にいるのは子供だ。子供ならそのぐらいお茶目の方が可愛らしい。

 

理 「まぁまぁ悪気があってやった訳じゃないん

   だからさ……モグモグ」

 

と、自分は桃を食べながら永琳にそう言う。

 

永琳「フフフそうね♪……………ん!?…り…理千…

   貴方は何を食べてるの?」

 

理 「んっ?確か桃っていう木の実だっけ?モグ

   モグ…ゴクン!今さっき籠から取ったよ?」

 

先程、豊姫を助けた時に丁度美味しそうな桃を篭いっぱいに持っていたから1個だけ素早く取って食べていたのだ。

 

永琳「いつの間に……」

 

理 「これ中々いけるな!このみずみずしさそれ

   に…この甘さが堪らないね♪モグモグ」

 

豊姫「でしょ♪ハムハム」

 

自分は豊姫と共に桃にかじりつく。

 

依姫「お師匠様……」

 

永琳「えぇ貴女の言いたいことはよく分かるわ」

 

そう後に月の頭脳といわれる永琳にも予想する事が出来なかった事が今、目の前で起きている。それは、

 

依姫「何かお姉様が2人いるように見えるのは

   私だけですか?」

 

永琳「いえ…大丈夫よ…私もそう見えるから…」

 

そうそれは、ドがつくほどの天然と天然が出会ってしまった瞬間であった事だ。

 

理 「モグモグ……」

 

豊 「ハムハム……」

 

2人は自重せず仲良く桃を食べていたのであった。



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第17話 指南もといアドバイス

先程の出会いから数時間が経過し綿月姉妹の家へと上がり居間に来ていた。

 

依姫「先程は失礼しました……」

 

豊姫「ごめんなさい……」

 

理 「あぁ……いいよいいよ俺も自重せずに桃を

   食べちゃったし…」

 

永琳「まったく理千は……」

 

そう出会って初っぱなからやらかしてしまったのである。それはつまみ食いなど失礼な事をしてしまった事である。それには申し訳なく思う。

 

依姫「八意様も申し訳ありませんでした…大層な

   おもてなしも出来ず……」

 

永琳「良いのよ気にしなくて♪」

 

理 「あっえ~と…とりあえず自己紹介するか……

   多分最初の方で俺の名前を言っていたから

   分かると思うけど俺は新秒理千だよろしく」

 

依姫「はっええっとよろしくお願いいたします

   わわ私の名前は綿月依姫です!で隣にい

   るのが……」

 

豊姫「依姫の姉の綿月豊姫です♪」

 

理 「こちらもよろしく♪」

 

と、3人は軽く挨拶を交わす。そして本題の自分に会いたいという子は誰かと気になり聞くことにした。

 

理 「で、ここから本題だけど俺に会いたいって

   言ってた子はどっち?」

 

依姫「私です!!私、理千さんが大会に優勝した

   時に言った言葉にとても感激したんです!」

 

理 「ほう……それはそれは……」

 

依姫「努力は評価されるものでもなくても何時

   かは自分に実を結ぶ…この言葉が本当に

   心を打たれたんです!」

 

それは1週間前に自分が優勝した際に言った言葉だ。それが心を打ったようだ。

 

理 「ありがとうな覚えてくれていて……♪」

 

依姫「それで…実は…その…」

 

と、依姫はモジモジと恥ずかしそうに言葉を詰まらせた。

 

理 「ん?どうした?」

 

何だろうと思っていると、

 

依 「私とお手合わせ願いたいんです!」

 

どうやら一戦をしたいようだ。それには大賛成だ。

 

理 「いいよ~」( ^∀^)

 

依姫「やっぱりダメですよね……え?」

 

理 「大丈夫だよ今日はそのために来たし」

 

そう先程、永琳から戦ってみたいという事を聞いていたため実際、戦うというのは知っているのだ。だから彼女の戦いを見てみたいのだ。

 

依姫「あっありがとうございます!!」

 

豊姫「良かったわね依姫♪」

 

依姫「はいお姉様!」

 

永琳「ふふっ♪」

 

依姫はとても嬉しそうだ。見ていて微笑ましい限りだ。だが自分も彼女とは戦ってみたいため、

 

理 「じゃ~移動しようか?」

 

依姫「はい!!」

 

そうして理久兎と永琳そして依姫と豊姫は場所を変えこの家に完備されている道場へと向かうのだった。そして道場へと着くと、

 

理 「永琳審判、頼める?」

 

永琳「えぇ良いわよ♪」

 

永琳に審判をしてもらう事をお願いし了承を得る。そしてある事を思い付いた。

 

理 「そう言えば依姫ちゃん……」

 

依姫「はい?」

 

理 「依姫ちゃんは真剣って使える?」

 

依姫「えっえぇ使えますよ……?」

 

理 「じゃ~使ってもらって良い?」

 

依姫「えぇ!危ないですよ!?」

 

と、心配して言ってくれる。だが真剣が使えるのならそれを使って欲しい。それには理由があるから。

 

理 「大丈夫怪我しても俺の責任だからそれに

   やるなら実戦を意識した方がいいしね♪」

 

そう何時かこの子も戦いをする時がくるのだ。そのためにも実践に躊躇がないようにしなければならない。でないと待っているのは死だ。

 

依姫「分かりました後悔しないで下さいよ!」

 

そう言うと道場の奥に飾って置いてある刀を持ち出し鞘から引き抜き中段の構えで構える。

 

永琳「お互いに準備できたかしら?」

 

理 「いいよ」

 

依姫「問題ありません!!」

 

豊姫「お互いに頑張って~♪」

 

豊姫が声援をする。それと同時に永琳が手を掲げる。

 

永琳「では……始め!!」

 

そう言い手を振り下ろした。それと同時に依姫は斬りかかってきた。

 

依姫「行きます!!はぁ~!!」

 

シュッ!シュッ!シュッ!

 

依姫は刀を振るうそれも素早くそして突き、切り上げ、切り払いと豊富な技で攻めてくる。それを最小限の動きで避ける。

 

理 (成る程………型は良くできていてそれでいて

  型にとらわれていない…何よりも天武の才に

  恵まれている剣術だ……そして何よりもあの

  手の豆が潰れた数……努力を惜しんでないな)

   

そう理久兎には見えていた。依姫の手には豆が潰れそしてそれを耐えていくことによって固くなった手の皮膚を、

 

理  (だけど、まだそんなには実戦を経験

   してないな)

 

やはり真剣をあまり人に向けて使ったことはないためなのか所々に迷いが見えた。

 

依姫「試合の時に拝見していましたがやはり速く

   そして無駄がない動きですね!」

 

理 「あぁまぁな」

 

永琳「やっぱり理千の動きは間近で見ると迫力が

   あるわね……」

 

豊姫「すご~い!依姫ちゃんの攻撃を完全に避け

   きってるわ!」

 

と、豊姫は楽しんでいてくれているのだが、

 

理 「なるほど良くわかったそろそろ終わら

   せるぞ!」

 

そう呟き理久兎は依姫の猛攻を避けると依姫の目の前から一瞬で消える。

 

依 「なっどっどこに!!」

 

依姫は、理久兎の動きについていけず一瞬で理久兎を見失った。そして、

 

スッ!

 

依 「なっ!!」

 

気がついたら依姫は後ろをとられ首に理久兎の手刀が自身の首横にギリギリで寸土めされていたのである。それを永琳は見てまた手を掲げると、

 

永琳「そこまで!!」

 

と、試合の終了を宣言した。

 

依姫「負けてしまいましたか……」

 

豊姫「あ~あ負けちゃったか……でも頑張って

   たよ依姫ちゃん!」

 

と、依姫はガックリと肩を落とすがそれを豊姫が励ます。何とも仲良い姉妹なのだろう。

 

理 「とりあえず依姫ちゃんに言いたいことが

   あるから居間に戻ろっか?」

 

依姫「はい……わかりました……」

 

理 「永琳と豊姫ちゃんもいいかい?」

 

永琳「えぇ」

 

豊姫「はーい♪」

 

そうして理久兎達は元いた居間へと戻ると、

 

理 「じゃ~依姫ちゃん誉めてほしい所と反省

   点の所があるけど…どっちから聞きたい?」

 

依姫「では反省点からお願いします……」

 

反省点からと言われ理久兎は反省点もとい直すべき所を教えた。

 

理 「え~とまずは、相手の動きを予測する所が

   まだ甘いのと後やっぱり実戦力が足りない

   かなそれが原因で真剣を扱いなれてなくて

   勝手に体が手加減している………だからそこ

   を直すと良いよ♪」(´∇`)

 

依姫「はい……」

 

ここまで言われるとは思っていなかったのか依姫はションボりとしていた。

 

理 「でもね……」

 

依姫「えっ?」

 

理 「君の動きを簡単に言い表すと刀を振る型は

   良く出来ているしかといって型にとらわれ

   過ぎていない………才能は勿論あるだろうけ

   ど何より努力していることはとても分かっ

   たよそれに…その手を見れば一目瞭然だよ

   良く頑張っていることが分かるよ♪」

 

依姫「えっ理千さんこの数分間でそこまで!?」

 

理 「だからその努力を怠らないようにねこれが

   誉める部分だよ♪」

 

誉める部分を言うと依姫は今さっきとは打って変わり喜びで顔を笑顔にして、

 

依姫「はい!ありがとうございました!!」

 

豊姫「良かったね依姫ちゃん!」

 

依姫「はい!お姉様!!」

 

本当に嬉しそうで良かった。すると永琳はニヤニヤと笑いながら、

 

永琳「やっぱり貴方……大会でも戦った選手達に

   同じことしてたでしょ?」

 

理 「あれバレた?」

 

永琳「まったく…ふふっ♪」

 

永琳は凄く楽しそうだ。だが綿月姉妹は驚きの顔をしていた。

 

豊姫「えっ!?」

 

依姫「そっそうだったんですか!?」

 

理 「アハハハハハハまぁそうだな♪」

 

永琳「フフフフフ♪」

 

今日は理久兎にとってもとても楽しく充実した日になったのだった。だがこの時、自分や永琳達もまだ知らなかった。暫く遠くない未来に起こるであろう別れがある事を。

 

 

 

 

運命の日まで後10年

 

 

 

 

 



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第18話 最強の教官

綿月姉妹訪問から約1年たった今現在ここ都市の軍の訓練所では、

 

理 「じゃ~とりあえず体力作りのために

   軽く70Km走るぞ~!!」

 

そう理久兎が言うと、

 

兵達「イエス サー!!

 

兵士達は大きく叫んだ。今現在、理久兎は兵士達の教官をしていた。何故。教官をしているかその疑問は今から1週間前に遡る。

 

理 「フゥ~」

 

この時、体を鍛えるために体幹トレーニングをしていた。身につけた武術の技などは型をしっかり整えないと上手く機能しないというのが理由だからだ。1年前の武道大会で見せた。仙術十六式内核破壊。これも理久兎が編み出した技だ。因に余談だがこの時、理久兎はすでに20の仙術を編み出していた。その内の1つが内核破壊だ。そしと時間となり、

 

理 「よし5時間体幹終了!」

 

1時間を5セットで計5時間で1セットごとに形を変えて体幹していた。

 

理 「とりあえず水を飲みに行くか……」

 

脱水症状にならないために理久兎は部屋を出て水を飲みに行く。すると、

 

永琳「あら理千トレーニングは終わり?」

 

廊下の右側をむくと永琳がいた。そしたトレーニングは終わりと聞いてきたためそれに答える。

 

理 「あぁ今終わった♪よそれで今から水分

   補給をしにね……♪」

 

永琳「そう♪」

 

そしてここ最近、自分は思うことがあった。それは少し情けないことに永淋は仕事をしているが自分は護衛の仕事はしているが基本、永琳は実験室に篭っているため外出はない。そして仕事といったら外に出て薬草採取する際の護衛または屋敷に忍び込む間者を叩きのめすという仕事だ。つまりそれ以外対して仕事がないという事だ。これではニー……いやそうとは思いたくない。

 

理 「はぁ……なぁ永琳……」

 

永琳「………どうしたの理千?」

 

理 「俺に出来る仕事ってなんかない?」

 

永琳「どうしたの急に!?」

 

突然の事で永琳は驚く。そして自分の心境を告白した。

 

理 「確かに永琳の護衛だとか侵入者をボコボコ

   にしているけどさ…何かそれ以外で活躍が

   出来なくて自分が情けなくてさ」(´・c_・`)

 

永琳「成る程…つまり仕事が欲しいと?」

 

理 「あぁ」

 

それを聞いた永琳は顎に手を当てて考え出す。そして暫く経つと、

 

永琳「貴方に出来そうな仕事ねぇ…そうだ♪

   なら軍の教官をやってみない?」

 

と、言ってきた。だがこの時ある問題があった。それは、

 

理 「……なぁ教官って何?」

 

ズコッ!

 

思いっきり永琳はズッこけた。そう理久兎は教官という役職を知らなかったのだ。

 

永琳「えっ…そこから……」(;^∀^)

 

理 「すまないけど説明頼むよ……」

 

永琳「いっ良いわよ…そうねえ~と教官は」

 

そうして永琳から説明がされる。教官とは主に色々な事を教える仕事だと。そして自分がやる教官の仕事は主に軍で戦う兵士達に戦いの技術や知識そして体力の向上を目指させるための仕事だと、

 

永琳「とっこんな所ね分かった理千?」

 

理 「大体は分かったつまりこれまで俺がやっ

   てきた通りの事をすれば良い訳ね!」

 

永琳「まぁそういうことね♪」

 

やってきた事。戦った兵士達にアドバイスをあげたりしていた事だ。

 

理 「うんその仕事なら出来そうだしやるよその

   教官の仕事を………勿論だけど永琳の護衛の

   仕事もやるからね?」

 

永琳「えぇ分かってるわよ♪とりあえずこの事は

   月読に伝えておくわね♪」

 

理 「ごめんな何から何まで……」

 

永琳「いいのよ気にしなくて♪」

 

永琳はそう微笑み言ってくれるのだった。そして日付は変わり翌日。居間では、

 

 

永琳「理千とりあえず許可が下りたわよ♪それで

   シフトは月~金の週5日間のシフトになっ 

   たわそれから5日後から出勤して頂戴との

   事よ♪」

 

わざわざ永琳が月読の元まで行って許可をとってきてくれた。これには感謝せざる得ない。

 

理 「ありがとう永琳♪頑張ってみるよ♪」

 

永琳「頑張って来てねふふっ♪」

 

そしてその会話から5日後ここ軍の訓練所では、

 

兵あ「おりゃ~!!」

 

兵い「頑張ってるね兵士あ君」

 

兵あ「あぁ!あいつにリベンジするためにな!」

 

兵う「頑張りすぎて体を壊さないでね……」

 

兵い「でも兵あ、のやつ最近変わったよな」

 

兵う「確かに以前とは変わったな…何というか

   丸くなったよな」

 

と、兵士うは呟く。前まではトゲトゲしていたが今では丸くなり人と優しく接せれるようになりとても変化したのだ。すると、

 

仲瀬「あっ!兵士あさんに兵士いさんそれから

   兵士うさんお疲れ様です♪」

 

そう言いながら仲瀬がやって来る。

 

兵い「おつかれ仲瀬」

 

兵う「お疲れ様」

 

兵あ「おう…おつかれ!」

 

と、かつては皆からも蔑まれてきた仲瀬も今では明るくなり皆の輪に入っていた。だが仲瀬はある事を伝えた。

 

仲瀬「そういえば皆さん知ってますか?」

 

兵あ「何だ?」

 

兵い「ん?」

 

兵う「何をだい?」

 

仲瀬「新しく教官がやって来るみたいですよ?」

 

新しく教官がやってくると。それにはこの場の全員は興味を示した。

 

兵あ「マジかよ!」

 

兵い「そうなんだ」

 

兵う「どんな人なんだ?」

 

仲瀬「えっえぇと」

 

と、ひっきりなしに質問が来る。仲瀬はどう答えるべきかと悩んでいると、

  

兵え「なんの話しをしているんですか?」

 

仲瀬「兵えさんお疲れ様です」

 

今度は唯一の女軍人の兵士えがやって来る。

 

兵え「そちらこそお疲れ様ですそれでなんの話

   をしているの?」

 

兵う「何でも新しく教官が来るみたい何だよ」

 

兵え「あぁその話?」

 

仲瀬「知ってるんですか?」

 

どうやら兵士えは知っているみたいだ。

 

兵え「えぇ確か男性って聞いたわね」

 

兵い「へ~」

 

男性かと思っていると大佐が歩いてくる。

 

大佐「全員整~列!!」

 

兵あ「やべっ!急ぐぞ!」

 

兵士あも流石に軍法会議にはかけられたくないため全員はすぐさま整列する。

 

大佐「今日より貴様らに教官が就くことになった

   しっかり言うことは聞くように!!」

 

兵隊「イエス サー!!」

 

大佐「ではどうぞこちらへ……」

 

大佐が言ったその時だった。

 

カツン…カツン…カツン……

 

と、靴の音が響く。それに合わせて教官となる1人の男性がやって来た。そう兵士達は驚くことになる。なにせ教官を勤めるのは、

 

理 「え~と本日から教官を勤めることになった

   新秒理千だよろしくな」( ^∀^)

 

そう自分だったからだ。そして軽く自己紹介をすると整列している兵士達から、

 

兵士「スゲー本物だ……」

 

兵士「この人に習うことができるのか!?」

 

と、言う声が聞こえてくる。しかもよく見てみると武道大会で戦った兵士あ、兵士い、兵士う、兵士えがいたがそれだけではない。

 

仲 「理千さん!?」

 

そう仲瀬もいた。これには軽く5人に手を振りながら、

 

理 「あれお前らここにいたんだ♪まぁよろし

   くな♪」

 

そう言うと兵士達全員の顔を見る。そして、

 

理 「まぁ今みたいに多分俺を知っている奴もいる

   と思うけどとりあえず今日から君らの教官に

   なったから何かアドバイス出来る所は出来る

   限りでアドバイスしていくからよろしく頼む

   ね♪」

 

兵達「よろしくお願いします!」

 

と、元気な挨拶が返ってくる。だがこんな所で止まっているのは勿体ないため、

 

理 「じゃ~とりあえず体力作りのために

   軽く70Km走るぞ~!!」

 

兵隊「イエス サー!!」

 

と、言ってくれる。だが兵士達の顔は絶望の顔に変わっていた。何が理由かは分からないがとりあえず教官としてやっていく事となった。これが回想である。そして現在1周1Kmのコースを丁度50周した所ぐらい。

 

理 「そこ!へばるな!」

 

兵士「すすすみません!」

 

兵士達は息を切らし苦しみながらも何とか走っていた。

 

兵あ「うっぷ!」

 

理 「兵あ!吐くなら隅で吐け!」

 

兵あ「人の顔を洞察するなぁ!うっ!」

 

そうして何人かはゲロったが準備運動の70周を終える。

 

兵士「はぁはぁ………」

 

兵士「うっ……」

 

と、皆は苦しそうだがそれではいざ戦いになった時は助からない。そのため更に追い詰める。

 

理 「次は体幹トレーニング1時間する出来る

   だけその体制の維持をやり続けろ…」

 

兵隊「いい…イエッサ~!」

 

と、苦しそうにそして嫌そうにそう叫ぶ。すると、

 

兵え「り…理千教官こ…これには…どういうことを

   目的とした訓練なのですか?」

 

兵士えがそんな質問をしてきた。その質問に自分は的確な真意をもって答えた。

 

理 「これは体のバランスつまり軸を鍛える……

   兵士え…君なら刀を使うだろ?」

 

兵え「はっはい」

 

理 「もし相手の攻撃を刀でいなした際に体のバラ

   ンスが一瞬だが崩れ1秒だけ動けなくなった

   のならどうなると思うか考えてみてくれ」

 

兵士えは考える。そして答えを見つけたのか口を開き、

 

兵え「その隙に殺られてしまう…ですか?」

 

理 「その通りだ戦場において1秒の隙は命取り

   と思えその1秒で自分の生死を分けるから

   だ皆も覚えておけよ」

 

兵士達は他人事ではないと思っているのか黙って耳を傾けていた。だがしかし、

 

理 「おっとこんな辛気臭い話は無しだでだが俺

   の使う武術はこれを基本としているんだよ

   ちなみに俺は5時間やってる……」

 

仲瀬「すごい……」

 

兵い「そこまでやるとバケモノ……」

 

兵う「アハハハハ」

 

兵士うは発狂し出した。こんな常識外な行動は兵士ですらも発狂するのだろう。

 

兵あ「戻ってこい!兵う!!!」

 

兵士あは頑張って兵士うが遠くへと行かぬように頑張る。だがそんな事に構っていると時間の無駄なため、

 

理 「じゃ~各自開始!」

 

こうしてトレーニングが開始された。理久兎はその間に兵士うの頭を軽く殴って起こしトレーニングに参加させる。そして約1時間後、

 

理 「はいそこまで!」

 

兵士「うがぁ体が痛い~!」

 

兵士「辛かった!」

 

と、声をあげる。だがこの鬼教官は、

 

理 「よ~しお前ら……」

 

兵隊「へっ!?まっまだやるのか!?」

 

と、怯えていたが自分もそこまで鬼ではないため、

 

理 「1時間休憩を挟むよ……」

 

1時間の休憩を許すことにした。それを聞くと兵士達の顔に生気が戻っていき、

 

兵隊「本当ですか!?よっしゃ~!」

 

と、騒いで喜ぶ者が続出した。しかし

 

理 「だが俺の攻撃をかわす受け流すといった事

   をして30秒の間‥…この部隊の誰か1人で

   も耐えていられたら休憩をあげよう♪」

 

こんな簡単な事を言うと兵士達は嬉々として、

 

兵隊「30秒ぐらい耐えてみせます!」

 

兵士「やってやるぜ~」

 

と、盛り上がる。だがしかし理久兎と戦った4人とその戦いを見ていた仲瀬は顔を青くしながら、

 

5人「無理だ……この人には勝てない……」

 

言葉をハモらせた。そして、

 

理 「では…始めるぞ!」

 

と、理久兎が言ったのその瞬間から地獄が始まった。

 

シュン!

 

突然理久兎が消えたかと思うと突然、

 

兵士「ぐはっ!」

 

1人の兵士は悲鳴をあげて倒れた。しかしそれでは終わらない。

 

兵士「へぶし!」

 

また兵士が悲鳴をあげて倒れる。これが、

 

兵士「あギャー!」

 

兵士「やっぱ無理でした~!」

 

兵士「ありえん!」

 

と、どんどん悲鳴をあげて倒れていく。やがて最後の方になってくると、

 

5人  ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 

20人近くいた兵士も今ではたったの5人だけとなった。この時間わずか10秒だ。そして理久兎は笑顔で、

 

理 「さ~て後はお前らだけだ」(^∇^)

 

そう呟くのだった。この後、軍の訓練所では、

 

ギャーーーーーー!!

 

と、5人の大きな絶叫がこだましたのだった。そして30秒が経過しこの場に立っていたのは自分だけとなっていることに気がつく。

 

理 「おいおい…う~んやり過ぎたかもな……」

 

これはやり過ぎたと思った。何せ兵士達全員気絶してしまっているのだから。頭を掻きながら、

 

理 「とりあえず休憩させるか……」

 

と、いった感じで兵士達は気絶という名の休息を得て理久兎も少し休むのだった。そんなこんなで理久兎は教官としてやっていくことになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

運命の日まで後……

 

 9年……



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第19話 兵士達とで組手

教官になってから約1週間が経過し現在、何をしているのかと言うと、

 

兵隊「グハッ!!」

 

理 「君は、もう少し相手を見よう!」

 

兵隊「ぐべらば!」

 

理 「君はもう少し体力とかつけたいね!」

 

大佐「ちにゃ!」

 

理 「大佐は、もうちょい相手の動きの予測を

   考えてください……」

 

今現在、理久兎は兵士達の組手をしていた。組手をすることで兵士達の何処を直すべきかが分かるからだ。大佐が「ちにゃ」られてるだろって。気にしたら負けだ。だがこんな事している間にも20人いや大佐いれて21人の兵士達の内17人の組手が終わった。そうして17人は、

 

理 「君か……」

 

仲瀬「お願いします理千さん!」

 

と、仲瀬は頭を下げる。次の組手の相手は仲瀬のようだ。

 

理 「来いよ仲瀬!」

 

仲 「ウォーー!!」

 

仲瀬は自前のトンファを引き抜き自分めがけて攻撃してきた。だがその連撃を上手くいなしまたは回避を繰り返す。

 

理 「オッケー分かった……」

 

仲瀬「えっ!?」

 

と、言ったその瞬間、仲瀬のトンファを掴む。

 

仲瀬「うっ動かない!」

 

理 「せい!!」

 

ドンッ!

 

仲瀬「うは!」

 

トンファを掴んで一気にこちらへと引き寄せると仲瀬の腹に霊力を纏わせた蹴りを叩き込み仲瀬をふっ飛ばした。だがと物凄い手加減をしているためぶっ飛んだ距離は約1mだった。

 

理 「仲瀬は前より動きは良くなったけど回避

   とか相手の行動の視野だとかを視野に入

   れた立ち回りをしてみると良いぞ!」

 

仲瀬「っつつ…ありがとうございました!」

 

仲瀬は頭を下げ仲瀬の組手は終わる。すると次に自分の前に立ったのは、

 

兵え「行きます!!」

 

大会と同じように刀を携えて兵士えが立っていた。

 

理 「来い!!」

 

兵えは抜刀すると下段の構えを取って理久兎に向かって斬りかかる。

 

理  (前と同じなら……!)

 

大会と同じように手刀をして兵士えの刀を落とそうとするのだが、

 

ダッ……ジャキ!

 

理 「な!」

 

兵え「前と同じだと思わないでください!」

 

まさかのフェイントだ。兵えはなんと斬る勢いを足で踏み止めると構えを抜刀術に変えて横に払って自分に斬りかかったが、

 

理「嘗めるなぁ!」

 

だがそんなを居合いをイナバウアーをして避けた。

 

兵え「嘘でしょ!?」

 

理 「動揺をするな!」

 

ダスッ!

 

理久兎はそこから倒立後転をして兵えの足に向かって水平蹴りをした。

 

兵え「な!くっ!」

 

体制が崩れ地面に倒れた兵士えは起き上がろうと頑張るが、

 

すん!

兵士えが起き上がろうとしたその直後、首もとにギリギリの所で踏みつけを寸止めする。これでは相手は踏みつけられるしかなかったため兵士えは負けとなり組手は終わった。

 

兵え「負けました……」

 

理 「とりあえず前に言ったことを実践してくれた

   事は誉めるよ♪でもね相手の動きにいちいち

   動揺したらダメだよ?」(  ̄▽ ̄)

 

兵え「くぅ…そこは見直しですね…ありがとうござ

   いました!」

 

兵士えは悔しそうに考えようとするが元気よく挨拶をしてくれた。すると、

 

兵え「そういえば私の自己紹介はまだしていませんで

   したね……剣御花(つるぎおはな)です!この前といいありがとう

   ございました!」 

 

理 「あぁ頑張ってね御花ちゃん」(  ̄▽ ̄)

 

御花は頭を下げるとその場から下がる。今度は長槍を背負った兵士うがやってきた。そして兵士うは頭を下げて、

 

兵い「天夢幸(てんむこう)ですお願いします!!」

 

と、自分の名前を叫ぶと長槍を構える。とりあえず幸の前で手を甲を向けて前後に動かして、

 

理 「かかってきな!」

 

そう言うと幸は長槍に力を込めて、

 

幸 「行きますはぁ!!」

 

距離を積めると幸は自身の得意な連続突きをしてくる。だが前より正確にそして素早く繰り出されていて大会と比べると見違えていた。

 

理 「つっ!」

 

これには自分自身もその成長が見えて良く分かる。

 

幸 「はぁっ!」

 

ひゅん!!

 

幸は薙刀の要領で長槍を薙ぎ払うがそれをジャンプして避ける。

 

理 「良い動きだが」

 

すぐに着地し振りきって隙だらけのところに一瞬で間合いを詰め幸の顔面に上段蹴りを寸止めした。

 

幸 「っ!?」

 

理 「勝負ありだな………アドバイスとしては前より

   正確にそして冷静になっていたそれは良い事

   だ……だけど…長槍を振りきった後の隙を直

   せるようにすればもう少しはいい線にいける

   よ♪」

 

誉める所と直す所を言うと上段蹴りを止めて元の体制に戻る。そして幸は頭を下げて、

 

幸 「ありがとうございました理千教官!」

 

と、言いその場から下がる。

 

理 「次は誰だ来な!」

 

その言葉を聞くと兵士うが目の前から歩いてきて自分の前に立つ。

 

兵う「次は僕だね火軽美蒼(ひかるみそう)いくよ!!

 

理 「一戦してやる来い!」

 

そう言うと携えている突剣を構えると自身の前へと素早く距離を詰める。

 

蒼 「はっ!はっ!」

 

ヒュッ!ヒュッ!

 

蒼の戦い方も以前にまして鋭くなっている。以前は型にとらわれすぎていた戦い方も今はそんなにとらわれすぎていない。それどころか技術が上がっていた。だが蒼は突き焦ったのか、

 

蒼 「はぁ~!」

 

目に見えぬ程の一閃の突きを繰り出してきた。

 

理 「ほう……だがな…」

 

理久兎は昔にもやった通り蒼の力と遠心力を利用した半回転して受け流しそのまま蒼の首に手刀を寸土めした

 

理 「ここまでだな……」

 

蒼 「くっ……」

 

理 「アドバイスとしては前より型にとらわれて

   いないしそれでいて型もしっかりしてきて

   いるよ反省点としては焦り過ぎだよもう少

   し冷静にね♪」

 

蒼 「アドバイスありがとう理千教官♪」

 

と、言うと蒼は元の場所に戻っていった。すると今度は自分よりも大きな兵士あが大剣を持ってやって来た。

 

兵あ「俺だぜ教官」(`・ω・´)

 

理 「決勝戦以来だな……」(゜▽゜*)

 

兵あ「あぁ!俺は大門寺力(だいもんじりき)だ!」

 

自身の名を叫び大剣を構える。

 

理 「かかってきなよ力!」

 

力 「行くぜ!!おりゃ~~!」

 

ズドンっ!!グォーーン!!

 

力の大剣が地面に叩きつけられる。そしてそこから派生で薙ぎ払ってくる。

 

理 「避けるのは簡単だけど当たると大変だな

   一般人は……」

 

とりあえず様子を見ながら普通に避ける。だがここで変化が起きた。

 

ズン!

 

なんと力は自身の大剣を地面にさして殴りかかってきた。

 

力 「ぶっとべ~!!」

 

理 「おおっと!」

 

だがお忘れだろうか理久兎は妖怪の全力の拳を受け止められることを、

 

ガシッ!!

 

力 「なっ嘘だろ!」

 

理 「中々いいじゃないか……」

 

自身の体格や筋力を利用した拳を押さえられ力は驚く。しかも掴まれた拳を引き抜こうとするが、

 

理 「ほれほれどうした?」

 

力 「うがぁーー!!」

 

拳は引き抜けないでいた。だがこれでは良知が明かないため受け止めた拳をそのままつかみ自分のほうに寄せ力の首もとに手で作り上げた突きもとい貫手を寸土めした。

 

力 「ぐっちくしょう……!」

 

理 「ここまでだなアドバイスとしては前よりも

   戦い方が増えているし何よりその体を生か

   した戦い方は評価しよう反省点としてはも

   う少し相手の事を観察するといいよ♪」

 

そう言い手を離して貫手を止める。力は悔しそうに、

 

力 「……あんがとよ教官…」

 

そう言い頭を下げた。そしてそろそろ時間のため、

 

理 「とりあえず今日の訓練は終了だ!良く寝て

   明日も動けよ!」

 

兵士「ありがとうございました!!」

 

と、兵士達は挨拶をする。なお大佐はどうなったのかと言うと今だに気絶中だ。そして帰り支度を整え汗を拭きながら訓練上から出る。

 

理 「ふ~」 

 

気持ちの良い汗をかいてすっきりしていると、

 

永琳「おつかれ♪」

 

と、永琳がやって来ていた。

 

理 「永琳か………仕事の帰りか?」

 

永琳「えぇでもふふっ♪教官の仕事が板についてき

   たじゃない♪」

 

理 「まぁな…とりあえず買い物だけして帰るか」

 

永 「えぇ♪」

 

こうして今日の訓練を無事に終わらせて永琳と共に買い物をしながら帰路につくのだった

 

 

運命の日まで後

 

9年……



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第20話 妖怪狩り

理久兎が教官の仕事についてから約9年ぐらいの歳月が経過した。ここ都市ではなく都市の外では、

 

理 「御花そっちだ!」

 

御花「はい!」

 

キィン!

 

妖怪「ギリリ!!」

 

御花は妖怪の一撃を刀で押さえる。そして別の所では、

 

力 「おりゃ~!!」

 

ドゥン!!

 

妖怪「グギャー!」

 

力が大剣を振るい妖怪達を薙ぎ倒し、

 

蒼 「はぁ!!」

 

シュッジュバ!

 

妖怪「ギャー!」

 

蒼の目に見えぬ程の早業を誇る剣術で妖怪を翻弄しながら斬りつけ、

 

幸 「それゃ~!」

 

シュッ!シュッ!シュンッ!

 

妖怪「あががが!」

 

幸は連続突きからの凪ぎ払いをして妖怪を倒していき、

 

仲瀬「でりゃあ!!」

 

ドゴンッ!

 

妖怪「ぐへは!」

 

仲瀬は身軽な動きで動きトンファで妖怪の顔面を強打していた。今現在、怪物もとい妖怪狩りをしている。何故こうなったのかというのは月読に呼ばれた所から始まる。

 

理 「月読…俺に何の用なんだ?」

 

月読に呼ばれ永琳の付き添いのもと月読の部屋にやって来ていた。そして月読は自身の頭に指を当てて、

 

月読「え~とね……」

 

と、考える。するとそれだと良知が明かないと思ったのか月読を無視して永琳が喋りだす。

 

永琳「実はね理千、今現在進行形で私達はある計画

   を建てているのよ……」

 

月読「もう永琳ちゃん何で先にいっちゃうの~」

 

と、口を尖らせて月読は言う。だが永琳の言った計画が気になる。

 

理 「計画?」

 

月読「そうその計画はあの月へ行く事なの!」

 

と、月読は空に輝く月を指差してそう叫ぶ。どうやら計画とは昔に自分が作った月に避難しようという事らしい。

 

理 「それは、また大それた計画だな……

   でもなんでまた?」

 

永琳「今現在ここはまだ安全だけど他の場所は

   妖怪達によって侵食されてきているのよ」

  

月読「そこで皆でロケットに乗って月に避難

   しよう!という計画なのよ♪」

 

つまり妖怪達から逃げるために月に行くというのはよく分かった。

 

理 「成る程…大体は分かったよ……で?それと

   俺がどう関係しているんだ?」

 

永琳「理千にはとりあえず近くにいる妖怪を殲滅

   してほしいのよ♪」

 

理 「その理由は?」

 

永琳「計画に邪魔な存在なのよ……だから

   理千に頼もうかと♪」

 

つまり永琳がこうして自分に頼むという事はそれほど危機的な状況でありなおかつ自分を信用してのことなのだろう。勿論それには、

 

理 「分かった…引き受けよう」

 

永琳には自分に知識をくれた恩がある。その恩のために戦おうと決心した。

 

月読「でも1人だと何かあった時に危ないから

   皆~入ってきて!」

 

月読がそう言うと同時だった。

 

ガチャ!

 

と、扉が開く音と共に入ってくる5人の男女。それは、

 

仲瀬「こんにちは理千さん!」(⌒‐⌒)

 

御花「よろしくお願いいたします」

 

蒼 「よろしく理千教官」

 

幸 「よろしくっす!」

 

力 「よお教官!」

 

と、まさかのこの5人だ。これには自分自身、目が点となった。

 

理 「何でお前らがここに?」

 

因にだが皆の階級はここ9年で大きく昇進した。御花は曹長。幸は伍長。蒼は軍曹。力は少尉。最後に仲瀬が中尉。皆はそれほど成長が認められそしてそれ相応の仕事をしたたて階級が上がったのだ。なお一般的な普通ではこんなに早くの階級の昇格は無理だと言っておこう。

 

月読「ふふっ♪」

 

永琳「この子達にこのことを話たら自分達から

   殲滅部隊に希望したのよ♪」

 

どうやら了承は得ての殲滅部隊に入隊したようだ。これには少なからずだが自分は感激をした。

 

月読「とりあえず理千君にはこの小隊の 

   隊長をやってほしいのよ」

 

理 「ふぅ~ん小隊ね…フフフ…アハハハ♪」

 

突然自分が笑いだしためなのか周りにいる全員は驚き皆は顔はひきつらせてビビっていた。そして5人に、

 

理 「そうか…ついてくるのは構わないけど死ぬ

   かもしれないし五体満足で帰れないかもしれ

   ない………それでも来るか?」

 

5人の覚悟を見るために聞くために敢えて厳しく言う。すると5人は覚悟を決めたかのように、

 

力 「上等だ!」

 

御花「問題はないです!」

 

幸 「大丈夫っす!」

 

蒼 「これでも貴方という鬼教官に鍛えられまし

   たからね♪」

 

仲瀬「僕も大丈夫です!」

 

と、皆はその答えを覚悟を見せてくれた。

 

理 「そうか……覚悟はあるみたいだね……」

 

隊員達が真剣な顔で頷いたのを確認した。自分は後ろを振り向き月読と永琳の2人に顔を向けて、

 

理 「なぁ2人とも?」

 

月読「どうしたの?」

 

永琳「理千?」

 

理 「この部隊の名前はあるか?」

 

部隊の名前を聞く。すると月読と永琳首を横に振り、

 

月読「考えてないわねぇ」

 

永琳「えぇ」

 

理 「なら名前をつけて貰って良いか?」

 

と、名前をつけて欲しいと頼むと2人は考え出す。

 

月読「そうね~」

 

月読は思い付かないのか更に深く考え込むと永琳の口が開き、

 

永琳「月光のもとに集いし者達…月影…月影の

   部隊ってのはどうかしら?」

 

と、部隊の名前を出す。その名前はとても良いと思った。

 

理 「ふふっアハハ!いい部隊名だ気に入った

   聞いたか!今より俺ら部隊の名は月影の

   部隊だ!!

 

隊員「お~ーー!!」

 

5人は掛け声をあげる。そして最も伝えなければならないことがあるため真剣な顔つきで、

 

理 「そして、お前らに守ってほしい約束がある…」

 

隊員「約束?」

 

そして自分は4つの約束を伝えた。

 

理 「一つ生きて帰れ!一つやばくなったら逃

   げろ!一つそして隠れろ!一つ隙ができ

   たらぶっ殺せ!そして全員生きて帰る良

   いか!」

 

隊員「お~~!!!」

 

そうしてできたのが月影の部隊だ。なお約束が5つだろというツッコミは無しだ。そして結成から2週間が過ぎた現在。

 

理 「終わったな……」

 

先程まで数5、60匹程いた妖怪達は自分達によって殲滅されその場には妖怪の死体達と自分達しかいなかった。

 

仲瀬「帰投ですね」

 

御花「索敵完了敵影はなし直ちに帰還しましょう」

 

力 「おうよ!!」

 

幸 「はぁ疲れた……」

 

蒼 「そういえば理千隊長……」

 

理 「なんだ?」

 

蒼に呼ばれ蒼の顔をみると、

 

蒼 「どうやら明後日に計画を実行するみたい

   ですよ……」

 

理 「そうか…早いものだな……」

 

かつて自分の力で創った月を見上げる。美しく優しく淡い白い光を放つ月を。

 

理 「まさか俺が創った星に移るとはな……」

 

だが自分は永琳達と月へと行ったらまた地球に戻ろうかと考えていた。地球に来たくて来たのに離れる事になるのは嫌だったからだ。だがその声や考えは誰にも聞こえることもなく考えも察知される事はなかったのだった。

 

 

運命の日まで後2日……

 



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第21話 計画始動

今日は、明日の月へと行くための作戦もといミーティングだ。俺を含めて大尉クラスの人達がわんさかと出席した。中にはあの細愛親王もいた。

 

永琳「では明日の大規模防衛戦フライミートゥ

   ザムーンの作戦会議を行うわ」

 

月読「では皆様よろしくお願いしますね」

 

兵達「よろしくお願いいたします

 

と、兵士達は一度立ち上がり頭を下げて席へと座るをする。無論自分もする。すると永琳が作戦について説明を始めた。

 

永琳「本作戦はこの都市にいる約3万人の軍人

   達を総動員して行いますそしてこの作戦

   内容はまずこの都市にいる約6万人の民

   間人を先にロケットに避難させ打ち上げ

   ますその間に軍人達で妖怪達の進行を食

   い止めますそうして大方の民間人達の避

   難ができしだい軍人達も後退していきロ

   ケットの方まで避難し地球から脱出して

   月に向かうこれが本作戦の大まかな流れ

   となります」

 

理 「成る程なぁ……つまり力を持たない者から

   逃がしていき最後に自分達という事か」

 

永琳らしい考えだと思う。もし自分が永琳の立場だったのなら自分もその作戦を思い付くだろう。だがまだ説明は終わってはいない。

 

永琳「そして防衛は東西南北この4つのグルー

   プに別れて防衛するわ今現在偵察班の情

   報では妖怪達は西から大群で進行中との

   情報があるわ!」

 

兵達「マジかよ…」

 

兵達「おいおい……」

 

と、兵士達は項垂れる。つまり一番の激戦地区は西側という事になりそうだ。

 

永琳が「そしてその東西南北に1人ずつ指揮官を

    おこうと思うのまず1人目は細愛親王様

    お願いできますか?」

 

細愛「わかりました」

 

そう言うと細愛親王は立ち上がりペコリと頭を下げる。大将クラスが出てきたという事はガチな話なのだろう。

 

永琳「中将1さんお願いできますか?」

 

中1「了解しました!」

 

そう言い大佐が1人立ち上がる。因みにこの中将は昔に大佐だった時よく自分と戦ってちにゃられていた男だ。

 

永琳「次は中将2さん……」

 

中2「ご期待にそえましょう……」

 

今度は長い白混じりの髭を伸ばす中将格の男が立ち上がり頭を下げた。そして最後は、

 

永琳「そして最後の指揮官は新秒理千よ」

 

理 「あいよ……」

 

名前を呼ばれ立ち上がる。そして軽く会釈する。

 

永琳「以上…この4名が今回の防衛戦の指揮官よ

   そして次に誰がどこを守るかなんだけど…」

 

何処を守るのかと決めようとした時、真っ先に自分は手を挙げて、

 

理 「俺が西側に行こう……」

 

一番の激戦区になるであろう西側を選択した。それには周りの兵士達も、

 

兵達「マジかよ理千さんが……」

 

兵達「まぁ理千さんが指揮官やると生存率が物

   凄いくらいに高くなるからな……」

 

そんなに高くなっているとは思わなかった。ただ単に生きて帰れとしか言っていない筈なのだが、

 

永琳「分かったわ…それじゃ後は……」

 

そうして皆の守備位置の場所が決まった。自分は西、細愛親王が東で中将1が北で中将2が南を守ることとなった。

 

永 「最後に、全員の避難が完了次第この場所に

   原子爆弾を落とすわ!それが私達に出来る

   少しの抗いよ!」

 

兵達「おぉーーー!!

 

永琳「これで作戦会議を終えるわ」

 

月読「皆、気合いをいれましょう」

 

そしてそこから数分の説明を聞き説明会が終わる。とりあえず永琳が待つロビーに行こうとすると偶然、細愛親王が近くにいた。

 

理 「よぉ細愛親王」

 

細愛「これは理千殿………」

 

と、細愛親王は言うと手を差し出して、

 

理 「今回は探り合いだとか間者だとかは無しに

   してお互いに協力をしような」

 

それを聞くと細愛親王の眉間はピクリと動く。そして手を握り、

 

細愛「えぇお互いに恨みっこを無しにしましょう」

 

そうして手を離すと細愛親王にペコリと一礼して永琳の元まで向かう。

  

理 「ふ~……」

 

深呼吸をしながら歩いていると、

 

永琳「理千……」

 

と、永琳の声が聞こえたため振り向くとすこには永琳がいた。

 

理 「ん?どうした永琳……」

 

永琳「大丈夫よね?」

 

理 「気にするな……皆死なせないように

   するさ……」

 

永琳「違うわ、貴方の事を言っているの…貴方は

   自分を犠牲にしてでも仲間を助けようとす

   るでしょ!」

 

と、永琳は声をあげる。それ程までに自分のことが心配なようだ。

 

理 「俺は大丈夫だよ…必ず生きる約束だ…」

 

永琳「必ず生きてね理千……」

 

理 「あぁ約束だ……」

 

俺は永琳と生きるために約束交わすのだった。そして翌日、

 

永琳「これより作戦フライミートゥザムーン

   計画を実行します。各員持ち場へ!」

 

この伝令と共に各員が持ち場へつく俺の西側の軍隊数は、

ざっと見て約1万5千人もの兵士達がいた。その中には月影の部隊のメンバーも入っている。そんな兵士達に激励の言葉を与えた。

 

理 「お前らに言っておく!」

 

兵士達  (・_・?)

 

理 「全員生きて月に行けこれは命令だ!」

 

一瞬だが何だという表情の兵士達が理久兎の激励によってその顔を真剣な顔にして、

 

兵士達「オーーーーー!!!

   

と、叫びをあげた。するとトランシーバーから声が聞こえる

 

放送「西側に告ぎます敵部隊の反応ありその数

   ざっと5万体程です!」

 

理 「了解、速やかに迎撃する!全員かかれ!」

 

兵達「オーーーーー!

 

こうして次の民達の全てをかけた戦いが始まった…

 

 

運命の日まで後…数時間……



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第22話 出会いがあるから別れがある

都市の西側。暗雲となり唯一の光は月だけという暗い夜。だが今回の夜は何時もとは違った。

 

兵達「オーーーーー!!

 

ギンッ!ギンッ!

 

兵士達の戦いのかけ声や叫び。金属等がぶつかり合う音等が色々と聞こえ静かな夜はうるさくなっていた。

 

理 「ごらぁ!」

 

ドゴンッ!

 

妖怪「ぐばあー!」

 

目の前の妖怪は顎に掌底打をくらい顎が陥没して倒れる。理久兎は後ろでただふんぞり返るわけではなく前衛で兵士達と共に戦いを繰り広げていた。

 

兵士「はぁーー!!」

 

ズバ!!

 

兵士達も戦闘を繰り返していた。

 

妖怪「グギャー!」

 

兵士「どうだ!」

 

妖怪「ギャログ!!」

 

兵士「ひっ!うわー!」

 

妖怪が兵士にその鋭利な爪で裂こうとした瞬間、

 

ガキン!

 

御花「速く後退してください!」

 

御花が割って入って爪を刀でを受け止める。

 

兵士「あっありがとうございます!」

 

そう言って兵士が後退すると同時に誰かが御花の方に向かって走ってくる。

 

仲瀬「チェスト!」

 

妖怪「グハ!」

 

御花が対峙していた妖怪を中瀬がトンファで殴り御花の助太刀をする。

 

仲瀬「大丈夫か御花!」

 

御花「はい!問題ありません!」

 

そして別の所では、

 

力 「おりゃ~~!!」

 

力の無双が始まっていた。自身の手に持つ大剣をぶんまわして妖怪達を叩き切っていた。

 

ブゥン!ズバ!

 

妖怪「アギャー~!!」

 

妖怪を叩き斬りぶっ飛ばしていると背後から、

 

妖怪「どこをみている!」

 

妖怪にスキをつかれて攻撃される。

 

力 「なっしまった!」

 

力はブロックする体制に入ろうとするがその前に、

 

蒼 「はっ!!」

 

ズシュ!

 

妖 「ぶふう!」

 

蒼の突剣が妖怪の心臓を貫いた。そして妖怪は地に伏せた。

 

蒼 「気を付けてね力君!」

 

力 「あんがとよ蒼!!」

 

蒼 「ははっ♪いいよ仮はいつか返してね♪」

 

そしてまた別の所では、

 

幸 「おりゃりゃりゃ!!」

 

シュン!シュン!シュン!シュン!

 

そして幸は持ち前の槍術で敵を圧倒していた。

 

妖怪「ギイヤーーー!」

 

そして幸は隊長である自分に言う。

 

幸 「きりがないよ隊長!」

 

理 「っ!そっちはどうなった!」

 

理久兎はトランシーバーに声をかける。するとその答えが返ってくる。

 

放送「こちらの避難率70%西側以外の兵士達は

   至急にロケットへ避難を!!西側の兵士達

   は後、少し辛抱してください!!」

 

理 「了解した!!お前ら後少しの辛抱だ!ふん

   ばれよ!」

 

兵士達「オーーーーー!

 

守るべき者があるからこそ彼らも戦うのだ。そして理久兎の一言で更に士気は上がる。すると、

 

妖怪「死ね!雑魚が!」

 

妖怪が自分の背後を狙って襲いかかってくる。だが、

 

理 「雑魚はお前だ!!」

 

ドゴンッ!

 

理久兎は肘を上手く使い裏拳をして妖怪の頭蓋骨を叩き割る。そして妖怪は倒れ動かなくなる。そんな事が数分と続くと、

 

中1「こちら北門避難完了!」

 

と、トランシーバーから中将1の声が聞こえ出す。それに続き、

 

細愛「東門避難完了だ!」

 

中将「南門避難できました!」

 

と、細愛親王そして中将2も避難が完了したようだ。

 

放送「他の門の避難完了!西門、急ぎ直ちに

   後退を開始してください!」

 

理 「了解した!!」お前ら全員後退しろ!」

 

兵達「わかりました!

 

理久兎の言葉で兵士達は後退を始める。そして近くにいた仲瀬に、

 

理 「仲瀬!」

 

仲瀬「何ですか理千さん!」

 

理 「全員門に入ったら信号弾で合図をしろ!

   そしてそのまま門も閉めろ!」

 

仲瀬「わかりました!」

 

御花「隊長はどうするのですか!」

 

と、自分はどうするのかと聞かれる。自分は何をするかそれは、

 

理 「少し奴等を足止めする!行け!」

 

御花「っすぐに来てください!」

 

そう言い兵士達は後ろへと後退していく。しかし妖怪達が逃げている兵士達を追いかけようとするが、

 

理 「ここからは先は一方通行だ!」

 

そう言って理久兎は妖怪達の前に立ちふさがる。

 

妖 「グギャー!」

 

寄声をあげながら妖怪が襲ってくる。自分は左足を前に出しある構えをとる。そして、

 

理 「仙術 六式 刃斬(はざん)!!

 

後ろの右足を前へと大きく蹴りあげた。その結果1つの衝撃波のようなものが右足から放たれ妖怪達を切り裂く。

 

シュン ジュバッ!ジュバッ!ジュバッ!

 

なんと妖怪の内何匹かの妖怪は無惨に斬殺された。仙術六式刃斬、これは、足に霊力を一点にためそしてそれを放ち相手を切り裂く技で唯一の遠距離技でもある。そして理久兎は時間稼ぎをしていると赤く打ち上げられた信号弾が打ち上げられていた。

 

理 「信号弾か!」

 

理久兎が見上げると信号弾が空に打ち上げられているのに気づくだがその隙を狙って、

 

妖 「ジャハハハ!」

 

ブン!

 

妖怪が殴りかかってくるが、

 

理 「クソが!」

 

ガシッ! ブン! ズドン!

 

妖怪の攻撃を受け止めそして理久兎におもいっきり宙に投げ飛ばされる。そして鈍い音と共に他の妖怪達を巻き込み着地した。だがそんな事はどうでもいい今問題なのは自分が間に合うかどうかだ。

 

理 「間に合うか?いや!間に合わせる!

   ふぅ~ーーはぁ~ーー」

 

理久兎は、その言葉をいうと大きく深呼吸をして、

 

理 「仙術 十八式 瞬雷(しゅんらい)!!」

 

そう言うと足に力を感じた。そして一気に門まで走る。その速度は雷光の速度と同じぐらいに。そしてこの技は武道大会でも使用した高速移動技だ。そしてここ西門では徐々に門が閉まっていくが理久兎はまだ来ていない。

 

仲瀬「理千さん……」

 

仲瀬は理久兎のことを心配していたが、

 

シューーーン!!

 

仲瀬「うっ!なんだこの風!!」

 

突然の風が仲瀬を襲うそしてその風が止むと後ろから聞いたことのある声が聞こえだした。

 

理 「大丈夫か仲瀬!」

 

そう理久兎の声だ。仲瀬はその声を聞いて後ろを振り向く。

 

仲 「理千さん!!」

 

そして仲瀬が理久兎の名前を言うと同時に、

 

ガタン!!

 

と、音が響き門が閉まった。

 

兵達「隊長お疲れ様です!」

 

と、兵士達が理久兎に敬礼をする。

 

理 「良いからとりあえずお前ら早くロケット

   まで行け!」

 

兵士達「了解!!」

 

理久兎の一言で兵士達は大急ぎで移動を開始した。

 

神様 兵士達移動中……

 

永琳「理千……」

 

永琳は理久兎が来るまで待っていた。すると無数の走る足音が聞こえだした。それを聞いて永琳はその方向を見ると、

 

永琳「あれは、西門の兵士達!てことは……!!」

 

西門部隊がこちらに向かって走ってくるそして永琳は1人の男を注目するその男は……

 

理 「急げ!!」

 

理久兎だった。これには永琳も微笑んでしまう。

 

永琳「ふふっ♪変わらないわね♪」

 

そうして兵士達はロケットに入っていく。

 

理 「誘導お疲れ永琳……」

 

そう言いながら永琳に近づくと永琳はクスクスと笑いながら、

 

永琳「ふふっ♪貴方もね♪それじゃ~私達も

   入りましょうか?」

 

理 「そうだな♪」

 

ここで普通ならハッピーエンドなのだが、現実は甘くはない。そう運命の日が来てしまったのである。突然の事だった。

 

ガン!ガン!ガン!ダーーン!!

 

扉が壊され妖怪達がぞろぞろと入って来たのだ。

 

妖怪「グヘヘヘ!」

 

永琳「なっ!もうここまで来て!」

 

その数は約数十匹。しかも大きさからして相当の重さがある。もしこいつら全員がロケットにしがみつこうものならロケットは重量オーバーで打ち上がらないと思った。そのため、

 

理 (約束を破るけどしょうがないか……)

 

この時、自分はある決心した。友人を唯一の友を救うために、

 

理 「永琳……」

 

永琳「えっ理千なっえっ!?」

 

ドン!

 

そう理久兎は永琳をロケットの中に強く突き飛ばして、

 

バキン!!

 

外からロケットの開閉ドアのスイッチを押し壊した。結果ロケットのドアは閉まった。そう理久兎は自分の命を犠牲にして都市の仲間を守ろうとしたのである。そして閉まった扉から扉を叩く音が聞こえだした。

 

ドン!ドン!ドン!

 

永琳がドアを叩いているのだ。そしてドアの叩く音と共に永琳の声が聞こえてくる。

 

永琳「理千、何を考えているの!ここを開けて!

   開けなさい!」

 

永琳は強く言うが理久兎も決心をしていた。

 

理 「悪い永琳……お前との約束…守れそうもない

   な……だからお前らだけでも行け!!」

 

永琳「ふざけないで!!私との約束を破るの!

   後で高くつくわよ!」

 

理 「おぉ恐い恐いでもこれなら俺も守れる……」

 

理久兎は間を少し開けそして笑顔で、

 

理 「俺がもし生まれ変わってもしまた会えたら

   酒を一緒に飲もう」(*^ー^)ノ♪

 

最後の別れになるのならせめて満面の笑顔で送ると決めたのである。

 

永琳「嫌よ!!ここを開けて!!」

   

だがロケットはもう発射準備を終えて後5秒で飛び立とうとしていた。そしてそれを知らせるかのようにアナウンスからカウントダウンの声が聞こえだす。

 

4……3……2……

 

永琳「嫌~~理千!!!

 

1……発射します!

 

ブウゥ~~ゴォ~~~!

 

アナウンスの一言でロケットは飛び立って行く。

 

理 「じゃあな永琳……」

 

ロケットを見送ろうとすると、

 

妖怪「逃がすか~!!」

 

そう言って妖怪がロケットにしがみつこうとするが、

 

理 「お前はお呼びじゃねー!」

 

ドスン!

 

妖怪に理久兎の蹴りが決まり弾き飛ばされる。ここから理久兎の孤独の戦いが始まるのだった。そしてロケット内部では……

 

永琳「ぐす……」

 

永琳は泣いていた。自分の友を1人失ったことがただ悲しかったのだ。

 

永琳「理千……ぐす……」

 

そして永琳は離れていく地球に向かって、

 

永琳「ありがとう……」

 

この一言を呟いたのだった。そして永琳はこの日出会いがあるから別れがあると言うことを知ったのだった。

 



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第23話 力の覚醒そして新たな能力

無となった都市。いやもうゴーストタウンと言った方が良いのかそんな無人となった都市で、

 

理 「死に去らせ!!」

 

ダス!

 

妖怪「アギャー!」

 

今現在、理久兎は永琳達を逃がし1人で孤独の戦いをしていた。

 

理 「はぁ…はぁ…はぁ…数が多すぎるっての…」

 

妖怪「グヘヘヘ!」

 

まだ理久兎の周りにはまだ何千何万の妖怪達がわんさかいる。この状況は絶望そのものだ。そして1匹の妖怪が理久兎の背後から攻撃を仕掛けてくる

 

妖怪「ぎゃはーーー!!」

 

ドン!

 

理 「がはっ!」

 

珍しく理久兎は相手の攻撃をくらったのである。それもその筈だ。何せ1人で何時間と戦い続ければ疲労もたまってくるだろう。

 

理 「ちきょうしょうが…俺は負けるのか……」

 

理久兎は死を覚悟していた何せ「死んでも蘇るのだから」その言葉が頭の中くどくどと響いてくる。もう諦めろと言っているように。

 

理 「俺は死ぬのか…死んでもまた蘇るしな……」

 

しかし理久兎はある1人のたった一言の言葉を思い出した。「自分が悲しむような死にかたはするな」それは、自分の母親である千の一言でありもっとも理久兎の中では最も重い一言の言葉だ。

 

理 「たく…おふくろには参るぜ……」

 

その言葉は理久兎が立ち上がらせる言葉には充分だった。

 

理 「まだだ…まだ負けるわけにはいかねぇんだ!」

 

ガキン!

 

その時だった。自分の中にある何かを縛っていた鎖が壊れる音が聞こえた。そして強烈な障気が辺りを覆う。そして自身の周りに黒い力が溢れてきたのであるこれは『霊力』とは逆の性質の力。そうこれは、

 

妖怪「何で人間が『妖力』を使えるんだよ!」

 

妖怪が言った通りこれは『妖力』だ。そして理久兎は妖力を纏い、

 

理 「知るか~~!」

 

ザシュ!!

 

妖 「グギャーーー!」

 

理久兎は妖怪を引き裂いた。だがここで突然……

 

ポタポタ……ザーー!!!

 

急に雨が降り始めそれは豪雨となる。だがこれはただの雨ではない。

 

ゴロゴロロロ……ビカ!

 

強い雷雨だ。そしてその雷雨は落雷として落ちてくる。

 

妖怪「ギイヤーーー!」

 

そして更にありえないことに、

 

グララララ!!!

 

妖怪「動けねぇ!」

 

巨大地震までもが発生して妖怪達は動くことができなくなっているのである。

 

理 「何だ…これは!?」

 

理久兎は、今の現状が理解できていなかった。そして突然頭痛がしだし理久兎の頭の中に不思議な文字が見え始めた。その文字はこう書かれていた。

 

理 「っ!『災厄を操る程度の能力』……?」

 

そう、この力こそかつて伊邪那美が言っていた不吉の力だ。読者様も解るだろうがここで言っておく『災厄』それは災いである。そして災いとは絶望でもある。例えると自然災害などの自然的災い。疫病などの感染。それが災厄である。つまりその災いを自由に操れるようになったのである。

 

理 「これが俺の2つ目の能力……」

 

理久兎に妖力が覚醒したと同時に能力まで覚醒した。まさに奇跡だった。今もなお妖怪達は雷に打たれ地震によって出来た地割れで落ちていっている者この光景はさながら地獄絵図だった。だがこれで終わりではなかった。

 

シューーーーーン……

 

今度は何と大きな巨大爆弾が落ちてくるのである。

 

理 「あれは俺の能力とは関係ない何なんだ

   一体……いやまさか!!」

 

永琳達とした作戦会議の内容を思い出した。最後の抗いとして落とした原子爆弾だ。そして自分の直感はこう告げていた。すべてを無に還す光の嵐がくると。

 

理 「この距離じゃ避けるのも無理だな……」

 

そして原子爆弾は地面に落下して大爆発をおこした。

 

グウーーーン!

 

光の嵐は全てを飲み込んでいき塵へと変えその塵をも消滅させる。

 

妖怪「アギャー!」

 

妖怪「ギイヤーーー!」

 

妖怪達も消滅していく。そして自分は逃げずその場で両手を広げ、

 

理 「くくハハハ!俺は妖怪達に負けなかったぜ

   母さん!それから俺の初めての友…永琳よ」

 

笑顔でその言葉と共に妖怪達共々理久兎も光の嵐に巻き込まれ体は塵1つたりとも残すことは無く消滅したのだった。



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第三章 小さき土着神の思い
第24話 世界創造…俺は専門外だ……


ここは何もなくただの原っぱだ。動物はいないしましてや植物も雑草しか生えていない本当に何もない原っぱなのだが、

 

ガサ!ガサ!

 

いや何かいる。土の中から何か、

 

バサン!

 

理 「ふ~死ぬかと思った!」(;・∀・)

 

と、言うが理久兎は死んでいたが蘇った。そう前回、理久兎は原子爆弾をもろにくらっても体は完全消滅したにも関わらず普通に復活しているのだ。マジな話で化け物を通り越している。

 

理 「やれやれ服に土埃とかがついてるし……」

 

バサバサバサ パンパン

 

そして埃を払いながら思ったことを口にした。

 

理 「永琳達は、無事に月に行くことが出来たの

   かな?まぁ~またそのうち会えるだろう…」

 

理久兎はそう言いつつ歩きだした。そう何もない道なき道をただ歩きだしたのだった。

 

理 「さて昔みたいにレッツサバイバル&レッツ

   修行♪」

 

そう呟き修行するメニューを考える。理由は新たな力である妖力の修行と新たに目覚めた『災厄を操る程度の能力』これらの修行をして霊力みたいに使いこなすためである。そしてそんなことをしている間に何時の間にか1000年近く生きていた。

 

理 「よし♪まだまだ何とかかな」

 

とりあえずはこの1000年で妖力は、コントロールできるようになり2つ目の能力は、まだ修行中だが段々と制御は出来るようになってきていた。そして1つ目の能力『理を司り扱う程度の能力』で昔に創った

(自分の『霊力』を自身の最大値の100万分の1しか扱えない)というルールを改善して(『霊力』『妖力』を自身の最大値の1000万分の1しか扱えない)というルールに改善した。因みにそのルールを作るために失った犠牲は自分の髪の毛数本だ。そして自分は霊力と妖力この2つの力は切り替えることが出来るみたいだ。例えば霊力を使いたい時は霊力にすれば良いしその逆に妖力を使いたい場合もそうだ。更に、この2つの力を同時に使うことも出来るみたいだ。だが自分の場合、仙術の一部の技は霊力オンリーでしか使えない事が分かったが。そして今自分はあることで悩んでいた。

 

? 「私神様になりたいんです!そして世界創造

   して下さい!」

 

理 「はっ」(; ̄Д ̄)?

 

と、少女に言われた。本当に思う何故こうなったと。それはほんの数分前に戻る。ここは広大の自然に囲まれ、森あり川ありの自然豊かな場所だ。そして勢いよく流れる滝もある。

 

ドバーーーー!!

 

理 「…………」

 

この時、自分は今滝行している所だった。理由は霊力と妖力の制御をよりよくするためにそして質をあげるためにだ。

 

理 「ふぅ~ここまでにするか……」

 

そう言い岸に上がって濡れた体を拭いた。

 

理 「とりあえず飯を食うかでも食材ないしな……

   しょうがないひと狩いくか!」

 

そう言って狩りに出掛けようとした時、

 

ツンツン

 

と、誰かが後ろから突っついてきた。

 

理 「ん?」

 

その方向に目をやると小さな女の子が俺に向かって一言、

 

? 「私神様になりたいんです!そして世界創造

   してください!」

 

理 「はっ」(; ̄Д ̄)?

 

ここまでが回想だ。とりあえず理久兎は目の前の少女の名前を聞くことにした。

 

理 「ん~まず君の名前は?」

 

? 「私?私は神綺てっいうの!」

 

少女は物凄いぐらいにドヤ顔で名乗った。

 

理 「ご丁寧にどうも俺は……」

 

神綺「知ってるよ♪」

 

理 「はっ!?」

 

神綺「深常理久兎乃大能神でしょ!」

 

理 「お前!何で俺の名前!」

 

自分の神名を言ってきた。これにはもう驚くことしか出来ない。

 

神綺「私に不可能などないのだ~♪」

 

理 「あっそなら他あたれ……」

 

神綺「え~なんでよ!」

 

何でかそんなもん簡単だ。それは、

 

理 「俺は、世界創造とかは専門外だ俺の専門は

   ルール作りだ!」

 

そう自分の得意分野はあくまでと秩序を創るだとか壊すだとかだ。それ以外の創造はからきしでダメだ。

 

神綺「お願いしますせめて手伝ってよ!」(ノД`)

 

ここまでくると正直こう思ってしまった。こいつ面倒くさいと。もうここまでしつこいと仕方なく、

 

理 「ならせめてそれなりの対価があればな…」

 

対価と聞くと神綺は満面の笑顔で、

 

神綺「なら私が魔法を教えてあげる!」

 

と、言ってきた。というか魔法とはなんだ。

 

理 「魔法?なにそれ?」

 

神綺「魔法と言うのはね『魔力』ていう力を使っ

   て使うのこんな風にね音楽」

 

神綺の手から紫色の光が溢れ出す。『霊力』や『妖力』とはまた違った美しさを持っていた。今現在、自分がもっとも欲するのは知識だ。これなら対価に充分見合う。

 

理 「ほう……なら対価はそれでいい詳しく

   御教授頼むよ……」

 

神綺「いいわよ!」

 

そう言って神綺は理久兎に魔法のことや『魔力』のことにつして教えていったのだった。

 

少女 神様に説明中……

 

神綺「てな訳よ。わかった?」

 

数時間におよんだが神綺の説明は終わった。大体の事は分かった。

 

理 「成る程こういう感じかな?」

 

理久兎が手をかざすとその手から淡い紫色の光がでてきたまだ神綺に比べるとまだ少し弱々しいがでもそれは『魔力』だ……

 

神綺「凄い!少し教えただけで!」

 

理 「御教授ありがとうな……さてと次は君の番

   だなとりあえずどうするか……」

 

本当にこれは悩む自分自身、世界を創造するというのは、はっきり言うと難しいのが現状だ。月だとかを創造する前にも何度もミスって星になってもいるからだ。

 

神綺「もう場所は決めてあるの!」

 

理 「そうかならその場所まで案内してくれ」

 

神綺「うん!ならついてきてよね!」

 

理 「わかったよ……」

 

理久兎は神綺についていくのだった。

 

神様 少女移動中……

 

神綺の案内で洞窟に辿り着いた目の前の大きな裂け目が無ければ何もないただの洞窟なのだが、

 

神綺「この裂け目の中につくるのよ♪」

 

理 「入ったのか?」

 

神綺「うん!理久兎さんも早く行こう!」

 

理 「ヘイヘイ……」

 

そして理久兎と神綺はその裂け目に入っていった。その裂け目の中は何もなくただ広いだけ本当に言葉で表すなら(無)この言葉がしっくりくるだろう。ただ分かることは時間や空間などがねじれていることぐらいだ。

 

神綺「さてと理久兎さんおねがいしますね!」

 

理 「分かった…だがせめて協力はしてれよ……」

 

神綺「勿論よ♪」

 

そうして世界創造が始まりこの裂け目の中で数日後、

 

理 「とりあえず出来たな……」

 

神綺「何とかね……」

 

とりあえず創ったのは基盤である大地や水だ。創造関係については本来俺は、専門外なんだが何とか作れた。2つ目の能力は本当に便利だった。どう便利かと言うとまず2つ目の能力で溶岩を噴火させてそこに大雨を降らせば大地の基盤と湖や川の出来上がりって訳だ。そしてその最中に神綺が魔力を注いでいけば魔力が溢れる場所にもなるというわけだ。後は種などを持ってくればもうそれで世界の完成だ。

 

理 「後は神綺ちゃんがどうするかによって

   変わると思うよ……」

 

神綺「ありがとう理久兎!」

 

理 「いいよじゃ~俺は帰るよ……」

 

神綺「うん…あっそうそうこの本をあげる♪」

 

そう言って神綺は1冊の本を差し出した。その本の表紙には髑髏が鎖を咥えていた。

 

理 「何これ?」

 

受け取りまじまじとその本を眺めると、

 

神綺「それは魔道書よ♪」

 

と、神綺は言った。

 

理 「何に使うんだ?」

 

神綺「それに貴方が考えた魔法などを書いておく

   と少し速くその魔法を展開できるようにな

   るの♪」

 

理 「ありがとうなわざわざ。ところで、

   この魔道書の名前はなんかあるの?」

 

神 「え~と確か、断罪神書て書かれていた

   気がするわね……後その魔道書特殊な力が

   あってね、物を持ち運ぶ時にすごい

   便利なの!!たとえばこの石を……」

 

神綺がそこいらにある石を拾いそれをその魔道書のページに突っ込んだそしたら、なんと石が手から消えてその石がページの中に記載されているのだ。

 

理 「どういう原理だ……」

 

神綺「分かんない……それで取り出したい時はこの

   ページの中に手を突っ込めばほらね!」

 

なんと神綺の手にはその石が握られていてそのページは真っ白に戻っていた。

 

神綺「で、更にねこの本は大きさも変えられて

   こんな風に手帳みたいな大きさにもなる

   から持ち運び楽々だよ♪」

 

そう言うと本当に小さく手帳サイズまで縮小した。本当に便利すぎる魔道書だ。

 

理 「良いのか?そんなお宝まで……」

 

神綺「良いの♪正直、貴方がいなかったらこの

   世界は作れなかったしね♪後その魔道書

   を使うなら契約しないと使えないわよ契

   約の仕方はページの1ページ目に貴方の

   血液をつければ契約成立だよ♪元の持ち

   主は私だけどもう契約は切ったから問題

   ないよ♪」

 

理 「本当にありがとうな……」

 

神綺「どういたしまして♪」

 

理 「ははっ♪ありがとうなじゃっまたな♪」

 

神綺「またね理久兎さん何時か遊びに来てね!」

 

理 「あぁ何時か行くよ♪」

 

そして理久兎はこの世界を後にするのだった。後に神綺はこの世界を魔道を使う者達が集う場所として『魔界』と名付け魔界の神と言われる。そしてまたこれから先に色々と事件が起こるがそれはまた別のお話しだ。そして現世へと理久兎は帰ると、

 

理 「ふぅしかし良いもの貰ったな……まず

   契約するか……」

 

そう言うと理久兎は、自分の指先を歯で切ってそこから滲み出る血液を断罪神書の1ページ目に血印した。すると、

 

ピカーーン!!

 

突然断罪神書が光だした。

 

理 「眩しいな!!」

 

そして数秒後に光が消えてそのページを見ると契約者:深常理久兎乃大能神と書かれていた。

 

理 「契約者:深常理久兎乃大能神…これで契約は

   成立かな?とりあえずはこの本と新しく身

   に付いた魔力を使って修行をしてみるか…」

 

その決心をしてまた理久兎は、歩き出す。何もない道なき道をただ真っ直ぐと。



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第25話 自身の愛刀

とある昼下がり。

 

理 「暑いな~」

 

現在の理久兎の状況は神綺の頼みで世界創造した後。約100回ぐらい死んだのだろうか。死んでいく内に気づいたんだかどうやら自分の寿命は約2000年程だった、しかも2000年生きると死んでも1年で蘇るみたいだ。もし2000年生きないで死ぬと、言葉で言い表せないから計算で表すが例えると(2000ー1500=500)この1500は自分が生きた年数で500が俺が眠る期間つまり2000年生きるはずなのに1500年で、死んでしまったから本来生きる500年は眠って下さいそしたら蘇れます。といことだ。難しくてごめんな。それで話の続きに戻るがもうかれこれ約一億年は生きているみたいだ。自分自身も修行しなおしたから前より強くなった。そして今自分は何をやっているかというと、

 

理 「う~んこの鉱石は使えるかな?」

 

現在、理久兎は鉱石を採取している。しかもその場所は、

 

理 「にしても熱いな……おふくろが創った太陽

   よりかはましだけど……」

 

そう太陽の次ぐらいに暑い所それは火山だ。その火口に現在いる。そして現代でいう富士の山だ。

 

理 「う~ん………とりあえずはこれでいいかな?

   ほとんど感で感知してとったけど……」

 

勘で取った鉱石を見ていく。採取した鉱石は黒曜石、ダイヤモンド、白金、金、銀、銅、鉄鉱石、オリハルコン、等々だ。オリハルコンとかはないだろうって気にしたら負けだ。

 

理 「さてと、自分愛用の刀を作ってみますか

   ねぇ!」

 

そうした取ってきた鉱石を勘を頼りに選んでいき、

 

理 「ここにある資源は有効活用しようっと……」

 

溶岩等の自然的な資源は有効活用をして作りたい刀のイメージを膨らませて、

 

理 「まずは鉱石を溶かしてそれから俺の妖力を

   加えて後は……」

 

と、言った具合に刀を作っていく。そうして打ってはやり直し打っては熱を加えてを繰り返すこと数日が経過する。

 

理 「う~ん形としては想像通りかな…」

 

眠気に耐えつつそして暑さでふらふらになりそうになりながらも、連続で徹夜をして刀製作をしたおかげでようやく自分好みの刀が2つ出来た。火山の溶岩付近にいるせいで理久兎の顔や体は汗でびっしょりだ。なお水分補給は大丈夫なのかと言うと少し外に出れば極寒の寒さとなるため雪が積もる。その降り積もった雪を溶かして水にして飲んで暑くなれば涼んでいたため熱中症やその派生の脱水症状は何とか防げた。

 

理 「反り良し美しさ良し」

 

そして肝心の刀は1つは刀身がギザギザしていてまるでノコギリと思わせるような刀。2つ目の刀は普通の刀より刀身が細くそして漆黒の黒刀で持ってみての特徴は何よりも軽い事が分かる。

 

理 「俺の頭の設計図だとこの刀は……」

 

理久兎は1つ目のギザギサの刀を持って刀身を皮膚にあてるそして少し自分自らの皮膚を軽く斬る。無論そんな事をすれば血は出る。だが肝心なのは血を出す事ではない。

 

理 「後はこれを空気に触れさせれば!!」

 

そう言って理久兎は刀を振るった。すると、

 

ブハァーーーー!!

 

理 「よし成功だ!!」

 

驚くことにその刀身から炎が噴出した。もうこれは、る(ピー)うに剣心の志(ピー)雄真(ピー)の無限刃のようだ。

 

理 「固さは……」

 

ジャキン!

 

近くの岩を切ったその結果は切り口は少々荒いが真っ二つには出来た。

 

理 「うん!刀身は折れてないし刃こぼれもない

   これは成功だな♪」

 

普通だとこんなことをしたら刀がポキッと折れるのだが折れる所かその刀は刃こぼれすらしていない。

 

理 「次の刀は……」

 

そう言いながら理久兎は真っ黒な刀身を持つ2本目の黒刀を持つとそれを振るってみる。

 

シュン!シュン!シュン!

 

理 「軽いなまるで鳥の羽根のようだ次は固さ

   だな」

 

そう言って近くの大岩の前に立って居合いの構えをとる。そして、

 

理 「ハッ!!」

 

シャキン!

 

近くの大岩は綺麗に真っ二つになった。そして肝心の刃こぼれについては1つたりともしていなかった。

 

理 「うん!これも合格♪」

 

そして理久兎はこの2本の刀の切れ味と性能を見て合格と判断した。

 

理 「そしてたらこの2つの刀に名前をつけない

   とな……」

 

刀の名前をどうするかと考える。そして5分程頭を悩ませて、

 

理 「よし決めた!」

 

良い名前が思い付いた。そして刀に銘々をする。

 

理 「まず、1つ目のギザギザしている刀は

 『無限刃 空紅(むげんじんカラクレナイ)』そして2つ目の黒くて細い

  刀は『飛燕刀 黒椿(ひえんとうくろつばき)』うんこれで決まり!」

 

そうして理久兎の愛刀が出来上がった。だが理久兎はふと近くに大量に積まれていた鉱石もとい刀のあまりの材料を見て、

 

理 「素材が結構な程に余ったなもうちょい何か

   作ってみるか…………」

 

折角だからこの素材も有効活用することにした。そうして更に1日が経過する。自身のの勿体無い精神で出来た物が、

 

理 「よし包丁に鍋それに鉄板の完成!」

 

そう調理器具を作っていた。永琳の元では確かに勉学もしていた。だがそれ以外にも趣味の範囲内で料理の勉強もしていたのだ。ならばやらなければ成長等、出来る筈もないため調理器具を余りの素材で作ったのだ。

 

理 「さてさて切れ味は~♪」

 

カキン!!カキン!

 

理 「うん大丈夫かな?」

 

近くの大岩を軽く3枚におろせた。

 

理 「我ながらにしては良いものが出来たな♪」

 

自身専用の調理器具を作れてとても満足だ。だが言いたい。

 

理 「本当に熱いもうここからもうここを出よう

   とりあえず作った物は断罪神書にしまって

   おくか……」

 

理久兎はそう呟き作った物を断罪神書に入れて火山の火口から出ていったのだった。



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第26話 風祝の登場!

正午の時間帯。この時間帯はとても昼寝にもってこいという時間帯だ。

 

理 「う~んあぁ~いい昼寝場所はないかな?」

  

今自分は長い長い旅路を歩いてきた。時には自然にふれあい時にはその自然の力を利用して修行したりと長い旅路を歩いている。おかげで今何回死んだかなんてもう覚えてないのが現状だ。だが長い年月の鍛練のおかげでようやく2つ目の能力を制御できるようになったのは大きな進歩だ。そして旅の途中では色々な物も見つけてもいる。金貨やら色々の金属はたまたガラクタみたいなものまで何でもござれよの状態だ。そして今、現在に話を戻す。今日はとても良い天気で昼寝日和の日差しが出ているそこで理久兎は良い昼寝場所を探していた。すると、

 

理 「おっ!こんなとこにいい木があるじゃない

   か♪」   

 

見つけたのは見るからに頑丈な木だった。そしてそれを見た理久兎の決断は早かった。

 

理 「昼寝場所はここで決まりだな!」

 

シュッ!

 

そう言い跳躍をして木に登り昼寝できそうな枝に座ると、

 

理 「フワァ~zzzzzzzz」

 

ごつごつがいい感じに背中を刺激する。あまりの気持ち良さに寝てしまったのだった。だが現実はそう上手くはいかないものだ。理久兎が寝て数十分後…

 

男 「くっ来るなぁ!」

 

少女「いやー!」

 

妖怪「グギャーー!!」

 

人間の男と少女が妖怪に襲われ追いかけられていた。そしてとある木の前に来ると妖怪は少女に向かって襲いかかるが、

 

男 「危ない!」

 

少女「きゃ!!」

 

そう言って男は少女をわざと転ばせ少女の体制を低くさせる。そして妖怪の攻撃は体制が低くなった少女に当たらず妖怪は頭から木にダイレクトアタックをした。

 

ドスン!!

 

妖怪「キャイン!!」

 

だが妖怪は木に頭をもろにぶつけても立ち上がり、

 

妖怪「グルルル!」

 

人間の男と少女を睨み付けるどうやら今のでさらに怒らせたようだ。

 

男 「もうだめなのか……」

 

少女「そっそんな……」

 

この時2人の人間はもうダメだと思っただろう。だが救いの神というのは本当に現れるものだ。

 

バサッ!ガサ!ドスン!!

 

突然、木の上からこの辺では見たことない服を着た男が落ちてきたのだ。

 

男 「なっなんだ!?」

 

少々「へっ!?」

 

そしてこの光景を見た男と少女は突然のことだったため何が起こったのかが分からなかった。ではここで落ちてきた男について言おう読者様なら分かる通り落ちてきたのは、

 

理 「痛って~~~!!なんなんだいったい!」

 

そう理久兎もとい救いの神いやキ(ピー)神様だ。妖怪がダイレクトアタックをした木の上では理久兎が気持ちよく寝ていたのだ。だが妖怪は落ちてきた理久兎関係なしに、

 

妖怪「グルルル!」

 

敵意を露にするどうやら理久兎もターゲットにされたみたいだ。だが理久兎はそんなのは関係なしに妖怪に文句を言う。

 

理 「てめぇか!俺の眠りを妨げた奴は!」

 

理久兎の文句とはお構いなしに妖怪は理久兎に襲いかかって来る。

 

妖 「グア!!」

 

だが妖怪はある間違いをおかしていたのだこの妖怪からしてみれば理久兎自身よりもは弱いと認識していた、だがそれは大きな間違いだ本当に強いのは……

 

理 「死に去らせこの駄犬妖怪が!!」

 

ドゴンッ!!

 

妖怪「キャイン!」

 

本当に強かったのは理久兎だったと。妖怪は殴られて初めて気づいたのだ。だがもう遅かった。

 

バサン!

 

理久兎の怒りの一撃もといグーパンチ(霊力付き)をもろにうけた妖怪は悲鳴をあげて吹っ飛ばされそのまま無様に着地し声をあげることは愚か動くことはもう2度となかった。

 

理 「あぁ~クソが!永琳の時といい何で何時も

   こうなるんだ!せっかくの眠気も覚めちまっ

   たよ………ちっ」

 

理久兎はまだ文句を良い続けていると2人の人間が理久兎に近づいててきて、

 

男 「危ないところを助けて頂きありがとう

   ございました!!」

 

少女「ありがとうございました!!」

 

突然、自分に頭を下げてお礼を言ったのだ。それを見た途端何が何だか分からなかった。

 

理 「はい?」

 

突然だったためにこれしか言えない。すると人間の男は訳を話始めた。

 

男 「いえ…私達親子はその妖怪に追いかけられて

   いて……それで貴方に助けてもらったという

   訳です」

 

少女  コクコク

 

それを聞いた理久兎は永琳との出会いを思い出しそして呟いてしまった。

 

理 「なんか凄いデジャブを感じる……」

 

そんなデジャブを感じていると、

 

グウ~~

 

自身の腹が鳴る。もうかれこれ昼は過ぎている。

 

理 「そういえば腹が減ったな……」

 

その呟きを聞くと男性は、

 

男 「よければ家に来て食事をしませんか?」

 

男は自身に食事の誘いをしてきたのだ。だが流石に救ったという気持ちもない理久兎はあまり頂くには忍びないと思い、

 

理 「いやそこまで……」

 

流石にと思い断ろうとするが、

 

少女「いいの一緒に食べよう!」

 

少女も理久兎に食事をしようとしかも裾を引っ張って誘ってくる。これは自分も折れた。

 

理 「じゃ~お言葉に甘えさせて頂きます」

 

食事をごちそうしてもらうことにしたのだった。

 

男 「ではついてきてください」

 

少女「こっちだよ!」

 

理 「アハハ…わかりました……」

 

神様、人間移動中……

 

男性と少女の案内のもと理久兎はそれなりに大きな国の門の前に来ていた。

 

男 「ここです……」

 

少女「ここなの!」

 

理 「なかなか大きな国じゃないか……」

 

理久兎が見た光景は中々大きい国だった。だが自分からしてみると古代都市の方が断然的に凄すぎてこの国が小さく見えるししかも原始的に見えた。するとこの国の門番が話しかけてくる。

 

門番「おや…お帰りなさい……」

 

男 「ただいま戻りました!」

 

少女「ただいまなの!」

 

そう言っていると門番は理久兎の存在に気づき男に理久兎の事について聞いてくる。

 

門番「そこの人は?」

 

男 「この人は、私と娘を助けてくれた人です

   お腹がすいたとのことで私の家でお礼の

   ご馳走をしようかと……」

 

少女「するの!」

 

それを聞いた門番は理久兎ももう一度見て、

 

門番「そうですか……ならお入りください…」

 

入る許可をくれた。

 

理 「あんがとさん♪」

 

男 「ではこちらです」

 

少女「こっち!こっち!」

 

理 「本当にデジャブだな………」

 

呟きつつも男性と少女に着いていく。そうして着いていくと、

 

男 「ここが私達の家です……」

 

少女「家なの!」

 

理 「へぇここが……」

 

その家は昔ながらの家屋という感じだ。居心地はとても良さそうな家だ。

 

理 「風情を感じる家ですね♪」

 

男 「おやそれは嬉しいですね♪」

 

理久兎とその男とで会話をしていると、

 

? 「あらこんにちは♪」

 

1人の女性が近づいてくる、この村人達と比べると市民というよりは何か特別な雰囲気を漂わせている女性だ。そして男と少女その女性に挨拶をする。

 

男 「こんにちは祝音様!」

 

少女「こんにちわなの!」

 

どうやら祝音というらしい。しかも様つけという事は相当な地位の者だろう。そして祝音と言われた女性は理久兎を見て2人に訪ねる。

 

祝音「そちらの方は?」

 

男 「こちらの方に娘共々助けて貰ったんですよ♪」

 

少女「うん!命の恩人!」

 

それを聞いた祝音は驚き自分に頭を下げてきた。

 

祝音「そうでしたか!私達の国の民を救って下さり

   ありがとうございます申し遅れました私ここ

   諏訪子の国の風祝東風谷祝音(こちやしゅくね)と申します!」

 

と、元気よく自己紹介兼挨拶をしてくる。そして自分も自己紹介をしようかとするが、

 

理  (少しまた名前を変えるか……)   

 

もう理千という名前も少々無理がきている。そのため名前を変えることにした。そして変えた名前は、

 

理 「俺は、新秒理波(しんびょうりなみ)だよろしく祝音ちゃん♪」

 

祝音「よろしくお願いいたします理波さんそして

   本当に民を助けてくれてありがとうござい

   ました!!」

 

そしてもう一度頭を下げる。

 

理 「いやまぁうん偶然なんだけどね……」

 

理久兎がそう言うと祝音は、

 

祝音「いえ民を助けてもらったことには変わり

   ありませんので♪」

 

自分の事ではないのにも関わらずこうやってお礼をしてくる祝音を見てとても感心した。

 

理 「君、立派だね♪」

 

祝 「えっ!?そっそうですか……?」

 

理 「うん♪普通は自分以外の事なんてどうでも

   良いっていう人間達も少なくないのにそう

   やって人のことも心配して言えるのは真似

   出来ないしとても立派なことだと俺は思う

   よ?」

 

そう言われた祝音は顔を赤くして、

 

祝 「そっそうですかね……」(///∇///)

 

と、恥ずかしそうに呟いた。

 

祝 「あっ私この先の洩矢神社という所に住んで

   います!何かあればお立ち寄り下さい」

 

自分が住んでいる所を紹介してくる。そしてそれを聞いた少女は、

 

少女「後ね♪あそこの神社にはね神様が住んでいる

   んだよ!」

 

それを聞いて興味を持った。自分達以外にもまだ神がいたらしい。それは是非とも見てみたいと思った。

 

理 「そうなのか?なら少し顔を拝みにいっても

   構わないかな?」

 

祝音と男性そして少女に理久兎は聞くすると、

 

祝音「えぇ勿論!諏訪子様もお喜びになりますよ

   (それに私も大喜びです♪)

 

理 「あれ?何か言った?」

 

祝音「えっ!?なっ何も言ってませんよ!?」

 

どうやら空耳のようだ。すると男性も、

 

男 「こちらも構いませんよ先に諏訪子様に

   挨拶をするのも礼儀ですしね」

 

と、言った。祝音やこの男性のいう諏訪子というのがここの神なのだろう。そして少女は笑顔で、

 

少女「うんいってらっしゃい!」

 

手を振って見送ってくれる。

 

理 「アハハでは行ってきます♪」

 

男 「はい行ってらっしゃい」

 

そして話がまとまると理久兎は祝音に、

 

理 「え~と案内してもらってもいいか?」

 

お願いをすると祝音は笑顔で、

 

祝音「はい良いですよ♪」

 

と、言い祝音の案内で理久兎は洩矢神社に行くことになったのだった。



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第27話 ロリ神様の降臨

今現在、理久兎は祝音の案内のもと洩矢神社へと足を運んでいた。

 

祝音「ここが洩矢神社です!」

 

理 「へ~立派な神社だね」

 

綺麗で華やかな装飾がされている神社を見てとても立派な神社だと思っていると、

 

? 「祝音おかえり~」

 

と、誰かが近づいてきた。その声を聞くと祝音は笑顔でその声の主へと振り返り、

 

祝音「諏訪子様ただいま戻りました♪」

 

と、言った。祝音が挨拶した人物は頭に目がついた帽子を被っておふくろに負けない程の小さなロリっ子だった。

 

洩矢「あれ?その男の人……」

 

祝 「え~とこちらの方は新秒理波さんです」

 

祝音に紹介された理久兎は、

 

理 「どうも……」

 

と、挨拶をすると諏訪子はニヤニヤと笑いながら祝音に近づいて、

 

洩矢「あ~祝音のこれか~♪」(〃^ー^〃)

 

諏訪子はなぜか小指を出して祝音に見せると、

 

祝音「ブッ!!!?」.∵・(゚ε゚ )

 

祝音は盛大に吹いた。なおそれを見た理久兎は、

 

理   (・_・?)??

 

何のことかよく分からなかった。そして祝音は顔を真っ赤にして焦りながら、

 

祝音「ちっちちち違いますよ!」

 

そう言ってあたふたとしだした。

 

理 「なんで祝音ちゃん顔が真っ赤なの?」

 

と、質問するそれを聞いた祝音は恥ずかしそうに、

 

祝音「ううう」(ノ_・、)

 

うめき声を言いながらうずくまってしまった。それを見た諏訪子は楽しそうにニコニコしていた。

 

洩矢「やっぱりいい反応するな祝音は♪」

 

楽しそうにそれを見ながら喋っている。そして理久兎は祝音に彼女についての聞く。

 

理 「え~と祝音ちゃんこのロリ様誰?」

 

見たことを素直に聞くとロリ様もとい諏訪子はそれついて反論を言う

 

洩矢「ろっロリ様……てっ君!歳上に失礼だよ!」

 

と、諏訪子は言うが実際は諏訪子より理久兎の方が年上なのを知らない。そして理久兎も彼女が年下のことを知っているのか、

 

理 「え?いやいかにも子供だろ…?」

 

洩矢「いやいや子供じゃないよ!」

 

理 「いや子供だろ……」

 

諏訪湖は子供じゃないと言うが自分より相当下なのによく言えるなと思ってしまう。そしてそのやり取りが無駄と知った諏訪子は、

 

諏 「あ~う~~~祝音助けて~!」

 

祝音に助けを呼ぶ。そして祝音は渋々それに答える。

 

祝音「え~と理波さんこの人がこの国の守護神

   で…洩矢諏訪子様です……」

 

諏訪子を紹介すると理久兎は驚きながら、

 

理 「えっ?この子が?」

 

やっと理解したどうやらこの子が守護神らしい。

 

洩矢「だからさっきから言ってるじゃん」(-_-#)

 

少し怒りながら諏訪子が言うと理久兎は頭を掻きながら、

 

理 「いや悪かった…なんかイメージが大分違っ

   てて……」

 

それを聞いた祝音は頭に疑問符を浮かべた。そして念のためになのかそのイメージがどんなのかを聞いてきた。

 

祝 「どんなイメージだと思ったんですか?」

 

それを聞かれると自分はそのイメージした神の人物像を答える。

 

理 「鬼形相のような神様……」

 

祝音「予想外なイメージ!!」

 

洩矢「予想外なイメージ!?」

 

2人の言葉は見事にハモった。そしてそれを聞いた自分は少し照れる。

 

理 「いや~照れるな~」(*^▽^*)

 

照れると言うとそれを聞いて見ていた2人は、

 

祝音「誉めてないです!!」

 

洩矢「誉めてないよ!!」

 

2人は理久兎に叫ぶのだった。そして数分後、祝音は晩御飯の支度をし始め理久兎は諏訪子に色々と聞いていた。

 

理 「へ~ミシャグジ様ね……」

 

祟り神と言われているミシャクジ様について諏訪子から聞いていた。どうやら現在の神様の中にはニュータイプがいるらしい。自分と同じ神が増えていることに意外にも驚く。そして理久兎の心の声に関係なく諏訪子はさらに喋る。

 

洩矢「その力を制御するのも私の役目ってわけ!」

 

諏訪子は結構自慢気に言うが理久兎の反応は、

 

理 「へ~ズズふ~お茶がおいしい……」

 

そんなことはどうでもいいのかと言わんばかりお茶を飲んでいた。

 

洩矢「話を聞いてるのかな?そういえば理波……」

 

諏訪子は改まって理久兎の名前を呼ぶ。

 

理 「なんだい?」

 

と、言って諏訪子を見る。そして諏訪子は理久兎に気になることを質問する。

 

洩矢「理波って何か能力はあるの?」

 

能力があるのかについて諏訪子は理久兎に質問してきたのだが理久兎は先に諏訪子の能力を聞くことにした。

 

理 「諏訪子ちゃんは?」

 

言われた諏訪子は自分の能力について語り出す。

 

洩矢「私は『坤を創造する程度の能力』簡単に言う

   いうと大地の力を使うことができるんだよこ

   れは私が土着神という神様だからこそ使う事

   の出来る能力だね……次は理波の番だよ!」

 

諏訪子は自分の能力の紹介が終わると今度は自分の能力について再度質問をするそれを言われた理久兎は、

 

理 (これは1つ目の能力は言わない方がいいか……)

 

自身の正体がバレることを怖れて理久兎は2つ目の能力について喋ることにした。

 

理 「俺の能力は『災厄を操る程度の能力』だな…」

 

洩矢「えっ!?」

 

理 「どうした?そんなに驚いて……」

 

洩矢「いやなんかとんでも能力だなと……」

 

無理もないその能力は下手をすれば国1つ滅ぼせるからだ。そして理久兎はその能力について説明をする。

 

理 「説明するとこの能力はありとあらゆる災

   厄を操ることができる………例えば休火山

   を噴火させたり大嵐を起こして生物を苦

   しめたりはたまた疫病をばらまいたりと

   いわゆる負の能力かな……」

 

この時、諏訪子はただこう思った。

 

洩矢(ヤバイ理波を怒らせたらこの国は滅びるかも

   しれない……)

 

理久兎は、その諏訪子の心を読んだのか、

 

理 「諏訪子ちゃん大丈夫だよ俺はバカみたいに

   能力を悪用はしないから♪」(^-^)

 

そして心を読まれた諏訪子は、

 

洩矢「何!このニュータイプ!」

 

もうこれしか言えなかった……そして時間が過ぎていることに気がついた理久兎は、

 

理 「あっそうだ!俺そろそろ行くよ飯をおごって

   もらうことになっていたのをすっかり忘れ

   てたよ!」

 

そう言って理久兎は縁側から立ち上がる。

 

洩矢「そうなの……ねぇ理波はまだここの国に

   いるの?」

 

諏訪子は理久兎がまだこの国にいるのかを尋ねるそれについて理久兎はこう語った。

 

理 「とりあえずはまだいるかな?」

 

そう言われた諏訪子は、

 

洩矢「そっかならこの国を楽しんでね理波♪」

 

理 「ありがとう諏訪子じゃまた明日!」

 

洩矢「じゃ~ね理波♪」(^_^)/

 

そしてそう言っていると祝音が歩いてくるそれを見た理久兎は彼女に近づいて、

 

理 「ありがとうね祝音ちゃん!」

 

お礼の言葉を言うそして祝音は、

 

祝音「あっ帰るんですか?」

 

そう言うと理久兎は

 

理 「まぁ~ね♪」

 

理久兎は祝音が言ったことに答えるそして祝音は、

 

祝 「そうですか……また明日もここに

   来ますか?(来てほしいな……))

 

と、理久兎は聞こえぬ超小声でそんな事を言いながら理久兎に訪ねると、

 

理 「うん♪明日もよらせてもらうよ♪」

 

それを聞いた祝音は、

 

祝 「そっそうですかでは明日もお待ちして   

   ますね」

 

笑顔でそれを言ったが心の中では、

 

祝 (やったーー!!)

 

とても大喜びだった。そして理久兎は、

 

理 「おっとそろそろ行かないとそれじゃ

   また明日!」

 

そう言いながら祝音に背中を向けて男と少女の家に向かった

 

祝 「……やっぱりかっこいいな……」

 

祝音は密かにそう思い続けるのだった。

 



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第28話 今日お邪魔するのは洩矢神社

翌日。晴れとなり晴天の日差しが当たる。

 

理 「すいません飯どころかわざわざ泊めて

   させてもらって……」

 

前回この人達を助けて飯をご馳走されただけではなくわざわざ布団まで用意して宿泊させてくれたのだ。

 

男 「いえいえこちらも助かりましたし……」

 

少女「気にしない気にしない!」

 

男 「そういえばこれからどこかに行くんで

   すか?」

 

男はそう質問をしてくる。それについても理久兎は、

 

理 「そこはまだ考えてないですねでも暫く

   はこの国に居てもいいかなと……」、

 

少女「本当!」

 

男 「そうですかそれならごゆっくり」

 

理 「まぁ~まだ寝るところも決まってない

   ですけどね……」

 

そんなことを話していると……

 

祝音「みなさんおはようございます理波さん

   (やっぱりここにいたんですね…)

 

と、祝音がやって来て挨拶をすると男と少女は

 

男 「おはようございます祝音さま…」

 

少女「おはよう祝音様!」

 

挨拶をかえしたので理久兎も、

 

理 「おはようさん」

 

挨拶をかえす。そうすると祝音は少し言葉をためて、

 

祝音「え~とその理波さん……」

 

理 「なに?」

 

祝音「今日も…その…神社に来てくれますか?」

 

祝音はもじもじしながら神社に理久兎を誘う。

 

理 「おっ行く行く!今から行っても?」

 

と、乗り気で行くと言うと祝音は顔を笑顔にして、

 

祝音「えぇ構いませんよ(今日も家に来てもらえる♪)

 

祝音は心に押し込めなかったのかもう大ハッスル状態だ。祝音はそう呟いている一方で、男と少女の方に向き直り、

 

理 「まぁ~そんなわけでありがとうな」

 

理久兎は一晩の宿と食事についてお礼を言う

 

男 「いえいえ……」

 

少女「またきてね!」

 

理 「おうともさ!」

 

そう言って理久兎は祝音の方を再度向いて、

 

理 「それじゃ~行こうか祝音ちゃん」

 

祝音「はい!」

 

大きな返事を返して洩矢神社に向かうのだった……

 

神様 少女移動中……

 

理久兎と祝音は矢守神社につくと祝音は「ただいま」を理久兎は「お邪魔します」を言う。

 

祝音「ただいま戻りました」

 

理 「お邪魔しま~す」

 

それを言うと小さな神様もとい諏訪子が顔を出す。

 

洩矢「お帰り祝音そしてまた来たんだ理波」

 

そう言われ理久兎は、

 

理 「また来たよ諏訪子ちゃん」

 

そう返す、すると諏訪子は祝音の顔をニヤニヤしながら見て

 

洩矢「良かったね祝音!」

 

祝音「いやいや私はお客様として」(//~//)

 

顔を赤くしながら反論するが諏訪子から見るともうバレバレだ。こんなの一般人でも分かるが、

 

理 「とりあえず3人でお話しようか……」

 

この朴年神には通用しなかった。

 

洩矢「そうしようか……」

 

祝 「はぁ~」

 

諏訪子は少し残念な気持ちになり祝音はため息を付くのだった。そこからは理久兎は数時間で自身の体験したことを話した。もちろん永淋達のことは言ってないようだが、

 

洩矢「なんかThe風来坊て感じだね……」

 

祝音「やっぱり理波さんはお強いんですか?」

 

理 「さ~ね♪自分自身強いとは思ったこと

   ないから良く分からないね♪」

 

洩矢「いやでも寝てたら妖怪に叩き起こされて

   それでキレて殴り飛ばしたってこれまで

   聞いたことないよ……」

 

祝音「確かに……」

 

理 「えっ普通じゃないの!?」

 

この時、諏訪子そして祝音にはあることが分かったそう理久兎には常識と言う言葉を持ち合わせていないと言うことに、そして諏訪子と祝音は、

 

洩矢「普通じゃない!!」

 

祝音「普通じゃありません!!」

 

理 「そうか?」

 

洩矢「そうだよ!!」

 

祝音「そうです!」

 

理 「解せぬ……」( ̄З ̄)

 

2人の見事なハモり見せた。そうしてこんなやりとりを暫くしたのだった。そして夕暮れ時になり、

 

カーカーカー

 

理 「カラスが鳴き始めたか……」

 

洩矢「理波今日停まるとこあるの?」

 

今日の宿泊先について聞いてくる。自分は笑顔で

 

理 「いや決めてないからLets野宿♪」

 

もう自分は野宿する気満々だ。

 

祝音「たくましいな理波さん……」

 

それを聞いた諏訪子はニヤリと笑うと、

 

洩矢「なら泊まってく?」( ´∀`)

 

諏訪子が泊まらせてくれるみたいだが自分は心配していることがある。

 

理 「良いのか祝音ちゃんもいるのに?」

 

そうこの家もとい洩矢神社には諏訪子以外にも祝音も住んでいる。流石に諏訪子が良くても祝音はいいのか?と思いそれについても諏訪子に聞く。

 

洩矢「大丈夫だよそれに祝音もまんざらでも

   ないみたいだし♪」(。-∀-)

 

諏訪子はまたニヤニヤしながら祝音を見ると

 

祝音「ブッ!!?すっ諏訪子様!」.∵・(゚ε゚ )

 

祝音は盛大に吹き出したそれを見た諏訪子は笑って、

 

洩矢「アハハ祝音は本当にいい反応するね♪」

 

そして理久兎はその祝音を見て、

 

理 「でっ祝音ちゃんはいいの?嫌なら嫌と

   言ってくれてもいいんだよ……」

 

理久兎は再度確認のために祝音に聞くと、

 

祝音「大丈夫です!むしろ歓迎します!」

  (いえ大歓迎いやウェルカムです!)

 

凄く最高潮になっていた。この気迫には自分も少し驚いた。

 

理 「そっそうかならじゃっじゃお邪魔するよ」

 

祝音「はい♪ではようこそ我が家へ!」

 

洩矢「歓迎するよ理波」

 

理 「ハハハ♪あぁ今日は頼んだよ」( ^∀^)

 

そうなって今日は洩矢神社にやっかいになることになった俺だ。そして皆で楽しく夕食を楽しんだのだ明日に来る手紙のことを知らずに。



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第29話 お礼と宣戦布告

日もまだ出ていない。朝方。

 

理 「ふぁ~良く寝た……」( ̄ー ̄)

 

昨日もとい前回、自分は洩矢神社でお世話になった。因みに晩御飯は祝音ちゃん手作りのごはん、味噌汁、魚の干物、梅干だ。中々豪華で味もとても良かった。将来、祝音ちゃんにいい旦那さんがもてるように祈っておくことにした。そして今の自分の視点に戻る。

 

理 「まだみんな寝てるんだね……」

 

今は現代の時間で表すと午前3時。それはまだ皆、寝ている筈だ。

 

洩矢「くが~~zzz」

 

祝音「スースーZzz」

 

勿論こんなにも早い時刻に目覚めれば諏訪子も祝音も起きてはいない。

 

理 (さ~てと運動がてら食材とりに行くか

  ただご馳走になるのも釈然としないしな)

 

と、頭の中で考えてこっそりと守矢神社から抜け出して森に向かうのだった。

 

神様、森に移動中……

 

そしてここは諏訪子の国からもっとも近い近隣の森に理久兎は、移動して食材調達をしていた。

 

理 「お!これは食えるな…山菜類のつくし

   それにキノコ類のサケツバタケか……」

 

春の季節のため色々な山菜や茸が多く取れる。そして山菜を採った後だった。

 

理 「猪見っけ!」

 

そう言って猪を追いかけ回し数分かけて猪をハントする。次に川へと潜り、

 

理 「川魚捕ったど~~!!」

 

と、川に素潜りをして魚を素手で捕まえたりと、たくましい神様は無双をし続けること数時間後、

  

理 「ふぅ~これだけとれれば良いか……」

 

GETした物は春の山菜類は、つくし、ふきのとう等、猪や川魚のマス等、キノコ類は椎茸やサケツバタケ等だ。自身ののサバイバル知識と永琳から教えて貰った知識をフル活用してゲットしたものばかりだ。そして今の時刻は午前5時。朝日が見え始めていた。それらを断罪神書に入れて、

 

理 「早く帰って朝食作るか……」

 

誰もいない=独り言を述べて帰宅することにした。

 

神様帰宅中……

 

洩矢神社に戻ると玄関の足元に手紙が落ちているのに気がついた。

 

理 「何だこれ?まぁ~後で諏訪湖ちゃん達に

   渡すか……」

 

そして理久兎は祝音ちゃんの城である厨房に入り、

 

理 「さ~て朝食を作るか!!」

 

自前の料理器具を出して料理することにした。そして理久兎が調理を開始して数時間後、

 

祝音「ふわ~~~」

 

祝音が目覚め日課のように厨房に行って朝食を作りに行こうとすると、

 

タンタンタン

 

包丁が食材を切る音が聞こえ祝音は、厨房を覗く。

 

理 「~♪~♪~♪」

 

そこには理久兎が厨房で鼻歌を奏でながら何かを作っているのを目撃した。

 

祝音「えっ!?…りっ……理波さん!何して

   いるんですか!」

 

祝音は驚いてい理久兎に何をしているのかを聞くいてきた。

 

理 「あっおはよう祝音ちゃん…後…何をしている

   かと言うと…朝飯作りだけど?」

 

そう言うと祝音は申し訳なさそうに、

 

祝 「そんなことをしていただけなくても!」

 

祝音がそう言うと理久兎は笑顔で

 

理 「いいの♪泊めてくれたお礼だよ出来る

   までゆっくりしててよ♪」

 

そう言うと祝音は、

 

祝音「えっえ~とわかりました……」

 

そう言って厨房を出て居間に移動していった。すると諏訪子がいた。どうやら諏訪子も起きたようだった。そして祝音の顔を見た諏訪子は祝音に声をかける。

 

洩矢「どうしたの祝音?」

 

祝音「諏訪子様おはようございます……

   え~とですね……」

 

祝音は諏訪子に事情を説明した。

 

洩矢「なるほどね~」

 

祝音「なんか申し訳ない気がして……」

 

洩矢「良いんじゃない?祝音も楽しみに待って

   ようよ♪」

 

諏訪子にそう言われた祝音は一言、

 

祝音「そうですね……」

 

と、言って理久兎の作る朝飯を待つのだった。そして待ち続けること数十分後、

 

理 「できたぞ~~」

 

理久兎がそう言いながら居間に着くと共に鼻孔をつく良い香りが充満した。そしてそれを嗅いだ諏訪子は、

 

諏 「美味しそうな匂いが~」

 

と、コメントした。そして理久兎の作った料理を見た祝音は、

 

祝 「すごい……」

 

凄いの一言だ。何よりも2人は匂いと見た目に鼻と目をとられる。なお作った料理は猪のロースト、春の山菜のあえ物、川魚の塩焼き、サケツバタケの醤油炒めごはん、味噌汁、そういった物だ。朝飯とは思えない豪華さだ。それを見た諏訪子は、

 

洩矢「理波は何時もこんな豪華な料理を食べ

   てるの?」

 

理 「いや今回は人数もいるしそれでいて何時

   もは調味料も使ってないんだよね」

 

祝音「えっ……これにも使ってないんですか!?」

 

祝音はそう言われるがそれに否定する。

 

理 「いや今回はここにあったのを使わせて

   貰ったから問題ないけど……」

 

洩矢「ど?……」

 

理 「何時もとは違う味付けになったから味

   の保障が出来ないんだよね……」

 

そう言うと諏訪子は箸を持って、

   

洩矢「なら審査も含めてどれどれパク……!?」

 

諏訪子は口に理久兎の料理を運び食すと驚きの顔をする。

それを見た理久兎は、

 

理 「やっぱ不味いか?」

 

理久兎がそう聞くと諏訪子は笑顔でブンブンと首を振って、

 

諏 「いや上手いよ!」

 

諏訪子の一言を聞いた祝音も理久兎の料理を食べると、

 

祝音「美味し~~!!」

 

2人の美味しそうな顔を見れた。もうこれには自分も大満足だ。

 

理 「それは良かったよ♪」

 

3人はこうして食事を取ること数時間後、

 

洩矢「ごちそうさまでした……」

 

祝音「ご馳走さまでした」

 

理 「お粗末さん」

 

自分の作った朝食を全て食べ終えた。

 

洩矢「朝からすごい満足♪これは祝音先に唾を

   つけとかないとね♪」

 

諏訪子がそう言うと祝音は顔を真っ赤にした。

 

祝音「すっすっ諏訪子様!!」ヽ(//Д//#)

 

そんな様子を見て諏訪子は

 

洩矢「アハハハハ」(^◇^)

 

楽しそうに笑っていたが、

 

理 「何やってんだ?この2人は……」

 

何をやっているかが分からない。やはり理久兎は朴念神だ。そこはぶれなかった。そして理久兎は、手紙の事を思いだし諏訪子に話しかける。

 

理 「あ~そうそう諏訪子ちゃん」

 

洩矢「なんだい?」

 

理 「さっきこんなものがあったんだけど……」

 

そう言って玄関に落ちていた1枚の手紙を諏訪子に渡した。

 

諏 「手紙だねどれどれ………………!!?」

 

手紙を諏訪子の顔はみるみると青くなっていった。

 

洩矢「そんな……こんなのって…あ~~う

   ~~どうしよう……!?」

 

理 「どうした少し見せてくれないか?」

 

内容が気になり諏訪子から手紙を受け取り中身を見てみた。そして内容は、

              

諏訪子の国の守護神洩矢諏訪子につぐ即刻そなたらの信仰を我らに渡せ。さもなくば戦争になるだろう。すぐに国譲りをするように。

                  

大和連合より   大和印       

 

と、一方的な脅迫状だがこれを見て自分が言った事は、

 

理 「なにこれ?」

 

そうこれが何か分からないのだ。

 

祝音「知らないんですか!?」

 

理 「うん知らない」(´・ω・`)

 

それを聞いた祝音は自分に説明を始める。

 

祝音「説明すると今神界ではより多くの信仰を

   得るために神達が戦争をしたりして信仰

   を得ようとすることなんですそうして行

   くうちにできた神の連合それが大和連合

   です」

 

祝音の説明を聞き大体は分かった。だが何故信仰なのかが気になった。

 

理 「納得した……でも何故信仰を?」

 

洩矢「それはね理波、私達は信仰がないと

   生きることも力を使うこともできない

   からだよ……」

 

諏訪子にそう言われた理久兎は1つ疑問が生じた。

 

理  (じゃ~俺は何で生きていられるんだ?

   いや今はそんなのは考えないで……)

 

なら何故自分は信仰などない筈なのに生きていられるのかと。それを考えたが今はそんなことよりも聞きたいことがあったため理久兎はそれを聞くことにした。

 

理 「大和連合ってどこが拠点なの?」

 

祝音「え~と確かここからずっと東です……」

 

それを聞きとりあえず行動を移すことにした。

 

理 「少し散歩して考えを整理してくるな」

 

そう言って手紙を胸ポケットに入れては洩矢神社から出て行く?

 

祝 「理波さん?」

 

祝音は疑問に思い理久兎に話しかけるが理久兎はもう外に出ていってしまった。そして諏訪子の国から少し遠いところでは、

 

理 「やれやれこれは使いたくないんだけどな…

   でもこれやらないと飛べないからな~」

 

そう言って理久兎は構えをとる。

 

理 「仙術 一式 龍我天昇(りゅうがてんしょう)!!」

    

 

そう言うと理久兎の体は徐々に変わっていった。角が生え翼が現れ尻尾が伸びる。まるで神話に出てくるドラゴンの姿だ。でもこの姿は母である千にとても似ていた。もともと龍神の千に最も近い存在である理久兎だけが使える秘技だ。

 

理 「いくか!」  

  

そろそろ新しい空を飛ぶ方法を考えながらそう言って理久兎はその翼で飛び立ったどこまでも青い大空を。

 



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第30話 辻斬りだけど峰打ち

理久兎は今大空の中を自身の龍翼で羽ばたいて飛んでいた。

 

理 「さ~てどこにあるかな?……あれか!」

 

理久兎は探していた大和連合の拠点を見つけた。

 

理 「とりあえず降りるか……」

 

そう言うと滑空して地上に着地した。

 

理 「とりあえずこの姿だと目立つから解除して

   ……にしても長い階段だな……」

 

そう言いつつ階段を登っていった。登ること数分後、

 

理 「意外に大きな門だな……」

 

理久兎は門の近くまで歩いてくるにつれてそう思っていると……

 

門A「貴様!何者だ!」

 

理 「ま~た門番か……」

 

そう思うのも無理はない。大体いつも門番がいるからだ。

 

門B「ここがどこか知ってて入っているなら

   即刻殺害する!」

 

門番の1人がそう言うと理久兎は笑顔で、

 

理 「は~い知ってて入りました!」(*≧∀≦*)

 

門A「ふざけるのも大概にしろ!」(*`エ´)

 

そう言って門番が刀をもって理久兎に斬りかかるだが、

 

ジャキン!

 

門A「なんだと!!」   

 

すぐさま断罪神書から自分で作った飛燕刀黒椿を即座に出して門番の攻撃を受け止めた。

 

理 「あめ~よ!」

 

ジャキン!

 

門A「うわっ!」

 

そして、門番は刀で弾かれそして、

 

シュン! ズシャ!

 

理久兎は門番を即座に斬った。

 

門A「あがー!」

 

門番Aは理久兎に斬られて地に伏せるとそれを見ていた門番Bは自分を敵と認識した。

 

門B「貴様!」

 

門番Bも理久兎に斬りかかるが、

 

理 「遅い!」

 

ジュシュ!

 

門B「ぐはっ!」

 

目にも止まらぬ一閃を放って門番Bを斬ると門番Aと同じように地に伏せた。そして理久兎は倒れた門番達に、

 

理 「安心してね峰打ちだから♪」

 

無駄な殺生はしたくないがために峰打ちで門番達を斬ったことを明かす。だが門番達は気絶しているため話を聞いてはいない。そんなことを言っていると、

 

兵隊「こっちで悲鳴が……」

 

兵隊「な!これは!」

 

兵隊「全員かまえろ!」

 

チャキ!チャキ!チャキ!チャキ!

 

大和連合の拠点から兵隊達がぞろぞろとやって来て臨戦態勢をとった。

 

理 「はぁ~しょうがないいっちょ辻斬り

   タイムだ!」

 

そう言うと理久兎は、断罪神書からもう1刀の『無限刃空紅』を出し二刀流になって兵士達に斬りかかるのだった。

 

一方大和連合の内部では……

 

? 「大変です!お姉さま!」

 

? 「どうしたの月読?」

 

お姉様という人が言った名前の月読。かつて理久兎によって今の月民達と共に救われた神の1人だ。その月読がお姉様と言った人物に内容を説明する。

 

月読「場内に侵入者が入って来ているみ

   たいです!」

 

? 「なんですって!」

 

月読「それで、兵士達が今戦っているようです

   なので避難してほしいと!」 

 

ツクヨミがそう言うとお姉様と言われた人物もとい神は、

 

? 「ここは兵士達に任せましょう仮に侵入者

   が来ても私達神総出でその侵入者を倒せ

   ば問題ありません!」

 

お姉様と言われた神は後ろを振り向いて、

 

? 「避難場所にいきますよツクヨミ……」

 

月読「わかりましたお姉様……」

 

月読がお姉様の意見に肯定するとお姉様と言われた神は、

 

? 「須佐能乎(スサノオ)!!」

 

須佐「なんだ姉貴……?」

 

近くにいた神そのお姉様と言われた人物の弟須佐能乎に、

 

? 「もしここに侵入者が来たら分かってます

  ね?」

 

須佐「了解だ…お前も頼むぞ八坂神奈子……」

 

スサノオの後ろにいた八坂神奈子は、

 

八坂「分かったわ……」

 

そう言ってそのお姉様と言われた神とツクヨミそして、スサノオという神と八坂神奈子達は最深部で待ち構えることにした。

 

理久兎に視点を戻す……今現在理久兎は鼻唄を歌いながら、

 

理 「フンフンフ~ン♪」

 

ザシュ!

 

兵士「がはっ!?」

 

理 「フン~フ~ン♪」

 

ザシュ!

 

兵士「ぎゃは!!?」

 

理 「フンフンフン♪」

 

兵士「ぐはーーーぁ!!」

 

理 「フンフンフン♪」

 

兵士「ぎあー!」

 

理 「フンフンフン♪」

 

ザシュ!

 

理 「せいや!」

 

ブワァーー!!

 

兵士「ギャー刀が!」

 

理久兎は、鼻歌を歌いながら兵士達を斬っていた。勿論峰打ちで殺さないように手加減しているが兵士達が持っていた武器は邪魔だと思い黒椿で斬るか空紅で燃やして溶かす。そんな事をしていると、

 

理 「ここか……」

 

何人かの兵士達をダウンさせながら歩いていると自分の前には大きな扉があることに気づいた。そして扉の周りは綺麗に装飾されているのが分かる。おそらくこの先にここのボスがいるんだと理久兎は確信した。

 

理 「どうしようかな……」

 

理久兎がどうするか考えている一方その扉の内部では、

 

須佐「おいおい兵士達の悲鳴が近くなってるぞ!」

 

? 「兵士達の悲鳴が…………」

 

月読「大丈夫ですよね……お姉さま?」

 

ツクヨミが不安がっていると姉である神は、

 

? 「大丈夫ですこちらには何人もの神もいます

   何より戦神の須佐能乎や八坂神奈子もいま

   すだから大丈夫ですよ♪」

 

須佐「あぁだから大丈夫だぜ姉ちゃん」

 

八坂「ご安心を……」

 

神達「大丈夫ですよ月読様!」

 

皆から励まされた月読は、

 

月読「うん!ありがとうみんな!」

 

少しきが楽になったが神奈子はあることに気がついた。

 

須佐「ですが…兵士達の声がなくなりました……」

 

そしてそれに続いてスサノオと言う神も、

 

須佐「なんか音しないか?」

 

ある音が聞こえたその音は、

 

カツン…カツン…カツン……

 

? 「足音?」

 

カツン…カツン…カツン……

 

と、足音が聞こえてしかもその足音はこちらに徐々に近づいて来ているのだ。

 

月読「近づいて来てる……」

 

そして急に足音が止まった。

 

八坂「止まった?……」

 

すると突然扉が光だすと、

 

ズドーーーン!!!

 

神達  ( ̄□ ̄;)!!!!!!

 

予想外なことに突然扉が大爆発を起こしたのである。そしてその爆発の中から人影が現れる。

 

理 「どうも!諏訪の国の使者で~す♪」

 

と、2本の刀を手に持った理久兎が現れたのであった。

 



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第31話 ゲームをしよう

理久兎が扉を壊す数分前に遡る。

 

理 「う~んどうしようか……」

 

理久兎は、どう入ろうか考えていた。だが段々といちいち考えるのが面倒になった。その理久兎がとった行動は、

 

理 「あ~もう面倒くせ!!」

 

そう言うと理久兎は、飛燕刀黒椿を地面に刺し無限刃空紅を1本持って一刀流にして、

 

理 「無限刃空紅の全発火能力を解放!」

 

シューーン! グウァ~~~ン!!

 

その言葉と共に空紅の刀身を地面に刺した黒椿の刀身に擦り付け摩擦によって発火させ空紅は炎を纏う。

 

理 「終の秘剣カグヅチ!!」

 

ズドーーーン!!

 

一気に扉へと叩きつけた。この技は言葉のとうり全発火能力を解放して、温度3000度を越える爆炎を出して、一気に相手を焼き斬り殺す技だ。そして爆炎によって目の前の扉を見事木っ端微塵に吹っ飛ばしたのだった。

 

理 「この手に限るな…とりあえず入るか……」

 

そう言って地面に刺した黒椿を左手で引き抜き破壊したドアの中に入り一言……

 

理 「どうも!諏訪の国の使者で~す!」

 

これが前回に扉を壊す前の理久兎の回想だ。そして今現在扉を壊した後、月読が理久兎を見て驚いていた。それ以前に目が合い自分も驚いた。

 

月読「嘘っ理千君!?」

 

理 (げっ月読もいるのかよ……誤魔化すか)

 

理久兎はツクヨミを誤魔化すために……

 

理 「人違いじゃないですか?」

 

棒読みでそう言うとツクヨミは改まって考え出す。

 

月読「え?あっあれからもう何年も経ってるし

   それにあれじゃ死んでるか……え~となら

   貴方の名前は?」

 

月読に聞かれ今の偽名を答える。

 

理 「新秒理波で~す」

 

誤魔化すためにチャラそうに言うとツクヨミは一言、

 

月読「そう……理千ちゃんの子孫かな?」

 

と、呟いた。どうやらツクヨミは誤魔化せたみたいだ。すると今度はいかにも私は偉いという神が理久兎に対して、

 

? 「貴方いったい何なんですか!」

 

と、理久兎に訴えてくる。それを聞いた理久兎は少しカチンときた。

 

理 「…………はっ?」

 

今ので軽くだが怒りを覚えていると今度は男神の須佐能乎が怒鳴ってきた。

 

須佐「俺らの領地に不法侵入してあげくのはて

   に兵士達を殺してんじゃね~か!」

 

須佐能乎命は理久兎に今自分自身の思ったことを言う。これにはあまりにも面白くて笑ってしまった。

 

理 「クス…アハハハハハハハ♪」

 

神達 (;´゚д゚`)

 

神達も急に笑いだした理久兎に恐怖を覚えた。そして笑うのを止めて話始める。

 

理 「安心しなよ兵士達は死んでないよ全員峰

   打ちでダウンさせただけだよ♪」

 

神達「なっ!?」(*゜ロ゜)

 

それを聞いた神達はまた驚いた。理久兎に立ち向かった兵士達は皆、峰打ちで倒されたということにただ驚くしかなかった。だが理久兎の話はまだ続いた。

 

理 「そして何なの…ね……俺らの所が何なん

   だよね…おい……」

 

理久兎はその発言1つ1つにドスを交えつつ殺気を放出した。その殺気やドスの交えた言葉を聞いた抵抗力のない者達が聞きその殺気に当てられた場合は、

 

須佐「なっ何だこの殺気!!」

 

八坂「あっ足がふるえてる?!」

 

神達「気持ち…悪い……ウッ!!」

 

? 「なに、こんな殺気を放つ人間なんてみ……

   見たことない……」

 

月読「りっ理波ちゃん…」((゚□゚;))

 

その殺気は純粋に危険な殺気そのものだ。これは幾度の経験を積んできた理久兎だからこそ使えるものだった。するとそれを見た理久兎は、

 

理 「おっと悪かったなこんなに殺気を出して

   ちゃ何もできないよね……」

 

ドスのかかった声は止めて元の口調に戻し自身の殺気をしまいこんだ。そして殺気に当てられ続けた者達は、

 

神達「たっ助かった……」

 

皆、安堵の息を心の中で漏らした。そしてここに来た理由である手紙の送り主を聞くことにした。

 

理 「さて本題に入るけど……諏訪の国にこんな

   脅迫状まがいの手紙出した奴はどこの誰だ

   正直に言えば4分の3殺しで許してやる…」

 

? 「知らないわよ!てかそれもう御亡くなり

   になってるわよ!第一にその手紙は本当

   にここ大和から送られたのかしら!」

 

いかにも偉いと思える神様は理久兎にそう告げる。確認のために胸ポケットから手紙を出すと、

 

理 「ならこれが証拠の手紙だ……」

 

そう言って理久兎は証拠の手紙を投げる。

 

シュン!グサ!

 

八坂「てっ手紙が……刺さった……!?」(゜ロ゜)

 

理久兎の投げた手紙が机に刺さった。そして投げられた手紙を引き抜きその偉い神様は手紙を確認する。

 

 「……どれどれ…………!!?」

 

その神の顔は驚愕の顔へと変わった……

 

須佐「どうなんだ姉貴?」

 

? 「間違いなくこちらから出されています……」

 

その神のいった一言で神達全員は騒然とした。

 

月読「本当なの!お姉さま?」

 

須佐「神奈子は分かるか?」

 

八坂「残念ながら心当たりがありませんね……」

 

理 (ん?姉貴?お姉様?……待てよてことはこい

  つら俺の甥っ子と姪っ子かよ!)

 

そう目の前にいる3人が理久兎の甥っ子と姪っ子だと気づいたのだ。

 

? 「でも誰が?……」

 

その神がそう言うと理久兎は頭を掻きながら、

 

理 「……あ…うん~なんか悪かったな………」

 

急に理久兎が謝りだすとその神は、

 

? 「どっどうしたんですか?」

 

と、言われる。まさか甥っ子と姪っ子に殺気を向けてしまった事に恥じて申し訳なく思い謝ったのだ。

 

理 「いやなんかやり過ぎた………」

 

更に甥っ子と姪っ子に対して少しやり過ぎたと思い始め理久兎はとりあえず謝る。すると目の前の偉い神様は、

 

? 「こちらこそ…こんな手紙がなければ……」

 

須佐「すまなかった!」

 

月読「ごめんなさいね理波ちゃん……」

 

やはり血が繋がっているだけあり性格も少し同じようだ。そして理久兎は彼女達の名前を訊ねる。

 

理 「えっと所であんたら名前は?」

 

? 「私の名前は天照(アマテラス)と申します」

 

ス 「俺は須佐男(スサノオ)だ……」

 

ツ 「私は月読(ツクヨミ)よ♪」

 

理  (いや月読は知ってるけど…まぁいっか)

 

そして天照は諏訪子宛に届いた手紙をまじまじと見て、

 

天 「にしても誰が…こんな手紙を……」

 

天照が考えていると

 

ゴソ……

 

と、1人気になる低級の神がいた。

 

理 (なるほど……あいつか……)

 

理久兎には見えていた……少し焦って動揺した神がいたのを。だがあえて理久兎はそいつを油断させるために知らぬふりをして天照に提案を持ちかける。

 

理 「なぁ~天照さんよ~」

 

天照「なんですか?」

 

理 「ここは1つゲームをしないか?」

 

と、ゲームをしないかと持ち掛けた。

 

須佐「ゲームだぁ?」

 

月読「わ~い♪ゲーム♪ゲーム♪」

 

天照「この子は……頭が痛い……」

 

須佐「姉ちゃん……」(;´Д`)

 

昔から思っていたがやはり月読はどこか頭のネジが抜けているようだ。

 

天照「ところでゲームとはいったい?」

 

理 「今回の件は、そちらにも落ち度があったし

   俺も正直やり過ぎた………だからここは1つ

   ゲームをしようとね♪」

 

理久兎の提案に対し天照は、

 

天 「内容は……」(・_・?)?

 

天照は少し興味があったのか理久兎に内容を聞く。

 

理 「こちらとそちらで1人代表を決めて試合

   をするんだよ……」

 

理久兎がそう言うとスサノオはテンションを上げて、

 

須佐「面白そうじゃね~か!」

 

そう言うと天照は怒りながら、

 

天 「須佐能乎お座り!」

 

須佐「ごめん姉貴……」(´・ω・`)

 

スサノオは突然大声を上げて天照に怒られると須佐能乎はしょぼーんとして犬みたく座るどうやら須佐能乎は天照には頭が上がらないようだ。だがそんなのは気にせず話を続ける。

 

理 「それでそちらが勝てば諏訪の国の信仰は

   そちらのものでいいだろ……」

 

月読「もしも私達が負けたら?」

 

理 「その時は、今後諏訪の国に宣戦布告等の

   事をしないというのが条件でどうよ♪」

 

須佐「ほう…………」

 

理 「で、最後に試合までどちらの国もお互い

   に手を出し会わないのも条件だ」

 

理久兎が考えたゲームの内容を聞いた天照は少し考える。ここだけの話だが彼女はそのゲームを受けざる得ない。何せ元々の落ち度はそちらにある。それにこの話にはいや今は止めておこう。そして天照は、

 

天照「ふむ……分かりましたそのゲーム受けま

   しょう!」

 

理 「分かったよ此方の主神にも伝えておくよ」

 

理久兎の考えたゲームを受けることにした。そして笑顔で、

 

理 「あ~それと安心していいよ♪」

 

天照「何がですか?」

 

理 「俺は試合には出ないから……」( ^∀^)

 

元々あくまで代理として来ているに過ぎないし自分は諏訪の国の民なんかではない。そこはキッチリと諏訪子が方をつけなければならいのだから。だが自分がそう言うと須佐能乎は残念そうに……

 

須佐「なんだよ出ないのかよ……」

 

その呟きを月読に聞かれたのか今度は月読が笑顔で、

 

月読「スーちゃん?」

 

須佐「すいませんでした……」

 

と、笑顔で怒った。姉の天照どころか月読にも頭が上がらないようだ。だがとりあえずは伝えたいことを伝え終えた。

 

理 「じゃ~とりあえずはまぁこれで話はまと

   まったね」

 

天照「そうですね……」

 

理 「ゲームの開催日は、今から2週間後で諏訪

   の国の近くにある平原で良いか?」

 

そう訊ねると天照は首を縦に振って、

 

天照「構いません……」

 

天照のその言葉を聞き理久兎も納得した。だが、

 

理 「じゃ~俺は帰るよ……あぁ後……」

 

神達   (・_・?)??

 

そう言うと神達は今度は何だと疑問符を浮かべた顔をする。

そして理久兎は話を続ける。

 

理 「もしも今言ったことを守れず攻めて来て

   みろよ…その時は……」

 

そう言うと先程よりもドスをかけそして殺気も約10倍にしながら神達を睨み付けて、

 

理 「全員五体満足で帰れると思うなよ………」

 

神達   ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 

今のその発言に神達はただ震えることしか出来なかった。それを見てこれなら大丈夫だろうと思い殺気もしまい込んで口調と顔を元の笑顔に戻して、

 

理 「じゃ~~~ね♪ふん♪ふん♪ふん♪」

 

そう言って鼻歌を歌いながら帰るのだった。そして理久兎が帰って約数時間後…

 

八坂「須佐能乎様……」

 

須佐「どうした神奈子……?」

 

神奈子は改まって須佐能乎命に、

 

八坂「私が諏訪子の国の試合に出てもよろしい

   ですか?」

 

そうお願いをする。

 

須佐「どうしたんだ急に?」

 

八坂「この戦いは私が出てみたいんです!」

 

神奈子のその発言に須佐能乎は笑う。そして満面の笑顔で、

 

須佐「クッアハハ♪良いぜ!俺はあの理波って奴

   にしか興味ないからよ出るからには勝てよ

   神奈子!」

 

奈 「はい!」

 

そうして大和連合の代表は八坂神奈子に決まったのだった。 



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第32話 教官 再び

青い空は夕焼け空の黄昏へと代わる。理久兎はまた空を飛んで洩矢神社まで帰ってきた。

 

理 「ただいま~」(*´▽`*)

 

戸を開けて聞こえるように言うと祝音がドタドタと走って来た。

 

祝音「理波さん!今まで何処に?」

 

理 「あぁ~ちょっと散歩にな♪」

 

そう言いながら居間へと行く。すると理久兎はあることに気づく。

 

理 「あれ諏訪子は?」

 

諏訪子の姿が見当たらないのだ。すると祝音は少し戸惑いながら、

 

祝音「諏訪子様は……その……」

 

と、言っていると……

 

洩矢「あ~う~……」

 

寝室から声がしたので理久兎は声がした寝室を見ると、

 

理 「何やってんの?」

 

布団にくるまりながらびくびくしている諏訪子を見てしまった。その姿からは神様の威厳がまったく感じられない。そして祝音が何故こうなったのかを話す。

 

祝音「恐怖に怖じ気づいてあんなお姿に……」

 

それをきいた理久兎は、

 

理 「情けねぇ………」(´д`|||)

 

もうそれしか言えなかったがこのままというのもいかないので理久兎は意を決して諏訪子供話しかける。

 

理 「諏訪子~」

 

理久兎が呼び掛けると、

 

諏 「あ~う~……」

 

この一言しか言わず理久兎はもう一度、

 

理 「お~い諏訪子ちゃん?」

 

と、呼び掛けるが、

 

諏 「あ~う~……」

 

同じことしか言わない諏訪子に少しキレた。最初のおふくろの気持ちがだいぶ分かったきがした。

 

理 「おいゴラ!ロリ神起きろ!」

 

そう言って諏訪子を布団から強制的に追い出した。

 

洩矢「はっ私は何を」Σ(゚Д゚〃)!!

 

理 「やっと起きたか……」

 

どうやら諏訪子は元に戻ったようだ……すると諏訪子は理久兎の存在に気づくと、

 

洩矢「あれ?理波帰ってたの……」

 

理 「あぁだが帰って来たらお前の情けない姿も

   見ちまったけどな……」

 

洩矢「あ~う~それはごめん……」

 

理 「とりあえず話したいことがあるから祝音も

   聞いていてくれ……」

 

洩矢「えっ?」

 

祝音「何ですか?」

 

2人はその場に座る。そして伝えるべき事を話した。

   

理 「話を始めるがまず大事な事それを言うと

   大和連合との戦争はない……」

 

洩矢「え?でも手紙には……」

 

理 「だがそのかわり2週間後に国の代表を1人

   選んで1対1の試合をすることになった…」

 

それを聞き諏訪子と祝音の顔はパァーと明るくなった。

 

祝音「なら理波さんが出れば!」

 

どうやら今の言葉で自分を出そうとしたようだかそういう訳にはいかない。

 

理 「何を言っているんだ祝音?」

 

祝音「へっ?」

 

理 「俺はここの国の人間じゃないぞ?」

 

そう自分はこの諏訪の国の民ではない。ただの放浪者だ。

 

洩矢「えっとじゃ~誰が出るの?」

 

理 「誰って俺の目の前の神様だよ……?」

 

微笑みながら諏訪子を見てついでに人差し指を向ける。

 

洩矢「えっ………えぇ!!!!?」

 

祝音「ふぇぇ!!?」

 

そこまで驚く事はないだろう。何故そこまで驚くのやら。

 

洩矢「それどういうことなの理波!」

 

理 「だってこの国で戦えるのは諏訪子ちゃん

   しかいないしね頑張れ守護神」

 

洩矢「私には無理だよ……あ~う~」

 

諏訪子がそんな弱音を吐いた。正直これは自分も悪い所はあったが相手が自分自身の甥や姪のため尊重せざるも得なかったのだ。だから何としても諏訪子に戦ってもらうしかこの諏訪の国を守ることは出来ないのだ。そのため仕方なく、

 

理 「そうか……()()()()()()()()()()

 

洩矢「えっ!?」

 

祝 「理波さん!いくらなんでも!」

 

理 「だってそうだろ?神様てのは人々を導く

   ものだ人々に希望を与えるものだどんな

   に弱くても必死に努力すればその者達の

   お手本にもなれる………だけど今の諏訪子

   ちゃんはそんな努力しようともしないで

   ただ怯えているだけだ……」

 

理久兎にそう言われた諏訪子は、

 

諏 「うぐぅ…………」

 

ムカつく言葉に怒りを覚え拳が震えていた。だがまだ話は終わらない。

 

理 「そんなおじけついた奴に神が勤まると思う?

   なら神様を止めちまって大和連合の神に信仰

   を渡した方がなんぼかましだね……」

 

理久兎がそう言うと祝音は顔に涙を浮かばせながら、

 

祝音「理波さん酷すぎます!」

 

もう止めてくれと言わんばかりにそう言ってきた。すると、

 

諏 「だ………れ…」

 

諏訪子が小声で何かを言った。理久兎は何を言ったのかが分からず、

 

理 「あっ?」

 

そう言うと諏訪子は大声をあげて、

 

洩矢「黙れ!!!」

 

そう言うと諏訪子の神力が一気に跳ねあがる……

 

洩矢「お前に何が分かる!私の気持ちが!」

 

諏訪子は怒りのあまりに理久兎を問い詰める。そしてそれを間近で見ていた祝音は、

 

祝音「あわわわ」Σ(T▽T;)

 

祝音はただ怯えることしか出来なかったが自分は諏訪子を睨み付け、

 

理 「知るか!だがこれだけは言えるね!何時

   までもうじうじと逃げてないで戦ってみ

   ろ!洩矢諏訪子!」

 

洩矢「っ!!!……」

 

自分は言える限りで言った。すると諏訪子は自身の愚かさに気づいた諏訪子は放出した神力を抑えて、

 

諏 「……ごめん理波…怒鳴ったりして私…目が

   覚めたよそれで決めたよ逃げないって!」

 

諏訪子は謝り自身の決心と覚悟を示して言ってくる。

 

理 「そうか…気にしなくて良いよ……」

 

そう言うと諏訪子は改まって真剣な顔で、

 

洩矢「理波、私は戦い方に関してまったく知識が

   ないだから戦い方を教えて欲しい!」

 

その一言は諏訪子が心から決心したことが分かった。この顔を見れて自身は微笑みながら、

 

理 「ハハハ………いい面構えになったな諏訪子

   良いぜ教えてやるよ俺が知ってる限りな」

 

洩矢「ありがとう理波……」

 

祝音「諏訪子様……」

 

理 「なら今日は休め明日から修行を開始するよ」

 

洩矢「分かった!」

 

理 「はぁ……あぁ…祝音ちゃん今日も泊まって

   もいいかな?」

 

怒気を含まず何時もの顔に戻して言うと祝音は驚くがニコリと微笑み笑顔で、

 

祝音「勿論です!今から晩ご飯の支度をしてき

   ますね♪」

 

そう言うと祝音は晩飯を作るために厨房に向かう。なお理久兎の内心は、

 

理 (もう道化師の役目も疲れるなぁ……)

 

諏訪子をやる気にさせるためにあえて自分が悪役になった理久兎は案外にも疲れた。やはり慣れないことをするもんじゃないと思った。そしてそれを他所に理久兎は、

 

理 (まずはどんなメニューで練習させるか)

 

と、明日の修行のメニューを考えるのだった。そして翌朝、諏訪子を連れて近くの森に足を運んだ。

 

理 「よしじゃ~まずは滝行からやるぞ」

 

滝行と聞いた諏訪子は頭に疑問符を浮かべ、

 

洩矢「この修行の目的は?」

 

理 「まず諏訪子ちゃんの神力を上げる」

 

洩矢「なるほど……」

 

諏訪子は納得をした。そしてそのやり方について理久兎は諏訪子に教える。

 

理 「とりあえずまず10分間滝に打たれながら

   神力を放出し続けろ」

 

洩矢「うん分かった!」

 

そうして諏訪子が滝行すること10分後、

 

洩矢「はぁ…はぁ…中々疲れるね………」

 

理 「まだ10分だけどこれを少しでも伸ばして

   いければ諏訪子ちゃんの神力の最大値を底

   上げ出来るよ……」

 

理久兎にそう言われた諏訪子はやる気を出して、

 

洩矢「頑張ってみるよ!」

 

そう述べる。理久兎はタオルを差し出して

 

理 「とりあえず体を拭きなよ……」

 

そう言って諏訪湖に体を拭かせて次の修業に移った。

 

理 「次の特訓はゲーム感覚で的当てをするよ」

 

洩矢「的当て?」

 

理 「そっ♪諏訪子ちゃんの武器は鉄輪だろ?」

 

洩矢「うっうん……それがどうかした?」

 

理 「鉄輪は近接攻撃は勿論だけど投擲武器

   としても使えるんだよ」

 

そう言うと諏訪子は鉄輪をまじまじと見て、

 

洩矢「いやそれは知ってるよ……」

 

と、言うとその修業の目的を理久兎は言う。

 

理 「でっその投擲の精度を上げるのがこの修行

   の目的ってわけだ♪」

 

洩矢「なるほど!」

 

理 「でだ…的にするのは……」

 

そう言って理久兎は、紫の小さな火の玉を出した。

 

理 「この火の玉を的にするよ♪」

 

理久兎がそう言うと諏訪子は驚いて

 

諏 「待って!森が燃えない!?」

 

ここは言った通り森の中だ。下手に火を使えば森が火事になるのだがこれは大丈夫だ。

 

理 「大丈夫これは俺の力の質(魔力)で作った

   火の玉だから燃えることはないよ……」

 

と、この火の玉が大丈夫だと言うと諏訪子は安心していた。

 

洩矢「そうなんだ良かったよ」

 

理 「じゃ始めるよ!」

 

修業を始めることを言うと諏訪子は真剣な目で、

 

諏 「来なよ!」

 

と、諏訪子もそれに答えるのだった。

 

数時間後……

 

洩矢「火の玉があとから早くなっていって当て

   るのが難しいよ理波……」

 

徐々にと早くなっていき当てるのが難しいと言ってくる。それに対しての対処法を諏訪子に教える。

 

理 「そういうのは先を予測するんだよ」

 

諏 「成る程………」

 

また1つ戦いかたを覚えていくのだった。諏訪子の修行はまだ始まったばかり2週間という時間をうまく使えれば諏訪子はものすごく伸びると理久兎は信じそう思うのであった。

 

 

 

 



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第33話 試合が始まるまで

諏訪子の修行は、順調に進んだ神力も以前とは比較にならないほど上がり体力や能力のコントロール等も上がった。

 

洩矢「はぁーー!」

 

ドバ!ドバ!

 

諏訪子の能力により土が固まって柱のような形になり理久兎に襲いかかる。

 

理 「中々いいじゃないか!」

 

出てきた土の柱と柱とのわずか間に入ってギリギリで諏訪子の攻撃を避ける。

 

洩矢「クッ!やっぱり理波は強いな!」

 

理 「なら諏訪子これは避けれるかな?」

 

そう言って理久兎は、無数の火の玉(魔力)を作って諏訪子に発射する……

 

洩矢「っ!この数は避けることができない!

   なら避けなければいい!そりゃ!!」

 

土を固めて自分の前に展開する。いわゆる盾だ。

 

ダン!ダン!ダン!

 

諏訪子の考えと判断は正しかった。だがそれを理久兎が考えないはずがない。

 

洩矢「あれ!?理波は!」

 

そう諏訪子は土の壁を大きく作ったために前を見ることができなかった。結果、理久兎を見失った。すると、

 

理 「ここだよ……」

 

洩矢「えっ!?

 

気づいたら背後をとられて首もとに手刀を寸止めされていた……

 

理 「俺の勝ちだな……」

 

洩矢「あ~う~」

 

理 「でも中々いい動きだったよ

   最後の壁の展開は、正しい判断だよ

   でもそのせいで前が見えてなかったから

   それを補うために予測をするんだよ……」

 

洩矢「なるほど!」

 

理 「とりあえず今日はここで終わらせて

   明日の試合に望もう……」

 

洩矢「そうだねじゃ帰ろうか……」

 

そうして最後の修行を終え自分と諏訪子は洩矢神社へと帰るのだった。

 

洩矢「ただいま祝音♪」

 

諏訪子が祝音にただいまを言うと祝音は嬉しそうに、

 

祝音「お帰りなさいませ諏訪子様!」

 

諏訪湖にお帰りを言うと次に理久兎がやって来る。

 

祝音「理波さんもお疲れさまです♪」

  

理 「あっあぁただいま……」

 

やけに元気な祝音にお疲れ様と言われ理久兎は少々ためらったが挨拶を返す。そして祝音は自分と諏訪子に、

 

祝音「夕飯はできているので先に食べましょう!」

 

と、提案を出すと諏訪子は幸せそうな顔をしながら、

 

洩矢「うんそうしよ♪!」

 

祝音の提案に肯定をする。そして理久兎も反対する理由も無いので、

 

理 「そうだな……なら頂くとするよ♪」

 

そうして居間へと向かうのだが1人台所へと向かう祝音は、

 

祝音「理波さんの料理には勝てなくても貴方を

   満足させてみせますよ!」o(`▽´*)

 

祝音は声に呟き張り切る。だがそれは偶然にも諏訪子に聞かれていたため、

 

洩矢「祝音がんば!」

 

と、諏訪子はひっそりと祝音を応援するのだった。そして食事が終わり自分と諏訪子は縁側に座り夜空を眺めながら、

 

理 「なぁ諏訪子……」

 

洩矢「ん?……な~に理波?」

 

理 「明日の試合の相手は大方予想できたよ」

 

理久兎の発言に諏訪子は驚きの顔をしながら、

 

洩矢「本当かい!?」

 

理 「あぁ多分相手は戦神の1人だな」

 

洩矢「やっぱり……」

 

どうやら諏訪子も戦神が出ることは予想していたようだ。

 

理 「おそらく俺の考えでは須佐能乎もしくは

   八坂神奈子のどちらかだな」

 

理久兎の言葉を聞いた諏訪湖は頭を押さえながら、

 

諏 「どっちも強敵だよ……」

 

と、少し絶望に浸ったがそこに理久兎と言う救いの言葉がさしのべられる。

 

理 「諏訪子自分の力を信じろ………お前の努力

   は絶対に無駄にはならないさ」

 

そう言われた諏訪子は頭を押さえるのを止めて自分の方を向いて、

 

洩矢「うんもちろん頑張ってみるよ!」

 

理 「その意気だ♪」

 

と、楽しそうに言う。だが心の中では、

 

理 (さて俺も準備しておくか俺の見立てだと

   恐らく侵略してくるだろうし……)

 

手紙を出した奴はもう後がない。それならばいっそのことで侵略してくるだろうと考えた。すると、

 

祝音「理波さん、諏訪子様そろそろ寝ないと

   明日に響きますよ!」

 

祝音にそう言われた理久兎と諏訪子は、

 

理 「それもそうだな…寝ようか……」

 

そう言い理久兎は祝音が用意してくれた布団に行くのだった。そして居間には諏訪子と祝音だけとなり諏訪子の呆気ない悪戯が始まった。

 

洩矢「祝音は理波の隣で添い寝しなくて良いの?」

 

諏訪子はニヤニヤしながらそう言うと祝音は顔を真っ赤にさせて、

 

祝音「すっすす諏訪子様!へっ変なことを

   言わないで下さい!!?」

 

洩矢「ふふっ…でも祝音のいつも言葉を聞いて少し

   安心したよありがとう♪」

 

祝音「諏訪子様……頑張ってください必ず勝て

   ます!」

 

諏 「うん頑張るよ祝音♪」

 

と、会話をしていると、

 

理 「2人共早く寝ないと明日に響くぞ……?」

 

寝室の布団に向かったはずの理久兎が部屋に戻ってきた。会話をしている祝音と諏訪子に言うと、

 

祝音「りっ理波さんさっさっきの話まさか

   聞いて……」(*/□\*)

 

祝音が恥ずかしがりながら聞くと理久兎は、

 

理 「えっ何が?」

 

真顔で祝音に言う。というか話とはと思っていた。それを聞いた祝音は少しがっかりしながら、

 

祝音「えっ……ならいいです!早く寝ましょう

   理波さん!」(`ε´ )

 

そう言い祝音はちょっと怒りながら寝室に向かう。

 

理 「えっえっと……諏訪子…俺は何かした?」

 

諏訪子に自身が何をしたかを聞くと、

 

洩矢「ん?何にもしてないよ理波は♪(もう少し女心を知った方)

   (がいいかな)

 

理 「えっ?何か………気のせいかまぁそれなら

   良いんだが……とりあえずさっさと寝るよ」

 

洩矢「そうだね理波♪」

 

そうして今日という1日は過ぎ翌日の試合当日。

 

神様達がお酒やつまみなどを食べてこれからおこる試合を観戦しようしている。理久兎はある神達を見つけたので近づいて声をかける。

 

理 「よっ!三貴神様方」

 

天照「こんにちは理波さん……」

 

月読「こんにちは♪」

 

須佐「おっす理波!」

 

理久兎が話かけたのは自身の甥っ子や姪っ子にあたる三貴紳の天照、月読、須佐能乎の3人だ。

 

理 「須佐能乎がいるってことはやっぱり八坂

   神奈子が出場か?」

 

理久兎は自身の推理を言うと天照達は驚いて、

 

天照「よくわかりましたね」

 

須佐「おいおい教えた覚えないんだがなぁ……」

 

月読「すご~い♪」

 

三貴紳は驚く。そして重要な事を聞きたいため三貴神に聞く。

 

理 「所で例の件どうなった?」

 

天照「残念ですがまだ分かりません………」

 

須佐「まぁ見つけ次第そいつには後できっちり

   お灸をすえてやるさ」

 

月読「やるの♪」

 

理 「そうか…おっ!そろそろみたいだぞ……」

 

理久兎がそう言うと三貴紳達も試合を観ることにした。

 

審判「では諏訪子の国の信仰を賭けての試合

   を始めます!まず諏訪湖の国の代表は

   洩矢諏訪子!」

 

洩矢「頑張るんだ…そのために努力したんだ……」

 

緊張しているのか諏訪子は少し顔を固くして出てきた。

 

審判「そして対する我らが大和連合代表は

   八坂神奈子様だ!」

 

八坂「やらせてもらうわよ………」

 

洩矢「当たってる………」

 

諏訪子は理久兎の予想が当たったことに少し驚きつつも目の前に立つ相手の神奈子を見る。

 

八坂「ほう中々いい面構えだ」

 

洩矢「それはありがとう」

 

審判「では、よろしいですね?」

 

審判が諏訪子と神奈子に聞くと、

 

八坂「あぁ問題ないよ!」

 

洩矢「こっちも問題ない!」

 

審判「では………試合開始!」

 

洩矢「行くよ!八坂神奈子!」

 

八坂「来い!洩矢諏訪子!」

 

ドゴーーン!!

 

その合図と共に2神が激突する。こうして表と裏とのゲームの始まったのだった。



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第34話 諏訪大戦そして陰謀

何時もは静かな心地よい風が靡くここ平原では、

 

洩矢「はぁー!」

 

ドン!ドン!ドン!

 

諏訪子の能力で作られた土の柱が神奈子に襲いかかるが、

 

八坂「そりゃ!!」

 

だが神奈子はどこから出したのか分からない柱でガードする。

 

理 「よく戦えているじゃないか……」

 

そう言いつつチラチラと犯人であろう神を見ていた。そしてようやくだった。

 

理  (動きだしたか……)

 

マークしていたモブ神が席から立ち上がりせかせかと足をどこかに運ばせて行った。そして理久兎が違う方を向いていることに気がついた天照は、

 

天照「どうしたのですか?理波さん……」

 

天照はどうしたのかと聞かれ理久兎は、

 

理 「あぁ厠に行ってくるよ……」

 

そう言うと天照は申し訳なさそうに、

 

天 「あっそうでしたか行ってらっしゃいませ」

 

理 「あぁ♪」

 

天照に言った通り厠(尾行)のために立ち上がり犯人であろうモブ神を追跡を開始したがその理久兎を見ていた須佐能乎は、

 

須佐「……………………」

 

黙って理久兎を見つめていたのだった。そして犯人であろうモブ神は

 

モ神「クソ!あの忌々しい使者め!お陰様で俺の

   計画がだいなしだ!本当だったら今頃は信

   仰は俺のものだったのに!!だがせめても

   仕返しとして諏訪の国を潰してやる!」

 

兵士「準備大丈夫です!」

 

モ神「そうかククク……」

 

理 「ほう…何がクククだ?」

 

その声に気がついたモブ神は声のした方を振り向くとそこには先程、忌々しいと言った理久兎がたっていた。

 

モ神「なっ貴様いつの間に?!」

 

理 「ようやく化けの皮剥がしたか……」

 

モ神「何時から気づいていた!」

 

モブ神が理久兎にそう聞くと理久兎はどうして気がついたのかを教えた。

 

理 「あの時、天照達が手紙を見ている時に明ら

   かにお前だけそわそわしていたからな………

   嫌でも気づくんだよね……」

 

そう指摘されたモブ神は悔しそな表情をするがすぐに冷静となって兵士達に指示を出す。

 

モ神「クッ!貴様さえいなければ!やれ者共よ! 

   奴を殺せ!」

 

兵士「……………………」

 

だが兵士達は声を出すどころか行動にも移さない。

 

モ神「おい!どうした!」

 

バタン!バタン!バタン!

 

すると突然モブ兵士達が倒れだしたのである。

 

モ神「な!どういうことだ!」

 

須佐「成る程なぁお前か…俺らの顔に泥を塗っ

   たクズ野郎は!」

 

モ神「す…須佐能乎様……」

 

と、須佐能乎が乱入してきた。どうやらモブ兵士達は須佐能乎によって潰されたようだ。

 

理 「やる~♪一瞬で全員ダウンか……」

 

須佐「すまなかったなこれは完全に俺らの

   ミスだ……」

 

理 「気にするなとりあえずこの雑魚の

   片付けをしないとな……」

 

須佐「あぁその通りだな貴様にはたっぷりと

   お灸をすえてやる……覚悟しろよ?」

 

2人の顔は笑っていたがその笑顔は他人から見たらまじでビビる怖さだ。

 

コキコキ!コキッン!

 

2人の神は指を鳴らしながらそのモブ神に近づいていく。

 

モ神「ギャーーーーーーー!!?

 

モブ神の断末魔が聞こえるといくつかの殴る音が辺りの響いたのだった。モブ神をシバき始めてから数分後、

 

モ神「あ……が…………」

 

モブ神の顔はボコボコになって腫れ青アザが出来ており目は涙目になっていた。

 

須佐「やれやれ本当に面倒かけやがって」

 

理 「たく諏訪子の戦いを見逃しちゃったよ」

 

理久兎とスサノオは少しばかし愚痴ってると須佐能乎は黙ってしまった。

 

須佐「………………」

 

理 「どうした?」

 

急に須佐能乎命が黙り出したので理由を聞くと、

 

須佐「実はな……俺は…お前と戦ってみたかったん

   だよな……」

 

理 「どうして?」

 

須佐「あそこまで強い殺気を放てる奴は探しても

   到底いないんだよ……」

 

理 「………………」

 

須佐「だから本当はお前と戦いたかったっていうのが

   本音だな……」

 

須佐能乎の本音を聞いてあまりにも嬉しくてそして面白くて笑ってしまった。

 

理 「クス…アハハハハ!」

 

須佐「大丈夫か?」

 

理 「あぁ問題ないよ、ならさ須佐能乎……

   諏訪子ちゃん達の戦い終わったら俺と

   一戦殺るか?」

 

須佐「なっ良いのかよ!?」

 

理 「あぁ構わんよ俺も戦神と試合出来る機会

   なんてまず中々ないからな俺からもお願

   いしたいぐらいだよ♪」

 

須佐「そうか♪ならやるか!おっしゃ~燃えて

   きた!」

 

理久兎と戦えるという喜びで須佐能乎は闘志に火がつき始めた。そんな須佐能乎を見て、

 

理 「嫌いじゃないよお前みたいな奴は……」

 

理久兎は、自分の正体を明かせない。でも甥っ子がここまで熱心なんだ。叔父として唯一出来る事が戦いというならせめて全身全力で戦おうと理久兎は決心したのだ。そして理久兎は須佐能乎に提案をする。

 

理 「とりあえず帰ろうか?お前の御姉ちゃんに

   怒られる前に……な?」

   

須佐「はっそうだな…………」

 

そうして理久兎と須佐能乎は試合会場まで帰ることにしたのだった……

      



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第35話 理の神VS戦の神

モブ神を殴り飛ばして折檻をした後、理久兎と須佐能乎は急いで天照達のいる観客席へと戻る。そして天照は、

 

天照「遅いですよお2人共!」

 

月読「本当にもう~」

 

須佐「悪いな姉貴それに姉ちゃん……」

 

理 「いや~須佐能乎と厠で話してたらだいぶ

   時間が経っちゃってたよ……」

 

理久兎と須佐能乎命はモブ神をシバいた事を内緒に話した。モブ神はどうしたかって?きついお灸をすえた後に兵士共々、縄で木にぐるぐる巻きで縛っておいたよ……

そして理久兎は今の状況について2人に聞く。

 

理 「今どういう状況?」

 

月読「う~とね諏訪子ちゃんだっけ?が神奈子

   ちゃんに今押されてるね♪」

 

理久兎の質問に月読が答えると、

 

神達「ウォーー!!

 

と、神達が喚声をあげる。試合場を見てみると、

 

洩矢「はぁ…はぁ………」

 

八坂「これで終わりだ御柱!」

 

シューーーン!! ドスン!

 

洩矢「がはっ!?」

 

神奈子から放たれた御柱が諏訪子へと直撃した。

 

洩矢「あ~う~…」(__)

 

そして諏訪子は倒れた。そしてこの勝負の結果は、

 

審判「勝負あり!勝者は八坂神奈子!」

 

全員 「はぁ~ーーーー!!!?

 

神達の雄叫びを上げるなか理久兎はリングに上がり、

 

理 「お疲れ様…諏訪子……」

 

そう言い理久兎は諏訪子をおんぶする。

 

洩矢「あ~う~ごめん理波…私……」

 

負けて悔しかったのか諏訪子は泣きそうだった。

 

理 「気にするなよ諏訪子…今日の負けは次に繋げ

   て糧にすればいいその気持ちを忘れるな……」

 

洩矢「理波……」

 

そんなことを言いながら諏訪子を背負って観客席の方につれていった。

 

諏 「所で理波……何で観客席の方に連れて行く

   の?」

 

諏訪子が疑問に思ったのか質問してくる。それと同時だった。

 

須佐「よし!理波やるか!」

 

そう言って須佐能乎は試合場へと出てきた。そして須佐能乎に呼ばれた自分も、

 

理 「良いぜやろうか!」

 

理久兎は諏訪子を観客席において試合場へと上がり須佐能乎の前に立った。先程までの雰囲気が台無しだ。

 

神達「え?…………は?」

 

そして何も知らない観客の神達は疑問の嵐だ。

 

天照「貴方達は何してるの!?」

 

月読「ほえ?」

 

八坂「須佐能乎……様?」

 

試合場に上がっている神奈子が須佐能乎に声をかけようとすると、

 

須佐「神奈子、観客席にさがってろ!」

 

そう言われた神奈子は萎縮して、

 

八坂「あっはい!」

 

そう言い神奈子は観客席に下がっていく。見た所、一応は須佐能乎の方が偉いのか立場的に逆らえずといった感じだった。

 

祝音「理波さん!?」

 

洩矢「えっ…えっ!?」

 

2人も何が何だか分からず困惑していた。

 

須佐「おい審判!」

 

須佐能乎は試合場にいる審判に声をかける。

 

審判「はっはい何でしょうか?」

 

ス 「今から俺は、こいつ……いや新秒理波と

   戦うぜ!」

 

その言葉に理久兎と須佐能乎命を除いた神や人間は、

 

全員 「はぁ~ーーーー!!!?

 

今の一言でその場の全員が驚いた。

 

天照「正気ですか2人共!?」

 

正気かと聞かれた自分と須佐能乎は真剣な顔で、

 

理 「安心しろ後悔もしていないし!」 

 

須佐「反省もしていない!!」」

 

2人の言葉は見事に繋がった。

 

月読「すご~い繋がった!」

 

天照「このお馬鹿共~~!!」

 

八坂「どうして…こうなった……」

 

洩矢「あ~う~!」(T▽T)

 

祝音「常識にとらわれちゃダメだ……常識にとら

   われちゃダメだ……」

 

どうやら祝音は突然のこと過ぎて壊れたみたいだ。だがそれはさておき驚くのは無理もないだろう。何せ戦神に戦いを挑むなんて前代未聞それも戦神として名を知らしめたス須佐能乎にだ。だがしかし殆どの神や人間達は知らない。理久兎の本当の正体とこれから起こるであろう事を。その引き金を引いたのが、

 

理 「なぁ須佐能乎……」

 

須佐「どうした?」

 

理 「お前は愛用の武器は使わないの?」

 

そうこの一言でこれから起こることの引き金となる。そして理久兎に武器の事を言われた須佐能乎は驚きながら、

 

須佐「なっ!お前どこで!!」

 

理 「だってその手は武器をもって戦っている

   奴の手だよ♪俺にはわかる♪」

 

そう言われた須佐能乎は笑いだした。

 

須佐「…………クハハハハハ!」

 

そして満面の笑顔で自分を見ると

 

須佐「良いぜならお構いなしに使わせてもら

   うぜ!」

 

須佐「こい!天霎の剣(あまのむらくものつるぎ)!!」

 

そう言って須佐能乎は裂け目を作り出しそこから1本の豪華な装飾がされた刀を取り出した。

 

須佐「なら大サービスで俺の能力を教えてやるよ 

   俺の能力は『あらゆる物をを断つ程度の能

   力』だ!」

 

須佐能乎はバカ丸出しで自身の能力を答える。だが教えてくれたのなら自分も教えるべきた。そうでなければフェアじゃない。

 

理 「そいつはスゲーな……なら俺も教えてやるよ

   俺の能力は『災厄を操る程度の能力』だ」

 

と、正々堂々を心掛けるために自身の能力を答える。

 

須佐「お前こそスゲーじゃなえか!」

 

そして審判は理久兎達の前に手を翳して、

 

審判「では……お2人ともよろしいですね」

 

理 「問題ないね」

 

須佐「同じく!!」

 

審判「では…試合開始!」

 

審判の一言によって、

 

ジャキン!ジャキン! ブゥーーーーン!!

 

2人は刀と刀でぶつかり合う。

 

須佐「それはあの時の刀か!」

 

理久兎は須佐能乎が斬りかかる一瞬で断罪神書から2本の自身の愛刀、空紅と黒椿を取り出し須佐能乎の剣を受け止めた。

 

理 「良いぜ~その一太刀迷いがなくてな!」

 

2人は笑っていたその笑顔は強敵に会えた嬉しさによるものだ。だが観客席は理久兎と須佐能乎によって作られた衝撃波で被害が出ていた。

 

洩矢「うぐ!あ~~!」

 

しかも衝撃で諏訪子が空に飛ばされてしまう。

 

神達「うわ~~!!!」

 

天照「衝撃が!!」

 

月読「強い風ね!!」

 

殆どの神がこの衝撃を耐えるのに精一杯だ。

 

八坂「なんて衝撃だ!」

 

神奈子は自分の御柱を地面に刺して掴まりそれに耐える。すると、

 

洩矢「うわーー!!?」

 

八坂「なっ!!」

 

ガシッ!!

 

衝撃で吹っ飛ばされている諏訪子を神奈子が掴みこれ以上飛ばされないように力強く握る。

 

洩矢「ありがとう……!!」

 

八坂「気にするな!!」

 

祝 「キャー~~~!」

 

祝音に限っては飛ばされないように近くに生えていた木にしがみついている始末だ。だがそれに追い討ちをかけるかのように、

 

理 「吹き荒れろ!!嵐!!」

 

ビューーーン!!

 

理久兎は、そう言うと周りの風が集まりものすごい嵐になったのだが、

 

須佐「おら~~!!」

 

ジャキン!

 

須佐能乎は自身が起こした嵐を一斬で断ち斬ったのだ。それを見ていた理久兎は笑顔で、

 

理 「やるじゃん!」

 

須佐能乎を誉めと須佐能乎も笑顔で、

 

須佐「お前もな!」

 

と、須佐能乎命は自分も誉めた。だが観客席のほうは……

 

神達  ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァーー

 

天照「貴方達止めなさ~い!!」

 

月読「アハハハハ!凄い凄い♪」

 

月読に限ってはもうこの戦いを楽しんでいた。だが、

 

祝音「もういやだーー!」

 

八坂「しっかり掴まれ!洩矢諏訪子!!」

 

洩矢「ありがとう神奈子!!」

 

諏訪子は必死に神奈子の手を掴み神奈子も放すものかと必死に諏訪子の手を掴み続ける。なお祝音は死にたくないがために必死に木に引っ付いていた。だがそこに更なる追い討ちがくる。

 

須佐「おりゃ!!!」

 

今度は須佐能乎が斬撃を飛ばしてくるが、

 

理 「燃えさかれ空紅!!」

 

ジュゥーーン!!

 

スサノオの斬激を理久兎は空紅の爆炎を放出して相殺した。

だがこの炎のせいで上昇気流が地上で発生した。その結果、

 

神達「もうやめてくれ~!」

 

祝音「今度は空に引っ張られる~!」

 

もうこの場は混沌と化していた。

 

月読「どっちも頑張れ~~」

 

洩矢「嫌だ死にたくない~~!」

 

八坂「クソ!どうすれば!」

 

天照「貴方達!本当にいい加減にしなさ~い!」

 

理 「もっと暴れようぜ須佐能乎!!」

 

須佐「おうよ!!」

 

2人いや2神といったほうが言いか。その戦いはもはや天地が荒れる大激闘だ。だがこの戦いはある者によって終止符がうたれるがそれはまた次回の話だ。

 



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第36話 馬鹿達はその後

今現在、自分と須佐能乎は日本の作法の1つである、SEIZAをさせられている。

 

天照「この大馬鹿達は!」

 

2神 (´・ω・`)(正座中)

 

何故かというと理久兎と須佐能乎が戦っている時に天照が突然乱入してきて自分達2人まとめてげんこつされたからだ。もちろん試合も中止となってしまった。

 

天照「貴方達は大人しくすることは出来ないん

   ですか!」

 

天照にそう言われた馬鹿神2名は同じ考えと同じ意見となり言葉が重なった。

 

2神「「だが断る!」」

 

ブチ!!

 

今の言葉を言ったと同時に何かがブチ切れる音がする。どうやらこの場にいる全員ぶちギレたようだ。

 

天照「この馬鹿共が!」(#`皿´)

 

バシン!バシン!

 

須佐「痛って~~!!」

 

理 「いっ意外に痛いな………」

 

天照が何処からともなく出したハリセンで理久兎と須佐能乎の頭は叩かれた。そしてこの光景は端から見るとすごいシュールな絵面だ。理由は姪っ子に説教される叔父ってどう思いかだ。その逆ならあるかもしれないがこれは流石にあり得ないでしょう。だがこれだけでは終わらなかった。

 

祝音「理~波~さ~ん………」(# ^◇^)

 

洩矢「理~波♪………」(# ^Д^)

 

理 「うん?………うん!?」

 

理久兎の後ろで物凄い形相の2人。祝音と諏訪子が立っていた。その形相はまるで鬼形相のような顔だ。更に昔、何処かで見た事のあるようなドス黒い殺気を放っていた。だが何故その2人がそのようにして理久兎の名前呼ぶのかが理久兎に分からなかったが、

 

祝音「あっちでO☆H☆A☆N☆A☆S☆I

   をしょうか?」

 

洩矢「勿論だけど拒否権なんてないからね?」

 

2人にそう言われるがまま両腕を掴まれて木の隅の方に引きずられながら連れていかれる。そしてようやく鈍い理久兎にも分かってしまった。

 

理 「あっこれダメなやつだ……」/(^o^)\

 

理久兎の顔はもう何かを諦めた顔だった。そして須佐能乎の方も、

 

八坂「天照様………」

 

天照「どうかしましたか?」

 

八坂「須佐能乎様に御柱を落とす許可を………」

 

神奈子こと検察官に処刑宣告をされた被告ことスサノオは、

 

須佐「えっ!?」Σ( ̄ロ ̄lll)!

 

突然のこと過ぎて驚いていると天照もとい裁判長は嬉しそうな顔で、

 

天照「許可します!!」

 

須佐「おっおい!じょ冗談だよな………」

 

天照「せっかくだから私も日頃の鬱憤を晴らす

   ためにフルパワーでぶん殴りますか………」

 

天照こと裁判長も須佐能乎のせいで貯まってしまった鬱憤そしてストレスをぶん殴って解消する気のようだ。これが本当の有罪(ジャッジナックル)だ。

 

コキ!コキ!

 

須佐「姉ちゃ~ん!!」

 

被告ことスサノオは月読に助けを求める。だがまたを弁護士に助けを求めるが……

 

須佐「スーちゃん御愁傷様♪」

 

月読も最早、弁護する気は更々ないようだ。そして、

 

2神「ギャァァァァ!!!?」

 

馬鹿神2名の被害を受けた者達の制裁によって馬鹿神2名の悲鳴がこだましたのだった。これぞ自業自得というものだ。

 

天照「反省しましたか?」

 

天照にそう言われた馬鹿神達は頭のコブから煙をだし顔や体がさっきよりボロボロになった状態で正座していた。そして2神はこの場にいる全員に、

 

理 「すんませんでした」(´・ω・`)

 

須佐「調子にのりました」(T▽T)

 

謝るが2神その姿は本当に悲惨だ。

 

洩矢「理波、反省した?」

 

理 「しました本当にすいませんでした………」

 

祝音「もう~理波さんは…(ちょっとやり過ぎたかな……)

 

理久兎は祝音と諏訪子にそう言われ正座で謝罪し須佐能乎の方は、

 

月読「大丈夫?ス~ちゃん……」

 

天照「もう少し自重するように!」

 

須佐「本当に悪かった………」

 

八坂「次またやらすようなら奇稲姫(くしなだひめ)に言いつ

   けるよ!」

 

そう言われた須佐能乎は顔を真っ青になった。

 

須佐「やめろ神奈子!それだけは!」

 

八坂「わかったなら次は気をつけな!」

 

須佐「すいませんでした………」

 

そんなこんなで理久兎と須佐能乎の対決は中止になった挙げ句の果てには理久兎よりも年下(姪っ子)に説教されそして最後はボコボコにされたのだった。そして天照が理久兎と須佐能乎に更に説教をするのに夢中だったためか須佐能乎がこっそりと話しかける。

 

須佐「でもよなんで俺の能力がお前に

   通用しなかったんだ?」

 

そう言われた理久兎は須佐能乎命からの質問の返答をはぐらかしながら答える。

 

理 「さぁ~ね……」

 

と、いう一方で心の中では、

   

理 (まぁ俺の能力で消したんだけどね)

 

と、呟いた。因みに理久兎は自身に理を追加していたその理は、相手が自身に干渉する能力を相殺するという理を追加していたちなみにこれを創るのに使用した対価は自分自身の血液約1リットルだ。おかげで理久兎はしばらく貧血になった。だが結果的に理久兎自身は普通に斬られるダメージはあるものの断ち切るという須佐能乎の能力を封じたのだ。それは自身の2本の刀にも影響されていた。理由は理久兎は日本の刀を作るさいに自身の妖力や血液を込めて作ったのだ。それはいわゆる理久兎の分身でもあるつまり理久兎が、作った理の対象になったのだそのお陰で刀も折られずに済んだのだ。これは理久兎以外誰にも分からないな謎でもあった。

 

須佐「う~ん納得出来ね~けど考えるのは

   止めておくか」

 

理 「賢明な判断だよ……」

 

そう言っていると天照は説教を聞いていないだろう理久兎と須佐能乎に、

 

天照「貴方達!話を聞いてますか!」

 

理 「聞いてます……」

 

須佐「何時になったら解放されるんだ……」

 

そんなこんなで戦いは幕をとじたのであった。



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第37話 諏訪の国行く末

夕暮れの黄昏時。先程まで暴風や炎が舞った諏訪の国の近くの平原は静けさを取り戻しつつあった。

 

天照「とりあえずこの馬鹿2名はしばきました」

 

2神 (´・ω・`)

 

理久兎と須佐能乎は皆から説教と折檻をされて体も心もボロボロな状態だ。

 

月読「ところでお姉ちゃん……」

 

天照「どうしたの月読?」

 

月読「何か忘れてない?」

 

月読にそう言われた天照は顎に手を置いて考え込み、

 

天照「……あ!そうだ!」

 

月読「思い出した?」

 

天照「帰って書類作らなきゃ!」

 

ズコ!

 

天照の言葉に月読は盛大にずっこける。そして月読が呆れながら、

 

月読「もう!違~う!賭けで私達が勝った

   でしょ!」

 

天照「あ~そっちですか……」

 

頭のネジがぶっ飛んでる月読に言われて思い出す天照もまんざらでもなく天然だ。そして天照に話していると神奈子は申し訳なさそうに、

 

八坂「諏訪の国の信仰は私達のものだよな…」

 

神奈子にそう言われた諏訪子は黙って下を向いた。

 

洩矢「………………」

 

祝音「諏訪子様………」

 

それを見ていた理久兎は最後の切り札いや秘策を使うことにした。

 

理 「あ~ちょっといいか………」

 

天照「どうかしましたか?」

 

天照がそう言うと理久兎は申し訳なさそうに、

 

理 「え~と諏訪の国の信仰について何だが

   多分無理だぞ………」

 

と、今更感が漂うぶっちゃけ発言をする。

 

全員「………………………は?」

 

全員こんな声しかあげることしか出来なかった。そして理久兎は諏訪子に、

 

理 「諏訪子お前、前に言ったよな?」

 

洩矢「えっ何を?」

 

主語をつけていなかったため理久兎に何を?と聞くとそれについて言う。

 

理 「この国は一応は諏訪子が治めている訳

   だろ…?」

 

洩矢「うんそうだね………」

 

理 「でも実際の信仰対象は………」

 

洩矢「ミシャグジ様だよ………」

 

理 「ミシャグジ様は何の神様だ?」

 

理久兎はそれについて質問をすると祝音は考えて、

 

祝音「確か………」

 

洩矢「祟り神様だよそれがどうしたの?」

 

祝音が言う前に諏訪子が答える。そう祟り神だ。

 

理 「そういうことだよ簡単に言うと……」

 

そう言うが周りの神達や人間達は、

 

全員 (・_・?)?

 

頭の中がこんがらがっていた。それを見ていた理久兎は優しさを持って、

 

理 「説明ほしい?」

 

説明が欲しいかを聞くと天照は頭を軽く下げて、

 

天 「お願いいたします」

 

と、律儀にお願いしてきた。理久兎は若干罪悪感を抱きつつ要約した簡単な説明をする。

 

理 「簡単に説明するとこの国の信仰対象は

   ミシャグジ様またを祟り神だ…人間達

   はこの祟りを恐れているつまりこの祟

   りが怖くてよそから来た神様を信仰す 

   ることが出来ないんだよな………」

 

簡単すぎる説明を聞いた周りの神達は、

 

洩矢「え~とつまり………」

 

月読「私達がやったことは………」

 

八坂「全て………」

 

祝音「無駄なことだった………」

 

天照「そんな………」

 

須佐「マジかよ………」

 

そう思うのは当然だ。自分達は何のためにここまで来て戦いをしなければいけないのかと考えてしまうからだ。だがこれこそ理久兎の策だ。理久兎はこれを知っていたが敢えて諏訪子に言わなかったのはこの事を言うと更に自堕落になると考えたためこのような処置をとった。だが甥っ子や姪っ子の残念そうな顔を見てしまった叔父の理久兎もこれには罪悪感をまた抱いたため、

 

理 「でも信仰も獲得する方法はあるよ」

 

全員 !!

 

それを聞いた神達は驚きの表情へと変わる。そして理久兎はその方法を教える。

 

理 「簡単だよ二神制にすればいい」

 

全員「二神制?」

 

理 「そっまずそっちの大和の神を1人こっちに

   住ませるで…表向きはその神様がやって裏

   の事務仕事なんかは諏訪子ちゃんがやれば

   良いそうすればあら不思議ってね」

 

天照「なるほど!確かにそれは名案ですね」

 

月読「でも誰がいいかな?」

 

月読がそう言うと須佐能乎は胸をはって、

 

須佐「俺は八坂神奈子を推薦する!」

 

八坂「えっ!?」

 

神奈子を推薦した。それを聞いた神奈子は驚きの声をあげて須佐能乎に詰め寄る、

 

八坂「須佐能乎様!」

 

月読「確かにいいかもね♪さっき何て諏訪の神

   様を助けてたし♪」

 

月読にも言われた神奈子は覚悟を決めた顔をして、

 

八坂「………分かりました!慎んでお受けいたし

   ます!」

 

神奈子がそう言うと諏訪子と祝音は神奈子へと駆け寄る。

 

洩矢「え~とじゃ~よろしくね神奈子?」

 

祝音「よろしくお願いいたします」

 

八坂「よろしくな諏訪子と祝音……だっけ?」

 

祝音「あってますよ神奈子様♪」

 

そんなこんなで諏訪大戦は幕を閉じたのであった…。その後諏訪の国に侵略しようとした神達は須佐能乎に連れていかれた。そして1週間後、

 

洩矢「あ~神奈子!それ私の魚!」

 

八坂「残念だが早い者勝ちだ!」

 

祝音「御二人とも、もう少し仲良く食べて

   下さい!」

 

2神「「だってこいつが!」」

 

理 「やれやれ┐(´~`;)┌」

 

と、いつもの日常に神奈子が加わった。そして理久兎は意を決して3人に話をする。

 

理 「ちょっといいか………」

 

祝音「理波さん?」

 

洩矢「どうしたの?」

 

八坂「どうしたんだい?」

 

理 「俺……明日ここを発つよ………」

 

それを聞いたこの場の全員は、

 

洩矢「えっ」

 

祝音「………………………」

 

八坂「そうか………」

 

諏訪子は驚き祝音は悲しそうな顔で下を向き神奈子は寂しそうだった。そして諏訪子は理久兎に提案をする。

 

洩矢「理波ここに住まない?」

 

諏訪子は住まないかと提案をされた。だが、

 

理 「いや、俺は所詮流れ者さ…後、残りの生は

   色々な景色を見ていこうとね………」

 

そう言いその提案を拒否をする。

 

洩矢「そっか………じゃ今日は送別会ってことで

   パ~~とやるか!」

 

八坂「だな!!」

 

祝音「そうですね!………」

 

皆は理久兎が居なくなる寂しさを忘れるために飲んで誤魔化すことにした。

 

理 「ありがとうな………」

 

理久兎も礼を言い酒を飲むことにした。

 

そして、翌日、

 

洩矢「いままでありがとう理波………」

 

八坂「色々とな………」

 

理 「気にするな………あれ祝音は?」

 

そう言うと理久兎は辺りを見渡す。

 

洩矢「そういえば………」

 

諏訪子も辺りを見渡すと、

 

祝音「理波さん!」

 

祝音が荷物を抱えて理久兎のもとまで走ってくる。

 

理 「どうしたの祝音?」

 

祝音「これを持っててください!」

 

そう言い祝音は理久兎にあるものを渡す。その中身を見てみると、

 

 

理 「これは!」

 

理久兎が受け取ったのは祝音が握ったであろうおにぎりだ。

 

祝音「お昼に食べて下さい」

 

理 「ありがとうな祝音………」

 

そう言って祝音の頭に手を置いて撫でた。

 

祝音「理波さん………」(//∇//)

 

そして撫でると頭から手を離して、

 

理 「じゃそろそろ行くよもう会うことも無い

   だろうけど元気でな♪」

 

洩矢「じゃ~ね理波!!」

 

八坂「達者でな!」

 

祝音「………………」

 

そう言って理久兎は去って行くのだった。そして祝音は気づかぬまに、

 

洩矢「祝音何で泣いてるの?」

 

そう祝音は目から涙を流していたのだ。それほどまでに理久兎の事が大好きだった事が物語れる。

 

祝音「あれ?何ででしょうか……」

 

祝音はそう言うと袖で涙を拭う。そしてそれを見ていた神奈子は気をつかってか……

 

八坂「家に入って酒でも飲もうか2人共」

 

そう言うと諏訪子は笑顔で

 

諏 「うん!」

 

諏訪子はそう答えて祝音も、

 

祝 「そうですね!…さよなら理波さん

 

そう言い3人は神社の中へと入っていく。そして祝音は暫くの間、太陽が昇る晴天の空を見続けたのだった。後に洩矢神社は二神制となったためおかしいという事になり名を洩矢神社改め守矢神社と名前を変える。そして遠い未来に風祝の子孫と守矢の2神達が騒動を巻き起こすがまたそれは別のお話だ。



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第38話 久々の再会

理久兎は祝音から貰ったおにぎりを食べながら大空を飛んである場所へと向かっていた。

 

理 「おにぎり旨いな」

 

その場所は何処かというと数時間後、

 

理 「やっとついた……」

 

理久兎が向かっていた場所そこは、

 

須佐「あれ?理波じゃね~か!」

 

理 「1週間ぶりだね須佐能乎……」

 

そう理久兎が向かっていた場所は大和連合だ。

 

須佐「どうしたんだ?」

 

理 「実はね………」

 

理久兎は何しに来たのかを須佐能乎に伝える……すると須佐能乎は驚きの顔をする。

 

須佐「マジかよ!それは姉貴に聞かないとな……」

 

須佐能乎がそう言っていると丁度よいタイミングで、

 

天照「私がどうしたんですか須佐能乎?」

 

須佐「姉貴!ちょうど良かった!」

 

天照「えっ?」

 

須佐能乎は理久兎から聞いた事をありのままに伝える。

 

ス 「て、言うことなんだよ……」

 

全部聞いた天照は理久兎に、

 

天 「少し待っていて下さい理波さん…」

 

そう言い本殿へ向かおうとする天照に、

 

理 「あぁ~そうそうアマテラス!」

 

天照「何ですか?」

 

理 「彼にこう伝えてよ理が会いにきたってね♪」

 

天照「?……わかりました………」

 

そう言うと天照は確認のため本殿に入っていった。そして須佐能乎は理久兎に何故その理由で来たのかを聞いてきた。

 

須佐「しかし何でまた?」

 

理 「まぁ色々とね………」

 

理久兎が説明をはぐらかすと本殿へと行った天照が帰ってくる。

 

天照「確認とれましたよ理波さんどうぞ中へ…」

 

理 「あいよ!」

 

そう言われた理久兎は本殿の中へ入っていった。

そしてそこに取り残された天照と須佐能乎は、

 

須佐「な~姉貴………ね」

 

天照「どうかしましたか須佐能乎?」

 

須佐「理波って何者だよ………」

 

天照「確かにお父様に例の言葉を言ったら顔色

   を変えて通せ!って言われたのよね」

 

そう理久兎が会いに来たのは、実の弟である伊邪那岐に会いに来たのだ。

 

理 「ここか……」

 

理久兎は案内された扉の前まで来ると扉をノックすることにする。

 

トン!トン!トン!

 

三回ノックすると中から、

 

イギ「どうぞ!」

 

と、伊邪那岐の声が聞こえた。そして理久兎は、

 

ガチャ!

 

扉を開けて伊邪那岐に挨拶をする。

 

理 「よっ!久しいな!伊邪那岐!」

 

と、言うとイザナギ伊邪那岐も理久兎の顔を見て嬉しそうに、

 

イギ「兄上!お久々です!」

 

久々に伊邪那岐の顔を見ると昔とは変わったところが何ヵ所もあることに気がつく。

 

理 「しかし俺が見てない間に凛々しくなった

   な!」

 

イギ「兄上こそ!以前より強くなられて……」

 

理 「そういえば伊邪那岐お前子供いたんだな

   最初驚いたぞ!」

 

イギ「アハハハハそうでしたか……」

 

と、伊邪那岐は照れくさそうにそう答えると理久兎は伊邪那美の事についても聞くことにする。

 

理 「でっ伊邪那美は?」

 

イギ「………………………」

 

理久兎がそう言うと伊邪那岐は先程よりも顔が暗くなる……

 

理 「どうした?」

 

イギ「実はですね………」

 

理  (・_・?)?

 

弟、兄に説明中………

 

イギ「そう言うことなんです………」

 

理 「お前なぁそれはキレられて当たり前だ!」

 

イギ「反省しています………」(;_;)

 

そう読者様は知っているかもしれないが伊邪那岐は伊邪那美と黄泉の国でケンカ別れしているのだ………

 

理 「そうそう伊邪那岐に聞きたいことが

   あるんだよ………」

 

イギ「なんですか?」

 

理 「お前らは新しく神力を使えるだろ……」

 

イギ「はいそうですね……」

 

理 「俺は使えるのか?」

 

理久兎は自身にも神力が使えるのかをイザナギ伊邪那岐に聞くと、

 

イギ「使えるはずですが条件があります……」

 

理 「条件は?」

 

イギ「まず神力は人々等の信仰によってその力を

   使えそして信仰の大きさによってその力の

   大きさも上がっていきます……」

 

理 「つまり信仰してくれる奴が多ければ、

   多いほど力が上がるってことか?」

 

イギ「そのとうりです兄上」

 

理 「なるほどね……確かお前らって信仰がない

   と生きられないんだよね?」

 

理久兎がまた質問をするとイザナギは伊邪那岐首を横にふって、

 

イギ「いえ実際はこの世界において存在を保て

   なくなるんです………だからみんな信仰を

   絶えなくするために頑張っているんです」

 

理 「そうか……」

 

理久兎はそう言いうと視線の先を見ると立派なガラスケースの中に入っている矛を見つけた……

 

理 「伊邪那岐これは?」

 

イギ「それは、天沼矛(あめのぬぼこ)です。私達が神産み

   などをしたさいに用いたものです……」

 

理 「伊邪那岐これってお前しかもてないの?」

 

理久兎がそう聞くと伊邪那岐はそれについてもしっかり説明をする。

 

イギ「そうですね多分………私以外の者が持てば

   力に耐えられなくて蒸発してしまいます

   ね……」

 

それを聞いた理久兎は天沼矛に興味を持った為に、

 

理 「ふ~ん……えい♪」

 

パリン!

 

イギ Σ( ̄ロ ̄lll)!!

 

理久兎は、予想外のことをしでかした。なんと天沼矛が入っているガラスケースを殴って破壊しその手には天沼矛が握られているのである。

 

イギ「兄上!!何やってんですか!」

 

イザナギが理久兎に文句を言うがそんなのをお構いなしに、

 

ブン!ブン!ブン!ブン! シュン!

 

理久兎は、早速その矛を振り回した。そして理久兎はある事が分かった。そう不思議な力が沸き上がってくるのである

 

イギ「兄上から神力が!でも何故……」

 

そう理久兎からは神力がみなぎっていた。なぜかわからないがこれは紛れもなく神力だ……

 

イギ「確か兄上は、母上にもっとも近い存在………

   もしかしたらそれで母上と神力を共有して

   いるのか?」

 

と、伊邪那岐が考えていると理久兎は更に自重せず、

 

理 「伊邪那岐……これ持ってっていい?」

 

理久兎が自重せずにそう聞くと、

 

イギ「ダメですいくら兄上でも!」

 

イザナギは反対するが理久兎はもう一度、

 

理 「ダメか?伊邪那岐……」

 

イギ「ダメです!」

 

また却下された理久兎は秘策を出す。

 

理 「そんな事を言っていいのか?」

 

イギ「えっ?何だこっこの顔の兄上の考えはまとも

   じゃない………」

 

今の理久兎の顔はニヤニヤ笑っているゲスの顔そのものだ。

 

理 「イザナミと別れる際に使用したこの世と

   黄泉を塞ぐ境界石を壊すよ?そしたらど

   うなるかなぁ?」

 

イギ「なっ!!」

 

理 「伊邪那岐~墓穴を掘ったね~♪」

 

イギ「くぅ兄上~!」(≧口≦)ノ

 

そう境界石とはこの世と黄泉を繋ぐ道を封じている石だ。これがなくなると伊邪那美がブチ切れて伊邪那岐を殺しにかかるのである。もしもそうなった場合の回想シーンがこちらです。

 

 

イミ「お兄ちゃん…フフフフ♪」

 

伊邪那美は物凄く怖い笑顔とその手には血に塗られた刃を持つ薙刀が握られている。

 

イギ「おっ落ち着け!伊邪那美!」

 

イミ「ふふふっ♪よくもあの時、私を醜いと

   言ってくれたわねお兄ちゃん?」

 

イギ「あっ兄上~!助けてください!」

 

伊邪那岐は座ってこれを観戦している理久兎に助けを求めるが、

 

理 「頑張ってね伊邪那美!」( ^∀^)

 

無慈悲な事に理久兎は伊邪那岐を助ける訳ではなく伊邪那美を応援していた。

 

イミ「お兄様の心遣いに感謝しますフフ♪」

 

イギ「兄上ーーー!!」m(。≧Д≦。)m

 

イミ「じゃ~フフ♪」

 

グザ!

 

伊邪那美はその手に握られている薙刀で伊邪那岐の腹をかっさばいた……

 

イギ  ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァーーーーー!!

 

ここからはあまりにも回想するのが厳しいためシーンは終了だ。これを想像した伊邪那岐は顔を真っ青にして震えていた。

 

イギ  ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 

理久兎のやっている行為はいかにも脅迫および強盗です。読者様は絶対に真似しないでください。そして伊邪那岐はそれにビビって……

 

イギ「わかりました…持っていって構いません…」

 

理 「ありがとうね伊邪那岐♪」

 

イギ (真っ黒だ本当に………)

 

イザナギは改めて自身の兄の心が真っ黒だと再認識するのだった。そしてイザナギ伊邪那岐と話すこと数時間後、

 

理 「神界序列?」

 

イギ「はい今兄上は、その神界の中でも

   2番目の強さです」

 

理 「ふ~ん1番は聞かなくてもあれだろ?」

 

イギ「えぇまぁ……」

 

理 「はぁ~……やれやれおふくろは本当に桁違い

   だよ……」

 

イギ「兄上が言いますか?」

 

理久兎は、その1番である千に何度も戦いを挑んだのは言うまでもない。因みに序列順5位まで言うと、1位 千 2位 理久兎 3位 伊邪那美 4位 伊邪那岐 5位 天照

 

理 「ところで月に行った皆は大丈夫だった?」

 

月へと行った永琳達の事を心配してそれを聞くと、

 

イギ「あぁ八意○○(ピー)さん達ですか?」

 

理 「えっ?八意永琳じゃなくて?」

 

イギ「え~と八意さんは多分ですが自分の名前

   を兄上と同じで伏せているのかと……」

 

理 「ふ~んそうだったんだ……」

 

イギ「えぇ何故だか分かりませんがね…おっと

   話が逸れましたね………彼女達は今も元気

   ですよ♪兄上が彼女達を救ったのですよ

   ね?」

 

理 「まぁ~ね今思い出すと懐かしいね♪」

 

イギ「彼女達は兄上のことを本当に尊敬して 

   いましたよ……でも良かったのですか?

   彼女達を追わなくても?」

 

理 「何時か会えると俺は思ってるさ♪」

 

イギ「そうですか所で兄上?」

 

理 「なんだ?」

 

イギ「兄上には神使はいるのですか?」

 

伊邪那岐はよく分からないことを聞いてきたので理久兎は、

 

理 「何?神使って?」

 

イギ「あぁえ~とですね……」

 

知らない理久兎に伊邪那岐は説明を始めるのだった……

 

弟、兄に説明中……

 

主に説明されたのは神使の詳しい説明だ神使を雇う方法やそれについての注意どういう仕事をするのかだ……

 

イギ「と、言うものですちなみに私の娘の

   天照はご存じですよね?」

 

理 「勿論だよ♪」

 

イギ「彼女も神使を雇っているのですよ?」

 

天照が神使を雇っていることに理久兎は、

 

理 「へぇ~あの子がね……」

 

軽くだが驚いてはいた……そして伊邪那岐はその神使についての特徴を述べる……

 

イギ「ちなみに三本足のカラスです」

 

理 「……ユニークだね…バランスが悪そうだけど」

 

イギ「カラス達は頭がいいので……」

 

理 「ところでさ俺の種族って神でいいの?」

 

理久兎は改めて伊邪那岐に自身の種族について質問すると、

 

イギ「う~んわかりませんね……事実来るのに

   母上と同じような姿になってここまで

   来たのですからね……龍神なのか神な

   のか…」

 

理 「う~ん本当になんなんだろうな……」

 

と、分からこととあったが2神の兄弟の話は無駄なく進んだ。そして太陽が傾き夕暮れ時となり……

 

理 「おっと黄昏かそろそろ俺は行くよ……」

 

イギ「そうですか……」

 

理 「伊邪那岐……」

 

イギ「はい?」

 

理 「元気でな♪」

 

イギ「えぇ……兄上こそ!」

 

そう言って理久兎はまだ大空へと龍翼を羽ばたいて帰旅立って行く。夕暮れに染まりし空を見続けながら。そして神力も使ってみようかなと思う理久兎であった。

 



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第39話 魔法開発

理 「う~んどうしたもんか……」

 

ある日のこと理久兎は断罪神書を眺めながら考えていた。

 

理 「どうしたら魔法が使えるんだ?」

 

今理久兎は魔法開発をしようと考えていた……

 

理 「前に諏訪子の特訓で使った魔力弾は

   あくまで適当に考えて使ったからな…」

 

後の弾幕ごっこの弾幕です……by怠惰

 

理 「とりあえず神綺の言葉を思い出すか……」

 

神綺の言葉……

 

神綺「理久兎さん魔法の開発の仕方はまず

   イメージをしっかり考えてください!

   どんな魔法なのか攻撃的な魔法か

   それとも便利な魔法なのか、それに

   よって魔法は、かわります!

   自分自身が考える魔法はこの世に2つと

   ない魔法です。例え同じ魔法でも扱う人に

   よって変わっていきます。そこの考え方は

   あなた次第です!」

 

 

理 「だったかな?……まずはイメージを

   考えるか……イメージはそうだな……

   まずは飛ぶことを考えるかどのように

   飛ぶか……足に風を纏うイメージで……」

 

フワ……

 

するとどうだろうか理久兎の足に小さな文字が浮かび上がると風が纏っているのであるそして、ふんわりと飛んでいる……

 

理 「おぉ成功だ!後は左右移動は……」

 

理久兎は、イメージを頭の中で考えるそうすると、

 

理 「すごいなこれは便利だ!」

 

左右の移動も完璧だもう自由に空を飛んでいる。

 

理 「ふぅ~」

 

トン

 

理久兎が着地をイメージして着地すると同時に足についていた文字も消えた。すると、

 

理 「いや~これは癖になるな!……ん?断罪神書

   が光った?」

 

理久兎は、光った断罪神書のページを見るとそこには自分の使った魔法が記載されていた。

そして、その記載されている魔法の文字は、

自分自身初めて見る文字なのだが、なぜかその文字がわかるのだ。そして頭の中にこの文字の名前が出てくる。

 

理 「ルーン文字? よくわからないな……

   でもすごいなこの本!自分が考えた魔法

   を自動で記載してくれるのか!この魔法の

   名前は……飛空魔法(ひくうまほう)エア?中々いい名前だな

   次の魔法はどうするか」

 

考えた理久兎は昔見て感じた雪の冷たさを思い出した。

 

理 「そうだ!今度は氷系統の魔法でも考えるか」

 

そう言うと理久兎は冷たいと言ったキーワードを頭に思い浮かべつつ、

 

理 「イメージは、攻撃系、冷たい、白くて青い……」

 

シンン……パシン!

 

そのままイメージは、実現した手に古代魔法文字のルーン文字の魔方陣が展開されるそこから1個の小さな氷塊が打ち出された……

 

理 「おもしれ~なこれも で…断罪神書はと…

   なになに氷雪魔法(ひょうせつまほう)アイシクル?

   ふ~んそういえば神綺はこんなこともいって

   たな……」

 

神綺「理久兎さん魔法は自由です。そして

   作った魔法などは、自分自身のカスタ

   マイズなどもできますし魔法は使い続け

   れば進化していきます!これも覚えて

   おくとべんりですよ!」

 

理 「な~んてこと言ってたな…そうだな

   しばらくは魔法の開発をしていくか…」

 

そうして、作ること約3時間後……

 

理 「色々できたな!」

 

できた魔法は、火の魔法の炎魔法(えんまほう)フレイムシードこれはいわゆる火種だね焚き火するには便利だ。次の魔法は、光魔法(こうまほう)ライト暗いところ、例で言うと洞窟内を照らすのに使える。その次は、闇魔法(やみまほう)ダークこれは、相手の視界をしばらく奪う魔法だね……他にも吸引魔法(きゅういんまほう)スナッチ、相手武器や遠くにある自分の武器とかをこっちに引き寄せる魔法だ最後に幻影魔法(げんえいまほう)ミラージュこの魔法は、相手に幻覚を見せる魔法だ……

 

理 「最初はどれも微妙だけど使い続けることが

   大切だね♪」

 

とりあえず俺はこの作った魔法を練習しようと考えたそう考えていると…

 

ガタ!

 

理 「ん?なんだ?」

 

理久兎は何かを蹴飛ばしたらしく下を見ると……

 

理 「これはなんだ?」

 

理久兎が拾ったものは現代で言うヘッドフォンだ。だが理久兎は、

理 「何に使うんだ?」

 

理久兎は分からなかった。だけど、

 

理 「形からして頭に被るのか…… 」

 

そうそれは頭に着けるような形だ。

 

理 「まぁ貰っておこう♪」

 

そう言って理久兎はそれを断罪神書に入れた。

 

理 「う~んそろそろ晩飯を食うか……」

 

そう言って理久兎はまた森の中に入っていくのだった……

 

 

 



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第四章 都の聖徳太子
第40話  IN奈良の都


人の賑わう都のある団子屋の腰掛けで理久兎は一息ついていた……

 

理 「おばちゃん!みたらし団子追加ね……」

 

おば「あいよ!」

 

理 「しかしここは賑わってるな……」

 

理久兎がこの都に関しての感想を言っていると団子屋の店主が追加注文の団子を持ってくる……

 

おば「あいおまち!」

 

理 「どうも~♪」

 

理久兎は、修行などをしていてそれを繰返しで旅をしていると大きな町ができていたので少しこの町にお邪魔しているのが現状だ……そして追加と共にサービスのお茶をすする

 

理 「ズズ~ふ~お茶がおいしい……」

   (でもいつぶりかな、お茶を飲むなんて……

   確か、祝音ちゃんのお茶を飲んだのが最後

   かな………)

 

ここだけの話俺は、ここに来る間に1回死んだ。そして、その後旅をして50年ぐらい気づくと人がたくさんいたので少したちよったというのが正しい………ちなみに祝音ちゃんとの出会いからもう500年近くたっている………

 

理 「おっとこんな思い出話にふけっている

   んじゃ俺も年をとったな………

   おばちゃん!ごちそうさん!」

 

おば「あいよ!」

 

そう言って俺は、財布から金を出そうとした時事件が起きる………

 

? 「待つのじゃー!!

 

? 「待ちやがれ!」

 

? 「待ちなさい!」

 

? 「来るんじゃねぇよ!!」

 

理 「なんだ?」

 

男を追っかけて来ている少女3人が目に入ったのだった。視点は変わりとある一室の少女へと変わる。

 

? 「ふ~どうしたものですか………」

 

私はこの国の先を考えていた。道教者にとって段々と住みにくい世の中になってきた。これもあれも仏教のせいだ。

 

? 「太子様!!」

 

? 「おやどうしたのですか布都?」

 

そして太子様と呼ばれた少女は豊聡耳神子と言い布都達からは太子様と呼ばれている。

 

布都「どうじゃろうか?太子様少し都を周らぬか?」

 

? 「布都!太子様も迷惑しているだろ!」

 

と、布都に注意している少女その名を

 

布都「屠自古!何をいっておるのじゃ!」

 

蘇我屠自古といい豊聡耳神子を支える者の1人だ。

 

蘇我「迷惑しているから言ってるんだろ!」

 

布都「なら表でどっちが正しい決着つけるか?」

 

蘇我「いいぜやってやんよ!」

 

この2人は豊聡耳神子の従者の1人は外へ行こうと提案してきた物部布都そしてもう1人の注意してきた少女は蘇我屠自古だ……そして2人の言い合いを見ていた神子は、

 

神子「2人ともいい加減にしなさい!」

 

言い合いに終止符を打つと2人は申し訳なさそうに、

 

2人「「ごめんなさい………」」

 

そう言うと神子は少し考えて、

 

神子「でも確かに………布都の言っていることも

   一理ありますね………たまには外に出てみ

   ましょうか………」

 

布都「そうか!なら行こう太子様!」

 

蘇我「だから太子様を引っ張るな布都!!」

 

神子「フフフ♪」

 

神子は2人のそんなやり取りを見て笑うのだった。

 

少女達外出中………

 

3人は都の商業エリアへと散歩で足を運んだ。そこは色々な商売で賑わう所だ。

 

神子「たまには外をまわるのもいいかもしれ

   ませんね」

 

布都「じゃろ!」(*≧∇≦)ノ

 

蘇我「やれやれ」┐(´∀`)┌

 

そんなことを話していると突然だった。

 

店員「食い逃げだ!」

 

店から突然人がでてきたのだ。

 

食逃「あばよ!」

 

食い逃げ犯は猛ダッシュで逃げていく。そしてそれを見た神子達のとった行動は、

 

神子「な!追いかけますよ!布都、屠自古!」

 

布都「分かったのじゃ!」

 

蘇我「なら追いかけるぞ!」

 

神子達3人は食い逃げ追っかける。

 

布 「まつのじゃー!!」

 

屠 「まちやがれ!」

 

豊 「待ちなさい!」

 

食逃「来るんじゃねぇよ!!」

 

神子達が食い逃げを追いかけていると目の前に何かを手に持っている男性が立っていたのだった。そして視点は理久兎へと戻る。突然の事で理久兎が何かと疑問を抱いていると、

 

神子「その人を捕まえてください!」

 

神子がそう叫ぶと理久兎は、

 

理 「どうやら訳ありみたいだな」

 

そう呟き動けるように心構えをする。そして食い逃げ犯は目の前に立つ自分に、

 

食逃「どけ!」

 

そう言って食い逃げ犯は殴りかかる。だが相手は読者様が知ってのとうりの男だ。まず財布が邪魔だから財布を上に放り投げる。そして相手の拳をいなして、

 

理 「遅い!」

 

ガシ!ダン!

 

そのまま背負い投げのりょうようで投げて、

 

理 「とりあえず無力化だ」

 

そう言うと理久兎は投げ飛ばし横に倒した食い逃げ犯の横腹を結構手加減をして蹴る。

 

食逃「グハ!ぐへっ………」

 

あまりの痛みに食い逃げ犯は食べた物を吐き出し気絶した?そして無力化させると遅れて3人が息をきらしながらやって来る。

  

神子「ハ~ハ~」

 

布都「へ~へ~」

 

蘇我「ぜぇ~ぜぇ~」

 

そして3人は理久兎にお礼を言う。

 

神子「ご協力ありがとうございました………」

 

蘇我「………ありがとう……」

 

布都「ありがとうなのじゃ!」

 

お礼を言われた理久兎は何時ものように、

 

理 「気にするな……あぁそうそうおばちゃん!

   お勘定ねえ~と………あれ?」

 

そう言いお勘定を払うために財布を出そうとするとその時事件は起きた。

 

おば「どうかしたのかい?」

 

理 「財布が………」

 

読者様お気づきだろうかそう理久兎はさっきの食い逃げ犯を捕まえるのに自分の財布を空に放り投げたのを、

 

烏 「かーかー!」

 

理久兎の財布はカラスのくちばしにくわえられそのままどこかへ消えてしまった。理久兎はそれをただただ見つめることしかできなかった。スナッチ使え?無理だなもう射程圏外だ。

 

理 「お金が払えない………」

 

この日初めて現実の厳しさを知った。



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第41話 救いの神は現れた

理 「どうしよう………」

 

今、自分は人生の瀬戸際を歩いている。そう財布を失ってしまい食べた団子の料金を払えないのだ。

 

神子「どうかしましたか?」

 

そう言い理久兎に神子が近づくと、

 

理 「いや財布をカラスに持ってかれてお勘定が

   払えなくなった……」(´・ω・`)

 

3人「………………………」

 

そんな理久兎を哀れんだのか神子が提案をしてきた。

 

神子「えと……私が払いますよ………」(;・∀・)

 

理 「いや悪いって………」(ー_ー;)

 

見ず知らずの他人に払わせるのもあれだと思い理久兎は断るが、

 

神子「いえこの食い逃げ犯を捕まえてくれた

   のでその報酬ということで…えといくら

   ですか?」

 

ついでに前回この食い逃げ犯は、理久兎の背負い投げを受けそして横腹に思いっきり蹴りを入れられ気絶している。

 

店員「え~と646円だね」

 

神子「じゃ~これで………」

 

店員「ちょうどだね…まいど!」

 

理 「なんかすまん………」(´-ω-)

 

理久兎は少女にお礼を言うと、

 

神子「気にしないでください……」

 

布都「太子様に感謝するのじゃぞ!」

 

蘇我「まったく布都は………」

 

感謝と言われ理久兎はある事を思いついた。とりあえず膝をつく。3人は疑問符を浮かべる。

 

神子 (・_・?)?

 

屠 「なんだ?」

 

布  ( -_・)??

 

疑問符を浮かべている3人特に神子に向かって、

 

理 「オー神よ!その慈悲に感謝いたします!」

 

と、大きく言い叫ぶ。なおこの世界だと理久兎が神様で立場的には理久兎の方が何倍も偉い。

 

神子「ちょ!こんなところで辞めてください!」

 

一般「ヒソヒソヒソヒソ」

 

因みにここは街道だ。そんな事をすれば目についてしまう。町の一般人はヒソヒソと此方をチラチラと見ながらこそこそと話を始めた。

 

布都「ほう!太子様を崇めるとは!その心意気

   気に入ったぞ!我も負けてはおられぬ!」

 

そして、布都自身も膝まずいて、

 

布都「太子様!いつもありがとうなのじゃ!」

 

自分と同じように神子を崇め始めた。

 

神子「布都もやめてください!」

 

蘇我「なんでだろ…布都が2人に見える」

 

そんな感じで軽く神子を弄ること数分後、

 

神子「はぁ恥ずかしかった………」(´д`|||)

 

神子は滅茶苦茶恥ずかしかったのか顔がまだ紅かった……

 

理 「にしては楽しそうだったけどな?」

 

神子「楽しくないです!」(*`Д´*)

 

言ったことに少しだが否定をされる。

 

布都「ワシは楽しかったぞ!」《*≧∀≦》

 

なお布都は結構楽しかった模様。

 

蘇我「やれやれ………」┐(´д`)┌

 

そして理久兎は今のやり取りをしていてまだ自己紹介をしていなかった事に気がつき自己紹介をする。

 

理 「あ~そういえば、まだ名乗ってなかったね

   俺の名前は……」

 

この時、もう時代的に自分の名前を知っている奴は対していないだろうと思い省略名で答えることにした。

 

理 「深常理久兎だよろしく……」

 

神子「ご丁寧にどうも……私は豊聡耳神子です

   で、こちらの2人が………」

 

布都「物部布都じゃ!」

 

蘇我「蘇我屠自古だ……」

 

理 「よろしくえと神子ちゃんに布都ちゃんに

   屠自古ちゃんね……」

 

理久兎がそう言うと布都は自分に、

 

布都「ちがう神子ちゃんではない!太子様じゃ!」

 

注意された。どうやら呼び名にはそれなりに気をつかっているようだ。

 

理 「あっはい………」

 

何を言えば言いのか分からずそう言ってしまう。そして布都の言動を聞いて神子は、

 

豊 「こら布都…失礼ですよ……」

 

と、言う。そして理久兎はある事が疑問に思い3人に聞くことにする。

 

理 「そういえばさっき報酬とか言ってたけど

   まさか偉い人?」

 

理久兎の言葉を聞いて屠自古と布都は驚きの顔をして、

 

蘇我「お前、知らないのか?!」

 

理 「うん分からん!」

 

理久兎は清々しいぐらいに知らないと言い張ると、

 

蘇我「そこまできっぱり言い切るとは………」 

 

布都「ならば聞くのじゃ!この方こそこの都の王

   聖徳太子様じゃ!」

 

それを聞いた理久兎は、

 

理 「王様だったんだこれは失礼しました…」

 

どうやら王様だったようだ。聖徳太子……だから太子様かとようやく分かった。

 

神子「いえお気になさらず………そうだ理久兎

   さんよければ私達のところに来ません

   か?」

 

突然は神子は自分の家に来ないかと提案をしてくる。それを聞いて理久兎も何故か分からなかった。

 

理 「えっ何で?」

 

神子「だって今、貴方はお金ないでしょ?それに

   お金が無ければ宿も泊まれませんから………

   なのでこれも何かの縁で良ければという事

   です………」

 

神子の言葉を聞いて理久兎は感謝という言葉が久々に出たかもしれない……とりあえずまた膝まずいて、

 

理 「………ここに女神様が!!オー神よ!」

 

神子「そのネタはもういいです!!」(`□´)

 

蘇我「やっぱりこいつも布都と同じ感じがする…」

 

布都「理久兎よ!女神ではなく太子様じゃ!」

 

布都はもう一度理久兎に注意すると理久兎はあることを思い付いた。その企みはもはやゲスだ。そしてゲスの笑顔を向けて、

 

理 「なら布都ちゃんお手本みせて?」

 

そう言われた布都はまんまと理久兎の口車にのってしまう。

 

布都「お手本はこうじゃ!」

 

理久兎の口車に乗ってしまった布都は、また膝まずいて、

 

布都「太子様!私はいつまでも太子様と共に!」

 

神子「布都もいい加減にしてください!」(`□´)

 

そしてその光景を見た一般の人達はまた耳に手を置いてひそひそと話し始める。

 

一般 ヒソヒソヒソヒソ

 

蘇我「まさかもう布都をうまく誘導しているだ

   と……でも太子様も楽しそうだしいっか」

 

そんなこんなでカラスに財布をとられた理久兎はしばらく神子ちゃんの家でお世話になることになりました。

 

 

 

 



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第42話 夕食作り

前回理久兎は財布をカラスにとられ団子のお勘定が払えず困った時に神子がお勘定を払った。そして野宿だとかわいそうということで神子達の家に宿泊することになった、

 

神子「つきましたよ」

 

理 「これまた立派な家だな……」

 

布都「そうじゃろ!」(ドヤ顔)

 

蘇我「布都…ドヤるのやめな……」

 

理久兎から見ると久々に見る大きな家だ。

 

神子「どうぞこちらへ……」

 

理 「じゃっおじゃましま~す!」

 

そう言って理久兎は、豊聡耳神子の家に入っていった。そして理久兎が中に入って真っ先に述べたことは、

 

理 「中も豪華だね……」

 

どのくらい豪華かというと広い廊下やいくつもの部屋そして置物など色々な物があった。昔に住んでいた永琳の家よりは質素だが、

 

神子「私は残りの仕事を片付けますのでまた夕

   飯時に………布都、屠自古 理久兎さんの

   使う部屋に案内をしてあげなさい……」

 

布都「わかったのじゃ!」

 

蘇我「ついてきな!」

 

理 「あいさ…」

 

理久兎は布都と屠自古に案内される事となるのだった。

 

蘇我「とりあえずここを使ってくれ……」

 

理 「ありがとうね屠自古ちゃん」

 

布都「布団などはそこの棚じゃ♪」

 

理 「布都ちゃんもありがとうねやっと久々に

   布団で寝れるよ」

 

案内された部屋は畳六畳の部屋だしなおかつ今日は久々の布団で寝れる事に感激する。だが、

 

理 (ぷっあっあのおおお面はきき気にしない

   で……くくく)

押し入れの壁の上には何かわからないお面が張ってあったそれを見ると少し笑いたくなったが理久兎は笑ったら失礼と思い笑うのを我慢した。

 

理 「布団で寝るのは約500年ぶりだな

   あのお面は…そっとしておこう……」

 

理久兎は伝家の宝刀「そっとしておこう」を選びお面の事について考えるのを止めた。そして屠自古が理久兎に話しかけてくる。

 

蘇我「聞きたいのだが……」

 

理 「ん?どうした?」

 

蘇我「そなたは旅人だよな?」

 

そう聞かれた。理久兎は屠自古が言ってきた事に、

 

理 「そうだねまぁ放浪者だね」

 

蘇我「なら後で旅話をしてくれないか……良い

   気分転換にもなるしそれにそういった

   話なら喜ぶだろうし………」

 

布都「我も聞きたいぞ!それに太子様にも聞か

   せてやりたいぞ!」

 

屠自古がそう言った理由はここ最近、神子が疲れてきていると思い少し気分転換になると思い自分にお願いした。そして屠自古の頼みをは承諾した。

 

理 「いいよ俺の旅話でよければね♪」

 

蘇我「感謝する……」

 

布都「楽しみじゃのう!」

 

神子を思っている気持ちがよく分かる。旅話をする分には構わないがそれだけでは少々足りないと思い、

 

理 「そうか…ねぇ2人共……」

 

布都「なんじゃ?」

 

蘇我「どうした?」

 

理 「厨房貸してくれない?」

 

突然厨房を貸して欲しいと言われたため屠自古は何故かと訊ねる。

 

蘇我「どうしたんだ?」

 

理 「せっかくだから俺の料理を振る舞おうと

   ね♪」

 

布都「本当か!屠自古~貸してはどうじゃ?」

 

蘇我「はぁ~分かった………使って構わん……」

 

理 「感謝するよ♪」

 

蘇我「ならついて来い」

 

屠自古はそう言いもう一度理久兎を案内する。

 

蘇我「ここだ材料等は好きに使ってくれて構わん」

 

理 「ありがとうね」

 

布都「理久兎よ期待しておるぞ!」

 

そう言われた理久兎期待している布都に、

 

理 「ハハハ♪まぁ~味が口に合うかわからないけど

   作らせてもらうよ………」

 

蘇我「では、私達は戻りますよ」

 

理 「あいあい……」

 

蘇我「いくぞ布都」

 

布都「期待しておるからの!」

 

そう言って2人は戻っていった。

 

理 「そんじゃ作りますか!」

 

そう言い理久兎は料理を作り始めるのだった。一方神子は、

 

神子「……やっぱり雑音が………はぁ~」

 

神子はここ最近の雑音に悩まされていた。人よりも耳が良いために雑音として耳に入ってくるため鬱陶しかった。

 

蘇我「失礼します」

 

布都「失礼するのじゃ!」

 

そう言い屠自古と布都は神子のいる部屋へと入る。

 

神子「お疲れ様………」

 

神子の疲れはててる姿を見た屠自古は神子に、

 

蘇我「やっぱり雑音が聞こえますか………」

 

布都「太子様………」

 

神子「いや大丈夫です……」

 

神子も2人の事を心配させないためにそう言うが実際は参っていた……そして神子は理久兎の事について2人に聞く。

 

神子「ところで理久兎さんは?」

 

蘇我「えと………」

 

屠自古は何処から話そうか悩んでいると、

 

布都「今料理をしておるのじゃ!」

 

と、布都がそう言い考える意味がなくなった。

 

神子「はい?」

 

「え~と」

 

屠自古はここまでの経緯を神子に話す。

 

少女達説明中………

 

神子「そう言うことですか………なら楽しみに

   しておきましょうか…」

 

蘇我「そうですね………」 

 

布都「楽しみじゃ♪」

 

そして料理を待つこと数時間後……

 

理 「お~いできたぞ!」

 

理久兎が料理が出来たと大声をあげる。

 

神子「出来たみたいですね………」

 

布都「運ぶのを手伝ってくるのじゃ!」

 

布都は待ちきれなかったのか理久兎の手伝いをしに行く。

 

蘇我「相当楽しみだったんだな………」

 

そして、布都が運ぶのを手伝い食事が並べられた………

 

神子「良い香りですね」

 

蘇我「確かに………」

 

布都「早く食べたいのじゃ!」

 

理 「はいはいそれじゃ……」

 

4人「いただきます!」

 

理久兎が、作った料理は、炊き込みご飯、魚のつみれ団子汁松茸の炭火焼き茶碗蒸しそして、鶏肉の柚子醤油焼きと少し豪華だ。

 

布都「うまい!」

 

布都は箸を進めながらそう述べる。そして屠自古は疑問に思っていた事がありそれを言う。

 

蘇我「しかし松茸などは、食材になかった

   はずだが………」

 

そう松茸は食料の中にはなかった筈なのだが料理に出ていることが不思議だった……それを聞いた神子は驚いた。

 

豊 「えっ?」

 

理久兎は変な誤解を招かないために2人に、

 

理 「それは俺の持ち物であってね……」

 

と、実際は断罪神書から出したが言い変な誤解を生まないようにした。

 

神子「そうですか……」

 

そうして理久兎達は晩飯を楽しんだのだった……

 

 



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第43話 旅話と能力

夜も更け外は闇に包まれる。そんな中、夕食を食べ終えた。

 

3人「ごちそうさまでした!」

 

理 「お粗末さま………」

 

と、言い理久兎は各自の皿をまとめる。

 

布都「美味しかったのじゃ!」

 

蘇我「本当だな♪」

 

神子「ふふっ♪」

 

神子は喜ぶ布都と屠自古の顔を見て笑っていた。

 

理 「気に入ってくれたなら幸いだな」

 

蘇我「理久兎、旅話をしてくれないか?」

 

屠自古に言われた理久兎は旅話をするのを思い出した。

 

理 「あぁそうだな……」

 

実際の所、旅話をするのを軽く忘れかけていた。流石に忘れてたなんて言えない。すぐさまやってきたを事を思い出す。

 

神子「面白い話を期待しますよ♪」

 

布都「ワクワク♪」

 

理 「いや面白い話っていわれてもなぁ俺の

   経験談でよければね♪そうだな…」

 

理久兎は、復活してからの50年の話をした。

時には修行した話や自分にがどう生きているのか。そしてここに来るまでの仮定なども含めて出来るだけ伝わりやすいように努力をしながら話をした。

 

理 「こんな感じかな……」

 

理久兎が話を終えて神子達を改めて見ると3人は黙っていた。

 

3人「……………………」

 

理 「やっぱり面白くないかな?」

 

理久兎は面白くなかったかと聞くと神子が黙っていた口を開いて、

 

神子「いやただ気になったことがあります……」

 

理 「気になること?」

 

神子「はいえっと理久兎さん年齢いくつですか?」

 

神子ちゃんから質問がくる。理久兎にとってこの質問は意外だったのだ。何故かというと今まで聞かれたことがないからだ。そのため頭の中では、

 

理 (どうこたえるか………実際の年齢とか言う

   訳にもいかないしな………俺が復活して

   からたった年を言えばいいか…)

 

そう考えた理久兎は復活してから経過した年を答える。

 

理 「多分50歳ぐらい?」

 

だがそれは逆効果となる。理由は簡単で見た目と年齢が合わないからだ。

 

3人「は!?」( ̄□ ̄;)!!!!

 

理 「どうした?」

 

蘇我「いやおかしいだろ!」

 

屠自古がそう言っている隣では神子は口を開け唖然としていて恐らく常識という物が崩壊していた。

 

神子 (;゚Д゚)

 

布都「だって我らから見ても理久兎は二十歳

   ぐらいじゃ!」

 

そう読者様も思うとうり理久兎の見た目は、ざっと二十歳ぐらいの好青年だ。しかもイケメンの部類でもある。流石の自分もヤバイと思い、

 

理 「さぁ俺もよくわかんないんだよね……」

 

と、言い答えをはぐらかす。

 

神子「妖怪だとしても妖力も感じませんしね……」

 

理 「まぁ気づいたらそんなに経ってたから」

 

心の中ではもう億越えと思ってると神子は「はっ!」と驚きそして、

 

神子「まさか!理久兎さんあなたは仙人ですか?」

 

と、聞いてきた。というか仙人なんかではないしそれ以前に仙人って誰だ。

 

理 「いや多分違うな」

 

神子「違いますか………」

 

理 「実は俺からも聞きたいことがあるん

   だけど」

 

3人 (・_・?)?

 

理 「君ら能力持ち?」

 

そう言うと3人は驚いた顔をした。どうやらビンゴのようだ。

 

神子「……何故…分かるのですか?」

 

理 「だってさ神子ちゃんさっきから耳を意識

   してるし……‥それに結構辛そうなのを見

   ていると少し厄介な能力と推測できるね

   そして神子ちゃん以外の2人は神子ちゃ

   んを護衛するぐらいだから、相当な手練

   れもしくは能力持ちと推測できるんだよ 

   ね……」

 

蘇我「この一瞬で私達のことや………」

 

布 「太子様の能力まで………」

 

布都や屠自古も感服せざるえなかった……そして神子達は自身の能力を語る。

 

神子「なかなか鋭い洞察力ですね確かに私は能力

   持ちです私の能力は、『十人の話を同時に

   聞くことができる程度の能力』です」

 

蘇我「私の能力は『雷を起こす程度の能力』だ」

 

布都「我の能力は『風水を操る程度の能力』

   じゃな」

 

3人が自身の能力を言い終えると神子は、

 

神子「理久兎さん貴方も能力があるのでしょ 

   う?」

 

と、自身の能力について聞いてくる。勿論、3人が話してくれたのだから言わなければ平等とは言えない。だから何時ものように1つ目の本命の能力は名乗らずに答える。

 

理 「いいよ教えてあげるよ俺の能力はどちら

   かと言うと屠自古ちゃんに近い能力だね」

 

それを聞いた屠自古は興味ありげに、

 

蘇我「どんな能力だ?」

 

理 「俺は『災厄を操る程度の能力』

   だよ♪」

 

そう答えると屠自古は驚く。

 

蘇我「私よりヤバイじゃないか!」

 

理 「アハハハハハよく言われるよ♪でも………

   聞いた感じだと神子ちゃんの能力は便利

   で不便だね多分ノイズ いわゆる雑音が

   聞こえるんだよね?」

 

理久兎がそう聞くと神子は顔を青くして、

 

神子「そうなんですよ………昨年から雑音が

   酷くて」

 

表情から見ると結構参っていることがわかる。

 

布都「のう理久兎よ………太子様の悩みを解決

   する方法はないか?」

 

蘇我「流石にそこまでは………」

 

屠自古がそう言うがふと前に拾った耳当てを思い出す。自分の胸ポケットをあさり手帳の大きさになっている断罪神書を取り出す。

 

豊 「手帳?」

 

蘇我「何だ?」

 

布都「何に使うんじゃ?」

 

3人は疑問符を浮かべる。そして手帳もとい縮小した断罪神書を、

 

ポイッ!

 

上に放り投げた。するとどうだろう小さな手帳はやがて大きな本になった。

 

パシ!

 

理久兎はそれをキャッチしたこれを目の前で見た。3人は目を疑った………

 

豊 「手帳が書物になった……」

 

布都「屠自古よ我の頬をつねってくれ」

 

蘇我「私も頼む………」

 

そう言うと2人は頬をつねあった。

 

布都「痛いぞ屠自古!」

 

蘇我「夢ではないな……」

 

だが理久兎はそんなことは無視して、

 

理 「え~と確か………」

 

パラパラパラパラ

 

理久兎は本のページをめくっていると、

 

理 「あった!」

 

そう言うと理久兎は本のページをめくるのを止めて開いたページの中に突然手を突っ込んだ。またそれを見てしまった3人は……

 

神子「嘘!?」

 

布都「奇術じゃ!?」

 

蘇我「そんなレベルじゃねえよ!」

 

もう常識が通用しないことにどう対処すればいいか悩むしかなかった。そして本から手を抜き出す。

 

理 「これこれ♪」

 

本のページから取り出したのは昔に拾ったヘッドフォンだ。

 

理 「神子ちゃんほれ!」

 

そう言うと理久兎は手に持っているヘッドフォンを神子に投げる。

 

神子「おっと……これは?」

 

理 「頭につけてみて♪」

 

神子「えっえぇ」

 

そう言われた神子は頭に着けた。つけ心地よくちょうど耳にフィットしたのかずれてはいなさそうだ。

 

理 「大きさは調度いいかい?」

 

神子「えぇ問題は……あれ?雑音が聞こえなく

   なった……」

 

なんと驚くべき事にヘッドフォンを着けたら音が聞こえなくなったというのだ。それを聞いた布都や屠自古は歓喜した。

 

蘇我「なっ!本当ですか太子様!」

 

布都「太子様……良かったのじゃ!」

 

理 「それはあげるよ……」

 

神子「え!?いいんですか?」

 

理久兎は神子にヘッドフォンをプレゼントした。

 

理 「うん泊めてくれたお礼だよ」( ^ω^)

 

神子「泊めただけでは割にはあいません……」

 

そう言われは少し悩む。正直な話で欲しいものはあまりないのだがと。ならば、

 

理 「う~んならさ……もうしばらく泊めてくれ

   ない?それなら丁度いい対価になるよね」

 

神子「それで良ければ喜んで!」

 

布都「我も賛成なのじゃ!」

 

蘇我「異議なしだ!」

 

理 「ならもう少し世話になるよ……」

 

そんなこんなでまだしばらく理久兎はこの家で居候することになった……

 



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第44話 神子達が決める道

俺が神子ちゃんの家でお世話になって約1週間……

 

理 「神子ちゃんそこはこうすれば………」

 

神子「確かにこれなら上手くいきますね」

 

今、自分は神子の手伝いをしていた。といっても少しだけアドバイスしているだけだけだが。そうしていると、

 

布都「太子様!!ただいまなのじゃ!」

 

蘇我「ただいま帰った………」

 

そう言いながら布都と屠自古がお使いから帰ってくる。

 

神子「ありがとう布都♪屠自古♪」

 

理 「お使いありがとうね」

 

布都「これぐらい朝飯前じゃ!」

 

蘇我「まったく布都は……」

 

屠自古はそう言ってはいるが実際は笑っていた。

 

理 「とりあえずお茶持ってくるね………」

 

そう言い理久兎はお茶を皆にいれて数分後ようやく神子の仕事が終わる。

 

神子「ふぅ~これで大方は片付いた……」

 

理 「お疲れさま2人もありがとね」

 

布都「気にするでないぞ理久兎よ!」

 

蘇我「確かにな………ズズ……」

 

理 「はははっ♪とりあえずせっかく材料を

   買って来てくれたし夕飯作ってくるね」

 

理久兎が料理を作るというと布都は嬉しそうに、

 

布都「楽しみにしてるぞ!」

 

蘇我「布都はしたないぞ……」

 

豊 「ふふっ♪………………」

 

神子はそんな2人の会話を見て笑っていたが何時もとは違い何か悩みがあるような顔をすると、

 

布都「どうしたのじゃ太子様?」

 

神子「いえ布都、屠自古後で話があります……」

 

神子はそう言うと2人は、

 

布都「わかったのじゃ!」

 

蘇我「わかった……」

 

神子「理久兎さんはなんて言うのかな……」

 

神子は自分が考えている事を理久兎にどう言おうかと考えるのだった。そんなこんなで自分は厨房に向かった。

 

理 「さ~て何を作るかな………」

 

そう言い包丁を手に持った理久兎だったが突然ため息をついて、

 

理 「はぁ………そこにいる奴コソコソしてないで

   出てきたらどうだ?ここには俺とお前しか

   いないぞ………」

 

と、理久兎は誰もいないはずの厨房に声をかけた。すると突然、

 

? 「あらあらいつから気づいたの?」

 

理 「さぁねもう覚えてないやでも俺と同類の

   臭いだから嫌でも気づくんだよな………」

 

? 「ふふっ♪そう………」

 

そう言いながら突然、壁に穴が開くとそこから1人の女性が顔を出してきた。

 

? 「始めして私、仙人をしている霍青娥と申

   します♪以後お見知りおきを♪」

 

女性ことを霍青娥は挨拶をすると、

 

理 「これはご丁寧にどうも俺は深常理久兎だ」

 

と、理久兎も挨拶を交わす。

 

青娥「よろしくね♪でもなかなか良い男ね…」

 

青娥は理久兎を見てそう言う。自分はそんな良い男ではないと思うが気にしないでおく。

 

理 「そりゃ~どうもで何の用かな?」

 

理久兎はそんなのは無視して用件について聞くと、青娥は単刀直入に話をする。

 

青娥「単刀直入に言うわね貴方、仙人になら

   ない?」

 

どうやら仙人の勧誘のようだ。まるで何処かの魔法少女の勧誘のようだ。だが、

 

理 「いや辞めておくよ………」

 

そう言い仙人の勧誘を断る。

 

青娥「そう残念」ヽ(;´ω`)ノ

 

理 「用はそれだけか?」

 

理久兎は更に何かあるのかと聞くと、

 

青娥「う~ん貴方に話してあげるわ♪」

 

理 「何を?」

 

青娥「貴方の友達の太子様のこと♪」

 

理 「神子が何だよ?」

 

青娥「実はね彼女もしかしたら仙人になって

   くれるかもしれないのよね………」

 

と、青娥はとんでもない事をぶっちゃけるが理久兎の反応は、

 

理 「そうなのかぶっちゃけるね……」

 

そんなには驚いていなかった。

 

青娥「えぇ貴方はまどろっこしいのは嫌いそう

   に見えたのよね………その前に貴方あまり

   驚かないのね……」

 

理 「まぁ~ねでも俺は神子ちゃん達の事に

   ついては反対はしないよ……」

 

青娥「あら?貴方なら反対すると思ったのに?」

 

理 「いや彼女が決めた道にわざわざ反対なんて

   しないよ……逆に俺は応援するさ……」

 

理久兎は人の生きざままで強制はしたくないという思いがあった。だからこそそう言ったのだ。

 

青娥「変わっているのね貴方♪」

 

理 「よく言われるよ……用件はそれだけ?」

 

霍 「えぇ♪じゃ私はまた様子を見るわね

   バイバイ」

 

そう言い青娥はもう一度加部の中に入ろうとすると、

 

理 「あ~そうそう」

 

青娥 (・_・?)?

 

理 「青娥ちゃん言葉の訂正をした方がいいよ」

 

突然理久兎はわけの分からない事を言い出した。

 

青娥「どういうことかしら?」

 

理 「青娥ちゃん仙人て言ったけど実際は、

   仙人じゃなくて邪仙だよね?」

 

青娥「あら?そこまで見破るとはね♪」

 

理 「俺からはそれだけね♪」

 

青娥「そうそれじゃ今度こそバイバイ♪」

 

そう言うと青娥は壁に入り込んで消えた……

 

理 「とりあえず飯作るか……」

 

そう言って理久兎は遅れた分を取り戻すために大急ぎで晩飯を作り始めた。数時間後、

 

理 「はいよお待ちどうさん」

 

ちなみに今日の晩飯は、温かい蕎麦だ布都達に鰹節を買ってきてもらって後は蕎麦粉から自分で作った。

 

布都「いつも美味しいそうじゃ!」

 

蘇我「ではいただくか……」

 

神子「………………」

 

何も言わず黙っている神子を見て、

 

理 「神子ちゃん?」

 

神子「あぁ美味しそうですね………」

 

理  (少しためらってるのかな?)

 

と、様子から見てそう見えたが理久兎はその事について触れるべきではない神子自身の口から言うまで待とうと考えたのだ。

 

理 「え~とそれじゃ……」

 

4人「いただきます!」

 

そうして晩飯を食すこと数時間後、

 

3人「ごちそうさまでした!」

 

理 「お粗末さまでした」

 

理久兎達は食事をし終わる。その時だった。

 

豊 「皆さん聞いてください」

 

と、神子はこの場の全員にそう言い静かにさせる。

 

布都「何じゃ?」

 

蘇我「どうしたんだ神子?」

 

それを見て理久兎は、

 

理  (あぁ成る程ね決断がついたんだ………)

 

と、心の中でそう思った。そしてこれから言うことも全てが予測つく。

 

豊 「私、豊聡耳神子は仙人になります!」

 

その一言は布都と屠自古を驚かせた。

 

蘇我「え!?」

 

布都「仙人?」

 

理 「………………………」

 

豊 「今この時代は我等の道教は仏教によって

   衰退の一途をたどっています!だから一

   度、私は1度死んで眠りにつきまた時が

   来たときに我等の道教を広めようと考え

   ています!そして貴方達は自分達の道が

   あります自分の意思にこれから先したが

   ってください……」

 

神子はそう言うと布都と屠自古は2秒程考えると、

 

布都「……我は太子様についていく!それが我の

   道じゃ!」

 

蘇我「私もついていく!死ぬのがなんぼ

   のもんだ!やってやんよ!」

 

神子「貴方達………」

 

と、布都と屠自古も神子についていくと覚悟をした。3人はそれぞれの道を行くと決心した瞬間だった。だから、

 

パチパチパチパチ

 

拍手をしだ。この3人の覚悟に決心を称えて。

 

理 「よく言えたね神子ちゃん君の進む道は

   しかと聞いたよ♪」

 

神子「理久兎さん?」

 

理 「そろそろ出てきたらどうだ青娥?」

 

理久兎がそう呼ぶ名を聞いて布都と屠自古は疑問符を浮かべた。

 

布都「誰じゃ?」

 

蘇我「青娥?」

 

と、いった感じだが表情をするが神子だけは、

 

神子「どうして理久兎さんがその名前を!?」

 

青娥「確かにね♪」

 

その声と共に青娥が壁から現れた。それを見た布都と屠自古は驚いた。

 

布都「誰じゃ!?」

 

蘇我「これが青娥………」

 

青娥「ヤッホー豊聡耳様♪」

 

と、青娥は壁から出た上半身で手を振る。

 

神子「なぜ理久兎さんが彼女の名前を?」

 

何故、知っていたのかと聞かれる。知っている理由は、

 

理 「さっき厨房で会った………」

 

青娥「驚いたわ♪私のことすぐに見破っちゃん

   だもの♪ねぇ貴方やっぱり仙人になる気

   はない?」

 

青娥は懲りずに理久兎をもう一度勧誘するが、

 

理 「遠慮するよ俺は今の人生を生きれれば

   良いしね」

 

青娥「残念ね………」

 

神子「理久兎さんは、今の道を歩むのですね……」

 

理 「そのつもりだよ……」

 

神子「そうですか……」

 

神子は少し寂しそうに俯く。理久兎は考えていた。また運が良ければまた会えると。蘇る事に成功すれば会えるとだから口を開いて、

 

理 「ねぇ3人とも……」

 

3人 (・_・?)?

 

理 「君らが蘇ってそして俺も生まれ変わった

   ならいつかみんなで酒を飲もう♪」

 

約束それが一押しなって蘇ってくれると信じた。だから理久兎はその言葉を述べた。

 

神子「理久兎さん……絶対蘇ってみせます!」

 

布都「我もその約束は忘れぬぞ!」

 

蘇我「その約束必ず守る!」

 

理 「君らのこれからに、祝福あらんことを!」

 

青娥「ふふっ♪」

 

そして、理久兎達は皆で酒を飲みあった。そして2週間後、彼女達3人が半永眠という眠りにつき彼女達の葬儀が始まった。

 

理 「………………」

 

青娥「どうしたの?」

 

何も言わず黙っている自分に青娥が話かけて来ると、

 

理 「いや………青娥ちゃん………」

 

青娥「何かしら?」

 

理 「せめて彼女達が迷わないように道を示して

   やってくれよ………」

 

また元気な姿で会えるようにと願いを込めて頼む。それに青娥は笑顔で答えた。

 

青娥「勿論よ♪」

 

その言葉が聞けただけで満足だった。後ろを振り向き、

 

理 「じゃ俺はもう行くよ…もし何か手伝う手が

   欲しいなら俺を頼れよ」

 

青娥「えぇ♪ではまた会えることを期待するわ

   ね♪」

 

そう言って青娥も壁に入り込んで消えた。

 

理 「また会えたらな……」

 

そう言い上を向いて、

 

理 「じゃあな………神子ちゃん布都ちゃん屠自古

   ちゃん次会うときは何時かは分からないけ

   ど……」

 

そう言って理久兎も歩き始めもとの生活に戻っていく。またいつか彼女達に会えると信じて。そしてこの出来事から約100年後、

 

 

タッ!タッ!タッ!

 

? 「はっ!はっ!はっ!」

 

少女は走っていた。自分を追いかけてくる追っ手を払うために、

 

妖怪「待ちやがれ!」

 

妖怪「あのガキが!」

 

? 「逃げなきゃ!もうあんな生活は嫌だ!」

 

その思いを胸にひめてその少女は走り続けたのだった。

 

 



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第45話 動き出す運命

ここはある森の中いつもは静かなのだがそこに全力疾走している少女がいた。

 

? 「はぁ~はぁ~っ!そこに隠れよう!!」

 

少女は茂みの中に身を隠し息を潜める。

 

妖怪「どこいった!あのガキ!」

 

妖怪「早く見つけないと親方がうるさいぜ……」

 

妖怪「あっちの方か?」

 

そう言い妖怪の1匹はその少女の隠れている茂みへと近づいていく。

 

? (このままだと見つかる……)

 

行きを殺しながら少女はこのままだと自分の未来そのものが終わると感じという絶望を味わう。だが突然、

 

ガサ!

 

と、自分のいる位置とは反対の草むらが音をたてた。

 

妖怪「そっちか!」

 

妖怪「手間取らせやがって!」

 

そう言うと妖怪達は反対側の方に走っていった。

 

? 「運が良かった…それより早く逃げなっ!?」

 

そして少女は走ろうとした瞬間体に疲労がたまったのが仇となり体から力が抜けていった。

 

? 「も……う無……理………」

 

バタン!

 

そして少女は倒れた。朦朧とする意識の中で少女に近づいてくる男性が見える。

 

? 「私の命もここまでね………」

 

そう考えて意識を手放したのだった。視点は変わり、現在の理久兎の状況へと移る。神子ちゃん達と別れて約100年ちょいが経過した。理久兎は森の中で修行し続けそのおかげか魔法も前より扱えれるようになっていた。そして神力も何故か前より格段に上がっていた。そして理久兎は歩いていると運が良かったのか小さな家を見つけた。家の中には誰も住んでなく本当にものけの空だったようで今理久兎はそこを拠点にしていた。

 

理 「どうするかな晩飯………」

 

今日の晩飯を考えていた。すると外を見ると無数の竹が生えていたので、

 

理 「そうだ!今日の晩飯は筍の煮付けにし

   よう!」

 

そう考えて外に出るのだが突然だった。

 

? 「どこいった!あのガキ!」

 

? 「早く見つけないと親方がうるさいぜ…」

 

理 「なんだ?とりあえず様子をみてみるか」

 

とりあえず木上に登って様子をみることにした。すると、

 

理 「あの子か………」

 

理久兎が上から覗くと小さな女の子が草むらに隠れていた。そしてそれを探すように妖怪達が辺りを探っている。しかも妖怪達はこん棒などの武器を常備していた。それどころか妖怪達が女の子隠れている草むらに近づいて来ていた。このままでは見つかってしまう。

 

理 「しょうがない助けてやるか………」

 

理久兎は、そう言って断罪神書から昔作った刀の材料の余り(鉱石の端材)を妖怪達が向いている方とは後ろの方に投げつけた。そうすると妖怪達の後ろの草むらがガサッ!と音をたてた。

 

妖怪「そっちか!」

 

妖怪「手間とらせやがって!」

 

そう言うと妖怪達は女の子が隠れている草むらから遠ざかっていった。

 

理 「とりあえず回収しよう……」

 

そう言って木から降りて下に着地し少女のもとに歩いていくとその少女は見た感じ疲労のせいか倒れていた。

 

理 「この子からは弱いけど妖力を感じるな

   妖怪か…………いや今は関係ないな回収

   して小屋に連れて帰るか………」

   

状況を分析してその女の子をおんぶした。だがおんぶして尚更気づいた。

 

理 「何だこの子…軽過ぎる見た感じ疲労も溜ま

   っているし傷も酷い…………しょうがないか

   ら晩飯のメニューを変えておかゆでも作る

   か後この子の傷の手当てもしないと」

 

そんなことを言いながらその女の子を連れて帰宅することにした。



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第46話 少女の名前

理 「ズズ……うん!これならいいか……」

 

今現在理久兎は、お粥を作っている数時間前に妖怪に追われていた妖怪の少女のために消化の良い食べ物を作ろうと思ったからだ。この子は見た感じ珍しい顔をしていた。髪は薄い黄色で顔もこの辺じゃ見ない顔だ。本当に珍しい。だがこの子の服はなんというかみすぼらしい。この服を見ると私は捕虜という雰囲気だった。それに少し手当して気になったのはミミズ腫れが酷くそれが何ヵ所かあった事そしてあまりにも痩せ細っていた。相当過酷な思いをしてきた事が容易に分かる。

 

? 「うぅん………」

 

と、少女の声を聞いき気づいた。

 

理 「おやもう起きそうかな?」

 

そう言い少女が寝ている部屋に行くと、

 

? 「ここは……どこ?」

 

少女は辺りをキョロキョロと細く眠たそうな目で見ていた。

 

理 「おはようよく眠れた?」

 

理久兎は少女に話しかけると少女は黙りこむ。

 

? 「………………………えっええぇ」

 

と、少女の目に自分が映り数秒が経ったその時、

 

? 「キャー~ーー!」

 

と、大声を出した。それを間近で聞いて見た自分も驚いた。

 

理 「どうした!」

 

? 「こっち来ないで!」

 

そう言うと少女は這って壁の隅へと移動する。

 

理 「落ち着け!」

 

? 「貴方も私に乱暴するんでしょ!官能小説

   みたいに!」

 

と、どこで覚えたか分からないネタを言ってきた。だがそんな断じてしない。

 

理 「しねぇよ!とりあえず落ち着け!」

 

そんなこんなで理久兎は少女を落ち着かせることにしたのだった。そして何とかなだめさせて落ち着かせる。

 

? 「ごめんなさい助けてくれたのに乱暴者扱い

   して………」

 

理 「気にしてないよ…ほら食いなよ……」

 

そう言って理久兎は少女にお粥を食べさせた。

 

? 「ありがとう…ズズ…美味しい…グスッ」

 

少女は理久兎のお粥を食べると突然泣き出した。

 

理 「そうかでも泣く程でも………」

 

? 「こんな…まともな食事をとってなくて……」

 

理 「そうか…今はよく食べてまた眠りなさい……

   夜はまだ深くなるから」

 

? 「ありがとう………」

 

そして少女は飯を食べ終わるとすぐにまた眠ってしまった。まだ疲れが抜けてないみたいだ。

 

? 「スースー」

 

理 「にしてもこの子よく食べたな……」

 

理久兎が作ったお粥は自分は何も食していないのにも関わらず完食されていた。相当お腹が空いていたのが分かる。そして理久兎は少女の寝顔を見て、

 

理 「良い顔をして寝てるなぁ♪」

 

可愛らしい寝顔を見ながら呟いていると理久兎は直感的に何かを察知した。

 

理 「誰か来るな………」

 

危機察知が働いた次の瞬間。

 

ドン!ドン!

 

と、扉を叩く音が聞こえた。理久兎の感は一瞬で当たった。

 

理 「誰だ…こんな夜更けに……」

 

そう言って妖力を微かに放出してドアを開ける。そこには腰にこん棒を装備した2匹の妖怪がいた。

 

妖怪「お前は……妖怪か…」

 

妖怪「すまんがここに少女は来なかったか?」

 

妖怪に少女の事を聞かれた理久兎は、

 

理 「あぁ~知ってるぞ………」

 

妖怪「何?それは本当か!」

 

理 「お前らが来る少し前にここら近辺を歩いて

   そのまま北の方に向かってったよ」

 

妖怪「あのガキ!」

 

妖怪「散々手こずらせやがって!」

 

妖怪「いくぞ!」

 

妖怪「分かってる!」

 

そう言って妖怪達は去っていった理久兎は扉を閉めて元の部屋に戻った。

 

理 「まったく騒がしい奴等だ……」

 

と、愚痴っていると、

 

? 「貴方何で私のこと言わないの?」

 

理 「なんだ起きてたのか………?」

 

どうやら少女は、さっきの妖怪達のせいで起きてしまったようだ。そして少女の質問に答えた。

 

理 「何でねぇ…う~んだってあいつら少女としか

   言ったんだよね少女と言われても誰かわから

   ないもん♪それに詳しい詳細を述べてくれな

   かったしね♪」

 

? 「貴方変わってるわね……」

 

理 「よく言われて慣れた…そういえば君の名前

   はあるの?」

 

理久兎は少女の名前が気になり訊ねると、

 

? 「私…名前がないのよ……名前なんて誰もつけ

   てくれなかったし……」

 

名無しの誰かさんらしい。それは不便だと思った。

 

理 「そうか……なら俺がつけて良いか?」

 

? 「どうして?」

 

理 「だって君とかお前とかじゃ味気ないじゃん

   せっかく将来期待できそうな顔なのに……」

 

それを言われた少女は顔を赤くさせて驚き戸惑いながらも、

 

?「いい良いわよ…名前をつけてくれても……」

 

と、言われた理久兎は考えた。そしてこの暗い雰囲気を少しでも軽減しようと思って少しふざけてみることにした。

 

理 「ゲロしゃぶかフーミンだな……」

 

? 「どっちも嫌よ!」

 

理 「冗談だよ♪」(≡^∇^≡)

 

どうやら自分の意見はしっかりと主張出来るようで安心した。そして今度こそ真面目に考えながら空を見ると、

 

理 「今日の夜空は雲が何重にも重なってるな……

   性は「八雲」……」

 

? 「八雲?」

 

理 「それから折角だから君のその目の色から

   とって紫色だから紫のもう1つの読み方

   それは「ゆかり」だから君の名前『八雲

   紫』これで良いかな?」

 

? 「ふふっ♪気に入ったわなら私はこれから

   八雲紫と名乗らせてもらわ♪えっえ~と

   貴方の名前を聞かせてくれませんか?」

 

理 「俺の名前は……」

   (もうこれからこの名前でいいか)

 

そう考えた理久兎は自身の省略名を答える。

 

理 「深常理久兎だ……よろしく」

 

紫 「なら改めてよろしくお願いいたします

   理久兎さん♪」

 

理 「よろしくな紫……後もう少し寝ていなさい

   まだ疲れてるだろ?」

 

紫 「そうね………そうする…おやすみなさい」

 

そう言って紫はまた寝てしまった。

 

理 「とりあえず俺も寝るか…………」

 

そう言って理久兎は横にならないで座って寝た。こうして理久兎は紫の名付け親になったのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第47話 都へ

理久兎が紫を助けてから翌日の朝。

 

カタン!カタン!

 

理 「ふぅ………薪を切るのも疲れるな」

 

台所の火を起こすために薪を割っていた。すると、

 

紫 「フワ~~何の音?」

 

あくびをしながら紫が此方を覗いてきた。

 

理 「ふぅ~~………ん?何見てるんだ紫?」

 

此方を見ている紫に聞くと紫は此方を見ながら、

 

紫 「………あの理久兎さん斧は使わないん

   ですか?」

 

と、聞いてきた。元々修行の一貫として手刀で行ってきたため斧など必要はなくなっていたのだ。そした紫は自分に、常識的な事を言ってくると、

 

理 「いや何時も使ってないよ?」

 

理久兎は非常識的な事を述べる。それを聞いた紫は黙ってしまう。

 

紫 「………………………」

 

理 「とりあえず飯を作るから待ってて」

 

紫 「はい…………」

 

紫の顔がありえないという顔になったのは言うまでもない。そして割った薪を回収して小屋へと入る。数時間後には温かい朝食が出来上がる。

 

理 「いただきます………」

 

紫 「いっいただきます」

 

今日の朝食は、御飯に魚の塩焼きそして、ほうれん草のおひたしといったシンプルな朝食だ。

 

紫 「本当に理久兎さんは料理上手ですね……」

 

理 「それは嬉しいこと言ってくれるね♪」

 

そんな会話しながら朝食を食べた。

 

紫 「ご馳走さまでした………」

 

理 「お粗末さまでした」

 

紫 「でも本当にこんなにお腹一杯に食べれる

   のは本当に幸せです………」

 

この時、紫の見に何が起きたのかと聞きたくなった。だが彼女の心の傷を無意識に抉る程、自分も鬼ではない。だから聞かないことにした。

 

理 「ハハハ♪そうか………なぁ紫ちゃん♪」

 

紫 「何ですか?」

 

理 「少し外出するから準備してくれる?」

 

紫 「えっ!?」

 

何故、理久兎が外出するのかそれには理由がある。主に調味料の買い出し()だ。だが紫は、

 

紫 「でも理久兎さんが1人で行けば………」

 

と、言うがどうしても紫を連れていかねばならない秘密の理由があるためはぐらかしながら、

 

理 「もしがあるからね♪ついでに紫ちゃん

   にも関係しているのもあるから………」

 

と、言うと紫は若干迷いながらも、

 

紫 「分かりました………」

 

承諾するのだった。そうしてそんなこんなで準備し終わり、

 

理 「じゃ~行くよ♪」

 

紫 「はい………」

 

そ理久兎と紫は出発した。

 

神様 少女移動中………

 

そして理久兎と紫は目的地に辿り着いた。

 

紫 「理久兎さんまさかここですか!?」

 

理 「うんそうだよ♪」

 

理久兎が、向かったのはなんと、

 

紫 「絶対アウトですよ!ここは都ですよ!」

 

そう都だ。しかも一番妖怪達にとっては手厳しく警備の厳しい場所でもある。妖怪達も入りたくても入れない何故か。今現在妖怪狩り専門の連中もいるからだ。もっと分かりやすく書けば現代でいう陰陽師みたいな連中だ。

 

理 「大丈夫だよ♪紫ちゃんおでこだして♪」

 

紫 「え?はい………」

 

そう言うと紫はおでこを出した。

 

理 「今からおまじないをかけてあげるから♪」

 

理久兎は、そう言って紫のおでこに指を筆代わりにしてルーン文字でおまじないを書く。

 

理 「これで大丈夫♪」

 

紫 「不安しかないんですけど………」

 

理 「問題ないから行くよ♪」

 

理久兎が、やったのは魔道の1つルーン文字を紫ちゃんのおでこに書いた。その魔法の内容は、『パワーミラージュプロテクト』簡単にいうと外部からの力のサーチ効果をジャミングする魔法だ。これを使えば妖怪達の妖力も隠せるから意外に便利なのだ。勿論少しの魔力だから紫にも気づかれてもいない。お手軽な魔法だ。

 

理 「俺もこうしてっと……」

 

理久兎は妖力から霊力に変換した。

 

紫 「あれ?理久兎さんの力の質が変わった?」

 

理 「俺は少し特異体質でね霊力と妖力を

   どっちも使えるんだよ♪」

 

それを聞いた紫は少し驚いた表情をした。

 

紫 「凄いですね……」

 

理 「じゃ行くよ!大丈夫信じろって♪」

 

紫 「分かりました……」

 

紫は不安を抱きつつもそう言い2人は都に入った。そして紫はこれまで都に来たことがないからか色々と初めて見るものも多かった。

 

紫 「凄い……」

 

理 「紫ちゃんこっちにおいで!」

 

紫 「はい!」

 

紫は返事をして理久兎についていく。まず紫を連れて行った場所は、

 

店員「いらっしゃいませ!」

 

紫 「………えっと何のお店ですか?」

 

紫が理久兎に訊ねると、

 

理 「ここは服屋だよ♪」

 

そう理久兎が何故、紫を連れてきたかというとまずその服を変えようと思ったからだ。理由はボロボロの服だと目立つしみすぼらしくて可哀想に見えてくるからだ。

 

店 「何をお探しですか?」

 

理 「この子に合う服を頼む♪」

 

紫 「えっ!?」

 

突然の理久兎の発言に紫は驚いた。

 

店員「かしこまりました」(≡^∇^≡)

 

理 「紫、自分が好きな服を選びなさい」

 

理久兎が紫に服を選ぶように言うと、

 

紫 「良いんですか……?」

 

理 「構わないよ♪行ってらっしゃい♪」

 

紫 「わかりました!」

 

そう言って紫は服を選びに行った。

 

理 「クスクス♪」(o^-^o)

 

理久兎から見て紫ちゃんは楽しそうに服を選んでいたそこはとても女の子らしいところだった。紫が服を選ぶこと数分後、

 

紫 「理久兎さんこれがいいです!」

 

紫ちゃんが持ってきたのは紫色でフリルのついたこの辺では見ない珍しい服だ。

 

理 「珍しい服だね……」

 

店員「はい!ここ最近、異国の方で見られた服

   なんですよ!」

 

理 「紫ちゃんそれで良いの?」

 

紫 「はい!」

 

と、大きな返事をしてくれた。財布を出すと、

 

理 「お値段は?」

 

店の人に服のお値段を聞くと、

 

店 「え~と2万円です」

 

と、結構お値段が張る服だった。買えないこともないが、

 

理 「結構なお値段だねじゃこれで……」

 

そう言い理久兎は財布から二万円を出すと、

 

店 「丁度ですね毎度ありがとうございました!

   後お客さん!お高めの服を買ってくれたので

   少しサービスしてこの帽子もあげますよ」

 

店の人から渡されたのはドアのキャップみたいな帽子だ

 

理 「ありがとうね♪後ここで着替えても

   大丈夫?」

 

そう聞くと店の人は大喜びで、

 

店 「問題ございませんよ!!」

 

と、言うので理久兎はお言葉に甘えて、

 

理 「せっかくだから着替えて来なよ♪」

 

紫 「ありがとう理久兎さん!」

 

更に数分後……

 

紫 「どうですか………」(///__///)

 

紫はモジモジしながら理久兎に感想を聞くと、

 

理 「よく似合ってるよ♪」

 

幼さはある。だがそれでも少し大人びた感じにまとまりなおかつ先程のボロ切れの服よりはとてもマシだ。

 

紫 「ありがとうございます………」

 

理 「じゃありがとうね」

 

店 「こちらこそありがとうございました!」

 

そんなこんなで店を出て他の調味料などを買って帰路についた。しかも丁度よく紫ちゃんにかけた魔法も効果切れだ。

 

紫 「理久兎さん!今日はありがとうござい

   ました!」

 

理 「良いよ気にするな………」

 

紫 「でも気になったんですけど……」

 

理 「ん?」

 

紫 「理久兎さんあのお金ってどこから……」

 

紫にお金の事を聞かれた。それは少し説明に困ってしまう。

 

理 「あ~~~あれねぇ………」

 

何て言うかと悩んでいると、

 

山賊「おいそこの奴ら金とその衣服おいて

   いきな!」

 

山賊「ひゃひゃひゃ」

 

山賊「おいてけ!おいてけ!」

 

武器を持った明らかにもTheモブという山賊が出てきた。ついでに見た目がダサいし蝿が数匹周りをブンブンと飛んでいた。。

 

紫 「山賊!?」

 

理 「そうだ紫ちゃん少し見ててね♪仙術十八式

   瞬雷……」

 

仙術を唱える。その次の瞬間、

 

シュン!

 

紫 「えっ消えた?!」

 

突然紫の目の前から理久兎の姿が消えた。

 

山賊「さ~おい………ギャフ!」

 

何が起こったのか山賊の1名がいきなり倒された。

 

山賊「何が起こっ……アベシ!」

 

また1人倒れ、

 

山賊「何がどうなって……アヒュン!」

 

そして最後の1名も倒れた。そんな光景を間近で見た紫は驚いていた。

 

紫  ( ̄□ ̄;)

 

シュン!

 

そして姿を消した理久兎が突如現れた。

 

理 「よ~しこいつらから剥ぎ取るか♪」

 

理久兎は山賊達から財布と服などを剥ぎ取った。なおふんどしは残してあげた。流石に男として可愛そうになったため。

 

理 「意外に入ってるな多分俺らの前に誰からか

   金を剥ぎ取ったな………まぁちょっと余分に

   ゲット出来たから良しとするか………」

 

紫 「まさか殺したんですか!?」

 

理 「いや殺してないよ!?こいつらなんて

   殺しても何の得もないしね……」

 

理久兎が、やったのはあくまで相手を気絶させる程度の攻撃(グーパン手加減)だ殺戮的な技は使っていない。

 

紫 「そうですか…」

 

理 「あ~そうそう話の続きだけどお金の稼ぎ

   方は今みたいな感じだよ♪」

 

紫 「何時もこんなことを?」

 

紫が理久兎に聞くと、

 

理 「はっきり言うとこいつらから挑まれたら

   勝負しているだけだよ♪ついでに人から

   盗みを働いているからねこういう奴らの

   この結果は自業自得なんだよね♪」

 

紫 「そうですか……」

 

理 「だから気にすることはないよ」

 

紫 「そうですね…理久兎さんみたいに強くなりた

   いな……

 

紫は理久兎の圧倒的な強さを初めて見てその強さに憧れた瞬間だったが、

 

理 「何か言った?」

 

紫 「いっいえ!」

 

理 「まぁいっか紫ちゃん早く帰って御飯を食べ

   ようか?」

 

紫 「はい!!……(理久兎さんに頼んでみようかな)

 

そんなこんなで理久兎と紫は小屋へと帰って行ったのだった。

 



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第五章 運命は動き出す
第48話 弟子が出来ました


山賊達の襲撃から翌朝の事。

 

理 「ズズ……うん!良い出汁だ!」

 

味見をしつつそう呟く。因みに味噌汁を作っているが具材はシンプルに魚のつみれ団子だ。

 

紫 「良い香りですね♪」

 

理 「おはよう紫ちゃん♪」

 

紫 「おはようございます理久兎さん!」

 

理 「もうすぐ出来るから待っててね……」

 

紫 「わかりました!」

 

理久兎の言葉を聞いた紫は鍋をかき混ぜる理久兎をジーと居間から見続けていた。そして数分後………

 

理 「はいお待ちどうさま」

 

紫 「今日も美味しそう!」

 

メニュー、御飯、味噌汁、目玉焼き、菜の花のおひたし、でとてもバランスの良い食事だ。

 

2人「いただきます!!」

 

紫 「理久兎さん後でお話ししたいことが

   あるんですが……」

 

理  「ん?」

 

紫 「食べ終わったらで良いので聞いてくれ

   ませんか?」

 

理 「いいよ…」

 

と、言うと紫は真剣な顔になって朝食を食べ始めるのを確認し何かあるなと悟った。そして食べ終わり、

 

紫 「ご馳走さまでした………」

 

理 「お粗末さま………で?話は?」

 

紫 「実は………その………」

 

理 「うん」(・_・?)?

 

紫 「図々しいとは思いますでも言わせてくだ

   さい!!」

 

理 「だから何が?」

 

紫 「私を理久兎さんの弟子にしてください!」

 

理 「…………え?は~ーー!?

 

理久兎は唐突すぎて本気で驚いた。だからこそ弟子になりたい理由を聞かずる得なかった。

 

理 「なんでまた?」

 

紫 「私は昨日の理久兎さんの戦いを見ました

   それで私もあそこまではいかなくても

   自分のことは自分で守れることは出来る

   ようになりたいんです!!だから弟子に

   してください!!」

 

理 「うむ………………」

 

理久兎は考えた確かに自分の戦い方を見てそれで弟子になりたいそれは良い。だけど弟子をとったことが1度もないそれどころか彼女に対してしっかり教えられるか責任はとれるのかなどを考えた。

 

紫 「お願いいたします!!」

 

紫は座って頭を下げた……

 

理 「おいおい紫ちゃんお願いだから頭を

   あげてくれ」

 

紫 「お願いいたします!!」

 

紫の決死の願いが届いたのか理久兎は紫に、

 

理 「紫ちゃん1つ言わせてほしい……」

 

紫  (・_・?)?

 

理 「俺は、これまで弟子を取ったことは

   1度もない……それでも良いのか?」

 

理久兎は確認のために自分は弟子を1回も取ったことがないと言うと紫は、

 

紫 「もちろんです!なら私と学びましょう!

   理久兎さん!!」

 

理 「紫ちゃんには負けたよ……いいよ弟子に

   なって……」

 

紫 「ありがとうございます理久兎さん!!

   いえ御師匠様!!」

 

理 「無理することはないんだよ紫ちゃん?」

 

急に言い方を変えるなんてのは難しいため無理のない範囲でいうが紫は、

 

紫 「いえ大丈夫です!!」

 

と、強くいった。

 

理 「そうか……まぁ良いかとりあえず本格的な

   修行の方は明日からね♪」

 

紫 「分かりました!」

 

理 「そうだな~……なら紫ちゃん」

 

紫 「はい?」

 

理 「紫ちゃん文字とか読み書きは分かる?」

 

紫に文字の読み書きが出来るかを訊ねると紫は首を横に振り、

 

紫 「いえ分かりません……」

 

そう言うと理久兎は笑顔で、

 

理 「なら今日は修行の代わりに文字や読み

   書きを少し教えてあげるよ♪」

 

紫 「ありがとうございます御師匠様!」

 

理 「じゃ~そうだな……」

 

そんなこんなで紫ちゃんに文字や読み書きを教えて今日は終わった。

 

翌日、理久兎と紫は滝のある森の中に来ていた。

 

理 「紫ちゃんまず滝行から始めようか?」

 

紫 「何が目的ですか?」

 

理 「紫ちゃんの力の質は妖怪だから妖力なの

   は分かるよね?」

 

紫 「それは分かります!」

 

理 「その妖力をできるだけ限界まで出し続けて

   それを維持するんだよ…そうするとやがて

   は妖力を今よりもっとコントロールできる

   し自分が使える妖力の量も増えるこいう事

   なんだよね♪」

 

紫 「つまり、滝に打たれながら心を無にして妖

   力を出し続ければいいと言うことですね?」

 

理 「そうだね♪これをまず数時間してみようか

   紫?」

 

紫 「分かりました!」

 

紫の返事を聞くと理久兎はある事を思いつき紫に提案する。

 

理 「あぁ少し俺はここを空けるよ」

 

紫  (・_・?)?

 

理 「この場所で取れる山菜や動物をダッシュ

   で狩りに行くから紫ちゃんが終わる頃に

   は帰るよ♪」

 

紫 「わかりました!」

 

理久兎は、そう言ってこの場所から少し離れた……

 

紫 「さ~て頑張るぞ!」

 

だが理久兎は本当は離れるべきではなかったのだ……

 

妖怪「見つけたぜ小娘!」

 

紫 「え!!!」 

 

ガン!

 

紫は突然後ろから後頭部に鈍器で殴られ不意討ちを仕掛けられた……

 

紫 「うっ………」

 

バタン!

 

突然だったそれに対応できず紫は気絶してしまったそしてその拍子で帽子も落ちた。

 

妖怪「散々手こずらせやがって」

 

妖怪「行こうぜ親方が待ってる!」

 

妖怪「てかよ…俺のこん棒今ので折れちまったよ」

 

妖怪「もうだいぶ使ってたしな……」

 

妖怪「とりあえずよこいつ運ぶか……」

 

妖怪「それさっき俺が……も~いいや……」

 

そんな会話をしながら妖怪は紫を担いで彼らの拠点に帰っていった。そこから数分後、

 

理 「お~い紫ちゃん♪」

 

紫を呼ぶのだが紫どころか誰も返事をしない。

 

理 「あれ?」

 

不信に思いすぐに紫ちゃんがいた場所に駆けつけた。

 

理 「これは…………」

 

理久兎が見つけたのは紫が着けていたドアキャップみたいな帽子にそして更に紫ちゃんの手掛かりになりそうな物を見つける。

 

理 「この折れたこん棒は……」

 

そうこの折れたこん棒を理久兎は脳裏を過りそれを見たことがあった。それは紫を追っていた妖怪が持っていた武器と同じ物だった。つまり紫はまた拉致られたというのが分かった。

 

理 「良い度胸しているじゃねえか……」

 

このせいで堪忍袋もぶちギレを通りこした。殺気を制御するのを忘れて殺気は駄々漏れしかもそのせいなのか、

 

鳥 「ギャーギャーギャー」

 

動物「キャン!キャン!」

 

周囲の動物達もその感で危機を察知して逃げている。しかもそれだけではない。

 

ゴーーンゴロゴロ!!!!!

 

理久兎の能力のせいで天気も急に悪くなり始めしまいには雷が鳴り後少しで雨も降りそうだ。

 

理 「俺の身内に手を出したこと後悔させてや

   るよ……あのゴミ屑共が!!」

 

そう言って理久兎は走り出す紫ちゃんいや自分の弟子を見つけるために。



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第49話 弟子がピンチです

ザーザーザーザーザーゴロゴロゴロゴロ

 

雷鳴が轟く雨も強い…………

 

今俺がおかれている状況は非常にまずい紫ちゃんを捜すのはいいだが情報が無さすぎる何処かに情報は………あれは?

 

妖怪「やれやれ見回りとかめんどくさいな」

 

妖怪「全くだ!しかも天気がいきなりこれだ

   しな…………」

 

妖怪達がどうやら見回りをしているようだ…

 

理 「とりあえずあいつらから情報をえるか」

 

そう呟きとった行動は飛燕刀黒椿を断罪神書から取り出して、

 

理 「死ね…………」

 

ザシュ!

 

妖怪「なんで俺ら……グハ!」

 

妖怪「なっ!大丈夫か!」

 

突然、妖怪は理久兎の不意打ちよって首を斬られ斬殺された。

 

妖怪「てめぇ!」

 

チャキ!

 

妖怪「ひ!!」( ;゚Д゚)

 

理久兎はもう1匹の妖怪の首もとに刀を突き立てた、

 

理 「少し話してほしいことがあるんだけど

   良いかな?」

 

妖怪「たっ助けてくれ!」

 

理 「いいから話せ………お前らの所に薄い黄色の

   髪をしててこの辺だと珍しい女の子を知ら

   ない?」

 

妖怪「そっそれなら俺らの住みかにい…る……」

 

理 「場所は?」

 

妖怪「ここから南の洞窟だ!話すことは話した!

   約束だろ!だから頼む助けてくれ!」

 

理 「なに言ってるの?」

 

妖怪「え!?」

 

理 「見逃す約束なんてしてないよ?」

 

理久兎のその一言の後、

 

ザシュ!

 

妖怪「がはっ………」

 

妖怪は一瞬で首を斬られて斬殺された。

 

理 「さて情報は手に入れたから紫ちゃんを助け

   に行くか………後ついでだから他のゴミ屑の

   掃除も平行してやっておくか……」

 

そうして南の住みか向かってに走りだしたのだった。視点は変わりじめじめとした暗い洞窟。

 

紫 「うっここは………」

 

ガチャ!

 

紫 「なに?手枷に鎖………」

 

紫の両腕には、手枷がついていた。

 

親妖「おやおやお目覚めかい?」

 

紫 「嘘………」

 

そうこの子供の幼さを持つ妖怪こそ紫ちゃんの体にミミズ腫れの傷や紫を精神的に追い詰めた妖怪だった。

 

親妖「なに驚いてるのアハハ?」

 

紫 「来ないで!!」

 

親妖「後で君にはここから逃げだ分と俺の鬱憤

   を貯めた分をゆっくりと楽しむからね♪」

 

紫 「いや!助けて御師匠様!」

 

親妖「でも君どうやら相当な馬鹿に助けられたね

   後でそいつにも地獄を見せなきゃね♪アハ

   ハハハハハ♪」

 

そう言って妖怪の親方は牢屋から出ていった。

 

紫 「やっと自分自身が望む生活が出来ると

   思ったのにグスッ御師匠様………」

 

紫の涙そして嘆きを聞くものは誰も居なかった。視点はまた戻り外は豪雪と雷で天気は最悪な事になっていた。

 

ザーザーザーゴロゴロ!

 

と、豪雪と雷が鳴る。そんな中、微かにだが光が漏れる洞窟を見つけた。

 

理 「ここか………」

 

理久兎はやっと住みかにたどり着いた見張りの妖怪達全員を斬殺していたら少し時間がかかってしまった。そして今、自分の手元には空紅と黒椿がある二刀流の状態だ。

 

理 「とりあえずあの住みかの入り口を見張

   ってる奴を先に殺るか」

 

呟いた理久兎は夜の闇に消えて素早く無駄なく動く。

 

妖怪「いきなり天気が悪くなったな………」

 

妖怪「ほんとだな………」

 

妖怪達が言っている通り今の天気は月明かりが見えずそれどころか雷が鳴っていたそれに雨もどしゃ降りだ。

 

妖怪「なぁあのガキ後でどうなるんだろうな」

 

そんなことを妖怪が言い仲間の妖怪に振り向いたその時だった。

 

妖怪「グボ!」

 

仲間の妖怪が血を吐いて倒れた。その倒れた妖怪の背中から心臓にかけて黒い刀が刺さっていた

 

妖怪「おい大丈夫か!………誰だ!」

 

理 「よっ♪」

 

妖怪「お前はあの時の小屋の!」

 

妖怪が言いきる前に直ぐ様、間合いへと詰め、

 

理 「死ね……」

 

ブォォォーーー!

 

妖怪「あが…はっ!?」

 

理久兎は、一瞬で近づき妖怪の首を空紅で焼き斬った。妖怪は悲鳴を上げず静かに死んだ。そして妖怪の背中に刺さった黒椿を抜いて、

 

理 「この奥か…少し口笛でも吹くかそうすれば

   少しは気も紛れるし何より彼奴らの方から

   寄ってくるだろうし」

   

つまりわざと近づけさせてまんまとやって来た奴から始末していくという作戦だ。

 

理 「ヒュ~♪ヒュ~♪」

 

理久兎は、口笛をを奏でながらその住みかに入っていった。そし妖怪の親分は、

 

親妖「ふぅ喰った……さてさてあのガキを虐めよ

   うかな♪久々で楽しみだな♪」

 

バチん!

 

妖怪の親分は、どうやら飯を食っていたようだ。飯を食べ終わると壁に飾ってあったムチを取った。どうやら紫にムチを打ちに行くようだ……

 

親妖「あのガキが苦痛に耐える顔見るのが

   とても楽しんだよね♪アハハハハハ」

 

そんなことを言っていると、

 

ヒュ~♪ヒュ~♪ヒュ~♪

 

親妖 「何だこの口笛は?」

 

そんなことを言っていると、

 

ガロン!コロコロ

 

何かが転がってくる、

 

親妖「なっ!なんだよこれ!」

 

妖怪の親分は驚くそう転がってきたのは自分自身の部下の生首だったからだ。そしてそれと同時に二刀を持った理久兎も顔を出した。

 

理 「おや?ここは少し広いね♪」

 

狭い洞窟からうって変わり少し広い場所に出た。しかもその奥には鞭を持った妖怪がいた。

 

親妖「お前!俺の部下に何をした!」

 

理 「君の部下……てことは君が親玉?」

 

どうやらこいつが紫を痛い目に遭わせていた奴みたいだ。こいつは苦しみを与えてから殺すと考えた。

 

親妖「聞いてんのはこっちだ!」

 

理 「殺したんだよ?見て分からない?あぁ

   君の小さい脳じゃ分からないか♪」

 

親妖「こいつ!野郎共!出てこい!」

 

だが誰も来ないそれどころか返事もない。

 

親妖「お前ら!!」

 

理 「無駄だよ♪」

 

親妖「なに!?」

 

理 「だって全員もうこの世にはいないから♪

   何よりその首が証拠だよ♪」

 

そう外の見張りそしてこの巣の中にいる妖怪達はこの親玉除いて全員殲滅したのだ。何よりも彼らは悲鳴をあげることも出来ない死に方と外の大雨と雷が響きうるさいのもあり気づくはずもない。

 

親妖「嘘だ………嘘だ!」

 

理 「嘘じゃない現実だよ♪」

 

親妖「お前は何が目的だ!」

 

何が目的か。そんなは決まっている。

 

理 「君がお気に入りの女の子だよ♪」

 

親妖「な!まさかお前があのガキを助けた奴か!」

 

理 「そうだよ♪さてとゴミ屑の戯れ言

   はもう聞きあきたんだよね」

 

理久兎は、殺気を放つ。純粋な研ぎ澄まされた殺気を、

 

親妖「ひっ!ひーー!?」

 

妖怪の親分は尻餅をついて後ろに下がる。だが歩きながら距離を詰めて近づいていく。そして妖怪の親分が壁に背中があたるもう後ろに下がれない。そして妖怪の親分は口を開ける。

 

親妖「分かった!あのガキにはもう二度手を

   出さない!!なんならここの金も全部

   やる!だから助けてくれ!」

 

紫は助かるのは良い。だが金で済ませようという奴は本当に嫌いだ。そしてこいつは絶対に生かしてはおかないと決めたいた。だから始末する。それは揺るぐ事はない。

 

理 「本当に屑みたいだなお前…楽に死ねる何て

   思ってないよな?」

 

親妖「くっ来るな!」

 

理 「紫ちゃんが受けた屈辱そして痛みそれをも

   越えすぐ死にたいと思わせる殺し方をして

   やるよ♪」

 

理久兎はただ笑った。それも獰猛な笑顔で。憤怒にまみれた殺気を放ち続けながら。

 

紫  「グスッグスッ」

 

紫は泣いていた………

 

カツンカツン

 

と、岩の通路のせいか足音が聞こえてくる。しかもこっちに近づいてくる。

 

紫 「また前みたいにムチを打たれるんだ

   怖い打たれたくない助けて御師匠様…」

 

だが紫の予想は外れたムチの音ではなく………

 

ガキン!ダン!ダン!!

 

鉄格子が切れてそれが地面に落下した音がだった………

 

紫 「え?」

 

紫が目を開けるとそこに写っていたのはここにはいないはずのあり得ない人物だからだ………

 

理 「大丈夫かい紫ちゃん?」

 

紫 「御師匠様!!!」

 

理 「待っててね♪」

 

ジャキン!

 

そう言うと理久兎は、黒椿で手枷を切断した……… 

 

紫 「御師匠様うわ~ん怖かったよ!!」

 

ガバ!!

 

紫が理久兎に抱きついた………

 

理 「おっとっと!怪我は……大丈夫そうだね

   帰ろっか?紫ちゃん?後これ忘れ物♪」

 

そう言って頭にドアノブみたいな帽子を紫ちゃんの頭に被せた

 

紫 「ありがとうございます御師匠様…あっ

   でもここの妖怪達は?」

 

理 「あ~大丈夫だよ♪しっかり話し合い(物理)

   したからね♪」

 

紫 「そうですか………あれ?力が………」

 

どうやら安心したのか力がうまく入らないようだ。

 

理 「おっと大丈夫かい?」

 

紫 「すみません力が……」

 

理 「ならおんぶしてあげるよ♪その前に

   刀をしまわないとね……」

 

理久兎は、そう言い刀を断罪神書に納める。そして紫をおんぶした。

 

紫 「御師匠様………」

 

理 「行こうか?」

 

紫 「はい!!でも今の本は……

 

そう言って理久兎達は、出口に歩きだす………

 

一方妖怪の親分は…、

 

親妖 「助…けて……くれ……殺し……てく…れ」

 

理久兎の逆鱗に触れた妖怪の親分は十字架に掲げられたイエスキリストのように壁に木の杭で両手両足を貫かれ、はりつけにされていた。そして体には10本ぐらいの木の杭が体に刺さっていたそこからは血が少しづつ少しづつと垂れていた。

 

親妖 「誰か………俺を殺し…てく…れ!!」

 

理久兎が今、知っている最も残酷な殺し方だ。痛みの中で出血多量でゆっくりと死んでいく方法だ。しかも苦しいからと言って自分で自分を殺すこともできないなぜか両手両足に木の杭が打ち込まれて身動きがとれないからだ。そして誰も助けには来ない……なぜか理久兎がこの親分の部下の仲間も殺したから。妖怪の親分の声は誰にも響かず虚空の闇に消えていった。帰路についた2人はというと、

 

紫 「ありがとうございます御師匠様……」

 

理 「いいんだよ俺も離れたのは悪かったしね

   とりあえず明日から修行に入ろうか?」

 

紫 「はい!!」

 

そうして俺らは帰路についたのだったそして、雷鳴が轟き強い雨が降っていた空は今は綺麗な星と月が輝いていたのだった。

 



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第50話 紫の修行

紫ちゃんを救出してから翌日、

 

理 「昨日は散々なことがあってできなかった

   修行するよ♪」

 

紫 「お願いします御師匠様!!」

 

理 「昨日言った滝行からやってみようか?」

 

紫 「はい!!」

 

そんなこんなで滝行することになった。

 

ドバーーー

 

理 「気持ちを落ち着けるんだ力をだすことに

   集中してね………」

 

紫  ( ̄ー ̄)………

 

理 「フム…………」

 

紫を観察しながら今の状態を考察する、

   

理 (妖力は、まだ本当にこれっぽっちしかないか

  でも紫ちゃんの努力次第で結構変わるからな…)

 

そう考察して10分後、

 

紫 「はぁはぁはぁ………」

 

理 「お疲れ様まだ慣れてないからきつ

   かった?」

 

明らかに息を切らしている紫に大丈夫かと訪ねる。だが元気よく、

 

紫 「大丈夫です!」(`・ω・´)

 

と、言ってきた。とても頑張り屋だ。

 

理 「ははっ♪そうかなら次はイメージトレー

   二ングをしようか?」

 

紫 「イメージトレーニング?」

 

理 「そう簡単に体で説明すると……」

 

理久兎は自身の妖力を使って黒の丸い玉を作った。

 

理 「こういう風にまず形を考えてみて♪」

 

紫 「分かりました!ムムム……」

 

だけど紫ちゃんがどんなに頑張っても玉にならない。

 

理 「イメージをするんだ丸い玉のイメージを

   頭でしっかり思い浮かべるんだよ……」

 

紫 「ふぅ分かる。………ハッ!」

 

するとポンという音がする。すると紫の手には、

 

紫 「出来ましたよ!御師匠様!!」

 

理 「やればできるじゃないか」( v^-゜)♪

 

まだ自分に比べれば小さいし直ぐに消えてしまいそうな薄く黒い光だ。でも良く出来た。初めてにしては上出来だった。

 

紫 「ハ~~~~~」

 

だが慣れないことをしているためか紫は座り込んでしまった。

 

理 「クスクス♪お疲れ様お昼にしようか?」

 

紫 「そうですね♪」

 

理久兎と紫は森を散策することにし森へと入るのだった。

 

神様 少女 移動中………

 

そしてここ森の中では、

 

理 「猪ゲット!!」

 

紫 「相変わらず凄いですね………」

 

紫 「あっ御師匠様これは食べられますか?」

 

理 「それは木苺だね食べれるよ♪少し食べて

   みたら?」

 

紫 「ではいただきます………」

 

そう言うと紫は木苺を1粒、口に入れた。

 

紫 「意外に酸っぱいけど美味しいです!」

 

理 「そうか」( =^ω^)

 

紫 「御師匠様このキノコは食べられ

   ますか?」

 

今度はキノコを手に取って聞いてきた。だがそのキノコは、

 

理 「それは毒キノコのツキヨタケだね食べた

   ら猛毒でコロッと死ぬよ?」

 

紫 「え!?」

 

紫は、それを聞き直ぐに捨てた。

 

紫 「危うく食べるところでした………」

 

理 「キノコは気を付けてね………」

 

紫 「はい………じゃあこれもですね………」

 

また茸を取る。だがそのキノコは、

 

理 「おっと!これは大丈夫だよ♪」

 

理久兎は、そう言って幾つかのキノコを手に取った。

 

紫 「え?でも毒キノコなんじゃ………」

 

理 「これはシイタケだよ色々な料理に使えるん

   だよね♪」

 

紫 「御師匠様詳しいですね………」

 

理 「まっ色々と見てるからね♪」

 

因みにあまり言えないがぶっちゃけこのツキヨタケを昔に食っていちころで死んだ事がある。そのためキノコの見極めはその後、永琳の元で学び今のキノコの見分けが出来るようになったのだ。

   

理 「そろそろお昼御飯にしようか?」

 

紫 「はい!!」

 

そうして理久兎の調理が始まったのだった。

 

神様調理中

 

理 「悪いけどこの1品で勘弁ね」

 

理久兎が作った料理は牡丹キノコ鍋だ。具材は猪の肉 シイタケそして調味料として持ってきた醤油に味噌。最後に出汁の為に猪の骨も使った鍋だ。

 

2人「いただきます!!」

 

そうして2人は食事にありつく。

 

紫 「お肉がとろとろで美味しいです♪」

 

理 「そうか」( =^ω^)

 

紫の幸せそうな顔が見れてとても良かった。そんなこんなで昼飯を食べ終わる。

 

紫 「ご馳走さまでした!」

 

理 「お粗末さんね………さてお昼も済んだし

   もうひと頑張りしますか?」

 

紫 「はい!!」

 

理 「とりあえずまずは基礎からだからもう一回

   さっきのをやるよ♪」

 

紫 「わかりました!」

 

そうしてその後も修行が続き初日の修行は終わった。

 

理 「今日はここまでね♪」

 

紫 「ありがとうございました!」

 

もう秋というのもあり日は早く沈んでいた。そのためもう真っ暗だ。

 

紫 「もうすっかり夜ですね………」

 

理 「紫ちゃんあっちを向いてみてよ♪」

 

そう言いその方向に指を指す。そして紫がその方向を向くと、

 

紫 「綺麗~~!!」

 

と、言った。その綺麗と言った物は森の中が綺麗な緑の淡い光で溢れている幻想的な景色の事だ。

 

理 「あれはねツキヨタケだよ♪」

 

紫 「えっ!さっきの毒キノコの?」

 

理 「そっ!食用ではないけど観賞するなら

   綺麗なキノコなんだよ♪」

 

紫 「そうなんですか……」

 

理 「帰ろっか?明日に響くしね……」

 

紫 「そうですね!!」

 

2人は、その光に当てられながら帰っていく2人が並んだ姿を見ると父と娘みたいだだけど2人は知らない明日2人が驚くことが起きることに。

 



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第51話 紫の能力

紫ちゃんの初修行を終えて翌日、

 

紫 「フワ~~~ムニャムニャん?」

 

紫は目覚めると目の前に見たこともない不思議な物があった。それは空間を引き裂いたような穴みたいな物だ。そして中からは無数の目が幾つもありそしてその穴の両端にはリボンがあしらわれていた。

 

紫 「何かしら?御師匠様が置いたのかな?」

 

そんなことを言っていると、

 

理 「おはよう紫ちゃん♪…所で何それ?」

 

どうやら理久兎は、朝食を作り終えて紫ちゃんを起こしに来たようだ。

 

紫 「えっ!?御師匠様が置いたんじゃないん 

   ですか………」

 

理 「ん?俺は知らんぞ俺が起きたときには

   無かったし……………」

 

紫 「えっ!じゃ誰が……………」

 

理 「まさか怪談時空トンネル?」

 

冗談混じりに言うと紫は苦い顔をしながら首を傾げる。

 

紫 「いや違う気が……まず何ですかそれ?」

 

理 「ん?適当だよ……」

 

紫 「だと思いました………」

 

まだ5日ぐらいしか経っていないがもう自分のこういった性格を学習したようだ。だがその不思議な物は興味があるため、

 

理 「少し調べてみるか…紫ちゃん先に御飯

   食べてて良いよ」

 

紫 「分かりました」

 

そう言って紫は朝食を食べに行った。

 

理 「フム…………………」

 

そして自分はこの目の前の物体とにらめっこをする。そうして数分後………

 

紫 「御師匠様ご馳走さまでした!」

 

理 「御粗末さまね………」

 

紫は食器を片付け自分の元へと戻ってくる。

 

紫 「何か分かりましたか?」

 

理 「う~んとりあえずはね♪」

 

紫  (・_・?)?

 

理 「少し説明するね」

 

紫 「お願いします………」

 

とりあえずだが分かった事を説明することにした。

 

理 「簡単に説明すると」

 

紫  (・_・?)

 

理 「見た感じそして感じたことは紫ちゃんの

   妖力を若干感じるんだよね………これは恐

   らく紫ちゃん君の能力によるものだね♪」

 

そうこれは紫が無意識の内に使ってしまった能力の副産物ということだ。

 

紫 「能力?」

 

理 「そっ♪特定の人物や妖怪はたまた神様等が

   持つものだね」

 

紫 「それで私の能力は?」

 

理 「う~んなんと言うか多分なんだけど」

 

紫  (・_・?)

 

理 「紫ちゃんの能力は『境界を操る程度の能力』

   だね………」

 

そうここから見える世界それはあらゆるものの中央の世界といっても言い世界だ。紫はそんなとんでも能力を得てしまったということだ。

 

紫 「境界を操る程度の能力?」

 

理 「そっ♪空間の境界を裂いて出来ているから

   ねこれ………」

 

紫  (゜ρ゜)

 

理 「おそらく境界と名のつくものなら大抵は

   操ることができるはずだよ♪」

 

紫 「それが私の能力………」

 

紫は自身の手をグーパーする。まだあまり実感が沸いていないようだ。だが能力が開花するのはとても珍しいし新たな世界へと踏みいる事の出来る1歩だ。

 

理 「おめでとう紫ちゃん♪」

 

紫 「御師匠様ありがとうございます!」  

 

理 「とりあえずこの能力をいれた修行メニュー

   も考えないとな………」

 

この境界を見ながら出す消すが出来るようにするために特訓が必要だなと考える。すると、

 

紫 「御師匠様も能力は、あるんですか?」 

 

と、自分の能力について聞いてきた。勿論答えは、

 

理 「あるよ紫ちゃん♪」

 

あると答える。そう答えれば必ずしもこのこの返答が返ってくる。

 

紫 「失礼ですが能力の名前は………」

 

そう能力の名前だ。何時ものように2つ目の能力だけを言う事にした。

 

理 「俺の能力は『災厄を操る程度の能力』だよ」

 

紫 「待ってください………それ下手したら都

   なども滅ぼせるんじゃ………」

 

理 「出来るとは思うけど滅多なこと以外だと

   ねぇ?」

 

紫 「そうなんですか……」

 

しないとはいっていない。本当に自分の逆鱗に触れた国があった時は容赦なく潰す。それは変わらない。

 

理 「でも紫ちゃんの能力は使い方をしっかり

   覚えれば下手したら大妖怪は越えるね♪」

 

紫 「本当ですか!」

 

理 「うんでも紫ちゃんの努力も必要だよ?」

 

紫 「努力して能力を使いこなしてみせます!」

 

 

真っ直ぐな目を光らせて応えた。学ぶという事にとても意欲的な子だ。

 

理 「その意気♪その意気♪」

 

紫 「御師匠様!!早速修行お願いします!」

 

理 「はいはいそんじゃ行きますか♪でも能力の

   修行は今回のメニューで考えてないから明

   日ね♪」

 

紫 「はい!!」

 

理 「じゃあ行くか♪」

 

そして今日も理久兎と紫は修行のために歩き出したのだった。その後、部屋に出された境界は練習がてらで紫に消させたのだった。

 



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第52話 お互いが望む夢

俺の元に紫が弟子入りしてから早約200年が経った。

 

紫 「………………」

 

理  (うん二百年でここまでいくとはね紫ちゃんは

   天武の才を持ってる妖怪だよ♪)

 

紫の成長についつい微笑んでしまう。200年前はミカンと同じぐらい小さくて薄い黒の妖力の玉も今では西瓜と同じぐらいの大きさだ、しかも妖力の質も上がって黒紫の色になった。更には『境界を操る程度の能力』の副産物?でもあるあの裂け目いや今はスキマといった方がいいだろうか。それも自在に操ってるしで本当にこの子は才能がある。しかもそれだけでもなく彼女の努力は自分の想像を遥かに越えていた。修行が終わって夜に寝たと思ったらこっそり起きて外でスキマの練習もしていたり修行の復習までも行っていた。自分は知らない振りをしていたが本当は誉めたかったのが事実だ。それでいて学問にも積極的に取り組んで覚えるのが本当に楽しそうだった。そのせいなのか読み書きもほぼ教えることが無くなってしまった。自分からすると自慢の弟子いや娘かもしれない。

 

理 「そこまで!」

 

紫 「はぁ~はぁ~」

 

理 「うん本当に成長したな…紫♪」

 

紫 「ありがとうございます御師匠様!!」

 

今では妖力を出し続けても3時間近く妖力を出し続けれるようにった。

 

理 「ここまで来ると教えることが何もないなぁ」

 

紫 「そうですかね?」

 

理 「うんアハハハハ♪多分今の紫ちゃんなら

   中堅妖怪ぐらいなら楽勝かもね……」

 

紫 「ご冗談を……ふふっ♪」

 

いや冗談なんかじゃない。事実をしっかりと述べた。

 

理 「とりあえず小屋に帰るかね♪」

 

紫 「はい!!じゃスキマを開きますね♪」

 

紫はスキマを開くと理久兎と紫とでスキマへと入るのだった。そしていつの間にか自分達の住処へと帰還した。

 

理 「本当に便利だねそれは」

 

上記のとうり紫は、今ではスキマを使っての移動もできるようになった移動には本当に便利だ。

 

紫 「御師匠様が教えてくれなかったら今ごろは

   使えませんよ♪」

 

理 「おだてるのが上手くなったね♪」

 

紫 「いえいえ♪」(゜▽゜*)

 

いや本当に言葉使いも良くなった。それに出会ったばかりの昔の弱々しい紫と比べると今はガリガリではなくなり健康的で良い肉体となり気持ち胸も少し大きくなったような気がする。そして丁度良いことに夕飯時のため、

 

理 「飯にしようか?」

 

紫 「そうですね♪」

 

理 「とりあえず外の縁側で待ってて………」

 

紫 「はぁ…分かりました……?」

 

紫に指示を出して自分は台所へと向かいある物を取りに行くのだった。そしてある物を取って縁側へと出ると、

 

理 「やっぱり夏は暑いね~」

 

紫 「そうですが月明かりが綺麗ですよ所で

   御師匠様それは?」

 

理 「これは七輪だよ♪」

 

ある物とは七輪だ。折角の夏の夜。昼よりも涼しいため外でも外で料理を食べようということだ。

 

紫 「それで何に使うんですか?」

 

理 「こうやってね炭火で味噌をつけたおに

   ぎりを焼けば……」

 

そう言いながら味噌を着けたおにぎりを七輪の網に乗せる。暫くすると味噌が焼かれ香ばしい匂いが出てくる。

 

紫 「芳ばしくていい香りですね♪」

 

理 「ほい俺特製の焼おにぎりね熱いから

   気を付けてね♪」

 

紫 「いただきます………ハフハフ熱いけど

   美味しいです!!」

 

理 「そうか」( =^ω^)

 

幸せそうに食べる紫の顔を見ながら自分は満足するのだった。暫く料理を食べると

 

紫 「ご馳走さまでした」

 

理 「御粗末様ね………」

 

料理を食べ終え自分は七輪の炭火を消す。すると、

 

紫 「御師匠様………」

 

理 「うん…どうした?真剣な顔をして………」

 

紫は真剣な顔をしてきた。何事かと思っていると、

 

紫 「私の過去を少し話します………御師匠様が

   知ってのとうり私が酷い生活だったのは

   知っていますね…?」

 

理 「あぁ知ってるよ………」

 

紫 「実は私はその前に生まれて間もない時

   ある人間達に出会って色々なことをし

   てくれました………御飯を貰ったり歌を

   聞いたりとですが直ぐにあの妖怪達が

   現れてその人達を殺してそのまま捕虜

   にされました………」

 

理 「………………………」

 

紫 「そしてその後は知ってのとうり捕まって

   鬱憤を晴らすためにムチ打ちや掃除等や

   らされ御飯はろくに食べれずそして妖怪

   の親分が私が成長したらにこいつを俺の

   嫁にして俺が死ぬまで楽しむとそれが嫌

   で命辛々で逃げ出してそして偶然御師匠

   様に出合い本当に幸せでした………」

 

やはり聞いていると悲惨な生き方をしている。自分よりも何倍もの過酷な生活についつい心を打たれてしまう。

 

理  「そうか………」

 

紫 「でも捕まる前に出会った人間達やあの時

   の御師匠様が私をつれてってくれた都の

   人間達のやり取りをみていると思ったん

   です………人間と妖怪が共存できる世界が

   実現できたらと」

 

理 「共存…ね……」

 

紫 「変ですよね笑ってくれてもいいんですよ?

   妖怪がこんなイカれた言うのは可笑しいの

   は知ってますから」

 

と、紫は言うが自分がそんな事で馬鹿にしたかのように笑う筈がない。むしろ、

 

理 「いや素敵な夢だと俺は思うよ♪」

 

紫 「御師匠様…………」

 

その夢を応援する。誰よりも紫のその夢を応援したい。

 

理 「俺はその人の夢や努力を笑わないそれに

   向かって行けるのは並大抵の努力では出

   来ないからだよ………」

 

紫 「……………………」

 

理 「その夢を心に抱き続けなさい紫…………」

 

紫 「御師匠様ありがとうございます!!」

 

紫は頭を下げた。だがこれは紫の夢であり叶えたいという願望だと感じた。そしてそれらの条件は揃った。

 

理 「ハハハハ♪なら紫………」

 

紫 「なんですか?」

 

縁側から立ち上がり紫の前に立つと、

 

理 「俺とその夢を実現させてみないか?」

 

紫 「え?御師匠様…………」

 

理 「妖怪達はそんな簡単にまとまらないのは

   分かるよな?」

 

紫 「はい…………」

 

理 「だから俺がその妖怪達をまとめよう」

 

紫 「え!!」

 

願いを持つのは誰しも人間だけとは思わない方が良い。動物や妖怪はたまた自分だって時々ある。そして何よりも紫のその夢は自分が興味を持ちそして叶えたいという意思を感じた。ならば神としてその願いを叶える後押しがしたいとそう思った。

 

理 「簡単な話だよ俺が妖怪の頂点に立てばいい

   そうすれば俺を元に妖怪達が集まる」

 

紫 「確かに……」

 

理 「それに、俺と紫の夢を共感出来る奴を

   探すのも楽だしね♪」

 

紫 「御師匠様…………」

 

理 「だから紫、君に頼みたい……」

 

紫 「え?」

 

理 「俺と紫………君のその夢を実現するために

   共に行かないか?」

 

理久兎は紫に手をさしだす。紫の考えはもう決まっていた。

 

紫 「共にその夢を叶えましょう御師匠様!!」

 

紫はその手を繋いだ。

 

理 「ああ!!今日はこの門出を祝おう!」

 

紫 「はい御師匠様!!」

 

こうして俺と紫の夢を実現する戦いが始まったのだった。

 

 

 

 

 



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第53話 仲間作りもとい不法侵入

紫ちゃんとの夢を実現するために今俺は山に来ていた。

 

理 「紫ちゃんの情報だとここか……」

 

紫は情報を集めるために自分と別々行動している。ここで少し回想が入りこれは夢を叶えようと言ったその翌日だ。

 

理 「紫ちゃん………」

 

紫 「何ですか御師匠様?」

 

理 「まずはどの妖怪を仲間にする?」

 

紫 「そうですね………なら妖怪の山に住む

   天狗達なんてどうですか?」

 

と、紫は言ってくれる。だが肝心な事がある。それは、

 

理 「天狗ってどういう妖怪?」

 

ズコッ!

 

天狗という妖怪は何だという事。元々妖怪といっても紫は別だが自分からすれば全部同じとしか思っていないため天狗と言われてもよく分からない。

 

紫 「御師匠様…知らないんですか………?」

 

理 「うん知らん!」( `・ω・´)

 

紫 「そんな胸を張って言わないで下さいよ……

   え~と説明すると妖怪達の中でも唯一で

   空を飛べてなおかつ妖怪達の中では一番

   縄張り意識の強い妖怪です………」

 

理 「うわ~面倒くさいタイプだ………」

 

縄張りを意識が強いという事は大抵の場合は仲間意識も強い傾向が多いということだ。故に面倒くさいのだ。

 

紫 「ですが仲間にしたら彼らのスピードや

   制空権を手に入れられますよ………」

 

理 「制空権は分かるけどそんなに速いの?」

 

紫 「はい……カラス天狗などの速い部類も沢山

   いますしね……」

 

そんなに速いというのならそのスピードを見てみたい。

 

理 「成る程そのスピードなら俺に対しての

   噂も流してくれそうだね………決めた!

   ならそこから行くか」

 

紫 「大丈夫ですか?御師匠様…………」

 

理 「大丈夫だよ後…紫ちゃんに頼みたいことが

   あるんだけどいいかな?」

 

紫に頼みたいことがあると伝える。それを聞き紫は疑問符を浮かべる。

 

紫 「何ですか?」

 

理 「紫ちゃんには少し妖怪の情報等を集め

   てきて欲しい…………」

 

紫 「なぜ情報を?」

 

理 「俺は妖怪に対しての情報は疎いだから

   それを知るためにもっていうのと情報

   は戦いを左右するからだよ♪」

 

自分は妖怪に対しての情報は未だに疎い。これが何の妖怪や弱点なんてのも良く分かっていない。だからそれを探らせるために紫に調査させたいのだ。

 

紫 「………分かりました!御師匠様との夢の

   ために情報を集めてきます!!」

 

理 「頼むよ♪でも無理はするなよ?」

 

紫 「はい!」

 

理 「後、俺は修行しながら行くからここで

   お別れになるけど何かあったら直ぐに

   俺のところに来なよ♪」

 

紫 「わかりました!!」

 

こうして理久兎と紫は計画を実行に移した。これが回想だ。因みにその話からもう1ヶ月も経過している。ゆっくりし過ぎた。そして現在の理久兎は、

 

理 「さてと山に突撃しますか………」

 

そう言って理久兎は、山の中に足を踏み入れた。暫く歩いていると、

 

? 「止まれ!そこの男!」

 

犬のような妖怪の男に止められた。理久兎はその犬みたいな男性に親しみをこめて口を開く。

 

理 「何ですか?厠ならあっちですよ♪」

 

これはトイレに行きたいのだろうと思い木に向かって指を向ける。

 

? 「あぁこれはご丁寧に………てっ違う!

   そして俺はマーキング等しない!」

 

良いノリツッコミだ。ツッコミにキレがある。

 

理 「どうした?青春に花を咲かせていこう

   とする青年のような叫びをあげて……」

 

? 「この先は天狗の縄張りの妖怪の山だ!」

 

と、叫んでくる。だが自分には軽くこう聞こえた。

 

理 「え?妖怪の山田さん?」

 

? 「ふざけるな!」

 

理 「ふざけてない!遊んでるんだ!」

 

この妖怪で遊んでいるだけだ。ふざけてなどいない。というか妖怪の山田って誰だよ。

 

? 「こ…こいつ我ら白狼天狗をここまでバカに

   しやがって…………」

 

理 「え?狼なの?犬じゃなくて?」

 

? 「違う!」

 

理 「どう見ても犬にしかみえない……」

 

それを聞いてこんなにうるさいと犬しか見えない。そこまで狼と言いきるのなら狼ならやらなさそうなことしてみたくなった。そのため男のすぐ近くに来ると、

 

理 「お手!」

 

? 「ワフ!…………………はっ!?」

 

理 「やっぱ犬じゃん尻尾まで振っちゃって……」

 

尻尾をパタパタと振っていた。だがこの白狼天狗はとうとうキレた。

 

? 「野郎ぶっ殺してやる!」

 

シュン!

 

そう言って白狼天狗は刀を抜刀して自分に向けて切りかかったが、

 

理 「遅いね♪」

 

だが彼より実践を経験している理久兎にはそんな攻撃たいしたことでもない。

 

ガシ!

 

理久兎は普通に刀を片手で掴んだ

 

白狼「なっ!?」

 

理 「少し寝ててね♪」

 

ドス!

 

そして理久兎はその白狼天狗の腹を思いっきり殴った

 

白狼「ガフ!うっ…犬走狼牙……一生の不覚………」

 

バタン!

 

そして狼牙は気絶した。

 

理 「いや~楽しかったさ~てそんじゃ入るか!」

 

そう言ったがいつものお約束だ…。

 

白狼「さっきここで大きなツッコミが………」

 

白狼「これは!隊長!!」

 

と、狼牙のツッコミを聞いて妖怪達が駆けつけてきた。それ以前にこいつが隊長だったみたいだ。

 

理 「こいつが隊長かよ!?」

 

白狼「貴様!!ただで帰れると思うな!」

 

白狼「隊長の仇!」

 

理 「殺してねぇよ!」

 

そして、いつものように殴りあいが始まった。そして草むらの中では、

 

? 「あやややたっ大変!急いで天魔様に

   伝えないと!」

 

この光景を見ていた一人の小さな少女の影は消えた。

 



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第54話 天狗達との戯れ

とある森の中1人の少女は全力でその小さな黒い翼を動かしていた。

 

? 「早く……早く伝えなきゃ!」

 

彼女は、無我夢中で飛んで周りに気を配るのを忘れていた。そのため、

 

? 「ちょ!!」Σ(×_×;)!!

 

? 「うわ!」

 

そして、偶然目の前にいた少女にぶつかった。

 

? 「痛てて何よ…………って文!どうしたの?」

 

文 「痛てて、はたて!」

 

この今さっきまで飛んでいた天狗の名は射命丸文。そして、今ぶつかったのは文の友達。姫海棠はたてだ。

 

文 「大変ですよはたて!」

 

はた「だからどうしたのよ!?」

 

文 「侵入者ですよ!」

 

はた「へ?…………はぁ~~~!?」

 

文 「急いで天魔様に伝えないと!」

 

はた「待って文…私もいく!」

 

そう言って2人の少女は飛びだった。

 

一方理久兎は、

 

理 「無駄なんだよ!」

 

白狼「グハ!」

 

素手で殴っている模様。今現在の状況では主人公が進みそうもないので先程の天狗の少女へと視点を変えよう。

 

文 「天魔様!!」

 

はた「大変よ!」

 

2人は天魔のもとにたどり着いた。そして他の天狗達が恐れる天魔の正体は、

 

天魔「ん~?どうした文にはたて2人して?

   バリッバリッ…………」

 

せんべいをかじりなが寝転がっているダメな中学女子見たいな子だ。

 

文 「侵入者です!」

 

天魔「またまた~こんな山に入る奴なんている

   のか文?あの御方達除いて………」

 

文 「ですが白狼天狗達が一瞬でやられて

   います!」

 

天魔 「…………嘘ではないな……」

 

文  コクリ

 

文が焦っているを久々に見た天魔はすぐに真面目な顔つきになり起き上がる。

 

天魔「はたて至急他の天狗達に伝達!そして

   侵入者を即刻捕らえよと伝えろ!」

 

はた「わかりました!!」

 

天魔「文、ご苦労だった」

 

文 「いえ……なんか急に真面目な顔つきになって

   も威厳がな……

 

なお天魔の威厳はどうやら無いに等しいらしい。

 

天魔「速く何としても捕まえなければもしこれが

   あの御方達にバレると色々面倒だからな」

 

天魔はそう呟き侵入者に対しての警戒を強めることにしたのだった。そして視点はまたまた戻り理久兎は、

 

理 「まったく数が面倒だな………」

 

気絶している白天狗達にそんなことをぼやいていると多数の気配を感じる。

 

理 「うん?」

 

向いた先には、

 

天狗「いたぞ!」

 

天狗「捕まえろ!」

 

と、今度は翼が生えた妖怪もとい天狗達多数がやって来た。

 

理 「また増えた……」(-_-;)

 

天狗「やっちまえ!」

 

天狗「おぉーー!!」

 

しかも無数にいる天狗達は理久兎へと滑空しながら襲い掛かる。

 

理 「面倒だな仕方ないあれを使うか…………」

 

理久兎はある構えをとる。すると、

 

天狗「捕まえた!」

 

天狗「お縄だ!よ

 

と、腕を足を掴む。だが彼らは遅かった。

 

理 「仙術 ニ式 虎哮(こほう)!!」

 

そう叫ぶと更に大きく息を吸い肺いっぱいに空気を吸うと、

 

理 「グワーーーーー!!」

 

理久兎が使った技、仙術ニ式虎哮これは自分を中心とし半径10mの範囲で大音量の雄叫びをあげる技だ。見た感じはシンプルな技だが侮る事なかれ。近距離の相手はこれを食らうと何mかはぶっ飛ぶ。さらに距離外でも相手の耳にダイレクトにダメージを与える。この咆哮はさながら何処ぞのハンティングゲームの轟竜のようだ。そしてこれをくらった天狗達は、

 

天狗「ぎゃふん!?」

 

天狗「ギャラッティック!?」

 

等、叫びながら吹っ飛んだ。そして遠くにいる者達は、

 

天狗「ぐわ~!!耳が!」

 

天狗「……………………」

 

耳を塞ぎ必死に耐える者もいれば気絶した者も出てきていた。そのため向かってきた天狗達は全滅した。

 

理 「あまり使いたくないんだけどなぁ……

   あ~後結構手加減してるから皆鼓膜は

   破れてないはずだよ♪さてとさっきの

   増援が来た位置を考えると拠点はあっ

   ちか♪」

 

そう言いながらまた歩き出した。また視点は変わり天狗達のいる本殿では、

 

文 「天魔様報告いたします!」

 

天魔「………捕まえたか?」

 

と、聞くが現実は甘くはなかった。文は申し訳なさそうに、

 

文 「侵入者を捕まえにいった天狗達全員

   やられました!」

 

天魔「ブッ!嘘だろ!?」

 

文 「嘘ではございません!」

 

はた「ありえない…………」

 

これには天狗達も驚くしかなかった。まさか1人にここまで戦力が削られるとは思わなかったからだ。すると、

 

天狗「侵入者が来たぞ!天魔様の家の門を

   閉めろ!」

 

天狗「なっ!分かった!!」

 

ギイーーンガチャン!!

 

そう言うと扉が閉まり内側から鍵が掛かった。どうやら侵入者がもう目前に迫っているようだ。

 

文 「もうここまで……」

 

は 「文!いざとなったら分かるよね!」

 

文 「勿論です!止めましょう!」

 

天魔「我が天魔になってから色々と不幸が続くな

   とほほほ……」

 

天魔は静かに泣くのだった。そして現在の理久兎は、

 

理 「ついたか…………」

 

理久兎は天狗達の住みかについた模様。だが、

 

天狗「侵入者よこれ以上は好きにはさせぬぞ!」

 

理 「またお前らか………」(-_-;)

 

また天狗達が出てくる。これには段々と呆れてくる。

 

天狗「はぁ!!」

 

そして天狗達は真正面から一斉に襲いかかって来る。もう段々面倒くさくなってきたが仕方なくさっきとは違う構えをとる。

 

理 「仙術 十三式 空壁(くうへき)!!」

 

カキン!

 

天狗 「何だ!これは!」

 

仙術十三式空壁これは理久兎の霊力などで周りにある空気を固めて透明の壁を作る防御技だでもこの技はこれで終わりではない。

 

理 「爆!!」

 

ドゥーーン!!

 

天狗「あぎゃ!!」

 

天狗「何だよ!この技はクソ!!?」

 

読者様は分かるだろうか。現代で言うところの風船だ。霊力などで作った風船という容器の中に空気を入れるこれがこの技の正体だ。そして風船が割れるとその圧縮した空気の衝撃がおこり爆発物と同じ扱いになるのだ。つまるこの技は防御と攻撃この2つを合わせた技だ。なお防御力はそこそこであるので刃物も通さない。そして吹っ飛ばされた天狗達は全員気絶した。

 

理 「よし片付いたな………とりあえず予想だと

   あの大きな家だよな♪」

 

理久兎は天魔達がいる建物の手前まで来ていた。そして中では、

 

ドゥーーン!!

 

文 「えっ!?」

 

は 「今の音は何!」

 

文 「まさか皆負けてしまったのですか……」

 

天魔「こうなれば殺るしかないのか…………」

 

そんなことを言っていると、

 

文 「ん?声?」

 

は 「どうしたの文?」

 

文 「いや…今一瞬声が聞こえたような……?」

 

そして文がそれをいった直後、

 

バーーーン!!

 

扉が無惨に破壊された。そして土煙が上がる中から、

 

理 「お邪魔しま~す!」(o^-^o)

 

満面の笑顔の理久兎が現れたのだった。



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第55話 頂点だと思ったが違った

これは理久兎が扉を壊す数分前である。

 

理 「さぁてここか………」

 

理久兎の前にはいかにも私は偉いぜ!という建物がある。

 

理 「どう開けようかな…前と同じで…いや待て

   よ……」

 

理久兎はある想像をした。それは、

 

理 「終の秘剣カグヅチ!」

 

ドガーーーン!!

 

天狗「ギャー~火が木に燃え移った!」

 

天狗「消火を急げ!」

 

天狗「無理です!火の勢いが!!」

 

妖怪の山が大火事になった。

 

理 「やっちまった……」/(^o^)\

 

想像シーン終了。つまり木々がある山では火の扱いは細心の注意がいるという事だ。

 

理 「こうなると絶対仲間になってくれそうも

   ない所か話すらしてくれないよなぁ………

   しかも力で支配とか一番やったらダメな

   やつだわ」

 

なおこれは当たり前である。

 

理 「どうするか……一か八かやってみるか」

 

そう言いこれまでとは違う構えに入った。

 

理 「仙術 四式 鎧砕き!!」

 

バーーーン!!

 

仙術四式鎧砕きこの技は名前のとうり相手の鎧や固い甲殻に向かって拳(霊力付き)をぶつけてその甲殻や鎧ともども破壊する技だいわゆる部位破壊と言うやつだ……これを受けるともちろん鎧や甲殻を破壊できるその他にも結界だとかも1発で破壊できるでもこれを生身の肉体で使うと普通に相手は死ぬ恐れがあるので使用にはいつも細心の注意をしている。そして、これを改良して作られたのが仙術十六式内核破壊だ。

 

理  (とりあえずこう言えばいいかな?)

 

理久兎は中に入ると一言、

 

理 「お邪魔しまーす!」(o^-^o)

 

これがここまでの回想である。中に入るとそこにまた天狗が立っておりその奥にはまだ幼い子供の天狗が2人そしてその奥には若くそして立派な羽を持つ天狗が座っていた。あれがボスなのだろう。

 

天魔「こいつが……侵入者」

 

文 「扉が……」

 

は 「ありえない……」

 

理 「ここのリーダーは…お前?」

 

と、言ったその時だった。

 

文 「はたて!」

 

はた「分かってる!」

 

突然2人の天狗の少女が猛スピードで理久兎に突撃してきた。

 

文 「いっけーー!!」

 

はた「くたばれ!侵入者!」

 

理 「何だ?」(・_・?)

 

だがその突撃は空しく理久兎は普通に回避した。

 

文 「嘘でしょ!」

 

は 「あのスピードを回避した!!」

 

だけど2人は気づいていない。

 

バーーーン!!

 

ここは室内だ。勿論全速力で飛べば壁に当たるだろう。

 

文 「痛~~~~!!?」

 

は 「痛てて…………」

 

2人は、ものの見事に壁に激突した。

 

理 「……………………」

 

天魔「……………………」

 

これを見ていた2人は何も言えない。

 

理 「え~とボスは君か?」

 

天魔「あぁそうだ…………」

 

2人は無視して気にしないことにした。

 

理 「とりあえず君を倒せばここのボスは俺か?」

 

天魔「いや残念だが違うな……」

 

どうやら違うようだ。こうなると戦う意味がないと思ってしまう。

 

理 「なんだ違うんだ……」

 

天魔「何だ?その男のテンションは……」

 

理 「今のここのボスは君じゃないってことは

   誰かにボスの座をとられたの?」

 

天魔「そうなるな……」

 

どうやらボスの座は誰かに盗られたようだ。すると、

 

はた「ちょっと!私達を少しは気にしてよ!」

 

文 「あややや……」

 

と、壁に激突した2人は文句を言ってくる。そんなのは気にしないで、

 

理 「じゃ~そのボスは?」

 

文 「無視ですか?!」(*´・ω・)

 

は 「えっ?無視?無視なの?」

 

もう無視した方がいい。こっちは先程から手厚い歓迎で疲れているんだから。

 

天魔「それは……」

 

と、天魔が言おうとたその時だった。

 

? 「私らだよ」

 

理 「ん?」

 

天魔「げっ!?」

 

文 「何でこの人達が……」

 

は 「………………」((( ;゚Д゚)))

 

理久兎が壊した門から2人の女性と1人の子供が入ってきた。しかも特徴としては3人とも頭に角が生えている。

 

理 「君達は誰?」

 

? 「おっと悪いね私はここ妖怪の山のボス

   鬼子母神の不動鬼美寿々(みすず)ってもんだ」

 

そう言って中央に立つ1人の女性が答えたのだった。



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第56話 RPGでいう真のラスボス

理久兎に向かって自己紹介をした女性彼女が今の妖怪の山のボスみたいだ…………

 

理 「へぇあんたがボスか…………」

 

美 「おうよ!で隣にいるのが………」

 

? 「伊吹萃香だよ♪」

 

と、ちびっこの鬼?が答え、

 

? 「そんで私が星熊勇儀だ」

 

いかにも姉御的な女性の鬼?が答えた。だがふと思った。

 

理 「1つ確認していいか?」

 

美 「なんだい?」

 

理 「君らって姉妹か?」

 

ついつい3人が横並びなおかつ角が生えているためそう思ってしまう。しかも丁度、萃香がいるため特にそう思ってしまう。

 

勇儀「プッ………ちっ因みに?」

 

理久兎は指をさして、

 

理 「長女(美寿々)次女(勇儀)末っ子(萃香)」

 

と、順番に指を指していった。これには美須々と勇犠は大爆笑だ。

 

2人「ぷっハハハハハハハハハ♪」

 

萃香「何で私は末っ子!?」

 

萃香は顔を真っ赤にさせて叫んだ。

 

勇儀「やっぱりそう思われるって♪」

 

美 「ぷっハハハハハハ♪」

 

理 「えっ違うの?」

 

萃香「違うって!」

 

恥ずかしいのか顔を真っ赤にさせて叫ぶ。この光景を見ている天狗達は唖然としていた。

 

天魔「鬼を相手に堂々としてるなぁ……」

 

文 「いっ命知らずも良い所だわ」

 

はた「あれ絶対に殺される!?」

 

と、呟きが聞こえてくる。自分はそんな簡単に死ぬ程、柔ではないのだが。すると、

 

美 「おっと本題を忘れるところだった」

 

理 「ん?本題って?」

 

美 「本題は、私らの領地でまぁ散々やって

   くれたね若造………?」

 

どうやら攻めに来た事に美寿々は少しお怒りのようだ。天狗3人はびくびく震えていた。

 

3人 ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル  

 

理 「いや~悪かった普通に入ったらいきなり

   戦い挑まれちゃて……てへ☆」

 

美 「ほう我ら鬼にいい態度だね……だが今のお前

   の言葉からは嘘の匂いがしないね?」

 

理 「嫌だな~俺は嘘が大嫌いなんだよ♪」

 

美 「ほう…………」

 

この場に針積めた空気が漂う。後ろにいる萃香と勇儀も不安に思ったのか、

 

萃香「ちょっとやばくない勇儀?」

 

勇儀「あぁ久々だよこんな空気は…………」

 

と、聞こえてくる。そんな空気ではないと自分は思うが周りはそうなのだろう。そして自分と美寿々の少しの沈黙が続いた後、

 

美 「フフフ………」

 

と、笑いだした。それに負けじと、

 

理 「ククク………」

 

自分も笑う。そして、

 

2人「ぷっははははははは♪」

 

自分と美須々は笑ってしまった。それにはこの場の全員は驚いていた。

 

萃香「なっ何!?」

 

勇儀「どうしたんだい2人は………」

 

文 「もっもう無理………」

 

はた「私も………」

 

天魔「おっおい!」

 

幼い2人は倒れて気絶してしまう。この針積め緊迫した空気から抜け出せたことに安心したのか力が抜けてしまったようだ。すると、

 

美 「気に入ったよ若造!!」

 

と、美須々が言ってきた。だが言えるのはもう自分は若造の年齢ではない。それ以前に美須々より年上だ。

 

理 「若造じゃなくて深常理久兎だよ♪」

 

美 「おっと悪いねそれは」

 

どうやら何かが通じたようだ。そのためか美須々はニコニコと此方を見ていると手を差し出してくる。自分はその手を握る。

 

ガシッ!!

 

そしてお互いに握手を交わした。

 

天魔 「どうしてこうなった…………」

 

萃香「何か通じあったね……」

 

勇儀「みたいだな……」

 

言う通り何か心から通じ会えた。それは確かだ。

 

美 「でっ?理久兎なぜこの山に踏みいった?」

 

理 「この山の頂点になるのが目的かな?」

 

間違ってはいない。とりあえず今の目標は山の頂点だ。

 

美 「なぜそのようなことを?」

 

理 「う~ん俺らの夢を叶えるためかな?」

 

美 「夢?」

 

理 「そっ♪う~んとりあえずそろそろ呼ぶか」

 

美 「何だ?」

 

萃香「呼ぶ?」

 

勇儀「理久兎の仲間か?」

 

天魔「また1人増えるのか………」

 

天魔は頭を押さえた。なお文とはたてはまだ気絶している。とりあえず大きく息を吸って、

 

理 「紫ちゃんカモ~ン!」

 

そう叫ぶ。すると自分の隣でスキマが開く。

 

紫 「何ですか?」

 

スキマから紫が顔を出した。理久兎と紫以外の反応は、

 

全員「そこからか!?」

 

と、皆まさかこの形で出てくるとは思わなかったのか目を点にしていた。

 

紫 「御師匠様…天狗は仲間に……え?!」

 

美須々達を紫は固まった。

 

理 「どうした紫?」

 

紫 「何で鬼がいるんですか!?」

 

と、驚きながら叫んだ。自分は今の状況を話すことにした。

 

理 「紫ここの支配下は天狗じゃなくて鬼

   だったよ…………」

 

紫 「嘘!?」

 

まさか鬼の支配下になっているとは予想出来なかったのだろう。するとこの光景を見ていたメンバーは、

 

萃香「え~と理久兎だっけ?」

 

理 「あってるよで何チビちゃん?」

 

萃香「チビじゃなくて伊吹萃香!」

 

まだ名前を覚えきっていないためチビと呼んだら怒られた。無理もないが、

 

勇儀「とりあえずその子は誰だい?」

 

萃香「ちょ!勇儀それ私のセリフ!」 

 

萃香があまりにも遅く話していたため勇儀が聞いてくる。

 

紫 「あっえ~と私は……」

 

紫が自分のことを言おうとした時、

 

理 「俺の1人娘♪」(^◇^)

 

理久兎の悪ふざけが始まった。

 

萃香「へぇそう…………は!?」

 

紫 「えっ!?」

 

勇儀「嘘だろ!?」

 

天魔「はい!?」

 

美 「……………………」

 

全員「はぁーーーーーーー!!

 

全員は驚き叫んだ。まさかここまで言うとは思わなかった。

 

萃香「り…理久兎……子供いたの!?」

 

勇儀「その見た目でありえない……!?」

 

美 「そうかお前の娘か!」(゜▽゜*)

 

天魔「あははははは」

 

天摩は発狂しながら笑っていた。こう思われるのは無理もない。何故か端から見ると何でこの好青年に子供がいるの?と幼いときに何かやらかしてしまったの?みたいな感じに見えてしまうのだ。

 

文 「え!何事ですか!?」

 

どうやら気絶した者も起きたようだ。

 

はた「私はいったい……何この状況……」

 

まさにカオスな光景だ?

 

紫 「ちょ!御師匠様!!」

 

理 「うん何?」

 

紫 「娘って何ですか!?」

 

理 「えっ違うの?」

 

紫 「いや……あの…その」(///_///)

 

顔を赤らめ俯く。どうやら内心嬉しいようだ。

 

理 「とりあえず彼女達を落ち着かせるか」

 

紫 「そうですね…………」

 

そうして数分かけて理久兎と紫は実際の事を話し皆をなだめるのだった。

 

萃香「何だ~師弟関係か………」

 

勇儀「ビックリしたな…………」

 

天魔「本当に止めてくれ………」

 

文 「何話してたんだろ?」

 

は 「気になるなぁ」

 

天魔「お前たちには少し早いな……」

 

どうやら天魔は復帰したようだ。

 

美 「でも娘みたいなもんだろ?」

 

理 「まぁね♪」

 

紫 「もう…御師匠様は……」

 

また恥ずかしがってもじもじとする。

 

理 「所で何で鬼がいて驚いたの?」

 

紫 「えっとですね鬼を仲間にするのは天狗達

   の後にやろうと思ったからです…………」

 

理 「そうなの?」

 

紫 「はい本当は天狗達を仲間にしてそして

   鬼達に私達のことを知らしめれば興味

   をもってやって来たところで仲間にし

   ようと考えてました…………」

 

理 「ほ~う良く考えれてたじゃんか♪」

  

そう言いながら紫の頭を撫でた…………

 

紫 「ちょ!御師匠様恥ずかしいです!」

 

萃香「師弟関係というよりは」

 

勇儀「本当に親子みたいだな…………」

 

美 「でも私らと戦うとはね…………」

 

紫の予定とは大きく変わった。今、考えている事は、

 

理 (とりあえず鬼達も一気に仲間にするか)

 

色々と計画がぶっ飛んでいたため理久兎は考えてある策にでた。

 

理 「なら俺と賭けをしないか?」

 

美 「賭け?」

 

理 「そう賭けさ♪」( ^∀^)

 

萃香「どういった賭けをするの?」

 

どういった賭けをするのかと聞いてきたためお互いが納得するゲームをすることにした。

 

理 「君ら鬼とそして俺とで勝負するんだよ」

 

美 「ほ~う中々面白そうじゃないか」

 

理 「ルールはそうだね丁度君らの3人VS俺

   でやるのはどうかな?」

 

美 「理久兎はそれで勝てるのか?」

 

勝てるのかと聞かれる。ぶっちゃけ正直分からない。

 

理 「分からないねでも俺は少なくても君ら

   とは戦ってはみたいね♪それにいくら

   不可抗力とはいえど喧嘩を吹っ掛けた

   の事実だからね」

 

美 「はははは良いね♪気に入ったよその戦い

   を受けよう♪」

 

美須々はそう言いゲームすることは決まった。

 

萃香「でっ?賭けの内容は?」

 

そして萃香の言った通り次は賭ける物だ。勿論、自分が要求する物は決まっていた。

 

理 「俺が全勝すればここのボスの座を貰うよ」

   

美 「良いよ私らは………で?そっちが負けたら

   何をよこす?頂点の座をやるんだそれ相

   応の物じゃないとね?」

 

勿論そこはフェアにやる。だからそれ相応の物を賭ける。

 

理 「俺の心臓をくれてやるよ♪」

 

勇儀「なっ!」

 

萃香「えぇっ!?」

 

紫 「嘘!!」

 

美 「お前は正気か?」

 

正気かと聞かれる。そんな自分は狂ってはいない。

 

理 「それぐらいの覚悟があるって事さ♪」

 

美 「その覚悟気に入ったよ勝負の日程は?」

  

理 「明後日で頼める?」

 

美 「良いよ!後あたしらがあんたを迎えに

   行くからそうだな………朝の7時くらい

   にここにいろよ?」

 

理 「あいよ」

 

美 「逃げるなよ?」

 

逃げるなよと言われてもまずこの喧嘩を吹っ掛けたのは自分だ。逃げる筈がない。

 

理 「こっちから戦いを挑んだんだ逃げるなんて

   更々ないね♪」

 

美 「そうかい…行くよお前達……」

 

萃香「わかりました!」

 

勇儀「あいよ!」

 

そう言って鬼娘達は帰っていった。

 

紫 「御師匠様!!いくらなんでも!」

 

理 「安心しろ紫俺は負けね~よ♪」

 

負ける気は更々ない。ただ勝てると信じるだけだ。

 

紫 「なら絶対勝ってください御師匠様」

 

理 「なら約束しようか?」

 

紫 「約束?」

 

理 「うん絶対に勝つこれが約束だよ♪」

 

小指を立てて笑顔で言う。永琳の時には約束は守れなかった。だが今度こそは守ってみせると心に誓った。

 

紫 「分かりました絶対に守ってくださいね!

   絶対ですよ!」

 

そう言い紫も小指を出してお互いの小指を絡め、

 

2人「指切りげんまん♪嘘言ったら針千本飲~

   ます♪指切った!」

 

2人は指切りした。絶対に約束を守るために。

 

天魔「え~と所であんたら明後日までどうす

   るんだ?」

 

理 「………………野宿かな?」

 

紫 「調べものです」

 

天魔「そっそうか……なぁお前はこの里で泊まっ

   てきな………」

 

はた「正気ですか風雅さん?」

 

文 「あやややや!?」

 

天魔「正気だ後、本名で呼ぶな!」

 

はた「すいません昔の癖で…………」 

 

天魔の名前は風雅というらしい。普通に良い名前だ。

 

理 「いいのかい?」

 

風雅「あぁ気にするな」

 

理 「そうか…なら世話になるよ♪」

 

風 「とりあえずはたて!」

 

はた「はい!」

 

風 「天狗全員起こしてここに呼びな!」

 

はた「かしこまりました!」

 

そう言うとはたては、外に飛び出ていった。そんなこんなで勝負の日まで世話になることになった。そして理久兎はあることを思い出す。

 

理  (あっ!鬼に説明するの忘れてた………)

 

そう理久兎の悪ふざけ等で自分達の本当の目的を説明するのを忘れていたのだった。



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第57話 天狗の里にて

鬼に宣戦布告をして数分後、ここ天狗達の住む本殿では数多の天狗達が終結していた。

 

風雅「え~とてなわけで明後日までここで世話

   することになった……」

 

理 「よろしくね♪」

 

紫 「よろしくお願いします」

 

天狗「どうしてこうなったんだ?」

 

天狗「さぁ?」

 

天狗「しかし天魔様が言うならな………」

 

白狼「だな…………」

 

天狗達は風雅の言うことなら仕方ないといった感じだった。そんな光景を見ていると、

 

理 「あっ君はあの時のわんわんお!」

 

と、1人の白狼天狗に近づくとその白狼天狗は怒りながら、

 

狼牙「違う!犬走狼牙だ!」( `д´)

 

白狼「隊長落ち着いてください!」

 

どうやらまだ弄られた事を根にもっているようだ。

 

理 「いや~悪かったな」( ^∀^)

 

狼牙「おいごら!笑って謝るな!」

 

理 「お座り!」

 

狼 「ワン!………………はっ!?」

 

理久兎の掛け声と共に狼牙はお座りした。やっぱり犬だ。

 

白狼「隊長が………」

 

白狼「犬に……」

 

後ろの白狼天狗達はヒソヒソと話し始めた。

 

狼牙「貴様!またやりやがったな!」

 

紫 「御師匠様…悪戯は程々に……」

 

理 「悪いね……癖だ♪」

 

狼牙「このやろう!!」(# T△T)

 

狼牙は弄り倒される。目からは軽く涙を流していた。本当に弄り甲斐のある白狼天狗だ。

 

風雅「え~といいか?」

 

理 「あぁ悪い悪いじゃ~な狼牙♪」

 

紫 「すみませんでした」m(._.)m

 

紫はペコリと頭を下げる。それを見た狼牙は仕方なく怒るのを止めた。

 

狼牙「まったく……………」

 

風雅「とりあえず君らは私の家で寝てくれ」

 

理 「あいよ♪」

 

紫 「すみませんでした御師匠様がご迷惑を」

 

風雅「あぁ気にするなもう慣れたよ……」

 

慣れた。その言葉はどうやったらこんな台詞が言えるのかが気になる。というか絶対に風雅は苦労してる。

 

理  「そうか頑張れ風雅……

 

と、小声で応援した。それもその筈。風雅が天魔に就任したとたんに鬼に攻め落とされ更には理久兎1人に攻め落とされたのだ。それは小声で

 

風雅「とりあえず飯を食って今日は寝よ……」

 

そんなこんなで晩飯を食べて1日が終わった。翌日、紫はもう少し情報を集めるためにまたスキマに入っていった。明日の試合には応援に行くそうだ。そして自分は、

 

理 「なぁ~天魔さんよ」

 

風雅「どうしたんだ?」

 

理 「少しこの里を観光していいか?」

 

やることが対してないので観光しようと考えた。

 

風雅「構わないが……でももしがあるからな」

 

理 「例えば?」

 

風雅「迷子とか?」

 

理 「ありそう………」(´・ω・`)

 

実質まだそんなには山を歩いていないためマップが頭に出来ていない。もし迷子になったらアウトだ。そんなことを話していると、

 

文 「おはようございます天魔様!!」

 

と、昨日の幼い天狗が現れた。

 

風雅「おぉ文か丁度いいところに!!」

 

どうやら名前は文というらしい。文は訳が分かっていないのか、

 

文  (・_・?)

 

疑問符を出して困惑しているようだ。

 

風雅「文よこの者にこの里の案内をしてやって

   くれ」

 

文 「え!!?」

 

風雅「何なら彼から外の話を聞くのも文、君の

   力になるかも知れんぞ?」

 

文 「確かに……わかりました!」

 

と、何かは分からないが文は納得したようだ。

 

風雅「彼女の話に付き合ってくれんか?」

 

理 「あぁ良いよ♪」

 

色々と文献を広げていきたいため了承をする。

 

文 「では!行きましょう!」

 

理 「頼むよ♪あぁ……そうそう俺の名前は深常

   理久兎だ一応は聞くけど君の名前は?」

 

文 「私の名前は射命丸文です!」

 

理 「よろしくね文ちゃん♪」

 

文 「こちらこそ!では、まずこっちです!」

 

と、簡単な自己紹介と挨拶を済ませて文に色々な所に連れていかれた。天狗の里は意外にも少し広く自然にも囲まれている

 

文 「こんなもんですかね」

 

理 「なるほどねありがとう案内してくれて♪」

 

文 「いえところで理久兎さんの外の話を聞か

   せていただけませんか?」

 

理 「良いよ♪そうだな~何から話すか」

 

そして、俺も文に色々なことを話したいつもどのように過ごしているのか、紫ちゃんとどのように修行したのか等だ。ここだけの話、自分の出生の秘密や能力そして古代都市に諏訪の国のことと神子ちゃん達のことそして紫ちゃんの過去の話はしてない。

 

文 「成る程……意外にたくましいですね」

 

理 「でも俺の話なんて聞いてどうするの?」

 

文 「えっとですね私、新聞を作ろうと思って

   いるんです」

 

と、またわけの分からない単語が出てきた。新聞とは何だ。という疑問だ。

 

理 「新聞って何?」

 

文 「えっ!知らないんですか?」

 

理 「うん分からん……………」

 

文 「あややや…なら教えますね……」

 

文は自分に新聞という物を教えてくれるのだった。

 

文 「というものなんです!」

 

理 「成る程ねつまり情報を伝達する紙なん

   だね♪」

 

文 「そうですね後、はたても作ろうと

   しているんですよ♪」

 

理 「はたて?あぁ!一緒にいた髪を2つ

   に結んでいる子ね♪」

 

どうやら2つに髪を結んでいる幼い天狗少女の名前ははたてというらしい。とても仲が良いようだ。

 

理 「仲がいいんだね♪」

 

文 「それなりにですね♪」

 

理 「そう♪あぁそれと何時か新聞が出来たら

   見せてくれよ気になるからさ♪」

 

文 「えぇ構いませんよ♪」

 

そんなことを話しているうちに夕暮れ時になっていった。

 

文 「おやそろそろ帰りましょうか?」

 

理 「そうだね♪」

 

そう言って文は理久兎を天魔の家まで案内したのだった。



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第58話 鬼のお迎え

時間は夜。つまりお迎えの前日。その時間帯では現在、風雅の家で夕飯をご馳走して貰っていた。

 

理 「ふぅ~明日が楽しみだな♪」

 

風雅「そんなに楽しみか?死ぬかもしれないん

   だぞ?」

 

理 「まぁ~折角の機会だからね♪」

 

そう述べると風雅は細い目をして此方をジーと見てくる。そんな可笑しな事は言っていない筈なのだが。そしてここである事を思い出した。忘れてはならない事を。

 

理 「そうだねぇ風雅ちゃん♪」

 

風雅 (・_・?)

 

理 「鬼達との勝負に勝ったら君らも俺らの

   夢を叶えるために一緒に来ないか?」

 

そう自分達、人間と妖怪といった修羅神仏達が平等に暮らせる楽園を作ろうとする計画。その計画に加わらないかと誘う事だ。

 

風雅「そう言えばあの時お前がふざけたから

   聞けなかったなお前らの夢とは?」

 

理 「そうだね……妖怪や人間、神様がなどが

   共存する世界を創ることかな?」

 

それを聞くと丁度、味噌汁を飲もうとしていた風雅は盛大に吹き出した。

 

風雅「ぶっ!あっつ!?……正気か!?」

 

理 「うん勿論さ♪」

 

風雅「どんな世界にするんだ?」

 

理 「そうだね……」

 

理久兎は、それについて語った。内容は力の弱い人間達は妖怪や神達に対等に戦いを挑むことが出来てそして最後は仲良く酒を飲んだり楽しく手をとりあえる世界いや楽園を。理久兎はそんな夢を語った。

 

風雅「成功する可能性は?」

 

理 「半々かな」

 

風雅「そうか…今はもう少し考えたい」

 

理 「うん構わないよ♪もし加わるなら出来る

   だけ早く来てほしいな♪」

 

風雅「あぁ……」

 

そんなこんなで今日は過ぎた。翌日、戦いの日となる。

 

理 「ふわぁ…良く寝た…………」

 

理久兎が起きた時間約午前5時。就寝時間午前12時。おおよそ5時間の睡眠を取った。

 

理 「さ~て準備運動しておくか………」

 

とりあえず腕立てや腹筋、背筋等のストレッチを500の3セットそしてその後に体幹トレーニング1時間した。

 

理 「準備運動終わりといるんだろ紫?」

 

その言葉と共にスキマが開き紫ちゃんが顔を出した。

 

紫 「さすが御師匠様気づいたのは何時から

   ですか?」

 

理 「準備運動を始めたときから♪」

 

紫 「それもう最初からじゃないですか……」

 

理 「用件は?」

 

紫 「今回戦う鬼達の情報です……」

 

どうやら戦う萃香、勇儀、美須々の情報を持ってきてくれたようだ、

 

理 「ほう……」(*´ー`*)

 

紫 「え~とまずは伊吹萃香さんまたの名を

   酒呑童子……能力持ちですね」

 

理 「あのロリっ子か……」

 

萃香はその容姿で思い出す。一方ここ鬼の拠点では、

 

萃香「ハックシュン!!ズズッ風邪かな?」

 

と、萃香はくしゃみをしたがそんな事は自分達からしたら知ったことではない。

 

理 「能力は?」

 

紫 「『密と疎を操る程度の能力』です私から

   すると凄いインチキです……」

 

敢えて言いたい。紫の能力の方がとんでもインチキ能力だと。

 

理 「成る程ねつまり密を高めれば高温の体温

   で周りを熱くすることも出来るし逆に密

   を下げれば霧になって攻撃を回避できる

   って訳か…………」

 

紫 「鋭いですねまんまその通りです…えと

   それじゃ次は星熊勇儀さんまたの名を星熊

   童子です」

 

理 「あぁ~いかにも姉貴!て感じの女性ね」

 

そして、また…………

 

勇儀「ブエックション!」

 

萃香「勇儀もまさか風邪?」

 

勇儀「いや多分違うだろ……」

 

と、彼方ではくしゃみをしたが自分達には関係のない事だ。

 

紫 「彼女も能力持ちです」

 

理 「その能力は?」

 

紫 「『怪力乱神の力を持つ程度の能力』ですね」

 

理 「何か物理技喰らったら大変そう……」

 

紫 「そうですね鬼達は力が皆強いですが勇儀さん

   の怪力は鬼の中でも一番の強さを誇ります」

 

理 「おぉ~恐いなぁ」

 

力比べをしたら大変な事になりそうだなと思ってしまう。

 

紫 「最後にこの鬼達を統括している鬼子母神の

   不動鬼美須々さんですね」

 

理 「あぁ意外にも頼れそうなリーダー的な

   鬼ね…」

 

そしてまたまた、

 

美 「ヘックシュ!風邪か?」

 

萃香「大丈夫ですか鬼子母神さま?」

 

勇儀 (・_・?)

 

美 「あぁ大丈夫さね…後もう少ししたら彼女が

   奴をつれてくる!それまでに準備は万端に

   しろよ!」

 

萃香「あいさ!」

 

勇儀「おうよ!」

 

と、彼女達は準備を始めるのだった。そして理久兎の視点に戻る。

 

理 「やっぱり能力持ち?」

 

紫 「はい能力はチート能力ですねその能力は

   『物質を粉砕する程度の能力』ですね…」

 

理 「鬼達って皆色々と恐い能力ばっかだな……

   でも大体は分かったよ情報をありがとう♪」

 

そう言うと紫の頭に手を置き頭を撫でた。

 

紫  (///ω///)♪

 

すると障子が開き風雅が顔を出した。

 

風雅「理久兎よ迎えが来たぞ……」

 

理 「そうか俺は行くよ紫……」

 

紫 「はい!私は先にスキマで会場に行って

   ますね」

 

理 「分かった♪」

 

そう言うと紫は、スキマの中に入っていった理久兎は外にでた。外に出ると桃色の髪色をした女性が立っていた。

 

? 「貴方が理久兎さんですね?」

 

理 「あぁあってるよ君は?」

 

? 「申し遅れました私は萃香や勇儀と同じ四天

   王が1人茨木童子またの名を茨木華扇です」

 

彼女はそう言うとお辞儀をした。

 

理 「そうか……よろしくね茨木ちゃん」

 

華扇「よろしくお願いします……」

 

この時、華扇を見て思った。

 

理 (何か堅いな…………)

 

と、動作1つ1つは丁寧なのだが少々堅い。息が詰まりそうだ。

 

華扇「では案内します着いてきてください」

 

理 「了解……」

 

風雅「私らも後から行く」

 

理 「あいよ♪」

 

文 「頑張ってくださいね!」

 

は 「頑張ってね……」

 

理 「やれることはやるよ」

 

そう言って理久兎は茨木華扇に案内されながら鬼の住みかに向かうのであった。

    



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第59話 戦いの始まりまで

現在、鬼の住処へと茨木童子によって案内されていた。

 

理 「なぁ華扇ちゃんだっけ?」

 

華扇「合ってますよどうかしましたか?」

 

理 「確か君も四天王だろ?」

 

華扇「そうですね……」

 

理 「最後の1人は誰?」

 

萃香と勇義そして目の前の茨木華扇の3人しか見ていない。なら最後の1人はと気になったのだ。すると華扇は暗い顔をして、

 

華扇「え~と実の話なんですがをそのもう1人

   は現在行方不明なんですよ……」

 

理 「そうなんだ…えっとなんかごめんな……」

 

華扇「いえ……」

 

聞いては不味いことを聞いたなと思うのだった。そんな会話等をしてるとやっと鬼達の住み処の入り口であろう洞穴の前にたどり着く。

 

華扇「ここです……」

 

理 「ほうこの穴か…やっとついた長かった……

 

なぜ心でこんなに嬉しいのかというと四天王の会話の後から会話が全然なかったからだ。話かけても華扇は「そうですか」の一言で終わってしまうそのため会話が続かず黙りでここまで来たのだ。

 

華扇「こちらへどうぞ」

 

理 「了解……」

 

そして、また理久兎と華扇は洞窟の中へと入ってまた歩く。

 

理  (会話がなくて寂しいな……)

 

そんなことを考えながら歩いている。何よりも気まずい。すると目の前に救世主のように見える萃香が歩いてきた。

 

萃香「おっ!やっと来たね理久兎!華扇もお疲れ

   様♪」

 

茨 「いえ大丈夫です」

 

理 「萃香、久々♪」

 

萃 「お久~♪2人が心配だから見に来たよ♪」

 

話が続かなくて困っていたため萃香が来てくれると本当に助かった。

 

理 「そうか♪」

 

萃香「うん♪」

 

華扇「凄い仲良くなってる……」

 

萃香との会話を聞いていた華扇は少し驚いていた。そして萃香はニコニコしながら、

 

萃香「じゃ行こうか理久兎に華扇」

 

華扇「あっはい……」

 

理 「ほいほい♪」

 

そんなこんなで少しの道だが萃香のおかげで会話が少し成り立った。そして天井が大きく広い広場みたいな場所についた。

 

萃香「なかなか広いでしょ?」

 

理 「確かにな…だが鬼達は陽気だな」

 

萃香「アハハハ♪それが鬼達の本能だからね」

 

その光景は鬼達が酒を大量に飲みながら意気揚々と笑っているだ。だが一番目立つのは目の前に写る大きな鬼の石像だ大きさはざっと10メートルぐらいある。それはそれは大きな石像だ。

 

理 「でも一番驚いたのはあの石像だね」

 

萃香「あれは美須々様が造った石像だねここの

   シンボルだよ♪」

 

華扇「あれは本当に驚いたわ………まさかたったの

   2日で造るとは誰も予想出来なかったから」

 

理 「ヤバイだろそれ……」

 

萃香「美須々は常識を壊すようなお方だからね」

 

常識を壊す所かどうやってあれを組み立てたのかが逆に知りたくなってくる。だが理久兎は試合の事を思い出した。

 

理 「ところで俺と先に戦うのは?」

 

萃香「理久兎と先に戦うのは……」

 

勇儀「私だよ!」

 

と、声が聞こえその方向を見るとそこには盃を片手に歩いてくる女性、星熊勇儀だった。

 

理 「お!勇儀おひさ♪」

 

勇儀「おう!」

 

華扇「この人いつの間にみんなと仲良く……」

 

その時住みかでお留守番していた華扇だけは仲間外れだったためいつの間にか親睦の輪を広めている理久兎に驚くばかりだ。

 

勇儀「じゃあそこの舞台に行こうか」

 

理 「了解じゃ萃香♪戦えたら会おうね♪」

 

萃香「しっかり勝ってね♪」

 

勇儀「それつまり負けろってか!?」

 

と、そんな会話となっていく。華扇の方に顔を向けると、

 

理 「華扇ちゃんも案内ありがとうね♪」

 

華扇「あっはい…………」

 

そう言うと理久兎と勇義は戦いの舞台に上がっていった。そして残った華扇は萃香に、

 

華扇「萃香…………」

 

萃香「ん?どうしたの?」

 

華扇「あの人え~と」

 

萃香「理久兎のこと?」

 

華扇「そうですよ彼は大丈夫ですか?相手は勇儀

   だけど……」

 

華扇は少なからず心配をしていた。何せ相手は自分と同じ四天王の勇儀だからだ。

 

萃香「う~ん分からない……でもね」

 

華扇「でも?」

 

萃香「鬼子母神様のすごみを受けても普通に対応

   してるんだよねそれ所か普通にふざけなが

   ら遊んでたし……」

 

華扇「本当に何者ですか………普通に鬼子母神様

   のすごみをものとしないそれ所かふざけ

   るほどの余裕がある何て普通ならビビっ

   ても可笑しくない筈なのに…」

 

美須々はそれぐらいの実力があるため恐れられている。だがそれを平然と対応する理久兎に少なからず驚いていた。

 

萃香「本当だよね……とりあえず私らは、 

    理久兎の戦いを見学しようか?」

 

華扇「そうですね……」

 

そんなことを言って2人が席に行こうとすると、

 

風雅「間に合った……」

 

文 「なんとか…」

 

はた「2人とも速いって…………」

 

風雅に文そして はたてが飛来した。

 

萃香「おっ!天狗達じゃん!」

 

華扇「そう言えば貴方達も見るんでしたっけ……」

 

華仙が確認をとると風雅と文は肯定した。

 

風雅「そうですね……」

 

文 「妖怪の山のこれからが掛かってる戦いです

   からね……」

 

は 「早く布団にこもりたい……」

 

はたてに限っては早く帰って布団にくるまりたいらしいが、

 

文 「そう言わないのはたて!」

 

は 「はぁ~」

 

風雅「やれやれえ~ととりあえず私達も観戦

   出来る所を探さないとな」

 

と、風雅が呟く。それを聞いた萃香は陽気に笑いながら、

 

萃香「ん?なら皆で見ないかい?」

 

風雅「えぇ!いいんですか!?」

 

萃香「良いよ皆で見た方が楽しいからね♪」

 

風雅「ではご一緒させていただきます」

 

そんな会話をして彼女達は観客席に向かう。そして理久兎と勇儀が舞台の方に行くと美須々が目の前に立っていた。理久兎は笑いながら手を上げて、

 

理 「ヤッホー美須々♪」

 

美 「よう理久兎!まさか逃げないとは本当に

   たいしたもんだよ」

 

理 「だから言っただろ俺は逃げないよ、それに今は

   楽しみでね♪」

 

そう理久兎はこの戦いが楽しみでもあるのだ。月の都での武道大会ではは手加減するしかなかったのだがようやく少しは本気で戦えそうな相手をみつけたのだから。

 

美 「ほう……あんたとは本当に話が合うよ!」

 

理 「ちなみに一番好きな戦いは?」

 

美 「やっぱりね~♪」

 

理 「やっぱりかクスクス♪」

 

そう言うと理久兎と美須々は声をハモらせて、

 

2人「1対1のタイマンしかも無制限の部位

   破壊有りのな!!アハハハハハ!!」」

 

と、見事にシンクロした。

 

勇 「こっここまで、鬼子母神様と意見が合う

   なんて驚きだよ……」

 

これには勇儀も驚く他なかった。そして理久兎と美須々は笑い終わると、

 

美 「おっとそろそろ舞台に上がりな」

 

理 「あいよ~」

 

勇儀「分かりました!」

 

理久兎と勇儀が舞台に上がると、

 

美 「者共よ!聞こえておるか!」

 

鬼達「オオー~ーー!!!」

 

美 「今日この日我らに戦いを挑んだ勇敢な

   者が現れた!!しかも我を入れて勇儀

   それに萃香とも戦うぞ!!」

 

鬼達「マジかよ!ありえね~!!」

 

理 「ノリがいいなぁ……」

 

鬼達のノリの良さが結構すごすぎて理久兎も唖然としてしまう。

 

美 「その者の名は、深常理久兎だ!!」

 

鬼達「頑張れよ!!楽しみだ!!」

 

美 「なお今回の戦いで私ら3人が負ければ

   この理久兎が妖怪の山の頂点…つまり、

   ボスになる!」

 

鬼達「マジかよ!おもしれ~な」

 

美 「だが理久兎が私ら3人の内1人でも

   負ければ理久兎は、自らの心臓を差

   し出すそうだ!」

 

鬼達「正気じゃね~! 狂ってるな!」

 

理 「誰が狂ってるって?」

 

そこまで理久兎は狂っていない。勝てる見込みがないならこんな勝負は絶対にしない。

 

美 「ではこれより第1回戦…勇儀VS理久兎

   の戦いを始めるぞ!」

 

勇儀「手加減はしないよ!!」

 

理 「もちろんだお互い全力で殺ろう♪」

 

美 「では!試合開始!」

 

美須々の合図と共に戦いの火蓋がきっておとされたのだった。



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第60話 理久兎VS勇儀

鬼の住みかの試合場。そこで戦いの火蓋がきっておとされていた。

 

勇儀「いくよ!!」

 

理 「かかってきな!」

 

勇儀が右の拳で殴りかかるその力を利用して右手で受け流す。

 

シュンッ!

 

理 「あぶねぇ♪」

 

だが勇儀の攻撃はそれだけではない。

 

勇儀「おりゃ!」

 

理 「クソ!」

 

ダシュッ!

 

勇儀の攻撃は受け流されたが、そのまま足で踏ん張り体制を維持した左肘で裏拳を当ててきたた。自分はそれを左手で掴んでガードした。もしこんなのが当たれば骨が折れるぐらいでは済まされない。

 

勇儀「やるじゃないか!」

 

理 「そちらもね今度は俺だ!」

 

勇儀の肘を掴んだままで勇儀の足を右足で引っ掻けて体制を崩した。

 

勇儀「どわぁ!?」

 

理 「がら空きだ!よ

 

所に理久兎がも右の手で拳を作って殴りかかる。だが勇儀はそれを、

 

勇 「ふん!」

 

ガシ!

 

体制を崩されながらも自身の強い足腰で体制が悪いながらも耐え右手で拳を受け止めた。

 

理 「やるね!」

 

勇儀「お互いにな!」

 

バシッ!

 

お互いに少し睨んだ後に手を離し後退して元の体制に直す。一方観客席では、

 

紫 「御師匠様頑張ってください!」

 

紫も駆けつけて応援をしてくれいた。その他にも、

 

鬼達「行け~!そこだ!」

 

萃香「凄いね理久兎は!」

 

風雅 (あんな奴と戦えばそれは天狗達も負けるか)

 

ちなみに他の天狗達は山の警備をしている。そこため代表として風雅、文、はたての3人が見に来ている。

 

華扇「あそこまで勇儀と戦えるとは……」

 

美 「良いね早く戦いたいもんだよ!」

 

と、それぞれの思いを言いながらも応援をしていた。そして試合場へと戻りその後も理久兎と勇儀は殴り合っていた。

 

勇儀「やるね本当に!こんな戦いを経験したのは

   久々だ!」

 

理 「俺もだいつも力をセーブしてるから丁度良い

   ストレス解消だよ!」

 

ダン!

 

また理久兎と勇儀の拳と拳が合わさる。その衝撃で少し地面が揺れた。そして手を引いて、

 

理 「そりゃ!」

 

勇 「甘い!」

 

ダン!

 

そのまま理久兎が上段蹴りを放つ。それを勇儀は腕でブロックした。

 

勇儀「いいね!本当に楽しいよ!」

 

理 「アハハ気持ちはお互い様だね♪」

 

またまた観客席は、

 

鬼達「やっちまえ!お互いに頑張れよ!!」

 

萃 「ヒック頑張れよ!!勇儀!」

 

萃香はもう酒を飲んで見ているようだ。

 

風雅「もう飲んでるよ…………」

 

文 「これはいい記事を書く練習になりそう

   です!」

 

はた「今考えるとあの人に突進したんだね……」

 

と、はたては若干恐怖を覚えていた。

 

紫 「御師匠様頑張ってください!!」

 

華扇「あれ?そういえばあの子誰?」

 

華扇は紫の存在に気がつく。すると美須々が説明を始めた。

 

美 「あぁ理久兎の娘だよ」( =^ω^)

 

華扇「そうです……はい!?」

 

萃香「鬼子母神様…華扇が混乱してるよ……」

 

華扇 (@_@)

 

華扇は信じられないのか目をグルグルと回して混乱していた。

 

萃香「華扇あれは理久兎の弟子だよ」

 

華扇「へっ!?あっそうですよね…」

 

美 「でもあいつは、娘みたいな者と言って

   おったしな」( =^ω^)

 

茨 「そうなんですか…………」

 

華扇は紫を見る。紫の応援は鬼達の声で遮られる。だがそれでも応援し続けた。そして勇義と理久兎の戦いは攻撃と防御を繰り返していく。すると、

 

勇儀「さ~そろそろ終わらせてもらうよ!」

 

理 「奥の手か…………」

 

勇義は奥の手を使うために構えをとった。

 

勇儀「四天王秘技!三歩必殺!!」

 

そう唱えると勇儀は足を地面に叩きつけた。

 

勇儀「一歩!」

 

ドスン!

 

次の瞬間

 

グラグラグラグラグラ!!!!

 

理 「なっ!地震!?」

 

大きな地震が起こる。これにはさすがの理久兎も驚き足がすくんで動けなくなる。

 

勇儀「二歩!」

 

今度は勇儀自身の妖力が格段に上がる。それを勇義は一点に右の拳に纏わせる。

 

理 「やべ!動けね!」

 

地震のせいでみぶるいして動けない。

 

勇儀「三歩!」

 

そして勇儀は一瞬で理久兎に詰めよった。

 

勇儀「うぉりゃ!!!」

 

ガツン! バキン!

 

そして超がつく程の一撃で自分の顔面をぶん殴った。

 

理 「グハ!」

 

シュン!!ドズン!

 

それをまともに受けた理久兎は、血ヘドを吐いて壁に吹っ飛ばされ激突した。そして骨が砕けるような音がした。

 

勇 「手応えはあったな中々楽しかったよ♪」

 

またまた観客席は、

 

紫 「そんな!御師匠様!!」

 

鬼達「あの挑戦者いい線いったのにな~」

 

風雅「あの男もここまでか」

 

萃香「勝負あったかな………」

 

文 「理久兎さん負けちゃったんですか……」

 

はた「やっぱり鬼には勝てないよね……」

 

茨 「あの男、無茶するから……」

 

美 「なんだこの程度か……」

 

と、皆は理久兎は死んだと思い込んだ。これがそこいらの一端の低級の妖怪や神に人間ならこれを受ければ確かに必殺だ。だが読者様も分かる通り理久兎は、

 

理 「うぉ~!痛って!

 

崩れた壁から叫びながら理久兎は出てくる。これには、

 

全員 !Σ( ̄□ ̄;)

 

全員は驚くことしか出来なかった。だが一番驚くのは、

 

勇儀「嘘だろ!確かに手応えはあったのに!」

 

勇儀だ。これまでこの技を受けて立った奴は大していなかった。いても美須々ぐらいだ。それを受けてまさか理久兎が立つとは予想だにしなかったのだ。

 

萃  (;゚Д゚)

 

これには萃香の酔いも覚めたようだ。それだけではない。

 

風雅「ファ!?」(゜ロ゜ノ)ノ

 

文 「おぉ!理久兎さんタフですね!」

 

はた「なんなのよあの男……」

 

華扇「ありえない…………」( ; ゜Д゜)

 

と、殆どの者は驚く。

 

美 「ほう!勇儀の三歩必殺を耐えたか♪」

 

紫 「御師匠様!!」

 

中には歓喜するものいた。というか自分を勝手に殺さないで欲しい。

 

理 「たくよ!お前ら勝手に俺を殺すな!」

 

コキコキ

 

そう言いながら壁に衝突したさい衝撃で折れたと思ったら折れてなく外れてしまった右肩の関節を戻しながらまた試合場に上がる。

 

勇儀「理久兎、お前何者だよ!三歩必殺を受けて

   立ち上がった奴なんて美須々様以外で見た

   ことないよ!」

 

理 「さ~ね~でも次は俺も技を打たせてもらう

   とするよ!」

 

理久兎もある構えに入るそうかつて古代都市で力をたったの一発で沈めたあの技の構えだ。

 

勇儀「させるか!」

 

技を止めるために勇儀は殴りかかっただがもう遅い。今度は理久兎が一気にこの技が当たる位置まで勇儀との間合いをつめる。

 

シュン!!

 

勇儀「なっ!?」

 

理 「仙術 十六式 内核破壊!」

 

ストン!

 

技を放つ。そうかつて理久兎が使った技、内核破壊だ。しかも今回は破壊する部位の部分は、ずらしたが力は本来こめる分の約100分の1だ。つまり臓器は破壊しないけど凄く痛い。

 

勇儀「なんだ?今の技…………」

 

理 「今に分かるよ……」

 

そう告げた。勇儀はまだ分からなかった。この技がどれだけの痛みかをそして時はきた。

 

勇 「ブゥハ!!アッアア!」

 

突然、勇儀は血を吐きだした。

 

全員 !!(゜ロ゜ノ)ノ

 

勇儀「ふぅ…な…ふぅ…んだ……よ今の…技…ふぅ…は」

 

口からひゅうひゅうと鳴る。呼吸も辛そうだ。

 

理 「内部にダメージを与える技だよ♪」

 

勇儀「ゴフッ!」

 

理 「安心しなよ急所は外したから……」

 

勇 「負けひゅ…た…のは…私…だっひゅ…たか………」

 

バタン!

 

勇儀はそのままぶっ倒れた。言っておくが死んではいない。そしてこの場の全員が驚いた。何せ鬼の中でも最強の部類に入る四天王が破れたのだから。その光景を見て最初に口を開いたのは、

 

美 「勝者!深常理久兎!!」

 

鬼子母神の美須々だ。それ続き声が聞こえ出す。

 

鬼達「ありえね~勇儀姉さんが負けるって……」

 

紫 「御師匠様!!」

 

風雅「鬼を倒しただと……」

 

萃香「勇儀が負けるって……」

 

文 「すごい!凄過ぎますよ!」

 

はた「あり得なすぎるって!」

 

華扇「そんなことよりも勇儀を!!」

 

と、華扇が言う前に、

 

理 「ほら大丈夫か?」

 

勇儀の肩を担いだ。

 

勇儀「がは!お前…なに考え……て…るん…だ?」

 

理 「せっかく話が合う奴がいるんだそれに

   ここで死なすのはもったいなくてね♪」

 

勇儀「…………そう…か…い……」

 

理 「勇儀を観客席で休ませてやってくれ!」

 

鬼達「あぁ分かった!」

 

そんなこんなで勇儀を観客席に避難させた。

 

理 「ふ~あれはマジでやばかったな結構

   痛かった…………」

 

受けた頬に手を当てる。脳みそも揺れそして頬は腫れたが勝てたから良かった。

 

紫 「御師匠様無理はしないでくださいね」

 

理 「安心しろ俺は簡単には死なないよ♪」

 

風雅「でもこんな戦い初めて見たな…………」

 

美 「理久兎お前は何者なんだ?」

 

何者かと聞いてくる。それに対して、

 

理 「さぁ分からんな♪」

 

と、答えた。

 

文 「これは大スクープになりますよ!」

 

はた「本当になんなよこの人…………」

 

華扇「常識はずれも良い所です本当に………」

 

美 「ハハハこれはどうなるかね?」

 

萃香「次の相手頼むよ!理久兎!」

 

その一言を萃香が言うと、

 

理 「あぁもちろんだ!」

 

そう返事をした後理久兎は立ち上がり萃香と試合場に上がっていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 



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第61話 理久兎VS萃香

勇儀との試合が終わり次は萃香との試合。お互いに顔を向け合う。

 

美 「では2人共準備はできたか?」

 

理 「問題ないよ」

 

萃香「同じくね!」

 

美 「そうかならこれより第二回戦!理久兎VS

   萃香の戦いをとりおこなう!」

 

鬼達「頑張ってください!萃香さん!」

 

勇儀「頑張れよ!萃香!」

 

どうやら勇儀もこの試合を見ているようだ鬼のタフさには本当に驚く。

 

華扇「頑張れ!萃香!」

 

風雅「どちらも頑張れ!」

 

と、鬼の陣営は萃香を応援をする。萃香は理久兎に、

 

萃香「私らも負けられないんでね!」

 

目の前にいる自分に言う。此方も負けられない。

 

紫 「御師匠様頑張ってください!」

 

文 「頑張ってくださいね理久兎さん!」

 

はた「負けるんじゃないわよ!」

 

自分を応援する声を聞いた。理久兎も萃香に、

 

理 「それはお互い様だよ…でも追い込まれる

   ほど楽しくなってくるよね♪」

 

理久兎は萃香に笑いながら言うと萃香も笑いながら、

 

萃香「ハハハ違いないね♪」

 

美 「では2人共……」

 

美須々が言うとお互いに黙り構える。そして、

 

美 「試合始め!」

 

美須々の一言で戦いが幕を開ける。

 

萃香「とりあえず勇儀の仇はとらせてもらうよ!」

 

そう言うと萃香は右拳を作り自分には向かって襲いかかる。

 

理 「しゃらくさい!」

 

左足を上げて萃香の右拳を受け止めた。そして一気にその拳を弾きそのまま右足で回し蹴りをおこなう。

 

理 「そこ!」

 

萃 「甘いよ!理久兎!」

 

そう言うと萃香は自身の能力を使って霧になった。結果、理久兎の蹴りは空振りした。

 

理 「ちっ萃香の能力か!面倒だな……」

 

そう萃香の能力は密と疎を操ることができる。それを使って密を下げて自身を気体にして攻撃を回避した。見ているととんでもチート能力だ。そして霧になった萃香は、

 

萃 「行くよ!」

 

シュ!!

 

萃香はそう叫ぶともとの状態に戻り理久兎に再度攻撃を仕掛けてくる。

 

理 「甘い!」

 

その攻撃を理久兎は回避した。そして今度は理久兎も反撃に出るが、

 

萃香「無駄だよ!」

 

シュン!!

 

また空振りすることになった。心のなかでは、

 

理 (マジでどうするか…………)

 

そう考えながら萃香の猛攻撃を避け続ける。本当に霧になってしまうと攻撃が当たらないから良知が明かない。そして観客席からは、

 

鬼達「萃香さん!そこです!」

 

華扇「萃香!頑張りなさい!」

 

鬼達は萃香を応援する。しかし勇儀は、

 

勇儀「こう見てみると理久兎の奴どう避けてん

   だ?」

 

と、呟いた。

 

美 「理久兎の奴…最小限の動きで萃香の攻撃を

   避けている?いや予測しているのか………?

   本当に面白い奴だ!早く戦ってみたいね!」

 

美須々が言った事は合っている。相手の動きを予測して受けをしているのだから。

 

風雅「こう見ると防戦一方な戦いだな……」

 

紫 「御師匠様負けないで下さい!」

 

文 「理久兎さん!そこです!」

 

はた「どっちが勝つんだろ……」

 

と、皆はどちらが勝つのかが分からない状態だ。そして萃香は自分の攻撃を何度も避けられて段々とムカつき始めていた。

 

萃香「さっきからちょこまかと!」

 

萃香にそう言われた理久兎も、

 

理 「それはお互い様だ!」

 

萃香「ならこれならどうかな!」

 

そう言うと萃香の体がみるみると大きくなる今の大きさは洞窟の天井まで到達しもう少しで頭をぶつけそうな位まで大きくなる。それを見た理久兎の反応は、

 

理 「デカ過ぎるだろ!!」

 

あまりにも大きくなりすぎて驚いてしまう。そして萃香は右拳を作ると、

 

萃香「おらぁ!!」

 

巨体になった萃香の鉄拳が理久兎に迫ってくる。

 

理 「ちょ!」

 

ズドーーーーーン!!

 

リングに萃香の巨大な鉄拳が落ちて理久兎を押し潰す。

 

鬼達「おぉ~!萃香さんの一発が入った!」

 

紫 「御師匠様!」

 

勇儀「お~お~ありゃ生きてるかね?」

 

美 「さ~ねでもどうせ彼奴の事だから生きて

   るだろさ♪」

 

華扇「なんですか?その自信?」( ̄∇ ̄;)

 

茨木が美須々に聴くと美須々は若干呆れながら、

 

美 「彼奴があんなんで殺られてるなら今頃は

   勇儀の三歩必殺で死んでるさね……」

 

華扇「確かに…………」

 

そう美須々の言っていることは合ってる。このぐらいでは理久兎はやられない…。

 

鬼達「おいあれ見ろ!」

 

萃香「ん!?」

 

理 「グギギギギ!!」

 

そこには両手を頭上でクロスさせて萃香の攻撃を防ぎ両足に力を入れて踏ん張っている理久兎の姿があった。

 

理 「どりゃ!!!」

 

その叫びと共に萃香の鉄拳を弾いた。

 

萃香「うわっ!!」

 

シュ~ン

 

結果危ないと思った萃香はすぐに気体になる。

 

理 「あぶね~」(´゚ω゚`)

 

シュー~ん

 

萃香「理久兎!本当に化け物か何かでしょ!!」

 

そして萃香はもとの大きさに戻った。

 

理 「どうだろうね!……ん?」

 

この時、自分は萃香の気体から固体に戻る姿を見て思った。

 

理 (まてよ気体になるなら気体にさせなければ

  いいのか!)

 

萃香「次で終わらせる!」

 

ダッ!

 

そう言うと萃香は、理久兎に特攻を仕掛けてきた。自分は息をゆっくりと吐く。

 

理 「ふぅ………これだけは使いたくなかった

   けど」

 

理久兎が頭の中でそう考えると突然理久兎を中心とした回りに猛突風が吹き荒れるやがてそれは試合場全体を包んだ。

 

萃香「なんだ……これ!」

 

リングの中にいる萃香は特攻をやめて吹き飛ばされるのを必死にこらえる。そうこれは理久兎の能力だ。昔スサノオと勝負した際に使った大嵐は被害が大きいがそれを改良しこの技を作り出した。台風の目という名の技として。

 

風雅「なんだ!あれは!」

 

鬼達「中が見れねぇ!」

 

文 「あの風…まるで分厚い壁!?」

 

外から見るとその光景は風で出来た分厚い壁のように見えていた。

 

紫 「御師匠様の能力です……」

 

美 「なに!」

 

勇儀「理久兎も能力持ちか!」

 

どうやら皆は理久兎が能力を持っている事を知らなかったようだ。

 

華扇「にしてもなにこの風!」

 

はた「見たことないわよあんなの!!」

 

勇儀「能力はなんだ?」

 

勇義に聞かれた紫は理久兎の能力を答える。

 

紫 「御師匠様の能力は災厄を操る程度の能力

   です」

 

美 「な!!」

 

美須々は驚いた。今、自分達が相手にしているのは災厄そのものではないかと思ったからだ。そして風の中では、

 

萃香「これじゃ霧になれない!」

 

この中では猛突風が吹いている。そのため霧になればたちまち飛ばされると萃香は考え気体になれないでいた。すると理久兎は笑いながら、

 

理 「じゃ~萃香ちゃんこれで終わりね♪」

 

パチン!

 

そう言って理久兎が指をならすと風から雷が発生し萃香に襲いかかる。

 

萃香「この風の中だと身動きがとれない!

   ヤバイ!このままだと!」

 

ビイカーーーン!!ゴオン!

 

萃「アギャーー!!」

 

大きな雷が萃香に直撃した。そして雷の音がやむと静かにこの風も止んだ。

 

理 「おっとやっべ…やり過ぎた……」

 

萃香 (@_@;)……

 

萃香はボロボロとなり真っ黒になって気絶していた。

 

鬼 「おいあれ見ろ!」

 

鬼 「萃香さん!!?」

 

観客席から真っ黒の気絶した萃香が倒れていたのを確認した。そしてそれを見て美須々は、

 

美 「勝負あり!勝者は深常理久兎!」

 

美須々は自身の名を叫んだ。

 

鬼 「マジかよ!萃香さんまで!」

 

鬼 「嘘だ!?」

 

華扇「私たち四天王がこうもあっさりと…?…」

 

鬼達は大慌てで驚いていた。まさか四天王が2人もやられるとは思ってもみなかったからだ。

 

風雅「なんか理久兎がヤバイ奴に見えてきた……」

 

文 「でもこれで残るは1人ですか」

 

はた「でもあれはチートでしょ!」( ; ゜Д゜)

 

と、チートというが言いたい。完全に萃香の方がチートだと。

 

紫 「やっぱり御師匠様は強いな…………」

 

紫は理久兎の強さに憧れを抱くのだった。そして理久兎は倒れている萃香に近づくと、

 

理 「ほら大丈夫か?」

 

理久兎は萃香をおんぶしてリングから降りていく。因みにおんぶする理由は身長が合わないからだ。

 

萃香「まったく体がまだビリビリする……」

 

理 「すまん正直やり過ぎた……」(´-ω-)

 

萃香「でもまだ上には上がいることが良く

   分かったよ………」

 

理 「そうか……」

 

萃香を勇儀と同じ感じで観客席に預けた。

 

紫 「お疲れさまです御師匠様」

 

理 「応援ありがとね紫♪」

 

美 「次は私かね!」

 

そう言い美須々は指をポキポキと鳴らす。しかも楽しそうだ。

 

勇儀「遂に鬼子母神様が動くのか……」

 

華扇「次がどうなるか予想が出来ない………」

 

風雅「次の戦いでこの山のボスが決まる文そして

   はたて……」

 

文 「なんですか?」

 

はた (・_・?)

 

風雅「次の戦いはしっかり目に焼き付けろ……」

 

文 「はぁ?……わかりました」

 

はた「はい……」

 

と、言う。そして風雅は呟く。

 

風雅「次の戦いは荒れるぞ……」

 

荒れると。現山の頂点に君臨する鬼子母神とその部下である四天王を易々と倒してきた男、理久兎がぶつかり合えば次の戦いは荒れる。風雅はそう考え呟いた。そして理久兎は美須々に、

 

理 「ようやくここまで来たな……」

 

美 「楽しみだよあんたとやりあえるのがね!」

 

美須々は理久兎と戦えるのが楽しみだとういうのが言葉を通じて良く分かる、そして理久兎は紫に指示を出す。

 

理 「ハハハ紫ちゃんしっかり見ておきなさい」

 

紫 「何でですか?」

 

紫が理久兎に聞くと理久兎は笑顔で、

 

理 「この戦いは未来が決まる戦いだからだよ♪」

 

紫 「分かりました……」

 

紫の返事を聞いた自分は美須々の顔を見ると、

 

理 「行こうか?」

 

美 「あぁ!」

 

そう言って2人は試合場に向かった。この山の頂点を決める戦いをしにそして未来を決めるために。



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第62話 理久兎VS美須々

試合場。今、現在の自分は美須々と対峙していた。

 

美 「さ~て理久兎…準備は出来たか?」

 

理 「バッチこーい!」

 

自分のテンションは最高にハイな状態だ。ようやく本命のボスと戦えるのだから。

 

美 「でもまさか勇儀や萃香を破るとはな正直 

   驚いたよ………でも娘らの仇もとらにゃい

   かんのでね!この勝負は勝たせてもらう

   理久兎いや深常理久兎!」

 

理 「アハハいいね!俺も負けるわけにはいか

   ないんだよね…‥俺らの夢を叶えるのため

   にね!鬼子母神美須々!」

 

華扇「今回は私がこの勝負の開始の合図をさせ

   ていただきます…………」

 

美 「頼んだよ華扇!」

 

華扇「ではこれより最終戦理久兎VS美須々様

   の戦いを行います!」

 

華仙の言葉で会場は大きく盛り上がった。

 

鬼達「うぉー~!!」

 

鬼 「鬼子母神様!!」

 

鬼 「行けぇ!!」

 

鬼達の応援の熱気が凄い。そこに入り交じるように、

 

紫 「御師匠様ファイト!」

 

と、紫の声援が聞こえてくる。

 

風雅「これでこの山の主導権は決まる……」

 

はた「どうなるんだろう」

 

2人は心配する。どちらが山の頂点になるのかを。

 

文 「凄い熱ですね鬼の皆さん……」

 

勇儀「そりゃ鬼子母神様が戦ってる姿を見れる

   なんて滅多にないからね……」 

 

萃香「うぅ……まだ体が痺れる……」

 

勇儀「萃香お前は寝てな……」

 

萃香「やだよ!せっかく鬼子母神様の戦いが

   見れるのにおちおち寝てなんていられ

   れないよ!」

 

勇儀といい萃香といいとんでもなくタフだでも、それ以前に2人や他の鬼達もテンションはMAXだ。何せ鬼子母神様の戦いが見れるのだからだ

 

華扇「両者とも準備は?」

 

美 「あぁ大丈夫だね!」

 

理 「同じく問題なし!」

 

自分と美須々は構える。そして、

 

華扇「では!試合開始!」

 

茨城の試合の開始の合図と共に理久兎と美須々は、

 

理&美 「「はぁぁぁ!!!!!」」

 

ダン!!

 

お互いの拳と拳をぶつけ合った。

 

美 「いいね!そうこなこなくっちゃ!」

 

美須々はラッシュを仕掛けるだが理久兎も、

 

理 「アハハ!!無駄だね!」

 

受け流しそして反撃へと繰り返す。2人はそれを繰り返して続けた。

 

ダン!

 

理 「ぐっ!」

 

美 「へぶ!」

 

お互いの拳が顔面に当たりクロスカウンターになる。そのまま吹っ飛ぶがおたがい受け身をとりまた向き合う。

 

理 「アハハハハハいいね最高だ!」

 

美 「私もこんな勝負は久々だよ!」

 

そして、また2人は、殴りあい蹴りを、くらわせあいながら笑った。そして美須々は疑問に浮かんでいた。なぜ能力が通用しないのかと。その理由は簡単で理久兎が能力による干渉を受けないという理を昔に作ったからだ。

 

鬼達「鬼子母神様の戦いは本当に久々にみたぜ!

   でもあのラッシュを正面から迎え撃つっ

   て…マジで化け物かあの男は!」

 

萃香「ねぇ~勇儀……」

 

勇 「なんだ?」

 

萃香「勇儀………確か理久兎に三歩必殺を当てた

   よね?」

 

勇儀「あぁ当てたな…お前もあの巨体の鉄拳を

   当てたろ?」

 

萃香「うん当てた…………」

 

そういうと2人は疑問符を出して、

 

2人「じゃあ何で理久兎は…普通に動けるの

   (だ)?」

 

萃香と勇儀は理久兎に本当に驚かされ続けている。確かに本来なら動けなくなるレベルだ。いくら生命力が強い鬼もここまでいくと本当に驚く。

 

紫 「御師匠様大丈夫かな…………」

 

紫は理久兎を心配することと応援することしか出来ないがこの戦いを目に焼き付けようとしていた。

 

風雅「凄いよな本当に……」

 

はた「もう何でもありねあの男……」

 

文 「あそこまで強いとなんとも言えませんね」

 

と、3人は述べる。だが華扇は美須々と同じ疑問を持ったいた。

 

華扇「なんで美須々様の能力が発動していない

   のかしら……」

 

そんなことを観客席で話していたようだが理久兎と美須々には聞こえていない。そしてこちらはもうガチになりつつあった。

 

美 「さて私もそろそろ本気でいくよ!」

 

そう言うと美須々からものすごい量の妖力が溢れ出す。

 

理 「おぉすげぇ!」

 

美 「理久兎そなたの願い今ここで粉砕して

   やろう!」

 

理 「悪いけどそんなことはさせないよ!」

 

自身も今出せる量で妖力と霊力を出して対抗する。

 

美 「っ!凄いな!だが理久兎お前霊力も使える

   んだな……」

 

理 「まぁね何時のまにか使えてたからね」

 

美 「そうかだがもう関係のない話だ!」

 

そう言うと美須々は拳で地面を粉砕した……

 

ドガン!!

 

理 「ちょ!」

 

粉砕された地面から無数の岩壁、岩が宙に浮いたと思うと理久兎に襲いかかるだが理久兎も負けてはいない。霊力を放出してある構えにはいるその構えはまるで合掌の構えだ。

 

理 「仙術 十二式 千手観音(せんじゅかんのん)!」

 

パーン!

 

理久兎が構えから手を叩くと理久兎の背後から無数の手が岩に向かっていくそして、その岩を

 

ダン!ダン!ダン!ダン!ダン!

 

全て迎え撃ち破壊する。仙術十二式千手観音この技は理久兎の霊力に手の形を与えてそれを標的に向けて放つ技だその無数の手の数はその名前のとうり1000の腕だ。

 

鬼達「スゲー!あんな技は見たことねえ!」

 

美 「ほう!さっきといいまだ隠し持ってたか!」

 

理 「ハハハ!使うなら最後にこういうのは

   とっておくんでね!」

 

美 「ならば我も出し惜しみは無しだ!これで

   本当に終わりにしてやる!」

 

美須々は構えに入るそして、

 

美 「鬼神秘奥義 完全粉砕破壊!」

 

グッ!ズゥーーーン!

 

右腕に妖力を纏わせそれを特大の球体の形にした、その大きさは萃香の巨大化よりは小さいがその球体には美須々の妖力がぎっしりとつまっているいわゆる圧縮された特大の爆弾だ

 

美 「消え失せろ深常理久兎!」

 

その爆弾を理久兎に投げ飛ばす

 

理 「はんっ!簡単には死なねえよ鬼子母神!」

 

理久兎は両腕を挙げた構えに入り技を放つ。

 

理 「仙術 十五式 断刈裂斬(だんがいれつざん)!」

 

ギィーーーーーーン!

 

そう唱えると理久兎の手に凝縮された霊力を纏わせるそれが大きな刃の形になりそして、それを地面に叩きつけるそこから特大の衝撃波がおこる。仙術十五式断刈裂斬。理久兎の手に霊力を纏わせてそれを巨大な刃の形にしてから相手に向かって地面ごと叩きつけて放つ特大の一撃を放つ技だ。その一撃は山一つ切断する。そんな危険な技を放つ理久兎と美須々の衝撃波がお互いにがぶつかり合う。

 

ズドーーーーーーーン!!

 

そこから爆発とそれによって生じる衝撃波に襲われる。観客席も、

 

鬼達「あの男ここまでやるとは!」

 

風雅「くっ!何て衝撃だ!」

 

はた「飛ばされそう!」

 

文 「うわぁぁー!!」

 

萃香「理久兎の奴!鬼子母神様にあの技を使わせる

   なんて!」

 

勇儀「それ所か彼奴鬼子母神様と互角だ!」

 

華扇「ぐぅぅ!!!!!ここまで強いなんて!」

 

紫 「何て衝撃!!……でも御師匠様もそこまで

   私の夢を応援してくれてるんだ!これぐ

   らいの衝撃波ぐらいたえてみせる!」

 

2人が放った衝撃波のぶつかり合いによる立ち込めた煙があがる。そこに立っていた人物がいた。その人物は、

 

華扇「あれは!鬼子母神様!」

 

自分達が良く知る背中。美須々の背中だ。

 

萃香「てことは私達が勝ったの!」

 

勇儀「さすがだ!」

 

鬼達「うぉ~~!!!」

 

紫 「御師匠様が……負けた……そんな……」

 

風 「奴も頑張ったんだ……」

 

風雅は紫をなぐさめる。

 

紫 「御師匠様……うっグス………」

 

はた「…………!?ねぇ!あれ!」

 

文 「美須々様がそれにあの奥にまだ影が!」

 

と、文が言ったその時だった。

 

バタン!

 

立っていた鬼子母神こと美須々がふらふらとしたと思うと急に倒れ出した。そして、煙が消える。そこにいた人物こそこの戦いの本当の勝者だ。それは、

 

理 「本当に強かったよ美須々それととても

   楽しかったよ!」(||^∀^)

 

紫 「お……御師匠様!」

 

服などがボロボロとなり額から血を流す理久兎が最後まで立っていたのだ。

 

鬼達「鬼子母神様が負けただと…あり得ね~!」

 

華扇「嘘!美須々様!!」

 

萃香「そんな……美須々様が」

 

勇儀「マジか…理久兎の奴最後まで残りやがった」

 

風雅「てことは理久兎がこの山の頂点……」

 

はた「鬼を倒しちゃった…………」

 

文 「本当に勝っちゃった……」

 

全員は唖然する。美須々が敗れたことを。ここで華扇によるこの試合最後の終了の言葉がでる。

 

華扇「勝者は深常理久兎!!」

 

紫 「御師匠様!!!」ヽ(*>∇<)ノ

 

風雅「文!はたて!」

 

文 「はっ!」

 

はた「用件はやはり」

 

風雅「あぁ!すぐにこの山に住む全ての者にこの

   事を伝えよ!」

 

文 「わかりました!」

 

は 「はい!」

 

そう言って2人の天狗は外に出ていった。一方理久兎は、

 

理 「大丈夫か美須々…?」

 

美須々の肩を担いでリングから降りていく

 

美 「まさか私が負けるとは…いや~完敗だ」

 

理 「でも久々に良い試合だったよ♪」

 

美 「それは同意見だねぇそうだ理久兎」

 

理 「ん?どうした?」

 

美 「この後新たな山の主の記念として共に酒を

   飲まぬか?」

 

酒を飲まないかと誘ってくる。それには勿論、自分は参加する。

 

理 「いいね!ならどちらが早く酔い潰れるか

   勝負するか?」

 

美 「上等だね!」

 

そんな会話をしていると、

 

紫 「御師匠様!」

 

紫が、駆け寄ってきて自分の足に抱きついてきた。

 

理 「おっとと…勝ってきたぜ♪」

 

紫 「お疲れさまです!!」

 

理 「後…………」

 

紫 「へっ?」

 

理 「応援してくれてありがとうな」( ^∀^)

 

応援をしてしてくれた事にお礼を言う。紫は顔を赤くした。

 

紫 「御師匠様……」(///∇///)

 

理 「とりあえず行くか美須々も辛いだろうし」

 

紫 「あっ!すいません!」

  

美 「私は気にしなくても良いさねぇ!アハハ

   ハハハ♪」

 

そんなこんなでこの戦いは幕を閉じたのだった。



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第63話 酒飲み対決

美須々達との戦いの後、新しく山のボスになった自分が一言を言うことになった。しかもいつの間にか天狗達が沢山来ていたが気にしないでおこう。そして美須々がこの場にいる者達に叫んだ。

 

美 「皆の者よく聞け!」

 

鬼達 (・_・?)

 

美 「今日よりこの山の大将であり我ら鬼や

   天狗達の新たなボスとなった男その名

   を深常理久兎だ!!」

 

鬼達「オオー~!

 

理 「どうも♪」

 

美 「では彼から一言いただこうと思う理久兎

   よ頼めるか?」

 

理 「勿論だ俺も言いたいことがあったしね♪」

 

理久兎は、壇上に上がり皆が見渡せる位置についた。

 

理 「ごほん………え~と美須々からご紹介を預

   かった通り俺がこの山のボスになった!」

 

全員「…………………」

 

全員は無言だ。少し気まずいが気にしないで話す。

 

理 「あ~と皆んなもそんなに緊張しなくても

   大丈夫だよそうだな~俺から言いたいこ

   とは皆は俺の仲間だ、だから俺を信用して 

   くれて構わない!でも今から信用しようと 

   するのは大変だろうだから信用できると

   思ったら俺を信用してくれ!」

 

鬼 「アハハ新ボスさんよ………あなどったら困

   るね!俺らは美須々さん達の戦いを見た

   んだあんなに楽しそうに戦ってたんだ!

   だから俺ら鬼はあんたを信じるぜ!」

 

鬼 「俺もだ!」

 

萃香「私も信用する!」

 

勇儀「私もだ!理久兎からは嘘の匂いがしなく

   てね!」

 

華扇「私はそんなに疑いません!」

 

と、モブ鬼達や戦った萃香や勇儀そして応援していた華扇等も賛同してくれた。

 

理 「そうか…………」

 

狼牙「俺ら天狗達もそうだ!確かに先日はお前

   にボコボコにされた………だが天魔様がお

   前を俺らの里で宿泊させたんだなら俺ら

   も信用するしかねぇだろ!!」

 

白狼「確かに狼牙隊長の言う通りだ!」

 

天狗「白狼の隊長の発言に一理ありだ!」

 

天狗「あぁ天魔様がお前を宿泊させたんならそれは

   信用できるな!」

 

天狗達が騒ぎだした。だが後ろでは小声でこんな声が聞こえてきた。

 

風雅「いやちょっと待て………あれは!私の親切

   であって野宿が少し可愛そうだら泊めた

   のに誤解された!?

 

と、いった声だ。やはり風雅は優しかった。

 

文 「あややや凄い勘違い……」

 

はた「なんか丸く収まった…………」

 

風雅の考えは何か勘違いされたがために天狗達の結束は固まった。

 

理 「そうかなら今日の快挙のために美須々

   からの意見で皆で酒を飲もうじゃねえ

   か!」

 

鬼達「おぉ!!!」

 

鬼達は楽しそうに叫んだ。だが天狗達は、

 

天狗達 ( ゚ロ゚)!!!

 

何故か知らないが苦い顔をしていた。そして後ろからまたまた声が聞こえてくる。

 

風雅「何かもうどうでもよくなってきた」

 

自分の気持ちとは違った方向に進んでしまった風雅は半分呆れていた。すると紫は宴会が楽しそうなのか、

 

紫 「楽しみですね!」 

 

と、呟く。しかし風雅は苦い顔をして、

 

風雅「そう言ってられるのも今のうちだよ……」

 

紫  (゜_゜)?

 

と、呟く。紫はこの時に嫌な予感がしたのだった。

 

理 「さぁて飲むぞ!」

 

鬼達「おぉ~ーー!!」

 

天狗「頭痛くなってきた……」

 

天狗「同感だ………」

 

そんなこんなで皆で酒を飲むことになったでも何故か天狗達が乗り気じゃないような気がするが気のせいだと思った。そして理久兎や美須々達による酒飲み合戦が始まろうとしていた。

 

美 「よ~し理久兎酒飲み対決しようぜ!」

 

理 「よっしゃやるか!」

 

萃香「私らも参加させてもらうよ!」

 

勇儀「良いね!!いくよ華扇!」

 

華扇「えっ!私も?!」

 

と、若干1名は分からないが萃香と勇儀は参加が決定する。

 

美 「お~い天魔お前も来い!」

 

風雅「げっ!」Σ(゚Д゚ υ)

 

文 「頑張ってください天魔様」

 

はた「頑張ってね…………」

 

2人は少しあわれんで風雅を応援する。だが風雅の顔は何かを思い付いたのかゲス顔となる。そして、

 

風雅「すいません美須々さん!」

 

美 「どうした?」

 

風雅「彼女達にも酒の楽しさを教えたいんで

   参加させてもらってもいいですか?」

 

文 「はい!?」

 

はた「えっちょっと!?」

 

美 「おっ良いね来いよ2人も!」

 

理 「酒を飲むなら多いにこしたことないから

   ね♪」

 

文 「ちょっと天魔様!?」

 

は 「えっちょ?!」

 

風 「ハハハ死ぬときは道連れだ!」

 

どうやら風雅は2人を道連れにしたようだ。何て奴だ。そしてその光景を見ていた紫は危険と感じた。

 

紫 「なんかヤバイ雰囲気…逃げよう……」

 

紫は逃げようとしていると、

 

理 「紫~お前も来いよ♪」

 

紫 「そんな~」(ToT)

 

自分の師匠に通せんぼもとい招待をされて紫は逃げられなかった。

 

狼牙「あっちに近づかないようにしないと」

 

理 「おっ!わんわんお!お前も来いよ!」

 

狼牙「だからわんわんおじゃねえ!」

 

風雅「いいところに♪」

 

ゲス顔となった風雅は狼牙を見てゲスの微笑みをする。

 

狼牙「しまった…………」

 

狼牙も逃げられなかったのだった。そんなこんなで理久兎を含めた10人で酒飲み対決が始まった。1人で10樽ぐらいは余裕みたいだったが、

 

20ぐらい樽を空けるぐらいだろうか、

 

文 「うっうう!!………」

 

はた「気持ち悪い………」

 

文とはたてがダウンした。そして更に時間が進み樽を30ぐらい開ける頃には、

 

紫 「うっぷ………」

 

狼牙「こっこの異常者共め………」

 

紫にわんわんおがダウンした。また樽を40開ける頃には、

 

風雅「あそこに父上が………」

 

とうとう風雅もダウンした。因みに樽の大きさは約72Lぐらいは入る大きな樽だ。そして今、理久兎が空けた樽の数はちょう60ぐらいに達しようとしていた。ついでにこの勝負を見ていた鬼達や天狗達も結構ダウンしてきた。自分を含めてまだ酔いつぶれてないメンバーは、

 

理  (^。^;)「アハハハハハ!」

 

萃香「ひっく!」

 

勇儀「やっぱり酒はうまいね!」

 

華扇「もう5人に…………」

 

美 「だらしないね今の若者は!」

 

若者達は皆、酔いつぶれて気絶している。こんな有り様だ。そしてさらに時が進む。今のメンバーで飲み続けた。これまでの合わせた合計で樽を80ぐらい空けた時ぐらいだろうか、

 

華扇「もう無理…………」

 

バタン!

 

華扇が酔い潰れてしまい脱落した。

 

萃香「あははははもう華扇が潰れたね♪」

 

理 「まだまだだなぁ、♪」

 

勇儀「ひっく…………」

 

美 「ここまで来るとはね理久兎!」

 

理 「少し賭けをする?」

 

美 「賭けとは?」

 

理 「残りこの4人の内最後まで生き残った奴

   は他の3人にいたずらできるってのは?」

 

美 「負ける気がしないね!」

 

萃香「あははははは!」

 

勇儀「やってやるよ!」

 

どうやら4人とも酔いが回ってきたようだ。そんなこんなで4人でこれまでの樽を合わせて150開ける頃、

 

勇 「うぅ気持ち悪い…………」

 

バタン!

 

萃 「あれ~酒虫がお空を…………」

 

バタン!

 

遂に2人が酔いつぶれた。もう残っているのは自分と美須々だけだ。

 

理 「おいおいそんなもんかよ♪」

 

美 「ここまでやるか……クス♪」

 

2人「あははははハハハは!!」

 

お互いに笑い合う。理久兎と美須々で樽をこれまでのも合わせて200近く開ける。無我夢中で酒を飲んでいた。そして気がついたら、

 

美 「クガーーZZZ」

 

美須々も酔い潰れていた。それを確認すると手に持つ容器に入っている酒を飲み干す。

 

理 「ゴクゴクフィ~もう終わりか?ひっく!」

 

理久兎以外は全員酔いつぶれたみたいだ。なお理久兎だからここまで酒を飲めますので読者様は注意してお酒をお飲みください。

 

理 「さ~て賭けで勝利したし♪悪戯するか♪

   ヒック♪」

 

そんなこんなで理久兎は悪戯をしたのだった。悪戯の内容は次回に持ち越しだ。

 

理 「こんな感じでいいかそろそろ寝よっと♪」

 

そうして理久兎も眠りにつくのであった。



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第64話 理久兎の悪戯

昨晩、理久兎達は酒飲み対決をした。その結果はやはり最後まで残ったのは理久兎だけだった。そして現在、理久兎は何をしているかというと、

 

理 「うぅ頭が痛いな~」

 

現在進行形で二日酔いで正直気持ち悪い。ついでに昨日酒を飲んで萃香と勇義それから美須々と共に最後まで酒を飲んだところは覚えているけどそこから先の記憶が曖昧だ。そして自分、以外のメンバーは、

 

美 「クガーーzzzz」

 

萃香「むにゃむにゃ」

 

勇儀「グースーグースー」

 

華扇「もう無理です………」

 

紫 「スースー」

 

文 「スーあんなとこに…ネタが…………」

 

はた「う~んもう少し部屋で…………」

 

風雅「うぅん……………」

 

狼牙「わんわんおではない…………」

 

こんな感じで皆まだ寝ている。今の時刻は6時ぶっちゃけ自分以外まだ誰も起きていない。でも自分は今、気になることがある。

 

理 「何であの石像の角に下着があるんだ?」

 

そう理久兎が起きて気づいたのはこの洞窟の内部でもっとも目立つ大きな鬼の石像もとい美須々が2日で作り上げた鬼の角に女性の下着が3つあった。

 

理 「誰の?…………まっいっか……外の空気を

   吸ってこよ……あぁ頭痛~」

 

俺はそうして外の空気を吸いに行った。しばらくすると、

 

萃香「フワ~~よく寝た……うぅでも少し気持ち

   悪いな……」

 

萃香が起きだす。だがまだ誰も起きていなかった。しかし萃香は気づいてしまう。

 

萃香「ん?なんか下がスースー……!?」

 

萃香は自分に起きている異変に気づく。

 

勇儀「う~~あ~~おはよう萃香……」

 

勇儀が起き出した。

 

萃香「えっ!あ~~勇儀おはよう……」

 

勇儀「おう……ん?なんか下が……は!?」

 

勇儀も自分に起きた異変に気づく。

 

美 「お前らどうした…ふぁ~……」

 

萃香「あっ美須々様!?」

 

勇儀「あぁ~~そのあの………」

 

美 「ん?あり?なんか下が……?」

 

そした美須々も気づく。3人に起きたその異変それは自分達の下着が無くなっているのだ。昨日はしっかりと着けていた筈の下着がだ。

 

萃香「えっとまさか勇儀や鬼母神様も?」

 

勇儀「みたいだな…………」

 

美 「でも何でだ?お前たちは何か知らんか?」

 

勇儀「いえ私の記憶には………」

 

萃香「残念だけど私も……」

 

3人は考えるがまったくもって思い付かない。

 

美 「でも…もし私らの下着や私らがノーパンだと

   誰かに見られ聞かれようものなら………」

 

勇儀「恥ずかしいでは……」

 

萃香「すまされない……」((゚□゚;))

 

そう彼女達も威厳がある。これを誰かに見られるのは非常に恥ずかしいのである。そんなことを話していると、

 

理 「お前ら何してるの?」

 

外の空気を吸いに行っていた理久兎が帰ってきた……

 

3人「不味い!よりによってこいつか……

 

理 「えっ?」

 

突然、小声で言われて何だと思ってしまう。

 

萃香「いっ嫌ぁりっ理久兎はな…何をしてるの?」

 

理 「えっあっあぁ二日酔いかな?それで…少し

   外の空気を吸いに行った帰りだよ……」

 

勇儀「そっそうなのか……………」

 

理 「うん」

 

何故だ。3人がよそよそしい気がする。

 

美 「なっなぁ理久兎」

 

理 「どうかした?」

 

美 「えっとだなその……」

 

3人にとってこれは言いづらい。何せ理久兎は男。女性の下着が無くなった言うにも恥ずかし過ぎる。でも読者様はお忘れだろうかこの男はとても恋愛感情以外での洞察力が高いのを、

 

理 「所でさっきから何で下を気にしてるの?」

 

3人  ギクッΣ(;`∀´)!

 

3人があたふたとし始める。理久兎は起きた時を思い出して聞いてみた。

 

理 「まさか下着をはいてないわけなよね?」

 

美 「何をいってるんだ!下着ぐらいはいて

   るさ!なぁ勇儀!萃香!」

 

萃香「もっもちろんだよ!ねぇ勇儀!」

 

勇儀「あぁそっそうだな!」

 

と、言うが実際の3人の心情はというと、

 

3人(言えね~下着を履いてないなんて

   口が裂けても言えね!)

 

恥ずかしすぎて言えない。すると、

 

理 「だよね♪いや~さっきねあの石像の角に

   誰かの下着があってね♪まさかと思った

   けど違うよね♪」

 

3人「………え!?」

 

3人は理久兎にそう言われ見てみると、

 

3人 Σ( ̄ロ ̄lll)

 

その角に掛けられてたのは自分達の下着だった。その反応を見た自分は少し呆れ、

 

理 「やっぱり君らのか……」(-_-)

 

美 「すまん…!」

 

萃香「これは言いたくても言えなかったんだよ!」

 

勇儀「すまね~理久兎嘘ついちまって」

 

理 「気にしてないよまぁ確かに女性がこれを

   言うのは恥ずかしいからね早く取ってき

   なよ黙っててあげるから♪」

 

美 「恩に着る!」

 

萃香「ありがとう!」

 

勇儀「ありがとうな!」

 

そのまま3人は下着を取りに行った。だが疑問に思う。

 

理 「でも何で下着が?」

 

と、そう考えても頭に思い浮かばずもうほっとくことにした理久兎であった。なおこれをやったのは読者様の予測通り酔っ払った理久兎だ。



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第65話 そして語る

美須々達の一件から数分後、3人は自分にお礼を言ってきた。

 

美 「ありがとうな理久兎……」

 

勇儀「本当に助かった……」

 

萃香「もうダメかと思ったよ……」

 

理 「まぁ気にするな……」

 

理久兎達がそんな話をしていると、

 

紫 「ふわぁ…うぅ頭が……」

 

理 「おはよう紫ちゃん♪」

 

紫 「おはようございます御師匠……」

 

紫が起きてきた。その他にも、

 

風雅「うぅ気持ち悪い~」

 

はた「あれ?私部屋で寝てるんじゃ……」

 

文 「ううぅ夢でしたか…」

 

狼牙「わんわんおでは……あれ?ここは?」

 

どうやら天狗達も起きはじめてきた。それも皆、二日酔い気味で、

 

華扇「あれ?4人共そこで何を?」

 

起きてきた華扇は自分達に問う。それに対しての返答は、

 

理 「うん?世間話だよ♪」

 

美 「あぁそうだな……」

 

萃香「うんうんそうだよ!」

 

勇儀「間違いないね……」

 

華扇「あっあぁそうですか……」

 

華扇は納得したようだ。そしてまた忘れていた事を思い出した。

 

理 (そうだあの事を風雅に聞きに行くかそれ

   と紫も連れていくか……)

 

そう考え紫の元に向かう。

 

紫をつれて風雅に話しかけることにした

 

理 「紫♪少しついてきてもらって良い?」

 

紫 「へっ?えぇ構いませんが御師匠様どちらへ

   行くのですか?」

 

理 「行けばわかるよ♪」

 

紫 「はぁ?」

 

そうして紫を連れて次に起き出した風雅の元へと向かう。

 

理 「あぁ風雅……」

 

風雅「ん?どうしたんだ?お前達?」

 

理 「あの話どうなった?」

 

それを聞き紫の顔は驚きの顔となった。恐らくその表情から話をつけてくれたのかと思っているようだ。

 

風雅「あぁあれか………私はお前達の夢に賛同

   しようと思う……」

 

理 「本当か!」

 

風雅「うお!頭に響くから静かに頼む……」

 

理 「おっとすまない……」

 

二日酔いのためか頭に響くらしい。そのためもう少し静かに話すことにする。

 

風雅「あぁ本当だ実はもう他の天狗達にも話し

   てはおいた……」

 

理 「何時…話したんだよ?」

 

風雅「お前が華扇様に案内されている間だ……

   話の続きに戻るが他の天狗達も賛同

   してくれたよ……実際は理久兎が勝たな

   きゃこの話も無しになる所だったけど

 

どうやら自分が負けていたらこの話は無しになっていたかもしれないと言うことだ。勝って良かった。話を戻して、

 

理 「つまり……」

 

風雅「私ら天狗達もお前らの力になろう」

 

まず天狗達は協力してくれる事が決定した。

 

理 「だとさ紫……」

 

紫 「風雅さん今回のことは本当にありがとう

   ございました」

 

風雅「気にするな……私らは理久兎と言う男の

   大きな背中に引かれた…ただそれだけだ」

 

大きな背中に引かれたと言うが自分はそこまで大きくはない。至って普通の背中だ。すると、

 

美 「ほう天狗達は理久兎達の夢に参加する

   のか?」

 

理 「おや?美須々……」

 

風雅「美須々様?」

 

美 「理久兎お前らの夢とやら説明してくれ……」

 

美須々は真剣な面持ちで聞いてきた。自分はその夢の説明をしようとするのだが、

 

理 「え~と…………」

 

何処から話すか悩む。そこに紫のフォローが入った。

 

紫 「私が説明します御師匠様……」

 

理 「あぁ頼んだ……」

 

紫 「え~とですね……」

 

そうして紫が美須々に説明した。そしてそれを聞いた美須々は興味深そうに、

 

美 「成る程ね………まさか理久兎と紫の夢が人間

   達や修羅神仏達そして妖怪などの共存が出

   来る世界の創造とはね正直夢がでかいね…」

 

理 「夢が大きいほど叶えたときの達成感ある

   でしょ?」

 

美 「ちげぇね♪あははははは♪」

 

美須々は楽しそうに笑う。そして、

 

美 「そして私もその船に乗船させて貰うよ

   理久兎それに紫♪」

 

美寿々も自分達の夢に乗ってくれた。

 

理 「そうかありがとうな美須々♪」

 

紫 「ありがとうございます美須々さん」

 

美 「ハハハ♪良いってことよ♪」

 

そして2人が乗ることが分かり2人に頼むことにした。

 

理 「とりあえず美須々そして風雅……」

 

美 「ん?どうした?大将?」

 

風雅「何だ?理久兎殿?」

 

理 「大将それに殿って……まぁ良いやとりあえず

   鬼や天狗達を集めてくれるか?」

 

と、集めてくれるようにお願いをする。

 

風雅「お前らの夢を話すのか?」

 

理 「うんそれも含めてこれからの事をね……」

 

美 「承知した!少し待ってな!」

 

風雅「こっちも集めておくよ」

 

そう言うと2人は全員を集合されるために離れた。

 

紫 「御師匠様?」

  

理 「紫、君の考えを皆に発表してほしい」

 

紫 「えっ!?」

 

理 「それまでどう説明するか頭で考えてくれよ

   参謀♪」

 

紫 「え!参謀て……おっ御師匠様!」

 

紫はただ困惑するのであった。そしてそんなこんなで天狗達や鬼達が総動員で集まった。

 

鬼 「新大将が何の話をするんだ?」

 

鬼 「さ~?」

 

鬼達は何なのかと思っている一方で、

 

狼牙「あの話をするのか……」

 

文 「あの話ですね……」

 

はた「みたいね……」

 

天狗達は大方の流れが分かるためそう呟く。そしてその呟きを聞いて、

 

萃香「あれ?天狗達は知ってるの?」

 

勇儀「何の話をするんだ?」

 

華扇「何を話すんですか?」

 

と、萃香に勇儀そして華扇が聞いてくる。

 

文 「あ、萃香さんそれに勇儀さんに華扇さんも」

 

はた「え~と多分理久兎達の最終的な目標かと」

 

華扇「目標?」

 

文 「えぇ………」

 

はた「多分聞いてれば分かりますよ……」

 

萃香「なら聞くとしますか……」

 

勇儀「そうするか……」

 

華扇「何の話なんだろ?よ

 

そんなことを言っていると理久兎が壇上に上がった。

 

理 「あぁ皆さん昨日は楽しめたかな?」

 

鬼 「それなりにな!新大将!」

    

鬼 「あんた!良い飲みっぷりだったぜ!」

 

と、鬼達は皆で誉めてくれる。だが天狗達は苦い顔をしていた。もう散々だったと言う顔を。天狗達がこう思っている理由は鬼達に酒を飲め飲めと強要されたからであったためである。

 

理 「そうかまぁでは今から真面目な話をする

   心して聞いてくれ!」

 

鬼 「何の話なんだ?」

 

鬼 「何だ何だ?」

 

理 「天狗達は天魔を通して聞いているだろう

   が再確認と言うことで聞いてほしいでは

   話そう……これは俺らの最終的な目標だ…」

 

鬼達「目標…………?」

 

理 「それは人間達や妖怪修羅神仏達との共存

   する世界の創造だ!」

 

鬼達「…………マジかよ!!!」

 

勇儀「なっ!」

 

萃香「嘘でしょ!」

 

華扇「まさか…これを考える妖怪がいたなんて」

 

理 「まぁ~驚くのも無理はない正直こんな事を

   考える奴は頭は大丈夫か!と言われても何

   らおかしくはないだが俺はこれを心から言

   っている無論…嘘偽りはない!」

 

鬼達「……………………」

 

理 「もし俺らのこの最終的な目標が気に入

   らない奴がいればそれも構わないでも

   どうか……」

 

そう言いながら頭を下げる。

 

紫 「御師匠様!?」

 

全員「大将自ら頭を下げるだと……!?」

 

理 「頼む!

 

心から願う。すると、

 

鬼達 「クハハハハ」

 

と、鬼達から笑い声が聞こえてくる。頭をあげると、

 

鬼 「やめてくださいよ大将♪」

 

鬼 「俺らもあんたの夢を見たくなりましたよ!

   その夢のために萃香さんや勇儀さんそして

   鬼子母神様とも戦ったんだその夢とやら俺

   らにも見せてくれよ大将!」

 

と、鬼達から聞こえてくる。だがそれだけではない、

 

勇儀「私も賛成だね!こいつは戦った私らにも

   手をさしのべる奴だ!だからこいつなら

   私らにもその夢を見せてくれるはずだ!」

 

萃香「勇儀の意見には私も賛成だよ!普通に戦

   った相手に手を差し出せるんだ!それに

   こいつには少し借りができたからね!」

 

華扇「私も賛成です!彼なら私達を任せれます

   彼の夢を私も見てみたいです!」

 

と、3人は言ってくれる。だが萃香の借りとは下着の事だろうが黙っておくことにした。

 

理 「お前ら……」

 

美 「だっそうだぞ大将?」

 

理 「くく…アハハハハ♪そうか……ありがとう

   な!じゃこれからの事を紫がまとめてお

   いてくれたからそれを聞いてくれ!そん

   じゃ頼むよ紫………」

 

そう言うと理久兎は紫にバトンタッチした。

 

紫 「頑張らなきゃ……ここまで御師匠様が

   繋いでくれたんだ!」

 

そう決心して紫は理久兎がいた位置に立つ。

 

紫 「すぅ~~はぁ~~………」

 

紫は少し深呼吸をした。そして話し出す。

 

紫 「では、皆さん!これからの事について

   話します!今のこの山の大将になった

   深常理久兎さんはこの山の大将であっ

   た美須々さんを撃破しました…」

 

全員「それはそうだな…………」

 

紫 「そしてここからです…理久兎という総

   大将を筆頭に今の鬼達や天狗達を複合

   して妖怪達の一代勢力を築きつつあり

   ます……」

 

全員「うんそれはわかるな……」

 

また全員から一斉に言葉が出る。それでも紫は話し続けた。

 

紫 「そうなるとこの事を聞き付けてある事が

   起きます……」

 

全員「あること?」

 

紫 「一つ目…としてはまず妖怪達がこれから先

   理久兎のもとに集う事になりますそれ即ち

   今よりも、仲間が多くなり私達のこの目標

   を共に成就させようとする同士が増えます」

 

全員「なるほど……」

 

紫 「そして二つ目ここは少し厄介になります

   この目標を気に入らない妖怪も勿論いま

   すしそれも増えてきますその相手が妖怪

   はたまた人間も例外ではありませんそれ

   らがもし襲ってきたら貴殿方鬼達や天狗

   達そして理久兎さん達で倒すという訳で

   す………」

 

全員「つまりいざとなれば戦うといくとか」

 

紫 「これが私が考えたことです……」

 

全員「うん実にシンプルだ!」

 

紫の説明に皆はシンプルと答えた。自分もそう思うが逆に飾っていないため分かりやすい。

 

紫 「もし詳しく聞きたいなら私のもとに来て

   下さいそしたら説明をします」

 

全員「説明をありがとうな!」

 

紫 「えとじゃ御師匠様に代わります御師匠

   様……」

 

理 「お疲れ様ね紫♪」

 

紫 「ありがとうございます」

 

紫に代わりまた自分が前に出る。そして皆に叫ぶ。

 

理 「聞いた通りだこれから先少し忙しく

   なる……でも君らがやっていた事はこれ

   からも続けてくれ……俺がどうこう言う

   筋合いはないからねではここまで!今

   回はありがとうな!じゃ~解散!」

 

全員「お疲れ様でした!!」

 

こんな感じで、この話も終わったそして現在は夜となり鬼達の住みかでまたちびちびと酒を飲む。

 

萃香「いや~まさか理久兎達の夢があんなん

   とはね♪」

 

勇儀「正直驚いたよ♪」

 

理 「アハハハだろうね……」

 

驚かれるのは当たり前だ。こんな事を言うのは本当に前代未聞レベルだ。

 

紫 「でもこれからが忙しいですね……」

 

理 「あぁそうだね」

 

美 「でも戦いなら私らを呼んでくれよ!」

 

理 「頼もしいね!」

 

風雅「ほどほどにな理久兎殿……」

 

理 「わかってるよ♪」

 

こうして見ると美寿々や風雅が本当に頼もしい事この上ない。

 

紫 「でも妖怪の種族関係なくこの場にまと

   まっているとすごい光景ですね」

 

華扇「そういえば理久兎さんと紫さんの

   種族はなんですか?」

 

と、自分達の種族について聞かれる。それには正直悩む。

 

理 (そう言われると俺は神なのだろうかそれとも

   おふくろ同様に龍神か……)

 

華扇に言われた質問に結構な程に悩んでいると、

 

華扇「理久兎さん?」

 

華扇がまた話しかけてきた。そのため仕方なく、

 

理 「うん?あぁ~~分からないな紫ちゃん

   はあるの?」

 

紫 「私ですか?う~ん……」

 

美 「私らも色々な奴と戦ったり見たりした

   があんたらは初めてだよ……」

 

萃香「でも美須々様も知らないと私らも分から

   ないしね……」

 

勇儀「そうなんだよな……」

 

と、言われる。もう考えるのも面倒くさくなってしまったため、

 

理 「もういっそのこと俺らで決めるか」

 

紫 「そうなりますね……」

 

理 「なんかない?」

 

風雅「私達に話を無理矢理パスしたよこの人」

 

仕方がない。自分はだけではどうつければ良いのか分からないから。

 

美 「う~ん紫は確か私らと会った時に

   使ったあれはなんだい?」

 

理 「あれはスキマっていう紫ちゃんの

   能力を使って出来たものだよ」

 

美 「ならスキマ妖怪で良くね?」

 

風 「すごいバッサリ……」(;´Д`)

 

確かにばっさりとだが結構しっくりとくる。

 

理 「結構しっくりくるね……」

 

紫 「確かにそれは意外にしっくりきます

   ね……」

 

理 「それじゃそれで良い?」

 

紫 「はい♪構いませんよ♪」

 

とりあえす紫は決まった。次に自分だ。

 

紫 「え~と最後は御師匠様ですね…」

 

理 「なんかある?」

 

全員「……………………」

 

全員黙る。どうやら理久兎に思いつきそうな妖怪種族名は中々思いつかないようだ。すると紫がその時に口を開けた。

 

紫 「妖怪達の先頭に立ち続け皆を先導する

   最強の妖怪そして、百鬼夜行の主……

   『ぬらりひょん』………」

 

理 「う~ん……ぬらりひょんね……」

 

どうするべきかと悩んでいると周りから、

 

風雅「中々あってる……」

 

美 「私らもしっくりくるね」

 

萃香「私もしっくりするよ♪」

 

勇儀「いいじゃんか……」

 

華扇「本当に違和感がないわ……」

 

と、周りからの反響が良かった。ならもうこれで良いや。

 

理 「皆がそう言うなら俺の妖怪種族名は

   ぬらりひょんでいいかな…… ありが

   とうね紫ちゃん♪」

 

紫 「こちらもありがとうございました♪」

 

とりあえずこれで自分の妖怪種族は決まった。

 

美 「でもこれから色々な妖怪達が仲間に

   なるかもしれないのか……」

 

理 「そうだね♪」

 

紫 「そうなると百鬼夜行は本当にできそう

   ですね♪」

 

理 「そうだねこれが俺達の絆の形さ♪」

 

そんなこんなで俺と紫のまず一つ目の課題、天狗そして鬼を仲間にすることが出来て紫と自分の妖怪種族名が決まったのであった。



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第66話 やはり自由

理 「う~ん……」

 

理久兎は、考えていた……ちなみに今、理久兎がいる場所は天狗達の里の近くの小屋の外(家の玄関の前)だ。

 

理 「そろそろ紫ちゃんにしばらくここを

   任せても大丈夫かな?」

 

自分はあることを考えていた。それは紫にを少しの間ここを預けようかとだ。何故かというとそれは自身の寿命だ。もうかれこれ何百と生きているまたいつ死ぬかも解らない。だからもし自分が途中で死んだら紫に全てを預けようかとも考えている。彼女にならこれを引き継いでくれると思っているからだ。そのために少しでも馴れさせおこうと思っていた。

 

理 「それにしてもやっぱり時が経つのは

   早いなぁ」

 

そもう鬼達との戦いは今からかれこれ約50年ぐらい前になる。本当に色々あった。家がないからと代わりにこの小屋を天狗が貸してくれたりまた自分のもとに集って来た妖怪達は自分達が考える夢を話してそしてそれについての承諾も受け仲間が増えたりそのうち仲間になった種族は、河童などがそうだ。あの子達は人間と仲良くしたいと思っているから本当にお互いの話を共感出来た。他には戦いを挑んでくる妖怪もいたが全員返り討ちにしてやったりもした。とりあえずそろそろ話を戻そう。

 

理 「ふ~む……」

 

と、どうするべきかと悩んでいると、

 

? 「おや総大将何考えているんだ?」

 

理 「おやゲンガイどうしたんだ?ここは川

   じゃないぞ?」

 

ゲン「いや総大将が何か考えているようでして

   ね……後ここに来たのは胡瓜のおすそ分け

   です…………」

 

彼の名前は河城ゲンガイ上記の河童達の総まとめ役の男で自分達に協力してくれる妖怪の1人だ。

 

理 「そうか…そんな顔に見えたか君の言う通り

   少し考え事をね……後、胡瓜ありがとうね」

 

ゲン「そうですか……それとまた胡瓜のおすそ

   わけしますね」

 

理 「ありがとうな」

 

ゲン「いえいえ……」

 

理 「ゲンガイ、君も含めて美須々それから

   天魔にここに来てくれるように頼んで

   くれるか?」

 

ゲン「了解!」

 

そう言ってゲンガイは2人を呼びに行った。

 

理 「紫いるか~!」

 

理久兎は、誰もいないこの場で叫ぶ……

 

紫 「なんでしょう御師匠様?」

 

そう言いながら紫がスキマから顔をだす……

 

理 「紫に話したいことがあるんだけど……」

 

紫 「なんでしょう?」

 

理 「え~と」

 

紫に現在言いたいことを話そうとした時、

 

美 「うす!理久兎いるか?」

 

風雅「こんにちは理久兎殿!」

 

ゲン「呼んできましたよ総大将」

 

理 「速いな~おい!」(゚Д゚;)

 

ここまで速いとは予想値にしなかった。まだ1分も経っていない。

 

ゲン「たまたま近くにいたもんでね」

 

美 「遊びに行こうと思ってな」

 

風雅「私は美須々さんに連れられて……」

 

各々で理由はあるようだ。

 

理 「そうか…ならちょうど良い機会だね紫も

   含めて君ら4人に話したいことがあるん

   だよね♪外もあれだから中へどうぞ」

 

4人「おじゃまします?」

 

そう言いながら4人は疑問符を浮かべながら中へ入っていった。そして早速、

 

紫 「で、話とは?」

 

紫が聞いてきた。だからありのままを話すことにした。

 

理 「あぁ~俺…明日から少し旅に出るね♪」

 

紫 「そうですかいってらっしゃ……え?」

 

暫く4人は固まる。そして、

 

4人「はぁ~ーーー!?

 

4人の声は物凄くこだました。

 

紫 「ちょ!御師匠様急すぎます!」

 

美 「おいおい急にどうした!」

 

風雅「何この破天荒……」(T_T)

 

ゲン「噂で聞いていたけどここまでとは…」

 

理 「う~ん紫ちゃん俺が急なのは昔からだよ♪」

 

紫 「もうそれは分かってますよ!」

 

流石は長い付き合いなだけあってそこの所は理解してくれていた。

 

理 「何て言うかね暫く自分についての修行を

   怠ってきたと実感してねそれでしばらく

   修行をし直そうと思ってな………」

 

紫 「それならば私も行きます!」

 

理 「それはダメだ…………」

 

これに紫を連れていく事は出来ない。その理由がある。

 

紫 「どうしてですか!」

 

理 「紫ちゃんには俺がいない間ここを任せよう

   と思ってね………」

 

紫 「え!?」

 

理 「これまで俺は紫ちゃんに色々なことを

   教えてきたよね?」

 

紫 「はい……」

 

理 「その中には俺が経験してきた事が入って

   いる……皆を導くことも含めてね♪」

 

これまで紫には数々の事を教えてきた。そしてこの夢を唱えたのは紛れもない紫だ。それならば紫自身もその理想を叶えるために努力をして貰うしかないのだ。

 

紫 「えっ!?」

 

理 「紫にしか頼めないから言っているんだよ」

 

紫 「……………………」

 

これには紫は黙ってしまう。すると美須々が否を唱えるように、

 

美 「それなら私がまとめれば!」

 

理 「美須々………確かにそうかもしれないけどね」

 

美 「ならよ!」

 

理 「でも紫ちゃんには色々な経験をさせたい

   から言ってもいるんだよ……」

 

風雅「しかし理久兎殿!」

 

と、もう皆は大反発だ。どうしたものかと考えていると、

 

紫 「大丈夫です皆さん!」

 

3人「へっ?」

 

紫が声をあげた。そして自分が言って欲しい事を言ってくれた。

 

理 「…………」

 

紫 「私が御師匠様………いえ総大将の代わりに

   ここにいる妖怪達を導いてみせます!」

 

と。その言葉こそ自分が聞きたかった言葉だ。

 

理 「そうか…………」

 

美 「ほう……」

 

風雅「大丈夫かな……」

 

ゲン (*゜Q゜*)  

 

紫の覚悟に皆は黙る。そして自分に聞いてくる。

 

紫 「御師匠様いつ戻るのですか……?」

 

理 「普通で50年…遅くて100年だ」

 

紫 「分かりましたそれまで私が代理として

   皆を導きます!」

 

理 「そうか立派になったな紫……」

 

立派になった紫にそう呟いてしまう。しかも嬉しくてついつい涙を出しそうになるが頑張って堪えた。

 

紫 「御師匠様のそういう所は馴れましたよ」

 

理 「アハハハハ♪そうか♪」

 

美 「まっ紫がそう言うなら私は何も言わない

   よ……」

 

風雅「私からも何も言いません……」

 

ゲン「自分からも何もないです」

 

理 「そうか……そうだ後3人にも頼みたい事が

   あるんだよね♪」

 

この時に思ったのは3人にある手伝いをしてほしかったのだ。

 

美 「何をだい?」

 

理 「3人には、紫を手伝ってほしいんだよね」

 

風雅「具体的には?」

 

理 「紫ちゃんにとって今回は、色々と戸惑う

   こともあるからね♪」

 

ゲン「なるほどそれで自分達を……」

 

美 「確かに私らは鬼達をまとめたり」

 

風雅「天狗達をまとめもしたり……」

 

ゲン「自分は河童達をまとめたりしてます

   からね……」

 

3人には共通する所がある。それはまとめ役という事だ。そのため紫を手助けするにはそういった経験がある奴がいるのが本当に助かるのだ。

 

理 「そういことだよ♪だから手伝ってもらい

   たいという事なんだよね♪」

 

美 「はぁ分かったよあんたの頼みだ」

 

風雅「その頼み慎んでお受けさせてもらいます

   理久兎殿……」

 

ゲン「自分等も承知しました!」

 

3人は承諾してくれた。本当に助かる。

 

理 「すまないね無理言って……」

 

風雅「理久兎の規格外にはもう馴れたよ」

 

美 「まあ私らはあんたのそういう所を含めて

   ついてきたしね」

 

ゲン「自分等も総大将達の夢にひかれましたし

   ね………」

 

と、いった感じで協力は得ることができた。

 

理 「そうかこれなら紫も心配しなくても

   大丈夫だな♪」

 

紫 「えっ?」

 

理 「この場にいるのは皆仲間だ悩みがあったり

   したら1人で考えずに皆に相談なりしなさ

   いそれが一番だから……♪」

 

紫 「分かりました御師匠様!おまかせ下さい

   そして皆さん色々と迷惑をかけるかもし

   れませんがよろしくお願いいたします」

 

美 「任せとけ」(゜∇^d)!!

 

風 「問題は、ありませんね……」

 

ゲ 「自分でよければ!」

 

と、紫の言葉に皆は笑顔を返してくれるのだった。

 

理 「ハハハ♪期待しているよ」

 

紫 「御師匠様もお気をつけて……」

 

理 「安心しな簡単には死なないよ♪」

 

そんなこんなで理久兎は旅に出ることになったのだった。



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第67話 襲撃者現る

理 「ふぅ久々だなこう1人で旅をするのも」

   

 

自分は今旅に出ている。紫達にこの事を話した次の日に他の皆に発表したら全員「総大将!?」という発言をした。あれは見てて中々面白かった。だが本来の目的は紫に皆を任せるのが目的だ。今はまだ自分がいる。だがまた自分は死ぬ。そうしたら彼女には自分の代わりに皆を引っ張っていってもらいたいという自分の考えと美須々や風雅などの友達を持っておけば他の者にも頼ることも身に付けれるという考えがあった。紫には無茶させていると思うが頑張って欲しい。少し話がそれた。今の自分の話に戻る。

 

理 「紫ちゃんは大丈夫かな……」

 

少しばかしは心配だけど多分紫ちゃんなら大丈夫と俺は思っていたりする。そしてしばらく歩いていると

 

理 「ん?あれは団子屋か……」

 

理久兎が歩いていると近くに団子屋が見えた。

 

理 「入ってみるか……」

 

そう言って理久兎は団子屋に入っていった。

 

店員「いらっしゃいませ!」

 

二十歳ぐらいの若い女性店員が来た。

 

理 「え~と1人ね……」

 

店員「こちらへどうぞ…」

 

そういわれ席に案内された……

 

店員「ご注文は?」

 

理 「え~とみたらしにあんこね♪それとお持ち

   帰りでお握りできる?」

 

店員「えぇできますよ塩でよければですが……」

 

理 「じゃ塩お握り持ち帰りで3つお願いね」

 

店員「みたらしにあんこ後お持ち帰りで塩お握り

   3つですね……かしこまりました!」

 

そう言いって店の人は厨房に入っていった。

 

理 「のどかだな……」

 

そんなことをぼやいて数分待つ。

 

店員「お待たせしました!」

 

店の人が注文の品を持ってきてくれる。

 

理 「ありがとうね」

 

みたらし団子とあんこの団子そしてお持ち帰りの塩お握り3つが届いた。

 

店員「所でお客さん貴方は旅の方ですか?」

 

理 「えぇしがない流浪人です……」

 

店員「やっぱりそうでしたか……」

 

と、言ってくるが自分が旅人以外に何に見えるだと思うが気にしないでおく。だが何故そのような事を聞いたのかが疑問に思った。

 

理 「それがどうかしたんですか?」

 

店員「えぇ実はここ最近この辺に獣が出るみたい

   なんですよ……」

 

理 「獣?」

 

店員「えぇ多分妖怪だと思うですけどね」

 

どうやら獣が出没するらしい。だが店員の話通り大方は妖怪だろうと推測した。

 

理 「それが何かしたのかい?」

 

店員「えぇ何でも旅の人を襲っては食べ物などを

   盗っていくみたいみたいなんですよね………

   でも怪我はしたものの命は皆あったみたい

   ですけど……」

 

理 「ふ~ん 」モグモグ(゜~゜)

 

どうやら食べ物を持っていくらしい。しかも命は助かっているみたいだ。

 

店員「なのでお気をつけくださいね流浪人さん」

 

理 「御忠告ありがとうございます……後お勘定」

 

店員「はい!え~とひのふの……って!?お客さん

   少し多いですよ!」

 

理 「つりは入らないよ」ゴクン(゜~゜)

 

団子を飲み込み席から立ち上がる。

 

店員「いえしかし!」

 

理 「これはこの情報を教えてくれたお礼だと

   思ってよ……後、ごちそうさん」

 

店員「は~わかりました……」

 

理 「んじゃ俺は行きますね……」

 

店員「え~とまいどありがとうございました!」

 

そんなこんなで理久兎は店を出てまた歩くのを続けた。そして段々と日が落ちていき夕暮れ時になったそ団子屋でテイクアウトした塩のお握りを食べなりながら、

 

理 (う~むそろそろ寝るとこ考えるか)

 

食べながらそんなことを考えているとその時だった。

 

理 (右に気配ありしかも殺気を隠している

   ……ターゲットは俺か!)

 

理久兎が気配を察知した次の瞬間、

 

? 「が~~う!」

 

突然一匹の野生の動物?が何処からともなく自分に襲いかかる。理久兎はそれを、

 

シュン!

 

反射神経と勘を使ってうまく避ける。

 

ザーー!!

 

野生の動物?は避けられたため地面に足を引きずるようにして着々した。

 

? 「ガルルルルル!」

 

理久兎は避けてその獣に体を向ける。それと同時に月明かりに照らされてその野生の動物?の正体が分かる。

 

理 「あれは……確か……」

 

紫達と出会う前に噂で聞いたことがあった。山に住み1部の人間達からは神の使いと言われる食物連鎖の中でも最強の部類にいる獣それは、

 

理 「狼……?」

 

そう狼だ。またの名を日本狼。今の読者様がいる現代の日本では絶滅したといわれる伝説の狼だが、

 

理 「いや………あれはその子供か?」

 

理久兎が聞いた話だと小さいのは知っていたがそれよりも少し小さいことがわかるそれは紛れもなくまだ幼い証だ。

 

狼 「ワォーーーーン!!」

 

狼が月に向かい吠えるそれはまるで戦いの合図を告げるかよように、

 

理 「上等だ!来な!」

 

そして理久兎と狼の子供は対峙するのであった。



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第68話 狼の秘密

満月が輝き光は森にもかかる。そんな夜の森では、

 

狼 「ガーーーウ!」

 

と、狼が咆哮を上げて自分に襲いかかってくる。

 

理 「よっと!」

 

だがその飛びかかりを最小限の動きで避ける。そしてまた着地すると狼はこちらにうなり声をあげてくる。

 

狼 「ガルルルルル!!」

 

理  (でも妙だな………)

 

この時、理久兎はこの狼の子供は少しおかしいと感じていた。その理由は、

 

理 (普通の狼達は、確か群れで行動している

   と聞いたんだけどな…………)

 

そう理久兎の目の前の狼はたったの1匹だ。それも子供の狼だ。それについて疑問が渦巻いていた。だがその隙をついてきたのか狼が再び理久兎に飛びかかってくる

 

狼 「ガーー! 」

 

理  (少し怯ませるか!)

 

そう考えて今出せる力の100億分の1の力で軽く衝撃をだした。

 

理 「ふん!」

 

バン!

 

狼 「ガフ!」

 

それを受けて狼の子供は吹っ飛ぶが、

 

ザーーーー!!

 

狼 「ガルルルルル!」  

 

土煙をあげながら瞬時に着地し理久兎に攻撃の体制をとる。

 

理 「あれを受けてまだ立つか………」

 

と、呟くと突然だった。その狼は、

 

狼 「ガーー!」

 

理 「な!」

 

狼はなんとありえないことをしたのだ突然スキマに結構近いような裂け目が出現したかと思うとそれに狼が飛び込んだのだ。そしてそれと同時にその裂け目も消え狼の姿も見えなくなる。

 

理 「どこに!」

 

すると突然理久兎の背後にさっきの狼が出した裂け目が出現するとその中から、

 

狼 「ガウ!」

 

理 「まずい!」

 

カブ!!

 

理 「くっ!!」

 

理久兎はそれにとっさに気付きなんとか左腕で狼の噛みつきを防ぐだが理久兎は腕を狼に噛みつかれてしまった。そこから血が溢れ出てくる。

 

理 「どけ!!」

 

狼 「ガフ!」

 

理久兎は噛みつかれている左腕を思いっきり振って狼を振り落としたそして狼は振り落とされてもまた体制を立て直す。

 

狼 「グルル!」

 

狼は未だに敵意を示してくる。

 

理 (油断したたかが獣と侮った……)

 

油断さえしなければ傷を負わなくても済んだと思った。だがそう考えながらもまだ臨戦態勢だ。だが突然狼が、

 

狼 「ワオーーーン!」

 

吠えるとまた裂け目が表れてまたその中に飛び込んだ。

 

理 「来るか!」

 

だが理久兎の予想とは裏原に数秒待っても狼が現れなかった。

 

理 「居なくなったのか?……」

 

理久兎はここで警戒体制を解く。そしてさっきから頭に渦巻いている疑問を考える。

 

理  (あの狼何かあるな……)

 

理久兎はそう考えるその理由などはまず本来群れで行動する狼がなぜ1匹で理久兎を襲ったのか。なぜ子供なのに近くに親の姿がなかったのか。そしてなぜあれに教われた旅人達の命をとらなかったのか。疑問が増えていくばかりだ。

 

理 (まず左腕の治療をするか……)

 

ビリ!

 

理久兎は自身の服の裾を破いて包帯変わりにまいた。

 

理 「これでよし…さてあの狼を探すかな……」

 

そう言って理久兎は、先の狼の子供を探すことにした

 

理 (とりあえずさっきので気配はつかんだ 

   から後は、うまく見つけられれば……)

 

そう考えながら理久兎は、狼の子供を探し約30分捜し周りようやく…、

 

理 「ここら辺にさっきの狼の気配がするな」

 

そう言って理久兎は、茂みの奥にと足を踏み入れる

 

ガサガサガサガサ

 

自分の体が茂みのとぶつかり合い音をだす。

 

理 「ここは……」

 

理久兎は、歩きようやくある場所にたどり着くそこは……

 

理 「廃寺?」

 

暗い夜の闇に月明かりにが照らされ古びた廃寺が写り出される。もう誰も使わなくなった古い廃寺だ。寺の素材である木材などが老朽化して腐っているのが見て分かる。だがその廃寺から、

 

? 「クゥーーーン…………」

 

何か動物の鳴き声が聞こえる。その鳴き声は弱々しく今にも消えてしまいそうな風前の灯火だ。

 

理 (少し様子を見てみるか……)

 

そう考えた理久兎は夜の闇に紛れ寺に近づく。その寺で見たのは、

 

理  (あれはさっき見た狼の子供…いや

   もう1匹いるな……)

 

そうさっき理久兎に襲いかかった勇敢な狼の子供がいた。だがもう1匹狼の子供の姿が見えたのだった。

 

狼1 「クゥーーーン…………」

 

狼2 「クゥ…………ン」

 

狼1は弱っている狼2に鼻を擦り付けている。

 

理  「なるほどねあの子を助けるためにか

    ……面白い」

 

そう呟き理久兎は狼達に近づいていくのだった。

 



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第69話 狼の意志

ここは荒れ果てた廃寺。今は月明かりに照らされて明るくなっている。そこに2匹の子狼がいた。

 

狼1(クソ!さっきの男何者だよ!)

 

そうこの狼1は、理久兎に襲いかった強襲者であり勇者だ。だが狼1は悔しかったあの男に退却しなければいけなかったことが。だが今この狼1が抱えている深刻な問題あった。

 

狼2(お兄ちゃん大丈夫?)

 

狼1(あぁ大丈夫だよ………)

 

そうこの狼には妹がいたでも妹は、

 

狼2(ゴホゴホ………)

 

そう病に侵されていた。

 

狼1(おい大丈夫か!おい!)

 

狼2(お兄ちゃん私もうダメみたい…もう疲れ

   たよ……)

 

狼1(諦めるな!………っ!)

 

狼の子供2匹はこう語っていただがそこに気配を狼1が察知した。

 

狼1(誰だ!)

 

狼1が吠えるするとそこに現れたのは、

 

理 「やあまたあったね♪」

 

狼1(こいつさっきの!)

 

そう狼1の前に現れたのは先程対峙したこの作品の主人公こと理久兎だったからだ。視点は理久兎へと変わる。狼達に笑顔で近づく。

 

理 「やぁまたあったね♪」

 

狼1「ガルルル!!」

 

だが自分を見た狼1はうなり声をあげながら戦闘体制をとった。

 

理 「嫌われたもんだね俺も……」( -。-) =3

 

狼1「グルルル!」

 

狼2「クゥ………ン」

 

狼1は狼2を守るように前に出る。

 

理 「なるほどね君が食糧を強奪した理由は

   そこの子のためか………」

 

狼2に指を向ける。

 

狼1「バウ!」

 

狼1は「それがどうした!」と言っているみたいに吠えた。

 

理 「アハハハハハ君凄いね俺の言葉を理解

   して吠えてるなんてね♪」

 

狼1「ガル!」

 

狼1は「バカにしてるのか!」と述べているように吠えた。相当賢い事が分かる。

 

理 「なら良いこと教えてあげるよ……その子は

   もう少ししたら死ぬよ?」

 

狼1「バウ………」

 

理久兎にそう言われ狼1が振り向くと、

 

狼2「クゥゥ………」

 

狼2もう生き絶えようとしていた。

 

狼1「バウ!」

 

狼1は狼2にかけより、

 

狼1「クゥーーーン」

 

狼2「クゥゥ………」

 

励ましているように見えた。見ていて本当に面白い。

 

理  (この子達は面白いなぁ………決めた!)

 

ある事を思い出した。そしてすぐに考えは即決し狼1に話しかける。

 

理 「ねえ君?」

 

狼1「ガルルルルル!」

 

まだ狼1はまだ自分に敵意を剥き出しにしてくる。一体自分が何をしたというのやら。

 

理 「その子助けたい?」

 

狼1 !!

 

狼1は今の理久兎の言葉に動揺した。

 

理 「君とその子の命を俺が助けてあげるでも

   条件があるけど……」

 

狼1 ( -_・)??

 

狼1唸るのを止めては首をかしげた。どうやら聞くみたいだ。

 

理 「まず君達2匹は種族の壁を越えることになる

   簡単にいうと狼という種族ではなくなる……」

 

狼1「………………」

 

理 「そして、生物という鎖から解放されて俺の

   使いとなって長寿の命を手にいれる事にな

   るそれが条件だよ……」

 

そう理久兎は、神使の契約と言う選択肢を提示したのだ。神使それは神の使いだ現代風に言うと式神、使い魔などだ。そして神の代行者でもある。神使をとる神も多々いる。例で言えば大黒天は鼠を、シヴァは牛を、ニャル様はシャンタク鳥等がその例に当てはまる。日本だと八尺鴉などもそうだ元々これはイザナギと話した時に聞いた方法なのだが実践するのは始めてでしかもこれを使うにはそれに見合った力が無ければいけない。理由は自身の力を神使に供給しなければならないからだ。だが理久兎には問題ない。その呟きを理由は自身の力を能力まで使って制御するぐらいあるのだから。2体いてもなんら問題ないのである。すると狼1は風前の灯火の狼2と相談をしているようだそして決断したのか2匹は、

 

狼1「バウ!」

 

狼2「ワン……」

 

2匹とも承諾したようだ……

 

理久兎は2匹のすぐそばに近づいて座り込み、

 

理 「そうか……なら……」

 

理久兎はそう言うと神力と妖力を自身の右手と左手に纏わせて手の皮膚を噛み千切った。そこから鮮血が流れ出る。更にその血液に手に纏わせている妖力と神力を合わせる。

 

理 「覚悟ができたら俺の血を飲みなさい……」

 

狼1「バウ!」

 

狼2「ワン………」

 

そのひと吠えと共に狼1と狼2は、理久兎の血(神力と妖力のブレンド)を舐めそしてその血を飲みこむ。

 

狼1「……………………」

 

狼2「……………………」

 

しかし何ら変化がない。

 

理 「何も起こらないな…………」

 

この時、自分の頭の中では、

 

理 (ヤバ…まさかの失敗?やっぱり妖力をブレンド

  したのは不味かったかな?)

 

そんなことを考えていると突然この暗闇に似合わない眩しい光が理久兎と狼2匹を包み込むのだった。



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第70話  理の神使達……

理 「うぉ!眩しいな!」

 

2匹の狼達に自分の血を飲ませたでも何も起きないと思ったら急に2匹が光だしたのである。

 

2匹「ワォーーーン!」

 

2匹の狼が夜空に向かって雄叫びをあげる。そして光が止むと、

 

? 「うぅ……何が……」

 

? 「お兄ちゃん大丈夫?」

 

? 「あぁ大丈……夫……!?」

 

? 「どうしたの……ってお兄ちゃん!?」

 

理 「まさかここまで変わるとはねこれを

   やった自分自身もビックリだよ……」

 

理久兎の目の前には先程いた2匹の狼の姿はなく変わりに白狼天狗みたいに犬耳と尻尾がある全裸の少年少女がいた。

 

狼男「なんじゃこりゃ!!」

 

狼女「なんなのこれ!!」

 

狼男「おいゴラ!てめぇ!何だよこれ!」

 

理 「いやさっきいったとうり種族の壁を越え

   たんだよ……」

 

疑心暗鬼に答える。だが狼女は自身の手足を見て驚き喜ぶ。

 

狼女「でも凄いよこれ!」

 

狼男「いや確かにそうだけど………てっ!おい!

   病気は大丈夫か!?」

 

狼女「う~んなんともないかなさっきよりも

   全然辛くないよお兄ちゃん」(⌒‐⌒)

 

どうやら病気も無くなったようだ。すると狼男は泣きながら崩れる。

 

狼男「そうかなら良かった本当に良かった…」

 

狼女「ありがとうお兄ちゃんでも凄いね人間

   みたいな姿に……」

 

狼男「あぁなぁあんたいったい何者なんだよ…」

 

と、狼男が聞いてくる。

 

理 「俺か?」

 

狼女「うん…………」

 

理 「俺は深常理久兎またの名を神界序列第二位

   深常理久兎乃大能神つまるところ君達の主

   人さまぁ長いから理久兎で良いよ♪」

 

自身の本当の神名を答える。だがそれよりも、

 

狼女「神界?」

 

狼男「序列?」

 

と、そっちに話が言っていた。これは少し言い過ぎたと思った。

 

理 「う~ん簡単に言うと神様だよ♪」

 

狼女「へ~……え?」

 

狼男「今お前…神……様って………」

 

理 「うん俺の使い達には、真実を打ち明けよう

   とね♪だから君らに俺の記憶を少し見せて

   あげるよ…♪」

 

そう言って2人の頭に手を置いて自身の記憶を見せることにした。

 

狼男「なんだよこれ………」

 

狼女「記憶が流れてくる………」

 

記憶を見せること数分後、

 

理 「うんこんなものかな?」

 

そう言って理久兎は2人から手を離す。

 

狼男「大体はは理解した……」

 

狼女「本当に神様だったんだ……」

 

理 「そう言ってるだろ大体さ俺は嘘が嫌い

   なんだよね」

 

狼男「ふ~ん……」

 

狼の兄はまだ信じられないのか疑心暗鬼で眺めてくる。

 

狼女「で、今の私達はあなたの神使で合ってい

   るんだよね?」

 

理 「合ってる筈だよ俺の血を飲ませたからね」

 

狼男「そうか……なぁ~え~とマスター?」

 

と、突然マスターと言い出したため自分も訳が分からず、

 

理 「どうした急にマスターなんて?」

 

何て答えると狼男は恥ずかしがりながら、

 

狼男「いや……俺らの主人だからなこれから俺は

   こう呼ぶよ……」

 

狼女「あぁ!なら私もそう呼ぶ!」

 

理 「分かったで…どうしたの?」

 

聞いてきた事に質問をすると突然狼の兄は涙目になって、

 

狼男「えぇとだな……妹を助けてくれてありが

   とうな…ズズ」(*ノд`*)σ

 

しかも鼻水を滴ながらそう言ってきた。妹が助かって本当に嬉しいのだろう。

 

狼女「お兄ちゃん……」

 

理 「ハハハ♪俺は君のそういうところが気に

   入ったから神使にしようとしたんだよ♪」

 

自分が求める神使それは腕っぷしもそうだが何よりも自分に挑んでくる奴が一番良い。それでいて思いやりの心があれば最高だ。

 

狼男「そうなのか……」

 

狼女「良かったねお兄ちゃん♪」

 

狼男「俺はお前が生きていればそれで……」

 

と、和気相合も良いのだが理久兎は考えながら、

 

理 「う~んでもそろそろ名前をつけないとね♪」

 

狼男「名前?」

 

理 「うんせっかくだしね」

 

狼女「名前……」

 

兄妹共に自分達の名前をどうするかと悩ませる。すると理久兎はある物に気がついた。

 

理 「良い名前は……ん?何これ?」

 

落ちていたのは木の板だが何か書かれていた。

 

理 「亜耶狛寺?」

 

理久兎が拾ったのはこの寺の看板だったこの寺が昔使われていた時の名前であろう字が刻まれていた、

 

理 「決めた!」

 

2人 ( -_・)??

 

理 「まず君が亜狛♪」

 

狼男「俺か!?」

 

理 「で、君が耶狛♪」

 

狼女「私の名前?」

 

理 「うん2人共これでいいかい?」

 

ただ単にその寺の名前をもじっただけだがそれでも充分な名前となった。それに対して2人は、

 

亜狛「いいですよ!今から俺は亜狛と名乗らせて

   もらしますマスター!」

 

耶狛「私も異論はないよ!マスター!」

 

理 「そうかならよろしくな亜狛!耶狛!」

 

亜狛「はい!」

 

耶狛「よろしくお願いします!」

 

丁寧に2人はお辞儀をした。何と丁寧なのだろう。

 

理 「そしたら次は服を探さないとね……」

 

亜狛「言われてみると俺ら人間の所でいう全裸

   なんだよな……」

 

耶狛「なら服を探しにレッツゴー!」

 

亜狛「いやそんな簡単に落ちてる物じゃないぞ

   耶狛?」

 

亜狛の正論に理久兎は反論した。

 

理 「何を言ってるの亜狛?」

 

亜狛「うん?どういうことだ?」

 

理 「服はね山賊達から頂戴するものだよ♪」

 

山賊が現れた。よし剥ぎ取ろう!という考えだ。どっちが山賊だか分かったもんじゃない。

 

亜狛「えっ!?」

 

耶狛「ならそうしよう!」(о´∀`о)

 

亜狛「つ…ついていけるかなぁ……」(;´Д`)

 

そんなこんなで理久兎に神使ができたのであった。



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第71話  神使の能力

亜狛と耶狛が神使になってから3日が過ぎて昼時の事。

 

亜狛「ガツガツ!ガツガツガツ!ガツ!」

 

耶狛「ムシャムシャ!ムシャムシャ!」

 

2人は食事にがっついていた。

 

理 「旨いか?」

 

亜狛「まじでうめぇよマスター!」

 

耶狛「昨日も食べたけど飽きないよ!」

 

今は見て分かる通り昼飯を食べてる所だ。2人が俺の神使になって3日目になる。昨日は運が良く山賊が通ったのため服を2つ頂戴した(今回ふんどしは1貰ってそいつはもろだしになった)。そして今現在、2人がお腹がすいたとのことでこうやって昼飯を食べてるところだ肉は鹿からとった鹿肉を有名なハンティングゲームのように焼いて食べている。肉を回している時に有名な鼻歌を奏でたくなる。そして数分後には、

 

亜狛「ごちそうさまでしたマスター!」

 

耶狛「ごちそうさまマスター♪」

 

理 「お粗末様でも食うの早いな本当に……」

 

食事の時間が僅か20分。とても速いいや速すぎる。

 

耶狛「マスターのご飯がおいしいからだよ」

 

亜狛「それは、賛成だな耶狛」

 

理 「ハハハ♪作ってる本人からすると嬉しい

   事を言うね♪」

 

そんなこんなで、理久兎達は食事を終えて一息ついていると、

 

亜狛「ところでマスター」

 

理 「なに?」

 

亜狛「マスターはどこへ向かっているんだ?」

 

と、何処に向かっているのかと聞いてくる。それについての返答は、

 

理 「そうだな~目指すは遥か西の天竺(てんじゅく)だ!」

 

耶狛「天竺(てんじゅく)だよお兄ちゃん!」

 

亜狛「マスターあんたはどこの坊さんだ?そして

   耶狛お前ものるな……」

 

なお決っして西(ピー)記でもなければ珍(ピー)記そして最(ピー)記でもありません。

 

理 「ハハハ♪まぁでも遥か遠い地を目指して

   いるのは間違いないよ♪」

 

耶狛「そうなんだ……」

 

亜狛「ふぅ~んでどこまで歩くんだ?」

 

今度は何処まで歩くのかと聞いてくると、

 

理 「ここは大和の国というのは分かるよね?」

 

亜狛「あぁそれは分かる」

 

耶狛「うん…………」

 

理 「俺が目指すのは大和を抜けた先さ」

 

彼方の方向へと指差して理久兎は答えると、

 

亜狛「てことは海を越えるのか?」

 

耶狛「まさか……」

 

理 「越えるよ勿論ね♪」

 

越えなければ遠くの地へとは行けない。それは常識だ。

 

亜狛「なら俺らの能力が使えるかもしれない

   な……」

 

耶狛「お兄ちゃん……」

 

理 「そういえば亜狛能力もちだったね……」

 

亜 「あぁそうだよマスター……」

 

耶 「……………………」

 

2人は凄く気まずそうな暗い雰囲気になる。それを感じた理久兎は、

 

理 「何か訳ありか?」

 

亜狛「あぁまぁな…‥…実はな俺ら兄妹はある時を境

   に能力があるって分かったんだよそれを使う

   のが楽しくてな……」

 

耶狛「でもねそれを群れの皆に見せたらね……」

 

亜狛「俺らは群れから追放された……」

 

理 「……………………」

 

このような話は人間の世界でもよくある。自分達と何かが違えばそれは怖いという感情が支配する。そしてそれを排除しようとする。その習性で狼の群れを追い出されたのだろう。

 

耶狛「そして私達は路頭に迷ったの……」

 

亜狛「そんで何とかあの時の寺に着いてなそこを

   拠点にしたんだが……」

 

耶狛「その後、私が病気になって……」

 

亜狛「俺はそれを見てどうしても妹を助けたかっ

   た………そんで旅人達があの森を通る時に襲 

   って食糧を確保していた……それが1週間続

   いた…」

   

理 「で、その時に俺が偶然通りかかって今に至る

   と……」

 

亜狛「そうなるな……」

 

その話しは重すぎる。そのため話題を逸らそうかと考えた。

 

理 「成る程ね……その君らの能力は?」

 

亜狛「俺の能力は『空間を越える程度の能力』」

 

理 「なるほどねそれを使ってあの時あの

   短距離のワープをしたのか……」

 

亜狛「まぁそうですね……」

 

それでいきなり襲いかかってきたようだ。もしあれが自分でなければもれなく餌食だ。

 

耶狛「それで私が『拡大縮小させる程度の能力』」

 

理 「色々と大きくできるんだね」

 

耶狛「そうなんだよ♪」

 

こう聞いていると2人の能力は実にユニークな能力だ。上手く使えばとても使える能力だと理久兎は思った。

 

理 「2人とも中々ユニークな能力だねつまり

   亜狛の能力でワープすると

   いうことかな?」

 

亜狛「あぁだがなマスター、ワープするとなると

   それは俺しかワープが出来ないんだよ……」

 

理 「どういことだ?」

 

よく分からないため理久兎は亜狛に説明を求めると、

 

亜狛「俺の能力は俺以外の者に使うと俺がワープ

   出来ないつまり ワープできるのは最大で

   も1人だけそれ以上は容量オーバー……」

 

理 「え?じゃ~どうやってワープするの?」

 

耶狛「マスターそこで私の能力を使うのですよ」

 

理 「どういことだ?」

 

亜狛と同様に耶狛にも聞いてみると、

 

耶狛「簡単に言うとね私の能力でお兄ちゃんの

   能力の限界容量を拡大させるんだよ♪」

 

理 「なるほどね容量を拡大するのか……」

 

理久兎は思ったこの2人が揃ったらなんでもできそうだなとそして理久兎は2人に頼む……

 

理 「じゃ2人ともはるか西まで頼めるか?」

 

亜狛「あいよマスター!」

 

耶 「イエスマスター!」

 

そして亜狛が何か穴みたいなものを作る。その穴は人が1人入れるかなぐらいの穴だ……そこに耶狛が亜狛の肩に触れる。すると穴がさっきよりも拡大して穴の中にその景色が見える。

 

亜狛「ここでいいかマスター?」

 

理 「問題無いよ!」

 

耶狛「じゃあここに繋いで!」

 

亜狛「あいよ!」

 

そう言うと穴が繋がった。

 

亜狛「これであっちに行けるよマスター」

 

耶狛「でもねいくら能力で広げてもこの穴に

   1回入るとその穴は崩れてしまうの」

 

理 「つまり片道か……」

 

亜狛「そう言うことですではマスター

   行きましょう!」

 

耶狛「行こうよマスター!」

 

理 「だな!」

 

そんな感じで俺らはその穴に入っていくのだった。



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第72話 レッツ海外

透き通る海。白いカモメが飛ぶ青い空。大和とはまったく違う土地に理久兎達は降り立った。

 

理 「いいね!大和とは違う感覚だ!」

 

耶狛「人が多いねお兄ちゃん!マスター!」

 

亜狛「そうだな耶狛」

 

耶狛は大はしゃぎだ。しかし、

 

理 「う~ん……」

 

耶狛「どうしたのマスター?」

 

亜狛「どうしたんだ?」

 

理 「とりあえずさ2人とも服をどうにかし

   ないと……」

 

亜狛「どういことだマスター?」

 

理 「2人とも服が着物だと目立つからね」

 

そうここは大和とは違い西洋の国だはっきり言うと山賊から剥ぎ取った服は結構目立つのが難点なのだ。自分は昔に永琳からもらったコートと今現在の服を来ていればそんなには目立たないが2人は明らかに目立つ?

 

亜狛「どうするか?」

 

耶狛「う~ん」( ̄~ ̄;)

 

理 「どうにかして服を探さないと……」

 

3人が悩んでいると。

 

亜 「マスターこれは?」

 

亜狛が突然指をさした?

 

理 「何が?」

 

耶狛「あれは………」

 

亜狛が指をさした方向に顔を向ける。そこにあったのは、

 

理 「洗濯物か……」

 

耶狛「洗濯物だね……」

 

そこには丁度良い事に男女の洗濯物が干してあった。見た感じ服はもう乾いているさ

 

理 「なぁお前ら……♪」

 

ゲス顔をして理久兎はある事を考えた。

 

亜狛「なっなん………ですか?」

 

耶狛「なに?」

 

理 「洗濯物は風で飛んでいったんだよな?」

 

亜狛「え!マスター何を!?」

 

とんでもない事を言った理久兎にツッコミを入れるが、

 

耶狛「飛んでいったねマスター♪」

 

亜狛「耶狛お前もなに言ってるんだ!?」

 

耶狛までとんでもない事を言い出した。

 

理 「飛んでいっちゃったら落とし主は判ら

   ないよね?」

 

耶狛「なら貰っちゃいましょう!」

 

亜狛「マスターはともかく耶狛まで!?」

 

理 「とりあえ亜狛も着ておけ」

 

亜狛「もう何も言うまい……」

 

そんなこんなで神様と神使2名は洋服を2着を拾った(窃盗)した

 

亜狛「どうしてこうなった……」

 

耶狛「わぁ~い♪綺麗なお洋服だ♪」

 

嬉しさに耶狛はニコニコと笑顔だ。

 

理 「後は、言語か………」

 

亜狛「どういことだマスター?」

 

耶狛「どうしたの?」

 

理 「いやなここに来たときからずっと表の方は

   俺の知らない言語なんだよな……」

 

よく聞いてみると聞いたことのない言葉が聞こえてくる。

 

亜狛「言われてみると」

 

耶狛「確かに……」

 

理 「次に言語を何とかするか………カモン!

   断罪神書!」

 

その言葉と共に理久兎ほ、胸ポケットから手帳型の断罪神書を取り出して上へ投げるそして、空中で大きくなって普通の分厚い本と同じぐらいになると下に落ちてくる。それを、

 

ガシッ!

 

それをキャッチして何かくわぬ顔でページをめくる。

 

パラパラパラパラパラパラ

 

亜狛「記憶で見たけど凄いな」

 

耶狛「スゴーイ!不思議!」

 

パラ……

 

理久兎は、探しているページを見つけるとページをめくるのをやめてそのページを見る。

 

理 「これこれ♪え~と呪文は……」

 

亜狛「何が始まるんだ………?」

 

耶狛「ワク♪ワク♪ワク♪ワク♪」

 

2人は期待に胸を膨らませる。そしてそれは唱えられた。

 

理 「"+$€&-""-;&";-#;-$"+%#!?=$,=_;?%」

 

訳の分からない発音で呪文を詠唱する。しかも言語はルーン言語なため訳も解らない。一般人なら下手したらパピプペポとしか言えなくなるぐらいまで発狂するレベルだ。

 

亜狛「何言ってるかよく分からない……」

 

耶狛「頭が混乱してきたよお兄ちゃん……」

 

そして突然、理久兎が構えにはいる。しかも人さし指の先に青い魔方陣が出てきてそれが淡く光る。

 

理 「$*>*>=,?]<!!!」

 

そして、呪文を唱え終わったのか急に亜狛と耶狛の額に人さし指で軽く突いた。

 

ペチ!ペチ!

 

亜狛「あた!」

 

耶狛「あう!」

 

2人はつつかれた額をさする。

 

理 「よっと!」

 

ペチ!

 

そしてそのまま理久兎自身の額にも同じことをした。

 

亜狛「何したんだマスター?」

 

耶狛「よく分からないな…………」

 

理 「行けば分かるよ♪」

 

亜 「そうですか…………」

 

耶 「まっマスターなら大丈夫だよね!」

 

理 「ハハハじゃ街をぶらつくか!」

 

耶 「お~ーー!」

 

そんな感じで街をぶらつくことにした。自分達3人はさっきまで分かららなかった筈の言語が分かるようになっていた。

いたのであった。そして数分後、

 

耶狛「マスターあれは何!?」

 

理 「あれは市場だよ」( ^∀^)

 

亜狛「スゲ~~…………」

 

3人はぶらついていたら偶然市場にたどり着いた、

 

店員「よってらっしゃい!」

 

店員「安いよ!おいしいよ!」

 

店の人達が客寄せをしているのが分かる。

 

亜 「すごい熱気だな……」

 

耶狛「あぁ~良い香りが~」

 

理 「確かにいい香りがするね早いけど

   そろそろ晩飯にする?」

 

耶狛「うん!」

 

亜狛「良いですよマスター!」

 

理 「じゃ飯を食うか……」

 

そんなこんなで初の洋食を食べることになった。

 

理 「とりあえずこんなもんでいいかな?」

 

理久兎が買ってきた物はパン、焼いた肉、ワイン、果物といった海外らしいメニューだ。

 

理 「そんじゃ食べるか……」

 

亜狛「おう!」

 

耶狛「うん!」

 

3人「いただきます!」

 

そんな感じで3人は初の海外の料理を食べるのだった。そしてここで飲んだワインが美味しかったため鬼達と他の妖怪メンバーの土産にしようと考えた。

 

理 「ご馳走さまでした」

 

亜狛「ご馳走さま……」

 

耶狛「ご馳走さまでした♪」

 

理久兎達3人は食事を終えた。

 

理 「さてともう少しぶらつくか……」

 

亜狛「そうですね……」

 

耶狛「うん!レッツゴー!」

 

理 「耶狛元気だな……」

 

そんな呑気なことを言っていると、

 

店員「窃盗だ誰か!そいつを捕まえてくれ!!」

 

と、声が響いてくる。

 

理 「なんだ?」

 

耶狛「窃盗?」

 

亜狛「げっ!まさか服を盗んだのがバレた?!」

 

亜狛は服が盗まれたかと思ったが、

 

理 「いやどうやら違うみたいだぞ……」

 

そう呟く。自分の視線の先には、

 

盗人「へへ♪お宝だぜ!!」

 

巨漢の男が全力疾走で走って来ていた。何より目につくのは腕に抱え込まれている大量の装飾品だ。予想では装飾店から盗んで来たのだろう。

 

理 「まったく世知辛い世の中だな……」

 

そう言って理久兎は立ち上がりそしてその男の走っている道の前に立ちとおせんぼする。

 

盗人「おい!そこをどけ!!どかないなら吹っ

   飛ばす!」

 

盗人はそう言い走りながらアメフト選手のようなタックルに姿勢を変えて突進してくる

 

亜狛「マスター?!」

 

耶狛「危ないよマスター!!」

 

理 「良い機会だ亜狛!耶狛!見ておけこれが

   お前らの主人の実力だ……」

 

盗人「どけ~~!!」

 

盗人は勢いを殺さず理久兎に突進するだが、

 

理 「せい♪」

 

シュン!ダス!

 

理久兎は巨漢の盗人のタックルを避けそして避けた瞬間に相手の足に向かって水平蹴りをして足払いをした。

 

盗人「なっ!!」

 

盗人もこうなるとは予想もしていなかったのか声をあげそして、

 

ドッ!!ザァーーー!!

 

見事に転んで腕に抱え込まれていた装飾品も散らばる

 

盗人「痛って!!てめぇ!」

 

盗人は理久兎を殴るために立ち上がろうとするが、

 

理 「はい確保♪」

 

ガッ!!

 

理久兎は巨漢の男に組み付き腕を固める。

 

盗人「放しやがれ!!」

 

そう言って理久兎を振り払うために自慢の怪力を振るうが、

 

理 「まったく少しおとなしくしてろ」

 

ガン!!

 

理久兎は相手の頭をそのまま地面に叩きつけるこれには巨漢の盗人も、

 

盗人「あが!……」

 

額から血を流して気絶した。

 

理 「はい終わりと……」

 

これを見ていた道を歩く人達は、

 

道人「スゲー!!」

 

道人「あの盗人を瞬殺かよ!!」

 

理久兎のことを誉める。

 

亜狛「すげぇ……」

 

耶狛「カッコいいよ!マスター♪」

 

2人は理久兎に対して尊敬の念を抱く。

 

理 「ハハハ♪ありがとう耶狛とりあえず

   散らばった装飾品を集めるよ2人共」

 

亜狛「了解です」

 

耶狛「うん!」

 

そうして散らばった装飾品を集めていると、

 

店員「はぁ~はぁ~おっ追い付いた……」

 

息を切らしながら男の店員も送れてやって来る。

 

店員「君ありがとうおかげで助かったよ何か

   お礼をしないと……」

 

理 「いえいえ気にしないでください」

 

店員「いやそういう訳にはいかないよ!こっちも

   商人の端くれだ何かお礼をさせてくれ」

 

理 「いやそういう訳には……」

 

店人「そうだ!ならこの盗人が盗んだ装飾品の    

   うちどれか好きなものをあげよう♪」

 

理 「嫌でも……うんなんだこれ?」

 

そう言って理久兎は足元にある小さなわっかみたいな物を拾う

 

店員「それは指輪だね♪」

 

理 「指輪?」

 

店員「あぁそうだお守りや色々な用途に

   使える装飾品だね」

 

理 「お守りね……ならこれを貰うよ」

 

店員「まいど!ならこれらもあげよう!」

 

店の人はいくつかの指輪を理久兎に渡してくる。

 

理 「えっ!?こんなに!?」

 

店員「ハハハ♪気にするなこいつが盗んだのは

   その指輪よりも遥かに価値が高い物ばか

   りだからなそのぐらい安い物さ!」

 

理 「すいませんならありがたく貰います」

 

店員「本当にありがとうな!」

 

と、至れるつく尽くせりだ。そして気になる事を聞く。

 

理 「所でこの男は?」

 

店員「あぁそれならもうちょいしたら憲兵団が

   来るだろそしたらこいつも牢に入れられ

   るだろうよ」

 

理 「そうですか」

 

店員「あぁさてとおれも店があるから行くよ?」

 

理 「えぇ本当にありがとうございます」

 

店員「いやお礼を言いたいのはこっちの方だよ」

 

理 「ハハハ♪それでは♪」

 

店員「あぁ!おおきにな!!」

 

そう言って散らばった装飾品を回収して店の人は帰っていった。

 

亜狛「マスター話しは終わった見たいですね」

 

耶狛「マスター意外にも謙虚だね……」

 

理 「いや謙虚って訳でもないからね?」

 

亜狛「とりあえずもう少しこの辺をぶらつく

   続きをしましょうか?」

 

耶狛「行こうよマスター?」

 

理 「ハハハ♪そうだな行くか」

 

そう言って理久兎達はまた市場をブラつくのだったそして盗人の巨漢の男は憲兵団によって逮捕されたとさ。



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第73話 2人の特訓と新魔法

暖かい日差しが照らすとある昼下がり。

 

理 「ほらほらお前らどうした?」

 

亜狛「くそ!」

 

耶狛「うぐぐぐ……!」

 

今俺らは何しているかというと、

 

理 「もう少しイメージをしてみろ」

 

亜狛「そう言われても!」

 

耶狛「難しい~~」(´;ェ;`)

 

理久兎がやっているのは2人の妖力と神力の特訓だ。何故このようかなことをやっているかというと3日前に2人から頼んできたのだ。確かに自分自身も2人を特訓させようと考えていたから丁度良かった。そのため特訓中だ。

 

理 「う~んとりあえず前にも言ったけどひと

   まず頭の中で球体を作るんだよそれを現

   実に具現化する感覚で♪」

 

亜狛「う~ん………」

 

耶狛「うぐぐぐ……」

 

そうすると2人の手から黒いような球体が出現した。

 

理 「良いぞその調子だ」

 

亜狛「ぜぇ~ぜぇ~」

 

耶狛「はぁ~はぁ~はぁ~」

 

理 「それを後5分ぐらい維持し続けてね♪」

 

亜狛「了……解……」

 

耶狛「あ…い……さ……」

 

そうして5分後、自分は手を叩いて、

 

理 「いいよ!」

 

亜狛「あぁ疲れる…………」

 

耶狛「何とか出来た……」

 

理 「さてと今日は終わりだよお疲れさん♪」

 

もうかれこれこの特訓も合わせると約5時間ぐらいしている。この他にも体力を鍛え上げるためにフリーランニングで10Km走ったり精神力を鍛え上げるために滝行させたりと他にも色々とやっている。

 

亜狛「本当にマスターの修行はきつい」

 

耶狛「アハハ確かに……」

 

理 「そうか?」

 

敢えて言いたい。これはまだ序ノ口だと。すると亜狛と耶狛は頭をペコリと下げて、

 

亜狛「じゃマスター先に失礼します」

 

耶狛「失礼するね♪」

 

と、言ってくる。そして思い出した。

 

理 「あっそうだ帰ったら洗濯物しまっておいて」

 

亜 「了解しました」

 

耶 「はいな!」

 

洗濯物をしまっておいてと頼み2人は今の住みかにしているところに帰っていった。

 

理 「さて俺も少し魔法開発するか……」

 

そう言うと前回のように

 

ぽい!

 

手帳型の断罪神書を上へ放り投げて手帳型から本の形に大きくなって下に落下してくる所で、

 

パシ!

 

キャッチしてページを開く。

 

理 「え~とどんな魔法を作ろうかな……」

 

理久兎は考えていた。そしてふとあるページが気になった。

 

理 「ん?なんだろう凄い気になるな」

 

そう思うとすぐにそのページを開くそのページに書かれていたのは、

 

理 「断罪魔法?」

 

そうこれまで理久兎は、色々な魔法を作り魔力もけた違いに高いためか遂にこの魔道書の最上級魔法である断罪魔法が使えるようになったのだ。勿論だがその文字は一般人は読むことは出来ないましてや読めたとしてもSAN値が大変なことになる文字だ。

 

理 「え~と魔法の名前は……」

 

理久兎は恐る恐る魔法名を見てみると、

 

理 「え~と拷問煉獄車輪?他には……

   鉄の処女(アイアンメイデン)?後は、氷獄の部屋(コキュートス)?」

   

 

なぜか名前からしてガチでヤバイ名前(中二病臭い)のものばかりだ。だが当の理久兎は、

 

理 「どういう魔法だ?」

 

ぜんぜん理解できていなかった。

 

理 「ものは試し……やってみるか!」

 

そう言って理久兎は断罪神書の魔法名を唱える。

 

理 「試しに鉄の処女!」

 

そう唱えるすると魔力が消費されたのを感じた後、理久兎の目の前に人が1人入れそうな大きな鉄の物体が現れる。

 

理 「これが鉄の処女?」

 

理久兎は恐るべ恐る触ろうとする。すると

 

ガキン!

 

理 「うわっ!」

 

突然鉄の処女が扉を開けた。

 

理 「うわ~針がいっぱいだな……」

 

理久兎が覗くとそこは無数の針だらけだ。入ったら確実に死ねる。

 

理 「成る程この中に人を入れてって事か」

 

理久兎がこれの本来の使い方を知った瞬間だった。

 

烏 「カー!カー!」

 

理 「うん?」

 

気づくともう夕方だカラスが鳴いている。

 

理 「おっといけな早く帰らないと!その前に

   これをしまわないと」

 

そう言って理久兎は目の前の鉄の処女の魔方陣を消す。すると鉄の処女の形も消える。

 

理 「これでOK!さ~て晩飯何にしようかな」

 

そんなこんなで理久兎は、新たに覚えた魔法のことと夕飯のメニューを考えながら住みかに帰っていった……



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第74話 大和への帰還

時は過ぎて人々か行き交うとある町。

 

理 「お~い2人とも準備はOK?」

 

亜狛「こっちは問題無いですマスター」

 

耶狛「こちらも何の問題ナッシング!」

 

理 「そうかお土産物も買ったし問題ないね♪」

 

今俺らはこれから大和の国(日本)に帰る所だ。もうかれこれ50年。あれから経ったし帰ろうとしていた。因みに理久兎達は何処にいるかと言うと、

 

店員「アイヤー!」

 

店員「また来るよろし!」

 

理 「センキュー♪」( ^∀^)

 

唐という国に来ていた。それ良いとして前回、今から40年ぐらい前だったかなに自分が新しく魔法を覚えた。後は色々な修行を亜狛そして耶狛の2人と一緒にやった。最後にここだけの話だが理久兎は修行等も確かにやっていたが飯を食うのに色々な店に行って料理の研究をしていた。料理は理久兎にとって趣味なのだが結構作ってるとはまるってしまっていたのだ。そのおかげか色々な国の料理も大方は作れるようになった。そしてまた修行したら力が上がって生活に不便だからルールを改善し(『霊力』『妖力』『魔力』『神力』を10億分の1しか使えない)に改善した。昔と違ってこれらをルールをつけなくてもこれらを自力で押さえることは出来るようにはなったのだが、やはり不便過ぎる。しかも押さえられる量も度を越えて体から溢れてくるのだ。だからルールを改善した。まずそうしないとペンが霊力だとかの圧力に負けて握っただけでぶっ壊れるのだ。そして視点を戻す。

 

理 「とりあえず亜狛、耶狛行くぞ……」

 

亜狛「了解ですマスター」

 

耶狛「おー!」(o’∀`)♪

 

3人は路地裏の方に移動した。

 

理 「おし亜狛!耶狛!門を開け!」

 

亜狛「イエスマスター!」

 

耶狛「了~解~♪」

 

そして何時もの両用で空間の裂け目を作り出した。その中からは冬の季節となっている懐かしの大和の景色が映っていた。

 

理 「じゃ~行くぞ!」

 

亜狛「分かりました♪」

 

耶 「お~~!」

 

そして3人はその裂け目に入ると同時にその裂け目は無くなったのだった。そして理久兎達は裂け目を抜けて大和の大地に立った。

 

理 「大和よ!私は帰ってきた!!」

 

耶狛「帰ってきたよ~~!!」

 

亜狛「マスターあんたはどこのパイロットだ……

   もう耶狛はほっとこ」( ´Д`)=3

 

耶狛「ひどぅいよお兄ちゃん」(´・ω・`)

 

亜狛と耶狛が作った裂け目から出て来ると同時に裂け目は消え失せた。そしてここに居て感じたことは、

 

理 「でも寒いな……」

 

亜狛「今はもう冬ですね……」

 

耶狛「うんん寒い……」

 

そう今の大和の国(日本)は上記で述べた通り現在は冬だ。ぶっちゃけ唐の方がまだ温かかった。

 

理 「でもよここは何処だ?」

 

亜狛「見たところ廃村ですね……」

 

耶狛「だね……」

 

理久兎達に見えるのは廃村だ。もう誰も住んでいない。そして寂れている場所だ。

 

理 「う~んとりあえずさ2人とも新しい服を

   見つけないとね……」

 

亜狛「あぁ確かに……」

 

耶狛「目立つ?」

 

今、亜狛と耶狛が来ている服は中華服だ。ここだとメチャクチャ目立つ。

 

理 「ついでに2人に合った武器なども探そう

   か?」

 

亜狛「武器か……でもマスター俺は素手ですよ?」

 

理 「なら手甲を着けるといいかもね?」

 

亜狛「あぁ確かに……」

 

耶狛「私は……何がいいかな?」

 

理 「耶狛は、棒のような武器だねこれまでを

   見ると……」

 

ここだけの話だが多分、今の亜狛と耶狛は下手すると紫ちゃんや美須々もしくは風雅等とは互角に戦えるかもしれない。自分の妖力と神力を彼らに注入したからなのか分からなかったが50年でそのぐらいまで伸びている。2人の戦い方いや簡単に言うと戦闘スタイルは亜狛は素手での戦闘、耶狛は、長い棒のような武器を使うと良い戦いを見せた。だから自分はそれをチョイスした。

 

理 「とりあえずこの村を漁るよ?」

 

耶狛「了~解~マスター!」

 

亜狛「分かりました……」

 

そんな感じで大和の国に帰って最初にしたのが廃村のガサ入れだった。しかし

 

? 「あの人達ここになにしに来たの……」

 

それを見つめる謎の目が理久兎達を見ていたのだった。



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第75話 目撃者の正体

雪降り積もる廃村では理久兎達によるガサ入れが始まっていた。

 

ガサガサガサガサ

 

理 「う~ん何か良い物はないかな……」

 

理久兎は亜狛と耶狛と離れて廃村の一軒家の中をガサ入れしていた。

 

理 「使える物が何にもないな此方は外れか……

   ハックシュン!」

 

理久兎は何も見つからなかったそれどころか何故かくしゃみをした。

 

理 「風邪……じゃないな……ん?何だあれ?」

 

理久兎は、玄関の外を見るとさっきまでなかった物があったのだった。ここで亜狛の視点に移そう。

 

亜 狛何にも見つからないなぁ」

 

理久兎が一軒家を探索している同時刻……亜狛が探しているのは理久兎が探索しているよりもちょっと大きな家だ。

 

亜狛「う~ん何かないか……」

 

亜狛は何を思ったのかふと後ろを振り向くと、

 

亜狛「ん?これは?」

 

そこにあったのは自分に合いそうな物だった。

 

亜狛「これは手甲!」

 

そう亜狛が探していた手甲が飾られていた。

 

亜狛「俺はマスターや耶狛とは違って盗みを自ら

   働いていないこれは探索だ!そう探索なん

   だ!だから持っていっても大丈夫だ!」

 

亜狛は自分にそう言い聞かせた。この時が丁度、理久兎がくしゃみをした時間だ。

 

亜狛「よし!持っていこう!」

 

亜狛は迷わずその手甲を持っていく。

 

亜狛「耶狛は何か見つけたかな……とりあえず

   合流しよう!」

 

そう言って耶狛がいるであろう廃神社に向かうのであった。そして視点は耶狛へと変わる。

 

耶狛「探索~♪探索~♪」

 

耶狛は1人、廃神社の中を探索をしていた。

 

耶狛「何か……ハックシュン!!ズズ…うぅん

   寒い……」

 

この時に亜狛が2人のことを愚痴ったのと同時刻だ。

 

耶狛「う~ん何かないかな……」

 

耶狛は探し続けていた。すると、

 

耶狛「何にも……あれは?」

 

耶狛は押し入れらしきものを見つける。

 

耶狛「あの中からは良い物が出そうな予感がビン

   ビンする!!」(*$∇$*)

 

耶狛は迷わずその押し入れに近づき、

 

耶狛「そぉ~~い!!」

 

ガタン!

 

扉を勢いよく開ける。そこにあったのは、

 

耶狛「これは?なんだろ??」

 

耶狛が見つけたのは杖みたいな形で先が丸くなっていてその円形にまた円形がくっついていた。それは錫杖《しゃくじょう》だった。

 

ジャラン♪ジャラン♪

 

と、音をたてる。

 

耶狛「面白いから持っていこう!後は……」

 

耶狛が更に押し入れを探してみると、

 

耶狛「おぉ箱だ!」

 

箱があった。それを、

 

耶狛「ゴマだれ~♪」

 

と、言いながら開けた。そしてその中身は、

 

耶狛「これ可愛い~」(ノ≧▽≦)ノ!!

 

耶狛が見つけたのは巫女服だ。敢えて言っておくがこれの原作の1Pカラーの脇巫女様と2Pカラーの脇巫女様の服とも違う普通の巫女服だ。色は黄色と白色を中心とした物だった。

 

耶狛「う~んでも少し穴が空いてるな~」

 

何年か放置され虫食いによって穴などが空いていた……

 

耶狛「そうだ!マスターに直してもらお!」

   

直してもらおうと決心して呟く。そんなことを呟いていると、

 

亜狛「お~い!耶狛……」

 

耶狛「あっ!お兄ちゃん!!」

 

亜狛が能力を使って耶狛のもとまでやって来た。

 

亜狛「いたいた♪そろそろマスターと合流するぞ」

 

耶 「あっ!もうそんな時間か……お兄ちゃん

   この服持って~」

 

亜 「ん?その服かいいぞ……」

 

そう言って亜狛は耶狛に頼まれた服を持った。

 

亜 「んじゃ行くぞ……」

 

耶 「分かった!」

 

そう言って2人は、お互いの能力を使ってマスターもとい理久兎のもとに向かうのであった。そして理久兎の視点にまた戻る理久兎が玄関の外で見つけたのは、

 

理 「確かあれは地蔵?」

 

地蔵だそれもさっきまで何もないはずの玄関の外の前にだ。そして突然……

 

地蔵「貴方は何をしに来たのですか!」

 

理 「あれ?しゃべった……?」

 

そう地蔵が喋ったのである。どうして分かるのかそれはここには理久兎以外に誰も居ないしそれでいて地蔵の方から声が聞こえるくるからだ。

 

地蔵「良いから答えなさい何をしにここに来た

   のですか!」

 

ここで嘘をついてもばれないだろうが理久兎は嘘をつくのはあまり好きではない。そのため正直に答えた。

 

理 「この村のガサ入れをしに来た♪」

 

地蔵「貴方それは泥棒です!!」

 

理 「えっ?だってここ誰も住んでないよ?」

 

地蔵「っ!それでも犯罪です!」

 

理 「ふぅ~んじゃ何で俺が犯罪者って言いきれ

   るの?」

 

と、言いきれるのかと聞くと地蔵はただつぶやく。

 

地蔵「私には黒か白かが分かります!貴方が黒か

   白かも例外ではなくともです!」

 

理 「そんなに自信有りげに言うなら俺は?」

 

地蔵「貴方は……白です!……えっ?!」

 

理 「白なら良くない?」

 

地蔵「いえだって……え?!」

 

そう理久兎は昔に制定した理がある。それが有る限り相手からの能力の干渉は受けない。しかもそういうサーチ系統の能力は最悪の場合誤誘導を引き起こす。

 

地蔵「何故ですか……!?」

 

そんな事を地蔵が呟いていると、

 

ドスン!

 

地蔵「ガフっ!!?」

 

耶狛「もうお兄ちゃん座標がずれてるよ……」

 

亜狛「悪い片手が服で封じられてて力の加減を

   ミスった……」

 

突然、裂け目が出来たかと思うと亜狛と耶狛が上からダイブしてきて地蔵を下敷きにして着地した。

 

亜狛「あっマスター!!」

 

耶狛「ただいまんす!!」

 

と、元気良く言ってくれるのは良いのだが、

 

理 「お~い2人共……」

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛「どうしたの?」

 

理 「下見ろ下を……」( ´Д`)=3

 

亜狛「ん?下?」

 

耶狛「なんだろ??」

 

と、亜狛と耶狛は聞くこととなる。

 

地蔵「どうしてこんな目に」(TДT)

 

地蔵が泣く声を。そして亜狛と耶狛は倒した地蔵を起き上がらせそこから数分後……

 

地蔵「ひぐっ」(つд;)

 

地蔵は未だに泣いていた。

 

亜 「いや本当に悪かった……」

 

耶 「ごめんね下敷きにしちゃって……」

 

地蔵から涙は出ていないが聞いていると結構泣いていた。

 

理 「いや本当に俺の神使が迷惑をかけた

   すまなかったな……」

 

地蔵「ひぐっ……神使……え?!貴方神様?」

 

理 「ん?あぁ俺の名前は深常理久兎だ♪」

 

それを聞くと地蔵は黙りみるみると声を張り上げていく。

 

地蔵「理久兎……まさか……深常理久兎乃大能

   神様!」

 

理 「あぁやっぱり知ってたか……」

 

地蔵「それはもう有名ですから…まさか太古の

   神に出会えるなんて……」

 

どうやら神達の中だと自分の存在は知られているらしい。しかも地蔵にまで知られていた。諏訪の国で偽名を使って本当に良かったと思えた。

 

理 「とりあえず神使が迷惑をかけたからね

   だからこれでチャラにしてくれよ…♪」

 

地蔵「えっ!なっ何を!?」

 

理 「せいや!!」

 

地蔵の額に顔面に向かって霊力を纏わせた拳で殴って軽く吹っ飛ばす。

 

地蔵?「ぐふ!」

 

そして地蔵は木に激突し地面に着地した。すると突然光だして、

 

バーーン!!

 

地蔵が爆発した。この光景には亜狛と耶狛も顔が真っ青になった。

 

亜狛「マスタ~~~!!!?」

 

耶狛「うっそ……!?」( ; ゜Д゜)

 

もう驚いていた。だが心配はない。

 

理 「大丈夫さよく見ててみなよ♪」

 

と、言ったと同時に爆発したと同時に出た煙から、

 

地蔵「痛てて……何するんですか!」

 

亜&耶  (; Д)゚ ゚

 

亜狛と耶狛は目が飛び出てくるぐらいびっくりしていた。その理由は、

 

地蔵「あれ?体が……手が…それに足も!」

 

理 「ハハハ♪計画通り……いや少し焦った

 

3人の目の前には緑髪の小さい女の子がいたのだ。それは紛れもなく先程の地蔵だ。だが失敗したと思い正直焦ったが気にしないでおく。

 

理 「君にはお詫びにその体をあげるよ♪」

 

地蔵「凄い……良いのですか!」

 

理 「良いよ気にするな……♪」

 

地蔵「ありがとうございます!!」

 

元地蔵は頭を90度に下げる。そこまでする必要はないと思った。だがこの元地蔵の能力を思い出しある事を思い付く。

 

理 「そうだ…君地獄に行ってみたら?」

 

地蔵「何故ですか?」

 

理 「地獄なら君の能力がとても役にたつ筈だよ

   それにここに居ても何にもないからね」

 

地蔵「そう…ですね……」

 

元地蔵は少し悲しそうだ。恐らくこの廃村で何かが起きたのだろうが敢えて聞かないでおくことにした。

 

理 「あっそうだ!少し待ってて♪」

 

地蔵「えっ?…わかりました……」

 

理久兎は亜狛と耶狛を見ると、

 

理 「亜狛ペンある?」

 

亜狛「いやないですね……」

 

理 「ならば耶狛!」

 

耶狛「持ってないよマスター……」

 

理 「しょうがないか……」

 

そう言って自分は断罪神書を取り出しそのページを漁ってペンと紙を出した。これを見た3人からは何故かジーと睨まれる。恐らく心の中では「なら聞くな!」と3人の言葉が重なっているだろうと予測した。だがそんな事は気にせずペンで紙に書きそして、

 

プチ!!

 

自身の人差し指をペンで刺す、するとそこから血があふれでてそしてその血を紙に押し付けそれを離すと自身の血印が押された何かが出来る。

 

理 「はいこれ持っていって♪」

 

理久兎はそれを元地蔵に渡す。

 

地蔵「これは?」

 

理 「俺から推薦状♪それを持っていけばすぐに

   試験を受けれるよ♪」

 

そう渡したのは閻魔の推薦状だ。大方これを見せればすぐに受けれるだろう。何せ自分の血印が押してあるのだから。

 

地蔵「本当に何から何まで……」

  

理 「ハハ♪亜狛ゲートを開いて♪」

 

亜 「行き先は聞くまでもないですよね……」

 

そう言うと裂け目が開く。

 

理 「お入りなさいな♪」

 

地蔵「ありがとうございました理久兎様!」

 

そう言うと元地蔵は裂け目の中に入っていった。そして理久兎は亜狛と耶狛に、

 

理 「とりあえずお前らも次は気をつけろよ……」

 

と、注意する。それに対して亜狛と耶狛は、

 

亜狛「面目ない……」

 

耶狛「ごめんなさい……」

 

と、謝罪をしたのだった。そんなこんなで廃村のガサ入れは終わったのだった。だが心で思った。

 

理 (次からは神使じゃなくて式神とかで通そっと

  いや~言葉は難しいな……)

 

次からはそんな失敗がないようにと理久兎は心に思いながら亜狛と耶狛と共に歩き出すのだった。



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第76話 神使は試合を吹っ掛ける

昼の日差しが冬の寒さを和らげる。そんな中、

 

耶狛「フン♪フン♪フン♪」( ≧∀≦)ノ

 

理 「耶狛はご機嫌だな」( =^ω^)

 

亜狛「そりゃもう……」

 

理久兎達は廃村のガサ入れして地蔵の説教を回避した。その中で亜狛と耶狛はお宝を見つけたみたいだ。そのためか耶狛が自分に巫女服の手直しを頼んできた。勿論全て虫食いだとかを直してしかも元の状態のように綺麗にした。そしてそれを耶狛が今着ている。

 

耶狛「いえ~~い♪」

 

新しい服を着れて耶狛はとても大喜びだ。直した甲斐があった。

 

理 「ハハハ直した甲斐があったよ」(≡^∇^≡)

 

亜狛「本当にありがとうございますマスター」

 

理 「なぁに気にするな♪」

 

そんな感じで歩いていると理久兎は懐かしい場所を見つけた。

 

理 「おっ!ここは懐かしいね♪」

 

亜狛「なんですか?」

 

耶狛「ここは?」 (・_・?)?

 

そう理久兎が見つけたのは昔、亜狛と耶狛が出会う数時間前に寄った団子屋だった。

 

理 「団子屋だよ昔ここに来たんだよね♪」

 

亜狛「何時ですか?」

 

理 「俺がお前らと出会う数時間前にね♪」

 

耶狛「もう50年前の店なんだ!」

 

と、耶狛は驚いていた。だが丁度、理久兎は小腹が空いてきていた。そのため寄ろうと考えた。

 

理 「寄ってくか?」

 

耶狛「行く!行く!」(>∀<)

 

亜狛「え~とでは私も……」

 

理 「了解ね♪」

 

そう会話をしながら3人は店に入った。

 

店員「いらっしゃい……」

 

すると60代ぐらいの女性店員が声をかけて来た。

 

理 「3人ね♪」

 

店員「あい♪こちらへどうぞ♪」

 

そう言われ席へ案内された。そしてお茶を貰うと、

 

店員「ご注文は何にしますか?」

 

理 「みたらしとあんこね後…そうだね塩お握り

   を3つ貰えるかい?」

 

それを聞くと店員は驚いたかのように口を開けた。

 

店員 ( ̄□ ̄;)!!

 

理 「どうかしました?」

 

店員「いや昔にあんたみたいな男前さんも同じ

   事を言ったからね……え~と……お握りで

   きますよ♪」

 

理 「じゃお願いね♪」

 

店員「え~と承りました♪」

 

そう言って店の人は奥の厨房に向かった。すると亜狛が話しかけてきた。

 

亜狛「所でマスター」

 

理 「どうした?」

 

亜狛「マスターの拠点に向かっているんです………

   よね?」

 

理 「うんそうだよ♪」

 

亜狛の質問に肯定する。すると笑顔で、

 

亜狛「記憶で見た限りいい環境ですね♪」

 

理 「あぁとてもいい所だよ水は綺麗だし木々

   は生い茂ってるしね♪」

 

と、自分の住みかについて話をしていると、

 

グゥーーーー!!!

 

それをぶち壊す音がなる。

 

耶狛「お腹がすいたよ~~」

 

理 「待ってろすぐ出来るから」

 

と、耶狛に言い聞かせる。旨い物と言うのは時間が掛かるものだ。そうして待つ事、約1分が経過する。

 

店員「お待ちどうさま…………」

 

みたらし&あんこの団子が6つずつと塩お握りが3つ届いた。

 

店員「ご注文はよろしいですね?」

 

理 「えぇあってますよ♪」

 

店員「ごゆっくりどうぞ……」

 

そう言うと店の人は奥に向かった。そして、

 

耶狛「いただきます~~!!」

 

そう言うと耶狛は団子を食べ始めた。

 

亜 「ちょ!俺の分は渡さないぞ耶狛!」

 

負けじと亜狛も団子を食べ始めた。この時、理久兎は2人を見て、

 

理 (う~ん2人に少し挑戦をさせるか)

 

あることを考えながら団子を食すのだった。そして数分後、

 

耶狛「お腹いっぱい!!」

 

亜狛「確かにね♪」

 

お腹が満足になった2人にある提案を持ちかける。

 

理 「なぁお前達」

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛「何かするの?」

 

理 「あぁそうだ♪お前らさ紫ちゃん達にケンカ

   吹っ掛けてきなよ♪」

 

と、然り気無く結構怖いことを言うと、

 

亜狛「ちょ!マスター吹っ掛けるって!?」

 

耶狛「マスターその紫ちゃん?って強いの?」

 

強いのかと聞かれる。実際凄く強い筈だ。

 

理 「あぁ紫ちゃんは強いよ♪今の紫ちゃんなら

   そこいらにいる上級妖怪ぐらい瞬殺出来る

   実力は持っていると思うよ?」

   

亜狛「因みにそれってマスターの記憶にあった

   あの女性ですか?」

 

理 「そうだよ♪」

 

耶狛「何で喧嘩を吹っ掛けるの?」

 

今度は何故喧嘩を吹っ掛けるのかと聞いてくる。それをありのまま話した。

 

理 「理由は単純さ♪今の百鬼夜行の実力測定

   そして亜狛と耶狛が今どれだけの成長を

   しているかを見極めるためだよ♪」

 

それを聞くと2人は納得したのか、

 

亜狛「そうでしたか……わかりました!その喧嘩

   やらせてもらいます」

 

耶狛「私もやる!」

 

と、了承をした。

 

理 「分かったもし2人か紫ちゃん達のどちら

   かが危なくなったら俺が止めるからその

   つもりでね♪」

 

亜狛「分かりましたマスター」

 

耶狛「了解~♪」

 

これは楽しくなりそうだと理久兎は思った。

 

理 「話しは決まったな店員さんお勘定ね!」

 

店員を呼ぶと手を拭きながらやって来る。

 

店員「まいどありがとうね……800円ね」

 

理 「はいよ♪」

 

そう言われてお勘定を払う。払うのだが、

 

店員「あら?お客さん多いよ!」

 

お釣りが多いと言ってくる。だがそれを昔みたいに笑顔で、

 

理 「つりはいらないよ♪それに大騒ぎした

   迷惑料さ♪」

 

店員「あら!?……ふふっ♪本当に昔に来た男前

   さんにそっくり♪」

 

理 「ハハハ♪ありがとうね後お元気で♪」

 

亜狛「ごちそうさまでした」

 

耶狛「お団子と塩お握りありがとうね♪」

 

店員にそう言って理久兎達は店から出ていく。

 

店員「クスクスやっぱりあの男前さんか♪」

 

店員はそう呟くがその声は誰にも聞こえなかったのだった。そして外へと出た理久兎達は、

 

理 「とりあえずお前達の装備を整えて行くぞ!」

 

亜狛「了解マスター!」

 

耶狛「イエスサー!」

 

そんな感じで理久兎達はは妖怪の山に向かうのだった。

 



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第77話 2人神使の挑戦

ここは天狗達の拠点そこにある天魔の家では、

 

紫 「はぁ~もう50年近く経つのね……」

 

と、紫はため息を吐きながら天井を眺める。

 

美 「もしかしたら帰ってくるかね総大将は…」

 

風雅「まったく全部ほったらかしで今ごろのらり

   くらりと冒険か」

 

ゲン「ハハ総大将はそうでないと……でも結構

   度が過ぎるけど……」

 

紫 「あれから色々と大変だったわ………」

 

紫は理久兎がいない間、個性豊かな(個性が強い)妖怪達をまとめたり総大将代理を務め少しでも威厳をだすためにと言葉づかいを変えたりこれからの計画を練ったりと色々としていた。そのためか前よりかは成長をしていた。

 

紫 「はぁ~御師匠様早く帰ってこないかしら…」

 

そんなことをを言っていると、

 

天狗「大変です天魔様!」

 

と、1人の天狗が流れ込んできた。

 

風雅「どうしたんだ?」

 

天狗「侵入者です!」

 

どうやら侵入者らしい。だがそれを聞いた紫の反応は、

 

紫 「久々の侵入者ね……」

 

と、呑気に答えた。

 

風雅「おいおい呑気だな紫殿は……」

 

美 「アッハッハ♪総大将代理が板についてき

   たねぇ紫♪」

 

ゲン「天魔さん侵入者のことについて

   聞かないと……」

 

風雅「おっとそうだった敵は何人だ?」

 

天狗「え~と敵の数は……」

 

それを天狗が述べようとした次の瞬間だった。

 

バキン!

 

全員  !?

 

何かが壊れる音がした。その方向を見るとそこの空間が歪んでいた。

 

紫 「空間が歪んでるわ……」

 

その言葉と同時に裂け目が開きそこから2体の影が現れた。

 

? 「ここが天狗達の拠点か……」

 

? 「無事につきました~!」

 

そこから現れたのは2人の男女だ。しかも共通しているのは耳と尻尾が明らかに犬科の特徴を持っているという事。見た感じ白狼に近いが明らかに違う。そして服の特徴は男性は上着の着物の部分をを着崩した感じの服、そして女性は何故か巫女服だ。そう読者様のご想像どうり、

 

紫 「貴方達は何者?」

 

? 「おっと失礼した私は亜狛というものです」

 

? 「私は耶狛だよ♪」

 

このコンビだ少し回想を含めて今から数時間前に戻る。山に入る一歩手前では、

 

理 「準備OK?」

 

亜狛と耶狛に聞くと亜狛は頷きながらそして耶狛は楽しそうに、

 

耶狛「いぇ~~い!!」

 

亜狛「問題ないですマスター」

 

と、答えた。一応は大丈夫そうだ。

 

理 「じゃ~とりあえず数分間はこの山にいる

   天狗達を使って修行してくれ…‥勿論殺す

   なよ?」

 

耶狛「数分後は?」

 

理 「2人の能力を使って天魔の家に移動を開始

   そして天魔と美須々がいるだろうからその

   2人と戦えもし2人に勝てたらそのまま紫

   と戦闘開始だOK?」

 

亜狛「了解したマスター」

 

耶狛「マスターはどこで戦闘を見るの?」

 

それを聞かれどうしようかと考えながらキョロキョロと見渡して、

 

理 「とりあえずそこいらの木の上とかから観戦

   させて貰うよ♪もしお前達か紫ちゃんが危

   なくなったら前回言った通り俺が止めるか

   ら安心して戦ってくれ♪後、殺す気でやっ

   ても良いけどやり過ぎるなよ?」

 

亜狛「わかりました…耶狛がやりすぎなきゃいいが……

 

耶狛「うぃっす!」("⌒∇⌒")

 

理 「そんじゃ!山に侵入開始!」

 

2人「YESマスター!」

 

そんな感じで2人は山に侵入した。そしてもう定番のように、

 

狼牙「貴様らここから先は天狗達の領地だ関係

   者以外立ち入りを禁ずる!」

 

定番の白狼隊長の犬走狼牙隊長さんがとおせんぼをしてくる。

 

耶狛「私達の仲間だよお兄ちゃん!」

 

亜狛「確かに意外に共通点が……」

 

共通点は耳の感じ尻尾のもふもふ感そう言ってしまうのも無理はない。

 

狼牙「我らを貴様らを一緒にするな!」

 

亜狛「そうそう私共は無理矢理入るので」

 

耶狛「止めても無駄だよ♪」

 

狼牙「貴様ら!」

 

そう言いながら刀を持って斬りかかるが、

 

亜狛「そい!」

 

狼牙「グフ!」

 

亜狛は裂け目を作ってそのなかに拳をいれてさらに狼牙の腹に裂け目が出来るとそこから亜狛の拳が現れ狼牙の腹に直撃した。

 

亜狛「中々操作ができるようになったな……」

 

亜狛は手をグーパーしながら言う。すると、

 

狼牙「グッ……貴様ら!」

 

また狼牙は斬りかかってくる。

 

耶狛「次は私のターン!」

 

耶狛は錫杖を掲げ無数の妖力の玉を作り出す。

 

耶狛「いけ!狼の群れよ!」

 

唱え錫杖を振ると無数の玉が狼の顔の形になり狼牙に襲いかかる。

 

狼牙「くそ!」

 

そう言うと狼牙は、上へジャンプするジャンして回避しようとするが……

 

耶狛「跳躍距離を縮小!」

 

狼牙「なっ!?」

 

耶狛は、狼牙のジャンプの跳躍距離を縮小した本当なら10mジャンプ出来るのにたったの10㎝しかジャンプが出来なくなった、結果、

 

狼玉「グアーー!!」

 

ピチューーン!!

 

全弾命中してピチュッた。一方理久兎は、

 

理 「ありゃりゃ…‥わんわんお君は負けちゃった

   のか………でも2人共能力は使いこなせてい

   るみたいだね♪」

 

理久兎は2人を木の上から見まもっていたのだった。そして亜狛と耶狛の視点に移す。

 

耶狛「いい感じ♪マスターの修行のお陰だね」

 

亜狛「違いないな……」

 

そんなことを言っていると、

 

白狼「今隊長の声が……」

 

白狼「隊長!貴様らか!」

 

白狼「全員かかれ!」

 

亜狛「とりあえずこいつら片付けるぞ」

 

耶狛「うんお兄ちゃん!!」

 

そうして亜狛と耶狛は天狗達を相手に無双をするのだった。そして数分後……

 

亜狛「片付いたな……」

 

耶狛「ふぅ~マスターの修行よりは楽だね」

 

2人に挑んだ白狼天狗達は全員気絶していた。やはり白狼天狗より実力は上のようだ。だが耶狛の言葉は自分に聞こえていた。

 

理  (ほほう俺より楽か……)

 

理久兎の声が亜狛と耶狛の脳内に響く。

 

亜狛「なっ!直接脳内に……」

 

耶狛「いえいえ!マスターの修行の方が私達の

   タメになりますからね!」(^^;

 

亜狛「やれやれ……」

 

と、必死の弁解を聞くが別にそんなのはどうでも良かった。とりあえず次の計画に移らせることにした。

 

理 (まぁ良い亜狛そして耶狛そろそろ時間だ

  2人共作戦通り行ってきなさい)

 

亜狛「了解!いくよ耶狛」

 

耶狛「うん!お兄ちゃん!」

 

そして裂け目を作って移動して今現在に至る。

 

紫 「貴方達は何が目的?」

 

亜狛と耶狛は何も考えず理久兎のやりたい事を自分達の言葉で表現した。

 

亜狛「私共の目的は紫そして鬼子母神最後に天魔

   貴女達に戦いを挑むことです」

 

耶狛「なのだ!」

 

2人がそう言うと美寿々と風雅はニタリと笑う。

 

美 「ほう…いい度胸だ!」

 

風雅「私達に戦いを挑むか面白い!」

 

ゲン「俺は仲間外れ?!」

 

なおゲンガイは仲間はずれになった。それ以前に河童は戦いにおいてはあまり強くないため戦わせる意味がないと理久兎は判断したからだ。しかし紫は黙って考える。

 

紫 「……………………」

 

亜狛「とりあえず鬼子母神と天魔さんをまず

   潰すことを優先したいので」

 

耶狛「2対2でお願いするの♪」

 

と、お願いする。すると美寿々は笑いながら、

 

美 「ハハハ!良いね!相手になってやるよ行

   くよ天魔!」

 

風雅「分かりましたここに戦いを挑んだ事を

   後悔させましょう……」

 

そう言いながら4人は外に出た。だが紫はただ考えていた。

 

紫 (彼らの本当の目的はいったい)

 

亜狛と耶狛の本来の目的がまったくもって分からなかったからだ。すると、

 

ゲン「紫殿は2人の戦いを見ますか?」

 

紫 「えぇそうねそうするわ……」

 

ゲンガイの提案により2人も外に出るのであったそしてこれを仕組んだ黒幕は、

 

理 「アハハ楽しみだ♪」

 

理久兎はそう思いながら木の上で戦いが始まるのを待つのだった。



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第78話 理の神使VS鬼&天狗

現在天魔宅前の大広場では現在天狗達が騒いでいる。

 

文 「あややや何ごとですか?!」

 

はた「何が起こってるのよこれ……」

 

文とはたてもこの騒ぎを聞き付けてやって来た。

 

天狗「あぁ文ちゃんにはたてちゃん実はね

   ここに戦いを仕掛けた妖怪がこれから

   天魔様と鬼子母神様とでタッグを組ん

   で侵入者を倒すみたいなんだよ……」

 

と、天狗は言った。タッグ戦のようだ。

 

文 「何でそんなまどろっこしいのですかね」

 

はた「何か目的があるのかしら……?」

 

文 「でもこの時に限って……」

 

はた「そうなのよね……」

 

そう言うと2人は言葉を合わせて、

 

2人「なんで総大将が居ない(のよ)んですか!」

 

その頃噂の総大将はというと、

 

理 「ブェックション!!」(>ω<)/。・゜

 

木の上でくしゃみをしていた…

 

天狗「確かにな……おっとどうやら始まるみ

   たいだな……」

 

その言葉と共に2人は広場中央を見るのだった。そして広場中央では、

 

美 「やれやれ理久兎が居ない時に何でこう毎度

   毎度侵入者が来るのかね……」

 

コキ…コキ…!

 

美寿々は指を鳴らしながら軽く理久兎に対して呆れる。

 

風雅「まったくですね……」(´д`)

 

ジャキン!

 

天魔は自身の愛武器である方天画戟を構える。

 

耶狛「お兄ちゃんは美須々さんをお願いね♪」

 

亜狛「分かったなら耶狛は風雅さんを頼むよ」

 

耶狛「了解お兄ちゃん♪」

 

と、標的を簡単に決める。だがこの時、美寿々と風雅は疑問に思っていた。何故、この2人が自分達の事や紫の事を知っていたのかと、

 

亜狛「そちらはよろしいですか?」

 

耶狛「準備OK?」

 

美 「問題ないね!

 

風雅「私も大丈夫だ」

 

美寿々は今は集中しようと思う。そして風雅は後で尋問しようと考えた。そしてその発言と共に亜狛がポケットから何かを取り出した。

 

風雅「それは?」

 

亜狛「戦いの合図ですよこのコインが地面に落ちた

   ら勝負開始としましょう……」

 

美 「ほう凝ってるねぇ私は普通に掛かってくるか

   と思ったんだがね……」

 

耶狛「対等(フェア)精神なの♪」

 

と、耶狛が言うと美寿々と風雅は楽しくて笑ってしまう。

 

美 「そうかい中々面白い所あるね知り合いにそっ

   くりだよあんたら♪」

 

風雅「確かにそうですねクスクス♪」(*´▽`)

 

2人が言う一方で亜狛と耶狛はというと、

 

亜狛(知り合いも何もその人のもとで修行したん

   だけどな……)

 

知り合いつまり理久兎の元で自分は鍛えられた。そのためツッコミたくなるが我慢した。そして耶狛は、

 

耶狛(知り合いって誰だろ?)

 

と、知り合いは誰?と思うのだった。一方そして紫とゲンガイの方はというと紫は顎に手を置いて考えていた。

 

紫  (対等(フェア)精神?…まさか……)

 

これを企てた者の正体が分かったのかもしれないと紫は思った。するとそんな考え込んでいる姿が心配なのか、

 

ゲン「どうしたんだい紫さん?」

 

ゲンガイが心配して聞いてくる。紫は心配させないためにも、

 

紫 「大丈夫よ♪……」

 

と、言うが頭の中では、

 

紫 (でもこれをやって得はあるのか…なのよね……

  何を考えているのかしら……)

 

紫は更に思考を張り巡らせる。そしてもう一度、視点を中央に戻す。此方ではもう戦いが始まろうとしていた。

 

耶狛「お兄ちゃん始めよう?」

 

亜狛「そうだな始めるか…ではいいですか?」

 

美 「いいよ私は!」

 

風雅「私も問題ない……」

 

亜狛「では……」

 

ヒュン!

 

亜狛はコインを上へ投げる。それと同時に4人は臨戦態勢に入る。そして、

 

チャリン!!

 

と、コインが地に落ちると同時に、

 

ガキン!!ガキン!!

 

手甲と拳、錫杖と薙刀がぶつかり合う。

 

美 「ほう作戦どうりあんたが相手か!」

 

亜狛「えぇ最愛の妹の頼みなんで!」

 

亜狛は美須々を作戦どうりに対峙しそして、

 

風雅「今の一閃を受け止めるか……」

 

耶狛「鍛えられてるからね♪」

 

風 「そうか!」

 

耶狛は風雅と対峙した。

 

亜狛「おりゃ!りゃ!りゃ!りゃ!」

 

亜狛はラッシュを仕掛ける。それを美須々は、

 

美 「甘いぞ小僧!!」

 

ダンダンダンダン

 

全部迎え撃ち掌で受け止める。

 

風雅「そら!」

 

シュン!!

 

風雅の薙刀の薙ぎ払いが耶狛に襲いかかるが、

 

耶狛「長さを縮小!」

 

耶狛が手をかざすと風雅の薙刀が縮小した結果……

 

風 「なっ!」

 

邪狛には当たらず空を斬って空振りしたそれと同時に薙刀が元に戻る。

 

風雅「お前も能力もちか!」

 

耶狛「いくよ!」

 

今度は耶狛が攻撃を仕掛ける。それに対して、

 

風雅「ちっ!」

 

シュバッ!

 

風雅は天狗の翼を広げてバックステップをとる。だが、

 

耶狛「長さを拡大!」

 

突然錫杖の長さが長くなりリーチが伸びる。そしてその長さは風雅にあたる範囲だ、

 

耶狛「ゼェーー!!」

 

そして長さを拡大した錫杖を風雅に向かって薙ぎはらうが、

 

風雅「まだだな!」

 

天魔は羽を広げ重力の概念を無視したかのように飛び上がる。

 

耶狛「飛んだなら飛行距離を縮小!」

 

だがしかし耶狛の縮小は風雅には効かなかった。

 

耶狛「何で!?」

 

風雅「無駄だ私は飛んでいるわけでは

   ないからな……」

 

耶狛「なら何で飛んでられるのよ~!」

 

ここでこれまで語られなかった風雅の能力は、『重力を操る程度の能力』だ。これを利用し自身の重力を無重力にして体を浮かせたのだ。そして耶狛はこの能力を理解してなくただ単に翼で飛んだと思っていた。そのせいで縮小も拡大も出来ないということだ。これが浮遊距離を縮小ならこれが効いただろう。なら何故理久兎の記憶を見た筈なのに分からなかったかそれは、

 

理 「へぇあれが風雅の能力か……」

 

理久兎も分かっていないからだ。それもそのはず天魔が戦っている姿を見るのは理久兎も今回が初めてなのだ。理由は天狗の仕事は主に情報収集などを任せているためだ。そして戦闘の方は鬼と共に突貫するからというのが理由だ。

 

風雅「やはりまだまだだな……」

 

耶狛「ムゥーー!!」(=`ェ´=)

 

そして今度は亜狛へと変わる。

 

亜狛「おりゃ!!!」

 

美 「ハハハ!!」

 

ダン!!

 

亜狛と美須々の拳が互いにぶつかり合う。

 

亜狛「やっぱり力があるな……」

 

美 「おいおいこれじゃ満足出来ないんだが?」

 

亜狛「ならこれなら!」

 

スン!

 

亜狛は美須々の顔面に向かって上段蹴りをいれるが、

 

バシン!

 

美 「痛かないね!!」

 

美須々は腕で亜狛の蹴りをブロックした。そして、

 

美 「もう少し鍛えな小僧!」

 

バシンッ!!

 

そのままブロックした腕を無理矢理広げて亜狛を弾き飛ばした。

 

亜 「クッ!」

 

そして亜狛も受け身をとってすぐに態勢を整える。

 

亜狛「ならこれは見切れるか!」

 

そう言うと亜狛は小さい裂け目を作り出した。

 

美 「あれは確かさっき彼奴等がここに来る

   時に見かけた裂け目?」

 

亜狛「はっ!!」

 

そして亜狛はその裂け目に拳を突っ込んだ。すると、

 

スン!

 

美 「なっ!」

 

突然美須々の前に裂け目が現れたと思うとそこから亜狛の拳が飛んできた。だが、

 

パシン!

 

美 「中々面白い術……いや能力だな!」

 

それを何なく掌で受け止めた。

 

亜狛「ちっ!」

 

亜狛はすぐに拳を引っ込める。

 

美 「ほらどうした?」

 

亜狛「もう少し数を増やしましょうか!」

 

すると無数の裂け目が現れる。

 

美 「成る程こうするとどこから来るか分から

   ないね」

 

そういわゆる撹乱だ。どこから来るか分からない。そして亜狛は自分の近くに裂け目を作り出し、

 

亜 「オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!」

 

その裂け目に向かってラッシュを仕掛けるすると無数の裂け目から、

 

スン!スン!スン!スン!スン!スン!

 

無数の拳が降り注ぐ拳がひっこまると裂け目が消えるがまた亜狛が、作り出すの作業をしつつ殴り続けるそれが美須々に襲いかかるだが美須々も予想外のことをする……

 

美 「だがな小僧お前とは年季が違んだよ!」

 

ダン!ダーーン!

 

なんと地面を殴り粉砕して壁を作り出すという暴挙に出たのだ。そのせいで壁で阻まれたために美須々に攻撃を当てることが出来ない。

 

亜狛「やりますね……」

 

美 「ハハハ小僧に負けるわけにはいかない

   からね!」

 

と、戦闘を繰り広げていると、

 

耶狛「お兄ちゃん……」

 

亜狛「そっちも苦戦か……」

 

耶狛が亜狛の近くにやって来る。そしてあっちも、

 

風雅「ふぅ~……」

 

天魔は美寿々の隣に立つ。

 

美 「天魔どうだいあの嬢ちゃんは?」

 

風雅「中々の戦いぶりですね正直手加減して

   いるいとは言えここまで戦えています」

 

耶狛「もぉ攻撃がお互いに決定だがないんだもん」

 

亜狛「そうか……なら耶狛次で一気に決めるぞ!

   マスターからは殺す気でやっても良いと

   言われているからな!」

 

耶狛「了解お兄ちゃん!」

 

そう言うと亜狛と耶狛は今出せる妖力を限界に放出する。

 

美 「なら私らもお前達に実力の差を教えて

   やろう!」

 

風雅「ここに戦いを挑んだことを後悔しろ!」

 

美寿々と風雅も妖力を放出する。そして4人はそれぞれの奥義を放つ体制をとる。

 

耶狛「行っけ~!百狼の群れよ!」

 

風雅「天を穿て方天画戟!」

 

美 「鬼神奥義完全粉砕破壊!」

 

亜狛「神狼の抹殺!」

 

手加減も越えた4つの奥義がぶつかり合うそうなれば被害もとんでもないことになる。

 

紫 「なっ!不味いわ!」

 

ゲン「ひぇーー!?」

 

文  (;゚Д゚)

 

はた「どうしよ!どうしよ!」

 

天狗「あれはまずいぞ!」

 

天狗「くそ帰れたらあの本を読みたかった」

 

そう誰もがもうダメだとそう思っただろ。だがその爆発は起こることはなかった何故ならば、

 

? 「はい!そこまで~♪」

 

バーーーーン!!!

 

誰かの掛け声と共に4人の大技と妖力がすべて淡い光の玉の形になり上空に拡散しながら飛んでいったからだ。

 

亜狛「なっ!」

 

耶狛「私の技が!?」

 

風雅「これはいったい!?」

 

美 「ん?今の声って……」

 

天狗「助かった……のか?」

 

文 「危なかった……」((( ;゚Д゚)))

 

は 「アハハハハハ」( ^∀^)

 

皆は助かった事に驚いていた。そしてはたては安心したせいか笑っていた。

 

ゲン「これはいったい誰が!?」

 

紫 「どうやらやっと姿を表したみたいね……」

 

と、紫が言う。そうこのぶつかり合いを止めた人物は読者様も分かる通り、

 

紫 「出てきたらどうですか御師匠様?」

 

全員「えっ?!」

 

理 「やっぱり紫ちゃんにはお見通しか……」

 

その言葉と共に無数の淡い光の玉の中から現れたのは現在進行形で旅に出ていてそして亜狛と耶狛にこの山に戦うようにけしかけた神。そう現妖怪総大将の理久兎だった。



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第79話 帰還せし理の神

この場の全員は今目の前で起きた事。そして理久兎が帰ってきた事に目を疑っていた。そしてその中で先に紫が理久兎に声を掛ける。

 

紫 「やっと出てきましたか御師匠様そしてこれ

   は何の真似かしら?」

 

全員「へっ?」

 

どうやら紫の発言に全員が驚いているようだ……

 

美 「紫どういうことだ?」

 

風雅「詳しく教えて下さい……」

 

ゲン「えっえぇ?」

 

紫 「そこの2人は御師匠様の使い魔もしくは

   式神の類いですよわよね?」

 

と、言うが実際は神使だがそこは敢えて言わないで式神で合わせようと思った。だが紫の言葉を聞き場は騒然だ。

 

美 「なっ!どういうことだ理久兎!」

 

風雅「何故…理久兎殿が……!?」

 

ゲン「総大将説明してください!」

 

理 「ハハハ♪因みに紫その理由は?」

 

笑いながら理由を聞く。それについて紫は話した。

 

紫 「簡単ですまずこの2人が言った言葉対等(フェア)

   精神……これは御師匠様が1番に考える事

   そして何よりもっともな証拠としてはこの

   2人から若干にですが御師匠様の妖力を感

   じました故にこの2人は御師匠様の使い魔

   もしく式神の類いと予想しましたわ」

 

紫は聞いたことそして亜狛と耶狛が放出している力も見破ったのだ。これにはもう笑うしかない。

 

理 「ハハハ♪流石だよまったくその通りだ♪」

 

美 「なん……だと……」

 

風雅「どうりで戦い方も少し似ているのか」

 

紫 「でも気がかりなのはこの2人をぶつけて

   御師匠様は何がどう得に感じるのかが私

   には分からないですわ………だから教えて

   もらえます?」

 

聞いていると昔とだいぶ口調が変わったなと思いつつもその理由を話した。

 

 

理 「良いよ教えよう理由は至ってシンプルだ♪

   約50年の月日の中で君らがどれだけ成長

   出来たのかを見るためとこの子達の実力を

   測るためだよ♪」

 

美 「つまり私達の実力測定といった所って事で

   良いんだよな?」

 

理 「その通りさ♪」

 

風雅「またまどろっこしいですね……」

 

そう言うが丁度良いぐらいに測定がしやすい。そのため挑ませたのだ。

 

ゲン「何だ一瞬総大将が敵になったかと思っちゃ

   ったよ……」

 

理 「そんなことはないさゲンガイ♪」

 

純粋な答えに微笑む。

 

紫 「理由はわかったわ」

 

理 「幻滅したか?」

 

目を瞑りながらそう答える紫。それを見て自分もしかしたら幻滅されたと思い聞いてみると紫は楽しそうに、

 

紫 「いえその逆に御師匠様らしくて…ふふっ♪

   お帰りなさい御師匠様♪」

 

理 「そうか…ただいま紫♪おっとそうだった

   この子達の紹介するな亜狛!耶狛!」

 

そう言うと2人は理久兎のそばまで一瞬で近づく。

 

亜狛「先程は申し訳ありませんでした私はさっき

   も名乗った通り亜狛です………」

 

耶狛「で!私が妹の耶狛だよ♪」

 

美 「そうかよろしくな!それから理久兎次は

   しっかり説明をくれよ……」

 

理 「いや~悪かった……」(^。^;)

 

これにはもう苦笑いしか出来ない。

 

美 「それと中々良い拳だこれからも精進しろ

   よ?」

 

亜狛「ありがとうございます美須々さん」

 

風雅「やれやれ理久兎殿は本当に度が過ぎるぞ

   まったくそれと先程は私も悪かった………

   そのすまなかったな」

 

耶狛「気にしないで私達も説明も少ないのに

   戦っちゃったから」

 

風雅「それは助かる……」

 

と、風雅と耶狛は仲直り?をした。

 

紫 「フフよろしくね2人共八雲紫よ♪」

 

亜狛「えぇ知ってますよ♪」

 

耶狛「マスターから聞いてるからね!」

 

ゲン「でっ俺が河童の河城ゲンガイだよろしく」

   

亜狛「こちらこそ」

 

耶狛「うん!」

 

と、こうして大まかな紹介が終わる。そして何時もの定番の事をしようと思った。

 

理 「さてとお土産買ってきたからそれで皆で

   宴としゃれこもうか!」

 

美 「理久兎、酒はあるか!」

 

理 「あるよ勿論ね!しかもこの辺じゃ見ない

   酒を土産で買ってきたよ♪」

 

美 「よっしゃ!」

 

これには美寿々は大喜びだ。そして文とはたてが飛び出てきて風雅の元に来ると、

 

文 「風…天魔様!私は萃香さん達に知らせて

   きます!」

 

風雅「うん頼んむぞ文!」

 

そう言うと文は颯爽と飛び立った。

 

はた「私はとりあえず下の天狗を起こしてきま

   すね」

 

風雅「あぁそうしてやってくれはたて♪」

 

はたてもまた颯爽と飛び立った。

 

理 「さてと紫ちゃん酒を飲むか♪」

 

紫 「えぇ♪」

 

と、笑顔で言うがふと気になることがずっとあったため聞くことにした。

 

理 「所で口調変わった?」

 

紫 「そうですわねこの方が威厳があるので

   ふふっ♪」

 

理 「そう…なのか……?」

 

紫 「おかしいですか?」

 

理 「いや良いと思うよ♪」

 

紫 「そうありがとう御師匠様♪」

 

紫の笑顔を見ながら天魔の屋敷へと上がる。かくして理の神使の戦いは幕を閉じたのだった。



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第80話 宴会の準備

現在、天魔の屋敷では、

 

美 「なぁなぁ理久兎~酒を~」

 

理 「まだ待ってろって……」

 

今理久兎達は萃香達を待っている。そして美須々は早く理久兎が買ってきたお土産の酒を飲みたいらしく子犬のような目で見てくる。

 

美 「大和の国以外の酒を飲めるなんて♪

   ジュルリ……早く飲みて~♪」

 

よだれをたらしてまでも飲みたいらしい。これには風雅も半分程呆れていた。

 

風雅「あぁこの美須々様は何を言っても無駄

   だな……」

 

ゲン「まぁでも確かに自分も少し気になる……」

   

紫 「フフフ楽しみね♪」

 

亜狛「美須々さんその酒、中々美味ですよ♪」

 

耶狛「私も飲んだけどフルーティーだよ♪」

 

美 「マジかよ!マジで気になる!」

 

理 「だから!待ってろって!」

 

そんなことを言って美寿々を抑えていると

 

バーーン!!

 

と、扉が勢いよく開きそこから懐かしきメンバーがやって来た。

 

萃香「理久兎が帰ってきたったって本当!!」

 

勇儀「その理久兎はどこだ!!」

  

華扇「みんな凄いわね……」

 

狼牙「あのクソ大将!また俺らをはめやがった

   な!野郎ぶん殴ってやる!」

 

はた「落ち着いて狼牙さん!」

 

はたては狼牙をホールドしながら叫ぶ。

 

文 「あややや白狼天狗が総大将を殴る!

   これはいい記事書けそう!」

 

こうして色んな個性豊かなメンバーが集まった。

 

理 「よっ!皆元気そうだな♪」

 

萃 「あぁ理久兎も変わらないね!」

 

理 「俺は変わったところはないよ♪萃香は全然変わ

   らないな身長が………

 

萃香「なんか悪口言わなかった?」

 

ジーと此方を見てくる。別に悪口で言った訳ではない。

 

理 「い~や何にもいってないよ?」

 

と、言ったその時、ホールドされていた狼牙がホールドを抜けて此方へとやって来た。

 

狼牙「おいゴラ大将!頭出せ!」

 

理 「いや~悪かったわんわんお♪」

 

亜狛「本当にすみません」

 

耶狛「ごめんなさいワンちゃん♪」

 

亜狛はしっかり謝るが理久兎と耶狛は笑いながら謝る。

 

狼牙「お前ら特にそこの2人は反省してねぇ

   だろ!」

 

理 「反省はしているが後悔はしてない!」

 

耶狛「てへぺろ♪」

 

亜 「本当にすみません!」

 

狼牙「反省しているのはこの子だけかよ」

 

もう狼牙さんは涙目である。

 

理 「いや悪かったふざけすぎた」

 

耶 「泣かないでよ狼牙さん……」

 

亜 「すみません本当にすみません!」

 

狼 「ぐっ!次から気をつけろよ!」

 

意外にも優しい狼牙さん。しっかりと謝ると許してくれる。すると華扇が質問してきた。

 

華扇「ところでその子達は?」

 

亜狛「申し遅れました私理久兎様の使い魔のよう

   なものをしている亜狛と言いますお見知り

   おきをでこちらが私の妹の…」

 

耶狛「同じく使い魔的な耶狛で~す♪よろしく!」

 

と、2人は自己紹介兼挨拶をする。

 

華扇「これはご丁寧にどうも……私は」

 

耶狛「華扇ちゃんだよね?」

 

華扇「なっ!まだ名前を言ってないのにどう

   して!」

 

理 「それは俺が教えてるからね♪」

 

とは言うが実際は記憶を見せただけだ。一応その説明をすると華扇は呆れながら

 

華扇「まぁそうだと思いましたよ……」

 

そうしていると勇儀はまじまじと亜狛を見て、

 

勇儀「にしてもお前強そうだな♪」

 

亜狛「そうですか?」

 

美 「勇義こいつは中々の逸材だぞ?戦って私

   が感じたらからな!」

 

勇儀「本当かい!ならもう1戦やろうか!」

 

亜狛「いや今日はもう無理です………」

 

勇儀「そうかい………」(´・ω・)

 

勇儀はしょぼーんとするのだった。一方耶狛の方はというと、

 

耶狛「ねぇねぇ風雅ちゃん」

 

風雅「ちゃ…ちゃん……せめてちゃん付けは………」

 

耶狛「え~やだよ!風雅ちゃんで決定!」

  

風雅「なぜだ……」

 

ちゃんつけを決定され風雅は顔を赤くさせる。それを見ていた文とはたては笑いそうになっていた。

 

文 「プッククク……風雅…ちゃん」

 

はた「クッククク風雅ちゃんねぇクッククク…」

 

風雅「文…はたて……」(# ^∀^)

 

これにはもう風雅はお怒りだ。

 

文 「なっななんでもありません!」

 

はた「笑ってなんかいませんから!」

 

耶狛「あれ?何で2人は謝ってるのかな?」

 

だが耶狛には怒られている理由がよく分からないようだ。そんな光景を眺めていると、

 

勇狛「所で理久兎、土産はあるか?」

 

土産について聞いてきた。それは勿論ある。

 

理 「勿論あるよちゃんとね♪でも他の皆には

   内緒で此処にいるメンバーの分は個別で

   買ってきてあるんだよ♪」

 

そう言い断罪神書を開いて色々な土産を取り出した結果山のように積まれたこれを見た。この場にいる亜狛と耶狛以外の反応は、

 

全員「どれだけあるんだよ(のよ)……」

 

と、言いたくなるぐらい多かった。もう土産が積み重なって山になっていた。

 

理 「とりあえず今いるメンバーはこの中から

   好きなの1つ選んでって♪」

 

紫 「えっと……つまり好きな物を選んで良いと?」

 

理 「うん♪このメンバーは特に世話になって

   いるしね後この事はさっき言ったけど他

   の皆には内緒だよ♪」

 

紫 「そう………それなら皆さん御師匠様がそう

   言っていることだし内緒で選ばせて貰い

   ましょう♪」

 

紫の言葉に皆は頷く。すると美寿々は心配してなのか、

 

美 「なぁ理久兎これを選んだら酒が選べなく

   なる何てないよな?」

 

理 「安心してくれ酒は全員に配るから……」

 

そこまでしたら流石に鬼畜生だ。そこまでドケチではない。

 

美 「そうか!なら皆選ぶぞ!」

 

萃香「おぉ~~!!」

 

勇儀「私が気に入りそうな物はあるかねぇ?」

 

華扇「えっと……ならお言葉に甘えて」

 

風雅「なら我も選ばせてもらうとするか行くぞ

   文、はたて、狼牙!」

 

文 「わっかりました~♪」

 

はた「何にしよう……」

 

狼牙「まぁ釈然としないが悪い気もしないな……」

 

ゲン「では総大将選ばせてもらいます」

 

紫 「フフ♪御師匠様私も選ばせてもらいますね」

 

理 「いってきなさい♪」

 

そうしてこの場の皆は土産の山から選ぶのだった。だがそれを見た耶狛は、

 

耶狛「マスター私達も!」

 

と、言うがそれではお土産ではない。

 

理 「お前らが貰ったらお土産じゃないだろ」

 

亜狛「まぁ~確かに…諦めろ耶狛……」

 

耶狛 (´・ω・`)

 

耶狛はしょーぼーんとしてしまうのだった。こうしてここにいるメンバーは理久兎からのお土産を貰った因みに皆は何を貰ったかというと、紫(扇子)、美須々(腕の枷に着けるアクセサリー)、風雅(何かの設計図)、、萃香(赤と青のリボン)、勇義(動きやすい服(後の体操服))、華扇(薔薇のアクセサリー)、文(万年筆)、はたて(アロマオイル)、狼牙(かんざし)、ゲンガイ(不思議な石)と各々は貰う。

 

理 「皆…貰ったね?」

 

紫 「そのようですわね♪」

 

文 「ところで理久兎さんその樽は?」

 

と、文が聞いてくるがそれを見た美寿々は笑顔で凄く嬉しそうに、

 

美 「おっとそうだった喜べ!理久兎が外の

   酒を買ってきてくれたぞ!」

 

華扇「凄い喜びようね美須々様……」

 

子供のようにはしゃぐ美寿々に苦笑いをしながら華扇は呟く。

 

はた「でも外の酒か……」

 

文 「うん気になるわね!」

 

萃香「早く飲もうよ!」

 

勇儀「だな!」

 

もう皆は飲む気満々だ。

 

理 「そういえば他の妖怪達は?」

 

文 「もうみんな外で待ってますよ!」

 

理 「えっそうなの?ならいくか!」

 

そういって理久兎は達は外に出る。すると、

 

鬼 「大将!お帰り!」("⌒∇⌒")

 

鬼 「お帰り大将あんたの帰還まってたぜ!」

 

天狗「やっと帰ってきたか!」(* ̄∇ ̄*)

 

天狗「アハハ風来坊が帰ってきた!」

 

河童「大将お帰り~!」(o⌒∇⌒o)

 

河童「あんたがいない間俺らは元気にやって

   たぞ!」

 

妖怪「おぉ!あれが噂の大将か!」

 

妖怪「やだ!結構イケメン!」

 

色々な妖怪達にお帰りと祝福されてたり見たことのない妖怪達に色々と言われた。しかし懐かしい空気だ。

 

理 「あぁ!お前らただいま!さてと皆で酒を

   飲むぞ!!」

 

全員「オォーーー!!」

 

今夜は活気に溢れそして皆理久兎の持ってきた酒をおおいに楽しむことにしたのだった。



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第81話 理久兎が語る昔話

今現在天狗の里では色々な妖怪達で賑わっているそれもそのはず理久兎が帰ってきたことによる宴が開かれていた。

 

鬼 「ギャハハハハ♪」

 

鬼 「うめぇ!」

 

天狗「アハハハ♪」

 

天狗「楽しいな!!よ

 

河童「ですね!」

 

河童「もっとぐびぐび行こう!」

 

等々、色々な妖怪達が騒いでいる中で、

 

美 「ゴク!ゴク!ゴク!………プハ~ー!!

   うまい!」

 

萃香「これは飲んだことのない酒だよ」

 

勇儀「焼酎もいいがこれもいいな!」

 

鬼達は楽しそうに飲んでいるが特にこの3人が一番楽しそうに飲んでいた。

 

理 「おいおいもっと大事に飲めよ………」

 

風雅「でも聞いたとうりフルーティーだな」

 

紫 「珍しいお酒ですわね♪」

 

ゲン「果実の味がするね!」

 

ちなみに今自分達が飲んでいるのはワインだ。本当に現代でいうイタリアから買ってきた代物だ。因みに買った樽の合計数はざっと1000樽近くだ。それを飼うお金が少し足りなくなりしょうがなく鉱山に行って金を発掘してきたのは良い思い出だ。

 

文 「中々美味な味ですね!」

 

はた「本当ね♪」

 

耶狛「プハーーたまらん!」(*≧∀≦*)

 

亜狛「耶狛程々にな………」

 

亜狛が耶狛に注意している一方で理久兎は自分達の上で輝く満月を見ていた。

 

理 「今日は満月か………」

 

紫 「どうしたのですか御師匠様?」

 

理 「ん?あぁ月が綺麗だなと……」

 

紫 「はぁ~?」

 

理 「そうだみんなにちょっとしたお話をしてやる

   よ♪今日は特別だからね♪」

 

そう言うと理久兎の周りで酒を飲んでいた皆は、

 

美 「どんな話だ?」

 

風雅 (・_・?)

 

ゲン「何を話してくれるんだい総大将?」

 

萃香「おっ大将が自らどんな話をしてくれるの

   かな?」(о´∀`о)

 

勇儀「面白いのを頼むよ理久兎!」

 

華扇「どんな話?」

 

周りにいる全員は自分の話に聞き耳をたてると自分は話し出した。

 

理 「俺らの上に輝く月は分かるよね?」

 

美 「まぁな………」

 

風雅「えぇそれは分かりますよ………」

 

ゲン「それがどうしたんだい?」

 

理 「あの月に人が住んでいる………と言ったら

   どう思う?」

 

理久兎が聞くと皆の反応は楽しそうに考える者もいれば顔をしかめる者も出てくる。

 

紫 「それは幻想的な話ね♪」

 

美 「確かにな!」

 

風雅「う~んなんとも言えないな………」

 

ゲン「よく分かりませんね………」

 

萃香「確かにね………」

 

勇儀「仮に住んでいるとしてそれがどうかした

   のか?」

 

華扇「そうよね……」(・_・?)

 

どうかしたのかと言われ更に話を続けていく。

 

理 「なぁに昔聞いた話だよあの月には古代人が

   住んでいてそしてその者達は高度な技術と

   不死に近い生を持っているから何億と生き

   ているってね♪」

 

今の話を聞いた全員は軽くだが驚いた。

 

美 「億って………」

 

風雅「ありえないな……」

 

紫 「本当ね……」

 

理 「でっ今から話すのがその時にいた月の

   住人達を救ったとされる男の話だよ♪」

 

と、昔の自分の活躍を昔話っぽく話そうと思った。だから上記の事はその前ぶりだ。

 

萃香「中々面白そうだね♪」

 

勇儀「ほう早く聞かせろよ!」

 

文 「記事の材料になるかも!」

 

はた「まったく文は………」

 

理 「じゃ話すな………昔々……」

 

理久兎は自身の体験した話を昔話風にそして自身のことを詳しくは語らずある男がいたその男が月の民を救ったと結構簡潔に語った。

 

理 「そしてその男はその女性との約束を破り

   1人この地球に残って妖怪達と戦ったと

   されている……」

   

紫 「御師匠様……その後妖怪達と戦ったその

   男性はどうなったのかしら?」

 

理 「確か……その月の住人達の高度な技術で

   作った全てを無に返す光の嵐に巻きこま

   れて死んだとされいる筈だよ♪」

 

あの原子爆弾の苦い思い出を語る。実際に原爆投下で本当に1回理久兎は死んでいるためバカに出来ない火力だ。

 

美 「なんともまぁ幻想的な話だな……」

 

風雅「でもその男が生きていたらいったい年齢

   はいくつなんだの話だな………」

 

華扇「本当ね………」

 

と、言っている中、心では、

 

理 (もう10回ぐらい死んでからは数えてな

   いよ風雅……億越えなのは分かるけどさ)

 

自分は心で呟く。今の現状で年齢が幾つか何て残念ながらもう分からないが確定で億越えなのは間違いない。

 

ゲン「高度な技術か………自分としては是非とも

   見たいものなんだがな……」

 

理 「でもね聞いた話だとその月の住人達は昔に

   比べるとそのすごい技術を更に進化させて

   いる筈だ………仮に挑んでも負けると思うよ

   てかそれ以前にまず月への進行は俺が断固

   として許さないけどね♪」

 

紫 「どうしてですか?」

 

理 「もしそうだとしたら敗北確定だから……」

 

自分はそういうがそれはあくまでも建前だ。本当は昔に世話になった事なによりも月読が統治する国のため伯父として迷惑はかけたくないというのが本心だ。

 

美 「私らや理久兎がいても勝てないのか?」

 

理 「うん無理だね………」

 

風雅「どんな強さなんだ………」

 

まず自分は絶対に月への戦いには参加しない。そのため確定で妖怪組が負けるだろう。自分がいたらまだ分からないが。

 

理 「とりあえず話はこれでおしまいかなてっ

   寝てるし……」(|||´д`)

 

亜狛と耶狛を見ると、

 

亜 「グゥーZZグゥーZZZ」

   

耶 「スヤzzスヤzzスヤzz」

 

2人は酔いつぶれ気持ち良さそうに寝ていた。そして他の妖怪達も、

 

鬼達「グガ~グガーー!!」

 

天狗「ス~ス~………」

 

河童「むにゃむにゃ………」

 

全員疲れたのかそれとも酔いつぶれたのか理由はそれぞれだろうが皆眠っていた。すると美須々が突然騒ぎだした。

 

美 「何てこった!気づいたら酒がもうねぇ!」

 

美須々は空になった酒樽の中身を見て絶望した。

 

風雅「あっ本当ですね……」

 

風雅も確認のために中を覗くと酒がすっからかんになっていた。そしてその悲報を聞いて、

 

萃香「そんな~~!」

 

勇儀「話に夢中になりすぎた畜生!」

 

萃香と勇義はガクリと膝をついて悔しそうに嘆く……それを見ていた鬼の中でも常識人の茨木は頭を押さえて……

 

華扇「良い話だったのにこの3人のせいでもう

   台無しね………」

 

華扇の言う通りだ。自分も3人を見て呆れ返っていると他の皆も、

 

ゲン「話に夢中になりすぎたな……」

 

文 「あややや……」

 

は た美味しかったのにな………」

 

と、ちょっとばかりか残念だと思っていた。だから仕方なく念のためにと隠しておいた酒を出すことにした。

 

理 「大丈夫だよ♪」( ^∀^)

 

全員 (・_・?)

 

そう言い断罪神書からまたいくつかの酒樽(ワイン)を取り出した。

 

理 「俺の話に付き合ってくれたんだお礼は

   するよ♪」

 

その言葉を聞いた全員(主に大酒飲みの3人)は笑顔になった。

 

美 「理久兎!気がきくな!」

 

萃香「ありがとう理久兎!」

 

勇儀「よっしゃ!また飲めるぜ!」

 

そう言っていると風雅は自分の本を改めてまじまじと見ると、

 

風雅「本当に便利だな……その本……」

 

風雅の言葉に紫が更に話を付け足す。

 

紫 「御師匠様の刀もその中にあるのよね……」

 

理 「まぁそうだね♪」

 

華扇「理久兎さんって武器持ってたんだ何時も

   素手で戦っている姿しか見たことがなか

   ったけど」

 

理 「あぁ持ってるよ一応ね♪」

  

偶然だが華扇が戦っている時に空紅や黒椿を使っていなかったのだ。それなら知らなくて当然だ。因みに自分の仲間の妖怪達は全員この本のことは知っているだが昔イザナギの所から拝借した天沼矛は誰も持っていることを知らない。その理由は下手に使いすぎると正体がバレるからだ、すると新たに酒を飲めると聞いて意気込んでいる大酒飲みの3人もとい美須々、萃香、勇義は……

 

美 「そんなことはどうでもいい!」

 

萃香「重要なことじゃない!」

 

勇儀「今はただ一心不乱に酒を飲む!」

 

もう酒の事しか頭に無いことが分かる。そしてそれを見ていた他の皆は軽く呆れてしまう。

 

風雅「アハハ…止まらね~

 

ゲン「いつも規格外の3人だな………」

 

はた「なんと言うか………」

 

文 「鬼らしいですね………」

 

そういっている最中で華扇はまた額を右手で押さえる。

 

華扇「あの3人は………」(/ ´Д`)

 

華扇に限ってはもう完璧に呆れていた。そして紫が理久兎に提案をする。

 

紫 「とりあえず飲み直しましょうか?」

 

理 「そうだな飲み直すか……♪」

 

そうして理久兎も加わりまた酒を飲むのだった。そんなこんなで皆で酒を飲み直した。そして残りの酒樽を飲み干して宴会はお開きになると皆は全員外でいびきをかきながら寝るのだった。

 



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第82話 いつの間にか

季節は冬。寒さが特に身に染みる朝。

 

理 「う~~んよく寝た……寒!」

 

現在理久兎のいる場所自宅のキッチンで布団なしで寝ていた。それ以前に布団無しはキツイ。

 

理 「そういえば彼奴等は起きたかな……」

 

そう思い理久兎は家の中を見てみると、

 

亜狛「グゥーZZグゥーZZ」

 

耶狛「スゥーZZスゥーZZ」

 

理 「まったく飲むだけ飲んですぐ寝やがって

   しかもまだ起きね~し……」

 

あの後美須々達と酒を全部飲んでその後、亜狛と耶狛を担いで久々の我が拠点に帰還した。だがぶっちゃけ2人ならいいんだ。そう2人ならだ。亜狛は左で隣に耶狛が寝ている。そしてその隣には、

 

紫 「むにゃzzむにゃzz」

 

紫も俺の家で寝泊まりしているのだ。前から一緒に寝てたりしていた。だが気づかないうちに心身共に大きくなったのがよく分かる。何故分かるのか。担いだのが3人だからだ。酔いつぶれた亜狛と耶狛そして紫を担いで家に帰ってそのまま布団敷いて3人を寝かせ自分の分の布団が無かったためキッチンで寝る結果になったのだ。言うのは失礼かもしれないが家が狭いのが悪い。

 

理 「はぁ飯でも作るか……」

 

考えるのを止めて朝飯を作ることにしたのだった。そして調理を初めて約30分程が経過する。

 

紫 「ふわ~~」\( ̄0 ̄)/

 

紫は眠りから覚める。そして耳を澄ませると、

 

タン♪タン♪タン♪タン♪タン♪

 

と、まな板に包丁がリズミカルに当たる音が響き渡る。

 

紫 「この音は……なつかしい音ね♪」

 

そう理久兎が包丁を使っている音だ。約50年。妖怪には短い感覚だが紫にとっては長い時間だった。紫もこの音を聞くのは本当に久々なのだ。そして理久兎が帰ってきたことは夢ではないと実感できる音だ。すると理久兎が此方を振り向くと、

 

理 「起きたか紫……そこの2人も起こして

   くれ……」

 

紫 「分かりましたわ♪え~と亜狛と耶狛?」

 

紫が呼び掛け揺すりながら2人を起こす。すると、

 

ガバ!

 

と、突然2人が起き出す。これには紫も

 

紫 「へっ!?」

 

驚いてしまう。そして起き出した亜狛と耶狛は、

 

亜狛「盗みダメ絶対!」

 

耶狛「その飯は私のだよ!」

 

意味不明な事を言い出した。これには紫も困ってしまう。

 

紫 「何なのこの2人……!?」

 

理 「何時ものことだよ……」

 

と、料理を作り終えた理久兎もとい自分がそう言う。紫は驚きすぎて目が見開いていた。

 

理 「おはよう2人共目はさめた?」

 

亜狛「あれ?夢か……」

 

耶狛「あっおはようマスター♪」

 

2人はどんな夢を見ていたのかはご想像にお任せする事にする。とりあえず起きたのなら食事を運ぶ手伝いをして欲しいと思い、

 

理 「とりあえず朝飯出来たからさっさと

   運んでくれよ?」

 

亜狛「あっ!運びますマスター」

 

耶狛「私も運ぶお兄ちゃん!」

 

そう言って2人は料理を運ぶためにキッチンに行った。

 

紫 「あの2人凄いわね色々と……」

 

理 「ん?何処が?」

 

紫 「いや……こっちの話よ……」

 

理 「そうなのか?よく分からんが……」

 

何処が凄いのかと思っていると亜狛と耶狛が料理を運んでくる。

 

亜狛「持ってきましたよマスター!」

 

耶狛「早く食べようよ!」

 

紫 「見たことのない料理ね……」

 

因みにに朝食のメニューはライ麦のパンと海外の農園から買った野菜を使ったあっさりとした味わいのスープそして肉の加工の仕方を習ったのでそれを利用してハムを作り卵と焼いたベーコンエッグだ。

 

理 「海外で料理の研究したからね♪」

 

紫 「まさか修行て……料理修行!?」

 

理 「いや違うって!これまで趣味で料理作ってて

   海外の料理食べて少し研究したんだよ自分を

   見つめ直す修行もしっかりしたからね!?」

 

紫 「そうですかそれを聞いてほっとしました」

 

この流れで料理修行してきた何て言おうものなら流石の紫にも呆れられてしまう。実際は本当に料理修行ではなく自分の見つめ直す修行。それはしっかりしてきている。あくまで料理はサブだ。

 

理 「まったく…さて飯食うか……♪」

 

紫 「えぇ♪」

 

亜狛「いただきましょう」

 

耶狛「早く食べよ~!」

 

4人はテーブルを囲むと、

 

4人「いただきます!」

 

と、言い4人は朝飯を食べ始めた。そうして数分もすると、

 

3人「ごちそうさまでした!」

 

理 「お粗末様♪」

 

3人はすぐに食べ終わった。自分はまだスープが残っているためちびちびと飲む。

 

紫 「御師匠様また料理の腕があがりましたね」

 

理 「ハハ♪嬉しいことを言うね♪そういえば

   紫……」

 

紫 「どうかしましたか?」

 

理 「俺がいない間に何かあったか?」

 

気になり聞いてみると、

 

紫 「そうね……」

 

と、言うと紫の説明が始まった。紫から聞いたことは今の大和の国は貴族と呼びれる人達が都そして人間達の生活いわゆる行政(政治)を管理していること。そして妖怪を滅する機関がより強化された事。次にその機関に物凄い才能をもつ若手の人間が居ることを知った。

 

理 「成る程ね……俺がいない間にすごい事に

   なっているね」

 

スープを飲み干しテーブルに置く。

 

亜狛「人間って気難しい種族だな……」

 

耶狛「本当だね……」

 

理 「まぁ全員がそうじゃないからな……」

 

人間はそういった気難しい連中ばかりではない事を知っている。そのため付け足した。

 

紫 「それにその機関が時々私達の百鬼夜行に

   戦いを吹っ掛けにきたりして迷惑にも程

   があるのよね……」

 

亜狛「それでその襲ってきた人間達は?」

 

紫 「ボコボコにしてスキマでどっかに捨てて

   いるわ………最悪の場合は殺すけどね」

 

耶狛「それでも挑んでくるとか無謀だね……」

 

確かに無謀過ぎる。勇者と愚か者は同じことだ。だが自分の命を考える者こそ勇者だ。それを考えないで挑む者は愚か者だ。だが紫の話を聞いていると興味が湧いた。

 

理 「ほう……興味がでたその都に潜入するか♪」

 

紫 「正気ですか!?」

 

理 「うんそれで貴族だっけ?あれになって少し

   人間を観察するよ♪」

 

紫 「御師匠様!その都では御師匠様は指名手配

   犯みたいなものですよ!」

 

そう現在の都いや今は平安京とでも言っておくが平安京では理久兎の存在は《超危険要注意妖怪》として名前がしれわたっている。最悪正体がばれれば即刻滅せられる。だがそれは承知の上で更に滅せれるものなら来いと思った。

 

理 「でも顔は見られてないよ?」

 

紫 「でも妖力が………」

 

理 「これで問題ないよ?」

 

理久兎は霊力に切り替える。紫は頭を押さえて、

 

紫 「はぁ~何を言っても無駄みたいですね」

 

理 「よく分かってるじゃん♪後安心しなよ俺ら

   と紫達との距離はそんなに遠くじゃないし

   それに都で拠点を構えたら結界を張って妖

   力がバレないようにすればいいだけの話だ

   しね♪」

 

紫 「でも人間にバレたら?」

 

理 「状況にもよるけどまぁ最悪口封じはするよ?

   ただ天国(ヘブン)に送るけどね……」

 

ヘブンつまりはさようなら人間道という意味だ。

 

紫 「それ死んでるわよ!その前に失敗前提?!」

 

理 「まぁバレなきゃいいだけの話だしねあくま

   で最悪の場合だよ♪」

 

紫 「分かりましたわでも皆にまたしっかり説明

   して頂戴ね御師匠様……」

 

理 「ハハ♪分かったよ♪」

 

亜 「大丈夫ですよ紫さん無茶なことはできる   

   だけさせませんから多分歯止めが効かないけど

 

紫 「お願いしますね……」

 

耶狛「そうと決まれば荷造りしてくるね!」

 

理 「早いな……」

 

紫 「早いわね……」

 

亜狛「楽しみなんだろうな……」

 

そんなこんなで都に潜入することになったのだった。



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第83話 総大将は気まぐれ

紫に平安京に行くと行った数時間後、

 

理 「美須々達にも言わないとな」

 

紫 「はぁ~昨日帰ってきてまた居なくなる

   とは……」

 

これには紫も頭を抱える無理もないだろう。総大将が理久兎の時点でだ。

 

理 「よし紫、皆を集めておいてくれ♪」

 

紫 「分かりました……」

 

紫は若干だな呆れぎみにスキマに入っていった。

 

亜狛「でも良かったんですか?」

 

亜狛は自分に紫と同様に若干呆れながら言ってくる。

 

理 「何が?」

 

亜狛「紫さんが言ったとうり昨日帰ってきての

   これですよ?」

 

耶狛「~♪~♪~♪~♪」

 

耶狛は鼻歌まじりに荷造りをするがそんなのは無視だ。

 

理 「確かにそうなんだけどさぁ一応今の都にいる

   連中の動向調査も視野にはいれてるんだよ?

   それに紫達に戦いを挑んだ人間達を少し見て

   みようとね♪」

 

耶狛「~♪~♪~♪~♪~♪」

 

亜狛「まぁ~マスターが何しようが俺らはマスター

   に付いて行くだけ何ですけどねただ…悔いは

   残さないようにしてください……」

 

自分の事を思って言ってくれているのだろう。良い従者を持てたと実感できる。

 

理 「勿論だ出来るだけ迷惑はかけないよ」

 

と、良い感じの雰囲気だったのだが、

 

耶狛「準備完了!」(・ω・´)

 

亜狛「さっきから鼻歌を歌いながら何やってんだ

   耶狛?」

 

耶狛「何って?荷造りだよ?」

 

亜狛「いやだから早いって!」

 

耶狛のせいで台無しだ。そんなことを言っていると、

 

紫 「御師匠様…皆を集めてきましたわ……」

 

紫がスキマから出てきた。

 

理 「おっ!ありがとうな紫♪」

 

そう言いながら紫の頭を撫でた。昔と変わらず良い触り心地だ。

 

紫 「ちょ!御師匠様もうそんな年齢では!」

 

理 「何を言ってるんだ?俺から見れば歳なんて

   関係ないぞ?」( ^∀^)

 

紫 「御師匠様……」(///~///)

 

亜狛「嬉しそうだな紫さん…」

 

耶狛「そうだね♪」

 

恥ずかしそうだが紫は何処か嬉しそうだ。

 

理 「さてそろそろ行くか!」

 

紫 「ではこのスキマの中にお入り下さい」

 

理 「分かったお前達も来いよ?」

 

亜狛「勿論です!」

 

耶狛「了解ヾ(´∀`*)ノ!」

 

そうして理久兎達は紫の作ったスキマへとダイブしたのだった。そしてここは天狗の里大広場ここには紫から呼ばれ無数の妖怪達が集まっていた。そんな中の一角では、

 

美 「理久兎の奴は私らを集めて何のようだ?」

 

華扇「今度はなにかしら?」

 

萃香「何だろうね?」

 

勇 「理久兎の事だからな……」

 

4人はまた何かするんじゃないかと予測する。

 

風 「理久兎殿はいったい全体今度は何をしよう

   と言うのだか……」

 

はた「なんか50年前と同じような?」

 

文 「やっぱりはたてもそう思います?」

 

狼牙「これが本当のデジャブってやつか……」

 

天狗達に限ってはもうデジャブと言いきった。

 

ゲン「総大将は今度は何をするんだかな」

 

河童「本当ですね……」

 

と、また何かするのかとゲンガイも呟く。殆どの妖怪がそういう会話をしていると上空にスキマが現れる。

 

美 「来たか……」

 

風雅「来ましたね……」

 

ゲン「何を話すのやら……」

 

そしてスキマから3人の男女がスキマの中から姿を現わし地面に着地する。

 

理 「よしついた!」

 

耶狛「お兄ちゃんの空間移動より超安定!」

 

亜狛「それを言うな耶狛」( TДT)

 

紫 「まぁまぁ」(i_i)\(^_^)

 

どうやら耶狛の言葉に意外とショックを受けたようだ。紫に励まされていた。すると美寿々の声が響いてくる。

 

美 「理久兎、私らを集めた理由は?」

 

風雅「確かにそれを聞きたい……」

 

ゲン「そうですよ本題を話してください総大将」

 

と、本題を話せと言ってくる。そこまで言うなら本題を話してやろうと思った。

 

理 「アハハ……そうだねじゃ~回りくどい言い

   方は嫌いだからぶっちゃけるね♪」

 

この場にいる妖怪達(紫と亜狛と耶狛以外)は理久兎の一言と共に静かになり唾を飲む。そして、

 

理 「我、深常理久兎は平安京に潜入する!」

 

全員「えっ……は~ーー!!!」

 

理久兎の発言でこの場にいる美須々、風雅、ゲンガイ、紫、亜狛、耶狛を除い全員があまりにも急なこと過ぎて叫びをあげる。そして叫びをあげなかった美須々、風雅、ゲンガイが口を開いて、

 

美 「そうかい気をつけろよ」

 

風雅「そうですか気を付けて下さい……」

 

ゲン「何だそんなことか……」

 

理久兎のぶっ飛び発言をしてもこの反応だ。

 

華扇 「鬼子母神様!?」

 

勇儀「何か反応が薄いよ!」

 

萃 「理久兎が壊れたんだよ鬼子母神様!」

 

美 「いや何時もの事だろ……」

 

理 「おいそれはどういう意味だ?」

 

美須々の言葉に流石の理久兎もツッコミをいれる。

 

文 「とうとう理久兎さん所か美須々様も

   ぶっ壊れたんですか!」

 

狼牙「それよりも天魔様の反応も薄い!」

 

はた「天魔様なんでそんなに反応が薄過ぎるの

   よ!まさか天魔様も壊れたの!?」

 

風雅「壊れてないからな!」

 

他の天狗達からもこの扱いだ……

 

河童「ゲンガイさんもなんでそんなに反応が

   薄いんですか!一大事ですよ!」

 

河童「そうですよ!!」

 

ゲン「いやそうなんだけどさ……」

 

河童達がゲンガイにもの申すがゲンガイの反応も薄いそして美須々、風雅、ゲンガイは言葉を揃えて、

 

美 「ぶっちゃけな……」

 

風雅「一言でいうとさ」

 

ゲン「なんというか……」

 

そう言って3人はもう一度口を揃えると、

 

3人「理久兎のぶっ飛び発言にもう慣れた」

 

見事にハモったそして3人は理久兎の行動にとうとう慣れたようだ。

 

全員  ( ; ゜Д゜)

 

これにはこの場にいる全員は「嘘だろ」「ありえない」と思っている無理もない。

 

紫 「まぁ私はもうとっくに慣れたけどね」

 

理 「それは喜んでいいのか……」

 

自分からしたらもう複雑な心境だ。

 

美 「で、理久兎…都に行って何するんだ?」

 

理 「簡単だよそこにいる人間達の動向を

   少し探ろうとね♪」

 

風 「あぁあの陰陽師とか言う奴等か……」

 

どうやら機関とは陰陽師と呼ぶらしい。覚えておこうと思った。

 

理 「そういうのもそうだね」

 

ゲン「でも大丈夫かい総大将?バレたら即刻滅

   っされるよ?」

 

理 「大丈夫だよバレないようにするから♪」

 

紫 「所で御師匠様は何時から都に行かれる

   のかしら?」

 

何時から行くのかと言われ考えて、

 

理 「う~んそうだな1週間後かな?」

 

全員「速っ!?」

 

理 「俺からは伝えたいことは以上だけど

   他に質問はある?」

 

美 「あ~最後に1ついいか?」

 

そして美須々がもう一度質問をする

 

理 「なんだ美須々?」

 

美 「もう会えない訳じゃないんだよな?」

 

どうやら反応は薄かったが美須々も理久兎のことを心配はしているようだ。

 

理 「勿論だ♪何ならあっちで拠点を構えて落ち

   着いたら連絡するからその時には遊びに来

   なよ♪」

 

美 「そうかい…なら行かせてもらうよ!」

 

理 「他に何かある?」

 

理久兎がそう言うと今度は風雅が質問をする。

 

風雅「なら私からも総大将の代理は以前通り

   紫殿でよろしいのですか?」

 

理 「勿論変わらずにね♪」

 

紫 「承知しました御師匠様」

 

後ろに立つ紫が自分に頭を下げた。別に下げなくても良いのだが。

 

風雅「分かりました」

 

理 「他に何かある?」

 

そして風雅の質問にも答えた理久兎はもう一度聞く。

   

全員「………………」

 

理久兎から見た感じ誰も言うことが無さそうだった。

 

理 「無いならこれで終わり!んじゃ解散ね」

 

そうして理久兎は正式に都に潜入することを決定したのだった。



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第六章【前章】平安京の陰陽師
第84話  今の暮らしについて


とある朝の事。

 

理 「お~い亜狛その書類を持ってきてくれ……」

 

亜狛「はいはい……」

 

耶狛「お兄ちゃんこの書類忘れてるよ!」

 

亜狛「悪いな耶狛……」

 

今現在、自分達は何処にいるのかと言うと、

 

理 「ふぅ書類整理終わり!いや~貴族の暮らしは

   本当に不思議だね♪何でこんな面倒な事する

   かね?今思うと永琳の気持ちが分かるよ…」

 

亜狛「そういわずに……後お茶です」

 

理 「おっ!ありがとうな亜狛」

 

耶狛「お兄ちゃん私も!」

 

亜 「はいはい……」

 

そう今自分達は平安京を拠点に貴族になった。どうやって貴族になったのかそれは試験を合格して仕事の功績などが認められたからだ。結果貴族としては最年少貴族なんて言われたり秀才とか言われてるけど俺の場合は年の功とか昔から読み書きなどもしてたし何よりも見た目はあれだが年齢的に最年少はないだろ。そして亜狛と耶狛は一応の形状は自分の家来兼使用人ということになっている。ついでに2人の尻尾と耳それと妖力は隠してるから問題ない。

 

理 「でもさ2人共俺は思うんだよ……」

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛 (・_・?)

 

理 「急に家が大きくなって落ち着かね!

   てか庭とか絶対要らねぇよ!」

 

本当に家が一瞬で大きくなり落ち着かないが現状だ。理久兎達(妖怪の山)の家は部屋なども小さくぎゅうぎゅう詰めだったのが平安京に来て貴族の位が七位になり家がまともな大きさになってものすごく歓喜を起こした。そしてそれを祝いに紫や美須々それに風雅やゲンガイなども祝いに来てくれてとてもいい仲間を持ったと思った。だが三位になったとたんに家がでかくなり過ぎてしかもそのでかい家に3人で住んでいるため、でかすぎ広すぎで落ち着かないのが現状なのだ。他のメンバーが居ればそうでもなが皆は今現在妖怪の山で日々仲間を集めたりしている。仕事を押し付けた紫には本当に申し訳ないと思うときもある。因みに何故、三位ぐらいまで上り詰めたかは、一部の上流階級貴族の悪政を暴いたりしたらこうなった。こうなるまでかかった時間は、僅か5年とあり得ない時間でのスピード出世で理久兎もかなり驚いてた。なおまず普通ではあり得ない。

 

亜狛「その気持ちは分からなくもございません

   が……」

 

耶狛「おっきい家は好きだけどこの大きさは

   ちょっとね……」

 

理 「帝に頼んで家を小さくして貰おうかな……」

 

そんな感じで理久兎達が愚痴って数時間が経ち時間は正午を廻った。

 

理 「もう昼か……」

 

亜狛「そうですねマスター」

 

耶狛「お腹すいたな……」

 

理 「なら久々にそばでも食いにいくか!」

 

提案すると亜狛と耶狛は尻尾を左右に大きく振って、

 

耶 「おぉ!行く!行く!」

 

亜狛「たまにはいいですね♪」

 

理 「良し♪そうと決まれば準備だ!とりあえず

   あれは着けていけよ?」 

 

亜狛「分かりました」(*^_^*)

 

耶狛「ラジャー!」(*゚∀゚)ゞ

 

あれとは簡単にいうと指輪だ。昔海外に行った時に盗人を成敗したら商人の人がいくつか貰った指輪を加工して指輪の裏にルーン文字による魔法を描いた。その魔法はいわゆる幻覚の魔法の1種である『トランス』という魔法だ。この魔法は相手から見る自分の姿を変えることのできる魔法だ。これを使えば獣耳そして尻尾を持つ2人もそれらを隠すことができる簡単にいうと人間の姿になることができるちょっと特殊な魔法だ。正直ルーン文字を指輪に刻むの手間がかかる消えないように彫らなきゃいけないしそれでいて彫る対象も小さいそれにルーン文字は1つミスるとやり直しを繰り返すことになるのでもの凄く神経も使うからイライラしやすい人はすぐに止めたがる、

 

理 「準備は出来たね?」

 

亜狛「指輪もはめました!」

 

耶狛「私も!」

 

理 「なら行こうか後、妖力を隠しとけよ?」

 

亜狛「勿論です!」

 

耶狛「当たり前だよ!」

 

そんな感じで俺らはそばを食いに行くことになった。なお今の理久兎の服装は貴族らしい服装、亜狛はどこぞの銀髪天パー侍のように着物を着て上の部分を着崩した格好で耶狛はお馴染みの巫女服だ。

 

市民「こんにちは八弦理楼様♪」

 

理 「どうも」( ^∀^)

 

ここだけの話、理久兎は定番のように名前を偽っている。理久兎という名前だとすぐばれる。そのため今現在理久兎が使っている偽りの名前は八弦理桜(はちげんりろう)と名乗っている。だが亜狛と耶狛はに関しては名前を偽ってはいないその前に偽る必要がないからだ。

 

子供「あっ!理楼様がいるよお母さん!」

 

市民「こら!指を指すな!」

 

子供にまで名前を知られてたりする。

 

理 「こんにちは元気がいいですね♪」(*^-^)

 

市民「すみませんうちの子が……」

 

理 「気にしてませんよそれに子供は元気に

   限りますからね♪」

 

市民「すみません……」

 

子供「耶狛お姉ちゃん!また遊んでね!」

 

耶狛「おうまかせろ!」( ≧▽≦)ノ

 

市民「これは亜狛さん良ければまたうちの

   野菜を取りに来てくださいね♪」

 

亜狛「これはおじいさん是非とも行かせて頂き

   ます!その時にはお酒も持っていきます

   よ!」

 

市民「いや~すんませんね」

 

実のところ理久兎達は身分の差や階級など関係なく農民や商人達とも仲が良いのだ。そのせいか現代の近所付き合いのような感覚になっている。だが一部の貴族達はそれを良しとしないせいのか殆どの貴族には少し毛嫌されているが、

 

貴族「おい理楼の奴が来たぞ……」

 

貴族「けっ!いまいましい奴だ……」

 

こんな感じに貴族(モブ)は陰口を言っていた。こんなにもスピード出世やらしているため忌々しく思っているのだろう。

 

亜狛「マスター彼奴らを片付けましょうか?」

 

耶狛「やるなら残酷限定だけど♪」

 

理 「ほっとけ所詮は口だけの奴等なんだからさ

   それよりそばを食おう♪」

 

亜狛「了解です」

 

耶狛「うん♪」

 

理久兎から見ると所詮は三下の雑魚が陰口をいってるだけにしか聞こえないのだ。そして行きつけの蕎麦屋のところまで来ると、

 

? 「お金がない!まさか盗られた!」

 

店員「あんた……まさかタダ食いか!?」

 

? 「違います!」

 

こんな会話をしている蕎麦屋の店員と不思議な格好をした女性がいたのだった。



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第85話 少女を助けました

自分達の目の前の蕎麦屋では店員と少女が言い争っていた。

 

理 「なにやってんだ?」

 

亜狛「どうやらタダ食いらしいですね………」

 

耶狛「世知辛い世の中だね……」

 

理 「お前ら少し割って入るよ♪」

 

亜狛「了解です」

 

耶狛「OK♪」

 

俺達が見たところ何やら言い合いになりそうな雰囲気だったので俺らが仲裁の意味も込めて話にわってはいることにした

 

亜狛「どうも店長さん」

 

耶狛「どうもなの!」

 

理 「何やってんの?」

 

理久兎達は店長達に話しかける。すると自分を見た店長は驚きながら、

 

店長「おっ!理桜さんそれに亜狛さん耶狛さん

   実はタダ食いの奴が居てな……」

 

? 「だからタダ食いなんてしてないってば!」

 

と店長の言葉に対して少女は否定をするが、

 

店長「ならお勘定を払えるのか?」

 

? 「うっ!それは……」

 

店長の言葉に反論が出来ないようだ。仕方がないので助け船が出すことにした。

 

理 「なら店長俺がその子の分も払うよ♪」

 

? 「え!?」

 

その発言は予想値にしなかったのか2人は目を見開いた。

 

店長「いや理桜さん達から貰えないよ!」

 

? 「私も払って貰う気なんて更々ないです!」

 

2人はそう言うが理久兎達3人は、

 

理 「良いよ気にするな♪」(゜∇^d)!!

 

耶狛「そうだよ気にしないで」( ^∀^)

 

亜狛「気にしないでください」( ̄∇ ̄*)ゞ

 

と親切に言う。目の前の少女は背に腹は変えられないと思ったのか、

 

? 「その申し訳ありません……」

 

理 「ハハハ♪」

 

そんなことを言っているとひらひらと蝶がその少女の肩に止まる。

 

? 「……えっ!!すいませんえ~と私は少し

   急ぐのでお詫びは後日に…では!」

 

そう言うとその少女は走り去っていった。

 

耶狛「まったね~♪」

 

亜狛「あの子足早いな……」

 

等と言っているともう少女の後ろ姿は見えなくなった。

 

店長「えっと理桜さん良いのですか?」

 

理 「うん大丈夫だよ店長♪」

 

店長「理桜さんがそう言うなら……あっそうだ!

   理桜さん亜狛さん耶狛さんに新しく紹介

   したいお品書きがあるんですよ♪」

 

理 「おっどんなの?」(  ̄▽ ̄)

 

店長「新しくとろろ蕎麦を始めました!」

 

どうやらとろろ蕎麦を始めたようだ。それは楽しみだ。

 

亜狛「凄く美味しそうですね!」

 

耶狛「楽しみ~♪」

 

理 「え~と2人共それでいいか?」

 

亜狛「えぇ!それで♪」

 

耶狛「私もお兄ちゃんと一緒で♪」

 

2人もとろろ蕎麦を頼んだ。なら自分も含めて頼む量販店3つだ。

 

理 「はいはいえ~と店長それを3つね」

 

店長「あいよ!とりあえずここじゃ食べれ

   ないから中へどうぞ♪」

 

理 「それもそうだね中へ入ろうか2人共…」

 

亜 「そうですね……」

 

邪 「そうだね……」

 

そんな感じで俺ら3人はとろろ蕎麦を食べることにしたのだった。そして数分後……

 

理 「ふぅ~食った中々美味だった♪」

 

亜狛「本当ですねこのとろろがまた食欲

   をそそりますね♪」

 

耶狛「美味しかった~♪」

 

中々美味でもう満足だ。自分以外の亜狛と耶狛も満足したのか顔がほころんでいた。

 

理 「とりあえず店長さっきの子のも合わせて

   お勘定をお願いね♪」

 

店長「何時もありがとうな理桜さんえ~とお勘

   定は………さっきの子も合わせて1600

   円ね♪」

 

理 「はいじゃ~ちょうどね♪」

 

店長「え~と1600円丁度ねまいど!

   理桜さん達また来てくれよ♪」

 

理 「もちろんまたよらせて貰うよ♪」

 

亜狛「ありがとうございました!」

 

狛「またね」( ^∀^)/

 

そう言いながら理久兎達は外に出た。

 

理 「う~ん食った食った♪」

 

耶狛「ここの蕎麦いつ食べても美味しいよね♪」

 

亜狛「そうだな耶狛♪」

 

そんなことを言っている時だった。自分達の元に1人の男が近寄ってきた。

 

? 「おや?理桜君達じゃないか!」

 

理 「これは不比等様さんこんにちは」

 

亜狛「不比等様こんにちは」

 

耶狛「どうも不比等様♪」

 

この人は藤原不比等さん貴族の中で唯一、自分を毛嫌いしていない貴族だ。他に自分を毛嫌いしていないのはあまり思い付かない。

 

藤原「君達そこから出てきたということは

   昼飯を食べたところかな?」

 

理 「えぇそのとうりですね♪」

 

藤原「おぉそうかそうかここの蕎麦屋は

   そんなに美味しいのか!」

 

理 「少なくとも私は気に入ってますね♪」

 

藤原「ほほぅ……ところで理桜君……」

 

理 「なんでしょうか?」

 

藤原「また家に来なさいそしてまた共に

   酒を飲もうじゃないか」( ´∀`)

 

理 「えぇその時はよろしくお願いしますね」

 

藤原「おっと私は急ぐのでな、ではまたな♪」

 

藤原さんは上機嫌に帰っていった……

 

理 「さて俺らも帰りますかね?」

 

亜狛「了解マスター」

 

耶狛「了解で~す!」

 

そんな感じで理久兎達はただ広いだけの家に帰っていったのだった。そして一方で、

 

? 「すまなかった急に呼び出したりして」

 

? 「いえ……問題ありません」

 

長い距離を走り疲れたが自分よりも遥かに位が高い相手のため顔に出さずに応える。

 

? 「晴明よそなたに頼みたいことがあって

   呼んだのだ……」

 

晴明「何でございましょうか(みかど)様……」

 

そうこの女性はさっき蕎麦屋で理久兎に飯をおごってもらった少女もとい真名は安倍晴明だ。そしてその晴明が頭を下げている相手こそこの京の都の王の帝だ。

 

帝 「3日前に百鬼夜行の総大将深常理久兎

   とその仲間達が暴れまわって村を1つ

   潰したようだ……」

 

晴明「なん……ですって……それは何時の話

   ですか!そして生存者は!」

 

天皇「今から約3日前だ………生存者は見た所で

   数名それも妖怪共の奴隷として生存して

   いるそうだ………調査隊の話では理久兎達

   百鬼夜行は今はそこを拠点にしている…」  

 

晴明「そんな……」

 

帝 「そこで晴明よそなたには深常理久兎

   とその仲間達の討伐を願いたい……」

 

つまり自分にその人ならざる者達を退治するそれが仕事のようだ。

 

晴明「帝様その理久兎の仲間達の数はどの

   くらいなんでしょうか?」

 

帝 「噂では約万の単位を越える程とは聞い

   ておる……」

 

それを聞き自分は頭の中で物事を整理する。

 

晴明(深常理久兎……またの名ををぬらりひょん

  かつて鬼と天狗の軍団を1人でまとめあげ

  たとされその男に連れられ今も妖怪が集結

  してきている謎の妖怪軍団の元締め目的も

  不明そして顔も不明と謎の多い妖怪………知

  れているのは男だと言う事だけだが恐らく

  妖怪の頂点に君臨する者……)

 

と、考え込んでいると、

 

帝 「大丈夫か?晴明よ……」

 

晴明「えっいえ大丈夫です明日に出発します!」

 

帝 「そうか…もし兵隊が必要なら……」

 

晴明「いえ要りません!多分犠牲者が増える

   だけです……なので私だけで行きます」

 

妖怪ぐらいなら自分でも何とか出来ると思いそう言うと、

 

帝 「何とまことか!」

 

晴明「問題ありません……」

 

帝 「ふむ分かった…無理はするのではないぞ?」

 

晴明「勿論でございます…最後に帝様……」

 

帝 「どうした晴明よ?」

 

今、自分がどうしても会いたい男、八弦理桜の事を思いだし帝に住所を訪ねることにした。

 

晴明「理桜と呼ばれる貴族はご存知ですか?」

 

帝 「おぉ!あの男か!」

 

帝の反応から凄い有名なようだ。

 

晴明「何者ですか?」

 

帝 「あの、男は一部の悪政を働いた貴族を

   暴き更にはまだあの年齢で名を虎榜に

   名を連ねただけでなく満点による合格

   そして博学才穎と本当に聡明な者だ」

 

晴明「そう何ですか!?」

 

まさかそんな人物だったとは思いもよらなかった。

 

帝 「あぁその男がどうかしたのか?」

 

晴明「いえその理桜さんの家を知りたくて……」

 

帝 「どうしてまた?」

 

晴明「先程に彼に助けられまして……」

 

帝 「ほぉ……そうかそうか確か彼の家は

   △△△ー○○○番地だ」

 

晴明「お教えいただき感謝します……」

 

帝 「よいよい♪お礼は早めに済ますの

   であるぞ?」

 

晴明「勿論です……では私はここで」

 

帝 「うむ頼むぞ晴明よ!」

 

晴明「かしこまりました!」

 

そう言って晴明は立ち去る……

 

晴 (待っていろ深常理久兎この私が

  直々に滅してやる!!)

 

そう心に刻み晴明は宮殿を後にした……

 

? 「これは一大事ね…すぐに御師匠様に

   伝えないと……」

 

それを聞いていたのは人間の他に妖怪が1人混じっていたのを知るものは誰1人と知らなかったのだった。

 

 

 



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第86話 海賊版がいるそうです

日も陰り部屋を燈台が照らし外の縁側付近は灯籠が照らす。そんな中、理久兎はというと、

 

理 「ふぅ午後の仕事も終わったしのんびり♪

   のんびり♪」

 

今現在、蕎麦屋で昼飯を済ませて今の家に帰還して残りの書類を片付けた終えた。その結果時間も夜の7時となった。そして亜狛と耶狛はというと、

 

耶狛「行くよお兄ちゃん!」

 

亜狛「来い!邪狛!」

 

今、亜狛と邪狛は貴族の間で流行りの遊びである「けまり」をプレイしている。そのルールは灯籠と灯籠の間に蹴鞠の玉がに入ったら負けと実にシンプルな遊びだ。

 

耶狛「いっけ~~!」《*≧∀≦》

 

バーーーン!!

 

耶狛はボールを蹴り亜狛へと蹴り飛ばした。

 

亜狛「そんなもの俺のパンチングで!」

 

耶狛「拡大!」

 

そう唱えるとボールの大きさが大きくなる。それも10mぐらいにだ。

 

亜 「ちょま!アァーー!!」( ̄□ ̄|||)

 

バーーーン!!

 

亜狛「グヘ……!?」

 

耶狛「やった~」(*≧∇≦)ノ!

 

突然の事だったのか亜狛も対応できずしかもパンチングでも押さえきれないほどに大きくなりしまいには邪狛の蹴りの1発も強かったため亜狛はパンチングをすることはおろか何もできず吹っ飛び蹴鞠がゴールインした。

 

理 (絶対蹴鞠じゃないよなこれ……?)

 

自分は密かにそう思っていたなお実際の蹴鞠とはまったく違っていてこれはもはやサッカーのPKだ。

 

亜狛「痛ててて……邪狛!それは反則だろ!」

 

耶狛「勝てばよいのだよお兄ちゃん!」

 

耶狛は亜狛にドヤ顔をすると亜狛は悔しそうにして、

 

亜狛「くっ!ならもう1回だ!」

 

耶狛「望む所だよ!近所の子供達と遊んで鍛えた

   蹴りをもう一度見せてあげるお兄ちゃん!」

 

2人はどうやらもう1回戦やるみたいだ。

 

理 「そうだ酒のつまみを作るか……」

 

この2人の蹴鞠?勝負を酒とつまみを食べながら観戦しようと考えつまみを作ることにした。そして数分後には、

 

理 「うんこれでいいかな♪」

 

今日の晩御飯兼酒のつまみはアユの塩焼き、焼とうもろこしだ。

 

理 「さ~て試合を観戦するかな♪」

 

そう思2人の所に戻ると、

 

耶狛「ずるい!さっきから蹴っても蹴っても

   裂け目を作って別の場所に移動させる

   何てずるいよ!!」

 

亜 「ハハハ!勝てば良いのだろ?」

 

今度は亜狛が耶狛に向かってドヤ顔ならぬゲス顔をした。

 

耶 「ぐぬぬ!!」(≧口≦)ノ

 

なおどうやらまだPK戦で決着がつかないようだ。

 

理 「さ~てどっちが勝つかな♪」

 

そんなことを考えながら座ると突然、自分の右隣にスキマが開きそこから久々に紫が出てきた。

 

紫 「御師匠様少しよろしいですか?」

 

理 「お!紫ちゃん久々だね!!何年ぶり?」

 

紫 「2週間前に来ましたわよね私?」

 

冷静なツッコミをされる。これにはもう苦笑いしか出来ない。

 

理 「ハハハハ……冗談だよ後…立ってるのもなん

   だから座りなよ♪」

 

紫 「それでは失礼しますわ……」

 

そう言って紫は座ルと自分は持ってきたおちょこを紫に差し出す。

 

理 「どうだ1杯飲むか?」

 

紫 「ではいただきます御師匠樣♪」

 

そう言って紫はおちょこを受け取とると酒を注ぐ。

 

理 「ここに来たって事は報告か?」

 

紫 「えぇそうですね……」

 

理 「内容は?」

 

紫 「いくつかありますが1つは計画が順調に

   進んでいるわ御師匠様♪」

 

紫は嬉しそうに報告をする。自分もそれを見て聞き嬉しくなる。

 

理 「そいつは重畳だね♪」

 

紫 「えぇですが次に話すことが少々厄介な

   内容でして……」

 

理 「どんな内容だ?」

 

紫 「どうやら御師匠様達の名を語っている

   偽物が現れたのみたいなのよ………」

 

理 「へぇ~……は?偽物だと?」

 

紫の言っている偽物の意味がまったくもって分からなかった。何故に自分の偽物が現れるのやら。

 

紫 「えぇ…‥その妖怪は自分のことを百鬼夜行

   の主、深常理久兎と嘘を語っているそう

   なのよ」

 

理 「ふ~ん……紫ちゃんそいつは何かした?」

 

紫 「3日前に人間の村を壊滅させたわ」

 

どうやら自分の海賊版は好き勝手に暴れているようだ。

 

理 「そうか…哀れだな……」

 

紫 「そしてその偽物が悪事を働いているせいで

   今現在において朝廷からの評価は人間達の

   害悪とまで認識されている筈よ御師匠様?」

 

理 「とんだとばっちりだろそれ!!」

 

要注意危険妖怪として認知されているのは知ってはいるがまさか害悪とまで言われるとは思ってもみなかった。本当にとばっちは勘弁して欲しいものだ。

 

紫 「えぇしかもつい先程に朝廷の帝が御師匠樣

   を討伐するように安倍晴明に指令を送って

   いましたわ……」…

 

理 「おいおい…てことはその妖怪達がいる事で

   俺達の夢への障害に繋がるのか?」

 

紫 「恐らくこのまま野放しにすれば……」

 

理 「困るな…所でさっき御師匠様達といった

   がそれはどういう意味だ?」

 

先程に紫が言った達という言葉に引っ掛かった。自分1人ならそれは言わない筈だ。それすなわち、

 

紫 「言葉のとおり風雅さんや美須々様の名も

   語っているそうよ……?」

 

理 「命知らずの奴もいたんだな………風雅達何か

   はプライドが特に高い種族だろ?それに美

   須々も嘘つきは殴る!の性格だからな……」

 

紫 「本当よね……私もビックリしているわ」

 

理 「この事は美須々や風雅それにゲンガイ

   達には伝えたのか?」

 

紫 「いえ、これから伝えにいくところよ」

 

これは一騒動が起きそうだと予測する。とりあえずは伝えることが先なため、

 

理 「そうかならとりあえず美須々達の意見も

   聞きたい…‥話すこと話したら明日の晩に

   俺のもとに3人を連れてきてくれ紫……」

 

紫 「かしこまりました御師匠様♪」

 

そう言っているとピクリと自身の右脳が反応する。

 

理 (結界に反応あり……人間か……)

 

紫 「どうかしましたか御師匠様?」

 

理 「どうやら人間の客人みたいだな」

 

それを聞くと紫は驚く。

 

紫 「あら!なら私はこれで!」

 

理 「悪いなとりあえず頼んだよ♪」

 

紫 「わかりました♪」

 

そう言いながら紫はスキマを作ってその中に入ると同時にそのスキマも消え失せた。因にだが神隠しの主犯として自分同様に指名手配妖怪として知られているのは内緒だ。

 

理 「お~い亜狛!耶狛!」

 

亜狛「は~は~何…ですか…マスター…」

 

耶狛「は~は~どうか…したの……マスター」

 

どうやら2人は紫と話している間も必死に勝負を繰り返していたようだったのか疲れてヘトヘトになっていた。

 

理 「人間の客人だ耳と尻尾を隠せ」

 

亜狛「了解……しました……マスター」

 

耶狛「了解…なの……」

 

そう言うと、2人は指輪を着けて体のパーツを隠した。

 

理 「さてとそろそろかな?」

 

? 「すみませんここは理桜さんのお宅ですか?」

 

その声と共に見たことのある1人の少女が現れるのだった。

 

 



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第87話 少女が来ました

これは紫と理久兎が話す数分前に遡る……

 

晴明「え~と△△△ー○○○は……」

 

 

今現在晴明は昼間に理久兎に蕎麦を奢って貰ったため食べた分のお金を理久兎に返しに来ていた。

 

晴明「う~ん……この辺りの筈なんだけどな……

   妖怪の反応もなしか……」

 

晴明は理久兎の家の探しながら今日のよるの巡回もしている。彼女は陰陽師だ都に妖怪の類いを見つければ即滅するのも彼女達陰陽師の仕事でもある。

 

晴明「呼ばれた後からずっと見回りばかりそれ

   でいて酒等も飲めない飯も食う暇もない

   あげくにはお金をすられ………今日は本当

   についてないな……」

 

晴明は本当に朝飯と昼飯しか食べておらずちょうど晩飯の時間帯だいつもこの時間帯にはもう飯と酒を楽しんでいる。だが不運が重なり食事すらも取れていないのだ。

 

晴明「しかも家が何処かも分からないこれも

   あれも何もかんも全部が理久兎のせい

   だ!!この野郎!!」

 

理不尽な怒声をあげて晴明は暗い夜道を見渡す。すると、

 

晴明「あれ?これって……」

 

晴明はある家の看板を見つけた。そこに書かれていたのは、

 

晴 「八弦理桜……ここだ!」

 

どうやらなんとか見つけれたようだ。

 

晴 「でも見張りがいない……どうしよう入って

   も大丈夫かな?」

 

そう思いながら扉に手を触れると、

 

ギィーーーー!

 

扉が開いた。どうやら鍵はかかっていないようだ。

 

晴 「鍵は空いてる……中にいるかな?」

 

そう考えた晴明は中に入っていった。

 

晴明「灯籠が綺麗だな……」

 

そう思いながら灯篭の光に照らされながら庭の方に歩くと3人の人影が見えた。

 

晴 (こう言うときはこう言わなきゃ……)

 

そう晴明は頭で考えると……

 

晴明「すいませんここは理桜さんの家ですか?」

 

晴明はそう言ったのであった。視点は変わり理久兎達へと変わる。

 

亜狛「お客とはあの少女ですか……」

 

耶狛「あれ!あの子!」

 

理 「おや!君はあの時の……」

 

目の前に現れたのは昼時に知り合った少女だった。

 

晴明「理桜さん……良かったぁ」

 

理 「どうしたの?」

 

晴明「あっ!え~と昼食代を払いに来ました」

 

理 「そうなのか!?別に良かったのに……」

 

晴明「いえ!借りた分はきっちり払います!」

 

そう言うと晴明は理久兎に400円を支払った。とてもしっかりしている。

 

晴明「これで貸し借りチャラです!」

 

理 「君……律儀だね……」

 

彼女の律儀さには驚いていた。わざわざこの夜道を歩いて払いに来てくれたのだから。

 

晴明「とりあえずお金は返したのでこれで!」

 

そう言い晴明は立ち去ろうとする。だがこのまま返すのも失礼と思い、

 

理 「あっ!そうだ君さ良かったら晩飯を食べて

   いかない?」

 

晴明「え!!」

 

晴明には突然の提案だったので思わず声をあげてしまう。

 

理 「いや~飯を作ったのはいいけど少し作り

   過ぎてね良ければの話なんだけど?」

 

晴明「う~んでも私は仕事しなきゃ行けないん

   ですよね……」

 

理 「ならせめて酒の1杯ぐらい良いでしょ?

   今日は少し冷えるからね♪」

 

晴明 ゴクリ!

 

それを聞いた晴明は喉をならす。お酒という言葉の誘惑に負けたのか

 

晴 「しょ…しょうがないですね!少し付き合い

   ましょう!」

 

言い方はあれだがどうやら内心物凄く嬉しいようだが誘惑には勝てなかったようだ。

 

理 「亜狛、耶狛お前らもそろそろ食べなさい♪」

 

亜狛「あっそういえば晩飯まだでしたね……」

 

耶狛「今思うとお腹減ったな……」

 

2人は蹴鞠?をしていたせいで晩飯のことをすっかり忘れていたようだ。

 

理 「あっちに作っておいたから取りに行って

   おいで♪」

 

亜狛「了解です!」

 

耶狛「わぁ~~い♪」

 

2人はご飯を取りに行った。すると自分の言った発言に晴明は、

 

晴明「作ったって………やけに庶民的というか貴族

   に似合わないというか……」

 

それは仕方がない。昔から料理を作っているのだから。

 

理 「よく言われたよほれ♪おちょこ♪」

 

晴明「ありがとうございます♪ゴクゴク!」

 

お酒を貰った晴明は美味しそうにお酒をぐびぐびと飲んでいく。良い飲みっぷりだ。

 

晴明「ぷはぁ~美味しい~♪」

 

そんな晴明を面白いと理久兎は思っていると、

 

亜狛「マスターご飯を持ってきましたよ」

 

耶狛「あなたの分もあるよ♪」

 

亜狛と耶狛が晴明の分も持ってきた。

 

晴明「えっ!いえ…そんな料理まで!」

  

理 「気にしないで食べていきなさい♪それに

   さっきから食べたいって表情してるよ?」

 

晴 「え!!」Σ(;`∀´)!

 

どうやら本心を当てられたようで驚いてしまったようだ。

 

理 「とりあえず食ってけ……」

 

晴 「すみませんお言葉に甘えます……」

 

晴明の晩飯はここで食べることが決定した。亜狛と邪狛そして晴明と晩飯を食べることになった。

 

理 「いただきます」

 

3人「いただきます!」

 

そして理久兎を除いた3人はそれを合図にいっせいに食べ始める。

 

晴 「美味しい!久しぶりに美味しい料理!

   ごくごくプハー!!お酒に合いますね!」

 

理 「ゆっくり食べなさいじゃないと骨が

   喉に刺さるよ?」

 

亜狛「ふぅ~運動した後のご飯は美味しい

   ですね♪」

 

耶狛「秋刀魚が美味しいよお兄ちゃん♪」

 

そんな感じで晩飯を食べ終わると、

 

晴明「ごちそうさまでした!」

 

亜狛「ごちそうさまですマスター」

 

耶狛「ごちそうさまなの!」

 

理 「お粗末様……ところで君は仕事しなくて

   いいの?」

 

晴明「あっ!しまった!」

 

本来の仕事を思い出した晴明は立ち上がり直ぐに門の所に向かおうとするが一瞬だが立ち止まり晴明は後ろを振り返り自分達を見ると、

 

晴 「えっと理桜さん今日は何度もありがとう

   ございました!では急ぐのでこれにて!」

 

そう言って晴明は急いで外に出ていった。

 

理 「あの子…大丈夫かな?」

 

亜狛「まるで嵐のように去っていきましたね」

 

耶狛「早いね♪」

 

理久兎達3人は晴明という嵐が帰っていくのをただ見続けていた。そして理久兎達の屋敷を抜けた晴明は、

 

 

晴  (まいった………お金を返すつもりがご飯まで

   ご馳走になってしまったでも理桜さん本当に

   良い人だな……おっと帰って準備しなきゃ……

   また犠牲者が出る前に早く理久兎滅っさなけ

   れば……)

 

そう心にひめながら暗い夜道をただひたすらに走るのだった。

 



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第88話 戦の準備

晴明が家に来た翌日の昼頃、

 

理 「まったくお前らは……」

 

自分は今現在とても呆れてしまっていた。

 

亜狛「すみません!マスター……」

 

耶狛「お兄ちゃんもこう言ってることだし

   許してよマスター?」

 

亜狛「耶狛!特にお前だよ!!」(`Δ´)

 

耶狛「冗談だよ♪」( ^∀^)

 

理 「笑ってごまかすな……」(-_-)

 

邪狛「本当にごめんなさい……」(._.)

 

なぜ亜狛と邪狛が理久兎に謝っているのかその理由は、

 

理 「どう説明するんだよこの壁を……」

 

そう今現在第2拠点平安京のである理久兎の家を囲む塀の一部が見事な大穴が空いていた……なぜこうなったか……亜狛と耶狛が蹴鞠もとい現代のサッカーのPK戦をしていると2人共手加減を忘れて亜狛のパンチングをして弾いた蹴鞠を耶狛がそれを足でダイレクトに蹴り返したのだが軌道がずれて塀の壁に蹴鞠が激突した結果さっきも言ったとうり壁には穴が空いて蹴鞠はみるも無惨に破裂した。

 

理 「とりあえず美須々達に頼んで修理して

   もらうか後お前らは2週間蹴鞠禁止だ」

 

亜狛「反省してます……」(´・ω・`; )

 

耶狛「ごめんなさいマスター……」

 

2人は頭を下げて申し訳なさそうに謝罪をする。

 

理 「まったく……後…今日紫や美須々それに風雅

   最後にゲンガイとかも来ると思うから準備

   はしておけよ?」

 

亜狛「了解ですマスター」

 

耶狛「わかった!」

 

理 「とりあえず俺は残りの書類を片付けるから

   お前達は洗濯と掃除をいつものようにやっ

   ておいてくれ」

 

亜狛「わかりました頑張ってください」

 

耶狛「やっておくね♪」

 

理 「そんじゃ頼むよ……」

 

そう言って俺は書類を片付けるために部屋に室内に戻るのだた。

 

亜狛「片付けるか……」

 

耶狛「そうだねお兄ちゃん……」

 

2人は理久兎に言われたことをすることにしたのだった。そして数時間後、

 

理 「ふぅ~~書類整理終わり♪」

 

理久兎は今日の課題である書類整理がやっと終わった。

 

亜狛「マスター終わりましたか?」

 

理 「あぁなんとかね……邪狛は?」

 

亜狛「え~とそろそろ来ると……」

 

耶狛「ふぅ~洗濯終わり!」

 

亜狛「お疲れ様…耶狛……」

 

耶狛「お兄ちゃんもお疲れ様!」

 

理 「とりあえず2人も終わったみたいだね

   なら来るまで少しゆっくりしてるか…」

 

亜狛「そうですねちょうど綺麗な夕焼け空で

   すよ♪」

 

耶狛「本当だねお兄ちゃん♪」

 

夕焼け空を見ながらそんなことを話しているのもつかの間だった。

 

紫 「御師匠様…今は大丈夫ですか?」

 

そうスキマから自分の弟子である紫が現れたのだ。

 

理 「おっ!ちょうど終わって一段落している

   所だったよ♪それで紫ちゃんメンバーは

   集まった?」

 

紫 「えぇ連れてきましたよ♪」

 

パチン!

 

そう言ったと思うと指パッチンをしてスキマを展開させたするとそこから、

 

美 「ほう!やけに広いところに住んでるね

   理久兎!」

 

風雅「私の家より広いですね……」

 

ゲン「総大将良いところに住んでるね!」

 

3人の妖怪もとい美須々、風雅、ゲンガイの3人がスキマから現れた。

 

理 「よっ!お前ら久々だね♪」

 

美 「ハハハまぁ確かにな何十年ぶりだ?」

 

風雅「いや美須々さん……6ヶ月ぶりですよ」

 

美 「よくそんな小さなこと覚えてられるよな

   天魔……」

 

ゲン「前の家よりだいぶ広くなったよね」

 

そんな皆の発言に困りながら、

 

理 「まぁ~ただ広いだけの家だよ…現にここに

   住んでいるのは俺と亜狛と耶狛だけだから

   落ち着かないのが現状なんだよね……」

 

亜 「掃除も大変ですしね……」

 

邪 「広いけど不便も多いよ?」

 

ゲン「そっそうなんだ……」( ゜Д゜)

 

そんな不便とは分からなかったのかゲンガイは驚きの顔だ。

 

紫 「とりあえず本題に入りましょうか御師匠

   様?」

 

理 「おっとそうだったな……お前らはどこまで

   偽物のことを知ってる?」

 

美 「ほとんどだね理久兎♪」(# ^∀^)

 

風雅「私も紫殿から大体聞いた」(#  ̄ー ̄)

 

ゲン「俺ら河童もです総大将!」(-_-#)

 

この話をした瞬間3人は結構不機嫌になった。しかも今にも堪忍袋の緒がぶちギレ寸前というのが顔で分かるこれはヤバイ。

 

紫 「私も今回は少しキレているんですわよ?

   御師匠様……」(# ⌒__⌒)

 

紫もキレてるのが顔で分かる。だが少しというかもうガチギレ寸前だろう。

 

理 (あ~みんな結構キレてるな……)

 

それそうであろう。美須々は今いるメンバーの中でも1番嘘を嫌うこんな大嘘つき野郎は殴らないと気が収まらないのだ。更に天魔は自分達のプライドを土足で踏みにじられたことにとても頭にきていた、ゲンガイは自分達河童を救ってくれた自分を愚弄する輩がいるのにキレていた。紫は自分と作ろうとしている夢壊されようとしていることそして紫にとって欠けがえのないただ1人の父をバカにされて滅茶苦茶キレているといった感じだろう。

 

理 「とりあえず君らの意見を聞こうか?」

 

と頭をかきながら4人に意見を求めたそして4人の意見はもう決まっていた。

 

美 「私の意見は大嘘ホラ吹き野郎をぶん殴って

   2度とこんな事を起こさせないようにして

   やらないと気がすまないな理久兎!」

 

風雅「我も美須々殿と同意見だ!奴らをこれ以上

   は放置できない理久兎殿!」

 

ゲン「俺もです総大将!!」

 

紫 「私も今回は我慢できないわよ御師匠様?」

 

4人の意見はものの見事に重なった。

 

亜狛「偽物?ぶん殴る?」

 

耶狛「何の話なのかな?」

 

紫の報告している最中2人はPK戦やっていたので知らないのと自分も伝え忘れていた。後で伝えようと考えた。だがまずは此方を指示するのが先だ。

 

理 「分かった……4人いや全体の準備するのに

   何時間かかる?」

 

美 「私らはすぐ行けるよ理久兎!」

 

風雅「我ら天狗達も大丈夫です理久兎殿」

 

ゲン「俺ら河童達も問題ない総大将!」

 

紫 「私や全員は御師匠様の言葉1つで♪」

 

言葉1つで進軍できるとなると本当に凄いものだ。

 

理 「成る程ね分かった…出撃は今日の0時から

   始めるそれまでに各自でコンディションを

   整えておけ………後それから念にために山の

   警備部隊編成して何人か残しておけよ?」

 

美 「分かった理久兎!」

 

風雅「了解した理久兎殿!」

 

ゲン「分かりました総大将!」

 

紫 「分かりましたわ御師匠様♪」

 

すぐに行けるようだな各自でそういった細かい事をするのも必要だ。そのため0時に設定した。そして美寿々を見てあることを思いついた。

 

理 「なら時間まで解散だ…あぁそうそう美須々…」

 

美 「なんだ理久兎?」

 

理 「この戦いが終わったらでいいんだけど

   あそこの塀の壁修理してくれない?」

 

亜狛と耶狛が壊した塀の壁を指差す。それを見た美寿々は、

 

美 「おっ!あの壁かなら今ちょうど良いから

   やっておくよ♪」

 

気前よくそう言ってくれた。本当に助かる。

 

理 「悪いね手伝いとして亜狛と耶狛を貸す

   から……おいお前ら……」

 

亜狛「あっはい!なんでしょうマスター?」

 

耶狛「何マスター?」

 

理 「お前らが壊したんだからしっかり美須々

   を手伝うように」( ̄ー ̄)

 

亜狛「もちろんですマスター!」

 

耶狛「うんしっかり手伝うよマスター!」

 

そんなこんなで亜狛と邪狛は壁の修理をするために手伝うこととなりその後美須々が、壁の修理を終えると紫は皆を連れて帰っていったそして理久兎にいたっては夜の仕事がまた1つ増えたのだった。そして亜狛と邪狛が壁を壊す更に前の時間に遡る。朝方の事だ。

 

晴明「ふぅ~準備完了!」

 

晴明は理久兎を倒すために3時間近く準備をしていた。

 

晴明「御札は……よし式神の札もよし忘れ物は

   ないわね!」

 

晴明は最後の確認をしたそして晴明は1枚の札を掲げると、

 

晴明「来たれ朱雀!」

 

その言葉を言い放った次の瞬間、

 

朱雀「キュェーーーー!!!」

 

その札から紅く大きな鳥またの名を朱雀が現れる。

 

晴 「朱雀!私がいきたい場所まで

   運んで!」

 

朱雀「キュ~~~」

 

朱雀は体勢を低くして晴明に乗れと指示しているようだ。

 

晴明「ありがとうさ~行くわよ!」

 

そう言って晴明は朱雀の背中に乗る。

 

晴 「レッツゴーー!」

 

朱雀「キュルルル!!!」

 

晴明がそう叫ぶと同時に朱雀もそれに応えてかそう叫ぶと朱雀は飛び立つ。

 

朱雀「キュエエーーー!」

 

晴明「待っていなさい!深常理久兎!!」

 

その朱雀に乗り晴明は理久兎がいるという壊滅した村まで向かうのであった。



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第89話 百鬼夜行 集結

三日月の光が照らす午前0時。人はもう眠りに落ち静かなこの夜に、

 

理 「準備は出来た?」

 

亜狛「もちろんですマスター」

 

耶狛「大丈夫だ問題ない……」(・∀・)

 

亜狛「その台詞は問題しかないだろ耶狛……」

 

亜狛の言う通り問題しか感じない。だがそんなのは気にしてはいけない。

 

理 「なら行くぞ亜狛!耶狛!妖怪の山まで

   繋げろ!」

 

亜狛「了解!マスター!!」

 

耶狛「イエスマスター!」

 

そう言って2人は力を合わせて裂け目を作り出す。

 

亜狛「座標地点問題なし!」

 

耶狛「こっちも問題ないよ♪」

 

理 「なら行くよ2人共!!」

 

亜狛「了解!!」

 

耶狛「イエッサー!」

 

そう言うと3人は裂け目に飛び込むのだった。そして場所は変わって妖怪の山天狗の大広場に移る。

 

紫 「皆さんは準備は大丈夫かしら?」

 

美 「私ら鬼は大丈夫だ」

 

萃香「私も大丈夫♪」

 

勇儀「さ~て美須々様達に悪評をもたらした嘘

   つき野郎共をぶん殴らねぇとな!!」

 

華扇「偽物達に慈悲はないですね……」

 

鬼達はもう殺る気満々だ。

 

風雅「我ら天狗も問題ないそして紫殿ここに

   残る天狗達も編成しておいた」

 

紫 「ありがとう天魔♪」

 

風雅「礼には及ばない……」

 

理久兎に言われた山に残るメンバーも編成し終えたと伝えると、

 

ゲン「俺ら河童も準備はできました後それから

   天魔様これを……」

 

ゲンガイはそう言うと風雅にあるものを渡した。

 

風雅「ついにできたのか!」

 

ゲン「えぇなんとか今日中に出来ました♪」

 

美 「それなんだ天魔?」

 

風雅「これは西洋の方で見られた銃と言う物

   ですよ美須々様」

 

ゲンガイが風雅に渡したのは銃またを火縄銃(改造版)だ。今から五年前に理久兎が土産で持ってきた物の1つそれは火縄銃の設計図だ。偶然に理久兎はある鍛冶屋でその設計図を見つけ興味が出たので金塊2個と交換してもらいそれを風雅が土産選びで見つけて風雅は興味を示し理久兎からそれを土産として貰ったのだ。だが設計図だけでは意味がないので河童達(主にゲンガイ)に頼んで作ってもらった。しかも従来の火縄銃とは違いゲンガイが独自に改造を施されたので現代で言うマスケット銃のようになっている。

 

ゲン「後、天魔様その銃の弾なのですが……」

 

風雅「弾がどうした?」

 

ゲン「その銃の弾は天魔様自身の妖力を使って

   弾を自動で生成しますので妖力切れには

   気を付けてください……」

   

風雅「成る程何から何までありがとうな」

 

ゲン「いえいえ♪最後にそれはまだ試作品なので

   扱いにはご注意してくださいね……?」

 

風雅「分かった……」

 

美 「私はそんな火器より殴る方が好きだね」

 

風雅「まぁ妖怪もそれぞれですからね」

 

美須々や風雅、ゲンガイがそんなことを話していて数分の時が経つ。すると紫は何かに気がついたのか、

 

紫 「あらふふっ♪どうやら来たみたいよ?」

 

紫の言葉と共に裂け目が現れるそしてその裂け目から3人の男女が現れる。

 

理 「着いたか……」

 

亜狛「えぇマスター」

 

耶狛「到着~!」

 

そう理久兎達が妖怪の山に到着したのだ。

 

紫 「はるばる御苦労様です御師匠様♪」

 

理 「おう♪所で準備できた?」

 

紫 「えぇ♪ご覧のとうり♪」

 

紫に言われて周りを見渡すと無数の妖怪達がいた。そして理久兎の視線に気づいたのか妖怪達は、

 

妖怪 「おぉ~~~!!」 

 

妖怪 「総大将!!!」

 

全員ヤル気満々に大声をあげた。どうやら皆準備できているようだ。

 

理 「にしてもすごい熱気だな…」

 

紫 「えぇ♪」

 

紫と話していると亜狛が提案をしてきた。

 

亜 「マスターここは1つ励みの言葉を

   言ってみてはどうでしょう?」

 

耶 「お兄ちゃん良い考え♪」

 

その提案に賛成するように耶狛も言ってくる。

 

理 「俺がか?…分かった…だがこう言うのは

   あんまり柄じゃないんだけどな……」

 

そう呟きながら自分は皆の前に立つ。そして全員は息を飲むと、

 

理 「ふぅ~皆よ良く集まってくれた!皆は知って

   いるかと思うが俺らの偽者共を今宵狩る!!

   奴等に慈悲は要らない!全員粛清してやれ!」

 

全員「おぉ~~~!!!」

 

と、張り切って声を出すのだが、

 

理 「最後に言い忘れたけど……」

 

全員「なんだ?なんだ?」

 

少しgdgdになったが理久兎の最後の励みの言葉を唱えた。

 

理 「やるなら派手にやれ!!」

 

妖怪「そうこなくっちゃな!」

 

妖怪「やってやるぜ!!」

 

理 「以上で話は終わりだ」

 

そう言い理久兎は下がった。すると紫が笑顔で楽しそうに、

 

紫 「お疲れ様です御師匠様♪」

 

と、楽しそうにいってきた。

 

理 「ありがとうこんな感じで良いかな?」

 

自分が上手く出来たのか紫達に評価を求めると、

 

耶狛「良い感じだよ♪」

 

亜狛「えぇ良いと思います」

 

理 「なら良かった……紫、皆の指揮は頼むよ」

 

紫狛「えぇもちろんです♪」

 

そして今度は紫が妖怪達の前に立つ。

 

紫 「では皆さん今からスキマを開きますわ♪」

 

パチン!

 

紫が指パッチンをすると境界を操って大きなスキマが展開される。

 

紫 「準備が出来た者から入って頂戴♪」

 

美 「おめぇら行くぞ!!」

 

全員「おぉ~~~」

 

萃香「よっしゃ~~!!」

 

勇儀「行くぞ華扇!!」

 

華扇「あっ!ちょまって勇儀!」

 

美須々の、掛け声と共に妖怪達(特に鬼達)がどんどんスキマに入ていく。

 

狼牙「天魔様どうかお気を付けて……」

 

風雅「少しの間、お前達にここを預ける頼むぞ」

 

文 「任せてください!」

 

はた「敵が来ても死守しますよ」

 

風雅「頼もしいな♪では我も行く……」

 

そう言うと風雅は警備の班の者達に背中を向けてスキマの方に向かって歩いていった。警備班を除いて理久兎と亜狛、邪狛そして紫が今残っている状態だ。

 

理 「亜狛、耶狛…俺達もスキマから行くよ」

 

亜狛「了解しました!」

 

耶狛「分かったよマスター♪」

 

理 「紫、行こうか♪」

 

紫 「はい!御師匠様♪」

 

そう言って理久兎と紫もスキマに入ると同時にスキマは閉じられたのだった。そしてこれは理久兎達が妖怪の山に着く暫く前に戻る。

 

晴明「やっとついた……ありがとう朱雀戻って♪」

 

朱雀門「キュルル」

 

晴明がそう言うと朱雀は式神札に戻る……

 

晴明「さてと理久兎にこれまでの行い全てに責

   任をとらせないと!待ってなさいよ!」

 

そう言って晴明は理久兎が住まうと言われる廃村に向かうのであった。



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第90話 晴明の怒り

夜の11時頃。もうじき1日が終わろうとしようとする時間。

 

晴明「この村ね……」

 

晴明は理久兎が今現在ここに住んでいると言われる廃村にたどり着いていた。

 

晴明「うわぁ妖怪共がうじゃうじゃいる……」

 

そう晴明から見ても分かるとうり妖怪達は無数にいるのは容易に分かる。

 

晴明「う~んでも問題は理久兎がどこにいるか……

   なのよね……」

 

あくまで目的はこの妖怪達の親玉である。理久兎とその幹部格である鬼子母神そして天魔の討伐だ。こいつらを倒せれば他の妖怪達も自然に解体させれていくのと残ってまだ抗おうとする妖怪の残党はすぐに片付けられるとも考えていた。

 

晴明「ん?あれは……」

 

晴明が覗きこむとそこには妖怪達が頭をたれているその中心には男の妖怪と鬼と天狗らしき妖怪もいた……

 

晴明「あいつね……」

 

そうその妖怪達こそ理久兎達(偽物)だ。

 

晴明「あいつらあそこの山に入って行ってる

   わね」

 

その理久兎達(偽物)はその村の北側にある洞穴の中に入っていった…そしてそいつらが洞穴に入ると妖怪達も頭をあげた。

 

晴 「バレずにいくかなくちゃ」

 

そう言って晴明は現代でいう伝説の傭兵のようなスニーキングを開始した。

 

晴明(とりあえず聞き耳をたてるか)

 

そう思い晴明は聞き耳をたてたすると、

 

妖怪「いや~本当にあの御方の所につけれる何

   てね」

 

妖怪「本当だな♪人間達を襲いまくって金やら

   人間の女やら何でも手にはいるし人間が

   うざいと思ったら理久兎様に言えばすぐ

   に殺す許可をくれるしな♪」

 

妖怪「最高だなここは♪」

 

妖怪「あぁこの拠点手にいれるにいたっては逆らう

   男達は殺してさ女共は遊ぶだけ遊んで殺して

   楽しく人肉タイムも味わえる最高だよ♪」

 

そんな会話をしているようだ。

 

晴明(彼奴ら…これも理久兎のせいだ!)

 

晴明は心から理久兎に怒りを覚えたしかも唇から血が垂れているそれほどまでの憎悪を抱いたのだ。

 

晴明(今は耐えるんだ理久兎を滅するまでは!)

 

そう心に刻み晴明はスニーキングを再開し理久兎が向かった洞穴に向かう。そして見つかりそうなると隠れまた隠れを繰り返すこと数時間後、

 

晴明「なんとかたどり着いた…」

 

晴明は何とか理久兎が向かった洞穴にたどり着いた。妖怪が多すぎるのは問題だと感じた。

 

晴明「入るか……」

 

そして晴明はその洞穴に入っていく。そんな時だった。

 

ドゥーーー!!

 

と、何処かで爆発したかのような音が響いた。

 

晴明(暗いな……ん?今何か外で音が聞こえた

   ような…いや今はこっちに集中しよう)

 

何か聞こえたが晴明は先に進んでいくそして洞穴の最新部に辿り着く。

 

晴 「ここは……」

 

その際深部は美須々達の住処の洞窟よりちょっと広く見ると大広間になっている。そして辺りを見渡すと鉄格子も見えた。その中には子供達や女性が何人か収容されているしかも遠目で見てもわかるのがかなり衰弱している。

 

晴明「酷い……ここまで酷いなんて……」

 

そして晴明はある大広間にいる妖怪に気がつく。

 

晴明(あれは理久兎だ!)

 

そうこの妖怪達のグループボス理久兎(偽物)がそこにいたのだ。

 

晴明「この村の人達そして理久兎達が襲った

   村人の無念を私がはらす!」

 

そう言って晴明は怒りに身をまかせて物陰から飛び出した。

 

晴明「そこまでだ深常理久兎!!」

 

理偽「あぁ!なんだてめぇは!!」

 

大きな巨体を持つ理久兎の海賊版が此方を振り向く。その姿は週明けそのものだ。

 

晴明「私は陰陽師の安倍晴明お前を  

   滅するものだ!」

 

理偽「ほぅ~俺を滅するか…クククハハハ!」

 

晴 「何が可笑しい!!」

 

理偽「ハハハてめぇみたいなクソガキが陰陽師

   とは世も末だな!」

 

ちなみに晴明の年齢は十六歳だ。前にお酒を飲んでいたと思うがお酒は二十歳からだ。

 

晴明「貴様!!」

 

シュン!シュン!シュン!

 

そう言って晴明は御札を飛ばすが、

 

理偽「おうらよ!」

 

ブーーン!!パシ!パシ!パシ!

 

理久兎偽は近くにあるこん棒を手に持ち凪ぎ払って御札を弾き飛ばす。

 

理偽「なんだ?今のは攻撃か?かとんぼと

   変わらんぞ?」

 

晴明「くっ!ならこれなら!」

 

そう言って晴明は式神の札を手にする。

 

晴 「行け白虎!!」

 

そう唱えるとその札から式神白虎が現れる……

 

白虎「グゥワ~~~!!」

 

理偽「こいつ!式神が使えるのか!」

 

晴明「行って!!」

 

白虎「ガーーーー!!」

 

晴明がそう言うと白虎は理久兎偽に襲いかかる。

 

理偽「あの小娘が!!」

 

ガーーン!!ギ!ギ!ギ!

 

白虎の爪と理久兎(偽)のこん棒とでつばぜり合いになる。

 

晴明「そのまま押し潰せ!」

 

白 「ガウ!!」

 

理偽「この野郎!!」

 

このまま白虎が押し潰せば勝てそうだ。だがそこまでは上手くいったのだ。そうそこまではだ。

 

ガシ!チャキ……

 

晴明「な!!」Σ(*゚д゚ノ)ノ

 

一瞬で天狗の妖怪。恐らく天魔だろう。そいつに晴明は組み付かれそして天魔(偽)の短刀を晴明の首もとに当てられてしまうそう自分が人質になってしまったのだ。

 

天偽「おいそこの虎!」

 

白虎「ガっ!!?」

 

白虎も突然のことでビックリしている。

 

天偽「すぐに大将から離れろ!」

 

白虎「がルルルル!!」

 

天偽「動いてもいいがお前の主人は死ぬぞ?」

 

チャキ……

 

晴 「言うことを聞いてはダメ白虎!」

 

天偽「うるせぇ!」

 

ズッ!!

 

晴 「ぐ!!」

 

天魔(偽)は晴明の首もとの刀を更に押し付けるそこから血が垂れる……

 

天偽「言うことを聞けよ虎……?」

 

白虎「グルルル!!」

 

さすがの白虎も主人の命には代えられないのか理久兎偽から手を離す、すると……

 

鬼偽「とっとと退けよ屑が!!」

 

ガン!!

 

白虎「グゥ!!!」

 

鬼子母神(偽)が突然現れ白虎は顔を殴られる。しかも周りを見渡すと洞窟内いる妖怪達が集まっていた。

 

鬼偽「チッ!!おい野郎共!大将に牙を向けた

   このクソ虎をやっちまえ!!」

 

妖怪「やっちまうぞ!」

 

妖怪「この野郎大将に牙を向けやがって!」

 

ダン!ダン!ダン!ガンっ!ドンッ!

 

白虎は妖怪達に殴られそして蹴られて集団リンチを受けてしまう。

 

晴 「やめて!白虎を傷つけないで!!」

 

晴明は必死に訴えるが、

 

理偽「うるせぇんだよメスたガキが!!」

 

ダン!!

 

晴 「グフうっ!!」

 

晴明は理久兎(偽)の拳を腹に受け晴明は口嘔吐しそうなるが何とか耐える。

 

理偽「良い反応だなら今度は屈辱も味わおうか?」

 

そう言って理久兎(偽者)は晴明の着ている服を掴み、

 

ビリ!!

 

無惨に力ずくで破り捨てた。

 

晴明「なっ!!ヤダ!見ないで!」

 

破ります捨てられた晴明の肌はとても幼くて白い綺麗な肌だ。

 

理偽「ほほぅ良い肌だ♪だが乳はねぇな?」

 

晴明「貴様!!絶対に殺してやる!」

 

悔しくて恥ずかしく格好になるがこの理久兎(偽)は殺してやりたいと強く願った。

 

理偽「その状態でか?おい天魔そいつ連れて

   こっちに来い!」

 

天偽「どうするのだ?」

 

理偽「そいつを可愛がるからよ♪」

 

天偽「了解した……ほらさっさと歩け!」

 

そう言うと天魔(偽)は晴明を連れていく。

 

晴明(畜生!畜生!)

 

晴明の敗因は怒りに身を任せすぎた結果自身の周りを見ることも出来なかったそれが敗因だ。

 

白虎「ガ……」

 

晴明(白虎……ごめんね私が不甲斐ないばかりに

  ごめんね……)

 

晴明は絶望した自分の弱さに、

 

妖怪「さ~てこれでしまいだ!!」

 

妖怪がこん棒を白虎に降り下ろす。

 

晴明「っ!やめて~~!」

 

晴明は悲痛の叫びをあげるすると白虎に止めをさそうとした妖怪にあることが起きた。

 

バーーン!!!

 

と、音が鳴り響く。すると、

 

妖怪「あが!!」

 

バタン!

 

突然のことだった白虎に止めを刺そうとした妖怪が何かに頭をぶち抜かれたのか頭に穴が空きそこから血渋きがとびだし倒れた。さっきまさでの威勢にまみれた声は急に静まる。

 

妖怪「なんだ!!おい大丈夫か!」

 

妖怪が倒れその妖怪に向かうだが、

 

バーーン!!

 

妖怪「ガーー!!」

 

バタン!

 

近づいた妖怪も頭から血を吹き出して倒れた。

 

理偽「な!気を付けろなにかがいるぞ!」

 

天偽「クソ!なんだいったい!!」

 

鬼偽「何処にいやがる!!」

 

すると晴明が入ってきた入り口から足音が聞こえてくるそれも無数の足音が、

 

妖怪「なんだいったいなんなんだよ!」

 

晴明「何が起こっているの……」

 

そしてその入り口から1人の男を筆頭にその集団が姿を現す。だがその者達は人間ではないことがすぐに分かる。理由は角が生えている者もいればはたまた翼が生えている者もいるからだその集団達は一目見ただけで妖怪の集団だと分かる。そして、

 

? 「お前がボスか……」

 

理偽「だから何だよお前らは一体何なんだよ!!」

 

? 「おっと悪いねなら俺も名乗るよ俺は………

   幻想百鬼夜行の総大将ぬらりひょんまた

   の名前を」

 

晴明「嘘………」

 

晴明は驚く。その男は自分にとって知人となった男だったから。

 

理 「深常理久兎だよろしくね偽者」( ̄▽ ̄#)

 

そうそこから現れたのは正真正銘本物の百鬼夜行とその主である本物の深常理久兎だった。

 



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第91話 百鬼夜行の進撃

前回晴明が村の中に侵入してスニーキング開始しようとしている時間辺りに戻る。スキマの中では、

 

理 「やっぱりこのスキマの内部は何とも言え

   ないね」

 

紫 「ふふっそうかしら?」

 

不思議な光景なのは良い。だが問題は、

 

美 「私は何時も慣れないな」

 

風雅「すまんが我もだ…」

 

ゲン「俺もです……うっぷ……」

 

この通り皆は吐き気を訴えていた。最初は自分も吐き気が出ていたが今ではもう慣れたものだ。

 

耶狛「すご~い目がいっぱい!」

 

亜狛「はしゃぐなよ邪狛……」

 

萃香「お酒お酒♪」

 

勇儀「おっ!萃香私にも分けてくれよ♪」

 

華扇「この2人は何時もと変わらないわね

   うっ気持ち悪い……」

 

この2人の肝の座り方は凄いものだ。逆に感心してしまう。だが結構暇だ。

 

理 「待ち時間の間、俺らはどうする?」

 

紫 「なら作戦会議をします?」

 

理 「作戦ね……」

 

紫に作戦会議と言われ考えると某RPGゲームの作戦を思い付く。

 

理 「ならガンガンいこうぜ!で♪」

 

美 「その作戦でいこう!」

 

冗談のつもりで言ったのだがその作戦に美須々はのった模様。

 

風雅「えっ!?」Σ(゜Д゜)

 

ゲン「ちょっとそれは……」

 

耶狛「オー!実にシンプル!」

 

亜狛「おいおいマスター……」

 

紫 「御師匠様もう少し真面目に……」

 

結果的に皆からの不評が多かった。無理もないだろう無鉄砲すぎるのだから?

 

理 「ハハハ冗談だ…地理的にはどんな感じ?」

 

理久兎はその場所の地理について聞いてみると紫が教えてくれる。

 

紫 「私が見たところこの村には西、南の位置に

   それぞれ門があるわそして北の方の洞穴に

   御師匠様の偽者が住んでいるって感じです

   わねね…」

 

理 「成る程ねならまず何処の門から攻めるか……

   亜狛お前なら何処から攻める?」

 

亜狛に話をふると亜狛は目を見開いて驚く。噺をふられるとは思いもよらなかったのだろう。

 

亜狛「俺ですか!?」

 

耶狛「どうする?お兄ちゃん」

 

亜狛「そうですね…なら南からで……」

 

亜狛は何となくに南を提示した。それを元に戦略を立てることにする。

 

理 「分かったなら亜狛の意見を取り入れて作戦を

   言うよ」

 

紫 「分かりましたわ♪」

 

理 「でだその具体的な作戦は……」

 

理久兎は考えた具体的な作戦を数十分程かけて紫達に述べるのだった。

 

美 「ほう!いいね!」

 

風雅「ふむ、悪くない話ですね」

 

ゲン「俺らは大いにお願いしたいですね」

 

紫 「私も反論はないわ」

 

理 「なら決まったら皆に伝えてきて貰える

   かい?」

 

美 「あいよ!」

 

風雅「わかりました」

 

ゲン「了解総大将!」

 

紫 「わかりました♪」

 

そうして理久兎の考えた作戦は全員に伝えられたのだったここで理久兎が考えた作戦を書きます。

理久兎が考えた作戦は南の門を美須々と鬼達、他の妖怪達が破壊し相手を陽動しつつそのまま進撃を開始し風雅達天狗は上空から敵を奇襲し南門の鬼達を援護しつつ敵を撹乱させていき最終的には広場で理久兎と合流する。

次にゲンガイと河童達は量産に成功した火縄銃を使って西門の方からスキマを使って侵入そして西門付近の妖怪達を一網打尽にしながら広場まで移動。

理久兎と亜狛と耶狛そして紫とで広場の方にスキマで移動した後そのまま内部から妖怪達を殲滅して崩していく。そしてある程度の雑魚を片付けた後は萃香に指揮をさせて残りの雑魚を片付けつつ俺と亜狛、耶狛そして、紫に美須々と風雅、ゲンガイそして、何名かの河童を引き連れて俺の偽者共を駆逐するそれが今回の作戦だ。

 

美 「偽者共を潰すか♪」

 

風雅「本当ですねプライドが許さないので」

 

ゲン「さ~て河童の火縄銃の力を特と

   見せないと♪」

 

紫 「御師匠様そろそろ時間です……」

 

その言葉を聞き理久兎は断罪神書から空紅と黒椿を取り出して皆に最後の警告を言う。

 

理 「もう一度全員に言う奴等全員を潰すぞ!

   これには対等(フェア)精神は関係ないこれは害虫

   駆除だ慈悲をかけるな!危なくなったら

   即座に後退しろ!こんなことで命を捨て

   るな!」

 

全員「おぉ~~~!!!」

 

 

理 「じゃ~出撃!」

 

その言葉と共にスキマが開き外の景色が広がるのであった。ここは理久兎(偽)の拠点の南門側、

 

妖偽「いや~誰か戦いに挑みに来ないかね」

 

妖偽「ハハハ♪何を言ってるんだ?俺らは天下

   の百鬼夜行だぜ?戦いに挑みに来る奴が

   いるのかよ?」

 

妖偽「それもそうだな!ハハハ♪」

 

そんなことを言っているとスキマが展開される。

 

妖偽「なんだこれは!」

 

妖偽「おいなんだあれ……」

 

そのスキマから無数のの妖怪達が溢れ出てくる。

 

妖偽「な!鐘をならせ!」

 

妖偽「わかった!!」

 

カラン!カラン!カラン!

 

妖偽「なんだこの音は?!」

 

妖偽「これは敵襲だ!」

 

広場のほうが騒然としていく。そして無数の妖怪達の中から1人の鬼の女性が前に出るそう美須々だ。

 

美 「さてと……おりゃーー!!」

 

ドガーーーーーン!!

 

美須々ほ南門を殴って粉砕したこれが本当のドアノック(粉砕)だ。

 

美 「いくぞ!お前ら!全員叩き潰せ!」

 

全員「おぉ~~~!!!」

 

鬼達「美須々様に続け!」

 

妖怪「殺るぞ!!」

 

妖怪「偽者共を殺せ!!」

 

美寿々の指揮で他の妖怪達の指揮が上がる。

 

萃香「さ~て楽しむか!」

 

勇儀「ひと暴れいくか!」

 

華扇「偽者共は全員絞める!」

 

勿論この3人も美寿々と共に敵陣へと乗り込む。そして上空では、

 

風雅「いくぞ皆のものよ!!」

 

天狗「天魔様の名を語った不届きな奴等は全員

   皆殺しだ!!」

 

天狗「おぉーーーー!!」

 

天魔の指揮の元で天狗達が敵陣へと乗り込む。こうして南門の戦いは幕をあけた。一方西門側ではスキマが展開され火縄銃を携帯した河童達が出てくる。

 

ゲ 「いくぞ!総大将に仇なす奴は全員を

   打つぞ!」

 

河童「おぉ!!」

 

妖偽「おい!こっちにもいるぞ!」

 

妖偽「殺せ!!」

 

妖怪(偽)達がゲンガイ達に向かって襲いかかるがゲンガイは河童達に指示を出す。

 

ゲン「列をなして撃ち方用意!」

 

ガチャ!ガチャ!

 

ゲンガイの言葉と共に河童達の一列が火縄銃をを構えた。

 

妖偽「なんだありゃ………いや気にするな!

   やっちまうぞ!」

 

だが妖怪(偽)達はそれでも挑みかかる。だが彼らは知らないその銃の驚異を、

 

ゲン「撃て!!」

 

ダン!!ダン!!ダン!!ダン!!

 

ゲンガイの言葉と共に火縄銃から無数の銃弾が放たれ火薬の匂いが辺りを満たすそして銃弾は相手殆ど被弾する。

 

妖偽「アギャーー!!」

 

妖偽「怯むな!奴等を殺すぞ!」

 

ゲン「第2段撃ち方用意!」

 

そう言うと火縄銃を撃った河童達は後ろに下がりその後ろから火縄銃を持った河童達が前に出る

 

妖偽「嘘だろ……」

 

ゲン「撃て!!」

 

ダン!!ダン!!ダン!!ダン!!

 

そしてまた銃弾が放たれる

 

妖偽「ギャーーー!!」

 

この戦法は三段構え。後の戦国時代において織田信長が長篠の戦いで本当に使った戦法だ。

 

妖偽「撤退だ!!」

 

ゲン「三段撃ち方用意!奴等を逃がすな!」

 

そうしてゲンガイ達は西側の門の妖怪(偽)を制圧していくのだった。そして撤退したところでどうすることも出来ないのは言うまでもないだろ。次に広場へと視点を移す。

 

妖偽「うっ!理久兎様に連絡……」

 

そういう前にスキマが展開されそこから、

 

理 「呼んだ?」

 

グザ!!!

 

妖偽「げほ!!」

 

理久兎が現れ妖怪(偽)を黒椿で斬った。斬られ妖怪(偽)は一瞬で斬殺されてしまった。

 

妖偽「な!!」

 

理 「なんとかついたな♪」

 

亜狛「えぇなんとか……」

 

耶狛「うん着いたね♪」

 

理 「ありがとうな紫ちゃん♪」

 

紫 「いえいえ♪」

 

何てほのぼのした会話をしていると、

 

妖偽「こいつら!やっちまうぞ!!」

 

妖偽「俺らに挑んだこと後悔しろや!」

 

妖怪(偽)達は自分達へと襲いかかってきた。それならばやる事は1つだ。

 

理 「亜狛、耶狛…殺れ!」

 

亜狛「勿論です!」

 

耶狛「マスターの名前を語った罰だよ!!」

 

紫 「耶狛の意見には私も賛成ですわ御師匠様

   の名を語った不届きな妖怪共よこの地で

   残酷に死になさい!」

 

亜狛「いくぞ!!耶狛!」

 

耶狛「うんお兄ちゃん!」

 

亜狛の素手と耶狛の錫杖が妖怪(偽)達の頭を殴り飛ばす。

 

亜狛「マスターにとって貴様らは汚物だ!」

 

妖偽「あぎゃふ!!」

 

妖偽「ひでぶ!!」

 

耶狛「マスターを愚弄した罪は死刑ね♪」

 

ガギン!!

 

妖偽「グヘ!」

 

妖偽「うが!!」

 

と、次々に殺られていく。そして今度は自分の背後から襲いかかってくる。

 

妖偽「このやろう!」

 

だが後ろから来た所で意味などない。

 

理 「お前の太刀筋見え見えだぞ?」

 

ザン!ザン!ザン!ザン!

 

理久兎も黒椿を使って目にも見えぬ速さで敵を斬る。

 

妖偽「あが!!」

 

理 「弱いな君達……」

 

妖偽「クソが!!」

 

妖偽「死ね屑が!!」

 

妖怪(偽)達が理久兎に向かって特攻を仕掛けるが、

 

紫 「させないわ!!」

 

紫がスキマを展開させそこから無数の長槍が妖怪(偽)達に向かって飛んでいく?

 

ヒュン!ヒュン!ヒュン!

 

妖偽「なんだこれは!!」

 

妖偽「がっ!!」

 

妖偽「あ…ごふ!」

 

紫 「御師匠様に指一本触れさせないわ!」

 

理 (本当に紫ちゃんも成長したな……)

 

理久兎は紫の成長を見て心の中でとても喜んだ。そうして此方の所も戦いが始まったのだった。そして美須々達の所に戻す。

 

美 「おらどけ!!」

 

ダン!ガン!!

 

妖偽「ぐふ!」

 

妖偽「あーー!」

 

美須々のグーパンチと蹴りで妖怪(偽)はどんどん沈んでいく

 

萃香「ハハハハ♪どうした!もっと来なよ!」

 

ガン!!ガン!ガン!

 

萃香の鉄拳とそこから派生として腕についている長い鎖をムチのようにして妖怪(偽)に当てていく。

 

妖偽「あが!!」

 

妖偽「ガッ……ハッ!」

 

そして妖怪(偽)は萃香の攻撃をくらって思いっきり吹っ飛ぶ息をしなくなる…

 

勇儀「おら!おら!おら!おら!」

 

ダン!!ドン!

 

妖偽「うが!!」

 

妖偽「ぢゃばら!!」

 

勇義はその怪力を生かし殴りや蹴りをして妖怪(偽)の骨を砕き肉をえぐる。

 

華扇「死になさい」

 

バキン!!

 

妖偽「がっ!!」

 

茨木の一撃で妖怪(偽)は頭蓋骨がわれた。

 

美 「ハハハ♪良いねもっとやろうぜ!!」

 

美須々がこの戦いに歓喜を得ていると、

 

妖偽「仲間の仇だ!!」

 

美須々の背中に妖怪(偽)が襲いかかるだが

 

風雅「仲間だと笑わせるな!」

 

ザキン!!

 

妖偽 「ガハ!!」

 

風雅が颯爽と空中から現れ美須々を助ける。

 

美 「ありがとうな天魔!!」

 

風雅「いえ!とりあえず片付けますよ!」

 

妖偽「おい!何時になったら大将が来るんだ!」

 

妖偽「分かりません!」

 

妖怪(偽)はこう言っているが実際には来ない何故か。広場が現在進行で理久兎達によって制圧されているからだ。

 

妖偽「畜生が!!」

 

風雅「行け!天狗達よ!!」

 

天狗「おぉ~~!!!」

 

妖怪「やってやるぜ!!」

 

美 「おめぇら負けるなよ!!」

 

鬼 「天狗に負けてられね~ぞ!」

 

萃香「よっしゃ~!!」

 

勇儀「ほら掛かってきな偽者共!」

 

華扇「全員根絶やしにしてあげます!」

 

妖偽達「ひっ!!」

 

妖偽「負けるな!」

 

妖偽「我らの底力みせてやる!!」

 

だが兵力の質、量、作戦において彼ら偽者達はなすすべなく負ける形となったのだ結果、美須々&風雅のグループは南門側を数時間もしないうちに制圧したのだった。

 

美 「天魔!理久兎の所に向かうぞ!」

 

風雅「わかりました!!」

 

美 「お前らもいくぞ!!」

 

萃香「了解!美須々様!!」

 

華扇「わかりました!!」

 

勇儀「了解した!!」

 

そうして南門側の制圧を終えたメンバーは広場の方に向かうのであった。そして西門の方でも、

 

河童「ゲンガイ様!大方は片付きました!!」

 

ゲン「了解だ!これから総大将の待つ広場の方に

   向かうぞ!」

 

河童「了解しました!!」

 

河童「分かりました!」

 

そうして河童達西門側も制圧を終えて広場の方に向かう。そして肝心の広場はというと、

 

理 「ラスト!!」

 

ザキン!!

 

妖偽「あっガガ……」

 

バタン!

 

理 「亜狛広場の制圧度はどのくらいだ?」

 

亜狛「見たところ誰もいませんね」

 

耶狛「ふぅ~終わったね♪」

 

見た感じは片付いた。しかしここの妖怪達は烏合の衆なのか弱すぎてつまらない。

 

理 「まだ早いぞ本丸はあの洞穴の中だ」

 

そうあくまでも理久兎達が制圧したのはこの村のところだけだ実際は洞穴の中に理久兎(偽)がいる。

 

亜狛…「後は美須々さん達を待つだけですね」

 

耶狛「ゲンガイさんもね…」

 

理 「その必要は無さそうだな……」

 

理久兎がそう言うと、

 

美 「理久兎こっちは終わったぜ!!」

 

風雅「なんとか終わりました……」

 

理 「お疲れ様♪」

 

美須々達が理久兎達と合流を果たす。どうやら終わらせたようだ。

 

萃香「理久兎そっちも終わったの?」

 

理 「勿論だ後はゲンガイの所だけか」

 

そう言っていると、

 

ゲン「総大将!!」

 

ゲンガイ達も理久兎達に合流をはたした。

 

理 「ゲンガイそっちも終わったか!」

 

ゲン「えぇ終わりました!!」

 

理 「なら作戦通りにいくぞ!!」

 

全員「わかった!」

 

妖怪達は頷くと共に返事をした。

 

美 「萃香!作戦通り後は任せるよ!!」

 

萃香「任されたよ美須々様みんないくよ!

   残党狩りだ!!」

 

勇儀「おうよ!」

 

華扇「わかりました……」

 

妖怪「おぉ~~~!!!」

 

そう言うと萃香を筆頭に勇義や華扇などの妖怪達は駆けていった。

 

理 「なら俺らもいくよ」

 

全員「了解!」

 

そうして理久兎達も理久兎達(偽者)がいる洞窟内に向かう。

 

理 「ここか紫……」

 

紫 「えぇこの中ね……」

 

美 「あれ?理久兎この足跡まだ新しいぞ?」

 

風雅「足跡?」 

 

理 「これ草履の跡だね……」

 

その足跡を見ると誰かが通った足跡だしかもまだ新しい。それでいて理久兎は都でよくこの足跡を見かけていたのでそれはは草履のような足跡だと推測できた。

 

紫 「もしかしたら人間がいるのかしら?」

 

理 「入ってみないとわからないな今は前進ある

   のみ行くよ皆……」

 

美 「わかった」

 

風雅「わかりました」

 

紫 「わかったわ」

 

亜狛「了解マスター」

 

耶狛「レッツゴ~♪」

 

ゲン「お前達もついてこいよ……」

 

河童「了解ゲンガイさん」

 

河童「分かりました………」

 

そうして足跡を頼りに暗く狭い洞窟を進んで行くと、

 

? 「やめて!白虎を傷つけないで!!」

 

? 「うるせぇんだよガキが!!」

 

? 「グフ!!」

 

と、誰かの声と悲鳴が聞こえる。それも何か苦しそうな声がだ。

 

紫 「今の声って……?」

 

美 「おい!しかも尋常じゃないぞ」

 

理 「お前ら戦闘体制をとれ後…風雅!ゲンガイ!」

 

風雅「なんだ?理久兎殿……」

 

ゲン (・_・?)?

 

理 「銃を構えろこの通路だと2人が限界だ

   だから2人はもしがあったら俺が合図

   するからその時は迷わず撃て」

 

指示を聞いた風雅とゲンガイは頷く。

 

風雅「了解した……」

 

ゲン コクリ

 

理 「進むぞ!」

 

そうして進んでいくと……

 

大広場がみえるそしてここからだと分からないが女の妖怪に組み付かれている全裸の少女と中央で白い虎が妖怪(偽)達にリンチされていたそしてその虎は一匹の妖怪(偽)にこん棒で止めを刺されようとしていた。

 

理 「風雅準備しろ!!」

 

風雅「分かった!!」

 

風雅は銃を構える。すると、

 

? 「やめて~~!!」

 

妖偽「さ~てこれでしまいだ!!」

 

少女の悲鳴と共に妖怪がこん棒を振り下ろすその時に合図を出す。

 

理 「今だ撃て!!」

 

バーーン!!

 

理久兎の合図と共に風雅の妖力で作られた弾丸が撃たれた。

 

妖偽「あが!!」

 

結果その妖怪は頭蓋骨に被弾して頭から血を出して倒れた。

 

妖偽 「なんだ!おい大丈夫か!」

 

今ので妖怪(偽)が撃たれた妖怪(偽)に駆け寄る。

 

理 「ゲンガイ奴を撃て!」

 

ゲン「了解総大将!」

 

ゲンガイも構えてそして、

 

バーーン!!

 

妖偽「ガーー!!」

 

火縄銃を発砲しそれが被弾し駆け寄った妖怪(偽)も悲鳴を上げて倒れた。

 

? 「なっ!気を付けろ!何かいるぞ!」

 

? 「クソ!なんだいったい!!」

 

? 「何処にいやがる!!」

 

妖偽「なんなんだよいったい!」

 

? 「何がおこっているの……」

 

どうやら辺りを見渡しているようだ。もう前受けは充分だろう。

 

理 「行くよ……」

 

紫 「分かったわ御師匠様」

 

美 「おう!」

 

風雅「わかりました」

 

亜狛「行くよ耶狛」

 

耶狛「うんお兄ちゃん♪」

 

ゲン「了解した総大将!行くぞお前ら!」

 

河童「了解しました!」

 

そうして理久兎を先頭に全員が広場に歩いていきそして理久兎は口を開く。

 

理 「お前がボスか?」

 

? 「だからなんだよお前らいったい

   何なんだよ!!」

 

理 「おっと悪いねなら俺も名乗るよ俺は百鬼夜行

   の総大将またの名を……」

 

そしてそこまでいって理久兎は自分の名を名乗る。

 

理 「深常理久兎だよろしくね偽者」( ̄▽ ̄#)

 

そして理久兎は今の惨状を見てこの偽者共に怒り覚えた……

 

 

 

 



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第92話 晴明救出

現在時刻は午前2時の丑三時。

 

晴明「……理桜さんが…理久兎!?」

 

晴明は驚いていた自分が思っていた姿とは違いましてや自分を助けてくれた人が討伐ターゲットだったと言うことに、

 

理 「あれ君なんでこんな所にいるの?」

 

耶狛「あれって律儀な子だ!」

 

亜狛「どうしているんですかその前に何で

   裸なんですか!?」

 

晴明「えっみっ見ないで~~!!」

 

亜狛の発言に自身が裸だったのを気付き大きな声で叫ぶ。

 

紫 「御師匠様達まさかあの子と知り合い

   なんですか!」

 

理 「え?そうだけど?紫は知ってるの?」

 

紫 「あの少女が御師匠様を滅するために

   動いている陰陽師の安倍晴明ですよ!」

 

理 「安倍晴明……まさか!あの?!」

 

理久兎は思い出した最年少陰陽師の名と自分を滅するために動いていることをだが今の晴明の姿を見て、

 

晴明「こっち見ないで!!」

 

少し残念な気持ちになっていた。

 

理 (あの姿を見ちゃうとな……)

 

何てちょっとがっかりしていると、

 

理偽「てめぇら!何かってに話進めてんだ!」

 

だがこいつのせいでまた話がもとに戻る……

 

理偽「てかてめぇが深常理久兎だ!?何を

   言ってやがる!俺が深常理久兎だ!」

 

鬼偽「そうだこの方こそ理久兎様だ……」

 

天偽「てめぇら頭が高いぞ!」

 

理久兎(偽)が言っていることに理久兎達はだんだんイラついた。そして途中で話を遮られ少しイラつき自分が口を開く。

 

理 「あのさ………どうでもいいけどさっさと

   お前ら死んでくれない?はっきり言う

   とさマジでうざいんだけど?ついでに

   その子離せよ?」 

 

理偽「あんだと!ゴラ!」 

 

紫 「御師匠様の言うとおりですねその子は

   どうでもいいですけど」

 

晴明「ちょっと!!」

 

風雅「本当にお前らみたいな屑がいると我らも

   迷惑だな……」

 

ゲン「天魔様の一言に一理ありますね」

 

美 「おいゴラ!死ぬ覚悟は出来てるよな?」

 

亜狛「偽者共に粛清を……」

 

耶狛「惨たらしく死んでね♪」

 

理久兎達全員は物凄い殺気と凄みを放つだが理久兎(偽)は屑なことを考え付いたのか晴明を此方へと持ってくる。

 

理偽「このガキがどうなってもいいのか!」

 

そう言うと理久兎(偽)が強引に晴明の華奢な腕を締め上げる。

 

晴明「うぐっ!!」

 

美 「こいつら!!」

 

ゲン「あの偽物が!」

 

風雅「本当に屑だな……」

 

河童「きたねぇぞ!!」

 

理偽「うるせぇ!てめぇらマジでこいつを殺す

   ぞ!!」

 

理久兎(偽)は怒りが有頂天だ。だが本物の自分は冷静に対処をする。

 

理 「……紫やれ」

 

紫 「分かりましたわ♪」

 

パチン♪

 

そう言うと紫は晴明と理久兎(偽)の足元の境界をいじってスキマを展開させる。

 

理偽「な!あぁ~ーーー!!」

 

晴明「キャーーーー!!」

 

2人はものの見事にスキマに落ちていった。そして落ちたと同時にスキマが閉まるこれを見ていた偽者達は、

 

鬼偽「大将が落ちた……」

 

天偽 ( ̄□ ̄;)!!!!

 

妖偽「大将!!」

 

この反応なのも仕方ない。こんな強引なやり方をみれば。

 

紫 「御師匠様、偽者はどうします?」

 

理 「あぁ晴明と切り離してこの洞窟内に捨て

   てくれ俺が直々に始末するから」

 

紫 「分かりましたわ♪」

 

パチン♪

 

そしてもう一度紫が指パッチンをしてスキマを展開させるすると、

 

理偽「あぁ~ーーー!!」

 

ドスン!!

 

理久兎(偽)は無様に着地をした。

 

鬼偽「大将!!大丈夫か!」

 

天偽「大将のもとに急ぐぞ!!」

 

妖偽「かしこまりました!!」

 

妖怪(偽)達は理久兎(偽)のもとへと向かう。

 

妖偽「大将!!」

 

そう言って理久兎(偽)を起こそうとするが、

 

理偽「どけ!!」

 

妖偽「がふ!!」

 

妖怪(偽)は理久兎の八つ当たりのためにか殴り飛ばされる。

 

妖偽 ( ; ゜Д゜)

 

これには他の妖怪(偽)も唖然する。

 

理偽「あの野郎!絶対に許さねぞ!」

 

一方晴明はというと、

 

晴明「キャーーーー!!」

 

晴明が自分の上にスキマが展開され落ちてきていた。

 

理 「おっと!!」

 

パスン!!

 

理久兎は落ちてくる晴明を見事にお姫様だっこでキャッチする。

 

晴明「ビックリした……」

 

理 「大丈夫か?」

 

と、何時もの顔でそう問いかけると晴明は少し顔を赤くし小声で、

 

晴明「えぇ…」

 

と、言う。恐らく本来は敵である妖怪に助けられて複雑な気持ちなのだろう。

 

理 「そうか………とりあえず俺の服を着とけ

   全裸もあれだから……」

 

そう言って理久兎は晴明を地面に下ろしてコートを晴明に着させる。

 

晴明「ありがとう……」

 

理 「亜狛、邪狛お前らは晴明とその虎の警護を

   任せるぞ」

 

亜狛「了解だマスター!」

 

耶狛「かしこまり!」

 

そして亜狛と耶狛に晴明とぐったり倒れ込んでいる虎を任せ自分は偽者のいる方へと体を向けると、

 

理 「さてと俺達もあの屑共を駆逐するぞ!」

 

美 「やっと出番か!」

 

ゴキ!ゴキ!

 

風雅「ようやくあの屑共を殺れる!」

 

チャキン!

 

ゲン「あの偽者共盟友によくも!」

 

河童「絶対に許せねぇ!」

 

ガチャ!ガチャ!

 

美須々は手の指を鳴らし風雅は方天画戟を握りゲンガイ達河童は火縄銃を構える。

 

理 「紫はあそこの牢に入っている捕虜を頼むよ」

 

紫 「えぇわかりましたわ御師匠様♪」

 

紫にそう頼んでいる偽者達は、

 

理偽「クソ!野郎共奴等を殺せ!!」

 

理久兎(偽)が妖怪(偽)達に命令を下す。そしてそれに答えるのように、

 

妖偽達「うぉーーー!!!」

 

自身達を奮い立たせて雄叫びをあげた。

 

理 (所詮は力による支配か……)

 

理久兎はそれを見ていて少し悲しくなった。力や恐怖そして威光では所詮は支配と変わらないのだから。だが偽者共を野放しにするわけにはいかない。

 

理 「皆!頼むぞ!」

 

理久兎は百鬼夜行のメンバー達に頼む。そしてメンバーが答える。

 

美 「あいよ!私の偽者は任せな!」

 

風雅「我も自身偽者を殺る理久兎殿も殺られ

   るなよ?」

 

亜狛「マスター晴明さんは任せてください!」

 

耶狛「任せるの!」

 

ゲン「俺らは雑魚を一掃します総大将!

   行くぞ皆!」

 

河童「おぉ~~~!!!」

 

紫 「御師匠様頑張って下さいね♪」

 

理 「あぁ…ははっ…そうか……ならいくぞ!」

 

そして本物の百鬼夜行と偽物の百鬼夜行による戦いが幕をあけた。

 

 

 



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第93話 本物VS偽物

この洞穴の洞窟で2つの叫びが響く。

 

理 「いくぞ皆!」

 

全員「おぉ~~~!!!」

 

理偽「潰せ!野郎共!!」

 

全員「うぉーーー!!!」

 

2つの声が洞窟内に響きわたる本物と偽者がついに戦いを始めたのだ。

 

妖偽「死ねインチキ妖怪共が!!」

 

ゲン「インチキはお前らだ!列をなして一段撃

   ち方を用意!」

 

ガチャ!ガチャ!ガチャ!

 

妖偽「なんだありゃ?」

 

妖偽「あんなおもちゃで俺らに勝てると思うな!」

 

そう言いながら火縄銃の餌食になるために妖怪(偽)が襲い掛かる。そして、

 

ゲン「撃て!!」

 

ダン!ダン!ダン!

 

ゲンガイの号令と共に河童達が火縄銃を一斉に発砲する。火縄銃を甘く見ていた妖怪(偽)達は、

 

妖偽「腕が~!!」

 

妖偽「なんだよこれおもちゃの一発じゃないぞ!」

 

ゲン「二段撃ち方用意!」

 

そう言うと一列目が後ろに周り二列目が前に出て火縄銃を構える。

 

妖偽「ひっ!!」

 

ゲン「総大将達をバカにした罪だ撃て!!」

 

そしてゲンガイの合図によりまた発砲された雑魚妖怪(偽)達を殲滅するのも時間の問題だろう。そして風雅はというと、

 

風雅「偽物が……」

 

風偽「私が天魔だ……」

 

風雅「やれやれだな……」

 

自分を天魔と偽るこのはぐれ天狗に嫌気がさしていた。

 

風偽「ここで朽ち果てろ!」

 

風雅(偽)が自前の短刀で風雅に斬りかかるが、

 

ガキン!

 

風雅も方天画戟で迎え撃つ。

 

風雅「ほう……中々速いではないか?」

 

風偽「今のを迎え撃つだと!……ならば!」

 

そして天魔(偽)は後ろへと下がると、風雅を翻弄するように飛び回り始める。

 

風偽「これならみきれなまい!」

 

風雅「所詮は偽者が考えることか……」

 

風雅はそう思い方天画戟を構える。そしてとある場所にもうスピードで一気に飛んで突っ込んだ。

 

風雅「そこ!」

 

ザン!!

 

風偽「ガフ!な……なんで……」

 

風雅は天魔(偽)の次に移動する場所を予測してそこに向かって一気に投擲したのだ。これには天魔(偽)も予想していなかったため痛烈な方天画戟の一撃を受けてしまった。

 

風偽「まだだ……まだ速く……」

 

風 「そうかならこれでも速く移動出来るか?」

 

風雅は方天画戟が突き刺さっている天魔(偽)に一瞬で近づく。

 

風偽「はっ速い……!?」

 

だが近づいただけでは終わりではない。

 

風雅「移動できるものならやってみろ?」

 

その一言を言うと突然の超重力が天魔(偽)に襲いかかる。

 

風偽「ガッ!重い……重い!」

 

天魔(偽)が地面にめり込んでいく。風雅の能力『重力を操る程度の能力』を使い自身の周りの重力を重くして超重力空間にしたのだ。

 

風雅「これでは動けまい……そろそろ楽にして

   やる……」

 

そう言って風雅は背中に背負っている銃を重力で潰されている天魔(偽)に頭に銃口を突きつける。

 

風偽「嫌だ……死にたく…ない!」

 

風雅「終わりだ……」

 

バーーーン!!

 

風雅はその言葉と共に引き金を引き風雅(偽)の頭蓋骨に銃弾を発射して止めをさしたもうこれで風雅(偽)は何も言わないだろう。

 

風 「せめて我らの名を語らなければ

   良いものを……」

 

ただ風雅は呟いた。この勝負は風雅が勝利を飾ったのだった。次に紫はというと、

 

紫 「さて私も御師匠様に言われたことをしない

   とね♪」

 

そう言いながら紫は牢に近づき、

 

紫 「ふふっ♪では外までご案内♪」

 

紫はスキマを展開して牢に入っている人間もとい捕虜をスキマの中に入れた。

 

紫 「さてと後残りもやっちゃわないと♪」

 

そうして紫はまた別の牢に向かうのだった。そしてそれを見ていた晴明は、

 

晴明「嘘!人間達が!」

 

亜狛「大丈夫ですよ外に送っただけですから」

 

耶狛「うん!大丈夫だよ晴明ちゃん♪」

 

晴明「なんで妖怪が人間を助けるのよ……」

 

晴明はもう分からなかった。何故自分達の敵が自分達を人間を助けるのかを。一方で美須々は、

 

美 「おい偽者死ぬ覚悟はあるよな?」

 

ゴキ!ゴキ!

 

美偽 (;゚Д゚)

 

美須々はこれまでにないほど殺気を放つこれには美須々(偽)も驚いていてる……

 

美 「おら……こいよ?」

 

美偽「くっ殺ってやる!」

 

美須々(偽)は美須々に殴りかかるだが

 

美 「遅い!なんだその拳は!!」

 

ガン!!……パキン!

 

美偽「アガッ!あ……あ……!!」

 

美須々は自分に向かって来る美須々(偽)の拳を受ける前に美須々が強烈な蹴りを美須々(偽)の腹に当て抉る。すると蹴った音と(あばら)の骨が数本折れる音もした。これをくらった美須々(偽)は痛そうに腹を抱えている。

 

美 「おいおいこれなら私の息子や娘達の

   方が明らかに強いぞ?」

 

美偽「くっ!あっあぁ…………」

 

美 「なんとか言えよ嘘つき野郎!」

 

ガン!!

 

美偽「アガーーーー!!」

 

次に美須々は美須々(偽)の顔面(主に鼻)をぶん殴るこれも美須々(偽)にとっては強烈な一撃だ片腕で腹をもう片方で鼻を押さえている状態だ。

 

美 「こんどは足がお留守だ!」

 

バキン!

 

美偽「足が!私の足が!」

 

美須々はさらに追い打ちをかける美須々(偽)の右足に向かってローキックを当てて美須々(偽)の足をへし折る。

 

美 「ほうそんなに痛いか?ならもう楽にして

   やるよ」

 

ガシ!

 

美偽「あっあぁなっ何を!」

 

そう言って美須々は右手で美須々(偽)の頭を鷲掴みアインアンクローをしてそのまま右腕を挙げていく。だがあまりにも強い握力に、

 

ミシ!ミシ!ミシ!ミシ!

 

と、頭蓋骨から聞こえてはいけない音が響く。

 

美偽「いっ痛い!痛い!痛い!」

 

美 「安心しろ痛いの一瞬だ今お前の頭を

   粉砕してやる……」

 

美偽「へっ!」

 

美須々(偽)は最悪な想像が頭を過ったのだ。自分の骨を簡単に砕いた筋力で頭を粉砕される想像を、

 

美偽「嫌……嫌だ!ごめんなさい!ごめんな

   さい!死にたくない!」

 

美 「なぁ……」

 

美偽「えっ?!」

 

美 「謝るなら最初からやるな!!」

 

美偽「えっえ!ギャーーーー!!」

 

ゴキッ!!

 

美須々は美須々(偽)の頭蓋骨を粉砕して止めをさした。だが結果的に美須々は返り血を浴びた。

 

美 「たくよ…私の名を使おうなんざ一億年

   速いんだよ死んで出直せ!」

 

この勝負は美須々が勝利した。すると天魔が美須々のもとに駆け寄る。

 

風雅「美須々殿も終わったのですか?」

 

美 「おっ!天魔お前もか……」

 

風雅「はいですが随分派手にやりましたね」

 

美 「ハハハおかげで返り血浴びちまったわ」

 

風雅「本当に真っ赤ですね」

 

美 「まぁ~な」

 

と、会話をしているとゲンガイも駆け寄ってくる。

 

ゲン「御二方も終わったのですか?」

 

風雅「おやゲンガイ殿」

 

美 「河童じゃねえかそっちは終わらせたのか?」

 

ゲン「えぇこちらも片付きました他の河童達は

   紫様の手伝いに……」

 

美 「そうかなら理久兎の所に向かうぞお前ら……」

 

風雅「そうですね」

 

ゲン「分かりました」

 

そうして3人は理久兎の所に向かうのであった。そして肝心の理久兎の方では、

 

理偽「てめぇさえ居なければ!」

 

理 「まったくさっきから自分勝手でうるさい

   奴だな……」

 

理偽「てめぇを潰して俺が正真正銘の理久兎

   と認めさせてやる!」

 

理 「お前…自分が偽者って言ってるじゃん……」

 

やはり偽者という自覚はあるようだ。

 

理偽「あぁ!黙れ!黙れ!」

 

理 「はぁ…本当に面倒だなお前……」

 

理偽「このもやし野郎!」

 

理久兎(偽)がこん棒を振り上げて自分に振り下ろしてくる。

 

晴明「理桜…理久兎さん危ない!」

 

心配しているのか晴明の声も聞こえてきたが、

 

亜狛「大丈夫ですよ晴明さん」

 

耶狛「大丈夫♪大丈夫♪」

 

晴明「えっ?!」

 

亜狛「あのぐらいの一撃で倒れるならマスターは

   総大将なんてやってませんよ」

 

耶狛「うん♪それに耐えられなかったら今ごろ

   マスター死んでるしね」  

 

と、2人の従者からそんな声が聞こえてくる。

 

理 「簡単に言いやがって………」

 

だが亜狛と耶狛の言ったことはまさにその通りだ。こんな一撃で殺られるなら今ごろ勇義の三歩必殺や萃香の巨大化鉄拳はたまた美須々の一撃ををくらって死んでいる。

 

ジャキンッ!

 

そう理久兎からしてみれば赤子の手を捻るようなレベルだ。

 

晴明「なっ嘘でしょ!?」

 

理偽「なんだと俺のこん棒が!!」

 

理久兎はこん棒を振りおろす瞬間黒椿の目にも見えぬ一太刀をしてこん棒を切ったのだ。

 

理 「これぐらいで驚くなよ♪」

 

理偽「この化け物め!」

 

理 「アハハ君がそう思うならそう何だろうね

   お前んの中ではな?」

 

晴明「いや貴方は化け物を越えてるわよ……」

 

そんな化け物なんかではないしそれにそんな自分が強いと思ったことはない。すると理久兎(偽)が拳を構える。

 

理偽「こん棒がないなら殴り殺す!」

 

理 「お~お~脳筋♪脳筋♪」

 

理偽「こっこの野郎!」Σ( ̄皿 ̄;;

 

そう言って理久兎(偽)は構えたその豪腕を振るうが、

 

ヒュン!

 

理久兎(偽)の豪腕は空をきり理久兎は普通に避ける。

 

理 「へっぼ!おっと失礼無礼だった♪」

 

理偽「この野郎!!」(#`皿´)

 

理久兎(偽)は怒りでまともな考えも出来なさそうだ。だがこれが理久兎の考えた策でもあった。

 

理偽「てめぇの頭かち割ってやる!」

 

そう言って理久兎(偽)はもう一度理久兎に怒りをこめた豪腕を振るうが理久兎は今度は避ける動作をしようとしない、そうあくまで()()()()()はだ。

 

晴明「避けて!」

 

理偽「当たった!!」

 

理久兎(偽)はそう思っただが次の瞬間に気付く。

 

理偽「あれ!?何で当たらねぇんだよ!」

 

そう殴って理久兎に当てようしている。だが理久兎には当たらないそれどころか理久兎は避ける動作すらしていない。

 

理 「あっ!そうそういい忘れたけどこれ落

   とした物だよ♪」

 

そう言って自分の偽者にあるものを足元に投げ捨てて渡す。それは……

 

理偽「嘘……だ…ろ!!」

 

晴明(いつのまに!)

 

そうそれは理久兎(偽)自分自身の右腕だったのだ。それを確認した理久兎(偽)は自分の右腕を恐る恐る見る。だが現実は厳しかった。

 

理偽「うが~ー!俺の右腕が!!」

 

血飛沫を上げ叫ぶ。理久兎は避けてはいないただ黒椿を使って目に見えぬ一閃で理久兎(偽)腕を切り落としただけなのだ。理久兎(偽)は怒りに身を任せたばかりに周りを見えてはいなかった。それが腕を失う結果になったのだ。

 

理偽「てめぇ!!よくも俺の腕を!」

 

理久兎(偽)はもう一度理久兎を攻撃しようとしたが、

 

理 「残念だけどもう君の番は二度とないよ♪」

 

その一言と共に理久兎は黒椿で一瞬で左腕を切り落とす。

 

理偽「アガーーー!」

 

理 「そういえば君ここ村に住んでいる人間達にも

   そういうことしたんでしょ?」

 

理偽「それがどうしたんだよ!グッ!」

 

理 「なら自業自得だよね自分がやった事や報い

   はそれらは自分に必ず返ってくる良い事も

   悪いこともみんな平等にね………それがこの

   世の理だよ?」

 

理偽「何が言いたいんだよ!」

 

理 「だから君がどんなに惨たらしく死んでも

   誰も悲しまないよね?」

 

理偽「まさか!嫌だ!来るな!」

 

偽者は死を恐れ青い顔をする。そんな偽者を見た理久兎は人間からの意見を聞きたくなった。

 

理 「ねぇ晴明ちゃん?」

 

晴明「なっ何ですか……」

 

理 「君ならコイツどうする?」

 

理偽「女さっき悪かった!だから頼む!」

 

理久兎(偽)は晴明に死にたくはないがために必死に謝罪をするが、

 

晴明「そんな奴死んでも誰も悲まないわ!」

 

理偽「そっそんな……」

 

理 「ほらねそれに周りも見てみなよ」

 

理久兎にそう言われ理久兎(偽)は周りを見るそこには自分の部下達が無惨に殺され死体が幾つも転がっていた。

 

理偽「あぁ!あぁ~ーーー!!」

 

理 「君の我儘で死んだ人間達の気持ちや妖怪

   達の気持ちが分かる?どれほど悲しかっ

   たか……」

 

理偽「嫌だ!死にたくない!」

 

理 「だから君の我儘で死んでいった人間達の

   苦しみを少しでも味わいながら惨たらし

   く死ね!」

 

そう言って理久兎は空紅に手をかける。

 

理偽「止めろ止めてくれ!!」

 

理 「燃やし尽くせ空紅!!」

 

ザス!! グゥワーーー!!

 

そう言って理久兎は空紅で理久兎(偽)の心臓に突き刺すそれと同時に空紅の業火が理久兎(偽)を包み込む。

 

理偽「アガーーー!熱い!熱い!アガ!」

 

そして理久兎(偽)の悲鳴はきえたと同時に真っ黒の炭が残った。これによりこの戦いの勝者は理久兎となった。

 

理 「終わったな……」

 

そう呟きながら目を閉じて心の中で自分は呟く。

 

理 (この妖怪に殺された人間達そして恐怖に

  従った妖怪達仇は俺がとっただからせめ

  て安らかに眠ってくれ…)

 

この偽者のせいで死んでいった人間や妖怪達に聞こえているのかは分からないが心の中で語りかけた。それが唯一出来る供養だと思ったから。すると、

 

美 「お~い理久兎!!」

 

美寿々の声が聞こえ目を開ける。

 

理 「ん?おっ!お前らも終わったんだ」

 

風雅「えぇどうやら理久兎殿も終わったよう

   ですね」

 

理 「まぁ~な……」

 

ゲン「てことは相手の大将を討ち取ったなら!」

 

美 「あぁ!この戦いは私らの勝利だ!」

 

風雅「やはり嬉しいものだな」

 

理 「まぁ~ね♪」

 

紫 「御師匠様お疲れ様ですわ♪」

 

そして紫も自分に近づいて来た。

 

理 「紫ちゃんもお疲れ様ところで捕虜は?」

 

紫 「えぇ全員保護しましたよ♪今は河童達が

   応急手当をしている筈ですわ♪」

 

捕虜となっていた人間達もこれなら心配は無さそうだ。

 

理 「なら良かった♪」

 

美 「とりあえず大将!宴しようぜ!」

 

理 「分かったから落ち着けって」

 

風雅「アハハ美須々様は……」

 

ゲン「いつものことだね」

 

紫 「ふふっ♪」

 

理久兎達がそんな会話をしている一方で晴明達は、

 

晴明「大丈夫白虎?」

 

白虎「ガウ……」

 

散々とリンチされた白虎に近づく。

 

晴明「ごめんね私が不甲斐ないばかりに」

 

白虎「がルルル」

 

晴明「ありがとう戻っていいよ」

 

白虎「ガウ!」

 

そう言って白虎は元の札に戻した。すると亜狛と耶狛が駆け寄ってきた。

 

亜狛「今のが式神ですか?」

 

晴 「えぇそうね……後、ありがとうね」

 

と、自分を守ってくれた亜狛と耶狛にお礼を言う。

 

亜狛「いえ……気にしないでください」

 

耶狛「うん♪所でさねぇなんで2人共そんな

   辛気臭いの?」

 

晴明「いえそういうつもりは……」

 

亜狛「とりあえず晴明さんあっちに行きましょ

   うか?」

 

耶狛「行こうよ!晴明ちゃん♪」

 

晴明「あっちょっと引っ張らないで!」

 

こうして本物と偽物の戦いは幕を閉じたのだった。



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第94話 百鬼の宴

今の時刻は午前5時。自分達の名を語っていた偽物達を討伐し今は何をやっているのかというと、

 

妖怪「ヒャハハハ♪」」

 

妖怪「もっと飲もうぜ!」

 

と、妖怪達の陽気な声が聞こえる。そんな中で、

 

理 「ゴクッ!ゴクッ!ゴクッ!プハーー!」

 

美 「おっ!良い飲みっぷりだね理久兎!」

 

理 「ハハハまぁな」

 

自分は勝利の美酒の飲んでいた。美酒と言っても日本酒だが。

 

紫 「あまり飲み過ぎると今日の仕事に差し支え

   ますわよ御師匠様……」

 

理 「大丈夫だ!今日は有給とったから!」

 

ゲン「有給とれるんだ……」

 

自分の職場は有給が取れるように見えるだろうが実際は勝手に休むという置き手紙を亜狛に頼んで役所に置いてきただけだ。そのため恐らく明後日に文句は云われるだろう。

 

理 「まぁな♪」

 

と、言っている一方で風雅は文達に囲まれて会話をしていた。

 

風雅「ふぅ……」

 

文 「お疲れ様です天魔様」

 

はた「お疲れ様です……」

 

狼 「ご苦労様です天魔様……」

 

風雅「あぁ今日はありがとうな……」

 

風雅は残って警護をしてくれた事そして宴会の準備をしてくれた事に礼を述べた。

 

文 「私達としてはなにも出来なかったので」

 

はた「だからせめて宴会の準備ぐらいはね……」

 

風雅「ありがとうな文、はたて、それに白狼よ……」

 

狼牙「天魔様食べたい物がありましたらお申し

   付け下さい」

 

風雅「あぁその時は頼む……」

 

と、狼牙が言ったのを自分は聞き逃さなかった。

 

理 「あっ!ならわんわんおそこの刺身とっ

   て♪」

 

狼牙「だからわんわんおではない!その前に

   自分で取りにいけ!」

 

狼牙に断られてしまった。ちょっと悲しい。

 

理 「いいな~風雅だけ……」( ・ε・)

 

風雅「理久兎殿は相変わらずだな……」

 

理 「それが俺だからな♪」

 

何て楽しく会話をする。そしてまた少し離れた所では、

 

萃香「ゴクッ!ゴクッ!クゥ~♪」

 

勇儀「いや~暴れた後の酒はうまいな!」

 

華扇「はぁ~本当に貴方達は変わらないわね」

 

と、3人は酒をのみ交わす。そしてまた少し近くでは、

 

亜狛「ほら耶狛!持ってきたぞ!」

 

耶狛「ありがとうお兄ちゃん晴明ちゃんも

   一緒に食べようよ♪」

 

と、耶狛はこの中で唯一の人間である晴明に言うが、

 

晴明「…………………」( ´△`)

 

晴明は放心状態だった。

 

耶狛「晴明ちゃん?」

 

晴明「えっ!?どうかしましたか?」

 

亜狛「どうしたんですか上の空状態でしたよ?」

 

晴明「えっ!いや何でもないです!」

 

耶狛「とりあえず一緒に食べようよ♪」

 

晴明「えっ!そうね……」

 

と、晴明は亜狛と耶狛と共に酒と料理を食べるのだが、

 

晴明(どうしてこうなったんだろうしかもあんな

   醜態をさらすなて)

 

そうどうしてこうなったかそれを説明するために理久兎達が偽物を倒した所まで少し時間を遡る。

 

亜狛「マスターお疲れ様です!」

 

耶狛「お疲れ様マスター!」

 

理久兎の所に亜狛と耶狛がやってくるそして2人の側に耶狛に引っ張られて来たのか腕を掴まれた晴明がいた

 

理 「おうそっちは……大丈夫みたいだな」

 

晴明「えぇお陰さまで……」

 

理 「そうか…さてと皆そろそろ外に行こうか」

 

紫 「分かりましたわ御師匠様♪」

 

美 「おうよ理久兎!」

 

風雅「我も賛成です」

 

ゲン「了解です総大将!」

 

亜狛「分かりましたマスター!」

 

耶狛「うん♪一緒に行こう晴明ちゃん♪」

 

晴狛「えっ!ちょ腕を引っ張らないでって!」

 

理久兎は耶狛に友達が出来たことに少し喜んだ。そして理久兎達が洞穴を抜けて外に出ると、

 

妖怪「オォーーー!!」

 

妖怪「総大将だ!偽物達を倒したんだ!」

 

萃薫「美須々様達はやり遂げたみたいだね」

 

勇儀「ハハハ流石は私らの母様だ!」

 

華扇「まぁ美須々様なら当然ね……」

 

天狗「天魔様も出てこられたぞ!」

 

天狗「天魔様!」

 

河童「ゲンガイさんもお疲れ様!」

 

河童「張り切ったかいがありましたね!」

 

妖怪達が自分達に活声をあげていた。これには自分達も嬉しくなる。

 

美 「ハハハ凄いな!」

 

風雅「フフたまにはこういうのも悪くはないな」

 

ゲン「いいね!こういうふうにしてもらうのも!」

 

理 「やれやれ♪そんなことしなくてもいいのにね」

 

紫 「フフフ♪御師匠様皆からの信頼されてますね」

 

理 「アハハそうなの…かな♪」

 

耶狛「凄いねお兄ちゃん晴明ちゃん♪」

 

晴明「これが理久兎の仲間の数……」

 

晴明から見てその数はざっと数百種類以上、数は見たところ二百以上の大規模な妖怪の数だこれは晴明も驚く。

 

亜狛「確かにな耶狛♪そうだマスター何か一言

   言ったらどうですか?」

 

理 「はい!?」

 

先程の作戦の仕返しなのだろうか。自分にとんでも要求をしてきた。

 

紫 「それはいい考えね亜狛♪」

 

美 「面白そうだ!行ってきな理久兎!」

 

風雅「私的には面白いことを言ってほしいです

   ね理久兎殿」

 

ゲン「がんばってください総大将!」

 

耶狛「頑張ってねマスター♪」

 

亜狛「頼みますマスター」

 

理 「はぁ~わかったよ……」

 

そう言って仕方なく下の妖怪達がもっとも見える位置に立つと、

 

理 「あぁ~皆!今宵の夜戦はお疲れ様!」

 

全員「オォーーー!!

 

理 「アハハ♪皆元気だね後、皆分かっていると

   思うけど偽物達は皆撃ち取ったこれで俺ら

   の名前を語り偽る奴等は消えた!」

 

妖怪「流石は総大将だ!!」

 

妖怪「そうこなくっちゃな!」

 

理 「そして皆は頑張ってくれたから残りの夜

   は皆で宴を開こうじゃないか!」

 

妖怪「いいじゃねか!」

 

妖怪「最高だ!」

 

と、妖怪達はこの後の宴が楽しみでしかたがないようだ。だが自分はどうしても伝えなければならない事があった。

 

理 「そして最後に一言だけ言わせてくれ……」

 

その言葉で全員は静かになる。そして自分は感謝を込めて、

 

理 「皆、協力してくれてありがとうな!」

 

協力してくれた事に感謝を込めて伝えた。すると、

 

妖怪「みずくさいぜ大将!」

 

妖怪「俺らはあんたについていくぜ!」

 

理 「そうかなら皆で帰ろう!」

 

全員「オォーーー!!

 

演説が終わり自分は後ろへと下がる。そして紫に顔を向けて、

 

理 「紫、頼んだよ♪」

 

紫 「分かりましたわ御師匠様♪」

 

そう言って紫は境界を操り巨大なスキマを展開させる。

 

理 「それじゃ行くぞ!」

 

全員「オォーーー!!

 

と、叫ぶと皆は一斉にスキマへと入っていく。

 

美 「よっしゃ!帰って酒だ!お前らも付き

   合っておくれよ!」

 

萃香「勿論です!美須々様!」

 

勇儀「私も付き合うぜ!」

 

鬼 「今日こそは萃香姉さんや勇義姉さんに

   勝つぞ!」

 

鬼 「おっしゃ!!」

 

華扇「いつもと変わらないわね……」

 

何時もと変わらないと華扇は呟き少し呆れながら鬼達は入っていく。

 

風雅「アハハハハ……文達に頼んで宴会の準備を

   させるか……」

 

風雅は文達に宴会の準備を任せようと考えスキマへと入る。

 

ゲン「皆で酒を楽しむぞ!」

 

河童「勿論ですよ!ゲンガイさん!」

 

そして河童達もスキマへと入る。

 

紫 「では私達も行きましょうか御師匠様」

 

理 「そうだね♪」

 

自分達もスキマへと入ろうとしたその時、

 

耶狛「マスター!」

 

理 「うんどうかしたか耶狛?」

 

耶狛が突然声をかけてきた。そして用件を答えた。

 

耶狛「晴明ちゃんも連れてっていい?」

 

晴明「えっ!?」

 

それは晴明も宴に参加させて良いかと聞いてきた。それには晴明も驚いても無理はないだろう。

 

亜狛「耶狛それは流石に……」( ̄~ ̄;)

 

理 「別にいいでしょ1人2人ぐらい人間が

   いても大して変わらないよ♪」

 

紫 「確かにそうね♪」

 

実際、自分達の目的は人間や多種多様な生物達との共存だ。それなら妖怪達にも慣れさせると共に人間達に少しでも良い印象を与えたいと思ったのだ。

 

晴明「えっでも私はまだ行くなんて!」

 

耶狛「ねぇ!晴明ちゃん一緒に行こう♪」

 

耶狛が捨てられた犬のような眼差しで晴明を見つめるさすがの晴明もこの眼差しにはとても弱い。

 

晴狛「うっ!しょっ!しょうがないですね!

   一緒に行きますよ……」

 

耶狛「やった~♪」( ≧∀≦)ノ

 

晴明「かっ勘違いしないで下さいね!私はあくまで

   百鬼夜行の事を調べるために………そう!その

   ために行くんですから!」

 

この時、理久兎や紫そして亜狛は皆で同じことを思った。

 

3人(ツンデレ……)

 

そうそれはツンデレだったという事に意外すぎて心で呟いてしまった。

 

理 「とりあえず行こうか……」

 

紫 「そうね……」

 

亜 「それじゃ行きましょうか……」

 

3人はさっきのことは心の中にしまうことにした。

 

耶狛「じゃ行こうよ晴明♪」

 

晴明「あっ!だから引っ張らっ!!」

 

晴明がそう言おうとしたその時だった。

 

ヒュー~ーバサ!

 

晴  Σ(///ロ///)!!

 

突然の風が吹き晴明が着ている理久兎のコートが舞い上がるその中は前々回を見た読者様なら分かるとおり晴明が産まれたままの姿に傷の手当てのための応急処置の包帯が腹に巻かれているだけだ。しかも耶狛に片手を引っ張られているから片手では隠そうにも隠しきれない。

 

理 「……………………」( ̄ー ̄)

 

紫 「あら♪」

 

亜狛「ふぁ!?」

 

耶  (・_・?)

 

しかも悲劇的なことに理久兎と紫そして亜狛と耶狛はそれを見てしまった。ただ運が良いのは殆どの妖怪達がスキマに入っている最中なためこの3人にしか見られていないということだ。

 

晴明「………………キャ」

 

理  (・_・?)

 

紫  (´・ω・`)??

 

亜狛「ごふっ!?」

 

どうやら亜狛には刺激が強すぎたみたいなのか鼻血がでていた。

 

耶狛「どうしたの晴明ちゃん!?」

 

晴 「キャーーー!!!」

 

辺りにパニックとなって落ち着かない晴明の悲鳴が響き渡ったのだった。そして数分後、

 

晴明「もう……お嫁に行けない……」(;´Д⊂)

 

理久兎達は晴明を落ち着かせることに何とか成功した。ただそんな訳の分からない事を呟いていた。

 

理 「まぁとりあえず紫………晴明を家に送って

   あげてくれ……」

 

紫 「えっえぇ……」

 

先程まで晴明に対して冷たかった紫の言動は少し暖かくなったと感じた。

 

耶狛「え~!それじゃ一緒に宴会できないよ!

   マスター!」

 

理 「だから晴明と一緒に亜狛と耶狛も行って

   くればいいだけだよ♪」

 

耶狛「成る程!頭いいねマスター♪」

 

理 「それはありがとうな……」

 

そう耶狛に言われるのだが心の中では、

 

理 (なんでだろう………耶狛から言われても

   褒められている気がしない……)

 

純粋な耶狛から言われても誉められている気がしなかった。

 

耶狛「じゃあ~お兄ちゃん……お兄ちゃん?」

 

亜狛 (○ヱ○)

 

亜狛は動かない。しかも鼻からは鼻血が垂れている。

 

耶狛「お兄ちゃん起きて!」

 

亜狛 (○ヱ○)

 

返事がないただの気絶したエロ狼のようだ。

 

耶 「起きて!お兄ちゃん!」

 

バチン!

 

耶狛の平手打ちが亜狛に炸裂する。

 

亜 「痛って!」Σ(>Д<)

 

どうやら戻って来たようだ。

 

亜狛「あれ?耶狛俺は何を!?」

 

耶狛「やっと起きた……晴明ちゃんの

   送り迎えするから手伝って!」

 

亜 「えっ!?あっあぁうんわかったけど何が

   あったんだ?てかなんで鼻血が………」

 

理 「とりあえず行こうか……皆を待たせるの

   もあれだから……」

 

紫 「そうですね……」

 

亜狛「あぁはい……本当に何があったんだ?」

 

耶狛「行こう晴明ちゃん♪」

 

晴明「…………うん……」(´;д;`)

 

そうして俺らは妖怪の山に帰還した後、救出した捕虜達はすぐに天狗の里の医務室に運ばれ俺らは天狗達と宴会の準備をして晴明は一度自宅に戻って衣服を整えて亜狛と耶狛の力をかりて妖怪の山にやって来て今の宴会に至るこれがここまでの回想だ。そして自分は晴明に近寄ると、

 

理 「でっどうよ?百鬼夜行は?」

 

晴明「えっ!?」

 

理 「あれ?さっき百鬼夜行を調べるとか

   言ってたからさ♪」

 

晴明「あっあぁそれね……なんかこう見てみると

   人間達より自由に生きてるな…なんて……」

 

理 「そうか……」

 

と、ありのままの本心を言ってきた。すると晴明は疑問に思った事を言ってきた。

 

晴明「ねぇ理ろ………いえ理久兎さん何で百鬼夜行

   の総大将の貴方が人間達の住む都にいるん

   ですか?しかも自棄に人間達からの信頼厚

   いし……」

 

理 「う~ん何て言うかさ最初は人間達がねどう

   生活しているのかとか陰陽師達の生態とか

   を観察しようと思ったんだけどね……」

 

晴 「……………………」

 

理 「でも困っている人達を助けたりしていたら

   何時の間にか皆から声とかをかけてもらっ

   ていたんだよね……」

 

これまでの経緯を簡単に伝える。すると晴明は、

 

晴明「ぷっくく……」

 

理 「ん?どうした?」

 

晴明「アハハハハハ♪」

 

と、突然笑いだした。

 

理 「大丈夫か?」

 

晴明「えぇまさか助けるって私が想像して妖怪

   と随分違うなって♪」

 

理 「まぁ君らのイメージは人食いとかの

   イメージが強いからね……」

 

とは言うが自分は妖怪ではなく神だ。だがそこは敢えては言わないが、

 

晴 「確かに♪でも私が貴方の家に訪ねた時は

   アユの塩焼きとかやけに人間臭い食べ物

   を食べてたし案外そうでないかもしれな

   いわね」

 

理 「そういうのは一部の妖怪だけだよ殆どの

   妖怪の主食は人肉だし……」

 

かつて紫が死んだ人間の人肉を食べていた事を思いだし伝える。

 

晴明「そうならそこは肝にめいじておくわ

   理久兎さん♪」

 

理 「それでいいさ♪」

 

晴明「後……」

 

理 「うん?」

 

何かを伝えたいのか晴明は少し顔を赤くして、

 

晴明「偶然だったとはいえ助けてくれてありが

   とう妖怪に助けられたのは釈然としない

   けど……」

 

理 「ハハハ♪どういたしまして♪」

 

2人がそんな会話をしていると、

 

紫 「御師匠様こっち来て一緒に飲みましょう♪」

 

耶明「晴明ちゃんもおいでよ!」

 

理 「おっとお呼ばれか……行こうか?」

 

晴 「そうね♪」

 

こうして宴会は朝の7時まで続き皆起きたのがまさかの午後6時という時間まで寝続けたとさ。

 

 

 

 



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第95話 お誘い

ある昼下がりの午後の事。

 

理 「ふぅ~仕事も終わった……」

 

理久兎は何時もの日課になっている仕事を終わらせた役人の仕事はもう5年近く続けているとやはり嫌でもなれる。そして偽者達を倒してまだ1週間しか経っていない。

 

亜狛「マスターただいま帰りました」

 

耶狛「大福を買ってきたから一緒に食べよう!」  

 

理 「おっお帰り亜狛帰ってきて早々悪いけど

   お茶頼むよ……」

 

そう言うと亜狛は返事をする。

 

亜 「了解しました……」

 

そう言い亜狛はお茶をいれに台所へと向かう。そして耶狛は

 

耶狛「マスター早く大福食べようよ!」

 

理 「そう急かすなって……」

 

早く大福が食べたいのか耶狛が急かしながら言っていると、

 

亜狛「マスターお茶をお持ちしました」

 

亜狛がお茶を持ってきてくれた。

 

理 「ありがとうな亜狛」

 

亜狛「いえ……とりあえず早く大福食べませんか?

   早く食べたいと耶狛がうるさくて……」

 

耶狛「大福食べたいよ~!」

 

バタ!バタ!バダ!

 

耶狛は今にもすぐに食べたいのか子供のように駄々をこねている。それを見た理久兎は笑いながら、

 

理 「ハハハ♪そうだね食べようか♪」

 

耶狛「やったー!」

 

耶狛は飛び起きてもうそれは大喜びだ、

 

亜狛「まったく耶狛は……」

 

3人がそう話しながら大福を食べようとしたその時だった。

 

? 「頼も~!」

 

理 「なんだ?」

 

亜狛「お客さんかな?」

 

お客が来たみたいだ。だがそれを聞いた耶狛はどす黒い殺気を放つ。

 

耶狛「マスターお客をぶちのめしに行っていい?」

 

耶狛は大福をお預けされてキレ始めている。こうなると本当に危険な状態だ。

 

理 「物騒なこと言うなよ亜狛、耶狛、お前らで

   先に食べてていいぞ……」

 

耶狛「本当!わ~い!」

 

亜狛「すいませんマスターもお疲れなのに…」

 

理 「気にするな耶狛におあずけしすぎると

   また犠牲者が出かねないからな……」

 

なお昔に犠牲者が出たのは言うまでもない。

 

亜狛「本当にすいません妹が……」

 

耶狛「お兄ちゃん!早く食べようよ!」

 

耶狛は亜狛を呼ぶそれを聞くと、

 

理 「食べてきなさい亜狛」

 

と、亜狛に行くように指示をする。

 

亜 「わかりました……」

 

そう言って亜狛と耶狛は大福を食べ始めた。

 

理 「さてと誰だろう……」

 

理久兎はそう思い門のところに向かい門を開ける。

 

ギィーーー!

 

扉が開けると男が立っていたそして理久兎は、

 

理 「どちらさま?」

 

と言うと男は喋り始める。

 

? 「あっ!ここに八弦理桜様はおらっしゃい

   ますか?」

 

理 「俺がそうだよ」

 

? 「あっ!それは申し訳ございません!」

 

と、頭を下げて言ってくる

 

理 「いや気にするな所でで君は?」

 

不使「あっ!すいません私、藤原不比等様の

   使いの者です」

 

どうやら不比等の使いのようだ。

 

理 「えっ!不比等の使い?それが俺に何の

   ようだよ?」

 

何かしたのかと考える。恐らく1週間前の勝手な休暇届けに怒っているのだろうかと思うと、

 

不使「え~とですね……不比等様が今晩わが家で

   共に飲まないかと……」

 

理 「あぁ!お誘いねそうだね……なら今晩

   そちらに伺うと伝えてくれ♪」

 

どうやらお誘いのようだ。それなら良かったと思えた。

 

不使「分かりましたそれでら私共からは伝える

   ことは無いのでこれにて」

 

そう言って不比等の使いは走っていった。

 

理 「ふぅなら今晩の晩飯は作らないで良いか

   ……ならもう先に掃除と洗濯もしないとな」

 

考え方がまるで主夫だ。

 

理 「そうと決まれば亜狛と耶狛にも

   手伝わせるか」

 

そう言って理久兎は門を閉めて家の中に入っていったのだった。そして視点は変わりとある古い家で、

 

? 「はぁ~退屈ね……」

 

少女は暇をしていた。理由は何もすることが無いからだ。

 

? 「私の所に来る男達は殆どが求婚だし月

   と大差変わりはないわね」

 

そして少女のもとには男達が常に日頃から求婚を求めそして貢ぎ物を飽きないほどに持ってくる。だが少女はそれが嫌だった。

 

? (早く永琳来ないかしら……)

 

自分の従者をただ待ち続けるのだった。



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第六章【中章】輝夜姫の願い
第96話 藤原不比等邸にて


夕方の空が輝き始めてくる午後4時頃、

 

理 「2人共準備は出来た?」

 

亜狛「こちらは大丈夫です」

 

耶狛「大丈夫だよマスター!」

 

理 「そんじゃまぁ~行きますか」

 

そう言って理久兎達は藤原不比等邸に向かう理由は今から数時間前に不比等さんに酒を飲まないかと誘われたからだ。ここだけの話だが理久兎達は藤原邸には何度もお邪魔していたりしている。

 

理 「とりあえずお土産はこれでいいかな?」

 

亜狛「多分大丈夫だと思いますが」( ´~`)

 

耶狛「不比等さん喜んでくれるかな?」

 

理久兎達が持っていこうとしているお土産はトウモロコシやゴーヤといった夏の野菜ばかりだ。

 

理 「まぁ大丈夫だと思うよ不比等さんだし……」

 

亜狛「そうですね……」

 

耶狛「よぉ~しレッツゴー!!」

 

理 「ハハハそうだね行こうか」

 

そう言いながら理久兎達は藤原邸に向かうのだった。

 

神様、神使移動中……

 

理 「着いた着いた♪」

 

亜狛「時間は大丈夫そうですね」

 

耶狛「夕日が綺麗♪」

 

理久兎達はなんとか藤原不比等邸に着いた。そして門に立っている不比等さんの使いの人に話しかける。

 

理 「あのすいません」

 

不使「貴殿方は誰ですか?」

 

理 「おっと藤原不比等さんにご招待された

   八弦理桜一行ですが?」

 

不使「これは失礼しました!不比等様からお申

   し使っておりますどうぞお入り下さい」

 

そう言うと門番は門の端による。

 

理 「お務めご苦労様♪行くよ2人共」

 

亜狛「了解です」

 

耶狛「イエッサー!」

 

3人は藤原邸に入る。そして室内へと入ると、

 

不 「おっ!理桜君達来てくれたのだね!」

 

そう言い微笑みながら不比等がお出迎えしてくれた。

 

理 「えぇ貴方からの飲み会のお誘いを

   断ったことありました?」

 

不 「ハハハ♪無いな!まぁここではあれだ

   中に入りなさい♪」

 

理 「それはどうも後、不比等さん」

 

不 「ん?どうしたのかね?」

 

理 「つまらないものですがお土産を持って

   きました……亜狛」

 

亜狛「はい……不比等様これを♪」

 

そう言いながら亜狛は理久兎に指示されたかご一杯の夏の野菜を渡した。

 

不 「これは……いいのかね理桜君?」

 

理 「えぇ問題はありません受け取ってください」

 

と、言うが心の中では、

 

理 (まぁ断罪神書のなかを漁ればまだ腐るほど

  あるしね……)

 

理久兎が思っているとうり断罪神書を漁ればまだ野菜は沢山入っている。他にもまだ沢山の食材が保管されているのでたいして問題ではない。

 

不 「これだけあるならば今日の酒と共に頂こう

   ではないか♪」

 

理 「そうですね」

 

不 「おっと!話がそれたなでは中に入ろうか?」

 

理 「えぇ亜狛、耶狛行くよ」

 

亜狛「かしこまりました」

 

耶狛「了解♪」

 

そう言って不比等に案内され理久兎達は中に入っていくそして暫く歩くと1人の女の子が近づいてくる。

 

? 「あれ?お父様何してるの?」

 

不 「こらこら妹紅………私より先に言うことが

   ある人達がいるだろう……」( ´Д`)

 

妹紅「えっ?あっ!」

 

そう言われた妹紅という少女は自分達のことに気がつく。

 

妹紅「理桜さん!それに亜狛さんに耶狛さん

   も!」

 

理 「こんばんわモコちゃん♪」

 

亜狛「こんばんわ妹紅さん」

 

耶狛「ヤッホー!モコたん♪」

 

と、挨拶する。因にだがモコたんやモコちゃんは自分達が勝手につけた愛称だ。

 

妹紅「だから理桜さんも耶狛さんも!モコちゃん

   モコたん言わないで下さい!」《#≧∀≦》

 

理 「アハハ♪そう怒るなって♪」

 

耶狛「可愛いな~モコたんは♪」

 

亜狛「マスター、耶狛それぐらいに……」

 

と、言っていると不比等は口に拳を当てて咳をする。

 

不 「オッホン!妹紅よ自分の部屋に戻って

   なさいこれから理桜君達と色々と話を

   するのでな……」

 

妹 「わかりました……」

 

そう言って妹紅は部屋に戻っていった。

 

亜狛「すみませんうちの主人と妹が……」

 

不 「ハハハかまわんよ♪あの子も本当は嬉しい

   のだよ……それに何時も理桜君達に会いたい

   と言っておるしな……」

 

それが本当だと実に嬉しいことだ。

 

理 「それは嬉しいことを言ってくれますね」

 

不 「とりあえず理久兎君、早く酒と共にこの

   夏野菜を食べようぞ!」

 

理 「そうですね……」

 

そうして理久兎達と不比等はいつもの場所に向かうのだった。

 



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第97話 縁談は御遠慮します

理久兎達は不比等に連れられいつもの場所もとい不比等家の庭の御座に案内されたそこは紫陽花が咲き誇っている美しい所だ。

 

理 「いや~夏に近づくと紫陽花が映えますね♪」

 

不 「ハハハ♪そうであろう!ささ理桜君

   共に飲もう」

 

そう言いながとっくりをだし理久兎達の前に置いてある盃を持ってこちらにというジェスチャーをする。

 

理 「えぇいただきます」

 

理久兎はそう言って盃をだし不比等に酒を注いでもらう

 

不 「亜狛君と耶狛さんもどうだね?」

 

亜狛「えぇ!良いのですか!」

 

理 「せっかく不比等さんがお誘いしているん

   だ貰っておけ……」

 

耶狛「ありがとう!不比等さま♪」

 

そう言いながら耶狛は遠慮せず不比等に酒を注いでもらう

 

亜狛「ちょ!耶狛!」

 

不 「ハッ♪ハッ♪ほら亜狛君も♪」

 

亜狛「すみませんでは私も失礼します」

 

亜狛も酒を注いでもらう

 

不 「3人共酒はあるかね?」

 

理 「えぇありますよ」

 

亜狛「大丈夫です」

 

耶狛「うん♪」

 

それを確認すると不比等は盃を掲げて、

 

不 「では乾杯!」

 

と、音頭をとる。それに続き自分と亜狛そして耶狛も盃を掲げて、

 

理 「乾杯!」

 

亜狛「乾杯です」

 

耶狛「乾杯~♪」

 

そう言って互いに盃を下ろして盃どうしを軽く当てる。

 

不 「ふぅ~中々いける酒だなぁ」

 

理 「えぇ確かに♪」

 

そんな酒の感想をのべていると、

 

不使「不比等様…酒の肴をお持ちしました」

 

そう言って使いの人は理久兎が持ってきた夏野菜を焼いて持ってきてくれた。

 

不 「おぉ!いい香りだ!どれお味は……」

 

不比等は理久兎が持ってきた獅子唐をひとくち食べた。

 

不 「うむ!この辛味!口の中にも広がり

   とても美味だ!」

 

理 「それは良かった♪持ってきた甲斐が

   ありますよ♪」

 

そう言いながら自分達も食す。

 

亜狛「本当ですね」

 

耶狛「う~ん美味しい!」

 

と、2人は言う。だが自分は笑いながら、

 

理 「どれ俺も頂くとするか亜狛も食わないと

   耶狛に皆食われるぞ?」

 

亜狛「そうなる前に食べないと!」

 

そんな感じで俺らは酒と夏野菜を楽しんだ。そして数時間近く経った頃。

 

耶狛「う~ん厠に行きたくなっちゃったよ

   お兄ちゃん……」

 

亜狛「1人で行ってこい……」

 

耶狛「え~~お兄ちゃんもいこうよ!」

 

亜 「はぁ~ならついでに俺も厠に行ってくるか

   マスター……」

 

それを察した理久兎は亜狛に、

 

理 「行ってらっしゃい」

 

と、言うと亜狛は耶狛に、

 

亜狛「いくぞ耶狛……」

 

耶狛「うん!」

 

そう言って2人は厠に行くために席を立った。

 

不 「ハハハ♪理桜君の従者は面白いな♪」

 

理 「それは♪それは♪」

 

自分の従者を褒めてくれるのは主人として鼻が高くなるものだ。

 

不 「所で話は変わるのだが理桜君……」

 

理 「なんですか?」

 

不 「理桜君は恋人や愛人等はいるのか?」

 

不比等は何故か急に変な話を持ち出した。それを聞いた自分の返答は、

 

理 「それはどういう意味ですか?」

 

不 「いや何……理桜君なら愛人やら側室等

   は居るのかと……」

 

理 「いえ……いませんよ?」

 

ありのままの事を喋ると不比等は真剣な顔つきで、

 

不 「そうかなら私の娘………妹紅を愛人として

   迎えてはくれないか?」

 

理 「へっ!?」(゜_゜)

 

急なことで流石の理久兎も驚くことしか出来なかった。

 

不 「理桜君なら信用できると私はそう思って

   いるのだが……」

 

不比等はそう言った。だが理久兎の答えはすぐに出た。

 

理 「不比等さんそれについてはお断りさせて

   いただきます」

 

理久兎の答えはお断りの答えだ。

 

不 「何故だ?」

 

理 「私としてもこちゃんの意見を尊重させ

   たいと……そして自分自身も結婚という

   のは更々興味もないもので……」

 

理久兎はそう言ったがこれはあくまでも表向きはだ。裏の方はというと、

 

理 (俺と結婚したら多分もこちゃん転落不幸

   人生真っ逆さまだしな……)

 

それはそうだ。ただでさえ寿命や生きる世界が違うのだ。そのような自分と結婚なんてしたら逆に悲しませるだけと理久兎は考えたのだ。

 

不 「そうか……少し残念だな……」

 

理 「でもまたどうしてその話を?」

 

不 「いや……その…何というか…」(/-\*)

 

不比等は顔を赤くして少し戸惑っているそして、ここで理久兎の鋭い勘が働く。

 

理 「もしかしたらそう言う不比等さんこそ

   誰かと結婚したいとか?」(・∀・)

 

理久兎がそう言うと不比等は溜め息をついた。

 

不 「…………はぁ~鋭いね理桜君は……」

 

理 「えっそうなんですか……」(゜.゜)

 

不 「あぁ実は今惚れた女性がいてね」

 

どうやら恋の話は不比等の方だったようだ。

 

理 「因みにお返事は?」

 

不 「フフ…聞いて驚け!」

 

理 (・_・?)?

 

不 「その女性の婿候補の5人の1人として

   我が残ったのだよ!」

 

理 「なるほどそれで気分が良いから私達と共

   に飲もうと……」

 

と、言うが自分は候補が多いと思った。それ程までに魅力的な女性なのだろう。

 

不 「ハハハ♪本当に鋭いな♪」

 

理 「不比等さん私から祝いの言葉として

   伝えたいことがあります」

 

不 「なんだね?」

 

理 「おめでとうございます」

 

不 「ハハハ♪ありがとう理桜君」

 

友人として自分は不比等を祝福する。

 

理 「で、その女性との結婚の条件みたいな物は

   あるのですか?」

 

不 「あぁそれなら明日の朝彼女の家に行きその

   条件を聞きにいくのだよ」

 

理 「そうなんですか………不比等さんそこに私も

   連れって行ってもらってもよろしいでしょ

   うか?」

 

不 「どうしてだ?縁談は興味がないのだろう?」

 

確かに縁談には興味など更々ない。だがその女性から知識が欲しいと思ったのだ。

 

理 「いえその女性から少し知識を授けてもら

   おうかと♪」

 

不 「ハハハ♪変わっているな理桜君は良いぞ!

   なら今日は泊まっていきなさい明日の朝に

   ここをたつのでな!」

 

理 「ではご遠慮なくそれに従わせて頂きます」

 

そんな話を理久兎と不比等とでしていると、

 

亜狛「すみませんマスター遅くなりました」

 

耶狛「ごめんねマスター……」

 

亜狛と耶狛が帰ってきた。

 

理 「おっ!丁度良い所に♪俺ら今日はここに

   泊まるからそのつもりで」

 

亜狛「そうですか分かり……えっ?!」(;゚∇゚)

 

耶狛「お泊まり?やった!」(*≧∇≦)ノ!!

 

不 「なら今晩も酒を飲もうではないか!」

 

理 「程々にですかね……」

 

こうして俺らは今晩は不比等邸に泊まることになったのだった。



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第98話 輝夜姫

理 「いや~牛車に乗ってのんびり行くのも

   楽しいものですね♪」

 

不 「ハハハ♪そうであろう!このゆっくりと

   くつろげるのがまた、おつなのだよ♪」

 

自分は今現在牛車に不比等さんと乗っている理由は不比等が一目惚れしたという女性に会いに行くからだ。そして亜狛と耶狛はどこかって?2人なら家に帰らせた大人数でその家に行くのもどうかと思ったためにだ。

 

理 「そういえば昨晩その女性の名前を聞き

   そびれたのですがその名前は?」

 

不 「おっと!いや~昨日は盛り上がりすぎて

   言いそびれてしまったよその女性の名前

   は………」

 

理 「名前は?」

 

不 「輝夜姫と言えば分かるか?」

 

と、言われてもまず言いたい。誰そいつと。

 

理 「え~とすみません分からないです……」

 

不 「何と!知らぬ者もいるのだな……」

 

理 「すみませんがその女性についてお話を

   お願いします……」

 

不 「うむよかろう!」

 

そう言って不比等さんはその女性について知っている限りのことを話した。竹から出てきたことそして今現在において都1番に美しい事など様々な事を聞いた。

 

理 「なるほど何ともまぁ幻想的な話ですね……」

 

そう言うが頭の中では色々と考えていた。

 

理 (俺ら神と同類かいやまたは……)

 

不 「理桜君?」

 

理 (でも気になるのは月に関係していることだ

   まさか古代人か…そうなると後が面倒だ)

 

不 「理桜君!」

 

と、不比等に叫ばれる。これには理久兎も流石に気づく。

 

理 「えっ!?弁当はいりませんよ?」

 

不 「違うそれより何だね弁当とは!本当に

   大丈夫かね?」

 

理 「えぇ勿論大丈夫ですよ!」(`・ω・´)

 

不 「そっそうかね……なら良いのだが……」

 

不比等は自分を心配してくれて言ってくれた事はありがたいが今はそれよりも輝夜姫についてだ。

 

理 (でもまさかここで月の民か……あの昔話 

   がフラグになったか?)

 

等とメタい事を考えつつも不比等と会話をして約数時間が経過した。

 

不使「不比等様かぐや姫様の家に着きました」

 

不 「そうか!では行こうか理桜君」

 

理 「えぇ行きましょう……」

 

理久兎はどんな顔なんだと思いながら不比等と共にかぐや姫の屋敷に入っていった。そしてその中には既に4人の貴族達がいた。

 

不 「では理桜君少し待とうか……」

 

理 「そうですね………」

 

そうして理久兎含めた6人の男が待つこと数分後1人の老婆もとち媼が現れる。

 

媼 「こほん……!では皆様大変お待ちしました

   輝夜…入ってらっしゃい……」

 

媼がそう言うと1人の女性が入ってきた。それがどうやら輝夜姫なのだろう。

 

輝夜「どうも皆様………輝夜です…あら?確か

   5人だとお話は伺っていたのですが?」

 

理 「おっと失礼私は貴女から少しばかし知識

   を教わろうかとね♪」

 

輝夜「あらそう……かまわないわでも貴方も

   私からの難題にクリアできたら教え

   ましょう」

 

理 「えぇ構いませんよ」(⌒‐⌒)

 

輝夜「なら順番に難題を出しますね」

 

そう言って輝夜は1人1つ難題を出した。

 

輝夜「では不比等さんは蓬莱の枝をお願い致し

   ますわ」

 

不 「えぇ分かりました」

 

不比等への難題を言い終わり最後にイレギュラーである自分にも難題が課せられた。

 

輝夜「貴方のお名前は?」

 

理 「これは失礼しました私は八弦理桜と

   いいます♪」

 

輝夜「そうなら理桜さんには花妖怪の花畑に

   咲いている大きくて黄色い花の種を

   お願いしますね」

 

理 「えぇいいですよ♪ところで期限は?」

 

輝夜「あらそれは言い忘れたはね♪期限は2週間

   待ちますそれまでに持ってきて私に見せて

   下さいね♪そして見事本物を持ってきたら

   その者と婚約しましょう♪」

 

輝夜の一言その言葉につられるかのように一目惚れした男達(不比等さんいれて)は、

 

男達「おぉーー!

 

と、叫んだ。これであるそして理久兎は

 

理  ( ^ω^ )

 

ただニコニコと作り笑いした。そして皆は物凄いテンションで家から飛び出て行った。

 

不 「理桜君行かないかね?」

 

理 「あぁ不比等さんは先にお帰りください

   私よりもやることがあるでしょう?」

 

不 「むっそうだなすまない!」

 

そう言って不比等も立ち去った。そして今この部屋にいるのは理久兎と輝夜だけになった。

 

輝夜「あら?理桜さんは行かないの?」

 

輝夜はそう言うがそろそろ良い子ちゃんぶるのも飽きたので素を出すことにした。

 

理 「はぁ~いい加減にその丁寧語やめたら?

   聞いてると無理があるよ」

 

と、理久兎が言うと若干輝夜姫は驚きその口調を変えたのだ。

 

輝夜「ふ~ん貴方見かけによらず鋭いわね♪

   正直疲れるのよね……」

 

理 「そうかい…」

 

輝夜「でも貴方知識がどうのって何を知りたい

   の?」

 

輝夜姫は自分にそれを聞くが。

 

理 「おっとそれは難題が終わったら聞きます

   ので♪」

 

理久兎は輝夜姫の質問に対してはぐらかした。

 

輝夜「ちょっ!それ私が気になるじゃない!」

 

理 「まぁ~俺が無事に帰ってくることを

   願ってて下さいね♪」

 

輝夜「中々面白いこと言うわね……」

 

理 「では俺もそろそろ行きますんで♪」

 

そう言い理久兎は立ち上がる

 

輝夜「そう……」

 

輝夜姫がそう言うと理久兎はあることを思い出す。

 

理 「あっ!そうそう最後に」

 

輝夜「何かしら……」

 

輝夜姫が何かと聞くと理久兎は躊躇なく、

 

理 「あまり月でのゴタゴタを此方に持ち

   込まないでね♪月の住人さん♪」

 

と、如何にもNGワードを言うとそれを聞いた輝夜姫は、

 

輝夜「えっ!貴方いったい!」

 

ただ驚くしかなかった何せ自分の正体を知っているなんてこの地球ではあり得ないことだったからだ。

 

理 「ではまたお会いできたらその時まで♪」

 

そう言いながら理久兎は部屋から出ていった。そして輝夜姫は、

 

輝夜「ちょっと!」

 

そう言って立ち上がろうとするが、

 

ガタッ!

 

輝夜「あっ足が痺れた……」

 

輝夜は正座のしすぎで足が痺れてしまい動けなかった。そして理久兎が輝夜姫の家から出る。

 

理 「ふぅ~さていったん家に帰るか……」

 

そう言って理久兎は家に帰っていくのだった。そして輝夜さんはその日の夜は理久兎の言ったことが気になりすぎて眠れなず翌朝翁と媼が輝夜姫の顔を見るとくまができそしてむくでいたそうだ。そしてまた視点は代わる。

 

? 「フフ今日も花が綺麗ね♪」

 

1人の日傘を指した女性が微笑み太陽のような大きな黄色い花を見ながらそう言っている。普通にみたらそれは可憐この言葉が似合うだろう。だがその女性の背後には、

 

妖怪「助…けて…くれ…」

 

妖怪「死に……たく…な……い…」

 

2匹の妖怪が頭血みどろで横たわっていた。

 

? 「あら?うるさいゴミが何か言ったかしら?」

 

そう女性がいった次の瞬間、

 

グシャ!

 

1匹目の妖怪の頭をその女性が踏みぬき頭が木っ端微塵になってその頭の中身が飛び出てくる。

 

妖怪「ヒッ!ヒィィ!!」

 

? 「フフ大丈夫♪ここで死んでも花達の養分

   になるだけだから♪」

 

妖怪「嫌だ……死にたくない何とかあの妖怪から

   逃げてきたのにこんなあんまりだ!!」

 

? 「ここに入ってくるの貴方達がいけないの

   よ?」

 

妖怪「助け…あっアァーーー!!」

 

グシャ!

 

そしてその妖怪も頭を踏み抜かれ頭を潰される。

 

? 「まったく……さてとお花に水をまかない

   とあら?じょうろを忘れてきちゃった

   取りに行かないと……」

 

そう言って女性はじょうろを取りに戻るのだった。

 



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第99話 ボス級からは逃げられない

理 「やっぱり遠いな……ここからあそこまでは」

 

理久兎は輝夜姫の家から出てそのまま真っ直ぐ自分の拠点に帰ってきた所だそして今はもう昼だ。

 

理 「さぁ~てまずどうしようかな……」

 

そう言いながら理久兎は門の扉を開けると、

 

耶狛「晴明ちゃんパス!パス!」

 

亜狛「やらせないぞ!」

 

晴明「こんなの蹴鞠じゃな~い!」(。>д<)

 

紫 「フフフ♪頑張れ~♪」

 

こんな感じの、声が庭の方から聞こえてきた。

 

理 「あいつら……」

 

数週間前に理久兎は亜狛と耶狛に蹴鞠禁止と言ったのだが破ってまた蹴鞠をしているようだ。

 

理 「少し制裁を加えるか……」

 

そう言って理久兎は庭の方へ歩き出した

 

耶狛「晴明ちゃん!こっち!」

 

晴明「もうどうにでもなれ!」

 

バン!

 

そう言って晴明は耶狛に蹴鞠ボールをパスする。

 

亜狛「ここまで来たなら止めるまで!」

 

耶狛「お兄ちゃんに止めれるかな!」

 

そう言って耶狛は晴明からパスされた蹴鞠ボールをキャッチしてボールの植えに片足を置く。

 

亜狛「こい耶狛!お前のシュートを止めて

   みせる!」

 

耶狛「そうこなくっちゃね!いくよ!」

 

耶狛は妖力を足にこめる

 

耶狛「いけ!狼達♪」

 

掛け声と共にボールを亜狛のゴールに向かってシュートするそして耶狛が蹴った蹴鞠ボールに狼の群れみたいなものも現れる。

 

亜狛「止めるんだ俺!うぉー~!空間殺法!」

 

亜狛がそう叫び自身の周りに箱形の線が引かれるそして手の形を手刀の形にしてそのまま一閃するそうするとその空間内だけ無数の斬撃が現れるそれはまるで全てを切り裂く嵐のようだそこに耶狛のシュートしたボールが入っていく、そしてその斬撃と狼の群れとでつばぜり合いが起こった

 

耶狛「いっけ~!」

 

亜狛「止まれ~!!」

 

晴諦め「何…この戦い……」

 

紫 「フフすごい戦いね♪」

 

そして、つばぜり合いの勝者は

 

パスン!

 

亜狛「止めたぜ!!」

 

耶狛「くっ!負けたか……」

 

亜狛が何とかボールを弾いてシュートを免れただがボールの勢いはまだ止まっていないそれどころかゴールとは別の位置に向かっている。

 

晴明「ちょっと!2人共ボールが!」

 

亜狛「不味い!もしこれで壁に穴を開けたら!」

 

耶狛「お仕置きされる!」

 

紫 「あら?誰か来て……不味いわ!ボールが

   当たるわ!」

 

晴明「避けて!!」

 

だがこの4人は知らない入って来たのが、

 

ガシッ!!

 

ここの主人だということを。

 

理 「ほ~蹴鞠か……亜狛…耶狛♪」

 

そう理久兎だ顔は笑顔だが目は笑っていなかったそして飛んできたボールの勢いは手で握っただけで一瞬で消えたそしてそれを感じ取った亜狛と耶狛そして紫と晴明は体が震えた。

 

亜狛「まっマスター!」

 

耶狛「おおっお帰りなさい…」((( ;゚Д゚)))

 

晴狛「おっお邪魔しているわ……」

 

紫 「御師匠様が怖い……」

 

理 「お前ら言ったよな?2週間は蹴鞠禁止

   って?」(#^ω^ )

 

理久兎が笑顔で亜狛と耶狛に言うと野生の勘が働いたのか、

 

亜狛「やっヤバイ!」

 

耶狛「お兄ちゃん逃げるよ!」

 

そのまま2人は逃げ出した。だがそれをただ黙って見ている理久兎ではない。

 

理 「仙術十八式瞬雷!」

 

理久兎は瞬雷を唱えるといっきに2人との距離を詰める。

 

ガシッ!!ガシッ!!

 

亜狛「えっ!」

 

耶狛「嘘!」

 

2人はそのまま頭を掴まれたのだ。その時間僅か1秒足らずだ。

 

理 「俺から逃げれると思うなよ?」

 

2人「ぎゃぁーーーーー!!」

 

そう言うと2人の絶叫がこだましたのだった。そして理久兎の鉄拳制裁を受けた2人は頭にコブが出来そこから煙を出していたがそれだけでは終わらず蓙巻きにされ木に吊るされたのだった。これをRPG風に言うと「BAD ENDボス級からは逃げられない」になった。そして2人の鉄拳制裁をした理久兎は笑顔で紫と晴明のもとに行く。

 

理 「いや~待たせたね♪」

 

晴明「いっ!いえ待ってなんていませんよ!」

 

紫 「えぇ!待ってなんかいないわ!」

 

2人は今の光景を目の当たりにして若干ひいたようだ。

 

理 「そう言ってくれると助かるよ」

 

晴明「所で理久兎さんあの2人は何で……」

 

理 「あぁそれは……」

 

理久兎は2人に亜狛と耶狛が壁を破壊して蹴鞠禁止のことを説明をした。それには晴明は苦笑いをして紫はクスクスと笑っていた。

 

晴明「そういうことだったのね」

 

紫 「ふふっ♪やんちゃね♪」

 

と、そんな話をしていると晴明は何を思ったのか、

 

晴明「所で理久兎さんと紫さんに聞きたい

   ことがあるんだけど……」

 

晴明が1週間前の村人達につて質問をしてきた。どうやら前に理久兎(偽)が監禁していた人間達のその後が気になるようだそれについて紫は話す。

 

紫 「全員あの村に帰したわそれと妖怪の

   骸も掃除したから大丈夫よ♪」

 

どうやら現在は普通に生活をしているみたいだ。それを聞いた晴明はホッとしていた。

 

晴明「良かった~前から気になっててて」

 

理 「優しいな晴明は……」

 

晴明にそう言うと晴明はキョトンとした顔をして、

 

晴明「私より理久兎さんの方が優しいですよ」

 

紫 「晴明は兎も角御師匠様は優しいわ」

 

理 「優し…いか……」

 

理久兎は昔から今にかけて振り返ってきた自分がやってきたのは優しさなんかではなく自分自身の自己満足ではないかと最近になって考えていた。するとそれを見ていた紫は自分に話しかけてくる。

 

紫 「御師匠様?」

 

理 「んっ?あぁ悪いなそうだ俺も2人に

   聞きたいんだけど…」

 

2人にあることが聞きたかったのでそれを聞いてみることにした。

 

紫 「なんでしょうか?」

 

晴 「何を?」

 

2人はそれに答えてくれるようなので理久兎は聞きたいことそれは花妖怪について聞くことにした。

 

理 「花妖怪って知ってる?」

 

それを聞いた晴明はとても驚き紫は真剣な面持ちとなった。

 

晴 !!

 

紫 「御師匠様どこでそれを?」

 

理 「ん?なら今どんな状況か説明するよ」

 

理久兎は再び現在の状態について説明をした。

 

紫 「なるほど……」

 

晴明「理久兎さんならせめて忠告させて

   頂きます」

 

理  (・_・?)?

 

晴 「彼女はとても危険いえ最悪レベルです…」

 

紫 「えぇ妖怪達の中でも恐れられているわ」

 

どうやら花妖怪は少しどころか滅茶苦茶ヤバイみたいだ。

 

理 「おいおい輝夜姫もこんなジジイに無理

   難題をおしつけるよねぇ」

 

晴 「いや!理久兎さんまだ若いわよ!」

 

紫 「えぇまだ生き生きとしていて若いですよ」

 

どうやらまだ若々しく見えるみたいだ。

 

理 「ハハハ♪嬉しいことを言ってくれるね」

 

そう言ってはいるが内心は、

 

理  (俺の年齢軽く億越えなのにな……)

 

そう思っていた。なので全然若くはない。

 

紫 「いつ向かうのですか?」

 

向かう日にちを聞いてくると理久兎はそれに答える。

 

理 「明日にでも向かおうかとね♪」

 

理久兎がそう言うと今度は晴明が喋り出す。

 

晴明「そう……ならもうひとつ言っておくわ

   理久兎さん」

 

理 「なんだい?」

 

それについて晴明に聞くとそれについて喋り始める

 

晴明「その花妖怪の花畑付近でまた不審な妖怪

   がいるのそれにも気をつけて」

 

紫 「確かその妖怪この辺じゃ見ない姿をして

   いるって聞いたわねそれで偶然生き残っ

   た妖怪は確かこう言ったわね」

 

理 「なんて?」

 

紫 「闇が襲ってくるだったかしら?」

 

それを聞いた理久兎は花妖怪とその闇の食人妖怪について心にとどめておくことにしそれを話してくれた紫と晴明にお礼を言う。

 

理 「なるほどご忠告をありがとう肝に命

   じておくよ2人共そうだ2人共せっかく

   ここにいるんだ飯食ってきなよ」

 

紫 「あら!久々に御師匠様の料理が

   食べれるわね!」

 

晴明「お酒もお願いね♪」

 

理 「はいはいわかったよ♪」

 

こうして今日1日は過ぎたのであった、そして木に蓙巻きにされ吊るされた亜狛と耶狛が解放されたのは数時間後の夕方頃だったそうだ。

 



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第100話 花畑の危険な女性

翌日俺達は、花妖怪が住むと言われる場所に降り立った。

 

亜狛「マスターここが例の場所ですか?」」

 

理 「あぁここであってるよ」

 

耶狛「う~ん!心地よい木々の香り!」

 

今俺自分達は輝夜姫の難題の1つである花妖怪の所に行って種を取ってこいという難題をしていた。はたから見ると簡単に見えるだろがだけどすごい大変だ。

 

理 「2人共行くよ」

 

亜狛「了解です」

 

耶狛「わかりましたマスター!」

 

そう言って理久兎達は先に進むのだった。

 

神様、神使移動中……

 

理久兎達は森を歩き抜けると美しく派手やかな黄色が見えた。

 

理 「花畑はここか……」

 

亜狛「絶景ですね」

 

耶狛「おっきいお花がこんなに♪」

 

理久兎達から見てその花の数はとても多くまるで花の国と言わんばかりに咲き誇っている

 

理 「とりあえず花妖怪に会いに行かないと」

 

耶狛「花って付くぐらいだからきっと綺麗な人

   なんだろうね♪」

 

亜狛「そこは会ってみないとな……」

 

理 「さて何処にいるかな……」

 

理久兎達が迷っていると1人の日傘をさした緑色の長髪の女性が近寄ってくる。

 

? 「あら?貴方達はここで何しているの

   かしら?」

 

理久兎達はその女性に呼びかけられる。

 

理 「うん?」

 

亜狛「えっ?」

 

耶狛(・_・?)?

 

だが理久兎達はどうしてこんなところに人がいるのかがわからなかったが彼女は話を続ける。

 

? 「ここは怖い妖怪がいるから近寄ったら

   危ないわよ?」

 

どうやら注意をしてくれているみたいだ。だが自分はその妖怪に会いに来たのだ。

 

理 「えぇそれは知ってますよ私達はその

   妖怪に会いに来たのですから♪」

 

と、言うと女性はにこやかに笑いながら、

 

? 「へぇ~なら貴方達はここに入って来た

   浸入者ってことでいいのよね?」

 

そう言ってその女性は傘をたたむ。すると傘をたたんだ次の瞬間、自分に目掛けて傘を使ったフルスイングで殴りかかってきた。

 

亜狛「なっ!マスター危ない!」

 

耶狛「マスター!」

 

2人は叫ぶが等の本人である理久兎は、

 

ガシッ!

 

フルスイングで殴りかかってくる女性の傘を右手で掴む。

 

理 「やれやれ不意打ちって……」

 

パシン!

 

理久兎はそう言って掴んでいる傘を弾き飛ばす。

 

? 「へぇ~中々できるみたいね♪」

 

理 「でも殴り掛かってきたってことは君が

   その花妖怪かい?」

 

理久兎がそう言うと花妖怪?は笑いながら答える

 

? 「ふふっ♪えぇあってるわ♪」

 

どうやらこの女性が花妖怪のようだ。

 

亜狛「この人が花妖怪……」

 

耶狛「綺麗な人ってのは的中♪」(σ´∀`)σ!

 

亜狛「耶狛それを言っている場合か……」

 

理 「2人共下がってて危ないから」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「了解頑張ってねマスター」

 

理久兎はそう言って2人に下がるよう指事をする。理由は簡単下手をすると巻き込まれるからだ。それを聞いていた花妖怪は、

 

? 「あら?貴方1人で私と戦うのかしら?」

 

どうやら1人で戦うことに疑問をもったようだ。

 

理 「もちろんそのつもりだよ♪」

 

と、言うが内心では、

 

理  (下手すると亜狛と耶狛に被害がでるからな)

 

ただ単に自分の戦闘に巻き込ませないために下がらせたのだ。

 

? 「ふ~んまぁいいわ貴方を倒したら後で

   そこの2人と遊ぶから♪」

 

理久兎に勝つ気満々にそう言うが理久兎はそれに返答をする、

 

理 「まぁ俺に勝てたらね♪」

 

? 「たいした自信ねその自信がいずれ貴方を

   滅ぼすかもよ?」

 

戦う相手に忠告してくれのは理久兎からしてみれば初めてだった。その忠告を聞いた理久兎は笑いながら、

 

理 「ハハ♪肝に命じておくよ」

 

と、言うと花妖怪も笑いながら話を続ける

 

? 「ふふっ♪中々面白いわねなら冥土の土産に

   私の名前教えてあげる私の名前は風見幽香

   ここのお花畑を縄張りにしている妖怪よ♪

   よろしく侵入者さん♪」

 

花妖怪もとい風見幽香は自己紹介を交えて挨拶をしてくるそして理久兎も、

 

理 「ハハ♪まだ俺は死なないよ♪でも折角

   名前を名乗ってくれたし俺も言うよ俺

   の名前は八弦理桜よろしくね」

 

と、自己紹介(偽名)と挨拶を返す。

 

幽香「フフ♪やっぱり変わってるわ貴方……」

 

理 「いつも言われるからもう慣れたよ」

 

幽香(なんか周りも苦労してそうね……)

 

理 「じゃそろそろ殺ろうか?君もさっきから

   体がウズウズしてるみたいだしね」

 

? 「えぇ始めましょう♪」

 

そうして2人は対峙するのであった。そして視点は変わる。理久兎達が幽香と出会って戦いを吹っ掛けられてるその一方で、

 

グチャ!グチャ!ジュルルルル!!

 

昼のはずなのに何故か真っ暗になっている森の一部…でも何かが潜みそして、何かを食べているのか謎めいたグロい音が聞こえてくる。

 

? 「フフ♪もっと食べたいな……」

 

妖怪「何も見えね~よ!ここはどこだよ!

   しかも何なんだよ!この音は!」

 

そこに迷いこんだ妖怪は視覚を頼ることのできないこの闇の空間で聴覚がものすごく敏感になっているせいかその音が余計によく聞こえるそしてその妖怪はこれから起こることを知らなければまだ楽かもしれなかっただろう。だが知ってしまったその者の声とこれから起こることに、

 

? 「ねぇ貴方も食べていいのかしら?」

 

妖怪「ひっ!ギャー~ーー!」

 

バキン!

 

そうしてまた1人妖怪が死んでいくのだった

 



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第101話 VS幽香

日の光りが照らしそしてそれを浴びるかのように太陽のような花が咲き乱れている横では、

 

幽香「準備はいいかしら?」

 

そう言っていると幽香は傘を理久兎に向ける。

 

理 「幽香はその傘で戦うのか?」

 

理久兎は幽香に聞くと幽香は笑顔で、

 

幽香「えぇそうだけど?」(*^-^)

 

と、答えてくれる。そしてそれを聞いた理久兎は幽香に、

 

理 「なら俺も何か使っていいか?」

 

幽香「お好きにどうぞ♪」

 

笑顔で答えてくれると理久兎も笑顔で返しながら、

 

理 「そうかすまないね♪」

 

そう言って断罪神書を取り出す。

 

理 「来い!黒椿!」

 

そう言って理久兎は黒椿だけ取り出した。黒椿だけ出したのには理由がある。それは至極簡単で空紅を使うとこの辺が火の海になるからだからだ。そしてそれを間近で見ていた幽香は笑って

 

幽香「フフ♪貴方ただの人間じゃ無さそうね♪」

 

と、言うとそれに答えるように理久兎も笑いながら、

 

理 「ハハ♪もしかしたら人間じゃなく化物

   かもよ?」

 

幽香「化物ね~なら早く駆除しないとね♪」

 

理 「そうはいかないな……」

 

そう言うと沈黙となった。

 

幽香「…………………」

 

理 「…………………」

 

そして2人はお互いを見合うと、

 

ガキン!

 

理久兎と幽香は一瞬で近づき幽香の傘と理久兎の黒椿がぶつかり合う。そして幽香は少し驚いていた。

 

幽香「あら!私の一発を受けてもその刀は耐え

   るのね」

 

そう自身の一撃を受けても黒椿は折れなかったことにだ。それを聞いた自分は、

 

理 「まぁそれは俺のハンドメイドだからな!」

 

キン!!

 

黒椿で幽香の傘を弾き飛ばし理久兎と幽香はお互いに距離をとると幽香はさっきよりも楽しそうに、

 

幽香「フフフ♪ハハハ♪いいわね!久々に楽し

   めそうだわ!」

 

理 「それは良かったよ!」

 

そう言って理久兎は幽香のもとに走り黒椿を振るうが、それに負けじと幽香も傘を使って迎え撃つ。

 

ガキン!ガキン!ガキン!

 

理久兎が幽香に刀を振るうと幽香はその傘で弾き幽香が理久兎の心臓めがけて傘を突くと理久兎はそれをいなしたりとお互いに決定だがない。

 

幽香「アハハハハハ!」

 

幽香は理久兎に傘を降り下ろすが、この戦いで何度も見てきた理久兎は、

 

理 (何度でもいなすだけだ……)

 

キン!!

 

そう考えて理久兎は幽香の傘の降り下ろしをうまくいなす。だが幽香もそんなに単純ではない……

 

幽香「甘いわよ?」

 

理 「なっ!」

 

ゴンッ!!

 

理 「っ意外に痛いな………」

 

幽香は傘を振るった後にコンボを繋げてそのまま回し蹴りをするが理久兎は何とか左腕でブロックしたが鈍い音が響く。そして蹴りをブロックした左腕からは血が流れていた

 

幽香「結構本気で蹴ったけどまさか血を垂らす

   ぐらいで済むなんてね貴方本当に人間?

   普通なら粉砕骨折するけど?」

 

幽香は確認のためにもう一度聞いてくる。そして理久兎はもう一度……

 

理 「だから言ってるだろ化物かもよって」

 

同じ答えを出すだけった……

 

幽香「フフフ♪確かにこれを止められるんじゃ

   貴方は化物ね………」

 

理 「てかさ!この体制辛いんだよね!!」

 

ガッ!

 

そう言って理久兎は幽香の足が当たっている左腕を強引に振り払う

 

幽香「っと、貴方中々力あるわね」

 

理 「それりゃどうも」

 

そう言うと幽香はある提案をする。

 

幽香「さてとそろそろ本気でやらない

   かしら?」

 

理 「そうだね準備運動はこのぐらいで

   いいよね♪」

 

ここだけの話この2人全然本気を出していない、それどころか準備運動としか思っていないようだ

 

幽香「フフ♪アハハ貴方を今この場で

   ズタボロの布切れにしてあげるわ!」

 

理 「ハハハ♪やってみなよ!できるならね!」

 

その言葉と共に2人から妖力が溢れだすどうやらここからが本当の勝負のようだ……そして理久兎から溢れ出る妖力を幽香は確認すると……

 

幽香「貴方やっぱり妖怪だったのね……」

 

理 「さっきから言ってるだろ俺は化物だと」

 

幽香「確かにねまぁそんなのは関係ないわ!」

 

そう言うと幽香は傘を構えそして走ってくる

 

理 「ハハハ♪良いね!久々に燃えてきたよ!」

 

そして理久兎も黒椿を構え走り出す。

 

ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!

 

理久兎と幽香の一撃と一撃がぶつかり合う。そして2人の顔はな高揚感を思い立たせるような笑顔だ。

 

幽香「良いわ!これならどうかしら!」

 

そう言うと幽香は何と予想を遥かに上回ることをした

 

理 「なっ2人だと!?」

 

そう分身だ理久兎の目の前には幽香が2人いるのだ、そして2人の幽香が攻撃を仕掛けてくる。

 

キン!!キン!!キン!!キン!!キン!!

 

幽1「アハハどうかした?さっきよりペース

   が落ちてるわよ!」

 

幽2「遅いわ!もっと速度をあげたら?」

 

理 「2人って捌くにも手間がかかるな!」

 

そう2人になって理久兎も、少し動揺しているのだそして2人は即座に後ろに下がる

 

幽1「さぁー!」

 

幽2「散りなさい!」

 

そう言って2人の幽香が傘を構えるするとその傘の先端から凝縮された光の玉が現れる。そしてそれは極太レーザーとなって襲いかかる。

 

理 (あの一発どう耐えるか……そうだそのために

  あの技を作ったんじゃないか!)

 

僅か0.001秒で何をするか考えると黒椿を地面にさす。そして霊力に切り換えて構えをとると、

 

理 「仙術 八式 脱気!!」

 

それを唱えたと同時に幽香から放たれた極太レーザーは理久兎に当たる先端の所から光の粒子となって上空に拡散して飛んでいくのだった。仙術八式脱気この技は相手の霊力、妖力、魔力、神力等を粒子にして上空へ拡散させる。これを相手の体の一部に触って使えば相手の体内にある霊力等を強制的に上空へ拡散させることも可能。なおこれをやられたら相手は力切れをおこす。そして後々の弾幕等も上空へと拡散させるのだがはっきり言うと結構なチート技だ。そしてかつて美須々、風雅、亜狛、耶狛の4人の技を完封した技の正体でもある。

 

幽1「嘘!私の技を!」

 

幽2「まさか破るなんて」

 

2人の幽香がそう言っていると、

 

理 「どこを見ているんだ?」

 

シュン!!

 

幽2「ぐっ!!」

 

理久兎の蹴りを受けて幽香2は消滅し本物が残る。

 

幽香「いつの間に!」

 

そう言って幽香は傘を振るうが、

 

理 「遅いな………」

 

と、呟くと幽香の目の前から消えた。

 

幽香「なっ!!どこに!」

 

そう言って幽香は辺りを探すのだが、

 

チャキ……

 

幽香の首もとに黒い刀が添えられていた。

 

幽香「くっ!」

 

理 「勝負あったね幽香さん♪」

 

幽香「………………はぁ~負けたわ」

 

そしてこの勝負は理久兎が制したのだった。



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第102話 おつかいと食人

日差しが当たる花畑。そこでは、

 

幽香「ねぇ1ついいかしら………」

 

理 「なんだい?」

 

今、理久兎は幽香との戦いに勝利しお互いに武器は納刀している状態だ。

 

幽香「貴方いったい何物のかしら?普通に妖力や

   霊力を使い慣れていたしこれで人間なんて  

   言ったら洒落にならないわよ?」

 

理 「ハハハ♪そうだね…まぁ君らには近い存在

   かな?」

 

幽香「やっぱり……」

 

理久兎と幽香がそんな会話をしている先には、

 

耶狛「蝶々だ!待て♪待て♪」

 

亜狛「おい耶狛ちょっと待てって!」

 

観戦し終えて耶狛は花畑にいる蝶々を追いかけ回し亜狛はそんな耶狛を止めようと耶狛を追いかけていた。

 

幽香「なんか貴方の従者呑気ね……」

 

理 「まぁそこが良い所なんだよ…きっと……」

 

幽香「あっそうだ!所で貴方達は何しにここまで

   来たのかしら?」

 

理 「あっそうだった実は幽香に少しお願い

   したいことがあるんだけどいいか?」

 

幽香「なにかしら?」

 

理 「そこに咲いている花の種がほしいんだけど」

 

理久兎は黄色い花現代で言うと向日葵をさした。

 

幽香「あぁあの花ね良いわよ久々にいい戦いが

   出来たからそのお礼にあげるわ少し待っ

   ていて頂戴ね」

 

そう言うと幽香は種を取りに戻っていった。

 

理 「ようやくお使いが完了かな……」

 

やっとこれでお使いが終わった。だが内心では、

 

理 (でも多分輝夜姫のところで近いうち何か

   が起こるな……念には念をいれておくか)

 

そう先の先を考えた理久兎は行動に移すことにした。

 

理 「亜狛!耶狛!」

 

亜狛と耶狛を呼び出す。

 

亜狛「うん?マスター何ですか?」

 

耶狛「何?マスター?」

 

理 「君らに少しおつかいを出すよ」

 

亜狛「おつかいの内容は?」

 

おつかいの内容を聞かれ手を顎に置くと、

 

理 「そうだな……どこか視界が悪くて身を隠す

   にはうってつけの場所を探してきてくれ」

 

耶狛「何で?」(・_・?)?

 

理 「少し念には念をいれようとね♪」

 

亜狛「はっはぁ~?」

 

理 「で…見つけしだい俺にそこの場所を伝え

   てくれ♪」

 

そこで普段は意見が思い付かない耶狛が疑問に思うことがあったそれは、

 

耶 「あれ?マスターはどうやって帰るの?」

 

そう2人が居なくてどうやって帰るのかが分からなかったので理久兎に聞くと、

 

亜狛「言われてみれば私共がいないとマスター

   都までどう帰るのですか?」

 

理 「うん?それは飛んで帰る予定でいるよ」

 

ここから帰ろうとすれば帰れない距離ではない。

 

亜狛「そうですか……わかりましたマスターの

   その司令を謹んでお受けいたします」

 

耶狛「了解だよマスター♪」

 

理 「じゃ頼んだよ♪」

 

亜狛「では私共は先に失礼します」

 

耶狛「行ってくるねマスター♪」

 

そう言って亜狛と耶狛は裂け目を開けてそこに飛び込むと裂け目は消えた。

 

理 「さて幽香はいつ来るかな」

 

そう言って数分後、

 

幽香「ごめんなさいね待たせてしまって」

 

そう言って幽香さんがやって来る。

 

理 「いや大丈夫だよ」

 

幽香「そう……あら?貴方の従者は?」

 

幽香が周りを見渡すと先程までいた従者がいないことに気がつく。

 

理 「あぁあの2人は少し野暮用で席を外した

   よ♪」

 

幽香「そう……後これを渡す前に聞きたい事が

   あるわ……」

 

理 「何?」

 

聞きたい事とは何だと思っていると、

 

幽香「貴方本当に何物なの?」

 

理 「アハハそうだね…‥なら俺の本名を言うよ

   俺の本名は理久兎………深常理久兎だよろ

   しくな♪」

 

理久兎が自身の省略名を述べると幽香はもしやと思い理久兎にまた質問をしてきた。

 

幽香「理久兎……まさかあの理久兎?」

 

理 「多分それであってるよ♪」

 

幽香「噂で聞いたことがあるわ確か妖怪総大将

   深常理久兎………鬼や天狗そして河童など

   色々な妖怪達が集まる百鬼夜行を作った

   妖怪だったわよね?」

 

理 「合ってるね♪」

 

幽香「まさかその妖怪に出会えるなんてね通り

   で強い訳ね………あれ?でも確か百鬼夜行

   って色々と悪事を働いて今から1週間前

   に陰陽師に潰されなかったかしら?」

 

幽香がそう言うと理久兎はそれについて答える。

 

理 「あぁあれね………あれは俺らの偽物達だよ

   ………それを俺らが完膚なきまでに潰して

   陰陽師に手柄をあげたんだよ」

 

幽香「あら?そうだったの……」

 

理 「ハハハ♪困っちゃうよね……」

 

幽香「なんか御愁傷様……」

 

と、フォローまでくれた。意外にも幽香は優しいと思った。

 

理 「うん……さてとそろそろ俺も行くよ」

 

幽香「あら?もう行っちゃうのね……」

 

理 「まぁね……そうだいつか遊びにおいでよ

   その時は茶菓子とお茶ぐらいは出すよ」

 

幽香「あらそれは嬉しいわね♪場所は?」

 

理 「今の俺の住みかは都の○○○ー△△△

   だよ♪」

 

自身の現在の住所を教える。

 

幽香「フフフ♪そうねまぁ暇な時に行かせて

   もらうわね」

 

理 「そうか…何時でもどうぞ」( =^ω^)

 

幽香「えぇその時はお願いね♪後これもね」

 

そう言って幽香は理久兎に種を渡す。

 

理 「ありがとうね」

 

幽香「フフフ♪気にしないで♪」

 

理 「ハハ♪じゃ俺はそろそろね」

 

幽香「えぇさようなら♪」

 

そう言って理久兎は向日葵畑から立ち去りまた静かになった。

 

幽香(フフフ♪面白い妖怪ね♪)

 

幽香はそう思って花畑を歩きだした。そして理久兎は、

 

理 「さて輝夜姫のおつかいも終わったし都に

   向かうかな……」

 

そう言って理久兎は歩き出すのだが、

 

理 「うん?周りが暗くなった?」

 

そう自分の周りが急に暗くなったのだ。まだ昼で明るい筈なのにだ。薄暗い森でも少しは日の光が当たるからまだ明るい筈なのに日の光りも感じないのだ。まるで夜の闇のようだしかも視界が悪すぎるやっと前が見れるぐらいだ。

 

理 (待てよ確か晴明と紫が言ってたなここ最近

   食人妖怪が出没するって……なるほど次の

   標的は俺ってわけか……」

 

そう理久兎の考えたことはあっている。その食人妖怪が次に狙った標的は理久兎なのだ。そしてその食人妖怪が姿を現した。

 

? 「ねぇ貴方は食べていい人種かしら?」

 

その妖怪は紫よりも髪が黄色で服は真っ黒な服を着ている何よりも目立つのはその頭の上にある黒輪とその真っ黒い翼だ。

 

理 「そうだね俺を食べたいなら俺を殺せ

   たらね?」

 

? 「そう……なら存分に殺してあげるわ!」

 

そう言って食人妖怪はどこからともなく黒い剣を出して理久兎に斬りかかるのだった。



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第103話 VS闇の食人妖怪

? 「アハハハハハ♪」

 

食人妖怪は自分に向かって漆黒の剣で斬りかかって来る。

 

スン!

 

理 「あぶないな!」

 

それを寸前の所でギリ回避をする。

 

? 「あら?避けないでくれない?殺せない

   じゃない?」

 

理 「それは無理な相談だな」

 

そう言うと自身の能力『災厄を操る程度の能力』の使用を解放する。

 

理 「落雷!」

 

ゴロゴロゴロゴロピカッ!

 

そう唱えると雷鳴が轟き目の前の食人妖怪に向かって雷が落ちるのだが、

 

? 「へぇ~貴方も能力持ちなのねでもそんな

   ものは当たらないわ!」

 

そう言うとヒラリヒラリと雷を避け続ける。

 

理 「ちっこの闇のせいで狙いが定まらねぇ」

 

闇のせいで視界が悪いめ狙いが定まらない。だが食人妖怪に慈悲はない。

 

? 「アハハそんな程度?なら今度はこっちから

   行くわ!」

 

食人妖怪はまた漆黒の剣を構えて斬りかかるが、

 

理 「っ!」

 

上手く勘を頼りに避ける。避けながら頭の中では、

 

理 (不味い視界が悪すぎて不利だ)

 

今の状態はなんとか近くの物は見えるが遠くの物はまるで見えない状態だ。遠くからいっきに距離を詰められて斬りかかられると避けるのに鋭い聴覚と感と運が必要になる。しかも相手はやけに殺気を隠すのが上手い探すのも大変だ。それ所か断罪神書から武器を取り出す暇も与えてはくれない本当に不味い状況だ。

 

? 「アハハ死んで私の食料になりなさい!」

 

そう言って食人妖怪は何度も何度も再び斬りかかって来る。

 

理 「クソ!」

 

シュン!シュン!

 

だがそれを何とか回避をし続ける。

 

? 「さっきからちょこまかと!」

 

理 (どうするかこの闇をなんとか振り払わ

   ないとこのままいけば俺が不利だ……)

 

理久兎は考えた考えていた。読者様は疑問に思う方はいるかと思う何故理久兎に能力が通用しているのか。簡単なことだこれは理久兎が効かない能力はあくまで自身に影響のある能力をシャットアウトするだけだ。この食人妖怪は理久兎に向かって能力を使用したのではなくこの周辺全体に能力を使って囲んでいるのだ。それだと結果的に理久兎は視界が見えないのだ。だが理久兎も諦めてはいないどうやって打開策を見つけるかを考えていたが食人妖怪はイライラしだしていた。

 

? 「うざったいわね!」

 

そう言うと食人妖怪は暗い空に飛び上がり構えにはいると、

 

? 「ナイトバード!」

 

そう唱えると無数の妖力の玉が自身に向かって放たれた。

 

理 「ヤバイ!ただでさえ視界が悪い状態で

   あれを回避するのは難しすぎる!」

 

? 「さぁ!肉塊になりなさい!」

 

そう言って食人妖怪はその妖力の玉と共に特効を仕掛けて来る。

 

理 (どうする!こうなれば一か八かだ!)

 

一瞬で考え右手を構える。

 

? 「死ねぇ!!」

 

シュン!

 

食人妖怪は理久兎の頭からその漆黒の剣を降り下ろす。そこで行動をおこした。

 

理 「ライト!」

 

理久兎は食人妖怪の顔に右手を掲げそう唱えるとその右手が眩しく光だす。それを至近距離で食らった食人妖怪は苦しみだす。

 

? 「ギャー~!目が!目が!」

 

ザキン!

 

理 「グッ!」

 

食人妖怪にはどうやら光が有効なのは分かったが理久兎も左目に食人妖怪の剣がかすったのか左目から血が垂れていただが食人妖怪の攻撃はこれだけではない。食人妖怪が放った妖力の玉が理久兎に向かって飛んできていた。

 

理 「不味い!」

 

すぐに後退して下がり回避する。すると自分のいた位置に、

 

ダン!ダン!ダン!ダン!

 

と、音をたてて地面にクレーターが出来上がった。

 

理 「チッ!ここまでやるとは……」

 

そう言っていると食人妖怪は自分を睨みながら、

 

? 「許さない!許さない!残酷に殺して

   惨たらしい肉塊にして食ってやる!」

 

どうやら今のライトをくらってブチギレたようだ。

 

理 (どうするかこれでまた振り出しに戻った)

 

たいして状況が変わるどころか逆に食人妖怪がブチギレた。だけだ今も理久兎が不利なのは変わらない。

 

? 「そのまま肉塊になれ!」

 

そう言いうと一瞬で間合いを詰め近づく。そして漆黒の剣で理久兎に斬りかかる。

 

シュン!シュン!シュン!シュン!シュン!シュン!

 

理 「なんの!」

 

シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!シュッ!

 

理久兎は持ち前の洞察力と勘をフル発揮して斬激を回避するが、

 

ザシュ!ザシュ!ザシュ!

 

理 「っ痛って!」

 

理久兎も何とか回避すし続けるが。普通よりも避け難い斬激を体にくらい続け体に傷が出来そこから血が垂れてくる。

 

? 「こいつ!!」

 

理 「マジで今回はヤバイかもしれないな」

 

? 「さぁ!これで終わらせてあげる!」

 

そう言うと食人妖怪は持っている漆黒の剣を掲げるするとその黒い剣が赤黒く光だす。

 

? 「死になさい!」

 

するとそこから無数の斬激波を飛ばしてくるが理久兎もただそれをくらうだけではない。

 

理 「仙術十八式瞬雷!」

 

シュン!!

 

そう唱えると理久兎の姿は消えるそして理久兎に向かって放たれた無数の斬激波は空振りした。

 

? 「はぁ~はぁ~やったかしら?」

 

食人妖怪は理久兎月いた場所に近づくと、

 

? 「いやまだ生きてるわね……」

 

理久兎の死体がない代わりにそこには血の臭いが充満していた。そして理久兎は何とか逃げて木の幹に背中を着けて考えていた。

 

理 (マジでヤバイどうするこの状況)

 

どうするか悩んでいた。まずどうにかしてこの闇を振り払うことが重要だこの闇のせいで彼女がどこにいるか見当もつかないそれ所か気配も隠しているせいで気配を頼りにすることもできない。

 

理  (闇なら光だ………だがライトだと至近距離

   じゃないと光が届かない…能力を使って

   も狙いが定まらなすぎるし雷のだと弱す

   ぎるしで更に被害が大きくなるしだし…

   まいったこれならもう少し光の魔法を成

   長させておくべきだった……うん?成長…

   促進……これだ!)

 

この状況をいや形勢を逆転させる方法を思い付いた。

 

理 (そうと決まればあれを出すだけだ!)

 

そう考えがまとまった時だ。

 

? 「血の臭いがするわそこにいるのね!」

 

どうやら血の臭いで位置がばれたようだがもう今の自分には関係のないことだった。

 

理 「断罪神書!」

 

そう言うと断罪神書がページを開きだすそして理久兎は食人妖怪に向かって走り出す。

 

? 「血迷ったのかしら!」

 

シュン!!

 

食人妖怪は持っている漆黒の剣を走ってくる理久兎に向かって降り下ろす

 

理 「こい天沼矛!そしてスナッチ!」

 

理久兎がそう念じると断罪神書から1本の矛が飛び出しスナッチで自分の右手に引き寄せ、

 

ガシッ!ガギーーン!

 

降り下ろされる漆黒の剣を天沼矛で受け止めた。

 

? 「なっ!」

 

理 「さてと!もう一発喰らっておきな!」

 

そう言うと理久兎はもう一度食人妖怪の顔に左手でライトをまとわせて照らが食人妖怪も同じ手を何度もくらうようなバカじゃない。

 

? (そんなもの目をつぶれば恐くないわ!)

 

そう食人妖怪は目を瞑って回避した。だがこれは理久兎からしてみれば想定内のことだ。

 

理 「かかったな!」

 

? 「えっ!?」

 

キン!シュッ!ダン!!

 

? 「あが!」

 

理久兎はつばぜり合い状態からい強引に食人妖怪の剣をはじき飛ばしそしてよろけたところに回し蹴りを当てた。流石の食人妖怪もこれには吹っ飛んだ。

 

? 「貴様!!」

 

食人妖怪はその翼を使って空中で体制を建て直すが、口からは血が吐き出されていた。

 

理 「さ~てとこれで形勢逆転だ!」

 

? 「はぁ?何をいっているの?この闇がある

   限り貴方に勝機はないわ!」

 

理 「確かにね♪でもその闇を払うと言ったら

   どう対処する?」

 

? 「まさか!そんなことさせないわ!」

 

ダッ!

 

食人妖怪は理久兎に特効を仕掛けるがもう遅い。

 

理 「ライト!そして我が(イザナギの)矛よ!

   この闇を打ち払え!」

 

そう言うと理久兎はライトを天沼矛に宿しそれを地面に突き刺すそるとそこから光が溢れだした。

 

? 「まっ眩しい!!」

 

天沼矛かつてイザナギとイザナミが神産みをするさいに使用した伝説の矛イザナミのお腹にいる神の子達を一瞬で出産にまで成長させることができる(この作品内での設定です)つまりこの矛には能力があるその能力は『促進させる程度の能力』これを理久兎が使うライトと合わせることで今いる闇を払う光になると理久兎は考えたのだ。

 

理 「グッ!眩しい!!」

 

そしてその光が止むと辺り一面の闇が打ち払われ先程までなかった日の光が照らされていた、

 

理 「よし上手くいった!」

 

理久兎の策はなんとうまくいった。そして食人妖怪は、

 

? 「うぐ!日の光が!!」

 

常に日頃から闇にこもっている食人妖怪には結構きついようだ。

 

理 「これで終わりだ!!」

 

そう言って理久兎は食人妖怪に向かって駆け出す。

 

? 「くっ!まだだ!」

 

そう言って食人妖怪も漆黒の剣を構える。

 

理 「うぉー~!」

 

理久兎は天沼矛で剣劇を仕掛け。

 

キン!キン!キン!ガキン!

 

そして食人妖怪の漆黒の剣を弾いて捨てさせる。

 

? 「なっ!剣が!!」

 

理 「チェスト!!!」

 

? 「不味い!避けられな!」

 

ダーーン!!

 

? 「ガフッ!!」

 

理久兎の蹴りを腹にくらってまた吹っ飛ばされて地面に着地した。

 

? 「グッ!まだ!ま……だ……」

 

食人妖怪はまだ諦めていないのか立ち上がろうとするが、

 

バタン!

 

食人妖怪の願い虚しく食人妖怪は倒れこの戦いの勝者は理久兎に決まったのだった。

 



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第104話 始末する気が失せました

理 「血が垂れてくるな……しょうがない」

 

そう言って理久兎は自分が着ている着物の裾を破いて眼帯との代わりにして巻きながら食人妖怪に近づく。理由は単純明確で始末するためだ。

 

理 「さて君は死ぬ覚悟できてる?」

 

理久兎は天沼矛を振り上げる。

 

チャキン!

 

? 「うぐ!……」

 

食人妖怪は立とうにも立つ気力がなく逃げることも反撃することも出来ない。

 

理 「そうだ最後に言いたいことはある?」

 

最後の言葉はあるかと尋ねると、

 

? 「ないわ……さっさと殺せば!」

 

理 「そうかならお望みとうりに!」

 

食人妖怪は目を瞑るそして食人妖怪がこれまで行ってきた走馬灯が見えていたのか目を瞑ると先程とは変わり優しい顔になるがそんなのはお構いなしに理久兎の天沼矛が降り下ろされようとする瞬間、

 

グゥ~~~~~~~!!

 

と、突然食人妖怪から腹がなる音がした。これには理久兎も、

 

理 「…………なんだお前……腹減ってるのか?」

 

理久兎は食人妖怪に問いかけるそしてその問いかけに食人妖怪は優しい顔から真っ赤にさせて、

 

? 「違うわ!これは……あの…その………てっ!

   さっさと私を殺しなさい!もう私は覚悟

   が出来てるのよ!」

 

食人妖怪は覚悟はもうできているようだがもう今の音のせいで台無しだ。

 

理 「はぁ~やめだやめだ今の腹の音で殺す

   気が失せた……」

 

そう言って理久兎は天沼矛を断罪神書の中に納めた。

 

? 「なっ!私に情けをかける気!」

 

理 「違うよ殺す気が失せただけだよ」

 

? 「それを情けっていうのよ!!」

 

理 「てか君さ、そんなに死にたがらなくても

   良くない?折角殺す気が失せたのにさ」

 

? 「それを死ぬ覚悟ができた者に言う?」

 

理 「はぁ~折角の命なんだからさもう少し

   有効に使ったら?」

 

? 「…………………………」

 

理久兎がそう言うと食人妖怪は黙ってしまった。そんな食人妖怪に、

 

理 「とりあえず君もう少し飯は待てる?」

 

? 「えっ!?」(*´・д・)

 

理 「だからもう少し飯は待てるかって聞いて

   いるんだ……」

 

? 「……待てるわ…………」

 

理 「そうかなら失礼して………」

 

そう言って食人妖怪をおんぶする。

 

? 「ちょ!どこに連れていくのよ!」

 

理 「少し遠いけど我慢してね♪」

 

? 「どういうことよ!」

 

理 「エアビデ!」

 

そう唱えると理久兎の体がゆっくりと浮遊していく。

 

? 「えっ!貴方飛べるの!」

 

理 「まぁな…しっかり掴まってろじゃないと

   落ちるよ?」

 

? 「お忘れかしら私飛べるのよ?」

 

理 「今のその状態でか?」

 

それを言われた食人妖怪は苦虫を噛み潰したような顔で悔しそうに睨んでくる。

 

? 「貴方…本当に憎たらしいわね」

 

理久兎にそう言う……

 

理 「ハハ♪嫌われるのは慣れっこだよ♪さぁ

   行くよ!」

 

? 「ちょ!まだ準備キャー~~!!」

 

理久兎は食人妖怪をおぶった状態で超速度で自分の拠点である都に向かうのだった。

 

数時間後……

 

理 「おっ!都が見えてきた♪」

 

? 「あれが都……」

 

そして理久兎は会話を絶やさないために食人妖怪と会話を続けるが理久兎は食人妖怪に聞きたいことがあったのでそれを聞くことにした。

 

理 「聞き忘れたけど人間って美味しいの?」

 

過去に紫とかも時々食べたりしてので気になり質問すると、

 

? 「……あんまりかしら?」

 

理 「ふぅ~ん……」

 

? 「何よその反応は……」

 

理 「いや所で人間達が食べてる飯を食った

   事はある?」

 

次に人間達が普段食べている物を食べたことはあるかを聞く。これは後に必要な事だからだ。

 

? 「昔にちょいちょいって所かしら?」

 

理 「そうか……旨かったか?」

 

? 「えぇ人間よりは美味しいかしらね」

 

理 「なら良かった」

 

? 「えっ?どうして?」

 

理 「今から俺が君に食べさせるのはその人間

   の飯だから」 

 

そう。これからこの腹ペコ食人妖怪に飯を食べさせるために連れてきたのだ。

 

? 「そうなのね…もうなんでもいいわ」

 

理 「ハハハ♪少しは期待はしてくれよ?」

 

? 「そこまで言うなら期待はしておくわ」

 

理 「そうかい……おっと俺の家の上空に着いたな

   着陸するよ掴まっててね♪」

 

? 「えぇ……」

 

理久兎はそう言って自分の家の庭に着陸する。

 

? 「ここが貴方の家?」

 

理 「まぁ~ね広すぎるだろ?」

 

? 「えぇとっても……」

 

3人しか住んでいない屋敷を見て食人妖怪は呟く。

 

理 「とりあえず中に入りなよもう歩ける

   だろ?」

 

? 「…………えぇ」

 

そう言って理久兎と食人妖怪は家の中に入り食人妖怪を庭が見える部屋に案内する。

 

理 「ここで待ってて今飯の仕度するから」

 

? 「わかったわ……」

 

そうして昨日の残り物があるためそれを温め直すこと数分後、

 

理 「これでいいか?」

 

理久兎が出した品は栗御飯、味噌汁、焼き鮭、南瓜の煮物と健康的な食事だ。

 

? 「人間ってこんなのを食べるのね……」

 

理 「ハハ♪おかわりもあるからよく噛ん

   でね♪」

 

? 「え~といただきます」

 

そう言って食人妖怪が出された料理を食べると

 

? !!

 

食人妖怪は驚きの顔をする。

 

理 「気に入ったか?」

 

? 「えぇとても……」

 

食人妖怪は理久兎の料理が気に入ったようだ。

 

理 「なら良かった俺は少しここをあけるよ」

 

? 「あら?どこにいくの?」

 

理 「傷の手当てだよ?」

 

理久兎はそう言うと食人妖怪は、

 

? 「……なんかごめん…………」

 

理久兎に謝罪をする。

 

理 「気にするなあっそういえば君名前は?」

 

理久兎は重要なことである名前を聞き忘れていたので食人妖怪に訪ねると、

 

? 「私の名前はルーミアよ貴方は?」

 

彼女もとい食人妖怪はルーミアと名乗った。そして自分の名前を聞かれたからには自分も答えた。

 

理 「俺は理久兎…深常理久兎よろしくな

   ルーミア」

 

? 「こちらこそね……ところで行かなくて

   いいのかしら?」

 

理 「おっとそうだねじゃ俺は行くよ」

 

そう言い理久兎は傷の手当てをするために部屋から出ていくそしてルーミアは理久兎が出した料理をもう一度口に含む

 

? 「フフ♪美味しい♪」

 

そして食人妖怪は理久兎の出された料理を食べ続けたのだった。

 

 



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第105話 後で話す

理 「俺にしては珍しくボロボロになったな」

 

理久兎はルーミアと戦って珍しく体をに傷をおった。そして今は応急処置として巻いていた服の切れ端を外して包帯を巻いている所だ。

 

理 「体は何とか隠せるけど顔はどう隠そう

   かな……」

 

今回受けた無数の傷のうち体におった切り傷はボロボロの服を変えて傷を隠せば問題はないのだが顔は隠そうにも隠しきれない。

 

理 「しょうがない……ありのままおこった事を

   しゃべるか……」

 

理久兎は顔に関しては諦めて正直に言うことにし傷のできた左目に布を当てそこに包帯で固定するそして理久兎は鏡を見てあることに気づく

 

理 (首の下が白くなり始めてるな…後何年

   生きれるか……)

 

そう理久兎もだんだんと寿命が近づいているのだ読者様にはこれまでの語られなかった理久兎が寿命死について語ろう。理久兎は寿命が近づくにつれて首の下側がだんだんと白粉(おしろい)を塗ったかのように白くなっていき最終的に首全部白くなっていくのだ。こうなっていくと全身が麻痺して体が思うように動かせなくなりそして最後は息が出来なくなり約1年以上の眠りにつくこれが理久兎の寿命死だ。

 

理 (いやこんなことを考えるのはよそう……

   もう少しポジティブに考えないと……)

 

心に言い聞かせていると部屋の扉が開き

 

ル 「ねぇおかわりは何処にあるのかしら?」

 

ルーミアは茶碗を持って理久兎に尋ねて来る。

 

理 「あぁ悪いね今いくよ」

 

理久兎は立ち上がりルーミアと共に厨房に向かう。

 

理 「ルーミア悪いがこれで終わりだ」

 

釜の飯を茶碗にもそってルーミアに渡して告げる。

 

ル 「あら?もう終わりなの?」

 

理 「あぁもう米も味噌汁も片付いたしね」

 

ルーミアのおかげで昨日の残り物がいっきにかたづいた。

 

ル 「残念……もう少し食べたかったな……」

 

理 「今は………う~ん日の傾きを見ると午後5時

   ぐらいかな?しょうがない飯の仕度するか」

 

ル 「あら?御飯作るの?」

 

理 「そうだよさてと仕込みをしないと……」

 

ル 「何か手伝いましょうか?」

 

理 「いやお客さんにそんなことはさせられ

   ないよ元の部屋で御飯を食べながら待

   ってて」

 

ル 「そう……わかったわ」

 

ルーミアはそう述べて部屋に戻って行った。

 

理 「さぁ~て仕込み♪仕込み♪今日は何を

   作るか…たまには中華でいくか!」

 

意気込むと仕込みにとりかかるのだった

 

ル 「ズズズ………人間の料理ってこんなにも

   美味しいのね♪」

 

ルーミアは理久兎からおかわりをもらいそのおかわりの1つである味噌汁をすすっていた。

 

ル (理久兎…だったけ?それの料理はおいしいわ)

 

ルーミアは料理の結構満足していた。そうして食べ続けること数時間後、

 

ル 「ご馳走さまでした♪」

 

ルーミアはおかわりも合わせて全て完食したそしてルーミアが襖から見える外の景色を見ると、

 

タッタッタッタッ

 

ル 「何かしら?」

 

1人の女の子がこちらに向かって走ってくる。そして襖の前に立つと、

 

? 「ねぇ君マスターのお客さん?」

 

ル 「えっ?!」

 

走ってきた1人の少女に問いかけられたのだった。視点は変わり物置小屋で裂け目が現れそこから亜狛と耶狛が現れる。

 

耶狛「う~ん着いた!!」

 

亜狛「マスターが気に入るか分からないけど

   下見もすんだし後はこれを報告だな」

 

2人はおつかいで言われた物件を見つけれた。後は理久兎に報告するだけだ。

 

耶狛「そうだねお兄ちゃん♪マスター無事に

   帰って来てるかな?」

 

亜狛「あの人に限ってそこいらで死ぬたま

   じゃないって心配するな耶狛」

 

耶狛「そうだねお兄ちゃん♪」

 

亜細かい「とりあえず中に入ろう暗くなってきたし」

 

と、言うのだが耶狛は何を思ったのか、

 

耶狛「なら!蹴鞠で勝負しようよ!」

 

亜狛「耶狛……お前は昨日の今日で懲りないな……」

 

耶狛「やっぱり止めとく……次は多分昨日より

   酷くなりそうな結末を想像しちゃった」

 

亜狛「賢明な判断だよ……」

 

お仕置きが怖くなり蹴鞠をするのを諦めて亜狛と耶狛が会話をしながら家の中に入るため玄関に向かおうとすると、

 

耶狛「お兄ちゃんあの子誰だろ?」

 

亜狛「はぁ?」(ーдー)

 

耶狛が指をさした方向を向くと金髪の少女が料理を食べていたのだ。

 

亜狛「誰だ?」

 

耶狛「まさか!不法侵入!?」

 

亜狛「いや結界が張ってあるんだぞ?人間なら

   まだしもマスターが認めた妖怪しかここ

   には入れないようになっている筈だ多分

   マスターのお客さんだろ?」

 

耶細かい「う~んならあの子に直接聞こう!」

 

耶狛はその子のいる部屋に向かって颯爽と走り出した。

 

亜狛「ちょ!耶狛!!」

 

そう言い亜狛も耶狛の追っかけで走り出す。そして耶狛が走っていくとその子が振り向き自分に気づいたので耶狛は質問をする。

 

耶狛「ねぇ!君マスターのお客さん?」

 

耶狛が質問をする。ここが先程までの流れだ。そして突然の事にルーミアは、

 

ル 「えっ?!」

 

でビックリしていた。

 

亜狛「耶狛そんなだと答えにくいって……」

 

ル 「え~と貴方達は誰かしら?それに

   マスター?」

 

亜狛「あぁ申し遅れました私共は深常理久兎様の

   従者をしている亜狛と申します」

 

耶狛「同じく従者の耶狛だよ♪」

 

2人は軽く紹介も交えて挨拶する。それに対してルーミアは、

 

ル 「えっとつまり理久兎の仲間?」

 

亜狛「それで間違いございませんよ」

 

耶狛「でっ君は誰?マスターのお客さんなの?」

 

ル 「えっえぇあってるのかしら?」

 

ルーミアは少し困惑している無理もない。突然連れてこられて飯を食べさせてもらっているんだ。これには少し困惑しても仕方ない。

 

耶狛「やっぱり♪」(´∀`)

 

亜狛「貴女がいるってことはマスターも戻って

   いるってことですよね?」

 

ル 「えぇいるわ仕込みがどうのって言って

   たけど……」

 

この時亜狛と耶狛はこう思った

 

2人((蹴鞠しなくてよかった!!))

 

2人は安堵したなぜか数週間前に理久兎による鉄拳制裁を受けたからだ。

 

ル 「大丈夫2人共?」

 

亜狛「えぇ大丈夫です」

 

耶狛「うん大丈夫やらなくて良かったよ!」

 

ル 「えっ?何が?」

 

亜狛「あぁこっちの話です」

 

ル 「そっそう……」

 

と、3人がそんな話していると部屋の障子が開く。そこから、

 

理 「亜狛と耶狛の声が聞こえたけど帰って

   きてるのか?」

 

理久兎こと自分が部屋に入ってくる。

 

亜狛「あぁマスターただい…って!どうしたん

   ですか!その顔は!」

 

耶狛「マスターまさかイメチェン?」

 

敢えて言おう。こんなイメチェンがあるか。何処の厨ニ病患者だと。

 

理 「あぁ…うん後で話すよそれと耶狛……イメ

   チェンじゃないからな?」 

 

耶狛「テヘ☆」

 

亜狛「え~と分かりました……では後で話して

   くださいね?」

 

耶狛「説明お願いねマスター?」

 

理 「わかってるよ……」

 

理久兎達がそう言っていると今度はスキマが開きそこから定番の紫が笑顔で出てきた。

 

紫 「御師匠様はいらっしゃいますか?」

 

理 「あぁいるよ♪」

 

紫 「いらしたのですか御師さ……っ!どうした

   のですか!御師匠様その顔の包帯は!」

 

紫も亜狛と同じこと言ってた。とりあえずはまとめて話したいために、

 

理 「亜狛と耶狛にも言ったけど後で話す

   それまで待ってて?」

 

紫 「……分かりましたちゃんと喋って

   くださいね?」

 

理 「了解だ……亜狛!耶狛!もう少しで

   晩飯ができるから手伝え」

 

亜狛「了解です」

 

耶狛「わかったよ!」

 

理 「紫とルーミアはこの部屋でゆっくりし

   ててくれ俺らは最後の仕上げするから

   行くよ2人共

 

亜 「了解マスター」

 

耶 「イエッサー♪」《*/≧∀≦》/

 

2人を連れて厨房に向かう。そしてここに残った紫とルーミアは、

 

ル 「とりあえず待たない?」

 

ルーミアがそう言いお茶をすすると紫は睨みながらルーミアを見ると、

 

紫 「えぇそうね……ところで御師匠様の顔の傷

   貴女のせいよね?」

 

ル 「それは後で理久兎が話すでしょ?それと

   一緒に話すわ」

 

紫 「そう……嘘を言ったらただじゃすまない

   わよ?」

 

紫はルーミアを警戒しつつそう言う。

 

ル 「安心なさいしっかり話すから……」

 

お互いピリピリした空気がこの部屋を包み込んだのは言うまでもないだろう。理久兎が来るまでこの空気が続くのだった。

 

 

 



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第106話 修羅場の空気

理 「よしこんなもんかな?」

 

亜 「それにしてもマスター……」

 

耶 「これは作りすぎじゃない?」

 

理 「いや~ルーミアがよく食うもので」

 

理久兎が作った品は炒飯、麻婆豆腐、餃子、青椒肉絲(チンジャオロース)、烏龍茶、杏仁豆腐といった中華料理の数々だ。こんな短時間でどうやって作ったのかそれはメタい話だが多分後々に語られるはずだ。

 

理 「亜狛、耶狛運ぶぞ……」

 

亜狛「この量をですか……」

 

耶狛「2人じゃ多いよマスター!」

 

理 「俺も運ぶから心配するな」

 

亜狛「わかりました……」

 

耶狛「よ~し!運ぼう!」

 

理久兎達3人は料理を紫とルーミアのいる部屋まで運び障子を開ける。

 

理 「お~い飯ができたぞ……」

 

紫  (#⌒__⌒)

 

バチ!バチ!バチ!バチ!バチ!

 

ル  (#⌒∇⌒)

 

障子を開いたその先の光景は紫とルーミアが正面を向かい合いながら座っていがお互いの目から火花が飛び散っている。何よりも理久兎が察知したのはこの部屋の空気がとても重いことだ。

 

理 (何……この空気……)

 

と、思っていると亜狛と耶狛も部屋を覗く。

 

亜狛「これが……女の戦い……なのか……?!」

 

耶狛「紫ちゃんにお客さん何やってるの?」

 

理久兎と亜狛にはこの空気が伝わったが耶狛には伝わらないようだ。

 

紫 「あら?御師匠様来ていらしたのですわね?」

 

ル 「理久兎それは晩御飯かしら?」

 

紫 「あら?貴女の分があると思いかしら?」

 

ル 「無くても貴女の分をとるから大丈夫よ♪」

 

紫 「とらせると思う?」

 

ル 「何?殺るの?」

 

紫 「なら跡形もなく消してあげますわ♪」

 

ル 「良いわ外に行きましょう♪」

 

紫 「えぇ♪」

 

そう言って2人は立ち上がる。ここで即座に料理をテーブルに置くと、

 

理 「お前らいい加減にしろ……」

 

バスッ!バスッ!

 

紫 「痛いですわ!?」

 

ル 「痛っ!何するのよ!」

 

2人の頭に軽くチョップをすると2人は頭を手で押さえた。手加減したとはいえ結構痛いようだ。

 

理 「俺が少し抜けただけでこの有り様だよ

   とりあえず飯食って落ち着け…‥それで

   飯食いながらここまでの経緯を教えて

   やるから……」

 

紫 「すみません御師匠様……」

 

ル 「分かったわよ理久兎……」

 

2人は睨み合いながらも席に座る。

 

理 「亜狛、耶狛飯を並べてくれ」

 

亜狛「了解ですマスター」

 

耶狛「じゃ並べるね!」

 

そう言うと2人が手に持つ中華料理が並べられていく。

 

紫 「御師匠様今回は中華かしら?」

 

理 「あぁそうだよ♪」

 

ル 「見たことない料理ね……」

 

理 「大和だと見かけないのは無理もないかな」

 

ル 「でもいい香り♪」

 

そんな感想を述べていると亜狛と耶狛は料理を並べ終える。

 

亜狛「並べ終わりましたマスター」

 

耶狛「終わったよマスター♪」

 

理 「そうかなら2人も席につきなさい」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「うん!」

 

そう言うと2人は座る。それを確認すると、

 

理 「席に座ったねじゃいただきます」

 

4人「いただきます」

 

理久兎がいただきますの音頭をとると亜狛、耶狛、紫、ルーミアもいただきますを言って料理に手をつけた。

 

紫 「それで御師匠様教えていただけますか?

   その怪我とこの妖怪について……」

 

ル 「…………………………」

 

理 「まぁ約束だし良いよ教えるどうして

   こうなったのかをね」

 

理久兎はあらいざらい話した。花妖怪風見幽香との戦闘の結果そして戦闘後に亜狛と耶狛とは別行動をとった後ルーミアと出会いその時に怪我をした事をあらいざらい喋った。だが天沼矛に関しては秘密にしたがそれ以外は話した。

 

亜狛「偶然って重なるものなんですね」

 

耶狛「世の中ってせまいね……」

 

紫 「やっぱり貴女のせいなのね………ただで

   帰れると思っていないですわよね?闇

   の食人妖怪さん♪」

 

ジャキ!ジャキ!ジャキ!ジャキ!

 

紫はルーミアの周りにスキマを展開しその中から無数の槍や刀が現れルーミアにギリギリ当たるところで止まる。だがここは食事の場であって殺し合いの場所ではない。紫の肩を掴むと、

 

理 「紫それをしまいなさい」

 

紫 「………すみません御師匠様」

 

理久兎に注意され紫は武器をしまい込んでスキマを閉じた。

 

理 「でっルーミアは何か言いたいことは

   あるか?」

 

理久兎がルーミアに尋ねるとルーミアは

 

ル 「私も悪かったわよごめんなさい襲いかか

   って……」

 

理久兎に謝罪した。それに対しての返答は、

 

理 「いいよ別に気にしてないから」

 

気にしてはいないと本心で言うと紫は怒りながら、

 

紫 「御師匠様はお人好し過ぎなのよ!」

 

理 「今回は偶然と偶然が運悪く重なっただけ

   だ………だから対して気にもする必要がな

   いのさ」

 

自分を心配してそう言ってくれたのは正直嬉しい。だが紫は頭を押さえて、

 

紫 「はぁ~分かりましたわ御師匠様がそう言

   うのであるならばもうこの事については

   私から言うことはありませんわ………ただ

   もし次、御師匠様を襲うなら御師匠様が

   なんと言うと貴女を殺すわよ?」

 

ル 「安心しなさいもう襲わないわよそれに次

   は確実に殺されるもの」

 

紫 「そう……」

 

理 「分かってらっしゃる事でとりあえずこの

   話しはもう終わりだほら食事の続きをし

   よう?」

 

紫 「そうね」

 

ル 「私もその方がいいわ」

 

耶狛「よ~し食事の続きだ~~!」

 

亜狛「耶狛!慌てて食うなって!」

 

理久兎がそう言って皆はまた食事を再度開始した。そして皆は、

 

紫 「やっぱり御師匠様の料理はおいしいわ♪」

 

ル 「おいしい♪」

 

耶狛「お兄ちゃん麻婆豆腐を盛って!」

 

亜狛「わかったよ……」

 

理 (やっぱり俺はこの光景が1番好きだな)

 

理久兎は4人が楽しく食事をしている光景を見て楽しみながら食事をするのだった。



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第107話 居候が出来ました

もう時刻は夜へと変わる。日は落ちて辺りは暗闇となると、

 

紫 「ごちそうさま御師匠様」

 

ル 「ごちそうさまでした理久兎」

 

耶狛「マスターごちそうさま♪」

 

亜狛「ごちそうさまでしたマスター」

 

理 「お粗末様」

 

俺達5人は何とか食事を終えたところだ。そして自分はおつかいの結果が気になった。

 

理 「そうだ亜狛、耶狛」

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛「な~に?マスター?」

 

理 「例の件はどうだった?」

 

それについて2人は笑顔で答えるた。

 

亜狛「えぇいい場所を見つけましたよ♪」

 

耶狛「結構涼しそうな場所だよ♪」

 

理 「ほほうそれは明日俺も見てみようかな♪」

 

理久兎達の会話を聞いた紫とルーミアはそれが気になったのか、

 

紫 「御師匠様例の件とは?」

 

ル (・・??

 

理 「まぁ簡単に言うと念のための保険さ♪」

 

紫 「保険?」

 

理 「そう保険♪まぁそれも時が来れば話す

   よ♪」

 

そう言うと紫は疑問符を出しながら、

 

紫 「はっはぁ~?」

 

少し悩みながら答えた。そして今度は耶狛が楽しそうに、

 

耶 「そういえばルーミアちゃんは何処に

   住んでるの?」

 

と、ルーミアに質問するとルーミアは、

 

ル 「私は根なし草だから何処にも住んで

   ないわ」

 

亜狛「へぇ~そうなんですか……」

 

ル 「えぇいつも食料を求めて日夜さまよって

   いるのよ……」

 

耶狛「そうなんだ……ねぇマスター」

 

耶狛は理久兎に話をふる。そして耶狛に話しかけられた理久兎は、

 

理 「どうした耶狛?」

 

耶狛にどうしたのかを聞くと意外な質問が来る。

 

耶狛「ルーミアちゃんを個々に住まわして

   もいい?」

 

ル 「えっ?!」

 

紫 「耶狛!?」

 

亜狛「耶狛図々しいにも程が……」

 

だが3人は絶対無理だろう思ってはいたがそう思っていたよりも理久兎は、

 

理 「別にいいよ?」

 

案外軽かった。それを聞いた耶狛は嬉しそうによろこぶ。

 

耶 「やった~」( ≧∀≦)ノ

 

ル  ( ゜Д゜)

 

ルーミアは思いがけない返答に口が空いていた。そして今の発言で亜狛と紫から、

 

亜 「いいんですかマスター!?」

 

紫 「御師匠様いくらんなんでもお人好しの度が

   すぎるわ!御師匠様の命を取ろうとした子

   よ!」

 

理 「アハハ♪まぁ確かにねでももう襲う気がな

   いのなら俺は構わないよそれに次襲いに来

   たら確実に殺るから♪」

 

理久兎は笑いながらに残酷な事を言うが紫は悟ったのだ。次襲いに来るなら確実に始末するとそれを見据えた紫は、

 

紫 「……分かりましたわ御師匠様がそう

   言うのなら……」

 

紫は承諾しそれについては何も言わないことにした。

   

亜狛「すみません妹が……」

 

亜狛が紫に謝っている最中に、

 

耶狛「ねぇルーミアちゃん一緒に住まない?」

 

耶狛はルーミアに聞くそしてルーミアは口を開く

 

ル 「…いいの本当に?」

 

理 「嘘偽りの言葉はないよ?」(*^_^*)

 

理久兎の嘘いつわりないと言う顔を見たルーミアは、

 

ル 「ならお世話になるわ……」

 

耶狛の誘いを受けることにした。

 

理 「そうか…じゃ~ようこそ我が家へこれから

   はお客さんじゃなく居候だからしっかり家

   事をしてもらうからね?」

 

理久兎がそう言うとルーミアは、

 

ル 「いいわやってやろうじゃない!」

 

と、張り切って声を出した。

 

理 「明日から家事の方はやってもらうよ亜狛

   耶狛、明日ルーミアに家事の仕方を教え

   てあげなさい。」

 

理久兎にそう言われた亜狛と耶狛は、

 

亜狛「わかりましたマスター」

 

耶狛「もっちろ~ん♪」

 

そう答える。そして紫は、

 

紫 「御師匠様もし何かあったらすぐに私を

   呼んで下さいその時はすぐに駆け付け

   ますわ」

 

理久兎を心配してか紫はそう言うと理久兎は笑顔で、

 

理 「ハハハ♪紫は心配性だねそうだな何か

   あったら頼むよ♪」( =^ω^)

 

そう言いながら紫の頭に手をおいて撫でる。

 

紫 「おっ御師匠様!?」Σ(///□///)

 

この光景を見ていた他の3人は、

 

ル 「ねぇあの2人ってどういう関係?」

 

亜狛「師匠と弟子の関係ですけど……」

 

耶狛「私達から見ると父と娘のスキンシップ?」

 

ル 「ふ~んそうなんだ……」

 

理久兎に久々に撫でられて紫はとても嬉しかったそうだ。



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第108話 神使の仕事

前回もとい昨日はルーミアが居候することになったそして今現在俺は何をしているかと言うと、

 

理 「後少しでいい感じにできそうだな」

 

俺は指輪細工をしている。しかも片目はまだ包帯を巻いているから見ることが出来ない因に仕事をしろと言われそうだがそれは大丈夫だ。もう終わらせているためだ。あの頃とは違うそうニートを自宅警備員と言ったあの頃とは。

 

理 「はぁ~残りは明日かな……」

 

コキ!コキ!

 

理久兎は肩を回しながら背伸びをしていると、

 

ル 「もう勘弁して~!!」

 

ルーミアの悲鳴が聞こえてくる。

 

耶狛「ルーミアちゃんまだ他の掃除が残って

   るよ!」

 

亜狛「それに外の掃除もありますよ!」

 

それを聞いて理久兎は心の中で呟く。

 

理 (いや外の掃除は勘弁してやれよ……)

 

こう思っている理由は彼女は闇の中で生活しているような妖怪だ。今現在の時刻は正午だはっきり言ってルーミアには辛すぎると考えたからだ。

 

理 「しょうがない……外の掃除は勘弁させて

   やるか……」

 

理久兎は独り言を言って立ち上がりルーミアの悲鳴が聞こえた場所に移動する。

 

理 「お~いルーミア大丈夫か?」

 

そう言って理久兎は顔を覗かせると

 

ル 「理久兎助けて~!!」

 

ガバ!!

 

ルーミアは理久兎にしがみつく。

 

耶狛「ルーミアちゃんまだ掃除あるからね!」

 

亜狛「早くしないと予定に間に合いませんよ!」

 

そう言いながら亜狛と耶狛も出てくるそして理久兎に気づいた2人は、

 

亜狛「マスターどうしたのですか?」

 

耶狛「どうしたのマスター?」

 

2人は自分に質問をしてきた。

 

理 「あぁルーミアの悲鳴が聞こえてな………

   で、何やらせたんだ?」

 

亜狛「えっ?何時もやっていることですよ?」

 

耶狛「うん何時もと変わらない仕事だよ?」

 

ル 「嘘よ!普通こんなにやらないでしょ!」

 

因みに亜狛と耶狛が何時もしている仕事リストはというと。家の掃除(昔の大きい平安貴族の家)、玄関の掃除、外の掃除、洗濯、理久兎の秘書仕事、伝言、風呂掃除、等々だ。これをたったの2人でやっているのだ。だが掃除系統(風呂掃除以外)は1週間に3回で行っている流石に毎日はきついためだ。ついでなので理久兎の仕事リストは、役人の仕事、料理と皿洗い、紫からの報告を聞いてのアドバイス、予算の計算、服の修繕、人間の動向観察、等だ。はっきり言うと亜狛と耶狛より仕事が少ない。

 

理 「なんだ何時ものか……」

 

ル 「何時も!?あれのどこが何時もなのよ!」

 

理 「いや何時も2人はこの仕事をこなして

   いるぞ?」

 

ル 「嘘……でしょ……」

 

信じられないといった顔をルーミアはした。

 

理 「嘘じゃないよ♪あぁそれと亜狛、耶狛」

 

亜狛「何ですかマスター?」

 

耶狛「な~に?」

 

理 「ルーミアには外の掃除はさせないで

   くれよ?」

 

と、言うと案の定の答えが帰ってきた。

 

亜狛「何でですか?」

 

耶狛「何で?」

 

それは理由だ。その理由を自分は答えた。

 

理 「彼女は日光に結構弱いからだよ」

 

亜狛「そうなんですか?ならしょうがない

   ですね」

 

亜狛は渋々諦めて耶狛に、

 

亜狛「耶狛、外の掃除は俺が片付けておく

   から引き続きルーミアさんの指導を

   任せるよ」

 

耶狛「わかったよお兄ちゃん♪」

 

そう言いい亜狛は外に出ていく。するとルーミアは、

 

ル 「ありがとう理久兎……」

 

理 「いや…だってルーミア日光に弱いからな…

   せめてもだ……」

 

ル 「それだけでもおおいに感謝よ!」

 

どうやらキツイ仕事が1つ減っただけでも嬉しいようだ。もうこれには苦笑いしかできない。

 

理 「ハハ…ところで耶狛残りの仕事は?」

 

耶狛「外の掃除ができないから……残りの

   ルーミアちゃんができる仕事は…

   風呂掃除かな?」

 

理 「分かったならそれが終わったら亜狛と

   一緒に俺の部屋に来てくれ……」

 

耶狛「何で?」

 

理 「2人が見つけたその場所を一目見ようとね」

 

2人が見つけた隠れ家を見てみたくなった。どんな構造なのか等を含めてだ。

 

耶狛「なるほど!わっかりました~♪」

 

理 「んじゃ俺は戻るよ残りも頑張ってね♪」

 

耶狛「は~い♪最後の一仕事やろっか

   ルーミアちゃん?」

 

ル 「……そうね…………」

 

なおこの仕事を終えた後昼飯を食べたがルーミアは食事をした後、限界に達したのかすぐに布団にこもった。

 

 

 

 

 



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第109話 物件の下見

丁度お昼ぐらいの時刻となる。

 

理 「ほんじゃ行くよ2人共♪」

 

理久兎達は昼食を終えて今から亜狛と耶狛が見つけた場所の下見に行くところだ。

 

亜狛「了解ですマスター」

 

耶狛「あれ?お兄ちゃんルーミアちゃんは?」

 

亜狛「そう言えばいないな……」

 

亜狛と耶狛がルーミアが居ないことに気がつく。ルーミアがいない理由を話す。

 

理 「あぁルーミアなら飯食って布団に

   入ったよ」

 

亜狛「えっこの時間から寝てるんですか!?」

 

耶狛「え~ルーミアちゃん来ないの~」(´・ω・)

 

理 「まぁ~普段やっていないことをした

   から疲れたんだろ……」( -。-)

 

言ったとおりルーミアは普段はしない掃除などをやったのだ。しかも大量にそれは疲れて当たり前だ。

 

理 「まぁ留守番はルーミアに任せて俺らは

   下見に行くよ」

 

耶狛「はぁ~ルーミアちゃんともっとお話

   したかったな……」

 

亜狛「耶狛帰ったら話せばいいだろ今は

   仕事に集中だ」

 

耶狛「わかったよお兄ちゃん……」

 

理 「ハハ♪そうしょげるな耶狛」

 

しょげてる耶狛をとりあえずは元気づける。大体はすぐに機嫌は治ってしまう。

 

耶狛「うん……そうだよねマスター!」

 

理 「そんじゃ2人共その場所に繋げてくれ」

 

亜狛「了解マスター」

 

耶狛「うん!」

 

2人は力を合わせて空間に裂け目を作る、するとその裂け目に写る景色は大和らしい景色が広がった。

 

理 「ほう竹林か……」

 

そう読者様の大半が予想したであろう竹林だ。

 

亜狛「空間は繋げました」

 

耶狛「もう通れるよマスター」

 

理 「よしじゃ~行くよ!」

 

そう言って理久兎達はその空間の裂け目に入って行くのだった。

 

神様、神使移動中……

 

竹林の中で空間に裂け目ができそこから3人の男女もとい理久兎達が降り立つ。

 

理 「着いたな……」

 

亜狛「えぇ着きましたね」

 

耶狛「どこを見ても竹ばっかりだね……」

 

理 「そりゃまぁ竹林だからな……」

 

そう会話をしていると耶狛は楽しそうに駆け出す。そして後ろを振り向く。

 

耶狛「お兄ちゃんマスターこっちだよ!」

 

亜狛「あぁそれもそうだなマスターこっちに

   来てください」

 

理 「うん?なんだ……」

 

亜狛と耶狛に案内されながら理久兎は竹林を歩くのだった。そしてそこら数分後、

 

亜 「マスターに見せたいのはこれなん

   ですが……」

 

耶 「マスターどう?」

 

理 「ほお~ここ屋敷まで建ってるんだ……」

 

古くボロボロで少し廃墟的な感じをかもしだしている屋敷だ。都にある理久兎の屋敷よりは小さいがそれでも中々立派な屋敷だ。これを見た答えは、

 

理 「合格だ2人共!」

 

亜狛「本当ですか!?」

 

耶狛「マスター何でこんなボロボロなのに合格

   なのかその理由をお願いできる?」

 

耶狛にそう言われた理久兎は合格の理由を語り始める。

 

理 「理由としては3つある1つはまずここは

   都よりこの大分離れているしなにより竹

   林は相手の視界を遮るのに適しているか

   ら♪」

 

1つ目としては隠居するに当たっては好条件だったと言うことだ。そこはお願いした通りだ。

   

亜狛「えぇそこはマスターの言われた条件を

   頼りに探しましたからね」

 

耶狛「うん♪」

 

理 「次に2つ目は夏はこの竹林の葉で日光を

   少し遮断できるから他と比べると涼しい

   そして木とは違って細いから風通しやら

   もとても良いそれでいて冬は竹を伐って

   薪の代わりとして燃やせば暖をとる事も

   可能ということだ♪」

 

2つ目としては居心地がとても良いという事。ここでなら何年後でも生活が出来そうだ。

 

亜狛「言われてみると少し涼しいですね」

 

耶狛「そうだねお兄ちゃん……」   

 

理 「そして最後の3つ目はもう住んで下さいと

   言わんばかりに家が建っているから建築費

   が浮く!これが俺の理由だ!」

 

ここだけの話だが自身の家は元の悪政を働こうとした者とその家族が住んでいた場所だ。そのため建築費は浮いているしなおかつお金がかからないのは本当に魅力的なのだ。

 

亜狛「まっマスターさっきから凄く暑く語り

   ますね……」

 

耶狛「うん…しかも最後の方は特に……」

 

理久兎がこう語る理由は妖怪の山にある自分の家はケチをつけるのではないが狭い、暑い、寒いの三拍子だ。そのせいか家のことは意外にうるさいのだ。

 

理 「そういえば2人共中に家具はあるの?」

 

亜狛「えっ?!いや…そこまでは見てませんね」

 

耶狛「私も見てないよマスター……」

 

理 「そうか……どれ少し中を確認してくるか」

 

そう言いながら家具がないかと思い屋敷の中に侵入した。

 

亜狛「ちょっ!マスター待ってください!」

 

耶狛「お兄ちゃん!マスター!待って!!」

 

その後を追って亜狛と耶狛も家に侵入した。すると理久兎達から若干離れている場所では、

 

? 「彼奴誰ウサ?」

 

理久兎達が屋敷の中に入って行くのを見ていた何匹かの生物達がいたのを理久兎達は知るよしもしなかった。



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第110話 別荘ならありかもしれない

理 「家具もしっかり残ってるし掃除をすれば

   まだ使えるな」

 

理久兎は屋敷内を物色して使えそうな家具が残っているのを知った。

 

理 「本当に2人共良い仕事したよ!」

 

亜狛「そうですか?」

 

耶狛「マスターに誉められた♪」(*≧∇≦)

 

誉められた耶狛の気分はもう絶好調だ。

 

理 「本当に良い場所だよねもし保険の意味が

   無くなったら妖怪の山からここに引っ越

   そうかな……」

 

亜狛「えっ?何でですか?」

 

理 「だって広さも丁度良い夏は涼しい冬は

   竹を薪の代わりにすれば暖かいそれで

   いて家具は残っているから掃除を徹底

   すればリサイクルも可能本当にここに

   住みたいぐらいだよ」

 

もうここが気に入った。本当に保険の意味がなくなったら住みたいとまで考えた。

 

耶狛「う~んでも私は今の家でもいいかな?」

 

理 「ん?どうしてだ?」

 

そう聞くと耶狛はそれに答える。

 

耶狛「だって私はお兄ちゃんと肩を並べながら

   くっついて布団で寝たいな~それにあの

   庶民的な感じの家が落ち着くし……」

 

亜狛「やっ耶狛……」(///__///)

 

ここで悲報だ。耶狛のブラコンは現在も悪化中だ。

 

理 「ほう………まぁ確かにあそこはあそこで

   良いところもあるか……居間から厨房に

   近いし……」

 

今の耶狛の意見には納得してしまうしかない。最初は気に入らなくても住めば都だ。

 

理 「まっそれに紫ちゃん達に何かあった

   時にはすぐに行けるしなあそこなら」

 

亜狛「それもそうですね……」

 

耶狛「うん!そうだよマスター!」

 

理 「やれやれ今回は耶狛に負けたな……」

 

亜狛「マスター時間は大丈夫ですか?」

 

耶狛「あっ!もう夕方だよマスター」

 

理 「えっ?」

 

そう言われ理久兎は縁側に出て外に顔を覗かせると綺麗な夕日が竹の景色と合わさり見事な景色が広がっていた。

 

理 「ありゃま…ならそろそろ帰るかルーミア

   も何しでかすか分からんし亜狛、耶狛あ 

   っちに繋いでくれ」

 

亜狛「了解ですマスター」

 

耶狛「了解だよ!マスター」

 

そう言って2人は裂け目を作り出す。その最中だが頭の中では、

 

理 (家にはしないけど別荘ならありかな……)

 

と、考える。やはりまだ諦めてきれない。

 

亜狛「マスター繋ぎました」

 

耶狛「こっちも大丈夫だよ!」

 

理 「よし帰るか!」

 

亜狛「えぇ帰りましょう」

 

耶狛「なら飛び込め~!」

 

そう言って3人は亜狛と耶狛の力で出来た裂け目に入っていった。そして理久兎達が帰ったすぐ後

 

? 「あれ?確か……ここにさっきの男達がきた

   ような気がするのにな……もう少し探して

   みよ!行くよみんな!」

 

そう言って1人の少女と無数にいる小さい生物達は消えた理久兎達を探すのだった。そして理久兎達の視点に戻す

 

亜狛の能力で出来た裂け目が現れそこから理久兎達が現れる。

 

理 「う~んやっぱりここは少し暑いね……」

 

亜狛「まぁ~あっちは日陰が多いですしね」

 

狛 「あっ!マスター今日の晩御飯は?」

 

理 「あっそういえば考えてないな……

   何にしようかな……」

 

そう言いながら理久兎達が歩いていくと、

 

ル 「はぁ~はぁ~はぁ~」

 

漆黒の剣を構えたルーミア背中を向けて息をきらしながら立っていた。

 

理 「あれ?何でルーミアがこの時間に外に

   出てるんだ?」

 

理久兎が疑問に思った理由は個々に住まわせる代わりに能力を使うなといってあるはずのルーミアがこの時間帯に外に出ているのはおかしいからだ。

 

亜狛「何でルーミアさんが?」

 

理久兎と亜狛が考えていると

 

耶 「ルーミアちゃん!何してるの!」

 

耶狛が大声でルーミアに届くように声をかける。するとルーミアは大きな声で叫ぶ。

 

ル 「来ちゃダメ!」

 

亜狛「うん?何でダメなんでしょうか……」

 

耶狛「ダメと言われると……」

 

理 「凄く気になるな行くよ♪」

 

耶狛「おぉ~ー!」("⌒∇⌒")

 

そう言いながら理久兎と耶狛はルーミアのもとに走り出す。

 

亜狛「マスター!耶狛!」

 

亜狛はそんな常識はずれな2人を追いかける。

 

理 「ルーミアなにやって……!?」

 

亜狛「嘘だろ!」

 

耶狛「なっ大丈夫ルーミアちゃん!!」

 

理久兎はルーミアの腕から血が垂れているのと服がボロボロになっているのに気づく。それ所か周りの庭や屋敷も荒れ放題だ。

 

理 「おいルーミアその傷は!」

 

理久兎が心配していると、

 

? 「あら?理久兎…何しているの?」

 

理 「あれ?この声どこかで……」

 

理久兎がその声を聞いて顔をあげるとそこにいたのは、

 

幽香「やっぱり理久兎じゃないそれにその顔

   どうしたの?」

 

目の前にいたのはルーミアと同じく服がボロボロになった風見幽香だった。



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第111話 どうしてこうなる

理 「幽香?てかお前らなにやってるんだ?」

 

亜 「庭が……」

 

耶 「私達が蹴鞠した後より酷いことになってる」

 

理久兎は幽香がいることに若干驚くが亜狛と耶狛はこの家の庭が壊滅的なことになっているのに驚いている。それどころか家にも若干被害がとどいていて一部が崩壊している。

 

ル 「理久兎!そいつは侵入者よ!」

 

幽香「だから招待されたって言ってるでしょ!」

 

ル 「ちょっと理久兎、何とか言ってよ!」

 

そう言いルーミアが自分を問いただすとこれには自分も困る。

 

理 「いやマジで遊びに来てねって言ったん

   だよね…それも昨日……」(´・__`・)

 

ル 「えっ?!」(*´・д・)

 

幽香「ほら見なさい……」( -∀-)

 

本当に昨日。遊びに来なよとは言ったがまさか昨日の今日で来るとは予想外だった。

 

理 「いや幽香もまさか昨日の今日で遊びに

   来るとは予想外すぎだよ……」

 

幽香「あら?そうかしら?」

 

理 「いや普通そうだろ………その前にまずお前ら

   家に入りなよそれで傷の手当てとどうして

   こうなったのかの経緯を説明してほしい…」

 

幽香「いいわ」

 

ル 「わかったわよ……」

 

2人はその言葉を聞き了承をしてくれる。そして自分が事情聴衆をしている間に亜狛と耶狛には少し掃除をして貰おうと考えた。

 

理 「亜狛、耶狛……」

 

亜狛「なんですかマスター?」

 

耶狛「何マスター?」

 

理 「軽くでいいからさここの掃除しておいて

   くれない?」

 

亜 「荒らされた庭などは?」

 

耶 「それと損傷(崩壊)している家の一部は?」

 

理 「あぁ庭の方はまぁ~俺が何とかするよ

   家の方は……また美須々達に頼むか……

   俺ら素人じゃ何も出来ないし」

 

亜 「わかりましたマスター」

 

耶 「わかったよ♪」

 

そう言い2人は……掃除用具を取りに行く

 

理 「やれやれ俺らは家に入るよ」

 

ル 「えぇ……」

 

幽香「わかったわ……」

 

そう言って理久兎達は家の中に入っていった

 

数分後

 

理 「ほら救急箱2人で仲良く使ってくれ」

 

幽香「大丈夫よ今は争う理由もないし」

 

ル 「えぇ問題ないわ」

 

そう言いルーミアと幽香は救急箱から包帯やら何やらを傷に巻く

 

理 「傷の治療中で悪いがどうしてこう

   なったのかを説明してくれ」

 

幽香「いいわなら話すわね……」

 

ル 「私も話すわ……」

 

そう言って2人はお互いに語りだした……

 

これは理久兎達が竹林に下見に出掛けて約数分後向日葵の花畑では

 

幽香「う~ん暇ね……」

 

幽香は暇だったここ最近は妖怪達が侵入してきてそれを始末することばかりしていた、そのせいか久々の暇がつまらなかった

 

【補足】なお妖怪達が侵入してきた理由は主にルーミアから逃げて来たけど最終的に花畑を荒らした結果、幽香に始末されていました

 

幽香「はぁ~どうしようかしら……何か

   面白いことは……」

 

幽香は考えに考えて

 

幽香「そうだ!昨日理久兎に招待してもらったし

   理久兎の家に行ってみようかしら!」

 

この結論に至った

 

幽香「そうと決めたら早速行きましょう♪」

 

そう言って幽香は体を浮かせ空に飛び立った

 

少女移動中……

 

 

幽香「ここが都ね……」

 

幽香が都に辿り着くともう夕方だ

 

幽香(人間達がやっぱり多いわね……いや

  今は理久兎の家を探さないと……」

 

そう考えて幽香は言われた場所を探すと

 

幽香「結界が張られているわね……てことは

   ここね」

 

幽香は結界を見破りそしてその家の庭に降りていった

 

幽香「へぇ~結構広いわね……」

 

幽香がそう言っていると

 

? 「お腹減ったな……」

 

幽香「ん?何かしら?」

 

幽香が声のした方向を見ると

 

幽香「妖怪?」

 

その目の前には昨日見た従者達(亜狛&耶狛)ではなく金髪の女性の妖怪だった

 

? 「貴方誰?」

 

幽香sideout

 

ルーミアside

 

理久兎達が竹林へ下見に行って約数時間後

 

ル 「ファ~~よく寝た……」

 

ルーミアは昼寝から起床した

 

ル 「あれ?理久兎達の声が聞こえないわね……」

 

ルーミアは理久兎達の声が聞こえないのに気づく

 

ル 「あっそういえば理久兎が亜狛と耶狛に

   下見がどうのって言ってたわね……」

 

ルーミアは理久兎達が言っていた会話を思い出していると

 

グゥ~~~~~~!!

 

ルーミアから腹の音が聞こえだす

 

ル (う~ん何か食べれる物はないか厨房を

   見てみよう)

 

そう考えてルーミアは布団から出て厨房に向かうそしてルーミアが厨房に着くと

 

ル 「う~んあれ?おかしいな……理久兎の

   ことだから食材があるはずなのに……」

 

ルーミアは厨房をガサ入れしているその姿はまるで親に黙ってこっそりと、おやつを探す子供のようだ

 

ル 「あれ~何で見つからないんだ?」

 

ルーミアが厨房を探しても見つからない理由は簡単だ昔は食材を保管するすべが少なくすぐに腐ってしまうのだ、だから

昔の人達は食材を買ったらすぐに食べるが主流だ、だが読者様はわかるかもしれないが、理久兎には奥様必見のアイテム断罪神書がある基本はその中に食材をいれているため厨房には食材がないのだ

 

ル 「はぁ~しょうがない部屋に戻ろう……」

 

ルーミアは食べ物が無くてガッカリしながら自分の部屋に戻っていく

 

ル 「お腹減ったな……」

 

ルーミアが縁側を歩いていると

 

幽香「妖怪?」

 

と声をかけられその方を向くと

 

ル 「貴方誰?」

 

ここまでがルーミアのあらすじだそして2人が出会ってしまってからの会話に移る

 

ル 「貴女もしかして侵入者?」

 

幽香「いえ違うわ私は理久兎に招待されて

   ここに来たのだけど?」

 

ル 「怪しいわね……人間ならまだしも貴女も

   妖怪よね?」

 

幽香「えぇそう言う貴女こそね……」

 

ル 「そして貴女からは随分と血生臭い臭いが

   まとわりついてるわね……何人の人や

   妖怪を殺したの?」

 

幽香「フフ♪無粋なことを言うのねそう言う

   貴女こそ食べた妖怪の数は数えている

   のかしら?」

 

2人は顔はポーカーフェイスを装っているが内心は

 

幽香(恐らくあれは随分の手練れね……)

 

ル (あの妖怪、見たた感じ化け物の部類ね)

 

そしてついに2人は……

 

ル 「やっぱり貴女を野放しには出来ないわ」

 

そう言ってルーミアは手に闇を宿すかと思うとそこから黒い剣を精製し構える

 

幽香「なら貴女を倒して理久兎を待たせて

   もらうわ♪」

 

幽香もそう言いお気に入りの傘を構えそして

 

ガキン!!!

 

御互いがぶつかり合った結果的にそれが続きに続き家の一部が損傷もとい崩壊そして庭が荒れ放題の結果になったのは言うまでもないだろう……

 

 

 

 

理 「でっ今の状態になったと……」

 

幽香「そうね話すことは話したわ……」

  (理久兎もこれには絶対怒るわね……)

 

ル 「理久兎まさか怒ってる?」

  (やっちゃったな……)

 

ルーミアと幽香は正直やり過ぎたと心から思っているだから怒られてしょうがないと思っていたのだが……

 

理 「いや怒ってはいないよ……」

 

ル 「えっ!?だって庭とか家が……」

 

幽香「普通はこれには怒って2度と顔を

   見たくない!とか言うと思ったの

   だけど?」

 

理 「いや今回は俺の落ち度と不運と不運が

   偶然重なっておきたことだ、だから

   俺は怒りはしないよ……てか今は

   それよりさ……」

 

幽香「んっ?」

 

ル 「それより何よ?」

 

理 「どうやってこの惨状を人間達から

   隠ぺいするかで頭を悩ませてる……」 

 

理久兎がそう言うと

 

幽香「……フフアハハ!!」

 

ル 「フフハハハ!!」

 

突然2人は笑いだした

 

理 「どうしたお前ら?」

 

幽香「いえやっぱり貴方面白いわ♪」

 

ル 「本当ね!」

 

理 「そうか?」

 

幽香「えぇとってもね後、庭の修復の件だけど

   私も協力するわ♪」

 

理 「えっ?」

 

幽香「フフ♪これの原因は私にもあるのだし

   しっかり修復の手伝いはするわ♪」

 

ル 「私も協力するわよ、理久兎こうなった

   のも私も入るんだしやらせてもらうわ」

 

理 「つってもルーミアお前昼大丈夫か?」

 

ル 「そんなの我慢するわ!」

 

幽香「貴女意外にすることはするのね」

 

ル 「えぇそれは一応居候だしね……」

 

幽香「そう……」

 

理 「そうか……なぁ幽香」

 

幽香「何かしら?」

 

理 「もう日も遅いし今日は泊まっていきな」

 

幽香「あらいいのかしら?」

 

理 「あぁ部屋とか布団とかクソみたいに

   あるしな…後、飯だけど簡単なもので

   今日は許してくれよ……もう作る気力

   が無くてな……」

  (主にこの惨状のせいで……)

 

幽香「えぇ構わないわ……」

 

ル 「私も良いわよ」

 

理 「そう言ってくれると助かるよ……なら

   俺は飯を作ってくるな……」

 

そう言って理久兎は厨房に向かった

 

ル 「ねぇ……」

 

幽香「何?」

 

ル 「さっきは悪かったわね……」

 

幽香「いいのよ私も悪かったわ……」

 

ル 「そういえば自己紹介してなかったわね

   私はルーミアよ……」

 

幽香「ご丁寧にどうも私は風見幽香よろしくね」

 

ル 「えぇよろしく……」

 

こうして2人は仲直りしたのであった……そして亜狛と耶狛が仕事を終わらせる頃には晩飯(ご飯と味噌汁と鮭の塩焼き)も出来上がりそれを皆で食べて今日は寝たそうだ……

 



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第112話 久々のメンバー

あの惨状があった翌日理久兎は紫に頼み美須々達を連れてきてもらい家の修理を頼んだのだった。

 

理 「じゃ~頼んだよ美須々……」

 

美 「あいよ理久兎それにしても……」

 

勇儀「これは酷い惨状だな……」

 

萃香「ねぇ~理久兎どうしてこうなったん

   だい?」

 

華扇「本当にどうしてこうなったのよ……」

 

と、皆から言われた理久兎は若干呆れながら、

 

理 「どうしてかって?不運と不運が偶然

   重なってこうなったんだ……」

 

そう説明する。美須々は頭を掻きながら、

 

美 「私が前に修繕したばっかなのにな……」

 

理 「アハハ……お恥ずかしい限りで……」

 

理久兎が苦笑いを浮かべると紫が理久兎に怒りだした。

 

紫 「だから私はあの子を此処に置くことを

   反対したのよ御師匠様!」

 

そして紫もこの惨状を見て結構大騒ぎになったが何とか落ち着かせれたのだが今もこの調子だ。

 

理 「まぁそう言うなって奇跡が悪い方に進んだ

   だけなんだからさ……」

 

美 「所で理久兎さっきから気になってたん

   だが……」

 

理 「ん?」

 

美 「お前の従者と一緒にいる緑髪の女性は

   誰だ?」

 

美須々は理久兎に幽香のことを訊ねる、なお幽香とルーミアそして亜狛と耶狛は庭の修復作業を行っていて、他の鬼達は今もせっせと家の修復作業を行っている。

 

理 「あぁ幽香のことね……」

 

美 「へぇ~幽香って言うのか……あの妖怪は

   強いのか?」

 

美須々がそう聞いてくると理久兎は、

 

理 「強いよとってもね正直俺も苦戦した……」

 

理久兎がそう言うとそれを聞いていた全員は、

 

全員(あっ……もう殺り合ったんだ……)

 

もうそれしか考えられなかった……

 

萃 「へぇ~そんなに強いんだ……」

 

紫 「なら皆さんに教えておきますけど

   あの妖怪は例の花畑の妖怪よ?」

 

紫が説明すると華仙は驚いた。

 

茨 「花畑ってあの花畑の?!」

 

勇 「知ってるのか華扇?」

 

華扇「えぇ結構な噂になってるわ何でも花畑

   を荒らす妖怪は全員皆殺しにするとか

   生きては帰さないとか……」

 

理 「合ってるよそして家を壊した1人

   ね……」(-_-)

 

家が壊されてテンションが物凄く下がって萎えていた。それを見ていた鬼達は話題を変えることにした。

 

萃香「えっとじゃ~あの金髪の子は?」

 

萃香はルーミアのことに対して理久兎に質問する。

 

理 「あの子はルーミアね今現在この家に居候

   している子だよ……そして家を壊した子の

   もう1人ね……」(-_-)

 

紫 「そして御師匠様の顔に傷をつけた子よ」

 

紫が理久兎の説明につけ足しをする。しかも何故だが分からないが、

 

理 「おいおい紫、なんか今日はご機嫌

   ななめだな……」( -∀-)

 

紫 「別にそんな事はありませんわ」(# ̄З ̄)

 

結構ご機嫌ななめだ。そして紫のつけ足しを説明を聞いた美須々は、

 

美 「なるほどな紫が言っていた妖怪か……」

 

勇儀「最初は私らも驚いたが……」

 

華扇「理久兎の顔を見たら本当のことなのね」

 

萃香「やっぱり強い?」

 

萃香が強いかを訊ねてくる鬼達は本当に戦闘好きな者が多いと思いつつ理久兎は戦った感想を述べる。

 

理 「まぁ~強いよね……はっきり言って

   俺も油断したし……」

 

勇 「ほ~う……よし!1戦申し込むか!」

 

萃香「私も行くか!」

 

と、2人は仕事そっちのけで暴れる気満々だ。それを見た理久兎も流石に注意をする。

 

理 「お~い君達~仕事をしてくれ~……」

 

美 「本当だ仕事しろ!その前にここでやるな!」

 

紫 「ここでやったら大惨事ね……」

 

理由ここは都だからだ、下手をすると陰陽師達が襲ってくる昨日のルーミアVS幽香の時は何で大暴れしたのに来なかったのかあれは妖力や能力をあまり出さずそのまま物理で殴ったりしたからだ。後は他にも理由があるがそれは後日語られるだろう……

 

勇 「すみません美須々様……」(´・ω・`)

 

萃香「ついテンションが上がっちゃって…」(´・ω・)

 

華扇「まったく美須々様私達も他の鬼の手伝い

   をしてきますね」

 

美 「あぁ任せるよ茨木この2人をほっとくと

   何しでかすか分からないからな……」

 

華扇「分かりましたほら行くわよ2人共」

 

萃香「分かったよ」(´・ω・`)

 

勇儀「分かった」(´・ω・)

 

そう言いって3人は他の鬼達の加勢に向かった。

 

美 「すまないね理久兎……」

 

理 「いや俺から頼んだしね………所でこの

   修復作業はいつ終わる?」

 

美 「そうだね………壊れているのがこの一部で

   それでいて私ら鬼達を総動員でやってる

   から………今日の夕方には終わるよ」

 

それを聞いた自分のテンションは少し上がった。

 

理 「それは助かるよ………なら今日のお礼に

   幾つか酒を寄越すよ♪」

 

理久兎が酒を寄越すと言ったことで美須々のテンションは物凄く上がった。

 

美 「おっ!それは嬉しいことを聞いたね!」

 

理 「まぁそんなに期待はするなよ♪」

 

美 「いや期待させてもらうさ理久兎が持って

   くる酒はどれもこれも極上のものばかり

   だからね!おっしゃ!私も加わってさっ

   さと終わらせるか!」

 

そう言ってハイテンションになった美須々はダッシュで修復作業に入っていった。

 

理 「美須々は本当に変わらないな♪」

 

紫 「御師匠様……」

 

理 「どうした紫?」

 

紫が改まった表情で理久兎に話しかけて来る。

 

紫 「御師匠様その目はもう見えないのですか?」

 

理 「何でそんなことを聞くんだ?」

 

紫がその事を聞く理由が分からず聞くと、

 

紫 「だって3日目も包帯をしているから

   もしかしたらと思って……」

 

紫は自分の斬られた目の傷が気になるようだ。それに対しての返答を紫に答えた。

 

理 「ハハハ♪安心しなよもう明日には包帯を

   外せるからさそれに目も見えているから

   大丈夫だよ♪」

 

紫 「そうですかそれを聞いて安心しました」

 

紫はそれを聞いて内心ホッとしていた。

 

理 「本当に心配性だな……」┐(´~`;)┌

 

紫 「それは心配もします!私にとって御師

   匠様という存在は家族でもあり私から

   すれば父親なんですわ!」

 

それを聞きとても嬉しくなった。

 

理 「ほほう父親ね……♪」( =^ω^)

 

紫 「ウグッ!いやこれは…その物の例えと

   言うか…その……」(///___///)

 

紫は自分から言っていて恥ずかしくなったようだ。

 

理 「ハハハ♪俺はいい娘をもてたな♪」

 

紫 「御師匠様……」

 

理久兎達が会話をしていると、

 

耶狛「マスターこっちも手伝ってよ!」

 

亜狛「マスターお願いします!!」

 

亜狛と耶狛に手伝ってくれとお呼びが掛かる。

 

理 「おっとそろそろ俺も手伝うかな♪」

 

紫 「御師匠様…私も手伝いますよ」

 

理 「そうかなら行こうか♪」

 

紫 「えぇ♪」

 

そう言いい理久兎と紫も復旧作業を手伝うのだったそして手伝ってくれた皆のお陰で庭と一部が壊れた屋敷も夕方には元に戻ったそうだ。

 



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第113話 少し静になりました

家の修復が終わってから1週間が経過した。家と庭の修復作業が終わった後、鬼達は自分があげたお土産の酒を持ってご機嫌にスキマで帰っていった。そしてその翌日には体と顔に巻いていた包帯を外した。顔の傷は一文字傷になったが目は見えているから問題ない。そして今現在の時刻午前5時で俺は何をしているかというと、

 

理 「ふぅ~はっ!」

 

カタン!

 

久々の薪割りをしている懐かしの手刀をして、

 

理 「これで300!」

 

ここ最近は仕事をしているせいか修行をまた怠ったと感じこういう風に体を朝早くの段階からやり始めたのだぶっちゃけルーミアのあれは正直、目の戦い方にとらわれすぎた。だから個人的には目隠しをして心眼の修行をしたいと思っているんだがやる暇がない。

 

理 (これで風呂に使う薪は確保したから後は)

 

そう考えていると…

 

幽香「あら?理久兎起きてたの?」

 

何故かわかはないが幽香が俺に向かって歩いてくる

 

理 「うん?あぁいつもこの時間には起きてるよ

   それより幽香はなぜこの時間に?」

 

幽香「とりあえず1週間ほどお世話になった

   からそろそろ身支度をね♪」

 

ここだけの話だが幽香は7泊8日で俺の家に泊まっていたのだ。つまりそろそろ帰ろうという事だろう。

 

理 「ほうそうか……どうだった?」

 

幽香「何が?」

 

理 「俺達の暮らしというかなんというか……」

 

理久兎は幽香に自分達の生活を見ての感想を聞いてみる。

 

幽香「そうね……なんというか人間臭い妖怪ね

   貴方は……」

 

幽香はそういうが理久兎の内心は、

 

理 (いや俺妖怪じゃなくて神の部類

   なんだけど……)

 

神だがそれは言わないように心に押し込む。

 

幽香「それから貴方の従者たち中々面白いわ♪」

 

理 「そうか?俺はよく分からんが……」

 

幽香「フフ♪貴方は良い従者を持ったわね♪」

 

理 「アハハまぁ…ね…あの2人は俺が気に

   入ったから従者にしたしね」

 

幽香「そう♪」

 

理 「飯は食ってかなくていいのか?」

 

と、理久兎が聞くと幽香は笑顔でそれに答える。

 

幽香「大丈夫よ♪」

 

理 「そうかい」

 

幽香「さて私もそろそろ行くわね」

 

理 「あぁそれと幽香……」

 

幽香「ん?何かしら?」

 

理 「虐殺するのも程々にな……」

 

つまりやり過ぎるのは注意と言うと幽香も、

 

幽香「御忠告ありがとう♪そういう貴方も誰

   これ構わずに情けを掛けすぎて死なな

   いようにね♪死んだら私の楽しみがな

   くなってしまうから♪」

 

理 「ハハ♪心に刻んでおくよ」

 

幽香「フフ♪おっと日が出始めてきたわね私は

   もう行くわ貴方の従者達によろしくね」

 

理 「あぁまた遊びに来なよ」

 

幽香「えぇそうさせてもらうわそれじゃ~ね」

 

そう言って幽香は空に向かって飛んでいった。

 

理 「さて俺も朝飯を作るか……その前にこの

   薪をまとめておくか」

 

そう言って理久兎は薪を簡単にまとめてから厨房に向かい朝食を作り始めた。数時間後……亜狛、耶狛、ルーミアが寝ている部屋では、

 

チュンチュンチュンチュン

 

鳥の声がさえずる音が聞こえるそれに答えるように

 

亜狛「う~んはぁ~」

 

まず先に亜狛が起き出した。

 

亜狛「もう朝か……お~い耶狛起きろ朝だぞ……」

 

そう言って何時ものように自分の布団に潜り込んで一緒に寝てくる耶狛を起こす。

 

耶狛「う~んもう朝……」

 

そして耶狛も目を擦りながら起き出す。

 

亜狛「ルーミアさんも起きてください……」

 

ル 「ふぁ~もう少し……」

 

亜狛「ダメですほら行きますよ……」

 

ル 「わかったわよ……」

 

そう言ってルーミアは布団から出る。

 

亜狛「ほら耶狛も起きる……」

 

耶狛「うん…わかったよお兄ちゃん……」

 

耶狛も眠たそうに布団から出る。

 

亜狛「さてマスターが朝飯を作ってくれている

   はずだから行くよ……」

 

耶狛「おぉ~ーーー……」(/_-)

 

ル 「なら行きましょう……」

 

3人は何時ものように理久兎のもとに向かった。

 

亜狛「マスターおはようございます」

 

耶狛「おはようマスター……」

 

ル 「おはよう理久兎……」

 

そう言って厨房にいる理久兎に挨拶をする。

 

理 「おはよう3人共……とりあえず飯が

   出来たから運んでくれ」

 

そして今日のメニューは御飯、味噌汁、卵焼き、漬物、干物と普通の朝食だ。

 

亜狛「わかりました……あれ?1人少なく

   ないですか?」

 

耶狛「あれ?本当だ……」

 

ル 「作り間違えたの理久兎?」

 

流石の3人だ。すぐに数がない事に気がついた。

 

理 「いや幽香が家に帰っていったから

   1人分少ないんだよね」

 

亜狛「そうです……えっ?」

 

耶狛「えっ!幽香ちゃん帰っちゃったの?!」

 

ル 「私達に何も言わずに帰ったのね……」

 

理 「後3人によろしくだって」

 

ルーミアの言葉に訂正するように伝える。そして3人はちょっと残念そうに、

 

亜狛「そうですか幽香さんもマスターと

   同じで自由ですね……」

 

耶狛「本当だね♪」

 

ル 「ねぇそろそろ運ばない?」

 

ルーミアが亜狛と耶狛に提案する。

 

亜狛「あっそうですね早く食べて今日の

   仕事をしないと!」

 

耶狛「そうだった!急がないと!ルーミアちゃん

   早く!」

 

ル 「ちょっと待ってよ!」

 

3人はそう言ってテーブルのある部屋に食事を持って移動した。

 

理 「まったくせかせかしちゃって……」

 

そう言って理久兎も移動して朝食を食べ始めた。



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第114話 あの子は

幽香が家に帰っていって6時間後、

 

理 「お前らもお疲れさん」

 

亜狛「お疲れさまですマスター……」

 

耶狛「お疲れさまんす!」

 

ル 「だんだん慣れてきたわね……」

 

ルーミアは1週間の間で見違えるように変わった。最初は掃除などが出来なかったが今では普通に掃除をしている。そして1番驚いたのは昼の時間帯に外に出るのはNGかと思ったが案外そうでもなく最初の日の光が弱かったのはずっと闇の中にいて目が慣れていなかっただけなのかもしれないと自分はここ最近常々思っていたりする。

 

亜狛「マスター今日の晩飯は?」

 

理 「今日は焼き鳥でいこうかなと……」

 

耶狛「因みにマスター焼き鳥は何の味付け?」

 

理 「う~ん、たれ味と塩の両方でやる予定だよ」

 

定番の味付けを答える。するとルーミアは焼き鳥という物を知らないのか、

 

ル 「ねぇその焼鳥って……美味しいの?」

 

理 「あぁ旨いよ酒と飲むも良し米と合わせて

   食うも良しと最高の料理だよ♪」

 

ル 「へぇ~そうなのね……」

 

理 「さてと俺は買い出しに行って来るから

   留守番は頼むよ3人共♪」

 

立ち上がり体を伸ばすと、

 

亜狛「えっ!?マスターが買い出しに

   行くんですか!」

 

理 「うん…そのつもりだが悪いか?」

 

耶狛「いやなんというか何時もは大体私達

   に任せてるから……」

 

2人はそう言うが実際、2人にはまだ仕事が残っている。そのため自分が

 

理 「あぁだってお前らまだ残りの仕事を終

   えてないだろそれに散歩もかねてね」

 

亜狛「そっそうですか……え~と所でマスター

   仕事は?」

 

仕事について聞かれる。だがその答えはとうに出ている。

 

理 「安心しろもう終わらせた!」\( ・`д・´)

 

耶狛「おぉ~早い!」

 

亜狛「今回はお早いようで……」

 

ル 「ねぇ行かなくて良いの理久兎?」

 

今の会話で5分過ぎた模様。

 

理 「おっと!なら俺は行くよそれと……」

 

亜狛「ん?」

 

耶狛(・_・?)?

 

ル 「何かしら?」

 

理 「もう期間は過ぎたし蹴鞠やって良いよ」

 

もうかれこれ2週間蹴鞠を禁止したからもう良いだろうということで自分は蹴鞠を解禁した。でも自分はあれを蹴鞠と思ったことは1度もないが、

 

亜狛「本当ですか!オッシャーー!!」

 

耶狛「やったー~!!」゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚ー

 

2人にとっての娯楽が解放されて盛大に喜んだ。

 

ル 「何?!この喜びよう……」

 

なおルーミアは知らないのも無理はない。

 

理 「でも次も何かまた壊してみろよその時は

   2週間禁止とか前みたく鉄拳制裁と蓙巻

   き程度の放置じゃ済ませないからな?」

 

理久兎は亜狛と耶狛に軽く脅しを掛ける。

 

亜狛「さっ流石に次はき…気をつけます」

 

耶狛「うっうん……」((( ;゚Д゚)))

 

結果2人の記憶に刻まれた恐怖が甦り2人は顔は青ざめていた。

 

ル 「えっ!?この2人がこんなにビビるって

   いったい何をしたの!?」

 

理 「ルーミア……」

 

ル 「えっ!?なッ何よ……」

 

理久兎はルーミアにそっと近づいて肩に手をおいて笑顔で、

 

理 「世の中には知らない方が幸せなことも

   あるんだよ」( =^ω^)

 

ル 「はっ…はい……」(゜ロ゜|||)

 

ルーミアはこれ以上模索するのは止めた。

 

理 「じゃ今度こそ行くね」

 

そう言って理久兎は買い出しに出掛けたのだった。残った3人は、

 

亜狛「え~と耶狛、ルーミア仕事をおわら

   せるか……」

 

耶狛「そっそうだね終わったら蹴鞠をしよ……」

 

亜狛「そうだな……」

 

耶狛「行こうルーミアちゃん……」

 

ル 「そっそうね……」

 

こうして3人は仕事に取りかかるのだった。そして外出中の理久兎は、

 

理 「少しやりすぎたか……まぁいっか」

 

この調子で市場の方に向かった。

 

神様移動中……

 

理 「さてとまずはどれから手を付けて

   いこうか……」

 

そう言いながら歩いている辺りを見回していると、

 

理 (あれってもこちゃん?)

 

理久兎が偶然見た先には市場の店の隅で足を抱えながら座っている妹紅の姿があったそしてその様子を見て分かる事は滅茶苦茶テンションが低い。これは何かあったのかがすぐに分かる。

 

理 「何で1人でいるんだ?とりあえず声を

   掛けてみるか……」

 

そう言い理久兎は妹紅のもとに近づき、

 

理 「もこちゃん?」

 

妹紅に声を掛けるすると妹紅は顔をあげて自分を見ると

 

妹紅「りっ理桜さん……うぅ……ヒッグッ……」

 

理久兎の顔を見て何故か泣き出し、

 

理 「えっ?もこちゃん!?」

 

妹紅「ウヮ~~ン理桜さ~~ん!!」。゚(゚´Д`゚)゚。

 

そして大号泣をしたのだった。

 

 



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第115話 遊びに来なよ

妹紅「ウワァ~~~!!」。゚(゚´Д`゚)゚。

 

理 「えっちょっ!もこちゃん?!」

 

理久兎も突然のこと過ぎてどう対処すれば良いか直ぐに答えもでないそれどころかこれを見た市民達は、

 

市民「えっ!?女の子が泣いてる?」

 

市民「あの男が泣かせたの?」

 

市民「あれは理桜さんじゃないか?」

 

市民「何で理桜さんが女の子を泣かせ

   てるんだ?」

 

市民「てかあの子って確かに不比等さん

   の娘さんじゃ……」

 

と、周りの人間達から滅茶苦茶奇異の目で見られていた。それを感じた理久兎も、

 

理 (どっどうするここじゃ目立つしな……

   仕方ない……)

 

そう考えた理久兎がとった行動はまず妹紅に提案をした。

 

理 「とっとりあえずもこちゃん………ここじゃ

   目立つし少し場所を移動しよう?なっ?」

 

理久兎の提案を聞いて妹紅は泣きながら、

 

妹紅「ヒッグッ……うん……」

 

その返事を聞いた理久兎は、

 

理 「なら移動しよう!よしそうしよう!」

 

そう言い理久兎と妹紅は場所を移すことにした。

 

神様、少女移動中……

 

理 「ここで良いか?」

 

理久兎が選んだら場所は、

 

妹紅「ここは…?」

 

理 「俺の行きつけの甘味処(かんみどころ)さ♪」

 

甘味処それは現代で分かりやすく言うと和のスイーツ店だ。

 

理 「入ろうか?」

 

妹紅「うっうん……」

 

そう言い2人は店の中に入ると妹紅よりちょい年上の女性店員(看板娘)が話しかけてくる。

 

女店「いらっしゃ……あら!理桜さん!」

 

理 「よっ!」(*^▽^)/

 

店員「珍しい何時もは亜狛さんと耶狛ちゃん

   連れてるのに……お1人?」

 

理 「いいや♪この子も頼むよ♪」

 

妹紅「どっどうも……」

 

店員「あらそうなの!お2人さんね!奥の座敷

   が空いているけど?」

 

理 「そこでいいよ♪」

 

店員「分かりました奥へどうぞ♪」

 

そう言い女性の店員は理久兎と妹紅を奥の座敷に案内させる

 

女店「はいこれお品書きね♪んじゃ私は元の

   持ち場に戻るわね!」

 

そしてお品書き(メニュー)を理久兎達に渡して女性の店員は自分の持ち場に戻った。

 

理 「さ~て何を食べようか?」

 

そう言い理久兎はお品書きを見ていると、

 

妹紅「ねぇ理桜さん……」

 

理 「どうしたのもこちゃん?」

 

妹紅「ここのメニューでどれが良いのかわからない

   のだけど……」

 

どれを頼めば良いのか分からないようだ。それならおすすめを答えた。

 

理 「う~んそうだねなら、ぜんざいは?」

 

妹紅「ぜんざい?」

 

理 「そっ♪ここのぜんざいは1回は食べて

   おくべきだよ♪」

 

妹紅「そっそう……ならそれで……」

 

理 「了解ね♪なら俺も何時ものようにぜんざい

   にするかな……お~い注文頼むよ♪」

 

理久兎達は何を頼むかを決めてさっきの女性の店員を呼び出す。

 

店員「は~い理桜さんご注文は?」

 

理 「いつもの2つで♪」

 

女店「はいかしこまりました♪」

 

そう言い女性の店員は厨房にいるであろう父親にメニューを伝えにいった。

 

妹妹「ところで理桜さん……」

 

理 「どうした?」

 

妹紅「その傷は……」

 

どうやら理久兎の顔にある左目の傷が気になるようだ

 

理 「あぁこれね……少しドジってね……」

 

と、言うが心の中では、

 

理 (ルーミア(妖怪)に殺られたなんていえない)

 

そう思った。妖怪にやられた何て言えば大惨事だ。

 

妹紅「そっそうなんだ……」

 

理 「そう言う妹紅ちゃんはどうしてあんな

   所に?しかも急に泣きついて……」

 

理久兎はド直球に妹紅に何故泣いていたのかを聞くと、

 

妹紅「………………………………」

 

下を向いて黙ってしまった。

 

理 「まぁ…語りたくないなら構わないよ…」

 

と、流石の理久兎もその空気にやっと気づいて無理にとはと言うと妹紅はもう一度理久兎の方を向いて、

 

妹紅「いや…話すよ……何で私が彼処に居たのか

   をこれは父の友である理桜さんにも聞い

   てほしいから……」

 

理 「そうか……なら、話してごらん……」

 

そう言う妹紅は淡々と語りだした、自分の父である藤原不比等の変わりようを。ついこの間までは妹紅のことを愛してくれていた父が妹紅のことを見てくれなくなったこと明るかった父がやさぐれたこと全てを理久兎に話した。

 

理 「本当かよあの不比等さんがか?」

 

妹紅「うん………それ所かお父さん毎日呪術の

   ように「輝夜姫…輝夜姫…」って今まで

   お父さんを見てきたけどあんなのは私の

   知っているお父さんじゃない」

 

これを聞いた理久兎は心の中で呟いた。

 

理 (うわ~それはさすがの俺も少し引くぞ……)

 

若干引いた。それもそうだ1週間ちょい前までは不比等は理久兎ともまともに会話できていたし、なにより妹紅のことも気にかけていた。それが1週間でここまで変わったことに理久兎は少しばかしだが恐怖を覚えた。

 

妹紅「あんなお父さんを見るも耐えれなくて

   それで家を飛び出してそしたら迷子に

   なったところに理桜さんが……」

 

理 「そっそうだっのか…まぁそれりゃ心細い

   よね……」

 

理久兎と妹紅がそう話していると、

 

店員「お待ちどうさまぜんざい2つね!」

 

女性の店員がこの店の看板メニューぜんざいを2つ持ってきた。

 

理 「おっありがとうね♪」

 

店員「えぇごゆっくり♪」

 

そう言いって女性の店員はまた自分の持ち場に戻る。

 

理 「じゃ~頂こうか冷めちゃうしね」

 

妹紅「うっうん……」

 

2人「いただきます」

 

そう言い2人は食べ始める。

 

妹紅「おっ美味しい!」

 

理 「いけるだろ?」

 

妹紅「とっても!」

 

そう言いながら会話をしてぜんざいを食べ終える。

 

2人「ごちそうさまでした」

 

理 「なぁ妹紅ちゃん……」

 

妹紅「なに?理桜さん……」

 

理 「妹紅ちゃんは何時家に帰るの?」

 

妹紅「…………………………」

 

妹紅は話さない。結構戸惑っているようだ。

 

理 「ならさ俺の家に来るかい?」

 

妹紅「えっ!?」

 

理 「ハハハ♪帰りたくないなら少しの間

   俺の家で遊んでいけばいいよ♪」

 

妹紅「でも迷惑じゃ……」

 

迷惑だろうと思ってなのか遠慮しているっぽい。

 

理 「迷惑なんてある訳がないよ♪亜狛と耶狛

   他にも居候(ルーミア)が今俺の家に住んでるけど1

   人や2人増えた所で変わらないしね♪

   それにね……」

 

妹紅(・・?

 

理 「不比等さんを少し心配させてあげなさい」

 

妹紅「えっ?!」

 

理 「自分の娘の面倒も見れない何てのは俺から

   見ればそんな奴は親とはいえないそんな親

   を少しは心配させるのも子供の特権だよ♪」

 

理久兎は義理とはいえ娘である紫を男手1つで育て上げたのだ。そういう父親の視点で考えて理久兎は妹紅に提案したのだ。

 

妹紅「……なら行ってもいい?」

 

理 「歓迎するよもこちゃん♪」

 

妹紅「ありがとう……理桜さん」

 

理 「ハハ♪そうと決まればさっさと行くか……

   お勘定テーブルに置いておくよ!」

 

そう言い勘定をテーブルに置くと店員が笑顔で、

 

店員「まいど!!また来てね理桜さん!」

 

理 「おう!」

 

妹紅「ありがとう…美味しかったよ」

 

そう言い理久兎と妹紅は甘味処を出る。

 

理 「ねぇもこちゃん」

 

妹紅「どうしたの?」

 

理 「おつかいがあるんだけど少し付き合って

   もらえるかい?」

 

妹紅「いいよ行こう……」

 

理 「ハハ♪悪いね」

 

そうして理久兎と妹紅はおつかいをするのであった。



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第116話 やらかしました

妹紅「理桜さんって貴族だよね?」

 

理 「うん、そうだね……」

 

妹紅「ならなんで使いの人達にこういう仕事

   させないの?」

 

今現在の状況は買い物が終わり自分の拠点に向かっているところだ。そして何で妹紅がそう言うことを言うかというと今の理久兎の姿は貴族の服を着た状態で背負いカゴを背負いなおかついっぱいの野菜が積まれているからだ。こう見ると貴族(笑)の感覚だ。

 

妹紅「亜狛さんや耶狛さんがいるのに?」

 

理 「え~とだ………あの2人は仕事があってね

   それを片付けてるから手が空いていなく

   てね………それで運動がてら俺が買い物を

   ね♪」

 

妹紅「そっそうなんだ………あれ?亜狛さんと

   耶狛さんの他に従者や小間使いはいな

   いの?」

 

理 「いないね………いても居候だけどあの子は

   あの子で外に出すと何かをやらかしかね

   ないから家で家事をやらせてるしね……」

 

妹紅「理桜さんの家ってまさか魔境!?」

 

妹紅のツッコミが入る。実際は人外魔境というのあり言っている事は正しい。

 

理 「まぁ合ってるかな?」

 

妹紅「えっ!?」ヽ(`д´;)ノ

 

理 「…おっと見えてきたね」

 

妹紅「えっと……あの家?」

 

妹紅は自分の家を見て佇む。妹紅の家と対して変わらない筈なのだがそこは気にするのは止めた。

 

理 「もこちゃんおいで♪」

 

理久兎は門を開けて妹紅を呼ぶ

 

妹 「えっ!うっうん…この家で理桜さん

   合わせて4人なんだ……」

 

こうして理久兎と妹紅は門を通って玄関の方に向かって歩く。

 

理 「ふぅ~買い物を終わったし飯を作るか…」

 

妹紅「えっ……りっ理桜さんが何時もご飯の

   支度をしているの?!」

 

理 「そうだよ♪」

 

これを聞いた妹紅はあり得ないといった顔をしていた。恐らく本当に貴族なのかと思っているようだ。そして妹紅が考えていると亜狛と耶狛それにルーミアが近付いてくるそれを見た理久兎は、

 

理 (しまった!亜狛と耶狛それにルーミアに

  伝えるの忘れてた!何とかしないと!)

 

そう理久兎は前みたく亜狛と耶狛の脳内で会話するのを忘れて帰ってきてしまったのだそうなるとこの式が成り立つ。

妹紅が来ることを伝えていない→トランスの指輪で姿を人間の姿にしていないから獣耳と尻尾が目立つ→妖怪だとかと思われその情報が外に流出→陰陽師達が襲ってくる→\(^o^)/

の結果になりかねないそう考えた理久兎の行動は簡単だった。

 

ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!

 

亜狛「あっマスターおかえ!?」

 

ガシッ!

 

耶狛「マス!?」

 

ガシッ!

 

理久兎がしたことは単純だダッシュで妹紅に気づかれる前に亜狛と耶狛の顔にアイアンクローで顔を鷲掴みにし亜狛と耶狛を室内にダッシュで連れていく。これが理久兎の考えた策だそしてこれを見たルーミアと妹紅は、

 

ル 「はっ!?」

 

妹 「………………え?」

 

ただ混乱するしかない、

 

理 「ルーミア!妹紅を客室に案内してくれ!

   変なことをしたら飯抜きだからな!」

 

亜狛「なにするんですか~ーー!!!」

 

耶狛「助けてー~!!ルーミアちゃーーん!!」

 

そう言い理久兎はダッシュで亜狛と耶狛を室内に連れていった。

 

ル 「えっと…お客よねとりあえずこちらへ……

   ていうかカゴほっぽってるし……しょうが

   ないわねついでに運んでしまおう」

 

妹 「あっあぁうん……」

 

ルーミアは妹を客室に案内するのであったそして理久兎達の方は、

 

理 「あっ危なかった………」

 

亜狛「まっマスター何するんですか……」

 

耶狛「本当だよ……」

 

理 「悪い!ガチで謝る!本当に悪かった」

 

今回は自分が悪いためしっかりと謝罪する。

 

亜狛「いやそんなことよりも何がどうして」

 

耶狛「こうなったの……」

 

理 「あぁ突然の来客でもこちゃんが今来てな……」

 

妹紅が来たことを伝える。それを聞き亜狛と耶狛はおどろく。

 

耶狛「えっ!もこたんが!?」

 

亜狛「それとこれにはどういう理由が……」

 

理 「まずお前らの見た目……」

 

見た目について言うと亜狛と耶狛は自分達の耳と尻尾を見て、

 

亜狛「あっそうか!トランスのことか!」

 

耶狛「あちゃ~バレてたら大変なことに……」

 

理 「そんでお前らに脳内会話で伝えるのを

   忘れてこうなった……」

 

申し訳なく言う。亜狛と耶狛は少し呆れながら、

 

亜狛「マスターしっかりしてくださいよ……」

 

耶狛「もぉ~……」

 

理 「悪い!明日ぜんざいおごるから!」

 

それを聞いた亜狛と耶狛は目が輝きだす。

 

耶狛「ならば3杯で許すよ!」

 

亜狛「あっ俺はそれにあんみつも!」

 

理 「いいだろう……」(´~`)

 

今回は自分が悪いためそこぐらいの条件は呑んでも良いだろうと考えた。

 

亜狛「オッシャ!ナイスだ耶狛!」

 

耶狛「ありがとうお兄ちゃん♪」

 

理 「とりあえず指輪を着けたら妹紅と

   遊んでてくれ……」

 

亜狛「わかりましたマスターはどうする

   のですか?」

 

理 「俺は晩飯を作ってくるよ」

 

耶狛「了解~あぁあとマスター!」

 

理 「なんだ?」

 

耶 「お肉の方は私とお兄ちゃんとで用意した

   よ!」

 

どうやら鶏小屋から持ってきたようだ。新鮮なお肉なら尚更美味しいものだ。

 

理 「おっ!ありがとうな」

 

耶狛「えへへへ♪」(〃^ー^〃)

 

亜狛「ハハハ♪おっと仕事しないと耶狛!」

 

耶狛「あっうん!」

 

そう言い亜狛と耶狛は妹紅のいる客室に行く。

 

理 「ふぅ~さて俺は飯を作るか……」

 

ル 「理久兎……」

 

理 「おや?ルーミア……」

 

ルーミアに呼ばれ振り向くと野菜が詰まった背負いカゴを背負ってルーミアがやって来た。

 

ル 「理久兎これ忘れてったでしょう?」

 

理 「おっといけね……忘れてた……」

 

ル 「まったく……厨房まで運ぶわ……」

 

理 「それは助かるよ」

 

ル 「後お客さんしっかり客室に案内したから」

 

理 「ありがとうなルーミア」

 

ル 「はぁ~さっさと行くわよ」

 

理 「はいはい」

 

そうして理久兎とルーミアは厨房に向かいそして荷物を置いたルーミアも理久兎に頼まれ妹紅の遊びに相手として客室に向かうのであった。

 



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第117話 変わってしまった友

妹紅を客室に案内して数時間後の客室の方では、

 

亜狛「猪鹿蝶(いのしかちょう)リーチ!」

 

亜狛「うぐ!」

 

耶狛「どっちも頑張れ~♪」

 

ル 「ねぇ耶狛……」

 

耶狛「な~にルーミアちゃん?」( ・◇・)?

 

ル 「これなんて遊び?」

 

耶狛「これはね花札のこいこいだよ♪」

 

そう今現在は花札をしていた。理由は妹紅にあの蹴鞠を見せたら色々と大変なことになりそうだからというのが理由だ。ちなみにこれを提案したのは亜狛だ。そしてこれには妹紅は頭の中で思考を張り巡らせる。

 

妹狛(不味い!今私の手札にあるのは菊の下駄と

   ぼうずのカスだ、菊の下駄を捨てて菊の

   カスが出ればカス一文(いちもん)で私が勝つこと

   が出来るけどでなければ次の亜狛さんの

   番で牡丹の蝶を出されれば負けるそれ所 

   か親は亜狛さんだから最悪でなくても親

   権で勝利される……でも仮に下駄を出して

   も亜狛さんの場には五光札の桜と満月が

   ある……下手をすると花見と月見で負けて

   しまう……)

 

亜狛「さてと妹紅さんどうしますか?」(*^。^*)

 

今の亜狛の顔は最早勝利を確信した顔だ。

 

妹 「ぐっ!私はこれで勝利を賭ける!」

 

そう言うと菊の下駄を場に捨てた。

 

亜狛「うむ……では山をめくって運命を決めま

   しょう!」

 

妹紅「でろーー!!」

 

そう叫び妹紅は山札の上から札を1枚表へひっくり返すその結果は、

 

亜狛「なっ!菊の…カス…だと…」

 

妹紅「勝てた…ウッシャーー!!!」

 

そうこれで妹紅の持ち場にあるカスの札が合わせて9枚それに下駄がカスの代用が出来るので10枚これで一文勝ちだ。

 

亜狛「くっ負けた…いやまだだ!妹紅さん!

   こいですよね?」

 

妹紅「残念だけど逃げで♪」

 

亜狛「うわ~負けた~!!」

 

妹紅「やっと1勝出来た…」

 

ぶっちゃけると今の勝負で5戦目、比率でいうと妹紅が一勝四敗で亜狛が四勝一敗の結果だ。そして、亜狛の勝ち分の(今の勝負も合わさる)と合計は十六文勝ちまだ亜狛が優勢だ。

 

妹紅(でもまだ亜狛さんが優勢か……)

 

耶狛「負けちゃったか…お兄ちゃん……」

 

亜狛「くぅ~もう少しで五連勝だったのに……」

 

ル 「見てたけど何が何だか……」

 

そんなことをしていると、

 

理 「お~い晩飯が出来たよ♪」

 

そう言いながら理久兎もとい自分はおぼんに大量の焼き鳥を乗せて部屋にやって来る。

 

妹紅「本当に理桜さんが作ったんだ……」

 

耶狛「あっご飯だ!!」

 

ル 「やっと出来たのね……」

 

亜狛「もうそんな時間ですか……」

 

理 「とりあえず亜狛はその札を片付けて耶狛

   とルーミアはこの焼き鳥をテーブルに並

   べてくれ」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「りょ~か~い~♪」

 

ル 「分かったわ……」

 

そして食事の準備が整うと席について、

 

5人「いただきます」

 

晩飯にありつくのだった。

 

妹紅「どんな味かな……」

 

妹紅は焼き鳥の定番のもも(たれ)を食べると、

 

妹紅「おっ美味しい!!」

 

そう言ったかと思うとご飯に箸をすすめ始める。

 

理 「ハハ♪ゆっくりと食べなよ♪」

 

理久兎はそう言いながら焼酎を飲む

 

ル 「理久…じゃなくて理桜おかわり!」

 

耶狛「マスターおかわりちょうだい!」

 

亜狛「マスターおかわりを頂けますか?」

 

理 「おいおい言ってすぐこれかよ……」

 

理久兎は釜からご飯のおかわり×3をもそりそれぞれに渡す。すると妹紅も恥ずかしそうに茶碗を差し出すと、

 

妹紅「理桜さん…その…おかわり……」

 

理 「ハハハ♪別に気を使わなくていいよ♪」

 

この光景を見れて満足しながらまたご飯をもそるのだった。そして数分の時間が過ぎて、

 

4人「ごちそうさまでした」

 

理 「お粗末様ね……」

 

と、言い片付けを考えていると、

 

妹 「ねぇ理桜さん……」

 

妹紅は何かを決心した顔で話しかけてきた。

 

理 「ん?どうしたのもこちゃん?」

 

妹紅「私やっぱり家に帰る……」

 

どうやら帰るみたいだ。

 

耶狛「えぇ~!モコたん家に泊まっていきなよ!」

 

亜狛「耶狛…無理を言うなこれは妹紅さんが

   決めたことだ」

 

ル 「えぇそうね……」

 

耶狛「むぅ~仕方ないか……」

 

耶狛は少し残念そうだ。

 

妹紅「ごめん耶狛さん」

 

耶狛「いいよでもまた遊ぼうね♪」

 

妹紅「うん!」

 

と、返事をすると自分は外を見るともう真っ暗になっている事に気がつく。この夜道で少女1人で歩こう等とは非常識も良い所だ。なので送ろうと思った。

 

理 「話はまとまったな……なら送ってくよ」

 

妹紅「えっ!?」

 

理 「俺がついていけばこんな時間になっても

   帰ってこなかった理由になるしね」

 

妹紅「理桜さん……ありがとう……」

 

これはあくまでも表向きはだ。実際は上記の通りだ。

 

理 「気にするな♪さ~てと行くかそれから

   亜狛、耶狛それにルーミア……」

 

3人  (・・??

 

理 「すまないが皿洗いしておいてくれそれが

   終わったら風呂に入ってもう寝ててくれ

   ても構わないから」

 

亜狛「わかりましたやっておきます」

 

耶狛「どーんと任せてよ!」

 

ル 「まぁ~やっておくわ……」

 

3人は皿洗いを承諾してくれた。それならば後は妹紅を送っていくだけだ。

 

理 「すまないけど頼んだよ…じゃあ行こうか

   もこちゃん?」

 

妹紅「うん行こう理桜さん!」

 

そうして理久兎は妹紅を家まで送っていくのだった。そして妹紅宅までの帰り道、

 

理 「ねぇもこちゃん……」

 

妹紅「ん?どうしたの理桜さん……」

 

理 「もし何かまた誰にも相談できないような

   事や困った事があったらまた家においで

   よ♪その時はまた相談に乗るよ♪」

 

妹紅「理桜さん……ありがとう……」

 

理 「おっ見えてきたよ」

 

理久兎が見るとそこには門番をしている武士がいた。すると門番は自分達の存在に気がつく。

 

門番「貴方は理桜さんそれに妹紅様!」

 

妹紅「ただいま……」

 

門番「探したのですよ!」

 

妹紅「ごめんなさい」

 

頭をペコリと下げて謝る。この結果をもたらしたのは妹紅だけではないので自分も申し訳なさそうに、

 

理 「いや~悪いね俺の家で楽しく喋ってたら

   いつのまにかねぇ……?」

 

門番「まぁ理桜さんなら不比等様も何も言わ

   ないでしょう………ですが次は一言くだ

   さいね?」

 

理 「いや~本当にすまないね」

 

頭を掻きつつ苦笑いしながら言う。

 

門番「では妹紅さま家にお入りください」

 

妹紅「あっうん……理桜さん今日はありがとう」

 

理 「いいよまたね♪」

 

妹 「さようなら!」

 

そう言いながら妹紅は奥に入っていった。そして気になる事を訪ねることにした。

 

理 「なぁ所でさ……」

 

門番「なんでしょうか?」

 

理 「不比等さんは変わっちまったのか……」

 

不比等について訪ねると門番は悲しそうに、

 

門番「……えぇこれまでの不比等様が嘘のように

   変わってしまいました……1週間前は妹紅

   さまも気にとめていたのに最近では………

   輝夜姫と毎晩のように……」

 

理 「そうか……すまないな嫌なことを聞いて」

 

門番「いえ……」

 

理 「んじゃ俺は帰るよ仕事頑張ってな」

 

門番「理桜さんもお気を付けて」

 

理 「あぁそれじゃあな」

 

理久兎は帰っていく人間でゆういつ友が変わってしまったという現実を受け止めながら自宅に帰っていくのだった?そして翌日、理久兎は亜狛と耶狛にぜんざい4つとあんみつ1つを奢らさせられたのだった。

  



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第118話 晴明との再開

輝夜姫からの難題を申し付けられかれこれ2週間が経過し約束の日となった。

 

理 「亜狛、耶狛繋げてくれそれとバレない

   場所で頼むよ?」

 

亜狛「はいマスター!」

 

耶狛「ういっす!」

 

今回は3人で輝夜姫宅まで行くことになった。と言っても主に自分が出て亜狛と耶狛には近くでこっそりと待機してもらうといった感じだが。するとルーミアは首を傾けて、

 

ル 「あれ?私はお留守番?」

 

留守番かと聞いてくる。実際そういう事だ。

 

理 「あぁそうなるよね……」

 

ル 「はぁ~結構暇なのよね……」

 

理 「ハハハ…だけどルーミア……」

 

ル 「んっどうしたの理久兎?」

 

理 「多分なんだけどルーミアの出番は

   あるかもよ?」

 

これはあくまでも最悪な場合はだ。だがこれは確実に起こると思った。

 

ル 「えっ?それってどういう意味?」

 

理 「言葉とおりだよ♪」

 

ル (・_・?)?

 

亜狛「マスター準備できました」

 

耶狛「こっちも問題ナッシング!」

 

理 「オーライならいくか!」

 

理久兎はそれを言ったと同時に飛び込みそれに続いて亜狛と耶狛もその裂け目に入ると裂け目は消えてなくなる。残ったルーミアは疑問符を浮かべて、

 

ル 「いったいなんなのかしら?」

 

ルーミアは理久兎の言った意味が分からず考えるのだった。そしてここ輝夜姫宅の近くの人気が無いところに裂け目が出来るそこから毎度のように3人が出てくる。

 

理 「人はいないな……」

 

周りを見渡した感じでは見たところ人は誰もいない。

 

亜狛「ではマスター……」

 

耶狛「私たちは隠れてるね♪」

 

理 「了解した俺が呼ぶまで隠れてろよ?」

 

耶狛「オフコース!」

 

亜狛「えぇもちろんです」

 

そう言って亜狛と耶狛は理久兎から離れて身を隠した。

 

理 「さてと輝夜姫のところに向かうかね」

 

理久兎達(亜狛と耶狛は尾行)は残りの距離を徒歩で輝夜姫宅に向かうのだった。

 

神様、神使移動中……

 

理 「着いたか……」

 

理久兎が着いてすぐにわかることは、

 

理 「あれ?前より警備が厳重になってる?」

 

理久兎が見たところ輝夜姫の家を多くの陰陽師や武士が警護をしているのが見てわかったすると理久兎のもとに見知った顔が歩いてくるその人物は、

 

晴明「あれ理久…じゃなくて理桜さん」

 

久々の登場の安倍晴明だ。

 

理 「おや晴明何でここに?」

 

晴明「何でって私ここを警護してるんですよ?」

 

晴明は輝夜姫の家を警備している陰陽師や武士のメンバーの一人だった。

 

 

晴明「あれ?いってませんでしたっけ?現在の

   都の陰陽師と武士の2割はここの警備を

   しているんですよ?」

 

理 「えっ?そうなの……」

 

晴明「そうなんですよ……所で理久…じゃなくって

   理桜さんその目の傷はどうしたんですか?」

 

理 「あぁうん…軽くしくじった……」(ー_+-;)

 

晴明「しくじった?」

 

理由を話したいが周りにいる陰陽師達や武士達が邪魔なため話しづらいので、

 

理 「ここじゃあれだから少し場所を変えよう

   人前だと言えないからね」

 

晴明「そうですねそれにあの男に見つかると色々

   面倒だし……」

 

理 「ん?あの男?」

 

晴明「いえこっちの話です早く行きましょう!」

 

理 「はいはい♪」

 

そう言い理久兎と晴明は場所を移すことにした。

 

晴明「でっしくじったっとは?」

 

理 「あぁお前らが言ってた食人妖怪と出くわし

   てこうなった………」

 

晴明「え~とつまり食人妖怪にやられたと?」

 

理 「うんそうだね……」

 

それを聞いた晴明は同情のような眼差しをして、

 

晴明「貴女も不運というか………それでその

   食人妖怪は退治したの?」

 

理 「まぁ結構ボコボコにはしたよ?」

 

晴明「まさかまだ生きてるんですか?」

 

理 「うん今は俺の家で居候してるよ♪」

 

晴明「いっ…居候って………」

 

流石にこれには晴明もビックリしていた。

 

晴明「紫さんは何か言わなかったの?」

 

理 「何故か反対されたね………」

 

晴明「それは反対しますよ……」

 

晴明は結構呆れながらそう言う。

 

理 「まぁ何とか無理言って納得してもらった

   けどね……」

 

晴明「やれやれ理久兎さんらしいですね…」

 

理 「そういう晴明はここ最近家に来なくったと

   思ったら何してるんだ?」

 

理久兎は晴明がここ最近家に食事をたかりに来なくなったことに疑問が生じたので聞くと。

 

晴明「私は一応ここの責任者なんですよ?」

 

理 「えっ?あんな醜態さらして?」

 

晴明「うっそっそれはその…その通りですが…」

 

今から3週間ぐらい前に理久兎とその仲間の妖怪達に助けられそして理久兎達の前で恥ずかしい姿を晒したのは事実のため晴明は何も言えない…。

 

理 「まぁ才能は認めてあげるよ四神獣の白虎を

   使えてたしな……」

 

晴明「えっ!」

 

理 「ただはっきり言うと才能に自惚れすぎだ

   それを更に磨く努力をしないと宝の持ち

   腐れだぞ晴明?」

 

晴明には陰陽師としての才能はある。だがしかしその才能を伸ばしきれていないそこを注意した。

 

晴明「…すみません努力します………」

 

理 「よろしい…まぁ~頑張ってね?」

 

晴明「はい………」(´・ω・`; )

 

理久兎が言っているのは事実であり何もも間違った事は言ってはいないので反論もできないそしてふと空を見て気がつく。

 

理 「あっそうだった輝夜姫に会いに行くん

   だった!」

 

晴明「そういえば理久兎さんも輝夜姫から難題を

   申し付けられたのよね………」

 

理 「そうなんだよね……そろそろ時間だから

   俺は行くよ?」

 

晴明「わかりました…理桜さん」

 

理 「じゃ~行ってくるね」

 

そうして晴明と別れて理久兎は輝夜姫の家に入って行くのだった

 

 

 



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第119話 品定め回(強制退場あり)

晴明と話していて時間が危うくなったのですぐに輝夜姫宅に向かうと1人の老人もとい翁が玄関にいた。そして翁さんが話しかけてきた。

 

翁 「これはこれは理桜さまお待ちして

   おりました」

 

理 「いや~遅れて申し訳ない……」

 

翁 「いえいえでは此方へどうぞ……」

 

そう言われて理久兎は前に来た部屋に案内してもらうそこには輝夜姫に求婚を申し込んだ貴族の3人は来ていたが2人姿が見えない。

 

理 「あれ残りの2人は?」

 

理久兎が質問すると翁は答える。

 

翁 「あぁ………大納言さまは輝夜姫の難題を

   辞退するといってお止めになって中納

   言さまは……その……」

 

翁は言いにくいのか躊躇っている。

 

理 「無理はしなくていいよ……」

 

翁 「すみません……」

 

そう言って翁は言うのを止めた……

 

理 (にしても怖いな……こんなことのために

  命を張るなんて……)

 

あの反応からすると中納言石はもう亡くなったぽい。理久兎はそう考えるそしてふと今いる3人の貴族の1人を見つめたその見つめた人物は理久兎にとって人間での数少ない友である不比等だ。

 

理 (不比等さん……)

 

理久兎が不比等の方を向くと不比等はそわそわしていて顔色も悪い。すると理久兎の後ろの襖が開いて輝夜姫が姿を現す。

 

輝夜「……あら理桜さんどうぞ座ってください♪」

   

輝夜姫が理久兎にそう言うと

 

理 「おやこれは失礼しましたすぐに座らせて

   もらうよ♪」

 

そう言って理久兎も座布団に座った。

 

輝 「では1人ずつ見せて下さい……」

 

その一言で輝夜姫の難題の品定めが開始された。

 

石皇「では私から……」

 

そう言い求婚者の1人。石作皇子は命じられた宝もとい仏の御石の鉢?を輝夜姫に献上する。

 

石皇「これを持ってくるのに苦労しました……」

 

そう言いながらその品を見せるが、

 

輝夜「偽物ね本物なら光ってるわよ?」

 

石皇「いえいえ貴方の神々しいオーラの前では

   光りませんよ♪」

 

と、洒落たことを言うが、

 

輝夜「あら嬉しいわね……でも偽物よね?」

 

石皇「………はい…」

 

輝夜姫には洒落たことは通じないようだ。

 

輝夜「では石作皇子さんは不合格です」

 

石皇「もっ申し訳ございませんでした!」

 

そう言って石作皇子は部屋から大急ぎで出ていった

 

右安「まったくバカな奴め…では輝夜姫次は私の

   番でございます♪」

 

そう言って右大臣阿部御主人は火鼠の衣?を輝夜姫に献上する。

 

輝 「ねぇ1つ提案があるのだけどいい?」

 

輝夜姫は右大臣阿部御主人に提案をする。

 

右安「なんでしょうか?」

 

輝 「これが本物かどうか燃やしていい?」

 

輝夜姫の提案は驚くべき事に火鼠の衣?を燃やすと言い出したのだ。火鼠の衣ならば燃やしても燃えない筈だ。そしてその提案に理久兎も、

 

理 「確かに燃やせばわかりますね」( ^∀^)

 

と、輝夜姫の意見に便乗する。

 

右安「……いっ……いいでしょう」

 

輝 「なら翁さんこれを燃やしてもらえますか?」

 

翁 「なら皆様その目で確認するために厨房まで

   どうぞ……」

 

そう言ってここにいる全員は立ち上がり翁さんに厨房まで案内させてもらう……

 

翁 「ではこのかまどの中にいれますよ」

 

そう言い翁は火鼠の衣?を迷いなくか火のついたかまどに放り込んだすると、

 

ボワッーーー!!!

 

炎が燃え上がり火鼠の衣?は一瞬で真っ黒い灰となった。

 

理 「ワ~オ………」( ・∇・)

 

輝夜「偽物ね……」

 

右安「そっそんな……」

 

右大臣阿部御主人は今の光景を見て力が抜けて地面にへたりこんだ。

 

輝夜「この結果から右大臣阿部御主人様は

   不合格です……」

 

右安「ちっちきしょう!!」(;´Д`)

 

右大臣阿部御主人は叫んで輝夜姫宅から出ていった。

 

不 「ならば次は私がいこう」

 

そう言って不比等さんが名乗りをあげるが、

 

理 「不比等さん止めた方が……」

 

理久兎は不比等を止めようとするだが

 

不 「止めるな理桜!」

 

不比等は理久兎の言葉を無視して怒号をあげた。

 

輝夜「わかりましたではもとの部屋に

   戻りましょう」

 

輝夜姫がそう言う不比等と輝夜姫そして翁はもとの部屋に戻る。

 

理 「不比等さん……本当に変わっちまったん

   だな……」

 

理久兎は今の不比等の姿を見て心で悲しみながら輝夜姫達の後を追いもとの部屋に戻る。

 

輝夜「では庫持皇子様見せて下さい……」

 

不 「わかりました……」

 

輝夜姫がそう言うと不比等は難題の1つ蓬来の枝を輝夜姫に献上した。

 

理 (やっぱり偽物だな……)

 

理久兎は、一瞬で偽物と見分けがついたその理由は明らかに人間が手を加えたような後があったからだ。それを言おうとしたがせめての情けと思い何も言わず黙ることにした。だが、

 

輝夜「残念ですが偽物ですよね庫持皇子……」

 

不 「にっ偽物と言う理由は!!」

 

輝夜「明らかに人間が手を加えた後がありますよ」

 

不 「ぐっ……お見事です……」

 

輝夜「では庫持皇子さん貴方も不合格です」 

 

理 「不比等さん……」

 

不 「……………」

 

そう言いわれた不比等は立ち上がり無言のまま立ち去った。こうして残ったのは自分だけになった。

 

輝 「翁さん」

 

翁 「どうした輝夜?」

 

輝夜「理桜さんと2人にしてもらえない?」

 

翁 「わかったでは理桜さん任せましたよ…」

 

そう言って翁も立ち去りここにいるのは理久兎と輝夜姫だけとなった。

 

輝夜「さてと貴方には聞きたいことが山ほど

   あるのよね理桜さん」("⌒∇⌒")

 

輝夜姫の顔は笑顔だが内心は、この男、油断できないといった感じだろう。そのためか輝夜は自分を警戒をする目をしていた。

 

理 「その前にこれ」

 

そう言って理久兎は小さな袋を輝夜姫に投げ渡し輝夜姫はそれをキャッチする。

 

輝夜「とっとこれは?」

 

理 「あんたが言った難題の1つだ」

 

理久兎が投げたのは言われた難題の1つ幽香から貰った花の種だ。

 

輝夜「では中を拝見………!?」

 

輝夜姫は理久兎からもらった袋の中を見るそして、

 

輝夜「本物ね………」

 

理 「俺はあの人達みたいに偽物は扱わないよ……」

 

輝夜「そう……ねぇ理桜さん幾つか聞きく前に

   その目はどうしたの?」

 

輝夜姫は理久兎の目について質問をしてきた。

 

理 「そうだね……なら少し散歩しない?」

 

輝夜「散歩?」

 

理 「そっ♪ここじゃあれだからね」

 

提案した理由はとても簡単だ。外の陰陽師達や武士に聞かれそしてその中に変に勘が強い奴がいると理久兎の正体がバレるかもしれないからだ。

 

輝夜「………いいわ行きましょう」

 

こうして理久兎と輝夜姫は散歩に出掛けるのだった。

 

 



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第120話 輝夜姫の願い

今現在、理久兎は輝夜と散歩をしているその理由は簡単だ下手にあそこで言うと外を歩いている武士やら陰陽師(晴明以外)に外から聞き耳をたたれてバレると困るからだ。そして人気のないところ辺りに行き輝夜姫が口を開く。

 

輝夜「さて……貴方のことについて聞きたいの

   だけど?」

 

理 「そうだね何から聞きたい?」

 

理久兎は輝夜が思っている事そして聞きたい事を出来る限り言えることで答えようと思っていた。そして輝夜からの最初の質問は、

 

輝夜「そうね……まずその目はどうしたの?」

 

皆から言われた定番の「その目はどうした?」だ。それを輝夜は左目に傷が出来ている理久兎に質問する。

 

理 「これは今居候している同居人にやられた♪」

 

理久兎は何も考えずこの質問に笑顔で答えるのだった。そして一方理久兎宅では、

 

ル 「へくち!!」(>ω<)/。・゜゜・

 

縁側に寝そべっていたルーミアはくしゃみをしていた。 こちらの視点に戻す。理久兎のその発言で輝夜は驚きながら、

 

輝夜「えっ……同居人にやられたって………どう

   してそうなったのよ!」

 

輝夜はで理久兎にそれを問い詰めると、

 

理 「さぁ~てねまぁただ単に俺が油断した

   だけなんだけどね♪」

 

理久兎はこの質問を軽くはぐらかすことにした。

 

輝夜「そっそう…じゃ~次の質問いい?……」

 

輝夜はその質問を諦めて次の質問を希望すると理久兎は先程と同じ笑顔で、

 

理 「いいよ♪」

 

と、答える。そして輝夜の2目の質問は、

 

輝夜「貴方いったい何者なの?」

 

理 「それはどういう意味かな?」

 

理久兎にそう聞かれた輝夜は難しい顔をしながら、

 

輝 「あの花の種は普通じゃ手に入らない代物

   よ………それ所かあの妖怪からどうやって

   取ってきたのって言う話よ普通じゃ無理

   な話よ……」

 

その輝夜姫の質問に理久兎は頭を掻きながら、

 

理 「いや……普通にもらったんだけど?」

 

輝夜「はい?!」

 

さすがの輝夜もこの返答には驚いたようだ。そしてどういう経緯で貰ったかを簡潔に理久兎は語りだす。

 

理 「偶然その妖怪に出会ってそれからゲーム

   (戦闘)してそれで俺が買ったからその掛

   け金としてその花の種をもらったんだ

   けど?」

 

今の理久兎の話を聞いて輝夜は口を開けて、

 

輝夜「しっ信じられない……」( ゚□゚)

 

理久兎の話を信じようにも信じられなかったが、それを信じさせるために理久兎は、

 

理 「嘘だったらその種は偽物のはずだよ?」

 

その一言で信じられることになる。先程に輝夜は理久兎の持ってきた幽香の種を本物と見抜いたのだ。それが信じる1つの種となる。そして輝夜姫も理久兎の言ったことを信じることにした。

 

輝夜「それもそうよね……なら最後に聞きたい

   のだけど?」

 

そして輝夜姫から最後?の質問を要求された。

 

理 「ん?」

 

輝夜「何で貴方が私達月の民について

   知っていたのかしら?」

 

今現在において輝夜は今1番聞きたいことを質問する。あの時に言った発言のせいで夜も眠れなかったことを根に持っていたからだ。

 

理 「あぁそれね……それは昔ある老人から

   聞いたんだよ♪」

 

理久兎は自身の素性を隠すために少しだけ話を盛ることにした。

 

輝夜「老人?」

 

理 「そっ老人、確か名前は……理千って

   言ったかな?」

 

理久兎のその言葉に輝夜は物凄い反応を示した。

 

輝夜「りっ理千ですって!!」

 

理 「えっ知り合い?」 

 

過去に理久兎は輝夜とは会った事はない筈なのだがと考えていると、自分の言ったことに輝夜姫が答える。

 

輝夜「違うわ!民の守護者と言われた伝説の

   大英勇よまさか生きていたなんて……」

 

理 (俺ってそんなことになってたんだ……)

 

さすがの理久兎も過去にやった功績が認められて大英勇になった事は少々驚いたがそんな事はお構いなしに輝夜姫は、

 

輝夜「理千は今どこにいるの!!」

 

輝夜にそう聞かれた理久兎は、どう答えるかを迷いながら、

 

理 「さぁ~ね今はどこにいるのか……」

 

実際は自分の話だが話を盛ってしまったがために嘘の居場所を言うと自分が怪しまれるため、あえてどこかに消えたと教える。

 

輝夜「そう……これを言ったら永琳ビックリ

   するわね♪」

 

輝夜姫は思いがけないことを言った。その一言は理久兎を驚かせるには充分だった。

 

理 「永琳……」

 

と、呟くと同時に心の中では、

 

理 (何で永琳が出てくるんだ?!)

 

理久兎が永琳と言うと輝夜姫は永琳について説明を始めた。

 

輝 「あぁそれはね私の教育係の人の名前よ昔

   その人の家で理千が住んでたんですって

   それでその永琳にとって理千は親友って

   言ってたのよね……」

 

それを聞いた理久兎は表情にはださずに

 

理 「そうなんだ……」

 

と言うが心の中では驚くと同時に嬉しくなった。

  

理 (てかこの子…永琳の教え子かよ……

   だけど親友ね……嬉しいこと言うな

   永琳も♪)

 

そして黙っている理久兎に輝夜は、

 

輝夜「どうしたの?」

 

声をかけると理久兎は考えるのを止めて輝夜の顔を向いて、

 

理 「いや何でもないよ……」

 

輝夜「そう……そう言えば貴方何で私が月の民

   ってわかったの?」

 

輝夜の先程の最後の質問は最後では無かったらしい。だが理久兎もそれについて答える。

 

理 「君は質問ばっかりだね……まぁ答えるけど

   理由は簡単、君は満月の夜に現れたという  

   キーワードと昔その理千(俺)から聞いた話

   を結び合わせてあの時君を少しゆらしてみ

   たんだ♪それがまさか本当にそうだったと

   はね♪」

 

また話を少し盛りながら理久兎は楽しそうにそう語ると輝夜は、

 

輝夜「てことは、私はまんまんと誘導されたと

   言うこと!?」

 

自身がやった事にようやく気がついたのだ。そしてそんな輝夜の表情を見ながら理久兎は楽しそうに、

 

理 「そうなるね♪」

 

輝夜「解せないわ………」

 

嵌められた輝夜は最早そう言うことしか出来なかったそして念のために質問は終わりかと聞く。

 

理 「でっ聞きたいことは終わり?」

 

輝夜「えぇこれで終わりね…あっそう言えば

   貴方は私から知識を貰いたいのよね?」

 

輝夜姫は理久兎が前に言った望みを言うと、

 

理 「あぁそれね…もういいよ♪」

 

輝夜「どうして?」

 

輝夜はいらない理由を訊ねると理久兎は笑顔で、

 

理 「色々と面白いことを知ったし対価としては

   充分だったよ♪」

 

そう述べた。なお理久兎が面白いと思ったところ、永琳について、輝夜の驚く顔等々だ。

 

輝夜「そう……」

 

理 「でも俺も1つ聞きたいことがあるけど?」

 

今度は理久兎が輝夜に質問をする。

  

輝夜「何が聞きたいの?」

 

理 「君の迎えは来るの?」

 

それを聞いた輝夜姫は少し儚げに夜となった空を見上げながら、

 

輝夜「来るわ……今日をいれて1週間後に……」

 

輝夜のその言葉を聞いた理久兎は更に問う。

 

理 「ふぅ~ん帰りたい?」

 

輝夜「いえ帰りたくないわあんなところにいても

   つまらないもの……」

 

輝夜は自分の住んでいた月がつまらないと語ったのだ。

 

理 「そうか……」

 

輝夜「貴方達が羨ましいわ……」

 

羨ましいと言われた理久兎は輝夜に、

 

理 「どうして?」

 

と、聞くと輝夜姫は儚げな表情から悲しみの表情で、

 

輝夜「こんな素敵な場所にいられて貴方達は

   幸せ者よ」

 

この時、理久兎は輝夜に同情をした。

 

理 (この子も俺と同じでこの地球に憧れた口

   なんだな)

 

理久兎はかつて若かった自分と輝夜姫を重ね合わせて見ていたのだ。色々な事に興味をもったあの幼き自分自身にだ。理久兎は悲しげな表情をしている輝夜に、

 

理 「君がよければこの地球にいたら?」

 

輝夜「えっ!」

 

理 「少し宛があってねもしかしたらここに

   残れるかもよ?まぁ結構非公式なやり

   方だけどね♪」

 

理久兎にそう言われた輝夜姫は決心するのに時間はかからなかった。

 

輝夜「残りたい…ここに残りたい!」

 

輝夜のその真に強い言葉を聞いた理久兎は、

 

理 「そうか……なら当日俺の仲間と共に君を

   迎えに行く後は流れに身を任せそして

   俺をいや俺たちを信じるだけだよ♪」

 

と、軽くどう行動するかを説明する。

 

輝夜「わかったわ……」

 

理 「話は決まったねならお開きにするか俺 

   も計画をたてなきゃいけなくてね」

 

輝夜「そう……わかったわ当日はお願いね……」

 

理 「了解だ…あぁ後…君送ってくよ……」

 

そう理久兎が提案したが輝夜は先程の悲しみの表情とうって変わった笑顔で、

 

輝夜「いえ大丈夫よ♪ここから近いしそれに

   貴方には早く計画を立てて貰いたいし

   ね♪」

 

そう言い輝夜姫は理久兎の誘いを断った。

 

理 「そうか……なら気を付けてな」

 

輝夜「えぇそれじゃ当日に♪」

 

そう言って輝夜は帰っていったそして輝夜が見えなくなったのを確認すると理久兎は、

 

理 「亜狛!耶狛!」

 

亜狛と耶狛を呼ぶ。すると、

 

亜狛「お呼びでしょうかマスター」

 

耶狛「何マスター?」

 

どこからともなく2人が一瞬で現れる。

 

理 「話は聞いていたな?」

 

亜狛「えぇもちろんです」

 

耶狛「もっちろ~ん♪」

 

理 「ならすぐに帰るぞ」

 

亜狛「了解しました!!」

 

耶狛「オッケー!!」

 

そうして理久兎達は大急ぎて帰っていったのだった



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第121話 謝罪と交流

今現在、理久兎達と輝夜姫が話している時、理久兎宅(都)の縁側では、

 

ル 「暇ね……」

 

ルーミアは今日の仕事が終わり暇のあまり縁側で寝そべっていた、だがそこに裂け目もといスキマが現れそこから来客が到来してくる。

 

紫 「御師匠様いますか♪」

 

理久兎の弟子もとい娘の紫がスキマからその笑顔を出す。

 

ル 「なにしに来たの?」

 

縁側で寝そべっていたルーミアが紫に何しに来たのかを聞くと、

 

紫 「あら?ルーミア貴女は何してるの?」

 

紫はルーミアがいたことに気がつき縁側で寝そべっているルーミアに何をしているのかを訊ねると、

 

ル 「今日の仕事を終えたから暇してたのよ」

 

と、ルーミアは眠たそうな顔で紫の質問に答える。

 

紫 「あらそう…あっそうそう御師匠様いる

   かしら?」

 

紫が理久兎の所在を質問するとルーミアはそれについて答える。

 

ル 「理久兎ならいないわよ今ごろ輝夜姫の家

   にいるもの……」

 

そうルーミアは答えると紫はハッとした表情しだす。どうやら輝夜姫の所に訪問していることを忘れていたようだ。

 

紫 「あらそれって今日だったの?」

 

ル 「そうよ……」

 

ルーミアはやる気の無さそうな声で答えると紫は、

 

紫 「居ないなら待たせてもらってもいい?」

 

理久兎が帰って来るまで家にいて良いかを聞くとルーミアは紫の言ったことを受け入れた。

 

ル 「構わないわ客室の場所はわかるでしょ?」

 

ルーミアがそう聞くと紫は、

 

紫 「わかるけどここで待つわ……」

 

ル 「そう勝手にどうぞ……」

 

そう言ってルーミアは寝ようとする紫は縁側に座り今にも寝そうなルーミアに話しかける。

 

紫 「ねぇルーミア…」

 

ル 「何よ?」

 

ルーミアは目を閉じながら紫に返事をすると、ルーミアは目を瞑っていたため表情は分からないが、紫は真剣な声で、

 

紫 「今更あれだけど悪かったわ……」

 

と、とつぜんルーミアに謝罪をしだしたのだ。それを聞いたルーミアも「えっ?」と、思ったのか起き上がり紫の顔を見て、

 

ル 「どうしたの急に?」

 

そう聞くと紫は何故謝罪したのかの経緯を話始める。

 

紫 「御師匠様のあの目や体の傷を見て最初は

   貴女を許せないって思った……けど」

 

ル 「けど?」

 

紫 「御師匠様がね……」

 

今から1週間、家と庭の修繕作業の休憩時間のこと紫はルーミアは警戒していたそこに理久兎が紫に声をかける。

 

理 「紫………」

 

紫 「何ですか御師匠様?」

 

紫は急にどうしたのかと思っていると理久兎は、

 

理 「ルーミアを許してやってくれあの子も

   あれで不器用なところがあるから……」

 

理久兎は紫のとっていた行動を見抜いていたのだろう、また前みたいにことにってケンカを通り越して殺し合いにならないように呼び掛けたのだ。そして理久兎にそう言われた紫は、

 

紫 「私は…許すことが出来ません……御師匠様

   の顔や体に傷をつけたあの妖怪を………」

 

その時の紫はまだルーミアを許すことが出来なかったが理久兎は昔自分が体験してきた話を話始める。

 

理 「でもさ……今から昔に美須々達と戦った

   ことを思い出してみてよ♪」

 

紫 「…………………」

 

紫はそう言われて昔美須々達と戦いボロボロになった理久兎の姿を思い出した。

 

理 「時には殴りあって芽生える友情もある

   確かにルーミアの時は不意打ちだった

   だけどね紫」

 

紫 (・_・?)?

 

理 「それでも今こうして友情が芽生えている

   これは事実なんだよ♪」

 

理久兎にそう言われ紫は、

 

紫 「御師匠様がそう言うなら考えてみます」

 

紫は理久兎にそう言われて今こうしてルーミアと改めて話しているのが現状なのだ。

 

ル 「そう理久兎がね……」

 

紫 「だからもう一度改めて言うわ………ごめん

   なさい……」

 

紫はルーミアに謝るその紫を見てルーミアも、

 

ル 「私こそごめんなさい偶然だったといえど

   貴女の大切な人を傷つけてしまって……」

 

謝れたルーミアも紫に謝る……すると紫とルーミアは笑って、

 

紫 「ふふっ♪御互い様ね……」

 

ル 「そうね……フフ♪」

 

2人の関係はいい方向に進んだようだすると空間に裂け目が出来るそしてそこから3人の男女もとい理久兎、亜狛、耶狛がその裂け目から現れる。

 

理 「何とか帰ってきたな……あれ?紫に

   ルーミアまさかまた喧嘩か!?」

 

亜狛「えっ!?ちょっそれは止めないと!!」

 

耶狛「ほえ?紫ちゃんとルーミアちゃんが

   何なの?」

 

理久兎達は前に起きてしまった紫とルーミアの言い争いを思いだしそれが今度は第二次言い争いとならないためにと思い2人のもとへ急ぐと紫とルーミアは笑いながら、

 

紫 「大丈夫よ御師匠様♪」

 

ル 「えぇ問題ないわ♪」

 

2人は何故か笑顔だったこれを見た理久兎達が3人は、

 

亜狛「えっ?確か前はあんなにいがみ合って」

   いたのに!?)

 

耶狛「なんか前よりも仲が良いみたい♪」

 

と、呟くが理久兎は心の中で今の光景を見て、

 

理 (成る程ね………どうやらいい方向に進んだ

  みたいだね♪)

 

理久兎達は紫とルーミアの関係が良くなったことに嬉しさが込み上げてきたが紫が理久兎に、

 

紫 「そう言えば御師匠様輝夜姫の所には

   行ってきたのですか?」

 

紫は理久兎に改めてそう訪ねる。そして理久兎は、

 

理 「あぁそれについて2人に協力してほしい

   ことがあるんだけどいいかい?」

 

理久兎は2人に協力を求めると、

 

ル 「それってさっき言った出番がどうのって  

   やつ?」

 

理 「うんそれだね……詳しいことは中で話す

   から協力してくれるかい?」

 

もう一度理久兎は2人に聞く。そして2人は

 

紫 「構いませんよ御師匠様♪」

 

ル 「私もいいわよ」

 

答えはイエスだった。

 

理 「OKならなかに移動しよう亜狛、耶狛

   2人もついてきて」

 

亜狛「わかりました……あっ!それなら

   お茶をお持ちしますね」

 

耶狛「私も手伝うよ!」

 

理 「そうかなら頼むよ」

 

亜狛「わかりましたマスター」

 

耶狛「了解だよマスター!」

 

2人はお茶を用意するため台所に向かった。

 

理 「話がそれたけど行こうか」

 

紫 「分かりましたわ」

 

ル 「分かったわ」

 

そうして理久兎は皆にこの事を伝えて作戦会議をするのだった。

 

 

 

 



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第122話 御迎え

今現在の時刻は18時30分、そしてあの約束からもう1週間は経っている。そして現在は帝の屋敷にて輝夜がかくまわれていた理由は帝までもが輝夜姫を気に入ってしまったからだ。まず帝達の視点でお見せしよう。

 

帝 「大丈夫か輝夜姫よ?」

 

帝は輝夜に近よりそう語りかけると、

 

輝夜「えぇでも御免なさいこんなことに

   なってしまって」

 

帝 「いやいいのだよ!これもそなたの涙を

   見ないようにするためだ!」

 

と、帝は胸をはってそう答える。それを聞いた輝夜姫は、

 

輝夜「……ありがとう……」

 

そう答えると、1人の少女もとい安倍晴明が帝達に近づく。

 

晴明「帝さま陰陽師達も万全でございます」

 

晴明が頭をたれてそう答えると帝は笑顔で、

 

帝 「そなたの活躍をにも期待しておるぞ♪」

 

晴明「ありがたきお言葉でございます」

 

表向きはそう言うが、

 

晴明(早く帰ってお酒飲みたいなぁ)

 

晴明は言葉とは逆のことを考えていた。

 

兵長「皆の者集まれ!これから作戦を会議を

   するぞ!」

 

陰陽「陰陽師達もだ!!」

 

と言っていると兵長が武士を達を集めるそして陰陽師達も集められるどうやら作戦会議をすることになり晴明は、

 

晴明「では私は行きますので」

 

帝 「行ってくるがよい」

 

そう言って晴明は走っていった。

 

帝 「何としても輝夜姫を救わなければな…」

 

帝は隣に座る輝夜姫を見つめながら心に誓うのだった。そして肝心の理久兎の視点に移す。現在、理久兎はどうしたかというと、

 

理 「まったく帝も余計なことを……」

 

理久兎は帝の屋敷の屋根に登って下を観察していたそして後ろから紫の声が聞こえる。

 

紫 「御師匠様作戦は分かっていますよね?」

 

紫は念のために理久兎に確認をとらせていたそして理久兎はそう言われて、

 

理 「わかってるよ確か計画は……」

 

理久兎は頭で思い浮かべながら紫に話す、紫達と作戦会議をしたことの内容を、

 

理 「ってことなんだよ……」

 

理久兎は紫達にこの事を伝えると、紫は少し驚いた表情で、

 

紫 「まさか御師匠様が言った昔話の月の民

   が本当にいるなんて思わなかったわ…」

 

ル 「私にはよく分からないけど……」

 

亜狛「つまり輝夜姫の迎えの人達を撃退する

   ってことですか?」

 

耶狛「ことなのマスター?」

 

理 「いや撃退はしない………下手に撃退すると

   かえって増援を呼ばれても面倒だそこで

   証拠を隠滅する意味も込めてここで天国

   に行ってもらう…」

 

とは言うが心の中では、

 

理 (月読達には悪いけど………)

 

と、理久兎は少しだけツクヨミに申し訳なさそうにそう言うと紫が理久兎に質問をする。

 

紫 「隠滅って……墓にでも埋めるのですか?」

 

理 「う~んそこは考え中かな……」

 

理久兎が悩みながらそう答えるとルーミアが口を開いて、

 

ル 「ねぇ理久兎……」

 

理 「なんだ?」

 

ル 「証拠を隠滅するならそいつら食べていい?」

 

月の兵士を食す気満々の表情で言うと、

 

亜狛「正気ですかルーミアさん?」

 

ル 「えぇ私はいたって正気よ?」

 

ルーミアは答えると理久兎はルーミアに、

 

理 「構わないよそのかわり腹壊しても俺は

   責任はとらないよ?」

 

と、注意をしつつ食べてよいと聞いたルーミアは先程よりもさらに笑顔で、

 

ル 「構わないわよ♪」

 

と、答える。表情からガチで月の兵士を食すらしい。そんなルーミアの会話を聞いた紫は若干呆れながら、

 

紫 「本当に変わってるわ流石の私でも月の民は

   食べる気にならないわ……」

 

ル 「ふふっ♪食べられるって最高ね♪」

 

ルーミアが笑いながら言うと理久兎は話を戻す。

 

理 「でだ、話を戻すがまず紫とルーミアはスキマ

   の中で待機してくれそして亜狛と耶狛は例の

   保険として用意した場所で待機だ」

 

紫 「分かりましたわ」

 

亜狛「了解ですマスター」

 

耶狛「わかったよ♪」

 

ル 「何で待機するの?」

 

ルーミアが理久兎に質問すると理久兎はめんどくさい表情をしながら、

 

理 「陰陽師達もいるから下手をするとバレるん

   だよ」

 

ル 「なっ成る程……」

 

実際ここまで正体を隠して戦うことにめんどくささを覚えるがそれをおいて理久兎は話を進める。

 

理 「それであそこから連れ出すとなると迎えの

   奴等とでの戦闘でごたつくそこでその混乱

   に乗じて俺が合図したら紫はスキマを使っ

   てルーミアを召喚そこでルーミアの能力を

   使って一気に周り全てを闇で包む」

 

ル 「それで?」

 

理 「そして闇で何も見えなくなったら紫の能力で

   人間達をそのままスキマにボッシュートして

   どこかのどぶ川にでも捨ててくれ」

 

紫 「お任せください」

 

理 「でっ人間達が消えたら俺とルーミアで大暴れ

   して注意をそらすからその間に紫は輝夜を例

   の場所に送り届けてくれそしてたら竹林の屋

   敷に待機している亜狛と耶狛が輝夜達を受け

   取ってそのままあの屋敷に案内してくれ」

 

亜狛「了解ですマスター」

 

耶狛「了解です!」

 

ル 「久々に動けれるのはいいわね」

 

紫 「それで御師匠様輝夜姫を送り届けた後は?」

 

理 「送り届けたら人間達が来ないかを確認

   していてくれ、もしもバックアップが

   必要なら合図するから」

 

そう言うと紫は笑顔で、

 

紫 「わかりました♪」

 

紫の返事を聞いた理久兎は更に更にと話を進めていく。

 

理 「そしてルーミアと俺が迎えを全員始末が

   終わりしだいその死体とルーミアそして

   月の民の乗り物を俺の屋敷に運んでくれ

   そしたらルーミアは屋敷に死体を運んだ

   そのまま後始末を頼むよ」

 

ル 「いいわよ!」

 

ルーミアの仕事が戦う、食べるという簡単かつ楽しい仕事のためか言葉にやる気がある。

 

理 「そんで俺と紫は輝夜のもとに向かう」

 

紫 「これが作戦ね……」

 

理 「まぁ~あくまでもその状況によって変わる

   時は変わるからまぁ大方の目安としてね」

 

ル 「ところで理久兎……」

 

理 「どうした?」

 

ル 「乗り物はどうするの?」

 

ルーミアが月の兵士達が乗ってくるだろう乗り物について聞くと、

 

理 「う~んほっぽっておいて……」

 

ル 「わかったわ」

 

と、言うが後でバラして捨てようと考えるのだった。そして必要な事を答えると理久兎は紫、ルーミア、亜狛、耶狛に対して、

 

理 「他に質問はないね?」

 

他に質問がないかを訊ねると4人は、

 

紫 「無いですわ」

 

亜狛「無いですね」

 

ル 「無いわ理久兎」

 

耶狛「ナッシング!」

 

その返事を聞いた理久兎は士気をあげるために声をはって、

 

理 「なら3日後頼むよ!」

 

紫 「ふふっ♪えぇ御師匠様♪」

 

ル 「楽しませてもらうわ」

 

亜狛「了解です!」

 

耶狛「了解だよマスター!」

 

こうして作戦会議を終えた。これが理久兎が考えた作戦(回想)だ。その後、舞台が輝夜姫の家かと思ったら帝の屋敷に輝夜姫が移動して舞台は帝の屋敷になり警備も厳重ととんでもないことになってたりしている。なお当の本人である輝夜は仲良く帝と話している俺は屋根の上でかれこれ1時間待機しているというのにもだ。

 

理 「おっとこんな話をしていたら時間も

   あっという間だね……」

 

紫 「そうですわね……」

 

そして今の時刻は7時、満月が輝く夜だ

 

理 「そろそろだな……」

 

理久兎がそう言うと満月の中央から何かがこちらに向かって来るそれはまるで牛舎のようだ

 

理 「さてと来たみたいだな……紫そろそろ

   準備してくれよ……」

 

と理久兎は後ろで展開されているスキマに向かって言うと

 

紫 「わかりましたわ御師匠様」

 

紫の声がスキマを通して伝わってきた。

 

理 「始めるか血生臭い戦いを……」

 

そう言って理久兎は断罪神書から黒椿を出して様子を伺うのだった。そして牛舎(宇宙船)は人間達の肉眼で見えるほどまで近づくと上空で止まった。

 

武士「なっ!来たぞ!!」

 

武士「刀を抜け!!」

 

陰陽「我らも用意するぞ!」

 

陰陽「式神を用意しなくては!」

 

晴 「あれが迎え……」

 

そうして慌ただしくなっているとその牛舎の扉が開き髪が真っ白い髪を靡かせながら女性が出てくる理久兎はこの女性を見たことがあり忘れられない人物の1人だった。

 

理 (嘘……だろ……)

 

そう髪の色が変わっても理久兎にはわかる、かつて自分を居候させてくれてさらには、知識をくれた恩人でありこの地球に来ての初めての友人だったからだ

 

永琳「輝夜姫さま!御迎えに上がりました!!」

 

その名を八意永琳その人だったのだ。



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第123話 大脱出劇の開幕

今、理久兎はとても驚いていた。お迎えの人の中に恩人でありこの地球に来て初めての友人である永琳がいたからだ。

 

永琳「輝夜姫様さぁ共に月に帰りましょう!」

 

永琳はそう言うが、

 

輝夜「嫌よ!私はここが気に入ったの!もお、

   あんな権力争いだとかうんざりなのよ!」

 

輝夜姫は胸に秘めていることをそのまま暴露した。それを聞いた永琳は、

 

永琳「覚悟はおありなのですね?」

 

真剣な眼差しで輝夜姫を見るそれに答えるように輝夜も、

 

輝夜「もちろんよ!」

 

輝夜姫は決意を込めて言うその決心を見た永琳はただ黙って目を瞑る。

 

永琳「そうですか……」

 

永琳達が会話していると永琳と共にのって来た月の兵士達は不満を顔に出して文句をいう。

 

月兵「何をやっているのですか八意様!」

 

月兵「すぐにあの罪人をこちらに連れてこないと

   いけないんですよ!」

 

月兵「八意様が何もしないなら我らが行きます!」

 

そう言って待つのが嫌になった月の兵士が降りようとしただが次の瞬間、

 

ヒュン!グサ!!

 

全員「なっ!!」

 

晴明「何で?!」

 

この場の全員が驚いたのだ。

 

月兵「なん…の真似ですか…八意……様」

 

それは永琳が降りようとした月の兵士を自身が持っているその弓で射ったのだ。そして射られた月の兵士は力が抜けたのか地上に落ちていき背中から着地したが痛いと言わないどこらか口から血を垂らして動かなくなった。

 

月兵「なっ!おい!」

 

月兵「八意様……いや!八意永琳、貴様!!」

 

月兵「我らを裏切る気か!」

 

永琳「もとより私は輝夜姫様の使いよ貴方達の

   操り人形じゃないわ!」

 

そう言って永琳はその牛舎から飛び降りて地上に足がつくと同時に輝夜姫が永琳に近づき、

 

輝夜「永琳!」

 

輝夜は永琳に抱きついた。

 

永琳「輝夜姫様ご心配をおかけしました」

 

輝夜「大丈夫よそれより永琳はいいの?」

 

永琳「私は姫様の従者です姫様と共にあります」

 

輝夜「永琳……」

 

感動の再開をはたしたが状況は変わらない。

 

月兵「お前ら裏切り者の八意と罪人の輝夜姫を

   即刻捕縛しろ!!」

 

月兵「おぉ!!」

 

月兵「八意逃げられると思うなよ!!」

 

永琳「お下がりください姫様!」

 

そう言って永琳は弓を構え輝夜姫は後ろに下がるそしてそれを見た帝に武士や陰陽師は、

 

帝 「武士達よ彼女にひけをとるな!!」

 

武士「そうだ!武士の意地を見せてやれ!」

 

陰陽「我らも忘れては困るぞ!!」

 

と無数の数の人間達が永琳に加勢をする。

 

永琳「地上の人間がどれだけ束になっても勝てない

   ただの時間稼ぎにしか……」

 

輝夜「理桜は何をしてるのよ!」

 

2人の心の中は不安でいっぱいだったそして輝夜姫が文句を込めて言った人物である理久兎は、

 

理 (友のために国を敵にまわすか……ハハ永琳

   らしいや……)

 

昔と変わらない凛とした永琳を見て昔を懐かしむ。

 

紫 「御師匠様そろそろかと……」

 

理 「あぁ確かに頃合いだな紫、作戦を開始するよ」

 

紫 「分かりましたわ♪」

 

そう言って紫はスキマから現れる。そして出てきたのは紫だけではない次にその中から、

 

ル 「出番かしら?」

 

そう言いながらスキマからルーミアが現れる。

 

理 「あぁ頼んだよ♪」

 

ル 「分かったわよ」

 

そう言ってルーミアは能力『闇を操る程度の能力』を使用する。すると帝の屋敷の庭全体が突然闇に包まれて暗くなる

 

帝 「なんだこれは!!」

 

武士「前が見えない!!」

 

陰陽「これはまさか妖怪か!!」

 

晴明「まさかまた彼奴らの仕業ね!」

 

月兵「なんだこれ!前が見えない!!」

 

月兵「どうしたんだ急に!!」

 

永琳「いったいこれは……はっ姫様!」

 

輝夜「いるわ!ここに……」

 

といった感じでルーミアの能力で下は大混乱状態だ。

 

理 「計画どおり……紫スキマで人間達だけ

   ボッシュートしちゃって」

 

紫 「わかりましたわ御師匠様♪」

 

そう言って紫はスキマを人間達の足下に展開すると

 

帝 「これもあいつらの力ーーー!!?」

 

武士「なっ急に地面がぁーーー!!!」

 

武士「うわーー!!」

 

陰陽「おっ落ちるーーー!!」

 

陰陽「クソっーーー!!!!」

 

晴 「何で私まで!!」

 

と言いながら皆スキマに落とされていったそして人間達の声が聞こえなくなると、

 

理 「紫もういいよ♪」

 

紫 「わかりましたわ」

 

理久兎そう言ってスキマを閉じさせた、そしてスキマで落ちていく人間達の悲鳴を聞いていた永琳達は、

 

永琳「今のはいったい……」

 

輝夜「人間達の声が聞こえなくなった」

 

月兵「クソっ!なんだこの闇は!」

 

月兵「前が見えなさすぎだ!!」

 

月兵「それよりさっきの悲鳴は……」

 

下側で永琳達や月の兵士達が騒いでいると、

 

理 「ルーミアもう解いていいよ」

 

ル 「わかったわよ」

 

そう言ってルーミアは能力で作った闇を解いたすると月明かりにまた照らされ始めるすると永琳と輝夜姫そして月の兵士達はとても驚いた

 

永琳「嘘……さっきまでいた人間達は!?」

 

輝夜「全員消えた?!」

 

突然人間達が姿を消したので2人は驚いていた、だがこれを好機と見た月の兵士達は、

 

月兵「何かはわからないが好機だ!裏切り者と

   罪人を捕縛するぞ!!」

 

月兵「さぁ!観念しろ!!」

 

月兵「我らへの反逆行為ただでは終わらぬぞ!」

 

と永琳と輝夜姫のもとに詰め寄る

 

永 「どうすれば……」

 

輝 「誰か助けて!!」

 

と輝夜姫が叫ぶすると……詰め寄ってくる月の兵士達の足下に

 

ザキン!!

 

と音をたてて地面に黒い刀が刺さったのだ。

 

月兵「なっなんだこれは!!」

 

月兵「今度はなんなんだよ!!」

 

と月の兵士達は驚いているそして永琳達は

 

輝夜「何で刀が!?」

 

永 「黒い刀…どこから……」

 

永琳達は周りを見渡し刀が飛んで来た方向を見ると屋根に3人の男女がいたその内の1人は輝夜姫も知っている人物いや神がいた。

 

理 「やっほ輝夜ちゃん約束を果たしに来たよ♪」

 

と、理久兎達が割って入るのだった。

 

 



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第124話 昔懐かしき友

理久兎とルーミアそして紫は屋根の上から月の兵士達や輝夜姫、永琳を見下ろしていたそして理久兎を見て輝夜は口を開く。

 

輝夜「理桜さん!!」

 

輝夜は嬉しそうに理久兎の偽名を叫ぶが永琳は理久兎を見て驚愕していた。

 

永琳「嘘……何で…理千が生きてるの!!」

 

輝夜「えっ!?」

 

永琳は理久兎に向かっていうだが理久兎はこれについての返答はもう考えていた。

 

理 「はて?俺は理千という者じゃないけど?」

 

永琳「だって瓜二つの顔……」

 

理 「もう一度言うけど俺は理千じゃないよ……

   多分それは別人じゃないか?この世には

   同じ顔の人物は3人いるとも言うからね♪」

 

と、知らないフリをするが内心では、

 

理 (ごめんな永琳…今は俺の正体について言い

   たくないんだ……)

 

もう謝罪の気持ちでいっぱいだった。

 

永琳「そう…よね……」

 

輝夜「どういうこと……」

 

理久兎達が会話をしていると横から茶々をいれるように、

 

月兵「貴様ら我らを無視する気か!!」

 

月兵「万死に値するぞ!」

 

月兵「我ら月の兵士を相手にどう戦うといのだ

   地上の人間よ!!」

 

と、月の兵士は言うが月の兵士達はやってはいけない過ちを犯している。目の前にいるのは人間ではない、神と妖怪だということをそして理久兎は頭に来ていた。自分達の都合を永琳達に押し付けたことや友達との会話を文句で止められたことに、

 

理 「人が話している時に邪魔するなって

   言われなかったのか……」

 

ここまでは普通に言ってその次に言う言葉には今出せる自身の妖力を黙視できる程までに放出しドスのかかった声で、

 

理 「傲慢にまみれた俗物が!!」

 

殺気を込めすごみと威嚇をしながら月の兵士達相手に言い放った。この大量に放出された妖力を感じた月の兵士達は、

 

月兵「こっこいつ妖怪か!!」

 

月兵「こいつただ者じゃないぞ!!」

 

月兵「なんて妖力なんだ……」((( ;゚Д゚)))

 

輝夜「理桜さんが……妖怪ですって……それよりも

   うっ!気持ち悪い…なに……これ…」

 

永琳「やっぱり違うのよね…それにしてもこの

   妖力……ただ者じゃない……」

 

月の兵士達は完全にチキン状態だ。しまいには足が震えているのだが理久兎のやったことは周りにも影響を与えていた。

 

紫 「おっ御師匠様お止めください!」

 

ル 「落ち着いて!理久兎!」

 

理久兎の近くにいる2人はこれを直で感じるのだ。これを続けられたら紫達も危ないと思ったのだろう…。紫達に止められた理久兎は我に返り、

 

理 「あっ悪い!紫、ルーミアやり過ぎた……!」

 

理久兎は怒りを静めて妖力の、放出を止める妖力の放出が止まり紫達は、

 

紫 「なんとかなった……」

 

ル 「本当ね……」

 

2人は安堵の息を漏らす。そして理久兎は、紫に指示を出す。

 

理 「紫、彼女達を例の場所にスキマで頼むよ」

 

理久兎は紫に作戦で伝えた例の場所に移してもらえるように頼む

 

紫 「はぁ~いでは2名様ご案内しますわ♪」

 

そう言って紫は永琳達の足下に境界を弄ってスキマを展開した

 

輝夜「えっ!?ちょっ!キャー~!!!」

 

永琳「何よこれーーー!!」

 

2人はスキマ落としをされて例の場所に移動されたこれを見た月の兵士達は、

 

月兵「貴様らあの罪人達をどこにやった!!」

 

月兵「あの者達に関しては我らの問題だ!

   貴様らは関係のないはずだ!!」

 

月兵「なのに何故貴様らはあの罪人の手助けを  

   する!」

 

と、言ってきたそしてそれに答えるように理久兎達は返答をする。

 

紫 「御師匠様に頼まれたからですわ!」

 

ル 「理久兎に頼まれたからよ!」

 

理 「輝夜姫と約束をしたからだ……」

 

しかしそれはあくまで1つだ。実際は2つありもう1つは、

  

理 (それと過去に受けた恩を返すためだ……)

 

かつて永琳から受けた恩を返すためだ。そして理久兎達がそう言うと月の兵士達はキレだした。

 

月兵「貴様ら!!」

 

月兵「ここまで愚弄しやがって!」

 

月兵「貴様らを片付けてじっくりと罪人を

   探させてもらおう!!」

 

そう言って月の兵士達は武器を構える。

 

理 「紫…」

 

紫 「なんですか?」

 

理 「お前も参加していいぞこうすればちょうど

   3VS3で出来るしね……」

 

紫 「ならお言葉に甘えるわ♪」

 

そう言って紫も戦闘体制をとる。

 

理 「ルーミアも…って言うのはもう遅いか…」

 

ル 「アハハ!!」

 

ルーミアの周りに闇が包み込むそしてその闇が晴れるとルーミアの頭にはかつて理久兎が戦った時のように黒輪が頭に浮かび黒い翼が背中から生えそれを靡かせそして右手には黒い剣を装備していた。

 

ル 「さぁ始めましょう!!」

 

紫 「フフ♪いらっしゃい♪」

 

理 「月に住まう傲慢なる者達よここが貴様ら

   の墓場と知れ!」

 

こうして理久兎達は戦いを始めたのだった。そして例の場所にいる亜狛と耶狛は、

 

耶狛「いつになったら来るかなお兄ちゃん……」

 

耶狛は亜狛に聞くと亜狛は満天の星空を見上げながら、

 

亜狛「さぁ~な……ただマスターにとってはお客

   様だから粗相の無いようにな……」

 

そう亜狛と耶狛は永琳と輝夜姫が来るのを待っていた。

 

耶狛「はぁ~い!にしてもお腹へったね」

 

亜狛「そういえば兎の匂いがするな……」

 

耶狛「お腹減ったな…ひと狩りしない?」

 

亜狛「おいおい……俺らにはマスターからの指示

   があるだろ?」

 

そんな会話をしている亜狛と耶狛は竹林に新たな気配を感じた。

 

亜狛「気配を感じたな……行くぞ耶狛!」

 

耶狛「オッケー!」

 

そうして亜子と耶狛は永琳と輝夜姫を迎えに行くのだった。

 

 



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第125話 所詮はモブ

月明かりに照らされる帝の屋敷内。そこではこれから惨劇が起ころうとしていた。

 

月兵「我らの底力見せてやる!!」

 

月兵「気をつけろ特にあの男には!」

 

月兵「わかってる!!」

 

今の俺は月の兵士達と対峙していたが、

 

理 「紫は左の兵士をルーミアは右を任せるよ」

 

紫 「でも名もない兵士って……」

 

ル 「大々一瞬で死ぬよね……」

 

等とメメタイ発言をしている。事実大体はそうなのだが。

 

理 「こらメメタイ話はそこまでだそんな事

   より目の前の戦いに集中しろ!」

 

紫 「そうね……」

 

ル 「でも何とも言えないわ……」

 

そんなことを言っていると兵士達はもう血管が浮き出るほど怒っていた。

 

月兵「誰が一瞬で死ぬだと!!」

 

月兵「ふざけるな!!」

 

月兵「死ぬのはお前らだ!!」

 

そう言いって月の兵士達は刀を構えながら理久兎達に斬りかかってくるが相手が悪過ぎだ。何せこの3人は1人は神隠しの主犯と呼ばれる八雲紫。そして1人は全てを飲み込む闇の妖怪ルーミア。そして最後は最凶の神なのだから。まずルーミアの場合はというと、

 

ル 「アハハ貴方は死ぬよ?」

 

キン!シュン!ザシュ!!

 

ルーミアは漆黒の剣で月の兵士の刀を弾く。刀を弾き飛ばされた月の兵士の懐はガラ空きになった。そこを見逃すわけもなくを弾くのに使った漆黒の剣で相手の心臓に黒い剣を突き刺した。

 

月兵「ガフッ!!」

 

月の兵士は口から血を吐き出し意識が朦朧とするなかでルーミアが笑いながら、

 

ル 「大丈夫♪後で私が貴方を食べるから無駄

   にはならないわ♪」

 

ルーミアのその一言を聞いた月の兵士は息をしなくなったのだった。

 

ル 「夜食ゲット♪」

 

と、ルーミアは楽しそうだ。そして一方で紫の方は、

 

月兵「死ね!!」

 

月の兵士が紫の心臓めがけて刀で突きをしてくるが、

 

紫 「それじゃワンパターン過ぎるわ……」

 

紫の心臓に刀が貫こうとした瞬間スキマが展開され刀の刀身はスキマの中に入っていった。

 

月兵「こいつ能力持ちか!」

 

紫 「今更気づいても…もう遅いわよ?」

 

月兵「あぁん?……それどういう……ガハ!!」

 

月の兵士は胸に痛みを感じその原因は何かと思い自分の左胸を見ると刀が左胸を貫いていたのだ。

 

月 「な……何で……」

 

月の兵士は後ろを見てみると後ろにも前と同じスキマがあった。そしてそのスキマから刀が出ていたのだ。簡単に説明をすると月の兵士の前にあるスキマと後ろにあるスキマは繋がっているのだ。前のスキマに刀を刺せば後ろのスキマから刀が出てくるというのがこの仕掛けだ月の兵士がやったのはいわゆる自滅だ。

 

紫 「残念だけど私の勝ちですわね♪」

 

月兵「ちき……しょ……う」

 

こうして紫の勝利が確定した。そして最後に理久兎に斬りかかった兵士の方は、

 

月兵「覚悟!!」

 

そう言いながら月の兵士は理久兎に斬りかかるが理久兎は即座に地面に刺した黒椿を引き抜いて目にも止まらぬ速さで、

 

パキン!!

 

相手の刀の刀身を真っ二つにして破壊した。

 

月兵「嘘だろ何で俺の刀が!!普通その刀が

   壊れるだろ!!」

 

月の兵士は驚いている普通なら刀身はるかに細い黒椿が壊れる筈なのに自分の刀が逆に壊されたからだ

 

理 「悪いがこの刀は少し特殊でねどんな事を

   しても壊れないんだよ」

 

月兵「お前ら本当に何なんだよ!!」

 

理 「そうだな……ただのしがない……」

 

そう言いながら即座に刀を抜刀のように構え相手の懐に入る。

 

月兵「なっ!!」

 

月の兵士はとっさのこと過ぎて体が動かない。だが理久兎の手は止まることはなかった。

 

理 「妖怪だよ♪」

 

ザシュ!!グサッ!

 

そして相手の腹を1回斬ってそこから派生で相手の心臓を刀で貫いた

 

月兵「こんな事が……申し訳ありま……せ……ん」

 

最後の台詞を残して月の兵士は息をしなくなった。こうして理久兎達の勝利となった。

 

理 「終わったな……紫!ルーミア!そっちは

   終わったか?」

 

理久兎は紫とルーミアに聞く。

 

紫 「えぇ終わったわ御師匠様♪」

 

ル 「もちろん!!」

 

理 「なら紫ここに転がってる全部の死体と

   あの船を早く俺の家まで運んでくれ」

 

紫 「わかりましたわ」

 

そうしてこの死体達と宇宙船はスキマを通じて理久兎の家に運ばれたのだった。

 

紫 「終わりましたわ御師匠様」

 

理 「なら俺らも手筈通り移動するよ速くしないと

   人間達が戻ってくるからな……」

 

紫 「そうね……なら早くいきましょう」

 

ル 「私も送ってよね!」

 

紫 「わかってますわなら先に貴女を送るわね」

 

そう言いって紫はルーミアの足下にスキマを展開した。

 

ル 「えっキャー~ーー!!」

 

そしてルーミアは見事にスキマ落としをされたのだった。

 

理 「そんじゃ俺らも行くよ」

 

紫 「もちろんわかっていますわ♪」

 

そして理久兎達も帝の屋敷から姿を消したのだったそして夜の静けさへと変わったのだった……



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第126話 神使の案内

理久兎が永琳達をスキマ落としした辺りに遡りここは竹林の中そこにスキマが展開されそこから2人の女性が落ちてるくる。

 

ドス!ドス!

 

輝夜「痛ったた……大丈夫……永琳?」

 

永琳「えぇ姫様こそ大丈夫ですか……」

 

輝夜「えぇ私も大丈夫よ……」

 

スキマから落ちてきたのは輝夜姫と八意永琳の2人だ。そして2人が落ちたと同時にスキマも閉じられた。

 

輝夜「理桜ったら何てことをするのよ……」

 

永琳「………………」

 

輝夜「永琳?」

 

永琳「えっ!えぇそうですね……」

 

輝夜「所で理桜があの理千に似ているって

   言ってたけど……」

 

永琳「えぇ…とても似ていましたよ……別人

   とは思えないぐらいに……」

 

と、言うが理桜も理千も理久兎です……

 

輝夜「でも確か理桜さんが理千に会ったって

   言っていたわ……」

 

輝夜姫の言葉を聞いて永琳は驚きの顔をした。

 

永琳「ほっ本当ですか姫様!」

 

輝夜「えぇ何でももうお爺ちゃんみたいに

   なっていたとか……」

 

永琳「やっぱり生きているのね…それで

   理千は…………?」

 

輝夜「何でもすぐにふらっと消えてしまった

   らしいわ……」

 

永琳「そう…ですか……」

 

輝夜姫の言葉を聞いて少し落ち込んでいだ。

 

輝夜「永琳、理千の事どう思ってたの?」

 

永琳「そうですね……親友ですかね……」

 

輝夜「好きとかそういうのは?」

 

永琳「ありませんね……ただほっとけない

   危なっかしさがありましたけど♪」

 

輝夜「そう……」

 

輝夜姫達が話していると近くの林が揺れた。

 

永琳「姫様私の後ろに!!」

 

輝夜「っ!わかったわ」

 

そう言って輝美姫は永琳の後ろにまわり永琳は弓を構えるそしてゆれる竹藪の中から2人の男女が現れるだがその男女は人間ではないのが容易にわかる頭に獣の耳があり尻尾があるからだその男女は読者様がわかる通り、

 

亜狛「あのすみませんが弓を下ろして

   もらえませんか?」

 

耶狛「下ろしてもらっていいかな?」

 

そう理久兎の従者もとい神使の亜狛と耶狛だ。そして亜狛と耶狛が出した提案を永琳は、

 

永琳「無理ね……」

 

却下した。そして亜狛は重大なことに気がつくそれは、

 

亜狛「おっと失礼!先に名前を言うのを忘れ

   ていましたね……」

 

自己紹介を忘れていた。これではさっきのような会話になってしまうも無理はない。そして亜狛は自身の自己紹介をする。

 

亜狛「私は八弦理桜様の従者の亜狛と申します

   そして隣にいるのが私の妹の……」

 

耶狛「同じく従者の耶狛で~す♪」

 

2人は挨拶と自己紹介をしたそして理桜の従者と知ると輝夜は永琳の腕を下ろさせる。

 

輝夜「理桜さんの従者なら失礼よ永琳ー

 

永琳「すみませんそれとそう言うのは先に言って

   ほしいわね……」

 

と、言いながら弓を下ろした。

 

亜狛「失礼しましたそれとマスターから言われ

   ていますさぁこちらへ案内します……」

 

耶狛「案内するよ!!」

 

亜狛と耶狛の言葉を聞いた2人は、

 

輝夜「永琳……」

 

永琳「行きましょう姫様……」

 

輝夜「わかったわ」

 

そうして亜狛と耶狛に案内されながら理久兎が別荘にしようとしていた屋敷もとい後の永夜邸に案内された……

 

亜狛「ここでしばらくお待ちください……」

 

耶狛「待っててね♪」

 

永琳「意外に綺麗な場所ね……」

 

輝夜「本当ね……」

 

2人はこの屋敷を外から見てみると少しボロく見えたが中はとても綺麗だった。

 

亜狛「ハハそうですか?」

 

耶狛「いや~照れるな~♪」

 

因みに計画を言われた2日後から亜狛と耶狛の手によって綺麗に掃除されていたのだ。

 

輝夜「何で貴女が照れるの?」

 

亜狛「こほん!」(/ω・\)チラッ

 

耶狛「あっ!ごめんごめん……」(:・ω・)

 

亜狛に横目で見られた耶狛はすぐ亜狛に謝る。

 

亜狛「耶狛、俺はお茶を容れてくるから暫く

   頼むよ後…変なことは喋るなよ?」

 

耶狛「了解だよお兄ちゃん!」(*`・ω・)ゞ

 

亜狛「それではお茶をいれてきますね……」(^-^)

 

そう言って亜狛は立ち上がりお茶をいれに向かった。だがそこに沈黙の空気が流れてきたがその空気を打開したのは、

 

輝夜「えっえ~と耶狛さんでいいのよね?」

 

輝夜だったそして耶狛は今の発言を聞いて、

 

耶狛「ん?嫌だな~そんな固くなくていいよ♪」

 

輝 「えっ?」

 

耶狛「普通に耶狛とか耶狛ちゃんとかでいいよ♪」

 

耶狛はちゃん付けもしくは呼び捨てを提案した。輝夜は流石にちゃんは失礼と思い呼び捨てで言ってきた。

 

輝夜「えっと……それじゃ……耶狛?」

 

耶狛「んっな~に?(てる)ちゃん♪」

 

輝夜「てっ輝ちゃん!?」

 

まさかの呼び名に輝夜は驚いてしまうし少し恥ずかしくなってしまう。それを輝夜の横で聞いていた永琳は、

 

永琳「ぷっくくく♪」

 

永琳は輝夜の隣で笑いを堪えていた。すると襖が開いてお茶をおぼんに乗せた亜狛が入ってくる

 

亜狛「どうぞ…粗茶ですが……後、妹が何かしま

   したか?」

 

亜狛はお茶を配りながら輝夜姫と永琳に耶狛のことを聞く。

 

永琳「だっ大丈夫よ♪」

 

永琳は粗茶を受け取りながら亜狛の質問の答えを笑いを堪えて返す。

 

輝夜「えっえぇ何にもないわ!」(*/□\*)

 

亜狛「そうですか……」

 

亜狛は輝夜姫の顔をよく観察していた……そして輝夜姫は理久兎のことを思い出して理久兎の安否を心配する。

 

輝夜「でも理桜さん大丈夫かしら……」

 

と輝夜姫は心配して言うが、

 

耶狛「問題ないよ輝ちゃん♪」

 

輝 「どう言うこと?」

 

亜狛「マスターは何が何でも生きていますから」

 

耶狛「うん生命力はゴキブリ並みにすごいから

   マスターは……」

 

輝夜「そう……それ誉めてるのよのね?」

 

耶狛「誉めてるよ♪」

 

永琳「2人共理桜のことを信じてるのね……

   でも悪口にしか聞こえない……

 

永琳は亜狛と耶狛がどれだけ理久兎を信用しているのかがわかったが同時に誉めているのかがわからなかった。すると、

 

亜狛「どうやら生きてここに来たみたい

   ですよ♪」

 

輝夜「えっ?」

 

耶狛「あっ!紫ちゃんのスキマだ!」

 

耶狛は部屋の隅にあるスキマに指をさす。そしてそのスキマの中から、

 

理 「お疲れ様2人共それに紫♪」

 

紫 「ふふっ♪御師匠様もお疲れ様ですわ」

 

そんな会話をしながら理久兎と紫がスキマから現れたのだった。



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第127話 約束の果てに

亜 「マスター、紫さんお帰りなさいませ」

 

耶 「お帰りマスター、紫ちゃん!」

 

理 「おう帰ったきたぜ!」

 

紫 「えぇ♪」

 

理久兎達は無事に帰還したそしてそれを見た輝夜姫と永琳は、

 

輝 「りっ理桜さん……」

 

永 (やっぱり理千にとても似ている……)

 

理 「遅くなったね……紫も座りなよ」

 

紫 「そうさせてもらうわ……」

 

そう言って紫も席につく

 

理 「亜狛、紫にお茶を頼むよ」

 

亜 「了解ですマスター」

 

そう言って亜狛はもう一度お茶をいれに部屋から出る。

 

理 「さてと、改めて自己紹介をするよ」

 

輝 「八弦理桜でしょ?私も何度も言われなくても

   わかるわ」

 

永 「私も姫様からだいたいのことは聞きました

   ので……」

 

2人はそう言うが……

 

理 「いや八弦理桜はあくまで偽名だよ」

 

理久兎は2人に偽名のことを言うと

 

輝 「えっ?偽名?!」

 

永 「では貴方の名前は?」

 

永琳達は理久兎に問うそれに答えるように理久兎は自身の名前を言う。

 

理 「俺の名前は深常理久兎それが本来の

   名前だ…」

 

と、理久兎は言うが内心は、

 

理 (勢い余って本名の省略を言っちまった

  けど永琳に気づかれなきゃいいんだがな…)

 

理久兎は自身の名前を言うと同時に結構悩んだそして2人は、

 

輝 「理久兎ねわかったわこれからは

   そう言うわ……」

 

輝夜姫はそう言うが永琳は、

 

永 「理久兎……何処かで聞いたことが

   あるような?」

 

永琳はこの名前を聞いたことがあるみたいだが思い出せないようだ、それに漬け込んで理久兎はもっと分からなくさせるために、

 

理 「ハハハ♪同じ名前や顔の人なんてこの世に

   何人もいるからね、もしかしたら偶々何処か

   に同じ名前の人がいたのかもよ?」

 

理久兎は自身の正体を悟らせないように撹乱させる。

 

永 「それもそうね……」

 

永琳は名前については考えるのを止めた。そしてそんな会話をしていると襖が開き亜狛が出て来る。

 

亜 「どうぞ紫さん」

 

そう言い亜狛は紫に粗茶を差し出す。

 

紫 「あらありがとう亜狛♪」

 

理 「亜狛、君も座りなさい」

 

亜 「わかりました」

 

そう言って亜狛も座る。

 

輝 「質問いいかしら?」

 

理 「いいよ♪」

 

理久兎に了承を得て輝夜姫が今気になることを理久兎に質問をする

 

輝 「理ろ……じゃなくて理久兎さん……貴方は

   やっぱり妖怪なの?」

 

輝夜姫は理久兎が妖怪なのかどうかが気になりそれに対して質問をする。

 

理 「う~んまぁイエスが妥当だね」

 

輝 「そっそうなの……所で理久兎さん」

 

理 「なんだい?」

 

輝 「あの月の兵士達はどうなったの?」

 

永 「それは私も気になっていたんですがまさか

   逃げられましたか?」

 

輝夜姫と永琳はそれが気になるようだ無理もない逃がせば追っ手をまた差し向けられるからだ。そして理久兎はその質問についての答えをいう。

 

理 「いや…全員お星さまになったよ……」

 

理久兎は天井を見ながら言う……

 

永 「そう……ならやっぱり貴方は強いの?」

 

今度は永琳が質問をする。

 

理 「俺は……」

 

理久兎が質問をする前に紫が答える。

 

紫 「えぇ御師匠様は強いわよ?」

 

理 「おいおい紫……」

 

永 「…………ならどのくらい強いかしら?」

 

紫 「そうね……妖怪達の頂点に君臨してるわよ♪」

 

紫は自慢気に言うすると輝夜姫は考える

 

輝 「妖怪の頂点…あっ!思い出した!」

 

輝夜姫のその発言を聞いて理久兎は

 

理 (げっ!不味い俺の正体がバレる!)

 

顔はポーカーフェイスで偽っているが内心は本当にヒヤヒヤしているのだ。

 

輝 「深常理久兎…妖怪総大将ぬらりひょん!」

 

輝夜姫の発言を聞いた理久兎は、

 

理 (なっなんだそっちかビビって損した……)

 

心の中で安堵した……そして永琳が輝夜姫に聞く。

 

永 「ぬらりひょん?それは何ですか?」

 

輝 「私も詳しくらは知らないけど何でも何百の

   何千の妖怪達を率いている妖怪って陰陽師の

   人達ら聞いたのよそれで安倍晴明が確か、

   理久兎を討ち取ったって……あれ?

   それなら何で理久兎が生きてるの?」

 

結果そこに辿り着いたそして紫が説明をする。

 

紫 「晴明が討ち取ったのは御師匠様の名

   を語った偽者よ……そして今、貴方達の

   目の前にいるのが本物の深常理久兎

   私の御師匠様よ……」

 

輝 「そっそうなのね……」

 

永 「なるほど、そうなるとやっぱり強いのね」

 

理 「いや俺は弱いよ……昔守れなかった約束や

   おこないがいくつもあるしね……」

 

理久兎は自身のしてきたおこないを振り返る永琳との約束を破り1人地上に残ったり自身の身内とは知らず殴り込みに行ったり母との約束を破って悲しい死に方をしたり紫を1人おいて修行させた結果拉致られたりと色々とやらかしたことに対して理久兎はそれを考えて自身は弱いと言ったのだ。

 

永 「約束ね……」

 

永琳もかつて理千(理久兎)を1人残して月に行ったことや友を失ったことをいまだに悩み続けていた……

 

理 (やっぱりまだ昔のことを悩んでるんだな……)

 

そう思い理久兎は永琳に対して自身の考えを言う。

 

理 「でもねやってしまった過去は変えられ

   ないけどそれを次どう、いかそうかっ

   てのは考えられるだから俺はそれを何時

   も考えてるよ……」

 

理久兎は永琳の約束と聞いてせめてもと思い永琳に今のことを言う。

 

永 「そうね……ありがとう理久兎さん貴方の

   おかげで少し吹っ切れたわ……」

 

理 「それはどうも……」

  (昔のことは忘れて今を生きてほしいな……)

 

理久兎達がそう言っていると縁側の方で

 

? 「あぁ!いた!!」

 

理 「なんだ?」

 

理久兎が向くとそこには無数の可愛らしい生物達と1人の少女が立っているのだった……

 

 

 



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第128話 兎という目撃者

? 「おいそこの男!」

 

1人のウサミミ?の少女は理久兎を指差す。

 

紫 「御師匠様のことじゃないかしら?」

 

理 「俺?」

 

自分のことかと聞くするとそれについての返事が飛んでくる。

 

? 「そう君!」

 

と、ウサミミの少女は言う。そしてそれを見ていた紫に亜狛そして耶狛は、

 

亜狛「マスター今度は何をやらかしたんだ……」

 

耶狛「お腹がすいたな……」

 

紫 「今度は何したの……御師匠様……」

 

酷い言われようだ。亜狛と紫は理久兎がまたやらかしたのかと言い耶狛は兎達を見てお腹がすいたみたいだ。そして理久兎は兎の少女に問う。

 

理 「俺に何のようかな?」

 

理久兎がウサミミの少女に言うとそれについての返しが返ってくる。

 

? 「お前1週間ぐらい前にここに来たろ?」

 

どうやら理久兎達のことを見ていたようだ

 

理 「1週間前……あぁ確かに来たねでも君らと

   は会ってないよ?」

 

記憶を読み返しても彼女達とは会っていないのは物忘れが多くなった今の理久兎でもよくわかる。

 

? 「確かに会ってはいないけど尾行した!」

 

ウサミミ少女は自慢気に尾行と言うと、

 

理 「尾行したんだ……」

 

亜狛「そういえば仄かに兎の匂いがしたな……」

 

耶狛「確かにしたね……」

 

紫 「ならどうしてその時…御師匠様に言わな

   かったの?」

 

紫がそう訊ねると2人は、

 

亜狛「いやまぁ~所詮は兎ですからね?」

 

耶狛「兎は食べるものだからだよ!」

 

2人は元は狼だったために兎などは食料としか考えていなかったようだ。

 

? 「えっ!たっ食べても美味しくはない

   からな!」

 

ウサミミ少女は震えながらそう言うそして理久兎は尾行した理由が気になったのでウサミミ少女に聞くことにした。

 

理 「でっ何で尾行したんだ……?」

 

? 「そりゃ何か悪さをしに来たのかと」

 

どうやら理久兎達のことを悪人と勘違いしているようだ。

 

理 「いや悪さをしに来たんじゃなくて家を

   探してたら丁度良い所を見つけてね♪」

 

? 「家探し?」

 

理 「そうそれでここの家が丁度良くてね♪」

 

? 「そっそうなんだ……」

 

紫 「ねぇ御師匠様……」

 

すると紫が話しかけてくる。

 

理 「どうかした?」

 

紫 「家探しって何でまた?」

 

紫が家探しの理由を聞くと理久兎はそれに答える。

 

理 「いや多分何かが起きて家が一軒必要になる

   かなって思って探してたんだけどまさかの

   大当たりでね……」

 

それを聞いた輝夜はもしやと思い家について聞くと、

 

輝夜「えっと……つまりこの家って……」

 

理 「君らの家♪」

 

まさか自分達の家を提供してくれるとは思ってもみなかったのか驚いていたが永琳はそれを怪しんだ。

 

永琳「準備が良すぎるわね…露骨に怪しすぎる」

 

理 「嫌ならいいんだけど……?」

   

永琳「いえ嫌とは言ってはいません姫様を野宿さ

   せるにも忍びないですしそれに他に行く宛

   もないですし理久兎さんここは貴方の手の

   上で踊ってあげるわ……」

 

理 「酷い言われようだなぁまぁ別に良いけどさ」

 

永琳はともかく輝夜の事を思いこの家に住むことを決心したようだ。そして当の本人の輝夜は、

 

輝夜「私はここが気に入ったわ理久兎をさん♪」

 

輝夜はここが気に入ったようだ。

 

理 「それは良かったよ……」

 

理久兎達がそんな会話をしていると、

 

? 「って!私を無視しないでよ!」

 

先程から話に参加してこないウサミミ少女は理久兎に言うと、

 

理 「分かってるって君も話は聞いていたよね?」

 

? 「まぁ聞いたけど……」

 

理 「ならこの人達をここに住まわしてくれな

   い?」

 

理久兎は永琳と輝夜姫を住まわせてもらうようにウサミミ少女に頼む。すると、

 

? 「まぁいいよどの道そこの家には誰も住ん

   でないし」

 

理 「それは助かるよ」

 

理久兎がそう言うとウサミミ少女は、

 

? 「ただし条件がある」

 

条件を提示してきたのだ。そして理久兎はその条件の内容を聞くことにする。

 

理 「どんな条件?」

 

? 「実はこの子達に知恵を授けて欲しいんだよ」

 

ウサミミ少女は後ろにいる兎達に知恵をつけてもらいたいようだ。それを聞いた理久兎は笑顔で

 

理 「それなら適任がここにいるよね♪」|_^)チラッ

 

そう言いながら理久兎は永琳の方を向くと、

 

永琳「私?!」

 

永琳も突然の事で驚いた。

 

理 「うん輝夜姫から家庭教師をしてるって聞いた

   けど?」

 

と、輝夜から聞いたことをそのまま述べるが、

 

理 (それに俺の居候時代から頭は良いしな……)

 

かつて共に住んでいた時、自分に知恵をくれたのは紛れもない目の前にいる永琳だ。永琳がいなかったら今頃は大した知恵もなかっただろう。そして永琳は暫し考えると、

 

永琳「構わないわここに住めるなら……」

 

永琳はこの条件をのむことにした。

 

理 「だって良かったねウサミミ少女♪」

 

? 「ウサミミ少女じゃないよ!私の名前は

   因幡てゐだよ!」

 

ウサミミ少女もとい因幡てゐは自己紹介をする。

 

永琳「そう……よろしくてゐ♪」

 

輝夜「よろしく♪」

 

理 「ならこれで話はまとまったね………そろそろ

   時間もあれだから俺らはお暇指せて頂こう

   かな……」

 

紫 「そうね、ならスキマを開きますわ」

 

紫は境界をいじりスキマを開く。

 

亜狛「では帰りますか……」

 

耶狛「そうだね!」

 

輝夜「理久兎さん今日はありがとうございました」

 

理 「ハハハハ気にするなよそれと永琳さん」

 

永 「何かしら?」

 

理 「過去には囚われすぎないようにね♪」

 

理久兎はかつて永琳に向けた笑顔でそう言う。もう昔の事は本当に忘れて今を楽しく生きて貰いたいと思った。すると永琳は理千と理久兎の面影が重なったのか目が点となって驚いていた。

 

永琳「っ!!」

 

理 「それじゃバイバイ」

 

理久兎はそう言いながらスキマにダイブした。それについていくように亜狛と耶狛、紫もスキマに入りスキマは閉じた。

 

輝琳「永琳?」

 

輝夜姫は永琳に近づくと、

 

永琳「フフ……何でかしらね……こんなにも……

   清々しい気分になったのは……」

 

永琳は何億何千ぶりにこんなにも清々した気分になった。かつて理千(理久兎)を置いて月へと行ったことを後悔していた。だが今の理久兎の言葉で自分が許された気分になったのだった。

 

永琳「姫様今日はお疲れでしょう寝ましょうか

   でないと明日に響きますよ?」

 

輝夜「そうね貴方達もいらっしゃい♪」

 

輝夜はそう言いながらてゐ達を手招きすると、

 

てゐ「ならお邪魔するウサよ!」

 

てゐはそう言い屋敷へとお邪魔したのだった。そうして輝夜姫逃走劇は幕を閉じたのだった。後に理久兎が提供したここの屋敷の名前は永遠亭と名付けられたのは言うまでもないだろう。



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第129話 食べ過ぎだろ

都にある理久兎宅にスキマが展開されるとそこから4人の男女もとい理久兎、亜狛、耶狛、紫が現れる。

 

理 「これでひと悶着ついたね」

 

亜狛「そうですね……」

 

紫 「でも終わりましたわね……」

 

耶狛「そういえば……ねぇマスター……」

 

理 「どうした?」

 

耶狛「ルーミアちゃんは?もう帰ってきてる

   でしょ?」

 

耶狛はルーミアのことについて理久兎に聞いてくるそして耶狛の質問に対して理久兎は答える。

 

理 「帰ってきてるはずだけど……紫、ルーミア

   をちゃんと送り届けたろ?」

 

紫 「えぇ家に送ったはず……」

 

そう言っていると夜の闇に紛れて、

 

ゲプ!

 

と、誰かがゲップが聞こえた。正直な話だがマナーがなってない。

 

理 「……あっちからだな行くよ」

 

亜狛「わかりました……」

 

耶狛「紫ちゃんも行こうよ!」

 

紫 「えっえぇ……」

 

そうして4人が歩いていくとある痕跡を見つける。

 

理 「これは……血の痕?」

 

月明かりに照らされている道を歩いていくと砂利石に血の後がこびりついていた。しかもまだ乾ききってない真っ赤な血なため比較的、新しい。

 

亜狛「しかも引きずってますね」

 

耶狛「あっちの方に繋がってるよ」

 

紫 「本当ね……」

 

理 「もう少し行ってみよう多分ルーミアだけど

   様子見も合わせてね……」

 

紫 「そうですわね」

 

亜狛「いくぞ耶狛」

 

耶狛「うん……」

 

そうして4人は血の痕を辿って歩き出す。すると隅の方に辿り着こうとすると月明かりに照らされ無数の骨が散乱していてた。

 

理 「うわ~こんなに散らかしやがって……」

 

片付けるのは亜狛と耶狛なため2人の仕事が増えるなと思いそう言ったとき誰かの声が聞こえてきた。

 

? 「あれ?もしかして理久兎?」

 

理 「ん?この声は……」

 

紫 「もしかして……」

 

理久兎達は声のした方向を見ると、

 

ル 「やっぱり理久兎だ……ゲプ!」

 

声の主は仰向けに寝ながら首をこちらに向けたルーミアだった。しかもルーミアのお腹はぷっくりと蹴鞠のように膨れていた。

 

理 「ルーミアまさかお前全部食べたのか!?」

 

ル 「えぇおかげでとても苦しいわ……」

 

これを見た理久兎とルーミアを除いた3人は唖然した。

 

亜狛「とんでもない食欲ですね……」(・・;)

 

耶狛「本当だね……」(;・∀・)

 

紫 「私の友達といい勝負……でもなさそうね……」

 

ルーミアの胃袋の大きさには驚くばかりだ。そしてルーミアが語りかけてくる。

 

ル 「ねぇ理久兎……」

 

理 「どうした?」

 

ル 「家まで運んでくれない?苦しくて……

   うっ動けない……」

 

ルーミアは理久兎に家まで運んでほしいと重たくなった体を揺らすしながらお願いをするが、

 

理 「しょうがないな……紫、ルーミアを家の

   客間に送ってくれ」

 

紫 「分かりましたわ」

 

ル 「えっ!そこはおんぶでしょ!?」

 

ルーミアは理久兎にツッコミをいれるがそれに対して真面目に答える。

 

理 「いや…だって仮におんぶをしたら俺の背中が

   ルーミアの腹を圧迫した結果口からリバース

   されても困るし」

 

ル 「うっ反論できない……」

 

理 「てなわけで紫まかせた!」

 

紫 「分かりましたわ御師匠様♪」

 

そう言って紫はルーミアのいる地面にスキマを開ける。

 

ル 「キャー~!!!!」

 

そう叫びをあげながらルーミアはスキマの中に落ちていきそしてスキマは閉じられた

 

理 「すまんな今日は色々と」

 

紫 「いいのよ御師匠様の頼みですもの♪」

 

理 「そうか……紫、今日は泊まってきなもう

   遅いから……」

 

理久兎は紫に提案すると紫は頷いて、

 

紫 「ふふっ♪ならお言葉に甘えますわ♪」

 

紫が賛成すると今度は亜狛と耶狛に頼み事をする。

 

理 「亜狛、耶狛」

 

亜狛「何でしょうか?」

 

耶狛「何マスター?」

 

理 「この骨を今集めることは出来るか?」

 

理久兎は亜狛と耶狛に散乱している骨を回収出来るかと聞くと、

 

亜狛「えぇ可能ですよ今ならまだ臭いが残って

   ますし……」

 

耶狛「もちろん出来るよ!」

 

理 「なら頼めるか?もしかしたら明日客人が

   来るかもしれなくてな……」

 

誰が来るのか。主にお節介ウーマンの彼奴が文句を言いに恐らく明日に来そうなためだ。

 

亜狛「分かりましたでは集めておきます」

 

耶狛「ならこの骨はどこに入れる?」

 

耶狛に何処に容れるかと聞かれる少し考えると物置にある多きな壺の事を思い出した。

 

理 「それなら物置に大きな壺があったろそれに

   入れておいてくれ」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「うんわかったよ!」

 

そう言って2人は物置に走っていった。

 

理 「それと紫、スキマに入れてある月の兵士達

   の船だけど明日分解するからよろしくね」

 

紫 「分かりましたわ明日スキマから出します

   わね♪」

 

理 「頼んだよ……さて…ここは2人に任せて俺らは

   家に入るよそしたら紫はルーミアの布団敷い

   てやってくれ俺は夜食を作るから」

 

紫 「分かりましたわ………」

 

理 「なら行こうか」

 

紫 「えぇ♪」

 

そうして理久兎は家に入ってすぐに夜食を用意しルーミアは紫に布団を敷いてもらいすぐに寝た。そして亜狛と耶狛の仕事が終わったと同時に夜食を食べて今日の1日は過ぎたのだった。

 

 



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第六章【後章】別れそして後に後世へ
第130話 文句という名の私情


現在の昼の真夏の中で俺は昨日の月の民達の証拠を隠滅するために彼らが乗ってきた船を分解していた。

 

ギッ!ギッ!ギッ!

 

理 「ふぅ~この真夏の中での分解作業は本当に

   疲れるな……早く亜狛と耶狛がおつかいから

   帰ってくる前に片付けないとな……」

 

そう言って汗を拭ってまた作業をしようとすると自分の作業を見ていた紫が声をかけてくる。

 

紫 「御師匠様……」

 

理 「どうした紫?」

 

紫 「わざわざそうやって地道に分解せずとも

   私が火山の火口中などに捨てれば……」

 

紫に指摘された。そしてただ一言、

 

理 「……その手があったのを今さら気づいた…」

 

どうやら火山に捨てるという素敵かつシンプルな方法を理久兎は今やっと気づいたみたいだ。

 

紫 「え~と捨てるのかしら?」

 

理 「頼む……」

 

自身の考えより良い考えを出した紫に流石の自分も感服せざる得なかった。

 

紫 「それじゃ~やりますわね」

 

そう言って紫はスキマを展開するとその宇宙船(軽く分解済み)はスキマの中に沈んでいった

 

紫 「これで終わったわよ♪」

 

理 「俺のさっきまでの1時間を返せよ……」

 

と、理久兎が愚痴っていると……

 

理 「……お客様だな」

 

紫 「あら!なら私は隠れた方が……」

 

そう言い紫はスキマを開いてその中に入ろうとする所を止める。

 

理 「いや問題ないよあの子だから……」

 

紫 「あの子って……」

 

そう言っていると奥の方から、

 

晴明「理~久~兎さ~ん!!」L(゚皿゚メ)」

 

声や顔からしてメチャクチャキレている晴明が現れた。その顔は般若のような顔だ。

 

理 「おや晴明どうした?」

 

晴明「よくも昨日はやってくれましたね!!」

 

晴明は理久兎の胸ぐらをつかんでそう怒り狂う。そんな晴明を見て理久兎はとりあえずとぼける事にした。

 

理 「はて?何のことかな?」(・_・)

 

晴明「とぼけるないてください!昨日帝様の家で

   の騒ぎあれを仕組んだのは理久兎さん達で

   すよね!」

 

昨日の件について理久兎に問いただす。もう隠すのも面倒なのでしょうがないと思い、

 

理 「やれやれそこまで言われるとねまぁ~確か

   にあれをやったのは俺達だよ……」

 

晴明「やっぱり!理久兎さん達のせいで陰陽

   師達の面目丸潰れなんですよ!!」

 

理 「そう言うけど俺らのことを察知できないの

   がそもそも悪いんじゃないの?」

 

晴明「うっ!」

 

今の一言は晴明がこれ以上文句を言うことが出来ないようにする所謂、王手の一言だった。さすがの晴明も胸ぐらを掴むのを止める。

 

理 「それに俺らがやったて言うけど表向きは

   違うんだろ?」

 

晴明「えぇここだけの話、妖怪達の仕業と知って

   いるのは私含めた陰陽師の人達だけです帝

   様や武士達は月の者達による妨害工作とし

   か考えていません……」

 

理 「まぁそこは、計画通りに進んだね……」

 

紫 「そうですわね……」

 

晴明「はぁ~本当に貴方達にはしてやられました

   なので……」

 

そう言い晴明は少し言葉を溜めて、

 

晴明「滅します!骨も灰も残らぬように!」

 

そう言い晴明は右手にお札、左手に式神札を構える。

 

理 「おっおい落ち着け自棄になるなって!」

 

紫 「なんでこうなるのかしら……」

 

晴 「貴方達のせいで………川で汚れた服を洗う

   手間やしまいには給料は確実に指し引き

   なんですよ!全部の責任をここで償え!」

 

晴明は陰陽師らしくもない発言を叫ぶ。最早、自身の欲や私情に忠実に動いていた。

 

理 「てっおいまて!ほとんどお前の私情だろ!」

 

紫 「己の欲に忠実ね貴女……」

 

晴明「うるさい!」

 

そう言い晴明は理久兎達に襲いかかってくるが現実とは非常に残酷である。

 

紫 「はぁ~困った子ね……」

 

そう言い紫は晴明の走ってくる場所に合わせてスキマを展開すると、

 

晴 「えっ!また~ーーーーー!!」

 

そう言いながら晴明はスキマに落ちていった……

 

紫 「まったく……御師匠様、彼女どうします?」

 

紫はスキマを閉じて晴明のことにつてどうするかを聞いてくる。正直どうすればいいのやらと思っていると紫はとんでもないことを言い出した。

 

紫 「何なら寒い富士の山に捨てます?それなら

   少しは頭が冷えると思いますわ?」

 

それを聞いたさすがの理久兎も晴明の命が危険と感じた。今の紫は冗談抜きで殺りかねない。

 

理 「いやそうなる前に凍死するからね?とり

   あえず少しスキマの中に入れておいてく

   れや」

 

紫 「わかりましたわ♪」

 

理 「でも頭が冷えるね……そうだ…あれを作るか!

   丁度良い暑さ対策になるしね♪」

 

紫 「あれ…とは?」

 

理 「見てのお楽しみだよ♪そうと決まれば紫

   少し待っててくれ美味しい物を作ってく

   るから♪」

 

紫 「えっ?えぇ……」

 

そう言い理久兎はダッシュで厨房に向かった。

 

紫 「言われた通り待とうかしら……」

 

そうして紫は縁側に座り理久兎の作る美味しい物をを待つのだった?そしてそうすること数分後、

 

紫 「暑いわ……」

 

紫は日陰にはいるがこの暑さは結構応えるようだ。すると縁側に向かって亜狛と耶狛が近づいてくるどうやらお使いは終わって帰ってきたみたいだ。

 

亜狛「あれ?紫さんマスターは?」

 

耶狛「本当だマスターはどうしたの?」

 

紫 「今厨房にいるわよ美味しい物を作るとかで」

 

亜狛「そうですか……」

 

紫 「ところで昨日のあの骨はどうしたのかし

   ら?」

 

紫は昨晩ルーミアが食い散らかした月人の骨のことを聞くとそれについて話を続ける。

 

耶狛「あれなら全部回収してマスターに預けた

   よ?」

 

亜 「マスターはあれを何に使うんでしょう

   かね?」

 

紫 「そう……」

 

どうやら骨のことについて知っているのはここまでみたいだすると今度は、

 

ル 「フワァーー」

 

あくびをしながらルーミアが歩いてくる。

 

ル 「あれ?3人共おはよう……」(/_-)

 

紫 「おはようじゃなくてもうこんにちわよ?」

 

ル 「もうそんな時間……?」

 

紫 「いつまで寝てるのやら……」

 

亜狛「アハハ……」

 

耶狛「でも暑い……」

 

そう言い耶狛が参っていると紫はそんな2人を手招きして、

 

紫 「あら貴方達もここにいらっしゃい少しは

   涼しいわよ♪」

 

亜狛「ではお言葉に甘えて」

 

耶狛「うはぁ~涼しい……」

 

ル 「私もお邪魔するわ……」

 

3人は縁側の日陰がある場所に座ったりごろ寝を開始した。

 

紫 「そういえば晴明は大丈夫かしら?」

 

流石に頭が少し冷えたのか紫も晴明を心配しているとおぼんに見たことのない食べ物をのせて理久兎が戻ってきた

 

理 「あれ?2人も帰ってたんだそれにルーミアも

   起きただねなら作ったのを出すか」

 

そう言い理久兎はおぼんを縁側にのせて断罪神書を開きそこのあるページからおぼんにのっているのと同じものを取り出した

 

紫 「マスターこれはなんですか?」

 

理 「俺特製のかき氷もとい宇治時雨だよ♪」

 

亜狛「かき…氷?」

 

耶狛「宇治…なに?」

 

ル 「私もわからないわ……」

 

紫 「見た感じあんこと抹茶ね?」

 

理 「まぁ食べてのお楽しみだよ♪さてと紫

   晴明を出してやってくれ……」

 

紫 「えぇわかったわ」

 

そう言い紫の顔辺りの高さにスキマを展開するとそこから1人の少女もとい晴明が落下してくる。

 

ドスン!

 

晴明「痛った!あれこっここは!帰ってこれた……

   良かった…」

 

どうやらスキマの中をさまよっていたみたいだ。

 

理 「お~い晴明……」

 

晴明「えっ!?」

 

晴明は理久兎に呼ばれて彼の方を向くと、

 

理 「一緒に食べよう♪」

 

そう言うと理久兎は宇治時雨を晴明に見せる。それを見た晴明は

 

晴 「ゴクン……うっ……いいでしょう!」

 

そうして理久兎達はかき氷宇治時雨を食べるのだった。

 

晴明「でも氷なんてよく取ってきますよね」

 

理 「まぁ色々と面白い物は沢山あるからね♪」

 

理久兎と晴明がそう言っている横では、

 

耶狛「あっ頭がーーー!!!」

 

亜狛「うぉーーー俺もきた!!」

 

ル 「美味しいけど頭がキーーンとする!!」

 

紫 「まったくゆっくり食べないと痛いわよ?」

 

ベタなかき氷の定番のネタをやっていると理久兎は晴明に、

 

理 「とりあえず服の件とかはこれでチャラね?」

 

晴明「えっ!ズルいですよ!!」

 

理 「あれれ良いのかな?妖怪の所に飯をたかりに

   来る陰陽師(笑)なんているのかな?」

 

と、分かりやすく白々しく言う。すると晴明は一瞬悔しそうにしたが、

 

晴 「わっわかりました……」(TдT)

 

そう言い、これ以上その件についての文句を言うのは止めたそして、晴明は理久兎に1つ質問をする。

 

晴明「理久兎さん……」

 

理 「どうした?」

 

晴明「輝夜姫は月に帰ったのですか?」

 

晴明は輝夜姫のことを理久兎に聞くと理久兎は晴明に確認のために、

 

理 「他の奴には話さないか?」

 

理久兎は念のためにと晴明に条件を提示する。

 

晴明「絶対に話しません!」

 

晴明は理久兎の条件をのんだ。

 

理 「なら話そう彼女達はまだこの大和にいるよ」

 

それを聞いた晴明は、

 

晴 「えっ!でも月のお迎えが来たのにまだ

   ここ大和にいるんですか?」

 

理 「あぁ彼等には輝夜姫は渡すことは出来ない

   と俺が判断したからね………だから彼らには

   俺が説得(殺害)をして星(あの世)に帰って貰

   ったよ……」

   

それを聞いた晴明は驚いていた。

 

晴明「あんな殺る気満々のお迎えを帰すなんて……」

 

と、言うが心の中では、

 

理 (まぁ殺して今は壺に入ってるけどね…そうだ

  1つ晴明に聞いてみるか……)

 

そして今度は理久兎が晴明に質問をする。

 

理 「なぁ晴明……」

 

晴明「何ですか?」

 

理 「噂で聞いたんだが輝夜姫が残した薬……

   それはどうなった?」

 

そう前に噂で輝夜姫が帝そして翁と媼の養父母に不老不死になる薬を渡しと聞いたのでそれについての噂が本当かどうかを確かめるために晴明に聞いたのだ。すると晴明はそれについて語り出す。

 

晴明「では話しますね……薬…またの名を蓬莱の薬

   輝夜姫様はそれを帝様と養父母の翁さんと

   媼さんにそれぞれ託しましたが…」

 

理  (・_・?)?

 

晴 「皆飲むのを辞退しました……」

 

理 「はぁっ!?」

 

理久兎からしてみればそれはとても驚いた。普通人間は不老不死に憧れるものだ。かつて旅をした場所の中には不老不死になりたいがために死んでいった人物もいたぐらいだからだ。

 

理 「驚いたなまさか不老不死になろうともしな

   い人間がいるとは………それでその薬は処分

   したのか?」  

 

理久兎はその薬の行方について晴明に聞くそして晴明はそれについて答える。

 

晴明「いえ帝様と養父母様方の意見でもしがある

   ということで明日その薬を積んだ荷車を出

   して……」

 

そう言いいながら晴明は富士の山に向かって指を指し、

 

晴明「あの富士の山の火口に捨てるんです……」

 

と、言った。それを聞いた理久兎は、

 

理 「なるほどねまぁ分からなくはないよね」

 

晴明「えっ!?どうしてですか?」

 

晴明がそう言うと理久兎は喋り出す

 

理 「その薬は死を与えない代わりに死を選ぶ

   ことが出来なくなるんだよそれは人間達

   からしてみれば確かに憧れるかもしれな

   いけど蓬莱の薬を飲んだ者は永遠に人の

   死を見送る側になってしまう………愛する

   人が死んでも信頼できる友が死んでも自

   分だけは死ねない………そのような悲しみ

   を背負わせないための処置なんだろうね」

 

晴明「確かに改めて聞いてみると残酷な話ですね」

 

晴明は理久兎の言葉を聞いて不老不死の恐怖と悲しみを知った。

 

理 「まぁそれも人それぞれだけどね…おっと

   せっかくの楽しい至福の時間なのにこん

   な辛気臭い話は止めにしよう」

 

晴明「そうですね……」

 

と、言っていると理久兎と晴明はあることに気がつく。

 

理 「ん?手が冷た……!!ヤバ!氷が溶け始め

   てるぞ!」

 

晴明「えっ!!私も!!」

 

理 「急いで食べるぞ!」

 

晴明「えぇ!!」

 

そうして2人は急いで宇治時雨を食べると、

 

2人「うぉーーーー!!頭が!!!」

 

2人のそんな光景を見た紫と亜狛、耶狛そしてルーミアは爆笑して共に笑い合うのだった。

 

 

 



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第131話 本当に大丈夫なのか

晴明の来襲から一夜明けた今日、理久兎は亜狛と耶狛とであることを話していた。なおルーミアは現在お昼寝中だ。

 

理 「と言うことだ2人共頼めるか?」

 

2人にあるおつかいを頼む、すると亜狛と耶狛がその話に疑問をしょうじたのかそれついて聞いてくる。

 

亜狛「でもマスター何故そのようなことを?」

 

耶狛「うん…だってあれって最終的に……」

 

理 「確かにな…‥だけど人間というのは強欲だ

   恐らくあれを捨てずに飲もうとする輩が

   いる筈だその対策としてだ」

 

亜狛「……分かりましたやらせていただきます」

 

耶狛「わかったよマスター」

 

それを聞いた亜狛と耶狛は納得した。

 

理 「後これを持っていけ」

 

そう言った理久兎は断罪神書から3つの壺を取り出す。

 

亜 「それは何ですか?」

 

耶狛 (・_・?)?

 

理 「運搬している兵士達が眠ったらこれと例の

   物をすり替えろ」

 

耶狛「ちなみにマスターその中身って……」

 

耶狛は理久兎に壺の中身を聞くとそれについて答える。

 

理 「この壺の中身は水銀だ……」

 

それを聞いた亜狛は驚き耶狛はよく分かっていない顔をした。

 

亜狛「まっマスター何でそんな危ない物を

   持っているんですか!?」

 

理 「あぁ……それは昔実験とかで使ったんだが

   無闇に捨てられなくてな……」

 

因みに下手に捨てると今の現代では現実的に昔に起きた水俣病のような害悪があるため理久兎も捨てられなかったが火山に持っていて捨ててくれるならと思いついでだから用意したのだ。すると耶狛は、

      

耶狛「お兄ちゃん水銀って何」(´・ω・`)??

 

どうやら耶狛は知らないようなので亜狛はお復習(さらい)の意味も込めて耶狛に説明をする。

 

亜狛「水銀ってのはいわゆる卑金属の類で……

   てっ大丈夫か耶狛!?」

 

耶狛 (゜ρ゜)

 

耶狛はよくわからないのか顔が思考停止中ですと言った顔だそれを見た理久兎は、

 

理 「まぁ簡単に言うと生物がそれを体に取り

   込んだり直に触ったりすると害悪下手す

   ると死ぬ毒だと思ってくれ……」

 

簡単に圧縮して理久兎が耶狛に説明するそして亜狛は申し訳なさそうに、

 

亜狛「すみません妹が……」(´TωT`)

 

理 「気にするな亜狛……」

 

そう理久兎と亜狛が言っていると耶狛は今の説明で納得したようだ。

 

耶狛「成る程!つまり飲んだり直に触ったり

   したらダメってことでいいんだよね!」

 

どうやら理解?したみたいだ………

 

理 「そうそう、だから絶対に飲んだり直に触る

   なよ?」

 

理久兎がもう一度念のためにと耶狛に言うと、

 

耶 「もちろん死にたくないもん!」

 

と、返事をした。

 

理 「おっとそうだ話を戻すよそれで3つあるから

   3つとも回収してくれよ……」

 

亜狛「でも水銀入りの壺と入れ換えるって……」

 

耶狛「意味はあるの?」

 

2人にそう言われた理久兎はそれについても説明をする

 

理 「簡単に分けると2つの理由がある」

 

そう言って理久兎はその理由を説明しだした

 

理 「1つ目の理由はその薬に手を出した愚か

   者に罰を与えるためだ」

 

それを聞いた亜狛と耶狛の心の中では、

 

亜狛(鬼だな……罰どころか拷問を越えて処刑

  だよ……)

 

耶 (マスターがキ(ピー)ガイだよ……)

 

と、理久兎のことをそう思っていた。思っている通りで鬼畜生だ。

 

理 「2つ目は断罪神書の整理だ」

 

それを聞いた亜狛と耶狛は、

 

亜狛「えっ…1つ目の理由は鬼のような理由

   なのに2つ目は何でそんな呆気ないん

   ですか!?」

 

耶狛「本当にね……」

 

理 「それはどういう意味だ?まぁ良いやここ

   だけの話、断罪神書のページ数はざっと

   500ページぐらいあるんだけど……」

 

亜狛「ど………?」

 

理 「そのうち約200ページは魔法を保存する

   所なんだよ……」

 

耶狛「えっ……でもそれだとまだ残りの300

   ページがあるよね?」

 

確かにそうだ。そうなのだが頭を掻きながら、

 

理 「それがな………そろそろ収納量が300

   ページ分行きそうでもう要領オーバー

   すれすれ何だよな……」

 

亜狛「えっ!?もういきそうなんですか……」

 

耶狛「早いねマスター……」

 

因みに理久兎の断罪神書の中に入っている物の割合は収集品約30%食材約40%その他(武器や調理道具など)約20%白紙のページ約10%の割合となっているそして理久兎はまた話がそれたことに気がつく。

 

理 「おっとまた話がそれたな………では2人に

   指令を下す蓬莱の薬を盗んできなさい!」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「了解だよ!」

 

そう言って亜狛と耶狛はすり換え用の壺(水銀入り)を持って外に出て行くのだったそしてそれを見ていた理久兎はあることに気がつく。

 

理 「あっ!醤油がそろそろきれそうだったんだ

   2人共いないしな……しょうがない俺が行く

   しかないか……」

 

そう言いながら身支度を整え家の敷地の外に出ると見知らぬ男が立っていた。そしてその男は自分が門から出たことに気がつくと近づいて来る。

 

? 「貴方は八弦理桜様…であっていますね?」

 

その男はどうやら自分に用があってきたみたいだそしてその問いに答える。

 

理 「えぇ合っているますがその前にまず貴方の

   名前を聞かせてくれるかい?」

 

そう言うと男は失礼と思った顔で自身の名を答える。

 

? 「失礼…私、陰陽師の蘆屋道満と言う者」

 

と、その男はそう答えるのだった。

 



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第132話 もう1人の陰陽師

蘆屋道満という男は自己紹介をすると自分を見てこう告げた。

 

道満「そういえば理桜さん‥‥貴方は晴明と友人でし

  たよね?」

 

道満は自分にそう質問をする。これに対しては特に否定することもないので、

 

理 「まぁそうですね……」

 

とは言うが内心は友達というよりは悪友に近いものだと思う。だが答えるとそれを聞いた道満はうんうんと頷きながら、

 

道満「成る程やはりそうでしたかなら貴方に1つ言

   いたいことがあるのだがよいだろうか?」

 

理 「遠慮なくどうぞ……」

 

まぁ今の所はどうこういうのもないしどうぞと答えると道満は遠慮なく喋り始めた

 

道満「なら言うが晴明と仲良くなるのは止めた方が

   身のためだぞ?」

 

理 「どうしてだい?」

 

道満「理桜さん貴方は晴明の実力を知っておられる

   か?」

 

そう言われた理久兎は、

 

理 「あぁ知ってる実際この目で見たから主に残念

   な部分を…だけどね……」

 

道満「なら話は早いな晴明は生まれが良かっただけ

   だ!それが原因でこの都の有名陰陽師という

   肩書きを持っていているだけましてや修行な

   どは生半可にやってきたため はっきり言う

   と邪魔なお荷物だ……」

 

理 「………………………」

 

邪魔‥‥ねぇ。まぁまだ下らない演説も終わってないみたいだしただ黙って道満の意味のない話を聞き続ける。

 

道満「確かに晴明は才能があるかもしれんだがそれ

   を生かすことなくただ怠惰のままに怠り続け

   た結果があれだ」

 

理 「それで何が言いたい?」

 

聞くのにも時間がかかるため手短に伝えたいことをピンポイントで言ってほしいと道満に伝えると、

 

道満「おっと失礼した私が言いたいのはあの小娘よ

   り私と手を組んだ方が理桜さん貴方はもっと

   上の位に行ける!左大臣だって夢じゃない!

   それに権力も使いたい放題だ!だから我と手

   を組まぬか?」

 

そう言って道満は手を理久兎の前に差し出す。

 

道満「さぁ我と上を見ようではないか!」

 

と、言ってきた。ぶっちゃけて話してくれたので自分もぶっちゃけて話すか。

 

理 「なぁ道満さん……」

 

道満「なんだ?」

 

理 「俺もはっきりと言わせてもらうよまず1つ俺

   が誰とどう仲良くなろうがそれは俺の勝手だ

   他人にどうこうと言われる筋合いはないよ」

 

道満「なっ!!?」

 

道満はそれを聞いて驚くがそんなのお構いなしにさらに語り続ける。

 

理 「2つ目は確かに晴明は弱い!あれでよく陰陽

   師と言えるのかが俺も不思議なくらいだ……」

 

だって本当に雑魚というか凡骨以下というか本当に弱くて最初はビックリしたぐらいだ。それを本気かつ真顔でそう言う。

 

道満「なっならば我と…」

 

道満は冷や汗をかきながら勧誘話の続きを言う前に即座に黙らすために喋りだす。

 

理 「だが確かに道満さんの言っている通り彼女は

   才能はあるそれに道満さん貴方には無い物を

   彼女は持っているよ」

 

それを聞いた道満はムッとした顔をし、

 

道満「なっ!何があるというのだ!!」

 

理 「それは信頼できる友や仲間だ道満さん貴方は

   貴方を支えてくれる友や仲間はいますか?」

 

そう言われた道満は傲り高ぶって胸を張って言ってくる。

 

道満「ふんっ!勿論いるとも我にだって持っている

   ぞ!」

 

理 「いや道満さん貴方に友や仲間は居ないな」

 

道満「なぁっ!!」

 

まず演技が下手くそすぎる。故にすぐに見抜けるし行動事態ですぐに分かる。だがそれを見抜かれ道満はただ驚くしかなかったのか声まであげていた。

 

理 「まず友がいるなら俺の所にはこないだろそれ

   にいたとしてもそれは道満さんから見れば信

   用に値しないって所だろ」

 

今の鋭い推理で道満は数歩後ろへと下がる。見るからに段々と追いつまれていってるな。これには道満も平常心を保つために笑顔をひきつらせる。この表情から焦っているとすぐに推測できる。

 

理 「それに比べ晴明は心を繋ぐ友達を持っている

   道満さん達‥‥陰陽師から見ればただの道具で

   ある式神を彼女は信頼できる友や仲間と思っ

   ているよ」

 

道満「なっ何が言いたい!」

 

道満が自分に問いてくる。それについて更に答える。

 

理 「いつか彼女は己の犯した罪を悔い改めて今よ

   りもっと成長するしかも1人だけではなく彼

   女の式達も彼女に応えて強くなるだろういつ

   か道満さん貴方を越える者となるだろうさ」

 

道満「なっ何だと!」

 

この言葉には道満も驚くしかなかった感じだな。だがそんな事は無視し更に重大な最後の話をする。

 

理 「そして最後に3つ目♪」

 

そう言いは道満の顔まで顔を近づけ顔を一変させて獰猛な笑みで語り始める。その笑みは周りで見ている者がいればその者ですら凍りつくような笑みだ。それを間近で見ている道満は体が金縛りにあったかのような錯覚を思わせていたのかピクピクと体が震えていた。

 

理 「俺はねぇ権力だとか地位だとかに興味がない

   ハッキリと言うが俺は今のままで良いと思っ

   ているんだ‥‥それに実際は道満さん本当は裏

   で俺を操る気満々だったろ?」

 

その真実を言われ道満は怯えながらに、

 

道満「嘘………だろ………」

 

本来の目的も全てバレた道満は顔を青くさせる。道満からしてみれば自分という存在は凄く良い餌だろう。僅か5年で三位の位を手に入れかつ帝からも注目されているからな。そんな俺を利用すれば朝廷に取り入らせ左大臣にさせて、そのまま自身の思う通りに動かせば平安京1の陰陽師いや平安京をいのままに動かせれると思っていたからだろう。だが道満は相手を見誤った何せ相手は百鬼夜行を率いる総大将であり神だということを彼は知らなかった。それが唯一の敗因だ。

 

理 「お前の敗因は相手が俺だったことだ次は見誤

   るなよ若造」

 

獰猛な笑みでそう言われ道満は、

 

道満「うっ!!」

 

バサッ!

 

何とか体を動かし着物を靡かせながら後ろを振り向きそして顔をもう一度理久兎に向けて、

 

蘆 「八弦理桜!我をここまで侮辱したその罪、後

   に後悔することになるぞ!!」

 

道満は捨て台詞を言って走っていった。実際は強がってはいたが早くこの場から去りたかったのだろう。相手が自分よりも上と知ってしまったから。そして去っていくと道満を見ながら心のなかで、

 

理 (少しやり過ぎたかな?それにしても蘆屋道満

   ……中々出来るな…俺も手加減したとはいえあ

   の凄みを耐えるとは)

 

あの凄みを耐えれたことには称賛だ。すると、

 

晴明「理久兎……」

 

晴明が現れ理久兎の名を呼ぶ。それに気がついた理久兎は、

 

理 「晴明……お前どこから聞いてた?」

 

それを言われた晴明は、

 

晴明「道満がお荷物と言った辺りから……」

 

つまり最初ぐらいからだ。それを聞いてあちゃーとした表情になった。

 

理 「ほぼ最初からか」

 

晴明「理久兎いえ理久兎さんありがとう‥‥グスッ」

 

晴明はそう言うと突然に泣き出した。

 

理 「おっおい大丈夫か?」

 

晴明「大丈夫‥‥理久兎さん私は貴方が言ったみたい

   に強くなれるかな?」

 

晴明は理久兎に聞くと理久兎はそれに対しての答える。

 

理 「晴明‥‥お前がそう思い続けられるならお前の

   才能と式いや仲間を信じろ」

 

晴明「理久兎さん……私…強くなります!もうお荷物

   なんて言われないために!」

 

そうして晴明は決心するのだった。自身が強くなるためにそして、信じてくれる人いや神がいるのだから。

 

理 「………そうかいなら晴明…明日から頑張れるよ

   うに甘い物を食べようか♪」

 

晴明「そう…ですね………いやそうしましょう!」

 

そうして理久兎は、晴明に甘味処でぜんざいを奢りそしてそこで晴明と別れ理久兎は買い物を済ませて帰るのだった。これも亜狛と耶狛による夜のお使いの結果を待つために。



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第133話 蓬莱の薬を盗む従者達

満月から半月になりつつある夜空、理久兎は2人の帰りを待ち続けていた。

 

理 「遅いな…」

 

ル 「理久兎~ご飯にしようよ~」

 

なお流石にルーミアも起きていた。

 

理 「まだ待ってろ……」

 

ル  ( =ε=)

 

ルーミアもさっきら飯を食いたい飯を食いたいと本当に五月蝿いのだ…それを何度も聞いた理久兎も心が折れたのか、

 

理 「しょうがないルーミアお前は先に食べて

   くれ……」

 

ル 「えっ!?」

 

理 「流石にお前も待ちくたびれたろ?なら

   先に食べててくれ」

 

それを聞いたルーミアは、

 

ル 「理久兎はどうするの?」

 

理久兎はどうするのかを聞く

 

理 「俺は2人が帰ってきたら一緒に食べるよ」

 

そう言うとルーミアは、

 

ル 「はぁ~仕方ないもう少し我慢するわ」

 

と、溜め息をつきながらもう少し待つと言うのだ

 

理 「無理しなくてもいいんだぞ?」

 

ル 「大丈夫よ……」

 

理 「無理なら言えよ?無理は良くないからな」

 

ル 「えぇその時になったら言うわ……」

 

そうして理久兎とルーミアはもう少し待つのだった……そしてこれは理久兎が芦屋道満と会話をしている辺りに時間を巻き戻す……そのころ亜狛と耶狛は富士の樹海にいた。

 

亜狛「耶狛!!早く目的のポイントまで行くぞ!」

 

耶狛「うんお兄ちゃん!」

 

2人は木の枝から枝へと跳躍をして跳び移りながら移動していた読者様はここで思うだろう何故夜に行かないのか?何故能力を使わないのか簡単だ。その薬は1つあるだけでも戦争を起こしかねない薬だからだ。もし今にも取り合いになって最終的にその薬を飲まれれば亜狛と耶狛の使令も失敗となるしかもその薬を破壊されたりしても失敗となる。次に能力を使わない理由は上手く盗んですり替えたとしても荷車には蓬莱の薬を常に見ている武士がいるそこから盗むのは容易ではないからだ、仮に盗めばそこで大騒ぎだそうならないためにも夜の作戦実行までその薬を見守らなければならないのだ。理久兎が言った使令はあくまで()()()()だ。そして2人の視点に戻す亜狛は何かを察知したのか木に跳び移るのを止めて、

 

亜狛「耶狛とまれ」

 

と、耶狛に指示をする。

 

耶狛「どうしたのお兄ちゃん?」

 

耶狛は亜狛にどうしたのかを聞くと亜狛はある方向を指差して

 

亜狛「あそこを見ろ」

 

耶狛「え?」

 

亜狛に再度指示をされた耶狛は亜狛が指差した方向を見ると、

 

耶狛「あれって……」

 

亜狛「あぁそうだ都の武士達だどうやらポイント

   に着いたみたいだな……」

 

亜狛と耶狛が目にした光景には50人近い武士達がいてその武士達の中央には、

 

亜狛「そしてあれがおそらく蓬莱の薬だ……」

 

そうその中央にある荷車に乗せられた3つの小さな壺が蓬莱の薬がありそれを見張るように武士が荷車に乗っていた

 

耶狛「お兄ちゃんどうするの?」

 

亜狛「暫くは様子を見る下手に刺激をして薬を

   壊されてもたまらん……」

 

耶 「うんわかった……」

 

そうして2人はゆっくりゆっくりと移動しつつ薬を見守り続けた。そして夕方頃になると武士達が焚き火の準備をし始めた。どうやらここで野宿をするようだ。そして亜狛と耶狛は茂みの奥で見張り続けていた。

 

耶狛「はぁ~あっつい………」

 

亜狛「確かになこの気候はきついな……」

 

今は真夏に近い。はっきり言いう暑い。下手すると熱中症になりそうだ。

 

亜狛「あと少し耐えるぞ…」

 

耶 「うん……」(-_ー;)

 

そうして2人は耐え続けなんとか夜になっただがまだ暑いのは変わりはないが少しはましになったのレベルだ……

 

耶狛「お兄ちゃん武士の人達が交代で見張る

   ようになったよ!」

 

亜狛「やっとか……耶狛作戦はわかるな?」

 

そう言われた耶狛は、

 

耶狛「もっちろ~ん!」

 

と、答えるすると亜狛は念のためにと耶狛に、内容について問うと、

 

亜 「因みに内容は?」

 

すると亜狛が考えていた答えが返ってきた……

 

耶狛「え~とお兄ちゃんと私で(とつ)って薬を強奪

   でしょ?」

 

耶狛は作戦の内容を答えると亜狛は、

 

亜狛「このやろう!」(#`ヱ´)/☆(+。+*)

 

ガス!

 

耶狛に軽くチョップをすると耶狛の頭からいい音がすると耶狛は頭を抑える。

 

耶狛「痛った~何するの?!」(;´Д⊂)

 

亜狛「何で隠密作戦が、ガンガンいこうぜ!

   に変わってるんだ!?」

 

どうやら耶狛の作戦は違うようだ。

 

耶狛「あれ……違った?」

 

亜狛「はぁ~わかったもう一度言うぞ………俺と

   耶狛で薬を見張っている武士にこっそり

   近づいて背後から強烈な一撃を打って眠

   らせる……」

 

耶狛「えっでも薬は中央にあるんだよ?」

 

亜狛「あぁだからこそこの夜の闇を利用する

   武士達が見える範囲は焚き火で照らし

   ている辺りだけだそこから先つまり火が

   照らしていない場所は見えにくいつまり」

 

耶狛「暗い場所を出来るだけ移動するって事?」

 

亜狛「その通りだ………それで武士達を眠らせて

   俺らの手元にある壺(水銀入り)とすり替

   えたら俺と耶狛の能力を使ってさっさと

   トンズラする……わかったか?」

 

亜狛のお復習が終わって耶狛は、

 

耶狛「わかったよお兄ちゃん!」

 

と、言うが亜狛の内心は……

 

亜狛(本当に大丈夫かな………)

 

もう妹の天然ぶりが心配でいっぱいだった。

 

耶狛「よしお兄ちゃん!レッツゴー!」

 

亜狛「はぁわかったよ行こう……」

 

そうして2人は闇に紛れながら作戦を実行するのだった。そして2人は今現在ほふく前進しつつ移動中だ。

 

耶狛「お兄ちゃん……」

 

亜狛「なんだ?」

 

今度は耶狛に小声で呼び止められると、

 

耶狛「人が近づいてきてるよ」

 

亜狛「なっ!」

 

耶狛にそう言われ亜狛はその方向を見ると、

 

武1「やれやれ早く帰りたいな……」

 

武2「本当だぜ……」

 

そんな愚痴を言いながら武士2人が近づいてくる。そんな中亜狛は、

 

亜狛「ならば!」

 

そう言って亜狛は近くに落ちている石を拾って亜狛達から見て右側の暗い場所に石を投げる。

 

ガサッ!

 

石が落ちたのか草むらから音が聞こえたするとそれに気づいた武士達は、

 

武1「誰だ!」

 

武2「様子を見に行くぞ!」

 

武1「わかった!」

 

そう言って2人の武士は亜狛が投げた石の方向に注意をしつつ歩いていった。それを見て確認した亜狛と耶狛は、

 

亜狛「行くぞ耶狛!」

 

耶狛「了解だよBoos!」

 

と、小声でそう言って移動を開始した。そうしてどこかの傭兵のようにほふく前進し武士達を石などを使って誘導しつつ目的地に辿り着く。

 

亜狛「耶狛、見張りの様子は?」

 

耶狛「見たところいないよ?」 

 

亜狛「何?普通は見張りがいるはずだが……」

 

ここで亜狛は考えていた。何故肝心な薬の見張りがいないのかと。だが罠かも知れなくても行くしかないと決意した亜狛は、

 

亜狛「耶狛…行くぞ!」

 

耶狛「うん………」

 

そうして2人は薬のある場所に移動したそして周りを見てもやはり薬をじっと見ていた武士達がいない。

 

亜狛「やはりいない……のか?」

 

いないことに不審を抱きながら亜狛が考えていると、

 

耶狛「Boos薬あったよ!」

 

耶狛が薬を発見した。

 

亜狛「でかした!なら薬をすり替え……!!?」

 

亜狛は薬の数を見てあることに気付いてしまう。

 

耶狛「Boos?」

 

亜狛「耶狛…薬って……2つだったか?」

 

耶狛「えっ!?確か3つだったと思うけど?」

 

流石の耶狛も数は分かるようだ。だがそれを確信し亜狛は、

 

亜狛「誰かに1つ盗まれてる……」

 

耶狛「嘘でしょ!?」

 

亜狛「いややはり盗られてる……」

 

亜狛達がそう言っていると、

 

武3「なぁ何でわざわざこっちに来るんだ?」

 

武4「いや俺は念を重ねるからな……」

 

そんなことを言いつつ武士が近づいてくるのが亜狛と耶狛には分かる。

 

亜狛「武士が近づいてきてる仕方ない耶狛、

   早く薬をすり替えろ!」

  

耶狛「もう終わったよ!」

 

亜 「よしなら早く空間を繋げるぞ!」

 

そう言って亜狛はすぐに空間を繋げるそして耶狛も、

 

耶狛「なら私も!」

 

そう言い耶狛も亜狛の能力の限界容量を拡大させて、

 

亜狛「行くぞ!」

 

耶狛「うん!」

 

そうして2人は薬をすり替えてすぐに裂け目に入る刷ると開いた裂け目は閉じられそこにはすり替えられた薬以外誰もいなくなる。そして数秒後そこに、

 

武4「薬は……あるな!」

 

武3「だから言ったろ?」

 

武4「あぁだけど見張りはどこに?」

 

武3「どうせしょんべんとかだろ?」

 

武4「そうかもな……やれやれ仕方ないやつらだ」

 

そう言い武士の2人は元の持ち場に戻る。だが彼らや亜狛と耶狛は知らなかった見張りの武士はちょっと外れた場所で、

 

見張「……………………」

 

見張「あっが…………」

 

全員気絶をしていたのを、そして今は誰も知らなかった1人の少女が復讐のために薬を盗んだことを、

 

? 「はぁ……はぁ……追っては……来てないか

   これで復讐が出来る……父をあんな風に

   した輝夜姫に!!」  

 

その少女の復讐の叫びは誰にも聞こえることはなくただ闇に消えていったのだった……

 

 



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第134話 不老長寿から不老不死へ

今の時刻は午後8時理久兎達は、

 

ル 「Z~ZZ~Z~Z~Z」(__*)Zzz

 

ルーミアは待ちくたびれたのかテーブルに突っ伏して寝てしまっていた。

 

理 「………………………」

 

ただ黙って縁側に立って夜空を見ていた。だが内心では、

 

理 (いつになったら帰ってくるんだか……)

 

何だかんだで2人を心配していた。そしてテーブルに突っ伏して寝ているルーミアを見て、

 

理 「はぁ~仕方ないルーミアに飯を食わせる

   か……」

 

そう言って理久兎は後ろを振り向いて部屋に戻ろうとすると、

 

ピシッ!

 

と、そんな音が背後から聞こえてきたそれを聞いた聞いた理久兎は後ろを振り向く。

 

理 「あれは……亜狛の裂け目」

 

もう見慣れている亜狛の能力によって出来た裂け目だったそしてそこからもう定番になりつつある2人が現れる。

 

亜狛「何とか帰ってこれた……」

 

耶狛「危なかったねお兄ちゃん」

 

亜狛「本当だな……」

 

そこから出てきたのは亜狛と耶狛だそれを見て縁側へと出ると、

 

理 「お帰り2人共……」

 

亜狛「まっマスターただいま戻りました」

 

耶狛「ただいまマスター……」

 

2人は少し元気がなかったと思った。そしてふと亜狛と耶狛の抱えているものを見て理久兎は元気がない理由をわかってしまった。

 

理 「成る程ねその手持ちを見るに誰かにやら

   れた後か……」

 

自分が考えた推理は亜狛と耶狛を驚かせる。

 

亜狛「えっ!?」

 

耶狛「すご~い大正解!」

 

どうやら正解のようだった。

 

理 「どうやら正解みたいだね…」

 

と、少し残念だと思うと亜狛は頭を下げて、

 

亜狛「申し訳ございませんでした!」

 

耶狛「おっ…お兄ちゃん?!」

 

耶狛が、それに驚いていると亜狛は、

 

亜狛「耶狛お前も頭を下げろ……」

 

と、言った。そしてそれを聞いた耶狛も頭を下げて、

 

耶狛「えっとマスター何かごめんなさい!」

 

耶狛も謝った。そしてそれを見て聞いていた自分はやれやれと思いながら、、

 

理 「2人共頭をあげなさい……」

 

そう言うと2人は頭を上げる。そして2人が頭を上げたのを確認すると、

 

理 「2人共ご苦労様♪」

 

と、2人に労いの言葉をかけた。それを聞いた亜狛と耶狛は目を点にした。

 

亜狛「えっ…私達は失敗したんですよ?!」

 

耶狛「お兄ちゃん………」

 

亜狛と耶狛は何故、自分が労の言葉を言ったのかが分からないという表情すると理久兎はそれに対して答える。

 

理 「まぁ確かに目標の1つはロストしたよ…」

 

亜狛「………………」

 

耶狛  (・_・?)?

 

理 「だけどねそれ以上に2人はしっかり仕事を

   こなしてきたその結果が今2人の手元に

   ある2つの薬だと思うんだよね♪」

 

亜狛「マスター……」

 

耶狛 (・_・)

   

考えはただ単純だった。仕事の結果を見れば確かに失敗だ。だがそれ以上に理久兎は彼らの仕事ぶりは評価していた。それは盗まれた蓬莱の薬以外の薬をしっかり回収してきたこと、自身の失敗をしっかり謝っていることも含めて2人に労いの言葉をかけたのだ。

 

理 「だからそんなに思い詰めるな……な?」

 

亜狛「マスターありがとうございます」

 

耶狛「良かったねお兄ちゃん……」

 

亜狛「あぁそうだな……」

 

どうやら今の言葉で亜狛は思い詰めたのを止めたのを確認すると、

 

理 「さぁ~てそろそろ飯を食うかね?」

 

と、理久兎はそう言って後ろを振り向いて部屋に戻ろうとするが、

 

亜狛「マスター」

 

亜狛が理久兎を呼び止める。そして呼び止められた理久兎は、

 

理 「どうした?」

 

そう言ってもう一度亜狛と耶狛の方に振り向くそして亜狛は言いたいことを喋り始める。

 

亜狛「この蓬莱の薬……何に使うのですか?」

 

まず聞きたかったのは蓬莱の薬についてだ。何故、理久兎は破壊しろではなく盗めと言ったのかが疑問に思ったからだ。

そして、理久兎は何に使うかを語る。

 

理 「いや使い道は考えてないな……」

 

自身もとりあえず出回るのは危険と考えて回収したため使い道はそんなに考えてはいなかった。それを聞いた亜狛はさらに質問をする

 

亜狛「ではマスター話は変わるのですが……」

 

理 「ん?」

 

耶狛「お兄ちゃん?」

 

亜狛「マスター昔…俺らと出会ったこと覚えて

   ますか?」

 

亜狛は理久兎にそれを聞くと理久兎は、

 

理 「あぁ今も鮮明に覚えているが……それが

   どうした?」

 

理久兎が、そう言うと亜狛は、

 

亜狛「では、あの時マスターこう言いました

   よね?」

 

耶狛「ん?何言ったんだっけ?」

 

耶狛は何が何だか分からないのか理久兎も亜狛を見てを繰り返していたがそんなのはお構いなしに理久兎と亜狛は話を進めていく。

 

亜狛「長寿の命になるって……」

 

理狛「確かに言ったがそれがどうした?」

 

亜狛「それが合っているなら俺と耶狛は最終的

   には死ぬってことですよね?」

 

耶狛「えっ?!」

 

そうかつて理久兎は『長寿の命を手に入れる』と言った。つまりそれは、『不死』という意味ではないということだ。

 

理 「……亜狛の言っていることは合ってる

   確かに2人は不老不死ではない……」

 

耶狛「それって何時かは……」

 

理 「死ぬ定めだ…でも何故この時に言ったん

   だ亜狛?」

 

亜狛「俺は今日この蓬莱の薬を盗むにあたって

   考えていました」

 

理 「ほう……どんなことを考えていたんだ?」

 

亜狛の言ったことに興味が湧いたので聞くとそれについて亜狛は語った。

 

亜狛「この薬を飲めば俺達は不死になれる

   のではないかと……」

 

理 「亜狛…何故お前は不死になりたいんだ?」

 

理久兎は何故不死になりたいのかを聞くと亜狛はそれついて答える。

 

亜狛「俺はいえ私は……マスターに一生仕えたい

   と思っているからです!」

 

そう亜狛が不死になりたい理由はただ理久兎に言ったが仕えたいと思っているからだ。すると今度は耶狛が喋り始める。

 

耶狛「マスター私もマスターに一生仕えたい!」

 

それを聞いた亜狛はとても驚いた自分と同じように主人である理久兎に仕えたいと思っていたからだ

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「それにお兄ちゃんが不死になるなら私も

   不死になる1人で逝くのは嫌なの!」

 

亜狛「耶狛お前……」

 

耶狛「お願いマスター!私達はマスターに仕える

   ために神使になったの!だからマスター私

   とお兄ちゃんを不死にさせて!」

 

耶狛は思っていることを全てを打ち明けて頼み込むと亜狛も、

 

亜狛「俺からも頼む……いやお願いします!」

 

2人はそう言って頭を下げるそれを見て聞いていた自分は2人に対して、

 

理 「はぁ~自分達の言いたいことを言うだけ

   言っちゃって……どうせあれだろ?俺が許

   可しなくても飲んだだろ?」

 

理久兎がそう言うと亜狛と耶狛は、

 

亜狛「えぇはなからそのつもりでした!」

 

耶狛「私はお兄ちゃんがやるならやった!」

 

どうやら許可しなくても飲む気満々みたいだ。それを聞いた自分は心の中で、

 

理 (この2人は……やれやれ)

 

もう否定は出来ないと考えた。そう思うと亜狛と耶狛とは逆の方向に体を後ろを向けて、

 

理 「なぁ亜狛…耶狛………蓬莱の薬は誰かに

   飲まれちまったな……」

 

亜狛「えっ!?」

 

耶狛(゜〇゜;)?????!   

   

理久兎の言っていることが分からなかったのか2人は?を頭から沢山出したが理久兎はまだ語り続ける

 

理 「やれやれ置いておいて誰かに飲まれた

   なら犯人も探しようが無いな………亜狛

   耶狛………残ったその壺は捨てて置いて

   くれ…俺は飯の支度をするから……」

 

そう言って理久兎は部屋に入っていった。そしてその一連の流れを見て亜狛と耶狛は、

 

耶狛「お兄ちゃんどういうこと?」

 

耶狛は分からなかったのか亜狛に聞くと亜狛は、

 

亜狛「マスター……ありがとうございます」

 

耶狛「お兄ちゃん………」

 

亜狛「つまり飲んでよしってことだよ♪」

 

耶 「それってマスターは認めたってこと!」

 

耶狛が言っている通り理久兎は2人が不老不死になることを認めたのだ。だが素直に良いよと言えないのか少し遠回しになってしまったが、

 

耶狛「ならお兄ちゃん早く飲もう!」

 

亜狛「あぁそうだな…それと耶狛……」

 

そして亜狛は改まって耶狛に声をかけると耶狛は

 

耶狛「何お兄ちゃん?」

 

と、言葉をかえす。そして亜狛は……

 

亜狛「耶狛……これからもよろしくな♪」

 

耶狛「お兄ちゃん……うん!」

 

そおして理の神使達はその日から不老長寿ではなく不老不死になったのだった。

 

 



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第135話 何てこったい

亜狛と耶狛が不老長寿から不老不死になった次の日の昼……

俺は面倒くさい仕事をこなしていた……

 

理 「お~い亜狛お茶をくれ……」

 

そう言うと亜狛がやって来る

 

亜狛「はいはいお持ちしまたよ」

 

そう言いながらお茶をテーブルに置くと理久兎は亜狛に話しかける

 

理 「亜狛…やっぱりその髪の色は……」

 

亜狛「えぇ思いっきり変色しましたね」(´-ω-`)

 

亜狛は蓬莱の薬の副作用によって髪の色が前までは真っ黒だったのが、今では真っ白の白髪に変わり目の色は真っ赤になってしまっていたのだ。

 

理 「それだと表を歩けるか?」

 

理久兎がそれを聞くと亜狛は若干迷いながら述べる。

 

亜狛「わかりません……ですが多分人間達

   からは奇異の目で見られるかと……」

 

理 「後悔してるか…蓬莱の薬を飲んだこと?」

 

心配して亜狛に聞くと亜狛は苦笑いをしながら、

 

亜狛「ハハいえ…むしろその逆ですよ♪」

 

亜狛は後悔をしてはいないそれどころか彼は喜んでいたのだ。

 

理 「そうか……なら良かったよ♪」

 

そう言っていると襖が開き、

 

耶狛「お兄ちゃん遊ぼうよ!」

 

と、耶狛が入ってくるがやはり髪の色が違っていた。耶狛は亜狛とは違い髪の色は白色だったのだが今は薄い黄色が混じった髪の色に変色していて目の色は亜狛と同じで赤色になっていた。

 

亜狛「マスター……」

 

そう亜狛が耶狛と遊ぶことを理久兎に言おうとすると理久兎はそれに気づいて、

 

理 「亜狛………遊んできて良いよ♪後それと

   指輪は着けておけよ?」

 

理久兎がそう言うと亜狛は頭を提げて

 

亜狛「すみませんでは失礼します」

 

そう言うと亜狛は、耶狛を連れて外の庭に向かった。すると、

 

ル 「ねぇ理久兎……」

 

理 「どうした?」

 

ルーミアが理久兎のもとにやって来て理久兎を呼ぶ。そしてそれに答えるように、

 

理 「どうした?」

 

ル 「亜狛と耶狛に何かあったの?前とは違う

   髪の色をしてたけど?」

 

どうやら亜狛と耶狛の変化した髪の色が気なるようで、理久兎に聞いてきたのだ。だが理久兎もいまのところ質問をどう答えるかを迷っていた。

 

理 (どうするかな……仕方ない……)

 

そう考えて理久兎は、ルーミアの言った質問に答える。

 

理 「ルーミア、亜狛と耶狛はイメチャンした

   だけだよ♪」

 

そう言うが間違ってはいない。実際イメチェンしたような髪の色になっているからだ、そしてそれを聞いたルーミアは、

 

ル 「そっ……そうならいいんだけど……」

 

どうやら納得したようだ……

 

理 (何とか誤魔化せたな……)

 

理久兎がそう考えていると、

 

耶狛「マスター!大変!大変!」

 

と、言いながら耶狛は理久兎のもとまで走ってきた。

 

理 「何があったんだ耶狛?」

 

そう言うと耶狛はお構いなしに自分の手を引っ張る。

 

耶狛「いいから行くよ!!

 

理 「えっちょ!?」

 

耶狛は、理久兎の手を引っ張り走り出した。それを見ていたルーミアは、

 

ル 「……耶狛は元気ね……ズズ」

 

と、言いつつ理久兎が飲もうとしていたお茶を飲みながら待つことにしたのだった。そして耶狛に引っ張り出された理久兎は、家の門の所に引っ張られ連れてこられていた。

 

理 「いったい何なんだよ……」

 

理久兎がそう言っていると、理久兎の目の前に亜狛がいた。そして亜狛は理久兎と耶狛が来るのを見ると、

 

亜狛「マスター早く!!」

 

理 「おいおい……そう急かすなよ………」

 

耶狛「いいから!」

 

そうして亜狛のもとに着くと耶狛は引っ張るのを止める。そして目の前を見る。

 

理 「いったいどうしたん……だ!?」

 

理久兎が、前を見ると妹紅が立っていたのだが、

 

妹紅「理久兎…さん……」

 

理 「もこちゃん……いったいどうしたんだ

   その髪と目は……」

 

4日前に見た妹紅とは、全くもって容姿が変わっていた黒々とした髪は白髪になり目の色も前は黒かったのが今は紅い。その瞳はまるで白兎のような目の色だ。するとその紅い目から涙が溢れてくると、

 

妹紅「理久兎……さん……ウヮーン!!」

 

妹紅は泣き出したのだった……

それを見た理久兎は、

 

理 「もこちゃん!?」

 

妹紅「ごっごめんなさい…ごめんなさい!」

 

妹紅はただ何かに謝り続けるだけだ。

 

理 「あぁ~……いい加減泣くな!」

 

妹紅「えっ!!」

 

理久兎はこのままだと良知が明かないので大声をあげて妹紅を静める。

 

理 「……落ち着いたか?」

 

理久兎がそう言うと妹紅は、

 

妹紅「……落ち着いたよ……ごめん理桜さん……」

 

妹紅は、何とか落ち着いたようだ。それを確認し妹紅に何があったのかを聞くことにした。

 

理 「もこちゃん何があったんだ?」

 

理久兎がそう聞くと妹紅はそれについて語り始める。

 

妹紅「理久兎さんは輝夜姫の難題はわかる

   よね……?」

 

理 「勿論……俺もそれは受けたからな」

 

妹紅「それで……お父さんがその難題に落ちた

   のは知ってるよね……」

 

それを言われ不比等のことを思い出す。変わってしまった数少ない人間での唯一の友を、

 

理 「…あぁ知ってる俺はそれを間近で見た

   からな……」

 

妹紅「それで…その後……私の生活は変わって

   しまった……」

 

理 「因みにどのくらい?」

 

理久兎がそう言うと妹紅はよりいっそう顔を歪ませて話続ける。

 

妹紅「お父さんは難題の前みたいに輝夜姫の名

   を言わなかった…けど……今では前よりも

   放心状態が続いて蓬莱の枝の模造品を作

   るのに莫大な借金を背負って家の私財は

   全部差し押さえらそれで私は輝夜姫に復

   讐するために蓬莱の薬を飲んだ……」

 

どうやら大変な事になっているようだが妹紅の話を聞いた3人はある単語に引っ掛かった。

 

3人「……えっ!?」

 

もう蓬莱の薬という単語には驚くことしか出来なかった。妹紅の言った最後の一言に3人は驚いて声を出した。

 

 

理 「今……何て言った?」

 

妹紅にもう一度聞くと、

 

妹紅「だから蓬莱の薬を飲んだ……」

 

それを聞き現在の妹紅の姿をまじまじと眺め、

 

理 (言われてみれば亜狛と耶狛と症状が

  そっくりだ……)

 

亜狛(まさか妹紅さんが飲んだのか!?) 

 

耶狛(盗ったのはもこたんだったんだ……)

 

理久兎は今の妹紅の姿を見て納得し亜狛と耶狛は最後の1つを盗ったのは妹紅だと認識したが妹紅はまだ話を続ける。

 

妹紅「それで何とか盗み出して蓬莱の薬を飲ん 

   で家に帰ってみるとお父さんや従者の人

   達に化物扱いされたんだ…それで……もう

   頼れるのは理桜さん達だけだと思って来

   たんだ……」

   

3人「………………………」

 

妹紅の話に3人はただ黙って聞くことしか出来なかった。

 

妹紅「ハハハ……可笑しいよね?復讐に捕らわれ

   てこんな醜い化け物みたいな姿になって…

   理桜さん達も笑っていいんだよ?」

 

妹紅は笑っていたが、目は笑っているどころな涙が溢れていた。

 

妹紅「あれ?可笑しいな……涙が……」

 

理 「もこちゃん……」

 

妹紅「あっ!そうだこんな化物なんかが居ても

   迷惑だよね?…………もう私ここから消え

   るから…だから!」

 

妹紅はそう言おうとすると、

 

 

バチン!

 

妹紅「えっ!?」

 

亜狛「ちょっマスター!?」

 

耶狛「あちゃ~…………」

 

妹紅は自分の頬に痛みを感じた、目の前にはいつの間にか移動した理久兎が立っていた。たた自分やったことは左手で妹紅の頬をビンタした。

 

理 「いい加減に自分を非難するのは止めろ!」

 

妹紅「えっ?……えっ?」

 

妹紅は何が起きたのかが分からない。だが目の前にはいる理久兎は怒っていたそれだけはわかった。

 

理 「これ以上自分を嫌いになるな!現実を

   見ろ!」

 

妹紅「でも私は人間じゃないもう化物……」

 

妹紅は自分が嫌いになりそうだった化物になってしまった自分を受け入れたくはなかった。

 

理 「化物が何だ!それだったら俺らの方が

   妹紅より化物だ!」

 

妹紅「理桜さんそれって……」

 

理 「亜狛、耶狛指輪を外して見せてやれ」

 

理久兎が、そう言うと亜狛と耶狛は

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「おっけっ~!」

 

承諾の一言と共に指輪を外すと2人の頭に犬科の耳が生え、下半身からは尻尾が生える……それを見た妹紅は、

 

妹紅「亜狛さん……!耶狛……!」(; ゚ ロ゚)

 

理 「この2人は人間ではない俺も含めてな

   君らの言葉だと妖怪……が正しいかな?」

  (まぁ実際は違うけど……)

 

それを聞いた妹紅は目を見開いて、

 

妹紅「嘘……亜狛さんも耶狛もそれに理桜さんも

   妖怪!?」

 

理 「あぁそうだ………だから俺らから見たら

   もこちゃんは化物じゃないよ♪」

 

そう言われた妹紅は、また目から涙が溢れてくる

 

妹紅「りっ理桜さん……ウグッヒッグッ……

   うぇ~~~ん!!」

 

そして妹紅はただ泣いた。理久兎の暖かい優しさに、化物と言われた自分をここまで思って言ってくれたことに……

そうして数分が経過した……

 

理 「落ち着いた?」

 

妹紅「ありがとう理桜さん……」

 

亜狛「でも妹紅さん、これからどうするん

   ですか?」

 

亜狛に言われた妹紅は考えて、

 

妹紅「私は都から出て生きる目的を探そうと

   思ってる……」

 

耶狛「もこたん生きる目的は見つかりそう?」

 

耶狛に言われた妹紅は笑顔で答える、

 

妹紅「私にも分からない……けど今の私は永遠

   の命がある…だからそんなには難しくは

   ないかな♪」

 

この笑顔を見ると心配ないと理久兎は思い念のためにと妹紅に質問をする。

 

理 「そうか……もこちゃん君はまだ輝夜姫

   に復讐したいか?」

 

理久兎が今気になっていることの1つは、輝夜姫との戦争だ。恐らく血と血が流れる戦いを予想したからだ。そして妹紅は今の質問に対し答えをだす。

 

妹紅「理桜さん私は復讐を諦めた訳ではない!

   私が不老不死になったのも輝夜姫に復讐

   するためだ!」

 

理 「…そうか……」

 

妹紅「だけど……今は止めておく……」

 

理 「どうして?」

 

妹紅「今の私じゃまだ勝てない……だから

   もっと強くなって輝夜と殺し合いを

   する!」

 

理 「ハハハ……不老不死が不老不死に戦いを

   挑むか……面白そうだ……なら…亜狛!

   ゲートを繋げろ」

 

亜狛「えっ!?」

 

理 「せめてのサービスだ…もこちゃんが

   行きたい所に送ってあげるよ♪」

 

そう言われた妹紅は既に行きたい場所は決まっていた。その場所とは……

 

妹紅「輝夜の近くにお願いします!」

 

理 「おや?戦いはまだ挑まないんじゃ

   ないの?」

 

と、理久兎が言うと妹紅は、

 

妹 「確かにまだ挑まない……けど直ぐに行けれ

   ば早く殺し合いが出来る!」

 

妹紅がそう答えると理久兎は、

 

理 「そうか……わかった亜狛!その場所に

   繋げてやってくれ」

 

理久兎がそう言うと亜狛は理久兎に

 

亜狛「よろしいんですか?」

 

と、言うと理久兎は笑いながら

 

理 「構わないよ♪」

 

亜狛「分かりました……」

 

そう言って亜狛は目を見開いて閉じて場所を想い描きながらその風景を頭に写して裂け目を開く。その中に広がっているのは竹林だ。

 

理 「さて、此でお別れだね……」

 

妹紅「理桜さん……今までありがとう」

 

理 「良いよ気にするな……早くお行き♪」

 

そう理久兎が言うと妹紅は歩き出して裂け目の前まで来ると、

 

妹紅「皆、ありがとう」(o^-^o)

 

そう言って妹紅は裂け目に入ると裂け目は消えてなくなった。それを見た理久兎達は、

 

理 「これでまた1人都から消えたね……」

 

亜狛「そうですね……」

 

耶狛「寂しいな……」

 

そう寂しいと思っていると理久兎は亜狛と耶狛に指示を出す。

 

理 「亜狛…不比等さんの家に繋げてくれ……」

 

亜狛「……わかりました」

 

そう言い亜狛は不比等邸に裂け目を繋げる。

 

理 「さてと俺はしばらく不比等さんの家に

   行ってくるから留守番は頼んだよ」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「気を付けてね……」

 

そう言い理久兎は不比等邸へと向かった。

 

神様移動中……

 

ここ不比等邸では家具やら何やらの差し押さえがされていて家来達は全員辞表を出して辞めていき今ここに残っているのは縁側でポツリと座っている不比等だけだった。

 

不 「………はぁ~我は実の娘に何という仕打ち

   をしてしまったのだ……どこで我は壊れて

   しまったのだ……そして親友である理桜に

   何故怒鳴ってしまったのだ……」

 

不比等は娘である妹紅に不快な思いをさせてしまった事や理久兎に怒鳴ってしまった事を後悔していた。すると上空から、

 

スタッ!

 

誰かが落ちてきて見事に地面へと着地したのを見た不比等は驚いた。その着地した人物は、

 

理 「やぁ不比等さん♪」

 

自分ももとい理久兎だったからだ。そしてそれを見た不比等は、

 

不 「理桜君……」

 

不比等は申し訳なさのせいか声が低かった。そんな不比等に近づき、

 

理 「ねぇ不比等さん良ければ一杯だけ酒を飲み

   ませんか?」

 

そんな提案すると不比等はため息をついて、

 

不 「すまんな…全て差し押さえられてしまって」

 

不比等からしてみればそれは良かったと言ってもいい。友を傷つけてしまった自分はどの面下げて酒を飲むのだと考えていたからだ。すると理久兎は断罪神書からとっくりとおちょくを取り出して、

 

理 「これで飲めますね♪」

 

と、言うと不比等は驚いた。書物に手を突っ込んでそこから物を取り出したのだ。それは驚くしかなかった……そして不比等は理久兎に、

 

不 「理桜君……君はまさか……」

 

不比等がそう言おうとすると、

 

理 「さぁ♪飲みましょう♪」

 

そう言いおちょこに酒を注ぎ不比等へと渡す。

 

不 「………………なぁ理桜君…君は妖怪なのか?」

 

不比等がそう言うと理久兎は、

 

理 「そうですね……多分そうじゃないですか?」

 

不 「そうか……理桜君…私は君が妖怪でも人間

   でもどちらでも構わない……ただ……1つ…

   すまなかった……君を傷つける発言をして

   しまって……」

 

不比等はおちょこを置いて頭を縁側につけて謝る。それを見た理久兎は、

 

理 「頭を上げてください…気にしてませんよ♪」

 

理久兎はそう言うと不比等は頭を上げて、

 

不 「それは助かるな……」

 

そう言い不比等は再度おちょこを手に持つ。そして理久兎は不比等に、

 

理 「不比等さん…もこちゃんが家に来ましたよ」

 

その言葉を聞いた不比等は理久兎に、

 

不 「それは……あの状態でか?」

 

蓬莱の薬を飲んだ状態かと聞かれた理久兎は頷き、

 

理 「えぇその状態でした……そして彼女

   今は都から離れましたよ……」

 

不 「そうか…親子ですまないな……」

 

理 「いえ…でも何故不比等さんもこちゃんを 

   化物扱いしたんですか?」

 

理久兎は聞きたい事を訊ねると不比等はうつ向きながら、

 

不 「怖かったのだよ………我は知っての通り

   輝夜姫の虜になってしまい妹紅をほっ

   たらかしにしてしまった‥…それを怨ん

   で化けて出たのかとそう思ってしまっ

   てな……」

 

不比等の1つ1つの言葉には謝罪の気持ちを込められていると感じた。

 

理 「もこちゃん…悲しんでましたよ…そして

   不比等さん……貴方の事を多分一番心配

   していましたよ……」

   

それを聞いた不比等は理久兎に、

 

不 「理桜君…君がもしまた妹紅に出会ったら

   伝えてくれ……すまなかったと……」

 

そう言い不比等はおちょこに入っている酒を飲み干す。

 

理 「えぇ分かりました……」

 

そう言い理久兎も酒を飲み干す飲み干した。すると不比等は立ち上がって、

 

不 「理桜君…我もそろそろ都を出るよそこで

   1からやり直す」

 

そう聞いた理久兎は笑顔で、

 

理 「そうですか……不比等さんのこれからの

   人生に幸あらんことを……」

 

不 「ありがとう……」

 

そう言い不比等は元不比等邸から出ていった。そして理久兎も、

 

理 「そろそろ帰るか……」

 

そう呟き理久兎も家に帰るのだった。そうして1人の少女が救われ1人男が再出発をするのだったが理久兎はまだこの時はわからなかった、

 

? 「ククク聞いたぞ八弦理桜貴様が妖怪と

   言うことをなぁ!」

 

ある1人の男のせいで都との別れが近づいていることに。



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第136話 正体バレました

因果。それは行いは結果として帰ってくる。そんな意味が込められている。自分はこれまで人間も妖怪も神も全てに対して地位も名誉も関係なく平等に接してきた。だが何処で狂ったのだろうか。

 

ル 「これ外しなさいよ!」

 

耶狛「早くこの枷を外してよ!!」

 

耶狛とルーミアは声を荒げて言うが、

 

武士「黙れ!人に仇なす妖怪共!」

 

亜狛「マスターどうするんですか!」

 

帝 「理桜君……本当に君は妖怪なのかね?」

 

帝にそう言われ自分は拘束されながら顔を向けるが、

 

理  /(^o^)\

 

もうこんな顔しか出来なかった。そしてこれを引き起こした張本人が声をだす。

 

道満「帝様!この者……八弦理桜そして今この場

   にいる理桜の従者達は妖怪でこざいます!」

 

こんな状況になったのも全てはこいつ蘆屋道満のせいである。ことの発端は今から数時間前に遡る。

 

理 「ふぅ~もこちゃん元気でやってるかな?」

 

妹紅が都から離れて僅か3日の月日がたった。この3日間は何事もなくとても平和に過ごせた。

 

亜狛「マスターお茶をお持ちしました」

 

そう言いい亜狛は自分の前にお茶を置く。

 

理 「ありがとうね♪」

 

亜狛「平和ですね……」

 

理 「あぁここ最近は色々と忙しかったからたま

   には良いと思うけどね?」

 

亜狛「そうですね……」

 

そう言っていると、

 

理 「…!……客人だな……」

 

亜狛「えっ!本当ですか!?まいったなまだ

   仕事が……」

 

理 「あぁなら耶狛に行かせるか耶狛~!」

 

耶狛を呼ぶ。すると数秒も経たずに耶狛が襖を開けて現れる。

 

耶狛「な~にマスター?」

 

理 「客が来たからここまで案内してくれ」

 

耶狛「は~い♪」

 

理 「後、指輪を着けてけよ!」

 

耶狛「もっちろ~ん♪」

 

そう言って耶狛は客を迎えに行った。すると、

 

ル 「あれ?理久兎……耶狛は?」

 

そう言いながらルーミアが理久兎の部屋に来る。

 

理 「お客が来たから案内しに行ったよ♪」

 

ル 「そう……」

 

そう言いながら貰ったお茶を飲もうかと口に運んだと同時だった。

 

耶狛「何するの止めてよ!!

 

亜狛「なんだ!?」

 

ル 「えっなに!?」

 

理 「あっつ!」

 

耶狛の大声で全員が驚いた。しかも突然で熱々のお茶が唇に触れてしまいとても熱い。

 

理 「つつ……今の声は?」

 

亜狛「耶狛に何かが!」

 

そういっている庭の方から男がやって来る。

 

? 「やぁ理桜さん♪」

 

その男は自分の偽名を呼ぶ。しかも自分はその男を知っていた。そうその男は、

 

理 「お前は!」

 

亜狛「マスター知り合いですか?」

 

ル 「誰なの!」

 

亜狛とルーミアに言われた理久兎はこの男の名前を言う。

 

理 「足臭豆腐!」

 

道満「違う!蘆屋道満だ!!」

 

あえて言おう。眼中に入っていなかったため名前すら忘れていた。

 

亜狛「足臭でも豆腐でもどうでもいい!妹を

   どうした!!」

 

ル 「本当よ腐った豆腐!耶狛をどうしたの!」

 

道満「きっ貴様ら!!」

 

理久兎達によって段々と道満の名前は降格していっていた。すると道満は苛立つのを止めて平静になると、

 

道満「貴様の妹ってのはこの女か?」

 

そう言うと武士が手枷をつけられた耶狛を連れてくる。そしてその手枷には札がついていることから対妖怪ようの手枷というのが分かる。

 

耶狛「お兄ちゃん助けて!!」(/≧◇≦\)

 

亜狛「てめぇ!妹に何してやがる!!」

 

亜狛は耶狛の今の状態にぶちギレて殴りかかろうとするが、

 

武士「どこを見ているんだ!」

 

ガン!

 

亜狛「あがっ!!」

 

殴りかかろうとした直後側面から武士によって殴られて、

 

武士「取り押さえろ!!」

 

亜狛「離せ!!」

 

ガチャ!

 

亜狛は呆気なく取り押さえられ手枷をつけられた。流石の自分もこれを黙って見ることは出来る筈がない。

 

理 「お前ら!!」

 

理久兎が、近づこうとすると……

 

道満「おっと動くなよ?動けばこいつらの

   体に傷が増えるぞ?」

 

理 (なんて言ってるけど亜狛と耶狛は問題

  ないんだけどな……不老不死だからな)

 

所が亜狛と耶狛は前みたいに不老長寿ではなく今は不老不死だ。だから彼らに傷をつけるのは不可能なのだ。そう思って近づこうとすると、

 

ル 「何すんのよ!!」

 

理 「ルーミア!!」

 

理久兎ルーミアの方を向くとルーミアの回りには結界が張られていた。

 

道満「ここにいる従者全員はこれで抑えた」

 

そう言いいながら道満は理久兎に指を刺して勝ち誇りながら、

 

道満「後はお前だけだ……八弦!!」

 

どうやら前に誘いを断ったことや名前ミスで等を結構根に持っているようだ。

 

理 (どうするかルーミアは不死身じゃないしな)

 

そう考えた理久兎は両手を揚げて一言、

 

理 「降参だ……」

 

そうして理久兎、亜狛、耶狛、ルーミアは何がなんだか分からないまま両手を枷で拘束され帝の前まで連れていかれる。だがしかしその光景を見ていた妖怪が1人、

 

紫 「御師匠様を助けないと……」

 

そう紫がその光景を覗いていたのだった。では今の視点に戻そう。現在は無数の武士に陰陽師がいる朝廷では帝が自分達を見下ろしていた。その隣には晴明は勿論だが他にも色々な陰陽師達が立っている。すると道満が口を開き、

 

道満「帝様この男はこの都の民達を欺きそして

   帝様も欺いた男です!」

 

と、自分達を指して言ってくる。自分は面倒な奴だと思っているなか晴明は歯噛みをしていた。それを見たのか道満は、

 

道満「そして晴明…貴様も理桜の仲間だよな?」

   

帝 「なっ!」

 

武士「なっおいおいマジかよ…」

 

陰陽「いい様だな……」

 

それをただ聞いていた自分は晴明は関係ないために猛反発する。

 

理 「いや彼女はただ俺の従者達と遊んでくれ

   ていた娘だ!仲間ではない!」

 

道満「黙れ!この不届き者め!」

 

道満は自分に向かって怒鳴ってくる。仕方がないため黙り策を練る。

 

理 (まいったな……何か良い策は……)

 

そう考えているとある物を見つけた。それは、

 

理 (あれはスキマ!てことは……)

 

そう考えているとそのスキマから紫が顔を出して笑顔でVサインをしてくる。どうやら助けに来てくれたようだ。そして理久兎は少し拘束されている腕を動かしてこっちに来いとジェスチャーをすると、

 

紫 コクリ

 

スキマから除かせている顔で頷くとスキマが消える。すると後ろにスキマが開いたら感じがした。そして理久兎は手に文字を描いて作戦を伝える。

 

理 [紫、俺のこの文字がなんて描いてあるか

  分かるか?分かるなら右手の人指し指を

  触れ]

 

そう描くと紫は、人指を触ってくる

 

理 [なら、俺が合図したら俺らの足元にスキマ

  を展開してくれ大丈夫なら中指を無理なら

  人差し指を触れ……]

 

そして紫は、中指を触るどうやら大丈夫みたいだ。

 

理 [頼むぞ紫……]

 

そう描くと背後の紫のスキマが消えるような感覚がした。

 

理 (さて、あの男に少し地獄を見せるか神だけ

  れども仏の顔も三度までということを教えて

  やる)

 

そう考えた理久兎は今もしゃべり続けている道満に、

 

理 「ククッアハハハハハ!」

 

全員「!?」

 

ただ笑いだした。獰猛な笑顔で。これを見ていた周りの人間そして一緒に捕まっている、亜狛と耶狛そしてルーミアは突然の事で驚いていた。

 

道満「貴様何を笑っている!!」

 

道満が黙らせようと理久兎の近くに来ると、

 

理 「ペッ!」

 

ピチャッ!

 

道満の顔面に痰の混じった唾が命中する。それを間近で見ていた亜狛と耶狛そしてルーミアは、

 

亜狛 ( ; ゜Д゜)

 

耶狛 (゜o゜;)

 

ル  ( ̄□||||!!

 

こんな顔をしながら心の中では恐らく「何してんだ!!!」と思っているだろう。ただでさえ今は危機的な状況なのにこんなことをすれば周りの者をこう思っても仕方ない。そしてやられた道満は、

 

道満「きっ…貴様…!!俺を愚弄するか!!」

 

今の行為で道満はさらにキレだした。そこにケラケラ獰猛な笑顔で笑いながら、

 

理 「愚弄?君はバカなの?アホなの?頭は死ん

   でるの?てか頭ごと爆発四散して死ねよ?」

 

更に理久兎は道満を煽ると、

 

道満「こっこいつが!!!」

 

道満は顔を歪ませるほどの怒っていた。

 

理 「あぁそうそう俺は妖怪か?って話ね……

   そうだよ?俺は妖怪だよ♪だから何?」

 

それを聞いた人間達はざわめき始めた。

 

陰陽「やはりそうか!」

 

武士「帝様!直ぐにこの者を打つ許可を!」

 

帝 「……そうか……それは本当なのだね?

   理桜君……」

 

理 「えぇですが……」

 

バキン!!

 

全員  「!?」

 

何とか理久兎は腕に着いている枷を壊して立ち上がって数歩前に出て、

 

理 「俺の名前が間違えてます俺の名前は理桜

   なんかじゃない………俺の本当の名前は…‥

   深常理久兎それが俺の名前だ!」

 

理久兎は自身の名を語るとこの場の全員が驚き騒ぎ始める。無論だが晴明も目を点にして驚いていた。

 

道満「なっ何だと!!」

 

帝 「バカな!確かに理久兎の首は!」

 

因みに帝が言っているのは理久兎(偽者)の首の事だ。それについても挑発をしながら答える。

 

理 「いやあれは偽者には決まってるじゃない

   ですか?そんなことも分からないなんて

   人間のバカさ加減にはうんざりしますね

   あっ因みにその理久兎の首は俺らと敵対

   してた妖怪の首だからそこは雑兵レベル

   の人間たちにも感謝しないとなぁ♪」

 

理久兎はここにいる人間達に罵声をあびさせるそれを聞いていた人間達は段々と怒り始めてきていた。

 

道満「ならば貴様は本物の理久兎でいいのだな!」

 

理 「勿論さ足臭豆腐♪ほら来いよ雑魚豆腐

   お札やら陰陽術なんか捨てて殴りかか

   って来いよ」

 

蘆 「貴様!ぶっころしてやる!帝様!この者を

   すぐに!理久兎を滅っする許可を!」

 

道満がそう言うと帝は、

 

帝 「許そう!その罪人…深常理久兎を直ちに

   滅っせよ!」

 

そう言うと大勢の武士達が理久兎達を取り囲む。陰陽師達(晴明を除いた)はその後ろで陰陽術を唱え始める。

 

亜狛「マスター!?」

 

耶狛「どうしよ~ー!」

 

ル 「何か考えがあるのかしら!?」

 

亜狛と耶狛は自分が壊れたと思い叫びルーミアは理久兎が単純にあんなバカなことはしないと思い黙って見ていたがこれには叫んで自分の名前を呼ぶ。すると帝が理久兎に、

 

帝 「理桜……‥いや理久兎…君には色々と世話

   になった…せめてもだ最後に何か言いた

   い事は?」

 

帝は自分にそう言ってくる。帝は本当に良い人だと思ったが自分は少し心を鬼にして、

 

理 「なら3つほど良いですか?」

 

理久兎はそう言うと帝は

 

帝 「よいぞ……道満よ少し待ってやれ」

 

蘆 「わかりました…」

道満はイライラしながら足を揺さぶり始める。

 

帝 「晴明もよいな?」

 

晴明「えぇ……」

 

晴明は何もせずただ黙って話を聞くことにした。

 

帝 「では…話してみよ」

 

そう言われた理久兎は笑顔で語り出した。

 

理 「では1つ目はここのほとんどの貴族達や

   そこの豆腐は本当にクズ以下でした♪」

 

道満に指を刺して理久兎はヘラヘラと笑いながら言うと、

 

道満「後で惨たらしくぶっ殺してやる!!」

 

道満はそう叫ぶ。どうやら更に怒りが沸騰してきているようだ。見ていて愉快だ。だがまだ自分の話しは続く。

 

理 「2つ目はこの場の人間達全員に言うけど

   ここにいる妖怪は俺も入れて全部で5人

   だぜ♪」

 

理久兎はこの場にいる人間達に少し種を明かす。

 

帝 「なっどういう事だ!」

 

道満「何!?」

 

晴明「まさか」

 

帝達は最悪の考えが頭に思い浮かんだだろう。そして晴明は恐らく紫がいる事に感ずいたみたいだ。

 

理 「そして最後の3つ目は深常理久兎と愉快

   な仲間達を無様に取り逃がした記念日に

   拍手をってな♪」

 

理久兎の最後の言葉?の3つ目を言い終わると道満が大声で武士や陰陽師に命令する。

 

道満「武士達!すぐ取り押さえろ!陰陽師達も

   即刻に奴を滅せよ!」

 

道満がそう言うがもう遅い。此方が速い。

 

理 「紫~頼んだ!!」

 

理久兎がそう言うと虚空の彼方から、

 

紫 「はいは~い♪」

 

と、紫が返事をする。すると理久兎達の足元にスキマが展開される。そしてスキマが展開された真上にいた亜狛と耶狛そしてルーミアは、

 

亜狛「うわぁー~!!」

 

耶狛「ヒャッホーーー!!」

 

ル 「またこれ~ー!!」

 

3人がスキマに落ちていく。帝達は突然の事で動きか止まっていた。そして人間達に一礼をして笑顔で、

 

理 「それでは皆さん御機嫌よ~♪」

 

そう言うとバックステップをとってスキマに入るとスキマは閉じられた。そして一歩遅れた武士達は理久兎達を捕らえることに失敗した。

 

武士「帝様…理久兎達に逃げられました!!」

 

帝 「直ぐに捕らえよ!」

 

道満「おのれ~深常理久兎!!!」

 

帝 「陰陽師達は何をしている早く捜索しろ!」

 

陰陽「かっかしこまりました!!」

 

帝 「道満!貴様も行け!!」

 

道満「わっ分かりました……」

 

帝 「晴明そなたも……晴明どうした!?」

 

帝が辺りを見渡すと晴明がいないことに気がつく。すると1人の陰陽師が帝に申し上げた。

 

陰陽「晴明なら走って外にいれましたよ?」

 

それを聞いた帝は晴明に感心しながら首を縦に振る。

 

帝 「あやつは仕事が早いな…それに比べて

   この男はな」 |Д ̄)チラッ

 

そう言いながら帝は道満を細目で見る。それに気づいた道満は少し焦りながら、

 

道満「うっ!おっお前ら理久兎を探すぞ!」

 

そうして都の武士達や陰陽師達による大捜索が行われる事になった。一方、紫のスキマで移動した理久兎達は都にある自身の仮住まいに来ていた。

 

理 「サンキュー紫♪」

 

紫 「えぇ構いませんよ♪」

 

亜狛「しっ死ぬかと思った……」

 

耶狛「ねぇ………」

 

言っておく亜狛と耶狛はもう死ねませんと。

 

耶狛「でも楽しかった♪」

 

ル 「どこがよ!その前にこれを早く取らない

   と……てか取ってよ!」

 

なお亜狛と耶狛そしてルーミアはまだ拘束された状態だ。

 

理 「はいはいすぐ取ってやるから」

 

そう言って理久兎は、

 

バキン!!バキン!!バキン!!

 

3人の腕の拘束道具を全て手刀で破壊する。

 

亜狛「何とか自由になれた……」

 

耶狛「うぅ~ーんはぁ~肩が痛い……」

 

ル 「人間達もバカに出来ないわね……」

 

3人がそう言っていると紫は、

 

紫 「しかし良かったのですか?自分から

   正体を明かして……」

 

理 「あぁもういいよ♪そろそろ山に帰ろう

   かと思っていたところだったしね♪」

 

紫 「そうですか……」

 

それを聞き紫は何故か少し嬉しそうだ。だがそんな事を今は考えている暇はない。

 

理 「さてと……亜狛、耶狛、ルーミア」

 

理久兎は3人を呼ぶ3人は何だという表情で、

 

亜狛「なんですか?」

 

耶狛「な~にマスター?」

 

ル 「何……理久兎?」

 

理 「3人は荷物の整理をしてくれここの倉庫

   に入っている物もあるから」

 

そう指示を出すと亜狛が理久兎に質問する。

 

亜狛「それは良いですけどマスターは?

   何かするんですか?」

 

理 「俺は………っ!」

 

この時に感じた。結界を干渉して空から誰かが来るのを、

 

理 「俺は少し客人を相手しないといけなく

   なってな……」

 

耶狛「えっ?マスターそれって……」

 

? 「キュェーーーーー!!」

 

ル 「何?!この鳴き声!」

 

理 「どつやらおいでなさったな……」

 

理久兎がそう言うと上空から誰かが落ちてきて見事に着地をした。

 

タン!

 

華麗に着地をした人間は自分を見る。その人物は理久兎も亜狛も耶狛も紫も知っている人物。その名を、

 

晴明「理久兎さん……」

 

そう晴明だ。理久兎がスキマで逃げた後、晴明は朱雀を使ってここまで追いかけて来たみたいだ。そして理久兎は晴明に質問をする。

 

理 「晴明……お前がここに来たってことは?」

 

晴明「無論…深常理久兎……貴方を滅するため

   です……」

 

晴明がここに来た理由は理久兎を自分滅するためだ。それを聞いた紫は、

 

紫 「貴方!今更なんで!」

 

紫がそう言うと晴明は目を潤わせる。そう泣くのを我慢しているのだ。

 

晴明「私だって理久兎さんを滅っしたくない!

   でも帝様には恩がある…だから!」

 

そう言うと晴明は式神札と御札を構える。

 

晴明「私は友である貴方を滅します!」

 

晴明は来る途中で覚悟を決めていたみたいだ。もう敵ではなく友と言えるような理久兎と戦うことを。それを察した理久兎は晴明を除いた全員に指示を出す。

 

理 「亜狛!耶狛!ルーミア!お前らは手筈

   通り荷物をまとめろ!」

 

耶狛「マスター!」

 

耶狛がそう言うとすると亜狛が耶狛の首辺りに手をかざして静止させる。

 

亜狛「耶狛………俺らはマスターの言われた事を

   するだけだ……」

 

耶狛「……分かったよお兄ちゃん行こう!

   ルーミアちゃんも!」

 

ル 「分かったわ……」

 

そう言って3人は物置の方に向かっていった。そして今度は紫が質問してくる。

 

紫 「御師匠様……私は?」

 

理 「紫には他の連中が手出しできないように

   して欲しい俺は晴明と一騎討ちがしたい」

 

そう頼むと紫は1つ確認をしてきた。

 

紫 「陰陽師達や武士達は殺しても?」

 

そう聞かれた理久兎はそれの答えを言う。

 

理 「殺すも生かすも紫の考えに任せるよ」

 

紫 「分かりましたわ………気を付けて下さい

   御師匠様……」

 

そう言うと紫はスキマに入っていった。

 

理 「さて…晴明……覚悟はあるな?」

 

理久兎が晴明に聞くとそれについての返事が来る。

 

晴明「勿論です!」

 

晴明の目は覚悟を決めた者の目でそう答える。

 

理 「そうか……ならば!」

 

理久兎は言葉一つ一つに力を込めて晴明に向かって言う。

 

理 「汝が覚悟をしかと受け止めた!来るが

   よい人の子よ!貴殿の勇気、力、知力

   その全てを持ってして我に挑め!我は

   妖怪の総大将深常理久兎!貴殿の友で

   あり貴殿に試練を与える者だ!」

 

そう言うと理久兎は断罪神書からと空紅と黒椿を出して晴明に刀を向ける。そして晴明もそれに答えるように、

 

晴 「私は安倍晴明!妖怪を滅する者であり

   深常理久兎、友である貴方を滅する者

   の名よ!」

 

こうして理久兎と晴明の戦いは火蓋を切ったのだった。

 



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第137話 VS晴明

理久兎と晴明…これを表すなら対極の陰と陽。今まさにこの2つが対立していた。

 

晴明「行って!白虎!」

 

白虎「ゴゥワァーーー!!!」

 

晴明が白虎の式神札を掲げると白い虎であり西を守護する者白虎を召喚すると白虎が現れ咆哮をあげながら自分に迫ってくる。

 

理 (4神の1柱…西の守護者…白虎か……)

 

そう思っていると白虎が自分のもとに近づきその前足をあげて攻撃してくる。

 

白虎「ガァーーーー!!」

 

ドゥーーン!!

 

白虎「ガウ?!」

 

白虎の前足の一撃は理久兎のいた大地を抉った。だが白虎が放った一撃の場所には理久兎の死体はおろか骨1つたりとも落ちてはいなかった。それに気づいた晴明は白虎に指示を出す。

 

晴明「気を付けて白虎!理久兎は簡単に殺ら

   れる魂じゃないわ!」

 

晴明はそう言っていると白虎のいる上空から、

 

理 「いい判断だが……お前じゃ無理だ!」

 

理久兎がしたのは簡単に跳躍をして回避しただけだが昔からこの小説を読んでくれている読者様なら分かるかもしれないがお復習として言わせてもらう。落下エネルギーによって対象を破壊する力は格段に上がる。理久兎は昔やったことをまた実現させたのだ。地面に着地する前に黒椿を口で噛んで左を手を空ける。

 

ガシ!

 

そして白虎の頭を左手で掴み、

 

白虎「がっ!!」

 

理 「少し寝てろ!」

 

そう言って理久兎は着地すると同時に白虎の頭を、

 

ドガーーーーーン!!

 

地面に叩きつけると白虎の頭は地面に埋めら動かなくなった。

 

晴明「白虎!!」

 

今の光景を見た晴明は叫ぶしかなかった。

 

理 「やれやれ……やはりまだまだ…か?」

 

晴明「私は諦めません!」

 

そこまで言うのからやってみろと思った。そのために黒椿を構えて、

 

理 「次は俺の番だ……」

 

ダッ!

 

そう言って駆け出して黒椿の峰を使って晴明へと斬りかかる。

 

晴明「そう来るのならば来て!!」

 

シュン!キン!!

 

理 「なっ!」

 

理久兎が晴明を黒椿で斬りかかる瞬間に突然壁が出現し黒椿を弾いたのだ。ありとあらやる物を切り捨てる粉とが可能な黒椿を弾いてきたのだ。

 

理 「なんだこの壁は!」

 

そしてその壁は自分の方向に向かって倒れてくる。

 

理 「くっ!!」

 

理久兎はそこにいると危ないと直感で感じバックステップでその壁を回避する。

 

ドゥーーン!!

 

その壁が倒れると土煙が上がりその壁の正体が露になる。

 

理 (なんだあれは……甲羅?)

 

理久兎から見てそれは甲羅だった。ただの甲羅ではない。体長は約6mはある甲羅だ。

 

晴明「玄武!理久兎に体を回しながら体当たり

   をしなさい!」

 

晴明がそう言うと玄武は理久兎に向かってスピンしつつ体当たりをしてくる。だが驚くのは白虎だけでなく玄武を式として召喚できるその素養には驚くばかりだ。

 

理 「くっ…もう一度へ行くだけだ!」

 

シュン!

 

もう一度理久兎は上空に跳んで避難しようとするが晴明は今の理久兎の行動を予想したかのように玄武に指示を出す。

 

晴明「甘いわ玄武!理久兎を地面に叩き落とし

   なさい!!」

 

晴明がそう言うと玄武のスピンが止まり、甲羅から頭と足がにょきっと出てくる。そして玄武は自分のいる空を向いて、

 

玄武「グエーー!!」

 

玄武が叫ぶと玄武の頭の逆にある尻尾の穴から、

 

? 「キシャー~!!」

 

驚くことに本来は尻があるはずの後ろから白蛇が現れ自分に牙を向いて襲いかかってくるのだ。

 

理 (なっ!そうだ玄武は確か前の亀と尻尾の

  蛇とで一対だと言うことを忘れてた!)

 

遥か昔にそんな文献を読んだのを思い出したのもつかの間、玄武(白蛇)が上空にいる自分に噛みつかれそうになるが、

 

理 「エアビデ!」

 

ガチン!

 

理久兎はそう唱えると足に風を纏い体を浮かせて白蛇の噛みつき攻撃を避ける。そして白蛇は空を噛む。

 

玄蛇「キシャー~!!」

 

玄武の蛇は悔しそうに自分を見てくる。

 

晴明「なっ理久兎さんが飛べるとは!」

 

理 「おれも空ぐらいは飛べるさ……」

 

とはいうが魔法を使う。もしくは常に日頃から隠している翼を広げるかしないと飛べないがそこは気にしてはダメだ。

 

晴明「なら……玄武戻って!!」

 

そう言うと玄武とその尻尾の白蛇は式神札に戻ると晴明はまた別の式神札を出して、

 

晴明「来たれ朱雀!!」

 

晴明が叫ぶと南の守護者こと朱雀が現れる。

 

朱雀「キューー!!」

 

晴 「お願い朱雀!」

 

晴明がそう言って朱雀の背中に乗り。

 

朱雀「キュッ!」

 

朱雀のその一言と共に飛び立ち理久兎の数メートル先で前で止まる。

 

理 「ほぉ~朱雀か…晴明お前はいったい何体

   の式と契約したんだ?」

 

理久兎は晴明が契約している式神の数を聞くと、

 

晴明「そうですね…数体と言っておきましょう」

 

理 「なるほど……でも白虎や玄武それに朱雀

   四神の3体が出てきたって事は……青龍

   もいるのか?」

 

四神は東西南北に位置する四体の神であるる。出てきたのは西の白虎。北の玄武。南の朱雀。そうなると最後は東の青龍だけだ。そのために青龍がいるかと聞くと晴明は答える。

 

晴 「えぇ……ですが今の私では本来の青龍を

   使いこなすどころかここの場所に本来

   の形をとどめることすらできません……」

 

理 「そうなのか?」

 

晴明「えぇあくまで本来の形はですけどね!」

 

そう言うと晴明は式神札を構え

 

晴明「青龍!」

 

青龍の名を呼ぶとその式神札は1つの武器へと変わる

 

晴明「青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)!!」

 

理 「なるほど……そう意味か……」

 

今の晴明では本来の形を出すことは出来ない。だからこそ晴明は青龍という大きさを小さくし武器として使うという事だろう。そして晴明は青龍偃月刀を理久兎に向けて、

 

晴明「理久兎さん私は貴方を滅します!」

 

朱雀「キュェーーーーー!!」

 

晴明達がそう言うと笑わずの真剣な顔で、

 

理 「いいだろう……お前の本気を見せてくれ」

 

そう言うと理久兎は断罪神書を取り出しページを開いてその中に保管している空紅を取り出し二刀流になる。

 

理 「さぁファイナルラウンドといこうか!」

 

晴明「望むところです!朱雀!」

 

朱雀「キュルル!」

 

晴明&朱雀は理久兎に突撃をする、そして自分も晴明達に向かって突撃する。

 

キン!

 

晴明の青龍偃月刀と理久兎の黒椿、空紅がぶつかり合い金属音を響かせる。

 

キンッ!

 

そしてお互いの武器が弾き晴明は朱雀の上でバランスをとり理久兎は近くの民家の屋根で着地をする。だがそこに晴明の追撃が続く。

 

晴 「朱雀!」

 

朱雀「キュッ!!」

 

晴明が朱雀に指示をすると朱雀は翼を大きく広げそしてその翼を思いっきり閉じるとそこから無数の羽が理久兎に向かって飛んでくる。

 

理 「ちょこざい!!」

 

キン!キン!キン!キン!キン!キン!

 

理久兎は朱雀の羽飛ばし攻撃を黒椿と空紅を使って全て弾くが、

 

晴 「朱雀!」

 

朱雀「きゅっ♪」

 

晴明がまた朱雀に指示を出すと朱雀は大きく息を吸って、

 

朱雀「キュエェーーー!!!」

 

理 「なんだ……まさか!」

 

自身の直感で屋根から屋根へと走り出した。この時、自分の直感は素晴らしかったと感じた。何故なら弾き飛ばした羽は、

 

バン!バン!バン!バン!バン!バン!

 

全て小爆発を起こしていたのだ。

 

理 「やっぱりか!!」

 

晴明「ぬっ!ならば!」

 

そう言うと晴明は懐から御札を大量に出して理久兎に向かって投げつける

 

理 「そんなもの!!」

 

理久兎は常人には出来ないことをやってのけた。黒椿を片手でペン回しの感覚で回して御札を全て防御した。

 

晴明「そっそんなことまで!!」

 

流石の晴明もこんな大道芸を見せられて驚く他なかった。だがただでやられる理久兎ではない

 

理 「仙術十八式瞬雷!」

 

理久兎はそれを唱えると一瞬で姿を消した。

 

晴明「なっ!どこに!!」

 

朱雀「キュル!?キュル!?」

 

晴明と朱雀は辺りを見渡しても理久兎がいないのだがすると

 

朱雀「キュルル!!」

 

晴明「あれは!理久兎!」

 

理 「………………」

 

晴明達の目の前に理久兎が立っていた。

 

晴 「朱雀!そのまま突っ込んで!」

 

朱雀「キュル!」

 

そして晴明は迷わずその理久兎に突っ込み、

 

晴明「さようなら!理久兎!」

 

青龍偃月刀で理久兎を切り裂くが、

 

晴 「手応えがない!」

 

その理久兎は手応えがなかったのだ。するとその理久兎は煙のようになって消える。

 

晴明「なっ!まさか偽物!」

 

晴明は今やっとその理久兎が偽物(ダミー)と気づいたがもう遅かった。

 

朱雀「ギュエェーーー!!!」

 

突撃朱雀が暴れだすと同時に朱雀から霊力が無くなるのを感じた。

 

晴 「落ち着いて朱雀!!」

 

だが晴明の言葉虚しく

 

朱雀「キュッキュー~!!!」

 

パリン!

 

朱雀は元の式神札に戻ってしまった。そして朱雀の上に乗っていた晴明は空から地面に落ちて行く。

 

晴 「いったい何が!!」

 

そう言いつつ落ちて行き地面が見えるところで晴明は空中で一回転してうまく着地をした……

 

晴 「何で朱雀が……」

 

そう言っていると

 

チャキ!

 

黒い刀が晴明の首に添えられていた……そして後ろから声が聞こえてきた。晴明にとって友と言える存在の声を?

 

理 「俺の勝ちだな…晴明……やはり詰めが甘い」

 

そう理久兎だった。あの時、理久兎は瞬雷で消えそして晴明が自分を探し回っているときに自身のダミーを魔法のミラージュで作りそれを設置し晴明がそれを破壊したと同時に理久兎は朱雀の下にまわって仙術脱気をした。そのために朱雀の霊力を体から強制的に放出させて朱雀の体を消したのだ。

 

晴明「……‥やっぱり勝てなかった貴方を倒す覚悟

   も決めて戦いたくないのに戦って私は一体

   なんなんだろ……」

 

今の晴明は自分を見失いかけていた。覚悟に決意それらを決めて友である理久兎と死闘をしてそれでも自分が勝てなかったことが分からなかった。そして負けた悔しさと友である理久兎に刃を向けた悲しみのあまり、

 

ポタ……

 

晴明は必死に我慢して耐えていたが目からは涙がこぼれ落ちていた。

 

理 「晴明…俺は今日までのことは忘れない例え

   俺が死んで生き返ったとしても俺は忘れな

   い……数少ない人間の友のことを絶対に忘れ

   ることはない……」

 

そう言いながら理久兎は晴明の首もとに置いていた刀黒椿と空紅を断罪神書に納める。そして晴明はゆっくりと理久兎の方を向くと晴明の顔は涙と鼻水と顔から体液が流れでていた。

 

晴明「りっ理久兎ざぁん…ヒッグ…!行かない

   でぇ!」

 

理 「残念だがもう無理だ……」

 

晴明「なら私も!」

 

晴明がそう言おうとすると

 

理 「晴明……お前の役目はこの都を守る事だろ

   それに俺達とは生きる世界が違う……」

 

晴明「嫌だ!なはれだくない!」

 

晴明は泣き続けた。自分自身も参ったなと思っていると、

 

亜狛「マスター終わりました!」

 

耶狛「終わったよ!!」

 

ル 「って凄い顔……」

 

荷物類の整理が終った亜狛と耶狛そしてルーミアが現れルーミアは晴明の酷く歪んだ顔を見て若干引いた。それと同時に、

 

紫 「御師匠様!これ以上は撹乱できません!」

 

紫もスキマから現れる。聞いている限りだと無闇な殺生はしていなかったようだ。

 

理 「そうか………晴明どうやら別れの時間だな

   紫スキマを開いてくれ!」

 

紫 「分かったわ!」

 

晴明「嫌だ!行かないで!」

 

晴明は理久兎に必死に抱きついて離そうとしない。

 

理 「晴明よく聞け………」

 

晴明「えっ?」

 

理 「俺とお前は本来は交わることはなかった

   だがそれは運命によって変わった……」

 

晴明「…………………………………………」

 

理 「それを心に刻め!そしてお前も忘れるな!」

 

そして理久兎は言葉をためて語る

 

理 「この妖怪総大将の深常理久兎が認めた

   陰陽師はこの大和でお前だけだ!」

   

晴明「っ!!!」

 

自分がそう言うと紫達は慌てながら、

 

紫 「御師匠様!!」

 

亜狛「マスター早く!」

 

耶狛「マスター!!」

 

ル 「理久兎!!」

 

4人はスキマの中に飛び込む準備万端だ。

 

理 「晴明……またいつか会おう♪」

 

ガバッ!

 

晴明「なっ理久兎さん!」

 

そう言うと理久兎は晴明を振り払いスキマの中に飛び込んだそしてそれに続くように、

 

亜狛「晴明さん……この日までありがとうござ

   いました」

 

亜狛は一礼するとスキマに入ると今度は耶狛が、

 

耶狛「晴明ちゃんお友達になってくれてありが

   とう♪絶対に晴明ちゃんの事は忘れない

   よ!」

 

耶狛もスキマの中に飛び込んだ。

 

紫 「フフ♪御師匠様がお世話になったわでも

   妖怪達の敵である貴女に言えるのは………

   変な死に方は止めてね♪御師匠様が悲し

   むから……」

 

ル 「私は……貴女に言うことはないけどただ

   理久兎達もすごく楽しそうだったわよ」

 

そう言うと紫とルーミアもスキマに入るとスキマは閉じられこの場に晴明だけが残った。そして、

 

道満「理久兎はどこだ!!」

 

そう言いながら道満と陰陽師達が流れ込んでくる。

 

陰陽「あれは晴明!」

 

陰陽「晴明さん理久兎は!」

 

陰陽師の1人が晴明に理久兎がいたのか?と聞くと晴明は涙と鼻水を拭きそしていつものような素振りをするように気を付けながら、

 

晴狛「逃げられたわ……ことこどくね……」

 

道満「この無能が!」

 

道満が罵ってくる。それに対して晴明は、

 

晴明「無能なのは貴方でしょ!ここに来る

   までにそうとう手間取ったようで?」   

 

蘆 「うぐっ!あれはあの女(紫)が!」

 

晴明「言い訳は無用よ!貴方は理久兎のもと

   にすら着けなかったにも関わらず文句

   をいうな!!」

 

道満「おのれ…覚えていろ晴明!!」

 

そう言いながら道満はそそくさと逃げていった。そして晴明は果てしない大空を見ながら、

 

晴明「理久兎…いえ理久兎さん貴方のことは

   絶対に忘れないわ」

 

そう言って晴明もその場所から去ったのだった。後に、晴明はこの都において屈指の陰陽師となりその名を都中に轟かせた。そして理久兎をこの都から追放まで追い込んだ蘆屋道満の野望を打ち平安の都に正義を示しその名は後の後世にも知られたというのは言うまでもないだろう……最後に晴明は死ぬ寸前に自分自身の息子や娘達にこう語ったとされていた。「最後にあの人……否…妖怪に会いたかった……」この言葉を述べて安らかに眠ったとされた。そして理久兎もとい八弦理桜がいたこと、そしてその理久兎に逃げられたことは都の面子に関わるためにその記録は都の闇に葬られたのだった……



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第七章 死の香り漂いし冥界の桜
第138話 職を失った男


理久兎達が都を騒がせてからかれこれ1週間が経過した。理久兎達が帰ってくると鬼や天狗、河童そしてその他の妖怪達が盛大に祝った。皆、自分達が帰ってきたことにとても喜んだのだろう。亜狛や耶狛達は髪の毛の色を聞かれイメチェンと答え楽しく飲み交わしルーミアは自分に怪我を負わせたとして有名になっていたせいか美須々に喧嘩を挑まれたりと皆は楽しく飲み飲み交わしたが理久兎だけは違ってその宴で笑顔を見せることはなかった。では今現在の視点に移ろう今はまだ夏の涼しい朝、理久兎は何時ものように朝食を作っていると、

 

理 「そうだ仕事……あっもう仕事しなくても

   いいんだったな……」

 

何時もの癖で仕事を考えてしまっていた。

 

亜 「マスター大部まいってるな……」

 

耶 「本当だね……」

 

この5年間、仕事をこなし続けていたがそれが仇となって今は定年退職をした仕事が生き甲斐(社畜)の人間のようになっていた。

 

ル 「これまでがあれだったから……」

 

娘 「御師匠様があそこまで深刻だとは……」

 

ルーミアや紫も家に来ていた。因みにルーミアは理久兎の家だと狭すぎるので風雅の家でお世話になっている。そして亜狛と耶狛そして紫とルーミアは円を組んで作戦会議をし始める。

 

亜狛「まず何とかしてマスターの無意識に仕事

   をする癖を直さないと……」

 

耶狛「うん!このままだとマスターが壊れちゃ

   うよもう壊れてるけど!」

 

ル 「何とかしないと……紫、何か方法ない?」

 

ルーミアは紫に聞くと紫は考えて、

 

紫 「そうだわ!実は御師匠様に紹介したい子

   がいるのよ♪」

 

亜狛「ならその策でいきましょう!」

 

紫の意見を亜狛が採用する。

 

耶狛「えっ?どういうこと?」

 

亜 「マスターにその子を紹介させるためには

   外出はしますよね?」

 

紫 「えぇここからだと私の能力がないと無理

   ね……」

 

亜狛「そうそこでマスターを外出させれば気分

   転換になると考えました!」

 

耶狛「なるほど……」

 

ル 「でも亜狛、理久兎がその子に会いに行く

   と思う?」

 

ルーミアが疑問に思うと亜狛はそこについても確信を持って言う。

 

亜狛「マスターは絶対に行きますよ……」

 

ル 「えっ?どうしてそう思うの?」

   

ルーミアがどうしてそう思うのかを聞くと亜狛は説明を始める。

 

亜狛「マスターにとって紫さんは弟子であり娘

   みたいなものです!その紫さんが友達を

   紹介すると言ったらどうですか?」

 

耶狛「多分マスター絶対に行くね……」

 

ル 「本当に行くかしら?」

 

ルーミアは大丈夫かと聞くと亜狛は自信ありげに、

 

亜狛「まぁ任せて下さいそれで紫さんは大丈夫

   ですか?」

 

紫 「問題ないわ……その娘も御師匠様に会って

   みたいって言っていたもの」

 

亜狛「なら作戦実行ですね!」

 

亜狛達の作戦会議が進んでいると理久兎もとい自分が顔を覗かせて亜狛と耶狛に、

 

理 「お前ら飯出来たから運んでくれ」

 

亜 「分かりました!」

 

耶 「了解でぇす!!」(*≧∀≦*)

 

そう言うと亜狛と耶狛は厨房に向かっていった。

 

ル 「うまくいくかしらね?」

 

紫 「やれることはやりましょう」

 

そうして亜狛と耶狛が理久兎の作った料理を運んでくる今回のメニューは鮭のお茶漬けと漬け物というシンプルな朝食だ。

 

亜狛「はいルーミアさん」

 

ル 「ありがとう」

 

耶狛「紫ちゃんも♪」

 

紫 「ありがとう耶狛♪」

 

各自が自分の分を受け取るのを確認ふると手を合わせて、

 

理 「それじゃいただきます」

 

全員「いただきます」

 

こうして自分達は朝食を食べ始めるのだった。そして数分後には皆は食事を終える。

 

全員「ごちそうさまでした」

 

理 「お粗末様」

 

食事を終えると理久兎以外のこの場にいる者達による作戦が実行された。

 

紫 「御師匠様よろしいですか?」

 

理 「どうした?」

 

理久兎がそう返答をすると紫は作戦通りに理久兎を誘う事にする。

 

紫 「実は御師匠様に紹介したい私の友達がいる

   のだけど………」

 

その言葉は自分を驚かせるには充分だった。

 

理 「フェっ!?」

 

これには盛大に驚いた。しかも目を擦りながら紫を見て、

 

理 「いっいい今…とっ友達って言ったか!?」

 

滅茶苦茶に動揺してしまっま。それを見ていた紫はそこまで驚くかという表情で、

 

紫 「おっ御師匠様……そこまで驚きます?」

 

理 「だってあの紫が友達って言えるような子

   がいるなんて驚いちまって……」

 

紫 「え~ともしかして友達作ってはダメなん

   でしょうか?」

 

紫がそう言うと自分はそれに対して首を横に振りながら否定する。

 

理 「いやそんなことはない!むしろどんどん

   作って欲しいぐらいだ!それでその子に

   俺を紹介したいんだっけ?」

 

紫 「えぇもし間が空いていたらなんですが…」

 

理 「いや俺はいつでも大丈夫だ!それで?

   その子といつ会えるんだ?」

 

紫の友達に凄く興味が湧いた。どんな子なのか想像するだけで楽しい。

 

紫 「え~と今日その子に会いに行きますが……」

 

紫がそう言うと理久兎はさっと立ち上がって、

 

理 「おいおいそれを早く言ってほしいな!直ぐ

   にお土産を用意しないと!」

 

そうしてお土産を作るがために厨房へと向かいお土産の製作を始める。それを見ていた紫以外の3人は、

 

亜狛「ねっ♪言ったとおりになったでしょ?」

 

耶狛「お兄ちゃん凄い♪」

 

ル 「やっぱり付き合いが長いと違うわね……」

 

紫 「ありがとう亜狛♪」

 

亜狛にお礼を言うと亜狛は紫に、

 

亜狛「いえいえ自分もあんなマスターは見たく

   無いもので……」

 

耶狛「私もだよお兄ちゃん紫ちゃん!」

 

ル 「それは私も同感ね」

 

紫 「ふふっ♪ありがとう皆♪」

 

そうして理久兎は紫の友達に会いに行くことが決定したのだった。一方視点は変わり昼の日差しが照らし巨体な桜がたたずむここ冥界では、

 

? 「ふぅ~~ん紫、来ないわね~」

 

1人の女性が縁側に座り背伸びをしながら友であり親友である紫を待っていた。

 

? 「早く来ないかな~」

 

その女性は桜を見物しながら紫が来るのを待ち続けるのだった。



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第139話 紫の友達

お土産の準備を終え理久兎と紫は伊恵の玄関前に立っていた。

 

理 「よ~し行こうか!」

 

紫の友達へのお土産を持ちながら紫に言う。

 

紫 「御師匠様……そのお土産の中身は……」

 

紫は自分が持っているお土産の中身を聞いてくる。その質問に答える。

 

理 「え~とカステラだね……」

 

紫 「かっカス…テラ?」

 

紫はカステラのことが分からないという感じだ。無理もないだろう。何せ大和では見たことのない食べ物なのだから。

 

理 「あぁ…うんまぁ西洋の甘味だね……」

 

紫 「はぁ?」

 

と、簡単に説明をするが未だによく分からないのか曖昧な返事で返してくる。そんな会話をしていると、

 

理 「あっ亜狛、耶狛、ルーミアお前らも

   行くか?」

 

亜狛と耶狛とルーミアを誘うと3人は、

 

亜狛「いえ私と耶狛は家で待っています」

 

耶狛「待ってるよ!マスター♪」

 

ル狛「私もパスね……」

 

3人はどうやら行かないようだ。

 

理 「おっそうか?なら亜狛に耶狛2人共遊んで

   ていいよ♪ルーミアは……お好きにどうぞ」

 

そう言うと耶狛は満面の笑顔で亜狛の服の裾を引っ張りながら、

 

耶狛「お兄ちゃん!一緒に遊ぼ!」

 

亜狛「わかったわかった……」

 

ル 「なら私も2人について行こうかしら?」

 

理 「でも迷惑はかけるなよ?」

 

遊ぶ気満々なのは構わないが迷惑だけはかけるなと忠告すると耶狛は何を思ったのか、

 

耶狛「ワンちゃん(犬走狼牙)には?」

 

耶狛が狼牙に迷惑かけていいかを聞いてくる。それについては即決で答えた。

 

理 「迷惑かけて良し!」

 

理久兎達がそう言っている一方で、

 

狼 「ブェックション!!」(>ω<)/。・゜

 

白狼「狼牙隊長、風邪ですか?」

 

狼牙「なんか嫌な予感がするような…いや……

   体調が変なのかもな……」

 

白狼「なら少し休んでてください……」

 

狼牙「すっすまないな……」(///~///)

 

白狼「ふふっ♪」

 

そう言われた狼牙は木の木陰に行きながら、

 

狼牙「いつ渡すか……」

 

白狼「~♪~♪~♪」

 

と、狼牙は理久兎が買ってきた土産のかんざしと先程話していた白狼の娘を少し見て木の陰で休むことにした。なお5年以上かんざしを持ち歩いていていて未だに渡せていないようだ。つまりヘタレである。では理久兎達の視点に戻る。

 

紫 「御師匠様…流石にそれは鬼畜ですわ」

 

理 「う~んしょうがない狼牙にも迷惑は

   かけるなよ?」

 

紫にそこまで言われたら迷惑をかけるのは止めようと思う。

 

耶狛「は~い♪」

 

紫 「御師匠様そろそろ行きません?」

 

理 「おっとそうだね。なら行こうか♪」

 

紫 「スキマを開きますわね♪」

 

そう言うと紫はスキマを開くと、

 

理 「さてとそんじゃ俺は行ってくるからさっ

   きも言ったとおりに迷惑はかけるなよ!」

 

理久兎そう言ってはスキマに飛び込んだ。

 

紫 「行ってきますわね♪」

 

そう言うと紫もスキマに入るとスキマは消えてなくなった。

 

亜狛「さてと耶狛遊ぶぞ!」

 

耶狛「うん!お兄ちゃん!!」

 

ル 「私もいるのを忘れないでよね」

 

そうして3人は何をして遊ぶかを考えるのだった。また視点をもう一度代え紫の友達である少女は縁側に座り暇そうに足をバタつかせる。

 

? 「紫ったら遅いな~」

 

少女はつまんなそうに愚痴っていると、

 

紫 「あら?そんなに待っててくれたのかしら

   幽々子?」

 

その少女もとい幽々子の後ろにスキマが開き紫が話しかけてくる。そして幽々子は笑顔で後ろを向いて、

 

幽 「紫たったら遅かったじゃない♪」

 

と、幽々子が言っていると1人の老人が近づいて来た。

 

? 「幽々子様、庭の手入れが終わり…おや

   これはこれは紫殿ご無沙汰しておりま

   す」m(._.)m

 

紫 「こんにちは妖忌さん♪」

 

その老人は妖忌というらしい。妖忌は楽しそうに笑いながら、

 

妖忌「ほっほっほ…さん付けは要らないと言

   っているではありませんか♪」

 

幽 「所で紫なんで来るのが遅かったの?」

 

幽々子は紫に聞くと紫は嬉しそうにしながら、

 

紫 「実は幽々子と妖忌に紹介したい人が

   いるのよ♪」

 

紫がそう言っていると、

 

理 「紫~そろそろいいか?」

 

と、まだかと思い聞くと紫は慌てながら、

 

紫 「あぁ!ごめんなさい!」

 

そう言い紫はスキマを大きくして人が1人通れるぐらいに開いてくれる。自分はそこから外へと出る。

 

理 「いや~悪いな……」

 

土産を持って出てくるとそれを見た幽々子は、

 

幽 「紫その人は?」

 

理 「おっとこれはすみませんね…私は紫の父

   の深常理久兎と言いますいつも娘と仲良

   くしてくれてありがとうございます♪」

 

と、理久兎はまた少し悪ふざけをしながら自己紹介をするとそれを聞いていた紫は顔を真っ赤にし幽々子と妖忌は

 

幽&忌  (゜ρ゜)

   

2人してこの顔だった……

 

紫 「ゆっ幽々子!違うわ!おっお父さんじゃ

   じゃなくて!私のおっ御師匠様ですわ!」

 

紫が幽々子と妖忌にそう言うと2人は、

 

幽 「え~と理久兎って紫が前から話していた

   あの?」

 

紫 「そっそうそれよ!」

 

妖忌「なるほど紫殿の師の理久兎殿でしたか……」

 

2人は自分の事を知っていたようだ。大方は紫が話していたのだろう。

 

理 「ありゃりゃもう少しいい反応を期待した

   のにな~♪」

 

紫 「御師匠様!!」(#//Д//)

 

紫は恥ずかしながら怒ってくる。そんな怒らなくても良いのに。

 

理 「ハハハ紫はそうでないと♪」

 

幽 「その箱の中身はな~に?」

 

幽々子が自分の持っているカステラが入っている箱について聞いてくる。渡すのを忘れてしまった思いながら、

 

理 「すみませんこちらはここへのお土産です

   つまらないものですが受け取って下さい」

   

そう言い理久兎はそのお土産(カステラ)を差し出すと妖忌がそれを受けとる。

 

妖忌「これはこれはかたじけない」

 

幽 「でもその箱の中から甘い香りが~♪」

 

妖忌「理久兎殿この箱の中身は?」

 

妖忌がそれを聞くと理久兎は笑顔で、

 

理 「大和の国では見られない甘味とだけ

   言っておきます♪」

 

それを聞いた幽々子は、

 

幽 「えっ!食べ物しかも珍しい!!」(☆ρ☆)

 

目を輝かせ口からは微量だが涎が出ていた。そして幽々子はすぐ妖忌に指示を出す。

 

幽 「妖忌すぐにお茶の用意!」

 

妖忌「かしこまりました」

 

そう言い妖忌はお茶の用意を用意をするために厨房へむかう。

 

幽 「ここじゃあれだからこちらへどうぞ♪」

 

幽々子はそう言うと理久兎達を案内をしてくれるのだった。

 

 



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第140話 土産の感想

理久兎と紫は幽々子に客間まで案内されそこの部屋の座布団に座っていた。

 

幽 「早く来ないかしらね♪」

 

紫 「まったく…幽々子……貴女太るわよ?」

 

幽 「太ったら太ったらでその時に考えれば

   良いのよ♪」

 

紫 「貴女の場合みんな胸にいってるのよね…」

 

紫達が話している横で理久兎は庭に咲く巨大は桜を眺めながら違和感を感じていた。

 

理 (あの桜これまで見てきた桜とは全然違う

  …なんか引っ掛かるな)

 

と、思っていると襖が開くと幽々子の従者、妖忌がお茶と理久兎の持ってきたカステラをお盆にのせて運んでくる。

 

妖忌「粗茶ですがどうぞ……」

 

そう言い理久兎と紫そして幽々子の前にお茶とカステラを置く。そして妖忌がお茶を置く時に理久兎は妖忌の手を見る。

 

理 (なるほどね……)

 

そして妖忌がお茶とカステラを各自の前に置き終わると幽々子のちょっと後ろに座る。そして理久兎は幽々子の皿に乗ったカステラを見て思った。

 

理 (お土産であげたから良いけど大きいな)

 

幽々子の分が非常に大きいことに軽く驚いたが、

 

理 (まっいいか……)

 

理久兎はそれ以上考えないことにした。

 

幽 「さてと妖忌も来たことだし改めて自己紹介

   をするわね♪紫がさっき言ったと思うけど

   私はここの家の主西行寺幽々子よ♪それで

   今さっきからいるのが私の従者の…」

 

幽々子がそこまで言うと次に妖忌が語り出す。

 

妖忌「西行寺家の庭師、魂魄妖忌と申します」

 

と、2人は自己紹介を改めてしてきてくれたので理久兎も

 

理 「ご丁寧ありがとうございますでは私も改め

   まして先程申したとおり紫の師を勤めてる

   深常理久兎と申します何時も我が愛弟子が

   お世話になっております……」

   

そう言い理久兎は手を膝につけて幽々子と妖忌に向かって頭を下げる。それを見ていた3人は、

 

紫 「こう改まった御師匠様は違和感しか感じ

   ないわね……

 

妖忌「先程とは大違いですな……

 

と、小声だが聞こえてくる。妖忌は初対面だから仕方ないが紫に限っては失礼だなと思ってしまう。

 

幽 「そんなに畏まられないでいいわよ♪」

 

理 「いやは、お二方が真面目に自己紹介をして

   下さっていたので私もと思いまして」

 

まじめにやらなければいけそうな雰囲気だったら言ってみたがもう少し軽くても良さそうだ。

 

幽 「ふふっ♪紫の御師匠様って面白いわね」

 

紫 「えぇ私の自慢♪」

 

理 「おいおい俺なんか自慢にならんぞ?」

 

紫 「いえ御師匠様は私の自慢ですわ♪」

 

理 「そっそうか……」

 

少々恥ずかしいな。そんな会話をしていると幽々子は大事なことを思い出したのか、

 

幽 「あっ!そうそう早く食べましょう♪」

 

思い出したのはカステラという存在だった。

 

理 「あぁ失礼どうぞお食べください」

 

幽 「じゃ~♪いただいま~す♪」

 

妖忌「では私も……」

 

紫 「御師匠様いただきますね♪」

 

そう言うと3人はカステラを食べ出した。すると幽々子は幸せそうな顔で、

 

幽 「美味し~~♪」

 

美味しいの一言をあげた。

 

妖忌「ふむ……理久兎殿これはどこで買った

   のですか?」

 

妖忌にそう聞かれた理久兎は笑顔で、

 

理 「手作りです♪」

 

買ったのではなく手作りと聞いた妖忌は驚きの顔をして、

 

妖忌「なんと……理久兎殿これの材料は……」

 

妖忌さらに理久兎に材料について聞くと理久兎は隠すこともなく答える。

 

理 「材料は簡単で水飴や卵それに小麦粉を

   使うだけですよ♪」

 

それを聞いて妖忌更には驚いた。

 

妖忌「こっこんなに美味しい物がそんな簡単に

   作れるとは……」

 

材料で驚いている妖忌に更に話をは話を続ける。

 

理 「ですが使う器具が少々特殊で引き釜という

   器具を使わないといけないんですよ」

 

妖忌「ほっほっ理久兎殿それならここの厨房にも

   ありますよ♪」

 

理 「ほぇ~凄いですね今の大和だと中々お目に

   かけれないのに……」

 

妖忌「いやはや苦労しましたよ……」

 

理 「なら今度来たときにレシピを渡します♪」

 

妖忌「おぉそれはかたじけない……」

 

料理人達の話が進んでいる横でそれを聞いている紫と幽々子は、

 

紫 「なっ…何のことかさっぱりね……」

 

幽 「本当……こんな妖忌は久々に見たわ……」

 

紫はそう言いつつ幽々子のカステラが乗っていた皿をチラリと見ると、

 

紫 「…………幽々子もう食べたのね…」

 

幽 「でもまだ足りないわ……」

 

紫 「この中で一番大きい筈なんだけど?」

 

幽々子の言葉を聞き自分の前にあるカステラの皿を幽々子に渡す。

 

理 「良ければどうぞ♪」

 

幽 「いいの?」

 

理 「えぇ構いませんよ♪」

 

そう言われた幽々子は笑顔でそれを受けとり

 

幽 「ありがとう理久兎さん♪」

 

お礼を言ってまたカステラを食べ始めた。そして妖忌が話かけてくる。

 

妖忌「そういえば理久兎殿は刀剣を扱われる

   そうで……」

 

そう言われた理久兎は否定をせずに

 

理 「えぇ嗜む程度ですがね♪」

 

紫 「あれのどこが嗜む程度なのかしら?」

 

理 「いやいや嗜む程度だよ」

 

これまでの理久兎の刀剣の扱いを見てきた紫はでツッコミを入れる。それもそうだろうほぼ剣術の修行をしていない奴が刀剣を扱えるのだから。

 

妖忌「ほっほっそうですか…なら理久兎殿もし良

   ければ少し手合わせをお願いしたいのです

   が?」

 

理 「えぇ構いませんよ…実は自分もそう思って

   いたので♪」

 

妖忌「どうして私が戦えると?」

 

理 「妖忌さんがお茶を配る時にその手を

   見たんですよ♪」

 

妖忌は自分の手をまじまじと見ながら、

  

妖忌「どういうことですかな?」

 

理 「妖忌さんのその手の潰れて硬くなったマメ

   それは刀を振るという積み重なる努力をし

   た者だけが持つ手のマメだからですよ♪」

 

かつて軍人達の手や依姫の手を見ていたりしているから分かる。度重なる努力をした者だけが持つ勲章だと。

 

妖忌「しかしそれでは私が戦えるという事は

   分からないのでは?」

 

理 「次に2つ目は妖忌さんの目です」

 

妖忌 (・_・?)?

 

理 「その目は真っ直ぐで主のことを常に考え

   ている目であり何時も主を守ろうとする

   目をしていたからですよ♪」

 

他にも打ち込む隙が見当たらないだとか雰囲気的にただ者ではないだとかそういったのも感じたが敢えては言わないでおく事にした。

 

妖忌「そうですか……よく見ていますね」

 

理 「生憎、目だけは良いもので♪」

   

妖忌「ほっほっほ…では挑戦は?」

 

理 「勿論受けさせていただきますよ♪」

 

妖忌「ならば先にその庭へ出ていてください

   直ぐに愛刀を持ってきますので」

 

妖忌は立ち上がり刀をとりに自室へ戻り理久兎も庭に出る。

そして紫と幽々子も立ち上がり縁側に出る。

 

幽 「妖忌と紫の御師匠様どちらが強いかしら

   ね?」

 

紫 「ふふっ♪それは勿論で御師匠様ですわ♪」

 

幽 「なら私は妖忌が勝つに1票ね♪ね

 

と、幽々子と話ながらも紫は信じていた理久兎が勝つことに。



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第141話 VS妖忌

理 「うっうぅ~~はぁ~!!」

 

理久兎は準備体操程度で体を伸ばしていた理由は、

 

妖忌「お待たせしました…」

 

目の前にいるここ冥界西行寺家の庭師、魂魄妖忌と試合するためにだ。

 

理 「へぇ~妖忌さん二刀流かい?」

 

妖忌の持っている2本の刀を見てそれを聞くと、

 

妖忌「えぇそうです私の愛刀の桜観剣と白桜剣

   です……所で理久兎殿の刀は?」

 

理久兎は妖忌にそう指摘されて気づく。

 

理 「おっと出し忘れてたな」

 

ポイッ!

 

そう言うと理久兎はメモ帳レベルまで小さくなっている断罪神書を上空に投げるとメモ帳ぐらいの大きさから大きな本ぐらいの大きさとなって理久兎の右顔辺りで浮きながら静止する。それを見ていた妖忌は、

 

妖忌「ふむ……中々面妖な書物ですな……」

 

理 「まぁ……そうですね……」

 

そう言いつつ断罪神書が開き理久兎はそこから1本の刀の黒々としていて美しい刀の黒椿を出す。

 

妖忌「それが理久兎殿の刀ですか……」

 

理 「えぇ俺の至高の1品の1つです」

 

理久兎がそう言うとギャラリーもとい縁側に座る紫が、

 

紫 「御師匠様も二刀流にならないのかしら?」

 

妖忌「なんと!理久兎殿も二刀流使いですか!」

 

妖忌の顔は二刀流で戦ってくれという顔をしていたが言いたいことがあるのでそれについて説明をする。

 

理 「えぇですがもう1本の刀は少々危険で」

 

そう言っている途中で妖忌は、

 

妖忌「大丈夫です理久兎殿!なので二刀流で!」

 

理久兎の話を遮るが本当に危険なためそれを無視して話を続ける。

 

理 「いや…最悪の場合この庭どころか幽々子

   さんの家まで燃えて全焼しますよ?」

 

それを聞いた妖忌は顔を青くして致し方ないといった感じで、

 

妖忌「1刀でお願いいたします……」(´・ω・`)

 

口調的にどうやら空紅の恐怖を分かってもらえたみたいだ。

 

理 「さてと話も分かってもらえたしそろそろ

   よろしいですかね?」

 

妖忌「ほっほっそうですな……」

 

シャキ!シャキ!

 

妖忌は桜観剣と白桜剣を抜刀し構え、理久兎も黒椿を構える。すると幽々子が、

 

幽 「それじゃ私が審判をするわね♪」

 

と、縁側に座る幽々子が言う。

 

妖忌「お願いいたします幽々子様」

 

理 「頼みますね♪」

 

理久兎と妖忌がそう言うと紫は、

 

紫 「幽々子、制限時間もつけて頂戴……」

 

幽 「何で?」

 

紫 「御師匠様の事だから時間を忘れるのよ」

 

紫がそう言うと幽々子は笑顔で、

 

幽 「分かったわ♪なら制限時間は10分ね」

 

妖忌「わかりました」

 

理 「了解♪」

 

2人のその言葉を聞いた幽々子は自身の言葉をためて試合開始の一言を言う。

 

幽 「それじゃ試合開始!!」

 

その言葉によって、

 

ガキン!!

 

理久兎と妖忌の試合が始まった。

 

妖忌「流石、理久兎殿でございますな」

 

理 「いやいや妖忌さんもあの一瞬で斬りかかれ

   るなんて凄いですよ」

 

キンッ!

 

理久兎はそう言いつつ妖忌を押し返す。

 

妖忌「ならば!」

 

ダッ!

 

妖忌は理久兎に向かって走りだしその2本の刀で再度斬りかかる。

 

キン!キン!キン!キン!キン!キン!

 

理久兎の黒椿と妖忌の桜観剣と白桜剣のぶつかる金属音が周りを包み込む。

 

理 (予想はしてたが本当に達人クラスだな)

 

妖忌「やはり紫様の師匠とだけあって中々の腕前

   ですな!」

 

そしてギャラリーの縁側では、

 

幽 「凄いわね紫の御師匠様あの妖忌と互角

   なんて♪」

 

紫 「えぇなにせ私の自慢の1つだもの♪」

 

紫と幽々子は2人の試合をただ眺め続けていた。

 

キン!

 

理 「やっぱり強いな妖忌さんは……」

 

妖忌「ほっほっ理久兎殿も中々ものです……」

 

妖忌は多少焦りを感じているようだ。大方は何度も振るう刀を簡単にいなし続け更には息切れもしていないため焦っているのだろう。

 

理 「どうしたんですか妖忌さん?」

 

理久兎は刀を妖忌に向けて聞くと、

 

妖忌「いや少々理久兎殿を倒す算段を!」

 

また妖忌は自分に向けて斬りかかる。

 

理 (何度も同じ……でなないかな?)

 

理久兎は知っていた。大体いつも同じ方法だと思うと別の攻撃方法と相場が決まっていたが、

 

キン!

 

理久兎の予想は外れ妖忌は同じように桜観剣で斬りかかってきた。

 

理 「おっと危ない危ない」

 

妖忌「理久兎殿こそどうかいたしましたか?」

 

刀と刀によるつばぜり合い状態で妖忌は理久兎に語りかこる。

 

理 「いや何でもないですよ」

 

だがその時、理久兎は見てしまったのだ。

 

理 「あれ妖忌さんもう1本の刀は?」

 

そう妖忌が持っていた筈の刀が無かったことに。妖忌の顔はニヤリと笑っていた。そして理久兎は後ろに気配を感じ後ろを見ると、

 

理 「なっ!」

 

妖魂「……………………」

 

タッタッタッ

 

後ろから白桜剣を持ってこちらに斬りかかりに来るもう1人の白い妖忌の姿を。それを見た次の行動は速かった。

 

理 「ちっ!」

 

ドス!

 

理久兎はつばぜり合いの状態で妖忌の腹に自身の右足で蹴りを叩き込む。突然のことだったために妖忌はそれをまともにくらい、

 

妖忌「うぐっ!」

 

腹を抑え後ろに引くそして理久兎は常人では出来ない行動をとった。

 

キン!

 

そのままの体制を維持しつつ黒椿の峰を自身の背中につけてもう1人の妖忌の攻撃を防いだ。

 

理 (妖忌さんも幽香と同じようなことするとは)

 

キンッ!

 

力づくで黒椿を持っている右手を上にあげてその状態から脱するともう1人の妖忌は痛みで腹を抑えている妖忌の側につく。

 

理 「さてとこれで終わりですかね?」

 

妖忌「まだ負けでわないですよ理久兎殿!」

 

妖魂「……………………」

 

そう言うと理久兎は黒椿でまだ腹を抑えている妖忌と少し白いもう1人の妖忌に斬りかかろうとすると、

 

幽 「そこまでよ!!」

 

幽々子の一言によって試合が終了したことが知らされた。

 

理 「ありゃりゃもう10分経過か……」

 

そう言うと理久兎は黒椿を断罪神書に納める。

 

妖忌「理久兎殿がここまでやるとは……」

 

そう言い妖忌は刀を納めもう1人の白い妖忌も鞘に刀を納刀し元の半霊に戻るすると、

 

妖忌「うっ……」

 

呻き声をあげて妖忌は片足を地面につきそして片手は理久兎が蹴った腹を抑えていた。

 

理 (あれってあの白い玉?みたいな物だったのか

  いや今はそんなことより……)

 

理久兎は妖忌に近づいて妖忌の肩を担ぐ。

 

妖忌「理久兎殿!」

 

理 「強く蹴ったから立つのも苦労しますよね?」

 

妖忌「かたじけない……」

 

そうして妖忌は理久兎に肩を担がれながら幽々子達のいる縁側に戻って行くのだった。



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第142話 白玉桜で料理

理 「本当に大丈夫か?」

 

妖忌「えぇこのとおり治療はしたので」

 

自分と妖忌との試合は時間切れという形で引き分けで終わった。その後、妖忌の肩を担いで部屋まで送り妖忌の治療を手伝っていた。

 

幽 「大丈夫、妖忌?」

 

妖忌「はい問題はございません幽々子様」

 

紫 「御師匠様は……怪我してないわね?」

 

紫にそう言われた理久兎は申し訳なさそうに、

 

理 「いや本当にすみません妖忌さん……」

 

妖忌「ほっほっ気にしないで下さい理久兎殿それ

   がしも楽しかったので♪」

 

実際は本当にじゃれつく程度での試合だったが怪我させたのは申し訳ない。しかし会話をしていると

 

グゥーーーーー!!

 

誰かの腹がなる音が聞こえてくる。

 

理 (まさかルーミアが)

 

理久兎は今の腹の音を聞いてルーミアがここに来ているのかと思い周りを見渡す。すると腹の音を鳴らした本人こと、

 

幽 「お腹減ったわね♪」

 

幽々子がそう述べる。幽々子のその一言は理久兎をさらに驚かせた。

 

理 (あっあのデカイのを食べてまだ食うの

  かよ!?)

 

約30㎝の長さのカステラ+理久兎の分(5㎝)のカステラを食べてもまた腹が減ったと言えば流石の理久兎と驚いた。そして驚いている理久兎を他所に紫は若干呆れながら、

 

紫 「幽々子は本当に食べることばかりね……」

 

幽 「ふふっ♪食べれるってことは幸せなこと

   なのよ?」

 

紫 「いや限度があるでしょ……」

 

そしてその会話を聞いていた妖忌は立ち上がり幽々子に頭を下げて、

 

妖忌「幽々子様お食事の用意をして参ります」

 

そう言い妖忌は厨房に向かおうとするが、

 

理 「待った!!」

 

妖忌に「待った!」発言をすると妖忌は立ち止まり自分の顔を見て

 

妖忌「如何致しましたか理久兎殿?」

 

紫 「どうしたの御師匠様?」

 

幽 「どうしたのかしら?」

 

3人が待った発言の理由を聞くと、

 

理 「妖忌さんは今さっき腹に怪我をしましたよ

   ね?」

 

妖忌「それがどうかしましたか?」

 

理 「その体で無理しすぎでは?」

 

妖忌「……………………」

 

自分の言ったことは合っていたのか黙った。実際、妖忌は蹴受けて治療等はしたがあくまでも治療だ。まだ痛みも残っていて何とか立っている状態は筈だ。何せ実際の戦いで使うような蹴りを放ったのだから。

 

幽 「確かに…妖忌貴方まさか無理してない?」

 

妖忌「………………………………」

 

幽々子に指摘された妖忌は自分の発言と同じように黙っていた。そのため無理させて体を更に壊させる訳にはいかないため、

 

理 「そこで提案何ですが……」

 

幽 「何かしら?」(・・?

 

理 「私が料理を作りましょうか?」

 

せめてゆっくりと休んでもらいたいためそう言うと幽々子は意外そうな顔で、

 

幽 「あら……確かに面白そうね……」

 

妖忌「幽々子様、理久兎殿、私は大丈夫でござい

   ますよ」

 

そう言うが妖忌の体は悲鳴をあげている筈だ。証拠に足がピクピクと震えているのが袴ごしでも自分は分かる。だが妖忌にも仕事にプライドがあったために無理しようとしているのだろう。厨房は料理人にとって自分の城と同じなのだから。

 

理 「う~ん妖忌さんがそこまで言うならせめて

   手伝うのはダメですか?折角なので私とし

   ては妖忌さんの腕前を見てみたいのですよ

   ね……」

 

手伝うのなら良いだろう。お荷物にならないように配慮はさせてもらう。すると幽々子は自分が言った事と妖忌のプライドを尊重させてくれたのか、

 

幽 「妖忌、これは命令です。理久兎さんを

   アシスタントとして入れなさい」

 

幽々子も妖忌に無理させたくはないのかそう言うと妖忌は頭を下げて、

 

妖忌「分かりました……では理久兎殿こちらへ」

 

理 「あいよシェフ♪」

 

そう言い理久兎を厨房に案内するのだった。

 

神様、庭師、移動中……

 

妖忌に案内され理久兎は白玉桜の厨房に案内された。

 

理 「凄い俺の家より設備が整ってる!」

 

妖忌の使ってる厨房をまじまじと見ながら目を輝かせる。自宅にはない設備がそれ相応に整っていたし台所も年季を感じさせないぐらいに掃除が行き届いていた。

 

理 (この設備でしかも掃除まで整ってると妖忌

  さんの真面目さが本当に分かる)

 

こんな厨房だったり設備だったり欲しいなと思っていると、

 

妖忌「理久兎殿……申し訳ない……」

 

妖忌は突然自分に謝罪をしてきた。

 

理 「どうしたんですか?」

 

妖忌「客人である理久兎殿に手伝わせる事にな

   ってしまって……」

 

理 「いやこちらこそ…‥さっきの蹴りでこうなっ

   てしまったんですから非はこちらにありま

   すよ……」

 

妖忌「そう言って頂けると助かります……」

 

理 「でもとりあえずは料理を作りましょう」

 

妖忌「そうですな……」

 

理 「因みに何人前ですか?」

 

大方は4人前ぐらいだろうと思っていたが念のためにと妖忌に聞くとまさかの驚きの答えが返ってきた。

 

妖忌「60人前ぐらいですかな?」

 

理 「60人前ですね分かり……えっ?!」

 

あまりの量に理久兎は驚きの声をあげてしまった。妖忌、以外にも何人か従者がいるのだろうか。

 

理 「えっえ~と割合って……」

 

そう訊ねると妖忌は人数の割合を答えてくれる。

 

妖忌「理久兎殿に紫殿そして私が1人前そして

   幽々子様が残りの量です……」

 

幽々子がまさかの大食漢だとこの時にようやく分かった。だがそれを聞いて流石の理久兎も唖然した。

 

理  (;゚Д゚)

 

ルーミアですら食べても20人前位だというのに幽々子の場合はそれの約3~4倍もの量を食べると聞けば唖然もするだろう。そして自分の唖然した顔を見たのか妖忌は、

 

妖忌「驚きましたかな?」

 

理 「えぇとても驚きました……妖忌さんは

   いつもこの量を?」

 

妖忌「はい何時も作っておりますよ」

 

それを聞いて理久兎は心の中で妖忌の事を尊敬してしまう。

 

妖忌「さてとでは作りますかな理久兎殿?」

 

妖忌はそう言いつつ包丁を手に取ると、

 

理 「あっそうだ!こんな時にこそ……」

 

妖忌「どうかしましたか?」

 

ある事が閃き声に出すと妖忌はどうしたのかを聞いてきたがすぐに、

 

理 「仙術十四式六面神造(ろくめんじんそう)!」

 

妖忌「なんとっ!!」

 

妖忌はそれを見て驚きの声をあげてしまった。その妖忌が見たものとは、

 

理1「さて始めましょうか」

 

理2「60人前とかきついな……」

 

理3「まずは何から始めるかな?」

 

理4「う~んメニューは……」

 

理5「調理器具を出さないと」

 

理6「妖忌さんどこからやりますか?」

 

信じられないことかもしれないが目の前に理久兎が6人いる。この技、仙術十四式六面神造は簡単に言うと今使える理久兎の(霊力)(妖力)(魔力)(神力)を6等分にして分裂する技だ。ハッキリ言うと今の理久兎では自身が弱体化するだけだが自身を縛っている(ことわり)を放棄すれば大変なことになる。例で言うと某RPGゲームのドラ(ピー)エ7で例えるとレベル99のゴットハンドを6人相手にするようなものだ。

 

妖忌「りっ理久兎殿……また凄い妖術を……」

 

理1「まぁうんそうですね……」

 

理2「とりあえずシェフ指示を頼むよ」

 

理3「お願いします妖忌さん」

 

理4「さてとメニューは和、中、洋どれ?」

 

理5「こっちの調理器具は全部出したよ!」

 

理6「さてとどこからやればいいですか?」

 

妖忌「おっと失礼…では指示を出します

 

それを聞いたその場にいる自分達は、

 

理 「ウィシェフ!」

 

と、返事と共に妖忌の指示のもと料理が作られるのだった。そうして数時間が経過する。

 

幽 「楽しみね紫の御師匠様の料理♪」

 

紫 「期待してて良いですわよ♪驚く程美味しい

   から♪」

 

紫と幽々子は楽しく会話をしていると襖が開き妖忌が手と足をつけて、

 

妖忌「幽々子様昼食の準備が整いました」m(._.)m

 

幽 「あら?今回は早いわね♪」

 

紫 「御師匠様1人がいただけでそんなに変わ

   るかしら?」

 

紫と幽々子がそう言うと妖忌は少し考えて困った顔で、

 

妖忌「えっえぇとっとてもはかどりました」

 

幽 「何でそんなに困った顔なのかしら?」

 

紫 「何かやっりましたわね御師匠様……」

 

そんな事を思っていると、

 

理 「妖忌さんもう運んでいいかい?」

 

運んで良いかと聞くと、

 

妖忌「構いませんぞ理久兎殿!」

 

妖忌がそう言うと辺りに鼻孔をつく良い香りが広がる。

 

幽 「凄く良い香り♪」

 

紫 「本当ね♪」

 

妖忌(幽々子様も絶対に驚きになる……)

 

そして理久兎が料理を運んで来くるが……

 

理1「はいよお待ちどおさんね」

 

理2「どんどん食べてね♪」

 

理3「お~い残りも早く持ってこい!!」

 

理4「分かってるって!」

 

理5「早く行けよ!」

 

理6「しかしこんだけ作ることになるとはな」

 

理久兎6人が料理を運んで来るとそれを見た紫と幽々子は……

 

幽 「えっ……えっ!?」

 

紫 「おっ御師匠様が……いっいっぱい!?」

 

妖忌「やはり驚きになられましたか……」

 

これを見た紫と幽々子はあまりの光景に目を疑った何せさっきまで1人だったのが今では6人に増えているからだ……

 

理1「どうしたそんな顔して?」

 

理2「多分これ見て驚いてるな」

 

理3「あちゃ~」

 

理4「なぁとりあえず戻らない?」

 

理5「意義なし」

 

理6「賛成だな……」

 

理久兎達がそう言うと6人の理久兎が一点に集まり1つの理久兎となる。

 

理 「これで問題はないかな?」

 

紫 「御師匠様、今のって……」

 

幽 「凄い妖術……」

 

理 「ハハハまぁねとりあえず食べない?」

 

幽 「そっそれもそうね……食べましょう♪」

 

紫 「また色々と料理を作って来ましたね……」

 

妖忌「私も驚きましたここまで丁寧に料理が

   出来るとは……」

 

今並べられている料理は妖忌さんの希望によって和食となったが数が多いため語るのが難しい……

 

理 「さてとじゃ~いただこうか♪」

 

紫 「そうねいただきます」

 

幽 「いっただっきま~す♪」

 

妖忌「いただきます……」

 

そうして全員で昼食をとると、

 

幽 「美味しい!!」(*´∀`*)

 

幽々子が美味しいの一声を上げた。

 

紫 「量が増えても御師匠様の料理は

   美味しいわ♪」

 

妖忌「理久兎殿は中々の腕の持ち主のようで」

 

理 「いやいや妖忌さんのチェックが

   厳しいからこそですよ♪」

 

そんな会話をしながら食事会すること数時間後……

 

理 「あんだけの量を1人で……」

 

幽々子の前に置かれている皿の数を見て理久兎はただ驚くしかなかった……

すると幽々子は、

 

幽 「理久兎さん美味しい料理をありがとう

   ございました♪」

 

満足した顔で理久兎にお礼を言う。

 

理 「いや~あれだけ食べてくれると

   作った俺としても嬉しいね……」

 

幽 「フフ♪」

 

そうして更に会話をすること数時間後……

 

理 「紫、今何時?」

 

紫に時間について聞くと紫は今の時刻を答える。

 

紫 「え~と5時ね……」

 

それを聞きもうすぐ夕飯で亜狛と耶狛に晩飯を作らないといけないため帰ることを考えた。

 

理 「マジかならそろそろお暇かな?」

 

幽 「あらもう帰るの?」

 

理 「えぇ従者に晩飯を作らないといけないもで」

 

妖忌「主が従者に料理を振る舞うとは……」

 

それを聞いた妖忌は驚いた。従者が料理を主に振る舞うというのが普通なのだが理久兎の場合はその逆だったということだからだ……

 

理 「えぇいつも作ってますので♪」

 

幽 「フフ♪やっぱり紫の御師匠様は

   面白いわ♪」

 

理 「ではそろそろ行きますね

   紫スキマを頼むよ」

 

紫 「分かったわ♪」

 

そう言われた紫はスキマを開く。

 

理 「それではまた会いましょう」

 

そう言うと理久兎はスキマに入っていった。

 

紫 「それじゃあね幽々子♪」( ´∀`)/~~

 

そう言いながら紫は手を振る

 

幽 「えぇまたいつか♪」

 

幽々子がそう言うと紫もスキマに入りスキマは消滅した。

 

妖忌「さてと皿を洗いますかな……」

 

幽 「大丈夫、妖忌?」

 

幽々子にそう言われた妖忌は、

 

妖忌「えぇ問題ございません大分楽に

   なりましたので……では」

 

そう言い妖忌は皿を片付け始める。

 

幽 「フフ♪楽しかった♪」

 

そうして幽々子達も元の生活に戻っていった。そしめスキマから帰ってきた理久兎は直ぐに晩飯の支度に取りかかるのだった。



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第143話 死への前兆

理久兎が白玉桜から帰ってきてから1ヶ月が過ぎ理久兎は平和な生活を過ごしていた。今その理久兎は風呂にのんびりと浸かっていた。

 

チャポン……

 

理 「ふぅ~平和だな~」

 

湯船に浸かりながらゆったりと寛いでいると、

 

亜狛「マスター湯加減は大丈夫ですか?」

 

と、亜狛の声が聞こえてくる。どうやらお湯の調整をしに来てくれたみたいだ。

 

理 「亜狛もう少し熱くしてくれ」

 

理久兎がそう言うと亜狛は、

 

亜狛「分かりました!」

 

そう言うと亜狛は薪を足してくれたのかお湯がどんどん暑くなっていった。因みに温度は約47℃と高温だ。

 

亜狛「マスターこのぐらいですか?」

 

理 「あぁありがとう!!」

 

亜狛「では私は元の仕事に戻りますね」

 

そう言うと亜狛の気配がそこから消えた。

 

理 「うぇ~~極楽♪極楽♪」

 

心地の良い暖かさに包まれながら爺臭いといってももう爺だがそう呟いていると、

 

紫 「御師匠様!!」

 

突然、自分の目の前にスキマが開き紫が飛び出してくる。

 

理 「うぉっ!!どうした!紫!」

 

紫 「御師匠……様!?」

 

今の自分裸だ。それを見た紫は、

 

紫 「しっししし失礼しました!」

 

そう言うと紫はスキマに戻って姿を現さない。

 

理 「あれ~何であんなに驚くんだ?昔はよく

   一緒に入ってたのにな……」

 

そう言うが一向に姿を出さない。

 

理 「紫~何があったんだ?」

 

紫 「おっ御師匠様!服を着てくださいせめて

   下だけでもいいですから!」

 

紫 「やれやれしょうがないな……」

 

紫も年頃なのか服を着ろと言ってきた。

 

ジャパ~ン!

 

浸かっていた風呂から出て紫に言われたとおり下の部分にタオルを巻く。

 

理 「お~い紫タオルを巻いたから出てきて

   いいぞ!」

 

紫 「しっ失礼します……」

 

そう言いつつ紫はスキマから顔を出す。

 

理 「それでどうしたんだ?」

 

タオルを下に巻いた理久兎はもう一枚のタオルで体を拭きながら聞くと、

 

紫 「そう大変なのよ幽々子が!!」

 

理 「……おいおいとりあえず落ち着け」

 

紫 「はっはい……」

 

理 「亜狛!」

 

理久兎がそう言うと外から亜狛の声が聞こえ出す。

 

亜狛「今度は何ですか?」

 

理 「至急に耶狛を部屋に呼べ!!」

 

亜狛「わっ分かりました!!」

 

声の音量的に何か異変と亜狛は察知したのか走って耶狛を呼びに向かった。

 

理 「ここじゃあれだから部屋に行くぞ!」

 

紫 「えっえぇ!」

 

そうして理久兎はぱっぱと体を拭き服を着て紫と部屋に行くのだった。

 

神様、少女移動中……

 

理久兎が部屋に着くともう既に亜狛と耶狛がいた。

 

耶狛「どうしたのマスター?」

 

亜狛「至急に呼べ何て……」

 

理 「紫、何があったかを教えてくれ」

 

何があったのか紫に説明を求めること、

 

紫 「幽々子が怪我をしたのよ!」

 

理 「えっと……それだけ?」

 

怪我ぐらいで風呂から出てきて驚かされたのではたまったものではない。

 

紫 「ごめんなさい説明不足でしたわ!幽々子

   が自分で自分を包丁で傷つけたのよ!」

 

理 「おいそれは本当か!?」

 

1ヶ月前に会った時はあんなにほのぼのとしていた印象があった子が自分で自分を傷つけたことに理久兎は驚くしかなかった。完全に自殺をしようとしたみたいな感じだがあの雰囲気的にあの子が自殺するとは思えない。

 

理 「……紫、幽々子の所に行かせてくれそこで

   何があったかを調べる必要がある……」

 

紫 「分かりましたわ!!」

 

そう言うと紫はスキマを開く準備をする。そして亜狛と耶狛が推理をしていたのか、

 

亜狛「でも自分で自分を刺すなんてそれって家庭

   環境が悪いとかストレスを抱えていた………

   とか?」

 

耶狛「う~ん自分で自分を…それって自殺?」

 

亜狛と耶狛がそう推理について自分は首を横に振って否定する。

 

理 「いやあの娘に限ってそれはまず無い筈なん

   だが家庭の環境は見た感じ良かったしスト

   レスを感じているようにも見えなかった…

   だから自殺する理由にもならないんだけど

   な……」

 

理久兎がそう言うと亜狛と耶狛は

 

亜狛「そうですか……」

 

耶狛「やっぱり調べるしかないか……」

 

そう言っていると紫が理久兎達に

 

紫 「御師匠様、準備が出来たわ!直ぐに行きま

   しょう!」

 

理 「亜狛!耶狛!今回は2人にも手伝って欲し

   い俺から見ても分からないことがあるかも

   しれないが3人なら何か気づくかも知れな

   いしな」

 

2人は元は狼と言う野性動物なため何かしらの危険をすぐさま察知できると感じ2人に同行して欲しいと頼む。

 

亜狛「分かりましたマスター」

 

耶狛「勿論!紫ちゃんの友達のためだもん!」

 

2人は理久兎の言ったことに承諾をした。

 

理 「よし紫、亜狛、耶狛、行くぞ!」

 

亜狛「了解!」

 

耶狛「うん!」

 

紫 「行きましょう!」

 

そうして4人はスキマに入っていった。

 

そしてここ白玉桜では、

 

妖忌「幽々子様……」

 

幽 「………………………………」

 

布団で寝ている幽々子を看病しながら妖忌は主人である幽々子の名前を呼ぶ。すると妖忌の前にスキマが開く。

 

妖忌「あれは紫殿のスキマ……」

 

そしてその中から、

 

理 「妖忌さん幽々子さんは!」

 

亜狛「ここがマスターの言っていた白玉桜……」

 

耶狛「畳の良い香り♪」

 

紫 「妖忌、幽々子は……」

 

理久兎、紫、亜狛、耶狛がスキマから現れる。

そして妖忌は、

 

妖忌「理久兎殿、それに紫殿……」

 

そう言うと妖忌は下を見る。

理久兎達も下をみると布団で寝ている幽々子がいた。

 

紫 「幽々子……」

 

亜狛「これが紫さんの友達の幽々子さん」

 

耶狛「お姫様みたいな娘だね……」

 

理 「妖忌さん何があったかを説明してくれ」

 

妖忌「……わかりました」

 

そうして妖忌は説明をしてくれた。紫と幽々子そして妖忌とで楽しく目の前の桜を見ながら会話をしていると幽々子が何を思ったのか少し席を外し紫と妖忌は厠だろと思っていると幽々子が帰ってくるとその手に庖丁が握られていたことそして妖忌が何故庖丁を持ってきたのかを問いただすと突然幽々子が自身の胸をその庖丁で貫こうとするところを妖忌が止めて自分の腕を刺したことを述べた。

 

紫 「御師匠様何かわかりましたか?」

 

紫にそう聞かれた理久兎は、

 

理 「……すまないがよく分からない」

 

亜狛「う~んやはりわかりませんね……」

 

耶狛「私もよく分からない……」

 

妖忌「……………………」

 

そして理久兎は少し考えてあることを聞く。

 

理 「妖忌さんそういえば幽々子さんの親や

   他の従者の方々は?」

 

理久兎は幽々子の親について聞くと妖忌は顔をうつむかせながら、

 

妖忌「皆……死にました……」

 

そう言いながら妖忌はゆっくりと今にも咲きそうな桜を指差して、

 

妖忌「あの桜…西行桜の前で……」

 

理 「それって……」

 

そして妖忌は更に話を続ける。

 

妖忌「かつて先代の西行寺家の当主聖歌様またを

   幽々子様の父上様はこよなく桜を愛してお

   りました……そして聖歌様は西行桜で生涯を

   終わりたいと言い西行桜の前で生涯を閉じ

   ました……」

 

亜狛「でもそれだけじゃ……」

 

耶狛「ない…よね…?」

 

亜狛と耶狛が言うと妖忌は頷き話を続ける。

 

妖忌「そしてその聖歌様が死んだ後それを追う

   かのように次々と西行桜の前で従者達は

   自殺をしました……それが原因なのか幽々

   子様の能力は変わってしまいました」

 

理 「能力……因みにその能力は……」

 

理久兎がそれを聞くと妖忌はそれについても話始める。

 

妖忌「幽々子様の本来の能力は『死霊を操る程度

   の能力』でしたが………」

 

妖忌がそう言いうと今度は紫が話す

 

紫 「幽々子の能力は『死を操る程度の能力』に  

   なったのよ……」

 

理 「なるほど……亜狛、耶狛あの桜で感じる

   ことは?」

 

理久兎が亜狛と耶狛に聞くと、

 

亜狛「……はっきり言いますとあの桜は……」

 

耶狛「妙に違和感を感じるよ何て言うか

   近づきたくない……」

 

理久兎は2人の勘を信じていた。2人は本来は狼だつまり野生の勘が働いたようだ。

 

理 「……そうかなぁ最後にその従者達や幽々子

   のお父さんが死んだ時ってあの桜が満開

   の時か?」

 

理久兎がそう言うと妖忌は驚いて、

 

妖忌「よくわかりましたね理久兎殿まったく

   そのとおりです……」

 

理久兎は今の妖忌のことを聞いて確信した。恐らく幽々子が自殺しようしたことは前兆に過ぎないこと。あの桜が満開に成ればどうなるか理久兎は嫌な想像をしてしまった。この場の自分と亜狛と耶狛以外の紫や妖忌そして幽々子が死んでしまった姿を、

 

理 「……妖忌さんあの桜が満開になれば

   恐らく幽々子さんは確実に死にます」

 

そう言うと妖忌と紫は驚いて理久兎に理由を訊ねてくる。

 

紫 「御師匠様それって!」

 

妖忌「どういうことですか理久兎殿!」

 

理 「亜狛と耶狛は狼の妖怪(神使)です狼等の

   動物は勘が物凄く働きますその2人が近

   づきたくないということは…‥それは危険

   を察知したからです」

 

紫 「……だからって死ぬなんて……」

 

紫がそう言うと理久兎は

 

理 「いや恐らくあれは死んでいった従者達の

   精気などを大量に吸ってると考えるとあ

   の桜は満開になりたいがためにまた精気

   を吸い付くしてここにいる者達を確実に

   殺す……いわば害悪の一種だ…」

 

理久兎がそう言うと紫と妖忌は顔を真っ青にする。

 

紫 「ならどうするのですか」

 

紫がそう言うと理久兎は

 

理 「妖忌さんあの桜が満開になるのに残り

   何日ぐらいですか?」

 

妖忌に聞くと妖忌はあの桜をまじまじと見ながら、

 

妖忌「恐らく残り1週間かと……」

 

妖忌がそう言うと理久兎は自身の考えた結論を答える。

 

理 「ならあれを封印すればいい」

 

紫 「ふっ封印ですか……」

 

理 「あぁ直ぐあれを封印する術式を考えて

   作らないと恐らく幽々子は死ぬぞ」

 

理久兎がそう言うと妖忌も幽々子を死なせないがために理久兎に協力する事を決意する。

 

妖忌「ならば理久兎殿ここ白玉桜で泊まって

   いってくださいそうすれば時間が短縮

   できます……」

 

理 「ありがとう妖忌さん亜狛に耶狛それから

   紫………術式を作るのに3人の力を貸して

   くれないか?」

 

亜狛「勿論やらせていただきます!」

 

耶狛「私もやる!」

 

紫 「幽々子を助けるためなら!」

 

3人は了承をしてくれる。ならば後は作るだけだ。

 

理 「なら作るぞ!」

 

そうして理久兎は直ぐに部屋へと籠り術式製作を始めるのだった。



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第144話 秩序の意味

幽々子を助けるべく理久兎達は西行妖を封印する準備に取りかかろうとしていた。

 

理 「紫、先に言っておきたいことがある」

 

紫 「何かしら御師匠様?」

 

理 「今回の西行妖の封印するにあたっては

   紫の存在が鍵となる……」

 

紫 「私の存在が?」

 

理 「あぁ俺と亜狛に耶狛そして最後に妖忌さん

   とで抵抗する西行妖を抑えるその間に紫は

   俺が作る封印の術を使って西行妖を封印し

   て欲しい……」

 

紫 「でも私より御師匠様が適任では……」

 

紫がそう言うが西行妖がどのような攻撃を仕掛けてくるのかもまた謎が多くもしの事で詠唱が中断してしまうもまた最初からやり直しとなってしまう。そうなると自分は前線に出た方が良いだろうと考えた。

 

理 「確かに俺がやっても良いのかもしれない

   が俺よりも紫の方が、妖術には長けてい

   る俺はそこを見て考えたんだがな?」

 

紫は不安を抱いているのか少しうつ向いていた。

 

紫 「…私でいいのかしら……?」

 

理 「心配するな幽々子を救いたいと心から

   願えば成功するし俺は信じてるよ♪」

 

不安を抱いている紫を励ます。だが自分は信じている。紫ならばやってくれると彼女は不安な顔から笑顔になる。

 

紫 「ふふっありがとう御師匠様気持ちが軽く

   なりましたわ♪」

 

そう言うと紫の頭に手を置いて笑いながら、

 

理 「それで良いよ肩の力を脱いてリラックス

   しないとこっちが疲れるからな♪」

 

紫 「御師匠様……」

 

理 「さぁ~てといっちょ作りますかね♪

   紫も今出来ることをしなさい♪」

 

そう言うと理久兎は紫の頭から手を離して(すずり)と墨を用意し始める。

 

紫 (このままいると御師匠様の邪魔かしらね

  ありがとう御師匠様♪)

 

そう思った紫は理久兎の邪魔になると考えて部屋からそっと出ていった。

 

理 「行ったな……」

 

紫がいなくなるのを確認し断罪神書からナイフを取り出して左手首にそのナイフを押し当てて、

 

ザッ!

 

理 「痛って……」

 

自身の左手首を軽く斬るとそこから血が溢れ出てくる。

 

理 「これを硯に入れないと後は……」

 

理久兎は血液を硯に流し込み自身の能力『理を操る程度の能力』を発動させて、

 

理 「(ルール)を制定する我が血で書かれた文字は邪

   を撃つ力を得る」

 

そう唱えると理久兎が硯に流し込んだ血と今も理久兎の手首から流れている血が一瞬光るとまた元の血の色に戻る。それを硯の半分ほど入れると今度は右手の人差し指をかざして、

 

理 「フレイムシード」

 

魔法を唱えると人差し指に小さな火の玉が出来る。そしてその火の玉を、

 

ジュー!!

 

理 「うっぐっ!!」

 

先程斬った自身の左手首に押し当てて止血をする。

 

理 「はぁ~はぁ~結構辛いな……」

 

そうして理久兎は息を整えて、

 

理 「後は墨と合わせて……」

 

そうして水の代わりに自身の血で墨を溶きそして筆にその特製の墨を浸けて

 

理 「やるか……」

 

そうして理久兎は術式を書き始めるのだった。そして術式を書くこと数時間後夕日が空を紅く染め上げる夕方の時間帯になり始める。すると、

 

亜狛「マスター西行妖に異常はありません」

 

耶狛「こっちも異常無しだよ!」

 

と、言いながら亜狛と耶狛が理久兎の部屋にやって来て状況を報告しにやってくる。さっきまで亜狛と耶狛がいないことに「何でだ?」と疑問に思った読者様のために言うと亜狛と耶狛は西行妖の見張りをしている。命有るものが近付くと危険な西行妖だが、今の亜狛と耶狛は不老不死。精気を吸い取られるどころか命も取られないことを見越して理久兎は2人に西行妖を見張ることを命じたのだ。

 

理 「そうか…なら良かった……」

 

そう言いながら理久兎は亜狛と耶狛の方を向くと亜狛と耶狛は驚きの顔を示した。

 

亜狛「まっマスター大丈夫ですか!!」

 

耶狛「酷い顔だよマスター!」

 

理 「そう…か?」

 

自身の血液を何mLか失って貧血になりつつも文字を書き続けた結果、顔が酷くむくんで真っ青になっているのだろう。

 

亜狛「マスター少し休んで下さい!」

 

耶狛「じゃないと死んじゃうよ!」

 

2人が止めようと手を肩に置くがその手を振り払い、

 

理 「止めるな…今は書き続けるしかないんだ」

 

硯にいれた血が固まると字が滲んでしまうため完成までは書き続けるしかないのだ。

 

亜狛「何でです…ってマスターその左手首は!」

 

耶狛「えっ!マスターその火傷の傷は何!」

 

理 (やべっ!)

 

2人にリストカットした腕を見られて理久兎はそれを右手で隠す。さらに亜狛と耶狛は、

 

亜 「んっ?……微かに血の臭いがしますね」

 

耶 「しかもその硯から……マスターまさか」

 

亜狛と耶狛は硯から出ている血の臭いを嗅ぎとり理久兎に詰め寄る。そして誤魔化すことが出来ないと感じて、

 

理 「……紫達には言うなよ?」(´・ω・`; )

 

そう言い理久兎は術式を書きながらこれまでの経緯を説明した。

 

亜狛「マスター貴方って人は……」

 

耶狛「何でそこまでするの……」

 

亜狛と耶狛は自分達の主人がそこまでやる理由が分からなかったのか言うが、

 

理 「自分の弟子…義娘のために命を張るのは

   当然だ昔にそう覚悟はしたからな」

 

弟子を持つという事は育てあげなければならない。だからこそ出来るだけの愛情は注ぎたいのだ。

 

亜狛「だからって……」

 

耶狛「マスター自分の事も考えないと……」

 

理 「この世に生と死があるのは知ってるよな?」

 

2人にそう聞くと亜狛と耶狛は、

 

亜狛「勿論です…そしてそれを作ったのは」

 

耶狛「マスターの弟ちゃんと妹ちゃんだよね?」

 

理 「あぁそうだ……だが本来それは繋がること

   はなかったんだ……」

 

亜狛「えっ?」

 

耶狛「言っていることがわからないよ」

 

2人がそう言うと理久兎は更に話を続ける。

 

理 「本来はイザナギの生とイザナミの死はこの

   世にあっても実現は出来なかったのが現状

   だった………だがそれを俺は自身の能力『理

   を操る程度の能力』を使って生と死を繋げ

   て実現したんだ……」

 

亜狛「待ってくださいそれって……」

 

耶狛「マスターがそれを繋げたからこの世に

   生と死の理が誕生したってこと?」

 

理 「そうだ……」

 

つまりもっと酷く言えば月の民達が嫌がる穢れという概念を生んだのは自分である。

 

亜狛「そうなると妹…耶狛が死にそうになった原

   因も…今こうして幽々子さんが死にそうな

   のも」

 

耶狛「マスターの理……のせいなの?」

 

理狛「そうなるな……」

 

理久兎は術式を書く筆を止める。亜狛と耶狛の言っていることは間違ってはいない。根本的な理由としては全て自分が創った理のせいなのだから。理をねじ曲げて生かすことは可能かもしれない。だが1人のためにそこまでは出来ない。自身の能力は全ての民が死ぬまでの間を精一杯生きるためにあるのだから。すると亜狛は、

 

亜狛「マスター1つ言っておきます……」

 

理 「何だ?」

 

亜狛「マスターがそれに責任をとうことは無いん

   ですよ……」

 

理 「どういうことだ?」

 

亜狛「確かにマスターが創った理を死を私は一時期

   恨みました………ですがそのおかげで今こうし

   てマスターの従者になったことに喜びを感じ

   ているのも事実なんですよ……」

 

理 「亜狛……」

 

亜狛がそう言うと今度は耶狛が胸を張りながら、

 

耶狛「そうだよマスター♪確かにその理は生ある

   者達からすれば恨むかもしれない…だけど

   マスターの創った理が無かったら今ごろ世

   界は無秩序だよ!だから気に病むことは無

   いんだよ!」

 

理 「耶狛……」

 

亜狛「だからマスターそう思い詰めないで下さい」

 

耶狛「そうだよマスター!」

 

2人の従者にそう言われた主人こと理久兎は、

 

理 「ハハハまさか従者にそこまで言われる

   とはな……」

 

そう言われ自分は筆を置くと、

 

理 「なら少しだけ休むよ……」

 

亜狛「それが一番です……耶狛、包帯等の治療道具

   を妖忌さんから貰ってきてくれ」

 

耶狛「わかったよ!」

 

そう言うと耶狛は妖忌から包帯等を貰うために部屋から出ていった。

 

理 「亜狛、少しだけ睡眠をとるから20分たっ

   たら起こしてくれ……」

 

そう言うと壁に寄りかかって楽な体制になると、

 

理 「Zz~Zz~Zz~」

 

軽く睡眠を取ることにした。そしてすぐに寝た理久兎に

 

亜狛「分かりましたマスター♪」

 

理久兎の言われたことに返事をするのだった。そして、耶狛が妖忌から包帯を貰ってきてそれを理久兎のリストカットした腕に巻き付けて治療をし、しばらく理久兎を寝かせ、20分後には理久兎に言われたとおり亜狛は理久兎を起こして理久兎は術式の作成の仕事に再度取りかかるのだった。来たるべきの戦いに備えて。



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第145話 弟子と師匠

理 「なっ何とか書き…終わった……」

 

ようやく封印術式を完成させることに成功させた。作るにあたっては貧血になり従者に詰め寄られたりと色々あったが何とか完成することが出来た。そして西行妖が満開になるまで残り3日となっていた。

 

理 「あぁヤバイ……目がクラクラする……」

 

もう理久兎の体力も血液の量も限界に達しているのかふらふらするし目も回ってきた。すると、

 

紫 「御師匠様……入ってもよろしいですか?」

 

部屋の外から紫の声が聞こえてくる。

 

理 「あぁ……いいぞ……」

 

理久兎がそう言うと襖が開かれ紫の顔が現れる。

 

紫 「御師匠様、夕食が……御師匠様!」

 

紫が理久兎の顔を見ると亜狛と耶狛のように驚きの反応を示した。それもその筈。今の自分の顔は、

 

理 「おっ……おっす……」

 

死人のように真っ青になっているのだから。約3日間部屋に籠りっきりで特製(血液入り)の墨が無くなる度に自身の腕を斬っては止血、斬っては止血を繰り返して左腕が切り傷と火傷だらけと見ていて醜い腕となり更にそれを隠すために包帯を巻くから左腕はもやは怪我人の腕になっていた。もう血液は結構な量を失ってもはなや貧血の度を越えていた。

 

紫 「御師匠様!大丈夫ですか!」

 

そう言って紫は自分に駆け寄る。弟子を心配させたくはないがため、

 

理 「あぁ大丈夫だ……問題ない……」

 

紫 「問題なくはないわ!すぐに横になって!」

 

理 「いやだから大丈……」

 

紫 「いいから横になりなさい!」

 

理 「わかったよ……」

 

そう言うと理久兎は敷いてある布団に入り横になる。

 

紫 「御師匠様…教えて下さい一体どうして

   こんなことに……」

 

理 「………紫、その机にある物を取りなさい」

 

紫 「……………………」

 

紫は黙って言われた机を見ると折り畳まれた1枚の紙がそこには置いてあるのを確認した。そしてそれを手に取り、

 

紫 「御師匠様これは?」

 

理 「それは対西行妖用の封印術式を閉じた

   紙だ……」

 

それを聞いた紫は驚いたのか目が点になっていた。これで幽々子を救えるという喜びもあったのだろうが自分に無理をさせてしまったいう罪悪感も顔から出ていた。

 

紫 「御師匠様…そんな無理をしてまで……」

 

理 「アハハ……紫にとって幽々子ちゃんは

   友達なんでしょ?」

 

紫 「えぇ……友達というより親友かしらね」

 

親友か。まさか弟子からそんな言葉が聞ける時が来るとは思いもしなかった。

 

理 「そうか……紫、俺はな……紫に友達が出来

   たって聞いた時すごく嬉しかったよ」

 

紫 「え……」

 

理 「今までは俺が殴り合ったりして出来た友

   や夢を共有し合って出来た友達と友達に

   なってばかりだったけど………自分自身か

   ら胸をはって友達が出来たと言われた時

   は本当に嬉しかったんだよ?」

 

紫 「御師匠様……」

 

理 「だから紫にとって自分自身から歩んで出来

   た初の友…親友である幽々子ちゃんをどう

   しても救いたかたっんだよ…」

 

紫 「御師匠…様」

   

それを聞いて紫の目からは涙が溢れ落ち自分の服に滲んでいく。本当に昔から泣き虫なんだから。

 

理 「泣くなよ……」

 

何とか若干動く右手で紫の頬優しくを触るとその手を握って、

 

紫 「御師匠様…もう無理するのは止めて

   下さい……」

 

理 「そう…だな…考えてはおくよ」

 

妖忌「理久兎殿……」

 

突然声がしたためその方向を向くと妖忌が顔を出してきた。

 

理 「妖忌さん……聴いてました?」

 

そう言いながら理久兎は紫の頬を触れるのを止めて布団に腕を入れながら聞くと妖忌は頷き話を進める。

 

妖忌「幽々子様のためにそこまでしていただい

   て本当にかたじけない」

 

理 「気にしなくていいよ…俺の自己満足だし」

 

妖忌「いやそう言うわけには……」

 

紫 「妖忌さん……夕食を…御師匠様の夕食を

   ここに持ってきて貰えるかしら?」

 

理 「紫?」

 

妖忌「勿論ですとも……」

 

そう言うと妖忌は厨房に向かって行った。

 

紫 「御師匠様せめて今はゆっくり休んで下さい」

 

理 「あぁそうするよ……」

 

妖忌「紫殿……持って参りました」

 

そう言いながら妖忌は夕食を理久兎の近くに置く。妖忌の作ったメニューは、炊き込みご飯、味噌汁、イワナの塩焼き、

菜の花の唐揚げと意外にも春らしい料理だった。

 

紫 「ありがとう妖忌さん…もう行っていいわ♪」

 

妖忌「すみません……ではこれにて」

 

妖忌は頭を下げて部屋から出ていった。

 

紫 「さてと御師匠様、お口を開けてください」

 

紫は箸で炊き込みご飯を持って理久兎の口に近づける。

 

理 「いやいや……何故そうなる?」

 

紫 「いいから食べなさい!」

 

理 「えとそれじゃ…いただきます……」

 

そうして理久兎は紫に食べ物を口に運んでもらいながら夕食を終えた……

 

紫 「……御師匠様、その顔のわりにはよく食べ

   たわね……」

 

理 「残すのも悪いからな……」

 

理久兎は妖忌が作った料理を見事完食をした。それにこんな状態になったからには少しでも多く食べて体力を回復させたい。

 

紫 「御師匠様、私はこれを片付けに行って

   きますわ……」

 

そう言うと紫は理久兎の食べた食器などを片付けてそれを持って外に出ようとすると、

 

理 「紫、俺は大丈夫だから幽々子の所に行って

   あげなさい……」

 

理久兎がそう言うと紫は、

 

紫 「それは出来ないわ今の御師匠様を放って

   おいたらまた無理するもの!」

 

理 「いや大丈夫だよ、暫くは俺も動けないしね」

 

紫 「……いえやっぱりまた来るわ」

 

そう言うと紫は食器を持って部屋から出ていった。

 

理 「やれやれ強情な子だな誰に似たんだが……」

 

呟きながら天井の染みを数えつつ、

 

理 「本当に強情な子だよ……」

 

そう言いながらまた睡眠を取ることにしたのだった。そして翌朝、

 

理 「うっう~ん……」

 

意識が覚醒し出すと体が重いことに気づき自分の体を見てみると、

 

紫 「スゥーZzzスゥーZzz」

 

紫が自分の布団の上に突っ伏して寝ていた。

 

理 (まったく……起こさないように……)

 

理久兎は紫が起きないようにそっと布団から出る。

 

理 「断罪神書の確か…ここだな……」

 

理久兎は断罪神書を広げて自身の上着もとい永琳から貰ったコートを寝ている紫に毛布がわりにかける。

 

紫 「うっうぅ~―」

 

理 「ありがとうな……」

 

そう言って紫の頭を撫でて理久兎は久々に部屋の外に出る。

 

理 「そうだ幽々子ちゃんを見てくるか……」

 

気力を振り絞って未だに寝ているだろう幽々子を覗きに行く事にした。

 

理 (幽々子ちゃんは大丈夫かな……)

 

そう考えて理久兎は幽々子のいる部屋を覗くと、

 

理 「あれ?誰もいない……」

 

そこには幽々子はおろか誰もいなかった。幽々子が寝ていたであろう布団を触ると暖かった。

 

理 「まだ暖かい……まさか……!」

 

カタン!

 

すぐさま障子を開けて外を見るとそこには、

 

亜狛「うぅぅん!!」

 

耶狛「うぅーんぅうーん!!」

 

亜狛と耶狛が地面から伸びる植物の蔦の様なもので体と口をを拘束された亜狛と耶狛の姿と、

 

妖忌「うっ………………」

 

桜観剣と白桜剣を地面に刺して倒れ伏している妖忌そして、

 

幽 「………………」

 

チャキ!

 

ナイフを自分に刺そうとする幽々子の姿があった。

 

理 「なっ!止せ~ー!!!」

 

理久兎は仙術瞬雷で幽々子に近づくが時は既に遅く、

 

ザクッ!!

 

幽々子は自分の胸にナイフを刺したのだった。



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第146話 決戦 妖怪組VS西行妖

決死の瞬雷も虚しく幽々子は自害をし自分の腕でどんどん冷たくなっていった。

 

理 「ぐっ!」

 

幽々子を抱き抱えてすぐさま後退し胸にナイフが刺さった幽々子を揺さぶりながら、

 

理 「幽々子!幽々子!起きろ死ぬな!」

 

だが理久兎の決死の叫びは虚しく幽々子は死んだことを告げるかのように体が冷たくなりもう動く気配はない…

 

亜狛「うぅん!!!」

 

耶狛「ううううぅぅん!!」

 

そして拘束されている亜狛と耶狛は西行妖からのびている枝から逃れようと必死にもがくが枝がほどけることはなく理久兎の元にも行くことも出来ない。すると、

 

紫 「御師匠様いったいどうしたの!!」

 

と、言いながら紫が走ってやって来る。理久兎は悲しみの声で……

 

理 「紫……すまん……守れなかった……お前の

   友達を……親友を……」

 

紫 「そっそんな……幽々子!!」

 

紫は幽々子の手を握るがもう生きている人の手の温度ではなかった事を実感したみたいだ。

 

理 「すまん……紫……本当にすまない!」

 

紫 「御師匠様…………」

 

紫に謝り続けていると突然、

 

? 「ギャァーーー!!!」

 

聞いているだけで不快感を表すような悲痛の叫びが響き渡る。

 

紫 「何…この叫び……」

 

理 「…………………………」

 

理久兎達が叫びが聞こえた所を見ると西行妖が満開となりその木の幹からは悲痛を表すような顔が現れていた。それと同時に亜狛と耶狛を拘束している枝は更に締め上げていっているのか、

 

ギューーー!!

 

亜狛「むぐぅーー!!」

 

耶狛「んんっん!!」

 

亜狛と耶狛も苦しみ始める。2人は不老不死だが痛覚は残っている。おそらく伸びている木の枝がさらにきつくなり2人を締め上げていることが容易にわかるかのような叫びをあげる。

 

紫 「御師匠様!早く亜狛と耶狛を助けないと!」

 

理 「…………………さ…ん……ぞ」

 

紫 「御師匠様?」

 

理 「許さんぞ貴様だけは何があっても許さぬぞ

   西行妖!!」

 

理久兎のその一言と共に大量の霊力、妖力があふれでてくる。これには最高神の理久兎ですらも堪忍袋の紐もぶちギレ先程の感じていた脱力も消え失せた。ただ幽々子を殺した西行桜をへし折りたいと思った。

 

紫 「おっ御師匠……様……」

 

幽々子の骸をそっと寝かせ叫びをあげる西行妖の方向を向きながら立ち上がり紫に指示を出す。

 

理 「紫、俺がやった紙の文字を素に術式を

   組み上げろ!」

 

紫 「御師匠様は!」

 

理 「俺はあの雑草(西行妖)を刈り取る!」

 

そう言いうと理久兎は西行妖に向かって駆け出した。

 

紫 「御師匠様…わかったわ!!」

 

そして紫も理久兎に言われた通り理久兎が作り上げた術式を読み始め術式を展開させていく。

 

西桜「ギャァーーー!!!」

 

西行妖は向かって来る理久兎に地面から根を出しての攻撃と無数の枝で攻撃を仕掛けてくる

 

理 「断罪神書!そして来い黒椿!空紅!」

 

駆け出しながら理久兎は断罪神書から2本の刀、黒椿と空紅を出して自身に向かって来る西行妖の根と枝を

 

ザシュ!ザシュ!ブゥワーー!!

 

枝と根を全て切り刻みそれと同時に空紅の炎の追加攻撃を与えて灰にする。

 

西桜「ガァーーーー!!」

 

理 「まずは俺の従者達を返してもらうぞ!」

 

そう言うと理久兎は跳躍をして亜狛と耶狛の近くにまで行くと、

 

ザシュ!ザシュ!

 

黒椿で亜狛と耶狛を拘束していた西行妖の枝を切り落とす。

 

西桜「ギャアガーーーー!!」

 

そして解放された亜狛と耶狛は自身らを拘束していた西行妖の蔦を振りほどき、

 

亜狛「すみませんマスター」

 

耶狛「助かったよ」

 

と、理久兎に言うと理久兎は2人にも指示をだした。

 

理 「亜狛!耶狛!お前らに指示を出す!まずは

   彼処に倒れている妖忌さんを連れて後退し

   ろ!それが終わり次第紫を守れ!」

 

亜狛「マスターは!」

 

理 「俺はあの雑草にやられた分だけ取られた分

   だけやり返す!」

 

耶狛「わかったよ!行こうお兄ちゃん!」

 

亜狛「あぁ!!」

 

そうして助け出された亜狛と耶狛は妖忌の救出に向かう。

だが西行妖も捕らえていた2人をただ逃すほどバカではない。

 

西桜「ギャァーーー!!」

 

西行妖は妖忌のいる方に向かって枝を伸ばして救出しようとする妖忌を狙う。

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「うんお兄ちゃん!」

 

亜狛は空間の裂け目を作り出してそこに、

 

亜 「シュート!」

 

がスッ!

 

地面に落ちている石を裂け目に蹴り飛ばす、すると妖忌の目の前に亜狛が蹴った石が現れると、

 

耶狛「拡大!」

 

ガスン!!

 

耶狛の能力で拡大化し巨大となった石が盾となり妖忌を守る。

 

亜狛「妖忌さん!」

 

そう言うと亜狛は妖忌の右肩を持ち左手に白桜剣を持って、

 

耶狛「私も運ぶよ!」

 

そして耶狛も妖忌の左肩を持ち桜観剣を持ってすぐさま後ろに後退するが

 

ダーーン!!シュル!シュル!シュー!!

 

西行妖は亜狛と耶狛が作った石の盾を破壊しその枝で亜狛と耶狛そして肩を持っている妖忌の3人に襲いかかるが、

 

理 「仙術六式刃斬!!」

 

そう言い理久兎は霊力と妖力を込めた蹴りの斬撃破を3人に向かって来る西行妖の枝に当てるとその枝は無惨に切り裂かれる。

 

亜狛「助かりますマスター!」

 

耶狛「ありがとう!」

 

理 「いいから行け!」

 

理久兎がそう言い西行妖の方を向くと、

 

西桜「ギャガガガ!!」

 

西行妖は自身の思い通りにいかず段々とキレ始めていた。

 

理 「俺の従者と友を狙うとはいい度胸だな雑草

   風情が!ただでは封印はさせねえぞ!貴様

   が二度と復活できないように無惨に切り刻

   み燃やして灰にしてやるよ!」

 

西桜「ギァガガーー!!」

 

西行妖は理久兎にもう一度その無数の枝で攻撃を仕掛けて来るが、

 

理 「妖忌さん燃えたら悪いがやらせてもらう

   ぞ!!」

 

理久兎は空紅を黒椿の刀身に置き、

 

理 「空紅の全発火能力を解放!」

 

そう言い空紅をノコギリと同じように引くと空紅の刀身に3000度以上の業火を纏わせる。

 

理 「終の秘剣カクヅチ!!」

 

空紅を一閃で切り裂きその約3000℃以上の業火で理久兎に向かって襲いかかる西行妖の枝を全て燃やしつくす。そしてその業火は枝から枝へと伝わり、

 

西桜「アギャギャーー!!」

 

西行妖はその業火によって苦しみ始める。だがそれでも西行妖の桜は灰となるどころか未だに咲き続けていた。次に理久兎のとった行動は西行妖の幹の辺りについている顔にダッシュで近づき、

 

理 「これは幽々子の仇だ!」

 

グザッ!!ブゥヮーーー!!

 

その顔に空紅を突き刺さす。そして突き刺すと同時に空紅の業火の追撃を内部に直接的にダメージを与える。

 

西桜「アガーーーー!!!」

 

西行妖はその業火が焼かれ理久兎に空紅を突き刺され苦しそうに更に悶え暴れ始める。

 

ダン!ダン!ダン!シュー!

 

そしてその枝の何本かが紫に当たろうとすると亜狛と耶狛は紫の前に出て、

 

亜狛「空間殺法!!」

 

耶狛「行って狼達!」

 

亜狛の空間殺法と耶狛の妖力で作り上げた狼の群れが紫に当たろうとしていた枝を切り落としまたは破壊して紫を守る。

そして遂に術を唱えていた紫も、

 

紫 「悪しきその桜を封じよ!!」

 

理久兎が自身の血で作り上げた西行妖用の封印結界を紫が読みあげると、その紙から理久兎が苦労して書き続けた文字が浮かび上がりその一文字一文字は西行妖を取り囲む。

 

西桜「ガアーー!!」

 

西行妖はその文字に向かって自身の枝で弾き飛ばそうとするが、

 

シュン!バチ!

 

枝が触れた瞬間そこから電撃がほとばしる。理久兎の理によって創られたその文字は邪を撃つ力を破邪の力を持っているため西行妖がその文字に触れた時に電撃がほとばしった。そして西行妖を取り囲んでいるその文字は段々と西行妖にゆっくりと締め上げていく。西行妖もそれを不味いと思ったのか

 

西桜「ギャャーーーー!」

 

バチッ!バチッ!バチッ!バチッ!バチッ!

 

自身の枝を何度も何度もその文字に叩きつけるがその度に電撃がほとばしり西行妖の枝は枝は焦げていった。そしてその文字全てが西行妖の枝、幹、根等それぞれにその文字がつくと、

 

バチバチバチバチバチビカーン!

 

そこから強烈な電撃が西行妖に襲いかかる。

 

西桜「ギャガアガアガーー!!」

 

西行妖は更に苦しみだすが封印まではまだ行っていない、某育成ゲームのポ(ピー)モンで例えると敵が弱っていないのにも関わらずモン(ピー)ターボールを投げて捕まえようとすることと変わらない。だが理久兎はそれを計算してその術式を組んだのだ。理久兎も西行妖が簡単に封印されるとは思ってはいなかった。だからこそもしの場合は理久兎が作った秘技で封印しようと考えていたのだ……空紅を突き刺したまま理久兎は霊力を空紅に込めて、

 

理 「仙術十式 封神演武(ふうじんえんぶ)!」

 

理久兎は仙術を唱えると空紅を伝って自身の霊力を西行妖に送り込む。すると西行妖の自慢ともいえる満開となった桜は、散り始めたのだ。そして桜は全て散ると西行妖は動かなくなり紫が放ったその文字は西行妖の中に入っていった……

仙術十式封神演武この技は仙術八式脱気の上位互換に相当する技。脱気は相手の力を拡散させる技だが封神演武は逆に理久兎の霊力と、西行妖の妖力を合わせて内部で結晶化させて相手を封印させる技だ……だがこれには色々なデメリットがあるため理久兎自身もこれは使わないようにしているのだその内の1つのデメリットは、

 

理 「終わった………ごめんな空紅もうお前とは

   居られそうにない…今までありがとうな…」

 

そのデメリットの1つは封印するのに媒介が必用となることだ……今現在の西行妖の内部では西行妖の妖力と理久兎の霊力が混じり合いそれが固まって結晶となって西行妖を封印している。だが空紅を引き抜けばその結晶は砕けもう一度、西行妖が暴れ始める。それが理由で空紅を引き抜くことが出来なくなったのだ。そしてもう1つのデメリットは、

 

理 「うっ!……」

 

体に違和感を感じて自身の肩辺りを見ると理久兎の寿命を表す首もとがさらに白くなりまるで白粉を塗ったかのような白さになっていた……もう1つのデメリットは自身の理久兎の寿命を削る。削る量は約500~700年を削るという理由がありあまり使わないようにしているのだ。すると亜狛と耶狛、紫が理久兎に駆け寄ってくる。

 

紫 「御師匠様大丈夫ですか!」

 

亜狛「マスター!」

 

耶狛「終わったのマスター……」

 

3人は理久兎の元に駆け寄ってくると理久兎は平常心を装って、

 

理 「あぁ終わった色々な犠牲が伴ったが……」

 

理久兎の発言で亜狛と耶狛は、

 

亜狛「すみませんマスター!俺達がもっと

   しっかりしていれば幽々子さんは!」

 

耶狛「こんな結果……私は嫌だよ……ごめんね

   マスター……」

 

2人は理久兎の言いつけを守れず幽々子を見殺しにしてしまったこと妖忌に怪我をさせてしまったことその全ての謝罪をした。

 

理 「いや……‥お前らが悪い訳じゃない………俺も

   もう少し早くこの術式を作れれば幽々子を

   助けることが出来たかもしれなかったんだ」

 

紫 「御師匠様……」

 

自分達が悔やんでいると、

 

妖忌「うっ……理久兎殿……」

 

妖忌は何とか気力で起き上がり桜観剣の鞘を杖にして自分達の元に来る。

 

理 「妖忌さんすまない幽々子を……妖忌さんの

   主を守れなかった……」

 

亜狛「ごめんなさい妖忌さん」

 

耶狛「ごめんなさい」

 

理久兎が謝ると亜狛と耶狛も謝った。

 

妖忌「理久兎殿……亜狛殿そして耶狛殿…良いの

   ですよ……理久兎殿達は幽々子様を助ける

   ために無茶をしたのではないですか………

   それがしの心はそれだけでも充分です」

 

理 「妖忌さん……」

 

妖忌「きっと幽々子様も分かってくれる筈です」

 

理 「妖忌さん……貴方にこんなことを言うのは

   悪いかもしれませんが……」

 

妖忌「何ですかな?」

 

理 「幽々子さんの体を使って西行妖に封印を

   施したい」

 

理久兎がそう言いと紫は驚いた。

 

紫 「えっでも御師匠様、西行妖は封印したん

   じゃ……?」

 

理 「いや何重にもかけてあの桜を封印したい

   こんな悲劇を二度と起こさないために」

 

もうこんな悲劇は2度と起こしてはならないという決意と理の神として生と死を繋げた者の責任を持って言うと、

 

妖忌「構いません……それで幽々子様達のような

   悲劇が起きないのであれば……」

 

紫 「妖忌さん……」

 

理 「ありがとうございます妖忌さん……亜狛

   耶狛…西行桜の地面を掘ってくれ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「うん!」

 

2人はそう言って西行妖の地面を掘っていく。

 

理 「それでは妖忌さん幽々子ちゃんの

   体、使わせていただきますね」

 

妖忌「えぇどうぞ……」

 

理久兎は幽々子の死体に近づきそして幽々子の死体のおでこに魔力を使ってルーン文字を描く。

 

亜狛「マスター堀終わりました!」

 

耶狛「終わったよマスター……」

 

理 「こっちも終わった……」

 

そう言って理久兎は幽々子の死体を抱き抱え亜狛と耶狛が掘った穴の中にそっと置く。

 

理 「紫、妖忌さん……最後に一言ありますか?」

 

理久兎はせめてと思って紫と妖忌に聞くと2人は穴の前まで来て

 

妖忌「幽々子様……今までありがとうございました」

 

紫 「幽々子……ありがとう」

 

理 「幽々子ちゃん守れなくてごめんな」

 

亜狛「本当にごめんなさい」

 

耶狛「……もしまた会えたら今度はお友達に

   なってね…」

 

5人はそう言うと幽々子の死体に土をそっとかけていき幽々子の死体を埋めた。

 

理 「終わったな……」

 

紫 「幽々子……うっ……」

 

理 「紫!」

 

ガバッ!

 

紫が倒れそうになったところに理久兎が紫を抑える。どうやら力を使いきって疲れが現れたようだ……

 

理 「頑張ったよ紫は……妖忌さんも無理して

   いるのでは?」

 

理久兎が聞くと妖忌は少しうつむいて、

 

妖忌「そうなのかもしれませんな……」

 

理 「そうですか……亜狛、耶狛、妖忌さんの

   両肩を持ってやれ……」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「了解マスター」

 

そう言って2人は妖忌の肩を持つ。

 

妖忌「かたじけない……」

 

理 「とりあえず紫と妖忌さんを運ぶぞ」

 

亜狛「了解です」

 

耶狛「わかったよマスター」

 

そうして理久兎は紫を亜狛と耶狛は妖忌を白玉桜に運び2人を布団に寝かせ看病をするのだった。



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第147話 復活の亡霊姫

西行妖との戦いから3日の時が過ぎ紫が気絶してまだ目覚めない。それどころか妖忌もその後腰を痛めて部屋から出れないので亜狛と耶狛とで看病してもらっている。そして理久兎は、

 

タン!タン!タン!タン!

 

理 「後は鰹節で出汁をとってと……」

 

理久兎は白玉桜の厨房を借りて朝飯を作っていた。理由としては動けるのが今現在で理久兎と亜狛と耶狛だけだが2人共料理があまりできないというのが理由のため何時ものように理久兎が厨房に立っていた。

 

理 「ズズズ……うむ良い出汁だね」

 

理久兎がそう言っていると……

 

ガタン!

 

襖が思いっきり開き耶狛が息をきらしながら現れる。

 

耶狛「ボス!大変だよ!……」

 

と、意味のわからないことを言われた理久兎は、

 

理 「へっ?なんだボスって……」

 

耶狛「あっごめんマスターってそんな事より!」

 

耶狛はボスからいつものようにマスターへと訂正する。

 

理 「で、どうしたんだ?亜狛が妖忌さんの隠

   している官能小説でも見つけて気絶した

   のか?」

 

と、耶狛に冗談混じりにどうしたのかを聞くと自分が飛んで行くようなことを知らせた。

 

耶狛「紫ちゃんが目覚めたんだよ!」

 

理 !!

 

紫が目覚めたと聞いた理久兎の行動は速かった。

 

ダッ!

 

紫の寝ている部屋までダッシュで向かった。

 

耶狛「あっマスター待ってよ~ー!!」

 

耶狛も理久兎を追いかける。だが理久兎達は知らなかった理久兎達が厨房から出ていくと、

 

? 「良い香りね~♪」

 

と、言いながら1人の女性が厨房に侵入したのを。そしてダッシュで紫のいる部屋の前に着くと紫のいる部屋の襖を勢いよく開ける。

 

ガタン!

 

理 「はぁーはぁー……」

 

理久兎が紫の寝ている布団を見ると、

 

紫 「御師匠様?」

 

布団の上に座っている紫がいたそれを見て安心した。

 

理 「良かったようやく目が覚めたんだな……」

 

紫 「御師匠様……私あれからいったい……」

 

紫が気絶した後どうなったのかを聞くとそれに答える。

 

理 「あの後に紫が気絶して俺と亜狛と耶狛と

   で紫と弱っている妖忌さんを運んだんだ

   よ………そんで紫が気絶したのが今日を入

   れて4日前だ……」

 

紫 「えってことは私3日も寝てたの!」

 

理 「あぁ中々起きないから心配したぞ」

 

紫 「そう…ごめんなさい手間をとらせて」

 

理 「いや気にするな……そうだ腹減ってない

   か?」

 

紫に聞くと若干恥ずかしそうに、

 

紫 「えっと……少しだけですが…」(///▽///)

 

理 「ハハハあいよ少し待っててくれよ今特製

   おじやを作ってくるからな♪」

 

そう言って理久兎が立ち上がると、

 

耶狛「ぜぇーぜぇーマスター早いよ!」

 

ようやく耶狛が到着した。

 

理 「耶狛、しばらく紫の相手をしててくれ」

 

耶狛「OKマスター!」

 

理 「頼んだよ♪」

 

理久兎は耶狛に頼むと紫の部屋から出ていきおじやを作るために厨房に向かうために廊下を歩いていくと、

 

亜狛「マスターどうなさったのですか?やけ

   に上機嫌で……」

 

亜狛に遭遇し理久兎が何故上機嫌かと聞いてくる。そして理久兎はそれに答える。

 

理 「あぁやっと紫が目覚めてな♪」

 

それを聞いた亜狛も嬉しそうに、

 

亜狛「そうでしたか♪」

 

理 「それで今から厨房に向かっておじやを

   作ろうとな♪」

 

亜狛「なるほど……」

 

理 「ところで妖忌さんの調子は?」

 

妖忌の調子を聞くと亜狛は答える。

 

亜狛「えぇ大分楽にはなってきてますよ」

 

理 「そうかそうかなら良かったよ…そうだ!

   そろそろ妖忌さんに薬を渡す時間か」

 

亜狛「あっそうだった私もそう思って取りに

   来たんですよ」

 

理 「そうかあぁ亜狛、妖忌さんの薬を取ったら

   厨房に来てくれ妖忌さんの分の料理と煎餅

   を渡すから」

 

亜狛「分かりました」

 

そうして2人は廊下を歩いていき亜狛は薬を取りに別の部屋へ向かい理久兎は厨房に着く。

 

理 「さてとおじやを作るかな」

 

そう言って理久兎は厨房に入ると、

 

? バリッ!バリッ!バリッ!バリッ!(^〇^)

 

と、豪快な音を立てて煎餅をかじっている少女もとい死んだはずの幽々子を見てしまう。

 

理 「………………………」

 

黙って厨房から出て目に手を置いて、

 

理 「あれ……俺も年かな……幻覚が見え初めて

   きたぞ………」

 

そう言うと理久兎はもう一度厨房に入ると、

 

幽? ゴク!ゴク!ゴク!ゴク!(。^。^。)

 

今度は幽々子?が自分が丹精込めて鰹節から抽出した熱々の出汁を鍋ごといっき飲みをしていた。それを見てしまい、

 

理 「………………………………………」

 

黙ってまた厨房から出て、

 

理 「あれれ~おっかしいな……これまで寿命が

   近づいて来ても幻覚は見たこと無かった

   のにな……」

 

可笑しい。ついに自分の目は可笑しくなっていた。こうなると次は小便の切れが悪くなるのかと思っていると、

 

亜狛「マスターやって来ましたよ♪」

 

そう言いながら亜狛が厨房にやって来ると亜狛に、

 

理 「亜狛ちょっと厨房覗いて見てくれないか?」

 

理久兎は自分1人だけが幽々子を見てしまったなら幻覚だと考える。なら亜狛達にも見せれば幻覚ではないと考えられるので亜狛にそう頼んだ。

 

亜狛「はぁ~?」

 

どうしたんだといった表情で亜狛が厨房を覗くと、

 

幽? モグモグモグモグ(*´∀`*)

 

今度は厨房に隠しある妖忌のおやつであろう大福を食べている幽々子を見てしまった亜狛は、

 

亜狛「………………………………」((゚□゚;))

 

理久兎と同じように黙ってはいたが開いた口が閉まらないまま厨房の外に出る。

 

理 「何を見た亜狛……」

 

理久兎は亜狛に聞くと亜狛は正直に答える。

 

亜狛「ゆっ…幽々子さんが台所で大福を食べて

   ました……」

 

理 「そうか…………」

 

亜狛「……………………」

 

理 「……………………………」

 

自分と亜狛とで暫くの沈黙が続く。そして、

 

2人「ちょっと待て~ーー!!!」

 

亜狛とで大声をあげて厨房に突撃する。

 

幽?「んっ?貴方達はだぁ!?」

 

ガシッ!

 

幽々子?が何かを言う前に腕を掴むと、

 

理 「亜狛!妖忌さんに知らせろ!!」

 

亜狛「分かりました!!」

 

亜狛は理久兎にそう言われいち速く妖忌の部屋へと向かい理久兎は幽々子?の腕を掴み紫達のいる部屋へとダッシュをする。

 

幽?「ちょっ!キャー~!!」

 

理久兎の走りで幽々子の体は宙に浮きながら引っ張られた。そして理久兎と引っ張られている幽々子?が紫と耶狛のいる部屋に着くと、

 

ドスン!!

 

理久兎は襖を蹴り破って紫達のいる部屋へと入った。

 

紫 「えっ!御師匠様なんですかいったい!」

 

耶狛「マスターいったいどうしたの!?」

 

突然のこと過ぎて紫も耶狛も混乱していたが、

 

理 「たっ大変だ紫!幽々子が!!」

 

そう言いわれ紫は理久兎の手に引っ張られている、自分の親友であり死んだはずの幽々子を見ると、

 

紫 「ゆっ幽々子!!」

 

耶 「えっ!幽々子ちゃん!?」

 

紫も布団からすぐに起き上がり理久兎に引っ張られてきた幽々子?を見ると、

 

幽?  (@_@)

 

幽々子?は目を回していた……そしてそれを見た理久兎は……

 

理 「やっべ……」

 

理久兎も驚きすぎて幽々子?の手を強引に引っ張ってしまったことにやり過ぎたと感じた。すると、

 

妖忌「幽々子様がいると言うのは誠ですか!」

 

そう言いながら妖忌が叫びながら走ってきた。

 

亜狛「妖忌さん無茶はダメですって!!」

 

亜狛も妖忌の後ろから現れる。そして妖忌は幽々子?を見ると

 

妖忌「ゆっ幽々子様~!!」

 

そう言いながら妖忌は目を回している幽々子?の肩を掴んで揺さぶると、

 

幽?「あれ……ここは………」

 

幽々子?が起き出すと妖忌は

 

妖忌「うぉー~!幽々子様!!」

 

と、歓喜の涙を流して叫ぶのだが、

 

幽?「貴方達は誰かしら?」

 

幽々子?のその一言によってこの場の全員は、

 

全員「えっ!?」

 

驚いて固まってしまった。そして色々と話をまとめるために数分後が経過する。

 

理 「つまり……幽々子ちゃんが覚えている

   のは自分の名前だけってこと?」

 

理久兎がそう訊ねると幽々子は笑顔で

 

幽 「そうね……何をやっていたのかも覚えて

   ないのよ……」

 

理 「俺や紫もしく妖忌さんですら分からない

   のか?」

 

理久兎はもう一度聞くと、

 

幽 「ごめんなさい……貴方達のことも分から

   ないわ……」

 

これによって理久兎はわかってしまった幽々子が記憶喪失だということに、

 

理 「紫…幽々子ちゃんの記憶やっぱり無いっぽ

   いな………ごめんな妖忌さんも期待させちゃ

   って」

 

紫 「そう…………」

 

妖忌「いやむしろ良かったのですよ」

 

紫 「そうね……」

 

紫や妖忌は思っていた。過去の幽々子は自身の父親や他の従者達が死んで悲しみに心が侵食された故にそこを西行妖にとり入られたのだと。だからこそ今の幽々子は幸せになれると紫と妖忌は確信していた。そして紫は幽々子に近づき、

 

紫 「私は八雲紫よ♪よろしくね幽々子♪」

 

また改めて自己紹介をすると幽々子は笑顔で、

 

幽 「よろしくね紫♪」

 

紫が自己紹介をすると今度は妖忌が幽々子の前に座り

 

妖忌「魂魄妖忌……幽々子様の従者で御座います」

 

妖忌もまた自己紹介をすると幽々子は紫にも見せた笑顔で

 

幽 「私って従者がいたのね♪」

 

そして、今度は亜狛と耶狛が幽々子の前に来ると

 

耶狛「私は耶狛!よろしくね幽々子ちゃん♪」

 

亜狛「耶狛の兄の亜狛ですよろしくお願いいた

   します幽々子さん」

 

亜狛と耶狛も初の自己紹介をすると、

 

幽 「フフ♪耶狛ちゃんにそのお兄さんの

   亜狛くんねよろしく♪」

 

そして肝心のこの作品の主人公、理久兎も幽々子に近づいて

 

理 「俺は深常理久兎……紫の師匠で亜狛と耶狛

   の主人だ……後さっきは悪かったな…」

 

理久兎は自己紹介を合わせて幽々子に謝る。

 

幽 「フフ♪気にしないでそれとよろしくね♪」

 

と、この場にいる全員が自己紹介を終えると理久兎は

 

理 「そうだ飯を作らないと!」

 

妖忌「理久兎殿お手伝いします」

 

理 「妖忌さん腰は?」

 

妖忌「ほっほっほっこんなもの幽々子様を

   また見ることが出来て直ってしまい

   ましたよ♪」

 

理 「そうですかならお願いしますねシェフ?」

 

妖忌「分かりました理久兎殿」

 

そうして理久兎と復活した妖忌は料理を作り直すのだった。なお料理の量は約3倍に増えたのだった。そしてその2日後、

 

妖忌「理久兎殿、紫殿それに亜狛殿、耶狛殿

   お世話になりました」

 

幽 「ありがとう紫、理久兎さん、亜狛くんに

   耶狛ちゃん♪」

 

そう言い幽々子と妖忌はお礼を言う。そう今日この日やっと理久兎達は現世に帰るのだ……

 

理 「いえいえ此方も妖忌さんの腕を見られた

   ので満足ですよ♪」

 

紫 「えぇまたいつか会いに来るわ幽々子♪」

 

耶狛「私もまた会いに行くよ!ねっお兄ちゃん」

 

亜狛「あぁそうだな♪」

 

理 「さてと紫、スキマを開いてくれ♪」

 

紫 「えぇ勿論よ♪」

 

そう言い紫は境界を弄りスキマを開く、すると妖忌が理久兎の側に近づくと幽々子や紫達には聞こえないようにそっと話をする。

 

妖忌「(理久兎殿………)

 

理 「(どうかしましたか?)

 

妖忌「(それがしは、しばらく旅に出ます)

 

理 「(えっ!)

 

妖忌「(なので幽々子様を時々は見てやってください)

 

そう言われた理久兎は妖忌に、

 

理 「(大丈夫ですよ俺の愛弟子が見に来ます♪)

 

妖忌「(そうでございましたな♪)

 

そうヒソヒソ話をしていると

 

紫 「御師匠様そろそろ良いですか?」

 

理 「あぁそうだね……ありがとう妖忌さん

   その方法いつか試して見ますね」

 

妖忌「そうですか」

  (かたじけない理久兎殿)

 

そう言うと妖忌は幽々子の側に戻る。

 

紫 「何を話していたのですか?」

 

理 「料理の方法だよ♪」

 

紫 「そう……なら行きましょう御師匠様♪」

 

理 「そうだねありがとう幽々子ちゃん

   妖忌さん」

 

亜狛「ありがとうございました」

 

耶狛「バイバイ」( ´∀`)/~~

 

理久兎と亜狛そして耶狛はもう一度お礼を言って紫のスキマへとダイブした。

 

紫 「それじゃあね幽々子♪妖忌さん♪」

 

そして紫もスキマへと入りスキマは閉じる。

 

幽 「また会いましょう紫、理久兎さん」

 

妖忌(本当にかたじけない理久兎殿)

 

そうして理久兎達も元の生活に戻るのだった。



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第八章 第一次月面戦争
第148話 近づく寿命


白玉桜から帰ってきてもう1年という人間達からしてみれば永く妖怪達からしてみればあっという間の時間が過ぎた。

 

理 「……マジでヤバイ手が動かなくなってきた」

 

1年前に使った仙術のせいで寿命を縮めてしまったことに焦りを感じていた。もう白粉は首もとの殆どを白くし手や体は痺れを感じていて1、2年前まで出来ていた細かな作業の裁縫だったり筆で文字を書くことが出来なくなっていた。

 

理 「……これは紫の作った出来たての世界を見

   る前に死ぬかな……」

 

せめてその世界が出来るのを目にはしたいと思った。だがもう無理かもしれない。せめて後100年あれば見せそうなのに。すると玄関の門が開き亜狛と耶狛が入ってきた。

 

亜狛「マスター言われた仕事は終わりました」

 

耶狛「終わったよマスター♪」

 

今の自分ではもう出来ないような作業は現在2人にやってもらっている。今の自分よりも遥かに効率が良いためだ。だがこの時に思った今なら2人にある事を伝えられると。

 

理 「紫の気配はないかな……なら丁度良いの

   かもな……亜狛、耶狛こっちに来てくれ」

 

亜狛「何ですかマスター?」

 

耶狛「マスターどうしたの?」

 

2人に聞かれ自分は改まりながら2人の顔を見て、

 

理 「今から2人に話すことは口外には話すな」

 

亜狛「……分かりました」

 

耶狛「分かったよ♪」

 

もう一度回りを見て様子を伺いつつ2人に小声で、

 

理 「まずこの首もとが白い理由を話すこれは

   俺の寿命を表している……」

 

亜狛「えっ……」

 

耶狛「マスター死んじゃうの?」

 

これまで伝えてなかった事を伝えたため2人は驚いていた。だがただ死ぬわけではない。

 

理 「いや死んでも蘇るが何年か先になる」

 

耶狛「なんだ……」

 

亜狛「そうですか……ですがマスターが言いたい

   のはそれだけでは無いですよね?」

 

理 「いや2人には俺が死んだ後やって貰い

   たいことがある……」

 

自分がいなくなれば恐らく2人はどうすればいいのか分からないと思いある計画を経てていたのだ。

 

亜狛「やって貰いたい事ですか?」

 

耶狛「どんなこと?」

 

理 「あぁそうだやって貰いたいことだ亜狛に

   耶狛俺が死んだらそこの引き出しの上か

   ら3番目を開けろするとそこは2重底に

   なっているから1枚板をどかすとそこに

   俺が死んだ後やって貰いたいことが書か

   れている紙があるそれを頼りにしばらく

   は行動して貰いたい…」

 

死んだ後のことを聞いた亜狛と耶狛は結構な真顔で、

 

亜狛「やけに用意周到ですね……」

 

耶狛「うん私も驚くぐらいに……」

 

理 「それを見られると俺の正体がバレる恐れが

   あるからな……」

 

自分の出来るだけ隠し通したい。嘘をつく形になったとしてもそれは明かしたはない事なのだから。

 

亜狛「でもマスター何で正体を隠すのですか?」

 

耶狛「あっ私もそれ気になってたよお兄ちゃん」

 

隠す事に対して気にはなっていたみたいだ。口を開きそれについても答えることにした。

 

理 「そうだな………2人には前に生と死を繋げ

   たってのは話したよな?」

 

亜狛「えぇそうですね……」

 

耶狛「うんマスターはそう話したよ」

 

理 「それによって生きる者には大きく分けて

   二極存在する……」

 

亜狛「二極ですか?」

 

理 「あぁそうだ1つはそれを良しと思い必死

   に生きる者達………そしてもう1つはその

   理を良しと思わない者達だ……」

 

耶狛「良しとしない?」

 

顔を見た感じまだ分からないといった疑問符を浮かべていたのでもう少し詳しく話そうと思い考えながら口を開き、

 

理 「そう良しとしない者達だ………前の亜狛が

   言ったことそのままだ」

 

亜狛「前に言ったことって恨んだとかの事です

   よね?」

 

理 「そうそれだ…大事な人が死んだら皆は死

   とその理を恨むのは当たり前だ……」

 

誰しも死というのは悲しいもの故に恨まれる。別れをしたくはないがために。

 

亜狛「しかし恨まれたからといって……」

 

耶狛「正体を隠す程じゃ……」

 

2人がそう言うと理久兎は更に話を進める。

 

理 「もし大事な人の葬式でその理を創った奴

   が目の前にいてみろ?皆は必ず人殺し!

   死ね!顔を見せるな!そんな罵声を浴び

   せてくるしかも下手をすると殺しにかか

   ってくるぞ?」

 

それを言われた2人はハッとする。どうやらようやく分かったみたいだ。2人の主人である自分は常にターゲット(殺害対象)になりうると。

 

理 「まぁ他にも色々と理由はあるが一番の理

   由はそれかな……」

 

亜狛「なんか……すみません……」

 

耶狛「ごめんねマスター嫌なこと聞いて……」

 

2人が謝ってくるが理久兎は笑顔で、

 

理 「いや分からないことは聞かないと駄目だ

   からな………お前らは悪くないよそれに恨

   まれるのはもう慣れてるし」

 

だがそれはまた少しの嘘である。慣れてはいるというのは本当だが気持ちの良いものでは決してない。出来るものなら恨まれたくはないものだ。

 

理 「おっと話がそれたな‥‥‥とりあえず説明

   した通り2人共お願いするよ♪」

 

亜狛と耶狛にお願いをすると2人は笑顔で、

 

亜狛「分かりましたマスター♪」

 

耶狛「うん!」

 

理 「ありがとうな……」

 

そんな話をしていて自分はある事を思った。

 

理 「そういえば紫、全然来ないな………亜狛

   紫の気配は感じるか?」

 

亜狛「いえ空間の境界は弄られてはいないので

   まだ来てないだけかと……」

 

理 「う~んだいたいこの時間辺りには「御師匠

   様ご飯を食べにきましたわ♪』なんて言い

   ながら来るのにな……」

 

耶狛「言われて見るとそうだね……」

 

亜狛「何をしているのでしょうかね……」

 

自分達が不思議に思っている一方で紫達はというと。

 

美 「紫……本当にやるのか?」

 

風雅「私共、天狗達は構いませんが………」

 

ゲン「大丈夫ですかい紫さん?」

 

幽 「本当にやるの紫?」

 

4人に聞かれた紫は空を見つめながら答える。

 

紫 「えぇ………私はこれまで御師匠様に色々な

   事を教えてもらい色々な物を貰いました

   わだけど………私はまだ1つも返すことが

   出来ていない」

 

紫は悩んでいた。自分に色々なことを教えてもらい色々な物をくれた理久兎に恩返しが出来ていないことにだから紫は決心した。理久兎も無理だと言うことにチャレンジをして自分がここまで成長したと言わせるために見せるために。

 

紫 「だからお願い協力をしてちょうだい」

 

紫はこの場にいる美須々、風雅、ゲンガイ、幽々子に頭を下げる。すると頭を下げた紫以外の全員は、

 

美 「私は賛成だね!たまには理久兎にギャフン

   と言わせたいからね!」

 

風雅「我も問題はありません天狗達の底力を見せ

   ましょう」

 

ゲン「俺らも微力ながらお手伝いします」

 

幽 「私も良いわよ友達の頼みだもん♪」

 

そしてこの場の全員は賛成をしてくれた。

 

紫 「ありがとう…なら時間は今日の夜開始するわ」

 

美 「しかし紫よ何で今日なんだ?」

 

紫 「あそこに行くには満月じゃないと意味

   無いからよ……そう月の都へ行くには…」

 

紫達がやろうとしていたのは月へ侵略だ。かつて理久兎が止めろと言ったことをしようとしていたのだ。

 

紫 「それと勿論だけど御師匠様には内緒でお

   願いしますわね」

 

紫に言われたこの場の全員は、

 

美 「分かってるよ……なら私は行くとするよ

   メンバーを集めないといけないからね」

 

ゲン「俺らの方も集めないといけないんで失礼

   しますよ後勿論言いませんよ♪」

 

そう言って美須々とゲンガイは部屋から出ていく。

 

風雅「我も仲間を集めてくる紫殿と幽々子殿は

   ここにいてくれ……」

 

そう言って風雅も部屋から出ていった。

 

幽 「やれるからしらね紫?」

 

紫 「多分……いえ絶対にやるわ」

 

そう言いながら紫はまだ昼間の薄い月を眺めるのだった。

 



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第149話 胸騒ぎ

理久兎達は紫が来るかと思ったが結局来なかったので飯を済ませて今日はもう寝ることにしたのだが、

 

理 「う~ん……」

 

亜狛「マスターどうかしたのですか?」

 

耶狛「紫ちゃんが来なかったことが心配なの?」

 

耶狛に思っていることを言わ頷き、

 

理 「あぁ………あの紫が飯を食いに来ないのが

   どうも不思議でな……」

 

理久兎達が平安京にいた時は1週間1回か2回程よく話をするついでに飯を食っていっていたのだが今は常に妖怪の山にいる。そういうのもあって紫はよく頻繁に来ていたのだ。そのせいもあって不思議でしょうがなかったのだ。

 

理 「う~ん妙に胸騒ぎがするんだよな……」

 

亜狛「マスター気にしすぎでは?」

 

耶狛「でもマスターの勘って結構な確率で当

   たるよね……」

 

理 「うむ……まぁ…考えてもしょうがない何か

   やらかすようなら止めれば良いしとりあ

   えず寝ようか」

 

この胸騒ぎを後にまわして寝ることを提案した。

 

亜狛「そうですね……お休みなさいマスター」

 

耶狛「うん…お休みなさい……」

 

そう言い2人は布団に入ると、

 

亜狛「グゥ~Zzグゥ~Zz……」

 

耶狛「スゥ~zZスゥ~zZ」

 

2人はすぐに寝てしまった。それを何度も見ているとこう思ってしまう。

 

理 (いつも思うけど寝るの…早くない……?)

 

亜狛と耶狛は理久兎に頼まれた仕事をいつもこなしそして夜はぐっすり眠る。それが亜狛と耶狛の生活リズムだ。恐らく動物としてのリズムが未だに抜けないのだろう。

 

理 (考えるのはよしてもう寝るか……)

 

自分も亜狛と耶狛と同じように布団に入り眼をつぶって眠るのだった。一方で紫達は河童達の溜まり場の大池に集まっていた。

 

紫 「皆、準備は出来たかしら?」

 

紫の一言を聞いた妖怪達は、

 

妖怪「オォーーーー!!!」

 

大声で叫ぶ。妖怪の中には鬼や天狗達は勿論のこと河童や他にも沢山の妖怪達が終結していた。

 

美 「紫、私ら鬼は大丈夫だ!」

 

萃香「さぁ~てといっちょ暴れるよっか♪」

 

勇儀「あぁ!がんがん暴れてやるぜ!」

 

美 「しかし華扇…お前は本当に行かないのか?」

 

美須々にそう言われた華扇は頷き呆れながら、

 

華扇「えぇ生憎暴れる気は起きてないのよね」

 

萃香「まっお土産を期待してよ♪」

 

勇儀「お前の分も勝利を味わってくるぜ華扇♪」

 

華扇「ハイハイお好きにどうぞ………上手くいくならね

 

華扇はいかない理由は理久兎の昔話からだ。あの理久兎が拒否するということは何かあると華扇はそう考えていたからだ。そして天狗達は、

 

風雅「こちらも編成はした……狼牙達ここは任

   せるぞ……」

 

風雅がそう言うと狼牙達は、

 

狼牙「わかっております天魔様……」

 

文 「私も行きたかったなぁ……」( ̄З ̄)

 

はた「まったく文は……」

 

文 「だって……」

 

文が若干不満そうにしていると風雅は文に近寄って頭に手を置き、

 

風雅「ハハハ♪文は相変わらず変わらないな」

 

文 「だって凄く気になりますもん!」

 

風雅「だがまだはたてや文は若いそれを分かっ

   てくれ……」

 

彼女達はまだ若い。故にこの戦いで命を落とされてもたまったものではないそのためお留守番だ。そして文は諦めたのか、

 

文 「ならお土産話を期待してます……」

 

風雅「あぁ任せておけ」

 

はた「行ってらっしゃい天魔様……」

 

風雅「あぁ行ってくるよ♪」

 

天狗達の会話が進んでいる一方で河童達は、

 

ゲン「さぁ~てと月の民達の技術を奪います

   かね♪」

 

河童「ゲンガイさん楽しみですね!」

 

ゲン「あぁ!これで夢の光学迷彩に辿り着ければ

   良いんだけどなぁ……」

 

ゲンガイは月の民達の技術を見ることが楽しみのようだ。

 

幽 「紫、そろそろよくないからしら?」

 

紫 「それもそうね♪」

 

幽々子に言われた紫は手をかざすと水辺にこれまでよりも大きなスキマを展開させる。

 

紫 「それとここに残る者達はくれぐれもこの

   事は御師匠様達には言わないでおいて頂

   戴♪」

 

狼牙「分かったまぁ言わないでおく」

 

文 「まっ私も言う気はありませんね♪」

 

はた「私も言わないからね……」

 

華扇「………………………」

 

天狗達がそう言っている中でも華扇は黙り続けていた。

 

紫 「さぁ!月へ侵攻を開始しますわ!」

 

妖怪「オォーーーー!!!」

 

妖怪「楽しみだぜぇ!!」

 

その一言と共に妖怪達は池に出来たスキマに飛び込んでいき殆どの妖怪達がスキマに入ると、

 

紫 「それじゃ私達も行くかしらね♪」

 

幽 「えぇ♪」

 

紫と幽々子もスキマに入る。そして2人が入ったと同時にスキマは閉じられたのだった。そして残った者達は、

 

狼 「見送りも終わったし帰るとするか」

 

文 「さてと!今から記事を作りますか!」

 

はた「妙に気合い入ってるわね文…」

 

文 「えぇ本当はこの河童に作って貰ったカメラ

   で戦いを記録したかったんですけどねぇ」

 

はた「えっでもどうやって記事を作るの?」

 

文 「勝つんですから今のうちにね♪」

 

はた「はぁ~本当にずる賢いわね…」

 

そう言いながら文とはたて達の天狗達も天狗達の住処へと帰っていく。だが紫達や他の妖怪達は知らなかった。いや1人だけ知っていたというのが正しい華扇は誰も居なくなった場所で独り言いや誰かと話し始めた。

 

華扇「そういえば貴女は行かなかったのね」

 

? 「私もそこまで馬鹿じゃないわ………所で

   どうするの貴女は?」

 

華扇「何がかしら?」

 

? 「理久兎達にこの事を言うの?」

 

夜のとばりに紛れて言う声の主は理久兎達にこの事を伝えるのかを華仙に聞くと、

 

華扇「私は無理ね………美須々様にも言うなって

   口止めされたもの………」

 

? 「そう……」

 

華扇「だから貴女がいえば万事解決だと思うけ

   ど闇の食人妖怪さん?」

 

そうさっきから華仙が話していたのは闇の食人妖怪ことルーミアだ。

 

ル 「そうね………まっ伝えるだけは伝えておく

   わよ……」

 

華扇「なら覚悟して伝えなさい……」

 

ル 「どうして?」

 

ルーミアが聞くと華仙は、

 

華扇「理久兎のことだから物凄い形相になって

   紫達の後を追うから……」

 

ル 「まぁ覚悟はしておくわ………」

 

ルーミアはそう言って夜のとばりに闇に紛れてこの場からいなくなるのを感じた華仙は、

 

華扇「確実に荒れることになるわね……」

 

そう言って華仙も夜に輝く満月を背にして自身の住処へと帰っていった。

 



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第150話 戦争開始

目覚めのよい朝となり鳥の囀ずり声と共に理久兎は起床した。

 

理 「う~ん飯を作らないとなにしても紫は

   どうしたのやら………風雅辺りにでも聞

   きに行くか……」

 

そう言い理久兎は布団から抜け出し厨房へと向かい朝飯を作ることにした。そして数分後……

 

理 「お~い亜狛、耶狛そろそろ起きろよ」

 

厨房にいる理久兎に呼び掛けられ亜狛と耶狛も、

 

亜狛「やめてくれ耶狛!」(;´゚д゚)ゞ

 

耶狛「どうしたなお兄ちゃんファー~」(´д⊂)‥

 

と、亜狛は訳の分からないことを言いながら起床し耶狛は突然の亜狛の叫びを聞いてあくびをしつつ起き出す。

 

亜狛「ゆっ夢か……」

 

耶狛「だからどうしたの……」

 

亜狛「いや悪いな耶狛…夢で叫んじゃった……」

 

耶狛「もう脅かさないでよ……」

 

理 「お~い2人共さっさと起きて運んでくれ」

 

料理を運んでくれと言い亜狛と耶狛はすぐに布団から出て、

 

亜狛「あっすみません行くぞ耶狛」

 

耶狛「うんお兄ちゃん!」

 

そうして亜狛と耶狛も起き出し理久兎の作った料理を運ぶ。

 

理 「それじゃいただきます」

 

亜狛「いただきます」

 

耶狛「いっただっきま~す♪」

 

作った料理を食べ始める。そして亜狛と耶狛が料理を食べ進めると2人は顔をしかめて、

 

亜狛「マスターやっぱり前より味が落ちました

   ね………」

 

味噌汁を飲んだ亜狛はそう言い耶狛は箸でつくしを持ち上げて、

 

耶狛「うん…切り方も昔より大雑把だよね」

 

と、2人に言われた。結構気にしているのだが仕方なく謝罪する。

 

理 「悪いな……ここ最近手が前より動かなくなっ

   ていてな……」

 

理久兎の手は昔に比べると動きが鈍くなっていた。そのせいで包丁で食材を繊細に切ることも、火の調整も難しくなっていた。

 

亜狛「……しかたなしですか」

 

耶狛「しょうがないよね……」

 

理 「本当にすまないな……」

 

本当は何時ものように料理を作りたいが作れないため少し自分でもがっかりしてしまう。だがそれでも理久兎達は食事をしていき終え2人に今日する事を伝える。

 

理 「亜狛、耶狛今から風雅の家に向かうよ」

 

亜狛「なんで風雅さんの家なんですか?」

 

耶狛「急にどうしたの?」

 

理由も聞かれた理久兎はそれについて答える。

 

理 「だいたい紫はそこにいるから風雅達なら

   知ってると思ってな……」

 

昨日の晩飯を食いに来なかった紫の事が気掛かりだった。だから風雅達なら知っているのかもしれないと考えた。

 

亜狛「……ふむ分かりました行きましょう」

 

耶狛「それじゃ繋げないとね♪」

 

そう言うと2人は立ち上がり風雅の家の近くに空間を繋げる。

 

理 「行けるか?」

 

亜狛「行けますよマスター」

 

耶狛「問題ないよ!」

 

理 「それなら行くよ」

 

そう言い理久兎達は裂け目へと入っていった。そしてここ天狗の住みかの近くでは、

 

狼牙「…………ふぅ天魔様達は今頃どうなっている

   ものか……」

 

白狼「フフ……狼牙さんいえ狼牙隊長大丈夫よ♪

   だってあの天魔様よ♪」

 

狼牙「あっあぁそうだな……」

 

因みに狼牙は念願かなって今目の前にいる白狼にかんざしあげて告白しOKを貰えることが出来たのだ。そしてその相手の白狼の名は、

 

狼牙「なっなぁ静華………」

 

静華「何ですか?」

 

どうやら静華というらしい狼牙もよくここまで発展したものだ。

 

狼牙「おっ俺と………」

 

静華「俺と?」

 

狼牙「けっ……けっ」

 

狼牙が次の言葉が言えずに悶えていると狼牙の1m上に裂け目が出現するとその裂け目から毎度お馴染みの3人が落ちてくる。そしてその裂け目は狼牙のいる位置のまさしく上だ。結果はお察しの通り。

 

ドスッ!

 

狼牙「げっごん!!!」

 

静華「キャッ!!」

 

理 「あれ?なんか踏んだかな?」

 

上空から落ちてきたのは理久兎だ。しかも突然のことで狼牙の彼女である静華も驚く。そして更に上から亜狛と耶狛も落ちてくる。

 

理 「おっと避けるか」

 

そう言い理久兎は狼牙の上から降りる。そして降りると今度は亜狛と耶狛が、

 

ドスッ!ドスッ!

 

狼牙「アガルフ!!」

 

耶狛「あれ?お兄ちゃんなんか踏んだかな?」

 

亜狛「えっ……あっ!!耶狛すぐ降りろ!」

 

亜狛は自分達の下敷きとなっている狼牙を見てしまいすぐに耶狛と狼牙から降りる。そして下敷きとなった狼牙はすぐ立ち上がり

 

狼牙「てめぇ!何で何時も何時も俺の邪魔して

   くるんだ!!」

 

と、理久兎達に文句を言うと理久兎は笑いながら

 

理 「いや~悪いな今回はわざとじゃないんだよ

   わんわんお……」( ^∀^)

 

狼牙「てめぇ絶対に反省してないだろ!今度こそ

   殴り飛ばしてやる!!」

 

静華「落ち着いて狼牙さん!」(。>д<)(゚Д゚#)

 

静華は今にも理久兎に殴り掛かりに行ってしまいそうな狼牙を押さえ込む。そしてそんな怒り全快な狼牙に聞きたいことを聞くことにした。

 

理 「あっそうそう紫ちゃんはそっちにいる?」

 

そう白狼天狗の彼らなら何か知っているかと思い聞いてみると、

 

狼牙「いや俺は知らんぞ!!」

 

静華「わっ私も知らない!」

 

と、言っているが理久兎は彼らが目をそらして言っていたのを見逃してなかった。しかも先程までの怒りが一瞬で消えていてすぐに分かる。

 

理 「お前ら何か知ってるだろ」

 

理久兎が狼牙と静華に詰め寄ると2人がとった行動は、

 

狼牙「我は本当に知らないのだ!!」

 

静華「うん!」(´□`; 三 ;´□`)

 

理 (怪しい……)(¬_¬)

 

亜狛「分っかりやすいな狼牙さんの彼女さん

 

耶狛「う~ん分からないのかな……」

 

と、やはり分からないのかと思っていると、

 

ル 「あれ?理久兎どうしたの?」

 

そう言いながらルーミアが現れて此方へと歩いてくる。

 

理 「あっそうだルーミアに聞きたいんだけど

   紫がどこに行ったのか知らないか?」

 

と、言うと小声で、

 

狼牙「フフ…馬鹿めこのプロジェクトに()()()()

  いる妖怪達全員は口止めされているからな

  喋らないのぞ!墓穴だったな!

   

理 「何か言ったか?」

 

狼牙「いいや何も!」

 

と、しらを切っているとルーミアが口を開き、

 

ル 「えぇ知ってるわよ確か月に行くって言っ

   ていたわよ♪」

 

ルーミアは笑顔でそう答えてくれた。すると狼牙と静華は、

 

狼牙「おい馬鹿野郎!」

 

静華「なんでそれを言っちゃうんですか!!」

 

と、言うとルーミアはドSのような笑顔で、

 

ル 「えっだって私そのプロジェクトに()()()()

   ないから♪」

 

狼牙「こっこいつ!!」

 

狼牙がそう言いルーミアに怒ろうとする中、自分は整理をつけていた。つまり紫は散々行くなと言い続けた月に向かったそれつまり兵力と力の差による死を意味する。だが更にそんな大切な事を内緒にして向かったことに怒りを覚えた。

 

理 「おい…犬っころ……」

 

狼牙「あぁん!んだ……よ……っ!!」Σ(((*゚д゚)))

 

犬っころ呼ばわりされた狼牙は文句を言おうと顔を向けるた所に純粋な殺気を放出して睨み付ける。そして殺気を間近で感じた狼牙は怯み亜狛と耶狛は、

 

亜狛「不味い!耶狛!ルーミアさん!静華さん

   すぐにこっちへ!」

 

耶狛「うっうん!静華ちゃん早く!」

 

静華「えっえぇ!!」

 

ル 「華扇が言った通りになったわね……」

 

亜狛と耶狛に指示され狼牙以外のメンバーは下がる。

 

狼牙「なっなんだよ……」

 

理 「てめぇ何でそれを隠した!!」

 

理久兎は狼牙に怒声を浴びせると狼牙は尻餅をついて目の前にいる恐怖を感じてしまう。

 

狼牙「てってて天魔様達にも口止めさっされた

   からだ!」

 

理 「ちっ!あいつらもグルか…ルーミアお前

   の知っていること全て話せ」

 

ル 「えぇ…話すわねその前にその殺気をしま

   って頂戴………こっちも神経を使うから」

 

理 「分かった…」

 

そう言い平常心を保とうと考え殺気を押さえる。殺気が少なからず抑えられると、

 

ル 「それじゃ話すわね…」

 

そう言いルーミアはこの作戦を伝える。その作戦内容は月への侵略そのままだった。

 

理 「つまりお前の聞いたことは月への侵略って

   ことでいいんだな…」

 

ル 「私が聞いたことはね」

 

ルーミアにそう言われた理久兎は狼牙と静華をもう一度笑顔で睨み付け、

 

理 「お前らは他に知っていることは?」

 

理久兎にそう聞かれた狼牙と静華は首を横に振って

 

狼牙「俺と静華が聞いたのはその食人妖怪が言

   ったことそのままだ!」

 

静華「えぇ!私も狼牙さんもそれしか聞いてな

   いわ!」

 

2人は真剣に理久兎を見てそう話すと理久兎は、

 

理 「嘘はついていないな‥‥しかし人が6、7

   年前に月には行くなとあれほど言ったの

   にも関わらず行くとはな……ハハハ…笑え

   ねぇよあの馬鹿弟子が!!亜狛!耶狛!

   座標○○○ー◇◇◇ー△△△に繋げろ!」

 

亜狛「えっ月ではなないんですか!」

 

耶狛「何でなのマスター?」

 

理 「いいから急げ!理由はあっちで話す!」

 

亜狛「分かりましたマスター」

 

耶狛「了解だよマスター!」

 

そう言われた亜狛と耶狛は理久兎の指示を聞いてその地点に空間を繋げる。

 

理 「お前らはすぐに怪我した妖怪達の救護

   準備でも手配してろ!」

 

狼牙「どういうことだよ!!」

 

狼牙は質問してくるが今は一刻を争う。狼牙を睨んで、

 

理 「早くやれ……」

 

と、言うと狼牙は怖じ気づいたのかすぐに行動に移す。

 

狼牙「わっわかった行くぞ静華……!!」

 

静華「えっ……えぇ!!」

 

そう言い2人はすぐに天狗の里へと向かう。

 

ル 「私はどうすればいいの?」

 

ルーミアに聞かれた理久兎は、

 

理 「ルーミアお前も狼牙のところに行ってこい

   少し数がいるからな………それともし文句を

   言われたら俺の権限とでも言っておけ」

 

ル 「分かったわ……」

 

すると亜狛と耶狛が理久兎に

 

亜狛「マスター準備完了です!」

 

耶狛「行けるよ!」

 

準備が出来たことを伝えると理久兎は

 

理 「分かった行くぞ2人共……」

 

そう言い理久兎達は亜狛と耶狛が作り出した裂け目へと入っていく。

 

理 「待っていろよ紫……」

 

理久兎は紫のことを心配しながらその目的地へと足を運ぶのだった。一方そのころ紫達はというと、

 

紫 「フフ♪ここが月の裏側ね」

 

幽 「きれいな場所ね……」

 

美 「なぁ紫、私らはとりあえず暴れてれば

   良いんだよな?」

 

紫 「えぇ作戦は夕方の頃に言った通りに3方向

   へと進軍してもらうわその間に私と幽々子

   とで防御結界を破るわ」

 

風雅「承知したして我らは右から攻め……」

 

美 「私らは前を突っ込む……あれ?それだと

   左は誰がやるんだ?」

 

ゲン「それは俺が担当っすよ美須々様」

 

美 「おいおい河童で大丈夫か?」

 

それを聞いた紫は笑顔で答える。

 

紫 「えぇゲンガイも河童達の指揮をとっている    

   もの問題はないわ♪」

 

美 「まぁ紫がそう言うなら問題ないか……」

 

紫 「ふふっ♪さてとそれじゃ進軍開始ですわ」

 

全員「オォーーーー!!」

 

紫の激励と共に妖怪達は進軍を開始した。だが月の都の民もただ黙ってみているだけではない。

 

ビィカン!!

 

妖怪「おい!敵襲だ!!」

 

美 「ほう!あれが理久兎の言っていた月の民

   共か!」

 

そう電撃のようなエフェクトと共に月の都の兵士達が現れたのだ。その数はざっと数百人程度だ。

 

風雅「中々骨が折れそうですね……」

 

萃香「いや!数はこっちの方が有利♪」

 

勇儀「あぁ!萃香の言う通りだ!」

 

ゲン「美須々様そろそろ手筈通りにいきましょう!」

 

美 「あぁ!全員手筈通り3方向に別れろ!」

 

妖怪「オォーー!!!」

 

美須々の号令によって妖怪達は3方向へと別れる。因みに分かれ方としては、

 

右翼には風雅達の天狗を筆頭とし他の妖怪達もいる妖怪軍団。左翼にはゲンガイ達河童を主力として構成され勿論他の妖怪達もいる軍団。最後の真中は美須々達の鬼を筆頭とした3つの軍団の中でも主力中の主力の軍団この3つとなった。そして何故真ん中に鬼達を主力にしたかという理由は真ん中は大体が激戦区というのが相場だからだ。そして3方向に分かれるとそれを見て判断したのか月の兵士達も3方向へと分かれこちらに武器を構えて向かってくる。真ん中の鬼達の所は、

 

美 「お前ら!奴等を叩き潰すぞ!」

 

鬼達「オォーー!!」

 

妖怪「了解です!美須々様!!」

 

妖怪「楽しくなってきた!!!」

 

萃香「おうともさ!!」

 

勇儀「いいねぇ!潰してやるよ!」

 

そして、右側の天狗達は……

 

風雅「真ん中の鬼達に負けるな!」

 

天狗「うぉー~ー!!!」

 

天草「山に残してきた者達の分も殺ってやる!」

 

妖怪「ギャハハ!!」

 

妖怪「殺ってやるぜ!!」

 

最後に左の河童達は、

 

ゲン「さぁ~我らの技術力のために高度な

   技術をいただくよ!!」

 

河童「河童の発明は世界一ということを教えて

   やるぜ!!」

 

河童「俺様の銃が火を吹くぜ!」

 

妖怪「河童達に使われるの釈然としねぇが

   月の民は皆殺しだ!」

 

妖怪「我らが百鬼夜行の実力しかと見やがれ!」

 

そうして百鬼夜行と月の民達との戦争またその名を第一次月面戦争が開始された。

 

美 「死ね!!」

 

月兵「うがっ!!」

 

美須々は向かってくる月の兵士達を相手に自身の拳で攻撃していく。

 

美 「おいおいもっと強いのはいないのか?」

 

萃香「骨抜きって感じだね!」

 

勇儀「これじゃ楽しめねぇぞ?」

 

3人がそう言っていると大剣を背負った結構ごつい男と長槍を持った男が近づいてくる。

 

? 「なら俺らが相手してやろうか?」

 

美 「ほう若造共が相手か?」

 

? 「けっ俺は若造じゃねぇよ俺は大文字力(だいもんじ りき)って

   んだ……」

 

そう近づいてきたのはかつて理久兎と共に戦場を駆け抜けた戦士の力と、

 

? 「おいおい力……普通相手に名前言う?」

 

力 「うっせぇぞ幸……」

 

幸の2人が美須々達の前に立ちふさがったのだ。そしてその2人のやり取りを見ていた美須々は獰猛な笑みを浮かべて、

 

美 「面白そうだ!決めたぞ!その大剣を持って

   いる奴は私の獲物だ!」

 

勇儀「分かりましたよ…美寿々様という事だ萃

   ……萃香?」

 

勇義は萃香の方を見ると萃香は、

 

萃香「おりゃ~ーー!!!」

 

? 「ふん!!」

 

ガーーーン!!

 

いつの間にか美須々が相手しようとしている力よりもごつく鎧を着込んでいる男もとい細愛親王と戦っていた。

 

勇儀「あいつは速いねぇ~ならそこの槍」

 

幸 「えっ……俺?」

 

勇儀「お前しかいないだろ相手してやるよ!」

 

幸 「ならば相手しましょう!!」

 

そうして鬼達は遊び相手と言わんばかりに月の兵士の隊長格達と戦うのだった。そして右側の天狗達の方は、

 

バン!バン!バン!

 

月兵「がっ!」

 

月兵「ぎゃーー!!」

 

月兵「腕が……」

 

風雅「ふぅっ…相手にならんな……」

 

風雅は河童式火縄銃で月の兵士達を撃ち抜いていた。だが風雅の目の前に刀を構えた女性が立ち構えた。

 

風雅「俗虫が……」

 

バン!

 

風雅はその手に握る銃でその女性を撃つと、

 

キン!

 

女性はその刀で銃弾を斬って風雅の攻撃から身を守る。それを見ていた風雅は確信した。

 

風雅(こいつ……ただ者じゃないな……)

 

そう心の中でも呟くと刀を構えた女性は風雅が撃ち抜いた兵士達を見て、

 

? 「貴女よくも私達の同胞を!」

 

風 「ふん…私に挑むのが悪い……違うか?」

 

それを聞いた女性は風雅を睨み付け、

 

? 「許せません貴女は私の手で切り捨てます!

   剣御花いざ参ります!」

 

風雅「いいだろう天魔の実力を教えてやろう!」

 

そう御花だ……力や幸と同じで理久兎と共に戦ってきた戦士の1人でもある。そして御花も力達と同じように風雅の前に立ちはだかり風雅と死闘をするのだった。そして左側の河童陣営は、

 

ゲン「奴等に攻撃する隙を与えるな!!」

 

河童「了解ですゲンガイさん!」

 

バン!バン!

 

月兵「ぐふ!」

 

月兵「何なんだ!あいつらの武器は!」

 

河童達はかつて見せた三段構えの方法で月の兵士達を圧倒していくが、

 

? 「全軍!盾の者達を前にし他の者達は後ろ

   にまわって進軍せよ!」

 

月の兵士達の司令塔であろうその男は月の兵士達に指示を出すと月の兵士達はその指示にしたがい盾を持つ者が前にその他の者が後ろにまわり進軍を開始する。すると、

 

カン!カン!カン!

 

先程までの銃弾がすべて盾で弾かれる。それを見ていたゲンガイも驚く。

 

ゲン「なっ!俺らの銃弾が効かないだと!」

 

河童「ゲンガイさんどうしますか!!」

 

ゲン「くっ相手が向かってくるなら俺らも向かっ

   て行くだけだ!全軍突撃!」

 

妖怪「おぉ~ーー!!」

 

ゲンガイの指示により妖怪達は月の兵士達目掛けて突撃するが、

 

? 「全軍は立ち止まれ!」

 

その指示が出ると月の兵士達は立ち止まる。

 

妖怪「わざわざ食い殺されるために待って

   くれるってか!」

 

そう言いながら妖怪達は月の兵士達に襲いかかると、

 

? 「槍兵!盾の間から槍を放て!」

 

その指示によって前列の盾の兵士達に襲いかかろうとした妖怪達は、

 

ザグ!ザク!ザグ!

 

妖怪「あが~ー!!」

 

妖怪「がっ……あが……」

 

妖怪「なんだ……と……」

 

皆、槍によって体を貫かれて息を絶えた……

 

月兵「スゲー~!流石は軍師蒼様だ!!」

 

月兵「あの人ただのキザだと思ってた俺が恥

   ずかしいぜ!」

 

先程までの指示を全て出していたのは力達と同じ理久兎と戦ってきた火軽美蒼だった。

 

蒼 「さぁ!行くぞ兵士達よ!!」

 

月兵「おぉ~ーーーー!!」

 

ゲン「くっ……どう打ち破る……」

 

これを見せつけられたゲンガイは歯噛みしながらただ悔しがった。そして紫達は、

 

幽 「紫そっちは大丈夫?」

 

紫 「えぇ大丈夫よ……」

 

2人は防御結界を解除するのに手間取っていた。そして月の戦場のある場所では、

 

? 「依姫様!豊姫様!防御結界に何者かの

   介入が見られました!」

 

と、腰に2本のトンファをかけている男性が依姫と豊姫に知らせると、

 

豊姫「あら……ならそれを撃たないと」

 

依姫「場所は分かりますか仲瀬大佐?」

 

そう仲瀬だ。理久兎達と闘った最後の1人。その仲瀬は依姫の質問に答える。

 

仲瀬「恐らく海の方側かと………」

 

それを聞いた依姫と豊姫は、

 

依姫「御姉様お願いできますか?」

 

豊姫「えぇ大丈夫よ…仲瀬さん貴方は行けますか?」

 

そう聞かれた仲瀬はそれに答える。

 

仲瀬「勿論でございます」

 

依姫「そうですか…ならば行きましょう!

   この元凶に制裁を与えるために!」

 

豊姫「ふふっ♪真面目ね……なら行きましょう♪」

 

仲瀬「はっ!」

 

そうして紫達を倒すために依姫と豊姫最後に仲瀬が動くのだった。



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第151話 骸の宴

さっそくですみませんが読者様は万里の長城はご存知であろうか?そう中国の始皇帝が作ったとされる中国の観光地でもある有名場所。そしてこんな噂はご存知であろうか?万里の長城の下には万里の長城を作ったとされる労働者や奴隷の死体が埋まっているという裏の噂を。そして現在、理久兎は今亜狛と耶狛の能力を使ってその一部の場所に来ていた。

 

理 「着いたな……」

 

亜狛「でもマスター何で唐の国ですか?」

 

耶狛「そうだよ!すぐに紫ちゃんを助けないと

   いけないじゃん!」

 

そう今現在進行形で理久兎の弟子である紫が、死ぬかもしれないのだ。だがそんな情況で何故理久兎が万里の長城に来たのか……

 

理 「お前らは月の民達の兵力を見たことは

   あるか?」

 

理久兎に聞かれた亜狛と耶狛は、

 

亜狛「いえ見たことはありません」

 

耶狛「私も無いよマスター」

 

2人がそう答えるがそれは当たり前だ。何せ今から遥か昔なため見れるわけではない。

 

理 「月の民の一般兵士は1人いれば下級妖怪

   辺りなら3匹程必要だった……」

 

亜狛「だった?」

 

亜狛が理久兎の言ったことに疑問を持ちそれを聞く。

 

理 「あぁ今の彼らは月の民達は穢れの無き世

   界月に住んでいるそれが意味するのは‥‥」

 

亜狛「不老不死に近い生命力……ですよね?」

 

理 「そのとおりだ……そして本来なら俺1人で

   紫達を助けれる筈だった……」

 

耶狛「それってマスターの寿命が近づいて

   来ているから?」

 

理 「あぁそうだ今の俺だと殺られてしまうかも

   しれないだからこそここに来たんだ……」

 

耶狛「えっマスターそれって……」

 

耶狛がそう言うと自分は屈んで手を地面に付ける。そして自身を霊力を放出し、

 

理 「仙術十七式骸ノ唄(むくろのうた)……」

 

そう言い放出している霊力を地面に送り込む。

 

亜狛「マスター今のって……」

 

耶狛「いったい何をしたの?」

 

2人が理久兎に聞くと理久兎はそれについて笑顔で答える。

 

理 「1人で無理なら大勢でってことだよ♪」

 

理久兎が亜狛と耶狛にそう伝えると彼方此方の地面が盛り上がっていく。そしてその地面から、

 

ザバっ!!ザバッ!

 

? 「アァウガァ………………」

 

? 「ウゥ…………」

 

? 「……ウーウー…………」

 

と、無数の人間?が沢山現れる。たがその人間達は明らかにおかしすぎていた。その人間達の皮膚どころか肉は腐っていて中には体の一部が抜けている者や腕が無い者もいるそして更に辺りいちめんが腐乱臭に包まれる。そしてその人間?達は顔色も悪く声も生きている人間のような声ではない現代で言うとこいつらはわ

 

亜狛「なっ……動く死体(ゾンビ)……」

 

耶狛「お鼻が曲がりしょう……くちゃいよ…」

 

理 「亜狛と耶狛に説明しておくよこいつらに

   は俺の神霊を神降ろしさせたそしてこい

   つらの特徴は……」

 

そう現代で言うと動く死体またの名をゾンビだ。理久兎のしたことは、死者への冒涜とも言ってもいい技だ。その名を仙術十七式骸ノ唄、この技は動かなくなってしまった死体に理久兎の神霊を憑依いやむしろ強制的に神降ろし状態にさせる技だ。神霊は神の分身と言っても過言ではないが、神降ろしするにはそれを住まわせる器が必要だったりと色々と条件は面倒だがこれをうまく使えればどうなるか、

 

理 「もう死んでいるってことだよ♪」

 

亜狛「そういうことか……」

 

耶狛「どういうことなにょお兄ちゃん……」

 

耶狛は腐乱臭のあまりの臭さに鼻を摘まみながら聞くと、

 

亜狛「つまり今いる動く死体達はもう死んでい

   るんだだからもうこれ以上は死なないっ

   てことだよ………確かにこれなら不死に近

   い生命力を持った月の民達に最適って事

   ですね……」

 

理 「そう言うことだ♪」

 

そうこの死体達はもう死んでいる。だからこれ以上は死ぬこともないということだ……もっと分かりやすくいうと某シューティングホラーゲームのバ(ピー)オハ(ピー)ードで例えると頭にヘッドショットの即死攻撃で撃ち抜いて倒した筈なのにそれでも死なないゾンビといったところだ。

 

理 「亜狛!耶狛!すぐに月へ繋げろ!」

 

亜狛「大きさは…言うまでもないですよね」

 

耶狛「くちゃいから嫌なのになぁ……」

 

そう言いながら亜狛と耶狛は月へと空間を繋げる。

 

理 「そうだ正体を隠すために……」

 

そう言いながら理久兎は断罪神書から狐のお面を取り出してそれを顔に着ける。月の民達に正体をばらしたくないからだ。

 

亜狛「マスターもう行けます!」

 

耶狛「こっちも大丈夫だよ!」

 

理 「なら行くぞ!あのバカ弟子を救いに!」

 

死体「オォーー……」

 

死体「ヴウ……」

 

死体「アァ……」

 

理久兎の言葉と共に亜狛と耶狛とで展開した巨大な裂け目に死体達自ら入っていく。そんな光景を見ていた理久兎達の感想は、

 

理 「こう見るとシュールな光景だな……」

 

よろよろとゆっくり入っていくため本当にシュール過ぎて困る。

 

亜狛「……本当ですね」

 

耶狛「くちゃいよ~ー!!」(>д<*)

 

そんなこんなで理久兎達は月へと向かうのだった。一方月ではあの後の戦いから数時間が経過した。

 

力 「おりゃ~ー!!」

 

シューーーン!!

 

力は美須々へと大剣を振りかざすが美須々はその大剣を、

 

美 「甘いぞ小僧!」

 

ガン!!

 

美須々は自身の腕に着いている両腕の枷を使いその大剣の降り下ろす攻撃を防ぐが、

 

力 「甘いのはお前の方だぜ!!」

 

美 「なっ!!」

 

力は防がれた大剣の柄を即座に離して美須々へと接近し自身のその拳を美須々の腹へと当てる。その拳は美須々のあばら骨を抉りそして、

 

ゴキ!ゴキ!

 

美 「うぐっ!!」

 

そのあばら骨を折っていくが美須々もただ殺られる訳ではない。

 

美 「こいつが!!」

 

そう言いい美須々はその大剣を弾き飛ばし力へと拳は振るうが、

 

力 「けっ!昔やられたことがこうやって役に

   立つとはな!」

 

ダス!!!

 

美 「がはっ!!」

 

力が何をしたのかは美須々の脚の膝関節に蹴りを入れて美須々の体幹を狂わせて攻撃を外させた。

 

美 「ちっ!」

 

ダッ!!

 

美須々も流石に不味いと思ったのか後ろへとバックステップをとって下がる。

 

美 「中々やるな……」

 

力 「おいおい大丈夫か?お前の膝笑ってるぞ?」

 

美 「余裕をこけるのも今のうちということを

   教えてやろう小僧!!」

 

そう言い美須々は力を解放しようとするが、

 

萃香「うが~ー!!!」

 

美 「なっ!!…萃香!!」

 

萃香の叫びが聞こえ美須々は萃香を見ると力よりも大きな大男がその刀で腕を押さえ膝まづいている萃香の首を落とそうとしていた。

 

美 「くっ萃香!!」

 

美須々は今ある体力を振り絞って萃香に向かって体当たりをしの萃香をその大男からの攻撃から守るが、

 

ザグ!

 

美 「がぁ~ー!!」

 

代わりに美須々がその攻撃をくらい右鎖骨にその刀を受ける。

 

? 「ほう……代わりに受けるか……」

 

ザシュ!

 

そう言うと大男は美須々の右鎖骨から剣を引き抜く。

 

美 「グガァーー!!」

 

そしてそれを見ていた力は美須々に少し感心しながら、

 

力 「おいおい細愛親王のおっさんの一撃を受け

   に行くとかとんだ命知らずだな………」

 

そう言いながら力は美須々によって弾かれた大剣を拾って美須々へと近寄る。

 

力 「よっおっさんそっちは片付いたか?」

 

細愛「ふん!そっちは終わったのか?」

 

力 「あぁ後はこの穢れに止めをさせば大丈夫

   だな」

 

細愛「そうかならば我は他の穢れを狩るここは

   任せるぞ」

 

そう言い細愛親王はそこから離れ他の妖怪を狩りに行く。

 

美 「ぐっ!!力が入らね……」

 

萃香「ごめ…ん……美須々様………」

 

力 「そんじゃあばよ!」

 

そう言って力は美須々に大剣を降り下ろそうとすると、

 

幸 「うわーー!!!」

 

ドン!!

 

力 「がふっ!?」

 

力に向かって幸が飛んできたのだ。そして力に幸を投げた人物が現れ、

 

勇儀「萃香!美須々様!」

 

そう言い勇義はすぐに美須々と萃香を持ち上げてダッシュでその場から後退する。

 

力 「やろう!!おい幸!」

 

幸 「悪い!あの角女いきなし俺をつかんで

   投げ飛ばしやがるもんだから!」

 

力 「そんなことより追うぞ!」

 

幸 「わかってるよ!!」

 

そうして2人は美須々と萃香を運んでいる勇義を追いかける。そして風雅の方は、

 

風 「そこ!」

 

バン!!バン!!バン!!

 

風雅は飛びながら持ち前の射撃術で御花を狙うが、

 

キン!キン!キン!

 

御花「そんなもの当たりません!!」

 

御花はその持ち前の洞察力で風雅の撃った弾丸の位置を把握しそれを全て刀で弾いた。

 

風雅「全て弾くかならば!」

 

そう言い風雅はもう片方で持っている方天画戟で御花に向かって突進をするが、

 

御花「すぅ~ふぅ~…………」

 

御花は静かに目を閉じ深呼吸をしつつ刀を鞘に収めて構える。

 

風雅「挑まぬなら我が行くぞ!」

 

風雅は構わず御花に突進をする。そして風雅が後少しの距離まで来ると同時に

 

御花「はっ!!」

 

御花は刀を鞘から引き抜いて自分へと突撃する風雅に抜刀術の1つである居合斬りを当てるが、

 

風雅「ぐっ!!」

 

バキン!!

 

風雅は何とかもう片方の手で持っている河童式改造火縄銃で御花の居合斬りを防ぐが銃はその一撃には耐えられず壊れてしまう。

 

御花「攻撃を防がれた!」

 

だが風雅も今ので軌道を反らされたために御花への攻撃に失敗し月の地面へと着地をする。

 

風雅「まさか銃が壊されるとは……」

 

そう言いながらお互い目と目で向き合うと、

 

勇儀「しつこい奴等だ!!」

 

幸 「逃がすか!!」

 

力 「待ちやがれ!!」

 

風雅「あれは勇義殿?それに勇義殿が担いでいる

   のは………美須々殿!それに萃香殿!まさか

   美須々殿がやられたのか!!

 

御花「貴女!私を無視しないでくれますか!!」

 

御花は余所見をしている風雅に斬りかかるが、

 

キン!!

 

御花「っ!刀が……」

 

風雅は方天画戟で一閃し御花の刀を弾き飛ばす。

 

風雅「悪いが娘!我は用事が出来たのでな!」

 

そう言い風雅は勇義が走っていった方角に向かって飛び出した。

 

御花「あの鳥女!!」

 

そう言うと御花は弾かれ月の地面に刺さった刀を引き抜いて風雅を追いかける。

 

風雅「勇義殿!まさか美須々殿が!」

 

勇儀「いや!まだ生きてる!だが後ろの追っ手が

   しつこいんだ!てか何で増えるんだ!」

 

そして追っ手の3人は、

 

力 「御花!何でてめぇがここに?」

 

御花「私はあの鳥女に用があるのよ!!」

 

幸 「言われて見ると増えてるし……」

 

と、言いながら3人は風雅達を追ってきている。

 

風雅「ならば!」

 

そう言い風雅は力達の方を向き手を翳すと、

 

風雅「そらっ!!」

 

風雅がかざした手を握って閉じたその瞬間、

 

力 「なっ!体が急に……!!」

 

幸 「おっ重い……」

 

御花「あの妖怪能力持ち……!」

 

風雅「これで少しは稼げる勇義殿!美須々殿を

   こちらに」

 

勇儀「すまない!」

 

そう言い勇義は美須々を風雅に渡し風雅は美須々を背負う。

 

風雅「早くいきましょう!」

 

勇儀「あぁ!!」

 

そうして勇義達は紫達のいる方まで後退するそして別の場所のゲンガイ達のところでは……

 

ゲン「さぁ皆よ!後少しだ!!あの月の兵士達を

   倒すよ!!」

 

妖怪「行け行け!!!」

 

妖怪「捻り潰してやるよ!!」

 

そしてもう一方の月の兵士達の大将の蒼は冷静に対処をしていた。

 

蒼 「皆!がんばってくれ!!我らが都を守る

   ために!」

 

月兵「そうだ!!俺らの都を守るんだ!!」

 

月兵「負けてられるか!」

 

こちらは総力戦となっていて妖怪軍が優位にたってはいた。するとゲンガイの耳元に1人の河童が現れ、

 

河童「ゲンガイさん大変です!美須々様と萃香様

   がやられました!」

 

ゲン「なっ嘘だろ!あのお方達がやられるわけ!」

 

ゲンガイ達のその会話を聞いていた妖怪達はざわめき馴染めた。

 

妖怪「嘘だろ美須々様がやれただと」

 

妖怪「あの美須々さまに限って!」

 

と、そんな会話が広がっていき妖怪達は動揺を隠しきれなかった。そして蒼はそんな状態になりつつある妖怪達を見逃さなかった。

 

蒼 「何か分からないけどこれは好機だ皆!

   攻めるなら今だ!押しきれ!!」

 

月兵「オォーー!!!」

 

月兵「今度は俺らの戦いだ!!」

 

蒼のその言葉で月の兵士達の士気が上がり妖怪達は押されていく。

 

ゲン「怯むな!!押しきれ!!」

 

ゲンガイはそう言うがついに限界が来てしまった。

 

妖怪「もう無理だ!!」

 

妖怪「ここから退くぞ!!」

 

そう言い妖怪達は次々と後退していく。

 

ゲン「くっ仕方ない撤退だ!!」

 

その一言によって妖怪達は撤退していく。

 

蒼 「逃がすな!穢れをここで根絶するんだ!!」

 

月兵「やってやる!!」

 

月兵「全ては我らが民のために!」

 

そうして月の兵士達は妖怪達を追いかけていくのだった。

 

そして紫と幽々子の2人は、

 

紫 「ようやく結界が解除できたわね」

 

幽 「後は攻めるのみね……」

 

そう会話をしていると勇儀に風雅そしてゲンガイが大急ぎで来ると、

 

勇儀「ぐっ紫!美須々様と萃香がやられた!」

 

風雅「こちらも無理だ!!」

 

ゲン「紫さん!こっちも美須々様に萃香様が

   やられたことで士気が下がって皆恐怖

   のあまりに退いています!!」

 

紫 「何ですって………!」

 

そう言われた紫は周りを見渡すと妖怪達が次々に退いていた。指揮をする妖怪達である美須々、風雅、ゲンガイの3人が抜けたことによって皆、統率力をなくし逃げていた。

 

幽 「紫、これは不味いんじゃ……」

 

紫 「仕方ないわ!」

 

そう言い紫は後ろを向いてここに来る時に使ったスキマを開く。

 

紫 「これで皆避難できるわすぐに!」

 

そう言っていると紫の開いたスキマがどんどん閉じていく。

 

紫 「なっ!くぅっ!!!」

 

紫は自身の妖力を更に使って何とかスキマを広げようとするがスキマは閉じられた。

 

紫 「なっ!スキマが!!」

 

すると今度は紫達の目の前に3人の男女が現れる。その内の男性が話し出す

 

仲瀬「愚かなる穢れ共よ!お前らただで帰れると

   思ってはいないだろうな!」

 

と、言うと今度は帽子を被った女性もとい豊姫は笑いながら紫達に扇子を向けて、

 

豊姫「フフ…残念だけど貴女が使ったその方法は

   閉じさせて貰ったわ♪」

 

紫 「嘘でしょ……」

 

紫は絶望した……自分達は月の兵士達を甘くみすぎていたことに、理久兎が昔に話した通り月に戦いを挑まなければよかったと心の底から後悔をした。そして今度は髪を後ろに結んだ女性の依姫はその手に持つ刀を掲げて、

 

依姫「穢れし者共よ!ここで無惨に消えて無く

   なりなさい!」

 

幽 「紫…どうしましょう?」

 

紫 「これが本当の危機と言うことね……」

 

風雅「帰ることが出来ないのか……」

 

勇儀「早く帰らないと美須々様が!」

 

ゲン「紫さん!他の月の兵士達が!」

 

ゲンガイにそう言われた紫達妖怪の周りには月の兵士達が集まり妖怪達を追い詰めていた。

 

紫 「御師匠様……申し訳ございません……」

 

紫は絶望し両膝をついて戦意すら感じなくなり満身創痍となってしまった。

 

依ひめ「さぁここで死になさい!」

 

そう言い依姫ははその刀で紫へと斬りかかる。

 

紫 「あぁ私の命もここまでなのね御師匠様に

   会いたいな……」

 

紫はもう諦めかけたその時だった。

 

ガキン!!

 

金属と金属がぶつかる音がし紫は瞑った目を再度開く。そこには自分がいつも見てきた背中でありここにいる筈のない背中が写った。

 

依姫「貴様!何者だ!!」

 

理 「悪いが………馬鹿弟子をここで死なせる

   訳には行かないんでね!」

 

そうその目の前にいたのは自分の師匠である理久兎だった。

 



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第152話 妖怪の総大将

紫も含めて全ての妖怪達は驚いているを見る。この計画を話てはいない筈なのに自分がここにいた事に驚いているみたいだ。

 

依姫「貴様は何者だ!!」

 

刀と刀とでつばぜり合い状態で依姫は聞いてくる。昔よりも凛々しくなったなと思うが紫を叱らなければという事を思いだしながら声を荒げて、

 

理 「俺はこいつらの親玉だ!」

 

キンッ!

 

そう言うと理久兎は依姫の刀を弾いて、

 

理 「亜狛!耶狛!」

 

理久兎がそう言うと亜狛と耶狛が裂け目を経由して現れる。

 

亜狛「マスター!」

 

耶狛「お待たせ!」

 

紫 「亜狛、耶狛……」

 

理 「奴等を出せ!」

 

理久兎にそう言われた亜狛と耶狛は

 

亜狛「了解しました!」

 

耶狛「はぁ~鬱になりそう……」

 

そう言い亜狛と耶狛は裂け目を展開すると、

 

死体「オォ……」

 

死体「アァガ…………」

 

死体「ガカォ……」

 

何を言っているか分からない無数の動く死体達がその裂け目から現れる。これを目前とした皆は目を点にする。

 

紫 「なに……あれ……」

 

風雅「人間ではない……」

 

ゲン「見たことねぇよ……」

 

勇儀「あれはいったい何なんだよ……」

 

幽 「動く死体……」

 

と、妖怪達が驚いていたがそんなのを無視して動く死体達に指示を出す。

 

理 「全軍突撃せよ!!死ぬ気でやれ!!」

 

動く死体達に命令を下す。すると動く死体達は腕を掲げながら、

 

死体「ウガァーーー!!!」

 

死体「グガァーーーー!!」

 

死体「ギャラカェーー!!!」

 

最早断末魔の悲鳴に近い雄叫びを上げて月の兵士達に向かって走り出した。そしてそれに対応できていない月の兵士達は、

 

月兵「なっ何なんだよ!!」

 

月兵「このやろう!!」

 

ザシュ!

 

月の兵士が動く死体の心臓に向かって刀を突き刺すが、

 

死体「うが~ー!!」

 

そんなのを関係ないと言わんばかりに再度襲い掛かる。

 

月兵「ギャアーー!!」

 

月兵「くっ来るな!!」

 

あまりにも恐ろしい見た目なのかそれとも腐乱臭のせいか月の兵士達は皆逃げ惑っていた。

 

依姫「なっ!御姉様すぐに対処しないと!」

 

豊姫「仕方ないわね……仲瀬さんも来てください」

 

仲せ「わかりました!」

 

そう言い3人は理久兎が放った動く死体達の対処へと向かう。

 

それを見た紫は、

 

紫 「凄いでさわこれなら月の兵士達も………」

 

このバカ弟子はまだ反省できていないようだ。そこから先を言おうとする前に紫の顔の前へと近づき、

 

バチン!!

 

全員「なっ!!」

 

紫 「へっ……御師匠…様…?」

 

紫の頬にビンタをした。そしてお面で自分の顔は分からないかもしれないが

 

理 「この大馬鹿者が!紫お前にも言った筈だ

   月の兵士達だけは戦いを挑むなと!」

 

紫 「えっ…それは…その……」

 

理 「お前が何したのか周りを見てみろ!」

 

そう言われた紫は周りを見渡し状況を見る。疲弊しきった者、怪我で苦しんでいる者、仲間を失った者そこにはそれだけの妖怪達がいた。

 

紫 「……………………」

 

理 「お前ら妖怪達は地上に帰れ………これは

   命令だ!」

 

紫 「しかし私の能力は!」

 

そう言いわれ大方紫の能力を潰してきたのだろう。それならばと思い亜狛と耶狛に指示を出す。

 

理 「亜狛!耶狛!今のうちにここにいる妖怪

   達全員をすぐに地上へ送れ!」

 

亜狛「了解です!」

 

耶狛「わっかりました!」

 

その一言と共に動く死体達がやって来た裂け目は閉じられ代わりに紫達の前に巨大な裂け目が展開された。そしてその裂け目の景色は地上の景色だ。

 

理 「てめぇらはさっさと帰れ!」

 

理久兎がそう言うと妖怪達は、

 

勇儀「全員!すぐに入れ!!」

 

風雅「もたもたするな!」

 

ゲン「総大将達のご意向に従え!!」

 

その一言によって妖怪達はざわめきそして、

 

妖怪「逃げるぞ!!」

 

妖怪「こんなところにいたら死んじまう!」

 

鬼 「早く帰って美須々様達の手当てを!」

 

天狗「急げ!!」

 

河童「くっそう!!」

 

妖怪達は続々と裂け目へと入っていく。

 

理 「紫……」

 

紫 「御師匠様………」

 

理 「お前も含めてこれに関与した首謀者を全員

   天狗の広場に集めさせろ………そこでお前ら

   に罰を与える」

 

そう言われた紫はうつむきながら悲しそうに、

 

紫 「わかったわ……」

 

そう言い亜狛と耶狛が作った裂け目へと入っていった。だがそれをよしとしない連中がいるのを忘れてはいけない。

 

依姫「くっこの死体達倒しても倒しても蘇って

   くる!」

 

仲瀬「何なんだこいつら!!」

 

依姫と仲瀬が言っていると豊姫はあることに気がついたのか、

 

豊 「でもさっきからあの死体達、兵士達や

   私達に()()を加えてないわね……」

 

その豊姫の発言に依姫達は気づいてしまった。そうこれは理久兎の得意中の策の1つの陽動だということに、

 

依姫「まさか!」

 

依姫が妖怪達の方を向くと、妖怪達全員が裂け目へと入っていること目撃してしまう。

 

依姫「やられたわこれは陽動よ!」

 

仲瀬「陽動!?」

 

依姫「証拠に………」

 

依姫は剣を月の大地に刺してただ立つと目の前にいる動く死体は、

 

死体「あっ……あぁ?」

 

格好の獲物なのに襲いもしないのだから。

 

豊姫「てことはじゃ……」

 

仲瀬「これは……無視するべきもの!!」

 

依姫「御姉様!すぐにあの裂け目を消せますか!」

 

豊姫「まってね……あら?何でかしら操作出来ない

   わ……」

 

依姫「なっ……御姉様にでもできないなんて……」

 

依姫がそう言っている中で、

 

死体「グガァーー!!」

 

月兵「くっ来るな!!」

 

動く死体達が未だに月の兵士達を追いかけ回してされていて混乱していた。

 

依姫「これはこっちを優先すべきね……御姉様

   すぐにでもこのことを伝えて下さい!」

 

そう言われた豊姫は頷いてその場から一瞬で消える。

 

依姫「仲瀬さん私達はすぐにあの場所へ!」

 

仲瀬「分かりました!!」

 

そう言うと依姫と仲瀬はダッシュで理久兎達のいる方へ戻っていく。だが依姫達はミスをした。目の前に動く死体や他の死体達を含めて理久兎の神霊が憑依していることに依姫達の会話は全て理久兎につつぬけだった。

 

理 「バレたか…流石は依姫ちゃん……」

 

理久兎もすぐにはバレないだろうと考えていたが依姫の頭の回転速度に少しばかりだが感心をした。

 

理 「亜狛に耶狛!今の状態は」

 

理久兎は亜狛と耶狛に今の状態を聞くと、

 

亜狛「後、残りは20%程度です!」

 

耶狛「それがどうしたのマスター?」

 

そう聞かれた理久兎はどんな状況かを話す。

 

理 「陽動がバレたすぐにでも襲ってくるぞ」

 

亜狛「なら急がないと!」

 

耶狛「皆!死にたくないなら急いで!」

 

妖怪「わかってるって!!」

 

妖怪「嫌だ!死にたくねぇ!!」

 

妖怪達も死にたくないのが必死なぐらいに焦って裂け目へと入っている。

 

理 「亜狛に耶狛!俺はしばらく奴等を足止め

   するその間にお前らも避難を完了させろ」

 

亜狛「ちょっ!マスターその体で何が出来るって

   いんですか!」

 

耶狛「本当だよ死んじゃうって!」

   

と、亜狛と耶狛が止めるが理久兎は、

 

理 「安心しろ俺はかならずそっちに帰るさ」

 

そう言って亜狛と耶狛に背を向けて走り出した。

 

耶狛「マスター!」

 

亜狛「耶狛…安心しろマスターは必ず帰る

   いつもそうだろ?」 

 

耶狛「お兄ちゃん……うん!」

 

亜狛「マスターが時間を稼いでいる間に俺らは

   避難させるぞ!」

 

耶狛「うん!」

 

亜狛と耶狛は避難活動に専念するのだった。そして視点は代わり理久兎へと移る。

 

理 「さて…どうしたものかな……」

 

そう考えて呟きながら走っていると目の前に知っている顔が迫ってきていた。

 

理 (あれは……依姫に仲瀬か…なるほど阻止しに

  来たってか……なら止めるしか無いよな!)

 

そう言い理久兎はそこで立ち止まる。そして依姫達の方も自分を認識したのか、、

 

依姫「あのお面は!!」

 

仲瀬「依姫様いかがいたしますか!」

 

依姫「私があのお面を足止めします!その間に

   仲瀬さんは逃亡を阻止して下さい!」

 

仲瀬「分かりました!!」

 

そう言うと依姫は自分の目の前で走るのを止めて立ち止まり仲瀬は理久兎を無視して走り抜けようとするがそうは問屋がおろさない。

 

パチン!

 

指を鳴らし合図をする。そうして1秒も経たぬ内に、

 

死体「ウォガ…………」

 

死体「ガブ……」

 

無数の死体達がカバディーをしながら障壁となって仲瀬をとおせんぼをする。

 

仲瀬「こいつら!」

 

理 「通りたかったら俺を倒してからな♪」

 

そう言い理久兎は両手で黒椿を構え依姫達に言う。

 

依姫「そうですか………なら貴方を倒してから通り

   ましょう!仲瀬さんはそっちの死体達をお

   願いします!」

 

仲瀬「承知しました!」

 

仲瀬は返事をすると死体達に向かって突撃していくが自分は依姫の目を見て、

 

理 「ねぇ君さ1つ言いたいだけどいいか?」

 

依姫「何が言いたいんですか?」

 

依姫は言わせてくれるみたいだ。頭を下げて依姫達に対して謝罪をする。

 

理 「今回のことはすまなかったと言いたい」

 

依姫「何故謝るんですか!」

 

理 「本来は俺がこの事に気づいていれば起き

   なかった事だった……」

 

依姫「待ってください確か貴方は妖怪達の親玉

   でしたよね!ならこの戦争は貴方が引き

   起こした筈ですよね!」

 

依姫にそう言われるが首を横に振り、

 

理 「否、俺はここに攻めることに反対派だ」

 

依姫「つまり貴方は戦う意思はないと?」

 

理 「あぁ本当はな……」

 

そう言い黒椿を肩に置く。だが依姫はそれに納得しなかったのか、

 

依姫「ですが貴方達にやられらた我が同胞達の

   意思があるのです………貴方が何と言おう

   が帰すわけにはいきません」

 

そう言うと依姫は刀の切っ先を向ける。

 

依姫「さぁ覚悟してください!さっきの借り

   をここで返してあげます!」

 

そう述べる。ここはもう戦うしかないみたいだ。

 

理 「そうか…戦うしかないか……」

 

理久兎もそう言い背中に置いた黒椿を再度両手で構えて理久兎は戦いのお決まりの言葉を言う。

 

理 「いざじんじょうに……」

 

そこまで言うと今度は依姫が、

 

依姫「勝負!!」

 

と、最後の一言と共に自分と依姫は駆け出し、

 

ガキン!!

 

再度刀と刀をぶつけ合うのだった。



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第153話 神と神降ろし使い

キン!キン!キン!ガキン!!

 

理久兎と依姫は自分達の願いがために戦っていた。理久兎は妖怪達を地上へと逃がすために依姫は妖怪達を殲滅するためにお互いの刃と刃を交じり合わせる。

 

理 「ほう…中々出来るじゃないか……」

 

ガキン!!

 

依姫「私は貴方達妖怪に負けるわけにはいかな

   いんです!あの人を奪った妖怪達には!」

 

キン!

 

理 (しかし…昔に比べると成長しているな……)

 

かつて古代都市にいた時に依姫に稽古をつけたことがあったがその時とはうって変わって真剣をつかうことに迷いがなくなっていると感じた。そしてチラリとだが妖怪達の方を見るともう殆どいなくなっていた。

 

理 (亜狛、耶狛……今の状況は……)

 

再度、亜狛と耶狛に脳内会話で状況を聞くと返答が聞こえてくる。

 

亜狛(マスターこちらは終わりました!)

 

耶狛(終わったよマスター!)

 

どうやら避難が完了されたことが証明されたのだが、

 

理 「ん?あれは……」

 

脳内会話をしつつ依姫と打ち合いを続けているその先では無数の兵士達が動く死体達を無視しつつ進軍してきていた。

 

理 (亜狛!耶狛!さっきも言ったがすぐに地上

  へ行けそれから紫達に1週間後と伝えろ)

 

亜狛(分かりました)

 

耶狛(待っているからね!)

 

脳内会話をし続けている依姫は語りかけてくる。

 

依姫「貴方はさっきから何処を見ているんです

   か!貴方の相手は私です!」

 

ガキン!! 

 

どうやら相手がいるのにも関わらず考え事をしている自分に対して怒りを覚えたようだ。

 

理 「おっと悪いね確かに俺の相手は目の前

   にいる武士(モノノフ)だ……でもね」

 

キン!

 

依姫の刀を弾き仮面で見えないだろうが口をひきつらせる程の笑顔で、

 

理 「もうタイムオーバーだよ♪」

 

依姫「どういう……なっまさか!」

 

言ったことに驚き妖怪達が入っていた裂け目を見る。妖怪達の姿はなく裂け目はどんどん閉じていっているのに気がついたみたいだ。

 

依姫「貴方…一体何を考えているんですか!」

 

そう聞かれた仮面で顔の表情はは分からないが笑顔で考えていることを話す。

 

理 「あぁ本来は俺も一緒に帰るはずだったが君

   らが動く死体達のことに気がついちゃった

   からなそれの時間稼ぎと思ったんだが………」

 

依姫「………………」

 

理 「気が変わった………お前らの実力を見るのも

   面白そうだと思ってな!!」

 

そう言って依姫に再度斬りかかる。そして依姫も、

 

ガギンッ!!

 

理久兎の攻撃を刀で防ぎお互い睨み合う。

 

依姫「貴方は愚かですね……1人で私達月の民

   に勝てると思っているんですか!」

 

キン!

 

依姫は攻撃を弾くと刀身を地面に刺し、

 

依姫「祇園様……」

 

そう述べると自分を囲うように無数の刀身が地面から現れ自分の動きを封じ閉じ込める。

 

理 「ほう…成る程その刀…祇園の剣か?」

 

依姫にそう訊ねると依姫は顔に笑みを浮かべながら答える。

 

依姫「えぇそうです…私は神を降ろすことが

   出来るんですよ……」

 

依姫は結構自慢げにそう答える。

 

依姫「さてと貴方達妖怪が何故ここに来たか話

   してもらいますよ!」

 

とは言われるがどうして来たのか何て知ったこっちゃない。何せ紫達が自分に内緒で勝手に立案したのだから。依姫がそう言っていると、

 

豊姫「依姫~!」

 

仲姫「依姫様!」

 

と、豊姫と仲瀬が依姫のもとへとかけつける。

 

豊姫「あら?そのお面の妖怪ってさっき依姫の

   攻撃を防いだ妖怪よね?」

 

仲瀬「祇園様の力が働いているってことは

   捕獲したのですね……お見事です……」

 

仲瀬は依姫に頭を下げ敬意を現していた。しかし自分がいない間に皆さん出世したみたいだ。

 

依姫「フフそんなことは無いですよ意外に

   呆気無さ過ぎてね……」

 

豊姫「だけど呆気無さ過ぎる………」

 

豊姫は祇園様に拘束されている理久兎を見ると、

 

理 「クク……」

 

依姫「何を笑ってるいるのかしら?」

 

軽くだが笑ってしまった。こんなちゃちな拘束で自分を捕獲したなど甚だしいにも程がありすぎる。出世したと同時に恐怖も忘れてしまったみたいで悲しいことだ。

 

理 「祇園とやら低級の神の分際で俺を拘束するのか?

   笑わせるなよ?

 

そう理久兎はドスのかかった小声をお面の中で言ったその瞬間、

 

シュン!

 

囲っていた刀身は地面へと戻った。どうやら自分の身の程を知ったみたいだ。

 

依姫「なっ何で!」

 

依姫は刀を抜きまた拘束しようと地面に刺すが先程のように無数の刃は出てこない。

 

依姫「貴方いったい何をしたの!」

 

豊姫「依姫の能力が効かないですって………」

 

仲瀬「いったいあの妖怪は……」

 

綿月依姫は確かに強い。それは自分でも思う。だが相手が自分つまり最高神となると話しは別だ。依姫が降ろすことの出来る神達つまり大和の神達にとって自分は絶対強者といってもいい。また会社で分かりやすく例えるなら平社員が社長に戦いを挑むみたいなものだ。

 

理 「その程度かお前の実力とは?」

 

そして今の依姫の神降ろしを見て興味が沸いた。だがやっていることが最早魔王そのものである。

 

豊姫「依姫に仲瀬さん下がって!」

 

依姫「くっ!」

 

仲瀬「分かりました!!」

 

豊姫は依姫の能力を打ち消した理久兎を警戒して後ろに下がる。

 

理 「ほう下がるか……」

 

豊姫「依姫………仲瀬さん私達で協力すれば勝機

   はあるわ私のこの扇子で!」

 

そう言い豊姫は2つの扇子を懐から取り出すと下がった2人は顔を青くする。

 

仲瀬「それは不味いです豊姫様!」

 

依姫「御姉様それはダメです!」

 

と、2人からダメ出しされた豊姫は、

 

豊姫 ( ;´・ω・`)

 

ダメ出しされた豊姫は残念そうに扇子をしまった。こんな茶番劇を見せてくるのなら早く帰らせて欲しい。

 

理 「お~いそろそろいいか?」

 

仲瀬「俺が前にいきます!」

 

仲瀬は腰につけているトンファを腕に構えて突撃してくる。

 

理 「お前が相手か仲瀬」

 

仲瀬の攻撃を黒椿を使って防ぐ。

 

キン!

 

だがそこに仲瀬の持っているもう1つのトンファで殴りかかる。

 

理 「甘いぞ仲瀬!」

 

ガシッ!

 

そのトンファを理久兎は左腕で受け止めるがそこは内出血し青ざめていく。

 

理 (やっぱし体が脆くなってやがるな………)

 

体は寿命が近づくと共に脆くなっていることに戦いを通して気づいてく。本当に勘弁して欲しい。

 

理 「どけっ!」

 

仲 「ぐぅっ!!」

 

理久兎の蹴りを食らった仲瀬は吹っ飛ばされるが仲瀬は一瞬でその場から消える。

 

理 「消えた………」

 

辺りを見渡すと突然雷雨が降り注ぐ。上を見ると炎の龍が此方を見下ろしていた。

 

依姫「火雷神よ七柱の兄弟と共にあの者を撃て!」

 

七体の龍のような火の柱は自分めがけて一斉に襲いかかる。だがこれも依姫が神を下ろしたとなればやることは1つだ。

 

理 「去れ…貴様達に用はない……」

 

ドスのかかった声で祇園と同じように再度そう述べると火雷神は自分に当たる直前で止まると、

 

シューーーン……

 

霧のように消え去り雷雨も晴れる。

 

依姫「くっやっぱり通用しない………!」

 

豊姫「いったい何者あのお面……」

 

仲瀬「痛てて……しかし豊姫様の能力…本当に便利

   ですね」

 

どうやら仲瀬は蹴り飛ばされた時、豊姫によって瞬間移動させられたみたいだ。すると、

 

力 「仲瀬!」

 

御花「仲瀬隊長!」

 

幸 「仲瀬~!!」

 

蒼 「仲瀬君!!!

 

と、元月影の白兎部隊が増援として集結する。こうして見ると見た目はあまり変わった感は何にもない。

 

仲瀬「皆!そっちは!!」

 

力 「何とかあの重力から抜け出せたぜ」

 

御花「ところで他の妖怪達は!」

 

御花が仲瀬に聞くと、

 

依姫「御花さん……今はそれよりもあの仮面を

   倒すことに集中してください」

 

依姫にそう言われた全員は理久兎の方を向く。

 

力 「なんだ…あの面野郎……」

 

幸 「仲瀬……あれはいったい……」

 

仲瀬「皆気を付けてくれあのお面は相当強い!」

 

蒼 「依姫様や豊姫様それに仲瀬君が苦戦

   するなら……相当な実力者……」

 

御花「関係ありません!穢れは払うのみ!」

 

月影の白兎と綿月姉妹は再度臨戦態勢をとる。顔馴染みなためだけに正直戦いはたくはない。

 

理 「やれやれ……」

 

周りを見渡すと兵士達が月影の白兎達と綿月姉妹の後ろに集結していた。どうやら死体達はもう見向きもされないみたいだ。するとその中から1人重鎧をまとっている大男もとい久しぶりレベルの細愛親王が近づいてくる。

 

細愛「貴殿達よくやった!後は私に……」

 

と、言おうとした瞬間に自分はあまりの面白さに、

 

理 「クク……アッハハハハ!」

 

もう笑ってしまった。

 

細愛「何が可笑しい…妖怪よ!」

 

細愛親王は眉間にシワをよせて聞いてくる。笑うのを止めて仮面の中でニタリと微笑みながら、

 

理 「いや~君らさ………恐怖を忘れてない?」

 

依姫「何が言いたい?」

 

理 「いやだって昔に比べると随分腑抜けになった

   とねぇ……」

 

そう言うと今出せる自身の霊力、妖力、魔力の3つを放出する。

 

豊姫「何…手が震えてる……」

 

依姫「こいつ!」

 

理 「さてと依姫ちゃん♪」

 

依姫「何故私の名前を!」

 

それは知っていて当たり前だ。昔から知ってるんだから。だがここでそれを言うと後々が面倒な事になりそうなため、

 

理 「だってさっきから豊姫ちゃんや仲瀬君が

   言っていたからね……」

 

依姫「うっ……そんなことより何ですか!」

 

理 「君は神を降ろせれるんだよね?」

 

依姫「それが何だと?」

 

お面の中で獰猛な笑みを浮かべながら、

 

理 「なら俺が神降ろしの手本を見せてやるよ」

 

そう言うと理久兎は月の大地に黒椿を刺す。

 

理 「仙術十九式 理久兎之大能神」

 

そう唱える。するとそこまで兵士達を追いかけまわしていた死体達が立ち止まり口から白いものが飛び出す、すると死体達は朽ち果てて動かなくなる。そして飛び出た白いものは自身の元へと集まるとそれを集合させ自身の放出させる霊力と妖力そして魔力が合わさせ異様な量の鎖で拘束された巨大な龍を出現させるのだった

 

 

 

 



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第154話 理の龍王

理久兎が唱えた仙術十九式に月の民達は困惑していた。

 

依姫「理久兎之大能神……ですって……」

 

豊姫「確かそれって!」

 

依姫「太古の神にして月読様や天照様の伯父に

   あたる神にして災厄の神……」

 

神を降ろすことの出来る依姫やその姉の豊姫は驚いていた。

太古から存在する神の理久兎之大能神を神降ろしをしたからだ。そして他の者達から見てもそれは絶望の一言しか浮かばない。それほどまでに危険な存在だということだが、

 

理 「………そんな絶望する程かこれ?

 

この程度で絶望するのかと疑問に思った。仙術十九式理久兎之大能神、自身の分霊を神降ろし作り上げた集合体にすぎない。その場に存在する人もその巨大な龍も理久兎という存在なのだ。

 

依姫「御姉様!すぐに止めないと月の都が!」

 

豊姫「何とかしてあのお面を追い出さないと!」

 

力 「仲瀬!兵士達を避難させないか!」

 

仲瀬「どういうことだ?」

 

仲瀬は周りの兵士達を見ると皆、手が震え、足が震え、顔は見るからに絶望し、中には腰が抜けて地面にへたりこんでいる者は恐怖という感情に染められた顔となっていた。

 

仲瀬「細愛親王様兵士達を避難させたいと思い

   ます!」

 

仲瀬は細愛親王に言うとすぐにそれについての指示が出される。

 

細愛「許そう……すぐに避難させよ!」

 

豊姫「なら私が!」

 

その一言によって豊姫は自身の海と山を繋ぐ能力を使い兵士達をその場かは退却させる。

 

理 「ほう良い判断だ………無駄に命を使わせない

   その心意気は良しだ仮にそんな状態で戦わ

   せようものなら俺はお前らから始末してい

   たかもな?」

 

と、冗談混じりに言うが他の者達は冗談に聞こえていなかったのか、

 

御花「……何怖い……何で……ただ怖い……」

 

幸 「……てっ手が……ふっ震えて……」

 

蒼 「なっ何なんだいったい……!」

 

月影の白兎達3人は理久兎の凄みに圧倒され感情には出てはいないが体にその恐怖が刻まれ精神を蝕んでいっているみたいだ。つまり皆からすれば絶対的存在過ぎて震えるみたいだ。

 

仲瀬「皆!俺らが頑張んないで誰が民を護る!

   あの人が俺らに託してくれた願いがある

   だろ!」

 

力 「そうだ!あの腐れ隊長が残した仲間を

   守るんだ!だから怖じ気つくな!」

 

そしてその腐れ隊長と言われた元月影の白兎隊長である自分は心の中で、

 

理 (力の野郎…誰が腐れ隊長だ……)

 

心の中で力に対してツッコミをいれる。ついでに思うがそこまで腐ってはいない。だが2人の言葉によって3人は決心したのか顔つきが変わる。

 

幸 「そうだ!理千隊長が残してくれた俺達の

   仲間を守るんだ!」

 

御花「こんなお面ごときにやらせはしない!」

 

蒼 「絶対に皆を死なせはしない!」

 

月影の白兎達は理久兎にそれぞれの武器を向けて構える。

 

依姫「私も精一杯に戦う!」

 

豊姫「サポートはするわ!」

 

細愛「貴殿の墓場はここだ!!」

 

3人は理久兎に向かい武器を構えてそう言う。恐怖を忘れようと必死なのは分かるがそれでは意味などない。

 

理 「そうかその威勢がどこまで続くかな?」

 

黒椿を頭上に上げて能力を解放する。

 

理 「ルールを制定するこの戦の間相手1人に

   つき力を百開放する」

 

理久兎のその一言によって背後にいる龍に変化が訪れる。

 

ジャキンッ!

 

龍を取り巻く鎖が何本かがぶちぎれる。

 

理龍「グギャァーーーーーー!!」

 

その龍は咆哮を上げ依姫達を睨むわ。龍を取り巻くその鎖はこれまで理久兎が抑制している力を現す。今現在は10億分の1しか使えないということは、その鎖の数はざっと9億9999万9999本の鎖があるということだ。その内、理久兎は800しか開放してない。だが、それでも相手からしてみれば恐怖そのものだ……だがそれよりも酷いのは理久兎が力を開放したせいで周りに力の圧が生じた……

 

細愛「がぁーー!!」

 

仲瀬「うっ動かない……」

 

力 「何だ……これ…!」

 

御花「うぐっ……!」

 

幸 「あがっ……!!」

 

蒼 「こんな…のあり…か……」

 

豊姫「重い…立ってられない……!!」

 

依姫「これが理之大能神の力……」

 

8人はこの力の前で立ち上がることも難しくなったのか自分の目の前で脆く。そして今いる場所が新しくクレーターとなるぐらいまでの圧が生じた。この場の依姫達はこれで分かったはずだ。自分という絶対的な実力者がいるという事を。だがあくまで自分がやる事は恐怖を与える事ではない。恐喝まがいかもしれないが無事紫達の元に戻ることだ。

 

理 「なぁ君達今この場では2つの選択肢があ

   るけどどっちを選ぶ?」

 

依姫「ぐっ……妖怪の提案などに乗るものか!」

 

依姫は強情をはっているが昔からこんな感じなため構わずに話を続ける。

 

理 「その動けない状態で恥を晒すのかそれとも

   俺を黙って見逃すかのどちらかだけど………

   どっちがいい?」

 

豊姫「依姫の話しは無視?!」

 

豊姫は依姫の話を無視した事にツッコミをいれるが、そんなの関係なく更に話を進める。

 

理 「それでどうする?個人的にはさっさと帰っ

   て馬鹿弟子とこれに加担した奴等に説教を

   したいんだけど……」

 

俺もさっさと帰って紫達に説教したい。もうこんな愚かな事をさせないためにも。

 

細愛「聞いてなるものか!我らは誇り高き月の

   兵だ!妖怪の脅しには屈せんぞ!」

 

と、細愛親王よくもこんな状況下で言えたものだ。

 

理 「ふぅ~んまっ良いけどね…でもさ……」

 

そこまで言うと今までの崩した言葉から一言一言に力を込めて、

 

理 「君らのそんな下らない誇りのせいで月の

   民が死ぬって言ったらどうする?」

 

仲瀬「どっ…どういうことですか!」

 

理 「簡単だよ君らも見えているこの鎖これは

   理久兎之大能神の力を抑制するための物

   って言ったらどう思う?」

 

依姫「それって……まさか!!」

 

依姫は今の状態でも説明で気づいてしまったようだ。今置かれている危機的な状況に、

 

理 「御察しの通り今の状態で鎖は約10億本

   ある内のたったの800本しか開放して

   いない……」

 

力 「これで800だと!!」

 

幸 「ばっ馬鹿げてるだろ!」

 

蒼 「でも…これが……伝説の神の力…」

 

細愛「止む終えん……そこのお面!」

 

細愛親王はついに折れたのか先程よりも言葉は強くはなかった。

 

理 「ん?どうしたの?」

 

細愛「不本意だが…貴殿を……見逃そう……」

 

細愛親王のその一言によって周りの依姫達も驚く。

 

依姫「なっ!!」

 

豊姫「本気……みたいですね……」

 

仲瀬「畜生……妖怪に負けるなんて!!」

 

御花「あの人が消えた日から誓ったのに……」

 

力 「負けてなるものかってよ……」

 

幸 「それをこんなふざけたお面ごときに!」

 

蒼 「くっ…………」

 

そんな光景を見ていてただ思った。

 

理 (うわ~昔の俺のことを相当引きずってるよ

   何だか悲しくなってくるなせめて……少し

   だけでも喜んでくれればな)

 

これには流石の自分も同情を覚えそうになった。だからせめてもと思い、

 

理 「君らの選択はとても賢い選択だよこれで

   誇りを優先するなら確実に滅ぼしてたか

   もな……」

 

全員「……………………」

 

悔しさのせいか全員無口だ。心の中ではさっさと消えろと言っているに違いない。だがそんなの計算内だ。

 

理 「そういえば確か永琳さんが言ってたな」

 

永琳の名を言うとその場の全員が反応する。

 

依姫「貴方…御師匠様を知っているのですか!?」

 

理 「あぁ1度お会いしたからねそれで話を戻す

   けど永琳さんが確か……」

 

そう言い理久兎は自身が着けている面を外し素顔を見せる。

するとその場の全員が驚きの顔をした。

 

理 「君らの元隊長と顔が瓜二つって聞いたん

   だよね……」

 

お面に隠れたその素顔の笑顔を見せるが顔は同じなのは当たり前だ。だって理千も自分なのだから。

 

仲瀬「瓜二つ過ぎるの……」

 

力 「野郎そっくりじゃねぇか……」

 

依姫「嘘…理千さん……」

 

豊姫「そっくりまるで…本物みたい……」

 

幸 「でも左目の傷とかがやっぱり違う……」

 

蒼 「だけどそれを除いても本物みたいだ」

 

細愛「何故、我らにその素顔見せたのだ!」

 

細愛親王は何故素顔を見せたのが分からないのか質問してくる。

 

理 「それは逃がしてくれるせめてものお礼に

   と思ってね………君らが一番会いたい人に

   近いこの顔を見せたんだよ♪」

 

笑顔を見せながらそう語る。見た感じはもう戦意喪失はしてくれたみたいだ。

 

理 「戦いは終了だね……」

 

その一言と共に理久兎の背後にいる巨龍はまた鎖に繋がれその姿が消えると共にその場にかかっていた圧も消えて依姫達は立ち上がる。

 

理 「さてと……エアビデ」

 

そう言いエアビデで体を浮かせる。

 

理 「そんじゃ俺は帰るね♪それと此度の戦いを

   計画した馬鹿弟子達にはしっかりと説教を

   与えるから御安心をそれじゃね♪」

 

理久兎はそう言い残し地球まで飛び立つのだった。

 

依姫「くっ………妖怪を逃がしたのは屈辱ですが

   あの妖怪の顔を見たらどうでもよくなり

   ましたね…御姉様……」

 

豊姫「本当ね……いまも生きていたらあんな

   笑顔を見せながら稽古をつけてくれた

   かしらね……」

 

力 「あの野郎の訓練……嫌いじゃなかった

   けどな……」

 

仲瀬「そうだね……あの人のお陰で僕達はこうして

   胸を張れるもんな」

 

御花「また…会いたいですね…」

 

幸 「会うとしたら俺らが死んだらかな?」

 

蒼 「いや僕らは死ぬわけにはいかないよ」

 

細愛「お前達帰るぞ……此度の戦いのことを

   報告しなければならぬからな」

 

細愛親王の一言に依姫達は、

 

依姫「わかりました……」

 

豊姫「それでは行きましょう……」

 

力 「あいよおっさん……」

 

仲瀬「力さん…いくら親戚だからって」

 

御花「力らしくていいんじゃない?」

 

幸 「ハハハ確かにね♪」

 

蒼 「早くいこうよ皆!!」

 

こうして月の兵士達と妖怪達による第一次月面戦争は、ある1人のお面の妖怪によって終結されたのだった。一方理久兎は、

 

理 「はぁ~彼ら前はよりかは強くなってるのか

   それとも俺がそろそろ死ぬからか弱くなっ

   ているのか…いや彼らは強くなったのかな」

 

昔の友の多くが強くなったことに感心を示すと共に自身がもうじき死ぬことを覚悟していた。

 

理 「いやとりあえずは紫達に説教をするのが

   先かな……」

 

そう独り言を述べエアビデを止めて、

 

理 「仙術一式龍我天昇!」

 

そう唱えると自身の体から翼が生え、尾が伸び、体の一部一部には鱗が生え、頭には龍の象徴である角が伸びる。

 

理 「さてとさっさと帰りますか!!」

 

理久兎はその翼を羽ばたいてエアビデを越える速度で地球へと帰るのだった。



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第155話 流れ星に願いを込めて

桜も散り葉が緑に染まってきていた夜のこと紫は、掛けていく満月の夜空を眺めていた。

 

紫 「御師匠様……」

 

そう言いながら紫は、理久兎によってビンタされた自身の右頬に手を当てながらそう呟く。するとそんな紫を心配してか親友の幽々子が紫によりそう。

 

幽 「紫…大丈夫よ♪貴方の御師匠様でしょ?」

 

紫 「でももう今日が約束の1週間よ!もし御

   師匠様が帰って来なかったら私…」

 

そう今日がその理久兎が帰ってくると言った約束の日。そして紫は自身が犯した過ちを悔いていた。理久兎に自分が成長したところを伸びたところを自慢するつもりが返って理久兎を苦しめる結果になってしまったことに、

 

幽 「紫がしっかりしないと紫の御師匠様が帰っ

   てきた時に悲しむわよ?」

 

紫 「幽々子……」

 

幽々子がそう言っていると掛けていく月明かりに照らされた金髪が靡く少女……ルーミアが紫と幽々子の前に現れる。

 

ル 「やれやれ…そんな顔だと返って理久兎を悲

   しませるわ……貴方は笑顔じゃないと」

 

と、ルーミアが言うと幽々子もそれに便乗して、

 

幽 「そうよ♪笑顔よ笑顔♪」

 

紫 「そうですわねありがとうルーミアに幽々

   子♪……所で他のを怪我した妖怪達は?」

 

紫は怪我をした妖怪達の状態を聞くとルーミアは笑顔を浮かべて、

 

ル 「問題ないわよ皆まだ多少は怪我はしている

   けど意識もあるし中にはもう喧嘩したい!

   な~んて言っている妖怪もいるから♪」

 

なおその妖怪は言わなくてもわかる通り美須々を含めた鬼達だ。どうやら鬼達はもうやる気が有り余っているようだ。そんな事を話していると、

 

美 「いい加減にしろ!!」

 

美須々の怒声が聞こえ始めてくる。それを聞いた紫達は、

 

紫 「何かしら?」

 

幽 「様子を見に行った方がいいかもね……」

 

ル 「いったい何なのよ……」

 

紫達は様子を見るために外へと移動すると、

 

亜狛「ですから移動は出来ません!」

 

耶狛「お願いだから諦めてよ!」

 

亜狛と耶狛、それに美須々を入れた鬼達、風雅や天狗達、ゲンガイの河童達その他にも色々な妖怪達などが何か言い合いをしていた。それを見ていた紫達はその話の中へと割ってはいることにした。

 

紫 「何を騒いでいるの?」

 

紫がそう言うと美須々は亜狛と耶狛達に指をさして、

 

美 「おっ紫!こいつらに理久兎のいる場所まで

   送れって言っているのに送らない所か反対

   してるんだよ!」

 

風雅「速く理久兎殿を助けに行かないと!」

   

ゲン「じゃねぇと殺されちまいますよ!」

 

どうやら妖怪達は理久兎を助けに行きたいようだが亜狛と耶狛は、

 

亜狛「ですから何度も言っているではないです

   か!移動をすることは出来ないと!」

 

耶狛「お願いだから!移動するのは本当に諦めて!」

 

亜狛と耶狛は移動させないために妖怪達を止めているようだった。すると美須々達は、

 

美 「おい紫!お前からも何とか言ってくれよ!」

 

美須々のその一言で周りにいる妖怪達は紫へと注目を浴びる。

 

幽 「紫……」

 

ル 「どうするの?」

 

幽々子やルーミアは紫を心配していたが紫は目を瞑って、

 

紫 「すぅ~ーはぁ~ー」

 

深い深呼吸をすると目を開いて結論を出す。

 

紫 「ここで待ちましょう」

 

紫が出した結論はここで待つ。つまり理久兎を助けには行かずここで待機ということだ。だがそれを聞いた他の妖怪達は、

 

美 「正気なのか!お前の師匠を見殺しにする気

   なのか!」

 

萃香「ふざけんな紫!私は理久兎を助けに行くか

   らな!」

 

鬼 「俺らも協力します!萃香姉さん!」

 

鬼 「やられた分はやり返す!!」

 

華扇「やめなさいって萃香!それに貴方達も止め

   なさい!」

 

華仙は今にも殴りかかりに行きそうな萃香をホールドして押さえ込みながら皆に呼び掛ける。

 

萃香「離して華扇!!勇義も何か言ってよ!」

 

萃香は勇義にそういうが当の勇義は、

 

勇儀「………………………………」

 

勇義は何も言わずただ黙って目を瞑っていた。

 

風雅「紫殿……」

 

風雅は紫の気持ちを感じ取っていた。本当は一番真っ先に助けに行きたい筈の紫が「この場で待つ」この一言を言ったことがどれだけの辛いのかを感じ何も言えなかった。

 

狼牙「あいつ……皆にこれだけ心配させやがって」

 

天狗「天魔様!私共も抗議しましょう!」

 

天狗「本当だ!大将を救いに行かないと!」

 

文 「どうなっちゃうの……」

 

はた「こんなにも荒れるなんて……」

 

他の天狗達は紫達に抗議しようと言い、文とはたてはこの状況が混沌としていたと感じていた。そしてそれは河童達もそうだ。

 

ゲン「紫さん!俺ら河童達は総大将に恩があるん

   です!止めないで下さい!」

 

河童「本当だ!!」

 

河童「止めないで下さいよ!!」

 

河童達も紫の発言に対して大騒ぎとなっていた。だがそれを黙らせる事が起きたのだそれは、

 

亜狛「てめぇら……いい加減にしろよ!」

 

いつもは大人しい亜狛がキレだしその怒声を周りに浴びせる。それを聞いた妖怪達は皆黙ってしまう。

 

亜 「皆さんはマスターが信用出来ないんです

   か!親友が親友を信用しないで何が親友

    なんですか!!」

 

耶狛「お兄ちゃんの言う通りだよ!皆はこれまで

   マスターを信用してきたんでしょ!なら無

   事に帰ってこれると信用しなきゃダメなん

   だからね!」

 

亜狛と耶狛にそう指摘された妖怪達はただ黙るしかなかった。そしてそのうちの1人美須々が口を開けた。

 

美 「すまねぇ……少しやり過ぎた…‥…確かに私ら

   が理久兎を信用しないでどうするって話だ

   よな……」

 

美須々は恥ずかしそうにそう述べるとそれに続いて皆口を開き始める。

 

風雅「我もすまなかった本当は紫殿が一番助けに

   行きたい筈なのにそれを必死にこらえて我

   らを止めてくれて」

 

萃香「…‥ごめん…私も悪かったよ」

 

華扇「やっと落ち着いたわね……」

 

萃香の力が緩んだのを感じた華仙は萃香を放す。

 

ゲン「俺達も悪かった……本当にすまない!」

 

ゲンガイはそう言い頭を下げると他の河童達も、

 

河童「ごめんなさい……」

 

河童「すみませんでした!」

 

共に頭を下げた。すると先程まで目を瞑って黙っていた勇義は夜空を眺めながら、

 

勇儀「流れ星か……」

 

ル 「ん?流れ星?」

 

そう言いルーミアも上を向きだすと流れ星が落ちていた。そしてルーミアと勇義の行動を見ていたその場の全員が夜空の流れ星を見始める。その時先程と打って変わって何時ものような丁寧な言葉に戻った亜狛が呟く。

 

亜狛「確かマスターが言ってたな……流れ星に願い

   を託すと叶うって……」

 

耶狛「そういえば言ってたね♪」

 

これまで旅を共にしてきた亜狛と耶狛の呟きを聞いたその場にいる妖怪達は、

 

紫 「そう……ならお願いしましょう……

   御師匠様が帰ってくると願って……」

 

幽 「そうね♪」

 

ル 「私達もお願いしましょうか?」

 

美 「そうだな……」

 

萃香「神頼みとかは信用しないけど今は仕方

   ないか……」

 

勇儀「まぁ願い事だからな……」

 

華扇「でも良いじゃない…この時ぐらいは……」

 

風雅「華仙殿のいう通りだな……」

 

文 「ならお願いしましょう!」

 

はた「そうよね……」

 

狼牙「まぁ願うだけだがな……」

 

ゲン「狼牙さんそんな堅いことを言ってちゃ

   負けですよ……」

 

耶狛「そうだよわんわんお!」

 

亜狛「狼牙さんすみません妹が……」

 

妖怪達+αはその夜空に光る流れ星に願いを託す。その願いの内容は読者様達も分かる通り「理久兎が帰ってくるように」この願いは皆にとっての希望なのだから。だが妖怪達のうち何名かは不自然な事に気がついた。

 

幽 「ねぇ紫……あの流れ星おかしくない?」

 

紫 「どういうこと幽々子?」

 

紫は幽々子にそう指摘されその流れ星をじっと観察すると、

 

紫 「そういえば流れ星って通りすぎるわよね」

 

そう普通はその流れ星は秒単位で通り過ぎる。だがその流れ星は通り過ぎずにずっとその場に止まっているのだ。だが更に妖怪達は気がつく。

 

美 「でもよ…なんかあの流れ星…こっちに近づ

   いて来てないか?」

 

華華「言われてみるとさっきより大きく……」

 

萃香「いや!大きくなってるよ!!」

 

勇儀「おっおいあの流れ星落ちてくるぞ!」

 

風雅「何と!!」

 

狼牙「全員避難!!」

 

文 「おぉ!!スクープの匂い!!」(☆∀☆)

 

はた「文!今はすぐに避難するわよ!!」

 

そう言いカメラを構えた文をはたてが引っ張り避難させる。

 

ゲン「避難してくれ!!」

 

美 「お前らも避難しろ!!」

 

妖怪達は流れ星がこの場所に落ちてくることとなり大騒ぎとなり皆を避難させている。だが+αのメンバーである亜狛と耶狛は、

 

亜狛「あれってまさか!」

 

耶狛「そのまさかだよ!お兄ちゃん!」

 

2人は確信していた。この流れ星が誰の仕業なのかをだがここにいたら危険と考えた亜狛は、

 

亜狛「耶狛!すぐに避難するぞ!」

 

耶狛「うん!お兄ちゃん!」

 

そう言い2人も即座に避難する。そして皆が避難した数分後の事だ。

 

ゴォーーーーーン!!!

 

流れ星は天狗の広場に土煙をあげて落ちた。そしてその内の何名かの妖怪は見えてしまった。その土煙にうっすらとだがシルエットが写ったのだ、鬼のような長い角を2本生やし、天狗とは違う翼を背中に生やし、他の妖怪達とは違うような尻尾を生やした何かを見たがそれは一瞬で消えてシルエットは人の形となる。そしてその土煙がやむと1人の男いやこの場の全員が会いたいと願った男が立っていた。

 

紫 「お…御師匠様!!」

 

そう理久兎だったが、

 

理 「………………………………」

 

理久兎の表情は周りを凍りつかせるような鬼のような戦慄を味わせるそんな顔だった。



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第156話 説教会

流れ星が落ちてきた場所から理久兎が現れたが肝心の理久兎の表情は怒気にまみれ周りを圧倒し凍りつかせるような顔だった。

 

理 「………………………………」

 

そんな自分を見て亜狛と耶狛は理久兎のもとへと近づき頭をたれて、

 

亜狛「マスターお帰りなさいませ」

 

耶狛「お帰りマスター……」

 

お帰りと言うと理久兎はその怒りの形相で口を開く。

 

理 「あぁ……ただいま…亜狛に耶狛言ったことは

   やっただろうな?」

 

月での件の事について亜狛と耶狛は答える。

 

亜狛「はい問題はございません皆ここに集まって

   います……」

 

耶狛「集まってるよマスター……」

 

亜狛と耶狛がそう言うと自分は皆の方へと顔を向け口を大きく開き、

 

理 「今回の件についての首謀者および加担者

   共は俺の前に出ろ!!」

 

理久兎がそう言うと今回の件の首謀者である紫を中心に、亡霊の幽々子や美須々達鬼に風雅達天狗そしてゲンガイ達河童、その他にも多くの妖怪達が理久兎の前に立つ。なおルーミアは木の上で見ている。そして前に集まった妖怪達を見て前に出た妖怪達に対し、

 

理 「座れ……」

 

そう言うと理久兎の前に立った全員は正座をして座る。

 

理 「亜狛、耶狛お前達はもしがあったら頼む……」

 

理久兎がそう言うと亜狛と耶狛は頭を上げて、

 

亜狛「了解しました……」

 

耶狛「わかったよ……」

 

亜狛と耶狛はそう言い下がる。

 

理 「さてまずどこから聞くか……紫…此度の事

   について何か言うことはあるか?」

 

理久兎がすごみを放ちながら紫に聞くと、

 

美 「ちょっと待ってくれ理久兎!紫は…」

 

美須々が紫に代わって答えようとすると、理久兎は美須々を睨みドスのかかった声で、

 

理 「俺は紫に聞いているんだ……それ以外の

   者は黙ってろ……」

 

美 「うっ……」

 

何も言えず黙ってしまう。それを見た理久兎はもう一度紫にすごみをかけて、

 

理 「どうしてこんな事をしたのか答えろ紫……」

 

紫 「…………………………………………」

 

黙ったまま何も言わない。正直に答えれば良いのに何故なにも言わない。これには徐々に怒りを覚えていく。

 

ゴロゴロゴロゴロ……

 

先程までは星空や月が輝いていた夜空が雷雲に覆われ見えなくなっていく雷鳴が鳴り響いていた。

 

理 「紫…答えろよ……?」

 

紫 「御師匠様……私は……その…………」

 

そう言いう途中で紫はまた黙ってしまう。いい加減に言えという思いが連なりついに堪忍袋の帯はキレた。

 

理 「答えろって言っているだろうが!!」

 

ビイカァーーン!!!

 

理久兎がそう言うと共に雷落が紫達の近くに落ちる。この落雷や雷雲は自然に発生したわけではない。これは理久兎の能力『災厄を操る程度の能力』によって生じたものだ。理久兎の怒りがピークを達すると意思とは関係なく雷や雷雨、暴風などといった災厄が起こってしまうため出来るだけ怒らないようにしているのだが今回の事は流石ひ怒りを覚えていた。その光景を見ていた妖怪達は、

 

妖怪「らっ落雷が!?」

 

妖怪「総大将おっかねぇ!?」

 

この恐怖に必死に耐える事しか術がなかった。

 

理 「紫…答えろ……何故月へ進行したのかを!」

 

理久兎がそう言うと紫はついにその重い口を開けた。

 

紫 「私は…見せたかったのよ……」

 

理 「何を見せたかったんだ?」

 

何を見せたかったのだと気になり聞くと紫は話を進める。

 

紫 「私がどれだけ成長してきたかを見せたかっ

   たのですわ御師匠様は私にこれまで色々な

   物を私にくれたましたわ服や食べ物に勉学

   や力の使い方………私はただ御師匠様に恩返

   しがしたかった」

 

紫は泣き出しそうな顔で今の事を語った。つまりこの事件はしっかりと紫を見てやれなかった自分にも責があると感じだ。紫の前へと近づいて片膝をついて、

 

理 「このバカが!俺はお前に死なれても困るん

   だよ!ルーミアがあの時この事を言わなか

   ったら今頃お前達は殺されてたかもしれな

   いんだぞ!!」

 

紫は理久兎の話をうつ向きながら黙って聞いていた。 そして言葉を先程のドスのかかった声から何時もの暖かみのある言葉へと戻っていき、

 

理 「まったく…別に恩返しとかしなくても良い

   んだよ……」

 

紫 「えっ……」

 

理 「俺からしてみればお前が成長している姿を

   この目で見れれば充分だ………だからもう無

   茶はするな良いな?」

 

そう言い理久兎は紫の頭に手をのせてそう言うと紫は、

 

紫 「御師匠様……ごめんなさい…ごめんなさい」

 

紫がそう言い始めると理久兎は立ち上がり、

 

理 「他の者達にも伝えておく!もうこんな

   下らないことは二度とするな!

   ここにいるお前らは運が良かった…

   ただそれだけだ!」

 

理久兎のその問いかけに妖怪達は皆頷くのだった。

 

理 「ならよし……まぁ後は紫に便乗したんだろ

   次からは気を付け……ゴッホゴホ……」

 

言葉を続けようとした瞬間突然咳き込んだ。普通の咳ならすぐに収まる。だが今回は違った。

 

理 「ゴッホ!ゴホ!ゴホ!ゴホ!ゴッホ!」

 

と、しばらく咳が収まる気配がない。そして数秒後には咳が止まる。

 

理 「はぁ……はぁ…!!」

 

理久兎は呼吸を整えながら自身が咳をする時に抑えた手を見てみるとその手には大量の血が付着していた。

 

紫 「御師匠様その手は!!」

   

理 「なんで…この時に……」

 

バタン!

 

力が抜け地面へと倒れた。それを見たその場にいる紫に幽々子そしてルーミアや美須々、風雅にゲンガイそれに亜狛と耶狛そして他の者妖怪達といったメンバー達は自分へと近づいてくる。

 

紫 「御師匠様!起きてください!起きて!」

 

紫は倒れた理久兎を必死に揺さぶるも起きる気配がない。

 

美 「すぐに理久兎を運べ!!」

 

風雅「こちらへ!!」

 

ゲン「総大将!総大将!」

 

亜狛「耶狛……」

 

耶狛「うん……お兄ちゃん…マスターもう……

   寿命なんだよね……」

 

そうもう寿命がもう無くなりそうなのだ。これまで血液を大量に失い西行桜を封印するために寿命を削り月の民達相手に残りの力を無理して振り絞った結果、体がついていけずとうとう倒れてしまったのだ。倒れた理久兎は紫を含めた妖怪達によって天魔の家の部屋へと運ばれるのだった



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第157話 短い命

理久兎が紫達の元へと帰ってきたと同時に口から吐血し倒れため理久兎は天魔の家の空き部屋へと連れていかれた。そして今は寝ている理久兎の周りには友達である妖怪達が集った。

 

幽 「理久兎さん……」

 

ル 「帰ってきてそうそうこれなんて……」

 

美 「理久兎……」

 

風雅「理久兎殿…いったい……」

 

ゲン「総大将の事だからまた起きますって!」

 

幽々子、ルーミア、美須々、風雅、ゲンガイはそんな理久兎を見つめていると、

 

紫 「連れてきましたわ!!」

 

そう言い紫はスキマから現れると紫と共に赤と青が混合した服を着ている1人の女性もとい八意永琳が現れる。

 

永琳「貴方達の総大将を見せてちょうだい」

 

そう言い永琳は理久兎の診察の準備を始めると、

 

永琳「貴方達はここにいたら脈拍や心臓の音が

   聞き取れないから外に出ていて頂戴」

 

そう言われた紫、幽々子、ルーミア、風雅、美須々、ゲンガイの6人は何も言わずに外へと出る。

 

永琳「さぁ見せて聞かせてちょうだい……」

 

そう言い永琳は理久兎の脈を測るのだった。そして部屋の外では、

 

紫 「御師匠様……」

 

紫は無事に起き出すことを願いながらそう呟く。

 

幽 「大丈夫よ紫……」

 

幽々子は先程よりも落ち込んでいる紫の両肩に手を置いて紫にそう言う。そしてそれを見ていた美須々達は、

 

全員「…………………」

 

何も言えなかった。だがルーミアや美須々、風雅にゲンガイも紫に対してかける言葉が見つからなかったのに関わらず紫に声をかけている幽々子を見て本当の親友なんだと考えるのだった。そしてそうすること数分後、襖が開き永琳が部屋から出てくると紫は永琳に詰め寄る。

 

紫 「御師匠様は無事なのよね!」

 

紫がそう聞くと永琳は目を瞑って首を横に振った……

 

永琳「正直に言うわ総大将え~と確か理久兎だっ

   たわよね…おそらく長くはないわ……」

 

永琳がそう言うと紫は足の力が抜けて崩れる。

 

紫 「そんな…嘘よ……嘘って言って頂戴よ!」

 

美 「おい…理久兎は本当に長くないのか!」

 

永琳「えぇ考えてるよりも事態は深刻ね今は何と

   か咳や吐血は収まったけどいつ峠を越えて

   もおかしくない状態ね……」

 

ゲン「総大将は妖怪だ…簡単に死ぬわけ……」

 

ゲンガイがそう言いかけると永琳は更に言葉を付け足す。

 

永琳「あくまで私の推測だけどおそらく彼は妖怪

   と人間とのハーフって感じね………」

 

風雅「妖怪と人間のハーフだと……」

 

永 「えぇ………彼の体の構造は妖怪より人間にと

   ても近いわそれに貴方達は感じなかったか

   しら?妖怪にも関わらず霊力が使えたって

   事に」

 

永琳にそう言われた周りの全員は「はっ!」という表情を出した。鬼達との対戦の時や色々な場面で理久兎が霊力を使っていたことに本来霊力は人間だけしか使えない筈なのだが理久兎が使えていたことに、

 

ル 「言われてみると理久兎って霊力が使える

   わね」

 

風雅「前から気にはなってはいたんだがな」

 

幽 「紫は何か知らないの?」

 

幽々子に聞かれた紫は力を無くした表情で、

 

紫 「私も知らないわ……」

 

そう答えると美須々が紫の元へと近づき、

 

美 「紫…現実を受け止めろ……」

 

紫 「………………………………」

 

それを言われても受け止めたくはない。黙ったまま何も言わないでうつ向いてしまう。

 

永琳「多分だけど生きれたとしてもこれから先は

   布団で寝たきりかしらね………」

 

風雅「理久兎殿はもう歩くことすら出来ないのか

   医者よ?」

 

風雅がそう聞くと永琳は首を横に振って、

 

永琳「分からないわ………でも今言える事について

   は出来るだけ安静にするこれは確定よ」

 

紫 「そう…ありがとう……御師匠様を見てくれて」

 

紫が礼を述べると永琳は遠い目をしながら、

 

永琳「良いわよ………貴方達の総大将には色々と助

   けて貰ったから………」

 

紫 「送っていくわ……」

 

そう言うと紫は永琳の前にスキマを展開させる。

 

永琳「ありがとう……」

 

そう言い永琳がスキマへと入ると紫はスキマを閉じる。

 

紫 「………………………」

 

幽 「紫……」

 

幽々子は紫の側へと行こうとするが紫は近づく幽々子の顔を見て、

 

紫 「私…御師匠様の看病をしてるわね………」

 

そう言い紫は理久兎が寝ている部屋へと静かに入っていった。こんな状態の紫を見て幽々子は不安な顔になる。

 

幽 「…………………」

 

幽々子はいつものような調子ではない紫に何を言えばいいのかが分からなくなってしまった。

 

美 「なぁ幽々子…今はそっとしておいてやれや」

 

風雅「あぁ……紫殿にも気持ちの整理が必要だろう」

 

ゲン「だからしばらくは……ね?」

 

3人にそう言われた幽々子は黙って頷き、

 

幽 「ならしばらくは1人にさせるわ……」

 

ル 「正しい選択ね……」

 

そう言い幽々子達は理久兎の寝ている部屋の前から移動するのだった。そして理久兎が寝ている部屋では、

 

紫 「御師匠様………」

 

理 「………………………」

 

理久兎はいまだに寝ていて起きる気配がない。

 

紫 「……………………………」

 

紫はただただ無言で理久兎の傍らに座り寝ている理久兎を看病するのだった。



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第158話 少ない時を

紫は真っ暗な道をただひたすらに歩いていた。すると目の前にいつも自分の悩みや考えを真剣に聞いてそ助言をしてくれていた理久兎が立っていた。

 

紫 「御師匠様!」

 

そう言い紫は走り出すが、

 

理 「……………………………………」

 

理久兎は何も言わず背中を向けて紫の前を歩きだした。

 

紫 「待って!」

 

そう言い紫は理久兎に向かって走り出すが、

 

紫 「どうして………!どうして追い付けないの

   どうして手が届かないの………!!」

 

紫は理久兎に触ろうと手を出すが理久兎に触れる事は愚か追い付く事さえ出来ない。

 

紫 「御師匠様!御師匠様!」

 

紫がそう声を出すが理久兎は何もを言わず紫の顔すら見ようとせず歩きを止めない。

 

紫 「御師匠様~ー!!」

 

紫がそう叫ぶと紫は目を覚ました。

 

紫 「はっ!あら………ここは?」

 

紫は眠りから目覚め辺りを見渡す……どうやら紫が見ていたのは悪夢のようだ……そして理久兎の看病をしてそのまま寝てしまった事を思い出す。それを確認した紫は安堵の息をする。

 

紫 「はぁ夢で良かった…でも……」

 

そう言い紫は未だに寝ている理久兎を見る。理久兎はまだ目を瞑ったままだ。

 

紫 「御師匠様……」

 

そう言い紫は理久兎の(ひたい)に手を置くと、

 

理 「がはっ…ここは……」

 

咳をして理久兎が目覚めたのだ…それを見ていた紫は不安な表情から一転して喜びの表情へと変わる。

 

紫 「御師匠様!」

 

紫がそう呼び掛けると、寝ている理久兎に抱きつくが、

 

理 「ゆっ紫!ギブ!ギブ!」

 

抱きついてくる紫の腕を軽く叩いて苦しそうにすると紫は冷静になりすぐに離れ元の体制に戻る。。

 

理 「はぁ~はぁ~死ぬかと思った…」

 

紫 「ごめんなさい御師匠様…その体に無理させて」

 

理 「いや…気にする……な…所で俺がこうしてるっ

   て事は……」

 

そう言うと紫は頷きこれまでの事全てを自分に打ち明ける。

 

理 「そうか…もう間近なのか……」

 

紫 「御師匠様は死なないわよね!」

 

紫はそう言うが理久兎は首を横にゆっくりと振って、

 

理 「いや俺にだって分かるもうじき逝く事が」

 

紫 「そんな………」

 

理 「紫……皆と話がしたい…呼んでくれるか?」

 

理久兎の願いを聞いた紫は頷いて、

 

紫 「分かりましたわ呼んできます………」

 

そう言い紫はスキマを開いてその中へと入っていく。

 

理 「亜狛に耶狛…居るんだろ?」

 

理久兎がそう呼び掛けると紫のスキマとは違った裂け目が現れそこから亜狛と耶狛が表れる。

 

亜狛「ご用件は何でしょうか?」

 

耶狛「用件はなにマスター?」

 

そう聞かれた理久兎は2人に質問をする。

 

理 「お前ら…例の棚の隠し紙は見たか?」

 

と、理久兎が聞くと2人は頷いてそれについての話をする。

 

亜狛「えぇ拝見させて頂きました……」

 

耶狛「見たよマスター」

 

理 「なら紙はしっかり処分したよな?」

 

そう言うと2人はもう一度頷いて、

 

亜狛「はいしっかりと燃やして灰にし……」

 

耶狛「土の中に埋めたよ……」

 

どうやら証拠の隠滅も終わったようだ。これで紫達に悟られることはないだろう。

 

理 「そうか………それならこの後からする事は

   分かるよな?」

 

亜狛「お任せあれ……」

 

耶狛「もう計画は考えてあるから心配しないで♪」

 

と、亜狛と耶狛はそう言うと自分は顔に笑みを浮かべる。

 

理 「そうか……すまんな今の俺がこれだと不便

   だろ?」

 

亜狛「いえ…ずっとマスターに甘えて食べ物を狩

   猟をしていなかったので久々に兄妹共々に

   良い経験になりましたよ」

 

耶狛「うん!」

 

理 「そうか……」

 

亜狛そして耶狛とで会話が弾んでいると、

 

紫 「御師匠様連れてきたわ」

 

そう言い紫はスキマから現れると同時にスキマから、

 

美 「理久兎!」

 

風雅「理久兎殿!」

 

ゲン「総大将大丈夫ですか!」

 

ル 「起きたのよね理久兎……」

 

幽 「こんにちは理久兎さん♪」

 

そう言いながら自身の友である美須々や風雅それにゲンガイやルーミアそして幽々子がその場に訪れた。

 

理 「ハハ…みんな来たんだね……」

 

美 「ダチだろ私らは!」

 

風雅「呼ばれればいくらでも行くさ」

 

ル 「私も賛同ね……」

 

ゲン「総大将のためとあらば!」

 

こいつらは嬉しい事を言ってくれるじゃないか。このメンバーと友となれて自分も誇らしく思えた。

 

幽 「フフ♪良かったわね紫……」

 

紫 「えぇ…そうね……それよりも亜狛と耶狛も

   来ていたのね」

 

亜狛「えぇマスターの見舞いをするのも従者の

   努めですよ♪」

 

耶狛「うん……」

 

と、そう言っていると美須々が話をきりだす。

 

美 「理久兎私らに話ってなんだい?」

 

理 「話といのは他でもない……もうじき俺が死ぬ

   事についてさ………」

 

その話をすると全員は理久兎が起きた喜びの表情から暗い表情へと変わった。

 

理 「もう俺は永くはない…だから皆に頼みたい」

 

全員「………………………………」

 

理 「俺の予感だと妖怪達や神のそれらは何時か

   人々から忘れ去られてしまうだろうそうな

   れば妖怪達は消滅するかもしれない………」

 

この先の未来で必ず人々は妖怪を恐れなくなりやがては記憶から薄れていくだろう。それを前々から危惧していた。

 

風雅「なっ……」

 

ル 「そんな……」

 

理 「だからこそ……俺達が創ろうとしている楽園

   を作っている……」

 

幽 「…………………………」

 

ゲン「それはわかりますよ……総大将達が創る

   楽園は妖怪達のパラダイスって……」

 

理 「ゲンガイの言う通りだ…だが恐らく俺はそれ

   に関わることは愚か出来立てそれを見ること

   すらも叶わないだろうだからお前らに頼みた

   い事それは…絶対にその楽園を作れ……でない

   と妖怪達は消滅する未来が訪れるだろう」

 

遠くない未来の予測を言い頼む。皆が消えないためにもするとまず紫が口を開く。

 

紫 「御師匠様……その願い聞き入れました」

 

それに続き皆が口々を開いていく。

 

美 「お前の願いは私らの胸にひめるさ」

 

風雅「あぁそうだな……」

 

ゲン「総大将の頼みとあらば……」

 

ル 「フフ…任せなさい♪」

 

幽 「私も協力をさせてもらうわ」

 

皆のその言葉を聞いて理久兎は内心ホッとする。

 

理 「そうか…ありがとうな」

 

そう言い理久兎はもう一度外を眺める。すると、

 

風雅「そうだ!美須々……」

 

美 「ん?」

 

風雅に耳をこちらにというジェスチャーをもらった美須々は小さな声で風雅と話すと、

 

美 「なぁ理久兎……お前外に出たいか?」ー

 

理 「そうだな……行きたいのはやまやまだけど

   足が痺れててな……」

 

風雅「ならば紫殿……理久兎殿を外に連れ出して  

   やってはどうだ?」

 

そう言われた紫は考え込んで理久兎に、

 

紫 「私でよろしいですか?」

 

と、紫が理久兎に聞くと理久兎は笑顔で、

 

理 「頼むよ♪」

 

紫 「なら行きましょうか……」

 

そうして理久兎は紫に肩を貸してもらいながら外へと踏み出すのだった。



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第159話 写真撮影

静かな木々に囲まれ流水の音が聞こえてきている。妖怪の山のとある場所、

 

理 「紫…重くはないか?」

 

紫に肩を貸してもらいながらゆっくり、ゆっくりと歩きながら紫にそう聞くと紫は笑顔で答える。

 

紫 「えぇ大丈夫ですわ御師匠様♪」

 

理 「悪いなこうやってしてもらわないとろくに

   歩けそうもなくてな……」

 

紫 「でも懐かしいわ……」

 

理 「んっどこがだ?」

 

理久兎が聞くと紫は昔を懐かしむような表情で、

 

紫 「前はこうやって2人で修行してよく怪我

   した時なんかはいつもおんぶしてくれて

   いたなって………」

 

それを聞き自分も笑いながら昔の話をし始める。

 

理 「そういばあったな………まだスキマがなく

   て修行場所への行き来を歩いている時だ

   ったな……昔紫がすっころんで足擦りむい

   た時とがそうだったよな♪」

 

理久兎がそう言うと紫は顔を真っ赤にして、

 

紫 「ちょっと!止めてください今思うとその

   話は結構恥ずかしいのよ!」

 

理 「ハハハ悪い悪い…でもな……」

 

紫 (・_・?)

 

理 「こんな風に歩くのも楽しいな……」

 

紫 「御師匠様……」

 

何故か紫の顔は悲しげだ。恐らく自分が死ぬことが嫌なのだろうと思った。

 

理 「そうだ紫………」

 

紫 「何ですしょうか?」

 

理久兎は先程までとは違い真剣な表情で紫に話をする。

 

理 「俺の家の棚は分かるよな?」

 

紫 「えぇわかりますけどそれが?」

 

紫は理久兎が何が言いたいのかが分からないため理久兎の言葉の意味を聞くと、

 

理 「その棚の上から二段目の棚だ……」

 

紫 「えっ?」

 

理 「俺は言ったからな……」

 

紫 「どういうことですか?」

 

と、紫がその質問の意味を更に聞こうとするが紫では悲しくなることなため今言えない。そのためにと思い、

 

理 「言えばお前は悲しむことだ…だからそれ

   以上の事は今は聞くな………」

 

紫 「……分かりましたわ」

 

理 「ごめんな…さてと後少しだけ付き合って

   くれるかな?」

 

理久兎は笑顔を絶やさずに紫の顔を見てそう言うと、

 

紫 「ふふっ♪えぇよろこんで……」

 

そうして理久兎は紫に肩を貸してもらいながら散歩を楽しんだ。そして夕暮れが近づいてきたため理久兎と紫は天狗の里へと帰る。そして天狗の里の門につくと、

 

美 「おっ帰ってきたか……」

 

理 「あぁ…てか何でまだ美須々がいるんだ?」

 

美須々が声をかけてきた。何故いるのかと美須々に聞くと美須々の後ろからいつものようなメンバーが揃って自分めがけて向かってやって来る。

 

萃香「おっす!理久兎」

 

勇儀「大丈夫か理久兎?」

 

萃香と勇義がやって来て理久兎に元気な声でそう言うと理久兎は少し不便そうに、

 

理 「あぁ大丈夫じゃないな……こうやって肩を

   持ってくれないと歩けそうもないよ……」

 

勇儀「何か悪い…」

 

理 「いや気にするなてかその前に何でいるん

   だよ?」

 

理久兎は何故まだ天狗の里にいるのかを聞くと美須々は理久兎のもう一方の肩を担いで

 

美 「おい紫…理久兎を連れてくぞ」

 

紫 「えぇ分かったわ……」

 

そう言うと紫と美須々に足を引きずられながら引っ張られて連れて行かれる。それに萃香と勇義もついていく。

 

理 「おい一体なにするだ?」

 

萃儀「大丈夫だよ怪我することじゃないから」

 

勇 「あぁ問題ないよ」

 

と、言うが理久兎からしてみればこの2人や美須々が言うと問題しかなかった事を思い出すそのため本当に何をするのかと怖くなってくる。

 

理 「お前らのそれが一番怖いわ!ゴホ!」

 

そう言うがそんな事は無視されて連れていかれた。そうして連れてかれた場所は、

 

文 「あっ!来ましたね理久兎さん達!」

 

文が手を振りながら理久兎に挨拶をする。

 

理 「あれ文……お前もここで何してんだ?」

 

美須々と紫に肩を担がれた状態の理久兎が文にそう聞くと、

 

文 「何ってこれですよ♪これ♪」

 

そう言いながら文は手に持っている黒い小さな箱のような物を理久兎に見せながらそう言うと理久兎にはその箱について質問をする。

 

理 「文それってなんだ?」

 

文 「これは写真機(カメラ)っていう物何ですよ」

 

文はまだ幼いその胸をはって答えると理久兎は写真機について説明を求める。

 

理 「それって何するものなんだ?」

 

文 「そうですね……例えばここの景色を……」

 

そう言いかけると文はポケットから小さな紙を取り出し、

 

文 「この紙にそのまま写す事ができるっていう

   アイテムなんですよ♪」

 

理 「ほ~う……それとこれにはどんな関係が

   あるというんだ?」

 

理久兎がそう言うと文の後ろからはたてや風雅にゲンガイ狼牙その他にも華仙にルーミアそして亜狛と耶狛も現れる。

 

風が「簡単な話だ理久兎殿……」

 

はた「それを使って記念として残すのよ」

 

華扇「美須々様から話は聞いたのよ……貴方の

   命は残り少ないって……」

 

ゲン「だからこそ総大将の顔をこれで残したい

   と思いましてね……」

 

理 「亜狛と耶狛もこの事は聞いたのか?」

 

理久兎は亜狛と耶狛にも写真撮影の事を聞くと2人は照れくさそうに、

 

亜狛「えぇまぁ…マスターが出掛けた後に

   聞いたんですけどね」

 

耶狛「うん風雅ちゃんからね…」

 

文 「でも私もまさか天魔様にそういう頼まれ

   ごとされるとは思ってもみなかったです

   けどね……」

 

狼牙「本当だな俺も聞いた時は驚いたものだ……」

 

風雅「ふん…ほっとけ……」(〃ε〃)

 

風雅は照れくさそうにそう言っていている事から理久兎の事を心配しているのだろう。

 

理 「ありがとうな皆……」

 

美 「とりあえずお前ら並べ紫も理久兎を連れて

   ってくれ……」

 

紫 「えぇ分かったわ」

 

美須々がそう言うと今いるメンバーは自分が真ん中に来るように並ぶ。なお立つのが困難な事を知っているのか木の椅子に座らされる。そしてあることを思ったため皆に、

 

理 「所で誰が撮るんだ?」

 

文 「もちろん私が………」

 

そう言いかけると風雅は文に、

 

風雅「文、お前も写れ……」

 

文 「えっそれだと誰が撮るんですか?」

 

ゲン「ご安心をそんな事だろうと思いまして」

 

ゲンガイは近くにいた河童の少女を手招きしこっちに来させる。

 

ゲン「撮ってもらえるかい?」

 

そう言うと河童の少女は顔を紅くしながらうなずく。

 

ゲ ン「それじゃ撮りましょう!」

 

文 「え~とカメラの使い方は分かりますよね?」

 

河童「勿論です……」

 

そう言い河童の少女はカメラを借りると文は並んでいるメンバーのもとへと向かい列に並ぶ。そして河童の少女は小指と親指を折り3つの指を立てると、

 

河童「それじゃ……3つ数えたらとりますね……」

 

理 「あぁ頼んだよ……」

 

河童「では…3……2…1……」

 

パシャ!!

 

河童の少女が数を言い終わるとカメラのシャッターがきられ写真が撮られる。シャッターがきられる瞬間皆は笑顔で写真が撮られるのだった。

 

河童「お疲れさまです……」

 

そう言い河童は文にカメラを返す。

 

文 「ありがとうございますね」

 

理 「っ!……」

 

紫 「御師匠様そろそろ寝たほうが……」

 

理 「あぁそうだな……皆先に眠るな」

 

そう言い理久兎は紫に連れられて今の寝室へと帰っていくのだった。だが理久兎は後数日後に死ぬとはこの時はまだわからなかった。



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第160話 さらば総大将

写真を撮影して3日後の夜の事だった。その日、理久兎の容態は急激に悪化した。

 

理 「ゴッホ!ブフゥ!」

 

咳をすると同時に吐血しその血液が布団を汚し真っ白な布団が真っ赤に染色されていった。

 

風雅「早く!替えの布を!」

 

天狗「急げ!!」

 

美 「おい!早く拭いた布を回収しな!」

 

鬼 「分かってます美須々さん!」

 

ゲン「紫さんはまだか!」

 

そう言いながら風雅や美須々そしてゲンガイは布で理久兎から吐血した血液を拭くが拭いても拭いても口から吐血するため意味がない。するとスキマが開いてそこから紫と永琳そして輝夜姫と幽々子が飛び出してくる。

 

永琳「これは……」

 

輝夜「ひっ酷い……これが理久兎なの……」

 

幽 「ここまで酷いなんて……」

 

紫 「ねぇ!御師匠様は助かるのよね!」

 

紫は永琳に問いただすと永琳は首を横に振って、

 

永琳「今の私だと無理よ………それに私の経験上で

   こんな症状見たことがないわそれに恐らく

   だけど肺をやられてるわ……」

 

八意永琳でも理久兎の症状は見たことがなかった。全身が真っ白となっていき体が痺れ動かなくなりこの量の吐血をする病を永琳は見たことも聞いたことがない。故に理久兎の治療は完全不可能ということだ。

 

紫 「そんな…てことはまさか……」

 

永琳「今の私じゃ助けられない……」

 

永琳がそう言うと美須々は永琳のもとまで近づき永琳の胸ぐらを掴み、

 

美 「てめぇ!私らがここで諦められると思っ

   ているのか!!」

 

と、言うと隣にいる輝姫は理久兎のもとまで近づき、

 

永琳「あくまで今の()()()…と言うことよ……」

 

美 「何?」

 

輝夜「私の能力で何とかなれば……」

 

そう言い理久兎の隣に座り苦しむ理久兎の上に手をかざす。

 

風雅「何をしているんだ?」

 

永琳「姫様も能力持ちよ……姫様の能力は『永遠と

   須臾を操る程度の能力』分かりやすく言え

   ば物や人の時間を止めることが出来る……」

 

紫 「それってつまり………」

 

永 「えぇ貴方の御師匠様の時間を止めてこれ以

   上の悪化を抑えて薬が出来るまで現状維持

   をさせるわ……」

 

つまり理久兎の症状を止めて薬が出来るまで長生きさせようという方法だ。確かに今の打開策として良い案なのかもしれないが、

 

理 「がっは!ゴッフゥッ!ゴッフゥ!」

 

美 「おい!変わらねえぞ!」

 

美須々はそう言い永琳の胸ぐらを離し輝姫に近づくと、

 

輝 「嘘よ…理久兎に能力が通じない!」

 

そう輝姫の能力が通用しないのだ……かつて理久兎が創った理「相手からの能力による干渉は相殺する」という理が創られている。それにより輝夜姫の能力は理久兎に通用しない。つまりこの状態は何も変わっていない。

 

永琳「何ですって!」

 

美 「嘘だろ!おい!どうするんだ!」

 

美須々は永琳達に怒鳴ると、

 

理 「みっ美…()々……や…め…ろ…がはっ…」

 

理久兎は今の会話を聞いて何とか力を振り絞り美須々を止める。今の理久兎の声は、掠れて滑舌も悪くとても醜く酷い声だが美須々を止めるのには充分だった……

 

美 「なっ!理久兎!おい!」

 

永琳「凄い…この状態で話すなんて……」

 

理 「がはっ……かっ輝…夜…姫…お前も……もう(や…め)ろ…」

 

輝夜「貴方は助けるわ!何があっても!」

 

と、言うが言葉だけでは理久兎は助からない。そしてこの時紫と永琳は意を決し答えを出した。

 

紫 「皆…もう御師匠様を楽にしてあげて……」

 

永琳「姫様もういいのよ……」

 

美 「なっ紫!何でだよ!」

 

風雅「何故だ紫殿!」

 

輝夜「永琳!」

 

紫 「これ以上…御師匠様の苦しむ姿を見たく

   ない…の……よ…」

 

紫の目からは涙が溢れ顔がぐちょぐちょになる寸前だ。そしてそれを見てルーミアも涙を見せる。

 

ル 「紫……私もそれが良いわ」

 

紫 「ルーミア………」

 

永琳「私も…理千に似ているせいか…彼が苦しん

   でいる姿を見ると心が苦しいのよ……」

 

永琳は目を反らしている事からもう見たくないというのが分かる。そして理久兎はその掠れて醜く酷い声で、

 

理 「お…俺がはっ…もも…む…無()…だ……」

 

美 「理久兎……」

 

自分が言えることをただ今伝えたい。

 

理 「いっまま……で…最…高ゴホ!だっ…た…」

 

風雅「理久兎殿……」

 

例え肺が潰れ声が出なくても、

 

理 「俺…()しっ幸…せも…ものだ……」

 

ゲン「総大将…」

 

伝えたい。この胸に秘め続けた思いを、

 

理 「と…友やや……仲()…た達と…」

 

ル 「…………………………」

 

醜く聞いていて不快に思う声であったとしても、

 

理 「わ…笑い……あ…あえた…事……が…」

 

輝夜「理久兎さん……」

 

どうしても伝えなければならない。

 

理 「……こ(こっん)な…にも…楽しし…めた……」

 

永琳「理久兎……」

 

また何時会えるのかも分からないから。

 

理 「み……皆……あっあ…あり()……とう」

 

紫 「御師匠様……」

 

紫は必死に話そうとしている理久兎の側に座り手を握る。

 

理 「ゆ…紫…がはっ……おお前…をひ…1…人

   のの…残し…て逝く……ことゴホ!を

   ゆ…許……してて……くれ……」

 

理久兎は今出来る最大の力を振り絞りそう述べると、

 

紫 「大丈夫よ御師匠様………私にも親友や友達

   が沢山いるもの寂しくはないわ……だから

   もう無理しないで♪」

 

紫が笑顔でそう述べる。今の事を聞けて自分は幸せだ。で、

 

理 「あ…り……がと…う…ゆ…紫…じゃ…あ……な

   み…み……んな…」

 

そう告げ自分の目をゆっくりと閉じていき先程まで力が入っていた手にも力が入ることはなくなりとても寒くなった。目を瞑った先では紫や皆が涙を流す。

 

紫 「ぐすっ私こそありがとう…御師匠様♪」

 

紫は最後まで理久兎に笑顔を向けるために笑顔を振り絞るが目からは涙が溢れ落ち服に水滴のようについていく。

 

美 「ちきしょう……ちきしよう!」

 

風学生「理久兎殿…ぐっ……」

 

ゲン「総大将!!」

 

ル 「………………………………」

 

輝夜「そんな理久兎さん!」

 

永琳「ゆっくりと眠って理久兎」

 

この日妖怪達の英雄と称えられた妖怪総大将ぬらりひょんこと深常理久兎は皆に見送られながら眠りについたのだった。



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第161話 葬式

理久兎が眠りについた次の日のこと、理久兎の知人や数々の妖怪達が集結し理久兎の葬儀が執り行われた。

 

紫 「御師匠様……」

 

紫は棺に入って安らかに眠っている理久兎の冷たくなった頬を手で撫でる。

 

幽 「紫……」

 

紫 「御師匠様の最後はあっけないものね……」

 

紫は強がってそう言っているが顔からは涙がにじみ出ていた。

 

幽 「紫…無理しなくていいのよ……」

 

そう言い幽々子は今にも泣きそうな紫を後ろから抱きつく。

 

紫 「ぐすっ……あ…ありがとう……」

 

萃香「……紫……いいかい?」

 

そう言われた紫が振り向くと花を1本ずつ持った妖怪達が列を作っていた。なお花を出資したのは風見幽香だ……

 

紫 「えぇ……それじゃ1人ずつお願いね……」

 

紫はそう言い理久兎の眠る棺の隣に立つ。

 

萃香「それじゃ私から……」

 

そう言い萃香は理久兎の眠る棺の中に花をいれる。そしてそれに続いて美須々、勇義、華仙は1つずつ花を摘める。

 

萃香「妖怪達の一生だと短かったけど楽し

   かったよ理久兎……」

 

勇義「あぁ…惜しい男を亡くしたよ……」

 

華仙「せめて……安らかに眠って……」

 

美 「本当に惜しいマブダチだった……」

 

そう言い美須々達はその列から外れ他の鬼達も同様に言葉と共に花を摘めていき次に花を摘めるのは……

 

風雅「まったく……何で理久兎殿は……いつも

   勝手にいなくなるのだ……寂しいでは

   ないか……」

 

文 「心残りは私がこれから作る新聞を読んで

   欲しかったな……」

 

は 「私のも読んで感想が欲しかった……」

 

狼牙「忌々しい奴だったが……そんなにも

   憎めない奴だったよお前は……」

 

静香「狼牙さんったら……」

 

そして5人と他の天狗達も花を摘めると列から外れる。その次に花を摘めに来たのは金髪の少女のルーミアと今回花を出資した妖怪の風見幽香だ。

 

ル 「理久兎…あの時貴方が私を居候として

   迎え入れてくれた事……決して忘れないわ」

 

幽香「貴方ったらは出会ってそんなに経っていな

   いのに死んじゃうなんて…リベンジを挑め

   ないじゃない………本当に勝ち逃げ去れたわ

   でも楽しかったわ理久兎」

 

2人も花を理久兎の眠る棺に花を摘めると列から外れる。そして次に来たのは青い服を着ている河童達だ。

 

ゲ 「総大将……あの時の御恩を私達河童は

   ひと時も忘れた事は御座いません……

   もし俺が逝くならその時に会いましょう」

 

そう言ってゲンガイも花を摘めると他の河童達も花を摘める。そうして他の妖怪達もそれを繰り返していき理久兎の眠る棺は花のベットとなっていた……そして列に並んでいる妖怪達が全員花を摘めると今度は妖怪ではなく……

 

永琳「……ごめんなさい…恩人のいえ妖怪の貴方

   を助けれなくて………」

 

輝夜「…理久兎さんありがとう……」

 

妹紅「理久兎さん……私が悩んだり悲しんだ時に

   助けてくれてありがとう………」

   

そう言うと彼女達も花を摘める。永琳達も妖怪達と同じように列から外れる。そして列に並んでいた妖怪達がいなくなると紫は再度理久兎の眠る棺の前に立つ。そのとなりには紫の親友である幽々子も一緒だ。

 

幽 「理久兎さん私と紫を出会わせてくれてあ

   りがとう………貴方の事は絶対に忘れない

   し冥界に来たら必ず転生させるわ………」

 

幽々子は花を摘めると1歩後ろに下がる。そして紫は、

 

紫 「御師匠様……お父さん…ありがとう♪」

 

せめてもと思い笑顔でこれまで言いたくても言えなかった言葉である理久兎に対してお父さんと言えた瞬間だった………

そして紫も花を摘めると、美須々が棺の蓋を持って紫に話しかける。

 

美 「紫…蓋を閉めるが……もういいのか?」

 

美須々がそう言うと紫は、

 

紫 「えぇ……」

 

そう言い紫は幽々子や美須々、風雅、ゲンガイ達と共に棺に蓋を閉め、

 

カン!カン!カン!カン!カン!

 

理久兎の棺に釘を打ち蓋が外れないように固定する。そしてその棺を、

 

萃香「理久兎を埋める穴に入れようか……」

 

華仙「そうね……」

 

勇義「ゆっくりな……」

 

鬼達は力を込めゆっくりと理久兎の入っている棺を穴に置くと今度はその上から妖怪達全員で理久兎の棺の上に土を優しくかけていく。そしてそれが終わると妖怪達+αは皆黙祷をして皆この場から離れていくのだった。だが1人だけ残った妖怪がいた。そう紫だ。

 

紫 「御師匠様……そうだ確か…!」

 

この時、紫は体が弱った理久兎を散歩した時に言った事を思い付き思い出した。紫はその言葉の真意を確かめるために理久兎が住んでいた住居へと向かう。

 

紫 「ここよね………」

 

紫は言われた棚を開けるとそこには封筒が入っていた。紫はそれを迷わずに開けて中を確認すると中には2枚の紙と指輪が入っていた……その内の紙は1つは理久兎が書いた手紙もう1つは何かの術式が記されている紙だ。紫はまず理久兎が記したであろう手紙を読む。

 

紫、お前がこれを見ているということは恐らく俺に何かあった後だろう。

だからこれから紫がやるべき事を記しておく。やるもやらないも紫、君の自由だ。

まず1つは紫が創っていた楽園、それについてだ。恐らく妖怪達は人間達迷信として排除され忘れ去られる。そうなれば妖怪は存在が無くなってしまうだろう。だから紫、君にはそれをまずどうにかする事が最優先だ。それは紫の能力を使えば何とかなる筈だ。

そして2枚目の紙に術式を記した紙がある筈だ。

 

紫はそれを見て2枚目の紙を確認すると術式が複雑に絡み混んでいた。紫はもう一度理久兎の手紙を再度読む。

 

それは強力な結界の術式だ。効果は「常識」と「非常識」この2つの理から成り立つ。俺らの楽園の「常識」を外の「非常識」に、楽園の「非常識」を外の「常識」へと成り立たせる。所謂自分達の身を守るための結界でもあり楽園という外の世界との区別も意味している。それが楽園を造るにあたっての最後の1つとなる筈だ。だがそれを創るには妖怪達と対立する力である「霊力」が必要だ。本来は俺と紫とでこの結界を創る筈だった。だがこれをを見ているということは俺は創る事に参加できない……そこで代わりとなる人間と協力しなさい。そうすれば出来る筈だ。

 

紫 「御師匠様……」

 

紫は理久兎の書いた手紙を読み続ける。

 

次に指輪についてだ。それはお前達を思ってのお守りだ。お前達の身に何かあればそれが必ず守ってくれる筈だ。要らないというなら捨ててくれても構わない。

 

紫 「…捨てるわけないわよ……」

 

紫の目から先程流してもう流れないと思っていた涙が溢れてきていた。そして残り1枚の手紙を読む。

 

最後に俺はお前達の事が大好きだった。お前達を置いて旅に出た時もずっと皆の事を考えていた。なによりも紫、お前の事が心配だった。だがお前は色々な妖怪達と見聞を広め成長していた事、心身ともに成長したことに心から嬉しかった。

だから最後にいわせて欲しい。俺の弟子になってくれてありがとう。そしてもう書く事はこれでなくなった。だからこの手紙を終えるよ。読んでくれてありがとう我が娘の紫。

 

               深常理久兎より

 

紫はその文字を見て涙が溢れ落ちて手紙に涙の跡が付いていく。紫は手紙を握り締め、

 

紫 「御師匠……様!!」

 

その日一番の声をあげて泣く。だがその声は誰もいない家には響くが周りには誰もいない。故にその声は誰にも聞こえなかった。そして紫はその日泣き続けたのだった。

 

だが紫や他の者達は知らなかったいや存在を忘れていたというのが正しいのかもしれない。紫達がその場から消えたその日の夜の事、

 

亜狛「耶狛!やるぞ!」

 

亜狛がそう言うと妹の耶狛は、

 

耶狛「うん!お兄ちゃん!」

 

そう言うと亜狛と耶狛はある場所に手をかざし能力を発動させると裂け目が現れるとその裂け目から、

 

ドゴン!!

 

土煙をあげながら何かが裂け目から落下してきたのだ。その落下してきた物は棺だった……そう亜狛と耶狛がやっているのは理久兎の死体回収だ。これは理久兎の指示でもあった。その指示は理久兎が亜狛と耶狛に充てた手紙だ。内容は、

 

1つ紫達に気づかれないように内密に動け。

 

2つ全員が寝静まった後俺の棺を俺ごと回収しその場から離脱。

 

3つ俺が目覚めるまでお前達は各自の訓練を遵守しろ。

 

4つこの手紙を読み終え暗記しだいこれを燃やして証拠を隠滅しろ。

 

これが理久兎が亜狛と耶狛に送った手紙もとい指令だ。そして2人はその指示を遂行するために動いていた。

 

亜狛「よし!すぐに離脱するぞ!」

 

耶狛「了解だよ!お兄ちゃん!」

 

そう言い2人はもう一度裂け目を開けて棺(理久兎入り)を中にいれて2人もその中へと入りこの場から姿を消した。

そしてこの日、亜狛と耶狛は紫達の前から姿を消したのだった。

 



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第162話 真っ白な世界と親子喧嘩

ここは何もない真っ白な世界本当にクリーンな真っ白さだ。人の心で例えるなら純粋で穢れを知らない人間と言った方がいいのかもしれない。そんな世界に自分は立っていた。

 

理 「ここは……確か俺…死んだん…だよな?」

 

吐血や全身麻痺に呼吸困難となって死んだ筈の自分がそこにいた。

 

理 「あれ…今までこんな事なかったのにな……」

 

これまで死んで気づいたら現世にいたみたいな事を繰り返していたためこんな経験は初めてだった。そんな中、理久兎に対して声を掛けてくる者がいた。その声は理久兎にとってとても懐かしい声だった。

 

? 「ようやく来たか……理久兎よ……」

 

その声のした方を理久兎は向く。その声の正体は小さなロリ…いや全を司る神といった方が良いのかもしれない読者様もわかる通りそのロリの正体は、

 

理 「何でここにいるんだ…おふくろ……」

 

そう母親でありかつて理久兎と殴り合いをした少女?の千だった。

 

千 「にしても遅いぞここに来るのが!」(≧Д≦)

 

そう言い千は若干だが不貞腐れ気味に言われるが知ったこっちゃない。

 

理 「いや!知らねぇよ!てか何しに来たんだ

   おふくろ!」

 

千 「何って…息子の顔を見に来てはいけない

   のか?」

 

理 「いや……それは…まぁその…てっ!違う!!

   おふくろの事だから何か企んでるだろ!」

 

千 「いやソナタに隠し事をしてもしょうが

   なかろう!」(>д<♯)

 

と、言っているが何かを隠しているのは明白だ。明らかに今の言葉だけトーンが違いすぎる。様子を伺いながら、

 

理 「たくよ……でっ…用件は何だ?」

 

千 「まぁまぁほれこれを見ればわかるぞ♪」

 

そう言い千は笑顔で薄い書物を渡してくる。なおこれは定番ネタの薄い本ではない。

 

理 「なんだこれ?」

 

そう言い理久兎はその本を広げて中を覗くと艶やかな服を着ている女性の写真がずらりと並んでいた。恐らくは大和に住む女神達だろう。中には何故か分からないが神奈来の写真もあった。

 

理 「おふくろ……これって何だよ?」

 

疑問に思い千に聞くと、

 

千 「何って……見合い写真じゃが?」

 

理 「……………………………………………………………」

 

何て物を用意してくれたのだろう。恐らくだが今の発言で自分の額に血管が浮き出たかもしれない。

 

千 「いや~本当に苦労したぞ♪独身の女神を

   捜すの……グヘェッ!!」(°ε´(□=

 

千が話している途中で理久兎は手に持っていた見合い写真を千の顔に向かってスパーキングした。やられた千はキッと睨みながら。

 

千 「理久兎よ何するのじゃ!!」( `皿´ )

 

理 「ざけんな!誰が見合いなどするか!!」

 

と、千に言うと千は理久兎に向かって、

 

千 「理久兎!ワシはそなたの子供の顔が見たい

   のじゃ!!」

 

このロリは何を言い出すかと思えば子供がみたいとほざき始めた。

 

理 「それならイザナギとイザナミの息子や

   娘達で充分だろ!!」

 

千 「確かにあの2人の息子や娘達も可愛い……

   じゃが!ワシは理久兎……そなたの子が

   どうしても見たいのじゃ!!一番思い

   入れのある息子の子が!」

 

そう言われた理久兎は千に対して、

 

理 「あのさそれが大きな間違いだ!」

 

千 「なんじゃと?!」

 

理 「俺からしてみればお互いが同意の上での

   結婚……それは大いに結構……だけど!

   愛がない結婚など結婚ではない!」

 

と、正論?を言われた千は先程とは打って変わり落ち着いた声で、

 

千 「ぐっ……確かにそうじゃな……すまなかった

   理久兎……少し焦りすぎた……」

 

理 「おふくろ……」

 

千 「じゃがな理久兎よ…そなたに身を固めて

   欲しいのは事実なのじゃ……それだけは

   分かって欲しいのじゃ………」

 

理 「言っておくがおふくろ………俺は多分結婚

   する気は毛頭ないそれだけ言っておく」

 

そう言われた千は悲しそうに、

 

千 「そうか……残念じゃな……」

 

千は儚げに遠くを見るような目でそう言う。

 

理 「まったく…おふくろ……そんなんで気に

   や…グヘッ!!」(°Д゜(○=

 

突然理久兎は頬を殴られるいや殴り飛ばされるが正しい。勿論殴ったのは……

 

千 「ハッハッ!理久兎よ少し腑抜けたのう?」

 

母の千だった……先程の悲しそうな顔はどうやら演技だったようだ……これには理久兎もキレるのには充分だった。

 

理 「この…クソBBA!!やりやがったな!」

 

千 「誰がクソBBAじゃ貴様!口を直せと

   言っておろうが!!それに先の仕返し

   じゃ!」

 

理 「うっせー!やっぱりここで白黒つけて

   やるよクソBBA…」

 

ゴキ!ゴキ!

 

理久兎は拳を鳴らしながら戦闘体制をとる。なおこの場に断罪神書はあるわけがないため素手のみで戦うしかない。

 

千 「言うようになったの……バカ息子!」

 

そう言うと千は手で何かを合図すると千の背後に5本の刀剣が付き従う。飛翔剣と呼ばれる物だ。

 

理 「オイゴラBBA!汚いぞ!!」

 

千 「ハハハ理久兎よ!その拳で来るがよい!

   ワシはこの飛翔剣で相手しやろう!」

 

さすがBBA超汚いと言わんばかりである。

 

理 「いいだろならその刀ごとへし折って

   やるよBBB!!」

 

そう言い理久兎は千に向かって特効を仕掛け千に殴りかかるが、

 

キン!!

 

千が手で飛空剣を操作し理久兎の拳を防ぐ。

 

千 「ほれほれどうした?」

 

理 「この!!」

 

理久兎は防いでいる剣の隙間に足をいれて千を蹴ろうとするが、

 

ガシ!

 

千はその蹴りを片手で難なく受け止める。

 

千 「つまらぬぞ理久兎よ……?」

 

パシッ! 

 

千はそう言うと理久兎の蹴りを押し返す。

 

理 「ちっやっぱし不利だな!」

 

千 「ほっほっほ……まだまだ未熟よのう?」

 

千は勝ち誇ってそう言うとある決心をする。

 

理 「いいだろうマジでやってやらーー!!」

 

そう言い理久兎は『災厄を操る程度の能力』を解放する。すると今まで何もなかった真っ白な世界に雷雲が出来始め暴風が吹き荒れる。

 

千 「理久兎の能力か!」

 

理 「うぉらぁーー!!」

 

理久兎はその能力をフルに使って千に暴風と落雷をぶつける。この時、理久兎の予想では千は避けると思っていたが子が子なら親も親だ。千がとった行動は、

 

千 「そんなもの!」

 

千は飛空剣を操作して散会させる。そして落ちる雷は全て千には当たらず千が刺した剣へと雷が落ちていく。避雷針という知識で千は雷を避けたのだ。これを見た自分も感服せざるえない。次に暴風が千へと襲いかかるが千は自身の神力を引き出して暴風へと当てると暴風は相殺される。

 

理 「なっ!おふくろ……やりやがる!」

 

千 「ふん!伊達に怠惰の教科書をただ見ている

   だけではないわ!」

 

どうやら千は怠惰と呼ばれる人物の教科書から習ったようだ。

 

理 「怠惰?誰かは分からないがとりあえず一回

   地面なめろ!!」

 

千 「ほざけ!ならばそなたは溝の水でも飲むが

   よい!」

 

理久兎と千の戦いは続きかれこれ数時間弱の時が過ぎる。

 

理 「はぁ……はぁ…………」

 

千 「ふっハハ!まだまだじゃな……」

 

理久兎と千はまだ戦っていた。「本当にこいつらいつまでやるんだ!」と言いたくなるぐらいまで勝負していたのだ。

 

理 「いい加減負けを認めろクソBBA!」

 

千 「だから誰がクソBBAじゃ!」

 

この2神相当な負けず嫌いなのは知っているだろう。理久兎は母には負けたくないという思いそして千にとっては息子には負けたくないという思いが交差してここまでの時間戦っていたのだ。

 

理 「いい加減降参しろや!!」

 

理久兎は手を合わせ合掌の構えをとると、

 

理 「仙術十ニ式千手観音!」

 

その言葉と共に理久兎から無数の手が千に向かって襲いかかるが、

 

千 「少しは言葉をわきまえろ青二才が!!」

 

そう言うと千の体は先程までの人の形からかけ離れ白龍となると、

 

千 「ギイャーーーーー!!!」

 

その一声をあげると千の口から光が漏れだす。そしてその光を口いっぱいに溜めてそれを理久兎の千手観音に向かって放出した。そう龍の得意技の1つブレスだ。そしてその2つが激突すると理久兎の千手観音が圧されていく。

 

理 「おふくろがそれを使うなら!」

 

そう言うと理久兎は千手観音の構えをやめると、

 

理 「仙術一式龍我天昇!」

 

そう唱えると理久兎の体から鱗、角、龍翼が生えて先程の千と同じ姿へと変わると千のブレスをギリギリ回避し千へと突撃する。それを見た千もブレスを止めてその巨大な額で理久兎へと突撃する。

 

理 「くたばれ!クソBBA!!」

 

千 「ギイャーーーー!!!」

 

2人がぶつかり合うとそこから爆発と衝撃波が生まれ全てを揺るがすが、奇跡的な事にここは何もない世界だ。もし何かあれば確実に破壊されるだろう。そして爆発が収まるとその場にいたのは、

 

理 「ちっ……相変わらずしぶといな……」

 

龍人の姿からもとの姿に戻り服がボロボロになった理久兎と、

 

千 「うるさいわ!そちこそしぶいといで

   あろうが!」

 

白龍からロリへと戻り服が少しボロボロになった千だった。つまりこの勝負は決着がつかなかったのだ。

 

千 「ほら!来るがよい!」

 

そう言い千は理久兎に「かかってこい!」と言わんばかりに手を動かすが理久兎は、

 

理 「もうやめだ…かたがつかない……」

 

そう言い理久兎は戦闘体制を解くと千も、

 

千 「そうじゃな……こんな事馬鹿馬鹿しく思え

   てきたわ……」

 

千も戦闘体制を解いてこの戦いは終了となった。

 

理 「はぁ~疲れた……変に体力を使っちまった」

 

千 「それはこっちの台詞じゃ……」

 

お互いに愚痴を言うあうと2人は、

 

理 「ハッハハハハハ」

 

千 「ハハハハハ」

 

と、笑いだした。理久兎はずっと手加減をしつつ戦ってきていたため久々に全力で戦えた事が嬉しく、千は日頃から怠惰をしばいているが手加減しながらしばいているため全力で理久兎とぶつかり合いが楽しくなったようだ。そして笑いあうこと数分後、

 

理 「なぁおふくろ……」

 

理久兎は先程の荒々しさとはうって変わって冷静な声で千に声をかける。

 

千 「なんじゃ?」

 

理 「大和の国の地形の少しが消えるかもしれな

   いけど構わないか?」

 

千 「どう言うことじゃ?」

 

理 「理由はだ……」

 

そんな遠くない未来に妖怪達は忘れ去られ消えると考えていた理久兎の計画の1つ妖怪達の楽園の事を千に話した。

 

千 「成る程……それで楽園を作るにあたって土

   地がいると言うことか……」

 

理 「あぁ……許してくれるか?」

 

理久兎の願いに千は少し考えてその口を開いて、

 

千 「構わぬぞ大和の土地の少しぐらいなら差程

   問題はなかろう……」

 

千は理久兎の願いを聞き入れた。それを聞いた理久兎は少しだが笑みをこぼした。

 

理 「そうか…ありがとうな……」

 

千 「ワシの息子が珍しく頼み込んできたのじゃ

   それぐらいはせんとな♪」

 

理 「そうかい…なぁ……おふくろ何時になったら

   俺は外に帰れるんだ?」

 

理久兎は今疑問に思っている何時になったら戻れるかを千に聞くと千は、

 

千 「そうじゃったな!すっかり忘れておったわ

   い……」

 

理 「おいおい……」

 

千 「ならそろそろ帰そうかの?」

 

理 「頼むぜおふくろ……」

 

理久兎がそう言うと千は理久兎の前で手を掲げるが、

 

千 「じゃが1つ言っておくことがあるぞ?」

 

理 「何だ?」

 

千 「そなたが目覚めるのは約200年後じゃ」

 

それを聞いた理久兎は自身の使った仙術十式封神演武の代償を思い出し、

 

理 「そうか…やっぱり代償は………」

 

千 「そなたの仙術じゃな……」

 

理 「やっぱり……」

 

千 「本来ならば500年は眠る所を200年

   におまけしてやったんじゃ感謝しろよ?」

 

理 「おい!それなら1年にしろよ!」

 

千 「ならぬぞ!そなたは少し休め!ワシから

   の罰じゃ!」

 

理 「なっ!おふくろ!!」

 

千 「ではさらばじゃ!理久兎!」

 

千がそう言い掲げた手を握ると理久兎はその世界から姿を消した。

 

千 「まったく…ワシを心配させおって……あの

   バカ息子は…じゃが……」

 

その言葉と共に真っ白な世界の空を見て、

 

千 「あやつは変わりなく元気でおって良かっ

   たぞ理久兎……」

 

千は誰もいない真っ白な世界でそう言うと千もその世界から姿を消すのだった。

 



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第九章 魔界に再臨せし影の暴虐
第163話 主を待つ従者達


理久兎が死んでから3日経った時間に遡る。亜狛と耶狛は紫達の目を欺くために彼女達から絶対ばれない領域にある寺に逃げていた。

 

ドゴン!!

 

亜狛「ふぅ……何とか逃げれたな……」

 

亜狛は理久兎が眠っている棺を寺の真ん中に置いてその上に座りそう呟くと、

 

耶狛「はぁ~あ…もう紫ちゃんやルーミアちゃん達

   にはもう会えないよね……」

 

耶狛は自分の友達である妖怪達に会えない事をしょげている。そんな耶狛を元気づけるために亜狛は声をかける。

 

亜狛「そう気に病むな……なっ?」

 

そう言い亜狛は落ち込む耶狛の肩に手を置いて言うと耶狛は笑顔で、

 

耶狛「そうだよね!こんなんでくよくよしても

   しょうがないよね!」

 

そう言い耶狛は気に病むのを止めて明るく振る舞う。

 

亜狛「そうだ…そのいきだ♪」

 

耶狛「うん!お兄ちゃん!」

 

耶狛が元気になると亜狛は自身の主人である理久兎の指示を思い出す。

 

亜狛「そうだ…なぁ耶狛一緒に修行をしないか?」

 

耶狛「どうして?」

 

どうやは耶狛は理久兎の指示を忘れているようだ……

 

亜狛「いやマスターの指示があるだろ……」

 

耶狛「あっそうだった!うっかりだったよ!」

 

亜狛「しっかりしてくれよ耶狛……」

 

耶狛「それで?どんな修行をするの?」

 

耶狛にそう聞かれた亜狛は理久兎が提示した修行メニュー表の紙を広げて見る。

 

1,滝業をし、心を広げ自身の力を解放しろ

 

2,毎日の体修行をし体を鍛えろ

 

3,己の技力を上げるべし

 

4,知恵を使い食料や自主的修行に励むべし

 

5,能力の開花と改良を加えるべし

 

6,死ぬ気で限界を越えろ

 

7,休みも必要と考えるならそれも良し

 

8,我、蘇りし時2人の努力を見る

 

内容を見てみると「ふざけるな!」と、言いたくなるような物ばかりだが、それを見た亜狛と耶狛は、

 

亜狛「……マスターあんた…これをどう理解しろ

   と?」

 

耶狛「え~とお兄ちゃんつまりこれ全部含めて

   4に該当する気がするよ!」

 

そう言われた亜狛は4の「知恵を使い食料や自主的修行に励むべし」を見て、

 

亜狛「成る程…つまりもう修行は始まってる

   という事か!」

 

耶狛「そうだよお兄ちゃんだから修行しよう!」

 

亜狛「よし!なら行くぞ!」

 

耶狛「うん!」

 

そう言い亜狛と耶狛は修行をするために外へと出る。所で読者様は気になったであろう。紫達に絶対に気づかれない場所という言葉にならばお答えしよう。今亜狛と耶狛そして眠っている理久兎がいる場所は、

 

亜狛「ふぅ~空気が透き通ってるな……」

 

耶狛「流石!地上でもっとも穢れが少ない場所

   だね♪」

 

亜狛「あぁ神様さまさまだな♪」

 

耶狛「うん!神様領域に感謝♪感謝♪」

 

神の領域に属する場所つまり大和の神達の領域内にいるのだ。そこは大和の神達の本殿からは大きくかけ離れた場所に位置するがそれでも神達が支配する領域だ。そんな所に紫達妖怪達が来る筈もないのだ。もし探そうとしても月に攻めて失敗しているためまた命が危なくなる。そういうのもあり探そうにも探せない場所なのだ。

 

亜狛「さぁ耶狛!共に行こう!」

 

耶狛「うん!お兄ちゃん!」

 

2人はその掛け声と共に走っていく。自身の主の指示を実行するそれは本当に忠実その言葉が似合う2人だ。そして亜狛と耶狛は理久兎に言われた修行をこなし続けた。時には自分達の妖力、神力を使いきってへばりそんな中を走り体を鍛え亜狛と耶狛とで対決し己の技力を上げ続けた。そしてそれを繰り返し約200年近くの月日が流れた。

 

耶狛「お兄ちゃん…マスター目覚めないね…」

 

亜狛と耶狛は不老不死のため見た目はそんなには変わらないが心と精神はかつての幼さを少し残しながらも成長しているのが見受けられる。

 

亜狛「そうだな…マスターまさかこのまま目覚

   めない何てないよな?」

 

亜狛と耶狛は理久兎が復活するのは初めてだったため若干戸惑っていた。そしてこの時理久兎の体に異変が訪れた。

 

耶狛「お兄ちゃん…マスターの体……なんか焦げ

   臭くない?」

 

亜狛「ん?フンフン…確かに焦げ臭いな……」

 

普通は臭いがしても腐乱臭だがそれが焦げ臭いと言うのだ。すると理久兎の体は…

 

ボッ!!

 

亜狛「なっ!燃えた!!」

 

耶狛「お兄ちゃん!逃げよう!火事になる前に!」

 

亜狛「あっあぁ!!」

 

そう言い亜狛と耶狛は理久兎の元から避難し遠くから燃えている理久兎を観察する。そして理久兎の炎に違和感を覚えた。

 

亜狛「あれ?あの炎……色が違う……」

 

その炎の色は真っ赤な色でもなければ青い色でもない。この炎の色は白と黒そして金に紫が混合した炎なのだ。

 

耶狛「しかもお兄ちゃん廃寺が燃えてないよ!」

 

耶狛の言っているとおり寺が燃えてもいない。その時、亜狛は悟った。これは主人の帰還であるということに、

 

亜狛「耶狛!マスターが目覚めるぞ!」

 

耶狛「それって本当!」

 

亜狛「あぁ行くぞ!」

 

耶狛「うん!お兄ちゃん!」

 

そう言い2人は燃えている理久兎にもう一度近づく。

 

亜狛「熱いけど……」

 

耶狛「耐えられるね!」

 

そう言っていると理久兎を取り囲む炎が消える。そしてその時、亜狛と耶狛は気がついた。

 

亜狛「マスターの目の傷が!」

 

耶狛「無くなってる!?」

 

かつてルーミアに斬られた理久兎の目の傷が無くなっているのに注目しているとついにその時は来たのだ……

 

理 「うぅん……ここは……」

 

そう言い理久兎が目覚め起き上がると、

 

亜&耶「「マスター!」」

 

そう言い2人は目覚めた理久兎に抱きつくのだった。



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第164話 目覚めと試験

 

ガバッ!!

 

理久兎が目覚めると亜狛と耶狛は理久兎に抱きつく。もといダイレクトアタックをしてくる。

 

理 「うおっ!おい亜狛に耶狛!何だ!?」

 

亜狛「良かった!本当に……」

 

耶狛「ようやくマスターと会えたよ」

 

会うのが久しいせいか2人は喜びのあまり尻尾まで振っていた。

 

理 「あぁもう!いい加減離れろって!」

 

亜狛「あぁ!すいません」

 

耶狛「ごめんマスター………」

 

そう言い2人は理久兎から離れる。

 

理 「やれやれ……なぁ2人共……ここ何処だ?」

 

理久兎が亜狛と耶狛に聞くと2人は答える。

 

亜狛「大和の神達が治める地域です」

 

耶狛「神様領域だよ……」

 

それを聞いた理久兎は頭を抑えて……

 

理 「チッ!だからおふくろに会ったのか」

 

どうやら千と出会った理由は千が住んでいるであろう大和の神達の本殿に近かった事だからだろうと考えた。

 

理 「亜狛、耶狛今から大和の神達の本殿に戦争

   を仕掛けるぞ!」

 

亜狛「はい!?」

 

耶狛「えっ!?」

 

そう言い理久兎は立ち上がり断罪神書から黒椿を取り出し大和の神達がいる本殿に刀を向けて、

 

理 「三下の低級神の首には興味なし!目指すは

   おふくろの首ただ1つ!!」

 

どうやら理久兎は約1年で復活できる筈なのに200年眠らされた事と千に負けたのを結構に根に持っていたようだ。そんな主人を見てボー~と見ていた亜狛と耶狛は我に返り理久兎を2人でホールドして、

 

亜狛「マスター落ち着いてください!!」

 

耶狛「落ち着いてってマスター!!」

 

理 「離せ亜狛!耶狛!今からあの腐れBBA

   の角をへし折ってやる!!」

 

理久兎のこんな姿を見た2人は、

 

亜狛「本当これマスターか!?前までの物腰の

   柔らかさとかが消えてるぞ!?」

 

耶狛「こんなのマスターじゃな~~い!!」

 

そうして亜狛と耶狛は理久兎を落ち着かせること数分後、

 

理 「いや~悪いな2人共♪少し頭がカッと

   してたわ♪」

 

亜狛「マスター……なんか前と変わりましたね」

 

耶狛「うん……前よりチャラくなってる……」

 

そう言われ参ったなといった具合に頭を掻いて、

 

理 「いやな……確かに総合年齢は億越えだよ

   だけどなこう蘇るだろ?」

 

亜狛「まさかそれって……」

 

耶狛「お兄ちゃんどういうこと?」

 

耶狛に聞かれた亜狛はそれについて話をする。

 

亜狛「今のマスターの精神年齢は推定で若者

   の精神年齢というこだ……」

 

亜狛の話をまとめると自分の総合年齢は億越えなのだが、死んでまた蘇った。人間で例えるなら赤ん坊から老人となって一生を終えるそれは自然の理だ。理久兎はそれにとても近いのだ。老人は死んでまた赤ん坊からやり直す。それを繰り返す。それが自分にも若干だが適用されているのだ。

 

耶狛「えっと~つまりマスターは………」

 

亜狛「現在進行形絶賛青春謳歌時代ってことだ」

 

理 「ザッツライト流石亜狛だ分かってるね♪」

 

耶狛「つまりマスターはまた年をとれば……」

 

亜狛「前のような性格に戻るよ多分……」

 

亜狛と耶狛がそう言っていると精神若返り爺こと自分は2人に話しかける。

 

理 「所で2人共俺の修行出来た?」

 

亜狛「自分達なりには出来ましたね」

 

耶狛「うん!」

 

2人のその言葉を聞いた理久兎は笑って、

 

理 「おっし!なら試験するかな♪」

 

そう言い理久兎はもう一度立ち上がり、

 

理 「2人共来なよ♪」

 

そう言い理久兎は外へと出る。そして亜狛と耶狛も、

 

亜狛「あっ!待ってください!マスター!」

 

耶狛「待ってよお兄ちゃん!マスター!」

 

そう言いながら2人も外へと出る。

 

神様、神使移動中……

 

理久兎と亜狛と耶狛が来た場所は先程の寺から少し離れた森の中、かつて亜狛と耶狛も修行のために使った滝や川なども流れている場所だ。

 

理 「ルールは簡単俺の皮膚から血を出させる

   事が出来たら勝ちだよ♪」

 

そう言い武器を構えず素手で構える。2人の試験に武器などは必要ないと考えたためだ。

 

亜狛「耶狛やるぞ!」

 

耶狛「うんお兄ちゃん!」

 

そう言い亜狛は手甲を着け耶狛は錫杖を構える。

 

理 「レッツパーディーフィーゴ~!」

 

そう言い理久兎は亜狛と耶狛に向かって殴りかかる。と亜狛が耶狛の前に立ち、

 

亜狛「そら!!」

 

ダン!!

 

理久兎の右拳を亜狛の右拳の手甲で防ぐと、

 

耶狛「ちぇい!!」

 

亜狛とのコンボで耶狛は跳躍からの跳び蹴りで理久兎に攻撃するが、

 

理 「ハハハハハ!!!」

 

パシン!ガシッ!

 

亜狛の拳を弾き飛ばし左手で耶狛の脚を掴み、

 

理 「おらどうした!!」

 

耶狛「キャーー!!!」

 

ブゥン!パスっ!

 

理久兎は掴んだまま半回転して耶狛を投げ飛ばす。そして投げ飛ばされた耶狛の先に裂け目が現れ耶狛はその中へと入っていく。再度亜狛を見ると隣の裂け目から耶狛が現れる。

 

耶狛「お兄ちゃんマスターまったく手加減して

   ないよ!」

 

亜狛「さてはマスター精神が若返ったと同時に

   手加減を忘れてるな……」

 

亜狛が言っている事は実際間違ってはいない……昔の理久兎ははっきりいうと戦いに関して手加減を全くしない。しかもそれどころか……

 

理 「最高にハイってやつだ!!」

 

もうバトルジャンキー(戦闘狂)な気分だ。今なら何でも出来そうな気がしてきた。

 

亜狛「耶狛!バックアップは頼む!」

 

そう言い亜狛は理久兎に向かって殴りかかる。

 

耶狛「なら!」

 

耶狛は錫杖を構えて自身の神力を解き放ち、

 

耶狛「オルトロス!!」

 

耶狛がそう叫ぶと二頭の頭を持つ狼ような怪物が現れる。

 

オル「がぅーーーーー!!!」

 

耶狛「行って!!」

 

そう云うとオルトロスと呼ばれた怪物は理久兎に目掛けて襲いかかりに行く。そしてその前に理久兎に殴りかかろうとしている亜狛は、

 

亜狛「マスターご覚悟!!」

 

そう言い亜狛は理久兎にその拳をぶつけるが、

 

ガシッ!

 

理久兎に笑顔で難なく掴まれてしまう。

 

理 「亜狛君そんな攻撃が当たると思うか♪」

 

だがこれは亜狛にとって計算内に入っていた。亜狛はその時ニヤリと笑ったのだ。

 

理 「ん?お前なに考えてっ!!」

 

ヒュン!!

 

理久兎がそう言っていると突然亜狛が左手で攻撃をしてきた。だがそれは拳ではなく、

 

理 「亜狛が暗器を使う…だと……!?」

 

そう亜狛が使ったのは暗器の1つのクナイだ。それで理久兎を斬るが空を斬ってしまう。だがそれに驚いたために亜狛の拳を離してしまった。亜狛は跳躍をして上空へと行くと、

 

オル「がぁ~ーーーー!!」

 

そう叫びながらオルトロスが理久兎に向かって襲いかかる。

 

理 「邪魔だ!」

 

ガシッ!

 

オルトロスの牙を両手で掴みオルトロスとつばぜり合いとなる。すると、

 

亜狛「おまけですよマスター!」

 

上空へと跳躍した亜狛は無数の暗器のクナイを手に持つとそれを理久兎目掛けて投げ飛ばす。だが理久兎はとんでもないことをしだした。

 

理 「おぉ~~!!」

 

理久兎はオルトロスの牙を持ったままオルトロスを力任せに持ち上げそしてジャイアンスイングをした。結果亜狛から放たれた暗器全てをオルトロスで弾き落とす。さすがの亜狛と耶狛もこれは予想だにしていなかった……

 

亜狛「嘘だろ!!」

 

耶狛「まるで萃香ちゃんや勇義ちゃんみたい!?」

 

そう言っていると遠心力をつけた理久兎のジャイアンスイングは、

 

理 「ぶっ飛べ亜狛!!」

 

そう言い亜狛目掛けてオルトロスを投げつける。普通ならば上空にいる亜狛は逃げ道がないのだが、

 

理 「ちっ!亜狛がいない!」

 

そう亜狛がいないのだ。すると理久兎の背後に裂け目が現れそこから亜狛が現れクナイを持って斬りかかる。

 

理 「あぶなっ!!」

 

理久兎はステップを踏み何とか亜狛の暗器を避けるが、

 

耶狛「次は私!!」

 

そう言い今度は耶狛が錫杖で殴りかかるが理久兎はそれを防ぐために腕をつき出すが、

 

理 「縮小!」

 

そう唱える錫杖が縮んだのだ。これは耶狛のフェイント攻撃だった。

 

理 「お前いったい何を………」

 

そう言おうとした瞬間だった

 

オル「があ~ーー!!」

 

先程投げ飛ばしたオルトロスが耶狛を跳び越えて理久兎めがけて襲いかかってくる。

 

理 「野郎!!」

 

ダッ!ドスン!!

 

理久兎は何とかオルトロスの攻撃を避けると、

 

亜狛「マスター!!」

 

サッ!!

 

亜狛はクナイを理久兎に投げ飛ばすと理久兎の頬をかすめる。耶狛が何故縮小したのか理由は理久兎の注意を錫杖に向ける事だ。今の理久兎は年をとっているよりも落ち着きがなく、冷静ではないと耶狛は推測した。それを利用して理久兎を驚かせて注意を向けたのだ。そして亜狛がクナイでかすめた理久兎の頬から鮮血が滴り始める。そして理久兎はその血の出た頬を触ると指に鮮血がつくのを確認した。

 

理 「ハハハまさかお前らがここまで強くなってる

   とはな……2人共合格だ」

 

そう言うと亜狛と耶狛は地面にへたりこむ。

 

亜狛「よかった……」

 

耶狛「やったね!お兄ちゃん♪」

 

亜狛「あぁ!!」

 

オル「クゥーーン」

 

オルトロスは戦闘が終了したのを確認すると消滅する。すると地面にへたりこんでいる2人に理久兎は笑顔で拍手をしながら、

 

理 「おめでとう♪亜狛♪耶狛♪」

 

その言葉をかけると亜狛と耶狛も笑顔で、

 

亜狛「ありがとうございますマスター」

 

耶狛「ありがとうマスター♪」

 

そう返してくる。そして理久兎はそんな2人が驚くことを言う。

 

理 「君らは見事試験に合格したから深常の

   姓を名乗ることを許すよ♪」

 

理久兎のその一言は亜狛と耶狛を喜ばせるには充分だった。

 

亜狛「本当ですか!!」

 

耶狛「やった~~!!」

 

2人は喜ぶ姿を見ながら理久兎は、

 

理 「それじゃお祝いの御馳走を作るか……

   手伝ってくれるか深常亜狛?深常耶狛?」

 

理久兎が笑顔でそう言うと2人も笑顔で、

 

亜狛「勿論ですマスター!」

 

耶狛「うん!!」

 

理 「ハハハなら行こう!」

 

こうして亜狛と耶狛は遂に深常の姓を手に入れることが叶ったのだった。

 



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第165話 そうだ魔界に行こう

亜狛と耶狛が深常の姓を貰って1週間後、理久兎は退屈していた。

 

理 「亜狛…耶狛……暇だ……」

 

かつて総大将と言われ慕われ尊敬された男がグデーとした体制で自身の従者にそう呟く。もうかつての総大将という面影が完全に無くなっている。

 

亜狛「マスターもう少ししゃんとしてくださ

   いよ!」

 

耶狛「でも暇だよねお兄ちゃん……」

 

亜狛「まぁな……」

 

実際は亜狛と耶狛も退屈していた。そんな打開策を理久兎はグデ状態で考える。

 

亜狛「そういえばマスターの知り合いって妖怪

   以外にいないんですか?」

 

亜狛がそう言うと理久兎は更に考える。

 

理 「知り合いね~う~ん諏訪子に神奈子それに

   祝音、晴明……後は……月の民達だね……」

 

耶狛「全部会えないよね?」

 

理 「そうだな……他は…神綺……そうだ!

   神綺がいた!!」

 

理久兎はようやくこの打開策を見つけた。

 

亜狛「えっ?!神綺さんって確かマスターの

   断罪神書の元持ち主ですよね?」

 

亜狛にそう聞かれた理久兎は頷いて、

 

理 「そう♪そう♪その神綺ちゃんね♪」

 

耶狛「それでマスター魔界に行くって事?」

 

理 「その通りだ!この打開策はもはやそれしか

   ない!」

 

そう心から決心した理久兎はグデ状態からさっと立ち上がり、

 

理 「亜狛!耶狛!すぐに移動用意!」

 

その一言で亜狛と耶狛も、

 

亜狛「なら行きましょうか……」

 

耶狛「レッツゴー!」

 

そうして亜狛と耶狛とで裂け目を作り理久兎達はその中へと入り魔界へと行くのだった……

 

神様、神使移動中……

 

空は夕暮れのような少しばかし寂しい色をし地上ではビルが立ち並んでいるここは魔界。その魔界の一角に理久兎達は舞い降りた。

 

亜狛「ここが魔界……」

 

耶狛「すごーい!」

 

理 「へぇ~神綺ちゃんここまで発展させたんだ」

 

かつて神綺と別れた際にはまだ大地と川しかなかったこの場所は今ではかつて理久兎が訪れた古代都市を思わせるかのようなビルにおおわれていた……

 

理 「さてと…2人共行くよ♪」

 

亜狛「えっ!マスター歩きですか?」

 

亜狛がそう聞くと理久兎は笑顔で頷いて、

 

理 「あぁせっかく来たんだゆっくりと歩いて

   観光しようぜ♪」

 

耶狛「マスターに賛成♪」

 

亜狛「はぁ~わかりました行きましょう」

 

そうして理久兎達は神綺の住んでいるであろう都市を目指すのだった……

 

神様、神使再度移動中……

 

理久兎達は極寒の氷界を通り何とか魔界の都市に辿りついていた。

 

理 「いや~まさかあそこまで寒いとはな……」

 

耶狛「寒かった……」

 

亜狛「忍耐で耐えてもキツかった……」

 

理久兎達は予想外に寒かった氷界に対しての感想を言いながら魔界都市の街道を歩くと理久兎はある事が気になった。

 

理 「ん?魔界人達が少ない?」

 

理久兎から見て魔界の街道を歩く魔界人が極端に少ない。ビルの大きさやその量にみあっていない……

 

亜狛「どうかしました?」

 

耶狛「どうしたの?」

 

亜狛と耶狛がそんな考えをしている理久兎に話しかけると理久兎はこの思ったことを話始めた。

 

理 「いや何か住人が少ないような気がしてな」

 

亜狛「確かに言われてみると……」

 

耶狛「しかも皆そわそわしてるね……」

 

耶狛の言う通り歩いている僅かの魔界の住人もそわそわとしていて落ち着きがない……

 

理 「まずは神綺に会うことを優先しよう

   それでどういう状況かを聞くとしよう」

 

亜狛「そうですね……」

 

耶狛「でも何処にいるかわかるの?」

 

耶狛にそう指摘された理久兎はクスクスと笑いながら、

 

理 「ククッ神綺の事だ……恐らく……」

 

そう言い理久兎はこの都市の中でも巨大なビルを指差して、

 

理 「あそこだ!」

 

と、言うと亜狛と耶狛は何故彼処かと理由を訊ねる。

 

亜狛「理由は?」

 

耶狛「どうしてあそこなの?」

 

理 「簡単だ偉い奴は大体豪華な所にいるのが

   相場だ!」

 

何とも某RPGゲームを思わせるかのようなセリフを言うと亜狛は若干呆れ耶狛はほぇーとしたような顔で聞いていた。そして呆れながら聞いていた亜狛は、

 

亜狛「いやマスター……幾らなんでも……」

 

と、言おうとしたが理久兎は、

 

理 「よし行くぞ!2人共!」

 

そう言い亜狛の話を聞かないでビルへと向かう。

 

亜狛「はぁ……耶狛お前は……」

 

耶狛に意見を求めようとしたが肝心な耶狛は、

 

耶狛「お兄ちゃん置いてくよ?」

 

そう言いながら理久兎の後をついていっていた……

 

亜狛「…………俺も行くか……」

 

そうして亜狛も渋々理久兎の後をついていくのだった……

 

神様、神使またまた移動中……

 

理久兎達は神綺が住む?であろう巨大なビルへ辿り着いた。

 

亜狛「しかし我ながら……」

 

耶狛「おっきいね……」

 

2人がそんな感想を述べている中理久兎は正面玄関に入っていった。そんな理久兎を亜狛と耶狛は追いかける。

そして中へ入ると頭にコウモリのような黒い小さな翼を頭に着けた受付の魔界人の女性がカウンターに座っていた。その魔族の女性に理久兎は話し掛ける。

 

理 「よっ!神綺ちゃんここに住んでる?」

 

と、理久兎がフランクに話しかけると受付の人は冷静に、

 

魔人「ようこそパンデモニウムの神殿へえ~と

   神綺様ですよね?すいませんがアポはと

   っていますか?」

 

と、女性が聞いてきたため理久兎は笑顔で、

 

理 「アポ?あぁ皆大好きな果物のあれね♪赤

   かったり緑だったりするやつでしょ?」

 

魔人「いやそれはアップルです私が言っている

   のはアポです……」

 

理 「OKOKアポ~ね♪」

 

魔人「だからアップルじゃねぇよアポだよお話

   通じてますか?」(#^∀^)

 

理久兎のうざさに段々と受付嬢は怒りを覚えてきていたのか言動が荒くなっていく。それを見ていた亜狛は不味いと思ったのか、

 

亜狛「耶狛!すぐにマスターを!」

 

耶狛「えっ!うっうん!」

 

そう言い亜狛と耶狛は理久兎の両腕を押さえて外へと連れ出す。

 

理 「亜狛!耶狛?いったい何なんだ!」

 

そう言いながら理久兎は亜狛と耶狛によって外へと連れ出されてしまった……

 

魔人「私この仕事やめて司書だとかの使い魔にな

   ろうかなその方がいい気がしてきた…」

 

と、言いその女性は誰もいなくなったこのロビーで呟くのだった。

 

ここで視点を代えよう。理久兎がそんな事をしている時間から約10分後このビルの最上階のある一室では、

 

神綺「はぁ~どうしようかしらね……」

 

神綺は悩んでいた……この事態がとてつもない位に深刻だからだ。そんな悩んでいる神綺の後ろ隣にいたメイド服を着ている金髪の女性が神綺のために紅茶を注ぐ。

 

神綺「ねぇ夢子何か良い案はないかしらね……」

 

そう言い紅茶を注いでいる女性、夢子に話し掛ける。

 

夢子「そうですね……あの暴君が復活したとなる

   と被害が昔より酷くなりそうですね」

 

そう言い夢子は紅茶を神綺の前に置く。

 

神綺「はぁ~昔はビルとかが無かったからフル

   パワーで暴れてもよかったのにな~」

 

そんな神綺の目の前では本を抱えた少女が涙混じりに神綺に謝罪をしていた……

 

? 「ごめんなさい……私が…あそこに興味を持

   っちゃったから……」

 

神綺「いいのよアリスちゃん私もあれについては

   教えて無かったんですもの‥‥私にも責任は

   あるわ……」

 

アリスと言われた少女は泣かないように努力をしているつもりだが涙が溢れていた……

 

夢子「アリス様…そんな顔しないで下さい笑顔♪

   笑顔♪」

 

と、夢子はアリスを励ますとアリスは、

 

アリ「ありがとう夢子……」

 

そう言いアリスは涙を手で拭き取る。だがそんな事では今の現状解決には至っていない……

 

神綺「はぁ~せめて理久兎さんがいたらなぁ」

 

神綺の理久兎という言葉に夢子とアリスは引っ掛かった……

 

夢子「理久兎?どちら様ですか?」

 

アリ「神綺様誰その人?」

 

神綺「あら?言ってなかったかしら?」

 

どうやら神綺は理久兎の事を2人には話していなかったようだ。

 

神綺「その理久兎って人いえ神と言った方がいい

   かしらね……」

 

夢子「神!?」

 

神綺「えぇその神様と私でこの魔界を作ったのよ

   懐かしいわぁ♪」

 

アリ「へぇ~その神様に会ってみたいな……」

 

神綺「フフもしかしたらこんな事を言っているか

   らフラグ回収で現れたりしてね♪」

 

と、言っていると神綺の背後のガラスに黒い影が映る。それを見た夢子とアリスは、

 

夢子「神綺様避けてください!」

 

アリ「避けて!!」

 

神綺「えっ!?」

 

2人のその言葉を聞いて神綺はすぐに対処ができた。そのおかけで、

 

バリン!!

 

ガラスをぶち破ってきた何かを避けることが出来た。そして夢子は得意武器のナイフを持ちアリスは本もとい魔道書を開き自身の周りの人形達に戦闘体制をとらせる。そして神綺は、

 

神綺「えっ嘘!!」

 

侵入してきた黒い影を見て驚いた。その黒い影の正体は、

 

理 「おっ!神綺ちゃんやっと会えたよ♪」

 

そう言い食べかけのリンゴを掲げて神綺に理久兎は挨拶をするのだった。



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第166話 アポは大切

理久兎が神綺の家にデスパレートお邪魔しますをする10分ぐらい前に戻る。亜狛と耶狛にビルから追い出された理久兎は、

 

理 「林檎ワンプリーズ!」

 

と、理久兎は林檎を売っていたペンギン型の魔界人?に言うと、

 

魔人「え~と1個だと80円ッス……」

 

そう言い手を理久兎の前にかざす。そして理久兎はその手にお金の100円を置いて、

 

理 「つりはいらないとっときな」( ・`д・´)☆

 

そう言い林檎を受け取って理久兎は出店を出る。

 

魔人「…気前が良いッスね……」

 

と、ペンギン型魔界人が言うが理久兎は店から出ているため目の前にいなかった。理久兎は林檎をかじりながら、

 

理 「なぁ2人共…ゴリ……アポ~ゴリ……は買

   ったからゴクンもう一回挑戦する?」

 

亜狛と耶狛に言うと亜狛は溜め息をついて、

 

亜狛「いやマスター……そろそろふざけるのを

   止めて真面目になりましょう……」

 

耶狛「うん……今は神綺ちゃんに会うのが先決だ

   よ?」

 

流石のボケ担当の耶狛も今回は若干呆れ真面目に考えていた。そう言われた理久兎はパンデモニウムのビルの上を向いて、

 

理 「う~ん…ならもう面倒だし!」

 

バンッ!!

 

そう言いそのまま神綺が住んでいるであろうビルの窓ガラスへと跳躍しそのまま壁走りをしながら上へと走っていった。そんな主人を見て亜狛と耶狛は、

 

亜狛「マスター!!?」( ̄□|||

 

耶狛「マスターが凄いよお兄ちゃん!」

 

亜狛「感心してる場合か!すぐに追うぞ!」

 

そう言い2人は裂け目へと入っていった。そして絶賛壁走りもといガラス窓走りをしている理久兎は、

 

理 (何時になったら最上階かな?)

 

そう考えながら走っていると最上階らしい豪華な部屋がちらりと見えるとそのガラスを軽く蹴っていきおいをつけて、

 

理 「デスパーレドお邪魔します!!」

 

そう言い林檎を片手に持ちながら、

 

バリン!!

 

ガラスを跳躍からの飛び蹴りで窓を突き破って中へと侵入した。そして後ろを振り向こうとすると、

 

神綺「嘘!!」

 

と、聞き覚えのある声が聞こえたら理久兎は振り向こうと神綺がいたので食べかけのリンゴを掲げて、

 

理 「おっ!やっと会えたよ神綺ちゃん♪」

 

これが前回の話を通しての理久兎の行動の回想だ。そして今の現在の状況に戻そう。

 

夢子「貴様は何者だ!」

 

そう言い夢子はナイフを持って理久兎を警戒していると神綺が夢子とアリスをなだめる。

 

神綺「夢子ちゃんアリスちゃん武器と魔道書を

   下ろしなさい」

 

アリ「でも!」

 

アリスは神綺の意見にに反発しようとしたが、

 

神綺「大丈夫彼がさっき言ってた神様だから♪」

 

それを聞いた夢子とアリスは、

 

アリ「嘘!!」

 

夢子「こっこの人が……理久兎…様?」

 

どうやら想像していた人物とかけ離れていたため2人は驚いていた。すると理久兎の隣で裂け目が開き中から、

 

亜狛「マスター!貴方いったい何してるんです

   か!」

 

耶狛「見事にガラスが粉々……」

 

2人にツッコミを食らった理久兎は頭を掻きながら、

 

理 「悪いなついつい突き破っちゃった♪」

 

理久兎がそう言うと神綺はクスクスと笑いながら、

 

パチン!

 

指パッチンをすると理久兎が突き破って粉々となったガラスは何もなかったかのように元に戻った。それを見ていた理久兎達は、

 

亜狛「ガラスが元に……」

 

耶狛「スゴーイ!!」

 

理 「神綺それも魔法か?」

 

神綺「えぇそうよ♪」

 

と、楽しく話しているの見ていたアリスと夢子は大丈夫だと判断したのか武器と魔道書を下ろす。そして神綺が理久兎にどうして窓を突き破ってきたのか理由を訊ねる。

 

神綺「どうして理久兎さんは窓を突き破って

   来たの?」

 

アリ「その前にここ何階だと思ってるの!?」

 

神綺の一言に付け足してアリスがそう言うと理久兎は笑いながら、

 

理 「え~と受付嬢にアポを取りましたか?と

   聞かれたからほら♪」

 

そう言い理久兎はまた林檎を掲げて、

 

理 「アポ~♪」

 

亜狛「だからそれはアップルです!」

 

アリ「その前にどうやって来たのよ!」

 

理 「ん?……走ってきたよ♪」

 

アリ「嘘でしょ!!」

 

そう言いアリスは窓の外の自分達がいるビルの壁を目を凝らしてみると誰かの靴の跡が写っていた……

 

アリ「あっあり得ない……」

 

アリスは常識では考えられない身体能力を披露された光景を目の当たりにしていると、

 

神綺「でもまさか理久兎さんが来てくれるなんて

   思ってもみなかったわ♪夢子ちゃん♪お茶

   とお茶菓子を理久兎さん達に♪」

 

神綺が言うと夢子は頭を下げて、

 

夢子「承知致しました……」

 

そう言って夢子は理達の部屋から出ていった。そして神綺はもう一度自分が座っていた椅子に座り、

 

神綺「理久兎さん実は貴方に1つ助言が欲しい

   のよ……」

 

と、神綺は言うと理久兎はその前に聞きたいことがあったためそれについて神綺に質問をすることにした。

 

理 「その前に神綺に1つ聞きたいんだがどう

   して歩いている魔界人達が少ないんだ?」

 

その質問をすると近くにいたアリスは顔をうつむかせる。そして神綺は、

 

神綺「それの理由は今私が話そうとしている事

   に繋がってるわ……」

 

亜狛「それっていったい……」

 

亜狛がそう言いかけると扉が開き銀のキッチンワゴンを運んでくる女性もとい夢子が現れる。

 

神綺「あらごめんなさい」

 

そう神綺が言うと突然テーブルと椅子が現れる。

 

神綺「どうぞお掛けになって♪」

 

そう言われた理久兎達は神綺の出した椅子に座り食べかけのリンゴはテーブルに置く。そして夢子はキッチンワゴンに乗せていたお茶菓子のシフォンケーキと紅茶を理久兎達の前にそれぞれ置いてペコリとお辞儀をした。

 

理 「御丁寧にどうも♪」

 

亜狛「美味しそうだな耶狛」

 

耶狛「うんお兄ちゃん!」

 

理 「2人共先に食べてて良いよ♪」

 

理久兎がのその言葉を聞いた亜狛と耶狛は、フォークとナイフでシフォンケーキを食べ始める。

 

理 「なぁ神綺‥‥君のその話の前に色々と初の

   顔が集まってることだしその辺も含めて

   自己紹介しないか?」

 

理久兎が提案を持ちかけると神綺はその提案に応じる。

 

神綺「えぇ良いわよ♪」

 

理 「なら客人の俺らからだな俺は深常理久兎♪

   本来は深常理久兎乃大能神だけど長ったら

   しいから理久兎で全然構わないよ♪それで

   両隣でケーキを食ってるのが……」

 

亜狛「あっすいません従者の深常亜狛ですそれで

   もう1人のケーキを食べてるのが……」

 

耶狛「私は深常耶狛♪さっきのは私のお兄ちゃん

   だよ♪」

 

と、自己紹介を終えると今度は神綺達が自己紹介を始める。

 

神綺「なら次は私達ね♪私は多分理久兎さんから

   聞いていると思うけど神綺よ♪それで隣に

   いるメイドと女の子は……」

 

夢子「神綺様の元でメイドを勤めている夢子です」

 

アリ「アリス……アリス・マーガトロイド……」

 

そう言うとアリスは神綺と夢子の後ろへ向かう。

 

神綺「ごめんなさいね……アリスちゃん少しシャイ

   なのよ……」

 

神綺がそう言うとアリスは顔を紅くしながら、

 

アリ「シャイじゃないもん!」

 

と、弁解する。そんなやり取りを見ていた理久兎は、

 

理 (こう見ると紫の事を思い出すな♪)

 

神綺とアリスの会話を聞きそして見ていてかつて紫との思い出を思い出していたが、

 

理 「おっと…え~と神綺ちゃん自己紹介は終わ

   ったなら話して貰えるかい?」

 

理久兎がそう言うと神綺は、

 

神綺「あらごめんなさい……それで理久兎さんの

   質問と私が言いたいことの繋がりは……」

 

理 「繋がりは?」

 

神綺「実は…少し厄介な事になってるのよ……」

 

理 「厄介なこと?」

 

理久兎が再度そう言うと、

 

神綺「えぇ……魔界にとっても害悪級の害悪で

   ある影の暴虐が解き放たれたのよ……」

 

そう言い神綺は理久兎に影の暴虐について話をするのだった。そしてここは理久兎達が通ってきた氷界とは違いルビン壺の柄の大地の世界その名も法界で1匹の異形の者が真っ黒に輝くその翼で羽ばたかせながら飛んでいた。

 

? (ここは何処なんだ……そしてあの女の名が

  分からない……分からない何故だ!!何故

  何も思い出せないんだ!!そして何故あの

  少女は我を起こした!何故だ!何故だ!!)

 

そう悩み考えたその異形の者は……

 

? 「ガァーーーーーーーー!!!」

 

その異形の者は全てを破壊するかのような暴虐、憎悪の咆哮をあげてその6枚の翼で前進する。

 

? (そうだ!破壊すれば思い出すかもしれん!

  我は破壊の権化だ!そうすれば思い出せる!

  ついでに我を封印したあのアホ毛を始末して

  やる!!)

 

そう考えた異形なる者の目的地は理久兎達や神綺達魔界人達が多く住む魔界都市の一角パンデモニウムを目指して飛行するのだった

 



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第167話 影の暴虐

理久兎達は神綺から影の暴虐について聞いていた。

 

理 「影の暴虐?…ズズ」

 

理久兎は紅茶を片手に神綺の話を聞いていた。

 

神綺「えぇ……その影の暴虐によって今避難勧告が

   出されて皆外出は出来るだけ控えてるの」

 

理 「そいつはいったい何者なんだ?」

 

理久兎は影の暴虐が何者かを聞くと、

 

神綺「遥か昔に私と理久兎さんとでこの魔界の

   基礎を作ったのは覚えていますよね?」

 

理 「あぁ…神綺ちゃんが必死に頼み込んで

   きたよね……(正直面倒だった記憶があるけど……)

 

と、神綺に魔界造りを手伝った時の面倒だったという記憶を掘り起こしていると神綺は細目にして、

 

神綺「なにか言った?」(¬_¬)

 

理 「いいや何でもない……それがどうした?」

 

これ以上やると面倒だと考えた理久兎は話を先に進めてくれるように誘導する。

 

神綺「まぁ……いっか……それであの後理久兎さん

   が外の世界に帰還した後私なりに色々な

   魔界人を造ったのよ……」

 

理 「ほうほうそれで……(モグモグ)……」

 

なお理久兎は今度はシフォンケーキを食べながら聞いていた。そして隣にいる亜狛と耶狛はシフォンケーキを食べ終えて紅茶を飲みながら話を聞いていた。

 

神綺「それで約何年位かしらね……ある時に

   その影の暴虐は突然現れたのよ……」

 

理 「お前が造ったんじゃないのか?」

 

神綺「いいえ……私は造っては無いわ……」

 

それを聞いた理久兎は顎に手を置いて、

 

理 (神綺が造ってない存在がどうして誕生

  したんだ?)

 

理久兎はそう考えているが神綺は話を続ける。

 

神綺「それでその影の暴虐は酷いことに私が

   頑張って造った魔界人達を次々に殺戮

   しちゃったのよ……それで流石の私も

   我慢の限界で戦ったのよね……」

 

理 「へぇ~」

 

亜狛「ところで言いにくいとは思いますが……

   その影の暴虐がやった殺戮って……」

 

神綺「それは……」

 

亜狛がそれを聞くと神綺では酷だと考えた夢子がどういう殺戮の仕方かを教える。

 

夢子「その殺された同胞は……串刺しにされ全身を

   貫かれた者、体をバラバラにされた者……

   中には恐怖を刻むだけ刻みつけて頭を

   砕かれた者も……」

 

夢子は悲しそうにそう告げると亜狛は申し訳なさそうに頭を下げて謝罪する。

 

亜狛「すみません……嫌な事を聞いて……」

 

神綺「話を戻すわ……その影の暴虐と私とで死闘

   をして何とか倒したのよ……それで

   影の暴虐は私が封印したの……」

 

それを聞いた理久兎は疑問に思うことがあったので神綺に聞く。

 

理 「待った…何でそいつを封印したんだ?

   普通は殺すだろ?」

 

そうこのような事をすれば殺しても問題は無い筈だ。なのに何故そいつを封印したのかが疑問に思ったのだ。そして神綺は何故封印したのかを話す。

 

神綺「それは彼の能力に関係があるわ……」

 

耶狛「能力?私達と同じであるの?」

 

それを聞いた神綺は頷き影の暴虐の能力について語る。

 

神綺「影の暴虐の能力は『影を作操する程度の

   能力』」

 

耶狛「えっ?でもそれと封印にどう関係するの?」

 

耶狛が更にそれについての質問をすると、

   

神綺「彼は……その能力のせいで不死身に近い

   のよ酷いことに……」

 

理 「不死身?」

 

神綺「えぇ……例えば頭と胴体を切断するでしょ

   そうすれば普通は死ぬじゃない」

 

理 「まぁそりゃ……」

  (つってもそれでも死なないのが両隣にいる

  けど………)

 

神綺「だけど彼の場合はそれで斬ったとしてもまた

   斬り離した胴体と頭がくっついてまた動き

   だすのよ……」

 

それを聞いた亜狛と耶狛はマジかと反応し理久兎は考察した。

 

理 「おそらく原理は表裏一体って事か……」

 

耶狛「どういうこと?」

 

理 「物質と影は表裏一体……簡単に言うと箱が

   あるとするだろ……」

 

耶狛「うん……」

 

理 「その箱を壊せば粉々、勿論影も箱の形では

   無くなる……」

 

亜狛「それはそうですね……」

 

理 「だがもし箱の形の影が残っていたら粉々に

   なった物質である元箱と影の箱には矛盾が

   生まれる…必ずどちらも同じにならなけれ

   ばならない……つまり影の暴虐はそれを

   原理に影を操っているって事か?」

 

理久兎は神綺に聞くと神綺は、

 

神綺「えぇ黒き暴虐の影の扱い方の1つね……

   その他にも相手の影の腕を斬り落とせば

   本体の肉体の腕が切断されたり…他にも

   自身の影を槍のようにして相手に攻撃

   させる事もできるわ……」

 

理 「何でもありだな……でも何でまた封印が

   解けたんだ?」 

 

今度は封印が解けた理由を聞くとアリスが申し訳なさそうに謝罪する。

 

アリ「ごめんなさい……私が誤って解いちゃった

   のよ……」

 

アリスの発言に理久兎は何故解いたのかを聞く。

 

理 「何で解いたんだ?」

 

アリ「前に本でこの魔界には全智の魔道書が

   あるって聞いてそれで色々と探してた

   ら……封印されてる部屋があってそこが

   怪しいと思ってその術式を解いたら……」

 

理 「今の結果という事か……」

 

アリ「ごめんなさい……」

 

と、アリスは理久兎に謝ると、

 

理 「いや謝らなくていいよとりあえず方法を

   考えよう……何か策はないか……」

 

理久兎は策を考えると耶狛が提案する。

 

耶狛「なら夜にその暴虐に襲撃すれば!

   そうすれば影も無いし!」

 

耶狛がそう言うと理久兎は、

 

理 「いや無理だ……まずここに夜という概念は

   無くはないが神綺の事だ夜も少し明るい

   だろ?」

 

理久兎がそう聞くと神綺はため息をついて、

 

神綺「えぇ……貴方達で言う月と同じような物が

   ここ魔界で照らし続けるわ……」

 

亜狛「つまり……この魔界での勝負は……」

 

耶狛「勝ち目なし?!」

 

亜狛と耶狛はもはや絶望しかないと感じていた。

 

理 「ふむ……どうしたものか……だがここで

   止めないとおそらく影の暴虐は俺らの

   世界に入ってくるかもしれんしな……」

 

亜狛「そしたらもう大混乱ですよ!」

 

耶狛「皆死んじゃうよ!」

 

と、亜狛と耶狛はどうしたらいいか分からなかったが、ふと理久兎はあることを思い出し神綺に、

 

理 「なぁ神綺、氷界って誰か住んでるか?」

 

理久兎は氷界に誰か住んでいるかを訊ねると神綺は横に振って、

 

神綺「多分……誰も住んでない筈だけど……」

 

それを聞いた理久兎は何かを覚悟したかのような表情をとると、

 

理 「なら決定だな神綺、俺らでその害悪を

   倒してやるよ♪」

 

それを聞いて夢子は、

 

夢子「貴方!いくら神でもあれには!」

 

そう言いかけると神綺は夢子の話を遮り、

 

神綺「ならお願いしようかしら♪でも理久兎さん

   はともかく、そこの2人は大丈夫?

   下手したら死ぬわよ?」

 

神綺がそう忠告すると亜狛と耶狛は、

 

亜狛「え~と大丈夫ですよ♪」

 

耶狛「うん♪まず死なないから♪」

 

2人が笑顔でそう答えるとアリスは、

 

アリ「貴方達可笑しいわよ!何で命を捨てる

   ような事を!」

 

そう言うと亜狛と耶狛は、

 

亜狛「マスターが行くと言った場所なら……」

 

耶狛「例え地獄や森の中、水の中や女風呂だって

   何処にでもお供するよ♪」

 

それを言うと理久兎は頭を抑えながら、

 

理 「いや女風呂には行かないけどな……」

 

と、耶狛の発言に訂正を加える。

 

アリ「でも!」

 

更に発言をしようとするアリスを神綺は夢子と同じように遮り、

 

神綺「アリスちゃん大丈夫よ♪」

 

アリ「えっ!」

 

神綺「理久兎さん貴方の従者達は絶対に死に

   ませんよね?」

 

神綺は理久兎にそう聞くと理久兎は笑顔で、

 

理 「勿論死ぬわけがないもし死んだなら全裸で

   極寒の氷界の雪の中にダイブしながら

   ハラショー!って大声で叫んでやるよ♪」

 

そう告げると神綺は嬉しそうに、

 

神綺「ならお願いするわね理久兎さん♪」

 

理 「任された♪」

 

そうして話がまとまったが……

 

? 「ギャーーーーーーーー!!!!」

 

突然何者かが大咆哮をあげる。その咆哮はまるで死神が来たことを告げるかのような咆哮だった……理久兎達は立ち上がりガラス越しにその声の主を見ると、

 

理 「あれか…影の暴虐ってのは……」

 

神綺にそう聞くと神綺は頷いて、

 

神綺「えぇ……あれよ……」

 

理久兎から見てその怪物……いやそれは黒竜と言った方がいいのかもしれない……巨大な6枚の竜翼を羽ばたかせ一角の角を持ち、眼は命を何とも思っていないような冷酷な眼差しをし、猛々しくも全てを畏怖させるような存在だった……そしてその竜はガラス越しの理久兎と目が合うと、

 

暴虐「ギャーーーーーーー!!!」

 

その口から再度咆哮を轟かせるのだった……

 

 



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第168話 化け物と化け物達

暴虐「グギャーーーーー!!!」

 

黒竜は咆哮をあげる。これは正直な話で危険と感じた。

 

理 「神綺!念のために魔界人達を避難させろ!

   亜狛、耶狛、行くぞ!」

 

理久兎に指示をされた亜狛と耶狛は頷きそれぞれの武器を構え、

 

亜狛「了解ですマスター!」

 

耶狛「イエッサー!!」

 

そう言い理久兎は……

 

バリン!!

 

またガラスを突き破って外へと飛び出し、

 

理 「エアビデ!!」

 

そう叫ぶと理久兎の体は浮遊しその状態で影の暴虐へと向かって行った。そして亜狛と耶狛はやれやれとした表情をすると、裂け目へと入っていきその場には神綺と夢子そしてアリスだけが残った。

 

アリ「また窓を割ってった……」

 

神綺「夢子すぐに避難誘導をしてちょうだい!」

 

夢子「かしこまりました!」

 

そうして避難誘導を開始する準備へととりかかった。そして窓を突き破り影の暴虐へと向かう理久兎は、

 

理 「さぁ!俺と踊ろうか!!」

 

そう言い理久兎は影の暴虐の眉間に向かって右拳で殴りかかるが、

 

暴虐「ガーー!!」

 

影の暴虐は自身のその右拳で理久兎の拳を迎え撃ち、

 

ダーーーーーン!!!

 

拳と拳の衝撃波が辺りに響く。すると辺りにあるビルの窓ガラスが全て割れ破片が飛び散る。

 

バリン!!バリン!!バリン!!バリン!!

 

理 「チッ!ここだと被害が大きくなりそうだ」

 

そう言い理久兎は影の暴虐の拳を弾こうとするが、

 

ギリ……ギ…リギリ……ギリ……

 

影の暴虐も力を入れているためまったくと言っていいほどにその拳を弾けない。

 

理 「こいつなんちゅう力だ!」

 

そう言っていると理久兎の頭上に裂け目が現れる。

 

亜狛「マスター今行きます!」

 

耶狛「行っくよ~!!」

 

そう言い亜狛は大量のクナイを影の暴虐に投げつけるために準備し、耶狛は小さな妖力で作った玉と神力で作った玉を放出する。だが影の暴虐は亜狛と耶狛をじろりと睨み付けると、

 

暴虐「グギーーーーー!!!」

 

自身の影を用いて無数の影の槍を精製し亜狛と耶狛を貫こうがために放出する。それを見た亜狛と耶狛は、

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「分かってるってお兄ちゃん!」

 

そう言い亜狛と耶狛は落下しつつ影の暴虐の影槍を回避し続ける。そして影の暴虐が亜狛と耶狛に気を配っていると、

 

理 「余所見すると……」

 

そう言い理久兎は拳に込めてる力を抜き拳を避けがら空きになった影の暴虐に、

 

理 「危ないって知らないのか!瞬雷!」

 

そう言い理久兎は瞬雷をして黒き暴虐の腹にまで来ると、

 

理 「仙術十六式内核破壊!」

 

そう言い理久兎はその拳を黒き暴虐に当てる。そして……

 

ブジュッ!

 

暴虐「グガアガーーー!!!!」

 

その黒き暴虐の腹は見事に穴が空いて内部からは血液が滴りでて苦痛の悲鳴をあげるがそれに追い討ちをかけるがごとく、

 

亜狛「これでどうだ!!」

 

ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!

 

亜狛は準備したクナイを投げつけ耶狛は、

 

耶狛「綺麗な花火を咲かせてね♪拡大!」

 

ジャラン! ピチュ!ピチュ!ピチュー!

 

と、錫杖を鳴らすと先程放った妖力の玉と神力の玉は拡大し黒き暴虐に全弾命中させる。

 

暴虐「ガァーー!!」

 

追撃をもろにくらった影の暴虐は更にその悲鳴をあげる。そして黒き暴虐はその体で地面へと墜落するがビルに何とか手を置き倒れないように支える。そして理久兎達も地面へと着地する。

 

亜狛「マスター大丈夫ですか!」

 

耶狛「大丈夫?」

 

理 「あぁそれよりもまだあいつ殺る気だぞ……」

 

理久兎がそう言うと影の暴虐の影の形が違っていた。理久兎が開けた穴は光が通り普通なら影に穴が空いた状態で映し出させれるが影の暴虐の影は穴が1つ空いていない……すると影の暴虐の体に変化が訪れた。

 

亜狛「おい……嘘だろ……」

 

耶狛「マスターが開けた穴が塞がっていく……」

 

なんと影の暴虐の腹に空いた穴がどんどん塞がっていきやがて元の穴が空く前の状態に戻る。そして影の暴虐は再度その翼で羽ばたき空を飛ぶ。

 

暴虐「ガァーーーーーー!!」

 

理 「おいおい何でもありかよ……」

  (面倒だがプランBで行くか……)

 

理久兎がそう考えると突然の出来事だった。影の暴虐は、

 

暴虐「ガァ!」

 

フォン!!

 

その爪を広げ理久兎の前で降り下ろすが距離的に届いていないのにも関わらず降り下ろす謎の行為をした。

すると突然後ろの方で神綺が大声で、

 

神綺「理久兎さん!避けて!!」

 

理 「えっ?」

 

理久兎は突然何だと後ろを振り向くと気づいてしまった。

亜狛と耶狛の影が一刀両断されて半分になっていた事を……

すると亜狛と耶狛の体にも異変が起きた……

 

亜狛「ガハッ!」

 

耶狛「うぐっ……」

 

亜狛と耶狛が一刀両断されたのだ……そうこれこそ影の暴虐の能力による真骨頂の1つ……影による攻撃だったのだ。

そして一刀両断された亜狛と耶狛は体を真っ二つにされて地面に落ちる。

 

ドサッ!ドサッ!ドサッ!ドサッ!

 

斬られた断面図からは臓器が飛び散ってその場には赤い水溜まりを作り上げた……そしてその後継を見ていた影の暴虐はその口元に笑みを浮かべていたが同時に影の暴虐は少し焦ってもいたのだ。理由は……

 

理 「………………………………………」

 

理久兎が切断されていないからだ……そんな後継を見ていた神綺達は、

 

アリ「嘘……死なないって言ったのに!!嘘だっ

   たの!」

 

夢子「くっ……」

 

夢子はその光景を見て目を反らしアリスはこの惨状を起こした事に罪悪感を抱いた……だが神綺は、

 

神綺「………………………………………」

 

何故か黙っていた。そして微かな声で、

 

神綺「おそらく理久兎さんの事だから何かカラクリ

   がありそうね……」

 

神綺は理久兎の言っていた「死なないから♪」の陽気すぎる言葉に違和感を抱いていたのだ。それは理久兎は命に対する侮蔑は絶対にしないと知っていたからだ。すると影の暴虐の笑みは突然消えた。その消えた理由は、

 

理 「ククク……アッハハハハハハ」

 

突然理久兎が笑いだしたのだ。この時この光景を見たアリスや夢子達魔界人達は理久兎に対して「イカれてる、キチガイ」とそれぞれが思った。そして理久兎は笑うのをやめて、

 

理 「いやいや~君の勝ち誇った顔が中々傑作で

   ついつい笑っちゃったよ♪」

 

暴虐「………………………………」

 

黒き暴虐はこの時、理久兎に怒りを覚えた。この男は確実に破壊するとそう思っていた。だがそんなことは無視して理久兎は話続ける。

 

理 「やれやれ……そろそろ起きたらどうだ?

   亜狛♪耶狛♪」

 

理久兎がそう言うと……一刀両断された2人の体の飛び出した内蔵は元に戻っていきそして半分になった断面図と断面図がくっつき元の形へと戻り、

 

亜狛「まったく獣使いが荒いんですから………」

 

耶狛「あぁ~痛かった……」

 

そう言い2人はまた立ち上がった……それを見たこの場の全員が驚いた……

 

アリ「嘘生きて……」

 

夢子「それにしてもあれは……」

 

神綺「フフ…思った通りね♪さぁ!皆早く逃げて」

 

神綺達はいまも避難活動をしていた……そして影の暴虐はただ驚くしかなかった。これまで自身の能力で殺してきた者達は何千といたがその内殺せなかったのは神綺ぐらいだったからだ……だが目の前に殺せないと感じた3人を見て、

 

理 「さぁ!第2ラウンドといこうか!」

 

そう言い理久兎は断罪神書から黒椿と天沼矛を持ち、

 

理 「亜狛、耶狛あいつを氷界に誘い出すぞ」

 

理久兎がそう言うと亜狛と耶狛は頷き、

 

亜狛「分かりました!」

 

耶狛「了解だよ!」

 

理 「さぁやるぞ!」

 

理久兎達はその一言で影の暴虐に再度挑みかかる。

 

暴虐「ガァーーーーー!!!」

 

影の暴虐も再度咆哮をあげて理久兎にその爪を降り下ろすが、

 

キン!!

 

理久兎は天沼矛と黒椿をクロスさせてその降り下ろしガードすると、

 

耶狛「狼の宴!」

 

耶狛がそう言い錫杖を鳴らすと無数の神力で作った狼達が理久兎が抑えている黒き暴虐の腕へと噛みつき、

 

亜狛「秘技白狼構想曲芸術!」

 

そう言い亜狛はクナイを投げるとそのクナイ1つ1つは白狼となって耶狛の作り上げた狼の近くによると、

 

バン!バン!バン!バン!バン!バン!

 

中規模な爆発となり黒き暴虐の腕を木っ端微塵にする。それを受けとめていた理久兎はその腕という名の枷から外れ黒き暴虐の足元に近づき、

 

理 「これでどうだ!!」

 

グチュ! ザシュ!

 

天沼矛で黒き暴虐の足を貫きそして黒椿で黒き暴虐の足を切断する。この攻撃に影の暴虐は、

 

暴虐「ギャーーーーーーーー!!!」

 

またその悲鳴をあげるが影を操作してもう一度自身の体へと木っ端微塵にされた腕と切断された足を元に戻す。そして理久兎達の方を見ると、

 

理 「こっちだ!蜥蜴野郎!!」

 

そう言い理久兎は走っているのを見た影の暴虐は、

 

暴虐「グガァーーーーー!!!」

 

その咆哮をあげて理久兎達を追いかけるのだった。



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第169話 最終戦 VS影の暴虐

理 「鬼さんこちら!」

 

暴虐「グガーーーー!!!」

 

影の暴虐は今もなお理久兎を追いかけていた。そして今ここはパンデモニウムから離れ町の市街地での追いかけっこだ。住民は避難されてはいるが周りからしてみれば迷惑にもほどがある……

 

暴虐「ギュァーーーーー!!」

 

黒き暴虐は自身の口から巨大な魔力砲を理久兎に放出するが、

 

理 「甘いっての刃斬!」

 

そう言い後ろを振り向いて蹴り上げて飛ぶ斬撃を飛ばすと魔力砲は見事に一刀両断されていき魔力砲は二分割されていきながら、

 

ザシュ!!

 

影の暴虐を一刀両断するが。

 

暴虐「がっが!!!!!」

 

またその悲鳴をあげると影の暴虐は体をくっつけて再生させる。

 

理 「やっぱ効果無しか……」

 

今の理久兎の攻撃は言ってしまえば悪足掻きみたいな物だ……なにせ影の暴虐には効果がないからだ。それどころか……

 

暴虐「ギャガ~ーーーーーーーー!!!!」

 

更に怒らせる事になってしまうのだ……

 

理 「あぁクッソ!もうこなればやけくそで

   走りきるだけだ!てかあいつのせいで

   民家がぶっ壊れてるじゃないか!」

 

そう言い理久兎は影の暴虐に追いかけられながら氷界を目指すのだった……なお更に壊すきっかけとなったのは理久兎が刃斬したために二分割された魔力砲が各地の民家にあたり大惨事となったのは言うまでもないだろ……

 

神様逃走中……

 

そして理久兎は影の暴虐を引き付けながら何とか氷界へとたどり着いたがまだ絶賛追いかけっこ中なのは変わらない…

 

理 「何とか着いたが…こいつ本当にウザいな!」

 

暴虐「グワァーーーーーー!!」

 

ここまでの道中で理久兎と影の暴虐が通った後には民家やビルは見事に瓦礫の山となっていた。それを現代金額で表して損害金額は総合で約数百億円相当となっていた……そんなことは考えず理久兎が走っていくと、

 

耶狛「そ~れ!レッツゴー!」

 

耶狛の声が届くと無数の狼達が影の暴虐にまとわりつく。しまいには、

 

オル「がーーー!!」

 

オルトロスまでもが黒き暴虐の足に噛みついている。そして狼達が飛んでいった位置を見ると耶狛が錫杖を鳴らしながら理久兎にここにいると合図をする。

 

理 「サンキュー耶狛!」

 

理久兎は親指を立ててそう叫ぶと裂け目が現れそこから亜狛が顔を覗かせて、

 

亜狛「マスター速く此方へ!」

 

そう言われた理久兎は頷いて裂け目へと入るとついた場所はそんな遠くもなく先程手を突っ込んで振っていた耶狛の地点に着いた。

 

耶狛「マスター策ってなぁ~に?」

 

耶狛に聞かれた理久兎は笑顔で、

 

理 「まぁ見てればわかるよ♪」

 

そう言い亜狛と耶狛達から1歩前へと出て、

 

理 「能力を解放!舞え雪よ!吹き荒れろ嵐!」

 

理久兎がそう言い手を掲げると先程まで何も無かった黄昏の空が突然真っ黒な雲に侵食されると雪が降りだしたが更にそこに強風が吹き荒れそれが合わさり吹雪となる。

 

亜狛「うぐっ寒!」

 

理 「耐えるしかないぞ亜狛」

 

耶狛「マスターこれにはどんな意味があるの?」

 

耶狛にそう聞かれた理久兎は影の暴虐を指さし、

 

理 「彼奴の下をよく見てみろ……」

 

そう言われた亜狛と耶狛は驚いた。理由は影が無かったからだ。理久兎が氷界へと影の暴虐をおびき寄せた理由は単純に魔界人が居ないというのもあるがここなら被害が無いと感じたからだ……被害というのは影の暴虐のもあるがそれは約3割程度、残りの7割は理久兎の能力による被害があるためここに連れてきたのだ……

 

理 「さぁ!最終ラウンドと行こうか!いでよ

   断罪の鎖よ!」

 

理久兎の一言で断罪神書がページを開く。すると影の暴虐の足下から無数の鎖が現れ影の暴虐の足下を絡め拘束する。

 

暴虐「ギャギャァ~ーーーー!!」

 

それを破壊しようと何度も鎖を引っ張るがその鎖は外れることはない。

 

理 「さぁ攻めるぞ!!」

 

そう言い理久兎は手に持つ黒椿と天沼矛を持って影の暴虐へと走っていった。

 

亜狛「耶狛いくぞ!」

 

耶狛「ウイッス!」

 

そう言い2人は裂け目へと入る。

 

理 「ハハハここがお前の墓場だ!」

 

理久兎は天沼矛で影の暴虐へと突っ込むと、

 

暴虐「グガーーー!!」

 

影の暴虐は自身の腕や足に噛みついている狼達を振り払い向かってくる理久兎に当てようとするが、

 

理 「そんなもの踏み台だな!」

 

そう言いジャンプして飛んでくる狼達を踏み台にしながら影の暴虐の頭部へと近づき天沼矛で貫こうとすると、

 

暴虐「ギャガ~ーーーーーーーー!!!!」

 

咆哮をあげて理久兎を弾き飛ばす。そして飛ばされた理久兎は受け身をとり体制を立て直す。

 

理 「うるせ~奴だなぁ!」

 

そして次に亜狛と耶狛が裂け目から現れると、

 

耶狛「さぁじゃんじゃん暴れよう!」

 

亜狛「程々にしろよ耶狛!」

 

そう言い亜狛は影の暴虐の腕の飛び乗り自身の持つクナイを腕に突き刺しそのまま頭へと走る。すると肉を引き裂いて1本の長い切り傷が出来上がる。

 

暴虐「グワァーー!!」

 

影の暴虐はその行いをする亜狛をふるい落とそうとするが今度は耶狛が攻撃を仕掛ける。

 

耶狛「お兄ちゃんのサポートタ~イム♪」

 

そう言い耶狛は錫杖を鳴らして無数の妖力の玉と神力の玉を放出し、

 

耶狛「千輪花火♪はい!拡大!」

 

そう叫ぶと放った神力の玉と妖力の玉は拡大して爆発しその中から更に小型の玉が拡散し追加のダメージを与える。

 

ボン!ピチュ!ピチュ!ピチュ!ピチュ!

 

そしてそれを受けた影の暴虐は亜狛の引き裂き攻撃と耶狛のサポート攻撃で更に悲鳴を上げる。

 

暴虐「グワガガーーーー!!」

 

だが影の暴虐は再生をしようとしても出来ない事に気がつく。そうそれは理久兎によって天候を吹雪へと変化されたため影を操るどころか何も出来ない状態だ。だが影の暴虐は亜狛と耶狛に注意を向けすぎ悪天候によって前が見にくいとおうのもあり気づかなかった。理久兎が天沼矛の持ち方を変えたのを……

 

理 「天沼矛よ!影の暴虐を穿て!」

 

そう叫ぶと天沼矛が更に金色に輝きを放つと理久兎は天沼の矛を投擲した。投擲した金色に輝く天沼矛は理久兎の瞬雷と同等並みの速度をほこったそれは影の暴虐の心臓を貫くには充分だった。

 

暴虐「ガァッ…………ガハ……!!」

 

影の暴虐は貫かれ穴の空いた心臓を再生させようと能力を行使しようとするが影を封じられ何も出来ない結果、6枚の竜翼は羽ばたくのをやめて影の暴虐は氷界の地に倒れた。

 

暴虐「……………………アァ……」

 

影の暴虐は何も出来ずその場で最後を迎えることに悔しさがあったが最後に理久兎達と戦えた事に喜びを感じて目を閉じるのだった。

 

亜狛「終わったな……耶狛……」

 

耶狛「うん……本当に強かったね……」

 

最後の呆気なさに亜狛と耶狛は気が緩んでいると理久兎は倒れた影の暴虐の口元へ足を運ぶ。それを見ていた亜狛と耶狛は、

 

亜狛「マスター?」

 

耶狛「何するの?」

 

と、理久兎に聞くと理久兎は自身の手を噛みきり血を出すとそれを影の暴虐の口元へと溢す……

 

それを見ていた亜狛と耶狛は理久兎に、

 

亜狛「マスター何してるんですか!」

 

耶狛「まさか……その子を!」

 

そう言うと理久兎は2人に笑顔で

 

理 「いいから見てろ♪」

 

そう言うと影の暴虐の体は突然光出す。その光はかつて亜狛と耶狛の神使の契約をした時と同じ眩い光だった。理久兎がしたのは神使の契約だったのだ。光が止むと1人の黒髪の男性が足に鎖を拘束されて倒れていたのだった……

 



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第170話 新たな従者

ある1人の男は夢を見ていた。かつて自分が封印され眠っていた時と同じ夢を……

 

男 「お前は誰だ……」

 

その男は名も分からない女性にそう聞くとその女性は、

 

女 「私は…○○○という者ですそれにしても

   何で貴方がここに来れたのでしょうか?」

 

何故か分からないが女性の名前はノイズのようなものが走っていて聞き取れなかった。男は女性に言われた事について、

 

男 「分かる筈がねぇだろ……」

 

女 「はぁ…そういえば貴方の名前は?」

 

女性はその男の名前を訊ねると男は迷った表情をしてその女性に答える。

 

男 「知らねぇ…俺に名前はない……」

 

その答えを出すと女性は頬に手を置いて悩んだ顔をして、

 

女 「そう…なら私がつけていいかしら?」

 

男 「勝手にしろ……」

 

男が答えると女性はその男性にこれまでの行いについて訊ねる。

 

女 「貴方はこれまでどんなことをしてきたの

   かしら?」

 

男は自分が殺ってきたこれまでの血に濡れた体験を話始める。

 

男 「俺は数々の魔界人達を殺して殺して殺し

   まわった………そしたらアホ毛の女と勝負

   して負けたそれしか記憶がない」

 

男は自身の経緯をぶっきらぼうに答えると女性は、

 

女 「どうして貴方は殺しまわったのですか?

   共存も出来たのではないですか?」

 

と、何故か説教臭い事を言ってきた。そして男は、

 

男 「知るか…俺は奴等が気にくわないだけだ」

 

そう答えると女性は自身の拳を握りしめて、

 

女 「南無三~ー!」

 

男 「グフッ!!」

 

男は何故か女性にグーパンチぶっ飛ばされてその場に倒れる。

 

男 「このクソ女!!何しやがる!」

 

男はキレてそう答えると女性は、

 

女 「貴方は命というのを知りなさい……」

 

男 「はぁ何言ってやがるんだ!」

 

女 「いいですか貴方は命を甘く見すぎています

   貴方の自己中心的な考えは私から見ても酷

   いものです……」

 

男 「あぁん!!」

 

この女よくもそんな戯れ言が言えたものだ。だがそう思っても女の更に口を動かす。

 

女 「おそらくその考え故に貴方は封印されたの

   でしょう………それで私のもとに来たのかと

   思います」

 

男 「それはどういう事…って何だよこれ!?」

 

男は自身の手を見てみると光輝く手となっており自身の翼や一角がないことにも気がついた。この時自分が封印されたことが分かったと同時に無力と知った。

 

女 「今の貴方はただの生霊と変わらないでしょ

   う体は封印され魂はここにある………そんな

   感じでしょうか」

 

男 「俺は……畜生!」

 

男は自身が無力で破壊も出来ないこの退屈となりえる日常を恨むしかなかった。だが先程の女性はその男に手を出して、

 

女 「貴方はまだ変われます♪だから変わりま

   しょう手伝ってあげますから…ね♪」

 

そう答えると男はその手に手を置いて、

 

男 「なら退屈はさせるなそれが条件だ」

 

女 「ふふふ♪あ!そうだった貴方の名前は……」

 

そう言うとしただった。急にその場の空間が歪みその男は、

 

男 「はっ!…………ここは?」

 

その男は寝ていて夢を見ていたようだった。すると、

 

ガチャ!

 

その男に鎖枷がつけられているに気がついた。ベットで寝かされてはいたようだが手には鎖と枷でその場から離れる事は出来そうにない。そしてその男はそれを力任せに壊そうとするが、

 

ガチャ!ガチャ!ガチャ!

 

男 「外れねぇ…力がでねぇ何でだ……」

 

男は力が出ないのに気がつくとその時扉が開いて1人の男が部屋に入ってきた。

 

理 「やぁ♪ようやく起きたんだね影の暴虐♪」

 

その男は影の暴虐をボコボコにした理久兎だった。そして時間は少しだけ遡り数分前これは理久兎が黒き暴虐の部屋に入る前のこと理久兎は神綺から図書館の鍵を借りて本を漁っていた。

 

理 (う~んたいして面白そうな本もないかな…)

 

理久兎がそう思っていると1人の女性が理久兎の元にやって来る。アホ毛が目立つ神綺だ。

 

神綺「どう?面白そうな本はあった?」

 

神綺に聞かれた理久兎は少し残念な声で、

 

理 「何にもないかな」

 

そう言い理久兎は出した本を棚に戻すと隣の本が気になり手にとって題名を見る。

 

理 「これは……神魔対戦記?」

 

理久兎がそう題名を言うと神綺はその本について説明をする。

 

神綺「それは理久兎さん貴方のお母さんの話よ♪」

 

理 「えっ……あのBBAの……」

 

理久兎はそう聞いて若干引いたが神綺はそんな事を気にせず話を続ける。

 

神綺「えぇ♪昔まだ理久兎さんが生まれる前に

   龍神様と七つの罪を背負った7人の魔王

   との闘いの話よ♪」

 

理 「…………うわ…因みに作者は…」

 

そう言い理久兎は作者名を見るが名前が書いていなかった。

 

理 「…………………………」

 

神綺「それ欲しいならあげますけど?」

 

神綺は理久兎にそう言うと理久兎はその本をそっと棚に戻して、

 

理 「そっとしておく……」

 

そう言い棚から離れる。それを見ていた神綺は、

 

神綺「えっと……いらない系…ですか?」

 

理 「あぁおふくろの話に興味がない…」

 

神綺「そうですか……」

 

理 「あぁそれと神綺お前に謝んないといけな

   い事があるんだが……その前にさ」

 

理久兎がそう言い神綺に頭を下げて、

 

理 「影の暴虐を保護してくれてありがとうな」

 

理久兎が感謝の言葉を言うと神綺は笑顔で、

 

神綺「ふふっ♪いいのよ理久兎さん♪でもまさか

   理久兎さんあの子を従者にするなんて正直

   驚きましたけど……」

 

そう言われた理久兎はため息をついて神綺に従者にした理由を話す。

 

理 「はぁ~まぁ話してやるよこの事について

   は俺にも責任があったからな……」

 

神綺「と、言うと?ビルとか民家の破壊なら全

   然文句は無いから大丈夫よ♪」

 

聞いた話だが神綺が壊せば魔界の彼方此方から文句が殺到するだろうが自分が壊す分には文句は言えないとの事らしい。どれだけ神綺が信用されていないのか少し分かってしまったが今はそれ所じゃない。口を開き、

 

理 「いやそれじゃない…影の暴虐が生まれた

   要因だ……」

 

それを聞いた神綺は理久兎に、

 

神綺「詳しく話して……」

 

理 「あぁ勿論だ……奴が生まれた理由はおそらく

   俺の能力と神綺の魔力のせいだろう……」

 

神綺「それってどういうこと?」

 

神綺が更に詳しく説明を求めてきたため詳しく説明を開始する。

 

理 「この魔界を創るにあたって大地と水それら

   は俺の能力によって創った事は覚えている

   よな?」

 

神綺「えぇ理久兎がさんが確かにその能力で創り

   ましたね……?」

 

理 「そしてそれに災いが含まれていたと推測が

   出来る……」

 

神綺「災い?」

 

理 「あぁそうだ………俺の能力は所謂災いの権化

   みたいなものだそれが土地にどう影響する

   か分からないが多分神綺はこの大地に魔力

   を注いだそれに俺の能力の副作用が加わっ

   て黒き暴虐が誕生したと考えられる」

 

神綺「……つまり誕生したのは…………」

 

理 「俺らが原因だな………」

 

理久兎の話を聞いた神綺はどう反応すればいいか分からないといった顔だ。そして時計を見るともう夕刻の時間となっていた。

 

理 「おっそうだ………そろそろ奴の様子を見 

   てくるな」

 

神綺「分かりました……」

 

そう言い理久兎は鍵を神綺に渡して部屋を出て黒き暴虐の部屋へと向かった。ここまでが回想だ。そして理久兎が部屋に入り近くにあった椅子に座った。

 

理 「さてと君……これから俺と共に行かないか?」

 

そう言うと黒き暴虐は理久兎に、

 

黒竜「けっ何で俺がお前となんかんと………」

 

黒き暴虐はそう言い理久兎から顔を反らす。

 

理 「やれやれ……なら良いことを教えてやるよ」

 

黒竜「何だよ……」

 

黒き暴虐はそのままの状態で聞くと理久兎は話し出した。

 

理 「今のお前は俺の能力で力や能力を封じてい

   る状態だはっきり言って今のお前はただの

   無力な雑魚その言葉が似合う奴になってる」

 

黒竜「何だと!てめぇ!!」

 

ガチャ!ガチャ!

 

黒き暴虐は理久兎に殴りかかろうとするが手と足に繋がれている枷で体を動かせない。

 

理 「それにあまり言いたくはないが下手すると

   お前は処分されるぞ、」

 

理久兎がそう言うと黒き暴虐は顔を真っ青にさせる。今の自分の状態だと処分されれば確実に死ぬ。そうなれば喪った記憶も分からないままだ。

 

黒竜「つまり…お前に着いていかないと俺は死ぬ

   って事か?」

 

理 「あぁ確実にな………お前を恨む奴はこの魔界

   にわんさかいる確実に処刑はさせるぞ?」

 

黒き暴虐は数分間沈黙した結果その口を開いて、

 

黒竜「なぁ………お前に着いていって退屈はしない

   か?」

 

黒き暴虐はそう聞くと理久兎は笑顔で、

 

理 「さぁ~分からないな…だけど楽しいことは

   自分で見つけるものだと思うよ?殺し以外

   でな♪」

 

黒竜「はぁ~……分かった…お前に着いていく所で

   お前の名は?」

 

 

名前を聞かれた理久兎は自身の名前を答える。

 

理 「深常理久兎まだ本来の神名は深常理久兎乃

   大能神なんだが長いから理久兎で良いよろ

   しくな♪所でそっちこそ名前はあるの?」

 

理久兎が聞くと黒き暴虐は自身の名を名乗る。かつて女性によって付けられた名前を、

 

黒竜「俺は…黒……かつて誰かが付けた名前だ」

 

理 「ふぅ~んそうか……よろしくな黒♪」

 

黒 「たっく…分かったよ……」

 

こうして理久兎の元に新たな従者が誕生したのだった。すると扉の先から、

 

ガタッ!

 

と、音が聞こえだす。それを聞いた理久兎はため息をつきながら、

 

理 「いるんだろ亜狛、耶狛……入ってこいよ」

 

その言葉を聞いたであろう扉の先にいる人物達は扉を開けて、

 

亜狛「耶狛音たてるなって言ったろ……」

 

耶狛「ごめんお兄ちゃん……」

 

理久兎が言った通り亜狛と耶狛だった。そしてその姿を見た黒は2人の事を思い出す。

 

黒 「てめぇらあの時の!」

 

亜狛「え~と新しくマスターの従者になったん

   ですよね?」

 

亜狛がそう言うと黒はぶっきらぼうに、

 

黒 「あぁそうだ……お前らこいつの従者か?」

 

黒が質問すると耶狛は笑顔で答える。

 

耶狛「うんそうだよ♪黒君は私達の後輩だよ♪」

 

黒 「こっ後輩……てことは2人は先輩って

   事なのか?」

 

黒は理久兎の法を向いてそう言うと理久兎は頷いて、

 

理 「あぁそうだな……それと2人は……」

 

理久兎が亜狛と耶狛の事を紹介しようとすると亜狛と耶狛は、

 

亜狛「私共で自己紹介しますよ」

 

耶狛「うん!」

 

と、言うと理久兎は黙って2人の紹介を聞くことにした。

 

亜狛「では改めて自分は深常亜狛ですそして

   隣にいるのが私の妹の……」

 

耶狛「同じく深常耶狛でぇ~す♪」

 

と、自己紹介をすると黒も自身の名前について言う。

 

黒 「俺は黒……誰かにつけられた名だ…」

 

理 「なぁその誰かって誰だ?」

 

黒がそう言うと理久兎は誰かが気になったので聞くと、

 

黒 「俺には記憶がねぇんだよ封印されていた間

   の記憶が……」

 

理 「それって普通じゃないか?」

 

黒 「何?」

 

理 「お前が言っている事は夢だろ?」

 

と、現実的な事を言うと黒は真剣な表情をして、

 

黒 「……かもしれない…だが俺は夢だとは思って

   はいねぇ…あれは現実だと思ってる……」

 

黒は虚空の彼方を見るような目をして言うと理久兎は笑顔で、

 

理 「そうか……お前の記憶見つかるといいな♪」

 

黒 「ふっまったくだな……」

 

カーーーン!カーーーン!カーーーン!

 

理久兎達の会話が進んでいると時計の音が鳴り響く。

 

理 「そろそろ時間だな……亜狛、耶狛2人共

   部屋に帰れよ…」

 

と、言うと2人は元気よく、

 

亜狛「えぇそうします♪それでは黒さんまた

   明日♪」

 

耶狛「バイバーイ黒君♪」

 

そう言って2人は部屋から出ると理久兎は黒に、

 

理 「とりあえず俺らは明日ここ魔界を旅立つ

   気でいる…そこは覚えておいてくれ……」

 

理久兎も席を立ち上がり扉へと向かうとすると黒は理久兔を呼び止める。

 

黒 「なぁ……お前の事…主って言っていいか?」

 

理 「どうしてだい?」

 

黒 「お前の事を従者達マスターって言ってる

   だろなら俺もと思ってな……」

 

理 「そうか……好きにしていいよ♪」

 

理久兎がそう言うと黒は早速その言葉を使って、

 

黒 「それじゃ明日な……主よ……」

 

理 「おやすみな黒……」

 

そう言い理久兎も部屋を出て自分の仮寝室に向かあのだった。そして今だ枷と鎖に繋がれて部屋にいる黒は、

 

黒 「……ふっ暇しなさそうだな」

 

そう言い黒も眠りにつくのだった。

 



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第171話 新たな旅立ちと仲間

影の暴虐もとい黒を保護して数日後、ようやく黒は枷と鎖から解放された。そしてここ衣装部屋では、

 

黒 「………………なぁ主よ……」

 

黒は理久兎に訊ねたいのとがあったために聞く。

 

理 「どうした黒?」

 

黒 「この服…動きにくいんだが……」

 

そう言い執事服を着ている黒は異議を申し上げると、

 

理 「お前の場合竜モードだと迷惑がかかるかと

   いって今の状態で服を着ないとなると露出

   狂とか言われても俺が困る……」

 

黒 「………いやせめて別の服を……」

 

理 「残念だがない!」

 

理久兎は堂々と断言した。それを聞いた黒は妥協せざるしかなかった……なお本当は他にも有ったが黒に執事服を着せたのは理久兎が似合うと思ったからというのが真相だ。そして扉が開き亜狛と耶狛が顔を覗かせる。

 

亜狛「マスタ~黒さん準備終わりました?」

 

耶狛「終わったの2人共?」

 

理 「あぁどうよ?」

 

そう言い黒の執事服を見せる。すると2人は執事服についての感想を言う。

 

亜狛「似合ってますね黒さん♪」(´∀`)

 

耶狛「うん!大丈夫似合ってるから♪」

 

2人にいいねの感想を言われた黒は少し照れながら、

 

黒 「おっおう……その…(ありがとうな……)

 

黒は小声で感謝の言葉を言うと理久兎と耶狛は調子に乗り出して、

 

2人「なぁ~に~聞こえんな~♪」

 

と、黒を囃し立てると更に顔を赤くした黒はそっぽを向いて、

 

黒 「うっうるせ!!いいから行くぞ!!」

 

そう言い部屋から出ていくと理久兎と亜狛そして耶狛は笑うのだった。そして部屋にいる理久兎達も部屋から出て神綺の元へと向かう。

 

神様 神使達移動中……

 

理久兎達は神綺の部屋まで辿り着くとノックを3回すると中から、

 

神綺「どうぞ♪」

 

その声が聞こえたので理久兎達は扉を開けて中へと入る。

 

神綺「フフ♪あら!あの影の暴虐が執事服を着る

   なんてこんな未来があるなんて思っても

   みなかったわ♪」

 

神綺がそう言うと黒は若干イラつきながら神綺の近くに詰め寄り、

 

黒 「うっせぇアホ毛女!いつかお前にリベンジ

   してやるからな!」

 

そう言ってると理久兎は黒に、

 

理 「黒!お座り!」

 

理久兎のその言葉によって黒は強制的に座らせられる。

 

黒 「ぐわ!主よ!止めてくださいって!!」

 

なお黒への命令権は理久兎にあるが故にお座りの一言ですぐに座ってしまう。なお亜狛と耶狛にも出来るが基本は使わない模様。

 

理 「いや~本当に悪いな神綺無理言っちゃって

   後それから黒はしっかりと教育させるんで

   次会うときには変わってるかもよ?

 

神綺「そう黒への教育頑張ってね♪楽しみにして

   いるから♪」

 

黒 「ちょっ亜狛!耶狛!マジで助けろ!」

 

強制お座り状態の黒は亜狛と耶狛に助けを求めるが2人は黙祷し手を合わせて合掌のポーズをとり黒に向かって祈る。

 

2人 (´-ω-)人

 

=助けられない超ごめん!と、言うことだ。

 

黒 「おい~ー!」

 

黒がヤバイと思っていると理久兎は、

 

理 「なぁ黒もう少し静かに頼むよ?」

 

と、黒に言うと等々観念したのか黒は気力を失った声で、

 

黒 「あい……」

 

もうそれしか言えなかった。すると理久兎達が通った扉から神綺のメイドの夢子が現れる。

 

夢子「神綺様が申された物をお持ちしました……」

 

そう言い夢子はある1冊の本を神綺に渡す。そしてその本を神綺は理久兎に渡す。

 

神綺「理久兎さん貴方の断罪神書の追加データ

   ですそれを使えば更に断罪神書に新たな

   魔道の可能性が生まれますよ♪」

 

理 「なら早速♪」

 

そう説明をされた理久兎はそれを早速自身の断罪神書へと入れると断罪神書は光だし数秒して光がやむ。

 

理 「へぇ……追加データの内容は?」

 

理久兎が神綺に聞くと神綺は笑顔でどんな魔法かを軽く説明してくれる。

 

神綺「簡単に例えばこの魔界の都市みたいな

   世界を作れるわ♪」

 

それを聞いた理久兎は楽しそうな表情で、

 

理 「面白そうだな!」

 

神綺「他にも例えば亜狛さんと耶狛さん♪」

 

神綺に突然名前を言われた亜狛と耶狛は驚いて、

 

亜狛「えっ……僕ですか?」

 

耶狛「私も?」

 

と、自身に指を射すと神綺はうんうんと頷きながら、

 

神綺「そう貴方達の能力を利用してエリア全体を

   常に更新し続けて見ることが出来るマップ

   とかも作れるわ♪」

 

理 「これはまた便利な魔法だね……」

 

神綺「えぇその本の本来の使い道は簡易的な牢屋

   なのよね……それでいて攻撃的な魔法を

   覚える確率が多い魔道書だからせめてもと

   思って追加のデータでは便利系の魔法を

   覚えられるように工夫したってわけ♪」

 

理 「へぇ~ありがとうな神綺♪夢子♪」

 

理久兎は2人にお礼を言うとまた扉が開きそこからアリスが現れる。

 

アリ「理久兎さんにこれあげるわ……」

 

そう言いハートの形をした物を4つ貰う。するとアリスはそれについても説明をする。

 

アリ「それは人形の心という魔法道具よそれを

   人形に組み込んで術式を描けば私の人形

   みたいな子が作れるわよ」

 

そう言うとアリスの周りにいる人形がペコリと挨拶をする。

それを見ていた耶狛は、

 

耶狛「皆可愛いよお兄ちゃん!!」(ノ≧▽≦)ノ

 

耶狛はそれを興味津々に見てテンションが上がっていた。

 

亜狛「そうだな……」

 

亜狛は人形の善し悪しが分からないために耶狛の言葉を流す。

 

理 「ありがとうアリスちゃん♪」

 

アリ「うん……♪」

 

理久兎がお礼を言うとアリスは若干だが顔が紅くなるどうやらお礼を言われて照れているようだ……

 

理 「さてと亜狛!耶狛!そろそろ現世に帰る

   よ!」

 

理久兎の一言で亜狛と耶狛は頷いて裂け目を作る。

 

理 「それじゃね神綺ちゃん♪夢子ちゃん♪

   アリスちゃん♪」

 

亜狛「それでは!」

 

耶狛「バイバーイ!」

 

黒 「いつか強くなって必ずリベンジするからな!」

 

そう言い理久兎達は現世へと帰っていったのだった。

 

神綺「フフ♪理久兎さん達来るのも帰るのも

   突然ね♪」

 

夢子「しかし影の暴虐が言った女性とは……」

 

アリ「分かる神綺さま?」

 

2人にそう言われた神綺は首を横に振って、

 

神綺「分からないわね……」

 

そう言うと神綺は法界の方角を見詰めるのだった……そして神綺達のいるパンデモニウムから離れたルビン壺の模様が描かれた魔界の一角法界では、

 

女性「フフ♪黒さん…無事に帰れたかしら♪」

 

女性はその閉ざされた世界で呟きながら黒との約束を思い出す。影の暴虐の封印が解かれた時、

 

黒 「なっ体が消えて……」

 

女性「黒さんどうやらお別れみたいですね……」

 

黒 「そうか…なぁ聖あんたはここから出たい

   か?」

 

黒がそう聞くと女性もとい聖は頷き、

 

聖 「出れるなら出たいわね…皆が心配ですもの」

 

聖には仲間といえる同志達がいた。聖はそれを心配していたのを黒は知っていた。だからこそ黒は消える寸前で、

 

黒 「もし覚えていたらあんたを見つけてやる

   せめての礼だ…」

 

そう言われた聖は少し驚いたが笑顔で黒に、

 

聖 「ふふっ♪なら待ってるわ♪黒さん♪」

 

黒 「あぁちっ…時間だな……じゃあな…聖白蓮

   また会おうそして俺を変えてくれてあり

   がとうな」

 

聖 「えぇまた会いましょう黒さん♪」

 

そうして黒は法界から姿を消したのだった。その記憶を思い起こしその聖はただ一言、

 

聖 「また会いたいわ……」

 

そう呟き閉ざされた世界の真っ白な天井をただ見つめるだった。



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第172話 仙術の指南

魔界から帰り新たな仲間である黒を含め理久兎達一行は神域の廃寺に帰ってきていた。そんなある日、亜狛と耶狛は自分に頭を下げて、

 

亜狛「マスター!仙術の指南してください!」

 

耶狛「お願いマスター!」

 

と、言った感じで45℃の角度で頭を下げている。しかし何故にまた仙術の指南なのだろう。

 

理 「えっと……何でまた?」

 

亜狛「えっもマスターの仙術を真似てみようにも

   やり方が分からないならばマスター直々に

   指南してくれれば早いと思いまして……」

 

耶狛「だってマスターの仙術かっこいいもん!」

 

2人が言っているともう1人の新メンバーこと黒は、

 

黒 「仙術?………それって確か俺の腹を吹っ飛ば

   したり真っ二つにしたあれか?!」

 

黒は顔を青くして言うと理久兎はそうだと答える。

 

理 「あぁあってるよ……」

 

黒 「………おいあれマジで痛いんだぞ!」

 

と、何故か内核破壊と刃斬の感想を答える。

 

理 「いや……知らんがな……その前に黒お前痛覚

   あるの?」

 

黒に聞くとふざけんなみたいな表情をして、

 

黒 「主よ流石の俺にも痛覚はあるからな?あの

   時は痛みのあまり飛ぶの止めて地面に足付

   けだぞ……」

 

理 「でも黒……影があれば自己再生出来るだろ?」

 

理久兎が言うと黒は自身の再生について説明を始める。

 

黒 「主よ………確かに切断等の傷はすぐに再生する

   がダメージは入るんだからな?しまいには体

   にダメージは蓄積されるからな?てか本当に

   主の一撃はガチで痛いんだからな?」

 

黒は痛いを強調させて言うと理久兎は、

 

理 「いや悪いな……」

 

と、謝っていると……亜狛と耶狛は、

 

亜狛「いやマスター話がそれてます!」

 

耶狛「マスター技を教えてくれるの?

   くれないの?」

 

亜狛と耶狛は理久兎に詰め寄ると理久兎はため息をつきながら、

 

理 「はぁ……いいよ教えてやるよ……」

 

そう言うと2人は喜ぶが、

 

理 「ただし仙術には莫大な負担がかかる」

 

亜狛「そんなもの俺と耶狛なら!」

 

耶狛「うん行けるよ!」

 

と、言うが理久兎は話を続ける。

 

理 「いや確かに体はすぐに再生するが……

   これは下手をすれば魂が消えるぞ」

 

黒 「魂が消える?」

 

理 「あぁ仙術は心技体で構成する技だ……

   強い肉体、精密な技術、健全なる魂

   それらが必要となる」

 

亜狛「強い魂を持たない者が使うと?」

 

亜狛が質問すると理久兎は答える。

 

理 「魂を磨り減らして最終的には生きた人形状態

   って所になるかもな……」

 

耶狛「なら技術を持たない者が使うと?」

 

今度は耶狛が質問してくるが理久兎はそれにも答える。

 

理 「体にも言えることだが例で言えば内核破壊

   これで表すと間違いなく腕が木っ端微塵に

   爆発するな……」

 

亜狛「えっ……でも当てるだけですよね?!」

 

理 「いや当て方だ変な形で殴り変に場所をそら

   せばドカーンとお互い大変な事になるぞ?」

 

黒 「なっなら体ならどうなるんだ?」

 

予想通り黒が質問してくるとそれについても答える。

 

 

理 「例で言うと瞬雷だな‥‥あれは霊力を足にまと

   わせてそれを爆発させる事によってあのスピ

   ードを出せるが体が弱いと爆発して足が綺麗

   に吹っ飛ぶ……」

 

それらを聞いた3人は、

 

亜狛「ほとんど……」

 

耶狛「諸刃の剣……」

 

黒 「どれも意外に怖い技だな……」

 

と、仙術の真実を知ってしまった3人は恐怖しているのか顔が青くなっていた。

 

理 「それでもやるか?」

 

理久兎は最後の確認として2人に聞くと、

 

亜狛「やらせていただきます!」

 

耶狛「大丈夫だ問題ない!」

 

黒 「耶狛の言葉には不安しかないな……」

 

と、2人は言うと理久兎は、

 

理 「なら今から始めるか……そして黒お前には

   魔法の特訓をしてやる」

 

黒 「えっ俺もか主よ?」

 

理 「あぁそうだ……行くよ3人共!」

 

そう言い理久兎は外へと出ていきそれに続いて亜狛と耶狛そして黒も外へと出る。

 

理 「それじゃ亜狛には鎧砕きを耶狛には空壁を

   教えてやるよ‥‥それと黒は滝にうたれなが

   ら魔力を放出し続けろ」

 

黒 「何で魔力をあげるんだ?」

 

理 「今のお前は俺と同じように制限をかけてる

   だから魔力は本来の2億分の1しか使えな

   い筈だそうなると使える魔力が少ないとい

   うわけだ……」

 

黒 「やっぱり弱体化か……まぁ良いやってやるよ」

 

そう言い黒は近くにある滝へと向かう。そして理久兎は亜狛と耶狛に、

 

理 「さてと2人にまず教えるのは霊力の代用と

   して神力を使うそれだけは覚えておいてく

   れ……」

 

亜狛「わかりました!」

 

耶狛「うん!」

 

理 「まず亜狛、腕に神力を纏わせろ……」

 

理久兎の一言で亜狛は自身の右腕に神力を纏わせる。

 

理 「その状態であの石を殴ってみろ……」

 

そう言われた亜狛はそれで巨大な石を殴るが、

 

ガン!

 

亜狛「いっ痛って~ーー!!」

 

当然のごとく石に殴れば痛い。それもゴツゴツした石なら尚更だ。

 

理 「鎧砕きの真髄は物質のもっとも脆い部分に

   目掛けて拳を打ち放ち鎧ごと破壊させるイ

   メージだ分かったか?」

 

亜狛「マスターお手本を見せてください」

 

亜狛に言われた理久兎は頷き、

 

理 「いいだろう……」

 

そう言い先程亜狛が殴った岩の前に立つと、

 

理 「仙術四式鎧砕き!!」

 

ゴン!!ピキ!ピキ!ピキ!ドゴーーーン!!

 

そう述べてその岩を殴るとそこからヒビが入っていきやがてその岩は粉砕された、

 

理 「分かったか?」

 

理久兎は再度亜狛に聞くと、

 

亜狛「ありがとうございました!」

 

そう言い頭を下げる。そして次に耶狛の指南をする。

 

理 「耶狛、神力を使って紙風船のような壁を

   作ってみろ」

 

耶狛「わかったよマスター!」

 

理久兎にそう言われた耶狛は神力を用いて透明な壁を造り出す。

 

理 「さて強度は!!」

 

そう言いそれを殴ると、

 

バリン!!

 

一瞬でその壁は破壊される。

 

理 「ふむ……耶狛お前にも手本を見せるよ」

 

そう言い理久兎は構えをとり、

 

理 「仙術十三式空壁!」

 

そう言うと理久兎の前に透明な壁が出現すると理久兎は亜狛と耶狛に、

 

理 「2人共その壁を殴ったりしてみな……」

 

亜狛「お言葉に甘えて!」

 

耶狛「やっちゃうよ!!」

 

そう言い亜狛は殴り耶狛は錫杖で叩くが先程の耶狛の壁より弾力性があり壊すことが出来ない。

 

亜狛「壊れない……」

 

耶狛「弾力がすごい……」

 

と、言っていると理久兎は、

 

理 「そしてこれのもう1つの使い方は……」

 

そう言うと理久兎は開いている手を握り、

 

理 「爆!」

 

バン!

 

亜狛「うわっーーー!!」

 

耶狛「キャー~ーー!!」

 

理久兎の合図と共に空壁は破裂して中で圧縮した空気が亜狛と耶狛に襲いかかり2人は吹っ飛ばされた。

 

理 「とまぁこんな感じだ防御からのカウンター

   が狙えるというのが特徴だな……」

 

亜狛「痛てて……」

 

耶狛「でも面白い技だね……」

 

そう言いながら亜狛と耶狛は立ち上がり理久兎へと近づく。

 

理 「そしてこれのやり方は空気を包み込むよう

   に神力で風船を作り相手の攻撃をガードす

   るが上手く結界を作らないと一発アウトだ」

 

耶狛「う~ん難しそうだけどやってみるよ!」

 

理 「ハハハまぁ頑張れよ2人は共」

 

亜狛「おぉ~!」

 

耶狛「頑張りま~す!」

 

こうして亜狛と耶狛は仙術を習うのだった。



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第173話 竜と龍

神の流域そこは自然の摂理そのものであり四季がより美しく神秘的に見える。この場所の滝が流れる渓流では、

 

ザァーーーーーーーーー!!

 

黒 「…………………………………………………」

 

黒はただ黙ってその場で滝に打たれながら修行をしていた。滝の音が聞こえる以外ここは静寂だが、

 

? 「おや?先客がおったか……」

 

そう言いながら1人の少女?が黒のもとに近づく。するとその少女に気がついた黒は滝行を止めてその少女に話をする。

 

黒 「………子供?何故お前がここにいる?」

 

黒がそう訊ねると少女はムスッとした表情となり、

 

? 「たわけが‥‥ワシはこれでも神なんじゃが?」

 

黒 「神?………我が主と同じ部類か?」

 

と、黒が言うとその神と言った少女?は顔をニヤつかせて、

 

? 「さぁ~の………ところでそなたは何故ここで

   1人修行をしておったのじゃ?」

 

黒 「魔力の限界値を上げるためだ」

 

? 「ほほう成る程の~………」

 

そう言い少女?はまじまじと黒の体を見回すと、

 

黒 「あんたは強いのか?」

 

黒が突然少女?に聞くと少女?は笑いながら、

 

? 「ハッハッハッハ♪どうじゃろうな?まぁ

   ワシのバカ息子には一度も負けたことは

   ないがの?」

 

黒 「そうか…………………」

 

その少女?の一言で黒は今自身が使える魔力を放出して威嚇する。並大抵の人間やら低級、中級妖怪ならビビるがその少女?はビビるどころかいまだに笑っていた。

 

? 「これこれ若造‥‥あまり年配者を脅すものじゃ

   ないぞ?」

 

黒 (こいつ……ビビるどころか……向かって来て

  やがる……)

 

? 「やれやれ…その力をしまわんか……」

 

少女?に言われた黒は放出していた魔力を抑える。黒は分かってしまったのだ。力の制御を解いてもこの少女?には絶対に勝てないと、

 

黒 「あんた…何者だよ……」

 

もう一度黒が聞くと少女?は、

 

? 「ハハハ♪言っておろうワシは神じゃと♪」

 

黒 「…………修行するんだろ…俺は潔く退く」

 

そう言い黒は寺に戻ろうとすると、

 

? 「よいよい♪そちが使うと良かろう♪」

 

黒 「でもあんた修行をしに来たんじゃ………」

 

? 「そなたは面白いの~♪ならばそうじゃなその

   ご好意に1つそなたに礼としてアドバイスを

   してやろう♪」

 

黒 「アドバイス?」

 

? 「うむ!そうじゃな例えば…これをほれっ!」

 

そう言い少女?は近くにあった石を拾い上げて黒に向かってパスをすると黒はそれをキャッチする。

 

黒 「石?」

 

? 「それの影をいじって棒にしてみろ」

 

少女?がそう言うと黒は言われた通り石の影を棒にすると驚くべき事に細い棒が出来上がるが、

 

ポキッ!

 

黒 「折れちまったな……」

 

物質量が合わないのか石は簡単に折れてしまったが少女?はそれを見ていた黒に、

 

? 「今度はそなたの鱗でやってるのじゃ♪」

 

と、言われた黒は自身の鱗を1枚剥がしてそれの影を棒にすると先程の石の棒とは違い頑丈な棒へと早変わりした。

 

黒 「まさか俺の能力にこんな使い方があるとは

   な………」

 

黒がそう言っていると少女?は笑って、

 

? 「どうじゃ?そなたの能力にはこのような使

   い方があるのじゃぞ?」

 

黒 「……まさかここまでとは…昔の俺だったら絶

   対に思い付かないな……」

 

? 「ほう………所でそなたの主とやらはそなたに

   新しく生きる希望を見出だしたのか?」

 

少女?がそう言うと黒は真剣な表情でそれに答える。

 

黒 「あぁ………昔の俺は破壊と殺戮を繰り返して

   それを楽しみ快楽に浸っただがなそんな俺

   に主は手を差しのべたんだ………だから俺は

   主の盾となり剣となる事を誓ったんだ」

 

そう言い黒は自身の能力で作り上げた棒を見ながら答えると少女?は笑顔で、

 

? 「余程良い主に出会えたのじゃな♪」

 

黒 「あぁそうだな……」

 

? 「そうか……おっとワシはそろそろ行くぞ」

 

黒 「あんた修行は?」

 

? 「もうよい♪………あっそうじゃ」

 

そう言い少女?は帰ろうとすると立ち止まり黒の方へと体を振り向かせ、

 

? 「最後にそなたの主をしっかり守り裏切る

   のではないぞ?でなはいと……」

 

そう言い少女?は先程の黒の威嚇とは比べ物にならないぐらいの自身の莫大の量の神力を放出しドスのかかった声で黒に警告をする。

 

? 「貴様が再生する暇を与えず永遠の苦しみを

   与えながら殺すからの?

 

黒  !!

 

これには流石の黒も驚いたようだ。そして少女?は自身の神力を抑え先程のドスのかかった声を止めて黒に先程と同じような笑顔を向けて、

 

? 「では去らばじゃ♪」

 

そう言い少女?は森の中へと消えた。そして残った黒は、

 

黒 「なっ何なんだ…あの少女………」

 

黒の手は先程の少女のすごみによって震えて背中には汗が流れていた。これは黒にとって初めての経験でもある一方的な恐怖だった。すると茂みから音がすると、

 

理 「あれ黒…休憩か?」

 

黒の様子を見に来た理久兎が現れると、

 

黒 「あっあぁそ…そうだ主よ……」

 

そして黒はこの時初めて気がついた。それは自身の能力について語っていないと言う事に、

 

黒 (あの少女いったい何者だったんだ……)

 

そう黒が考えていると理久兎は黒に近づいて肩に手を置いて、

 

理 「大丈夫か?」

 

黒 「えっ?あぁ大丈夫だ……そろそろ修行を再会

   する………」

 

黒は再度滝へと入り精神統一を始める。それを見ていた理久兎は黒に感心して、

 

理 「頑張れよ♪」

 

そう応援の言葉をかけるのだった。



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第174話 修行の成果

亜狛と耶狛が仙術を学びたいと言って約50年の歳月が経過した……

 

亜狛「仙術四式鎧砕き!!」

 

亜狛がその言葉と共に巨大な岩を殴るとその岩にヒビが入っていきやがて瓦礫のように崩れていく。この50年の歳月で亜狛はついに鎧砕きを習得したのだ。だがそれは亜狛だけではない。亜狛が崩した瓦礫が亜狛に当たろうとすると、

 

耶狛「仙術十三式空壁!」

 

さっと耶狛は亜狛の元に駆けつけて習得した仙術十三式空壁をすると透明な膜のような結界が現れるとその瓦礫は亜狛に当たる事なく結界で静止すると、

 

耶狛「爆!」

 

そう言い広げている手を握ると空気の爆発が起こり結界で静止した石は全て粉々になる。亜狛の他にも耶狛は空壁を習得したのだ。

 

耶狛「うん上出来だね♪」

 

亜狛「あぁそうだな♪」

 

亜狛と耶狛がそう言っている向こうでは……次々と黒に向かってくる火の玉を的として黒は修行をしていた。

 

黒 「剣!」

 

黒の言葉で手に持っている自身の鱗を剣にすると、

 

シュン!シュン!

 

黒はそれを斬るがまだ火の玉は黒に向かって襲いかかるが黒はその剣となった影を操作して、

 

黒 「薙刀!」

 

ズバ!!

 

そう言いながら薙刀となった鱗で薙ぎ払い火の玉を破壊するが残りの火の玉が黒に向かってくると、

 

黒 「影針」

 

そう言い薙刀の刃を地面にさしそう言うと黒の影が火の玉にせまりその影から無数の針が現れると残りの火の玉を全て貫き破壊すると薙刀を引き抜き周りを確認して、

 

黒 「修行終了だな……」

 

黒は自身の手に持っている薙刀の影を操り元の鱗へと戻し自身の主人の元へと帰ろうとすると、

 

亜狛「黒さんも修行終わりですか?」

 

耶狛「黒君も終わり?」

 

帰ろうとする黒に亜狛と耶狛は声をかけると黒は頷いて、

 

黒 「あぁ…そうだな……」

 

亜狛「そうですかならマスターの元へ帰りましょ

   うか」

 

耶狛「うん帰ろうお兄ちゃん♪黒君♪」

 

黒 「あいよ……」

 

そう言い3人が理久兎のいる廃寺に入ると、

 

理 「おや………お帰り修行は終わったのか?」

 

と、理久兎は修行を終えただろう3人に聞くと3人は嬉しそうな顔をして、

 

亜狛「えぇ鎧砕きマスターしましたよ♪」

 

耶狛「はいっ!はいっ!私も空壁を覚えたよ!」

 

黒 「俺も主にはまだ届かないが武器の扱い方それ

   からこの体にも馴れてきたな………」

 

それを聞いた理久兎は笑顔で、

 

理 「そうなら良かったよ♪」

 

この50年の歳月で理久兎の性格も段々と軟化していき亜狛や耶狛が知っているかつての理久兎の面影を取り戻してきていた。

 

理 「ならそろそろ……」

 

亜狛「そろそろ?」

 

理 「おふくろの首を取りに行くか♪」

 

本当に性格が軟化しているのかは微妙だが、

 

耶狛「マスターまだ諦めてないの?」

 

理 「勿論だ耶狛やられたらやり返す倍返しだ♪」

 

黒 「………マスターのおふくろっていったいどう

   いう神なんだ?」

 

黒は気になったのか理久兎の母について聞くと、

 

耶狛「そう言えば私達も聞いたことないよねお兄

   ちゃん?」

 

亜狛「言われてみると確かにそうだな記憶をさら

   っとしか見せて貰ってないからな」

 

3人は理久兎の方を一斉に向くと理久兎に詰めよって、

 

耶狛「マスターのお母さんってどんな神様?」

 

亜狛「性格ってマスターに似ているんですか?」

 

黒 「なぁ主のおふくろって強いのか?」

 

もうこの状態だ。それには流石の性格が落ち着いた自分も少しイラつく。

 

理 「いい加減離れろよ?」

 

と、言うと3人は数歩だが下がるが千の事が気になるようだ。

 

理 「はぁ~分かった教えてやるよ…おふくろの

   事を………」

 

そう言い自身の母親である千の事を話し出した。年に似合わない体格や年に合わない無邪気な所やちょっした優しさもある所を含めて話せる事は大抵は話した。

 

理 「と、まぁこんな感じだな……」

 

黒 「主のおふくろって結構ぶっ飛んでんな……」

 

亜狛「いや黒さんそれはマスターにも言える事で

   すよ……」

 

耶狛「でも一緒に遊んでくれそう♪」

   

理 「そうかもな……」

 

理久兎は遠い目で言うとそこにきてムードを壊す音が聞こえてくる。

 

グゥーーーーー!!

 

耶狛「あっごめんお腹が減っちゃって♪」

 

理 「そう言えば飯まだだったな……」

 

そう言うと理久兎は断罪神書を取り出してページをめくってあるページでめくるのを止めてそのページに腕を突っ込みその中から鍋を取り出す。

 

理 「今日の飯は鍋にしようか♪」

 

耶狛「賛成♪」

 

亜狛「何鍋ですか?」

 

亜狛に聞かれた理久兎は若干悩み、

 

理 「う~ん寄せ鍋で♪」

 

黒 「締めはうどんで頼む」

 

黒がそう言うと亜狛と耶狛が異議ありのように立ち上がり、

 

耶狛「いや黒君!そこは雑炊だよ!」

 

亜狛「何いってるんだ餅だろ?」

 

2人が言うと黒も自身の意見を通すために、

 

黒 「いやうどんだ!」

 

そう言うと亜狛と耶狛も……

 

耶狛「雑炊!」

 

亜狛「餅だって……」

 

これだと何時終わるか分からない理久兎は、

 

理 「お前らいい加減にしろ……今回は米も餅も

   うどんも切れてるから無しだ」

 

それを聞いた3人の顔は今までの口論は何だったんだと言わんばかりに、

 

3人  (´・ω・`)

 

しょぼーんとしていた。

 

理 「さてと俺は仕込みをするから3人は待って

   てくれ……」

 

そう言い理久兎は土間まで行き調理を開始するのだった。調理をする事、数時間後、

 

理 「ほら出来たぞ」

 

その言葉と共に鍋敷きに鍋を置いてその蓋を開けると辺りが湯気で充満しそれと同時に食欲をそそる香りが漂い始める。

 

理 「それじゃ……」

 

全員「いただきます」

 

この一言と共に寄せ鍋を4人はありつくのだった……

 

3人「ごちそうさまでした!」

 

理 「はいはいお粗末様ね♪」

 

そう言い理久兎が洗い物をしに土間へと向かうと、

 

黒 「くっうどんが欲しかった」

 

亜狛「自分は餅がよかったな~」

 

耶狛「雑炊で食べたかったな~……」

 

と、言っていること数分後に理久兎は洗い物を終えて3人のいる部屋へと向かい、

 

理 「なぁ3人とも……そろそろここから出るぞ」

 

理久兎がそう言うと3人は驚き、

 

亜狛「大丈夫ですかマスター……」

 

耶狛「もうマスターは死んでる事になってるん

   だよ?」

 

黒 「俺も話から聞いてはいたが大丈夫か主か?」

 

3人は理久兎を心配してかそう聞くと、

 

理 「大丈夫さ♪俺らはいつもそんなこんなで

   やって来てるだろ?」

 

亜狛「そうですね♪」

 

耶狛「確かにね♪」

 

黒 「俺は初だが面白そうなら手を貸すぜ」

 

3人は理久兎の提案に納得した。そして理久兎は、

 

理 「なら明日ここを出るよ♪」

 

亜狛「分かりました!」

 

耶狛「了解~♪」

 

黒 「わかったぜ主」

 

こうして50年の隠居生活?とお別れするのだった。



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第十章 旧都開拓記
第175話 地獄に殴り込もう


理久兎達は大和の神達の支配領域から離れ今は森の中でベースキャンプを建ててどうするかを話し合っていた。

 

理 「さてこれから第1回隠れ家を決めようの話

   し合いをする訳だが案のあるやついるか?

   いたら挙手!」

 

そう言い理久兎は話し合いに参加している亜狛と耶狛そして黒に言うが3人は黙りこんで考えていた。

 

3人「………………………………………」

 

理 「………まじで何か無い?」

 

もう一度、聞くと亜狛が手をあげる。それを見て亜狛を指す。

 

理 「はい亜狛」

 

亜狛「とりあえず自分達がすることは紫さん達

   や皆にバレないことが条件ですよね?」」

 

理 「あぁその通りだ」

 

亜狛「ならばまず身を隠す服を作るのは?」

 

それを聞いた理久兎は頷いて、

 

理 「それは採用しよう………それだけか?」

 

亜狛「はい以上です」

 

理 「よし2人は何かあるか?」

 

理久兎は耶狛と黒に聞くと今度は黒が手をあげる。

 

理 「黒の意見は?」

 

黒 「主よ大和の国から出るっていう考えは

   あるか?」

 

理 「あっ?」

 

亜狛「海外………チッ!」

 

耶狛「海外はパスだよ……」

 

それを言われた理久兎と亜狛そして耶狛は少し不機嫌となったが黒にあたるのダメだと考え冷静になり、

 

理 「おっと悪いな黒それと海外の話は無しにし

   ておいてくれ」

 

それを言われた黒は、

 

黒 「えっあっあぁすまん」

 

申し訳ないことをしたなと思いつつ今度は耶狛に聞く。

 

理 「耶狛何かあるか?」

 

耶狛「マスター隠れ家にするなら何だけど地獄は

   どうかな?」

 

それを聞いた理久兎は理由を求める。

 

理 「理由は?」

 

耶狛「う~んと妖怪達って怨霊に弱いよね?」

 

理 「まぁそうだな人間もそうだが妖怪にとって

   害悪だからなあれいらは……」

 

耶狛「そこで怨霊達が住んでいるであろう地獄な

   らと考えたのです!」

 

そう言いながら耶狛は立ち上がりドヤ顔で言うと理久兎は考え、

 

理 「確かにそれならワンチャンありだなそうと

   決めたなら地獄に殴り込みするか」

 

亜狛「いや!殴り込んじゃダメでしょ!」

 

耶狛「殴り込みだ~♪」

 

黒 「血が騒ぐな」

 

亜狛の意見虚しく理久兎の一言で耶狛と黒の闘争本能に火がついてしまい抑えが効きそうにもない。

 

亜狛「………頑張って止めないとな……」

 

亜狛は静かにそう呟くのだった。

 

理 「よしなら荷物を纏めていくぞ!」

 

耶狛「イエッサー!」(^∇^)

 

黒 「さぁ!ひと暴れだ!」

 

亜狛「………黒さん暴れないで下さい」

 

そうして理久兎達は地獄へと向かうのだった。

 

神様、神使達空間移動中……

 

彼岸花が咲き誇り河が流れている場所彼岸と現世の境界である三途の川そこに石を枕にして寝こけている女性がいた。

 

? 「Zz…Zz…Zzz……Zzz」(vωv)ZzZ

 

寝こけていて中々起きそうにもない。するとその女性の寝ている近くに裂け目が現れる。そこから4人の男女が現れる。

 

理 「着いたな……」

 

亜狛「彼岸花が多いですね……」

 

耶狛「河があるよお兄ちゃん!」

 

黒 「……何か辛気臭いな……」

 

そういつもの定番の理久兎達だ。そして理久兎はふと見渡すと先程から寝こけている女性を目にする。その女性の近くには大鎌がある事からはすぐに推測できた。

 

理 「死神か……」

 

黒 「呼んだかマスター?」

 

なお黒は影の暴虐とも言われたが死神とも言われていたため反応してしまったみたいだ。黒の返答に理久兎は、

 

理 「お前じゃないよ黒……」

 

と、言って黒に言葉を返すと理久兎は寝ている女性に近づき、

 

理 「………お~い……」

 

理久兎は寝ている女性に声をかけるが起きそうにもないこの時にある考えが過った。

 

理 「こいつサボってやがるな……」

 

サボっていると考えた理久兎は亜狛、耶狛、黒を呼ぶ。

 

理 「亜狛、耶狛、黒……」

 

亜狛「どうしました?」

 

耶狛「何マスター?」

 

黒 「どうかしたか?」

 

3人が呼ばれた理由を聞くと理久兎は真顔で、

 

理 「このサボリ死神を縛り上げとけ」

 

耶狛「アイアイサー!」

 

そう言うと耶狛は寝ている死神を縛り上げていく。

 

亜狛「いや何故に縛る?!」

 

黒 「この死神だったか?をどうするんだ?」

 

理 「あそこにある死神の船で閻魔の所に行くん

   だが案内係がいるだろ♪」

 

寝ている死神を案内係にする事を思い付いたためそう言うと、

 

耶狛「縛り終えたよ♪」

 

なお縛っている最中も死神は寝ていてまったく言わんばかりに起きる気配がない。

 

理 「乗船させろ」

 

そう言うと耶狛は雑にその死神を船に乗せると、

 

死神「くがっ!ん?………あれ体が……って!縛ら

   れてる?!」

 

そう言い死神は縄をほどこうとするがまったくほどけない。

 

理 「よっ起きたか♪」

 

理久兎は先程まで寝ていた死神に挨拶をすると、

 

死神「あたいをどうする気だい!?」

 

そう言い死神は体をばたつかせるが何も起きずただ船が揺れるだけだ。

 

亜狛「マスターほどいたらどうですか?」

 

理 「いやこのままでいいだろとりあえず出航だ

   乗り込め~♪」

 

死神「良くないよ!」

 

死神の言葉は無視され理久兎は乗り込む。

 

耶狛「わぁ~い♪」

 

黒 「飛んだほうが早い気もするが悪くはないな」

 

亜狛「やれやれ……」

 

そう言いながら亜狛と耶狛そして黒も船に乗り込む。

 

理 「さてと閻魔のいる所まで案内してよ♪」

 

死神「誰があんたらを案内するてっんだ!」

 

そう言いながら死神は頑張って縄をとこうともがく。

 

理 「はぁ~しょうがないな……真っ直ぐでいいか」

 

そう言いながら船を櫂を漕いで出向させた。

 

死神「ちょっ!勝手に船を出すなって!」

 

耶狛「わぁ~い船だ♪船だ♪」

 

耶狛は船頭に片足を乗せて風を感じ亜狛は、

 

亜狛「あの本当にすいませんマスターが……」

 

と、縛られている死神に謝罪をし黒は、

 

黒 「………うわ…河の底に無数の手があって気持

   ち悪いな…」

 

川底の手を見て気味悪がっていた。そして死神は謝ってきた亜狛に、

 

死神「いや!なら解いてくんない?」

 

死神は縄を解いてくれと言ってくると亜狛は、

 

亜狛「すいませんがそれは出来ませんごめんな

   さい!」

 

死神「なんでか振られた気分?!」

 

まるで告白を振るかのように言うと船を漕いでる理久兎は、

 

理 「亜狛そこまでいいからな?」

 

死神「それどういう意味だい!」

 

死神は理久兎にその理由を求めてくると、

 

理 「サボって寝ていたのが悪い……」

 

死神「うぐっ……」

 

これには死神も反論は出来ない。そして理久兎は更に話を進める。

 

理 「とりあえず君は閻魔の前に引っ立てる」

 

死神「えっ!?それだけは勘弁してくれよ!」

 

死神がそう言うと理久兎は、

 

理 「それだけは?…まさか君……これが一回って

   わけじゃ……」

 

理久兎の言葉で死神は目を泳がせて、

 

死神「さっさぁ~あたいは分からないな~アハハ」

 

この反応に耶狛を除いた理久兎達3人はただ思った。分かりやすく誤魔化したなと。

 

理 「えっと…やっぱ言うわ……」

 

死神「勘弁してって!映姫様の説教はこりごり

   何だから!」

 

理 「いや説教されてるなら直せよ!」

 

流石の理久兎もこれにはツッコミを入れる。そして死神は、

 

死神「いや…だって癖は中々直らないってもん

   だよ……」

 

そう言うと理久兎はため息をついて、

 

理 「はぁ~説教されてるって事は気にかけてく

   れてるって事だぞ?それで説教されなくな

   ったらもう気にかけられなくなって終わり

   だぞ?」

 

と、言うと死神は苦笑いをしながら……

 

死神「ごもっとだよ……」

 

理 「まぁこれに懲りたらサボらないことだ」

 

死神「てことは閻魔様には!」

 

理 「勿論言うよ♪」

 

死神「そんな~ー!!」

 

あれはあれこれはこれだ。そんな感じ死神が悲鳴をあげていると耶狛が、

 

耶狛「マスター全然つかないね……」

 

理 「言われてみるとそうだな……」

 

と、言っていると死神はうっすらと気づかれることなく笑顔を見せるが水面にそれが写るのを見てしまった。大方この死神の能力だろうと予測した自分は、

 

理 「耶狛どうせ真っ直ぐだから距離を縮めて」

 

死神「えっ!?」

 

耶狛「OK♪縮小!」

 

耶狛がそう言うと一瞬で先程とは違う景色の場所に辿り着く。そこは地獄の裁判所だ。これには気づかれずに笑っていた死神も口をポカンと開けていた。

 

死神 (;゚Д゚)

 

理 「さぁてと着いたから……ほら立て‥」

 

そう言い理久兎は死神を立たせると、

 

理 「耶狛、彼女を任せるよ」

 

耶狛「了解!ほらキリキリ歩いて」

 

亜狛「すいません妹が……」

 

黒 「普通は耶狛と逆だよな」

 

理久兎達がそんな会話をしていると背の小さい少女がやって来る。理久兎と亜狛そして耶狛は知っていた子だ。

 

? 「小町!またサボってましたね!」

 

この死神は小町というらしい事に理久兎達は思うと小町は、

 

小町「映姫様助けてください!」(;Д;)

 

と、半分泣き顔で言うとようやく映姫は理久兎達の存在に気がついた。

 

理 「あれ君ってあの時のお地蔵様だ♪」

 

映姫「りっ理久兎様!?」

 

理久兎は昔出会った地蔵にまた地獄で巡り会ったのだった。



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第176話 地獄の閻魔様

理久兎や亜狛に耶狛は驚いていた。かつて出会った地蔵が現れたからである。

 

理 「君がいるって事は閻魔になれたんだ♪」

 

映姫「えぇその節はありがとうございました!」

 

そう言いながら映姫は深々と頭を下げる。それを目の当たりにしていた縛られている死神こと小町はこの光景に驚いていた。

 

小町「えっ映姫様があっ頭下げた……」(;゚Д゚)

 

黒は亜狛と耶狛に頭を下げている少女もとい映姫の事について聞く。

 

黒 「なっなぁ亜狛に耶狛このちっこいのとは知

   り合いか?」

 

亜狛「えぇまだ彼女が地獄に来る前にマスターに

   出会ってるんですよ……」

 

耶狛「それでマスターが閻魔になる推薦状を書い

   たってわけ♪」

 

黒 「そうなのか……」

 

理久兎は頭を下げる下げている映姫に、

 

理 「そこまで頭まで下げなくてもいいよお互

   いにフレンドリーにいこうよ♪」

 

その言葉を聞いた映姫は頭をあげて縛られている小町を見て、

 

映姫「所で何で小町は縛られてるのですか?」

 

小町「助けてください映姫様!」

 

小町が助けを求めるがそれについて理久兎は説明をする。

 

理 「彼女仕事をサボってたから~それなら地

   獄を案内してもらおうと思ってね♪」

 

小町「なら縛らなくてもよくない!?」

   

理 「だって君逃げるだろ?」

 

小町「そうだけど……」

 

理久兎と小町が会話しているとその話を聞いていた映姫は、

 

映姫「小町‥‥サボらないようにとあれほど言い

   ましたよね?」(#・∀・)

 

小町「おっお説教は勘弁して~!」

 

そう言い逃げようとするが縛られているため逃げられない。小町はもうダメかと思ったみたいなのか涙目だ。仕方ないのでここは特別に慈悲をあげようと思った。

 

理 「まぁまぁ落ち着きなって♪今回は軽めで

   許してやってくれよ俺に免じて♪」

 

映姫「りっ理久兎様がそこまで言うなら今回は

   見逃します……」

 

そして先程から様つけをしている映姫に小町は質問する。

 

小町「あのすみません映姫様その人って誰です

   か?」

 

小町が質問をすると映姫は、

 

映姫「小町…その御方は龍神様のいえ千様の息子

   の深常理久兎之大能神様ですよ」

 

それを聞いた小町は何度も自分の顔を見るとみるみると顔を真っ青にさせて縛られている状態で頭を下げて、

 

小町「先程の数々の御無礼申し訳ございませんで

   した!!」

 

まさかの最高神の1柱であるとは思わなかったため先程の言葉全てに謝罪をする。すると理久兎は笑いながら、

 

理 「はっはっは問題ないよえ~と君名前は?」

 

頭を下げた小町に名前を訊ねると小町は頭を下げながら答える。

 

小町「おっ小野塚小町って言います……」

 

理 「小町ね………うん覚えておくよ耶狛♪小町

   を解放してあげてくれ」

 

耶狛「はぁ~い♪」

 

耶狛は返事をすると小町を縄から解放する。

 

小町「やっと動けるよ……」

 

理 「悪かったね色々と」

 

小町「いや勿体無いお言葉です!」

 

自分との上下関係が分かってしまったために先程とは打って代わってペコペコしていた。

 

理 「まぁそんな肩に力をいれないでお互いに

   仲良くやろうよ♪」

 

理久兎は小町と握手をするために手を出す。

 

小町「えっえっとよろしくお願いします」

 

そう言って小町は理久兎と握手を交わす。

 

映姫「さてと……小町は仕事してきなさい」

 

小町「わっわかりました!」

 

小町はそう言うと急いで仕事?をしに行った。

 

映姫「すいません小町が色々とご無礼を」

 

映姫は理久兎達に謝るが理久兎以外の3人はこう思っていた。

 

亜狛(いや完全にマスターが悪いよな?)

 

耶狛(なんでか謝られてる何でだろう不っ思議♪)

 

黒 (上下関係って怖いな……)

 

と、常識的な事を思っていた。なお3人の考えが正しいのは明らかだ。謝られた理久兎も、

 

理 「いや俺らが悪いから小町ちゃんは悪くない

   よ♪」

 

映姫「そうですか………でもまさか理久兎様達にま

   たお会いできるとは思ってもみませんでし

   た♪」

 

理 「確かにね………そういえば君も名前聞いて

   なかったね教えてもらえるかい?」

 

理久兎が映姫に名前について聞くと映姫はハッ!とした表情となり自己紹介をする。

 

映姫「失礼しました私は四季映姫と申します」

 

理 「映姫…いい名前だね♪」

 

映姫「ありがとうございます」

 

理 「そんな畏まんなくてもいいよもっと楽にい

   こうよ♪それに様つけしなくても良いから

   ね映姫?」

 

映姫「そっそうですか………なら理久兎さんで良い

   でしょ………いえ良いですか?」

 

まだ固いが先程よりかはマシになった。自分は笑顔で首を頷かせて、

   

理 「うんそれで構わないよ♪それと俺はまぁ知

   ってるだろうけど……後ろの神使の紹介だね

   3人共よろしくね」

 

理久兎が亜狛達言うと3人はそれぞれ自己紹介を始める。

 

亜狛「私は深常亜狛といいますそして隣の子は」

 

耶狛「は~い深常耶狛だよ♪それと私達に対して

   もマスターと同じでいいからね?」

 

黒 「俺は黒よろしくな……」

 

3人は自己紹介を終えると映姫は確認のためそれぞれの名前を言う。

 

映姫「亜狛さんに耶狛さんにそれから黒さんです

   ね………」

 

亜狛「合ってますよ♪」

 

耶狛「うん!映姫ちゃん♪」

 

映姫「ちゃっちゃん!?」

 

黒 「耶狛…ちゃん付けは止めろって……」

 

映姫「え~とここで立ち話もあれなので此方へどう

   ぞ♪」

 

理 「それじゃ行こうか」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「うん」

 

黒 「あぁ分かった……」

 

映姫は理久兎達を裁判所へと案内するのだった。

 

神様、神使達、閻魔移動中……

 

理久兎達は映姫に案内されて映姫の使っている部屋に案内された。部屋は綺麗なことから綺麗好きだと予想される。

 

理 「へぇいい部屋じゃん」

 

耶狛「わぁ~いソファーだ~♪」

 

亜狛「はしゃぐなよ耶狛……」

 

黒 「亜狛…あんたには同情する……」

 

理久兎達は部屋についての感想を言っていると映姫は、

 

映姫「どうぞかけてください」

 

そう言われた理久兎達は遠慮なくソファーに座り映姫も理久兎達と向かい合うように椅子に座る。そして映姫に向かって口を開き、

 

理 「でも本当に閻魔になれたんだねおめでとう」

 

祝言を送ると映姫は顔を微笑ませる。

 

映姫「はい♪これもあれも理久兎さん達のおかげ

   です♪」

 

理 「いやいや‥‥それでどう?閻魔になっての感

   想は?」

 

閻魔になっての感想を訊ねると映姫はそれに答える。

 

映姫「正直つらい仕事です‥‥書類などの整理もそ

   うですが罪人達の白黒つけるのも」

 

理 「後悔はしているか?」

 

映姫「いえ後悔はしていませんむしろこんな

   に誇れる仕事はありませんから♪」

 

理 「そうか………それなら良かったよ♪」

 

映姫「はい♪それで理久兎さん達はどうして地獄

   に?」

 

それを聞かれた理久兎達は地獄に来ていた本当の意味を思い出した。

 

理 「あっそうだった!なぁ映姫1つ聞きたい事

   があるんだが……」

 

映姫「何でしょうか?」

 

理 「地獄でどこか空いてる土地ってない?」

 

空いてる土地について聞くと映姫は顎に手を置いて考えて、

 

映姫「あるにはありますね」

 

亜狛「本当ですか!」

 

映姫「えぇ…実は地獄の縮小計画と言うのが持ち

   上がりまして今現在一部使われていない部

   分がありますそこは旧都という場所なんで

   すがそこでよろしければ」

 

理 「一向に構わないよ♪」

 

映姫「そうですかなら後でそこに申請を出してお

   きますね♪」

 

耶狛「ありがとう映姫ちゃん♪」

 

黒 「なぁ映姫だったか?………その旧都とやらは

   どこにあるんだ?」

 

黒が訊ねると映姫はそれに答えるが……

 

映姫「………場所を話す前に理久兎さん達は幻想郷

   という場所はご存じですか?」

 

幻想郷について聞かされた理久兎達は首を横に振って、

 

理 「いや分からないな……」

 

亜狛「初めての聞きましたね」

 

耶狛「知らないかな?」

 

黒 「主達が知らないなら分からないな」

 

理久兎達が知らないと言うと映姫は幻想郷について説明を始める。

 

映姫「幻想郷………実は私そこの地獄がついこの間

   管轄になったんですよ」

 

理 「ほうほう……」

 

映姫「その幻想郷の創始者…確か妖怪の賢者八雲紫

   という妖怪に頼まれたんです」

 

映姫のその言葉を聞き自分は驚きのあまり動揺した。

 

理 「映姫いっ今、八雲紫って言ったか?」

 

映姫「はい………知り合いですか?」

 

耶狛「えっとね紫ちゃんはマスターの弟子だよ♪」

 

それを聞きた映姫は驚いた。それもそうだろうその妖怪の師匠がまさかの最高神だったからだ。

 

映姫「理久兎さん弟子がいたんですかそれもまさ

   か妖怪の!」

 

理 「いや映姫ちゃんそれは偏見の違いさ俺らは

   人間や妖怪それに神や魔族それら全てにお

   いて平等だ差別は一切無しだよ♪」

 

映姫「すっすいません……」

 

理 「話がそれちゃったね………続きをいいかい?」

 

映姫「あっ失礼しました‥‥それでその八雲紫の頼

   みで私は幻想郷の閻魔になったんです……」

 

黒 「なぁそれと場所の話………何処に繋がりがあ

   るんだ?」

 

黒が聞くとそれついて理久兎が答える。

 

理 「恐らくその旧都があるって所は幻想郷って

   事だろ?」

 

映姫「その通りです」

 

黒 「なるほど‥‥好条件じゃないか主よ?」

 

亜狛「確かに紫さん達の活躍を観察する事も出来

   ますしね」

 

耶狛「私もそこがいいよマスター♪」

 

従者3人の意見を聞いたが理久兎の考えてはもう決まっていた。

 

理 「映姫俺らをその旧都とやらに連れてってく

   れないか?」

 

映姫「えぇ理久兎さんの頼みとあらば構いません

   よ♪それに転勤で幻想郷の地獄に行くので

   その道すがらで送ります♪」

 

理 「ハハハそうかありがとう♪」

 

こうして理久兎達は旧都へと赴く事となったのだった。



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第177話 旧地獄と呼ばれる場所

彼岸花が咲いてる土地を眺めながら三途の川を渡っている船が1隻あった。その船には男女合わせて6人乗っていた。するとその船を漕いでいる死神こと小野塚小町は同席している閻魔こと映姫に訊ねる。

 

小町「えっえ~と………映姫様何故理久兎様達が私

   達の船に乗っているんですか?」

 

質問された映姫はあきれつつそれに答える。

 

映姫「理久兎さん達は旧都の管理をしてくれると

   言ってくれたのでそれで乗っているんです

   よ?」

 

それを聞いて小町は驚いていた。小町に申し訳ないなと思い、

 

理 「ごめんな俺らがいると気まずいだろ?」

 

小町「そっそんな事はな………ありません!」

 

なお未だに小町は自分対してペコペコしていたがあまり上下関係というのが好きではないため出来るのならもう少し気楽に話しかけて欲しいものだ。

 

理 「小町ちゃん様つけとか敬語とか肩っ苦しい

   言葉は抜きでいこうよ♪俺は上下関係とか

   が嫌いだからさ♪」

 

亜狛「そうですよ小町さん♪」

 

耶狛「お互いにフレンドリーにいこうよ♪」

 

黒 「俺も問題はないな………」

 

自分達はそう言うと小町は少し照れ臭そうだった。そんな話をしているとゴール地点の岸が見えてくる。

 

理 「ようやくゴールか……」

 

亜狛「着きましたね……」

 

耶狛「到着~♪」

 

黒 「やっと体を伸ばせるな……」

 

もうじきゴールということを知って各々到着するという喜びにひたった。

 

映姫「理久兎さん着いたら先に旧都の方に案内致

   しますね」

 

理 「すまないね」

 

そうして何とか岸に着き理久兎達は船から降りて亜狛と耶狛更に黒は体を伸ばし理久兎は辺りを見回す。

 

理 「地獄の景色って大して変わらないね」

 

映姫「えぇまぁ………それでは理久兎さん案内します

   ね小町貴女も着いてきなさい」

 

小町「わかりました……」

 

理 「お~いお前ら行くぞ」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「レッツゴー!」

 

黒 「分かった主よ……」

 

そうして理久兎達は映姫に案内されながら旧都へと向かうのだった。

 

神様、神使達、閻魔、死神移動中……

 

映姫に案内され理久兎達はようやく旧都へと辿り着いた。そこは怨霊が大量にいて人間や妖怪が住めないような場所だった。

 

理 「うわぁ…怨霊が大量……」

 

映姫「はい旧地獄が地獄として機能していた時は亡

   者達を鬼神や地獄に元から住んでいた鬼達と

   で裁いていました…」

 

亜狛「でも今は……」

 

映姫「はい………かつての施設も今はなく今は亡者達

   の怨念が固まった怨霊もこの地に放置されて

   いたのでこの量になったのかと……」

 

小町「こりゃ骨が折れそうだね……」

 

そう言い小町はその手に持っている鎌を構える。どうやら掃除を手伝ってくるようだがそんな必要はない。

 

理 「あぁいいよ小町ちゃんここいらの掃除は俺達

   がするからさ」

 

小町「えっ………この量だけど終わるかい?」

 

映姫「大丈夫ですか?」

 

理 「ハハ♪問題ないさ……亜狛、耶狛、黒」

 

亜狛に耶狛そして黒を呼び出すと3人は首をかしげながら此方を向く。

 

亜狛「どうしました?」

 

耶狛「何?」

 

黒 「どうした主よ?」

 

3人が用件を訊ねてくると自分は笑顔で用件を答える。

 

理 「怨霊達の掃除をするよ♪」

 

亜狛「この量をですか?」

 

理 「そうだよ♪」

 

耶狛「何だ…あの豪邸の掃除よりかは楽勝だね♪」

 

どうやら平安時代の屋敷の掃除よりかは楽みたいだ。というかそんなに大変だったのかと今更だが思った。

 

黒 「ふむ……出来なくはないな」

 

亜狛「こらこら…ではもう初めても?」

 

亜狛が初めていいかと聞いてくると自分は頷き、

 

理 「いいよ♪もうやってくれてもそれと黒♪

   

黒 「何だ?」

 

理 「今回から少しだけ力を解放してあげるよ♪」

 

黒 「本当か!」

 

理 「あぁ存分に猛るといい♪」

 

そう言い理久兎は黒の前で手をかざして力の枷を外す。すると黒から魔力が先程よりも溢れてくる。

 

黒 「良いぞ………久々の感覚だ!」

 

理 「さぁ掃除の開始だ!」

 

亜狛「イエスマスター!」

 

耶狛「ヒャッホー汚物は消毒だ~!」

 

黒 「暴れてやる!!」

 

そう言いながら3人は雑草を刈っていく感覚で怨霊達を狩っていく。そして残った自分は映姫と小町に、

 

理 「とりあえず俺らは眺めてようか♪これが終わ

   ったら元の場所には送るから」

 

小町「そうかいなら見物させてもらうよ」

 

映姫「ふむ……の理久兎さんの神使の実力を見る機会

   としては丁度よいですね………」

 

そうして3人の活躍を見つつ休息をとり3人が怨霊を狩ること約30分後、

 

耶狛「綺麗になりました~♪」

 

亜狛「ワチャワチャしていたのが静かになったな♪」

 

黒 「いや~久々に暴れられていい気分だぜ♪」

 

3人が怨霊を狩り尽くし大量にいた怨霊達消えて先程とはうって変わり洞窟の空洞らしい景色に戻る。そんな3人は晴々とした表情となって理久兎達の元に戻ってくる。そして映姫と小町は僅か30分で怨霊を壊滅させたことに驚いた。

 

映姫「すっ凄い……」

 

小町「あれだけの怨霊が………」

 

理 「これが俺の従者達の実力だよ♪」

 

と、映姫達に言っていると亜狛は理久兎に、

 

亜狛「所でマスター俺らの寝床って」

 

寝床について聞かれて考えてしまう。辺りを見ると廃墟となった建物が幾つか存在するため、

 

理 「そうだな………そこいらの廃墟で寝るか」

 

耶狛「OKマスター♪」

 

黒 「まぁ野宿よりかはましだな」

 

こんなやり取りを聞いていて映姫や小町は何を思ったのか、

 

小町「映姫様………理久兎さんって本当に最高神で

   すかい?」

 

映姫「間違いありませんよ……(多分……)

 

理久兎は本当に神様か?と聞こえてくる。その問いに対しては無論神であるが権力だとか地位だとかが嫌いなだけな至って普通の神様だ。そしてふと30分前の会話を思い出す。

 

理 「あっ!そうだった亜狛に耶狛!映姫ちゃん

   と小町をさっきの船の場所まで送ってあげ

   なさい」

 

亜狛「わかりました」

 

耶狛「勿論だよ♪」

 

亜狛と耶狛の能力で裂け目が現れると先程までいた彼岸花の景色が写る。

 

理 「映姫ちゃんそれに小町今日は本当にありがと

   うな♪」

 

耶狛「いい場所を提供してくれありがとう♪」

 

亜狛「お世話になりました……」

 

黒 「暴れさせてくれてありがとうな」

 

理久兎達は映姫と小町にお礼を言うと、

 

映姫「いえ此方も旧地獄を任せてもらえるんですか

   らそんな………」

 

小町「映姫様さっき肩苦しいのは無しって言ってた

   じゃないですか♪」

 

小町に指摘された映姫は笑って、

 

映姫「ふふ………そうでふね理久兎さんお礼には及び

   ませんよ♪」

 

小町「また何かあれば頼ってきてよ♪」

 

小町にそう言われた理久兎も笑顔で、

 

理 「あぁ♪その時は頼むよ♪」

 

映姫「ふふ♪なら行きましょうか小町?」

 

小町「分かりました映姫様♪」

 

そう言い2人は裂け目へと入ると裂け目が消滅した。それを見た理久兎は、

 

理 「さてとベースキャンプ地を決めてこれからの

   事を考えるかね………?」

 

亜狛「そうですね♪」

 

耶狛「考えよ~♪」(

 

黒 「だな♪」

 

こうして理久兎達の住みか件隠れ家が出来たのだった。



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第178話 探検隊

理久兎達が旧地獄に来て翌日のこと……

 

理 「うぅ~ーはぁ~……眠い……」

 

辺りは基本真っ暗なため普段明かりを着けずに寝ている理久兎にとっては居心地は良かった。だが朝の日差しを浴びれないせいなのか目覚めが悪い。そして辺りを見回すと、

 

亜狛「彼奴は大切な物を盗んで行きました…zZZ」

 

耶狛「それは私の饅頭です……zZzZ」

 

亜狛と耶狛は本当に寝言か?と言いたくなるような寝言を言いながら寝ていたが黒の姿が見当たらない。

 

理 「…黒の奴何処に行ったんだ……」

 

そう独り言を言いながら理久兎は起き上がり廃墟の外へと出ると、

 

黒 「しゅ!はぁっ!」

 

1人でまた涌き出た怨霊達相手に修行をしていた。それを見ていた理久兎は黒に近づき声をかける。

 

理 「よっ黒♪1人で修行か?」

 

黒 「主か………起こしたか?」

 

理 「いいや自分の体内時計で起きただけだ♪」

 

黒 「そうか………」

 

基本戦闘以外では物静かな黒に理久兎は提案をする。

 

理 「なぁ黒少し探索しないか?」

 

黒 「探索?」

 

理 「あぁそうだ今は誰も住んでいないこの旧地獄

   のこの区域だけだけど良い気分転換にね♪」

 

理久兎がその提案を持ちかけると黒は、

 

黒 「いや俺よりも亜狛や耶狛と行った方がいいだ

   ろ………俺は留守番するからよ」

 

そう言い寝床の廃墟に帰ろうとするが理久兎は黒の後ろの襟首を掴み、

 

理 「いいから行くぞ♪」

 

黒 「なっ主!止まってくれって……」

 

そう言われながらも黒を引っ張り探検するのだった。

 

神様、神使探索中……

 

理 「しかし何にも無いな……」

 

理久兎が見渡す限り廃墟、廃墟、廃墟、廃墟ともはや廃墟しかない。著しく目立つものもこれといっても良いぐらいに無い。

 

理 「黒~何か見つけたか?」

 

黒に何か見つけたかを聞くと理久兎と同じく辺りを見渡している黒は更に奥深くに続くだろう洞窟を見つけると、理久兎に大声で報告する。

 

黒 「主よ!この先に続きそうな洞窟があったぞ!」

 

それを聞いた理久兎は跳躍をして黒のもとに駆けつけて黒の見つけた洞窟を見ると、

 

理 「なら少しだけ探索しよっか?」

 

黒 「なぁ亜狛と耶狛は連れていかなくてもいいの

   か?」

 

理 「う~ん確かにな………亜狛はともかく耶狛の事

   だから絶体「2人だけでズルい!」とか言わ

   れるしなしょうがない亜狛と耶狛を連れて探

   索しようか♪」

 

黒 「そうか…なら行こう主よ……」

 

理 「あいあいそうだな♪」

 

理久兎と黒は洞窟に入るのを止めて亜狛と耶狛が寝ている廃墟へと帰還した。

 

理 「さぁ~てと亜狛と耶狛は起きてるか………」

 

黒 「流石に起きてはいるだろ……」

 

そう言いながら亜狛と耶狛が寝ている部屋に行くと……

 

亜狛「まぁ~て耶狛!……zZzZZZ」

 

耶狛「じゃ~ねお兄ちゃん~!…ZZZzzz」

 

まだそんな寝言を言いつつぐっすりと眠っていた。お前らはどこの怪盗と警部だとツッコミをいれたくなってくるが理久兎も流石に亜狛と耶狛を起こす。

 

理 「2人共そろそろ起きろよ~!」

 

亜狛「はっ……あれ?肉の宝石は?……」

 

黒 「いや亜狛、肉の宝石って何だよ……」

 

耶狛「私のお肉を返せ~!……ガブ!」

 

寝ぼけた耶狛は黒の足に噛みつくと黒は目に涙を浮かばせて、

 

黒 「痛っ!おい耶狛お前俺の脛を噛むな!!」

 

そう言い耶狛を足から引き剥がすと耶狛も目を覚ます。

 

耶狛「あれ?黒君何で泣いてるの?」

 

黒 「お前がが噛んだからだ!」

 

そんなこんなで亜狛と耶狛も起床した。そして理久兎は断罪神書に入っている作りおきの非常食のおにぎりを全員に4つずつ配る。

 

理 「すまないが今回は作りおきで我慢な」

 

亜狛「大丈夫ですよマスター♪」

 

耶狛「私も問題ナッシング♪」

 

黒 「俺も文句は無しだ」

 

そう言い3人はおにぎりを受け取りそれぞれいただきますをしておにぎりにありつく。

 

理 「やっぱり作りおきは大切だな」

 

耶狛「大切だね」

 

亜狛「やっぱり作りおきでもマスターの飯は最高で

   すよ」

 

黒 「……旨いな…」

 

そうしておにぎりを食べ終えると、

 

全員「ごちそうさまでした」

 

と、言うと理久兎は亜狛と耶狛に先程の洞窟の事を話す。

 

理 「亜狛、耶狛」

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛「どうしたの?」

 

理 「さっき黒が洞窟を見つけたんだが一緒に冒険

   しようぜ♪」

 

理久兎がそれを話すと亜狛は頷き耶狛は目をキラキラさせて、

 

亜狛「勿論構いませんよ♪」

 

耶狛「探索だ!探索だ♪」

 

黒 「耶狛は元気だな……」

 

そうして理久兎と黒は亜狛と耶狛を引き連れて先程の洞窟まで向かう。

 

理 「ここなんだが何か感じるか?」

 

何か感じるかを聞くと耶狛は理久兎に、

 

耶狛「何か少し焦げ臭いかな?」

 

亜狛「う~ん俺は何にもって感じだな」

 

理 「そうか…確認で見てみようか」

 

黒 「あぁそうだな……」

 

亜狛「では行きましょうか……」

 

耶狛「探索開始~♪」

 

理久兎達はその洞窟の奥深くへと入っていく。そして進むにつれて理久兎は、

 

理 「何か暑いな……」

 

耶狛「マスター……上着脱いでいい?」

 

理 「別に構わんぞ胸にさらしは巻いてるだろ?」

 

耶狛「うん!」

 

亜狛「俺はこのままでいいかな?黒さんは?」

 

黒 「俺も上着だけ脱ぐ……」

 

そうして耶狛は巫女服の上着を脱ぎ黒は執事服のジャケットを脱ぎ理久兎は服を脱いで上裸となる。

 

理 「さぁ先に進むぞ」

 

黒 「わかった」

 

耶狛「はぁ~い!」

 

亜狛「…こう見ると変態の集まりだな……」

 

4人は更に奥へと進むと洞窟の先が明るいことに気がつく。

 

理 「ゴールかな?」

 

耶狛「一番乗り~♪」

 

亜狛「あっ待てって!」

 

黒 「耶狛!危ないぞ!」

 

理 「俺も走るかな……」

 

4人はゴールまでたどり着くとそこで立ち止まってしまう。その理由は……

 

亜狛「マスターここって……」

 

理 「あぁ灼熱地獄だな……」

 

理久兎達が歩いてきた洞窟の道は灼熱地獄へと繋がっていた。その光景は地獄と言うに相応しく真っ赤に燃え上がる火炎と流れるマグマ見ているだけで熱苦しさを感じてしまうほどだが理久兎達はそのマグマの近くにいる。故に汗が止まらない……

 

理 「なぁ3人共…帰るか?」

 

亜狛「マスターの意見に肯定します……」

 

耶狛「意義無しだね……」

 

黒 「俺も帰りたい……」

 

4人は意見がまとまると回れ右をして帰路についた……

 

理 「まさか灼熱地獄に繋がってるとはな……」

 

黒 「すまん…亜狛、耶狛、主よ」

 

亜狛「いや結果オーライですよ♪」

 

耶狛「うん間違っても彼処にはもう行かないと

   思うし……」

 

そう言っていると理久兎は黒に提案したように今度は黒も含めて亜狛と耶狛の3人に、

 

理 「なぁこのまま他を探索するか?」

 

と、聞くと3人は少し考えて、

 

亜狛「そうですね………なら行きましょうかいざと

   なれば帰れますしね」

 

耶狛「うん!探索しちゃおうよ!」

 

黒 「主よ俺も付き合うぞ……」

 

3人は更に探索すると言い理久兎の提案を承諾した。そして理久兎は

 

理 「なら行こうか!」

 

やる気を出すために掛け声をすると3人も、

 

黒 「おうよ!」

 

耶狛「探険隊出動だよ!」

 

亜狛「ハハハだな!探険隊だな♪」

 

こうしてその日は理久兎達は旧地獄を探険したのだった。



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第179話 マッピングと服作り

旧地獄の探険を続けて約2週間理久兎達は大方の道は覚えるとこまで成功した…

 

理 「なぁ…亜狛、耶狛、黒……」

 

亜狛「どうしました?」

 

耶狛「どうしたの?」

 

黒 「どうした主よ……」

 

理久兎の呼び掛けに3人何事かと訊ねると……

 

理 「お前ら服欲しいならどんな服が欲しい?」

 

理久兎は前に亜狛が言っていた正体を隠す服を作る上でどんな服がいいか分からないため亜狛と耶狛そして黒に聞くと、まず耶狛が服について要求をする。

 

耶狛「う~ん私は~うん♪この巫女服を改造して欲

   しいなぁ♪」

 

理 「なるほど改造ねどんな感じに?」

 

耶狛「そうだね………袴の部分が時々地面に擦りつい

   て泥だらけになったり水溜まりに足踏み込ん

   で下が濡れるんだよね……」

 

理 「なるほどならそこを改良しようか♪」

 

耶狛「後は…お面が欲しいかな?顔を隠したいから」

 

理 「わかったその辺も何とかしよう………それだけ

   か?」

 

理久兎が最後の確認で聞くと笑顔で頷く。

 

耶狛「うん!後可愛いくね♪」

 

理 「分かったそんで2人は何かあるか?」

 

次に亜狛と黒に服について聞くと黒は首を横に振る。そして服がいらない理由を言う。

 

黒 「いや俺はこの服で充分だ………それに俺は身を

   隠す必要もないからな」

 

そう言われるが折角作るのだからついでに何かを作ろうと思ったため、

 

理 「そうかなら黒にはせめて何か小物を作ってあ

   げるよ」

 

黒 「あぁそれで充分だ………」

 

そうして黒への作成服はなしとなり残りは亜狛となった。

 

理 「亜狛欲しい服はあるか?」

 

そう聞かれた亜狛は若干悩みようやく口を開いて、

 

亜狛「マスター俺はいちから服を作って貰うことに

   なりますが良いですか?」

 

理 「あぁ問題ないよ♪」

 

理久兎がそう言うと亜狛は具体的な構想を教える。

 

亜狛「実はマスターが眠っている間で俺と耶狛は偶

   然でしたがSINOBIと言われる人達と出

   会ったんですよ」

 

耶狛「確かに見たね♪」

 

何故か忍の部分が片言英語のように聞こえたが理久兎は無視して話を聞く。

 

亜狛「それでその人達の着ているSINOBI服が

   気に入ってしまって……」

 

理 「成る程ねだから暗器を使うようになったんだ」

 

亜狛「えぇまぁ‥‥お恥ずかしい限りですがえ~と作

   ってもらえますか?」

 

亜狛がSINOBI()に憧れていたことを聞いた理久兎は楽しそうに笑顔で、

 

理 「勿論言葉に遺言は無しだその忍服作ってやる

   よ♪」

 

なお理久兎は片言英語ではなく普通に忍という模様だ。

 

亜狛「ありがとうございますマスター」

 

耶狛「良かったねお兄ちゃん♪」

 

亜狛「あぁ♪」

 

そして先程からSINOBIやらなんやらと聞いていた黒は訳がわからなかった……

 

黒 「なぁ忍って何だよ?」

 

黒は理久兎達に忍とは何だと問うと理久兎と亜狛はそれに答える。

 

理 「まぁ簡単に言うとだ……」

 

理久兎が言いかけると亜狛が割って入り黒に説明を始める。

 

亜狛「忍とはこっそりと敵の情報を入手してそれを

   主であるマスターに教えたり他にもそうです

   ね………前に黒さんに使ったこれは覚えていま

   すか?」

 

そう言い亜狛は自身の裾の中から1本クナイを出して見せる。

 

黒 「それ俺の腕を切った武器だろ?」

 

亜狛「はいそうです‥‥こういう道具を使うことも忍

   の特徴ですが他にも忍術や体術に優れている

   のも忍者の特徴ですそれから………」

 

亜狛にしては珍しく熱く語っていたため理久兎も若干驚いていた、

 

理 「なっなぁ耶狛…‥亜狛の奴何がどうして忍好き

   になったんだ?」

 

これまで一番亜狛の近くにいた妹の耶狛に聞くとそれを教えてくれる。

 

耶狛「え~とマスターが寝ている時にお兄ちゃん忍

   の確か……い…伊賀?って人達に会って忍術に

   ついて教えてもらったんだよねそしたらもう

   お兄ちゃん興味津々で」

 

理 「なっ成る程な……」

 

大体の話が理解されると理久兎は未だに熱く語っている亜狛に、

 

理 「お~い亜狛そろそろ黒がオーバーヒートする

   から止めてやれ」

 

亜狛「えっ?はっ!すいません黒さん!」

 

黒  (゜ρ゜)

 

もう黒の顔は思考も何もかもが停止したような顔だった。

 

理 「お~い黒……大丈夫か?」

 

黒 「はっ………あぁ大丈夫だ問題ない…」

 

何とか黒が帰ってきた。パンクしなくて良かった。

 

理 「さてとこれで作るものを決まったし材料を小

   町ちゃん達が持ってくるまで待とうか」

 

耶狛「でもその間で何するの?」

 

耶狛の言われた通り今ここで出来るのは怨霊を掃除することしか無くなってしまっているのは事実だ。

 

理 「そうだな‥‥そうだ!魔法で地図でも作るか」

 

亜狛「地図ですか?」

 

理 「あぁそうだ♪これには亜狛、耶狛、黒3人

   の力が必要だ」

 

亜狛「私共の力ですか?」

 

耶狛「面白そうだからやる~♪」

 

黒 「主の頼みなら……」

 

3人もこの作業に参加してくれる事を聞いた理久兎は、

 

理 「なら始めようか!」

 

そうしてこの旧地獄の魔法マップを作るのだった。

 

理 「黒そこはもう少し四角………」

 

黒 「あいよ……」

 

亜狛「耶狛もう少し拡大してくれ」

 

耶狛「分かったよお兄ちゃん」

 

作ること数時間後、

 

理 「地図が出来た~!」

 

こうして理久兎達の努力で魔法の地図が出来上がった。

 

亜狛「やろうと思えば出来ますね♪」

 

耶狛「早速見てみようよ」

 

黒 「俺も見るかな……」

 

そう言いい理久兎達は地図を見ると自分達の後ろに人の形が写る。それを見た理久兎達は後ろを振り向くと、

 

小町「やっほ~理久兎さん言われた品物を持って

   来たよ♪」

 

笑顔で小町が此方に向かってきていたのだ。結果地図作成は成功となった。

 

理 「うん上出来だな♪」

 

小町「おや?何の話をしてるんだい?」

 

理 「いや此方の話さ………それよりもちゃんと品物

   は揃ってるか?」

 

それを言われた小町は笑いながら、

 

小町「嫌だな~理久兎さんには粗相はしませんって」

 

それを聞いた理久兎も笑いながら、

 

理 「なら結構♪そうだ小町帰りは歩きか?」

 

帰りについて聞くと小町は頭に手を置いて……

 

小町「そうだね…また来た道を帰るねぇ?」

 

理 「なら亜狛送ってあげなさい」

 

亜狛は理久兎の指示に従い裂け目を開いて、

 

亜狛「どうぞ小町さん♪」

 

小町「こりゃすまないねそれじゃ理久兎さん楽しい

   隠居生活を♪」

 

そう言い小町は裂け目へと入ると裂け目は閉じる。そして届いた荷物を確認しながら、

 

理 「さぁ~てと服を作りますか♪」

 

亜狛「そうですね!」

 

耶狛「やっとこの袴ともお別れだよ♪」

 

黒 「主はどんな物を作るのか……」

 

従者達は理久兎の作り改良する服と小物に期待を膨らませ楽しみながら完成を待つのだった。そうしてまた数時間後、

 

理 「よし!出来たぞ!!」

 

そう叫ぶと真っ先に亜狛がやって来る。

 

亜狛「マスター完成した服は!」

 

理 「ほらこれな♪」

 

そう言い理久兎は完成ホヤホヤの忍服を亜狛に渡すと亜狛は大喜びで着替えするために部屋を出る。すると次に耶狛がやって来る。

 

耶狛「マスター巫女服の改良後はどうなったの?」

 

そう言われた理久兎は微笑みながら改良後の巫女服の狐のお面を見せると耶狛は歓喜した。

 

耶狛「可愛い~!!」(*≧з≦)

 

理 「袴を改良して少し長めのスカートに作り変え

   更にそれに合うようにちょろちょろと装飾を

   あしらったよ♪」

 

耶狛「私これすぐ着てくるね!」

 

そう言うと耶狛も服を持って部屋を出ていく。

 

理 「ハハハ♪みんな元気だな♪」

 

そんな事を言っていると最後の従者の黒が入ってくる。

 

黒 「それで主よ俺に渡す小物って?」

 

黒に言われた理久兎はその小物を黒に手渡す。そして黒に渡した小物とは、

 

黒 「何だ?これは?」

 

理 「眼鏡だよ♪黒は目力が強いからそれを着けれ

   ば少しは変わると思ってな♪」

 

黒 「そうか…ありがとうな……」

 

そう言い黒はその眼鏡を着けると目が小さくなり目力で細い目が少しましになった。

 

理 「似合ってるよ♪」

 

黒 「ふん……♪」

 

黒が照れ隠しをしていると先程部屋から出ていった亜狛と耶狛が現れる。しかも理久兎が作った服を着てだ。

 

亜狛「似合いますか?」

 

理 「あぁ似合ってるよ♪」

 

耶狛「マスター私は?」

 

理 「耶狛も似合ってるよ♪」

 

耶狛「ありがとうマスター♪」

 

黒 「そういえば主は何を作ったんだ?」

 

それを聞かれた理久兎は自分が作ったものを見せる。

 

理 「これだよ♪」

 

理久兎が作ったのはフードの付いた丈の長いコートだ。フードを着ければ顔も隠せそうだ。見た目としては狭間のコートです。

 

理 「まぁこれで正体も隠せるしな……」

 

そう言い理久兎はそのコートを着ると正体を知らない奴から見れば確実に正体を隠せるコートだ。

 

亜狛「これまた面白いものを作りましたね」

 

耶狛「本当だね……」

 

黒 「本当に主だと分からないぞ」

 

理 「はっはっは♪なら大成功だな♪」

 

こうして理久兎達は新しく服を新調したのだった。



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第180話 1人の外出

理久兎は自身の身を隠す服を作りそれを着て地上の人里の方にまで来ていた。理由はそろそろ尽きてしまう食料の買い出しだ。亜狛と耶狛そして黒はまた溢れかえって来そうな怨霊達の掃除をする事となりその間に食料の買い出しをしようと考えたからだ。

 

理 (いや~久々の外はいいもんだ♪)

 

理久兎はそう思っているが人里の人間達からは注目の的となっていた。それもその筈真っ黒なロングコートでフードを着けて大勢の中を歩けば目立つのは当たり前だ。

 

理 「え~とまず野菜は…おっ彼処かな♪」

 

理久兎はささっと野菜を売っている八百屋に着くと店主が怪しんだ表情で見てくる。

 

店主「へい…らっしゃい……」

 

と、声からして怪しみながら言うがそんなことは気にせず店に並ぶ商品を眺めて、

 

理 (ふむ…ここの品は良いものばかりだな……)

 

店主「おっお客さん?」

 

店主もいつも鉄板言葉の冷やかしなら帰れが出ていたかもしれないが理久兎の見た目にビビって言えないでいた。すると理久兎は低い声で、

 

理 「ここの野菜全部買いたいがいくらだ?」

 

その言葉を聞いて店主は若干固まったがすぐに元に戻って、

 

店主「えっえ~とひーふーみーの……おおよそで

   106075円だ……」

 

理 「ほら……」

 

それを聞いた理久兎はポケットから大量の金が入った袋を渡す。その中身を見た店主は目が点になった。

 

店主  ゚ ゚ ( Д  )

 

理 「つりは要らない…とっときな…」…

 

そう言うと店主は大喜びとなってゴマをすりながら笑顔を浮かべる。

 

店主「まっ毎度あり!!お客さん荷車に積みますん

   で暫くお待ちください!!」

 

そう言い店主は荷車を運びに向かおうとすると、

 

理 「なぁ暫く他の店漁るから後で荷物取りにいく

   から頼むな♪」

 

店主「分かりました!」

 

そう言い店主は今度こそ荷車を取りに向かうの確認しまた人里の店を巡って行き今度は魚屋に着くと、

 

魚屋「へいそこの……え~と…不思議な人!」

 

そう言われた理久兎は人差し指で自分を指すと魚屋の店主は笑顔で、

 

魚屋「そうそうあんただよ♪あんた♪良ければ何か

   買ってってくれるかい?どれも取れたて新鮮

   でっせ♪」

 

そう言われ商品の魚を見る。確かに店主の言うとおり取れ立てなのが分かると、

 

理 「ならここの魚全部貰うよ♪」

 

それを聞いた魚屋は笑顔で定番の、

 

魚屋「毎度あり~♪お値段はざっと100000っ

   て所だが大丈夫かい?」

 

理 「ほれ♪」

 

そう言いながら先程と同じように金の入った小袋を渡すと魚屋の店主は大喜びな顔となる。

 

魚屋「毎度~♪なぁあんた運ぶの大変だろ?荷車を

   持ってくるぜ?」

 

そう言われた理久兎はそれについての指示を出す。

 

理 「それなら彼処の八百屋の前に荷車があるだろ

   そこに皆入れておいてくれ」

 

魚屋「了解した!」

 

そう言い魚屋はせっせっと魚を運び出す。

 

理 「後…どこ周ろうっかなぁ……」

 

そう言いながら理久兎は更にお店を物色すること数時間後、

 

理 (我ながらいろいろと買ったな……)

 

買ったものをリストアップすると野菜各種、魚各種、肉各種、酒各種、調味料各種、米大量…各種野菜の種等々余りにも大量に購入したため荷車が宝船のようになっていた。ついでに費用は現代価格で約数100万近くの買い物となった。

 

理 「さてとこれを引っ張っていきますかね……」

 

そう呟いて理久兎は荷車を引っ張る。なお荷車の重さは数千キロは越えていたがそれを難なく引っ張り人里から離れていき近くの森へと避難していくとその近くで、

 

?1(お姉ちゃんあの人食べ物を沢山運んでるよ!)

 

?2(そうね食料を奪いましょう)

 

?1(うん♪早くご飯食べたいな……)

 

?2(…………そうね…)

 

特殊な会話をしながら空腹の少女達は荷車を運んでいる理久兎を襲うために尾行した。そして暫く歩いて理久兎が森に着くと、

 

理 「ふぅ~とりま全部収納っと」

 

そう呟いて理久兎はいつもの定番装備の断罪神書を胸ポケットから取り出して荷車ごと収納する。

 

理 「さてと帰ろうか………」

 

そう呟いて帰ろうとするが理久兎は立ち止まって声を響かせるように、

 

理 「おいそこにいるのは分かってる姿を見せろ」

 

この小さな森でそう言うと林から、

 

ガサガサ…ガサガサ…

 

音をたてるとそこから2人の少女いや見て目的には幼女と言った方がいいのかもしれないその2人は桧の棒を手に持って現れた。

 

理 「なぁ君達俺に何のようだい?ナンパは勘弁

   してくれよ?」

 

出てきた幼女達にそう聞くと2人はお互いに顔を見合わせて、

 

?1「貴方の食べ物を奪いに来たんだよ♪」

 

?2「………………………」

 

1人の緑髪の少女はそう呟くがもう1人の幼女は黙ったまま此方を見続けていた。

 

理 「ふぅ~ん………それで?」(ーωー)

 

?1「それでって私達は妖怪だよ?怖いんだよ?」

 

と、脅しをかけてくるが全然怖くない所か逆に可愛らしいぐらいだ。

 

理 「いやあの全然怖くないんだけど?」

 

そう言っている先では幼女妖怪2名はお互いに顔を見合わせ特殊な意思疏通を図る。

 

?1(あの人心が読めないよお姉ちゃん)

 

?2(気を付けて…多分只者じゃない………)

 

と、2人が会話をしている中だが早く帰って料理の下ごしらえをしなければならないため早く帰りたいと理久兎は思っていた。

 

理 「なぁ引き留める理由がないなら帰っていい?

   俺も暇じゃないんだけど?」

 

そう言うと幼女妖怪の1は怒り出して棒を構えて、

 

?1「逃がさないから!!」

 

そう言い桧の棒で理久兎に殴りかかってくる。

 

理 「………遅い」

 

スッ!

 

自分は幼女達の前から忽然と姿を消した。これには幼女妖怪達も驚いた。

 

?1「あれ!何処に行ったの!!」

 

そう言いキョロキョロと辺りを見渡している最中で自分は背後へと一瞬で移動する。それを幼女妖怪2は見ていたのか、

 

?2「避けて!!」

 

?1「えっ!!」

 

幼女妖怪は突然の事で反応できなかったみたいなのか反応が鈍っていた。

 

理 「まず1人」

 

トン!

 

?1「つっ!」

 

バタン!

 

幼女妖怪の後ろ首に手刀をして幼女妖怪1を気絶させる。

 

?2「そんな!こいし!!」

 

そう言い幼女妖怪1に近づこうとするが先程と同様に幼女妖怪2の背後へと一瞬で移動する。

 

理 「相手が悪かったな」

 

トン!

 

?2「うっ!そん…な……」

 

バタン!

 

幼女妖怪2の後ろ首に手刀をして幼女妖怪1と同じように気絶させた。もはや端から見れば理久兎は完璧に犯罪者にしか見えない。

 

理 「さてと片付いたし…さっさと帰ろう……」

 

そう呟いて帰ろうとすると、

 

グゥーーー!!

 

かつてルーミアと同じような腹がなる音が聞こえる。無論自分ではない。音の鳴ったのは気絶した幼女妖怪2からだった。先程の襲ってきた理由から空腹なのだろう。

 

理 「はぁ…ちっ後味悪いな……」

 

頭を掻きながら幼女妖怪達に近づいて2人を担いで、

 

理 「やれやれ何でこうなるんだか………」

 

そう呟きつつ従者達がいる旧地獄へと理久兎は向かうのだった。



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第181話 勘違い

2人の幼女達を担いで理久兎は旧地獄の仮拠点に帰還した。まだ仮拠点に亜狛、耶狛、黒の姿が見えない事からまだ帰ってきていないのが分かる。

 

理 「さてと2人を布団で寝かせるか…」

 

担いでいる幼女達を担ぎ自分達の寝室へと運ぶ。ベッドと言うには簡素的な藁の布団へと運び彼女たちを寝かせる。

 

理 「まぁ…布団の質は悪いけど許してね」

 

そう言い隣の台所へと向かって腹を空かせている少女達のために料理をしようとすると、

 

理 「あっそうだそろそろ包丁を磨がないと……」

 

そう言って貝の殻ですら切断可能な包丁と特殊合金で作った砥石を取り出して包丁を数時間かけて研磨するのだった。視点を変えて数時間後、理久兎が寝かせた幼女達へと視点は移る。

 

?1「うぅーーん……ここは…」

 

そう言いながら幼女の妖怪は目を覚まして辺りを見回す。すると隣で寝ている自身の姉を見つけると、

 

?1「お姉ちゃん…お姉ちゃん」

 

妖怪の少女は寝ているもとい気絶している自身の姉を揺さぶって起こそうとすると、

 

?2「うっうぅ……こいし?」

 

そう言いながらもう1人の妖怪の少女が起きるとこいしと言われた妖怪の少女は嬉しさのあまり抱きついた。

 

こい(お姉ちゃん!)

 

そう心で会話してこいしは姉であるさとりの胸の中で顔をうずくませる。

 

さと(……こいし…ここって何処?)

 

それを言われたこいしは辺りを見渡して、

 

こい(分からない…起きたらここにいたから……)

 

さと(……誰かが私達を運んだって事よね?)

 

さとりとこいしは話し合っていると襖の向こうから、

 

キー…キー…キー…キー…キー…キー…

 

と、何かが擦り会う音が聞こえてくる。

 

こい(お姉ちゃん怖いよ……)

 

さと(…少し覗いてみましょう……」

 

そう言い2人は襖まで近づきそっと襖を少し開けて隣の部屋を確認するとそこは土間だった。そしてそこには砥石で包丁を研ぎながら鼻唄を歌っている青年もとい理久兎がいた。

 

理 「~♪~♪~♪~♪~♪」

 

そして理久兎は磨ぐのを止めて磨いだ包丁を眺めて、

 

理 「うん………合格だね♪」

 

と、述べて断罪神書から食材を取り出し砥石は中にしまって料理を作り始めた。

 

さと(こいしあの人の心の声は聞こえる?)

 

こい(ううん分からない)

 

なお2人には理久兎の心の声が聞こえないようだ。すると理久兎は料理を作りながら笑顔で、

 

理 「でも今日は良い食材が手に入ったな♪あそこ

   であんなに良い物が手に入るなんてな♪」

 

それを聞いて見ていたいたさとりとこいしは顔を真っ青にさせて、

 

こい(おっお姉ちゃん…まさかその食材って私とお

   姉ちゃんじゃないよ………ね?)

 

さと(なっ何を言っているのまさかそんな事は……)

 

そう会話をしている矢先で、

 

理 「まさか2匹も手に入るなんてなぁ」

 

なお理久兎は手に入れた大きな2匹の鮭を見ながら言っているが、まな板にに乗せられた鮭の事を見ることが出来ないさとりとこいしは、

 

こい(やっぱり私達を食べる気だよ!後であの鍋の

   中からこにゃにゃちはってなっちゃうよ!!)

 

さと(そっそんな!でも妖怪の中にはあえて妖怪を

   食べる偏食妖怪がいるとは聞いた事があるけ

   どよりにもよって!?)

 

こい(お姉ちゃんあそこにも襖があるよ!)

 

さと(なっならあそこから逃げましょう!)

 

そう心で言って2人はもう一方の襖を開けるととんでもないものを見てしまった。それは通路があるわけではなくただの押し入れだったが中に入っていたものが、

 

こい(おっお姉ちゃん!!)

 

さと(そっそんな………)

 

2人が見てしまったのは数々の拷問器具が収納されていた。三角木馬から縄やら中には血のついた皮剥ぎ包丁やコウノトリ等々明らかにヤバイ物がわんさかと収納されていた。心が妹よりも強いと自負できるさとりですら真っ青になる。だがそれ以上にもこいしが怯えていた。

 

こい(いっ嫌だよ…死にたくないよ……)

 

さと(こいし大丈夫よ私が守るから)

 

こい(お姉ちゃん…)

 

さと(だから…)

 

例え手足を斬られ食材になろうとも妹だけは絶対に守ると決意を固めこいしへと近づこうとした時、

 

コンッ!

 

近くにあった小石を軽く蹴っ飛ばしそれが収納されていた拷問器具に当たって音が鳴り響いしてしまった。

 

さと(なっ!)

 

こい(おっお姉ちゃん!)

 

理 「ん?今の音は………起きたのか?」

 

聴覚等の感覚が優れているそう言い理久兎はその音にすぐに気付きさとりとこいしの部屋に近づいてく。2人はすぐさま押し入れの襖を閉めて狸寝入りすると同時に理久兎が襖を開け狸寝入りしていた2人を見て、

 

理 「………寝てるよね?」

 

そう言いまた理久兎は襖を閉めて土間へと戻り調理を再開する。それを確認したさとりとこいしは、

 

さと「良かった……」

 

こい(もうヤダよ何でこんなことになっちゃったん

   だろ…お願いだから帰してよ……)

 

もうこいしは恐怖で泣き出しそうだった。

 

さと(こいし……)

 

するとまた隣の部屋から声が聞こえだした。どうやら誰か来たみたいだ。

 

亜狛「マスター只今帰りました♪」

 

耶狛「お腹すいたよ~!」

 

黒 「今回も掃除は楽だったな」

 

理久兎の従者達が帰ってきたのだ。そしてそれにさとりとこいしは更に絶望をする。

 

こい(私達…あの妖怪達に虐められるだけ虐められ

   て美味しく食べられちゃうのかな……‥嫌だな

   死にたくないよ………)

 

さと(大丈夫!私が絶対に守るから!)

 

だがさとりはこいしを強く抱きしめる。

 

理 「3人とも出来れば静かにしてもらっていい?

   あっちで寝ている子達がいるからさ♪」

 

亜狛「あぁさっき連絡にあったお腹を空かせた妖怪

   達ですね寝てるんですか♪」

 

耶狛「ごめん♪ごめん♪あの子達を起こしちゃうと

   可哀想だよね……」

 

黒 「なぁ主よ何故に助けたんだ?」

 

今の黒の言葉を聞いたさとりとこいしは驚いた。

 

さと(今…助けたって……)

 

こい(えっ…えっ……)

 

2人は更に襖へと近づいて耳をすませる。

 

理 「はははっ♪腹を空かせてるなら食事ぐらい

   分けてやりたくなってね♪それに餓死され

   ても後味悪いしね」

 

黒 「本当に変わり者だな………」

 

理 「よく言われたよ黒♪もう馴れだよ馴れ♪」

 

それを聞いたさとりとこいしはようやく自分達の勘違いに気がつき安堵した。

 

さと(こいし……私達は勘違いしていたみたいね)

 

こい(でも私怖かったよ……)

 

さと(本当は私も怖かった)

 

安堵の息を漏らしていると、

 

黒 「おい………そこの襖で聞き耳している奴等起き

   ているんだろ出てこいよ?」

 

どうやら黒に2人が起きていることを見破られたようだ。それには理久兎と亜狛に耶狛は勿論驚くが扉の奥のさとりとこいしも驚いてしまっていた。

 

理 「………なぁ起きてるのか?」

 

さとりとこいしがいる部屋に呼び掛けるとそっと襖が開いて、

 

さと「えっとその………」

 

こい「えっ…え~と……」

 

さとりとこいしが姿を現したのだった。



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第182話 覚妖怪

料理を作り始め1時間後の夕方、

 

さと「え~とすいませんがこれは……」

 

こい「お姉ちゃん料理がこんなにいっぱい!」

 

さとりとこいしの前には大量の料理が並べられさながらご馳走となっていた。自分も亜狛と耶狛そして黒が座る横へと座ると、

 

理 「召し上がれ♪」

 

亜狛「いただきます!」

 

耶狛「いただきマンス!」

 

黒 「いただくぞ主よ………」

 

3人はそう言うと料理にありつく。そしてそれを見ていた理久兎は、さとりとこいしに、

 

理 「2人も早く食べないとおかず無くなるよ?」

 

こい「お姉ちゃん早く食べよう!」

 

さと「そっそうねそれじゃいただきましょう」

 

そうしてさとりとこいしも料理にありつくと2人の顔は綻んだ。

 

こい「美味しい~♪」

 

さと「本当ね……」

 

そしてさとりとこいしは理久兎の従者たちにサードアイを向けて見ると、

 

亜狛(やっぱりマスターの飯は旨いな……)

 

耶狛(次は卵焼き~♪)

 

黒 (にしても主は本当に料理好きだな)

 

と、3人の心を読んでいた。そしてそれを見ながら理久兎は酒の入った盃を片手にそれを眺めて心で笑う。あの妖怪姉妹の種族が大方は分かったためだ。そしてさとりとこいしは次に理久兎を見るがやはり心を読むことが出来ないため悔しくなる。

 

こい(お姉ちゃん何であの妖怪の心は読めないんだ

   ろうね?)

 

さと(分からないわ…けど今は様子見ね……)

 

さとりとこいしはお互いの心を読み合って理久兎を観察することに決め今は出された料理にありつく。そうする事数時間後、

 

全員「ごちそうさまでした」

 

理 「はいはいお粗末様ね……」

 

理久兎は久々の酒が旨いのか一樽の酒を飲み干してしまい残りは盃に入っている酒だけだ。

 

こい「美味しかったねお姉ちゃん♪」

 

さと「そうね♪……ところで……」

 

さとりは理久兎に心が読めない理由を聞こうとするとさとりの言葉を途中で遮り、

 

理 「次に君は「どうして貴方の心が読めないの

   ですか?」と言う♪」

 

そう言い盃に残っている酒を飲み干すと……さとりが口を開いて、

 

さと「どうして貴方の心が読めないのですか?………

   はっ!?」

 

これを聞いた理久兎以外の周りの全員は驚いたが質問をしたさとりが一番驚いていた。

 

亜狛「えっマスターそれってどう言う事ですか!」

 

耶狛「すご~いマスター今のどうやったの!」

 

黒 「主よあんたいったい何なんだ……」

 

こい「嘘…私達の事知ってたの!?」

 

理 「いや知らん」

 

こいしにそう聞かれた理久兎は胸を張ってキッパリと答えると2人は少しズッコケた。

 

さと「…うぅなら貴方はいったい……」

 

それを言われた理久兎はさとりとこいしに、

 

理 「それなら君達から名乗るのが筋だと俺は思

   うけどね?」

 

それを言われたさとりとこいしは自分達の事を紹介混じりに話しだす。

 

さと「私は古明地さとりです隣にいるのが妹の」

 

こい「こいしだよ♪」

 

さとりとこいしの自己紹介が終わると理久兎達も名乗る。

 

亜狛「まず私は深常亜狛と言いますそして隣が………」

 

耶狛「妹の耶狛で~す♪」

 

黒 「俺は黒…後はなしだ……」

 

3人の紹介が終わると最後に自身の紹介をする。

 

理 「最後に俺は理久兎………深常理久兎だまぁ気

   安く理久兎で良いよろしくな♪」

 

そして理久兎の名前を聞いたさとりは驚きの表情を示した。

 

さと「りっ理久兎ってぬらりひょんの理久兎あの

   ですか!」

 

こい「お姉ちゃん理久兎って何?」

 

珍しく慌ただしい姉を見てこいしはさとりに理久兎とは誰かと訊ねると、

 

さと「この幻想郷の創設者の1人にして妖怪達の

   頂点に君臨した妖怪の王よ」

 

こい「君臨した?」

 

さと「えぇ確か数百年前に死んだとされている筈

   なのにそれが何故生きているの!?」

 

それについて質問されると理久兎は苦笑いを浮かべながら、

 

理 「いやね死んだには死んだんだよ?だけれど

   まさか蘇るとは思ってなくってさしかも盛

   大に葬式挙げてくれたのに今さら生きてま

   した~♪なんて言いながら帰れると思う?」

 

さと「えっと…そのすいません……」

 

しゅんとなる。見ていての予測としては普段さとりは心が読めるためこんなに会話をしないためかあまり慣れていないのだろう。故にいつもの調子が出ないだろう。

 

理 (まぁ今ので信じてくれるなら助かるか)

 

実際は理久兎がさとり達に言った事それは事実の1つだが本来は八雲紫の願いを神として聞き入れてそれを叶えさせるために動いたのに過ぎないのだ。だがそこで得た友や弟子は欠けがえのない存在となっていたのもあり顔を出しづらいのが現状なのだ。

 

こい「ふぅ~ん………てことは隠居中?」

 

理 「まぁなそうなるな♪……‥さてと俺の事は話た

   しなそろそろ君らの事を聞かせて欲しいな♪

   覚妖怪さん方♪」

 

2人「!!」

 

それを聞いたさとりとこいしはまた驚いた。

 

耶狛「覚妖怪?」

 

理 「あぁ人間が妖怪を嫌うのは分かるよな?」

 

亜狛「それはまぁそうですよね畏れですから」

 

理 「だけど妖怪の中には妖怪を嫌う者もいる」

 

黒 「…てことはまさか……」

 

理 「そうご名答だ………覚り妖怪ってのは相手の心

   を読む事が出来るが故に人間は勿論妖怪から

   も嫌われ続けた妖怪達って事さ」

 

その説明を聞いていたさとりとこいしはうつむいて、

 

さと「えぇそうです…それで合ってます……」

 

こい「……………………………」

 

さと「昔から私達覚り妖怪は心が読めますそれは隠

   したい秘密や知られたくないトラウマを………

   それらは知ってしまうからです」

 

理 「それで?」

 

さと「それらがあって誰も私達を助けようとはしま

   せんでした………それ所か姿を見ただけで石を

   投げられましたし他の妖怪達にも追い出され

   てしまったりでそれでいて食べるものなくな

   り仕方なくごろつきまがいな事をしたり畑か

   ら野菜を頂戴してました………」

 

耶狛「酷い環境だね………」

 

黒 「………………」

 

さと「それももう慣れましたけどねそれに貴方達も

   心が読まれるのは嫌ですよね?」

 

さとりは苦笑いで言うと理久兎黙って聞いていた理久兎達は、

 

理 「いや別に俺は心を読まれることはないけど

   もし読まれたら読まれたらで話するのにも

   便利じゃん♪」

 

こい「えっ……」

 

亜狛「そうですね………しかも私達の秘密なんて所

   詮は小さなことですしねなっ耶狛♪」

 

耶狛「うん♪大した秘密なんてないよね♪」

 

黒 「俺も読まれるならそれはそれで面白そうだ」

   

それを聞いたさとりとこいしは少しだが涙を浮かべてしまっていた。これまでそんな言葉をかけられた事はなかった。そして2人は嘘か真実かを念のために確かめると、

 

亜狛(読めているならこれは真実ですよ♪)

 

耶狛(さぁ私の心を読んでみよ!なんてね♪)

 

黒 (何にも怖くないな……)

 

言葉は全て真実だった。それを読んださとりとこいしは俯いた顔から笑顔となった。

 

さと「……ふふっ♪」

 

こい「これまで私達にそんな言葉かけてくれる妖怪

   聞いたこともないよ♪」

 

理 「ハハハそうか♪なら俺らが始めてだな♪」

 

さと「でも何で貴方の心だけ読めないんですか?」

 

理 「さぁ昔からの特異体質でね♪」

 

さと「そうですか……」

 

こい「ねぇ………1つ聞きたいんだけどあそこの

   押し入れのあれは………何?」

 

こいしは前回の押し入れに入っていた拷問器具について聞くと、

 

亜狛「あれは……」

 

亜狛が言いかけると、

 

さと「成る程昔の住人の忘れ物ですか」

 

理 「やっぱり心が読めるって便利だな~まぁそう

   だね……」

 

こい「それに……ここは…地獄?!」

 

さとりとこいしは亜狛と耶狛そして黒の心を読んで今いる場所も全て分かった。

 

理 「あぁそうだここは地獄は地獄でも旧地獄と呼

   ばれている場所でもう使われていない地獄っ

   所だな♪」

 

さと「旧地獄と呼ばれている場所………」

 

理  そうだまぁ空も何も見えないし怨霊達も大量

   に出現して妖怪や人間達が住むには過酷な環

   境さ………あっそれと話は変わるけれど君達は

   地上に帰る?帰るなら送ってくけど?」

 

さと「………………」

 

こい「……………………」

 

2人はそれを聞いてまた顔をうつむかせる。地上には帰りたくはなさそうな感じだ。

 

理 「う~んもしくはここに住む?」

 

さと「えっ!?」

 

こい「ここに………住む?」

 

理 「あぁ君らのその能力ならここだと充分役に

   立つ筈だよ」

 

理久兎の勧誘を聞いたさとりとこいし心の中で会話し合う。

 

こい(お姉ちゃんどうする?)

 

さと(……こいし…私はここに住んでもいいと思うわ

   理久兎さん達なら邪魔者扱いだとか嫌わない

   と思うし………)

 

こい(…………私はお姉ちゃんと一緒なら♪)

 

さと(なら決まりね♪)

 

それを聞くとさとりとこいしは悩み続けて結論を出した。

 

さと「貴方…いえ理久兎さんここ旧地獄に住んでも

   いいですか?」

 

理 「ほう何故また?」

 

理由を聞くとさとりはそれに答える。

 

さと「他の妖怪達や皆から邪魔者扱いされて肩幅の

   狭い世界で暮らすならここで静かに暮らした

   いと思ったからです」

 

それを聞いて理久兎はさとりに、

 

理 「住むのは構わないが‥‥あるのは廃墟ばかりだ

   それに怨霊も大量発生することもある‥‥それ

   でもいいのか?」

 

土地の情報と今ある廃墟の話を聞いてもさとりとこいしの心は揺るがる個とはなかった。ただ真っ直ぐと自分を見て、

 

さと「構いませんここに住めるなら」

 

こい「うん大丈夫だよ♪」

 

2人の言葉を聞き思った。2人には覚悟があるのだと。

 

理 「そうか…ならこれからもよろしくな♪」

 

亜狛「これからお願いします」

 

耶狛「わぁ~い住人が増えたよ♪」

 

黒 「騒がしくなるな……」

 

さと「よろしくお願いします皆様……」

 

こい「よろしくね♪」

 

こうしてここ旧地獄に古明地姉妹が住み始めたのだった。



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第183話 住民登録?

さとりとこいしが地底に住むこととなり理久兎はさとりを連れてある場所に来ていた。

 

理 「てな訳なんだけど………」

 

後ろの扉には亜狛と耶狛が立ちそしてソファーに座っている理久兎の隣にはさとりがいてその目の前のソファーには、

 

映姫「成る程………でもまさか覚妖怪をスカウトして

   来るとは予想外でした」

 

幻想郷担当の閻魔こと四季映姫が座っている。そう現在幻想郷支部の裁判所に来ていた。何故ここにいるのかと言うとさとりとこいしの住民登録を兼ねて近況報告をしにきたのだ。そして映姫が理久兎と話している一方でさとりは映姫をサードアイでじっと見つめ心を読んでいた。

 

映姫(本当に理久兎様には驚かされるわ)

 

さと(理久兎様?)

 

さとりは映姫の心を読んで様付けしていることに疑問を抱いた。それを知らず映姫は理久兎と話を続ける。

 

映姫「……ふむ…確か覚妖怪は人や妖怪それに怨霊

   の考えている事も分かるのですよね?」

 

理 「あぁ俺はそう聞いたが………」

 

さと「えぇ…読めますよ……ですが読めなかった者が

   今私の隣に居ますけどね」(¬_¬)

 

さとりは横から細目で自分を見てくる。そんな目で見なくても良いのではないかと思うが今はこちらの話に集中したいため気にせず話を進めようと考える。

 

理 「でっどう俺的には良いと思うけど?」

 

さと「無視ですか……

 

ボソリと何かが聞こえたが今は気にせずに黙って考える映姫の顔を見ながら黙っていると映姫が口を開く。

 

映姫「ふむ…理久兎さんが良いと思うなら大丈夫だ

   と私は思いますよ?」

 

理 「それなら決まりだね♪」

 

映姫は賛成してくれるみたいだ。旧地獄は確かに自分が管理はしているが元来は映姫が管理しているため一応の話はつけておきたかった。それにもし反対されるのであればその時は説得しようとも考えたぐらいだがまとまって安心した。すると、さとりは映姫に向かって口を開く。

 

さと「所でさっきから何で貴女は理久兎さんの事を

   心で様付けしているのかしら?」

 

どうやら映姫は表では様付けはしていはみたいだが心では様つけしていみたいだ。しかも映姫は驚いていた。

 

映姫「えっ?貴女は理久兎さんの素性を知らないの

   ですか!?」

 

さと「理久兎さん………映姫さんが言っている事はど

   ういうことですか?教えてもらえませんか?」

 

さとり自分の前に立ち顔を近づけて詰め寄る。理久兎の後ろで立って待機している亜狛と耶狛からも、

 

亜狛「これは話た方がいいですよマスター?」

 

耶狛「マスター話してあげたら?」

 

亜狛に耶狛やさとりに言われついに観念して話そうと思った。

 

理 「はぁ~分かったなら話すよ俺の名前あれはな

   言っちまえば省略名だ………」

 

さと「省略名?」

 

理 「そう本来の名前は深常理久兎乃大能神って言

   ってな忘れ去られた太古の神の名だよ」

 

それを聞いてさとりはその細い目を大きくして驚す。何せ隣にいるのが神と聞いたからというのもあったのかもしれないが何よりこれまで妖怪だと思っていたからに違いないだろう。自分もさとりの立場ならそんな事を言われれば驚いてしまうだろう。

 

さと「まさか理久兎さんが…神だなんて……」

 

理 「騙してて悪いな」

 

映姫「貴女…これは絶対に口外しないで頂戴……」

 

映姫の頼みを聞いてさとりは考えなくても答えは決まっていた。

 

さと「勿論言いません………理久兎さんには大きな恩

   がありますから♪」

 

映姫「そう…なら良かった……」

 

映姫は方を下ろし息を吐きソファーに先程よりも寄りかかる。とりあえずは確認のために、

 

理 「それで映姫ちゃん住民登録は出来るかい?」

 

と、言うと映姫は何を思ったのか顔をしかめると、

 

映姫「えぇと…その前に理久兎さんに文句を言う

   神がいると思いますか?」

 

確かに文句を言う神はいないかもしれない。だが1人だけ心当たりがあるため苦笑いをしながら、

 

理 「ハハハいるな1人だけ…俺のおふくろ……」

 

映姫「………確かにありえますねそれは」

 

さと「……理久兎さんのお母さんって?」

 

理 「いや気にしなくていいてからてか気にしない

   でくれ頼むから……」

 

そう言うとさとりはそれ以上聞くのを止めて映姫にサードアイを向けるのだが映姫は心でさとりに向かって、

 

映姫(ここからは機密事項です……)

 

さと「はぁ…分かりました……」

 

映姫も心の中でそう言いながら黙るとさとりは少し悔しそうな顔をしてこれ以上の模索は止めたのかサードアイを向けるのを止めた。この子やっぱり環境のせいなのか疑心暗鬼なんだな思った。せめてこの疑心暗鬼が少しでも和らいでくれれば良いのだがと思った。そして時間を見ると来てから1時間が経過しているのに気がつく。

 

理 「さてと俺はそろそろお暇しますかね」

 

そう言い理久兎は席を立つとさとりも席を立つ。

 

映姫「すいません充分なおもてなしも出来ず」

 

理 「ハハ気にするなってお互い対等で行こうよ♪

   それと本当に様はしなくていいからな?」

 

映姫「アハハ‥‥ありがとうございます理久兎さん」

 

亜狛「マスター繋げましたよ♪」

 

耶狛「準備オッケー♪」

 

理 「やれやれ…………それじゃあね♪」

 

さと「それでは……」

 

そう言い4人は旧地獄へと帰っていくのだった。一方、旧地獄では、

 

黒 (はぁ……いつまで肩車すればいいんだ?)

 

こい「もうちょっと♪」

 

こいしは黒が気に入ったのか肩車をしてもらっていたが考えている事全ては筒抜けだった。

 

黒 「やれやれ……おっ?あれは亜狛の裂け目か……」

 

黒がよこを向くとそこに裂け目が出来ていた。そこから理久兎、さとり、亜狛、耶狛が現れて裂け目が消滅する。

 

理 「黒お疲れさんね♪」

 

こい「お姉ちゃん~ー♪」

 

こいしは黒から飛び降りて姉のさとりへと抱きつく。

 

黒 「やっと離れた……」

 

亜狛「お疲れさまでした黒さん」

 

耶狛「黒君♪中々様になってたよ♪」(*≧艸≦)

 

黒 「うっうっせ!笑うな!」(#//Д///)

 

黒は顔を真っ赤にして耶狛に言うと今度はさとりが黒へと近づき、

 

さと「黒さんこいしを面倒みてくれてありがとうご

   ざいます」

 

黒 (きっ気にするな…俺も楽しかったしな……)

 

黒は言うのが恥ずかしいため心で言うがそれはさとりの他にこいしにも聞こえていたため、

 

こい「ならもう一回!」

 

黒 「ちっ…あぁしゃ~ね~な……」

 

ぶっきらぼうに言い黒はまたこいしを肩車するが黒は意外にも楽しそうだった。男のツンデレって需要があるのかどうかが分からないが、

 

耶狛「ねぇねぇこいしちゃん私達とも遊ぼうよ♪」

 

こい「良いよ♪」

 

耶狛「お兄ちゃんも一緒に遊ぼうよ!」

 

亜狛「はぁ………分かったよ♪」

 

そう言い4人は走り回って遊び始める。それを見ながらさとりと会話をする。

 

理 「ハハハ♪こいしちゃんが皆を気に入ってくれ

   て良かったよ♪」

 

さと「理久兎さん達には貰ってばかりなのに私達は

   それを返すことが出来ないのが残念です‥‥」

 

理 「おいおいそんな小さな事を思っていたのか?

   そんなん気にしなくていいのにな♪」

 

さと「理久兎さん……」

 

理 「それに返せてないっていうけどあれを見てみ

   なよ♪」

 

理久兎は遊んでいる亜狛や耶狛それに黒とこいしを指差して、

 

理 「あの子達のあんな楽しそうな笑顔が見れたん

   だ………それだけでも満足さ♪」

 

笑顔でさとりに言うとその笑顔を見ていたさとりは顔を赤くする。

 

さと「!!そっ…そうですか……」

 

理 「ん?どうしたの?顔を真っ赤にして?」

 

さと「いっいえ………」

 

何を恥ずかしがっているのだと思っていると、

 

こい「お姉ちゃん!一緒に遊ぼ!」

 

耶狛「マスターも遊ぼうよ!」

 

と、少し遠めの位置で自分とさとりを遊びに誘って来る。

 

理 「ハハハ♪年関係なく遊んでやるか♪」

 

さと「………はぁこいし~今いくわ」

 

そうして理久兎とさとりも加わり遊びを満喫するのだった。

だがそれから200年後かつての古き友と会うがこの時は知るよしもなかった。

 



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第184話 酒は飲んでも飲まれる事なかれ

地上では晴れやかな日が続いて暖かいが地底では関係ない。何せ日の光が一切当たらない場所が殆どだからだ。それはさておきかれこれ200年の月日が経ったここ地底の旧地獄では、

 

亜狛「耶狛覚悟!!」

 

ヒュン!ヒュン!

 

亜狛は暗器のクナイを耶狛に投げつけるが、

 

耶狛「そんな攻撃なんて当たらないよ!」

 

キン!キン!

 

それを耶狛は錫杖で難なく弾き飛ばす。2人が何をしているのかと言うと怨霊達相手に戦闘するのが飽きたためこうして兄妹で組手しているのだ。そしてそれを見ながら酒を片手にまじまじと観戦していた。

 

黒 「主よ‥‥昼間から酒とか大丈夫か?」

 

理 「あぁ問題ないよ♪ここ最近酒が妙に進んでね」

 

さと「理久兎さん私も頂いていいですか?」

 

こい「あっ!私も♪私も♪」

 

さとりとこいしが酒をねだってくると理久兎は苦笑いを浮かべながら、

 

理 「いや‥‥こいしはともかくさとりはこの前少し

   飲んで酔っぱらったのに大丈夫か?」

 

さと「いえむしろ理久兎さんのそのお酒の度数が高

   いからだと思うのですが?」

 

因みに理久兎が飲む酒のアルコール度数は約40以上50未満といったところだ。

 

理 「う~んそれなら………」

 

理久兎は断罪神書に腕を突っ込んで一樽の酒を取り出す。

 

理 「これなら大丈夫かな?」

 

今飲んでいる酒より度数の低い酒を取り出し更に小さな盃を2つ取り出してそれに酒を注いでそれを2人に渡す。

 

こい「いただきま~す♪」

 

さと「それでは………」

 

2人は盃の酒を飲むと……

 

こい「ぷはぁー~♪」

 

さと「これなら飲めなくはないですね」

 

理 「そうか………それならこれごと渡すよ♪」

 

理久兎は先程の酒樽を2人に渡すと2人は柄杓で酒を掬って盃へと注いで飲み始めた。

 

黒 「主よ……俺にも一杯くれないか?」

 

理 「おや?黒にしては珍しいね♪これでいい?」

 

自身の飲んでいる酒に指を差すと黒は頷いた。それを確認したらまた盃を取り出してそれに酒を注いで黒に渡す。

 

黒 「いただくぞ………」

 

黒も酒を飲むと突然黒は咳をし出す。

 

黒 「ゴホッ!ゴホッ!主よこれヤバくないか?」

 

理 「いや黒‥‥言っておくがこれより度数の高い酒

   を平気で飲む奴なんて知り合いでわんさかい

   るからな?」

 

黒 「そいつらに会ってみたいものだな……」

 

それを言われると美寿々や萃香に勇儀や華扇達鬼事を思い出し空の見えない洞窟の天井を見て、

 

理 「そう…だな……いつか会えるといいな♪」

 

会えるのならまた会いたいなと心から思い酒を飲むと組手を終えた亜狛と耶狛が理久兎達の元にやって来る。そして酒を飲んでいる所を見た耶狛が叫んでくる。

 

耶狛「あぁ~!皆ずるい!」

 

亜狛「こらこら耶狛………」

 

理 「ほら2人も飲みなよ♪」

 

今度は2つおちょこを取り出してそれに自分が飲んでいる酒を注いで渡す。

 

亜狛「すいませんマスター」

 

耶狛「よ~し飲むぞ~♪」

 

そうして亜狛と耶狛が酒を飲み始めて数時間後、

 

さと「理久兎しゃ~ん♪」

 

こい「…お姉ちゃんったらもう酔っぱらってる………」

 

さとりとこいしとで一樽開けるとさとりはもうベロベロに酔っぱらっていた。やはり心配していた事は当たった。しかも見事にキャラ崩壊までしてくれてる。

 

理 「……なぁさとりをどうすればいい?」

 

隣にいる黒に聞くが、

 

黒 「ギャハハハハ♪」。゚(゚^Д^゚)゚。

 

黒は何故か知らないが大爆笑しながら酒を飲み進めていた。そして亜狛と耶狛は、

 

亜狛「もう~やってらんねぇ~よ!!毎度毎度よ!

   ヒック!」

 

耶狛「お兄ちゃんお風呂にする?ご飯にする?それ

   とも‥‥わ☆た☆し?」(ノ∀≦。)ノ

 

もはやこの場は理久兎とこいし以外混沌と化す世界になっていた。

 

理 「なっなぁ~こいしちゃんどうすればいい?」

 

こい「………とりあえずお姉ちゃん達を寝かせない?」

 

理 「そうだなその案に賛成しよう………」

 

立ち上がってまず亜狛と耶狛に近づいて、

 

理 「そおい!」

 

ダス!ダス!

 

亜狛「グフッ!」

 

耶狛「キャッ!」

 

ホディーブローを叩き込んで2人を寝かせ……気絶させて2人を寝室へと運ぶ。

 

こい「え~と…黒お兄ちゃんお部屋に行こう?」

 

黒 「あぁん?だらが黒お兄ちゃんだ~?兄貴か

   若頭と呼べっての!!」

 

そう言いかけると寝室からダッシュでここまで戻ってきた理久兎は助走を付けつつ跳躍して黒の首もとへと向かって、

 

理 「子供に変なことを教えるなキック!!」

 

ゴス!

 

黒 「ガハッ!!」

 

結構ネーミングセンスがない技名の飛び蹴りを叩き込む。そしてその技は黒の首後ろにクリティカルヒットし黒は数メートルまで吹っ飛んで気絶した。

 

理 「こいしちゃんこのバカは俺に任せてさとりを

   運んでくれ……」

 

こいしに頼むと黒を引きずりながら部屋へと運ぶ。

 

こい「アハハ理久兎お兄ちゃんも面白いな♪なぇお

   姉ちゃん私達もお部屋に行こう?」

 

さと「…………こいし~」

 

こい「何お姉ちゃん?」

 

さと「だっこ!」

 

こい「良いよ♪」

 

そうしてさとりはこいしに抱っこされて部屋へと連れていかれ寝かされるのだった。

 

理 「いや~中々骨が折れるな……」

 

こい「ねぇ理久兎お兄ちゃん…」

 

理 「ん?どうした?」

 

こいしは少し思い詰めたような顔をするとその口を開いて、

 

こい「理久兎お兄ちゃんはお姉ちゃんの事どう思っ

   てるの?」

 

と、訳の分からない質問をしてきた。どうと言われても返答に困る。

 

理 「う~んどうと言われてもな……」

 

こい「やっぱりいいや♪…私も少し寝るね……」

 

そう言いこいしも寝室の布団へと入っていった。

 

理 「てか皆寝ているけどまだ昼間なのになぁ俺は

   寝る必要もないか………」

 

何をしようかと考えあることを思いつき作業に取りかかるのだった。そうして起き続けて数時間後、

 

亜狛「頭痛て……」

 

耶狛「それどころかお腹も痛い気がする……」

 

黒 「俺は首が痛い……」

 

3人は起き出して先程の位置に行くと、

 

理 「~♪~♪~♪」

 

理久兎が何かを作っていた。3人はそっと理久兎に近づいて何を作っているのか見るとそれは横笛だった。すると後ろに気配を感じた理久兎は後ろを向くと、

 

理 「おっ3人とも起きたんだ♪」

 

亜狛「えぇ………マスター何で横笛を作ってたのです

   か?」

 

理 「あぁ唯一の娯楽でね♪完成したら音を聞かせ

   てやるよ♪」

 

折角だから作れたら音楽披露も良いかもしれないと思った。

 

亜狛「それは楽しみですね♪」

 

耶狛「私も聞いてみたいな♪」

 

黒 「俺もな……」

 

3人の言葉を聞いて少し照れてしまうがそれと同時に嬉しいさも込み上げる。

 

理 「まぁ待ってろって♪」

 

亜狛「出来るまでに期待だな♪」

 

耶狛「そうだね♪」

 

黒 「楽しみにしておくぞ……」

 

理 「はいはい♪わかっ………!」

 

気配を感じた。相手は1人ではなく何かが大勢で此方へと向かってきている。

 

耶狛「マスターどうかした?」

 

理 「なぁ地図ってどこやった?」

 

亜狛「それなら俺のポーチに……」

 

理 「少し見せてくれ」

 

そう言いながら亜狛がポーチから地図を取り出すとそれを受け取って広げる。すると1つの通路に無数の点が密集しながら理久兎達のいる旧地獄へと進行しているのが分かった。やはり何者かは分からないが大群で此方へと来ている。

 

理 「やっぱり思った通りだ………」

 

亜狛「これって………ここに誰か来てるって事です

   か!?」

 

耶狛「しかもこんなに!」

 

黒 「どうするんだ?」

 

3人にどう対処するか指示を聞いてくる。だが自分は焦りよりも楽しさが込み上げてきてついつい笑ってしまった。

 

理 「問題ない少し遊んでやろう………」

 

そう言いい地図をテーブルの上に置いて断罪神書から1つの箱を取り出すとそれをこちらへと進行してきている者達の約1キロ先の場所に設置する。

 

亜狛「それって何ですか?」

 

理 「ちょっとしたおもちゃさ♪亜狛俺をここの箱

   の場所に送ってくれ♪」

 

亜狛「分かりましたそれではご案内します」

 

そう言い理久兎の足元に裂け目を作り出すと理久兎はその裂け目の穴へと落ちていくのだった。

 

黒 「おそらくは………」

 

黒は箱の蓋を開けると小さな荒野が箱の中で形成されておりそこにホログラムのように理久兎が現れる。

 

亜狛「黒さんこれって何ですか?」

 

黒 「おそらく‥‥魔術の一種だ空間を作ってそこで

   戦うみたいだな本当に何でもありだよな主は」

 

耶狛「ねぇこれで見れるってことは観戦しててくれ

   って事だよね?」

 

黒 「だろうななら主の戦いを見るとしよう」

 

亜狛「そうですね…」

 

耶狛「でも相手は誰なんだろうね?」

 

残った3人はこの映像を見ながらこれから起こるであろう理久兎の戦闘を観戦するのことにしたのだった。そして戦場へと降り立った理久兎は、

 

理 「さぁてと折角だからこれ着ておくか」

 

そう言って理久兎は断罪神書から黒いコートを取り出してそれを着用してフードを頭に被って顔を隠す。

 

理 「そろそろだな………」

 

そう呟くとぞろぞろと作った箱の世界に大群が入ってくる。それらは見てみると妖怪だとすぐに分かるが特に自分からからしてみれば懐かしい妖怪達がほとんどだった。

 

鬼 「暗い細道が一気に広くなりやがった………」

 

鬼 「何なんだここは?」

 

それはかつて共に酒を飲み交わした鬼達だった。その他にもぞろぞろと色々な妖怪達がこの箱の世界に入ってくるとその中に親友いやマブダチと言ってもいい者達も現れた。

 

勇儀「これは凄いね………」

 

美 「あぁ本当にね……だが…あんたは誰だい?」

 

美須々は佇む自分にそう言うと他の妖怪達が注目をし始める。そして「誰だ?」の質問に、

 

理 「我は地底の番人なり………汝らは何しにここ

   へと来たのだ?」

 

かつての友と言うのを捨てたかのように冷たく言い放ったのだった。



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第185話 理の神と鬼子母神

理久兎が冷たく「何故ここに来たのか」と問うとそれに美須々が答える。

 

美 「そうさね……新天地を求めて……てのが正しい

   かね?」

 

黒フードもとい理久兎を見て美須々はそう言うが警戒しているのか此方をじっと見つめるてくる。

 

理 「そうか…新天地か……」

 

だが新天地という言葉に疑問が浮かぶ。

 

理 (何でまたこいつらが新天地を求めるんだ?)

 

幻想郷という世界がある筈なのに何故こいつらは地下へと来たのが疑問だ。

 

美 「あぁそうだ…だからあんた……通してくれる

   かい?」

 

美須々はこの先に行きたいのか自分に言うが、

 

理 「無理だな通りたかったら俺を屈服させてみ

   ることだな?」

 

久々に美寿々と戦ってみたいため言う。だが今の言葉は鬼をやる気にさせるのに充分だった。

 

美 「ほう………良いねぇ!そう言うのは嫌いじゃな

   いよお前ら!こいつは私のタイマンだ手は出

   すんじゃないよ!」

 

そう言い美須々は数歩前に出て立ち止まり戦闘の構えをとる。

 

理 「そうか…貴殿は抗う道を行くか……いいだろう

   我は地底の番人だ我が試練に挑む者よ全力で

   来いさもなくば……」

 

言いかけると突然周りの空気が先程より重くなる。それどころか体の重さが倍に膨れ上がったかのような感覚に苛まれる。この時に美須々や勇儀、他の鬼や妖怪達は見えてしまった。理久兎の後ろにそびえ立つ禍々しい龍の幻影を、

 

理 「貴様の未来はスクラップだぞ………」

 

そしてそれを見てこれからそれを相手にする美須々は手が震えているの気がついたのか目を見開くがすぐに笑顔となる。

 

美 「久々だよこんな武者震いは!」

 

美須々は久々に感じる武者震いに心を踊らせた。かつて理久兎との妖怪の山の覇権争い以来した時以来かもしれないからだ。そして美須々は笑みを浮かべて、

 

美 「さぁ!殺り合おうか!」

 

理 「来るがいい」

 

理久兎がそう述べると美須々は一瞬で理久兎へと接近し自身の出せる力を右拳に込めて殴りかかってくるが、

 

ガシッ!

 

美 「っ!!」

 

理 「…………その程度か?」

 

鬼の強烈な一撃を難なく右手で受け止める。それには美須々も驚くが、

 

美 「いいねぇ!」

 

シュン!

 

今度は左足で理久兎の左足首に向けてローキックをしてくるが、

 

理 「なめるなよ?」

 

ザッ!パシッ!

 

そう答えると美須々の拳を掴んだまま反時計回りで回りローキックを回避すると同時に美須々の体の軸となっていた右足に足を掛けると同時に掴んでいる手を前に引いて体制を崩して転ばせる。

 

美 「うっ!ちぇいや!」

 

パシッ!

 

だがただ転ばされるわけにはいかないのか美須々は拳となっている手を広げて右手と左手で地面をつくと両足を広げて、

 

美 「なめるな!!」

 

ブゥン!!

 

なんとカポエイラで蹴りを入れてきたため驚いた。

 

理 「なっ!」

 

バックステップをしてギリギリで回避し、

 

理 (そうだ相手は美須々だったな…こいつ大体いつ

  も俺を驚かせるよな!)

 

そう考えてしまった。戦いにおいておふくろ同等レベルで楽しい戦いなのだから。

 

美 「ほう回避したか」

 

美須々がそう言うと自分は顔を手で押さえて突然笑いだした。

 

理 「ククハッハハハハ!!」

 

美 「おや?あんたって笑うのかい?」

 

理 「そうだな………俺だって笑うさ♪」

 

顔はフードで分からないだろうが笑ってしまう。それは怒気を生んだ笑いではなくただいつものように無邪気な笑いでだ。

 

理 「さぁ再開しようか言っておくぞ昔のような手

   加減はあまりしないからな?」

 

美 「昔?」

 

そう言うと理久兎は自身の『理を司る程度の能力』を解放し理を制定する。

 

理 「ルールを制定するこの戦闘の間のみ力の枷を

   20解放する」

 

その言葉によって理久兎の霊力と妖力そして魔力と神力も上昇するのを感じた美須々達は驚いた顔をする。

 

美 「こいつは………ククアハハハハハ!いいねぇ!

   あたしも久々に本気でお前を潰したくなって

   きたよ!!」

 

そう言うと美須々も自身の妖力を限界まで放出すると2つの力がぶつかり合い辺りに小規模の地震が起きていた。

 

理 「そうか………やってみろ!!」

 

そう言うとふらふらと歩きながら、

 

理 「六神面相」

 

六神面相を唱えると理久兎が6人となりそれぞれが一気に美須々へと殴りかかった。

 

美 「しゃらくさい!!」

 

理 「ぐっ!!」

 

そう言うと美須々は妖力を一気に放出して6人に分裂した理久兎を弾きとばすと6人になった理久兎は1つへと戻ると、

 

理 「(瞬雷)

 

ぼそりと言うと瞬間移動で美須々の前に現れる。そして美須々は驚いていた。恐らく消えて目前に現れたからというのとあるのだろうが何よりも移動してから構えるその技について知っていたからだろう。

 

美 「なんでお前がその技を……!」

 

だが次に即座に移動した理久兎がとった構えも美須々は勿論だが勇儀をも驚かせた。

 

勇儀「あの構え嘘だ何故あいつが使える!」

 

観戦している勇儀が叫びながら言うが戦っている2人には聞こえてもいなかった。

 

理 「仙術十六式内核破壊!」

 

かつて勇儀たったの一撃で沈めた大技の1つ内核破壊だからだ。だが美須々はただのケンカバカではない。美須々はそれを回避する方法を密かに研究していたのだ。

 

美 「おら!!」

 

バシン!

 

理  !!

 

理久兎が腕を伸ばして美須々を殴る瞬間、彼女は軽くアッパーカットを腕に当てて軌道を反らして避けたのだ。これには理久兎も顔に驚きの表情を見せたが、

 

美 「はっ前がお留守だ!!」

 

ダス!!

 

そう述べると美須々は回転蹴りをして顔に当ててきたのだ。普通なら回避できるだろうと思うかも知れないが実は内核破壊には以外な弱点があったそれは当てるまでの瞬間の僅か一秒が無防備になることだ。

 

理 「うっ……!!」

 

その攻撃を受け吹っ飛ばされるが上手く受け身をとって体制を持ち直す。

 

理 「…やるな……」

 

美 「なぁあんたその仙術を何処で身に付けた?」

 

理 「知りたければ屈服しかないと言ったら?」

 

美 「そうきたか…まぁいいさね……ただあんたを

   全力で潰すだけだからねぇ!!」

 

美須々の妖力は更に上へと上がっていく。するとそれの影響なのかは分からないが自分と同様に後ろには巨大な鬼の幻影が見えていた。

 

理 「………本当にお前は喧嘩バカだな♪」

 

美須々が変わっていないことに喜びながら切れた口元から垂れる血を拭い更に霊力、妖力更には魔力と神力を上昇させていく。

 

美 「やっぱりお前‥‥だが彼奴な訳がない彼奴は

   もう……」

 

理 「さぁこれで終わりにしてやるよ」

 

そう言い日頃は邪魔なため隠している龍翼を広げ頭上に巨大でなおかつ圧縮された霊力と妖力そして魔力と神力を組み合わせた玉を作り出す。

 

理 「絶対なる理力」

 

そう唱えるとそこから無数のレーザーが上空へと撃ち出されるとそれが上から降り注いぎ美須々へと襲いかかる。

 

美 「迷ってる場合じゃないねぇ!!」

 

叫んだ美須々は地面を殴りそこから現れた岩石でレーザーの攻撃を防ぐが、

 

ビシ!ビシ!

 

レーザーの勢いが強すぎるためか盾となってる岩石にヒビが入っていく。

 

美 「負けるわけにはいかないんだよ!!」

 

美須々は自身の妖力をただ右手一点に集束させその手に拳を作り、

 

美 「うぉー~ーーー!!」

 

美須々は足をバネにして駆け出す。それと同時にレーザーで当てられていた岩石は粉々となった。だが理久兎が放ったレーザーは未だに美須々を追従するがそんなのお構いなしに美須々は理久兎へと突っ込んだ。

 

美 「これで終いだ!」

 

理 「…ははっ……来い!」

 

ドゴン!!

 

美須々の強烈な一撃は辺りに衝撃波となり観戦している勇儀達をも吹っ飛ばす勢いだった。そして美須々に向かってくるレーザーはそこに一転集中で放たれ理久兎共々襲いかかった。

 

勇儀「美須々様!!」

 

そして理久兎の放ったレーザーが止みその場の土煙が上がると、

 

美 「なっ何だと……」

 

その光景は美須々の全力攻撃は右手で防がれ理久兎と美須々を中心に結界が貼られていたが美須々は目の前の事でいっぱいだった。

 

美 「嘘だろ………理久兎なのか!!」

 

そう美須々の全力攻撃を防ぎ更に自分が放ったレーザーを防ぐために結界を貼ったのは良かったのだが先程の衝撃波で理久兎の顔を隠しているフードが後ろに下がってしまい理久兎の顔が露になっていたのだ。それを見てしまった美須々達はただ驚愕するしかなかった。

 

理 「バレたか」

 

勇儀「嘘だあんたはもう死んでるだろ!!」

 

理 「そうだね…ふむ……真実を知りたくばこの先へ

   向かうといい」

 

そういい理久兎は結界を解除して掴んでいる美須々の右手を放し即座に瞬雷を使いこの場から消えこの戦いは終劇となった。残された鬼達は何も言える気がしなかった。

 

勇儀「美須々様……」

 

美 「行くよお前ら理久兎の真相を確かめる!」

 

美須々達も理久兎に指示されたように前へと歩き出したのだった。そうして歩いていくと美須々達は先程とは違い薄暗くなおかつ広い場所へと出た。

 

美 「ここに理久兎の真実が………」

 

そう言っていると1人の男性が美須々達に近づいてくる。

 

? 「お前らの所に美須々ってのと勇儀ってのはい

   るか?」

 

鬼 「おめぇは誰だ!」

 

? 「俺は黒‥‥主に仕える者だそして俺は美須々と

   勇儀はいるかと聞いているんだが?」

 

そう理久兎の元で従者となっている黒だ。そして呼ばれた美須々と勇儀は黒の前に立つ。

 

美 「私が美須々で隣が勇儀だ……」

 

勇儀「何のようだい?」

 

黒 「主に命で2人を案内するついて来い」

 

勇儀「…美須々様……」

 

美 「お前らはそこで待機してな…私らは理久兎と

   話をしてくる」

 

鬼 「美須々様、勇儀姐さんお気をつけて」

 

そうして美須々と勇儀は黒に理久兎の元まで案内されるのだった。

 



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第186話 核が消えると

数分前に遡り理久兎と美須々との戦いの一部始終を見ていた亜狛と耶狛そして黒は、

 

黒 「おっおい大丈夫か!」

 

亜狛「……マスターはいったい何を考えて

   いるだ?」

 

耶狛「あっマスター帰ってきたよ」

 

耶狛がそう言うと理久兎が玄関の扉を開けて中へと入ると、

 

亜狛「マスターこれからどうするのですか?」

 

と、亜狛に聞かれた理久兎は、

 

理 「そうだな…試練は達成されたし……しまいには

   正体もバレちゃったしなとりあえず黒は妖怪

   達を迎えに行けそしたら美須々と勇儀だけを

   ここに通してくれ」

 

黒 「他の妖怪共は?」

 

理 「みんな仲良く見学してくれって伝えろ」

 

理久兎がそう指示を出すと黒は軽く会釈をして、

 

黒 「分かった……」

 

そう言い黒は美須々達を迎えに行った。

 

理 「さぁてと俺らは……」

 

自分達は何をしようかと考えていると襖が開いて眠たそうな顔をしたさとりとこいしがやって来る。

 

さと「理久兎さん‥‥なんの騒ぎですか?」

 

こい「なんか慌ただしいけど?」

 

2人はこのゴタゴタで起きてしまったようだ。これなら少し騒がしくなりそうなためさとりとこいしに事情を説明する。

 

理 「実は少し騒がしくなるかも知れなくてな」

 

さと「騒がしい?」

 

理 「あぁ昔の馴染みがここ旧地獄に来ているん

   だよ」

 

こい「えっ!お客さん♪」

 

理 「あぁまぁそうだな………それでそいつらの親

   玉に色々と話しなくちゃいけなくてな」

 

さと「成る程………理久兎さんその話し合いに参加

   してもよろしいですか?」

 

理 「えっ!?珍しいな………こういう事に興味あ

   ったんだなそれで何で参加したいんだ?」

 

意外な事を言ったさとりに何故参加したいのかと訊ねると、

 

さと「私は心を読むことが出来ますつまり隠し事

   が一切ない話し合いに出来ると思いますけ

   ど?」

 

さとりの発言に対して自分は笑顔で、

 

理 「アハハ大丈夫だよ♪何せ来た奴は嘘を嫌うか

   らさ♪だからさとりとこいしは黙って会話を

   聞いてくれればいいよ♪」

 

さと「えっ?」

 

さとりが驚いていると目の前の扉が開き黒は勿論だがその隣には美須々の勇儀がいた。

 

黒 「主よ連れてきた……」

 

理 「ありがとう黒………2人共とりあえず中入りな

   よ立ったままだと話がしにくいから」

 

美 「あぁ……」

 

勇儀「………………」

 

2人はなんとも言えない表情をしながら家の中へと入り理久兎の前に腰掛けると、今家にいる全員も腰かける。

 

美 「それでお前は本当に理久兎か?」

 

美須々が訊ねると理久兎は頷き、

 

理 「勿論そうだが?」

 

勇儀「………なぁ理久兎なら何で死んだ筈のお前が

   生きているんだ?」

 

それを聞かれた理久兎は少し考えて口を開く。

 

理 「なら話してやるよ俺の本来の名前と秘密に

   ついてさ」

 

そう言い理久兎は自身の正体そして何故総大将になったのかその全てを晒し話をした。

 

美 「まさかお前が神だったとはな………」

 

勇儀「……大体は分かったが…この事を紫達には言わ

   ないのかい?」

 

それを言われた理久兎は若干苦い顔をして、

 

理 「う~ん時がくれば俺から話すよだから地上の

   妖怪達には内緒にしておいてくれ頼む!」

 

そう言い両手を畳につけて頭を下げると美須々は暗い顔をしながら、

 

美 「いや地上の妖怪達に黙っててくれって言われ

   てもなもう私らは地上に行くことは無いから

   なぁ」

 

理 「何?」

 

亜狛「どういうことですか?」

 

亜狛が理由を聞くと勇儀と美須々はその理由を話し出した。

 

勇儀「実は私らが新天地を求めた理由は………」

 

美 「地上の人間達や妖怪に嫌気がさしたからさ」

 

耶狛「嫌気がさした?」

 

美 「あぁそうさ……」

 

勇儀「私ら鬼が人拐いをして決闘してたのは覚えて

   いるだろ?」

 

理 「あぁ覚えてる人間達が怖じ気づいて逃げ帰っ

   た後はだいたい俺が拐った人間を送り届けた

   記憶が今もあるからな」

 

鬼というのは戦いを好む。故に試練と称して女や子供を拐い男達と喧嘩する。だがあくまで鬼達は人間の勇気と覚悟を見てそれを酒の肴とするが結構な割合で逃げ帰る人間が殆どだった。され故に自分が元の村などに送り届けていたのだ。

 

美 「あぁだがな人間達は最初は真っ向から挑んで

   きたがつい最近になって人間達は真っ向から

   挑まず罠を使って陥れる戦いに転じたてきて

   ねぇ私らはそんな姑息な戦いをする人間それ

   からそんな私らを遠ざけようとする妖怪達に

   嫌気がさしたのさ」

 

勇儀「だから私ら鬼や他の妖怪達はここ地底でひっ

   そりと過ごすがために新天地を探したって事

   さ………」

 

その理由を聞いた理久兎は鬼達に申し訳なさそうに、

 

理 「俺が言えた義理じゃないが災難だったな」

 

美 「本当にな…あの頃は良かったよ……皆で酒を飲

   んで笑ったあの頃はねぇ」

 

勇儀「美須々様」

 

理 「なぁ俺がいない間地上で何があったか少し教

   えてくれないか?」

 

美 「良いよ教えてやるよ」

 

そして美須々は淡々と語った。理久兎達が消えたあの時から起きた不幸の数々を1つは理久兎が消えたことにより起きた妖怪達の組織分裂、紫に着いていこうとしなかった者達が散り散りとなっていったこと。2つ目は理久兎という絶対強者がいなくなった事により人間達が勢いづいた事等々。他にもここに来る過程で紫と条約を交わしお互いの干渉を無くしたことも話してくれた。

 

美 「という訳なんだ」

 

これまで黙っていたさとりが口を開いた。

 

さと「…つまり散々になった妖怪達は理久兎さんの

   力に引かれただけということですか?」

 

美 「あぁそいつらはそうだね……‥大将を失うとい

   うことは核がなくるのと変わらないってこと

   さね」

 

勇儀「だけど………私ら鬼や天狗達そして河童達や他

   の妖怪達の一部も最後まで紫に着いていった

   けどねぇ」

 

美須々と勇儀の話を聞いていると自分が不甲斐なく感じた理久兎は頭を下げて謝罪する。

 

理 「そうか………ごめんな俺が不甲斐ないばかりに

   お前らにも迷惑をかけて」

   

美 「いや私らも理久兎に頼りすぎたんだ‥‥だから

   責任はこちらにもあるさ……」

 

勇儀「あぁ気にすんな……」

 

理 「そう言ってくれると助かるよ所で萃香と華仙

   はどうした?さっきの戦いから姿が見えない

   だけど?」

 

萃香と華仙の所在を聞かれた2人はそれについて答える。

 

美 「萃香あの子はまだ私達と違って人間にそこま

   で失望してはいないからあの子は地上に残っ

   たよ………」

 

勇儀「そんで華仙は蒸発した……」

 

理 「そうか萃香は残って華仙は蒸発したのかそれ

   ………えっ!?」

 

華仙が蒸発したと聞いた理久兎はどういう事だと驚いた。そしてそれを聞いていた耶狛と黒も、

 

黒 「蒸発って事は水蒸気になったのか!?」

 

耶狛「それ萃香ちゃんじゃないの?!」

 

と、本当にバカ丸出しの発言していてさとりと亜狛は頭を押さえてこいしはそれを聞いてケラケラと笑っていた。そして亜狛が意味を述べる。

 

亜狛「2人共間違ってますよ………本来の意味は行方

   不明とかの意味だよ耶狛それに黒さん」

 

理 「説明をありがとう亜狛………しかしまさか華仙

   が行方不明になるとはな」

 

美 「あの子も今頃は元気にやってるさ♪それに簡

   単に死ぬような魂じゃないしねぇ」

 

理 「違えねぇな」

 

美須々の笑顔から確信できた。自分の我が子達を信頼していると、故に元気にやってると言えるということに。

 

理 「………あぁそうだった確か美須々達はここに住

   みたいんだよね?」

 

美 「あぁそのつもりだったが?」

 

理 「俺は歓迎なんだがさとりは?」

 

理久兎はさとりに話を振ると美須々が質問をしてくる。

 

美 「なぁ理久兎そういうえば気になってたがそこ

   の妖怪は誰だい?」

 

と、さとりとこいしの事を聞かれると理久兎はそれに答える。

   

理 「そうだね自己紹介するさとり?」

 

さとりに自己紹介をするかと聞くとさとりは頷いて、

 

さと「えぇ私は古明地さとり隣にいるのは」

 

こい「妹の古明地こいしだよ♪」

 

2人が自己紹介を終えると今度は美須々と勇儀が自身の名前を答えようとすると、

 

勇儀「そうかいなら今度は私らだね…私は星熊y…」

 

さと「星熊勇儀さんと不動鬼美須々さんですか」

 

勇儀 !!

 

美 「なんでわたしらの名前を…」

 

さとりは癖でまた名前を言い終える前に相手の名前を答えるとそれには2人も驚いた。

 

美 「なぁ理久兎お前らが教えたのか?」

 

理 「いや彼女達は覚妖怪っていう妖怪達だよ♪」

 

勇儀「覚り妖怪って確か人の心を読む妖怪だろプラ

   イベート関係なしに秘密を知っちまう筈だが

   大丈夫なのかい?」

 

理 「大丈夫だよ♪俺はともかく亜狛と耶狛や黒は

   隠すような秘密もたいしてないしね」

 

ありのままの事を言うと美寿々は自分とさとりを交互に見て、

 

美 「まぁ理久兎がそう言うんなら問題ないだろ」

 

理 「あぁ問題ない彼女達を敵と見なす行為さえし

   なければね」

 

美 「そうかい………」

 

理 「でだ住むにあたって幾つか条件があるけどい

   いかい?」

 

勇儀「条件?」

 

自分は考えた条件を全て話すため口を開き、

 

理 「あぁ条件の1つはここに住む者達に俺の事に

   関して郊外の口出し禁止と言って欲しい」

 

美 「分かったそれを呑もう‥‥してもう1つは?」

 

理 「ここ旧地獄は一応俺が管理しているのは話し

   た通り知ってるよな?」

 

美 「それはな‥‥でっ?」

 

理 「それでだ神達から見たら俺が領地している妖

   怪達から見たらさとりと美須々達鬼とで領地

   していると見られるようにしたい」

 

美 「つまりそれは…」

 

さと「三柱制って事ですか?」

 

理 「そうなるね」

 

出した条件の理由は1つ目は紫達地上の人間に自身が生きていることを明かしたくないため。2つ目の条件は妖怪達が旧地獄を領土としていると神達から反発されるが自分が建前上で管理していれば反発はされないが逆に紫達からは怪しまれる。その理由があったため三柱制を申し出たのだ。

 

理 「で、これが俺の条件だが呑んでくれるか?」

 

美 「私らは問題ないよ理久兎その条件を呑もう

   じゃないか」

 

理 「なら決まりだねさとりはやってくれるかい?」

 

さと「えぇ良いですよ」

 

理 「よしそれなら美須々達に言うことがある」

 

美 「なんだ?」

 

勇儀 (・_・?)?

 

自分は笑顔で美寿々と勇儀に向かって、

 

理 「ようこそ旧地獄へ旧地獄の管理人こと深常

   理久兎乃大能神は君らを歓迎しよう♪」

 

と、言うのだった。こうして提案した三柱制で旧地獄に新たな妖怪達が暮らすようになったのだった。



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第187話 鬼の本領発揮

鬼達が来てから3日が過ぎたある日のことだった。理久兎が今住んでいる廃屋で美須々とで話をしていた。

 

美 「なぁ理久兎1つ良いかい?」

 

理 「なんだ?」

 

美 「ここって廃墟や廃屋がたくさんあるだろ?」

 

理 「まぁそうだな………」

 

言っておくと美須々達は今ある廃墟や廃屋を利用して仮拠点として生活していたが、

 

美 「これだと見映えが悪いから修繕や建て直し

   をしたいんだが良いかい?」

 

理 「ふむ……」

 

美須々達は建っている廃墟や廃屋の事での修繕を求めてくる

のは無理はない。なにせあまりにも木が朽ち果てていたり壁の隙間から怨霊達が入ってきたり床が血だらけとなっていたりとで住みにくいのは確かだ。

 

理 「そうだな‥‥俺は構わないがさとりはどう言

   うかな?」

 

理久兎がさとりの名前を出すと襖が開いてそこからさとりが顔を覗かせた。

 

さと「私がどうかしましたか?」

 

理 「おっちょうど良いところに実はな……」

 

理久兎が修繕や建て直しのことを言おうとすると、

 

さと「成る程‥‥建て直しや修繕ですか」

 

美 「あんた私の心を読んだかい?」

 

さと「えぇそうですがご不満ですか?」

 

美 「いいや…別に私は基本嘘をつく奴が嫌いな

   だけだから心を読まれるのは別にって感じ

   だしねぇ」

 

さと「そうですか……」

 

それを言われたさとりの顔に少し笑みがかかるがすぐに何時ものように真顔となる。

 

理 「それでさとりはこの事について反論は?」

 

さと「いえ私もありませんよそれ以前に管理者は貴

   方じゃないですか?」

 

理 「いや………ここは皆で管理すべきと思ってるん

   だが?」

 

さと「そうですか……」

 

美 「ハハハ♪やっぱり理久兎は何時までたっても

   その性格は変わらんな♪」

 

理 「褒めてくれありがとよそれで建築材料の木材

   とかはどうする?運が良いのか悪いるのか知

   らんが枯れ木ならあるが数が少ないぞ?」

 

言った通り石材や鉱石類そして溶岩やらの材料はほぼ無限に近い量があるのだがやはり木材やそれを繋ぎ止める紐に装飾の提灯などに使う紙が何もない。しかも水も貴重と来ているため行動にも限界がある。

 

美 「そうなんだよねぇそこをどうするかなんだよ

   良い案はないもんかねぇ」

 

そう言っているとさとりが口を開いて提案を出してくる。

 

さと「なら亜狛さんと耶狛さんそして黒さんの3名

   を地上に行かせるのはどう

   でしょう?」

   

美 「あの3人か?」

 

さと「えぇ黒さんの能力で木々を伐採してそれを亜

   狛さんと耶狛さんの能力でこの地底まで運ぶ

   ということです」

 

理 「ふむ‥‥確かにその案しか思い付かないかなら

   少しだけ待っててくれ」

 

そうして理久兎が亜狛と耶狛そして黒に脳内会話をしてここに来るように言うと後ろで裂け目が現れるとそこから亜狛と耶狛そして黒がそこを通って現れる。

 

亜狛「お呼びですか?」

 

耶狛「何マスター?」

 

黒 「用件は?」

 

理 「あぁ用件だが実は3人にやって貰いたい事が

   あってね♪」

 

理久兎は3人に建築材料の事などについて話しをする。そしてその話を聞いた3人は頷いて、

 

亜狛「お任せくださいマスター」

 

耶狛「了解だよマスター」

 

黒 「分かったやらせてもらう」

 

3人がそう言うと襖が開いてそこからこいしが現れる。

 

こい「黒お兄ちゃん達は何処かに行くの?」

 

黒 「あぁ少し地上にな‥‥来るか?」

 

こい「うん行く!」

 

黒がこいしを誘うとこいしを笑顔で頷いた。それを見ていた理久兎とさとりは、

 

理 「頼んだよ♪」

 

さと「こいし気を付けてね♪」

 

こい「うんお姉ちゃん♪」

 

そうして亜狛と耶狛そして黒にこいしは裂け目へと再び入っていった。そして理久兎とさとりは美須々の方を振り返り、

 

理 「これで木材は何とかなったな」

 

美 「となると後はそれを繋ぎ止める紐か……」

 

理 「う~ん良いアイテムは………ん?待てよ」

 

頭をフル回転させていてある事を思い出した。

 

さと「どうかしましたか?」

 

美 「何か思い付いたのか?」

 

理 「なぁ2人共土蜘蛛っていう妖怪は知っている

   か?」

 

美 「土蜘蛛?」

 

理 「あぁ………前に俺の知り合い( 映姫 )が言ってたんだが

   ここ地底には嫌われて封印された妖怪達が大

   量にいるってなその内の1人が土蜘蛛ってい

   う妖怪なんだとか」

 

 

さと「土蜘蛛‥‥確か噂だと人間達に嫌われすぎて地

   底に落とされた妖怪ですよね?」

 

美 「そういえば昔そんなの居たな何でそんな奴を

   思い出したんだ?」

 

美須々が何故土蜘蛛について思い出したかを聞くと理久兎は笑顔で、

 

理 「それは簡単だ♪蜘蛛が持っている武器は何か

   分かるか?」

 

美 「あん武器?………そうだねぇ毒の牙とか!」

 

理 「おしいな~それじゃないんだよな♪」

 

さと「糸ですか?」

 

さとりが答えを言うと笑顔で、

 

理 「正解ださとりそう糸だ♪」

 

美 「なぁ理久兎蜘蛛の糸って使えるのかよ?」

 

美須々が蜘蛛の糸について聞くと理久兎は驚いてそれについて説明する。

 

理 「いや結構使えるぞ?蜘蛛の糸は強度が高くて

   頑丈だからなそれでいて蜘蛛の糸をまとめれ

   ばその強度は鋼鉄の5倍だぞ?」

 

美 「なん…だと……」

 

さと「詳しいですね理久兎さん」

 

理 「まぁそれはな♪何せ亜狛と耶狛の服にも蜘蛛

   の糸を少し使ってるからね」

 

意外な事実で亜狛と耶狛の服に蜘蛛の糸が使われていたのだ。故にどんなに暴れてもあまり服がボロボロになりにくい仕様なのだ。

 

美 「そ…そうだったのか……」

 

理 「おっと話がそれたな…それでだ……恐らくだが

   土蜘蛛の糸の強度は鋼鉄の30‥‥いや50倍

   はあると思った方が良いぞ?」

   

美 「マジか!それがあれば………」

 

恐らく美須々は土蜘蛛の糸で作った建築物を想像したのだろう。それも雨風にも強くそれでいて地震にも耐えうる建築物を。

 

美 「ぐへへズル……」

 

証拠に美須々の口から涎が零れていた。それほどまでに欲しいことが容易に分かる。そして思っていることはさとりに読まれていたのか、

 

さと「…本当に正直ですね……」

 

と、さとりは呟く始末だ。

 

理 「お~い美須々…帰ってこ~い」

 

美 「はっ!悪いな理久兎」

 

美須々は垂れた涎を拭い真剣な目で、

 

美 「なぁ!理久兎是非とも土蜘蛛を仲間に加えよ

   う!いや絶対にそうしよう!」

 

理 「あっあぁそうだな」

 

ここまで熱が籠るとは予想外だが仲間にしたいのは事実だ。

 

美 「そんで建築だがまず理久兎達の家を作りたい

   が良いかい?」

 

理 「俺らが先で良いのか?」

 

美 「おうよ♪そこまでしてもらっちゃ割にあわん

   だろ?だからお礼だ♪」

   

理 「それはありがたい♪」

 

さと「話はまとまりましたね……」

 

理 「そうだな………なら俺は土蜘蛛と交渉してくる

   から木材のカットとか見積もりとかしておい

   てくれよ?」

 

さと「理久兎さん私も付いていっていいですか?」

   

理 「あれ?さとりってインドア派だろ?珍しい

   ねぇ………」

 

さと「もし土蜘蛛が喋れないと困りますからね」

 

理 「それもそうだな~なら行くか♪」

 

さと「そうですね♪」

 

理久兎とさとりは土蜘蛛を引き入れるために土蜘蛛に会いに行くのだった。

 



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第188話 封印された妖怪

地上から旧地獄へと続く迷路のような道を理久兎とさとりは探索していた。理由は御察しの通り、

 

理 「土蜘蛛本当にどこに封印されてんのかな?」

 

理久兎は松明を片手に魔法の地図を広げてキョロキョロと辺りを見渡すがいっこうに見当たらない。

 

さと「……声も聞こえませんね…」

 

さとりもサードアイで辺りを見渡して心の声が聞こえないか挑戦するがいっこうに聞こえない。聞こえてきてもせいぜい怨霊達の恨み辛みの声しか聞こえてこないのが現状だった。

 

理 「やれやれ…本当に何処にいるかな……」

 

さと「……理久兎さん…まさか嘘をつかれたとか?」

 

理 「いやまさかね流石に映姫に限ってないだろ」

 

さと「でもここまで見当たらないと…」

 

そんな会話をしながら辺りを見渡しているとふとこれまであった岩とは違う岩を見つける。はっきり言うと岩の色が若干だがそこいらの岩と比べると明るい色だった。

 

理 「怪しいなさとりこの先何かありそうか?」

 

さと「声は何も聞こえませんが……」

 

理 「そうか……せいや!!」

 

ダン!!

 

さとりが何も聞こえないと言うと問答無用で岩をぶん殴って破壊する。それにはさとりも呆れていた。

 

さと「理久兎さん貴方はもう少し慎重になった方

   がいいですよ?」

 

理 「気にしな~い♪気にしな~い♪」

 

だがやった行為は正しかったのか岩を破壊した同時に起きた土煙が止むと通路が続いていた。

 

理 「うん道が続いているね………」

 

さと「理久兎さんその地図少し見せてください」

 

理 「ん?良いよはい♪」

 

理久兎は手に持っている地図をさとりに渡す。そしてさとりはそれを確認すると、

 

さと「理久兎さんここから先への道この地図にすら

   のっていませんが大丈夫ですか?」

 

理 「さぁ♪でも未知なる冒険ってのも楽しいもん

   だよ」┐(´・∀・`)┌

 

さと「…………そうですね…」

 

理 「なら行こうか?」

 

さと「えぇ……」

 

そうして理久兎とさとりはこの先に続く地図に無き道を進みだした。

 

理 「にしても暗いな………」

 

さと「そうですねそれにしても蜘蛛が沢山います

   ね………」   

 

理 「言われてみると確かにな」

 

何故だか分からないが道や壁、天井に蜘蛛が大量に出現しだしていた。そして2人が進んでいると途中で右と左とで別れている別れ道が現れる。

 

理 「なぁさとりお前ならどっちに行く?」

 

さと「私は………左ですかね?」

 

さとりはクラピカ理論の左をチョイスした。さとりのチョイスに自分は肯定する。

 

理 「決まりだななら行こう」

 

さと「そうですね」

 

そうして2人が左の道を行こうとした瞬間だった。

 

ピシッ!

 

さと「えっ?何かしらこれ?」

 

理 「どうかした?」

 

さとりの足に枝の並の大きさの何かが片足に巻き付くと、

 

シュルルルルル!!

 

さと「えっ!キャー~ーーー!!!」

 

さとりは突然片足を引っ張られて地面に体が擦りつくように引きずられながら右の道へと引っ張られた。

 

理 「なっおあ!さとり!!」

 

さと「理久兎さん!!!」

 

とっさにさとりの手を掴もうとしてが引っ張られる速度が速く手を掴みそこなってしまう。さとりは闇の中へと引きずられていった。

 

さと「理久兎さん!!!」

 

理 「ちっ!待ってろ!!」

 

そう言って理久兎も急いでさとりの後を追いかけるのだった。そしてさとりが連れ去られた場所は、

 

さと「うっうぅん……ここは?」

 

さとりが辺りを見渡すと無数の子蜘蛛が徘徊していて自分は巨大な蜘蛛の巣に体をぐるぐる巻きにされて縛られているのに気がついた。しかもそれのせいでサードアイも機能していない。

 

さと「ぐっうっ!」

 

抜け出そうと試みるが何重にも巻いた蜘蛛の糸は易々と切れるはずもなく余計に体を締め付ける。それを察知したさとりは抗うのを止めて状況を整理する。

 

さと「それにしてもここは?」

 

さとりがそう呟くと笑い声が聞こえてくる。

 

? 「アハハハハハ♪」

 

さと「そこにいるのは誰ですか!」

 

? 「おや?ごめん♪ごめん♪これじゃ姿が見え

   ないよね?」

 

そう言いながら髪を後ろに結んだポニーテールの少女が洞窟の薄暗い闇の中から糸をつたって歩きながらさとりの目の前に近づいてくる。

 

さと「貴女が妖怪土蜘蛛ですか?」

 

さとりは少女に土蜘蛛かと聞くと少女はまた顔に笑み浮かべながら、

 

? 「うんそうだね♪私は妖怪土蜘蛛の黒谷ヤマメ

   って言うんだよろしくね♪」

 

さと「そうですか‥‥すみませんがこれを解いてくれ

   ませんでしょうか?」

 

と、静かに言うが内心は、

 

さと(理久兎さんがいない状況でしかもサードアイ

  も使えない……これは不味いわね……)

 

さとりは常にポーカーフェイスを心がけている。だが今の状況が最悪な事に少し焦りを感じていた。そしてさとりが考えている状況でもヤマメと名乗った土蜘蛛は話を続ける。

 

黒谷「う~んそれは出来ないね♪」

 

さと「聞くのは野暮かもしれませんが理由はなんで

   でしょうか?」

 

黒谷「それは君は私の食料になるからだよ♪でも君

   がここの封印を解いてくれるとは思わなかっ

   たよ♪そのお陰でようやくここから出れるよ

   ありがとうね♪」

 

さと「ならこれを解いてくれても?」

 

黒谷「だからお礼に私が貴女を食べるよ♪」

 

ヤマメは腹が空いているのか聞いていて話が続かない。最早まともな思考ではないのは確かだ。

 

さと(どうすれば……)

 

そう考えているとヤマメは口を開けてさとりに噛みつこうとしてくる。

 

黒谷「それじゃいただきま~す♪」

 

さと(ぐうっ!!)

 

さとりは目を瞑り身構えたその瞬間、

 

ピキ!ピキ!ドガーーーーーーン!!!

 

突然天井が破壊されてそこから1人の男が落下する天井と共に現れる。勿論それは、

 

理 「無事かさとり!!」

 

定番のように理久兎だった。落下した天井の瓦礫等は全てヤマメの糸で抑えられそこに足場が出来上がり理久兎はそこに着地した。

 

黒谷「っ!あんた一体何者だい!!」

 

さと「理久兎さん!!」

 

噛みつこうとしたヤマメは大きく開いた口を閉じて理久兎もたい自分の方を向いて何者かと叫ぶと、

 

理 「誰かって?ここ旧地獄の管理人だ!」

 

黒谷「旧地獄?よく分からないけど私の数年ぶりの

   食事を邪魔するなら容赦しないよ!」

 

そう言いヤマメは自身の糸を手から出して崩れていない天井に当てるとその糸を上り天井に張り付く。

 

理 「さとりこの妖怪が土蜘蛛で良いのか?」

 

そう聞くと縛られてあるさとりは頷いて、

 

さと「理久兎さんここで貴方が殺られたら私達は

   完全にお陀仏です死なないで下さいね!」

 

理 「それは困るな…なら勝たないとね!

 

この光景は何処ぞの赤色の帽子の配管工おっさんが桃姫を救うシチュエーションに似てるなとも思った。とりあえず優先するべきはさとりの救出する事とだ。ヤマメを睨みながら構える。

 

黒谷「お前も食ってやる!!」

 

バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!

 

そう言いヤマメは手から蜘蛛の糸を弾にして自分に向かって撃ち込むが、

 

理 「見える!見えるぞ!俺にもその弾丸がな~

   んてね♪」

 

ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!

 

蜘蛛の糸弾をギリギリの所で笑顔を見せながらマトリクス避けやイナバウアーにブリッジ等をして挑発をかねて余裕で回避する。そのためか挑発が上手くいったのかヤマメは更にイラつき始める。

 

黒谷「何で当たらないの!!しかも避け方が無性

   にクソイラつく!」

 

今度は先程の弾丸ではなく糸そのものを撃ち込むがそれも難なく回避して糸は壁に当たる。

 

理 「ほれほれかかってこいって♪」

 

黒谷「そりゃ!!」

 

ヤマメは先程の糸をゴムのような伸縮性を利用して自身を弾丸にして理久兎に体当たりを仕掛けてくるが…

 

理 「そい♪」

 

それすら回避する。ヤマメ後ろの壁で受け身をとって壁に張り付く。

 

黒谷「クソ~ーー!!」

 

理 「ハハハなら今後はこっちの番な!!」

 

ダッ!!

 

言葉を言い終えるとヤマメの目の前に一瞬で移動して鞭のような蹴りをヤマメに当てようとするが、

 

黒谷「うわっ!!」

 

シューーーーー!!

 

ヤマメは自身の糸でつり上がりそれを回避すると、

 

ドガン!!

 

先程ヤマメがいた壁は理久兎の蹴りで粉々になった。それを見ていたヤマメは顔はみるみると真っ青になっていく。

 

黒谷「あっあんなの食らったら洒落になんないよ」

 

さと「理久兎さん殺したらダメですよ!」

 

理 「あっ………悪い力加減をミスった」

 

黒谷「くっ殺られる前に殺るだけだ!」

 

そう言うとヤマメは理久兎に向かってもう一度ダイブしてくるが正直この勝負もう飽きた。

 

理 「瞬雷」

 

シュン!!

 

ヤマメの目の前から一瞬で姿が消える。それを見たヤマメは理久兎わ探すがもう遅かった。何せもうヤマメの後ろに自分は回り込んだからだ。

 

理 「おしまいだ…わ…」

 

黒谷「なっ!!」

 

トン!

 

声を背後から聞こえたヤマメは後ろを振り向くがもう遅い。首の後ろに軽い手刀を受けたヤマメは気絶し空中にいたヤマメは下へと落ちていった。

 

ドサ!

 

理 「ふぅ~終わった終わった~そうだったさとり

   待ってろ今助ける」

 

そう言い理久兎は断罪神書から黒椿を取り出して、

 

ジャキン!ジャキン!

 

さとりを縛っている蜘蛛の糸をさとりを解放する。

 

さと「理久兎さん助けるのが遅いですよ?」

 

理 「悪い………だが流石にさとりが拉致されると

   は予想外だった流石の俺も焦ったぞ?」

 

さと「……そうですか…でもありがとうございます」

 

理 「ハハハ気にすんな♪さてと土蜘蛛を回収し

   ますかねぇ」

 

そう言い理久兎はヤマメを担ぐ。すると自分が穴を開けた天井から不吉な音がしだす。

 

バキ!バキギ!

 

さと「理久兎さん貴方が開けた天井‥‥更にヒビが

   入ってきてますが?」

 

それを聞き最悪な想像が頭を過った。それは天井が崩れてこの場の全員は生き埋めになるという嫌な想像だ。

 

理 「おっとまさか‥‥さとり!おんぶするから早

   く背中に!」

 

さと「えっ!?」

 

理 「いいから急げ!!」

 

さと「わっ分かりました!」

 

さとりが理久兎の背中に乗ると背中いにいるさとりに、

 

理 「しっかり掴まってろ!!」

 

さと「はい!」

 

そうして理久兎はもうダッシュで走り出す。そして走り出して数分後

 

ドガン!!ドガン!!ドガン!!

 

天井が崩れ始めた。それもその筈何せ地底と言うことを忘れて天井を突き破りそれを支える壁を粉々にしていれば崩れて当たり前だ。

 

理 「うぉー~ー!!」

 

ドガン!!ドガン!!ドガン!!

 

通った後から天井が崩れてくる。その光景を前から見たらアクション映画のイン(ピー)ィー○○(ピー)ーン(ピー)を思い浮かべても何らおかしくはない状態だ。

 

理 「さとり!!瓦礫はまだこっちに向かって来

   てるか!!」

 

そう聞かれたさとりは後ろを少し振り向くと崩れてくる天井が近づいてきていた。

 

さと「えぇ!!急いで!!」

 

崩れていく天井は段々理久兎達の方へと近づいてくる。もう本当に数十Cmまで近づいてきていた。すると目の前にここへ入ってきた入り口が見える。

 

理 「もう少しだ!!」

 

更に速度をあげてその入り口付近まで行ってその通路から抜けると同時に入り口は天井が崩れて塞がった。

 

理 「はぁ…はぁ……あっ危なかった………‥さとり今

   降ろすよ」

 

そう言いさとりを近くの岩に降ろして座らせる。

 

さと「冷や冷やしましたよ………」

 

理 「俺もヤバイと思ったまぁでも水晶の骸骨が手

   に入るならやっても良いんだけどな」

 

冗談混じりに言うとさとりはムスッとした表情で、

 

さと「冗談は止めてください………」

 

理 「あぁそうだな悪かった…さてと帰りますか……

   さとり立てれるか?」

 

さと「勿論立て……あれ?」

 

さとりは立ち上がろうとしてはいるが立ち上がれない。どうやら安心したために力んでいた力が緩んでしまったためしばらく歩けそうにもない。

 

理 「立てないか‥‥ならほら♪」

 

そう言いもう一度さとりに背中を向けて中腰になる。

 

さと「………すいませんが使わせていただきます」

 

そう言いさとりは背中になると自分は立ち上がる。

 

理 「さてと帰りますか………早くしないとこの子が

   目覚めちまうしね」

 

理久兎は右手で担いでいるヤマメを見てそう言うとさとりをおんぶして自身の仮拠点へと帰るのだった。



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第189話 勇儀の友達

理久兎とさとりは命からがら土蜘蛛の黒谷ヤマメを連れてきて自身の寝室で寝かせた。そして帰ってきた理久兎とさとりは、

 

ドン!ドン!スッ~ー!スッ~ー!

 

鬼達が亜狛と耶狛そして黒にこいし達から受け取った大木をノコギリで切断し鉋で木をすいたりトンカチで鉋を調整したりとしていた。そこに笑顔の理久兎と何とか歩けるようになったさとりが現れる。

 

理 「おっす美須々!」

 

美 「おっ!理久兎じゃないか!戻ってきたって

   事は土蜘蛛を連れてきたのか?」

 

理 「あぁバッチリだよ♪」

 

さと「正直色々と冷や冷やしました………」

 

美 「何があったかは知らんがお疲れさん♪」

 

美須々が理久兎とさとりに労いの言葉をかけていると奥から一本角の鬼の勇儀ともう一人短髪の少女が近づいてくる。

 

勇儀「おぉ~理久兎!帰ってきてたのか!」

 

理 「まぁねそっちははかどってる?」

 

勇儀「まぁな♪」

 

と、話していると短髪の少女が勇義に話しかける。

 

? 「ねぇ勇儀………この人が理久兎?」

 

勇儀「あぁそうだ♪」

 

? 「ふぅ~ん……妬ましいわね……」

 

理 「えっ?」

 

突然妬ましいと言われ急にどうしたの?という感覚で驚いてしまった。すると勇儀が軽く説明をしてくれる。

 

勇儀「ハハハ♪悪いな理久兎♪こいつは私の友達の

   水橋パルスィってんだ………まぁ性格はこれだ

   が良い奴なんだぜ?」

 

パル「……よろしく」

 

理 「あっあぁよろしくね♪」

 

そう言い理久兎は手を差し出すとパルスィはそれを握り握手を交わす。

 

パル「噂で聞いたけど私や勇儀より強いのよね妬ま

   しいわ……」

 

理 「いや俺は自分を強いとか思ったことはないけ

   どね?」

 

パル「そう…妬ましいわ……」

 

さとりは「妬ましい」を連呼しているパルスィにサードアイを向けて心を読んでいた。

 

さと「貴方の心は嫉妬でいっぱいですね……」

 

パル「まさか貴女私の心を?」

 

さと「えぇ読みましたよなら今考えている事を少し

   暴露しても?」

 

さとりがそう言うと理久兎はさとりの前に手を翳して遮り、

 

理 「さとりやりすぎだ……」

 

さと「……………………」

 

パル「妬ましいわね人の心を覗くなんて……」

 

さと「えぇ少々癖でして♪」

 

と、2人が言い合いにならないかが不安になってしまう、ため息をついて、

 

理 「はぁ………お前ら出会って早々これでどうする

   ってんだ?少しは落ち着け」

 

勇儀「落ち着けってパルスィ……」

 

理久兎と勇儀に止められたさとりとパルスィは少し黙ってお互いを見つめ合う。

 

理 「やれやれ……‥まぁでもパルスィちゃんは良く

   観察しているね…パルスィちゃんから見て俺

   の妬ましい所は俺の良い所って事だよね?」

 

美 「言われてみると確かにな♪」

 

理 「そこは誉めてくれてありがとうな♪それとさ

   とりも俺を庇ってくれてありがとう♪」

 

と、理久兎の仲裁の言葉を聞いてお互いを見つめ合っていたさとりとパルスィはそれを止めて、

 

パル「妬ましいわね………でもお礼を言われるのは少

   し変な気分ね」

 

さと「…いえ私は別に理久兎さんを庇おうとは」

 

何故だが知らないがさとりの顔が紅くなっていた。大方恥ずかしがってるのだろうと思い気にしなかった。

 

理 「まぁこれでいいか♪さてとそろそろかな?」

 

勇儀「おっどうした?」

 

理 「そろそろ土蜘蛛が起きるかなとね♪」

 

美 「何!なら私も行かせてくれ!」

 

早く土蜘蛛が見たいのか美寿々はそう言うが、

 

勇儀「いや美須々様が行ったら誰が監督するんです

   か?ここは私が行きますよ」

 

美 「うっしょうがないか……なら頼むぞ勇儀」

 

勇儀「分かりました」

 

そう言われた美須々はしょぼーんとしながら仕方なく勇儀に行かせることにした。

 

パル「ねぇ私も連いていって良いかしら?」

 

と、パルスィが訊ねると理久兎は断る理由もないので、

 

理 「別に構わんぞ?」

 

パル「なら行かせて貰うわ……」

 

そうして理久兎達は理久兎の仮拠点へと向かった。

 

神様、少女達移動中……

 

理 「ここが俺らの拠点(仮)だよ♪」

 

パル「ふぅ~ん……」

 

扉を開けて中へ入ると、

 

黒谷「無い!飯がない!私のご飯がない!」

 

そう言いながらヤマメは土間の戸を開けて食糧を探しているようだ。

 

理 「おっ起きたか調子はどうだい?」

 

理久兎が戸棚を開けて食糧を探しているヤマメに言うとヤマメは血相を変えた顔で見てくる。

 

黒谷「あんたはさっきの!ここで会ったが……」

 

と、言う前にさとりが前に出てサードアイでヤマメの心を読む。

 

さと「次に貴女は「百年目!」と言う……」

 

黒谷「百年目!……はっ!」(゜ロ゜;!

 

自分の言いたい台詞を言われてヤマメは戸惑っている。ヤマメへと近づき、

 

理 「腹減ってるだろ?今作ってやるから待ってろ」

 

そう言い理久兎は段座神書から愛刀の包丁を取り出し更に食材を出して料理を作りを開始する。

 

勇儀「おっ理久兎の料理が久々に食えるとはな♪

   なぁお前さんも早く来なよ」

 

黒谷「えっ!?うっうん!」

 

パル「勇儀‥‥理久兎さんの料理って美味しいの?」

 

勇儀「あぁ♪あいつはプロの域だからな♪」

 

さと「…………今日は何かしら…楽しみ♪」

 

4人は理久兎の料理を待つために居間に座り料理を待つ。そして30分後、

 

理 「ほら出来たぞ♪」

 

そう言いながら理久兎は作った料理を並べる。今回は里芋の煮っ転がしに鮭のムニエルそして味噌汁といったシンプルと言っても良い具合に簡単なメニューだ。

 

勇儀「そんじゃいただきます!」

 

黒谷「いただきます!!」

 

パル「いただきます……」

 

さと「いただきますね」

 

そう言い4人は理久兎の食事にありつくのだった。そうして食べること数時間後

 

全員「ごちそうさまでした」

 

理 「お粗末さんね」

 

黒谷「ふぅ~数年ぶりにお腹いっぱい♪」

 

パル「……美味しかったわでも妬ましい限りね」

 

勇儀「やっぱし理久兎の料理はうめえな!本当に

   酒と良く合うんだよ♪」

 

さと「今日も美味しかったです」

 

ヤマメは満足したのか居間で横になり勇儀はまだ酒を飲み続けパルスィは美味しかったことに妬みさとりは黙って皆の心を読んでいた。

 

理 「まぁ満足したなら何よりだ………そんな事より

   勇儀は交渉はしたのか?」

 

勇儀「交渉?………ヤベッ!美須々様にどやされちま

   う!なぁあんたえ~と」

 

勇儀はヤマメの名前が分からず考えているとヤマメは自身の名前を名乗る。

 

黒谷「私は黒谷ヤマメだよ?」

 

勇儀「おっ!そうかならヤマメ協力してくれ」

 

黒谷「へっ?何を協力すればいいの?」

 

勇儀「それは……」

 

勇儀は今おかれている旧地獄の建物について説明をする。そして説明を聞いたヤマメは、

 

黒谷「成る程ね…良いよその条件を受けても」

 

勇儀「おっ!話が分かるな!」

 

黒谷「でも条件があるよ?」

 

理 「条件は?」

 

黒谷「それは……」

 

ヤマメが答えようとするとそれを遮ってさとりが話始める。

 

さと「成る程ここに住ませて欲しいですか」

 

黒谷「えっ貴女どうやって!?」

 

勇儀「あぁさとりは心が読めるからな………」

 

黒谷「そっそうなんだ……それでえ~と住ませてく

   れるのかな?」

 

ヤマメがそう言うと理久兎は笑顔で頷いて、

 

理 「あぁ♪俺らは構わんし拒まないよ♪」

 

黒谷「そう言ってくれると助かるよ♪なら

   すぐに手伝いしますか!」

 

勇儀「よっしゃー私もそろそろ行くかね!」

 

パル「私も手伝うわ勇儀……」

 

そうして3人は旧地獄の復興のために美須々の元へと戻っていった。そして残った自分とさとりは、

 

理 「本当に嵐みたいな連中だな♪」

 

さと「本当ですね……」

 

そんな理久兎の楽しそうな無邪気な笑顔をさとりは頬を紅くさせてただじっと見つめるのだった。



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第190話 旧都の復興終了

旧地獄の面々達のおかげでボロボロとなった廃屋や廃墟は修復され一部の室内の血だらけの床も換えて綺麗な床となり、木材の伐採が終わった亜狛達が人里で和紙を購入してそれを利用して提灯を作ったりとした結果、

 

理 「見違えたな……」

 

さと「前と比べると凄く変わりましたね」

 

美 「おうよ♪私らにかかればこんなもんさ♪」

 

200年ちょっと前と比べるとその町並みは歴然と変化していた。住むにくいと思っていたところも今では都だ。

 

亜狛「凄いですね♪」

 

耶狛「修繕終わりました!」

 

黒 「あぁ♪」

 

勇儀「中々良い仕事が出来たな♪」

 

黒谷「凄い……」

 

パル「しかも橋まで作ってくれたのね……」

 

こい「綺麗♪」

 

こいしが言っているとおり薄暗い都は提灯の光が灯されて妖怪達の都といっても良い風景だ。

 

理 「そういえば美須々俺らの家ってどうなった

   んだ?」

 

美 「あぁ♪安心しろ飛びっきりのを作ってある

   からよついてきな♪」

 

そう言い美須々は自分達を案内してくれた。その場所はかつて黒が見つけた灼熱地獄への洞窟の上に家が建っていたがそれ以前に目を疑った。

 

理 「なぁ………この家って俺らの家か?」

 

美 「あぁ♪私が作った中でも一級品の家だ♪」

 

さと「凄い………」

 

こい「大きいお家だ♪」

 

亜狛「何でか昔のデジャブを思い出すな」

 

耶狛「本当だね………」

 

黒 「魔界の一軒家ちっくな家だな」

 

皆も驚くのも無理はない。何故ならその家は大理石を使っているのか真っ白な洋風な建物で自分達がかつて拠点としていた平安京の寝殿造りとは違い2階建てだがそれよりもとても広い家だったからだ。

 

理 「なぁ中に入っても?」

 

美 「あぁ構わんその前にお前らの家だろ?」

 

理 「なら遠慮なく♪」

 

そう言いその新築の家へと入ると広い玄関ホールに薔薇の紋章が描かれその先には階段があるが少し登ると2つに別れていた。そして天窓としてステンドグラスが装飾としてされておりさらに辺りを見渡すと幾つもの部屋が完備されていて昔の拠点の寝殿造りを思い出していた。

 

理 「凄いな……てかどうやってこんな内装を考え

   たんだよ?」

 

大和の建設物とは思えないため美須々にどうやってこんな内装や外装を考えたかを聞くと、

 

美 「あぁ昔、紫がっ持ってきた大和の国の国外の

   家とかの見取り図を見てなそれを自己流で再

   現したんだ………不満か?」

 

理 「いや全然良い寧ろセンスがあって良いね♪」

 

気に入ってしまった。本当に良いセンスだ。そして自分以外の5人はというと、

 

こい「凄いよお姉ちゃん♪こんなんにも広いお家は

   初めてだよ♪」

 

耶狛「お兄ちゃん!二階があるよ!」

 

耶狛とこいしも気に入ったようではしゃぎ回っていた。

 

亜狛「こら走るなって!」

 

黒 「本当に広いなそれでいてこのちょっと大人の

   雰囲気の内装センスが良いな」

 

美 「おっ!嬉しいことを言ってくれるねぇ!」

 

理 「さとりは気に入った?」

 

さと「えぇとても♪」

 

それを聞いて理久兎も良かったと笑顔となり美須々に対して礼を述べることにした。

 

理 「美須々こんな良い家をありがとうな♪」

 

美 「ハハハ♪気にすんな理久兎♪このぐらい趣味

   でやってるようなもんさ♪」

 

これが趣味と言っている美須々の力量が計り知れない。

 

さと「理久兎さん私達も少し見取りを見に行きま

   しょう?」

 

理 「そうだな♪」

 

美 「なら私が案内してやるよ♪」

 

理 「頼むよ♪」

 

さと「お願いします……」

 

そうして理久兎とさとりは美須々に連れられて家を案内してもらう。

 

美 「見て分かるがこの真正面の階段を登れば2階

   に行けるがまずは下を案内するよ」

 

理 「あぁ分かった♪」

 

美 「ならまずはこの階段の右の通路からだ」

 

そう言っている美須々の後を着いて行くと飾りの柵で囲まれた小さな庭が見えてくる。それを美須々は説明してくれる。

 

美 「あれはまぁ簡単に言えば中庭みたいなもんだ

   あそこに好きな植物でも植えてくれ」

 

理 「あぁ♪そうさせてもらうよ♪」

 

さと「緑を増やせば憩いの場になりそうですね」

 

美 「そんであそこの扉は分かるだろ?」

 

美須々が指差した所を見ると結構頑丈に作られた扉と言うよりか門が見える。

 

美 「あそこは灼熱地獄へと繋がっているから入る

   時は気を付けろよ?」

 

どうやら黒が見つけた灼熱地獄への入り口に扉を設置してくれたようだ。

 

美 「後は‥‥その灼熱地獄を利用して床暖房も完備

   してるから1階はけっこう暖かいぞ?」

 

理 「…昔より進化してるだと……」

 

美須々のスペックに驚いていると、

 

さと「美須々さん厨房はどこにありますか?」

 

美 「厨房はこっちだ」

 

そう言い美須々厨房へと案内してくれる。そこに映った厨房は洋風ならではの白を貴重としたキッチンが完備されており台所に流し台はたまた食器を入れる食器棚までもが完備されていた。しかもまだ使っていないためピカピカだ。

 

理 「スゲェ……」( ; ゜Д゜)

 

さと「最早匠の領域を越えてますよね……」

 

美 「はっはっは♪気に入ったか?」

 

理 「気に入らないわけがない!」

 

なおこれを滅茶苦茶嬉しい昔からこんな自分だけの真っ白なキッチンで料理するのが少なからず夢だったからだ。

 

美 「そいつは良かったよ♪他にも案内してやる

   よ来な♪」

 

理 「おう♪」

 

その後美須々は図書室の場所や洗面場それに多数の部屋をこと細かく説明をしてくれた。

   

理 「いやはや本当にありがとうね」

 

さと「ありがとうございます………」

 

美 「おう気にすんな理久兎にさとり私が作りたく

   て作ってるようなもんだからな♪」

 

理 「これは此方もそれ相応のお礼をしないとな‥‥

   そうだなら美須々達にお礼として2つ程お礼

   をするよ♪」

 

美 「何だいお礼って?」

 

自分が考えたお礼を笑顔で美寿々に伝える。

 

理 「1つは美須々達が作り直した旧都それらを

   美須々達が統治できるようにするよ♪」

 

美 「つまり私らに旧都を任せるってことかい?」

 

理 「まぁそうだな好きに使ってくれもう1つは」

 

理久兎がもう1つを言いかけようとすると、

 

さと「お礼に大量のお酒を送って宴会しようって

   とこでしょうか?」

 

理 「そうそうお酒を……えっ!さとり!まさか俺

   の心を読んだのか!?」

 

自分の心が読まれないように相手のからの能力による干渉は理で効かない筈なのも関わらず考えていることがバレてしまい驚いたためさとりに問うとさとりはクスクス笑いながら、

 

さと「いえ♪理久兎さんが言いそうな事を予想した

   だけですよ♪」

 

理 「そっそうか………ビビったよ♪」

 

さと「ふふっ♪」

 

そんな会話をしていると、

 

美 「仲が良いんだなお前ら」( ・∀・)

 

美須々にそう言われたさとりは若干だが顔が紅くなったが自分は笑いながら、

 

理 「そうか普通だと思うけど?」

 

と、言うとさとりは少しムスッとするがまた元の平常心に戻り、

 

さと「理久兎さん美須々達にお酒を分けなくて良い

   んですか?」

 

理 「あっそうだった………まぁさとりが言っちまっ

   たけど美須々♪皆で仲良く酒飲まない?」

 

美須々に提案すると美須々は笑いながら、

 

美 「良いねぇならせっかくだ皆で飲もう!」

 

理 「決まりだな♪なら亜狛と耶狛に頼んであの

   2人も呼ぶとするかな♪」

 

さと「あの2人?」

 

理 「あぁ色々と世話になったからね♪」

 

それが誰なのかは宴会で会うだろうから内緒にしようと思った。だが恐らく皆はびっくりする存在だろう。

 

美 「まぁ良いかよし理久兎!そうと決まれば皆

   で宴会だ!」

 

理 「はいはい♪」

 

と、言いかけているとさとりは2人に、

 

さと「所でこの家の名前ってあるのですか?」

 

それを聞いた理久兎と美須々の2人はお互いに見つめ合うと

 

理 「あるの?」

 

美 「いや考えてないな?」

 

さと「そうですか……なら私がこの家に名前をつけ

   ても?」

 

理 「構わないよ♪」

 

それを聞いたさとりは少し考えて家の名前を答えた。

 

さと「地下にありなおかつ悪霊が潜む場所からとっ

   て地霊殿と言うのはどうでしょうか?」

 

理 「良いんじゃない?」

 

美 「中々センスあるな……」

 

さと「なら決まりですね♪」

 

こうして理久兎達は旧都の復興と自分達の家もとい地霊殿が建った記念の宴会を開催するのだった。



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第191話 地底初の宴会

薄暗い中で提灯の明かりが照らし出しているここ数時間前ようやく復興した場所の旧都では……

 

鬼 「くぅはぁーーー!!最高だぜ!」

 

妖怪「元大将の酒うめぇな!!」

 

鬼達や妖怪達が酒を意気揚々と飲み笑いあっている。そんな中の一角で、

 

理 「ゴク!ゴク!ゴク!プゥハァーー!」

 

美 「流石だ理久兎!良い飲みっぷりだ!」

 

理久兎と美須々そして勇儀とで酒飲み大会が勃発していた。理由はかつて負けた美須々が勇儀がリベンジをしてきたからだ。

 

勇儀「今度は私だ!」

 

今度はそう言いうと勇儀は星熊盃に注がれている酒を飲み干そうと盃を片手で上へと持ち上げる。その光景を見ている周りの妖怪達は、

 

さと「理久兎さんや鬼達ってここまで飲むのね……」

 

黒 「すっすげぇ……」

 

こい「黒お兄ちゃんも負けちゃダメだよ♪」

 

黒谷「いいや~うまいなぁ♪」

 

パル「本当ね……」

 

? コク♪コク♪

 

そう言いながら皆は理久兎からの贈り物の酒を飲み続けるとここで1人気づいた者がいた。

 

黒谷「あれ?そういえば貴女は誰?」

 

そうここで無口?で白装束だが、一番目立つのはその少女がすっぽりの収まっている大きな桶だ。

 

? 「…………!!」

 

ヤマメに「誰?」と言われると酒を飲んで大騒ぎしていた理久兎や勇儀そして美須々、その他にもこの周りで酒を飲んでいる妖怪達も少女をちらりと見ると少女は大きな桶の中に顔を隠す。

 

勇儀「なぁあんたは誰だい?」

 

美 「ん?この桶……あんたもしかして釣瓶落とし

   かい?」

 

美須々に釣瓶落としかと聞かれた少女は顔を半分覗かせて首を縦に振る。

 

理 「釣瓶落としって確か………結構凶暴な妖怪だっ

   たような?」

 

黒谷「え~と君の名前は?私は黒谷ヤマメ♪」

 

勇儀「私は勇儀だ♪」

 

パル「パルスィ……」

 

と、自己紹介をしているとさとりがサードアイで心を読んで釣瓶落としの名前を言おうとすると、

 

さと「成る程貴女の名前は………んん!!」

 

理 「はいはいさとりは少しだけ静かにしよう♪」

 

理久兎がさとりの口を片手で抑えて名前を言わせないようにする。だが心を読めるのはさとりだけではない。

 

こい「へぇ貴女の名前ってうん~ー!!」

 

黒 「こいしも黙ってろよ」

 

こいしに限っては黒に口を塞がれる。2人の名前の先出しを防いだ結果その少女は恥ずかしがりながら名前を名乗る。

 

? 「キスメ……」

 

黒谷「そっかキスメね♪」

 

勇儀「よろしくな♪」

 

パル「……よろしく」

 

キス ……コク…

 

理久兎から見ても彼女は内気だなと思っていたが心では、

 

理 (でも釣瓶落としって人の首をマミって桶に

  いれて持ち帰る何て聞いたけどまっいっか…)

 

これ以上模索するのは失礼と考えたためあまり考えないようにした。すると今度は裂け目が開かれるとそこから4人の男女が姿を現した。

 

亜狛「マスター連れてきましたよ♪」

 

耶狛「つれてきたよ!」

 

亜狛と耶狛は理久兎に頼まれてある人物達を連れてきてもらうように指示を出していた。その人物達とは1人は身長が低い女性は幻想郷の閻魔こと四季映姫ヤマザナドゥそしてもう一人の女性は短髪を2つに結んで大鎌を持っている小野塚小町だ。

 

小町「理久兎さんご用件って……また凄いことに

   なってるねぇ……」

 

映姫「怨霊達の次は妖怪達ですか……」

 

理 「おっ来た来た♪2人共今回は奢るから酒飲

   まない?」

 

理久兎は自分愛用の盃を2人に見せると2人は、

 

小町「おっ!理久兎さん太っ腹!」

 

映姫「こら小町!仮にも貴女の上司にあたるんで

   すからそのような事は………」

 

理 「いいから映姫ちゃんも飲もうよ♪」

 

亜狛「行きましょう♪マスターもあぁ言ってますし」

 

耶狛「行こうよ♪映姫ちゃん♪小町ちゃん♪」

 

小町「映姫様行きましょうよ♪」

 

映姫「はぁ~分かりました」

 

そうして映姫や小町もこの宴に加わった。

 

映姫「ところで理久兎さんは何で私達を宴会に?」

 

理 「理由は簡単♪君らが居なかったらこんな楽園

   は出来なかったからな♪そのお礼と思って招

   待させてもらったよ♪」

 

小町「いや~理久兎さんの懐の深さは深いねぇ……」

 

理 「ハハハ♪小町良いこと言うな♪ほらほら飲め

   飲め♪」

 

小町「それじゃいただくよ♪」

 

映姫「それではいただきますね………」

 

亜狛「俺らも飲もうか耶狛?」

 

耶狛「うん♪」

 

4人は妖怪達に混じって理久兎から注いでもらった酒を飲む。映姫と小町を見ていた美須々達は不思議に思ったため美須々が代表で理久兎に聞く。

 

美 「なぁ理久兎その人達って誰だ?」

 

理 「ん?あぁ彼女達はこの地獄で結構偉い立場の

   人達だよ?」

 

勇儀「えっ!?」

 

映姫「申し遅れましたね私ここ幻想郷付近の地獄を

   管理している閻魔の四季映姫・ヤマザナドゥ

   と申します以後お見知りおきをそしてもう1

   人は私の部下の……」

 

小町「死神の小野塚小町よろしく♪」

 

映姫達が自己紹介を終えると周りのさとりと亜狛、耶狛最後に黒以外の妖怪達は驚いた。

 

全員「えっ閻魔?!」

 

理 「ほらほら皆さっきみたいに酒飲んでくれ」

 

そう呼び掛けると妖怪達はまた酒を飲み始めた。

 

美 「まさか閻魔がこんな辺境にくるなんてな」

 

理 「そういえば言ってなかったなこの旧地獄は俺

   が統治はしているけど実際は映姫ちゃんに報

   告書とか送っているんだぞ?」

 

勇儀「そうなのか!?」

 

映姫「えぇ理久兎さんの報告書で聞かされてはいま

   した………ですがまさかこんなに増えてしかも

   旧都まで復興させるとは思いませんでしたけ

   ど………」

 

理 「これは彼女達の賜物だよ♪」

 

映姫「そうですか」

 

小町「さぁじゃんじゃん飲みましょう映姫様♪」

 

理 「おうじゃんじゃん飲め飲め♪」

 

こうして理久兎達は宴会を楽しむのだったがまだこの時は知らなかった。仲間が増えるというのは闇もまたあると言うことを、

 

こい「美味しいねお姉ちゃん♪」

 

さと「えぇ♪」

 

それをまだ知るよしもなかった。



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第192話 心を閉じる

旧都が復興してから約10年の月日が経った。旧都は鬼達に支配させてさとりは灼熱地獄と怨霊達の管理、理久兎は旧地獄全体の管理と地上に怨霊達が湧き出ないように増えたら掃除をするという仕事をしていた。

 

理 「はぁ~報告書はこんなもんか」

 

亜狛「やっと終わりですね」

 

理 「亜狛さとりの方に行かなくて良いのか?」

 

理久兎はさとりの仕事の手伝いをしなくて良いのかと聞くと亜狛は笑顔で、

 

亜狛「大丈夫ですよ耶狛も耶狛なりに出来ますか

   ら……」

 

ここだけの話だが仕事を効率よくこなすために亜狛は理久兎の手伝いを耶狛はさとりの手伝いをする事が殆どだ。黒にいたってはこいしの遊び相手と従者達はそれぞれの仕事をこなしていた。

 

理 「そうかい‥‥それなら仕事を頑張ってくれてい

   るさとり達には久々にご褒美を作るか♪」

 

亜狛「女性陣達は喜びますねマスター♪」

 

そう言うとデスクから離れて理久兎は厨房へと向かい亜狛は資料の片付けなどの整理を行うのだった。厨房へと向かっていると、

 

黒 「あっすまぬが主よこいしを見なかった?」

 

そう言いながら黒が理久兎に近づいて訊ねると理久兎は首を横に振って、

 

理 「いや知らないぞ居なくなったのか?」

 

理久兎が聞くと黒は首を縦に振る。

 

理 「う~んこいしちゃんの事だから迷子はないだ

   ろうけど問題はさとりだよな」

 

黒 「あぁ彼奴こいしの事を溺愛してるからな」

 

さとりにとって唯一の血を分けた妹のためさとりはこいしを溺愛しているのはよく分かる。

 

理 「そうだなしょうがない俺も捜すから黒お前も

   協力してくれ」

 

黒 「分かった……」

 

理久兎は断罪神書を広げてその中から地底の分布が示された魔法の地図を取り出すとそれを広げてこいしを捜す。

 

理 「こいしは…いたここだ……」

 

Coisiと書かれている矢印を見つけてそこに指を指して黒に教えると、

 

黒 「ありがとうな主よ迎えに行ってくる」

 

理「なら俺も行くよ……ちょっとばかし買いたい物

  があるからさ♪」

 

黒 「そうかならそれも買いながら行こう」

 

理 「オーライだ♪」

 

こうして理久兎と黒はこいしの迎えに行くのだった。

 

神様、従者移動中……

 

地底で唯一妖怪達で賑わう小さな都市10年前に妖怪達の手によってふたたび活気が現れたこの場所は旧都と呼ばれる場所で理久兎と黒はこいしを探す。

 

黒 「マスターこいしは本当にここに?」

 

理 「あぁ地図だとここなんだがなぁ」

 

そう言いながら理久兎と黒は辺りを見渡すと近くに細い裏へと続く路地が見える。そこに膝を抱えながら座っている帽子を被った少女、こいしを発見した。

 

理 「黒いたぞ」

 

黒 「そんな所に…お~いこいし早く帰るぞ」

 

そう言いながら黒がこいしに近づくとこいしの目は光を失っていた。

 

こい「黒おにいちゃん……」

 

黒 「こいし何があった?」

 

声も元気がなくこれまでのこいしとはうって変わってとても奇妙に見えた黒はこいしに何があったかを聞くと、

 

こい「皆の心を見るのが怖い……もう見たくない」

 

理 (っ!……こいしに何があったんだ……ひとまずは

   ここから離れるか……」

 

そう考えた理久兎は黒に指示を出す。

 

理 「黒こいしを早く地霊殿に連れて行くぞ」

 

黒 「分かった!」

 

黒はこいしをだっこすると自分についていく。

 

理 「ひとまず何があったかだが……」

 

そう考えながら歩いているとヒソヒソと声が聞こえてくる。

 

妖怪「(おいあいつ……)

 

妖怪「(あぁぬらりひょんにとりいった覚妖怪だろ?)

 

妖怪「(何であんな奴らを気に入ったんだか)

 

妖怪「(ぬらりひょんも地に落ちたな……)

 

などと小声ではあったが明らかにこいしに対しての悪口なのは明白だ。これには流石の自分もぶちギレたし黒も眉間にシワを寄せていた。

 

理 「黒…お前は先に行け……」

 

黒 「主よ俺も奴らを破壊したいんだが?」

 

理 「いや今はこいしを連れていけ」

 

そう言うと黒は自身の服を引っ張って泣いているこいしを目にして、

 

黒 「分かった主よキツいのをくれてやってくれ」

 

理 「分かった…そっちは頼むぞ……」

 

理久兎のその言葉に頷いた黒はこいしを抱き抱えて地霊殿へと戻る。とりあえず陰口をたたいた妖怪の1人に笑顔で近づいて、

 

妖怪「なっなんだよ!!」

 

ガシッ!

 

その妖怪の首を片手で掴み握力を込めてその妖怪の首を締め上げつつ腕の筋力で持ち上げる。流石の妖怪も力で振り払おうとするが自分の方が力が強く振りほどけそうもないのかバタつかせる。

 

妖怪「あがっ!あぁ!!」

 

妖怪「ひっひぃ!!」

 

この光景を見ていた妖怪達は尻餅をついてその光景を見るしかなかった。それほどまでに自分の逆鱗に触れたのだから。

 

理 「てめぇら………ここのボスは確かに美須々だが

   本来は俺がボスだもしここで俺の身内の陰口

   や悪口をほざいてみろよ?」

 

妖怪「あっあぁ!!!」

 

理 「てめぇらの存在を理の名の元に根絶するぞ

 

どさっ!

 

妖怪「げほっ!げほっ!」

 

理久兎はそう言うと腕に込めていた力を緩めて首を締めて持ち上げていた妖怪を離す。

 

理 「さっさと失せろ……もしまた俺の目の

   黒い内に悪口、陰口を言うならば……

   その時は存在を消されると思え!」

 

妖怪「ひっひぃ!!!」

 

こいしの悪口をたたいた妖怪達は理久兎に恐れをなして逃げ出した。この光景を見ていて、

 

理 「所詮は口だけの雑魚か………」

 

もうこれしか言えなかった。元々は美須々と勇儀の提案で地上で嫌われた妖怪達を保護する場所へとなった。それ故に元々嫌われやすい覚り妖怪は更に陰口を叩かれる存在となっていた事にようやく気がついたのだ。

 

理 「…今はこいしを助けないとな……」

 

そう述べてこいしが運ばれた地霊殿へと急いで向かうのだった。

 

神様帰宅中……

 

地霊殿ではこいしの症状が深刻なため、さとりに亜狛と耶狛そして黒がこいしから何があったのかを聞いていると、

 

理 「黒!こいし!」

 

そう言いながら理久兎が駆け足で帰ってくると目の前の光景は旧都の片隅で膝を抱えてうずくまっていた時と同じようにこいしが椅子に座り光を失った目で理久兎を見る。

 

さと「理久兎さん」

 

亜狛「マスター……」

 

耶狛「マスターどうしよう……」

 

黒 「すまない俺がしっかり見てれば………」

 

理久兎はうずくまっているこいしに近づいてこいしの目線に合うように片膝をついて座り、

 

理 「こいし心を見るのは怖いかい?」

 

と、こいしに聞くとこいしは黙ったままその首を縦に小さく振った。

 

理 「さとり‥‥こいしに何があったか分かるか?」

 

そう言われたさとりは頷いてこいしの心の声を理久兎に伝える。

 

さと「………新参者の妖怪達に出ていけや消えろなど

   の陰口を言われたみたいですその他にも………

   っ!こいしに石を投げつけた者までいる何て

   許せない!」

 

それを聞いて自分以外のこの場の全員が怒りを露にし殺気を放出させた。普段は笑顔の耶狛や物静かな亜狛そして兄と慕われていた黒や冷静なさとりまでもが怒った。

 

耶狛「マスター雑魚いやゴミは潰していい?」

 

亜狛「それだけじゃ生ぬるいかな灼熱地獄の炎で灰

   にしてやらないと……」

 

黒 「あの頃のように残酷かつ惨たらしく引き裂い

   てズタズタにしてやる」

 

さと「秘密を全て暴いて永遠のトラウマにしてあげ

   ないと気がすまない……」

 

そんな4人に理久兎は大声をあげて、

 

理 「お前ら落ち着けまずはこいしを助けるのが先

   だろうが!」

 

そう述べると全員はその殺気をしまいこんだが怒りが消えたわけではない。

 

理 「……こいし…もう他人の心を読みたくないの

   かな?」

 

先程、黒に連れていかれるまえに述べた「皆の心を見るのが怖い……もう見たくない」これを聞いていたためこいしに聞くとこいしはまた小さく頷いた。

 

理 「なら心を読めなくする方法はあるよ………」

 

さと「……どういうことですか?」

 

理 「自分の心を閉じればいい」

 

こい「心を…閉じる……?」

 

こいしは小さな声でそう言うと理久兎は頷いて、

 

理 「あぁ…その手助けなら俺は出来るだけどデメ

   リットもある……」

 

さと「デメリット?」

 

理 「感情の一部が欠落する事とさとり君はこいし

   の心を読むことが出来なくなる」

 

それを聞いてさとりは驚いた。自分の妹とこれまでとっていた心での会話が出来なくなると聞けばさとりも驚くだろう。

 

理 「俺はこいし…君の意見を聞きたい……」

 

それを聞いたこいしは理久兎に、

 

こい「お願い…理久兎お兄ちゃん…私の心を閉じて

   もう聞きたくも見たくもない!」

 

理 「さとり………」

 

確認のためにさとりを見るとさとりは理久兎に頭を下げて、

 

さと「お願いします理久兎さん妹を…こいしを助け

   て下さい………」

 

更にそれに黒と亜狛そして耶狛も頭を下げて、

 

黒 「頼むマスターこいしを救ってくれ」

 

亜狛「お願いします」

 

耶狛「こいしちゃんを助けたい」

 

この場の全員がこいしを助けたいと願っているのは充分に分かった理久兎はもう一度こいしに顔を向けて、

 

理 「それじゃやるよ」

 

理久兎はこいしに言うとこいしはずっと同じように頷く。

 

理 「それじゃ俺の目をよく見てね」

 

理久兎はこいしの頭を優しくを両手で掴みこいしの目を見て、

 

理 「ルールを制定する目の前にいる少女の心は閉

   ざされる」

 

そう述べてこいしの瞳を見つめるとこいしのサードアイがどんどん閉じていきやがて完全にその目を閉じた。

 

理 「こいしちゃん、さとり達の心を読めるか?」

 

そう聞くとこいしはさとりや亜狛や耶狛、そして黒を見ると気がつく。4人の心が読めないことに、

 

こい「心が読めない……」

 

理 「さとりはこいしの心を読めるか?」

 

理久兎に聞かれたさとりはこいしの心を読もうとするが、

 

さと「読めません……」

 

理 「なら成功かな………こいしちゃん君は覚妖怪だ

   けど覚妖怪ではなくなった今の君は特異な存

   在だそれを忘れちゃダメだよ?」

 

そう言われたこいしはうずくまっていた状態から理久兎に抱きついて、

 

こい「理久兎お兄ちゃん…ありがとう……」

 

そう述べるとこいしは目を閉じて眠ってしまった。サードアイの目を閉じるのに力を使い果たしたのだろう。寝てしまったこいしを理久兎は抱き抱えてこいしをベッドへと連れていき寝かせる。

 

理 「4人共この件に関しては俺にも責任はある

   済まなかった……」

 

理久兎は4人に背中を向けて言うと4人は、

 

黒 「いや主だけが悪い訳ではない」

 

亜狛「この事にもっと早く気がついていれば」

 

耶狛「起きなかったんだよね……」

 

さと「理久兎さん私は仕返しがしたいです妹をこん

   な仕打ちをした妖怪達に!」

 

と、各々の事を述べると理久兎は、

 

理 「今回の件は俺から美須々に話しておくだから

   お前らは手を出すな」

 

黒 「何でだ主!俺らにとってこいしは妹みたいな

   もんだそれを黙って見てろって言うのか!」

 

理 「そうは言っていない………今はまだ待てと言っ

   ているだ」

 

亜狛「マスターはただではやられない……」

 

耶狛「やるときは徹底的にやるそれがマスターの

   心情だからね……」

 

さと「えっ?」

 

この時、長く従者として使えていた亜狛と耶狛は感ずいていた。自分の主がただではやられなかったことを。そしてそれはさとりにも聞こえていた。

 

理 「それじゃ俺は美須々に掛け合ってくるから暫

   くは待っててくれ」

 

そう言い理久兎は出ていった。そして残った4人は寝ているこいしを心配しながら看病するのだった。その数時間後ここ旧都の一角の居酒屋で美須々と秘密裏に話をしていた。

 

理 「てことだ……少し騒ぎになるが許してくれ」

 

美 「いや構わんないよ…こちらも少々だが新参者

   には困っててねこれで少しは治安が良くなる

   だろ?それに今回の件は私や勇儀にも非はあ

   るからねぇ所でその帽子のチビはどうしたん

   だい?」

 

理 「今はゆっくりと寝ているよ……」

 

美 「そうかい………とりあえずは分かったから後は

   こっちに任せな」

 

理 「頼んだ……」

 

理久兎は美須々にそう言うと席から立ち上がり居酒屋を後にした。

 

美 「さてと私もいっちょやりますか……」

 

美須々もそう言い酒を飲み干すと立ち上がり理久兎と同じように居酒屋を後にした。その後、美須々の激励によって覚妖怪に対しての悪口を言う事べからずと言い陰口は少なくはなった。だがここ路地裏では2人の妖怪が愚痴をこぼしていた。

 

妖怪「ちっ!忌々しい何でここの奴は覚妖怪なんぞ

   の肩を持つんだよ!!」

 

妖怪「本当だぜ!」

 

妖怪「こんなことならもう少し石を投げておけば良

   かったとつくづく後悔した」

 

妖怪「俺も投げておけばよかったぜ」

 

妖怪「あぁ!イラつく!!」

 

ガスッ!

 

等と言ってその内の妖怪が近くにあった小石を蹴飛ばした。すると蹴飛ばした方向に1人の男が立っていた。

 

理 「ほう…美須々に言われてもなお陰口を叩くか

   この雑魚は……」

 

妖怪「てってめぇは!!」

 

妖怪「やべぇ!!」

 

妖怪2人は逃げようにも理久兎が立っている方向でないと出られないため袋の鼠状態となっていた。

 

理 「よく見ればお前‥‥俺が首絞めて脅した奴じゃ

   ないかそれに石投げたのお前か?」

 

妖怪「ひっひぃ!!」

 

理 「俺は忠告したはずだ…次はないと……♪」

 

かつて紫を助けたい時のように残忍な笑みを浮かべて怯える妖怪達に近づいていく。

 

妖怪「おっお助け!」

 

妖怪「やっ止めてく……!!」

 

妖怪達は必死に助けをこうが今こ理久兎には関係なかった。

 

妖怪達「ギャーーーーーーーー!!!!」

 

この後悲鳴を聞いて駆け付けた者達が見た光景は異様だったとされている。妖怪2名が地面に頭から埋められて周りには血が飛び散り気絶していたと述べられるのだった。



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第193話 家族が増えました

ある日の昼下がりといっても空は暗いが理久兎は厨房で何時ものように料理を作っていた。

 

理 「ズズ……うんこれならいけるな」

 

そう呟いて味見をしていると厨房の扉が開いてそこから帽子を被っている少女こいしがやって来る。

 

理 「あれ?こいしちゃんどうしたの?」

 

こい「理久兎お兄ちゃんにはやっぱり分かっちゃう

   んだねお姉ちゃん達は中々気がつかないのに

   う~ん残念だなぁ~」

 

前回の話を見ていて「えっ!?もう復帰したの?!」と思っているだろう。あの後こいしは目覚めて心が読めなくなった事を喜んだ。だが覚妖怪としての能力は失われた。それ故なのかそれを補うかのようにこいしは新たな能力を開花させた。それは、

 

理 「俺だけは気がつくよ♪こいしちゃんがどれだ

   け無意識を操ってもね♪」

 

そう言い理久兎はこいしの頭を撫でる。こいしが新たに開花させた能力は「無意識を操る程度の能力」だ。この能力は自分から見ても凄い能力だったがやはり自分には通用しなかった。

 

こい「はぁ~まぁっ良いや♪」

 

理 「それで何しに来たの無意識に行動して?」

 

理久兎が何しに来たのかを聴くとこいしは笑顔で、

 

こい「う~ん良い臭いがしてかな?」

 

理 「ハハハ♪もうそろそろできるよ」

 

こい「メニューは?」

 

理 「今回はねトマトがふんだんに手に入ったから

   ミネストローネとデミグラスソースのハンバ

   ーグそれにざく切りで切ったトマトをあしら

   えたサラダと後は主食としてパンかな?」

 

こい「相変わらず理久兎お兄ちゃん料理得意だね」

 

理 「そうでもないさ♪そうだミネストローネの

   味見する?」

 

味見をするかと聞くとこいしは笑顔で頷く。それを確認し小さな器にミネストローネを少し注いでこいしに飲ませる。

 

理 「どうだ?」

 

こい「うん♪美味しい♪」

 

理 「なら完成だねそれならこいしちゃん皆に飯だ

   からって言ってさダイニングに集めてくれる

   かい?」

 

こい「いいよ♪」

 

そう言うとこいしは厨房から出ていった。

 

理 「さてともそるか………」

 

1人となった厨房で理久兎はそう呟いて料理をもそりダイニングルームへと運ぶのだった。

 

神様移動中……

 

ダイニングルームへ料理を運びそれぞれのテーブルへと並べていると扉が開きそこから、さとり、こいし、黒が入ってくる。

 

こい「理久兎お兄ちゃん連れてきたよ♪」

 

理 「ありがとうな♪……あれ?亜狛と耶狛は?」

 

理久兎が亜狛と耶狛の所在を訊ねると3人は首を横に振って、

 

さと「いえ……私は知りませんが……」

 

こい「私も知らないけど……」

 

黒 「我も知らんぞ?」

 

どうやら全員、亜狛と耶狛の所在については知らないようだ。

 

理 「あいつら何処に行ったんだか‥‥あっ3人共

   もう食べてていいよ」

 

ドーーン!!

 

理久兎がそう述べているとダイニングルームの扉が勢いよく開きそこから耶狛が現れた。

 

耶狛「マスター!!」

 

理 「耶狛お前何処にいたんだ?」

 

急いでやってきた耶狛に理久兎は何処に行っていたのかと聞くと耶狛は手に持っているもの見せる。

 

耶狛「これ拾ったんだけどどうしよう?」

 

耶狛の手にあったのは卵だ。それもこの辺だと珍しい柄をしていた。

 

黒 「……耶狛その卵何処から拾ってきた?」

 

耶狛「う~んと……灼熱地獄から?」

 

それを聞きその卵の中身について大体察しが出来た。

 

理 「恐らくそれは地獄鴉の卵だな」

 

さと「地獄鴉?」

 

理 「あぁ……主に灼熱地獄を住みかにしている結

   構獰猛でなおかつ賢い鳥なんだが耶狛さ拾っ

   たって聞いたが巣から拝借したわけじゃない

   だろうな?」

 

それを聞いた耶狛は首を横に振って卵を拾った経緯を話す。

 

耶狛「違うって灼熱地獄の怨霊達を掃除してたら四

   隅の方に1つだけ落ちてたんだよ!」

 

こい「それって巣から落ちたのかな?」

 

理 「恐らくな‥‥それで耶狛それをどうするんだ

   これ?調理ならするが?」

 

と、言うと耶狛は急いで卵を胸に隠して、

 

耶狛「この卵は私が育てる!いくらマスター達が

   反対しても私は育てるからね!」

 

耶狛はその卵を育てたいようだった。

 

理 「別に俺は構わんぞ?たださとりは?」

 

さとりに話をふるとさとりは少し考えて、

 

さと「構いませんよ…私も動物は好きですし……」

 

こい「私もいいよ♪」

 

黒 「しっかり育てろよ耶狛……」

 

理久兎を合わせた4人は飼っても構わないと聞いた耶狛は笑顔で、

 

耶狛「ありがとうマスター♪それに皆♪」

 

耶狛は卵を大事に抱えながそう言うと 耶狛に、

 

理 「耶狛、とりあえずその卵を何処かに置いて

   飯を食べようそういえば耶狛さ亜狛は何処

   に行ったんだ?」

 

耶狛の兄の亜狛について聞くと耶狛は首を横に振る。

 

耶狛「お兄ちゃん私は知らないよ?」

 

と、言っていると、

 

ドガーーーン!!

 

ダイニングルームの扉のが耶狛と同様に勢いよく開き何かを抱き抱えた亜狛が現れた。

 

亜狛「マスター!!」

 

理 「なんだろデジャブを感じた……」

 

さと「奇遇ですね……」

 

そんな事を話していると亜狛が息を切らした声で、

 

亜狛「マスターすぐにこの子を助けて下さい!」

 

そう言いながら亜狛の抱き抱えたられている弱っていた黒い子猫を見せる。それを見ていた理久兎は、

 

理 「黒!すぐに毛布を!さとり達はこの子を少

   し見ていてくれ!」

 

黒 「分かった!!」

 

さと「分かりました!」

 

理久兎と黒は大急ぎで毛布と温い哺乳瓶に入ったミルクを持ってくる。

 

理 「亜狛その子を!」

 

亜狛「はい!」

 

亜狛から黒い子猫を渡してもらい黒が持ってきた毛布でくるんで子猫にミルクを飲ませる。子猫にミルクを飲ませながら子猫を拾った経緯について訊ねる。

 

理 「亜狛この子は何処で拾った?」

 

理久兎が聞くと亜狛は何処で拾ったかを答える。

 

亜狛「地上との通路で小さく丸まったこの子を見

   つけてそれで妹と重ねてしまって」

 

それを聞いた理久兎はかつて出会った時の亜狛と耶狛を思い出した。

 

理 「懐かしいなぁ………」

 

亜狛「そのお陰で私達とマスターと会えたんです

   けどねところで耶狛その卵は?」

 

耶狛「これ?これは私が育てるの♪」

 

亜狛「本当に!?」

 

理 「それは本当だ……なぁ亜狛…この子はどうする

   んだよ?」

 

亜狛に聞くと亜狛は悩みながら頭を押さえる。

 

亜狛「それは……分かりません」

 

と、聞いたさとりは理久兎に提案をする。

 

さと「なら理久兎さんその子も飼いませんか?」

 

理 「えっ?俺は構わないけど…さとりは

   迷惑なんじゃ……」

 

さと「いえむしろ動物達が大好きなんです私♪」

 

さとりがそう言うとこいしが理久兎に、

 

こい「お姉ちゃん、昔から動物達が大好きなんだ♪

   普通は話が通じないけどお姉ちゃんは心が読

   めるから♪」

 

理 「成る程ね………黒は構わないか?」

 

黒 「俺も問題はないな」

 

理 「そうかなら亜狛に耶狛その子達は今日から

   家族だしっかり育てろよ?」

 

それを聞いた亜狛と耶狛は大喜びだった。だが理久兎は、

 

理 「その前に名前を決めないとな……」

 

亜狛「う~んならそのこの子の名前は火焔猫燐って

   のはどうでしょう?」

 

さと「因みに亜狛さん理由は?」

 

亜狛「ここの灼熱地獄の様に元気に育って欲しいか

   らです」

 

理 「そっそうか………耶狛はその子に名前をつける

   ならどんな名前だ?」

 

今度は耶狛に話をふると耶狛は考えに考える。

 

耶狛「場所は霊が沢山いたし…烏をとりたいから決

   めた!霊烏路空♪」

 

耶狛はその卵を掲げてそう答えた。

 

理 「そうかなら決まりだな♪」

 

そう答えているとこいしが理久兎達に、

 

こい「皆…ご飯冷たくなちゃったよ……」

 

それを言われたこいし以外の全員は料理の事を思い出した。

 

全員「あっ…………」

 

その後、理久兎が料理を温め直して晩飯にありつくのだった。



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第194話 温泉掘り当てました

亜狛と耶狛がそれぞれ黒い子猫の燐と地獄鴉の卵、空を持ってきて約数週間後の事だった。ついに耶狛が待ちわびた事が起きていた。

 

パキ…パキ!ピキ……パキン!

 

お空「ピィ~ピィ……」

 

耶狛「生まれた~ー!!」(>∀<)

 

耶狛は生まれて間もない空をタオルで優しく包み込む。そして生まれた事を隣で聞いていた亜狛も喜んだ。

 

亜狛「おめでとう耶狛♪」

 

亜狛は頭の上に燐を乗せながら言うと耶狛も、

 

耶狛「ありがとうお兄ちゃん♪」

 

空が卵からかえったことは地霊殿のメンバー全員に知られた。

 

理 「ほう♪それが空か♪」

 

理久兎は耶狛に抱き抱えられている空の頭を人差し指で軽くつんつんとしながら笑顔で眺める。

 

さと「可愛らしいですね」

 

こい「燐も可愛いけど空も可愛いよ♪」

 

黒 「だな♪燐もそうだが空もでかくなるのが楽し

   みだな♪」

 

そう述べていると亜狛の頭の上を陣取っている燐が鳴き出した。

 

お燐「ミィーミィー」

 

理 「なぁさとりお燐は何で鳴いているか分かるか

   い?」

 

と、さとりに何故鳴いているのかと聞くとさとりはそれに答える。

 

さと「どうやらお腹が空いているみたいですね」

 

亜狛「あっもうそんな時間か…‥…なら牛乳温めない

   とな……」

 

そう言い亜狛が振り向いた瞬間だった。部屋の四隅から怨霊が亜狛目掛けて飛び出してきた。

 

亜狛「なっ!」

 

亜狛が避けようとしたその瞬間頭に乗っていた燐が怨霊に飛びかかり亜狛を守った。

 

理 「亜狛大丈夫か?」

 

亜狛「えぇ何とか……にしてもまさかお燐に助けら

   れるとはありがとうなおr……」

 

亜狛がお燐に近づくと亜狛は固まってしまった。それは、お燐が怨霊を魚か何かのようにむしゃむしゃと食べていたのだが見た感じがエグい。

 

亜狛「マスター猫の食べ物って怨霊でしたっけ?」

 

理 「さぁな………だが昔の俺の友人がとても為にな

   る事を言っていたことがあるんだよ………」

 

さと「因みにそれは?」

 

理 「常識に捕らわれてはいけないってな……」

 

かつての友である祝音の言葉を思い出しそう言い聞かせる。これでも自分も少なからず驚いているのだ。

 

耶狛「おぉ~!為になるね♪」

 

こい「………なるのかな?黒お兄ちゃん」

 

黒 「俺に振るな………」

 

この場の全員は少し顔を青ざめこの話をするのは止めたのだったが1人これを見て野望を抱く者がいた。

 

理 「ペットを増やせば怨霊の掃除が楽になりそう

   だな♪」

 

理久兎はそんな野望を抱くのだった。後に空も怨霊を食べたことが分かり理久兎はこいしにペットを飼って良しと言うのには時間はかからなかったのだった。すると、

 

ドガーーーーーーーーン!!

 

理久兎達のいるダイニングルームの扉が勢いよく開きそこから美須々が現れる。

 

理 「どうした美須々?」

 

美 「理久兎!お前に聞きたいことがあるんだが良

   いか?」

 

理 「ん?」

 

美 「ここって温泉は出るのか!」

 

突然、美須々は訳が分からない事を言い出した。それに対して自分の答えは、

 

理 「まぁ灼熱地獄があるから多分出るには出るん

   じゃないか?」

 

さと「でも何でまた温泉なんですか?」

 

さとりはサードアイで見つめながらそう言うと、

 

美 (それはその………頼むから言わないでくれよ?

   これでも女性としては大事なことだからな?)

 

さと「えぇ保証はしましょう」

 

理 「何の話しているのか分からないけど聞かない

   でおくよ」

 

そう言い理久兎は耳栓を取り出しそれを耳につけて席に座り読書をしだした。

 

亜狛「女性の話を盗み聞きするほどバカではないの

   で私達も席を外しますねほらお燐行くよ」

 

隣 「ミィー♪」

 

耶狛「あっお兄ちゃん待ってよ~」

 

亜狛は隣に牛乳を飲ませるためにお隣を抱き抱えて厨房へと向かうとお空を抱き抱えた耶狛もついていった。

 

黒 「こいし俺らはどっかで時間潰すか?」

 

こい「うん♪」

 

黒とこいしは何処かで時間を潰すために部屋から出ていった。

 

美 (さてとまぁ何で温泉が欲しいかっていうとだ)

 

さと (・_・?)?

 

美 (そのなんだ……鬼達皆やその他の奴らが汗臭く

   なってきてな……」

 

ぶっちゃけると美須々達は汗によるつーんとくる臭いがきつくなってきていた。地底はマグマは腐るほどあるのだが水は限りなく貴重だ。理久兎の従者達3人が月に2回地上で水を汲むがやはり少ない故に体を洗うのが勿体ないのだ。

 

さと「えっでも鬼って酒で喉を潤すんからその分

   水の消費は遅いんじゃ?」

 

美 (いやそうだけどよ………酒作るにも水がいるか

   らな……)

 

さと「成る程それで理久兎さんに聞きに来たって

   事ですか……」

 

美 (あぁ彼奴、結構土地について詳しいからな)

 

美須々は耳栓をして読書をしている理久兎を横目に見る。

 

さと「まぁそれなら理久兎さんも協力してくれそう

   ですね……」

 

美 (とりあえず間欠泉を見つけてくれれば後はこっ

   ちで何とかするだからさとりお前から理久兎に

   頼めないか?)

 

美須々は確かに豪快だが女性としての気恥ずかしさと鬼としてのプライドがあって言い出そうにも言い出せないのだ。

 

さと「はぁまぁ構いませんけど………」

 

美 (いや~助かるぜ……)

 

さと「但し条件があります」

 

美 「条件は?」

 

さと「ここ地霊殿にも温泉の出るお風呂を作って

   くださいそれが条件です」

 

さとりも温泉に興味はあるが種族や能力のせいで中々外出をするのが嫌なのだが自宅に温泉が引けばいつでも入ることが出来るとふんだのだ。そして美須々を断るはずもなくその条件をのむことにした。

 

美 (あぁ構わんその条件でいいなら)

 

さと「交渉は成立ですね♪なら待っていて下さい」

 

さとりは理久兎に近づいて肩を軽く叩く。その合図で理久兎は読書を止めて耳栓を外す。

 

理 「話は終わったかい?」

 

さと「はい♪理久兎さん温泉が吹き出す間欠泉を

   探す事って出来ますか?」

 

理 「ん?そんなんで良いのか?」

 

さと「えぇそんなんで………えっ?」

 

美 「どういう事だ?」

 

さとりと美須々は自分の言っていることが分からず疑問を抱いたのか首を曲げる。

 

理 「簡単だよ♪俺の能力は『理を司り扱う程度

   の能力』だけどねもう1つあるんだよ♪」

 

美 「もう1つってあれか!?」

 

さと「美須々さん知ってるんですか?」

 

美 「あぁ理久兎のもう1つの能力……」

 

この時さとりは美須々の心を読んで美須々が言う前に理久兎の能力を答えた。

 

さと「『災厄を操る程度の能力』……」

 

理 「そっ♪で、どの辺に間欠泉を吹き出させれば

   良い?」

 

魔法地図を開いてテーブルに乗せて何処かと美須々に聞くと美須々は何もない土地に指を置いた。

 

理 「そこね♪なら……」

 

その土地のある方向に手を握って腕をかざし目を閉じて数分その体制を維持する。

 

美 「本当にできるのか?」

 

さと「お手並み拝見ですね……」

 

そして理久兎はその閉じた目を開くと同時に手をパッと広げた。すると……

 

ドボーーーーーーーーーー!!!

 

突然の爆発が起きる。さとりと美須々はその方向を窓から見るとそこから熱湯が噴き出して雨のように降り注いでいた。それは間違いなく美須々が探していた温泉だった。

 

理 「はい終わったよ♪」

 

美 (゜ρ゜)

 

この光景を見ていた美須々は目が点になりならがらその光景を覗きさとりは、

 

さと「すっ凄い……」

 

理久兎の力に感服していた……そして美須々はようやく我に帰った。

 

美 「はっ!そうだ私はすぐにこれの監督しに行く

   から風呂は後日に造るよ!!」

 

そう言い美須々はまたダイニングルームの扉を勢いよく開いて颯爽と出ていった。

 

理 「やれやれ美須々は元気だね♪」

 

さと「理久兎さんの知り合いって面白い者達ばかり

   ですね♪」

 

理 「そうかもな♪」

 

そう言っていると、

 

ガタン……ドゴン!!

 

美須々が勢いよく開けていった扉の明け締めの金具部分が壊れ扉が地面に倒れた。

 

理 「自分で言うのもあれだが本当に面白いのばっ

   かりだな……」┐(´Д`;)┌

 

さと「扉の修理も追加ですね……」

 

かくして理久兎の活躍?によって温泉が吹き出しそれが地底の名物となった。そして後日、美須々は風呂の改修と扉を修理するのだった。



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第195話 時は流れて

家に温泉がひかれてから数年の月日が流れた。亜狛と耶狛が拾ってきた火焔猫燐も霊烏路空はと言うと、

 

耶狛「アハハ鬼さんこちら♪」

 

お燐「にゃ~ー!!」

 

お空「カーーー!!」

 

こい「待て~♪」

 

お燐は毛に艶が表れて黒くスリムな猫にお空は大きくなりなおかつその辺を自由に飛べるようになっていた。

 

亜狛「耶狛達は元気だな……」

 

黒 「たまにはこいしの世話を休むのも良いもの

   だな」

 

亜狛と黒は地底を駆け回る2人と2匹を笑顔で眺めていた。

ではそろそろ理久兎達の視点に戻そう。理久兎はさとりの仕事のバックアップをしていた。

 

さと「すいません理久兎さん手伝わせてしまって」

 

理 「いいや構わんよ本来は俺の仕事をやってもら

   ってる訳だしな♪」

 

そう言いながら理久兎は丁寧かつ目に見えぬ速度で書類を片付けていく。

 

さと「理久兎さん…仕事早いですね……」

 

理 「んっそうか?まぁ昔色々とやってたからな」

 

かつて平安京に潜伏していた時今やっている量の3倍を片付けていた。といっても3日以内に終わらされば良いものを1日で片付けていたのだが、

 

さと「理久兎さんの昔話聞いてもよろしいでしょう

   か?」

 

さとりが言うと理久兎は笑いながら、

 

理 「それは構わないがまずはそれを終わらせたら

   な?」

 

さと「あっ…すいません……」

 

理 「ほらその書類も頂戴♪」

 

さと「えっ?でも理久兎さんさっきの書類は?」

 

理 「もう片付けたよ?」

 

そう言われたさとりは自分の隣にある大量の書類が積み重なれているのにようやく気がついた。

 

さと「流石に早くないですか?物量法則を余裕で

   越えているんですが」

 

理 「そうか?でも早いに越したことはないよ?」

 

さと「…………分かりましたならこの部分をお願いし

   ます」

 

そう言いさとりは理久兎に2つある書類の束のうちの1つを渡す。

 

理 「さてとこれが終わったら少し話してやるから

   頑張れ♪」

 

さと「えぇ………こちらも早く終わらせないといけま

   せんね!」

 

自分とさとりは書類の束を減らしていった。そうしてさとりがようやくラストの書類を片付けた。

 

さと「ふぅ~ーー…………」

 

理 「お疲れさま♪はいこれ♪」

 

そう言い先に終わった理久兎は紅茶と茶菓子として皿に盛り付けられているバウムクーヘンを渡す。

 

さと「ありがとうございます………」

 

理久兎から渡された紅茶を飲みバウムクーヘンを食べる。

 

理 「はぁ………にしても改めて見るとこんだけの量

   を片付けたんだな……」

 

さと「そうですね……」

 

理久兎とさとりは片付けた書類を眺めお互いに紅茶を飲む。

 

さと「理久兎さん昔話聞かせてくれませんか?」

 

理 「う~んしょうがないな♪」

 

さとりは自分の昔話が聞きたいようだったのでそれを話すことにした。かつて自分がぬらりひょんとなってやって来た事や名乗る前にやって来た事を話した。

 

理 「とまぁこんな感じなんだが………」

 

さと「理久兎さんて色々な冒険をしてきたんですね

   それに聞いていて面白いですよ」

 

理 「そうか?」

 

さと「えぇ‥‥聞いていると凄く長い年月を生き続け

   てそして死んでまた新たな旅を続ける物語に

   出てくる主人公みたいですね♪」

 

理 「いやそれはないだろ?こう見えても俺も結構

   な歳だし………それでいてさとり達から見たら

   ジジイだしな♪」

 

自分の年齢は億は軽く越えているのは確かだ。歳は1000をいった辺りから数えるのを止めたため正確な年齢までは分からないのが現状だ。

 

さと「いえ私から見たら理久兎さんは若々しいです

   よ♪」

 

理 「ほう♪それは嬉しいこと言ってくれるねぇさ

   とり♪」(

 

さとりに笑顔でそう答えた。お爺ちゃん年齢の自分からしてみるとやはり若々しいと言われるのは嬉しいものだ。そして笑顔を見たさとりは少しだけ頬を紅くして、

 

さと「いえ……その…はい……」

 

理 「どうかしたか?」

 

理久兎は突然黙ってしまったさとりにどうしたのかと聞くと、

 

さと「いえ何でもないです……」

 

理 「ん?まぁいっか………」

 

これ以上の模索は失礼と考えて模索を止めた。するとさとりは理久兎に究極級の質問をしてきた。

 

さと「理久兎さんは地上に帰って御弟子さん達に会

   いたいですか?」

 

昔話を聞いていてさとりはこれが疑問に思っていたのだろう。そしてその質問に自分は答える。

 

理 「そうだね…会えるなら会いたいかな……」

 

さと「……………………なら…」

 

さとりは「正直に言って会いに行けば良いのに」と言うとしたがその前に理久兎の言葉が遮った。

 

理 「だけどね‥‥今さら俺が出てきてせっかくバラ

   ンスがとれているのにそれを崩したくはない」

 

さと「………………」

 

理 「俺がもし地上の仲間達に正体明かしそれを話

   すとしたらそれは皆が真実を知った時だよ」

 

さと「真実?」

   

理 「あぁ俺の太古に失われて今は知る者も少なく

   なった本来の名と能力‥‥深常理久兎乃大能神

   という名と、『理を司り扱う程度の能力』と

   いう2つの真実を知った時さ」

 

遠い目でそう語った。さとりから見てこの時の理久兎は少し寂しげな表情に見えた。

 

理 「まっぶっちゃけるとここの生活も楽しいし

   で何ら問題は無いんだけどね♪」

 

話を聞いてさとりは少しだけホッとしたのは言うさまでもなかったが理久兎には分からなかった。

 

理 「でも何でまたそんな質問してきたんだ?」

 

今度は理久兎がその質問の意味をさとりに問うとさとりは顔を少し紅くして、

 

さと「いっいえ何というか……」

 

理 「どうかした?」

 

さと「いえ…何となくですね……」

 

理 「ふぅ~んおっとそろそろ晩飯を作らないと

   ………そんじゃ俺は厨房に行くな♪」

 

そう言い理久兎は部屋から出ていった。1人残ったさとり天井を見つめて、

 

さと「何であんな質問したんだろ………」

 

そう呟き数分後に作った書類の整理をするのだった。 



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第196話 どうしてこうなった

お燐とお空が家にやって来て数百年が経った。動物がここまで長生き出来るのかと理久兎達は常々考える事がよくあった。そんなある日に事件は起きていた。

 

理 「なぁ……お前らこの子達…本当にお燐とお

   空なのか?」

 

自分の目の前には紅髪のおさげで尻尾が2本生えている少女そしてもう1人は身中が高く髪の長い少女の2人がちょこんと座っていた。そして教育係の亜狛と耶狛に聞くと2人は渋々首を縦に振って、

 

亜狛「その筈なんですがね………」

 

耶狛「私達も朝起きたらこうなってたから……」

 

亜狛と耶狛も何がどうなってこうなったのかが分からなかった。すると、

 

?1「え~とお父さん?」

 

亜狛「おっお父さん!?」

 

と、おさげの紅髪の少女は亜狛に向かってお父さんと言ってきたのだ。そしてもう1人の身中の高い少女は耶狛に、

 

?2「ねぇお母さん遊ぼ♪」

 

耶狛「えっ?!」

 

只でさ困惑されている中でお父さん、お母さんと言われれば流石の2人も困惑するしかない。とりあえず確認のために、

 

理 「え~と君は………火焔猫燐だよね?」

 

理久兎は紅髪のおさげの少女に聞くと少女もといお隣は頷いて、

 

お燐「あたいはお燐だよ理久兎様♪」

 

理 「それで君が霊烏路空でいいんだよね?」

 

今度は身中が高い少女に聞くとその少女は満面の笑みで、

 

お空「うんそうだよ♪」

 

と、返事をしたどうやらお空で間違いないようだ。

 

理 「それで2人はどうしてこうなったかは分

   かる?」

 

理久兎はどうしてこうなったのかを聞くとお隣とお空は顔をしかめて、

 

お燐「さぁ~あたいには分かりませんね?」

 

お空「私も分かんないかな?」

 

そう言っていると扉が開きそこからさとりが入ってくる。

 

さと「あれ理久兎さんその方達は友人ですか?」

 

お燐「あっさとり様」

 

お空「さとり様だ♪」

 

さと「えっ…成る程お燐とお空ですか……」

 

さとりは心を読みお燐とお空であることを理解した。

 

理 「えっとさとり……2人は何で人の形になった

   のか分かる?」

 

さと「おそらく怨霊達を常に日頃から食べ続けて

   妖怪化したのではないでしょうか?」

 

さとりは怨霊達を食べ続けた結果2人は妖怪化したと推測したのだ。

 

理 「確かに2人はこれまで怨霊達を食べ続けたも

   んな…それなら成り立つか……」

 

これには納得するしかなかった。そして2人に聞いてみたいことがあったため質問をした。

 

理 「ところで2人は何か能力はあるの?」

 

そう2人の能力についてだ……それを言われたお隣とお空は答える。

 

お燐「あたいは‥‥『死体を持ち去る程度の能力』だ

   ね?」

 

理 「へぇ~お隣の能力は中々ユニークな能力なん

   だねお空は?」

 

お空「……うにゅ?」

 

理 「能力だよ♪能力お空のお母さんが使っている

   よな………」

 

耶狛「あっ私の呼び名もうお母さんなんだね……」

 

亜狛「俺はお父さんだぞ?」

 

と、話をしている2人は無視してお空は考えるが、

 

お空「う~にゅーーーー……」

 

お燐「お空、頭の中を探してみるんだよ」

 

お空「う~ん……無いっぽい……」

 

お空は少し寂しそうに言う。それを聞いた自分は笑いながらお空の頭を撫でて、

 

理 「そっか‥‥まぁあってもなくても関係ないよ♪

   もしかしたら突然能力開花した!なんてよく

   ある話だし気にすんなよお空?」

 

耶狛「うんそうだよ気にしない♪気にしない♪」

 

お空「うん♪」

 

お空は能力なんて関係ないと思い笑顔で理久兎達に返事をした。

 

さと「それよりも2人をどうしましょうかこのまま

   ともいきませんし…何か仕事は……」

 

理 「ならさ♪ここはお燐の能力を有効活用しよう

   か♪」

 

お燐「あたいの?」

 

理 「そうそう灼熱地獄は分かる?」

 

灼熱地獄について聞くとお燐は笑顔で答えてくれる。

 

お燐「えぇ♪分かりますよ中庭の扉の先にある所で

   すよね?」

 

理 「うん♪実はな映姫ちゃんに灼熱地獄の温度問

   題が報告されてねどうやって温度をあげるか

   考えてたんだけど……」

 

お燐「ど?」

 

理 「それならお燐ちゃんの能力を有効活用して死

   体をこっちに運んでもらってそれを燃料にし

   ようとね♪」

 

それを聞いたさとりは理久兎の考えに感心を持った。

 

さと「中々考えますね……」

 

理 「それでそうなると今度は温度の調節なんだが

   それをお空にやってもらいたいんだが」

 

理久兎はお空に聞くとお空は元気で無邪気な声で、

 

お空「いいよ♪理久兎様私やるよ♪」

 

理 「なら決まりだね♪う~んでもなならさ暇が

   あったらで良いからこいしの遊び相手にな

   ってくれないかな?」

 

さと「そうですね…ならお隣、お空、貴女達2人

   には暇があればでいいからその時はこいし

   の面倒を見てくれないかしら?」

 

さとりにそう言われた2人は立ち上がりすぐさま敬礼をする。

 

お隣「分かりましたさとり様!」

 

お空「うにゅ!」

 

理 「ハハハこれは頼もしいな……そうは思わない

   かい?こいしちゃん♪」

 

さと「えっ!」

 

理久兎がそう言うと部屋の四隅にいたこいしが姿を現した。

 

こい「アハハやっぱり理久兎お兄ちゃんには効かな

   いか……それで遊んでくれるって本当?」

 

理 「まぁしばらくはね………ここ最近は黒も働き

   づめだからってものあるけどな……」

 

なお黒は今現在お風呂で一休み中だ。

 

こい「ふぅ~んまぁいいよ♪なら折角だから皆で

   遊ぼ♪遊びたい人この指止まれ♪」

 

こいしが指止まれをすると耶狛にお燐それにお空も指に掴む。

 

こい「それじゃ何する?」

 

耶狛「鬼ごっこで!鬼はお兄ちゃんでどう?」

 

お隣「ならお父さんが鬼で!」

 

お空「わぁ~い♪」

 

そう言い4人は部屋から急いで出ていった。そして取り残された亜狛は、

 

亜狛「俺も!?って早いなおい!!」

 

そう言い亜狛は4人の後を追いかけていった。

 

理 「元気だね♪」

 

さと「えぇとっても♪こいしがあんなにも笑顔で

   いられるのは理久兎さんのおかげです」

 

理 「いいや……俺は関係ないよ関係あるのは

   あの3人だよ……」

 

さと「いえ理久兎さんがいなかったらあの3人は

   死んでいたではありませんか……」

 

さとりが言っているのは事実だ。もし亜狛と耶狛に出会わなかったら、お燐やお空とも出会えないどころか耶狛は病死し亜狛は1人寂しく孤独死をしていたかもしれない。黒もそうだ。あの時に自分達が魔界に行っていなければ確実に神綺に再度封印されていたかもしくは再生する暇を与えずに滅殺されていたかもしれないからだ。

 

理 「そう…なのかもな……」

 

さと「えぇそうですよ♪」

 

理 「でも俺から見ればさとりが変わったと思うけ

   どな♪」

 

さと「えっ何処がですか?」

 

理 「だって最初会った時は全然笑って無かった

   じゃん♪やっぱり笑っているのがいいよ♪」

 

それを言われてさとりの顔は紅くなった。恥ずかしさと嬉しさがおり混じり複雑な感情へとなった。

 

さと「そっそうですか……」

 

理 「そうだね♪」

 

さと「(あっありがとうご…ございます……)

 

と、小さな声で言うと理久兎は聞こえていなかったのか、

 

理 「えっ?何か言った?」

 

さと「いえ何でもないです……」

 

理 「そうか?ならいいんだが…あっそろそろ俺も

   風呂に入るか……この後色々やらないといけ

   ないこともことがあるしな……」

 

そう呟いて理久兎は浴室へと向かった。そして1人ダイニングルームに残ったさとりは、

 

さと「(バカ……)

 

そう小さく呟くが誰1人として聞いてはいなかった。

 



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第197話 策士の罠

理久兎が風呂に向かった後、さとりは1人、図書室で何の本を読もうかと考えていた。

 

さと「何の本を読もうかしら……」

 

普段は読みたいジャンルを決めてそこから探すのだが今回はそんなジャンルなんて考えてもいない。故に時間がかかる。

 

さと「……はぁ……やっぱり思い付かないな……」

 

さとりは深くため息をつくと扉が開かれる。それに気づいたさとりはその方向を向くと帽子を被っている少女もとい妹のこいしが入ってきた。

 

さと「こいし?貴女は何しているの?」

 

さとりはこいしに聞くとこいしは鼻の前で人指し指を立てて、

 

こい「しーーーー!!」( ̄b ̄)

 

すると外の通路から理久兎の従者の亜狛の声がしだした。

 

亜狛「悪い子はいねぇか!!」

 

秋田のなまはげのような台詞を言いながら辺りを徘徊していた。どうやら鬼ごっこはまだ続いているようだ。そして声はだんだん遠ざかっていって行った。

 

こい「ふぅ~……セーフセーフ♪」

 

さと「楽しそうね♪」

 

こい「うん♪皆と遊ぶのすごく楽しいよ

   お姉ちゃん♪」

 

さと「そうなら良かった♪」

 

こいしの笑顔を見ていてさとりも自然と笑みをこぼした。するとこいしは無意識に、

 

こい「お姉ちゃん昔とは違って笑うようになった

   よね♪」

 

こいしは先程(前回)の理久兎と同じことを言った。それを聞いてさとりは理久兎の事を思い出した。

 

さと「そっそうかしら?」

 

こい「うん♪お姉ちゃんは理久兎お兄ちゃんの影

   響かな?」

 

さと「そうなのかもしれないわね……」

 

さとりの顔は少し紅くなっていた。それを見ていてこいしはニコニコと笑っていた。

 

こい「アハハハハ♪お姉ちゃん顔真っ赤だよ」

 

さと「えっ!いやこれは………」

 

こい(そういえ理久兎お兄ちゃんばお風呂に行くっ

   て黒お兄ちゃんから聞いたな……よ~し♪)

 

そわなさとりの表情を見てこいしはさとりにある行動にでた。

 

こい「お姉ちゃんのとが乾いたからその紅茶少し飲

   んでもいい?」

 

さと「えぇ構わないわよ?」

 

さとりがそれを許すとこいしは紅茶のおいてあるテーブルに近づきその紅茶を片手に持つと、

 

こい「それじゃいただき………ハックシュン!」

 

バチャ!!

 

こいしはいかにもわざとらしくでくしゃみして紅茶をさとりにぶちまけた。さとりは頭から紅茶を被り髪の毛や服までもが紅茶まみれになった。

 

さと「…………こいし……」

 

こい「ごめんお姉ちゃん!大丈夫!!」

 

さと「えぇ……でも服がびちゃびちゃね……」

 

こい「ならお風呂に行ったら?」

 

さと「えぇそうさせてもらうわ……」

 

そう言いさとりは図書室から出て浴室まで向かうのだった。

 

こい「作戦大成功♪」

 

そうしてさとりは脱衣所で服を脱ぎ浴室の扉を開けた。かつて温泉が涌き出たことによって温泉がひかれ更に改装工事もされており結構広い。だがその浴槽に1人いた。そしてそれを見てさとりは思い出した。「風呂に入ってくる」と言った理久兎の存在を、

 

理 「おや?さとりどうしたんだ?」

 

さと「えっ!?」

 

その光景を見てさとりは赤面した。そしてすぐさま後ろを振り向いて扉を開けようとするが、

 

ガタ!ガタ!ガタ!

 

何故か浴室から脱衣所への扉が開かない。その扉の向こうでは……

 

こい(お姉ちゃん♪頑張ってね♪)

 

こいしがいてその目の前では棒が扉を押さえているためさとりがどれだけ踏ん張っても扉が開かない。

 

さと「はぁはぁどっどうなっているの!」

 

理 「どうした?入らないのか?」

 

理久兎が浴槽に浸かりながらそう言うとさとりは少し黙ってから、

 

さと「えぇ入らせてもらいます……」

 

そう言いタオルをまいてさとりは浴槽へと浸かった。

 

理 「さっきからどうしたんだ?」

 

さと「いえ……何も……」

 

そう言いさとりはただ風呂に浸かるしかなかった。

 

理 「なぁ良かったら飲むか?」

 

そう言い理久兎の隣でプカプカと浮かんでいたお盆をさとりに寄せる。その上には徳利とおちょこが乗せられていた。

 

さと「なら少しだけ……」

 

そう言いさとりはおちょこを手に取るとそこに理久兎が酒を注いだ。

 

さと「ではいただきます……」

 

さとりはその酒を一口で飲み干す。

 

理 「どうだ?前にお飲んだ酒より度数は少なく

   したんだが……」

 

理久兎が感想を聞くとさとりは笑顔でそれに答えた。

 

さと「えぇ前より飲みやすいです」

 

理 「なら良かったよ♪」

 

さと「………でも何でまた度数の低いお酒なんか飲

   んでいたんですか?いつもなら結構高いや

   つなのに……」

 

さとりの記憶が確かなら理久兎は度数の強い酒を好むのだが今回の酒は度数は低い。さとりはそれが気になり聞いたのだ。そして理久兎はそれに答えた。

 

理 「まぁ……この後に黒と協力して少しやること

   があってな……」

 

さと「やること?」

 

理 「あぁ今そんな関係で黒は風呂からあがって

   その支度をしているんだよ………」

 

さと「そのやるこ事とはいったい?」

 

理 「それは……まぁお楽しみってことで♪」

 

さと「気になりますね」

 

理 「ハハハ…さてと俺も上がるか……」

 

そう言い理久兎は立ち上がり浴槽から出るとさとりが止める。

 

さと「理久兎さんこのおちょこなどは……」

 

理 「あ……片付けようか?」

 

さと「いえ♪私が片付けておきますよ♪」

 

と、さとりが言うと理久兎は頭を掻いて笑いながら、

 

理 「ハハ……すまないね♪」

 

さと「いえ……」

 

さとりはこいしがつっかえ棒で押さえた扉に目をやる。そこに理久兎が引き戸に手をかけて開けるが、

 

ガタ!ガタ!ガタ!

 

扉が開きそうにもない。

 

理 「あれ?開かないな……しょうがないな」

 

ガタン!

 

そう言うとその扉を持ち上げて引くと扉がレールからずれる。すると同時につっかえ棒が落ちる。

 

理 「これが原因か……よっと!」

 

カタン!

 

理久兎はそのつっかえ棒を軽く蹴ってレールから離して持っている扉を再度レールにはめると引き戸は自由に開け閉めができるようになった。

 

理 「それじゃさとりお先ね♪」

 

理久兎は扉を開けて脱衣所へと入っていった。

 

さと「居なくなって良かったというか残念という

   か…でもあの棒は誰が……」

 

さとりは理久兎が居なくなったことに少し残念な気持ちになったのだった。

 

さと「そういえば…これって……」

 

さとりは手に持っているおちょこを見てあることを理解し赤面してしまった。

 

さと「まっまさか……かっ間接キス?!」

 

この後さとりはのぼせて風呂で気絶するがそこをずっと観察していたこいしにベッドまで運ばれるのだった。

 



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第198話 死から蘇りし者達

理久兎は風呂から上がり地霊殿のとある一室で黒ととある儀式を執り行っていた。

 

黒 「ここはあぁなって……」

 

理 「用意するのは……」

 

2人は断罪神書のとある魔法儀式の説明を読みながら作業を進めていく。黒は魔方陣を描き自分はそれに必要な道具を出していく。

 

理 「まずは死者の骨と……」

 

そう言い巨大な壺を取り出した。それはかつてルーミアが食い散らかした月の兵士達4人の骨だった。

 

理 「次に…人形の心……」

 

数百年前に神綺が造り出した魔界人のアリス・マーガドロイドから貰った人形の心の4つ取り出して更に、

 

理 「後は肉と目か……」

 

何か分からない謎の肉や何の目なのか分からない物を次々にを台座の上にのせる。形としては黒が描いている魔方陣の中央にその台座がありそこに素材をのせていっている。

 

黒 「よしこっちは出来たぞ主よ………」

 

理 「俺も準備するものはしたから黒頼むぞ」

 

黒 「了解した………」

 

そう言い理久兎は手から小さな光の玉を出すとそれを天井まで浮遊させる。すると辺りに影が出来た。

 

黒 「ならやってみるか」

 

黒は手を翳してその口から呪文を詠唱し始めた。

 

黒 「影と光は1対なり…………」

 

黒の詠唱を始めると台座の上で変化が起きていた。先程自分がおいた人形の心が光だした。すると巨大な骨壺から骨が溢れだしそれは人形の心を中心として合わさっていき人間の骨格が4つ出来上がる更にそこに大量の謎肉がその骨を包んでいっているのだ。そして黒の詠唱が終わると台座の上には4つの死体?が置かれていた。

 

黒 「主よ俺のやることはやったぞ?」

 

理 「ならバトンタッチだな♪」

 

黒は下がり今度は理久兎が前に出ていき魔方陣の中へと入り4つの死体が置かれている台座に近づきその台座に手を置いて、

 

理 「仙術十七式骸ノ歌」

 

そう唱えると自分から現れた4体の神霊はそれぞれ死体の中へと入っていった。すると眠っていた死体達は起き上がった。

 

理 「おっ♪起き上がったね♪」

 

黒 「成功だな主よ………」

 

2人は成功を喜んだが、

 

死体「カタ?」

 

死体「カタタ?」

 

死体「カタカタカタカタ」

 

死体「……カ?」

 

黒 「なっ何言ってるか分からん………」

 

と、何を言っているのか分からないもはや「カタ」としか言っていないが……

 

理 「ほうほう……」

 

黒 「主にはわかるのか?!」

 

理 「あぁ何せこいつらの魂は俺の分霊だぞ?」

 

そう自分には分かるのだ。4人が何を言っているのかが、

 

死体[ここは?]

 

死体[俺は誰だったんだ?]

 

死体[分けが分からんぞ何が何でなんだ]

 

死体[……本当にここはどこだ?]

 

突然起こされた死体達は混乱していたようだ。

 

理 「君ら記憶はあるの?」

 

死体[記憶…何もない……]

 

死体[何も思い出せない]

 

死体[確か……いや分からん]

 

死体[……何も分からない]

 

と、4人全員はかつて戦った自分や紫そしてルーミアはたまた捕獲対象となった永琳ら輝夜のことすらも忘れていた。そんな4人に理久兎は、

 

理 「君らはね俺らの使い魔だよ♪俺と隣にいる黒

   とここにはいないが亜狛と耶狛それら4人が

   君らの主さ♪」

 

あながち間違ってはいない。何せこの儀式は使い魔を造る儀式なのだから。

 

死体[……いいだろ]

 

死体[…我らは貴殿らをボスとみよう……]

 

死体[……ボスご指示を……]

 

死体[命令を……]

 

死体達は台座から降りて理久兎と黒の前で片膝と片腕を地面につけて頭をたれる。

 

理 「そうだな‥‥なら指示というよりかはまずは誕

   生したお祝いに君らの名前を与えよう左から

   骸1骸2骸3骸4でいいか?」

 

骸1[悪くはない]

 

骸2[同じく]

 

骸3[以下同文]

 

骸4[問題ないな]

 

理 「なら決まりだね♪そうだ黒♪」

 

呆然としてたたずんでいる黒に声をかけると黒は我にかえる。

 

黒 「あっなっなんだ?」

 

理 「こいつらの部隊名でいいのある?」

 

黒 「部隊名……そうだな……死から蘇り死の恐怖を

   持たない者達で骸部隊(スカルズ)でよくないか?」

 

理 「うん良いかもね♪なら決定♪これからよろ

   しくね♪」

 

黒 「あっあぁ…よろしくな……」

 

全員[お任せあれ!]

 

全員がそう言った瞬間だった。理久兎達のいる部屋の扉が勢いよく開いた。その扉を開けたのは先程から鬼ごっこの鬼をしている亜狛だった。

 

亜狛「マスター?黒さん?それと……」

 

亜狛が言う瞬間だった骸達は一瞬で亜狛との間合いをつめ飛びかかった。これには亜狛もついていけず、

 

亜狛「ぐおぅ!!」

 

亜狛は骸達4人にのしかかられて身動きがとれなくなった。

 

骸1[ボス!捕まえました!]

 

骸2[尋問しますか!]

 

骸3[それともテイクダウンさせるか!]

 

骸4[ボスご指示を!]

 

と、いっている最中、亜狛からしてみれば先程の「カタカタ」としか聞こえていない。そして亜狛は自分と黒に、

 

亜狛「マスター!黒さん!助けてくださいよ!!」

 

骸1[暴れるな!]

 

亜狛「ぐふ!」

 

骸1に亜狛は頭を抑えられて喋れなくなる。それを見ていてあちゃーと思いながら、

 

理 「あぁお前ら今抑えてるのはお前らの上司

   だぞ?」

 

それを聞いて骸達は即座に亜狛を放して深々と頭を下げる。

 

全員[申し訳ございません!!]

 

だが言葉は亜狛と黒には通じないため、

 

亜狛「お前らのふざけてるのか!?」

 

理 「亜狛彼らはしっかりと謝ってるよ……」

 

亜狛「えっ?」

 

亜狛がどう言うことかと思っていると亜狛が開けた扉の前を耶狛が通るが耶狛は亜狛がいるのを気づくと、

 

耶狛「やっヤバイ!」

 

理 「あぁ耶狛ちょっと待て!!」

 

そう言い逃げ出そうとすると理久兎に耶狛は呼び止められる。

 

耶狛「えっ?」

 

理久兎は亜狛と耶狛に骸部隊ことを全て話した。

 

亜狛「つまりこの顔色の悪い人達は……」

 

耶狛「ルーミアちゃんの食べ残しの骨だったあれっ

   て事だよね?」

 

理 「あぁ合ってるよ♪」

 

全員[ボス達に敬礼!]("`д´)ゞ

 

骸達は理久兎達に向かって敬礼をしていた。

 

耶狛「マスターみんな強いの?」

 

理 「う~ん前の死体達と比べると肉体もいじって

   はいるからな………人間よりかは強いんじゃな

   い当たり前だけど?」

 

亜狛「でしょうね……」

 

なお例で言えばバイ(ピー)ハザードのネメ(ピー)ス第1形態となら骸達4人でなら張り合えるレベルではある。

 

耶狛「でもマスターこの子達どうするの?多分皆

   怖がるよ?」

 

理 「ん?それなら大丈夫だよ♪お前らこれに入

   れ!」

 

そう言い胸ポケットに入っている断罪神書をこれまでより大きくして扉と同じぐらいの大きさになる。すると骸達は大きくなった断罪神書に入っていき全員が入ると元の大きさに戻った。

 

理 「これでほらね♪」

 

骸達のページを広げると確かにそこには骸達の絵が描かれていた。

 

亜狛「これなら問題ないですね」

 

耶狛「本当にマスターの本って便利だね♪」

 

黒 「それは俺も思うな……」

 

理 「そいつはありがとうな♪……とりあえず

   亜狛と耶狛はまた遊んでおいで♪」

 

耶狛「あっ……逃げる!」

 

亜狛「逃がすか~!!」

 

亜狛と耶狛はまた鬼ごっこを再開した。そして残った自分と黒は、

 

黒 「片付けるか」

 

理 「そうだな変に悪魔とか召喚されても困る

   からな」

 

そうして理久兎と黒は魔方陣とそれの道具を片付けるのだった。



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第199話 後の伝説を作る者達

骸達が誕生してから約数百年が経った。そんな理久兎は自室でソファーに寝転んで読書を楽しんでいた。

 

理 「…………♪」

 

ガチャ!……ギィーー……

 

読書を楽しんでいると自室の扉が開きそこから目のアクセサリーのようなものを着けている少女こと古明地さとりが入ってくる。

 

さと「………理久兎さん何か良い本はありますか?」

 

そう聞かれた理久兎は本にしおりを挟んでソファーから起き上がる。

 

理 「うぅ~ん…良い本か……」

 

これまでで本はよく読んできたがさとり達と暮らすようになってから更に読書をするようになりお互いに本の薦め合いをしていた。

 

理 「これなんてどう?」

 

図書室よりかは大分小さい自室の本棚から1冊の本を取り出してさとりに渡す。

 

さと「これは?」

 

理 「それは確か恋愛物だったな……」

 

さと「れっ恋愛……」

 

さとりは平常を心掛けてはいるがやはり理久兎の前では中々平常を保つのは難しいのか顔は少し紅くなる。だがそんなことは恋愛無知の理久兎には分からない。

 

理 「あぁ………だがやっぱり俺には恋愛系は分から

   なくてなさ」

 

頭を掻きながら参ったようにそう答えた。

 

さと「理久兎さんはその誰かを好きになった事

   ってありますか?」

 

緊張しながらもさとりは理久兎の恋愛についてようやく聞けたのだ。本人からしてみらばいつも何気なく心を読めるが理久兎には使えない故に結構緊張しているのだ。そして読者様の予想通りの答えが返ってきた。

 

理 「あぁ…無いな……」

 

さと「そうですか…ふぅ……」

 

理 「どうしてさとりがホッとしてるんだ?」

 

さと「いえ………何も問題はないですよ」

 

理 「まぁ……いっか…あっそうだった」

 

さと「どうかしましたか?」

 

理 「そろそろ魚が無くなりそうだから買って

   くるよ」

 

さと「そうですか…気を付けてください♪」

 

理 「あぁそれじゃ行ってくるよ♪」

 

そう言い理久兎は断罪神書から黒いフードつきのロングコートを取り出すとそれを着て更にフードを深く被って部屋から出ていった。

 

さと「…チャンスはあるよね……」

 

さとりは密かにそう呟き握られている本をギュット抱き締めるのだった。

 

神様移動中……

 

理久兎はいつもの地底ルートを通り地上へと向かっていると、

 

黒谷「あっ理久兎さん♪」

 

キス「…………」

 

ヤマメとキスメの2人が洞窟の岩場に座って自分に手を振ってきた。

 

理 「おっす♪2人は仲が良いな♪」

 

黒谷「アハハまぁ確かに♪」

 

キス コクン……

 

理 「仲良きこと美しきかな♪」

 

黒谷「ハハハ♪確かにそうかもね♪」

 

キス (///…///)

 

理 「まっこれからも仲良くな………それとヤマメに

   いつか頼みたいことがあるんだが」

 

黒谷「えっ何かな?」

 

理 「いやいつかでいいからその時は協力してくれ

   その分の給料も出すから♪」

 

黒谷「おっその時は協力するからはずんでね♪」

 

理 「ハハハ任せておけ♪それじゃな♪」

 

そう言い理久兎は地底の通路を抜けていくのだった。

 

神様再度移動中……

 

ここ人里では毎日のように人で賑わっている。言ってしまえば妖怪はいるにはいるが皆正体を隠して行動している。理由は違えど自分もまたその1人だ。

 

理 「あ~えと………ここからここまで買うよ」

 

魚屋「どっどれも獲れたの奴を……」

 

理 「それで勘定はこれで……」

 

毎度のように金が入った袋を渡すと店主は大喜びとなる。

 

魚屋「毎度あり~!荷車お持ちしますね♪」

 

そう言い魚屋は荷車を運んできてくれてその上に買った魚を乗せてくれる。

 

理 「ありがとうな♪」

 

理久兎は毎度のように荷車を運び何時ものポイントに向かおうとしたその時だった。

 

女性「霊夢~!どこだ!」

 

男性「魔理沙!いたら返事してくれ!」

 

目の前に紅を貴重として黒のインナーを着ている長髪の女性と白髪の眼鏡をかけた男性が目に映った。するとその2人は自分のもとに近づいてくると、

 

女性「そこの不思議な奴1つ聞きたいことがあるん

   だが!」

 

理 「なんだ?言っておくが誘拐とかちゃちな事

   はしてないぞ?こんな身なりだけどな♪」

 

とは言っているがさとりやこいしにはたまた小町などの一件があるため信用できない。

 

男性「いや君が怪しいとは思ってない実は迷子の

   女の子2人を探しているんだ………」

 

どうやら迷子の捜索みたいだ。もしかしたら何処かで通りすぎたかもしれないと思い、

 

理 「特徴は?」

 

特徴について聞くと、

 

女性「霊夢………いや1人は私と同じくらいの長髪で

   赤い大きなリボンを着けている」

 

男性「それでもう1人は黄色の髪の毛をしていて内

   気な子なんだが………」

 

そう言われて考えるがそんな特徴の子供は見てはいない。そのため申し訳なく思いながら、

 

理 「すまないが知らないな………」

 

女性「そうかすまない時間をとらせた」

 

男性「すいません」

 

理 「いや謝ることじゃない俺も悪かったな」

 

女性「すまないな森近他をあたるぞ!」

 

そう言われた眼鏡の男もとき森近は頷いて、

 

森近「あぁ分かった!」

 

2人は走って人里の何処かへと行ってしまった。

 

理 「まぁ見つかると良いな………」

 

呟いた自分は何時もの定位置のポイントへと向かった。木々が生い茂り何故だが分からないが魔力が満ち溢れている森。皆はここを魔法の森と呼んでいるらしいが自分には関係ない。何時ものようにそこで断罪神書を広げて魚をしまう。

 

理 「さぁ~てと後は帰るだけかな………」

 

そう呟き森から抜けようとすると声が聞こえてきた。その声は、

 

少女「お母さ~ん!!」

 

少女「コーリン!!いたら返事…もうやだよ……」

 

少女「泣かないでよ魔理沙…私だって……」

 

そんな声が聞こえてきたため自分は茂みに入りその声のした方に行くと2人の人間の少女達が泣き崩れていた。だがこの2人を見て理久兎はピンっ!ときたのだ。何せその少女達の特徴は先程の女性と男性が言っていた特徴そのままだからはのだ。

 

理 「あの子らか……仕方ないまったく送り届けて

   や…っ!」

 

気づいてしまった。泣き崩れている少女達の茂みがほんの少しだが不自然に揺れたのを、

 

理 「不味い!!」

 

ダッ!!

 

自分はすぐさま少女達の元へと走ると理久兎から見て不自然に動いた茂みから人を食う獣型の妖怪が少女達目掛けて大きく口を開けて襲いかかった。

 

妖獣「ガァーー!!!」

 

だが2人の少女達は怪我することはなかった。何故ならば、

 

ガッ!!

 

理 「ぐっ!!」

 

理久兎が前へと割って入り自分の腕でその飛び付きを防ぎ代わりに噛みつかれたからだ。

 

理 「いい加減放せ雑魚が!!」

 

ブジュ!!

 

噛みつかれていないもう片方の腕で妖怪の首にむかって手貫した。妖怪はそれくらい息絶え顎の力が緩み放す。

 

理 「まったく…あぁ痛かった……」

 

噛みつかれた腕を見て少し血が滲んでいたが何とかなると考えた。そして後ろを振り返ると少女達は何故か分からないが自分にビビっていた。

 

黄色「ひっ……!!」

 

赤色「あっ貴方いったい!」

 

黄色の髪の少女は半端ないぐらいにビビっていて今にも泣きそうで赤いリボンの少女は自分を見て恐怖しか湧いてこなかったのか怯えていた。

 

理 「あぁ…えぇ~と………ちっ!」

 

周りから殺気が此方に向かって放たれていることに一瞬で感づいた。どうやら殺した妖怪は群れで行動するタイプだったようだ。

 

理 「おいガキ共!」

 

少女達の後ろを向いて腰を下げる。

 

理 「早く乗れ!!」

 

2人「へ?」

 

理 「いいから!死にたくなかったら乗れ!」

 

そう言われた少女2人は自分の背中におんぶされると、

 

理 「しっかり掴まってろよもし放したら………」

 

妖獣「グゥワァーーーー!!」

 

理 「死ぬと思え!!」

 

ダッ!!ガス!

 

妖獣「ギャイン!?」

 

跳躍して襲いかかってきた妖怪の頭を踏み台にして更に跳躍して木の枝へと跳び移る。だが下では、

 

妖獣「ガァーーーー!!」

 

妖獣「ガァーーーー!」

 

妖怪達がうじゃうじゃと現れて木から木へと移動している自分達を追いかけて来ていた。

 

理 「めんどくさい奴等だな」

 

黄色「霊夢!」

 

赤色「しっかり掴まって魔理沙!」

 

理 「お前ら!少し速度をあげるぞ!!」

 

そう言い更に加速して妖怪達を振り切ろうとするが妖怪達はまだあきらめず自分達を追跡し続けた。

 

理 「だぁ~めんどくさいな……」

 

空中で後ろに振り向いて足に霊力を貯めて蹴りあげる。

 

理 「刃斬!」

 

その霊力は刃となって向かい来る妖怪達を切り裂いたがまだ妖怪達は自分達を追跡し続ける。

 

理 (ちっこのままだと人里に行けないしなしょう

   がない許してくれよ)

 

木から飛び降りると先程から追いかけていた妖怪達が取り囲む。

 

霊夢「ちょっと!何で!」

 

霧雨「ひっひぃ……」

 

少女達は妖怪達に取り囲まれ焦りが生じていた。

 

理 「お前らしょんべん垂らすなよ?」

 

そう言うと自身が放てる殺気を放出した。輝夜姫の時に使った殺気と比べれば弱いが妖怪達をビビらせるには充分に研ぎ澄まされた殺気を。

 

理 「お前らに告ぐ早く失せろさもなくば……」

 

そう言うと理久兎はその次の言葉に更にドスをかけて、

 

理 「お前らを根絶するぞ

 

それを聞いた妖怪達は殺気を押さえて林の中へと消えていった。

 

理 「たくよ…この方法あんまし使いたくは……」

 

2人 ガタガタガタガタガタガタ

 

どうやら2人は自分の殺気で体の震えが止まらないようだ。

 

理 「あぁ~…お前ら大丈夫じゃ……ないよな?」

 

霊夢「べっ別に大丈夫だし!!」

 

霧雨「こっ怖くなんか……なっないや!」

 

理 「そうか♪なら人里に送り届けるよ♪」

 

面白い子達だな思いそう言うと自分はまた木の枝へと跳躍して人里へと向かうのだった。

 

神様少女達移動中……

 

人里の入り口に来ると少女達を下ろす。すると入り口から先程の女性と男性が近づいてきていた。自分はサッと放れて木の影に避難する。

 

女性「霊夢!お前は何処に行っていたんだ!!」

 

霊夢「ご免なさいご免なさい……」

 

森近「魔理沙もだ!心配かけちゃダメだろ?」

 

霧雨「ごめんないコーリン!」

 

少女達は先程の女性と男性に抱きつく。また生きて会えたことに歓喜したのだろう。すると女性は、

 

女性「霊夢、魔理沙お前らは何処にいたんだ?」

 

と、聞くと少女もとい霊夢はそれに答えた。

 

霊夢「森で遊んでたら迷子になってそれで妖怪に

   襲われて………」

 

霧雨「だけど私達を助けてくれたんだよあそこの

   ………あれ?」

 

霊夢と魔理沙は辺りを確認するが理久兎はいなかった。だが女性は木の影でそれを聞いている自分に気がついたの見てくる。

 

女性「森近……霊夢と魔理沙を少し見ていてくれ」

 

森近「?……分かったよ……」

 

そう言い女性は自分のいる林の中へと入りフードで顔を隠した自分を見つめる。

 

女性「お前はさっきの………霊夢と魔理沙を助けて

   くれてありがとうな……」

 

理 「気にすんなよ………俺は俺のやる事をやった

   だけだ」

 

女性「そうか………」

 

理 「あぁ俺は行くよ‥‥俺にも仲間がいるからな」

 

そう言い女性に背を向けて歩きだした。すると女性は、

 

女性「なぁあんた……名前は!」

 

名前について聞いてきたのだ。自分は立ち止まりそして、

 

理 「名乗る名はない‥‥だが強いて言えば親しみを

   込めて隠者それでいい………」

 

そう言いまた歩き始めると女性は頭を下げて、

 

女性「そうか…ありがとうな隠者……」

 

理 「はいはいそれともう目を放すなよ~」

 

ぶっきらぼうにその一言を残して自分はそこから立ち去ったのだった。



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第200話 外界へ

少女達を救って約数年ちょいの月日が流れ理久兎は今、幻想郷地区の地獄担当者、四季映姫ヤマザナドゥからある依頼を受けていた。なお後ろには亜狛と耶狛が待機していた。

 

理 「つまり何匹かのヤバイ怨霊が地獄から脱走し

   たと……」

 

映姫「はい……お恥ずかしい限りですが……」

 

理 「へぇ‥‥でもそういうことが起きないようにす

   るってのが普通なんじゃないのか?」

 

映姫「はい………ですが今から数百年前に外で起きた

   戦争で生物達が大量に死んだため死神達総出

   で働いているものでして………」

 

理 「小町は?」

 

映姫「あの子もそれなりには仕事をしている筈です

   多分ですが………」

 

と、言っているが映姫の顔はやれやれといった顔だ。

 

理 「まぁそれりゃぁね………恐らくだけど」

 

かつてサボっているところを目の当たりで見てしまっているため本当に弁護がしにくい。

 

映姫「おっと話がそれしまいましたね大変申し訳な

   いのですが理久兎さんに協力をして欲しいと

   いう訳です」

 

理 「まぁ俺は構わないが………何故に俺なんだ?」

 

映姫「理久兎さんは外の世界の常識も知っています

   し何よりもヘカーティア様のご指名です……」

 

理 「あぁ…ダサシャツの女神か……」

 

映姫「そう言えばヘカーティア様に理久兎さんの事

   を報告したら楽しそうに秘密と言われました

   が何かしたんですか?」

 

楽しそうと言うのはよく分からないがだな昔の事を思い出し苦虫を噛み潰したような顔になってしまう。

 

理 「昔、海外の神達を半殺しにしちまってな」

 

映姫「えっ………」

 

亜狛「ちっあのクソな神のせいで酷い目にあった」

 

耶狛「もう行きたくはないね………」

 

映姫「いいったい何をしたんですか!?」

 

映姫は何をしたかと問いただしてくる。表面は真っ白な笑顔で裏は真っ黒なゲスな笑みを浮かべて映姫に、

 

理 「映姫ちゃん知らないほうが幸せって事もある

   んだよ♪」

 

言いたいことは「それついては黙ってね♪さもないと……」と言う意味が込められている。それを察したか映姫はそれについての追求は止めた。

 

映姫「えっえ~とコホン!それで承けてくださるの

   ですよね?」

 

理 「あぁその代わり俺の従者と部下を連れていく

   が問題はないだろ?一応変装はさせるから」

 

映姫「えぇ問題はありませんが報酬は……」

 

映姫が言いかけるとサッと手を映姫の前に出し、

 

理 「報酬というか支給品が欲しい」

 

映姫「支給品ですか?」

 

理 「あぁ映姫ちゃん鉄砲って言えば分かる?」

 

映姫「えぇそれが欲しいんですか?」

 

理 「あぁ……それを4丁なんだが…無理か?」

 

映姫はしばらく無言で手を顎に置いて黙る。そして結論を出した。

 

映姫「いいでしょう…その代わり用意できるのは今

   の外の世界でいうハンドガンですよ?」

 

理 「いっこうに構わないそれで頼む」

 

映姫「ではそれでお願いします」

 

理 「承知した……亜狛、耶狛移動するぞ」

 

亜狛「了解しました」

 

耶狛「OK♪」

 

亜狛と耶狛は空間に裂け目を作る。その先の景色は地霊殿の自分の寝室だ。

 

理 「それじゃまたな♪」

 

亜狛「では!」

 

耶狛「楽しみにしててね♪」

 

そう言い理久兎達は裂け目へと入っていった。そうして2日後に地獄の裁判所に集った。メンバーは何時ものように理久兎は勿論だが亜狛と耶狛そして黒に骸部隊が揃っていた。

 

映姫「理久兎さんこれを……」

 

そう言い映姫は理久兎に四丁のハンドガンを渡してきた。なお種類はコルトガバメント1911と呼ばれる物だ。

 

理 「へぇ…これがね……」

 

理久兎は呟くと四丁の銃それぞれに何か手で描くと、

 

理「骸達!」

 

そう言い理久兎は四丁の銃を骸達に一丁ずつ投げる。それを骸達はキャッチして後ろのバックパックに銃を納める。

 

理 「ありがとうな♪」

 

映姫「いえでも弾丸は?」

 

理 「心配ないよ♪骸達の神力で弾丸を補給して撃

   てるようになってるから♪」

 

映姫「えっ?そんな機能は……」

 

理 「まぁ安心しなよ♪それじゃ行ってくるね」

 

映姫「あっ待ってください!これも持っていって下

   さい」

 

映姫はランタンを理久兎に渡す。

 

亜狛「これは?」

 

耶狛「う~んランタンだね………」

 

黒 「どっからどうみてもな」

 

映姫「それには特別な術を施してありますので怨霊

   達を保管するのに使ってください」

 

黒 「これ誰が持つんだ?」

 

理 「大丈夫だよ♪」

 

理久兎は胸ポケットから断罪神書を広げるとそこに収納した。

 

亜狛「成る程それなら目立ちませんね♪」

 

耶狛「でもマスター私達の服目立たない?」

 

耶狛が言っているのは事実だ。何せ理久兎の格好はいかにも古めかしい。それでいて亜狛と耶狛は忍者と巫女のコスプレにしか見えず黒は……執事服なため問題ないが骸達は黒の鱗で作った特殊アーマーを来ていて余計に目立つ。

 

理 「あぁ~服あるけど着替える?」

 

それには亜狛と耶狛は頷くのだった。そうして数分後には着替え終わった。自分の格好は白いシャツに黒のジャケットを羽織りズボンはベージュのパンツ靴はそのままのブーツを使った格好となり亜狛は薄い灰色のパーカーにステンカラーコートそして黒スキニーを着ていて靴は黒のスニーカーだ。耶狛は赤のチャックシャツと白の長ティーににショートパンツを来て少し明るい赤のスニーカーを履き頭にはピンクのギャップを被っていた。

 

理 「これなら問題ないか?」

 

黒 「主よ俺の分は………」

 

理 「黒はその格好で充分通せるから問題ない」

 

黒も自分の服に少し期待していたのか顔が、

 

黒 (´・ω・`)

 

しょぼーんとしていた。だが気にせず映姫の方へと顔を向けて、

 

理 「さてとそれじゃ映姫行ってくるよ♪」

 

亜狛「行ってきます」

 

耶狛「行ってくるね♪」

 

黒 「はぁ仕事はこなしてくる」

 

骸達[敬礼!]("`д´)ゞ

 

そう言い理久兎達は幻想郷の外の世界へと行くのだった。



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第十一章 もう1つの紅魔異変
第201話 今の現世(うつしよ)


人で賑わうとある町の一画の路地裏で密かに裂け目が開かれ中から8人の男女が現れた。勿論その正体は、

 

耶狛「ここが今の現世(うつしよ)………」

 

亜狛「自分達が地下にこもっていた間でここまで

   発展したんですね」

 

黒 「まるで魔界じゃねぇか」

 

3人は立ち並ぶ町を見つつそう感じてした。なお時は平成が始まって約数十年が経過したと思えばいいだろうか。

 

理 「さてと………骸達お前らは路地裏を中心に怨霊

   達を探せ何かあれば俺に知らせろそれと決し

   てその姿を人間達に見られるなよ?」

 

理久兎が指示を出すと骸達は敬礼をして、

 

骸1[イエスボス!]

 

骸2[お任せください!]

 

骸3[ご期待にこたえさせていただきます!]

 

骸4[アーイ!!]

 

そう答えると骸達はそれぞれ忍者のように跳躍して四方八方に散らばった。

 

亜狛「マスター骸達はどうするんですか?」

 

理 「昼間に表を歩かせると注目を浴びるからなだ

   から昼は暗く人の気もない路地裏を夜は表を

   捜索させるつもりだよ」

 

耶狛「夜って私達は休み?」

 

理 「あぁ一応な‥‥まぁ何かあれば急行するけど」

 

黒 「なぁ主よそろそろ表を歩かないか?」

 

そう言われて亜狛と耶狛と黒を見ると亜狛と耶狛は尻尾を振るい黒はそわそわしていた。どうやら早く行きたくて興奮しているだろう。

 

理 「なら歩こうか‥‥それと指輪は着けていけよ」

 

そう言われた亜狛、耶狛、そして黒はそれぞれ変化の指輪を着けて表へと出たのだった。そうして町を歩いていると、

 

女子「ねぇねぇあの黒ジャケットの男の人さ格良く

   ない?」

 

女子「えぇ~!私はその後ろの灰色のパーカー来て

   いる白髪の男の人が………」

 

女子「いやいや眼鏡かけてる執事服も捨てがたいよ

   うん!」

 

男性「あの金髪の女の子可愛いな♪」

 

男性「あんな子を彼女にしたい」

 

等々、理久兎達が歩いた後からそんな声が聞こえてくる。そんな事を聞いていた4人は、

 

耶狛「なんか照るね…お兄ちゃん……」

 

亜狛「そっそうだな………」

 

黒 「俺にはよく分からんがな………」

 

理 「はっはっは♪時代の移り変わりは面白いな♪

   こんなジジイに格好いいなんて言う子もいる

   とはねぇ♪」

 

それを聞いて亜狛と耶狛そして黒はやれやれといった呆れ顔をする。そう3人はさとりの気持ちを知ってはいた。だがそれは本人の事もあるため理久兎には黙っている。しかし当の本人の理久兎はそんなことには全く気づいていない。

 

理 「どうした?そんな哀れな奴を見るような目を

   してさ?」

 

3人「はぁ………」

 

無自覚な理久兎に3人はため息を吐いて歩き続けるのだった。

 

神様 神使達移動中……

 

自分達はしばらく歩き回っていると耶狛はあるものに興味を引かれた。

 

耶狛「おぉ~ー!マスターこの白くて渦巻いてるの

   は何!?」

 

理 「あれはソフトクリームって言って冷たくて甘

   い牛乳の味がする食べ物だよ♪」

 

それを聞いた耶狛は周りの人間には見えてはいないが後ろから生えている尻尾は左右に勢いよく振り続けていた。もう一目見ただけで興味ありまくりな感じだ。

 

理 「食べるか?」

 

耶狛「うん♪」

 

亜狛「まったく耶狛は………」

 

黒 「まぁ良いじゃねぇか……」

 

理 「2人も食べる?」

 

それを聞いた2人は少し恥ずかしがりながら頷くのだった。そうして4人はソフトクリームの売っている店の前に来ると、

 

店員「いらっしゃいませ何味にしますか?」

 

それを聞かされた理久兎以外の3人はメニューを覗いた。

 

理 「それじゃ何味食べる?」

 

それを聞いた3人はそれぞれ味を答える。

 

亜狛「俺は抹茶味で……」

 

黒 「俺はモカで……」

 

耶狛「私はさっきのえ~とバニラで!」

 

理 「はいよ♪それじゃ店員さん3人はそれで俺は

   チョコレートで♪」

 

店員「かしこまりました♪」

 

店員はそれぞれのソフトクリームを作るとそれぞれに渡す。

 

店員「え~とお会計は1600円です♪」

 

理 「はいそれじゃこれでね♪」

 

理久兎は店員に丁度のお金を渡すと理久兎達はそこから立ち去る。すると店員は笑顔で、

 

店員「またのご来店をお待ちしております♪」

 

そう言うのだったが理久兎達に聞こえたのかどうかは分からない。そして3人は初のソフトクリームを食べると、

 

耶狛「おいし~い♪」

 

亜狛「昔食べたマスターの宇治時雨を思い出します

   ね♪」

 

黒 「これはこれで美味いな………」

 

理 「それは良かったよ♪」

 

そうして食べ歩きをしながら町を物色しまわるのだった。だが自分は3人が本来の目的を忘れてないかと不安になってしまう。

 

耶狛「マスター今度はどこ行くの♪」

 

耶狛は数歩先の自分の前を後ろ歩きで歩きながらそう言ってくる。まぁ楽しむだけ楽しんで仕事をしてくれるのなら別に良いかと思った。そして亜狛はあぶない事をしている耶狛に、

 

亜狛「耶狛そんな事をしてると人とぶつかるぞ?」

 

耶狛「平気♪平気♪」

 

そう言った矢先だった。耶狛は前を振り向いたその瞬間、

 

ドスッ!

 

耶狛「きゃっ!!」

 

耶狛は目の前の青年にぶつかり体制を崩したが、

 

ガシッ!

 

青年は倒れていく耶狛を掴んだ。それはかつて自分が豊姫にした事と一緒だっため昔を懐かしんでしまった。すると、

 

青年「すいません余所見をしていて!大丈夫です

   か?」

 

青年は耶狛の体制を直すと耶狛に頭を下げて謝罪をしてきた。

 

耶狛「私こそごめんなさい」

 

亜狛「まったく何やってんだ!すいません妹が」

 

青年「いえいえ僕も悪かったのですから」

 

と、青年と亜狛と耶狛とで謝っているとどんどん先に行っている黒は自分達の方を向き、

 

黒 「お前ら行くぞ~!」

 

亜狛「あっすいませんそれでは!」

 

耶狛「それと体制を直してくれてありがとう♪」

 

亜狛と耶狛はお礼を言って黒のもとへと急いだ。やれやれと呆れながら後ろをゆっくりと歩いている自分と青年はすれ違った。その際に微かにだが不思議な霊力を青年から感じ振り向いた。

 

理 「…あの感じどこかで……」

 

何処かで感じたことのある霊力を青年から感じ誰だったかと悩み呟いていると先に行った耶狛が、

 

耶狛「マスター早く♪」 

 

と、呼び掛けてきた。

 

理 「あっあぁ悪い!すぐ行くよ!」

 

耶狛に言われた自分は早足で3人の元へと歩くのだった。そうして町を探索し続けていくと時間は進み夜へ変わった。自分達4人は先程の路地裏の積み荷に座ってくつろいでいたが自分は黙想をして、

 

理 (骸達に告ぐ集合せよ……)

 

と、念じると上空から4体の人形(ひとがた)の何かが降ってくる。それは自分の使い魔達の骸達だった。

 

理 「お前達状況は?」

 

状況を聞くと4体はそれぞれ集めた情報を提示する。

 

骸1[南東方面の駅で黒い何かが目撃されたと言う

   噂ありました]

 

骸2[私も聞きました…それだけです……]

 

骸3[俺はもうちょい先の廃品所で何か不気味な笑

   い声が聞こえたとか聞いた]

 

骸4[俺もその噂を聞いた確か人間には似ても似つ

   かない声だったとかすまないがそれしか仕入

   れられなかった]

 

それを聞いた理久兎は亜狛にあることを訊ねる。

 

理 「なぁ亜狛………確か逃げ出した怨霊の数は幾

   つだったっけか?」

 

亜狛「確か3体逃げ出したと聞いています」

 

なお3体と聞いて「そんな数じゃ~」と思っているかもしれないがその怨霊達はただの怨霊ではなく過去に重犯罪を犯しなおかつ怨念が普通より強い怨霊達だ。野放しにしたら大変なことになるのは目に見えていた。

 

理 「お前らに指示を出す亜狛と耶狛そして骸1と

   骸2は南東の方面の駅へ行け俺と黒そして骸

   3と骸4とでここから近い廃品所に向かう」 

 

それを聞いた亜狛、耶狛、黒そして骸達は、

 

亜狛「了解しました!」

 

耶狛「分かったよマスター!」

 

骸1[お任せを!]

 

骸2[ボスの命令を実行します!]

 

黒 「分かった主に付いて行く」

 

骸3「イエスボス!」

 

骸4[承知しました!]

 

そう言い亜狛と耶狛そして骸1と骸2は裂け目へと入って行き自分と黒そして骸3と骸4で廃品所へと向かうのだった。



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第202話 怨霊退治

理久兎と黒、そして骸3骸4は真っ暗ながらも明かりに照らされる道を走りながら廃品所へと向かった。

 

理 「ここが廃品所か………」

 

街灯で少し明るい夜のほろ暗い闇の空間に一体の何かが浮遊している。それは理久兎達が探していた地獄から逃げ出した怨霊の1体だ。

 

黒 「主よすぐに片付ける」

 

そう言い黒は街灯に照らされた影を腕に集中して一本の長い槍を作り上げる。

 

黒 「行くぞ!!骸共!」

 

骸3[イエス!]

 

骸4[分かりました!]

 

黒と骸達は勇敢に怨霊へと突撃したが、

 

ふわっ……ふわっ……

 

怨霊はゆらゆらと浮遊しながら黒の攻撃と骸達の攻撃をすらすらと避けてく。

 

骸3(#゚Д゚)

 

骸4(゚Д゚#)

 

黒 「ちっ!!」

 

ブゥン!!

 

長槍で振り払うが、

 

悪霊「ケシシ♪」

 

怨霊は嫌な笑い方をして黒や骸達を嘲笑った。

 

黒 「こっこの野郎………影槍!!」

 

そう言い黒は街灯に照らされた自身の影を用いて無数の影で怨霊へと攻撃した瞬間だった。

 

パチン!

 

あり得ないことに停電になったのか街頭の光が消えた。すると黒が作った無数の影の槍は消えてなくなった。

 

黒 「なっ!!」

 

怨霊「ケシシ♪」

 

怨霊は黒の攻撃失敗を笑っていたその隙を見て闇に紛れ一瞬で近づき、

 

ガシッ!

 

怨霊 !?

 

怨霊を掴んだ。怨霊は逃げようと必死に抗うが自分の握力に勝てないのか抜け出せれないみたいだ。

 

理 「お前らこんな雑魚でいちいち切れるなそれだ

   と良知が明かないぞ?」

 

理久兎はそう言うとその怨霊を断罪神書へと幽閉した。

 

黒 「すっすまない……」

 

骸3[すいません……]

 

骸4[サーセン……]

 

3人は理久兎に謝罪をしていると頭の中に声が届いた。

 

亜狛(マスターこちらは終わりました)

 

耶狛(終わったよ♪)

 

脳内念話でそれを聞いた理久兎は顔に笑み浮かべて、

 

理 (なら元の位置へ戻ってきてくれ残りの怨霊を

   探そう……)

 

亜狛(了解しました)

 

耶狛(ウィッス!)

 

それを聞くと亜狛と耶狛の声が響かなくなった。

 

理 「それじゃ行くよ……」

 

そう言い3人は元の位置へと帰っていった。

 

神様従者移動中……

 

理久兎達4人が帰ると亜狛と耶狛そして骸1、骸2が待っていた。それに耶狛が持っているランタンの中で怨霊が渦巻いていた。

 

理 「お疲れさま♪」

 

亜狛「お疲れさまですマスター」

 

耶狛「そっちはどうだったの?」

 

そう言われた理久兎は断罪神書に新しく記載(幽閉)した怨霊を見せる。

 

亜狛「やっぱりマスターは流石ですね」

 

耶狛「うん黒君はもう少し頑張ろう♪」

 

黒 「あぁ……」

 

理 「さてとあと残りは1体か……」

 

亜狛「えぇそれが終わり次第早く帰るか………」

 

理久兎がそう言った時だった断罪神書から光が漏れだしとあるページが展開された。そこには今回の依頼主の四季映姫が映っていた。

 

映姫「理久兎さん依頼の方は順調ですか?」

 

理 「あぁ3体の内2匹は捕獲した」

 

それを聞いた映姫は喜びの笑顔を見せた。

 

映姫「そうですか♪それは良い結果ですね♪」

 

理 「あぁ後は残り1体何だが………」

 

理久兎がそれを言いかけた瞬間だった。映姫は理久兎達に、

 

映姫「実はそれについての報告があり此方にかけさ

   せてもらった次第なんです……」

 

亜狛「どう言うことですか?」

 

映姫「実はその内の1対の反応が先程の現れたので

   すが……」

 

耶狛「ですが?」

 

映姫「目標が消失しました………おそらく存在を消さ

   れました」

 

理 「おいおいマジかよ」

 

それを聞き驚いた。今の現世に怨霊を狩れる奴がいるとは思っていなかったからだ。それが幻想郷または地獄だとかからの使者なら話は別だがそんなことはまずない。つまりこの現世には怨霊を狩れる力を持つ者がいることに驚いてしまったのだ。

 

理 「まさか怨霊を狩れる奴がいるとはな」

 

映姫「えぇ驚いたことにですね‥‥そんな訳で理久兎

   さん達は此方に帰ってきてくださって大丈夫

   ですよ……」

 

理 「分かったならすぐに帰るよ」

 

映姫「お帰りをお待ちしております」

 

そう言い終わると映姫が映っていたページはプツンという音を起てて消えた。

 

理 「てな訳だお前らは撤収するぞ」

 

亜狛「でもマスターこの科学が発展した現世で悪霊

   を狩れる者等はいるのでしょうか?」

 

理 「さぁな………だけど実際に狩った奴はいたんだ

   もしかしたらいるのかもな」

 

耶狛「ねぇマスターゲート繋ぐ?」

 

理 「あぁ繋いでくれ」

 

亜狛「ならやるよ耶狛」

 

亜狛「うんお兄ちゃん♪」

 

2人はその言葉と供に裂け目を作り出す。

 

理 「行くぞ」

 

そう言うと黒から骸達そして理久兎が入り亜狛と耶狛が入って裂け目が消えた。

 

神様、従者達移動中……

 

依頼主の映姫の前に裂け目を造り自分達はそこから現れると真っ先にそこに映った光景は小町がSEIZAをさせられている光景だった。おそらくまたサボったのだろう。

 

理 「よっ映姫ちゃん♪」

 

耶狛「ただいまんす♪」

 

亜狛「ただいま戻りました」

 

黒 「帰った………」

 

映姫「お帰りなさいませ理久兎さん」

 

4人が言うと映姫はにこやかな笑顔で出迎えた。

 

理 「それじゃ映姫ちゃん怨霊達はどうする?」

 

映姫「それなら………小町」

 

映姫が正座している小町を呼ぶと小町は苦笑いを浮かべながら近づいてくる。

 

小町「いや~理久兎さん方おかえりなさい」

 

理 「小町……お前はまたやらかしたのか」

 

映姫「理久兎さんも何か言ってくれませんか?」

 

小町「えっ?!」(;^ω^)

 

映姫の一言は小町を驚かせた。何せ自分より遥かに位が高い神だと今もなお認識されているのか結構びびってもいた。そこまでビビらなくてもと思いつつして口を開き、

 

理 「小町サボるのさ構わないが仕事はしろよ?」

 

映姫「理久兎さん!?」

 

小町( ゚□゚)

 

理久兎が叱るのかと思いきや叱らず逆にサボれと言われれば映姫も驚くが何よりも叱られると思っていた小町ですら口がポッカリと開いていたのだ……

 

理 「俺が言いたいのは仕事も大切だからやるだけ

   やって少し休むそれが良い仕事をする秘訣っ

   てことさ」

 

小町「りっ理久兎さんあんたには負けるよ!」

 

理 「まぁあまりサボりすぎると………ねぇ♪」

 

血管の浮き出た握り拳を見せると小町は若干ビビりシュンとなる。

 

小町「気を付けます………」

 

理 「よろしいそれじゃ小町こいつらは任せるよ」

 

そう言い理久兎は断罪神書から怨霊を解放させて小町に引き渡した。耶狛も怨霊を捕らえているランタンを渡した。

 

小町「それじゃこいつら責任もって片付けておくよ

   それじゃ映姫様私はこれにて」

 

そう言い小町は捕らえた怨霊を連れていきながら部屋から出ていった。

 

映姫「理久兎さん………小町にそんな事を言ったらつ

   け上がりますよ?」

 

理 「そん時は俺らで何とかするさ♪」

 

耶狛「うん♪小町ちゃん良い反応してくれるから楽

   しいんだよね♪」

 

亜狛「小町さんで遊ぶなって……」

 

黒 「…下手したら耶狛がおっかねぇ……」

 

理 「さてとそんじゃ俺らは帰るよ♪さとり達が待

   ってるからな♪亜狛、耶狛、地霊殿まで頼む

   よ♪」

 

亜狛「分かりましたよ」

 

耶狛「オッケー!」

 

そう言い2人は定番のようにゲートを開けた。

 

理 「そんじゃ~な♪」

 

耶狛「さよなライオン!」

 

亜狛「しっかり挨拶をしろって……」

 

黒 「あばよ………」

 

4人は裂け目に入りそして裂け目は消えた。残った映姫はただ考えていた。

 

映姫「しかし怨霊を狩ったのはいったい」

 

映姫その言葉は虚空へと消えるだけだった。

 

神様 従者達移動中……

 

自分達は何とか地霊殿へと帰り門を開けると2階へと続く階段からお空が飛び降りて耶狛に抱きついてきた。

 

お空「お母さんお帰り♪」

 

耶狛「わっととただいまお空♪」

 

耶狛は何とか足で踏ん張ってお空をハグした。すると1階の隅の部屋が開いてそこからお隣も現れる。

 

お隣「お帰りなさい父さん」

 

亜狛「あぁただいま………」

 

お隣は亜狛にお帰りと言うと亜狛は若干照れ臭く答える。

 

黒 「お前らは人気だな……」

 

黒がやれやれといった表情で見ていると後ろから突然誰かが背中に乗っかってきた。

 

黒 「なっなんだ?!」

 

こい「えへへ黒お兄ちゃん一緒に遊ぼ♪」

 

乗っかってきたのは古明地こいしだった。無意識を操るため黒も時々分からなくなってしまうため反応が鈍ったようだ。

 

黒 「たく…しょうがねぇな……」

 

こい「わぁ~い♪」

 

黒はこいしをおぶって外へと出ていった。

 

理 「元気が良いなこいしちゃんは………」

 

理久兎が元気なこいしの姿を見て微笑んでいると階段からまた誰かが降りてきた。それはこいしの姉の古明地さとりだった…

 

さと「理久兎さんお帰りなさい」

 

理 「ただいま♪」

 

さと「やけに遅かったですね………?」

 

理 「まぁ色々とあってな飯は食べたか?」

 

さと「いいえまだです………」

 

理 「なら飯を作ってくるよ♪」

 

さと「お待ちしていますね♪」

 

そう言って自分は厨房へと行き料理を作り始めるのだった。

 



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第203話 弾幕ごっこが流行りそうです

理久兎達が外の世界まで行き怨霊を捕獲してから3日後の事だった。

 

理 「うっはぁ~……」

 

何時ものように自室で読書に耽っていた。そんな最中読書をしつつこう思っていた。

 

理 「……暇だ…………」

 

そう暇だったのだ。映姫へと提出する今月分の書類も全て片付けやるのは精々近況報告書のみときた。しかもそれももう終わってしまっているため残りの報告もまだやる日ではないためやることが無さすぎるのだ。

 

理 「何か面白いことはないかな~」

 

そんな時だった。部屋の扉が開かれ帽子を被ってニコニコと笑っている少女こいしが入ってきた。

 

理 「ん?こいしちゃんどうかした?」

 

こい「ねぇねぇ理久兎お兄ちゃん♪弾幕ごっこしよ

   うよ♪」

 

理 「弾幕‥‥ごっこ?」

 

突然のこと過ぎてどう反応すれば良いのかが分からなかった。それに弾幕ごっこという物は生まれてきて初めて聞いたのだ。まさか銃弾の乱射でもするのかとも考えてしまったため何が何だか分からない。

 

こい「うん♪とりあえず理久兎お兄ちゃんついてき

   てよ♪」

 

理 「ハハ♪分かったよ♪」

 

暇だったため丁度良い気晴らしにもなりそうなため本を机に置いて椅子から立ち上がりこいしの後についていくのだった。そしてこいしについていくがまま家の玄関前までやって来た。そこには亜狛や耶狛そして黒は勿論の事だが他にも、さとりや空にお隣もいた。

 

さと「理久兎さんもこいしに呼ばれたんですか?」

 

理 「あぁ‥‥皆もか?」

 

亜狛「えぇ確か弾幕ごっこなるものをやろうと」

 

耶狛「うん♪私達もそう聞いたよねっ?お空♪お隣

   ちゃん♪」

 

お空「うにゅ♪」

 

お隣「えぇあたいもそう聞きましたね?」

 

黒 「それでこいしその弾幕ごっこってのは何だ?」

 

黒は目の前でニコニコと笑っているこいしに質問するとこいしはそれにたいして、

 

こい「今からその弾幕ごっこについて教えるね弾幕

   ごっこって言うのはこんな感じで……」

 

こいしは自身の妖力を使って色とりどりの妖力玉を辺りに展開させた。それは理久兎達から見ても美しいと感じられるほどだった。

 

耶狛「綺麗♪」

 

亜狛「辺りが薄暗いから尚更にな♪」

 

黒 「……………………」

 

お隣「綺麗だねお空♪」

 

空 「とっても綺麗……」

 

理 「へぇ~こいしちゃん何処でそんな遊びを見つ

   けてきたの?」

 

こい「う~んと地上で人間と妖怪とかがその弾幕ご

   っこっていうのを使って遊びながら決闘する

   んだって耶狛お姉ちゃんみたいな服の人間が

   話してたの♪」

 

理 「巫女服の人間か………」

 

今から数十年前に出会った巫女を思い出した。自分の考えではおそらくその人しかいないだろうと思った。すると黙り混んでいる自分にさとりが声をかけてきた。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「ん?あぁ~悪い♪悪い♪それでこいしちゃん

   その遊びのルールは?」

 

こい「えっと‥‥ルールは美しく戦う事がルールだっ

   たかな?それでね美しくない戦いは禁止って

   のと相手の弾幕に当たっちゃダメってのもル

   ールだね♪」

 

さと「つまり殺生はしてはいけいないって事で良い

   のかしら?」

 

こい「うん♪それと戦ってる最中はね………」

 

こいしはポケットから1枚の絵が描かれている紙を取り出しそれを掲げると、

 

こい「本能 イドの解放」

 

こいしのその言葉と共にその紙から無数のハートの弾幕が飛び交った。

 

こい「こんな感じにスペルカードって言うのを使っ

   て技を出せるだよ♪」

 

理 「へぇ~中々面白そうだね♪」

 

理久兎はこいしから放たれた無数のハートの弾幕を眺めつつ答えると、

 

黒 「なぁこいし‥‥武器とかの使用についてどう何

   だ?」

 

こい「え~と有りだよ♪ただ美しく戦うのが大事だ

   からね♪」

 

理 「それでこいしちゃんそのスペルカードってど

   うやって作るんだ?」

 

理久兎は根本的に大事なスペルカードの作り方について聞くと、

 

こい「簡単だよ♪切った紙にどんな弾幕を撃つかイ

   メージさせながら妖力を注ぎ込んで完成って

   感じかな?」

 

理 「それは霊力とか魔力はたまた神力でも可能っ

   て感じかな?」

 

こい「たぶんね♪」

 

理 「ふぅ~んなら折角だから皆で作って遊んでみ

   ようか♪」

 

それを聞いたこいしと耶狛そしてお空にお隣は嬉しそうにしながら、

 

耶狛「賛成♪」

 

お空「空も作る!」

 

お隣「どんな感じになるか楽しみだね♪」

 

こう「わぁ~い皆と遊べる♪」

 

そんな光景を眺めながら亜狛と黒は、

 

亜狛「黒さん僕らも作りませんか?」

 

黒 「……俺に出来るか…美しくとかな………」

 

そう呟きつつ2人もスペルカードを作成し出した。

 

理 「さとり♪一緒に作らない?」

 

さと「へっ!?いっ良いですよ私で良ければ♪」

 

理 「なら作ろっか♪」

 

そうして各自は自分に合ったスペルカードを作るのだった。

 

神様、従者達、少女達 スペル作成中。

 

数分後の作業後各々の考えたスペルカードが完成した。

 

こい「それじゃ~皆で弾幕ごっこしようっか♪調度

   8人だし各自でペアを決めてそのペアと弾幕

   ごっこを楽しもう~♪」

 

こいしの言葉でそれぞれのペアが決まっていく。

 

亜狛「耶狛‥‥そろそろ因縁の決着をつけるか」

 

耶狛「ふっふっふ♪負けないよお兄ちゃん!」

 

ペア1つ目は読者様の予想通り亜狛VS耶狛となり、

 

お隣「お父さん頑張って!!」

 

お空「お母さん♪頑張♪」

 

2人がそう言うとお互い目と目を見つめ合うと……

 

お隣「お父さんの代理としてお空の相手をあたいが

   してあげるよ!」

 

お空「勝つのはお母さんだよ!」

 

そうして亜狛と耶狛の代理?的な感じとなり2つ目のペアはお空VSお隣となる。

 

黒 「あいつら元気だな………」

 

こい「黒お兄ちゃんの相手は私がするよ♪」

 

黒 「ならこいしの相手は俺がしてやるよ」

 

3つ目のペアはこいしと黒となった。そして最後に残った自分とさとりは、

 

理 「ならさとりお相手お願いできるかい?」

 

さと「えぇ…喜んで♪」

 

そうして最後のペアは理久兎VSさとりとなったのだった。



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第204話 初の弾幕ごっこ

いつもは薄暗い地底だが今回は綺麗な星が見えぬ地底に色とりどりの弾幕が飛び交い輝いていた。それは見る者の目を釘付けにする。そんな中、皆の弾幕を見ていてこう思っていた。

 

理 「亜狛と耶狛それに黒はいつの間に飛べるよう

   になってんだ?」

 

そう亜狛と耶狛が飛びながら弾幕を撃ち合っているのだ。しまいには黒やこいしも飛びはたまたお隣やお空までもが飛んでいた。

 

さと「理久兎さん……」

 

理久兎はさとりに呼ばれそっちの方を向くとさとりまでもが体を浮かせ飛んでいた……

 

理 「………なぁさとり達は何時から飛べるようにな

   ったんだ?」

 

さと「さぁ…始まりはこいしからでしたね……そこか

   ら色々な妖怪達が飛び交う事が出来るように

   なったので………」

 

それを聞いた自分の内心はただ一言で済む言葉が思い付いた。

 

理 (俺って‥‥まさか時代遅れ!?)

 

ただそう感じるしかなかった。自分の従者達ですら飛べるようになっているのに対して自分はそんな簡単には飛べないのだから。

 

さと「理久兎さん?理久兎さんも飛びましょう♪」

 

理 「えっ?あぁ~さとり…飛び方ってどうやるの

   かなぁ?」

 

さと「えっ?えぇ~と‥‥とりあえずは体を浮かせる

   イメージでですかね?」

 

アドバイスを貰い早速頭でイメージする。するのだが、

 

理 「飛べないな……」(´・ω・`)

 

さと「………………」

 

もうこれにはさとりも黙るしか出来なかった。仕方ないため魔法を唱えることにした。

 

理 「もういいやエアビデ……」

 

そう言うと自分の足に風が纏い理久兎は体を浮かせ飛んだ。

 

さと「…理久兎さん飛べるじゃないですか……」

 

理 「俺の場合はこうでもしないと飛べないの」

 

2人はお互いを見合い笑うと、

 

理 「それじゃ始めようか♪」

 

さと「えぇ♪」

 

そうしてさとりとの弾幕ごっこが始まりさとりは無数の妖力で作り上げた弾幕を展開させた。

 

理 「ハハハ♪そんなんじゃ当たらないよ♪」

 

さとりから無数に展開される弾幕を避けつつその弾幕を眺め自分も弾幕を撃ちだす。

 

さと「くっ!……」

 

撃ちだされる弾幕を自分を真似しているのかみよう見まねで避ける節が見られた。

 

理 「さとりらしい方法で避けるね♪」

 

さと「えぇ観察力は負ける気がしないので♪」

 

そう言いさとりはスペルカードを取り出して、

 

さと「想起 恐怖催眠術」

 

そのスペルカードが発動するとさとりを背後に円上の弾幕が現れるとそれを中心に無数の黄弾が放たれ更にそこから大弾が円を描かきながら撃ちだされる。更にレーザー型弾幕が大弾とは逆に円を描かきながら放たれる。それはさとりの特徴とも言える目を表していた。

 

理 「おっと!」

 

理久兎は無数に放たれる黄弾を回避しそして円を描かきながら放たれるレーザーを避けそこに追い討ちをしかけるかのように撃ちだされる大弾をギリギリで回避する。

 

さと「やりますね……」

 

理 「伊達に長生きはしてないよ♪」

 

ポケットからさとりが出したものと同じスペルカードを取り出して、

 

理 「理符 理の創造」

 

理久兎がスペルカードを唱えるとさとりと理久兎の真下から無数の色とりどりの弾幕が上へとゆっくり上がってくる。さとりはそれを難なく避けて、

 

さと「理久兎さんいくら貴方が強いとはいえこれは

   手加減のしすぎでは?正直嘗められている気

   しかしないんですが?」

 

理 「そうかい?まぁ頑張って避けてね♪」

 

さと「いったい何を考えて……」

 

さとりにとって自分はもっとも警戒するレベルの筈だ。理由は覚妖怪の特権である心を読む力それは自分が相手だと出来ないのは知っているのだから。

 

さと「しかたありませんね……」

 

さとりは避けつつ黒とこいしの弾幕ごっこの方を第三の目ことサードアイを向けて見ると1枚の何も言える描かれていない真っ白のスペルカードを取り出す。すると突然そのスペルに絵柄が描かれると自分の方を向いて、

 

さと「想起 無意識の遺伝子」

 

その言葉と共にさとりが飛び回ると飛んだ後には無数の青と緑の弾幕が現れ少しその場で停滞するとそれは予測不能に飛び交った。

 

理 「うおっ!何だ!」

 

さとりの『心を読む程度の能力』それを使いこいしのスペルカードを真似たのだ。だが何故理久兎と同様に今現在こころを読むことの出来ないこいしのスペルカードを真似することが出来たのか簡単な話だ。さとりが心を読んだのはこいしではなく黒の心でありさとりは相手のトラウマを読むことも出来る。つまり黒にとってこのスペルはトラウマになりかけているといっても過言ではないと言うことだ。だが理久兎はその弾幕に最初は驚いたが、

 

理 「どうしたさとり?もう終わり?」

 

笑顔でそれを難なく避ける。まるで次は何処に弾幕が来るか未来を見るかのようにだ。

 

さと「避けられますか……」

 

理 「でもさぁ~さとり良いの?俺のスペルを無視

   して?」

 

さと「えっ…嘘……」

 

さとりは見てしまった自分達の頭上に浮かぶ巨大な弾幕をその弾幕は地底を照らす程の大きさとなっていた。さとりはミスをしたのだ。ゆっくりと上へと上がってくる弾幕は避けれるとだがその弾幕は消えることなく1つに密集し巨大な弾幕へと成長していたと言うことに気がつかなかったのだ。それを表すなら1つの理が出来たのと同じだった。

 

理 「それじゃ♪」

 

そう言うと理久兎はスペルカードを取り出して、

 

理 「理符 理の抑制力」

 

スペルカードを唱えると地底を照らすほど密集した巨大な弾幕から無数のレーザーが放たれるがそれはただのレーザーではなく全てさとりに向かって飛んでくるホーミングレーザーだった。それにはさとりは避けようとせずその場に止まり、

 

さと「…………理久兎さん私の敗けです♪」

 

その言葉と共に、

 

ピチューン!!ピチューン!!

 

さとりは弾幕に被弾しこの勝負は理久兎が勝者となった。そしてレーザーが止み巨大弾幕は消えるとボロボロのさとりが目の前にいた。

 

さと「まさかあそこでやられるとは思いませんでし

   た…これは私のミスですね……」

 

理 「ハッハッハ♪ミスなんて誰にでもあるよ♪俺に

   だってミスの1つ2つはあるんだからだけどそ

   れを次に生かすのがコツだよ♪」

 

さと「ふふっ♪年配者が言うと一理ありますね♪」

 

理 「とりあえず地上に降りようか」

 

さと「はい♪」

 

そうして2人が降りるとそこには亜狛と耶狛そしてお隣とお空がいた。

 

理 「おっす♪お疲れさんそれでどっちが勝った?」

 

亜狛と耶狛そしてお空とお隣に聞くと、

 

亜狛「今回は俺の敗けですね……」

 

耶狛「ふっふっふ♪勝てました!」

 

耶狛は亜狛にどや顔をしている事から相当嬉しかったのだろう……

 

お隣「いや~あたいは何とか勝てたよ………」

 

お空「負けちゃった」

 

と、いった感じにそれぞれが勝敗を話していると最後のグループの黒とこいしが降りてきた。

 

理 「よっ♪どうだった?」

 

こい「私が勝ったよ♪」

 

黒 「やっぱし難しいな………」

 

理 「まぁちょろちょろとで覚えていけばいいとは

   思うよ♪」

 

亜狛「マスターとさとりさんの戦いは………聞かない

   方が良いですよね?」

 

亜狛はさとりのボロボロの服を見て際どくなって視線をずらしながら言うと、

 

さと「そうですね…私の完敗です……」

 

理 「ハハハ♪とりあえず皆お疲れさん♪よぉ~し

   今から運動後の甘いものでも食べようか♪」

 

こい「賛成♪」

 

耶狛「わぁ~いスイーツ♪」

 

お空「スイーツ♪」

 

お隣「お空は元気だね……」

 

黒 「…………気楽な奴等だな」

 

亜狛「でもそれがいいんじゃないんですか?」

 

黒 「だな♪」

 

さと「ふふっ♪」

 

そうして地底初の弾幕ごっこは幕を閉じたが後にこいしが弾幕ごっこを流行らせたため他の皆も弾幕ごっこをするようになったのだった。



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第205話 久々の空は紅かった

こいしが弾幕ごっこを流行らせて4日経過したある時の事。理久兎はさとりと共に図書室にいたがついに恐れていたことが起きてしまった。

 

理 「さとり………見てない本って何かあったけ?」

 

さと「理久兎さん見るのが早くないですか?」

 

そうついに地霊殿の図書室にある本を全て完読してしまったのだ。しかも同じものを三回以上は読んでいる始末だ。

 

理 「そう言うさとりこそここ最近同じものばかり

   だよね?」

 

さと「……見る本がないのは辛いですね」

 

それを聞いた自分は考えてある結論に至った。

 

理 「さとり‥‥こいし見なかった?」

 

さと「こいしですか何でまた?」

 

こいしに何の用件があるのかを聞くと、

 

理 「ほらあの子、地上に何度も遊びに行ってるで

   しょそれなら何か良いこと知ってるかなと思

   ってね♪」

 

さと「はぁ…………?」

 

と、そんな会話をしていると扉が開きそこから先程から話していたこいしが現れた。

 

理 「おっこいしちゃんナイスタイミング♪」

 

さと「えっ!こいし」

 

こい「う~ん……せっかくビックリさせれると思った

   のにな~」

 

理 「いや~ごめん♪ごめん♪それでこいしちゃん

   地上で何か面白そうなことない?」

 

こいしは何か面白そうなことがないかと考えると……

 

こい「そういえば霧の湖って場所に紅い洋館があっ

   たような?」

 

理 「紅い洋館ね………それって規模だどどのくらい

   なのか分かるかな?」

 

こい「う~ん………多分このお家より大きいね♪」

 

それを聞き興味が湧いてしまい口元がニヤけてしまった。

 

理 「行ってみる価値はありそうだね♪」

 

さと「…………理久兎さん何考えているんですか?」

 

理 「運よく本があれば借りパクしてくる」

 

さと「………理久兎さんって神様ですよね?」

 

理 「一応はそうだね♪」

 

さとりは念のためにと理久兎が神かと聞いた理由は単純に普通神様って「本を借りパクする?」という事に疑問を抱くが理久兎が何かをやらかすなどはもう慣れてはいた。

 

さと「………え~と気を付けてくださいね…」

 

理 「ハハハまぁ期待はしないでおいてね♪」

 

そう言い椅子から立ち上がり扉の元まで行くと後ろを向いて、

 

理 「あっ!こいしちゃん少し黒と亜狛そして耶狛

   を連れていくからよろしくね♪」

 

こい「うん分かった♪」

 

その言葉を残して部屋から出ていき亜狛と耶狛そして黒の各自の部屋をまわって呼び掛けて理久兎は外着の真っ黒なコートを着てフードを被り亜狛と耶狛の能力を使って地上へと向かった。

 

神様 従者達移動中……

 

4人はこいしに言われた霧の湖と呼ばれる場所に来てはいた。そして空を見上げての感想は、

 

亜狛「何で空がこんな真っ赤なんですか!?」

 

耶狛「何か気味悪いね………」

 

黒 「光が通らないと俺は弱いんだな………」

 

理 「う~ん理由は分からないがまずはこいしの言

   っていた館を目指そうk……」

 

? 「あぁ~~ー!!負けた!!」

 

と、言葉を遮って誰かが叫びをあげた。その方向を見ると、

 

? 「チルノちゃん大丈夫?」

 

チルノと言われた少女はツインテールの少女に、

 

チル「うん大丈夫だよ大ちゃん♪あたいは最強だか

   らさぁ!」

 

等と会話をしていた。するとチルノと言われた子供は自分達の方を向くと、

 

チル「お前ら!ここはあたいらの遊び場だ~!」

 

と、チルノは背中に生えてい氷柱のような物で飛んで自分達に向かって叫ぶととなりの大ちゃんと言われた少女はおどおどしながら、

 

大妖「チルノちゃん危ないよ!さっきやられたば

   かりでしょ!」

   

どうやらチルノと言われている少女は誰かにやられたばかりのようだ。すると黒は、

 

黒 「主よあいつら邪魔なら俺が始末するが?」

 

そう言い黒は臨戦態勢をとろうとするが子供相手にそれは大人げなさ過ぎる。黒の目の前に手をかざして、

 

理 「良いよここは俺が何とかするから♪」

 

自分の言葉を聞いた黒は臨戦態勢をとるのを止めるとチルノの方までゆっくりと歩いていく。

 

チル「最強のあたいとやる気か!!」

 

その言葉を聞き自分はフードの中でニコリと笑うと、

 

理 「へぇ~君って最強なんだ♪すごいな~」

 

と、滅茶苦茶棒読みで言うとチルノは最強と言われてニコニコと笑いだし腰の左右に両手を置いくと、

 

チル「ふっふっふ♪お前には分かるか♪」

 

理 「うん♪最強かすごいな~♪なら最強なら器も

   大きいんだよね♪」

 

チル「勿論あたいは最強だから器も大きいぞ!」

 

理 「器が大きいなら優しさもあるんだよね♪」

 

チル「最強だからな♪」

 

理 「ならさぁ優しさがあるならそこを通して欲し

   いな♪」

 

チル「いいぞ♪いいぞ♪何せ最強だからな♪」

 

そう言いチルノは戦闘体制を解いた。それを見ていた亜狛と黒は小声で、

 

2人「あの子下手したら空より純粋(バカ)か?

 

ただでさえ理久兎は明らかに棒読みで言いっているのにも関わらずどや顔で喜んでいる事にそう呟くしかなかった。

 

理 「そんな最強にはご褒美をあげよう♪」

 

そう言うと飴玉をポケットから出してチルノに渡すとチルノは包みを剥がして食べる。

 

チル「美味しいこれ♪」

 

理 「良ければ君もどうぞ♪」

 

大妖「えっ…あっいっいただきます……」

 

大ちゃんと呼ばれた子にも飴玉をあげるとチルノと同様に口にいれると、

 

大妖「美味しい~♪」

 

理 「じゃ俺らは先を急ぐから行くよ♪」

 

黒 「へいへい………」

 

亜狛「了解しました!」

 

耶狛「バイバイ♪」

 

そう言い理久兎達は先へと急いだ。その道中では、

 

黒 「主よ…上手く手懐けるなぁ……」

 

理 「ハハハ♪上手く誘導させれれば交渉にも使え

   るから覚えておきなよ♪」

 

耶狛「マスター私にも飴玉ちょうだい♪」

 

理 「ほら♪」

 

耶狛に飴玉を投げ渡すと耶狛はそれをキャッチして包みを剥がして口に入れた。

 

亜狛「すいませんマスター妹が………」

 

理 「良いってことさ♪」

 

そうして道中も楽しく会話をしながら目的地へと向かうのだった。

 



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第206話 日記

チルノ達を通りすぎ理久兎達は霧の湖を出てこいしの言った紅い屋敷の目の前まで来ていたが、

 

理 「なんか…斬新なデザインの門だな……」

 

亜狛「いやマスターこれ破壊されてます………」

 

目の前に映る門は見事に正面が破壊されてその近くにはかつて唐(中国)にいた人物の服を来ている女性がボロボロになって寝ていた。

 

耶狛 (´∀`)

 

耶狛は笑顔で寝ている女性を見ると、

 

カチッ!

 

何故かポケットから油性マジックを取り出しキャップを外して女性に近づいたが理久兎達はそんなのは眼中に入ってはいないため気づかない。

 

理 「来い骸共!」

 

断罪神書を自分達の身長と同じぐらいにまで大きくしページを開くと中から骸達が現れる。

 

理 「お前らは屋敷に入って各自散会して偵察しろ」

 

骸達[イエスボス!!]("`д´)ゞ

 

敬礼をして骸達は散々に散らばった。

 

理 「さてと………亜狛、耶狛、黒」

 

亜狛「何ですか?」

 

黒 「どうかしたか?」

 

亜狛と黒は呼ばれ顔を向けるが耶狛がいない事にようやく気がつく。

 

理 「あれ耶狛は?」

 

亜狛「あれ?そういえば………」

 

理久兎達は辺りを見渡すと先程から寝ている女性の所に耶狛がいたが何かをしていた。

 

亜狛「まったくあいつは……」

 

亜狛は呆れながら耶狛に近づき、

 

亜狛「お~い耶狛お前何して……ぶっ!!おっお前

   何やってんだ!?」

 

理 「どうし…ブッハハハハハハハ♪」

 

黒 「どうかしたか?おいこれは…ククッ……」

 

理久兎達が見たものそれは寝ている女性の顔に耶狛がマジックで落書きをしていたのだ。落書きしたのは額だけだが書いたのがまさかのと書かれていた

 

耶狛「えっ?だって仕事サボってるならこのぐらい

   は当然でしょ?」

 

耶狛は日頃からサボりまくっている小町を見続けた結果ついにここまでするようになってしまっていた。

 

亜狛「いやいやいやいや!!多分サボってないから

   な!?下手したら仕事を真っ当して倒された

   だけだからな!?」

 

そう言っていると女性のまぶたが動き始めて……

 

女性「うっうぅん……あれここh……グフッ!!」

 

女性が何かを言いかけた瞬間、危険と判断した自分は起きそうな女性に向かって軽く腹を殴ってもう一度寝かせた。

 

理 「よしこれで大丈夫だ………」

 

亜狛 (;゚Д゚)

 

耶狛 (´゚д゚`)

 

黒  ( ̄□||||

 

突然の事過ぎて3人は開いた口が塞がらなかったが誤魔化すために3人に向かって笑顔で、

 

理 「この女性はずっと気絶していてなおかつこの

   落書きは俺らがやった訳じゃない良いね?」

 

亜狛「あっはい……」

 

耶狛「うん私達は何も見なかった………」

 

黒 「…………耶狛も怖いが主の方が何倍も怖ぇ」

 

3人はこれ以上の事について考えるのを止めたのを確認しとりあえずは班分けをしようと考えた。

 

理 「とりあえず班を分ける亜狛と耶狛そして俺と

   黒とで各自で行動する何かあったら脳内会話

   をしろいいな?」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「了解~♪」

 

黒 「なら行こう……」

 

そうして自分達は屋敷へと侵入した。亜狛と耶狛は近くにあった窓から自分と黒は正面から入った。そして黒と共に屋敷に入って一番に思ったことは、

 

理 「ヤニ臭いな………」

 

黒 「たばこ臭ぇ」

 

そんなことを言っていると近くで先程の女性と同じようにボロボロになって倒れている若い執事がいた。

 

黒 「………………………………」

 

理 「どうした黒?」

 

黒 「いや同じような服を着ていたもんだからな」

 

理 「あぁ確かに服は同じ種類の執事服だからな」

 

黒 「こいつはこのまま寝かせておいて俺らはどこ

   を探索するんだ?」

 

その質問に自分考える。確かにこの広さの屋敷だ何処を探すか考え結論を出す。

 

理 「まずは2階辺りから調べようか♪どうせ1階

   は亜狛と耶狛が探索しているだろうしね♪」

 

黒 「了解した……」

 

自分と黒は目の前にある階段を登って2回へと向かい暫く歩くと廊下へと出た。

 

理 「部屋がこんなにあるのか」

 

黒 「どこから見るかだな………」

 

理 「俺が欲しいのは本なんだけどなぁ」

 

黒 「まずこの部屋から入らないか?」

 

黒が指差した扉を見る。まずは色々と調査をしよう。それであわよくば館の地図を見つけなおかつ図書室があるのならそれを見て向かおうと考えた。故に黒の意見に肯定する。

 

理 「そうだな色々と調査するか」

 

黒 「なら入るぞ………」

 

ガチャ……ギィーーー…………

 

黒が扉を開け自分はカバーリングしながら部屋を少し見る。机にベットそして小さいラックが見えたが意外に必要最低限の物しか置いていない部屋だった。そして見た感じは誰もその部屋にはいなかった。

 

理 「入るぞ………」

 

黒は頷くと部屋へと入り扉を閉めた。

 

理 「俺はラックに置かれている本を見るから黒は

   聞き耳をたてながら少し物色をしてくれ」

 

黒 「分かった」

 

理久兎は地図を探しつつラックに置かれている本を見て黒は聞き耳をたてつつ部屋を物色し始めた。最早やっていることが泥棒にしか見えない。するとラックから日記を見つけた。

 

理 「日記か……」

 

何か書いていないかと思い日記を見始めた。

 

○月○日 月曜日

 

今日もいつものように仕事をこなそうとしたが、やはり何か問題が起きるもの。何時ものように美鈴が居眠りをするものだから頭にナイフを生やして説教をした。本当に何時になったら真面目に門番の仕事をするのやら、だけどもっと酷いのは玲音ね。あの人ときたら妖精メイドを呼びに行かせても帰ってこないものだから様子を見に行ったらタバコを吹かせながら妖精メイドとポーカーをして遊んでいるものだから玲音の頭にもナイフを生やすことになってしまったわ。まったくお嬢様に駄執事と言われて悔しくないのやら。本当にあの頃の私が憧れた彼に戻って欲しい。だけどそれとはうって変わって妹様はまた地下室から脱走して辺りを破壊し始めたため私達が何とか止めたけどどんどん歯止めが効かなくなってきている。お嬢様が来なかったら今頃はいや止そう。そんな事で忠誠を忘れてはならない。

 

と、書かれていた。見ているとこの屋敷の侍女(メイド)の日記だろう。

 

理 「何かここにいる住人見てると映姫と小町を見

   てるみたいだな………」

 

黒 「主よ、ここには何もなかったぞ………」

 

理 「あっあぁなら次の部屋に行こうか」

 

何もないのなら仕方ないため日記を先程の位置に戻して黒と共に部屋を出て次の部屋を先程と同様にカバーリングしながら中へと入り真っ先に思った。

 

理 「この部屋に住んでるのは女武道家と見た」

 

その部屋は先程の部屋と同じようにベッドと机にラック等は置かれていた。だが先程の部屋とはうって変わってラックには可愛らしい小物や花などが置いてあったが一番目に写ったのは其処らじゅうにおいてあるダンベル等だ。故にこの部屋は女格闘家の家と見た。

 

理 「それじゃさっきと同じでよろしくね♪」

 

黒 「了解した」

 

そう言い黒は辺りを物色し始め理久兎は机を見ることにした。机の引き出しを開けるととまた日記が出てきた。

 

理 「また日記か………」

 

またそう呟き日記を開いて読み出した。

 

△月△日 月曜日

 

今日も空が晴れで気持ちよい中で門番をしたけどまた眠ってしまった。そして案の定、咲夜さんにナイフで頭を刺されてしまいまた怒らつつ説教される。このサイクルを直さないといけないのは分かるけどこんな晴れやかな天気だとついつい眠っちゃう反省しないとな。そうして何とか起きるけどまた眠っちゃったから今度は玲音さんがお茶を差し入れに来たついでに起こして貰った。咲夜さんとは違って痛くないからこっちの起こし方の方が私的には助かるかな。その後に屋敷で玲音さんの断末魔の悲鳴が聞こえてビックリしたけど何をやらかしたのやら。だけど昔みたいに暗い彼からは想像も出来ないぐらいに笑うようになったのは良いけれど昔みたいに彼がまた仕事をしている姿を見たいな。そして数時間後に咲夜さんに呼ばれて地下室から脱走した妹様と対峙した。それを見て感じたことはだんだん狂気が強くなっていってる。何とかしないと妹様はいずれ自分で自分を殺めることになるかもしれない。

 

と、そんな事が書かれていた。というか執事お前は反省しろと思ったと同時に、

 

理 「うん……反省しろよ?」

 

と、この日記を書いている人にそう呟いてしまった。仕事をサボっていると小町みたいになっちまうぞとも思ってしまった。

 

黒 「どうかしたか主よ?」

 

理 「いや…何でもない……とりあえず次の部屋に行

   こっか?」

 

黒 「あっあぁ………」

 

そうして同じようにしながら次の部屋へと行くと今度は机にベッドその他にも色々と豪華そうな家具があり中にはティーテーブルと椅子が置いてあった。

 

理 「この部屋に住んでるのはどうやら相当なお茶

   好きと見たな……」

 

黒 「言われてみると微かに紅茶の香りがするな」

 

理 「そんじゃ………」

 

そう言いかけるとティーテーブルの上に読んでくださいと言わんばかりに日記が置いてあった。

 

理 「うん…読むよ……読めばいいんだろ」

 

黒 「本当に大丈夫か主よ?」

 

もうダメかもしれない。というかここには催眠術師でもいるのか。読めよと言わんばかりに置かれている日記があるのなら読みたくなってしまうじゃないか。

 

理 「あぁ………黒は何か目新しい物がないか物色を

   よろしくね」

 

黒 「あっあぁ分かった」

 

黒は机などを見ながら物色する。自分は椅子に座って日記を読み始めた。

 

X月X日 金曜日

 

幻想郷に来てからもうじき数年が立つ。何時もと変わりのない日常。変わりのないフランとの仲それどころかどんどん遠ざかっていく。私が様子見でフランに食事を渡しに行ったら喜んで近づいてきたけど私はフランに冷たい言葉をかけて部屋を後にした。フランにとても申し訳なく思った。だけど待っていてねフラン必ず貴方との仲を取り戻すと同時にその狂気を取り除くから。そのためにも前に館にやって来た胡散臭い妖怪の確か八雲紫と名乗った妖怪の言葉が本当なら弾幕ごっことやらで博麗の巫女がやって来るはず。その巫女とやらに勝って空を紅い霧で覆って太陽を消してフラン貴女とまた遊びたい。そして必ず狂気から救ってみせるから。

 

まさか紫が絡んでいるとは予想値にしなかった。まぁ見られていたとしても恐らくは吸血鬼達との戦いに夢中だろうから今ならチャンスだろう。それにこの吸血鬼の妹の話が度々と出ていて気になる。

 

理 「さっきから日記でみていた妹と言うのはこの

   日記の主の妹か………それにこの濃霧はここの

   住人の仕業だったのか」

 

黒 「主よ…この写真……」

 

黒は飾ってあった写真を見るとそこには微笑んでいる2人の少女が写っていた。1人は白い服を着ていてコウモリの羽を生やしている少女もう1人は羽だが先程とは違い色とりどりの結晶のような物をぶら下げている羽を持つ少女だった。どちらかが日記の主の妹だろう。

 

理 「はぁ‥やれやれしょうがないか……すまないが

   黒ちょっと俺は急用が出来たからそっちに向

   かうすまないが1人で探索することになるが

   構わない?」

 

黒 「俺は問題ないが………何しに行くんだ?」

 

理 「アハハちょっとね迷える子羊を助けに行って

   来るよ♪」

 

黒に微笑みながらそう言うと部屋を出て地下室へと向かうのだった。



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第207話 VSフランドール・スカーレット

紅の屋敷の主の悲痛な事が書かれた日記を見てしまった自分は妹とやらがほっとけなくなり助けに向かっていた。今現在地下へと続く道を見つけそこに立っていた。

 

理 「……行くか…」

 

呟き下へと降りていく。

 

カツン…カツン…カツン…カツン…カツン

 

階段を降りると共に足音が響く。ただでさえ薄暗く今にも何かが化けて出てもおかしくないぐらいの異様な雰囲気なのだが当の本人の理久兎は、

 

理 「音が響くな~」

 

怖がりもせず音が響くな程度にしか思っていなかった。流石の長生きは伊達ではなかった。そうして階段を降りていくと鉄の扉へと辿り着く。

 

理 「ここかしかもご丁寧に錠前までついてるな」

 

ここだけ異様なためちょっと驚いてしまうが意を決して、

 

ガキン! ガチャン……ガガガガギィーーー……

 

錠前を拳で破壊し重い鉄の扉を開けるとそこに写った光景はベッドの上には棺が置いてあった。これだけでも気味が悪いが更に怖さを倍増させるかのように壁紙が破れ放題でそれでいてぬいぐるみから綿が飛び出て辺りに散らばっていた。ある意味でホラー映画の世界に来てしまったような感じだ。

 

理 (うわっ流石のこいしでもここまでしないけど

   なぁどれだけ精神荒れてんだか……)

 

中に入り辺りを見渡す。するとと突然後ろから、

 

? 「ねぇ貴女は誰?」

 

と、声が聞こえる。その言葉を聞きすぐに後ろを振り向くが誰もいない。もしやと思い上を見上げると1人の少女が枝のような物に色とりどりの結晶をつけた羽を広げて上から自分を見下ろしていた。写真で見た2人の少女の片割れの少女だった。そして誰と聞かれ自分は、

 

理 「おっと俺よりも聞いた本人から名乗るのが

   海外のルールだと思うんだけどねぇ?」

 

それを聞いた少女は虚ろのような目で口を開き名前を答えた。

 

少女「フラン………フランドール・スカーレット」

 

自分の名前であるフランドール・スカーレットと名乗った。

 

理 「へぇ良い名前だね♪それじゃ俺か……」

 

実名をここで言うのもどうかと思いどのように名乗ろうかと考えるとかつてとある巫女に名乗ったあだ名を思い出しためそれを答えることにした。

 

理 「俺は隠者………それで構わないよ♪」

 

フラ「でもそれって怪しい人でいいんだよね?」

 

自分の真っ黒フード&コートの服装を見ながらため息混じりに、

 

理 「はぁまぁ合ってるから良いよ」

 

否定が出来ないため怪しいでも構わないとも思った。するとフランドールはまた口を開き、

 

フラ「貴方は何しにここへ来たの?」

 

と、フランドールが質問する。自分はただ純粋に心を込めて、

 

理 「う~ん強いて言えばフランちゃんの遊び相手

   って所かな?」

 

それを聞いたフランドールはピクリと眉間が動くと突然殺気と同等レベルの禍々しい気が辺りを覆った。そしてフランドールは口元をニタリと狂喜を含んだ笑みで此方を見てくる。

 

フラ「ふぅ~んならさ怪しい人…貴方は……簡単にハ

   壊レないヨね?」

 

理  !?

 

突然の豹変ぶりには長年生きてきた理久兎も驚くしなかった。目の前にいる相手は美須々や風雅よりかは劣るのは事実だ。だが舐めてかかるれば殺られるそう察してしまった。

 

理 (これはちょっと骨がおれるかもなぁ………)

 

フラ「サぁ遊ビましョうアハハハハハ!!」

 

フランドールが不気味に笑うと同時に四方八方から弾幕が飛び交り始めた。相手は殺る気満々とみた。

 

理 「よっと!」

 

四方八方から飛んでくる弾幕を最小限の動きで避けるがフランドールはスペルカードを取り出す。

 

フラ「禁弾 スターボウブレイク!」

 

その言葉ともに只でさえ狭い部屋に無数の色とりどりの弾幕が飛び交った。

 

理 「うおっ!!」

 

狭い部屋を利用して壁キック&ジャンプを繰り返しつつ弾幕の隙間をギリギリで避けて対処しながら弾幕を出して抗戦するが、

 

フラ「アハハハハハハハハハハハ!

 

フランドールはただ狂ったかのように笑いながら理久兎の放った弾幕を避ける。

 

理 「この子面倒くさい弾幕を噛ましてくるな」

 

しかもこんな狭い部屋ではより一層劣勢を強いられるのは容易に想像が出来る。そう考えた自分がとった行動は単純だった。

 

理 「ふっ………サラダバー!!」

 

そう単純明確的に戦略的撤退だった。だがフランドールもただ黙って見逃すはずもない何せ久々の遊び相手なのだから。

 

フラ「逃げルの?アハハハハハ鬼ごっコだ~♪」

 

フランドールは逃げる自分に向かってを弾幕を撃ちつつ追いかけてくる。

 

理 「やっぱし来たよ…予想通りだな……」

 

狭い階段を全速ダッシュで走るがフランドールの放った弾幕が追いかけてくる。それを先程の壁ダッシュしつつ壁ダッシュで逃げる。そうして走っていくうちに光が差し込んできた。どうやら出口に辿り着いたようだ。

 

理 「うぉー~ーー!!」

 

理久兎は走り抜け跳躍し即座に後ろを向いて、

 

理 「仙術六式 刃斬!!」

 

足を蹴りあげるとそこから斬撃波がここまでやって追って来たフランドールに向かって放つ。

 

ドゴーーーーーーン!!!

 

そこからその一撃によって地下室へと続く道は落石して通路は塞がれたのだが、

 

バゴーーーーーーン!!!

 

フラ「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ♪

   ソんなンじゃフランは倒セなイよ?」

 

フランドールはあり得ない事に落石物を粉々に破壊して来たのだ。それでいて先程の刃斬も避けたようだった。

 

理 「ハハ…その辺は想定内さ………」

 

そう言い自分はバックステップをとって後ろへと飛び、

 

バリン!!

 

窓ガラスを突き破って外へと落ちていった。それを見たフランは理久兎の突き破った窓から飛び出し理久兎を追いかけようとしたが、

 

理 「言ったろ想定内だって!」

 

窓の下に自分が張り付いているのを予測できなったフランドールは突然の事で対応が遅れてしまい、

 

ピチューン!!

 

自分が放った弾幕はフランドールに被弾した。だがフランドールは楽しそうに笑う。

 

フラ「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!

   貴方ずルイいネ!本当に…エっ……」

 

フランドールは突然真っ赤な濃霧に覆われた空を見上げ言葉を失う。そして、

 

フラ「お姉様達ハいツもフランを…ぐっ……」

 

空を見上げているフランドールは理久兎から見て悔しそうだった。それを見た自分はまだ窓に張り付いた状態で、

 

理 「なぁこれに関して君は知らないのかい?」

 

フラ「知ラない知らナい何時モ何時も抜けもノに皆

   だけ‥‥ずるい!ずるい!ずるい!ずるい!」

 

フランをは頭を両手で抑えてぶつぶつと言い始めるがまた先程のように狂ったように笑い出した。

 

フラ「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ

   アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ

   アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ

   もうイいや………全部壊しちャお♪」

 

理 (今のあの子が暴れたら確実にBADENDの未来し

   かないっての!)

 

今のフランドールならこの紅魔館にその住人はそうだが下手をすれば幻想郷を破壊しかねないと考えてしまった。ならば止めるしかない。

 

理 「なぁフランちゃん破壊するのは構わないけど

   俺を壊してからやろうか?」

 

その言葉をかけるとフランドールは狂った笑みを浮かべながら自分へと振り向く。

 

フラ「そうだネなラ………まずハ貴方から壊しテあゲ

   ないトねェ♪」

 

そう言うとフランドールはまた弾幕を理久兎へと展開させた。理久兎は張り付いている窓からジャンプして、

 

理 「エアビデ!!」

 

その言葉によって理久兎の足に風がまとい始め理久兎の体が浮いた。そして浮いたところにも弾幕が襲いかかるがそれを難なく飛んで回避した。

 

理 「さぁかかってきなよフランちゃん♪俺が君を

   更正させてやるからよ!」

 

フラ「禁忌 レーヴァテイン!!」

 

フランの右手から突然業火が吹き出し剣を形造った。それはかつて自分が持っていた空紅を思わせるかのような業火だったがフランドールはその業火の剣を持って理久兎へと襲いかかった。

 

理 「断罪神書!そして来い黒椿!」

 

胸ポケットに入っている断罪神書を取り出して元の本の大きさにし、そしてページが即座に開かれるとそこから1本の黒い刀が出現しそれを手に取って、

 

ガキン!!

 

フランドールのレーヴァテインとつばぜり合いとなった。

 

フラ「禁忌 フォーオブアカインド」

 

つばぜり合いの状態からフランドールがスペルカードを唱えると目の前でつばぜり合いをしているフランドールの他に3人のフランドールが現れフランドールが4人となった。しかも他の3人のフランドールは最悪な事にレーヴァテインを装備していた。

 

理 「おいおいそんなんありかよ!?」

 

ガキン!

 

理久兎は即座に目の前でつばぜり合いをしていたフランドールを弾くが1人、2人、3人、とレーヴァテインで自分へと斬りかかった。

 

ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!

 

理 「これじゃ先が見えないな」

 

捌きつつそう呟き下へと急降下した。だが4人となったフランドールは弾幕を飛ばしながら自分を追撃しようとしてくる。そして逃げながらスペルカードをポケットから出すと、

 

理 「理符 因果の理」

 

そう唱えるとそのスペルカードから無数のレーザーがフランドール目掛けて襲いかかるが、

 

フラ「アハハハハハハハハハハハハハハハハ♪」

 

それを難なく4人のフランはレーヴァテインで弾く。だがこれはただのレーザー弾幕ではない。4人のフランがレーヴァテインで弾いたレーザーは何と館の壁や地面に当たると反射しなおかつ反射と共にレーザーの数が増加する反射分裂レーザー弾幕だ。そうとは知らずフランドールは理久兎を追いかけた結果、

 

ピチューン!!ピチューン!!ピチューン!!

 

増殖し反射したレーザー弾幕によりフォーオブアカインドで増えた4人のフランドールの内の3人は消えて最後の本物だけが残った。

 

フラ「凄イ凄いヨ!!アハハハハハ♪」

 

フランドールは七色の結晶が輝る翼で羽ばたき自分へと急接近しレーヴァテインで斬りかかった。だが自分はニヤリと笑いながら、

 

ザシュ!

 

フランドールのレーヴァテインに斬られた。

 

フラ「あレ?そんナ程度だっタの?つマんないナぁ

   …………えッ!?」

 

だがフランドールはようやく気づいてしまった。斬った理久兎は霧のようになって消えたことに。そうこれはかつて理久兎が何度も使ってきた幻影魔法ミラージュによるダミー。では本物は何処にいったのか、

 

理 「甘いぞ」

 

ザシュ!!

 

フラ「えっ…………?」

 

フランドールは自分の体を見ると胴体から真っ黒い刀が貫通していた。そして後ろには黒いコートでなおかつフードを被った理久兎がいた。斬られる一瞬でミラージュと瞬雷を使い一瞬で逃げたのだ。そして隙が出来たこの一瞬で突いたただそれだけの事だ。

 

フラ「そんな………」

 

フランドールはあまりの事で気絶してしまった。しかしこれはもはや弾幕ごっこではないただの殺しにしか見えないだろうが実際は違う。

 

理 「ようやく君を助けることができた」

 

ザシュ!!

 

フランドールから黒椿を引き抜くきフランドールを抱き抱える。そして引き抜いた黒椿の刀身の先端には黒い結晶が刺さっていた。それこそフランドールの狂気の結晶なのだ。

 

理 「さてと下に降りるよ」

 

下へと降りて行ってゆっくりと着地しフランドールを寝かせて黒椿に刺さっている黒い狂気の結晶を手で外す。

 

理 「これが狂気ってやつか何て禍々しいのやら」

 

やったのは単純にフランドールから狂気を取り除いただけ。殺してはいない証拠にフランドールからは血が流れていないし尚且つ服に穴は空いたが体には穴など空いてもいないのだから。すると気絶したばかりのフランドールが目を覚まし辺りを見渡した。

 

フラ「ここは………」

 

理 「やぁフランちゃん元気?」

 

フラ「あれ?貴方はさっきの………」

 

理 「君との遊び楽しかったよ♪」

 

フラ「何でだろう凄く‥‥体が軽い♪」

 

フランドールは立ち上がりジャンプをして自分の体の軽さを痛感していた。そしてフランドールの目の前まで来て目線に合わせてしゃがみ、

 

理 「ねぇフランちゃん……あの紅い空……何でああ

   なったか分かる?」

 

フランは空を見上げて悲しそうな目で自分を見てくる。

 

フラ「………お姉様達が私を抜けものにして楽しんで

   いるんでしょどうせ何時も抜け者だから」

 

理 「いいや違う………あれはフランちゃん君のため

   にやっているんだよ♪」

 

フラ「えっ?」

 

日記で読んだ事をありのままに自分の言葉に言い換えてフランへと伝えていく。

 

理 「君のお姉さんや従者達それらはね君の事を心

   から心配していたよ♪それにね君のお姉さん

   は君を助けるために………そして仲を直すため

   に空を真っ赤にしたんだよ♪」

 

フラ「お姉様が……… 」

 

理 (…………骸1が近いか……骸1の目に映るものを映

   すか)

 

断罪神書のとあるページを開いて骸1の目を借りてフランドールに見せるとそこにはフランドールの姉が紅い巫女と1人の青年とで戦っているのが映った。

 

フラ「お姉様!!」

 

理 「フランちゃん‥‥君はさこのままでいいのかい?

   今ならまだ間に合うよ♪」

 

フラ「私………うん!私お姉様を助ける!」

 

理 「そうか♪それが君の選択だね♪」

 

フラ「うん!怪しい人ありがとうね♪」

 

そう言うとフランドールは飛び去って行った。

 

理 「やれやれこれで何とか一件落着かな?」

 

理左手に持っているフランドールの狂気の結晶を眺めながら呟くと突然頭に声が聞こえだした。

 

亜狛(マスター聞こえますか?)

 

そう亜狛の声だった。それに理久兎は返答をする。

 

理 (聞こえてるぞ、ス(ピー)ーク)

 

と、何処ぞの大佐のように言うと亜狛のキレッキレのツッコミが入る。

 

亜狛(誰が(ピー)ネークですか!?)

 

亜狛のツッコミが発動すると更に脳内会話に声が届く。その声は、

 

耶狛(待たせたな♪)

 

本当に何処かにある段ボールから出てきた時のような声で答えると流石の亜狛もちょっとキレたのか、

 

亜狛(耶狛もふざけるなって!)

 

耶狛(ごめんってお兄ちゃん………)

 

理 (ハハそれで用件は?)

 

理久兎が用件について聞くと亜狛と耶狛はそれに答える。

 

亜狛(おっとえ~とマスターが探していた図書館が

   見つかりましたよ♪)

 

耶狛(マスターこの本の量は凄いよ!何万冊って

   ぐらいあるもん!)

 

理 (マジかよならすぐそっちに行くよ♪)

 

亜狛(分かりましたお待ちしています)

 

耶狛(待ってるね♪)

 

そう言うと2人の声が聞こえなくなった。そうしたら今度は黒に連絡をいれる。

 

理 (黒、聞こえてるか!)

 

黒 (どうした主よ?)

 

理 (亜狛と耶狛が図書館を見つけたらしいんだだか

   ら俺もしくは2人の気を感じてこっちまで来て

   くれ♪)

 

黒 (分かったすぐに向かう)

 

返事が聞こえると黒との連絡も途絶えた。

 

理 「さてと俺も行きますかね………」

 

呟きながら断罪神書に黒椿とフランドールの狂気の結晶をしまって亜狛と耶狛の元へと向かうのだッた。

 

一方連絡を受けた黒は、

 

黒 「俺も早く主と合流しないとな………」

 

黒は呟いて今いる部屋から出て少し歩くと目の前から箒に股がった少女が接近してきた。そして少女はそこで停止すると、

 

少女「お前もここの屋敷の住人か!」

 

と、聞かれる。黒はやれやれといった感じで、

 

黒 「いいや俺は違うんだが………?」

 

少女「嘘つけ!お前執事服着てるってことはここの

   住人だろ!」

 

どうやら目の前の少女は抗戦する気満々だった。というか服で止めて欲しい。仕方がないと思い、

 

黒 「しょうがない………貴様を潰してから主の元へ

   と行くとしよう」

 

少女「そうかならこの私!普通の魔法使いこと霧雨

   魔理沙が相手してやるぜ!」

 

魔理沙と名乗った少女はポケットから八角形の何かを取り出して構える。そして魔法使いという言葉に自分は少しイラッときた。この女は自分を魔法使いと言ったことに腹が立った。

 

黒 「良いだろう来るが良い魔法使いの名を語る不届

   き者のエセ魔法使いがぁ!」

 

そうして黒と魔理沙との戦いが始まった。



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第208話 普通の魔法使いと執行者

黒の「エセ魔法使い」と言う言葉に魔理沙の眉間がピクリと動いた。どうやら今の言葉で魔理沙はキレたらしい。

 

霧雨「いいぜ相手してやる!!」

 

魔理沙は箒に股がりながら無数の星形の弾幕を黒へと放った。だが黒は魔理沙の弾幕を利用してそこから出来た影を操り、

 

パチンッ!

 

黒の指パッチンで魔理沙の星形弾幕の光で出来た影から影の星が現れ魔理沙の放った星形弾幕全てを相殺した。

 

霧雨「なん…だと……」

 

黒 「その程度か?」

 

あえて言おう。ここは場所が悪いと戦っている場所は廊下だ。奥行きは広いが幅や天井もせまい。故に影が良く写る。言ってしまえばここは黒にとって最高の戦闘エリアなのだ。だが魔理沙はそんな事は知るよしもないからか、

 

霧雨「まだだ!」

 

魔理沙は悔しそうに言うとまた弾幕を撃ち出したが、

 

黒 「はぁ~これならこいしの弾幕の方がまだ避け

   るのが難しかったぞ?」

 

黒は廊下を照らすろうそくから出ている影を密集させて斧と槍そして鉤部が合わさっている武器ハルバードを作るとそれで魔理沙の弾幕を全てはたき落とした。

 

霧雨「あんなありかよ!!」

 

黒 「終わりかエセ魔法使い?」

 

黒はずれた伊達眼鏡を直すと魔理沙は歯噛みしながら、

 

霧雨「私は魅魔様に魔法を習ったんだ!!エセ魔法

   使いなんかじゃねぇ!!」

 

そう言うと魔理沙は1枚のスペルカードを取り出して、

 

霧雨「魔符 スターダストレヴァリエ!」

 

魔理沙の言葉によって廊下を覆い尽くすように無数の星形の弾幕が現れ黒へと向かって襲いかかるが上着のポケットから1枚スペルカードを取り出す。

 

黒 「影符 影の鋭槍」

 

スペルカードから真っ黒の影を模様した無数の槍が魔理沙を貫こうと襲いかかる。

 

霧雨「そんな弾幕私には当たらないぜ!」

 

そう言い魔理沙はその槍を弾幕を放ちつつ箒に股がって飛びながら回避し自身も魔理沙から放たれたスターダストレヴァリエと回避しつつ放たれた弾幕を回避しながは手に持つハルバートではたき落とす。そして行動をしつつ魔理沙を観察し、

 

黒 「ふん…おい魔法使い……」

 

霧雨「何だよ!まだエセとか言うのか!」

 

黒 「いやお前がエセじゃないってのは良く分かっ

   たこの弾幕にも魔力が込められてはいるから

   な………」

 

霧雨「ふんっやっと分かったK……」

 

黒 「だが………」

 

言葉を遮られた魔理沙は黙ると黒は言葉に圧をかけて、

 

黒 「まだお前は本当の魔法に出会ってないだろう

   な………」

 

霧雨「何?」

 

黒 「見せてやろう本当の魔法と言うものを!」

 

黒は魔理沙に圧をかけつつそう語りながら自身が着けている眼鏡を外して上着の胸ポケットにしまい代わりに黒い欠片もとい自身の鱗を取り出すとそれを握り潰す。すると魔理沙を中心に無数の魔方陣が展開され同時に黒が今使える魔力を放出する。

 

霧雨「なっ何だよその魔力は………」

 

黒 「魔符 影の雷」

 

黒の言葉によって魔方陣から電撃がほとばしり始めると、

 

ビイカァーーーーーーー!!

 

真っ黒い稲妻が走り館の窓から扉から殆どの物が破壊されるだが肝心の魔理沙は、

 

霧雨「あっあぶねぇ……」

 

それら稲妻を全て回避したようだが残念な事に、

 

霧雨「げっ!箒が!!」

 

箒に被弾したらしく箒の稲先の部分から煙が出ていた。それをはたいて鎮火する。だがその隙を狙いハルバードで斬りかかる。

 

黒 「余所見をするなと言われなかったか?」

 

霧雨「うぉっ!!」

 

ハルバードの一閃が魔理沙を襲うが魔理沙は体を後ろに倒してギリギリで回避する。だが魔理沙の被っている帽子の唾にハルバードが当たり切れ目が出来てしまった。

 

霧雨「お前!これでも私にとっては大事な帽子なん

   だからな!」

 

黒 「知るかぁ!!」

 

更に魔理沙にハルバードで斬りかかるが魔理沙は体を捻らせ曲げてと見事にギリギリで回避するのだが、

 

ビリ!ビリ!ビリ!

 

魔理沙の服がどんどんボロボロになっていった、

 

霧雨「お前はそんな趣味があるのか!?」

 

魔理沙はついに弾幕を撃つ。それには回避せざる得ず回避しバックステップで後ろへと下がる。そして魔理沙の問いかけに対しどういう事なのか分からないため、

 

黒 「何の事だ?」

 

霧雨「お前のやってることがそういう趣味かって言

   ってるんだよ!!」

 

と、言ってきた。なおこの時に魔理沙が言った言葉は黒の頭の中では「趣味=殺戮&残虐」等と変換されたが魔理沙が黒に言っている趣味とは女の服を少しずつボロボロにしていくと言う意味である。しかしそうとは知らず黒は、

 

黒 「………昔は確かにそれが趣味だったがそれが何

   だと言うんだ?」

 

霧雨「まっマジかよ……」Σ( ̄ロ ̄lll)

 

何か誤解が生まれた。そして魔理沙は黒の言葉にドン引きした。すると魔理沙の手はプルプルと震えだしなおかつ顔を真っ赤にして、

 

霧雨「この……変態野郎がぁ!!

 

魔理沙は叫ぶとポケットから八角形の何かを黒へと翳すと、

 

霧雨「恋符 マスタースパーク!!」

 

その言葉と共に魔理沙の握っている八角形の物は光だしそれは巨大なレーザーとなって襲いかかった。しかも最悪な事にここは廊下だ避けるスペースが何処にもない。

 

黒 「………………………………………」

 

だが黒は黙ってニヤリと笑いながら巨大レーザーの光に消えた。そして数秒後にレーザーは消えると黒が消滅したと思い、

 

霧雨「女の敵の変態野郎め思い知ったか!」

 

と、叫んだ瞬間背後から、

 

黒 「お前の負けだ………」

 

霧雨「なっ何!?」

 

ピチューーン!!

 

突然、黒が現れて魔理沙の背中にハルバードで斬りつけたのだ。どうやって魔理沙の背後まで来たのかこの方法は黒にしか出来ない方法で避けたのだ。マスタースパークによって発生した影の中に黒が入り込みそこから魔理沙の影へと潜り込んだ。そして魔理沙が油断した所で黒が現れて魔理沙斬りつけたそれがトリックであり魔理沙の判断ミスでもある。そして斬られた魔理沙はというと斬られると同時に吹っ飛ばされて床に倒れていた。

 

黒 「やれやれ‥‥このハルバードの斧の部分が本当

   に斬れたらその程度の傷じゃすまないぞ?」

 

ここだけの話ずっと切れ味のない斧の部分で斬っていたのだ。それが救いなのか魔理沙の服が少しボロボロになるだけで済んだため切り傷は一切ないのが救いだろう。女は肌を気にすると言うし。

 

霧雨「くっくっそぉ……」

 

黒 「お前との弾幕ごっこ中々楽しめたぞ次に会う

   時までには強くなっとけよ………」

 

黒は倒れてまだ動けそうもない魔理沙に言葉をかけてそこから去るのだった。そして歩きながら、

 

黒 「俺も可笑しくなったものだ昔の俺だったなら

   確実に殺していたのにな………本当に主と出会

   ってから変わったことだらけだなふんっ♪」

 

黒は1人そう呟きつつ笑って主人である理久兎の元へと急ぐのだった。



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第209話 本を頂戴する神達

魔理沙と黒との戦いから数分後へと時間は進む。理久兎は亜狛と耶狛の微弱な気を探りながらようやく目的地に辿り着いた。

 

理 「亜狛と耶狛の反応だとここか……」

 

目の前に映る意外にも大きな扉その先から亜狛と耶狛の気が微弱ながらも漂ってきていた。

 

とりあえず扉を開けようとした時だった。

 

? 「パチュリー様大丈夫ですか?」

 

パチ「えぇ喘息も少しはよくなったからそれよりも今

   は他の皆を見つけて少しでも運ばないと」

 

そのような声がこちらの方に迫ってきていた。それを聞き自分は驚いてしまった。まさか中に他人がいるとは予想値にしなかったのだから。

 

理 (ヤベッ!えっえぇ~と………)

 

ガチャン!!

 

と、扉が徐々に開かれていく。とっさの判断で上を見て、

 

理 (えぇい!こうなれば!!)

 

理久兎は即座に跳躍して天井に指を張り付け腕全体のの筋力を使い天井と平行になるように張り付いた。

 

パチ「小悪魔!見つけ次第すぐに部屋へ」

 

コア「分かりました!」

 

そしてその下をだぼっとした服を着た女性と頭にコウモリの羽を着けている女性が通り過ぎて行ったのを確認すると下へと降りる。

 

理 「ふぅ~危なかった………」

 

後ろを振り向いて呟くき扉の方を再度向いて扉を開けて中へと入る。そして目に写った光景は壁を覆い尽くし天井に届きそうなほどの本が納められている本棚だった。

 

理 「oh…これはすげぇ……」( ゚д゚)

 

あまりの本の数に驚いていると上から2つの影が理久兎の目の前に降り立った。それは理久兎の従者達、亜狛と耶狛だった。

 

亜狛「マスターやっと来ましたか」

 

理 「あぁ来たんだが…これは予想外だった……」

 

耶狛「私も驚いちゃったよ………」

 

亜狛「あれ?そういえばマスター黒さんは何処です

   か?」

 

亜狛は黒の所在について聞くと自分はちょっと遊んでやろうと思いわざとうつむく。

 

理 「黒は…………」

 

耶狛「えっ何があったの!?」

 

亜狛「くっ黒さんはどうしたんですか!?」

 

2人が自分から事情を聞こうとした瞬間だった。自分のの背後の扉が開きそこから黒が出てくる。

 

黒 「すまないな主よ遅くなった………」

 

理 「あっ速いね来るの♪」

 

亜狛「嫌々!嫌々!えっ?さっきのあの反応はいっ

   たい何ですか!?」

 

理 「えっ?黒とは別れて行動してたよって言うと

   したんだけど?」

 

ニヤニヤと笑いながらそう言うと亜狛は血管を少し浮かせて、

 

亜狛「マスター……紛らわしいわ!!

 

耶狛「本当に紛らわしいよねぇ………」

 

黒 「相変わらず亜狛のツッコミはキレがあるな」

 

亜狛「褒めないで下さいよ黒さん!」

 

だがキレがあるのは事実だ。それは自分も自負する程にだ。

 

耶狛「ねぇマスターとりあえず何処から頂戴する?」

 

理 「あぁ…~そうだな~見て回ろうか♪」

 

そうして理久兎達は図書館の本を物色し始めた。

 

黒 「でもよ主よ……」

 

理 「どうしたの?」

 

黒 「大和言葉だっけ?あれ俺は読めねぇんだよな

   ……魔法文字なら読めるんだがな……」

 

ここだけの話、黒は大和言葉(日本文字)がまったくといっても良い具合あまり読めないのだ。魔法文字なら読めるみたいだが。

 

理 「あっなら………これならいけるっしょ?」

 

先程に見つけた魔法文字がずらずらと書かれた本を黒に渡して見せると黒は、

 

黒 「これなら確かに読めるな………」

 

理 「まぁ文字の読み書きなら教えるから1つ1つ

   覚えていこうな♪」

 

黒 「あっあぁ……」

 

黒はまいったなといった感じで返事をする。また自分は再度本を漁り始めていると、

 

亜狛「これは………なぁ耶狛お前ならこういう童話物

   とか良いんじゃないか?」

 

耶狛「あっ確かに良いね♪他の皆に読み聞かせ出来

   るしね♪」

 

と、いった感じで探し続けた自分は見つけた1冊の本を手に取り中を確認する。

 

理 「これならさとりも喜びそうだな♪」

 

黒 「主よその本はどんな本だ?」

 

理 「う~ん推理系だね………さとりが好きなんだよ

   ね♪推理系の小説とかさ」

 

黒 「そっそうか………」

 

そうして理久兎達は本を盗れるだけ盗るだけ盗り終える。

 

理 「よし骸達も集合させてお前ら撤収~!」

 

3人「おぉ~ー!!」

 

4人は撤収しようとすると突然の事だった。

 

ドガーーーーン!!

 

耳を塞ぐ程のの大音量の大爆発がどこかで起きたらしく辺りが大きく揺れた。

 

理 「おぉっと!!」

 

亜狛「さっきから良く揺れるな……」

 

耶狛「うん……」

 

黒 「言われてみるとさっきからよく揺れるな……」

 

理 「えっ?そんなに揺れてたのか?」

 

なお理久兎はフランドールと戦っていたためそんなのは分からないため3人に聞くと、

 

黒 「主は無関心にも程があるぞ?」

 

理 「酷いな~……」

 

と、サラリとディスられた。そんな事を言っている時だった天井窓から光輝く弾幕が飛び交っているのが目に映った。

 

理 「あれは………弾幕ごっこか?」

 

黒 「そういえばさっき俺に弾幕ごっこを挑んで来

   た魔女っ子がいたな………」

 

それを聞いた自分達は「はっ?」という表情をしてしまった。黒の言っていることが良く分からなかったため、

 

理 「えっお前弾幕ごっこしてきたの?」

 

黒 「あっあぁ……」

 

耶狛「まさか殺してないよね黒君?」(¬_¬)

 

黒は耶狛の質問に多少ビビりながら、

 

黒 「いや殺してはいないからな!しっかりと生か

   して撃退したからな!」

 

亜狛「まぁ今の黒さんなら大丈夫だと思いますよ昔

   だったら危険ですけどね」

 

理 「確かにね♪今の黒なら問題ないと思うよ♪」

 

耶狛「それもそっか♪」

 

そんな会話をしていると黒は何を思ったのか、

 

黒 「そういえば主よさっきの迷える子羊とやら

   はどうしたんだ?」

 

自分が離れる切っ掛けとなった用事について聞いてきた。それに対しての答えはVサインをして、

 

理 「しっかり救済してきたよ♪」

 

と、答える。亜狛と耶狛は何の事かと気になったのか2人に対して、

 

亜狛「何の話ですか?」

 

耶狛「マスターと黒君だけズルい~!」

 

と、耶狛が悔しがっているが自分と黒はお互いに渋い顔をして、

 

理 「いや…そんな楽しいもんでもなかったよ……」

 

黒 「あぁ………俺に関しては言い掛かりから始まっ

   たからな」

 

亜狛「一体何してきたんですか!?」

 

何をしてきたか?フランドールを救済しにいって命の掛け合いをして黒に至っては魔理沙の言い掛かりからの強制弾幕ごっこだ。

 

理 「まぁそこは聞かないでおいてくれや………」

 

黒 「同じく」

 

耶狛「………よく分かんないけど聞かないでおくよ」

 

と、言いながらもう一度、上の天井窓に映る弾幕を見て、

 

理 「折角だから観戦して行こっか♪」

 

耶狛「賛成~♪」

 

亜狛「そうですね♪」

 

黒 「何処で観戦するんだ?」

 

それを聞かれて考えるとこの屋敷に入ってくる前にあることを思い出した。

 

理 「なら時計台があったろ?あそこから見よっ

   か♪」

 

黒 「それなら移動しよう………」

 

そうして理久兎達は時計台へと向かうのだった。

 

神様 従者達移動中……

 

自分達は時計台の上に登り弾幕ごっこを観戦した。そこで弾幕を撃っているのは若い巫女にこの辺じゃみない服を着た青年そして写真に写っていた少女と最後の1人は先程に救済したフランドールだった。

 

理 「フランちゃん楽しそうだな♪」

 

黒 「………フランちゃん?」

 

耶狛「………マスターまた女に手を出したの?さとr

   うぅん!!」

 

理 「えっ?」

 

耶狛の言っていることが分からないのか耶狛にどういうことかと聞こうと耶狛の方を見ると亜狛が耶狛の口を塞いでいた。

 

亜狛「いやマスター何でもないですよ!」

 

理 「そうか?まぁ良いか……」

 

そう言い理久兎はまた弾幕ごっこを観戦すると亜狛は耶狛に、

 

亜狛「耶狛………それはさとりさんの口から言わせな

   いとダメだろ?」

 

耶狛「ごめんお兄ちゃん……」

 

と、謝っている一方で理久兎と黒は観戦を続ける。すると突然目の前を黒い影が4つ通りすぎて理久兎達の後ろへと着地して頭を下げる。それは偵察を任せていた骸達だった。

 

理 「ご苦労様♪」

 

骸達[イエスボス!]

 

理久兎はそう言うと4人を断罪神書に納めた。

 

理 「さてと………何だ!?あの巨大レーザーは?」

 

自分がそれを言っている一方で黒はそれを見て、

 

黒 「彼奴か……」( -。-) =3

 

理 「えっ?」

 

レーザーが発射された方向を見ると服がボロボロの魔女っ子が箒に股がって現れた。それを見た自分は黒と戦った子だろうとすぐに分かった。

 

理 「さっき黒が言ってた子か?」

 

黒 「あぁそうだあの巨大レーザーを見てすぐに分

   かった」

 

そうなのかと思いながら自分は巫女服の少女と黒が戦った魔女っ子を見て、

 

理 「あれ?あの子達どっかで見たことあるような

   ………ないような?」

 

亜狛「マスター知ってるんですか?」

 

理 「いや…思い出せないな……」

 

誰だったけと思い出そうとするが中々思い出せない。つまりどうでも良い記憶だったのだろうと思った。

 

耶狛「でもあの男の子は私どっかで見たことあるん

   だよね~何処だっけ?」

 

亜狛「そうそれ俺もそれ思ったんだよなぁ………」

 

理 「奇遇だな俺もだ………」

 

自分達3人は共に戦っている男の子を見て何も思い出せなかった。すると様子を見続けていると3人は姉妹達より上へと上がっていくと、

 

黒 「必殺技やるみたいだな………」

 

黒が言ったと同時に3人から巨大な4つの陰陽弾と先程の巨大レーザーそして犬を模様した弾幕が姉妹達へと襲いかかり姉妹達はそれに全て被弾した。

 

理 「終わったな‥‥よしお前らそろそろ帰るよ♪」

 

亜狛「分かりましたすぐに開きますね♪」

 

耶狛「手伝うよお兄ちゃん♪」

 

黒 「中々良い戦いだったな♪」

 

そうして自分達は図書館からパクった大量の本とフランドールから手に入った狂気の結晶を持ち帰り地霊殿へと帰るのだった。



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第十二章 目覚めんとする死の桜
第210話 飲み会


理久兎は先日、紅の館から借りパクしてきた本を自室で読んでいるがそこにはいるのは理久兎だけではない……

 

理 「でっどう?その推理小説……面白い?」

 

さと「そうですね今ちょうど密室殺人の所まで読ん

   でいますねどうやって密室殺人で殺したのか

   ………凄く気になるので面白いです♪」

 

そう理久兎の自室にはさとりが来ていた。単純に言えば「借りパクしてきた本を部屋で読もう」と理久兎に誘われてさとりが来ているただそれが理由だ。

 

理 「まだ読んでないからよく分からないけど面白

   いなら良いかな♪」

 

さと「えぇこうやって本を読めるのは好きなので

   凄く満足ですね♪それに理久兎さんとこう

   して読めるのがうれしいですし♪‥はっ!」

 

理 「ん?なんか言った?」

 

さと「いっいえ多分空耳じゃいですか?」

 

理 「それならいっか……へっヘックシュン!!」

 

理久兎は何故か分からないが突然くしゃみをした。それに反応したさとりは、

 

さと「理久兎さん風邪ですか?」

 

理 「いや…誰かが俺の噂をしているような……」

 

さと「えっ?」

 

理 「いや気にしないでくれ♪それより読書を楽

   しもう♪」

 

さと「そうですね♪」

 

そうして理久兎とさとりは読書を楽しむのだが休息というのは大体邪魔が入るものだ。

 

ガチャン!

 

勇儀「おっす理久兎いるか?」

 

理 「あれ勇儀どうしたの?」

 

理久兎は本を読むのを止め栞を本に挟んで閉じて勇儀を見る。さとりも本を読むのを止めて勇儀の方を見ると、

 

勇儀「いやな…美須々様に……「勇儀!理久兎を連

   れてこい!今日は飲み会だ!!」て言われ

   て使い走りされてな」

 

理 「あぁ…そうなんだ……なぁさとり」

 

さと「理久兎さん♪いってらっしゃい♪」

  

さとりは笑顔で理久兎に言うが少しだけ寂しそうに見えたため、

 

理 「なぁ俺以外の面子も連れって良いか?」

 

勇儀「多分大丈夫だろ………美須々様だし逆に多い

   方が良いっていうしな」

 

理 「なら決まりだな♪さとり行くぞ♪」

 

さと「えっ?………えっ!?」

 

突然の事過ぎてさとりは躊躇うが理久兎は笑顔で、

 

理 「皆を連れていこう♪勿論さとりもね♪」

 

さと「……はぁ…理久兎さんお空やお隣はともかく

   私は嫌われてますそれに妖怪や人が多い所

   に行くのは苦手なんですよね……」

 

理 「そう言うと思ってね♪」

 

机の引き出しを開けてそこから1つの指輪を出す。それはリングの部分が薔薇の蔦を表すように模様が彫られていて中央の部分には薔薇を表すかのようにルビーがはめられていた。

 

理 「ほら着けてみなよ♪」

 

さと「はぁ……」

 

さとりはそれを着けるが……

 

さと「何も変化は………えっ!?」

 

さとりは分かってしまった。理久兎を見ても何も起きないが勇儀を見ると分かる。それは心が読めない事だった。

 

理 「それはね俺の暇潰しで作ってたんだけど途

   中でこいしちゃんの一件があったろそれで

   その後にもしかしたらさとりもと思ってさ

   ルーン文字を加えて作ったんだよ着けた相

   手の能力を阻害させる指輪をね」

 

さと「そう…だったんですか……」

 

理 「すまないな…あの時こいしにこれを着けて

   やれれば………」

 

さと「理久兎さんは悪いわけではありませんだか

   ら気にしないで下さい………もう過ぎた事な

   んですから」

 

理 「そう言ってくれると助かるよ………」

 

と、そんな会話をしていると中々会話に参加できなかった勇儀は申し訳なさそうに、

 

勇儀「なっなぁ理久兎にさとり……」

 

理 「あっ悪いなそれで行こうか♪」

 

さと「はぁ~しょうがないですね♪」

 

そうして理久兎とさとりその他にも亜狛と耶狛に黒そしてお隣とお空も誘った。なおこいしは今現在放浪の旅に出ているためいないので誘えなかったが他の全員で美須々の元へと向かうのだった。

 

移動中……

 

居酒屋に着くとそこは暖簾が垂れ下がり「鬼塚」と書かれていた。見た感じは2階建ての居酒屋だが、

 

ドガン!!

 

鬼 「ぐふっ!!」

 

突然扉が破壊されてそこから鬼が理久兎達の方にぶっとんできた。それを勇儀は、

 

勇儀「やれやれ……」

 

ガシッ!

 

鬼の着ている服の襟を着かんで地面に足を着けさせる。

 

鬼 「痛てて…すいやせん勇儀姉さん……」

 

勇儀「何があった?」

 

鬼 「それが……」

 

鬼は居酒屋の中を見ると理久兎達も中を見るそこには何人もの鬼や妖怪が地面に倒れて寝ていた。どうやら酔い潰れているようだ。すると中から1人鬼が出てくるそれは、

 

美 「たく大した事ねぇな……ヒック……」

 

美須々だったが何故か知らないが結構なぐらいに顔が真っ赤だった。

 

理 「なぁ勇儀‥‥美須々どうしたんだ?」

 

勇儀「それがよ鬼達そうでで美須々様と酒飲み対決

   して結果的に殆どの鬼達が酔い潰れてしまい

   には美須々様が調子に乗り出して「今度は理

   久兎と勝負だ~!」なんて言い出して私が使

   い走りされた訳だ」

 

理 「なるほどね……」

 

黒 「おいおいまた酒飲み対決するのかよ」

 

旧都の復興祝いで自分達が開いた宴会で自分、美須々、勇儀、黒の4人で酒飲み対決したのだが自分が勝っている。恐らく酔った勢いでリベンジ戦をする気のようだ。

 

美 「おっ来たかほら入りなよ理久兎♪」

 

美須々はその言葉を残して店の中へと入っていった。

 

理 「よし入るぞ♪」

 

理久兎は何故か楽しそうに入っていった。

 

お隣「……お父さん…理久兎様は大丈夫?」

 

亜狛「多分大丈夫だろ…マスターなら」

 

耶狛「ねぇお空ちゃんお酒飲もっか♪」

 

お空「うん飲む♪」

 

亜狛「とりあえず程々にな……」

 

耶狛「はぁ~い♪」

 

4人も楽しそうに話ながら店の中へと入っていった。それを見ていた黒、勇儀、さとりは、

 

黒 「俺らも入るか……」

 

勇儀「すまないね美須々に付き合わせちまって」

 

黒 「気にするな…さとり行くぞ」

 

さと「えぇ……」

 

そうして3人も中へと入っていった。美須々を入れて8人は2階の座敷席へと上がると……

 

黒谷「お帰り勇儀……」

 

パル「やっと帰ってきたのね……」

 

キス「…おかえり

 

勇儀「あぁただいま……」

 

勇儀が返答をすると勇儀の後ろからひょっこりと顔を出して、

 

理 「よっお前ら♪」

 

と、挨拶をすると3人は、

 

黒谷「こんちは理久兎♪」

 

パル「貴方やっと来たのね……」

 

キス「どっどうも……」

 

3人は挨拶を返すそして理久兎達は元からいた3人と混じり好きな場所に座ると店員がやって来る。

 

店員「ご注文はいかがいたしましょう♪」

 

と、聞かれると理久兎達はお品書きをそれぞれ見て、

 

美 「さぁ~て次は何のつまみを行くかな♪」

 

理 「なら基本的な焼き鳥で行こうか♪」

 

美 「王道だな♪」

 

パル「基本的ね貴方……」

 

お隣「あたいは塩で」

 

お空「私はたれ♪」

 

理 「あいあいそれじゃ塩とたれ半々で頼むよ♪」

 

店員「焼き鳥塩とたれで半々……え~と何本に

   しますか?」

 

理 「とりあえず全部で100本頼むよ♪」

 

店員「かしこまりました♪」

 

するとお品書きを読んでいた亜狛と耶狛は、

 

亜狛「あっ俺もつ煮でいいですか?」

 

耶狛「私はレバーが食べたいな♪」

 

店員「かしこまりました♪」

 

店員は言われたメニューをどんどん書いていくと今度は勇儀と黒が注文をする。

 

黒 「俺は湯豆腐で頼む」

 

黒谷「おっ分かってるね♪因みに……」

 

黒 「ポン酢だな」

 

黒谷「あんたと良い話が出来るね……」

 

勇儀「なら私は天ぷらの盛り合わせで頼むよ♪」

 

店員「湯豆腐に天ぷらの盛り合わせ……」

 

そう言っている一方でさとりはあまり来なれていないのかお品書きを見て悩んでいた。

 

さと「…どうしよう……」

 

理 「さとりは決まった?」

 

さと「いえ……それがまだ……」

 

理 「気になったものを頼めばいいよ♪」

 

さと「なら牛蒡の和え物でお願いします」

 

美 「それと酒を樽こど持ってきてくれ♪」

 

美須々の言動に元からいた3人は、

 

キス ( ; ゜Д゜)

 

パル「朝からよく飲めるね」

 

黒谷「酒に強いな本当に……」

 

と、呟いてしまっていた。だが確かに美寿々の飲みっぷりには呆れてくるものだが丁度良い暇潰しにはもってこいだ。

 

店員「牛蒡の和え物と酒を樽ごと………かしこまり

   ました」

 

店員は立ち上がり下へと降りていった。

 

理 「さぁ~て美須々………やるのか?」

 

美 「当然だそのために呼んだんだからな!」

 

理 「ですよね……」

 

と、皆でワイワイ楽しく会話をしていくと店員が重そうな樽を運んでくる。

 

店員「おっお待たせしました………酒樽1つお持ち

   しました他のメニューはもうしばらくお待

   ちください」

 

理 「そんじゃ注ぐか……」

 

理久兎は皆に酒を注いで渡し勇儀は星熊盃を理久兎に渡して酒を注いでもらい全員に酒が行き渡る。

 

理 「それじゃ乾杯」

 

全員「カンパーイ♪」

 

全員で酒を飲み始めるが美須々と睨み合い、

 

美 「そんじゃやろうぜ」

 

理 「なら毎度のように賭けをするか?」

 

美 「内容は?」

 

理 「美須々が勝てたらここは俺が奢ってやるよ逆

   に負けたら美須々が奢れよ♪」

 

美 「いいぜ今日こそ勝ってタダ酒にありつかせて

   もらうよ理久兎!」

 

そうして自分と美須々との酒飲み対決が始まった。すると店員がまたやって来て、

 

店員「お待たせしました♪焼き鳥半々にもつ煮それ

   からレバーに天ぷらに湯豆腐に牛蒡の和え物

   です♪」

 

それぞれの頼んだ物を受けとると店員は一礼して下へと降りていった。

 

勇儀「ここの天ぷら旨いから好きなんだよなほらパ

   ルスィーも食えよ♪」

 

パル「ならかきあげを貰うわ」

 

亜狛「もつ煮に臭みがなくていけるな♪」

 

耶狛「レバー美味しい~♪お空とお隣ちゃんはどう

   食べれてる?」

 

お空「美味しいよお母さん♪」

 

お隣「美味しいですよ♪」

 

黒 「湯豆腐にはポン酢だな♪」

 

黒谷「それに更に鰹節をいれるとまたいけるんだよ

   ね♪」

 

さと「シャキシャキしてて中々」

 

キス コクリ……(^_^)

 

と、楽しそうに食べている横では理久兎と美須々との酒飲み対決が勃発していた。

 

理 「ほんのりとした甘味がいいね♪」

 

美 「分かってるじゃねぇか♪」

 

と、言って理久兎と美須々は酒を注ごうとしたが……

 

理 「あれもう空っぽか……」

 

美 「たくよ……お~い次の酒を持ってこい!」

 

美須々の声が店に響くと下にいる店員のの声が響いた。

 

店員「かしこまりました!!」

 

理 「さぁ飲むぞ!!」

 

美 「望むところだ!!」

 

そうして自分達は飲み続けるのだつた。終わりはまだ見えないほどに。



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第211話 二日酔いにはご注意を……

飲み会から明けた翌日、理久兎は何気ないように厨房で朝食を作り料理をダイニングへと運んでいる所だったが、

 

理 「えぇっさとりか二日酔い?」

 

亜狛「えぇそうみたいですよ……」

 

耶狛「まぁ昨日あれほど飲んだから………」

 

黒 「たまたま様子を見たが結構凄いことになっ

   てるぞ」

 

黒の話から推測するとどうやらかなり酷い二日酔いのようだ。

 

理 「ふぅ~ん……今寝てるの?」

 

黒 「多分自室に籠ってる気はするが……」

 

理 「………分かった亜狛、耶狛、黒お前らは他の動

   物達に会ったらさとりの部屋の前では静かに

   するようにと言っておいてくれ一番の対処と

   してははうるさくしないのが良いからな」

 

理久兎の言葉を聞いた3人は頷いて、

 

亜狛「分かりましたお燐や皆にも伝えておきます」

 

耶狛「お空ちゃんにも言っておかないと……」

 

黒 「手当たり次第に出会ったら言っとく主よ」

 

理 「頼んだぞとりあえず朝飯を食えよ♪俺はもう

   少し厨房に籠ったらさとりの看病をしに行く

   から」

 

そう言い理久兎は厨房へと向かった。

 

亜狛「それじゃいただこうか?」

 

耶狛「だね……」

 

黒 「そんじゃいただきます」

 

そうして3人は何時ものように朝食へとありつく。そして厨房へと戻った理久兎は、

 

理 「う~んまいったな二日酔いに効く食べ物って

   何かあったけかな……」

 

そう言い理久兎は断罪神書を開いて食材を探し手当たり次第に食材を並べる。

 

理 「とりあえずお粥を作ってその上に梅干しを乗

   せてそれからしじみで味噌汁かな?そういえ

   ば甘く熟した柿もあったな……」

 

理久兎はパズルを組むかのように食材を選択し組み合わせていきその後調理へと入った。

 

理 「うん♪良い香りだね…」

 

味噌汁そしてお粥が出来ると次にウーロン茶の茶葉をティーポットに入れてお湯を注ぐとウーロン茶が出来上がり最後に柿本を小さく口に入れやすいように切って皿にもれば簡単な二日酔い対処料理の出来上がるとそれらをお盆に乗せる。

 

理 「さてと、さとりの部屋までいくか」

 

理久兎はお盆を持ってさとりの部屋へと向かった。

 

理 「寝てるかな?」

 

念のためにと扉を軽くノックすることにした。

 

コン…コン…

 

理 「さとり起きてる?」

 

理久兎の呼び掛けに中から返事が返ってくる。

 

さと「はい…起きてますよ……」

 

理 「なら入るよ……」

 

扉をそっと開けて中を見るとベットの上にさとりはいたが寝癖が酷く顔色が優れていないのは容易に分かる。

 

理 「朝食持ってきたよ♪」

 

さと「すいません態々………」

 

理 「いいって事よ♪ほら冷めないうちに食べな

   よ♪」

 

理久兎は机に料理を乗せているお盆を置いてお粥をもそってその上に梅干しを乗せてさとりにスプーンと共に渡す。

 

さと「すいません……」

 

さとりはそれを受け取ってお粥を口にいれる。

 

さと「美味しい………」

 

理 「それは良かった♪そういえば頭痛とかは大丈

   夫か?」

 

理久兎は椅子に座って聞くとさとりは参ったかのように……

 

さと「いえ…割れるほど痛いです……」

 

理 「う~ん二日酔いの薬は流石にないよなそうな

   ると今日は安静にするのが一番かな?」

 

さと「…………いつも私は思うんです何で理久兎さん

   は何時も私やこいしと仲良くしてくれるのか

   って私達は昔から能力故に嫌われてきたのに

   どうして………」

 

さとりがこれ以上言おうとすると理久兎はさとりの口に人差し指を当てて笑顔で、

 

理 「俺はね能力だとか性格だとかでは差別はしな

   いむしろそういう個性を大切にして欲しいと

   思ってるんだ♪」

 

さと「理久兎さん……」

 

理 「それに俺が差別をする時はそれは恐らく俺の

   大切で欠けがえのないものを傷つけられた時

   だけだよ………」

 

さと「欠けがえのないもの?」

 

理 「あぁ♪それは友や仲間それらを傷つけられた

   時さその中には亜狛や耶狛に黒‥‥他にも美須

   々や勇儀にヤマメやパルスィーにキスメそし

   てお燐やお空、こいしに目の前にいるさとり

   も例外じゃないそれ以外にも地上にいる弟子

   や友達そうだけどね♪」

 

さと「………………ふふっ♪理久兎さんらしい

   ですね♪」

 

さとりは分かってしまった。理久兎は優しすぎるとそれ故に差別などなく接してくれているのだと……だからこそ自分が憧れる人なのだと。

 

理 「そうだね♪ほら早く食べないと冷めちまう

   ぞ?」

 

さと「あっすいません……」

 

そうしてさとりは理久兎が作った料理を完食しウーロン茶を飲みながら一息つく。

 

さと「………理久兎さんありがとうございます」

 

理 「気にすんなってそれじゃ俺はそろそろ部屋を

   出るなここにいると迷惑だからな」

 

そう言い理久兎は立ち上がろうとするが……

 

さと「理久兎さん………そのもう少しだけ居てくれま

   せんか少し理久兎さんの話が聞きたいので」

 

理 「えっ?安静にしなくて良いのかい?」

 

さと「いえ♪少し話を聞いたらまた横になり

   ますから……」

 

理 「ならちょっとだけな♪」

 

そうして理久兎はまた椅子に座りさとりと会話を始めた。今回話したのは平安京にいた時の生活やその時の欠けがえのない友である安倍晴明の事を楽しく語った。

 

理 「といった感じだね♪」

 

さと「………晴明って人は後に伝説となった陰陽師で

   すよね理久兎さんって人脈が広いですね」

 

さとりが言った伝説という言葉に理久兎は、

 

理 「それでも出会った当初は弱かったぞ?正直底

   辺のレベルだったからなそれに昔よく俺の住

   みかに遊びに来てわ酒を飲んでいったもんだ

   よ………」

 

さと「えっ…想像と全然違いますね……」

 

理 「まぁ実際はそんなもんさね………それじゃそろ

   そろ寝なよ♪」

 

さと「そう…ですね……理久兎さん話をありがとうご

   ざいました♪」

 

理 「いいって事よ♪それじゃおやすみ♪」

 

そう言い理久兎は立ち上がって食器がのったお盆を持って部屋から出ていった。

 

さと「…理久兎さん私はそんな貴方が大好きです

   よ♪」

 

さとりはそう呟いて目を閉じるのだった。



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第212話 フラグって知ってる?

紅霧の一件から数ヶ月後の事だった。

 

理 「………………………………」

 

理久兎は黙ってダイニング部屋の椅子に座り手をテーブルに置いてただ黙って目瞑っていた。

 

亜狛「マスターどうかしましたした?」

 

耶狛「マスターどうかしたの?」

 

お隣「理久兎様寝てるのかな?」

 

お空「理久兎様?」

 

たまたまその場を通りかかった亜狛と耶狛そしてお隣にお空が自分に声をかけねきた。

 

理 「ん?あれ皆してどうかした?」

 

耶狛「いやマスターが黙って座ってるもんだから

   何してるのかなって……」

 

お空「理久兎様は何してたの?」

 

理 「あぁ少し考え事をね……」

 

お隣「考えごとですか?」

 

理 「うんそう考え事♪」

 

お隣に笑顔でそう言うが少し経つとまた険しい表情へと変わった。

 

理 「亜狛と耶狛お前ら西行妖を覚えてるか?」

 

と、亜狛と耶狛に聞くと耶狛は少し考えて、

 

耶狛「え~と確か…私のおにぎりを盗ったきり返し

   てくれてない西行君だっけ?」

 

理 「いや違うぞてか誰だそれ?そうじゃなくてほ

   ら幽々子のところで咲いてたあの巨大な桜だ

   桜♪」

 

それを聞いた耶狛はようやく思い出したという顔をした。

 

耶狛「あの桜か………うん覚えてるよ?」

 

亜狛「その桜がどうかしたんですか?」

 

お空「お母さん桜って何?」

 

理 「そうかお空が知らないのは無理ないか何時も

   地上には出ないしな桜ってのは薄い桃色の花

   が沢山咲いた木の事だよ♪」

 

お空「1回見てみたいな~♪」

 

お隣「えっ見たことなかったのお空!?」

 

お空「うにゅ?お隣は見たことあるの?」

 

それを聞いたお隣は頷きながら、

 

お隣「そりゃあたいは何時も死体集めしてるもん桜

   ぐらいは見るよ♪」

 

お空「いいな~」

 

お隣の言葉にお空は羨ましがる。そうとう桜というものに興味を持ったのだろう……すると耶狛は、

 

耶狛「いつか見に行こう♪」

 

お空「うん♪」

 

と、会話をするが理久兎は話が脱線していることに気がついた。

 

理 「ってまた毎度のように脱線してるしでだここ

   からが重要なんだが……」

 

亜狛「重要?」

 

耶狛「というと?」

 

理 「あぁ………前に俺の仙術で西行妖を封印したの

   は覚えてるよな?」

 

亜狛「確かマスターが寿命を縮めて使ったあれです

   よね?」

 

耶狛「ついでに空紅も失ったよね………」

 

まったくだ。あの桜から空紅を取り戻そうと一瞬だが考えるも口を開き、

 

理 「実はなあれ自分の寿命を削った分の2倍分の

   封印しか出来ないんだよな………」

 

それを聞いた亜狛と耶狛は多少だが驚いていた。だが肝心なのは西行妖がどれだけ危険かを知っているからこそ亜狛と耶狛は焦りを感じていた。

 

亜狛「マスターそれヤバくないですか!?しかもそ

   れそろそろ効果切れですよ!」

 

耶狛「それって下手したら冥界どころか下界もしか

   したら幻想郷とかにも影響が出るんじゃない

   の?」

 

理 「確かに色々と危ういがだけどまぁほら俺が3

   つほど封印を施してるから………」

 

西行妖を封印するにあたって仙術十式封神演武それに自分が作った呪言に最後に幽々子の死体に施したルーン魔術による封印この3つによって封印されているため大抵の解呪では上手くはいかないだろう。

 

耶狛「なら大丈夫だよね♪」

 

亜狛「それなら何で考えてたんですか?」

 

理 「あぁ~ほら封神演武は効果が切れない限り解

   除する方法は無いんだけどさただ他の2つは

   今の西行妖は破壊する事は出来ないけど問題

   は外部から解除出来るんだよ………」

 

それを聞いた亜狛と耶狛の首筋には冷や汗が流れる。

 

亜狛「それってどういう………」

 

理 「方法としては1つは俺が施した術を全て解除

   するかもしくは西行妖に力を送って内部から

   術式を破壊するかだ」

 

お隣「あれ?でも理久兎様は今言いましたよねぇ?

   西行妖の封印は破壊できないって………」

 

それを聞いた理久兎は詳しくそれについて話すことにした。

 

理 「確かに言ったよだけどそれは今の封印されて

   いる状態ではだ………西行妖を封印するのに媒

   体として使ったかつての愛刀空紅………それは

   西行桜の暴走を止めるためにも西行妖にぶっ

   刺してるんだよ」

 

お空「でも理久兎様それじゃ封印解けないよね?」

 

理 「つまり空紅が西行妖の暴走を止められるのは

   今の状態だけだ言っちゃうと外部から西行妖

   に力を渡せば西行妖は力を増幅して空紅じゃ

   暴走を止めることが出来なくなるんだ‥‥言葉

   で表すとその状態を……」

 

理久兎が次の言葉を言う前に亜狛がその言葉をいう。

 

亜狛「容量限界(オーバーヒート)状態……」

 

理 「そうなれば手遅れなんだが‥‥けど西行妖の驚

   異は紫ちゃんも知ってるしそれでもなお封印

   を解こうなんてする奴はとんだバカだね♪」

 

亜狛「ですよね~そいつはバカですね♪」

 

耶狛「アハハハ♪本当におバカちゃんだね♪」

 

お隣「凄い理久兎様にお父さんお母さんが見事にフ

   ラグを建てたよ………」

 

お空「フラグ建設♪」

 

と、楽しそうに会話をしている時だった。

 

ガチャン……ギィーー……

 

扉が開き全員はそこを見るが……

 

亜狛「なんだ…風ですか……」

 

と、亜狛が言うが理久兎は笑顔で扉の前にいる少女こいしに、

 

理 「お帰りこいしちゃん♪」

 

全員「えっ!?」

 

こい「やっぱり理久兎お兄ちゃんにはバレるよねぇ

   そしてただいま♪」

 

放浪の旅に出ていたこいしが帰ってきたのだ。実に数ヶ月ぶりだ。

 

理 「こいしちゃん今回の旅はどうだった?」

 

理久兎はこいしに笑顔で聞くとこいしは少し残念そうに、

 

こい「う~ん………何かね雪が続くし寒いから帰って

   来たんだよね……」

 

理 「えっ?今って春だろ?」

 

亜狛「えぇその時期ですね………お隣は何か知ってい

    ないか?」

 

お隣「そういえば雪が続いてたかな?」

 

それを聞き異常気象かと思ったがそれは違うと思っていた。いくら酷い異常気象でも海外とは違い四季のはっきりしている大和の国では春なのにも関わらずここまで雪が降ることはないからだ。

 

理 「…何かあるのか……いや今は調査をしよう亜狛

   俺を何時もの森まで送ってくれないか?」

 

亜狛「分かりましたすぐに送りますね」

 

理 「ここにいる皆に言っておくが少し帰りが遅れ

   るかもしれないからそのつもりで頼むよ♪」

 

耶狛「分かったよマスター♪」

 

お隣「黒様には私達の方から伝えておきますね」

 

お空「いってらっしゃい理久兎様♪」

 

亜狛「マスター準備が出来ました!」

 

亜狛の言葉を聞いた時辺りに冷気が漂い始める。亜狛が繋げた場所は雪国ようだったがいつもの森だった。自分は断罪神書から何時もの黒いコートを着て頭にフードを被ると、

 

理 「それじゃ行ってくるな♪」

 

そういい理久兎は外へと出るのだった。



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第213話 証拠の消し方

自分が亜狛に送ってもらった場所はいつも買い物をするさいに降りる場所だ。しかし目の前にうつる銀景色で不思議な雰囲気を醸し出していた。

 

理 「言われた通り本当に銀色景色なんだな」

 

呟いた理久兎は近くにある木に手で触れると直感的に感じてしまった。

 

理 「春の気を感じないだと………」

 

葉のない木を見上げ呟いた。これまで1人で旅をし続けて春夏秋冬の四季を肌で感じ心で気を感じていたが辺りの木々からも春の気を感じないことに驚くしかなかった。

 

理 「どういう事だ何故春の気がないんだ?」

 

不思議に思っていると、

 

こい「本当に春が感じないよね♪」

 

理 「あぁそうだな………って!こいし!?」

 

隣にこいしがいたのだ。先程部屋で別れた筈のこいしがだ。というか何故にいるのだ。

 

こい「理久兎お兄ちゃん着いてきちゃった♪」

 

理 「そうかそうか‥‥って勝手について来ちゃダメ

   だろこいし?」

 

こい「えぇ~だって理久兎お兄ちゃんなら無許可で

   ついていっても文句は言わないじゃん……」

 

理 「それはそうだな………だけどさっきあそこで別

   れて今のように急に隣で声をかけられたらさ

   俺でもビックリするって………」

 

こい「ふふっごめんなさい♪」

 

理 「やれやれ…なら一緒に探索しよっか……」

 

そう言うと断罪神書を開いてそこからコートを取り出すとそれをこいしに渡す。こいしは渡されたコートを貰いそれを着る。

 

こい「ありがとう理久兎お兄ちゃん♪」

 

理 「とりあえず行こっか………」

 

自分とこいしはまずこの辺を歩き始める事から始めた。

 

理 「う~んやはり春の気は感じないな……」

 

こい「桜が咲くような予兆も何にもないね」

 

歩いていると雲から出る僅かな太陽の光が照らし出す。上空を見上げると数ヶ月前に弾幕ごっこをしていた少年と黒が相手をした魔女っ子そしてメイドが空を飛んでどこかへと飛んでいった。

 

理 「あれは……確か紅の館で見た少年達だな」

 

こい「確か理久兎お兄ちゃん達が不法侵入したあの

   紅の館?」

 

なおこいしは理久兎達が本を借りパクした本をこいしもたまに見る模様。

 

理 「まぁ合ってるよそれで‥‥でも何であの子達が

   飛び回ってるんだ?」

 

こい「それって異変解決とかじゃなかったけ?」

 

理 「異変解決………それは何だ?」

 

異変解決という言葉についてこいしに聞くとこいしはそれについて答える。

 

こい「え~とね私もそんなには詳しくは知らないけ

   ど妖怪が事件を起こしてそれを人間達が解決

   するっていう事だったかな?」

 

理 「ふぅ~んそれであの紅の館で弾幕ごっこをし

   ていたのか………」

 

ようやく何故弾幕ごっこをしていたのかという理由が分かった。今の自分は改めて自分が幻想郷の時代に乗り遅れていると実感した。

 

理 「あの子達がさっきまでいた場所を調べてみよ

   うか………」

 

こい「そうだね♪」

 

こいし共に更に奥へと進んでいくとそこには一件の家が建っていた。

 

理 「へぇ~家なんて建ってたんだ………」

 

こい「ねぇ理久兎お兄ちゃん‥‥また不法侵入する気

   満々でしょ?」

 

理 「嫌々流石にそれは………ん!?」

 

ふとその家の窓から見えた女性を見ると自分は硬直してしまい口が開いたまま空かなくなった。

 

こい「理久兎お兄ちゃんどうしたの?」

 

理 「なっ何でアリスがいるんだ!?」

 

そうそこで見えてしまったのはかつて自分達に骸達の心臓もとい人形の心を提供し更に黒の封印を解いてしまったアリスがいたのだ。しかも昔に比べて成長していた。

 

こい「………理久兎お兄ちゃんの元カノ?」

 

こいしは窓から見えるアリスを見て理久兎に「元カノか?」と聞いてきたが自分は首を横に振る。

 

理 「いや違う………昔に黒の封印を解いちゃった子

   だよ………」

 

こい「へぇ~あれが黒お兄ちゃんの封印を解いた子

   なんだてことは黒お兄ちゃんと同じ出身地だ

   から………」

 

理 「魔界だな………」

 

自分には今2つの感情が芽生えた。1つは昔の旧知に出会えて嬉しかった事もう1つは自分が生きていることがバレるという恐れの2つだ。

 

理 (どうする……どうする……どうする……)

 

考えに考え考えた末に答えを導きだした。

 

理 「よし!これで行こう!」

 

こい「えっ?」

 

理 「こいしちゃん頼みがあるんだけどいい?」

 

こい「何かな理久兎お兄ちゃん?」

 

理久兎は断罪神書をまた開いて今度は何かアイテムをこいしに渡す。それは現代の人達から見たらその形は手榴弾(グレネード)だ。

 

理 「彼処の家に侵入してさ彼処の窓の鍵を空けて

   それのピンを引き抜いて家中だったら何処で

   もいいから投げてきてくれない?」

 

こい「…やっぱり侵入するんじゃん……」

 

理 「頼むって帰ったらプリンをご馳走するから」

 

それを聞いたこいしは笑顔になって、

 

こい「しょうがないな~♪カスタードプリンしかも

   濃厚なのお願いね♪」

 

理 「分かったよ♪」

 

こいしは理久兎特製の濃厚カスタードプリンで買収されてしまったようだ。そして買収されたこいしは能力を使って家の扉の前に来た。

 

こい(さぁ~てさりげなくやらないと♪)

 

こいしは少しずつ開けていき自分がはいれるぐらいに開くと中へと入っていた。そして扉の音に気がついたのか、

 

アリ「誰?」

 

アリスは扉の音に方を見るが誰もいない事を知ると警戒を解くがアリスの目の前では理久兎から渡された手榴弾(グレネード)を持った。こいしがニコニコしながら立っていた。

 

こい(ふふっ♪)

 

こいしはゆっくりと歩いて理久兎に指示された窓の所に来ると窓の鍵を開ける。それを外で見ていた理久兎はこっそりと中腰になりながら近づきこいしが開けた窓の下にへばりつく。

 

理 (よしこいしがあれを投げて爆発した瞬間に入る

   ………)

 

そう考えている一方でこいしはピンに手をかけて、

 

カチッ!

 

と、ピンが抜けた音がなる。それを聞いたアリスは辺りをまた見渡すが、

 

こい(これプレゼントだよ♪)

 

こいしは心で呟くとアリスの足元に理久兎から渡された手榴弾(グレネード)を滑り投げる。そしてそれはアリスの足に当たると、

 

アリ「えっ?」

 

その瞬間だった。アリスの足元でなおかつ目の前に来た手榴弾(グレネード)は光を発して、

 

ドーーーーン!!

 

アリスの目の前では爆発しそこから煙が家中に漂い始めた。

 

アリ「ゴホッ!ゴホッ!何なのよこれは!」

 

家中に白い煙が上がるとアリスの両隣で浮いていた人形2つは突然地面へと落ちた。

 

アリ「上海?蓬莱?」

 

だがアリスは気づくのが遅かった何故なら、

 

ガタン!!

 

こいしが開けた窓から理久兎が侵入したのを認識するのが遅れたからだ。

 

アリ「今度は!」

 

アリスは振り向こうとしたが、

 

トン!

 

アリ「うっ……」

 

誰かに首を手刀されて地面に倒れる。薄れ行く意識の中でアリスは黒いコートを着てフードを深く被った自分を見ると気絶した。

 

理 「よしテイクダウン成功」

 

こい「理久兎お兄ちゃん聞きたいんだけどさっき渡

   したあれって何?」

 

こいしは改めて理久兎に聞くと理久兎はそれに答える。

 

理 「あれは魔導回路阻害爆弾だよ♪」

 

こい「魔導回路阻害爆弾?」

 

理 「そっ♪簡単に言うと魔術で出来ている物を暫

   く停止させるアイテムだよ♪」

 

こい「でも何でそんなの投げる事になったの?」

 

こいしは理由を尋ねると理久兎はそれについて答える。

 

理 「それはそこらじゅうに落ちてる人形は見て分

   かるよね?」

 

こい「うん……確かに…多いよね?」

  

理 「それらの殆どが魔術が織り混じってるんだよ

   ………それでいその人形達1つ1つ武器を持っ

   てるからそれで一斉に襲い掛かられると厄介

   だから根本から絶ったんだよ」

 

こい「でもこの人を気絶させてどうするの?」

 

理 「今から俺らに関する記憶を抜き取る」

 

こい「えっ?」

 

理 「まぁ見てれば分かるよ♪」

 

断罪神書から1枚の何かが書かれている紙を取り出して倒れているアリスをベッドへと運んで仰向けで寝かせ顔の上に先程の紙を乗せる。

 

理 「さてと………」

 

アリスの顔めがけて手を突っ込んだ。だが血が出るどころかその紙の中に手がのめり込んでいた。そしてそこかは手を出すと綺麗に光る結晶を掴んでいた。

 

理 「これは………」

 

その結晶をまじまじと見るとその結晶の中で映像が流れていた。その映像は黒と戦った魔女っ子と楽しく話ながら食事をしている場面だった。

 

理 「これじゃないな………」

 

その結晶をアリスの中へと戻しまた中へと手をいれて今度は先程とは違う別の結晶をまじまじと見ると先程飛んでいったメイドとアリスが弾幕ごっこをしている場面が映る。

 

理 「これでもないな………」

 

また同じ作業をして別の結晶を取り出すとその結晶には幼いアリスと理久兎や亜狛それに耶狛に黒他にも神綺や夢子が映っていた。

 

理 「うんこれだな………」

 

それを取り出しアリスの顔の上に置いてある紙を取ってアリスから取り出した記憶と共に断罪神書へと入れた。

 

理 「さぁ~てと仕事は終わったからまた調査をし

   ますかね♪」

 

こい「理久兎お兄ちゃん約束忘れてないよね?」

 

理 「分かってるって後で作るから♪」

 

こい「やった~♪」

 

そうして理久兎とこいしはアリスの家を後にしまた調査を再開するのだった。



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第214話 先は冥界

アリスの家を後にした理久兎とこいしは暫く歩いてある物を発見した。

 

理 「これは…春の気……」

 

白くふわふわと浮いている綿のような物は1つでは意味はないが沢山集まれば春を芽吹かせる。だが数時間歩いてようやく1個だ。

 

こい「やっと見つけたね………」

 

理 「誰が盗んでいったのやら盗みはやっちゃいけ

   ないってのに………」

 

こい「それ理久兎お兄ちゃんが言う?」

 

こいしが無意識に言っている事は明確だ。これまで理久兎は服や本やら色々と頂戴しすぎている。しまいには不法侵入および誘拐的な事を幾度となくしているため最早犯罪臭が醸し出している。

 

理 「さぁ~何の事かな?記憶にないな♪」

 

こい「調子いいね……‥」

 

と、言っていると理久兎は春の気を手に乗せて息を吹き掛けて上空へと飛ばした。

 

理 「さてとこいしちゃん少し空を飛ぼっか♪」

 

こい「いいよ♪」

 

そうして理久兎はエアビデを唱え空に浮きこいしも体を浮かせて空へと飛んでいった。

 

理 「うぅ~ん………妙に此方側が暖かいような気が

   するんだよな……」

 

こい「言われてみると此方の方に行くに連れて少し

   ずつ暖かくなってきてるね……」

 

理久兎とこいしは妙な暖かさに違和感を覚えつつ先へと飛んでいくと……

 

理 「なんじゃあれゃ……」

 

こい「…空にヒビが入ってるみたい……」

 

自分とこいしの目の前には巨大な穴が空に空いていた。だがその穴に向かうに連れて妙に暖かくなっているのはよく分かる。

 

理 「恐らくこの先は幻想郷とは違った異世界か‥‥

   こいしちゃん帰るなら今だよ?」

 

理久兎は安全の確認としてこいしに忠告をするとこいしは楽しそうに笑顔で、

 

こい「帰るわけないよここまで来たんだもん♪」

 

理 「そうかい………なら行こうか!」

 

こい「うん!」

 

そうして理久兎とこいしはその穴へと飛んで行き穴へと入っていった。

 

神様 少女移動中……

 

理久兎とこいしは穴を抜けると薄暗い場所にたどり着いた。目の前には石の道があったため理久兎とこいしはそこに着地した。

 

こい「こんな異世界に繋がってるんだ♪凄いね

   理久兎お兄ちゃん‥‥理久兎お兄ちゃん?」

 

こいしは理久兎を見ると理久兎は何故か驚いていた。

 

理 「嘘だろ…ここ冥界じゃねぇか……」

 

そうかつて紫に連れられて来た冥界だった。

 

こい「理久兎お兄ちゃんここに来たことあるの?」

 

理 「あぁ…昔に弟子に連れられて弟子の友達に挨

   拶しに行ったんだよ‥‥それと俺が寿命を削っ

   た場所だ……」

 

なお理久兎はここで寿命を結構削ったため予定より早く死んでいる。するとこいしは、

 

こい「……理久兎お兄ちゃんそれじゃ冥界ってどん

   な所?」

 

理 「あぁなら教えるけど歩きながらね♪」

 

こい「分かった♪」

 

理久兎とこいしは石の道を歩いていき石段を登りながら冥界について理久兎は詳しく教えてくれた。

 

理 「冥界について言う前に閻魔は分かるよね?」

 

こい「うん♪あのちっちゃい子でしょ?」

 

理 「そうそうそれでまず死ぬと必ず地獄に行くん

   だけどその時に死んだ奴は閻魔によって大き

   く分けて2つの選択の内の1つ言い渡される

   んだよ」

 

こい「その選択って?」

 

理 「それは白か黒かのどちらかだ………」

 

こい「黒だとどうなるの?」

 

こいしは判決の黒について聞くと理久兎は、

 

理 「黒と言い渡された奴は地獄で罪を償わなけれ

   ばならない………ほら昔にさとりとこいしが開

   けた襖の道具を使ったりして罪を償わせるん

   だよ」

 

こい「あっあれ使うんだ………それじゃ白は?」

 

理 「白と言い渡された奴は輪廻天性が出来るつま

   りまた新しい人生をスタートさせる事が出来

   る♪」

 

こい「そうなんだ……えっ?でもそれと冥界と

   どう関係するの?」

 

冥界と地獄の繋がりが分からなくなったこいしは更に理久兎に質問すると理久兎は笑顔で、

 

理 「実は輪廻天性するにも順番があるそれ故に輪

   廻天性するまでの間はここ冥界で順番を待つ

   んだよ♪」

 

こい「へぇ~そんな役割があったんだ……」

 

理 「そういうこと‥‥だけどね昔に俺はここで寿命

   を削りなおかつ俺の愛刀を失う事になっちゃ

   ったんだよ………」

 

こい「えっ?何で?」

 

理 「ここに咲いている巨大な妖怪桜の西行妖とい

   う奴によってね………彼奴には色々なものを取

   られたよ」

 

こい「そうなんだ………あっ理久兎お兄ちゃんもう終

   わりみたいだよ♪」

 

こいしは石階段の終わりを指差し理久兎とこいしは長い石階段を登りきる。

 

理 「やっと登りきったな♪」

 

こい「……うん‥でも理久兎お兄ちゃん何で石灯籠が

   こんなに斬れられてるのかな?」

 

こいしの言うとおり辺りには無数の石灯籠が並んでいるがその内の何個かは何故か切断されている。

 

理 「これは…相当な切れ味の刀だな……ここまで斬

   れるのは俺の黒椿ぐらいなもんだぞ?」

 

こい「理久兎お兄ちゃんあそこみて!!」

 

こいしに言われた所を見ると理久兎は驚きのあまり口が開いてしまった。理久兎とこいしが見たものは……

 

理 「嘘…だろ……何で西行妖の封印が解けていいる

   んだよ!?」

 

そう自分とこいしの目に映ったのは満開となった巨大な桜でありかつて自分が寿命を削るまでして封印した西行妖だったのだ。

 

こい「理久兎お兄ちゃんあれって危険ものなの?」

 

理 「危険所の騒ぎじゃ終わらない下手をすれば死

   者が出るぞ………」

 

そう言った時だった。突然辺りに耳を塞ぐきたくなるような悲痛な叫びが響き渡った。

 

? 「ギイャーーーーーーーーー!!!」

 

こい「うっうるさい!!」

 

こいしはあまりの叫びに耳を塞ぐぎ理久兎は満開となった西行妖を睨み付けて舌打ちをした。

 

理 「ちっ彼奴そうとうぶちギレてやがるなそれに

   しても誰があれの封印をといたんだ」

 

そうして数秒後その叫びは消えて静かになったが西行妖の蔦が地面から現れそれが西行妖の辺りを激しく叩きつけているのが理久兎達から見て分かる。

 

こい「理久兎お兄ちゃん!」

 

理 「あぁ行こうこいし……」

 

こい「分かった」

 

そうして理久兎とこいしは暴れる西行妖に向かって飛んでいくのだった。



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第215話 期待せし少年

自分とこいしは西行妖の元まで向かい漆喰の塀の上に立つと誰かが空を飛びながら西行妖の攻撃を避けていた。それは紅の館で異変解決をしていたあの3人とその他にもメイドと二刀流の少女が飛び回って回避していたのだ。

 

理 「すごい光景だな………」

 

こい「理久兎お兄ちゃん助けなくていいの?」

 

こいしに言われた理久兎は少し考えて、

 

理 「いやあれなら助ける必要もなさそうだな」

 

こい「どうして?」

 

理 「昔に戦った西行妖の方が強かった今よりもね

   ………恐らくまだ本調子じゃないからそれなら

   封印を解いた分頑張ってくれないとね」

 

自分から見て西行妖の攻撃の速度などは昔に比べればとてつもなく遅すぎる。昔はもっと速く鋭い攻撃だったのは戦った自分だからこそ分かるものだ。

 

こい「さっきまで焦ってたのに急に変わったね」

 

理 「まぁ彼奴らが危なくなったら助けるけどそう

   でもないなら手を貸す必要もないさ」

 

そう言いながら戦いを見ると西行妖の木の幹の近くに紫の親友の幽々子が倒れていてなおかつ理久兎の愛刀、空紅が落ちていた。

 

理 「まったくしょうがないな……‥こいしちゃん彼

   処で倒れてる人を少し避難させてあげてくれ

   ないか?」

 

こい「理久兎お兄ちゃんはどうするの?」

 

理 「助太刀はしないけど少し手伝うぐらいなら構

   わないだろ♪」

 

こい「う~んまっいか♪なら彼処で倒れている人を

   此方に運んじゃうね♪」

 

そう言うとこいしは空をふわふわと飛んで倒れている幽々子の方へと向かう。自分は手を空紅の方へと翳して、

 

理 「スナッチ………」

 

そう唱えた瞬間だった。落ちていた空紅は突然消えると翳した手に空紅が急に現れ翳した手で持つ。

 

理 「久々だな空紅♪」

 

久々の空紅の刀身をまじまじと見るとある事に気がついた。

 

理 「あれ?空紅の刀身…桜色に変わってる……」

 

空紅の刀身が桜色に変色しているのだ。かつて空紅の色は普通の刀とたいして変わらない色だったが今では桜色となり昔よりも美しくなっていた。

 

理 「………大方は西行妖の妖力に浸けていたから色

   合いが変化したって感じかまぁ綺麗だし問題

   ないか」

 

呟きながら空紅の刀身に人差し指と中指を置いてルーン文字を描いていく。そうしてルーン文字を描き終わると、

 

理 「さてと………」

 

周りをもう一度見渡すと異変を解決しに来ていた少年が地面に膝を立てているのが目に入った。

 

理 「丁度良い……空紅…彼に少し力を貸してやって

   くれ」

 

空紅に語りかけるとその少年の方まで刀を投げる。そして空紅は少年がいる場所の横の地面に刺ささった。それを見て少年は驚くが数秒すると自分の投げた空紅を手に取り握る。

 

理 「よし…後はあの少年に託すか……」

  

と、呟くと幽々子を避難させに行っていたこいしが自分の元へと帰ってきた。

 

こい「理久兎お兄ちゃんあの人出来るだけ安全な壁

   の方に避難させたよ」

 

理 「ありがとうなこいし♪」

 

理久兎はこいしにお礼の言葉を述べて頭を撫でるともう一度西行妖に体を向かせて、

 

理 「…あの子達どれだけ出来るのか……それを見定

   める事も一興だ……」

 

そう言うとこいしこの戦いを見るために漆喰の塀の上に座ってこの戦いを観戦する。

 

理 「あの少年は諦める心がないな………」

 

こい「本当だね………でもね理久兎お兄ちゃん」

 

理 「どうかしたか?」

 

こい「弾幕が光輝いてて命懸けの戦いなのに綺麗っ

   て感想が出てきちゃうよね♪」

 

こいしの言っている通りこの薄暗い空に光る弾幕は美しく輝いていた。お札の弾幕、星形の弾幕、ナイフのような弾幕、楔型の弾幕等々色々な弾幕が展開されていた。すると膝を立てていた少年は立ち上がると西行妖に向かって走り出した。

 

理 「おっと走り出したか……」

 

こい「すご~いあの子襲ってくる枝を全部斬ってる

   ね!」

 

自分とこいしの目には少年が空紅を使い襲いかかる西行妖の枝を焼き斬って西行妖に向かって走っていたのだ。そして少年は跳躍するとかつて自分がやったように西行妖の幹にある顔へと空紅を突き刺した。そして突き刺した所から空紅の業火が吹き出した。それを苦しむかのように西行妖は、

 

西桜「ギャー~ーーーーー!!!」

 

悲痛な叫びが辺りをまた覆うが少年は諦めることなく更に突き刺していく。

 

こい「うぅ~んうるさい!!」

 

理 「やれやれそろそろ黙らせるか………」

 

西行妖に向かって手を翳し先程空紅に仕掛けたルーン文字により作った魔術を展開する。その魔方陣の効果は「抑制」それは空紅を通じて西行妖の内部へと侵食しやがて西行妖を封印していくと同時に西行妖の枝に咲き誇った桜は散っていきやがて西行妖は動かなくなった。

 

理 「終わったな……帰るよ…こいしちゃん♪」

 

こい「うん♪」

 

そう言うと自分とこいしは漆喰の塀から降りて元来ていた道を帰っていきまた穴を通って現世へと帰ってきた。

 

理 「そうそうこいしちゃん……」

 

こい「何?」

 

理 「今日あったことは俺とこいしちゃんとの秘密

   だよ♪これを話したらさとりが心配するから

   ね♪」

 

それを聞いたこいしは笑顔で納得して、

 

こい「分かったけど理久兎お兄ちゃん約束忘れてな

   いよね?」

 

理 「はいはい勿論作るよこいしや皆の分もね♪」

 

こい「やった~♪」

 

そうして自分とこいしは地霊殿へと帰り理久兎は約束の濃厚カスタードプリンを振る舞うのだった。



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第十三章 地底の海開き
第216話 理久兎の趣味


冥界から帰って数日の事、理久兎はゆっくりまったりとした読書を楽しんでいた。

 

理 「うぅ~~んはぁ~‥‥そういえばそろそろ時期

   かな?」

 

そんな事を呟きベッドから立ち上がり部屋を出る。するとそこを歩いていたさとりと鉢合わせした。

 

理 「よっさとり♪」

 

さと「理久兎さんどちらに行かれるんですか?」

 

理 「ん?あぁそろそろ俺の趣味の1つが良い具合

   に育ってるかなと思ってね♪」

 

自分の趣味の1つがそろそろ良い感じに育ってるだろうと答える。さとりは理解したのか、

 

さと「あぁ~あれですか………因みに育ちはどうです

   か?」

 

理 「うん♪良い感じだねやっぱり地底だから温度

   は良いんだけど光がねぇ~」

 

さと「そういえば光はどうしているんですか?」

 

理 「それなら灼熱地獄のマグマで代用しているけ

   ど扱いが難しいよね………本当に作るのに苦労

   したよ」

 

あの時の辛さを思い出す。何度も何度も試行錯誤を繰り返したあのガラス玉の製作を。そんな思い出に浸っていると、

 

さと「理久兎さん私も着いていっていいですか?」

 

理 「構わないよなら行こうか♪」

 

そうしてさとりを連れてとある場所に向かう。自分とさとりは地霊殿の中にある中庭へと足を運んだ。そこは自分達の努力が実って今では植物などが生えており地底唯一の緑が感じられる場所へと変わっていた。だが行き先ははそこではない。中庭の奥の一画の扉の前へと来る。

 

理 「それじゃ入るとしますかね」

 

さと「えぇ……」

 

さとり共にそこに入ると更に下へと繋がっていた。自分とさとりは更に下へと歩くと同時にだんだんと暑くなってきてくと光が見え始めそこに進むと色とりどりの野菜がその部屋を覆っていた。そう理久兎の趣味それは植物栽培だ。特に夏の野菜や果物だ。

 

さと「本当にここは魔境ですね………」

 

理 「まぁ自然の魔境というのも乙なものさ♪」

 

自分はそのうちの1本の沢山実った弦へと近づきそこの野菜を1個もぎ取る。

 

理 「さとり♪折角だから新鮮なもの1個ぐらい食

   べてかない?」

 

さと「えっならいただきますね………」

 

さとりの言葉を聞き自分は包丁のまな板を取り出してそれを近くに置いてあるウッドテーブルに奥と取った果物を捌いていく。すると綺麗な赤色の中身が見え出した。理久兎が取った果物はスイカだった。そしてカッティングしたスイカを皿に乗せてさとりにスプーンと共に渡す。

 

理 「はい♪」

 

さと「ありがとうございます」

 

さとりはそれをスプーンで取って一口食べると、

 

さと「美味しいですね甘さがたまらないです」

 

理 「それはどうも……どれどれ……」

 

理久兎も包丁でバッサリとカッティングしたスイカを食べると、

 

理 「うん良い感じに育ったね♪」

 

さと「理久兎さん前から思ったんですが何でここっ

   てこんなに蒸し暑いんですか?」

 

理 「それは簡単だよ♪まず温泉これでここら辺は

   水蒸気で包まれるそこに天井にぶら下がって

   る特殊ガラス玉に溶岩を詰めてぶら下げれば

   人工太陽の出来上がりってわけさ♪」

 

さと「成る程‥‥言われてみると冬なのにも関わらず

   トマト料理だとか出てきてましたもんね……」

 

理 「そうそう本当にあのガラスを作るのが一番大

   変だったよ………」

 

難しい理由としては丁度よい温度にするために厚さや材料等を工夫し続けてようやく完成といったレベルだからだ。

 

さと「そういえば理久兎さん彼処の家みたいな物は

   何ですか?」

 

理 「あれはビニールハウスって言って外世界でよ

   く使われるものだね…使い道は‥…言っちゃう

   とこの部屋と大して変わらないかな」

 

さと「えっ?ならなんであるんですか?」

 

理 「まぁ小分けだよそうだ♪来てみなよ♪」

 

さとりを連れられてビニールハウスへと入るとそこには色々なハーブがプランターに小分けされ育てられているのに気がつくだろう。

 

さと「色々と種類がありますね」

 

理 「まぁハーブ類は物凄い速度で繁殖するからこ

   うやって分けてるんだよ」

 

さと「………いつも飲んでいるお茶のハーブはやっぱ

   りここから栽培した物ですか?」

 

理 「あぁここで育ってるものだよ♪その他にもハ

   ーブは色々な料理にも使えるから重宝してい

   るんだよね♪」

 

さと「成る程それと確かこれはバジルですよね?」

 

さとりは1つの小鉢を持って聞くと理久兎は笑顔で、

 

理 「そうそう色々な使い道はあるよね♪ピザにの

   せるなりトマトと合わせて食べるとかね」

 

さと「これは何ですか?」

 

今度は細いハーブを手に持って理久兎に聞くと、

 

理 「それはタイムって言って肉とかの防腐剤の他

   にハーブティーとしても楽しめる物だね♪」

 

さと「理久兎さん詳しいですね………」

 

理 「まぁそれなりにな♪さてと今日はキュウリも

   良い出来だしゴーヤも中々だしな決めたキュ

   ウリとかを使って野菜スティックにでもして

   ゴーヤはチャンプルにして食べようか?」 

 

さと「理久兎さん本当に主夫ですねよね……」

 

理 「ハハハそれほどでもないよ♪後はデザートに

   スイカかな?さっきカットしたし」

 

さと「理久兎さん収穫や運ぶのをてっ手伝いましょ

   うか?」

 

理 「おやこれは済まないね♪ならお願いしようか

   な♪」

 

さと「はい♪」

 

そうして理久兎とさとりは今回使う分を取ってそれを篭につめて厨房へと運んで今日の晩飯を作るのだった。



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第217話 懐かしの

長い長い冬も終わり春の桜が咲いたと思えば徐々に散っていっている冬が長すぎたため春が短かったのだろう。だが地底ではそんな事は関係ない。何せ地底では桜など咲いていや桜に近いものはあるが本物の桜でないため少し残念な所だ。

 

理 「はぁ~今頃地上では儚い春を過ごしているん

   だろうな~……」

 

さと「でも私達地底の妖怪達には関係ありませんけ

   どね」

 

なおさとりは何時ものように自分の部屋に本を読みに来ていた。自分といると落ち着くのだろうか理久兎の部屋にある机で読んでいた。すると理久兎は読んでいる本の挿し絵に目がいった。

 

理 「海か~懐かしいな~」

 

さと「海?………理久兎さんは海を見たことがあるの

   ですか?」

   

理 「そりゃね♪長生きしてれば海何てよく見てい

   たけどね♪」

 

さと「でも幻想郷には海なんてありませんよね」

 

さとりの言う通り幻想郷には海なんてものはない。あっても河童達が基地としている水辺だったりとか湖だったり川だったりといった感じのものしかない。だがそれ以前に地底に海など関係ない。

 

理 「まぁここ地底だと溶岩の海(灼熱地獄)はあるけどね♪」

 

さと「そんな所で遊泳するのはそれに適応した妖怪

   や生き物がいればまだ分かりますがそうでな

   い妖怪やらが泳いでいたらとんだキ(ピー)ガイで

   すけどね……」

 

理 「そりゃな…でも海か……」

 

さと「理久兎さんは海で何かしたんですか?」

 

さとりにそう言われた理久兎は昔を振り替えると、

 

理 「そうだな~昔に七海を船で巡っては財宝を探

   したりと色々と修行がてら亜狛と耶狛を連れ

   てやったもんだよ…」

 

それを聞いたさとりは少し考えると、

 

さと「‥‥理久兎さんダウトですよ♪その時代辺りは

   まだ船はそんな強度が強い訳がありませんし

   それにあってもヴァイキングと呼ばれる人間

   達の船ですがそれすら人数がいて初めて手漕

   ぎが出来る筈です故にそんな七海を巡るなん

   て出来っこありませんよ♪」

 

理 「やる~♪どっかの本で知識でもつけたの?」

 

さと「えぇ♪理久兎さんが色々と本を仕入れ?………

   てくるもので知識がつくもので♪」

 

なお幻想郷にあった本を理久兎は借りパクしているため仕入れたとは言えず実際は窃盗であるがこんなの些細な問題だろう。

 

理 「まぁ流石にさとり相手にこの冗談は通じない

   か………」

 

さと「ふふっ♪あっ話がそれてしまいましたが海で

   理久兎さん達は何していたんですか?」

 

理 「そうだな~昔に体幹を鍛えるために現代でい

   うサーフィンとかを亜狛と耶狛とかとやった

   り後は海に住む害悪の妖怪をぶん殴ったりし

   て海の底に沈めたりと」

 

さと「…………本当に何でもありですね……」

 

理 「いや…そんな程じゃないんだけどな……でも何

   時か久々に海にでも行きたいな♪」

 

小説の挿し絵を眺めてそう呟く。ここだけの話になるが自分はもう数百年近く海を見てはいない。故に何故か見たくなってしまうのだ。

 

理 「そうだ!いっその事で海に行こっか♪」

 

さと「えっ?……理久兎さんは本当に唐突ですね」

 

理 「たまには日の光に浴びるのも悪かぁないと思

   うけどね♪」

 

さと「言われてみると私も数百年近く日の光を浴び

   ていない気がしますね………」

 

さとりはそう言うがそれはさとりだけではない。お空や他のペット達その他にも旧都の連中の殆どもそうだ。なお一部は日の光を浴びている者もいるが、

 

こい「へくちっ!!」

 

地上ではこいしがくしゃみをしたが気にするものは誰もいないのだった。話を戻し地底の理久兎の部屋に戻る。

 

理 「そういうのもあるから折角だし皆で海にでも

   行こうと考えたんだよね♪」

 

さと「でも海に行くのは百歩譲っていいとして行く

   にも水着という服がいりますよね?」

 

理 「水着か………暇だし皆の分作ろっかな~」

 

さと「えっ!?」

 

水着とは普通は買うものだ。だが理久兎は作るき満々だがさとりからしてみれば自分の発育も分かってしまうためそれは何ともしても避けたいと思ってしまう。

 

さと「理久兎さん………それは流石に止めて下さい恥

   ずかしいので」

 

理 「えぇ!?うぅ~んなら現世にでも行って何着

   か適当に買ってこようかな意外にも地獄から

   送られてくる給料は何にも使ってないし」

 

因みに現代金額で表すと理久兎の貯金額は結構多く数百万は貯金してある。なお地獄で真面目に働いて月給は約50万近くだ。一応は高い部類らしいが地獄もそれなりに経営難で火の車が回る二歩手前といった感じらしい。しかも長時間労働ときている。故に小町がよくサボるのだ。

 

さと「う~んまぁそれならまだ恥ずかしくないので良

   いんじゃないですか?」

 

理 「そうと決まれば買ってこようかな俺の貯蓄金が

   火をふくぜ♪」

 

理久兎はベットから起き上がって部屋から出る。さとりはそんな理久兎を見て、

 

さと「…………本当にやる気みたいですね」

 

と、笑いながら呟いてもう再度本を読み始めるのだった。理久兎はダイニングルームに行くと、

 

耶狛「そんなこんなで世界は平和となりました~♪

   めでたしめでたし………」

 

耶狛は地霊殿にいるペット達に読み聞かせを行っていた。お燐お空のように妖怪化したペットがまた現れた時のためにこうやって読み聞かせをすれば言葉をより馴染んで使ってくれると信じているからだ。そして聞いているペット達は舌を出している者や尻尾を振るものも多々見受けられる。すると亜狛は、

 

亜狛「ほらお前ら~絵本の読み聞かせは終わりだか

   ら今度は外で遊んでおいで♪」

 

亜狛の言葉を聞いてペット達は皆別の扉から外へと出ていく。自分は扉を叩いて、

 

コンコン♪

 

理 「よっ♪」

 

亜狛「あっマスター!」

 

耶狛「あれ?マスターどうしたの?」

 

理 「どうしたのって聞かれると俺は2人に頼み事

   としか言えないけどな♪」

 

亜狛「頼み事ですか?」

 

理 「そうそうちょっくら外の世界に行って来るか

   らゲートを開いてくれるかい?」

 

理久兎が現世に行くというと亜狛と耶狛は理久兎に理由を尋ねてくる。

 

亜狛「何でですか?」

 

耶狛「外の世界で何するの?」

 

理 「いやさ‥‥本を読んでいたら海に行きたくなっ

   ちまってな♪それで折角だから皆で海に行く

   ために準備をしようとね♪」

 

亜狛「海ですか………それって昔に見つけた無人島で

   やるんですか?」

 

かつて自分、亜狛、耶狛は大和の国を離れて世界を旅しつつ修行をしてきた中で偶然無人島にたどり着いた事があった。そのためそこは人もいないため穴場スポットだ。そこでなら人間に意識されずに海開きを楽しめそうだ。

 

理 「あぁ~そうだねあそこなら良いかもね♪」

 

耶狛「それよりもお兄ちゃんマスターを外の世界に

   送ろうよ!」

 

亜狛「なぁ耶狛折角だし俺らもマスターに同行しな

   いか?」

 

亜狛の意見を聞いた耶狛は深く考えず2つ返事で答えた。

 

耶狛「いいね♪行こう!」

 

亜狛「マスター構いませんよね?」

 

理 「あぁ構わないよ♪それなら黒も連れて行くか

   彼奴1人仲間外れも悪いしな♪」

 

亜狛「そうですね♪」

 

耶狛「なら黒君も連れて外の世界へレッツゴー♪」

 

そうして理久兎達一行は海へと行くために外の世界へと行くのだった。



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第218話 水着の購入は計画的に

自分達一行は空間を越えて幻想郷から外の世界の路地裏へと舞い降りた。なお服装は前に外界へ訪れた際に着ていた服を着用している。

 

耶狛「外界よ~私は帰ってきた~♪」

 

亜狛「止めろ!!恥ずかしいから!!」

 

耶狛 (´・ω・`)

 

久々に外の世界へと来た耶狛は嬉しさのあまりどこぞの台詞を言うが亜狛に止められる。

 

黒 「耶狛はほっといて主よ俺は何で外界に来てい

   るのだ?」

 

黒は耶狛に連れられるがままついて来たが何故外界なのかが分からない。それについて理久兔は黒に教えた。

 

理 「分かりやすく言うと皆で海に行こうって事で

   皆のぶんの水着と海で食べるBBQの材料や

   らついでに酒を買ってこうと思ってな………」

 

黒 「……主よ服なら本人達を連れてこなくていいの

   か?」

 

理 「大丈夫今からお前らの目の前のビルに売って

   いる水着全部買うから」

 

それを聞いた3人はキョトンとしてしまう。すると亜狛と黒は、

 

亜狛「嫌々!嫌々!ちょっと待ってください!!」

 

黒 「おいおい…金やらはあるのかよ……」

 

理 「金ならある………」

 

黒 「おっおうそうか……」

 

端から見ると何処の成金野郎だと思いたくなる台詞だが実際本当に金ならあるためそれが言える。自分達がそんな会話をしている一方で、

 

耶狛「皆~置いてくよ?」

 

耶狛は興味津々なのかどんどん先へと進んで理久兔達のいる距離から数メートル離れていた。

 

理 「おしそんじゃお前ら行くぞ」

 

亜狛「わっ分かりました………」

 

黒 「やれやれ……」

 

3人は耶狛についていく形で路地裏を抜けてビルもとい現代で言うデパートへと入っていった。

 

女性「いらっしゃいませ……」

 

自動ドアを通り過ぎると目の前には女性がお辞儀をして自分達を迎えいると、

 

耶狛「いらっしゃいました~♪」

 

女性「えっ!?」

 

耶狛は頭を下げた女性に自分もお辞儀をしたのだ。それには亜狛も恥ずかしくなったのか顔が真っ赤だ。

 

亜狛「こっこら!すいません妹が……」

 

女性「いえいえ………」

 

理 「なぁそこのお嬢さん♪水着売り場はどこにあ

   るか教えてくれないかい♪」

 

理久兔は満面の笑みで目の前にいる女性従業員に訊ねると女性従業員は顔を少し赤くして、

 

女性「あっえっと‥‥そこの目の前にあるエスカレー

   ターを登って右の通路を行けばすぐで‥‥です

   ………」

 

理 「ありがとう♪ほらお前ら行くぞ」

 

理久兔は女性に言われた通路を歩いてく後ろでは、

 

黒 「なぁマスターはたらしな訳じゃないよな?」

 

亜狛「いや自然にやっていてたらしではありません

   ね………」

 

耶狛「でもそれがさとりちゃんにも影響されなけれ

   ば良いけどね………」

 

そんな事を言いつつ理久兔の後ろを着いていった。エスカレーターに乗ると耶狛は少しはしゃいでいた。

 

耶狛「凄いねお兄ちゃん今の階段って動くんだね」

 

亜狛「あぁ時代の移り変わりを感じるな……」

 

黒 「………魔界にもこんなのあったような気がする

   が?」 

 

理 「ほらお前らそろそろ降りるぞ」

 

自分の言葉で3人は終着点が見えてそれぞれエスカレーターから降りていき先程の女性従業員が言った道を通り水着コーナーへとやって来るがまだ季節ではないのか売っている数も少なかったがこれからに向けて置いていっている感じだった。

 

店員「いらっしゃいませどのような水着をお探し

   で?」

 

理 「とりあえずここの水着全部いただくよ♪」

 

店員「…………はい!?」

 

やはりこのような反応は当たり前だ。突然店に見知らぬ男性がやって来て陳列されている水着全部買うなど言えばこんな反応も無理はない。

 

亜狛「えっと無理です………よね?」

 

店員「いえ!お値段はしいて約60万ぐらいですが

   一括で買ってくれるので約40万でいいです

   いえ是非買ってください!」

 

黒 「なっ何だこの店員無理難題を受けやがった」

 

耶狛「私達に出来ない事を平然とやってのけるそこ

   に痺れる憧れる~♪」

 

理 「…何処の漫画だよ……」

 

珍しく今回はツッコンだ。本当に何処のハイな漫画の台詞だよ。すると店員は心配してそうな顔で、

 

店員「えっと………すいませんがお金は?」

 

理 「あぁ~と40万ね………」

 

理久兔は財布を広げて現代で言う福沢諭吉を45枚取り出して女性へと渡す。

 

理 「5万円分のつりはいらないから君の小遣いに

   でもしなよ♪」

 

店員「あっありがとうございます!」

 

黒 「それと荷物はもう少ししたら取りに来るから

   頼むぞ」

 

店員「分かりました♪」

 

理 「それじゃ頼むよ♪」

 

自分達は水着売り場を後にして今度は下へと降りていって食品売り場へとやって来る。

 

理 「食べたい物を買ってこいよ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「了解~♪」

 

黒 「うぃっす……」

 

言葉を聞いた3人はそれぞれ散っていってそれぞれ食品を漁る。

 

亜狛「えっと‥‥焼きそばの麺やら買ってくるか」

 

耶狛「私は~うん!お菓子を買ってくるね♪」

 

黒 「俺は無難に肉を探すか………」

 

3人は呟いてそれぞれ欲しい物を買っていく。なお自分は皆の言ったことを考えて、

 

理 「そうだなぁ………まぁ野菜は直栽培してるから

   栽培していない野菜は………」

 

野菜売り場を物色していき理久兔は陳列されているもやしの入った袋を取ると、

 

理 「うんこれだな………」

 

それを幾つかかごに入れていく。すると3人が帰ってくる。

 

耶狛「マスター買ってきたよ♪」

 

亜狛「買ってきましたよ~」

 

黒 「………………」

 

3人はそれぞれ商品を持ってくると自分の持っている籠に入れていく。持ってきた物を見ていてバランスよくまとめられていた。

 

理 「うんまぁ良いじゃん♪」

 

ぶっちゃけただ3人のそれぞれの個性を見てみたいがために買ってこいと言ったのだ。それに貯金している金を使いたいというのもあるのだが、

 

理 「もう少し色々と買ってこような♪」

 

そうして一時間かけて買うものをまとめてレジへと行くと、

 

店員「いらっしゃいませ………」

 

そう言い自分達が籠にいれて食品のバーコードをスキャンしていく。それを耶狛はじっと眺めていた。

 

耶狛「面白そう………」

 

亜狛「こら耶狛失礼だぞ」

 

耶狛「ごめんお兄ちゃん」

 

そうしてレジにいる店員商品をスキャンすると自分にお辞儀をして、

 

店員「合計で27653円です」

 

理 「そんじゃこれでね♪」

 

店員「丁度ですね………ありがとうございました」

 

理 「へいへい」

 

そうして荷物をまとめると自分達はまた先程の店へと戻っていくと先程の店員が荷物をまとめてくれていた。

 

理 「荷物は出来上がってる?」

 

店員「はいそこの段ボールが全てです……」  

 

目の前には大きな段ボールが4つほどあったが自分達には重さなど関係ない。それぞれ1つづつ段ボールを持って、

 

理 「そんじゃありがとうね♪」

 

店員「またのご来店をおまちしております」

 

そうして自分達はデパートを出て裂け目を開き幻想郷へと帰っていくのだった。

 



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第219話 水着選び

現代から帰り自分達は早速さとりやお燐やお空を呼び部屋へと集合させる。

 

さと「それで…ってこの量は……」

 

大人買いをした水着の量にはもう何とも言えないみたいなのかさとりは少なからず呆れた顔をしていた。そもそうだろう何せ数十着といった量があるのだから。

 

お燐「お父さんこれまた沢山買ってきたね…」

 

亜狛「いや流石に俺もツッコンだよツッコンだけど

   マスターを止めることは出来なかった………」

 

亜狛は遠い目で虚空の彼方を見る一方でお空は、

 

お空「あっこれお母さんに似合いそう♪」

 

三角ビキニタイプの水着をお空はニコニコしながら耶狛に持ってくると耶狛は笑顔で

 

耶狛「えっ本当~♪ありがとうお空♪」

 

お空「うん♪」

 

耶狛はお空からその水着を貰ってお空の頭を撫でる。それを見ていた亜狛は、

 

亜狛「あっえっと……お燐…これなんかはどうだ?」

 

近くにあったホルターネック型の水着を取ってお燐に渡すと、

 

お燐「あっえっとアタイに似合うかなお父さん」

 

亜狛「大丈夫お燐なら似合うよ♪」

 

お燐「なら着させてもらうよお父さん♪」

 

亜狛「あっあぁ………」

 

何でか知らないが亜狛が照れ臭くなっていた。黒はそんな亜狛や耶狛達を見ていて、

 

黒 「………そういえばこいしは何処にいるのやら」

 

こい「呼んだ~黒お兄ちゃん♪」

 

黒 「……うわっ!」

 

黒は後ろを振り向くとそこにはいつの間にかこいしがニコニコとしながら立っていた。

 

さと「こいし!?」

 

理 「よっお帰り♪」

 

こい「ただいま~♪久々に帰ってきたけど皆は何し

   てたの?」

 

理 「あぁ~皆で海に行こうと思っててな♪こいし

   は来るかい?」

 

こい「う~ん面白そうだからついてくよ♪」

 

こいしはそう言うと山積みになっている水着から1着の水着を取り出した。それはワンピースタイプの水着だ。

 

こい「黒お兄ちゃん似合う?」

 

黒 「似合うと思うぞ俺には服のセンス等は分から

   んがな……」

 

耶狛「そう言う割りには執事服を着こなすよねぇ黒

   君♪」

 

黒 「ほっとけ………」

 

耶狛「フフッ♪あっ!お空ちゃんこれなんかどうか

   な?」

 

耶狛はたまたま目に入ったパレオ水着を取り出す。

 

お空「なら私はそれにする♪」

 

そうしていって女性陣の服が決まっていく一方でさとりは何にするか悩んでいた。

 

さと「……どれにしようか…」

 

理 「さとり♪手伝おうか♪」

 

さと「えっ?ならお願いします…………」

 

理 「OK♪そんじゃ……これは…?」

 

理久兔はとりあえずあったビキニを取り出すとさとりは考えて、

 

さと「う~ん少し露出が高くて無理ですね………」

 

それを聞きさとりの意見を頭の中で考えながら水着を探して、

 

理 「多分これなら露出も少ないと思うよ?」

 

さと「確かにこれなら良いですね………」

 

意見に合わせた持ってさとりに見せた水着は現代でタンキニと呼ばれる物だ。するとさとりは足元に落ちていた何か服を見つける。

 

さと「理久兔さんこれは………」

 

理 「それは…確かラッシュパーカーってやつだね

   水着の上に着る服って所かな?」

 

さと「ならその水着の上にこれを着ますね♪」

 

理 「お好きにどうぞ♪」  

 

納得がいくものがあったみたいで良かった。そしたら自分はどれにしようかと考える一方でさとりは拾ったラッシュパーカーと受け取ったタンキニをまじまじと見ていると、

 

こい「お姉ちゃん♪そんな水着で良かったの?」

 

さと「えっ?」

 

こい「理久兔お兄ちゃんを大胆な水着で落とすチャ

   ンスだったのに?」

 

さと「こっこいし!ここでそんな事は言わないで頂

   戴!」

 

さとりは恥ずかしさのあまり理久兔を見るが肝心は理久兔は自分の水着を選んでいた。それを見ていたさとりはホッとした。

 

こい「ふふっ♪お姉ちゃんが好きにするといいよ私

   も少しは協力してあげるから」

 

さと「…………考えておくわ……」

 

と、さとりが言う中、こいしは笑いながらボソリと、

 

こい「まっと言っても勝手にやらせてもらうけどねお姉

   ちゃん♪

 

さと「今何か言ったわよねこいし!?」

 

こい「ううん何にも♪」

 

そんなさとりこいしとの会話をしている一方で戻り自分はとりあえず着る水着は決めた。後考えるのは連れていく面子だ。

 

理 「う~ん連れていくのは地霊殿の面子そしてペ

   ット達で後は………」

 

しかし大量の水着が余った。買いすぎなのが良くないのは分かるがしかし多いものだ。後数人ぐらい誘おうかなと考えながら見ていると後ろで扉が勢いよく開かれて美須々がやって来た。

 

美 「お~い理久兔一緒に飲もうぜ♪」

 

どうやら酒のお誘いらしい。だがまさかのこのタイミングで来てくれるとは何と都合の良いのだろう。

 

理 「丁度良いところに来たな♪」

 

耶狛「すっごくナイスタイミング♪」

 

美 「………えっ?」

 

理久兔と耶狛は満面の笑みで美須々の顔を見た美須々は一瞬寒気を覚えたのか顔が青くなっていた。

 

亜狛「……ご愁傷さま…美須々さん」

 

黒 「可愛そうな奴だな………」

 

美 「えっ?えっ!?」

 

美須々はその時どういうことかと思っていたがその数分後にそれは分かることとなった。

 

美 「おっお前らこっこれは大胆過ぎやじないかい

   てか恥ずかしいんだけど!?」

 

耶狛にモノキニ水着を着せられて恥ずかしそうにそう述べていると、

 

耶狛「いいと思うよ美須々ちゃん脚がスラッとして

   て細いから♪」

 

さと「新たな犠牲者が………」

 

亜狛「すいません妹達が!!」

 

さとりと亜狛に限っては頭を押さえて悩ませる。

 

理 「なぁ美須々ちょっくら俺ら海に行こうと計画

   しているんだけど………美須々も参加する?」

 

美 「今言うか!?」

 

理 「ここだけの話だけど料理は基本俺が作る」

 

それを聞いた美須々は驚いた表情をした。ここだけの話になるがここ地底だと理久兔の料理は基本旨いのだ。所謂料理上手というのだろう。それも美須々はたまには食べていたがここ最近は食べていないため食べたくなったのか、

 

美 「なぁ理久兔‥‥酒はあるのか?」

 

理 「一応は大量に買ってあるから持ってはいくけ

   ど来る?」

 

美 「それと私のダチを連れていくのは?」

 

理 「うぅ~ん5、6人ぐらいなら?」

 

それを聞いた美須々は笑みを浮かべ先程とは打って変わってテンションが上がったのか、

 

美 「よっしゃっ!なら私も行こう!」

 

と、ハイテンションに答えてくれた。これなら水着がもう少し減りそうだ。

 

理 「決まりだな♪なら水着も持っていってくれ女

   物はもちろんだけど男物もあるから」

 

美 「安心しろ全員女だからよ♪」

 

理 「そうかい」

 

美 「よしそうと決まれば私は呼んでくるぜ!」

 

美須々は段ボールに入っている水着も持って水着のまま扉を開いて外へと出ていった。だが、

 

理 「…………………あいつ服を忘れてってるな」

 

亜狛「すっすぐに届けてきます!!」

 

亜狛は大急ぎで美須々の着物を持って外へと大慌てで飛び出していった。

 

理 「…………相変わらずだな……」

 

さと「そうですね……」

 

その場にいる全員はやれやれといった感じでただ開いた扉を眺めるのだった。



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第220話 海へと行こう

ここ地霊殿のエントラスには沢山の動物もといペットと数人の妖怪やらが集まっていた。それもその筈何せ今日は皆での海開きなのだから。そしてその一画では美寿々や勇儀達も来ていた。

 

勇儀「しかしまさか地底に来て海に行く事になると

   はなねぇ………」

 

パル「私行ったことがないのよね………」

 

ヤマ「あっそれ私も!」

 

キス コクコク……

 

美 「あれ?そうだったのか?」

 

美須々や勇儀の言葉を聞いた3人はどんな感じか聴く。

 

パル「美須々さん達は行ったことがあるの?」

 

美 「あぁ海は広大だ………」

 

勇儀「何せ先が見えないからな………」

 

ヤマ「へぇ~あっ理久兔さんが来たよ!」

 

ヤマメの言葉を聞いた4人は一斉に階段の方を見るとそこにはアロハシャツを来た理久兔とラッシュパーカーを着ているさとりが立っていた。

 

理 「はいそんじゃまぁ企画通り海に行くぞ~」

 

さと「私達のペット達は必ず渚の砂浜にいること絶

   対にそこから離れてふらふらしないようにし

   てちょうだい」

   

さとりの言葉を聞いたペット達は心の声でさとりへと語りかけていく。さとりは一礼して自分の方を振り向き、

 

さと「理久兔さん話は以上です♪」

 

そう言い後は任された。数歩だけ前へと出て、

 

理 「了解それじゃ亜狛&耶狛ゲートを繋げ!」

 

その言葉を聞いた亜狛と耶狛は現れてそれぞれゲートを開ける。

 

亜狛「それじゃまずはペット達は中へ!」

 

耶狛「順番は守ってね♪」

 

その指示を聞いたペット達は3列になって次々に裂け目へと入っていく。そんな中、自分とさとりは美須々達のもとへと向かう。

 

理 「まぁ楽しんでってよ皆♪」

 

ヤマ「それはもう♪」

 

勇儀「といっても一部は理久兔の料理をつまみに酒

   で一杯何てのもいるけどねぇ」

 

美 「ギクリっ!」Σヽ(`д´;)ノ

 

勇儀の言葉を聞いた美須々は冷や汗をかいていた。どうやら図星のようだ。

 

美 「いっ良いだろ!それも楽しみなんだからさ

   とやかくいう筋合いはないからね!」

 

さと「…本当に正直な方ですね……」

 

パル「私は勇儀やらと泳ぐ予定だけど貴方は泳ぐ

   のかしら?」

 

パルスィの言葉を聞き自分は考える。料理作りだとかがあるため暇があったら泳ぐだろう。

 

理 「う~んどうだろうね♪まぁ暇があれば泳ぐか

   もね?」

 

その話を聞いたさとりは横でため息をはいた。

 

さと「…………はぁ……」

 

こい「何ため息を吐いてるのお姉ちゃん♪」

 

さと「こいし………」

 

いつの間にか後ろに立っていたこいしをさとりは見ると、こいしはニコニコとしながら、

 

こい「折角だから理久兔お兄ちゃん誘えば?」

 

さと「いや私は傘の影で本を読むから………」

 

こい「そんなんだと誰かに取られちゃうよ?」

 

さと「うっうぅん……」

 

そこまで言われると頭を悩ませる。体を動かすのはあまり好きではない。故に本を読むのがいいとも思えるが理久兔をとられるというのも釈然としないため悩んでいると、

 

理 「2人共何話してるの?」

 

理久兔は美須々達と話終えるとさとりとこいしが話しているのを見かけてこちらへと寄ってきた。

 

さと「あっいえ……」

 

こい「理久兔お兄ちゃん泳ぎを教えてってお姉ちゃ

   んが♪」

 

さと「………え?」

 

こいしの話からして泳ぎを教えて貰いたいみたいみたいだ。教えるぐらいなら良いだろうと思い、

 

理 「うん良いよ♪」

 

と、返事を返すと何故かさとりは一瞬動揺したがすぐに平生となる。

 

さと「えっと教えてもらっても良いんですよね?」

 

理 「いやだから良いけど?」

 

さと「そうですか……よ…よろしくお願いします」

 

理 「うんよろしくね♪」

 

そんな理久兔と姉の行動を見ていたクスクスと笑って見ていると、

 

黒 「こいしそろそろ俺らも行くぞ」

 

こい「はぁ~いそれじゃ黒お兄ちゃんだっこ♪」

 

黒 「うおっと!たくっしょうがねぇな……」

 

黒はこいしをおんぶして亜狛と耶狛が開けた裂け目へと入っていく。さらには美須々達も、

 

美 「そんじゃ私らも行くよ」

 

勇儀「はいよ……」

 

パル「えぇ……」

 

ヤマ「はいはい♪」

 

キス「…………♪」

 

美須々についていきそれぞれ裂け目へと入っていく。なおキスメはヤマメが桶ごと持って裂け目へと入っていった。

 

お空「お母さん♪お父さん♪私達は先に行ってるか

   らね♪」

 

お燐「後で泳ぎ方を教えてねお父さんお母さん♪」

 

耶狛「行ってらっしゃい♪」

 

亜狛「あぁ♪教えてやるよ♪」

 

お空「それじゃ行って来ます♪」

 

お燐「また後で♪」

 

2人はそう言い裂け目へと入っていった。そして理久兔とさとりも、

 

理 「そんじゃ俺らも行こうか♪」

 

さと「はい♪」

 

そうして2人も裂け目へと入るとそれに続いて亜狛と耶狛も入っていき裂け目は閉じられた。自分達が今いる場所はかつて自分と亜狛と耶狛が旅をしている時に偶然見つけた地図にすら載っていない無人島。そのため人の気配など一切しない。故に妖怪や動物達にとって楽園となっているだろう。

 

理 「久々の潮風は良いものだね♪」

 

さと「……海ですね…………」

 

自分達の目の前には広大な海が広がる。とても風情のある景色だが今は妖怪達や動物達が楽しそうに泳いだり遊んだりしている。

 

亜狛「久々ですね♪」

 

耶狛「うぅ~んこの感じ最高♪」

 

亜狛と耶狛が潮風を肌で感じていると、

 

お空「お母さ~ん♪」

 

お燐「こっちですよお父さん♪」

 

お空とお燐が手を振ってこっちへと合図をする。亜狛と耶狛は微笑みながら、

 

亜狛「行くか♪」

 

耶狛「うんお兄ちゃん♪」

 

2人はお空とお燐の元へと向かっていった。

 

理 「さてと……それじゃさとり……」

 

さと「はい?」

 

理 「泳ぎの練習をしよっか?」

 

満面の笑みでさとりに言うとさとりも少し恥ずかしそうに、

 

さと「へっはっはい………」

 

と、言い自分はさとりを連れて海へと向かうのだった。



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第221話 泳ぎ練習

まだ本場の夏とまではいかないが太陽の日差しが当たり海にその光が反射して美しい光景だった。

 

バシャン!バシャ!バシャ!バシャン!

 

その海には動物達や妖怪などもいるがその1つの一画では理久兎の手を借りて泳ぎの練習をするさとりがいた。

 

さと「ふぅ~……」

 

理 「うん♪ばた足は出来るようになったね♪」

 

さと「えっえぇ………」

 

さとりに泳ぎの練習を開始して数分でばた足は何とかなっていた。これなら後は息継ぎと手掻きが出来れば完璧だろう。

 

理 「後は手もそうだけど体もしっかり伸ばして顔

   は水につけてみて♪」

 

さと「分かりました………」

 

さとりは自分に言われた通りに泳いでいく。なお一応があるため手で補助はつけてはいるため安全に泳げるだろう。

 

理 「その調子♪その調子♪」

 

さと「ぷはぁ~………」

 

理 「それじゃ一回休憩しよっか♪」

 

さと「はい♪」

 

2人は砂浜に行くと傘を建てて日陰でなおかつシートを敷いてある場所に座りお互いにタオルで顔やらを拭くと、

 

理 「ほら水分補給ね♪」

 

理クーラーボックスから大量に仕入れた水を1本取りだしさとりに渡す。

 

さと「ありがとうございます」

 

理 「いや~まさかこうやってさとりの泳ぎ練習を

   するとは思ってもみなかったよ」

 

さと「えっえぇ……」

 

なおさとりは本当は今いる場所で読書を楽しもうかと考えていたが策士(こいし)によって理久兔の指導のもと泳ぎの練習をすることとなったのは言うまでもない。

 

さと「そういえば理久兔さんご飯を作るとか言って

   いましたが大丈夫ですか?」

 

理 「あぁ~それなら問題ないよ………ほら♪」

 

さと「えっ?…………えっ!?」

 

さとりは驚愕の後継を見てしまう。そこには理久兔がいたのだしかも4人も、

 

理1「うぅ~ん焼きとうもろこしの良い香りだ」

 

理2「もうちょいで焼きそばが仕上がりそうだな」

 

理3「ふぅ~氷削るのは骨が折れるな………」

 

理4「折角だから魚を炭火で焼くか……てかお前は

   早いな!!」

 

美 「いいだろ~別に~♪」

 

と、言った具合に4人の理久兔が調理をしているのだ。見ていて凄いが逆に気持ち悪い。それよりも平然と作った料理をつまみに酒を飲む美須々の精神が凄い。

 

さと「えっえっと理久兔さん………あれって?」

 

理 「あぁ‥‥俺の技で分裂する技があってなそれで

   今ああやって作ってるんだよ」

 

昔に紹介したかもしれないがここで軽く紹介すると理久兔の仙術の1つ、仙術十四式六面神造による分裂で役割を決めて仕事をしている。

 

さと「理久兔さん疲れませんか?」

 

自分を心配してか疲れないかと聞いてきてくれる。何て良い子なのだろう。自分は笑いながらさとりに、

 

理 「ハハハ問題ないよ♪ほらあそこで1人休ませ

   てるからさ♪」

 

さと「…………………………」

 

指差す方向をさとりは見るとそこにはシートで寝そべっている理久兔が1人いた。しかもサングラスをかけて南国の地域で飲むようなジュースを片手に寝ているためなのか何故か見ているとムカつく。

 

さと「尚更疲れそうな気がしますが………」

 

理 「まぁ問題ないよ♪」

 

2人はまた広大に広がる海を眺める。目の前に写るのは動物達が犬かきやらして泳いでいたりはたまた砂浜で遊んでいたり中には亜狛と耶狛から泳ぎを教わるお燐やお空や海岸で遊んでいる勇儀にパルスィ、ヤマメやキスメ(全員水着、着用)中にはもう飲んだくれている美須々も目に写る。

 

理 「今は昔とは違ってだいぶ平和になったもんだ

   よねぇ………」

 

さと「確か昔は今よりもっと血生臭かったんですよ

   ね?」

 

理 「まぁな………さてこんな辛気臭い話もあれだか

   らそろそろ練習を再開しよっか♪」

 

さと「はい………」

 

2人はまた海にへと出ると泳ぎの練習を再開し数十分後、

 

理 「それじゃまぁクロールもそれなりに出来初め

   て来たから今度は息つぎだね♪」

 

さと「息つぎですか?」

 

理 「そうそう♪こうやって……」

 

さとりの前でばた足をせずにクロールだけで游ぎ始める。そしてクロールと当時に息つぎを見せながら、

 

理 「こうやって辛くなったら肩ごしに後ろを見て

   やると良いよ♪」

 

さと「理久兔さん…それって伸泳(のし)ですか?」

 

理 「うん合ってるよ♪まぁほらやってみて♪」

 

さと「はっはい………」

 

言われた通りにさとりは泳いでみせる。そして息が辛くなると、

 

さと「ぷはぁ!」

 

と、ギコチないが息継ぎは出来ていた。

 

理 「そうそう♪その調子♪その調子♪」

 

さと「ぷはぁ!」

 

さとりは何とか泳ぎが出来ていた。そうしてさとりは地面に足をつけると、

 

さと「ふぅ~理久兔さん泳げましたよ♪」

 

理 「やったじゃないか♪」

 

なお泳ぎ始めてまだ1日いやものの数時間しか経っていない。それで泳げれるようになるのはとても凄いと思える。元々さとりは物を覚える早さはピカイチだ。故にこの短期間で泳げれるようになったのだろう。

 

理 「これで俺はお役ごめんかな?」

 

さと「いいえ♪まだ理久兔さんがやるべき事はあり

   ますよ♪」

 

理 「えっ?」

 

さとりの発言でどういう事だと思ったときだった。

 

耶狛「マスター♪さとりちゃん♪皆でビーチバレー

   しよっ♪」

 

お空「理久兔さま~♪」

 

亜狛「すいませんがお相手出来ますか?」

 

お燐「理久兔様!さとり様!」

 

耶狛とお空が手を振ってこっちと言わんばかりに呼んでくる。なおその近くには亜狛とお燐や黒にこいし他にも勇儀にパルスィ、ヤマメにキスメといったメンバーが揃っていた。

 

勇儀「お~い理久兔、さとり!」

 

パル「あんた達も来なさいよ……」 

 

ヤマ「理久兔さんこっち♪」

 

キス ( =^ω^)

 

皆、自分とさとりを呼んでくる。それに答えるかのように理久兔はさとりに微笑みながら、

 

理 「ハハハ♪それじゃさとり行こっか♪」

 

さと「ふふ♪そうですね♪」

 

そうして理久兔とさとりはビーチバレーに加わるのだった。なおこのビーチバレーの結果は理久兎、亜狛、耶狛、黒は平然と生き残り勇儀は必死に頑張って何とか生き残ったが他のメンバーはあえなくダウンしたと言うのはいうまでもない。



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第222話 海開きフィナーレ

昼の日差しも落ちて夕焼け空となっていき海が夕焼け色に染まる。そんな中、流石に寒いだろうと言うことで遊ぶのを止めて皆で少し遅めの夕食をとっていた。勿論理久兔の分身?が仕込んでいたBBQでだ。

 

理 「はいはいどんどん食べてって~♪」

 

黒 「おかわりもあるぞ………」

 

今現在、自分と黒の2人で事足りるため6面神造を解除して仕込んだ肉やら魚やらを焼いていき出来たものからセルフで取らせていく。

 

お空「お魚おいしい♪お母さんはどう?」

 

耶狛「うんおいしいよ♪」

 

お燐「焼とうもろこしが中々♪」

 

亜狛「よく噛まえよ、お燐♪」

 

そう言いながら楽しく親子のような会話をして食べていれば、

 

美 「グゥ~スヤスヤzZ…グゥ~スヤスヤzZ」

 

美須々は焼酎の瓶を抱えて砂浜で気持ち良さそうに寝ていた。なお服装は寒くないのかと言いたい水着でだ。

 

勇儀「たくよ…美須々様はもう寝ちまってるよ……」

 

ヤマ「まぁさっきから飲んでるしね……」

 

パル「やれやれね………」

 

キス (´-ω-`)

 

これには4人もやれやれとしか思ってみなかった。何せこの光景を見てしまうと威厳が感じられないため無理はない。そしてさとりとこいしは……

 

こい「おいしいねお姉ちゃん♪」

 

さと「えぇそうね♪」

 

2人で焼きそばを食べていたがこいしは無意識なのか、

 

こい「ねぇお姉ちゃん理久兔お兄ちゃんとの距離は

   縮められた?」

 

突然の事でさとりは動揺して咳き込んだ。

 

さと「ごほっ!!ごほっ!!こっこいし!?」

 

こい「ねぇねぇどうなの?どうなの?」

 

こいしは無邪気な笑みでさとりに聞いてくるとさとりは顔を紅くして、

 

さと「自分的にはそっそれなりには………」

 

こい「ふぅ~んなら良好だね♪」

 

さと「うっうぅ……」

 

正直、こいしのヘルプはちょっとやり過ぎとも思えてはいるが色々と良い方向に進む事が多い。故にさとりは感謝はしている。

 

こい「ハハハ♪お姉ちゃん可愛いよ♪それと理久兔

   お兄ちゃんの好みのタイプ教えようか?」

 

それを聞いたさとりはピクリとしたが深呼吸をして気持ちを整えて、

 

さと「ふぅ………どんな好みなの?」

 

こい「え~とね♪忘れちゃったテヘペロ♪」

 

ガタッ!

 

それを聞いたさとりは一瞬体が倒れそうになるが何とか手で押さえてそれを耐える。

 

さと「そっそう…ならしょうがないわね……」

 

こい「でもお姉ちゃん気になるんでしょ♪」

 

こいしの言った事は事実だ。理久兔の好みのタイプは凄く気になる。それはさとりの得意分野である情報戦にとって有力な情報なのだから。

 

こい「聞いてきたら?多分理久兔お兄ちゃんなら答

   えてくれると思うよ♪」

 

さと「……………………考えておくわ……」

 

さとりはそう言いまた焼きそばを食べ始めるがこいしはニコニコしながら小声で、

 

こいまっ私も理久兔お兄ちゃんの好みのタイプは知らない

   けどね♪頑張れお姉ちゃん♪

 

どうやらこいしも知らないみたいだ。これはあくまでさとりに揺さぶりをかける嘘のネタに過ぎないのだ。心を読まれないこいしならではの戦法だ。そしてたださとりは考えつつ焼きそばを喉に通していくのだった。そして視点は戻り自分と黒は量を作り終える。

 

理 「終わったな♪」

 

黒 「あぁ何とかな‥‥こんなに喜んでくれるのは俺

   としても嬉しいものだ……」

 

理 「そうそうその気持ちを忘れるな♪」

 

黒 「そうだな主よ………」

 

と、何故か辛気くさくなりそうだと思った自分は話を変えるために、

 

理 「とりあえずそろそろ俺らも食うか………」

 

黒 「あぁ……何処がいいか………………」

 

黒は黙ってこいしの方を見るとこいしはニコニコとしながら黒を見ていた。

 

黒 「主よ俺はこいしの所に行くが‥‥来るか?」

 

理 「う~んいいよ♪」

 

そう言うと2人はさとりとこいしのいるもとまで向かう。そして近くに来ると、

 

理 「なぁ同席良い?」

 

さと「えっ?えぇ……」

 

黒 「よっこいし……」

 

こい「黒お兄ちゃんナイスタイミングだね♪」

 

理久兔と黒は2人が座っている場所に座ると理久兔はこいしの言った事が気になったのか尋ねることにした。

 

理 「なぁこいしナイスタイミングってどういう事

   だい?」

 

こい「丁度今日やった事をお姉ちゃんに話ていたん

   だよ♪ねぇお姉ちゃん♪」

 

さと「えっえぇ」

 

理 「ふぅ~んまっいっか♪」

 

そう言うと理久兔と黒は食事を取り始める。するとこいしは笑いながら口を開き、

 

こい「ねぇねぇ理久兔お兄ちゃんお姉ちゃんが聞き

   たいことあるんだって♪」

 

さと「へ?」

 

理 「ん?何?」

 

突然のこと過ぎてさとりは驚くが理久兔はさとりに、

 

理 「聞きたい事って?」

 

さと「えっえぇ~と理久兔さんの好みについて聞き

   たくて………」

 

理 「好みって……何の?」

 

さと「えぇと………」

 

何の好みだと言うのだろうか。だなさとりはモジモジとしていて恥ずかしそうだ。どういう事だと思っていると、

 

こい「もう~理久兔お兄ちゃんが好きな女性のタイ

   プに決まってるじゃん♪」

 

理 「好きな女性のタイプ……ねぇ……」

 

ただただ考える。これまで恋愛だとか考えた事がなかった。それに愛する者というのは見つけれていないし感じる事もなかったため考えたこともなかった。このまま黙ってるのも失礼だと思いとりあえず考えをまとめて口を開く。

 

理 「そうだな俺の脳汁を平然と飲める肝の座った

   子かな?」

 

さと「えっ!?」

 

こい「………………」

 

黒 「主よ冗談だよな?」

 

黒に冗談だろと言われた。まぁ確かに冗談なため自分は笑って誤魔化すことにした。

 

理 「ハハハ♪まぁ冗談だよ♪」

 

それを聞いたその場のさとりと黒はやれやれと言った感じとなった。

 

さと「なっなら本当は何ですか?」

 

理 「う~ん特にないかな?あまり考えた事もなかっ

   たしね……」

 

こい「えぇ~ないの?」

 

こいしは残念そうにそう言うが理久兔の言葉には続きがあった。

 

理 「ただ~」

 

さと「ただ?」

 

理 「自分らしく生きているそんな女性が好みかな

   着飾って生活しているのを見てると自分も息

   苦しくなっちゃうからね♪」

 

さと !!

 

それを聞いたさとりは何故か顔を紅くした。どうしたというのだろうか。

 

理 「どうしたさとり…顔が真っ赤だよ?」

 

さと「いっいえ!ただ意外だったので………」

 

理 「ハハハ♪まぁこんな年じゃ恋する事もない

   けどな♪」

 

と、自分が話を進めているがこいしはさとりに近づいて、

 

こい「お姉ちゃん聞けて良かったね♪」

 

さと「…えぇ……」

 

ニコニコとこいしがさとりにそう言うと黒はこいしに、

 

黒 「こいし何でそんなにニコニコしてんだ?」

 

こい「ううん何でもないよ♪」

 

理 「ん?おっと話を勝手にしちゃったね」

 

さと「いえ♪」

 

4人は楽しそうにそう会話をしていると亜狛と耶狛が理久兔の元までやって来る。なお2人の考えている事はさとりに筒抜けだった。

 

亜狛「マスターそろそろやっても良いですか?」

 

耶狛「ドカーンとやっても大丈夫?」

 

理 「うん♪そろそろ頃合いだね♪なら壮大なフィ

   ナーレを頼むよ♪」

 

さと「フィナーレ?ドカーン?」

 

さとりは理久兔の言ったフィナーレの意味や耶狛が言ったドカーンの意味がよく分からないのか首をかしげる。だが傾げる一方で亜狛と耶狛はまだ話続ける。

 

亜狛「まぁ壮大とまでいかないと思いますが」

 

耶狛「私達に頑張ってやるよ♪」

 

理 「あぁ頼んだよ♪」

 

亜狛と耶狛は話終えると飛んで海の方に向かっていった。

 

さと「理久兔さん何をする気ですか?」

 

理 「ハハハ♪彼処を見てれば分かるよ♪」

 

夕日が沈んで真っ黒な夜空となった空を指差す。さとりとこいしは訳の分からないまま理久兔に指示をされた場所を見ると、

 

ドン!ヒュー……ドカーーーン!!

 

何と夜空に光輝く爆発が起きる。その音を確認した全員は夜空を一斉に見上げる。

 

ヤマ「なっ何あれ!」

 

パル「また理久兔ね……」

 

キス  (*゜Q゜*)

 

勇儀「あれは‥‥まさか!」

 

美 「彼奴あんな事までするとはねぇ~」

 

勇儀「美須々様起きたんですか」

 

美 「あぁ♪あんなでかい爆発音がすればな♪」

 

その場にいる全員は夜空を見上げ続けるすると更に次々と空で色とりどりの爆発が起きる。

 

理 「うん♪いい感じだね♪」

 

さと「理久兔さんあれって……」

 

理 「花火だよ♪」

 

そう亜狛と耶狛がやった事はただ単に弾幕で花火を似せて作った弾幕花火だ。それは真っ黒いキャンバスに色を飾る。最後の閉めにはもってこいだ。

 

お空「綺麗~♪」

 

お燐「本当だね♪ほら皆も見なよ♪」

 

ペット達も楽しそうにその光景を眺める。そして黒とこいしも、

 

こい「花火綺麗だね♪黒お兄ちゃん♪」

 

黒 「確かにな……」

 

そんな皆が楽しんでいる光景を眺めている理久兔は笑顔で、

 

理 「楽しそうでよかったな」

 

さと「えっ?何か言いました?」

 

理 「ん?何でもないよ♪」

 

そうして理久兔達の海開きは幕を閉じたのだった。



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第十四章 月光の下に集う者達
第223話 姪っ子からの手紙


何気ない何時もの日常そんな当たり前で長いけど短いそんな時間を過ごしていたが、

 

理 「うぅ~んまいったなどうしたもんかな…」

 

いつの間にか枕元に届いていた自身宛への手紙を読んでいた。ただの手紙なら微笑ましくなるのだが今回はそんな手紙ではない。

 

理 「早急にあいつらを呼ばないとな」

 

そう呟いた理久兔は手紙をゴミ箱へと捨て部屋から出た。なおこれが手紙の内容だ。

 

我が伯父、深常理久兔乃大能神様、

私は貴方の顔を一度も見たことはございません。ですが信じてください。私は貴方の姪にあたる月読命という者です。

貴方様は地球でなおかつ幻想郷管轄の地獄に住んでいると聞きました。だから藪から棒ではありますがお願いします。

私の友、八意思兼神を助けてください。彼女は貴方様がいる場所の上、幻想郷に住んでいます。ですが八意思兼神を嫌い姫を連れ戻し婚約させようとする者達の指令で月から彼女とその姫を捕らえるために私に意見を通さず独断で月から使者が派遣されてしまいました。なので友としてどうか彼女達を救ってください。なおそちらで起きた事は私共々黙秘とします。どうかお願いします。

  

                  月読命より

 

 

そう自分の姪にあたる神、月読からの手紙だ。それだけでもその願いを聞き入れる価値はあるがそのメインターゲットが自分の親友でありなおかつ自分に知識をくれた八意思兼神もとい八意永琳なら尚更聞き入れなければならない。

 

理 「亜狛~!耶狛~!黒~!」

 

理久兔の呼び掛けで亜狛と耶狛に黒が現れる。

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛「どうしたのマスター?」

 

黒 「どうかしたか?」

 

と、3人は呼ばれた理由について訪ねると理久兔はそれについて説明を始めた。

 

理 「呼んだ理由は簡単だ今から地上に行くぞ」

 

亜狛「えっ?どうしてまた?」

 

理 「俺の姪っ子からの願いを叶えにな」

 

耶狛「ねぇマスターそれってまさか血生臭くなるの

   かな?」

 

現実的な質問に理久兔は悩みながらも現実的に話した。

 

理 「恐らくは………詳しい事は現地で話すがやっぱ

   り血生臭くはなるの考えていてくれ」

 

黒 「俺は主に従おう」

 

亜狛「それじゃ場所はどこにしますか?」

 

耶狛「何処なの?」

 

3人は理久兔に着いていくようだ。深くは説明してないのにこうやって理久兔の指示を受けると言うのは深い主従関係の証だろう。

 

理 「場所は幻想郷迷いの竹林だ」

 

その言葉を聞いた亜狛と耶狛は協力して裂け目を作る自分達はその裂け目へと飛び込んでいった。

 

神様、神使移動中……

 

理久兔達は裂け目から出るとそこは無数の竹が自生している竹林かつて理久兔が永琳と輝夜を匿うのにここにある物件を紹介した場所だが上空には大きな月が輝いていた。

 

亜狛「それでマスター姪からの依頼と言っていまし

   たが‥‥まさか永琳さん達ですか?」

 

理 「その通りだ今回やることは月からやって来る

   外来種共の始末一匹たりとも月へと帰さない

   ようにするのが仕事だ」

 

元々は仲間だろと思うかもしれない。しかし友人を傷つけようとするのなら話は別だ。そいつは同業者だったであろうが敵と見なすだけだ。

 

黒 「なぁ主よその永琳ってのは誰だ?」

 

黒は永琳について質問をしてきた。無理もない何せ黒は永琳について知るのは初めてなのだから。

 

理 「あぁ~そういえばお前は知らないのも無理は

   ないか八意永琳………かつて俺が地球に降りた

   って出来た最初の友人であり俺の恩人だよ」

 

黒 「ほう主の恩人なのか」

 

理 「あぁ彼女がいなかったら今頃は知識なんても

   のは無かったかもしれないな……」

 

それを聞いた3人は何とも言えない表情をする。そして小声で、

 

亜狛「それ以前に常識破りですよね?

 

耶狛「女心は学んでないよね?

 

黒 「大体バカやらかしてるよな

 

と、言った感じで本当に知識を付けたのかと疑問に思っているのか小声で聞こえてくる。そんな3人を見た自分はとりあえず笑顔を見繕って、

 

理 「文句があるなら聞こうじゃないか♪」

 

拳を見せつけながら言うと、

 

亜狛「あっありませんよ!!」

 

耶狛「うん!うん!ないよ!」

 

黒 「何もないから安心しろ」

 

亜狛と耶狛は苦笑いを浮かべつつ何もないと答え黒は無心のような顔つきで応えた。

 

理 「あっそうなの?まぁいいやとりあえず黒は良

   いけど亜狛、耶狛の2人は何でも良いから顔

   は隠しておけよ」

 

指示を受けた亜狛と耶狛はそれぞれ顔を隠すために亜狛は服に付属として着いている忍び手拭いで口元を隠し耶狛は狐のお面で顔を隠した。

 

理 「よいしょっと………」

 

理久兔も何時もの黒いコートを着てフードを被る。

 

亜狛「そういえばマスターそれって風とかで取れな

   いんですか?」

 

理 「あぁ~昔に美須々とやり合った時にフードが

   取れた時があったからその後にフードに針金

   を仕込んで固定させてるんだよ」

 

かつて美須々と戦った時にフードが取れたのを反省して中に針金を仕込むことにした。そのお陰で大抵の衝撃波でも取れることがないため安心だ。

 

理 「それよりもお前ら準備は出来たな?」

 

亜狛「えぇ出来ましたよ」

 

耶狛「バッチしだよ♪」

 

黒 「問題ない」

 

3人に確認を取り自分は断罪神書を取り出しそれを巨大化させてページを開き自分の使い魔である骸達を召喚する。

 

理 「骸共お前らは他のメンバーのバックアップを

   しろそしてて見つけしだい俺か他のメンバー

   に伝えろもしくは始末してここに運べ」

 

自身の言葉を聞いた骸達は頭を下げるとそれぞれ散り散りとなって竹林へと入っていった。

 

理 「それと外来種以外の奴は殺すなよあくまでや

   っていいのは外来種達だけだそれ以外の奴は

   殺さない程度に遊んでやれそして外来種達に

   情けはかけるな徹底的に根絶させろ………」

 

亜狛「分かりました!」

 

耶狛「さぁ始めるぞ~♪」

 

黒 「任せろ………」

 

3人も骸達と同じようにそれぞれ散開した。残った理久兔は上空に輝く月を眺めて、

 

理 「はぁ永琳‥‥お前から貰ったこの恩は一時も忘

   れたは事なし」

 

そう呟いて理久兔もそこから一瞬で消えたのだった。



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第224話 耶狛VS冥界組

チャリンッ♪ チャリンッ♪

 

竹林の中で金属と金属が当たる音が響く。聞いていてとても風流な音なのだが、

 

使者「うぅ……」

 

使者「なっ何だこいつ……」

 

錫杖の音の周りには人間いや月からの使者が血を吐きながら倒れていた。それをやったのは言うまでもなく、

 

耶狛「残念♪てな訳でさよ~なら~♪」

 

グジュ!

 

使者「ひっひぃ……」

 

耶狛は錫杖で月の使者の頭を貫き月の使者を再起不能にしていく。その姿は狂った巫女にしか見えない。理久兔からの指示通り辺りにいた月の使者達を始末していた。

 

耶狛「うん終わったかな?カモン骸ちゃん達♪」

 

と、耶狛が言うとすぐさま理久兎の使い魔の骸達が飛び出してくる。

 

耶狛「後片付けよろしくね♪」

 

骸達「カタ!」(^-^ゞ

 

骸達は敬礼をすると耶狛は嬉しそうに頷きながら、

 

耶狛「お願いね♪さて次は~と♪」

 

呟きながら耶狛はまた錫杖を鳴らしてまた歩みだしたのだった。

 

巫女移動中……

 

耶狛は暫く歩くが新たに月の使者に出会うことはない。それどころか理久兔達にすらも会わない。

 

耶狛「あぁ~あもう皆が片付けちゃったから仕事は

   終わりなのかな~」

 

と、少しばかり残念な気持ちで退屈だと思っていると後ろの方から何処かで嗅いだことのある匂いがしだした。

 

耶狛「ん?スンスン‥‥この匂い何処かで?」

 

すると後ろの方から2人の女性が姿を現した。1人は白髪でおかっぱ頭それでいて何処かで見たことのある刀を背中に2本背負っている少女、もう1人は耶狛が知っている人物いや今は亡霊となっている幽々子だった。

 

幽 「あら♪綺麗な音がすると思ったらこんな所に

   妖怪がいたのね♪」

 

? 「貴女はこの異変の関係者ですか?」

 

と、おかっぱ頭の少女に聞かれた耶狛は少し悩んだ。

 

耶狛(う~ん幽々子ちゃん達に出会っちゃったけど

   どうしよう……そうだ!)

 

耶狛はこの時に理久兔が言った言葉を思い出した。月からの使者なら始末それ以外の者は殺さない程度に遊んでやれという言葉をしかも丁度タイミングが良いことに暇をしていたためグッドタイミングだ。

 

耶狛「ふっふっふっふっ♪貴女達は私の遊び相手に

   なってくれるのかな?」

 

狐の面の裏では耶狛は飛びきりの笑顔をした。何せこんな暇潰しが来るとは思わなかったからだ。そして相手も、

 

? 「そうですか………なら貴女を斬って確認すると

   しましょう!」

 

幽 「この異変に関係しているなら妖夢ここは私も

   手伝うわ♪」

 

妖夢と言われた少女と幽々子は臨戦態勢をとった。

  

耶狛「なら楽しく派手に遊ぼうよ♪」

 

錫杖を鳴らし耶狛は弾幕を展開させて幽々子と妖夢に放つが2人は弾幕を回避した。

 

妖夢「不意打ちとはやってくれますね!」

 

幽 「ふふっ♪」

 

こうして耶狛VS冥界組による弾幕ごっこが開始された。

 

妖夢「はぁ~ー!!」

 

妖夢は背中から2本の刀を抜刀すると2本の刀を振るって斬撃波型の弾幕を作り出し幽々子は扇子を振るい蝶の弾幕を作り上げて耶狛へと弾幕を放つが、

 

耶狛「あはははは♪」

 

耶狛は楽しそうに笑いながら2人の弾幕を避けていく。

 

妖夢「これならどうですか!」

 

妖夢は2本の刀を構えるとスペルを唱えた。

 

妖夢「人符 現世斬!!」

 

妖夢はすこし後ろへ下がりクラウチングスタートのような体制になると曲げた足を一気に解放して耶狛へと刀を向ける。

 

耶狛「ていや♪」

 

だが耶狛は大弾を使って妖夢の攻撃を防ごうとしたが妖夢は展開された弾幕を刀で切り裂いていく。

 

妖夢「我が刀に斬れぬものなどあまりない!!」

 

そう言い弾幕を全て切り捨てて耶狛へと刀を向けようとしたがそこにはもう耶狛は居なかった。すると妖夢の上空から

 

耶狛「残念ハズレ~♪」

 

妖夢「いつの間に!」

 

耶狛は錫杖を振るいスペルを唱えた。

 

耶狛「大小 大きな葛籠と小さな葛籠」

 

スペルを唱えると大きな巨大弾幕が現れて妖夢と幽々子へと振りかかるが突然巨大弾幕は消えその巨大弾幕は分裂したかのように小さな弾幕へと変わると妖夢と幽々子を襲う。だが、

 

幽 「死符 ギャストリドリーム」

 

幽々子のスペルが発動し無数の蝶を模様した弾幕を放たれると耶狛のスペルから現れた弾幕を打ち落とす。

 

耶狛「やる~♪」

 

幽 「ふふっ♪面白子ねけど何でかしら貴女とは以

   前何処かで出会った気がするわね~♪」

 

耶狛「そ、そんな事ないかな?アハハハハ」

 

と、明らかに動揺して見苦しく笑って耶狛は言う。耶狛は勿論だが自身の兄である亜狛は紫達の前から理久兔の死体回収のため姿を眩ませた。故に自分等の正体がバレれば理久兔の思いも水の泡だ。だがそんな事を考えていると……

 

妖夢「余所見はいけませんよ!!」

 

耶狛「わぉっ!」

 

いつの間にか妖夢が自分の目の前へと来ると斬り上げ攻撃を仕掛けてくるが耶狛はもの凄いギリギリの所で顔を上へと上げて避けすぐ後ろへと後退した。

 

耶狛「もう~危ないな~」

 

そう言い耶狛は錫杖を構えるとスペルを唱えた。

 

耶狛「獣符 オルトロス!」

 

その言葉と共に耶狛の目の前で何かの術式が現れるとそこから2頭の犬の怪物オルトロスが現れた。

 

耶狛「レッツゴーファイト!」

 

オル「ガァーーーーーー!!」

 

耶狛の指示に従いオルトロスは妖夢へとその2頭で噛みつき攻撃を行う。

 

妖夢「まるで蓮さんの狗神みたいな怪物ですね!」

 

そう言いつつ妖夢は持ち前の反射神経を利用してオルトロスの攻撃を回避し続ける。

 

幽 「妖夢から離れなさい!」

 

幽々子はレーザーの弾幕を放ってオルトロスへと当てるが突然オルトロスはその場から忽然と姿を消した。

 

妖夢「なっ!何処に!」

 

幽 「…………まさか!」 

 

幽々子が上を向くと妖夢もそれにつられて上を向くとそこには錫杖を手で何回も回す耶狛が月を背景に飛んでいた。オルトロスは囮なのだ。本命は耶狛の最終スペルだ。そして錫杖を妖夢と幽々子へと構えると、

 

耶狛「これで最後だよ~!ラストワード!」

 

そう言い耶狛はこの弾幕ごっこに最大の敬意を込めて満面の笑顔で唱えた。

 

耶狛「理符 主への恩は心、忠誠は牙♪」

 

小弾が耶狛の両隣に次々と列をなして現れる。その弾幕はやがて更に大きい大弾へと巨大化するとそこから白い無数の狼型の弾幕が幽々のと妖夢へと襲いかかった。

 

幽 「妖夢!」

 

妖夢「はい!!」

 

2人はそこから離れすぐさま飛んで回避を試みるのだが無数の狼の弾幕は限りないぐらいに妖夢と幽々子を追撃する。そして2人は狼弾に取り囲まれてしまう。

 

妖夢「しまった!」

 

幽 「これは…私達の負けね……」

 

そうして狼弾は2人へと襲いかかると……

 

ピチューン!!ピチューン!!

 

被弾する音が聞こえこの弾幕ごっこの勝者は耶狛となった。

 

耶狛「うぅ~~んはぁ~~♪」

 

耶狛は倒れて気絶している2人の前で背伸びをすると、

 

耶狛「幽々子ちゃんと妖夢ちゃんだった………よね?

   楽しい弾幕はごっこをありがとうね♪」

 

そうして耶狛はまた錫杖を鳴らして竹林を散策するのだった。



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第225話 亜狛VS紅魔組

満月が照らす竹林の中で異様な光景は起きていた。

 

使者「ぐっがはぁや…やめ……」

 

亜狛「去らばだ………」

 

ザシュ…………

 

辺りには血の池が出来上がり首に細い傷のようなものが出来あがりそこが青くなって死んでいる月の使者達の死体。だがそこには忍び装束を来ている亜狛がただ1人だけ立っていた。

 

亜狛「…耶狛は大丈夫かな……何やかやんで手加減が

   出来ないところはマスターと同じだからな」

 

と、自分の心配よりも妹である耶狛の心配をしていた。心配しつつ亜狛は空に浮かぶ月を眺めて、

 

亜狛「俺と耶狛が蓬莱の薬を飲んでから約もう千年

   かマスターに永遠の忠誠を誓って飲んだ事を

   思い出すな」

 

もうかれこれ理久兔の従者になってから千年近く経っている。亜狛や耶狛は充実な日々を送っている。理久兔と出会う前とは大違いな程に、

 

亜狛「はぁ~俺もこんな昔を懐かしむとか年を取っ

   たって事なのかなぁ」

 

そんな事を呟くと亜狛は辺りで死んでいる月の使者達の死体を裂け目を作ってその中へと入れていく。入れる理由としては地底の灼熱地獄の温度を上げるための燃料代わりになるからだ。

 

亜狛「これでよし本当に耶狛がいないと一括で運べ

   ないから面倒なんだよな」

 

周りの死体を回収し愚痴をこぼすと後ろの草むらが揺れだした。するとそこから……

 

? 「やっぱり血の匂いがすると思ったら妖怪がい

   たわ………ね!?」

 

? 「お嬢様気をつけて下さい彼奴ただ者ではg‥‥」

 

? 「咲夜!忍者よジャパニーズ忍者よ!」

 

と、草むらから出てきた耶狛よりと身長の低い少女とメイドもとい咲夜と言われた女性が現れた。しかも身長の低い少女は亜狛の服装を見て大興奮していた。だが亜狛はメイドは知らないが身長の低い少女は見たことがあった。その少女はかつて本を盗みに行った際に弾幕ごっこをしていた少女の1人だったからだ。

 

亜狛「………すいませんが貴女達は誰ですか?」

 

と、亜狛は丁寧な口調で聞くと目の前の少女とメイドは答えた。

 

? 「ふふ♪私はレミリア・スカーレットよ♪」

 

咲夜「私はお嬢様のメイドをしている十六夜咲夜と

   いう者です」

 

レミリアと答えた少女は慎ましい胸を張って答え咲夜はスカートを少し上げて挨拶をする。

 

亜狛「そうですか…自分は………」

 

と、名前を答えようとした時、亜狛の脳裏に名前を答えたら正体がバレると過った。とっさに自分の偽名を答えた。

 

亜狛「忍者で構いません」

 

レミ「貴方それ偽名よね?」

 

と、即座に偽名だとバレると亜狛は自身のマスターである理久兔が通しているコードネームを思い出すと、

 

亜狛「えぇ自分の愛称です♪」

 

レミ「そうそれよりまさか忍者に会えるなんて感激

   ね♪」

 

咲夜「コホンッ!」

 

と、レミリアはまじまじと見ると咲夜は1回咳をして今やるべき事を思い出させる。

 

レミ「忘れる所だったわ聞きたいのだけど何でここ

   ら一帯は血の臭いがするのかしら?」

 

と、レミリアは何故血の臭いがするのかと聞く。亜狛は隠したいのだが地面には血の池やらが出来上がっているため隠そうにも隠しきれない。

 

亜狛「………仕方ないですが」

 

仕込んでいるクナイを構えレミリアと咲夜に向かって、

 

亜狛「少し眠ってていただきます!」

 

そう言い亜狛は即座にクナイを投げたのだが、

 

カキンッ!

 

クナイは2人に通ることはなく突然現れたナイフで軌道をずらされた。

 

咲夜「お嬢様に攻撃しようなどと言語道断です」

 

咲夜の手にはいつの間にかナイフが握られて構えられていた。

 

亜狛「…これは少し手間取りそうだな……」

 

レミ「咲夜‥‥私も協力するわ………あの無礼な忍者に

   はひと泡吹かせないといけないわね」

 

亜狛「それならやってみてくださいよ」

 

亜狛VS紅魔組による弾幕ごっこが開始された。そして先程の仕返しで咲夜が無数にナイフを投げレミリアは矢のような弾幕はを放ってくる。

 

咲夜「そこっ!」

 

レミ「さぁ!かかって来なさい忍者!」

 

亜狛「無茶ぶりを言いやがって………」

 

亜狛はさっと自身が作った裂け目へと入って飛んでくる弾幕を避けた。

 

レミ「どこに!」

 

と、言ったとき背後から無数のクナイが2人へと襲いかかってくる。どうやら亜狛は2人の背後へと空間を越えて移動したようだ。だが突然の事だった。レミリアと咲夜が姿を消したのだ。勿論クナイはいなくなったため外れてしまう。

 

亜狛「なっ!」

 

驚いたのもつかの間だ。今度は自分を囲い込むかのようにナイフが四方八方に展開されていた。それらは亜狛へと襲いかかる。

 

亜狛「まだまだ!」

 

また空間を越える裂け目を作ると中へと入って危機一髪で避ける。

 

レミ「流石はジャパニーズ忍者ね」

 

咲夜「感心してる場合ですかお嬢様!」

 

と、言っていると裂け目から亜狛が現れる。そしてスペルを唱えた。

 

亜狛「忍術 焔狼の舞」

 

亜狛のスペルが発動すると真っ赤にメラメラと燃えて輝く巨狼が現れそれはレミリアと咲夜へと口を広げて襲いかかる。

 

レミ「おぉ~~!!忍法よ咲夜!」

 

咲夜「だから感心して場合ではありませんから!」

 

レミリアと咲夜はまた姿を消えると焔狼は地面へと激突すると弾けて消えた。その時、咲夜は懐中時計を開けたのを見逃さなかった。

 

亜狛「そう言うことか……」

 

と、呟くと同時に咲夜はまた消えて同時に無数のナイフがまた襲いかかるが亜狛はまた裂け目を開き空間を越えて避ける。

 

咲夜「貴方‥‥先程からちょこまかと逃げますね」

 

また何処からともなく現れた咲夜の呼び掛けに亜狛は裂け目から出て、

 

亜狛「そういう貴女こそ妙な奇術を使うので同じで

   はないですか?」

 

咲夜「そうね………ならこれで終わらせるわ!」

 

そう言い上空へと飛ぶとスペルを唱えた。

 

咲夜「幻符 殺人ドール!」

 

その言葉と共に投げたナイフが無数となって亜狛へと襲いかかるがそれだけではない。

 

レミ「不滅城レッド!」

 

レミリアのスペルが発動し一直線に亜狛へとそのスペルは放たれるが、

 

亜狛「そのぐらい避けれなくてマスターの従者なん

   かやってられませんよ!」

 

亜狛は裂け目を使わずに竹を踏み台に竹から竹へと飛んで弾幕を全て避けつつ仕掛けをセットする。

 

咲夜「避けますか………!」

 

レミ「やっぱり忍者は凄いわね」

 

だが2人は気づいていなかった。亜狛の使う本当の忍術の真髄を亜狛は2人から数メートル離れた所に着地した。

 

レミ「これで終わらせてあげるわ!」

 

咲夜「終わりです!」

 

2人が新たにスペルを唱えようとしたその瞬間的亜狛は右手をくいっと上げる。レミリアと咲夜は月明かりでそれが見えてしまった。

 

亜狛「忍術 土蜘蛛の鳥籠」

 

うっすらと月明かりに照らされ反射して見える極細の糸それは土蜘蛛の糸だ。なおこれは理久兔がヤマメから購入している糸で出来てる。強度は勿論だが極細のため殺傷能力が極めて高い。少しでも触れれば肉を切り裂かれ骨を抉る。そんな糸が周りに張り巡らされていたのだ。しかもレミリアと咲夜のいる隙間は限り無く狭く動こうにも動けない。

 

咲夜「いっいつの間に………!」

 

レミ「やってくれるわね!」

 

亜狛「さっきからただバカみたいに避けてるって事

   ではありませんよそれに一番は貴女を止めな

   いとだって時を止めますよね?」

 

咲夜「貴女いつから気づいて!」

 

亜狛「貴女がさっきから懐中時計を開けていたので

   もしかしたらと思いましてね……」

 

そう何故このような戦術を取るかというと咲夜の時を止める能力が厄介なためだ。時を止めて逃げるなら時を止ても逃げられないようにすればいいと言う考えからこの技を使った。ちなみに、竹から竹へと飛ぶ間に1本1本クナイを竹や地面に刺しながら避けていた。しかもそれらに土蜘蛛の糸を通しているため亜狛が少し引けばピンっと張るためこれで無数の土蜘蛛の糸で出来た鳥籠が出来上がる。それがこの技の正体だ。そして亜狛は2本のクナイを構える。

 

咲夜「………負けました」

 

レミ「完敗よ………」

 

レミリアと咲夜は降参したかのように臨戦態勢を解くと亜狛は2人にクナイを投擲した。

 

ピチューン!!ピチューン!!

 

被弾する音が聞こえると亜狛は即座にあちらこちらに刺さっているクナイを土蜘蛛の糸を引いて回収し被弾して気絶している2人に、

 

亜狛「被弾ごめん」

 

そう言い亜狛は夜の闇に紛れてそこから姿を消すのだった。



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第226話 黒VS詠唱組

光在りし所に影はあり。月の光に照らされて夜の闇が神々しい。だが地上でもその闇とも言える影が月の使者達の胴体を貫き串刺しにしていた。

 

使者「かはっ……」

 

黒 「……所詮はその程度か」

 

黒はそう言うと月の使者達を影の中へと引きずっていく。胴体を貫かれた月の使者達は抵抗できぬまま影へと飲み込まれていきその場には黒だけが残った。

 

黒 「その程度で拉致しに来るとかイカれてるって

   もんだな」

 

黒はただそれしか思えなかった。これならまだ魔界の神綺の娘のアリスもしくはかつて紅魔の館で出会った魔女っ子こと霧雨魔理沙の方が将来性があると思っていた。

 

黒 「…ちっしらけるな……」

 

黒は少しだがガッカリせざる得ない。そんなつまらない気持ちでそこから離れて次の標的を探すために辺りを索敵を始めた。

 

従者索敵中……

 

数分たてど敵は見つかることはない。それどころか妖怪やらに出会っても即座にほぼワンパンで済ませれるため軽く飽きていた。

 

黒 「おもしれぇ相手はいねぇもんかねぇ」

 

と、ため息混じりに下を向いて道とも言えない道を歩いていると、

 

? 「てめぇはあの時の変態執事!!」

 

黒 「ん?」

 

顔を正面へと向けるとそこには先程思っていた魔女っ子こと霧雨魔理沙ともう1人黒が知っている人物がいた。

 

アリ「ねぇ魔理沙‥‥前から言ってた変態執事って彼

   奴の事?」

 

霧雨「彼奴だぜ!」

 

そうアリス・マーガドロイドだ。久々に見た魔界人だったのだが、

 

アリ「以下にも陰湿って感じね……」

 

黒を見ても見知らぬ他人としか思ってないようだ。この時に黒は理久兔が言った事を思い出した。アリスの記憶を奪ったという事を、

 

黒 「そう言えば主が言ってたのを思い出したな

 

霧雨「何をぶつぶつと呟いてんだ!」

 

黒 「ククク‥‥いやまさかこうして貴様らと再会す

   るとは思ってなくてな」

 

黒は笑顔でそう答えるが端から見るとその笑顔は狂人その物の笑顔だ。これには相手の魔理沙とアリスは体を震わせた。だが黒の言った「貴様ら」という単語が引っ掛かったのか魔理沙はアリスの方を向き、

 

霧雨「なっなぁアリス彼奴知り合いか?」

 

アリ「いえあんな人は知らないわよ?」

 

と、言っていると黒は影から形を作り前と同じように斬れないハルバードを作ると、

 

黒 「来るがいい魔の道を行く者と神綺の娘よ俺が

   貴様らを試してやろう」

 

黒は手加減をして魔力を放出する。だがそれは黒いオーラとなって目に見えてしまう。魔理沙とアリスはそれぞれ臨戦態勢をとると、

 

霧雨「はんっ!お前には紅魔館での雪辱をここで全

   て返してやるぜ!」

 

アリ「貴方には色々と聞くことがありそうね何故に

   神綺様の事を知っているのかをね!」

 

そうして黒VS詠唱組との弾幕ごっこが始まった。

 

アリ「行くわよ魔理沙!」

 

霧雨「勿論だ!」

 

魔理沙は何処からともなく出した筒を幾つか投げるとそれは煙を出して黒へと襲いかかりアリスは幾つもの人形を操って弾幕を展開させて攻撃をするが、

 

黒 「我の前で光など無力と知れ」

 

黒がハルバードを振ると黒の背後に映る自身の影から無数の槍となった影槍が魔理沙とアリスの弾幕を貫く。黒色は目立たない地味だが何か別の色があるだけで黒色が強調される。それ故に黒影はとても目立つ。だが魔理沙とアリスは無数の影槍を避ける。

 

アリ「見た感じ彼奴の能力は恐らく『影を操る程度

   の能力』って所ね本当に厄介すぎるわね」

 

霧雨「どうりで影を使った攻撃をしてくるわけか」

 

黒 「クククハハハ!!いいぞ小娘共もっと俺を楽

   しませろそしてもっと猛るが良い!」

 

黒はこの長くそして短い時間を楽しんでいた。自分が期待している霧雨魔理沙、そして永遠の宿敵、神綺の娘であるアリスこれからの魔道の未来を担う期待の星達との弾幕ごっこは、こいしと初めて弾幕ごっこをした時以来にワクワクして楽しんでいる。

 

霧雨「これならどうだ!」

 

アリ「魔理沙、援護するわ!」

 

2人は上空へと向かうとそれぞれスペルを唱えた。

 

霧雨「恋符 マスタースパーク!」

 

アリ「魔符 アーティフルサクリファイス」

 

魔理沙の主砲の巨大レーザーが放たれそれをカバーするかのようにアリスのスペルが周りを攻撃する。2人の息のあったスペルは相手である黒も綺麗だと思えた。

 

黒 「ほう………お前らがそう来るなら俺も使わもら

   うぞ!」

 

迫ってくるマスタースパークが迫ってくるところでで黒はスペルを唱えた。

 

黒 「魔道 竜の粛清」

 

黒の背後にある影が黒を包み込む。包み込まれた黒の形は本来の姿ににていた。その状態となった黒は口からは真っ黒のブレス、六翼からは緑色の斬撃波型の弾幕を放った。

 

霧雨「なっなんだと!」

 

アリ「魔理沙のマスタースパークを抑えてる!?」

 

黒のブレスはマスタースパークとぶつかり合い斬撃波はアーティフルサクリファイスをブレイクした。アリスは抑えていると言ったが実際はマスタースパークをも押しているのだ。徐々に徐々にと魔理沙のもとまで押してきていた。

 

霧雨「つっ強い!」

 

アリ「私が何とかするわ!」

 

アリスはスペルを止めて黒へと人形を動かして攻撃をするのだがそれに気づいた黒は自身の影を用いて先程と同じ槍を生成してアリスへと攻撃する。

 

アリ「行って!」

 

アリス自身は攻撃を避けて操り糸で人形を動かしそれぞれ剣や槍に斧といった危なっかしい武器を持って人形が突ってくる。

 

黒 「その程度の攻撃など影には届かぬぞ」

 

ブレスを吐くのを止め即座にその巨体の6枚の翼を羽ばたかせて空へと飛んでいく。

 

霧雨「くっ彼奴何する気だ!」

 

アリ「嫌な予感しかしないわ」

 

アリスの言った事は現実となった。手加減気味で黒は更に魔力を放出する。そして黒の最終必殺を放った。

 

黒 「…‥形あるものよ灰と化すがいいラストワード

   罪符 理に背きし者への断罪」

 

竜となっていた黒は人の姿へと戻ると手を掲げる。その手を掲げた手に真っ黒い球体が出来るとそれは段々と大きくなっていく。やがて大きさが約20メートルぐらいになると、その球玉の中からドクロを表した異形な弾幕が魔理沙とアリスへと襲いかかった。

 

霧雨「なんだこいつら!」

 

アリ「このっ!」

 

アリスは向かってくるドクロ弾幕に弾幕を撃ち込むがドクロは大きく口を開きそれを逆に取り込んでしまう。強い闇は光をも覆うためなのか効果がない。

 

アリ「弾幕が通じない!?」

 

霧雨「逃げるぞアリス!」

 

魔理沙はアリスをすぐさま箒に乗せて逃げるがドクロ達は執念に追いかけ回す。まるで生というものにしがみつこうとしている亡者達のようにも見える。

 

霧雨「しつけぇ!」

 

アリ「魔理沙!」

 

霧雨「なっ嘘だろ」

 

魔理沙とアリスの目の前には黒が放ったドクロ弾が向かってきていた。魔理沙は箒を操作して上へと逃げるがそれは過ちとなった。

 

霧雨「なんとかこれで………」

 

黒 「またお前は俺に負けたな」

 

ザシュッ!ピチューン!!

 

アリ「魔理沙!!

 

アリスの目の前で魔理沙は黒の一閃を受け被弾し気絶した。そのせいか箒の制御は失い地上へと真っ逆さまに落ちていくがアリスは飛んで魔理沙を掴んで持ち上げた。

 

アリ「くっ!」

 

重力で下へと落ちていきそうな魔理沙を引っ張りあげるのは中々と重く辛いのか顔がひきつっていた。スペルを放つのを止めた黒は、

 

黒 「神綺の娘よ今回は見逃してやろう」

 

アリ「何で貴方は私の事や母さんの事を!」

 

黒 「真実が知りたくば我を倒してみるか?その状

   態でな?」

 

黒の言葉で先程のドクロ弾がアリスの背後をとる。それを言われ見たアリスは悔しそうな顔をすると、

 

アリ「今回は勝ちを譲って上げるわ」

 

そう言いアリスは地上へと降りていった。黒も地上へと降りるとその場から去っていこうとするアリスに、

 

黒 「その娘に伝えておけお前の努力はいずれ報わ

   れるとな」

 

アリ「そう‥‥伝えておくわよ」

 

アリスは魔理沙の肩を担ぎもう片方の手で箒を持つと魔理沙を引きずるようなかたちでその場から去っていった。

 

黒 「ククク………主よ成長する者を見る楽しさ今だ

   からこそ分かるぞ」

 

そう言うと黒はハルバードを影へと戻すとその場からアリスと同様に去っていく。次のターゲットの使者を探しながら徘徊するのだった。

 



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第227話 EX中ボス戦 VS妹紅

亜狛と耶狛そして黒の3人が暴れている時間帯の事。その時間の理久兔はというと、

 

理 「へぇ~八ツ目鰻ね……」

 

少女「はい♪」

 

と、3人が暴れている間ひと休みがてら昔に小町から聞いた夜雀が経営している屋台で八ツ目鰻を頬張っていた。味の感想としてはふっくらとしていて皮も香ばしいとても美味な一品だ。なお一応念には念を重ねてフードは被ったままだ。

 

理 「本当だったら酒を飲めたら飲みたいんだけど

   な~」

 

一応はひと休みなのでアルコールの摂取は止めている。ここで酒を飲めば3人に悪いと思ったからだ。すると経営者の夜雀は何枚もの竹の葉に大量の八ツ目鰻を包むと、

 

夜雀「お待たせしました合計で30630円になりま

   すね」

 

理 「あいあいえ~とこれでお願いね」

 

そう言い理久兔は拳ぐらいの大きな金塊を夜雀に渡すと相手の夜雀は驚いて、

 

夜雀「おっお客さん!流石にこんなには!」

 

理 「いやいいよ♪また来れたら来るからその時に

   サービスで熱燗(あつかん)でもつけてよ♪」

 

夜雀「あっありがとうこざいます!!」

 

夜雀は深く頭を下げると自分は立ち上がり夜雀から買った八ツ目鰻を取って断罪神書に納めると、

 

理 「それともう今晩の仕事は終わりにしなよ今宵

   は少し血生臭くなるからさ

 

夜雀「………えっ!?」

 

理 「それじゃあね~♪」

 

そう言い理久兔はそこから立ち去り茂みの奥深くへと入っていくのだった……

 

神様散策中……

 

とある竹林の一画そこには月の使者達が列をなしていた。

 

隊長「先程から先方隊の一小隊‥二小隊‥三小隊との

   連絡が潰えた引き締めr……」

 

ザシュッ!

 

隊長「ぐふっ!!」

 

突然の事だった。隊長格の男の胴体を真っ黒い刀が突き刺した。男は血をその場で吐と刀が引き抜かれ男は倒れた。

 

使者「隊長!!」

 

使者「誰だ!!」

 

月の使者達は隊長を殺した者を見る。その姿は全身真っ黒のコートを着てフードをすっぱりと被った人物……そう理久兔だ。それでいて声は変化させて枯れた声で、

 

理 「穢れ嫌いなてめぇらが何でまた地上にいるん

   だかねぇ?」

 

使者「貴様には関係なかろう!!」

 

使者達は次々に抜刀をして理久兔に刀を向ける。すると理久兔は、

 

理 「大方は八意と輝夜姫を連れに来たって所か?」

 

使者「なっ何故貴様がそれを!」

 

理 「そんで命令したのは~はは~んおおかた細愛

   親王だとかろ?てことは裏には都久親王辺り

   が妥当かな?」

 

使者「そこまで我ら一般兵が知るわけないだろ!」

 

使者「それにあのお方達を愚弄するとは許すまじ!

   かかるぞ!」

 

そう言うと月の使者達総出で自分へと斬りかかる。だが相手が悪すぎる何せ相手は最強の1人である理久兔なのだから。

 

ザシュッ!

 

使者「ぐはっ」

 

使者「あがっ……」

 

使者「ひっなっ何をした!」

 

かつて月の住人達が地上にいた際に最強の兵士達を作り上げ更には鬼畜教官として恐れられた男だ。一兵卒の兵士が勝てる訳がない。

 

理 「悪いが月に帰られても面倒だからここで君ら

   は消息を絶ったそれで良いだろ?」

 

使者「ひっ!ギャー~ー!!」

 

使者達の絶叫が響き渡った。それと同時に肉を切り裂くかのような音がしだすがそれも止んだ。数分と経たぬ内に理久兔の周りにはただの肉塊となった月の使者達が血を垂らして倒れていた。

 

理 「切り捨てごめん」

 

そう言い理久兔は刀を振って血を払うと突然誰かの視線を感じた。

 

理 「………そこで見てる奴‥‥姿を見せろ」

 

その言葉を聞いたであろう者は草の尾とをたてながら理久兔の背後に立つ。そして理久兔は振り返るとそこにいたのは真っ白い髪の毛で赤いもんぺを着ていてなおかつ目の色は兎を思わせるかのような紅の色その人物を理久兔は知っていた。いや忘れるわけがない。

 

妹紅「お前…いったい何をしたんだ!!」

 

かつて理久兔達と楽しく遊んだりしていた藤原妹紅だ。これを見た理久兔は久しいと思いたいのだが、

 

理 (もっもこたんインしちまった~ー!!)

 

最早ジョーダン抜きで心で叫んだ。本当に会ったら色々と不味い娘が出てしまった。しかも今の光景を一部始終見られたとなると本当にヤバイどころか証拠の数々がそこいらに転がっているのだ。隠しようがない。

 

理  /(^o^)\

 

もうフードの中はオワタとしか顔にでない。

 

妹紅「聞いているのか!」

 

妹紅は右手に炎を宿す。どうやら数千年の間で術を身に付けたようだ。理久兔はしょうがないと思ったのか枯れた声で、

 

理 「聞いてるとも…え~と100円借りたこと

   だよな?」

 

妹紅「違う!何でお前が殺しをしたかをだ!」

 

理 「ちっ作戦失敗か……」

 

話を反らす事は出来なかった。しかも悔しさのあまり小さく舌打ちをした。今度こそ理久兔はしょうがないと思ったのか、

 

理 「何でか?簡単だ我が友に手をかけようと計画

   してたからさだから歯向かわせないために始

   末した‥‥ただそれだけの事だが?」

 

妹紅「そうか……それを聞いて安心した…お前は燃や

   す!!」

 

妹紅の周りには真っ赤に燃える炎を表したかのようなオーラが出始める。どうやら妹紅はやる気満々のようだ。

 

理 「……し…ょうがないが軽く遊んでやろう」

 

黒椿を構えそう言うと妹紅は弾幕を展開させ理久兔へと放つ。

 

理 「殺し合いよりやっぱり俺はこっちの方が好き

   なんだよな……‥」

 

跳躍して放ってくる弾幕を黒椿で切り捨てはたまた弾幕を回避していくと妹紅はスペルを唱えた。

 

妹紅「不死 火の鳥 鳳翼天翔!」

 

妹紅がスペルを唱え終わると妹紅自身の背中に真っ赤な翼が羽ばたく。まるでその姿は不死鳥そのもののようで美しい。だが美しいだけではない。縦横無尽に小粒の弾幕を無数に展開させて攻撃してくる。

 

理 「やる~」

 

だが自分はそれを回避していき自生している竹を踏み台にして次から次へと竹から竹へと移動していき一瞬で妹紅の背後をとると理久兔は黒椿の峰で妹紅の背中を斬る。

 

ピチューン!!

 

被弾の音がする。終わったかと思ったのだが何とそれでは終わらなかった。

 

妹紅「リザレクション!」

 

斬られた妹紅の背中の傷がみるみると回復していく。そして何とまた弾幕を放ち始めたのだ。

 

理 「これだから不老不死は面倒なんだよな」

 

亜狛と耶狛も妹紅と同じ蓬莱の薬で不老不死となった者達なため彼らの弾幕ごっこを理久兔は見たことはあるが体力が無くなるまでもしくは勝ち負けが決まるまでやり続けるのだ。妹紅もそれと同じと考えると相手的に持久戦になればなる程キツいと思えた。

 

理 「仙術 六式 刃斬!」

 

霊力を足に纏わせてそれを思いっきり蹴り上げる。すると巨大な斬撃波が妹紅へと飛んでいった。だが妹紅は咄嗟に避けるが広げている右翼に当たり右翼が消えるがまた元に戻る。

 

妹紅「くっ!これならどうだ!」

 

理久兔を睨みながら新たにスペルを妹紅は唱えた。

 

妹紅「藤原 減罪寺院傷」

 

今度は辺り四方八方から小粒の四角形の弾幕が現れて理久兔を攻撃するが、

 

理 「仙術 二式 虎咆!!」

 

息を大きく吸うと吸った空気を全て口から咆哮と共に放つ。

 

理 「ぐがぁーーーーーー!!!」

 

その咆哮の衝撃波で飛んできていた弾幕は全て消え失せた。

 

妹紅「まだだ!!」

 

更にまた妹紅はスペルを唱える。ここまで来ると本当に諦めが悪い。

 

妹紅「不滅 フェニックスの尾」

 

今度は辺りを覆い尽くすかのように無数の赤い弾幕が現れるとそれを無数に放ってくる。

 

理 「数うちは当たるてっか?」

 

そんな事を言いつつも弾幕を撃ちながら回避するがだんだんと妹紅のスペルの密度が上がっていく。そしてそれに負けじと自分もスペルを使う。

 

理 「災厄 地を這いし稲妻」

 

そのスペルが発動すると夜空に星や満月が輝いているのにも関わらず突然稲妻の柱が幾つか出来上がる。それは地を砕きながら妹紅へと不規則に向かっていく。

 

妹紅「まだだ!」

 

妹紅は不規則に向かって来る稲妻を避けていく。だが理久兔は何と驚いたことに黒椿を地面に刺すと妹紅へと接近して拳と脚に霊力を纏わせてインファイトを仕掛けたのだ。

 

妹紅「そんなのありかっ!?」

 

なお霊力の弾幕を拳、脚に纏わせているのでそこの部位の何処かが当たれば被弾扱いだ。

 

理 「その程度か………もこちゃん?」

 

妹紅「何でお前が私の名を!」

 

そう言い妹紅は空へと飛び立つ。だがそれは無意味となってしまう。何せそこは理久兔にとって絶好の場所だからだ。

 

理 「来い天沼矛!」

 

断罪神書は理久兔の言葉に反応して開き天沼矛が保管されているページを開くと天沼矛はそこから現れ理久兔の手に握られる。

 

理 「悪いが君との遊びもこれで終わりだ」

 

そう言い理久兔は天沼矛持ち手を変え投擲する構えをとると、

 

理 「神器 天沼矛!」

 

そう叫ぶと妹紅が向かった方向へ勢いよく投擲した。天沼矛は目に見えぬ速度で直進する。妹紅はそれに気付き直ぐ様回避を試みるのだが時速200㎞を越えの速度をを誇る天沼矛を直ぐ様に回避できるはずもない。故にそれは妹紅の横腹を貫いた。

 

妹紅「ぐはっ!」

 

ピチューン!!

 

これはたまらにい程の一撃なのか妹紅は気絶して地面に落ちていった。だが地面に落ちそうになった時ギリギリでお姫様だっこで受け止める。

 

理 「セーフだね♪」

 

貫いた横腹には何故か傷は無いものの服には穴が開いていた。妹紅を地面に寝かせ地面に刺した黒椿を回収して断罪神書に納めると、

 

理 「こっちは気絶させたからさっさと天沼矛を回

   収しないt………!?」

 

自分は言葉を失った。何せ上空に輝いていた月にヒビが入っていたからだ。やがてヒビは広がっていき、

 

バキンッ!!

 

上空に輝いていた月は粉々となった。なおこうなった原因は理久兎が投擲した天沼矛が月にクリティカルヒットしたからだ。つまり犯人は、

 

理 「………さっさぁ~てと天沼矛を探しつつタイム

   マシーン探そうかな~」

 

そう言い月を破壊した犯人こと深常理久兔こと被告は現実逃避するような事を呟き冷や汗をかきながらその場から離れ直ぐ様、天沼矛を回収しに向かうがてらタイムマシーンを探すのだった。

 



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第228話 嬉しくない再会

天沼矛が落ちたであろう場所に理久兔は向かうと丁度岩に天沼矛が刺さっていた。

 

理 「あったあった……」

 

岩からゴマダレ~的な音楽のノリで天沼矛を引き抜きそれを掲げて、

 

理 「…………俺は何処の伝説だ?」

 

と、まるでトラ(ピー)フォースを集めてマ(ピー)ターソードを引き抜いたあの伝説の緑頭巾の主人公を思わせるかのような持ち方だ。だが今はそんな流暢にしている場合ではない。

 

理 「あっそうだった……」

 

とても重大な事を考えていた。それは何かと言うと、

 

理 「タイムマシーンは何処だったけかな?」

 

何処かの青い猫型ロボットが所持しているようなタイムマシーンを探していた。理由は事故って月を破壊してしまったからだ。とりあえず過去に戻ってやり直そうと考えていた。最早現実逃避する事しか考えてなかった。すると茂みが動き出しそこから月の使者の1人と目が合った。

 

使者「ん?げっお前はさっきの!?」

 

理 「雑兵が残ってたか………」

 

使者「ちっ!」

 

使者は物凄い速さで茂みへと入っていった。それを自分は追いかけたのだった。

 

神様追跡中……

 

茂みの中を早足で先程の使者を探していると目の前の平たい場所で先程の使者が立っていた。しかもそこは先程、妹紅と戦った場所だった。

 

理 (もらった!)

 

ザシュッ!

 

理素早く移動して後ろから手刀で月の使者の首をマミった。そして先程の使者の頭は地面に転がっていき止まったが理久兔はフードの中で驚きの表情をせざる得なかった。何故なら目の前には、

 

紫 「貴方…何者かしら?」

 

自分の愛弟子であり娘のように可愛がっていた八雲紫に他にもかつての仲間の伊吹萃香に、この殺し合いをせざる得なくなった理由であり自身の親友八意永琳に因幡てゐと見たことのないブレザーの服を着たウサミミの女性はおそらく永琳達の仲間だと推測できた。そして数ヶ月前に冥界で西行妖と戦っていた巫女に今、理久兔が興味を示している少年が目の前にいたからだ。それを目の前で見た理久兔は、

 

理  /(^o^)\

 

本日2回目のオワタという顔をした。無理もない地上で自分は既に御存命となっている。しかもバレないようにとこれまでやってきたのにそれら全てが水の泡となりそうだったからだ。すると目の前の巫女は、

 

巫女「あっあんたあの時の!!」

 

それを聞いた理久兔は目をよく凝らして見るとその巫女はかつて妖怪に食われそうになっている所を助けた2人の内の1人だと思い出した。

 

理 (確か…れっ霊夢とか言ってたよな?)

 

思い出すが流石に喋らないのは失礼かと思って声に出すことにした。

 

理 「俺の名は隠者…ただそれだけが名前だ」

 

と、理久兔は自分の地上で使っている名前を答えると今度は永琳が質問をしてきた。

 

永琳「なら隠者、貴方は何故月の使者や妹紅を攻撃

   したの?」

 

その質問に対して理久兔は嫌々ながらも答えるしかないと思いしょうがなく答えた。

 

理 「…………それは簡単だまず今、首をはねた奴も

   含め奴等は俺の友人を傷つけようとしたから

   だ…そしても……その女は俺らの邪魔をしてき

   たからお前らが作った遊びとやらで負かした

   だけだが?」

 

言っていることは限りなく本当の事だ。まず友人という言葉は少し形を変えてある。友人それは八意永琳や蓬莱山輝夜の事をさす。その2人が傷つけられるのは親友として黙ってられないからだ。次に妹紅と名前を言ってしまいそうになったが言うと色々とバレるため言葉を女と言葉を変えた。後は言葉通りだ。だがそれを聞いたであろう霊夢は真剣な表情で、

 

霊夢「隠者…あんたはここで退治するわ」

 

それを聞いた理久兔はフードの中で少し苦笑いをしながら、

 

理 「ほう…俺とやるのか人の子よ」

 

輝夜「まずは貴方のフードを剥がしてあげるわ」

 

理 「それは怖いな……だが……」

 

と、理久兔は言っているが内心はただこう思っていた。

 

理 (これだけの人数を相手するのは面倒だし何より

   紫やらとやりあうのもな‥‥しょうがない)

 

理久兔は右足を上げて思いっきり地面に足をつける。

 

理 「仙術 九式 咒鎖(じゅさ)の誓い

 

聞こえないように小声で仙術を唱えると妹紅を抱えている少年以外が地面から突然現れた鎖で囲い込まれて閉じ込められる。「仙術九式咒鎖の誓い」その技の基本原理は霊力で出来た鎖だ。元来から強い霊力を持っている理久兔が使えばその鎖は永遠の誓いのように固く壊されることはない。何よりも理久兔がつけている理と同じようにこの鎖は能力を使わせない機能もついている。

 

霊夢「蓮!!」

 

紫 「やられたわね……」

 

萃香「ありゃりゃ……」

 

永琳「これは!」

 

輝夜「はなから私達とはやる気はないって事……」

 

女性「そんな……」

 

てゐ「何だよこれ!ビクともしないって!」

 

と、必死に抵抗する者もいれば鎖を観察する者等々色々といた。

 

理 「言い忘れたがその中では能力およびに自身の

   使う力は何も出せないルールだそこは覚悟を

   しておけ……」

 

そう言い理久兔は少年をまじまじと見た。だが理久兔はこの少年から漂う不思議な力を感じた。その力は今は亡きかつての親友、安倍晴明に似ていた。少年は檻にいる者に声をかけて妹紅を近くの岩場で寝かせると理久兔の目の前に来て、

 

少年「僕は葛ノ葉 蓮異変を解決しに来た者です!」

 

そう言うと蓮と言った少年は鞘から刀を抜かずに理久兔に構えた。それを見た理久兔は不思議に思いながら、

 

理 「俺は隠者……せめてお前らの作った遊びで遊ん

   でやろう……」

 

そう言うと理久兔は蓮を観察しながら戦おうと思ったのだった。



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第229話 EX戦 VS葛ノ葉 蓮

蓮 「だぁ~ー!!」

 

自分へとインファイトを仕掛けてくる少年。数ヶ月前にかつて自分が封印した西行妖とやり合った少年もとい葛ノ葉蓮には紅魔館での弾幕ごっこを見て少し興味を示していた。

 

蓮 「そこっ!」

 

突きを当ててこようとするが理久兔はそれを首を横に倒しててあと少しでかするんじゃないかのところで避ける。

 

理 (型に囚われた剣術…ざっと剣道やってて

  三段って所か?)

 

理久兔はただ蓮の攻撃を観察し見ていた。型に囚われているためなのか実践型の理久兔からすれば腕の位置で次にどこを振るのかが分かってしまう。

 

霊夢「蓮そこよ!」

 

と、閉じ込められている巫女が蓮を応援していた。その姿を見て理久兔は、

 

理 (信頼されてるな~)

 

応援されている蓮を見ていると大体の人間関係も見えてしまう。自分と闘っている葛ノ葉 蓮は何故だか分からないが息があがっていて片ひざをついていた。

 

蓮 「はぁ……はぁ……」

 

無理もない。先程からずっと重いであろう鞘に納められた状態の刀を振りっぱなしなのだ。それを続ければ息も上がってしまう。すると蓮は理久兔に、

 

蓮 「貴方は…何で弾幕を撃たないんですか?」

 

と、息があがった状態で聞いてくる。それに対して理久兔は素直に答えた。

 

理 「お前の動きやら癖やら見させて貰っていたか

   らだ………それに早く倒しても俺がつまらない

   だけだからだが?」

 

それを聞いた蓮は何故か悔しそうな顔をすると理久兔に対して挑発をしてきた。

 

蓮 「くっ隠者さんあまり強い言葉を使うと弱く見

   えますよ?」

 

それに対して自分は少しツボにはまった。ここまできて強がりが言えるのは中々だ。自分は鼻で軽く笑って、

 

理 「ふんっ……これは余裕と言うものだが?」

 

挑発を挑発で返した。それを聞いたであろう蓮は悔しかったのか何とまた立ち上がったのだ。

 

蓮 「貴方にだけは負けたくはない!」

 

叫ぶと蓮は即座に走り理久兔に鞘に納められている刀を振るおうとした瞬間、

 

理 「こい天沼矛

 

小声で呟くとポケットに入っている断罪神書から天沼矛が召喚されると理久兔はそれを手に握り、

 

ガキンッ!

 

振るってくる鞘に納められた刀を受け止める。突然の事で目の前で刀を振るった蓮は驚いていた。

 

蓮  !!

 

理 「そんな所で立ち尽くしていていいのか?」

 

理久兔は蓮に忠告すると蓮は目が見開き、

 

蓮 「はっ!」

 

キンッ!!

 

バックステップで後ろへと後退していった。熱くなりすぎていたのか周りがよく見えていなかったようだ。

 

蓮 「…………貴方はいったい何で……」

 

蓮がそう言うと理久兔は天沼矛を上に持ち上げて持ち方を変えるために回して天沼矛を構えると理久兔はフードの中で顔をニヤつかせて、

 

理 「そろそろ俺もやらせて貰うぞ?」

 

そう言葉をかけると理久兔は弾幕を展開し刹那のような速さで蓮へと近づき特攻による突きで攻撃を開始した。だが蓮はあと少しで届くところで横へと回避して更には追撃のために展開した弾幕を刀で切り捨てているのだが、理久兔の猛攻はまだ終わらない。避けられた理久兔は自身の足をうまく使って低い体制からの跳躍で更に畳み掛ける。

 

理 「遅い…とろい!…鈍い!

 

キンッ!キンッ!キンッ!

 

蓮 「つっ!」

 

相手である蓮は防御に専念してしまっているため弾幕は撃てていない。それほどまでに猛攻が凄まじいが理久兔は素早く片手を開けてスペルカードを構えた。

 

理 「災厄 竜巻注意……」

 

そのスペルを唱えると四方それぞれに4つ突然現れた無数の数の弾幕が渦を巻いて竜巻のように現れる。それは竜巻をイメージして作られたためか弾幕の色は緑色だ。だが怖いことにそれら4つは蓮がいる場所に向かっている。

 

蓮 「くっ!」

 

蓮は危ないかと思ったのか直ぐ様上空へと逃げるのだがそれを理久兔が易々と逃すわけがない。

 

理 「仙術 六式 刃斬」

 

右足に霊力を纏わりつかせるとそれを蓮へと蹴りあげて霊力で出来た斬撃波を放つのだが上空で蓮は刀の刀身がある部分に手を添えると、

 

蓮 「夢符 夢炎の剣!」

 

スペルを唱えると刃が赤く光出す。そして刃斬に向かって鞘に納められている刀を振るった。だが理久兔はこの時呆れながら好機と見た。

 

理 「やれやれ……」

 

と、呟くと理久兔はそこから上空へと飛んで連の元まで向かう。そして蓮が刃斬を打ち消した瞬間ちょうど理久兔が蓮の目の前にたどり着くと、

 

理 「それだと……落第点だ

 

そう言うと理久兔は蓮の頭目掛けて右足に霊力を纏わせて思いっきりカカト落としをする。だが蓮はとっさに刀で受けてめるが理久兔の一撃が重かったのか地面へと吹っ飛ばされていったのだが……

 

理 (あいつまだ立つか……)

 

何と思いっきり地面に叩きつけられたのにも関わらずまた立ち上がろうとしているのだ。それは理久兔も感心した。

 

理 「お前さん諦めが悪いな…」

 

蓮 「えぇ…それが僕の自慢なんです……」

 

理久兔はこの時かつての友である晴明と蓮を重ねていた。晴明も最初は弱かったが諦めの悪さから強くなっていった。そこと重ねてしまう。

 

理 「そうか…くく…フハハハハ♪いいねぇこんな

   に面白い人間は祝音と彼奴(晴明)を入れて3人目だ

   よ……」

 

蓮 「えっ?」

 

理 「見せてやろう特別にな……」

 

地上で刀を構える蓮に敬意を表して自分は懐からスペルカードいやこの弾幕ごっこでの最後のスペルカードを取り出して掲げると、

 

理 「ラストワード災厄 七星の龍星群」

 

と、唱えるとそのスペルカードから一筋の真っ白い光が空へと放たれるのだが何も起こらない筈だったのだが皆は気づいてしまった。上空から巨大な弾幕が7つ降ってくるのを……

 

蓮 「隠者!貴方はいったい何を!」

 

理 「弾幕は‥‥美しくそれでいて派手にやらないと

   な♪」

 

災厄の1つである隕石かつて巨大な隕石が地球に落ち恐竜達の最後の楽園時代、白亜期を滅ぼした。その破壊力が計り知れない程の隕石を型どったスペルだ。派手で何よりも綺麗なのだが当たる側としては絶対にくらいたくないスペルだろう。するとそれにビビったのか鎖の中にいる一部の者は破壊しようと試みているのを見た。

 

蓮 「不味い早くしないと皆が……」

 

理 (そういえばあの鎖の中はセーフゾーンっていう

   の忘れてたな……)

 

どうやらあの中はとても安全地帯らしいが理久兔はそれを伝え忘れていた。だがそれを逆手に取った。

 

理 「どうした少年…早くやってみろ……」

 

そう蓮の火事場の馬鹿力を見るチャンスだと思った。仲間思いの奴ほど、仲間のピンチにこそ本来の力が発揮されるのを理久兔は知っていた。そして案の定、蓮はふらつきながらも刀を構える。

 

理 「いいねぇその折れない心…本当に俺好みだ」

 

蓮 「これで決める!!」

 

そう叫び蓮は何と式神札を取り出したのだ。そして式神を召喚してきた。

 

蓮 「狗神!!」

 

そう叫ぶと白い毛並みを持つ巨大な犬が現れると何故か舌打ちをして蓮を乗せて自分の元まで飛んでくる。だがその時だった。理久兔のあたまに声が届いた。その声達の正体は自身の従者達である亜狛と耶狛そして黒だった。

 

亜狛(マスター此方は片付きましたよ)

 

耶狛(こっちも終わったよ~♪)

 

黒 (こちらも片付いたぞ?)

 

それを聞いた理久兔は残念そうに、

 

理 (まじか~良いところだけど仕方ないさっきの

  場所でおち合おう)

 

理久兔の指示を聞いたであろう3人はそれぞれ返事をした。

 

亜狛(了解マスター) 

 

耶狛(すぐに行くね♪)

 

黒 (その指示にしたがう)

 

そう言うと3人の声は聞こえなくなった。理久兔は残念に思いつつ指パッチンの構えを取ると、

 

パチンッ!

 

指の音が響くと先程まで迫ってきていた7つの隕石が突然その場から消えた。それには先程から攻めてきていた蓮とその式である狗神は驚き止まる他なかった。

 

蓮 「えっ!」

 

狗神「何!?」

 

そして理久兔は地上へと降りるとそれに続いて蓮とその式も降りると蓮は式を閉まった。

 

理 「悪いが時間切れだ今回は引き分けだ……」

 

蓮 「どういうことですか!」

 

理 「もう俺がここでお前らの足止めをする必要が

   無くなったて事さ……」

 

そう言うと理久兔は足をまた地面につけると外野勢を解放する。

 

女性「たっ助かったぁ~」

 

てゐ「びびったってもんじゃないよ……」

 

霊夢「蓮、大丈夫?」

 

蓮 「うん何とかね」

 

と、言っているとその場の全員は理久兔に向かって臨戦態勢をとってきた。どうやら逃がす気は無いらしい。

 

紫 「貴方……いったい何のために?」

 

自分の愛弟子である紫が聞いてくるが理久兔は今はこれ以上話す事はないと思い、

 

理 「悪いがここでさようならだ……」

 

そう言うと理久兔はお手製の閃光手榴弾(フラッシュグレネード)を取り出すとピンを引き抜いて紫達の前に放り投げた。それを見た蓮は驚きの顔をすると、

 

蓮 「不味い!皆伏せて!」

 

全員「ん!?」

 

蓮の言葉を聞いた全員は一斉に伏せると急激な光が辺りを襲う。そして投げた理久兔は、

 

理 (皆…また会おう)

 

と、心で語りかけると理久兔は足に力を入れて、

 

理 「仙術 十八式 瞬雷

 

そう小声でいうと理久兔はまだ発光している間にその場から姿を消すのだった。



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第230話 戦いは終わり………

理 「………とりあえずここまで来れば大丈夫か?」

 

闘っていた葛ノ葉蓮、それから紫達にフラッシュグレードを投げ瞬雷で脱出した理久兎は警戒しつつ呟く。

 

理 「気配は大してないよな?」

 

警戒を解くと近くにあった岩に腰をかけて、

 

理 「しっかしあの少年中々出来るな‥‥人間相手に

   燃えたのは久々だ」

 

今回の弾幕ごっこは手加減してやっている自分も充分に楽しめたと思っていた。故に切り札であるラストワードも使ったぐらいに、

 

理 「さてとそろそろ合流地点に向かいますか」

 

そう言い立ち上がり理久兎は合流地点へと急ぐのだった。

 

神様移動中……

 

理久兎が合流地点にたどり着くとそこには自身の従者達である亜狛に耶狛そして黒と使い魔の骸四人が揃っていた。

 

理 「よぉ~お前ら~」

 

フードを取って理久兎は素の笑顔で近寄ると亜狛は頭を下げ耶狛は笑顔で黒は少し気取って、

 

亜狛「マスターご苦労様です」

 

耶狛「お帰り~♪」

 

黒 「おつかれさん……」

 

と、返事をする。そして理久兎は3人に何かあったのかという報告を求めた。

 

理 「そんで何かそっちはドンパチした?」

 

3人 ギクリ……Σ(;`∀´)

 

その言葉を聞くと3人は図星と言わんばかりの態度をする。

 

理 「お前ら俺が来る前に情報は交換したのか?」

 

黒 「俺は主の来る前に来たから情報は交換して

   ない……」

 

亜狛「ならお復習も含め自分から話しますね」

 

そう言うと亜狛から話始めた。

 

亜狛「えっえっと‥‥自分は昨年の夏に侵入した紅の

   館の住人達と出会って弾幕ごっこをしました

   よ………」

 

理 「あぁ~あの館のね………フランだっけ?は元気

   かなぁ」

 

亜狛が述べると今度は耶狛が述べる。

 

耶狛「次は私ね♪私も弾幕ごっこをしたよ♪何と相

   手は幽々子ちゃんでそれとおかっぱ頭の女の

   子もいて3人で弾幕ごっこしたよ♪」

 

理 「……幽々子も来てたのか…正体はバレていない

   よな?」

 

耶狛「うん♪それは大丈夫だよ♪」

 

と、耶狛が言うと最後に黒が報告をした。

 

黒 「俺は前に戦った魔女っ子及びにアリスに会っ

   たぞ………」

 

それを聞くと理久兎以外の亜狛と耶狛も驚いた。

 

亜狛「えっ!アリスさんにですか!?」

 

耶狛「でも確かさマスターが記憶を抜いたんだよ‥‥

   ね?」

 

理 「あぁ抜いてるから問題はないそれで?圧勝だ

   ったのか?」

 

黒 「言わずと知れずのな……」

 

黒は両手を上げてやれやれと言ったジェスチャーをする。すると耶狛は鼻をピクピクと動かして自分を細目で見る。

 

耶狛「マスター………何か血の匂いもあるけど何かお

   腹がすくいい香りがするね何で?」

 

理 「あぁさっき出店でふっくら熱々の鰻を食って

   きたからな♪」

 

と、八ツ目鰻の食べた感想を述べて答えると、

 

亜狛「ちょっとマスター!こっちが働いてる最中に

   何呑気に鰻食べてるんですか!」

 

耶狛「マスターだけズ~ル~い~!!」

 

黒 「おいおい主の事だ土産を買ってきてくれいる

   だろ?」

 

理久兎の行動をよんで黒は言うと理久兎は笑顔で頷いて、

 

理 「勿論♪皆の分は買ってきてあるから帰ったら

   皆で食べよう♪」

 

耶狛「流石マスター分かってる~♪」

 

黒 「そういえばよさっき月にヒビが入ったのを見

   たがあれ主の仕業か?」

 

理 「ギクッ!」Σ(゚∀゚)

 

月のヒビの件について聞かれやった犯人が理久兎のため一瞬驚く。そして少し渋い声で、

 

理 「本当に申し訳ない………」

 

亜狛「………マスターもターゲット以外の誰かと戦っ

   てたんですか?」

 

亜狛に聞かれた理久兎はそれについて答えた。

 

理 「あぁ~まず月を壊す時に黒は知らないと思う

   けどもこちゃんとで弾幕ごっこして偶然月を

   貫いちゃった………」

 

亜狛「………マスターあんたどんだけ規格外なんです

   か?」

 

耶狛「それよりもこちゃんと会ったんだ♪」

 

理 「うんとてつもないぐらいに修羅場を見られ致

   し方なくやって勝ったんだけどその後にさ紫

   ちゃんやらが来て更なる修羅場に………」

 

そのの言葉を聞いた亜狛と耶狛はあちゃーと言わんばかりの顔をした。

 

理 「まぁでも気になる少年の相手は出来たからそ

   れは結果オーライだったかな………」

 

黒 「そいつは紅の館にいた少年か?」

 

理 「そうそう♪中々楽しめそうだよ♪」

 

見てきて興味を持っていた蓮と戦い更に興味が湧き何よりも更に強くなれると戦った理久兎が思う程だ。すると、

 

理 「そうだった3人に新たな指令を出すよ」

 

黒 「どんな指令だ?」

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛「指令って?」

 

3人は何の指令かと思っているとまさかの予想斜め上の指令が出てきた。

 

理 「簡単だタイムマシーンを探すだけだ」

 

まだ月を破壊した事に対しての現実逃避を止めていないようだ。簡単だろというが何処が簡単なのかがよく分からない。

 

亜狛「マスター……色々と怒られますよ!?

 

耶狛「うん流石に青狸のロボットから盗ってくるっ

   てのも夢有りすぎて……」

 

黒 「てかまずこの時代じゃ無理だろそれ以前にど

   うしてそうなったんだ」

 

どうしてそうなったのかを理久兎は話した。なお耶狛の言い分には「青狸じゃない!猫(ピー)ロボットだぁ~!」というツッコミが何処かで起きたというのは言うまでもない。

 

理 「月を壊す前の時間に戻って何とかするそのた

   めに必要…以上だ……」

 

もう何が何だか訳がわからない。だが耶狛が、

 

耶狛「ねぇマスター月ならあっちで輝いてるよ?」

 

理 「………何!?」

 

耶狛の指差す方を向くとそこには夜の闇に神々しく光る壊した筈の月が輝いていた。

 

理 「あれれ~おっかしいなぁ~」

 

黒 「……主よ気づいてなかったのか?」

 

理 「うん…戦いに夢中になりすぎてて……テヘ☆」

 

3人 (ー__ー)

 

お茶目で済まそうとするが3人は細目で理久兎をジーと見る。

 

理 「悪かった…悪かったから……頼むからそんな目

   で見ないでくれ……」

 

黒 「まぁいいだろう………」

 

亜狛「えぇ……」

 

2人からの視線が痛い。そんな哀れむかのような目で見ないでくれ頼むから。

 

耶狛「ねぇマスターそろそろ帰らない?」

 

耶狛の意見に理久兎は首を縦に振って、

 

理 「それもそうだな…帰るぞ……」

 

黒 「あぁ……」

 

亜狛「了解しました♪」

 

耶狛「はいはい~♪」

 

そう言うと亜狛と耶狛が移動の準備をしている間に理久兎は骸達をそれぞれ断罪神書に納めると同時に準備が終わる。

 

亜狛「それではマスターお先に」

 

耶狛「先に行ってるね♪」

 

黒 「先いくぜ」

 

そう言い亜狛と耶狛は先に裂け目へと入ると黒もそれに続いて入っていった。そして裂け目に入る時、理久兎は後ろを振り向いて、

 

理 「お前らの成長特と見させて貰ったよそれから

   葛ノ葉蓮お前の事は覚えておこう」

 

呟き自分裂け目へと入りそこから立ち去ると同時に裂け目は閉じたのだった。

 

神様 従者移動中……

 

理久兎達は地霊殿の理久兎の自室に帰ると、

 

理 「それじゃ食事の支度を………」

 

と、言うとき扉が音をたてて開かれる。

 

ガチャ……ギィーー…………

 

開かれるとそこにはさとりが立っていた。

 

さと「理久兎さん何処に行ってたんですか?」

 

何故か先程の3人と同様に細目ジーと此方を見ると理久兎は若干冷や汗をかきながら、

 

理 「あぁ~ほら小町ちゃんが言ってた屋台の鰻が

   気になって探してたんだよ♪」

 

と、言うがさとりのサードアイで亜狛と耶狛と黒を見る。そうなれば考えていること全ては筒抜けだ。暫く見るとさとりは細目で見るのを止めて、

 

さと「まぁ理久兎さんに免じて聞かないでおきます」

 

理 「それは助かるよ♪それじゃ夕飯の支度をして

   来るね3人も手伝ってくれよ」

 

亜狛「わかりました!」

 

耶狛「鰻~鰻~♪」

 

黒 「耶狛は調子がいいな……」

 

そう言い理久兎達はそこから出ていった。その場に残ったさとりは、

 

さと「………友のために体を張る何て私に出来るかし

   ら………」

 

と、呟いてさとりもそこから出ていくのだった。そして理久兎が鰻を暖め直して晩飯は八ツ目鰻の鰻重になったのだった。



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第231話 神々の私情

月詠の願いを聞き入れその願いを実行してから1週間後の事、理久兎は地霊殿ではなく地獄の裁判所にいた。そして映姫と向かい合って座る形でだ。

 

理 「それで?映姫ちゃん何かあったの?」

 

と、言うと映姫は溜め息を1つ漏らして口を開き、

 

映姫「色々と話したいことがありますがまず1つ目

   理久兎さん‥‥貴方地上で色々とやらかしたみ

   たいですね?」

 

理 「…………………………」

 

どうやら永夜異変でやらかした事、全てが映姫にバレたようだ。そのため自分は沈黙するしかなかった。

 

映姫「ここだけの話ですが理久兎さん達が殺ってし

   まった者達が地獄へと来ましたが全員上層部

   からの命令で黒縄地獄へと送られました理k

   ………」

 

理 「映姫ちゃん色々と済まなかったね……」

 

映姫の言葉を遮り自分は謝罪をする。色々と迷惑をかけてしまったためこれぐらいの謝罪はしなければと思い謝罪をしたが、

 

映姫「理久兎さんお聞かせ下さい何故基本動かない

   貴方が今回の異変で派手に暴れたのかという

   ことを………」

 

映姫は真剣に聞いてくると流石にここで黙ってるのも部が悪いと思い映姫に話した。

 

理 「なら話そう‥‥ここには映姫ちゃんと俺以外で

   いないよね?」

 

映姫「はい他は出払ってますので………」

 

理 「なら話すよ今回俺が動いた理由は姪の月読か

   らの依頼だ」

 

その言葉を聞き映姫の目は点となった。しかも口が開いたままで塞がっていない。

 

理 「ぶっちゃけ月読の願いというのもあるが根本

   的に彼奴らの計画が気にくわなかったそうい

   うのもあって俺達は動いたんだ」

 

映姫「待ってください!つまり理久兎さんがしたの

   は実行だけで圧力はかけてないって事ですよ

   ね?」

 

理 「圧力って‥‥黒縄地獄に落とした件か?」

 

映姫「はい理久兎さんじゃないとしたらいったい誰

   が圧力を?」

 

どうやら全て理自分が悪巧みをしたと考えていたようだが事実は違ったようでなら何故圧力がかけられる事となったのか分からなかった。

 

理 「映姫ちゃん恐らくなんだが2つ程で推測があ

   るが聞く?」

 

映姫「お聞かせ下さい」

 

理 「1つは月詠からおふくろへ伝わりおふくろが

   圧力をかけたっていう推測ともう1つはヘカ

   ーティアが単に月人嫌いだからってのがそう

   かもしれないな………」

 

それを聞き映姫は顎に手を添えて考えると、

 

映姫「恐らく1つ目の推測が当っていると考えた方

   がいいでしょういくらヘカーティア様でもそ

 こ まではしないと思うので………」

 

理 「やれやれおふくろは孫大好きBBAかってん

   だ………」

 

映姫「BBAって………」

 

なおあまり口には出さないため初めて聞いた映姫は少しショックを受けたのか顔をひきつらせていた。

 

理 「話は戻すがまぁそう言うことだ………」

 

映姫「ふぅ~困りましたね神達が介入してるとなる

   と私では手には負えませんね」

 

理 「所詮は神のいざこざだ変に首を突っ込むと何

   されるかたまったもんじゃないぞ?」

 

映姫「理久兎さんがそう言うなら手を引きます」

 

理 「懸命な判断だそれで他に聞きたいことがある

   んじゃないのか?」

 

最初に映姫は「色々」と言った。つまり話はこれだけではないということだ。

 

映姫「はいそれですが理久兎さんつい先日の事です

   が地上で何が起きた知っていますか?」

 

理 「いや知らんな?」

 

映姫は何を言っているんだと思いつつも理久兎は話に耳を傾けた。

 

映姫「実は悪霊に近い何かの反応が幾つもあったん

   ですそれで浄玻璃鏡(じょうはりのかがみ)で見てみたのですが何

   かの悪意の実像が原因だったみたいなのです

   がね………」

 

理 「その悪意?と俺とどんな関係があるんだ?」

 

自分とそんな謎めいた悪意に何にも関係などないだろうと思っているとまさかの真実が伝えられた。

 

映姫「実は永夜異変の時、理久兎さんは葛ノ葉蓮と

   戦いましたよね?しかも天沼矛を使って‥‥」

 

理 「あぁ…………まさか……」

 

映姫「はい………何かの悪意は理久兎さんが天沼矛を

   使ったがためにそれが引き金となって起きた

   現象だと私は推測しています」

 

理 「うわぁまたこういうオチだよ……」

 

天沼矛による『促進させる程度の能力』によって力を促進させてしまったようで何かの悪意が目覚めたようだ。分かりやすく言うと自分がその原因を作った犯人ということだ。

 

理 「えっとけじめつけるためにそいつを止めに行

   った方がいい?」

 

映姫「いえ‥‥その心配はありません既に葛ノ葉蓮や

   博麗霊夢達によって倒されたようですから」

 

理 「……何てこったい…で?あの少年やらは強いの

   か?」

 

自分は興味半分面白半分でそう聞くと映姫はやれやれと言った感じで、

 

映姫「えぇ人間の中では強い部類には入ります特に

   博麗の巫女は代々から幻想郷の結界の管理を

   するため実力はありますそれにここだけの話

   ですが葛ノ葉蓮‥‥彼もまた人間の中だと英雄

   の部類に入るでしょう」

 

理 「へぇ~やっぱり見立て通りか♪」

 

映姫「それと理久兎さん葛ノ葉蓮の先祖は知ってい

   ますか?」

 

葛ノ葉蓮の先祖について聞いきた。考えたが思い当たる節が見つからないため御茶を啜りながら、

 

理 「さぁ?……ズズズ…」

 

と、返すと映姫はクスリと笑い口を開けた。

 

映姫「かつて平安京において伝説を残し都を数多の

   妖怪から救った陰陽師安倍晴明の子孫です」

 

理 「ブゥーーーーーーー!!」

 

とんでもない地雷発言で理久兎は盛大に御茶を吹いた。吹き出した御茶は見事な虹を出した。それを見た映姫は慌てて、

 

映姫「りっ理久兎さん大丈夫ですか!」

 

と、近くの手拭きを渡してくる。咳をしながら手拭きを貰い口に押さえて、

 

理 「ゴホッ!ゴホッ!あっありがゴホッ!」

 

映姫「知らなかったみたいですね?」

 

理 「はぁはぁそれは初めて聞いたぞまさか彼奴が

   晴明の子孫だったとは…‥…」

 

晴明と同じぐらいに戦闘を楽しめたと思ったらまさかの子孫それは理久兎を驚かせるのには充分だったがもっと驚いたことは、

 

理 「それよりか晴明が伝説残したって初めて聞い

   たぞ?あんな家に来て酒を飲みに来る未成年

   がだぞ?」

 

映姫「えっえと‥‥そこはよく分かりませんが理久兎

   さんの家に来ては酒を飲みに来るしかも未成

   年ということですよね?」

 

理 「少なくとも記憶に残ってる限りはな………」

 

かつて平安京で敵である筈の妖怪の拠点(理久兎の家)に未成年なのにも関わらず酒を飲みに来るダメな陰陽師と記憶していた晴明が伝説を作ったことよりも蓮が子孫と聞いたことよりも驚いた。

 

映姫「何か想像と欠け離れてますね………」

 

理 「伝説なんてそんなもんさ因みにどのくらい出

   世した?」

 

と、映姫に聞くと知っている限りの情報を話した。

 

映姫「地位は従四位下ってところでしたかね?」

 

理 「へぇ~結構出世したな俺よりは低いけど‥‥」

 

映姫「因みに理久兎さんはどのくらいでした?」

 

理 「三位だよ♪」

 

映姫は目を点にして驚いていた。当時そこいらの貴族よりも地位が高いことにもう驚くことしかできないようだ。なお元いた三位の貴族達の悪事を証拠と共に暴いた結果空いた席に悪事を暴いた褒美として自分がその椅子に座っただけなのだが、

 

理 「しかし懐かしいな~なぁ晴明は輪廻転生した

   のか?」

 

晴明が輪廻転生をしたのかと聞くと映姫は首を横に振って申し訳なさそうに、

 

映姫「すみませんがそこまでは分かりませんその時

   はまだ私は見習いだったので」

 

理 「そういえばまだ見習いの時ぐらいか悪いな知

   らないならいいよ♪それで?他に聞きたいこ

   とはある?」

 

他にあるかと聞くと映姫は首を横に振って、

 

映姫「いえこれ以上は何もありませんそれに理久兎

   さんそろそろ帰った方がよろしいかと?」

 

映姫に言われ時計を見るともう午後5時を回ってた。

 

理 「おっとそうだな♪それじゃ俺は帰るよ」

 

映姫「はい長話を申し訳ございませんでした」

 

理 「いいよ♪じゃ~ねぇ~」

 

そう言い理久兎は扉を開けて外へと出る。そして廊下を歩きながら、

 

理 「…その悪意の件のお詫びどうするか……そうだ

   酒を幾つかこっそりと送るか♪」

 

そう呟いて理久兎は帰るのだった。そして帰って亜狛と耶狛に酒を博麗神社に送るようにと指示を出したのは言うまでもない。



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第十五章 四季彩る花に宿りし霊魂
第232話 幽霊騒動


映姫からの事情聴衆から1ヶ月程たったある日の事だった。

 

理 「~♪~♪~♪~♪」

 

トン♪トン♪トン♪トン♪

 

リズミカルに包丁の音が聞こえる。昔ながらの家庭的な音が響き渡る。大体の方々はこの音を聞くと何を作ってるんだと考え込んでしまう。

 

理 「後は麺を茹でてと………」

 

そう言い調理手順を復唱しながら白い麺を持つと沸騰している鍋に入れていく。因みに作っているのは国民的な夏の風物料理のそうめんだ。

 

理 「後はこれで茹で上がるまで待って………」

 

と、言っていると厨房の扉が開かれる。そこにはここ地霊殿の当主こと古明地さとりが手紙を持ってやって来ていた。

 

理 「あれさとりどうかした?」

 

理久兎はさとりに近づくとさとりは持っている手紙を差し出して、

 

さと「理久兎さんまた閻魔からの手紙が届きました

   よ?」

 

さとりから手紙を受け取り裏を見ると差出人の名前には四季映姫と書かれていた。

 

理 「映姫が?………何ようなんだ?」

 

と、言っているとさとりは驚いた表情で、

 

さと「理久兎さん!鍋が!」

 

理 「えっ?………やべっ!!」

 

麺はとっくに茹で上がり沸騰した水が鍋からあふれでそうになっていたが、さとりの一言が無ければ仕事が増えていただろう。

 

理 「いや~セフセフ」

 

そう言いつつ鍋を持ってざるに素麺を流し込んで冷水で冷やしていく作業をしつつさとりに、

 

理 「すまないけどさとり少し内容を読んで貰って

   もいい?」

 

さと「あっはい分かりました」

 

封筒を開けて中に入っている手紙を取り出し紙を広げて読み始める。

 

さと「理久兎様へあの時のご無礼申し訳ありません

   でした。さて今回伝えたいことは実は今、地

   上では外の世界から流れ込んできている幽霊

   達が花へと憑依し季節別の花を咲かせるとい

   う事態に陥っていますこの現象は数千年に一

   度起こる事とはいえ我々地獄の関係者からす

   れば見逃せない事態です本当は私が出向けば

   いいのですが恐らく今私は外出をしている筈

   ですのでサボりを満喫している小町を連れて

   幽霊達を回収してきて貰いたいのです。勿論

   報酬は出しますのでよろしくお願い致します

   なお小町がサボるようなら三途の川に沈めて

   も一向に構いません存分にこき使って下さい

   ………理久兎さん以上です」

 

理 「うん出来た……♪」

 

素麺を盛り終わり満足していた。話を聞いていないのかと思ったさとりは、

 

さと「理久兎さん話を聞いてますか?」

 

理 「ん?あぁ聞いてるよ♪なら早い方がいいかも

   ね………さとり俺は少し外出して来るって3人

   にも伝えておいてくれない?」

 

さと「亜狛さんや耶狛さんそれに黒さんも連れて行

   かないのですか?」

 

理 「あぁ3人とも今日は忙しいみたいだし………」

 

と、話していると部屋の外の方から、

 

こい「黒お兄ちゃんこっこまで追いで~♪」

 

黒 「逃がすか!」

 

亜狛「あぁ~ー黒さんストップ!」

 

耶狛「もう黒君たっら!!」

 

等々の楽しそうな声が聞こえてきた。どうやら久々に帰ってきたこいしと遊んでいるようだ。

 

理 「うん忙しそうだね♪」

 

さと「忙しくなりそうですね…後片付けが……」

 

理 「てな訳で今回は俺だけで出るって伝えて貰っ

   ていい?」

 

さと「え~と分かりました」

 

理 「うん♪後は素麺作ったから好きなタイミング

   で食べてね♪」

 

さと「ありがとうございます」

 

その言葉を聞いた自分はさとりからまた手紙を預かりポケットに手紙をいれるとさとりの頭に手を置いて、

 

理 「そんじゃ行ってくるな♪」

 

さと「えっえっと…はい……」

 

顔を赤くして恥ずかしそうにさとりは言うと頭から手を離して扉を開けて外へと出ていった。

 

さと「理久兎さん………」

 

ただ理久兎が出ていった扉を立って見ることしか出来なかったのだった。

 

神様移動中……

 

理久兎は小町と合流するために三途の川付近に来ていた。何故三途の川付近なのかと言うとこの辺一帯は小町のおサボりスポットだからだ。

 

理 「おっいたいたやっぱりサボって寝てやがるな

   小町の奴は」

 

小町 スヤァーZZスヤァーZZ……

 

調度小町は岩の上で気持ち良さそうに眠っておりしかも寝ている隣は三途の川だ。

 

理 「…しょうがない……」

 

と、呟きた自分は寝ている小町の横へと来ると、

 

理 「そいっ!」

 

ドンッ!

 

小町が寝ている岩を三途の川へと強く蹴って押すと岩の上で寝ている小町は起きる。

 

小町「あれ?……えっ!?」

 

ジャバーーン!!

 

気づくのに遅れ小町は三途の川へと落ちていった。

 

小町「プハァーー!!りっ理久兎さん!?」

 

理 「よぉ♪小町ちゃん仕事をサボって寝る快感は

   どうだった♪」

 

小町「酷くないかい!?」

 

理 「あっそれと小町そんな所で呑気に泳いで良い

  のかい?

 

小町「えっ?ヒヤァーー!!手が!!手が肩を!!

   ぶくぶく!!プハァー!!」

 

三途の川の底から現れた亡者の手が小町を掴む。どうやら小町を川の底へと沈めようとしているようだ。

 

小町「しっ沈む~ー!!」

 

理 「ほら小町」

 

近くに立て掛けてある小町の大鎌の刃の部分を持って小町が柄で握れるように差し出す小町はそれに掴まろうとするがすぐに引き上げる。

 

理 「大丈夫か♪」

 

小町「理久兎ざぁ~ーーん?!!」

 

小町が掴みそうな所で鎌を引き上げるを繰り返す。最早これはお仕置きの度を越えた拷問だった。そうして数分後何とか理久兎に救助されて小町は沈められる事なく岸へと上がった。

 

小町「しっ沈められることろだった!!」

 

理 「まぁ~サボって周囲警戒してなかった小町は

   自業自得だぞ?」

 

小町「りっ理久兎さん‥‥あんたそこいらにいる獄卒

   よりも質が悪いったらありゃしないよ」

 

死神の小町が言うんだから間違いなく質が悪い。しかもそれを見てケラケラと笑っているのだから。

 

理 「言っておくが小町ちゃん俺は映姫ちゃんみた

   く言葉では何度も言わないよ?」

 

小町「いっ以後気を付けます……」

 

言葉で無理なら実力行使という考え方は恐ろしい。その考え方をするのは歴史上でも有名な大六天魔王ぐらいだ。

 

理 「とりあえず小町ちゃん今回は俺と合同で仕事

   するからよろしくね♪」

 

小町「えっ?……えぇ~ーー!!それどういう事だっ

   てばよ!?」

 

理 「ほら映姫からの手紙………」

 

映姫から送られた手紙を小町に渡すと小町はそれを読んで顔が真っ青になる。

 

理 「てな訳で行くぞ小町」

 

小町「あっあたいのサボりライフが………」

 

そうして理久兎と小町との合同による仕事が開始されたのだった。



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第233話 初の共同仕事

ここ地上では現在1人の最高神と1人の死神が花に憑依した幽霊達の捕獲をしていたのだが……

 

理 「お~い小町そっちは終わったか?」

 

何時ものように黒いコートにフードを着こんだ格好それでいて大量の霊魂を網にいれ肩に担いだ状態の理久兎は小町に聞くと、

 

小町「こっこっちは…大型片付いたよ……」

 

小町の隣には無数の霊魂が網に捕獲されていた。

 

理 「結構捕獲したな……」

 

小町「りっ理久兎さんそろそろ休憩に……」

 

理 「よし次行くぞ♪」

 

小町「そんな~」( ;∀;)

 

少しでも休憩をとりたいと思ったが理久兎にその提案は受け付けられなかった。だがこっそりとサボると後が恐いためサボりたくてもサボれない。

 

小町「トホホ……」

 

理 「ほら頑張れ♪後ほんの少しだ」

 

因みに今の時刻は昼を過ぎてもう数時間したら夕方になりそうな時刻だ。

 

小町「もうこなれば自棄だべらぼうめぇ!!」

 

小町はもう腹を括るしかないと思ったのかさっさと終わらせて休もうと考えた。理久兎はフードで顔は隠れているが笑顔で、

 

理 「その意気だ♪」

 

と、言いまた作業を開始した。そうして更に数時間後、

 

理 「うん片付いたね♪」

 

近くにあった岩で出来た山の頂で幻想郷の辺り一帯を見ると殆どの花から霊魂を捕獲したと分かる。これで数日すれば季節外の花は枯れるだろう。

 

小町「よっようやく終わった~ー!」

 

小町は地べたで大の字で寝そべる。基本サボってそれともマイペースに仕事をしている小町のお気楽型と面倒な事はさっさと終わらせようという先手必勝型の理久兎このタイプが全くもって違う2人の共同仕事は難があると思ったが何とか仕事を終わらせられた。

 

理 「お~い小町ちゃんそろそろ行くよ♪」

 

そう言い岩山から降りて大の字で寝ている小町の隣に立つが、

 

小町「理久兎さんアタイはもう少し休んでから……」

 

理 「頑張ったご褒美に夜雀の屋台で何でも奢って

   やろうかと思ったのにな~残念だな~……」

 

ガバッ!

 

わざとらしく言うと小町はさっと起き上がった。先程とはうって変わって素早くにだ。

 

小町「それならさっさと行きましょう!」

 

理 「調子良い奴だな………」

 

呆れながらも楽しそうに言うと捕まえた怨霊達は断罪神書に納め小町は大鎌を肩に背負うと2人は迷いの竹林へと向かうのだった。

 

神様 死神移動中……

 

理久兎と小町は迷いの竹林にある小さな屋台、夜雀亭と暖簾の書かれた屋台へとたどり着く。

 

小町「理久兎さんフードは……」

 

理 「取るわけにはいかないからパスそれと無闇に

   俺の名前は言うなよ?一応は俺は御存命なん

   だからな?」

 

小町「そりゃ悪いね~とりあえず入りましょう♪」

 

そう言い理久兎と小町は暖簾を潜りそこの店主に2人は挨拶をした。

 

小町「やっほ~ミスチー♪」

 

小町がミスチーと言うと目の前の夜雀は気がついたのか笑顔で、

 

ミス「こんばんは小町さん♪それとあっ貴方は!」

 

理 「よっお久々ね♪」

 

どうやら理久兎の事も覚えていたようだ。自分と小町は席に座ると、

 

小町「アタイは焼酎と蒲焼きね♪」

 

理 「俺もそれでいいよ♪」

 

ミス「分かりました♪」

 

注文を頼むとミスチーは焼酎を徳利に注ぎお猪口と徳利を渡してくる。それを手に取り、

 

理 「そんじゃ乾杯ね♪」

 

小町「お疲れさん♪」

 

カンッ♪

 

乾杯をしているとミスチーは手慣れたように八ツ目鰻を炭火で焼いていく。焼きながら自分に笑顔で、

 

ミス「そういえばあの時は名乗れませんでしたね私

   はここ夜雀の店主をしている夜雀のミスティ

   ア・ローレライといいます♪ミスチーと呼ん

   でくれて構いませんよ♪」

 

と、自己紹介をしてくると理久兎も礼儀と考え自分のコードネームを答えた。

 

理 「そうか俺は隠者って言うんだよろしくなミス

   チー」

 

ミス「はい♪」

 

軽く自己紹介を済ます。するとお猪口に入っている酒を一気に飲むと、

 

小町「隠者さんも飲みましょうよ~♪」

 

理 「はいはい……」

 

そうして自分と小町は会話をしながら酒を飲んでいるとミスチーが鰻をだしてくる。前に食べた時と同じ香りが鼻孔をつく。それは心地よい香りだ。

 

小町「いただきます!」

 

理 「いただきます……」

 

2人は八ツ目鰻を食べ初めふっくらと熱々の食感を楽しむと焼酎で胃へと流す。

 

小町「ひゃ~ーー旨いねぇ!」

 

理 「今日は酒を飲めるから良いもんだ」

 

と、話しているとミスティアは疑問に思った事を話す。

 

ミス「そういえば隠者さんって小町さんといるって

   ことは死神なんですか?」

 

小町といるだけで死神に思われるらしい。格好からして無理もないこれにセットで大鎌を持ったら本当に死神というかグリムリーパーにしか見えないだろう。

 

小町「いやいやミスチーこのお方は私の上司で地獄

   でも結構な権力を持つお方さ♪」

 

ミス「へ!?」

 

理 「あぁ~そんな緊張しなくても良いから気楽に

   行こうやお互いにね♪」

 

ミス「そう言ってくれると助かります♪」

 

と、ミスティアが言った時だった。突然もう夜へと変わりそうな空から1つの影が降り立った。その影は鳥のような黒い翼を持ち頭には六角形の小さな帽子、靴は高下駄を履いている。だが何よりも目立つのはその手に握られたカメラだ。理久兎はその女性を知っていた。何故ならその少女は、

 

文 「こんばんわ♪清く正しい射命丸で~す♪」

 

その少女はかつての仲間、射命丸文が立っていたからだ。



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第234話 成長した鴉天狗

理久兎と小町の後ろに立ちニコニコとカメラを構えている少女こと射命丸文を見て、

 

理 (文か懐かしいな……)

 

久しく見る仲間を見て懐かしいと思えた。だが何よりも自分の知っている文とは比べ程にならないほどに成長していた。かつての身長は自分の腰ぐらいの身長が今では肩ぐらいに伸びていたからだ。

 

小町「文屋が何でまたこんな所にいるんだい?」

 

文 「えぇとですね今起きている異変について聞い

   て回っているんですが偶然死神の貴方がいた

   ので寄ったんですよ……ね!?」

 

文は理久兎を見て驚きの表情をした。だがこの時、理久兎は正体がバレたとは思わなかった。その理由は、

 

文 「あっ貴方!八雲紫が探している隠者!?」

 

もう紫に見つかり暴れた事が幻想郷全土に知れ渡っていると思っていたからだ。そのお陰で今では地上の人里にも行けやしない。行けばもれなく紫やらが飛んでくる。

 

理 「はぁ………俺だから何?」

 

文 「えっ?えぇ~とどうすれば良いですかね?」

 

ズコッ!

 

おいおいと言わんばかりに小町がズッこける。最早の小町ですら呆れていた。聞きたいのはこっちである。

 

理 「それで?花の件について聞きたいんだろ?」

 

文 「えぇ♪それは聞きたいですがやっぱり一番知

   りたいのは貴方の素顔ですね♪」

 

と、遠回しに素顔を見せてくれと要求された。自分はフードで見えないだろうがバカかこいつという感じの爽やかな笑顔で、

 

理 「見せるわけないでしょ♪」

 

文 「ならば人の家にでも侵入して情報をとるジャ

   ーナリズムの力で暴きましょうか♪」

 

どうやらフードの中の顔が見たいためか強制的にひっぺがそうと脅してくる。本来の花の異変についての目的とは欠け離れていて自分ですらも若干呆れるが、

 

理 「言っておくが俺の顔を見ると精神崩壊するか

   も知れないが良いんだな?」

 

脅しをかけられたのなら脅しで返した。だが文はニコニコと笑いながら、

 

文 「そんなもの全然怖くもないですよ♪」

 

と、言うが敢えて言おうフラグであると。理久兎はしょうがないといった感じで顔を手で抑えると席から立上がり文へと正面を向くように立つ。

 

文 「おや!?見せてくれるんです………」

 

と、言った時だった。即座に文の頭を両手で掴んで固定した。

 

文 「えっ!?」

 

理 「そんなに見たいなら特別に見せてやろう光栄

   に思って見るが良い俺のこの顔をなぁぁ!」

 

フードの中から気持ち悪い触手が現れ文の顔を舐め回すように動くそれだけでも恐ろしいのだが文はこの時、見てしまった。フードの中にある醜く恐ろしく名状しがたいぐらいの醜悪で見ているだけで精神に異常をきたすかのようなおぞましい顔を、

 

文 「ひっあっあやややややややややや!!!」

 

SAM値??ー8→??……アイディアロール??……成功、一時的狂気感情の噴出

 

文 「あは………アハハハハハハハハハハハハハハハ

   ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

 

自分の顔を見て精神に異常をきたしたのか頭を抑えるのを止めても地べたに座ってただ笑って転げ回っていた。今の文には何を言っても聞かないどころか覚えてもいない筈だ。

 

小町「ちょっ今のって!」

 

理久兎は小町の方に振り返り顔に着けているお面を取ると、

 

理 「フェイクに決まってるだろ?」

 

文 「アハハハハハハハハハハハハハ」

 

顔から取りだし手に握られているのを見せる。それは気味の悪い触手やらがついているお面だ。今の種を明かすと直ぐにお面を着けて文の前に立って幻影魔法ミラージュで触手やらが動いているように見せただけ、それが真実だが文はそんなの聞いてもいないのか今も笑いながら転げ回っていた。

 

小町「じょっ冗談でもやりすぎなんじゃ……」

 

理 「うん俺もやり過ぎた感しかない」(´・ω・`; )

 

張本人の自分でさえもやり過ぎたと思っていた。まさかここまでなるとは思わなかったからだ。流石にこんな状態の文を放置するわけにもいかないので、

 

理 「ていっ」

 

トンっ

 

文の後ろの首に首トンをして気絶させた。

 

理 「あぁ~うんミスチー悪いな騒がしくしちゃっ

   てさ‥‥しっかり迷惑料金も払うから」

 

ミス「いっいえ……」

 

文を近くの竹に背もたれさせて寝かせると理久兎は屋台の席へと座る。

 

小町「り‥‥隠者さんあんた本当におっかないねぇ」

 

理 「酷い偏見の仕方だけどこれ見せると言われて

   も仕方ないから反論できないな………」

 

ミス「えっと隠者さん何で貴方は素顔を見せようと

   しないんですか?」

 

疑問に思われたのかミスティアが質問をしてくる。理久兎は答えようとしたがその前に小町が返した。

 

小町「あぁ隠者さんは立場的なあれで素顔を見せな

   いようにしてんだよ顔を見られると正体やら

   分かっちまうからねぇ……」

 

ミス「なっ成る程………しかし妖怪の賢者が捜してい

   るって何したんですか?」

 

今度は何をしたかと聞いてくると理久兎は、

 

理 「あぁ~ちっと罪人追いかけてたら色々と変な

   誤解されてな………」

 

ミス「はぁ~?」

 

理 「まぁあんまり聞かないでおいてくれや」

 

と、理久兎が言うとミスティアは頭を下げて、

 

ミス「こちらこそ御客様である隠者さん達に色々と

   聞いてすいません」

 

理 「いやいいさ♪そんじゃもう少し飲もうか小町

   ちゃん♪」

 

小町「おうともさ♪」

 

そうして自分と小町は飲み続けるそうすること数時間後、

 

理 「お~い小町そろそろ帰るから起きろ~」

 

小町「グヘヘヘヘ♪」

 

小町は完全に酔いつぶれていた。仕方ないと思い小町の肩を担ぎ席から立ち上がる。

 

理 「ミスチー俺らは帰るからお会計頼むよ」

 

ミス「あっはい………え~としめて5433円です」

 

理 「あれ安くない?」

 

理久兎は不思議に思うとミスティアはクスクスと笑う。

 

ミス「前の金塊の分も入ってるので料金は小町さん

   の飲み食いの分だけですよ」

 

理 「あっ成る程ね‥‥そんじゃ小町の分払うね」

 

そう言い理久兎は財布代わりに使っている布袋から毎度のように金塊をミスティアに渡す。

 

ミス「また金塊!?」

 

理 「迷惑料も込みでね♪そんじゃ~ね♪」

 

自分は小町の肩を担いで帰ろうとするが竹林で寝ている文を見て、

 

理 「はぁ……しょうがないか」

 

理久兎はもう片方の肩で文を担いで帰るのだった。その翌日文は妖怪の山でとある白狼が発見し保護されその時何があったかと聞いたが文いわく何があったか分からないと詳述したのだった。

 



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第235話 料理教室

とある日の事、理久兎は部屋のソファーでだらだらしつつ晩飯の事を考えていた。作るにも何を作ればいいのかと悩んでいる。

 

理 「何作ろうかな~」( -。-)

 

今の理久兎の顔はやる気が感じられない顔でしかもアロハシャツを着ているためかよりいっそう中年親父にしか見えない。すると部屋の扉が開かれた。

 

さと「理久兎さんいますか?」

 

何時ものようにさとりがやって来る。やる気の感じない表情をしながら理久兎はさとりの方に顔を向けると、

 

理 「あれ?さとりどうかした?」

 

さと「いえ…少しお願いがあって来たんですが……」

 

さとりからお願いがあるなんて珍しいと理久兎は思いソファーから起き上がると、

 

理 「お願いって何?」

 

さと「えっと……料理の作り方を教えて欲しいんです

   がいいでしょうか?」

 

今日は天気の関係ない地底に雨が降るんじゃないかと思えるぐらい珍しかった。

 

理 「急にどうしたの?」

 

さと「いえ‥‥理久兎さんここ最近外出する事が多い

   じゃないですかそれで少しでも理久兎さんの

   負担を減らせたらと思いまして………」

 

理久兎を気遣ってのことか料理を教えてほしいようだ。それに理久兎はニコやかに笑いながら、

 

理 「いいよ教えてあげる♪丁度晩御飯を作ろうと

   考えてたしね」

 

さと「ならお願いします」

 

理 「あいあいなら厨房に行こうか♪」

 

理久兎はさとりと共に部屋から出て厨房へと向かうのだった。

 

神様、少女移動中……

 

理 「なぁさとり何作ってみたい?」

 

理久兎とさとりは厨房へと着くと理久兎はさとりに何を作りたいかと聞くとそれに対してさとりは答える。

 

さと「そうですね出来れば簡単な物がいいですね」

 

理 「う~んならポトフと鮭のムニエル辺りが妥

   当かな?」

 

そう言い断罪神書を広げると中から材料を出す。

 

理 「まずさとり手を洗ってね♪衛生的によろしく

   ないから………」

 

さと「分かりました」

 

理久兎とさとりは手を洗い清潔な手になる。

 

理 「それじゃえ~と包丁使ってみる?」

 

さと「はい」

 

何時も愛用している包丁を握り念のために買ってある包丁を取り出して買った方の包丁をさとりに渡す。

 

理 「切り方だけどまず包丁を握ってない方の手は

   こんな感じで指を曲げて猫のような手を作っ

   てみて♪」

 

さと「こうですか?」

 

理 「そうそう♪そしたらそうだなぁまずキャベツ

   からやろうか♪」

 

そう言うとキャベツの葉っぱを1、2枚程に向いて水で洗い水気を取るとまな板にキャベツを乗せてキャベツを半分に切りその半分をさとりの方に置く。

 

理 「お手本を見せるね♪」

 

そう言うとキャベツを芯を下にして縦に切り3等分になるように切る。

 

理 「さとりやってみて♪」

 

さと「はい♪」

 

さとりも理久兎の真似をしてキャベツを切る。

 

理 「よしよし次はじゃがいもだね♪」

 

取り出してある材料の中からじゃがいもを2つ持つとさとりに1つ渡す。

 

理 「まず洗います」

 

さと「洗います……」

 

理 「そしたら皮を向くんだけど包丁のこの下の出

   っ張ってるアゴの部分よりちょい上で皮を少

   しだけとってそしたら包丁を握る手の親指で

   皮を動かしつつじゃがいもを動かして向いて

   いけばいいかな?」

 

さと「なっ成る程…少し滑りますね……」

 

理 「そう言うときは手のひらに乗せて人差し指と

   中指そして薬指で包むようにしてやるといい

   かもね♪」

 

さと「こうですかね……」

 

理 「そうそう♪」

 

そうしてさとりは自分の指導のもとじゃがいもの皮を向く。

 

理 「皮を剥くのが終わったら目の部分を切り落と

   すやり方はアゴの部分で少し目の周りを抉り

   そしたらじゃがいもを回して切ればこの通り

   にね♪」

 

さと「こうですか?」

 

理 「そうそう出来てる♪出来てる♪」

 

そうして何とかさとりはじゃがいもの下処理を完了させる。

 

さと「ふぅ~………理久兎さん早いですね~」

 

さとりは見ると幾つものじゃがいもが下処理され水に浸けられていた。

 

理 「やってればね♪そしたら煮るんだけどまず鍋

   に水を入れて火をつけて♪」

 

さと「分かりました」

 

さとりは鍋に水を乾杯かいれると理久兎は断罪神書からまた鍋を取り出す。

 

さと「理久兎さんそれは?」

 

理 「コンソメだよ♪これが味の決め手さ♪」

 

そう言い理久兎は鍋に入っているコンソメをさとりが水を入れた鍋に何杯か入れて断罪神書にしまう。

 

理 「それじゃ切った野菜をいれちゃって♪」

 

さと「はい♪」

 

さとりは下処理された野菜を鍋に入れて鍋の蓋を閉める。その間に理久兎はムニエルの材料を用意する。

 

理 「それじゃ待ってる15分ぐらでムニエルを作

   るけど‥‥といっても鮭はもう切ったのを使う

   からまずこの薄力粉それと塩と胡椒を鮭に振

   りかけて」

 

さと「薄力粉を振ってそれから塩と胡椒を振りかけ

   て………」

 

理 「そしたらフライパンにオリーブオイルを微量

   入れて油を回してね♪」

 

さと「え~とこうして……」

 

理 「そしたら後は火をつけて皮が下になるように

   鮭をひいて焼くだけね♪」

 

そう言われたさとりは指示にしたがって鮭をフライパンにのせていく。

 

理 「そうそう♪後は様子を見つつ焼くだけからそ

   したら包丁やらはもう使わないから洗っちゃ

   うよ♪」

 

さと「はい♪」

 

そうして理久兎とさとりは使った調理器具を洗うと、

 

さと「理久兎さんもう15分位経ちますよ」

 

理 「おっとそうしたらポトフにソーセージ入れて

   残りひと煮たちさせたらポトフは完成ね♪」

 

さとりはソーセージを鍋に入れてまた鍋の蓋を閉めると、

 

パチッパチッ

 

理 「次はムニエルの焼く面をひっくり返して♪」

 

さと「ひっくり返せばいいんですよね……」

 

菜箸を使い鮭の焼く面をひっくり返すと焼いていた面は見事な狐色になっていた。

 

理 「うんいいね♪」

 

さと「ふぅ~」

 

こうしていき数分後には料理は作りおわった。

 

さと「完成しましたね……」

 

理 「盛り付けもよく出来たじゃん♪したらば味

   の評価を皆に聞こうかね♪」

 

そう言うと理久兎とさとりは作った料理をカートに乗せてダイニングに運ぶとそこには亜狛に耶狛に黒、お燐、お空もいた。

 

理 「そんじゃ持っていって食べてね♪」

 

そう言うと5人は料理を持っていきそれぞれ口にした。

 

亜狛「あれ?何時もと味が少し違うかな?」

 

耶狛「本当だね?」

 

黒 「あぁ少しだけな……」

 

お燐「そうですかね?」

 

お空「でも美味しいからいいや♪」

 

亜狛と耶狛そして黒の3人は一瞬で見抜いた。流石は長年理久兎の料理を食べてきただけはある。

 

理 「今回の料理に関しては俺は手伝っただけだよ

   作ったのはさとりだからね♪」

 

改めて言われてさとりは少し恥ずかしいのか照れると5人は、

 

亜狛「さとりさんが作ったんですか♪」

 

耶狛「おいしいよ♪」

 

黒 「あぁ……」

 

お燐「さとり様凄いですね」

 

お空「うにゅ♪」

 

さと「いっいえ……」

 

と、照れているさとりに理久兎は料理を渡して、

 

理 「ほら折角だから食べなよ♪」

 

さと「そうですね♪いただきますね♪」

 

そうしてさとりも自分の作った料理を食べるのだった。結果としては大成功となり手伝った理久兎も満足だったがさとりの作った料理を食べて理久兎は更に満足したのだった。



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第236話 また子孫は現れる

とある日の事。事件というのは唐突に起きる…それは朝方の厨房で起きた。

 

理 「スパイスがない…だと……」

 

コトコトと、とろ火でカレーのベースを煮込んでいる最中に厨房の棚を見た結果今回作ろうとしていたカレーのスパイスがない事に気がついてしまう。

 

理 「まいったなぁカレーを作るのに香辛料は欠か

   せないしなぁ………」

 

自分の作るカレーは基本的にオーソドックスな野菜カレーで玉ねぎ、人参、じゃがいも、にんにく、といった材料に独自でアレンジしたスパイスをいれて作るのだがその香辛料がない。

 

理 「チリペッパーはあるけどないのはえ~クミン

   にカルダモンにコリアンダーそれとオールス

   パイスもないし色付け専門のターメリックも

   ないときたか………てか殆どの種類がないだろ

   これ!?」

 

どうするか考えると閃いた。倉庫にいけばもしかしたら在庫があるかもしれないと、

 

理 「倉庫…行ってみるか……在庫があれば良いけど

   なぁ~」

 

そう言いスパイスの在庫を探すために倉庫へと向かい倉庫を漁るが……

 

理 「かぁ~まいったな………サフランはあるけれど

   肝心の香りと味のスパイスがなぁ」

 

見つけたのはバターライスを作るのに必要なサフランしか見当たらなかった。他の香辛料はまさかの在庫切れだ、これには自分も頭を悩ませる。しかも最悪な事に幻想郷に香辛料なんて物はない。あっても生姜にわさびぐらいだ。

 

理 「しょうがない買ってくるか……」

 

呟いた自分はサフランを厨房に置いて亜狛と耶狛の元へと向かう。理久兔は2人がいつもいるであろう部屋へと来ると中を確認する。そこには予想通り亜狛と耶狛がいた。

 

理 「お~い亜狛~耶狛~」

 

亜狛「あれ?マスターご用ですか?」

 

耶狛「どうしたの?」

 

と、2人が聞いてくると理久兔は頭を掻きながら、

 

理 「すまないけど外へ送ってくれない?」

 

亜狛「えっ?どうしたんですか?」

 

耶狛「珍しいね?」

 

理 「いや実はな今晩カレーを作ろうと思ったんだ

   が…香辛料が尽きてた……」

 

それを聞いた耶狛は目を見開いて、

 

耶狛「それ本当!?お兄ちゃんすぐに開こうよ!」

 

亜狛「いやそこまで重要か!?」

 

耶狛「重要だよ!マスターのカレーはレアなんだよ

   そのカレーを食べるためだったら私は針地獄

   も渡る覚悟だよ!」

 

と、とんでもな事を言い出した。それには自分も驚いてしまった。

 

理 「ちょっと待てそこまでするな!?」

 

亜狛「どんだけ食いたいんだよ!?」

 

耶狛「私は食べたいの!!」o(><;)o

 

耶狛が駄々こねると面倒くさいのを知っている亜狛は頭をおさえて、

 

亜狛「すいません妹が……」

 

理 「まっまぁ………とりあえず裂け目を開けて外界

   に繋いでくれ」

 

亜狛「分かりました」

 

そう言うと亜狛は手をかざして裂け目を作り出す。そこから写る光景は現代社会の外界だ。

 

理 「そんじゃ行ってくるな」

 

亜狛「あっマスター外へ行くなら身なりに気をつけ

   てくださいね本当なら私共も行ければ行きた

   いのですが今日は予定が詰まってまして‥‥」

 

理 「あぁ気にするな♪それと帰る時は頭の中で知

   らせるからその時に今のこの場所に繋いでく

   れや♪」

 

亜狛「分かりましたいってらっしゃいませ」

 

理 「おう行ってくるな♪」

 

そう言うと理久兔は裂け目へと入るとその裂け目は閉じた。

 

亜狛「ふぅ………」

 

耶狛「あれ?お兄ちゃんマスターは?」

 

先程まで駄々こねていた耶狛が正気に戻り亜狛に聞くと、

 

亜狛「お前が駄々こねてる間にもう行ったぞ」

 

耶狛「そんなぁ~私も行きたかったなぁ」

 

亜狛「まだ今日の仕事があるだろ良いからやるぞ」

 

亜狛「はぁ~い……」

 

そうして亜狛と耶狛は仕事に戻るのだった。そして外界の路地裏へと降り立った理久兎は、

 

理 「とりあえず着替えるか……」

 

そう言うと断罪神書から現代に紛れるための服を出すとそれに着替え元の服を収納して本をメモ帳サイズにしてポケットにいれる。

 

理 「さてと…箱買いするか……」

 

とりあえずどこか店がないかを探すため表通りへと行くのだった。

 

理 「う~ん確かスーパーだったけっか?は見つか

   らないな………」

 

香辛料等を探すならスーパーやらを探すのがてっとり早いがまったくもって見つからない。

 

理 「しまったなぁ水着を買った時と同じ場所に送

   ってもらえば良かったかな…」

 

これは途方にくれそうになる。だが分からないのなら聞いたほうが早いとも思えた。

 

理 「誰かに聞くか……」

 

辺りを見渡して誰か聞けそうな人がいないかと探すと……

 

? 「止めてください!!

 

理 「ん?」

 

と、女性の声が聞こえてくる。その方向を見ると4人ほどの見た感じヤンチャしてそうな男達が顔が分からないが見た感じかつて戦った蓮と同い年ぐらいの少女を1人壁に追いやって取り囲んでいた。それを見ている人間の大人達は知らんぷりをかましているのか無視しようと心掛けているのも分かる。

 

理 「……はぁ…弱い人間達は仕方がねぇけど今の男

   共は口説き方も知らねぇのかよ」

 

平安時代の男性達と比べると口説き方が強引過ぎると思った自分は呆れながらそこへ向かう。

 

男1「いいじゃん遊ぼうぜ♪」

 

男2「そうそう♪」

 

少女「だから私は行きません!!」

 

男3「うっせぇなぁ!さっさと来いって言ってるだ

   ろうが!」

 

男3が少女の手を掴もうとしたその時、

 

ガシッ!

 

その手を理久兎が掴んだ。

 

理 「おいおい女性に対してそういう態度は失礼だ

   ぞ所でお嬢さんすまんけどここいらでスーパ

   ーってものはあ……る…!?」

 

その少女の顔を見ると驚いてしまう。髪の色は綺麗な緑色で前髪の辺りに蛙と蛇のアクセサリーを着けているがその顔はかつての親友、東風谷祝音と同じだった。すると、

 

男3「痛ててててて!!!」

 

男3が痛みを訴える。それを聞いた理久兎は我に返り腕を離す。

 

理 「あっ悪い忘れてた」

 

男1「てめぇ!俺らの邪魔すんのか!あぁん!」

 

男2「しばくぞごら!」

 

男4「仲間にここまでされたら慰謝料払えや!」

 

男3「本当だごら!慰謝料で財布とその女を置いて

   帰れや!!」

 

と、凄く三下の雑魚の風格を醸し出す4人だ。人間でこう威勢が良いのは良いことだが少々度が過ぎるとも思った。

 

理 「お嬢さんすまないけど!」

 

そう言うと理久兎はその少女をお姫様だっこをすると、

 

少女「えっ!ちょっ!うわぁ!!」

 

男達 (*゜д゜*)

 

跳躍からの壁を蹴ってそこから離れて少女を離す。それを見ていた男達は口がポカーンと開いたままだった。そして少女を離した理久兔は向き直ると左小指を立てて、

 

理 「お前らぐらいなら左小指で丁度いいよね?」

 

と、手加減と挑発を兼ねてそういうと男達は顔を真っ赤にして、

 

男1「ざけんなゴラァ!!」

 

そう言い殴りかかってくるがその拳を避けて、

 

理 「まずはここ………」

 

ブスッ!

 

理久兔は男1の背中に向かって小指を刺す。

 

男1「あっあぁぁ痛って!……なっ感覚がねぇ!」

 

男1の左腕はブランと垂れ下がっている。

 

男2「てめぇ何しやがった!!」

 

と、男2が回し蹴りをしてくるがそれをイナバウアーの構えで避けると今度はその男のもも辺りに向かって、

 

理 「う~ん確かここだ………」

 

ブスッ!

 

男2「がぁ!なっ!何だこれ!!」

 

男はバランスを崩してその場に崩れ立ち上がろうとするが体に力が入らずその場から動けない。

 

男3「おっお前何をして……」

 

理 「君らさツボって言葉知ってる?」

 

男4「ツボ?」

 

理 「そう♪元々は今で言う中国から伝来した一種

   の針治療というやつでね良いツボを刺激すれ

   ば健康になったり活力が上がったりするんだ

   けどその逆で悪いツボってのがあってねそこ

   を刺激すれば体に異常をきたしたりするんだ

   けど知ってた?」

 

それを聞いた男達はみるみると顔が真っ青になっていく。すると理久兎はニタリと笑って、

 

理 「ここで提案だけどここに転がってるお仲間さ

   ん達を回収してさっさとこの場所から去るか

   それとも俺に荒治療されるかどちらかを選ば

   せてあげるけどどっちがいい?」

 

男3「しっ失礼しました!!」

 

男4「ごめんなさい!!」

 

男3と男4は男1と男2を回収するとその場からすぐに消えた。こうして見ると理久兎が改めて化け物のような強さであると自覚するだろう。

 

理 「よし片付いた……」

 

少女「えっとありがとうございます!」

 

少女は理久兔の前に来ると頭を下げる。そんな献身的な態度にニコニコと笑いながら、

 

理 「いいよ♪それと君さこの辺にスーパーなる店

   ってない?俺ここの地理に詳しくなくてさぁ

   知ってるなら教えてくれると助かるんだけど

   さぁ………」

 

少女「そうなんですか丁度良いですね♪実は私も買

   い物に行く途中だったので良ければ案内しま

   しょうか?」

 

どうやらお礼に案内をしてくれるようだ。理久兎は笑顔で、

 

理 「それは助かるよ♪」

 

少女「いえ♪あっ!そういえばまだ名前を言ってい

   ませんでしたよね?私は東風谷早苗といいま

   す♪」

 

理 「東風谷…だと……」

 

自分は動揺してしまう。まさかの名字が東風谷だ。しかも祝音に顔がそっくりつまり祝音の子孫という事だ。

 

早苗「えっとすいませんが貴方のお名前は………」

 

と、今度は自分の名前を聞いてくる。自分はこの時、

 

理 (もし祝音の子孫なら諏訪子に神奈子もいるって

   事か…無闇に本名を言うのは止めておくか……)

 

理久兎は直ぐ様、自分の偽名を考えると、

 

理 「俺は黒常(こくじょう) 天理(てんり)だよろしくな早苗ちゃん♪」

 

早苗「天理さんですね♪それではスーパーに行きま

   しょう天理さん♪」

 

理 「あぁ………」

 

そうして理久兔は早苗という少女に案内されながらスーパーへと向かうのだった。



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第237話  金銭感覚のない者

理久兎は早苗に連れられてスーパーへとやって来る。かつて水着を買いにいったデパートよりも人は少ないがやはり人は多くいた。

 

早苗「え~と確か香辛料はここの棚ですね」

 

理 「へぇ~欲しい香辛料以外にもこんなにあるん

   だな……」

 

探しているクミン、カルダモン、コリアンダー、オールスパイス、ターメリックはあるがその他にもアジョワンやフェンネル等々色々な香辛料が売られていた。

 

理 「まとめ買いするか………」

 

早苗「……えっ?」

 

理久兔は近くにいる店員に話しかける。

 

理 「すいません1ついいでしょうか?」

 

店員「はいどうかしましたか?」

 

理 「ここにある香辛料を在庫も含めて全部買いた

   いんですが出来ますか?」

 

店員「はい!?」

 

早苗「えぇ~~!!」

 

と、聞いているととんでもない事を言い出す。本当にとんでも無さすぎて恐ろしいといったらありゃしない。店員や早苗も驚いていた。

 

店員「えっえっと少々お待ちください!!」

 

店員は走って何処かへ行ってしまう。自分は言われた通りに待つことにする。

 

早苗「天理さんってそのお金持ちですか?」

 

早苗に金持ちかと聞かれ考える。金持ちかどうかの見分けがよく分からないので自分は財布の中身を見せる。

 

理 「今回の俺が出費する分の限度額がこのぐらい

   かな?」

 

早苗「ふふふふふ福沢諭吉が1…2……かっ数えきれ

   ない!?」

 

因みに理久兔の財布の中身は約100万程入っている。聞いていて恐ろしい。すると先程の店員が別の店員を連れてやってくる。

 

店員「お待たせしてすいません!店長をお連れしま

   した!」

 

店長「えっとここの在庫を含めて購入したいという

   事ですよね?」

 

理 「あぁ♪まぁ遠回しは止めていくらか聞きたい

   んだけど?」

 

店長「えっと……そうですね…一括で買うとして今あ

   る分を考えると………おおよそ40万程ですか

   ね?」

 

と、結構安い。普通ならもう少し倍のお値段はするはずだが、

 

理 「まさかと思うけど残りの在庫が少ない‥‥のか

   な?」

 

店長「えぇ………香辛料はそんなに使う人も少ないの

   で少なく仕入れるものでそれでいて先に購入

   された方もいらっしゃるのでそれを踏まえて

   という事ですね………」

 

理 「ついでに一括で購入してくれるから安くして

   くれてるってのもあるのかな?」

 

店長「えぇそういうことですね………」

 

それを聞いた理久兔は仕方ないと思いながら納得して、

 

理 「そんじゃそれだけ購入させて貰うよ」

 

店長「ありがとうございます君領収書を!」

 

店員「はっはい!」

 

店長に言われた女性店員はすぐさま領収書を書きに走っていった。

 

理 「それじゃこれだけ払えばいい?」

 

理久兔は40万プラスのチップとして2万程プラスして渡す。

 

店長「ありがとうございます♪」

 

店員「すいませんこちら領収書です!」

 

店員が息を切らしながら領収書を理久兔に渡す。

 

理 「ありがとう♪」

 

店長「それと商品の受け取る際にはそちらの領収書

   を店員にお見せください」

 

理 「分かったそれじゃお願いね♪」

 

店長「では引き続きお買い物をお楽しみ下さい」

 

店員「それでは」

 

2人は頭を下げてすぐさま仕事へと取りかかりに向かった。これで理久兎の買い物は終了した。

 

理 「いや~終わった終わった…ん?……どうしたの

   早苗ちゃんそんなに固まって………?」

 

その光景を見ていた早苗は上の空状態だ。目の前でこんな売り買いする人物を見るのは初めてなのだろう。

 

早苗「いっいえ…ただ凄すぎて……」

 

理 「ハハハ♪そうだ折角だから今回の買い物金額

   の支払い俺がやろうか?」

 

早苗「いっいえ!そこまで!」

 

理 「いいよ別に♪どうせ俺はそんなに金は使わな

   いからこういう時に使っておかないといけな

   いからね♪」

 

理久兎の金銭感覚は常人から見れば狂ったレベルだ。基本あまり金銭をそんなに使わないためなのか多く使う癖が強くなっていってる。

 

早苗「えぇ…えっと……それはう~ん」

 

理 「スーパーに案内してくれたお礼だと思って‥‥

   ね♪」

 

早苗「はぁ分かりましたただそれだと此方もお礼を

   したいので家でお茶とお菓子をご馳走させて

   下さい」

 

理 「君は律儀だね~本当に知り合いそっくり」

 

早苗を祝音と重ねて見てしまうが同一人物ではない。子孫だから似ていると思わなければならないがやはり重ねてしまう。

 

早苗「えっとよくは分かりませんがそれなら買い物

   に付き合ってください」

 

理 「おっけ~♪」

 

そうして早苗が買いたい物を大方買い数分後2人は買い物の篭をカートに乗せてレジへと並ぶ。

 

理 「見た感じ今日の晩御飯は鯖の味噌煮?」

 

早苗「はい♪私の同居人達が食べたいとの事でした

   ので」

 

理 「ふぅ~ん…」

 

だいたい食べたいと言ったのは諏訪子でそれを聞いて神奈子が食べたいと言ったのだろうと思った。そして自分達の順番がやって来て店員がレジで商品のバーコードを読み取っていこうとすると早苗が買い物の袋を広げてレジのカウンターに置くと店員はそこに入れていく。そして読み取りが終わると、

 

店員「お会計は6329円です」

 

理 「あぁ~すまんけどこれで頼むわ」

 

店員「はい一万円からですね♪おつりで3671円

   です♪」

 

店員がお会計をしていき自分はおつりを貰うと領収書を取り出して、

 

理 「それとこれ見せればいいって言われたん

   だけど?」

 

店員「あぁ~それは彼方の方に準備してあります」

 

店員が示す方向を見ると荷台につまれたダンボールが約6個ぐらいある。

 

理 「中を確認しても?」

 

店員「はいあっお次の方は少々お待ち下さい」

 

店員がそう言うと自分と早苗を案内する。そして箱の中身を見せると、

 

理 「うん確かに♪無茶ぶりをありがとうね」

 

店員「またのご来店をお待ちしております」

 

そう言い店員は元のレジへと戻っていった。

 

理 「さてと早苗ちゃんのお言葉に甘えてお茶とお

   茶菓子を貰おうかな?」

 

早苗「はい♪では行きましょう♪」

 

そうして早苗に案内されるまま自分はお茶とお菓子を食べに向かうのだった。



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第238話 久々の守矢神社 

早苗に案内され理久兎は町を歩いていく。やがて少し長い階段の前へと案内される。そこの光景を自分は知っていた。

 

理 (何年も時を重ね周りの風景が変わってもここ

   は変わらずか……)

 

早苗「えっとその荷物どうしましょうかね?」  

 

荷台ごと引っ張ってきた荷物だが階段を登れそうもない。そう思った自分は辺りを探しているとブルーシートを見つける。

 

理 「早苗ちゃんこれ少しだけの間だけど借りても

   いいかな?」

 

早苗「いやそれ私達の物ではないので………」

 

理 「まぁちょっと貸して貰うか」

 

そう言い自分はそのブルーシートを1枚荷台のダンボールの上からかぶしてダンボールを見えなくさせると荷台の引っ張り棒に紐をくくり近くの鉄の棒にもくくりつけて固定させる。

 

理 「これで良しそれじゃ行こうか」

 

早苗「天理さん手先が器用ですね………」

 

理 「普通だよ♪」

 

と、そんな事を話ながら階段を登っていき鳥居を潜ると目の前の光景は少し修繕をされている所もあるが、かつてと変わらずの風景がそこにあった。

 

理 「いつぶりかな………」

 

早苗「えっ?何がですか?」

 

理 「ん?あぁ気にしなくていいよただ風情がある

   なぁ~とね………何見てんだ彼奴ら

 

そう言っていると自分は気づいてしまう。いや気づかないのが可笑しいぐらいに目の前の賽銭箱に八坂神奈子が座ってこちらを見ている。しかも隣にはロ‥‥小さな神様の洩矢諏訪子がニコニコと見ている。声をかけたくなるが変に声をかければ正体がバレてしまうため敢えて何も言わず見えないフリをすることにした。たが早苗は、

 

早苗「諏訪子様に神奈子様どうしたんですか?そん

   なにニヤニヤして?」

 

と、自分がいるのを忘れて何時もみたいに言ってしまう。早苗はどうやら少し天然が入っているなと思っていると、

 

八坂「こら!早苗、私達は見えてないでしょ!」

 

洩矢「そうそう!」

 

早苗「はっ!しまった!」

 

早苗はこちらをチラッと見てくる。自分は諏訪子と神奈子が見えてはいるが見えないフリをして、

 

理 「早苗ちゃん………もしかして痛い子?」

 

早苗「ぐふっ!!!?」

 

何か矢印のような物が早苗の背中に刺さったような気がした。しかも演出なのか口から少し血のような物も見えた。

 

理 「ちょっ!悪かった!世の中には色々な個性が

   ある子がいるよね本当にごめん」

 

早苗「ぐふっ!がはっ!」

 

謝罪をするがその優しさが返って早苗の心に心理的ダメージを与えていく。それを見ている諏訪子と神奈子は笑って見ている。

 

理 (彼奴ら…少し弄ってやるか……)

 

と、自分は思っていると早苗は自力で立ち上がり、

 

早苗「てっ天理さ~んお茶をご馳走…します…ね」

 

そう言い早苗はふらふらと歩いていく。これには自分も苦笑いをしてしまう。

 

理 「しかし風情があるなぁー」

 

棒読みでそう言うと神奈子と諏訪子は、

 

洩矢「ちょっ神奈子!理波にそっくりだよ!」

 

八坂「えぇ凄くそっくりね早苗ったらご先祖と同じ

   でこういう男を引っ掻けてくるのね………」

 

と、言っているが理波も天理も全て理久兎という存在であり同一人物だ。ここで自分は少し悪ふざけをしたくなった。

 

理 「う~んそういえばここって何のご利益がある

   のかな?‥‥何かご利益なさそうだな」

 

プッツン!

 

真顔からのその一言で諏訪子の眉間がよる。自分へと殴ろうと諏訪子がグーを作って挑もうとするが神奈子がそれを抑える。それを見た自分は心の中で笑いながら、

 

理 「………そういえば最近俺も年を取ったな無理し

   て若作りしようとする老人ようにはなりたく

   ないなぁ………」

 

プッツン!

 

今度は神奈子が御柱を自分へと向けて御柱を発射しようとするが諏訪子がそれをなだめる。そうして2人を弄って遊んでいると、

 

早苗「天理さんお茶とお菓子をお持ちしましたよ‥‥

   っ!?」

 

早苗は見てしまう。半キレしている諏訪子と神奈子の姿を、

 

理 「あっ早苗ちゃんありがとうね♪移動するの面

   倒だかここで食べていい?」

 

早苗「いっいえ!ここでは止めた方が……」

 

理久兔は諏訪子と神奈子がジーと睨んでいるのを見る。しかも顔ギリギリの超至近距離でだ。

 

理 (もう少し遊んでやるか♪)

 

と、思った自分は早苗のご厚意に反対することにした。

 

理 「いやあまりこんな風景で食べれないからここ

   で食べてみたいと思ったんだけどね」

 

早苗「どうなって知りません………よ?」

 

理 「そんなお茶菓子を食べる前に取られるとか頭

   に湯飲みのお茶やらが落ちてくる訳でもない

   のにさ♪」

 

それを聞いたであろう諏訪子と神奈子の目はキラリと光だす。だがそれは自分の策略でもある事を彼女達は知らぬであろう。

 

八坂「早苗‥‥彼奴をここに座らせて」

 

洩矢「こけにした分は返さないと祟り神として名が

   廃れるってもんだよ」

 

早苗「えっ!?」

 

と、言っている合間にも自分は御要望通りに賽銭箱の段差に座る。早苗も神奈子と諏訪子に言われるがままに隣に座りお茶菓子と熱々のお茶が入った湯飲みが乗っているお盆を自分と早苗の間に置く。

 

理 「しかしこういう風情があるのは良いものだね

   ズズ………」

 

早苗「そうですね………」

 

早苗はお茶を飲んでる理久兔の話を聞きつつ後ろに目をやっていると、

 

洩矢「神奈子、ここは私がお茶菓子の大福を盗るか

  らお茶をぶっかけちゃって」

 

八坂「いいわよ‥‥は早苗はこいつの注意をそらして

   ちょうだい」

 

早苗「えっえぇ……」

 

もう早苗の表情はどうしてこうなったの表情だ。自分は今も心の中で笑いながら、

 

理 「早苗ちゃんどうしたの?」

 

半分ぐらいまでお茶を飲んでお盆にのせると、

 

早苗「いえ…えっとやっぱり場所を……」

 

と、言っていると諏訪子がこっそりと手を出して大福を取ろうとすると、

 

バチんっ!!!

 

洩矢「痛った~~!!」

 

大福を取ろうとした瞬間、諏訪子の手の甲へただめ押しをする。ちょっと強烈目にやったため諏訪子の手は真っ赤になっていた。

 

理 「この季節でもう蚊が出るんだね」

 

と、言っているが実際は蚊を叩いたというのは嘘で完璧に諏訪子の手を狙ったというのが事実だ。

 

八坂「今度は私の番ね………」

 

神奈子が熱々のお茶をこっそりと取るとそれを理久兎の頭にこぼしてやろうかとひっくり返そうとした瞬間、自分は当たるまいと思いながら、

 

理 「あっそろそろ時間だな」

 

ゴスッ!

 

八坂「熱っつ!」

 

理 「ん?ぷっ何かあっ当たったかな?」

 

大福を口にいれて一瞬で立ち上がると頭に湯飲みが当たるがそれが結果的に入っている熱々のお茶が神奈子に振りかかる。神奈子が熱いと言った時、自分はもう限界で笑いたくなった。

 

理 「く、ふふふ……早苗ちゃんそろそらおっ俺はく

   くくく…行く……よ♪」

 

早苗「天理さん何でそんなに笑いを堪えているので

   すか!?」

 

理 「くっいやハハハそれとささっきから俺にいた

   ずらしようとしてる神奈子と諏訪子もまたい

   つか会おうね♪」

 

それを聞いた3人は驚いた表情をした。何せ早苗は自分に2神の事を言っていない。なら何故知っているのかと、

 

早苗「待ってください天理さん何で2人のこ………あ

   れ!?」

 

だが目の前にいた筈の理久兔は早苗達の目の前から忽然と姿を消した。早苗は直ぐ様階段の下を見るが理久兎はもういなかった。

 

洩矢「神奈子‥‥まさかあれって!」

 

八坂「私らの事を知っているまさか理波か彼奴は見

   えててわざとやりやがったわね!」

 

早苗「えっ!理波さんって数億年昔に出会ったてい

   うあの!?」

 

洩矢「……うん…まさか理波が生きてたなんて」

 

八坂「彼奴………まさか妖怪?」

 

と、3人は疑問に思うばかりだった。そして直ぐ様そこから離れた理久兎は荷台に足をかけてすいすいと移動しながら、

 

理 「さぁてと帰ってカレー作らないとな………」

 

そんな事を呟きつつ先程の路地裏までダッシュで向かうのだった。



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第239話 帰還と覚悟と………

台車を運搬して最初の路地裏へと戻ると目を積むって意識を集中させて、

 

理 (亜狛、耶狛、聞こえるか?)

 

亜狛(聞こえますよ)

 

耶狛(マスター帰るの?)

 

理 (あぁ裂け目を開けてくれや)

 

と、頭の中でで会話をすると目の前に裂け目が広がる。その先には亜狛と耶狛が立っていた。荷台の荷物を裂け目へと入れて自分も入ると同時に裂け目は閉じる。

 

理 「ただいま~いや~楽しかった」

 

亜狛「マスターまた何かしてきたんですか?」

 

耶狛「ふんふん……‥…何か甘い香りがする?」

 

と、耶狛の異常すぎる嗅覚で自分の匂いを察知する。恐らく貰った大福の匂いだろう。

 

理 「あぁ~さっき人助けしたらお礼に大福をくれ

   たから食べてきたよ♪」

 

耶狛「いいなぁ~マスターだけずるいなぁ~」

 

理 「ハハハまた今度作ってやるからそれまで我慢

   な♪」

 

と、言うが耶狛は頬をぷくーと膨らませる。そうとう食べたかったのだろう。

 

亜狛「耶狛それだとお空のお手本にならないぞ?」

 

耶狛「だよねぇ………」

 

お空のお手本になれるように頑張ってはいるようだが時々その幼さが出てくるのが残念な所だが逆にマスコットの可愛らしさがあって良いものだ。

 

理 「ハハハ今度作ってやるから………な?」

 

耶狛「分かった………」

 

理 「よし偉い偉い………」

 

そう言い耶狛の頭を撫でると耶狛は気持ち良さそうに尻尾を左右に振る。

 

理 「さてとカレー作りの続きといきますかね」

 

亜狛「耶狛、俺らもやることをやろう」

 

耶狛「うん♪」

 

そうして亜狛と耶狛は作業に戻り自分は厨房へと向かいカレー作りの続きをするために向かうのだった。向かっていると黒の姿が見える。

 

理 「おっ黒♪」

 

黒 「ん?あぁ主か何処かに行ってきたのか?」

 

黒が聞いてくると理久兔は笑いながら、

 

理 「あぁ♪スパイスを買いにね♪」

 

黒 「それだけじゃないだろ?何かあったか?」

 

理 「どうしてそう思うんだい?」

 

黒 「主が出掛けたのは今から約3時間前程と予測

   すれば速く帰ってくる主にしては珍しすぎた

   からな」

 

流石は黒だ。段々と勘が鋭くなってきている。

 

理 「ちょっと人助けしたらお茶をご馳走されて遅

   くなったんだよね♪」

 

黒 「ほう………」

 

理 「あっ忘れるところだった黒!俺は厨房に戻る

   よ最後の仕上げしないといけないから」

 

そう言い理久兔はそこから去るが黒は理久兎の後ろ姿を眺めて、

 

黒 「…女が絡んでやがるなありゃ……」

 

と、黒は呟くのだった。そして理久兔は厨房へと行くと容器にスパイスを入れて調合させていく。

 

理 「さてとスパイスの調合を始めるかえ~と確か

   チリを少々でクミンとカルダモンを加えてそ

   れでコリアンダーオールスパイスターメリッ

   クを入れてと………う~ん♪カレーのスパイス

   のいい香りだ♪そしたらバターライスの準備

   をしないと………」

 

と、理久兔が料理をしている外では、

 

さと「……………………」

 

さとりがジーと扉を少し開けて理久兔を見ていた。

 

さと「はぁ~……」

 

と、深くため息を吐いた。そんな事をしていると、

 

黒 「何やってんだお前?」

 

さと「ひゃっ!?くっ黒さんですか……」

 

そんな反応をするさとりを見た黒は呆れながら心の声で、

 

黒 (何時までも主の姿、見てないでそろそろ行動を

   移してみたらどうだ?)

 

さと「いえ………そうしたいのはそうしたいんですで

   すが恐いんです私達は心を読んで安全を確保

   していき行動に移しますですが理久兎さんは

   心が読めなくて………」

 

それを聞いた黒は更に呆れながら、

 

黒 (はぁ良いことを教えてやるよ主はさっきまで外

   に行ってらしいが俺の勘じゃどうも女が絡んで

   るぞありゃ……)

 

さと「え………まっまさか理久兔さんに限ってそれは

   ないですよ!」

 

さとりは酷く動揺をしていた。冷や汗を流してまで、

 

黒 (まぁあくまで勘だそれにやるなら今がチャンス

   だと思った方がいいかもなここ最近になっ主は

   地上で騒ぎを少し起こし過ぎたいずれ主の存在

   に気づく奴が現れるそうなればライバルが出る

   ぞ?主を慕う奴は聞いてる限り多いからな)

 

さと「……………」

 

さとりは黙るしかなかった。思い人を取られるのはとても辛い。だが心を読めないためどう動けばいいのか分からず怖くなりあたふたして躊躇ってしまう。それが今の現状ななだから。

 

黒 (俺はこいしみたいにフォローは出来ないから言

   えないかもしれないけどよこいしは主とお前が

   くっつけば良いのにとか言ってる他にも亜狛に

   耶狛そしてお燐やお空‥‥はよく分からんが皆は

   こいしと同じとだけ言っておく)

 

さと「…そうですか……」

 

黒 (少しは挑んでみろ何だっけかなぁ‥‥あぁ小説~

   だったか?のキャラようによ)

 

さと「黒さん私、少し心の整理をしてきます」

 

黒 (あぁそうした方がいい特に亜狛や耶狛はあの鈍

   感野郎に女について頭を悩ませてるみたいだか

   ら少しは驚かせてやれ)

 

さと「驚かせれる事は出来ないかもしれませんです

   が気持ちのけじめをつけたい………それは確か

   です」

 

数十年、理久兎を思い続けさとりはこの気持ちに決着をつけたいとそう思った。それには黒も微笑んで、

 

黒 (そうか良い答えが来ると良いな)

 

さと「はい♪」

 

と、言っていると厨房の扉が開かれ理久兎が出てくる。

 

理 「あれ?2人が一緒なんて珍しいね♪」

 

黒 「あぁ本が面白いのかと聞きたくてな…」

 

さと「えっえぇ…」

 

理 「ふぅ~んあっそれと数時間したら夕飯

   だから覚えておいてね」

 

理久兔がそう言うと2人は頷いて、

 

さと「分かりました」

 

黒 「あいよ」

 

それを聞いて確認した理久兎は体を伸ばして、

 

理 「そんじゃもう少し俺は厨房に籠るから皆にも

   伝えておいてね♪」

 

そうして理久兔は兎厨房へと入りカレーの火加減を見つつカレーを作ることにした。外の2人は、

 

黒 (そんじゃ頑張れや)

 

さと「はい……」

 

と、さとりは気持ちを整理させ気持ちとの決着をつけるために部屋へと戻るのだった。そして夕飯のカレーはやはり耶狛とお空が乾杯もおかわりしたのは言うまでもない。



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第十六章 夢に来たりし災い
第240話 異変は訪れる


理久兎は何気ない日常を過ごしていた。しかしまた裁判所から要請が届き理久兎は裁判所へと訪れることとなった。

 

理 「……なぁ映姫ちゃんその右頬どうしたの?」

 

映姫「ゴホンッ!」

 

何故か右の頬を怪我している映姫に聞くと映姫は1回咳をする。

 

映姫「気にしないで下さい少し事故が起きただけで

   すので……」

 

理 「あっうん‥‥それで?俺を読んだ理由について

   聞きたいんだけど何があったの?」

 

呼ばれた用件について聞くと映姫は真剣な表情になる。

 

映姫「理久兎さん2、3年前程に地獄から抜け出し

   た怨霊達については覚えてますか?」

 

理 「あぁ~覚えてるよ…ん?何でまたその話なん

   だ?」

 

何故にそんな数年前の話をするのか理由を聞くと、

 

映姫「その怨霊達が地獄から抜け出した方法につい

   てようやく人手が回るようになったので捜索

   したんですそしたら明らかに誰かに仕組まれ

   て抜け出した痕跡が見つかりました………」

 

理 「何?つまり抜け出したのは自然的ではなく意

   図的に仕組まれたということか?」

 

映姫「はい……」

 

理 「でもよ怨霊達を脱獄させて何か意味あるのか

   よ?」

 

たかが生前に重犯罪を犯した程度を怨霊を逃がして意味があるのだろうか。映姫はお茶を一口飲んで、

 

映姫「………実は抜け出した罪人達は3体ではなく実

   際4体というのが正しいです」

 

理 「4体?」

 

映姫「はいしかもその4体目は理久兎さん達が管理

   している灼熱地獄から抜け出した罪人です恐

   らくその罪人を逃がすためのフェイクに3体

   逃がしたのかと……」

 

理 「それって結構な大罪人だぞ?いったいどんな

   罪を持ってるんだ?」

 

自分達の管理している地獄、灼熱地獄は八大地獄で厳しさは約3番か4番ほどの厳しさを誇る。何せ何千何万度という炎の中で罪を償うからだ。

 

映姫「はい‥‥かつてその者は平安京の都で貴族達を

   呪詛で苦しめ呪殺し続けた男です」

 

理 「それって俺が過ぎ去った後の都でか?」

 

映姫「はいその罪人は今は忘れ去られ禁忌となった

   呪詛を使い続けました故に死んでこちらに来

   た際に灼熱地獄へと落としたという記録を見

   つけました」

 

理 「そいつはすげぇな…呪詛っていえば陰陽師達

   と敵対してた呪術士ってところか?」

 

かつて理久兎がいた平安京での事を思い出していた。遠き昔に晴明が話した陰陽師達の事情やらをだ。

 

映姫「えぇ合ってますがしかしその男は本来なら呪

   術士ですら使わなくなった呪詛の呪術蟲毒や

   狗神といった呪詛を作り続けそれ故に他の呪

   術士からも恐れられました」

 

理 「どれも高度な呪詛ばっかだなぁおいおい………

   で?つまりそいつを狩れば良いって事なんだ

   よなつまり外界か?」

 

また外界辺りにでもいるだろうと予測したが映姫は首を横に振った。

 

映姫「いえ恐らくその大罪人は外界ではなく必ず幻

   想郷の何処かにいる筈です」

 

理 「どうしてそう言いきれるんだ?」

 

映姫がそこまで言い切れる理由が理久兎には分からなかった。だが映姫は核心を示した表情で、

 

映姫「理由それはその男の怨みの対象が今私達がい

   るこの上つまり幻想郷にいるからです」

 

理 「怨みの対象ねぇ………おいそれまさか!」

 

まさかと思い映姫に聞こうとすると理久兎が全て言う前に映姫は首を縦に振った。

 

映姫「はいその男の怨みの対象は安倍晴明でですが

   今は安倍晴明はいる筈がありませんしかし代

   わりとなる人物‥‥安部晴明の子孫、葛ノ葉蓮

   がいるんです理久兎さん」

 

理 「晴明の奴は余計な事をしたな………」

 

と、理久兎は思った。だが葛ノ葉蓮に関して記憶が確かなら本来外界にいる筈だと、

 

理 「‥‥でもよ映姫ちゃん幻想郷の結界はかつて俺

   が設計した通りならば外からの干渉は不可能

   の筈だがそれなら何故に葛ノ葉蓮が迷い込め

   るんだ?」

 

映姫「それは私にも分かりませんですが何かに影響

   されているとしか………」

 

理 「………いや今は後だそれよりも彼奴らの保護を

   しないt……」

 

バンッ!!

 

言葉を言いかけた時だった。突然部屋の扉が勢いよく開かれた。理久兎と映姫は扉の方を見るとそこには息を切らした小町が立っていた。

 

小町「てってへぇんだ!!」

 

理 「なっ!小町が起きてるだと!?」

 

映姫「嘘!?」

 

小町が大急ぎで出てきたのにも関わらず理久兎と映姫はこの反応である。普段からサボって寝ていたりしているためこう思われても仕方ないと言えるが、

 

小町「ちょっと!それどういう意味さ!?ってそれ

   所じゃないんですよ浄瑠璃鏡で地上の博麗神

   社を見てみてください!」

 

小町に言われ映姫は浄瑠璃鏡を出してチャンネルに合わせると映像が流れ出した。その映像には異様な光景が写っていた。

 

映姫「なっこれは!!」

 

理 「どうなってるんだこれ………」

 

理久兎と映姫が見た光景は博麗神社で皆眠っているのだ。「そんなの幻想郷だとね~常識知ってる?かなぐり捨てるものだよ……」と言いたくなるがそんな和やかな雰囲気などではない。辺り一面には妖気が漂いドス黒い霧が覆っているのだ。しかも寝方が明らかに倒れているといった方がいい。

 

理 「これは…蟲毒の派生か……?」

 

映姫「恐らく逃げ出した呪術士によるものかと」

 

映姫はそう言うと理久兎は頭の中で念じて亜狛と耶狛そして黒に語りかける。

 

理 (お前ら!聞こえるか!)

 

亜狛(何ですかマスター?)

 

耶狛(どうしたの?)

 

黒 (何だどうしたんだ?)

 

3人に頭の会話が繋がると理久兎は用件を話す。

 

理 (地上でとんでもない事件が起きてる!お前ら

  3人はすぐに博麗神社へ急げすぐに俺も行く!)

 

亜狛(わっ分かりました!)

 

耶狛(了解だよマスター!)

 

黒 (分かった!)

 

そう言うと3人の会話は聞こえなくなると理久兎は真剣な表情になると、

 

理 「小町、俺を博麗神社に連れていってくれ!」

 

映姫「理久兎さんそれなら私も!」

 

理 「いやいい小町に送らせたら小町共々地獄で見

   張っててくれこういう荒事は俺らの専売だか

   らな♪」

 

それを聞いた映姫は納得したかのように頷くと、

 

映姫「分かりました‥‥小町すぐに理久兎さんを博麗

   神社までお願いします」

 

小町「分かってます映姫様!」

 

理 「それじゃ頼むぞ!」

 

そうして小町の距離を操る能力で理久兎は地上へと急いで向かうのだった。



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第241話 再び交わる時

理 「ありがとうな小町お前は戻っていてくれ‥‥」

 

小町「理久兎さんくれぐれもお気をつけて………」

 

小町は忽然と目の前から姿を消した。それを確認した理久兎は後ろを振り返ると木々から亜狛と耶狛そして黒が飛び出してくる。

 

亜狛「マスターいったい何が起きていると言うので

   すか!?」

 

耶狛「このドス黒い妖気‥‥気味が悪いよ」

 

黒 「あぁまったくだ」

 

3人がそう言うと自分はこの事について話した。

 

理 「今回この事件を起こしたのは地獄から逃げた

   大罪人なんだが説明する時間が惜しい!まず

   は博麗神社へいくぞ!」

 

亜狛「分かりました!」

 

耶狛「了解だよ!」

 

黒 「あぁ!」

 

理久兎の号令で3人は奥へ…博麗神社へと進んでいくのだった。博麗神社に着くとそこには浄瑠璃鏡で見た光景が目の前にあった。

 

亜狛「マスターこれを大罪人がやったんですか?」

 

耶狛「皆………寝てるの?」

 

黒 「どうだかなだ……」

 

倒れている人物達は博麗の巫女、博麗霊夢を筆頭に今回のターゲットであろう葛ノ葉蓮や黒のお気に入りの霧雨魔理沙、冥界の住人西行寺幽々子にその従者や親友の八意永琳に照夜、妹紅とその友人?や文に何故か狼牙そっくりの女性にゲンガイと同じような雰囲気の少女そして自分の愛弟子である八雲紫までもが倒れていた。

 

理 「紫‥‥こんな形でまたお前に触ることになると

   はな………亜狛!耶狛!黒!御座でもひいてこ

   の場で寝ている皆を寝かせろ!」

 

亜狛「分かりました!」

 

耶狛「うんっ!」

 

黒 「任せろ!」

 

3人は御座をひくとそこに皆を寝かせていく。自分は紫を抱き抱えて御座に寝かせる。

 

理 「………寝息はあると考えるとまだ生きてはいる

   かな?」

 

辺りに倒れているメンバーの状態を確認していると、

 

? 「えぇ少なくともまだ皆さんは生きてはいます

   よ理久兎さん」

 

自分に語りかける女性の声がした。声のした方向に顔を向けて、

 

理 「そこにいるのは誰だ」

 

と、言うと目の前の賽銭箱に1人の女性が座っていた。だがその女性を知っていた。大人びてはいるが変わらないその顔に平たい胸、信念を持つその目の女性を……

 

理 「ふっ久しいな…晴明……」

 

そう目の前にいたのは理久兎が認めた数少ない友人でありもうこの世にいない筈の女性…安倍晴明だ。

 

晴明「えぇ♪こうやって貴方と話すのは何千年の

   時以来ですね♪理久兎さんいえこう言った

   方が良いですか?深常理久兎之大能神さん」

 

理 「あぁ…本当だな…それと長いからその名前は

   止めてくれ……」

 

もう会うことはないだろうと思っていた友人とこうして巡り会えた事は奇跡としか言いようがない。基本奇跡を信じない自分ですらも今回は奇跡だと信じざる得ない。すると亜狛と耶狛そして黒が理久兎の元にやってくる。

 

亜狛「マスターこちらは終わり……誰ですか

   貴女!?」

 

黒 「敵か……」

 

耶狛「待って!スンスン……この匂いは……あぁ~!

   まさか晴明ちゃん!?」

 

耶狛が晴明かと聞くと楽しそうに微笑みながら、

 

晴明「はい♪お久々です亜狛さん耶狛さん♪」

 

耶狛「お久々~♪」

 

耶狛は晴明の匂いを覚えていたようだ。耶狛は嬉しさのあまり晴明の両手を自分の両手で握る。

 

黒 「なぁ主よあの女は?」

 

理 「黒は知らなかったなあの子は安倍晴明‥‥俺が

   唯一認めた人間の1人だよ♪」

 

黒は顎に手をおいて興味深そうに、

 

黒 「ほぉ……主が認めた人間か……」

 

理 「とりあえずお前ら今は後だ晴明さ何が起きて

   るか教えてくれるか?」

 

理久兎は説明を求めると晴明はそれに答えた。

 

晴明「なら話しますねまず今回の元凶それは理久兎

   さん達が追っている標的その名前は東盧(ひがの)鷺麿(さぎまろ)

    という男でしょう……」

 

理 「何だそのふざけた名前は‥‥いや今は後だなそ

   いつが地獄から抜け出した罪人であっている

   よな?」

 

晴明「はい………禁忌となった蟲毒の呪術を使う頭の

   おかしい奴は彼奴しかいませんから」

 

映姫の読みと自分が予測した蟲毒というのは当たった。だが晴明の言うとうりこれを使うのは本当に狂ってるとしか言いようがない。すると耶狛が理久兎と晴明に、

 

耶狛「ねぇ蟲毒って何?」

 

と、聞いてくると理久兎と晴明はそれに答えた。

 

理 「まぁ~分かりやすく言うと殺し合いだな壷の

   中にムカデや蛇といった毒を持つ生物達をい

   れて中で殺し合いさせるんだよ……それで…」

 

晴明「淘汰していって最後に残った1匹を呪術に使

   うんです」

 

理 「しかもその蟲毒の真っ最中ってとこか………」

 

晴明「はい……」

 

黒 「どういうことだ?」

 

亜狛や耶狛それに黒はどういうことかという事が分からなかった。

 

理 「つまり壺に入れる生物達はここで寝ている連

   中それで壺の代わりは………」

 

晴明「本来は生ある者達の安息の地‥‥夢でその呪術

   が執り行われています」

 

まとめると蟲毒をするには毒を持った生物とそれを収める壺が必要になる。それつまりこの場で寝ている全員が蟲毒の材料となる蟲、そして壷の代わりとして夢を使ってこの場の全員の意識を閉じ込めているということだ。

 

耶狛「でも思うんだけどこんな大それた蟲毒なんか

   して意味があるのかな?確か私達の追ってる

   罪人って葛ノ葉蓮に復讐しようとしてるんだ

   よね?言い方は悪いけど私だったらピンポイ

   ントでその標的を殺るけどな?」

 

耶狛の言い分は最もだ。確かにこんな事をして意味があるのかが分からない。だが晴明だけは知っていた。

 

晴明「‥‥‥東盧鷺麿はこの世で憎んでいる人物は2人

   いるんです1人は私そしてもう1人は……」

 

晴明は何故か自分の方を見ると、

 

晴明「理久兎さん貴方です………」

 

それを聞き自分は驚くが亜狛と耶狛そして黒はまたかといった表情で、

 

亜狛「ま~たマスターですか……」

 

耶狛「マスター何やったの?吐いた方が楽だよ?」

 

黒 「自首は大切だぞ?」

 

理 「俺!?そんな奴に何かした覚えないけ筈なん

   だけどな?」

 

読者様なら分かると思うがこれまでで理久兎はその男と関わったことは一度もない。だが晴明は何故鷺麿が憎んでいるかという事の説明を始める。

 

晴明「理久兎さんは確か三位に上がるのに一部の貴

   族達の悪政を暴いたんですよね?」

 

理 「あぁ‥‥と言っても少し広い家に住みたかった

   だけなんだけどね………」

 

晴明「その鷺麿は理久兎さんが暴いた貴族の息子だ

   ったといえば………」

 

理 「えぇ~~~~」(´゚д゚`)

 

どうやら悪政を暴いた事がこの事に繋がったようだ。それは恨まれても仕方がない。

 

晴明「しかも鷺麿は数年後にある男の弟子となりま

   した‥‥それが蘆屋道満です」

 

理 「えっと……誰だっけそいつ?」

 

最早、蘆屋道満の事は記憶の片隅にも残ってはいないようだ。つまりそれ程興味のない人間だったと言うことだろう。

 

亜狛「マスターほらあの時自分達を平安京から追い

   出すきっかけを作ったあの男ですよ!」

 

理 「あぁ~確かたかが一文で癇癪起こした竹中君

   ね!」

 

亜狛「誰ですかそれ!?じゃなくてほら!あの陰気

   臭かった陰陽師ですよ!」

 

そう言われ思い出していくと「なんかそんな奴いたなぁ~」程度に思い出してきた。例えると卒業後にクラスの写真を見て地味な男子を見た瞬間に思うそんな感じだ。

 

理 「あぁ~うん何か地味に思い出してきたなそれ

   で?そんな萩原くんの事は置いておいて俺と

   この面子にどう関係があるんだ?」

 

もう名前を間違えているが亜狛と耶狛そして黒と晴明はもうツッコまないことにした。

 

晴明「コホンッ!それで関係というのは言ってしま

   えば蓮と同じです」

 

理 「つまり復讐しようとしても俺が死んでると思

   っているからこいつらで復讐って事か底辺以

   下が考えそうなことだ………」

 

晴明「それで理久兎さん改めてお願い致します共に

   東盧鷺麿の野望を………」

 

と、晴明は頭を下げながら頼みを言おうとする前に自分は晴明に、

 

理 「なぁ晴明1つ聞かせてくれ……」

 

晴明「……なんですか?」

 

理 「晴明は今この少年………葛ノ葉蓮の守護霊して

   いるのか?」

 

理久兎は疑問に思い聞くと晴明は首を縦に振って、

 

晴明「はい‥‥今の私が守るべき人間です♪」

 

それを聞いた理久兎はニヤリと笑うと、

 

理 「友人の頼みなら決まりだな♪亜狛に耶狛に黒

   お前らはここで寝ている奴等と俺が夢に行っ

   ている間、俺の体を守っていてくれ」

 

亜狛「マスター行くんですか?」

 

耶狛「それだったら私達も!」

 

と、耶狛が言おうとすると黒が耶狛の前に手をかざして止める。

 

黒 「ここは主に任せようそれに俺らが行った所で

   今の俺らはお尋ね者だそれなら死んだと思わ

   れている2人が行った方が丁度いい」

 

黒の言うとうりだ。亜狛と耶狛は行方不明として扱われ黒に限っては顔がバレている。そんなのが行けば混乱するはずだ。

 

理 「分かってんじゃん黒♪」

 

黒 「あぁ♪」

 

それを聞いた耶狛は納得して、

 

耶狛「マスターちゃんと帰ってきてね♪じゃないと

   さとりちゃんが悲しむよ♪」

 

理 「帰っては来るが何でさとりなんだ?」

 

耶狛「それはねぇ~…ムグッ!!」

 

亜狛「つまり皆、悲しむからって言いたいん

   だよな?そうだよねな耶狛?」

 

亜狛が力強く言うと耶狛はコクコクと首を縦に振るう。

 

黒 「まぁ主よこっちは任せておけ」

 

理 「あぁ頼んだよ♪それじゃ晴明さっそく戦地へ

   と赴きますか!」

 

晴明「では術式のやり方を教えますね………」

 

そうして理久兎は晴明に術式を教えてもらい少し離れた林の中で術式を書くと、

 

理 「それじゃ任せるぞ」

 

亜狛「いってらっしゃいませマスター!」

 

耶狛「紫ちゃん達を救ってきてね♪」

 

黒 「こっちは俺らでやるからよ……」

 

理 「あぁ任せ……ZzZZzZ」

 

バタン……

 

理久兎は眠りその場に倒れる。そして晴明は、

 

晴明「それじゃ私も行きますね♪」

 

微笑みながら言うと晴明はその場から姿を消すのだった。そうして晴明と共に夢へと向かうのだった。

 

~夢の世界~

 

理久兎と晴明は今いる場所は博麗神社ではなくそこに晴明は1度だけ来たことのある場所であり理久兎にとっても馴染み深い場所、天狗の里だった。

 

晴明「理久兎さんここは夢の世界の天狗の里ですね

   ………理久兎さん?」

 

晴明が呼び掛けるが理久兎の返事はない。すると理久兎は少し歩くと一軒の家で立ち止まる。

 

晴明「理久兎さ…………ん!?」

   

ドガーーーーーン!!

 

何と理久兎は拳を構えて目の前にあった一軒の家を破壊した。

 

晴明「理久兎さん何しているんですか!?」

 

と、晴明が大声で言うと理久兎はニヤリと笑って、

 

理 「さぁ晴明ちゃんよ始めるぞ雑魚妖怪共の殲滅

   をなぁ!一匹残らず徹底的に塵すら残らぬよ

   うに根絶やしにしてやろうじゃねぇか!」

 

先程とはうって変わって荒々しい口調でまるで別人のようだった。これには晴明も、

 

晴明「へっ!?」

 

と、マヌケな声をあげてしまうのだった。



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第242話 あの頃は若かった

目の前にいる理久兎がまるで別人かのように豹変した事に晴明は驚いていた。

 

理 「どうしたんだ晴明?鳩が豆鉄砲食らったかの

   ような顔してよ?」

 

晴明「りっ理久兎さん………貴方本当に理久兎さんで

   すか!?」

 

荒々しい口調は先程の物腰柔らかな口調と比べると似て非なる。

 

理 「of course(もちろん)!深常理久兎で合ってるぜ晴明♪」

 

晴明「さっきまでとは全然違う……」

 

理 「ただよ~何でか分からないが力や活力が溢れ

   てくるんだよなぁ♪」

 

晴明「まさか肉体から離れたせいで精神が若返った

   とでも言うんですか!?」

 

もうお気づきの読者様はいるかも知れないが今の理久兎の破天荒や荒々しさそして常識などかなぐり捨てたかのような行動それら含めてあの頃の若々しい理久兎に戻っている。基本は肉体年齢=精神年齢となっているが肉体と言う概念が夢の世界で消えたため肉体年齢≠精神年齢となっている。つまり縛り付ける肉体が無くなったため精神だけとなったこの夢の世界限定で理久兎は若返ったのだ。

 

理 「まぁよく分からんが今ならあのロリBBAに

   下克上仕掛けられそうだな~♪」

 

手をグーパーしながら自身の母親の千に下克上を仕掛けられそうだとと楽しそうに言うと、

 

晴明「理久兎さん!今貴方と私にはやるべき事があ

   るでしょうお忘れですか!」

 

と、流石の晴明も理久兎を止めるためにツッコミをいれると理久兎はケラケラと笑って、

 

理 「あぁ~分かってるぜ♪でもよ晴明~お前戦う

   道具やらはあるのか?」

 

晴明「一応は式神達はいますが‥‥理久兎さんは?」

 

理 「それがよ何時も持ち歩いてる断罪神書が無い

   んだよな~」

 

どうやら夢の世界に断罪神書は持ち込めなかったようで今のところ武器は現地調達をするしかないのだ。

 

理 「はぁとりあえず武器を調達するぞ………」

 

そう言うと自分は歩き出すと、

 

晴明「待ってください理久兎さん!」

 

晴明も自分の後をついて行くのだった。数分歩くととある大きな蔵の前にやって来た。

 

理 「俺の記憶が確かなら………」

 

そう言い扉に手をかけるが、

 

ガチャ!ガチャ!

 

硬い鉄の扉には南京錠が掛けられていて入れない。普通なら諦めるか鍵を探すための謎解き的な事をするのだがそんな事をせず自分は息を吐く。

 

理 「はぁ~……………」

 

晴明「理久兎さん?」

 

理 「ホワアチョ!!」

 

ドゴンッ!

 

晴明  ( ; ゜Д゜)

 

何とまさかのハイキックで硬い鉄の扉を吹き度したのだ。この破天荒を見た晴明は口をポカンと開けてしまう。そして理久兎は壊した扉から中へと入ると晴明も中へと入る。

 

理 「おぉ~やっぱり対して変わってないな♪」

 

晴明「今の理久兎さんに常識が通じない事は分かり

   ましたがこれまた見事な武器庫ですね」

 

蔵の中には刀やら弓やらといった多彩な武器が納められていた。理久兎は刀やらを手に持つと、

 

理 「晴明、好きな得物を持ってきなどうせ夢の中

   なら壊しても盗っても犯罪にはならねぇよ」

 

晴明「えっなら弓と矢に矢筒を持っていきますね」

 

晴明がそう言うとあまりの時代の遅さに鼻で笑ってしまった。

 

理 「ふっ時代遅れめ♪」

 

晴明「何か言いました?」

 

理 「いや何も?」

 

晴明は弓と矢が大量に入った筒を背中に背負う。

 

晴明「準備は出来ましたよ理久兎さん………」

 

理 「よしなら行くか!」

 

理久兎は腰に刀を2本帯刀して晴明に近づくと晴明は変な匂いに気がついた。その臭いは理久兎から発せられている。

 

晴明「理久兎さん何ですか?この鼻につくような異

   臭は………」

 

理 「さぁ♪ただ近代革命の進歩とだけは言ってお

   くよ」

 

晴明「よく分かりませんがまぁいいでしょう理久兎

   さん急ぎましょう!」

 

理 「そうだなさっさと行くか‥‥は行って敵対者を

   全員を塵すら残さず根絶やしにしてやらなぇ

   となぁ」

 

(ピー)ガイ台詞を言うと自分は晴明と共に紫達を探すために武器庫から出る。

 

晴明「それと理久兎さんあまり貴方の能力は使わな

   い方が良いと思いますよ?」

 

理 「ん?どうしてだ?」

 

どういう事か分からず晴明に聞くと、

 

晴明「夢というのはとても脆いものなんです貴方が

   手加減を忘れて本気を出そうものなら夢は崩

   れてしまい私達もそうですが眠っている者達

   も2度と目覚めないでしょう………」

 

つまり本気は本気でも本当のガチでやれるなと忠告を貰った。自分の目的は皆を救うのが目的であってその忠告は守るしかない。

 

理 「あぁ~まぁ手加減してやれって事だな程々に

   使うから大丈夫だ♪」

 

晴明「それなら良いです」

 

理 「そんじゃおそらく紫ちゃん達は~うんこっち

   だな行くぞ晴明!」

 

晴明「理久兎さん待ってくださいよ!!」

 

自身の背中に生える龍翼を羽ばたかせ晴明は昔と同じように朱雀を召喚するとその背中に乗って空へと飛んでいった。

 

神様、少女移動中……

 

自分と晴明が飛んでいくと、とある物凄いぐらいに広い荒れ地へと辿り着く。そこは自分も晴明も見たことのない場所だ。だがその荒れ地には無数の妖怪はたまた超巨大な妖怪やらが蠢いていて奥の方では1人の男性が少女の首に刀を構えている。片やその逆の方では倒れている妖怪達がいるがそこにいる殆どが理久兎の友人やらだ。しかも刀を地面に突き刺して葛ノ葉蓮が膝をついてそこに巨大な骸骨の妖怪の握り拳が振り下ろされそうとさていた。

 

晴明「理久兎さん!」

 

理 「分かってる行くぞ……」

 

理久兎と晴明は急滑空してその場へと飛ぶ。すると膝をついている少年葛ノ葉蓮は大声で、

 

蓮 「霊夢を…皆を助けるまでは…死ねないんだ!」

 

そう言ったと同時に巨大な骨の妖怪は拳を握り振り下ろしてくる。だがそこに理久兎が立ちふさがる。

 

理 「よく言った少年…後は俺らに任せろ……」

 

ガシッ!!

 

巨大な骨の妖怪の攻撃を理久兎は右腕だけで抑えた。そこに晴明の弓による攻撃が放たれ骨の巨大妖怪の目にヒットして後ろへと下がった。

 

蓮 「えっ……!?」

 

その場の全員は驚きの顔をしているのが理久兎から見ても分かる。後ろで膝をついている蓮ですら驚いていると。そして遠くの方で怒りを覚えていく顔へとなっていくが理久兎と晴明の近くで1人の妖怪……いや理久兎の自分の愛弟子が口を開いた。

 

紫 「おっ御師匠様……」

 

理 「待たせたな…てめぇら……」

 

晴明「まったく……」

 

こうして理久兎と晴明はこの乱戦に参加したのだった。

 



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第243話 全盛期 理久兎の策略術

蓮 「せっ晴明さん!?それ‥‥貴方は!!」

 

と、蓮が言っているが自分より遠くで少女を人質にして威張っている男性に覇気を漏らしながら睨む。すると紫や色々な妖怪達が口を開いて、

 

紫 「何で御師匠様がここに!?」

 

萃香「もう理久兎は死んでるのに‥‥これ幻覚!?」

 

幽香「でも本当に………貴方なの?」

 

文 「もう見れないと思っていた背中をまた見れる

   なんて………」

 

と、夢を見ているかのようにそう言う。実際本当に夢を見ている訳だが……だが相手陣営の妖怪達から微かに声が聞こえ始める。

 

妖怪「おっおい理久兎だって?

 

妖怪「バカいえ!あいつはもう死んでる筈だ!

 

妖怪「そうだはったりだ!

 

等々と聞こえ始めた。すると理久兎はニヤリと獰猛な笑みを浮かべると、

 

理 「我が存在は夢でも…幻でもない…!

   全ては血肉を持った現実だ!!

 

妖怪「ひっ!」

 

一言、一言に覇気を纏わせ叫ぶと相手陣営の妖怪達は若干だが怯んで後ろへと下がる。

 

晴明「相変わらずの凄さですね………」

 

隣に立つ晴明も若干だが顔を引きつらせていた。

 

理 「このぐらい出来ないと総大将は名乗れねぇよ」

 

と、昔を振り返ってそう思っていると自分が睨んでいた男は怒りの形相で叫んだ。

 

男性「深常理久兎ォォォォ!!

   安倍晴明ェェェェ!!」

 

理 「うわぁ晴明あいつか?」

 

理久兎は若干引いて晴明に東浦鷺麿は彼奴かと聞くと、

 

晴明「えぇ…彼奴が東盧鷺麿です……」

 

どうやらあの男性が自分が追っているターゲットらしい。鷺麿は巫女服の少女いや博麗霊夢の首に刀を構えて、

 

鷺麿「貴様らに受けたこの痛みを一時も忘れた事は

   ない!貴様らが憎い!憎いぞ!!」

 

憎悪に身を焦がした者を自分は何度か見たことがあるがここまでやる奴は理久兎も初めてだ。だがそんな事よりも怒りに身を任せている奴の人質になっている博麗霊夢の身が危ない。

 

理 「晴明さ聞きたいんだけどお前はここから彼処

   まで何秒で行ける?」

 

晴明「ざっと5秒あれば♪」

 

理 「なら俺が隙を作らせる合図は物凄い音が出た

   のなら博麗霊夢を救出しろ」

 

晴明「えぇそうさせてもらうわ………」

 

そう言うと理久兎はまた獰猛な笑みを浮かべゆっくりと歩いていく。それを後ろの仲間は心配するがお構いなしだ。

 

理 「なぁ~え~と確か…詐欺師だっけ?」

 

と、鷺麿に詐欺師と呼ぶと鷺麿は額に血管を浮かべて、

 

鷺麿「誰が詐欺師だ貴様!!!東盧鷺麿だ!!」

 

理 「ふぅ~んどうでもいいや……」

 

鷺麿「散々俺をこけにしやがって……!!」

 

歯を強く噛み締めているためか口から血が垂れていた。かつて理久兎に歯向かった道満と同じようにだ。それを見た理久兎は同情や慈悲など掛けず挑発は終わらせない。

 

理 「お前散々と言ってるけどよ~正直そんな所で

   ふんぞり返って怖いのか負け犬♪いや!弱っ

   ている女、子供を集団で囲い混んで勝ち気に

   なってる烏合の集の愚王かなぁ?それ以前に

   馬鹿の弟子(道満)って時点でお前も馬鹿………あっご

   めんねそれを通り越してマヌケだったねごめ

   ん♪ごめん♪」

 

鷺麿「我が師を愚弄するか!!」

 

挑発いや罵倒は東浦鷺麿の他に周りの妖怪達も自分に怒りを向ける俗に言うヘイトの上昇だ。

 

理 (とりあえずこれで俺しか眼中にないだろ……)

 

思った通り相手全員は理久兎しか見ていない。それを感じた自分は更なる挑発を仕掛ける。

 

理 「あっ言っとくけど俺ノンケだからね?男共が

   変に見つめてくるとか誰得?」

 

鷺麿の頭に浮かんでいた血管はついにぶちギレて額から血が吹き出したら。読者様も見ていて思うだろう。「こいつうぜぇ!」と、

 

鷺麿「貴様!!!こっちには人質がいるのが見えな

   いのか!あぁ!!」

 

霊夢の髪を乱暴に引き千切れるんじゃないかというぐらい強く引っ張りそう言うと、

 

理 「おいおいそんな溝に浸けたような手でその子

   に触んなよ?雑菌がうつるだろ?病原菌のゴ

   ミ以下が」

 

鷺麿「こっここいいいつつつつつつ!!」

 

理 「てかさぁ~お前今現在蟲毒を使って強い肉体

   の選別してんだろ?それで候補としては博麗

   の巫女ってのは確かにいいなぁ?でもよ~お

   前、今そいつを殺したら……計画破綻じゃない

   のかなぁ~?」

 

霊夢「うぐっ…どういう事よ……」

 

霊夢は苦しそうに自分に向かって言う。散々と蹴って殴られを繰り返されたのかボロボロとなってい。理久兎はそれにキレたがポーカーフェイスを装うためにケラケラと笑いながら、

 

理 「蟲毒ってのはよ強い毒の生物を選別するため

   にやってんだよ‥‥つまりそれでお前を最後に

   殺さないと強い霊力と肉体を持つお前の体は

   手に入らないんだよ♪」

 

そう先に霊夢を殺せば霊夢の持つ霊力と肉体は手に入らないのだ。だからどうしても最後まで殺さず生かさなければならない。そして最後に霊夢の魂を食うことよって博麗の巫女力と体を手に入れられる。この蟲毒の事を知っている理久兎と晴明からしてみれば霊夢という人質は人質であって人質にあらずなのだ。種を明かされた鷺麿は理久兎が考えもつかない予想外な行動に出た。

 

鷺麿「確かにそうだ…だが気が変わった……この女は

   ここで殺すそして第2の候補の葛ノ葉蓮の体

   を貰い受けるよって用はなし!」

 

そう言い鷺麿は霊夢を乱暴に突き放し手に持つ刀で縛られて動けない霊夢へと斬りかかった。

 

蓮 「霊夢~ーーーー!!!

 

晴明 !!

 

蓮は必死の叫びで霊夢へと叫ぶと霊夢はその時涙を浮かばせて、

 

霊夢「蓮…ありがとうそして……ごめんね♪」

 

と、囁いた次の瞬間、自分は上着の中に隠してある秘密兵器火縄銃(河童改造)を取りだし片手で構えると、

 

理 「させるかよ………」

 

バァーーーーーーーーン!!

 

銃声が鳴り響く。理久兎の放った火縄銃は真っ直ぐと鷺麿が刀を持っている右手の甲にヒットし血が吹き出る。

 

鷺麿「うがぁーーーーーー!!!」

 

鷺麿は刀を落とし撃たれた手を押さえ付ける。やはりぶちギレてアドレナリンが大量分泌されているかと思ったがそんな事はなかった。だが今の銃声がすると同時に晴明は式神札を構え、

 

晴明「白虎!」

 

式神白虎の名を叫ぶと式神札から白い体毛の大虎の白虎が現れると秒速310㎞の速度で走っていきその巨体で鷺麿へと体当たりをする。

 

白虎「どけっ!」

 

鷺麿「ぐふっ!!」

 

白虎に吹っ飛ばされた鷺麿は飛んでいき近くの大岩にめり込んだ。そして白虎は霊夢の後ろ襟首を噛むと即座に此方に戻ってくると霊夢を放す。

 

晴明「ありがとう白虎!」

 

蓮 「霊夢!!」

 

蓮は霊夢へと駆け寄るとすぐに拘束している縄を切り抱き抱えた。だが理久兎はそれを見て安心するよりも、

 

理 「白虎って喋れたんだ……」

 

そっちに驚いていた。だがまだ終わってはいない。東浦鷺麿はヨレヨレとしながら大岩から抜け出して先程の崖の位置戻ると、

 

東浦「全員殺せ!!この夢の世界から抹消させろ!」

 

その言葉を聞いた先程から理久兎の凄みやらに押し負けていた妖怪達は唸り声をあげた。

 

妖怪達「おぉーーーーー!!!」

 

それを見た理久兎はニヤリと笑うと手を空へと掲げて、

 

理 「さぁ百鬼夜行の群れとなりて立ち上がれ!

   我が同胞達よ!」

 

と、言うと突然空に変化が現れる。先程までは真夏の昼間のような体力を消耗される日差しから一転して夕暮れの黄昏時となる。

 

晴明「これはまさか……!!」

 

理 「ご名答…逢魔刻の時間だ……」

 

妖達がもっとも活発になる時間は1日に2回ある。1つは闇となった世界になる時間の丑三つ時、もう1つは夕暮れの黄昏時、異界と繋がる時間の逢魔刻だ。そうもうすでにこの夢を掌握したのだ。その結果、空は逢魔刻となったのだ。すると理久兎の後ろで倒れている妖怪達に変化が現れた。

 

紫 「力が…藍!」

 

藍 「はい確かに!」

 

理久兎は不意に紫を見ると紫に似ている服を着た女性と話しているのを見て、

 

理 「式神か……強くなったな……」

 

と、呟いた。弟子の成長を見れて満足のようだ。

 

萃香「力が…力が涌き出てくる♪」

 

幽香「気分がいいわね♪今なら彼奴らを始末

   出来そうね♪」

 

幽 「ふふっ気持ちいいわ♪」

 

文 「とても心地よいですね♪」

 

と、次々と妖怪達が立ち上がっていく。しかも先程とは大違いな程にピンピンしてる状態でだ。だが相手の妖怪達も条件は同じで先程よりも元気になる。

 

理 「良く聞けよお前ら彼奴ら全員根絶やしにする

   ぞ!そして慈悲をかけるな!受けた分を倍に

   して返してやれ!」

 

萃香「勿論だ!」

 

幽香「やられた分はきっちりと返すわ!」

 

紫 「藍、御師匠様達の支援をするわよ」

 

藍 「分かりました!」

 

文 「行きますよ椛!にとり!」

 

椛 「はい文先輩!」

 

にと「あぁ!」

 

と、狼牙に似ている女性もとい椛とゲンガイに何処となく雰囲気が似ているにとりと言われた少女はそれぞれ臨戦体制をとる。すると……

 

霊夢「私だってやられたままは嫌よ!」

 

霧雨「あぁ!」

 

少女「幽々子様を守るため魂魄妖夢参ります!」

 

と、博麗霊夢と霧雨魔理沙そして名字からして妖忌の孫であろう魂魄妖夢も臨戦体制をとった。しかも霊夢の傷が先程よりも良くなっていた。

 

理 「晴明、お前何かしたか?」

 

晴明「えぇ♪蓮に少しだけ力をあげたんですよ♪」

 

と、言うと理久兎は納得してそれ以上は聞かないことにした。そして火縄銃を投げ捨てて腰に帯刀している2本の刀を抜刀し晴明も弓を構える。

 

蓮 「さぁ奴等を狩るぞ!!」

 

全員「おぉーーーー!!」

 

全員やる気満々だ。すると蓮が理久兎と晴明に近づくと、

 

蓮 「晴明さん…理久兎さん僕も戦わせてくだ

   さい!」

 

霊夢にやった仕打ちの仕返しがしたいのか蓮の言葉1つ1つに重みがあった。それを聞いた理久兎は、

 

理 「勝手にしろその代わり死ぬなよ?」

 

理久兎が気に入った人間の1人である蓮を1人の男として見てその言葉を受けると、

 

蓮 「勿論足手まといにはなりません!」

 

そう言い蓮は刀を構える。すると晴明は蓮に、

 

晴明「蓮、貴方は鷺麿まで一直線に進みなさい

   私達で妖怪達を蹴散らしますから!」

 

理 「あぁそういうこっただから後ろを振り向かず

   突き進め葛ノ葉蓮」

 

蓮 「……わかりました!」

 

蓮の闘志、覚悟を込めた返事を聞くと、

 

理 「そうか……ならやるぞてめぇら!」

 

自分の掛け声によって夢の世界での最終決戦が始まるのだったのだった。



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第244話 最凶無双

理久兎達は妖怪達へと構えて駆けていき此方へと向かってくる妖怪達と対峙していた。

 

理 「その程度か雑魚共が!!」

 

妖怪「ぐへっ!」

 

理久兎の蹴りによるハイキックの一撃は妖怪達の頭を砕く。すると次は刀を2本抜刀して曲芸でいう剣舞のように刀を器用に回す。

 

妖怪「やっちまえ!」

 

妖怪「死ね!!」

 

等々雑魚丸出しの台詞をはくと同時に2本の刀を巧みに操りまず挑んできた妖怪達を斬っていく。

 

ザシュ…ザシュ!

 

理 「1体、1体は面倒だ!まとめて来い!」

 

刀に血がつくが刀の柄を持ってクルクルと回し剣舞かのようにして血を払いながら言うと今度は長槍を持った人の形をした妖怪が襲いかかるが2本の刀を地面へと突き刺し長槍の突き攻撃を回避して柄を脇で挟む。

 

理 「その槍は貰い受けるぜ♪」

 

そう言うと脇で挟んだ状態で長槍を振るい妖怪を振り払うと長槍を持ち変えて薙刀のように長槍を払い攻撃を行い敵を殲滅していく。そして遠くにいる雑魚妖怪には長槍を再度持ち変えて投擲し見事に妖怪の頭部を貫き妖怪は倒れる。

 

理 「どうした?もっと来いよ………そして俺を楽し

   ませろ雑魚妖怪共1匹残らず根絶やしにして

   やるからよ!」

 

突き刺さった刀を回収して理久兎はそう叫ぶと大きな斧を持った妖怪が理久兎目掛けてフルスイングで斧を振るってくる。

 

妖怪「クソ野郎が!」

 

萃香「おっと悪いね!」

 

ガキンッ!

 

理久兎の前に萃香が割って入り妖怪からの攻撃を自身の枷でガードする。その攻撃を弾き飛ばされた相手はよろめいて膝をついたおいて所に空かさず体制の崩れた妖怪の足を踏み台にして、

 

理 「秘技、閃光魔術(シャイニングウィザード)!!」

 

ドゴンッ!!

 

一撃の蹴り上げが相手の顎を砕く。砕かれた妖怪はその場に倒れて動かなくなる。

 

理 「ナイスだ萃香!」

 

萃香「こうしてまた戦えるのが夢みたいだよ!」

 

理 「だから夢だっての!!」

 

と、言っていると……

 

妖怪「ギャーーーー!!」

 

近くで妖怪達が幽香にボコボコにされている光景を見た。その内の1匹が刀で斬りかかるが幽香は傘でガードしていた。

 

理 「幽香!そいつをこっちに投げろ!」

 

幽香「あら?ならお言葉に甘えて!」

 

相手の股間を蹴りよろめいた所で幽香の傘をフルスイングで振って妖怪を殴り理久兎へと妖怪を吹っ飛ばすと、

 

理 「こいアイアンメイデン!」

 

理久兎の前に筒じょうの拷問器具アイアンメイデンが現れる。しかも扉が開いてだ。

 

理 「そらよ!!」

 

ドンッ!グシュ!

 

サッカーのように投げられてきた妖怪に回し蹴りをしてアイアンメイデンの中へと突っ込ませて妖怪を始末する。

 

理 「いっちょうあがりしかし‥‥本当に雑魚だな昔

   の方が何倍も強かったんだがな?」

 

と、言っているといつの間にか萃香は別の所で戦っていて理久兎は囲いこまれていた。

 

妖怪「狙うのは大将首ってなあ?」

 

理 「いいねぇやってみろよ?」

 

獰猛に笑いながら指を使って挑発する。しかし上空から1人の少女いや文が降りてくる。

 

文 「理久兎さん片付けましょう!」

 

理 「はっならお言葉に甘えるぞ文!」

 

2本の刀を素早く抜刀して構えそして文はスペルカードを取り出して、

 

文 「無双風神!!」

 

理 「仙術十八式瞬雷!!」

 

ザシュ!ザシュ!ザシュ!ザシュ!ザシュ!

 

理久兎と文は目に見えぬ光をも越える音速で敵を切り裂いていく。やがて辺りには肉塊がだけが残った。そして理久兎と文は止まる。

 

理 「成長したじゃねぇか文♪」

 

文 「貴方が居なくなった後も速さは磨いてきてい

   るんで!」

 

妖怪「死ねぇ!!理久兎!!」

 

妖怪が槍を投擲してくる。理久兎と文はすぐに跳躍して避けると、

 

河城「これを使って!!」

 

自分に向かって河城ゲンガイの孫であろう にとりが理久兎に向かって装填されている火縄銃を投げる。それを空中でキャッチして、

 

理 「さっきの仮だ!!」

 

バァーーーーーーーーーーン!!

 

妖怪「がはっ!!」

 

先程槍を投擲してきた妖怪に向かって火縄銃をぶっぱなす。結果、見事に頭部へとクリティカルヒットして頭が木っ端微塵にぶっ飛んだ。

 

理 「ありがとうよ…えぇ~と?」

 

河城「にとり!河城にとり!」

 

理 「そうかい♪ありがとうなにとり」

 

妖怪「おぉーー!!」

 

キンッ!!

 

椛 「やらせません!!」

 

地面へと着地すると自分よりも数十センチ程の大きい妖怪が背後から殴りかかったが白狼天狗の椛の盾で守ってくれた。

 

理 「ナイスだ!」

 

跳躍をしてから上空で構えて弾丸のような飛び蹴りで、

 

理 「おらぁっ!!」

 

妖怪「がはっあっ……」

 

妖怪の腹部へとその一撃をぶちこむ。するとポキリと鳴ってはならない音が聞こえると妖怪は泡を吹いて動かなくなる。

 

理 「サンキュー!」

 

椛 「いえ!」

 

カバーしてくれた椛にお礼を言うと、

 

妖怪「キシャーーーー!!」

 

理 「ちっ!!」

 

すぐさま振り向きカウンターをしようしたとき急に妖怪が飛びかかり状態から動かなくなった。しかもそいつだけではなく周りの妖怪達も動きが止まった。

 

理 「ん?……おっとありがとうな輝夜♪」

 

輝夜「理久兎さん今のうちに!」

 

理 「そうだなっ!」

 

理久兎は先程殴りかかってきた妖怪の頭と腹そして顎を1発ずつ殴ると、

 

理 「行くよ♪」

 

輝夜「1回やって見たかったのよねこれ……」

 

そう言うと理久兎と輝夜は声を合わせて、

 

理 「そして時は……」

 

輝夜「動き出す」

 

妖怪「ぐはっ!!!」

 

輝夜の能力『永遠と須臾を操る程度の能力』それは時を止めるものでもあるが咲夜の『時間を操る程度の能力』と似てはいるが輝夜の場合は永遠に変わらない時間となる。本来なら理久兎があぁやって殴ってもダメージはない筈だが理久兎は自分の能力で造り上げた理「能力による干渉およびに副作用を受け付けない」という理で効かないのである。つまりそれを利用して輝夜の能力を否定しつつ相手を殴ったということだ。

 

理 「いいねぇ最高だ‥‥だがまだ雑魚が残ってるよ

   なぁ!」

 

妖怪の数は減ってはきているがやはりまだ多い。すると近くに永琳と妹紅がいる事に気がつく。

 

理 「永琳 もこたんちょっと協力してくん

   ない?」

 

妹紅「何をすればいい!!」

 

理 「簡単だ!!」

 

理久兎は手を上へと仰ぐと、

 

理 「大地は刃とならん!!」

 

そう唱えると突如として地面が槍のようになって敵を串刺しにする。

 

妖怪「がぁ!!」

 

妖怪「がはっ!」

 

理 「永琳、頼むよ!!」

 

そう言うと理久兎は2つ程の瓶を串刺しとなった妖怪達の上に投げた。それを永琳は弓を使って、

 

永琳「あれを射ぬけばいいのよね!」

 

そう言い永琳はその瓶を射ぬくと妖怪達に液体が降りかかる。

 

妖怪「これ…は……油?」

 

妖怪「まさ…か!!」

 

理 「もこたん出番だ!」

 

妹紅「だからもこたん言うな!!」

 

そう言い妹紅は右手に炎を纏わせるとそれを火球として放つとそこから火の手が上がった。

 

妖怪「熱い!!熱!!」

 

妖怪「熱い!!!止めてくれ!!」

 

理 「これが西洋の魔女狩りか♪」

 

見ていて本当に魔女狩のようだ。そして理久兎のキ(ピー)ガイぶりに妖怪達は怯んでいた、

 

妖怪「ひっ!?」

 

妖怪「これが伝説の妖怪達の集まり百鬼夜行……」

 

妖怪「なっ何なんだよ!勝てる勝負って言ったから

    やったに何だよこの仕打ちは!」

 

妖怪「妖怪の賢者やらを殺せるって聞いたからやっ

   たのにこんなのありかよ!!」

 

今の理久兎からは殺気に闘気そして覇気といった色々なオーラもといキ(ピー)ガイオーラが溢れている。それを感じてしまった妖怪はビビって腰を抜かして動けない者もいれば奮い立たせて何とか臨戦体制をとる奴もいる。しかもかつての力を取り戻したかのように理久兎の仲間の妖怪達も大暴れをしている。相手からしてみれば絶望そのものである。

 

理 「つまらねぇな‥‥本当に烏合の雑魚共の集まり

   なのかよ?」

 

目の前の妖怪達を押し潰すかのように巨大な骸骨の妖怪が現れる。それは先程、蓮に止めを刺そうとしていた妖怪だった。

 

理 「こんな妖怪いたっけかなぁ?」

 

目の前に映る巨大な骨の妖怪の髑髏には片目だけギョロリと此方を真っ赤な瞳が睨む。自分から見てこんな妖怪は始めてみた。

 

理 「てめぇら手は出すなよ俺の獲物だ!」

 

鷺麿「がしゃどくろ!奴を叩き潰せ!」

 

遠くの方で怒りのボルテージが天限突破した鷺麿が命令すると骨の妖怪いや、がしゃどくろはその巨大な骨の手で自分へと振り下ろした。

 

理 「……遅い…」

 

呟いた自分の頭上に骨の巨大妖怪の腕が振り下ろされてその場には土煙が上がる。だが土煙の中から、

 

理 「デカイだけあって動きは本当にとろいな何だ

   その動きは?カトンボと変わらんぞ」

 

振り下ろされた腕を足場にして理久兎は頭蓋骨の部分へと走っていく。だががしゃどくろは腕を無造作に振り回した。理久兎は跳躍してそこから離れ一気に間合いを詰める。

 

理 「死に去らせ!!」

 

そう言うと理久兎の蹴りが鈍い音と共にがしゃどくろの顎にヒットする。

 

髑髏「ががが……」

 

数歩後ろへと下がるが流石は超巨大妖怪だ。高火力の蹴りを顎に喰らっても数歩しか下がってない。

 

理 「………ちっ固いな」

 

舌打ちをして睨むとがしゃどくろはまた片目しかないその真っ赤な目で理久兎をギョロリと見るとその巨大な骨の腕で凪ぎ払い攻撃を仕掛けてきた。すると、

 

ガンっ!!

 

恐ろしいことに理久兎は右手だけでがしゃどくろの凪ぎ払い攻撃を防いだ。

 

理 「……雑魚が…」

 

そう呟いた理久兎は掴んでいるがしゃどくろの腕に向かって左手で拳を構えると、

 

理 「仙術四式鎧砕き!」

 

ゴンッ!ビキッビキビキビキ……バキンッ!

 

鎧砕きによってがしゃどくろの右腕は粉々になって破壊された。

 

髑髏「グガガガ……」

 

抑えられていたものが消えなおかつ右腕を失ってバランスを崩したのかがしゃどくろの体制が崩れた。そこに空かさず理久兎はがしゃどくろの頭部へと跳躍すると、

 

理 「寝てろ!!」

 

頭に両手をのせて思いっきり地面へと頭部を叩きつける。

 

髑髏「ぐがががががが!!」

 

叩きつけられたがしゃどくろの頭部にはヒビが入る。だがそれでも何とか起き上がろうと左腕で起き上がろうとするのだが理久兎は背中に隠し持っている2丁目の火縄銃を引き抜き構えて、がしゃどくろの片目へと零距離で照準を合わせると、

 

理 「殺るなら徹底的だ!!」

 

バァーーーーーーーーーーン!!

 

火縄銃を放ちがしゃどくろの片目へとクリティカルヒットさせる。その結果がしゃどくろの目は潰れた。

 

髑髏「がががが!!!!!!!!」

 

がしゃどくろの悲鳴が聞こえると同時に体の骨はどんどん崩れていきやがてそこには大きな骨の山が出来上がった。

 

理 「まず1体…木偶の坊が消えたな……」

 

見た目とは裏腹に期待外れで少しがっかりしていると晴明がバックステップで此方へとやって来た。

 

晴明「理久兎さんそっちは?」

 

理 「今終わらせた晴明お前は‥‥まだ終わってない

   みたいだな……」

 

理久兎と晴明は巨大で長い虫の妖怪。妖怪の中でも危険種とされる妖怪、大百足を見上げる。

 

理 「ありゃ大百足か………?」

 

百足 カチ!カチ!

 

歯をカチカチと鳴らして大百足は自分と晴明に威嚇をするが、

 

理 「晴明手伝ってやるからさっさと終わらせて蓮

   の所に行くぞ……」

 

晴明「勿論はなからそのつもりです!」

 

と、言ったとき大百足は口から体液を吐き掛けてきた。

 

理 「避けろ!」

 

晴明「くっ!」

 

理久兎と晴明は直ぐさま回避をした。体液が地面に当たると、

 

ジューーーー………………

 

あり得ないことに地面が煙を上げて溶けた。どうやら大百足の毒は地面すら溶かす溶解液に強毒を持つ煙が含まれているようだ。当たればただでは済まないだろう。

 

理 「気を付けろよ晴明………生身であれに当たれば

   たちまち溶けた蝋燭に早変わりだぞ」

 

晴明「嘗めないで下さい今は昔とは違うんです」

 

理 「それもそうか」

 

百足 ガチンッ!ガチンッ!

 

歯で音を鳴らして大百足は理久兎と晴明目掛けて突っ込んでくる。

 

晴明「玄武!」

 

晴明は式神札【玄武】を出して玄武を召喚すると玄武の巨大な甲羅が大百足の行く手を阻んだ。

 

ガンッ!

 

百足「ぎょ!?」

 

あまりの固さに弾かれた大百足も驚くが突然玄武の甲羅からもう1つの玄武の顔の一匹の白蛇が現れ大きく口を開いて大百足に噛みつく。

 

白蛇「キシャーー!!!」

 

白蛇は大百足へと襲いかかると大百足も負けじと蛇と噛み合い合戦を始めた。それに助太刀するかのように、

 

理 「こういう手加減とか本当にごめんだっつう

   の!」

 

足を思いっきり地面へと叩き付ける。すると突然地震が発生した。

 

百足「がっ!?」

 

大百足は嫌な予感がするがそれは的中することとなった。何故なら起きた地震で地割れが生じたからだ。しかも大百足の足下にピンポイントでだ。だが大百足は長いからだと地面を抉る足が地割れに落ちぬように支える。体制が崩れた所で晴明は玄武を元に戻すと、

 

理 「冥土の土産だ持ってけ………」

 

理久兎は5、6個程の油瓶を大百足へと投げるとそれは大百足へと命中し中に入っていた液体が大百足に付着する。

 

理 「晴明!」

 

晴明「朱雀召喚 紅炎の羽!」

 

朱雀「キュェーーーー!!」

 

理久兎の合図で晴明は朱雀を召喚する。朱雀はその翼を羽ばたかせて無数の羽を大百足へと飛ばすとその羽は小爆発と共に業火が大百足を包み込んだ。だが理久兎は更に追い討ちをしかける。

 

理 「あばよ!」

 

今度は跳躍して7、8程の竹筒を大百足へと投擲する。そしてそれは炎に触れたとたん竹筒は爆発をお越し中から無数の鉛玉が大百足へと襲いかかりたちまち大百足の固い甲羅に無数の風穴が空くと緑色の液体が飛び散る。

 

百足「ぎゃーーーー!!」

 

それはかつて河童達が密かに開発していた竹筒爆弾【鉛】と呼ばれる物だ。かつてそれを戦場に投入しようとしたが理久兎が「仲間に当たると危険」と称して最終的に使われることのなかった可哀想なボツ兵器の1つなのだが威力は理久兎も高評価する程の大火力だ。

 

百足「がぁーーーー!!!」

 

大百足もあまりの痛みにとうとう足を滑らせ地割れで出来た奈落の穴へと落ちていくと地割れで出来た穴は何事も無かったかのように塞がって消えた。

 

理 「にしても晴明随分ハデにやるじゃねぇか」

 

晴明「えぇ♪どんどん滅しましょう♪」

 

楽しそうに述べると理久兎と晴明の次の台詞を見事にハモらせて、

 

2人「これから毎日妖怪焼(きましょう)こうぜ!」

 

妖怪「なっ何だあのキ(ピー)ガイ共!!」

 

妖怪「もっもうやだぁーー!!!」

 

そう言い妖怪が逃げようとしたが……

 

ヒュンッ!ザシュッ!

 

逃げようとした妖怪は見事に頭を矢で射ぬかれて息を引き取った。

 

晴明「逃げれると思わないで下さいね♪」

 

理 「是非に及ばずだ!!」

 

妖怪「ひっ!ひゃぁーーー!!!」

 

キチ(ピー)イ2人によって次々に妖怪達は滅ぼされていく。それを見ていたメンバー達は……

 

霊夢「ねぇ…紫あれがあんたの師匠なのよね?」

 

紫 「えぇ…その筈なんだけど…私の知ってる御師

   匠様とはだいぶかけ離れてるわね」

 

文 「私たちの知ってる理久兎さんは彼処まで荒々

   しくはない筈ですよね!?」

 

妹紅「あぁ‥‥何時もの理久兎さんじゃねぇって感じ

   だ………」

 

幽香「でもあのぐらいでないと勝っても面白くない

   わね♪」

 

萃香「お前さんもそう思うかい?私もだ♪」

 

と、昔の理久兎を見てきた者達はただ「何時もの理久兎じゃない……」という言葉が飛び出るばかりだ。だがそうしている間にも妖怪達が攻めてくるため今は気にしないことにした。そして数分もしない内に鷺麿の妖怪達は全滅へと向かっていた。

 

紫 「御師匠様ここは私達に任せてちょうだい」

 

理 「あぁ分かった行くぞ晴明敵は本陣にありだ」

 

晴明「本当にハチャメチャですよね………」

 

今の理久兎に段々と疲れてきている晴明蓮と鷺麿が戦っているであろう本陣へと急ごうとすると霊夢が理久兔と晴明に駆け寄ってくる。

 

霊夢「ねぇ!私も連れていって!蓮を助けてあげた

   い‥‥だから!」

 

霊夢の言葉を聞くと晴明は、

 

晴明「白虎召喚!」

 

定番のように白虎を召喚すると白虎に股がり晴明は乗れというジェスチャーをして、

 

晴明「来なさい霊夢、貴女の大切な人の元へと連れ

   て行ってあげるから」

 

霊夢「ありがとう!」

 

霊夢は晴明の後ろに乗ると理久兎に向かって、

 

晴明「行きましょう理久兎さん!」

 

理 「あぁ行くぞてめぇの子孫の所にな」

 

そうして理久兎、晴明、霊夢は鷺麿と戦っているであろう蓮の元へと急ぐのだった。



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第245話 VS鷺麿

理久兎と晴明は鷺麿と戦っている蓮の元へと急いでいた。数多の妖怪達は紫達が抑えていてくれている間に元凶を断とうと考えたからだ。

 

理 「晴明、遅いぞ?」

 

晴明「理久兎さんが速すぎるんですよ!」

 

霊夢「これが伝説の妖怪と伝説の英雄………」

 

理久兎は瞬雷で晴明と霊夢は白虎に股がり地を駆ける。

 

妖怪「ここからは通さねぇぞ!」

 

妖怪「ここで死ね深常理久兎!」

 

妖怪達が理久兎と晴明、霊夢の前に立ち塞がるが……

 

理 「どけ!雑兵共が!!」

 

晴明「白虎そのまま引き殺しなさい!」

 

妖怪「待て!おっおい!ギャーーー!!」

 

妖怪「ひやぁーー!!」

 

理久兎は腰に下げている2本の刀を振るい晴明は白虎を操り妖怪達が足止めしようものなら全てぶっ飛ばしていた。

 

霊夢「何このキ(ピー)ガイ達………」

 

理 「たくよおいそろそろ目的地だ心の準備はして

   おけよ!」

 

目の前には階段が現れていた。ここを登れば今回の元凶の元へと辿り着くと3人は一気に崖を掛け上がるとそこには刀を振るい式神を操りながら戦う蓮の姿があった。

 

霊夢「蓮!!」

 

霊夢は白虎から飛び降りるとすぐさま駆けつけて、

 

霊夢「この!!」

 

大量の御札を鷺麿へと投擲するが、

 

シューーーン!!

 

鷺麿「ギャハハハハハハその程度の御札が俺に通用

    すると思うか?」

 

霊夢「嘘でしょ…‥…」

 

投擲した大量の御札は鷺麿に当たる直前で全て黒炎で燃えて消えた。それを見た理久兎は、

 

理 「おい晴明…」

 

晴明「えぇ分かってますよ…霊夢さん……」

 

霊夢「何よ…」

 

と、霊夢が答えた瞬間晴明は霊夢の額に五芒星を描くと少しだけ白く光るがすぐに消える。

 

晴明「これで大丈夫ですよ♪」

 

霊夢「何にも変わってないような……」

 

理 「大丈夫だ晴明を少し信用してみろ……

   おい少年、大丈夫か?」

 

確認のために蓮に向かって大丈夫かと聞くと、

 

蓮 「なんとか……」

 

理 「そいつは重畳だならばこの深常理久兎お前に

   協力してやるよ♪」

 

霊夢「蓮こいつにはきっちりと落とし前をつけさせ

   るわよ!」

 

晴明「私の子孫が明るい道を歩けよう私も協力しま

   す」

 

蓮 「霊夢…晴明さんそれに理久兎さん……」

 

理久兎は2本の刀を抜刀し晴明は弓を霊夢はお払い棒と御札を構える。それを見ていた蓮も刀を構え直した。

 

鷺麿「貴様らがどうあがこうが我は我の野望を叶え

   るのみだ!道満様への忠義のため!」

 

その言葉と共に鷺麿は気持ち悪くおぞましく醜い化け物へと変わる。まるでその復讐心が形を作ったかのように…見た目は蟷螂のような見た目なのだが違うのは蠍のような尻尾、頭は凶悪な雀蜂のような顔にその顎の中からは鷺麿の本来の顔が覗かせ甲殻はまるでダンゴムシというか百足のような固そうな甲殻、それらを一言で表すなら虫のキメラだ。

 

鷺麿「貴様ら全員生きて帰せはせんぞ!」

 

醜くなった鷺麿は腕の大鎌で自分達の足元目掛けて大鎌で振り回し攻撃をしてくる。

 

理 「避けろ!!」

 

理久兎の言葉でこの場の全員は高くジャンプして振り払い攻撃を避ける。

 

蓮 「続きです鷺麿!」

 

鷺麿「ぬかせ小僧が!」

 

理 「何処を見ている!」

 

蓮に気をとられていた鷺麿目掛けて理久兎はその刀を振るうが、

 

キンッ!

 

尻尾の長い針で理久兎の攻撃を防いでくる。だが前の方ではそこに蓮の一太刀が襲いかかるが、

 

ガキンッ!

 

その一太刀は両手の大鎌で防がれる。それに続いて晴明の弓と霊夢の弾幕が襲いかかるのだが……

 

パシンッ!

 

それらの攻撃を背中に生える虫の羽で全て弾き飛ばした。

 

鷺麿「バカめ!これを見るがいい……」

 

地面についている鷺麿の4本の足の間接にギョロリと目玉がついていた。それら全ては理久兎達の方を向いていた。おそらく四方の目と言った方がいいのだろう。

 

理 「ほうやる……な!?

 

とんでもないものを見てしまった。それは針を抑えている刀が煙を上げているのだ。すると徐々に切っ先の所から溶け始めていく。

 

理 「ちっ!」

 

キンッ!

 

すぐに弾き飛ばして溶けていっている刀を鷺麿へと投げるが鷺麿に当たる直前で刀が溶けてしまい甲殻に当たっても何もダメージが与えられない。

 

理 「おおよそ毒の強さは大百足並みか……」

 

蓮 「ぐわっ!」

 

大鎌で抑えられていた蓮も吹っ飛ばされるがた蓮の元に霊夢がすぐに来て体制を戻していた。

 

理 「彼奴ら仲が良いな……」

 

晴明「それは彼ら恋人同士ですから……」

 

理 「…………まじかよ」

 

まさかの恋人同士だった。道理でどこの誰よりも蓮の事を心配していたしついてきたがっていた訳だ。

 

晴明「私は彼と彼女にまだある未来を歩ませたいだ

   からこそそれを邪魔をする鷺麿が許せないん

   です」

 

晴明が頼み込んできた理由がようやく分かった。ただ自分の血の繋がりを守りたいのではなくその子孫にまだある明るい未来を歩ませたいのだと。

 

理 「ふっ!それは俺も同じだ紫に萃香や文に幽々

   子に幽香それに他の皆のため笑って暮らせる

   世を創るそれが俺の願いであり守りたい物の

   1つだ……」

 

ニヤリと笑って言うと晴明もニコリと笑う。だが目の前にいる鷺麿はそんな4人の事を見ていて、

 

鷺麿「貴様ら……何を無駄口をたたく!ちっぽけで

   弱いお前らには必要の無いことだ!!思いも

   何もかも必要ないことだ!」

 

蓮 「それは違う!!ちっぽけな命だって命を燃や

   すんだ!死んで燃え尽きてもその意思や思い

   ………記憶は残り火となって皆の心の中で燃え

   続けるだ!今、僕達と戦ってくれる理久兎さ

   んが残した残り火がそうだ!理久兎さんが残

   した残り火を皆は胸に宿し続けているだ!だ

   からちっぽけなんかじゃない!必要なことな

   んだ!!」

 

理 「………………………………ははっやっぱり面白えわ

   お前」

 

理久兎はただ笑って言うと蓮に向かって大声で、

 

理 「おい少年、博麗の巫女!チビるなよ?」

 

蓮 「えっ?」

 

霊夢「今の台詞って……」

 

理 「晴明、お前もだ……」

 

晴明「理久兎さん?」

 

理久兎は自分が言いたかった事を蓮に言われて思ってしまう。自分と同じ思いを持つのだと。ならばその思いに答えなければと、

 

理 「仙術 二十式 真化……」

 

その言葉と共に理久兎の雰囲気が変わる。だがそれ以外は一切変わっていないように見えてしまう。

 

鷺麿「何だ?脅しか?なら貴様から死ね理久兎!」

 

鷺麿の大鎌が理久兎へと振りかざされる。晴明は即座に避けて連の元へと行くが理久兎は動かない。

 

晴明「理久兎さん!!」

 

霊夢「あんた!!」

 

蓮 「何して!!」

 

と、3人が言ったとき理久兎は鷺麿を睨んで、

 

理 「真仙術 十八式 稲光」

 

振りかざされ土煙が上がる。土煙が止むとそこには理久兎はいなかった。すると、

 

理 「遅いぞ……」

 

グジュッ!!

 

鷺麿「ガァーーーーー!!!」

 

鷺麿の右前足の間接にある目玉をいつの間にか理久兎がその腕で抉って潰した。

 

鷺麿「ぎざま!!!」

 

その毒針を使い振り回して攻撃するが理久兎はまた一瞬で光と共に目の前から消える。そしてまた現れるがまた消えると繰り返し翻弄する。そして……

 

理 「2つ目……」

 

グジュッ!!

 

今度は逆にある左前足の間接の目を抉って潰す。

 

鷺麿「ぐぎゃーーーーーー!!」

 

理 「さっきまでの威勢はどうした?俺を殺すだっ

   たよな?なら殺ってみろよ?」

 

鷺麿「おのれおのれ!!」

 

と、言っていると突然、鷺麿の毒針が仕込まれている尻尾が切断された。尻尾を切断したのは……

 

蓮 「理久兎さんばっかり殺らせる訳にはいきませ

   ん!」

 

蓮だ。どうやら理久兎の猛攻を目の当たりにして鼓舞されたようだ。すると更に、

 

グジュッ!!グジュッ!!

 

鷺麿「ガァーーーーー!!!」

 

鷺麿の左右後ろ足の間接の目玉を潰される。それを潰したのは……

 

晴明「本当に怒らせるのは上手ですよね理久兎さん

   は……」

 

霊夢「でもそれでこっちは助かったけど……」

 

晴明が放つ破邪の矢と晴明の加護を受けた霊夢の弾幕によって潰されたようだ。

 

鷺麿「お前らはいったいどれだけ俺から奪えば気が

   済むんだ!俺の家を家族を奪い‥‥師を奪い更

   には俺の野望の邪魔をするというのか!!」

 

理 「知るか!!まずてめぇの親が悪事を働くのが

   悪いんだろうが!」

 

晴明「それに道満は都を混沌へと陥れようとしただ

   から私は民を守るために私は戦っただけです

   ので!」

 

鷺麿「黙れ!黙れ!!黙れ!!!

 

自分の自己中心的な考えを否定された鷺麿は最早、悲惨にそして残酷に行う復讐よりも目の前にいる連中をなぶり殺す事しか考えていない。それ故に怒りのままに振るう攻撃は全て空を切る。だが蓮は、

 

蓮 「悪鬼神楽!!」

 

刀を構えると突如として数匹の醜悪な怪物現れ鷺麿を押さえつけ始めた。

 

鷺麿「離せ雑魚が!!」

 

これを見た自分は前に映姫が言っていた悪意の事を思い出した。どうやらその刀を蓮は使いこなしているようだ。そこに追撃を加えるように、

 

霊夢「霊符 夢想封印!」

 

博麗の巫女のスペルが発動し4つの大光弾が異形と化した鷺麿の羽に風穴を開けた。

 

鷺麿「ぐがぁー!いい加減に離せ!!」

 

鷺麿は力の限りで醜悪な怪物達を振り払うと、

 

晴明「理久兎さん!」

 

理 「行くぞ!!」

 

中腰となった理久兎は手を股の辺りで組むとそこに晴明の足が乗っかると理久兎は腕を高く上げて晴明を飛ばすと同時に仕込んである最後の火縄銃を構え晴明は空中で矢を3本取り弦で引くと2人は同時に、

 

理 「ぶちかませ!!」

 

晴明「破邪の矢よいぬけ!!」

 

叫ぶと火縄銃の銃声と弓の射る音が聞こえ自分の放った銃弾は鷺麿の眉間を貫き晴明の放った破邪の矢は顎の中にある顔へと全て命中した。

 

鷺麿「貴様らは!!!」

 

理 「まだだ!真仙術 十五式 二刀断刈烈斬」

 

すぐに火縄銃を投げ捨てて理久兎の右腕と左腕に霊力と妖力によって生成された右腕の白い刃と左の黒い刃が鷺麿の大鎌を、足を千切る。脚と両手の大鎌を失った鷺麿はバランスを崩して倒れるがそこに蓮が更なる追い討ちを仕掛けた。

 

蓮 「これは仲間や皆をバカにした分だ!!」

 

ザシュッ!

 

鷺麿「あがぁーーーー!!」

 

蓮 「狗神!神楽!鈴蘭!!急急如律令!」

 

蓮の言葉によって3人の女性が現れる。1人は耶狛のように獣耳と尻尾を持つ見た感じ姉御のような女性、2人目は黒髪で見た感じおしとやかな女性で大和撫子のような女性そして3人目は見た感じは幼女だが背中に生える蝶のような羽を持つことから妖精の1種だろうと思った。そしてその3人は、

 

狗神「これまでの積年の怨みだ!!」

 

ドンッ!

 

鷺麿「がはっ!!」

 

姉御のような女性は右拳で鷺麿を殴り甲殻を砕きと今度は大和撫子のような女性は腕を刀にして、

 

神楽「これは私の主人を傷つけた分!!」

 

ザシュッ!

 

鷺麿「が…あ……」

 

鷺麿の蜂のような顔を一文字で斬る。そして次は見た感じの幼女は、

 

鈴蘭「晴明様や蓮君を悲しませた分!!」

 

バシンッ!!

 

その幼女は見た目は弱そうだがその蹴りは強力で鷺麿の顎の中にある顔の鼻をへし折った。

 

鷺麿「あが……がはっ!!」

 

だがそれに漁夫の利するかのように博麗の巫女もお払い棒をフルスイングで構えて、

 

霊夢「蓮や友達を傷つけた痛みを返すわ!!」

 

バシンッ!!バシンッ!!バシンッ!!

 

お払い棒を何度も何度も鷺麿の頭部へと当てていく。すると鷺麿の蜂のような顔にヒビが入った。

 

晴明「まだです!青龍天成!!」

 

式神札を構えボロボロとなった鷺麿へと投げるとその札から青く猛々しい蒼龍、青龍が現れ風穴が空いている羽を全てむしりとった。

 

鷺麿「もっもう止めてくれ……」

 

と、瀕死で地面に床ぺろ状態の鷺麿が言うと理久兔は鷺麿の顔を踏みつけて一言一言に覇気を纏わせて話す。これまで鷺麿がしてきた罪を……

 

理 「てめぇ散々やってその台詞か?ふざけるも大

   概にしろお前に懇願した奴は助けたか?ない

   だろやってたら灼熱地獄には落ちねぇよ精々

   黒縄地獄だ‥‥だがお前は人を愚弄し殺し続け

   たそんな奴にかける慈悲なんかあるわけねぇ

   だろ……」

 

鷺麿「まっまさか!俺をまた地獄へ!?」

 

理 「安心しろてめぇに地獄なんて生ぬるいお前は

   ここで消滅させてやる2度と輪廻に入れない

   ように跡形もなくな!」

 

鷺麿「やっやだ!嫌だ!!」

 

理 「クタバレ!」

 

鷺麿の頭は自分の圧力によって潰れて粉々となると鷺麿の体は塵となって消えた。

 

蓮 「理久兎さん……」

 

理 「……悪かったなこんな汚い戦いで……」

 

酷く血生臭い戦いを見せた事に理久兎は謝罪をすると蓮と霊夢は首を横に振って、

 

蓮 「いえ…理久兎さん僕達を守ってくれたんです

   だから気にしないでください」

 

霊夢「そうよ…あんたはさっきまでのテンションで

   いなさいじゃないと久々に会うあんたの仲間

   達が悲しむわよ?」

 

理 「はっ言ってくれるな」

 

晴明「ふふっ♪」

 

こうして夢での波乱は幕を閉じたのだった。



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第246話 夢の世界の宴会

鷺麿との戦いに勝利した理久兎達は腹も膨れない筈の食べ物や酔う筈のない酒を皆でワイワイと楽しく飲んでいた……

 

萃香「お酒の味が何にもないけど理久兎とこうして

   また飲めるなんて夢みたいだよ♪」

 

理 「いや夢だよ萃香‥‥しかし本当に味もそっけも

   ないな」

 

と、言葉を返した。ぶっちゃけ味も何にもない。無味の酒やら料理を食べていたが皆は何故かこちらを見てニコニコとしてくる。

 

紫 「でも本当に御師匠様とまたこうして出会える

   それが何よりも幸せね♪あっそうだわ♪藍こ

   っちへ来なさい」

 

藍 「はっはい!」

 

と、理久兎が笑っていると先程からやけにもじもじとしていた狐の妖怪の女性もとい紫と似ている格好をしている所から紫の式と思われる狐の女性こと藍が紫に呼ばれる。

 

紫 「紹介するわ♪私の式の藍よ♪」

 

理 「へぇ~紫の式ねぇ♪」

 

藍 「はっはい!私は紫様の式をしている八雲藍と

   いうものです!まさか紫様の師に出会えるな

   んて光栄です!」

 

と、凄く固まってぎこちないように言うと理久兎は少々苦笑いながら、

 

理 「そんな改まらなくていいよ♪もっと軽くいこ

   うよ♪なっ♪」

 

藍 「はっはぁ?」

 

理 「まぁうちの弟子がこれからも迷惑をかけると

   は思うが支えてやってくれよ藍ちゃん♪」

 

藍 「はっはい!!」

 

どうやら藍の主である紫よりも上の存在と認識しているのか凄くペコペコとしていて小町と最初に出会った時を思い出してしまう。

 

紫 「ふふっ♪凄く緊張してるわね藍ったら♪」

 

藍 「そっそれは……」

 

理 「ハハハまぁ気にするなよ♪」

 

と、理久兎が言っていると突然後ろから誰かが抱きついてくる。少し後ろをチラリと見ると黒い翼が目に写った。

 

理 「よぉ文♪」

 

文 「改めてお久しぶりです理久兎さん♪」

 

と、言うと文は抱きつくのを止めて周りのメンバーに加わると、

 

理 「でかくなったなぁ♪」

 

文 「えへへそりゃまぁ♪」

 

大きくなった文にそう言うと文は嬉しそうに笑う。すると文の後ろに続いて1匹の白狼天狗いやかつての友、狼牙に似ている子もとい椛と言われていた子がやって来る。

 

椛 「文先輩その人が伝説の?」

 

文 「えぇそうですよ♪理久兎さんこの子は椛って

   言って………」

 

理 「お前さんの親父の名前は狼牙で母方は静香‥‥

   じゃないか?」

 

と、物凄い指摘をすると椛は目を見開いた。どうやら的中のようだ。

 

椛 「何で知ってるんですか!?」

 

文 「椛それは貴方のお父さんの尊厳に関わるから

   許して上げて………」

 

文がそういう理由はかつて自分達に散々と遊ばれているためあまり聞くと父親としての尊厳を失いかけないと思い文はそう言ったのだと自分は思った。

 

理 「あぁ‥‥まぁ友達だよ♪古くからのな♪」

 

椛 「そうなんですか♪」

 

椛の尻尾は左右に揺れている事から父親の事を知ってもらっていて鼻が高いのだろう。

 

理 「どっちかと言うと母親似で良かったな」

 

椛 「えっ?」

 

理 「いやこっちの話だ♪」

 

文 「あぁ~あ新聞があったら読ませてあげたかっ

   たなぁ………」

 

それを聞いた理久兎は笑いながら文の頭に手を置いて、

 

理 「あるなら見たかったがしょうがないさ♪」

 

文 「理久兎さん………」

 

と、楽しそうに会話をしているとまた友人が現れる。今度は

幽々子ともう1人は妖忌に似ている少女だった。

 

幽 「理久兎さんご無沙汰ですね♪」

 

理 「あぁ♪御久々だね幽々子ちゃんそれに……」

 

幽 「あら?ほら妖夢たっら挨拶をなさい♪」

 

幽々子に言われた妖夢はペコリと頭を下げて、

 

妖夢「えっと魂魄妖夢ですよっよろしくお願いしま

   しゅ!…………!?」

 

見事に噛んだ言葉を言い妖夢の顔は真っ赤になるが、

 

理 「ハハハ♪恥じることはない♪にしても成る程

   ねぇ~お前さん妖忌の孫か?」

 

妖夢「はっはい!」

 

理 「そうか妖忌の孫と来たか………ハハ♪彼奴も今

   頃は何してるかねぇ……」

 

かつて自分に言った旅に出るという言葉。あれ以来、妖忌とは出会っていない。あの手練れなら死ぬこともないとは思っているが久々に会いたくもなってくる。

 

妖夢「えっ?」

 

理 「こっちの話だ気にするな♪」

 

妖忌の事だから何も告げずに失踪した事なんて分かりきっていた。だから理久兎は敢えて何も言わない事にした。

 

幽 「ふふっ♪何の事かは分からないけど何よりも

   紫があんなに嬉しそうに笑ってるなんていつ

   以来かしらね♪」

 

幽々子に言われ理久兎は紫の方を見ると確かに明るく微笑んでいた。

 

理 「面倒を見てくれてありがとうな♪」

 

幽 「いいのよだって親友ですもの♪」

 

理 「そうかい♪」

 

と、理久兎が言った次の瞬間、突然背後から何かが迫ってフルスイングで殴りかかってくるが、

 

ガシッ!

 

理久兎は右腕を使いそれを受け止めて殴ってきた人物を見ると、

 

理 「よっ幽香ちゃん危なっかしい挨拶だけどお久

   だね♪」

 

幽香「えぇ理久兎♪御久々さっさそくだけど勝ち逃

   げ出来るとは思ってないわよね?」

 

幽香は何度も自分に戦いを挑んできたがそれを自分が何度も負かし続けていたが自分が急死して勝ち逃げされたと思っていたようだ。だが目の前にこうして現れれば嬉々として殴りかかってきただろう。証拠に幽香の目は獣を狩る狩人と同じ目をしていた。

 

理 「しょっぱなから殺る気満々?」

 

幽香「えぇ!それはもう!」

 

理 「……なぁせっかくのお祝いムードなんだから少

   しだけパーティーゲームしようぜ♪」

 

幽香「因みに?」

 

と、幽香に聞かれた理久兎は笑顔で手をグー、パー、チョキの構えをとると、

 

理 「だせだせってゲームだよ♪まず手を繋ぐ」

 

そう言い理久兎は左手を差し出すと幽香は左手で手を繋ぐ。

 

理 「それで俺がだせだせグー出せって言ってもし

   幽香ちゃんがグーを出してあいこだったら手

   を繋いでる手の甲を1発ひっぱたくあいこが

   続く限り何度も出来るよ♪」

 

幽香「成る程ね………もしあいこじゃなければ?」

 

理 「そしたら相手のターンで同じようにだせだせ

   って言ってあいこが出たら叩く違うならば相

   手のターンって感じ♪」

 

幽香「つまりあいこが続くなら何度でも叩けるって

   事よね?」

 

理 「勿論♪それで痛みのあまりに手を離したらそ

   の時点で負け‥‥これでいい?」

 

確認をとると幽香はにこやかに笑って、

 

幽香「えぇ♪始めましょう♪」

 

理 「なら先行をどうぞ♪」

 

そう言われた幽香はニタリと笑うと、

 

幽香「それじゃだせだせパーだせ」

 

幽香がそう言いパーを出すが理久兎はグーを出した。

 

幽香「ちっ!変わったか次で………」

 

と、幽香が呟くが理久兎は先程の幽香のニタリ顔よりも真っ黒のゲスのような顔で、

 

理 「それじゃ幽香ちゃんこれからずっと俺のター

   ンだなからよろしくね♪」

 

幽香「…………えっ?」

 

と、幽香は一瞬嫌な予感がするが時すでに遅し、

 

理 「だせだせパーだせ♪」

 

と、言うと幽香はパーを出してしまい理久兎に左手の甲を叩かれる。

 

パシンッ!

 

幽香「つっ!」

 

理 「1叩いてグーだせ♪」

 

パシンッ!

 

理 「2叩いてパー出せ」

 

パシンッ!

 

理 「3叩いてチョキ出せ」

 

と言った感じで戦いが続くこと数十分後ついに理久兎は500連叩きの勝利を納めていた。

 

幽香「もっもうギブアップよ………」

 

幽香は手を離して真っ赤となり血管が浮き出ている手を見る一方で理久兎の手は何も赤くなっていなかった。

 

理 「はい俺の勝ちね♪」

 

幽香「また負けたわ………」

 

理 「まだまだだなぁ♪」

 

と、言っているが実際は理久兎のとてつもない動体視力で幽香が次に出るジャンケンの姿勢を見てそれに合わせて自分も出しているのだ。つまり神速の後出しじゃんけんだ。結構ズルい……

 

理 「でもまぁ久々に楽しかったよ♪」

 

幽香「はぁ~貴方に勝てないのが本当に悔しいわ」

 

理 「また遊べたら遊ぼうぜ♪」

 

幽香「まったく」

 

理久兎は移動してまた別の場所へと向かうと…… 

 

理 「あっ君はにとりだったよね?」

 

河城「ん?うんそうだよ♪」

 

にとりはニコニコと笑ってこちらを見てくる。

 

理 「お前さんもしやゲンガイの……」

 

河城「うん孫だよ♪」

 

どうやらゲンガイには孫が出来ていたようだ。まじまじと見てみると性別以外は本当にそっくりだ。

 

理 「ゲンガイは元気か?」

 

河城「う~ん今お爺ちゃんぎっくり腰になってるよ

   アハハ………」

 

理 「うわ痛いやつだなそれ………」

 

かつて平安京にいた時にぎっくり腰になった人間を見たことがあるが凄く痛そうに腰をさすって動けなくなっていたのを思い出した。

 

河城「あはははは……」

 

理 「ゲンガイによろしく言っておいてくれないか

   せめてもな♪」

 

河城「分かった♪伝えておくよ♪」

 

理 「頼むよ♪」

 

河城「うん♪」

 

理久兎がそう言うとにとりは皆の宴会の席に戻っていった。すると今度は、

 

妹紅「りっ理久兎さん……」

 

理 「ん?おっ!もこちゃん改めてお久々だね♪」

 

声をかけてきたのは妹紅だった。昔からの人見知りが治らないのかまだモジモジとしている時もあるが、

 

妹紅「だからもこちゃん言うな!!………だけどまた

   会えて良かったよ♪」

 

理 「ハハ♪それで?今の人生は楽しんでるか?」

 

妹紅「あぁ♪親友も出来たしな♪」

 

と、言っていると不思議な帽子を被った女性が近づいてくる。その女性を妹紅が見ると目を輝かせて、

 

妹紅「紹介するよ♪私の親友の白沢慧音だ♪」

 

慧音と言われた女性は理久兎をまじまじと見ると、

 

慧音「この人が本物か………想像よりもずっと男前だ

   な♪」

 

理 「それはどうも♪そういうあんたは見た感じ教

   師って所か?」

 

慧音「よく分かったな♪」

 

理久兎の予想は大当たりで慧音は教師だった。

 

理 「ビンゴ♪でも人見知りの激しい妹紅に友達が

   出来た事に驚きだけどな♪」

 

妹紅「ちょっ理久兎さん!」

 

慧音「ふふっ♪」

 

妹紅は恥ずかしいのか顔を少し赤くしていうと理久兎は楽しそうに、

 

理 「ハハハ♪まぁ友達は大切にな♪」

 

妹紅「…………あぁ♪」

 

理 「ほらお酒を飲みに行っておいで♪」

 

妹紅「そんじゃまたな行こう慧音♪」

 

慧音「あぁ♪」

 

2人は酒を飲むために御座へと急いでいった。理久兎はまた歩き出す。そして懐かしき古き友人と出会う。

 

理 「これはこれは八意さんに輝夜ちゃんじゃない

   ですか♪」

 

永琳「えぇ‥‥改めまして御久々ですね理久兎さん」

 

照夜「理久兎さん………」

 

2人は何故か気まずそうに受け答えをすると理久兎は、

 

理 「まさか俺が死んだのがてめぇらのせいだとか

   思ってねぇよな?」

 

と、聞くと永琳は苦笑いをして、

 

永琳「正直な話…実際そう思ってました……」

 

照夜「恩も返せずにただ死を見とることしか出来な

   かったのが悔しかったわよ」

 

恩人である理久兎を助けられなかったことを後悔していたようだ。理久兎はため息を吐いて、

 

理 「言っておくがお前らのせいじゃない最早あは

   は運命だったんだからしょうがない事だった

   だ………なっ?だから気にするなよ♪」

 

照夜「理久兎さん‥‥ありがとうございます♪」

 

永琳「本当に何でかしらね本当にあの人に理千にそ

   っくり………」

 

永琳と照夜の目からは少しだが涙が流れていた。重みが減ったことに対して感情が爆発したのだろう。

 

理 「ほら泣くのを止めて楽しく笑おうぜ♪」

 

永琳「えぇ♪」

 

照夜「そうね♪」

 

理 「そんじゃ俺はまだ話す奴がいるから行くぜ」

 

そう言い理久兎はその場から離れた。今一番話したい人物、蓮の元へと行くためにその場へと向かうのだった。



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第247話 地上の人間達

古き友やその血を継ぐ者と話していき理久兎は気になっている葛ノ葉蓮達の方へと行く。

 

理 「よぉ♪」

 

理久兎は手を上げて笑顔で楽しそうに挨拶をすると、

 

晴明「あら理久兔さん」

 

蓮 「あっ理久兎さん♪」

 

霧雨「おぉおぉこれが伝説の妖怪か~」

 

霊夢「紫の師匠ねぇ……」

 

と、蓮は挨拶を返し霊夢と魔理沙は好奇の目で見つめていた。

 

理 「ハハハ♪そんな見つめられると照れるぜ♪」

 

理久兎は若干ふざけて言うが3人は沈黙していた、

 

理 「なっなぁ何か喋ろうぜ?」

 

霧雨「何か想像と大分かけ離れてるな……」

 

魔理沙の言葉に引っ掛かった理久兎はどういうことだと思うと、

 

理 「えっ何処が?」

 

霧雨「いや何か喋りやすいって言うか……」

 

霊夢「さっきまでとは大違いね……」

 

先程のキ○ガイ全開で戦っていた理久兎と比べていたようだ。確かに先程と比べると覇気やカリスマが感じられない少し陽気なおっちゃんにしか見えない。

 

理 「ん?そんなに違うか?」

 

蓮 「えぇ…さっきと違って話しやすいです♪」

 

理 「あぁ~なんか悪いな」

 

蓮 「いえいえそれだけ必死に僕らのために戦って

   くれたって事じゃないですか♪」

 

それを聞いた理久兎はちょっと恥ずかしいのかクスリと笑い、

 

理 「ふっお前はお人好しだな……」

 

蓮 「それが僕の長所ですから♪」

 

理 「そうかい♪」

 

と、言っていると霊夢が理久兎にあることを話しかけてきた。

 

霊夢「そういえばあんた地獄がどうのとか言ってた

   わよね?あんた今、地獄にでもいるの?」

 

理 「あっあぁ~まぁそうだな」

 

この答えは間違ってはいない。何せ灼熱地獄の隣にある旧都に住んでいるからだ。

 

霧雨「へぇ~なら先人様の意見として地獄に落ちな

   いためにはどうすればいいか御教授を頼むぜ

   先輩♪」

 

理 「プッハハハハハハハハ♪」

 

魔理沙の質問に理久兎は大笑いをしてその大笑いが済むとそれに答えた。

 

理 「そうだな~まぁ言えることはよこの世には罪

   や罰を持ったことのない奴はいない‥‥誰しも

   それはあるだけどよその罪や罰とどれだけ向

   き合うかが大切だな後は………まぁとりあえず

   は善行を積むか閻魔の説教を聞くかだな?」

 

霧雨「えっ……」

 

霊夢「えっえっ閻魔の説教ってそんな効果があった

   の!?」

 

この2日との口振りから恐らく休暇中の映姫に説教を受けたのだと理久兎は思った。

 

理 「あぁあるぞしかも映‥‥閻魔自らが説教してく

   れるなんてまずないからな結構レアなんだぞ

   これでも?」

 

と、理久兎は言うがその言葉の裏としては、

 

理 (まぁ映姫ちゃんの場合は最早趣味と化してるけ

   ど)

 

休日の日は何でか説教をしてまわるらしい。そのためかありがたみが結構薄いのが事実である。

 

霊夢「いやもう説教は勘弁して……」

 

霧雨「私ももう懲り懲りだぜ……」

 

どうやら2人は相当な説教をされたようだ。小町の説教を時折見ている理久兎からしてみればあんだけ長くやるは流石に理久兎も勘弁してくれという思いが強い。すると蓮が自分の耳元に顔を近づけて、

 

蓮 「アハハ………ここだけの話ですが2人共約5時

   間程の説教を受けて相当気が滅入ったみたい

   で……」

 

理 「アハハハハ♪こっちの知り合い何かはほぼ毎

   日説教されてる(小町)がいるぞ?」

 

因みに小町の説教時間を1ヶ月で表すと約100時間~120時間といった所なためそんな数をこなすところを見ると本当に反省しているかが分からない。

 

蓮 「えぇ~~…………」

 

霧雨「嘘だろ……」

 

霊夢「あんな説教をよくそんなにこなせるわね」

 

よく考えてみると小町はもしかしたら凄いのかもしれないがそこに痺れもしないし憧れない……

 

理 「まぁ本人も満更でもなく楽しんでるとは思う

   けどね……」

 

霧雨「……Mかよ」

 

理 「さぁ~?」

 

と、楽しそうに話していると紫と藍がやって来るが紫に限ってはニコニコと笑いながらやってくる。

 

紫 「御師匠様お酒を持ってきましたよ♪」

 

理 「おっすまんな♪」

 

そんな光景をジー~と見ていた霊夢がニヤリと笑うと、

 

霊夢「所でさ紫の恥ずかしいエピソードって何かな

   い?」

 

と、聞いてくる。それを聞いていた魔理沙もニヤリと笑い蓮は若干驚く。

 

霧雨「おっ!面白そうだな教えろよ♪」

 

蓮 「だっ駄目だって2人共!!」

 

霊夢と魔理沙がそう言うと藍は少し呆れ紫はため息をついて、

 

藍 「お前らは‥‥紫様にそんな恥ずかしい話がある

   と思うか?」

 

紫 「はぁそうよ私にそんな恥ずかしいエピソード

   何て……」

 

と、紫が言おうとした瞬間、理久兎は結構なぐらいにゲスイ笑顔をすると、

 

理 「あれれ~♪確か修行に出掛けたときに川の石

   を飛び越えていて見事に足を滑らせて川にダ

   イブして服やら髪やらびちょびちょになって

   泣いたのは誰だっけかなぁ~?」

 

紫 「おっ御師匠様!?」

 

理 「しかもその後しっかりおんぶしたのを未だに

   覚えてるけどなぁ?」

 

紫 「本当に止めてください!」

 

突然の事過ぎて紫も顔を赤くして恥ずかしがり理久兎を止めようとするが理久兎はスラスラと避けて、

 

理 「そういえばまだ弟子になって幼い時に夜中に

   お……」

 

紫 「御師匠様それ以上はダメです!!」

 

と、理久兎に暴露をされる前に何とか止めまくる事、数分後、

 

紫 「はぁ……はぁ……」

 

普段あまりツッコミをしていないのか息をあげていた。そんな紫のカリスマが崩壊したのを見ていた4人は、

 

霊夢「紫の過去って意外に面白いわね♪」

 

霧雨「あぁ♪面白かったぜ♪」

 

とても満足げにそう答え蓮と藍は、

 

蓮 「藍さん…紫さんのカリスマが……」

 

藍 「あぁ見事に音をたてて崩れていくな」

 

最早唖然とするしかない。そして言うことを言って満足している理久兎は、

 

理 「ふぅ~楽しかったこう言ってみると色々と思

   い出すなぁ♪」

 

紫 「御師匠様!私は面白くはないわよ!それに変

   なことは思い出さないでください!」

 

理 「ぷぷ……アハハハハハハ♪」

 

そんな弟子との会話を理久兎は楽しむのだったが紫や蓮達から白い欠片のような物が上へと上がっていくのを見た理久兎は、

 

理 「ありゃりゃもう……別れか……」

 

ただそう呟き別れの時間が迫ってきていると教えらるのだった。



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第248話 良い旅を

今現在、この場にいる理久兎と晴明以外の者達に変化が訪れていた。それは体から白い欠片が上空へと待っていっているからだ。

 

蓮 「なっ何ですかこれは!」

 

霊夢「体から……」

 

霧雨「おいおいどうなってんだよ!!」

 

皆はこの現状に動揺していると理久兎と同じように体から白い欠片が出ていない晴明は理久兎に真剣な顔でこの現状を答える。

 

晴明「理久兎さん…どうやら……」

 

理 「あぁ……別れの時だな……」

 

そうここは現実の世界ではない。ここは夢の中…夢は必ず目覚める。それは理であり定めでもある。

 

紫 「嘘……まだ少ししか話してないわ!」

 

藍 「紫様……」

 

紫はまた別れるのが嫌なのか膝を地面についてしまう。それを従者である藍が肩を担ぐ。

 

理 「………なぁ藍ちゃん皆を呼んでくれないか?も

   う別れるなら挨拶をしておきたくてな♪」

 

藍 「………分かりました紫様をお願いします」

 

藍は理久兎に紫を任せると会釈をして皆を呼びに向かった。理久兎は項垂れている紫の頭に手を置いて、

 

理 「こうして紫の頭を触るのも何年ぶりか紫は覚

   えてる?」

 

紫 「…………もう1000年ぐらい前ですね…」

 

理 「もうそんなに経つのか速いな……」

 

と、理久兎が言うと紫は理久兎の服を掴む。そして涙を交えて、

 

紫 「御師匠様は本当にズルいわ突然来たと思った

   らまた突然別れが来るんですから本当にズル

   いわ……もう離れたくない…」

 

理 「紫…覚えておけ俺はずっとお前や皆を見守って

   いるよ♪何時もずっとずっと………」

 

紫 「御師匠様………」

 

理 「風呂やトイレに着替えなどもな………」

 

紫 「………………………………………えっ?」

 

それを聞いた紫の顔は凄く引きつったかのような笑顔になる。シリアスを壊していくこの神様はなんて事をしてくれるのでしょう。

 

理 「ハハハ冗談だ♪そこまではしないよ♪」

 

紫 「そっそうよね?」

 

理 「あぁ♪ほらやっと泣かなくなった♪」

 

紫 「あっ……」

 

このジョークで紫の涙は止まった。自分からしたら泣きながらの別れ等はあまり好きではない。故に笑って別れをしたいという思いがあるからこそ泣くよりも笑っていて欲しいのだ。

 

理 「それと紫♪俺が渡した指輪着けていてくれて

   ありがとうな♪」

 

紫 「御師匠様から頂いたこの指輪を無下になんか

   にしません私にとってこの指輪はお守りであ

   り宝物ですから♪」

 

理 「ハハそうか♪」

 

と、理久兎と紫が会話をしていると蓮と霊夢に魔理沙そして晴明が皆を連れてくると理久兎は紫の頭をかるく撫でて手を離す。

 

理 「お前らも気づいているとは思うがもうじきこ

   の夢は終わりお前らは現実の世界で目覚める

   だろう」

 

萃香「また…お別れなんだね……」

 

文 「せっかく会えたのに……」

 

幽香「最悪ね…また勝ち逃げされるとか……」

 

幽 「理久兎さん1つお聞かせください貴方を一度

   も冥界で見たことがありませんそれは何故で

   しょうか?」

 

流石は冥界の管理者だけある。そして幽々子の質問に理久兎は話せることだけを話した。

 

理 「今現在俺がいるのは地獄の辺境地だ今回の件

   も元々は閻魔からの直属の依頼で地獄から逃

   げ出した鷺麿を始末しに来たんだよ」

 

蓮 「そうだったんですか……」

 

理 「あぁだから絶対に冥界にはいない………」

 

と、理久兎が言うと紫は決心した表情で、

 

紫 「なら私が……御師匠様を!」

 

理 「止めておけ‥‥復活だとかそんな事を考えるな

   てめぇらはてめぇらの今を生きろ………過去に

   すがってたら先が見えなくなるぞ?」

 

話を聞いた紫はただ黙ってしまう。それぐらいに自分にはこちらに来てほしいのだと感じてしまう。だが自分も生者なため復活だとかは蘇生だとかは意味がないのだ。

 

永琳「………それでも私達は貰ってばかりなのよ深常

   理久兎……」

 

妹紅「あぁ…理久兎さんには助けて貰ってばかりなの

   にそれを返せないのもな……」

 

輝夜「あの時もそして今回の事も………」

 

と、言われると理久兎はしょうがないという顔をして、

 

理 「恩返しをしてぇならよ………てめぇらの一生を

   平和に暮らせそれが俺への恩返しだ」

 

霧雨「お前、見た感じチャラいと思ってたけど案外

   チャラくはないんだな……」

 

理 「そうだな………折角血を流してまで作った楽園

   を楽しんで貰いたいそれが俺の願いだったか

   らな♪」

 

と、自分達がそんな話をしている間にも皆の下半身はとうに消え失せていてそれが顔へと近づいてきていた。

 

霊夢「もうじき夢から目覚めるわね……」

 

理 「……晴明、お前から言うことはあるか?」

 

晴明「そうですね…私は伝えたいことはもう伝えた

   ので構いませんよ」

 

理 「そうか………なら俺からお前らに向けて最後に

   言いたい事がある」

 

もう首から下へと消えていってる弟子や友人に仲間それら全てに送る言葉それは……

 

理 「どんな苦労があろうがどんな壁があろうが突

   き進めそれがお前らがこれからも続ける旅だ

   …だから……紫や皆に伝えたい言葉は………ただ

   1つ…良い旅を♪

 

紫 「御師匠様!!」

 

紫が手を伸ばし理久兎を掴もうとした瞬間、紫はいやその場の全員は光の粒子となって上空へと飛んでいったのだった。自分は上へと上がっていく光の粒子を眺めながら、

 

理 「じゃあな皆……」

 

と、理久兎が言った瞬間その場に残っている晴明はやれやれといった表情で肘を曲げて手の平を上にしてやれやれと首を振るう。

 

晴明「理久兎さん…演技中々でしたよ……」

 

理 「ほざけ…晴明……久々に再開した弟子や仲間に

   このぐらいの優しさもたまには良いだろ……」

 

普段、面と向かって会うことも出来ない理久兎からしてみれば唯一弟子に愛情を注げれて仲間と楽しく話せる時間なのだ。だからこの位は良いだろうと思っていた。それを聞いた晴明はニコニコしながら、

 

晴明「ふふっそうですね……理久兎さん私達も帰りま

   しょう♪」

 

理 「あぁ…帰ろう……皆が待つ現世にな♪」

 

そう言うと晴明はここに来る時と同じように術の陣を作ると、

 

晴明「行きましょう……」

 

理 「あぁ♪」

 

自分と晴明はその陣へと入ると強烈な光が辺りを覆い尽くし暫くして光が止むとそこにはもう誰もいなくなっていたのだった。

 



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第249話 朝日は昇る

真っ白な視界から目覚めると目に写った光景は朝日が昇る光景だった。しかも木陰から朝日が差し込み目を渋らせる。

 

理 「うぅ~ん……もう朝か……」

 

そう言い理久兎は起き上がると木の幹で肩を寄り添いながら眠る亜狛と耶狛を見る。

 

理 「…気長に眠ってるみたいだな……」

 

と、言っていると1つの影が理久兎の目の前に現れる。それは自分の従者が1人、黒だった。

 

黒 「主よ、ようやく目覚めたか……」

 

理 「あぁ……神社で寝てた奴等は?」

 

黒 「全員目覚めて嬉々としている者もいれば少し

   涙を溢す者もいたな……」

 

どうやら皆は蟲毒の悪夢から帰ってくれたみたいだ。

 

理 「そうか…良かったけどさ……」

 

黒 「どうかしたか?」

 

理 「滅茶苦茶クソかったるいしダルい………」

 

理久兎にしては珍しく目覚めが悪い。何故か体が重く先程までの生き生きとした活力も出てこない。すると、

 

晴明「それもそうでしょう夢で若返って若気の至り

   を楽しめばそれに体がついていく訳がないで

   しょう理久兎さん………」

 

そう言いながら晴明が近寄ってきた。それに対して返答をする。

 

理 「あぁ~そういうことか………やっぱり若いって

   いいなぁ」

 

そう夢の世界では肉体と魂が離れるため魂だけが若返ってしまったため元の肉体に戻れば体が暫くはついてはいけないということだ。そしてここだけの話だが一応は今の理久兎の年齢は転生してから約1000年ぐらいだ。人間で例えると30半ば辺りだろう。

 

黒 「そんな無駄口を叩けるなら主は元気な証拠だ

   な………」

 

理 「連れねぇな…黒は……そういえば亜狛と耶狛は

   どのくらい警護してくれていたのか教えてく

   れないか?」

 

黒 「あぁ………ざっと8時間ぐらいだったか太陽が

   昇る頃に交代で寝たからな」

 

 

どうやら交代制で見てくれていたようだ。確かに光が少ない夜に黒を配置するよりかは光の多い朝の当番にすれば能力もフル活用できて効率が良い。

 

理 「ならもう少しだけ寝かせてやるかそれで晴明

    ………お前はまた蓮の中でまた眠るのか?」

 

晴明「はい……そのつもりです…理久兎さん貴方に折

   り入って2つ程お願いがあるのですがよろし

   いでしょうか?」

 

理 「言ってみろ………」

 

自分と黒は真剣な眼差しを向けて耳を傾けて聞くと晴明は言葉に重みをかけて話した。

 

晴明「1つは蓮の事をよろしくお願いしますあの子

   は昔の私と同じで純粋過ぎてすぐに突っ走っ

   てしまうのです……」

 

理 「ハハハ♪確かに当時のお前と瓜二つかもな」

 

晴明「そして最後の2つ目‥‥理久兎さんここだけの

   話ですが何故に鷺麿は灼熱地獄から脱獄出来

   たと思いますか?」

 

理 「さぁな………現在そこは捜索中だ」

 

晴明の言葉を映姫からは少し聞いてはいたが捜索が難航しているらしい。だが晴明は知っている口ぶりだ。

 

晴明「恐らく鷺麿を地獄から解き放ったのは私の一

   族を根絶やしにした妖怪でしょう」

 

理 「晴明そいつの正体は?」

 

理久兎は晴明にその妖怪の正体を聞くが晴明は目を閉じて首を横に振った。

 

晴明「残念ながら私にもその妖怪は分かりませんで

   すが恐らく紫さんと同じで単一妖怪かと思わ

   れますが………」

 

理 「単一妖怪か………分かったそれだけでも充分だ

   ありがとうな晴明」

 

晴明「いえ……」

 

理 「一応は此方の方でも犯人については探しては

   みるが少し時間がかかるかもしれないがな」

 

晴明「何故ですか?」

 

晴明は何故、時間がかかるのか気になったため聞くとため息を吐いて、

 

理 「はぁ~地獄は人手不足なんだよ何せ需要が無

   さすぎてな人手は足りない賃金も少ないお陰

   さまで地獄は火の車なんだよ………」

 

晴明「はっはぁ……」

 

黒 「まぁそう言うこった安倍なんちゃら……」

 

晴明「なんちゃらではなくて安倍晴明です」

 

晴明は自分の名前の間違いに対して訂正させる。そんな晴明を見ていて、

 

理 「ハハハ♪相変わらず変わらないな♪」

 

晴明「えぇ♪それでは理久兎さん私は本来いるべき

   場所へ戻りますね♪」

 

理 「あぁ……また会おうな♪」

 

晴明「はい♪」

 

そう言うと晴明は霧となってその場所から消えてその場には理久兎と黒そして木の幹で寝ている亜狛と耶狛だけご残った。

 

理 「そんじゃ2人を起こして帰るぞ」

 

黒 「あぁ……」

 

理久兎と黒は亜狛と耶狛の元へと近づき頬を軽くペチペチと叩いて起こすと眠そうに2人が起き出した。

 

亜狛「あれ………マスター?」

 

耶狛「うぅ~ん……マスター?」

 

理 「よっ♪ただいまそしておはよう♪」

 

理久兎はニコニコとしながら手を上げて言うと亜狛と耶狛は立ち上がり、

 

耶狛「お帰りマスター♪」

 

亜狛「何時戻って来たんですか?」

 

理 「ついさっき♪」

 

そう言うと耶狛はキョロキョロと辺りを見回して、

 

耶狛「あれ?晴明ちゃんは?」

 

理 「あぁ~彼奴もう帰ったぞ?」

 

耶狛「えぇ~~晴明ちゃん帰っちゃったの?」

 

理 「まぁお前らが寝てたから悪いと思ったんだろ

   うな」

 

それを聞いた亜狛は耶狛をなだめつつ少ししょんぼりとした表情で、

 

亜狛「そんな気を使わなくても良かったのに」

 

理 「彼奴なりの気遣いだ察してやれ………さてと俺

   らも撤収するぞ」

 

亜狛「マスター実は少しよって貰いたい場所がある

   のですが………」

 

亜狛に寄りたいところがあると言われた理久兎はそんな急ぐわけでもないので亜狛の意見を聞くことにした。

 

理 「良いぞならそこに行こう場所は?」

 

亜狛「神社の裏手の方ですよ♪」

 

理 「分かった行こうか」

 

そうして理久兎達4人は亜狛と耶狛の作った裂け目へと入りに導かれるがまま移動するのだった。

 

神様移動中……

 

亜狛と耶狛そして黒の案内でたどり着いた場所はとある文字が刻まれた石碑の前だった。そこには花束に饅頭や瓢箪が置かれていた。

 

理 「なぁここは?」

 

理久兎は3人に聞くと耶狛は珍しく真剣な表情で、

 

耶狛「マスターあの石碑の文字を読んでみて………」

 

理 「ん?……分かった……」

 

理久兎が耶狛に指示された石碑の文字を読むとそこに書かれていたのは、

深常理久兎ここに眠る

と、それは丁寧に大きく文字が刻まれていた。そうその石碑こそが紫達が建てた自分自身の墓だったのだ。

 

理 「‥‥‥‥何か自分の墓をこうして客観的に見るの

   も可笑しなもんだな」

 

黒 「何だ?ここは主の墓だったのか?」

 

亜狛「えぇ‥‥マスターの棺桶はこの下に埋められて

   いたんですよ……」

 

耶狛「懐かしいね♪」

 

そうかつて理久兔が入っていた棺桶を地面から移動したのが亜狛と耶狛だ。つまり2人が来るのは数千年ぶりという事だ。

 

理 「彼奴ら人の墓参りって‥‥それに俺は仏門じゃ

   ないから出来れば神棚の方が助かるがまぁよ

   しとするか………」

 

お供えされている饅頭を亜狛、耶狛、黒にそれぞれ1つずつ投げ渡す。

 

亜狛「マスター良いんですか!?」

 

耶狛「バチが当たるかもよ?」

 

黒 「流石にお供えものをなぁ………」

 

理 「良いんだよ俺への供え物だ貰っておけ」

 

そう言いお供え物の瓢箪を取って自分の墓石の上に座り瓢箪を開ける。すると酒の香りが漂う。それを確認し酒を飲む。

 

理 「‥‥いっちょ前の酒を用意しやがってよ‥‥これ

   は萃香のチョイスか?悪くはないなハハッ本

   当に‥‥面白くて嬉しいものだな♪」

 

昇り終える朝日を眺めながら酒を飲み亜狛と耶狛そして黒は饅頭を食べて供えられた花そして置いてあった文々新聞を持って4人は今の住みかである地底へと帰るのだった。



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第250話 さとりの覚悟

鷺麿の起こした蟲夢異変。その事件について映姫に全てを報告し終えてから3日後の事、理久兎は晴明の一族を滅ぼしたという妖怪を探すために文献を手当たり次第に読みまくっていた。

 

理 「うぅ~んこれといって何もないか……」

 

色々と見たが大量虐殺を出来る程の妖怪が見つからない。がしゃどくろ、大百足やらの大型の妖怪も考えたが幾ら血が薄くなった晴明の一族でもそれぐらいなら勝てると予測し、なおかつ鷺麿が操れる時点で可笑しいと思い捜査対象から外し更に理久兎の仲間達も外したとしてもそれに該当する妖怪が見つからないでいた。

 

理 「いったいどんな奴なんだろうな……」

 

目を休めるために体をぐ~~と背伸びをして目に手を当てながら考えていると……

 

コンコンコン

 

と、扉をノックする音が聞こえ出す。理久兎は目を開いて、

 

理 「どうぞ……」

 

入って良いと言うと扉が開かれる。そこにいたのはさとりだった。

 

さと「理久兎さん何をしていらっしゃったん

   ですか?」

 

理 「ん?あぁ昔の友人の頼みでな………なぁさとり

   1つ聞きたいんだが少し弱い陰陽師達の集団

   を虐殺できる妖怪って何かいるなら教えてく

   れないか?」

 

物覚えそれに知略に長けているさとり何かいないかと聞くとさとりは少し考え理久兎の読んでいる文献を探すと、

 

さと「理久兎さんこの妖怪は?」

 

理 「ん?どれどれ……」

 

さとりの開いたページには空亡と書かれてその特徴は空を闇へと変え人間、妖怪すら補食の対象とする最悪の妖怪と書かれていた。だがその妖怪について心当たりがあった。

 

理 「…………まんまルーミアじゃねぇか……」

 

かつてルーミアと戦った事があったがその特徴全てに一致していたためそう言ってしまう。

 

さと「えっと‥‥お知り合いですか?」

 

理 「あぁ昔にな‥‥唯一俺の顔に傷をつける事が出

   来た奴だな」

 

今の理久兎からしてみれば良い思い出の1つだ。だがさとりは少しムスッした表情をしたがすぐに何時もの顔に戻る。

 

さと「そういえば理久兎さん‥‥あの時は亜狛さん達

   に緊急事態だからとか言われましたが3日前

   に何が起きたのか………それで帰って来ても部

   屋に2日程の引き籠った理由を教えてくださ

   いませんか?」

 

理久兎の事を心配していたさとりは尋ねてくる。それを聞かれた理久兎は頭を掻きながら苦笑いを浮かべて、

 

理 「しょうがないか‥‥え~とまず部屋に引き籠っ

   た理由は少し青春を味わって体がダルくて動

   くのが嫌になったから寝てたのが理由だ」

 

さと「なっ何ですかその理由は………」

 

だが間違ってはいない。夢の世界で理久兎は若返り見事なキ(ピー)ガイぶりを見せていた。だが端から見たり聞いたりしても信用してくれないだろう。

 

理 「それで地上で何してたか何だが地獄から脱獄

   した脱獄犯を駆除するために夢の中まで行っ

   た結果気づいたら朝だったから帰りが遅くな

   ったんだよね……」

 

さと「…………そうだったんですか…」

 

理 「あぁ…悪かったな3日程心配かけて……」

 

さと「いえ心配なんてしてませんよ……ふぅ…」

 

と、さとりは言うが理久兎から見てさとりは少しホッとしているようにも見えた。だが何故、安堵したのかは聞かないではおこうと思ったが少し気になったため、

 

理 「なぁさとり、さっきから妙にポーカーフェイ

   スが崩れている時があるが何か変な物でも食

   ったか?」

 

さと「えっ!?そっそんな事はないですよ!?」

 

理 「う~んまぁいっ………」

 

と、言うとした時、さとりは理久兎の顔の真ん前まで顔を近づける。

 

さと「理久兎さんあまり無茶はしないで下さい幾ら

   貴方が死んでも蘇ると言ってもいなくなるの

   は寂しいので………」

 

理 「おっおい…さとり……本当にどうしたんだ?」

 

何時もポーカーフェイスを心掛けているようなさとりが恥ずかしそうに頬を赤くしながらそう言ってくるのだ。

 

さと「…いえ何でも…ただ……はぁ……」

 

さとりは顔から離れると深くため息を吐いた。

 

理 「…………何か悩みでもあるのか?あるなら聞く

   ぞ?」

 

と、言いながら広げた本を閉じて言うとさとりは少しジト目で此方を見ると口を開けて話始めた。

 

さと「実は私‥‥その気になる異性の男性がいるので

   すよ………」

 

何て初々しいのだろう。さとりも年頃の子のようだ。

 

理 「へぇ~何?告白したの?」

 

さと「いえ………その男性と私は生きる世界が違い過

   ぎてそれで何て言葉を掛ければいいのか分か

   らなくて‥‥それに必死にアプローチをしても

   気にされてないしこいしにも手伝ってもらっ

   たりもしましたがやはり効果もなくて……」

 

理 「成る程なぁ………」

 

さとりの言葉を深く吟味する。結構難しい難題だというかその男は観察力がないのかと思った。それらを踏まえて考え答えを出した。

 

理 「そう言うのは自分から言った方がいいぞ?自

   分の思いを伝えるのは大切な事だからなぁ‥‥

   それにアピールをして相手を待つのもいいか

   もだけど待つよりも攻めに転じた方が良いか

   もね相手の感じからしてさ♪」

 

さと「…………そうかもですね……」

 

理 「なぁ因みにそいつの名前は?何なら俺も手伝

   ってやるからよ♪」

 

と、理久兎は笑いながらそう言うとさとりは顔を赤くしうつ向いてその者の名前を言う。

 

さと「(り…………と……さんです)

 

理 「えっ?もう一度どお願いできる?」

 

さとりの言った事が良く分からなかったのか理久兎はもう一度と頼む。

 

さと「だから……り……とさんです

 

理 「りとさん?」

 

さっきよりも聞こえるようにはなったがまだ聞こえないがりととか言う人物っぽそうだ。というかそんな奴はいたかなと考えているとすると顔を真っ赤にさせたさとりが大声で、

 

さと「だから理久兎さん貴方です!!‥‥はっ!」

  

そうか自分の事が好き………えっ?。あまりの思いっきり発言で自分の名前を言われた事に暫く硬直してしまった。そして数秒の間硬直すると、

 

理 「………………What!?」

 

あまりの驚きで英語で答えるほど驚いてしまった。そして今からよく考えてみると海水浴だったり料理を学びに来たりとアプローチ?的な事はあったような気がしてきた。だが放さないのも空気が更に重くなるため口を開け、

 

理 「なっなぁ……さ…さとり…………」

 

さと「えええ……と……」

 

自棄っぱちで言ったためなのかポーカーフェイスによる無表情に近いさとりの顔はもう真っ赤なのか両手で顔を隠して恥ずかしがっていた。

 

理 「なっなぁさとり……」

 

どのように声を掛けるかと悩みつつもさとりを呼ぶと、

 

さと「…迷惑ですよね……」

 

理 「へっ?」

 

さと「こんな突然にそんな事を言われれば迷惑です

   よね‥‥迷惑になるんだったらこんな気持ちな

   ければ良かったのに捨てれば良かったのに」

 

恥ずかしいのか本当にナーバスな事を言い出した。自分もこれはどう反応すれば良いのか良くわからない。昔に鬼達の名物、鬼拐いで捕まった人達を里に送り返していたりした時に告白まがいな事をされてはいたが幾度も断っていた記憶が甦る。理由は知り合って間もない人とは付き合えないと思っていたからだ。それに妹紅との縁談話もそうだ。その時は妹紅の気持ちを尊重して断ったが今回は違う。自分の口からしかもこれまでの自分の事を見て告白を受けたのだ。だからどう答えれば良いのか本当に分からない。

 

さと「私‥‥部屋に帰りますね……それで…忘れ」

 

さとりが帰ろうとした時椅子から立ち上がり即座にさとりの手を優しく握る。

 

さと「………えっ!?」

 

理 「たく人の言いたい事を言って帰るってどうよ

   普通…さとり……これだけ言いたいお前は仮に

   俺と付き合うとして後悔しないのか?」

 

さと「そんな事はないです!理久兎さんは嫌われ者

   の妖怪である私やこいしに手を差しのべられ

   る優しい神様ですそんな優しくそしてこんな

   に心が暖かいから私は好きになったんです」

 

さとりのその思い聞き自分はクスリと笑い、

 

理 「ふっ…そうか……なら俺からも言おうかさとり

   良いんだな俺で?」

 

さと「はい♪」

 

理 「なら‥‥あぁ~うん………よろしくな♪」

 

さと「理久兎さん‥‥理久兎さん!」

 

涙ぐみながらさとりは自分へと抱きついたのだった。こうして片思いで苦しい生活は消えて新たな一歩をさとりは踏み出し理久兎もこれからの事を少しずつ考えるきっかけとなるのだったが、

 

こい「お姉ちゃん成功したね♪」

 

亜狛「やっと鈍感のマスターに恋人ですか」

 

耶狛「春だねぇ~♪」

 

黒 「口の中が甘ぇコーヒーでも飲むか………」

 

お燐「さとり様大胆ですね……」

 

お空「そうだね♪」

 

と、言った感じで策士にギャラリーもそれを見て楽しむのだった。



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第251話 空中散歩へ

さとりが理久兎へ告白したその翌日朝の事。

 

理 「やっぱり手懸かりは無しか……」

 

何時もよりも早めに起きて昨日と同じように地獄にある資料およびにそこいらの文献やらを単一妖怪を検索ワードとして全て漁ったがやはり何も無かった。どの妖怪がやったのかそれら全て闇へと葬られ過ぎている。

 

理 「………しかし鷺麿や地獄の怨霊達を逃がしてい

   ったい何がしたかったんだ?だが一番気にな

   るのはやはり出来すぎてるって事だ‥‥葛ノ葉

   蓮は間違いなく白なら何故こうも出来すぎて

   いるんだ?」

 

そう葛ノ葉 蓮がこうして幻想郷に来たのも怨霊達や鷺麿が脱獄したのも全てがまるでシナリオ通りに動いているかのように出来すぎているのだ。しかもその糸が見えないときている。これほど相手が何を考えているのかそして正体も分からない。これ程恐ろしいものはない。

 

理 「………何か起きなければ良いがな」

 

暗がりの洞窟の空を眺め呟く。そして前を向き散らかした資料やらをまとめて本棚にしまって片付けるが片付けている時にあることを思い付いた。

 

理 「まてよ‥‥どの文献にも載っていないとなると

   つまり晴明の子孫達を殺ったのは文献にも載

   らないなおかつ鷺麿やらを脱獄させてる時点

   で知能もあるという事になるって事だよな」

 

もしそれがそうだとしたら資料を漁っても引っ掛からないと思った。あったとしたならすぐに探し出せている筈だ。つまり相手は歴史に置いても姿を眩ませる程の妖怪という事だろう。

 

理 「だがやはり正体が掴めないよなぁいや考える

   のは今は一回止めよう」

 

そう呟いて残りの本を片付ける。そして理久兎は部屋を後にする。

 

理 「う~ん恐らくその妖怪は確実に幻想郷または

   地獄にいると仮定すると………」

 

と、ブツブツと言いながら廊下を歩いていると角を曲がってさとりが歩いて来た。

 

さと「理久兎さんおはようございます」

 

理 「うん?あぁさとりかおはよう♪起きるの早い

   なぁ………」

 

さと「いえそんなには…また………考え事ですか?」

 

理 「あぁまぁなやっぱり思い当たる妖怪がいなく

   て考えていたんだがやっぱり思いつかなくて

   な………」

 

妖怪の総大将をやっていたためある程度の妖怪には詳しいのだがやはり思い付かない。それほどまでに理久兎は苦戦したいたのだ。それを見たさとりは、

 

さと「理久兎さん良ければ息抜きにゲームでもどう

   でしょうか?」

 

理 「ゲーム?ははぁ~ん♪チェスか?」

 

さと「いえ♪人狼ゲームでもと………」

 

と、言うが狼人ゲームは少なくとも5人は欲しい。しかもそれ以前にさとりの前では人狼も平民もあったもんじゃない。

 

理 「いやさとりが入ったら元もこもないだろそれ

   に亜狛やお燐はともかく他がルールを覚える

   のに時間がかかるぞ」

 

さと「良いとは思ったんですけどねぇ」

 

昨日の一件以来なのかさとりが少しだけ腑抜けたというか頭に花が生えたというな緊張がほどけてこんな感じになっていた。だが自分を心配して少しでも気分転換することを考えてくれる事に少しばかしだが嬉しくなった。

 

理 「まぁ俺の事を思ってくれてありがとな♪」

 

さと「いえ…そんなつもりは……」

 

理 「う~ん‥‥折角だから少し外でも歩かないか?

   朝飯までは少し時間もありすぎてるしさ」

 

因みに今の時刻は午前5時だ。あまりにも早すぎる。他のメンバーが起きるの最低でも6~7時ぐらいだ。

 

さと「でも…私はその嫌われてますし……」

 

理 「安心しなよ♪どうせこの時刻じゃ基本的に皆

   寝てるからさ♪」

 

さと「えっそれもそうですね‥‥なら少し歩きましょ

   うか理久兎さん♪」

 

理 「あぁ♪なら準備が出来しだい玄関のホールで

   集合な♪」

 

さと「はい♪」

 

自分とさとりはそう言い一旦部屋へと戻り各自準備する。そうして玄関ホールへと行くがまださとりは来てないみたいだった。

 

理 「さとりを待つとしますかね………」

 

と、言い待っていると背後に気配を感じ振り返るとそこにはニコニコとしながらこいしが立っていた。

 

理 「こいしちゃんおはよう♪」

 

こい「おはよう理久兎お兄ちゃん♪こんな早くにし

   かも黒コートのフードじゃないって事は………

   あっ!まさかお姉ちゃんとデートでしょ?」

 

理 「よっよく分かるなぁ」

 

流石はさとりの妹だけあって勘が鋭いしなおかつ心を閉じたせいなのか言い方が無関心すぎてドストレートだ。

 

こい「えへへ理久兎お兄ちゃんお姉ちゃんをよろし

   くね♪意外にもお姉ちゃん結構ちょろいから

   さ♪」

 

理 「……あぁ♪」

 

こいしの頭を帽子こしで撫でるとこいしは楽しそうに笑う。可愛らしい笑顔だなと思っていると、

 

こい「だけどね………お姉ちゃんを傷つけるなら絶

   対に許さないから‥‥♪」

 

理 「っ!?あっあぁ………」

 

無意識な殺意を感じた。一瞬だがブルッと震えた。

 

こい「ふふふ♪じゃ~ねぇ♪」

 

そしてこいしはニコニコと微笑みながら地霊殿の奥へと消えていった。そして消えた先からさとりが出てくる。

 

さと「お待たせしました理久兎さん」

 

理 「いや俺も今さっき来た所だから安心しなよ」

 

さと「そうでしたかなら行きましょうか♪」

 

理 「そうだな♪」

 

自分とさとりは玄関の門を開けて外へと出るのだった。朝方のせいなのか何時も昼間や夜のような賑わいはなくとても静かだ。だがそれがさとりにとってもストレスも感じにくく丁度良いのかもしれない。

 

理 「う~んやっぱり静かだね♪」

 

さと「りっ理久兎さん………」

 

さとりは恥ずかしそうに頬を赤らめて手をさし伸ばしてくる。

 

理 「…………ふふっ♪」

 

自分はその手を優しく握るとさとりは驚き優しい笑顔を浮かべた。

 

理 「行くよ♪」

 

さと「はい」

 

自分は何時もみたいに魔法は使わずに自身の隠している龍翼を羽ばたかせ2人は空を飛び散歩へと出掛けた。

 

さと「理久兎さんのその翼‥‥こうしてよく見てみる

   と本当に大きいですね」

 

理 「悪いなこんな翼でよ基本は邪魔だからしまっ

   てるんだがたまにはこうして羽を広げたくて

   な………」

 

さと「いえ良いと思いますよ♪ただ改まって見る機

   会がないものだったので」

 

理 「そうかい♪」

 

2人は楽しそうにまだ他に妖怪のいない空を飛び地底の続ける。皆が起きるその時間まで。

 



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第十七章 地獄の女神降臨
第252話 旅の思い出


さとりとのその数時間、何時もと何ら変わらない日常へと自分達は戻っていた。そしてかつて海開きで使った水着は全員分を回収し洗濯をして地霊殿の倉庫へと預けていたが整理をする事となりついでにと理久兔は断罪神書に入っている荷物の整理を行うことを決め倉庫にいるのだった。

 

理 「ふぅ~………色々と懐かしい物が結構あるな」

 

黒 「……どれだけの量を集めたんだ…」

 

なお今回は黒もこの整理に参加してくれている。理久兔1人でも片付けは出来るが黒は丁度暇していたため良い暇潰しがてらと言った所だ。

 

理 「どんどん出していくから1回此方側にまとめ

   よう」

 

黒 「了解……‥」

 

断罪神書から色々なアイテムを取り出すとそれを黒へと渡していき黒はそれを次々に言われた場所に置いていく。渡していくアイテムには何か不思議な力が出ている剣の鞘や何かの薬やら色々なアイテムだ。そうして大方のアイテムを出し終えると、

 

黒 「この量は流石にドン引きするな………」

 

理 「まっ全然こっちは整理してなかったからな‥‥

   それじゃ片付けを始めるか」

 

山のようになったアイテムを見上げて2人はそう感じるが見ているだけでは終わらないので整理もとい片付けを始めた。

 

黒 「主よこれは何だ?」

 

黒は何か不思議な瓶に入った薬を見つけると理久兔に聞いてくる。

 

理 「それは詩の蜜酒ってアイテムで飲めば誰でも

   詩人になれるアイテムだよ」

 

黒 「ほぉ‥‥ちなみに何処で手にいれたんだ?」

 

理 「それ元々大和の国の外にいる主神の1人が所

   持しているんだけどそれを少し分けて貰った

   んだよね♪」

 

なお理久兎にしては珍しく盗んだのではなく譲り受けたようだ。

 

黒 「それは本当か?」

 

理 「黒‥‥お前は俺を何だと思ってるんだ?」

 

それを言われた黒は嘘をつくことなく正直に答えた。

 

黒 「盗神………」

 

理 「…………酷くない?」

 

酷くないとは言うがこれまで理久兔がやった犯罪臭が香る事は以下の通りである。盗み、誘拐、拉致?、ロリコン疑惑?等々といった結構危ない事をしでかしまくっている。黒が理久兎に向かってそう言うのも無理はないのだ。

 

黒 「だがこれはどういう経緯でだ?」

 

そう聞かれ懐かしい記憶を振り返っていく。

 

理 「そうだな昔にそこで飼っていた巨大な狼が逃

   げ出したんだよね」

 

黒 「それで?」

 

理 「でだ偶然その時に俺と亜狛そして耶狛がその

   大地を巡っていてな……」

 

黒 「それで捕獲に協力したと………成る程な」

 

黒は理久兎の性格上その狼の協力に手助けしたのだろうと思ったのだが黒の答えは違うこととなる。

 

理 「いや‥‥偶然その時に狼が近くにいた俺に向か

   って噛みついて来てなおかつその時は無性に

   虫の居所が悪かったから鬱憤晴らしに殴って

   気絶させたんだよなぁ………」

 

黒 「違うのか!?」

 

どうやら真実は憂さ晴らしの犠牲者?のようだ。この神に戦いを挑んだあげくボコボコにされたらしい。

 

理 「それで殴って気絶させた後たまたまそいつが

   お尋ね者だったから連れて行って報酬として

   その酒を貰ったんだよね♪」

 

黒 「………まぁ助け合い?なのかは分からないがそ

   の神達にとって運が良かったんだろうな‥‥」

 

理 「でも懐かしいなオーディーンは元気かな?」

 

オーディーンは元気なのかと思ってしまう。結構年齢的にお年寄りの部類だったため死んでなければ良いのだがと思った。

 

黒 「主達の話は色々と凄いな………」

 

理 「え‥‥そうかな?」

 

黒 「あぁ何かと次元が違う………」

 

そう言っていると後ろの扉が開かれてそこからさとりが顔を出す。

 

さと「あっ理久兎さんそこにいましたか何をしてい

   るのですか?」

 

理 「よっ♪丁度昔を懐かしんで荷物を倉庫に入れ

   ようとね♪」

 

自分の話を聞きながらさとりは理久兔と黒のもとに向かって行くと、

 

さと「所で理久兎さんこの鞘って何ですか?」

 

偶然置いてあった鞘に目が止まりさとりはそれを持って聞いてくる。

 

理 「えぇ~と確かそれは……えっええ…エックスガ

   リバー?とか何とかの剣の鞘って誰から聞い

   たけど?」

 

それを聞いたさとりは驚きの表情をして鞘を二度見すると、

 

さと「りっりり…理久兎さん!これ伝説の聖剣エク

   スカリバーの魔法の鞘ですよね!?」

 

理 「あぁそれだ‥‥魔法かどうかは知らんけど」

 

黒 「なんだそれ?」

 

黒がエクスカリバーの鞘について聞くとさとりは驚きながらもそれについて答えた。

 

さと「伝説の聖剣エクスカリバーの魔法の鞘それを

   持つ者はありとあらゆる攻撃に対し一切たり

   とも傷を受けることがなくなると言われる凄

   い鞘だって書物に書いてありました………」

 

理 「へぇ~何か不思議な力は感じてたけど気にも

   止めてなかったな………」

 

さと「理久兎さんこれを何処で!?」

 

理 「あぁ~昔に色々あってどんな呪いをも解呪す

   るっていう林檎を取るためにある島に向かっ

   てる最中に海に浮かんでたから拾った」

 

それを聞いたさとりも理久兎を疑ったが自分は嘘をつくことはないと知っていたので真実だと信じたであろう。実際

に本当の事なのだが。

 

さと「でもこんな物まであるとは………地上に流出し

   たら間違いなく大変な事になりますよ」

 

理 「まっそれもここの倉庫に埋もれるけどな」

 

黒 「それを聞くともったいねぇな………」

 

さとりは鞘を先程の場所に戻して自分の方を向くと、

 

さと「でもエクスカリバーの鞘といい色々と凄いお

   宝が眠ってそうですね………」

 

理 「まぁでもそれも使わなきゃ宝の持ち腐れなん

   だけどなぁ……」

 

そう言いまた理久兔と黒作業を再開しさとりはそれを眺めるが、

 

黒 「主よこの………何だ?」

 

黒は何か長い毛のような物を持って自分に見せてくる。そして昔を思いだし眉間の血管ピクリと動いてしまった。それぐらい嫌な記憶なのだ。

 

理 「黒それはごみ処理だ………後で灼熱地獄で徹底

   的に燃やすから別にしておいてくれ」

 

さと「理久兎さんどうしたんですか?さっきまでと

   はだいぶ変わりましたけど?」

 

理 「………まぁいっか2人共約束して欲しい事があ

   るんだけどいいか?」

 

黒 「何だ?」

 

さと「何でしょうか?」

 

理久兔は先程までとはうって変わって真剣な表情なおかつ重みのある言葉で、

 

理 「今から話す事を亜狛およびに耶狛には言わな

   いでくれよ?」

 

さと「……分かりました?」

 

黒 「何を話すんだ?」

 

理 「昔に起きた悲惨な事をな‥‥2人共この髭は誰

   の髭か分かるか?」

 

理久兔は黒とさとりに聞くと2人は首を横に振って知らないと答えると、

 

理 「これはギリシア神群の主神ことゼウスと呼ば

   れる神の髭だ……」

 

さと「まっまた凄い神の名前が出てきましたね…」

 

黒 「何があったんだ?」

 

理 「まぁさっきも言った通り俺と亜狛と耶狛とで

   旅をしていてそのギリシア神群が治める領地

   で観光をしてたんだよ」

 

さと「ですが何か事件が起きたんですよね?」

 

さとりの言葉に理久兔はため息を吐きつつそれを語り続ける。

 

理 「その時にそこの主神が現れてなそいつ耶狛を

   ナンパしてきたんだよ………」

 

さと「えっ?」

 

黒 「あの耶狛をか!?」

 

2人は驚いた。確かに耶狛は顔スタイルともに可愛らしい女の子なのは分かる。だがナンパしてくるとは予想だにしてなかったのだろう。

 

理 「そんで俺と亜狛は全面的に反対してゼウスを

   追っ払ったんだけど……彼奴…最終的には耶狛

   を拉致ったんだよ」

 

黒 「なっゆっ勇気あるなその神………」

 

理 「そんで俺と亜狛はぶちギレて急いで耶狛が何

   かされる前にを助け出したには助けたんだけ

   れど………その時にゼウスの嫁が嫉妬して耶狛

   に呪いとして失言症をかけやがって結果的に

   呪いをかけられた耶狛は話す事が出来なくな

   っちまってよ」

 

さと「そっそんな過去が……」

 

理 「それには俺も堪忍袋が決壊してギリシア神群

   達のいるオリンポスに強襲をしかけて神は勿

   論ゼウスとその嫁も合わせて半殺しするまで

   至ってな………その時にゼウスの髭をむしりと

   って慰謝料としてそこにある神具の9割を持

   ち去ったんだよな……」

 

さと「……凄すぎてツッコミが…………」

 

あまりにも壮絶なためか、さとりも黒も黙って聞くことしか出来なかった。だが理久兔はやはり理久兔なのか宝をしっかり盗っていっていた。

 

理 「それで呪いを解除出来ないとか言い出しやが

   ってしょうがないから解呪する方法を探すた

   めに世界中を巡り回ってさっき言った林檎を

   取りに行くはめになったんだよ…」

 

なお理久兔が行ったその林檎の場所はモ(ピー)ストをやっている方または、アーサー王伝説に詳しい方なら知っているだろう。それは言わずと知れずのアヴァロン島である。

 

理 「まぁそんなこんなで2人共そんな出来事があ

   ったから海外が嫌いになったんだよ……」

 

黒 「すっすげぇ……」

 

さと「本当に色々としてきてますね……」

 

さとりと黒も最早それしか思い付かなかった。あまりにもやっていることが凄すぎるため……

 

理 「まぁでもそんな事はあったけどその呪いのお

   陰でオーディーンに出会ったりはたまた地獄

   の神の1柱のヘカーティアだとかと面識を持

   てたりさっきの鞘とか見つけられたんだよね

   皮肉な事に………」

 

さと「確かにあまり2人に言ってはいいネタではな

   いですね……」

 

黒 「………つかここの地獄の神とそれで面識を持っ

   たのかよ」

 

理 「ヘカーティアは俺が強襲した時にオリンポス

   にいたけど俺のやってる事にニコニコと笑っ

   て見てただけだったけどね♪」

 

それを聞いた黒とさとりはもしやと思ったのか、

 

さと「まさか理久兎さんヘカーティア様も……」

 

黒 「半殺しにした訳じゃないよな?」

 

理 「いや♪あの子は挑んで来てないもん俺に戦い

   を吹っ掛けてきた神とかその使いとかしか半

   殺しにしてないよ♪あの夫婦は別だけど♪」

 

さと「それなら良かったですね」

 

黒 「あぁ……」

 

理 「おっと長話しちまったな………そろそろ再開す

   るぞ黒」

 

黒 「あっあぁ……」

 

そうして理久兎と黒はまた荷物の整理をしてゼウスの髭は灼熱地獄へと捨てたのだった。



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第253話 トップの視察

断罪神書の片付けを終えて3日後の事、理久兎は地獄の上層部から送られてきた手紙を見つめていたが……

 

理 「…………マジかよ……」

 

そこにはこう書かれていた。

 

拝啓 小夏の候、貴殿におかれましては、なお一層お元気にお過ごしのことと拝察いたしております。

さて今回報せたい事は旧都の発展したということで○日に理久兎様の住む旧都の視察に向かうということです。理久兎様とその従者には数千年前に私共の主神とその奥様方が大変ご無礼を働いたことは重々承知はしております。

ですが、これも仕事の一環ですのでお許しください。このような手紙で申し訳ございませんが何とぞよろしくお願いいたします。       敬具

 

○○年 6月×日 ヘカーティア・ラピスラズリ 

 

と、いった感じでヘカーティアから手紙が送られてきた。これには理久兎も、

 

理 「どうすればいいんだこれ」/(^o^)\

 

最早それしか言葉が出なかった。何せ相手は地獄の中でもトップの神の1人だ。この世界でなら理久兎の方が格上だが地獄のトップそれでいてかつてオリンポスで主神をボコボコにしてしまい、なおかつ四季映姫の閻魔推薦状に対しては脅迫状のような物まで出しているためどう対応すればいいのかが珍しく分からない。

 

理 「………視察だからな~でも絶対に私情が入って

   るから絶対嫌われてるよな…ははぁ…どうした

   もんかなぁ」

 

ため息を吐きながら呟きつつ考えていると扉が開いてそこから何時のものようにさとりが顔を覗かせる。

 

さと「理久兎さんお邪魔します‥‥どうしたんですか

   そんな複雑な顔をして?」

 

自分の複雑な顔を見たさとりは理久兎に何故そんな複雑な顔なのかと聞くと、

 

理 「あっあぁ‥‥実はな地獄のトップがここ旧都の

   視察に来ることになったんだよ」

 

さと「………はい?」

 

さとりは訳が分からかったのかそんな声をあげた。そしてさとりに手紙の事について話しつつ手紙を見せた。

 

さと「つまり3日ほど前の話で話題となった地獄の

   トップことヘカーティアさんがここ旧都に来

   るそういう事ですよね?」

 

理 「あぁ………昔にやらかしてるから絶対に嫌われ

   てるよなって」

 

さと「でも仕事で来るなら仕方がないと思いますけ

   ど?」

 

理 「そうなんだけど………ねぇ?」(;^ω^)

 

もう苦笑いしか出来ない状態だった。何せオリンポスで神や神の使い達を狂気の含んだ笑顔で半殺にしている所をヘカーティアがずっと見ていた所をチラ見だったがそれを見てしまっていたからだ。

 

理 「どうすればいいかね?」

 

さと「そうですねまずは美須々さんや旧都に住んで

   いる妖怪達それから地霊殿に住んでいるペッ

   ト達や理久兎さんの従者達にもこの事を伝え

   ないと………」

 

理 「だな………とりあえず俺は美須々達に知らせて

   くるからさとりは地霊殿の方を頼むよ」

 

さと「分かりました」

 

そうして理久兎とさとりはそれぞれやれる準備をしていくこと数日後の当日玄関ホールで理久兎、亜狛、耶狛そひて黒は集まっていた。だが理久兎は鬱になっていた。

 

理 「はぁ~……」

 

ため息をはく主人を見ていた亜狛と耶狛そして黒は理久兎に聞こえないように、

 

亜狛「マスター相当参ってますね」

 

耶狛「珍しくあんな感じだよね無理もないけど」

 

黒 「あぁ」

 

と、話していると理久兎のもとにさとりがやって来ると、

 

さと「理久兎さんこれを………」

 

さとりは理久兎に1枚の紙を渡す。理久兎は何かと思いその紙の中身を見るとスケジュールが書いてあった。

 

さと「私に出来るのは精々このぐらいですが分から

   なくなったら読んでください」

 

理 「あぁ分かった‥‥ありがとうさとり♪」

 

さとりは褒められて少し顔が紅くなったがそろそろ時間だと思い3人に指示を出した。

 

さと「理久兎さんそろそろ時間ですよ」

 

理 「あぁそれじゃ行ってくるよ行くぞお前ら!」

 

亜狛「了解です!」

 

耶狛「分かった♪」

 

黒 「うっす…」

 

そうして理久兎達は三途の川へとヘカーティアを迎えに行くのだった。一方三途の川に浮かぶ1隻の船では4人の女性が乗船していた。1人は操縦士こと死神の小野塚小町もう1人は幻想郷の閻魔、四季映姫・ヤマザナドゥそれでは後の2人は……

 

? 「はぁもうすぐで着きそうね……」

 

赤い髪の女性でなおかつあまり幻想郷や地獄でも見ないようなTシャツを着ている女性はため息を吐きつつ座っている。それに対して映姫は、

 

映姫「ヘカーティア様もうじき着きますよ」

 

この女性こそ地獄のトップの1人ヘカーティア・ラピスラズリだ。

 

ヘカ「そう楽しみね♪」

 

するともう1人乗船している道化師のような服を着ている少女はヘカーティアの肩に手をかけて楽しそうに、

 

? 「楽しみですねご主人様♪」

 

ヘカ「そうねクラウンピース♪」

 

その妖精の少女の名はクラウンピース。ヘカーティアに仕える従者だ。そして映姫はヘカーティアに、

 

映姫「でもまさかヘカーティア様が此方に視察にい

   らっしゃるとは思いもしませんでした」

 

ヘカ「そりゃ私だってまさか来るとは思わなかった

   わでもね楽しそうな事になってるんだもの行

   くしかないわ♪」

 

それを聞いていた操縦士こと小町はヘカーティアに、

 

小町「えっとすいませんが何でそこまで来たいのか

   なって疑問に思うんですが………ひっごっごめ

   んなさい!!」

 

小町に映姫は睨む。その意味は「失礼すぎるぞ」と言っているに違いないと感じた小町は黙るが、

 

ヘカ「えぇまぁ教えてあげるわ♪貴女達は深常理久

   兎については知ってるわよね?」

 

映姫「はい私や小町はよくお世話になってる神様で

   すね‥‥まさかヘカーティア様が来たい理由っ

   て………」

 

映姫は察して言うとヘカーティアは苦笑いをして、

 

ヘカ「理久兎という存在を知ったのは昔に私達の所

   の主神が理久兎の従者を拉致ったのが全ての

   元凶なのよね…」

 

小町「それって………耶狛ですか?」

 

ヘカ「えぇ確かそんな名前ねその子を拉致ったばか

   りに深常理久兎の逆鱗に触れた結果オリンポ

   スで神達や神の使い達を一方的に蹂躙される

   惨劇が起きたわ」

 

映姫は少し前に理久兎が話をするのを拒んだ記憶があるが恐らくそれが理由だろうと改めて思った。なお小町に限っては理久兎ならやりかねないと思った。

 

小町「あっ相変わらず理久兎さんは怖いねぇ…」

 

ヘカ「しかもただ半殺しって訳じゃないのよゼウス

   に馬乗りになって狂気を含んだ笑顔で刀の柄

   を使って何度も何度も顔面を強打させていく

   のよ?うちの主神が悪いといえど普通の神様

   はそこまで酷くはないわよだけど私はその存

   在に魅力を感じたわ♪」

 

クラ「うぅ~ん!!結構狂ってていいね♪」

 

最早それを語るヘカーティアとクラウンピースの顔は嬉々としていて好奇心溢れる目となっていた。

 

ヘカ「しかもそれでゼウスの顔があんなつぶれ‥‥」

 

小町「すまないけどもういいですから!」

 

映姫「……改めて理久兎さんがどれだけ怖いかが分か

   りました……」

 

と、もうこの船では片方は楽しそうな雰囲気にそして片方は重たい空気へと変わっていた。そうしていくうちにどんどんと岸へと近づいてくる。

 

ヘカ「まぁでもそのお陰で私も知恵をつけて本体の

   魂は地獄の奥底に隠すってことを覚えたんだ

   けどね♪命って大切だわぁ♪」

 

映姫「そっそうですか………」

 

小町「えっえと……そろそろ岸です……」

 

映姫「えぇ…あっ……」

 

映姫は気づいてしまった。今から向かう地点の岸に4人の男女がいたのだ。しかも全て映姫と小町の友人でもあり大上司でも理久兎達だった。4人を見たヘカーティアは、

 

ヘカ「…ふふっ楽しみね♪」

 

ただそう呟いたのだった。



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第254話 ヘカーティア来日

理久兔達の目の前には三途の川を船で渡って来た映姫、小町そしてここ地獄の女神ことヘカーティア・ラピスラズリそれと見たことのない妖精がふわふわと飛んでいた。

 

理 「ようこそ幻想郷地獄支部の更なる奥地旧都へ

   ここの3人の責任者の1人であるこの私こと

   深常理久兔乃大能神が貴女方をご案内させて

   いただきます」

 

亜狛「そのサポートを勤める深常亜狛です」

 

耶狛「同じく深常耶狛で~す♪」

 

黒 「以下同文…黒だ……」

 

4人はそれぞれ自己紹介をすると先程から何とも言えない表情をしていたヘカーティアの口が開いた。

 

ヘカ「改めましてヘカーティア・ラピスラズリよ♪

   今回はよろしくね♪」

 

と、何故か楽しそうにそう言うとその隣にいた道化師の妖精、クラウンピースが小さな胸を張って、

 

クラ「あたいはご主人様に仕えるクラウンピースっ

   て言うんだ♪結構狂ってるみたいだね♪よろ

   しく♪」

 

その言葉を聞いていて自分は何か勘違いしているのではと思った。

 

理 「えっ……えぇ…とまさか攻めいったことを気に

   しては」

 

ヘカ「ん?全然理久兔さんは悪くないわよん♪問題

   はあのゼウス(変態)よ彼奴があんな事をしなければ

   良かっただけなのんだから自業自得よ」

 

亜狛「いっ意外にドライ……」

 

ヘカーティアがそんな感じだったためかだいぶ理久兔達も気にしなくてもよさそうで安心した。すると映姫が、

 

映姫「え‥‥えっとコホン!ヘカーティア様そして理

   久兔さんまず目的は視察ですそれをお忘れな

   きように………」

 

それを聞いた2人は「はっ!」と驚くと理久兎は、

 

理 「それもそうかあぁルートは2つあるけどどっ

   ちにする?1つは散歩ルートもう1つは直行

   ルートってのがあるけど?」

 

その提案を持ちかけた時、クラウンピースが答えた。

 

クラ「あたいは散歩ルート幻想郷の地獄ってのを観

   光したいから♪」

 

理 「了解した‥‥そんじゃ近くにある屋台やらに行

   きつつ旧都を目指しますかね……」

 

ヘカ「えぇそうね♪」

 

そうして8人は地獄の出店を周ることにした。出店には定番の林檎飴や焼き鳥他にも焼そばやら綿菓子等々と売られていた。

 

耶狛「ねぇクラウンピースちゃん♪何か奢ってあげ

   ようか?」

 

クラ「おっいいの!?」

 

耶狛「うん大丈夫だよねぇお兄ちゃん♪」

  

亜狛「俺が奢るのかよ!?」

 

と、突然のフリで亜狛は驚いたが耶狛はニヤニヤと笑うと、

 

耶狛「別に払ってくれなくてもいいけどその時はお

   兄ちゃんがやったあれを暴露ね♪」

 

亜狛「よ………よ~し!買いたい物何でも言ってごら

   ん大抵の物は買ってあげるから♪」

 

クラ「妹が兄を脅迫したようん!狂ってるね♪」

 

まさかの妹が兄を脅迫するという不思議な光景を見て面白そうにそう言う。それを見ていた黒と映姫そして小町は、

 

映姫「明らかにやってる行為が黒ですね………」

 

黒 「俺がどうかしたか?」

 

映姫「いえ貴方ではありませんよ」

 

小町「………なあ黒さん耶狛って何時もあんな感じな

   のかい?」

 

黒 「あぁもう慣れた」

 

居眠りしていると時々耶狛に顔を落書きされたり三途の川に落とされたりといたずらされている小町だがあのような光景を見ると時々驚いてしまう。だがそんな微笑ましい?光景をよそに理久兔とヘカーティア・ラピスラズリの空気は予想していたよりもお互いに結構話していた。

 

理 「楽しそうだな♪」

 

ヘカ「えぇクラウンピースも連れてきて正解だった

   わん♪」

 

自分達の従者があんなにも楽しそうな姿を見て主人の理久兔やヘカーティアはニコニコと微笑んでいた。そして一応はあの事についても謝罪をすることにした。

 

理 「なぁヘカーティアあん時は悪かったな従者が

   やられてすこしばかし頭に血が上ってやり過

   ぎちまってよ………」

 

ヘカ「いえさっきも言ったけどあれはゼウスが悪か

   ったんだから気にしなくてもいいわよん?」

 

理 「そいつは助かるよ………あっ一応は言っておく

   けどさん付けとかしなくていいよ普通に理久

   兔とかで構わない立場とかは気になくていい

   からさ♪」

 

理久兔の言葉を聞いたヘカーティアはクスクスと笑って、

 

ヘカ「ならそう言わせて貰うわ♪」

 

そんな会話をしていると項垂れている亜狛とニコニコしながら綿菓子を食べている耶狛と林檎飴を舐めているクラウンピースが戻ってくる。

 

クラ「なぁえぇ~と理久兔だっけ?そろそろ旧都に

   案内してくれよ」

 

理 「おっもう良いのか?」

 

耶狛「うんいいよ♪」

 

亜狛「まだ何とかなるな………」

 

亜狛は財布の中を見て安堵の息を吐いた。だが行くとしても映姫や小町に黒が来ていない。すると奥の店で黒と小町が座って何かしているのを見ている映姫を見つけた。

 

理 「おぉ~い映姫達そろそろ行くぞ………ほう金魚

   掬いか」

 

映姫「えぇ……」

 

黒と小町は金魚掬いに挑戦していたが何と掬った金魚の数がお互いにとんでもないことになっていた。

 

小町「やるねぇ~黒さん」

 

黒 「ふっこんなこと造作もない………」

 

何やかんやで黒も楽しんでいるようだった。この勝負に瑞をさすのは悪いと思ったが客であるヘカーティアとクラウンピースの事もあるため、

 

理 「お~い2人共そろそろ行くぞ」

 

黒 「おっ………悪いが勝負はおわずけだな」

 

小町「黒さんとはまた決着をつけないとね」

 

なお掬い網が破れない理由は黒の場合は影で破れないように強化し小町の場合は金魚の距離を縮めて素早く掬っているただそれだけだが商売している立場からすれば赤字だ。

 

店員「殆どの金魚が………」(T_T)

 

黒 「それと金魚は入らないから返す」

 

小町「あたいも育てるの面倒だから返すよ」

 

店員「あっありがてぇー!!」

 

店員は感謝して掬いあげられた金魚を水に戻す。そして黒と小町そして映姫は自分の後に続き皆と合流すると、

 

理 「そんじゃ旧都に案内するよ……」

 

そうして8人は旧都を目指すのだった。



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第255話 旧都でのお話

理久兎達はヘカーティア達を連れて地獄の辺境地、旧都へと案内した。

 

理 「ここが地獄の辺境地でありヘカーティア達の

   視察対象の旧都だ」

 

ヘカ「へぇ~灯籠の明かりがこう暗い所を照らして

   見ていて風情があるわね♪」

 

クラ「おぉ~~」

 

目の前に広がる光景は薄暗い地底に無数の灯籠が光輝き怪しさとその内にある美しさを醸し出していた。

 

小町「しかし何時来ても鬼やら色々な妖怪がいます

   ねぇ~」

 

理 「そりゃ何せここには嫌われている妖怪ばっか

   りだからな~いても可笑しくはないのさ」

 

ヘカ「嫌われている妖怪?」

 

理 「あぁ地上で嫌われたり色々な私情でここに来

   る妖怪達でこの町は賑わっているんだよぶっ

   ちゃけならず者やらは多いし地底のせいなの

   か怨霊も多いしって感じで思ってくれればい

   いかな?」

 

クラ「ならず者ねぇ~凄く面白そうだね♪」

 

クラウンピースが笑顔で言うと自分はケラケラと笑い黒は鼻で笑って、

 

理 「まぁ暇はしないわな♪」

 

黒 「ふっまったくだ………」

 

と、自分と黒が返答すると何を思ったのかヘカーティアがとある質問をしてきた。

 

ヘカ「でも理久兎さんそんなに嫌われ者の妖怪やら

   集めても治安はどうなってるのかしら?」

 

理 「あぁ~言っちまうと実はここは三柱制をいれ

   てるんだよ♪その柱の1つである鬼達が旧都

   の治安を管理してるよ♪」

 

ヘカ「三柱制………えっつまり理久兎さんを入れて他

   に2人の権力者がいるって事かしら?」

 

理 「その見方で間違ってはないだろうなまず彼処

   の旧都を統治してるのは地上からやって来た

   鬼達の首領鬼子母神の不動美須々そして彼処

   の白い家に住んでる旧地獄の監視役の古明地

   さとり最後に外交官役の俺で構成されてる」

 

それを聞いたヘカーティアとクラウンピースはまた疑問に思うことがあった。

 

ヘカ「えっ外交官って………何をしているの?」

 

そうこの地獄で外交官等ない。だが外交官という仕事を聞いたヘカーティアは気になり聞くと、

 

理 「ヘカーティアはここ全てが妖怪達で統一され

   ればどうなると思う?」

 

ヘカ「神達の不服や不満が溜まっていくわね」

 

理 「そう言うことだから俺がそこで介入すれば神

   やらに文句言われる筋合いないししかも映姫

   ちゃん達にもおとがめがないって訳さだから

   三柱制になってるんだよ」

 

ヘカ「考えてるわね………」

 

一応お復習で説明すると妖怪達やらの事は旧都の自警団こと鬼に任せ旧都の全般的管理はさとりに任せるがさとりの手伝いをしつつ理久兎は文句を言う神達を黙らせるという役だ。それに他の神達から嫌われているのならその悪名を利用する良い手と言えるだろう。

 

理 「こんな所で話すのもあれだから来なよ旧都を

   案内するよ♪」

 

クラ「行きましょうよご主人様♪」

 

ヘカ「そうね行きましょうか♪」

 

そうして理久兎はヘカーティア達を連れて案内をする。そしてまず第一の関門であるパルスィが管理している橋へと着く。

 

耶狛「やっほ~パルスィ♪」

 

亜狛「こんにちは♪」

 

黒 「よぉ……」

 

と、3人が挨拶をするとパルスィはそれに気がつき、

 

パル「あら?理久兎達じゃない‥‥それにあぁ~確か

   言ってた地獄の最高神だったけ?」

 

理 「あぁ合ってるよ♪こちらはヘカーティアそれ

   とクラウンピースだ♪」

 

ヘカ「ふふっこんにちは♪」

 

クラ「チ~スッ♪」

 

そんな2人からの挨拶をされたパルスィも自分の名前を名乗る。

 

パル「私は水橋パルスィここ旧都の最終門番をして

   いる者よ後通って良いわよ」

 

理 「ありがとさんほら行くよ♪」

 

理久兎はお礼を言って皆を通すとクラウンピースが質問をしてきた。

 

クラ「なぁ最終門番って言ったけど他にも門番がい

   るの?」

 

理 「あぁ詳しく説明をすると旧都から地上までの

   ルートは知ってる限りでも3つあってなその

   内の2つは色々と環境やら険しいから最後の

   安全なルートに見張りの妖怪がいるんだよ」

 

なおその妖怪はヤマメとキスメであるというの言うまでもない。

 

ヘカ「自棄に厳重ね……」

 

理 「まぁな地上の妖怪達は幻想郷のルールで地底

   の妖怪と関わる事を禁じてるからなそれに興

   味本意でこっちに来られても迷惑だから見張

   りがいるんだよ」

 

と、結構な警備体制を整えていることに自分の従者以外は驚く表情をした。ここは自分達に任せているため映姫やらもあまり知らないから無理もない。すると自分は遠くの方で危険な音を感じた。

 

理 「おっとクラウンピースちゃんこっち来な♪」

 

クラ「ん?」

 

と、クラウンピースを呼び少しクラウンピースが移動した次の瞬間だった。

 

ドゴーーーーン!!

 

突然先程クラウンピースが立っていた所を突っ切って何かがもうスピードで飛んでいった。それはやがて地面へと無様に落ちる。

 

クラ「へっ!?」

 

理 「おぉ~おぉ~随分派手だなこりゃ………」

 

ヘカ「……………………」

 

理久兎達は飛んできた者の正体が分かる。それはボロボロとなった妖怪だった。すると飛んできた方角から、

 

美 「おうごら何てめぇ無銭飲食いしようとしてん

   だゴラァ!!」

 

勇儀「美須々様落ち着いてくださいって……」

 

そこにいたのはここ旧都の三柱の1人不動美須々と鬼の四天王こと星熊勇儀だった。どうやら無銭飲食を働いた妖怪をシバいてようだ。

 

理 「紹介するよ♪彼処でキレてるのがここ旧都の

   三柱の1人不動美須々と鬼の四天王星熊勇儀

   だよ♪」

 

クラ「あっあれが………て言うか危うく当たるところ

   だったんだけど!?」

 

理 「だからこそ呼んだんじゃん♪」

 

クラ「抜け目ないねぇ!?」

 

 

黒 「まったく……おいお前ら…」

 

と、黒が美須々と勇儀に言うと2人は理久兎達の方を見て、

 

美 「おぉ~理久兎達じゃねぇかそれにあっもしか

   したら地獄の最高神様って奴か?」 

 

理 「あぁその案内中だ♪」

 

ヘカ「ふぅ~んねぇ貴女もし良ければ私の所で働か

   ないかしら?結構腕っぷしも強そうだし」

 

と、ヘカーティアは美須々を勧誘するが美須々は笑いながら、

 

美 「いや遠慮するよここの暮らしが楽しくてね」

 

ヘカ「あら残念ね………」

 

勇儀「すまないねぇこいつはこっちで片付けておく

   からよ」

 

そう言い勇儀は食い逃げ妖怪の足を掴むと引きずっていく。美須々も軽く会釈をして、

 

美 「そんじゃ私も行くぜ理久兎♪それとゆっくり

   視察だったか?をしていってくれや♪」

 

そう言い美須々もその場を去っていった。流石は鬼だけあって退場の仕方も清々しい。

 

ヘカ「中々いい人材がいるのねぇ~」

 

理 「ハハハ♪それじゃ次は彼処を案内するよ」

 

そう言い自分は次なる目的地である地霊殿へと案内するのだった。



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第256話 会議

理久兎達は旧都の案内を終えて現在自分達の住みかである地霊殿の前まで来ていた。

 

理 「ここが地霊殿だ俺に俺の従者達の家であり旧

   都最後の三柱の古明地さとりが住んでる所で

   もある」

 

ヘカ「へぇ~一緒に住んでるのね」

 

ヘカーティアは興味深そうにそう言うと亜狛と耶狛が相づちを打つ。

 

亜狛「えぇそうなんですよね」

 

耶狛「さとりちゃんマスターの事を心配してたし心

   配ないって言わないとダメだよ?」

 

理 「分かってるよとりあえず入るぞ」

 

そう言い理久兎は門を開けると皆は中へと入っていく。

 

クラ「わぁ~広いね!」

 

理 「そうでもないけどな………」

 

ヘカ「いいえ広い部類よこのエントランスからして

   ねぇ………」

 

映姫「ヘカーティア様の言う通りですね」

 

ヘカーティアの言う通り広いが自分達はこの家に住み続けたためなのか感覚が軽く麻痺してきているみたいだ。するとエントランス付近の階段からさとりが降りて来た。

 

さと「理久兎さんお疲れ様ですどうですか?」

 

理 「まぁ何とかね♪」

 

ヘカ「その子が?」

 

理 「あぁ古明地さとりだ♪」

 

理久兎が古明地さとりの名前を言うとさとりはジーとヘカーティア達を見て、

 

さと「貴女が地獄の最高神ヘカーティア・ラピスラ

   ズリ様ですね遠い所を遙々とお疲れ様ですご

   紹介に預りました通り覚妖怪の古明地さとり

   です……」

 

ヘカ「あらまぁ最後の1人は予想外で随分まともそ

   うね………」

 

ヘカーティアのまともそうと言う言葉を聞いたさとりはもしやと思ったのか自分の方を見ると、

 

さと「…………美須々さん達を見たのですか?」

 

理 「あぁものの見事で俺が指示を出さなかったら

   ヘカーティアの従者をおぶる事になったかも

   な………」

 

さとりは頭を抱えてため息を吐くともう一度向き直って、

 

さと「それで‥‥クラウンピースさんですよね?申し

   訳ございませんね美寿々さんがご迷惑をおか

   けしたみたいで」

 

クラ「良いんだけど何であたいの名前を知ってんの

   さ!?あぁ~さては資料でも………」

 

さと「いえ残念ですが今知りましたよ♪」

 

クラ「えっ!?」

 

さとりはクラウンピースの心を読んだのか驚きあたふたするクラウンピースの反応を楽しんでいた。久々に自分の存在意義を思い出しているようだ。

 

理 「さとりは他者の心を読む事が出来るからそう

   やって名前と知ることが出来るんだよ‥‥ほら

   さとりそろそろ本題に入るぞ……」

 

さと「それもそうですね‥‥映姫さんとヘカーティア

   様は此方へどうぞ」

 

小町「おや?大切なお話かい?」

 

理 「あぁそんな所だ3人共小町とクラウンピース

   を丁重にもてなせよ?」

 

と、亜狛と耶狛そして黒に言うと3人はそれぞれ頷いて、

 

亜狛「分かりました♪」

 

耶狛「OK♪」

 

黒 「あぁ……」

 

そう言うと3人は小町とクラウンピースを連れてダイニングルームへと向かっていった。それを見送った理久兎達4人は会議室へと向かった。会議室に着くと4人はそれぞれの席へと腰かけて、

 

理 「それでどうだったここ旧都を見ての感想的に

   はさ?」

 

ヘカ「そうねぇ‥‥確かここは経営的に厳しくなって

   コストを下げるために切り離 した土地だっ

   たのよね?」

 

映姫「はいあってますよヘカーティア様」

 

ヘカ「成る程それで地獄からの支援は対してなしう

   ん最高級よん♪怨霊達も鬼やらが退治して更

   には怨霊達を黙らせれる事の出来る覚妖怪も

   いるとなれば本当に良い逸材がいるわねぇ何

   人かこっちにも欲しいわね♪」

 

と、ヘカーティアは笑いながらそう言うと自分も笑顔でニコニコとして、

 

理 「やらんぞ♪」

 

ヘカ「勿論引き抜きとかはしないわよそれにまず応

   じてくれそうもないしねぇ……」

 

懸命な判断だ。ここにいる妖怪の4割は理久兎の事を慕っている。そのためまず引き抜きには応じないだろう。

 

ヘカ「そういえばここが三柱制でやってるのは分か

   ったけどやっぱり地獄ならではで力ある者が

   絶対かしら?」

 

理 「まぁ~それは採用はしているな………ここも地

   獄の一部には変わらないその名残があっても

   良いだろうしね」

 

ヘカ「意外ねぇ…てことはやっぱり実力主義の世界

   となるとここのボスはやっぱり貴方なのかし

   ら?」

 

理 「嫌々言ったろ三柱制だって力ならさっき会っ

   た美須々で知識だったのなら目の前にいるさ

   とりそして俺は………うんどっちかと言えば裏

   方って所かな?」

 

自分が裏方と言うとその場の2人程は何処が裏方だとツッコミをしそうな表情をするがここは我慢した。そして映姫は1回咳をして、

 

映姫「コホンッ!ヘカーティア様その視察談も良い

   ですがここから本題ですよ………」

 

ヘカ「あらそうだったわねぇ~」

 

理 「本題って?」

 

さと「…………地獄から抜け出した罪人…ですか」

 

さとりは心を読んだらしく一瞬で理解したようだ。その呟きを聞いた理久兎もその話かと思った。

 

ヘカ「地獄から抜け出した罪人しかも旧地獄や地獄

   で彷徨ってる悪霊達とは違い灼熱地獄に堕ち

   る程の罪を持つ者それらを確か退治してくれ

   たのよね?」

 

理 「あぁまず現世に逃げ出した奴らは2匹は捕獲

   ‥‥もう1匹は分からんそして本命の東盧鷺麿

   は禁止されている蟲毒の使用をして生ある者

   を殺そうとしたため輪廻から消滅させた」

 

ヘカ「相変わらず恐いわねそれでどうやって逃げ出

   したか…それが未だに……」

 

ヘカーティアが言おうとするが理久兎はそれについても知っているため口に出した。

 

理 「それなら大方は目星がついている………」

 

さと「えっ!?」

 

ヘカ「何ですって……」

 

映姫「理久兎さんそんな報告は受けては……」

 

と、映姫が言う。そう理久兎はこの情報だけは伏せていたのだ。あまり知られると良くないために。

 

理 「鷺麿や怨霊達を地獄から逃がした犯人は過去

   にとある一族を大量虐殺した妖怪だ」

 

ヘカ「とある一族を虐殺した………」

 

さと「理久兎さんそれって」

 

理 「あぁ安倍晴明の一族だ」

 

それを話した途端さとり以外の2人は驚きの表情をする。そして映姫は立ち上がって、

 

映姫「理久兎さんまずそう言うのは話して下さいそ

   してそれは誰から?」

 

理 「安倍晴明本人からだよ………彼奴は今現在は葛

   ノ葉蓮の守護霊みたいなもんだったからな」

 

さと「それで理久兎さんあの時から妖怪の事の辞典

   を見ていたのですね……」

 

理 「そう言うことだ………」

 

ヘカ「ねぇその妖怪のいえ犯人の名は?」

 

と、ヘカーティアが言うが理久兎は首を振って、

 

理 「残念ながら分からないだが晴明の話だと相手

   は1人1種族妖怪だとそれしか分からなかっ

   た残念なことにな」

 

ヘカ「ふむ1人1種族となると最悪資料にも載って

   いないと考えた方がいいかしらね?」

 

さと「しかしその者が何処にいるのか………」

 

映姫「分からないというのがイライラとして来ます

   ね………」

 

4人は参ったと言わんばかりの表情をすると理久兎は背伸びを軽くして向き直り今出来るであろう事を話した。

 

理 「まぁしかし何だが恐らくその1人1種族妖怪

   は確実にある奴とは接触すると俺は考えてい

   るんだよ」

 

映姫「それって葛ノ葉 蓮ですか?」

 

理 「あぁだってよ彼奴は俺が作った結界をノーリ

   スクで越えてきたんだぜ?となると俺の推測

   的に何らかの形で接触はしてくるとは思って

   はいるんだよ」

 

そう自分が設計した結界を易々と越えて幻想入りを果たしたのだ。本来入るとしたら紫やらの能力があれば良いが恐らく紫はしていないと考えて外し他の方法で考えると死んで魂となって来るか、もしくは酷な話だが全ての人間に自分の事が忘れ去られるかしかないのだ。

 

ヘカ「そうなるとその葛ノ葉………?だったわよねそ

   れをマークしていくという事になりそうねぇ

   今の所は………」

 

さと「聞いた話だと現状はそれしかないですよね」

 

映姫「そうなりますね……」

 

理 「とりあえずは此方の方でも監視や調査はして

   みるそれで様子を見よう」

 

理久兎はそう言うと3人は頷いた。そして理久兎は立ち上がり、

 

理 「それじゃこんな話もそろそろ止めにしてヘカ

   ーティアに映姫ちゃんも今日は泊まっていき

   なよ♪いいだろさとり?」

 

さと「えぇ構いませんよ」

 

ヘカ「それじゃお言葉に甘えて♪」

 

映姫「えっえとよろしくお願いいたします」

 

こうして視察の確認事項も終えた理久兎達は会議室から出ていくのだった。そして廊下を歩いている際にも理久兎はどうするべきかを思考を張り巡らせて考えるのだった。



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第257話 まるで料亭

理久兎達は皆、食堂に集まっていた。何せ理久兎が料理を振るまうからだ。

 

理 「お待ちどうさんね」

 

そう言いながら持ってきたのは釜だった。それをテーブルに置いて釜の蓋を開けると、とても鼻孔をつく良い香りが部屋を包んだ。

 

ヘカ「これは何かしら?」

 

映姫「これは松茸ですか♪」

 

さと「他にも……」

 

そう理久兎が持ってきたのは松茸ご飯だ。だがそれだけではない。黒が別の料理を運んでくる。茶碗蒸しや鰻の蒲焼きにきんぴらごぼうといった秋の実りを代表する料理が並んだ。

 

亜狛「今日はまた豪勢ですね」

 

耶狛「本当だね♪」

 

クラ「これがthe和食か」

 

お燐「良い香り~♪」

 

お空「お腹すいた~」

 

小町「理久兎さんお酒ってもらえるかい?」

 

と、皆は食べるのが楽しみなようだ。なお小町に限ってはお酒まで頼んできた。

 

理 「あるぞ俺が飲もうとしてるやつだけど飲むか

   い?」

 

小町「えぇそりゃもう♪」

 

ヘカ「なら私もいい?」

 

理 「あぁ♪」

 

そう言い理久兎は2人にお酒を注いで渡す。それを見ていたへカーティアとクラウンピースそして映姫に小町 以外のメンバーは不安そうな顔をした。その理由というのが理久兎が飲む酒の度数は結構高い。ここ最近では50度を越える度数の酒なのだから。

 

理 「じゃまぁ召し上がれ♪」

 

全員「いただきます!!」

 

そう言い皆は食事をありつくが理久兎はまた厨房へと戻っていった。

 

クラ「うぅ~んおいしひぃ~♪」

 

小町「ぶぅーーーー!!!ゴホッ!ゴホッ!」

 

ヘカ「…あら結構度数高めね……」

 

ようやく気づいたようだが小町は一気飲みしてあまりにも凄い度数でむせかえる。だがへカーティアはちょびっと飲んだおかげかむせかえりはしなかった。

 

小町「何ですかこのお酒!?」

 

映姫「小町!汚いですよ!!」

 

小町「すいません………」

 

酒の度数は高いが料理は上手いのは確かだ。

 

お燐「やっぱり理久兎様の料理はおいしいね♪お父

   さんも思わないかい?」

 

亜狛「ハハ♪そうだな♪」

 

耶狛「おいしいお空?」

 

お空「うん♪」

 

黒 「……何か何時も通りの光景って感じに少しメン

   バーが増えたって感じだな」

 

さと「そうですね♪」

 

と、皆は楽しんでいると理久兎は鍋のような物と舞茸や切ったさつまいもに那須やらの野菜や切ってある白身魚を持ってくる。しかも鍋の中には薄い黄色の液体が入っていた。

 

理 「4人は天麩羅は食えるか?」

 

クラ「天麩羅?」

 

理 「あぁ食ってみるか?」

 

クラ「うん♪」

 

クラウンピースが食べたそうなのでとりあえず理久兎はまず秋の味覚の代表のさつまいもを揚げる。するとパチパチと油が跳び跳ねる。

 

クラ「おぉ~!!」

 

理 「近づきすぎると危ないぞ♪」

 

そうして数分もしない内にさつまいもの天麩羅が出来上がるとそれを皿に乗せて渡す。

 

理 「そこにある汁をつけて食べるかもしくは塩を

   降って召し上がれ♪」

 

そう言われたクラウンピースはとりあえず汁につけて食べるとサクッという音が聞こえる。そして徐々に顔がほころんですごく幸せそうな顔になる。

 

クラ「凄く美味しい♪」

 

ヘカ「理久兎さん貴方は天麩羅まで揚げれるのね」

 

理 「あぁこのぐらいは出来るさ♪ほら食べたいの

   があれば揚げてやるぞ♪」

 

ヘカ「あらなら私は~」

 

そうして理久兎の料理による晩餐は終わりを迎える。

 

小町「ふぃ~食った♪」

 

映姫「ご馳走さまでした理久兎さん」

 

クラ「凄く満足♪」

 

ヘカ「えぇとってもね♪」

 

ゲストの4人は凄く満足したようだ。

 

亜狛「ご馳走さまでした」

 

耶狛「うぅ~ん今日は豪華で凄くよかった♪」

 

黒 「主の飯はいつ食っても旨い」

 

お燐「満足、満足♪」

 

お空「ゲップ……」

 

他のメンバーも満足したのか幸せそうな顔になっていた。

 

理 「お粗末様ね」

 

さと「理久兎さん片付け手伝いますね」

 

理 「おっすまないね♪そうだな~この中で風呂に

   行きたいのいる?」

 

念のためにと風呂に入りたい者がいるかを聞くと……

 

ヘカ「あっ私は行きたいわ~」

 

映姫「えっとすいませんが私も………」

 

へカーティアと映姫が行きたいと宣言した。それに対しての理久兎の指示は、

 

理 「亜狛は小町とクラウンピースを部屋へと案内

   してくれ黒は風呂に入るゲスト用の寝巻きを

   用意してくれ耶狛はへカーティアと映姫を風

   呂へ案内してくれ」

 

亜狛「分かりました小町さんクラウンピースさん此

   方へ」

 

クラ「うん♪」

 

小町「それじゃお先に部屋で少し休みますね」

 

黒 「俺は寝巻きやら用意してくる」

 

亜狛に案内されて小町とクラウンピースは食堂から出ていき黒は寝巻きを取りに行った。

 

耶狛「それじゃ映姫ちゃんにへカーティアちゃんこ

   ちらにどうぞ♪」

 

ヘカ「ちゃんつけって慣れないわね~」

 

映姫「私もです………」

 

お空「あっお母さん私とお燐もお風呂に行っていい

   かな?」

 

お空が入って良いかと聞くと耶狛にしては珍しい答えを出した。

 

耶狛「へカーティアちゃんと映姫ちゃんが良いって

   言えば良いけど?」

 

こんな真面目な答えが返ってきた。耶狛の事だから「入れば良いよ」と言うかと思ったがそしてその話を聞いたへカーティアと映姫は、

 

ヘカ「私は良いわよん♪」

 

映姫「私も問題はありませんね」

 

2人の許しが出ると耶狛は笑顔で、

 

耶狛「なら入って良いよ♪」

 

お空「分かった♪」

 

お燐「ならお言葉に甘えるよ♪とりあえずお空は寝

   巻きを持ってこよ♪」

 

お空「うん♪」

 

そうしてへカーティアと映姫は耶狛に案内され大浴槽へと向かい、お燐とお空は自分達の寝巻きを取りに自室へと戻っていった。そうしてここ食堂には理久兎と さとりだけが残った。

 

理 「それじゃ運ぼっか♪」

 

さと「はい♪」

 

自分とさとりは協力して数分かけて使った全ての皿や鍋を厨房へと運ぶ。そして全ての皿やらを運び終えると、

 

理 「俺が洗うから さとりは拭いてもらって良い

   かな?」

 

さと「分かりました理久兎さん」

 

そうして理久兎は食器を洗いさとりが拭くという作業を始めた。作業をやりながら、

 

理 「それと今日はありがとうなスケジュールやら

   組んでくれて」

 

さと「いえ…少しでも理久兎さんの役にたち

   たかっただけでなので……」

 

理 「それは俺が恋人だからか?」

 

と、聞くとさとりは首を横に振って、

 

さと「おそらく恋人でなくても理久兎さん貴方の助

   けが出来るならやっていたと思います………」

 

理 「そっか‥‥ありがとうなさとり♪」

 

さと「………そんな改まって言わないでくださいその

   恥ずかしいので」

 

そんな話をしていると全ての作業が終わり食器やらを片付けてようやく後片付けが終わる。

 

理 「せっかくだからさとりもお風呂に行ってくれ

   ば?」

 

さと「そうですねそうさせて貰いますね♪ならお先

   に失礼しますね」

 

そう言ってさとりは厨房から出ていった。そして1人だけとなると、

 

理 「さてととりあえずは自室に戻って残りの資料

   を片付けるか」

 

そう言って厨房から出ていき自室へと向かうのだった。



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第258話 とりあえず学べ

食器の後片付けを終わらせた自分は部屋へと戻っていた。

 

理 「ふぅ…結局はあてにはならないか……」

 

今していることは部屋の書物の片付けだ。安部一族を滅ぼした妖怪がやっぱり見つからなかったためこれ以上部屋に置いておいても無駄と思い本を縛っていた。

 

理 「ん?なんだこれ………」

 

縛っている最中に自分は1冊のいかにも古そうな書物を見つけその中身を見てみると、

 

理 「ほぉ~イザナギやイザナミの事が書かれてる

   本か……」

 

その書物には自分の弟と妹の神様、イザナギとイザナミが書かれていた。更に本をめくっていくと自分の母である千のことも記載されていた。

 

理 「へぇ~BBAの事も書かれてるんだな…」

 

呟いて次のページを見てみるとそこには深⚫⚫⚫兎乃⚫能⚫と書かれていた。しかも所々が汚くなっていて読めない。

 

理 「ちゃんと俺の事も書かれてるんだな~って!

   こんな事してる場合じゃないな」

 

その本を閉じて資料の上に乗せて紐で縛る。

 

理 「あとはこれを倉庫に入れてそしたら俺も風呂

   に入るかもうそろそろ皆も出てるだろうし」

 

呟いた自分は縛った書物を持って廊下へと出て倉庫へと入れると大浴槽に向かった。大浴槽の入り口に来ると丁度、へカーティアや映姫、お燐とお空にさとりと耶狛が出てきた。

 

耶狛「あっマスター今からお風呂?」

 

理 「あぁ誰もいないだろ?」

 

さと「えぇ女性陣は丁度上がったので来ても小町さ

   んやクラウンピース辺りじゃないですか?」

 

ヘカ「まぁ恐らくだけどクラウンピースの事だから

   もう寝るだろうけど……」

 

映姫「小町もベッドですやすやと寝てそうですね」

 

理 「そっかありがとうな♪耶狛はへカーティアと

   映姫の部屋に案内頼むよ」

 

耶狛「分かったよ♪」

 

そう言うと耶狛達は歩いていった。そして1人残った自分は、

 

理 「しかしもしがあるからなぁ……」

 

それを聞くとただ入るだけでは下手すれば小町やらがばったりと来るかもしれないと思い紙とペンを直ぐ様持ってきて何かを書くと扉に張り付ける。

 

理 「これでよし」

 

そう呟いて理久兎は中へと入っていった。そしてその張り紙には【男性入浴中】と書かれていた。そして棚を見ると何故か執事服に忍装束が置かれていた。

 

理 「彼奴ら早いな」

 

自分も棚に服を置くと中へと入るとそこには体を洗っている亜狛と黒がいた。どうやら理久兎が紙を取りに行っている間に入ったようだ。

 

理 「よっいつの間にお前ら来てたんだ♪」

 

亜狛「あれマスターも入浴ですか?」

 

黒 「それと俺らは主が来る数分前って感じだな」

 

理 「ありゃりゃそうだったのか」

 

バスチェアに座ると石鹸で髪を洗う。

 

理 「せっかくだから背中を洗い合うか?」

 

亜狛「そうですね」

 

黒 「構わんぞ」

 

その提案で亜狛→理久兎→黒の順番で座り背中を洗い合う。

 

理 「しかし黒お前さんこう見ると逆鱗もしっかり

   とあるんだな」

 

黒 「そういう主にもついるだろ」

 

亜狛「確かにしっかりとついてますね触ったらダメ

   なやつですよね?触った瞬間竜やらになって

   襲いかかりますかね?」

 

と、触ったら確実にアウトかと聞くと理久兎と黒は笑いながら、

 

理 「ハハ♪いや別に?」

 

黒 「まぁなそんな触ったとしてもグーパンで終わ

   るさ♪お前ならな」

 

亜狛「………確実に終わるって殴って絶命の意味が入

   ってますよね?」

 

黒 「勿論だが?」

 

流石は黒だ遠回し言っている事が怖い。

 

理 「さてとそれじゃ向きを返るか」

 

そうして先程の逆向きで背中を洗う。すると、

 

理 「亜狛………お前さんらの尻尾ってよく敏感って

   聞くけどどうなんだ?」

 

亜狛「いやいやそんなまさか♪」

 

と、言った瞬間に理久兎は尻尾を握る。

 

亜狛「ちょっ!まっ勘弁してくださいっ!」

 

黒 「主が興味湧くと本当に面倒くさそうだな」

 

そうして3人は背中を洗い合うと浴槽へと浸かる。

 

理 「ふぅ~」

 

黒 「大丈夫か亜狛?」

 

亜狛「………………えぇ」

 

亜狛の顔がもはや死んでいた。相当敏感だったのだろう。

 

黒 「そういえば主よあれからどうなんだ?」

 

理 「何が?」

 

黒 「告られてからだが?」

 

因みに理久兎とさとりは誰にも言っていない。だが何故に知っているのかと疑問がわいた。

 

理 「なんで知ってんだ?」

 

黒 「いやこいしが楽しそうに喋っていたんでな」

 

亜狛「さりげなく罪をなすりつけたよ

 

黒や亜狛は実際その現場を見ているがそれらをこいしに振った。

 

理 「あっそう………まぁ程々ってところか?」

 

亜狛「マスター貴方に唯一足りない事って何か分か

   りますか?」

 

理 「何が足りないんだ?」

 

亜狛「女心や乙女心がまったくと言ってないですね

   正直に言いますと」

 

亜狛の言葉は正論中の正論だ。理久兎にそんな心など察せれる訳ではないのだから。

 

理 「そこまで言うか!?」

 

黒 「いや事実だしな」

 

亜狛「そうですね」

 

理  (´・ω・`)

 

何と優しい従者なのだろう。「超ドストレートに言ってくれるよ」と思った。

 

理 「まぁうん‥‥少し勉強してみるよ」

 

黒 「それがいい」

 

亜狛「そうですね………」

 

そうして浴槽に浸かって数分が経過すると3人は一生に立ち上がって、

 

理 「出ますかね」

 

黒 「だな」

 

亜狛「そうしましょうか」

 

そうして3人は風呂からでて各自の部屋へと帰るのだった。



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第259話 女心は複雑

理久兎は風呂から上がり部屋でゆっくりとソファーにくつろぎながら残りのスケジュールを眺めていた。

 

理 (明日彼岸に送り届けてやっとこの視察も終わ

   りか………)

 

ようやく明日で視察は終わりまた何時もの日常になるなと考えてスケジュール表を明日着る服のポケットに入れる。そしてまたソファーでくつろいで本を眺めながら、

 

理 「女心か………」

 

これまでの人生で女心というのは学んではいない。そう言ってしまえば自己中心的のようだが興味を示さなかったがためこれには苦労するなと理久兎は思う。

 

理 「あぁ~もうしょうがない!一か八かで恋愛小

   説で学ぶしかないか」

 

亜狛と黒に散々と言われて少し悔しくなったのか少しでも学ぶためにまずは昔通りに本から学ぼうと考え部屋を出て図書室へと向かった。図書室へと行くと、とりあえず恋愛小説がないかと本棚を探す。

 

理 「何処かにないか………」

 

色々と見てみると2人の精神が入れ替わってそれぞれの生活を学びやがて星空の元で告白する小説だったり王道かのようなファンタジー恋愛小説だったり様々あるが、

 

理 「………うんやっぱり分からんな」

 

自分には効果がなさそうな物ばかりだ。すると図書室の扉が開いてさとりが入ってくる。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「ん?さとりか………どうしたんだこの夜更けに

   図書室なんかに来て?」

 

因みに今の時刻は夜の1時ぐらいとなっている。小説を読みふけっていたらこんな時刻になってしまった。

 

さと「本を返しに来たんですが?」

 

さとりの手には確かに本が握られている。しかも結構な程に分厚い本だ。

 

さと「そう言う理久兎さんこそどうしてここへ?」

 

それは女心というものを学びに来たのだ。そうだいっそのことでさとりに聞こうと思った。

 

理 「アハハ‥‥なぁさとりに聞きたいんだけどさぁ

   女心って何?」

 

さと「…………はぁ?」

 

突然の事でさとりも首をかしげた。無理もないだろうこんな質問をすれば、

 

さと「えっとどうしてまた女心なんですか?」

 

理 「………亜狛と黒に風呂で女心を学んだ方が良い

   ってド直球に言われてな……」

 

さと「と言われても私も言えるような事はあまりあ

   りませんがただ………」

 

理 「ただ?」

 

さと「恐らくその人が変わった所とかちょっとした

   変化に気づけたりとかそういう事ではないで

   しょうか?」

 

それを聞いた自分はさとりに告白される前を振り替える。言われてみると仕草やら自分に対してよく相談されたりしたなぁと。

 

理 「成る程ねぇ………やっぱりさとりから見ても俺

   って女心が分かってないよね?」

 

さと「正直な話…分かってないですね……」

 

理 「そうか」(´・ω・`)

 

さと「ですが理久兎さんが優しい事は理解していま

   すよ♪それに私が好きになったのは私だけで

   なくこいしにも優しく接してくれてそれでそ

   の私にも………」

 

恥ずかしいのか急に黙ってしまった。

 

理 「あっうんそんな無理するな」

 

さと「いえ言わせてもらいます!理久兎さんは朴念

   神で女心を分かってなくて私のアプローチを

   も型破りしてと散々でしたが!」

 

理 「うぐっさとりそ…それ以上は……」

 

さと「ですがそれでも何時も皆や私を気にかけてく

   れてそして優しくてそれでありのままの私を

   認めくれてそんな所が好きになったんですよ

   理久兎さ………理久兎さん?」

 

理 (;ー∀ー)

 

さとりはようやく理久兎を見るが理久兎は遠い目をしていた。先程のマイナス部分がグサリと来たのかライフが0を越えてマイナスに行きそうだ。

 

さと「ちょっと理久兎さん!」

 

理 「はっ!あっあぁその何だ悪かったなアプロー

   チに気づかなくてよ………それとこれから少し

   ずつでも気づけれるよう に努力はしてみる

   からさ」

 

さと「そうして下さい」

 

少しさとりはムスッとしていた。今、思い出すと少しイラッとしてきているようだ。

 

理 「ハハハ……まぁだけど…」

 

さと「えっ?‥‥えっ!?」

 

バサッ!

 

さとりの持っている本が落ちる。さとりを少し倒して腕で倒れそうなさとりを支えて顔を近づけると、

 

理 「でもなさとりから言ってくれたから今こうし

   て恋人になったんだ♪」

 

段々とさとりの顔が赤くなっていく。予想外な行動過ぎて恥ずかしいのか嬉しいのか自分から見てもどっちなのかが分からない。だが2つとも当てはまるとも思った。

 

さと「りりりりり理久兎さん!?そそんな事をこん

   な体制でいっ言わないで下さい!!?」

 

理 「ははっごめんな♪」

 

そう言い理久兎はさとりの体制を戻すと落ちた本を拾ってさとりに渡す。

 

理 「でも言った事は事実だよ♪」

 

さと「………本当にやることが突然で何時も驚かされ

   てばかりですね」

 

ポーカーフェイスを心がけようとしているのが分かるがまだ顔は赤い。

 

理 「たまにはこういうのも良いだろ?」

 

さと「確かにそうかもですね………!」

 

理 「ん?さと………!!」

 

突然の行動だった。さとりは自分のシャツを思いっきり引き寄せて自身の口に口付けをした。それが数秒続くとさとりから離して、

 

さと「これでお相子ですよ♪」

 

そう言っている最中、自分は唇に人差し指を触れ何が起こったのかようやく理解すると、

 

理 「………まさか俺がびっくりさせられるとはなぁ

   さとりに1本取られたな♪」

 

さと「ふふっ♪」

 

と、2人はいいムードとなっている一方で図書室の扉の前では、

 

ヘカ「あらあら随分とまぁ♪」

 

耶狛「見てて楽しいでしょ♪」

 

耶狛とへカーティアが楽しそうにその光景を眺めているのを理久兎とさとりは知るよしもなかったのだった。

 

理 「さてとあんまりイチャつくのも粗相があるか

   らな」

 

さと「やってきたのは理久兎さんからでしょ?」

 

理 「あっあぁ………」

 

と、言ったその時だった。

 

グラ…ガタガタガタガタ!!

 

理 「ん?地震か!」

 

大きな揺れが辺りを襲う。さとりも身震いしていた。

 

理 「大丈夫かさとり!」

 

さと「はっはい………!」

 

そうして数秒が経つと地震は収まった。

 

理 「何だったんだ?」

 

さと「明らかに地底が震源ではないですよね?」

 

さとりの言う通りもし地底が震源なら地霊殿はもれなく倒壊する。だが窓ガラスも幸いな事に割れてはいなかった。

 

理 「何か地上で起きているのか?」

 

さと「理久兎さんひとまず今日は寝ましょう」

 

理 「あぁさとりも気を付けろよ」

 

さと「はい」

 

自分とさとりはそれぞれの自室へと帰りこの光景を見ていた2人もこっそりと帰るのだった。

 



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第260話 視察は終わり今度は異変調査

理久兎が女心の勉強をしてみようと思ったその翌日のこと定番のように理久兎は厨房に立っていた。

 

理 「いい感じだな」

 

鍋のコンソメスープの味見をして満足する。その傍らではオーブンで香ばしいパンの香りが漂う。因みに朝食のメニューはトーストにジャム&バターが付いて季節のゴロゴロ野菜コンソメスープに鮭のハーブ&バター焼きそしてデザートでヨーグルトといったごくありふれた料理だ。

 

理 「彼奴ら起きたかな?」

 

起きたかを確認するために厨房の扉を開けて食堂を見ると皆は眠そうな顔をしているが起きていた。

 

理 「よっおはよう昨日は眠れた?」

 

亜狛「あっおはようございますマスター……」

 

耶狛「私は眠れたよ♪」

 

お燐「あたいも対しては?」

 

お空「寝てたからよく分かんないや」

 

黒 「俺は昨日の地震で頭を打った………」

 

黒は昨日の地震で頭を打ったせいなのか少し機嫌が悪い。

 

ヘカ「言われてみると昨日の地震は何かしら?」

 

映姫「………地底ではないと思うので恐らく地上で何

   かが起きたのかと……」

 

小町「でもまぁ結構揺れたねぇ~」

 

クラ「うん確かに」

 

どうやら昨日の地震を皆は知っているようだ。あんだけ大きければ気づくだろう。

 

理 「まぁとりあえずは朝飯だもう出来るから持っ

   てくるな」

 

そう言い自分は戻ると朝食を盛り付けて外へと出る。

 

理 「はいよ~お待ちどおさんね」

 

ヘカ「今回は洋食ね」

 

クラ「昨日よりは少ないね?」

 

理 「朝からだとヘビーだからなそれ………?」

 

昨日のあの量を朝から食えるのは相当凄い。何処のピンク達だと自分は思った。

 

小町「あんまし洋食は食ったことないから珍しいけ

   どねぇ♪」

 

映姫「確かに西洋だとこのような物を食べるのです

   ね」

 

理 「そんじゃいただきます」

 

全員「いただきます」

 

皆は理久兎の食事を食べ始めた。

 

亜狛「やっぱりバターだな」

 

耶狛「そうかな?私はリンゴジャムで♪」

 

亜狛はジャムは付けずバターオンリーで耶狛はバターとジャムをつけて食べるようだ。

 

黒 「ズズ………コーヒーにパンがいい組み合わせだ

   な……」

 

クラ「ひぇ~ブラックで飲めるんだ」

 

お空「お燐ほっぺについてるよ?」

 

お燐「あっ!」

 

映姫「健康的な食事ですね貴方もしっかりとした食

   事を取るべきですよ小町」

 

小町「えっ……」

 

と、皆は食事を楽しんでいた。作った側としてはそのように食べてくれるのは非常に嬉しいものだ。

 

理 「良いものだ……」

 

さと「そうですね♪………因みに理久兎さん地上の件

   はどう対処するんですか?」

 

理「そうだな………後であの3人に一任しようかと思

  ってる」

 

さと「そうですか……」

 

そうして小一時間程で皆は食事を済ませた。

 

全員「ごちそうさまでした」

 

理 「お粗末さんね……亜狛、耶狛、黒」

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛「何?」

 

黒 「どうかしたか?」

 

3人は理久兎に呼ばれ何だろうと思っていると、

 

理 「君ら3人に仕事を頼みたいここの上の地上で

   何があったか調査をしてもらいたい」

 

黒 「いいぞ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「オッケー♪」

 

3人は向かおうとすると理久兎はまた呼び掛けて、

 

理 「あぁ待て待て」

 

胸ポケットから断罪神書を取り出すとそれを1~2メートル程の大きさにしてページを開くとそのページから自分の使い魔達の骸が現れる。

 

理 「こいつらを連れていけ」

 

黒 「分かった………」

 

亜狛「えっと言語とかどうするんですか?」

 

耶狛「うん私達だと通じないよ?」

 

それを聞いた骸達はポケットからメモ帳とペンを出して掲げた。

 

理 「問題ないだろ?」

 

黒 「だな………そんじゃ行くぞ骸共!」

 

骸達 (^_^ゞ

 

黒の言葉で骸達はメモ帳とペンをしまって敬礼をした。

 

耶狛「あっ!もし蓮君だったよね?それらに会った

   らどうするの?」

 

理 「そうだな………俺の知り合いやらは殺すなよそ

   れ以外の敵意を表した奴は殺ってよしだから

   といってあまり()()()()は起こすなよ?」

 

黒 「了解した」

 

亜狛「分かりましたでは行きますね」

 

耶狛「行ってくるねぇ♪」

 

そう言い3人と骸の4人は裂け目へと入って消えていった。

 

理 「さてと色々とごった返しになったが彼岸の三

   途の川まで送るよ」

 

ヘカ「それじゃお願いするわ」

 

映姫「では行きましょう」

 

小町「お願いするよ理久兎さん」

 

理 「あっさとりは来る?」

 

さとりに来るかと聞くとさとりは首を横に振って、

 

さと「いえ私は留守番してますね」

 

理 「そっか分かった終わり次第すぐに帰るよ」

 

さと「分かりました行ってらっしゃい理久兎さん」

 

お空「理久兎様行ってらっしゃい♪」

 

お燐「最後も頑張って下さいね」

 

と、皆から応援されると理久兎は笑いながら、

 

理 「おう♪」

 

そう言い理久兎達は食堂を出て玄関に向かうと地霊殿を出る。

 

理 「それでどうだった視察しての結果は?」

 

ヘカ「ふふっ楽しかったわよ♪思いがけないものも

   見れたし♪」

 

理 「ん?」

 

ヘカ「何でもないわ♪」

 

と、雑談をしつつ歩いていき三途の川まで着くと小町は舟に乗り漕ぎ板を持つ。

 

理 「そんじゃお疲れさんね」

 

ヘカ「えぇ♪」

 

クラ「楽しかったよ♪」

 

映姫「理久兎さんありがとうございました」

 

理 「そりゃ良かったよ♪そんじゃ小町みんなを

   頼むな♪」

 

小町「あいよ♪では理久兎さんまた!」

 

そうして小町は舟を漕ぎ出した。ヘカーティアにクラウンピースは手を振ってくれる。自分も手を振って返すと霧の中に消えていった。

 

理 「さてと帰るとしますかね地上で何があったの

   か…後で骸達の目を借りてみるか……」

 

そう呟き自分は翼を広げると地霊殿へと帰えるのだった。

 



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第261話 また奴等か

ヘカーティア達、御一行が帰った後、理久兎は残りの仕事を片付けていた。

 

理 「うっうぅ~ーーんはぁ……」

 

背中を伸ばして深く呼吸をして現在時刻を見るともう昼頃になっていた。

 

理 「もうこんな時間か……」

 

とりあえず地上に偵察させに行った亜狛、耶狛、黒の状況を知るために目を閉じてまずはテレパシー連絡をした。

 

理 (お前ら聞こえてるか?)

 

亜狛(聞こえてますよマスター)

 

耶狛(どうしたの?)

 

黒 (用件か?)

 

と、無事……といっても不老不死2人と不死身が1人それにもう死んでいる奴らなため対して心配することでもないのだが、

 

理 (いや現状報告を頼む骸達とは離れているみた

   いだからな)

 

耶狛(なら私からね♪報告としてはイチャつく人間

   のリア充がいたぐらいかな?)

 

人の事について言ってくると理久兎は苦笑いを浮かべて、

 

理 (耶狛…あまり人のプライベートを見るもんじゃ

   ないぞ)

 

亜狛(そうだぞ……)

 

耶狛(ごめんなさい……)

 

亜狛(それと私からの報告としてはどうやら山の頂

   きに誰かが神社を建てたらしくてそれで少々

   騒ぎになっているようですよ)

 

亜狛からの報告を受けた理久兎は恐らくその神社が現れた事によって起きた地震だろうと推測をした。それならば3人に行動に移せると考え、

 

理 (そうかならその神社に向かってどうなって

   いるのかを探れ) 

 

黒 (頂上か…なら俺が近いか先に偵察する)

 

亜狛(分かりました直ぐに向かいますね)

 

耶狛(それじゃマスター私たちは行くから通信を切

   るね)

 

理 (あぁ頑張れよ……)

 

そう頭の中で言うと理久兔は目を開ける。だが目を開けると、

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「うぉっ!?」

 

いつの間にか目の前にさとりがいた。これにはビックリした。

 

さと「珍しいですね私に気づかないなんてどうかし

   たんですか?」

 

理 「あっあぁ少しな………それでさとりは何をしに

   ここに?」

 

さと「あっ実はこの書類に検印をして欲しくて来ま

   した」

 

そう言いさとりは書類を渡してくる。渡された書類を見るとそれは今月の旧都の仕事内容と書かれていた。だが基本はさとりがやるため自分は誤字やらを確認して検印を押した。

 

理 「そんじゃよろしくね」

 

さと「はいそれでは」

 

返事をしたさとりは書類を手に持つと扉を開けて外へと出ていった。

 

理 「さてと…もういっちょ仕事を……」

 

仕事に取りかかろうとした時、急に自分の視界が真っ暗になる。目を手で覆われているのか暖かい。

 

? 「だ~れだ♪」

 

と、聞いたことのある楽しそうな声が聞こえ理久兎はクスクスと笑いながら、

 

理 「古明地こいしちゃん♪」

 

こい「えへへへ♪正解だよ♪」

 

手を離され視界が開け後ろを向くと無垢な笑顔のこいしが立っていた。

 

理 「お帰りこいしちゃん♪」

 

こい「ただいま理久兎お兄ちゃん♪」

 

数週間ぶりにこいしが帰ってきた。折角なのでこいしから旅話を聞こうと思った。

 

理 「こいしちゃん今回の放浪の旅で何か面白い話

   はあるかい?」

 

こい「う~んとねあっ!ここの上にね神社が経って

   たよ♪」

 

それを聞き先程に亜狛からの情報の神社だろうと思った。

 

理 「さっき亜狛から連絡を受けたあの神社かなぁ

   その神社の住人は見た?」

 

こい「見たよ♪そこの人達っていうか神様っていう

   か結構特徴的だったよ♪」

 

理 「へぇ~特徴的か………えっ神様?」

 

こい「うん♪見た目がね1人は背中に注連縄が付い

   ててねもう1人はねキモカワイイギョロ目の

   帽子を被った神様だったよ♪」

 

こいしが言ったその特徴に凄く当てはまる神達がいるのを知っていた。しかも数ヶ月前に会っている神達だ。

 

理 「ちっ因みにこいしちゃんそこの神社のなっ名

   前って………」

 

こい「え~と確か~も‥‥守矢神社って書かれてたか

   な?」

 

理 「Orz…また守矢か…………」

   

もうまたあの神達かと思って手で頭を押さえてしまう。やった行いは自分の返ってくると昔に何度か唱えたがどうやら自分に返ってきたようだ。

 

こい「理久兎お兄ちゃんの知り合い?」

 

理 「あっあぁ‥‥なぁこいしちゃん絶対にその神達

   というか地上の連中に会っても俺の名前は」

 

こい「勿論バラさないよ♪バラしたらお姉ちゃん

   が悲しむもん」

 

理 「そっそうか…それは助かるよ……」

 

流石は無意識になってもお姉ちゃん大好きっ子なお姉ちゃん思いの子だ。

 

こい「ねぇねぇ理久兎お兄ちゃん黒お兄ちゃんとか

   亜狛お兄ちゃんに耶狛お姉ちゃんは何処に行

   ったの?」

 

理 「ちょっと地上にな……」

 

こい「ふ~ん」

 

理 「まぁ今日はお燐やお空もいるから遊んで来な

   さいな♪」

 

さとりから提出された仕事内容書には今日は2人の仕事は無いのは分かっていたためこいし言うと、

 

こい「分かった♪それじゃ私、遊んでくるね♪」

 

そう言うとこいしも扉から出ていった。それを確認した理久兎はまた目を瞑り、

 

理 (お前ら!聞こえるか!!)

 

亜狛(どうかしたんですか?)

 

耶狛(また連絡?)

 

黒 (おいおい今、良いところ何だぞ?)

 

理 (さっき亜狛から報告を受けた神社の件だが守

   矢神社だ)

 

こいしの情報伝えると亜狛と耶狛は、

 

亜狛(えっ……それって昔マスターが知り合った軍神

   の八坂神奈子の?)

 

耶狛(それに諏訪子ちゃんだっけ?) 

 

理 (あぁ彼奴ら幻想郷に来てやがる)

 

黒 (すまんが誰が誰だか知らないんだが?)

 

どうやら黒はその情報については分からないようだ。それを聞いた理久兎は、

 

理 (紫の髪色をしているのが神奈子で不思議な帽子

   を被っているのが洩矢諏訪子だ)

 

黒 (あぁ~今ちょうどその軍神と戦う所だな霧雨魔

   理沙が……)

 

耶狛(黒くん今何処にいるの?)

 

黒 (何処って…霧雨魔理沙の影の中だが?)

 

どうやら黒のお気に入り魔理沙という少女の影に潜伏しているようだ。1つ間違えれば変態行為で捕まること待ったなしだ。

 

亜狛(1歩間違えれば変態ですね……)

 

理 (ともかくバレないよう気を付けろよ)

 

黒 (大丈夫だ問題ない)

 

亜狛(一応は様子を見ておきますね)

 

耶狛(私も!)

 

理 (分かった………なら任せるよ何か会ったらまた

   連絡する)

 

そう言い理久兎は回線を切った。そして目を開けて、

 

理 「残りの仕事をさっさと片付けるか」

 

そう言いまた仕事に取りかかるのだった。



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第262話 撤退命令

ようやく仕事が片付き理久兔はソファーに座ってただ仄暗い 地底を眺めていたのだが、

 

理 「彼奴ら今はどうなってるかな?」

 

そう思った理久兔は胸ポケットにしまってある断罪神書を取り出し元の大きさへと戻して骸達が記載されているページーを開く。

 

理 「え~と骸1の視点にアクセス……」

 

さっとページに手をかざすとFPS視点のような映像が流れる。その映像にはまさかの八坂神奈子と洩矢諏訪子がいた。しかも他の骸達3人と今、理久兔が見ている骸1とで鳥籠のように囲んでいた。

 

理 「………………彼奴らバレたな……」

 

呟いた理久兔は骸2、骸3、骸4の視点も見る。骸2の視点からは耶狛が博麗霊夢そして数ヶ月前に知り合った東風谷早苗と戦っているのが見えて骸3からは黒と霧雨魔理沙が空で戦っているのが見え骸4からは遠くだが林の中から弾幕の光が見えた事から推測として亜狛と葛ノ葉蓮が戦っているのだろうと思った。

 

理 「はぁ………俺も出るべきだったか?彼奴らなら

   ステルスで出来ると思ったんだがやはりまだ

   まだ修行が足りないか?」

 

これには理久兔も頭を押さえて考えざる得ない。だが一番怖いのは紫やらの八雲家に出会うことだ。それだけは何としてでも避けなければならない。

 

理 「これはあまりしたくはないんだがな……」

 

小一時間前と同じように理久兔は目を瞑り黒達に語りかけた。

 

理 (お前ら何してんだ?)

 

理久兔がそう直接脳内に語りかける。

 

黒 (ん?戦闘だが?)

 

理 (因みに誰とかな♪)

 

耶狛(うえっ!?えっえぇ~と……)

 

亜狛(こっ(こうのとり)とです!)

 

耶狛(そうそう鸛だよ!)

 

何処の赤子宅配業者だとツッコミをいれたくなる。だがこんな下らなく分かりやすい嘘に常に温厚?な理久兔も少し眉間にシワがよった。

 

理 (そうかそうか♪鸛かぁ‥‥良いから帰ってこい!

   てめぇら!)

 

黒 (えっ?)

 

亜狛(ん?……えっマスター引くんですか!)

 

耶狛(そんな~不完全熱燃だよ~ー!)

 

理 (後3分以内に俺の仕事部屋に来ないなら3日間

   飯は抜きだ!)

 

理久兔の「飯は抜き」という言葉を聞いた3人は今さっきの余裕ある発言がうって変わって焦りある言葉でながら、

 

亜狛(すっ直ぐに退きます!!)

 

耶狛(かっ帰る!!)

 

黒 (それはマジで勘弁だ!)

 

そう言い3人は通信を切った。そうして通信が切れて理久兔はまた目を開く。机に両肘をついて指を組んではカップ麺と同じ3分間待つことにした。すると2分後、目の前には亜狛の裂け目が現れ亜狛と耶狛そして黒と骸達が帰ってくる。

 

耶狛「マスターどうかお慈悲をご飯というお慈悲を

   ちょうだい~!!」

 

黒 「飯抜きは流石に勘弁してくれ!」

 

亜狛「死にはしませんけど流石に嫌ですよ!」

 

どれだけ飯が大切なんだよと理久兔は思うばかりだ。

 

理 「はぁ………お前ら言ったよな?小競り合いやら

   ケンカなら別にしても良いけど目立つなって

   さぁ?」

 

亜狛「黒さん……」

 

耶狛「黒くん」

 

黒 「面目ない」

 

どうやらこうなった原因は黒のようだ。理久兔は若干呆れながら、

 

理 「まったく次からは気を付けろよ……」

 

黒 「あっあぁ……」

 

理 「それにまだ俺らが出る幕じゃないからな」

 

と、理久兔の意味不明な発言に対して、

 

亜狛「えっ今のはどういう意味ですか?」

 

耶狛「どういうこと?」

 

黒 「主よその意味は?」

 

3人は追求してくる。椅子から立ち上がり窓から仄暗い地底を見ながら、

 

理 「3人はさ秘密ってあるか?」

 

その質問に亜狛と耶狛そして黒は、

 

亜狛「それはまぁありますよ?」

 

耶狛「無い方がおかしいよね?」

 

黒 「まぁ俺もあるっちゃあるな」

 

と、質問の答えを返してきた。自分は窓を眺めるのを止めて、

 

理 「秘密ってのはいずれ暴かれる………理由はどう

   あれな………俺が本当は転生した何ていう秘密

   も例外じゃない遠くない未来にその秘密は暴

   かれる筈だ」

 

黒 「…………つまりいずれはバレるそう言いたいの

   か?」

 

亜狛「………これでもしマスターが生きていると知れ

   ば地上の友人方はどんなに喜ぶのか想像も出

   来ませんね……」

 

耶狛「本当だよね…でももし秘密が暴かれたならマ

   スターは地上に移住するの?」

 

理 「それは……」

 

耶狛のその質問に理久兔は答えようとした瞬間、不意に扉を見ると此方をジーと見ているさとりの姿が見えた。

 

理 「何してんださとり?」

 

さと「えっ!?いやその……」

 

こっそりとしているつもりだが案外すぐにバレてさとりは結構テンパっていた。

 

耶狛「どうしたのさとりちゃん?」

 

さと「いえ…その判子を押す所がもう1ヶ所あった

   ので来たんですが……」

 

理 「あぁそうなの見せて♪」

 

言葉を聞いたさとりは書類を渡す。内容は地底の財政状況についてだ。大方の内容を見て最後に誤字脱字がないかを確認して判子を押す。

 

理 「はいよ♪」

 

さと「ありがとうございます……」

 

そう言いさとりは紙を受けとると少し寂しそうに扉から出ていった。

 

理 「……何か悪いことしたかな俺?」

 

亜狛「いえ……」

 

耶狛「まぁマスターも悪いけど私達も悪いって感じ

   だよね?」

 

黒 「だな……」

 

理 「後で話を聞いてみるよとりあえず今日はこい

   しちゃんが帰ってきてるから遊んでやってく

   れよ」

 

その言葉を聞いた耶狛は満面の笑みで亜狛はクスクスと笑い黒に限ってはポーカーフェイスをしようとしているみたいだが明らかに顔がにやけていた。

 

理 「そんじゃ頼んだよ♪」

 

耶狛「任せてよ♪」

 

亜狛「分かりました♪」

 

黒 「たく…しょうがねぇな……♪」

 

そう言い3人は部屋から出ていくが扉を出る際の黒から犯罪臭がしたような気がするが理久兔は気にしないでおくことにした。

 

理 「さてと…まぁご機嫌をとるとしますかね」

 

そうして理久兔も書類を片付けて部屋から出るのだった。



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第263話 やって良い事と悪いこと

何時ものように理久兔は厨房で料理を作りそして皆に食事をさせたのだが何時と違うのはさとりが浮かない顔をしていた事ぐらいだ。ポーカーフェイスをしようとする彼女の表情は読みにくいが段々と理久兔も慣れてきたのか大体は分かる。亜狛達との会話を聞いてから浮かない顔をし始めたのも、

 

こい「お姉ちゃん理久兔お兄ちゃんの料理はやっぱ

   り美味しいね♪」

 

さと「…………………………」

 

こい「お姉ちゃん?」

 

さと「えっ?えぇそうね……」

 

理 「やっぱり浮かない顔してるな」

 

そう思いつつ理久兔は食事を終えると共に皆も食事を終えてそれぞれ食器を厨房に運んでいき最後の皿洗いを終わらせる。

 

理 「さてと…まぁ行ってみますかね……」

 

一言呟いた理久兔は厨房から出てさとりの部屋へと向かった。部屋の扉の前につくととりあえずは3回ノックする。

 

コン…コン…コン…

 

と、静かな廊下に扉をノックする音が響く。すると扉の奥から歩いてきてガチャと扉を開ける。

 

さと「理久兔さん……?」

 

理 「よっ♪お邪魔してもいい?」

 

さと「どっどうぞ……」

 

部屋へと案内された理久兔はソファーへと腰かけると向かいのベッドにさとりも腰かける。

 

さと「珍しいですね理久兔さんどうしてここへ?」

 

理 「あぁ~うん何かさとりの顔が浮かない顔色し

   てたら少し心配になってな」

 

さと「………………そうですか」

 

と、何でか無表情だ。数日前までクスクスと笑っていた顔やらは何処にいったのやら

 

理 「なぁさとり……」

 

さと「理久兔さん貴方はもし秘密が暴かれたなら地

   上へ行ってしまうんですよね」

 

無表情のままさとりは何故か仄暗い空から更に暗くなった地底を眺めながらそう言う。

 

理 「いやちょっ……」

 

さと「良いんですそうなっても寂しくはありません

   から……」

 

理 「さとり…まさかお前さん泣いて……」

 

さと「泣いてません!!」

 

叫ぶかのようにさとりはそう言う。だが部屋の光で窓ガラスが鏡のように反射しているためさとりの目から滴のようなものが見えた。

 

理 「だからさとり………」

 

さと「もし地上に住んでしまったとしても‥‥私に会

   いにきてくれれ……」

 

理 「だから~話を聞けって!」

 

さと「えっ?」

 

理久兔の声を聞いたさとりが振り返ろうとした時、そっと後ろから優しく抱き締められる。

 

さと「えっえ……」

 

理 「やっぱり泣いてるんじゃねぇか」

 

さと「っ……!!泣いてなんか!」

 

理 「それと俺が何時、地上に戻るとか住むとか言

   ったんだ?」

 

さと「……………えっ?」

 

そう前回、理久兔は耶狛からの質問を答える前にさとりが来たため返答をしてはいない。つまり戻るとも住むとも言ってはいない。

 

理 「しかも昔に言ったよな?ここ地底も落ち着く

   って言っとくが俺の選択肢に地上に移り住む

   とかはない行っても観光ぐらいだよ」

 

さと「それじゃまさか私の………」

 

理 「滅茶苦茶な早とちりってやつだ」

 

さと「えっ…えぇ……」

 

目の前の窓ガラスを確認するとさとりの顔が変化しているのに気がついた。涙やらは消えたが顔が真っ赤に赤くなっていた。

 

理 「はぁ………覚妖怪の本質的に心を見て手の内を

   明かした会話が基本だから難しいとは思うけ

   どそういうのはしっかりと確認してから言お

   うな?」

 

さと「ご…ごめんなさい……」

 

顔を紅くしてさとりはうつ向く。それを見ていた理久兔は優しく微笑みながら、

 

理 「落ち着いたか?」

 

さと「えぇ…ありがとうございます理久兔さん」

 

理 「そうか♪」

 

さとりから抱きつくのを止めようとした瞬間、自分の手をギュッとさとりが握ってくる。

 

さと「もう少しこのままでも良いですか……」

 

理 「構わないよ♪」

 

自分とさとりはこの状態を維持すること数分後、

 

さと「理久兔さんもう良いですよ♪」

 

理 「ん……なら良し」

 

そう言いさとりから離れるとさとりは理久兔の方向を振り向く。表情が何時ものさとりに戻った。

 

さと「そういえば理久兔さんお風呂は?」

 

理 「まだ入浴してないな……」

 

さと「そうですか……り…理久兔さんもしよろしけれ

   ば…その……い…いい……一緒にはっ入っても」

 

言葉がどもりつつ必死に言ってくる。それを目の前で見て聞いていた理久兔は、

 

理 「良いよ♪前みたいに入ろっか♪」

 

さと「はい♪」

 

顔を赤くしつつさとりはそう答えるのだった。だが理久兔はタンスの隣にある小さな穴の先を見逃してはいなかった。そう、さとりの部屋の隣ではというと、

 

黒 「何とか纏まったみたいだな……」

 

こい「みたいだね♪これが雨降って地固まるって事

   だよね♪」

 

気づかれないような所に小さな穴を開けてその光景を見て黒とこいしは楽しんでいた。しかもその2人だけではなく……

 

耶狛「おぉ~おぉ~さとりちゃんってば大胆♪」

 

こい「ムードに流されて結構チョロいよねお姉ちゃ

   んってば♪」

 

耶狛「お兄ちゃんは恋はしないの?」

 

亜狛「ん?俺はしないよ♪それにね俺じゃ誰とも付

   き合わないよ付き合うのは精々耶狛ぐらいだ

   よね」

 

耶狛「も~お兄ちゃんってば♪」

 

黒 「ブラコン&シスコンめ………」

 

こんな2人の光景を見ていて黒もそう言わざる得ない。

 

耶狛「今どんな感じかな~?」

 

そう言い耶狛がその穴を覗いた時、異変に気がついた。先程まで見えていた穴から先が真っ暗で見えないのだ。

 

耶狛「ありゃ?」

 

耶狛が呟いた次の瞬間だった。

 

グサッ!! 

 

耶狛「ギャー~ー!!目が!目が!!」

 

いきなり覗き穴から指が出てきて耶狛の眼球にクリティカルした。

 

亜狛「大丈夫か耶狛!」

 

黒 「………いやな予感が………………」

 

さと「貴方達…………」

 

黒達は声の方向を見るとそこには目は笑ってはいないが笑顔のさとりが扉の前に立っていた。そして穴の先のさとりの部屋からは、

 

理 「お前ら俺が気づいてないと思ったか?」

 

亜狛「まっマスター!?」

 

黒 「ちっバレてやがったか!」

 

理 「今からそっちに行くよ♪覗きの覚悟はしてお

   けよ?」

 

それを聞いた黒と亜狛と耶狛はみるみると顔が真っ青になっていく。だが3人は気づいた。もうこいしがいない事に……

 

亜狛「黒さんこいしさんがもういません!」

 

黒 「彼奴、自分だけ逃げやがった!」

 

耶狛「ずるいこいしちゃん!」

 

3人がそう言った時、廊下から、

 

こい「きゃっ!!」

 

理 「こいしちゃん逃げちゃダメだよ♪」

 

と、声が聞こえてきた。どうやらこいしも確保されたようだ。そしてさとりの後ろにこいしの服を掴んで持ち上げている理久兔が真っ黒な笑顔で現れた。

 

こい「逃げれなかった………テヘッ☆」

 

こいしは理久兔に掴まれながら舌を出してテヘペロしていた。

 

理 「さてとお前らケジメつけるよな♪」

 

さと「存分に楽しんでくださいね♪それとこいし貴

   女にもお話があるからそのつもりでね♪」

 

全員  /(^o^)\

 

その数分後、数時間地霊殿で男女の断末魔の悲鳴が聞こえたそうだがこいしだけはさとりのお説教を2時間程、聞かされるのだった。



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第264話 理久兎流のお仕置き

ヘカーティア来日から翌日の事、大仕事もとっくに終わりすることがないため理久兎は部屋で読書をしているが

 

さと「そういえば理久兎さん3人はどうなったんで

   すか?」

 

さとりも部屋に遊びに来ていた。そしてさとりの質問に理久兎は、

 

理 「あぁ~彼奴らなら………」

 

中庭の方を指差すとさとりは中庭を覗くと、

 

さと「大丈夫なんですかあれ?」

 

理 「死なないから問題ないだろ……」

 

一方中庭では、

 

耶狛「マスター!謝るからもう出して~!!」

 

亜狛「因果応報なのかな……」

 

黒 「いや俺らは自業自得だろ……」

 

3人はお仕置きとしてボコボコにされた後、中庭に首から下を埋められていて生首のようになっていた。昨日(前回)、こっそりと覗いていたため致し方がない。視点は理久兎に戻る。

 

理 「まったくこうなる事が分かっているならしな

   きゃいいのに」

 

さと「でも私達を心配して見てくれてたみたいです

   けどね……」

 

心を読んでいたであろうさとりはそう答える。理久兎はため息を混じりに、

 

理 「まったく飯だけは許してやるか」

 

さと「そうですね♪」

 

理 「ちょっくら飯を与えにいくけど来る?」

 

さと「ご一緒したいのは山々ですがそろそろ仕事に

   取りかかろうと思いまして」

 

それを聞いた理久兎はさとりの頭に手をおいて、

 

理 「分かったあっちが終わり次第に差し入れを持

   ってくるよ」

 

さと「お願いしますね」

 

そう言い理久兔とさとりは部屋を出る。そして理久兎は厨房から料理を持って中庭へと向かう。

 

理 「よぉ元気?」

 

亜狛「マスターそろそろ出してくださいよ!」

 

黒 「なぁ主よそろそろ出してくれないか隣で耶狛

   がうるさいんだよ」

 

耶狛「マスターごめんなさ~い!」

 

と、3人は謝罪してくる自分ニコニコと笑いながら、

 

理 「明日になったらね♪それまでは反省するよう

   に♪」

 

亜狛「覗くんじゃなかった…」

 

黒 「なぁ主よその鍋は………」

 

耶狛「まさかご飯!」

 

耶狛は嬉しそうに言うと理久兔は笑顔で、

 

理 「あぁ熱々のおでんを持ってきてあげたよ♪」

 

それを聞いた亜狛と黒は最悪なことを想像してしまった。

 

理 「何?食べたいの?」

 

耶狛「うん!!」

 

理 「なら大根は食べる?」

 

耶狛「食べたい!」

 

理久兔は鍋を置いて箸で卵を取ると、

 

理 「ほら耶狛あ~ん」

 

耶狛「あ~」

 

と、耶狛が口を開いたが、

 

ジュッ!

 

耶狛「熱っ!!」

 

耶狛の頬に大根が当たり耶狛が少し悲鳴を上げた。

 

理 「あっ悪いミスったわ」

 

亜狛「マスター絶対にわざとですよね!?明らかに

   わざとですよね!?」

 

この光景を見ると耶狛がバラエティーで体を張る芸人のようだ。

 

理 「ほらほら耶狛食べないの?」

 

耶狛「ぐうっ~!食べるもん!!」

 

理 「ほら♪」

 

そう言い今度こそ理久兔は卵を食べさせる。だが……

 

耶狛「あふっ!あふっい!!」

 

熱々の汁を吸った大根だ。耶狛もこれには悲鳴をあげる。それを隣で見ていた亜狛と黒は顔を青くする。

 

理 「ほら♪俺のご好意だ♪」

 

今度は川魚で作った黒はんぺんを箸でつかむ。

 

亜狛「もう勘弁してくださ~い!!」

 

黒 「悪かった!マジで悪かったから!」

 

理久兔が拷問という昼飯を食べさせて数十分後……

 

理 「満足したか?」

 

亜狛「………マスターこれ絶対に怒ってますよね?」

 

黒 「やり方が尋常じゃねぇぞあんたは獄卒か!」

 

耶狛「お口が熱いよ~!」

 

いくら不老不死になろうが元が不死身だろうが痛覚とは切っても切れないらしく痛覚はあるみたいだ。だからこそこういった拷‥‥お仕置きが有効なのだ。

 

理 「そんじゃ後もう数時間頑張ってね3人共」

 

耶狛「マスターカムバッ~ク!!」

 

黒 「おっおい!まさか本当に置いていくのかよ!

   主よ!?」

 

亜狛「凄くデジャブなんだよね……」

 

なお亜狛と耶狛に限ってはこれで2度めだ。亜狛は当時の事を思い出しつつそう呟くのだった。そして理久兎は本館に戻ると厨房へと移動する。

 

理 「そろそろ良いかな?」

 

石窯からある物を1個 取り出す。すると辺りに小麦と砂糖の甘い香りが漂う。

 

理 「う~んスコーンの完成だね♪」

 

石窯スコーンが出来上がり完成度に理久兔は満足する。そしてその1つを食べてみて、

 

理 「うんこれこそシンプルイズマーベラスっやつ

   だよね♪」

 

なお味は何の変哲もない味のプレーンだがプレーンだからといって侮ってはならない。プレーンとは無限の味の可能性があるのだから。そのままで良しジャムを付けて食べるもよしクリームを付けて食べるもよしと無限の可能性があるのだ。

 

理 「さてとこれに紅茶は………そうだ確かそろそろ

   アッサムが切れそうだっから使うか」

 

そうして理久兔はアッサムティーを作り石窯に入っているスコーンを3つ取り出しバターとさつまいものペーストにクリームを小さな器に入れそれらをおぼんに乗せてさとりの仕事場へと運んで行く。

 

理 「さとり入るよ……」

 

そう言い理久兎は部屋へと入るとさとりが眼鏡をかけ直して此方を見ると笑顔へと変わる。

 

さと「理久兔さんそれが差し入れですか?」

 

理 「うん♪メニューは石窯のスコーンと紅茶でア

   ッサムを用意したよ♪」

 

紅茶を注ぎ紅茶の入ったカップを渡す。

 

さと「ありがとうございます理久兔さん」

 

さとりはそっとカップを受けとると紅茶を飲む。

 

理 「それで進んでる?」

 

さと「はい後もう人踏ん張りですかね」

 

理 「そっか♪丁度良いから手伝うよ」

 

さと「理久兎さんありがとうございます」

 

そうして理久兎はさとりの書類整理を手伝いその後、お仕置き中の3人やお仕事中の お燐とお空にもスコーンを差し入れするのだった。



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第265話 意外な1日

亜狛、耶狛、黒のお仕置きから数日の事、何時ものように平穏な日常品となっているが……

 

こい「ねぇ理久兔お兄ちゃん」

 

理 「ん?どうかした?」

 

今回、部屋にはさとりではなく妹のこいしが遊びに来ていた。こいしに呼ばれ何かなと思っていると、

 

こい「お姉ちゃんと何処かデートに行ったの?」

 

流石は無意識、痛いところばかりついてくる。現にさとりと何処かに行ったかと言われれば地底での空中散歩ぐらいだ。

 

理 「………何処にも行ってないな」

 

こい「何処かに行かないの?」

 

理 「う~んさとり曰く…「読書している方が良い

   です」ってな……」…

 

あまり外出を好まないさとりらしい断り方だ。何回かは誘ってはいるがあまり行こうとしない。

 

こい「ふぅ~んならさ外の世界に誘ってみれば♪」

 

理 「えっ?」

 

こい「たまにはお姉ちゃんには運動してもらわない

   とね♪」

 

メタい話になるが東方の世界ではやはり兄や姉よりも妹の方が強いのかもしれないと思ってしまう。

 

理 「とは言ってもなぁ~外の世界に行くって言っ

   ても行って何するかって感じ何だが何か案は

   ある?」

 

外の世界に言ってもやることがなければ何も出来ない。ただぶらつくというのも味気ない。

 

こい「う~んならさ本でも買ってきたら?お姉ちゃ

   んに選ばせてさ♪」

 

理 「本ねぇ~……」

 

こい「うん♪それでお昼ご飯を食べたりそれで色々

   なお店をまわるのもデートって感じだよ?」

 

つまりショッピングというデートだろう。

 

理 「ほうほう………だけど殆どさとりは行きたくな

   いで切られそうだよね……」

 

こい「お姉ちゃんって案外チョロいのに意外と頑固

   なんだよねぇ……」

 

こいしの言う通りちょっとチョロい所はある。だが結構頑固でもあり地霊殿から動こうとしない。

 

こい「う~ん前に本で見たけどさ壁ドンって知って

   る?交渉する際には凄く便利って聞いたんだ

   けど?」

 

理 「……確実に俺がやったら壁が爆発するな」

 

まず力的にドンッ!と壁が逝ってしまうためそれは残念ながら出来ない。

 

こい「う~ん理久兔お兄ちゃんが連れ出せば付いて

   くるとは思うよ?」

 

理 「強引にか?」 

 

こい「無理のない程度ならね♪」

 

理 「はぁまぁこいしの意見も一理あるな分かった

   誘ってみるよ」

 

こい「うん♪お願いね♪」

 

やれやれと思いつつも、もう何回かはデートというかサービスをしないとなと思いつつ理久兔は部屋を出てさとりの部屋へと向かった。

 

コン…コン…コン…

 

理 「さとり~入るぞ~」

 

さと「どうぞ」

 

返事が返され扉を開けて中を見ると眼鏡をかけながら読書をしているさとりを見る。

 

理 「読書か?」

 

さと「えぇ♪」

 

本に栞を挟んでにこやかに笑ってくる。出会った時と比べれば段違いに笑顔を見せてくれる事が多くなった。

 

さと「それで理久兔さんどうかしたんですか?」

 

理 「まぁその…あれだよさとりはさぁ外の世界に

   興味ない?」

 

さと「外の世界ですか……」

 

理 「そうそう海とかそういうんじゃなくてもっと

   こう都会的な」

 

と、言うとさとりは顎に手をおいて、

 

さと「急にどうかしたんですか?」

 

理 「いや別にどうもしてはないけどただ単にデー

   トっていうやつのお誘いだけど」

 

それを聞いたさとりは嬉しそうな顔をするが若干戸惑いの顔を見せた。

 

さと「………嬉しいんですがあんまり外の世界に不慣

   れでして……」

 

理 「そんなもん俺だってそうだよここ最近なって

   ようやく電車とかバスっていう物の乗り方を

   覚えた所なんだから」

 

さと「えっと具体的に外の世界に行って何をするん

   ですか?」

 

理 「う~んほら本を探して買ったりお茶をしたり

   かな?」

 

さと「つまり私の好きな物を買ってくれるそういう

   ことですか?」

 

と、さとりが聞いてくると笑いながら、

 

理 「まぁ欲しいならね」

 

さと「でも金銭的に………」

 

理 「安心しろよどうせ貯金したところで対して使

   い道がないんだから」

 

さと「その言い方もどうかとは思いますがそのエス

   コートはしてくださいね?」

 

ちょっと恥ずかしそうに言ってくる。そんな事を言われれば返す言葉は決まっている。

 

理 「勿論だよ♪それじゃ何時行こうか‥‥明日は空

   いてる?」  

 

さと「えっと行くなら明日やる分の書類を今日中に

   片付ける必要がありそうですね」

 

どうやらまだ仕事はまだ残っているようだ。

 

理 「ふ~ん……手伝おうか?」

 

さと「えっ?でも理久兔さんも仕事があるんじゃな

   いんですか?」

 

理 「安心しろ俺の仕事はもう昨日のうちに終わら

   せたから結構フリー何だよね」

 

地獄から送られてきた大量の書類は全て何時もの常識外の速度でとっくに片付けていた。そのため対してやることもないのだ。

 

さと「そうなんですか……」

 

理 「あぁだから手伝ってやるよ♪」

 

さと「それではお願いしますね……」

 

さとりと共に仕事場である書斎へと行くと残っている書類のうち7割は自分がやって残りはさとりに任せることにした。

 

理 「ふぅ~ん‥‥結構あるね」

 

さと「その速度で言われたくはないですね」

 

さとりの目の前の光景は最早、目に見えぬ速度と言える速さで書類の束が消えていっている。

 

理 「まぁまぁ……おっと…これは旧都の損害報告書

   か………」

 

その報告書の内容が店の壁の破壊が数件程みられ弁償のために予算を支給してほしいと書かれていた。

 

理 「どうやったらこんなになるんだ?」

 

さと「恐らく鬼達何時ものようにが喧嘩でもしたん

   ではないですか?」

 

理 「大方そうだろうな……‥ん?加害者 美須々って

   あの野郎……」

 

やれやれと思いつつ修繕費を回す書類やらも書いて数時間後ようやく仕事が終わった。

 

理 「終わったな♪」

 

さと「えぇこれで明日は暇になりましたね」

 

理 「そうだな♪さてと俺は亜狛と耶狛にこの事を

   伝えてくるからそうだなぁ…‥うん1時間した

   ら食堂に来てくれよ♪それまでには晩飯は作

   るからさ♪」

 

さと「分かりました」

 

理 「そんじゃね♪」

 

そう言って理久兔は部屋から出ていった。残ったさとりは、  

 

さと「ちょっと強引だったけどでも楽しみですかね

   ふふっ♪」

 

と、呟き窓から地底の景色を眺めるのだった。



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第266話 外の世界をふらふらと

とある都会の路地裏、普段なら人気(ひとけ)もなくあまり寄り付かないような場所に裂け目が現れる。

 

理 「すまんな亜狛それに耶狛」

 

さと「ありがとうございます」

 

亜狛「いえいえデート楽しんでくださいね♪」

 

耶狛「さとりちゃんファイト♪」

 

昨日(前回)デートの約束をして今日ようやく約束のデート日になった。そのため亜狛と耶狛に送ってもらった訳だ。なおさとりには人の心の声が聞こえぬように指輪をしてもらっている。

 

亜狛「それじゃ僕達は仕事に戻りますねまた帰る時

   はお知らせくださいね♪」

 

耶狛「それじゃあね♪」

 

そう言い亜狛と耶狛は裂け目を閉じさとりと2人だけとなる。

 

理 「それじゃ周るけど何か希望はある?」

 

さと「えっと私的には本を見てみたいですね」

 

理 「分かったなら行こうか♪」

 

さと「はい♪」

 

2人は路地裏を出るとそこには都会的というか近代的な建物が多く出現する。高層ビルは勿論、鉄道や交通網も発達している都会へと……

 

さと「これが外の世界ですか………」

 

理 「そう……意外か…?」

 

さと「私達がまだ地上にいた時とは大違いで」

 

さとりの言うことは無理はない。巨大と化した目の前に広がる都市を初めて見れば驚くだろう。最初に自分も外の世界に足を踏み入れた時も感心したぐらいなのだから。

 

理 「歩こう?」

 

さと「そうですね………」

 

理久兔とさとりは都会の人混みに入っていった。

 

さと「理久兔さん何で彼処の人間達は止まっている

   んですか?」 

 

理 「あぁあれねほら彼処に赤く光ってる柱がある

   よね?」

 

さと「えぇ」

 

理 「あれが赤くなっている間は車と言って昔でい

   う牛のいない牛舎がもうスピードで走るんだ

   よ………人間は脆いから衝突すれば御陀仏にな

   るからあぁやって時間の経過で………」

 

と、言っている間の信号機が青になり音が鳴り出すと歩行者達が歩き始めた。

 

理 「いくよさとり」

 

さと「えっ?あっはい!」

 

さとりの手を引っ張りすぐに信号を渡りきる。渡りきると同時に信号は赤に変わり車が走り出した。

 

理 「こういう風に青になって渡るんだよ」

 

さと「簡単に空を飛べない外の世界の人間は不便で

   すね」

 

理 「まっ俺らの常識はこっちでは通じないって事

   さね」

 

本当は空を飛べたら楽なのだがそんな事をすれば化物扱いで視線を集めてしまう。そうすれば幻想郷が危なくもなる。そのため無闇に飛べないことに少々苛立ちを覚えてしまう。

 

理 (しかし今日は肌寒いな)

 

少し肌寒いなと感じた。

 

理 「さとり後少しだけ歩くよ寒いだろうけど我慢

   してくれよ」

 

さと「えぇまぁ確かに少し肌寒いですが何とかは耐

   えられるので………」

 

2人はまた歩き始める。歩き始めて数十分後……

 

理 「ついたよ♪」

 

さと「理久兔さんこれは?」

 

理 「ここはショッピングモールだよ♪」

 

来たのは幾つもの店が建ち並ぶエンクローズドモール形式と呼ばれるショッピングモールだ。

 

さと「こんなに大きなお店があるんですね………」

 

理 「あぁ今の都会人やらはこういう所を利用する

   のも多いからね」

 

辺りには無数に人が歩いている。広場となれば椅子に何人もの人が座っているため座るところがない。

 

さと「人が多いと落ち着きませんね………」

 

理 「まぁ日頃から人間と接してないからな」

 

と、言いながら2階にある服を扱う多くの店を見て、

 

理 「そうださとり♪」

 

さと「何ですか?」

 

理 「さとりって服に興味あったりする?」

 

さと「いやそんなには………」

 

理 「そ…そっか……」

 

折角の機会というのもあるし少し肌寒いというのもあるから本もそうだが服も買ってあげようかと思っていたのだがその返答には自分は苦笑いした。

 

さと「何ですか?あれぇ♪まさか何時もと少し違う

   服を着ている私を想像したんですか理久兎さ

   んったらふふっ♪何て♪」

 

何でか分からないがさとりは凄く勝ち誇ったかのような顔をしながらクスクスと笑う。これに対し反撃の意味も込めて自分は口を開けて、

 

理 「…そうだなぁ~たまには変わった服を着てる

   さとりも見てみたいと思ったんだけどなぁ~」

 

さと !!!?

 

予想外の返答に驚いたのかさとりの顔は真っ赤になった。

 

さと「そそうですか!きっ気が変わりました

   見に行ってみましょう!」

 

理 「……チョロいなぁ

 

案外チョロかったさとりを見てニコニコとしながら服を見に向かう。

 

さと「………現代は階段も動くんですね」

 

理 「それ耶狛やらも同じことを言ったな」

 

エスカレーターで2階へと上がり色々なメーカーの服を見てまわる。

 

理 「何か気に入りそうなのありそう?」

 

さと「何かこうイメージに合わないですよね」

 

理 「う~んならあれは?」

 

近くにあった服の店を指差すと、

 

さと「行ってみますか」

 

そう言いさとりは店に入っていくが、

 

理 「あれ?指差した店の隣にいっちゃったけど‥‥

   まぁ良いか」

 

実際は小学生ぐらいの服が並べられている店を指したのだが気にしないでおこう。さとりの入った店に入るとそこには幾つもの女性の服が並べられていて靴やらもある店だった。すると女性店員が話しかけてきた。

 

店員「いらっしゃいませ‥あの申し訳ございませんが

   ここは女性物の服しかないですよ?」

 

男性のためか一応聞いてきたのだろう。それに対しての返答は、

 

理 「ん?あぁ連れが入ってね」

 

店員「あの子ですか?」

 

店員が服を選んでいるさとりかと聞くと、

 

理 「そうそうあの子ね♪」

 

店員「なら大丈夫ですねごゆっくり見ていって下さ

   いね♪」

 

そう言うと女性店員はレジへと戻っていった。とりあえずさとりの元まで向かう。

 

理 「どう?」

 

さと「理久兔さん似合いそうですか?」

 

1着の服を取って聞いてきた。見た感じ黒を貴重としていて何か文字が白い糸で刺繍されているシャツその上にはフードがついているダウンジャケット更にさとりは下の部位の副を取り出す。それは少し暗い色をしたデニムショートパンツだ。

 

理 「多分似合うとは思うけど…それならタイツ

   も良いかもね?」

 

ショートパンツだけだと明らかに寒そうなので色がついているタイツもわたす。そしてついでに可愛らしいスニーカーも渡す。

 

理 「うんそんじゃ試着してみようか♪」

 

さと「試着ですか?」

 

理 「うんすいません試着お願いできますか?」

 

店員を呼ぶと先程の店員がやって来る。

 

店員「はぁ~い試着ですね♪こちらへどうぞ」

 

店員に案内されるがままにさとりは試着室へと入っていった。

 

店員「所でお2人は兄妹か何かですか?」

 

と、店員が言った時、さとりがいる試着室からとんでもない殺気を感じた。隣の店員もその空気に気づいたのか生まれたての小鹿のようにプルプルと震えていた。

 

理 「あっいえ……カップルですよ…?」

 

店員「そっそのようですね………」

 

なんて言っていると、

 

さと「すみません良いでしょうか………」

 

試着室のカーテンが開かれさとりが姿を現す。衣装にとえも似合っていた。しかも見ていて可愛らしいし、さとり体の一部であるサードアイが丁度良い事にアクセサリーの代わりにもなっていた。

 

理 「可愛らしくて似合ってるよ♪」

 

さと「そっそうですか」

 

店員「えぇとてもお似合いですよ♪」

 

さとりの顔は凄く照れていた。そしてさとりに、

 

理 「それ買ってく?」

 

さと「えっと本当に良いんですか?」

 

理 「あぁこういうときぐらい金を使わせろそれで

   お会計は?」

 

店員に聞くとニコニコと笑いながら、

 

店員「まずシャツとダウンジャケットのセットが1

   点、ショートパンツが1点、次にタイツが1

   点そして靴が1点で会計は42360円です

   ね♪」

 

理 「はいはいう~んと………」

 

財布を開くと店員の目が点となって視線が財布の中身に向けられた。

 

店員「まっ万札が沢山!?

 

理 「何か?」

 

店員「いえ!」

 

理 「ふぅ~んとりあえずこれでよろしくね」

 

万札を5枚取り出して店員に渡す。

 

店員「五万円お預かりしますね♪」

 

理 「あぁ釣りはいらないから♪」

 

店員「えっ!?」

 

やはりそう言われれば驚くだろう。

 

理 「まぁ小遣いにでもしてよ♪服も買ったから行

   こうかさとり?」

 

さと「そうですね♪」

 

試着室から出ると服についている値札を全部はずしそして元から着ていたさとりの服は店から貰った紙袋を貰い中に詰める。

 

店員「えっとありがとうございました!!」

 

理久兔とさとりは店を出て今度はお目当てである本屋へと向かうのだった。



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第267話 読書本の購入

ショップをから出て2人は書店へと向かうのだったが……

 

男性「あの娘可愛いな~」

 

男性「あぁすんげぇ可愛い……」

 

男性「あれってアクセサリーだよな?」

 

等々、とくにサードアイが目立つのか、さとりに注目する人間達が後をたたない。端から見ればロリコンだろう。

 

さと「何かはずかしいですね……」

 

理 「まぁサードアイだとかが浮いてればね」

 

と、言っていると、

 

女性「ねぇねぇあの男の人。格好よくない?」

 

女性「そうねぇあの娘と話してるけど彼女………の訳

   ないか」

 

女性「妹か姪っ子でしょ?じゃなきゃロリコン野郎

   も良いところよ?」

 

さりげないディスりが聞こえてくる。これにはやれやれと思っていると、

 

理 「ロリコンって………さとり?」

 

さとりの顔は笑ってはいるが眉間に少しだけシワがよっていた。

 

さと「……確かに見た目はロリですよえぇロリですよ

   創作でも小5ロリとか言われますよそれが何

   かあるんですか………」

 

理 「きっ気にすんなよ?」

 

さと「いえ問題ないですえぇそれはもう問題は

   ないですから」

 

理 「はぁ分っかりやすいな」

 

しょうがないと思いつつさとりの手をにぎる。

 

さと「えっ!?」

 

理 「行くよ」

 

手を繋がれたさとりは顔を少し綻ばせ機嫌は良くなるのだった。そんな波乱もありながらとショッピングモールの書店に着いた。ただ予想以上書店の規模は広かった。

 

さと「予想以上に大きいですね」

 

理 「だな俺もここまで広いとは思わなかったよ」

 

あまりの広さに少なからず驚いた。だがそれと同時に色々な本があるためどのような本があるのかと興味が表れ始めた。それは理久兔だけではなくさとりと同じ気持ちなのか楽しそうに微笑んでいる。

 

理 「とりあえず欲しい本があったらどんどん言っ

   てね♪ある程度は買うから」

 

さと「本当に良いんですか!?」

 

理 「あぁさとりだけ読むわけじゃないからどんど

   ん買ってこうか♪」

 

さと「分かりました♪」

 

そう言うと理久兔とさとりは書店へと入る。書店のブースは他の店と違い静かで立ち読みにもってこいの居心地だ。すると目をキラキラとさせているさとりは、

 

さと「理久兔さん少しあっち側を見てきますね」

 

理 「あぁ分かった♪」

 

そう言うと奥の方へと進んでいった。1人残った理久兔は店内を歩きながら本の題名を見ていく。

 

理 「う~ん何か面白そうな本はないかな?」

 

と、呟きつつ探すが面白そうといえそうな本が見つからない。だがとある題名に理久兔は注目した。

 

理 「ん?……これは……」

 

その本の題名は「仲間を裏切った悪魔達」と書かれていた。気になり少し内容を読むと、王からの命令で富や地位、名声それら全て所持する7人の悪魔が1人の少女を殺そうと動くがその少女は殺される運命だったが殺さず逆に王から命令に背き富や地位、名誉を捨てて少女を救う話が描かれていた。

 

理 「…ふぅ~ん……1人の少女のために全て捨てた

   7人か作者は誰だ?」

 

一応、作者を見るとそこにアケディアと書かれていた。

 

理 「アケディアねぇ………」

 

折角だからと思い1冊、買う本は決まった。次に目に移ったのは、

 

理 「なんだこれ?」

 

題名は「愛欲にまみれた炎」と書かれていた。一応内容を読んでみると主人公は女性でその主人公が好きだった先輩ともいえる人物が自分達を裏切りその後の主人公である女性はその先輩を思い続けた結果、愛欲にまみれていき心が壊れ狂った運命を生きるという結構えげつない物語だった。

 

理 「う~ん俺やさとりが見る……‥いや俺以外が見

   れば下手したらヤンデレ待ったなしだよなこ

   りゃ……」

 

本格的に読んでみたいと思ったが今買うのはよろしくないと思い本を棚に戻す。

 

理 「気になったのはこの本だけかな?」

 

やれやれと思っているとさとりが戻ってくる。それも大量の本を両手に抱えているため前が見えているのかと思うぐらい持ってきた。

 

さと「おっお待たせしました理久兔さん」

 

理 「また凄い量を持ってきたな」

 

さとりの持ってきた本全て理久兔が持つ。

 

さと「あっすいません」

 

理 「いいよ気にしなくてお会計すませるよ」

 

さと「分かりました」

 

2人はレジへと向かうとあまりにも大量の洪を持ってきたため目が点となって驚いていた。

 

店員「えぇと……お客様…見た感じ50冊程あります

   が………」

 

理 「全部購入するから安心してよ♪」

 

店員「そっそうですか…えっとえぇと……」

 

店員は運ばれた書物のバーコードをスキャンしていく。そして数分が経って終わると、

 

店員「お会計は51428円です」

 

理 「やっぱりお値段は張るねそんじゃ6万で渡し

   ておくね♪」

 

財布から6万円をレジ出すと店員は6万円もとい諭吉を6人受け取りを手に取る。

 

店員「6万円お預かり………」

 

理 「つりはいらないから取っておいて」

 

やはり何時ものごとくでおつりは要らないと出た。それには店員も、

 

店員「えっ!?」

 

と、焦ってしまう。それは驚くのも無理はないだろう。

 

店員「お客様こんな大金だと困ります!」

 

おつりは8572円と小銭をはるかに越えて大金である。しかし自分からしてみれば小銭感覚のおつりなのだ。

 

さと「理久兔さんそれは流石に………」

 

理 「ん?そうかいそれなら台車をこのお釣りで買

   うことできる?勿論ダンボールも込みで?」

 

店員「えっえぇと古いやつでしたら………」

 

どうやらそれを買うことは出来るみたいだ。それを聞いた理久兔は微笑みながら、

 

理 「あっそうならそれで良いよ♪後で取りに来る

   から置いて貰っても構わないかい?」

 

店員「あっはい…構いませんよ……」

 

今これだけの荷物を持てば移動が大変なためしばらく書店に買った本を預けることにした。本当ならば断罪神書に入れれば楽なのだが何処で見られているか分からないためしょうがないが預けるのだ。

 

理 「それじゃよろしくね♪」

 

さと「えっとお願いします」

 

店員「分かりました」

 

理久兔とさとりは書店を出ると、

 

理 「もう昼か何処かでお茶にしようか?」

 

さと「そうですね……」

 

ショッピングモールには料理店も建ち並んでいるフードエリアがあるため2人はそこへ向かった。

 

神様、少女移動中……

 

フードエリアにもやはり多数の人が並んでいるためあまり待つのも辛いと思い2人は外へと出て数分程歩く。

 

理 「う~ん人が多いとな………」

 

さと「理久兔さんあそこは喫茶店ですよね?」

 

理 「うん?喫茶店だね行ってみる?」

 

さと「そうですね♪」

 

2人は近くにあった喫茶店へと入る。その喫茶店にお客はいたがショッピングモールより静かなため落ちつけれると思った。

 

店員「いらっしゃいませ御2人様ですね♪好きなお

   席へどうぞ」

 

理 「あぁ……テーブル席で良い?」

 

少女「そうですね」

 

2人はテーブル席に座ると店員がおしぼりとメニューを2つずつ持ってきた。

 

店員「こちらメニューとおしぼりとになります」

 

理 「ありがとう」

 

店員「ふふっごご注文が決まりましたらどうぞお呼

   びください♪」

 

そう言い店員は店のカウンターへと向かっていった。

 

理 「さてと‥‥さとりは何か食べたいのはある?」

 

さと「そうですね…飲み物は紅茶にして……フレンチ

   トーストにします」

 

理 「オッケー」

 

手を上げて店員を呼ぶと店員がやってくる。

 

店員「ご注文は?」

 

理 「まずドリンクは紅茶と珈琲で料理はフレンチ

   トーストにシフォンケーキでお願いね♪」

 

店員「すみませんがお飲み物はホットorアイスのど

   ちらでしょうか?」

 

さと「えっと紅茶はアイスでお願いします」

 

理 「俺もアイスで頼むよ」

 

店員「かしこまりました」

 

メニューを聞いた店員はメニューを回収して厨房へと向かっていった。

 

理 「ふぅ………それでさとりどうだった?デートの

   感想はさぁ…」

 

さと「そうですね行ってみての感想としては正直な

   話で私達妖怪には窮屈かなとは思いましたね

   ………ですがとても発展していると思いました

   し何よりも好きな方といっしょにいられる‥‥

   そんな有意義な時間を楽しめたそれが一番で

   したね♪」

 

理 「そっそうか………」

 

さとりの発言に少し照れてしまう。そんな会話をしていると、

 

店員「注文なされた紅茶と珈琲そしてフレンチトー

   ストとシフォンケーキになります」

 

理 「ありがとうね♪」

 

店員「いえいえ♪」

 

店員はまた戻っていった。

 

理 「それじゃいただきます♪」

 

さと「いただきます」

 

そうして理久兔とさとりは料理にありつく。楽しく会話をしながら時間を過ごし、

 

理 「おっもうこんな時間かそろそら出ようか?」

 

さと「そうですね」

 

2人はレジへと来ると先程の店員がペコリと頭を下げて、

 

店員「頼んだ品のお会計は4800円です」

 

理 「そんじゃこれで頼むよ」

 

店員に10000円を渡す。

 

店員「1万円お預かりしますね」

 

理 「釣りはいらないからよろしくね」

 

店員「えっえぇと‥‥ありがとうございました」

 

今回の店員は何も言わずだ。その方が帰って助かるが、

 

理 「書店で本を貰って帰ろっか?」

 

さと「そうですね♪」

 

2人は喫茶店を出て書店へと向かうがレジにいる女性は店から出てった理久兎達を見つめ、

 

店員「ふぅ~んあれが龍神の子か………この色欲確か

   に見させて貰ったけど本当に怠惰から聞いた

   通り金の扱いにぶっ飛んでる奴だなまっこれ

   で新しいサバゲグッズ買えるから良いんだけ

   どね♪」

 

と、店員は言うがその声は理久兔とさとりには聞こえる事はなかったのだった。そして書店へと戻ると書店の入り口に台車が置かれその上に買った本が積まれていた。

 

店員「買っていただいた本は積み終わりましたよ」

 

理 「ありがとうね♪」

 

さと「ありかどうございます」

 

店員「いえまたのお越しをお待ちしております」

 

そう言うと店員は書店の中へと入っていった。

 

理 「さてとそろそろ帰りますか?」

 

さと「はい♪そうしましょう理久兔さん」

 

そうして理久兔とさとりはまた路地裏へと戻り地霊殿へと帰るのだった。



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第268話 新たな刀

デートから数日の事、理久兎は久々に刀の手入れをしなければと思い黒椿を取り出して手入れをしていた。

 

理 「う~んやっぱり本の中に入れてるから錆びな

   いし曇りもいっさいないな」

 

まだ活火山だった富士の時代にその頂上の何ぜん度という火口で鍛えただけあって歯こぼれをせずそして断罪神書に容れているお陰で錆びてもいない。

 

理 「やっぱり刀の刀身を見ると本当にこの黒光が

   妖しさを生んで美しく見えるなぁ~」

 

細い刀身からなる反り更に部屋の光に当てられて黒く光るため不思議な妖艶さを押し出す。

 

理 「あぁ~空紅も手入れしてぇな………」

 

西行妖の封印のために媒体となった黒椿の姉妹刀の一刀に思いを寄せる。二刀流でやるなら軽い黒椿は左手で扱い、ちょっと重い空紅は右手で使うというのが本来の理久兔流二刀剣術だが今は黒椿1本しかなく一刀流で戦わなければいけないため今でも残念な気持ちになっていた。

 

理 「空紅の代わりなんてあるわけねぇよな」

 

昔に代わりとなる刀を探したがやはり見つからず作ろうとも思ったが過去にあった鉱石の殆どは夢だったかのように消えてしまっているため作りたくても作れないそんな状態だ。

 

理 「………今は考えるのはやめて黒椿の手入れをし

   ないとな……」

 

そんなこんなで黒椿の手入れが終わり断罪神書に黒椿を戻してソファーに寝転がる。

 

理 「………本でも読もつかな」

 

数日前、さとりとのデートの際に買った「裏切りの悪魔達」という小説を読む。そんな感じで時間を費やすこと1時間後……

 

理 「………何でか分からんがこの小説の少女好奇心

   旺盛な所とかおふくろそっくりなような気が

   するんだよなぁ……」

 

小説を読み終えてそんな感想を述べた。自身の母親は恥ずかしながら好奇心旺盛でまるで永遠の3歳児とまで言われる犬と同様な母親だ。そのためかやけに似ていると思ってしまう。

 

理 「……これはもう気にしたら負けだな…」

 

呟いて机の引き出しに本を入れる。だがまたこれで暇になってしまった。

 

理 「暇だなぁ……」

 

何て言っていると、

 

コンコンコン

 

と、扉からノックの音が聞こえると同時にガチャリと音を立てて黒が入ってくる。

 

黒 「主よ入るぞ」 

 

理 「どうぞ………しかし珍しいな黒が入ってくる何

   てどうかしたか?」

 

あまり部屋に来ない黒にそう言うと黒は、

 

黒 「それは余計だ………で用件なんだが」

 

黒は胸元から自身の愛用の伊達眼鏡を取り出す。しかしその眼鏡のつると言われる眼鏡を支えるパーツが曲がっていて右レンズにはヒビが入っていた。

 

理 「ありゃ眼鏡壊れたんだ」

 

黒 「あぁどうやら寝相で壊したみたいでな」

 

その言葉から恐らくうっかりベッド枕元に置いてぶっ壊したのだろうと思った。

 

理 「まったく………代えのパーツあったかな?」

 

宝石加工等の細かい作業に使うの工具箱を取り出して代えのパーツを探す。ちょうど良いことにレンズ、つる両方ともにあった。

 

理 「何とかなるか黒それ頂戴」

 

黒 「あっあぁ………」

 

黒から壊れた眼鏡を受けとると工具を利用して壊れた部分を取り外し直していく。

 

黒 「そっそんな早く直せるのかよ!?」

 

そんな事を言っているうちに黒の眼鏡は修復された。

 

理 「ほらつけてみてよ」

 

黒 「………前と変わらずのフィット感だな!」

 

修復された眼鏡は気に入ったようだ。工具箱に道具を戻して工具箱も片付ける。

 

理 「お気に召したなら何よりだな」

 

黒 「しかし主は手先が本当に器用だよなぁ」

 

理 「まぁ長生きしてれば誰だって上手くなるさ」

 

黒 「ふむ………しかしこう何かをしてもらってお礼

   するための物というかサービスが考えれない

   のは悲しいな」

 

どうやらお礼をしたいようだが何をどうすれば良いのか黒は思い付かないようだ。

 

理 「別にこんな趣味でやってることだ気にする事

   はないよ」

 

黒 「しかしなぁ‥‥そういえば確か昔に亜狛と耶狛

   に聞いたが主は本来は二刀流なんだよな?」

 

理 「まぁそうだね………もう1本の愛刀は現在ない

   んだけどね」

 

黒 「そうか‥‥なら決まったな」

 

そう言うと黒は自身の指に生える人差し指の爪を1枚剥がし再生させて、

 

黒 「刀………こんな感じか!」

 

するとどうだろうか先程まで爪だったのが1本の刀に早変わりだ。

 

理 「へぇ振ってもオーケー?」

 

黒 「あぁ構わんぞ」

 

黒に刀を渡されその刀を何回か振るう。そして振るうのを止めて刀身を眺めると、

 

理 「うん黒ちょっとこの刀を持って構えて」

 

黒 「?……分かった」

 

刀身を持って構えると断罪神書から黒椿を取り出す。

 

理 「何回か打つからガードをしろよ?」

 

黒 「?………まさか!」

 

理 「そのまさかだ!!」

 

黒椿を黒へと振るう。その攻撃を黒は自身が作った刀で全て受け流す。

 

キンッ!ギンッ!ガキンッ!

 

と、音が部屋に響く。そして数回程斬ると、

 

理 「うん合格それ貰うよ」

 

黒 「主よ本当に怖いぞ!しかも刀を大道芸のよう

   に回したりするから余計に分かりにくいしで

   嫌がらせか!?」

 

理 「嫌がらせではないよ?あれが俺の剣術だから

   ね♪」

 

理久兎の使う剣術はもはや剣術ではなく剣舞もしくは大道芸が正しいのかもしれない。

 

理 「でもそれなり固いね黒椿の猛攻を耐えれるん

   だもん」

 

空紅と黒椿どちらが固く切れ味が良いのかと言うと黒椿が断然的に強い。空紅は焼き斬るという目的で作られた刀なのでそんなに切れ味にはこだわってはいないが黒椿は固さと軽さ最後に切れ味それらにこだわっているためその刀の猛攻を耐え抜いたのは本当に凄いことなのだ。

 

黒 「俺の爪だからな」

 

そう言いながら黒は刀を渡してくれる。それを断罪神書に黒椿と共に収納した。

 

理 「ありがとうね黒♪」

 

黒 「あぁ気にすんなよ主よちょっとしたお礼だ」

 

そうして理久兔は空紅の代用の刀である龍刀(影爪)を手に入れたのだった。



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第269話 こいしのお友達

とある日の昼下がりの事だった。今日の理久兎はやることもなくただ1日ゴロゴロとソファーでくつろいでいたのだが、

 

こい「ねぇねぇ理久兔お兄ちゃん♪」

 

数日前のデートの前日と同じようにこいしがニコニコと笑いながら語りかけてきた。

 

理 「ん…どうかしたのこいしちゃん?」

 

こい「理久兔お兄ちゃんってさここの地底に封印さ

   れてる人達って知ってる?」

 

と、いきなり封印されている人達について言ってきた。

 

理 「まぁそれはねぇ~てか旧都に住んでる大半は

   そんな奴らばっかりだよ?」

 

地上から地底へと封印された妖怪は多々いる。ヤマメやキスメだってその例外ではない。

 

こい「う~んもっとこう何か自由がないというかね

   そんな封印みたいな感じの………」

 

理 「つまり本格的に封印されてる子達がいるそう

   言いたいのかな?」

 

こい「うんそんな子達の一部とお友達になったから

   その子達を理久兔お兄ちゃんとか黒お兄ちゃ

   んを会わせたなって♪」

 

理 「ふぅ~んせっかくだし行ってみようかねぇ~

   ~ー!」

 

暇していたため丁度良いと思えた。ソファーから立ち上がると体を大きく伸ばして、

 

理 「ふぅそんじゃご指名の黒も連れて行くか」

 

こい「うん♪」

 

お友達という事で手土産に芋羊羮を手に持ちそして黒を連れて来て、こいしに案内されるまま理久兎と黒は飛んでいく。

 

黒 「まぁ仕事も何もねぇから良いけどよ何しに行

   くんだよ?」

 

理 「こいしちゃんのお友達の所だよね?」

 

こい「うん♪そうだよ♪」

 

案内されるがまま着いていくと灼熱地獄のお隣にある血の池 地獄のエリアまで来てしまった。

 

罪人「おっおぼぼぼぼ!!」

 

罪人「たったすしゃ!!!」

 

血気盛んに罪人達が血の池で戯れていた。所々の罪人達の肩には白い腕が肩を掴み池の底へと沈めさせようとするのもよく分かる。

 

理 「楽しそうだね皆♪」

 

黒 「そう思える主は鬼畜生だな」

 

こい「理久兎お兄ちゃん黒お兄ちゃんこっちだよ」

 

こいしに呼ばれと黒と共に更に奥へと向かうとそこには大きな船が岸に停泊していた。

 

理 「こいしちゃんあれかい?」

 

こい「そうだよ♪」

 

そう言い船の先端に降りると理久兎と黒も降りる。

 

こい「こっちこっち♪」

 

そう言われ黒と共にこいしの後を着いていくと岸の近くで座っている人達を見つける。見た感じ3人いて1人はセーラー服を着ている幽霊、もう1人は頭巾を被っている(あま)のような女性そして最後は雲の体を持つことから見越し入道だろうと察した。

 

黒 「彼奴が友達か?」

 

こい「うん♪おーい水蜜~一輪~見越し入道のおじ

   ちゃ~ん」

 

と、こいしが声を出して手を降るとそれに気がついたのか3人は一斉に此方を見てくる。

 

幽霊「あっこいしちゃんだ」

 

尼 「それに何か増えてるわね」

 

入道 (⌒‐⌒)

 

3人というか見越し入道は浮いているがそれ以外の2人は立ち上がる。理久兔と黒そしてこいしは岸へと降りる。

 

理 「こんにちは♪」

 

尼 「あっどうも……」

 

こい「理久兔お兄ちゃん紹介するね♪」

 

と、こいしが言おうとした時、幽霊の子が出てきた。

 

幽霊「いや私達は私達で言うよ♪私は村紗水蜜って

   いいます♪」

 

尼 「次は私だな私は雲居一輪だそれで私の後ろに

   いるのが見越し入道の雲山だ」

 

雲山 (._.)

 

見越し入道の雲山が頭をペコリと下げてきた。これで名前がわかった。

 

理 「御丁寧にどうも♪俺は理久兎それで隣にいる

   のが………」

 

黒 「黒……それだけの名前だ」

 

と、名前を答えると一輪は何か腕を組んで考え初めた。それを隣で見ていた水蜜は疑問に思ったのか一輪に聞いていた。

 

水蜜「どうしたの?」

 

一輪「……理久兎…?何処かで聞いた事があるような

   ないような?雲山は知ってるか?」

 

雲山  (´ー` 三 ´ー`)

 

雲山は首を横に振るのを確認した一輪は、

 

一輪「理久兎と言ったかすまないが何処かで会った

   事はないか?名前を昔に聞いたことがあるよ

   うな気がしていてな」

 

理 「えっ?」

 

つまり神としての真名を知っているのかそれとも妖怪総大将としての名前を知っているのかのどちらかだろう。だが今はどちらも答え方によっては面倒な事になる。

 

こい「理久兔お兄ちゃんはねぇ………んむ!?」

 

こいしが言おうとした時、黒がこいしの口元を押さえた。

 

黒 「すまないがそちらも模索されたくない事はあ

   る筈だ故に聞かないでやってくれないか?」

 

一輪「あっ!失礼すいませんでした」

 

失礼をしたと思ったのか頭を下げる。だが過去に色々としてきているため聞かれても仕方はないと思い笑って、

 

理 「気にすることはないよ♪まぁ聞かないでは欲

   しいけどね♪」

 

水蜜「結構話しやすいね♪」

 

理 「話しやすい事は良いことさ………あっそうそう

   つまらない物だろうけど良ければどうぞ」

 

紙袋に入った芋羊羮(手作り)を差し出す。やはりお客として来るのなら手土産は渡してはおきたい。

 

一輪「これはご親切にどうも」

 

水蜜「ありがとう♪」

 

雲山 m(_ _)m

 

3人にお礼を言われると持ってきたかいがあり良かったと思えた。

 

黒 「しかしこんな血の池地獄に封印とはな」

 

水蜜「アハハ………大切な友人を庇ったら一輪達と仲

   良く封印されちゃってね……」

 

どうやら友人を助けていたようだがそれが原因でこんな地底奥深くまで封印されたようだ。

 

一輪「聖も今頃は私達と同じような事を思っていら

   っしゃるのかな」

 

黒 「聖………?」

 

黒の言動が何故か重くなったことを理久兔は聞き逃さなかった。

 

一輪「あぁ私達の大切な親友だよ」 

 

水蜜「聖は今どうしてるのかな………」

 

黒 「………………聖な…聞いてるとその名前は落ち着

   くな」

 

こい「そうかな?」

 

黒 「あぁ不思議と暖かい名前だ」

 

それを聞いくとふと昔に黒と出会った事を思い出す。それは封印されている間の記憶に関係していることだと予測した。

 

理 (夢だと思っていた事は本当の事だったって事

   か……?)

 

今言えば混乱するだろうと思いあえて言わないでおくことにした。

 

水蜜「君は良い勘を持ってるね♪聖は本当に優しい

   よ♪」

 

一輪「包容力があって優しいが頑固って言えば頑固

   かな」

 

黒 「そうか………会えるといいなその聖と言う奴に

   何ならここから出してやろうか?」

 

それを聞くと3人は驚くが、

 

一輪「いやまだ時じゃないからいいや」

 

水蜜「私達の同胞がちょっと別件でやる事をやって

   るからそれが終わってもし出れないようなら

   手助けして欲しいな」

 

黒 「そうか………分かったそん時にもし困っていた

   ら助けやるよ」

 

理 「黒もお人好しになったもんだな」

 

かつて魔界で快楽殺人を繰り返していた魔竜とは思えない言葉に成長したんだなと感心してしまう。

 

理 「まぁそん時は黒を頼りなよ」

 

一輪「是非ともそうさせてもらうよ」

 

そう言っていると理久兔は腕時計を見るともう夕方の5時を針がまわろうとしていた。

 

理 「おっとそろそろ時間だね」

 

一輪「そんな時間か引き留めて悪かったな」

 

黒 「気にすることはない」

 

水蜜「そういってくれると助かるよ♪」

 

こい「バイバイ♪見越し入道のおじちゃん」

 

雲山 (^_^)/

 

こいしが手を振ると雲山もニコニコしながら手を振った。

 

理 「それでは♪」

 

黒 「じゃあな」

 

こい「バイバイ♪」

 

そう言い理久兔達は地霊殿へと帰るが、

 

水蜜「中身は~おぉ~!これは芋羊羮♪」

 

一輪「………あの人達を聖に会わせてみたいな」

 

雲山 ( - _ - )

 

と、3人は帰る理久兎達の背中をただ眺めるのだった。



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第270話 昔懐かしいお話

こいしからの友達紹介の後、理久兎は仕事を終わらせ、さとりと共に本を読みふけっていた。

 

理 「うぅーーーん!!」

 

肩をグー~と伸ばして本を閉じる。机に向かっていたさとりも丁度本を読み終えたのか眼鏡を外した。

 

理 「どうさとりそっちの本の感想は?」

 

さとりの読んでいた本の感想を聞くと、

 

さと「そうですねこの小説の犯人がまさか意外な人

   物だったというのが驚きでしたね………」

 

ジャンルとして一番に読むのはやはり推理物だ。次に心理系統の本と知能的な本ばかりだ。

 

さと「そういう理久兎さんこそその小説はどうでし

   た?」

 

理 「あぁ~これね結構鬱になるかもしれないな主

   人公は犬なんだけどその犬が虐待を受けて餓

   死するんだけど最終的に飼い主が犬の首を切

   り落としてその怨念で犬が蘇って飼い主に復

   讐するっていう話だな」

 

さと「動物を虐待するのは本当に許せませんね」

 

理 「それはもっともだまぁ俺からすれば弱い人間

   も同じだからな」

 

理由もなく当て付けで非道な事をするやつに対しては無慈悲に鉄槌を与えるのが世の末だ。だが弱いという単語であることを思いだした。

 

理 「あっ弱いっていえばあれ飲んだ奴はいるのか

   な?」

 

さと「あれって何ですか?」

 

理 「あぁ昔にな………」

 

理久兎は語りだす。まだ地球が出来て間もない話を……今から数億年程昔まだ月の住人が地上にいて理久兎が当時、月で教官をしていた頃のお話を。

 

諜報「ギャフンっ!?」

 

諜報「グビレスカル!!」

 

理 「たく毎度毎度と懲りない奴らだ」

 

古代都市 八意見永琳宅で忍び込んだ諜報員達を相手にしていた。大方は九頭竜王の使いだろうと推測できた。

 

理 「はぁまったく後片付けする俺の身になって欲

   しいぜ………」

 

そう言いながら永琳作「記憶消し」を飲ませて近くにあるゴミ捨て場へと捨てて家へと帰る。

 

理 「まったく幾ら永琳を失脚させたいからってそ

   こまでするかねぇ本当に権力が大切と言い張

   る奴の気持ちがよく分からねぇや……」

 

この当時から権力や策略だけでは誰もついては来ないと思っていた。だからこそ前線で先導する先導者が必要と考えていた時代だ。こういう風に考えていたからこそ先の未来で総大将をやってこれたのだろう。

 

理 「そういえば今日永琳が帰ってくるの早かった

   な‥‥折角だし料理でも作って待とうかな♪」

 

そうして理久兎は厨房へと料理を作る。作るのだが、

 

理 「えっえ~と筑前煮って何が必要なんだっけ?

   えっと確かとろみ付けで片栗粉は入れたよな

   ‥‥それで確か高麗人参と油揚げも入れそれと

   あぁ!マンドラゴラやらも入ってたよな!」

 

そうしていき料理が出来る。出来るのだが目に見えるほどの真っ黒の瘴気が漂っている。しかも、

 

理 「スンスン…バクソレン!!!」

 

あまりも絶望的な激臭に鼻がまがる。

 

理 「だっ大丈夫!味が良ければ!」

 

そう言い料理を一口だ。一口だけ食べた。この時、理久兎は食べるんじゃなかったと一生の後悔をすることとなる。

 

理 「…………………………………………キャハ!」

 

バタンッ!!

 

あまりの世紀末過ぎる味に気絶してしまったのだった。だがそれだけじゃない。

 

ジュー…………

 

何と盛り付けに使った皿が筑前煮?のせいで溶けていてしかもテーブルまで溶かすとい大惨事が起き更に激臭が辺りに充満して部屋全体が大変な事となったのだった。そしてそこからその数時間後、

 

永琳「ただいま理千………何?このアンモニアみたい

   な鼻につく激臭は?」

 

帰ってきた永琳は臭いをたどり厨房へと着くととんでもない光景を目にする。それは厨房で理久兎が倒れている光景だった。

 

永琳「嘘っ理千!!」

 

その後、永琳の看病のもと回復し滅茶苦茶怒られたのだった。それらをさとりに話し終える。

 

理 「何て話もあったんだよ♪」

 

さと「………今の料理を食べてる身としてはとても信

   じられませんね」

 

理 「アハハハそうだろ♪いや~まじで永琳が薬に

   詳しくなかったらポックリ逝って最悪は古代

   都市の恥ずかしい死因として記録される所だ

   ったよ………」

 

今では笑い話だが当時は本当に死にかけたのだ。それから料理を必死に覚えて今の状態となったわけだ。

 

さと「本当に信じられませんねそれでさっきの弱い

   とか飲んだというとどう関係が?」

 

理 「ん?あぁ…あれね……それはね」

 

また話しは振り返り理久兎が作った筑前煮(危険物)はハザード装備を着こんだ永琳が片付けてその数日後、

 

理 「………よし!前の筑前煮は失敗したけど擂り鉢

   でジュースを作るぐらいならいけるよなうん

   絶対にいける!」

 

何処からその自信が来るのかが分からないが最早フラグは建ってしまったであろう。

 

理 「え~と特産品の桃を入れてそれで後はそうだ

   塩を入れ……あっヤベ入れすぎたさっ砂糖…あ

   っこれもも入れ過ぎたけど大丈夫かなよし続

   けよう!」

 

と、どんどんと入れてはならないような物が入っていく。やがてそれでジュースを作るが、

 

理 「うん!明らかにヤバイ♪」

 

見ていておぞましい色合いをしていた。絶対に飲んではいけないものだと判断してしまった。

 

理 「勝手に処理すると怒られるしな何処か適当な

   ………あっそうだこの高価そうな土器のビンに

   入れておこう」

 

擂り鉢から高価そうな土器のビンに入れて蓋をして開けないようにと紙を1枚ペタリの張り付ける。

 

理 「よし!そうだもし誰か飲んだ時のために後ろ

   にと………」

 

土器のビンの底に文字を書く。内容は、

これを飲んだ者へどうだ?俺の特製ジュースの味は旨いか?まぁまずいだろうなバーカ(笑) 理千より

と、今思うと明らかに悪意しか感じられない文字を刻み込む。

 

理 「後はこれを永琳に見つからないように何処か

   に隠しておこう」

 

そうしてその土器のビンは物置へと隠したのだった。そこまでの話を聞いてさとりは、

 

さと「それで何が言いたいんですか?」

 

理 「まぁ…若い頃は誰でも弱く未熟ということだ

   よしっかりと努力を重ねれば料理だって上手

   くなるって事さ♪」

 

さと「………これで犠牲者が出たとなったら笑い話に

   はなりませんね」

 

理 「まぁ犠牲者になるのは精々とんだバカだろう

   な♪」

 

さと「まったく………そろそろ夕食の支度をしなくて

   良いんですか?」

 

そういわれ時計を見るともう5時を回っていた。

 

理 「それもそうだね」

 

さと「理久兎さん手伝いしますよ♪」

 

理 「なら一緒にやろうか♪」

 

さと「はい♪」

 

そうして理久兎とさとりは今晩の献立を考えつつ料理を作るのだった。



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第十八章 緋想すら塗るうわ積乱雲
第271話 またまた依頼です


数ヵ月が過ぎて地上では蝉の鳴き声が聞こえ始める夏の季節の地底では、

 

理 「この季節になっても対して地霊殿は変わらな

   いよな」

 

地底では基本温度は一定である。特に地霊殿は灼熱地獄が近くにあるため年がら年中で暑いため対して変わらない。

 

亜狛「まぁ居心地が良いんですから良いんじゃない

   ですか♪」

 

お燐「父さんや理久兎様はそう言いますがもう地上

   は暑いし所によっては寒いしでやってられま

   せんよ?」

 

耶狛「えっ外って夏だから寒いはなくない?」

 

お空「おぉ揃った♪」

 

ダイニングルームで4人はトランプをしながらそう言う。種目はトランプの絵札が見えないよう裏面にして散りばめられひっくり返してはまたひっくり返すを繰り返していることから神経衰弱だと理久兎は思った。

 

お燐「いやそれなんですけどね死体を探していたら

   最初は暑いと思ったらいきなり森に入ったら

   大雨で湖付近に行こうも霧で前が見えないで

   散々ですよ?」

 

理 「何だその異常気象は?」

 

そこまで酷い異常気象だとは予想だにしていなかった。すると耶狛が、

 

耶狛「そういえばマスターの能力って災厄を操る程

   度の能力だったよね?」

 

理 「ん?あぁまぁそうだけど?」

 

耶狛「つまり‥‥この異常気象を引き起こしてるのは

   マスターだよね?」

 

何という()()()()()()。急に犯人呼ばわりだ。

 

お燐「えっまっまさか理久兎様が犯人!?」

 

お空「うにゅっ!!?」

 

亜狛「マスター………貴方なんですか?」

 

敢えて言おう。これは耶狛の罠だと。だが、

 

理 「だが俺がそんな事をしたとして何があると言

   うんだ?耶狛ホームズに亜狛ワトソンやって

   も得なんてないだろ?」

 

耶狛「うっ」

 

耶狛の推理にピシリと音を立てる。だが更に追い討ちをかけるかのように自分は証言を言う。

 

理 「それに正体を隠している身の俺がそんな大そ

   れた事なんてする訳ないだろ」

 

耶狛「ぐぅ」

 

簡単すぎた耶狛の推理は音を立てて崩れた。故に自分は無罪だ。

 

亜狛「そうなってしまうと一体何が原因なんでしょ

   うねぇ?」

 

理 「まぁ上で何しようが勝手だがこっちに被害が

   及ぶとか映姫のご指名の時は俺が行くさ♪」

 

と、言うと丁度扉が開きそこからさとりとがやって来た。

 

理 「おやさとりお疲れさん♪」

 

さと「はい何とか此方も仕事が片付きましたよ」

 

仕事を終わらせたさとりは少しお疲れ気味の様子だ。

 

理 「そうだ無花果のコンポート作ったけど皆は食

   べる?」

 

耶狛「食べる♪」

 

お空「私も食べる♪」

 

亜狛「へぇ今日はコンポートですかあっ勿論頂きま

   すよ♪」

 

お燐「あたいもお願いします♪」

 

4人は予想通り食べることは確定だ。

 

理 「さとりも食べる?」

 

さと「えぇお願いします♪」

 

さとりも食べるから計5個だが風呂掃除という仕事をしている黒も入れれば6個だ。

 

理 「さてとお茶は何にしようかな♪」

 

そんな事を言いながらお茶のフレーバーを考えていると、

 

断罪!断罪!断罪!断罪!判決!

 

と、胸ポケットの断罪神書からアラーム音が鳴る。それに気がつき断罪神書を取り出してページを開くとそこのページから映姫の顔が3Dで写り出す。

 

理 「やぁ映姫ちゃん♪」

 

映姫「あっ理兎兔さん聞こえてますか?」

 

理 「あぁ聞こえてるよどうしたの?」

 

そう言いつつアッサムの茶葉が入った瓶に手をかけてポットにアッサムの茶葉を入れる。

 

映姫「いえ実は少し折り入ってお願いしたい事があ

   りまして」

 

理 「お願いしたいこと?」

 

映姫「はい実はここ最近地獄に来る幽霊達が少ない

   のでその調査をお願いしたくて」

 

理 「小町はどうしたんだよ?」

 

こういった時に小町がいるだろうと思っていると映姫は頭を押さえて、

 

映姫「あの子またサボっているみたいで見つからな

   くて………」

 

理 「はぁ‥‥彼奴はまたか」

 

ここまで来ると呆れるを通り越してある意味で尊敬してしまう。無意味なサボタージュ尊敬はしてはいけないのだが。

 

映姫「なので理久兎さんお願いできますか?」

 

理 「分かったとりあえずは調査をしてみるよ」

 

映姫「お願いしますね」

 

そう言うと3Dに写っていた映姫の顔は消えた。断罪神書をしまいポットのお茶とティーカップそして無花果のコンポートを持ってダイニングルームへと向かう。

 

理 「お待たせね♪」

 

さと「ありがとうございます」

 

お空「わぁ~いスイーツ♪」

 

お燐「いい香りですね♪」

 

と、皆は食らいついてくる。そして理久兔は、

 

理 「悪い今から少し外に出てくるよ」

 

亜狛「えっ何処かに行くんですか?」

 

耶狛「マスターお出掛け?」

 

と、皆が聞いてくる。これには苦笑いをしながら、

 

理 「あぁまぁ映姫から連絡があってな少し外へ出

   てくるよ」

 

亜狛「あっなら送りましょうか?」

 

理 「いやいいよ♪ちょっとよろず屋で買いたい物

   があるからそれを買いながら行くからさ」

 

そう言うと亜狛はペコリと頭を下げ耶狛は笑顔で、

 

耶狛「ならいってらっしゃいマスター♪」

 

亜狛「気を付けてくださいね」

 

理 「おう♪」

 

と、2人に言うと今度はお茶を飲んで一息ついたさとりが、

 

さと「理久兎さんしっかり寄り道せずに帰って来て

   下さいね?」

 

お燐「ご武運を……」

 

お空「生きて帰ってね理久兎様」

 

皆は優しく言ってはくれる。優しくは言ってはくれるのだが敢えて言おう。

 

理 「なぁ‥‥死亡フラグを建てるの止めてくんない

   かな?」

 

明らかに皆は何故か自死亡フラグを建てていっているのだ。これにはツッコミせざる得ない。しないと本当にフラグを回収してしまいそうだ。

 

さと「ふふっ気を付けてくださいね♪」

 

理 「はぁ分かった行ってくるよ♪」

 

そう呟き地霊殿を後にするのだった。



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第272話 積乱雲が鳴りし無縁塚

暗い地底の通路。よろず屋である買い物を済ませた理久兎はふわふわとエアビデで飛んでいた。

 

理 「さてと小町を見つけたらどう料理してやろう

   かなぁ」

 

まずは小町を見つけて取り締まるため地底の入り口へと理久兔は向かっていた。そして数分後地底の入り口へとたどり着く。

 

理 「おっす2人共♪」

 

入り口近くで岩に座って楽しく会話をしているヤマメとキスメに声をかける。

 

黒谷「ありゃ理久兔さんか珍しい」

 

キス (・_・?)?

 

亜狛の能力であまりここには来ないため珍しいのだろう。

 

理 「アハハちょっと旧都で買い物をな♪」

 

そう言いながら飛ぶのを止めて降り、よろず屋で買った物を見せる。それは木で出来た人形の板だった。

 

黒谷「それ何に使うんだい?」

 

理 「まぁ能力の代償を抑制するためかな♪」

 

自身の能力の1つである『理を司り扱う程度の能力』聞いているだけでも強そうだが色々と理つまりルールを作るには代償がいる。時には髪の毛、時には血、また時には心臓だったりと作る理によって代償は様々だ。だがこの人形1体で理久兎8分の1となる。つまり自身の能力による身代わり人形になってくれるという便利なアイテムなのだ。

 

黒谷「へぇ~あれ?でも確かそれあまり売れない割

   に高かったような?」

 

理 「あぁ~1枚5万ぐらいしたなぁ?それをざっ

   と30枚は買ったから……」

 

キス( ; ゜Д゜)

 

キスメは小さな指を折り曲げて数を数え始めた。因みに総額150万。現代なら軽自動車なら何とか買えるお値段だ。

 

黒谷「そんな大金よくあったねぇ!?」

 

キス コクコク……

 

ヤマメは驚いたような声で言いキスメは驚きながら頷く。

 

理 「まぁ地獄の役職って現代で言う公務員みたい

   なもんだからなぁそれに基本給料は使わずに

   貯金してるから使わないしねぇ」

 

安定収入だが金を使わないため貯まっていく一方だ。ならこういう時ぐらいパ~と使いたいというのもあるが変に死亡フラグを建築されまくったため買わなければ死にそうで仕方ないのだ。

 

黒谷「まぁそこは理久兎さんの勝手だけど………あっ

   いけない勇儀の姉御に飲みに誘われてたんだ

   った!」

 

キス「!!?」

 

どうやらキスメもお呼ばれされているのかあたふたし始めた。

 

理 「あっ悪い先に行きな」

 

黒谷「あっうん理久兎さんもお気を付けて!」

 

キス (>_<)/~~

 

2人は慌てながら地底へと潜って行った。そして1人残った理久兎は2人を見送ると、

 

理 「さてとさっさと行きますかねエアビデ」

 

呟き理久兎は地上へと出て上空へと昇る。

 

理 「おいおい何じゃこりゃ」

 

上から見てみると結構すごい光景となっていた。ある所では蒼天の空に雪が降りなりまたある所では滅茶苦茶晴れていたりと天候が可笑しすぎる。

 

理 「本当に幻想郷は暇しないよな」

 

そう呟きまずは適当に探すことにした。そうして移動しまずは魔法の森を探索する。

 

理 「ここは霧雨と雹?」

 

天候的に霧のような雨が降りそこに混じって雹が降る。フードを被ってるとはいえど結構痛い。

 

理 「本当におかしな天気だな……」

 

等と呟き探しているとまた懐かしい場所に来た。そこはアリス・マーガドロイドの家だ。

 

理 「ありゃ?アリス宅に着いてしまったって………

   おわっ!」

 

上から突然弾幕が降ってくる。上を見てみると黒のお気に入りである霧雨魔理沙とアリス・マーガドロイドが弾幕ごっこをしていた。

 

理 「頑張れ~」

 

今は最優先するべきは小町を探すのが先と思い2人は無視して先へと進む。そうして進んでいくと幻想郷の共同墓地ともいえる無縁塚にたどり着いた。だが、

 

理 「霧が多い気がするのは気のせいだろうか」

 

時々、来る身だが自棄に今日は霧が多い気がする。そのせいかジメッとしている。しかし異変中なら仕方ないだろうと重い気にするのを止めて、

 

理 「……何時もお燐がお世話になってます」

 

手を合わせて合唱を数秒する。ここに埋められるのは里の人間達と思うかもしれないがそうではない。ここに埋められるのは無縁塚というだけあり親族やらと無縁の人達。もっと言えば外の世界から来た者達、悪い言い方をすれば妖怪達の食料や幻想郷に来て事故で死んでしまった人間達が埋められる。そして埋められた死体をお燐が回収するためお世話になっているのだ。そうして辺りをキョロキョロと見渡してあると、

 

理 「………見つけた」

 

桜の木の下で1人気持ち良さそうに葉を咥えて寝ている死神が1人いた。お分かりいただけるようにサボりを極めた死神の小町だ。

 

理 「………とうとうこんな所でサボるようになった

   か」

 

そう呟き理久兔は寝ている小町の前まで来ると数本の髪の毛を少しむしり空へと投げると髪の毛は燃えて消える。そして少し喉に手を当てて

 

理 「ルールを制定する10秒間の間だけ俺の声は

   四季映姫の声になる」

   

と、呟くと映姫とそっくりの声になるように調整する。そして、

 

理 「小町見つけましたよ!貴女こんな所で何をサ

   ボっているのですか!!」

 

と、映姫そっくりの大声で叫ぶと小町は飛び起きた。

 

小町「きゃん!!」

 

ゴチンッ!!

 

理 「ぷっ……」

 

しかも見事に寝ている所から落下して偶然あった石に頭をぶつけてた。それは少し笑いそうになるが堪える。

 

小町「痛っ!いててはっ!ささサボってないですよ

   映姫さ……ま?」

 

自分を見て小町はキョトンとする。まだ状況が読み取れていないようだ。そうして10秒経過し元の声に戻る。

 

理 「残念だったな映姫ちゃんじゃなくてさ俺だよ

   小町♪」

 

小町「りりりりりり理久んんぅっ!?」

 

誰かに自分の名前を聞かれないようにするため小町の口に手を当てて声を圧し殺させた。ただでさえ魔法の森で弾幕ごっこを繰り広げている奴がいるんだ。聞かれたら大変な事になる。

 

理 「小町ちゃん静かに喋れ決して俺の名前を大き

   く叫ぶな‥‥いいな?」

 

小町は首を縦に数回程の振るのを確認すると手を離す。

 

理 「そんで小町ちゃん言い訳を聞こうか?」

 

小町「げぇっ!!?」

 

苦しい顔をすると小町は直ぐ様日本独自の構えともいえる土下座をして、

 

小町「あの本当に映姫様に言うのだけは勘弁して下

   さい!!」

 

理 「うん♪」

 

小町「えっ♪」

 

理 「もう知られてるから俺がいるんだよ♪」

 

一瞬嬉しそうな顔をするがまた半泣きしそうな顔になった。本当に反応が面白い。

 

小町「最悪だよねぇそれ!?救済も何にもないじゃ

   ないかい!?」

 

自業自得なのに何を言っているだと思ってしまう。だがさっきの反応が面白かったのでそのご褒美もかねて唯一の救済処置をする事にした。

 

理 「ならさ小町ちゃん唯一1つだけお前が説教を

   受けても軽くなる方法があるけどやる?」

 

小町「どっどんなことだい!」

 

もう必死である。やはり3時間以上耐久説教コースは嫌なのだろう。

 

理 「なぁ~に簡単だよ実力で勝ち取れって言えば

   分かるよね?」

 

小町「つまり弾幕ごっこで理久兔さんに勝てと?」

 

理 「あぁそう言う事だよ勝てたなら映姫に頼んで

   説教を軽くしてやろう‥‥挑むか?」

 

少し小町は考えると思った。だがすぐに小町は意を決した表情で、

 

小町「理久兔さん貴方に勝ってあげようじゃないか

   そして説教から逃げててやる!」

 

大鎌を構える。どうやら覚悟を決めたようだ。それほど説教は嫌なんだと感じた。

 

理 「そうか‥‥ならば来るがいい!そして挑め!」

 

と、言った時だ。突然空が積乱雲で覆われ音が鳴り響く。戦いの始まりを告げるかのように、

 

小町「行くよ!!」

 

理 「こい!」

 

そうして無縁塚で理久兔と小町による弾幕ごっこが開始されたのだった。



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第273話 VS小町

積乱雲が鳴り響く中、無縁塚では1人の死神が自分が受ける説教を軽くするため地位や実力が遥かに上の神にチキンレース(度胸試し)を仕掛けていた。

 

小町「せりゃ!!」

 

船の死神だけあったか弾幕として使ってくるのは昔のお金の銭円玉だ。しかも船頭に乗っ取ってなのかきっちり6文銭だ。

 

理 「お金を投げるなっ!」

 

投げつけられる6文銭を無駄なき動きで避ける。

 

小町「あたいの弾幕なんでねっ!」

 

今度は手に持つ大鎌で斬りかかってくるが、

 

キンッ!

 

小町「いつの間に!?」

 

浮かせた断罪神書から少し抜刀するような形で黒椿を取り出し小町の1斬を受け止めて防いだ。

 

理 「そういえば小町には見せた事がなかったよな

   っ!」

 

ギンッ!

 

小町「つっ!」

 

弾き飛ばすが流石は死神だけあってかすぐに受け身を取って体制を立て直した。やはりそこいらにいる中級妖怪よりは強い。そして完全に黒椿を引き抜くと大道芸のように刀をクルクルと回す。

 

小町「こりゃ冥界の侍より質が悪いかねぇ?」

 

理 「ほらどうした小町ちゃん挑まないのか?」

 

小町「まぁやらせては貰いますよ!」

 

大鎌を地面に打ち込みスペルを唱えた。

 

小町「死符 死者選別の鎌!」

 

するとどうだろうか上空から弾幕が軌道に乗って降ってくる。

 

理 「そんなものは俺には効かねえよ」

 

向かってくる弾幕からダッシュで駆け抜けて回避して妖力を纏わせより黒く光る黒椿を構え小町へと斬りかるが、

 

小町「無駄だよ理久兎さん」

 

と、ニヤリと笑っていうと黒椿の刀身は小町に触れることはなかった。いつの間にか小町が自分よりも2メートルも離れていた。

 

理 「そういえば小町の能力は移動系の能力だった

   よな思い出してきたけど」

 

小町「えぇ♪お陰で弾幕も避けれて移動も楽ときて

   るんで結構便利なんですよね♪」

 

確かにそれは便利な能力だ。だがそれでこそシバき甲斐があるものだ。黒椿を掲げて、

 

理 「理符 理の想像」

 

すると無縁塚の地面から無数の弾幕が現れる。中には小町の足元からも出てきていた。

 

小町「うおっと………何か理久兔さんの事だからもっ

   と凶悪なスペルかと思ったんですがねぇ……」

 

理 「アハハ♪まぁ頑張って避けなよ!」

 

幾つもの弾幕を生成し小町へと向かわせる。そう忘れてはならない。これは弾幕ごっこだ。弾幕を撃って避ける遊びだ。

 

小町「よっよっとまぁ精々動きを規制する程度なら

   このぐらいが妥当ですかねぇ!」

 

大鎌を肩に担ぎニヤリと笑って、

 

小町「舟符 河の流れのように!」

 

すると突然小町の足元からも何度か見かけている三途の川の行き渡しの舟が現れた。だがそれだけではない。舟を進ませるかのように波が押し寄せる。

 

理 「また派手な技だな」

 

小町「これなら理久兔さんのスペルなんて関係ない

   ね!」

 

足元の舟で地面から出てくる弾幕を防ぐと同時に突進で攻撃を仕掛けてる。

 

理 「こういう時は環境を使った戦いってのがある

   んだよ小町ちゃん!」

 

すぐに無縁塚の墓石へと足を掛けると墓石を踏み台にして高く舞い上がり小町の突進と大波を避ける。

 

小町「実戦の差‥‥かい!?」

 

小町は見上げて気づいてしまった。いつの間にやら巨大な弾幕が積乱雲から顔を覗かせている事にようやく小町は理久兔が先程使ったスペルの意味を理解した。

 

理 「小町ちゃん頑張って避けろよ?」

 

小町「まっまさか」

 

相手が妖怪であろうが人間であろうが神だろうが魔女だろうが悪魔だろうが関係ない。自分と闘うならそれ相応の力を持って返すべしと。

 

理 「理符 理の抑制力!」

 

積乱雲から顔を覗かせた弾幕から無数のレーザーが小町に向かって放たれた。しかも最悪なのは全てホーミング型という悪夢だ。

 

小町「うわっと!!」

 

一瞬で距離を稼ぐが小町に向かってレーザーは未だに追いかけ続ける。

 

小町「ここまでしつこいとこれならどうだい!脱魂

   の儀!」

 

と、言ったとき理久兔の視界は大きく代わり空にいた筈なのにいつの間にか地面にいた。しかも小町は先程、自分のいた位置に立っていた。

 

小町「自分の弾幕で被弾しちゃいなよ!」

 

自分の放った弾幕で自分が被弾する。何とも酔狂だろうか。だがそんな事は予想できていた。

 

理 「ほう面白い‥‥だがっ!」

 

先程の大量のホーミング型レーザーはあり得ないことにたちまちの姿を消した。

 

小町「弾幕が消えるってありかい!?」

 

理 「秩序を司る者からしてみれば作ったルールぐ

   らい抹消できるんだよそれに位置を入れ替え

   るなんてなはから予想済みだ」

 

パチンッ!

 

指パッチンの音が鳴り響く。すると積乱雲から顔を覗かせた巨大弾幕が小町へと迫った。

 

小町「そんな程度!!」

 

そう小町が言い能力を行使しようとしたときだ。ふいに背後に気配を感じ背後を見れば自分が映った事に小町は驚いていた。

 

理 「元々からそんな巨大弾幕を見すぎだよ」

 

小町「しまっ!!」

 

理 「まだまだだな小町!」

 

断罪神書を開くとそのページからジャジャラと音を立てて無数の金属の茨が小町が能力で逃げれないように拘束する。

 

小町「りっ理久兎さん御慈悲を!」

 

理 「知らんな♪」

 

手をグーへと変えると小町を縛る金属の茨がギュッと締まりそして、

 

小町「きゃん!」

 

ピチューーン!

 

と、被弾の音を立てて小町は敗北をし自身が勝利したのだった。そして被弾の音と共に巨大な弾幕も何事も無かったかのように消えると自分は地上へと降り立つと鉄の茨を緩めて小町を出す。

 

理 「ほら小町………」

 

小町「もっもう勘弁してくださ……ガクッ…」

 

少々ハデにやったせいか小町の服は少しボロボロになっていた。

 

理 「………まぁ久々の準備運動としては中々だった

   かな今回は少しお膳立てはしておいてやるよ

   小町♪」

 

そう言い理久兔は小町を寝かせて無縁塚を出ようとした時に気づいた。

 

理 「おっ霧が晴れたな♪」

 

と、呟き理久兎は積乱雲が鳴り響く空へと向かうのだった。



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第274話 古き友、伊吹の鬼

小町を制裁した後、とりあえずはどうするかと悩みながら空を飛びつつ考えていた。

 

理 「この異変の元凶は何処にいるか‥‥てかさっき

   から積乱雲がうるせぇな!」

 

空を飛んでいるせいか分からないが積乱雲がゴロゴロと音を立ててている。そのせいでうるさいしで考えもあまりまとまらない。だがそれが結果として良い案となったのだ。

 

理 「………待てよ小町の時といい天気がこんなにも

   可笑しいそして俺も地上に出てからそうだ」

 

音が鳴る積乱雲を見ながら考えた。すると、

 

断罪!断罪!断罪!判決を言い渡す!

 

と、また断罪神書からアラームが鳴り出す。断罪神書を広げるとそこから映姫の顔が3Dで写りだす。

 

映姫「理久兎さん何か分かりましたか?」

 

理 「あぁ~その前に小町の件だがこっちでお仕置

   きしておいたから説教は軽くで許してやって

   くれよ」

 

と、お仕置きした事を話すと映姫は頭を抱える。

 

映姫「まぁ貴方がそう言うなら………それで調査の方

   で何か進展はありましたか?」

   

理 「あぁ今回の異変は大方は天気が関係している

   っぽいんだが何か分かるか?」

 

映姫「天気ですか………確か天気を操作すると言われ

   る剣が天界にあったような気がするんですよ

   ね………?」

 

理 「天界…天人……あっそうか緋想の剣か!」

 

はるか昔に聞いた話を思い出した。空の遥か先には天界という楽園がありそこでは天界の住人達が歌を作り歌を読み酒を飲み交わすというそんな話だ。だが天界というだけで犯人は天界にいないのではと思うが根拠となる証拠それは緋想の剣と呼ばれるものだ。

 

理 「緋想の剣………恐らくあの剣から出た気質の影

   響と考えると誰かが悪用したってのが辻褄が

   合うかな」

 

映姫「確かにその推測は当てはまっているかもしれ

   ませんね」

 

天界には伝説の剣の緋想の剣という神器があるという話も聞いたことがあった。天界に住む天人のみが扱うことを許された緋想の剣は対峙した相手の気質を天気として明確に表しそれを元に相手の弱点となる気質を纏うことであらゆる弱点をつくことが出来るとまで言われる結構チート武器だ。

 

映姫「理久兎さん天人が相手となると此方ではあま

   り手の打ちようがないのですが………」

 

ここだけの話だが寿命を迎えると普通は死神がお迎えに来て小町達のような船頭が送るのだが天人や仙人は何とそのお迎えの死神達をボコボコにして追い返すというアグレッシブな方法で寿命を伸ばす。故に死神や地獄の者達とは仲が本当に悪いのだ。

 

理 「まぁいいよ後は俺らで対処するよ♪報酬は振

   り込んでおいてよ?」

 

映姫「分かりましたでは理久兎さんに今回の件は一

   任せしますそれでは………」

 

そう言い映姫は通信を切り3Dの映姫の顔は消える。そして断罪神書をしまうと、

 

理 「………さてとこんな事をした馬鹿天人には制裁

   鉄拳を食らわせる他はないな」

 

そう言うとある構えを取る。そして唱えた。

 

理 「仙術 一式 龍我天昇」

 

黒コートの背中から翼が現れコートの足元からは長い尾が生えフードで隠れた頭には龍角が現れる。

 

理 「さぁ行きますか!」

 

龍翼を羽ばたかせて遥か天の先まで飛翔して積乱雲へと潜った。積乱雲の中は見事なまでに大嵐といってもいいぐらいに雷が鳴り響き風は肌を叩きつける。

 

理 「後少し!」

 

段々と光が見えそのまま直進する。そして光の先へとたどり着いた。

 

理 「ここが天界か」

 

雲と大地が融合したかのような地形で川も流れ植物も咲き正に戦乱時代を生きた者であるならば平穏に暮らすことが出来る楽園であろう。

 

理 「ここま来ればこれも必要はないか」

 

地面に立つと翼、尾、角をしまい乱れた服を整える。

 

理 「さてとまずはその愚者を探すか」

 

そうして災害をもたらした犯人を探すため天界を歩き出した。そうして暫く歩いていて思ったことは、

 

理 「水は分かるんだが何でか桃しかないな」

 

川はあるが魚はいない。そして他に何があるかと言われると何故か桃の木しか浮かばないというぐらい大量に桃の木が自生し桃が実っている。これだけ桃があると桃太郎侍も食い飽きるレベルだろうと思ってしまう。

 

理 「折角だからご賞味してみるかな」

 

桃の木から桃を1つ採りかじりつく。するとどうだろうか、

 

理 「旨いなこれ地上で売れば高値で売れても可笑

   しくはないレベルだな………」

 

桃はこれまで何回も食べてきているが美味しい桃はかつての古代都市の桃が1番だったが天界の桃は古代都市の桃と同格のレベルで美味しいのだ。しかもそれだけじゃない。

 

理 「ん?何でだろうな自棄にあの活力がみなぎっ

   て来るな♪」

 

若い頃の活力というか血気というかそんな力がみなぎってくる。とても心地が良い。

 

理 「これなら後で土産で持ってくかな♪」

 

そう呟きつつ桃をかぶりつきながら歩いていると、

 

? 「アハハハハハハハハハ♪」

 

と、誰かの笑い声が聞こえてくる。しかも何処かで聞いたことのある声だ。

 

理 「………無闇な接触は避けたいがまぁ確認なら良

   いか」

 

高笑いする方へと進み草むらから顔を覗かせるとそこにいたのは意外な奴だった。

 

萃香「アハハハ♪ゴクゴクぷはぁ~♪」

 

まさかの旧知の仲である萃香だ。てっきり天人が酔っ払って高笑いをしているかと思ったら予想を斜めに通り越した。

 

理 「あれ!可笑しいなここは幻想郷じゃ‥‥ないよ

   な?」

 

これには流石に目を疑って目を擦ってもう一度見ると、

 

萃香「ん?」

 

理 「ん?」

 

何時から目の前にいたのか萃香と目があった。そして、

 

萃香「お前はあん時の!」

 

理 「だぁ~ーー!?お前は何時からそこにいたん

   だよ!?」

 

びっくりしてしまいすぐさま後ろへと下がると、

 

萃香「どうしてお前がこんな場所にいるんだい?」

 

と、萃香は聞いてきた。しかも警戒しているのか何時でも殴れるように手を握りしめ拳まで作っていた。そして聞かれたことにし対して答えた。

 

理 「俺がここに来た理由は簡単だちょっとした依

   頼で愚者に鉄拳制裁を与えに来ただけさだか

   ら伊吹萃香キミには用はないよ」

 

萃香「ふぅ~ん………まぁ君は用がなくても私は用が

   あるんだよね!!」

 

腕を掲げそこいらに落ちている岩を萃め巨大な岩の塊を作ると自分に向かって不意打ちかのように投擲してきた。

 

ジャキン!

 

萃香の投げ飛ばした岩石をすぐさま新刀の龍刀を出し真っ二つに割る。

 

理 「龍刀一閃ってな」

 

萃香「ずっと思うんだんけどお前は幾つ武器を持っ

   ているんだい?」

 

理 「さぁな‥‥考えたこともねぇや」

 

なお持っている武器は黒椿、天沼矛、龍刀、断罪神書と合計的には主に4つだ。武器と言うジャンルに囚われなければ色々とアイテムは揃ってはいる。

 

理 「まぁ仕掛けてきたのはお前だと先に言ってお

   く後悔するなよ?」

 

龍刀(影爪)の切っ先を萃香へと向けるてそう言い放つと萃香はニヤリと笑みを浮かべ、

 

萃香「いいねぇ!あの時の分の借りを全部返してあ

   げるよ!」

 

理 「こい萃香‥‥貴様の挑戦を受けてやる!」

 

そうして何も刺激のない天界で弾幕ごっこが始まるのだった。



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第275話 天界での対決 VS萃香

平穏であるが空は積乱雲が鳴り響く。更に刺激のないこの地の天界では今現在、理久兎と萃香との弾幕ごっこが繰り広げられていた。

 

理 「ハハハハハハハハハ♪その程度か萃香?」

 

萃香「うるさい!!」

 

萃香の弾幕を避けつつそう言うと更に弾幕を投擲してくる。その弾幕が弾け飛び更に弾幕が増えるが、

 

理 「無駄だ………」

 

ジャキンッ!

 

龍刀【影爪】に妖力を込めて振るい萃香の弾幕を全て切り落とす。

 

萃香「せいやっ!!」

 

腕枷についている鎖を使い凪ぎ払い攻撃をしてくるが、

 

理 「甘い!」

 

高くジャンプして避けながら弾幕をばら蒔くが、

 

萃香「ふふっ!」

 

萃香は気体となって消え弾幕を避ける。それを見るとすぐさま刀の峰を背中につける。すると、

 

ガキンッ!!

 

案の定、背後から萃香が殴りかかってきた。もうこれは萃香の十八番の攻撃方法のため簡単に想定できる。

 

萃香「やる~♪」

 

理 「萃香お前のそんな攻撃は俺からしてみれば十

   八番なんだよ少しはレパートリーを増やせよ

   な?」

 

萃香「何をぉ!」

 

もう片方の左手で拳を作ると殴り掛かってくるがやられる前に霊力を右足に込めて後ろ蹴りで萃香の顎を狙う。それに感づいた萃香は殴るのを止めて自身の枷を盾に防ぐが、

 

ガンッ!!

 

萃香「ぐぅ!!」

 

だがあまりの衝撃波を予想していなかったのか数メートル先まで吹っ飛んでいった。

 

理 「あちゃ~やり過ぎたかな?」

 

流石にやり過ぎたかと思ってしまった。

 

理 「まぁ………」

 

何て思ったのはほんの僅かな数秒だった。

 

萃香「萃符 戸隠山投げ!!」

 

理 「っ!!」

 

ギリギリだった。大岩が物凄いスピードで飛んできた。何とか反射神経を使いイナバウアーをして避けたがギリギリスレスレの状態だった。体制を立て直し大岩が飛んできた方を見ると、

 

萃香「くっ避けたか!」

 

理 「………ほう成る程ね岩を萃めたのか」

 

どうやら昔よりは能力を使った戦闘をしているように見えた。

 

理 「萃香これはお返しだ!」

 

龍刀【影爪】を構えそして振り上げると同時に、

 

理 「影符 黒龍斬!」

 

真っ黒な斬撃波が地面から現れ天界の大地に立つ萃香へと襲いかかるが、

 

萃香「そんな程度!!」

 

すぐに萃香は気体となって攻撃を避けたが黒い斬撃波は遥か彼方へと行き通った後の天界の大地は結構抉れていた。

 

理 「ありゃ~後で力をセーブしないとダメだな」

 

流石に貰った刀だけにまだ扱いきれないのか手加減が出来ない。もし萃香じゃなかったから死んでいたかもしれない。何よりもこの惨状を見ていると黒の暴虐性が良く分かる。

 

萃香「危ないな!当たったら死んでたかもしれない

   じゃないか!」

 

萃香もこれには文句を言ってきた。美しく見せ合う弾幕ごっこではこれはやり過ぎなため無理はない。

 

理 「悪いなまだこの刀手に入れたばっかりで力を

   しっかり制御できてなくてな」

 

萃香「それを使うってどうなの!?」

 

理 「まさか怖じけついてはないよな?」

 

萃香「誰か怖じけつくだって!」

 

どうやら今の挑発で軽くプッツンしたようだ。相変わらずこの衝動的な性格は直っていないようだ。だがそこが良い所でもあるのだが、

 

萃香「鬼神 ミッシングパープルパワー!!」

 

萃香は徐々にと大きくなっていく。やがてその大きさは8~10メートル程にまで達した。

 

理 「相変わらずそれにはびっくりするなぁ」

 

萃香「ふんっ!!!」

 

巨大化した萃香の鉄拳が理久兎へと襲いかかる。もしこれが一般の奴だったなら逃げることだろうが、

 

ガシッ!!

 

萃香「なっ!?」

 

理 「萃香‥‥お前じゃ俺には勝てねぇよ♪」

 

萃香の鉄拳を物ともせず薄く霊力で左腕をコーティングさせ被弾させないようにして萃香の鉄拳を押さえた。すると、

 

萃香「っ!」

 

萃香の体から霧が出てくる。どうやら気体になって逃げようとしているようだが、

 

理 「ルールを制定する現在の戦いの間で俺が左手

   に触れる者すべての者の能力の使用を禁ずる

   を得る!」

 

バキンッ!

 

と、言ったと同時にポケットに入っている形代人形が割れた音が響く。どうやら1枚の犠牲で済んだようだ。

 

萃香「あれ!?何で!疎わないの!!」

 

どうやら気体になれないことに焦りを覚えたようだ。

 

理 「ついでに言っておくでかいだけが全てだと思

   うな!!」

 

左腕だけで巨体となった萃香を持ち上げた。

 

萃香「えっちょっと!!!」

 

理 「おらぁ!!」

 

ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!

 

何度も何度も萃香を地面に叩きつけ宙に上げてまた叩きつけるを繰り返した。そうして何度か叩きつけると、

 

理 「ラストスパートだ!!」

 

萃香「目が回る~~!!」

 

締めの前にジャイアントスイングでグルングルンと回しそして、

 

理 「吹っ飛べ!!」

 

萃香「うわぁ~~!」

 

思いっきり萃香を積乱雲が鳴る空まで遠心力をつけて投げ飛ばす。そして最後の締めとなる。

 

理 「じゃあな災厄 天地雷鳴!」

 

と、言った時だった。突然積乱雲から稲光が迸る。そして雷鳴が轟いたかと思うと次の瞬間、

 

ビィカーーー!!!

 

と、積乱雲から落雷が落ち投げ飛ばされた萃香へと直撃した。

 

萃香「ギャー~~ーーーーーー!!」

 

断末魔の悲鳴が聞こえる。霧となろうとも避けきれないこの自然の一撃に萃香は負け、

 

ピチューーン!!

 

と、被弾する音が雷鳴の後に鳴り響いた。結果この勝負は、

 

理 「萃香‥‥次会う時までには修行してきな♪」

 

理久兎が勝利を納めたのだった。

 

理 「しかしこの刀はもう少し扱いに慣れなきゃダ

   メだなこりゃ……」

 

龍刀【影爪】を見ながらそう呟くと断罪神書を取り出して中へと収納する。

 

理 「さぁ~て思わぬ邪魔は入ったが目的を果たす

   と致しますかね~」

 

そう呟き犯人の天人をまた探し回るのだった。

 



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第276話 比那名居邸潜入

萃香を弾幕ごっこで負かした理久兎はいまだ犯人を見つけられずに迷っていた。

 

理 「お~い天人はおらんかねぇ~」

 

何て言って誰かいれば吉なのだが誰もいない。そんな感じで歩いていると、

 

理 「おぉ~あれは」

 

林を抜けるとそこには何人もの天人が酒を飲み桃を食べながら歌を作っている光景が映る。

 

理 「ラッキ~」

 

とりあえずは情報が欲しいためまずは怪しまれないためにフードを取ってその者達の会に紛れる。

 

理 「いや~良い歌はできましたかね?」

 

天1「あぁ♪もう最高なのができたよ♪ん?お前さ

   んあんまり見ない顔だな?」

 

理 「あぁ~つい最近に天人になったもので♪」

 

天1「おぉ~そうかそうか♪」

 

とりあえずは徳利を持つと話している天人のお猪口に酒を注ぐ。

 

天1「すまんな♪」

 

理 「いえいえ♪所でお話は変わるのですが」

 

天1「ん?どうかしたか♪」

 

理 「緋想の剣ってご存じですか?」

 

問題の緋想の剣について聞くと天人の男は陽気に話してくれた。

 

天人1あぁ~知ってるとも♪天界の秘宝と言われる

   ぐらいだからな♪それがどうかしたのか?」

 

理 「あっあぁ~」

 

と、言っているとこの話を聞いていたのか隣の天人の男が近寄ってきた。

 

天2「あんた緋想の剣を探してんのかい?」

 

理 「えぇまぁ……」

 

天2「緋想の剣って言えば比那名居の小娘が持って

   いた気がするなぁ……」

 

天1「ま~た比那名居の不良天人か………」

 

話が正しければ比那名居と言われる小娘が今回の異変の元凶のようだ。しかも話し方からして少々だが邪険に扱われているようだ。

 

理 「えっとその比那名居さんって何処に住んでい

   らっしゃるのでしょうか?」

 

天1「あぁ~それなら……」

 

天人の男性は1点の場所を指差して、

 

天1「指差す方を真っ直ぐ行けば良い筈だ」

 

天2「あんたまさか行くってのかい?」

 

理 「えぇ♪興味があるなら追及しないといけませ

   んからね♪教えていただきありがとうござい

   ました♪」

 

立ち上がって礼を述べて理久兎は先へと進んでいく。そうして指差す方向へと歩いていくと、

 

理 「ほぉどうやら相当な名家ときた」

 

屋敷の大きさが結構あり当時の拠点としてきた平安の都の屋敷を思い出す。

 

理 「さてここからはスニークミッションと行きま

   すかね」

 

フードを被りこっそりと塀を登って屋敷へと侵入した。塀を越えるとそこに写った光景は中庭だった。

 

理 「良い御身分だこった………」

 

そんな愚痴を垂らしながら木影や草影はたまた物陰に隠れながら先へと進む。まず進むべきは比那名居の小娘もとい今回の異変の元凶の部屋を探す。そうして色々な部屋を隠密に動きながら見ていくと、

 

理 「ちっ護衛がいやがる」

 

廊下の角に隠れて様子を伺うと部屋の前には護衛が2人いた。見るからに屈強そうな男性達だ。

 

理 「………近くに使えそうな物は人が2人程入りそ

   うな箱か」

 

自分の今いる後ろは行き止まりだが人が2人程入りそうな箱がある。

 

理 「それからポケットには五円玉が1枚かもうこ

   れはやるしかないよな」

 

そう言うと五円玉を遠くの方にサッと投げた。すると静かな空間にチャリンと音が響く。

 

護衛「何だ?」

 

護衛「……様子を見てくる」

 

護衛「分かった」

 

そう言うと護衛の1人は五円玉の方へと歩いていきもう1人は部屋の前でスタンバる。

 

理 「チャンス♪」

 

と、呟き静かになおかつ一瞬で部屋を護衛する男性へと近づき、

 

護衛「なっ……んぐっ!!

 

理 「静かに寝てろ」

 

腕で首をきつく締め上げる。そして数秒もしない内にだらりと護衛は腕を垂らして気絶した。

 

理 「そうしたら………」

 

もう1人の護衛が来る前に気絶させた護衛を箱の前へと引きずると、

 

理 「バイバイ♪」

 

箱の中に気絶させた護衛を詰めて蓋をしめる。

 

理 「さぁてと後は……」

 

もう一度、廊下の角の方で様子を伺うともう1人の護衛が帰ってきていた。しかも辺りをキョロキョロと捜していた。

 

護衛「あれ?彼奴は何処にいった?」

 

何て言うと背中を向いた。つまりそうなってしまえば、

 

護衛「んぐ!!?」

 

理 「ダメだよしっかり索敵をしないと♪」

 

と、ダメ出しを言うと護衛は気絶した。そしてさっきと同じように箱まで引きずっていき箱に詰めた。

 

理 「これで良し………念のために服を1着だけ頂戴

   しておこう」

 

もしのための変装用のため1着だけ服を剥ぎ取り箱の鍵の部分には針金でしっかりと固定させて閉じ込める。

 

理 「誰か中にいるかな?」

 

扉の前で聞き耳をたてると何にも音がしない。どうやら誰もいないようだ。

 

理 「お邪魔しま~す」

 

扉を開けて中へと入るとそこに広がる光景は畳の部屋に布団とポツンと机が置いてありそれでいて押し入れがあるぐらいの部屋だ。

 

理 「ガサ入れは………」

 

とりあえず机を見てみると定番のように引き出しには日誌が入っていた。しかもご丁寧に後ろには比那名居天子と名前が書いてあった。

 

理 「小学生かよ」

 

何て言いつつも日誌を見ると、

 

○月○日

 

今日、父から日誌を貰った。だけど私にはあんまり必要の無い物ね。何か重要な事や大切な思い出に残す時にだけ日誌を書くことにするわ。

 

と、そんな事が書かれていた。

 

理 「………いや書けよお父さん涙目だぞ!?」

 

ツッコミを入れてまた次のページを読む。

 

○月○日

 

今日、衣玖の雇い主である龍神様と外の世界の遊園地とやらに向かったわ。見た感じ龍神様には何故か威厳が感じられなかった。鼠の人やらとはしゃいでいてまるで子供のようだったわ。だけど現代にはこんな娯楽があるなんて何て羨ましいんだろう。何て刺激に満ち溢れているのだろうと感じた。天界もこんなんなら良いのに。

 

 

まさかの自分の母親について出てきた。頭を押さえて、

 

理 「うん‥‥色々とアウトだけどとりあえずBBA

   がお世話になってますそしてこんな母親で本

   当にすみません………」

 

これ以上見るとこの作品が危ないと思ったのと自分の母の情けない姿を見ることになりそうだったためページを最後の方までめくり最後の方の文章を見る。

 

○月○日

 

緋想の剣も手に入れて数日。ついに私は計画を実行に移すことにした。私の能力と緋想の剣の能力さえあれば敵無しよ。まぁ地上から来た鬼にはボコボコに負けたけど酒を飲める会場さえあれば協力してくれるとも言ってくれた。彼女の能力を使い緋想の剣の力を拡大させよう。そして幻想郷にある博麗神社を倒壊してついでに少し改造して私達の傘下に加えてしまおう。そうすれば刺激も得れるしなおかつ天界にとっても良いこと尽くしで良いとこ取りが出来る。どのみち博麗の巫女が来て決闘で負けようともこの勝負の勝者は所詮は私なのよ。楽しくて笑みが溢れちゃうわ。

 

そんな事が書かれていた。顎に手を当てて、

 

理 「気に入らんな‥‥自身の刺激のために神社を壊

   しなおかつ幻想郷を危険にさらすと………しま

   いには萃香は軽く協力したと」

 

先程までは萃香には悪い事をしたと思ったが前言撤回、軽くボコして良かったと思った。

 

理 「まぁそんなに世の中は上手く行くとは限らな

   いという事を教えてやるのも年配者の勤めと

   も言うからなぁ」

  

もう仕返しする内容が思い付いた。とりあえずはこの日記の持ち主の天子をギャフンと言わせるためにも時間がまだ先になるため地霊殿へと帰ろうと考えた。

 

理 「日記は‥‥まぁ置いていくか」

 

元の位置に日記を戻して部屋から出ようとした時だった。

 

護衛「何で護衛がいないんだ?」

 

と、声が聞こえてくる。どうやら巡回している護衛が運悪く来たようだ。

 

理 「………やべっとっとりあえずはへっ変装っ」

 

急いで剥ぎ取った護衛の服を着込みコートを断罪神書に入れる。そして前を向くと同時にガチャリと音が聞こえ護衛が入ってくる。

 

護衛「ってお前は何してんだ!?ここが天子様の部

   屋台と知って入ったのか!?」

 

と、驚いたかのように言ってる。どうやら上手く変装できたようだ。

 

理 「すみません先程に部屋で物音が聞こえた気が

   したので様子を見ていました」

 

護衛「………そうかそれで何かあったか?」

 

理 「いえどうやら聞き間違いだったようです」

 

バレないためにも嘘を幾つか述べる。すると護衛の男は不自然に思っているのか自分をジト目で見ると、

 

護衛「そうか‥‥それと相方はどうした?天子様の部

   屋の護衛は2人いる筈だが?」

 

理 「すいません彼ならお腹の調子が悪いと廁の方

   へと向かっていきました」

 

護衛「まったくそいつに酒ばかり飲むなよと伝えて

   くれ‥‥それと早く出て仕事に戻れ」

 

そう言われ部屋から出る。最後まで変装には気づかなかったようだ。

 

護衛「それじゃ任せたぞ」

 

そう言い護衛はまた巡回に戻った。

 

理 「よし行ったな……さぁてとこんな所とはおさら

   ばするとしますかね」

 

呟きながら中庭へと行き着ている服を脱いで池に沈めて、

 

理 「そんじゃバイニャラ♪」

 

と、言って塀を越えて敷地から出る。敷地から出ると、

 

理 「さぁてと天子とやらを徹底的に仕返しするな

   らば後数日は待つとしますかね」

 

天子という少女を徹底的に仕返しするために今は待つことにした。そのため一度地底へと帰ろうとするのだが、

 

理 「あっそうだった桃を餞別に持っていくか」

 

ついでに木に連なって実っている桃を幾つか頂戴して天界から出て地底へと帰るのだった。



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第277話 制裁

天界へと向かってから約1週間ぐらいだろうか。そのぐらいの日数が経っていた。そんな中、理久兎は持っている武器、黒椿、龍刀【影爪】、天沼の矛を磨いて決戦の準備をしていた。

 

理 「準備よし念のための変わり身人形もよしさて

   青臭い比那名居ガキにこの世の不条理と現実

   を教えてやらないとなぁ」

 

そうして理久兎は部屋から出て基本、亜狛がいるであろうダイニングルームへと向かった。

 

理 「お~い亜狛~」

 

亜狛「あっマスターお出掛けですか?」

 

耶狛「何処いくの?」

 

亜狛は耶狛と共に神経衰弱をしていた。どうやら密かなマイブームになっているようだ。

 

理 「ちょっと天人を懲らしめにな♪」

 

耶狛「ふぅ~ん私も行っていい?」

 

理 「あぁ~今回は俺一人で頼むよ」

 

耶狛「分かったよ♪」

 

亜狛「それでは博麗神社の近くに裂け目を作ります

   ね」

 

理 「あぁ博麗神社近くに裂け目を作ってくれ」

 

そうして亜狛の能力で裂け目が作られ紫達が建てた墓が見える。どうやら博麗神社の裏山のようだ。

 

理 「そんじゃ行ってくるな♪」

 

亜狛「お気を付けて♪」

 

耶狛「行ってらっしゃい♪」

 

そうして理久兎は裂け目へと飛び込んだのだった。そうして自身の墓の前へと出ると裂け目は閉じられた。空を見上げると、

 

理 「………やっぱり空は積乱雲」

 

1週間ぐらい前もそうだが積乱雲が音を鳴らしていた。久々に晴れた天気を見たいなとも思えた。

 

理 「とりあえずは博麗神社にレッツゴー♪」

 

気分を変えようと明るく振る舞いながら空を飛んで犯人の天子がいるであろう神社へと向かった。空を飛んでいき博麗神社が見える。見た感じ新しくなっているためどうやら建て直しは終わったようだ。

 

理 「さてさてどんな状況かな」

 

鳥居の天辺に立って下の方向を眺めると紫と桃の乗った帽子を被っている少女いやあれが現況の比那名居天子であろうその2人が何が話していていて他のメンバーがあたふたしていた。

 

理 「おや珍しい紫がキレてやがる………」

 

少し遠くからでも分かる。紫がマジギレしている。するとこんな声が聞こえてきた。

 

紫 「こんな神社さっさと壊しちゃいなよ」

 

天子「言ってくれるわね地面を這いつくばっている

   土臭い妖怪が面白い事を言うわね!」

 

紫 「ついこの間天界を見てきたけど随分と土地は

   余ってたわねそれ故に地上に住もうなんて図

   々しいのにも程があるわね」

 

天子「ふん!貧しくても恨む無き難し地上にいるか

    らって僻まない事ね!」

 

 

紫 「本当に鼻につくわねその天人特有の上から目

   線…美しく残酷にこの地から住ね!

 

この光景を間近で見ていた流石に危険と思えた。恐らくガチキレした紫は下手をすれば天子を亡き者にしてしまうかもしれないそんな状況だったからだ。

 

理 「しょうがねぇな………」

 

腕を天に掲げそして一気に地面へと振り下ろした。

 

理 「災厄 天地雷鳴」

 

するとどうだろうか積乱雲が音を鳴らしそして2つの落雷が落ちる。1つは博麗神社へと落ち博麗神社が真っ赤に燃え出した。そしてもう1つは紫と天子がぶつかり合う直前に落ちて2人の衝突を止めさせた。

 

天子「くっ……あっ私の神社が!」

 

紫 「………今のは明らかに自然の落雷じゃない」

 

何て声が聞こえるとニヤリと笑う。そしてこの場にいる全員に聞こえるようの高笑いをした。

 

理 「くくく……アハハハハハハハハハハハ♪」

 

その高笑いに気づいたのかこの落成式に参加していたメンバーと言ってもこの神社の巫女の博麗霊夢、そして葛ノ葉 蓮に黒のお気に入りの霧雨魔理沙そして妖忌の孫の妖夢に紅魔館のメイドそして紫と天子しかいないがそれらの視点は自分に向けられた。するとそれを見ていた蓮は叫んできた。

 

蓮 「何でお前がここにいる隠者!」

 

と、言ってくるが天子が不機嫌な表情で、

 

天子「あんた決闘の邪魔したの分かってる?」

 

理 「決闘?笑わせるなまだ始まってもないだろ」

 

鳥居から飛び降りてふんわりと着地して相手の方へと歩きながら首を曲げて音をならす。

 

理 「それに俺は今回てめぇに用があって来たんだ

   よ比那名居のガキ」

 

天子「誰がガキですって?私から見たら貴方はそん

   なフードで顔を隠して変質者にしか見えない

   わよ」

 

何とも面白い事を言ってくれる。ただ否定は出来ないが、

 

理 「感性ってのは様々だからねお前らから見れば

   変質者、俺から見ればまだまだ青臭いガキっ

   て事だ」

 

天子「言ってくれるわね貴方………」

 

否定できなければ肯定すればいい。ついでにバカにすれば挑発にもなる。

 

紫 「ねぇどいてもらえる?早くそいつを潰したい

   んだけど?」

 

理 「おっとそれは出来ないな今からそいつには制

   裁を加えないといけなくてな」

 

と、言うとこの場の全員は何故か自分に敵対しているかのように臨戦体制を取ってくる。

 

理 「はぁおれも嫌われたものだな!!」

 

地面に足を叩きつけそして、

 

理 「仙術 九式 咒鎖の誓い!」

 

無数の鎖が地面から現れ天子以外の者の手足を拘束する。

 

蓮 「またこれか!」

 

霊夢「はっはがれない!!」

 

咲夜「流石にこれは時を止めても……」

 

妖夢「切れない!?」

 

紫 「…………」

 

外野勢に邪魔されるのもあれなので暫く見ていてもらうことにした。だが、

 

天子「スキあり!」

 

いきなり天子は先が尖った岩を此方へとぶつけてきた。だが当たる寸前で、

 

ジャキンッ!!

 

岩は真っ二つに変わる。一瞬で胸ポケットに隠している断罪神書から黒椿を取り出して切断したのだ。しかも黒椿は歯こぼれ1つも無しまさしく一斬必殺の刀だ。

 

天子「私の…要石を斬った!?」

 

理 「こいてめぇに世の中の不条理を教えてやる」

 

そうして理久兎と天子とで戦いが始まるが、

 

紫 「どうして御師匠様の刀を……!」

 

と、紫が呟くが理久兎には聞こえてはいなかったのだった。



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第278話 決戦 VS比那名居天子

現在、積乱雲から雷鳴が迸る。博麗神社ではこの異変を引き起こした天人こと比那名居天子と対峙していた。

 

天子「これでも喰らいなさい!!」

 

幾つもの要石を自分へと投げ飛ばしてくる。だがそれは無意味だ。

 

ジャキンッ!!

 

理 「どうしたその程度かw」

 

要石とやらが柔らか過ぎるのかそれとも黒椿の切れ味が鋭すぎるのかどうなのかは分からないが全て真っ二つに切断していた。

 

天子「さっきから要石を切断するってどういう事よ

   !!?」

 

理 「しょうがない斬れるんだから」

 

天子「本当に腹立つわね!!」

 

言葉通りに斬れてしまうのがわるい。だから自分は悪くない。

 

天子「これなら斬れるかしら!!」

 

手に持つ緋想の剣を構え斬りかかってくるが、

 

キンッ!

 

難なく黒椿で受け止めた。

 

天子「その刀は何よ!要石を斬ったり緋想の剣でも

   斬れないなんて聞いたことないわよ!」

 

理 「さぁただ言えることはよ……」

 

ガキンッ!

 

天子「っ!!」

 

強引に天子を数メートル程、弾き飛ばすとフードで見えないが獰猛な笑みで、

 

理 「お前じゃ俺には勝てねぇよ何千何百年と経と

   うがな」

 

天子「このっ!!」

 

緋想の剣を地面へと突き刺した。

 

天子「地符 不譲土壌の剣!」

 

天子を中心に大地が抉れまるで地面が巨大な剣にでもなったかのように外野もろとも理久兎に襲いかかる。

 

霧雨「彼奴、私らもろともやる気だぞ!!」

 

霊夢「この鎖が邪魔で動けない!!」

 

まさかの誤算だ。これにはヤバイと思い、

 

理 「仙術解除!てめぇらはそこから離れろ!!」

 

咒鎖は無くなり拘束されていた者達は紫の作ったスキマへと落ちていった。だが問題なのは、

 

理 「ちっ!!」

 

自分が逃げ遅れたことだ。こうなればと思い向かってくる抉れた大地の一撃をジャンプで避け抉れての剣のようになった岩はまるで川に並ぶ石を飛び越えかのようにステップで避けていく。

 

理 「てめぇはそのスペルの使い方を考えろ!この

   脳内筋肉&桃色女!!」

 

空で何回か回転をすると勢いを付けてかかと落としをくらわせようとするが、

 

天子「誰が脳内筋肉&桃色女ですって!!!」

 

ごんっ!!

 

鈍い音が響く。どうやらとっさに要石で防御をしたようだ。だがかかと落としがダメなら次に繋げるだけだ。かかと落としの体制から背中の方へと海老反りになりすぐに地面へと着地すると素早く隙を与えないように黒椿で突く。

 

天子「くっ!!」

 

だがかかと落としを防いだ要石で横へと弾き飛ばす。そうなると理久兎の真っ正面ががら空きとなる。

 

天子「ふんっ!口ほどでもないわね!!」

 

逆に緋想の剣で突いてきたのだ。だが忘れてはならない。理久兎の持つ刀は黒椿1本だけではないことを、

 

ガキンッ!!

 

天子「嘘!?」

 

右胸を突かれる直前で右胸ポケットから黒から貰った龍刀の刀身を少しだして防いだ。しかし胸ポケットからこんな物が出てくればドラ(ピー)もんの四次元ポケットのようだ。

 

天子「あんたドラ(ピー)もん!?」

 

理 「おうごら誰が青狸だゴラ?」

 

キンッ!

 

また天子を弾き飛ばす。そして右胸から龍刀を取り出すとまるで大道芸のようにくるくると刀を回す。

 

天子「そんな二刀流になっても私が勝つことに代わ

   りないわ!!」

 

手を掲げると天子の地面から先程よりも大きな要石が現れふわふわと浮く要石に天子が立つ。だが凄いのはそこから更に要石が数十個追加される。

 

天子「1個がダメなら沢山よ!」

 

理 「何だその数撃ちゃ当たる戦法」

 

だが戦場でも数撃ちは結構当たる。ただ当たる確率が上がるだけで弾丸の消費は酷いがまぁ今はその話は無しにして、無数となった要石が此方へと向かってくるが黒椿そして龍刀をを後ろへと投げると、

 

理 「仙術 十三式 空壁!」

 

霊力で作り上げた壁を出すと無数に飛んでくる要石は全て霊力の壁で受け止められ勢いをなくす。

 

天子「さっきから妙な技ばかり!!」

 

声はいつの間にか上空から聞こえた。上空を見るとそこには巨大な要石に乗っている天子の姿があった。

 

天子「要石 天地開闢プレス!」

 

要石が上空から自分を押し潰そうと迫ってくる。

 

理 「爆っ!そして瞬雷!」

 

壁を爆発させ要石を吹き飛ばしすぐに瞬雷で避ける。そして理久兎がいた位置に要石が落ちる。

 

天子「ふふっん♪まだまだ口ほどにもな……」

 

理 「いわねってか♪」

 

天子「なっ!!?」

 

天子が驚くと同時に理久兎を睨む。それにたいして理久兎はへらへらと笑いながら、

 

理 「お前の勝ち誇った顔は中々滑稽だったよ♪」

 

カチンっ!

 

天子「この土臭い妖怪が!!」

 

何かがキレるかのような音がすると天子は緋想の剣を構えて、

 

天子「全人類の緋想天!」

 

と、唱えると緋想の剣から巨大なレーザーが理久兎へと放たれようとしていた。もし黒だったなら影へと入って回避し亜狛だったら空間移動をして回避し耶狛だったら弾幕を小さくして避けただろう。それなら理久兎はどう避けるか。答えは簡単だ。

 

理 「スナッチ!」

 

すぐに2本の刀を回収し黒椿は地面に刺す。そして龍刀を構えて、

 

理 「影符 黒龍斬!!」

 

巨大な斬撃波が地面から現れると緋想の剣のレーザーとぶつかり合う。理久兎は避けないで天子の一撃に真っ向から迎え撃ったのだ。

 

天子「緋想の剣があれば負ける訳っ!!」

 

天子はそう言うが理久兎の放った黒龍斬はどんどん侵食していき黒くなっていく。影とは光を飲み込むものだ緋想の剣の光だけではこの侵食を止めるには足りない。

 

天子「うそっ!私が私がこんな奴に負ける訳!」

 

理 「お前の負けだ……」

 

天子「くぅ!!……いやぁ!!!」

 

ピチューン!!

 

天子が被弾しぶつかり合っていたエネルギーは消えてまた元の静寂に戻る。

 

理 「ふんっ出直してこいよ」

 

被弾して伸びている天子にそういうと、

 

バキンッ!

 

と、黒から貰った龍刀にヒビが入りそこが割れ刀が折れた。

 

理 「流石は神器の部類だけある…」

 

折れた龍刀を理久兎はまじまじと見て少し残念な気持ちになるのだった。



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第279話 1VS多数

理 「しっかし気に入りそうだったんだけどなぁ」

 

折れてしまった龍刀を見ながら呟く後ろでスキマが開かれそこから紫が現れた。

 

紫 「よくも私の獲物を横とりしてくれたわね」

 

理 「ん?おぉこれはこれは………」

 

いつの間にか紫達がいたが思い当たる節がないのだが何故か蓮やらその他のメンバーに周りを取り囲まれていた。

 

理 「おいおい見世物小屋じゃないぜ?」

 

霊夢「うるさいわよあんた」

 

霧雨「お前のせいでこっちは被弾する所だったんだ

   ぞ!」

 

蓮 「皆を傷つけるなら僕は許しませんよ!」

 

少々不貞腐れ気味だが霊夢はお払い棒とお札それから長い針を装備して威嚇して蓮は刀を抜刀し構え魔理沙は八角形の道具を構えてくる。だがそれだけじゃない。紅魔館のメイドはナイフと時計を構え妖夢は二刀流になって構えそして紫は扇子で口許を隠している。

 

理 「まさか俺と殺ろうって訳じゃないよな?」

 

紫 「そうだと言ったら?」

 

面白いジョークで終わりたいがそうもいかなさそうだ。

 

理 「はぁ……」

 

紫 「それに貴方には聞きたいことが山程ある何故

   前々から御師匠様の仙術を使えるのかそして

   その御師匠様の愛刀とも言える黒椿を何故持

   っているのか何なら聞かせて下さらない?」

 

と、睨みながら言ってくる。何故に仙術が使えるのか、何故に刀を持っているのかそれは自分が自分だからとしか言えない。そしてそれは答えたくても答えられない事だ。

 

理 「そうだなぁ……黙秘権を使わせてもらおう」

 

紫 「あら幻想郷にそんなルールがあると思う?」

 

理 「ないなら創造すれば良いただそれだけの事だ

   が?」

 

全員がキッと睨んできて視線が痛い。この囲まれている中で最も恐ろしいのは先に誰が動いてくるのかそれが一番怖いことだ。

 

紫 「そう…ならこれが最後よ貴方は何者?」

 

理 「八雲 紫その問いは愚問と言おう俺は隠者それ

   だけの名だよ」

 

紫 「そう……もういいわ」

 

と、紫は扇子で口を隠すのを止めてジット睨んでくる。だがしかしこの時に理久兎は思った。

 

理 (待てよ……どうせ襲われるならついでにこいつ

   らの久々に修行相手をしてやるか)

 

何ともこの発想は普通だと閃かない。これが強者の余裕というものなのだろう。だが折角やるなら全力が一番だ。こうすれば大方先に攻撃する奴が絞れる。

 

理 (これはあんまりやりたくはないんだけどなぁ)

 

挑発したいがとある事しか思い付かない。しかもあまりやりたくはないがそうしないと怒ってくれそうもない。仕方なくやりたくない挑発文句を言葉に出した。

 

理 「あぁ~そうそう言い忘れた」

 

紫 「あら何かしら?」

 

理 「お前の師匠……有効に使わせて貰ったよ♪

 

それを聞いた時だ。突如としてこの場の雰囲気が変わったというか強烈な殺気が襲いかかる。

 

理 (ちょっとやり過ぎたか?)

 

そんな事を思っていると、

 

蓮 「隠者ーーーー!!

 

背後から蓮が刀を抜刀して飛びかかりながら斬りかかってきた。正直な話、先制で攻撃を仕掛けてくるのは恐らく刀を抜刀している蓮か妖夢のどちらかというのは予想通りだ。そしたらこの2人をマークすれば良いだけの事なのだ。

 

キンッ!!

 

すぐさま黒椿を地面から引き抜き蓮の一撃を防いだ。そして蓮は叫びながら言ってくる。

 

蓮 「お前は死者を馬鹿にしすぎだ!!」

 

理 「何を言ってるんだお前は魂が輪廻に帰ったの

   なら残った肉は所詮は器と変わらんものの筈

   だが?」

 

言っていることは間違ってはいない。魂さえ輪廻に帰れるなら残った肉体は腐っていきやがて野に帰る。だからこそ肉体はこの世を生きる器に過ぎない。

 

理 「ふんっ!」

 

蓮 「ぐわっ!!」

 

蓮を押し返す。すると辺りに光弾、星型弾幕、ナイフ、鱗のような弾幕が飛び交い更にはいつの間にいたのか霊夢そして魔理沙が上空にいた。

 

霊夢「霊符 夢想妙珠!」

 

霧雨「恋符 マスタースパーク!」

 

おおよそ8つの大きな光弾と極太レーザーが降り注ぐ。

 

理 「よっと!」

 

対処としては極太レーザーは黒椿を口に咥えてバクテンをして後ろに下がりつつ飛び交う弾幕の間スレスレで避け次に迫り来る大きな光弾は、

 

ジャキンッ!!

 

すぐさま黒椿を手に持って全て切り捨てる。そうすればあら不思議な事にノーダメージだ。だがまだ猛攻は終わらない。

 

妖夢「剣技 桜花閃々!!」

 

桜吹雪と共に妖夢が辻斬りのように斬りかかってくる。

 

理 「はぁ……言っておこう………」

 

ピチューーン!!

 

と、被弾の音が鳴り響くが、

 

妖夢「決まっ……ぐっ……」

 

被弾した妖夢は刀を地面の落として膝をついた。ここだけの話だがもうこの型は妖忌で見慣れすぎて弱点も分かっている。それ以前に妖忌の真似をしているようにしか見えなかった。だからこそ弱点をつけば楽に倒せるのだ。

 

理 「魂魄妖夢………お前は師匠に教われた通りの型

   にとらわれ過ぎだもう少し自分なりの型を見

   つけろじゃないと俺には無意味だ」

 

妖夢「む…無念………」

 

と、妖夢は言うがあくまでも気絶だ。斬殺などというそんなつまらないことはしない。すると今度は周りの時間が止まった。蓮やら霊夢に魔理沙それから紫や倒れた妖夢それ以外にも木々も風も積乱雲のうねりも止まったのだ。

 

理 (あの子の能力か)

 

自分の目は見た。海中時計を左手に持ち右にナイフを持つ侍女を、

 

理 (止まってるふりをしとこ)

 

どんな感じなのか面白そうだから見てみると彼女は自分を中心にナイフを設置していっていた。ならそれを利用するのも手だろうと思った。

 

理 (ミラージュ)

 

幻でここを包み込むと侍女は口を開き、

 

侍女「貴方の事は知らないけど紅魔館に無断で入っ

   たというのは聞いたわだからこれは自業自得

   よ」

 

と、不法侵入しただけでこの言われようである。

 

理 「まぁ確かに不法侵入はしたしそっちの妹には

   ちょっかい出したし本も幾つか頂戴はしたけ

   どね♪」

 

侍女「嘘!?何で貴方動けるの!!」

 

どうやら動けることに驚いているようだ。そして足でちょっとしたまじないを地面に描き驚いている彼女に近づく。

 

理 「所詮、俺からすれば能力なんて飾りだよ」

 

咲夜「くっ!!」

 

侍女は後ろへと下がり能力を解こうとするが、

 

理 「あぁ~今そこで能力は解かない方が……」

 

侍女「そんなのはったりよ!!」

 

そう言い能力を解いた瞬間だった。その侍女は気づいてしまった。

 

侍女「えっここ……」

 

理 「だから言ったのに……」

 

侍女「キャーー!!」」

 

ピチューーン!!

 

その侍女がいたのは先程、自分が立っていた場所だ。言ってしまうと近づいている間にミラージュを掛けてナイフを見えなくしなおかつ侍女の方向感覚を鈍らせただけだがまさかここまでいくとは思わなかった。

 

理 「少しは信用しろよ……」

 

と、呆れながら言うと今度はまた蓮が斬りかかる。

 

ガキンッ!

 

理 「しつこいねぇだけどそういう熱血野郎は結構

   嫌いじゃないな!」

 

蓮 「よくも妖夢さんと咲夜さんを!」

 

そう言うが実際は挑んでくるのが悪い。だが根本的に理久兎が挑発をしたのが悪いのでどっちもどっちだ。

 

蓮 「頼む狗神!」

 

狗神「こいつは面白そうだ!!」

 

蓮の胸ポケットが煌めきそこから白毛の大狗が現れるとその巨大な口で噛み砕こうとしてくる。

 

理 「仙術 二式 虎咆!」

 

息を限界にまで深く吸いそして溜め込んだ酸素を一気に放出する。

 

理 「ガァーーーーー!!!

 

狗神「ぐっ!!」

 

蓮 「うっ!!」

 

強烈な咆哮に近くにいた蓮に狗神は吹き飛ばされた。

 

理 「ふぅ……そんでまだやるの?」

 

紫 「えぇ!」

 

いつの間にか背後から紫が現れ幾つもの弾幕を放ってくる。

 

紫 「幻巣 飛光中ネスト」

 

理 「無駄!無駄!無駄!無駄!無駄!」

 

すぐに紫の方向を向くと黒椿で向かってくる弾幕を全て切り落とす。だが、

 

霧雨「甘いぜ!彗星 ブレイジングスター!」

 

箒に股がってもうスピードで此方へと突進してくる。しかもいつの間にか紫がいない。とりあえず向かってる来る魔理沙を何とかすることにした。

 

理 「束縛 知恵のコウノトリ」

 

黒椿を地面へと差して向かってくる魔理沙へと近づくと目にも見えぬ速度で首を次に手をそして足を1つの拘束器具で束縛して箒から落とした。

 

霧雨「いて…てって…なんじゃこりゃ!!?」

 

理 「動き回られるとやっかいだから悪いけどしば

   らく見てろよ」

 

なお普通なら1人で解除するのは不可能だが一応弾幕ごっこなのでそれは知恵の輪と同じでちょっと工夫…いや力任せにしなければすればすぐに解けるように設計してあるが、

 

霧雨「こぉのぉ!!!」

 

無理にやろうとすれば絶対に解けない。つまり脳筋か頭脳かを見極めるスペルでもある。ついでに20秒程の経過でも解ける。

 

理 「………やっぱり脳筋かぁ」

 

落ち着いてやれば簡単に解けるのにと思いながら呆れていると、

 

霊夢「余所見をしすぎよ!」

 

ダンッ!!

 

理 「余所見なんかしてねぇよ」

 

霊夢が自分の頭めがけてハイキックを仕掛けたが後頭部に手を添えて手の甲で蹴りをふせぐ。

 

霊夢「ちっ!」

 

すぐさま後ろへと霊夢は下がり片足を上げて構え上げた足を強く地面に着けそして片手を前へと出して

 

霊夢「宝具 陰陽鬼神玉!」

 

前へと出した右腕から先程の夢想妙珠より格段に大きな弾幕を1つ放った。

 

理 「くっ!!」

 

霊夢から放たれた陰陽鬼神玉をすぐに地面から抜いた黒椿で防ぐが結構重いせいか数㎝程動いてしまったが、

 

理 「ウガァーーーー!!!」

 

雄叫びを上げて強引に霊夢が放ったスペルを真っ二つにした。

 

霊夢「これでもダメなの!!?」

 

と、霊夢が驚いているとすぐさま蓮が霊夢の前へと入り、

 

蓮 「次は僕だ!!」

 

ガキンッ!!

 

刀で斬りかかってきた。だがそれを黒椿で防ぐが、

 

理 「連携は中々だな」

 

キンッ!ガキンッ!!キンッ!ジャキン!

 

そこから更に蓮との斬り合いになる。そこに、

 

紫 「蓮、上へ!」

 

と、紫が言うと蓮はすぐさま上へと行った。

 

理 (何か紫がそう言うと嫌な予感しかないんだよ

  なぁ)

 

もう嫌な予感しかなかった。そしてそれは的中した。

 

紫 「廃線 ぶらり廃駅下車の旅!」

 

紫がスペルが発動し結構大きなスキマが展開されたかと思うと、

 

ブゥオーーーーン!!!

 

何とそこから結構古めかしい電車が現れたのだ。そして、

 

理 「マジか!エアビデ!」

 

ドゴンッ!! 

 

すぐさま黒椿を電車の先頭に突き刺しそして足をエアビデで浮かせ被弾しないように防いだ。

 

理 「あっぶねぇ……」

 

こんなにの被弾しようものなら服が裁けるぐらいでは済まない。下手したら骨折の上をいく複雑骨折または粉砕骨折をしていたかもしれない。

 

理 「嘗めるなよ!」

 

進む電車の圧に耐えながら電車の上に這い上がり黒椿を電車の先頭から引き抜く。それを上空で見ていた蓮と霊夢は目を点にしていた。

 

蓮 「霊夢!」

 

霊夢「分かってるわ!!」

 

霊夢と共に電車の上に乗ると蓮は神楽で斬りかかる。

 

ガキンッ!!キンッ!!

 

理 「無力と知れ!!」

 

攻撃を防ぎ蓮を弾き飛ばす。

 

霊夢「くらいなさい!!」

 

今度は霊夢自分へと一気に距離を詰めて顎めがけて蹴りあげ攻撃を仕掛けてくる。

 

理 「無駄だと言ってるだろ」

 

当たらないように体を後ろへと倒し蹴りを避ける。そして流れていく動きでそのまま見事なバク転して空へと飛ぶ。

 

理 「先程から嘗めるなよ貴様ら」

 

先程からただやられるだけで自分は対してなにもしていない。だからこそ少し上の実力を見せることにした。

 

理 「逆鱗 不動明星に喰らいしは龍の牙!」

 

黒椿を掲げて叫ぶ。すると暴風が吹き荒れ積乱雲は豪雨を降らせ落雷を落とす。

 

霧雨「ぐわぁーーー!!!」

 

ピチューーン!!

 

まずは動けない魔理沙に被弾し魔理沙は脱落。

 

霊夢「きゃあっ!」

 

蓮 「霊夢!」

 

吹き飛ばされた霊夢を蓮がキャッチをするが、

 

ピチューーン!!ピチューーン!!

 

一瞬で動き蓮と霊夢を峰打ちで撃破し霊夢と蓮は脱落。つまり残りは、

 

理 「……八雲 紫まだやるか?」

 

スキマから紫が現れ睨んでくる。

 

紫 「………まさかこれだけの人数を1人で片付ける

   とは思わなかったわ」

 

先程とはうって変わり落ち着きを取り戻していた。

 

理 「百鬼夜行時代からそうだお前は自分の師匠の

   事になると感情を制御できてないぞ」

 

紫の反省するべき点を話すと苦虫を噛み潰したかのような悔しそうな顔をした。

 

紫 「くっ……ん貴方…百鬼夜行にいたの?」

 

理 「どうだかな」

 

そう言うが元百鬼夜行の総大将だ。居て当たり前だ。

 

理 「どうする?まだやるというならお相手するけ

   ど?」

 

と、言うと紫は辺りに広がる惨状を見て、

 

紫 「いいえ………この惨状を見るに今は止めておく

   わだけど次こそは………」

 

理 「的確な判断だ………」

 

そう言い理久兎は黒椿をポケットの中にしまう。だが1つ忘れていた事があった。

 

理 「あっそうそう」

 

紫 「………何かしら?」

 

理 「頭上に気を付けろよ♪」

 

と、言った時だった。空から一筋の光いや1発の落雷が紫に直撃した。

 

紫 「キャーーーーー!!」

 

ピチューーン!!

 

結果的に紫も気絶してここには理久兎しか残らなかった。

 

理 「だから言ったのに………危機管理も出来てない

   ようだなお前は……修行をやり直せ…てか体を

   少しは動かせ前より太ったぞ?」

 

何て言いながらもフードで顔は見えないが理久兎は顔に笑みを浮かべて、

 

理 「だが楽しかったよありがとうよ♪」

 

と、感謝の御礼を述べたのだった。



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第280話 親子再会

この場には理久兎以外に立っている者はいない。ここ博麗神社では数人の少女達に少年が1人気絶をしていた。

 

理 「………とりあえず戦利品は貰ってくか」

 

気絶した天子に近づくと落ちている要石を2個拾う。

 

理 「すまんけど戦利品として貰ってくぞ」

 

本当なら緋想の剣を取っても良いのだが天人にしか扱えず何よりも天界の宝物とまで言われているので取るのには忍びないと思い2個の要石を戦利品にしたのだ。

 

理 「後は………そうだった!」

 

とある事を思い出し道をくまなく探すと、

 

理 「あったあった……」

 

理久兎が拾ったのは龍刀の折れた刀身の部分と柄の部分だ。

 

理 「………折角の贈り物だからな」

 

贈り物を無下にはしない。使い続ければ九十九神にだってなるかもしれないからだ。

 

理 「さぁてと面倒事になる前に帰るかな」

 

そう言った時、突然周りの時間が止まったと言えば良いのか先程の咲夜の時止めとはまた違う。何か時間法則を無視したかのような止まりかたをした。

 

理 「………おいそこにいるのは知ってるぞ出てこい

   よクソBBA」

 

? 「ほう誰がクソBBAじゃ馬鹿息子」

 

全焼し倒壊した博麗神社の屋根に1人の少女いや少女というよりかは幼女のような身長そしてその身長に似合わない龍角、背中に伸びる龍翼に腰のほうからは尾がゆらゆらと揺れるその幼女は自身の母親、千だった。

 

千 「しかし久しいの最後に会ったのはもうかれこ

   れ1000年程前じゃったよな?」

 

理 「そんな昔話はどうでも良い何しに来た?こん

   な辺境地である幻想郷によ」

 

そう基本的には高天ヶ原だとかその辺にいる筈の千が何故ここに来たのかが分からなかった。

 

千 「今回ここに来た理由は簡単じゃよそこで伸び

   てるじゃじゃ馬娘の回収じゃ」

 

どうやら理久兎にけちょけちょんにされた比那名居天子を回収しに来たようだ。

 

理 「おいおいん?ちょっと待てよまさかBBAは

   天界にでも住んでるのか?」

 

千 「うむむ‥‥そこは少々難しい話じゃがなそれと

   BBA発言はいい加減に止めんか理久兎!」

 

理 「だが断る」

 

もうかれこれ数億年近く生きているがこの歳になってくるともう”おふくろ”よりかは”BBA“の方がしっくり来る。

 

千 「はっはっきり強調をさせよって………こっこの

   青二才が……言っておくがワシはまだピチピチ

   じゃぞ!」

 

怠惰「脳みそと精神年齢がな♪」

 

千 「そうそう永遠の3才児とは正にワシ‥‥おい貴

   様!誰が永遠の3才児じゃ!?」

 

理 「BBAが勝手に自滅しただけだろ」

 

流石の理久兎でもそこまで言っていない。発言の7割は千の自滅である。

 

千 「くっもう良い!」

 

理 「おいおい漫才じゃないんだからよ用が無いな

   ら俺は帰るぞ」

 

千 「待て後2つだけ話したいことがあるんじゃ」

 

どうやら伝えたいことが2つあるようだ。それならはやく言って欲しい。

 

理 「何だよならさっさと言ってくれ」

 

千 「ではまず1つ目じゃ今年の冬に神様達が一同

   に集まる神祭りがあるのじゃがそれに参加を

   して欲しいんじゃよ♪」

 

理 「はぁ祭り?」

 

千 「うむ♪その祭りには伊邪那岐や天照そして須

   佐之男や月読と言った神達が集まって皆で楽

   しく酒を飲んだり交流をするワシ主催の祭り

   じゃ♪」

 

どうやら祭りというか恐らく宴会を開くから来てくれというお誘いのようだ。

 

理 「悪いが面倒だからパ………」

 

断りのパスと言おうとするが千の言葉に遮られる。

 

千 「幻想郷を作るに当たっての土地やらその辺を

   工面するの大変じゃったの~西洋の神達から

   の苦情も辛かったのぉ~月の事件も始末書が

   飛んできたのぉ~それでいて地獄からもクレ

   ームが………」

 

理 「だぁ~分かった!行けば良いんだろ!!」

 

千 「うむ決定じゃな♪」

 

何とも汚い戦法だ。遂には息子に脅迫を仕掛けてきた。だが気になる点もあった。

 

理 「なぁまさか神奈子やら諏訪子やらは来ないよ

   な?」

 

千 「あぁ問題ないぞあやつらを誘ったんじゃが今

   は忙しくて出れないと言われてのぉ」

 

幻想郷の住人には顔バレしないで済みそうだ。

 

理 「それなら安心だなそんで2つ目は?」

 

もうぱっぱと終わらせたいため2つ目を聞くと千は目を細めた。

 

千 「そなた今、恋人がおるじゃろ?」

 

理 「さて何の事かな?」

 

千 「まさか妖怪とは言わんよな理久兎?」

 

どうやら大方の事は知っているようだ。仕方なく白状した。

 

理 「あぁそうだとも文句はあるか?」

 

千 「そうか………そなた良いのじゃな?」

 

理 「どういう意味だよ?」

 

千 「いずれ人間も妖怪もましてや魔法使いそれは

   決して不老不死という完璧ではない長く生き

   れても殺されたりしたら終わりじゃ死という

   概念はあるもしそなたの恋人が先立ったとし

   う理久兎よおんしその別れを受け入れる覚悟

   はあるのかと聞きたいんじゃよ?」

 

自分を心配してそう言ってくれるのだろう。それは昔から変わらないことだ。だがその決心もついていた。

 

理 「そうなったとしたら俺は受け入れるさそして

   殺しならそいつを地獄に送ってやる」

 

千 「そうか」

 

理 「それに生まれ変わりってのもあるのさもし死

   んだとしても俺は彼女を見つけるよ」

 

千 「はぁどうやら説得は無駄なようじゃな」

 

両手を上げてもうお手上げのポーズをする。

   

理 「そんで終わりか?」

 

千 「うむもう話すことはないそれと理久兎」

 

理 「何だよもう終わりだろ」

 

伝えたいことは伝えた筈なのにまだあるのかと思っていると、

 

千 「そなたの従者も連れて来るが良い神使達の参

   加は可能じゃからの」

 

理 「何だそんな事かよ勿論連れてくよ」

 

千 「うむ……最後に…」

 

理 「何だよまだある……!?」

 

突然千が抱きついてきた。これには自分も驚いた。

 

千 「よく成長したの♪」

 

理 「うっせぇBBA………ふんっ…」

 

千 「まったくこやつは相変わらず可愛げがないん

   じゃからなぁ」

 

抱きつくのを止めてニコやかに微笑むと、

 

千 「理久兎よもう行くがよい冬の祭りを楽しみに

   しておるぞ♪」

 

理 「たくわぁ~たっよ……」

 

そう言い理久兎は空へと飛ぶと周りの時間が動き始めた。そして博麗神社を見ると千がまだニコニコと微笑んでいた。

 

理 「………ありがとよ母さん」

 

聞こえぬようにそう言い理久兎は帰路につくのだった。



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第281話 何時もの日常へ

時刻はもう夕方頃、異変も大方は片付きようやく旧京都へと続く薄暗く怨霊達がはびこる道を歩いていた。

 

理 「ようやく終わったぁ長い1日のような気がす

   るなぁ」

 

そう呟きながら道を歩いていくと突然ヒューンと上から音が聞こえたかと思うと突然頭上に少し大きい桶が落ちてきた。

 

ガシッ!

 

落ちてきた桶を難なく左手でキャッチすると、

 

理 「キスメ何してんだ?」

 

キス (/-\*)

 

桶を地面に下ろすとキスメが恥ずかしそうな上目使いで見てくる。すると今度は、

 

? 「あれやっほ理久兎さん」

 

理 「あぁヤマメか‥‥てかアメコミヒーローか?」

 

上下逆さまに糸を使ってニコニコと此方を見てくる。まるでスパ(ピー)ダーマンのようだ。

 

黒谷「それ言ったらダメだよ!?」

 

理 「あっあぁ……」

 

黒谷「まぁそれよりもお帰りなさい♪」

 

キス コクコク(^.^)

 

しかしこうしてお出迎えしてくれるのは素直に嬉しいがキスメのお出迎えは自分もしくは亜狛と耶狛、黒だとかじゃないと頭かち割れて死んでいただろう。

 

理 「アハハハありがとうよ♪そんじゃ俺はそろそ

   ろ行くよ美須々達の所に行かないといけない

   しな♪」

 

黒谷「アハハまたね理久兎さん♪」

 

キス  ( ´∀`)/~~

 

そう言うとヤマメ、キスメと別れて旧都への入り口の方へと向かうのだった。そうして数分歩きようやくパルスィが管理している橋の近くへと着いた。

 

理 「やっと着いた………」

 

コートを脱いで元の定番服となっているアロハシャツと短パンそしてサンダルを履いて橋へと歩いて行くと、

 

理 「よぉパルスィ♪」

 

橋の手すりに腰かけているパルスィに挨拶をする。パルスィの翡翠色の目が此方を見る。しかし何故たが不機嫌だった。

 

水橋「あら理久兎お帰りなさい」

 

理 「どうかしたのパルスィ見た感じ不機げ‥‥あぁ

   ~うんまた彼奴らか」

 

パルスィが座っている手すりより先が見事に壊れていた。大体こんな事をするのは美須々ぐらいだ。

 

水橋「…本当に酒を控えるべきよ彼奴……」

 

理 「アハハハハ………そう言うなって彼奴のお陰で

   地底の治安は昔よりかはマシにはなったんだ

   からさぁ」

 

言っていることは事実だ。昔と比べると治安は良くなった。美須々や勇儀を恐れてなのか理由はよく分からないが妖怪達の悪さは減ったのだ。

 

水橋「そうね…それにも一理はあるわね……」

 

理 「まぁ彼奴らにこれから会うからついでに叱っ

   ておくよ」

 

水橋「お願いするわ………」

 

理 「そんじゃパルスィまたね♪」

 

水橋「えぇ………」

 

そうしてパルスィに通されて旧都のよく美寿々や勇儀のお気に入りの居酒屋へと向かう。

 

理 「うぃ~す美寿々か勇儀はいる…わっと!」

 

バリンッ!!

 

突然、皿が此方へと飛んできて理久兎はそれを当たる寸前で避けた。そして飛んできたの方向を見ると、

 

妖怪「げふ……」

 

ボコボコにされた妖怪がいた。その先には、

 

美 「その程度かい」

 

勇儀「美須々様、迷惑になりますよ」

 

と、美須々を勇儀がなだめていた。ボコされた妖怪は何かしでかしたのは明白だ。

 

理 「おっす2人共♪」

 

美 「ん?おぉ理久兎か!」

 

勇儀「あれお前が来るなんて珍しいな?」

 

理 「あぁ♪お前らに贈り物をやるよ♪」

 

戦利品として取ってきた要石を断罪神書から出してテーブルの上に置く。

 

美 「ほう何だいこれは?」

 

理 「要石っていう物だよ♪」

 

勇儀「要石か‥‥確か地面に刺せば地震が起きないと

   かだったよな?」

 

美 「何!?」

 

どうやらこの要石は地面に打ち込めば自然に発生する地震が起きなくなるそうだ。恐らく地脈に要石という杭を打つことで地震を防ぐという品だろうと思った。

 

理 「ふ~んまぁそれはあげるよ」

 

美 「マジか!これさえあれば家が倒壊しなくて済

   みそうだなぁ♪」

 

勇儀「貴重な品をありがとうよ」

 

理 「あぁ気にんすんなよ♪それと壊すのも程々に

   しておけよ?特にあの渡り橋だパルスィが怒

   ってたぞ?」

 

これまでの報告書やパルスィの管理している橋を壊した事について軽く文句を言う。

 

美 「おうよ♪まぁ気を付けるよ♪」

 

と、美須々はまったくもって反省していない。それよりも要石にご執心だ。

 

勇儀「まぁ理久兎、出来るだけ美須々様を止めれる

   ようにするよ…」

 

理 「あぁ頼むよ彼奴が暴れるとまた何か被害が起

   こるからなぁおっと時間も時間かなそんじゃ

   あな♪」

 

美 「おうまたな♪」

 

勇儀「また飲もう理久兎♪」

 

理 「あぁ♪」

 

そう言い理久兎は居酒屋から出ると地霊殿へと帰った。

 

理 「ただいま~」

 

玄関を開けてそう言いながら辺りを見渡すと、

   

亜狛「あっマスターお帰りなさい」

 

黒 「帰ったのか主よ」

 

と、2人が偶然 玄関にいたため出迎えてくれる。

 

理 「おう♪皆はどうしたの?」

 

亜狛「皆さんはお風呂に入ってますよ」

 

どうやら皆は風呂に入っているようだ。自分も早く風呂に入ってさっぱりしたいと思った。

 

理 「いいなぁ入りてぇな………」

 

亜狛「皆さんが出たら入りましょうか?」

 

黒 「なら俺も入るか」

 

男だけで華がないと思ったら負けだ。そんな事を言っていると奥の扉が開かれさとりが出てきた。

 

さと「理久兎さん帰ってきていたんですかお帰りな

   さい♪」

 

風呂上がりで濡れた髪を拭きながらおかえりと言ってくれる。

 

理 「あぁただいま♪なぁさとり皆は風呂から出た

   か?」

 

さと「えっ?えぇもう全員出ている筈ですよ?」

 

すぐに大きな風呂でゆっくりと浸かれると思うと嬉しくなった。

 

理 「そうかそんじゃ俺は風呂に行くよ行くぞお前

   ら♪」

 

亜狛「あっはい!」

 

黒 「そんじゃあな」

 

そうして理久兎達は風呂へと向かうが1人残ったさとりは、

 

さと「………また地上で暴れたってことはもうじき正

   体が明かされるのかもしれません」

 

と、呟くが理久兎達には聞こえるはずもなくただその一言は虚空へと消えたのだった。



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第282話 一刀最強

天子との戦いから翌日、熱く煮えたぎる溶岩が流れる灼熱地獄そこに理久兎はいた。

 

理 「ふぅ………」

 

そして理久兎の前には黒から貰った折れた龍刀、そして柄から外し刀身だけとなった黒椿、最後にトンカチと金床に水が入ったバケツがある。

 

理 「久々にやるけどいけるかなぁ?」

 

そう呟き理久兎は溶岩に折れた龍刀を入れて溶かしそして黒椿も溶かす。そして溶かした龍刀と黒椿を金床に重ねトンカチを持って、

 

カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!

 

叩く。何回か叩き熱が冷めたらまた溶岩に少し浸けてまた叩くを繰り返す。そうして数時間して、

 

理 「だぁ~あっつい!!」

 

何百度という温度の空間にいると汗が滝のように流れる。しかも集中して打ち込むためにより一層暑い。

 

理 「だが後少し……」

 

形は出来てきた。だからこそ後少しの辛抱だ。そうしてまた

 

カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!

 

と、叩きトンカチを鳴らす。そうして更に1時間が経過してついに時がきた。

 

理 「出来た!!」

 

ようやく完成した。自分の思いが込められそして黒の心が込められた黒椿の進化形態その名を、

 

理 「黒椿【影龍】だ……」

 

形は黒椿とたいして変わらずの細い刀身だが切れ味は黒椿より格段に上がりそして更に新たな能力を手に入れた。

 

理 「ふぅ!」

 

シュンッ!!

 

試しに横へ一閃して斬る。すると真っ黒いオーラが残像のように数秒残る。これは黒の体の一部だった爪を使った刀を合成させたために黒の能力である『影を操る程度の能力』を受け継ぎ全てを喰らい侵食する『光を喰らう程度の能力』が開花したのだ。

 

理 「ふふっやっと出来たぁ……」

 

もう暑さでバテそうだ。荷物をさっさと片付けて理久兎は地霊殿へと帰る。

 

理 「いやぁこの服でも暑いとなると本当に嫌にな

   っちまうよな」

 

そう呟きながら地霊殿の扉を開けて階段を上り中庭へと出る。灼熱地獄の上に地霊殿が建っているため行き来は楽だがあまり行きたいと思える場所ではない。

 

理 「でも本当に空ちゃんは良くあんな所辛くもな

   く飛べるよなぁ」

 

本当にそこについてはお空を尊敬してしまう。そんな事を呟いていると、

 

黒 「主かどうしたのだそんなに汗をかいて?」

 

中庭で水やりをしていた黒は自分の元へと来ると断罪神書から進化した黒椿を出す。

 

理 「どうよ黒♪」

 

黒 「どうと言われ‥‥主よ我が贈った刀を再利用す

   るとか言ったがまさか合成したのか?」

 

理 「そのまさかだよ♪」

 

それを聞くと黒は黒椿【影龍】をまじまじと眺めて、

 

黒 「一度‥‥溶かしたのか?」

 

理 「あぁ♪こから鍛錬させて見事に1つにしたん

   だよお前の思いと黒椿の魂は混ざり合いこの

   刀を黒椿【影龍】を形作ったんだせっかくお

   前から貰った刀なんだからさぁ♪」

 

それを聞くと黒は一瞬驚いたのか目を点にした。だがすぐに元の顔に戻ると、

 

黒 「クククアハハハハ本当に主は面白い♪」

 

理 「そこまで爆笑しなくても良いだろ……」

 

黒 「すまんな色々と嬉しくなってな本当に主の元

   に来てから面白い事だらけだ」

 

と、黒はいった。このタイミングならあの時の事を話せると思い、

 

理 「なぁ黒………お前が封印されてる時の記憶は本

   当にないのか?」

 

村紗、一輪が言っていた聖という人物に心当たりがないかと思い聞くが、

 

黒 「すまんな今も思い出せんのだしかし光を侵食

   すら出来ずただの影となったかのように俺は

   夢で見た女にその優しさで慈愛で俺を照らし

   ていたそれしか記憶がなくてなぁそいつが誰

   だったのかも分かってないんだ」

 

理 「もしかしたらだが聖とかいう女性はお前に関

   係しているかもしれないな」

 

黒 「………そうなのかどうなのかは分からんがそい

   つが何処にいるのか何処封印されているのか

   分かってない時点で詰んでるのと同じだそれ

   に違うかもしれないだろ?」

 

理 「まぁな………」

 

そう言うが恐らくは魔界の何処かにいてそして何処かに封印されているとは予測できるがやはり何処にいるのかはまでは分からないのが現実だ。

 

理 「運命は巡り合わせとも言うしなもしかしたら

   何処かで会えるかもな♪」

 

黒 「そう…だな……そうだと良いかもな♪」

 

と、話していると黒は理久兎をじっと見だして、

 

黒 「とりあえず主よ風呂に行ったらどうだ?」

 

理 「えっ………なぁ俺って汗くさいか?」

 

黒 「まぁ……な…」

 

これは流石に申し訳ないなと思ってしまった。

 

理 「あぁうん風呂に行って風呂に入ってくるよ」

 

そう言い理久兎は風呂へと向かったが、

 

黒 「ん?確かさっきさとりが……まぁ良いか…」

 

そんな事を呟くが理久兎には聞こえるはずもなく黒はまた庭の草木に水をやり出すのだった。そうして理久兎は脱衣所へと来ると服を脱ぐ。

 

理 「はぁ本当に汗かいたなぁ蒸れてくせぇや」

 

何て呟き風呂場へと入った。風呂場は湯煙が漂い霧となっていて視界が見えにくい。

 

理 「はぁうぅーーーんはぁ……」

 

まずは桶に水を入れて体を洗おうかとした瞬間だった。

 

さと「あれ?理久兎さん?」

 

理 「ん?………さとり?」

 

何故だか分からないが大浴槽に浸かるさとりの目と自分の目があうのだった。



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第283話 共に風呂へ

目と目が合う。まさかさとりが風呂に入っているとは思わなかった。しかも理久兎が来ることを知らなかったのか、

 

さと「……………!?」

 

タオルも巻いていない生まれたままの姿だ。

 

理 「さっさとり………」

 

さと「理久兎さん!あっちを向いて下さい!」

 

理 「あっあぁ……」

 

回れ右して後ろを向く。そして数分すると、

 

さと「もういいですよ」

 

そう言われまたさとりの方向を見ると体にタオルを巻いていた。

 

理 「あぁ悪かったまさかいるとは思わなくてな」

 

さと「………こういう時に心が読めないのは本当に不

   便ですね理久兎さんもしかして疚しい心があ

   ったんじゃないですか?」

 

理 「いやないからな!?」

 

と、本当に疚しい気持ちがあった訳でなく本当に知らなかったのだ。だがさとりは、

 

さと「そこまで否定しなくても………」

 

理 「何でそこで落ち込んでんの!?」

 

何故だか少し落ち込んでいた。いったいどうしろというんだ。

 

理 「だぁ~安心しろ魅力はあるから…なっ?」

 

さと「………それじゃ疚しい気持ちで入って」

 

理 「いやそれはない………」

 

さと「………はぁ…」

 

何故ため息をつくんだと疑問に思うばかりだ。

 

さと「もう良いですそんな所で突っ立てないで入ら

   ないんですか?」

 

理 「いや体を先に洗ってくるよ」

 

さと「なら背中を流しましょうか?」

 

そう言いさとりは立ち上がり浴槽から出る。

 

理 「せっかくだから頼もうかな」

 

さと「なら座ってください」

 

指示に従い風呂椅子に座りさとりが背中を洗い始めた。

 

理 「すまんな汗臭いだろ?」

 

さと「いえそんなには?」

 

ここだけの話だがさとりに背中を洗ってもらうのは良いのだが少しくすぐったいのが現状だ。あまり筋力を使ってないせいなのか結構くすぐったい。

 

さと「気持ちいいですか?」

 

理 「あぁ……」

 

せっかく洗ってもらっているため文句やらは言わずおとなしく洗ってもらう。そうして数分経ち、

 

さと「綺麗になりましたよ♪」

 

理 「ありがとうな♪そうだなぁ俺も洗ってやろう

   か?」

 

さと「そうですね‥‥ならお願いしましょうか♪」

 

そうしてタオルを背中が見えるように後ろだけ脱ぐと今度は自分がさとりの背中を洗い始める。

 

理 「しかしさとりの背中は相変わらずで小さいよ

   なそれに結構スベスベだな」

 

さと「スベスベは分かりませんが他は性別の問題と

   私は身長が少し低いからですよ」

 

理 「まぁそれもそうだな」

 

さとりの肌はスベスベしている。だが何よりも本当に体が華奢な体で力を入れすぎて洗おうとすれば折れてしまうんじゃないかと心配になってしまう。手加減して背中を洗うこと数分後、

 

理 「ほら綺麗になったよ♪」

 

お湯で流し背中を洗い終える。そしてさとりは背中をタオルで隠した。

 

さと「ありがとうございます‥‥浸かりましょうか」

 

理 「そう…だな……」

 

そうして2人は浴槽へと入る。あまりの温かさに、

 

理 「ふぅ~」

 

と、肺から息が出て疲れが同時に抜けていく感覚になる。

 

理 「本当にここのいい湯だなぁ」

 

さと「それで理久兎さんどうしてこんな早くからお

   風呂に?」

 

理 「あぁちょっと野暮用で灼熱地獄に行っててな

   そういうさとりこそどうなんだ?」

 

さと「私は本の整理をしていたら埃を被ってしまっ

   たもので……」

 

どうやら本の整理を行ってる途中で埃を被ってしまったようだ。

 

理 「そうだったんだ…あっそういえば……」

 

だがこの時ふいにある事を思い出してしまった。それは母親にに誘われたパーティーの事をだ。

 

理 「なぁさとりもう数ヶ月ぐらいの冬ごろに2週

   間程だが地底からちょっと離れるよ」

 

さと「えっ?どうしたんですか急に?」

 

理 「実はなおふくろ主催のパーティーに参加する

   ことになっちまってよ」

 

さと「嘘…ではないですよね……」

 

苦い顔をしているせいかさとりからドンマイという感じで苦笑いしている。

 

理 「あぁそんでまぁ亜狛と耶狛に黒も連れて行く

   からそのつもりで記憶の片隅で覚えておいて

   くれや」

 

さと「そういえば理久兎さんのお母様って確か身長

   は私と同じぐらいですよね?」

 

理 「まぁ結構小さいな………しかも性格もガキとい

   うか何というか…」

 

正直な話になるが子供っぽい性格のためか少し恥ずかしい。そんな親を持ったからこそこうして自立できたのだと思う。

 

さと「私はついて行っては………」

 

理 「あぁ~止めておいた方が良いかもな神達の中

   だと俺はさとりやこいしちゃんと同じで迫害

   を受けやすいそれでいて更にその火花がさと

   りに行ってしまうのもって感じだから出来れ

   ばこない方がいいかもな」

 

さと「どうして理久兎さんが迫害を?」

 

理 「ここだけの話だが神やら仕事をする際に俺は

   参加していないからな言ってしまうと神達の

   中だと親の脛を噛っているって思われてるん

   だよねぇこれがさ………」

 

親である千は現在いる神達の親である伊邪那岐、伊邪那美の創造神のため皆から尊敬の目で見られそして伊邪那岐、伊邪那美は最初のベビーブームを起こして神達のビッグダディおよびにビッグマザーとなったため信頼が厚い。だがその3神に対して自分は何もしていないため軽蔑の目で見られても可笑しくはないのだ。

 

さと「つまり目立った事をしていないのにその地位

   にいるから嫉妬の対象になっているという事

   ですか?」

 

理 「そういうことだだからこそ俺はお前を連れて

   はいけない俺が嘲られ蔑まれるのは一向に構

   わない亜狛や耶狛それに黒だって蔑まれても

   俺はギリギリで我慢は出来るだがお前がその

   対象になったのなら俺は間違いなく何かをや

   らかしかねないんだよ」

 

さと「………私はダメなのに何故に亜狛さんや耶狛さ

   んそれに黒さんは良いんですか?」

 

理 「彼奴等は神使となった義務がある俺を守り補

   佐するという義務がな………」

 

昨日、風呂場でこの事は亜狛と黒の2人には話した。だがあまり快くは思ってはいなかったが何とか了承はしてくれたのだ。この事は恐らく亜狛から耶狛にも知れ渡っただろう。

 

さと「……‥ならせめて帰ってくるときは明るい笑顔

   でただいまと言ってくださいね?約束ですよ

   理久兎さん?」

 

理 「あぁ約束するよ♪」

 

そうして理久兎はさとりに祭りの事を話したのだった。だが理久兎達は帰ってから知ることとなる。

 

? 「さてと新しいエネルギーをどう作ろうかしら

   ねぇ?」

 

? 「う~んそうだねぇ……」

 

とある2神が何かを計画し地底で大騒乱が起きた事を。



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第十九章 高天ヶ原に居しは母と悪魔
第284話 神々の集い


冬となりついに理久兎は行くのが面倒な千主催の神々の祭りに行く日となり理久兎達は地霊殿の玄関に立っていた。

 

理 「はぁ行くの面倒くせぇな」

 

ついつい言葉に出てしまう。それを聞いていた亜狛、耶狛、黒は苦笑いをしながら、

 

亜狛「まぁ気持ちは分かりますけど……」

 

黒 「やれやれ……」

 

耶狛「アハハ♪でも私はちょっと楽しみかな」

 

お祭りや何かのイベントが大好きな耶狛は少しだが金色の尻尾を左右に振るう。そしてさとり達が理久兎達の前に立つと、

 

さと「気を付けて行ってきてくださいね?それと約

   束は守ってくださいね?」

 

理 「分かってるさ♪」

 

お空「お母さんお土産買ってきてね♪」

 

耶狛「もっちろん♪」

 

お燐「お父さんも無理しないようにね?」

 

亜狛「あぁ胃薬は持ったから………」

 

と、励みの言葉を投げ掛けてくれる。

 

理 「そんじゃ行ってくるな♪」

 

そう言い理久兎は先に玄関から外へとでる。

 

さと「亜狛さん耶狛さん黒さん理久兎さんをお願い

   しますね」

 

黒 「あぁ……」

 

亜狛「勿論ですよ♪」

 

耶狛「ふふっそれじゃ行ってきます♪」

 

そうして3人も外へとでて亜狛と耶狛の能力で裂け目を作り出す。

 

理 「そんじゃ行くぜ……」

 

亜狛「はい!」

 

耶狛「レッツゴー♪」

 

黒 「何もなきゃいいがな」

 

そうして理久兎達は裂け目へと入り裂け目は閉じられその場に静寂が戻るのだった。そしてここ高天ヶ原の広場では多くの神々達が一同に介し集っていた。そしてその広場の壇上に神達の中でも比較的に小さな神と数人の神が立つ。そして小さな神いや世界の頂点となる者である龍神の千が立つ。

 

千 「皆の者よ!よく来てくれたの!今日は飲みそ

   して共に笑いあおうぞ!」

 

神達「おぉーーーーー!!!

 

その掛け声と共に皆は楽しく飲み始めた。そしてそれを壇上で眺める神である千そしてここ高天ヶ原の管理者である天照、そしてゲストで呼ばれている須佐能乎命と月読、最後に神々のビッグダディこと伊邪那岐が楽しそうに微笑む。

 

天照「お婆様このような宴を提案して下さってあり

   がとうございます」

 

須佐「まさか奇稲田も呼んでくれるとはな」

 

月読「ふふっお婆ちゃんありがとう♪」

 

と、孫3人に言われ千は少し照れてしまう。

 

千 「まっまぁたまには良いじゃろ♪のう伊邪那岐

   よ♪」

 

イギ「そうですね母上♪」

 

と、2人が言った時だった。突然千達の頭上で不自然な裂け目が開かれたのだ。そこから、

 

ドゴンッ!!

 

千 「ぐへっ!!」

 

理 「ほ~うここが高天ヶ原ねぇ」

 

理久兎が降りてきて千の頭上から着地した。これには他のメンバーの目が点になっているのに気づく。

 

イギ「あっあああn………」

 

と、何か伊邪那岐が言おうとしたが、

 

ドゴンッ!!

 

イギ「がはっ!?」

 

黒 「ほう………」

 

理久兎と同様に黒が伊邪那岐の上へと着地し伊邪那岐を踏みつける。更に亜狛と耶狛も着地する。

 

亜狛「これまた凄い数の神様達ですね」

 

耶狛「そうだねぇ~」

 

と、マイペースだ。だが亜狛と耶狛は理久兎と黒に目をやると目を点にした。

 

亜狛「マスター!?」

 

耶狛「黒くんも下!」

 

と、言われ理久兎と黒は下を見る。

 

理 「………どうした何にもないぞ?」

 

黒 「ん?あっ悪い」

 

黒は伊邪那岐から降りるが自分の場合は見たところ小石の上に乗っかっていると認識してどかないで立つ。だが、

 

天照「貴方達は何者ですか!」

 

月読「あれ?何か理波さんそっくりの人だ?」

 

須佐「てかてめぇ!婆ちゃんの上に乗っかっている

   んじゃねぇぞ!!」

 

と、言ってくる。久々に甥っ子や姪っ子達に会えた。

 

理 「あっ天照に月読に須佐能じゃんおひさ♪」

 

須佐「お久って‥‥まっまさなてめぇまさか理波か!」

 

天照「嘘ですよね!?」

 

月読「そうなんだそれじゃお久しぶり♪」

 

と、言っていると、

 

千 「いっいい加減に降りぬか!!」

 

そう言うと何処にあるのかとんでもない馬鹿力で起き上がった。上へと飛ばされるが上手く着地する。

 

理 「とと‥‥危ねぇな!」

 

千 「貴様!ワシを踏み台にするとはよい度胸じゃ

   のう!」

 

どうやらキレたようだ。これには嗜虐心がくすぐられる。

 

理 「ハハハ悪いなあまりにも小さすぎて道端のゴ

   ミと勘違いしちまった♪」

 

天照「お婆様に向かってゴミっ!?」

 

月読「おぉ~勇気があるというか無謀だねぇ」

 

須佐「おっおい理波あっ謝った方が!」

 

そんな事を言っていると黒の下敷きとなっていた伊邪那岐が起き上がる。

 

イギ「痛たたた………」

 

耶狛「大丈夫?」 

 

黒 「悪かった大丈夫か?」

 

亜狛「お怪我は……‥」

 

イギ「あぁ大丈夫だよ♪それよりも兄上!来るなら

   一言ぐらい下さい!」

 

と、言った瞬間、理久兎と千 以外の者達の空気が変わった。まるでいきなり凍結したかのようにそして、

 

天照「おっお父様いっ今…何と……?」

 

イギ「えっ?だから兄上って………?」

 

須佐「あっ兄上っておっおいだっ誰だって?」

 

イギ「誰って母上と喧嘩しているのが兄上だよ?」

 

月読「へぇ~理波が私達の叔父なんだ♪………ん?」

   

と、三貴神達は固まる。そして理久兎の従者達の3人は、

 

亜狛「あっ兄上………?」

 

耶狛「マスターの弟…さん……!?」

 

黒 「あっ主の弟を潰しちまった……はっ!?」

 

亜狛と耶狛、黒も固まる。そして止めをさすかのように伊邪那岐は、

 

イギ「あれ?聞いてなかったのか?あのお方が私の

   実兄でありお前達の叔父でもあるお方その名

   を深常理久兎乃大能神様だよ♪」

 

全員「えぇーーーーーーーーーー!?

 

と、周りの神達は驚きのあまりに絶叫したのだった。だがそんな事はどうでも良いと言わんばかりに、

 

千 「貴様やはり可愛いげがないの!それとワシは

   好きで身長が低いわけではないわい!!この

   青二才が!」

 

理 「はっ知るかそんな事それと俺が青二才ならあ

   んたは婆さん過ぎてBBAだなこの見かけ倒

   しのロリBBA!」

 

この2神は久々の再開なのにも関わらず喧嘩をするのだった。



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第285話 悪魔現る

神々達は驚いていた。それは理久兎の存在それが今知らされたからだ。だが理久兎はそんな事はそっちのけで千と互いに睨みあっていた。

 

千 「理久兎よそこになおれ!!」

 

理 「断るクソBBA!」

 

と、言い合っている中だが神々達そして理久兎の従者達3人は驚きの顔で見ていた。

 

天照「理波さんが理久兎?」

 

月読「………ねぇ確かスーちゃん昔に戦ってなかった

   ったけ?」

 

須佐「あぁあの時の強さの違和感がようやく分かっ

   た親父の兄貴だったからだ」

 

と、言っていたそんな時だった。突然超重力に押し潰されるかのように感覚にこの場の全員は陥った。

 

亜狛「がぁっ!?」

 

耶狛「何これ!!?」

 

黒 「おっおい!!」

 

イギ「ぐっ母上、兄上!」

 

そう理久兎と千の殺気のぶつかり合いがこの現象を引き起こしたのだ。ここまでいくと親子喧嘩を越えて周りにも迷惑だ。

 

天照「こっこんな殺気ぐぅ!!」

 

月読「お姉さま無理をしたら!!」

 

須佐「こっこんな殺気は八岐大蛇 以来いやそれより

   も強すぎる!!」

 

周りの神達もあまりの殺気の超重力で押し潰される。そして理久兎はというと、

 

理 「とりあえずよ永遠に三千世界を見てこい腐れ

   BBA!」

 

千 「ぬかせ!貴様はニラカナイと共に沈みそして

   永遠に眠っておれ青二才が!」

 

自分そして千は拳を構えた。今の理久兎と千には周りの光景などは写っていない。ただ目の前の息子を母を殴り飛ばす事しか考えていない。そして2人はお互いの顔に向かって拳を放った。

 

イギ「母上!兄上!止めてください!!」

 

天照「お婆様お止め下さい!世界が滅んで!!」

 

須佐「誰か止めろ!!」

 

月読「永琳…最後に会いたかったな……」

 

亜狛「耶狛‥‥もしまた転生したらその時は兄妹でい

   てくれるか?」

 

耶狛「止めて!?それ本当に死亡フラグだよ!」

 

黒 「……我が生涯に一片の悔い無…いやあったな」

 

と、皆は死という覚悟を決める者もいれば死にたくないと懇願する者もいた。そして自分の拳と千の拳がクロスカウンターをしようとしたその時だった。

 

? 「は~いそこまで!」

 

と、突然の声が聞こえたかと思うと自分の体と千の体を有刺鉄線が巻き付いた鎖が自分達を絡めとる。

 

理 「うおっ!!」

 

千 「ぬわっ!!」

 

お互いに拳が当たることはなく空を切った。どうやらハルマゲドンは防げたようだ。

 

理 「何だこれ?」

 

千 「これは罪咎(ざいきゅう)の鎖!」

 

と、千が言っていると1人の男が此方に近づいてくる。見た感じその男は髪は手入れがされていないのか酷くねじれ曲がり目はまるで死んだ魚のような目をしていた。だが何よりも気になるのは頭に生える角。その角は羊のような角だ。

 

? 「もう面倒くさいんだから………」

 

千 「怠惰!!」

 

怠惰「それと千ちゃん大人気ないよ?」

 

千 「じゃって理久兎がぁ~!」

 

怠惰と呼ばれた男は凄く面倒くさそうな顔をしてこちらを見てくる。

 

怠惰「俺が言える義理じゃないけどさぁ周りをよく

  見なよ?」

 

そう言われ周りを見てみると皆は何故かうつ伏せになっていた。

 

理 「なぁお前ら何やってんだ?」

 

千 「どうしたんじゃ何かの儀式か?」

 

全員「てめぇら親子のせいだよ!!

 

と、皆は怒りを込めて叫ぶのだ。

 

理 「………なぁおふくろやり過ぎたか?」

 

千 「うむ…明らかにのお……」

 

怠惰「まぁとりあえず2人共その殺気をしまいなよ

   じゃないと皆動けないからね?」

 

この年で注意され申し訳なく思いながら千と共に殺気を抑え込みしまう。そして圧殺する程の殺気は消えて皆は立ち上がる。

 

亜狛「マスター貴方は世界を壊す気ですか!?」

 

理 「えっ?いや親子喧嘩?だったと思うんだが」

 

耶狛「それ加減できないの!?」

 

理 「否BBAは潰せだ」

 

黒 「こっ怖ぇ………」

 

と、従者達が言っている所で千の場合は、

 

天照「お婆様やりすぎです!!」

 

月読「走馬灯が見えんだからね!」

 

須佐「たくよ!!」

 

千 「すっすまぬ………」

 

と、孫達から攻められていた。すると1人の男もとい怠惰と言われていた男が自分と千の間に立ち、

 

怠惰「それと千ちゃんは自分の作った世界を壊す気

   かい?そうでないなら手加減をしなさい」

 

千 「すっすまぬ怠惰」

 

怠惰「それとえ~と理久兎君だったよね?俺が言え

   る義理じゃないけど少しは親を労え」

 

理 「……あっあぁ…なぁ所であんた誰だ?」

 

怠惰と言われた男に興味を持ち聞くと怠惰と言われていた男は、

 

怠惰「おっと名乗らないのは失礼だったね俺は怠惰

   のクソ悪魔もとい皆からは親しみを込めて怠

   惰と呼ばれている者だよ♪」

 

と、言って手を差し出してくる。どうやらよろしくの握手のようだ。

 

理 「……あっあぁ…」

 

出された手を握り握手をする。そして悪魔という単語から恐らく魔界の住人だと予測したが、

 

神 「なぁ理久兎っていえば仕事をほったらかして旅して

   たっていうあの?

 

神 「あぁ龍神様が最初に創造した神なのに俺らとは相反

   する奴で穢れをこの世の穢れを作った愚か者だ

 

神 「親の七光りがなきゃただ雑魚だろ

 

等々と聞こえてくる。自分は対してそんな事は然程は気にはならないが、

 

千 「……………………」

 

黒 「あいつら塵に変えるぞ………」

 

亜狛「マスター潰すなら許可を」

 

耶狛「灼熱地獄の燃料にしてあげる……」

 

と、凄く4人はキレていた。大方キレる理由としてはまず亜狛と耶狛そして黒は自分が侮辱されるのが気に入らないのだろう。そして千は息子をバカにされて静かに怒りを覚えているようだ。

 

天照「皆さん!ここは皆が楽しく飲み会うための宴

   ですそんな邪な心を持つのなら即刻退場なさ

   い!」

 

須佐「因みに姉貴に逆らうなら俺がてめぇらを叩き

   斬るからな?」

 

と、言った瞬間、皆は黙った。

 

月読「とりあえず皆は楽しく飲んでね♪」

 

そう言われ神達は御座へと座ると酒やら飲み始めた。

 

イギ「とりあえず兄上、兄上が冒険してきた話を聞

   かせてはくれませんか?」

 

千 「おっ面白いの♪」

 

理 「ん?………あっあぁそうだな…よしお前らも好

   きなだけ飲んでいいぞ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「はぁさっきのあの展開で飲めるかなぁ」

 

黒 「俺は慣れたからどうとでもなれだ」

 

そうして理久兎はこれまでの冒険してきた事を話ながら酒を皆と飲むのだった。だが、

 

黒 「なぁお前らあの怠惰とかいう奴には用心をし

   ておけよ」

 

耶狛「えっ?あの人がどうかしたの?」

 

亜狛「黒さんの言いたい事よくは分かります恐らく

   マスターとマスターのお母さんとの殺気その

   2つがぶつかり合い皆動けない筈なのに平然

   と歩けているという事それは相当な実力者を

   意味すると言いたいんですよね?」

 

黒 「あぁしかもどうも彼奴からは同族の臭いがす

   るそれも洗っても拭っても拭いきれないよう

   なこびりつき腐った血の臭いがな………」

 

と、1人別席でこの光景を眺める怠惰という男を警戒するのだった。



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第286話  余興

高天ヶ原では神々が酒を飲み交わしそして自分達の身の回りのことや信仰の問題について話していた。そんな一画で、

 

理 「まぁこんな感じでずっと冒険しいて今は落ち

   着いて地獄で隠居中って所かな」

 

天照「凄く経験がありますね………」

 

須佐「本当に神とは思えねぇや」

 

月読「でも理久兎さん私の親友を助けてくれてあり

   がとうございます♪」

 

理 「あぁ気にすんな♪」

 

と、自分の冒険記を話していた。地上に降りたってしてきた事や理千となって月で生活してきたこと。理波となってかつての大和の神々に喧嘩を売ったこと。そして百鬼夜行の総大将となった事など色々と話した。

 

天照「でも月読の件といいしっかり本名で名乗って

   下さればよいのに………」

 

理 「他の神達からは良い目では見られてはないし

   それに神と知って態度が一変したりとかそう

   いうの嫌なんだよね………」

 

イギ「相変わらず権力嫌いは治りませんね」

 

それはそうだ。権力なんてものがあってはつまらない。気さくに話しかけることも出来なくなるなんてそんなのは嫌だ。

 

耶狛「へぇマスターって昔からそうなんだ」

 

千 「うむこやつは昔から自分のルールのみで生き

   ておるからのぉそれとおんしワシの言葉通り

   しっかり守っておったようじゃな♪」

 

黒 「んっ?………あぁっ!?よく見てみるとあの時

   の!そうかだからかこんなに俺の本能的が危

   険と思った理由はそういうことか!」

 

黒はかつてまだ魔界からこの世界に来たばかりの時に一度だけ千に出会った事を思い出した。

 

千 「うむ♪それとそなたら愚息じゃがワシの息子

   の面倒をこれからも見てやってくれると嬉し

   いぞ♪」

 

亜狛「えっとどういう意味かは分かりませんがマス

   ターには絶対についていきますよ♪」

 

耶狛「うん♪それと黒君何があったの?」

 

黒 「それは秘密だ」

 

耶狛「えぇ~」

 

亜狛「他人の秘密を聞くもんじゃないぞ耶狛」

 

と、4人は話すのだった。そして理久兎の視点に戻る。理久兎の本来の性格だとかを知った三貴神は不思議そうな顔をして、

 

須佐「だが噂とは大分違うよなぁ」

 

月読「うん聞いた話だと地獄の十王を脅迫したとか

   他国の神を拳で黙らせたとか色々と危ない噂

   は絶えないしそれに他国の神みたいに私達も

   襲うとか下克上を狙ってるとか」

 

天照「本当にそうよね………」

 

理 「あぁ~下克上は狙ってはないしお前らには手

   は基本出さないよ殺ってもおふくろだけだか

   ら安心しなよ♪」

 

と、軽く千に挑発しながら言うと千は笑いながら、

 

千 「ほう言うのぉそなたがワシの首を取ろうなど

   永遠にないがの♪」

 

理 「言うね………やってみるか?」

 

そうしてお互いにまた立ち上がろうとする。だがその前に伊邪那岐と天照そして亜狛と耶狛と黒が立ち上がり、

 

イギ「母上お止めください!」

 

天照「お婆様も止めになってください!!」

 

亜狛「マスター本当に止めてください!!」

 

耶狛「マスターとマスターのお母さんが戦ったら洒

   落にならないから!?」

 

黒 「マジで止めろ!」

 

と、止められ理久兎と千はまた席に座る。そして酒をまた少し飲むが、

 

理 「………所であいつ何で1人で飲んでんだ?」

 

千や甥っ子に姪っ子と話せて楽しいが一番気になることがあった。それは怠惰のクソ悪魔と名乗った男の事だ。1人さみしくボッチ酒している。

 

理 「なぁおふくろあの怠惰って奴は誰なんだ明ら

   かに神じゃねぇよな?」

 

イギ「それは私も気になっていたんです母上あの方

   は一体?」

 

千 「ん?あぁ怠惰の事かあやつはワシの古くから

   の友人じゃよ♪」

 

どうやらおふくろの友人らしい。だが何故一人でしかも凄く仏頂面というか嫌々といった感じなんだと思う。

 

耶狛「でも皆ワイワイして飲んでるのに1人で寂し

   くないのかな?」

 

千 「あぁ~あやつ人見知りでの友人以外とはあま

   り話そうとせんのじゃよ」

 

亜狛「そうなんですか………」

 

千 「所で魔竜の小僧よそなた感じたんじゃろ怠惰

   の強さに?」

 

と、千は黒にそんな事をいってくる。黒は真剣な表情で、

 

黒 「あぁあんたの殺気と主の殺気その2つがぶつ

   かり合う中で俺らはうつ伏せになる事しか出

   来なかった‥‥だがあいつは違ったあり得ない

   事に平然と歩いていたからな」

 

それを聞いた千は顔をにやつかせた。そして楽しそうに、

 

千 「そうじゃなぁ‥‥理久兎よあやつはそなたより

   もいやワシより強いぞ♪」

 

理 「ほう………」

 

自分やおふくろよりも強い。そんな奴がこの世にいるとは思ってもみなかった。だから興味を持つが皆は驚きの表情だった。

 

イギ「嘘ですよね!?」

 

亜狛「えっ!?」

 

耶狛「………ねぇマスターにそれからマスターのお母

   さんって相当強いのにそれを上回るの!?」

 

黒 「…やはり同格いやそれ以上か」

 

須佐「マジかよ……」

 

天照「お婆様を越えるって」

 

月読「どのくらい強いのか見てみたいかな♪」

 

と、皆様々な言葉を述べる。そして月読の言葉を聞いた千はとある事を思い付いたのか、

 

千 「そうじゃ!理久兎よ少し余興をしてくれんか

   のぉ?」 

 

理 「余興?」

 

千 「うむ♪怠惰よ~少し来てくれんか♪」

 

千は一人酒?をしている怠惰を呼ぶと怠惰のクソ悪魔は頭を掻きながらやって来た。

 

怠惰「何…どうしたの……千ちゃん?」

 

千 「怠惰よ頼みなんじゃが少し理久兎と手合わせ

   してくれんかの?」

 

怠惰「………………………へっ!?」

 

怠惰は目を点にして凄く驚いた顔をしながら間抜けな声をあげた。

 

怠惰「いや!嫌!嫌々!待て待て!!明らかに瞬殺

   される未来しかなくない!?」

 

と、台詞的に本当に強いのかよく分からない台詞を吐いた。すると千は、

 

千 「安心せい試合時間は8分の1試合じゃ」

 

怠惰「いや!そんな問題じゃないよ!?開始10秒

   も経たない内に瞬殺だから!?それにフェア

   じゃないからね?」

 

言ってる事がただの雑魚の台詞にしか聞こえてくる。

 

理 「なぁお前達あいつ強いと思うか?」

 

3人に強そうかと聞くと3人は、

 

亜狛「何か見てるとそうでもないですね?」

 

耶狛「うん見かけ倒し?」

 

黒 「見たて違いか?」

 

自分もそうだが3人も怠惰の強さがよく分からない。すると千は、

 

千 「安心せいそんなんだと思ってそなたのこれも

   持って来ているんじゃよ♪」

 

そう言い何処から出したのか小町の持つ鎌と同等レベルの大きな鎌を出した。しかもその鎌には無数の鎖が絡み付いていて小町の鎌とは違い生物を殺すように刃が設計されていた。

 

怠惰「俺の神器やんSilentium(シレンティウム)やん」

 

シレンティウムと呼ばれている大鎌を手に持つと軽く回して構える。

 

怠惰「懐かしいな本来の用途で使うなんて何年ぶり

   だろ?ここ近年は殆ど物干し棒の扱いだった

   からなぁ」

 

何て事を言いながら歩いてくる。そして自分より数メートル近くで止まると、

 

千 「怠惰よそなたが勝ったら高天ヶ原ならではの

   甘味をご馳走してやろう♪それと‥‥間違って

   もそこは分かっておるよの?」

 

怠惰「分かってますよそれとその言葉を忘れないで

   ね千ちゃん♪」

 

大鎌を振り終え大鎌の先端を向けてくる。

 

千 「理久兎よそなたも武器やらを使っても構わん

   ぞいやむしろ使うのじゃぞ」

 

理 「疑問は残るがまぁ良いかそれとよそのシレン

   ティウムだったよな確かラテン語で静寂だよ

   な?」

 

怠惰「あぁ皆に静寂を与えるそれがこの大鎌さ」

 

獰猛な笑みで手を動かしてくる。どうやらかかって来いという意味だろう。ポケットから断罪神書を取りだし宙に浮かせる。

 

理 「あんたの実力は強いのかそれとも弱いか見さ

   せてもらうぞ!」

 

怠惰「良いよ♪だけど期待外れするかもね♪」

 

そうして理久兎と怠惰のクソ悪魔という謎多き男と対決をするのだった。



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第287話 VS怠惰のクソ悪魔

理久兎と怠惰のクソ悪魔がお互いに見合い合う。そして千は手を掲げ、

 

千 「試合開始じゃ!!」

 

そう言い目の前の怠惰のクソ悪魔との試合が開始された。すぐさま改造を施し進化した黒椿【影爪】を取りだし、

 

理 「先手必勝………」

 

怠惰へと目に止まらぬ早さで黒いオーラを纏わせて斬り掛かったが、

 

理 「なっ!」

 

突然だった。目の前にいた怠惰は忽然と消えた。移動したのも見えない本当に神隠しにでもあったのかと思えるぐらい一瞬だった。

 

怠惰「まぁそうくるよね…それとそれに続く言葉

   は油断大敵ってね♪」

 

後ろで声が聞こえ後ろを振り向くとそこに大鎌を肩に背負う怠惰の姿があった。

 

理 「お前どんな手品を使った?」

 

怠惰「う~ん‥‥さぁ?」

 

理 「そうかい!」

 

また黒椿を構え怠惰へと斬りかかるのだがすぐにまた居なくなる。そしてそれが何回も続く。

 

怠惰「残念♪」

 

ザシュッ!

 

怠惰「無念♪」

 

ザシュッ!

 

怠惰「また今度~♪」

 

ザシュッ!

 

理 「こいつ一体何なんだよ………」

 

分からない。この男ひょうひょうとしていてどんな行動に出るのかまったく分からない。ただ分かる事としてはおふくろより強いかもという事だけだ。

 

怠惰「理久兎君こないの?」

 

理 「良いぜこれならどうだ!!!」

 

そう言い雷雲を作り上げると何億ボルトという強力な落雷を怠惰へ目掛けて落とした。

 

ビィカーーー!!!

 

落雷が鳴り響き怠惰へと落ち直撃した。

 

亜狛「マスター手加減なしですね」

 

黒 「流石にあれを食らったらヤバイだろ」

 

耶狛「やっぱり弱かったのかな?」

 

と、3人は言うが千だけは笑っていた。

 

千 「ふっふっふ♪まぁ確かにあの落雷を普通の奴

   がくらえばただでは済なかろう……」

 

黒 「それって終わり……」

 

千 「じゃがあやつにそんな雷が効くならワシはと

   うの昔に何発も落としておるがな♪」

 

と、言われ3人は驚きの光景を目にする。それは理久兎も同じことだ。

 

理 「おいおいお前…化け物だろ……」

 

怠惰「………そんなに痛くないかな?」

 

何億もの電圧を誇る落雷を直に受けた筈なのに体は焦げてなくあり得ないことに感電すらしていなかった。上級妖怪や神にそれを放とうものならただでは済まない筈なのに平然と生きていた。

 

千 「理久兎よそやつに電撃は効かんぬぞ何せ奴の

   体内には電気袋を持っとるようなもんじゃか

   らの♪」

 

理 「それを早く言え!」

 

怠惰「電気袋なんぞ持ってねぇよ!」

 

理 「はっ?」

 

持っているのか持っていないかどっちなんだと思うが恐らく実際には反応からして持ってはいないのだろう。あくまで今の反応からした予測だが。

 

理 「っなら効かねえのならこれはどうだ!」

 

そう言うと辺り一体に雪が降り始めたかたと思うと風が強くなり猛吹雪となって吹き荒れる。観客席の神やらは寒さで身を震わせる。たがそれだけではない。その雪は上空で冷えて固まり鋭い先を持つ雹へと変わり降り注ぐ。

 

神 「あぶねぇ!」

 

神 「あの野郎見境なしか!」

 

と、神達から不満の声が聞こえる。伊邪那岐達は千の元に寄り添い結界で防ぎ亜狛や耶狛は黒の影で身を守る。だが肝心の怠惰はというと、

 

怠惰「ヘックシュン!!うぅ寒い………」

 

理 「ありえねぇだろ………」

 

何と怠惰の周りに稲光が見えるかと思うと向かってくる雹は稲光が発せられている辺りで溶けて水にいやそれを越えて水蒸気になる。

 

怠惰「…………なぁまじで止めてくんない?俺さ冬は

   大の苦手なんだけどてかその次の春も花粉で

   楽しめないんだけど?そのせいで春冬といっ

   た季節を楽しめねぇんだよ鬱なんだよ俺の気

   持ちが怨みが分かるか?医者から蓄膿症だね

   ドンマイと言われた気持ちが分かるか?鼻炎

   で嗅覚が悪くて味音痴なんだよ春に限ってよ

   この3つからデートのお誘いが来るんだよ?

   二股を越えて三股なんだよ俺のこの気持ちや

   どれだけ鬱が分かるかおい?」

 

理 「いや知らねぇよ!?」

  

まず言いたいのは出来た。こいつどんだけ心に闇を抱えているんだよと。いや闇というよりかはそれより深い暗黒というのが良いのかもしれない。すると観客席から声が響く。

 

千 「怠惰よ!!もっと本気を出さんか!!」

 

怠惰「あんまやりたくないんだけど?」

 

千 「やらなければ甘味は無しじゃ!」

 

怠惰「えぇ~仕方ないなぁ」

 

そう言うと怠惰の周りの雰囲気が変わったことに気がついた。そして怠惰は大鎌を構えると、

 

怠惰「マジックプロテクターを解除そして魔力アケ

   ディアを発動」

 

理 「これは‥‥魔力かおふくろの神力と同等ぐらい

   か?」

 

と、自分が言っている一方で観覧席では、

 

黒 「マジックプロテクターだぁ!?」

 

亜狛「黒さん知ってるんですか?」

 

明らかに知っているみたいな黒に聞くと、

 

黒 「知ってるも何もあれを使う奴は基本は居ない

   んだがなぁ………言っちまえば魔法使いやらが

   自身の魔力を制限つまり弱体化して自分が魔

   法使いっていう正体を隠す魔法って感じだ」

 

耶狛「凄いのその魔法?」

 

黒 「あぁ一応はなただ玄人好みの魔法で使う奴は

   まず居ないし言ってしまうとよ高位な力を持

   つ魔法使いがやっとの思いで習得が出来る魔

   法だが覚えても対して役に立たない魔法だか

   ら意味があまりない魔法だ………」

 

と、そんな声が自身の耳に聞こえてくる。やはり目の前の怠惰と呼ばれる男はどうやら強いようだ。だが逆に意味がないという言葉が聞こえ自分よりも強いのかと思ってしまう。

 

怠惰「そんじゃ行くよ………」

 

そう呟くと突然だった。数メートル離れていた筈なのにいきなり自分の目の前に怠惰が現れたのだ。

 

理 「っ!?」

 

これには驚きすぐさま後ろへと後退するのだが、

 

ジャキン!

 

理 「いつの間に……!?」

 

何と今さっき前まで目の前にいた怠惰が消えたかと思うと既に自分の背後にいて大鎌を構えていたのだ。そして大鎌が振られるが、

 

ガキンッ!!

 

怠惰「ヒュ~♪普通だとあのコンボについては行け

   ないんだげど………やっぱり親子揃って常識外

   れも良い所だわ」

 

理 「うっせぇ!」

 

ガキン!

 

強引に黒椿を振って怠惰を退ける。だが相手もすぐに体制を整える筈だった。

 

怠惰「そらよ!」

 

何と相手は体制を整える前に何かを投げ飛ばしてくる。だがそれはいつの間にか自分の目の前にそれも投げ飛ばした物がまるでワープしたのかと思わせるぐらいに一瞬で現れた。

 

理 「なっ!」

 

キンッ!キンッ!キンッ!キンッ!ガキンッ!

 

理 「これは注射器?」

 

何とか黒椿で弾き地に落ちた物を見るとまさかの注射器だった。中身は透明なため何か毒液やらが入っているという感じではなさそうだ。

 

怠惰「へぇ~それを避けるか」

 

理 「お前は昔に何か医療系の事をしてたのか?」

 

怠惰「さぁどうだろうね♪」

 

そう言いながら怠惰は千の方向に顔を向けた。

 

怠惰「ねぇ千ちゃん後残り何分?」

 

千 「ん?………後3分じゃ」

 

怠惰「3分か3分あればカップ麺が出来‥‥っ!?」

 

ガキンッ!!

 

怠惰が言い終える前に斬りかかりつばぜり合いとなる。

 

怠惰「おいおい最後まで言わせてくれよ?」

 

理 「ふざけんのもそろそろ大概にしろよ?」

 

怠惰「酷いなぁ」

 

ガキンッ!

 

つばぜり合いを止め少し後ろへと下がると、

 

怠惰「トリトニス・アプスヴェノム」

 

怠惰は何か魔法なのかそう唱えたその瞬間、怠惰の周りで稲光が発生するかと思うとその雷は蜂の形となり無数に増えていく。そして雷蜂はキザギザの尻尾の針を自分へと向けて襲いかかってくる。

 

理 「今度は蜂かよ!」

 

怠惰「因みにそいつらには毒それも強力な神経毒が

   あってね刺されると動けなくなるばかりか高

   速で不定形に免疫を作り出させられるそうな

   った状態で再度刺されたらアナフィラキシー

   ショックを起こして死ぬかもね♪」

 

理 「マジでふざけるなよ!?」

 

どうやら怠惰もガチになったぽい。いやガチで殺しに来てやがる。

 

理 「仙術 七式 神仏圧殺」

 

向かってくる雷蜂達に手を広げ構える。そして徐々にグーにしていく。すると雷蜂達は急に動かなくなったかと思うと突然、

 

バチュ!バチュ!バチュ!バチュ!バチュ!

 

と、漏電して潰れていく。仙術 七式 神仏圧殺、自分から約10メートル離れた位置を中心に半径8メートル以内に存在する敵を圧殺するという比較的シンプルな技だが恐ろしいのはその範囲内にいる奴、全員に効果があるため簡単に集団を潰せる技だ。そのため範囲内に入った雷蜂は潰れた。

 

怠惰「やるねぇ………」

 

と、怠惰が言うと同時に黒椿を構えてもう一度、怠惰へと斬りかかる。

 

理 「この野郎が!!」

 

怠惰「うおっと♪」

 

怠惰は手に持つ大鎌を使ってまた受け止める。だがすぐさま手を出して、

 

理 「仙術 八式 脱気!」

 

脱気を唱える。怠惰の魔力を消して無力化させようとする作戦に出た。だが何と怠惰も大鎌から左手を離して、

 

怠惰「緊急処置治療AED」

 

左手に稲光を纏わせて理久兎の左腕とぶつかり合う。

 

理 「ぐっ!!」

 

あり得ない程の電圧で流石の理久兎の左腕も少し焦げる。だが、

 

怠惰「っ………!!」

 

怠惰の体からは若干だが魔力が外へと放出されていた。つまりお互いにあいこだ。

 

理 「考えることは一緒か?」

 

怠惰「さぁどうだかね♪」

 

その時、理久兎は気がついた。大鎌から鎖が地面へと放たれ自身の足元に何重にも地面から現れてる鎖に絡め取られていることに。

 

怠惰「知ってるか?金属はよ~電気をよく通す

   んだよ♪」

 

最悪の想像が過る。このまま行けば超高圧電流が自身の体を真っ黒に焦がすと。

 

理 「仙術 二式 虎咆!!」

 

息を大きく吸って怠惰の至近距離で大爆音の咆哮を轟かせた。

 

理 「ガァーーーーーー!!」

 

怠惰「がぁ!耳がぁ!!!」

 

すぐに怠惰は鎖を解いて離れる。相当聞いたのか耳を押さえて悶えていた。  

 

怠惰「がぁ~耳がぁ!!」

 

理 「しめた…これで終わらせてやるよ……」

 

今度は黒椿を地面に刺し拳を構える。そして一気に怠惰へと間合いをつめる。そして技の名を答えた。

 

理 「仙術 十五式 内核破壊!!」

 

そう言い怠惰の胸にめがけて拳を放つが悶えるの止めた怠惰は、

 

怠惰「ちっ嘗めるな!」

 

自身を帯電させ拳から電撃を放出し怠惰も自分へと殴りかかってくる。そしてお互いの拳が当たろうとした瞬間、

 

千 「そこまで!試合終了じゃ!!」

 

スンッ!!

 

お互いに当たる寸前で寸止めして睨む。こうして8分と短いような長いような模擬戦は終了したのだった。



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第288話 怠惰のトリックの種

理久兎そして怠惰のクソ悪魔の拳がお互いに当たるギリギリの寸前で止まる。

 

怠惰「………あぁ~疲れた…」

 

先に拳を解いたのは怠惰だった。それに続いて自分も拳を解くのだが、

 

怠惰「うっぷ………」

 

と、突然怠惰の頬が膨らむ。するとおふくろがビニール袋を持ってきた。

 

千 「ほれ怠惰これに………」

 

怠惰「すっすま……オロロロロロロロロロロロ!」

 

と、ビニールに思いっきり嘔吐し出した。戦っていた身からすると突然どうしたのかと思い心配になってしまう。

 

理 「おっおい大丈夫か?」

 

怠惰「えぇ……?あぁ大丈…オロロロロロ!!」

 

明らかに大丈夫ではなそうだ。

 

千 「すまんなこやつ昔から体力は貧弱でのぉ少し

   動いただけでこれなんじゃよ」

 

理 「いや!?こんだけ貧弱とかありえなさ過ぎる

   だろ!?」

 

そんな事を言っていると黒や亜狛に耶狛がやって来る。

 

亜狛「あの魔法が使えるって凄い魔術士なんですよ

   ね?」

 

黒 「あぁ…その筈なんだが……」(;ーωー)

 

耶狛「ねぇ貴方大丈夫?」

 

耶狛は優しく怠惰の背中を擦る。すると真っ青な顔をしてグロッキーな怠惰の顔が振り向く。

   

怠惰「ありがとう…お前さん優しいん…うっ!オロロ

   ロロロロロロロロロ!」

 

また嘔吐し出した。これには自分は勿論だがおふくろや他の神やらも呆れる。

 

千 「まったくそなたは少し運動をせい大体何時も

   部屋で引きこもっとるからそうなってしまう

   のじゃぞ?」

 

怠惰「うっさいなぁ‥‥心は少年なんだよ~遊びをし

   たい年頃なんだよ~精神的にさぁ~」

 

千 「おんし年齢を考えんか!」

 

怠惰「見た目は高校生、頭脳は小学生、体力年齢高

   齢者、精神的年齢は幼稚園児その名も~怠惰

   のクソ悪魔!……うっぷ…」

 

亜狛「4チャンネルの少年探偵よりも酷い!?」

 

亜狛のツッコミが入る。本当にサッカーボールを蹴り飛ばす少年探偵よりも酷すぎる。

 

黒 「……なぁお前は本当は何だ?魔族…にしちゃ神

   綺と同等の魔力いやそれ以上の魔力を持つ奴

   なんていたなら有名人なんだが?」

 

黒の核心的な発言に怠惰という男は顔をひきつらせる。千に限っては苦笑いというか少し動揺していた。

 

千 「あっあれじゃ!フリーなフリー………いやニー

   トじゃなフリーなニートじゃ!」

 

怠惰「誰がニートだ!自宅警備員だっての!」

 

理 「それをニートって言うんだよ」

 

ツッコミを受けた怠惰は苦笑いをしながら苦しい言い訳を答えた。

 

怠惰「まっまぁあれだよ元クラスのメンバーで同窓

   会しようって事になっても影が薄くて忘れ去

   られて同窓会に招待されないみたいな感じな

   n…何でだ……何でか心が痛い」

 

理 「もういいそれ以上の事を言うな!?」

 

あまりツッコミをしない自分も流石にこんな苦しいボケにはツッコミをしてしまう。

 

耶狛「でもマスターがツッコミを入れるなんて相当

   何だね」

 

亜狛「言われてみると………」

 

イギ「確かに兄上がツッコミにまわるなんて珍しい

   ですね」

 

黒「ボケ担当のマスターがツッコミなぁ」

 

自分でも驚いている。何故だか分からないがこいつのその腑抜けてるというか天然といか心に闇を抱えているというか何だか分からないがツッコミを入れたくなって仕方がないのだ。

 

千 「分かるぞ理久兎のその気持ちはこやつはこの

   うざさのせいで本来はワシがボケなのじゃが

   ツッコミにまわるという事になってしまって

   いるんじゃ」

 

怠惰「ちょっと俺がツッコミを出来ないとでも言う

   の!?」

 

千 「いやそなたはツッコミよりもボケじゃな」

 

理 「悪いが俺もそう思うぞ………」

 

これにはおふくろに同意するしかない。本当に怠惰はボケの方がしっくりくるのだ。

 

怠惰「何か言い方が酷いなぁ………あっ所で甘味はあ

   るんだよな?」

 

千 「あぁそれなら………」

 

月読「お祖母様持ってきましたよ♪」

 

そう言いながら月読が何か持ってくる。その後ろには須佐能が月読の倍もの量の皿を持ってきて天照は大きなおぼんに幾つもの湯飲みを乗せてやって来る。

 

千 「甘味とはこれじゃよ♪」

 

月読「どうぞ♪皆様もよければ♪」

 

月読から薄い黄色でカピカピに乾燥している物を貰う。

 

怠惰「これって………」

 

理 「干し芋だな」

 

どうやら甘味とは干し芋だったらしい。というか甘味と言えるのか不安になってくる。

 

理 「なぁお前これに納得して………」

 

怠惰「モグ…どうしたモグ…食わないのか?」

 

普通に噛んでいた。というかこれに納得しているようだ。周りを見てみると、

 

亜狛「美味しいですね♪」

 

耶狛「本当だね♪」

 

黒 「自然の甘さって奴だな」

 

と、3人は噛み締めながら味を楽しんでいた。

 

イギ「兄上も食べてみてくださいよ♪」

 

理 「……じゃ…いただきます」

 

そうして食べてみた。するとさつまいもの自然の甘さが口に広がる。噛めば噛むほど甘さが滲み出てくる。

 

理 「うめぇなこれ」

 

イギ「今ここ高天ヶ原だと何故かブームになってい

   るんですよね」

 

天照「叔父さん温めの玉露茶もどうぞ♪」

 

と、天照がお茶をくれた。というか叔父さんは流石に少し抵抗がある。

 

理 「別に叔父さんとか言わなくても普通に名前で

   いいんだぞ?」

 

天照「いいえどんなに嫌われていようが私達の叔父

   である事には代わりないので良いんです♪」

 

そう言うと天照は他の皆にもお茶を配りに向かった。

 

理 「いい娘を持ったな伊邪那岐」

 

イギ「貴女の姪でもあるんですよ♪」

 

理 「だな………」

 

そんな光景を見ながら干し芋を噛るのだった。そうして数時間経ち皆はまたお茶から酒へと変えて騒ぎ始める。そんな中、理久兎はその光景を静かに見ている怠惰へと近づいた。

 

理 「隣いいか?」

 

怠惰「構わないよ………」

 

怠惰の隣に座りどんちゃん騒ぎする神達を眺めながら、

 

理 「なぁお前さっきの技のトリックを教えてくれ

   ねぇか?」

 

実はというと怠惰の技のトリックの種が気になっていたのだ。そのため近づいたとも言ってもいい。すると怠惰は少し笑いながら、

 

怠惰「そうだな~これは俺の能力でね『怠惰を背負

   う程度の能力』って感じかな?

 

理 「怠惰を背負う?」

 

言っている意味が分からないため聞いてみると、

 

怠惰「そうまぁ簡単に言えば君らは60秒が1分の

   定理で生きているよね?」

 

理 「あぁそうだな」

 

怠惰「だけど俺からすれば30秒が1分という感じ

   で自分の周りの時間を早くしたり遅くしたり

   することが出来る能力って感じかな?」

 

理 「つまり体感時間って事か?」

 

怠惰「まぁ言っちまえばな♪あの時の注射器の投擲

   も回避もそして移動もそれの応用って感じだ

   な♪」

 

と、簡単に種を教えてくれた。それなら何故、命名的に『体感時間を操る程度の能力』にしなかったのかが疑問だ。

 

理 「なぁあんた能力の名前間違え………」

 

怠惰「良いんだよこれで♪俺が背負ったこの罪を確

   認できる名前なんだし♪」

 

罪という単語を聞くと理久兎はある事を思い出した。それは7人の罪を背負った悪魔達の話。七つの大罪の悪魔の事を。

 

理 「怠惰…いやお前の本当の名前…は…」

 

怠惰「おっとその単語は伏せておいて欲しいかない

   くら分かってもいてもね♪」

 

と、怠惰が言った時だった。

 

千 「怠惰よ!さっさとあれをするぞ!」

 

怠惰「あぁ~はいはいそれじゃあね理久兎君」

 

怠惰は立ち上がり千の元へと向かった。そして残った自分は夜空となりつつある空を眺めながら、

 

理 「………まぁ俺も言えた義理じゃねぇよベルフェ

   ゴール」

 

と、誰かの名前をただ呟くのだった。



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第289話 宴も終盤へ

酒の入った容器が軽快に鳴り響く音そしてそれを肴に笑いあう神の声それらが入り交じる高天ヶ原。宴が始まりもう早2週間ぐらい経過していた。

 

理 「………彼奴等楽しそうだなぁ」

 

亜狛や耶狛は皆と楽しく酒を飲んでいたりしていた。かれら曰く自分のイメージUPのためらしいが楽しんでいるのは事実であろう。

 

黒 「なぁ主よそこの柿ピーをくれるか?」

 

理 「ほら」

 

隣に置いてある柿ピーを黒に渡すと黒は柿ピーを貪り始める。黒は自分と共に酒を飲んでいた。だがいるのは黒だけではない。

 

千 「ほれ怠惰よもっと笑わんか♪」

 

怠惰「はぁ家に帰りてぇな布団へgoしてぇよ~」

 

天照「本当に貴方はダメ男って感じですね………」

 

千に怠惰そして天照もいて5人で飲んでいた。

 

理 「そういえば天照お前から見て伊邪那岐ってど

   う見える?」

 

どんなに嫌われていようが私達の叔父であることには代わりはない。それは正直嬉しかった。なら父親であろう伊邪那岐や祖母の千はどのように写っているのか気になったのだ。

 

天照「そうですね………お父様はとても優しくて何時

   も皆の事を考えてくれますが正直に言ってし

   まうと少しヘタレですね♪」

 

理 「ハハハ彼奴らしいや♪」

 

自分の父親に対してヘタレと言うとはある意味で天晴れだ。言っていることは合っているのだが。

 

千 「のう天照よワシはどうじゃ?」

 

天照「えっ………えぇとお祖母様はとても明るくてま

   るで太陽のように何時も晴れ晴れとしていて

   私の憧れですね♪」

 

千 「うむよう言った♪」

 

理 「いや止めておけっておふくろが憧れの対象に

   するとか無謀だぞ?」

 

千 「おい青二才よ貴様どういう意味じゃ?」

 

空気がまた代わり不穏な空気になる。

 

理 「あれ分からないか永遠の3歳児?」

 

千 「どうやら死にたいようじゃのう………」

 

理 「やってみろよロリBBA」

 

2人は喧嘩する気で立ち上がろうとした。それを見た天照や黒は慌て出す。だが理久兎と千の体に有刺鉄線が巻き付けられた鎖が体を絡めとった。

 

怠惰「お前らやるならせめて十光年先の所でやって

   くれじゃないと皆が死ぬから」

 

千 「理久兎が挑発してくるんじゃ!!」

 

怠惰「言わせておけば良いだろうそう言うのが子供

   とか言われるんだから大人の対応をしなよそ

   して理久兎君もいちいち挑発をするな止める

   のダルいんだからさぁ」

 

そう言われ仕方なく自分は座る。そして千も座ると有刺鉄線付きの鎖は無くなる。

 

黒 「そういえばよお前の父親とか婆さんは分かっ

   たんだが母親はいるのか?」

 

天照「えっ………えぇと一応は私や月読そして須佐能

   乎はお父様の体の一部から生まれているんで

   すよ」

 

黒 「神様の常識はずれは本当にありえんな」

 

理 「えっ?そうだったのか?俺はてっきり伊邪那

   美から生まれたかと思ったが?」

 

自分と千を除いた元々の神達は伊邪那岐、伊邪那美から生まれている。だがどうやら一部例外もあるみたいだ。

 

天照「えぇお母様には一度もお会いしたことが無い

   んですが叔父様は何かお母様の事を知ってい

   ますか?」

 

理 「えっ?………そうだなぁ聡明っていえば聡明だ

   けど何かしら伊邪那岐と喧嘩をすれば伊邪那

   岐が謝るまで絶対に許さないし謝らなければ

   髪の毛をむしりとったりもしていたって感じ

   かな?」

 

天照「………お父様が会いたがらない理由も少し分か

   る気がします」

 

黒 「主はその伊邪那美とやらに自棄に詳しいな」

 

理 「そりゃそうだだって末っ子の妹だからな」

 

黒 「いいい妹!?」

 

その反応からするとどうやら知らなかったようだ。

 

理 「あれ?言ってなかったか?伊邪那岐そして伊

   邪那美は実の双子の兄妹なんだよまぁ言っち

   まうと他の神達の多くは2人の濃い血を受け

   継いでいると言っても過言じゃないんだよ」

 

千 「うむワシは自慢の娘と息子達じゃ♪」

 

理 「因みに俺は?」

 

千 「伊邪那岐と伊邪那美の愚兄じゃな♪」

 

それを聞くと自分と千は睨み合う。だが今度は、

 

ヒャン!!ザシュ

 

と、風をきる音が聞こえたかと思うと自分達の足元の地面に中身のない空の注射器が刺さる。

 

怠惰「喧嘩するなって言ってるよな?」

 

怠惰にまた怒られ仕方なく2人はまた酒を飲む。

 

黒 「あの2人を止めれるって彼奴も化け物だな」

 

天照「私もあんなお祖母様を見るのは初めてです」

 

そんな事を言っていると

 

バァン!!バァン!!

 

上空で花火が上がる。

 

千 「宴のクライマックスじゃ♪」

 

理 「へぇ~おふくろにしては気前が良いじゃない

   か」

 

怠惰「一応は彼女もそれなにりには準備しているん

   だよ♪」

 

黒 「たまには良いかもな……」

 

天照「そうですね♪」

 

そんな光景を見ていると、

 

天照「そういえば八咫烏は何処に行ってしまったの

   かしら?」

 

理 「ん?それお前のペットだよな?」

 

天照「ペットじゃなくて私の神使ですよ!?叔父様

   の神使達と同じように」

 

黒 「まぁそれは良いとして行方不明なのか?」

 

天照「えぇ‥‥何処に行ってしまったのかしら?」

 

聞いているとその神使は自由奔放みたいだ。だが天照の神使ならそこいらのたれ死んでいる訳でもなさそうだが。

 

理 「まぁ見つかるといいな………」

 

天照「そうですね………」

 

理 「あっそうだおふくろ俺らは明日帰るからよろ

   しくな」

 

一応は明日帰る旨を伝える。すると千は、

 

千 「うむ♪それとそなたの恋仲の者をいつか連れ

   て来い挨拶をしたいからの」

 

理 「まぁ覚えてたらな………」

 

そんな事を話ながら理久兎達は宴の最後のフィナーレを楽しむのだった。



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第289.5話 過去のおさらい

はじめましての方はどうも。そうでない方はこんにちは。怠惰のクソ悪魔です。そして本当に申し訳ございません。色々と事故が起きてしまい300話分が消えてなくなってしまいました。そして300話分を書き直すにも無理難題なためこれまで起きた事をこの1話に出来る限りでまとめました。本当に申し訳ございません。えっとそれでは本編というかお復習の話へどうぞ。


夜の宴会のフィナーレが起こる高天ヶ原。そこに皆は酒を飲みどんちゃん騒ぎだ。世界の創造神であり母親の龍神の千や弟のイザナギそして甥や姪の天照や月読、諏佐能王。他にも自身の従者である狼兄妹の亜狛と耶狛そしてかつて魔界と呼ばれる場所で大暴れをしていた黒。他にも数多くの神たちが騒ぐそんな中だが自分、深常理久兎はある人物と酒を飲んでいた。

 

怠惰「はぁやっちまったなぁ‥‥やっちゃったよ‥‥」

 

理 「なぁ怠惰……何をそんなにしょげてるんだ?」

 

怠惰「……はぁ…大切な大切な伝記(作品)を紛失してね」

 

理 「そう…なのか……?」

 

怠惰「うん…皆が楽しみにして見てくれる伝記(作品)

   ったんだけどね………ちょっとした事で失っ

   てね……皆に合わせる顔がなくてさ…グスッ」

 

それを聞いて考える。今から数時間前に怠惰もとい怠惰のクソ悪魔とは拳と拳を交わした仲でありもう知り合いである。そして何よりも困っていてもう泣きそうな者を放ってはおけない。

 

理 「ならよ俺が経験してきた事で良いなら話して

   やるよ♪」

 

怠惰「……そう…だね………もしかしたら怠惰さんの

   この今の気持ちも晴れるかもしれないかな

   なら少し聞かせてくれないか?」

 

理 「良いぜなら話してやるよ♪」

 

そうして自分は過去に起きた事。そして経験をしてきた事を話し出した。

 

理 「そうだなぁ何処から話すか………最初…俺は

   気づいたら真っ暗で何にもない世界にただ

   ポツンていたんだよそしたら目の前にいた

   いたのがおふくろだったな」

 

どんちゃん騒ぎをしている母親の千を見ながらそう呟く。

 

理 「それでよ最初はお互いに気に入らなくて拳

   と拳を交えてそれはもう接戦したんだよ♪」

 

怠惰「そうだったんだ」

 

理 「あぁその後に御互いに理解しあえて俺が

   越えたい目標だ」

 

自分より高みにいる母親を越えたい。それが一番の目標だ。

 

怠惰「へぇ~それで?」

 

理 「あぁその後におふくろがイザナギそしてイザ

   ナミを創造して皆で星を造ったんだよそれで

   おふくろは太陽を俺は無数の星々を創造した

   だがイザナギとイザナミはこの地球を造った

   何よりもこの生命溢れる星をだ凄いだろ?」

 

軽く弟と妹を自慢する。本当に自慢出来る弟と妹なのだ。

 

怠惰「うんとっても………それで生命を繋げるために

   自分の能力『理を司り扱う程度の能力』で命

   の生と死を繋げ秩序を造った……だよね?」

 

理 「あぁそこはおふくろから聞いたんだな♪」

 

怠惰「まぁねそれでその後は地球の大地に降りた

   って自立したんだろ?」

 

理 「あぁそうだな♪だけどなおふくろにつま

   らない死に方をするなって言われたけど

   まさか餓死で死んじまうとはなぁ」

 

あの時の悔しさを思い出す。その時は手加減が出来なかったため木の実は爆発し動物は逃げてしまうしそのために餓死をしてしまった。だがそのお陰で手加減することを覚えたのもまた事実だ。

 

怠惰「でも死んでも蘇れるって凄いよね」

 

理 「あぁ…何でもおふくろと同等レベルの力を

   持ってるためなのかその反動で神の中だと

   肉体はそうだな…地上の妖怪達のレベルだ

   だが理を多く重ねることで自身を常に強化

   しているって所だなそれと死んだら最長で

   2000年ぐらいは眠らないといけないか

   ら不便なんだよなぁ」

 

しっかりと2000年以上生きれば約1年で蘇れる。だが500年生きて死ねば本来生きる分の1500年分は眠らなければいけないためこれはこれで苦労するのだ。

 

怠惰「強化ね…例えば能力に影響されないとか?」

 

理 「あぁそれも勿論あるさ♪」

 

そのお陰で厄介な能力と戦えるので便利である。それに恋人のさとりの能力にも引っ掛からないため心を読まれることもない。こいしの無意識も効かないためとても便利である。

 

怠惰「ふぅ~んねぇ理久兎君の友人ってどんなの

   がいるの?」

 

怠惰「友人なぁいっぱいいるぜ♪」

 

考え最初の友人…八意永琳に出会えた事を思い出す。

 

理 「まずは永琳だな月読が統治していたさ今だと

   古代都市にいてな永琳が薬草集めしていた

   際に妖怪に追いかけられているのを救った

   らスカウトされたんだよ♪それでしばらくは

   永琳の家で同居していたな♪」

 

怠惰「女の子の家に同居か良いなぁ」

 

理 「ハハハ♪それで楽しく過ごしていたんだけど

   皆が月に行くって言った際に無数の妖怪達と

   戦うことになってなそしたら俺だけ乗り遅れ

   て皆とはさようならだったな…だがそのお陰

   でこの『災厄を操る程度の能力』を覚醒する

   事が出来たけどな♪」

 

怠惰「でも別れがあるから出会いもあったって所

   かな?」

 

面白い事を言う。まったくその通りだ。

 

理 「あぁその後に魔界の神の神綺に会ってな

   それで魔界を一緒に創造した際にこれを

   貰ったんだよ♪」

 

断罪神書とよばれる魔道書を見せる。それを見た怠惰は、

 

怠惰「罪人を収監するための魔道本だよね?」

 

理 「あぁ実際はなだがまぁ有能な四○元ポ○ット

   みたいなもんだがな♪」

 

怠惰「そうなんだ……傲慢がこれを聞いたらどんな

   反応するのかな」

 

理 「ん?どうした?」

 

怠惰「いや何でもない続けてよ♪」

 

理 「で、その時に俺の愛刀を2本作ったんだよ

   それがまず黒椿、次に今は空紅だよ♪」

 

怠惰「成る程ねぇ…他には?」

 

そう言われ次に神奈子や諏訪子そして祝音の事を思い出した。

 

理 「そうだなぁまた暫く経過してまた新しい神

   と出会ったりしたんだよそれが今あそこで

   飲んだくれてる神達だったりそれからここ

   にはいないけど神奈子と諏訪子っていう神

   様なんだけどさその神達がまたお茶目でさ

   それからそこの風祝の祝音って子にも会っ

   てその子がとても優しくて初めて会う自分

   にとても親しくしてくれたんだよ♪」

 

怠惰「ふぅ~ん朴念神め」

 

理 「えっ!?」

 

怠惰「いや何でもない確かその頃って信仰戦争

   だったよな?」

 

理 「あぁ弱小国に強大国に挑むのはどうかと

   思ってなそれでわざわざ交渉しにも行っ

   て一騎討ちの1本勝負にするように交渉

   しに行ったんだよ」

 

怠惰「それで諏訪大戦つまり神奈子と諏訪子と

   で一騎討ちの戦いが起きたんだね」

 

理 「そういうことだな♪それからイザナギの所

   から天沼矛を貰ったりもしたな♪」

 

怠惰「ふむふむ…なぁ次に何かあるのか?」

 

次の事を聞かれ考える。そして豊聡耳神子に物部布都そして蘇我屠自古とついでに霍青娥の事を思い付く。

 

理 「なぁお前さ聖徳太子って知ってるよな?」

 

怠惰「うん有名だよね♪………まさか?」

 

理 「あぁ会ったよそれも女だったよ♪」

 

怠惰「マジで!?」

 

相当驚いていた。やはり歴史上だと男としてえがかれているためか真実を知った怠惰の顔は驚きの顔だった。

 

理 「あぁそれでよその聖徳太子とその従者の布都

   と屠自古って子達とも仲良くなったけどよぉ

   3人は新たな世界のために眠っちまってさぁ

   それでまぁ邪仙っていうのか?が必ず復活を

   果たさせるって言って別れたなぁ」

 

怠惰「本当にこの世界絶対に寿命はあるけど最早

   ないに等しいよね」

 

理 「かもな」

 

それは時々そう思う。寿命を超越した奴なんてこの世に幾千もいるためそう思っても仕方ない。

 

怠惰「ねぇ他には?」

 

理 「あっあぁ………そんでその後から約何千年

   ぐらいかなその時にボロボロの女の子を

   拾ったんだよ」

 

怠惰「おっ?その後は何か?にゃんにゃんした

   の?」

 

理 「何だそのにゃんにゃんって?」

 

にゃんにゃんとはどういう意味なのかと聞くと怠惰は何故だか恥ずかしそうに、

 

怠惰「あぁ~うん忘れて聞いた俺がバカだったそれ

   でその子が?」

 

理 「あぁその子が俺の愛弟子の八雲紫って子でな

   もう御師匠様って言ってもう可愛くてな♪」

 

怠惰「はいはい親バカは乙っす…でもそれが新たな

   戦いの始まりだったんだよね?」

 

理 「あぁ紫が望んだ世界…人間も妖怪も皆が平等

   に暮らせる世界の実現させるために戦う事に

   なった最初に天狗達を説得させ天魔の風雅や

   文やはたてに白狼の狼牙と友人になり次に鬼

   の頭領の美寿々や萃香、勇儀を倒し次に河童

   達のまとめ役の河城ゲンガイを説得して河童

   を仲間にしてとそうして第一歩である百鬼夜

   行を創設して俺の妖怪ネームはぬらりひょん

   って名前で呼ばれるようになったんだよ♪」

 

怠惰「お前さんスケールがでかいなぁ」

 

そんな事はない。普通だ多分きっと………

 

理 「そんで丁度そのぐらいか亜狛と耶狛に出会

   ったのは……」

 

怠惰「あの子達?」

 

理 「あぁそうだ♪」

 

怠惰が指差す方向では、

 

亜狛「耶狛…飲み過ぎるなよ?」

 

耶狛「もうお兄ちゃんったら分かってるよ~」

 

銀毛の髪に尻尾そして紅玉の目をしている亜狛と金毛の髪と尻尾を持つ耶狛。因みに2人は元は狼だ。

 

理 「最初は亜狛が俺に襲いかかってきたなそれで

   よくよく見てみたら病気で瀕死になっている

   耶狛を守ろうとしているのに心を打たれてな

   もう神使に即採用しちゃったよ♪」

 

怠惰「早いなぁ因みにあの子達の能力は?」

 

理 「亜狛は『空間を越える程度の能力』言うと制限

   のあるテレポートだなそんで耶狛は『大小を変

   える程度の能力』まぁ物を大きくしたり小さく

   したりする事が出来る能力だな」

 

怠惰「シンプルだけど凄いなぁ」

 

理 「だが亜狛のテレポートは1人しかワープが出

   来ないからまとめてやるには耶狛の能力で裂

   け目の力を大きくしないと一括でワープする

   事が出来ないのが辛いよなぁ」

 

怠惰「それでも充分に凄いよ」

 

確かに凄いがそれなら紫達の方がもっと凄い。だが亜狛と耶狛はちょっとした力があるから紫よりかは強いかもしれない。だがそのちょっとした力でまた思い出す。

 

理 「後は平安の都に潜伏もしたな♪」

 

怠惰「平安京に?」

 

理 「あぁ♪その時にちょっとした事件が起きてな

   それでその時に知り合ったのが安倍晴明って

   言う少女でなすぐに友人になれたよ♪」

 

怠惰「安倍晴明!?俺結構陰陽師のファンなんだよ

   ねぇ♪」

 

どうやら陰陽師もっというと晴明のファンらしい。

 

理 「まぁでも当時は最弱だったけどな♪そこから

   強くなったからさ♪」

 

怠惰「へぇ~………意外だなぁ」

 

理 「それで他にも藤原妹紅っていう貴族の娘と

   遊んだりもしたし何よりも驚いたのは輝夜

   姫に会えたっていう事だよ♪」

 

怠惰「あの竹取物語の!?」

 

理 「あぁ♪しかも難題に挑んだぜ♪」

 

怠惰「すげぇ内容は?」

 

理 「花妖怪が守る太陽の花の種を取ってこいって

   言う内容でさその時に花妖怪の風見幽香とい

   う女性と戦った後に空亡っていう闇の妖怪で

   知られていたルーミアって子と激戦も繰り広

   げてそれでルーミアが家に居候したり本当に

   色々な事があったんだよ♪」

 

今思うと懐かしい。唯一、ルーミアが自分の顔に傷を残した妖怪だったため今でも鮮明に覚えている。

 

理 「それで輝夜姫がまさかのさっき話した永琳

   の教え子でさしかも永琳共々地球に残りた

   いっていうから逃亡の手助けもしたんだぜ」

 

怠惰「実際は月に帰らず地上に隠れたって事か?」

 

理 「あぁ♪そういう事だ♪だがな輝夜姫が残し

   た蓬莱の薬で藤原妹紅が不老不死になって

   更に従者の亜狛と耶狛も不老不死になった」

 

怠惰「どうりであんな金銀に変わるわけね」

 

理 「まぁそんなんだったんだがついに俺が妖怪

   の総大将ってのがバレて都から撤退する時

   に晴明と最後の一騎討ちをして悲しい別れ

   をしたんだよ…唯一の人間の友人だったか

   らさぁ」

 

怠惰「友人か……良いよねそう言えるのは♪」

 

少し苦く怠惰は笑う。だが今の友人という言葉で幽々子の事を思い出す。

 

理 「あぁ♪それで今度は愛弟子の紫に友人の

   幽々子っていう友人が出来た時はそれは

   もう本当に泣いて喜んだよ♪」

 

怠惰「へぇ♪」

 

理 「だけど西行妖っていう桜の妖怪がその時に

   いてね俺は命を懸けて封印したんだけどさ

   幽々子ちゃん死んじゃってさ」

 

怠惰「悲しい別れか………」

 

理 「あぁその時まではなその後、記憶を失って

   なおかつ亡霊になって蘇ったけどな」

 

怠惰「何それ!?」

 

怠惰のツッコミが入る。ボケ担当のような怠惰からツッコミが入り本来ボケ担当の自分がボケがしやすくなる。だが死んでコロッと蘇ればツッコミもいれるだろう。

 

理 「でだこっからもっと酷くてさぁもう寿命が

   残り僅かって所で紫達がやらかしやがって

   よりにもよって月に移住していった連中…

   月読達に戦争しかけて第一次月面戦争へと

   なってあの時は地獄だったよただでさえ体

   がふらつくのに紫達を撤退させなきゃいけ

   なかったからさ」

 

怠惰「うわぁ散々だな」

 

理 「まぁでも昔の友人達に出会えたし依姫や豊姫

   も成長してるのが見れたから良かったけどさ

   問題はこの後でな………地球に帰って紫達を説

   教してたら体が動かなくなって吐血したりし

   て散々でな……」

 

怠惰「で、その後は死んだと?」

 

理 「あぁしかも看取ってくれただけでなくてさ

   亜狛と耶狛いわく最高の葬式を上げたらし

   くてさ今さら生きてました~テヘッ♪なん

   て言えないし皆の前に出れないしでさぁ」

 

怠惰「それは俺も出れねぇよそれだったら死んで

   る事にして()()()()()歩むわ」

 

今、怠惰が言った第二の人生。それを聞くと理久兎は亜狛と耶狛とどんちゃん騒ぎしている最後の従者の黒を見る。

 

理 「で、まぁ蘇った後なんだがその後に暇潰し

   で魔界に行ったら神綺の娘?のアリスって

   子がな影の暴虐っていう化け物の封印を解

   いちまって俺と亜狛と耶狛で影の暴虐と戦

   ってその結果、そいつの強さが面白いから

   従者にしたんだよ♪」

 

怠惰「それがあのつり目で眼鏡かけてる執事の男

   だよね?」

 

理 「あぁ♪」

 

一方黒はというと………

 

千 「ほれ魔竜の小僧よもっと飲まぬか♪」

 

黒 「もう勘弁しくれ………」

 

と、理久兎の母親、千に酒をすすめられていたのだった。

 

怠惰「千ちゃんにお酒を勧められて可哀想だなぁ」

 

理 「まったくBBAは………」

 

怠惰「まぁそんな言うなってそれで続きは?」

 

理 「あぁそれで黒なんだけどよ封印されている

   間で彼奴、夢で誰かに会ったらしいんだが

   顔と名前を夢忘れしたらしくてなぁ唯一覚

   えてのはその女性からつけてもらった名前

   黒それぐらいか覚えてなかったな」

 

怠惰「へぇ………インキュバス辺りがいればもしか

   したら…いや無理か精根尽かされて死ぬな」

 

理 「まぁでも昔に比べれば明るくはなったよ

   彼奴は♪」

 

怠惰「へぇ~………そういえば理久兎君は今は確か

   幻想郷の地獄の近くに住んでるんだよね?」

 

と、今度は自分達が住んでいる所を聞いてくる。そして怠惰の言葉に肯定する。

 

理 「あぁそうだよ♪あそこなら怨霊だとかが蔓

   延ってるから紫達も来ないだろうしなおか

   つ隠れるのにはうってつけだからな♪」

 

怠惰「でも住んでるってことは閻魔には相談したん

   だよね?」

 

理 「あぁ♪しかも幻想郷管轄の閻魔がこれまた

   数奇な運命でよ昔にその閻魔が地蔵だった

   頃に俺が閻魔になれるように推薦状を書いて

   そしたらその子、立派に閻魔になったんだ

   よ♪それでサボり気味な死神の部下がいた

   りで賑やかだししかもその閻魔の子が住む

   許可をくれてねそこが現在俺達が住んでい

   る旧都って訳さ♪」

 

怠惰「それは本当に数奇だね………でも旧都に引き

   こもって暇じゃないの?」

 

理 「ん?いいや♪今じゃ旧都には色んな妖怪が

   住んでいてな♪美寿々だとかの鬼や封印さ

   れた妖怪もそうそれにその…何だ……恋仲?

   もいるしそんな暇じゃないし充実してるよ」

 

こう改めていうと結構恥ずかしい。だが怠惰は細目で何故だか殺気を込めて、

 

怠惰「リア充が死ね!」(#ーДー)

 

理 「そこまで言うか!?」

 

分かった事は怠惰の前で恋の話はしない方が良いと言うのは分かった。

 

怠惰「まぁ良いやでも地上に遊びには行くんで

   しょ?」

 

理 「あぁ♪だけど正体がバレるから隠者として

   動いてるよ♪しかも何とよ晴明の子孫が今

   幻想郷に住んでてよ名前は葛ノ葉蓮って言

   ってよ結構見てて面白いんだこれが♪」

 

怠惰「そうなんだ~でも何かしらの擦れで争った

   りしてるの?」

 

理 「そうなんだよ結構みんなと争っててよ狂気

   に飲まれた吸血鬼と争ったり、西行妖が復

   活したりはたまたその蓮と戦ったり時には

   不良天人と戦ったり特に酷かったのは鷺麿

   の時だったなぁ」

 

鷺麿の事を思い出す。あの事件はかつて鷺麿の父親が悪政を働こうとしていたため貴族の地位から引き下げたのが始まりだがまさかここまでどろどろと引きずって皆が迷惑するとは思わなかった。

 

怠惰「その鷺麿って?」

 

理 「あぁその鷺麿ってのは俺の友達や弟子を殺

   そうとした奴だよ………そいつ俺が死んでる

   と思っていてなその八つ当たりで皆が巻き

   込まれちまったんだよ」

 

怠惰「あぁそういう奴いるいる俺らの昔の上司な

   んかがそうだったよ」

 

理 「まぁでも皆救い出せたしそれに隠者として

   ではなくて理久兎として接せれたから良か

   ったよ♪」

 

昔みたいに紫の頭を撫でることが出来たため救い出せて良かったという安心感と久々に紫に触れたという嬉しさが今も忘れられない。

 

怠惰「成る程ねぇ………あんまり聞きたくはない

   けどその…何だ?恋仲だったけとは上手く

   いってるの?」

 

理 「あぁ上手くいってるよ♪それに昔からアプ

   ローチしていたのに気づけなかったのは今

   思うと少し恥ずかしいけどでもさとりがな

   勇気を出して告白してくれたのは嬉しかっ

   たかな♪」

 

怠惰「羨ましいなぁ」(ーё一)

 

理 「ハハハっ♪…………なぁ怠惰…いやベルフェ

   ゴールって呼んだ方が」

 

怠惰「怠惰でいいよそれでどうしたの?」

 

理 「お前さんの事を聞かせてくれよ何でも良い

   からよ♪」

 

怠惰のクソ悪魔は顎に手を当てて考える。そして、

 

怠惰「昔々ある所に1人のお姫様がいましたその

   お姫様は皆から愛され愛情を注がれて成長

   していきましたしかしお姫様がいた世界は

   壁に囲まれた世界でしたお姫様は壁を越え

   外へとこっそり出てみましたするとその目

   に写った光景は貧困で皆が飢えて苦しんで

   いる世界でしたそんな時にお姫様はとある

   大きな罪を背負う罪人と出会いました………」

 

理 「なぁその話は何だよ?」

 

怠惰「良いから聞いてなって……お姫様はその罪人

   に問いました何故皆こんなに苦しんでいる

   のかとしかし罪人は何を言わずに帰ろうと

   しましたしかしおてんばなお姫様はその罪

   人にしつこく付きまといましたそして罪人

   は答えましたあそこにいる奴等のせいで皆

   は食料に苦しみ貧困となっているとしかし

   その罪人が示した場所はお姫様が住むお城

   だったのですお姫様は何も言えず黙ること

   しか出来ず何も言わずお城へと帰りました

   ですがその2日後にお城が襲撃されました

   何でも7人の罪人達が奇襲を仕掛けてきた

   そうなのです自分の家臣達は皆死んでいき

   ますそしてそのお姫様の前に罪人が立ちは

   だかりましたそれは2日前に出会った罪人

   だったのです」

 

理 「なぁその罪人達ってまさか」

 

怠惰「ここで理久兎君に質問です何故家臣達は

   どんどん死んでいったのでしょうか?」

 

突然問題を出された。

 

理 「えっ?……悪政を働いていたのはお姫様じゃ

   なくて家臣だったから?」

 

怠惰「その通りお姫様は何も知らなかったしかし

   家臣達は正義という名を使った汚職をして

   いたそのため7人の罪人達によって倒され

   た…ではお姫様はどうなったのか分かる?」

 

理 「どうなったんだよ?」

 

怠惰「それは自由な世界に連れ出されその罪人と

   楽しく過ごしたってな♪」

 

理 「なんだそれ?」

 

と、言った時だった。

 

千 「怠惰よ共に飲もうぞこうなればやけ酒じゃ♪」

 

千が怠惰の肩に寄っ掛かってくる。しかも相当な量を飲んだのか顔は赤くなっていた。

 

怠惰「はぁしょうがないか理久兎君ごめんね♪」

 

そう言うと怠惰は千をおぶると自分から離れていった。

 

理 「まさかおふくろの事か?いやそんな訳が

   ないか」

 

と、理久兎は呟くのだった。そして一方で、

 

千 「怠惰よ昔話はあまり止してはくれんか?」

 

怠惰「悪かったねお姫様♪」

 

千 「ふん…それとワシはおんしを罪人とは思っ

   ておらんワシからしたら王子様じゃよ♪」

 

怠惰「止めてくれそれは柄じゃないし気持ち

   悪いからそれと伝えたいことがあるん

   だけど」

 

千 「う~ん?何じゃ?」

 

怠惰「それは後書きで話すよ」

 

と、2人は呟くがどんちゃん騒ぎの中では聞こえる筈もなかったのだった。




千 「怠惰よそれは事実なのじゃなよな?」

怠惰「はい事実ですリアルな話で従兄弟に勝手に
   操作され作品は消えてなくなりました」

千 「そんな………おんしの苦労も水の泡か」

怠惰「うん……だからこうしてまた新しく始めて
   います」

千 「してこれからどうするのじゃ?」

怠惰「とりあえずは残ってた分を投稿してまた
   続けてくしかないかな……」

千 「ふむ………そうじゃな…はぁ…すまぬな
   読者様方……」

怠惰「本当に申し訳ございませんでした」

千 「えぇ~とそれでは今回はここまでじゃ」

怠惰「次回も………って見てこんな消えた作品を見
   てくれるかは分からないけど見てくださる
   のなら幸いです」

千 「それでは読者様!」

怠惰「さようなら………」


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第290話 帰還

こんばんわ読者様、全てを失いまた新しく投稿を始めた怠惰のクソ悪魔です。本当に申し訳ございませんでした。また1話から始まりますがご了承を下さい。一応この話は消える前の話の続きとなります。もし初から見たいという読者様方本当に申し訳ございません。過去の話を急ピッチで書いているのでそれをお読みください。それでは本編へどうぞ。


宴のフィナーレから翌日。

 

理 「ようやく帰れるなぁ」

 

亜狛「何やかんやでもう2週間ぐらい経過を

   していますしね」

 

黒 「時間が過ぎるのはあっという間って感じ

   だよな」

 

耶狛「ねぇマスターもう帰るの?」

 

各々が呟いていると耶狛がもう帰るのかと聞いてくる。

 

理 「いやおふくろが早死にしてくれるように願い

   を込めて別れの挨拶をして帰ろうかと思

   ってるよ」

 

亜狛「さらりと酷いですね………」

 

さらりと酷い…いやそんな事はない普通の親子だ。

 

耶狛「それじゃマスターのお母さんに挨拶をして

   から帰ろう♪」

 

黒 「だな……」

 

亜狛「なら向かいましょう」

 

理 「だな………」

 

そうして4人は千のもとへ向かうのだった。千のいる場所もとい神殿はとても大きく地霊殿をも凌駕する大きさだ。4人はロビーへと来ると、

 

天照「あっ叔父様こんにちは♪お祖母様ですよ

   ね?」

 

理 「あぁ………呼んできてくれるか?」

 

天照「はい待っていてくださいね♪」

 

そう言い天照は神殿の中へと向かっていった。そして内装や神殿の大きさを見ていると色々な物が飾ってある。武者の鎧だったり装飾が施された鏡などそれは色々だ。

 

黒 「鎧武者か………」

 

理 「何か良い案でも浮かんだか?」

 

黒 「まぁな………」

 

と、黒は鎧武者を眺め亜狛と耶狛はというと、

 

耶狛「お兄ちゃんこれ何だろう?」

 

亜狛「それはティアラって奴だね西洋の物語の

   お姫様だとかが頭に着けるアクセサリー

   だよ?」

 

耶狛「へぇ~」

 

そう言うと耶狛はそのティアラを持ち上げた。

 

亜狛「こっこら!すぐに戻せよ耶狛!」

 

耶狛「あっ何か裏に書いてあるえ~と私の親

   愛なるオルビスへってかって書いてる」

 

裏に書かれている名前であろう文字を読んだのか耶狛はそう言う。

 

黒 「オルビスそれの持ち主の名前か?」

 

理 「確かラテン語だと世界だとかそういった

   意味があったな」

 

耶狛「へぇ………」

 

耶狛はそっとそのティアラを元の位置へと戻す。だがそんな雑談をしていても千が来ない。

 

理 「BBAの奴、来ないな………まったく身長

   が低いくせにこんな立派な所に住むとか

   超笑えるんだけど……」

 

と、こう軽く挑発も含めてバカにすればすぐに来るだろうと思っていると、

 

千 「ほう誰が身長が低いと?そして何が滑稽

   じゃと理久兎?」

 

そう言いながら後ろに天照を引き連れて千がやって来る。やはり軽くディスればすぐに来るようだ。

 

理 「あまりにも来るのが遅くってついな♪」

 

千 「やはり貴様は宇宙の塵と藻屑となれ!」

 

この光景を見ているとどちらが大人でどちらが子供なのか時々分からなくなってくる。だが言えるのはこの光景を見て周りの者達は苦笑いが出来ない。むしろ恐怖と焦りしかない。何せこの2人がぶつかり合おうものならハルマゲドンが起こりかねないからだ。

 

天照「まぁまぁお婆様落ち着いてください」

 

千 「………ふんそれで帰るんじゃろ?」

 

理 「まぁな色々と世話になったよ♪そういえ

   ばお前の友人の怠惰はどうした?」

 

千 「あぁあやつならまだ寝ておるぞ?」

 

どうやらまだ寝ているようだ。寝ているようなのだが敢えて言いたい。

 

理 「なぁもう正午回ってるんだが?」

 

もうかれこれ昼の12時は過ぎている。それでも寝ていることに少し驚く。

 

千 「あやつの平均睡眠時間は約12時間じゃ」

 

亜狛「凄い………」

 

耶狛「お兄ちゃん褒めちゃだめだよ」

 

黒 「褒めることじゃないな」

 

確かに褒めることではない。

 

千 「まぁ奴の事は置いておいて理久兎よ昨日

   話した通りそなたの恋仲をいつか連れ来

   い無論その親族共々とな♪」

 

耶狛「さとりちゃんと出会ったらどんな反応

   するのかな?」

 

亜狛「さぁ?」

 

千 「ほう名はさとりと申すのか…覚えておこう」

 

少し変な形になったが何時か皆を連れて挨拶に行くのもも良いかと思った。

 

怠惰「とりあえず俺らは帰るよ」

 

千 「うむ♪おっとそなたらこれは少しの餞別

   じゃ持っていくがよい」

 

千は後ろの天照に視線を向けると天照はコクりと頷き近くに布を被せて置いてある物の布を捲る。するとそこには大量のお菓子やらが現れる。

 

理 「何だこれ?」

 

耶狛「おぉ~お菓子だ!」

 

黒 「また凄い量だな……」

 

千 「高天ヶ原を観光地としてPRしようと皆で

   考えておっての♪そのPRとなる商品まぁ

   土産物じゃな♪」

 

亜狛「急に現代的になった!?」

 

理 「まっまぁ貰ってくわ…」

 

これには少し言葉を失ってしまうが貰えるなら嬉しいものだ。

 

千 「幻想郷の神達にもPRを頼むぞ」

 

理 「誰がやるか……亜狛、耶狛!」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「行くよ♪」

 

2人の力で大きな裂け目が開かれる。すると黒はその裂け目に土産物を入れていく。そして全て入れ終わると、

 

理 「じゃあなおふくろ………」

 

千 「また来るのじゃぞ」

 

そう言い理久兎は裂け目へと入る。それに続き、

 

亜狛「それでは………」

 

耶狛「またね♪」

 

黒 「いずれな……」

 

そうして3人も裂け目へと入り裂け目はとじられたのだった。

 

千 「はぁ色々とあったが楽しかったの♪」

 

天照「私はヒヤヒヤしてましたよ……」

 

と、理久兎達が帰った後、2人はそんな事を呟くのだった。そして理久兎達は住みかである地底へと続く道へと出る。

 

理 「さぁてとこんなに大量に土産を貰った

   から皆にお裾分けしないとな♪」

 

亜狛「そうですね♪」

 

耶狛「皆元気にしてるかなぁ♪」

 

黒 「どうせ元気だろ」

 

と、理久兎達は地底の通路を抜けようとすると、

 

理 「あれ?誰かこれに引っ掛かった奴いるの

   かな?」

 

実は地底へといく通路の1つ、つまり今、自分達がいる通路の壁に少しヒビが入っているのに気がつく。

 

理 「ぷっこれに引っ掛かった奴いたのかよ♪」

 

亜狛「あぁそれ昔にマスターが仕掛けたやつで

   すよね……引っ掛かった奴いたんだ」

 

耶狛「ダッサ♪」

 

黒 「いや止めてやれよ…とりあえず行こう主よ」

 

理 「だな♪」

 

笑ってしまいたくなるが早く皆の顔をみたいがために通路を曲がり旧都へ到着する。だがもう異変に気づいてしまった。

 

理 「旧都が…倒壊してやがる……」

 

そう旧都の一部あたりが倒壊しているという異変に一目見ただけで気づくのだった。

 




怠惰「ではまぁ本編を読んでくださりありがとう
   ございました」

千 「はぁしかし積み上げた物が消えるのは悲し
   いのぉ」

怠惰「はいとても悲しいですね……」

千 「本当にすまぬな読者様方」

怠惰「一応は過去の話つまり消えてしまった話は
   急ピッチでは書いていますがそちらは本当
   に気まぐれとなってしまいますがお許しを
   下さい」

千 「では言うことは終わったから終わるぞ怠惰」

怠惰「では読者様、今回はありがとうございま
   した」

千 「次回も見てくれたのなら幸いじゃ」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第291話 地底の惨状

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして何と嬉しいご報告がありまして何と消えた話が活動報告のコメントでバックアップにあるだろという報告があり見てみた所ありました。なので復旧が出来そうです。皆様、御心配をかけて申し訳ございませんでした。では本編へどうぞ。


帰ってきた地底。だが見た感じ明らかに宴会へと行く前と変わっていた。旧都の建物の多くは倒壊し鬼達がせっせと修繕作業をしていた。

 

亜狛「何かあったんですかね?」

 

理 「恐らくな…まぁでも所詮鬼の喧嘩かなんか

   だろとりあえず土産を置きたいからさっさ

   と行こう」

 

耶狛「そうだね♪」

 

黒 「こいしやらは元気にしているのか」

 

3人はまずパルスィがいるであろう橋へと向かう。橋にはやはり門番としているパルスィがいた。

 

理 「よぉパルスィただいま♪」

 

耶狛「やっほ♪」

 

亜狛「こんにちはパルスィさん」

 

黒 「おっす………」

 

と、理久兎達が手をあげて言うとパルスィは此方を見て目を点にする。

 

水橋「りりり理久兎!?貴方帰って来てた

   の!?」

 

理 「いやそこまでオーバーなリアクションを

   しなくても………まぁいいや耶狛、渡して

   やってくれ」

 

耶狛「はいどうぞ♪」

 

耶狛は高天ヶ原土産の千ちゃん饅頭と書かれた饅頭を渡す。この饅頭見た感じだが千をゆるキャラにしたかのようなキャラが饅頭に焼き印されている饅頭だ。

 

水橋「えっあっありがとう」

 

理 「そんじゃ俺達は土産を渡しに行かなきゃい

   けないからまたな♪」

 

耶狛「バイバイ♪」

 

亜狛「それでは」

 

黒 「じゃあな」

 

理久兎達は橋を渡り旧都へと向かっていく。そして千ちゃん饅頭を手に取ったパルスィは、

 

水橋「バレなきゃいいけど」

 

と、呟くのだった。そして次に理久兎達が向かったのは美寿々や勇儀が基本いつもいる酒場だ。

 

理 「ち~す誰かいるか?」

 

と、理久兎が声を出すと奥から美寿々や勇儀が顔を覗かせた。

 

美 「おっ理久兎!それにお前らも帰ってきて

   たのか!」

 

勇儀「お帰り………それは土産物かい?」

 

理 「あぁ♪」

 

と、言うと更に勇儀の後ろからヤマメとキスメも顔を覗かせる。

 

黒谷「おっ!お帰り理久兎達お帰り♪」

 

キス  ( ^ω^ )

 

理 「ただいま♪亜狛に黒、土産を頼んだよ♪」

 

黒 「あぁ」

 

亜狛「はいはい♪」

 

2人は四つほどの土産を4人に渡す。渡した物は須佐能愛好お摘みセット、月読のお茶、天照の干し芋、そしてイザナギの神酒といった土産だ。

 

美 「ありがとうな♪」

 

勇儀「しかし行ったのが高天ヶ原とは聞いていた

   が本当に高天ヶ原らしい名前の土産だな」

 

黒谷「あっでもこの干し芋、美味しい♪」

 

キス ( ≧∀≦)

 

2人に限ってはもう干し芋を食べていた。

 

理 「まぁとりあえず俺らは地霊殿に帰るって

   言いたいんだが旧都の建物が幾つか倒壊

   してるが何かあったか?」

 

それを聞くと4人は冷や汗を流し始め顔が強ばっていく。

 

黒谷「なっ何もないよ!?」

 

キス  コク!コク!

 

勇儀「あっあぁ~ちょっと美須々様と遊んでたら

   幾つか壊しちまったねぇ」

 

美 「わっわりい………」

 

と、明らかに様子がおかしいのは見てわかる。だが本人達がそう言うならそうなんだろうと思った。

 

理 「ふぅ~んまぁ良いやしっかり修繕はしろ

   よ?」

 

美 「もっ勿論だ」

 

しっかり直すみたいなのでこれ以上は追及することはないだろう。

 

理 「なら良し♪そんじゃ俺らは帰るよ♪」

 

亜狛「それではまた♪」

 

耶狛「お土産を楽しんでね♪」

 

黒 「そんじゃあな」

 

そうして理久兎達は暖簾をくぐり外へとでる。そして残った4人は、

 

美 「ナイスだ勇儀」

 

勇儀「まぁ嘘は言ってませんから」

 

黒谷「早く直さないと………」

 

キス ( ´Д`)

 

4人は呟くがもう店から去った理久兎達には聞こえる筈もなかったのだった。そうして4人はお世話になっている住人にお土産を渡しながらようやく地霊殿へと辿り着いた。

 

理 「久々の我が家だな♪」

 

亜狛「そうですね♪」

 

耶狛「皆は元気かなぁ♪」

 

黒 「こいしは……まぁ大丈夫か」

 

と、各々は呟きながら門を開けた。門を開けると何時も見慣れたエントランスが目に写る。家に帰ってきたんだと実感させる。

 

理 「お~い、さとり~皆~ただいま~」

 

と、声を張り上げて言ったその瞬間だった。

 

ドーン!! 

 

と、扉が勢いよく開きそこから地霊殿のペット達が溢れ出てくる。そしてペット達が真っ先に向かったのは、

 

亜狛「うわっ!?」

 

耶狛「ちょっくす…くすぐったいアハハハ」

 

亜狛と耶狛だ。ペット達は基本、放し飼いだが亜狛と耶狛はペット達を幼少の頃から育てているためペット達は父と母と認識しているためか久々に帰還する亜狛と耶狛を歓迎するためにダッシュで来たのだと思った。すると今度は、

 

こい「お帰り黒お兄ちゃん理久兎お兄ちゃん」

 

黒 「うおっとこっこいし!」

 

黒の背中にこいしが乗っかってくる。どうやら今日は帰省しているようだ。

 

理 「ただいま♪」

 

黒 「あぁ♪」

 

こい「えへへへ♪」

 

笑顔のこいしの頭を黒は撫でる。するとまた扉の奥から御下げが可愛いらしいお燐がひょっこりと顔を出した。

 

お燐「あっ理久兎様に黒さんおかえりなさい♪

   って父さん母さんほらお前達そろそろ止

   めなって」

 

と、お燐はペット達に舐め続けられている亜狛と耶狛を助け起こす。

 

亜狛「はぁはぁありがとうなお燐」

 

お燐「いいって父さん♪それと2人共おかえり」

 

亜狛「あぁただいま♪」

 

耶狛「うん♪」

 

と、微笑ましい光景を見ているとふと階段に気配を感じ階段を見るとさとりが立っていた。

 

理 「さとり…ただいま♪」

 

さと「理久兎さんおかえりなさい♪」

 

理久兎はさとりに近づき頭を撫でる。さとりは嬉しそうに微笑む。だが、

 

理 「なぁあの扉、壊れてるが何かあったか?」

 

そう二階の廊下へと続く扉が見事に破壊されているのだ。

 

さと「あっえと………」

 

お燐「えっと泥棒が侵入してきて撃退したら……」

 

理 「泥棒?………たく不届きな奴だ」

 

まぁ対して盗まれる物なんてないから良いのだが。すると耶狛はあることに気がついた。

 

耶狛「そういえばお空ちゃんは何処にいるか

   分かる?」

 

そう一番、耶狛になついているお空の姿が見えないのだ。

 

お燐「あっえぇとお空は……」

 

と、言っていると中庭へと続く扉が開かれる。するとそこから、

 

お空「あっ皆!おかえりなさい♪」

 

と、お空が笑顔で此方へと向かってきた。向かってきたのだが、

 

理 「なぁお空それどうした?」

 

一目見ただけで分かる。高天ヶ原に行く前と帰ってきた時と明らかに違う。まず目に写るのは右手の完成度が高いネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲そして前よりも発達した黒々とした翼、胸の大きなまるで核を表すかのような宝石、足にはリングがついていたりしていた。

 

お空「ふふっ格好いいでしょ♪」

 

アームストロング砲を構えて笑ってくる。だがその光景を見て驚いているのは何しも自分だけではない。黒や亜狛も驚いていてさとりとお燐の顔は何かをやらかしたかのような険しい表情となっている。そして耶狛はポカーンとしていた。

 

亜狛「いや!格好いいとかいう前に………」

 

黒 「なっ何か邪魔そうだな」

 

亜狛「いやっ!?確かにそうですよそうですけど」

 

お空「取り外し出来るよ♪ほら♪」

 

と、お空はアームストロング砲を取り外した。どうやら着脱可能らしい。

 

亜狛「って出来るかい!いやでと明らかに何処か

   の人○人間みたく大改造施されてもう後戻

   り出来ないですけど!?」

 

お空「うにゅ?」

 

理 「亜狛………誰しも1回は成長という名の改造

   受けるんだよ人○人間しかり火星のゴキを

   倒すためにバ○ズ手術を受けた人類しかり

   タ○ノコの科○忍者しかりなぁ……」

 

亜狛「いやそれももう手遅れを通り越して元の

   体には戻れませんよ!?って耶狛も何か

   言いなよ!」

 

と、耶狛に言うと耶狛は涙を流しながら、

 

耶狛「お…お空ちゃんそんなに立派になって……

   お母さん嬉しいよ」(;´Д⊂)

 

お空「お母さん……」(´;д;`)

 

亜狛「泣いたってえぇ何で泣く!?しかも斜め

   上の観点で泣きやがった!?」

 

お燐「お母さんもそれ褒めちゃダメだって!?」

 

2人のツッコミが自棄に切れがいいなと思う。

 

理 「ツッコミの切れが前より上がったな♪」

 

亜狛「嬉しくないですよ!?」

 

お燐「褒められる事じゃないって理久兎様!?」

 

亜狛とお燐のツッコミがよく分からないのかお空は首をかしげている。だがお空の成長(改造)に歓喜している耶狛は嬉しさのあまり更にお空を褒める。

 

耶狛「それにそのアームストロング砲も格好

   いいよ……♪」

 

お空「ありがとうお母さん♪」

 

褒められて嬉しかったのかお空は耶狛へと強く抱きつき耶狛を強く抱き締めるのだった。

 

さと「何ですか………これ?」

 

黒 「もう俺にもわけが分からん」

 

こい「でも面白いからこれはこれで良いよね」

 

理 「だな………」

 

と、4人は感動だなと思う者もいれば訳が分からないよと思う者もいればでこの光景を眺めるのだった。

 




千 「怠惰よその話は本当なのか!」

怠惰「バックアップに消えた話があったよ♪」

千 「それは何よりじゃな!」

怠惰「まさかこんな機能があったとはぁ…クリス
   マスそしてイブに流した涙を返せそして総
   集編を第2話まで作ってしまった俺の労力
   が無駄になったよ………」

千 「おんし取り戻す気満々じゃったんじゃな」

怠惰「えぇ取り戻す気満々だった」

千 「所で怠惰よ失った話はいつ投稿をするん
   じゃ?」

怠惰「え~とですね実はさぁ千ちゃん古代都市の
   所とか本当に初期の所は覚えてるよね?」

千 「うむ最初に書いた辺りだけあって相当酷い
   所じゃよな?」

怠惰「そうそれとさぁ昔の書き方は覚えている
   よね?」

千 「2文字以上のキャラだと一文字で書いて
   いた時じゃろ?」

怠惰「そうそう昔は、怠「」的な感じなあの書き
   方ね」

千 「それがどうかしたのじゃ?」

怠惰「はい現在せっかくの機会だから色々と見に
   くい所とか書き方を今の感じに直す作業を
   行っているんだよ」

千 「ほうそうじゃったか」

怠惰「まぁ話はそんなには変わらない筈だけど
   少し多分…古代都市の所は所々で変わる
   かな?」

千 「新しいキャラが出るのか?」

怠惰「う~んまぁそうだねでも1人か2人だけ
   どね」

千 「そうかまぁ修繕作業を頑張るのじゃぞ?」

怠惰「勿論さ♪それと何時投稿するかはその時に
   なったら報告しますなのでもう暫くお待ち
   していて下さい!」

千 「あまり待たせるなよ?」

怠惰「勿論さぁ♪ではまぁそろそろ終わろうか」

千 「じゃなでは読者様、今回もありがとう
   なのじゃ!」

怠惰「失った話の投稿についてはその時に書か
   せて頂くのでおねがいします」

千 「では読者様!」

怠惰「また次回!それではバイバイ♪」


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第292話 料理とちょっとした異変

こんばんわ読者様、現在再投稿する小説の手直しをしている怠惰のクソ悪魔です。昔の自分の書き方が今よりも下手で現在の自分が苦労しているという始末です。では今回も本編へどうぞ。


2週間ぶりに皆と触れ合い理久兎は2週間ぶりに地霊殿の厨房に立ち腕によりを掛けて料理を作っていた。

 

タンッタンッタンッタンッタンッタンッ!!

 

目に見えぬ超高速で左右の手で2本の包丁を動かし玉ねぎを切り刻んでいきそれらをフライパンで炒める。そしてもう一方のフライパンでは、

 

理 「え~とそしたら小麦粉とバターに牛乳で

   ホワイトソースを作って………」

 

無駄なき流れる動作で更に火で熱くなったフライパンで小麦粉とバター牛乳をかき混ぜていく。だがかき混ぜながらも胡椒や塩を入れて味を整えていく。

 

理 「ペロッ…うんこれで良いな後はこれらを器

   に流してチーズを乗せてと……」

 

味見をしながら軽く油で炒めたジャガイモと玉ねぎそしてホワイトソースを流し入れその上にチーズを何枚か乗せると、

 

理 「よっと………」

 

自家製の釜戸に入れる。こうすればグラタンの完成だ。そしてその間にも他の料理を作っていく。

 

理 「そうだフランスパンもついでに焼いて

   おくか♪」

 

パンを入れてある籠からパンを何本か出すと幾つかに切り分けてグラタンと共に釜戸に入れる。

 

理 「ついでにスープはコンソメスープでいい

   かな?」

 

そしてコンソメスープの元となるコンソメ原液が入った鍋を断罪神書から取りだし継ぎ足しで作っていきグラタンで余った玉ねぎと更に人参を短冊切りで切り具材を作りスープに入れて煮込む。

 

理 「後は少し煮込めば完成かな」

 

出来るまでの間に使った調理器具を片付けていく。そして全て片付け終える。だがこうして待つのも退屈だ。

 

理 「そうだ確かワインが有ったな♪」

 

待っている間ワインを飲もうかと思い秘蔵のワインを隠してある棚を見るのだが、

 

理 「あれ?ワインが無くなってる………」

 

楽しみにしていたワインが無くなってるのだ。ご賞味するのを楽しみにしていたのだが、

 

理 「さとりが飲むわけないしかといってこいし

   もあんまり飲まないしペット達も勧めない

   限り飲まないしなぁ………」

 

誰が盗んだのかと疑問に思っているとお燐の泥棒の話を思い出した。

 

理 「くっそ…泥棒に盗られたか……」

 

ちょっと悔しい気持ちになる。飲もうと思っていたワインは赤ワインでようやくレンガ色になったワインつまり結構年代物のワインだ。

 

理 「はぁ……仕方ないか別に酒蔵に行けばまだ

   あるだろうし」

 

因みに自作で作ったワインだ。地霊殿の地下室は本当に日光が入らないため良いワインの寝かせ場所なのだ。ただ汲みに行くのが面倒なだけだ。

 

理 「後で汲んでくるか」

 

仕方がないなと思っていると厨房の扉が開きさとりがやって来る。

 

さと「理久兎さんお手伝い…どうしたんですか?

   そんな浮かない顔をして?」

   

理 「ん?いや何でもないよ♪それと手伝いをし

   に来てくれたのかい?」

 

さと「えぇ?」

 

さとりのその気持ちはとても嬉しい。だが大方は終わってしまっているのだ。

 

理 「う~んあっそうだデザートを作ろっか♪」

 

そうデザートも作ろうかと考えた。

 

理 「さとりは何かリクエストはある?」

 

さと「えっ…なら温かいデザートは出来ますか?」

 

理 「なら丁度良いのがあるよ♪」

 

断罪神書からそのデザートの材料を取り出す。出したのは卵、粉振るい済の薄力粉、砂糖、バターそしてチョコレートとココアパウダーだ。

 

理 「フォンダンショコラで良い?」

 

さと「構いませんよ♪」

 

理 「ならえ~と今回は釜戸がもういっぱいだ

   から湯せんを使うよ♪」

 

まずお湯を大きめのボールに入れる。そしてそのお湯に浮かせるように少し小さめのボールを浮かせる。

 

理 「そしたらこのバターとチョコレートの包

   装を解いてボールに入れてそしたらこの

   ゴムヘラでチョコとバターを溶かしなが

   らかき混ぜていって♪」

 

さと「分かりました♪」

 

そう言うとさとりは言われた通りにバターとチョコの包装を解いてボールに入れていく。

 

理 「そしたら俺は……」

 

卵を取ると本当なら片手で卵を割るのだがわざと両手で卵を割って器用に卵黄と卵白に分けてボールに入れていく。そして必要の分をやり逐えると、

 

理 「さとりそっちが溶けて滑らかになったら

   この卵黄とそっちの薄力粉を入れてかき

   混ぜて♪」

 

さと「はっはい!」

 

ぐるぐるとかき混ぜる中、泡立てを右手に持ち卵白が入ったボールを左腕で抱えながら持つと、

 

理 「ふぅ………はぁーーーーー!!!」

 

それを先程の包丁で切るという動作を越える速度でかき混ぜる。

 

さと「はっ速い……」

 

卵黄と薄力粉を入れてかき混ぜているさとりも目を疑う速度だ。だが左腕で抱えて持っているボールの卵白に変化が訪れる。それはどんどんと泡が立っていくのだ。すると理久兎は1回手を止める。

 

理 「そしたら砂糖を少し加えてっと………」

 

砂糖を少量加えてまたかき混ぜるが今度は少しゆっくりめだ。だが速いことに変わりはないのだが。そして僅か30秒で泡にツノがたつ。

 

理 「はいメレンゲの完成っと……さとりは

   出来た?」

 

さと「はい何とか………」

 

理 「プリンとかいれるお皿を持ってきて貰

   って良い?」

 

さと「分かりました……」

 

かき混ぜるのに疲れたのか少し声のトーンが小さかった。だが下準備の最後の仕上げに取りかかる。

 

理 「これにメレンゲを少しずつ加えてまぜて

   って……」

 

そうしてメレンゲをいれ終え準備が出来ると同時にさとりがやって来る。

 

さと「これですよね?」

 

理 「そうそう………あっ!グラタン!!すまない

   けどさとりそれを容器にいれて!」

 

すぐさまグラタンを見るとチーズが丁度良い狐色の焦げ目を付けていた。そしてフランスパンも丁度良いぐらいだ。グラタンとパンを引き上げて厨房のテーブルに乗せる。これでグラタンと主食のパンの完成だ。

 

理 「ふぅ…さとり出来た?」

 

さと「出来ましたよ♪」

 

見てみると均等に入れられていた。

 

理 「よしならそれを釜戸に入れて後は焼き上

   がれば完成だよ♪」

 

さと「ふぅ……混ぜるの大変ですね…」

 

理 「まぁな俺も最初はそうだったさ♪さてと

   料理を運ぼっか♪」

 

さと「手伝いますよ♪」

 

そうしてスープを盛り付けて料理を食堂へと運んでいく。するともう亜狛や耶狛に黒そしてこいしにお燐にお空が座っていた。

 

理 「お前らなぁ少しは手伝ってくれよ」

 

耶狛「いや~いい雰囲気だったものでぇ♪」

 

亜狛「アハハハ…」

 

理 「まぁ良いやほらお前らはどんどんと食べろ

   よなぁさとりももう食べてていいよ♪」

 

さと「あっえっとお言葉に甘えますね」

 

そうして皆は手を合わせると皆は食事へとありつく。理久兎もパンとグラタン、コンソメスープを少し食べながらみんなの光景を見る。そんなこんなで皆はそろそろパンやグラタンやコンソメスープが食べ終わりそうになっていた。

 

理 「さてとそろそろだな♪」

 

厨房へと戻りフォンダンショコラを見ると見事に膨らんでいた。メレンゲはケーキなどの生地をふわふわに膨らませる効果があるため結構膨むのだ。

 

理 「そしたら仕上げに粉砂糖をっと」

 

焼き上がったフォンダンショコラに粉砂糖をまぶしてこれで完成だ。

理 「持っていって俺も食べるとしますかね」

 

そうして焼き上がったフォンダンショコラを食堂へと持っていく。

 

耶狛「チョコの甘い香りが~♪!

 

理 「さぁてと食べてみてよ♪」

 

お空「いただきます♪」

 

こい「うわぁ~中からチョコがとろとろに♪」

 

黒 「甘くて美味いな…」

 

お燐「ふぅ…ふぅ…はふはふ………」

 

亜狛「お燐、大丈夫?」

 

どうやら猫舌なためか少し辛そうだ。先程のグラタンもキツそうだったが何とか食べてはいたのだが、

 

理 「無理はするなよ?」

 

お燐「だっ大丈夫!」

 

さと「でもこの甘さは病み付きになりそうですね」

 

理 「そいつは良かったよ♪」

 

皆の幸せそうな顔を見ながら理久兎も食事を楽しむのだったが、

 

理 「………何か盗まれたものがないかを確認

   しないとな」

 

と、呟くが食事に夢中となっている皆には聞こえずこの呟きは虚空へと消えるのだった。




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よどのくらいで投稿が出来そうなん
   じゃ?」

怠惰「う~ん昔の自分があまりにも下手に書いて
   いたせいで中々手直しが終わらないんだよ
   ねぇ」

千 「じゃが読みやすくはなるんじゃろ?」

怠惰「うん多分前よりかは読みやすく作った筈…
   多分きっと」

千 「そうか………」

怠惰「望むのであれば今だと第零章ならささっと
   再投稿が出来るけど…やる?」

千 「読者様の要望次第じゃな恐らくもっとも……
   要望の多い本編の方はどうじゃ?」

怠惰「え~と現在もっとも酷い惨状になっている
   古代都市篇を手直し中これが中々終わらな
   くてもう大変です………」

千 「あぁあの辺か」

怠惰「だから……う~ん古代都市の所が終わったら
   一区切りで古代都市の終わりまで投稿しよう
   かなってそれでまた暫く手直しって感じで」

千 「道が果てしないのぉ」

怠惰「そうなんだよねぇだからまぁ第零章は出来て
   いるけどやっぱり皆は本編の方が良いだろう
   から難しい所なんだよね」

千 「うむ……おっとそろそろ時間じゃな怠惰よ」

怠惰「あぁそうだねならとりあえず今回はここまで
   かな」

千 「では読者様もうしばらく待っていて欲しい
   のじゃ!」

怠惰「本当にすみません…それでは読者様!」

千 「また次回!さらばじゃ!」


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第293話 理久兎流の推理

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。一応ですが明日かそれとも明後日には消えた最初の部分は投稿が出来そうです。それでは今回もどうぞ。


夕食を食べ終え理久兎は皿洗いやらの後片付けを終わらせ自室へと戻っていた。だが自室に戻って幾つかの不可解な事に気がついていた。

 

理 「棚の本の位置が前と違うな」

 

まず部屋の本棚の異変、数冊しかない本の位置が2週間前と比べるとバラバラになっていたのだ。分かりやすいように、あいうえお順で並べているのだが結構バラバラだ。

 

理 「さとりは元の位置に戻すから違うしかとい

   って地底で本を読む妖怪しかも俺の個人的

   な本を読む奴なんていないからなぁ」

 

とりあえずは元の位置のあいうえお順で元に戻す。そして次は自分の服やらがしまってあるクローゼットもとい簡易的な物入れも結構荒らされていた。

 

理 「泥棒だな………」

 

いったいここに侵入してきた泥棒はどれだけ盗んだんだと思ってしまう。そして理久兎はある事を思い出す。それもとても重要な事だ。

 

理 「………まさか!」

 

すぐに部屋から出てすぐさま倉庫へと向かった。そして倉庫の扉を勢いよく開けて、

 

理 「確かここら辺に……ない!ない!よりにも

   よってあれがない!?」

 

何がないのかと言うと古代の神様辞典だ。そこには自分の神名といっても所々の文字は読めないが記載されているのだ。しかもよりもよってそれがないのだ。

 

理 「くっそ………」

 

自分が何よりも恐れていることはただ1つ。自分が生きているいや生存しているという事だ。ただでさしっかりとした葬式をしてもらい供養されて墓に埋葬されたのにも関わらずこうしてのうのうと隠居生活をしてるとなったら紫だけでなく地上の皆からのブーイングそして無慈悲なフルボッコは確定。そして本来の神と言ったときの皆の態度の一変それらが本当に嫌なのだ。

 

理 「………こうなってくるとバレるのも時間の

   問題か」

 

そして理久兎はこの自分達がいなかったこの2週間の推測をたてた。まず空の改造。気づいたらとお空は言った。だがそれはあくまでもお空の中ではだ。つまり改造を施したの犯人。そして被害者のお空。最低でもこの2つある筈なのだ。しかも地獄烏があんな桁外れな神力を2週間で使えるわけがない。つまり犯人は確定でいる。

 

理 「だが地底でそんな犯人はいるのか?」

 

次の問題点はここ。地底や地獄であそこまでお空を改造できる奴がいるのかということだ。ヘカーティア辺りならやりそうだが自分の家族と分かっている時点では絶対にやる筈がない。それは他の神や鬼そして地底、地獄の妖怪も同様にだ。そうなると自分の事を知らなかった奴が改造を施したという事になる。つまり犯人は地上の者だというのも簡単に分かってしまう。

 

理 「もしそれが本当だとしたら地上の奴等は

   地上と地底の協定を破ったってことか」

 

特別な理由がなければ基本はお互いに不干渉が原則という鬼達と紫達賢者との契約つまりルールだ。だがそれを破ったいやこれは破ったというより知らなかった。これが理由だろう。

 

理 「新参者で神力を与えた……神…新参………

   はぁ…また守矢の神奈子と諏訪子か…」

 

自分でも分かる。この推理は確実に当たっている筈だと。だがそれとこの本やワインが盗まれたのとどう繋がっているのかだ。だがこれももう察しはつく。

 

理 「そんで力を手に入れたお空の力は制御が

   難しくなり何らかの異変が地上で起こっ

   たそれが結果としえ異変解決するために

   何人かの異変解決者達が来たって所だな

   そしてその内の誰かが本やワインを盗ん

   だって事か」

 

泥棒も自分の家ということを知らなかった。そうでなければ盗みを働こうと等とは考えない。これで全ての推理が整った。そして書物はもう地上の何処かに行ってしまったことも。

 

理 「………バレて恥をかくのなら盛大に恥を

   かいた方が良さそうだ」

 

紫達にただ恥をさらすだけでは格好よくはない。どうせバレて恥をかくのなら盛大にそしてついでに試練も与えてやればいい。

 

理 「さてさてどういった試練を与えるか」

 

と、理久兎は倉庫で悩む。すると、

 

さと「理久兎さんどうしたんですかそんな所

   で?」

 

理 「ん?あぁさとりか…少し考え事をな♪」

 

いつの間にかさとりが倉庫の扉の前に立っていた。この事で悩んでいることを明かされないために笑顔を見繕う。だがさとりはジーと此方を見ると、

 

さと「そんな倉庫の中で考えことですか?」

 

理 「えっ?あぁ……昔に読んだ古本が気になって

   なぁ……さとりは何か知らないか?」

 

さと「え?………まさかあの時に!?

 

と、何か小声で呟いた。さとりの呟きに疑問を持った。

 

理 「どうかしたか?」

 

さと「えっ!?いえ………それよりも理久兎さん

   そこは埃が凄いので出たらどうですか?」

 

理 「ん?あぁそうだな」

 

さとりに言われて理久兎は倉庫から出て廊下へと出る。

 

さと「それで何の考え事ですか?」

 

理 「そういうさとりこそ何を呟いたんだよ?」

 

と、2人はお互いに言いたくないために話を踏み倒そうかと必死だ。

 

さと「えぇ~と………」

 

理 「なぁ今回の事はお互いに忘れないか?」

 

さと「……いいですよ…こういう時に心が読め

   ないのが残念ですね」

 

自分の心が読めたとしたらそれはそれで交渉を有利に進められるだろう。だが自分の前ではそれは無意味な事だが、

 

理 「読ませないよ♪」

 

さと「はぁ………なら理久兎さん高天ヶ原で何が

   あったかを教えてください♪」

 

理 「いいよ♪なら部屋に行こうか♪」

 

と、話をするために自室へと向かう途中、些細な事を思い出した。

 

理 「それとさとり」

 

さと「なんですか?」

 

理 「おふくろが、さとりに会いたいってよ」

 

さと「そうですか……えっ!?」

 

目が点になっていた。

 

理 「面白い反応するな♪」

 

さと「うっうるさいですよ…」

 

理 「まぁ不安がることないよどうせおふくろ

   の事だ、ただ単にどんな子か見たいだけ

   だろ」

 

さと「それが不安なんですけどね…」

 

理 「ハハハ♪さてと…そろそろ部屋だから話し

   てあげるよ」

 

さと「お願いしますね♪」

 

そうして部屋へと向かい理久兎はさとりに何があったのかどんな出会いをしたのかを話すのだった。




怠惰「さてさてどのように理久兎が関わって
   いくのか楽しみにしていて下さい♪」

千 「それはそれで楽しみじゃな♪」

怠惰「それと明日か明後日にえ~ととりあえず
   うん最初の所を再投稿するよ」

千 「前よりはマシになったんじゃよな?」

怠惰「えぇうん多分……結構今の感じに近づけ
   たよ」

千 「そうか♪」

怠惰「だからまぁ多分いけたのなら古代都市は
   投稿が出来ると思うね」

千 「うむ分かった読者様よそこは分かっていて
   欲しいのじゃ!」

怠惰「えっとそろそろ時間だねそれじゃ読者様
   今回もありがとうございました♪」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「それでは読者様♪」

千 「また次回!さらばじゃ!」


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第二十章 魔界への冒険
第294話 断罪神書の秘密記録


こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。今回はまたオリキャラが出ます。そして一応、言っておきますが今回出るオリキャラは原作とは一切関係はありませんのでご了承下さい。それでは本編へどうぞ。


高天ヶ原から帰ってきて翌日の事。理久兎は部屋の椅子に腰かけて断罪神書の魔道ページを読んでいた。

 

理 「魔法な………」

 

魔法の素養はある。だが詠唱が面倒くさかったり使ってもたいした効力がないためあんまり魔法は使っていない。使っても戦闘の補助をするスナッチやエアビデくらいだ。

 

理 「怠惰…あいつは確か魔力だったからあの

   技も魔法の応用って感じだよな」

 

戦いの際に見た電撃。それらは怠惰の魔法なのだろうと推測が出来る。

 

理 「せっかくだから新しい魔法を考えても

   いいんだよなぁ」

 

と、そんな事を考え呟いていると部屋の扉が開かれ亜狛と耶狛そして黒がやってきた。

 

理 「ん?お前らどうしたんだ?」

 

断罪神書を机に置いて信任を見ると、

 

耶狛「ねぇマスター何か面白い遊びってない?」

 

理 「面白い遊び?」

 

亜狛「えぇ耶狛がトランプに飽きたらしくて新

   しい遊びがしたいとうるさくて……」

 

黒 「まったくだ」

 

どうやら新しい遊びがしたいようだ。それなら外にでも出て超○元サッカー的な事や弾幕ごっこをすれば良いのにと思った。

 

理 「………お前ら蹴鞠遊びとか弾幕ごっことか

   すればいいんじゃないか?」

 

耶狛「う~んそれも考えたんだけどもっとこう

   頭を使う遊びがしたいんだよね?」

 

理 「と、言われてもなぁ……」

 

そんな事を言っていると黒は置いた断罪神書を見る。

 

黒 「そういえばこの本…確かあのアホ毛女

   の物だったんだよな?」

 

アホ毛女もとい神綺の物だったかと聞いてくる。

 

理 「あぁ神綺から貰った物だよ♪」

 

亜狛「そういえばそれっていつ頃に貰ったん

   ですか?」

 

理 「えっ?………もうかれこれ数億年くらい

   前だったような?」

 

もう昔の事過ぎて記憶が曖昧だ。だが数億年前に魔界を作る手伝いをしたお礼に貰ったのは覚えているが何時か何てもう分かる筈もない。

 

耶狛「そういえばこれ魔道書だよね?」

 

黒 「あぁ魔道書で合ってるぞ」

 

耶狛「え~と素材とかってどうなってるん

   だろ?」

 

確かにそうだ。こんな何処ぞの青狸の四次元ポケットみたいに物を収納出来る不思議な本の素材それは結構気になるものだ。

 

理 「神綺に聞けば一発で正解聞けるんだけど

   なぁ」

 

それを聞くと黒は少々不機嫌になる。元々、黒にとって神綺は因縁の相手でありかつては神綺と黒とで魔界の覇権を争う戦いをした程だが結果的に黒は負けたが…それが黒にとって更に因縁を持たせる原因となっている。

 

黒 「おいおい主よあんなアホ毛に聞くなら

   俺に聞けよ」

 

もうごらんのようにムキになってる。

 

理 「なら黒は分かるのか?」

 

黒 「俺は分からんだが長く使われた物つまり

   その本には記憶がある筈なんだ」

 

理 「アニミズムと同じ感じか?」

 

黒 「あぁまぁこういう記憶を見るとかクソ

   苦手なんだがなぁ」

 

そう言い黒は自分の断罪神書に手を掛けた次の瞬間だった。

 

   「断罪神書秘密記録を発動します」

 

と、不思議な声が断罪神書から発せられた。するとどうだろうか断罪神書から光が漏れ出してくる。

 

理 「くっ黒…お前は何したんだ!?」

 

黒 「まっまだ何にもしてねぇぞ!」

 

亜狛「光が!」

 

耶狛「まっまぶしい!!」

 

理久兎達は光に飲まれるのだった。そうして数秒ほどで光がやむ。

 

理 「消えた………って何だこれは!?」

 

驚いた事はいつの間にか自分達がいた部屋ではなく何処かに古い遺跡の跡地みたいな廃墟の広場に場所に立っていたのだ。

 

亜狛「えっここ何処ですか!?」

 

耶狛「部屋から別の場所にワープした?」

 

黒 「いや違うこれは……」

 

黒が何かを言いかけると、

 

? 「えいっ!う~ん!えいっ!!」

 

と、声が聞こえてくる。理久兎達はその声の方向を向くと、

 

理 「あれは!?」

 

黒 「神綺じゃねぇか奴がこんな所に!!」

 

亜狛「黒さん落ち着い」

 

黒 「クタバレ神綺!!」

 

耶狛「黒君!」

 

黒は神綺を殴るのだが黒の拳はすり抜け空を切る。しかも神綺は殴られたのにも関わらずひたすら魔法の練習をしていた。

 

耶狛「なっ何そのイリュージョン!?」

 

理 「どうなってんだ?」

 

黒 「……………」

 

黒は自分の手をグーパーして実感していた。

 

亜狛「黒さん落ち着いてくださいよ」

 

黒 「安心しろもう落ち着いた」

 

耶狛「ねぇこの神綺ちゃん何か幼くない?」

 

言われて見ると魔界で見た時よりも神綺がより若い。その見た目はさながら魔界を作るのを手伝ってほしいと頼んできた神綺の姿そのままだった。

 

理 「なぁ黒は……」

 

黒 「間違いねぇ主の持っている断罪神書の

   記憶それを幻で実体化したものだその

   証拠に俺の拳はすり抜けたしな」

 

この断罪神書が作りだした幻に驚いていると、

 

バァーーーーーーン!!!

 

と、音が響き渡る。見てみると幼い神綺が撃っていた魔法が間とを破壊したようだ。

 

神綺「出来た~~♪」

 

幼い神綺はピョンピョンと跳ねる。

 

耶狛「皆、当時は可愛いんだよね♪」

 

亜狛「そうなんだよね………」

 

亜狛と耶狛は幼い頃は純粋で可愛らしいと言っていると、

 

? 「あら神綺ちゃんおめでとう♪」

 

と、声が聞こえる。声のした方向を見るとそこには金髪の幼い見た目の少女が立っていた。だが見た目とは裏腹にその少女からは幻でも分かるぐらいに神々しさと何か力を秘めているとわかってしまう。

 

神綺「伯母様!」

 

と、断罪神書で作り出した幻の神綺はその少女に飛び付くのだった。




千 「たったたた怠惰よ!あっあの少女!」

怠惰「はぁ~い答えを知ってても言ったらダメ
   だよ♪」

千 「そっそうじゃな………」

怠惰「あぁそれと昔の話の編集が古代都市の所
   まで終わったから古代都市の所の終わり
   まで投稿するね予定だと20時に投稿す
   るからよろしくね」

千 「長かったの」

怠惰「仕方ないだって当時の怠惰さんの書き方が
   下手だったんだから………それと言っておく
   と前書き及びに後書きは消えてますはい…
   そして昔の話では多分書かないと思うので
   ご了承を下さい」

千 「すまんな…読者様……それは知ってて欲しい
   のじゃ」

怠惰「はいまぁお願いしますではそろそろ時間
   なので今回はここまで」

千 「また月曜日もよろしくの♪」

怠惰「それでは読者様」

千 「また次回さらばじゃ!」


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第295話 神綺の伯母

こんばんはそして新年明けましておめでとうございます。怠惰のクソ悪魔です。今年の抱負はスマホを守るで行きたいと思います。ではでは本編へどうぞ。


神綺が抱きついている金髪の幼い少女。それはまるで自身の母親、千を思わせるかのような体型だが何処か神秘的で何か裏のありそうな者だ。

 

少女「神綺ちゃんやっと中級レベルまで魔法が

   成長したわね♪」

 

神綺「うん♪ねぇ伯母様、約束覚えてるよね?」

 

少女「えぇなら少しだけ見せてあげるわ♪」

 

そう言うと少女は神綺を放してある本を取り出した。それは理久兎達は見たことのある本だ。

 

亜狛「あれってマスターの!」

 

耶狛「本当だ!!」

 

理 「断罪神書………」

 

それは自分が常に持っている魔道書、断罪神書だ。

 

少女「え~とあっこれね……」

 

そしてその少女は本から何か鍵のような物を取り出す。そして鍵を地面へと突き刺しそして本を開き的である大きな山にに向かって、

 

少女「狂暴なる魔竜よ堕天の王が命ずる我が

   元に来たりて敵を破壊しなさい!」

 

その言葉と共に断罪神書のページが光だす。少女の背後に巨大な門が現れると門はゆっくりと開いていく。そして門が開いていくと巨大な竜の首が現れ、

 

パチンッ!

 

と、その少女が指を鳴らす。それが合図だったのかその首から巨大な魔力玉が放たれる。

 

バーーーーーンッ!

 

大きな爆発が起こる。山は跡形もなくなり辺りには焦げ跡を残しただけとなる。そして現れた巨竜はゆっくりと門へと入り扉もゆっくりと閉まる。そして巨大な門は霧のようになり消える。

 

少女「どうかしら神綺ちゃん♪」

 

神綺「すっ凄いです!それが伯母様の光の魔法

   その中でもずば抜けて凄い異界召喚魔法

   ですよね!」

 

少女「えぇそうよ♪」

 

それを聞いていた理久兎、亜狛、耶狛はどういう事と思っているが黒だけは違った。

 

黒 「異界召喚魔法だと…バカな幻の魔法じゃ

   ねぇか!」

 

理 「どういう魔法なんだよ?」

 

黒 「言っちまえば主の断罪神書と同じ何だが

   あれはその上をいく魔法だ別の世界まぁ

   ポケットみたいなもんだと想像すれば色

   々な武器や魔法はたまた兵士やさっきの

   巨竜を収納しそれを召喚して様々な効力

   を発揮させる魔法だ」

 

亜狛「そんな魔法が………」

 

耶狛「だけどさっき幻の魔法って言ってたけど」

 

黒 「理由は簡単だ誰一人としてあの魔法を

   取得できた魔界人はいなかったんだよ

   いたとしら俺は神綺よりも先にそいつ

   に封印をされていたかもな」

 

黒のその言葉だけでそれぐらい凄いと分かる。だが誰一人として取得できない筈の魔法を何故あの少女が取得しているのかということに疑問が残る。

 

理 「なぁなら何であいつは………」

 

黒 「恐らくあの女がその魔法を作ったから

   じゃないか?」

 

理 「そういう事か……因みにその魔法を作った

   奴の名前は分かるか?」

 

黒 「すまんがそこまでは分からねぇや」

 

流石の黒も名前までは分からないようだ。そして少女が見せた魔法に神綺は楽しそうに跳び跳ねていた。

 

神綺「伯母様、私もあんな魔法使ってみたい!」

 

少女「そうね♪もしかしたら神綺ちゃんなら

   出来るかもね♪でもね魔法ってとても

   広大で底が見えないものよ?」

 

神綺「底が見えない?」

 

少女「そうよ♪だからこそ魔法は自由なのよ♪

   言ってしまえば真っ白なキャンバスに絵

   を描くのと一緒よ♪だから色々な魔法を

   見てそして実践し考え学びなさい♪それ

   が魔道を追求する者よ♪1つが答えだと

   は思ってはダメよ?」

 

神綺「……………まだ私にはあんまり分からない

   けどたくさん学べって事ですよね!」

 

少女「えっまぁ…そう……ね?」(ーAー;?)

 

何故だか結構困った顔をしだした。これには理久兎達も本当に大丈夫なのかと思ってしまう。

 

神綺「よしやってみる!!」

 

少女「………ふふ♪」

 

そうして神綺が魔法の練習を再開すると同時に辺りはまた真っ白な光に包まれた。

 

理 「くっまたか!」

 

黒 「これ本当にどうにかならねぇのかよ」

 

亜狛「目に刺さるんですよね……!」

 

耶狛「サングラスが欲しいよ~!!」

 

そうして光が止むと4人はまた先程と同じ場所に立っていた。だが違うのは、

 

神綺「アイン・ソフ・オウル!」

 

その言葉と共にかつて撃って練習していたであろうかかしは木っ端微塵に吹っ飛んだ。

 

神綺「はぁ…はぁ……」

 

少女「お疲れ様、神綺♪よくここまで出来たわね

   私は嬉しいわ♪」

 

拍手を重ねながらその少女は微笑んでいた。それに対して神綺はその少女に頭を下げて、

 

神綺「伯母様、教えてくださりありがとうござい

   ます」

 

少女「良いのよ♪それと神綺ちゃん貴女、自分の

   力をもっと試してみたくない?」

 

神綺「と、言うと?」

 

少女「実は私の古くからの友人がいてね彼がお

   世話をしていた女の子が新たなる世界を

   創造したのよそれでと思ってね♪」

 

神綺「つまり私が好きなように自分の思うが

   ままに世界を旅してこいと?」

 

少女「まぁそういうことね♪」

 

神綺は頭に手を当てて深く考える。そして頭をあげると、

 

神綺「伯母様その世界…私、楽しんできます!」

 

少女「そのいきよ何なら貴女の世界も作っちゃい

   なさいな♪」

 

神綺「ならそれを目標に頑張りますね♪」

 

少女「それとこれを貴女にあげるわ」

 

少女は一冊の本もとい自分が所持している断罪神書を神綺に渡した。

 

神綺「でもこれは伯母様の!」

 

少女「良いのよ免許皆伝の祝いよ♪それともし

   その本を使わなくなったのならまた誰か

   に継承をさせて頂戴…その本は常に刺激

   を求めるから♪」

 

神綺「伯母様………絶対に強くなって見せます!」

 

少女「頑張りなさい神綺♪」

 

と、少女が言った直後だった。

 

  「断罪神書秘密記録を終了します」

 

手に持つ断罪神書から音声が流れると同時にまた光が照らし始める。だが今度の光はより強烈な光だ。

 

理 「お前ら目を瞑れ!」

 

黒 「くっ!!」

 

亜狛「眩しい!!」

 

耶狛「これがバルスなんだね!」

 

亜狛「絶対に違う!!」

 

そうして4人は目を瞑り光を数秒遮ると眩しさがなくなり目を開ける。目を開けた先は先程いた理久兎の自室だった。

 

理 「帰って来たんだよな?」

 

亜狛「みたいですね………?」

 

耶狛「眩しかったけど面白かったね………そうだ!

   皆で誰がいなくなったのかを当てるゲーム

   をしようよお兄ちゃん!」

 

どうやら目を瞑るという事から誰がいなくなったのか当てるゲームを思い付いたらしい。

 

亜狛「あっあぁって今から!?」

 

耶狛「行くよ!それじゃマスター面白い体験を

   ありがとうね♪」

 

亜狛「すみませんがまた夕食に!」

 

そう言い2人は部屋からでた。

 

黒 「………まったくおっと俺も風呂掃除があった

   のを忘れてた!すまねぇ主よ俺も行く!」

 

黒も大急ぎで部屋から出ていった。そして1人残った理久兎は断罪神書を見て、

 

理 「ふぅ………だがあの少女の名前って」

 

そう言うと断罪神書が勝手にページを開く。そして一番最後のページを開くとこう書かれていた。

 

魔道を学ぶ者にこの言葉を送ります。探求心を持ちなさい。自信を持ちなさい。自分を信じなさい。自由を愛しなさい。魔道はとても広大で底が見えない永遠の探検なのだから。

 

作成者 ルシファー

 

と、書かれていた。しかしここのページにこんな事は書いて無かった筈だ。

 

理 「……ルシファー…怠惰と同じ七つの大罪の

   魔王じゃねぇか………!?」

 

と、理久兎は驚くがもうこの場には誰もいなくこの呟きは虚空へと消えたのだった。

 




怠惰「読者様新年明けましておめでとうござい
   ます」

千 「おめでとうじゃ♪」

怠惰「こんなしがない小説ですが来年もよろしく
   お願い致します」

千 「うむ♪」

怠惰「そしてまた明日からはあっちを投稿し出し
   ますのでよろしくお願いいたします」

千 「よろしくの読者様♪おっとそろそろ時間
   じゃな怠惰よ」

怠惰「そうだね一応、消えた話はちょくちょくと
   投稿しますのでお願い致しますでは今回も
   ありがとうございました」

千 「読者様今年もよろしくの♪」

怠惰「それではまた次の投稿まで♪」

千 「さらばじゃ♪」


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第296話 黒の自分探し

こんばんは読者様そしてお久々です。怠惰のクソ悪魔です。そして卒検に受かりこれで自動車学校ともおさらばしました。いや~受かれて良かった。そしてまぁ投稿も前よりかは早くなるとは思いますのでよろしくお願いします。では本編へどうぞ。


ある日の昼の事それは自室で起こった。

 

理 「なぁ黒…これは?」

 

黒 「………休暇届けだ」

 

それは黒がまさかの休暇届けを出してきた事だ。今日は旧都に落石が降ってくるんじゃないかと思った。

 

理 「因みに理由は?」

 

黒 「………自分探し」

 

自分探しのために休暇届けを出したようだ。と、言うかまず言いたいことがある。

 

理 「なぁ何でわざわざ休暇届けを書いたんだよ

   一言俺にくれれば良かったんじゃないか?」

 

黒 「いや耶狛に休むなら休暇届けを書く!それ

   は基本だよ!………って言われてな」

 

理 「いやまず休暇すらしたことない筈だから

   休暇届け出すとか知らないぞ?」

 

黒 「ん?………待てよまさか」

 

黒と共に自室の扉を見ると、

 

パタン…………

 

と、すぐに扉が閉まった。

 

理 「おいお前ら見てないで出てこいよ」

 

その言葉を聞くと扉が開きそこから亜狛と耶狛が出てくる。

 

亜狛「えっとその………」

 

耶狛「黒くんごめ~んね♪」

 

黒 「おうこら何て書けばいいのか分からなくて

   数時間悩んだんだぞこのやろう!」

 

亜狛「黒さん本当に妹が迷惑をかけてすみません」

 

耶狛「ごめんってば~」(´-~-)

 

一応は確認のために休暇届けの封を開けて中に入っている紙を見る。そこにはただ一言だけ、

 

自分探しで休む

 

ただそれだけしか書かれていない。これで数時間掛かったなるとどれだけバカ何だと思ってしまう。だが無意識なら仕方ないと同じで黒なら仕方がない。

 

理 「………で?」

 

黒 「ん?なんだ主よ?」

 

理 「具体的には何処に行くんだ?」

 

それを言うと黒は一切の迷いなく口を開けて、

 

黒 「魔界だ」

 

理 「それはお前の記憶の手掛かりを探す………

   でいいだよな?」

 

黒 「あぁそうだ……」

 

理久兎は断罪神書の事を思い出す。ルシファーが使ったとされる異界魔法を神綺に会えばそれについて聞けるかもしれないと。

 

理 「なぁ俺も着いていって良い?」

 

黒 「はぁ!?」

 

亜狛「えっ何しにいくんですか?」

 

理 「いや魔法について神綺から聞こうと思

   ってな」

 

それを聞くと黒の目付きが鋭くなる。何時も神綺は嫌いなようだ。

 

黒 「魔法なら神綺に聞くよりも………」

 

理 「俺が覚えたいのは異界魔法だよ」

 

黒 「あの魔法を覚えようってのか?」

 

理 「あぁそうだよ♪」

 

理久兎以外の4人もルシファーが使ったあの魔法は見ている。そのためその破壊力はすさまじいのも知っている。だかこそその力を手に入れたいのだ。

 

黒 「おいおい………」

 

耶狛「マスターそんなの覚えてどうするの?」

 

理 「そりゃ考えてみろよ一瞬で物を出せる

   なら大きな城だって出せるかもよ?」

 

夢のある話に亜狛と黒は少し呆れていたのか顔に手を当てて首を横に振るが耶狛だけは目を輝かせていた。

 

耶狛「おお~!!それ凄くワクワクするよね!」

 

理 「だろ♪」

 

亜狛「いやまぁ城を建てるって一夜城じゃないん

   ですから」

 

耶狛「あれは本当に地獄だったよねぇ」

 

亜狛「あぁといかあれは城じゃなくて資金をケチ

   ったがために石で作ってない簡易的な砦っ

   て感じだったよな」

 

この2人、どうやら自分が死んで寝ている間に戦国時代(安土桃山時代or織豊(しょくほう)時代)を体験し謳歌していたようだ。そのためか有名な一夜城も見ているみたいだ。

 

理 「木下藤吉郎(豊臣秀吉)の勇姿と知略の結晶である

   一夜城…見てみたかったなぁ畜生!」

 

ちょっと悔しいし羨ましい。現在でも有名な一夜城を生で見たかった。

 

黒 「主よ話がずれてるぞ」

 

理 「おっとそうだったね♪それでえ~と高柳

   さん家に子宝が恵まれた話だっけ?」

 

黒 「全然違う!魔界に行って異界魔法を学び

   たいと言ってただろ!」

 

理 「そうだったまぁだから俺も着いていくよ」

 

黒 「はぁ~………」

 

黒はため息を吐いた。無理もないだろう。こんな上司(理久兎)と先輩(亜狛と耶狛)がいるとそれに、

 

理 「ついでにお前だけ面白そうな事なんて

   させねぇよ♪」

 

耶狛「うん面白そうな事は皆で共有にしないと

   ねぇ♪」

 

この2人はもう本当にゲスなような笑顔なのだ。

 

黒 「主に耶狛め……」

 

亜狛「はぁ…耶狛のこういう所は未だに成長

   してないんだよなぁ」

 

真面目枠の2人は頭を抱えた。そして黒も決心したのか、

 

黒 「分かった主よ共にいこう」

 

理 「そうこなくっちゃな♪」

 

耶狛「私も良いよね?」

 

亜狛「こら耶狛………」

 

黒 「構わねぇよ1人も2人も対して変わら

   ねぇからな」

 

流石はこういう時になると結構たくましく見える。

 

理 「それじゃ亜狛、留守番頼むな♪」

 

亜狛「えっ!?」

 

耶狛「だってお兄ちゃんだけ行きたそうな雰囲気

   じゃないし」

 

理 「ねぇ♪」

 

耶狛「ねぇ♪」

 

耶狛と共に声をハモらせる。亜狛の眉間にはシワがよっていた。

   

亜狛「すすすっ凄い腹が立つなぁ」(#゚Д゚)

 

黒 「あっ亜狛落ち着けこの2人の口車に乗った

   ら負けだぞ!」

 

理 「えっ何?亜狛も行きたいの?」( *´艸`)

 

耶狛「どうなのお兄ちゃんぷぷぷ♪」(^w^)

 

挑発を含むて軽く小バカにする。

 

亜狛「あぁ~!!行きたいですよ!仲間外れを

   しないで下さいよ!そして俺も行かせて

   下さいよ!」(*`Д´*)  

 

理 「まぁそこまで言うなら連れてってやるか

   なぁ耶狛?」

 

耶狛「そうだねぇ♪」

 

亜狛「くっくっそ………」

 

黒 「やれやれ」

 

これで亜狛も参加は決定だ。

 

理 「なら各自で準備それで1時間後にエント

   ランスに集合な♪」

 

亜狛「分かりました……」

 

耶狛「オッケー♪」

 

黒 「あぁ………」

 

理 「なら解散♪」

 

そうして理久兎達は魔界へと向かう準備をするのだった。

 




怠惰「はい今回もありがとうございました」

千 「しかし長かったの怠惰?」

怠惰「えぇ本当にクソッたれな自動車学校とも
   これでさよなら♪」

千 「また古い部分も書いていくのじゃろ?」

怠惰「まぁそうだね♪とりあえずは今日は投稿
   する筈だから見たい方々はどうぞって所
   でよろしくお願いいたします♪」

千 「うむ♪さてとちと短いが今回はここまで
   じゃ♪」

怠惰「えぇそれでは今回もありがとうございま
   した♪」

千 「それでは読者様!」

怠惰「またね♪」


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第297話 再び魔界へ

こんばんは読者様、モンストでダイナに挑むもミリ単位残して死んでしまった怠惰のクソ悪魔です。あと少しだった………滅茶苦茶、悔しかったです。とりあえずそれは置いておいて、それでは今回も本編へどうぞ。


世界。それは1つだけと思うかもしれないがこの世には色々な世界がある。現代もまたその世界の1つ。その他にも天界、異界、地獄、冥界とその数は数えきれない。そしてここはそんな世界の1つ魔界では、

 

理 「たまには魔界ってのも良いものだな」

 

耶狛「本当だね♪」

 

亜狛「あれ黒さん?」

 

亜狛の言葉をきき2人も黒を見ると、

 

黒 「久々だな魔界よ覇王は帰還したぞ!」

 

理 「お前は何をいってるんだ?」

 

頭のネジが吹っ飛んだかと思い真顔で聞くと、

 

黒 「何だ?主達は感じないのかこの大地から

   水から空から滲み出るこの無限の魔力…

   これこそ魔界だ!」

 

理 「黒~お前もし許可なく暴れようものなら

   分かってるよな?」

 

コキコキ……

 

拳を鳴らしながら軽く威嚇する。すると黒は数歩後ろへと下がって、

 

黒 「すっすまん調子に乗った!」

 

理久兎の本当の力を知っている黒は理久兎が怖いのか少しビビっていた。

 

理 「まったく………まぁ良いやそんじゃ行く

   としますかね」

 

亜狛「行くってパンデモニウムですか?」

 

理 「あぁどうせ後、少しの距離なら歩いた

   方が健康的だろ?」

 

不老不死と不死身に健康なんて言葉があるのか分からないが軽い運動にはなるだろう。

 

亜狛「……まぁ確かに良いですね」

 

耶狛「う~ん…せっかくだから私も歩きたい

   かな?」

 

黒 「どっちでも良いぞ」

 

理 「うんなら歩いていこうか♪」

 

そうして理久兎達は歩いてパンデモニウムを目指すのだった。

 

神様 神使達移動中……

 

理 「おぉ~相変わらずのビルだなぁ」

 

パンデモニウムに建ち並ぶ大きなビル群に心を動かされる。そして何と言っても前に来たよりも人もとい魔界人達で賑わっていた。

 

亜狛「懐かしいですね」

 

理 「だな♪」

 

耶狛「懐かしいと言えば懐かしいけど復活した

   ばかりのマスターには本当に着いていけ

   なかったなぁ」

 

黒 「………それは言えるな」

 

こいつらは何を言ってるんだ。今も昔も対して変わってないだろと心で呟く。

 

理 「まぁ良いや…そんでお前らはどうする?」

 

亜狛「どうするって何をですか?」

 

理 「俺は神綺の所に行く予定だがお前らは

   別にここを観光してても良いぞ?」

 

亜狛と耶狛は驚いた表情をする。そして数秒程考えると、

 

亜狛「自分もお供しますよ♪」

 

耶狛「私も~観光するなら皆で観光したいし」

 

2人はついて行く事は決定。黒の方を向くと、

 

理 「黒、お前はどうする?神綺に会いたくない

   なら……」

 

黒 「いや俺も行くついでにあの野郎のアイ

   デンティティーのアホ毛を引っこ抜い

   てやる」

 

理 「やっても良いけど覚悟はしておけよ?」

 

笑顔で少し殺気を混ぜて呟くと黒は青ざめた顔になる。

 

黒 「じょっ冗談だ………」

 

理 「なら良しだなそんじゃさっさと行くぞ」

 

理久兎達はパンデモニウムでも1番の大きさを誇るビルへと向かった。ビルへと入ると受付へと向かう。

 

理 「なぁすまんけど神綺いる?」

 

だがこの光景。亜狛と耶狛は見覚えがあった。かつて魔界に来た際に理久兎が取った行動を。

 

亜狛「なぁ耶狛これ………」

 

耶狛「デジャブだよね?」

 

と、呟いた。だがそんな呟きが理久兎に聞こえてるはずもなく受付の女性に聞くと、

 

受付「え~とそのアポはあるでしょうか?」

 

耶狛「これ絶対にアップルとか言うよね?」

 

亜狛「うっうん……」

 

2人の心配は的中する事となる。理久兎はある物を取り出した。それは、

 

理 「ほらアップル………」

 

それは完璧に現代のスマホだった。

 

亜狛「それはアップル違いだぁぁぁ!?」

 

耶狛「しかもそれ完璧にアウトだよ!!!?」

 

黒 「主よそれは幾らなんでもダメだ!!」

 

と、遠くからツッコミが聞こえ流石の理久兎も振り返る。

 

理 「こらお前達、大声を出したら迷惑だろ?」

 

亜狛「マスターそれを何処から持ってきたん

   ですか!?」

 

理 「ん?あぁこれか……」

 

手からそれを離すとスーと消えていった。実際は幻覚魔法ミラージュで作った幻だ。こんな高性能な現代アイテムなんて使えないしなおかつ肝心なのは幻想郷は勿論、地底でも電波やWi-Fi等は存在しない。故に使えるわけがない。

 

耶狛「幻覚でも結構質の悪いイタズラだよ!」

 

理 「分かった悪かったよ………」

 

この手のイタズラはまた怒られるため仕方なく真面目に話すことにした。

 

理 「でっまぁおふざけは無しにしてよ神綺に

   連絡はとれる?」

 

受付「ですからアポを取ってから………」

 

理 「そこまで言うなら神綺にこう伝えてくれ

   ない?深常理久兎乃大能神が来たとさ」

 

受付「……………」

 

そう言うと受付の悪魔の女性は何か水晶のような物を取り出すとぶつぶつと話始める。そして数秒もしないうちに、

 

受付「もっ申し訳ございません!それではそこの

   第1エレベーターから上がってくださいボ

   タンは100のボタンです」

 

と、謝りながら説明してくれる。

 

理 「ありがとうそれと謝らなくても良いよ♪

   さてとそんじゃ行こうか♪」

 

耶狛「オッケー♪」

 

亜狛「はぁ~…一時はどうなることかと……」

 

黒 「分かったのは主は本当に怖いもの知らず

   だったということだな」

 

理 「それは昔からだよ黒♪」

 

そうして理久兎達はエレベーターへと乗り込み神綺のいる階層へと登るのだった。

 




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よ聞きたいのじゃが」

怠惰「なに?」

千 「遊戯王とは何じゃ?」

怠惰「あぁ~トレーディングカードゲームだね
   まぁ言っちゃうとシャドバみたいなもん
   だよね♪それがどうしたの?」

千 「うっうむ何か面白いゲームがやりたくて
   現代のゲ(ピー)に行ったんじゃそしたら子供
   達が遊戯王というゲームをしておっての」

怠惰「あぁはいはい成る程ね怠惰さんはやった
   事はないけど傲慢はやってたねていうか
   学校で堂々とやってるね」

千 「そうなのか!?」

怠惰「うんまぁぶっちゃけるとね怠惰さんは
   ゲーム情報だとか漫画とかを見たくて
   Vジャンプ買ってるんだけどさ遊戯王
   の付録カードがついて来るからそれを
   いらないから傲慢にただで提供してい
   るんだよね♪」

千 「…上げたカードには何があったんじゃ?」

怠惰「え~と確か5dsの紅き龍もといアル
   ティマヤツオルキンだとか青き眼の乙
   女だとかそんな感じのを提供したね?」

千 「市場価格は?」

怠惰「え~と青き目は分からないけど紅き龍は
   確か1000~3000円の間ぐらい?
   メ(ピー)カリで昔に見たけど」

千 「高いの………中古ゲームは余裕で買えて
   しまうぞ?」

怠惰「まぁ付録カードだからね……おっとそろそろ
   時間だわそんじゃ今回はここまで!」

千 「うむ次回もよろしくの♪」

怠惰「それじゃ読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第298話 神綺と侵入者

こんばんは読者様、何故だか分かりませんが牧場物語をやりたくなり少しやっている怠惰のクソ悪魔です。しかも色々とアップデートで進化している事に少なからず驚きました。それはさておき今回も本編へどうぞ。


ピンポーン………

 

と、音が鳴り響きエレベーターのドアが開く。エレベーターから理久兎達は出る。

 

耶狛「ガラスのエレベーターってロマンチック

   だよね♪」

 

亜狛「ロマンチックまでは分からないけど結構

   ハラハラとウキウキはあるのかな?」

 

黒 「全然怖くねぇや」

 

と、3人は言うが自分はただ単純に、

 

理 「絶対に飛ぶか壁走りした方が早いよなぁ」

 

耶狛「マスターそれはロマンがないよ……」

 

黒 「主よ行列の出来る店には絶対に並ばない

   だろ?」

 

理 「……う~ん…うん並ばないな」

 

誰かと一緒にいて並ぼうと言われれば並ぶがそうでなければ基本は並ばない。

 

亜狛「それ完璧に時は金なりと思ってるタイプ

   ですよね?」

 

理 「そうかもしれないかもなぁ……」

 

等と会話をしながら廊下を歩いていき豪華な扉の前に来る。そして理久兎はその扉を開けた。

 

ガチャンギィーー

 

と、音が鳴り響く。扉を開けると社長の座るような椅子に腰かける神綺を見つける。

 

理 「よぉ神綺♪」

 

神綺「久しぶりですね理久兎さん♪所で理久兎

   さん世界の半分をあげるので私の傘下に

   加わりませんか?」

 

亜狛「えっ何だろうこのセリフ何処かで……」

 

理 「選択肢は“はい“or“いいえ“だろ♪」

 

神綺「えぇ♪因みに“はい“を選べば闇王ルート

   確定で“いいえ“を選べばすぐに戦闘へと

   突入ですよ♪」

 

と、神綺が言うと亜狛は思い出したのか、

 

亜狛「それド(ピー)クエじゃないですか!!?」

 

耶狛「言われてみるとそうだね…しかも結構

   古くない!?」

 

黒 「俺はすぐに“いいえ“を選択してこいつ

   の髪の毛むしり取ってから潰す」

 

どうやら黒は“いいえ“ルートつまり勇者ルートを行くみたいだ。

 

理 「どうしようかな黒が勇者ルート行くなら

   俺は闇王ルートで魔王になるのも楽しそ

   うなんだよなぁ」

 

亜狛「マスターは何を言ってるですか!!?」

 

と、そんな事を言っていると神綺の座っている位置から右の扉が開きそこから夢子がお茶やらを乗せたワゴンを運んできた。

 

夢子「神綺様そろそろドラ(ピー)エごっこはお止め

   にしてください」

 

神綺「だってファ(ピー)コンが普及して速1年やっ

   とドラクエ1をクリアしたのよ~」

  

亜狛「時代が古すぎますよ!もう今は11だと

   かの時代ですよ!?」

 

神綺「へぇ現代だともうそこまで行ってるのね」

 

町だとかそういった物は凄く近代的なのだがこういった現代の娯楽はまだまだ遅れているようだ。

 

神綺「まぁ良いわ……理久兎さんや皆さんも

   お座りになって♪」

 

神綺が椅子とテーブルを魔法で出すと理久兎達は椅子に腰かける。そして夢子がテーブルに紅茶とクッキーをのせてくれる。

 

理 「ありがとうな2人共」

 

夢子「いえ………」

 

夢子は下がると亜狛と耶狛そして黒は出されたクッキーと紅茶にありつく。

 

神綺「それで理久兎さんどういったご用件で?」

 

理 「あぁまぁ黒とは別件なんだが実はな神綺

   異界魔法は知ってるよな?」

 

それを聞いた神綺の眉間がピクリと動く。

 

神綺「どうして理久兎さんが異界魔法の事を?」

 

理 「こいつが教えてくれたんだよ」

 

断罪神書を出して見せる。神綺はそれを見て、

 

神綺「成る程………その本はありとあらゆる魔法を

   記録するだけでなくちょっとした事も記録

   するんですね」

 

理 「みたいでな…それで神綺…お前の伯母には

   会えないか?」

 

神綺「伯母様ですか………」

 

凄く困った顔をすると神綺は口を開いて、

 

神綺「伯母様は自由奔放なロリコンですので

   何時も同じ場所にはいないですし連絡

   もとれないんですよね」

 

亜狛「ぶっ!?」

 

耶狛「あの人ってロリコン……なの?」

 

神綺「えぇそれはもう……百合という属性にロリ

   コンが重なっていますよ?」

 

神綺も神綺だがどうやら伯母のルシファーもルシファーみたいだ。つまりまともなのがいないというのはよくわかった。

 

黒 「お前らの家系まともなのがいないのかよ」

 

神綺「あらそれは貴方にも言える事よ影の暴虐」

 

黒 「ちっ」

 

それは言う通りだ。もともとは快楽殺戮者みたいなものだったから。

 

理 「黒も落ち着け………でだ神綺は使えるか?」

 

神綺「残念ながら私は使えませんね……」

 

理 「そうか……」

 

もしかしたらここに来たのは無駄足になったかもしれない。

 

理 「う~んなら神綺、何かおすすめの魔法って

   ないか?」

 

神綺「そうですね……今でしたら…っ!!」

 

と、神綺が言おうとした時、神綺の表情が変わった。

 

神綺「夢子……」

 

夢子「……はい恐らく…」

 

神綺「誰かが無理やり魔界の入り口をこじ開けた

   わね」

 

理 「どうかしたか?」

 

何かあったみたいだから聞いてみる。神綺は自分達の方を向くと、

 

神綺「どうやら誰かが魔界へと入り口を強制的に

   繋げたみたいなのよ……」

 

流石はカリスマはなくても魔界の最高神。魔界の変化にはいち早く気づくみたいだ。

 

理 「ほう………なぁ因みにどこら辺に侵入者は来

   たんだ?」

 

神綺「ここから約5㎞先の魔界の森辺りですね

   そこから西の法界の方角に向かって進ん

   でますね」

 

黒 「なぁアホ毛………」

 

神綺「アホ毛と言わないでくださいそれで何

   ですか?」

 

黒 「法界って言ったが何かあるのか?」

 

神綺は頭を抑えて思い出そうと踏ん張る。すると神綺の代わりに夢子が話す。

 

夢子「法界にはかつて外界の罪人を封じ込めた

   とは聞いていますよ?」

 

黒 「封じ込めた……なぁ主よ」

 

理 「言いたいことは分かるよ神綺、物は相談

   だが俺らでそこの調査をしてあげようか

   いやさせてくれないか?」

 

神綺「えっ……まぁ他ならぬ理久兎さんの頼み

   なら」

 

神綺の許可は下りた。これで色々と好き勝手は出来そうだ。

 

理 「ありがとう♪お前ら行くぞって俺の

   クッキーお前ら食いやがったな……」

 

耶狛「ごめんついつい………」

 

亜狛「クッキーが凄く美味しくて……」

 

理 「はぁまぁいいや…ゴキュ…ゴキュ……」

 

残っている紅茶を一気に飲み干して立ち上がる。それに続いて亜狛と耶狛そして黒も立ち上がり、

 

亜狛「やるよ耶狛」

 

耶狛「おっけ~お兄ちゃん♪」

 

2人は協力して裂け目を作り出す。

 

理 「そんじゃ行ってくるな♪」

 

神綺「お気をつけてくださいね」

 

そうして理久兎達は裂け目へと入り魔界の森へと向かうのだった。そしてここ魔界の森に裂け目を通って着く。

 

理 「さてと魔界に入った侵入者とやらは誰なん

   だろうな黒♪」

 

黒 「さぁな……俺は俺の目的を優先するからな

   主よ」

 

耶狛「黒君ったらツンデレなんだから~」

 

亜狛「こら黒さんに失礼だろ?」

 

と、言いながらも黒は少し恥ずかしがりながらも理久兎達と共に森へと歩くのだった。




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よその牧場物語とは何じゃ?」

怠惰「あぁこれね…何て言うんだろほのぼの系
   ゲーム?」

千 「ほう…面白いのか?」

怠惰「同じことを繰り返すのが好きな人は
   って感じ?」

千 「作物だとかを育てるとかじゃろ?」

怠惰「後は…動物とか育て作物およびに動物の
   品評会に出たりとかイベントがある程度
   あるから楽しいよ?」

千 「じゃがこれ色々なシリーズがあるの………
   どれから始めれば良いんじゃ?」

怠惰「自分がやりたいシリーズからで良いと思う
   よ?話は繋がってる訳じゃないから」

千 「ほうならこの繋がるってやつを貸して
   くれ」

怠惰「良いよ♪それだったら♪おっとそろそろ
   時間か………こんな話になったけど今回は
   ここまで!」

千 「また明日もよろしくの♪」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ♪」


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第299話 魔界生体録

こんばんは読者様、もうじきテストが近づいてる怠惰のクソ悪魔です。これが終われば自由だ………おっと失礼。それでは本編へどうぞ。


今は昼時ぐらいだろうか。地底の暗さより少し明るい魔界の森の中を理久兎達4人はのらりくらりと歩いていた。

 

理 「何か魔法の森みたいな所だなぁ」

 

耶狛「本当にさっきとうって変わった景色だね」

 

黒 「魔界の中心都市パンデモニウムからだいぶ

   離れてるからな」

 

見ていると自生しているキノコだとか植物だとかが魔法の森のキノコや植物に似ていた。

 

亜狛「それってつまり田舎って事ですよね?」

 

黒 「まぁそうなるな」

 

理 「なぁ黒、お前さ魔界の生物には詳しい?」

 

一応は魔界生まれ魔界育ちの黒に聞いてみると、

 

黒 「う~んといっともそこそこだぞ?」

 

耶狛「ならこれは?」

 

雑草みたいな植物を指差してくる。これを見ると黒は青い顔をしたが自分も青い顔をした。

 

黒 「耶狛それは絶対に引っ張るなよ!それは

   マンドラゴラだ!」

 

理 「俺も言うそれは止めろ本当に止めろ」

 

何故そう言うのか。それは耶狛が指差した植物は色々な薬などにも使われるマンドラゴラだからだ。マンドラゴラは下手に引っ張って抜くと大きく悲鳴をあげる。その悲鳴は鼓膜を突き破り脳震盪を引き起こし更には叫びのショックのあまり心臓停止もありえるからだ。

 

亜狛「何かマスター詳しいですね?」

 

理 「昔に永琳が栽培してたのを引っこ抜いたら

   もうご想像通りだ」

 

因みに本当に引っ張った結果、悲しみの向こうへが聞こえた。ついでに気絶していたのか目が覚めると永琳にこっぴどく怒られたのは言うまでもない。

 

耶狛「てことはこれって外の世界からの外来種に

   なるの?」

 

黒 「あぁそうなるなだがしかし魔界で自生して

   独自の生体を持ったから外来種とも言うが

   魔界固有種とも言う議論が相次いでいるら

   しい因みに魔界の危険度は確かざっと最下

   位のFランクだったな」

 

亜狛「ランク?」

 

黒 「魔界の生物にはランクってのがある俗に言

   う危険度みたいなもんだなマンドラゴラは

   引っこ抜かない限りは襲ってこないからラ

   ンクはFつまり魔界の中では弱い部類だな」

 

それは頷ける。本当に何にもしなければおそってはこないのだから。すると茂みが揺れる。

 

理 「何だ?」

 

と、一応は警戒していると、

 

生物「みょ~ん」

 

耶狛「あっ兎だ♪」

 

何と兎が茂みから出てきた。ただその兎、自分達の住む兎とは異なり丁度おでこの中心に5ミリ程の小さな角がニョキと生えていた。

 

黒 「ほうアルミラージの子供か」

 

耶狛「アルミラージ?」

 

黒 「あぁその外見はとても愛くるしくて上級

   魔族や中級魔族からはよくペットとして

   飼われるな」

 

亜狛「そうなんですか………」

 

黒の上級魔族という言葉に疑問を思った。何故に上級魔族がつくのか、

 

理 「因みに何で上級魔族、中級魔族なんだ?」

 

黒 「あぁそれは……」

 

黒が言いかけると更に茂みが激しく動き今度は約二メートルぐらいの大きな一角を持った兎が出てくるとアルミラージの子供はトコトコと去っていった。

 

理 「あれは大人か?」

 

黒 「あれが大人だそれで何で上級、中級かと

   いうと」

 

と、黒が言ったその瞬間だった。

 

グジュッ!!

 

耶狛「がはっ!!」

 

耶狛の胸を大人のアルミラージの角が突き刺さり貫通した。

 

黒 「彼奴ら大人になっていくと凶暴でな低級

   魔族だとアルミラージに殺される恐れが

   あるからというのが理由だ」

 

理 「へぇ………」

 

亜狛「って耶狛!!?」

 

耶狛が突き刺されてるのを見ながら黒のそんな解説を聞いていると亜狛が叫んだ。だが心配することはない。何故なら、

 

耶狛「もう痛いな………」

 

そう言うとアルミラージの角からずりずりとそして血を吹き出しながら体を抜け出すと耶狛はアルミラージに近づく。アルミラージに限ってはビクビクと震えていた。

 

耶狛「メッだよ!!」

 

ドゴンッ!!

 

そう言うと耶狛はアルミラージにげんこつした。結果、アルミラージは地面にめり込み埋もれてしまった。なお突き刺されてた心臓付近は再生した。

 

亜狛「大丈夫か耶狛!?」

 

耶狛「うん平気だよ♪それにしても魔界の子達は

   やんちゃだね♪」

 

黒 「アルミラージの危険度はだいたいDクラス

   だったような気がするなぁ」

 

理 「へぇ……」

 

それに向かってげんこつした耶狛は上級~中級魔族レベルというのはよく分かった。といっても不老不死という体質の暴力だが。

 

亜狛「大丈夫そうだな」

 

耶狛「うん♪ただ服が破れちゃった……」

 

理 「仕方ないなぁ貸してみな」

 

そう言われた耶狛は巫女服を脱ぐと渡してくる。因にだが、しっかりと耶狛はインナーを着ているし耶狛専用のドロワーズも履いているため決して裸ではないためエロくはない。

 

理 「え~と当て布でそれから糸でっと……」

 

断罪神書から携帯用裁縫道具を取り出すとそこから針、白い布と白い糸で隠し縫いしながら縫い合わせていく。

 

黒 「なぁ主ってこういう所に限っては女子力

   あるよなぁ……」

 

亜狛「まぁ確かに………」

 

耶狛「裁縫習おうかなぁ………」

 

そんな事をいってる間にも服を応急だが直して耶狛へと渡す。

 

耶狛「ありがとうマスター♪」

 

そうして耶狛は貰った服を着る。一応は破れた箇所を見てみるとそんなには目立ってはいない。

 

理 「さてとそろそろ遊びも終わりにして

   探しますかね」

 

耶狛「おぉ~♪」

 

亜狛「法界でしたよね?」

 

黒 「あぁ合ってるぞこっちだ………」

 

そうしてガイドの下、理久兎達は法界の方角へと向かうのだった。

 

 




千 「怠惰よアルミラージって確か………」

怠惰「うん神魔対戦時代の生物だね♪」

千 「まっまさか魔界で野生化やらしていて
   はたまた愛玩動物として認知されてい
   るとはのぉ」

怠惰「懐かしいなぁ昔に色々なゲノムをいじ
   ったのは良い思い出♪」

千 「ん?まさか……魔獣を作成したアホは……」

怠惰「はいそうです私が実験で色々な合成獣やら
   作ってました…もう皆野生化してるけどね」

千 「おぬしか!?怪物を作っておったのは!」

怠惰「だけど言わせて!作ったのは数十種類
   だけだと!」

千 「それでも最悪じゃ!」

怠惰「まぁどうせほぼ絶滅してるものばかり……
   うんそうだよね♪」

千 「おっ恐ろしい奴じゃ………おっとそろそろ
   時間じゃなそれでは読者様今回もありが
   とうの!」

怠惰「また次回もよろしくね♪」

千 「それでは読者様!」

怠惰「サラダバー♪」


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第300話 緊急 救え空飛ぶ船

こんばんは読者様、モンハンワールドが楽しみな怠惰のクソ悪魔です。どんな感じに進化してるのかなぁ………おっと失礼それでは本編へどうぞ。


法界へ向かって歩くと数10分ぐらいが経過する。

 

耶狛「え~と臨時!」

 

亜狛「じ……事実」

 

黒 「つ……つゆくさ」

 

理 「さ…さとり」

 

ただ歩くのも暇なのでしりとりをしながら歩いていた。下らないと思うかもしれないがこれがまた結構楽しかったりする。だが、

 

耶狛「また()!?」

 

理 「ほれ速く答えろよ♪」

 

因みに結構意地悪な事をしていた。最後が出来るだけラ行で終わるものばかりを耶狛に回していた。勿論そんな事をすれば言葉を失っていき苦しくなるのは明白だ。

 

耶狛「……りり…リリパット!」

 

理 「ド○クエやってる奴しか知らない敵を………」

 

亜狛「とか………トラン(ピー)ム!」

 

亜狛は格好良く言ったつもりだか結構笑える。その証拠に、

 

黒 「ぷっWむ……むむ…無情くく……♪」

 

黒に限っては笑いのツボに填まっていた。そしてまた自分の出番だ。

 

理 「瓜」

 

耶狛「また()だぁ~ー!!!

 

絶望過ぎるこのやり方に耶狛は叫ぶのだった。だが耶狛が叫んだせいなのか、

 

魔獣「ガルルルルル!!」

 

と、猫に近い魔獣が此方に威嚇しながら歩み寄ってきた。

 

理 「耶狛が叫ぶからだぞ?」

 

耶狛「だってマスターがラ行しかこっちによこさ

   ないからだもん!」

 

亜狛「えっとどうするんですか?」

 

黒 「俺に任せておけ」

 

そう言うと黒は前へと少し歩くと自身の魔力を辺りに漏らす。

 

黒 「消えろ………」

 

魔獣「キシャーーー!!?」

 

微々ってしまったのか魔獣はすぐさま茂みへと入ると消えていった。

 

黒 「よしさっさと進もう」

 

理 「こういう時に黒は強いよね」

 

魔獣避けとしては万能な黒であった。そしてまた暫く歩いて行き近くに丁度良い岩があったため、

 

理 「少し休もうか♪」

 

その一言で少し休むことにした。そして岩に座ると、

 

理 「にしてもよぉ中々遠いなぁ」

 

亜狛「能力を使います?」

 

自分の事を思って言ってくれたのだろう。だが、

 

理 「いや現世じゃ中々見れない景色や生体なんだ

   から目的が終わるまではゆっくりと眺めては

   いたいからいいかな?」

 

亜狛「そうですか♪」

 

黒 「魔界の景色が良い所なんてあるのかが分か

   らん」

 

黒はそうかもしれないが自分はそうでもない。逆に珍しいものがあるためついつい見てしまう。すると、

 

耶狛「ん?」

 

耶狛の耳がピクピクと反応した。

 

亜狛「どうしたんだ耶狛?」

 

耶狛「何か北の方が騒がしいんだよね」

 

理 「北……なぁ黒…確か北だったよな法界って」

 

黒 「あぁ方角的にはそうだな」

 

どうやら北の方角で何かが起きているらしい。絶対にこれは行かないと何か大変な事が起こりそうな感じだ。

 

理 「お前ら急ぐぞ」

 

亜狛「はい!」

 

耶狛「オッケー!」

 

黒 「………………」

 

4人は急いで北の方角へと向かうのだった。

 

神様、神使移動中……

 

走ること数十分が経過する。その時だった。

 

魔獣「ガァーーーーーー!!」

 

と、雄叫びが聞こえ空を見上げるとそこに無数の魔獣が飛んでいた。見た目は獅子なのだが尻尾は蛇そして背中には山羊の頭がついていた。

 

黒 「ありゃキマイラか」

 

理 「キマイラ?」

 

黒 「あぁ魔界だと危険度Sで厄介者として魔界人

   達からも知られる魔獣だな」

 

耶狛「因みにどのくらい厄介なの?」

 

耶狛がどれくらい厄介なのかと聞くと黒はとても分かりやすく説明してくれる。

 

黒 「そうだなぁ現世で言うと古い木造建築に白蟻

   が住み着くのと同じぐらい厄介だな」

 

理 「あぁそれは厄介だなぁ」

 

耶狛「厄介だね」

 

亜狛「何か格が下がった!?」 

 

確かに格は下がったが考えてみて欲しい。古い木造建築に白蟻が住み着こうものならその家は白蟻をすぐに駆除しない限り家を支える柱を食い散らかされ最後は柱が折れて倒壊は待ったなしだ。

 

黒 「しかしキマイラを怒らせるって何したん

   だ?」

 

理 「どういうことだよ?よ

 

黒 「キマイラは基本最初は威嚇だけしてくるから

   その間に逃げれば何もされないが無視してキ

   マイラを攻撃またはテリトリーに侵入しよう

   ものなら群れで襲いかかる習性があるから基

   本は何もしなければ問題はないんだがなぁ」

 

理 「成る程ねぇ」

 

黒の説明を聞きながらキマイラ達が飛んでいく方向を見る。その先には何と空飛ぶ船があった。しかもその船は見たことがあるしそれでいて船の後ろからは無数の弾幕が飛び交っていた。

 

理 「なぁあれ………」

 

黒 「間違いないなあれは水蜜だとかの船だ」

 

やはり血の池地獄であった村紗や一輪、雲山の船だ。どうやら血の池地獄から抜け出したらしい。

 

理 「彼奴らもよくやるなぁ」

 

頑張っているなと思っていると目を凝らして一転集中させて船を見ていた亜狛は険しい表情をしながら、

 

亜狛「まっマスター………」

 

理 「ん?どうした?」

 

亜狛「あの…あの船に葛ノ葉 蓮も乗船してます」

 

理 「何!?」

 

その言葉は驚く。まさか蓮が此方に来ていたとら思わなかったからだ。

 

亜狛「それに博麗の巫女、黒さんのお気に入りの

   魔女そして守矢の巫女が乗ってますね」

 

耶狛「巫女ちゃん達も乗ってるの!?」

 

黒 「霧雨も乗ってるのかよ」

 

理 「まったく彼奴らは………しょうがない救いに」

 

と、理久兎がいったその時だった。突然自分達の目の前に大きな気が生えてくる。その木の幹には見ていて嫌悪感を覚える禍々しい顔がついており触ったらアウトな毒液?を蔦から染み渡らせていた。

 

理 「なぁ彼奴は?」

 

黒 「こいつは木樹の王……危険度SSランクだ」

 

先程のキマイラよりも上のランクが出てきた。しかもその木樹の王は此方を見るとニヤリと不気味な顔で笑う。それはまるで餌を見つけたときの顔のように。

 

理 「どうやらやる気みたいだなだがあっちも

   何時まで持つか……仕方ない亜狛」

 

亜狛「なんですか?」

 

理 「黒をあの船の上空に送れ」

 

黒 「なっ!まさかこいつを主達だけで倒すと言う

   のかそいつは危険………いや主達の方が危険だ

   ったな」

 

よくお分かりで。まずこんな独活の大木に負ける気がしない。

 

理 「ふんっ♪さっさと行ってきてくれ彼奴らを

   頼むなこっちも終わり次第加勢するからよ」

 

黒 「分かった」

 

亜狛「それじゃ行きますよ黒さん」

 

そう言うと亜狛は黒の足元に裂け目を作り出す。その裂け目に黒は落ちていった。そして残った理久兎、亜狛、耶狛は、

 

耶狛「大木の伐採しちゃおう♪」

 

亜狛「そしたらマスター美寿々さん達に渡して何か

   作って貰いましょうか?」

 

理 「そりゃ良い王って名のつくぐらいだから良い

   材木が手に入るよな♪」

 

木樹「ウゴーーーーーーム!!!」

 

そうして理久兎達は木樹の王と戦うのだった。そして裂け目に入っていった黒は村紗達の乗る船の遥か上空から裂け目を通じて出てきた。

 

黒 「これまた凄い数だ………」

 

これだけのキマイラを相手するのは何億年ぶりかと考える。すると船がキマイラ達に襲われそうになっていた。

 

黒 「飛ぶ影槍!」

 

その言葉で船に乗船している者達の影を操り槍にしてキマイラを刺し殺し刺し殺されたキマイラ達は地面へと落ちていった。

 

黒 「よし………あれだけのキマイラはこの姿では

   少しキツいか……」

 

この姿では限界があるそう感じた黒は、

 

黒 「影の覇竜!」

 

黒は自身の能力を使い影を竜の形にする。すると黒の体は徐々に変化してい。数秒も経たぬ内に黒の姿はかつての影の暴虐の姿へと変化した。そして、

 

黒 「グガァーーーーーーーー!!!」

 

景気付けに大きな咆哮で回りを響かせるのだった。




千 「さてさて読者様…今回もありがとうの!」

怠惰「キマイラか~あれには手を焼いたなぁ」

千 「またおんしの実験生物か!」

怠惰「ん?うん♪当時は魔族の言うことを聞く
   ように設計してたんだけどもう何年と経
   過したせいか野生化してるね♪」

千 「それは最早意味がないじゃろ!?」

怠惰「当時は防衛戦や侵攻戦でも使われた万能
   生物だったんだけどねぇ………」

千 「………あれが使われたとなると天使やらも
   頑張っておったんじゃな………」

怠惰「まぁ中級レベルとどっこいだったから
   そんなって感じだけどね」

千 「いやぁ……おっとそろそろ時間じゃぞ!」

怠惰「おっとでは読者様、今回もありがとう
   ございました」

千 「次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ!」
   


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第301話 魔獣決戦

こんばんは読者様、モンハンが届きやりたいのですが雑務が残っていて中々出来ない怠惰のクソ悪魔です。速くやりたい………ではまぁ本編へどうぞ。


魔界の森の中。そこには巨大な木の魔物、木樹の王と理久兎、亜狛、耶狛は対立していた。

 

理 「避けろ!」

 

その言葉と共に亜狛と耶狛は木樹の王が放った液体を避ける。そして自分達がいた地点は、

 

ジューーーーー…………

 

と、煙を上げていた。よく見てみると石ですらどろどろのヨーグルトになっていた。

 

理 「流石にあれを真っ向から受けれる自信、俺

   にはないぞ?」

 

亜狛「自分と耶狛なら何とか行けますね」

 

耶狛「だけど痛みでのたうち回りそうだなぁ」

 

木樹「ウォーーーロット!!」

 

木樹の王は自身の頭つまり葉の部分を揺らし何個かの木の実を出す。だがその木の実は地面には落ちずその場に止まると、

 

木実「ギャハ♪」

 

何とその木の実には1つ目の顔がついておりしかもそれら1つ1つが不気味に笑っていた。

 

耶狛「凄く嫌な予感がします」

 

亜狛「安心しろ俺もだから」

 

2人がそう言うと同時に顔のついた木の実は此方へと向かってきた。亜狛と耶狛は避けようとすると、

 

理 「嘗めるなぁ!」

 

断罪神書から黒椿【影爪】を取り出すと音速を越える速度で向かってくる木の実を一刀両断して斬っていく。そして真っ二つにされた木の実は、

 

木実「ぎゃぁーーーーー!!!」

 

バァン!バァン!バァン!バァン!

 

悲鳴をあげ爆発して辺りに毒液を撒き散らす。だがそんな毒液を触れている筈の黒椿は刃こぼれ1つしていなかった。

 

亜狛「あれって絶対に爆弾魔か何かですよね!?」

 

耶狛「あんなのに当たったら爆発四散からの泥々

   ヨーグルトコースだよ!?」

 

理 「SSランクってのも頷けるわなぁ……っち

   速くこっちも行かなきゃ行けないのによ」

 

そう言っていると、

 

木樹「ガングヅ!!」

 

と、何か叫んだ。すると今度は足元から何か違和感を感じた。

 

理 「足元から来るぞ!」

 

亜狛「なっ!」

 

耶狛「うわっ!?」

 

3人はすぐに避ける。すると足元から紫色の液体を放出する無数の蔦が出てきた。避けていなければ串刺しだ。

 

亜狛「火遁の術!」

 

亜狛は地面に手をつけ叫ぶと地面から生える木樹の王の蔦は発火して燃えた。

 

木樹「ガググググク!!!!」

 

苦しそうに蔦を何度か振り回すと地面に戻っていった。やはり植物だけあって火には弱いようだ。こういう時に空紅が欲しくなる。

 

理 「ナイス!」

 

亜狛「はい!」

 

だがこのままでは良知が開かない。速く黒の元に向かわなければならないのだから。

 

理 「お前ら彼奴に向かって突貫するぞ!」

 

亜狛「判りました!」

 

耶狛「うん!」

 

中央に理久兎、左翼に亜狛、右翼に耶狛で3人並んで木樹の王へと走りだす。

 

木樹「ウォーーーロット!!」

 

また自身の頭の枝を揺らし無数の毒爆弾木の実を出すと毒爆弾木の実は此方へと向かってくる。

 

理 「耶狛!」

 

耶狛「オッケー!」

 

耶狛が自分や亜狛を越えて前へと出ると錫杖を振るって、

 

耶狛「縮小!」

 

その言葉と共に飛んでくる無数の毒爆弾木の実は約10Cmの大きさから1Cmぐらいの大きさへと変わる。そのお陰で密集していて隙間が無かったのが一気に隙間が空いたため理久兎達は素早く無駄のない動きで避けていき木の実の大群から抜ける。そして数秒経つと、

 

木実「ぴきゃーー!!」

 

パン!パン!パン!

 

先程よりも規模の小さい爆発が起こり毒の量も少なくなっていた。そのため無数の木の実から抜け出した理久兎達にはその爆発からの毒液は降ってこなかった。

 

理 「ナイス耶狛!」

 

耶狛「うん!」

 

自分達と同じ位置に耶狛は戻り共に木樹の王へと走る。

 

木樹「ガングヅ!!」

 

今いる位置から数メートル離れた位置から無数の蔦がまた出てくる。しかも一列に並んでまるで壁のようだ。

 

理 「亜狛、俺があれを切り開くそしたら最大の

   炎の技で燃やせ!耶狛は亜狛のサポート!」

 

亜狛「承知しました!」

 

耶狛「もちろん!」

 

2人よりも速く移動し一瞬で距離を詰めると黒椿を構え、

 

理 「切り捨てごめん」

 

ジャキン!

 

壁となった蔦はドゴンという音と共に落ちていく。やはり黒椿の切れ味には勝てなかったようだ。しかもまさか自分の自慢とも言える蔦を斬られると思ってみなかったのか、

 

木樹「グゴォーー!!!!」

 

痛みで悲鳴をあげたのだろう。そして道が切り開けた事によって亜狛の忍術がは発動する。

 

亜狛「伊賀流忍法 凶星の炎狼!」

 

亜狛の目の前で炎が渦巻く。その炎は巨大な炎の狼を作り出すとその炎狼は一直線に木樹の王へと突っ込み、

 

ボンッ!!ボワァ!!

 

木樹「ギャガァーー!!!!」

 

木樹の王を火だるまにした。苦しそうに左右を揺らす。そして揺らされた影響で木樹の王の頭に生える木の実が炎に纏わりつかれて落ちてき、

 

木実「ぎゃぁーーーーー!」

 

バンッ! ジュッ!!

 

爆発と毒液が木樹の王へと多段ヒットした。

 

木樹「ぐごご…ごご………」

 

だが悲惨なのはその爆発と毒液は亜狛へと迫ってくる。 

 

亜狛「くっ!」

 

裂け目に入れる時間ももうないため腕を盾に耐えようかとすると耶狛が亜狛の背中に体をつけると、

 

耶狛「仙術十三式 空壁!」

 

何と耶狛が空壁を亜狛の目の前で張った。そのお陰で爆発や毒液に触れずにすんだ。

 

亜狛「耶狛ありがとうな!」

 

耶狛「ご褒美期待してるよお兄ちゃん♪」

 

そう言いながら爆発から抜け出した。

 

理 「お前ら無事か!」

 

不死身とはいえ2人が心配で聞いてみると、

 

亜狛「問題ありませんよ♪」

 

耶狛「うん♪」

 

2人共、無事みたいだ。それはよかった。

 

理 「ならよし♪」

 

木樹の王がいた方向を見ると木樹の王はその場には居なかったが代わりに真っ黒の灰が残っていた。どうやら燃えて灰になったようだ。

 

理 「あちゃ~これは家具の素材にももうならない

   なぁ……仕方ないか」

 

亜狛「あっ………すみません」

 

理 「良いよ仕方ないさ♪それよりも速く黒に加勢

   するぞ!」

 

亜狛「はい!」

 

耶狛「うん!」

 

そうして理久兎達は黒の加勢に向かうのだった。




千 「怠惰よあの生物は………」

怠惰「あぁあれね…‥あれは確か最初は食料問題
   を解決するために作ったのは良いけれど
   失敗して爆発物となった悲しき魔獣って
   感じだったかな?」

千 「色々な意味で悲しき魔獣じゃな」

怠惰「えぇそれはもう………どうやったらあんな
   魔獣が生まれたのやら………」

千 「しかし地味に強いんじゃな………」

怠惰「まぁ…それね木として見られるからカモ
   フラにもなるし爆発物を投げる固定砲台
   として活躍できるから防衛戦では強いよ
   うな気がしたね?」

千 「まともな魔獣がおらんな………」

怠惰「まぁ俺ら悪魔は皆がとち狂ってるからね
   おっとそろそろ時間だねそれじゃ今回は
   ここまで!」

千 「次回もよろしくの!」

怠惰「それじゃ読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第302話 黒の激戦 無数のキマイラ

こんばんわ読者様、予定が詰まりすぎてモンハンが出来ない状態の怠惰のクソ悪魔です。予定が詰まりすぎてるよ~ゲームが出来ねぇ………それはさておき本編へどうぞ。


船へと近づこうとしていたキマイラを1ぴき始末し終え一輪達の乗る船に映る自分の影を操りかつての姿へと戻り自身の翼で空を飛びながら咆哮を上げ船の乗組員とキマイラの群れを眺める。

 

黒 「よくもまぁこんな数を……」

 

大群となったキマイラを眺め呟く。すると、

 

霧雨「終わった……キマイラに続いてドラゴンなんて

   本当についてないぜ………」

 

と、声が聞こえる。よく見てみると霧雨魔理沙が呟いたようだ。

 

黒 「ついてないとは何事だ……」

 

と、黒は呟く。だが何故か聞こえていないのか、

 

早苗「そんなに危険なんですか?」

 

霧雨「バカ野郎!ドラゴンってのは皆凶暴で争いを

   好む奴らだ!それでいて魔界のドラゴン何か

   はキマイラの上を行くSS危険生物だぞ!」

 

更に話続ける。やはり小言だと通じないようだ。咆哮だとかと同じように腹から声を出さなければ聞こえなさそうだ。だがそれよりもあんな低能でブレスを吐くことしか脳のない雑魚ドラゴンと一緒にされるのが一番ムカつく。

 

黒 「あんな雑魚と一緒にされるとはな………まぁ

   この身なりでは仕方ないか」

 

6枚の翼をゆっくりと羽ばたかせて船の後ろ。魔理沙やらがいる場所に降下して見てみると魔理沙の他に蓮や霊夢、早苗だったりこしいの友人の一輪や水蜜に雲山もいた。他にも新参者の顔もあった。あったが1人とても見ただけで気になるような女性がいた。それは髪の色が紫から黄色へとグラデーションがかかった髪の色をした女性だ。

 

黒 (あの女………何処かで?)

 

何処かで見たことがある。それも絶対に何処かで会っていると思っていると、

 

霊夢「ドラゴンだか何だか知らないけど1体

   だけなら!!」

 

霧雨「生きて帰ってやるぜ!!」

 

早苗「奇跡をなめないでください!」

 

蓮 「来るならこい!」

 

と、4人は血気盛んに自分に戦いを挑もうとしていた。初々しいことこの上ない。だが相手をしっかりと見てから戦いを挑むべきだとも思ったしそれにまだ()()()()()()()()()()()()()()()()()。やるなら舞台を整えてからだ。

 

黒 (初々しい奴等だ)

 

そう思う。だが後ろのキマイラが歯噛みをして構え始めていた。恐らく標的はこの船から自分へと変わったようだ。そのため素早く一輪達に伝えたいことを話す。

 

黒 「約束は果たせれる貴殿らの約束は確かに

   守った」

 

かつて血の池地獄での約束を果たしに来た事を伝え黒はキマイラ達に向かって、

 

黒 「ガァーーーーーーーーーー!!

 

と、大きく咆哮を掲げた。後ろの者達は突然の咆哮で耳を押さえていた。だがそれに反応したキマイラ達はライオンの頭の牙に毒を滴らせる。

 

黒 「我は魔界の覇を唱える者なり知恵なき低俗

   たる低級魔獣共、我に牙向くことそれは死

   を意味すると思え!」

 

キマ「ガァーー!!」

 

大きく腹から声を出すとキマイラ達はついに自分に向かって襲いかかってくる。最後にチラリとだが後ろ見て、

 

黒 「次こそは舞台の上で一戦を交えよう」

 

先へと去っていた彼女達には聞こえてはいないが呟き黒は向かってくるキマイラ達と殺し合いを始めた。キマイラ達は獅子の首から炎を吐き蛇となっている尻尾からは毒を吐き背中につく山羊の頭からは雷を吐いてくる。

 

黒 「影盾!」

 

森に映る自身の影から巨大な盾を作り出しブレスを防ぐ。だが後ろからキマイラ達が獅子首の口を大きく開けて回り込んでくる。

 

キマ「ガァー!!」

 

キマ「ギャブ!!」

 

しかもキマイラ達は自身の尾や翼に噛みついてくる。

 

黒 「邪魔だ!!」

 

尻尾を強く振るいキマイラ達を振り払い翼はより強く羽ばたかせ噛みついているキマイラを振り払う。だが、

 

黒 「っこいつら!」

 

何と噛みつかれた箇所から徐々にだが石となっていっていた。キマイラの攻撃には石化の毒が込められているため放っておくと石像になってしまう危険な毒だが、

 

黒 「いちいち面倒なやつらだなぁ!」

 

そう言うと黒は石化している体の一部を切り裂き地面に落としていく。そうして進行する石化を防ぐ。そして自身の影は元の形のまま分離されていないためすぐに再生する。だがこの攻撃を仕掛けてかたキマイラ達は知ることとなる。唯一魔界で喧嘩を売ってはいけない相手に喧嘩を売ってしまったことを。

 

黒 「消えろ!」

 

キマイラ達がいる位置から下の方向に向かって自身の手を振り下ろし空を切る。すると、

 

ザシュ!

 

と、音が響いたかと思うと何匹ものキマイラ達の3つの頭と胴体が離ればなれになり血が雨のようになって降り注ぐ。言ってしまえばキマイラ達の影を切った。そのため影も3つの頭と胴体は離ればなれになっていた。

 

キマ「グルルルル!!ガァー!!」

 

キマイラは殺られた仲間を見て少なからずだが恐怖するがそれでも果敢に挑んでくる。

 

黒 「塵となれ!!」

 

自身の口を少し開け莫大なエネルギーを作り出す。

 

黒 「グァーーーーー!!」

 

そして大きく口を開け漆黒の色をしたエネルギー波を撃ち放った。その大きさは魔理沙が放つマスタースパークを越える大きさを持ち破壊力に限ってはその100倍はいく。そんなブレスを受けようものなら、

 

キマ「ギャー!!………………」

 

まともに受けたキマイラ達は無惨にも塵となった。そして先程まで無数の量だったキマイラの群れは驚くことに4分の1の数しか残っていなかった。

 

黒 「我は告ぐぞ……この場から消えろ…もし消え

   るのであれば追撃はしないだが挑むという

   のならば貴様らの永久就職先は塵と知れ!」

 

その言葉が通じたのか残りの4分の1のキマイラの内、約半数が回れ右をして飛んでいった。だが残りの半数はどうやら死にたいようだ。

 

黒 「良いだろう魔界の覇王として貴様らに粛清を

   くれてやろう………」

 

と、黒が叫んだその時だった。

 

理 「黒そこまで」

 

ザシュ!

 

何か斬れる音がしたかと思うと一匹のキマイラが地に落ちていく。そして黒は見た。落ちていったキマイラの後ろにいた者を。

 

黒 「主よ………」

 

理 「悪い遅れちまった♪」

 

そこにいたのは自分の主である理久兎だった。




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

千 「うむありがとうの♪」

怠惰「しかし言いたい予定が詰まりすぎてモン
   ハンをやる時間がないと」

千 「臨時バイトにテストに多用じゃのう」

怠惰「お陰でまだボルボロスまでしか行って
   ないよ」

千 「頑張れとしか言えんぞ」

怠惰「まぁね……おっとそろそろ時間だねそれじゃ
   今回はここまで!」

千 「次回もよろしくの読者様!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第303話 新たな陰謀

木樹の王を倒し淡い光が照らす魔界の空を見る。すると、

 

理 「うっ!」

 

空を見た瞬間、強烈な漆黒の光で目を瞑る。

 

亜狛「まぶしっ!」

 

耶狛「何でこう魔がつくものってこう眩しいの!」

 

言われてみるとこれまで魔がつくものと言うと皆眩しいものばかりだ。断罪神書で()法を学ぼうとした時も怠惰の雷()法の時も、ルシファーの光()法の時も全てがそうだ。何故こうも眩しいのやら。そして光が消える。

 

理 「黒の奴は何したんだよ………お前ら行くぞ」

 

亜狛「あっはい」

 

耶狛「うん行こう行こう♪」

 

3人は空へと飛んで様子を見てみると、

 

理 「キマイラか」

 

何と数匹のキマイラが此方へと飛んできた。断罪神書から黒椿を抜刀しようかと手にかけようとすると、

 

亜狛「待ってくださいあのキマイラ達にはもう戦意

   はないですよマスター」

 

耶狛「うん目が潤んでて何か怖いものを見たような

   目をしてるもん」

 

そう言われ黒椿を抜刀せず抑えるとキマイラ達は自分達の事は知らんと言わんばかりに通りすぎていき後ろへと飛んでいった。

 

理 「一体何にビビったんだよ……」

 

前をよく凝らしてみるとそこには1匹の巨大な黒竜が威風堂々と言わんばかりに飛んでいた。そしてその黒竜の前には先程まで無数にいた筈のキマイラ達がいたがその数は僅か10分の1に満たない程の数となっていた。

 

理 「黒の奴、手加減ないなぁ」

 

亜狛「あれだけの数を…」

 

耶狛「黒君あいかわず強いよね」

 

理 「お前らまだ戦いは終わってないからな」

 

まだ残っているキマイラはいる。それにそのキマイラ達は先程のキマイラとは違い戦う気でいるキマイラだ。

 

理 「亜狛は右方向を耶狛は左方向にいるキマイラ

   を潰せ俺は真ん中を潰す」

 

亜狛「分かりました♪」

 

耶狛「オッケー♪」

 

そうして亜狛は右へ耶狛は左へと向かう。そして理久兎は真ん中を真っ直ぐ向かいそして、

 

ザシュ!

 

背後からキマイラを黒椿で斬る。斬られたキマイラは地へと落ちていった。そして目の前にいる黒竜もとい黒に、

 

理 「黒そこまで♪」

 

と、言うと黒は少し驚いているのか目を少し瞬きさせて、

 

黒 「主よ………」

 

理 「悪い遅れちまった♪」

 

謝罪の意味を込めて謝る。すると、

 

キマ「ぐるルルルル!!」

 

周りのキマイラ達はうなり声をあげながら自分を睨んでくる。

 

理 「あぁそうそうキマイラ達よ先に行っておく

   ゲームオーバーだ」

 

その言葉を言ったその瞬間。

 

グジュ!ザシュ!

 

と、音が聞こえだす。その音が聞こえると共にキマイラが1匹また1匹と落ちていく。それは次第に増えていく。そして最後の2匹になると、

 

亜狛「さらば!」

 

ザシュ!

 

耶狛「バイバイ♪」

 

グジュ!

 

と、亜狛は腰に指す忍者刀でキマイラの獅子の首を切り落とす。錫杖を使ってキマイラの獅子の首に突き立ててキマイラを倒す。勿論2体のキマイラは地へとまっ逆さまに落ちていった。

 

黒 「お前ら………」

 

亜狛「すみません黒さん」

 

耶狛「ごめんね黒君寂しかった?」

 

黒 「そんな訳ないだろ」

 

そういうと黒は竜の姿から何時もの執事服でつり目に眼鏡をかけた人の形へと戻る。

 

理 「無事なら何より♪」

 

黒 「ふん………ありがとうな」

 

亜狛「所で黒さん皆さんは無事なんですか?」

 

船に乗船していたメンバーについて亜狛が聞くと、

 

黒 「あぁ…全員無事だ……」

 

耶狛「黒君、何か思うことあるの?」

 

黒 「ん?あぁ…まぁな……実は乗組員に凄く特徴的

   な女がいてな何でか見ていると懐かしいとい

   うか何というか………すまん言葉に出来るよう

   で出来ねぇや」

 

頭を掻きながら黒は困る。

 

理 「う~んそんな難しく考える事はないさそれに

   何時か会えるかもしれないんだからその時に

   その女性の名前を聞いて考えてみても良いん

   じゃないか?気になるならだけどね♪」

 

黒 「……そう…だな♪」

 

理 「そうそれで良いあせる必要はないんだ♪」

 

と、理久兎は言っている隣では、

 

耶狛「ねぇこれ絶対に黒君………」

 

亜狛「耶狛いくらそれが分かっても俺らが言うもの

   じゃないよそう言うのは黒さん自身が気がつ

   かないといけないものなんだから」

 

2人は呟くが理久兎と話している黒には聞こえることはなかった。そして理久兎は背中を伸ばしながら、

 

理 「うぅ~ん……はぁ…さてと黒、お前の記憶の手

   がかり探そうか♪ついでに法界まで近いんだ

   し♪」

 

黒 「………そうだな」

 

亜狛「それじゃ速く行きましょうか♪」

 

耶狛「だね♪」

 

そうして4人は法界へと向かうのだった。

 

神様 神使移動中………

 

4人は法界と呼ばれる場所へと来る。その場所の特徴としては辺り一面にルビン壺のような紋様が大地や木々にある事。それは1種の芸術作品のような世界だ。

 

理 「ここが法界か………」

 

黒 「あぁそうだ………」

 

耶狛「私達の世界だとあまり見れない光景だよね

   お兄ちゃん♪」

 

亜狛「そうだな………とても幻想的な世界だね」

 

そんな事を言っていると、

 

黒 「あれは………」

 

黒は何かに気がついたのか下へと降りていった。自分もようやく気がついた。近くに何か大きなドームがあったのだ。

 

理 「あっ黒」

 

亜狛「えっ待ってくださいよ!」

 

耶狛「待って~!」

 

3人も黒に続いて降りていく。そして4人は大地に降りると近くにドームの入り口があることに気がつく。

 

理 「あれって………」

 

黒 「…………………」

 

黒は黙ってその洞窟へと入っていく。

 

耶狛「もう黒君ってば」

 

亜狛「行ってみましょうマスター」

 

理 「………あぁ」

 

自分達3人はドームへと入るとあることに気がつく。それは真っ白な世界なのだ。

 

理 「真っ白な世界だなぁ」

 

と、呟くと黒は両膝をついて、

 

黒 「…………ここはあの世界だ」

 

理 「何だよあの世界って」

 

黒 「‥‥‥夢で会った名も顔も分からぬ女性その女

   性がいた世界はこんな世界だったんだよ」

 

どうやら夢の世界と同じ世界のようだ。だが封印されていたということから推測するに封印は解けて今はもぬけの殻といった感じだろう。

 

亜狛「黒さんそんな気を落とさないでくださいよ」

 

耶狛「そうだよ黒君♪」

 

2人は黒の肩をポンと叩き励ます。黒は立ち上がると、

 

黒 「そう…だな……多分封印が解けて皆と仲良く

   しているんだろうな」

 

と、黒は呟くが理久兎はふと気になる事があった。それは先程船で気なる女性がいたと言ったこと。それがここに封印されていた女性なのだと。それなら蓮達がいたため幻想郷に住むこととなるのは明白だ。

 

理 「なぁ黒それから亜狛に耶狛‥‥俺はお前達に問

   おう黒はその女性に亜狛や耶狛はそうだな‥‥

   百鬼夜行にいた皆に会いたいか?」

 

聞いてみると3人は暫く考えると、

 

黒 「俺は会いたい………こんな曖昧な気持ちや記憶

   そんなんは嫌だ」

 

亜狛「私も皆に会いたいですね」

 

耶狛「うん紫ちゃんやルーミアちゃんそれに皆に会

   いたい」

 

3人のその言葉を聞き自分は決心した。

 

理 「ならお前らにこの場で話す」

 

そうして理久兎は亜狛、耶狛、黒に伝えたいことを伝えるのだった。




怠惰「はいすみません後書きの編集を忘れて
   投稿してしまいました」

千 「ボタンミスか?」

怠惰「うんまんまそれ………」

千 「こやつは…………」

怠惰「まじでサーセン………とりあえずは
   今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第304話 魔界よまた去らば

こんばんは読者様、勉強、小説作り、モンハンを平坦で頑張ってる怠惰のクソ悪魔でございます。ここ最近はモンハンをやるため床に長く座るため腰が痛いです。ではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


真っ白な空間となっているドームの中。そこで理久兎は従者である3人に伝えるべき事を伝えた。

 

亜狛「マスター………それ本当ですか?」

 

耶狛「本気なのマスター!?」

 

黒 「それは主がしてきたこれまでの苦労は水の

   泡となるのは分かっての発言だよな?」

 

と、3人は驚きそして確認をとる。それに対しての返答は、

 

理 「あぁ勿論だ…それに……」

 

これまで推理してきた事。地底では恐らく異変が起きそしてそのせいで自分の正体が分かってしまったことを考えて、

 

理 「恐らく彼奴等は俺の正体いや真実の名を

   もう知っている筈だ」

 

耶狛「だけどそれを知るには………相当古い文献とか

   がないと………」

 

理 「そうその通りだだが俺の神名が書かれている

   本はかつて確かに回収して保管をしていたん

   だ…だがその本は誰かに盗まれていたんだ……

   それにさとりや他の奴は隠していたようだが

   地底で何かが起きたのは明白だ」

 

亜狛「………つまりその本を地上の人達が見ている筈

   そうお考えなんですね?」

 

理 「無論だ………」

 

3人は目を閉じ静かに考える。そして最初に口を開けたのは黒だった。

 

黒 「主がそう考えるなら俺はその指示に従う」

 

と、黒が言うと亜狛と耶狛も意を決した表情で、

 

亜狛「私も構いませんマスターが進む道が例え茨

   の道でも漆黒で見えない道でも私はお供を

   します」

 

耶狛「私もお兄ちゃんのその言葉に肯定だよマス

   ター♪それにマスターの言う通りそろそろ

   危なくなってきてるのは明白だしそれにね

   こそこそするのももう飽きちゃった♪」

 

理 「ふふっ♪お前らは………本当に良い従者を持

   ったな俺はよ………」

 

もう笑うしかない。こんなに嬉しくてそして良い従者を持ったのだから。

 

理 「なら現世に帰ったら準備をしないとな♪」

 

耶狛「そうだね♪」

 

黒 「あぁ♪」

 

亜狛「えっとマスターそれに黒さんとりあえずは

   神綺さんの所に向かいますか?」

 

亜狛が神綺の元へと向かうかと聞くと黒は少し不機嫌になり自分は笑顔で、

 

理 「あぁ頼むよ♪」

 

黒 「またあのアホ毛女の所に戻るかよぉ」

 

耶狛「黒君そんな事を言ったらダメだよ?」

 

亜狛「とりあえず耶狛やるよ♪」

 

耶狛「はぁ~い♪」

 

そうして亜狛と耶狛は裂け目を作り理久兎達は裂け目へと入るのだった。

 

神様神使移動中……

 

裂け目が開かれ理久兎達はそこから外へと出る。そこは先程いた神綺の部屋だ。デスクには神綺が座っていて更に隣には夢子もいて驚いた顔で2人はこちらを見ていた。

 

神綺「あら!?理久兎さん達またダイナミックに

   来ましたね」

 

夢子「あっお茶をお持ちしますね」

 

そう言い夢子はそそくさと隣の部屋へと向かった。そしてとりあえずは帰ってきたため軽く挨拶する。

 

理 「よっただいま♪」

 

黒 「………けっ」

 

耶狛「もう黒君ったら…あっそれと戻ったよ♪」

 

亜狛「戻りました♪」

 

と、1名不機嫌な奴がいるが無事にパンデモニウムに戻ってきた。

 

神綺「ふふっ♪それでどうでしたか?例の侵入者達

   は?」

 

理 「あぁ~悪い木樹の王だったりキマイラだった

   りと色々な生物を相手にしてたら逃げられた」

 

神綺「あら~まぁそれなら仕方ないわね♪」

 

そう言うと神綺は自分達の目の前に椅子と机を用意してくれる。自分達はその席に座る。そして一応侵入者達は自分の知り合いのため黙ることにしておいた。そして神綺に、

 

理 「なぁ神綺………」

 

神綺「何でしょうか?あっ異界召喚魔法などは教え

   れませんよ?」

 

理 「いやそうじゃない小さい世界を作る魔法って

   あるか?」

 

神綺「世界を作る魔法?」

 

理 「あぁ大きさはまぁこのパンデモニウムの街

   ぐらいで良いんだけどよ」

 

それを聞くと神綺は口に手を置いて考え出す。すると右側の扉が開き夢子が自分達のお茶を持ってやって来ると、

 

夢子「ならワールド・メイクは如何でしょうか?」

 

理 「ワールド・メイク?」

 

夢子「はいまぁ簡単に言いますと箱庭を作る魔法

   ですね」

 

説明をしながら夢子は自分達の目の前にお茶が入ったティーカップを置く。

 

理 「それがあれば………確かにそれなら俺がやり

   たいことが出来そうだな♪」

 

神綺「分かったわ♪理久兎さん断罪神書をお貸し

   下さい♪」

 

そう言われ理久兎は断罪神書を机に置く。すると断罪神書はふわふわと浮かんで神綺の元へと向かった。

 

神綺「え~と確か………ここをこうしてそしてここに

   これを書けば………よし出来ましたよ♪」

 

すらすらと指なにかを書くとまた断罪神書はふわふわと浮かんで自分の元に戻ってきた。そして神綺が書いたページを開く。

 

理 「………成る程なこれは面白い」

 

そう呟き本を閉じる。これなら自分のやりたい事が出来そうだ。

 

神綺「気に入ってくれたのなら幸いですよ理久兎

   さん」

 

夢子「しかし何故また簡単な世界を作る魔法を?」

 

理 「あぁちょっとやりたい事があってな♪」

 

神綺「成る程………それが上手くいく事を心から

   期待をしていますよ♪」

 

理 「あぁありがとうな♪さてと………お前ら

   帰るぞ」

 

と、理久兎が言うと3人はお茶を一気に飲み干す。

 

亜狛「ごちそうさまでした」

 

耶狛「ごちそうさま♪」

 

黒 「もうちょい香りを良くしろよ」

 

黒に限っては皮肉混じりに言うと夢子はナイフを構えて、

 

夢子「影の暴虐それ以上騒ぐなら眉間にナイフが

   刺さるわよ?」

 

理 「その前に俺が殴るぞ?」

 

軽く拳を構えて忠告する。黒は顔を青くして、 

 

黒 「悪かった冗談だ!」

 

慌ててそう言う。自分と夢子は構えるのを止める。

 

理 「とりあえずありがとうな♪」

 

神綺「いえいえまた来てください理久兎さん♪」

 

そうして理久兎達は裂け目を通って地霊殿へと帰るのだった。




千 「怠惰よそなた今なにしておるのじゃ?」

怠惰「モンストで蓬莱に挑戦中!」

千 「あぁ第2弾の鬼畜ステージじゃなまた
   失敗………」

怠惰「おっ!おぉ勝った!!」

千 「何!?」

怠惰「ありがとう雪舟!」

千 「しっ信じられん………因みに爆絶はいくつ
   クリアしたんじゃ?」

怠惰「えぇと……第2弾の残りはエルドラドと
   アルカディアだけで第3弾はまったく
   クリアしてないW」

千 「ほう………やってみるものじゃのう……」

怠惰「欲しかったから本当に嬉しい………まぁ
   素材が揃ってないんだけどね」

千 「意味がないの」

怠惰「またヤマ零さんがムズいんだよね……」

千 「おっとまたこんな下らない話をしておった
   ら時間じゃぞ!」

怠惰「ありゃま……えっととりあえず今回は
   ここまで!」


千 「次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第二十一章 因果と運命に導かれて
第305話 舞台の設定


こんばんは読者様、ガロンの下位装備で上位モンスターに喧嘩を売りまくってる怠惰のクソ悪魔です。体力がごっそりと減っていく。まるで私のSAN値みたいに………おっと失礼。それでは読者様今回もどうぞ。


魔界から帰還して翌日。理久兎はある計画を練っていた。

 

理 「う~ん………どうするかなぁ」

 

良い案が思い付かない。何か良い案をくれる者はいないかと考えていると、

 

ガチャン

 

と、音がし自室から廊下へと出る扉を見ると扉が開かれさとりが紙を持って立っていた。

 

理 「おやさとり♪それは確認書類?」

 

さと「はい♪一応確認して印をおねがいします」

 

理 「あいよ♪」

 

さとりから書類を受けとるとその書類に目を通す。内容は今月の破損報告書と修繕費が書かれている書類だ。

 

理 「また彼奴らか………」

 

さと「はいまた彼女です」

 

やはり内容は美須々様によって破壊と書かれていた。しかも下に進んで見てみると美須々様と勇儀様によって破壊とまで書かれている。ただでさ現在の地獄は資金不足なため火の車状態なため地獄からこれ以上担保を借りるわけにはいかない。

 

理 「参ったなぁ…仕方ない俺のポケットマネーで

   何とかするか」

 

仕方なくその事を記入して印を押す。

 

理 「はいさとりこれ♪」

 

さと「はい♪…所で理久兎さんその紙は何です

   か?」

 

理 「ん?あぁ…これかまぁ何というかなぁ……

   幻想的な世界だとか悪役みたいな事を書こ

   うかなってさ」

 

さと「えっとそれはどう言うことですか?」

 

と、追求してくる。どう言うことかと聞かれるとあまり話せる内容ではない。亜狛や耶狛そして黒と言った従者には話せれる事だがこれは幾ら恋仲のさとりでも簡単に話せれる事ではない。

 

理 「う~んいや言い方が悪かったな………さとりは

   色々な本を読んできてるよね?」

 

さと「えぇまぁ幅広いジャンルは見ていますね」

 

理 「それでファンタジーだとかになると悪役とか

   って出るだろ?」

 

さと「えぇまぁ冒険物でしたら………」

 

理 「それで一番印象に残る悪役ってどんなのがい

   るかな?」

 

と、聞くとさとりは顎に手を当てて考える。そして1分ぐらいだろうかそのぐらいの時間が経過するとさとりは口を開き、

 

さと「そうですねぇ‥‥とことん色々な人や嘘を利用

   して全てを手中に納めようとするトリックス

   ターみたいな悪役が今の所では印象的に残っ

   てますね?」

 

理 「成る程………」

 

紙に今の発言の内容を書き記す。トリックスター、嘘、人を利用する等だ。

 

理 「ふむ確かに………悪役だったらこういうのが定

   番だなぁ」

 

さと「はいまぁ他にも冷酷だとかサイコパス等も悪

   役とし出ますね」

 

理 「言われてみると確かにそうだなぁ」

 

サイコパスそして冷酷も付け足す。こうしてみると悪役というのは結構奥が深いのかもしれない。

 

さと「大体はこんな感じですね」

 

理 「ありがとう♪」

 

さと「いえ………でも何でまた?」

 

理 「ちょっとね大きな遊びをするからさ♪」

 

さと「まぁよく分かりませんが………」

 

恐らく心が読めたらと思っているに違いないだろう。証拠にサードアイが此方を凝視している。

 

理 「ふむ………もう1つだけ良いかな?」

 

さと「何ですか?」

 

理 「さとりってさ………こんな世界に行ってみたい

   っていう世界とかある?」

 

行ってみたい世界があるかと聞くとまた手を顎に当てて考え出す。そして暫く考えまた口を開く。

 

さと「そうですね………本の世界ですかね?」

 

何ともさとりらしい答えだろう。確かに本の世界には入ってはみたいが、

 

理 「いやそうじゃなくてそうだなぁ例えば外界に

   出たさいに行った海みたいな感じで」

 

さと「あぁそう言う意味ですか……そうですね…行き

   たいとは違うとは思いますが‥‥そのり理久兎

   さんと一緒に行ったとっ都会のその現代的な

   世界が今だとい…印象に残っていますね……」

 

理 「そっそうか……ちょっと…恥ずかしいかな」

 

お互いに恥ずかしくなって頬を赤らめさせる。恥ずかしいという気持ちもあるが自分からしてみるとその感情よりも嬉しさの方が勝っていた。

 

理 「アハハ……」

 

さらさらと紙に書き込む都会の世界と。

 

さと「えっと質問とは関係ないのですがいつか夜景

   で光る都会を少し見てみたいというのもまた

   夢ですね♪」

 

理 「そっか………ならいつか行こう♪」

 

さと「理久兎さん……はい♪」

 

そんな話が続いているとふと、さとりは時計を見て、

 

さと「あっいけない!」

 

理 「あっ悪い!時間を取らせちまって………」

 

さと「いいえ理久兎さんは悪くありませんよ♪それ

   では仕事に戻りますね♪」

 

そう言うとさとりは扉を開けて部屋から出ていった。そして1人だけ自室に残った自分はさとりから聞いて書いた文字を読む。

 

理 「さてと…う~ん世界は良し!都会のThe高

   層ビルが建ち並んでなおかつ夜のとばりで夜

   景にしてビルは明かりで光らせて街灯も必要

   だな♪それから…やっぱり日本らしさは欲し

   いなぁ一応は日本の神だし」

 

そうしてさとりの意見というよりかは夢を取り入れていき世界を文字で描く。そして世界の設定は、場所は高層ビルがが建ち並ぶ摩天楼の都会にしてなおかつビルや街灯には明かりを灯らせ夜を照らす世界にするといった感じだ。

 

理 「後はメンバーか…利用する……そうだ♪」

 

そしてまたスラスラと書いていく。書いたのは小野塚小町、風見幽香、ルーミア、村雲風雅、河城ゲンガイと4人の名前を書き込む。

 

理 「亜狛と耶狛そして黒とで…これでメンバーは

   OKだから後は…確か弾幕はエネルギーの塊

   だったよな」

 

この時に弾幕の事について考えた。基本的な弾幕は霊力や妖力、魔力に神力といった物を自分で好きなように形作り放つ物だ。勿論それ以外のナイフだとかクナイだとかにも少なからず霊力やらが籠っている。それならばそれを利用する他ない。

 

理 「…………これであれの代わりを作ればあれが返っ

   てくる‥‥それに丁度良い焚き付けにもなるしか

   も現在のあれは力も封印されているから独活の

   大木‥‥故に亜狛と耶狛なら盗める筈だし決めた

   これで行こう♪」

 

こうして理久兎は着々と悪巧みの計画を立てて行くのだった。




千 「ここ最近はゲームにご執心じゃの」

怠惰「まぁね…やる友達がいないけどね……」

千 「おぉ悲しい奴じゃのう………」

怠惰「敢えて言おうソロの方が気楽だと」

千 「これが本当のコミュ症か」

怠惰「まぁ…否定はしないね?」

千 「いや否定をせんか!?」

怠惰「そして言おうもしモンハンをやる方が
   いるのなら言いたい徐々に装備は変え
   ていかないと怠惰さんみたいになると」

千 「防御力が追い付かないんじゃったか?」

怠惰「うん………レイアのムーンサルトを食ら
   ったと思ったらいつの間にか猫に運ば
   れてキャンプ地にいた…何を言ってい
   るのかは分からないと思うが俺も分か
   らねぇ毒を食らうとか3文の1残ると
   か断じてねぇ……お…」

千 「長いからもう止めんか」

怠惰「まぁモンハンをやるならそこは覚えて
   おこうといった感じで今回はここまで」

千 「まぁ次回もよろしくの読者様!」

怠惰「そんじゃ読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第306話 悪巧みの準備

こんばんは読者様、学校でもモンハンが流行ってるなと感じる怠惰のクソ悪魔です。クラスの男子の半数はモンハンの話をしてましたね。おっと失礼。とりあえず今回の話を投稿したらまた彼方を投稿します。それでは本編へどうぞ。


大方のプランを考えて翌日を迎える。理久兎は亜狛、耶狛、黒を自室に呼びつけていた。

 

亜狛「マスターあれをやるんですよね?」

 

耶狛「やっちゃうの?」

 

黒 「マジでやるのか?」

 

と、3人はまた聞いてくる。それに対して理久兎は、

 

理 「無論………ふふっバレたのなら盛大に恥を

   かいてこそ自分というものさ」

 

ラスボス感を漂わせながらそう言う。すると、

 

亜狛「何か違和感がありますねぇ」

 

耶狛「う~ん確かに」

 

黒 「あぁ主は主らしい方が良いと思うんだが」

 

理 「えぇそうかな?」

 

そう言われて元に戻す。一応はさとりが言ったように演技はしているんだがやはり自分らしい方が良いのかと思ってしまう。だがやはり、

 

理 「う~んしかしこうして威厳のある方が」

 

亜狛「いや無いですよね?」

 

耶狛「うんあんまり無いよね?」

 

黒 「あぁ基本がオチャラケてるからな」

 

と、結構酷いディスりを連発してくる。何て奴等だ。

 

理 「お前らなぁ………はぁもう良いやとりあえ

   ずここに各自でやって貰いたいリストを

   用意してあるから自分の名前のを持って

   行ってくれ」

 

そう言うと3人は自分達の名前が書いてあるリストを持っていく。そして3人はリストを開き見てみると、

 

亜狛「俺と耶狛はマスターと一緒に舞台の設計

   そして後で焚き付けするんですね」

 

耶狛「みたいだねお兄ちゃん」

 

呟く中、黒は青い顔をしながら、

 

黒 「なぁ主よあんたは鬼畜生か?」

 

理 「いいや?そんな訳ないだろ?」

 

黒 「じゃあ何だこれ………」

 

黒はリストの内容に少し不満があるみたいだ。

 

耶狛「えっどれどれ?」

 

亜狛「これは………」

 

2人は渋い顔をする。それについて自分は言う。

 

理 「これは黒にしか頼めない事なんだよ」

 

黒 「どういうことだ?」

 

理 「亜狛と耶狛は顔は知られてしまっている

   そして俺も舞台を作らなければならない

   故にお前にしか頼めないんだ」

 

それを聞くと黒は仕方ないといった顔で、

 

黒 「ならせめても要求をのんでくれ」

 

理 「何だ?」

 

黒 「もし霧雨魔理沙だとかアリスだとかが来た

   のなら俺専用のステージでやらせて欲しい」

 

理 「つまり決闘ってこと?」

 

黒 「まぁ言ってしまえばな」

 

黒のその言葉を聞き自分は笑いながら、

 

理 「ハハハは♪構わないよ♪それにお前のその

   能力を生かすための特別ステージを作って

   やろうと思っていた所だ♪」

 

黒 「何だと!?」

 

理 「コンセプトとなる世界は夜の摩天楼………

   それだとお前の能力とは相性が悪いから

   お前専用のステージを作る気だったんだ

   よ」

 

それを聞くと黒はニヤリと笑う。

 

黒 「そうか………ならこのリストの通り主の

   期待に答えてやるよ」

 

理 「あぁ期待をしてるよ♪」

 

これでこっちは何とかなりそうだ。

 

耶狛「でも黒君のその要求は妥当だよね」

 

亜狛「確かにだって………地上の妖怪を連れて

   来させるために色々としないといけな

   いからな」

 

黒のリストに書いてあった事。それは風見幽香に村雲風雅そしてルーミアと河城ゲンガイを連れてくるという仕事が記載されていたからだ。特にゲンガイを除いた3人はとても危険なため黒も少し嫌がったのだ。恐らく一番骨が折れる仕事だろう。

 

理 「因みに黒…彼女達を連れてこさせため

   ならば多少の嘘は今回は目を瞑ろう」

 

黒 「了解しただがどう言えば良い?」

 

考える。そしてふと思い付いた。

 

理 「ならこう言えば良い「理久兎に会いたくは

   ないか?」ってなそれで引っ掛かる筈だ」

 

黒 「分かったなら今から動いても構わないん

   だよな?」

 

理 「あぁ行ってくれ」

 

そう言うと黒は一礼して部屋から出ていった。そして残った自分そして亜狛と耶狛は、

 

理 「さてとそれじゃ俺らは舞台を作るか♪」

 

亜狛「そうですね………」

 

耶狛「ならいっちょやりますか♪」

 

そうして亜狛と耶狛は裂け目を作る。

 

理 「行きますか」

 

亜狛「はい」

 

耶狛「うん♪」

 

そうして3人も中へと入り部屋には誰もいなくなるのだった。すると部屋の扉が開き、

 

さと「理久兎さん書類に………あれ?」

 

誰もいなくなった理久兎の部屋にさとりが訪れるがもうそこには誰もいなかったのだった。そして理久兎達の視点に戻りここは何にもない真っ白な世界に来ていた。

 

理 「さてとそんじゃおっ始めるか!」

 

断罪神書を開きルーン文字をを詠唱する。すると、

 

ズドーーン!!

 

と、音をたててまるで植物かと思うぐらいに下から真っ黒の超巨大な塔かと思わせるビルが伸びてくる。

 

耶狛「うおっと!」

 

亜狛「凄いですね」

 

理 「ハハハ♪まだまだこれからさ!」

 

そう言うと先程の超巨大なビルを中心に徐々にと大地が出来ていく。その大地は現代で見られるコンクリート更には交差点や横断歩道など最早現代の代物が出来ていく。そして道路となった大地からは次々にまた真っ黒のビルが建っていく。

 

亜狛「まるで現代ですね」

 

耶狛「うん………」

 

理 「まぁコンセプトは現代だからな♪」

 

そんな事を言ってる間にも植物園、公園、駅、電車といった物が出来ていき更にはビル等にはネオンが光だす。やがてコンクリートの大地となっていく侵食は止まる。

 

理 「よし♪」

 

亜狛「これが舞台…………」

 

耶狛「凄い~!!」

 

と、言うがここだけの話だがこの世界の大きさは250平方Km程だ。正直な話だが現代の東京よりかは小さい。

 

理 「とりあえず大まかに使う物を紹介するよ」

 

亜狛「使うもの?」

 

耶狛「何を使うの?」

 

理 「まぁ来てみれば分かるさ♪」

 

そう言い亜狛と耶狛をある物がある場所まで案内をする。向かったのは公園だ。

 

理 「これさ♪」

 

亜狛「それは………」

 

耶狛「それって邪神像?」

 

公園には似つかわしくない物があった。それは不気味な像だ。

 

理 「あぁこれはまぁビーコンだな」

 

耶狛「ビーコン?」

 

理 「そうこれさ♪」

 

そう言いポケットから鍵を出すとその像の額にある鍵穴に差し込む。そしてガチャと回すと銅像の頭から1本の光が空へと放たれた。

 

亜狛「これは何をするんですか?」

 

理 「言ってしまえばな結界の装置として働

   いて貰うまぁ要は時間稼ぎだな因みに

   これと同じのが全部で4つある」

 

耶狛「で、その鍵をあの4人に持たせるの?」

 

理 「いいやゲンガイにはやって貰う事がある

   だから最後の鍵は黒に持たせるよ」

 

そう言いながら黒専用のステージを考える。そして丁度良いステージのモデルを思い出した。

 

理 「思い付いた♪とりあえず亜狛そして耶狛

   ちゃっちゃっと作るよ♪」

 

亜狛「了解しました♪」

 

耶狛「オッケー♪」

 

そうして理久兎達は着々と仕事をこなすのだった。




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

千 「また次回はあちらなんじゃよな?」

怠惰「まぁそうだね♪とりあえずはずっと見て
   きて下さった読者様なら待ちに待った章
   かな?こっちもそうだけど」

千 「これからこの小説はどうなるんじゃろう
   のう………」

怠惰「さぁね?とりあえずは終わりまで書き
   続けてはいきたいかな」

千 「そのいきじゃ♪」

怠惰「だね♪」

千 「それではそろそろ終わろうかの♪」

怠惰「そうだねそれじゃ読者様今回はここまで」

千 「また投稿したらよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」
   


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第307話 黒の危険な仕事

こんばんは読者様お久々です。2週間ぶりに車を暗転してきた怠惰のクソ悪魔です。しかも乗ったのが買って半年も経っていないベルファイアを乗るという地獄でした。メンタルがゴリゴリ減りました。なお今回は理久兎は出ませんがご了承ください。ではそろそろ本編にどうぞ。


理久兎達が舞台となる世界を創造している同時刻、ここ旧都から地上へと繋がるルートでは、

 

黒 「はぁ………始まるのかいずれ始まるとは

   思っていたが」

 

リストを見ながらため息を吐く。

 

黒 「果たして我に出来るだろうか…いや出来なけ

   ればならないな」

 

そう呟いていると日の光が照らし初める。黒は影に潜み洞窟を抜けるのだった。そして黒は影に紛れまず向かうのは近くにある天狗の里からだ。

 

黒 「昔に聞いていたが本当に天狗達が烏合の

   集みたく飛んでいるな………」

 

天狗達が飛ぶ空を眺める。だがそんな事をしている場合ではないので、

 

黒 「………あの大きな家だよな」

 

呟き大きな家へと侵入するのだった。そしてしらみ潰しに部屋を探すと、

 

黒 「見つけたぞ」

 

とある一室に先程から見てきた天狗達よりもひときわ大きな羽を持つ女性の天狗がいた。それこそが天魔の村雲風雅だ。

 

風雅「ふぅ…確認終わり……」

 

と、風雅が言ったその時。黒は風雅の背後で影から出る。そして自身の存在に気がついたのか、

 

風雅「誰だ!」

 

風雅は背後を向いて黒を見る。そして黒はニタリと笑う。

 

風雅「その眼鏡に細いつり目………貴様、紫殿達

   が言っていた隠者の部下だな?」

 

黒 「あぁそうだ俺は黒……それだけの名だ」

 

風雅「そんなお前が何しに来た?そしてここが天狗

   の領地と知っての狼藉か?」

 

黒 「無論だ…我は提案をしに来ただけだ」

 

風雅「提案だと?」

 

そして黒は獰猛な笑顔で風雅に言葉という魔法を唱えた。

 

黒 「あぁお前は理久兎に会いたくないか?」

 

風雅「なっ!それはどういう事だ!」

 

黒 「我らは深常理久兎という男によって命を

   助けられた者達で構成されているそして

   我らの願いは…ただ1つだそれこそ深常

   理久兎という男の復活だ」

 

風雅「…………もし私がその計画に参加せず紫に

   伝えると言ったら?」

 

黒 「その時はその時………だが彼女に言ってし

   まえばそれが博麗の巫女に伝わり計画は

   ストップされもう2度と理久兎には会え

   なくなるかもしれないぞ?」

 

それを聞いた風雅は黙り混んでしまった。だがこれとほぼ同じ事を問わないといけない奴が他にいるため時間がない。

 

黒 「我はもう行くもし協力する気があると言

   うのであればここより少し西に行くけば

   小さな洞穴がある明後日の日が沈む時ま

   でに来られよ」

 

それを言い残し黒は影へと入っていく。すると、

 

風雅「待て!理久兎には会えるんだろうな!」

 

黒 「無論だ我は約束は守る」

 

そして今度こそ影へと入るとその場から去るのだった。残った風雅はただ、

 

風雅「理久兎殿…私は友としてどうすれば良い」

 

そう呟き考えることしか出来なかったのだった。そして黒はその後もまた移動する。そして次に向かったのは山の麓にある玄武の沢そこでは、

 

河城「それじゃお爺ちゃん行ってくるね」

 

にとりは猫背となって髭を生やす河童をお爺ちゃんと呼ぶ。すると今や猫背となっている河童いや元河童のまとめ役のゲンガイはニコリと微笑み、

 

ゲン「安全に行ってくるんじゃぞ♪」

 

そう言い歩いていくにとりに手を振っていた。

 

ゲン「ふぅ………腰が痛いわい」

 

と、言っている所でまた背後から黒が現れる。

   

黒 「お前が河城ゲンガイだな?」

 

自身の声に気がついたのか猫背となっている河童は此方を見る。

 

ゲン「お前さん山の神達や紫殿が言っておった

   黒とやら………じゃったよな?」

 

黒 「あぁそうだ」

 

ゲン「そうか………私みたいなこんな老いぼれに

   何の用があると言うんじゃ?」

 

黒 「簡単だお前は深常理久兎に会いたくない

   か?」

 

それを聞くや否やゲンガイの目に光が灯り輝きだす。

 

ゲン「今…何と!?」

 

黒 「お前らが尊敬していた理久兎に会いたいか

   と聞いたんだが?」

 

ゲンガイは迷わずただ自身の願いを伝えた。

 

ゲン「私は会いたいあのお方に会えたのならまた

   あのお方の笑顔を見たい」

 

黒 「もしお前が理久兎の復活を望むと言うので

   あれば明後日の夕方にここに来い」

 

そう言い黒は影へと入りそこから去る。そして残ったゲンガイは水辺に映る自身を見て、

 

ゲン「あの頃よりも老けたなぁ」

 

と、昔の自分を思いながら呟くのだった。また黒は影に潜みながら移動していると、

 

妖精「あたいはこっちだ!」

 

妖精「チルノちゃん!」

 

妖怪「待ってったら!」

 

黒 「妖精に…妖怪か……」

 

森の中で氷の翼を出して飛ぶチルノそして大妖精そして虫の触覚を持った妖怪を見かける。それを見ていると、

 

? 「お前は食べれる妖怪なのかー?」

 

黒 「………残念だが食えないな」

 

後ろを振り向くと金髪でリボンを着けた見た目が本当に幼い少女が満面の笑顔で見ていた。

 

? 「それだと残念なのだー」

 

黒 「お前は誰だ?」

 

? 「私はルーミアなのだー♪」

 

黒 「何!?」

 

丁度書いてあるリストのメンバーだった。

 

黒 「そうか……ならば我は言おう貴様は理久兎

   に会いたくないか?」

 

ルミ「理久兎って誰なのだー?」( -_・)?

 

ルーミアは首をかしげた。どうやら理久兎の事を分かっていないようだ。だがこの時、黒は気づいた。彼女のリボンそこに複雑術式が幾つも書いてあったことを。恐らく何らかの原因で封印されているようだ。

 

黒 「………お前も俺と同じで記憶がないのか」

 

黒自身はルーミアに親近感を覚えた。

 

ルミ「どういうことなのだー?」

 

黒 「いや此方の話だ…ならば良い………お前に教え

   よう明後日に霧の立ち込める湖に1人で来い

   もし来れば肉を大量に食えるぞ?」

 

ルミ「本当なのかー!?行くのだー♪」

 

そう言うとルーミアは楽しそうに去っていった。だが明後日なため今から張り切り過ぎられても困るのだが気にしないでおこう。

 

黒 「人違いじゃなければ良いんだがなぁ」

 

少し不安もあるがそれは今は忘れて最後の難関。太陽の畑へと影に潜って向かう。するとそこには、

 

? 「また今年もこの季節が来たのね♪」

 

と、傘を指す1人の女性が呟いていた。この女性こそ自分が声を掛ける最後の人物。またの名を風見幽香だ。そして自分が風見幽香の背後で出ようとしたときだった。

 

風見「でも…この畑に貴方は要らないわね!」

 

黒 「なっ!?」

 

突然、傘をたたみ先端を自分に向けてきた。まさかここまで動くとは予想外だった。

 

風見「その眼鏡に執事服そしてつり目……紫が

   警戒している黒だったわよね?」

 

黒 「以下にも俺は黒だそして傘を下ろして

   くれないか?」

 

風見「嫌だと言ったら?」

 

黒 「そうかまぁ良い用件だけさっさと済ます

   お前は理久兎に会いたいか?」

 

それを聞いた幽香は一瞬ピクリと動き動揺した。

 

黒 「我らの目的それは恩がある理久兎の復活

   お前もそれを望むだろ特に何度も理久兎

   に負けているお前なら」

 

風見「………彼は私達に自分に縛られるなって言

   ったわ…だけど……会いたいに決まってる

   じゃないそして今度こそ彼に勝ちたい…」

 

そう言うと幽香は傘を下ろす。それを見た黒は下半身が影に埋まっている状態で

 

黒 「ならば我らに協力しろ明後日の黄昏時だ

   その時間に1人でここにいろ」

 

そう言い黒はまた影の中へと入る。そして自分達の住まう地底へと帰るのだった。1人だけとなった幽香は後少しで咲きそうな向日葵を優しく触り、

 

風見「理久兎………やっぱり貴方に勝ち逃げ何て

   させないわ」

 

幽香はただそう呟くのだった。そして黒の視点に戻る。

 

黒 「はぁ怖かった…しかし本当に主の友人達

   はこうも我が強いとわなぁ」

  

そんな事を呟きながら黒は地底へと帰るのだった。




怠惰「では今回もありがとうございました」

千 「久々じゃな♪」

怠惰「だね」

千 「そういえばそなた免許を取ったんじゃよ
   な?」

怠惰「えぇリアルの怠惰さんは取りましたよ♪
   点数は93点だったとか」

千 「90基準なために高いのか低いのかよう
   分からんの」

怠惰「まぁ受かれば100点なんだよ89から
   はどんなに足掻いても0点って事だよ」

千 「それで落ちた奴は悲しいのぉ」

怠惰「怠惰さんと同じ時期で受けた子の中には
   いたよそういうのは………まぁ言えるのは
   運転の知識などは出るけど後は優しさ?」

千 「どういう意味じゃそれ?」

怠惰「まぁ受けてみると分かるよって所でそろ
   そろ時間なので今回はここまで!」

千 「うむ久々の投稿じゃったがまた明日も
   見に来てくれると嬉しいぞ♪」

怠惰「ではでは!」

千 「さらばじゃ!」


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第308話 舞台は整う

こんばんは読者様、朝の7時に寝たら起きたのが午後5時だった怠惰のクソ悪魔です。お陰さまで頭がガンガン痛みます。まぁこんな話はもう止めておいて、それでは本編へどうぞ。


理久兎達が作業を初めて約数時間が経過していた。

 

理 「ふぅ………」

 

亜狛「マスターこれが黒さんの特設ステージです

   よね?」

 

理 「あぁそうだよ」

 

耶狛「おぉ~見た感じ壁とその上の椅子とか祭壇

   しかないね?」

 

理久兎達がいるのは黒専用の特設ステージだ。そのステージのコンセプトは決闘つまり闘技場だ。

 

亜狛「ですがマスター黒さんの能力は『影を操る

   程度の能力』ですよね?」

 

耶狛「それだと光とかないし不利じゃない?」

 

だが遮蔽物はそうだが特に光がなければ影などは作れない。そのため黒にはデメリットだがそれは問題ない。

 

理 「まぁ見てみなよ」

 

腕を徐々に徐々にと掲げていく。すると闘技場のギャラリー席から光が漏れ出してくる。それは徐々に徐々にと昇っていき闘技場の丁度真上に到達した。

 

理 「この光こそがこの世界の太陽さそれに

   ここは最もこの太陽に近いが故に影は

   必ずできるのさ♪」

 

亜狛「また大胆な物を作りましたね」

 

耶狛「う~んでもそんなに眩しくないね何て

   言うか優しい光?」

 

理 「まぁそんな感じで作ったからな♪さてと

   とりあえずはこれで準備は良いだろう後

   は黒が上手く舞台の役者達を連れてきて

   くれればもう始められるしね♪」

 

と、背伸びして言うと亜狛は何を思ったのか、

 

亜狛「所でマスター聞きたいのですがゲスト達

   をどうやってここに連れてくるのかが分

   からないのですが?」

 

耶狛「言われてみると確かに………」

 

理 「………あっそういえば肝心な事を忘れてた

   なぁ………地上に適当に入り口を作って後

   は博麗の勘だとかで上手く行けるように

   願うしかないな」

 

亜狛「また曖昧な………」

 

そう言われても仕方ない。そこは全然考えていなかったのだから。

 

耶狛「なら私はその場所に行き着くに百円ね

   お兄ちゃん♪」

 

亜狛「えっ………ならたどり着かないに百円」

 

ついには賭けをしだした。因みに声には出さないが自分は来るに十万を賭けてもいいと思った。

 

理 「まぁどちらにせよだから適当に模型で作

   って術式であんで元からそこにあった的

   な感じにするか………わざとボロくしてな

   後はもうお燐ぐらいの知性がある奴がい

   れば分かる問題を出せば良いか」

 

亜狛「まぁそこはお任せします」

 

耶狛「私もそれで良いかな?」

 

理 「ならそれで決定だな♪」

 

と、言った所で時計を見るともう夕方になりつつあった。

 

理 「おっとそろそろ帰らないとな亜狛それに

   耶狛」

 

亜狛「分かりました♪」

 

耶狛「うん♪」

 

そうして亜狛と耶狛は裂け目を作り出すと3人は裂け目へと入り地霊殿の理久兎の書斎へと帰るのだった。帰るとそこには、

 

理 「あれ黒じゃん終わったの?」

 

黒 「あぁこっちは終わらせたぞ」

 

そこにはちょっとしたお使いを頼み出掛けていた筈の黒がいた。どうやらお使いは無事に済ましてくれたようだ。

 

耶狛「おぉ~あの無理難題のレベルのお使いを

   終わらたんだ黒くん」

 

黒 「あぁ本当にヤバかった下手に刺激すると

   後が恐いからな」

 

理 「まぁおつかれさん………それとお前さんの

   専用ステージは作っておいたから明日ぐ

   らいに見ておいてくれ」

 

黒 「あぁ分かった」

 

と、そんな会話をしていると部屋の扉が開いた。そこからさとりが出てきた。

 

さと「やっと帰ってきたんですね理久兎さん書

   類に検印をお願いします」

 

理 「あぁ検印ねはいはい…3人は各自の事を

   しておいてね」

 

黒 「分かった」

 

亜狛「了解しました♪」

 

耶狛「分かったよ♪」

 

と、言いさとりの横を通りすぎようとした時、さとりはサードアイで心の声を見逃さなかった。

 

黒 (上手くいくのやら)

 

耶狛(楽しみだなぁ♪)

 

亜狛(おっとさとりさん内緒ですよ?)

 

等と心で呟きながら出ていった。そしてそれを知らない自分はさとりに近づくと、

 

理 「さてと種類ちょうだい♪」

 

さと「えっえぇ」

 

何故だかさとりはジーと此方を細い目で見てくる。この時に察した。あの3人は心で余計な事を呟いたなと。

   

理 「あぁ~彼奴ら何か言ったか?」

 

さと「えっいえ!ただ意味不明な事は言って

   いましたが」

 

理 「まったく彼奴らは」

 

そう呟きながらさとりから書類をもらうと全ての書類に目を通していく。そして通すと同時に確認したという証となる検印を押していきさとりへと返す。

 

理 「まぁそんな気にすることはないよただ

   単にちょっとした事をやらせてただけ

   だからさ♪」

 

さと「はぁ?」

 

さとりはまだ疑っているのか此方をジーと見てくる。正直な話だがさとりは勘というか推理力がとても高い。変に誤魔化すと後が怖い。しかし自分的には何とか誤魔化したい。どうするかと考えて、

 

理 「おいおい…さとりそんなジト目だと可

   愛いらしい顔が台無しだぞ?」

 

さと「へっ!!!?」

 

自分でも何を言っているのか分からなくなってしまう。だが今の発言は効果的だったのか、

 

さと (///___///)

 

さとりは顔を真っ赤にさせてうつむいてしまった。

 

理 「さっさとり大丈夫か?」

 

さと「いっいえそっそのあっあぁりがとうご

   ざいました!」

 

そう言いさとりはそそくさと部屋から出ていった。どうやらこれで疑われずには済みそうだが、

 

理 「おいおいあれはチョロすぎるって……」

 

心が読めない相手だったのなら恐らくオレオレ詐欺にでも遭遇して引っ掛かりそうで怖い。

 

理 「まぁ良いか…さてとどういう風に門を

   アレンジしようかなぁ………」

 

呟きながら門をどう作るかと考えるのだった。




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

千 「そういえば怠惰よ」

怠惰「何?」

千 「そなた色々な悪魔と知り合いなんじゃろ」

怠惰「まぁそりゃね」

千 「その中で嫌いな奴とかもおるのか?」

怠惰「まぁいるよそりゃね」

千 「例えば?」

怠惰「う~んそう言われても困るけどまぁ1人
   だけ本当に嫌いと思っている奴はいるけ
   どね」

千 「誰じゃ?」

怠惰「それは言えない」

千 「むぅ…そうじゃ怠惰よこの写真だけ何で
   伏せてあるんじゃ?」

怠惰「そこに写ってるのが宿敵だから」

千 「見ても………」

怠惰「止めてくんない?出来れば会いたくない
   奴なんだからていうかそいつがそうだか
   らさ?」

千 「そこまで怠惰が言うとはなぁ」

怠惰「誰しもそれはある筈だよ先輩だったり後
   輩だったり同級生だったりもう数多くあ
   ると思うからあんまりそう言うの触れな
   い方が身のためだよ」 

千 「うむ……仕方ないのぉ」

怠惰「さてとおっとそろそろ時間かてなわけで
   今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第309話 その前日

こんばんは読者様、色々なゲームに飽きてきてまった怠惰のクソ悪魔です。三國無双の新作でempires辺りがまた出ないかなぁ………やっぱりこう自分の作ったキャラって愛着がわいちゃうんですよね………おっとこんな無駄話はそろそろ止めにして本編へどうぞ。


舞台、役者それらが揃う。もう後は最後の心構えをする事だけだ。そんな心構えをしながら理久兎は夕食を食べ終え温泉に黒と共に浸かっていた。

 

理 「ふぅ………良い湯だね黒♪」

 

黒 「あぁそうだな……なぁ主よ明日だぞ?」

 

理 「………あぁ分かってる明日だよな」

 

これまで行ってきた事。それはもう気づいているかもしれないが幻想郷ならではのルールの1つ。妖怪や修羅神仏達が引き起こす事件もとい異変の準備をしていたのだ。そしてもう準備は出来ていた。

 

理 「とりあえず明日ぐらいに映姫に頼み込ん

   で小町を借りるか」

 

黒 「あの死神をか?他の奴でも良くないか?」

 

他の奴と言われても正直な話だが困る。美寿々や勇儀だとかは嘘はつけれない。かといってパルスィ、キスメ、ヤマメだとかは地上にはあまり出たがらないだろう。かといってさとり、こいし、お燐、お空を自分達の都合で巻き込むわけにもいかない。そして地上の妖怪達もあまり思い付かないためそれならと思い旧友である小町を頼ることにした。

 

理 「まぁ小町ならやってくれるさそれにこの

   異変は勝つ事が目的じゃないあくまでも

   時間稼ぎだOK?」

 

黒 「まぁそれは分かるがにしてもメンバーが

   豪華すぎるだろ」

 

考えているメンバーは小町、幽香、風雅、ルーミアの4人に黒そして亜狛と耶狛そして自分の考えを明確にさせるためにゲンガイ。そして自分と言われてみると豪華なメンバーだ。

 

理 「まぁ確かに豪華だよね?」

 

黒 「まったくだな………」

 

そう言いながら黒と共に体を洗い合いそしてまた温泉に浸かりながら、

 

黒 「なぁ主よ………」

 

理 「ん?」

 

黒 「さとり、こいしだとかを大切にしろよ」

 

理 「……黒…お前に言われるまでもないよ」

 

黒の忠告を受けながらも風呂から上がり近くにあるタオルで体を拭きながら、

 

理 「とりあえず風呂掃除頼むな♪」

 

黒 「あぁ分かった」

 

そう黒に言い浴室から出て自分の部屋へと向かう。

 

理 「ふぅ………さてと」

 

断罪神書を開きペラペラとページをめくり映姫と書かれたページまで捲りそして、

 

理 「コホンッ……もしもし映姫ちゃん…聞こえ

   てるか?」

 

と、独り言のように呟くとそのページから3Dで映姫の顔が浮かび上がる。

 

映姫「はい聞こえてますよ理久兎さんどういった

   ご用件でしょうか?」

 

理 「あぁちょっと無理難題が2つあるんだけど

   良いかな?」

 

映姫「内容にもよりますがどんな事ですか?」

 

自分は隠さずに映姫にあるお願いをする。その1つ目は、

 

理 「まず1つ目は小町を1週間ぐらいレンタル

   したいんだけど大丈夫?」

 

映姫「えっ小町をですか………構いませんよ何時

   もサボってばっかりなのでたまには理久

   兎さんの所で子機使われるのもまた徳を

   積ませるチャンスですしね♪理久兎さん

   存分に小町を子機使ってください♪」

 

まさかのお許しが出た。これでメンバーは大方は揃っただろう。そして最後の難題を頼むことにした。

 

理 「ありがとうなそれと最後の難題…何だが

   少し騒ぎを引き起こすからもひかしたら

   そっちにも迷惑が行くかもしんないって

   事の了承なんだが」

 

映姫「と、言いますと?」

 

理 「冥界に咲く西行妖を幽々子達に無断で

   借りるって事を伝えたくてね」

 

映姫「あの桜ですか!?正気ですか!?」

 

理 「うん♪彼奴から奪われた物をついでだから

   取り戻そうと思ってね♪」

 

自分達が引き起こそうとしている異変。これを起こす理由は2つある。その1つこそ西行妖に奪われた自身の愛刀である空紅を取り戻す事だ。そのためにどうしてもいるのだ。

 

映姫「………まぁ私は今の話は聞かなかった事にし

   ますなので知りませんよ?」

 

理 「それで構わないよどうせ始末書だとかは

   全部おふくろに届くからさ♪」

 

映姫「うわぁ……絶対に黒なのに黒と言いきれ

   ないこのもどかしさが辛いです………」

 

仕方がない。能力でねじ曲げているのだから。

 

理 「まぁそんな感じだからよろしく頼む

   よ映姫ちゃん」

 

映姫「分かりました小町の方には私から伝え

   ておきますそれでは♪」

 

そう言うと映姫は映像を切ったのか3Dに映っていた顔は消えた。そして明日の事を考えながらベッドへと入ろうとしたその時だった。

 

トントン

 

さと「り…理久兎さん起きてますか?」

 

声から推測するにさとりが外からノックしてきた。

 

理 「あぁ起きてるよ入りなよ♪」

 

さと「えっと失礼します……」

 

ゆっくりと扉を開けパジャマ姿のさとりが入ってきた。

 

理 「それでどうかした?」

 

さと「……えっと…情けない話ですが怖い夢を

   見てしまってその…不安で……」

 

恥ずかしいのか顔を赤らめてもじもじしていた。

 

理 「ありゃりゃ………なら一緒に寝る?1人が

   怖いなら皆で寝れば良いしね♪」

 

さと「えっ!?………いっ良いんですか?」

 

理 「良いよほらベットに行きなよ♪」

 

さと「なっなら失礼します………」

 

さとりは自分の布団に入り壁の方へと行くと次に自分は部屋の明かりを落としてさとりの隣に寝る。

 

理 「大丈夫か?」

 

さと「えっえぇ大丈夫です…それよりも理久兎

   さんの体温がその…暖かくて……」

 

隣で自分の左腕をギュッと抱き締めていた。正直な話だが少し眠りにくい。すると、

 

さと「理久兎さん………」

 

理 「ん?」

 

さと「私を愛してくれてありがとうございま

   す♪」

 

理 「ふふっどういたしまして……早く寝なよ

   明日に響くよ♪」

 

さと「あっはっはい………」

 

そうして理久兎とさとりな共に夜を過ごすのだったが次の日の午前4時ぐらい。

 

理 「……ごめんなさとり…」

 

理久兎は静に起き上がりベットの隣の机に置き手紙を置く。

 

理 「しばらく会えなくなる‥‥だけど許してくれ

   俺もそろそろけじめをつけなくてはならな

   いから………」

 

さとりの頭を優しく撫でる。すると、

 

さと「うぅん…理久兎さん……」

 

と、寝言が聞こえる。そこまで自分を思ってくれているのだろう。そのため少し悲しくなるが、

 

理 「少しの間‥…会えないけど何かあったらすぐ

   に駆けつけるだから心配するなよさとり…‥

   必ずここに帰るから」

 

そう呟き理久兎は部屋を出る。そして自分のこれまでのけじめをつけるために異変を起こす前段階の仕上げを行うために向かうのだった。

   




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰はキャラクタークリエイトが出来る
   ゲームが好きじゃのう」

怠惰「だってこう愛着があるじゃん」

千 「まぁ確かにのぉ………じゃが怠惰の作る
   キャラは殆どが女性なんじゃよな」

怠惰「う~んモ(ピー)ハンの場合はコインの女神様
   の導きで決めるけど他の場合は否定出来
   ないよね特に三國(ピー)双とかはね」

千 「そうなるとス(ピー)イリムだとかP(ピー)O2
   とかその変辺りがおすすめじゃろうな」

怠惰「まぁP(ピー)O2とかはやってたけど飽き
   て止めたしスカイ(ピー)ムとかはやるなら
   modを入れてキャラを美化させてや
   りたいかな………」

千 「わがままな奴じゃな」

怠惰「仕方ないの飽き性だからおっとそろそろ
   時間かなそれでは読者様今回はここまで」

千 「次回も来てくれることを願うぞ♪」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第310話 暗夜の理想郷

こんばんは読者様、運転が下手くそだなとやはり改めて思った怠惰のクソ悪魔です。正直な話ですが下手クソのレベルを遥かに越えていると感じました。それはさておきそれでは本編へどうぞ。


眠っているさとりに暫しの別れを告げた理久兎は亜狛と耶狛の能力で舞台となる世界の本拠地であるこの世界で最も高いビルの屋上に来ていた。

 

理 「ありがとうな亜狛、耶狛」

 

亜狛「いえ」

 

耶狛「ついに始まるんだよね?」

 

理 「あぁそうだ…ついに始まるのさ」

 

高層ビルの手すりに掴まりこの世界の特徴とも言えるネオンで光る街を眺める。

 

黒 「なぁ主よこの世界に名前はあるのか?」

 

亜狛「あぁそういえば………」

 

耶狛「私達の住んでる所って一応は幻想郷って

   言うしね」

 

理 「名前なぁ」

 

そう聞かれるとどう答えるか悩むところだ。日本らしい名前をつけたい所だが思い付くのは皆もう既に採用されてしまったものばかり。だがここで昔に何処かで読んだ本の理想郷の名前を思い出した。

 

理 「世界のどこでない理想郷……エレホンって

   どうよ?」

 

黒 「良いんじゃないか?」

 

亜狛「えぇ良い名前だと思いますよ♪」

 

耶狛「うん♪」

 

理 「そうか………♪」

 

そうして理久兎達はもう数分だけ外の景色眺める。そして、

 

理 「さてと………亜狛と耶狛は小町を迎えに行

   ってくれそして黒は役者達の迎えを頼む

   よ♪」

 

亜狛「了解しました♪」

 

耶狛「合点♪」

 

黒 「了解した」

 

そう言うと亜狛と耶狛は裂け目を作りまず黒を送ると次にまた別の場所へと繋ぎ亜狛と耶狛も入っていった。そして自分は断罪神書からとある指輪と服を出す。

 

理 「さてと…着たくはないけど……着るしかな

   いか?う~ん変な噂がたったら嫌なんだ

   けどなぁ………」

 

そうして理久兎は迷いながらも指輪を着けて服を着たのだった。そして数分後、

 

亜狛「マスター連れてきましたよ」

 

耶狛「連れてきたよ♪」

 

小町「はぁ………理久兎さんの事だから嫌な予感

   しかしないんだけどなぁ」

 

と、小町はため息混じりに裂け目から出て先に立つ人物を見る。

小町「あんた誰だい?」

 

亜狛「なっ誰ですか貴女!」

 

耶狛「マスターの匂いが微かにするのは何で?」

 

それを見て亜狛と耶狛も警戒するが小町も驚く。そこにいたのは理久兎ではなく見たことのない長髪の女性しかもメイドだった。するとその女性はクスリと笑うと、

 

女性「誰かって?私だ♪」

 

手に断罪神書を持って見せると亜狛と耶狛そして小町は目が点となって驚いていた。

 

耶狛「まさかマスター!?」

 

亜狛「えぇーーー!!?」

 

小町「ほっ本当に理久兎さんかい!?」

 

驚く姿を見てついつい笑ってしまう。勿論、自分は理久兎だ。

 

理 「あぁそうだよ♪どうよ俺の変装は♪」

 

着ているメイド服と長髪をなびかせながら1回転して全身を見せた。それには亜狛は顔を真っ赤にさせていた。

 

小町「いや変装のレベルじゃないよ!最早これは

   女体化の部類だよ!?」

 

亜狛「しっしかも意外にもむっ胸が………」

 

耶狛「むぅ~男にAPP(魅力値)で負けたぁ」

 

と、小町はツッコミ、亜狛はまだ慣れないのか顔をそらし耶狛は少しご立腹といった感じだ。

 

亜狛「とっ所でマスター………どうやってその

   女体化をそしてその服どこで?」

   

理 「あぁ女体化は指輪で変化しただげ♪服は

   お燐の所から借りてきたよ♪」

 

亜狛「マスターあの一応は私の義娘なんですが?

   というか服を取るとかどういう事ですか」

 

理 「いや~合う服がお燐のしかなくて…お空

   のだと少し胸が大きすぎてな……」

 

数日前に試したらお燐の服のサイズがジャストフィットだったのだ。作ろうと思えば作れるが正直な話そこまでする必要もないと考え止めて借りることにしたのだ。すると耶狛は、

 

耶狛「でもマスターのその姿を見て思うんだよね

   マスターの生まれてくる性別を間違えたよ

   なって」

 

小町「それはあたいも思った………」

 

亜狛「正直な話ですが自分もです」

 

理 「えっどこが!?」

 

何処がそう思うのかと疑問に思い聞くと耶狛は答えてくれた。

 

耶狛「だって!仕事出来るし料理とか裁縫それに

   掃除とかの家事も完璧レベルに出来ていて

   万能それから容姿も綺麗だし性格も良いし

   後は思った者を一途に愛を(はぐく)もうともする

   からかな?」

 

家事は否定はしない。そして仕事は出来ているとは思ったことがないから分からないし性格や容姿も分からない。だがそんな愛を育もうは当てはまるのかは疑問だ。

 

理 「愛って………そうか?」

 

亜狛「まぁさとりさんを思ってますしね……」

 

耶狛「うん」

 

小町「まぁイチャつきカップルとまでは行か

   なくても楽しそうだけどね?」

 

理 「う~んそうかな?」

 

ただ単に自分を選んでくれたのなら後悔させたくないという思いがただ強いだけなのだが端から見るとカップルとしてしっかり見えているようだ。

 

亜狛「ですがマスターその‥‥女体化してもまでも

   変装します?何時ものあのコートでも良く

   ないですか?」

 

理 「う~んまぁもしものための保険?」

 

耶狛「こう聞くと外の世界のCMみたいだね♪」

 

小町「保険は大切だよ?」

 

と、誰に語りかけているのやら。とりあえずはここでただ話続けるのも先に進まないため、

 

理 「とりあえず中に入ろう小町には大方の事を

   説明するから」

 

小町「あいよ理久兎さん♪」

 

亜狛「やっぱり胸が気になっちゃうよな………」

 

耶狛「………お兄ちゃんのエッチ!」

 

と、そんな会話をしながら4人は中へと入り小町に大方の事がらを伝えたのだった。

 




怠惰「では今回もありがとうございました」

千 「ワシも思うぞあやつは性別を間違えて
   おると」

怠惰「ここだけの話だけどさ理久兎の見た目って
   ぐくコクのコックリさんを意識しているか
   らつまり女体化したら………ねぇ?」

千 「昔にアニメで見たがあれは美しいのぉ」

怠惰「といってもギャグが本当に強いけどね
   ギャグ好きにはたまらない作品だよね
   怠惰さんも腹を抱えて笑ってたから」

千 「おんしの笑いツボはよう分からんぞ」

怠惰「そうなんだよね俺も分かってない」

千 「おいおい………」

怠惰「おっとそろそろ時間かな…てなわけで
   今回もありがとうございました」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第311話 役者達

こんばんは読者様、先程ようやくエスカトロジーに勝利を納めた怠惰のクソ悪魔です。ようやく勝てた。真田様やラグナログには感謝………おっとそれでは今回も本編へどうぞ。


夕暮れ時の太陽の畑。そこに裂け目が開かれ黒が現れる。

 

黒 「さてと時間だ……」

 

呟き黒は少し歩くとそこには日傘をさす幽香がいた。どうやら見た感じは来るみたいだ。

 

黒 「迎えに来たぞ」

 

幽香「あら意外にも早かったわね」

 

幽香は警戒しているのか疑り深く見てくるがそんな些細な事は気にせず、

 

黒 「それじゃとりあえず影に入ってもらうぞ」

 

幽香「えっ?っ!」

 

そう言うや否や幽香は徐々に沈んでいく。

 

幽香「貴女まさか騙し………」

 

黒 「騙してはいないものの数分だけだ」

 

そう言ってる間にも幽香は自身の影に沈みそこから幽香は消えた。

 

黒 「次は……湖か」

 

そして影へと入り込むと今度は霧の湖へと向かう。そして湖まで行くとそこには、

 

ル 「お腹が減ったのだ~~」(×__×)

 

そこにはお腹が減りすぎてヘロヘロとなっていたルーミアの姿があった。

 

黒 「おっお前…まさか一昨日からいたのか?」

 

一昨日からのいたのかという質問にルーミアは、

 

ル 「そうなのだー」

 

敢えて言おう。頭は自分の方が良いと。だがしかし約束の時間が迫ってきているために、

 

黒 「まぁ良い今は急ぐからな」

 

そう言うとルーミアの足元の影に変化が起きる。突然影なら腕が出たかと思うと、

 

ル 「うわぁーーーー!!?」

 

ルーミアは黒の影へと引きずり込まれていった。

 

黒 「よし次!」

 

ルーミアを影へと引きずり込み次に玄武の滝へと向かう。そこには1人の男性もとい長い髭を剃ったゲンガイがいた。

 

ゲン「ふぅ…迎えはまだかの……」

 

黒 「済まないな」

 

ポツリと呟くゲンガイの背後で影から出て声をかける。それに気づいたゲンガイはゆっくりと此方を向くと、

 

ゲン「やっと来たかい………もう一度聞くぞ

   総大将には会えるんじゃろうな?」

 

真っ直ぐなひかりを灯した目で見ながら聞いてくる。それに自分も真っ直ぐゲンガイを見ながら、

 

黒 「嘘はつかん」

 

それを聞いたゲンガイは口元をニヤリとニヤつかせる。

 

ゲン「そうか…なら連れていけ」

 

黒 「そうか…それなら言葉に甘えるぞ」

 

黒は自身の影を大きくしゲンガイの足元まで来ると、

 

ゲン「うぉっ!?」

 

ゲンガイは影へと引きずり込まれていった。これでゲンガイも終了した。

 

黒 「最後は地底への入り口か」

 

また影へと入るとすぐさま移動を開始し妖怪の山から地底へと行ける洞窟へと向かうのだった。そしてそこでは大きく黒い翼を羽ばたかせながら風雅が飛来していた。

 

風雅「ここ…だよな?」

 

風雅は翼を折り畳ませ数分待っていると、

 

黒 「来たのだな」

 

影から現れ待っている風雅と目を合わせる。

 

風雅「あぁ来たぞこっそりと抜け出すのは中々

   大変だったがな」

 

黒 「そうか……ここに来たという事は覚悟はある

   のだな?」

 

風雅「無論……理久兎に会えるなら」

 

黒 「そうかならば行くぞ」

 

黒は影を操り先程と同じように風雅を影へと引きずり込んでいく。

 

風雅「………理久兎…待っていくれ」

 

そう呟くと風雅は影に引きずり込まれた。これで4人達成だ。

 

黒 「さてと後はこれで亜狛と耶狛が来るのを

   待てば………」

 

座って待とうかと考えるや否や自分の目の前に裂け目が開く。そしてそこから亜狛と耶狛が出てきた。

 

亜狛「黒さんお疲れ様です」

 

耶狛「お疲れ黒君」

 

黒 「あぁとりあえずこっちは終わったぞ速く

   帰ろう八雲紫だとかにバレると後が面倒

   で仕方がない」

 

亜狛「そうですね………」

 

耶狛「ならちゃっちゃと帰ろう♪」

 

そうして亜狛と耶狛は裂け目をまた作る。そして黒が入ろうとした時、

 

亜狛「あぁそれと黒さんでも多分ビックリする

   ものがありますよ」

 

黒 「俺がビックリする?」

 

耶狛「うん………私は少しショックを受けたけど」

 

何を言っているのかは分からないがそれは見てのお楽しみだ。

 

黒 「ならそれをゆっくりと見させて貰うぞ」

 

亜狛「まぁ見た方が早いですね」

 

耶狛「うん…そうだね……」

 

そうして3人は理久兎の作ったエレホンへと向かうのだった。そして視点は理久兎へと変わる。

 

理 「とまぁこんな感じ言って構わないから」

 

小町「また変にややこしくなりそうだねぇ」

 

理 「アハハ………本当に参っちゃうよね」

 

これまで自分が撒いてきた種がまさかここまで酷くなるとは初めの考えであった隠居生活は何処にいったのやら。

 

理 「でも小町この仕事を上手くこなしてくれ

   たら映姫と交渉して1ヶ月の休暇を貰え

   るように頼み込んでやるよ♪」

 

小町「本当かい!?流石は理久兎さん話が分か

   るねぇもう映姫様の下じゃなくて理久兎

   さんの下で働こうかな?」

 

理 「ハハハ♪止めておけ多分だが小町が俺ら

   の仕事をするとすぐにノイローゼとかに

   なるぜ?」

 

亜狛や耶狛そして黒の仕事量はとんでもなく多い。故にあまりサボれない。それだと小町は長続きしないだろう。

 

小町「やっぱり映姫様の下で働いてよ」

 

理 「懸命な判断だ♪」

 

そんな事を話していると裂け目が開きそこから亜狛と耶狛そして黒が出てくる。

 

理 「おっ帰ったか♪」

 

黒 「お前だれだ!!」

 

黒は自分の姿を見て警戒してくる。すると亜狛と耶狛は黒の肩を軽く叩くと、

 

亜狛「黒さんあれがマスターですよ………」

 

耶狛「うん変装のために女体化してるだけだよ…」

 

黒 「そうか…それならってそんな訳あるかぁ!」

 

理 「事実だよ黒♪俺は理久兎お前の主人さ」

 

鋭い眼光で黒に言うと黒は落ち着いたのか、

 

黒 「………主は本当に常識はずれだな」

 

理 「まぁな♪さてと黒…初めるぞ♪」

 

黒 「あぁ………」

 

そうして黒は影を拡げ引きずり込んだ者達を排出するのだった。




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

千 「のう怠惰よ」

怠惰「どうしたの?」

千 「うむそなたは好きな女性のタイプとかは
   あるのか?」

怠惰「う~ん好きなタイプね………考えたことも
   ないな」

千 「こう…何というか勝ち気とか物静かとか
   色々あるじゃろ」

怠惰「そうだなぁ普段はクールぶってるけど
   ハプニングに驚きすぎてあたふたする
   子とかは結構可愛いと思うよ?」

千 「言ってることがSのような気がするん
   じゃが」

怠惰「気のせい気のせい♪後は………日頃から
   勝ち気で威張ってる子とかが涙目にな
   ってる姿にはゾクりと来るかな?」

千 「うむこやつは病気じゃな色々な意味で」

怠惰「失礼だなぁだけどやっぱり元気がある
   子の方がいいかな♪」

千 「そっそうか………おっとしまったもう時間
   じゃな!」

怠惰「おっと本当だそれじゃ読者様今回はここ
   まで!」

千 「次回もよろしくの!」

怠惰「それではまた次回!バイバイ♪」


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第312話 役者集結

こんばんは読者様、あと少しで卒業式を迎える怠惰のクソ悪魔です。本当に時間の流れは早いなぁ。おっとこんな爺臭い話しは止めにしてそれでは本編へどうぞ。


黒の能力により黒の影から4人の男女が眠りながら出て来る。それはまごう事なき幽香、風雅、ゲンガイだが1人見た事のない少女が混じっていた。それはルーミアにそっくりは幼女だ。

 

理 「なぁ黒…この子供は誰?」

 

黒 「ん?ルーミアと名乗っていたぞ」

 

理 「嘘だろ………ルーミアはこんな幼い体型

   じゃない筈だぞ?」

 

黒 「だがな主よこいつのリボンをよく見て

   見てくれ」

 

そう言われ見てみるとルーミア似の少女のリボンに複雑な術式が込められていた。どうやら封印されているみたいだ。

 

理 「成る程ね………なら吉か凶かどちらに出る

   かに賭けますかね……」

 

黒 「だな……」

 

と、言っていると4人は目を擦りなが起き出した。

 

幽香「ここは?」

 

風雅「確か陰に飲み込まれて………」

 

ゲン「死後の世界って訳じゃなさそうだねぇ」

 

ル (・_・?)

 

と、困惑気味な4人に声をかけることにした。

 

理 「ようこそ理想郷エレホンへ♪」

 

幽香「ん?……貴女は…それにっ!」

 

風雅「お前は一体………」

 

ル 「ここは何処なのだーそれにお前は誰なの

   だー?」

 

ゲン「………見たことない感じだねぇ」

 

4人は自分や黒を見て警戒しまくりだ。無理もないだろう。誘拐犯や怪しさ全開の女性がいれば。

 

理 「そんなに警戒せずとも大丈夫ですよ」

 

口調を出来る限りで女性風に言う。女性が男性口調でいるわけにもいかないためこうするが自分でも違和感しかない。

 

黒 「だな………」

 

風雅「警戒しない方が無理だ」

 

幽香「それとここがエレホンとか言ったわよ

   ね?それはどういう意味かしら?」

 

そう言うと黒は仕方がないと言わんばかりに窓の方へと指差すと、

 

黒 「外を見てみろそうすれば意味が分かる

   筈だ」

 

それを聞くと4人はすぐさま外を見るとしばらく動かなくなった。そして、

 

風雅「ここは本当に幻想郷じゃないのか!?」

 

幽香「まさか本当にこんな事が………」

 

ゲン「ゆっ夢って訳でもなさそうだ」

 

ル 「おぉ~箱が動いてるのだ~」

 

4人がこの自分作の箱庭に驚いているのは作った自分としては嬉しいなおルーミアが言っているのは電車の事だろう。出来るだけ現代に近づけたため鉄道を周回しているのだ。そしてこれでは話が先に進まないため、

 

理 「で…どうでしょうか?」

 

風雅「なぁ……本当に理久兎を蘇らせる…それは

   変わり無いんだよな?」

 

理 「えぇ無論ですよそこは内の従者が話して

   いる筈ですよ♪」

 

幽香「従者?………そいつが?」

 

ゲン「従者って事はまさか!お前が隠者!」

 

4人は驚いていた。まさか女性だったとは思わなかったのだろうが残念だ。実際は本当に男だ。

 

幽香「本当に隠者なのよね?」

 

理 「えぇもちのろんで♪」

 

ポケットに仕込ませていた断罪神書を出さずにポケットの中でページを開くとそこから黒椿【影爪】を取り出して見せる。

 

幽香「本当に理久兎の愛刀を持っているのね」

 

風雅「てことは間違いはないんだな………」

 

理 「えぇ♪さてとこんな………」

 

と、言ったその時だった。

 

グゥーーーー

 

突然、全てのやる気を削ぐ空腹の音がなる。鳴る方を皆は一斉に見ると、

 

ル 「お腹が空いたのだー」

 

昔にもこんな事があった気がする。これは確実にあのルーミアだと80%思った。

 

理 「えっと料理等をお持ちしますから……黒…

   会議室への案内をよろしく」

 

黒 「分かった着いてきな」

 

4人は黒について行くと自分はすぐさま厨房へと向かい念のために作っておいた料理そしてお茶の準備をしてすぐに会議室へと向かう。

 

理 「料理をお持ちしましたよ」

 

ル 「わーいご飯なのだー!」

 

扉を開けた瞬間にルーミアが食事へとありつく。すると、

 

幽香「ねぇ……何でこの死神がいるのかしら?」

 

小町「アハハハ…………」

 

皆と会わせるために小町を会議室に置き去りにしたのだが小町は冷や汗をかきながら困り果てていた。仕方なく、

 

理 「彼女も理久兎の復活を手伝ってくださる

   方ですよ♪」

 

風雅「待て待て!死神だぞこいつ普通は死者を

   蘇らせるとか種族的に反してるぞ!?」

 

確かにその通りだ。だからこそ仕方なく自分を下げる事にした。

 

理 「実は地獄で理久兎がやんちゃし過ぎている

   ものだから復活でも何でもさせて速く追い

   出したいそうですよ?」

 

チラリと小町に向かって微笑むと小町は言葉を渋らせながら

 

小町「そうなんだよねぇ………地獄で問題ばかり起

   こすものだから手がつけれなくてそれなら

   もう蘇らせて地獄から追い出そうという考

   えに地獄の御偉いさん方がそんな考えへと

   到達してねぇ」

 

風雅「凄い極論だなぁ……」

 

ゲン「でも問題って総大将は何やってるんです

   かい?」

 

敢えて言おう。何もしていない。ただ隠居生活を楽しんでいたそれだけなのだが、

 

小町「そうだねぇ………十王様方に喧嘩を売って

   あげくの果てには鬼神長を締め上げたり

   亡者達を使って地獄の一部を占拠したり

   または地獄の獄卒達を三途の川に沈めた

   りとかもうやりたい放題だよ?」

 

風雅「………理久兎殿ならやりかねないなつまり

   事実だな」

 

幽香「そうみたいね………」

 

ゲン「総大将は元気だなぁ………」

 

この時に思った。「小町よ後で覚えておけ」と。しかし顔に出す訳にもいかないので笑顔で、

 

理 「まぁまずは食事を取って暫く観光してみて

   下さいこの世界への慣れも必要かと思うの

   で♪」

 

そう言いながら食事であるオムライスをテーブルに並べる。

 

風雅「そう…だな分かった……」

 

幽香「所で花畑などはあるかしら?」

 

理 「えぇ西の方角に未開拓の土地に沢山の

   花が咲いておりますよ♪」

 

幽香「そうありがとう♪」

 

ゲン「色々と触っても?」

 

理 「構いませんよ」

 

ゲン「ありがたや」

 

ル 「美味しいのだー♪」

 

と、皆は聞くことを聞いて食事にありつく。そして小町の耳元まで近づくと、

 

理 「小町♪覚えておけよ?」

 

小町「へぇ!!?」

 

声を圧し殺しながら小町は驚き苦い顔となったのだった。そうして皆はこのエレホンへと飛び立ち観光を始めたのだった。

 

 




怠惰「ではでは今回もありがとうござい………」

千 「のぉ!!また負けたぁ!!」

怠惰「こらそこゲームしないもう収録始まって
   いるんだから」

千 「ん?おっとすまぬな」

怠惰「まったく…それで今回は何やってるの?」

千 「あぁ怠惰のデータでモンストをな♪」

怠惰「…………ってスタミナがぁぁぁ!!?」

千 「おっとすまぬ♪オーブは使ってはおらん
   から安心せい♪」

怠惰「まったく…因みにお気に入りキャラは?」

千 「断然ラグナロク♪」

怠惰「また凶キャラをチョイスしたなぁ」

千 「しかも何故かラグナロクに英雄がついて
   おるのじゃろうな?」(  ̄▽ ̄)

怠惰「うん使いやすいし強いからね」

千 「怠惰は何が好きなんじゃ?」

怠惰「う~ん………好きというか属性的に比較的に
   使うのはこの通りかな?」

火ベートヴェン、水ランスロット、木クーフーリン、光ウリエル(獄)、闇 妲己

怠惰「て感じ?後はギミックとかそんなのにも
   よるけど比較的にこの辺だよね」

千 「………敢えて言おう全員が獣神化であると
   というかウリエルは嫌な記憶しかない」

怠惰「大丈夫モンストのウリエルは優しいから
   人間家畜とは思ってないから」

千 「うっうむそうじゃよな」

怠惰「だけど上記のキャラは以外も結構使う
   よ?ただ偶然こうなっただけで」

千 「ワシも始めようかの……」

怠惰「やってみると良いかもね♪おっとこんな
   話で時間が!ではでは今回はここまで!」

千 「次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様♪」

千 「また次回さらばじゃ♪」


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第313話 作戦会議

こんばんは読者様、一徹状態で学校へと行った怠惰のクソ悪魔です。卒業式練習ではもう脳の半分が機能停止して寝てました。そして今も眠い。おっと失礼しました。では本編へどうぞ。


4人がエレホンへ来てから約6日程が経過した。外の世界では丁度、午後0時ぐらい。そろそろ計画の話をするべきと考えていた。

 

理 「なぁ亜狛に耶狛………」

 

亜狛「何ですか?」

 

耶狛「何?」

 

因みに亜狛と耶狛の2人にはあの4人に会わせていない。会わせると裏切り者やら何やら言われる恐れがあり自分としては心が痛くなる。そのためまだ会わせてはいない。

 

理 「例の物は置いてきたんだよな?」

 

亜狛「えぇ設置してきましたよ♪」

 

耶狛「うん♪ついでに色々と仕掛けておいたから

   後は謎解きやらで解いていくって感じだね」

 

そしてその例の物とはこの世界と幻想郷を繋げるゲートの事である。木工用ボンドと古い材木で作ったミニチュアな神社を耶狛の能力で大きくして設置してきてもらったのだ。因みに見た目は築70年ぐらいだが実際は築2週間である。

 

理 「よしなら出来たならそろそろ計画に移すか

   2人は例の物を用意してきてくれ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「分かったよ♪」

 

そう言うと2人は裂け目へと入りこの場から消えた。理久兎は立ち上がり首を回しながら、

 

理 「さてと始めますかね」

 

そう呟き廊下へと出る。すると偶然、廊下を黒が歩いていた。

 

黒 「主よそろそろルーミアと小町以外の3人

   は限界に近いぞ?」

 

理 「オッケーそろそろ準備も出来たから行

   こうか」

 

そうして黒と共に皆が待つ遊戯室へと向かった。そして扉を開けると、

 

風雅「………お前は本当に理久兎を復活させる

   気はあるんだろうな?」

 

幽香「飽きてきたし貴女を潰して良い?」

 

小町「まぁまぁ殺生はよくないよ?」

 

ゲン「う~んビリヤードも飽きてきたね……」

 

ル 「美味しいのだー♪」

 

3人は少々いや結構イライラがたまってきていた。なおルーミアは美味しい食べ物を食べれて満足しているのかイライラはしてなく小町も対してはイライラはしていないようだ。

 

理 「まぁ安心してくださいそろそろ計画に

   行くので」

 

風雅「何でここまで遅れたんだ?」

 

理 「色々と準備というものがあるのですよ♪

   それではまぁ会議室へと向かうので来て

   ください大まかな事を伝えますので」

 

幽香「………納得いかなかったら頭を潰すわよ?」

 

理 「ご自由にどうぞ♪では皆様こちらへどうぞ」

 

そうして5人を会議室へと案内させると、

 

黒 「まぁくつろいでくれ………」

 

そう言いながら皆にお茶菓子と飲み物を配る。幽香には紅茶とシフォンケーキ。風雅には煎餅とほうじ茶。ゲンガイには胡瓜の漬け物と玉露。小町にはカステラと煎茶。ルーミアには大量のドーナツと烏龍茶を用意する。

 

幽香「あら美味しいわね」

 

小町「しつこい甘さじゃないのがまた………」

 

風雅「やはりこの塩辛い醤油煎餅とほうじ茶の

   組み合わせが♪」

 

ゲン「うむ……よく漬けれてる…」

 

ル 「わはぁ~♪」

 

一応は満足してくれてはいるようだ。そして会議室にある水晶をいじり映像を投影する。

 

ゲン「これは…映写機か?」

 

理 「まぁそれに近いものです…では作戦を話

   ます…まず皆様はこの桜をご存知でしょ

   うか?」

 

映写機の水晶を操り大きくそして枯れているのか桜が咲かない大きな桜の木を見せる。しかもその幹には刀が一本刺さっていて特徴的な桜だ。

 

風雅「確かあれは…冥界の桜じゃなかったか?」

 

小町「えぇあれは言う通りの冥界に生えていて

   西行家の宝とも言われる西行妖だねあれ

   で1回異変が起きて四季の春が可笑しく

   なったとか?」

 

流石は小町。言いたいことをしっかりと伝えてくれた。説明する手間が省ける。

 

幽香「あらそれで春の季節になっても雪が降った

   のね………」

 

ゲン「ありゃキツかったな……」

 

ル 「モグモグ………」

 

なおルーミアは未だにドーナツを食べているが気にせず話を続ける。

 

理 「それでこの桜と理久兎がどう関係してい

   るのか…皆様これをよく見てみて下さい」

 

更に映像をズームして幹に刺さる刀を見せる。すると、

 

風雅「これは理久兎殿の刀!」

 

ゲン「何で総大将の刀が!?」

 

やはり紫は伝えていなかったようだ。もう皆はこの反応である。

 

理 「まぁ話を戻しますが関係している事それ

   すなわち理久兎は西行妖に殺されてしま

   ったという事なんですよね」

 

幽香「どういう事かしら?」

 

理 「理久兎は己の命を削りそして自らの愛刀

   を失いながらもあの桜を封印したここで

   皆様なら分かる問題ですが理久兎の死因

   は何だったでしょうか?」

 

と、簡単な質問をすると風雅はすぐに答えた。

 

風雅「天寿を全うしたつまり寿命による死だ」

 

理 「ピンポーン正解♪なら今の説明とどう

   いう接点があるでしょうか♪」

 

ゲン「寿命死……命を削る…………まさか!」

 

理 「はいご名答ですつまり理久兎の寿命を削り

   封印したまさにその通りです♪」

 

幽香「それでこの桜とどう合わせて蘇らせると

   言うのかしら?」

 

ピンポイントでつまりさっさと話せという事だろう。なので分かりやすく省いて言う事にした。

 

理 「まぁ言ってしまうとこの空紅には理久兎

   が削った寿命が込められていますそれを

   利用して理久兎を蘇らせるという事です」

 

ゲン「となると肉体は?」

 

理 「もう掘り起こしてますので後はあの刀を

   利用して魂をこの現代に帰す簡単でしょ

   う?」

 

確かにそれだけなら簡単だ。そうあくまでも()()()()()だ。その疑問に風雅がすぐに気づいた。

 

風雅「つまりそれ以外にも障壁があったから

   我らを招集した……違うか?」

 

理 「いいえ合ってますよ♪そう貴方達を呼ん

   だ本当の理由はあの刀を引き抜いた後が

   面倒なんです」

 

幽香「面倒?」

 

理 「はいあの桜は理久兎の愛刀である空紅を

   媒介に封印してあるため引き抜けばあの

   桜は封印を解いて全ての生きとし生ける

   者達に死を与えてしまうそこが厄介なん

   ですよね………そこで考えたのがこれなん

   ですよね」

 

そう言うと1本の変哲も何もない無銘刀をテーブルに置く。

 

理 「皆様に弾幕ごっこをして頂き空中消滅を

   した後の弾幕のエネルギーを利用し空紅

   の代わりを作るという事です」

 

ゲン「なっ成る程………」

 

幽香「それで私達だけで弾幕ごっこをしろと?」

 

理 「そんな事したらお互いに疲れてしまいま

   すよだから異変を利用し異変解決をしに

   来た子達も少し利用するんですよ♪」

 

風雅「霊夢達を利用するって事か」

 

理 「まぁそういう事ですね」

 

そうこの異変の目的は自分の存在の主張そして失った空紅を取り戻すことだ。それがこの異変の本当の目的だ。

 

理 「では役割についてなのですが黒………」

 

黒 「あぁ」

 

黒はゲンガイ以外の全員に鍵を渡していくと、

 

ル 「おかわりなのだー♪」

 

黒 「待ってろ持ってくるから」

 

鍵を渡し終えると黒は厨房へと向かい鍵を取りに行った。というかまだ食うみたいだ。そんな事は気にせず話は進む。

 

風雅「これは?」

 

理 「ではこれの説明をしますね」

 

そうしてまた水晶をいじり今度は禍々しく不気味な祭壇をこの場の全員に見せる。

 

理 「その鍵は言うなれば時間を稼ぐものです

   皆様が弾幕ごっこをして負けてしまった

   のなら異変解決組にその鍵を渡し鍵を回

   して結界を解かせてください」

 

ゲン「結界って……何処に張るって言うんだい?」

 

理 「それは私や現在皆様いるこのビルです」

 

風雅「このビルを閉じて少しでも理久兎を復活

   させるための時間稼ぎっ訳か」

  

分かりやすく説明すると小町が違和感を覚えたのか、

 

小町「所でその河童には配られてなかったけど

   その理由はあるのかい?」

 

理 「えぇ彼にはこの刀にエネルギーを送る

   収束装置を作ってもらう事にしました

   なので戦いには参加せず技術で勝負を

   するといった感じですね」

 

因みに数日前からその装置については頼んではいた。なので後は本当に少しで完成する感じだ。

 

ゲン「ふむ……」

 

小町「凝るねぇ」

 

理 「ふふっ♪では明日に異変を行いますので

   よろしくお願いいたしますね♪」

 

そうしてこの会議は終わりとなり理久兎は部屋へと戻る。既に時間は午後2時だ。

 

理 「さてと……異変を始めますかね!」

 

そう言うと断罪神書を開くとページに4つの画面が写る。それは骸達の視点。そして写るのは幻想郷だ。

 

理 「災いよ天気となりて災い降らせ」

 

その言葉と共に幻想郷に雹や日照り、大雨や吹雪といった異常気象が巻き起こる。

 

理 「さぁ速く来いそして俺を楽しませろよ」

 

そうして異変を起こすための挨拶を理久兎は眺めるのだった。そしてそこから約10時間後、ここ冥界にある西行寺家の土地では、

 

亜狛「準備は出来たか?」

 

耶狛「バッチリ♪始めよう報いを与えるために」

 

亜狛「いや……まぁ基本俺らが悪いからな?」

 

耶狛「それねぇ~」

 

と、亜狛と耶狛はかつて自分達を苦しめた西行桜を眺めながら能力を行使する。

 

亜狛「やるぞ!」

 

耶狛「うん!」

 

そうして2人は根本から西行桜をエレホンにある自分達が住みかとしているビルの屋上にワープさせる。

 

亜狛「帰るぞ耶狛」

 

耶狛「オッケー♪」

 

そうして亜狛と耶狛は裂け目を通じて2人もエレホンへと帰るのだった。視点は変わりエレホンの巨大ビル屋上では、

 

理 「そろそろかな」

 

理久兎は黒と共にこの異変に欠かせない西行桜の到着を待っていた。すると、

 

黒 「来たみたいだな」

 

理 「ん?あっ本当だ」

 

裂け目が開かれそこから西行桜が根本こと裂け目を通じて自分達が用意したビルの土の上に植えられた。そしてそれに続いて新たな裂け目が出ると亜狛と耶狛が帰ってきた。

 

亜狛「終わりましたよ♪」

 

耶狛「ジャストで収まったね♪」

 

理 「まぁな」

 

黒 「だが木が重すぎてビルが崩れそうだな」

 

確かにこんな大きな大木をビルの屋上で生やすなんて考える奴はまずいない。そんな事をすればビルは重荷に耐えれずに倒壊する。だがこのビルは自分の魔法により強度が増しているためさほど問題はない筈だ。

 

理 「問題ないよカプ(ピー)ン製の建造物とかじゃ

   ないんだからさ」

 

亜狛「いやそれはすぐに壊れますからね!?」

 

耶狛「安心と信頼の落ち製品♪」

 

黒 「まっまぁとりあえずこの刀を抜くんだ

   よな?」

 

黒は西行桜に刺さる自分の刀の空紅を指差し聞く。

 

理 「あぁそうだよ………さてと後はゲンガイが

   装置を作ってくれてるからそっちに任せ

   て俺らは寝るよ明日が勝負だから体調も

   整えて挑みたいしな♪」

 

亜狛「そうですね」

 

耶狛「そうだね♪」

 

黒 「だな…そんじゃ部屋に戻るな」

 

そう言い黒は部屋へと戻っていく。それに続き亜狛と耶狛も裂け目を通じて自分たちの部屋へと帰っていった。

 

理 「さてと寝るか……」

 

理久兎も部屋へと戻り寝ることにするのだった。

 

 




怠惰「カ(ピー)コン製のヘリやら建物はすぐに
   壊れる」

千 「止めんか!?」

怠惰「それはさておき俺はやらかしていた」

千 「何をじゃ?」

怠惰「消えてしまった小説を全然投稿していない
   という事に」

千 「………もう1ヶ月は経ったのぉ」

怠惰「どうしてこうなった」

千 「いやそなたが自堕落な生活をし過ぎて
   いるからじゃろ!」

怠惰「というか全然編集が終わらない…第一次
   月面戦争以降から今の感じの書き方にな
   っているからそこぐらいまで直して早く
   投稿を終わらせなければ………」

千 「…………今はどのくらい終わったんじゃ?」

怠惰「晴明さんとの決闘の所までです」

千 「こやつは!」

怠惰「モンハン、牧場物語、モンスト、そうい
   ったゲームが俺を惑わしてきてたしそれ
   でいて免許もあったからゴタゴタしてい
   たんだ…だから俺は悪くない!」

千 「100%お主が悪い!免許はともかくと
   して他は娯楽じゃろうが!」

怠惰「だって牧場物語を久々にプレイしようと
   したらイナリちゃまの子供が追加された
   と聞いて初期データで現在奮闘中なんで
   す!」

千 「こやつは……まったく早く投稿せいよ?」

怠惰「えぇ分かってます多分10時30分程に
   晴明との決闘まで投稿しますのでおねが
   い致します…ではとりあえず今回はここ
   までです」

千 「ではまぁこんな感じの緩い後書きじゃが
   また見てくれると嬉しいのじゃ♪」

怠惰「それでは読者様!」

千 「また次回に会おうぞ!」

怠惰「ではではサラダバー!」      


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第314話 異変開始

こんばんは読者様、花粉症で目がムスカ状態になりそうな怠惰のクソ悪魔です。もう真っ赤に充血していて自分も驚きました。それでは本編へどうぞ。


気象を大きく荒れさせ喧嘩を売って翌日。ついに決戦の時は来た。黒を通して皆には西行妖を盗んだことを伝えゲンガイには自分が入っていた棺(中身は誰かの骨)を渡し終えて自分は部屋で亜狛と耶狛と連絡を取っていた。

 

理 (こちら理久兎…亜狛そして耶狛に聞く状況

   は?どうぞ)

 

亜狛(こちら博麗神社付近の亜狛です現在皆さん

   が空へと移動を開始ししましたどうぞ)

 

耶狛(耶狛え~と神社に気配はないよどうぞ♪)

 

現代では通信する時に「どうぞ」をつけるのが当たり前らしい。そのため通信のさいの語尾としてつけてみたのだが兵隊っぽくてちょっと格好いい感じになった。

 

理 (了解した亜狛はすぐに耶狛と合流して

   奴等が神社に来たらすぐにこっちに帰

   れよどうぞ)

 

亜狛(分かりました…どうぞ)

 

耶狛(ラジャー…どうぞ♪)

 

理 (では通信を切断)

 

そう言うと通信は切れる。理久兎は目を開けて、

 

理 「さてと会議室に行きま………おっと忘れる

   所だった」

 

机においてある飴を2個しかない飴を全部ポケットに入れて部屋を出て会議室へと向かう。そして扉を開けるともう皆は座って待っていた。

 

黒 「主よ遅いぞ」

 

理 「失礼遅れましたでは皆様に聞きますが

   準備はよろしいですね?」

 

幽香「えぇ♪私は花畑に行くから♪」

 

風雅「なら我はビルの屋上にある祭壇に………」

 

小町「あたいは公園に行くよ♪そこならゆっ

   くり寝れそうだしね♪」

 

と、言うが小町は来るまで寝る気だ。寝ていて鍵を取られたとなったら次は重りをつけて三途の川に沈めようかと密かに考えた。だがしかし、

 

ル 「何をさっきから話してるのだー?」

 

ルーミア?はよく分かっていないなか疑問符を浮かべていた。どうやら封印された事によって頭も退行してしまっているようだ。

 

幽香「所で何でこの妖怪もいるの?」

 

風雅「それは我も思ったのだが何故にこんな

   幼い妖怪がいるんだ?」

 

ゲン「総大将と何か関係はあったけっかなぁ?」

 

今の3人の発言に疑問が浮かぶ。風雅やゲンガイはともかくとして幽香は覚えている筈だ。昔に一騎討ちもしているのだから忘れる筈がない。

 

理 「彼女も理久兎に関係はしていますそう昔に

   平安の屋敷にて理久兎の家で居候をしてい

   たのですから」

 

ゲン「えっ?確か聞いた話だと亜狛さんと耶狛

   さんそして総大将の3人だけが住んでい

   た筈でしたよ?」

 

風雅「うむ……その筈だぞ?」

 

幽香「私も昔に行ったけど理久兎とあの2人

   それから紫しかいなかったけど?」

 

つまりルーミアの封印は他人の記憶にまで作用するほど強力なようだ。

 

理 「…………はぁおっと時間が来てしまいますよ

   皆様はお急ぎを下さいな」

 

幽香「あらそうね」

 

風雅「行くとしますか」

 

ゲン「あっしも残りをやらないと……」

 

小町「さてと行きますかねぇ」

 

そうして4人は部屋を出ていく。そしてルーミアと自分そして黒だけが残る。

 

黒 「なぁ主よやはり我が間違えたんじゃ………」

 

理 「まぁ見てなよ」

 

そう言いながら飴を1つポケットから取り出し、

 

理 「良ければどうです?」

 

ル 「食べるのだー♪」

 

ルーミア?は小包から飴を取り出し食べる。

 

黒 「なぁ今の飴って?」

 

理 「まぁ見てなよ♪」

 

と、言っているとその時だった。

 

ル 「ぐっ!なっ何だか頭がいっ痛いのだー!」

 

ルーミアは頭を抑えて悶え出す。そして数秒経ったぐらいだろうか、

 

理 「それで今の気分はどうですか?」

 

黒 「何を?」

 

ル 「さ…最悪よー……」

 

黒 「口調が変わった?」

 

少しおかしいが自分が知るルーミアの口調だったが。やはり目の前の幼女は正真正銘のルーミアだった。

 

理 「それでこれまで話は分かりますか?」

 

ル 「………えぇ理久兎の復活……よね…?」

 

理 「えぇそうです戦えますか?」

 

ル 「………無理ねー今のままじゃ」

 

と、言ったため理久兎はまた飴を取り出す。今度は赤と黒の包み紙がされた飴だ。

 

理 「貴女のその複雑な封印の術式は解くのは

   私には無理です下手に解けば貴女は死ん

   でしまうかもしれないだからこれはその

   封印を数時間だけ解く薬効飴です理久兎

   を復活させるために協力してくれるのな

   ら………」

 

と、言いかけるとルーミアはその袋から飴を取り出し口に含む。

 

ル 「やって…あげるわ理久兎に会えるなら……」

 

理 「ふふっ♪お行きなさい貴女が守る場所は

   東の交差点の祭壇よ」

 

ル 「えぇ………」

 

そうしてルーミアも向かっていった。

 

黒 「なぁ大丈夫なのか?」

 

理 「後は神のみぞ知る世界さ………ていうか俺

   自身が神なのに分かってないけどな♪」

 

黒 「その諺は嘘になりそうだな」

 

と、そんな会話をしていると脳内で声が聞こえてくる。目を閉じてその声に耳を傾ける。

 

亜狛(マスター!ポイントに皆が終結しました…

   えっと…どうぞ!)

 

耶狛(今はバカでも分かると思う問題を解いてる

   よ♪どうぞ)

 

理 (了解したお前らこっちに来い…どうぞ……)

 

亜狛(分かりました…どうぞ)

 

耶狛(それじゃ帰るね…どうぞ)

 

理 (分かった…通信切断)

 

そうして目を開けて黒を見ると、

 

理 「黒…いよいよ始まるぞ準備はしておけよ?」

 

黒 「ふっ無論だ主よそれに我は楽しみでしょう

   がない♪」

 

理 「そいつは良かったよ…」

 

そうして理久兎は断罪神書を開くとそこにはエレホンの外れにあるトンネルが写し出される。

 

理 「楽しみだ♪」

 

そうして理久兎はただ微笑みながらこの映像を見るのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「いよいよ始まるのぉ♪」

怠惰「主人公(異変解決)VS主人公(異変の黒幕)
   の戦いだから結果はどうなるかはまだ分か
   らないけどね」

千 「ワシは童が勝つと予想しよう♪」

怠惰「ほうどうしてまた?」

千 「秘策があるからじゃ♪」

怠惰「成る程ね………あっそうそうあっちの小説
   では戦いはどうなったのかはもう書かれ
   てはいますので見たい方は是非どうぞ♪」

千 「もうあっちで童と理久兎との戦いは書い
   たと申すのか?」

怠惰「いやいやそれはまだだね♪それ以外は
   それなりに書いてるからって事だよ」

千 「ふむ結果がどうなったのやら気になるの」

怠惰「まぁ気になるのなら見てくれって事で
   今回はここまで♪」

千 「確かにもう時間じゃなでは読者様また
   次回じゃ♪」

怠惰「では読者様♪」

千 「また明日に会おうぞ!さらばじゃ♪」


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第315話 異変だよ全員集合

こんばんは読者様、昼寝のつもりがこの時間辺りまで寝ていた怠惰のクソ悪魔です。まさかここまで寝るとは。おっと失礼。それでは本編へどうぞ。


断罪神書でトンネルを見ること数分後、

 

理 「来たみたいだな」

 

一瞬だが紫がスキマを使おうとしたのかピクリと自身の血管が反応した。敢えて言おう。自分が認めなければ境界を弄る事はこの世界では出来ないと。理由は境界なんていじられたらゲームが成立しないからだ。するとトンネルからぞろぞろと人間や妖怪が出てくる。そこには蓮や霊夢に魔理沙は勿論だが、

 

理 「紫………」

 

自分にとっての愛弟子である紫もいた。美寿々やらから聞いていたがこれまで辛い思いをさせてしまった事に心が痛くなる。

 

理 「って辛気くさいのは無しだよな」

 

パンパンっと自身の頬を叩きモチベーションを上げる。

 

理 「さてさて少しアドバイスと行きます

   かね」

 

そうして断罪神書に手をかざし少し動かす。すると近くに置いてあった髑髏を浮き上がらせると、

 

理 「おやおやおやおやお客さん達かい?」

 

と、大きな声で言う。実はこれ自分が喋るとこの髑髏も喋るというように魔法で作った面白い仕掛けなのだ。そのためこうやって裏からアドバイスやらするのに便利だ。すると皆が自分を一斉に髑髏を見てくる。

 

蓮 「髑髏?」

 

自分のこの通信用の髑髏を見てポカンと開ける。中には目を点にしている者もいた。とりあえず口をカタカタと動かして、

 

理 「おいおいそんな見せ物みたく見るんじゃ

   ねぇよ?」

 

妖夢「しゃしゃしゃ喋った!?」

 

妖夢は良い反応をしてくれた。これには演じている自分も楽しくなる。

 

幼女「あら面白いわね♪」

 

女性「今の悪霊は喋るのですね?」

 

兎女「悪霊にしては波長がおかしい気が………」

 

喋る髑髏が珍しいのか好奇な目で見てくる。すると博麗の巫女もとい霊夢はお札を構えてくる。

 

霊夢「あんた妖怪よね?」

 

まず言いたい。妖怪ではなく神だと。だが言うのもつまらないネタバレなのではぐらかすことにした。

 

理 「おいおいそんな物騒な物はしまおうぜ?

   あくまでも俺の役目はルール説明と案内

   をするまぁお助けキャラって感じ~?」

 

蓮 「何か凄くチャラいな………」

 

どうやら少しチャラいみたいだがこのぐらいが話しやすいだろう。とりあえずこのゲームのルール的な事を話すとしよう。

 

理 「まぁとりあえずルール?ちっくな事を

   教えてやるぜお前らはあの結界の先に

   行きたいんだよな?」

 

霧雨「そうだぜ♪」

 

魔理沙はこの髑髏が話すのが面白いのかニコニコと答えてくれた。

 

理 「おっと良い返事をありがとよ♪軽く教え

   てやるよ簡単に言うとよあの結界を解除

   するにはそれを起動させてる祭壇を停止

   させなきゃいけねぇだよ?」

 

蓮 「祭壇?」

 

理 「そう話は簡単さ♪そこにいるまぁ守護者?

   的な奴を倒して鍵を手に入れて結界を起動

   させている祭壇を止めれば良い簡単だろ?」

 

蓮 「それであの結界が解けるですよね?」

 

骸骨「Ofcourse (もちろんさ)♪良いねぇ冴えてるね♪」

 

蓮 「いっいやぁ………」

 

蓮は褒められて嬉しいのか少し照れていた。というかこの位で照れるのはどうかと思うがそこは失礼なため敢えて言わないようにする。すると、

   

萃香「でもそれだったら壊しても?」

 

やはり真っ先に萃香が壊すとか言ってきた。だが言おう。その対策は出来ていると。鬼の腕力では壊せないように防御術や物理無効などを祭壇に仕込んでいるため問題はない。

 

理 「おおっとそう言うと思ったぜ言っておくが

   その祭壇はよ壊せないぜ?それが例え酒呑

   童子様であろうとなぁ♪試しても良いぜ?」

 

萃香「………止めておくよそこまで言うなら」

 

萃香は壊せないと知ったせいか若干だが少し不貞腐れていた。そして紫の能力については一瞬で考え、

 

理 (まぁあっちの世界に行けないように調整

  すれば良いか)

 

そう考えてペラペラと断罪神書を開きルールを変更しここの世界なら移動できるが一部移動不可と改訂する。そしてまた画面のページを見て口を動かす。

 

理 「あぁ因みに八雲紫お前さんさっき能力を

   使って対して反応がなかったよな?」

 

紫 「えぇ」

 

理 「まぁちょっと制限を掛けた主に掛けた制限

   はよ祭壇を細工することが出来ないとかこ

   こから別の世界へのワープを使うことを禁

   じそれと結界の先にお前の能力を使わせな

   いようしておいたぜだからあの結界から先 

   へと異世界へのワープは出来ないがそれ以

   外なら自由にワープが出来るようにしてお

   いたぜ感謝しろよ♪」

 

紫 「えぇ本当に最悪なルールをありがとう♪」

 

紫は手を前に伸ばすとその先にスキマが出来上がるのを確認しスキマを閉じた。だが最悪と言われても紫のインチキ能力があったらゲームにならない。そのため許してほしいと思った。そしてもう言う事が無くなった。

 

理 「まぁ言う事はそんぐらいだお前らの活躍

   を楽しみにしてるぜぇ♪キャハハハハ♪」

 

髑髏をカタカタと笑わせながら、

 

バァーーン!!

 

と、爆発させて木っ端微塵にする。

 

理 「よしこれで伝えることも伝えから後は

   待つ……」

 

そんな事を言っていると裂け目が開き中から亜狛と耶狛が現れた。

 

亜狛「マスターどうですかそっちは?」

 

理 「あぁルール説明も終わったから後は

   見守るだけさ」

 

耶狛「ねぇゾンビフェアリーは出しちゃう?」

 

と、ゾンビフェアリーを出す提案をして来た。

 

理 「そうだな……今は多く弾幕が欲しいしな…

   良いぞ送り込め!」

 

亜狛「分かりましたなら送り込んできますね」

 

耶狛「行ってくるね♪」

 

そう言い亜狛と耶狛は投入口へと向かっていった。ここだけの話だが多くの弾幕を集めるために地獄で飛んでいるゾンビフェアリー達を何千匹か捕獲して連れてきていたのだ。ピチュってもリジェネしてくれるから本当にありがたい。

 

理 「さてさてどんな弾幕ごっこをしてくれる

   のかな♪」

 

そう呟きながらこの弾幕ごっこを見届けようと思うのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「おんし眠そうじゃな」

怠惰「もう眠いですさっきまで寝てましたから」

千 「おいおい………」

怠惰「そしてこの風のせいで花粉症が酷い事に
   なっています………春なんて大嫌いだ」

千 「春を楽しめぬ奴にはキツいの」

怠惰「えぇ本当ですよ全く………今も目が痒くて
   仕方がない」

千 「とりあえず薬を飲んだりしろよ?」

怠惰「えぇ分かってますよ……さて少し早いけど
   今回はここまで」

千 「また次回もよろしくたのむぞ!」

怠惰「では読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第316話 観戦

こんばんわ読者様、気がつくとこんな時間になるまで寝ていた怠惰のクソ悪魔です。また夜が眠れないここ最近は昼夜逆転の生活が続いて困ってます。おっとそろそろこんな話もあれなので本編へどうそ。


亜狛と耶狛によって大量のゾンビフェアリーが送り込まれエレホンはゾンビフェアリーだらけとなる。だがそんなのはどうでも良い。重要なのはどれだけ弾幕の欠片を集めれるかだ。

 

理 「やってる…やってる……」

 

そんな光景をただ断罪神書で覗き見ていた。ゾンビフェアリー達を弾幕でピチュらせ殲滅する異変解決組を。そして組としては蓮と霊夢と紫の組。魔理沙とアリスと見た感じ尼の 組。レミリアと咲夜と執事の組。文と早苗と萃香の組。幽々子と妖夢と兎娘の組と3人で組んで計5つの組が出来上がっていた。

 

理 「15人…本当に大それた人数だこった」

 

確かに多く来てほしいとは思った。思ったがこれは来すぎだ。多くて9人が丁度良いと思ったが、

 

理 「まぁ計画が上手くのはまずないしこう

   いったトラブルも楽しまないとなぁ」

 

抱え込むではなく前向きに検討する。これが一番だ。そうすれば必要以上に塞ぎ混まなくて済む。そうして見ていくとレミリアの組以外の組がそれぞれの祭壇に向かっていると確認できた。

 

理 「おやおや当たりを引いたのはこの4組か

   まぁ思いっきり搾り取られなよ♪」

 

と、呟いていると4組それぞれが祭壇のボスに総当たりする。蓮達の組はルーミア、魔理沙の達の組は幽香、文達の組は風雅、幽々子達の組は小町とそれぞれに当たると少しお互いに話すとそれぞれが弾幕ごっこを開始した。

 

理 「良いね良いね♪こうして見てみるのも

   一興一興♪」

 

近くに置いてあるポットに茶葉をそして予め温め沸騰させたお湯を注ぎ紅茶を入れると蜂蜜を入れ混ぜて少しずつ口にする。

 

理 「彼女達の弾幕はこうして見ると個性が

   あって華があるね♪」

 

と、優雅な一時を送っていると、

 

亜狛「失礼しますマスター」

 

耶狛「マスター今ってどんな感じなの?」

 

亜狛と耶狛が入室してきた。そして聞かれた事をそのまま話す。

 

理 「祭壇前に皆は到達してそこから弾幕ごっこ

   を初めて丁度もう30分ぐらい?」

 

亜狛「もうそんなですか………」

 

耶狛「速いね」

 

この2人を立たせたままなのもあれなので、

 

理 「あぁ紅茶ならあるけど飲むか?」

 

亜狛「あっ良いんですか?」

 

耶狛「飲む♪」

 

理 「そうか待ってな♪」

 

そうして亜狛と耶狛にもハニーティーを作っていく。すると断罪神書の光景を見たのか、

 

耶狛「ねぇマスター私達も久々にひと暴れした

   いなぁ」

 

亜狛「こら耶狛…わがままを言うな」

 

だが耶狛の言葉はその通りだ。亜狛と耶狛にも何か御褒美をあげるべきと考えていた。そのため耶狛のひと暴れと聞いてそれならと思い、

 

理 「なら亜狛それに耶狛そんなに暴れたい

   なら黒の決戦が終わった後にあそこの

   連中を拉致ればいいんじゃないか?」

 

耶狛「おぉ~良い考えだねマスター♪」

 

亜狛「良い考えか………これ?」

 

そういうが実質的にこれしか思い付かない。

 

理 「それにここ最近は俺のおつかいばかり

   で体が鈍るだろ?それならってな♪」

 

耶狛「マスター分かってる♪」

 

亜狛「まぁ息抜きでなら良いかもしれませんね」

 

理 「そうそうそれが良いんだ♪」

 

と、珍しく亜狛がツッコミをしない。それを聞いた耶狛は何を思ったのか、

 

耶狛「ようこそお兄ちゃんダークサイドヘ♪」

 

亜狛「はぁ?」

 

突然のボケをしてきた。仕方なく乗ることにした。

 

理 「亜狛お前の役割はツッコミだそれを放棄

   したと言う事だつまり俺や耶狛のいる世

   界ダークサイドに来てしまったのさ……」

 

亜狛「いやいや…えっ!?」

 

耶狛「ようこそツッコミがない混沌の世界に♪」

 

理 「俺らは歓迎するぞ♪」

 

亜狛「そんな世界は嫌ですよ!!?」

 

もしツッコミがなくボケしかないという事はブレーキの効かない車に乗るのと同じで危険なものだ。

 

理 「まぁ冗談はそろそろ止めにしてだ………

   そんでどう戦う?」

 

耶狛「う~んなら私はあのデンシャだったよ

   ね?」

 

理 「電車な……つまり駅とその電車のある辺り

   で耶狛は戦いたいんだな?」

 

耶狛「うん♪」

 

だがそれなら丁度良い。丁度、電車だとか駅はこの戦いで使ってなかったため折角だから利用してほしいと思っていたからだ。

 

理 「亜狛は……まぁ耶狛と一緒が良いだろ?」

 

亜狛「そうですね………」

 

耶狛「2人で1つだよお兄ちゃん♪」

 

亜狛「確かにね」

 

亜狛は耶狛の頭を優しくポンポンと叩く。

 

耶狛「えへへ♪」

 

理 「そういえばさとりは元気かな……」

 

亜狛「あぁ言われてみると……」

 

耶狛「帰ったら怒られそうだねぇ」

 

怒られそう、いいや違う。完璧に怒られてしまうの間違いだ。基本的に静かに怒るさとりが般若の方がマシというキレ方をしそうで本当に怖い。

 

理 「はぁ………」

 

亜狛「まぁまぁ………」

 

耶狛「私達も一緒に謝るから…ねマスター」

 

理 「ありがたい………」

 

と、言ってる間にもそろそろ決着が着きそうな所がちらほらと出てきた。

 

理 「おっと……」

 

理久兎は目を閉じ意識を集中させて、

 

理 (黒…聞こえてるかどうぞ)

 

脳内で黒に語りかける。すると返信がやって来る。

 

黒 (聞こえてるぞ…回収だろ?どうぞ………)

 

理 (あぁそうだ色々と回って回収してくれどうぞ)

 

黒 (了解したとりあえず舞台への移動は頼む

   ぞ主よ…どうぞ)

 

理 (分かった通信切断)

 

そうして目を開けまた断罪神書を見て、

 

理 「そろそろだな……」

 

と、呟きながら彼女達の弾幕ごっこを覗くのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よここ最近はそなたの生活リズムが
   自堕落になっおるぞ」

怠惰「直したいんだけど直せないこのリズム……
   皆さんが寝ているであろう時間へとなる
   と基本、部屋でゲームまたは小説を書い
   ているか動画を見てます」

千 「こやつは…………」

怠惰「本当に参るよ……お陰さまで有名実況者
   の金曜生放送も見逃しちゃうからさ」

千 「怠惰の名に恥じぬ堕落ぶりじゃな」

怠惰「へいへい何度でもどうぞ…はぁ…おっと
   そろそろ時間か」

千 「じゃなそれでは読者様今回はここまで
   じゃ!」

怠惰「次回もまたよろしく~」

千 「それでは読者様!」

怠惰「さようなら~」( ̄0 ̄)/


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第317話 影が動く

こんばんは……というか遅れてすいません怠惰のクソ悪魔です。また寝過ごしました。本当に申し訳ない。では遅れましたが本編へどうぞ。


弾幕ごっこを更に眺めること数十分後、小町、幽香、風雅と皆は敗れていく。そんな光景を眺めているとそれらは影に飲み込まれていく。

 

理 「黒の奴…仕事をしっかりこなしてくなぁ」

 

亜狛「でもここは私達でも良かったのでは?」

 

耶狛「確かにね………それにここの世界でなら

   移動なんてぽぽいと今なら出来るよね

   マスター?」

 

まず言うとこよエレホンは自分の肉体の一部と言っても過言ではない。そのためこのエレホンの世界限定だが人を移動させたりするのは凄く簡単だ。それに確かに亜狛と耶狛そして自分でやった方が良いのは確かだが黒の方が相手に恐怖を与えれるためこっちの方が良いのだ。

 

理 「さてと…おっとルーミアも終わったか……

   ならちょろっと喋りますかね」

 

幾つかに区分されている映像をルーミアのエリア1つに絞る。すると音声が断罪神書を通して流れてくる。この声から察するにルーミアの声だ。

 

ル 「ねぇ蓮…結局……私に友達はいないのかしら

   みんな…みんな私から遠ざかっていく‥取り

   戻したくても手が届かないこの悔しさそれ

   にこの悲しさ……何よりも寂しい…」

 

と、言っていた。それを聞いた自分達3人の心に何かがグサリと刺さる。

 

亜狛「凄く罪悪感が………」

 

耶狛「う…うん心にグサリときた……」

 

理 「それは俺もだ」

 

自分達がいなくなった後、皆それぞれが大変だった事がこれを聞いていると改めて申し訳なく思う。特にルーミアにとって亜狛と耶狛は唯一無二の友人だったため急にいなくなった事で寂しさが更に膨れ上がった事も容易に想像出来る。

 

理 「とっとりあえず頑張って雰囲気変えよう

   よし!そうしよう!」

 

このシリアスな雰囲気は好きではないため速くシリアスを退場させてもらうために笑顔を見繕う。そして、

 

理 「アハハハハハハハハハハハハハ」

 

と、近くに設置してある髑髏を動かし笑う。

 

霊夢「今度は何!?」

 

蓮 「この声って」

 

紫 「貴方さっきの………」

 

3人は自分の動かす髑髏を認識する。そして笑顔を見繕いながら、

 

理 「いや~お見事でございますね~♪」

 

霊夢「何がお見事なのよ?」

 

理 「それはだって貴殿方の御仲間さんが次々に

   祭壇を止めているもんですからこうして私

   こと髑髏が来ているでございますからね?」

 

現状報告の意味を込めて髑髏は楽しそうにくるくると回転させながら伝える。

 

理 「しかしルーミアお前さまの話は本当に心に

   来ましたよ?えぇもう聞いている私の心も

   もうボロボロですよ~♪」

 

ル 「ねぇ理久兎はもう後…どのくらいで蘇える

   のよ?」

 

自分の心配よりも理久兎つまり自分を思ってくれていた。ちょっと嬉しい。

 

髑髏「ノンノンノン♪焦りは禁物ってな♪」

 

霊夢「まったくさっきからうるさいわね蓮その

   鍵を頂戴」

 

蓮 「あっうん」

 

蓮は霊夢に鍵を渡すと交差点の中央にある自分が作った禍々しい祭壇に近づくと鍵を鍵穴に入れて回した。そして祭壇から発せられていた禍々しい光が消えたが結界は解けない。

 

霊夢「ねぇ皆…開けてるって言ったけど幾つ

   祭壇があるのよ?」

 

理 「おっと失礼…祭壇の数は全部で5つありやし

   て後1つでごぜえますぜ嬢ちゃん?」

 

そう結界が溶けない理由は簡単。最後の1つである特設ステージの祭壇を止めていないからだ。そして結界が溶けない事に霊夢はイラついていた。

 

霊夢「イラつくわねそんじゃ何処にあるってのよ

   その最後は!」

 

もうこの調子で怒鳴っていた。沸点が低すぎる。すると頭に声が響いてきた。

 

黒 (主よ特設ステージに送ってくれもうついた

   から…どうぞ)

 

理 (ん…分かった通信切断)

 

どうやら黒は準備ができたよだ。それだったらもう移動させるしかないと感じた。そして髑髏を操りながら声を出す。

 

理 「ハハハハ血気盛んとはこの事かまぁ良いぜ

   そこでイレギュラ~タイム!!」

 

そう言い髑髏から声を発するのを止めて、

 

理 「はい真っ暗にと」

 

この世界つまりエレホンを暗転させ真っ暗にさせる。

 

霊夢「なっ何よこれ!」

 

紫 「こいつっ!」

 

蓮 「何がどうなって!」

 

と、3人の声が聞こえてくるが無視して、

 

理 「転移そして暗転!」

 

エレホンにいる全員を黒専用の特設ステージに送り暗転を解くとそこは先程までの近代世界とは打って変わって何処か古さを感じさせる闘技場のような所で建造物など何もないがもっとも人口太陽の光が当たる場所ということぐらいだ。

 

霧雨「なっ何処だよここ!」

 

妖夢「えっさっきまで…えぇ!?」

 

咲夜「これはいったい?」

 

早苗「嘘ですよね!?」

 

聖 「ここは?」

 

レミ「ねぇ駄執事…何が起きたの?」

 

玲音「わからん」

 

鈴仙「どうなって?」

 

文 「あやややや!?」

 

幽 「あら?」

 

萃香「ありゃりゃ………」

 

アリ「何が起きたというの?」

 

勝手に黒専用エリアへと送られた皆は驚きまだ状況が理解できないのか少し混乱していた。

 

理 「いや~お見事お見事♪」

 

早苗「あっ笑う髑髏!」

 

妖夢「あっあわわわわ」

 

皆は此方を注目するがやはり妖夢はまた震えていた。見た感じホラー系はダメそうだ。

 

髑髏「妖夢ちゃんはまだ慣れないかまぁ仕方ねぇ

   かねぇ?」

 

霧雨「やいてめぇ!幽香を何処にやった!」

 

文 「風雅姉さんもです!」

 

幽 「死神ちゃんもどうしたの?」

 

紫 「悪いけどルーミアも無事ですわよね?」

 

と、戦った4人の安否を聞いてきた。これに対して自分は答える。

 

理 「言っておくが彼女達には危害は与えちゃ

   いねぇよ♪逆に今はお菓子やらお茶やら

   で持て成す所だから安心しろよ♪」

 

言ったからには有言実行しようと考える。そろそろ黒が皆を自分達のいるビルに送り届けた所ぐらいだろう。だがまずは先にこっちを片付けるためにまた髑髏の顎を動かしながら、

 

理 「まぁ~とりあえずさっき博麗の巫女やら

   その辺には言ったがイレギュラータイム

   の発動だぜ?」

 

早苗「それっていったい?」

 

理 「お前さんらは俺の後ろをよく見てみろよ?」

 

そう言うと皆は自分が動かす髑髏の後ろを見る。この後ろに何があるのかそれはこのエレホン最後の祭壇つまり黒が守る祭壇が後ろの観客席に禍々しい祭壇が設置してあるのだ。

 

理 「あれが最後の祭壇だ嘘はねぇぜ?」

 

蓮 「………本当にですよね?」

 

髑髏「あぁ勿論♪」

 

と、言っているとまた頭で声が響いてくる。

 

黒 (こちら黒…全員を搭に送り届けて現在やっと

   俺のエリアについたどうぞ)

 

理 (おっそうかならもうぱぱっと紹介的な事を

   するから頼むなどうぞ)

 

黒 (分かったそちらに任せるどうぞ……)

 

理 (了解した通信切断)

 

会話が終わりすぐさま黒専用ステージに集まった皆に最後の祭壇を守護する者もとい黒を紹介する事にした。

 

理 「おっとそろそろこっちの準備も終わった

   みたいだなそれではこの最後の祭壇の守

   護者を紹介するぜぇ♪」

 

と、言うと皆がいる位置から約20メートル離れた所ぐらいだろうかそこから影が忍び寄ると影の中から黒がゆっくりと現れる。

 

理 「この祭壇の最後の守護者その名を黒だ♪」

 

と、言うと皆は目を疑う者が殆どだ。特に、

 

霧雨「まさかお前か…やっと会えたぜ変態執事!」

 

霧雨魔理沙が黒に反応した。というか変態執事とは黒の奴は何をしたんだと気になる。だがそんな考えを無視し会話は進んでいく。

 

黒 「………我も会いたかったぞ霧雨魔理沙…」

 

黒は楽しそうに鋭い目を輝かせニヤリと笑いながら特に霧雨魔理沙を見つめるのだった。




千 「またか怠惰よ」

怠惰「本当に申し訳ない」

千 「ここ最近はやらかしすぎじゃぞ?」

怠惰「人間にもミスがあるのなら悪魔にもミス
   はある…ただ怠惰さんはそのミスが多い
   だけさ」

千 「胸を張って言うでない!」

怠惰「まぁでも本当にもうしわけありません
   でした読者様…こんな小説ですがまた
   次回も読んでくると嬉しいです」

千 「まったく気を付けるのじゃぞ」

怠惰「というか起こしてくれても良いじゃん」

千 「良く言うの!そなたのベッド回りは
   ブービートラップやら多くて行くの
   にも面倒で起こす気になれんわ!」

怠惰「さぁてともう時間だから今回はここ
   まで!」

千 「話をはぐらかすな!」

怠惰「それでは読者様遅れましたがまた次回
   の月曜日もよろしくお願いします」

千 「まったくそれでは読者様」

怠惰「さようなら~♪」


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第318話 闇に会いに行く

こんばんは読者様、先程スーツを買いに行っていた怠惰のクソ悪魔です。買い揃えるてのお値段に度肝を抜かれそうになりました。さて、それでは今回も本編へどうぞ。


エレホンの上空に位置する黒専用の闘技場。そこで黒は異変解決に来た者達と対峙していた。

 

黒 「ようやく…ようやくこの時は来た我は

   何度も待ち望んだぞクク…ハハハハ」

 

黒はようやく念願かなっての魔法使いと戦えることを嬉々としていた。

 

霧雨「私もだ今日こそは決着をつけてやるぜ」

 

見ていると霧雨魔理沙もやる気満々で言っているが彼女が行った変態執事と言う単語に引っ掛かり聞こうと考えた。

 

理 「あれれ?黒さんよぉ変態執事とはどう

   いう事よぉ?嬢ちゃん何されたんだ?」

 

霧雨「こいつはよ私みたいな女の服を少しずつ

   ビリビリに破いて屈辱を与えるのが好き

   だからだ!私はその被害にあってるぞ!」

 

とんでもない発言をして来た。それを隣で見ている亜狛と耶狛は、

 

亜狛「うわぁ黒さん………」

 

耶狛「うん死ねば良いのに」

 

亜狛は渋い顔をしながら言い耶狛に限ってはゴミを見る目でそう呟いた。

 

黒 「ん?………はっ!?」

 

黒は突然叫んだがそこに追い討ちをかけるかのように、

 

アリ「最低ね」

 

聖 「破廉恥(はれんち)です!」

 

紫 「妖怪として風上にもおけないわね」

 

早苗「それ変態ですね」

 

霊夢「女の敵ね退治してあげるわ」

 

玲音「女遊びは止めておけよ………」

 

と、皆は言う。自分は呆れつつ黒に聞く。

 

理 「おや黒お前は一体なにをしているんだ?」

 

黒 「いっいや!何もしてないぞ!」

 

霧雨「嘘だ!!こいつ私の服をビリビリに切り

   刻んで楽しんでたんだぜ!」

 

黒 「はぁ!?」

 

どうやらまだ幼い少女の服を切り刻んで弄んでいたみたいだ。これには呆れを通り越し被害者である魔理沙に対して申し訳なさが込み上げてくる。

 

理 「そうか………後できっちりと弁解は聞いて

   やろう逃げるなよ黒?」

 

黒 「アバババババ」(((° ω°|||))))

 

自分の発言に黒はビクビクと震え始めた。ただ聞くだけなのに何処が怖いのだろう。

 

黒 「くっ…何だこの理不尽…まぁ良い……」

 

黒はふっきれながら自分達を見ると、

 

黒 「あr……いや髑髏よ邪魔物は外野に出してもら

   って良いか?」

 

理 「まぁ良いぜ対象は?」

 

黒 「魔力を持たぬ者を全員だ!」

 

理 「良いぜ♪それ暗転!」

 

そう言い断罪神書を使いこの世界を暗くさせる。

 

蓮 「まっ前が!?」

 

霊夢「またこれ!?」

 

そして黒専用のステージで魔力を持たぬ者を全て除外すると暗転させる。

 

理 「これで良いか?」

 

黒 「あぁ完璧だ」

 

ステージには黒と自分を抜いて3人の女性がいた。その3人は、

 

聖 「あれ?皆さんは………」

 

霧雨「嘘だろ一瞬で!」

 

アリ「………どんな手品を使ったのよ」

 

と、3人は驚いていた。この世界は箱庭の世界。箱庭の世界では自分が好きなようにコーディネート出来る。言わばそれを利用して強制的に移動させたに過ぎない。

 

理 「まぁとりあえず頑張れよ黒」

 

黒 「あぁやりたいようにやらせてもらう」

 

そうして自分は髑髏を爆発させてその場から退散した。そして自分の部屋へと視点を戻す。

 

理 「さてと……少し俺は戦ったやつらを労ったり

   するから2人はゆっくりしてて」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「オッケー♪」

 

返事を聞き自分はまずある場所へと向かった。それは自分達のいるビルから数1キロほど離れた交差点だ。

 

理 「いたいた」

 

そこにはルーミアが大の字で空を見ていた。自分は元の姿のままルーミアに近づく。

 

理 「ルーミアお疲れ様」

 

ル 「えっ理久兎………」

 

ルーミアの頭の近くでしゃがみ頭を撫でる。

 

理 「良く頑張ったな♪」

 

ル 「……理久兎…これは幻?」

 

理 「さぁな♪そろそろ時間切れだからってのも

   あるから会いに来たっての正解かな」

 

もうじきルーミアに食べさせた飴の時間が切れる。そのためにルーミアに伝えたいこと言うために来たのと同じだ。

 

理 「ルーミア色々と困らせて悪かったなそれと

   今の友達も大切にな♪」

 

ル 「理久兎…貴方の事は今度こそ絶対に忘れない

   ……私にとって初めての友達…だ…から……」

 

そう言いかけているとルーミアは目を徐々に閉じていく。それと同時に体も縮んでいきやがて元の幼女の姿に戻ると、

 

ル 「すぅ…すぅ……」

 

寝息をたててぐっすりと寝ていた。そんなルーミアをおぶり女性の姿になってビルへと戻る。ビルへと戻り待合室へと行くと、

 

風雅「お前さんは」

 

幽香「あら?」

 

小町「ん?」

 

3人は椅子に座りながら用意されていたお茶にお菓子を食べながら試合を観ていたようだ。自分はルーミアをソファー寝かせて3人の元へと行くと、

 

理 「何かして欲しい事や聞きたい事はあります

   でしょうか?」

 

幽香「そうね…なら理久兎は後…どのくらいで蘇え

   るのかしら?」

 

理 「現在としては蓄積された弾幕の量から計算

   すると残り20%ぐらいでしょうか?」

 

風雅「そうか…あのお方はどんな反応をされるの

   か……」

 

と、風雅が言っていると小町は手をあげる。

 

理 「どうかしましたか?」

 

小町「えっと厠の場所を教えてもらっても良い

   かい?やっぱりここら辺はどの道も同じ

   に見えて困っちゃったね」

 

小町がそんな事を覚えれない筈はない。これはつまり何かを話したいという信号だろう。

 

理 「分かりました案内しましょう」

 

小町「へへすみませんね」

 

そうして自分は小町と共に部屋からでて少し歩き周りを見て、

 

小町「理久兎さん実際はどうなんだいその代用

   とやらは?」

 

理 「心配するな恐らく黒の戦いでも摂取する

   量は足りないだろうから亜狛と耶狛この

   2人に任せるさそれで丁度だろ」

 

小町「そうですかい」

 

理 「とりあえずゲンガイの様子を見たら自室

   に戻るから彼奴らを何とか静めておいて

   くれよ」

 

小町「まぁやれる限りはやりましょうそんじゃ

   厠から帰ったら言われた事をしますかね」

 

理 「あぁ頼んだ」

 

そうして小町と別れて次にゲンガイの元へと向かう。ゲンガイの元へと向かうとそこには幾つもの注連縄に繋がれた西行妖がそびえ立っていた。しかもその内の特に太い注連縄には自分の棺がぶらさがっていた。

 

ゲン「おやどうかしたのかい?」

 

理 「いえ様子を見にきたのですよ所でこれは?」

 

ゲン「あぁすぐに総大将を復活できるようにと

   いう工夫さこの注連縄で西行妖を抑えつ

   けれれば再度封印するのに楽と思ってね」

 

そのちょっとした工夫には感動する。流石は河童達のボスだ。

 

ゲン「後どれくらいで代用の刀にエネルギーを

   ぶつけるんだい?」

 

理 「もう少ししたらですね準備はしておいて

   下さいね」

 

ゲン「あい分かった♪」

 

そう言いまたゲンガイは更なる準備に向かった。それを眺めながら自分は、

 

理 「もうすぐ…か…」

 

と、後少しでここに来るであろう者達にどう会おうとかと考えるのだった。

   




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よこの覇者の塔とやらが難しいん
   じゃが攻略法を教えてくれんか!」

怠惰「えっ?あれの何処が難しいの?」

千 「おい!まだワシは初心者じゃぞ!」

怠惰「因みに何階でつまづいてるの?」

千 「22階で詰まっとる………」

怠惰「あぁ~初見殺しの即死エリアだね木属
   性で固めつつの回復キャラで粘ると簡
   単だよ?後はあの即死技しか使えない
   雑魚ムートを最初は攻撃しないで怒ら
   せない事が肝心かな?後はまぁ言った
   通りの体力管理で何とかなる」

千 「くっ詳しいの………今何階なんじゃ!」

怠惰「………封印玉桜だね」

千 「このイカれめ!」

怠惰「まぁそれなりにメンバーに恵まれてる
   からね」

千 「おのれ!こうなれば課金カードを買い
   にコンビニに行ってくるぞ!」

怠惰「あっちょ千ちゃん!?……行っちゃった
   よ………まったくおっとこんな話ばかり
   ですみませんね…それではもう時間と
   いう事なので今回はここまでまた次回
   もお願いしますね♪それではさような
   ら♪」



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第319話 黒から与える試練

こんばんは読者様、ついに源義経さんの獣神化が決定したことを聞き思いっきりガッツポーズした怠惰のクソ悪魔です。結構なぐらいに思い入れがあったし3体いるので本当に嬉しい限りです。ミッドナイトパーティーでの爆死結果と言うのは内緒です♪おっと話がずれましたが今回は黒は視点の物語となりますのでご了承ください。では本編へどうぞ。


理久兎の視点から代わりルーミアを迎えに行く辺りに遡る。ここエレホンの空中闘技場で黒は魔理沙、アリス、そして恐らく聖という女性の3人と対峙していた。

 

黒 「さぁ思う存分やろう手加減無用で殺す気

   で来い!そして俺を楽しませろ!」

 

そう叫び黒は自身の魔力で弾幕を作りそれを無数に放ち始める。

 

聖 「楽しませろ……まさか…それに黒って」

 

霧雨「おい!ボサッとするな!」

 

アリ「避けるわよ!」

 

聖 「えっすみません!」

 

3人は自分が放った弾幕を回避し出した。前から主には「やり過ぎるな」とは言われていたが今日ぐらいは久々に魔を極めんとする者とぶつかり合いたいという願望が抑えきれない。それ故に、

 

黒 「くく………アハハハハハハ!!」

 

楽しくて笑いが止まらない。魔道を極めんとする未来を持つ子らとの闘いほど心踊るものはない。

 

霧雨「お前ばっかり弾幕を出してんじゃねぇぞ!

   変態執事!」

 

魔理沙は星形の弾幕を自分へと放ってくるが、

 

パチンッ!

 

指パッチンと共に現れた自身の影が魔理沙の星形弾幕を飲み込む。だがそんなのは計算し尽くされていたのか、

 

霧雨「いっけぇ!!」

 

無数の筒を投げるとその筒の先端が発火しロケット花火みたく自分へと向かって来るが、

 

黒 「影よ…影よ……鋼となりて刃となれ」

 

ザシュ!

 

魔理沙の放った筒ロケットの影から刃が現れ筒ロケットを貫く。その結果、筒ロケットはその場で爆発し消える。

 

霧雨「やっかいな!」

 

アリ「今度は私が行くわ!」

 

するとアリスが無数の武器を持つ人形を動かし自分へと襲いかかってくるがここでスペルを唱える。

 

黒 「怪奇 シャドーピープルの群勢」

 

自身の影から黒い球体が幾つもの現れる。そしてそれはアリスの使う人形ぐらいの大きさの人型になると各々、影の剣や槍に斧などを持ってアリスが操る人形達と激突する。

 

アリ「影を分裂させた!?」

 

黒 「どうした何を驚く?」

 

と、言っていると突然、後ろから気配を感じた。そのため自身の影を操りハルバードを出した瞬間、

 

ガンッ!!

 

そんな鈍い音が聞こえてくる。後ろを見ると聖が自分の頭めがけて蹴りを放とうとしていたみたいだがハルバードに防がれて見事に失敗していた。

 

黒 「俺の後ろを取れると思うなよ?」

 

聖 「………やっぱりその声は黒さん!黒さんです

   よね!私です聖 白蓮です!」

 

黒 「あんっ?」

 

突然、この女は訳の分からない事を言い出してきた。だが何処かで会ったことがある。何処かで話したことがある。そんな錯覚と思えるぐらいな懐かしいと言える感情が芽生えてくる。だが、

 

黒 「悪いなお前の事は良く覚えてなくてな」

 

聖 「えっ」

 

黒 「そらっ!」

 

ゴンッ!

 

聖 「ぐっ!!」

 

ハルバードを持ち力任せに振るい聖を吹っ飛ばす。だがすぐさま受け身をとり体制を建て直してきた。

 

黒 「ほう……」

 

霧雨「これでも食らいやがれ!」

 

そう言いながら魔理沙が左手に箒を持ちながら股がりそして右手を後ろに構えながら魔法アイテムをを向けると、

 

霧雨「彗星 ブレイジングスター!」

 

叫ぶと共に本当に彗星と思えるぐらいの光を纏わせて高速で此方へと突っ込んでくる。

 

黒 「甘いわ!!」

 

それを棒高跳びの両様でハルバードを地面に突き刺し体を浮かせて魔理沙の攻撃を避ける。

 

霧雨「甘いのはお前だぜ!」

 

その時、魔理沙は魔法アイテムでのブースターを止めて自分へとそのマジックアイテムを向ける。

 

霧雨「恋符 マスタースパーク!」

 

ゼロ距離からのマスタースパークが放たれようしている。そんなものを食らえばただでは済まない。だが、あくまでも食らえばの話だが。

 

黒 「影符 グラトニーシャドー!」

 

手に持つハルバードが巨大な怪物の頭となる。それは大きく口を開き魔理沙がマスタースパークを放つと同時にマスタースパークを貪り始める。

 

霧雨「っ!」

 

黒 「光と影はお互いに0である…‥…強い光で

   あればある程に影もまた深い黒色の影へ

   となっていくものだ」

 

怪物の頭を操りマスタースパークを放つ魔理沙ごと噛みつかせようとするのだが、

 

アリ「行きなさいゴリアテ!」

 

アリスが此方へと1体の人形を投げてくる。するとその人形を中心に魔方陣が出来上がるとその人形の武器ごと突然巨大化し約5メートル近くの巨大人形になると手に持つ大剣で自分を一刀両断してくる。

 

黒 「影走り」

 

魔理沙を攻撃するのを止めてすぐさま自身の影へと入り移動して攻撃を避ける。

 

霧雨「ふぅ助かったぜアリス」

 

アリ「良いわよ別に」

 

黒 「………巨大化の魔法か面白い魔法を使うもの

   だな」

 

あまり自分には無用の魔法だと感じた。第一に巨大化魔法を自分で覚えて使うよりも適任(耶狛)がいるため無用の魔法だと心から感じた。

 

アリ「それはありがとう!」

 

アリスはゴリアテと呼ばれた人形を操りまた自分へと攻撃してくる。だがそうなるならば丁度良いものがあるのを思い付く。

 

黒 「従符 大影武者鎧!」

 

ゴリアテの影を操りゴリアテと同じぐらいの大きさの鎧武者(中身無し)を召喚しゴリアテの一撃を大太刀で受け止める。

 

霧雨「なっ何じゃそりゃ!?」

 

アリ「ゴリアテを利用したですって!」

 

かつて自分の主人である理久兎の母親の屋敷で見た鎧武者の置物を見て考えたスペルだ。大きさはゴリアテ人形とたいして変わらない5m程だが弾幕受けの盾にもなってくれるので結構便利なスペルだ。

 

黒 「生憎な話で俺の影はシャドーピープルと

   ハルバードに使っているから余裕が無く

   てなだからお前の影も利用させてもらっ

   たがまぁそのデカ物を召喚するのが悪い

   からな?」

 

アリ「言ってくれるわね貴方」

 

と、そんな下らない話をしていると一瞬の速度で突然目の前に聖が出てくる。

 

聖 「黒さん!」

 

しかもその華奢な今にも折れてしまいそうな腕に魔力?を込めて顎に向かってアッパーカットしてきた。

 

黒 「ぐっ!」

 

そんなグーパンを上半身と顔を上へと傾けて避ける。そこから更に聖がラッシュを仕掛けてくる。

 

黒 「この尼が!」

 

自身の右腕を本来の姿に戻し聖へと一閃からの殴りかかるが、

 

聖 「そんな攻撃は当たりません!」

 

聖も攻撃を避け更には魔力を纏わせた腕で防いでくる。華奢な体に見合わず何て丈夫なのだろう。

 

霧雨「すっ凄ぇ」

 

アリ「感心してないで協力するわよ!」

 

霧雨「あぁ!」

 

そう言うとまずアリスがまた人形を取り出す。

 

アリ「咒符 上海人形!」

 

取り出した人形から魔理沙のマスタースパークには及ばないがレーザーが飛んでくる。

 

黒 「おっと」

 

聖 「せいっ!」

 

黒 「むっ!」

 

レーザーと聖の拳から逃げるために後退する。だがその時に魔理沙は箒を構えてスペルを唱える。

 

霧雨「星符 グラビティビート!」

 

その時、上空から少し大きめの星形弾幕が1つ落ちてくる。

 

黒 「小賢しい!」

 

高速度で落ちてくる星をハルバードで弾き飛ばす。だがその瞬間だった。

 

聖 「天符 三千大千世界の主!」

 

突然のスペルが発動する。その瞬間、

 

黒 「がっ!」

 

自分の腹に何かが目に見えぬ速度で突き刺さった。良く見てみるとそれは金色の魔法器具だった。だがそれで終わりではなかった。

 

聖 「行きますっ!」

 

ザシュ!

 

黒 「きっ貴様!」

 

聖 「はぁ!!」

 

ザシュ!ザシュ!ザシュ!ザシュ! 

 

黒 「ぐふっ!」

 

高速のラッシュが怯んだ自分へと襲いかかる。そしてラッシュが止むほだが止むと聖が消えていた。その時、上に気配を感じ見ると、

 

聖 「南無三ーー!!」

 

ドゴンッ!

 

凄まじい飛び蹴りが自身の腹を抉る。そしてその蹴りの衝撃に自分も、

 

黒 「うがっ!!」

 

ピチューーン!!

 

被弾の音と共に吹っ飛ばされたのだった。

 




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

千 「しかしもう負けたのか早いのぉ」

怠惰「千ちゃん何を言っている?」

千 「ん?どういう事じゃ?」

怠惰「何時…黒が負けたと?」

千 「えっ?じゃって被弾したじゃろ?」

怠惰「本編でまだ負けとは書いてないよ?」

千 「まっまさか………」

怠惰「ではここから先はちょっとしたネタバレに
   なってしまうので今回はここまで♪」

千 「おっおい!」

怠惰「それでは読者様また次回ばいにゃら♪」


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第320話 黒の消えた追憶

こんにちは読者様、風邪で寝込んでいた怠惰のクソ悪魔です。まさかの39.4近くあり現在も37.7ぐらいとなっています。暑いし辛いです。では本編へどうぞ。


試合場の壁まで吹っ飛ばされた自分は何とか精神力で意識を繋ぎ止め此方を見る3人を睨む。だがこの1発の威力そして「南無三」と言った言葉。やはり何処かで会っている。何処かで、

 

霧雨「やるなお前♪私らですら苦戦していたのに

   よ」

 

聖 「いえ…そんな………」

   

アリ「この雰囲気っ!……まだ魔理沙まだこの闘い

   は終わってはいないわ!」

 

霧雨「どういう…………」

 

3人がそんな事を言っているなか自分は立ち上がる。そして、

 

黒 「魔道 シャドーリカバリー」

 

スペルを唱えグシャグシャに潰れた自身の腹を再構成させる。だが自分が起き上がるとは思ってもみなかったのか、

 

霧雨「うっ嘘だろ」

 

アリ「あれを食らって生きているの!」

 

魔理沙とアリスは構えてくる。だが聖だけは自分を見ると、

 

聖 「黒さんもう止めてください!何故に貴方

   はそこまで!」

 

と、聖は叫んで言ってくる。魔理沙とアリスには何事か分からないのか頭を傾げているなか自分は答える。

 

黒 「そこまで?………俺は主に支えるだけそれ

   だけだ…だがお前に1つお前に聞きたい」

 

聖 「………何ですか?」

 

黒 「もう一度…もう一度だけで良い名前を……

   お前聞かせてくれ」

 

眼鏡を取り外しポケットへとしまう。そして聖は自分の名前を答えてくれた。

 

聖 「聖 白蓮……命蓮寺の住職でかつて魔界で

   貴方に会い友となった者です!」

 

優しい発音での言葉。そして懐かしい名前。この時に自分はとある事を思い出した。

 

黒 「………あらやる事に対して耐えようとする

   ように自身の心も忍辱出来るよう願いを

   込めて俺の名を黒と名付けるだったか」

 

聖 「っ!思い出したのですね…!」

 

聖は嬉しそうに言ってくる。だが、

 

黒 「残念だがまだ分からんようやく名前の意

   味は思い出せた状態だからな」

 

聖 「そうですか」

 

少し残念そうに呟く。魔理沙とアリスは分かっていないのか未だに首を傾けていた。

 

黒 「聖だったな‥‥この遊びはまだ終わっては

   いないぞ!」

 

自分は今出せる魔力を放出して3人を睨む。

 

霧雨「おいおい何だこのバカみたいな魔力!」

 

アリ「何この感覚……昔に何処かで!」

 

聖 「黒さんいったい何を!」

 

何するか。決まっているファイナルラウンドへと突入するだけだ。

 

黒 「ラストワード魔界 覇王降臨!」

 

スペルを唱え人の形から徐々に自分の体を元の本来の姿へと変化させる。漆黒の鱗を無数に生やし六翼を羽ばたかせ一本角を猛らせる。本来の影の暴虐の姿へと変化させる。

 

黒 「グォーーーーーーーー!!」

 

そして咆哮する。ラストワード魔界 覇王降臨。自身の姿を本来の姿へと変えて弾幕ごっこをする最終必殺技。その制限時間は約5分。だがその五分の間は好きなだけ無双が出来る。

 

黒 「挑め魔を極めんとせし者の霧雨魔理沙よ!

   挑め神綺が作りし魔人アリスよ!挑め我が

   名を付けし者の聖 白蓮!影の暴虐たる我の

   侵食を撥ね飛ばしてみよ!!」

 

本来の姿を見せそう叫ぶ。この時、この場の3人は驚きの表情を見せた。

 

アリ「何でこんな奴が!」

 

聖 「まさか魔界で私達を助けて下さったのは

   黒さんだったのですか!」

 

霧雨「いやそんな事は今はどうでも良いまさか

   魔界の覇王が相手だったとはな!SSS

   ランク危険生物の影の暴虐!」

 

どうやら魔理沙とアリスは自分の本来の事について知っているみたいだ。それなら好都合だ。

 

黒 「そうか………本来の俺の名を知っているか

   ならば好都合だ!」

 

六翼を羽ばたかせ自身の影を操り3人の方へとゆっくりと伸ばす。

 

霧雨「逃げるぞ!」

 

アリ「えっえぇ!」

 

聖 「わかりました!」

 

3人が上空へと避けると同時に自身が伸ばした影から無数の刃が現れ3人を追撃しだす。それと同時に自身も翼を羽ばたかせて空を飛ぶ。

 

霧雨「ちっやっぱりか!」

 

アリ「魔理沙!」

 

霧雨「なっ!」

 

黒 「逃がさぬぞ!!」

 

巨大な鋭爪で魔理沙へと襲いかかる。だが、

 

聖 「させません!」

 

ガンッ!

 

だが聖はそれを何と自身の右足だけで抑えた。

 

黒 「お前の足は鋼か何かか!?」

 

聖 「いいえ違います!」

 

バシンッ!

 

自分の力よりも遥かに聖の力の方が強いと感じた。証拠に強引に弾き飛ばしてきた。

 

黒 「ちっ!!これならば!」

 

すぐさま口の中にエネルギーを溜め込みブレスとして放とうとするが、

 

霧雨「ブレスなんて撃たせると思うなよ!」

 

そう叫ぶと魔理沙は色とりどりの7個の玉を出現させるとスペルを唱える。

 

霧雨「弾符 オーレリーンズサン」

 

出現させた7個の玉から弾幕を放ってくる。また被弾するのもあれなのでブレスを吐くのをキャンセルして翼で竜巻をお越し弾幕を防ぐ。

 

霧雨「アリス!」

 

アリ「知ってるわよ!」

 

アリスも幾つもの人形を出現させスペルを唱える。

 

アリ「戦符 リトルレギオン」

 

スペルと同時に人形達が各々の武器を構え回転しながら襲いかかってくる。

 

黒 「雑兵人形共が!」

 

向かってくる人形を尾を振り回し退けまたは影を操り人形を串刺しにしていく。そしてついに限界が来た。もうじき5分に到達しそうなのだ。

 

黒 「っ!これで止めだ!」

 

口を開き溜めに溜め込んだエネルギーを3人に向けて、

 

黒 「灰となれ!!」

 

全てを無に返すのではないかと思わせるぐらいの真っ黒の巨大なエネルギー波を放つ。

 

霧雨「させるか!!」

 

魔理沙も魔法アイテムを構えるとスペルを唱えた。

 

霧雨「魔砲 ファイナルスパーク!」

 

魔理沙のスペルが発動しそこから巨大なレーザーが放たれ自身のブレスとぶつかり合うが、

 

霧雨「ぐっ!」

 

自分のブレスの威力があまりに高すぎるのか徐々に魔理沙を押していく。そこに更に、

 

アリ「仕方ないわね!咒詛 蓬莱人形!」

 

アリスはまた人形を出し展開させると人形達から無数のレーザーが放たれる。それで丁度押し合い的には同等となるが、

 

黒 「グォーーーーーーーー!!」

 

更にブレスの出力をあげる。そしてまた自分が有利になっていくが、

 

聖 「アーンギラザベェーダ!」

 

聖のスペルが発動し4つのレーザーが放たれ3人のレーザーが合わさり自身のブレスを逆に押し始めた。

 

黒 「なんだとっ!!」

 

そして自分の口の付近へとブレスが来たその瞬間、自分は敗北を悟った。

 

黒 「そうか…こんなにもこいつらの光は強い

   とはな……」

 

そう呟いた瞬間、自分のラストワードの効果時間が切れ、

 

ピチューーン!

 

と、高い被弾の音と共に自分は被弾しこの勝負に負けたのだった。




千 「うむ………怠惰が何とか力を振り絞って
   書いたため今回はワシ1人じゃすまぬ
   が明日はお休みにして欲しい本当にす
   まぬな読者様では今回はここまでじゃ
   それでは読者様また明後日に会おうぞ
   ではさらばじゃ!」


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第321話 次の作戦

こんばんはそして1日ぶりです読者様、具合も良くなってきた怠惰のクソ悪魔です。本当に辛くてあの後は布団で寝込んでいました。では1日ぶりに本編へどうぞ。


これは黒がまだ戦っている時、理久兎は亜狛と耶狛が観戦している部屋へと戻る。

 

理 「おうどうよ今の状態は♪」

 

亜狛「あっマスター良い感じで戦ってますよ」

 

耶狛「うん♪ただ黒君が遣り過ぎなきゃ良いん

   だけどねぇ………」

 

とは言うが黒をそれなりに信用しているため大丈夫だとは思っていたりする。そして自分も席に座り断罪神書を眺めながら、

 

理 「そうだ軽く皆と話そうかな」

 

そう思い早速、観客席に設置してある髑髏を操り浮遊させると、

 

蓮 「一体…隠者達の集団は何者なんだ」

 

と、蓮がそんな事を呟いていた。髑髏を操りふわふわと浮きながら蓮達へと近づき、

 

理 「おやおやお困りなようで?何かしらの

   質問なら受け答えるぜぇ?」

 

髑髏の顎をカタカタと動かしながら聞くと、

 

紫 「なら聞くわ皆を騙しましてや嘘の材料

   として御師匠様を使った………死ぬ覚悟

   はおありでしょうね?」

 

初っぱなから紫が疑いと疑問の目でみてきた。少し騙したとは思うが最終的には会えるため、

 

理 「おいおい失敬だなぁ俺は事実しか言って

   ねぇぜ?」

 

紫 「貴方は隠者の部下よね?ならこう伝えて

   くれないかしら?この異変が終わったら

   覚悟をしなさいと」

 

どうやら紫は自分が隠者(自分)の部下だと思ってくれているみたいだ。それはそれで今の所は都合が良い。

 

理 「ひぇ~おっそろしいなぁ紫ちゃんはまぁ

   昔からか」

 

蓮 「すみません髑髏さん聞きたいんですが

   貴方は何で紫さんを知った口調で話す

   のですか?」

 

理 「へっ!?」

 

この時に自分はやらかしたと思ったと同時に感が鋭い奴は嫌いだと思った。本当にそこに気づくとは思わなかった。しかも昔の癖でついつい紫をちゃん付けしてしまった。

 

紫 「私を古くから知ってる妖怪………」

 

理 「ささ…さぁて何の事でしょうかねぇ?」

 

霊夢「怪しさが満点ね」

 

皆はジト目で自分が操っている髑髏を睨んでくる。

 

理 「いっ嫌だなぁそんな目で見ないで下

   せぇよ」

 

紫 「耶狛…いえこの話し方的には違うわね

   ダメね思いつかないわ」

 

理 「ふぅ………」

 

模索されなくて済みそうだと思い安堵の息を吐いてしまう。だが、

 

紫 「ただそうなると思い当たるのは御師匠様

   だけね」

 

霊夢「えっ?理久兎さんの事?」

 

紫 「えぇそうよ私の事を昔から知っているのは

   は私を育てた御師匠様ただ1人ぐらいよ」

 

理 「嫌だなぁ変なことを言わないで下せぇよ」

 

先程と同じような事を言ってしまう。というかそんは目で見ないで欲しい。

 

文 「う~ん理久兎さんはここまでチャラくは

   ないですしね」

 

萃香「まぁ第一に死んでるしね」

 

萃香に文ナイス。本当に心からナイスと叫んでしまった。それを聞き3人は疑問に思い始めたため話をそらすために何かないかと思ってキョロりと試合を見ると黒の様子が変化しているのに気づく。そらすには充分だ。

 

理 「まぁそう言うこっちゃね…おっとそろ

   そろ彼方もガチみたいですねぇ」

 

そう言うと皆は一斉に試合場を見だす。そして自分と隣で見ている亜狛と耶狛の試合をよく見てみると黒が本当に僅かだが本気になろうとしていた。

 

鈴仙「波長が変わった?」

 

咲夜「何か大きくなってますね………」

 

咲夜が言ったその瞬間、黒は徐々にとその姿を変化させていく。それはかつての影の暴虐の姿へと。

 

霊夢「蓮あれ!」

 

早苗「あれは!?」

 

蓮 「かっ影の暴虐!?」

 

霊夢「あいつが何でこんな所に!」

 

魔界から帰る際に黒の事を見ているため少なからず調べていたようだ。

 

紫 「霊夢その影の暴虐っていったいなんなの

   かしら?」

 

霊夢「影の暴虐………私もあまり知らないけど

   魔界では魔王と言われ魔神である神綺

   と互角に死闘を繰り広げた奴よ」

 

幼女「へぇそんな奴がいたのねぇ」

 

霊夢の説明を聞き自分は思う。昔に比べて黒もだいぶ良い意味でポンコツになったなと。

 

早苗「髑髏さん!何でそんな危険生物がここ

   に!理久兎さんとはどんな関係だと言

   うのですか!」

 

どんな関係?主従関係以外に何があるのというのだ。だがここで話すと少しさっきみたくネタバレの事を自身が呟きかねないので敢えて言わず、

 

理 「どんな関係ねぇ………さぁ?聞いてみれ

   ば良いんじゃないのか?俺もベラベラ

   真実を簡単に喋るのはどうかと思うか

   らなぁ♪」

 

そう言った次の瞬間、

 

ピチューーン!!

 

と、被弾する音が聞こえる。試合会場を見るとそこには、

 

霧雨「勝ったぜぇ!!」

 

服がボロボロになりながらも魔理沙が叫んでいた。どうやら黒は負けてしまったようだ。すぐさま試合会場を覆う結界を解いて、

 

理 「やれやれだぜ…とりあえずよもう結界

   は解いたから速く行ってやんな」

 

そう言うと観客席に座る者達は一斉に試合会場へと降りていく。自分は隣に座る亜狛と耶狛を見ると、

 

耶狛「ねぇマスター行っても!」

 

理 「あぁ構わんよその代わりしっかりとお面

   やらで顔を隠していけよ」

 

亜狛「分かりました」

 

そう言い亜狛は鼻から下をマフラーで覆い耶狛はお面を付けると、

 

亜狛「それでは行って参りますね」

 

耶狛「行ってくるねマスター♪」

 

理 「あいよ俺も髑髏を使ってアシストするから

   合図ぐらいだせよ」

 

耶狛「オッケー♪」

 

亜狛「ではお願いします」

 

そう言い2人は裂け目を作り裂け目へと入っていった。自分は断罪神書を眺めながら、

 

理 「さて亜狛それに耶狛…見せてくれよ♪」

 

そう呟きながら断罪神書に映る光景を眺めるのだった。




怠惰「では1日ぶりですがありがとうございました」

千 「怠惰よ大丈夫か?」

怠惰「うん大丈夫♪いつの間にか四季映姫さんの
   所で裁判していただけだったから」

千 「こやつは………それもうお陀仏じゃぞ!?」

怠惰「ですよねぇ~まぁとりあえずは心配をかけ
   ましたまた投稿を開始していくのでよろし
   くお願いします…では早いけど今回はここ
   まで!」

千 「うむまた明後日も投稿するからよろしく
   頼むぞ読者様!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「また次回!さらばじゃ!」


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第322話 従者達はやはり愉快

こんばんは読者様、臨時バイトが今日含めて3日続く地獄という事を知った怠惰のクソ悪魔です。しかも外でのバイトのため現在花粉症でぐじょぐじょになっています。もう嫌や…もうこんな鬱な話は止めてそれでは本編へどうぞ。


亜狛と耶狛を送った理久兎は試合場で髑髏を浮かべながら断罪神書で光景を眺める。すると試合場の観客席の方で裂け目が現れ亜狛と耶狛が出てくる。

 

理 「さてと…そろそろかな……」

 

そう言っていると黒が蓮に鍵を渡そうすると亜狛が手に巻き付けてある極細ワイヤー(ヤマメの純糸)を使い鍵を器用に盗み出した。

 

理 「彼奴やるなぁ何時か縫い物でも教えて

   やろうかな」

 

と、呟いてしまう。そして髑髏で皆の声を拾いつつ眺めると、

 

亜狛「黒さんお疲れ様です」

 

耶狛「おつかれ黒君♪」

 

と、亜狛と耶狛が言う先では蓮達が亜狛と耶狛を見上げていた。まさか鍵を盗み出すとは予想しなかったのだろう。

 

蓮 「お前らは!」

 

2人を見て蓮は叫ぶ。そしてそれを見ていた黒は口を開き、

 

黒 「………お前らが出るのか?」

 

亜狛「えぇ頼んでみたら………」

 

耶狛「良いんじゃないかな…だって♪」

 

霊夢「つまり端から渡す気はないって事か

   しら!」

 

異変解決者達は各々で構える。というか自分達はどれだけ警戒されているのやら。そんな悪さはしていない筈なのだが。そして亜狛と耶狛は各々の気持ちを伝え始めた。

 

亜狛「私や妹も皆様の戦いを見ていたらつい野生

   の血が騒いでしまいましてね」

 

耶狛「だから相手して欲しいなぁ♪あっ勿論だけ

   ど私達のゲームに勝てたら鍵は返すよ?」

 

霧雨「因みに戦わないって言ったらどうなる

   ってんだ?」

 

亜狛「いえここは仕方ないので強制参加して

   貰いますよ」

 

耶狛「ボスからは逃げれないよ♪ていう訳で

   髑髏ちゃん」

 

呼ばれたために髑髏を操り回転しながらふわふわと耶狛の隣に来て髑髏の口をカタカタと動かしながら喋り出す。

 

理 「良いぜぇ…で?誰と戦いたいんだ?」

 

耶狛「う~ん…」

 

誰と戦うまでは考えていなかったのな耶狛は悩んでいると亜狛が耶狛の肩に手を置いて、

 

亜狛「なぁ相手を選ぶのは俺に譲ってくれな

   いか?

 

耶狛「えっ?………良いよお兄ちゃんに譲る♪」

 

珍しく妹ファーストではなく自分が決めるみたいだ。亜狛は各々と構える者達を眺めていくと口を開く。

 

亜狛「なら咲夜さんとレミリアさんですよね?

   あの夜の続きを致しませんか?」

 

その言葉を聞いたレミリアは小さな胸を張りドヤ顔をしてきた。どうやら彼女達と戦うみたいだ。

 

レミ「良いセンスね貴方♪」

 

玲音「なぁ咲夜お前ら彼奴と何かあったのか?」

 

咲夜「異変の時に彼にボコボコにされたのよね

   お嬢様と私とで挑んだけど」

 

過去の永夜異変で負けたのをまだ少し引きずっているようにも見えた。

 

亜狛「異論はある?」

 

耶狛「ないね♪なら暗転と移動をお願いね」

 

理 「オーケー!なら行くぜほい暗転!」

 

そうして暗転させて亜狛と耶狛そして挑戦者であるレミリア及びに従者である咲夜と執事は電車の屋根に送りそれ以外の皆を電車の中へと送る。車内では、

 

霊夢「えっ何これ?」

 

鈴仙「椅子があって外は建物?」

 

紫 「これって………」

 

蓮 「さっ早苗さんこれ………」

 

早苗「えぇこれ電車の中です!」

 

そうそれは電車の中にいたのだ。だがここで皆は気がつく。

 

聖 「あれ黒さんがいない?」 

 

萃香「それだけじゃない吸血鬼やあの2人も

   いない」

 

そう皆が驚いている中、自分は電車内の荷物置きに置いてある髑髏を操り蓮達の前にひょっこりと出現させる。

 

理 「よっ♪」

 

文 「あっまた出ましたね!」 

 

今回はどうしても出ないといけないために現れたのにも関わらず皆の目線が痛い。すると、

 

音声「発車します」

 

と、アナウンスが流れ少し揺れて電車が動き出した。

 

幽 「それで?消えた子達は何処に?」

 

理 「まぁ焦るなよ行くぜ目からビーム!」

 

妖夢「へっ!?」

 

断罪神書の前で軽く詠唱して髑髏の何も詰まっていない目から映写ビームを放つ。写し出された映像には今いる電車の屋根で亜狛と耶狛がレミリア達と対峙する映像が流れる。

 

文 「えっ映写機の機能があるとは………」

 

理 「まぁな♪さてとここでお前らにリアル

   タイムの映像を見せてやるよ♪ゆっく

   りと寛いでなよ♪」

 

そう言うと蓮達は各々で椅子に座り観戦したりまたは外の景色を眺め始めるのを確認する。自分は断罪神書を閉じて、

 

理 「黒の迎えに行くか」

 

とりあえず頑張った黒に労いの言葉とお話があるため黒のいる闘技場へとワープして向かった。

 

理 「オッス黒お疲れ♪」

 

ルーミアと同じように地面に仰向けに倒れている黒に言うと黒は此方を見てくる。

 

黒 「主か…今……彼奴らは亜狛と耶狛と戦って

   いるのか?」

 

理 「あぁそうだよ♪待ち望んでいたからね♪」

 

黒 「そうか」

 

黒はゆっくりと立ち上がろうとするが、

 

ガシッ!

 

すぐさま黒の頭を掴んでアイアンクローをいれる。 

 

黒 「ん!?なっ何だ主よ!」

 

理 「さて黒♪少し…お話をしようじゃないか♪」

 

黒 「なっななな何もして痛い痛い痛い!」

 

と、言うが自分も黒はそういった変態行動はしないのを分かっているため確認のためにしているだけだ。

 

理 「それで?実際にR18みたいな事をあの子

   にしたのか?」

 

黒 「俺はしたとは思っていない!あの時は確か

   そうだ!殺しは趣味かと言われたから昔は

   趣味だったとは答えたそれが何故かあんな

   事になっていたんだ!」

 

必死に伝えてくる。自分は黒の頭を掴むのを止めて黒を起き上がらせると、

 

理 「まぁお前がそんな事をしないとは信じて

   いるが………後で霧雨魔理沙やらとは話せ

   良いな?」

 

黒 「あっあぁ………」

 

理 「なら良し黒さっさと帰るぞ」

 

黒 「あぁ分かった」

 

そうして黒を連れて自分の部屋へと向かうのだった。




怠惰「それでは今回もありが…ブエックシュン!」

千 「おい!せめて言いきらんか!」

怠惰「うるじゃいな…花粉で辛いじゃくしょん!」

千 「おんし顔がむくんどるぞ!?」

怠惰「知ってるよ…ふぇ…ふぇ…ふぅ………」

千 「くしゃみをしないんかい!?」

怠惰「ブエックシュン!」

千 「おんしわざとやっとるじゃろ!?」

怠惰「んな訳ないでしょ辛いんですよ!杉&檜
   の花粉値MAXでなおかつ田舎ってのも
   あるから木々が生い茂ってて余計に辛い
   のよ?分かるかゴラ!?」

千 「もう良い!分かったから!とりあえずは
   もう終わるぞ!」

怠惰「失礼見苦しい所を見せました…では今回
   もありがとうございました」

千 「また明日もよろしくの!」

怠惰「じゃえは読者様…ジュルルル!!」

千 「さらば………」

怠惰「ブエックシュン!」

千 「って鬱陶しいし我慢せんかい!おっと
   ではまた次回さらばじゃ!」


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第323話 不死の狼兄妹

こんばんは読者様、未だに花粉で苦しんでいる怠惰のクソ悪魔です。もう辛いです。くしゃみも何回した分かりません。おっと失礼。では本編へどうぞ。


この世界もといエレホンが暗転し自分と妹そして対戦者であるレミリアと咲夜そして執事はいつの間にか電車の上に立っていた。

 

亜狛「この世界限定だけどマスターの瞬間移動は

   本当に凄いな」

 

耶狛「確かにね♪」

 

と、理久兎の事を尊敬していると自分達の目の前にいるレミリアは不思議そうに質問してきた。

 

レミ「あんた達のボスって魔術師か何かなの

   かしら?」

 

亜狛「魔術師って訳じゃないですね」

 

耶狛「どっちかと言うと大道芸人?」

 

耶狛は理久兎が刀を振り回す姿を見てそう答えたのだろう。

 

レミ「ふぅ~ん咲夜とどっちが凄い芸が出来る

   のかしらね?」

 

亜狛「えっと咲夜さんの方が上ですかね?」

 

耶狛「うん多分そうだよね♪」

 

理久兎には悪いが恐らくはそうだろう。というか理久兎がナイフやらで大道芸をしている所などは見たことがないため正確には言えないが恐らくはそうだろうと思えた。

 

咲夜  (。-`へ´-。)

 

執事「………お~い咲夜ちゃ~んドヤ顔が顔に

   出てるぞ~」

 

咲夜「えっ!?ちょっと玲音それを早く言って

   頂戴!」

 

今の事が嬉しかったのか軽くドヤ顔になっていた。それを執事もとい玲音と言われた男性は咲夜に注意し咲夜は元のポーカーフェイスに戻った。

 

耶狛「はい質問です♪」

 

レミ「何よ?」

 

耶狛「そこのメイドさんに執事さんは付き合って

   いるんですか!私凄く気になりま~す!」

 

耶狛のとんでも質問が出てきた。それを言われた玲音と咲夜の反応は、

 

玲音「What!?」

 

咲夜「ぶぅぅっ!!」

 

玲音は言葉が英語になり咲夜は盛大に吹き出した。すぐさま耶狛の頭を掴み、

 

亜狛「すみません妹がご無礼を!」

 

耶狛「痛たた!お兄ちゃん痛いよ!」

 

亜狛「コラ!しっかり謝りなさい!」

 

耶狛「うぅんごめんなさい!」

 

しっかりと謝らせていると、

 

レミ「ぷっくくアハハハハ♪」

 

レミリアはケタケタと笑いだし咲夜と玲音は苦笑いをしていた。

 

玲音「おいおいお嬢も失礼だなぁ…‥あぁ~簡単

   に言うとこいつは俺の妹分みたいな感じ

   だな?」

 

咲夜「………そうですね」

 

見ていると何故か少し寂しそうな表情をしていた。感情が豊かだなと思った。

 

レミ「ねぇそろそろ始めない?」

 

と、レミリアが提案してきた。確かにここで無駄話をやり続けるよりも戦った方が理久兎のためになるだろう。

 

耶狛「そうだね♪」

 

亜狛「ですね♪」

 

自分は目の前とレミリアの後ろに裂け目を作り目の前の裂け目に向かってクナイを投擲する。そして投擲されたクナイはレミリアの背後に現れるが、 

 

ギンッ!

 

咲夜「させませんよ」

 

いつの間にか咲夜がクナイに向かってナイフを投擲していてレミリアを守ったいた。どうやら能力を駆使し時間を止めてクナイを弾いたみたいだ。

 

玲音「ほうそれが彼奴の能力か」

 

咲夜「えぇだから気を付けなさい玲音!」

 

今度は咲夜が此方へと向かってナイフを幾つか投擲してきた。すると耶狛が錫杖をポケットから出して元の大きさに戻すと、

 

耶狛「よっと!」

 

カキンッ!ギンッ!

 

錫杖を使いナイフを弾き飛ばす。今の技を見て目の前の3人は少しだが驚いていた。

 

耶狛「あっ言っておくけど私もお兄ちゃんも今の

   は軽めの挨拶を含めて能力を少しだけ見せ

   ただけだからね?」

 

亜狛「えぇこうでもした方が貴女方も勝率が上が

   ると思いましたので♪」

 

軽く挑発しながら言うとレミリアだけはムッとした表情になる。見た感じだがレミリアならば挑発は通用しそうだ。

 

レミ「つまり私達に勝てと?」

 

亜狛「えぇでないと………」

 

耶狛「ゲームオーバー♪」

 

耶狛は笑顔で楽しそうに言う。しかも耶狛もレミリアなら挑発が通用すると思ったのかムカつくような笑顔で言ったためレミリアの眉間にはシワが依っていた。

 

レミ「良いわ夜の帝王たる私に喧嘩を売ったこと

   を後悔すると良いわ!」

 

咲夜「お嬢様や私達を侮辱した事を後悔すると良

   いわ!」

 

玲音「はぁ………お前らの喧嘩を買ってやるよ!」

 

相手3人は此方へと向かって真っ赤な弾幕、ナイフ、青い火球を放ってきた。

 

亜狛「裂け目へ入るぞ!」

 

耶狛「オッケー♪」

 

耶狛の手助けを借りながら裂け目を作り中へと入って逃げる。そしてレミリア達の頭上へと出て、

 

亜狛「忍術 弾幕手裏剣!」

 

妖力を駆使して無数の手裏剣を作り出しレミリア達へと放つ。

 

レミ「避けるわよ!」

 

レミリアの一言で3人はすぐさま回避していくが自分は1つだけ手裏剣を手に作ると、

 

亜狛「頼むぞ!」

 

避けたレミリアに向かって投擲すると同時に、

 

耶狛「良いよはい拡大♪」

 

レミリアへと投げた手裏剣が巨大化し巨大手裏剣へとなって襲いかかるが

 

レミ「何の!」

 

何とレミリアは体を無数のコウモリへと変えて巨大手裏剣を避けた。そして体を元の状態へと戻す。

 

亜狛「こうなると火葬した方が早いかな」

 

玲音「なら俺がてめぇらを火葬してやるよ」

 

亜狛「っ!?」

 

いつの間にか玲音が自分達のいる位置よりももう少し高い場所にに飛んでいた。しかも玲音の頭上には大きな蒼炎の火球が浮かんでいた。

 

玲音「炎符 蒼き焔の黙示録」

 

玲音がスペルを唱えると同時にその炎は自分達に投げ飛ばされて、

 

ドゴーーーン!!

 

と、大爆発を起こし自分はその爆発に飲まれるのだった。




怠惰「ずみまぜぇんが今回はここまです」

千 「花粉でもう死んどるのおんし……」

怠惰「くじゃみにはにゃみずがとまりましぇん」

千 「しっかり話さんか!つまり鼻水にそれから
   くしゃみが止まらんと?」

怠惰「はいその通りじぇす」

千 「薬は飲んどるのか?」

怠惰「飲んでます花粉に効くという紅何とか茶も
   飲んでますし蓮根も食べてブェクション!」

千 「そこまで聞いとらんわい!というか蓮根
   効くのか!?」

怠惰「花粉ってねアレルギー何だよ蓮根はそれを
   抑える効果があるから良いんだよ?」

千 「要らぬ豆知識を………」

怠惰「ぜひぜひ試してみビェクション!」

千 「まったくまぁ良いそれでは読者様!
   今回もありがとうなのじゃ!」

怠惰「また次回もよろしくお願いしみゃす」

千 「では読者様!」

怠惰「サヨナラ~」


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第324話 不老不死は諦めが悪い

こんばんは読者様、明日も臨時バイトが決まった怠惰のクソ悪魔です。………えっ?何のバイトなのかって?………汗水流すバイトとだけ言っておきます。それはさておきそれでは今回も本編へどうぞ。


玲音の放った大きな蒼炎の火球が自分へと迫ってくる。

 

亜狛「しまっ逃げれなっ!」

 

突然だったため逃げるための裂け目を作ってもすぐに行動に移せない。この時にある意味での奥の手を使うかと悩んだが、

 

耶狛「仙術十三式空壁!」

 

耶狛が自分の目の前に出てきて透明のバリアを張ると同時に、

 

ドゴーーーン!!

 

自分は蒼炎に当たらずに済んだ。

 

玲音「………敢えてやったかとは言わないぞ?」

 

咲夜「玲音それもフラグって言葉よ?」

 

そんな声が聞こえていると自分の目の前の炎が鎮火すると同時に透明の壁も消える。

 

亜狛「すまん耶狛油断した」

 

耶狛「あれれ~お兄ちゃん何時から油断する程

   強くなったの?」

 

亜狛「…反論したいけど出来ないこのもどかしさ」

 

妹にゲス顔でそう言われ反論したいが自分が悪かったため出来ない。本当にもどかしい。だが話していると、

 

レミ「夜符 バッドレディスクランブル!」

 

レミリアがからだを回転させながら自分達へと突っ込んでくる。だが次は油断するわけがない。

 

亜狛「開門!」

 

裂け目を作りレミリアを裂け目へと入れ自分達の間反対の場所に放り出す。

 

レミ「っ面倒な能力ね!」

 

レミリアが体制を立て直す。そこに空かさず自分は腰に座す短刀を引き抜き神力を纏わせ耶狛も錫杖に神力を纏わせて共に攻撃しようとした瞬間、

 

咲夜「幻世 ザ・ワールド」

 

と、咲夜がスペルを唱えたその瞬間だった。

 

耶狛「っえ!?」

 

亜狛「不味い!」

 

いつの間にかレミリアの姿はなく代わりに無数のナイフが耶狛を囲んでいた。そして目の前には時計を構える咲夜がいた。

 

咲夜「そして時は動き出す」

 

今の言葉が合図かのように無数のナイフが自分達へと降り注いでくる。すぐさま手のワイヤーとクナイを使いスペルを唱える。

 

亜狛「糸符 鉄よりも硬く刃よりも鋭い糸!」

 

クナイをくくりつけた8本のワイヤーを鞭のように振るい向かってくるナイフを全て弾き飛ばす。だがそこに追い討ちをかけるかのように、

 

玲音「魔符 炎に狂いし魔なる者」

 

今度は青と黒が混じりあった火球が現れる。しかもその炎には苦しみに満ちた顔が浮き出ていた。というか糸に炎が当たれば確実に糸が燃える。

 

玲音「行け!」

 

号令と共に無数の蒼黒炎の球が向かってくる。すぐさま糸をしまい、

 

亜狛「っ逃げるぞ耶狛!」

 

耶狛「オッケー!」

 

すぐさま裂け目を協力して開き中へと入って逃げる。そして出た場所は動く電車の上。自分達がいた先程の空は炎と炎がぶつかり合い大きな竜巻となっていた。

 

耶狛「あっあれは当たってたらヤバかったかも」

 

亜狛「あぁある意味で煉獄の炎だな」

 

と、そんな事を呟きながら安堵していると、

 

咲夜「幻符 殺人ドール」

 

自分達に向かって無数のナイフが上空から降り注いでくる。

 

亜狛「せいっ!」

 

耶狛「よっと」

 

自分と耶狛はアクロバテイックに電車の屋根を利用してロンダート、バク転、バク宙といった動作をして避け、

 

亜狛「せいやっ!」

 

耶狛「Present(プレゼント) For you(フォーユー)!」

 

手裏剣型の弾幕を無数に投げ飛ばし耶狛は徐々に大きくなっていく弾幕を放つ。だが咲夜は時計を構えると一瞬で消える。

 

耶狛「お兄ちゃんあの子の能力ってそういえば

   何なの?」

 

亜狛「あっそういえば伝えてなかったなぁ咲夜

   さんの能力は時を止める系の能力だった

   筈かな?」

 

耶狛「わぁ凄い♪」

 

咲夜「それはありがとうございます」

 

咲夜が少しだが嬉しそうな顔で出てきた。すると耶狛は何を思ったのか、

 

耶狛「炎を出せるフ(ピー)ンズそれに時間を止めれる

   (ピー)レンズに血を飲むフレ(ピー)ズなだね♪凄~

   い♪」

 

亜狛「おいバカ止めろ!?」

 

とんでもないネタを出してきたために流石にツッコミを入れてしまう。だがそこを隙と思ったのか、

 

レミ「運命 ミゼラルフェイト」

 

レミリアがスペルが発動し幾つもの鎖が自分達へと降りかかってくるがすぐさま自分は避ける。

 

耶狛「そんな物!縮sy……」

 

と、耶狛が能力を使用しようとしたその瞬間、

 

玲音「寝てな嬢ちゃん!」

 

ドゴンッ!

 

耶狛「ギャフッ!」

 

ピチューーン!!

 

突然だった。自分と耶狛がレミリアの弾幕に夢中になっている際にいきなり玲音が現れ炎を纏わせた蹴りで耶狛を蹴飛ばしたのだ。衝撃で吹っ飛んだ耶狛は電車から落ちていった。

 

亜狛「耶狛!」

 

咲夜「すみませんがここで終わりです」

 

亜狛「後ろが!」

 

ピチューーン!!

 

背後に現れた咲夜にナイフで刺されて自分も被弾した。これで自分達が敗北……等とまだする訳がない。

 

レミ「ふふっ他愛もないわね」

 

亜狛「まだ…まだ負けてませんよ!たかが1回

   ヒットしただけじゃないですか!」

 

そう言い奥の手を使うことにした。不老不死といった生から外れた者ぐらいしか使えない裏技を。

 

亜狛「再生 リジェネーション」

 

スペルを唱えると同時に受けた傷が回復していき服も再生していく。それには目の前の3人は目を点にしていた。

 

レミ「何こいつ!?」

 

玲音「俺と同じで化け物か!」

 

咲夜「下手したら貴方よりも質が悪いかもね」

 

と、言っている一方で吹っ飛ばされた耶狛は、

 

耶狛「再生 リザレクト」

 

スペルを唱えて被弾された部分を再生し残機を回復する。そして兄のいる電車は過ぎ去っていくため、

 

耶狛「獄獣 オルトロス!」

 

オル「ぐるるる!!」

 

ペットのオルトロスを召喚して背中に乗ると、

 

耶狛「Go!」

 

オル「がうっ!!」

 

オルトロスは走っていく電車を追いかけるのだった。そして視点は戻り自分は耶狛は大丈夫かと思っているその時だった。

 

獣 「ガァーーーーー!!」

 

獣の叫びが聞こえてくる。すると電車の丁度隣に2つの頭を持つ獣が走っていた。そしてその背中には、

 

耶狛「さっきはよくもやったなぁ!!」

 

耶狛がいた。というかよく見てみると耶狛が使役しているオルトロスが咆哮をあげながら追いかけてきた。

 

玲音「彼奴もか!」

 

耶狛「スクラップになぁ~れ!」

 

オル「ガァーー!」

 

オルトロスが電車に飛び乗り大きな右足で玲音を潰そうとしてくる。

 

玲音「ちっ!」

 

すぐさま玲音は避けるが更に巻き込み攻撃で咲夜へと腕は向かってくる。

 

咲夜「っ!」

 

そして咲夜もまた時を止めたの一瞬で消えて避けた。そして次はレミリアを襲おうかと考えたのか耶狛にオルトロスはキョロキョロと探していた。

 

亜狛「おい耶狛…彼女達なら上だよ」

 

耶狛「ほぇ?」

 

上を見るとレミリアを含めた3人が飛んで此方を見ていた。

 

亜狛「耶狛…残りのスペルは?」

 

耶狛「う~ん後1つ?」

 

亜狛「同じか……」

 

この弾幕ごっこはそんなガチでやる戦いではなく楽しみたいという意思でやっているためスペルは少なめに装備していたためもう自分も耶狛も残り1つしかない。

 

亜狛「なら全力で最後を振り絞るぞ!」

 

耶狛「オッケー!」

 

耶狛はオルトロスをしまうと自分と耶狛とで裂け目を作り中へと入りそして3人の真上へと出て、

 

耶狛「さようなら!」

 

亜狛「覚悟!」

 

共に弾幕を放つ。だが、

 

玲音「炎魔 悪徳の炎!」

 

突然、玲音の体を炎が覆う。そして手に持つガンブレードを振るい自分達の放った弾幕を切ると同時に蒼炎の斬擊波を飛ばしてきた。だが炎で来るのなら炎で対抗するのみ。そして最後のスペルを放つ。

 

亜狛「ラストワード伊賀流忍術 飢狼炎舞!」

 

自身の体を燃やし深紅の炎を纏わせて巨狼の形を作り出し玲音へと突進する。

 

玲音「ぶつかり合おうってか!良いぜ相手して

   やらぁ!」

 

そう言うと玲音も自分と同じように蒼炎を纏わせ角を生やした鬼というよりも悪魔の形を作り出すと自分へと向かってくる。

 

ガキンッ!

 

深紅の火炎の狼と青き蒼炎をの悪魔がお互いに炎を噴出し合いぶつかり合う。そして耶狛もラストワードを使うためにスペルを構えた。

 

耶狛「ラストワード理符 主への恩は心、忠誠

   は牙!」

 

そう言うと無数に近い大量の弾幕狼を出現させてレミリアと咲夜へと放つ。

 

咲夜「お嬢様!狼は私がやります!お嬢様は

   あの巫女を!」

 

レミ「えぇ信用しているわ咲夜!」

 

耶狛「狼の軍勢をどう対応するのかな?」

 

と、耶狛は少し勝ち誇りながら言ったその瞬間、 

 

咲夜「幻符 ルナダイアル!」

 

咲夜がスペルを唱えてナイフを無数の狼達へ放ち狼達が当たった瞬間に変化は起きた。

 

耶狛「えっ!狼達が!」

 

何と向かって行く狼達が急に止まってしまったのだ。そして耶狛はその動揺の隙をつかれた。

 

レミ「これで終わりよ神槍 グングニル!」

 

レミリアは大きな紅い槍を手に持ち耶狛へと投擲する。投擲された槍は理久兎の投擲する槍よりかは遅いがそれでも速く動揺した耶狛には避けれる筈がなかった。

 

耶狛「きゃーーー!!」

 

ピチューーン!!

 

槍に被弾し耶狛はそのまま電車へと吹っ飛ばされた。

 

亜狛「耶狛!!」

 

玲音「お前もこれで終わりだ!!」

 

玲音の蒼炎の温度が上昇していく。そして自分の炎が蒼炎に取り込まれていく。

 

玲音「ウォーーー!!」

 

亜狛「ぐっがぁ!!」

 

バキンッ!!

 

短刀をへし折られ亜狛は肩に玲音のガンブレードを受ける。それと同時に、

 

ピチューーン!!

 

と、被弾の音が響き渡った。これにより自分達は負けとなったのだった。




怠惰「………あの2人にこの小説をまかせたらダメ
   になるな」

千 「うむある意味でカオスじゃな」

怠惰「真面目な亜狛に構ってちゃん耶狛が合わさ
   ると危険だわ理久兎か黒を入れないと色々
   と怒られそう」

千 「竜の小童は別に良いんじゃがドラ息子が
   加わると更に混沌になるぞ?」

怠惰「まぁ転生したてじゃないから全然マシだ
   と思うけどね」

千 「転生したては本当に面倒じゃからのう
   下手すると殴り込みに来そうで面倒な
   ことこの上無いぞ」

怠惰「被害が重なるね」

千 「ワシがまた始末書地獄に苦しむから
   止めてほしいのは確かじゃな」

怠惰「結局は自分………まぁ良いかそれでは
   とりあえず今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの読者様!」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第325話 罪悪感

こんばんは読者様、ようやくバイトが終わりまた明日から自分の娯楽のために時間を使えそうな怠惰のクソ悪魔です。ですがこの忌まわしき花粉がどうにかならないものか。おっとそれでは今回も本編へどうぞ。


亜狛と耶狛が弾幕ごっこをしている辺り。理久兎は黒と共に自分の部屋へと戻っていた。

 

理 「でどうだったよ?お前が戦いたかった

   奴等と戦えて?」

 

これまで黒が楽しみで楽しみで仕方なかった者達と戦いをしての感想を聞くと、

 

黒 「あぁ中々良かったぞ……それに記憶も

   だいぶ戻ったからな」

 

理 「そうか……それは良かったよ♪」

 

今の黒はだいぶさっぱりとした表情だ。どうやら満足はしたみたいだ。

 

黒 「だが聖だとかはともかく魔理沙やアリス

   そういった奴等はまだまだ伸び代がある

   最大まで伸びたその状態でやり合いたい

   ものだな」

 

理 「ほう伸び代ねぇ」

 

そう言いながら断罪神書を取り出し状況を確認する。亜狛と耶狛は吸血鬼太智を相手に弾幕ごっこをしていた。

 

理 「う~ん暇だから観戦している奴等と少し

   話そうかな」

 

黒 「では俺は少し休ませてもらうぞ」

 

そう言うと黒はソファーで横になって目を瞑った。

 

理 「あぁ構わんよ♪さてとどんな感じかな」

 

断罪神書の映像を切り替えて蓮達の映像に切り替える。そこでは皆各々でくつろいでいたが、

 

理 「彼奴らイチャイチャしちゃってまぁ」

 

蓮と霊夢が結構イチャイチャしていた。そして周りもそれなりにだが冗談を言い合っていた。だが蓮を見ていると自分も見習わなければならない事があると思った。そして何よりも自分の知りたいことを知っているのではと思った。

 

理 「彼奴なら分かる…か?」

 

とりあえずは髑髏から声が出るようにして語りかける。

 

理 「いや~若い子達は羨ましいですねぇ」

 

幽 「貴方には関係ないと思うけど?」

 

そこでキッパリと言うのは止めて欲しい。結構関係があるのだから。

 

理 「いやいや私にも恋人はいますよえぇ♪」

 

全員「えぇーーーーーーーーー!!!?」

 

こいつら失礼すぎるだろ。そこまで驚く事はないだろう。だがこの時に思った。

 

妖夢「えぇ!?」

 

萃香「そっそのなりで!?」

 

文 「うっう~んこの見た目からすると頭に桃色

   のリボンを付けた髑髏って所ですかね?」

 

それは皆の目ではただの不気味にカタカタと顎を動かす髑髏だった事を。これならそう驚いても可笑しくはないだろう。だが文のその考えはワンパターンだ。自分だったら髑髏の歯に申し訳程度に口紅もつける。

 

理 (って…話を戻そう……)

 

とりあえずは脱線しないように堪えながら蓮に対して、

 

理「本当にもう恋人さんからは女心が分かって

   ないですよ…‥何て言われるもんで困っちま

   ってるですよねぇそこで少年に聞きたいん

   だが女心って分かる?」

 

蓮 「えぇっ!?」

 

女心について聞くことにした。前から良く分からない。さとりも何度かは言われたがやはり昔からそういった恋愛事には何も感じていなかったのか良く分からないのだ。そして蓮は困った顔をしながら、

 

蓮 「う~ん…‥僕もそんな女心は分かりませんよ

   ただ………」

 

理 「ただ?」

 

蓮 「霊夢の好きなようなようにさせているだけ

   ですよ♪間違っていると思ったのなら止め

   ますですがそうでないなら出来るだけ彼女

   のために時間を作ってあげたいそう考えて

   いるだけですよ♪」

 

霊夢「ちょっちょっと蓮!」

 

霊夢は恥ずかしそうに顔を赤くしていた。そうなると自分は出来ているのかと一瞬思うのだがそれだとずっとやっているとも思ってしまう。結論やはり分からん。

 

霧雨「ヒューヒュー暑いねぇ!」

 

アリ「口の中が甘いわ」

 

紫 「ふふっ良かったじゃない霊夢」

 

霊夢「うううううう………」

 

唸っている霊夢は幸せそうな顔をしていた。さとりは幸せなのだろうかと考えてしまう。それと同時にさとりを置いてきてしまった事に罪悪感が出てくる。

 

理 「いや~そういう関係が持てるのは羨ましき

   事ですよえぇ♪貴方に比べれば私は彼女を

   家に置いてきてしまいましたからね」

 

蓮 「えっ?」

 

理 「私もこの異変に参加しましたですがこれは

   私らの問題であって彼女には置き手紙を残

   して1週間近く会ってないんですよねぇ…」

 

聖 「あらあら………」

 

こうして考えると久々にさとりに会いたいなとも思ってしまう。というか自分を好きといった彼女の気持ちを踏みにじったなとも考えてしまう。そのため、

 

理 「まぁ帰ったら確実に頭に包丁を刺されそう

   ですけどねぇ」

 

早苗「なっ何ですかそのヤンデレは………」

 

理 「いや~メメタイ話ですが彼女を同人誌やら

   で書くと基本はSキャラもしくはチョロい

   キャラまたはヤンデレで描かれる事が多い

   ですからねぇ」

 

文 「メメタ!?」

 

メタイが絶対にただでは終わらないだろうという感じたのは確かだろう。

 

理 「だから怖いんですよねぇ………」

 

蓮 「うっう~んそれは怖いかも」

 

理 「はぁ……おっと無駄話が多くなりやした

   ね……」

 

蓮 「いえこちらも楽しかったので」

    

そんな感じで話していると自分は外を見る。すると外の人工太陽が先程よりも神々しく輝いていた。もう機は熟したようだ。

 

理 (おっともう時間か……)

 

声が漏れないように断罪神書を閉じて寝ている黒を見ると、

 

理 「黒おきろ!」

 

黒 「………ん?もう時間か?」

 

理 「あぁ行くぞ」

 

断罪神書をポケットに積めて自分は黒と共に屋上へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「恐らく次回辺りの投稿でまたあっちを投稿
   という感じかの?」

怠惰「まぁそうなりますね♪」

千 「ふむ………所で怠惰よ」

怠惰「ん?何かな?」

千 「ここ最近は何か面白いといるゲームは
   あるのかの?」

怠惰「う~ん難しい事を聞くなぁ個人的には三國
   無双は気になるけど怠惰さんこうキャラメ
   イクの出来るゲームが好きだからempires
   がでるまで我慢かな?」

千 「おんし絶対にキャラメイクで時間をかける
   タイプじゃろ?」

怠惰「まぁそれなりにかな?と言いつつもファン
   タシスターオンラインだとかは時間かけた
   記憶があるもう止めたけど」

千 「何処が楽しいのか良く分からんのぉ」

怠惰「だって自分の分身が動き回れるゲーム
   って愛着が湧いて楽しいじゃん♪」

千 「うむ…難しいもんじゃわい…おっともう
   時間じゃ!」

怠惰「おっとではでは読者様今回はここまで!」

千 「また次回もよろしく頼むぞ!」

怠惰「それでは読者様」

千 「また次回!さらばじゃ!」


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第326話 西行妖は3度封印される

こんばんは読者様、モンストでオーブをお先真っ暗な属性ガチャに貢いだ結果ようやくジキル&ハイドを当てた怠惰のクソ悪魔です。昔から欲しかったので滅茶苦茶嬉しかったです。しかしカタストロフィーはボロ負けしました。次はこそは殺る………おっと失礼では本編へどうぞ。


時が満ち自分は黒と共に屋上へと向かうと丁度、ゲンガイがベンチに座って一休みしていた。

 

理 「ご苦労様です」

 

ゲン「来たって事はぁつまり」

 

理 「はい♪時が満ちました♪」

 

ニコリと女性の姿で微笑むとゲンガイは椅子から立ち上がる。

 

ゲン「ならエネルギーを刀に集約しますかね」

 

理 「えぇ準備は?」

 

ゲン「勿論可能ですよ」

 

そう言うとポケットからリモコンを取りだしボタンを押すと近くの不思議なポットからパラポナアンテナが出てくる。しかもポットには代用の無名刀も既にセットされていた。

 

理 「そこにエネルギーを収束させれば良いの

   ですね♪」

 

ゲン「えぇお願いします」

 

理 「では………」

 

そう言われ自分は腕を真上に伸ばし人差し指を掲げる。そして、

 

理 「せいや!」

 

ポットに向かって振り下ろす。すると人工太陽からパラポナアンテナに向かって一筋の光が向かっていき直撃する。

 

ゲン「ぐっ!!」

 

黒 「まっ眩しいな!」

 

眩しく衝撃波もあったがポットの電池マークに光が1つ点滅する。やがて段々と光が点滅していきやがて電池マークに全ての光が灯り点滅する。

 

ゲン「充電完了!」

 

理 「よっと」

 

ゲンガイの合図を聞きすぐさま止める。これで準備は整った。ポットに入っている無名刀を取りだしまじまじと見る。見た感じこれなら空紅の代用が出来そうだ。

 

理 「黒……戦う準備はOK?」

 

黒 「問題ない」

 

理 「ゲンガイさんは避難をしておいてください

   下手をすると死にますので」

 

ゲン「あっあんたらに任せた!」

 

そう言いゲンガイは屋上の入り口付近に隠れ念のために火縄銃を装備した。自分はゆっくりと西行桜へと近づき、

 

理 「さて空紅………久々だな!」

 

空紅の名を言うと同時に西行桜の幹かから空紅を引っこ抜く。そして空紅の刀身は昔の赤々しい色合いから打って代わり西行桜の力を長い年月で吸収したのか美しい桜色に所々にまるで斑点みたく桜の花弁の模様もついて物凄く変わっていた。

 

理 「また前よりも桜色になったな」

 

と、そんな事を呟いていたその瞬間、西行桜の根本が動き出した。

 

理 「おっと……」

 

西行「ギャーーーーーーーー!!!」

 

西行妖が咆哮を上げる。あまりの衝撃波で自分は軽く吹っ飛ぶ。

 

理 「ちっ!」

 

だがすぐさま空中で受け身をとっても着地する。西行妖が目を覚ました。

 

黒 「主よ軽く屠るのだろう?」

 

理 「あぁさっさと片付けるよ」

 

ポケットから断罪神書を出さずにページを開きそこから黒椿【影爪】を取り出して口で噛み締め持ち右手には空紅を左手には封印用の無名刀を構える。

 

理 「ひゅくぞ!」

 

黒 「了解した!」

 

自分と黒は西行妖へと駆け出す。

 

西行「ガァーー!!」

 

西行妖は自分達へと向かって蔦を伸ばして向かってくるが、

 

理 「おらぁ!!」

 

ザシュ!ザシュ!ザシュ!ザシュ!

 

3本の刀を巧みに使い向かってくる枝を全て切り捨てる。

 

黒 「消え失せろ!」

 

グジュ!グシャ!!

 

更には西行妖の根に向かって黒の操る影の槍が突き刺さっていく。

 

西行「がガガが!!!」

 

見ているとどうやらゲンガイが施してくれた注連縄が役に立っているのかそれとも数年前にまた再度封印されたためなのかは分からないが昔よりも遥かに弱くそして動きが遅く見えた。

 

理 「………黒!彼奴は昔より遥かに弱い勝て

   るぞ!」

 

黒 「分かった援護する!」

 

黒の言葉を信用し自分はもう一度、西行妖へと更に突っ込んでいく。そしてそれに続き西行妖も無数の枝を動かし自分へと攻撃してくる。

 

黒 「主の進む道を邪魔しようとするのならその

   者は万死に値すると知れ!」

 

黒の激励と共に西行妖の枝の影から無数の影の槍が飛び出てくる。それらは西行妖の枝や根を串刺しにして動きを止める。

 

黒 「主よ今ならやれるぞ!」

 

理 「言われなくてもやってやらぁ!」

 

すぐさま距離を詰めて西行妖封印専用の無名刀を構えるが、

 

西行「ギャー~ー!!」

 

また西行妖はまだ動かせる枝やらを向けて襲いかかってくる。しつこいといったらありゃしない。

 

理 「でりゃ!!」

 

ザシュ!ジャキン!ズシャ!

 

だが向かってくるのなら切り捨てるだけだ。そうして向かってくる木の枝を切り捨てていき空紅と黒椿をを地面に指して無名刀だけ構え西行妖の幹にあるおぞましい顔に向かって無名刀で突き刺す。

 

ザシュ!!

 

西行「ギャー~ーーー!!!」

 

物凄い悲鳴が聞こえる。自分はポケットに入っている身代わり木板人形を10枚セットを約七個程を投げて、

 

理 「仙術十三式 封神演武!!」

 

バキンッ!!バキンッ!!バキンッ!!

 

空中に放り投げた身代わり木板人形は音を立てながら壊れていく。つまり自分の寿命の身代わりになってくれたようだ。そして西行妖は徐々にと活力を失っていく。

 

理 「西行妖じゃあな!」

 

そう呟くと西行妖の枝はみるみると枯れていきやがて動かなくなっていったが、

 

理 「ん?おっとこいつは凄いな」

 

西行妖の枯れ木から蕾が咲いていきやがて花となる。かつて見た恐ろしさよりも華やかさが強い印象となった。

 

理 「板を割りすぎたのが原因………だよな?」

 

もしかしたら寿命の肩代わりした人形板が多かったためなのかそれが肥料となって満開になったのかもしれない。

 

黒 「綺麗なものだな」

 

理 「そうだな……っと黒…客人が来たみたいだな」

 

黒 「とりあえず念のために影に潜んでおく」

 

影へと変わった黒は自分の影に隠れる。そして自分は刀を抜き取ったその時、異変解決組のメンバー達がビルのフェンスを飛び越えてやって来た。

 

理 「亜狛と耶狛は負けたか……まぁ丁度良いか」

 

黒椿をしまい蓮達の方へと歩いていくとゲンガイが異変解決組達に向かって銃を突き付けていた。すると紫の声が聞こえてくる。

 

紫 「ゲンガイその銃をおろしてもらえない

   かしら」

 

ゲン「紫様の頼みでもそれは出来ませんそして

   もう時間きれなんすよね」

 

と、聞こえてくるため自分も少しラスボスっぽく、

 

理 「えぇ時間切れですね」

 

蓮 「それは空紅!」

 

手に握られている空紅を見て蓮は叫んできた。何となく封印は解けたためこの戦いで使えそうだ。協力してくれたゲンガイの方を向き、

 

理 「はい♪そしてゲンガイご協力をありがとう

   ございました」

 

そう言うと同時に空紅を掲げて空紅の刀身から桃色の炎を噴出して必要のない自分のダミーが入っている棺を燃やして火葬する。

 

ボワァーーーーーン!!!!!

 

そして燃やすと同時に爆発しダミーの骨が辺りに散乱する。自分の足元には髑髏がコロコロと転がっても来た。

 

蓮 「なっ…………」

 

ゲン「おい!貴様総大将の屍になんて事を!」

 

ゲンガイは銃を向けてくるが何にも怖くない。

 

理「中々…楽しめましたよ……ふふっ♪」

 

余興も楽しめたためそんな事を呟きながら自分はゲンガイの持つ火縄銃が人に当たったら危ないと思い大道芸のように刀を回して、

 

ボワァッ!

 

一瞬で切り上げ炎の斬撃波を作りゲンガイの手に持つ銃の銃口の先端を溶か弾を撃てなくした。

 

ゲン「なっ!」

 

霊夢「貴女が隠者なのね!」

 

今の動きを見て叫んできた。自分はニコニコと微笑みながら、

 

理 「そう私が隠者の正体かしらね」

 

と、軽く自分の正体も晒すのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「これで本編へとは繋がったんじゃよな」

怠惰「まぁそうだねとりあえず次回はあっちを
   投稿するからよろしくね」

千 「ついに少年達と理久兎が出会うのか」

怠惰「まぁどっちが勝つか負けるかは皆様予測
   してみてね♪」

千 「ワシは少年達が勝つに賭ける♪」

怠惰「例の秘策がどうのってやつ?」

千 「うむ♪バカ息子の鼻をへし折る事を
   望むぞ」

怠惰「物騒だなぁまぁ良いかコホンッ!では
   今回はここまで!」

千 「また次の投稿の際も頼むぞ!」

怠惰「ではでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第327話 晒す真実

こんばんわ読者様、古き知り合いから連絡があって懐かしい会話をしていて怠惰のクソ悪魔です。遠くにいるため全然会えないけれどまた何時か会いたいものです。おっとそれでは本編へどうぞ。


無数の骨が転がる中で自分はただ微笑んでいた。気が狂っただとか頭が可笑しいはあまり否定しないがそんなには可笑しくはない。この笑顔はようやく待ちに待った異変解決組が自分の目の前に来ていたことに高揚しているのだ。

 

霧雨「こいつが隠者………」

 

妖夢「しかも女性!?」

 

皆は今の姿が驚愕なのか目を見開いて驚いていた。何せ今の見た目はそこいらの女性と変わらない姿なのだから。

 

紫 「貴女………よくも!」

 

何故か紫は荒々しく何時もの余裕な感じがない。昔に怒りに身を任せるなと何度も教えた筈なのだが。すると、

 

ドゴンッ!!

 

と、屋上の扉が勢いよく開く。そこから、

 

幽香「そろそろかと思ってきたらこれはどう

   いう事かしら?」

 

風雅「りっ理久兎殿の棺がそれにまさかその

   骨は!」

 

小町「ありゃりゃ……」

 

幽香に天魔の風雅そして小町が出てきた。また騒がしくなりそうだなと思っていると、

 

ボキッ!

 

自分のダミーの髑髏を踏み抜いてしまった。

 

理 「あら♪ごめんなさいね♪」

 

皆はこれが自分の骸だと思っているため一応は謝るのだが、

 

紫 「………貴女はただ殺すだけではダメみたいね

   残酷に命乞いをしても私は貴女を許さない

   わ…ここで死になさい!」

 

幽香「悪いけどもう私も貴女達を手伝う気は毛頭

   ないわ死ぬのが楽と思えるぐらいに潰して

   あげるわ」

 

風雅「以下同文だ!」

 

文 「天魔様に着いていきます!」

 

萃香「理久兎の仇はとらせてもらうよ!」

 

と、皆は自分を殺る気満々だ。仕方ないと思いつつ何時でも戦闘が出来るように空紅を構えようかと考えていると、

 

蓮 「聞きたいことがあります」

 

自分に向かって蓮が質問をしてきた。

 

理 「おや何でしょうか?」

 

質問があるのなら答えようかと思い言う。

 

霊夢「蓮あんたは何を考えて!」

 

蓮 「霊夢それに皆…少しだけ時間を下さい」

 

そう言うと蓮は少し前へと歩き自分の目を見て、

 

蓮 「聞きたい事は幾つかありますどれも貴方の

   本当の正体に結び付く質問だと僕は思って

   います」

 

どうやら自分の本当の正体を暴くみたいだ。それをやってくれるのなら都合がいい。

 

理 「面白そう続けて♪」

 

蓮 「まず1つ髑髏を操って僕達にアドバイスを

   くれたのは貴方ですよね?」

 

紫 「えっ」

 

それは正解だ。とりあえず近くに配置してある髑髏を手で動かし此方へと寄せて顎をカタカタと動かしながら声量を変えて、

 

理 「えぇそうでございますよ♪正解でござ

   います♪」

 

霧雨「なっ!?」

 

妖夢「すっ凄い………」

 

自分の話術を見てみなは驚いてくれた。やっている自分からすると驚いてくれるのが正直嬉しいしやってて楽しい。

 

理 「因みにどうやって見抜いたのですか?」

 

蓮 「それは分かりやすかったんです黒さんの時に

   髑髏からの言葉でビビっていたのを見てピン

   と来ましたそれに黒さんは貴方の事を主人と

   過去に言っていたので」

 

また黒か。横目で自分の影に潜んでいる黒を見ると動揺しているのか少しだが影がゆらゆらと揺らめいていた。仕方ないと思いつつ蓮を見て、

 

理 「成る程それで他には?」

 

幾つかと言われていたので他に何があるのかと思っていると、

 

蓮 「次はアリスさんの記憶の事です」

 

アリ「えっ私!?」

 

蓮 「実はこれも黒さんから聞いたんですアリス

   さんの記憶は抜き取られたってつまり抜き

   取るという行為をしたという事はその時に

   アリスさんは貴方の正体の事について知っ

   ていたそのために抜いたって事ですよね?」

 

間違っていないし正解だが黒の奴は結構なネタバレをしてくれたようだ。呆れてものが言えないでいると、

 

理 「………………………」

 

蓮 「黙秘ですか…それなら次です先程に僕達は

   亜狛さんや耶狛さんとも会いました」

 

黙秘という形で片付けられた。あまり黙っているのも良くないのだろうか。

 

幽香「えっ」

 

風雅「あの2人に会ったのか!?」

 

だが自分を差し置いて話がどんどん進んでいく。

 

蓮 「はい会いましたよそして前に守矢神社で

   亜狛さんと戦った際に呟いたんですよね

   マスターって」

 

霧雨「えっえっ!?」

 

早苗「どっどういう事なんですか!?」

 

周りの皆は驚きながらも自分を見る。黒に続いて彼奴等もネタバレをしてくれたようだ。そして後いくつの質問が残っているのかが気になる。

 

理 「それで?後何個の質問が残っているの

   かしら?」

 

蓮 「そして残り2つです……次に最初に僕達が

   ここに来る際に来た神社です」

 

聖 「えっとその神社がどうかしたのですか?」

 

蓮 「亜耶狛神社………いえこれは亜狛さんや耶狛

   さんから名前をもじっていた所そして2匹

   の狼の兄妹の神使………それが表す事はあの

   2人は妖怪ではなく神の使い神使という事

   そこの中央に位置する龍の神これは紛れも

   なく貴方を指す………そしてこれが最後です」

 

合っている。合ってはいるが言いたい。神社の名前は自分がつけたわけではないと。独断で亜狛と耶狛が勝手につけた名前であると。

 

理 (まったく好き勝手やるよなぁ………)

 

心の中でもう呟くことしかできない。そしてついに話がクライマックスに進んでいく。

 

蓮 「紫さんにちゃんつけした事それは聞いた話

   によると1人しかいなかったそうですその

   1人とは理久兎さんただ1人だったという

   事それらが全てを表すことは」

 

妖夢「あのすみませんが蓮さん分かりませんよ!」

 

霧雨「待てって推理についていけねよ!」

 

状況が理解できていないのか皆は疑問符を浮かべ更には混乱している。そして蓮は確信をついた顔で、

 

蓮 「つまり理久兎さんは確かに死んだけどまた

   復活したそしてその理久兎さんは今……‥僕

   達の目の前にいる人物」

 

真っ直ぐな目で自分見ながら、

 

蓮 「そうですよね理久兎さんいやこう呼んだ方

   が良いですか?龍神が最初に想像した神に

   して理の神……深常理久兎之大能神さん」

 

自分の真の名を答えてきた。つまり自分の管理下から古い文献を盗んだのは蓮達のようだ。だがもう正体が分かったと言うのなら隠すのはもう止めだ。

 

理 「くく………アハハハハハハハハハハ見事だ

   葛ノ葉 蓮………」

 

元の男の声に戻し自分の周囲に黒い竜巻を発生させる。そしてすぐさま指輪を外して男に戻り断罪神書から正装のコートを出し着替えてメイド服を断罪神書にしまい空紅を振るう。

 

ジャキンッ!

 

黒い竜巻は真っ二つに斬り本来の正体を表す。そして自分の正体を見破った蓮の顔を見ながら、

 

理 「正解だ蓮そう隠者の正体は俺こと深常

   理久兎いや神名を深常理久兎之大能神

   それがこの異変の首謀者の名さ♪」

 

蓮 「やっぱり………」

 

皆は真の顔を露にしたこの自分を目の当たりにする事となるのだった。




怠惰「てなわけで今回はここまで♪因みに魔法で
   パパっと服を変えるとかは理久兎は出来な
   いためセルフ着替えでした」

千 「あっちでは魔法で着替えたと思わせて実際
   は………悲しいの」

怠惰「まぁリアルなんてそんなもんだよ♪それと
   言っている会話はあっちとほぼ同じだけれ
   どもここでは理久兎の考えや思考を書いて
   いるからちょっとした裏話も見えてはくる
   かな?」

千 「というか殆ど従者達のせいでネタバレにな
   っておるというの」

怠惰「仕方ないね……‥真面目天然(亜狛)それから
   おバカちゃん(耶狛)ネタバレ屋(黒)と碌な
   従者達じゃないからね」

千 「バラさないようにと思いつつもやってし
   まうとは情けないの………」

怠惰「まぁそこが彼らの魅力なんだけどね♪」

千 「わざとではないから余計に質が悪いわい」

怠惰「アハハ………おっとそろそろ時間だから
   今回はここまで」

千 「うむまた来てくれるのを楽しみにして
   おるぞ読者様♪」

怠惰「それでは読者様♪」

千 「またの♪」


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第328話 目で見えるものだけが真実ではない

こんばんは読者様、雨で気が滅入りそうな怠惰のクソ悪魔です。花粉が飛ばないから良いけどキツイ。おっと失礼しました。ではでは本編へどうぞ。


皆は自分を見て目を点にして驚愕していた。自分がここにいる事それが幻はたまた偽物と思っているのだろうが自分は正真正銘の本物であり幻ではなく現実だと。

 

紫 「嘘…嘘よ……もう御師匠様は………でも」

 

萃香「天狗……これは幻じゃないよね?」

 

文 「まっ幻ではなさそうですね」

 

ゲン「まさか総大将はずっと………」

 

風雅「理久兎殿が生きていた………」

 

幽香「理久兎…貴方……」

 

自分が生きているとは誰が予測しただろう。誰が考えていただろう。かつて自分が死ぬ瞬間を目の当たりにすればそんな考えはなくなるのは当たり前だ。

 

蓮 「推理と憶測はあったけど本当に当たる

   なんて」

 

それでも亜狛と耶狛それに黒が勝手に与えたヒントを元に解き明かしたのだからそれはそれで凄いものだ。

 

霧雨「私らを助けたのがまさかお前だった

   なんて………」

 

霊夢「………運命って恐ろしいものね」

 

早苗「天理さんがまさかぬらりひょんだった

   とは………」

 

運命もなにもそれが死という穢れを背負う自分の宿命であり生まれながらにして力を持っていた代償だ。恨んだことはたいしてはないが。だがやはり文献を盗んだのは蓮達みたいだ。

 

理 「しかし見事な推理だったよやっぱり俺の

   所から古き文献を盗んだのは君達だった

   か………」

 

霧雨「ヒュ~ヒュ~ヒュ~」♪~(´ε` )

 

魔理沙は凄く分かりやすく口笛を吹きながら目をそらしていた。もう少しましな誤魔化し方があるだろう。ある意味で素直だ。

 

理 「まぁどうでも良いや………」

 

鈴仙「所で先程に深常理久兎之大能神と言い

   ましたがそれって年齢的には……」

 

理 「あぁ敢えて言おう俺は永琳よりも年上♪

   因みにまだ月の民達が月に移り住む前に

   永琳の屋敷で居候してたよ♪」

 

自分はこの世で2番目に生まれたため永琳より年上なのは明らかだ。だがそれだけ言っただけで、

 

鈴仙「そそそれって新秒理千!?」

 

自分が超昔に使っていた偽名を言い当てた。差し詰、永琳あたりから聞いたのだろう。すると、

 

蓮 「つまりあの時に霊夢達を腹痛に陥れた

   お酒を作ったのって理久兎さん!?」

 

酒。腹痛。それが当てはまるとしたら酒ではなくジュース(劇物)は昔に造って永琳にバレて説教されるのが嫌で土器に入れて隠したが恐らく土器の中で発酵してお酒になったのだろう。味は想像したくはないが。しかしあれを飲んだとなるとついつい笑いたくなってしまう。

 

理 「お前らまさかあれを飲んだのか?ぷっ

   馬鹿だなぁ♪」

 

プッツン!

 

今の発言で殆どの者が眉間にシワを寄せた。というかシワを寄せた奴が多くこんな人数で飲むとは自分も予測は出来なかった。

 

レミ「お前か!!」

 

霧雨「お前のせいでこっちは酷い目にあったん

   だぞ!」

 

咲夜「あれは地獄だったわ」

 

玲音「おいおい…仕事を増やした張本人はこいつ

   かよ」

 

こうして怒られるのなら蔵に隠さず地面の中に埋めて隠しておけば良かったと思いながら頭を掻く。というか自分が怒られているが元来で盗むのが悪い。

 

理 「いや~何か悪かったな………というか泥棒

   するのが悪いから一概にも俺が悪いとは

   言えないけどな♪」

 

幽 「そっそれを言われると反論できないわね

   紫………」

 

紫 「そうね………」

 

これには反論ができまい。しっかりとした正論なのだから。だが皆はまだよく分かっていないようなのか首を未だに傾げている者もいるため、

  

理 「まぁ少し教えてやるよ」

 

そう言いながら魔法で自分の幻影を5人作り出す。1人は永琳から貰った真っ白のコートを着た自分。もう1人はルーミアによって付けられた左目に傷を持った自分。また1人は外界の外行きの服を着ている自分。そして真っ黒ののコートを着ている自分と先程の変装であるメイドも作る。

 

霊夢「これって皆あんた!?」

 

理 「理千も理波も理天も隠者もメイドもそして

   この理久兎も全ては1人の男神の事を指す

   それが深常理久兎之大能神という男神さ」

 

パチンッ

 

自分の説明を軽く済ませ指パッチンをして幻影を消す。

 

理 「さて………」

 

これから格好良く台詞を言うとしたその瞬間、

 

幽香「ふふっ理久兎やっと貴方を倒せるわ!」

 

何時の間に後ろにまわったのか自分の背後から幽香が傘を構え殴りかかってくるが、

 

ジャキンッ!

 

影から黒がハルバードを構えて飛び出し幽香の傘を防いでくれる。影に潜ませておけばいざという時に本当に役に立つ。

 

霧雨「なっお前は!」

 

聖 「黒さん!」

 

アリ「もう立ち上がれるの!?」

 

黒と戦った3人は黒を見て驚いていた。というか立ち上がれなくなるぐらいまでボコボコにされたようだが黒も本気である筈がない。本気だったら全員瞬殺である。

 

黒 「よぉ…しかしまさか不意打ちをしてくると

   はな」

 

理 「確かにな……挨拶にしては手荒だな幽香?」

 

幽香「散々騙しておいてそれを言うかしら?」

 

それを言われると痛い。結構その事には心をグサグサと痛めているのだから。

 

理 「う…それを言われると痛いな‥……だけど

   幽香…悪いけど今の俺の相手には先約が

   いるんでな♪」

 

黒 「そう言う事だ!」

 

ガキンッ!

 

幽香「っ!?」

 

黒が幽香を弾き飛ばすと同時に自分の真の能力を発動する。

 

理 「ルールを制定するこの世界で俺が負ける

   間に自身が認めぬ者以外の動きを封ずる」

 

制定するルールを唱え代償となる身代わり木板人形を上空へと投げるとそれは弾け飛ぶ。これによりルールが制定される。そして少し遊んでやろうと思い自分が考えている台詞を言いそうな子もとい霧雨魔理沙に、

 

理 「次に霧雨魔理沙お前は「うっ動けねぇ!」

   と言う!」

 

霧雨「うっ動けねぇ!………はっ!?」

 

突然の事で魔理沙は驚いていた。まさか先に言葉を言われるとは思ってみなかったのだろう。そのハッという顔が実に面白い。

 

文 「えっ今どうやったんですかというか体

   が動かないですけど!?」

 

皆は唸り声をあげながら体を動かそうとするが金縛りにあったみたいにびくとも動いていない。自分が理の神つまり秩序の神である。故に唱えたルールは絶対効力であるがために従わなければならないのだ。つまり、

 

蓮 「えっ僕は動けますよ?」

 

霊夢「私も動けるわよ?」

 

紫 「私もね」

 

蓮、霊夢、紫の3人だけは動けるようにしてある。

 

黒 「主の友人やはたまた弟子だったりは活気

   がありすぎて元気を越えてるぞ?」

 

理 「ハハハ♪だけどその元気が良いんじゃ

   ないか黒♪」

 

蓮 「今のは能力………ですか?」

 

これは能力なのかと聞かれ自分は首を縦に振りニコニコと微笑みながら、

 

理 「そっ♪教えてやるよこれこそがこれまで

   隠し続けた俺の真の能力だよ………」

 

紫 「御師匠様の能力は確か『災厄を操る程度

   の能力』………でしたわよね?」

 

理 「確かにそれも能力だ………だがそれはここ

   地球に来て開花させた能力さ元々から俺

   が使える本来の能力は『理を司り扱う程

   度の能力』それが本来の能力さ」

 

自分の真の能力を言うと皆は驚いている。恐らく心の中では「チート能力者」だとか思っているのだろう。安心してほしい。自分もそう思っているから。そのため滅多な事では使わないようにしているのだ。そうしていると幽香は不満な顔で見てきて霊夢や紫は何故、自分達だけ動けるのかという疑問を浮かべているのが顔で分かったためその理由を答える。

 

理 「そして何故にお前らが動けるのかそれは

   まず葛ノ葉 蓮は俺の秘密を暴いたため…

   博麗 霊夢はこの幻想郷の巫女として挑む

   義務があるためそして八雲 紫は幻想郷の

   賢者として……そのために3人は俺に挑む

   ための権利があるのさそれが先約と言っ

   た理由だ幽香」

 

 

幽香「………相変わらずその顔は腹立たしいわね」

 

そんなの昔から言われ続けているためもう慣れた。だが皮肉にもそれを見続けた紫もそんな性格になってしまったため少し悲しいが今は気にせず蓮達に向かって、

 

理 「幽香のせいで言いそびれたけどこの異変

   最後の締めを執り行う者であり首謀者で

   ある自分もとい深常理久兎之大能神が君

   達の相手をしよう♪そして紫ちゃん特別

   にスキマの制限をなくしてやろう好きに

   使うと良い」

 

そう言いポケットから断罪神書を取り出してページを開き黒椿【影爪】を左手に構えて断罪神書を自分の右隣に浮かせる。ようやく理久兎として戦えると思っていると3人は少し固い感じがした。そのため緊張を和らげるため、

 

理 「まっ安心しろよ所詮これは遊びだ昔みた

   いに血で血を洗う決闘よりも全然楽しめ

   る決闘なんだろ?」

 

霊夢「……えぇそうだったわ…なら楽園の素敵な

   巫女として貴方に挑むわ!」

 

紫 「貴方の背を見てきた者として私も挑ませ

   て頂きますわ!」

 

霊夢はお払い棒と長い針を紫は扇子を構え蓮も刀を抜刀して構えてくる。緊張の糸は少し緩くなったみたいで良かった。すると黒は邪魔になると察したのか少し後ろへと下がってこの戦いの観戦を始めた。そして蓮が自分に向かって、

 

蓮 「理久兎さんここで決着を着けましょう!」

 

ここで決着をつけようと謂ってきた。無論はなからそのつもりだ。

 

理 「ふっ良いだろ来るがいい!貴殿達のその

   力を知恵を勇気を全てを持って我に挑め

   そして我に勝ってみせろ!それこそが俺

   が貴殿達に送る試練と知れ!」

 

蓮 「行きます!」

 

そうしてこの異変を解決するために動く異変解決組のメンバーである蓮、霊夢、紫との異変最終決戦が始まるのだった。




怠惰「今回もありがとうございました」

千 「ふむそろそろ始まるのぉ♪」

怠惰「それでまぁ次回はあっちを投稿してから
   こっちを投稿しますのでお願いいします」

千 「ふむ…思えば長かったのぉ」

怠惰「ここまで来るまで長い道のりだよねぇ」

千 「怠惰は東方以外に何か書いてみたいと
   思える小説はあるのかの?」

怠惰「う~ん……ポケモンそれともオリジナル
   って感じかな?」

千 「ほうほう」

怠惰「まぁでも書けないとは思うけどねリアルの
   怠惰さんは今年から電車通学で専門に行く
   からさ投稿もこれまでと同じようにいける
   のかすら分からない状況だし」

千 「それは可愛そうな話じゃなぁ………」

怠惰「それでも完結させなければという意気込み
   はあるけどね♪途中で止めるのは好きじゃ
   ないからさ」

千 「こんなに続くとは思わんかったじゃろうな
   昔だと」

怠惰「だよねぇまさか300話以上いくとは予想
   外だったよ………200は越えるとは思って
   はいたけどまさか300は予想外すぎたし
   あっちも合わせると400は越えたからね」

千 「後悔しておるか?」

怠惰「う~んまぁ楽しいから良いんだけどね」

千 「そうか…おっとそろそろ時間じゃな♪」

怠惰「みたいだねそれじゃ今回はここまで♪」

千 「また明後日もよろしく頼むぞ読者様♪」

怠惰「ではでは読者様」

千 「また次回さらばじゃ!」


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第329話 因縁の対決 蓮&霊夢&紫

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。早速ですが今回は昨日あちらで投稿した話の理久兎視点での話となります。この時に理久兎はどうしていたのかどう思っていたのか等、彼方とは少し違っていますのでご了承ください。そして後書きではちょっとした報告がありますのでお願いします。では本編へどうぞ。


多くのギャラリーが見守る中、自分はこのエレホンでの戦いにフィナーレを飾るべく異変解決組である蓮に霊夢そして紫と戦っていた。

 

蓮 「だぁ!」

 

理 「………」

 

キンッ!

 

蓮の刀と自分が持つ黒椿がぶつかり合う。そしてそこから連続で自分へと面打ち胴打ち小手打ちの応用で斬りかかってくる。

 

キンッ!キンッ!ガキンッ!キンッ!

 

だがまずは小手調べの意味を込めて一歩も動かずに黒椿を手に持つ左腕だけを動かし蓮の連撃を防いでいき、

 

理 「どうした蓮?」

 

蓮 「くっまだまだ!」

 

ガキンッ!キンッ!ガキンッ!キンッ!

 

更に速度を上げて何度も何度も連続で斬りかかるがそんなカトンボと変わらぬ速度なため簡単に防げる。すると、

 

霊夢「蓮!」

 

蓮は空へと飛ぶ。そして蓮が飛んだのが合図だったのか霊夢と紫の放った無数の弾幕が自分へと襲いかかる。すぐさま空紅を構えて、

 

理 「燃え盛れ空紅!」

 

空紅に業火を纏わせて空を一閃すると業火が吹き出てて霊夢と紫が放った弾幕を燃やし尽くす。

 

霊夢「なっ!?」

 

紫 「弾幕を消し炭にするとは………」

 

理 「もっと来いこれでは満足しないぞ?」

 

蓮 「理久兎さん後ろが空いてますよ!」

 

背後を狙い抜刀術の構えで蓮が一瞬で距離を詰めてきた。そして刀を抜き自分を斬ろうするタイミングで、

 

キンッ!

 

背中を向けたまま黒椿の峰を背中に当てて蓮の一撃を防ぐ。

 

理 「言っておこう俺から後ろを取れると思う

   なよ蓮?」

 

蓮 「っ!まだまだ!霊夢そして紫さん!」

 

霊夢「あんた被弾するわよ!」

 

紫 「……良いわ…霊夢」

 

霊夢「あぁもう分かったわよ!」

 

蓮を心配してはいたが霊夢と紫は蓮を巻き込む覚悟で弾幕を放ってきた。次はどんな手でくるのかと思っていると、

 

蓮 「でりゃ!!」

 

ギンッ!

 

つばぜり合いを止めた蓮は離れるととそこから勢いを付けて一気に斬りかかって来る。

 

ガギンッ!ギンッ!キンッ!

 

理 「っ!」

 

どうやら蓮の魂胆は弾幕ごっこのルールである被弾してはならない。というルールをフル活用して自分にプレッシャーをかけてくることみたいだ。証拠に霊夢と紫の弾幕を斬りながら蓮の対処をしているため忙しい。だが、

 

霧雨「なっなぁ理久兎の奴………」

 

萃香「気がついたかい?理久兎の奴そんなに

   移動してないんだよ」

 

聖 「えっ!?」

 

風雅「見た所…動いたのは僅か1メートルね」

 

そう自分はたったの1メートル。というか動かないようにしている。逃げようと思えば逃げれるし避ける事も出来るがそれをしない理由がある。

 

理 「良い動きだ…だが!」

 

キンッキンッ!キンッキンッ!

 

蓮 「っ!」

 

今度は自分が空紅と黒椿を素早く振るいながら逆に蓮を追い詰めていく。

 

理 「遅い!鈍い!とろい!」

 

向かってくる弾幕を切り捨てつつ更に攻撃の速度を速めていく。

 

蓮 「うっ!」

 

この時、蓮は一瞬だが怯んだ。そこを見逃すわけがない。

 

理 (仕留める!)

 

黒椿で蓮を斬ろうとしたその瞬間だった。突如蓮は姿をくらませた。下を見ると蓮のいた足元にスキマが閉じていっていた。すると霊夢と紫の隣に蓮が出てくる。

 

蓮 「ありがとうございます紫さん………」

 

霊夢「蓮あんた凄い汗よ!?」

 

蓮 「えっ?」

 

そう言いながら蓮は汗を拭っていると自分はそろそろ良いだろうと思い、

 

理 「おっし♪そろそろ準備運動も良いよな?」

 

蓮 「じゅっ準備運動!?」

 

霊夢「あれだけ動いて準備運動って紫!あんた

   の師匠はキ(ピー)ガイか何かなの!?」

   

紫 「………いいえそれを越えるわ御師匠様には

   常識なんて言葉は通用しないわよ」

 

こいつら失礼すぎると思ってしまう。因みに動かなかった理由はウォーミングアップのためというの大体の理由だ。

 

理 「そんじゃ行かせてもらいますかね」

 

そう言いながら足に霊力を纏わせて蚊の鳴くような小声で、

 

理 「(瞬雷)

 

と、唱えて一瞬で蓮の後ろへと回り込み斬ろうとするが、

 

霊夢「っ蓮!後ろ!」

 

蓮 「なっ!」

 

ガギンッ!

 

防がれる。やはり博麗の巫女の勘というのは厄介だとこの時に感じた。そんな事を考えていると、

 

蓮 「はぁ!!」

 

キンッ!!

 

強引に押されすぐさま飛んで離れ空中で自身が日頃から隠している翼に尾そして角を出現させ翼を羽ばたかせて空を飛ぶ。

 

霊夢「その翼に尾って!」

 

理 「あぁこれ?元から生えてるんだよ♪普段は

   消してるけどね♪」

 

笑顔で呟きながら思っている事を言うと、

 

理 「しかしまぁ博麗の勘ってやつは厄介だねぇ」

 

蓮 「だけど僕からすると霊夢の今の一言がなか

   ったら確実に被弾してましたけどね!」

 

蓮が刀を振るい弾幕を斬擊波型の弾幕を幾つか放ってくる。回避と受け流しを活用しながら避けていくとそこに空かさずに紫と霊夢がスペルを唱える。

 

紫 「魔眼 ラプラスの魔」

 

霊夢「霊符 夢想妙珠!」

 

紫が幾つもの眼を表した弾幕を自分の周囲に張り巡らせてくる。そこに霊夢が小さな弾幕を幾つか放つとそれが誘発剤になったのか眼の弾幕に触れた瞬間、

 

理 「おっと!?」

 

チュドーーーーン!!

 

紫の弾幕が大爆発を引き起こした。

 

霊夢「流石にこれは防ぎようが………っ!?」

 

光がやむと同時に3人は見てしまうだろう。あの爆発の中で平然と立っている自分の姿に、

 

理 「仙術十三式空壁」

 

パキンッ!

 

すぐに空壁で防げたから良いもののなければ被弾待ったなしの攻撃だった。

 

霊夢「彼奴は何でもありか!」

 

理 「何でもあり?違うな経験の差そして長く

   生きた者の技術さ………そうだ…さっきの

   爆発だがあれよりももっと凄いのを見せ

   てやろう」

 

まずはその弾幕を見せるために下準備が必要なため黒椿を掲げてスペルを唱えた。

 

理 「理符 理の創造」

 

その言葉と同時に自分達の足元からゆっくりと弾幕が上空へと上がっていく。

 

霊夢「あんた嘗めてるの?」

 

大体の初見はこれの本当の意味を知らないため後で後悔することとなる。

 

理 「どうだろう…ね!」

 

そう言うと黒椿と空紅を構えて霊夢へと襲いかかるが、

 

蓮 「させるか!」

 

ギンッ!

 

霊夢の前に蓮が割って入り代わりに受け止める。

 

理 「ほうやるねぇだけどお前は晴明と同じで

   詰めが甘いんだよ」

 

ガキンッ!

 

蓮を弾き飛ばし空紅に西行桜の力を纏わせた桜色の炎を纏わせ、

 

理 「死炎桜!」

 

空紅の刀身を振るい厄介な霊夢へと向かって炎を放つが

 

紫 「させないわ!」

 

紫がスキマを開き炎を自分の頭上へとワープさせてきた。

 

理 「つっ!」

 

ボワァーー!!

 

すぐさま自分が放った炎を回避する。

 

紫 「逃げられますか」

 

理 「勘と幸運に優れる霊夢に境界を操れる

   紫に俺の攻撃を防いでくる蓮………厄介

   なもんだなぁ………だがこれは避けれる

   かな?」

 

蓮 「えっ………なぁ!」

 

霊夢「なっ何よあれ!」

 

紫 「まさかさっきのスペルは!」

 

3人は驚愕していた。その理由は自分達の頭上に人口太陽と同じぐらいの大きさの巨大弾幕が浮いていたからだ。先程使ったスペルの正体こそこれだ。何よりもこのスペルには様々な派生が使える。

 

理 「理符 理の抑制力!」

 

スペルを唱えると共に巨大な弾幕から無数のレーザー弾幕が3人を追尾しながら降りかかっていく。

 

霊夢「各自で避けるわよ!」

 

蓮 「うん!」

 

紫 「えぇ!」

 

紫はスキマへと入り避け霊夢は勘を頼りにしながら避け蓮は式神の犬ころを使って素早く飛行しながら避けていっていた。

 

理 「へぇ~やるな彼奴等」

 

これには敵ながら天晴れと感じた。そうしているとスペルに時間が来てしまい打ち出すのが止まる。自分は3人の元へと向かうと紫の声が聞こえてくる。

 

紫 「何時もそうだったけど桁違いね…だけど

   そんな背中が大きかったのを思い出しま

   すわね」

 

理 「ハハ♪そいつは嬉しいねぇ」

 

その言葉は自分も嬉しく思ってしまう。だが容赦はしない。

 

理 「災厄 スーパーノヴァ!」

 

スペルを唱え遥か上空へと翼を羽ばたかせて飛び上がる。すると理の創造によって作られた巨大弾幕が隕石みたく落ちていく。

 

理 「約束通りの派手な爆発を見せてやるよ」

 

遥か上空での高みの見物をしながら3人を見ていると3人は紫のスキマへと入り逃げていった。

 

理 「………次派手にやるなら対策しよう」

 

と、呟いた直後、

 

ドゴーーーーーーーーン!!

 

辺り一面に大爆発が起こりエレホンのビルが幾つか倒壊する。だが壊れても魔法で作っているためすぐに修繕は可能だ。

 

理 「彼奴らは………いたいた」

 

3人がスキマから出てくるのを見つけて自分はゆっくりと3人の近くへと降下する。

 

理 「う~んでも紫の能力が一番で厄介か?」

 

紫 「ふふっ♪ですがまだまだこれからです

   わよ!」

 

何故だが分からないが紫は楽しそうだ。楽しめているのなら自分も嬉しいものだ。そして紫はスペルを唱えた。

 

紫 「式神 八雲藍&橙」

 

紫のスペルが発動しスキマから紫の式である藍と猫の幼女もとい式であろう橙が出てきた。

 

藍 「あれここ…って紫様心配したんですよ!

   応答が……あれ?」

 

橙 「紫しゃまここ何処ですか?ってあの人は

   誰でしょうか?」

 

藍 「りりりり理久兎様!!?」

 

突然呼ばれた2人は困惑気味だが特に藍が驚きながら困惑していた。死んでいると思っていたのだから仕方がない。

 

紫 「藍それに橙…説明は後よ!とりあえずは

   御師匠様に突撃して頂戴」

 

藍 「えっと後で説明をおねがいしますね!」

 

橙 「言われたからにはやるよ!」

 

そう言うと藍と橙は妖力を纏うと自分へと突撃する。

 

蓮 「追加です!」

 

蓮も自身の式神達が封じられている式神札【狗神】と【鈴蘭】と書かれている札と刀を構え、

 

蓮 「陰陽 式神乱舞!

 

式神札から狗神と鈴蘭を出しそして明らかに不気味な感じの霊を2体召喚する。それを見ていて面白いスペルだと感じた。

 

狗神「ちっやるぞ!」

 

鈴蘭「オッケー!」

 

悪意「オォーー!!」

 

悪意「おぼろろろ!!」

 

合わせると6体の追加。面倒以外なにものでない。しかも、

 

霊夢「ついでにおまけよ!」

 

霊夢が無数の針を投擲してくるが、

 

理 「おいおい何だ?遅くて当たらないぞ?」

 

目に止まって見える速度で式達が近づいてきたため簡単に避けていっていた。

 

狗神「理久兎貴様!!」

 

藍 「橙!気を付けろ!」

 

橙 「分かってます藍しゃま!」

 

鈴蘭「流石は幼かったとは言えど晴明を相手に

   出来ただけあるね!」

 

悪意「ぐぐぐぐ!」

 

晴明を相手にしたのはそうだがまず言いたい。ガチでやっている訳がないと。ガチでやったら今頃、蓮はこの世にいないだろう。だが段々と避けるのも面倒になってきたので断罪神書に空紅と黒椿をしまい、

 

理 「モード【霊力】そしてからの~すぅ~!」

 

息を大きく吸い出し周りの者達を退却せざる得ない技を構える。

 

紫 「全員待避をなさい!虎咆が来るわ!」

 

まさかの紫がネタバレしてしまったがそう虎咆を放とうとしていた。

 

蓮 「皆戻って!」

 

2人の合図で全員は退いていく。その瞬間、

 

理 「虎咆!」

 

とてつもない咆哮が響き渡らせてスタンさせる。

 

蓮 「うっ!!」

 

霊夢「みっ耳が!」

 

紫 「っ!……なっ!避けなさい!」

 

霊夢「えっえぇっ!!」

 

何と自分の声に反響したのか霊夢が投擲した針が全て跳ね返り向かっていく。その時に霊夢が前へと出て手をかざしスペルを唱えた。

 

霊夢「夢符 封魔陣!」

 

目の前に結界を作ったのか跳ね返っていった針やらが結界に刺さっていく。

 

理 (結界なら!)

 

虎咆を止めて拳に霊力を纏わせて霊力の前へと一気に距離を縮める。

 

霊夢「まさか!」

 

理 「そのまさかだ!仙術四式鎧砕き!」

 

スペルを唱え霊夢が作り出した結界を殴り付ける。

 

バキッ!バリンッ!

 

そして結界は豆腐のように一瞬で粉砕された。

 

霊夢「嘘っ!」

 

あり得ない事に霊夢は動揺していた。恐らく力業で結界を破壊されるとは思わなかったのだう。だが今の霊夢は隙だらけなため足に霊力を纏わせて、

 

理 「刃斬!」

 

蓮 「くっ霊夢!」

 

すると蓮がまた霊夢の前へとでて神楽を構える。それと同時に理久兎は足を蹴り払うと斬擊波を飛ばす。

 

ガギンッ!

 

蓮 「ぐっ!」

 

霊夢や紫の盾になってくるため中々、霊夢や紫を倒せない。だがその蓮の立ち位置はすばらしいとも思えた。

 

理 「そうだお前らを少し見習おうか」

 

白紙のスペルを構え先程の蓮や紫の式神を利用した弾幕を思い浮かべ白紙のスペルに絵柄をつけて、

 

理 「従符 狼兄妹の絆!」

 

そのスペルを唱えると同時に何処からともなく亜狛と耶狛をワープさせて出現させる。

 

亜狛「あれ?」

 

耶狛「マスター終わったの?」

 

理 「いいや亜狛それに耶狛…今回はスペルと

   して召喚したから頼むよ」

 

亜狛「えっまぁ呼ばれたからにはやらせて頂き

   ますよ!」

 

耶狛「行っくよ!」

 

何て適応性が高いのだろう。迷う事なく一瞬で2人は理解してくれた。そして亜駒と耶狛は無数の弾幕を放ち始め亜狛は素早く起動が分からないクナイを耶狛は大きさがバラバラな弾幕を撃っていき自分も弾幕を放つ。

 

蓮 「うわっ!」

 

紫 「凄い密度ね」

 

霊夢「まったく面倒ったらありゃしないわ!」

 

紫 「それは同意見ね!」

 

すると霊夢と紫はスペルを唱える。

 

霊夢「霊符 夢想封印!」

 

紫 「空餌 中毒性のある餌」

 

追尾するスペルとスキマから現れるレーザーを亜狛と耶狛へと放つ。だが耶狛が前へと出て、

 

耶狛「仙術十三式空壁!」

 

耶狛が空壁を使い霊夢と紫のスペルを全て防ぐ。

 

霊夢「あんたも使うんかい!」

 

紫 「御師匠様の技を使うとは!」

 

亜狛「えぇ使いますよ!習いましたから!」

 

更に亜狛が霊夢に向かってクナイを構えて斬りかかる。

 

蓮 「霊夢!」

 

また蓮が盾になろうとするためすぐさま割って入り、

 

理 「おっとお前の相手は俺だ」

 

蓮 「くっ!」

 

蓮へと霊力を纏わせた拳でラッシュをしかけていくが、

 

蓮 「狗神!」

 

狗神「ちっ仕方ねぇ!」

 

すぐさま狗神というか人型の状態になった者?を召喚し霊夢の元へと向かわせた。やはり霊夢を守ることは徹底しているようだ。そしてラッシュを仕掛けながら周りをチラ見程度で見ると、

 

狗神「おらっ!」

 

ガギンッ!

 

妖力で硬化した狗神の腕と亜狛のクナイがぶつかり合う。

 

亜狛「貴女は!……お久々ですね♪」

 

狗神「なっ!?あっあぁ!」

 

ギンッ!

 

何故かは分からないが亜狛を相手に狗神は困惑しながらぶつかり合う。

 

耶狛「お兄ちゃんったらラブコメ展開になっ

   ちゃってもう………」

 

霊夢「余所見はしないでよね!」

 

耶狛「おぉっと余所見は……うん…したね」

 

紫 「相変わらずね貴女も」

 

ラブコメ展開?何か亜狛に新たな物語が出てきそうな雰囲気だと自分は感じた。そうして2分が経過すると、

 

理 「ん?おいお前ら時間だ!」

 

亜狛「おっとそれではまた♪」

 

耶狛「バイバイ♪」

 

制限時間がきたため2人をワープさせて帰らせた。

 

理 「しかし2人の猛攻から逃げるとは中々だ

   だがこれは行けるか?」

 

そうしてまた真っ白のスペルカードを構え今度は黒の事を考えつつスペルに絵柄をつけて、

 

理 「魔竜 影の暴虐による一撃!」

 

スペルを唱え亜狛と耶狛同様に黒をワープさせて出現させる。

 

黒 「出番か!」

 

そう言い黒は自身の体を六翼の竜の姿へと変える。そして口から今にも強烈なブレスを吐こうと蓮達に向ける。

 

紫 「っ!逃げるわ………」

 

また紫がスキマを開いて逃げようとしたため対策をこうじることにした。

 

理 「ルールを制定する黒のブレスが着弾する

   までの間での能力の行使を禁ずる!」

 

能力を活用して作るルールを宣言する。そして服から代償となる無数の木の板が飛び出ると破裂する。その結果、

 

紫 「なっスキマが開かない!?」

 

霊夢「ちょっと!」

 

成功だ。これでどう避けるのかと疑問に思っていると、

 

蓮 「狗神頼む!」

 

狗神「仕方ねぇ!乗れ!」

 

人の形から犬の姿へと変わった狗神に乗り霊夢と紫も狗神へと乗ると狗神は全速力で駆け出す。それと同時に、

 

黒 「消し炭となれ!」

 

黒から強烈なブレスが放たれたが避けられてしまった。そしてブレスが地上に着弾する。

 

理 「黒は戻ってくれ」

 

黒 「すまぬな主よ」

 

理 「気にすんなお疲れさんな」

 

黒をワープさせて帰す。そして狗神に股がる3人に翼を羽ばたかせて一瞬で近づき、

 

理 「逃がさねぇぞ?」

 

霊力を纏わせた拳で狗神を殴るが、

 

蓮 「狗神戻って!」

 

すぐに狗神を戻したため拳は空を切る。避けられたのなら更に追撃をするため、

 

理 「モード【魔力】裁きの鞭!」

 

魔力に切り替えて断罪神書を手に取りルーン文字を作り出す。そして文字が合わさるとそこから無数の荊の鞭が3人へと襲いかかる。

 

紫 「逃げるわよ!」

 

紫がそう言うとスキマを展開し3人はスキマの中へと逃げていった。

 

理 「さっきからちょこまかと逃げやがって」

 

だが逃げても無駄だ。このエレホンは自分の体と同じである。そのため何処に逃げたのかもすぐに分かる。

 

理 「距離は東でここから約1キロのビルの裏か」

 

翼を羽ばたかせ一キロの距離を飛びながら、

 

理 「モード【神力】来い天沼矛!」

 

天沼矛を断罪神書から出して蓮達のいるビルを狙う。そして、

 

理 「貫け!」

 

天沼矛をビルに向かって思いっきり投擲する。

 

ドゴーーーーーーーーン!!

 

天沼矛はビルに大きく綺麗な丸い穴を開ける。そしてその穴から何事かと言わんばかりに蓮達が顔を覗かせる。どうやら数Cm程の単位で外したようだ。

 

理 「あちゃ~外したか…スナッチ」

 

手を掲げスナッチを使って投げた天沼矛を手に戻す。すると霊夢と紫が自分に向かって弾幕を飛ばしながら向かってくる。

 

理 「ほう蓮を置き去りにして何を考えている

   ってんだい?」

 

霊夢「あんたを倒す算段よ!」

 

理 「ほう………」

 

どういった方法で自分を倒すのかと考えながら2人が放ってくる弾幕を避けて天沼矛で弾いたりとしていると突然だった。 

 

ピカーーーン!!

 

霊夢「何この光!」

 

紫 「まっ眩しい!」

 

穴を開けたビルの方から目を瞑るぐらいの眩しい光が溢れだしてくる。しかもこの光は自分が最も知る光だった。

 

理 「この光………ちっやりやがったな彼奴!」

 

そして光が消えるとビルの穴から猛スピードで何かが向かってくる。

 

理 「おっ!」

 

ガキンッ!

 

すぐさま天沼矛で防ぐが自分はみてしまう。そこにいたのは蓮だったが姿が変わっていた。その姿は黄金に光輝く狐の姿だったのだ。

 

霊夢「れっ蓮その姿は!」

 

紫 「まるで妖怪ね……」

 

と、2人は言うが自分は知っている。この神力を間違える訳がない。

 

理 「おいおいその力を何処で手に入れた?

   明らかに身内の神力をビリビリ感じて

   いるんだけど?」

 

蓮 「龍神様から貰った宝玉を使ったらこう

   なったんですよね!」

 

やはりそうだ。あのBBAはこの勝負に水を指してきたみたいだ。

 

ギンッ!

 

お互いに後退すると蓮が刀を構えて、

 

蓮 「妖刀 神楽の悪念【真打】」

 

金色の刀身から黒く神々しく光り輝く神楽が4体現れると無数の弾幕を放ってきた。

 

理 「ちっ!」

 

それをギリギリで避けていくと、

 

紫 「御師匠様お覚悟を!」

 

紫は扇子を自分へと構える。嫌な予感しかしない。

 

紫 「無人廃線車両爆弾」

 

スペルを唱えると大きなスキマから古びた電車が出てきて自分へ向かって直進してくる。

 

理 「よっと!」

 

それを飛び越えて電車に乗ったその直後に自分は危険と感じた。何せスペル名に爆弾とついていたのだから。すぐさま翼を広げて上空へと逃げると案の定、

 

ドゴーーーーーーーーン!!

 

突然にその電車は大爆発を起こしたのだ。

 

理 「ふぃ~あぶねぇ」

 

危なかったと思っているとまた蓮がスペルを唱えてきた。すぐさま式神札【鈴蘭】を構える。

 

蓮 「式符 鈴蘭の脚技【極限】!」

 

今度は先程の式神の少女こと鈴蘭が自分の更に上空へと現れる。先程よりも何かパワーアップしていた。

 

鈴蘭「晴明ちゃんの裸を見たケジメ!!」

 

理 「見たくて見た訳じゃねぇよ!」

 

過去の事を償えと言わんばかりに垂直に蹴りを放ってくる。まず見たくて見たわけではない。勝手に突っ込んで自爆した晴明が悪い。

 

理 「おらぁ!!」

 

鈴蘭「うぐっ!」

 

そして鈴蘭の強烈な蹴りを断罪神書を盾にして防ぎきるがスナッチの射程圏がいに飛んでいってしまった。

 

蓮 「戻って鈴蘭!」

 

蓮が鈴蘭を戻すと霊夢が目の前に来る。

 

霊夢「とりあえずはここでくたばりなさい!」

 

そう言い霊夢は必殺とも言える最終スペルを唱えた。

 

霊夢「霊符 夢想転生!」

 

そう言うと霊夢の周囲に無数の弾幕が出来ると自分へと突撃してくる。だが何故か前がノーガードだったため、

 

理 「前ががら空きだぞ!」

 

天沼矛を投擲するが何と霊夢に攻撃は当たらずにすり抜けたのだ。

 

理 「なっ!」

 

避けただとかなら分かるがすり抜けるとは予想外で驚いてしまった。どうやらこのスペルは接触が出来ないみたいだ。

 

霊夢「行けぇ!!」

 

霊夢の合図ともに無数の弾幕とお札は襲いかかっ来るが、

 

理 「あめぇんだよ小娘!」

 

触れないのなら触れるようにすれば良いだけの噺だ。弾幕を避けながら霊夢へと近づいて左手を構えると、 

 

理 「ルールを制定するこの勝負の間で俺の

   左手に触れられないものはない!」

 

ルールを造り代償として無数の木の板が服から出るとそれらは破裂する。ポケットの重さ的に全部使いきったみたいだがこの勝負でもう必要はないと考えながら触ることが出来ない筈のの霊夢の服を掴む。

 

霊夢「嘘でしょ!」

 

理 「ぶっ飛べ!」

 

霊夢「キャーーー!!」

 

胸ぐらを掴まれた霊夢は勢い良く投げ飛ばされる。そして弾幕も一瞬で消える。そこに、

 

紫 「っ!」

 

だがまた紫がスキマを使い壁に激突する前に回収し蓮の元へと送られていた。

 

理 「敵に回すとこうも戦いにくいとはねぇ」

 

等と呟いていると蓮が【狗神】の式神札を構え、

 

蓮 「式符 狗神の狂乱【呪殺】!」

 

狗神「ワォーーーーン!!」

 

神々しく光る狗神が現れ自身に妖力を纏わせて突進し来た。

 

理 「さっきからチマチマと!」

 

狗神「理久兎よくたばれ!!」

 

理 「モード【霊力】」

 

すぐさま霊力に切り替えて狗神を相手に拳を振るい弾幕を放つが自分の頭上からスキマが現れそこから刀を構えた蓮が出てきた。。

 

蓮 「理久兎さん!!」

 

理 「ちっ!」

 

ドゴンッ!

 

狗神「ぐっ!」

 

狗神を吹っ飛ばし霊力を纏わせた拳を蓮へと向けて殴るが刀と拳では間合いが足りなすぎた。

 

蓮 「これで終わりです!抜刀 龍神一斬!」

 

防げる盾はない。瞬雷や空壁も使ってしまったためこの勝負ではもう使えない。魔法も断罪神書がないため使えない。つまり札を全てきってしまった。

 

理 「くっ………おのれBBAめ!」

 

ピチューーン!!

 

この勝負に水をさした自分の母親を罵ると共に被弾の音が響き渡る。蓮の刀が自分の肩を斬ったのだ。つまりこの勝負は自分の負けとなったのだった。




怠惰「はいはいそれではありがとうございました」

千 「ほう………どうやら出番のようじゃな少年よ
   ワシがちと力を貸してやるありがたく思う
   のじゃぞ?」

怠惰「………千ちゃん何やってんの?」

千 「ん?何もしてはおらんぞ♪」

怠惰「いや明らかに何かやってたよね?まさか
   助力はしてないよね?」

千 「怠惰よおんしにも知られたくない事はある
   筈じゃ…じゃから聞かぬが吉じゃぞ?」

怠惰「………そこまで言うなら仕方ないな」

千 「ほっほっほ♪良い良い♪」

怠惰「あぁそれとあっちこっちで小説を投稿し
   てしまい申し訳ありません読者様そして
   お知らせとしてですが明日は知り合いの
   その四十九日ってやつ?がありまして投
   稿はお休みさせて下さい本当に申し訳ご
   ざいませんが」

千 「知り合いが無くなったんじゃったか」

怠惰「そうそうまぁ曾祖母が亡くなってね」

千 「いたんじゃな………」

怠惰「いやいや流石にいるよ?見事に長生きして
   天寿を全うしたよ」

千 「凄いのぉ…おったそろそろ時間じゃな」

怠惰「だねそれでは読者様今回はここまで!」

千 「うむ月曜日もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第330話 やはり恋人は怖かった

こんばんは読者様、中古でセインツロウ4が1000円で買えたので現在プレイしている怠惰のクソ悪魔です。キャラクターエディットが出来るゲームというのに引かれて買ってしまったというのは内緒です。ではでは何はともあれ本編へどうぞ。


肩に傷を受けた自分は以上で大の字で倒れた。まさかBBAに水を刺されるとは予想していなかった。あのロリBBAにいつか報復してやろうかと考えた。

 

理 「たくよ…」

 

自分は起き上がり首を回していると、

 

亜狛「マスター」

 

耶狛「大丈夫?」

 

亜狛と耶狛がやって来た。しかも亜狛の手には天沼矛が握られていて耶狛の胸には断罪神書が抱えられていた。どうやら回収をしてくれたようだ。

 

理 「あぁ………まさかこんな負け方をするとは

   な…2人共それをくれるか?」

 

亜狛「勿論ですよ」

 

耶狛「はい♪」

 

天沼矛と断罪神書を返してもらうと断罪神書に天沼矛を入れて空を見る。

 

理 「2人は先に戻っていてくれ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「オッケー♪」

 

そう言うと2人は裂け目へと入り皆がいるビルの屋上へと向かっていった。

 

理 「さてと…俺もやりますかねぇ」

 

翼を羽ばたかせて蓮達がいる上空へと向かうと蓮は元の姿に戻っていて3人で話していた。すると自分の存在に気がついたのか自分の方を向いてくるため3人の目線に合うように飛びながら、

 

理 「見事だ少々だが外野からの手助けはあった

   みたいだが腕は良いぞ」

 

と、多少の手助けは含まれてはいたが良い腕だったと誉める。

 

蓮 「理久兎さん………教えてくだ…」

 

蓮が何かを言いかけると紫がまっさきに自分の胸に飛び込んできて抱きついてきた。

 

紫 「御師匠様…本当に御師匠様なんですね」

 

理 「あぁ~うん心配かけたな………」

 

2人の前で少し恥ずかしい。だが悲しませた事や生きていたことを秘密にしていた事が申し訳なく思う。

 

蓮 「紫さん良かったですね」

 

紫 「えぇ♪それよりも御師匠様まぁよくも好き

   勝手にのらりくらりと生きていらしてまし

   たわね?生存報告もしないで♪」

 

理 「…………えっ?」

 

紫 「後でお話をしましょうか?」

 

どうやら感動の再開と言う訳にはいかなさそうだ。力はそんなにはないのだが抱きつきからの派生で締め上げてベアハックをしてくる。

 

霊夢「なっ何か紫が何時もより遥かに怖いんだけ

   ど!?」

 

蓮 「うっうん………」

 

紫 「とりあえずはさっきの場所に戻りましょう

   そこでしっかりと訳なども話してもらいま

   すわよ御師匠様♪」

 

理 「はっ………はい」

 

抱きついている紫の笑顔が結構怖く珍しくビビってしまった。そして皆に連れられ屋上へと戻ると、

 

霧雨「蓮!霊夢!大丈夫だったか!」

 

魔理沙や他の皆は蓮や霊夢の元へと走って行くが、

 

風雅「さて理久兎殿………」

 

ゲン「訳やらを話してくださいな」

 

幽香「因みに嘘を言ったら絞めるわよ?」

 

紫 「聞かせてくださるかしら?」

 

幽 「ふふっ逃げる等はしない方がいいですよ」

 

5人の圧力が怖い。紫と幽々子は笑顔だが目は笑っていないし風雅やゲンガイは真面目な顔で聞いてくるが睨まないで欲しいがそれよりも怖いのは幽香が眼孔を開いて睨んでくるのが怖い。この時に自分は思った。今日は女難の相が出ているのではないかと。

 

理 「あっあい………」(´゚ω゚`)

 

そうして自分は本当の理由を反省の意味を込めて正座しながら話す。自分が恐れている事や紫の願いを叶え終えたと認識しいなくなった事やここから先は自分の出る幕はないと思ったことなど全て話す。

 

理 「と言うのが理由だな…本当にすまなかった」

 

風雅「別に我らはそんな事で態度を変えると思っ

   ていたのか?」

 

ゲン「それは少しショックかなぁ」

 

幽香「本当にしょうもない理由ね理久兎」

 

幽 「理久兎さんったらぁ~」

 

もう申し訳ない気持ちで一杯である。

 

紫 「でもあの狂夢異変の際にも助けに来て

   くれた………それはつまり私達を身守り

   続けていたというのは事実ですよね?」

 

理 「あぁ……まぁな…」

 

小町が駆け込んできて伝えてくれたから真っ先に行けたがいなかったらと思うともしかたしら紫や皆のこの顔を見れなかったのだと思うと小町には感謝しないといけない。

 

紫 「はぁ‥‥まぁおおまかは納得しましたし許

   しはしますわ……‥ですが御師匠様が迷惑

   をかけた皆にもしっかりと謝罪をして下

   さい」

 

理 「だな……」

 

自分は立ち上がると紫が声を張り上げて、   

 

紫 「さてとまぁ聞いてちょうだいね♪」

 

と、言うと皆は自分の方を一斉に向く。自分は頭を下げて、

 

理 「えっと何か色々とすんませんした」

 

謝罪をする。それに対して皆の反応は、

 

聖 「私は普通に許しますけど?」

 

霧雨「まぁ私もな♪」

 

レミ「気にしないわ」

 

蓮 「えっと理由を知れば………」

 

霊夢「それは同意見ね………」

 

蓮や霊夢は理由を知りたいと言ってきた。そのため先程に話した事をそのまま伝えることにした。

 

理 「……まぁ…あれだ態度とか接し方が変わる

   だとかが変わるのが嫌だったんだよ………

   昔に俺の本名を名乗れば皆は恐れてしま

   う…‥だからずっと名を伏せたそして死人

   に口無しつまり自分を死んだという事に

   して皆を見守ろうと考えていた………俺の

   所から誰かが文献を盗み出さなければず

   っと隠居する気満々だったんだけどな…」

 

と、大まかに理由を話す。すると蓮は何か仮説をたてたのか、

 

蓮 「待って下さい理久兎さんの家ってまさか…」

 

また蓮が何かを言いかけると突然スキマが現れそこから藍がひょっこりと顔を覗かせる。

 

藍 「紫様すみません」

 

紫 「どうしたの藍?」

 

藍 「えっとここに来たいって方がいまして連れて

   行かなければ幻想郷に悪霊をばらまくまたは

   火の海にするという脅迫が……」

 

とんでもない脅迫をしてくる輩がいるみたいだ。どんな奴なんだと考えてしまう。

 

紫 「誰よそいつ……良いわ連れてきなさい」

 

藍 「はっはい!」

 

紫の指示を聞き藍はまたスキマへと入る。そうして数分経過がするとスキマが開きそこには藍以外に2人の少女いや幼女がいた。その2人の特徴は1人は桃色の髪。1人は緑色の髪をして帽子を被っている少女達だ。しかも近くに目が浮いている。これだけ言えば分かるだろう。超身内レベルの古明地姉妹のさとり&こいしだった。この時にやはり女難の相があるとは思っていたが前言撤回する。完璧に女難の相が出ている。嫌な予感しかしない。

 

紫 「あらさとり妖怪じゃないここに何の用事

   かしら?」

 

さと「いえ♪少しお話をしに来たんですよね♪

   理~久~兎~さ~ん~♪」

 

理 「さっさとり!?」

 

顔は気持ちの良い笑顔だ。だが凄く怖い。どのくらい怖いかと言うとS(ピー)Wゲームにプ(ピー)ーマンが乱入してくるぐらい怖い。

 

さと「少しO☆HA☆NA☆SHIしましょう

   か♪」

 

理 「Oh………」\(^o^)/

 

笑顔のさとりに腕を掴まれ奥の方へと連れていかれる。ここで振り払うなり忍耐で耐えて動かないようにするのも手としてはありだろうがそうすると後が怖い。そうして奥の屋上の入り口の扉近くに連れていかれると、

 

ギュッ!

 

何とまさか抱きついてきた。自分の体に顔をうずめた状態でさとりが声を出す。

 

さと「理久兎さん私は心配したんですよ貴方が

   いない1日がどれだけ静かで寂しかった

   か………どれだけ大変だったか分かります

   か理久兎さん」

 

理 「ごめんな…さとり……お前や皆を残してい

   なくなった事は本当に謝罪するよ」

 

そう言いさとりを抱き締める。すると、

 

さと「許しません…理久兎さん少し覚悟をして

   下さい」

 

理 「えっ?」

 

さとりから聞こえてはいけないような台詞が聞こえてくる。するとさとりの手に妖力が込められていた。

 

さと「私の2週間の思いを受けて下さい理久兎

   さん!」

 

 

理 「えっちょっまっ!」

 

どうやら現実とは非情らしい。

 

理 「ギャーーーーーーーーーー!!!

 

ピチューーン!ピチューーン!ピチューーン!

ピチューーン!ピチューーン!ピチューーン!

 

さとりのお仕置きをくらい続け何度も被弾した響き渡った。そうしてさとりとお仕置きが終わりさとりと共に蓮達の元へと戻る。

 

理 「ごっふ………」

 

ゼロ距離での弾幕は痛いを通り越すレベルの威力だった。正直な話だが自分でなければ今ごろは気絶していたかもしれない。というか皆の目線が痛い。

 

紫 「ちょっと覚妖怪そこまでする必要はある

   のかしら?」

 

さと「こんな置き手紙だけを残して勝手にいな

   くなって大変だったんですよ?それと…

   成る程…理久兎さんの弟子は貴方でした

   か八雲紫さん♪」

 

何故か紫とさとりは睨み合い火花を散らし始めた。仲良しこよしという微笑ましい光景とは言えない。お互いに傷ついては欲しくないため仲裁しようと割ってはいる。

 

理 「まぁまぁ俺が悪かったんだから2人共

   落ち着けって………」

 

紫 「言っておくけど私は認めないわよ?」

 

さと「ふふっ結構です♪」

 

もう色々と最悪な相性である。ルーミアの時のように上手くいきそうな雰囲気ではない。するとこの空気が嫌だったなか蓮が焦りながら、

 

蓮 「りっり理久兎さん宴会を開きませんか!

   異変が終わったのならやっぱり宴会です

   よ!そうだよね霊夢!」

 

霊夢「えっえぇそうね!」

 

霧雨「そいつは賛成だぜ!」

 

この空気を打開したいのか霊夢と魔理沙も言ってくれる。本当にありがたい。

 

聖 「でも私は………」

 

そういえば聖のいる所は仏教つまり精進料理や酒を飲まない筈なため宴会に参加しなさそうな雰囲気だ。

 

理 「安心しろ精進料理も提供するから飲み物

   だってお酒だけじゃないからさ」

 

黒 「だから来いよ聖」

 

聖 「………なら参加します♪」

 

しばらく考えた聖は笑顔で承諾し参加が決定する。他にも、

 

レミ「ふふっ楽しそうだから私も行くわ♪」

 

咲夜「なら私達も何か料理を………」

 

亜狛「あぁ大丈夫ですよ此方で用意するので」

 

耶狛「うん♪」

 

玲音「おっそいつは手間が省けるな」

 

紫とさとりを除いた皆も賛成してくれる。そうしたら後は日時だがさとりのご機嫌を取るための日時も踏まえて、

 

理 「すっすまねぇ…とりあえず宴会の準備は

   俺がやるから皆にも知らせておいてくれ

   場所はここに来る際に通った亜耶狛神社

   に集合とりあえずそれで頼むな!日付は

   4日後で!」

 

と、叫び皆に知らせる。知らせるのだが、

 

紫 「ふふっ♪」

 

さと「ふふふっ♪」

 

この2人はそれでも睨み合いを続けた。それがまだ数10分ぐらい続き最終的には自分と藍とで紫とさとりを引き離し睨み合いは終わったのだった。こうして自分が引き起こした異変は終わりとなったのだった。




怠惰「今回もありがとうございました」

千 「うむありがとうの♪」

怠惰「それじゃゲームやるか」

千 「これこれ!まだ後書きがあるじゃろ!」

怠惰「だってせっかくさ1000円でハイな
   ゲーム買ったんだよプレイしなきゃ!」

千 「こやつは………しかし怠惰よ確かキャラ
   メイクが出来るゲームじゃよな?」

怠惰「そうそう因みにネットで投稿されている
   レシピでキャラ作ったっていうね」

千 「おいおいそれで良いのか……」

怠惰「まぁ良いんじゃない?リアルの人は1時
   間かけたけど良いキャラが作れずに仕方
   なく頼ったらしいから」

千 「おいおい………」

怠惰「でも千ちゃんそんな事よりも報復される
   かもよ?」

千 「ふん軽くあしらってやるわい」

怠惰「うひゃ怖い怖い」

千 「それよりも怠惰よそろそろ時間じゃぞ」

怠惰「あぁですねそれでは今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「また次回!さらばじゃ!」


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第331話 彼女の機嫌を直す

こんばんは読者様。もうじき新たな学校生活が始まる怠惰のクソ悪魔です。これはこれで嫌だなぁ…………おっと失礼。それでは本編へどうぞ。


自分達が引き起こした異変から翌日。自分を含めて亜狛と耶狛そして黒は地霊殿へと帰っていた。そう帰ってはいたのだが、

 

理 「さとり~俺が悪かったよからさぁ」

 

さと「知りません」( ̄^ ̄ )

 

さとり部屋で自分はさとりに謝罪をしていた。未だにさとりはご機嫌斜めだ。昨日に地霊殿へと帰ってから謝ってはいるがもうこの調子である。

 

さと「理久兎さん仕事の邪魔になるので部屋

   から出ていってください!」

 

理 「………分かった」

 

仕方なく部屋から廊下へと出ると、

 

バタンッ!カチャ!

 

さとりが思いっきり扉を閉めて鍵をかけた。どうやら顔も見たくないとみた。

 

理 「はぁ…まいったもんだなぁ……」

 

どうするかと考えていると廊下からこいしをおんぶしながら黒がやって来た。

 

こい「あっ理久兎お兄ちゃん♪」

 

黒 「主よまだやっていたのか?」

 

と、黒に言われ苦笑いしか浮かばない。実際この光景を昨日も見せているため黒も飽き飽きしている感じだ。小恥ずかしく頭をかきながら、

 

理 「まぁ~な…参ったもんだよ俺が悪かった

   といえどさぁ仕事の邪魔!って言われて

   追い出されちゃったよ」

 

黒 「大変そうだなぁ」

 

こい「う~んお姉ちゃんがそこまで怒る何て

   珍しいねぇ大体翌日になるとケロッと

   してるのになぁ」

 

どうやらそこまで怒っても翌日になるとそんな気にはしないみたいだ。実際本当にそうなのかは疑問だが。

 

理 「はぁまぁ部屋に塞ぎ混むのは良いんだけど

   それが長く続いて栄養失調で倒れて孤独死

   なんて事だけは勘弁してほしいかな」

 

黒 「主よそれは心配しすぎだというかオーバー

   な考え方すぎるぞ?」

 

黒のツッコミが的確に入る。確かにオーバーかもしれないがそれぐらい心配していると言う事だ。

 

理 「時間を待つとするよとりあえずはもうすぐ

   昼食になるから食事の準備をしてくるな」

 

そうして自分は食事を作るために厨房へと向かった。向かったが視点を変えて今の黒の視点へと変わる。

 

黒 「ふむ………」

 

こい「う~ん………ねぇ黒お兄ちゃん」

 

黒 「どうかしたか?」

 

こい「お姉ちゃんの様子をちょっと見ようよ♪」

 

まさかの様子を見ようと言ってきた。扉やらに鍵が掛かっているし何よりも仕事中の筈なため覗くのは失礼すぎると考えた。

 

黒 「俺は止めておくまた主のお仕置きにあった

   となると洒落にならんからな」

 

こい「ダ~メ♪黒お兄ちゃんも行くの♪ほらお姉

   ちゃんの部屋の隣の窓から外に行けるし♪

   それにお姉ちゃんの事だから窓は開けてる

   筈だし♪」

 

黒 「はぁ………」

 

仕方ないと思いつつ、こいしに同行して外へと出てさとりの部屋へと来ると、

 

こい「さてさて……あぁ~やっぱりやってる♪」

 

黒 「仕事をしているとか言ってたのにな」

 

理久兎の謂っていた事とは違いさとりはベッドの枕に顔をうずめていた。すると窓が開いていたため顔をうずめているさとりから声が聞こえてくる。

 

さと「…何で私は素直になれないんだろ……謝って

   くれているから正直に許せば良いのに何で

   不貞腐れちゃったんだろ…はぁ……」

 

と、声が漏れてくる。どうやら理久兎に向けて言った事を悔いているみたいだ。これが俗に言うツンデレというものなのだろうか。

 

こい「何時もあぁ何だよねぇ本当にお姉ちゃん

   ってば不器用何だから仕方無いけどねぇ」

 

黒 「付き合いが長いな………」

 

こい「それは姉妹だもん♪」

 

流石は姉妹愛だ。だがこの調子だと何時まで経っても仲直りというか自分の主人を許せなくなってしまうだろう。

 

黒 「はぁ………あまり関わると面倒だが助言を

   与えた方が良いか?」

 

こい「う~ん最終的にお姉ちゃんが謝りに行く

   と思うよ?そこはワンパターンだし♪」

 

行動範囲まで理解されていて凄いとも思えるが逆に怖くなる。すると、

 

さと「謝りに行った方が…だけど……いっその

   事でまた理久兎さんが謝りに来るのを

   待とうかな」

 

と、また呟きが聞こえてくる。するとこいしはニコニコと笑いながら、

 

こい「謝りに行かないなら良い事を思い付いちゃ

   った♪」

 

黒 「また良からぬ事を………」

 

こい「ふふっ♪理久兎お兄ちゃんの所に行こう

   黒お兄ちゃん♪」

 

黒 「はいはい………」

 

そうしてこいしに付いていき理久兎のいる厨房へと向かった。そして視点は戻りここ厨房では、

 

理 「後は南瓜を煮込んでと」

 

自分は南瓜の煮付け作っていた。後は味がしっかりと染み込むまで煮込むだけだ。

 

理 「はぁ………本当にどうしたもんかな」

 

どうすれば良いものかと考えに考えていると厨房の扉が開きそこから先程に別れた黒とこいしが入ってきた。

 

理 「ん?お前らどうしたんだ?」

 

黒 「あっあぁ………こいしに任せる」

 

こい「良いよ♪理久兎お兄ちゃんお姉ちゃんの

   攻略法を教えてあげようか♪」

 

理 「………是非とも頼む」

 

そう言われ少し悔しいが自分はさとりの攻略法が少し気になり聞くとことにした。するとこいしはニコニコと笑いながら、

 

こい「では教えてしんぜよう♪方法はとっても

   簡単で理久兎お兄ちゃん今日もしくは翌

   日まで部屋に籠ってて勿論扉の鍵を開け

   てね♪」

 

理 「それでどうにでもなるってのか?」

 

こい「うん♪それでしっかりと謝罪すればおの

   ずとで仲直りは出来る筈だよ♪」

 

理 「因みにそれは最悪翌日までずっと部屋に

   籠れってか?夕飯およびに朝食とかその

   辺はどうするんだ?」

 

今のさとりがあんな感じでは料理を作るのも無理がありそうだ。それについてはこいしは、

 

こい「大丈夫♪どうせ今日の夜ぐらいに終わる

   とは思うから♪」

 

理 「どうだかなぁ………」

 

だがそこまで言ってくれているのなら賭けという博打を打つのも必要かと思った。行動を起こさなければ仲直りは出来ないだろうし。

 

理 「分かったそれじゃ今作ってる飯を作り

   終えたら少し部屋に籠るよ」

 

こい「ふふっ♪」

 

黒 「本当にどうなるのやらなぁ………」

 

そう言うが自分もどうなるかは分からない。だが今はさとりの妹であるこいしの言葉を信実みたくなった。それは事実だ。

 

理 「ならささっと仕事を終わらせるか」

 

行動に移すために自分は手際よく料理作りを再開するのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よこれ良いのか!?」

怠惰「何が?」

千 「このゲーム中指を立ててF(ピー)CK YUOとか
   言っておるぞ!?」

怠惰「まぁ海外から日本の来たゲームだったかな?
   それだとそうなっても仕方ないね」

千 「いや良いのか!?子供には悪影響なゲーム
   じゃぞ!?」

怠惰「だからR18ゲームなんだよ?」

千 「そういえばそなたはリアルだと今年で19
   才ぐらいじゃな」

怠惰「まぁねだから免許証をポロって見せれば
   あら不思議R指定の物も大方は買えるっ
   てね♪」

千 「なっ成る程のぉ………おっとこんな話を
   していたらもう時間じゃ!」

怠惰「おっとそれでは読者様今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第332話 彼女は意外にも可愛かった

こんばんは読者様、HTMIケーブルが亡くなったため電気屋に行っていた怠惰のクソ悪魔です。6年ぐらい持ったため上出来と言えるケーブルでした。そろそろこんなケーブルの話もあれなので本編へどうぞ。


視点は理久兎ではなく廊下いるさとりに変わる。彼女は夕食と呼ばれ理久兎とどう話そうかと悩みながらダイニングルームの食堂へと来ると、

 

さと「あれ?理久兎さんは?」

 

真っ先に理久兎だけがいない事に気がつく。料理は作られ盛られてはいたが当の料理を作った理久兎がいない。

 

亜狛「そういえばいませんね?」

 

耶狛「2人は知ってる?」

 

お燐「あたいはしりませんよ?」

 

お空「うにゅ?」

 

と、4人も分からなそうだ。心を覗いても本当に知らなさそうだ。するとこいしが口を開き、

 

こい「理久兎お兄ちゃんしばらく部屋に籠るって

   よお姉ちゃん?」

 

さと「えっ?」

 

妹から突然、意味のわからない事を言ってきた。嘘だろうと思っていると、

 

黒 「あぁ必要な事らしいからな」

 

念のために持ち前のサードアイを黒に向けて凝視すると、

 

黒 (覗くのは勝手だが真実しかのべてないぞ)

 

と、黒は語りかけてきた。どうやら本当らしい。理久兎の口から「ごめん」の切り出しで自分も辛く当たった事を謝ろうとしたのに出来なくて残念だ。仕方なく席について作ってあった理久兎の料理を食べる。すると、

 

黒 (謝るなら自分から行けと言っておくぞさとり)

 

自分の心理をまるで把握しているみたいな事を心の中で言ってきた。怪しいと思いつつも正論なため反論できず、

 

さと「はぁ………」

 

タメ息を吐きながら黒を細目で見て、

 

さと「考えておきますよ」

 

と、だけ呟き食事を取るのだった。そして視点は理久兎へと戻る。こいし、黒に部屋に籠るように言われた自分は机に向かっていた。

 

理 「ここは……こうして…オープンキッチンで

   調理する所を見せる感じで」

 

羽ペンを走らせ宴会場の設計図をさらさらと書いていく。あまり幻想郷では見られないような感じにしたいため考えていく。

 

理 「う~んそれから料理は……折角だし外界

   にでも出てマグロでも捕ってくるか」

 

そうなるとどうやって捕ろうかと考える。考えるのだが、

 

理 「はぁ~………ダメだ頭が働かねぇや」

 

さとりの事を考えてしまい頭が働かない。これまでの自分ならばケロッとして事務作業だとかも集中できただろうが全然集中できない。

 

理 「どうしたもんかなぁ」

 

こいしには悪いがさとりに謝りに行った方が良いかなと思い始めた。だが気をきかせて攻略法とやらを教えてくれた事もあり無下にはしたくはないとも思えた。

 

理 「横になろう………」

 

自分は疲れているんだと思い込ませてベッドに乗り横になる。そして天井を見ながら、

 

理 「どうなるのかねぇ………」

 

と、呟き暫く眠るのだった。そうして寝ること約5時間ぐらいが経過したぐらいだろうか、仄暗い 空間の中で自分は目を覚ましてきていた。

 

理 「うぅ~ん………」

 

唸りながらも額に手を当てて暗くなって見えにくい天井を見たその時だった。

 

ガチャ

 

と、部屋の扉が開く音がした。とりあえず狸寝入りしながら様子をうかがうと何かがベッドに乗ってきて自分の上が重くなる。バレぬようにうっすらと目を開けるとそこにはショートヘアーにふわふわと浮かぶ何かのシルエットが写る。それは自分が心配していたさとりのシルエットだ。自分はさとりであろうそのシルエットの頭に手を置いて、

 

理 「………どうかしたか?」

 

さと「へっ!?」

 

突然の事でさとりは驚いていた。寝ていると思ったらまさか起きていたりすれば驚くのも無理はないだろう。ベッドサイドに置いてあるランタンを灯し

 

理 「それでこんな夜更けにどうした?」

 

さと「いえあの………理久兎さんえっと………」

 

さとりは気恥ずかしいのか顔が真っ赤になっていた。そんなさとりに自分は頭を撫でながら、

 

理 「さとり…すまなかったな……お前や皆を残し

   て異変に行って」

 

さと「………理久兎さん此方こそ強く当たってしま

   ってごめんなさい………少し度が過ぎました」

 

理 「いやいや元は俺が悪かったんだ気にするな

   よさとり」

 

さと「いえ私も地霊殿に侵入されたりしたのを黙

   っていたので私が悪いんです………」

 

と、お互いに言い合っているとついついお互いの悪い所が沢山出てくる。

 

理 「……これはお互いに悪い…かな?」

 

さと「ふふっそうですね♪」

 

その時のさとりの笑顔が美しかった。何時もの笑顔とはまた違う雰囲気。この暗がりでなおかつランタンの明かりも合わさりとても神秘的に見えた。

 

さと「理久兎さん?」

 

不覚にもこの時のさとりがお世辞は一切なしで可憐に見えしかも見とれてしまった。すると、

 

さと「大丈夫ですか理久兎さん!」

 

理 「ん!?」

 

どうやら考えすぎて少し黙っていたみたいだ。するとさとりはニコニコと笑いながら顔をしてくる。

 

さと「あれれ理久兎さんまさか私に見とれて

   たんですか♪ふふっ何て♪」

 

と、言ってきた。それに対して自分は本心を出しながら、

 

理 「あぁそうだけど?可憐に見えるよさとり」

 

本音を喋る。するとさとりは自分がそんな事を言うと思ってみなかったのか目を点にしながら、

 

さと「えっ!?理久兎さんもっもう一度お願い

   します!」

 

リピートを頼んでくるが自分は笑いながら、

 

理 「さて?何の事だったかな?」

 

さと「ちょっちょっと!」

 

言ったことをはぐらかす。可愛らしいものだ。

 

理 「ハハハ♪それでさとりは寝ないのか?」

 

もう深夜と回ってい時刻のため寝ないのかと訪ねるとさとりは頬を膨らませて、

 

さと「理久兎さんが今さっき言った事を言って

   くれるまで寝ませんし寝かせません」

 

理 「おぉっとそいつは困った………なら特別に

   一緒に夜更かしでするか?」

 

さと「良いでしょう望む所です♪」

 

そうしてさとりと共に今日1日だけという特別な夜更かしもとい徹夜をして1日を過ごすのだった。

 




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむありがとうの♪」

? 「はいありがとうございました♪」

怠惰「いや~でもケーブルが壊れて本当に焦っ
   たわぁ」

千 「うむゲームのBGMがそのせいでクソに
   なったしの」

? 「因みにどんな感じなのですか龍神様?」

千 「そうじゃな…一言でノイズ音じゃな」

怠惰「うんだったね…………って衣玖さん!?」

千 「ん!?衣玖じゃと!何時から!?」

衣玖「えぇと………後書きが始まった時からいま
   したよ?」

千 「さっ流石は空気が読める女だけあって
   違和感がなかったぞ………」

衣玖「ふふっありがとうございます♪」

怠惰「所で衣玖さん何処ぞのやんちゃ娘の面倒は
   見なくても良いの?」

衣玖「総領娘様ならもう少ししたら来ると思い
   ますよ置いてきたので♪」

怠惰「うわぁ酷ぇ」

千 「というかもう尺がないぞ」

怠惰「ならば巻くしかないか…という今回は
   ここまで♪」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「それでは読者様♪」

千 「さらば………」

衣玖「さようなら♪」

千 「ってこら衣玖!ワシの台詞を!」

怠惰「ではではバイバイ♪」


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第333話 宴の準備

こんばんは読者様、ゲームが処理落ちしてフリーズするという驚きの光景を目の当たりにした怠惰のクソ悪魔です。まじでかと唸ってしまいました。それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


ある日の昼頃の事。自分はさとりと共に徹夜をした状態である場所に来ていた。

 

理 「それじゃ頼むぞ」

 

亜狛「マスター本当にやるんですか?」

 

耶狛「大丈夫?」

 

黒 「言っておくが俺は何もできないぞ」

 

と、3人が言ってくる。無論やるに決まっている。

 

理 「やるさじゃないと彼奴らを驚かせれない

   からな………」

 

服を脱いで水着に着替えながら呟くと、

 

亜狛「分かりましたキャッチはします」

 

耶狛「キャッチして上げたら私と黒君とで押さ

   えておくね」

 

黒 「頼んだぞ主よ」

 

3人は自分達の仕事をしっかりとやってくれるみたいで安心した。自分は体を伸ばして、

 

理 「そんじゃ行ってくる!」

 

そう言いながら自分は海へと飛び込むのだった。そうここは幻想郷ではなく外界の海それも恐らく大和の国もとい日本ではなく見渡す限り近くに陸がない海のド真ん中に小舟を浮かばせながら自分達はいたのだ。そして何故そこにいたのかという理由はある獲物を捕りに来たためだ。

 

理 (何か珍しい魚は)

 

シュノーケルだとか酸素ボンベ等は使わずに溜め込んだ肺いっぱいに溜め込んだ空気で水圧に耐えながら深く深くへと潜ってく。約何十mか潜ったその時、

 

理 (こいつは!)

 

自分がねらっていた獲物を1発で発見した。そいつは体長約270Cm程の巨大魚だ。するとそいつは自分と目が合うと猛スピードで泳いでいってしまう。

 

理 (逃がすか!)

 

自分も脚が目で見えなくなるほどの速度で動かしそいつを追いかける。だがやはり水中だけあって部が悪い。どんどん距離を離されていく。

 

理 (霊力……瞬雷!)

 

足に霊力を纏わ水中で爆発させブースター代わりにして加速していきやがて距離を詰めると、

 

理 (逃げてんじゃねぇ!!)

 

拳を構えつつ巨大魚の下側へと一気に入り、

 

理 (オラァ!)

 

ドゴンッ!

 

思いっきり顎に向かって霊力付与の拳でアッパーカットをお見舞いする。そして殴られた魚は衝撃で吹っ飛ぶと、

 

ジャバンッ!

 

空へと跳び跳ねていった。後は3人が捕獲してくれているだろう。とりあえず息が持たないため深水を止めて顔を光指す外へ出す。

 

理 「プハァ!!」

 

水面から顔を出すと自分が乗っていた小舟が此方へと向かってくる。その小舟には自分が殴り付けた巨大魚がしっかり乗っていた。

 

理 「見た感じ成功したみたいだな」

 

耶狛「マスター凄い大きさのマグロだね!」

 

亜狛「これ超大物サイズですよ!これなら何万貫

   の寿司なら楽勝ですね!」

 

そう自分が狙っていたのはマグロ。それも黒マグロだ。幻想郷では珍しいためこれを使って解体ショーでもやれば大盛り上がりだろうと考えたのだ。だが亜狛と耶狛はそう言うが恐らく宴会には大食漢とも言える幽々子やルーミア等も来るためこれだけでは足りる訳がない。

 

理 「後その位のサイズを4匹ぐらい捕ってくる

   よ……恐らく足りなくなるから」

 

黒 「マジか!?」

 

小舟に寄りかかり服に入っている断罪神書を取りだし捕ったマグロをいれると、

 

理 「そんじゃもう少し捕ってくるな」

 

亜狛「マスターお気をつけて!!」

 

そうして自分はまた海へと入りマグロを捕ること数時間後、

 

理 「ぷはぁもう限界だわぁ水圧で耳いてぇ」

 

耶狛「何やかんやで7匹は捕ったよね?」

 

今回捕ったマグロの数は7匹の捕獲に成功した。しかもどれもこれも特大サイズのものばかりだ。だがさとりと共に徹夜したのもあるし強い水圧に晒されていたために耳が痛い。

 

理 「はぁとりあえず帰ろう…帰って宴会のため

   の仕込みしないと」

 

亜狛「それは良いんですがマスターさとりさんか

   ら聞きましたけど徹夜したみたいですね?

   少し寝てください」

 

耶狛「格好つけて起きてたとかそれはそれでダサ

   いよ?」

 

黒 「体を大切にしろよ主よ」

 

3人はどうやらさとり辺りから聞いているのかこの事を知っていた。というか1日ぐらい徹夜した所で対して辛くはない。だが自分を心配してくれたて言ってくれているのは嬉しい。

 

理 「分かった仮眠を取っておくよとりあえず

   本当に帰ろうあっちで漁船が近づいてき

   てるから!」

 

亜狛「あっ!すっすぐに帰りましょう!」

 

耶狛「早くしないとバレちゃう!!」

 

そうして自分達は地霊殿へと帰るのだった。そうして地霊殿へと帰り自分は少し仮眠をしてから夕食作りと宴会の料理のために仕込みを開始する。

 

理 「う~ん豆腐のハンバーグに本当なら繋ぎ

   で卵を使うが精進料理となると使えない

   しなぁ………自然薯で繋いで蓮根だとかも

   食間と健康のために加えておくか」

 

聖白蓮が精進料理辺りしか食べれないためどう料理を組み合わせていくかとまるでパズルのピースをうめるみたいな感覚で考えていく。そうして幾つかの肉や卵を使わない無肉系の料理が完成する。

 

理 「久々だこんなに考えるのは」

 

慣れていない料理を考えてみると難しいものだ。何時か聖の元へと赴いて精進料理のついて聞いてみようかと考えた。

 

理 「さてと後はサクッとつくっちゃいます

   かね!」

 

そうして自分は更に料理の下準備となる事をこなしていく。酢飯を作り野菜の皮を剥き魚の鱗を取ったりとこなしいくこと数時間が経過する。

 

理 「おっと時間的に夕食も作らないと」

 

海で捕ったマグロ以外にも幾つかの魚を捕ったためそれらを捌いていくと厨房の扉が開きさとりがやって来た。

 

さと「理久兎さん手はいりますか?」

 

理 「あぁ欲しいかな♪」

 

さと「なら手伝いますね♪」

 

理 「頼むよ♪」

 

そうしてさとりと共に料理を作る。

 

理 「これを釜に入れて♪」

 

さと「分かりました♪」

 

因みに今日の夕食は白身魚にバターとハーブで味付けした香辛焼きとタイ飯に〆としてタイの骨に昆布等で作った出汁を利用する茶漬けだ。

 

理 「よぉし………所でさとりは寝不足とかには

   なってないよな?」

 

さと「ふふっ少しお昼寝をしましたので♪」

 

いやそれなら寝よう。自分も他人には言えないが夜は寝た方がいい。

 

理 「…今日は俺の部屋で一緒に寝るか?」

 

さと「えっ!?……よっ喜んで!」

 

自分でもこんな台詞が言えるのが驚きだ。だが昨日というか真夜中に見たなさとりの顔がまた見たくなったため無理難題で聞いてみたら意外とオッケーだった。

 

理 「なら待ってるよ♪」

 

さと「はい!」

 

そうして料理を作り終えた自分とさとりは夜、自分の布団へと籠り眠るのだった。




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

千 「うむ♪」

衣玖「はい♪」

天子「ねぇ1つ聞いて良い?」

怠惰「何かな?」

天子「何で私が到着するまでに前回の後書きが
   終わってるのよ!?」

怠惰「尺がないから」

天子「バッサリと言うわねフォロー無し!?」

怠惰「言うしかないじゃん?」

天子「ムカつくわねぇ!」

千 「天子よそれぐらいにせんか………やり過ぎ
   ると…………のう?」

衣玖「えぇ胸が成長しにくくなる呪いをかけま
   すよ♪」

天子「止めてぇ!!?」

千 「ほれほれ♪」

天子「本当に止めて!お願いだから!」

怠惰「………因みにだけど個人的には胸は気にしな
   いタイプですどちらかと言うと天子ちゃん
   みたいに気の強い子とかの方が良いけどね」

天子「あら?中々良いことを♪」

怠惰「だって落とし甲斐があるから♪」

天子「前言撤回こいつ根っからのサディストね」

千 「何をいまさら言っとるんじゃ」

怠惰「ってもう尺がないや…はぁ……てな訳で
   今回はここまで!」

衣玖「また次回もお願いします♪」

千 「それでは読者様!」

天子「また見て頂戴ね♪」

怠惰「そんじゃさようなら~♪」


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第334話 模様替え

こんばんは読者様、カタストロフィにやられた分を返しに行った結果ありえない事にあっさりと勝ってしまった怠惰のクソ悪魔です。フラグも建てたのにも関わらず勝ってしまいなおかつ光爆絶の中でもしかしたら簡単?と思ってしまいました。まぁジキハイを2体連れていったのが間違いな気がしますが………おっと失礼。それでは本編へどうぞ。


宴会の準備を進めること当日の早朝。自分は最後の模様替えをするためにエレヘンの宴会場へと足を運んでいた。

 

理 「う~んここをこうでこうだな」

 

手を動かし部屋の模様替えをしていく。最初は夜景しか見ることが出来ず楽しめる要素がそれしかなかった大きな部屋に幾つものソファーに椅子やテーブルなどの家具を設置していく。

 

理 「後はカウンターキッチンをと」

 

円形にカウンターキッチンを出現させ更に皿洗い用の水道に大きな釜戸まで作る。そして断罪神書から愛包丁に金属まな板や鍋にフライパン等の調理器具を出してそれぞれ並べていき数日前から下ごしらえしていた食材や調味料などを置いて準備をすませる。

 

理 「あっそうだった!」

 

何もない壁に向かってまた手を動かし障子を作り更にその奥には広い和室を造り上げる。和室しか認めないというタイプでもこれで大丈夫だ。ついでに床は安心感のあるようにフローリングに変え壁は大人っぽさを醸し出すために黒を貴重とした木の壁へと変え薄暗くライトをつける。これでコジャレたバーっぽくなる。

 

理 「………和室はっと」

 

和室も同様に真っ白の壁から明るみのある砂壁へと変える。だがまだ少し足りないと感じ考えて、

 

理 「緑がたりないな…観葉植物をっと!」

 

また手を払いながら観葉植物を想像する。すると目の前に鉢に入った大きめの観葉植物が出現する。

 

理 「よし満足♪」

 

これで大方の模様かえは終了した。自分はからだを伸ばしながら、

 

理 「後は亜狛と耶狛が連れてくれば………」

 

等と言っていると裂け目が開きそこから亜狛と耶狛が出てくるがそれだけではない。

 

美 「へぇ洋風か良いじゃないか」

 

勇儀「それに和室も完備とは凄いな」

 

黒谷「私こういうの1回見てみたかったんだよね

   パルスィはどう?」

 

パル「まぁ良いんじゃない?こういう大人な雰囲

   気の場所はいて落ち着くし」

 

キス (^o^)v

 

旧都の皆さんはお早めに来てしまったみたいだ。しかもそれだけではない。

 

お燐「いい感じ♪」

 

お空「うにゅ♪」

 

こい「黒お兄ちゃん和室で遊ぼ♪」

 

黒 「今日は宴会だ遊びじゃないぞこいし」

 

さと「理久兎さん来てしまいました♪」

 

地霊殿の皆さんもお早めに来た。亜狛と耶狛を見ると、

 

亜狛「皆さん早く行かせろって言うもので」

 

耶狛「それを言い出したのが美寿々さんでそれ

   に便乗してさとりちゃんだとかもねぇ」

 

チラリと美寿々を見ると恥ずかしそうに頭を掻きながら、

 

美 「いや~理久兎の事だから旨い酒とかも用意

   してるだろうっと思ったらもう衝動的に…‥

   なぁ?」

 

理 「やれやれ………」

 

時々思う美寿々はアル中かと。だがそう考えると鬼達の殆どはアル中という扱いになってしまうためあまり考えないようにしようと気にしないでおく。

 

理 「まぁ来ちまったものは仕方ない早いけど

   何を食べるか注文してくれ」

 

美 「へへ悪いねぇ♪なら酒を樽で後はつまみ

   で天婦羅あたりを頼むよ」

 

パル「私はサッパリしたもので」

 

黒谷「パルスィは相変わらずだねぇ……あっ!

   私はきんぴらごぼう辺りで」

 

もうこいつらお構いなしに注文をしてくる。それらをメモに書いていき、

 

理 「まぁ分かった…少し待ってろ」

 

そうして愛包丁を持ち素早く野菜や魚を切っていき油に種である野菜やらを入れて揚げていき天婦羅を作り更に下準備の終えた確かクエだとか言われた魚を取りだし洋食風にすだちを使ったソースでカルパッチョ風に仕上げ更に作って味を染み込ませていたきんぴらごぼうを盛り付けるといった事をして料理が完成する。

 

理 「ほら持ってけ」

 

黒 「よっと……ついでに酒も持ってけ」

 

重い樽を6個程、黒は持ってきた。暫くはこれぐらいあれば足りるだろう。

 

勇儀「旨そうだねぇ」

 

美 「ありがとうな理久兎♪」

 

そうして旧都組は料理と酒を持って和室エリアへと向かっていった。どうやら和室派みたいだ。

 

理 「たく…さてと、さとり達は何を食べる?」

 

さと「えっ…えぇと……お酒だと後が怖いので

   ご飯系のもので」

 

こい「私は…お姉ちゃんと同じで♪」

 

お空「私は美味しいものが良い♪」

 

お燐「それは分からなすぎるって…ならあたい

   とお空は魚料理でおすすめのを頼みます

   理久兎様それとお酒もお願いします」

 

4人の言葉を聞き自分は真っ先にとある魚を思い付く。すぐさま数匹生きの良いとある魚を取り出す。

 

お燐「理久兎様それ蛇!?」

 

さと「えっ!?」

 

さとり達は見たことの無いのか蛇と認識してしまったようだ。だがこれは蛇ではなく、

 

理 「これは鰻だよ♪まぁ待っててね♪」

 

鰻を素早く捌き炭焼き機に乗せてタレと共に焼いて蒲焼きにしていく。ついでに真ん中の骨は油で揚げて鰻骨お煎餅にして肝に関してはさとりとこいしのは肝吸いにしてお燐とお空は鰻の蒲焼きの際に使ったタレをつけて炭火で焼いていき肝焼きにしていく。

 

理 「ほいお待ちどう」

 

黒 「ついでに追加の酒も持ってきたぞ………」

 

さとりとこいしにはホカホカのご飯に鰻の蒲焼きを乗せて更にタレを少しかけて鰻重にして肝吸いを付ける。お燐とお空には鰻の蒲焼きと更に日本酒を付けて4人で分け合って食べれるように骨煎餅ものせる。

 

お空「おぉ~速い♪」

 

理 「そいつはありがとうな…テーブルのある

   所で食べろよ?テーブルがあるなら立ち

   食いしても良いから」

 

こい「は~い♪行こうお姉ちゃん♪」

 

さと「ふふっそうね♪」

 

そう言い4人も和室へと向かっていった。どうやら皆は和室の方が好きなのかもしれない。

 

理 「部屋を全部和室にしておけばよかったの

   かなぁ…まぁ良いか……」

 

そんな事を呟きながら時間を見るとそろそろ地上の皆も集合しているだろうという時間になっていた。

 

理 「亜狛それに耶狛!」

 

亜狛「分かりました迎えですね♪」

 

耶狛「言われなくても行ってくるね♪」

 

そう言い2人は皆を迎えに向かった。それを見つつ自分は、

 

理 「さぁて忙しくなるなぁ」

 

と、呟きながら使った器具を素早く洗うのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「何故じゃ何故そなたはこうも簡単に爆絶
   をクリアして行くのじゃ」

天子「………ねぇそのゲームだったけは面白いの
   龍神様」

千 「面白いぞ♪現代の娯楽の1つじゃからな♪」

衣玖「その爆絶というの何でしょうか?」

千 「うむ説明しようモンストと呼ばれるゲーム
   があってのまぁ言うとなると難易度じゃな」

天子「難易度?」

千 「うむ♪難易度順じゃと初級→中級→上級
   →極→究極→激究極→超絶→爆絶という
   順になっておる基本的にはのうその最後
   の爆絶という難易度のクエストはどこの
   クエストよりも遥かに難しいんじゃが…」

衣玖「つまりその爆絶という難易度を簡単に
   怠惰さんはクリアしていると?」

千 「うむそれが気に食わぬ………因みに怠惰よ
   爆絶は後何個残っておる?」

怠惰「えっ?………えぇ~とエルドラドにそれで
   アルマゲドンぐらいかな?」

千 「現在は14の爆絶がある中でこやつは
   12の最高難易度をクリアしたという
   事じゃぞ?ワシなど超絶が限界なのに
   も関わらずじゃぞ!?というかラグナ
   ロクに限っては運で勝ちやがったから
   な!?よけいに腹が立つんじゃよ」

怠惰「まぁやってけば勝てる!何やかんやで
   怠惰さんも最初は千ちゃんと同じだっ
   たから行ける行ける♪後は運だよ♪」

千 「行けるかのぉ」

怠惰「大丈夫♪中には運極を目指すとか言う
   ヤバい人もいるから怠惰さんはやらな
   いけど………」

千 「それはワシでも無理じゃ!?」

天子「ていうか尺を使いすぎなんだけど!?」

怠惰「ヤベッ!?こんな話だけで使っちまっ
   た!では読者様!今回はここまで!そ
   れと次回からはまたあっちを投稿する
   のよでよろしくお願いします」

衣玖「私はよく分かりませんがえーとそれでは
   読者様♪」

天子「また投稿したら見なさいよね!」

千 「ではさらばじゃ!」


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第335話 皆は来た

こんばんは読者様、新学校に行き何人か話し相手が出来たなと思った怠惰のクソ悪魔です。いやはや何人かいるのは本当に助かる助かる。ではでは本編へどうぞ。


亜狛と耶狛が皆を迎えに行ってから数分が経過する。自分と黒は料理機材の洗浄や準備を整え待っていると亜狛の能力によって出来た裂け目が現れる。するとそこから幾人もの人や妖怪がやって来た。

 

理 「おっと来たみたいだな」

 

黒 「だな」

 

カウンター席から立ち上がり皆の後ろへと来るとこんな声が聞こえてくる。

 

蓮 「すっ凄い………」

 

霊夢「これを皆あいつが作ったとなると本当に

   凄いわね……」

 

嬉しい事を言ってくれた。考えて作成した甲斐があるというものだ。すると裂け目から亜狛と耶狛も出てきたと同時に皆は窓が鏡となって自分の事を認識したのか一生に振り向いて見てくる。そのため笑顔で、

 

理 「よぉ♪ようこそエレホンへ♪」

 

と、歓迎の意を込めて言うと何故だ数人は自分を見て、

 

蓮 「理久兎さ……ん!?」

 

紫 「おっ御師匠様…………」

 

霊夢「その格好は何よ?」

 

蓮 「りっ理久兎さんその服………」

 

と、自分の服装について聞いてきた。

 

理 「ん?あぁ良いだろ?」

 

服装は下着を着ないでアロハシャツオンリーでボタンも止めてはいないそして下は短パンにビーチサンダルと夏らしい格好というか私服だ。

 

霊夢「いや良いだろうって……」

 

霧雨「何か寒そうだな」

 

理 「えっ何処が?」

 

紫 「いや全体的に………」

 

寒いわけがないだろう。丁度良い温度だ。しかし何故か皆が奇異の目で見てくるのが否めないと思っていると、

 

チル「格好いいぞ!」

 

ル 「夏って感じなのだー♪」

 

と、確かチルノだとかといってた妖精やルーミアが誉めてくれた。感じ的には可笑しくはない筈と思った。

 

理 「ハハハありがとうな♪」

 

2人にそう言ったその瞬間、不意打ちで無数の弾幕が自分に向かって襲いかかってきた。

 

理 「うおっ!?」

 

何とかギリギリで避けた。弾幕が放たれた方向を見ると、

 

永琳「理千♪いや理久兎だったわよね?あの時

   の涙を返してもらうわ♪」

 

輝夜「以下同文♪」

 

妹紅「理久兎さん1回燃えなよ♪」

 

永琳や輝夜そして妹紅が放ってきたようだ。そして3人は笑っていたが目が笑っていない。これは危険と関知した。

 

理 「ふっマジでごめん!!」

 

そう言いすぐさまトンズラする。

 

妹紅「あっ待て!」

 

永琳「待ちなさい!」

 

輝夜「理久兎さんに能力が通じないのが本当に

   厄介ね!!」

 

そうして3人は自分をを追いかけてくる。すぐさま逃げるために、

 

理 「ミラージュからのテレポート!」

 

幻影を出現させ自分の身代わりにさせ本体である自分はエレホン限定で使えるテレポートで逃げると3人は自分に気づかず幻影を追いかけて行った。

 

理 「ひぇ危ねぇ危ねぇ」

 

テレポートして向かった先は蓮達の背後だ。すると亜狛と耶狛に黒が呆れながら、

 

耶狛「アハハハ……今のマスターには女難の相が

   出てそうだよね」

 

亜狛「そうかもね………」

 

黒 「日頃の行いのせいだな」

 

と、言ってきていた。何てやつらだ。

 

理 「お前ら酷いなぁ」

 

蓮 「えっ!?」

 

蓮の肩に手を置いて自分が出てくると皆は目を点にして驚いていた。

 

早苗「えっどんなトリックを使ったんですか!」

 

咲夜「時間を止めたって訳じゃなさそうだけど」

 

理 「アハハハ♪彼女達なら俺の幻影と追い

   かけっこをしてるよ♪さてとそれじゃ

   軽く設備を紹介するぜ」

 

この宴会でのサービスについて説明を始めるために前へと出て皆を見ながら、

 

理 「まずは料理だが和、洋、中、エスニック

   更にはイタリアンやアジアンと色々な料

   理をご馳走しよう♪それぞれの厨房で食

   べたい物を注文してくれ出来立てを提供

   するからよ♪」

 

霊夢「あんたそんなんだと体を壊すわよ?」

 

心配して言ってくれているのだろうが秘策があるために問題ない。

 

理 「あぁ大丈夫そこは策があるから♪それで

   立ち食いも良いし和室があるからそこで

   座りながら食べるもよしソファに座って

   夜景を楽しみながら食べるもよしだ♪」

 

紫 「中々気配りが出来てるわねそれに結構

   ロマンチックね」

 

ロマンは意識はしてはいやいが折角、夜景が綺麗な世界にしたのだ。夜景を堪能してもらいたいという切なる願いで設計したのだ。すると、

 

美 「お~い理久兎~酒~♪………おろ?」

 

和室から徳利を持ってご機嫌気分の美寿々が出てきた。というかあの短時間で酒樽を空にする酒力が凄い。だが蓮達も驚いていた。

 

蓮 「みっ美寿々さん!?」

 

萃香「美寿々さま!!?」

 

風雅「ふえっ!!?」

 

文 「ひぇ!!?」

 

はた「嘘っ!!?」

 

ゲン「美寿々さん!!?」

 

どうやら美寿々がいるとは思っていなかったのか驚いているようだ。

 

理 「因みに地底の妖怪達もオンラインしてる

   からよろしくな♪」

 

念のためにと言うと何故か紫は顎に手を置いて、

 

紫 「となると……」

 

と、言った直後、さとりが此方へと歩いてきた。

 

さと「理久兎さん遅いです………あらもう皆さん

   来たのですね」

 

紫 「あら覚妖怪あなたいたのね♪」

 

さと「えぇいますよ♪」

 

この2人は睨み合いながら火花を散らし始めた。一体全体何が原因でこんなにも仲が悪いのだろう。というか仲良く出来ないのかと思った。それにここだとみっともないので間に入り、

 

理 「落ち着けって2人共………」

 

仲裁するのだが2人は自分をキッと睨むと、

 

紫 「御師匠様はどっちの味方ですか!」

 

さと「そうですよ!はっきりしてください!」

 

理 「えぇ~ーー!?」

 

話を自分に振ってきた。まさか振られるとは思わなかったが本当に子供以下の喧嘩なため、

 

理 「いやまずやるなら外でやれ!ここでそんな

   喧嘩はみっともないぞ!なぁお前達もそう

   思うよな!」

 

と、叫びつつ話題を変えてもらうために蓮達に話を振る。

 

蓮 「まっまぁそうですね………」

 

霊夢「本当ね紫みっともないわよ」

 

美 「さとりもな……」

 

それを聞き2人は少し不貞腐りながらもお互い背中を向けあう。仲良くなってもらいたいものなのだが難しそうだ。

 

理 「まぁとりあえず料理作るから食べたい

   物を注文してくれや」

 

仕方ないと思いつつ頭を掻きながら言うと皆は手を挙げながら一斉に料理の注文をしてきた。

 

霊夢「とりあえず何か日本酒に合う酒の肴!」

 

チル「あたいはお腹が一杯になる物!」

 

レミ「私は何か洋物のオードブル♪」

 

幽 「珍しい料理をお願いするわ♪」

 

ミス「私は鶏肉以外なら!」

 

文 「あっそれは私もお願いします」

 

聖 「えっと精進料理で………」

 

各々の食べたい物を言ってくる。それを聞きつつ自分はカウンターキッチンへと歩きながら、

 

理 「オッケー……六面神相」

 

仙術を唱えて1人から6人へと分身する。この光景に見慣れていないのか、

 

霊夢「何あれ!?」

 

レミ「まるでフランの分身ね」

 

フラ「私よりも数が多いよ………」

 

鈴仙「それに波長がどれも同じまるで分裂!?」

 

と、皆は驚いてくれた。やはり驚いてくれるのが一番気持ちいい。

 

理 「さてとんじゃ始めますか!」

 

そうして各々の頼んできた料理の注文をこなすために料理を開始したのだった。




怠惰「それでは読者様今回も♪」

衣玖「ありがとうございました♪」

千 「………怠惰よ!」

怠惰「ん?どうしたの千ちゃん?」

千 「理久兎が酷いのじゃぞ!宴会にワシを呼ば
   ないとは!」

天子「そういえば私をボコボコにした隠者って龍
   神様の息子よね?」

千 「あぁそうじゃったなおんしその時に気絶を
   しておったから見てないんじゃな」

天子「えぇ今思うと腹がたってきたわね」

千 「ならば決まりじゃ!怠惰よワシはあやつを
   殴りに行ってくるぞ!ワシを抜け者にして
   楽しんでおるのが気にくわん!」

怠惰「ちょっと待て!千ちゃんがいないと後書き
   どうするの!?」

千 「行くぞ天子!」

天子「って速すぎるわ!!」

怠惰「行っちゃったよもぉ…はぁ……衣玖さん」

衣玖「何でしょうか?」

怠惰「これを渡しておくよ」

衣玖「御札ですか?」

怠惰「もし千ちゃんと理久兎君が何かやらかす
   ようならそれを投げてそうすれば仲裁は
   するからまぁ使わないのが1番だけど」

衣玖「分かりました…それでは私も急いで後を
   追いますねそれでは」

怠惰「うん頼んだよ………まったく仕方ない誰か
   に後書きで手伝いに来てもらおうでは!
   読者様今回はここまで!また次回もよろ
   しくね♪それでは読者様サラダバー!」


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第336話 解体ショーは波乱だらけ

こんばんは読者様、セインツロウ3を買おうかと悩み初めている怠惰のクソ悪魔です。理由は4をやって3が楽しそうかなと思ったためです。それではそろそろ本編へどうぞ。


エレホンでの宴会場。現在ここで自分は大忙しの仕事をしていた。

 

幽 「理久兎さん適当にまた作ってください♪」

 

ル 「お肉おかわりなのだー♪」

 

理 「あいよ待ってろ!」

 

6人に分裂した自分の内の4人はこの2人の食力に対抗すべく料理を作っていた。作っても作っても切りがない。そして幽々子の隣に座っている妖夢は苦笑いしつつ料理を食べていた。そしてもう1人の自分はというと、

 

? 「すみません楽器を奏でていいですか?」

 

? 「奏でて良い♪」

 

? 「奏でていいのかな?」

 

自分はとある3人の少女いや幽霊に頭を下げられていた。とりあえずは名前等も分からないため、

 

理 「えぇと君らは?」

 

? 「あっすみません私はルナサ・プリズムリバー

   と申しますそして隣が………」

 

? 「次女のメルラン・プリズムリバー♪」

 

? 「そんで末っ子のリリカ・プリズムリバーです

   よろしく♪」

 

三姉妹の幽霊もといプリズムリバー三姉妹はしっかりと挨拶してくる。

 

理 「そんで演奏をしたいんだったよな?」

 

ルナ「はい一応はこれまでの宴会でも演奏を

   奏でてはいましたので」

 

メル「自信はあるよ♪」

 

リリ「ただ何処で演奏しよかなってのとやっぱり

   許可は取った方が良いかなって」

 

律儀にも許可を取りに来たみたいだ。勿論答えは決まっていた。

 

理 「良いよやって♪ならステージだよな!」

 

誰もいない壁側に向かって手を動かすとその場所が歪んで行き小さな階段その次には白黒の市松模様の床もといステージが出来上がり更に天井には幾つかの小さなスポットライトが出現しステージを照らす。

 

理 「これでステージも出来たから好きなだけ

   演奏して良いよ」

 

リリ「凄い!」

 

メル「ありがとうございます!」

 

ルナ「わざわざすみません」

 

3人は驚きつつもお礼を言ってきた。それに対して笑顔で、

 

理 「良いよ♪丁度静かだったから音楽も欲しい

   と思ってた所だったからほら演奏してきな

   よ♪」

 

メル「えぇさぁ演奏しましょう♪」

 

ルナ「えぇ♪」

 

リリ「奏でますか♪」

 

そうして3人は舞台に上がると楽器を使って音楽を奏で始めたのだった。自分は厨房を見ると他の自分4人が忙しそうだったので手伝いに向かうのだった。そして最後の1人となる自分はというと、

 

さと「理久兎さん♪」

 

紫 「御師匠様♪」

 

ソファーに座り紫とさとりに挟まれつつ接待していた。他の分身5人を手伝いたいのだがこの2人から離れると駄々をこね始め最終的には喧嘩になりそうなためこうして我慢していた。

 

理  (両手に花という言葉はあったがこれだと

    両手に毒花ってのが正しいよなこれは…)

 

この2人を怒らせると色々と後が怖いため黙って心の中で呟いていると何故だか皆の視線がキツイ事に気がつく。大方このタラシめ辺りで思われているのだろうが言いたい。自分はタラシではないと。

 

さと「所で八雲紫さん先程から邪魔者とか言う

   の止めてもらえますか?」

 

紫 「あらあら師匠と弟子の感動の再開を邪魔

   するものですからつい♪」

 

さと「ふふっ♪理久兎さん公認の仲なので正直

   彼女との仲を壊すのもどうかと思います

   よ?」

 

紫 「あらあら私は認めてないですわよ?」

 

自分を挟んでの喧嘩はもっと止めて欲しい。どうするかと考え昔に外界のよるの町で見かけた男性の呼び込みを思い出しつつ2人の肩を掴み自分へと寄せて、

 

理 「こらこら俺を挟んでまたは目の前で喧嘩

   はするなよ♪可愛い子猫ちゃん達♪」

 

敢えて言おう。正直な話だが自分は馬鹿だろうと思い始めてきた。こんな柄でない事を言っている時点で自分は壊れていると思うかもしれないが言おう。至って正常であるし壊れてもいない筈だが壊れていると感じ得ざる得ない。

 

さと「理久兎さん♪」

 

紫 「御師匠様♪」

 

この2人は酒を飲み続けているせいなのか少し思考回路がショートしているようだ。そのため顔を赤くしつつ自分にすり寄ってくる。これなら明日には記憶は残ってはいないだろうと思っていると、

 

理 「………文の奴こっちを見て笑いやがって」

 

文がこちらを見てケタケタと笑っていた。笑うのなら助けて欲しい。すると、

 

耶狛「マスターそろそろ余興しない?」

 

耶狛という助け船ががやって来てくれた。幽々子やルーミアはだいぶ満足してきているようだ。この大食漢達が満足していないと皆食べられる恐れがあるため待っていたがそろそろ良さそうだ。

 

理 「だな♪すまんが2人共余興をしなくちゃ

   いけなくてな♪」

 

紫 「むぅ仕方ないですわね」

 

さと「そうですね」

 

2人は手を離してくれると自分はソファーから立ち上がりショーのための場所へと向かう途中で耶狛に、

 

理 「耶狛サンキュー後でとびっきりのスイーツ

   をご馳走してやるよ」

 

耶狛「むふぅ♪期待してるよマスター♪」

 

そう言いながらショーの場所へと行くと亜狛と黒が立っていた。

 

理 「よぉ♪亜狛に黒さりげなく皆を集めてくれ

   やそして耶狛は例の物を♪」

 

亜狛「分かりました♪」

 

黒 「あいよ………」

 

耶狛「それじゃ持ってくるねマスター♪」

 

そう言い皆を集合させるために散っていく。自分は厨房に立つ5人に向かって手をかざして吸収して1人の自分となるとすぐさま断罪神書から大きな包丁から色々な包丁を取りだし準備をしていると皆が集まってくる。

 

理 「よし集まったでは今から解体ショーを

   始めるよ……耶狛!」

 

耶狛「はいはい♪」

 

返事と共に耶狛が自分が取ってきた巨体なマグロを持ってくる。本当なら断罪神書から取り出しての演出もありだがそれだと味気ないため登場からこだわるためにこうした登場を企画したのだ。因みにマグロを乗せているワゴンはマグロを冷やさないためにマグロと共に冷凍庫にしまってあったためキンキンに冷たいためか冷気を放ちそれが更なる演出となる。そしていち速くに蓮と早苗が声をあげた。

 

蓮 「それマグロ!?」

 

早苗「丸々1頭なんて初めて見ましたよ!?」

 

やはり外来人だけあってすぐさま名前をいってくれる。説明する手間が省けるが、

 

河城「川であんな魚は見たことないよ!?」

 

ゲン「そっ総大将それは食べれるのかい?」

 

見た事のないマグロを見て驚きながら聞いてきた。勿論食べれるに決まってるだろう。

 

理 「いやいや食べれなかったら出さないよ?」

 

妖夢「しかしあんな魚を持ってくるとは………」

 

幽 「鯛だとかは紫が時々お酒を飲む際に持って

   来てくれるけどこれは驚きね」

 

紫 「まぁ………」(-_-;)

 

酔いが回った筈の紫もこれには驚いたためか酔いが覚めたみたいだ。すると、

 

蓮 「りっ理久兎さんこれえっとどのくらいで

   競りから落としたんですか?」

 

どうやら蓮はこれを手に入れるに当たって競りで落としたと思っていたみたいだ。だがこのマグロやらは競りで落とした訳ではないため、

 

理 「落とした?何を言ってるんだ?これだよ

   これ♪」

 

腕を叩きながら言うと、

 

早苗「えっと因みに釣ったんですよね?」

 

理 「………いや泳いでそれでグーパン1発で

   取ったけど?」

 

蓮 「えぇぇぇぇ!!?」

 

早苗「常識が通用しない所か物理法則を無視なん

   ですか!?」

 

今さら何を言っているんだ。幻想郷やそういった場所に来たのなら真っ先にそういった常識は捨てなければやってはけいないと思った。だがあまり口にするのも機嫌を悪くしてしまうかもしれないのでそこはスルーして捕り方を軽く説明する。

 

理 「そんで殴って地上に上げて亜狛の能力で

   地上に送ったらあら不思議こんな所に何

   百万もするマグロがいるではないかって

   ね♪」

 

さと「…………もう私は理久兎さんの物理法則の

   無視は慣れましたよ?」

 

紫 「私も慣れた筈だったけど久々に口が開い

   たままよ………」

 

紫や皆の開いた口が塞がらないのが見てて楽しい。捕ってきた甲斐があるというものだ。

 

理 「ハハハハハ♪」

 

そんな会話をしていると息を荒らげながら輝夜と妹紅そして永琳が戻ってきた。どうやら自分の幻影との決着?というか幻影だと気づいて帰ってきたみたいだ。

 

永琳「はぁ…はぁ……理久兎やったくれたわね………」

 

妹紅「ぜぇ…ぜぇ…まさかあれが幻だったなんて」

 

輝夜「ふぅ…動いて損した気分よ………」

 

理 「悪かったよ♪良い部位をあげるから許して

   くれよ♪」

 

悪いことをしたのと思いせめて良い部位をあげようと思いつつ巨体な包丁の鞘を少しだけ引き抜き刀身を見せる。

 

霧雨「なぁまさかそれで捌くのか!?」

 

理 「うんそうだよ♪これは通称マグロ包丁って

   言ってマグロを捌くための専用包丁だよ♪」

 

咲夜「そんな器具があったとは…………」

 

幻想郷にはマグロがいないためかこういった器具も始めて見るみたいだ。折角だからこの際に目に焼き付けて欲しいと思った。

理 「よしそんじゃ黒やろうか」

 

黒 「あぁ」

 

そして1人だと手元が狂うため鞘に納められた包丁をを黒に手伝ってもらおうかと思い向けたその瞬間だった。

 

パリんっ!

 

エレホンの外の空間にヒビが入ったのを感覚的に察知した。どうやら外部から侵入者が来たみたいだ。しかも一瞬だがその者の力を感じた。これは神力それもこの世で一番強い神力の持ち主もといこの世で一番面倒な奴の神力を感じた。

 

 

理 「………ちっ!」

 

カチンっ!

 

舌打ちをしつつ鞘に刀身を戻してすぐさま大声で、

 

理 「お前ら全員伏せろ!!」

 

全員「えっ!?」

 

突然の叫びに皆が何事かと困惑していたと同時に、

 

ドゴーーーーーーンッ!

 

窓から何かが猛スピード突っ込んできて自分達のいる部屋を滅茶苦茶にして粉塵が舞う。

 

霊夢「何よこれもあんた達の余興!」

 

耶狛「私達も分からないよぉ!!」

 

蓮 「何が……って理久兎さん?」

 

これには自分は笑ってなどいられない。というか笑えない。何せこの世で一番面倒な奴が出てきたのだから。

 

千 「ほうワシ抜きでよくもこんな楽しそうな

   事をしておるの」

 

そう自分の母親がこの宴会に乱入してきたのだ。これをどう笑えば良いのだろう。更に、

 

? 「龍神様~待ってください」

 

天子「ちょっと待ちなさいって!」

 

かつてボコボコにした天人の天子と見た感じ妖怪の女性までもやってきた。大方は従者か何かだろう。そしておふくろを見た永琳や神奈子達は驚きながら、

 

永琳「姫様頭を下げてください!」

 

輝夜「えっ?えぇ……」

 

八坂「ななな何であのお方が」

 

洩矢 ((( ;゚Д゚)))

 

千を見て特に4人は頭を下げだした。こんな奴に頭を下げる必要はないと自分は思ったが、

 

千 「しかし荒れておるのぉ……」

 

このBBA自分がやった事を自覚していないようだ。これには軽くキレた。

 

理 「てめぇがやったんだよクソBBA」

 

パチンッ!

 

指パッチンで暗転させておふくろが壊した床や壁に窓そして物品や備品等を修繕させる。すると今の言葉に皆は驚いたのか、

 

紫 「クソBBAってえぇ!?」

 

さと「り…理久兎さんの口からそんな言葉が!?」

 

霊夢「あんたあれは!」

 

蓮 「理久兎さんそれに龍神様えっと御二人は

   親子…ですよね……?」

 

蓮のその問いに自分はイラつきを覚えながら、

 

理 「………内のおふくろ」

 

千 「うむワシのバカ息子じゃ」

 

自分の事をバカ息子呼ばわりしてきた。だが皆は、

 

全員「えぇーーーーーーーーー!!!?」

 

絶叫をしだしたのだった。




怠惰「てな訳でありがとうございました読者様♪」

? 「ふふったまには良いものねこの光景も」

怠惰「………あまり好き勝手子ないでくれよ傲慢」

傲慢「えぇ勿論よ♪せいぜいエロ本とかエロDVD
   とかしか探さないわ♪」

怠惰「何処の男子高校生!?」

傲慢「ふふっ冗談よ♪」

怠惰「そういえば本当に相当前だけど質問が来て
   たな悪魔ってソロモン以外にも悪魔ってい
   るのかてきたから答えようか」

傲慢「まぁいるわねバフェメットとかアザゼルに
   フルーレティとかね」

怠惰「夢魔姉弟であるサキュバスにインキュバス
   何かもそうだね」

傲慢「他にもまだ数体はいるわね♪それからソロ
   モン72とはこの小説内で言うと皆様が好
   きであろう憲兵団とほぼ一緒ねそれに続い
   て同列の組織が他に2つあってソロモンと
   同等の持っていたのが組織が7つの大罪と
   いうグループって訳ね♪」

怠惰「そしてソロモンに属していない上記の悪魔
   これらはそんな憲兵団や7つ大罪とも同等
   の力を持つと同時に金やらの軍費等を支給
   できる悪魔達って感じまぁ俗に言うスポン
   サーだねソロモンはこういった悪魔達に限
   り戦争には参加させなかったからね例外で
   参加した奴もいたけどさ」

傲慢「えっ?私は参加しなくても良いでしょって
   ?………私がいないと小さな女の子が救えな
   いでしょ♪」

怠惰「まぁ言っちゃうとこんな感じかなおっと!
   尺をまた使いすぎたから今回はここまで」

傲慢「とりあえずまた次回はあっちらしいから
   よろしくね♪」

怠惰「ではでは読者様♪」

傲慢「まったねぇ♪」


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第337話 世界規模の親子喧嘩

こんばんは読者様。ようやく帰還した怠惰のクソ悪魔です。そしてベッドの寝心地が悪くて眠れず徹夜しました。眠いし辛いです。ではではそろそろ本編へどうぞ。


現在。ここエレホンでは突如乱入してきた自分の母親である千と睨み合っていた。おふくろには言いたいことが散々とあるのだが、

 

霧雨「本当に親子なんだよな!?」

 

と、魔理沙が信じられないといった目で自分とおふくろを見てくるため、

 

千 「うむワシの息子じゃよ♪」

 

理 「認めたくないが俺の母親だ」

 

そう言うと皆は信じられない。ありえないと言った顔で自分とおふくろの顔を何度も見てくる。大方はこんな身長の低いロリが母親だと思えないのだろうが自分の母親であるのは事実だ認めたくはないが。

 

天子「まるで羊頭狗肉ね………」

 

千 「ほう天子どうやらお主の顔をその胸と同じ

   ように絶壁に整形をして欲しいみたいじゃ

   のう?」

 

天子「なっ何でもないわ!」

 

衣玖「あらあら………」

 

その生意気な態度は自分は評価しよう。というかもっとやれと思ったが、

   

千 「ふむまぁ良かろうしかし理久兎」

 

理 「何だよ?」

 

突然の真顔で自分を呼んだため何だと思っていると、

 

千 「お主は少年に負けたんじゃろ?ざまぁない

   のぉプギャーー」m9(^Д^)www

 

理  (ーωー#(イラッ))

 

このド腐れBBAはどうやら自分に喧嘩を売ってきたみたいだ。流石の自分もこれには軽くキレる。

 

理 「はんっ…‥相変わらずやってる事が子供なん

   だよロリBBAおっとロリBBAは失礼か

   外見=精神年齢の永遠3歳児BBA(笑)」

 

千  (#(ピキピキ)^ω^)

 

このぐらいでキレてるようだと龍神、最高神と聞いて呆れる。俺ぐらいの寛容な精神を持てと心から思った。しかも、

 

レミ「あれ本当に最高神なのよね咲夜?」

 

咲夜「えぇその筈なんですが…………」

 

美 「何か理久兎の母さん子供まんまだな萃香

   と良い勝負だな」

 

萃香「それどういう意味ですか美寿々様!?」

 

あまりの子供っぽさに皆は子供と称していた。ざまあみろと思っていると、

 

霊夢「何かやってる事が子供ねお互いに………」

 

蓮 「うっうん………」

 

紫 「あんな御師匠様は初めて見ましたわ………」

 

さと「それは私もです何時もの理久兎さんじゃ

   ない……」

 

自分が子供と言うが何処が言いたい。どちらかと言えばおふくろの方が全然子供いや考え方が小学生以下という時点で子供だろうと思っていると、

 

千 「誰が…子供じゃと理久兎の方が子供じゃろ

   うが………」

 

理 「お前がなクソBBA♪」

 

どうやらおふくろも怒りで堪忍袋の緒が切れそうだ。というか自分はおふくろの事に関しては既に切れてはいる。すると、

 

亜狛「皆さんすぐに避難を!」

 

耶狛「皆逃げてぇ!超逃げてぇ!」

 

黒 「速く逃げろ!!」

 

3人が何かを言っているみたいだがそんな事は今はどうでも良い。とりあえず目の前のおふくろを叩き潰すだけだ。威嚇の意味を表し殺気や霊力や妖力やらを放出するがおふくろも自分を叩き潰す気なのか神力と殺気を放ってくる。

 

ドゴンッ!

 

千 「理久兎よそなたのその口をむしり取って

   やろうかの?」

 

理 「黙れクソBBAていうか帰れそんで1人

   で寂しいボッチ酒でも楽しんでろ」

 

おふくろと睨み合いつつ自分は思った。世界の頂きの席は2

つもいらない1つあれば充分だと。

 

理 「BBA俺は思うんだよなぁこの空には

   龍は2匹も必要ないとな」

 

千 「ほうたまには良いことを言うでないか」

 

つまりこれは世界の頂きの座を奪うための宣戦布告。その挑戦におふくろも乗ってくれるようだ。

 

亜狛「マスター止めて下さい!」

 

黒 「主よ冷静になれ!!」

 

耶狛「このままだと皆が死んじゃうよ!!」

 

愉快な仲間である従者達3人が何かを言っているようだが気にしないでとりあえずどうやっておふくろの無駄に長い角をへし折り頂の座から引きずり下ろしてやろうかと考えているとおふくろの従者が叫んでくる。

 

? 「龍神様!理久兎様!」

 

千 「何じゃ衣玖こっちは取り込み中……」

 

理 「あぁそうだ取り込み中………」

 

どうやら名前は衣玖というらしい。だがこっちは世界のこれからを担うための喧嘩で取り込み中だ。構っている暇はないと思っていると、

 

? 「ほう誰がどう取り込み中なんだ?」

 

聞いたことのある声が聞こえてくる。それはかつて自分が戦ったことのある人物いや悪魔の声だった。

 

千 「なっ!」

 

理 「まっまさか………」

 

そうそれは怠惰もといベルフェゴールの声が1枚の紙から発せられていたのだ。

 

怠惰「まさか千ちゃんそれに理久兎君もだけど

   親子喧嘩してる訳じゃないよね?」

 

千 「何を言っておるんじゃ!そんな訳ないぞ

   のう理久兎!」

 

理 「あっあぁ………」

 

こいつはおふくろとは訳が違う。下手に怒らせるともしかしたら自分でも手がつけられないかもしれない。すると、

 

怠惰「…そう……チョコの香りがするな近くに板

   チョコがあるな」

 

そう言うと紙の中から腕が1本出てくると下に落ちていた板チョコを手に取り紙の中に腕を引っ込ませた。

 

? 「たく喧嘩したら面倒だけど叩き潰しに行く

   からよろしく」

 

そう言うと声が聞こえなくなり先程の圧迫間が消えた。もうおふくろ相手に殴りかかる気も失せてしまった。そして周りを見ると、

 

理 「あれ?お前らは何やってんの?」

 

千 「うむ…どうしたのじゃ?」

 

何故か全員地面に床ぺろ状態になっていた事に疑問を抱いていると皆は怒りながら、

 

全員「貴女達せいだよ!!」

 

と、怒られた。そして衣玖と天子がおふくろへと詰めより、

 

衣玖「龍神様……あの方がいなかったらまだ喧嘩

   していましたよね?」

 

天子「本当にやめてちょうだいよ!」

 

千 「うっうむすまなかった…ついカッとなって

   しまってのぉ………」

 

従者である衣玖や天子にこっぴどく怒られていてざまあみろと思い笑いそうになっていると紫とさとりが自分の目の前に来る。それも物凄い形相でだ。

 

紫 「御師匠様」

 

さと「理久兎さん」

 

珍しく怖いと言えるものに出会えた気がした。冷や汗が背中で流れて気持ち悪い。これに反論すると後が怖いためただ一言、

 

理 「…………すみませんでした」

 

と、謝罪をすることしか出来なかったのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

傲慢「怠惰も大変ねぇ………」

怠惰「まぁね………こうやって俺が出るのも面倒
   でしょうがない」

傲慢「しかしあの子は本当にたくましくなった
   わねぇ………」

怠惰「基本的に生活していた時はカップ麺とか
   お菓子とかしか食わせてなかったけどな」

傲慢「それ虐待じゃ………」

怠惰「仕方ないだって俺基本1人だしボッチの
   生活だったから急に来られても料理が出
   来ると思うか?やれてもダークマターと
   かその辺しか作れねぇよ?」

傲慢「それもそうね…そういえばあっちの後書
   きにでなくて良いの?」

怠惰「あぁそうだったでは読者様今回はここま
   で!」

傲慢「また次回もよろしくね♪」

怠惰「それでは読者様♪」

傲慢「またね♪」


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第338話 ある意味での終わり

こんばんは読者様。寝すぎてしまった怠惰のクソ悪魔です。やらかしちまった………失礼。それでは本編へどうぞ。


親子喧嘩を仲裁された後、皆にマグロの解体ショーを見せてからマグロを御賞味させてから30分後、ようやく料理を頼む者達もいなくなり自分は酒を片手に夜景を見ながら休んでいる。そう休んではいるのだが、

 

さと「理久兎さん反省はしていますよね?」

 

理 「もう反省してます………」

 

未だにさとりに怒られていた。現在、紫は自身の式達と共に酒を飲んでいるためさとりとの更なる喧嘩勃発にはならないのは救いだ。それでもさとりのお説教はまだ終わりそうにはないが、

 

さと「でも…まさか……理久兎さんがあんな言葉を

   発するなんて想像もつきませんでした

 

理 「あんな言葉?」

 

何の言葉だろう。対した事は言っていない筈と思っていると、

 

さと「実の母親に向かってBBAだとかこの空

   に龍は2匹もいらないとか私がこれまで

   見てきた理久兎さんからは想像もつかな

   くて………」

 

どうやらそれで戸惑っているみたいだ。

 

理 「う~ん俺が生まれたその時からあんな感

   じだよな………」

 

さと「そうなんですか?」

 

理 「あぁ」

 

記憶に残っている限りだと始まりとしては初っぱなからBBAと言っていた記憶がある。確かおふくろがあまりにもガキだったたてブチギレて言ったのが最初のような気がする。

 

理 「………幻滅したか?」

 

想像と違う光景を見せたため幻滅しただろうと思っていると寧ろさとりは首を横に振ってニコリと微笑みながら、

 

さと「いいえむしろそんな一面を見る事が出来た

   ので満足していますよ♪ただ親子喧嘩だけ

   はもうしないで欲しいですけどね」

 

理 「ぜっ善処するよ………」

 

おふくろを相手にキレずに善処できるものかと思っていた瞬間、

 

千 「理久兎~ちょっと来てくれんか!」

 

自分を呼ぶおふくろの声が聞こえる。何だと思って見るとおふくろの他に蓮や霊夢も同席していた。

 

理 「すまんがさとり」

 

さと「分かってますよ♪行ってきてください

   理久兎さん♪」

 

理 「ありがとうな♪」

 

さとりと別れて自分は呼ばれた方へと向かう。

 

理 「何だよおふくろ………」

 

何事かと思いつつ聞くと蓮は不思議そうな顔で、

 

蓮 「あれ?理久兎さんさっきは龍神様の事を

   BBAっとかって言ってたのにおふくろ

   何ですか?」

 

理 「あぁ~まぁ喧嘩とかそんぐらいしか言わ

   ないなそれは………」

 

というか何時もBBAとか言っていたら子供達の教育上的に悪い。故に喧嘩とかでしか言わない。

 

理 「で、何だよ?」

 

千 「うむこの童の先祖の名は何じゃったかと

   聞こうと思っての」

 

それなら聞けわざわざ俺を呼ぶな。だが来てしまったため仕方なく、

 

理 「……それ本人に聞けば良いだろ…まぁいい

   安部晴明だ」

 

千 「そうか♪では話すがその安部晴明は実は

   の何と半人半妖だったんじゃよ♪」

 

おふくろはとんでもない事をカミングアウトしてきた。というか彼奴(晴明)は純粋な人間ではなかったのかと自分も少し驚いてしまった。

 

霊夢「えっ人間じゃなかったの!?」

 

千 「うむ因に晴明の母親本人の葛の葉に直接

   聞いたから間違いはないぞ♪」

 

理 「………良く会えたな」

 

千 「まぁ狐の神として信仰され今では守り神

   となっておるからの♪」

 

神様のシステムはただ単に生まれた時から神としての生が決まっているから神という訳ではない。それはあくまで先天的なものだ。後天的なシステムは()()である。人間や動物はたまた妖怪とそういった者達が多く集まり信仰するようになれば人間に獣や妖怪だって神になる事が可能ではあるのだ。故に何ら可笑しくはない。だがこうして晴明の事を話しているため自分も伝えたいことを伝えようと思った。

 

理 「なぁ蓮それに霊夢お前達に話しておく」

 

蓮 「えっ何がです?」

 

理 「鷺麿の一件についてだ」

 

あの時の鷺麿の一件について被害者でもある蓮達にはしおくべきだと思ったため話そうとしたのだ。

 

理 「彼奴は地獄から抜け出した訳だが今の

   話を聞いて可笑しいと思わないか?」

 

蓮 「えっ………」

 

霊夢「地獄から抜け出したって所よね?」

 

流石は博麗の巫女。こういう所の勘は鋭いし話が早くなるから助かる。

 

理 「その通りだまず地獄から1人で抜け出す何

   て事は不可能だ獄卒そして四鬼神長そうい 

   った化け物格が多いそして逃げようとすれ

   ばすぐにバレるそれをどうやって掻い潜っ

   たと思う?」

 

霊夢「協力者がいるって所かしら?」

 

理 「あぁ俺の見立てが正しいとすれば外部から

   の協力者がいたそいつはまず鷺麿を逃がす

   ために3体の元極悪な犯罪歴を持つ悪霊を

   野に解き放ったまずそれで獄卒達の目はそ

   っちに向くその間に逃がしたってのが正解

   だろうな」

 

自分が考えた推理いや見立てを話す。それには蓮は首をかしげていた。

 

蓮 「それとこれとどういった関係が?」

 

理 「考えてみろ何で鷺麿を逃がしたと思う?

   言うのもあれだが地獄の中だと彼奴より

   も凄い奴はいるのに何故…奴にしたのか

   それは」

 

蓮 「それは?」

 

理 「鷺麿は俺を含めていたが本来の目的は蓮

   お前を目の敵にしてる奴だ」

 

誰かは分からない。だが少なくても平安時代辺りの奴である事は確かだ。それに紫達にも危害を加えているため自分にも恨みがあるとすれば尚更でその時代辺りしか思い付かない。

 

蓮 「理久兎さんそれってまさか僕の先祖を者

   皆殺しにした妖怪ですか?」

 

理 「あぁ言いたくはないけどな」

 

だがこれには確信がまずあまりない。恐らくはそうだとは思うが自分が1番に怪しいと思っているのは晴明の宿敵であり自分を恨んでいる者。蘆屋道満だろうと推測した。だが無闇に言えば混乱してしまうかもしれないため今は様子見だ。

 

霊夢「つまりそいつは幻想郷に来てるって事?」

 

理 「それは分からんだがまた近々に蓮に対し

   て必ずコンタクトを取ってくる事は間違

   いはないだろ気を付けろよ」

 

鷺麿の一件そして蓮がここに来れた理由。どれもこれも出来すぎている事からその者のコンタクトをしてきたというのは明確だ。

 

千 「一応はワシもその妖怪については調べ

   てはおこう」

 

理 「同感だ………」

 

おふくろもどうやらこの事について首を突っ込むみたいだ。だが1人でも調査をするメンバーは欲しい所だ。特におふくろなら独自で築き上げた神々の情報ネットワークを簡単に聞けるためこれほど強い奴はいないだろう。

 

蓮 「あっありがとうございます」

 

霊夢「言っておくけど私だって助けるからね」

 

蓮 「………ありがとう霊夢」

 

霊夢「んっ♪」

 

やはりこの2人の信頼関係は強いなと見ていて思えた。正直な話だが羨ましいものだ。

 

千 「しかしこうして見るとあの頃の甘酸っぱい

   ワシの初恋を思いだすのぉ♪」

 

理 「うぇっ」

 

突然のキモ発言に嘔吐しそうになるが堪える。というか年増の初恋話程怖いものはない。

 

千 「おい!うぇっとは何じゃ!」

 

理 「はいはい顔を近づけるなって………」

 

と、そんなやりとりをしつつ蓮達との噺を終える。そして蓮と霊夢は2人で何処かに行ってしまいおふくろと残る事となった。

 

千 「しかし…何者なんじゃろうな」

 

理 「言えるのは相当な奴だ…正体が掴めない敵

   程怖いものはないな」

 

千 「その経験はワシもした事があるが怖いと言

   ったらないものじゃ」

 

そう言いおふくろは手に持つ升に入った酒を飲み干す。自分も盃に注がれた酒をチビチビと飲んでいると、

 

千 「おっそうじゃ理久兎よ3日ぐらいそなた達

   の家で世話になるからよろしくの♪」

 

理 「ほうそうか……………ブフゥーーーー!!?」

 

とんでも発言過ぎる。というかいきなりだな。

 

理 「ざけんなぁ!?」

 

千 「良いじゃろう今そなたのいる環境を見て

   みたいんじゃ………もし断ると申すのなら

   イザナミから黄泉軍を借りて攻めるぞ?」

 

理 「やってみろその瞬間から滅ぼすぞ?」

 

無茶苦茶は発言にまたキレる。するとその間に1人の妖怪の少女がたつ。

 

さと「私は良いですよ理久兎さん」

 

それはさとりだった。だが、

 

理 「止めておけ命懸けだぞおふくろを泊まら

   せるとか」

 

千 「おいそれはどういう意味じゃ!!」

 

理 「そのまんまの意味だよおふくろ」

 

お互いに睨み合いを始める。だがまたさとりが間に入ると、

 

さと「それ以上こんな喧嘩をするなら理久兎

   さん私は泣き…ます……よ?」

 

さとりが涙目になってきている。これだと自分の心が重くなってしまう。

 

理 「………っ分かった」

 

さと「はい♪なら決まりですね♪」

 

ケロッとしてる所から大方は嘘泣きだろうがあまりまたやり過ぎると今度はガチで泣かせてしまいそうなため仕方なくこれにはツッコミをしないで黙る。

 

千 「おんし…扱いが上手いの……」

 

さと「それなりにですね…やっぱり理久兎さん

   と同じで心は読めませんか」

 

どうやらおふくろの心も読めないみたいだ。こうなると現時点で自分、おふくろ、こいしの3名の心が読めないことが確定した。

 

千 「レディーの秘密は例え相手が女性であっ

   ても秘密なもんじゃよ♪」

 

さと「みたいですね…お義母さん」

 

千 「誰がお義母さんじゃまだワシは認めては

   おらんぞ………」

 

さと「なら認めさせないといけませんね♪」

 

理 「はぁ……騒がしくなるなこりゃ…………」

 

そうして宴会は終わったがまだ騒動が続くことに頭を悩ませるのだった。




怠惰「それでは今回もありがとうございました」

傲慢「しっかしまぁ大変ねぇ貴方も」

怠惰「うん…泊まりとか後書きという役職をほっ
   たらかしだよ本当に」

傲慢「やっぱりまだまだ子供ね」

怠惰「まぁある意味で子供だからね………」

傲慢「そうね……あっいけないわ!私これから
   用事があるから次回の後書きに出れな
   いわよ?」

怠惰「まじか………誰か探さないと」

傲慢「紹介しましょうか?」

怠惰「止めとく録なのいないから」

傲慢「酷いわぁ………」

怠惰「まぁ何とかなるでしょ」

傲慢「そうね……貴方…運は強いですもね」

怠惰「まぁね……って事でそろそろここまで!」

傲慢「それと次回からはまた彼方だからよろし 
   くね♪」

怠惰「それでは読者様!」

傲慢「さようなら♪」


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第339話 子を思うは母の心

こんばんは読者様それでは今日の分を投稿します。では本編へどうぞ。


異変の後の宴会も終わりを迎えその翌日の事。

 

千 「ほう…意外にもそなた料理スキルが高い

   とはのぉ」

 

理 「さっさと食って帰れよおふくろ」

 

千 「何を言うておるもう一泊するぞ♪」

 

理 「はぁ………面倒癖ぇ」

 

突然のおふくろの来訪で地霊殿に泊まりに来ていた。というか環境を見に来たとはいうが実際は観光だろう。しかもシレッと朝食の席に座っている。

 

お空「…………」

 

千 「どうしたんじゃ鴉そんなに見つめて?」

 

その時、お空はおふくろの角を握ると引っ張りだした。

 

千 「こっこれ!角を引っ張るでない!」

 

お燐「お空!」

 

お空「う~んアクセサリーとかじゃないんだね」

 

千 「たわけ!正真正銘の生えてる角じゃ!?」

 

どうやら角がアクセサリーだとかと思ったのか引っ張ったみたいだ。個人的にはそのままその小さな威厳ごと取れれば良いのにと密かに思った。

 

さと「すみませんあまりそういった角を持つ者

   達が来ませんので興味があったのでしょ

   う………」

 

千 「まぁ構わんぞ…そのぐらいでは怒りはせ

   ぬからの♪」

 

そのくらいでは怒らないらしい。その成長がいかなほどかと気になり、

 

理 「ロリBBAは優しいな♪器ともう育つ要

   素すらない小さい胸と身長でまぁ♪」

 

千 「貴様…富士の山の火口の中に沈めるぞ?」

 

怒らないとは一体何だったのだろうか。軽めの挑発でブチキレてる。

 

理 「あれ怒らないんじゃなかったか?」

 

千 「貴様は別じゃ理久兎!」

 

千が翼を広げて殴りかかってくるが右手で拳を押さえる。

 

理 「はんっ無駄だぜおふくろ♪」

 

さと「理久兎さん挑発は止めてくださいと良い

   ましたよね?」

 

耶狛「マスターもマスターのお母さんもここは

   食事の場だよ喧嘩の場ではないよ!」

 

亜狛「耶狛の言う通りですよマスター?」

 

黒 「やるなら外……もダメだな……遥か先の何も

   生物がいない場所でやってくれ」

 

と、皆にそこまで言われ仕方なく拳を離す。そしておふくろも渋々と自分の席に座り朝食を再開した。

 

理 「はぁ従者達に怒られるとかなぁ」

 

さと「理久兎さんそれにお義母様も何故にそこ

   まで喧嘩をするのですか?」

 

何故喧嘩をするかだって。そんなのは決まりきっている。

 

理 「おふくろがうざいからだよ♪」

 

千 「理久兎がムカつくからじゃが?」

 

自分とおふくろは心のままに本音を喋ると、

 

さと「………これはもう私の手には終えませんね」

 

両手を広げてさとりは降参のポーズをする。どうやらお手上げというのは本当みたいだ。そうしてまた食事を取ること数分後、皆は食事を終えて一段落していると、

 

千 「ふむ………のうそこの覚妖怪ワシはそなた

   と話をしたいんじゃが良いか?」

 

さと「私ですか?」

 

千 「うむ……一度こうして腹を括って話をして

   みたかったから丁度良いと思っての」

 

どうやら話し合いをするみたいだ。というか姑のいびりだとかはよく聞く。それにおふくろはオブラートに包んだりして話さずドストレートに物言いをしそうなため心配になってくる。

 

理 「おふくろ…それには同席するぞ?」

 

さと「理久兎さん!?」

 

千 「ふむ………そなたがそう言うとは珍しいまぁ

   良いじゃろう」

 

珍しいもなにもあんたのいびりだとかがさとりに向けられるのが怖いから付いていくだけだ。そんな事をしようものならその角をへし折る覚悟だ。

 

理 「なら場所は接待室で話そうそれで良い

   よなおふくろ?」

 

千 「構わんぞ………」

 

理 「さとりは良いか?」

 

さと「勿論です」

 

理 「ならおふくろ案内する来な」

 

そうして自分とさとりそしておふくろの3人で接待室へと向かいおふくろと向かい合うように自分とさとりは座ると、

 

千 「……では話そうかのう…確かさとりで

   合っておるよな?」

 

さと「合っていますよ」

 

千 「ならさとりよ聞こう………そなたはこやつを

   どう思っておる?」

 

やはりこういった質問だ。自分はいざという時のためにポケットに入れている断罪神書を開き何時でも空紅と黒椿を抜けれるように準備する。そしてさとりは、

 

さと「好きです………どうしようもない程に私と

   いう人物が溺れてしまうほどに」

 

千 「ふむ…そうか…‥ワシは正直な話じゃが反対

   派の意見じゃ本来ならば女神の誰かと契り

   を結んで欲しいと願っておるそれにそなた

   達にはどうしても穢れが付きまとってしま

   うが故にもしかすれば別れが来てしまうか

   も知れぬその時に残った理久兎がどれほど

   までに悲しむのかを想像するのが耐えだか

   くての……」

 

自分のためにとは言うがそれは自分の意見を聞いてから言って欲しい。勝手に決めつけないで欲しい。

 

理 「あのなおふくろ…別に俺は悲しむとか……」

 

さと「それを承知のうえでです私も何千年か先ま

   での時を重ねれば別れが来てしまうかもし

   れませんでも理久兎さんなら待ってくれる

   また戻ってきた私を探してくれる………勝手

   な事故判断だとは思っていますが私はそう

   信じています」

 

信じている。違うまったくもってその通りとしか言えない。彼女が望むのであれば自分は転生した彼女を迎えに行く覚悟だ。その時のさとりの心境が自分に傾いていないならばただ見守るだけの話だ。

 

千 「はぁ理久兎と言っている事が殆どが同じ

   とはの………」

 

さと「えっ!?」

 

理 「まぁちょっと前にこんな話をしたからな」

 

さと「理久兎さん………」

 

そんな会話をしていると千は腕を組みため息を吐きつつ、

 

千 「はぁやれやれまぁ身内に1人は例外が居

   ても問題はないじゃろう………仕方ないの

   そなた達を認めようワシも言えた義理で

   もないしの」

 

お許しは貰った。貰ったのだが、

 

理 「言えた義理って…どういう意味だよ?」

 

千 「ん!?なっ何でもないぞ!それよりもそっ

   そなたらは何時頃に式を上げるのじゃ?」

 

さと「ぶっ!?」

 

あまりの突然の発言にさとりは吹き出し更には顔はもう真っ赤になっていた。

 

さと「いっいえまだそこは………」

 

千 「はぁ………孫は何時見れるのか」

 

理 「いずれ見れるだろ後何千そのか先ぐらいま

   でにはよ…それに……」

 

さとりの頭を自分の胸に寄せておふくろに笑顔を向けて、

 

理 「今はまださとりがやりたいことをやらせ

   てあげたいのさその時に考えてやるよ♪」

 

さと「ちょっちょっと理久兎さん!?」

 

千 「………甘ったるい事をまぁ良くそなたの口か

   ら言えたもんじゃわい」

 

理 「ハハハ俺も不思議でしょうがねぇや♪」

 

さと「理久兎さんそのそろそろ離してくれて……」

 

理 「ん?あっあぁ悪いな」

 

さとりを離すと自分から視線をそらして顔をうつむかせた。それほど恥ずかしかったのだろう。

 

千 「ふむ…のうさとりとやら」

 

さと「えっ?あっはい」

 

千 「ワシのバカ息子がこれかれも行く先々で

   問題を起こすとは思うがその時は叱って

   やって欲しいワシも何時でもすぐに叱り

   に行けるわけではないからの♪」

 

さと「………ふふっ分かりました♪」

 

理 「一時はどうなるかと思ったが大丈夫そう

   で良かった………」

 

心配して損した気分だが何とかなって良かった。すると千はニコリと微笑むと、

 

千 「おんしらも幸せにな♪」

 

理 「当たり前だ…俺を選んだのならそれ相応

   に幸せにはしてみせるさ」

 

さと「ふふっ期待していますよ理久兎さん♪」

 

こうして波乱を呼ぶかと思った話し合いは何とか折り合いがついたのだった。そして翌日の夕方。

 

千 「さてと世話になったの♪そろそろ帰ら

   ないと怠惰が泣くのでな♪」」

 

耶狛「喧嘩しないなら何時でも遊びに来てね」

 

亜狛「こら耶狛!」

 

千 「ほっほっほ♪そうじゃな♪」

 

笑いながら亜狛と耶狛の頭を背伸びして撫でる。身長の格差社会が良くわかる。

 

黒 「またな」

 

お燐「それでは理久兎のお母さん」

 

お空「またね♪」

 

千 「また来るぞ♪」

 

黒とは握手を交わしお燐には背伸びして頭を撫でお空の場合は背伸びしても届かないため翼を広げ少し浮遊して頭を撫でる。

 

さと「それではお姑様♪」

 

理 「じゃあな…おふくろ……」

 

千 「まったく理久兎は相変わらず可愛いげが

   ない奴じゃ………それとお姑様かまぁもう

   良いか♪」

 

さとりと握手をして離れる。そして自分には握手かと思い手を差し出そうとしたその瞬間、

 

ガバッ!

 

突然抱きついてきた。あまり事で数秒だけ思考が停止した。

 

理 「おっおいおふくろ!?」

 

千 「また会おうぞ理久兎♪」

 

耳元でそう言い抱きつくのを止めて離れると千は翼を広げて、

 

千 「それではまたの♪」

 

そう言って暗い地底の空を羽ばたきながら帰っていった。

 

さと「さてと入りましょうか……理久兎さん?」

 

理 「ん?あぁそうだな♪」

 

皆が地霊殿へと入っていくなか自分はもう一度だけ振り返り、

 

理 「……ふっ…じゃあな母さん」

 

そう呟き地霊殿へと入るのだった




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よ今帰ったぞ!」

怠惰「おかえり千ちゃん♪」

千 「うむ♪それでワシがいない間に何か不祥事
   は起こしておらんよな?」

怠惰「まさか~」

千 「投稿が遅れすぎてるとか過去の話を投稿し
   ておらんとか大丈夫じゃろうな?」

怠惰 (´∀` ;)

千 「おいおんし冷や汗が流れておるぞ?」

怠惰「ききき気のせいだよ!それと日曜日には
   過去の話を投稿しようと思ってたし!」

千 「読者様よ聞いたか日曜日に投稿するらし
   いぞ」

怠惰「まぁその冥界篇しか終わってないですマジ
   でさぁせん………」

千 「こやつは…燃やしてやろうか?」

怠惰「あっ千ちゃんあんな所にド(ピー)ゴンボール
   が!!」

千 「何どこじゃ!」

怠惰「それでは……えっとさようなら~…………

千 「怠惰よ何処にもって逃げよったなあやつ!
   すまぬが読者様!ワシはあやつを追うので
   な!さらばじゃ!」


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第二十二章 バザーでのお仕事
第340話 交渉


こんばんは読者様、残り2日で新学生の生活が始まる怠惰のクソ悪魔です。歩きで行けるのなら歩き登校したいなぁ………失礼。それでは本編へどうぞ。


異変も終幕となって約2週間ぐらいだろうか。そんなとある昼下がりの事だった。自分はさとりのがいる仕事場へと入り書類を受け取りに来たのだが、

 

理 「なぁさとり?」

 

さと「こいしは大丈夫かしら不安だわ………」

 

自分に気がつかないのか独り言を呟く。何故かここ数日の間でこいしが帰ってこない事に心配してかふらふらとしていた。元々さとりは不満やら不安そして悲しみ等は内側に溜め込むタイプで表にはあまり出さないのだがこいしの事になるとだいぶ表に出てしまうみたいだ。

 

理 「お~いさとり?」

 

さと「えっ?あっ理久兎さんいつの間に?」

 

何時もの事だが今回は帰ってこない日が2週間ぐらい続いたためか結構な重症である。

 

理 「本当に大丈夫か!?」

 

さと「えっえぇ大丈夫です………仕事をしていて

   3徹したぐらいなので………♪」

 

前言撤回、結構な重症ではない。もう重症の域を越えていた。しかもこいしの事を忘れようと仕事に没頭しすぎたためか目に隈が出来ていた。

 

理 「さとり頼むから寝ろいや本当に寝て!?

   無理して過労死とかになっても洒落にな

   らないからな!?」

 

と、言うが過去の自分もそうな現状になった事があるためこの怖さが分かるために心配して言うと、

 

さと「ですが…こいしの事が忘れられなくて」

 

理 「こいしなら大丈夫だ!信じてやらないで

   何が妹だ!そうだろさとりだから寝ろ!

   アロマミストも焚いてやるから!たのむ

   本当に寝てくれ!」

 

さと「………分かりましたそうします」

 

そう言いさとりは立ち上がるが、

 

さと「あっ体が………」

 

理 「おっおおい!」

 

倒れそうになったさとりの腕を掴みすぐさま自分へと寄せて、

 

理 「まったく………」

 

これだと部屋へと行けるのかさえ不安なためさとりを姫様だっこで抱える。

 

さと「りっ理久兎さん!?」

 

理 「良いから行くぞ」

 

そうしてさとりを強制連行させさとりの部屋へと連れていきベットに寝かせて、

 

理 「え~とこれこれ」

 

断罪神書からキャンドルタイプのアロマディフューザーを出してさとりの部屋の机に置きリラックスして眠れるようにラベンダーの精油を受け皿に入れるとラベンダーの良い香りがしてくる。

 

理 「後は魔法キャンドルに炎でっと!」

 

錬金術で作った溶けない魔法のキャンドルに炎を灯しこれでディフューザーの設置は完了だ。

 

理 「よし…‥もう少ししたらラベンダーの香り

   が拡がるから心地よい眠りに誘ってくれ

   るよ♪」

 

さと「すみません何から何まで………」

 

理 「良いからほらゆっくりと眠りなさい♪」

 

そう言った瞬間、さとりのまぶたはゆっくりと閉じていきやがて寝息をたて始めた。

 

理 「はぁやれやれ」

 

さとりの部屋から出てゆっくりと静かにドアを閉めて廊下を歩きだすと、

 

耶狛「あっいたいたマスター!」

 

耶狛がドタドタと走って自分の名前を呼びながら走ってきた。

 

理 「耶狛…静かにしてくれやっとさとりを寝かし

   つけたんだから……」

 

耶狛「あっごめん………」

 

理 「それでどうかしたのか?」

 

耶狛「あっうんそのお客様が来てて今お兄ちゃん

   が接待室に案内したんだけど………」

 

どうやら客人が来ているみたいだ。それも自分に用があっての客人みたいだが誰だろうか。

 

理 「分かった行こうか」

 

耶狛「うん!」

 

自分と耶狛は客が待つという接待室へと向かう。そして扉を開くとそこには見知った顔の人物いや神様が2人いた。

 

洩矢「あっ理波が来たよ」

 

八坂「いや違うでしょ理久兎様よ諏訪子」

 

理 「………普通にどれでも良いよ同じ何だから

   それよりも何しに来たんだお前ら?」

 

2人に向かい合うように席に座りそう言った時に扉が開きお盆を持った亜狛がやって来た。

 

亜狛「粗茶ですが………」

 

そう言い亜狛は自分達の目の前にお茶を置いていく。

 

理 「すまんな………」

 

亜狛「いえ」

 

亜狛は耶狛と同様に自分の背後に立つと、

 

理 「さて話を戻そう何しに来たんだ?」

 

この2神が何しに来たのかを聞くと、

 

洩矢「そうだね取引かな♪」

 

理 「取引だぁ?」

 

八坂「えぇそうよ」

 

取引と聞き何の取引をしに来たのだ。この辺で取引する事の出来るものなんてない筈だが…いやあるな。

 

理 「地獄温泉饅頭を地上に普及させるにあた

   って取引か?」

 

八坂「………どうやったら饅頭になるのかしら?」

 

洩矢「まず言うけどご当地名物の取引とかじゃ

   ないよ理久兎?」

 

違うみたいだ。期間限定で地上に「地獄名物」みたいな感じで広告を出せば結構売れそうな気はするがとなると、

 

理 「………さとりやらは渡さんぞ?」

 

洩矢「何でそうなるの!?」

 

八坂「ちょっと惜しいわね………私達が来たのは

   ここのペットで地獄鴉がいるわよね?」

 

聞いた感じだとどうやらお空に用があって来たみたいだ。

 

耶狛「お空ちゃんに何か用なの?」

 

洩矢「まぁ…簡単に言うとねあの子はこの幻想郷

   において色々なエネルギーを作れる子なん

   だよ♪それでそのエネルギーを利用して生

   活を少しでも豊かにしようっていうね♪」

 

理 「つまりエネルギー革命って事か?」

 

八坂「えぇそうなるわ♪」

 

と、聞こえは良い。だがしかしだそれを何処で嗅ぎ付けたのかだ。今のを聞いて大体の予測はついた。

 

理 「………お前らかお空を勝手に改造した神って

   のは?」

 

言葉に軽く殺気と圧をかけて言うと諏訪子と神奈子は少しビクッとしたがすぐに冷静になって、

 

八坂「そうなるわね………」

 

洩矢「えぇと理久兎これには怒ってるよね?」

 

理 「あぁ♪身内の大切なペットを勝手に改造さ

   れたんだそれ相応にはな♪」

 

微笑みながらも殺気を放つ。軍神そして土着神でも秩序の神である自分とはまともには戦いたくはない筈だろう。それにもし戦争となった場合でも此方の方が奥の手ともいえる切り札は何枚も多い。

 

八坂「………どうしたら許してもらえるのかしら?」

 

理 「う~ん謝罪かな主にあの子達にね」

 

自分は亜狛と耶狛の方へと視線を向ける。あの2人はお空やお燐を特に可愛がって育てた親だ。それならばその親に謝るのは当然の事だろう。すると神奈子は頭を下げて、

 

八坂「ごめんなさい勝手に改造なんてしてしま

   って」

 

洩矢「………ごめんなさい」

 

2人は謝罪をすると亜狛と耶狛はお互いに顔を合わせて頷くと、

 

亜狛「最初は困惑はしました…ですが改造された

   本人も満更でもなく喜んでいたので………」

 

耶狛「まぁ格好よかったから許すよ♪」

 

確かに満更でもなく滅茶苦茶喜んでいたのは事実だ。だが本人達が許したのならそれで良いだろう。

 

理 「だとさ………でお前らのその案件だが今日

   はちょっと都合が悪いんだよなぁ」

 

八坂「どういう事?」

 

理 「俺は別にやってくれても全然構わないが問

   題はさとり何だよなぁここ地底の管理者は

   俺以外にも3人いて1人はどうとでもなる

   けどさとりが可決してくれないとこの案件

   を通すわけにはいかないんだよ」

 

洩矢「ならその覚妖怪を連れてくれば?」

 

理 「そういう訳にもいかなくてタイミングが

   悪い事に体調が良くなかったから今さっ

   き寝かしつけまってな」

 

洩矢「あ~う~………何時なら大丈夫?」

 

何時ならと言われて考えると都合が良い日といったら明後日ならさとりも都合が良いだろう。眠気もしっかり解消されているだろうし。

 

理 「明後日なら大丈夫だと思うけどな♪」

 

八坂「分かりましたそれなら明後日にまた

   来ます」

 

理 「分かった…亜狛それに耶狛お客様達がお

   帰りだお送りしってやってくれ」

 

2人の名前を呼ぶと2人は何も言わずに裂け目を作り出す。その裂け目の先の風景は守矢神社だ。

 

亜狛「どうぞ」

 

耶狛「守矢神社まで直行だよ♪」

 

八坂「すまないね………」

 

洩矢「それじゃ理久兎また明後日ね♪」

 

そうして神奈子と諏訪子は裂け目を通っていくと裂け目は閉じられ消えてなくなる。

 

理 「さてと明後日の予定をさとりに伝えないと

   なぁ」

 

亜狛「そうですね」

 

耶狛「さとりちゃん大丈夫かなぁ」

 

そうして今日の交渉は次回の明後日に持ち越しになったのだった。




怠惰「今回もありがとうございました………」

千 「うむ♪所で反省したか?」

怠惰「顔面20連打されればね………お陰様で
   腫れが引かないや………」

千 「じゃがこれはそなたの報いじゃぞ?」

怠惰「そうだけどマジで痛い」

千 「こう薬とかで………」

怠惰「塗った………」

千 「すっ少しやり過ぎたの………それで来週の
   1週間は休みじゃよな?」

怠惰「えぇ読者様には申し訳ありませんが再来週
   の月曜日までお休みですそれでこの後の様
   子を伺う感じですね」

千 「良い結果が来ることを願うばかりじゃ」

怠惰「すみませんがご了承を下さいそれでは
   今回はここまでです」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「では読者様」

千 「さらばじゃ!」
   


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第341話 再びの交渉

こんばんはそしてお久々です読者様。怠惰のクソ悪魔です。また今回から投稿を再会しますのでお願い致します。それでは久々の本編へどうぞ。


神奈子と諏訪子の来日から2日が経過し交渉するための約束の日が来た。

 

理 「さとり体は大丈夫か眠いとかダルいとか

   そういうのはない?」

 

さと「えぇ………眠ったら大分楽になりました

   理久兎さんありがとうございます」

 

理 「なら良し♪」

 

さとりの頭を撫でつつ微笑んでいると自分達のいる接待室の扉が開く。

 

亜狛「マスター連れてきましたよ♪」

 

耶狛「此方へどうぞ♪」

 

亜狛と耶狛が言うと3人の女性が部屋へと入ってきた。2人は分かる通りの神奈子と諏訪子そしてもう1人は、

 

理 「おや早苗ちゃんお久々♪」

 

早苗「お久々です理久兎さん♪」

 

まさかの早苗だった。今回も2神かと思ったが予想斜めで外れた。

 

理 「まぁ良いか亜狛それに耶狛は下がってな

   さい」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「それじゃまた用があったら呼んでね」

 

そう言い2人は部屋から出ていく。改めて3人に、

 

理 「まぁしかしこんな怨霊だらけの地霊殿へ

   ようこそ♪少ないけど良ければどうぞ」

 

自分が作ったショートケーキにスコーンそしてマカロンを乗せたアフタヌーンティースタンドをテーブルに乗せる。

 

理 「すまないけど紅茶でいいかい?」

 

早苗「構いませんよ♪」

 

八坂「へぇ随分凝ってるねぇ」

 

洩矢「お洒落だねぇ」

 

そう言っているとさとりが3人に取り皿を目の前に置くと、

 

さと「召し上がってください♪せめてもの持て成

   しです」

 

理 「はい後これ紅茶ね♪もしミルクや砂糖やら

   を加えたいならどうぞもしハニーティーみ

   いたな変わった飲み方が良いなら蜂蜜も置

   いておくよ」

 

そう言いながら蜂蜜を置くと神奈子や諏訪子そして早苗までもが目を点にするとさとりは楽しそうに笑っていた。

 

早苗「理久兎さんこれ蜂がそれも雀蜂が!?」

 

八坂「しかもこの大きさ的に大雀蜂ね?」

 

洩矢「これ食べるの?」

 

あまり見たことがないのか3人は不思議そうに見てくる。

 

理 「あぁ~食べれはしないよ?ただ単にその

   瓶の中にいる女王から滲み出てくる毒素

   はね疲労回復だったり美容だとかに良い

   とされているんだよ?まぁ危険な万能薬

   って所かな?体内に入ろうものなら即死

   もありえる毒だけど胃だとかは体外だか

   ら何ら問題はないアレルギーがあるなら

   別だけどね」

 

早苗「言われてみると毒蛇だとかを焼酎に漬け

   込んだりしていますしそれと同じですよ

   ね?」

 

理 「そうそう♪まぁ不気味かもしれないけど

   味はただの蜂蜜と大差変わらないから♪」

 

そう言いつつ蜂蜜を紅茶に入れてかき混ぜる。さとりも同様に蜂蜜を入れて牛乳を足して飲み始める。それを見ていた早苗も紅茶に蜂蜜を入れて飲み始め神奈子や諏訪子もアフタヌーンティースタンドからショートケーキ等を取って食べ始める。

 

理 「でだ………例の案件についてだけど」

 

八坂「あぁそうだったわねそこにいる覚妖怪に

   ………」

 

と、言おうとした瞬間にさとりは手を出して待てとジェスチャーする。

 

さと「言わなくても思ってくだされば結構ですよ

   サードアイで読み取るのでそれにあらかた

   は理久兎さんから聞きましたので」

 

理 「そういうこった………」

 

紅茶を飲みつつ言うと神奈子や諏訪子そして早苗から大方の事を心から読み取ったのか更に深くソファーに座ると、

 

さと「理久兎さんこれに関して貴方はどう思って

   いるんですか?」

 

理 「別に良いとは思うけどな後々に何かあるの

   ならその時は………な♪」

 

拳を見せながら微笑む。3人は苦笑いだ。

 

八坂「まぁお互い不利益にならないようにはする

   から」

 

洩矢「そうそう」

 

さと「ふむ………まぁ理久兎さんが良いならそれで

   構いませんよここ地底のリーダーは実質状

   では理久兎さんなので」

 

理 「おいおい俺はリーダーになった覚えはない

   ぞ?というか美寿々やらさとりやらを含め

   地底の管理者な筈だぞ?」

 

自分はリーダー等とそんな器ではない。それにこの地底では自分と美寿々そしてさとりの3人で管理している。そのため自分1人がリーダーという訳ではない。

 

さと「ふふっ♪ですが実質的な管理は理久兎さん

   がしているので強ち間違いではないんです

   よ」

 

洩矢「あの頃より成長したんだね♪」

 

理 「まぁな………そんでさとりは賛成で良いんだ

   よな?」

 

さと「えぇ♪それに今のお空を留めておくとまた

   何かしでかされても困るのでフルに活用を

   するのならやった方が良いでしょう」

 

つまりこの案件は可決というのが決まった。するとさとりは、

 

さと「ふむ……成る程…場所は前に魔法使いが巨

   砲で穴を開けたあの場所ですかそれから

   河童達に作らせると」

 

理 「へぇ………準備は整っているみたいだね」

 

そこまで手筈しているなら此方からすることはこれ以上は無さそうだ。

 

八坂「まぁそうね………本当なら勝手に作ってそこ

   の覚妖怪に余儀ない契約をしたかったけど

   貴方がいるとなると後が怖いので」

 

理 「かもな♪」

 

そんな事になろうものならその建造物を破壊してやる。

 

洩矢「でも理久兎は見ない間に成長というか恋

   人がいてそれに私達より遥かに上の神で

   それが私の味方をしてくれて何て今から

   思うと不思議かな」

 

理 「そうか?俺はおふくろだとか伊邪那岐み

   たいに権力だとかは好きじゃなくてな♪

   ずっと昔から旅をしていたもんだよ」

 

今思うと懐かしいものだ。途中からいつの間にか自分の帰るべき場所が出来ているだから。

 

八坂「本当にあの時は恐ろしかったわぁ」

 

理 「俺が歩む道のりという過程の中で偶然にも

   俺の通る道と交差をしたから諏訪子を手助

   けしてやっただけさそれにあの時は神とし

   ての潔さがない奴がいたから同じ神として

   恥ずかしくなっただけだよ」

 

早苗「ですがそれが無ければ今頃はと思うと怖い

   話ですね」

 

もしかしたら早苗はこの世には生まれなかったかもしれない。そう考えると確かに早苗本人からしてみれば恐怖話だ。するとアフタヌーンティースタンドを見るともうケーキやらのお菓子が無くなっていた。

 

理 「おやお菓子も終わったか」

 

早苗「美味しかったですよ理久兎さん♪」

 

理 「そいつは良かった♪さて追い返すようで

   悪いがそろそろ帰った方が良いと思うぞ

   帰ってやることがあるんだろ?」

 

八坂「えぇそうね♪」

 

洩矢「ごちそうさま理久兎♪」

 

早苗「ごちそうさまでした」

 

そうして3人が立ち上がると自分は、

 

理 「亜狛!耶狛!出番だ送迎よろしく」

 

ドゴンッ!!

 

接待室の扉が勢いよく開く。そして亜狛と耶狛がすぐさま出てくると、

 

亜狛「それでは!」

 

耶狛「行っくよ!」

 

2人がそう言うと裂け目が現れ2日ほど前と同じ守矢神社が写る。

 

理 「そんじゃあな♪」

 

さと「それでは♪」

 

笑顔で言うと3人は手を振りながら、

 

早苗「それでは」

 

洩矢「またね♪」

 

八坂「ありがとうございました」

 

そう言って3人は帰っていくのだった。こうして地上と地底はまた新たな繋がりが誕生する切っ掛けが新たに生まれたのだった。




怠惰「では今回もありがとうございました」

千 「うむ久々の投稿じゃったがありがとう
   な読者様♪」

怠惰「でだ♪また明日も投稿していくからよろ
   しくって事で♪」

千 「電車内で書いておるんじゃったよな?」

怠惰「そうそう本当に1時間という長い時間が
   鬱になるから良い楽しみだよ♪」

千 「じゃがまぁ8駅はキツいのぉ」

怠惰「まぁ田舎からちょっと都会の場所に行く
   から仕方はないんだけどね」

千 「大変そうじゃな」

怠惰「まぁね♪………おっとそろそろ時間かな」

千 「じゃなそれでは読者様また次回もよろ
   しく頼むぞ♪」

怠惰「そんじゃ読者様またね♪」

千 「うむさらばじゃ!」   


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第342話 取材

こんばんは読者様、電車に乗ったら高校の同級生達にバッタリと会った怠惰のクソ悪魔です。やはり思う。高校の時が通学楽だったと。おっと失礼。それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


守矢組との交渉から1週間が経過しそして現在、灼熱地獄のとある一角では、

 

理 「おうおうこれはこれは………」

 

さと「また凄いですね」

 

自分とさとりは神奈子と諏訪子が計画して作られた施設もとい間欠泉地下センターと呼ばれる場所に訪れていた。見た感じが近未来感しかない。すると、

 

にと「凄いでしょ♪その辺とかは理久兎さんが

   作ったエレホンの雰囲気を出そうと頑張

   ったんだよ?」

 

笑いながらにとりがやって来た。しかもどうやらエレホンの町並みを見てこうした外見にしたようだ。

 

理 「良いセンスじゃないか」

 

にと「えぇそれはもう♪山の神様達は早く作れっ

   てうるさかったけどそれでもデザインはし

   っかりやりたかったからね♪」

 

だがそのこだわりで大分良い感じに出来ている。しかも床のお空を模様したの八咫烏のエンブレムが格好いい。

 

理 「所でお前ら河童達もエネルギーに興味が沸

   いて協力しているのかい?」

 

にと「まぁね♪そういったエネルギーを元に色々

   な発明が出来るって言うからね♪」

 

理 「となるとお前いやお前さんの爺さんの悲願

   でもあるステルス迷彩だとかを作れるって

   事か」

 

にと「いやいや♪それはもう作ったよ♪今着てる

   のがそれだしね♪」

 

どうやら今着ているのがステルス迷彩服のようだ。自分がいない間にだいぶ技術は進化したみたいだ。

 

理 「そいつは凄いやぁ」

 

にと「いやいや♪」

 

と、話しているとさとりがギュッと自分の腕を掴んでくる。しかも頬を少し膨らませて。

 

理 「さとり?」

 

さと「少しこうさせて下さい」

 

にと「お暑いねぇ」

 

何故だか不貞腐れ気味だ。一体自分が何をしたというのだか、

 

にと「理久兎さんそれを焼き………」

 

と、にとりが言おうとした瞬間にさとりがにとりキッと睨む。言葉的に焼き餅だろう。

 

理 「こらこら睨まない………後で話し相手でも

   してやるから」

 

さと「………すみません」

 

少しショボーンとした態度になった。かつてのポーカーフェイスっぷりは何処に旅行してしまったのだろう。

 

にと「アハハハモテモテだねぇ♪」

 

理 「おいおい囃し立てるなよ」

 

と、楽しそうに言っていると突然にとりがハッ!という表情をすると、

 

にと「そうだった!理久兎さん実は………」

 

理 「ん?何だよ?」

 

何だろうと思っていたその矢先だった。青い空が見える上空から何者かの影が飛来し黒い羽を舞わせて自分達の目の前に着地する。その者の正体は、

 

文 「こんにちは♪清く正しい新聞記者の射命

   丸文でぇ~す♪取材しに来ました♪」

 

何と文だ。するとにとりは頭を掻きながら、

 

にと「実は鴉天狗が取材したいって言うのを

   忘れてて」

 

理 「あぁそうなの………別に構わないよ文の頼

   みならね」

 

文 「流石は理久兎さん話が分かりますねぇ♪」

 

さと「鴉天狗…理久兎さんに変な事を聞いたら

   その時は………」

 

文 「あややややや!しませんよ!そんな事を

   したら後で理久兎さんに半殺しされます

   から!?」

 

文も自分を何だと思っているだ。そこまで悪鬼羅刹ではないしどちらかと言えばギリシア神軍より遥かに優しいと自負していも良い。

 

にと「とりあえず私は邪魔みたいだし頑張って

   ね理久兎さん♪」

 

そう言いにとりは間欠泉地下センターの階段を登りながら点検を開始した。そして文は、

 

文 「ではでは取材を♪」

 

そう言いながらかつてお土産で買ったペンを持ったその時、

 

? 「ちょっと待った!!」

 

文と同様に空から何者かが降りてきた。その者はこの変では珍しいことにツインテールと呼ばれる髪型をしていた。というかまた知り合いだ。

 

理 「あれ久々だね♪ほたて」

 

はた「誰がホタテですか!姫海棠はたてです!てい

   うか理久兎さん達が開いた宴会にも出席して

   ます~!」

 

文 「ぷっ!くくくく………WW」

 

自分のボケが面白いのかそれともはたてのツッコミが面白かったのか文は腹を抱えてケタケタと笑っていた。

 

はた「ちょっと文!何を笑ってるのかしら?」

 

文 「相変わらずですねそのボケ方は♪」

 

理 「まぁな♪」

 

天狗相手にボケたのは恐らく狼牙ぐらいだろう。

 

文 「それよりもはたて♪私が先ですよ?」

 

はた「そうは行かないっての!私だって理久兎

   さんの取材というか料理について聞きた

   いのよ♪」

 

聞いていると文は自分の身辺辺りの取材ではたては自分の料理についての取材みたいだ。だが、

 

文 「私が先ですよ!というかはたてまた懲り

   ずに食べ物ですか?だから貴女は体重が

   無くなる所か増えていく一方なんですよ」

 

はた「そういう文だって!時にネタを作るため

   に自作自演してるでしょう!真実を語る

   何て言う割には自作とかウケるわぁ」

 

文 「何を!この念写の妄想新聞!」

 

はた「この最低な記事書きの鴉天狗!」

 

もう口喧嘩が大勃発していた。見ていて醜いものだ。

 

理 「彼奴等は年の割には子供だなぁ」

 

さと「それについて理久兎さんだけには言われ

   たくはりません」

 

自分が何かしたのだろうか。思い当たる節がない。しかしこのまま行っても何時終わるか分からないため、

 

理 「お前らなぁ喧嘩するんだったら取材はお

   断りだ………というか帰れや?」

 

文 「あっちょっ!」

 

はた「それ困るんですけど!」

 

理 「なら喧嘩はするな2人まとめて取材だっ

   たりは受けてやるだから喧嘩するな」

 

2人は黙ってお互いを見ると仕方ないといった顔をして、

 

文 「取材お願いします」

 

はた「私もお願いするわ」

 

どうやら喧嘩しないと言う条件は守ってくれるみたいだ。

 

理 「なら良しそれとここは暑いだろ地霊殿に

   来いよそこで料理をしながら取材を受け

   てやるよ…さとりすまないけど……」

 

さと「いえ大丈夫ですよ………それに彼女達の心

   の奥底を見れて満足したので♪」

 

流石はサドッ気がある。楽しんでいた。

 

理 「まっまぁとりあえず来なよ」

 

文 「それではお邪魔します」

 

はた「よろしくお願いね理久兎さん♪」

 

そうして自分は2人の取材を受けることとなったのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむありがとうの♪」

怠惰「しかし友人に会うとは思わなかった」

千 「そういえば怠惰よ他の6人はどうしたん
   じゃ?」

怠惰「あぁ~憤怒に色欲に嫉妬は就職して暴食は
   大学に通いそんで傲慢に強欲それから俺は
   同じ専門学校って感じ?」

千 「バラバラになってしまったんじゃな」

怠惰「ただ暴食とは連絡とってるよ?彼奴時々だ
   けどイラストとか書いてくれるからそれを
   LINEだとかで見せてくれるから」

千 「そうなのか」

怠惰「そうそう結構見てて面白いんだよね♪」

千 「怠惰は色々なイラストを見るのが趣味じゃ
   ろ?」

怠惰「まぁねpixivだとかでイラスト見たりする
   のは好きだからね♪見ているとさ各々の
   作品に個性を感じられるじゃん♪」

千 「ある意味で変態的じゃよな………おっと!
   怠惰そろそろ時間じゃ!」

怠惰「オーライ♪それでは読者様今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様♪」

千 「さらばじゃ!」


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第343話 天狗2人の取材

こんばんは読者様、1.5時間もの間席に座って眠たいながらも授業を受けていた怠惰のクソ悪魔です。長い話が永遠と続く眠くなってくるのは皆様も分かる筈。ではこんな話もそろそろ止めにして本編へどうぞ。


午前からお昼へと変わろうとする時間帯の現在ここ地霊殿それもその厨房では、

 

文 「では理久兎さん取材をお願いしますね」

 

はた「私の取材もね!」

 

理 「はいはい」

 

これから文とはたてによる取材が行われようとしていた。とりあえずは調理器具を出していると、

 

文 「ではまず理久兎さんいつ頃に現世に蘇っ

   たんですか?」

 

理 「そうだなぁかれこれもう1000年前?」

 

文 「もう結構前ですね?」

 

理 「だな」

 

過去の蘇った直後の事を思い出しつつ中華鍋に油を引きそして豚のひき肉を出すと素早く焦げないように炒めていく。

 

はた「理久兎さん何を作っているんですか?」

 

理 「今回はお客様もいるから麻婆豆腐を作る

   よ♪」

 

はた「中華料理って奴ね」

 

はたてが楽しそうにメモを書いていくと続いて文からの質問が飛んでくる。

 

文 「では理久兎さん蘇った直後に何かしたいみ

   たいな事は何かおありですか?」

 

理 「………おふくろを最高神という玉座から引き

   ずり下ろそうとしたかな?従者達に止めら

   れたけどな♪」

 

文 「そっそれ反逆ですよね?」

 

理 「違うな下克上だな♪」

 

文は驚きながらもメモを書いていく。そうしていると肉から臭みが消えて良い香りが出てくる。すぐに味を整える調味料を出すと、

 

はた「所で理久兎さんそれって?」

 

理 「あぁこれは調味料だよ♪麻婆豆腐は辛味を

   出すのに必要不可欠でね幻想郷では中々お

   目にかける事も少ないから知らないのは無

   理ないけどね」

 

はた「ふむふむ成る程」

 

理 「ラー油に豆板醤そして山椒に他にも加えて

   それからを鶏ガラ………いやお前ら鶏肉とか

   卵って無理だったよな?」

 

文 「えっ?えぇとそうですね………」

 

はた「あんまり私も………」

 

鶏ガラって完璧に共食いのような気がしてきた。つまりそれを食べてるお空は………いや気にしないでおこう。とりあえずどうするかを考えて断罪神書から、

 

理 「かつお出汁と醤油を出して」

 

かつお出汁を加えて醤油で鶏ガラの代用し味の濃度を調整しつつ加えまた炒める。そして別の鍋に豆腐を入れて茹でると、

 

文 「では続いての質問ですが………」

 

理 「おう何だ?」

 

文 「理久兎さんってマザコンですか?」

 

理 「はぁ!!?」

 

何を言っているんだこいつ。自分がマザコンな訳ないだろ。むしろ早く逝けと何度も思ったぐらいだ。

 

理 「んな訳ねぇだろ!?」

 

文 「ふむ…結構仲がよろしかったし理久兎さん

   がお付き合いしているさとりさんも低身長

   だったので重ねているのかと思いましたが

   どうやら違ったみたいですね」

 

言われてみるとロリ体型というのは確かにそうだ。もしかして自分ってロリコンなのかと疑問に思い始めてきた。いやでも平安時代の人間は13~15辺りには籍を入れていた筈だったと思い出したため自分はロリコンではないと思えた。

 

理 「っと!豆腐が煮えたな」

 

すぐさま豆腐を掬い上げて炒めたひき肉が等が入っている中華鍋へと更に放り込み煮込んでいく。

 

はた「う~んピリリと辛い香りが♪よ

 

理 「まぁ山椒やらを入れたから余計にね」

 

はた「やっぱり山椒とか香辛料って外の世界でな

   いと売ってないよね?」

 

理 「まぁな…‥…幻想郷には生えてはいないよね

   でも生えていない代わり竹の子とかの山菜

   やらも多く尚且つ四季折々で生えるから季

   節を楽しめるって名目では香辛料より上か

   なって俺は思うけどな♪」

 

はた「確かに♪」

 

大和は四季の季節の変化が激しい分、取れる山菜や魚等は大分変わってくる。それを考えると大和の料理は季節を感じれる。

 

文 「では理久兎さん此方もまだまだ質問いき

   ますよ♪理久兎さんとさとりさんは付き

   合っている訳ですが何時頃からお付き合

   いをしていらっしゃるんですか?」

 

理 「えぇ~と今から1年ぐらい前かな?」

 

文 「へぇ~まだ付き合って少ないんですねそれ

   だと夜の営みも♪」

 

理 「お前はそれを何処で覚えるんだか………言っ

   てて恥ずかしくないのかよ?」

 

文 「あややややや!結構恥ずかしいですよ!

   ですけど恥ずかしがっていたら聞けない

   じゃないですか!」

 

どうだか。だが夜の営みはまだしていない。というかまだする気はない。

 

理 「やってはいないとだけ言っておくよ」

 

文 「そっそうですか」

 

理 「とと!そうしたらと」

 

今度は紹興酒と豆鼓を入れて更に炒めていき葱と葉にんにくを入れて炒めていきボールに片栗粉を入れ少量の水で溶かしていく。

 

文 「では理久兎さん最後に」

 

理 「ん?何だよ?」

 

文 「理久兎さんは地上には移り住むことはない

   って事ですよね?」

 

考えつつ水溶き片栗粉を中華鍋へと入れ更に火の火力をあげて煮込ませながら現在の本心を呟く。

 

理 「あぁ遊びに行くとは思うが住む気はないな」

 

文 「ふむふむそうですか…分かりました取材を

   ありがとうございました」

 

理 「おう」

 

そうしてラー油をもう1度入れると辛味の良い香りが充満してくる。

 

文 「おっお腹が空いてきましたね」

 

はた「丁度お昼よね」

 

理 「あぁといっても昼飯だから麻婆豆腐にご飯

   だけだけどな…ほら出来たぞ♪」

 

皿に盛り付けて麻婆豆腐(和風)の完成だ。

 

理 「とりあえずお前らも食ってけ飯の量は?」

 

文 「あっなら並みで!」

 

はた「私も並みで!」

 

理 「あいよ♪」

 

そうして数分後には皆がぞろぞろと食堂へと集まってくる。

 

亜狛「マスター今日のお昼は何でしょうか?」

 

理 「今日は麻婆豆腐だ亜狛に耶狛それに黒

   さっさと運んでくれ」

 

亜狛「分かりました♪」

 

耶狛「オッケー♪」

 

黒 「あいよ」

 

そうして3人が料理を運び自分達も食事につくと、

 

さと「………理久兎さん味付けを変えましたか?」

 

耶狛「何時もと違うね?何かこうあっさりしてる」

 

大体のメンバーはすぐに気がついた。

 

理 「あぁ鶏ガラが無理みたいだったからかつお

   出汁で代用したよ♪」

 

文 「何かすみません」

 

はた「でっでも美味しい」

 

美味しいなら良かった。だが、

 

お燐「でも鶏ガラが無理って言ったらお空は………」

 

お空「うにゅ?」

 

文 「……………」

 

はた「……………」

 

文もはたてもお空を見る。お燐、君みたいに勘の良い奴は何時か後悔することになるぞ。

 

理 「まぁ気にするな気にしたら敗けだ」

 

さと「…………そうしておきましょう皆さん」

 

そう言われた皆は黙って食事をするのだった。すると、

 

文 「そういえば理久兎さんこんな話があるん

   ですが♪」

 

理 「ん?何だよ…………」

 

文 「実は地上で河童達主催でバザーを開くみた

   い何ですが理久兎さんも出店してみません

   か♪」

 

これは面白い事を聞いた。顎を擦りながら、

 

理 「………面白そうだならやってみるか♪」

 

文 「そうですかなら河童達には私から伝えて

   おきますね♪」

 

理 「あぁ頼んだよ♪」

 

そうして唐突だがバザーへの出店も決まったのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむ♪して怠惰よ提案なのじゃが」

怠惰「どったの?」

千 「そのバザーとやらに行かぬか?」

怠惰「えぇ!?」

千 「そんなに驚くか!?」

怠惰「いやいやインドア派にはキツイよ」

千 「行大丈夫じゃ!そなたの方向音痴は知って
   おる!ワシがしっかりと案内をするから問
   題ないぞ♪」

怠惰「いや天子ちゃん達と行ってきなよ動くのは
   パス………」

千 「行かぬと言うのならゲームは叩き壊す」

怠惰「ちっ………仕方ないなぁ」

千 「舌打ちは聞かないでおいた事にしてやろう
   良しそれじゃそろそろ時間じゃから今回は
   ここまでじゃ♪」

怠惰「また次回もよろしくね♪」

千 「それでは読者様!」

怠惰「バイバイ♪」


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第344話 バザーの店

こんばんは読者様、慣れない生活が続くせいか眠気マックスの怠惰のクソ悪魔です。朝はもう殆ど寝てます。それはさておき本編へどうぞ。


バザーでの出店を文達に任せて数日後のお昼時の間欠泉地下センターでは、

 

理 「何処が良いかねぇ?」

 

ゲン「総大将ならどの土地を取りましても所場代

   は1割にしますよ♪」

 

自分はゲンガイとその孫のにとりとで話し合いをしていた。話し合いの内容は大まかに言うと何処に店を開くかだ。

 

理 「いやいや1割は安すぎるせめて3割は

   払わせろ」

 

にと「何処よりも1割多い!?」

 

聞いているとどうやら殆どの出店の所場代は売り上げの2割ぐらいみたいだ。

 

ゲン「総大将そうなると払えるんですかい?」

 

理 「余裕♪食材に関しては色々とコネがある

   から一括仕入れだとかをすればお値段も

   少しは格安になるしな♪」

 

にと「お爺ちゃんそこまで言うんだったら………」

 

ゲン「分かりましたなら3割貰いましょう」

 

理 「オッケー♪で場所だがここを貰って良い

   か?」

 

自分はバザーの地図で川の場所を指差す。

 

ゲン「そこですかい!?」

 

にと「そこだとテラスだか作ったりしても値段

   が嵩むよ!?」

 

理 「大丈夫さ♪そろそろ美寿々にタダ働き

   させないといけくてね」

 

ゲン「みっ美寿々様に!?」

 

何故にタダ働きなのかそれは簡単だ。彼奴らが壊した建物の修理はともかく材料だとかは此方が用意しているんだ。しかも壊した件数が1ヶ月間で約10件と続いていくと流石の自分も我慢の限界が来てしまうものだ。故に借りを返してもらうためにもタダ働きさせるしかない。

 

にと「おっ鬼相手にも容赦ないねぇ」

 

理 「俺はさ鬼だとか天狗だとか河童だろうが

   人間だろうが神だろうが仏だろうが平等

   に扱う事が俺にとってはポリシーなんだ

   だから差別はしないのさ」

 

それが俺の信情だ。文句があろうが関係ない。自分はその信条で生きているのだから。

 

ゲン「相変わらずですね総大将は………では建築

   の方は美寿々様方に任せるという事で?」

 

理 「あぁそれで頼むよ」

 

ゲン「分かりましたなら場所の方は河童達に指

   示をしておきます故」

 

にと「とりあえず話はまとまったから私達は帰

   るね♪」

 

ゲン「では総大将♪」

 

理 「あぁ任せたよ♪」

 

そう言いゲンガイとにとりは立ち上がりリュックからプロペラが出てくると回転しだしそのまま空へと飛んでいった。

 

理 「………彼奴ら飛べないのかな?」

 

自分も補助魔法または翼を出さないと飛べないため言えた義理ではないがプロペラ等を出して自分達が回転しないのだろうかと疑問になる。

 

理 「まぁ良いやせっかくだから作りおきに

   してたまには美寿々の所で皆と飲むか」

 

さとり達には悪いと思うがたまにはこうして会いに行かないと美寿々が拗ねそうなためたまには外出しようと思った。そうして地霊殿へとすぐさま向かい夕食を作りおきして美寿々達のいる旧都へと向かった。

 

鬼 「よってらっしゃい!地獄温泉饅頭の出来

   たてはどうだい!」

 

鬼 「鬼名物の鬼ころしも良ければどうだい!」

 

等々、商売人である鬼達の声が聞こえてくる。ここ最近になって地上から此方へと来る妖怪が多くなってきていた。何故だろうと思いつつよく分からないため美寿々辺りに聞こうかと考えた。

 

理 「こうして栄えるのは良いけど何れはまた

   泡が弾けるが如く寂れていくからなぁ」

 

未来の地底はどうなるのだろうと思いつつ歩いていくと、

 

妖怪「おっおいあれ」

 

妖怪「あぁ例の総大将だ下手な事を言うと始末

   されるからな何も言うなよ」

 

いやもう言っているだろ。というかどんだけ恐れられているんだよ。というか身内にちょっかいだとか影口を言わない限り何もしない。主にさとりとかこいしだとかの。

 

理 「やれやれ………え~と彼奴らがいそうな

   所は………」

 

表通りを歩くこと数分が経過しようやく美寿々達が何時もたむろしている居酒屋に着いた。

 

理 「邪魔するぜぇ」

 

鬼 「へいらっ………こここれは理久兎様!」

 

理 「よぉ♪美寿々だとかはいるかい?」

 

鬼 「美寿々様や勇儀姐さんなら二階にいます

   よ」

 

あれここ2階あったけと疑問が出てくる。前に来た時には2階などなかった筈だが。

 

理 「………美寿々達が建て替えたのか?」

 

鬼 「えっえぇまぁ………アハハハ」

 

これには店主も苦笑いだ。壊されて迷惑という感情もあるのだろうが建て替えて心機一転も出来て嬉しいという感情もあったりで複雑そうだ。

 

理 「まぁとりあえず2階に上がらせて貰うよ

   とりま日本酒とつまみを適当に頼むよ」

 

鬼 「へいっす!」

 

注文だけして2階へと上がると、

 

勇儀「萃香まだまだ行けるだろう?」

 

萃香「当然!」

 

美 「おいおい私に勝ってから言いなよ!」

 

何とまさかの萃香がいた。被害がこれ以上大きくならなければ良いのだがと思っていると、

 

パル「あら?」

 

黒谷「あれ理久兎さん珍しいね♪」

 

キス  (^-^)ノ

 

キスメとパルスィとヤマメの3人が気付き更にヤマメの一言で皆が一斉に見てくる。これは朝まで付き合わされるルートは確定かもしれない。

 

美 「よぉ理久兎♪久しいじゃないかい♪」

 

勇儀「一杯どうだい?」

 

萃香「飲み比べに次は勝つよ!」

 

理 「そうだな………なら付き合わせて貰うよ」

 

そうして座ると丁度先程の店主がやって来る。

 

鬼 「お待ちどうさま♪」

 

酒につまみとしてもつ煮が届くとそれを食べながら日本酒を飲む。

 

美 「しっかし理久兎めずらしいね何の用だい」

 

理 「そうだなぁ仕事の依頼さ♪」

 

美 「おっ仕事か♪」

 

理 「あぁ但しお前今回はタダ働きだぞ?」

 

それを聞き美寿々は一瞬固まった。そして、

 

美 「どういうことだい?」

 

理 「理由を聞きたいか?」

 

美 「是非とも頼みたいね♪」

 

極楽の気分から一転。一瞬で冷たい空気へと変わる。周りの皆はビクビクと震え始めた。

 

萃香「りっ理久兎何を言って…………」

 

勇儀「萃香だまっておきな下手な事を言うと

   危険だよこれは………」

 

危険な訳ない。あくまで自分はだが。そして美寿々を睨みつつ笑顔で、

 

理 「お前がこれまでやった修繕するのための

   材料費は誰が払ったと思っているんだ?」

 

美 「うぐっ!」

 

確信な一言で美寿々は唸る。更に追い討ちをかけて、

 

理 「それがよ1ヶ月に何10件と続くんだぞ?

   美寿々は知ってるか?その修繕するための

   材料費が何処から賄われているか?」

 

美 「…え~とそれはここの税金……だろ?」

 

理 「んな訳ねぇだろてかここ税金ねぇよ何処か

   というと地獄からだぞ?それも毎月と少な

   いながらもやりくりしようと頑張っている

   のにも関わらず半分は修繕の材料費で消え

   ているだけど?それで大体何時もでさとり

   が唸っているんだけど?」

 

美 「そっそれは悪かった悪かったから!」

 

理 「更に続いて言うとけどここ最近は俺のポケ

   ットマネーで仕方なく払っているんだが?

   そこのどうお考えかな美寿々さん♪」

 

今回の件には容赦なしだ。そして美寿々は頭を描きながら、

 

美 「タダ働きやらせてもらいます」(´・ω・`)

 

ショボーンとしつつ美寿々は答えた。この勝負は自分の勝利だ。

 

理 「よろしい♪」

 

勝利の美酒である日本酒をを飲む。何故か何時もより美味しく感じた。

 

萃香「みっ美寿々様が黙っちゃった………」

 

黒谷「おっおっかない」

 

パル「これが本当の職権乱用ってやつね」

 

勇儀「相変わらず理久兎は怖いなぁ」

 

何処が怖いというのだろうか。正論を述べただけだ。

 

美 「最近なんかお前さとりに似てきてない

   かい?」

 

理 「そうか?」

 

美 「あぁ攻めかたがさとりみたいだぞ?」

 

長らく一緒にいたせいなのか攻め方が似てきたみたいだ。

 

理 「アハハハ長らくいたせいかねぇ?」

 

美 「かもな……仕方ねぇ仕事はしっかりやらせて

   もらうよ」

 

理 「あぁ頼んだよ♪」

 

そうして自分は美寿々に仕事を依頼することが出来たのだった。

 

 

 

 

 

 




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむ!しかし怠惰よここ最近は変な天気
   ばかり続くのぉ」

怠惰「そうなんだよねぇそのせいで腰痛だったり
   肩痛かったりで最悪だよ」

千 「おんし天気に影響されるんじゃな」

怠惰「うん影響されるよ?まぁそこは置いておい
   て朝は寒いのに昼からどんどん暖かくなる
   からこれが続くと本当に具合悪くなるよね」

千 「まぁ読書様も気を付けるのじゃぞ」

怠惰「それともう少し書いたら今度は蓮の話を書
   きますのでお願い致します」

千 「うむあのわっぱも早く成長して欲しいもの
   じゃな………ではそろそろ終わるぞ!」

怠惰「はいはいでは今回もありがとうございまし
   た♪」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「それでは読書様♪」

千 「さらばじゃ♪」


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第345話 店の建設

こんばんは読者様、三連休寝て過ごそうか、遊んで過ごそうかと考えている怠惰のクソ悪魔です。どうしたものか。おっと失礼しました。では本編へどうぞ。


美寿々に依頼してから翌日。自分は亜狛と耶狛そして黒に美寿々と勇儀を連れてバザーで店を開く河川敷の岸に来ていた。

 

美 「はぁ~久々の外は良いもんだねぇ」

 

勇儀「空気が美味しいねぇ」

 

やはり地底の空気は少し淀んでいるのかこうした外の空気は新鮮味が溢れるようだ。

 

理 「つべこべ言ってないで仕事するぞ」

 

美 「だな♪」

 

勇儀「いっちょやりますかね!」

 

自分は断罪神書から使う木材や素材をどんどんと出していき美寿々も釘と金槌を手に取る。

 

亜狛「マスターどんな感じで作るのですか?」

 

耶狛「ふふんっデザインなら私に任せてよ♪」

 

そう言うと耶狛は懐から紙を取り出し広げて見せる。

 

美 「これは!」

 

勇儀「まじかよ……」

 

黒 「なっ何だこれ………」

 

亜狛「げっ!?」

 

耶狛「へへんドヤァ♪」

 

確かに才能身溢れる設計図だ。そう溢れるのだが、

 

理 「おいおい………」

 

それはクレヨンでグチャグチャと描かれていて何が何だか良く分からない。これはある意味での才能だった。しかも昔に何処かの博物館だったかで見たピカ何とかの絵に大分近い。分かりやすく言うと常人には理解できない図面である。

 

耶狛「マスターどうしたの?」

 

理 「………美寿々はこの図面は分かるか?」

 

変な回答をすると耶狛の駄々をこねて面倒なため美寿々に話を振る。

 

美 「あっあたし!?そっそうだねぇ独創的?

   かねぇ………なぁ勇儀♪」

 

勇儀「あっあぁそうだね」

 

どう反応すれば良いのかと困り果てているのか苦笑いだ。すると亜狛が仕方ないと思ったのか、

 

亜狛「耶狛…正直に言うぞすまないが良く分から

   ないんだけどその図面が…下手すぎて……」

 

ドストレートな発言だ。それを聞き耶狛は固まる。そして目に涙を浮かべすぐさま後ろを振り向いて泣きながら、

 

耶狛「お兄ちゃんのバカァ!!

 

図面が描かれた紙を捨てて叫びながら走って奥の茂みの奥へと行ってしまった。結構自信はあったみたいだ。

 

亜狛「ごめんって耶狛!!」

 

そうして亜狛も耶狛を追いかけていった。というかこいつら手伝いに来たのに手伝いになっていない。邪魔にならないだけ良いのだが何しに来たんだ。

 

理 「たく………」

 

耶狛が捨てた紙を拾い上げて図面を見て、

 

理 「まったく仕方ねぇな………」

 

断罪神書から紙とペンを出し置いた木の板をテーブル代わりにして更々と耶狛の書いた図面を分かりやすく書き直していく。そして完成した物を美寿々に渡す。

 

理 「すまないな」

 

美 「あっあぁ………って滅茶苦茶分かりやすく

   なったなぁ!?」

 

勇儀「凄いねぇ理久兎」

 

黒 「本当だな」

 

理 「まぁ………ね?」

 

だが分からない所もしばしばとあるためそこは自分のイメージで付け足したり消したりした物もあるが大方は耶狛の図面を参考にしている。

 

理 「それで作ってくれ俺らも手伝うから」

 

美 「あいよ♪これやったらチャラにしてくれ

   よ?」

 

どれだけ引きずっているのだ。それは約束はしっかりと守る。

 

理 「分かってるよほらやるよ」

 

美 「おうさ♪」

 

勇儀「やりますか!」

 

黒 「あぁ」

 

そうして4人で作業を始めた。まず水中に土台を作る所からだ。

 

理 「仙術十三式空壁!」

 

一部の水中で仙術を発動し水が入らないように追いやり地面が見えるようにする。

 

美 「サンキュー理久兎!」

 

勇儀「置きますよ!」

 

その間に美寿々と勇儀とでウッドデッキの柱である木材(基盤付き)を地中に建てていく。そしてその柱を黒が影の手を作り出して押さえると、

 

美 「固定させるぞ!」

 

勇儀「あいよ!」

 

2人は力を地面へと込めて柱を埋め込ませると黒は影の手を止めて離すとどうだろうか。真っ直ぐに木の柱が建ったではないか。

 

理 「良いかな」

 

仙術を解き水を流すが埋め込まれた木はビクともせずに固定されていた。

 

理 「よしこれを後3ヵ所やるよ!」

 

美 「おう!」

 

勇儀「あぁ!」

 

黒 「はぁ……建築とはこんなに大変なのだな」

 

そうして自分達は力を合わせてやること数分後には土台は完成した。

 

理 「そしたら足場だね」

 

美 「だね!」

 

勇儀「ここら辺は得意分野さ♪」

 

言われてみるとウッドデッキは縁側に近いかもしれない。それなら昔から建築している美寿々や勇儀は得意分野な筈だ。

 

理 「ならここは俺らの手はいらなさそうだな

   黒は設計通りの柵作りは出来るか?」

 

黒 「まぁやってみよう………」

 

不安だ。だが仕事は効率良くやっていきたいし黒にとってと良い経験になるだろう。

 

理 「あぁやってみなよ♪俺はとりあえず休憩

   のための酒やらつまみを用意してくるよ」

 

美 「おっすまないねぇ」

 

勇儀「それは楽しみだよ♪」

 

黒 「分かった」

 

理 「とりあえず人手が欲しい時は………」

 

自分は断罪神書から骸達4体を出し気を付けをさせて立たせて、

 

理 「何かあったらこいつらを使ってくれ

   こいつらが腐る前には帰るから」

 

美 「おい待て!こいつら腐るのか!?腐る

   としたら迷惑なんだが!?」

 

理 「冗談だ腐らないよただ出来る限りは早く

   帰ってくるよ♪」

 

黒 「というか主よどうやって地底まで帰るの

   だ?」

 

黒は何を言っているのだろうか。何時自分が帰ると言ったのだろうか。

 

理 「俺はつまみや酒を用意するとしか言って

   ないぜ黒♪」

 

黒 「ん?どういうこど?」

 

理 「まぁ言うと人里に行って仕入れてくるよ

   ってこさ♪」

 

それを聞き黒はハッとする。ここは地上だ。地底では旧都という市場や住み場があるように地上では人里という市場およびに住み場があるのだ。そこで仕入れてくるだけだ。

 

理 「あっそうだ………骸1号!」

 

言葉に反応し1番右の骸が敬礼をする。

 

理 「お前らは亜狛と耶狛を探してきてくれ

   彼奴らどこまで行ったか分かったもん

   じゃないからな」

 

骸1「カタ!」

 

骸1号はすぐさま跳躍し亜狛と耶狛を探しに向かった。

 

理 「そんじゃ俺は行ってくるから少しの間だ

   けど任せたよ」

 

美 「あいよ♪」

 

勇儀「旨い酒を頼むよ理久兎♪」

 

理 「人里だから何が売ってるかは分からない

   から期待はするなよ勇儀♪」

 

そうして自分は空へと跳躍し翼を広げて人里へと買い出しに出掛けるのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よゲームで勝負じゃ!」

怠惰「なぜ急に?」

千 「あの時の雪辱を張らさせて貰うぞ!」

怠惰「シャドバ?」

千 「うむ!さぁ来い!」

怠惰「後書き………はぁもういいや千ちゃん賭けを
   しようよ千ちゃんが勝ったら命令を1つ出
   して良いよ俺が勝ってたら千ちゃんに同様
   に命令を聞いてもらうってどう?」

千 「ほっほっほ望むところじゃ!」

怠惰「すみませんが読者様少し待っていて下さいね
   読者様♪」

数分後、

怠惰「ヨルムンガルドのラストワードスキル発動!
   そこからスペル眷属への贈り物!」

千 「ワシのフォロワーが!?」

怠惰「まだだ!更に鋭利の一撃で3ダメージから
   のヨルムンガルドのラストワードスキルを
   発動して追加の一撃で相手と相手のフォロ
   ワーに全体攻撃!」

千 「まだじゃ!まだワシは!」

怠惰「ヴァルプルギスナハトのラストワードで自
   傷!からのヨルムンガルドのラストワード
   で止め!」

千 「はん!?まっ負けた!?」

怠惰「失礼少々遊びが過ぎましたそれじゃ早速で
   命令権使おうかな♪」

千 「なっ何じゃ!まさかエロ同人みたく脱がす
   とでも!」

怠惰「………何処のダメ男だよてかやらねぇよそう
   だねぇなら次回の小説の後書きの間まで名
   前はポチね♪」

ポチ「誰がポチじゃ!って!名前が!!?」

怠惰「ハハハハ♪それじゃそろそろ時間なので
   今回はここまで♪」

ポチ「おのれ覚えておれよ!!」

怠惰「それでは読者様また次回♪

ポチ「ぐぅぅ!さっさらばじゃ!」


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第346話 久しく会う茨

こんばんは読者様、何故か久々にアラレちゃんが見たくなり見ている怠惰のクソ悪魔です。今の萌え画も良いですが昔ながらの画も良いですよね♪おっと失礼。それでは本編へどうぞ。


人々の活気で賑わう人里。妖怪達の猛攻から唯一逃げれるこの場所に自分は美寿々達の差し入れをするための酒やらを買うために降り立った。

 

理 「やっぱり人で賑わってるねぇ」

 

行き交う者の9割は人だ。旧都に長らくいてすれ違うのは妖怪ばかりだったためというのと人里に久々に来たために不思議でしょうがない。

 

理 「えぇと酒は何処に売っているんだっけ

   かなぁ」

 

辺りを散策すること数分。昔とは配置が変わっていたりしている所があったりとで結構迷っていた。

 

理 「あれぇ酒屋って何処なんだ?」

 

散策して散策して散策をするが見つからない。すぐに見つかりそうなものなのだが。そんな感じで迷っていると、

 

? 「あれお前は?」

 

声が聞こえ振り替えるそこには白い長髪を靡かせる女性がいた。しかも見覚えもあるし話したことも思い出した。

 

理 「ん?あぁ確か妹紅の友達の慧音さんでした

   よね?」

 

慧音「あぁそうだな♪」

 

正解のようでホッとした。ここで間違えたら失礼すぎる。そして慧音に頭を下げて、

 

理 「何時も妹紅がお世話になってます」

 

慧音「いやいや理久兎さん妹紅の親でしたっけ?」

 

理 「いえ良く彼女が家に遊びに来てくれていた

   ので私からすると親戚の子って感じでね」

 

慧音「あぁ成る程♪なら此方こそ何時も仲良くし

   て貰っています理久兎さん」

 

律儀にも頭をペコリと下げて丁寧に返答してくれた。こうして思うと妹紅は本当に良い友達を持ったなと思いジーンとなってくる。

 

理 「いやいやそう気を使わさんなってあっ!

   慧音さん聞きたいんですが酒屋って何処

   にあるのか分かりますか?」

 

慧音「酒屋ならその通りを右に曲がってその次を

   左に曲がれば♪」

 

理 「ご親切にありがとうございます♪すみま

   せんが友人を待たせてしまっていますの

   でまた何時か♪」

 

慧音「そうですねまた何時か♪」

 

そうして慧音から道を教えてもらいそのルートを通って酒屋へと向かう。そして店員らしき人物に、

 

理 「すみません酒を樽で3つ下さい」

 

店員「あいよ!」

 

そう言うと約3リットル程の樽を三つ持ってきてくれた。

 

店員「え~と10000円ほど貰うぜ」

 

理 「あいよ頼んだよ」

 

店員「まいど♪」

 

そして店員から酒を受けとるとポケットにある断罪神書を使い酒樽を全部入れる。それを見て店員は、

 

店員「にっ兄ちゃんあんた妖怪かい!?」

 

理 「いいや♪どちらかと言うと修羅神仏さ♪」

 

そう言いながら店を後にした。もう自分の事についてはあまり隠す必要もあまりない。口コミの伝達速度は異例な速度なためもう隠してもあまり意味がないと自覚したためだ。そして酒を買った自分は道を歩きながら、

 

理 「黒達には甘い物でも買ってけばいいか」

 

そんな事を思いつつ甘味所へ寄る。そして知覚にいた女性の店員に、

 

理 「すいませんお持ち帰りで笹団子を幾つか

   包んでもらっても良いですか?」

 

店員「はい♪少々お待ちくださいね♪」

 

そう言い中へと入っていた。とりあえず自分は待とうと思い1人の女性が座っている床几台へと座る。すると、

 

女性「ズゥズゥ………」

 

と、お茶をすする音が聞こえてくる。少し後ろを見ると更にはあんこが乗せられた団子が1つそして串が5、6本ほどあった事から甘党だと思った。

 

理 「ここの団子は美味しいのですか?」

 

人里についてあまり詳しくないため自分の背後に座る女性に話すと、

 

? 「えぇ♪特に餡が程よい甘さで美味しいのよ

   これがまた♪」

 

理 「へぇそうなると土産で持っていくのにも適

   してそうですね」

 

? 「それも良いと思いますよ♪そういえば貴方

   その口ぶりからさっするにここに来るのは

   初め………て!?」

 

理 「ん?………あっ…………!」

 

驚きの声をあげたため自分も後ろを振り返り顔をしっかりと見る。整った顔立ちに桃色の髪そして服の上真ん中にはかつて土産で送った薔薇のコサージュが飾れていた。それは見よう見間違いもない蒸発したと言われていた茨木華扇だった。というか角を隠されていて良く分からなかった。

 

理 「華扇お前こんな所にいたのかよ!?」

 

華扇「りりりり理久兎さん貴方あの時に死んだ

   筈じゃ!!?」

 

理 「いや俺が聞きてぇよ!?美寿々達から蒸発

   したとか言ってたからもう既にポックリ逝

   ってるかと思ったぞ!?」

 

華扇「美寿々様が!?てことは理久兎さんまさか

   生きてて地底に!?」

 

と、話していると先程の店員が手に袋を持って走って此方へとやって来る。

 

店員「お待ちどうさまですお会計が」

 

理 「あぁすまないけど追加で三色団子50本

   追加してくれ」

 

店員「あっはっはい!」

 

そうして店員はまた奥へと向かう。自分は華扇を見ながら、

 

理 「お前…見ない間に雰囲気変わったな」

 

昔に比べるとだいぶ話しやすい感じになっていて驚くしまさか人里で甘い物を食べているとは思わなかったため本当に雰囲気が変わったなと思っていると、

 

華扇「理久兎さん貴方どうやってまた現世に?」

 

理 「あぁまぁ話すと長くなるけどさ俺さ実際

   妖怪じゃないんだよねどっちかと神様っ

   て部類なんだよね♪」

 

華扇「………そうでしたかあぁそれ以上の事は言

   わなくても結構です」

 

本当の事を大まかに伝えると華扇は黙り残りの団子を平らげる。

 

理 「なぁ華扇…俺もお前の事については大まか

   には聞かないがたまには美寿々達に顔を見

   せてやれよ何やかんやで勇儀も萃香も探し

   てはいると思うからよ」

 

華扇「………考えておきますそれと私の素性につい

   て口を開こうものなら分かってますよね?」

 

理 「大丈夫だよ俺は喋らねぇさ少なくても俺は

   だけどな」

 

華扇「貴方のそういう所は信用してますよ」

 

どうやら口が堅いという事は信用されているみたいだ。というか話しやすくはなったがやはり冷たい。社会の風並みに冷たい。

 

理 「そいつはどうも…それとよもし刺激が欲し

   いなら博麗神社に寄ってみなよ彼処は基本

   面白い奴等だったりアイテムだったりが集

   まるからさ」

 

華扇「彼処ね………私のこれも見つかるかしらね」

 

そう言いながら包帯に包まれた右腕をグーパーしつつ言う。

 

理 「そういえばお前その腕………」

 

華扇「気にしないで下さいそれでは私はこれで」

 

そう言い華扇はそそくさと逃げていった。それと同時に、

 

店員「お待ちどおさまです♪お会計はあれ!?

   さっきの桃色髪の人は!?お会計がまだ

   なのに!?」

 

どうやら自分からそそくさと逃げるためにお会計を払い忘れたようだ。

 

理 「華扇めこれら貸しだからな」

 

そう言いながらポケットから金塊を取り出して店員に渡す。

 

理 「これさっきの人の分と合わせてこれでお

   願いするよ♪」

 

店員「えっ!!?良いんですか!」

 

理 「あぁそんぐらい安いもんさそんじゃあね」

 

店員から袋を受け取り店を後にする。そうして人里の出口へと向かいながら、

 

理 「華扇も元気そうで何より何より♪」

 

そう呟きながら美寿々達がいる河川敷きへと帰るのだった。

 




怠惰「今回もありがとうございました♪」

ポチ「これ怠惰!いい加減に直さんかい!」

怠惰「ポチさ♪悪魔との駆け引きでのルールは
   絶対に守らないとダメだよ?もし破って
   しまうと………」

ポチ「なっ何じゃ!」

怠惰「代償として心臓とられるよ?」

ポチ「ぐぅ!」

怠惰「まぁ俺はいらないからそこいらの飢え
   てる子供にあげるけど♪」

ポチ「余計に質が悪いぞ!」

怠惰「まぁまぁどうせ明日には直るんだし♪」

ポチ「ぅぅぅワシの威厳がトホホ」

怠惰「ほらお手♪」

ポチ「グーパンやるぞ調子に乗っとると!」

怠惰「冗談だよ♪それじゃ今回はここまで♪」

ポチ「また次回もよろしくの………それからワシ
   の名はポチではなく○○(ピー)じゃ!………って
   名前が出んぞ!!」

怠惰「言ったら罰ゲームにならないよ♪それで
   は読者様♪」

ポチ「うぅさらばじゃ………」


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第347話 店の完成

こんばんは読者様。2日後にはゴールデンウィークが始まるためウキウキ気分な怠惰のクソ悪魔です。早く来ないかなぁおっとこんなリアルめいた話もあれなのでそれでは本編へどうぞ。


見に迷いそして華扇との話し合いをしていたら予定よりも少し遅くになってしまっていたため急いで帰還していた。

 

理 「やべぇな…予定よりも遅くなっちまった」

 

本当だったら美寿々達の手伝いやらをしたかったのだがまさかここまで時間が掛かるとは予想外だった。空を大急ぎで飛びながら河川敷へと向かっていく。そうして河川敷へと着き翼を引っ込めて確認すると、

 

理 「マジかよ」

 

あまりにも驚きすぎて言葉を失いそうになる。何故ならば、

 

美 「よぉ理久兎♪遅かったな♪」

 

勇儀「とりあえずは床と柵は張ったよ♪」

 

黒 「因みに柵は俺が作ったからな」

 

もう床と柵が完成していたからだ。そしてテラスへと立ち柵を見てみると木と木を交差させただけの木の柵だがここの雰囲気にとても合っていて木の暖かみがある。それに柵の手摺に掴まって川の涼しい風も味わえるためとても良いだろう。

 

理 「良くできたじゃないか」

 

勇儀「それは私らの腕前があるからねぇ」

 

美 「建築で出来ないことなどあまりないって

   ね♪」

 

黒 「いやそれは別の奴の台詞だろ」

 

理 「ハハハ…………」

 

不意に見てみると自分の分身である骸達は先程の位置から大分離れた位置に立っていた。どうやら利用はしてくれたみたいだ。

 

理 「そういえば彼奴等は見つかったかねぇ」

 

断罪神書を覗き骸1の視界を撮すと、

 

耶狛「お兄ちゃん今回は何を言っても許さない

   から!」

 

亜狛「悪かったから……な?頼むから戻ろう」

 

耶狛「嫌だ!骸ちゃんも何か言ってよ!」

 

骸1   ヽ(д`ヽ)

 

なお骸達の言語は理解するのが大変難しいため亜狛と耶狛には理解することが不可能であるがためジェスチャーで行動していたのだが、

 

耶狛「骸ちゃんもそうなんだね!皆嫌いよ!」

 

骸1   ( ´゚д゚`)

 

亜狛「良いから戻ろう耶狛」

 

耶狛「嫌だ!」

 

と、こんな感じだ。それを聞いていた自分達4人は最早呆れを通り越して見ていた。

 

美 「何か面倒な事になっちゃってるねぇ」

 

勇儀「本当に萃香のワガママ見てるみたいだね」

 

黒 「はぁ…彼奴等は……」

 

主人として結構恥ずかしい。それに黒羽ため息をついてはいるが一番ため息をつきたいのは自分だ。仕方なく断罪神書をマイクのようにして、

 

理 「お前らいい加減にしろよ本当に?」

 

亜狛「この声はマスター!?」

 

耶狛「だってお兄ちゃんがぁ」

 

耶狛は涙目で見てくるが自分はある秘策をする。

 

理 「耶狛…早く帰ってこないとお前の分の

   団子は俺等が食うからな」

 

耶狛「えっ…………えぇ!!?」

 

亜狛「………そんなんで引っ掛かるわk……」

 

耶狛「お兄ちゃん行くよ団子が無くなる前に!」

 

涙目だった耶狛は立ち上がり意気揚々となっていた。結論、耶狛は食い意地は張っている。

 

亜狛「あぁお前はそうだったな行こうか」

 

耶狛「うん♪」

 

そうして亜狛と耶狛そして骸1は裂け目へと入っていった。自分は本から買ってきた酒樽とおつまみそして団子を出すと同時に、

 

耶狛「たっだいま~♪」

 

亜狛「すみませんマスターお手数お掛けして」

 

理 「気にすんなよもう慣れだよ慣れ」

 

そう言っていると骸1が他の骸達に混じり整列をする。断罪神書を巨大化させると、

 

理 「お連れ様皆帰って良いよ♪」

 

そう言うと骸達はゾロゾロと入っていき本に入ると大きさを戻してポケットにいれる。すると、

 

耶狛「マスター食べて良い良いよね!良いんだ

   よね!」

 

理 「ハイハイ食べて良いから仕事しろよじゃ

   ないと1年ぐらい家から追い出すからな」

 

耶狛「やっやるよ~サボってた分を取り返すよ」

 

理 「なら良しついでに亜狛もな?」

 

亜狛「分かってますやらせてもらいますよ」

 

そうして2人は団子を食べ初めた。

 

美 「元気だねぇ相変わらずさ」

 

理 「それが良い所さほら美寿々も勇儀も黒も

   休憩しなよ♪」

 

美 「すまないね♪」

 

勇儀「ありがたく飲ませてもらうよ♪」

 

黒 「団子を貰うぞ」

 

そうして自分達は暫しの休憩をする。なお華扇に会った事は内緒にする事にした。やはりこういうのは言ってから会わせるよりも自分の心で会いに行って欲しいと思ったからだ。そのため何も言わずただ楽しいおしゃべりをしながら休憩をする。そうして数十分後、

 

理 「さてさてやりますか」

 

勇儀「だな♪」

 

美 「いっちょやりますかね♪」

 

亜狛「お手伝いしますね♪」

 

耶狛「やっちゃおう♪」

 

黒 「元気なのも程ほどにな」

 

そんな会話をしながら自分達は作業を再開した。床に柵が終わったとなれば後は家具にキッチンだけだ。

 

理 「美寿々と勇儀はキッチンを作ってくれな

   いか俺等は家具を作るからさ」

 

美 「あぁ分かったよ」

 

勇儀「あんた好みに作ってみるよ♪」

 

そう言い職人2人は幾つもの木材を使い製作を初めた。

 

理 「割り振りするぞ亜狛と耶狛はテーブルの

   作成を頼むよ俺と黒は数が多い椅子を作

   るからさ」

 

亜狛「分かりました♪」

 

耶狛「まっかせてよ♪」

 

そうして亜狛と耶狛も作業を開始し出した。

 

理 「やるか」

 

黒 「だな!」

 

自分と黒も作業を開始した。そうして木材を切り繋ぎ合わせてを繰り返すこと数時間が経過する。

 

理 「こっちはこんなもんか」

 

黒 「なぁ何故に背もたれがある椅子とない椅子

   を作ったんだ?」

 

理 「それは簡単でカウンター席だと背もたれ無

   しの椅子の方が何となく見映えが良いから」

 

黒 「そんな理由か」

 

だが見映えは大事だ。見映えが悪いと客の気は引けない。すると、

 

耶狛「出来たよマスター♪」

 

亜狛「こんな感じですよね?」

 

2人が作ったテーブルは大小様々な四角型のテーブルだ。これならこのウッドデッキにも合いそうだ。

 

理 「良い感じじゃんそれに真ん中に穴が空い

   てるって事はパラソルも付けれるって感

   じかな?」

 

耶狛「そうだよ♪」

 

亜狛「夏なので日差しが強いですからね」

 

そういった気配りはとても大切だ。

 

理 「なら後でパラソルも調達しないとな……」

 

と、言っていると美寿々に勇儀がニコニコしながらやって来た。

 

理 「出来たのか?」

 

勇儀「バッチしな♪」

 

美 「見てみなよ♪」

 

そう言われ見てみると美寿々と勇儀が作ったキッチンが露になる。木を多く使い暖かみがあるキッチン無論シンクもあるため洗い物も可能。そしてカウンターも付いているためそこでの食事も出来ると大盤振る舞いなキッチンだ。

 

理 「良いねぇ♪」

 

美 「でもよ洗い物も川でしたら河童達が怒ら

   ないかい?」

 

理 「そこは考えがあるから大丈夫さ…なぁ亜狛」

 

亜狛「まぁそうですね…マスターの力も借りますよ」

 

理 「分かってるよ♪」

 

そういった汚水はかつてエレホンの時と同じように亜狛の能力を使いそこに自分のルーン魔術で固定化させれば現世の汚水処理所に行き渡り川は綺麗なままだ。まさにクリーンだ。

 

美 「それなら良しかね」

 

勇儀「とりあえず運んじゃうよ?」

 

理 「オッケー♪ならささっと運んで配置しよう

   か♪」

 

6人で協力をしあい椅子にテーブルを並べればもうこれで完成だ。

 

理 「おつかれさん♪」

 

美 「あぁ終わった~♪」

 

理 「後で地底で打ち上げしようか奢るからさ♪」

 

給料は約束のため払わないがせめて打ち上げの奢りはしようかと考え言うと美寿々と勇儀は笑いながら、

 

美 「おぉ良いねぇ♪」

 

勇儀「なら参加するよ♪」

 

亜狛「良いですね♪」

 

黒 「そうだな」

 

耶狛「なら早く行こうよ♪」

 

理 「だな♪」

 

そうして自分達は地底へと帰り打ち上げを始めたのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「ようやく名前が元に戻った………」

怠惰「そのままポチでも良いんだよ?」

千 「誰が望むか馬鹿者が!」

怠惰「まぁでも言わせてもらうけど悪魔ってね
   人間の金銀財宝には対して興味はないん
   だよ?」

千 「そうなのか?」

怠惰「そう悪魔がもっとも価値があると思って
   いるのは記憶だとかその人物の名前はた
   またその者の命さ♪」

千 「命はともかくそんな物に価値があるのか?」

怠惰「あるさ♪記憶は部分的な物を取るけど名前
   それは自分が自分であるための物であり欠
   けがえのないものさ取られれば廃人になる
   よ?」

千 「怖いわい!?」

怠惰「まぁでもそういった賭け事は悪魔のカジノ
   では当たり前さ♪人間がその記憶に名前を
   チップとして賭ければ悪魔は金銀財宝それ
   らをチップとして提示してくれるから勝ち
   続ければ大金持ちにだってなれるよ♪」

千 「じゃがそう上手くはいかないのじゃろ?」

怠惰「えぇ普通はいかないから皆ごぞって記憶
   を取られるけどね♪」

千 「おんしは記憶だとかは………」

怠惰「俺は興味ないよ♪あるのはゲームだとか
   の娯楽さ♪」

千 「ある意味での異端者じゃな」

怠惰「まぁね♪おっとそろそろ時間だねそれじゃ
   今回はここまで!」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第348話 オープン

こんばんは読者様、明日頑張ればようやくゴールデンウィークとなる怠惰のクソ悪魔です。皆様はどう過ごされますか?私はまぁ定番のようにゲームと睡眠を繰り返すとは思いますね(苦笑)。ではそろそろ本編へどうぞ。


とある日の早朝。自分は天界に来ていた。

 

理 「この季節になると桃がよく取れるねぇ」

 

理由としては食材集めのためだ。自分の店で出すデザートのフルーツは美味しいと感じた仙桃を出そうと考えたためだ。因にだが他の食材やらに関しては現在、亜狛と耶狛と黒の3人に任せているため外界に赴いているため1人だ。話を戻す。見掛けない自分がいるためか桃を収穫する天人達が自分を不思議そうに見ながら作業をしていると、

 

? 「あっ!」

 

? 「あら」

 

理 「ん?あれお前らは確か………」

 

声がしたため向くとそこには昔にボコした天子と取り巻きの衣玖とか言っていた従者の女性の2人が立っていた。

 

天子「ここであったが…!」

 

理 「あぁもうその古い言葉は言わなくても良い

   よ昔から聞いてて聞き過ぎて飽きたから」

 

天子「最後まで言わせなさいよ!!」

 

天子のツッコミがはいるがそんなの知ったこっちゃない。すると軽く怒れる天子の前に衣玖が入る。

 

衣玖「それで理久兎様がどういった御用件で?」

 

理 「あぁ実はさここの仙桃が欲しくてさ」

 

天子「はぁ?こんな桃が欲しいの?」

 

理 「あぁそれも大量にね♪」

 

それを聞き天子は真顔になり衣玖は少し困った顔をする。

 

衣玖「う~ん桃を地上に送って良いものか」

 

天子「別に良いんじゃない?ただ私はこいつに

   だけは送りたくはないけど?」

 

どうやら昔の異変をまだ引きずっているみたいなのか横目で睨んでくる。過ぎた事はもう忘れろよと思った。

 

理 「あぁお前が無様に負けたあの異変か♪」

 

天子「良し決めたわあんたには桃は送らないし

   即刻出ていきなさい♪」

 

理 「アハハハハハ冗談だよ♪別にそれは構わ

   ないが………」

 

天子「何かしら?言っとくけどここでは私結構

   偉いのよ♪」

 

そうか。そこまで偉いのなら自分も同じ土俵に上がって七光りを使わせてもらおう。

 

理 「仕方ないおふくろに頼むか」

 

天子「はぁ!!?それずるくない!?」

 

理 「親の七光りってねとことん利用しなきゃ

   ダメだよ?必要な時にはね♪」

 

コネだろうが七光りだろうが持っていた方が後々楽だ。それに先に言ってきたのはそっちだ。

 

天子「っ!分かったわよ!」

 

流石におふくろ相手だと分が悪いと感じたのか納得した。

 

理 「いや悪いね♪個数はこの通りで頼むのと

   2日以内に地底に届けてね♪」

 

紙を渡すと天子は悔しそうにすぐに受け取りそそくさと帰っていった。

 

理 「あとこれも良ければどうぞ♪」

 

衣玖「これは?」

 

理 「内の店の食事券♪2日間しか店を開かな

   いからよろしくね♪」

 

衣玖「はぁ………3品までなら全品どれでも無料」

 

渡したのはどんなに高いメニューでも3品までならどれでも無料で食べれる食事券だ。

 

理 「それじゃよろしくね♪」

 

そう言い自分は天界から降りて地上へと帰る。

 

衣玖「………総領嬢様を連れて行ってみましょうか」

 

と、衣玖は呟くのだった。そうして数日後、無事に天人達から桃が手に入り確認の調理もしたため残りは最後の仕上げだけとなる。それらの仕上げをこなすため自分は作業に取りかかっていた。

 

理 「え~と確か亜狛の寸法はこのぐらいだった

   よな?」

 

現在カフェの制服作りを行っていた。自分達の男性用は下半身のみのメンズエプロンに半袖のシャツと黒いズボンで統一させる事が決定し耶狛達の女性制服は耶狛の要望でシャツにスカートそして少しフリフリのエプロンを着る感じだ。

 

理 「良し出来た」

 

装飾を少しぐらい凝らしてようやく出来上がった。男性制服は自分達3人分。そして女性制服も素材の量の関係で3着作った。

 

理 「制服は出来たから次はメニューか」

 

メニューはどうすれば良いかと悩む。ただ料理名だけでは想像が出来ない物もあるし心境的には遠慮してしまう。そうなると絵で描くしかないが絵心が無さすぎて自分には無理がある。この問題をどうしたものかと考えている。

 

理 「料理名だけは書いて絵はどうするかなぁ」

 

等と呟きつつ絵が描ける程度の隙間を作りつつ料理名を書きしるしていくと、

 

トントンッ♪

 

リズミカルに何かを叩く音が聞こえる。ドアを見るが誰かいそうな雰囲気ではない。その時もしやと思い窓を見るとそこには、

 

はた  (⌒‐⌒)

 

はたてが満面の笑顔で窓から此方を見ていた。椅子から立ち上がり窓を開けると、

 

はた「理久兎さん花果子念報のお届けに来まし

   た~♪」

 

そう言い新聞を受けとる。ついに地底にも新聞が来る時代になったみたいだが、

 

理 「てか俺等さ新聞とか取ってないけど?」

 

少なくても自分は新聞をとった記憶がない。するとはたては笑いながら、

 

はた「この前の取材のお礼よ♪今回は売り込みも

   兼ねてタダで良いわ♪でも気に入ったのな

   ら取ってよね♪」

 

理 「へいへい………」

 

そう言いながら新聞を読むと写真が目に写り思った。この手があったと。

 

理 「はたて………」

 

はた「何かしら?」

 

理 「ちょっと頼みがあるんだけどよ♪」

 

はた「ん?」

 

何だろうと思っているのかはたては首を傾げている。自分は率直に用件を伝えた。

 

理 「今から大量に料理を作るからお前らの

   写真の技術を貸してくれないか?」

 

この手とは写真だ。絵が無理だとしたら思い付くのは転写。つまり写真なら分かりやすく表現がしやすいと思ったのだ。

 

はた「えっ?えぇ良いけど」

 

理 「作った料理は風雅やらに食わせるなり自

   分だけで食べるなり好きにして構わない

   けど撮った写真をくれってのとこれって

   印刷できる?」

 

料理名だけを書き記したメニューを渡すとはたては眺めながら、

 

はた「そういう事ね♪出来るわ♪良いわその

   代わりお酒も追加してよ?」

 

理 「はいよ♪なら来てくれよ♪」

 

はた「勿論行くわよ♪」

 

そうして自分ははたてと共に厨房へと行きメニューに乗せる料理を調理していきはたてに写真を撮ってもらう事数時間。

 

はた「………ねぇ理久兎さん」

 

理 「どうかしたか?」

 

はた「幾ら何でも作った量が多くないですか!

   ていうかそこまで作るって凄い!?」

 

作った料理は合計で約50種類。これの何処が多いと言うのか。

 

理 「いや………冥界に行った際にはこれよりも

   多く作ったからね?」

 

はた「はぁ!?冥界って事は西行寺家ですか?」

 

理 「そうそう♪幽々子ちゃんが食べるんだよ

   ねぇ本当に凄い食欲で………」

 

かつて生前だった頃も食べてはいたが亡霊となった今は更に多く食べるようになってしまったため軽く八十人前は確定だ。

 

理 「あっそうそう写真ってどのくらいで出来

   るの?」

 

はた「そうですね明日までには出来るわよ♪」

 

理 「そうかなら頼んだよ♪」

 

はた「まかせて下さい♪」

 

理 「分かったなら送っていこう♪亜狛!耶狛!」

 

大声で聞こえるように呼ぶ。すると数分後に扉が開かれ、

 

亜狛「お呼びですか?」

 

耶狛「何?」

 

2人がやって来る。そして耶狛ははたてを見ると、

 

耶狛「あっはたてちゃんだ♪やっほ~♪」

 

はた「こんにちは耶狛♪」

 

理 「とりあえずはたてとこの料理を届けて

   くれないか?」

 

亜狛「分かりました♪」

 

耶狛「OK♪」

 

そう言い裂け目を作ると自分は幾つかの料理を中へと入れていき全部入れ終わると、

 

理 「それじゃ頼んだよ♪」

 

はた「えぇ♪」

 

そう言いはたては中へと入ると裂け目は閉じられた。

 

理 「ありがとうな♪」

 

亜狛「いえいえ♪」

 

耶狛「それじゃ私達は持ち場に戻るね♪」

 

亜狛と耶狛は扉から出ていき帰っていった。

 

理 「う~ん………出来るまで待機してるか」

 

大方の出来ることはやったため翌日に控えるために部屋へと戻ってはたてが届けに来た花果子念報を眺めつつ紅茶を飲むのだった。そして翌日の早朝。

 

お燐「にゃーーーん!!!」

 

お燐の悲鳴が地霊殿に響き渡る。その理由は、

 

お燐「はっ恥ずかしいってこれ!!」

 

耶狛「似合ってるよお燐ちゃん♪」

 

耶狛に制服を着せられていたからだ。柄でもない服を着せられ恥ずかしいのか顔が真っ赤だ。

 

亜狛「お燐…無理しなくても良いんだよ?」

 

お燐「うっ優しいねぇお義父さんは…なら……」

 

耶狛「ダメだよ客寄せの顔がほしいもん」

 

もうこれである。自分はこの光景を見てやれやれと思っていると、

 

お空「良いなぁ私もやりたいなぁ」

 

黒 「お空お前は止めておけそれに仕事がある

   だろ」

 

お空「うん………」

 

お空は間欠泉地下管理センターの運営とイベントに必要らしくて参加が出来ないため少し羨ましそうだ。

 

耶狛「お空ちゃんお土産は買ってくるから」

 

お空「うん♪お母さん♪」

 

やはりお空は耶狛がいると言うことを聞いてくれる。自分達がいなかった間に起きた異変も耶狛がいればあっさり解決したかもしれない。

 

理 「やれやれ……さとりは出る?」

 

さと「いっいえ私は賑わう所に行くのは少し………

   それに仕事が残ってますし」

 

理 「そっか………さとりの制服姿見たかったんだ

   けどな」

 

さと「っ!………明日までに終われば…その考えて

   みます」

 

やはりチョロかった。だがこの少しチョロい所も可愛い所だ。

 

理 「そうか♪」

 

さと「ふふっ♪………って理久兎さん窓」

 

さとりそう言われ窓を見るとそこにはたてが手でジェスチャーしながら挨拶してきた。すぐに窓を開けると、

 

理 「はたてがいるって事は」

 

はた「はい出来ましたよ♪」

 

そう言い完成したメニューを20冊程渡される。中身を見てみると写真もしっかりと印刷されていた。

 

理 「ありがとうな♪」

 

はた「いえいえ♪」

 

理 「っともう時間かはたて送ってやるよただ

   今回はバザー会場だけど良いか?」

 

はた「構わないわ♪どうせ近いし♪」

 

理 「分かった♪亜狛!耶狛!」

 

裂け目を開いてもらうために呼ぶがもう既に裂け目は開かれていた。

 

亜狛「準備は万端です♪」

 

耶狛「行こう♪」

 

理 「だな♪それじゃさとり行ってくるな♪」

 

さと「はい行ってらっしゃい理久兎さん♪」

 

そうして自分達は3日間という限定の店を開くために地上へと赴くのだった。




怠惰「ではでは今回も……」

千 「あやつは………」

怠惰「あぁ~七光りの件?」

千 「うむ段々とあやつがひねくれてきている
   ような気がする環境のせいじゃろうか」

怠惰「まぁ良いんじゃない?子供はそのぐらい
   の生意気さは必要なもんだよ♪」

千 「それは他人に迷惑じゃろうが」

怠惰「だってほら生意気奴だとかってプライド
   をズタズタにするとさぁ面白い反応する
   んだよねぇ♪」

千 「このサディストが」

怠惰「まぁそれはさておき千ちゃんこれ♪」

千 「ん?何じゃこれ?」

怠惰「仙桃の請求書♪」

千 「Goddamn(ガッデム)!!」

怠惰「あぁ千ちゃんが壊れた………あんまり悪
   影響なゲームはやらせたら駄目だな…
   さて読者様今回はここまで!」

千 「許さんぞ理久兎!!」

怠惰「では読者様また次回それでは!」


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第349話 バザー開催

こんばんは読者様、6時ぐらいにウツラウツラと寝たらこんな時間になっていた怠惰のクソ悪魔です。しかも暑さのせいなのか汗だらだらと最悪でした。おっとこんな話もあれですのでそれでは本編へどうぞ。


バザーへと到着しはたては一度、天狗の里へと帰り自分達ははたてが作成してくれたメニューをテーブルに1つずつ並べていた。

 

理 「そしたら掃除するよ」

 

黒 「任せろ」

 

そして掃除を開始してから数十分が経過するとその時、

 

放送「これよりバザーを開始します」

 

と、バザーが開始されるアナウンサが流れる。どうやら始まったみたいだ。

 

理 「さっさと終わらすぞ!」

 

全員「おぉ!!」

 

号令をかけて士気をあげる。そしてそのお陰か約5分後には掃除が完了した。

 

理 「良し準備はいいな!」

 

亜狛「大丈夫です!」

 

耶狛「ばっちこい!」

 

黒 「問題ない」

 

お燐「はっ恥ずかしいけどやるよ」

 

全員大丈夫そうだ。これなら問題なさそうだ。

 

理 「さてとそれじゃ………」

 

自分は断罪神書を取り出しそして4体の使い魔を召喚する。

 

骸達「カタ!」

 

理 「お前らはこれを首から掛けておけ」

 

骸達に自分達が経営する店の広告が張られた紐付きの板を首に掛けさせると、

 

理 「宣伝は頼んだぞ」

 

骸達「カタタ!」

 

骸達は敬礼をして上空へと跳躍していった。これで広告は大丈夫だろう。

 

理 「良しオープンするよ」

 

入り口の札を準備中から開店へとひっくり返し準備は完了だ。

 

理 「じゃあ俺は仕込み担当を準備してくるから

   ちょっと頼むな」

 

仕込みのためにカウンターキッチンではなく奥の秘密部屋へと行くと、

 

理 「仙術十二式 六面神造」

 

仙術を唱えて自信の分類を5体出現させると各々は食材を切り出汁を取ったりと仕事を開始していく。

 

理 「これで良し………しかし人が入るかどうか

   何だがどうなるかなぁ」

 

客が入るか心配しつつ仕込み部屋から出ると、

 

亜狛「マスターまだ客は来てませんよ」

 

耶狛「うんまだ来てないね♪」

 

理 「そうか………暇だったら水でも飲みながら

   過ごすか」

 

コップに水を人数分注ぎカウンターキッチンに取り付けられているテーブルに置くと皆は椅子に座ってのんびりする。

 

理 「本当に客の1人か2人は来ないと洒落に

   ならねぇよなぁ」

 

亜狛「そうですねぇ」

 

耶狛「う~ん来るかなぁ」

 

黒 「分からんな」

 

と、言ってはいるが現在はまだお昼にもなっていない。そのため時間帯的には暇な時間帯になってしまっていた。そこについて自分は少しミスったと否めなかった。

 

理 「骸達の客寄せに掛かるなぁ」

 

等と呟いていたその時だった。

 

? 「すみません空いてますか?」

 

? 「空いているかしら?」

 

2人の女性客が入ってきた。見た目の印象としては1人は真っ赤な髪にコートで口を隠している女性ともう1人は長い栗色の髪をしていて頭には頭巾を被っている女性だが、

 

理 (妖怪それもろくろ首に人狼か)

 

見た感じ大方は予測できるが人に化けてる。ろくろ首は長い首を隠すために首を隠し人狼は頭に頭巾を被ってる。大方は耳を隠しているため常人にはバレないだろうが長いワンピースは尻尾のせいなのか不自然に揺れていて鋭い奴だとすぐにバレる。

 

理 「えぇ空いてますよ♪亜狛ご案内よろしく」

 

亜狛「分かりました此方へどうぞ♪」

 

そうして亜狛は2人を通すのだが自分はニヤリと笑って、

 

理 「それとお客様ここは妖怪だろうが人だろう

   が関係ございませんもしも辛いのでしたら

   正体を出しても構いませんよ♪」

 

狼女「えっ!?」

 

首女「………流石は妖怪の総大将と呼ばれていただ

   けあるな」

 

この感じから察するに自分の正体を知っている感じだ。

 

理 「なら話が早いですね♪」

 

首女「だが止めておくよもしがあるから」

 

狼女「えっとその私も………」

 

理 「まぁそれも構いませんよ♪失礼呼び止めて

   しまって案内の続行頼んだよ」

 

そう言うと亜狛はペコリと頭を下げて案内を再開した。気を使って言ったのだが少し不快に思わせてしまったかもしれない。そして亜狛が戻っとくると同時に耶狛が水とお絞りを持っていく。そろそろ調理かと思い用意をすると耶狛が注文書を持ってきた。

 

耶狛「えぇと……マスターおすすめ夏白身魚丼の

   セットそれから数量限定カジキステーキ

   のセットに飲み物はホットの緑茶♪」

 

理 「あいよ!」

 

あらかじめ切り分けて下準備も終わらせたカジキマグロの切り身を出して小麦粉をまぶしオリーブオイルでフライパンに油を引かせて焼いていく。その間にカジキの下処理に使った特性和風ソースをフライパンに少量入れて煮ていく。

 

理 「そういえばセットだったな」

 

すぐにセットとして付く漬け物を出して盛り付けカウンターに乗せ緑茶を用意するとお燐が運ぶ。そうしてカジキマグロをひっくり返し丁寧に焼き目をつけながら丼のためのカンパチやカマス等を切り分けご飯を入れた丼に敷き詰める。そしてカジキマグロのステーキも焼き目がついたので皿に盛り付け大根おろしそして煮たソースを加えて完成それにご飯盛り味噌汁を2つ用意してお盆に乗せると亜狛が運んでいった。そして暫くすると、

 

首女「おいしい」

 

狼女「うん!幻想郷だと食べた事のない魚だよ

   ね!」

 

どうやら喜んでくれたみたいだ。それに付け加えて自分は失礼な事を言ったお詫びに無花果のコンポートを用意するとカウンターに乗せる

 

理 「耶狛これサービスって言って渡してきて

   くれ」

 

耶狛「あいあいさー♪」

 

そう言うと2人の席へと持っていく。自分は様子を見ていると2人共驚いていたみたいだが受け取ってくれた。

 

理 「良し良し………」

 

等と呟いているとまた誰か自分達の店を敷地へと入ってくる。今度は一般的な妖怪だ。

 

妖怪「すみません空いてますか?」

 

理 「はいよ案内!」

 

黒 「あぁ此方へ来な」

 

妖怪「今やってますか?」

 

お燐「やってるよ♪どうぞ」

 

と、どんどんと客が増えていき賑わってくる。

 

理 「さぁて頑張りますか!」

 

そうして自分も意気込みながら料理を作っていくのだった。




怠惰「はぁそれでは読者様今回も………」

千 「怠惰よ!早くせんか!」

怠惰「部屋でゆっくりしたいのになぁ」

千 「たわけ!折角の祭りじゃ!来ないでどう
   する!」

怠惰「はいまぁ現在は河童達が主催するバザー
   に千ちゃん共々で来ています行きたくは
   なかったけど!」

千 「このインドア派め!外に出て新鮮な空気
   を吸わぬと腐ってくぞ!」

怠惰「大丈夫♪もう頭には茸が生えたこともあ
   るからさ♪」

千 「気持ち悪いわい!?」

怠惰「それぐらい引きこもってるっていう事さ」

千 「本当に駄目じゃな」

怠惰「もう自覚してるので♪………っともう時間
   だねそれじゃ今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ♪」


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第350話 休憩も大切

こんばんは読者様。リアルではゴールデンウィークを満喫するためにどうするかと考えながら布団で横になっている怠惰のクソ悪魔です。呆気なく終わるからなぁ………おっと失礼。ではでは本編へどうぞ。


カフェをオープンさせてから三時間が経過する。現在はというと現在店は大繁盛といった所だ。バザーに来た客はやはり多くこうした所で店を開くのは大正解だった。

 

亜狛「マスター!ホイル包みハンバーグセット

   です!」

 

耶狛「それから珈琲にシフォンケーキ!」

 

黒 「主よ鮭のカルパッチョそれからカレーだ」

 

お燐「こっちも和風パスタにミネストローネそれ

   からかき氷!」

 

理 「あいよ!」

 

注文された料理を次々に調理をしていく。オープンした時間よりも客が多すぎるのは良いことだが、

 

お燐「はぁ…はぁ……」

 

流石に慣れていないのかお燐等は疲れが見えてきていた。

 

理 「亜狛!店の前にこれを出しておいてくれ」

 

亜狛「えっ?あぁ了解しました!」

 

亜狛にとある板と時計を渡して言うと亜狛は店の前の木の杭に引っ掻ける。内容はこの時計の時間が12時になった際より14時(2時)までは休むため1時からは立ち入りを禁ずる。なお過ぎて店内にいる者は別とし料理を食べ終えた際に退席を願い出る所存。と、書かれている板だ。流石に自分もそろそろ休みたいためそれぐらいはやらせて貰わないと困る。

 

理 「良しお前らラストスパートだ気合いを入れ

   ろよ!」

 

全員「おぉーー!!」

 

そうして数時間する頃には店の中にいる客達はぞろぞろと退散していきようやく皆は帰っていった。

 

理 「ふぃ……疲れた…お前ら腹減ったろ賄いを作

   ったから食べていいぞてか食べてくれない

   と伸びるかも」

 

黒 「賄いか」

 

耶狛「従業員しか食べれない幻料理だね♪」

 

お燐「えっそうなの?」

 

亜狛「まぁ出す所もあるとは思うけど一応は従

   業員や料理人の人が食べる料理だね」

 

理 「そういうこったな…ほら♪」

 

そう言い即席で作った賄いを並べる。因みに献立は魚の骨や貝殻から出しを取ったスープに麺やネギ等のやくみをいれたさっぱり塩ラーメンだ。

 

黒 「おぉ頂くぞ!」

 

亜狛「美味しい!」

 

耶狛「これが即席って凄いよねぇ」

 

お燐「のど越しが良いねぇ」

 

店によって従業員の賄いは、有りor無しがあるが個人的にはあった方がいい。こうした事が従業員達のモチベーションUPに繋がるのだから。

 

理 「さてと俺は暫く席を外すよ」

 

お燐「理久兎様お出掛けですか?」

 

理 「あぁさとりやお空に土産を買ってこうと

   思ってな」

 

耶狛「あっなら私も」

 

お空の事ならと思ったのか耶狛は席から立ち上がり付いて行こうとするが、

 

理 「いや耶狛は残っててくれまだまだ仕事は

   あるから休んで欲しい土産は俺が選んで

   くるからよ♪それにラーメン食ってくれ

   ないと麺が伸びて不味くなっちまうし」

 

耶狛「う~んマスターがそこまで言うなら」

 

また席に戻りラーメンを啜り始める。そして自分はある事を思い出した。そろそろ氷が尽きそうだという事を。

 

理 「あっそれと黒に亜狛」

 

黒 「何だ?」

 

亜狛「なんですか?」

 

理 「食べ終わったらで良いから氷を調達して

   きてくれ外の世界の北もしくは南の最果

   てにある筈だから」

 

そこは太陽は当たるには当たるが最も熱が帯びにくい場所である北極と南極だ。そこなら外の世界の人間なんかは滅多にいないため氷の調達場所としては最も優良な場所なのだ。かつては富士の山も優良だったが外の世界の人間が足を踏み入れるようになりなおかつ土壌汚染もあったりとで氷は食べれないため仕方ないのだ。

 

黒 「分かった」

 

亜狛「分かりました♪」

 

理 「頼んだよ♪じゃ俺は行ってくるから」

 

そうして自分は店を出て辺りを物色を始めるのだった。しかしこうして他の屋台を見てみると色々な物があった。射的や金魚すくいはたまた河童達が訳の分からないカラクリを売ったりなどやはりバザーは賑わってる。

 

理 「う~ん………おっこれは良いな」

 

自分はとある金属類が売られている店を見つける。色々な物が売られていた。その中でも美しい波紋の包丁を見つける。

 

理 「良い包丁だね」

 

? 「あっ分かっちゃう♪何せ私が造ったから

   ね♪」

 

青い髪でオッドアイとなっている少女は笑顔で言う。この子がこの店の店長みたいだ。だがこの子も人ではな大方後ろにある傘からして唐傘という妖怪だろう。だがこの包丁は業前のレベルで感心する。それも自分より遥かに上のレベルだ。これを見て自分はある依頼をしようと決断してしまう。

 

理 「なぁ手入れの依頼は出来るか?それもこの

   一時間で最高の状態まで」

 

? 「一時間で!?」

 

理 「あぁやってくれるならこの位の金塊は出す

   つもりだ」

 

断罪神書から1Kgの金塊を3つ出す。これには店員もあたふたしていた。

 

? 「そっそんなに!?」

 

理 「無理難題だからそれ相応の報酬だ」

 

? 「えっと何を手入れするんですか?」

 

理 「これさ」

 

また断罪神書に手を突っ込んで自分の黒曜石等の色々な鉱石の錬金術と鍛錬で作られたマイ包丁を出して見せると、

 

? 「みっ見たことのない包丁こんな包丁がこの

   世にあるだなんて………」

 

理 「それをやって欲しいんだが頼めるか?」

 

店員はジー包丁を見ると此方に顔を向けて、

 

? 「やってみ…いや!やせらせて!こんな包丁

   は中々お目にかけれないし是非やってみた

   い!」

 

理 「そうか…なら1時間後にここに来るその時に

   報酬を渡すよ」

 

? 「任せてよ!あっえっと貴方の名前は?」

 

理 「俺は理久兎…君は?」

 

? 「私は多々良小傘♪それじゃ鍛えてくるね」

 

そう言い小傘は奥に行った。自分はそれを確認してまた出店を渡り歩く。そうして土産物としてお菓子が売っていたため購入しつつ小傘の店へと向かうのだった。




千 「怠惰よ!こっちの綿飴も買っておくれ!」

怠惰「はぁ………財布がなぁおっと読者様今回も
   見てくださりありがとうございました♪」

千 「良いから早く来んかい!!」

怠惰「まぁこの調子でバザーを連れ歩かされて
   いる訳です本当に大変ですよえぇ」

千 「早く来ないと貴様のオカズを全て燃やし
   て灰にするぞ!!」

怠惰「はぁあの子ときたら………まぁそんな訳
   で今回はここまでです明日投稿したら
   あっちを投稿しますのでご了承を下さ
   いね読者様♪」

千 「3!2!」

怠惰「あぁもう!では読者様また次回!さよ
   うなら!!」


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第351話 カップル登場

こんばんは読者様。銀魂コラボのモンストとても良いのですがガチ本気の高杉ステージに勝てない怠惰のクソ悪魔です。あれ難易度が超究極って言うけどあれ余裕でそこいらの爆絶を越えてるだろ。失礼この話もここまでにしてそれでは本編へどうぞ。


大方の買い物を終えること小一時間が経過し自分は小傘が開いている店へと向かう。

 

理 「小傘ちゃんいるかい?」

 

店の前に立ち声を掛けると奥から小傘が急いでやってきた。

 

小傘「はいはい♪もう出来上がってますよ♪」

 

そう言い小傘は自分のマイ包丁を差し出す。受け取って確認すると渡す前と比べ更に輝いていて刃もより鋭利になっているのが見ただけですぐに分かった。この小一時間で問題児レベルのマイ包丁をここまで手入れ出来たことには感服だ。

 

小傘「いやぁ~その包丁の切れ味は凄かったよ

   何せ砥石を一瞬でスパッて切っちゃうか

   らさぁ」

 

理 「まぁ切れ味に関しては貝の殻ごと切れる

   ように設計して造ったからな」

 

小傘「こわっ!?」

 

理 「まぁ何はともあれだこいつは約束の報酬

   だよ♪」

 

そう言い約束の金塊3つが入った袋を手渡す。小傘はもう満面の笑みだ。

 

小傘「良い体験が出来ただけじゃなくてこんな

   報酬まであるなんてわちき幸せ♪」

 

理 「あぁ後それとこの2つもやるよ」

 

ポケットから1枚の紙と1枚の木の板を渡す。小傘は首を傾げる。

 

小傘「これは?」

 

理 「まずその紙切れそれはよ実はこのバザー

   で俺も店をやっててよ明日までやってる

   から来てくれるのならどれでも全品の内

   一品その券と引き換えで無料で食べれる

   食事券だ」

 

小傘「へぇ~この木の板は?」

 

理 「それはもし地底に行く際に地底の妖怪達

   に見せれば文句を言わせず地底の観光を

   可能にさせる魔法の板さ♪これでも俺は

   地底の管理人の1人だからさ♪」

 

それを聞き小傘は目を丸くする。まさか自分が地底の管理人の1人とは思わなかったようだ。

 

小傘「良いのこんなに?」

 

理 「あぁ小一時間でここまでの仕上がりをさ

   せてくれたんだそのお礼さ」

 

因みにこのマイ包丁の手入れここまでするのに自分がやると二時間以上かかる。それを一時間でやってくれるのなら安いものだ。

 

理 「さてと俺もそろそろ持ち場に戻るよ」

 

小傘「あっうん♪またね」

 

小傘と別れ自分の店へと帰る。そうして道を歩いていると、

 

理 「おっあれは」

 

自分のいる位置からもう少し先の場所に蓮と霊夢のカップルが何か話していた。折角だから店に招待しようと思い近づき、

 

理 「よぉそこの熱々のお二人さん良ければ店

   でお茶を飲んでってくれないか?」

 

霊夢「えっ?………なぁ!!?」

 

蓮 「えっ!!」

 

突然の声かけに驚いたのか蓮と霊夢は目を点にして此方を見てくる。

 

蓮 「理久兎さん!」

 

霊夢「あんた何やってんの?しかもその服は

   何?」

 

理 「ん?これか?」

 

やはり幻想郷では見ない服なのか霊夢が質問してくるが蓮は自分の服を見て、

 

蓮 「何かお店でもやっているんですか?」

 

と、行ってくる。やはり外来人だけあってこれが店の制服だと一発で見抜いてきた。

 

理 「おっ良い勘を持ってるんじゃんその通りで

   このバザーで飲食店をやらせて貰っている

   よ♪そこでだ良かったら来ないか?」

 

霊夢「あんたの店に?」

 

理 「そうそう♪」

 

招待に対し蓮と霊夢はお互いに目を見つめ合うと、

 

蓮 「なら行かない?」

 

霊夢「そうね…行きましょうか?」

 

どうやら来てくれるみたいだ。それならば案内するだけだ。

 

理 「毎度あり♪ならこっちだよ♪」

 

そうして蓮と霊夢を案内しつつ自分の店へと戻る。そして店に着くと手を店へと向けて、

 

理 「ここが俺らのブース♪」

 

と、自慢げに言うと蓮と霊夢は少し驚く感じだった。先程の突然の声かけの時に比べると少し反応が小さくて残念だ。

 

蓮 「何かどの商店よりも土地が大きいですね」

 

理 「まぁ…皆の所場代は利益の2割だけど俺ら

   だけは3割払うけどね」

 

霊夢「それ儲けあるの?」

 

理 「うんあるね外の世界とかで一括で仕入れを

   するし生産者が生産した現地から購入する

   から運送費も掛からないし仲介手数料すら

   ないから3割ぐらい屁でもないね後は客が

   どれだけ入るかって所だね♪」

 

自分や従者達が築き上げたネットワークもといコネは強い。大量一括仕入れそれに運送費をかけないため安く大量に仕入れられるため三割の所場代など痛くも痒くもないが客が入ってくれなければどっちみち赤字だ。

 

蓮 「それを言われると本当に凄いですね」

 

霊夢「てか客が大事って言うけど人がいないん

   だけど?」

 

いないのはお昼休憩をとらせているからだ。本当ならこの時間が一番の稼ぎ時だが従業員達のモチベーションアップのためなら休ませるのもまた得策だ。

 

理 「まぁ従業員に昼休みを与えてたからなもう

   オープンするから好きな席に座って」

 

蓮 「えっえぇ」

 

店へと入り蓮と霊夢を座らせると自分はカウンターキッチンへと行き、

 

理 「お前らそろそろ仕事だそれと接客をやっ

   てくれ」

 

耶狛「はいは~い♪」

 

そう言いながら耶狛がメニューに水とおしぼりを持って蓮達の元へと行く。そうして耶狛が用事を終えて戻ってくると、

 

耶狛「マスター♪マスターの手先が器用だなっ

   て誉めてくれてたよ♪」

 

理 「ほうそうかい♪………何処の?」

 

何処の手先が器用なんだと思っていると蓮が手をあげる。どうやら注文は決まったみたいだ。

 

理 「お燐聞いてきて」

 

お燐「了解♪」

 

そう言いお燐は注文を聞きに向かった。向かったのだがその数秒後、

 

お燐「にゃーーーーん!!!」

 

顔を真っ赤にさせながらスタッフオンリーの部屋へと戻っていった。何があったんだ。

 

理 「………仕方ないな亜狛は注文を!耶狛はお燐

   のフォロー!」

 

亜狛「あっはい」

 

耶狛「OK♪」

 

仕方がないので亜狛に接客を任せ耶狛にはお燐のフォローを任せる。黒辺りがいれば楽だが生憎な話し手氷を取りに行ってるためいないしで困ったものだ。そして亜狛が注文を聞いてきてメニューを言ってくる。

 

亜狛「カルボナーラセットにドレッシングは

   和風それとコロッケの和風セットそれ

   から恋人限定のその…………」

 

名前が恥ずかしいみたいで渋っていた。

 

理 「あぁ良いよ分かるからそれじゃ作るか」

 

そうして自分は注文された料理の数々を作り始めるのだった。




千 「うむ満足じゃ♪」

怠惰「やれやれ本当に気楽だよねぇおっとでは
   では今回もありがとうございま………」

男性「あの小僧が!」

千 「ん?何じゃ?」

? 「この俺を知っての狼藉もしくは知らなく
   ても不幸に!」

千 「怠惰よあやつ」

怠惰「まんま同業………いや待てよあいつ」

悪魔「ん?なっ!ななな何故に貴様がここに!」

怠惰「………お前こそ何でここにいるんだよ?」

悪魔「くっ!こんな奴がいるなんて聞いてねぇぞ
   畜生!!」

千 「あっ逃げたぞ怠惰よ知り合いか?」

怠惰「…ふんっあんなの一緒にしないでくれな
   いかな」

千 「どういう意味じゃ?」

怠惰「彼奴…女の覗きと盗撮の常習犯だぞ」

千 「最悪じゃし女の敵じゃな」

怠惰「だから近寄らない方がいいよ」

千 「うむそうしよう」

怠惰「おっと話が脱線しすぎたねでは次回
   からあっちを投稿するのでよろしく
   お願いしますね♪」

千 「うむ頼むぞ読者様!」

怠惰「では読者様!」

千 「また次の投稿での!さらばじゃ!」


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第352話 カフェ奮闘劇

こんばんは読者様。ようやく土日が来たことに幸せを感じる怠惰のクソ悪魔です。しかし明日は臨時バイトで鬱です。休ませてくれよ………おっとこんな話もあれなのでそれでは本編へどうぞ。


蓮と霊夢のカップルを招待し数分後すぐに調理及びに盛り付けを行っていた。

 

理 「亜狛!最初のセットのサラダと漬け物を

   持って行ってくれ!」

 

亜狛「分かりました♪」

 

サラダ(和風)と漬け物を持っていく。そして次の恋人専用ドリンクを作っていく。

 

理 「最後にミントとハート型のストローをと

   おぉ~い耶狛頼むよ!」

 

耶狛「はいはい♪」

 

そう言い耶狛は恋人専用ドリンクを持っていく。そして届けて帰ってくると同時に蓮と霊夢が此方を見てきたため、

 

理  ( ´∀` )b

 

右手をグッドにして返す。どうやら喜んでくれたみたいだ。

 

理 「良し良しそしたら………」

 

すぐにキャベツを千切りにしコロッケの種を揚げその間に茹でたパスタを炒めつつカルボナーラソースを絡ませる頃にはコロッケが焼き上がる。それを皿に盛り付けてご飯と味噌汁をお盆に乗せて完成だ。

 

理 「さて誰に………」

 

と、言っていると裏のスタッフルームからお燐が出てくる。見た感じ先程よりも落ち着いているみたいだ。

 

理 「お燐♪料理を運んでくれないか♪」

 

お燐「にゃん!?うっ………」

 

理 「あぁ~無理なら………」

 

お燐「いっいややらせてもらうよ」

 

そう言いお燐は料理を運んでいく。そして運び終えるとそそくさと帰ってくる。

 

お燐「やっやっぱりあたいには似合わないかな?」

 

耶狛「えぇ~似合ってると思うけどなぁ~ねぇ♪

   お兄ちゃん♪」

 

亜狛「うん似合ってるとは思うよ?」

 

お燐「うっうぅん………」

 

耶狛が励ましたために少しはマシにはなったのだがやはり羞恥心は捨てきれないみたいだ。というか健全な制服なためスカートの丈もそこまで短くはなくせいぜい膝よりちょい上に設計しているため恥ずかしくはない筈なのだが。

 

理 「まぁ無理しなくても良いからな?」

 

お燐「う~んでもまぁ用意してくれたから」

 

本当に良いこだ。そうしていると亜狛と耶狛は何か呟き始めると店の奥へと行く。すると、

 

ドゴンッ!

 

と、変な音がなると暑かったはずの周りが急に涼しくなる。そして裏へと通じる通路から亜狛と耶狛それから雪を積もらせなおかつ少し凍っている髪をしている黒が出てくる。

 

黒 「頼まれていた品は持ってきたぞ」

 

理 「ありがとうよこれならまたアイスやら

   作れそうだ」

 

すると蓮が手をあげる。大方は追加の注文のようだ。

 

黒 「あぁ俺がいってくる」

 

黒は蓮と霊夢の座る席へと行き数秒で戻ってくる。

 

黒 「季節限定のパフェ1つ」

 

理 「あいよ♪」

 

因みに使うパフェの材料はさっぱりとした味のヨーグルトにベリーのソースやシリアルを使いそこに無花果を少量の砂糖で煮た物を入れ頂上には仙桃のアイスとバニラアイス最後の仕上げにさくらんぼを乗せれば完成というちょっと贅沢なスイーツだが女子には人気が出そうと踏んだスイーツだ。

 

理 「さてとえ~と」

 

何処から始めるかと思っていたその時、

 

? 「すみませ~ん」

 

客が入ってきた。それも3人だ。それにはすぐに耶狛が対応をする。

 

耶狛「すぐ行きま~す!」

 

ドタドタと走っていく先を見るとそこには、

 

理 「おや紫達か」

 

紫 「御師匠様♪料理を食べに来ましたわ♪」

 

紫とその式の藍にそれから確か色の橙と呼ばれていた式神がいた。わざわざ3人揃って料理を食べに来てくれたみたいだ。

 

理 「いらっしゃい♪」

 

藍 「良い雰囲気ですね」

 

理 「アハハハそいつはありがとうよ耶狛、3人

   の案内を」

 

耶狛「はいはい此方へどうぞ♪」

 

そうして耶狛は案内すると亜狛が水とおしぼりそれからメニューを持って行く。その間にパフェの盛り付けをしていると亜狛がダッシュでやって来る。

 

亜狛「マスター!」

 

理 「ん?どうかしたか?」

 

そんなに慌ててどうしたんだと思っていると、

 

亜狛「えっとそのメニューにないお粥って作れ

   ますか?」

 

理 「お粥?………誰の注文?」

 

亜狛「その…紫さんの注文なんですが……」

 

紫がお粥とは。珍しい物や貴重な品が好きな紫にしては珍しい。まぁぶっちゃけお粥ぐらいなら簡単に作れるし何よりも愛弟子のリクエストとなれば答えないわけにはいかない。

 

理 「良いよ♪ただセットサラダやらは付けれ

   ないとだけ言っておいて」

 

亜狛「分かりました♪」

 

金額が大まかな設定になるためセットは付けれないがそれ相応のサービスはするつもりだ。とりあえず一品は確定したためお粥の調理を開始する。そして注文書を持って亜狛が戻ってくる。

 

亜狛「狐うどん稲荷セットにふわふわパンケーキ

   のメープルそして裏メニューお粥です」

 

理 「あいよ!とりあえずこれを持っていって!」

 

出来たパフェをカウンターに乗せると亜狛は蓮と霊夢の席へと持っていく。そしてすぐに次の調理を開始する。すぐに作ったパンケーキの種をフライパンに乗せて焼いていきその間にうどんを湯で特性タレに浸けた油揚げを酢飯と合わせ稲荷寿司を作り終えると、

 

? 「邪魔するわよ♪」

 

理 「ありゃ吸血鬼一行か」

 

今度は確かレミリアを筆頭に7人の団体客がやってきた。

 

耶狛「邪魔するなら帰ってくれないかな?」

 

レミ「えっ!?あっそっそう………って違う!」

 

玲音「ククあぁ…腹痛ぇ♪とりあえず7人頼む」

 

耶狛「はいはい此方へどうぞ♪」

 

そうして耶狛は案内する。注文が増える前にどんどんと作ってしまおう。次にお粥が出来たため鮭のフレークや海苔の佃煮そして卵の醤油漬けを小皿に入れお粥の入った鍋をお盆に乗せて完成し更に鰹が効いたスープに特性油揚げを入れそして茹で揚げたうどんを入れて稲荷セットの完成すると今度は、

 

? 「入ってもよろしいですか?」

 

更に4人に客が入ってくる。今度は聖達だ。

 

黒 「よぉ聖」

 

聖 「黒さんこんにちは♪」

 

水蜜「聖が気になってるのは黒さんな…ムグッ!」

 

ナズ「それ以上は言わない方がいい…5人だ」

 

聖 「あいよこっちに来な」

 

また客だ。本当に忙しくなってきたな。そして、

 

? 「良い香りがするわねぇ♪」

 

? 「本当ですね」

 

亜狛「こんにちは幽々子さん♪それに妖夢さん♪」

 

幽 「えぇこんにちは♪」

 

妖夢「どうも♪」

 

1名団体の第一種注意大食漢の幽々子が出てきた。これはもう本当に忙しくなること確定だ。すぐに最後にパンケーキを皿に盛り付けて完成させて、

 

理 「亜狛!案内が終わり次第これを運べ!」

 

亜狛「分かりました!」

 

理 「さぁてやりますか!!」

 

そうして自分は次の修羅場へと続く戦いへと身を投じるのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よ!あっちの方の店が賑わっておる
   ぞ!行かぬか?」

怠惰「見た感じ飲食店だねもうお腹一杯だよ」

千 「うむ……確かにそうじゃのう」

怠惰「でもまぁこうして見ると色々な妖怪がい
   るんだねぇ………」

悪魔「てめぇ危ねぇだろゴラ!」

千 「何じゃ!?…っておい怠惰よあれさっき
   の………」

怠惰「ちっ……はぁ…千ちゃんちょっと待ってて
   あっ今日の締めはやって良いよ」

千 「うっうむ!?まぁ良いかでは今回はここ
   までじゃ!」

悪魔「何だご………ひっ!?」

怠惰「ちょっと来い」

悪魔「いっ嫌だぁキ(ピー)()がぁ!!?」

千 「うっうむでは読者様また次回じゃさらば
   じゃぞ♪」


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第353話 簡単チンピラ撃退方法

こんばんは読者様、モンストのガチャついに銀さんを当てて喜んだ怠惰のクソ悪魔です。ですがまだ高杉に勝っていないのと神楽ちゃんをゲットできていないのにションボリです。おっと娯楽の話はここまでにしてでは本編へどうぞ。


激化する仕事。客が大勢と入ってきたため仕方のないことなのだが、

 

理 「お子さまランチ2つ作ってそれから」

 

亜狛「マスターメニューの品全品!」

 

理 「はいよって…幽々子か」

 

大食漢ともいえる幽々子が来訪しているのもあり本当に忙しくてしかたがないのだがいかんせ食い過ぎだ。

 

理 「やってやらぁ!」

 

可能な限り速く速く速くと下処理の終えた食材を炒め煮て盛りつけ等を行いながら仕事の速度を加速させていく。そのせいなのか、

 

お燐「りっ理久兎様が3人に見える」

 

亜狛「いや3人なんてもんじゃない8人ぐらい

   残像が残ってる」

 

耶狛「ある意味での影分身♪」

 

黒 「………本当に洒落にならんな」

 

理 「そこっ!話してるなら接客!」

 

こいつら笑って言うがこっちは笑い事には出来ないぐらい忙しいのだ。これだと厨房にもう1人スタッフが欲しい。

 

理 「これは吸血鬼一行に!そんでこっちは聖

   さん達一行!最後に幽々子達には出来た

   分から持っていけ!」

 

亜狛「分かりました!」

 

耶狛「うん!」

 

黒 「あいよ」

 

お燐「はいさ!」

 

4人のホールの活躍により出来上がった料理は次々に注文者へと送られていく。そしてふと蓮達を見るとレジでお会計を済ませていた。

 

理 「満足してくれたのなら嬉しいんだがな」

 

等と呟きつつ追加の注文の品を更に作っていくと蓮達と入れ換えで珍しいことに人間が2人入ってきたためレジを担当していたお燐が案内にまわっていた。

 

お燐「2人ねこっちへどうぞ」

 

人間「へぇ~この店かわい娘ちゃん揃ってんな」

 

人間「良いっすねぇ」

 

等と声が聞こえてくる。この時に限ってさとりがいてくれるとありがたいなと思った。長く生きてきて思ったのはあまりにも人柄や言動が悪く見えて聞こえてきたからだ。

 

理 「黒」

 

黒 「どうかしたか?」

 

理 「念のためにあの人間2人をマークしておけ

   粗相を働いたら俺に知らせろ後、場合によ

   ってはそれなりの処置をとらせる今の事は

   他の3人にも伝えておけ」

 

黒 「了解した」

 

そう言い黒はホールに戻る。そして自分も仕事に戻り追加の料理を作っていると、

 

耶狛「マスター蕎麦2つだって」

 

理 「はいよ」

 

言われた品を作り始め幽々子の注文した品との間で作りそして完成すると、

 

理 「耶狛、運んでくれ」

 

耶狛「はいはい♪」

 

そう言い耶狛は運んでいく。念のために黒には目をちらつかせて貰って監視させているため問題なく次の料理を作ろうとしたその時、

 

人間「マジィ!!なんだこれ!!」

 

人間「うげぇ!!食えたもんじゃねぇなそれに

   これ何だゴキさんこにゃにゃちはしてる

   だろ」

 

理 「………はぁやっぱりか」

 

すぐに頭の中で黒へと言葉をかける、

 

理 (やっぱりか?)

 

黒 (あぁさりげなく虫の死骸やら入れてやがっ

  たそこは確認した)

 

理 (分かった)

 

言葉を切ると先程の人間が此方へとやって来る。

 

人間「おうごら!ここは料理に虫でも入れて

   るのかあぁん!気持ち悪ぃな!!」

 

人間「こんなクソマジい飯を食わせやがって!

   タダもしくは精神的な慰謝料払えや?」

 

何こいつらひと昔前の地上げ屋か何かか。だがこの人間達よくもそう意気がって言えると思った。何せ、

 

紫 「藍スキマ送りにして火山に捨てても許さ

   れるわよね?」

 

藍 「紫様そこまでは…やっても魔法の森にでも

   放り込む方が」

 

幽 「…………ふふっ」

 

聖 「説教ですかね♪」

 

レミ「………食事の邪魔をするとは良い度胸ね」

 

ここは人間も妖怪も魔法使いも神も平等で気軽に食事を楽しめるというコンセプトはある。だが実際ここにいる七割は妖怪しかも知り合いばかり下手に刺激すればこの人間達の命が危ないと思った。

 

人間「おいコラ聞いてんのかあぁ!」

 

人間「気持ち悪く笑ってんじゃねぇよ!」

 

カウンター腰から胸ぐらを掴んで威嚇してくる人間に対し自分はとった行動は、

 

理 「笑ってて何が悪い?お前らにそれをとやか

   く言われる筋合いはないそれにお前達は知

   ってるか?海外だと虫を食う文化もあるん

   だぜ?まず気持ち悪いと言ったお前は海外

   の人に向かって土下座してこい」

 

人間「なっ!?」

 

理 「それともう少しまともな嘘とデッチ上げが

   出来るようになってから恐喝しろよ?」

 

人間「んだとっ!この野郎!」

 

胸ぐらを掴んで殴りかかってくる。だが遅かったためすぐに殴ってきた人間の額に向かって、

 

理 「遅い」

 

ピシッ!

 

一発軽めの凸ピンを放つと人間は吹っ飛ばされて柵へと激突し気絶したのか動かなくなった。

 

人間「ひっ!?」

 

理 「黒さ見てたよな?こいつらが偽造する所」

 

黒 「あぁ完璧にな」

 

耶狛「私も見たよ♪」

 

亜狛「自分も監視はしてました」

 

お燐「あたいも♪」

 

残念な事にこいつら泳がされていた事を今さら気がついたみたいだ。

 

人間「すっすいやせんゆっ許してつかぁさい!」

 

腰が抜けたのか地面に座り込み此方を涙めで見て謝罪をしてくる。

 

理 「そういえば皆さんは今日の新聞は見ました

   よね?その記事はここに来た男2人が謎の

   失踪をとげたっていう記事だけど」

 

紫 「見ましたわね♪」

 

聖 「お気の毒に………」

 

レミ「ふぅ~ん見たわよね?」

 

咲夜「えぇ確かに♪」

 

話を合わせてくれてこっちも面白くなってくる。目の前の醜悪な人間はこちらに向かって口を震えさせながら、

 

人間「なっ何いってるんだよ!」

 

理 「それ……お前らだよ?

 

目の前の人間には自分の顔がどういう風に見えたのかは分からないが、

 

人間「あっあわわわわわぶくっ!」

 

何とメンタルの弱いことに泡吹いてぶっ倒れてしまった。こうなると後処理が面倒で困る。

 

理 「亜狛それに耶狛こいつらを人里に捨てて

   おいてくれ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「イエッサー♪」

 

呆れながら自分は前へと少しだけ出て声を張り上げ、

 

理 「皆さま大変失礼いたしましたこの度の不

   祥事は私共の責任故にここにいる皆さま

   にはせめてもの気持ちで一割引とさせて

   頂きますのでお願いします」

 

幽 「あら!なら食べなきゃね」

 

聖 「それは何とも嬉しいお知らせですね」

 

レミ「ならワイン追加ね♪」

 

紫 「ふふっ御師匠様らしい♪」

 

皆は喜んでくれたみたいだが自分の内心としては、

 

理 (赤字にならなきゃいいけどなぁ)

 

赤字の事を心配して怖くなる。だが何とか初日のバザーは成功?をして幕を閉じたのだった。そして少し時間は遡り先の路地裏では、

 

? 「ぐはっ!何故だ!貴様は何をしたのか

   何を捨てたのかを分かってるのか!」

 

? 「うん知ってるだから何なんだよゼパル?」

 

ゼパ「あの時に我らがボスがどれだけお前の事

   を心配したのか知ってるのか!ベル………

   っ!」

 

その者のを名のを言おうとした時、その者は雷を手に纏わせ大鎌を作ると首もとを当てる。

 

? 「それ以上言ったら分かるよな?それにも

   う彼奴とも連絡はつけたよとっくに」

 

ゼパ「っ!………この裏切り者が!」

 

? 「結構♪それに俺はお前らを仲間とも思っ

   ちゃねぇよ」

 

ゼパ「くっ!

 

? 「たくここから消えな…それとバアルによろ

   しく言っておいてくれってのと夜中に電話

   でゲームの誘いしてくるんじゃねぇっての

   も伝えておいてくれや」

 

ゼパ「………良い気にのるなよ!」

 

そう言い男は逃げていく。残ったもう1人の男は、

 

? 「やれやれさてあの子の所に行かなきゃ」

 

そうしてその男もその場から離れるのだった。




千 「ではでは今回もありがとうの♪」

怠惰「ごめん千ちゃん待たせちゃったね♪」

千 「まったく遅いぞ怠惰よ!

怠惰「ごめんごめん♪後で外界にでも出たら
   好きなゲームを一作品買うからそれで
   チャラにしてよ♪」

千 「なっ!珍しいの………まぁ良いか」

怠惰「ハハハッさてもうちょいしたら帰ろう
   かね♪」

千 「じゃな♪ではそろそろ終わりにしよう
   かの♪」

怠惰「だね♪では読者様今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「では読者様♪」

千 「さらばじゃ!」


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第354話 バザー2日目開始

こんばんは読者様。久々にアルクロをやったらはまってしまった怠惰のクソ悪魔です。因みに怠惰さんは色々なゲームをローテーションしてやっていくのでまた近いうちに別のゲームに進むかもしれません………おっとリアル話はここまでにしてでは本編へどうぞ。


バザー初日を終えて夜の事。自分は残りの在庫についてのリストを眺めながら確認をしていた。

 

理 「在庫は足りるか」

 

多くの客人というか主に幽々子の来訪で一気に食材やらは減ったがまだこれなら明日も持ちそうだ。すると、

 

コンコンッ

 

と、扉からノックの音が聞こえる。そして扉が開かれさとりがやって来る。

 

理 「おやさとりいらっしゃい♪」

 

さと「理久兎さんさっき亜狛さん達の心を読み

   ましたが大変だったみたいですね」

 

理 「まぁ客が多かったからな♪」

 

さと「いえそうじゃなくて主に人間のチンピラ

   達に絡まれたみたいじゃないですかもし

   その場に私がそこにいたのならそいつら

   のトラウマを掘り下げてれたと思いまし

   て………」

 

心配して言ってくれたみたいだがさりげなくエグい。

 

理 「まぁそう心配すんなって♪」

 

頭を撫でながら微笑むとさとりは顔を少し赤くする。そして、

 

さと「理久兎さん明日のバザー私も参加しても

   良いですか?」

 

理 「あり?仕事は終わったの?」

 

さと「えぇ何とか終わらせれてたので♪」

 

こう聞いているとやはり自分と参加したかったのだろう。

 

理 「そうなんだ♪無論大歓迎だよ♪」

 

さと「ふふっ♪あっそれとその指輪を貸して

   貰っても………」

 

理 「あぁ~能力封じの指輪ね♪勿論貸すよ」

 

机の戸棚から能力封じの指輪をさとりに渡すと、

 

さと「………何時か結婚指輪を貰えるのかな

 

理 「ん?何かいった?」

 

さと「いっいえ!それでは私は部屋に戻りますね」

 

指輪を受け取ったさとりはそそくさと部屋から出ていった。

 

理 「………」

 

机の戸棚の奥の小さな箱を取ると中を見る。そこにあるのはハート型にカットされたダイヤが埋め込まれた指輪だ。これこそ自分の信念とさとりの信念が永遠と本当に分かった時に渡そうと思っている指輪だ。

 

理 「まぁいずれかな」

 

戸棚に戻し自分もベッドへと潜りそして眠りにつくのだった。そして眠りについた理久兎は珍しく夢を見た。戦火で燃える旧都。泣き叫ぶ妖怪達。何事かと自分は思っていると、

 

ザシュッ!

 

何かを斬るような音が聞こえその方向を見ると、

 

? 「もうじきエスカトロジーによる裁定は始

   まるんだよ……アハハハハ!」

 

さと「り…と……さん」

 

あり得ない事に少年がさとりの背後から左胸に腕を突き刺ししていた。これを見た瞬間に自分の堪忍袋は決壊した。

 

理 「てめぇ!!」

 

その少年に向かって拳を向けた瞬間目の前は真っ白に変わった。

 

理 「はぁっ!!………夢か」

 

最悪の目覚めは本当に止めて欲しい。時計を見ると午前5時。予定の起床時刻よりも一時間速い。

 

理 「珈琲でも飲んで起きるか」

 

仕方なくベッドから起き上がり珈琲を飲みながら時間を過ごす。そうして一時間が過ぎ皆が起きてきたため自分も支度を始めること午前8時。

 

さと「理久兎さん似合いますか?」

 

カフェの制服を着たさとりはくるりと一回転して見せてくる。

 

理 「似合ってるよ」

 

さと「そうですか」

 

照れ隠しなのかポーカーフェイスで言ってくる。長く住んでいると大体の心境も分かるようになってはくるものだ。そして皆も準備が出来ているみたいなので士気をあげるために前へとでて、

 

理 「良しバザーは2日目だが店は最終日だ気

   合い入れていくぞ!」

 

全員「おぉー!!」

 

激励をして昨日のメンバー+1でバザー会場の自分の店へと向かう。そしてバザーへと着くと皆は各々の持ち場へと付いていき自分も下準備をする分身達を裏へと回し終えると、

 

さと「理久兎さん私はどうすれば良いのでしょ

   うか?」

 

理 「そうだなぁ………普通にホールの仕事で良

   いよ♪何かあったら耶狛やお燐だとかに

   聞けば分かる筈だから♪」

 

さと「分かりました」

 

理 「それじゃ今日も張り切っていくよ!」

 

全員「おぉー!!」

 

そうして今日一日は開始された。オープンの立て札にひっくり返し数分経つと、

 

? 「やってるよね?」

 

理 「あぁ小傘か」

 

昨日、食事券を上げた小傘がいた。どうやら食べに来たようだ。

 

亜狛「いらっしゃいませ♪それではどうぞ」

 

小傘「はいはい♪」

 

小傘は席へと座るとまた客が入ってきた。しかもその客は、

 

永琳「やっているからしら?」

 

まさかの永琳それも輝夜にてゐそれから長耳の兎耳の女性もいた。

 

耶狛「ふふん♪空いてますよ♪4人席へどうぞ」

 

そうして永琳達は座ると亜狛が注文書を持ってきた。

 

亜狛「えぇ~とマスターちょっと特殊な注文

   何ですが」

 

理 「どうかしたか?」

 

亜狛「えっと驚きのエネルギーだとかってあり

   ますか?」

 

また不思議な注文が出てきた。

 

理 「う~ん感情系かなそれ…小傘の注文?」

 

亜狛「えぇ」

 

理 「それなら………」

 

自分は断罪神書からとあるカプセル式の薬を出す。

 

亜狛「えっとこれは?」

 

理 「ペット達を驚かせて出たその驚きのエネル

   ギーカプセル♪」

 

亜狛「マスター…ペット達を実験にするのは止め

   て下さい」

 

理 「アハハハ悪い悪い♪まぁこれを上げてきて

   くれ」

 

皿に盛りカウンターに置くと亜狛は持っていく。丁度いい実験にもなりそうだ。すると次にさとりが注文書を持ってやって来ると少し恥ずかしそうに口を開き、

 

さと「理久兎さんふわふわパンケーキのベリーソ

   ースにオムライスのビーフソース敢えそれ

   から温野菜ソルト最後にパスタ和風をお願

   いします」

 

理 「あいよ♪」

 

そうして自分は注文された料理を作っていく。さとりは後ろを振り返り歩いてく後ろ姿を自分は見て今朝の夢を思い出す。

 

理 「何か嫌な事が起きなければ良いんだけど」

 

そんな忌まわしい夢は絶対に起きてほしくはないと思いつつもしもの事を考えて、

 

理 「何か身代わりになる物を作っておこう」

 

そう考え夜にでもお守りを作ろうと考えつつ料理を作るのだった。




怠惰「ではでは今回からまた部屋での後書きと
   なる訳ですが………」

千 「怠惰よ理久兎のあの夢の少年じゃがメタイ
   話じゃが本編に出てきたという事は………」

怠惰「………まぁリアルの怠惰さんの発言を少し
   だけ言うねあの少年は理久兎の真逆だよ」

千 「真逆?」

怠惰「そう理久兎は守る者がいるからこそその
   力を発揮できるだけどあの少年は正反対
   壊すものがあるから力を発揮するんだよ」

千 「壊すじゃと?」

怠惰「そう…それとだけど言っておくねあくま
   でリアル怠惰さんの発言だけど理久兎や
   千ちゃんを越えるとだけは言っておくよ」

千 「待てどういう事じゃ!」

怠惰「俺が言えるのはそこまでね後は千ちゃん
   その目で見ると良いよその結末をね」

千 「………怠惰よ何かあった時は」

怠惰「分からないよ俺は下らないことでは干渉
   はしないからね………では少し長くなった
   けれど今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様!」

千 「またの♪」


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第355話 約2000年前の友

こんばんは読者様。急激な眠りで今さっき起きた怠惰のクソ悪魔です。7時に眠ってしまったらこのザマでございます。寝ないように気を付けなければ………ではではこんな話もあれですので本編へどうぞ。


バザー2日目の午前10時頃。

 

理 「ほら!じゃんじゃん持ってけ!」

 

お燐「分かりました!」

 

亜狛「黒さんお客さんの案内を!」

 

黒 「分かった!」

 

耶狛「拭き物ちょうだい!」

 

料理を作り運びを繰り返しお客様方の粗相を直したりと大忙しだ。だがそれでも客足が遠退くことは一切ない。むしろ続々と入ってくる。

 

理 「ふぅ忙しいったらありゃしないな」

 

さと「そう言う割には楽しそうですよ?」

 

忙しいには忙しいが楽しいのもまた事実だ。

 

理 「そうかもな………」

 

さと「そうですか」

 

すると妖怪の客の1人が手を上げて、

 

妖怪「すみません注文良いですか?」

 

理 「おっとさとり頼むよ」

 

さと「分かりました♪」

 

注文を聞きにさとりは向かう。能力を封じているためなのか雑音みたいな心を見れなくて済むのかさとりも結構楽しそうだ。だが心の雑音と聞くと昔の知人である神子達を思い出してくる。

 

理 「そういえば神子ちゃん達元気かなぁ」

 

ほぼ永久に近い眠りについて早2000年程度。もう蘇っているのかとも思った。すると、

 

さと「理久兎さん天麩羅定食1つです」

 

理 「おっ♪分かったよ♪」

 

そんな事を考えながら料理をしていく。やはり朝の夢が無意識ながらも嫌なんだと思った。少しでも忘れたいがために他の事を考えたくなってしまうのだろう。

 

理 「ほら持っていって♪」

 

さと「はい♪」

 

そんな事を考えながら数時間後ようやくお昼休みだ。

 

理 「最終日の賄いは貝の殻から抽出した貝飯

   と余った山菜とで炊いたの炊き込み飯に

   あまり魚のつみれ汁だ♪どんどん食えよ」

 

耶狛「わぁ~い♪」

 

さと「また豪華な賄いですね………聞いた話だと

   もう少し質素と思ったのですが」

 

亜狛「さとりさんそれはマスターだからですよ」

 

黒 「あぁ気にしたら敗けだ」

 

お燐「あたいは何でも良いや♪」

 

皆はカウンター席に座るとそれぞれ料理を食べていく。自分は端のベランダ席に座り料理に使って余ったワインをチビチビと飲みながらチーズを食べていると、

 

? 「ふふっ見ない間に随分とまぁ大きな世帯

   を持ったわね理波」

 

聞いたことのある声が聞こえてくる。それも今から約2000年ぐらい前にだ。チラリと後ろを見ると、

 

青娥「こんにちは♪」

 

懐かしい青娥の顔がベランダの手摺に顔を乗っけて挨拶してきた。

 

理 「久しいな青娥………飲むか?」

 

青娥「あらなら遠慮なく♪あっそのコップで良い

   わよ」

 

そう言われ自分が飲んでいたコップにワインを注いで渡すとゴクリと一気に飲み干す。

 

青娥「流石は西洋酒良い味ね」

 

理 「だろ♪………そんな事よりも俺を頼ってきた

   って事だろ?」

 

青娥「えぇ♪無論その約束は覚えてはいないわよ

   ね?理久兎いえ深常理久兎乃大能神さん」

 

どうやら自分の事について調べたようだ。

 

理 「無論忘れてはないさ秩序の神として決めた

   事はやらせてもらうよ………」

 

青娥「そう♪でもまさか驚いたわぁ貴方が神だっ

   たなんて………むしろ私達からしたら貴方は

   他宗教だから敵よ?」

 

理 「言っておくが信仰だとかには興味はなくて

   なだから他の神とかと同じだと思うなよ?」

 

青娥「そうね…まぁ確かに他の神だとかに比べれ

   ば貴方は違うわね」

 

昔の仲だけあって分かってはくれだたいだ。

 

理 「そういうこった………詳しい予定だとかが

   決まり次第知らせろよどうせ俺が住んで

   いる所も調査済み何だろ?」

 

青娥「えぇ♪それじゃあ♪」

 

コップを渡されると青娥は消える。だが今日の幸運2個目が聞けただけでもラッキーだ。因みに1つ目は何かというと、

 

さと「理久兎さんそろそろ始めましょうか♪」

 

さとりの制服姿を見れた事だろう。見ていて本当に可愛らしい。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「ん?ハハハッならそろそろ始めるか♪」

 

さとりの頭に手をポンと置いて少し撫でて厨房へと向かう。もう皆は食事を終えたみたいだ。

 

理 「それじゃそろそろ午後の戦いを始めよう

   か♪」

 

亜狛「それじゃ看板をひっくり返してきますね」

 

耶狛「それじゃレッツゴー♪」

 

そうして自分達の午後の部の戦いが幕を開ける。そしてやはり再度オープンしても最初は来る客がまったくいない。その間に簡単な仕込みだったり椅子を綺麗に並べたり等をしていると、

 

? 「こんにちは理久兎さん」

 

理 「ん?おや♪もこたんに慧音先生♪」

 

午後最初の客人は妹紅と慧音だった。

 

妹紅「だからぁもこたん言うな!というか何で

   慧音は先生つけて私はもこたん何だ!」

 

理 「昔からの仲♪」

 

妹紅「っ!?」

 

さと「理~久~兎~さ~ん」

 

さとりから声をかけられ向くと滅茶苦茶殺気を放ってくる。一体何をしたと言うのだろうか。

 

理 「待て待て!?俺は何もしてないぞ!?」

 

さと「無駄話は終わってからにしてくださいそれ

   では此方へどうぞ」

 

理 「まぁ何だあまりさとりは怒らせない方が良

   いとだけは伝えておくよ

 

妹紅「理久兎さん苦労してるな」

 

慧音「まぁ浮気はしないようにな」

 

理 「誰がするか」

 

浮気などやるつもりはないしやった瞬間さとりから無数の包丁が飛んでくる。そうして慧音と妹紅は案内され席へと座っていった。そして、

 

幽 「理久兎さん来ちゃった♪」

 

妖夢「あの2日目もよろしくお願いします」

 

理 「………あいよ2人共カウンター席にどうぞ」

 

またこの2人、特に幽々子という1名団体がまた来た事に絶句しながらも料理を作っていくのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「のう怠惰よいつ頃から次篇に行くのじゃ?」

怠惰「う~んまだ少し先かな」

千 「そうか」

怠惰「それと明日から少しだけどまたあっちを
   投稿するのでお願いします」

千 「都合故か?」

怠惰「まぁその通りですね」

千 「そうかまた暫くは休暇じゃな」

怠惰「まぁ休暇は楽しんでよ♪」

千 「うむ♪良しそうと決まれば終わるぞ」

怠惰「だねでは読者様今回はここまで!」

千 「また次を投稿した際にもよろしくの♪」

怠惰「ではでは読者様」

千 「うむさらばじゃ!」


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第356話 珍客登場

こんばんは読者様、眠りの小五郎のように眠っていて今起きた怠惰のクソ悪魔です。また夜更かし確定コースとなりました。ではではこんな話しもあれなので本編へどうぞ。


仕事を再開してから30分が経過したぐらいだろうかそんな時だった。

 

耶狛「いらっしゃいませぇ♪あれ珍しい組み合わ

   せだね♪オーナーの蓮くんにストライキで

   も起こしたの?」

 

と、耶狛の声が聞こえてきたため料理をしながら見てみるとそこには蓮の式神達が来ていた。

 

狗神「そんな訳ないだろ……」

 

鈴蘭「休暇だよたまにはね♪それで3人だけど席

   は空いてるかな?」

 

耶狛「う~んとねうん空いてるね♪彼方の席に

   座ってよ♪」

 

そう言い耶狛は案内をし始めた。しかし珍しいものだ。まさか蓮の式達が来てくれるとは思いもしなかった。だがそんな事を考えつつ料理をしていると、

 

幽 「理久兎さんおかわり♪」

 

理 「はぁあいよ!」

 

妖夢「大丈夫ですか理久兎さん?」

 

理 「問題ないよ………」

 

やれやれと思いつつ更に料理を作り始めると一瞬だが店の外から気配を感じた。そちらを向いてみると、

 

理 「ダンボール?」

 

奥の方で3つのダンボールがガサゴソと動いていた。大方の予測としては蓮に霊夢それから魔理沙であろう。そう考える理由としては狗神やらが心配になってきたのであろう。

 

理 「まぁたまにはサービスもありか」

 

幽 「えっ?」

 

理 「あぁこっちの話さ♪所で試しで作った甘味

   があるけど食うか?」

 

幽 「何それ?」

 

理 「まぁ食べてみれば分かるさ♪妖夢は食べる

   かい?」

 

妖夢「あっお願いします」

 

理 「あいよ♪」

 

と、実験で作った甘味をあの3人と目の前の幽々子に渡そうと思っていると亜狛が此方へとやって来る。どうやら注文を取ってきたみたいだ。

 

亜狛「え~と夏の生春巻に冷やし中華それから

   そのマスター丁子油と砥石ってあります

   か?」

 

理 「えっ?何でまた?」

 

亜狛「神楽さんがそれしか食べれないみたいで」

 

丁子油と砥石を食べるというのは初めて聞いた。確か元は刀だっためなのかそういった手入れ道具を食べるみたいだ。

 

理 「まぁあるにはあるか良いよそれも出すよ」

 

亜狛「分かりましたそれではお願いしますね♪」

 

そうして亜狛は持ち場へと戻っていく。とりあえず注文された料理を幽々子の注文と平行させながら作ると亜狛と耶狛が此方へと来たため、

 

理 「亜狛頼む!」

 

亜狛「あっはい!」

 

亜狛は注文された料理を狗神達の元へと運んでいく。そして耶狛に、

 

理 「耶狛」

 

耶狛「ん?何マスター?」

 

理 「お使いを頼めるか?」

 

耶狛「お使い?」

 

理 「そうお使いだ♪」

 

お盆に3つのパンと牛乳瓶3本を乗せて耶狛の方へとずらして、

 

理 「彼処に3つのダンボールがあるのは分か

   るよな?」

 

耶狛「あるねその中の人に渡してくれば良いの

   マスター?」

 

理 「あぁずっとこっちを見てる探偵達に渡し

   てきてくれ」

 

耶狛「OK♪」

 

そう言い耶狛はパンと牛乳それぞれ3つ乗せたお盆を持って運んでいった。そして同じくパンと牛乳を幽々子と妖夢に渡す。

 

理 「お待ちどおさん餡パンと牛乳ね」

 

幽 「餡パン?」

 

妖夢「餡が入っているんですか?」

 

理 「そっ♪まぁ騙されたと思って食ってみて

   くれよ♪それとそのパンを食べたら牛乳

   をグビッと喉に流してみなよ」

 

そう言うと2人は餡パンを食べると凄く意外な顔をする。そして牛乳をグビッと流すと、

 

妖夢「まさかこんな料理があるとは!」

 

幽 「素朴な甘味が良いわねぇ」

 

理 「だろ♪自信作さ♪」

 

そうしてもう何人前を作ったのかどのくらいの時間が経ったのかは分からないが幽々子は満足そうに立ち上がると、

 

幽 「理久兎さんお会計良いかしら?」

 

理 「お会計ねさとり頼めるか?」

 

さと「良いですよ此方へ」

 

妖夢「えっとありがとうございました」

 

そうして2人はお会計を済ませて店から出ていった。これで先程よりは忙しくなくなる。すると狗神達一行も会計を済ませにレジへと来ていた。顔からするに満足はしてくれたみたいだ。

 

理 「満足そうで何より何より」

 

黒 「主よ注文だ」

 

お燐「理久兎さんこっちも!」

 

だがそれでも注文は続く。しかし空を見てみるともう4時くらいにはなっていた。つまりもう人踏ん張りだ。

 

理 「あいよ!」

 

そうしてまた注文を受けて料理を作っていきついに閉店の時間となったため客は皆帰っていった。

 

理 「そんじゃ皆お疲れさんな」

 

亜狛「ふぅ一時はどうなるかと思いましたね」

 

耶狛「特に幽々子ちゃんの来訪とかね」

 

黒 「俺は氷取りがキツかったな」

 

お燐「あたいは服が………」

 

さと「たまにはこうした経験もありでしたね」

 

皆それぞれの思い思いの事を言うと自分はニコリと微笑みながら、

 

理 「だからこそこれは俺からの労いだ♪」

 

パチンッ!

 

そう言い自分は指パッチンをするとカウンターに幾つもの料理が並ぶ。これには皆目が点だ。

 

さと「理久兎さんこれは!」

 

理 「作った物をミラージュで隠してたのさ♪

   お前らを驚かせるためにな今宵は皆頑張

   っただから店の最後の夜は盛り上がろう」

 

耶狛「賛成♪それとペット達連れてきて良い?」

 

理 「あぁ構わん♪じゃんじゃん連れてこい!

   何ならお空も連れてこい♪」

 

亜狛「分かりました♪」

 

そう言い亜狛と耶狛は消える。そして数分後になると店は動物達で溢れ変える。そんな中、自分はさとりと共に隅で酒を飲み交わす。

 

理 「お疲れさんさとり」

 

さと「理久兎さんもお疲れ様です」

 

酒を飲みながらどんちゃん騒ぎを眺めているとさとりは、

 

さと「どうでした友人の方々と会えて」

 

理 「あぁ楽しかったよ…それでも俺は地底に

   住むぞ?悪いけどな」

 

さと「それは願ってもないことなので構いません

   よ理久兎さん♪」

 

理 「そうかい♪」

 

そんな会話をしながら自分達は夜を過ごすのだった。




怠惰「では今回もありがとうございました」

千 「怠惰よこのほのぼのゲーム成長要素が
   あるんじゃな!」

怠惰「あぁそれねそうなんだよね因みにさ千
   ちゃんそのゲームお金に困ってない?」

千 「むっ!まさか金策の方法があるのか!」

怠惰「うん全財産を銀行に預けて3Dsの本体
   時間を50年後にして起動すればお金が
   ザクザクだよ?」

千 「何と!」

怠惰「ただ仲良くなった子がもしかしたらいな
   くなってるかもだから友を売って金を得
   るかそれとも地道に稼ぐかどっち?」

千 「悩む事を言いおって!」

怠惰「まぁ頑張ってね♪おっとこんな話をして
   しまったら時間がではこんな後書きでし
   たがまた明日もお願い致しますね♪」

千 「どうすれば良いんじゃ!」

怠惰「では読者様さようなら♪」


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第357話 バザー最終日

こんばんは読者様、獣神化天草を早速アヴァロンで使ってみた怠惰のクソ悪魔です。結果は強いと思ったけれどせめてウィンドウは欲しかったかなぁと思ってしまいます。おっとこんな話しもあれですのででは本編へどうぞ。


夜の細やかなパーティーを終え地霊殿へと戻ってきて数時間が経過する。

 

理 「ここをこうすれば………後は熟成させれば

   完成か」

 

地霊殿の地下言うなると地霊殿と灼熱地獄の丁度間の層にあふ地下の実験室で錬金を行っていた。

 

理 「ふぅ」

 

自分は恐怖していた。昨日見たあの悪夢の生々しさにビビってしまったのかもしれない。夢とはいえ大切な者達が殺されていく様は見るのは胸糞悪いものだ。だが一番生々しいのはさとりが死ぬ様は一番生々しかった。

 

理 「まさかあのガキが蓮の…いや待てよ確か

   彼奴はエスカトロジーがどうのって言っ

   てたよな」

 

地下室から出て1階のエントランスへと出て図書室へと向かう。そして図書室で本を探していると、

 

さと「あら理久兎さん♪」

 

さとりが自分に気づいたのか近寄ってきた。

 

理 「さとりか…そうださとりに聞きたい事が

   あるんだけどよ」

 

さと「何ですか?」

 

理 「エスカトロジーって知ってるか?」

 

例の単語を言うとさとりは顎に手を置いて少し考えると、

 

さと「確か終末論の名前の1つにそんなのが乗

   っていたような?」

 

それを聞き本棚を見ると丁度その終末論が書かれた本が出てきた。

 

理 「これか?」

 

さと「確か」

 

本を開き見るとそこにはラグナロクやカタストロフイといった名前はあった。そして見ていくと自分の探していたエスカトロジーについて書かれているページを見つける。そこには窮極的破滅や最後の審判そして世界の再生などが書かれていた。

 

理 「………これを引き起こすってのか」

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「んっ?いや何でもないそれとさとり速く

   寝なくて良いのか?」

 

さと「そうですね………確かに寝た方が良いです

   よね明日が楽しみなので♪」

 

理 「そうかそれじゃお休みさとり♪」

 

さと「えぇおやすみなさい♪」

 

そう言いさとりは部屋へと向かっていった。残った自分は本を戻して、

 

理 「だが何故に旧地獄が戦火が出たんだ少なく

   ても俺や黒に亜狛や耶狛がいた筈なのに」

 

だが考えても良く分らずなため仕方なく考えるのを止めて、

 

理 「寝るかそれで考えよう」

 

そう考えて部屋へと行きベッドで横になり考えながら眠るのだった。すると自分はいつの間にか真っ黒な世界にいた。

 

理 「ここは?」

 

何処を見てもよく分からない世界。そこに、

 

少女「私は私は何で」

 

1人の少女が泣いているのか踞っていた。近づこうとするが足が動かない。するとその少女に手をさし伸ばす奴が出てくる。顔は真っ黒世界のためよく見えないが特徴としては大鎌を携えていた。それはまるで死神のお迎えみたいだが少女はその者の手をとったその瞬間だった。

 

? 「許さない許さない私の…私の○○○○(ピーーー)

   よくも奪ったわね○○○○○○○(ピーーーーーー)!」

 

憤怒にまみれた女性の声。誰なんだと思っていたその時視界がぼやけた。そして、

 

理 「ん………何だ今の夢」

 

ベッドから起き上がり時間を見てみると予定の起床時刻辺りとなっていた。

 

理 「準備するか」

 

もう眠る必要もないのでベッドから出て準備をする。そうして数時間後のエントランスでは、

 

理 「悪いさとり待たせちゃって」

 

さと「いえ♪それでは行きましょう理久兎さん

   デートをしに♪」

 

理 「オーライ♪」

 

さとりと共に地霊殿を出てバザーの会場へと向かうのだった。洞窟を抜けて外へと出てバザーの入り口に着く頃には9時頃になっていた。

 

理 「それじゃ行こうか♪」

 

さと「はっはい」

 

手を差し出すとさとりは恥ずかしそうに握ると自分も優しく握り自分達は歩きだす。そうしてさとりと共にバザーの店を巡っていく。初日と2日目と比べると歩く妖怪の数や人は少なくなっていた。やはり最終日となると少なくなるものだ。

 

理 「さとりは大丈夫か?」

 

さと「えっはい大丈夫です」

 

本人も歩くものが少ないせいか楽そうだ。

 

理 「う~ん折角だしさとりは何か欲しいもの

   とかはある?あるなら買うよ♪」

 

さと「えっ!えぇと出来るなら新しい本ですかね

   そろそろ読む本が無くなってきたので」

 

流石は本の虫だけあって毎日本を読みふけっているだけあってかすぐに読む本が無くなっていく。

 

理 「たまには運動しろよさとり?」

 

さと「だから今日しているじゃないですか」

 

まぁ確かに散歩と言う名の運動はしている。

 

理 「まぁインドア派には何言っても無理か」

 

さと「ふふっ♪そうですよ♪」

 

と、そんな事を良いながらも本を探していくとローブを纏った如何にも胡散臭さMAXな人が本を幾つかの売っていた。

 

理 「いくか?」

 

さと「そっそうですね」

 

意を決して近づき並べられている本を見ていくと、

 

? 「いらっしゃいませ何か買いますか?」

 

理 「あっあぁ品定めしてからだけどな」

 

? 「そうですか」

 

さと「理久兎さんこれ良いですか?」

 

さとりを見ると既に3つも持っていた。とりあえず財布を出して、

 

理 「いくら?」

 

? 「そうですね3000円で」

 

理 「そんじゃこれな」

 

? 「はい丁度で♪お買い上げありがとうござい

   ます」

 

手に入れた本をさとりから貰い断罪新書に納め一礼して店を去る。だが、

 

? 「…見つけたわふふっ……」

 

と、何かを呟いたのだが理久兎達には聞こえはしなかった。そして店を出た理久兎とさとりはまた暫くぶらつく。そうして数時間が経過すると、

 

さと「ふぅ…やはり慣れませんね」

 

さとりはベンチに座り一息ついていた。そろそろ活動限界だろう。

 

理 「だけど慣らさないとどんどん付き合い方を

   忘れていくぞ?」

 

さと「そうですかね………」

 

やれやれと思いつつ自分はポケットからとある石が嵌められたブローチだ。

 

理 「さとりこれやるよ」

 

さと「えっ?これは…………」

 

理 「俺からの贈り物♪肌身離さずに持ってろよ

   それは………」

 

と、言葉を言い掛けた瞬間さとりがベンチから立ち上がり抱きついてくる。

 

さと「理久兎さんありがとうございます♪」

 

理 「………はははっ♪そろそろ帰ろうか」

 

さと「そうですね♪」

 

そうして自分とさとりはバザー最終日を楽しみ地霊殿へと帰るのだった。

 




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむ!して怠惰よ」

怠惰「どうしたの?」

千 「エスカトロジーとは何じゃ?」

怠惰「あぁ~何だっけ終末論の1つだね起きたら
   もう\(^o^)/みたいな感じ?」

千 「何故に顔文字表現!?」

怠惰「まぁこうなるって事だよ………それと千
   ちゃんにこれをあげよう」

千 「何じゃそれは?」

怠惰「本当に困ったら使いなさい」

千 「………開けたら何とかなる!と書かれた紙が
   でてくるみたいな事はあなるまいな?」

怠惰「いやいや一休さんみたいにそこまで酷くは
   はないよ!?というか弟子はその紙の通り
   何とかはなった筈だけど?」

千 「そうなのか!知らんかったわい」

怠惰「というか千ちゃん神道だよね?」

千 「宗教などに興味ないわいそこは伊邪那岐
   やらがやってくれるじゃろ」

怠惰「はぁ…やれやれ……さてそろそろ終わろう
   か?よ

千 「うむそうじゃな♪」

怠惰「ではでは今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第二十三章 古に眠りし友の復活
第358話 遥か昔の約束


こんばんは読書様。アルクロで奮起している怠惰のクソ悪魔です。対戦で課金勢に当たると確実に殺られてしまいますね。流石は課金勢って感じです。重課金したいなぁ………おっと失礼。ではでは本編へどうぞ。


バザーから数日が経ったとある昼下がりの地底では、

 

理 「ふむ……青娥からの連絡は無し…どうする

   ものか」

 

どうしようかと考える。すぐに来いとか言われるかと思ったがこないしで本当にまいる。だが約束の事を思っていると遥か昔の太古の時代に永琳との約束を思い出す。

 

理 「………生まれ変わったら酒を飲もうか俺に

   しては柄にもない事を言っちまったんだ

   よな」

 

いくら自分は何度でも蘇るとはいえど自分の命は蔑ろにはしない。これは昔に決めた自身の誓いなのだから。だがあの時は永琳達を逃がすためとはいえ蔑ろにしたのは変わらないことだ。

 

理 「はぁ‥‥良し折角だ永琳の所にでも行って酒

   を一緒に飲んでくるか♪あの時の約束を果

   たすためにも」

 

前に異変後の宴会は開いたがその時には色々と接待が入ってしまったため会話も出来ずじまいだっためこの機会に腹を割って話そうと考えた。

 

理 「え~と亜狛と耶狛は今の時間は無理だったな

   それだとお~い黒!」

 

部屋から黒を呼ぶと足音が近づいてくる。やがて扉が開かれ黒が入ってくる。

 

黒 「呼んだか主よ?」

 

理 「あぁ♪今日の夕方ぐらいまで出掛けて来るよ

   その辺の事を聞かれたら出掛けるって伝えて

   おいてくれ」

 

黒 「承知した」

 

そう言い黒は部屋から出ていく。背筋を伸ばしながら立ち上がり、

 

理 「そうと決まれば酒を持っていきますかね」

 

土産の酒を取りに蔵へと向かい上等な酒を3本持って地霊殿を出る。

 

理 「つまみは………厨房借りて作るか永琳なら貸

   してはくれるだろ」

 

変わっていなければ昔から永琳は優しいため貸してくれるだろうと思いつつ地底を散歩がてらで歩いてまず地底と地上を繋ぐ洞窟の入り口へと向かう。

 

理 「ふぅ‥‥たまには歩いていくのも一興なもん 

   だよなぁ♪」

 

外の新鮮な空気を吸いつつそんな事を呟く。そして日頃から隠している龍翼を出現させ羽ばたかせて、

 

理 「竹林って何処だったかえ~と見れば分かる

   か♪」

 

空から見れば分かるだろうと思い空を飛び360度見渡して見ると南の方向に竹林が立ち並んでいることから彼処だと推測した。

 

理 「おっし行くか!」

 

翼を羽ばたかせ竹林の上空へと行くが、

 

理 「あり?見当たらねぇな」

 

何故かは分からないが竹林の上から見ても永琳達の住む家が見当たらない。

 

理 「少々気は引けるけど」

 

胸ポケットに入れてある木の板を頭上へと投げて、

 

理 「ルールを制定する10秒間だけ俺の目に

   見えぬものはなくなる」

 

バキンッ!

 

ルールを制定すると同時に木の板は木っ端微塵に炸裂する。すると先程まで無かった筈の結構大きな屋敷を見つけた。

 

理 「見っけ♪」

 

すぐにその場所へと降り立ち翼をしまうと、

 

? 「動くな………そして手をあげろ」

 

後ろから声が聞こえ手をあげろと要求してくる。チラリと後ろを見るとそこには長い兎耳の少女が指を銃のようにして向けてくるのに気がつくがこの女は確か永琳と共にいた兎だったのにも気がつく。しかし指を銃のように向けてくるという事は恐らく指から弾幕を飛ばす系の技は持っているのだろうが、

 

理 「嫌だと言ったら?」

 

兎女「撃つ」

 

どうやら戦闘がお望みみたいだ。月の兵士の教官を勤めた自分からして見れば甘さがあると思った。当時だったらそんな甘さがあるとすぐに死ぬ。

 

理 「まだまだ甘っちょろいな兎ちゃん」

 

兎女「何………っ!!」

 

すぐに後ろの兎女の足元に目掛けてスピンをして足払いを仕掛ける。だがそれに即対応してジャンプして避けるのだがすぐに兎女がしたように人差し指を銃にして、

 

理 「バンッ♪」

 

兎女「きゃっ!?」

 

ピチューーン!

 

掠める程度にだが弾幕ごっこで使う小レーザーで肩を射ぬくと落下して尻をさする。

 

兎女「つつ……まさかここまでと…は!?」

 

理 「どうしたよ?」

 

兎女「りりり理久兎さん!?」

 

理 「ん?あぁそうだけど?」

 

兎女「すみません!まさか理久兎さんだとは思いも

   しませんでした!」

 

どうやら彼女は自分だと思いもしなかったのか攻撃してきたみたいだ。

 

理 「やれやれ全く注意警戒は感心するけど相手を

   見なきゃダメだよ?」

 

兎女「アハハすみません………」

 

とりあえず手を差し出し起き上がらせる。すると兎女は何かに気づいたのか目を反らす。

 

理 「………こらこら目を見て話せって習わなかっ

   たのか?」

 

兎女「いっいえ…私の目はその見ない方が……」

 

理 「ハハハ面白いね君♪何?14才の子が患う病

   か何か?」

 

兎女「厨ニ病ではありません!私の目をあまり見過

   ぎると波長が………ってえっ?」

 

手で頬を抑えて目を見る。彼女の真っ赤な紅眼が自分を覗くが何ら問題はない。逆に真っ赤な紅目は神秘的とも思えた。

 

理 「綺麗な目をしてるね♪」

 

兎女「へっ!?いっいえそのあっありがとうごごご

   ざいます!」

 

理 「そういえば君の名前をしっかりと聞いてなか

   ったよね?俺はまぁ永琳から聞いてると思う

   けれど理久兎♪深常理久兎さ♪」

 

兎女「えっと私の名前は鈴仙・優曇華院・因幡と言

   います長いので鈴仙で良いですよ」

 

実際の自分の名前と大差変わらないぐらいの長さだ。

 

理 「OK鈴仙♪それと永琳は何処に……」

 

と、言っていると此方を見てくる気配に気づく。その方向を見てみると、

 

理 「よっ永琳お久々♪」

 

永琳「えぇバザー以来ね♪それとうどんげダメじゃ

   ないしっかりと相手を見ないと?」

 

鈴仙「ごごごめんなさい師匠!」

 

感じからして師弟関係だけあって永琳を恐れているみたいだ。

 

理 「まぁ虐めてやるなよ♪それと永琳」

 

永琳「あら何かしら?」

 

自分は断罪神書から酒が入った瓶を取り出して、

 

理 「約束を果たしに来たよ♪」

 

笑顔で永琳にそう言うのだった。




怠惰「では今回もありがとうございました」

千 「ふむ♪友人との輪を広げるのはやはり
   見ていて良いものじゃな♪」

怠惰「そういえば千ちゃんさタブーな事を聞く
   ようで悪いけど友達いる?」

千 「…………なっ!?いいいるぞ!」

怠惰「因みに俺は無しだよ?」

千 「えっえぇと………えぇと………まさかワシは
   ボッチというやつか!?」

怠惰「うわぁ……俺よりも少ないね」

千 「うるさいわい!!えと………そうじゃ!
   オーディンがってあやつ今はいないん
   じゃった!え~とえ~と」

怠惰「え~千ちゃんが悲しいことにショート
   からのオーバーヒートをしそうなので
   今回はここまで!」

千 「そうじゃ!葛の葉とは飲み友じゃった!」

怠惰「また次回もよろしくお願いしますね♪」

千 「ってこれ!勝手に終えるなぁ!」

怠惰「そんじゃバイニャラ♪」

千 「待たんか!怠惰!!」


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第359話 太古の約束

こんばんは読者様。ようやく明日を頑張ればまた土曜日を休めると嬉しく思っている怠惰のクソ悪魔です。楽しみで楽しみで仕方ないです。ではでは本編へどうぞ♪


笑顔で酒を見せながら言うと永琳は目を見開いて驚くがすぐに元の顔に戻る。

 

永琳「そう…覚えていたのね理千いえ理久兎」

 

理 「どちらでも良いさどれも同じことだからそれ

   に俺が恩人の事を忘れると思ったのかよ?」

 

永琳「そうね…そうだったわね昔から貴方は義理堅

   かったわね本当にあの時が懐かしいわ♪」

 

永琳は嬉しそうに微笑んだ。だが急に目を細めて、

 

永琳「でも生きているというのは本当ならもっと

   速くに教えて欲しかったんだけど?」

 

理 「あっいやそれは………」

 

永琳「貴方のために泣いた涙を今ここで返して欲

   しいわねぇ理千♪」

 

何故だろう。段々と言葉に殺気が込められている気がした。

 

永琳「それに本当の事を言ってくれても少なくても

   私は受け入れたのに教えてくれなかったのが

   本当に腹立たしいんだけど?」

 

鈴仙「あわあわわわわ」

 

隣の鈴仙はビクビクと震え始めている。昔に何度か永琳を怒らせた事はあったが本当に怖い。恐らくこの世で怖いものと言われて思い付くのはさとりと紫と永琳と諏訪子と殆どが女性絡みばかりだ。

 

理 「いや本当に悪かったって!真面目に反省もし

   てるから!俺にしては珍しく!」

 

永琳「とりあえず理千♪自白剤1本いっとく?」

 

理 「マジですんませんした!」

 

頭を下げて謝罪をしたその時だった。

 

永琳「ふふっアハハハハハ♪」

 

永琳が腹を抱えて思いっきり笑いだした。

   

理 「へっ?」

 

永琳「アハハごめんなはいね♪本当に何年ぶりかし

   らねこんな会話をするなんて♪」

 

涙を拭いながら微笑む。髪の色だったり服装は変わってしまったが今も昔もそんな性格は替わってはいないみたいだ。

 

永琳「うどんげ理千を応接室に案内して頂戴それと

   お酒はあるのよね?」

 

理 「あっあぁ楽しく飲めるように酒樽を3つ用意

   したよ♪」

 

永琳「そう♪それなら姫様も連れてきましょう貴方

   に感謝はしているみたいだから♪」

 

理 「まぁお好きにどうぞ」

 

鈴仙「では理久兎さん此方へ♪」

 

そう言われ鈴仙の案内で応接室へと案内される。

 

理 「あっ厨房って借りれる?折角だからさ酒の肴

   を作ろうと思ったんだけど?」

 

鈴仙「えっ!?いえそんなそれは此方で出しますよ

   これでも私料理の腕には多少は自身はあるん

   ですから♪」

 

胸を張って言ってくれるため大丈夫なのかと思いつつも昔の自分を思い出す。

 

理 「永琳に料理でも習った?」

 

鈴仙「えぇ♪師匠には現在も教わってますよ」

 

理 「へぇ~懐かしいねぇ俺も昔は良く教えて貰っ

   たもんさねぇ」

 

永琳に教えて貰ったのは良いのだが時々ヤバい料理を作ったのも今では良い思い出だ。すると扉が開き永琳が輝夜とてゐを連れて入ってきた。

 

永琳「だけど貴方何度も失敗してるじゃない酷い時

   なんか皿まで溶かすってどんな料理なのよ」

 

輝夜「えっ何その料理…………」

 

てゐ「ひぇ~怖いねぇ」

 

理 「あぁ~あったねぇ戦慄のきんぴらごぼうあれ

   は凄かったねぇ皿が溶けたらテーブルまで溶

   かして大惨事だったもんな♪」

 

鈴仙「それ料理なんかじゃなくて何かおぞましい物

   です!見ているだけでもSAN値が削れます

   よそれ!?」

 

仕方がない。昔は手の込んだ物を作るのは苦手だったんだから上手くなったのは確か永琳と別れて何万年か経った辺りなのだから。

  

永琳「本当に懐かしいわねぇ♪まぁでもそのお陰で

   新たな薬だったりの発想が生まれたのも事実

   だけど………」

 

輝夜「凄く複雑ねそれ……」

 

てゐ「今もあったらイタズラに使えそう♪」

 

理 「こらこら作らないからな?」

 

そう言いっていると永琳と輝夜それにてゐは座る。そして鈴仙は奥へと向かうと何かを作り始めた。

 

理 「おっと折角の酒だ良い器がいるだろ♪」

 

断罪神書から幾つかの盃を取り出してそこに日本酒を注いでいく。

 

てゐ「へぇ洒落てるねぇ♪」

 

理 「まぁこういった酒器も乙なもんだろ」

 

永琳「えぇ♪」

 

理 「それと注いだら出来るだけ速く飲めよ?後悔

   することになるからな?」

 

輝夜「良く分からないけど分かったわ?」

 

そんな話をしながら盃を渡していると鈴仙が部屋へと再び入ってくる。

 

鈴仙「有り合わせですが野菜炒めと昨日の残り物の

   ゴーヤのチャンプルです」

 

理 「ありがとさん♪ほら座りなよ♪」

 

鈴仙は座ると盃を渡す。これで皆に盃は行き渡った感じだ。そして酒をすぐに注いで、

 

永琳「さてと誰が音頭をするのかしら?」

 

理 「それじゃあぁ~輝夜にパス」

 

自分が言うのも何かと思い輝夜に音頭はパスした。

 

輝夜「えっ私!?えっえぇとそれではその乾杯」

 

戸惑いながら輝夜は言うと自分を含め皆は盃を掲げて、

 

全員「乾杯」

 

と、言い酒が入った盃を掲げて飲む。

 

永琳「美味しいわね………私達が飲んでいるお酒とは

   比較にならないわね」

 

輝夜「本当ね何か秘密でもあるの?」

 

理 「まぁ酒は俺の趣味で酒造はしてるがそこじゃ

   ないその盃が秘密の種さ♪」

 

鈴仙「これといっては?」

 

皆は酒器の盃を見るが良く分からなさそうなためネタばらしをすることにした。

 

理 「これは俺の作った酒器でなまぁ効果だが簡単

   に言えば酒の格を上げるもっと分かり易く言

   えば酒の味を旨くさせるんだよ知り合いに頼

   み込んで作り方を教わったんだよ♪」

 

永琳「酒器となると鬼かしら?」

 

理 「イエス♪それと余談だがそいつはその盃の何

   倍もの大きな盃で酒を飲むんだよ♪」

 

因みにここまで話せばもう分かるかもしれないが勇儀の事である。それとあくまでも星熊盃の劣化レプリカなため星熊盃よりも速く格が下がってしまうのがデメリットでもある。

 

輝夜「そこはあまり興味はないけどでもお酒が美味

   しくなるのは良いわね♪」

 

永琳「理千これ貰えるかしら?」

 

永琳が欲しがるという事は相当気に入ったのだろう。

 

理 「う~んまぁ良いよまた作れば良いだけの話だ

   しね♪」

 

実際作り方は教わっているためまた作って量産すれば良い話と思うだろうが材料の取得が難しいのが現状でまた何時作れるのかも分かったもんではないが永琳には世話になったため別に構わないとも思った。

 

永琳「ありがとう♪それで本音は?」

 

理 「恩を売っとけば後で見返りが来る♪」

 

てゐ「うわガメツイ…………」

 

永琳「そういう所は昔からねぇ本当に」

 

そんな事を言っているとその時だった。

 

鈴仙「あれ?さっきよりも味が………」

 

理 「だから言っただろ早く飲めってそれを言った

   理由だけど格を上げるのはほんの一瞬なんだ

   だからそれまで飲まないとまずくなるから」

 

永琳「そう言うのは速く言って欲しいわね」

 

そう言いながら永琳は酒を注いで飲んでいく。

 

輝夜「そういえば理久兎さん宴会の時に貴方と一緒

   に座ってた桃色髪の少女って?」

 

桃色髪で一緒にいたとなると思い付くのはもう1人しかいない。恐らくさとりの事だろう。

 

理 「あぁさとりの事か………」

 

鈴仙「えっと師匠その妖怪は理久兎さんのこっ恋人

   です………」

 

永琳「へぇそう………ん!?」

 

輝夜「今…なっ何て!?」

 

理 「だから鈴仙が言ったように恋人だって何度も

   言わせんなよ♪」

 

今の発言で皆はガチガチの氷のように固まっていた。

 

理 「あり?」

 

全員「えぇーーー!?」

 

鈴仙以外の4人は悲鳴をあげた。そういえば鈴仙は異変に参加していたが他の3人は参加していなかったなと今思った。

 

輝夜「理久兎さん恋人いたのね」

 

永琳「本当に成長したのね理千」

 

てゐ「あんたがねぇ?」

 

理 「うるせぇやい」

 

3人がニヤニヤと見てきて本当に困る。そして肴として出された野菜炒めなどを食べる。

 

理 「ふむ流石は永琳が教えただけあって少し薄味

   だな」

 

永琳「その方が体には良いのよ?」

 

理 「まぁそりゃな」

 

そうして食べて飲んでを繰り返していくともう夕方へと時刻はかたむいていて自分が持ってきた酒は全て空になっていた。

 

理 「おっとそろそろおいとまの時間かな」

 

輝夜「あらそれは残念ね」

 

永琳「また来てくれるかしら?」

 

理 「あぁまた来るさ♪」

 

立ち上がり体を伸ばしてから外へとでると4人は縁側で見送ってくれる。

 

理 「そんじゃあね♪………あっそうだった」

 

渡そうと思っていた物を忘れていたためもう一度永琳の元へと行きポケットから1つ木の板を渡す。

 

永琳「これは?」

 

理 「通行書さもし地底に行くのならその時にそれ

   を持って来なよその時は普通に通してくれる

   からさ♪」

 

永琳「まぁ必要になったら使うわ」

 

あんまり地底に行くことは無いとは思うがもしのために渡しただけだ。使えといっている訳ではない。

 

理 「そんじゃ今度こそ行くよ♪」

 

鈴仙「お酒をありがとうございました」

 

てゐ「また持ってきてよ♪」

 

輝夜「それでは理久兎さん♪」

 

永琳「またね理千♪」

 

理 「あぁまたな♪」

 

翼を広げ夕暮れ空へと飛び立ち自分の住みかへと帰るのだった。




怠惰「そんじゃありがとうございました♪」

千 「うむ」

怠惰「それと明日からはまたあっちの投稿になりま
   すのでお願いします」

千 「そうか…そういえば怠惰よ」

怠惰「ん?何かな?」

千 「小説の再投稿じゃがちょくちょくとやって
   いるのは分かるのじゃが幾らなんでも遅す
   ぎはせんか?」

怠惰「まぁ怠惰さんのリアルが重たい腰を上げて
   投稿するから絶対にその日に投稿ってのが
   出来ないんだね………何せ量があるからさ」

千 「後…数百話じゃよな?」

怠惰「えぇそうなんですよね頑張れとは伝えて
   はおきますよえぇ」

千 「本当に頑張るのじゃぞ?」

怠惰「だね頑張って再投稿して第零章も再投稿
   したいしね」

千 「そうじゃぞ………頑張って欲しいものじゃ
   おっともうそろそろ時間じゃなでは読者
   様今回はここまでじゃ!」

怠惰「また次を投稿した際もよろしくね♪」

千 「では読者様!」

怠惰「サラダバー♪」


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第360話 ようやくやって来た

こんばんは読者様、Wi-Fiの機器が恐らく故障?したのかYouTubeやらニコニコやらが古いスマホで見れなくなりダブルスマホ戦法が出来なくなった怠惰のクソ悪魔です。因みに古いスマホではモバイルデータは使えないので完璧に詰みでございます。不幸だ………おっと失礼ではでは今回からもよろしくお願いします。


永琳宅へと向かって早くも数日。本当に何時になったら青娥はやって来るのだと思いながら地獄から送られてきた書類を片付けていく。

 

理 「マジで青娥の奴いつになったら来るんだ」

 

弄ばれている人形のような気持ちだ。そんな事を思いながら仕事を片付ける。だがそれと同時にここ最近になって不可思議な夢を見る事も多くなったような気がした。これは何かが起こる前触れなのかもしれない。

 

理 「何も起こらなければ良いんだがなぁ」

 

平和や安寧を願う自分からしてみるとそんな事は絶対に起きないで欲しいと心から思った。そしてそんな事を思いながら仕事をしてかれこれ数分が経過する頃には、

 

理 「今月分の書類は片付けたからまた来月まで

   仕事は無くて………それから何か残ってたか

   なぁ」

 

そんな事を呟きながら仕事の書類が送られた封筒を覗いていると、

 

青娥「ふふっこんにちは理久兎さん♪」

 

青娥が天井からぬっと現れた。これには若干ながらも驚いてしまった。

 

理 「何だ青娥か………ていうか遅いぞあれから何日

   が経ったと思ってるんだ?」

 

青娥「ふふっごめんなさいね♪少し準備やらをして

   いたら遅くなってしまったの♪」

 

理 「本当かよそれ?」

 

自分も散々胡散臭いだとか言われてはいたが青娥も青娥で胡散臭い。

 

青娥「それで理久兎さん今から少し出掛けたいので

   すがお時間は頂いても?」

 

理 「大丈夫さ何処に行くんだよ?」

 

青娥「何処って………ねぇ?」

 

理 「お前さん流石に変な店だとかに連れて行こう

   ものならなぁ?」

 

断罪神書から空紅の柄をニョキっと出し脅しをかけるために見せる。

 

青娥「まぁまぁそんなに起こらないで下さいな少な

   くともあんな事やこんな事をする変な店だと

   かではありませんよ♪向かうのは太子様達の

   霊廟ですし♪」

 

霊廟つまり神子達が眠る墓に行くみたいだ。それを聞き空紅を断罪神書に戻しついでにポケットにしまうと、

 

理 「それなら良しそうと決まったらさっさと行こ

   うか因みにここからどのくらいだ?」

 

青娥「どのくらいねぇ理久兎さんは寺は分かります

   よね?」

 

寺と聞かれ思い付くのは聖達が経営している命蓮寺しか思いつかなかったが恐らくそこだろう。

 

理 「あぁ分かるぞ命蓮寺だよな?」

 

青娥「えぇそこの地下です♪」

 

ここは妖怪の山の下なため人里を中心とすると北に属するが反対に南は命蓮寺や幽香の花畑があったりという位置なため地底からだと結構遠い。

 

理 「因みに移動手段は?」

 

青娥「飛行しかないわよ?幾ら穴を開けれる能力は

   あるけど次元の裂け目にまでは穴は開けれな

   いわよ?」

 

理 「それなら内の従者に送迎を頼むかそれなら早

   く着くだろうし」   

 

青娥「あら悪いわね♪」

 

理 「やれやれ………亜狛!耶狛!」

 

亜狛と耶狛を呼ぶと数秒後に部屋の扉が開き亜狛と耶狛が入ってくる。

 

亜狛「お呼びですか?」

 

耶狛「何マスター?」

 

理 「ちょいと命蓮寺ま………」

 

と、言い掛けると青娥がその言葉に割って、

 

青娥「えっとそこの墓地に送ってもらえないかし

   ら?」

 

理 「何故に墓地?」

 

青娥「まぁ色々とあるのよ?」

 

昔に紫やさとりから聞いたことがある。女には秘密が付き物だと。つまりそういう事だろう。

 

理 「まぁ良いやとりあえずそこまで頼むよ」

 

亜狛「はっはぁ?」

 

耶狛「所でマスターその人って誰?」

 

青娥「あら私とした事が私こういう者です♪」

 

そう言うと青娥は名刺を2人に配る。因みに自分も手を出すと名刺を貰えたため中身を見てみると仙人青娥娘々♥と書かれていた。まるでスナックの名刺みたいだ。

 

耶狛「ふぇ~仙人なんだ」

 

青娥「えぇ♪」

 

理 「青娥お前確か仙人は仙人でも道を踏み外し

   た邪……」

 

青娥「さて行きましょうか♪」

 

また遮られた。つまり黙ってろってことだろう。

 

亜狛「まぁよく分かりませんが繋げますね」

 

耶狛「繋げちゃうね♪」

 

そう言うと亜狛と耶狛は命蓮寺の墓地へと裂け目を作り出す。

 

理 「夕方頃までには戻るから」

 

青娥「それでは♪」

 

そうして自分と青娥は裂け目へと入るのだった。そして出た先は無数の墓が建ち並ぶ墓地だ。

 

青娥「良いわね移動系能力は♪」

 

理 「まぁ紫の方が凄いけどなそれで霊廟は?」

 

青娥「こっちですよ♪」

 

青娥に付いていき少し歩くと洞窟の前にやって来る。そしてそこには青白い人間が腕を水平にして立っていた。

 

青娥「芳香♪見張りご苦労様♪」

 

芳香と言われた人間?は青娥を見ると、

 

芳香「青娥~問題ないぞぉ~」

 

青娥「この子は私の術で使役しているキョンシーの

   宮古芳香♪それなりに腕はたつわよ?」

 

理 「何処かで聞いたことのある名前だがまぁ良い

   か………」

 

昔に聞いたことのあるような名前だが分からないため考えないことにした。

 

青娥「それじゃ引き続きお願いね♪理久兎さん此方

   へ♪」

 

理 「あいあい」

 

そうして青娥に連れられ洞窟へと入り数分後、

 

青娥「着いたわここよ」

 

理 「ここが霊廟ねぇ」

 

着いた場所は大きな塔が建っていて洞窟の中なため暗い筈なのに全然暗くない。そして何よりも不思議な力が流れていると感じた。

 

青娥「中へどうぞ」

 

理 「あいよ」

 

青娥に案内されるがまま塔へと入り何階か登ると台に人が2人横たわっていた。良く見てみると凄い懐かしい知り合いだ。

 

理 「あれは屠自子に布都か」

 

青娥「えぇ神子様には残念な事に厳重に封印が施さ

   れているから今はまだ出せないけれど彼女達

   はすぐに棺から出せたから~後2日ぐらいす

   れば動くわよ?」

 

理 「ほう………封印ね解いてやろうか?」

 

青娥「できるの?」

 

理 「楽勝♪」

 

それを聞き青娥はニヤリと笑う。流石は邪仙だけあって何を考えてるのか良く分からん。

 

理 「この上?」

 

青娥「えぇ♪」

 

更に上へと続く階段を登るとそこには棺が置いてあった。これに神子が眠っているのだろう。棺に手を触れ能力を発動させる。

 

理 「ルールを制定する‥‥10秒間の間自分の腕に

   触れた物の封印を解く程度の能力を付与する」

 

その言葉と共にポケットにいれてある代用人形が破裂する。そして、

 

ガギンッ!!

 

何かが壊れる音がすると同時に棺の蓋は自動ドアのように開く。そしてその中には、

 

理 「お久々だね神子ちゃん♪」

 

目を閉じて眠っている神子がいたのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よこのヴぁんガードとか言う3DSで
   勝負じゃ!」

怠惰「えぇ~今から!?」

千 「ん?おっとそうじゃった今回からまた始ま
   っておったの♪」

怠惰「まったく後で相手してあげるから………因み
   に好きなクランは?」

千 「なるかみそれでいて喧嘩屋♪」

怠惰「Oh…勝てるかなぁ……まぁ良いやさてあぁ
   それとついに怠惰さん重い腰をあげて基本
   日曜日に消えた小説を再UPをしていこう
   と思います不定期似なるかもですが………」

千 「相変わらず鈍足じゃな」

怠惰「まぁそれが怠惰さんだからね………もうそろ
   そろ時間だねでは読者様今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「では読者様!」

千 「また次回さらばじゃ!さてやるぞ!」

怠惰「はいはい………」


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第361話 翌日は勝負

こんばんは読者様。早速モンストで出雲を使った怠惰のクソ悪魔です。衛星強すぎワロタな状態で唖然しました。一番最初に手に入れたので本当に嬉しい限りです。ではモンストの話を永遠とするのもあれですので本編へどうぞ。


棺に眠る神子を抱えて出すと棺はまた元のように閉じる。棺の上に神子を寝かす。

 

青娥「お見事流石ね♪」

 

理 「面白いよなこいつら2000年って眠ってる

   のにも関わらず死体が綺麗に残るって」

 

そこまでいけばミイラ化は最早確定レベルまたは灰となって骨だけいやそれも残るかも分からないレベルでここまで綺麗なのは本当に驚く。

 

青娥「それは私が調合した仙丹の効果だもの残るの

   は当たり前よ♪」

 

理 「だがそれは水銀だとかが混ざってたよな?」

 

仙丹と呼ばれるものは現代でいうと水銀やらだ。つまり飲めば苦痛を味わって死ぬため現代で飲むやつなどいない。

 

青娥「えぇ♪愚かな皇帝は何処からかそんな噂を聞

   き見事に紛い物を押し付けられて死んだわだ

   けどこれはそんな紛い物とは全然訳が違うの

   無論水銀やらも入ってはいるけど♪」

 

理 「ほう…………」

 

言い方からして絶対的な自信があるみたいだ。それは良いのだがあることが疑問になる。

 

理 「所でよ神子ちゃんはいつ目を覚ますんだ?」

 

青娥「そうねこの調子だと明日くらいには目を冷ま

   すんじゃないかしら?豊聡耳様を見た感じ体

   も綺麗ですし♪」

 

理 「そいつは重畳♪」

 

青娥「だけど理久兎さん」

 

そう言っていると白いふわふわとした物が漂い始めた。

 

理 「これは………神霊か?それも何かの欲を感じる

   な?」

 

青娥「恐らく太子様の復活する影響でしょうねこれ

   がまた問題になるのよ」

 

その問題については大方予測できる。

 

理 「答えを言って良い?」

 

青娥「どうぞ♪」

 

理 「異変解決組が感ずいてやって来る」

   

青娥「ファイナルアンサー?」

 

理 「ファイナルアンサー♪」

 

青娥「正解♪」

 

しかしこの番組は懐かしいな。昔に外の世界で電化製品が置かれているエリアを通ったらこんなのが流れていたような気がした。

 

理 「まぁ大方は予測できたけどそうなると支障は

   出るよなぁ」

 

青娥「えぇ貴方のお友達の博麗の巫女に巫女を守る

   侍にと支障がやっぱりでるのよねぇ」

 

理 「先に言っておいてやるぞ巫女は異変解決とな

   ると慈悲はないぞ?」

 

青娥「えぇ知ってるわこれでも色々な異変を見てる

   もの♪」

 

青娥特有のステッキを片手にもってちらつかせて見せる。どうやらこれまでの異変をこっそりと覗き見していたようだ。

 

青娥「ついでに異変中に貴方がしでかした事もねぇ

   理久兎さん♪」

 

理 「お前絶対に風呂場とか覗くなよ?」

 

青娥「ふふっ覗かないわよ♪それに覗くのなら男湯

   よりも女湯の方が需要があるじゃない」

 

本当に油断も隙もない。もし自分達の風呂で見つけたら追い返そうと考えた。

 

理 「まぁ良いや………で?とりあえずは明日にまた

   ここに来れば良いんだよな?」

 

青娥「えぇお願いするわ♪」

 

とりあえず今日は解散で良いみたいだ。後ろの霊廟で横たわる神子達を最後に一目だけ見て青娥の前へと立ち、

 

理 「………そんじゃ俺は行くよ」

 

青娥「えぇまた明日♪」

 

そうして今日は解散となり自分は何事もなく地霊殿へと帰り門を開ける。

 

理 「ただいま」

 

そう言いながら入るとその時だった。突然自分の視界は真っ暗になるとその瞬間、

 

? 「だ~れだ♪」

 

誰だ問題をしてくる。しかし声には幼さがあるのと聞き覚えがあった。

 

理 「こいしちゃん♪」

 

こい「正解♪」

 

視界が元に戻る。後ろを向くとこいしがニコニコと笑って此方を見ていた。

 

理 「こいしちゃんお帰り♪」

 

こい「うん♪ただいま理久兎お兄ちゃん♪」

 

理 「あっそういえばさとりが心配してたぞ?」

 

こい「そうなの?どのくらい?」

 

理 「こいしが帰ってこないというのが心配になり

   すぎて3徹したな」

 

オーバーに聞こえるかもしれないが実際現実である。それを聞いたこいしは少し考えると、

 

こい「お姉ちゃんったら本当に心配性なんだよねぇ

   ………理久兎お兄ちゃんも落ち着かないね?」

 

理 「全くだよまぁそんな訳だから顔ぐらいは合わ

   せてきなよ♪」

 

こい「うん♪分かった♪」

 

そう言いこいしはさとりのいる部屋まで駆けていった。

 

理 「やれやれ………」

 

すると右側の扉が開きそこから亜狛と耶狛と黒が出て来る。そして3人と目が合うと、

 

亜狛「あっマスターお帰りなさい」

 

耶狛「お帰りマスター♪」

 

黒 「何処かに出掛けていたんだ?」

 

理 「あぁちょっとな♪それと明日はもうちょいだ

   が返るのが遅くなるかもしれんからよろしく

   な♪」

 

恐らく明日は蓮達と一戦する事となるだろう。そのため帰るのが遅くなりそうだ。

 

亜狛「そういえばあのお客様って?」

 

理 「あぁ昔からの悪友さ♪」

 

耶狛「仲良いのそれ?」

 

理 「う~んぼちぼちかな?」

 

昔に話すには話したがそんなに仲が良いという訳ではない。現代で言えば話友達みたいな感じだ。

 

耶狛「ふ~ん何か腐乱臭だとかがほんのりとしたか

   ら悪いことをする人かと思ったけど違ったみ

  たい♪」

 

理 「………まぁ邪仙だから強ち間違ってはないと思

   うけど」

 

黒 「おい主よ今なんて言った!?」

 

理 「さぁ?何の話かな♪あっはっはっは」

 

亜狛「しっ白々しい」

 

自分は奥ののっぽの古時計を見るともうそろそろ6時になりそうなのに気がつく。

 

理 「おっとそろそろ晩飯を作ってくるよ♪今日は

   こいしが帰ってきてるから豪華にしないと」

 

黒 「何それは本当か!?」

 

理 「あぁ♪」

 

黒 「そうか俺も少し会ってくる」

 

黒はこいしが向かったであろうさとりの部屋へと向かっていった。

 

亜狛「何やかんやで黒さんってこいしちゃんの事を

   心配してますよね」

 

耶狛「ツンデレだよね♪」

 

理 「そう言ってやるなよ‥‥さてと一丁作るか♪さ」

 

そうして今日の晩飯作りのために厨房へと向かい料理を開始するのだった。視点は少し代わりとある森。

 

? 「てな訳でそいつらを退治してよ」

 

? 「ふむ……まぁ良いか案内せい」

 

? 「ならこっちだよ!」

 

2人の妖怪が暗躍するのを理久兎達は知るよしもなかったのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「行け全ユニットにアタックじゃ!」

怠惰「じゃあヴァンガードだけ完全ガード」

千 「うぐぐ!!」

怠惰「まぁお察しの通りで現在3DSでファイト
   している始末ですあの後も何度も対戦して
   いますこの子ったらまったく止めないんで
   すよ負けても何度もムキになって挑んでく
   る始末ですよ………」

千 「っトリガーなしかターンエンドじゃ」

怠惰「はいはいドローでシークメイトで星輝兵フォ
   トンをブラスタージョーカーにレギオンそし
   て自分のユニットを一体呪縛して相手の全ユ
   ニットを呪縛してレギオンメイト退却ね♪」

千 「のぉぉぉぉ!!?」

怠惰「コホンッ失礼しました‥‥まぁカードゲーム
   がお好きな方はお金の使いすぎには程々に
   しないと昔の怠惰さんみたく一瞬で金欠に
   なってしまいますので気を付けろ下さいね」

千 「どうする………どうすれば良いんじゃ!?」

怠惰「まぁこんな下らない事を長々とやってすみ
   ません………千ちゃん挨拶は?」

千 「このサディストめそれ所ではないわい!」

怠惰「はぁ聞く耳持たずときたやれやれではでは
   まぁ今回はここまでですまた次回も見に来
   て下さると嬉しいです♪では読者様また次
   回♪」

千 「かかってこんかい!!」

怠惰「はいはい‥‥ではさようなら♪」


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第362話 神子復活のため

こんばんは読者様、傲慢のリアルと電車内で話しまくっていたら目的の駅で降りるのを忘れてしまい目的よりも2つ先の駅に降りる羽目になった怠惰のクソ悪魔です。読者様方々も降りる駅には注意しましょうね。それでは今回も本編へどうぞ。


神霊廟を訪れ深夜となった時間帯。

 

理 「ここは?」

 

恐らく夢なのだろうがまた変な場所に来ていた。ここは何処なのかと思い周りを見て分かることは、

 

人間「この野郎!!」

 

人間「止めろ!!」

 

人間「これだから殴り合いは止められねぇ!」

 

子供「お父ちゃんやめて!!」

 

人間「アハハハハハ!」

 

人間達が殴り合いをしていた。しかも周りの建造物やらを見て分かるのは恐らく地上の人里だろうが建物からは炎が燃え上がりその煙が青空を淀ませる。

 

理 「どうなってやがる?」

 

何が起きているのだと疑問に思っていると人里の中央に不気味に光輝く水晶を見つける。

 

理 「水晶?」

 

何なんだと思っているその時だった。

 

? 「ギャハハハハハハそうだもっとだ!もっと争

   え愚民共!それが貴様らに与えられた唯一の

   武力であり裁定を決める材料だぜぇ♪」

 

建物の屋根から長く先が2つに分かれた舌をだらんと垂らして楽しそうに争いを見て楽しむ男がいた。その姿は一言で例えるのなら明らかに危険な見た目というかパンク野郎とでも例えるのかそんな男だ。

 

理 「お前は何してやがる!!」

 

その男へと殴りかかるが、

 

理 「はあっ!…………また悪夢か」

 

また悪夢だ本当に勘弁してほしい。時間を見るともう7時を回っていた。

 

理 「朝飯を作るか」

 

ベッドから起きて朝食を作るために厨房へと向かう。そして朝食を造っていると、

 

青娥「はぁ~い♪理久兎さん」

 

青娥が突然天井から出てきた。見た感じは迎えに来たみたいだ。

 

理 「あぁ青娥かもう少し待ってくれ皆の朝食を作

   り終えたら行くから」

 

青娥「顔色が悪いけど何があったの?」

 

理 「あぁ‥‥ここ最近悪夢を見るようになってなそ

   のせいで目覚めがクソ悪くてさぁ」

 

青娥「あらあら」

 

青娥は顎に手を置いて不安そうな目で見てくる。

 

青娥「もしかしたらそれは予知なのかもしれないわ

   よ?現に正夢となる事も多々とあるし道教も

   そうだけど何処の宗教でも夢は何かを伝える

   ものよ?それに何度も見ているという事はそ

   れは限りなく現実に起こりえるかもしれない

   わよ?」

 

理 「………それを聞くと本当に起こりかねそうで怖

   くて仕方ねぇや」

 

だが疑問に思うことがあった。何故に同じ夢に亜狛と耶狛に黒が居なかったのか。地底に何かあったら駆けつけそうな筈なのだが。そこは本当に分からない。だがそんな会話をしつつも料理は作り終える。

 

理 「青娥は食うか?」

 

青娥「いいえ大丈夫よ♪そんな事よりももう興奮で

   お腹はいっぱいなのよ」

 

理 「そうかい」

 

紙とペンを出して「外出します朝食と昼食を合わせて作ったので好きに食べてくださいBy理久兎」とスラスラ書いて置く。

 

理 「良し行きますか」

 

青娥「えぇ♪」

 

そうして自分達は大急ぎで神子達の眠る神霊廟へと向かうのだった。旧都を飛び洞窟を抜け地上へと辿り着くとすぐに気がついた。

 

理 「神霊が凄いなぁ」

 

空には幾つもの神霊がふわふわと浮いて揃って南へと向かっていた。

 

理 「南の方角つまり」

 

青娥「えぇ太子様の元へと向かっているわね」

 

流石のこの数だと霊夢達にバレるのも時間の問題だろう。すると、

 

理 「ん?あれ………」

 

上空を蓮と霊夢そして魔理沙の3人が空を飛んで北西の方角に向かっていった。つまりもう動き出しているみたいだ。

 

理 「青娥」

 

青娥「えぇ動き出してるわね急ぎましょう」

 

理 「オーライ」

 

南へとすぐに進んで神子達が眠る場所へと向かう。そうして行く途中にある墓地へと来ると、

 

小傘「あらほろほら………」(@_@)

 

前に知り合った小傘が墓に寄りかかって目を回していた。何事だと思っていると、

 

芳香「近~づ~くな」

 

芳香が腕を水平に上げて仁王立ちしていた。予想からして小傘を侵入者と勘違いしてフルボッコにしたみたいだ。

 

青娥「あらあら」

 

芳香「青娥~侵入者を倒したぞ~」

 

理 「………あの子まさかとは思うが脳味噌が腐って

   る感じ?」

 

青娥「今さらよそれ?」

 

どうやら悲しいことに当の既に脳味噌は御陀仏になっているみたいだ。

 

芳香「倒したぞ~」

 

青娥「ふふっ♪偉い偉い♪」

 

青娥は笑顔で芳香の頭を撫でる。本当に大丈夫かと疑問に思うが自分の骸達の体を思い出す。死んでいるため痛みを感じないが故に最早スーパーアーマー状態な事を考えると強いと思った頭以外はだが。

 

理 「はぁやれやれとりあえず青娥さっさと行くぞ

   このままここにいたら異変解決組がすぐに来

   ちまうぞ?」

 

青娥「あらそうね‥‥芳香ここは任せるわそれと私が

   呼んだらすぐに来て頂戴よ?念のためにメモ

   を貼っておくから」

 

芳香「任せ~ろ」

 

青娥「ふふっお願いね♪それじゃ理久兎さん行きま

   しょうか」

 

理 「あいよ」

 

そうして自分と青娥は奥へと進み大きな空間を通り過ぎ塔の中へと入って神子達が眠る場所までやって来る。すると、

 

布都「うぅん…………」

 

蘇我「太子…様……」

 

2人の声が聞こえてくる。つまりもう蘇るという事だろう。

 

理 「もうじきか」

 

青娥「えぇもうじきよ♪」

 

もうじき再開が出来ると思っていると、

 

ドゴーーン!!

 

と、外から爆発音が聞こえてくる。予想からしてもう駆けつけたみたいだ。

 

理 「仕方ない青娥は見ていてくれ俺が出る」

 

青娥「あら頼もしいわ♪」

 

理 「その代わり邪魔はするなよ?」

 

青娥「まぁ考えてはおくわ♪」

 

邪魔はして欲しくはないが今はそんなツッコミをする時間も惜しいため、

 

理 「やれやれ」

 

すぐに迎撃をするために大広間へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「おのれ…おのれ怠惰……!!」

怠惰「えっ?千ちゃんはどうしたのかって?そう
   ですね昨日のゲームで何連敗かし続けたの
   軽く賭けをしましたその罰ゲームという事
   で「underdog」という言葉が書か
   れた三角帽子を被ってもらっています」

千 「怠惰よこれ日本語で言うと何じゃ………?」

怠惰「負け犬♪」

千 「何時か勝つからな!!覚えておれよ!!」

怠惰「まぁまぁそう言わないでよ♪それに悪魔と
   の賭け事ゲームに挑戦したの千ちゃんじゃ
   ないですか♪ほらほら笑って笑って♪」

パシャ!!

千 「っておい!撮るなぁ!!」

怠惰「大丈夫♪天子ちゃんや衣玖さんが来たら
   見せるだけだからさ♪」

千 「ふざけるなぁ!!?威厳がなくなるじゃろ
   うが!!」

怠惰「元からないじゃんなら失うものは既にない
   んだよ♪おいでよこっちへ♪」

千 「それはおんしだけじゃそして誰が行くか!」

怠惰「ハハハ♪さてとそろそろお時間なので今回
   はここまで♪」

千 「うぐぐぐ………」

怠惰「ではでは読者様また次回♪ほら笑って♪」

千 「くぅ!さっさらばじゃ♪」

パシャ!!

怠惰「よし頂き♪」

千 「待て怠惰!!!」

怠惰「それじゃバイニャラ♪」


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第363話 またこいつらか

こんばんは読書様。ようやく明日で金曜日また土日の休みだと心で言い聞かせ鼓舞している怠惰のクソ悪魔です。土日が唯一の楽しみですね本当に。ではそろそろ本編へどうぞ。


廟へと続く通路を早足で歩き大広間へと向かっていると、

 

理 「ん?」

 

洞窟なのか声が反響して聞こえてくる。

 

? 「まさかこんな所があったとは」

 

? 「ですが神霊達はまだ奥へと向かっていき

   ますね」

 

声からして女性の声が聞こえてくる。それも聞いたことのある声だ。

 

? 「先に進みましょうか」

 

? 「そうですね」

 

どうやらこのまま行くと先に行ってしまいそうだ。そのため自分はすぐに大広間への入り口を通りながら、

 

理 「へぇ~侵入者とは聞いてはいたがまさか

   蓮達だったとはねぇ」

 

蓮 「えっこの声………」

 

理 「よぉ♪」

 

軽く挨拶をしつつ見るとまずいたのは蓮それから妖夢に早苗の3人だ。この3人の状況を推理すると霊夢と魔理沙が芳香の相手をしているといった感じだろう。

 

早苗「理久兎さんじゃないですか!?」

 

妖夢「何で貴方がここに!?」

 

友との再開を果たすために来たのだ。ただそれだけの事だ。とりあえず冗談を交えて、

 

理 「まぁ良いやここを通りたかったら通行料

   払いなよ♪」

 

早苗「えぇ!?」

 

妖夢「幾らですか?」

 

理 「そうだなぁ………お前らの血液全部もらおう

   か♪」

 

軽くブラッドジョークを交えるが蓮が慌てて、

 

蓮 「それ死んじゃいますよ!?」

 

ツッコミを入れてくるがこの時にやはりと思った。蓮は亜狛と同じでツッコミを属性だと。しかもツッコミををされるとついつい更にボケたくなってきてしまうものだ。

 

理 「あっ無理なの?そうだなぁならもうこれし

   かないよな?」

 

そう言うと人差し指でかかって来いとジャエスチャーをする。それを見て蓮はすぐに構え早苗と妖夢は渋々構える。

 

理 「こいよ門番の1人が相手してやるよ♪」

 

それを聞くと妖夢と早苗の顔は青くなっていく。

 

妖夢「っ!」

 

早苗「あのこれ無理ゲー何ですがぁ………」

 

蓮 「無理ゲーでもやるしかないですよ!」

 

どうやら相手が自分であるがためかビビっていた。弾幕ごっこにそんな強さはかんけいない筈なのだが。怖いという感情を少しでも緩和しようと考えながら弾幕ごっこを始めると3人は弾幕を放ってくるが、

 

理 「見える見えるぞ貴様らの動きが♪」

 

どうするかを考えつつ昔にヤマメにも使ったマトリックス避けやイナバウアーをして避けていく。

 

妖夢「っ!イライラしてきますね!」

 

蓮 「気を付けてください理久兎さんの戦法は

   とりあえず相手をイラつかせる事なので」

 

早苗「しかもムカつく避け方とかされるので分

   かってはいますがイラつきますね!」

 

イラつく。そうだこの手があった。イラつかせ怒りのボルテージを上げ怖いという感情を越えさせればいいだけの話だ。そして大きな弾幕が迫るが、

 

理 「おっと残念♪」

 

ふざけた顔をして避ける。これを何度か行っているとついに、

 

早苗「あぁ!!!!」

 

早苗がキレてスペルを唱えてきた。

 

早苗「秘術 グレイソーマタージ!」

 

早苗を中心に巨大な五芒星が出現しそのまま直行をしてくるが、

 

理 「モード【魔力】風のルーンと土のルーン」

 

自分の魔力を解放しルーンで砂を出現させ風を吹かせるとそれらは合わさり砂嵐となる。そしてすぐに待避して別の所で見守ると早苗はブレーキが効かないためかそのまま砂嵐に突っ込むと、

 

早苗「キャー目がぁ!!」

 

と、悲鳴が聞こえてくる。砂嵐で舞った砂が目に入ったのか悲鳴を上げていた。そうしていると一時的な砂嵐が止むと目が見えないであろう早苗が蓮達へと突っ込む。

 

蓮 「って早苗さんこっちじゃないですよ!」

 

妖夢「スペルを唱えた状態で来ないで下さい!」

 

スペルを纏った状態で早苗が此方へと向かってきたためすぐに逃げる。

 

理 「アハハハハハハハハハ♪」

 

見ていて面白くて腹を抱えて大爆笑してしまう。暫くすると早苗のスペルが時間切れとなると同時に早苗が目を開けたのか、

 

早苗「目が………ってあれ?」

 

蓮 「やっと目が開いたみたいですね」

 

妖夢「迷惑な………」

 

早苗「ごっごめんなさい!」

 

早苗は90度の角度で頭を下げて謝っていた。そして自分もようやく笑いが止んだ。

 

理 「あぁ~面白かった♪」

 

素直に感想を言うと早苗は眉間にシワを寄せて此方を見てくると蓮が自分に向かって叫んでくる。

 

蓮 「理久兎さん貴方は何でこんな事を!」

 

理 「う~んまぁ昔の友人に会うためかな♪」

 

蓮 「昔の友人?」

 

折角聞いてきたというのもあるので軽くだが今の状況を説明することにした。

 

理 「そうさ♪今からもぉ~何年前かなぁかれこれ

   2000年くらい前なのかその時に知り合っ

   た友人(神子)達がいてねその友人が復活するって()

   ()が言うもんだから手助けを頼んできてねだ

   から手伝ってるって感じ?」

 

妖夢「死者を蘇らせるんですか!」

 

確かに端から来ていれば死者を蘇らせるというのにも近いかもしれないがこれは死者ではない。ただ単に長い仮死状態が続き眠り続けている友人を起こすため死者を蘇らせるわけではない。

 

理 「まっさか~♪流石の俺もそんな大それている

   タブーは犯さないさその友人達は遥か昔に力

   をつけるために眠った子達だよえ~と確か道

   教がどうのとか言ってたような?」

 

早苗「道教………仙人等のあれですよね?」

 

理 「あぁ~そうそう確か仙人になるとか言ってた

   ねぇ」

 

実際は謎だが青娥曰く目覚めれば仙人になっているみたいだが謎が多いのは確かな話だ。

 

蓮 「つまり理久兎さんが今していることは」

 

理 「おっ察しが良いな♪そう時間稼ぎさ♪」

 

自分の本来の目的は神子の復活であって蓮達の撃退ではなくあくまでも遊撃という名の時間稼ぎだ。

 

理 「まぁそんな訳でよもう少し遊んでけよ♪」

 

そう言い手を掲げ霊力を解放して大きな勾玉を作る。そして勾玉から無数の細い光が上空へと放ち、

 

理 「神秘 雨の勾玉」

 

スペルと唱えると無数のレーザーが蓮達に向かって雨のように降り注ぐ。

 

蓮 「待避!!」

 

妖夢「っ!」

 

早苗「ちょっと!!」

 

雨のように降り注ぐレーザー弾幕を蓮達は必死に回避していく。そしてこの時に自分は足元の土を踏みしめてある事を感じた。

 

理 「成る程これなら!」

 

そうして今度は自身の能力である災厄の能力を解放させる。

 

理 「能力発動…雨よ降れ」

 

言葉と共に洞窟内で雨が降り注ぎ始めると勾玉の光は消える。つまり時間切れとなった。そこを見計らい、

 

理 「更にルールを制定する10秒間だけ空を

   飛べなくなる」

 

木の板が上空へと飛ぶと破裂する。その瞬間自身の能力が発動する。

 

蓮 「うわっ!」

 

妖夢「みょん!?」

 

早苗「きゃっ!?」

 

ビチャン!!

 

蓮達3人は見事に地面へと落っこちるが蓮は見事の着地をして他の2名は悲しいことにそのまま落ちた。その結果、

 

蓮 「2人共その顔に服が………」

 

妖夢「えっどっ泥んこまみれ!?」

 

早苗「洗濯が大変なんですよこれ!?」

 

駄目だ。これ本当に面白すぎる。先程の砂嵐での砂が丁度地面に降り注いでくれたお陰で雨を降らせば服にまとわり付いて汚くなる。まさに思いもよらぬ面白い結果だ。

 

理 「アハハハハハッ♪」

 

笑い転げていると早苗と妖夢は鋭く睨んでくる。相当ムカついたのだろう。もうこれなら緊張して戦うこともなさそうだ。

 

早苗「絶対に許しませんよ理久兎さん!!」

 

妖夢「首をマミって魂を昇天させますよ!」

 

妖夢がまた物騒な事を言ってきた。そのため、

 

理 「こらこら妖夢あまり使いすぎると映姫が説教

   しにくるぞ?」

 

妖夢「その時はその時!!」

 

何て奴だ。これだと映姫の胃に穴が開くかもしれない。タダでさえ小町で困り果てているのに更に困らせるというのか。

 

妖夢「空観剣 六根清争斬!」

 

呆れていると妖夢はスペルを唱え刀を何回も振るうと無数の斬擊波が何処からともなく現れ自分を切り刻もうと向かってくるが、

 

理 「ミラージュ………瞬雷」

 

自身の偽物を作り瞬雷で一気に上空へと飛び上がり翼を広げ飛行し先程の大きな勾玉を出現させると自身の偽物はスパッと切られ消える。

 

理 「残念こいつは幻さ」

 

そう言うと皆は一斉にキョロキョロとし出して上を向くがもう遅い。

 

理 「モード【神力】闘神 神通乱舞」

 

神力に変えて勾玉に力を注ぎスペルを発動させると今度は無数の大中小といった壁に当たると反射する弾幕を幾つか放つと案の定で弾幕は壁に床に天井にと当たってバウンドしながら蓮達を襲うが、

 

蓮 「妖夢さん早苗さん!」

 

2人は蓮の元へと集まると蓮がスペルを唱えた。

 

蓮 「陰陽 結界陣!」

 

結界を球体状に張り巡らせ自身が放つ弾幕を防いでいくが無駄なことだ。

 

蓮 「うっ!」

 

弾幕の密度や火力等は使用者のスペックによって変わってくる。この弾幕は火力と密度そして不規則という名目の弾幕なため火力はあるし密度もあるし何処からともなく飛んでくるという三拍子。そんな弾幕を結界1枚で防ぐなど無駄な足掻きに近い。そして、

 

バリンッ!

 

ついに蓮の結界が壊れ蓮達へと襲いかかろうとしたその時だった。

 

? 「夢符 封魔陣!」

 

何処からともなく蓮達を包み込むように結界が追加で現れ自身の弾幕を防がれる。

 

理 「………真打ち登場か」

 

呟くと同時にスペルは時間切れで消えてなくなると蓮達を包んだ結界も消え外へと繋ぐ通路から霊夢と魔理沙が出てくる。

 

蓮 「っ!霊夢!」

 

霊夢「まったく何やってんのよ」

 

霧雨「悪い遅くなったぜ♪」

 

どうやら芳香は撃退されてしまったみたいだ。

 

霊夢「どういう事か説明くれる?」

 

理 「そうだねぇ」

 

何と言えばいいのかと悩んでいると自分の後ろにある眠る神子達がいる部屋へと繋ぐ通路から、

 

青娥「あらあら‥‥5VS1になってしまったわねぇ

   理久兎さん♪」

 

理 「邪魔はしないで欲しいんだけどね青娥」

 

この異変?というか依頼をしてきた青娥が出てくるのだった。




千 「今回もありがとうの♪」

怠惰「えぇ見てくださりありがとうございます」

千 「して怠惰よリベンジを申し込むぞ!」

怠惰「………後書きしてからねそれとまた負け犬
   帽子被るの?」

千 「良いじゃろう!しかし次は勝つからの!」

怠惰「はいはいじゃあ俺が負けたら上手くて高い
   寿司屋に連れてってやるよ好きな物を好き
   なだけ頼んでも構わないよ♪」

千 「何!?」

怠惰「その代わり負けたら天子ちゃんや衣玖さん
   のいる前であの帽子を被ってもらうから」

千 「ハイリスク・ハイリターンじゃ!?」

怠惰「嫌なら良いよ?負け犬は返上できないけど
   ねぇ♪」

千 「良いじゃろうやってやろう!今度は秘策が
   あるからのぉ!」

怠惰「はいはい楽しみにしてますよ~」
   (どうせ秘策ってロイパかゴルパだろうから
   かげろうかアクアで潰そう)

千 「良し!しかしこうして見るとまた少年と
   戦うとはのぉ」

怠惰「ある意味で運命だよねぇ因みに中の人の
   構想だと………これは言わない方が良いか」

千 「そうじゃなその方が良いじゃろうな」

怠惰「だね………さてとそれじゃそろそろ時間だ
   から今回はここまで!」

千 「うむ!また次回もよろしくの!」

怠惰「ではでは読者様♪」

千 「さらばじゃ!」


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第364話 目覚めた友達

こんばんは読者様。ようやく土日がやってきたんだと感動する怠惰のクソ悪魔です。長い長い1週間において至福の2日です。ではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


巨大空洞での戦い。折角楽しんでいるのにも関わらず3人程乱入者が現れテンションが少し下がる。

 

霊夢「あんたが黒幕かしら?」

 

青娥「まぁそうなるわねぇ恐らくだけど♪」

 

理 「そんな事よりも青娥…邪魔はしないで欲し

   いんだが?」

 

ここに来る前に邪魔はするなといったのにも関わらずなぜ来るのだ。重大な事でないと少し文句を言うだろうが、

 

青娥「まぁまぁ理久兎さん♪それに私がここに

   来たって事は分かりますよね?」

 

その口ぶり。つまり表すのは恐らく目覚めが早いであろう布都と屠自子の2人が目覚めたのだろう。これには自分も笑みがこぼれる。

 

霧雨「お前らは何が目的だ」

 

魔理沙が蓮達同様に目的を聞いてくるため目的をさらっと伝えることにした。

 

理 「何って古き友人達と再会するためさ?」

 

青娥「太子様達を蘇らせることですよ♪」

 

蓮 「それが理久兎さんの友人………?」

   

友達というよりかは親友の1人とでも言うべきだろう。その親友達と交わした約束を果たすためにこうして動いているのだ。

 

霊夢「ていうかそんな事よりもこの異常な神霊

   を止めなさいよ!」

 

青娥「それは無理ね私も意図的に起こした訳で

   はありませんし♪」

 

理 「以下同文♪」

 

神霊に限ってはやりたくてやっている訳ではない。むしろ意図的に起こせるのなら起こしはしない。そして青娥が説明を更に付け足していく。

 

青娥「それにあのお方……豊聡耳‥様が蘇るのなら

   この神霊の数も仕方無いことよそれに元々

   はもっと早くに出来た筈だったけれど悪の

   大魔王が蘇えってわざとこの上に寺を建て

   たものだから起こすのにも一苦労でしたの

   よ?」

 

蓮 「寺?………それって聖さんだよね?」

 

理 「あぁその聖さ………だけど悪じゃないしある

   意味で聖人君主だぞ?」

 

何度も悪い人達または妖怪達ではないと言っているのだがやはり聖達は嫌いみたいだ。

 

青娥「神子様の復活を止め続ければ悪の大魔王

   そのものよ」

 

理 「まぁそう言うけど神子ちゃんが復活した

   ら話してみなよ♪」

 

青娥「う~ん理久兎さんがそこまで言うのでし

   たら」

 

納得はしてくれたみたいだ。こうでもしないとまた無益な争いが起きかねない。

 

霊夢「とりあえずこの異変を起こしたってのは

   間違いないわけでしょ!なら弾幕ごっこ

   でとっちめてやるわ!」

 

早苗「服を汚した罪は大きいですよ!」

 

妖夢「幽々子様の友人とはいえ度が過ぎですよ

   理久兎さん!」

 

霊夢に早苗に妖夢が各々の得物を構えてくる。そこまで根に持たれることはしたがここまでするだろうか。

 

霧雨「何があったんだ?」

 

蓮 「まぁ言葉通り理久兎さんに弄られてもう

   カンカン何だよね」

 

霧雨「あぁ~そういう事かまぁ私も面白そうだか

   ら相手するけどな♪」

 

魔理沙とミニ八卦炉を構え自分も神楽を構える。つまり自分に弄られすぎて怒っているみたいだがこの時に思った。あの2人が来てないなと。青娥の方を向いて、

 

理 「そういえば青娥来ているんだよな?あの

   2人はさ♪」

 

青娥「えぇ♪」

 

青娥が返事をすると自分と青娥がいる通路から2つの人影が近づいてくる。それは会いたいと思っていた布都に屠自子だった。ヨタヨタと近づいてくる2人に自分は笑顔を向けて、

 

理 「おはよう2人共それとお久々だね屠自子に

   布都♪」

 

と、言うと布都と屠自子は自分に気がついたのか布都は笑顔で手を振りながら近づき屠自子は驚きながら近づいてくると、

 

布都「…………もしや理久兎か久しいな♪」

 

蘇我「お前生きていたのか!?」

 

それは生きているに決まっている。じゃなかったらここにはいない。だがこの時、屠自子の足を見て疑問に思った。

 

理 「それよりも青娥聞きたいんだが屠自子の

   足だが………」

 

青娥「えっと…ミスっちゃったテヘ☆」

 

可愛くポーズをしているみたいたなのだがそんなんで許されるわけないだろう。何せ今の彼女の足は霊体と言っても可笑しくはない幽霊のような足になって浮いているのだから。

 

蘇我「おいゴラ!失敗したって何だ!!」

 

やはり屠自子もお怒りのようだ。

 

理 「まぁまぁ♪そこはまた後で話せばね?」

 

穏便に済ませようと説得するのだが、

 

銀髪「本当じゃぞ本当に屠自古は短期じゃな」

 

蘇我「なんだと布都!この底辺頭が!」

 

布都「何をぉこの足無しが表に出ろ!」

 

蘇我「良いぜやってやんよ!!」

 

布都の一言が鎮火しかけていた屠自子の心の火に油を注ぎまた燃え上がる。何年と時間は経っても昔のままだ。やれやれと呆れていると、

 

霊夢「霊符 夢想妙珠」

 

霊夢が不意打ちでスペルを唱えてきた。仕方ないので結界で防ごうと前に出た瞬間、青娥が前へと出ると、

 

青娥「来なさい芳香!」

 

芳香「おーー」

 

何処からともなく芳香を召喚したかと思うと、

 

ピチューーン!

 

芳香「ぐげっ!」

 

自分達の代わりに芳香が肉盾となって被弾する。まともに食らえば結構痛い筈に、

 

芳香「どうした?」

 

芳香は平然としていた所か痛くはないと言わんばかりにそう呟く。

 

霊夢「何でそいつがさっき倒した筈よ!」

 

霧雨「あぁ間違いなくマスタースパークで消し炭

   にした筈だぜ!」

 

どうやら芳香は消し炭にされたみたいだが青娥は不適に笑いながら、

 

青娥「残念ながら死体はもう死にませんので♪

   芳香蹴散らしてしまいましょ」

 

芳香「ま~か~せろ~!」

 

理 「本当は1人でやりたかったけど仕方ない

   お前らもやる?運動がてらにね♪」

 

もう1VS多数でないのら何人増えても対しては変わらないため彼女達の運動もかねて誘うと、

 

布都「面白そうじゃ♪やらせてもらおう♪」

 

蘇我「同じく」

 

これで丁度、自分達と相手を含めて5VS5となった。

 

霊夢「良いわまとめて相手してあげるわ!」

 

霧雨「丁度良い!理久兎さんよ…お前には昔に

   何度も世話になったからお返しするぜ」

 

妖夢「覚悟をしてくださいね!」

 

早苗「やって見せましょう見ていてくださいね

   神奈子様に諏訪子様!」

 

蓮 「皆が望むなら!」

 

そう言うと蓮達は此方へと向かって駆けてくる。

 

理 「さぁてと布都に屠自古!俺や青娥を少し

   見ておけよこれが今の戦い方だ!」

 

布都「うむ分かった!」

 

蘇我「まぁ見させては貰うさ」

 

理 「OKならやるぞ青娥!」

 

青娥「えぇ行きなさい芳香!」

 

芳香「い~くぞ~!」

 

こうして自分達異変解決組VS異変首謀者組による弾幕ごっこ大戦が幕を開けたのだった。




怠惰「では今回もありがとうございました♪」

衣玖「あっあの怠惰さん………」

天子「何で龍神様は頭にあんなダサい帽子を被っ
   て反省中って書いてある看板をぶら下げて
   正座しているの?」

千 「くぅ!」

怠惰「あれはね賭けに負けた末路だよ♪」

衣玖「………またやっているんですね」

千 「うるさいわい!リンクジョーカーかと思い
   きやかげろうとはズルいぞ!!」

怠惰「大体ロイパかゴルパって予測がつくんだよ
   まだまだだね千ちゃん♪」

天子「良く分からないけど本当にサディストね」

怠惰「はっはっはっ♪褒め言葉をありがとう♪」

天子「褒めてないわよ!!」

怠惰「天子ちゃんもやる?因みに賭けは無しで
   も構わないよ♪」

天子「負けたらあれの二の舞よねなら賭けなし
   なら………」

千 「天子よ~こっちへ来んか♪共に落ちよう
   ぞ~落ちたら楽じゃぞ~失う物がないか
   らのぉ♪」

天子「嫌よ!?てかそれ龍神としてあるまじき
   台詞よ!?」

衣玖「私の中の龍神様が壊れていきますね」

怠惰「まぁ本来はあんな感じの女の子だよ……
   さてやる前に後書きを終わらせるよ」

天子「なら今回はここまでよ♪私が勝つことを
   祈っておいてよね♪」

衣玖「ふふっそれでは読者様♪」

怠惰「また次回バイバイ♪」

千 「じゃ~の♪」


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第365話 奥へといけば

神霊が多く漂う巨大空洞の中では大乱闘が起こっていた。

 

妖夢「こいつ!」

 

早苗「本当に弾幕効いているんですかこれ!?」

 

霧雨「気を付けろよこいつ何度でも立つからな」

 

魔理沙と妖夢と早苗は青娥と芳香のコンビに苦戦を強いられていた。

 

青娥「行きなさいな芳香♪」

 

芳香「おー!」

 

芳香が攻めと盾をしつつ青娥が支援攻撃をしている別の所では、

 

理 「ほらほらどうした?」

 

霊夢「こいつ!」

 

蓮 「前よりも手加減してますよね!」

 

現在、自分達と蓮達とで激しい弾幕ごっこが行われていた。しかも思いっきり自分は手加減してでの戦闘だ。

 

理 「うん♪」

 

霊夢「あんた前に私達にボコられてまだその

   余裕をかませれるね!」

 

そう言いながら霊夢と蓮は弾幕を弾幕の密度を落とす所か更にあげていく。そしてそれを回避しながら笑顔で、

 

理 「慢心せずして何が神か♪」

 

霊夢「本当にムカつかせるのは大の得意よね

   あんたは!」

 

蓮 「霊夢!落ち着いて理久兎さんの策に嵌

   まってるから!」

 

と、言っていると自分はもしやと思い、

 

理 「そういえば地底での入り口の古典的な光

   を利用した罠に血が出てたけどまさか」

 

蓮 「あれも理久兎さんですか!!!?」

 

蓮の攻撃速度が更に上がる。まさかあんな古典的な罠に掛かるとは思わなかった。本当にあわよくばいけるかと思った罠だったがそれに掛かるとはどれだけバカなんだよ。

 

蓮 「1回斬られてください理久兎さん!」

 

理 「やなこった♪」

 

すると蓮はスペルカードではなく自身の刀もとい神楽を構えて唱える。

 

蓮 「式符 神楽の悪念!」

 

蓮の手に持つ神楽は怪しく光輝くと2体の悪鬼が出現し拳を作って殴りかかる。

 

理 「おっと」

 

それらの攻撃を回避するがその攻撃に対し霊夢は支援攻撃を仕掛けてくる。

 

霊夢「霊符 夢想封印!」

 

4つの光弾が自分めがけて襲いかかる。目の前の2体がいる状態でどう回避するかと悩むと突然自分の背後から無数の矢型の弾幕が向かってくる。

 

理 「おわっ!?」

 

すぐに下へと落ちて回避すると蓮が出した悪鬼達は無数の矢に射られて消える。そして自分へと向かってくる4つの光弾は、

 

ビィカァ!!

 

何処からともなく落雷が弾幕へと直撃し弾幕は消えてなくなる。矢が放たれた方向を向くとそこには布都と屠自子が立っていた。

 

理 「おいおい射つなら言ってくれよ?」

 

布都「そうかなら射つぞ♪」

 

理 「いや遅えよ!?」

 

せめて射つ前に言え。やはり昔から布都は変わらない。

 

理 「でもう良いの?」

 

布都「大体は分かった♪」

 

蘇我「同じくな」

 

そう言うと自分の両隣に布都と屠自子は並ぶ。大体は分かったみたいだが、

 

理 「所でスペルカードやらは作ったか?」

 

布都「さっきの技みたいなもんじゃろ♪ほれ♪」

 

蘇我「私も作った」

 

布都と屠自子は作りたてのスペルカードを見せる。もう既に幾つか作ったみたいだ。

 

霊夢「やっと乱入するのねまとめて相手してあげ

   るわ!」

 

蓮 「理久兎さん容赦はしませんよ?」

 

怒れる?2人は自分達というか主に自分に向かっていってくる。だが両隣にいる布都と屠自子もヤル気満々だ。これだと戦力的にこっちが圧倒的な有利になりそうなため、

 

理 「まぁ良いけどまず2人を倒したらねそんな

   訳なんで2人共無理はしないようにな♪」

 

布都「分かっとるわい♪」

 

蘇我「たく…仕方ねぇやってやんよ!」

 

そう言うと布都と屠自子は蓮と霊夢へと向かっていき交戦状態へと入る。これで少し手が空くため一応を考え青娥と芳香を見ると、

 

早苗「何度も何度も!」

 

霧雨「本当に厄介な奴だぜ!」

 

妖夢「つっ!」

 

青娥「あらあらそんな弾幕では当たらないわよ?」

 

芳香「鉄壁………」

 

芳香の超再生する肉体の盾に相当苦労しているみたいだ。これなら2人だけでも良さそうだ。

 

理 「はぁ………」

 

本来なら自分がヘイトを集めるだけ集めて弄ろうと考えていたが布都や屠自子のウォーミングアップそして芳香の仇?をとるため青娥と芳香が乱入したりとで相手がいなくて暇になった。仕方なく通路の前へと来ると壁に寄り掛かって弾幕ごっこを眺める。

 

理 「そういえば蓮が前に使ったあの狐化って今

   も使えるのか?」

 

あのモードが使えるのかと疑問に思う。あの時はおふくろの手助けがあったとはいえ元々は蓮が秘めている力だ。もしあれを使えてなおかつ制御が出来たとなれば大きく成長ができるだろう。

 

理 「望むのなら修行を手伝ってやるか」

 

前に晴明に頼まれたため手助けぐらいはしてやらうと思っていたその時だった。最深部へと続く通路の近くにいたためなのか不思議な力を奥から感じた。

 

理 「………まさか!」

 

すぐに自分はダッシュで通路の奥へと進む。そうして最深部もとい神子が眠る廟まで来るとすぐに気がついた。

 

理 「……ふっ…久々だね神子ちゃん♪」

 

霊廟の上に横たわり眠っていた筈の神子が霊廟の上に立っていた。どうやら目覚めたみたいだ。

 

神子「……ふむ…目覚めた場所はまさかこうも神霊

   が多く漂う場所とはこれ以下に」

 

理 「ん?………お~い神子ちゃ~ん」

 

自分の言葉が聞こえないのかもう一度声を掛けるのだが、

 

神子「私が目覚めたという事はもうここは私が生ま

   れた時代から何千年と経ったという事でしょ

   うか」

 

理 「え~と正確的には2000年ぐらい?」

 

神子「そうですかもう2000年ですか長く寝たも

   のですね私も………約1000年で起きれると

   は聞いていたのですがね」

 

やっぱり神子は自分が理久兎とは気づいていない所か目を細めている所から恐らく寝ぼけてる

 

神子「まぁ良いでしょう声が聞こえぬ青年よ私と

   1つ手合わせを願い出ても?」

 

理 「その心は?」

 

神子「私を見ても貴方のその崩さぬ余裕な姿勢は

   恐らく強者と見たために」

 

こうなれば1発キツいのをお見舞いして目覚めさせて方が得策だろう。それに丁度不完全燃焼だったため丁度良い。

 

理 「良いぜ来なよ神子ちゃん実力の差を教え

   てやるよ」

 

神子「良いでしょう!」

 

そうしてまさかの神子との弾幕ごっこが開始されたのだった。




怠惰「ではでは今回もありが………」

天子「あぁん負けた!?ちょっと衣玖もう少し
   手加減しなさいよ!」

衣玖「彼処をガードしない総領娘様が悪いので
   は?」

千 「うむワシでも彼処はガードするぞクリが
   怖いからのぉ」

天子「でも出ない事だって!」

衣玖「一応ですが二種類計8枚は入ってます
   けど?」

千 「そうなると確率は高いぞ」

怠惰「お~い仕事~」

天子「くぅ!もう一戦よ!!」

衣玖「はぁ仕方ありませんね」

千 「頑張るんじゃぞお互いにの!」

怠惰「こいつら仕事しねぇ~俺が言えた義理じゃ
   ないけど………まぁそのとりあえず今回はこ
   こまでです」

天子「スタンドアップ!」

衣玖「ヴァンガード♪」

怠惰「これ絶対に東方してねぇ………まぁいいか
   それでは読者様また次回!」

千 「行け!やれ!!」

怠惰「サラダバー♪」


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第366話 決戦VS豊聡耳神子

こんばんは読者様、昨日のほぼ連続再投稿に労力を使いすぎて暫く手がオーバーヒートした怠惰のクソ悪魔です。ですが次回の再投稿はついに現代篇!そして2話か3話の投稿で幻想入りする数時間前の蓮も見れるでしょう。なので日曜日までお待ちください。………多分投稿はします。というかしたいです。ではではそろそろ本編へどうぞ。


暗い洞窟に無数の神霊が天井を覆うためか星空のような明るさを灯す大霊廟では、

 

神子「ふむ…中々やりますね」

 

理 「おいおい寝てたくせに良く弾幕ごっこが分か

   るよなぁ!?」

 

寝ぼけている神子に1発キツいのをお見舞いして目を覚まさせようとしていた。だが眠っていた筈なのにも関わらず何故か弾幕ごっこのルールを理解しているのか弾幕を幾つも放ってくる。

 

神子「神霊達から聞いたのですよ何でも少し先でこ

   のような事をしていると聞いたので」

 

理 「あぁ成る程そういえばさとりとかと同系

   能力だったね」

 

神子の能力もまた他人の心を読み取る事に特化した能力なだけあってこういった神霊から情報を取得できるみたいだ。そのためか一瞬で弾幕ごっこを理解したみたいだ。

 

神子「それに貴方の戦い方も神霊の声を聞きました

   が相手を怒らせて注意を自分に引かせる戦い

   方をするみたいですね」

 

弾幕を放ちながら神子は言ってくる。放ってくる弾幕を回避しながら口を開き、

 

理 「まぁな怒るに怒ってる奴の方が戦うのに都合

   が良いもんでな」

 

神子「成る程………心に平常心がない状態で戦えば確

   かに自滅はありえますからね」

 

理 「まぁそういうこったねえ~と………髪耳だった

   け?」

 

神子「早速挑発ですか」

 

蓮達みたく青くはないしなおかつ戦い方の秘密までも知られたため挑発に乗りそうもなさそうだ。

 

理 「どうしたもんかなぁ」

 

神子「何を悩んでいるのですか?」

 

理 「どうやったら神子ちゃんに一発ぶちかませれ

   るのかなってな!」

 

そう言いポケットに仕込んであったお手製のフラッシュグレネードを投げる。

 

神子「何です…そ……!?」

 

神子が言葉を言い掛けると激しい光が神子の視界へと入ったのか、

 

神子「ぐわっ!?」

 

思いっきり叫び声が聞こえてくると弾幕の嵐も止む。すぐに体制を整えるために無数の弾幕を天井へと設置していく。

 

神子「小癪なっ!」

 

理 「小癪で結構!」

 

設置した弾幕を操作し雨のように弾幕を降らせるが、

 

神子「名誉 十二の冠位!」

 

それらの弾幕を回避して神子がスペルを発動し一直線に此方へと弾幕が撃ってくるが隠してある翼を広げ回避する。すると飛んできた4つの弾幕が破裂し無数の弾幕が散らばって襲いかかってくる。

 

理 「おいおいマジかっての!」

 

すぐに翼をたたみ壁に足をつけ壁ダッシュで駆けて弾幕を回避する。

 

神子「貴方は猿か鳥どちらですか?」

 

理 「………どっちかと言えば蜥蜴かなぁ?」

 

そう言いながら霊力で勾玉を形作り出して、

 

理 「神符 秩序は何をおも縛る」

 

勾玉が光だしそこから無数の追尾する鎖型の弾幕を放つと神子が使ったスペルをブレイクするが肝心の神子は空を飛び逃げる。だが追尾する鎖は神子を追いかける。

 

神子「追尾型………」

 

その弾幕から逃げながら神子は未だに弾幕を放ってくる。

 

理 「まだまだだなぁ神子ちゃん」

 

神子「ふむ………」

 

神子は突然飛ぶ回るのを止めて止まる。そして、

 

神子「仙符 日出する処の天子」

 

スペルを唱えたかと思うと神子の体は発光しだし神子を中心に金色の弾幕が飛び交う。それらは鎖に命中すると相殺する。

 

理 「これが本当の地位の威光って奴かねぇ?」

 

神子「何か失礼な言い方ですね」

 

等と会話はしているが弾幕は襲ってくる。先程の無造作に放たれる弾幕よりかは避けやすい。本当なら使う気は毛頭無かったが、

 

理 「瞬雷」

 

亜音速を越える速度で弾幕を避けながら一瞬で神子へと接近する。

 

神子「っ!?」

 

そして一瞬で目の前に現れた自分に驚き怯んだ隙をつき拳を構えて、

 

理 「仙術十六式内核破壊!」

 

霊力を纏わせた拳で神子の腹を目掛けて殴るが、

 

神子「甘い」

 

ギンッ!!

 

それを帯刀している刀を引き抜き防ぐ。だがそんな事をすれば、

 

バキンッ!

 

内核破壊の前では刀など木っ端微塵に吹っ飛ぶものだ。それにも驚いたのか神子はスペルキャンセルしすぐに後退する。

 

神子「誰にも使う事が出来なかったと言われる禁忌

   の古来仙術ですか」

 

木っ端微塵になった刃を見ながら神子は言ってくる。

 

理 「へぇ俺の技って古来仙術って皆から言わてん

   だねぇ」

 

青娥の使うキョンシーやらを見て何処か自分の技に似ているなとは思ってはいたがどうやら仙人は自分の仙術を応用してきたみたいだ。何処から流出したかは分からないが。

 

神子「………ですがそれは身を滅ぼしますよ青年何せ

   それらは皆使えば死ぬと言われる技ばかりな

   のですから」

 

理 「いやそりゃそうだろ下手に使えば諸刃の剣な

   んだから」

 

過去に亜狛や耶狛にも伝えたが正確になおかつコツを知らなければ即死、廃人化といった危険な技だ。あくまで他人が使えばの話なのだが。

 

神子「ふむ………そこまで言うのでしたら見せて貰

   いましょうその古代の仙術を!」

 

そう言うと神子は新たにスペルを唱えた。

 

神子「神光 逆らうことなきを宗とせよ」

 

スペルが唱えられ幾つかのレーザーが放たれたかと思うと今度は無数の御札のような弾幕が無軌道に飛び交う。

 

理 「仙術六式刃斬!」

 

足に霊力を溜め一気に蹴りあげて巨大な衝撃波を神子へと一直線に神子が放つ弾幕をかき消しながら飛ばす。

 

神子「っ!」

 

それを飛行して避けるがまだ終わりな訳ではない。すぐに手を合わせ合唱の構えをとると、

 

理 「仙術十二式千手観音」

 

霊力で無数の腕を出現させ神子に向かって無数の腕を飛ばす。

 

神子「その程度ではやられませんよ」

 

だが何とありえない事が起こる。神子がスペルを放つのを止め自分が作った腕を足場にして走って此方へと向かってくるのだ。

 

理 「まさかそうくるか」

 

神子「えぇ来ますよ」

 

折れた刀に霊力でも込めたのか折れた刀身の代わりに霊力の刃が伸びる。さながらビー(ピー)サーベルとでも言えばいいのか。だがこうなると自分の範囲だ。

 

理 「良いことを教えてやるよ神子ちゃんその範

   囲はおれの範囲だ!!」

 

合唱をした状態のまま腕を振り上げ、

 

理 「仙術十五式断刈列斬!!」

 

巨体な刃を出現させ振り下ろす。神子の剣による突きが当たるかもしれないその距離でだ。つまりこれはどちらかが被弾することを表すが、

 

神子「終わりです!」

 

理 「甘いんだよ神子ちゃん!」

 

断罪神書を操作して神子の剣の先端へと出す。

 

ガキンッ!

 

結果断罪神書が盾となり弾かれる。つまり、

 

神子「なっ」

 

理 「終わりだよ神子ちゃん」

 

神子「まさかこんな」

 

ピチューーン!!

 

至近距離での弾幕を受け神子は被弾する。その結果勝者は理久兎となったのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむ!」

怠惰「そういえば天子ちゃん達は?」

千 「あやつらならもう帰ったぞ?宴会のための
   準備があるだとかで」

怠惰「そうなんだ………」

千 「どうしたそんな顔をして?」

怠惰「いやもう少し弄っておけば良かったなと」

千 「………ある意味であやつを妹のように扱うの
   そなたは」

怠惰「いやね?まぁ言いたくはないけど兄貴が
   いる身としてはさぁ下は欲しかったんだ
   よ?もう昔の思いだけどさぁ」

千 「そうなのか?」

怠惰「うんだからついつい甘やかしたくなるけど
   弄りたくもなるんだよねあぁいう我が儘は
   ねぇ♪」

千 「兄貴といったが‥‥それってあの付せてある
   写真に怠惰と写っておるあ奴か?」

怠惰「そうそれ………」

千 「名は何と申すんじゃ♪教えてほしいのぉ」

怠惰「………それは断るよ正直言いたくはないんだ
   よねぇてか思い出しただけでムシャクシャ
   してきた」

千 「………そっそうか」

怠惰「あの野郎ジ(ピー)ンプ読みたいからって俺を
   パシりに使いやがって………」( ^ω^ #)

千 「おっおぉとそろそろ時間じゃぞ怠惰よ!」

怠惰「あっ?………あぁもうそんな時間かゴホン!
   それでは読者様今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「それでは読者様♪」

千 「さらばじゃ♪」


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第367話 印象は悪かったようだ

こんばんは読者様。久々に三國無双をやったらまたはまった怠惰のクソ悪魔です。やっぱりイベントムービーがたまらないんですよねぇこれが♪おっと失礼それと明日は彼方を投稿しますのでお願いします。では本編へどうぞ。


弾幕ごっこが終わり自分は地上へと降りる。地上では目をぐるぐると回してぶっ倒れている神子がいた。

 

神子「目が…回る……」

 

理 「………やり過ぎたかな?」

 

一発キツいのをお見舞いしたつもりが少々やりすぎたまたいだ。これを他のメンバーに見られたらどう説明したら良いものか。いや先に先程寝ていた場所に移せば万事解決だ。そう考え移すために行動しようとした瞬間、

 

布都「たっ太子様!?」

 

布都が駆けつけてきた。それに続き屠自子や青娥更には蓮達までもが駆けつける。

 

理 (…………来ちまいやがった)

 

何てタイミングが悪いのだろう。とりあえず何時ものように振る舞おうと思い、

 

理 「来るの遅かったなお前ら」

 

と、平常通りに言うと青娥は微笑みつつ此方を見て、

 

青娥「あらあら理久兎さんここまでやるとは聞いて

   ませんよ?」

 

これは完全に怒ってるが無理もないだろう。復活対象が甦った瞬間にこんな事をすれば大抵の奴は怒って当たり前だがまず自分も言いたい。

 

理 「その台詞はそのままそっくり青娥に返すよ♪

   まぁそれよりもだまず俺が言いたいんだけど

   さぁ良い?」

 

青娥「何かしら言い訳は聞きますよ?」

 

理 「おっなら話が早いな♪神子ちゃんが起きまし

   たしかし寝ぼけていたのか勝負を挑まれまし

   たそして今ここOK?」

 

起きた事を簡潔にありのまま話す。だが予想通りの発言が帰ってくる。

 

蓮 「そんな事ありえるんですか!!?」

 

霊夢「それは言えるわね」

 

理 「いやいやまず言うぞ!特に蓮達なら分かる筈

   だ!俺は基本的に自分から手を出さないだろ

   今までの事を振り返ってみてみなよ」

 

基本的に自分はやられたらやり返す派だし穏便派とも言われる男だ。皆分かってくれる。この時はそう思っていた。

 

蓮 「理久兎さん………ギルティです!!」

 

理 「何故に!?」( ̄□ ̄;)

 

まず蓮からは罪有りと言われツッコミしてしまう。

 

霧雨「アハハハ♪」

 

霊夢「あんた妖怪からの信頼は厚いくせに人間達か

   らの信頼はうっすいわよね」

 

理 「けっ結構痛い所をチクチクと………」

 

だがそこは強ち間違ってないため反論ができないため結構悔しい。

 

妖夢「今は妖怪からの信頼もそんなには無さそうで

   すよね」

 

理 「そんな事はないさ………多分」

 

そんな事はないと思いたい。だがしかし皆からのこの言われよう。流石の自分も心のライフはゼロに等しい値だ。どう反論するべきかと考えていると、

 

神子「あれ…ここは……」

 

布都「太子様!」

 

神子「おっとと布都?それにこれ‥‥え!りっ理久兎

   さん!」

 

自分の存在に気がついたのか神子が驚きながら自分を見てくる。それに対し自分は微笑みながら、

 

理 「よっおはよう神子ちゃん♪」

 

と、軽く挨拶をすると神子はゆっくりと立ち上がる。すると、

 

蓮 「えっと聖徳太子さんですよね?」

 

神子「えぇ如何にも聖徳太子ですが?」

 

早苗「思ってたのと違いますね」

 

神子「思ってたのと違うとは?」

 

蓮 「いえその男性かと思ってたもので」

 

どうやら蓮達は神子の事について知っているみたいだ。恐らくそれぐらい現代に名を残せる程の栄誉を持っていたという事だろう。

 

布都「おんしら何を言うか!太子様が男性な訳が

   なかろう!」

 

だがどうして男性になると言うのだ。昔から女性らしかったのだが。いやだが行動や仕草が現代で言うイケメンみたいな行動をしていた事に気がつく。つまりそういった事が男性絵として書かれることとなった原因だろう。とりあえずはまだボーとしている神子に、

 

理 「それでどう?長い長い眠りから起きた気分は

   さ♪」

 

神子「そうですね………何か体が痛いのと夢で不思議

   な青年と戦ってましたね本当に強いし禁忌と

   言われた古代仙術は使うし小癪な手を使うし

   何と言うか正々堂々という戦い方をしない者

   でしたね」

 

理 「そうかそうか」

 

本当に寝ぼけていたという証拠にはなった。それに上手く自分が戦ったということもうろ覚えで助かるが、

 

布都「太子様それは理久兎じゃ!」

 

蘇我「何にも覚えてないのか?」

 

神子「えっ?えぇいつの間にか起きていたので良く

   分かりませんね?」

 

この2人特に布都が盛大なネタバラシをしてきた。誤魔化せると思ったが仕方ないため、

 

理 「敢えて言うぞ5割は俺が悪いとしても残りの

   5割は神子ちゃんだからな?」

半分は確かにここまでやるかと言わんばかりボコした自分が悪いのは認める。だがこうなる原因は神子が戦いを挑んできたためだ。故に間違っていないためそれに関して訴えれるが蓮達は目を細めているため半信半疑といった感じで悲しいことこの上無い。

 

神子「あの話は変わるのですが気になってはいたの

   ですが理久兎さん貴方は何者でしょうか?」

 

布都「そう言えば気にはなっておったな」

 

蘇我「仙人な訳でもない妖怪な訳でもないお前本当

   は何なんだよ?」

 

3人は自分の顔の前へと詰め寄っていくる。どう説明すればいいのか悩んだ末に、

 

理 「あっあぁ~………青娥にパス!」

 

青娥に任せる。彼女なら上手く説明してくれるだろうと思ったためだ。だが、

 

青娥「………はぁ仕方ないわねぇその代わりに古代仙

   術を指導してくれないかしら?」

 

理 「ん?あれか………止めた方がいいぞいくら俺が

   作ったからとはいえど常人じゃ無理だから」

 

まさか仙術を学びたいとは予想外だった。だがこれは使おうとすれば下手した自分が死ぬかもしれない諸刃の剣なため本当の意味での不老不死などで無ければ教えることは不可能だ。だが、

 

神子「今作ったと!?」

 

先程の作ったと言う単語に引っ掛かったのか更に神子が摘め寄る。もうこれは自分が説明するしかないと思い諦めて説明しようと思った。

 

理 「あっあぁ………良いや仕方無い教えるよ実は俺

   はな人間や妖怪はたまた仙人なんかでもない

   俺は神の部類それも太古の神にして世界で2

   番目に生まれた神それが俺だよ」

 

神子「世界で2番目………まさかそれって!」

 

蘇我「知っているんですか?」

 

神子「えぇ‥‥秩序を制定した神と言われる反面で世

   界を災いで滅ぼすとも言われる神達の敵対者

   としても有名な神………確かその名前は深常理

   久兎之大能神だから深常理久兎」

 

それに自分は頷く。するの布都はぺちぺちと自分の手や顔を触る。

 

布都「神とはのぉ………」

 

理 「ぺちぺちするなって………」

 

そう言うと布都は離れる。これで大体は分かってはくれた筈だ。

  

理 「てわ訳だが何か質問はあるか?」

 

神子「いえ………だだ衝撃が強すぎて少し混乱してま

   すね」

 

蘇我「お前がなぁ………」

 

だがまだ信じられないといった感じみたいだ。そこは時間を掛けてゆっくりと納得してもらうしかない。

 

布都「しかし仏教徒ではないみたいじゃしまぁ良い

   じゃないかの?」

 

蘇我「いやそいつらの信仰対象だからな?」

 

理 「まぁ昔と同じでいいよ♪そんな気をつかわな

   くてもさ♪」

 

畏まられるとこっちも気を使うから疲れるしそんな扱いは嫌いなため1人の友人として扱ってもらいたい。

 

理 「まぁそれよりもだとりあえず聖達だとかに事

   情を説明しに行くぞ」

 

神子「理久兎さんそれ仏教徒ですよね?」

 

理 「あぁお前らそれに聖達のゴタゴタを少しでも

   解消させるのが目的だ嫌と言っても良いけど

   その時はね?」

 

拳を見せて微笑む。青娥の発言からして聖達を悪くは見ている筈なためこれだけはやらないとお互いに誤解したままだ。もしこのまま行けば下手すると自分の友人同士による全面戦争は待ったなしだ。

 

蓮 「あの付いていった方が良いかと………」

 

蓮がナイスなタイミングでフォローしてくれる。ここまで言えば神子も行くだろ。

 

神子「仕方ありませんね理久兎さんがそう言うので

   あれば」

 

神子は納得してくれたみたいだ。それに神子が納得すれば布都や屠自子も納得せざる得ないだろう。

 

布都「何時か燃やしてやろうかの」

 

蘇我「協力はしてやるよ」

 

理 「やっても良いけど気を付けろようちの従者の

   1人がその寺に御執心だからな下手に燃やせ

   ば灰になるからな?」

 

今の黒の逆鱗とも言える場所は聖達のいる寺や聖達だ。もし何かしようとすれば襲われる事もあるかもしれないため警告だけはしておく、

 

蓮 「理久兎さんって本当に神ですよね?」

 

理 「あぁ神様だよ権力や支配が大嫌いな普通の神

   様さ♪」

 

と、言い自分は先に前へと歩く。皆を聖達に会わせるために。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よダークソウルが久々にやりたいぞ
   ないのか!」

怠惰「あれ少しの間だけ憤怒君に貸してもらった
   ゲームだからないよ?」

千 「うむ………仕方ないか」

怠惰「で~えぇ~とあぁそうだ次回から投稿は
   彼方になるのでお願い致します♪」

千 「それとこれが終わったらオリ異変じゃった
   よな?」

怠惰「そうだね♪」

千 「あの少年の正体は何なんじゃろうな?」

怠惰「確か意外すぎる奴とは言ってたよ?中の
   人がね」

千 「以外か………分からぬのぉ」

怠惰「ただ嫌な予感しかしないけどね………さてと
   そろそろ今回はお開きにしますか♪」

千 「じゃな♪それでは読者様今回はここまで
   じゃ!」

怠惰「また次回もよろしく~♪」

千 「それでは読者様方よ!」

怠惰「サラダバー!」


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第368話 佐渡のマミゾウ

こんばんは読者様。FGOをクラスの同級生に勧められた怠惰のクソ悪魔です。FGOあまり知らないんですよね。ただ広告で今は沖田(オルタ)が出ているのを見て格好良いなとは思ってしまいました。おっと長い話もここまでにして本編へどうぞ♪


暗い道を戻り自分達は地上へと出る。地上は丁度お昼頃なのか日差しが自分達の目に差し込む。中にはその変化に慣れていないのか、

 

蓮 「眩しい……」

 

妖夢「暗闇慣れですね」

 

早苗「私も少しチカチカします」

 

霧雨「おいおいだらしねぇな」

 

霊夢「本当ね」

 

布都「眩しいの……」

 

蘇我「目が疲れそうだ」

 

神子「長く眠っていると少々辛いですね」

 

と、自分と青蛾以外のメンバーは目を擦りながら言う。暗い所から明るい場所へと変わる際の環境変化になれていないといった感じだ。

 

理 「お前らはまだまだだな」

 

蓮 「そう言う理久兎さんは眩しくはないんで

   すか?」

 

理 「全然?だってもう地底と外を行き来して

   何年だと思ってるんだ?」

 

何度地上と地下を行き来したと思っているのだ。お陰さまでもう慣れてしまった。

 

理 「やれわれ‥‥さっさと寺に向かうよ色々な

   誤解は少しでも減らさないといけねぇし

   な…」

 

神子「………あまり乗り気ではありませんけどね」

 

理 「まぁそう言うなって♪」

 

神子達が大の仏教徒嫌いなのは分からなくはないのだがそれでもお互いの存在理由や誤認識は直さなくてはならない。そのためにどうしても必用なので仕方ないのだ。そんな事を思いながら進んでいき寺の前へと来ると、

 

霧雨「よぉ♪」

 

聖 「ん?あら♪」

 

魔理沙の一声で寺の前にいた聖と一匹の妖怪が反応し此方を見てくる。だが何となくだが目の前の聖が聖ではないような気がした。

 

聖 「ぬ……いえその方々は…もしかして」

 

神子「すみ………」

 

神子が挨拶をしようするが布都が前へと出てくる。凄く嫌な予感がした。

 

布都「そなたか青娥殿が言っていた仏教徒は」

 

聖 「えぇ何か問題でも?」

 

布都「覚えておれよ何時か寺を燃やしてやる

   からの」

 

この純粋ちゃんは宣戦布告をしやがった。誤認識を解消させるつもりが更にややこしい事となるだろう。

 

妖怪「お前らじゃ無理だと思うけどね♪」

 

布都「何が言いたいんじゃ?」

 

妖怪「だってお前何かバカそうだもん」

 

布都「貴様から燃やしてやろうかの!」

 

この妖怪の仰る通り本当に純粋なのは言うまでもない。

 

蓮 「ちょっと待ってください!ここに来た

   理由は話し合いであって戦争じゃあり

   ませんよ!」

 

布都「むっ………」

 

聖 「……………」

 

上手く蓮が仲介してくれて助かる。だがそのお陰で気がかりな事は確信に変わった。聖なら争いは好まず好戦的ではないが目の前にいる聖は楽しそうに笑った。こんな場面では笑わない筈なのにだ。そのため目の前の聖を試すことにした。

 

理 「なぁ聖さんよ質問良いか?」

 

聖 「何でしょうか」

 

理 「聖さん美味しいお酒ってやっぱり西洋酒

   ですよね♪焼酎とかあり得ないですよね」

 

聖なら絶対に知らないし無縁である酒の話を持ち出す。この言葉に引っ掛かればその時に目の前の聖の正体は分かるだろう。

 

聖 「なわけないじゃろやはり日本酒または焼酎

   じゃ………はっ!」

 

理 「やっぱりな…てめぇ()だよ?」

 

引っ掛かる所か素の口調や声まで出してくれた。こいつ本当に化ける気はあるのかと思った。すると目の前の偽者の聖はやられたと言わんばかりに頭を掻くと、

 

聖?「いや~バレてしまったか上手く行くとは思

   ったんじゃがな」

 

両手を合わせ忍術を放つような構えを取り、

 

ドロンッ!

 

と、煙が上がる。煙が収まるとそこには長い髪からショートヘアーの女性いや尻から伸びる茶色と黒などの縞模様で分かった。こいは、

 

霊夢「こいつ化け狸!」

 

霊夢の言った通り化け狸だと。見るのは昔に百鬼夜行に喧嘩を売ってきた化けならぬ馬鹿タヌキ以来だ。

 

? 「申し遅れた儂は佐渡の二ツ岩マミゾウと申す

   者じゃ丁度昨日ここに来たばかりじゃよ」

 

しかも幻想郷では新参者の部類みたいだ。確かにそう言われると化け狸を幻想郷で見たことがないと思った。

 

霊夢「来たってまさか外界から?」

 

マミ「あぁ昔から仲のぬえに呼ばれてのぉ海を渡っ

   て来たんじゃよ」

 

ぬえ「そうさ♪危険な者が蘇る話をお前ら2人から

   盗み聞きしたから妖怪達のリーサルウェポン

   とも言われる大妖怪を連れてきたんだよ」

 

共にいた妖怪はぬえ言うらしい。確か聞いた話だとまだ自分が平安の都にいた際に陰陽師によって封印された妖怪がいたがその名前がぬえだとかそんな名前だったのも思い出す。するとぬえは自分と青娥を指差しなおかつ話を聞いたと申してきた。予測できる場所は1つだけあった。

 

青娥「あら」

 

理 「………大方バザーでだろ?」

 

ぬえ「勿論」

 

胸を張って言うがそれは盗み聞きでありマナーが悪いので止めて貰いたいと思った。だが先程のマミゾウが言った二ッ岩そして佐渡という言葉に何か引っ掛かる。

 

理 「二ツ岩に……佐渡ねぇ…」

 

マミ「うむ………じゃがそなたは昔に何処かで見た事

   があるようなそなた名は?」

 

理 「俺か?俺は理久兎…深常理久兎さ♪」

 

それを聞くとマミゾウは勝ち誇ったような顔から一変して真っ青になって此方を見てくる。だが何処かで見たことがある気がした。

 

マミ「うう嘘じゃあなかろうな?」

 

理 「そうだけど?」

 

ぬえ「マミゾウ何をそんなに恐れてるの?」

 

理 「待てよそういえば昔にたかが神格を得て大妖

   怪になったぐらいで俺ら百鬼夜行に勝てると

   思った自惚れ狸がいたなぁケンカを売ったの

   良かったけれど最後は無様にフルボッコにし

   た確か…………佐渡のマミゾウとか…」

 

マミ「余計な事を話すんじゃないわい!?」

 

やはりそうだ。眼鏡を着けていて分からなかったが百鬼夜行時代にボコして逃げる際に茶釜となったが能力を封印して茶釜のままにしていた化け狸だ。

 

理 「で?そんな愚かにと狸汁になりに来た化け狸

   ちゃん俺とやるの?」

 

ぬえ「マミゾウの実力をなめんなよ」

 

マミ「よよ止さぬかあやつにだけは戦いを挑んでは

   ならぬ!殺されて狸汁は確定じゃ!?」

 

酷い言われようだ。そこまでした覚えはないのだが。それに本当に殺す気ならもう既にあの時に殺している。だが今の言動で何か誤解を生んだのか、

 

蓮 「あの理久兎さんせめてやるなら弾幕ごっこで

   勝負を着けたらどうですか?」

 

何故か蓮がそう言ってくる。本当に殺す気はないのに酷い思われようだ。

 

理 「あぁそういえばそうだね♪なぁ狸汁」

 

マミ「狸汁とは失礼じゃぞ!それで何じゃ」

 

理 「こいつらに今のルールを教えてもらいなよす

   まないけど教えてやってくれや」

 

蓮や霊夢達に頼むと霊夢はやれやれといった感じで、

 

霊夢「仕方ないわね言い弾幕ごっこってのはね‥‥」

 

そうして数十分かけて霊夢の弾幕ごっこの講義が行われると、

 

マミ「成る程のつまり美しく相手を負かせと言う訳

   じゃな」

 

霊夢「えぇまぁそうよ簡単でしょ?」

 

マミ「うむこれなら理久兎貴様と対等に戦えるとい

   うものよのぉ」

 

そう言いマミゾウは覚えたての弾幕を早く使いたいのか自分に向かって構えをしてくる。対等と戦えるといった辺りで本当にやる気みたいだ。

 

理 「良いぜ相手してやるよ昔みたいに茶釜にでも

   して今度は古道具屋にでも売ってやるよ♪」

 

マミ「抜かせ積年の恨み晴らさせてもらうぞ!」

 

ぬえ「う~んマミゾウ手伝おうか?」

 

理 「良いぜこいよ相手してやるよ♪」

 

マミ「………今回は恥じらいは捨てようこいつに

   勝つには必要じゃしな」

 

それを聞くとぬえはマミゾウの隣に立つ。1人2人増えようが変わらないというのに。すると、

 

蓮 「理久兎さん僕も協力しても良いですか?」

 

理 「はぁ?蓮がか?」

 

まさかの平和主義者な蓮が乱入してきたいと言い出した。明日は季節外れの雪になるんじゃないかと疑ってしまった。

 

蓮 「えぇ2対1という事に関して理久兎さんはど

   うとも思わないでしょうが僕からすると少し

   気になってしまうので」

 

こいつは本当に面白い。どうやら2VS1では対等に見えないため参加すると言ってくるとは。これにはクスリと笑い少し小生意気になった蓮の凸をつついて、

 

理 「一丁前の事を言いやがってならやってみる

   か?」

 

蓮 「………はい!」

 

隣に立つと刀を構える。

 

理 「さてさて化け狸さん少し介入はあったが問題

   ないよな?」

 

マミ「人間1人増えたぐらいではどうとも思うこと

   もあるまい………来い!」

 

ぬえ「かかって来なよ♪」

 

理 「なら遠慮なく」

 

蓮 「やらせてもらいます!」

 

そう言い合いながらマミゾウは自分に挑んで来るのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よ何故かは分からぬが嫌な予感がする
   のじゃ………」

怠惰「嫌な予感?」

千 「うむ………こう言葉では言い表せぬがの」

怠惰「ふぅ~ん良く分からないけど………あっそう
   そう千ちゃんさ葛の葉って知ってるかな?」

千 「葛の葉?あの信太の森の守護神か?知っと
   るぞ飲み友じゃしな♪」

怠惰「なら何時か紹介してよ♪ちょっと気になる
   んだよね♪」

千 「構わんぞそうじゃなら明日に来い♪明日の
   夜に飲む約束をしておるからの♪」

怠惰「あっ行く行く♪ならよろしくね♪」

千 「珍しいのぉ引き隠りが外に出たいとは………
   おっと怠惰よそろそろ時間じゃぞ」

怠惰「おっとなら今回はここまで♪」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「では読者様!」

千 「またの♪」


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第369話 VSマミゾウ&ぬえ

こんばんは読者様。さっきまでオーバーロードを見ていた怠惰のクソ悪魔です。まだ二期も見ていないのでこれから一気見をする予定でございます。それではそろそろ本編へどうぞ♪


夕刻へと向けて日が落ちていき赤く空が染まっていこうとする命蓮寺の上空では、

 

マミ「成る程のぉこれが弾幕ごっこか!」

 

ぬえ「ほらほら!その程度なの!」

 

マミゾウとぬえを蓮と共に相手をしていた。自分達が放つ弾幕を彼女達は直感で見抜いているのか回避し自分や連に反撃として弾幕を放ってくる。このままだと良知が明かないと考え、

 

理 「なぁ蓮」

 

蓮 「何です理久兎さん?」

 

理 「俺が囮兼遊撃をするから蓮は俺にヘイトが集

   まっている所を利用して隙あらば攻撃しろ」

 

蓮の実力ならば彼女達に一太刀や二太刀は与えられると考え提案するが蓮は、

 

蓮 「でもそれだと下手したら僕の弾幕に被弾をし

   ますよ!?」

 

理 「俺が被弾すると思うか?」

 

両手を上げて笑って答えるが本当に蓮は自分の事よりも他人の事を考えると思った。そして蓮は納得したのか渋々と、

 

蓮 「………分かりましたお願いします」

 

理 「なら決まりだな♪」

 

そう言い手をマミゾウ達の方へと顔を向けると、

 

理 「おいおい何だよこの弾幕は?この程度で倒せ

   れるとは思ってないよな?」

 

マミ「ほう言いよるのあの時と本当に同じじゃ

   な………」

 

ぬえ「少しカチーンと来たね!」

 

この位で怒るとはまだまだ青臭い者だ。だが言った事は伊達ではなく弾幕の密度は大幅に上がり避けるのが難しくなってきた。すると、

 

蓮 「斬刀 飛刀剣」

 

蓮のスペルが聞こえると直感で蓮の弾幕を避けマミゾウ達は乱戦から離脱する。

 

マミ「ちっ!ぬえ今さっきの理久兎の言動あれは恐

   らく囮じゃ!おんしは人間の小僧をやれ!儂

   は理久兎を撃つ!」

 

ぬえ「了解!」

 

ぬえは蓮の方へと向かっていくとマミゾウは自分を睨み、

 

マミ「まずは壱番勝負じゃ!」

 

理 「来な!」

 

自分めがけてスペルを唱えてきた。

 

マミ「壱番勝負 霊長化弾幕変化!」

 

理 「人型の弾幕か」

 

それは人の形を表したかのような弾幕群が現れそれらは自分めがけて小粒の弾幕を無数にばらまいてくる。それらを避けながら近づき、

 

理 「仙術七式神仏圧殺!」

 

ゆっくりと手を広げた状態から握っていく。握る事に厚が生じていきやがて周りの人型の弾幕は潰され消えていく。どうやらスペルをブレイクできたみたいだ。

 

マミ「ちっ!まだじゃ次は弐番勝負!」

 

そう言うとまた新たにスペルを唱えた。

 

マミ「弐番勝負 肉食弾幕変化!」

 

緑の弾幕がマミゾウから放たれるとそれらは動物型それも獣の形となって縦横無尽に駆け回る。それを見て新たな新たな挑発が思い付いてしまった。

 

理 「流石は野生児だけあって使う弾幕も野生を

   帯びてるなぁThe野生狸ちゃん♪」

 

マミ「言いよったな貴様!」

 

ちょっとした挑発でこれとは。相当自分に怨みがあるみたいだ。やれやれと思いつつ、

 

理 「仙術八式脱気!」

 

そう唱えると縦横無尽に駆け回っていた獣型の弾幕は細かく拡散されていき消えていった。だが諦めが悪いことにまたスペルを唱えてきた。

 

マミ「三番勝負 延羽化弾幕変化!」

 

赤い弾幕を放つと今度は鳥となってこちらへとまっすが飛んでくる。それらを避けていると思い付く。真っ直ぐに来るなら障害物で止めてしまえばいいと。

 

理 「仙術十三式空壁!」

 

空壁を使い防御の型へとなると鳥達は自分の作った壁に当たって止まっていく。

 

マミ「何と!」

 

驚いているみたいだが更に驚かせてやろう。

 

理 「爆!」

 

圧縮した空壁の中の空気による爆発で受け止めた弾幕を弾き返すがマミゾウはギリギリで避ける。

 

マミ「まだじゃ!」

 

またスペルを構えてくる。最早スペルの乱用もいい所だ。

 

マミ「四番勝負 両生化弾幕変化!」

 

理 「今度は諏訪子か!」

 

放つ弾幕が蛙になっていくためついつい諏訪子かと言ってしまった。そして蛙は次々に増えていくと小粒の弾幕となって拡散していく。

 

理 「諏訪子お前の仇はとってやるよ」

 

早苗「ちょっと理久兎さん!諏訪子様まだ死んでは

   ませんからねそれ以前に殺されてもいません

   よ!?」

 

マミ「それに誰じゃそいつは!」

 

まさかの2名からのツッコミが入る。そんな会話をしているともうスペルは時間切れだ。

 

マミ「やりおるわい!じゃがまだまだ残っておるか

   らの!」

 

そうしてまたスペルを唱えてきたが先程とは変わり辺りの風景も少し変わる。

 

マミ「五番勝負 鳥獣戯画」

 

理 「そしてミックスか………」

 

獣に蛙そして鳥と人型以外の弾幕が次々に襲いかかってくる。だが隙間が多いせいか避けるのに気苦労はしなかった。それ所か楽すぎて、

 

理 「見える見えるぞお前の弾幕が!」

 

つい遊びたくなってしまう。そして自分は避けつつ、

 

理 「スペルカードセット」

 

宣言してスペルカードをセットするとタイマーが現れる。これは時限式のスペルカードで時間が来ると発動する仕組みだが正直バレるかと思っていたのだが自分に弾幕が当たらない事にマミゾウは少しキレたのかそれとも今の遊びの一言が響いたのか問答無用で次のスペルを放ってくる。どうやらバレてはなさそうだ。

 

マミ「六番勝負 狸の化け学校!」

 

風景が先程の姿に戻ると人型の弾幕が列をなして各々で弾幕を放ってくる。だがそんな列程度なら壊すのも容易と考えてしまった。刃斬で切り捨てようかと考えたその時、

 

蓮 「金色抜刀 一閃神楽!」

 

自分とマミゾウ目掛けて金色の巨大な斬擊波が向かってくる。

 

マミ「ぬぉ!?」

 

それにいち早く気づいた自分はすぐに避けマミゾウも当たる寸前のギリギリ回避をした。飛んできた方を見ると蓮が金色に光る刀を握っていた。

 

理 「おっとやるじゃん」

 

と、誉めるがこれ自分もろともやったような気がしてならないのも事実だ。あまり気にしないが。そしてまたスペルを放つ声が聞こえてきた。

 

マミ「あの小僧………じゃがまだあるぞ!」

 

理 「おいおうまだあるのかよ」

 

マミ「七番勝負 野生の離島」

 

そう唱えた瞬間、鳥型と獣型の弾幕が大群となって襲いかかってきた。鳥と獣の群れのギリギリの隙間に入って攻撃を避けていく。すると、

 

蓮 「うわっとと!」

 

蓮の声が聞こえ向くとぬえと呼ばれる少女との弾幕ごっこで苦戦を強いられているみたいだ。

 

理 「お~い蓮は大丈夫か?」

 

蓮 「そういう理久兎さんは?」

 

理 「見ての通りさ♪」

 

蓮は何故だかやっぱりかといった顔をしてきた。

 

マミ「貴様まだまだ余裕そうじゃな?」

 

理 「あぁ♪」

 

挑発の意味を込めそう返事をするとマミゾウは一瞬睨むと手を真上とあげ下へと降ろす。すると自分に襲いかかる弾幕は蓮とぬえ目掛けて向かっていく。すると、

 

蓮 「なっ何だ!?」

 

蓮の驚く声が聞こえてくる。予想外な所から弾幕が来るとは予測ができなかったみたいだ。すると、

 

マミ「ぬえ下がれ!」

 

ぬえ「ごめんマミゾウ!」

 

そう言いぬえは下がるとマミゾウの後ろにそして自分は蓮の隣に立つ。

 

理 「たく意気がりやがって」

 

蓮 「理久兎さん大丈夫そうですか?」

 

理 「う~ん様子見してたけど大した事はないや本

   当に昔から変わらねぇな狸」

 

本心をありのままに話すとマミゾウは血管を浮かせる。

 

マミ「くぅ!忘れはせぬぞ茶釜に変えられたあの屈

   辱を貴様に味あわせてやろう!」

 

まだ罰ゲームに関しての怨みがあるみたいだ。というか戦いを挑んできたのはそっちだと言うのに。

 

マミ「マミゾウ化弾幕十変化!」

 

ぬえ「鵺符 アンディファイントダークネス」

 

唱えられた瞬間に辺りは暗くなる。そしてその暗闇から怪しい光を放つ無数の動物型、人型といった色々な弾幕が自分達へと襲いかかる。だがそれに合わせ理久兎は勾玉を作り出しスペルを唱えた。

 

理 「災厄 勢い強し雨の一撃」

 

勾玉から巨大レーザーを空へと飛ばしそして空で拡散させ辺りに降り注がらせマミゾウの弾幕を消滅させる。

 

マミ「勢いのある水は岩をも貫くとは言うがここま

   でとは………」

 

と、マミゾウが言っていると理久兎は自分の腕を掴み、

 

理 「蓮行けるか?」

 

蓮 「っ!?行けますよ!」

 

そう言うと掴まれた状態で何回転かされるとマミゾウ達目掛けて投げ飛ばすと蓮はマミゾウと対峙する。

 

ぬえ「マミゾウ!」

 

ぬえが加勢しようとマミゾウの方へと向かおうとするがその瞬間を狙って弾幕をはなつ。

 

ぬえ「キャーーー!?もう危ないでしょ!」

 

理 「知るかよ」

 

蓮がマミゾウの相手をしてくれるのなら自分は目の前にいるぬえと対峙するだけの事だ。

 

ぬえ「当たれ!!」

 

弾幕を飛ばしてくるが自分は様子を見つつ回避していく。

 

ぬえ「正体不明 恐怖の虹色UFO襲来!

 

と、言うと空から色々な色の何か円盤が落っこちてくるがぬえも弾幕を放ってくる。

 

理 「ユーモアセンスは感じるが俺には通用はし

   ないなぬえちゃん♪」

 

ぬえ「何をぉ!!」

 

理 「ふぅ………ふんっ!」

 

霊力を一瞬だが強烈に放出させ飛んでくる弾幕を一瞬で消し炭にする。

 

ぬえ「嘘っ!?」

 

 

 

だがぬえも吹っ飛ばしてしまった。もう少し加減を考えなければと思っているとぬ吹っ飛ばされぬえは運良くマミゾウの隣へと並び体制を立て直す。

 

マミ「ぬえよそろそろラストスパートじゃが行ける

   か?」

 

ぬえ「そのぐらいなら!」

 

マミ「よく言った!」

 

2人はまたスペルカードを構え唱えた。

 

マミ「狢符 満月のポンポコリン!」

 

ぬえ「恨弓 源三位頼政の弓!」

 

2人のスペルが唱えられ無数の弾幕が此方へと迫る。近くにいた蓮に声をかける。

 

理 「こっちも最大火力でやるぞ」

 

蓮 「やれる限りで!」

 

理久兎と共に自分もスペルを唱えた。

 

蓮 「陰陽 化かし合いの行列!」

 

理 「神秘 雨の勾玉!」

 

スペルを唱えると理久兎は無数のレーザー弾幕をそして自分は霊力で無数の人型を作り放つ。それらはぬえの弾幕をそしてマミゾウの弾幕を相殺していく。

 

マミ「負けてなるものか!」

 

理 「言っておくがお前らの敗けだ………」

 

マミ「何どういう………なっ!?」

 

ぬえ「何あれ!?」

 

マミゾウやぬえは愚か蓮も目の当たりにするだろう。遥か上空の空に7つの星が煌めくことに。そう時限式のスペルカードが発動したのだ。かつて蓮と戦った時に使ったラストワードそれを弱体化させる事で常に使えるようにした技だ。

 

理 「あばよ…七星 100分の1龍星群!」

 

マミ「スペルを2つ唱えるじゃと!?」

 

ぬえ「唱えていない筈なのになんで!?」

 

持てる力を不完燃焼で終わり残念だったこの気持ちやそれらの思いを全て込めて隕石型弾幕を落とす様を見る。

 

マミ「おのれ理久兎!!」

 

ぬえ「あわわわわ!!?」

 

逃げるためにスペルを中止すれば自分や理久兎の弾幕の暴力で潰され避けなければ隕石に衝突とやり過ぎレベルだ。

 

理 「ぐっばい♪」

 

ぬえ「ああん!!」

 

マミ「ぐへっ!」

 

ピチューーン!ピチューーン!

 

被弾音が鳴り響きこの勝負は自分達の勝利となったのだった




怠惰「なぁ千ちゃん葛の葉って一体………」

千 「良いからついてこい………よしついたなおぉ
   い!葛の葉よ飲もうぞ♪」

怠惰「………ん!?」

? 「…………………」

千 「怪しい者ではないぞ♪葛の葉こやつは怠惰
   ワシの古くからの友人じゃおんしに会って
   みたいと言っておっての♪」

葛葉「…………………………………」(_ _)

怠惰「あっあぁご親切に………」

千 「そうじゃぞこやつに気を使う事はないぞ
   葛の葉よ♪」

怠惰(ダメだ無口すぎて辛い………)

千 「良し飲もうぞ怠惰!」

怠惰「うっうんそれでは読者様今回はここまで
   です♪それではまた次回バイバイ♪」

葛葉  ('ー')/~~


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第370話 宗教争いの予感

こんばんは読者様。明日、ダークソウル買おうかなと計画を立てている怠惰のクソ悪魔です。ですがクリア出来る気がしないんですねぇ………さてそろそろ本編へどうぞ。


弾幕ごっこが終わり蓮と共にはマミゾウとぬえを引っ張り地上へと降りる。そして膝をつくマミゾウを上から見ながら、

 

理 「さてと…狸をまた茶釜にでもするか?」

 

マミ「おのれぇ………!」

 

冗談混じりにそう言うとマミゾウは悔しそうに此方を見てくる。良い反骨精神だ。すると霊夢が疑問に思ったことがあったのか、

 

霊夢「ていうか何で茶釜なのよ?」

 

理 「えぇ!?」

 

何故に茶釜なのかと聞いてくる。そういえば何で茶釜にしたんだっけと昔を考えていくとそういえばと思い出す。

 

理 「えぇと………確か紫にプレゼントを送ろうとし

   ててそれで茶釜でもと思っていたら丁度で狸

   と戦ったからだったけ?」

 

今思えば懐かしいなと昔に浸りたくなるが周りを見ると皆は細目で若干だが呆れて此方を見てくる。今のは何がいけなかったのだろうか。

 

蓮 「え~と理久兎さん逃がしてあげましょうよ」

 

無論端からそのつもりだ。何せさっきのはジョーダン混じりに言ったのだから。

 

理 「まぁ別に良いよ?そんな昔みたいに血で血を

   洗う時代でももう無いしね♪今はクリーンな

   時代なんだし♪それに端から逃がす気だし」

 

早苗「最後は良いですがその前なソフトに言ってい

   ますが物騒ですよ!?」

 

仕方ない。今から約何百年も前は本当に物騒な時代なのだから。しかも人間に限らず一部の妖怪を除いた妖怪にも隙を見せると背後から攻撃されそうなため常に警戒もしてしまうものだ。

 

マミ「まさか人間の小僧に助け船を出されるとはの

   時代は移り変わるものじゃなぁ」

 

蓮 「まぁ妖怪も人間も基本的には平等に接してい

   るんですよ僕は♪」

 

霊夢「ちょっと!蓮それだと神社の評判悪くなるで

   しょう!」

 

この巫女は何を言い出すのかと思い気やもう手遅れな評判について言い出した。聞いていてついつい笑ってしまう。神子は自分の様子を見て察したのか、

 

神子「………そんなに酷いんですか?」

 

と、聞いてくるためそれに答える。

 

理 「んっ?あぁ前に紫‥‥まぁ俺の愛弟子から聞い

   たんだけどさどうにも商売だったり人集めが

   下手だったりで参拝客も中々来ないみたいだ

   な♪そのせいか妖怪神社ボロ神社なんてささ

   やかれるぐらいだとか♪」

 

霊夢「ちょっと聞こえてるわよ!それと紫の奴また

   余計な事を暴露したわね!」

 

早苗「ぷっくく!!!」

 

自分の言葉か霊夢のツッコミを聞いて早苗も吹き出した。

 

妖夢「早苗さん?」

 

早苗「いえ面白くてついぷぷっ!」

 

霧雨「おいおい命知らずだなぁ」

 

霊夢の顔がみるみると真っ赤になっていく。恥ずかしいのか悔しいのかそれとも両方なのか手がプルプルと震えていた。だがしかしそれについては早苗も笑ってはいられない事を計画するために、

 

理 「あぁでも山に出来た神社も立地が博麗神社に

   比べて最悪なせいなのか参拝客のさ文字もな

   いぐらいに来ないみたいだけどね♪だからさ

   俺は思うんだ幻想郷の巫女達ってある意味で

   強い不運持ち主なんだなって」

 

早苗「理久兎さん!!」

 

霊夢「余計なお世話よ!!」

 

笑っていた早苗も事実を言われ霊夢と同様に顔を真っ赤にさせ怒ってくる。見ていてついつい笑ってしまう。

 

理 「アハハハ♪」

 

蓮 「はぁ………理久兎さんあまり霊夢達をからかわ

   ないで下さい」

 

理 「いや~悪い悪い♪」

 

まさか蓮に注意せれるとは思わなかった。昔だったらあひえなかったかもしれない。

 

蓮 「それでえ~とマミゾウさんこれからどうする

   のですか?」

 

マミ「………そうじゃのぉ外界に戻っても良いとは思

   うが今の世は住みにくいしのぉ」

 

珍しい。妖怪達は空想と思われてきている現代の外界を生きるとは流石は狸と自分も感服してしまっていると、

 

理 「聖達か」

 

後ろから聖と一輪そして一輪を守るかのように雲山が付いてきてやって来ると、

 

? 「ふむそうですか‥‥なら暫く私達の寺で居候し

   ますか?」

 

マミ「そんな都合よく泊めてくれる所などあるの

   ………待てお前さん誰じゃ!?」

 

皆はようやく気づいたみたいだ。それだけマミゾウの話に夢中になっていたようだ。

 

霧雨「よっ♪」

 

蓮 「こんにちは聖さん一輪さん雲山さん」

 

蓮は会釈して挨拶をすると聖達はニコニコと会釈して返していく。流石は黒を教育しただけあって礼儀正しいなと思った。

 

聖 「どうです私は構いませんが?」

 

マミ「………お前さん人間かい?どうしてまた妖怪

   の儂を?」

 

聖 「いいえもう人間は止めてますそれに私から

   して見れば神も妖怪も人間も仏も皆同じで

   すので」

 

面白くて笑いそうになってしまう。神も人間も仏も妖怪も皆同じとは。もしかしたら聖の考えと自分の考えは似ているのかもしれなと感じた。

 

マミ「くくアハハハハハそうか♪面白い奴じゃな

   なら頼もうかの?」

 

聖 「えぇ歓迎しますよ♪」

 

マミゾウは聖達の寺で厄介になるみたいだが話も一区切りついたためこのタイミングでなら神子達を紹介できるだろうと思い、

 

理 「あぁそうそう聖さん実は紹介したい人達が

   いるんだけど♪」

 

聖 「誰でし……この感じ…まさか地下に封印して

   いた?」

 

青娥「えぇお陰様で復活させるのに苦労したわ」

 

何故だろう急に辺りの暖かな雰囲気が消える。青娥の言葉に続き、

 

物部「すまぬが理久兎やはり仏教徒は好かん」

 

蘇我「以下同文だ」

 

神子「………………」

 

神子は黙っていたが2人がもう既に険悪な感じになった。

 

一輪「何です喧嘩でも売っているんですか?」

 

物部「無論じゃが?」

 

蘇我「何なら燃やしてやろうか?」

 

雲山 (# ーдー)m

 

聖 「ご心配なく♪燃えないように防火耐性はバッ

   チリですので♪」

 

喧嘩腰すぎてのんびりしている命蓮寺の住人達も何時でもやれるとばかりにタンカを切りそうだ。

 

霊夢「これヤバくない?」

 

蓮 「明らかに嫌な予感がするわね」

 

霧雨「落ち着けってお前ら!」

 

妖夢「えっえぇと」

 

早苗「どぅどうするんですか!」

 

本当のどうすれば良いのだろうか。こいつら喧嘩する気満々だし。仕方ないと思いつ声にドスをかけ、

 

理 「お前達いい加減にしろよ?」

 

全員「!!?」

 

ドスのかけた一言で蓮達は勿論のこと聖達と神子達も黙り自分を見てくる。今度はドスをかけずに一応の警告として、

 

理 「今回は俺の顔はたててもらうよ?それでも

   血の気があって戦い足りないなら俺が相手

   になるよ?」

 

聖や神子は自分の力をもう分かっている筈だ。それならばこの威嚇も充分に効果があるだろう。そしてその予想は当たる。

 

神子「理久兎さんがそこまで言うのなら今回は

   静かにしましょう」

 

聖 「同じくそうします」

 

何とか今回は平穏に済ませてくれそうで良かった。

 

理 「なら良し♪ほら握手でもしなよ」

 

そう言うと神子と聖はお互いに手を差出し握手を少しして離す。まだまだ警戒は解いてはいないが少しでも話せれるように手助けはしていきたいと思った。

 

理 「さてと所で折角だから異変解決の宴会を開

   かない?」

 

霊夢「けっ結局そっちに行くのね‥‥まぁ良いけど」

 

蓮 「アハハハ……開こうか霊夢?」

 

霊夢「そうね開きましょうか」

 

そうして異変解決後の宴会は開くことが決定したが理久兎達は気づくことがなかった。

 

こい「お姉ちゃんに伝えちゃおう♪」

 

こいしがこの事を見ていたのを理久兎は知るよしも無かったのだった。




怠惰「えっえぇと葛の葉さんって晴明のお母さん
   ですよね?」

葛葉 (・-・ )

千 「そうじゃと言っておるぞ」

怠惰「え~と喋らないんですか?」

葛葉 щ(゜ー゜)

千 「ん?何じゃ?ふむふむ………紙とペンかほれ」

葛葉 (^ー^)

千 「何を書いておるんじゃ?」

怠惰「これは文?何々………」

葛葉[こんな紙で書いてしまう事となってしまい申
   し訳こざいません龍神様はこうして話を理解
   して下さりますが実の所喋るには喋るのです
   がその何ぶん恥ずかしいもので変な声だった
   らどうしよう期待してたのと違う何こいつ?
   喋るの?等と言われてしまうのが怖いもので
   それに私がこの世で唯一愛した殿方は私の声
   を聞いてクスリと笑ってらしたものでそれで
   その怖くなっしまいまして]


怠惰「そっそうなんだ………千ちゃん葛の葉さんっ
   てお喋りなの?」

千 「うむ♪実際は良く話すがこの感じのせいで
   の皆は近づきたがらぬのじゃよ結果的には
   ワシとはまた違った意味でのボッチじゃっ
   たし子持ちというのあってすぐに意気投合
   したんじゃよ♪」

怠惰「そっそうなんだ………愛してた殿方ってすず
   ………いや保名(やすな)さんかな?」

葛葉 !!

千 「また書き出したの………」

葛葉[会ったのですか!保名様に!お元気でしたで
   しょうか!]

怠惰「うん元気だよ♪今は君の子孫を式神となっ
   て見守ってるよ♪」

葛葉[そうですか良かった血族はまだ絶えてないの
   いのですね]

怠惰「まぁ会いに来なよ♪会わせてあげるからさ
   さて飲もうか♪」

千 「うむ!」

葛葉 ヽ(^∀^*)

怠惰「おっとそれとでは今回はここまでまた次回
   にお会いしましょう♪さようなら♪」


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第371話 結論女は怖い

こんばんは読者様、バイトが入ってしまったためゲームショップに行けなかった怠惰のクソ悪魔です。明日こそ絶対に………では時間は遅いですが本編へどうぞ。


異変が終わり神子達も目覚めとりあえずは解散となったため自分は地底へと戻っていた。

 

理 「いや~疲れたこういう時は久々に甘いもの

   が食べてぇなぁ」

 

たまには甘いものが食べたいなと思いつつ暗い洞窟を抜け急都へと向かう。そして賑わう旧都を抜け奥の地霊殿の玄関へと来ると扉を開け中へと入る。

 

理 「ただいま~」

 

と、声を出しながら前を見るとこいしがニコニコと微笑みながら立っていた。

 

理 「おっこいしただいま♪」

 

こい「うん理久兎お兄ちゃん♪」

 

こいしの頭を撫でるとこいしは自分に向かって、

 

こい「理久兎お兄ちゃん♪お姉ちゃんがね来たら

   部屋に来てだって♪」

 

理 「さとりがか?」

 

こい「うん♪」

 

さとりがどうやら呼んでいるらしい。書類に確認の印鑑を押して欲しいのだろうか。

 

理 「分かった行ってみるよ♪」

 

こい「………()()()()()()♪」

 

そう言うとこいしは奥へと向かっていった。気を付けてとは一体どういう事だろうか。

 

理 「まぁ良いか」

 

とりあえずさとりが呼んでいるみたいだからさとりの部屋へと向かい扉の前に来ると、

 

理 「さとり~来たぞ~」

 

さと「お入り下さい理久兎さん」

 

入っていいみたいなので中へと入ったその瞬間、無数の弾幕が自分へと襲いかかってきた。

 

理 「ちょっ!」

 

すぐに手をかざし仙術を唱えた。

 

理 「仙術十三式空壁!」

 

透明の壁をはり弾幕を防ぎきる。そしてさながらライオネットシールドのように構えながら中へと入る。

 

理 「さとり~何をそんな不意打ちなんて」

 

さとりの顔を見ると何か怒った顔をしていた。

 

さと「………理久兎さん私に隠し事してませんか?」

 

理 「隠し事?」

 

一体何を隠しているというのだ。何も隠してはいない筈なのだがと思っていると、

 

さと「さっきこいしから全て聞きましたまた地上で

   大暴れしたみたいですね?紙には外出と書か

   れてはいましたがまさか隠れてこんな事をし

   ていたなんて!」

 

理 「………何時?」

 

さと「今日ですが?」

 

どうやら地上でやっている事を全てこいしに見られなおかつさとりに知られたみたいだ。今日辺りに何をしていたのか話そうと思ったが先手を打たれた。

 

理 「待て!待て!確かに大暴れ‥‥というか少しは

   遊んできたけど無論それは今日言うつもりだ

   ったから!」

 

さと「………心が読めないので心理が分かりませんよ

   理久兎さん!!」

 

さとりは無数の弾幕を放ってきた。

 

理 「ちょっおい落ち着けって!!」

 

こんな狭い所で弾幕ごっこをすれば部屋がボロボロになること待ったなしだ。どうすればさとりを落ち着かせなおかつ部屋を汚さずに済むかと考え思ったのは、

   

理 「仕方ない」

 

空壁を止め手を大きく広げる。そして、

 

ピチューーン!!ピチューーン!!

 

自分の体に無数の弾幕が被弾する。その結果自分の体はもうボロボロだ。

 

理 「痛てて」

 

さと「‥‥理久兎さん何故被弾するような事を?」

 

理 「お前の事だからこのぐらいしないと信用を

   しないだろ?」

 

いくら蘇る憎体とは言えど結構痛い。

 

さと「………ごめんなさい」

 

さとりは頭を下げて謝ってくる。どうやら誠意は伝えることが出来たみたいだ。

 

理 「まぁ良いけどどうしてまた?」

 

さと「………怖かったんですまた黙って居なくなるん

   じゃないかって………」

 

理 「そうか俺も悪かったもっと早くに伝えておけ

   ば良かったんだよな悪いな心配させて」

 

さとりの頭に手を乗せて謝る。さとりは自分の手を両手で握ると、

 

さと「せめて隠し事はしないで下さいじゃないと私

   は貴方を信用できなくなってしまいますよ」

 

理 「すまない」

 

反論が出来ないしする気もない。何せ悪いのはどう足掻いても自分なのだから。だから誠心誠意を込めて謝罪するだけだ。

 

さと「それで理久兎さん宴会には参加するんです

   か?」

 

理 「あぁ…それで何だ……さとりが他人嫌いなの

   は知って言うぞ来ないか宴会に?」

 

さと「………」

 

暫くの沈黙が続くそしてさとりは口を開き、

 

さと「良いですよ行っても」

 

理 「そうか無理………えっ?」

 

さと「ふふっ♪前から少しずつと言っても2回しか

   参加してませんがそれでも今はそれ程苦とい

   う程ではありませんそれに今回はその理久兎

   さんがいるので………」

 

恥ずかしいのか顔が真っ赤だ。さとりの頭を撫でながら、

 

理 「ありがとうな」

 

さと「いえ‥‥貴方が暴れないように監視するだけで

   すので!」

 

理 「はいはいツンデレツンデレ♪」

 

さと「やっぱりもう一発弾を撃ちますよ?」

 

理 「いや勘弁!」

 

そうしてさとりが宴会に行くことが決まったのだった。そして数日後の地霊殿エントランスでは、

 

理 「番号!」

 

耶狛「1!」

 

亜狛「2!」

 

こい「3♪」

 

お燐「よっ4………」

 

お空「5だよ♪」

 

黒 「6………というかやる意味あるのか?」

 

皆がいるかの確認のために点呼をしていると黒がそう聞いてくる。

 

理「まぁ一応?」

 

黒 「そうか」

 

さと「全員いるようですし行きませんか?」

 

理 「だな行くぞ!」

 

亜狛と耶狛が裂け目を作り出し自分達は中へと入る。そして出た場所は、

 

耶狛「お兄ちゃん座標ミスったね!」

 

亜狛「……みたいだね…アハハ………」

 

黒 「空じゃねぇか」

 

座標的に高さ位置をミスったみたいだ。まぁ別に飛べるから何ら問題がないためただ下に下降すれば良いだけの話だ。

 

理 「降りるぞ」

 

自分達は下へと降り地上へと足をつけると丁度乾いた土だったのか土煙が上がる。やがて止むと異様な光景になっていたが、

 

耶狛「ついた~♪」

 

亜狛「もう始まってますね」

 

黒 「だな………」

 

3人は知ったこっちゃないと言わんばかりに言う。

 

お燐「理久兎様大丈夫ですかい?」

 

理 「うん‥‥大丈夫それよりもさとりにボコられ

   た傷の方が痛いかな………」

 

さと「自業自得ですよ理久兎さん?」

 

お燐が心配してくれるが何ら痛くはないがさとりにボコられた傷が今も結構痛い。すると、

 

蓮 「理久兎さ~ん刀狩りさせてくださいよ~♪」

 

亜狛「…………えぇ!?」

 

耶狛「まっマスター!蓮君が可笑しいよ!!」

 

さと「………自棄にご機嫌ですね彼」

 

確かにご機嫌だ。ご機嫌なのは良いが刀抜刀した状態で持っているためか端から見たら辻斬りと同類に見えるだろう。

 

黒 「お前ら何があったんだ?」

 

霊夢「酔っ払ってるのよ!」

 

理 「………あぁ通りで早苗もご機嫌なのか」

 

酔っぱらっているって蓮も早苗もどれだけ飲んだんだ。弱いなら飲まない方が良いのにと思い仕方ないので酔いを覚まさせてやろうと考えながら数歩前へと出て手を動かしてかかってこいとジェスチャーすると蓮が斬りかかってきた。

 

神子「理久兎さん!」

 

神子が心配しているのか叫ぶが問題ない。だって目の前の蓮の斬りかかりは正常な時よりも遥かになまくらなのだから。

 

理 「仙術四式硬皮」

 

ガシッ!

 

仙術硬皮により薄い霊力の膜を手のひらに作り蓮の刀を掴んで押さえる。膜が良い感じで鎧となるため何らか痛くないし斬られもしない。

 

理 「そんななまくらな腕じゃ俺は切れねぇよ」

 

ドゴンッ!

 

蓮 「ぐぶっ!?」

 

霊力を纏わせた拳で軽く腹にパンチすると蓮は腹を押さえて踞る結構効いたみたいだ。

 

霊夢「ちょっと蓮!大丈夫!」

 

蓮 「うぅ腹が……ってあれ?僕は何をしてたの?」

 

霊夢「凄い一発で酔いが覚めた」

 

一応これまで亜狛や耶狛そして黒が酔っ払う事が多かったためかこういった荒事にはもう慣れた。蓮に手を差し出して、

 

理 「大丈夫か蓮?」

 

蓮 「えっえぇ」

 

自分の手を掴み蓮は起き上がらせる。

 

霊夢「全くあんたは!」

 

蓮 「えぇと何がどうしたの?」

 

霊夢「やっぱり覚えてない………もう良いわよ」

 

霧雨「まぁ何だ………酒には気を付けろよ?あぁ

   なるからよ」

 

魔理沙が指差す方を見るとそこには泥酔しきって酒瓶を抱き枕にして眠る早苗がいたというか寝るの速すぎだろ。

 

蓮 「うん………それよりも理久兎さんその顔の傷

   だとかどうしたんですか?」

 

理 「ん?まぁ………」

 

チラリとさとりを見るとさとりは真顔で、

 

さと「理久兎さん早く宴会しましょう?」

 

そう言い先へと進んでいく。とりあえず同じ境遇である蓮に、

 

理 「………蓮に言っておくこの世で一番怖いのは

   女それも恋人かもしれないな」

 

そう言いさとりな元へと向かうのだった。地霊殿の面々とはやはり関わりたくはないのか地上の者達は近づこうとしては、

 

チル「ねぇ甘いお菓子ある?」

 

いや来たな妖精が。

 

お空「あっ私もお菓子食べたい♪」

 

お空もチルノに感化されたのかお菓子が食べたいと言ってきた。それ所か、

 

布都「理久兎よお菓子とは何じゃ!」

 

布都も興味をもってやって来る。そして自分は気づいてしまった3人から同じような雰囲気があることに。だが同時に純粋な子ならば近寄ってくるのかもしれないとも思った。

 

理 「まぁあるよ………つぶ餡のおはぎで良い?」

 

チル「良いよ♪」

 

お空「理久兎様のおはぎだ♪」

 

布都「これがお菓子か………」

 

3人は一斉に食べると微笑んでくれる。

 

チル「美味しい!」

 

お空「やっぱり理久兎様の料理は美味しい」

 

布都「おぉ甘いぞ!これがお菓子という物か!」

 

喜んでくれるのなら幸いだ。しかし何故かさとりがジト目で見てくる。

 

さと「ハーレムで喜んでます?」

 

理 「なわけないでしょ!?というか何故にこんな

   冷えきった夫婦みたいな感じなの!?」

 

さと「ふふっ♪冗談ですよ♪」

 

理 「まったく冗談がキツイよ………」

 

そんな会話をしつつ皆と宴会を楽しむのだった。

 




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よ何か眠そうじゃな」

怠惰「まぁね~バイトがねぇ~」

千 「じゃが旅立つ金はあるんじゃ早速ダーク
   ソウルを買おうぞ!」

怠惰「まぁとりあえず買いたいねそんで挑戦ある
   のみだね」

千 「怠惰は何で行くんじゃ!」

怠惰「もう脳筋目指そうかなぁ筋肉と契約して」

千 「あっけなく死にそうじゃなぁ………」

怠惰「千ちゃんは?」

千 「う~む信仰メインで行こうかのぉ」

怠惰「良いんじゃない?そこはほら楽しんだ者
   勝ちだから」

千 「じゃな………さてもうそろそろ時間じゃぞ」

怠惰「あいあいではでは今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「それでは読者様♪」

千 「さらばじゃ♪」


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第372話 弟子に会おう

こんばんは読者様。お値段が高くてダークソウルが買えなかった怠惰のクソ悪魔です。中古傷有りで3000円ってぼったくり過ぎるわぁこれは無理でした。ではではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


神子達を蘇らせるために起こした異変から数日後、自分は部屋にいて断罪神書を整理していた。

 

理 「あっそういえばこんなのもあったなぁ」

 

結構昔に色々と出したりはしているがやはりそれでも収集癖のせいかどんどん貯まっていく。そのため定期的に整理しなければ探すのが大変なのだ。そうして整理していると、倉庫にはしまえない思い出の品々も出てくる。

 

理 「これは…あぁ紫が作った花冠か」

 

修行の休憩がてらで寄った花畑で切磋琢磨に作ってもらった花冠が出てくる。倉庫にもしまえず置くと枯れるためずっと保管し続けている花冠だ。

 

理 「………そういえば改めて紫の家に行ったことな

   いよなぁ」

 

今思うと紫の家に行ったことがないなと思った。

 

理 「行ってみようかなぁどんな生活をしているの

   か気になるし………いっその事で泊まっちまお

   うかな」

 

紫の事だから恐らく自堕落に自分のやりたいように生活をしているような気がしてならない。前の天子の異変の際にも昔よりも動きが鈍っていたため変な予測をしてしまう。

 

理 「行って様子見しようか………さとりには伝えて

   おこう」

 

数日前にそれでいざこざがあったため伝えるには伝えようと考えさとりの元へと向かう。

 

理 「さとり~入るぞ~」

 

扉を開けさとりの仕事場へと行くとさとりが仕事を片付けようと頑張っていた。

 

さと「理久兎さんどうかしたのですか?」

 

理 「あぁちょっと2日間だけど外出しても構わ

   ないかい?」

 

さと「それは構いませんが何処へ行かれるのです

   か?」

 

理 「ん?ちょっと弟子の元までね」

 

それを聞きさとりは目を細めるがため息を吐いて、

 

さと「良いですよ行っても………今回はしっかりと伝

   えてくれましたしその代わりちゃんと帰って

   きて下さいね?」

 

理 「あいよ♪」

 

報告することしたため部屋へと出て次に自分は亜狛の元まで向かう。

 

理 「お~い亜狛~」

 

亜狛「ん?あぁマスターどうかしたんですか?」

 

耶狛「どうかしたのマスター?」

 

理 「あぁちょっと紫の元まで行きたいんだけど行

   けるか?」

 

そう言うと亜狛は目を瞑り黙祷すると、

 

亜狛「いる場所は‥‥ふむ幻想郷ですが結界が張り巡

   らされてる場所ですかね行けなくなないです

   よ?」

 

理 「おっなら頼めるか?」

 

亜狛「良いですよ♪」

 

亜狛が裂け目を作ろうするその時に耶狛が不思議そうに聞いてくる。

 

耶狛「でもマスター何でまた紫ちゃんなの?まさか

   弟子を攻略するの?」

 

理 「それは一体何の攻略だよ?まぁ気にしないが

   ただ単に一泊二日して様子を見るだけだよ紫

   の私生活を見にな♪」

 

耶狛「てことは帰りは明日?」

 

理 「まぁそうだな」

 

と、話していると亜狛が裂け目を作り終えたのか自分達の方へと振り返る。

 

亜狛「良いですよ♪」

 

理 「おっありがとうな♪そんじゃ行ってくるよ」

 

そう言い亜狛の作った裂け目へと飛び込むのだった。そうして裂け目を抜けると林の中へと降りる。その奥には屋敷が見えるそこに紫達が住んでいるのだろう。歩き奥の屋敷に向かうと、

 

理 「っ!!」

 

屋敷の方から無数の黄色い何かが此方へと向かってくる。すぐに回避し見てみると屋敷の縁側に女性確か紫の式の藍が立っていた。そしてその黄色い何かはよく見るとふさふさの尻尾だった。しかも尻尾は地面から引き抜かれ藍の後ろへと戻る。

 

藍 「何者だ!ここに侵入してきた愚か者は出て

   こい!」

 

理 「やれやれ」

 

両手をあげて藍から見えるように林から出ると、

 

藍 「名を名の……………れ!!!?」

 

藍の顔がみるみると青くなっていき藍色に変わっていく。何がそんなに怖いのだと思っていると、

 

藍 「すっすみませんでした!!!」

 

何故か謝りだした藍は何も悪いことはしていない筈なのだが。それよりも良く分かったなと褒めてあげたい。すると今度は、

 

? 「藍~お茶はまだかしら~」

 

障子を開けて弟子の紫が出てくる。こいつやはり少々自堕落に生活をしているみたいだ。

 

藍 「ゆっ紫様!たったた大変です!!」

 

紫 「だからどう………えっ?」

 

紫は自分を見るとありえないといった顔をする。

 

理 「よお紫♪お前どうやら俺がいない間で結構な

   自堕落生活をしているみたいだなぁ?」

 

紫の顔が喜びの顔となって最終的には青ざめる。

 

紫 「おおお御師匠様!?」

 

理 「瞬雷♪」

 

瞬雷で一気に距離を詰めて紫の前に来ると頭に置いて、

 

理 「紫~前にも言ったよなぁ少しは動けって何だ

   この頬肉は~♪また少し太ったか~?」

 

ついでに頬を優しくつねって引っ張る。引っ張る手を振り払い紫はすぐに後ろへと下がり体制を整える。

 

紫 「よっ余計なお世話ですわ!」

 

理 「ふぅ~ん藍ちゃん正直に言って良いよ紫って

   ここ最近運動とかしてる?」

 

藍 「えっ?えぇと………運動はしていませんが結界

   維持などで頭は使ってますよそれに新たなる

   知識を得ようと外の事だとかを勉強はなさっ

   ています………」

 

流石は従者の役職だけあって紫に対してフォローを入れながら説明をしてくれる。だが何もせずにぐうたらしているだけかと思っていたがそうではなさそうで良かった。

 

理 「ふむ………紫ちょっとこっちに来なよ♪」

 

紫 「えっ?」

 

何だと警戒しているのか紫はおそるおそる近寄ると手を頭に置いて、

 

理 「偉いじゃないか♪運動はしていないみたいだ

   けどそれでも知識を得ようと頑張っているの

   は良いことだよ♪」

 

紫 「ちょっちょっと頭を撫でないで下さい!御師

   匠様!」

 

理 「嬉しくないか………あぁもうそんな事をする年

   でもなく人間でいう大人かな?なら子供扱い

   するのは良くないか」

 

紫 「うっ!良いです今日は許してあげますわ!」

 

まったく素直じゃないが可愛い所もあるじゃないか。しかしこんな素直じゃないのは一体誰に似たのやら。

 

藍 「こっこんな紫様はあまり見たことがないです

   よまるで飼い慣らされた猫ですね………」

 

理 「えっ?何時もはどんな感じ?」

 

藍 「胡散臭いと皆から言われる程隠し事なども多

   い人ですので………」

 

紫 「言っておきますが育てたのは御師匠様よ?」

 

つまり俺に似たと言いたいのか。胡散臭さは自覚はしてやるが隠し事は………いや嘘です。殆どが自分に似てます。

 

理 「正論過ぎて何も言えません」

 

紫 「ちょっと!何か言ってくれないと私の言った

   事全て行程じゃないですか!」

 

理 「仕方ない全部あってるんだから」

 

と、そんな話が弾んでいると藍が何かを思ったのか口を開ける。

 

藍 「そういえば理久兎様は何故ここに?」

 

理 「あっそういえば言ってなかったな………なぁ

   紫に藍ちゃん」

 

紫 「何かしら?」

 

理 「今日泊めて♪」

 

若者のノリで言うと紫と藍は固まる。そして我に返ると、

 

紫 「御師匠様が家に!?」

 

藍 「なっ何かあったんですか?」

 

理 「いや何もただ紫達の様子を見たいから♪」

 

この表情から察するに迷惑かと思った。突然来れば迷惑かもしれないが紫の私生活が気になっていたためあらかじめ言えば部屋を片付けたりとするため私生活が見れないのだ。それならば何も言わずに来た方が見れるだろう。

 

理 「あぁ~迷惑なら帰るけど?」

 

紫 「いっいいえ!迷惑ではありませんわ!それに

   前もって言って下さればその‥‥美容院にも行っ

   たのに………」

 

理 「ん?何か言ったか?」

 

紫 「いっいえ!何も!」

 

藍 「えと迷惑ではないですが散らかって………」

 

散らかっているなら少しは片付けれるだろう。それに藍は前々から見ていてまじめな印象が強かったため掃除やらも怠ってはいないだろうと思っていた。

 

理 「構わないよ♪‥‥私生活を見に来たんだし

 

紫 「あの今何か?」

 

理 「いいや何も♪なら明日までお世話になるよ」

 

紫 「えぇようこそ我が家へ♪」

 

そうして自分は紫と藍が住む家へと上がらせてもらうのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございます」

千 「てか怠惰よダクソ買えなかったのか!」

怠惰「近所の中古ショップはぼったくりだったね
   買うなら遠出してチェーン店の中古店に行
   った方が断然安い」

千 「はぁ仕方ないのそれまで待つぞ」

怠惰「悪いね♪」

千 「それよりもついに第零章は投稿したんじゃ
   な」

怠惰「うんとりあえずはまぁ日曜日に再投稿はし
   ていく予定だよ何かなければね」

千 「というかそろそろ章分けもしたらどうじゃ
   分かりにくくなっておるぞ?」

怠惰「う~ん今週の日曜日に作ろうかなって思っ
   てるよ」

千 「そうかまぁ遅くならぬようにな?」

怠惰「分かってますよさてでは今回はここまでに
   しますか」

千 「うむでは読者様今回もありがとうの!」

怠惰「また次回もよろしくね♪」

千 「それでは読者様!」

怠惰「バイバイ♪」


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第373話 紫の生活ぶり

こんばんは読者様。ワンピースを見ていると向かしと今とではだいぶ絵が変わったなぁと思う怠惰のクソ悪魔です。それに思うんです。ルフィって物理効かないのに仲間にボコられてタンコブやら出来るってどうなってるんだろうって………おっと失礼こんな話もあれですね。それではそろそろ本編へどうぞ。


家へと上がらせてもらいすぐに見て思った感想は、

 

理 「案外片付いてるじゃん」

 

藍からは散らかっているとは聞いたがそんな事はない。寧ろ綺麗に整頓されている。

 

藍 「いえそのまだ掃除が終わってなくて………」

 

理 「掃除ねぇ………ならささっとやる?」

 

藍 「いっいえいえ理久兎様にそんな!」

 

紫 「御師匠様別にそんな事をせずとも藍がやる

   わよ?」

 

昔に家事やら教えたはずなのだがこの怠けようである。

 

理 「いやたまには藍ちゃんも休まないと過労で

   ぶっ倒れるぞ?それと紫お前もたまには自

   分から率先してやりなさい従者に任せっき

   ………」

 

だがここで思った。そういえばここずっと掃除やら料理以外の家事やらは亜狛や耶狛に黒達に任せっきりだなと。つまり自分はそれを言えないのではないかと考えた。

 

紫 「まぁ御師匠様も人の事は言えないわよねぇ大

   抵は3人とかペット達に任せているって所か

   しら?」

 

理 「……まぁな…だが料理は大抵俺が作ってるから

   な?というか紫そんな生活してると嫁の貰い

   手がいなくなるぞ?」

 

紫 「あら大丈夫よ♪いざとなったら御師匠様と籍

   を入れるから」

 

理 「おいおいあのなぁ………」

 

一方その頃、地霊殿では、

 

パキンッ!

 

お燐「あぁカップが!さとり様大丈夫ですか!」

 

さと「………えぇ一瞬だけど理久兎さんに殺意が沸い

   たような‥‥気のせいかしら?」

 

お燐「こっこわいなぁ」

 

と、そんな事が起こっていた。そして理久兎も、

 

理 「ひっ!」(゚д゚)=(ノ゚д゚)

 

紫 「どっどうかしましたか?」

 

藍 「理久兎様顔が真っ青ですよ!?」

 

理 「いっいや……あは…アハハハハハハ」

 

何故だろう。さとりは近くにいない筈なのに物凄く冷ややかな殺気を感じてしまった。さっきまで平常だったのに背中には冷や汗が流れた。

 

理 「紫………そんな発言は冗談でもするなよ?」

 

紫 「えっえぇ………」

 

藍 「最強と言われた妖怪王の弱点は女性なんで

   すね………」

 

理 「あぁ思うよ恐らくこの世で一番怖いのって

   女性だなって」

 

永琳や諏訪子に紫やさとりその他にも大勢いるが皆女性という事だ。ただ何故かおふくろだけは怖くはないが。

 

理 「とりあえず掃除をするよ♪」

 

藍 「いえですから!」

 

理 「良いよ宿泊料としてやらせてくれや♪」

 

紫 「藍無駄よやらせてあげましょう」

 

藍 「はぁ………」

 

そうして自分はささっと掃除を開始した。掃除はしていて思ったのは埃やゴミなどが思っていたよりも遥かに少なかった。それはしっかりと掃除が行き届いている証拠だ。そのお陰かささっとの掃除で全部が片付いた。

 

理 「藍ちゃん凄いねぇここまで掃除を行き届かせ

   てるって主婦か何かだった?」

 

藍 「いえいえそんな主婦などでは………」

 

紫 「まぁ式になって1000年以上は経っている

   から仕事や計算はそうだけど事務作業もお手

   の物よ藍ならね♪」

 

亜狛と耶狛と同じぐらいの年数で従者をしているだけあって掃除やら事務作業は同等レベルしかも亜狛と耶狛はあまり得意ではない料理等もこなせるのは素直に凄いと思ってしまった。藍の肩に手を置き、

 

理 「藍ちゃんもし紫に嫌気がさしたら家に来なよ

   面接無しで採用するから♪」

 

藍 「えぇ!?」

 

紫 「ちょっと御師匠様!藍は私の式だから渡さな

   いわよそれとスカウトは止めてください」

 

理 「あはは♪さてと部屋も綺麗になったし酒でも

   飲まないか?」

 

断罪神書から酒瓶を出して笑顔で言うと紫は驚くが顔を微笑ませて、

 

紫 「良いですわね♪なら藍 酒器を持ってきて」

 

藍 「あっはい!ただいま!」

 

理 「あぁそれなら心配はないよ♪」

 

断罪神書からある物を取り出す。それは永琳達の屋敷でも使った特殊な盃だ。

 

理 「これを使って飲もう♪ほら紫も藍ちゃんも

   座って座って♪」

 

紫 「あら準備がよろしい事で」

 

藍 「ならお言葉に甘えます」

 

2人が座ると自分は盃に酒を注ぎ渡す。

 

理 「とりあえず早く飲めよ格が落ちるからさ」

 

紫 「鬼の酒器の劣化品ですわねさてさてお味は」

 

藍 「ゴクッ」

 

2人は酒を一気に飲む。そして目を見開いて、

 

紫 「美味しいですわねこれ」

 

藍 「本当にそうです!」

 

理 「紫の言う通りどう頑張っても劣化品だけど悪

   魔でも()()()()()()()はだけどな♪」

 

藍 「つまり味は本物と大差変わらないと!?」

 

理 「あぁ素材は同じだから♪ただ残りの力量とい

   う技術が足りないだけであってな」

 

格に限っては勇儀の星熊盃と同等のレベルを誇るが問題は格が落ちる速度そこだけは改善したくても改善が難しく今の課題でもあるが紫達はそれでも美味しいと言ってくれて嬉しくなる。

 

理 「まだまだ酒もあるしつまみも持ってきたんだ

   飲んで食べて愚痴でも言いながら楽しもうぜ

   2人共♪」

 

紫 「良いですわ付き合います♪」

 

藍 「せんげつながら私も付き合います」

 

そうして自分と紫と藍とで飲んで食べてをすること数時間が経過する。

 

藍 「ぷはぁ………ですから私が紫様に変わって管理

   しているんです」

 

紫 「それはだって貴女が適任だからよ?」

 

藍 「もう少し紫様もやってくださいよ~」

 

理 「おいおい藍ちゃん大丈夫か?」

 

藍 「大丈夫ですまだ飲めます!」

 

本当に大丈夫なのか顔が少し赤いのだが。

 

理 「そういえば紫さ友達はできた?」

 

紫 「いると思います?」

 

理 「………うんごめん」

 

恐らくいないだろうと思い自分が言った事に対して謝ると、

 

紫 「ちょっと少しはいますわよ!摩多羅とか後は

   え~と………そんな目で見ないで下さい!」

 

これ紫もだいぶ酔っ払っている。そんなに強い酒を飲ませている訳でもないのだが。精々度数は約60度なのだが。

 

理 「お~い2人共これ何本?」

 

片手でVサインを見せると2人はじっと指を見て、

 

紫 「4本ですわね」

 

藍 「8本ですね」

 

ダメだこいつら完璧に酔っ払って目まで可笑しくなってやがる。

 

理 「………お前ら寝たらどうだ?」

 

紫 「何を言うんですか御師匠様!まだまだ寝かせ

   はしませんわ!」

 

藍 「もう1杯♪」

 

理 「はぁ………仕方ない付き合ってやるよ」

 

そうして自分はまだ長い1日を紫と藍と共に飲み明かすのだった。

 




怠惰「はいでは毎日恒例のあとがきコーナーで
   ございます♪」

千 「うむ♪」

怠惰「えぇと伝えることはあぁ~うんまぁとりあ
   えずは次回の投稿でまたあっちを投稿しま
   すのでお願いします♪」

千 「ついに来おったかオリ異変」

怠惰「どうしたの?そんな顔をして?」

千 「怠惰の中の奴が考えるオリ異変の首謀者は
   本当にろくな奴がおらんからな正直な話に
   なるが不安でのぉ」

怠惰「まぁ~確かにねぇまぁ言えるのは今回もろ
   くでもないよって言ってはいたけど」

千 「嫌じゃなぁ………せめて昔に戦った事があ
   るとかそいう奴なら楽なのじゃがなぁ」

怠惰「そうだねぇその方が楽だね♪まぁでもさ中
   の人は首謀者だとかその辺も決めてるみた
   いだよ?」

千 「そうなのか?」

怠惰「うん………そうだとりあえず千ちゃんにこれ
   をあげよう♪」

千 「何じゃこりゃ?」

怠惰「コミュランク表だとかコミュを上げればそ
   のコミュにあった実力を得れるとか得れな
   いとか中の人が作った代物だからよう分か
   らん」

千 「………ペ(ピー)ソナか!?」

怠惰「さぁどうだかねぇさてさてもうそろそろ時
   間なので今回はここまで♪」

千 「とりあえず次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様!」

千 「またの!」


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第二十四章 禍と共に現れし凶変者達
第374話 弟子は成長していく


こんばんは読者様。もうじき期末テストが近づいてくるということに鬱になっていく怠惰のクソ悪魔です。本当に嫌ですねぇ。まぁこんな鬱な話もあれなので本編へどうぞ。


紫の家に来て数時間が経過する。現在はというと、

 

紫 「御師匠…様……」

 

藍 「もう飲めま…せん……」

 

理 「やれやれ…………」

 

2人は酔いつぶれたのかぐっすりと眠っていた。だがこうして弟子とその従者とで飲み交わせたのは良かったと思えた。

 

理 「あれからもう1000年か紫には負担かけち

   まったよなぁ」

 

酒をグビッと飲んでそう呟く。自分が消えた後、美寿々達から話は聞いてはいた。百鬼夜行の内部分裂は勿論の事で自分の代理を務めたりそういった事を1人でこなしてここまでやってこれた事には正直感心してしまう。

 

理 「………だけど久々かこうして紫の寝顔を見るの

   ってこんな顔してたっけかなぁ♪」

 

当時の小さい頃は良く隣で寝てはいたのを覚えているがこんな顔だったんだなと思ってしまう。

 

理 「それそれ♪」

 

人差し指で紫の頬をつつくが、

 

紫 「うぅ……ん…」

 

本人は酔いつぶれているためか起きる気配が全然しない。そしてつついた感想は前よりは張りはなくなってはいたがぷにぷにだった。

 

理 「ぷっくやっやべぇ面白くて笑っちまう…!」

 

むにゅっとしてる顔は見ていて面白くついついイタズラ心が芽生えてしまう。そんな事をしていれば、

 

紫 「………おひひょう様?」

 

理 「あっ………」

 

起こすのは当たり前だ。冷ややかな汗が背中に流れた。

 

理 「よっよぉ………♪」

 

紫 「………何をなさっているのですか?」

 

理 「えっえぇと………お肌の張りチェック♪」

 

苦しい言い訳を言うと紫は細目でジーとこちらを見て、

 

紫 「スキマ送りにしますわよ?」

 

理 「マジですんませんした!」

 

冷ややかな目で怒られた。まさか弟子に怒られる日が来るとは誰が予測しただろうか。

 

紫 「まったく………あぁ頭痛いわ」

 

手で頭を押さえて言う。恐らく飲み過ぎによる二日酔いだろう。

 

理 「ほらこれでも食べなよ」

 

断罪神書から梅干しを出して紫へと渡す。それを有無せずに紫は一口すると、

 

紫 「あら酸っぱくないわね?」

 

理 「あぁ酸っぱくはない梅干しだよ♪」

 

自分も口に1つ放り込むと程よい梅の酸味と甘味が口に広がる。

 

紫 「しかし御師匠様は………他所でやったら痴漢と

   間違われても仕方ありませんわよ?」

 

理 「いやはやついね♪弟子の寝顔を久々に見たら

   ねぇついついイタズラしたくなってさ♪」

 

紫 「まったく………」

 

そう言い呆れながらもまた梅干しを1粒口に放り込む。どうやら気に入ってくれたみたいだ。

 

理 「でもまさかまたこうしてお前と飲み交わせる

   とは思わなかったよ」

 

紫 「御師匠様はもし蓮や霊夢が生きていると明か

   さなければずっと地底に籠り地上に出た際に

   は隠者としてそう生きていましたか?」

 

理 「そう…だな……多分そうしていたと思うよ俺の

   決心は混じっていたから」

 

紫 「そうですか」

 

自分は酒を注ぎまたグビッと飲み息を吐いて、

 

理 「ふぅ……だけどさ紫…前に鷺麿の時に俺が言っ

   た言葉は覚えてるか?」

 

紫 「えぇトイレでも風呂でも覗いているって言っ

   たあのセクハラ発言ですわよね?」

 

理 「いやセクハラじゃなくてあれは冗談のつもり

   で‥‥いやまぁ言ったけど肝心なのはその後」

 

紫 「何時でも見守っているですわよね?」

 

どうやら覚えていてくれたみたいだ。いらない部分も覚えてはいたがそこは置いておいてこれなら話がしやすい。

 

理 「そうそこに関して‥‥あれには嘘偽りは一切た

   りともないよ♪お前らが危険な状態にでも陥

   ったらその時は何が何でも助けた俺の身が朽

   ち果てようとな」

 

紫 「………本当に昔から変わりませんわね♪」

 

理 「まぁなそこが俺の良い所だからな♪」

 

そう言いまた酒を飲み干すと紫は何を思ったのか、

 

紫 「御師匠様は地上に住む気はありませんの?」

 

理 「地上にか………」

 

地上に住む気はないのかと聞いてきた。しかし自分の答えはもう既に決まっていたためすぐに答えが出せた。

 

理 「それはないかな………地上も面白いけど地底も

   面白くてな♪住むには暇しないんだよねこれ

   がまたさ♪」

 

紫 「そうですか………もし移住する気になったら何

   時でも声をかけてくださいその時は住む場所

   も手配は致しますので♪」

 

理 「ははっ♪ありがとうな紫♪」

 

紫の頭に手を置き微笑む。紫は恥ずかしいのか顔が赤くなっていった。

 

紫 「いっ良いですわだって私が唯一認める数少な

   い者ですから………」

 

理 「ハハハ♪ありがとよ♪」

 

と、そんな会話をしていると自分は気づく。寝ている筈の藍の獣耳が少しだがピクピクと動いているのを。

 

理 「藍ちゃん起きているなら起きなよ」

 

紫 「えっ?」

 

藍 「あっあの………」

 

藍は体をお越し此方を申し訳なさそうに見てくる。

 

紫 「因みに何処から盗み聞きしてたのかしら?」

 

藍 「えぇと紫様が痴漢と言った辺りからでしょう

   か………?」

 

理 「藍ちゃんそう言うのは最初からとか言ってお

   くと格好いいものだよ?」 

 

藍 「えぇ!そっそれなら最初から聞いてました」

 

と、何てノリの良い子なのだろう。だが紫は冷ややかに笑いながら、

 

紫 「ふふっ藍♪旅行するなら何処が良い?」

 

藍 「えっ……えっ…!?」

 

紫 「そうね今ならタダでエジプト辺りに送ってあ

   げましょうか♪」

 

藍 「ごっ御勘弁を!!?」

 

おぉ怖い怖い。エジプトは昔に行った事があるが彼処も彼処でギリシャ神軍に近い感じの神達が集まっていたためかあまり良い印象はなかったのを思い出す。というか余所者の神には冷たかったな。

 

理 「紫が言うと冗談に………」

 

紫 「ふふっ御師匠様冗談に聞こえますか?」

 

理 「………前言撤回聞こえねぇや」

 

藍 「おっお許しをぉ~ー!!」

 

そんな会話をしながらも一夜を終え翌日の朝。

 

理 「さてと2人共ありがとうな♪」

 

藍 「いえいえ」

 

紫 「御師匠様またいらっしゃって頂戴ね」

 

理 「あぁまた寄らせて貰うよ♪それじゃあな♪」

 

そうして自分は歩き出す。何時もの日常へと戻るため仲間達の元へと帰るために。だがそんな光景を眺める者が1人。

 

? 「気に入らないわあれだけ強さを持ちながら何

   故あんな掃き溜めのような者達と関わるのか

   ………血は血で争えないものなのかしらねぇそ

   れなら‥‥ふふふっ♪」

 

真っ白の6枚の大翼を羽ばたかせその者はただ理久兎を眺めるのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「う~む本当に嫌な予感がするのぉ」

怠惰「やれやれまたか………そういえば千ちゃん」

千 「何じゃ?」

怠惰「昨日の後書きで千ちゃんが言ってた事を中の
   人が聞いてたみたいでニコニコと不穏な笑み
   をこぼしてたよ?」

千 「本当に嫌な予感が~」

怠惰「まぁ俺には分からんから意味ないと思うけど
   ねぇまぁ頑張って♪」

千 「何をじゃ!?」

怠惰「アハハハ♪」

ロリコン!ロリコン!ロリコン!ロリは全て私のものよ!誰にも渡しはしないわぁ!

千 「何じゃこの音楽!?」

怠惰「あぁ~傲慢からだな悪いけど千ちゃん締めを
   よろしく頼むよ♪」

千 「まったく仕方ないのぉ………コホンッ!それで
   は今回はここまでじゃぞ♪」

怠惰「私だ‥‥用件を聞こう………遺跡?神魔大戦時代
   の?」

千 「それと次回からあっちを投稿するからのぉ!
   間違えるでないぞ♪」

怠惰「はいはい調査するのね………鑑定の依頼だぁ?
   そんなものはアンドロマリウスとかセーレと
   かがいるだろその辺に頼めよ俺じゃなくて」

千 「では読者様また会う日まで!」

怠惰「ヤル気ないからパスでも進展があったら教
   えてくれ」

千 「ではまたの!」


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第375話 災禍は訪れる

紫の家へと行った数日後の夜の事。

 

美 「アハハほらほら理久兎♪飲め飲め♪」

 

理 「やれやれ♪」

 

萃香「美寿々様~私にも一杯♪」

 

美 「ほらよ♪」

 

現在理久兎は旧都の美須々行きつけの居酒屋へと来ていた。何故ここにいるのかその理由は、

 

理 「そんでどうよ旧都の状況はさぁ‥‥破損報告以

   外で」

 

美 「そうさねぇ………対しては変わらないねまぁ出

   来た当初よりかは住みやすくはなったとは思

   うけどねぇ?」

 

理 「ほうそれは何より♪」

 

来ている理由は旧都の現状を知るためだ。主に美須々や勇儀に旧都を任せているためあまり知る機会がない。美須々から度々届く破損報告以外で現状を知るにはこうして話を聞くのが速いため月1ぐらいで訪れてはいるのだ。

 

勇儀「そんで理久兎こそさとりとかとはどうなんだ

   よ?」

 

理 「えぇ?………昔よりかは疑心暗鬼ではなくなっ

   たし笑うようにはなったから良かったとは思

   ってるよ」

 

注がれた酒をグビリと飲みながそう語ると美須々はニヤニヤしていた。

 

美 「へぇ~あんたも隅に置けないねぇ♪」

 

理 「やかましいわ♪」

 

そうして自分達は酒を飲み交わす。そうして午前2時ぐらいになったぐらいだろうか。

 

理 「おっともうこんな時間か………すまないが俺は

   退場するぜ」

 

美 「おう♪」

 

萃香「またね理久兎♪」

 

勇儀「じゃあな」

 

居酒屋を出てまだ明るい道を歩きながら地霊殿へと帰っていると自分の目の前からコートにフードを深く被ったこの辺では見た事のない者とすれ違う。立ち止まり後ろを振り向くがもう既にその者はいなくなっていた。

 

理 「………見た事のない奴だが新参者か?」

 

あまり深く考えるのも良くないためとりあえずは地霊殿に向かって歩くのだった。そうして玄関を開けて中へと入る。

 

理 「ただいま~」

 

そう言いながらエントランスへと来ると、

 

さと「理久兎さん今日は遅いですね?」

 

階段からさとりがゆっくると降りながら言ってくる。

 

理 「アハハ………ついつい飲みすぎちまったよ」

 

さと「程々にして下さいね?」

 

理 「あぁ気を付けるよ」

 

風呂に入ろうかと思い風呂場へと向かおうとすると、

 

さと「理久兎さん聞きたいんですがその首元はどうし

   たんですか?」

 

理 「首元?」

 

近くにある鏡で確認すると小さく赤くプツッと腫れていた。

 

理 「虫刺されかな?にしては痒くはないけどな」

 

さと「そうなんですか?」

 

理 「まぁ数日したら治るだろ」

 

さと「それもそうですね呼び止めてすみませんそれ

   では理久兎さんお休みなさい♪」

 

理 「あぁお休み♪」

 

さとりと別れ風呂へとは入り自分は眠りにつくのだった。翌日の朝。

 

理 「うぅん………気持ち悪ぃ」

 

起きてすぐに分かったが気分が悪い。飲みすぎのかなと思いつつ部屋を出て洗面台へと向かう。鏡を見ると目の下に隈が出来ていて見た感じから顔色が少し悪いなと感じた。顔を洗い首もとを見ると腫れは引いていた。

 

理 「………まぁ良いか」

 

そうして何時もと同じように料理を始め1日を過ごす。そしてまた翌日の朝。洗面台へと立つと、

 

理 「何か昨日より隈が酷くなってるな」

 

昨日よりも隈が酷くなっていてしかも体がダルいと感じた。すると、

 

亜狛「マスターおはようございます………」

 

耶狛「おはようマスター………」

 

亜狛と耶狛がやって来る。何故かは分からないが2人も顔色が悪い。

 

理 「お前ら風邪か?」

 

亜狛「いえ‥‥不老不死なんで風邪とかあるんですか

   ね?」

 

耶狛「昨日までは調子良かったのになぁ………」

 

亜狛と耶狛がそう話していると今度は黒がふらふらと歩きながらやって来る。

 

黒 「よぉ………」

 

耶狛「黒くん大丈夫!?」

 

黒 「あぁ昨日久々に飲んだ酒で二日酔いにでもなっ

   たのか気持ち悪くてな」

 

と、言うが黒が二日酔いになった試しがないことを知っている。それもたかだかコップ1杯の日本酒で酔う筈がない。

 

理 「お前ら調子悪かったら今日は寝てろ無理だけは

   するなよ?」

 

耶狛「うん」

 

亜狛「分かってますよ」

 

黒 「あぁ」

 

そうして自分達は体調が不調ながらも1日を終えその翌日の朝。自分は目覚める。

 

理 「………うっ!!」

 

バタンッ!!

 

扉を勢い良く開けてトイレへとすぐに駆け込み、

 

理 「うげぇオロロロロロ!!」

 

嘔吐した。そうして何分ぐらい吐いたのかは分からないが身体中の水分が抜けていく感覚に陥る。

 

理 「はぁ…はぁ……」

 

昨日の黒と同じぐらい体がふらつく。鏡の前に立つと明らかに昨日よりも更に顔色が悪くなっていた。

 

理 「どうなってるんだ………?」

 

さと「理久兎さん?」

 

さとりの声が聞こえ向くとそこには心配そうに此方を見るさとりがいた。

 

理 「さとりか………」

 

さと「どうかしたんですか!昨日も一昨日も調子が

   悪そうですよ!」

 

理 「あぁ………みたいだな」

 

さと「今日は寝てくださいそんな体で無理されては

   私が困ります!」

 

理 「ならお言葉に甘えて休ませて貰うよ………」

 

洗面所から出て部屋へと戻るために廊下を歩いて行くと亜狛と耶狛そして黒の部屋の前を通ると扉に張り込みがあった。

 

体調が優れないためすみませんが兄妹共に今日は休みます。申し訳ございません。

 

と、書かれていた。恐らく2人は部屋の中で寝ているのだろう。向かいの黒の部屋にも貼り紙があった。

 

すまないが休む

 

ただ一言で書かれていた。自分と同じで皆も調子が悪そうだ。

 

理 「………気持ち悪い寝よう」

 

部屋へと行き水だけ飲んで眠るのだった。一方亜狛と耶狛は、

 

亜狛「ぐぅ!がぁ!!」

 

耶狛「お兄………ちゃんその体にそれに毛が!」

 

亜狛「お前も………気持ち悪いぐらいに髪の毛が伸び

   て……」

 

耶狛「えっなっ何これ!?」

 

2人は突然の体の変化に痛みを覚え怯える。そして黒にも同じことが起きていた。

 

黒 「何だこの舌………」

 

黒もその変化に戸惑いを感じるのだった。視点は戻り自分の部屋のベッドで横になっていると、

 

? 「理久兎…理久兎……」

 

自分を呼び掛ける不気味な声が聞こえてくる。その時、自分は先程までベッドで寝ていたのにも関わらず荒れ地に立っていた。

 

理 「何だこれ………」

 

おかしかったし何なのかが分からなかった。すると、

 

? 「どう?これがこの世界の未来の結末いやその

   ビジョンとでも言うのかな?」

 

声のする方を向くとそこには夢で見た少年が楽しそうに笑いながら立っていた。それは前に夢で見た少年だった。

 

理 「何が言いたい?」

 

? 「何がねぇ………まぁ君には黙ってて欲しいって

   事かな?僕が裁定し壊すからさ♪」

 

理 「やらせると思うか?」

 

? 「うん♪やるよだって君は………」

 

一瞬だった自分の手足が動かない。まるで何かに拘束されているのか全く動けない。

 

理 「なっ!」

 

? 「君はね僕………僕は君だから♪」

 

理 「どういう………」

 

ブジュッ!!

 

ありえない光景が目に入る。自分の体を空紅が黒椿が天沼矛が貫いていた。

 

理 「がはっ………」

 

? 「さようなら古い僕♪」

 

血が垂れる意識が薄らいでいく。だがこのままやられる訳にはいかない。

 

ガジュ!

 

? 「がぁ!!!」

 

理 「てめぇも道連れだ!!」

 

せめてもの抵抗だ口が開き首が動くのなら思いっきり首筋を噛み千切ってやれば良い。

 

? 「離せ!!」

 

理 「ばなずが!!」

 

? 「やめろ!お前が壊れ………」

 

知った事か。迷惑ならかけるのなら壊れても構わないと思った。そうして自分は少年と共に真っ黒の世界へと引き込まれていくのだった。




怠惰「はいでは久々の投稿を見てくださりありがと
   うございました」

千 「………不穏じゃ」

怠惰「どうしたの?」

千 「うむ………実は怠惰よ不吉な事が起きまくって
   おるのじゃ持っただけで湯飲が真っ二つに割
   れブーツの紐は千切れたりと不吉でのぉ」

怠惰「………普通じゃない?」

千 「いやいや!可笑しいじゃろ!いくら何でも!
   湯飲みが真っ二つに割れるって普通ではない
   からの!」

怠惰「いやこうラッキーな事が起きるとその反動
   でね?」

千 「ハイリスク・ハイリターンな運すぎるじゃ
   ろ!」

怠惰「アハハハハだよねぇ♪」

千 「うむ‥‥ワシはともかく理久兎が心配じゃ」

怠惰「心配なら天照にでも八咫鏡でも借りて見せて
   もらえば良いんじゃない?」

千 「そうじゃななら明日にでもそうしようかの」

怠惰「決まりだね♪おっとそろそろ時間だねそれで
   は今回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「去らばじゃ♪」


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第376話 狂神降臨

こんばんは読者様、昨日うっかり前書き書いてなかったなと思った怠惰のクソ悪魔です。何かもう昔から定番になってますね。(;^ω^)
失礼。ではでは本編へどうぞ。


理久兎が部屋へと向かいもう既に夜へと変わり真夜中へと変わろうとする時間帯。さとりは理久兎を心配しつつ日課ともなっている読書を行っていた。

 

さと「………理久兎さん大丈夫かしら」

 

そう思いながら読書をしているそんな時だった。

 

? 「ガァーーーーーーー!!!?

 

さと「何!?」

 

突然の大絶叫が響き渡る。生きている者がこんな叫びをあげるのかと思えるぐらいの大絶叫がだ。それも今自分がいる図書室から2階の部屋から響いてきたのだ。

 

さと「まさか………理久兎さん!!」

 

すぐに部屋を出て2階へと向かおうとすると、

 

お燐「さとり様!」

 

お空「今のは何!?」

 

今さっきの大絶叫を聞いたのかお燐とお空が慌てて来ていた。

 

さと「恐らく理久兎さんの悲鳴でしょうお燐は亜狛

   さんと耶狛さんの様子見を!お空は黒さんの

   様子を!私は理久兎さんを見てきます!」

 

お燐「分かりました!」

 

お空「うにゅ!!」

 

そうしてさとり達はそれぞれで散会し各々の所へと向かうのだった。そしてここ理久兎の部屋では。

 

理 「…あ……あがっ!」

 

? 「ふふふっおいで理久兎♪祖母である私にハグ

   して頂戴♪苦しい思いは消えるからさぁ♪」

 

自分は神々しい6枚の大翼を広げる女性へと抱きつく。何て柔らかい光の暖かさなのだろうか。この暖かみを快感をずっと味わっていたい。そんな事を思っていると、

 

ガチャ!ガチャ!ドンッドンッドンッドンッ!

 

奥から鍵が掛かっている扉のノブをガチャガチャと回しそして空かないためか扉を叩く音が聞こえてくる。そして、

 

? 「理久兎さん開けてください理久兎さん!」

 

聞いたことのある声が聞こえてくる。とても大切にしていたいと思った者の誰かの声が。

 

? 「忌々しいわね………屋上へ行くわよ」

 

理 「うん………」

 

? 「ふふっ♪………時空よ止まれ」

 

大きな時計が現れそれがピタリと針が止まる。するお辺りが灰色の景色へと変わると女性は自分を抱いたまま窓から出て大きな屋敷の屋上へと行くと自分を降ろすと灰色の景色は色味を帯びる。

 

? 「にしても随分とガラリと変わったわね貴方の

   その姿………」

 

手を見てみても何も変わらない。小さい手も低い身長も。猛々しい龍角も長い尾も何一つと変わっていないのに何が変わっているのだろうか。

 

? 「性格逆転の副作用って面白いわね偶然に見つ

   けれたの幸運だったわそれよりもさぁ貴方の

   従者達を呼びなさい」

 

理 「………従者?」

 

? 「えぇ分かる筈よ貴方になら」

 

考えると確かにいた。2匹の神狼と魔竜が祖母の言う通りに自分は声を出しその者達の名を呟く。

 

理 「来い亜狛に耶狛そして黒!」

 

と、叫ぶと空間が裂けそこから無表情の1匹の人狼が。空からふわりと降りて此方を向かってニコリと微笑む獣の特徴を持つの女性が。そして影からゆっくりと獰猛に笑う魔竜が各々と出てくる。

 

? 「ウィルスの効果は中々ねぇ………良い感じで変

   わったわね」

 

黒 「あぁん誰だよてめぇはよぉ?」

 

亜狛「…………………ふんっ呼んだのなら用件を言え下

   らない事に付き合うほど暇ではない」

 

耶狛「でも美しいわその髪に純白の大翼♪」

 

見ていて思った何だこいつらはと。読んだのは自分なのに3人からしたら眼中にもないと言った感じなのは見ていて分かる。それとさっきまでは優しいと思っていた祖母は気にくわないと思ったと同時に何か裏があると勘が囁いた。

   

? 「ありがとう‥‥さて貴方達にまずこれを送りま

   しょう♪私からの最初のプレゼントよ♪」

 

そう言うと女は亜狛に2本の刀を。耶狛に薙刀を黒に不気味な箱を渡す。そして自分には、

 

理 「何‥‥この銃?」

 

真っ白の純白の銃が送られた。銃口、銃身にはフードを被る女の顔があり先台へと行くと翼が生え引き金にはコックがついていた。正直趣味の悪い銃だ。

 

? 「私の愛銃であるレクイエムをあげるわだって

   貴方は私にとって特別な存在でありこの世の

   王の象徴である唯一神の玉座に座る神なのだ

   から♪それぐらいはねぇ?威力は保証するわ

   よ♪」

 

と、言っている一方では、

 

耶狛「本当に近寄らないでくれる?獣臭いのよお兄

   様いっその事で溶岩風呂に入って体ごと溶か

   してきたらどうでしょう?」

 

亜狛「下らなくつまらん冗談だなそれと美しい美し

   いと聞いてて呆れる常に血を求めずとして何

   が狼か貴様は狼という種族では異端だ愚妹」

 

黒 「ギャハハハハハハ良いねぇもっとやれよ♪」

 

本当にやかましい。神になったらまずする事は決まった。このうるさいゴミ共の掃除をしようと考えた。

 

? 「さて理久兎………貴方に使命をそして王になる

   ために教えてあげるこの世界を裁定して見る

   と良いわまずはそこからよ」

 

理 「………♪」

 

口許を釣り上げ自分は頷く。今はこの女の手の中で踊って道化師になってやらう。そして時がくればその時は‥‥そんな事を思いながらレクイエムを掲げ、

 

バキュン!!

 

銃口を空へと掲げ引き金を引き銃声を轟かせる。

 

理 「理の神である俺が命令を下す裁定しろお前ら

   が望むように絶望を与えろ」

   

そう言うと後ろの女性はニヤリと笑う。そして従者達3人は頭を下げ会釈すると、

 

亜狛「御意」

 

耶狛「かしこまりました王よ」

 

黒 「ひゃひゃひゃ♪祭りの時間だぜぇ!」

 

そうして3人は各々自由に向かっていく。そして自分も翼を広げ向かおうとしたが、

 

理 「………ねぇ先行ってて少し下にいる害虫を片付

   けるからさ」

 

? 「えぇ分かりました♪」

 

そう言い6枚の翼を広げ目の前の町へと向かっていく。自分はとりあえず屋敷へと侵入するのだった。一方屋敷内では、

 

お燐「さとり様!お父さんもお母さんもいません

   よ!!」

 

お空「黒さんもいないよ!」

 

さと「残念ながら理久兎さんもです………」

 

何処に行ったのだろう。そんな事を考えていると、

 

ドゴーーン!!

 

爆発音が鳴る。窓から旧都見ると火が上がり建物が壊れまた壊れと繰り返されていく。

 

さと「まさか!」

 

いても立ってもいられず窓から外へと出て旧都へと向かう。

 

お空「さとり様!」

 

お燐「追いかけよう!」

 

お空「うん!」

 

2人はさとりを追いかけようと窓から出ようとした瞬間、

 

グジュ!

 

2人は気がつく。自分達の体を2本の刀が貫いている事に。

 

お燐「だっ誰だ……い…」

 

お空「うっ!」

 

2人は地面へと倒れ禍々しい光を放つ石へと変わる。それを刺した張本人である理久兎が手に取りポケットへと入れる。

 

理 「害虫はこんなもんか………僕も向かうか」

 

そうして窓から出て町へと向かおうとするが彼は気がつくことはなかった。ポケットから1つ石が落ちた事を。

 

お燐「たっ…助け……て………」

 

そんな声などは聞こえていなかったのか理久兎は龍翼を広げ従者達が向かった町へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回も………」

千 「なっなんじゃこれは!」

怠惰「どっどうしたの!?」

千 「八咫鏡で見た未来が………破滅しかないじゃ
   と!どういう事じゃ!」

怠惰「ありゃまぁ」

千 「反応が薄いぞ!?」

怠惰「だって………ねぇ?」

千 「うむむむこれは一大事じゃ!破滅は何処から
   初まったと言うのじゃ………幻想郷から始まっ
   たと………やはり嫌な予感が当たったぞ!」

怠惰「で?どうするのさ?」

千 「決まっておろう!ワシは行くぞ!」

怠惰「良いんじゃな………ってもういねぇ速いな相変
   わらずで!?はぁ………まったく昔から変わら
   ないなぁゴホン!では読者様今回はここまで
   まぁ仕方ないので私も着いていこうと思いま
   すそれではまた次回サラダバー!」


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第377話 戦火舞う旧都

こんばんは読者様。ついにモンストのSAOコラボが始まるのにウキウキしている怠惰のクソ悪魔です。貯めに貯めた150個のオーブが火を吹きそうです。失礼ではではそろそろ本編へどうぞ。


激しい爆発に叫ぶ妖怪達それらが現在の旧都を彩る。それをただ狂神となった理久兎は上空から見下ろし笑みをこぼしそして、

 

理 「くくくあははははは♪」

 

高笑いをする。皆が絶望するその姿は見ていて滑稽。さながら娯楽となりそうなぐらいたまらなく楽しい。

 

理 「さて僕も暴れようかな♪」

 

そう言い龍翼を羽ばたかせへ下へと降りるのだった。そして旧都では、

 

妖怪「くっ来る!がはっ!!」

 

妖怪「ひっ!」

 

黒 「ギャハハハハハハもっと抵抗しろよ?じゃな

   きゃ盛り上がりに欠けるだろぉがよ♪」

 

影を操作し黒は次々と妖怪達を虐殺をし妖怪達をバタバタと倒していく。そして倒された妖怪達は次々と怪しく輝る石へと変わっていった。

 

妖怪「どっ何処ぐぶ!?」

 

亜狛「…………………住ね」

 

亜狛は裂け目を利用し何処からともなく現れては妖怪達を2本の刀で斬殺し石へと変えていく。

 

耶狛「………物騒で吐き気がするわ見ていてさながら

   化け物ねお兄様も黒も‥‥拡大」

 

妖怪「あがっ!?」

 

薙刀で地面を払い石を飛び散らせ能力によってその石を巨大な岩槍へと変え妖怪達を突き殺す。

 

美 「こっこれは一体なんだい!」

 

勇儀「こいつらは一体!」

 

萃香「みっ皆が!」

 

パル「勇儀!旧都の妖怪達が皆石に!」

 

ヤマ「それ以外にも彼奴ら家々を破壊して!」

 

キス ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿

 

突然の奇襲による強襲に美寿々達は焦らずにはいられない。

 

美 「ちっ理久兎達やさとりは無事かねぇ」

 

と、美寿々が言ったその時だった。

 

? 「あはははは無事なんじゃない?少なくても僕

   は無事だよ♪」

 

空から1人の少年いや狂神となった理久兎が降り皆の絶望する姿を眺める。

 

美 「………お前みたいなガキが親玉って事かい?」

 

勇儀「ですがこの少年何か違和感が」

 

萃香「何か理久兎に似てる気がする」

 

この酒臭い妖怪が何を言っているのやら。しかし先程からの無礼すぎる言葉にイラつきを覚えた。

 

理 「むぅ………そうだよ?それとお前よりかは年上

   だよ口はわきまえろよ酒臭妖怪共が?」

 

手を掲げそれが合図となり左には黒椿が右には空紅が自分の隣で浮く。

 

萃香「それは理久兎の!!お前理久兎達に何をした

   の!!」

 

理 「何も?元から僕のだからさ♪」

 

美 「ヤマメ!パルスィ!キスメお前達はここから

   逃げろ!速く!」

 

この目の前の鬼の発言で後ろの妖怪達は逃げ出した。だが逃がすわけがない。僕を愚弄したこの妖怪には絶望を与えてから退場させてやろうと思っていたからだ。

 

理 「行け!」

 

二刀の切っ先を逃げる妖怪達へと向けて発射させる。

 

美 「させるかぁ!」

 

ガギンッ!

 

しかし目の前の鬼が腕の枷を盾の代わりにして二刀を抑えてきた。すぐに引かせまた自分の隣に浮かせる。

 

美 「てめぇこれをやった落とし前は着けてもらう

   からなぁ!」

 

勇儀「助太刀します美寿々様!」

 

萃香「私も!」

 

3人の気が上昇しているのか周りの空気がより一層重くなるのを感じる。妖力に殺気が混じっているのか近くにいるだけで不快になる。しかし何処かでこんなような戦いをしたような気になってくるが何も思い出せない。だが自分がやる事は分かる。目の前に立ち塞ぐこいつらは排除するべきだと。

 

理 「………僕と言うルールを退けようとするお前ら

   は反逆罪により斬刑とし石となって永遠に自

   分がした過ちを懺悔するがいい!」

 

空紅と黒椿に続き天沼矛そして断罪神書を浮かせ更に、

 

理 「ルールを制定力の枷をこの戦いの間だけ30

   本を解放!」

 

バキンッ!

 

鎖がぶっ壊れる音が響く。自分の体底から封じていた力が涌き出てくるを感じる何て心地よい感覚なのだろう。

 

理 「ククアハハハハハ何て僕はバカだったんだろ

   そして何て愚かだったのかなぁこんな沸き上

   がる力を何で封印してたんだろ!」

 

美 「この感じ‥‥何でてめぇから理久兎と同じ気な

   んだ答えろ!!」

 

理 「だから………」

 

すぐに自分は3人の目の前から消え上空へと飛び6人に分裂し各々に黒椿、空紅、天沼矛、レクイエムを持ち更に1人は断罪神書を広げ魔法を展開しもう1人は仙術の剛皮を唱え拳を構える。そして空紅を持つ理久兎が美寿々達へと狂気を含む笑みを溢しながら顔の前へと一瞬で近づく。

 

理 「僕がその理久兎乃大能神だからさ♪」

 

勇儀「これは理久兎の!」

 

萃香「避けれなっ!」

 

ドギュンッ!グジュ!グジュ!ザジュ!

 

斬られ殴られ刺され撃ち抜かれとであっという間に3人は石になった。刹那の一瞬にも過ぎぬこの短さでとてもつまらない。喉の乾きが潤えないが如くとても満足も出来ない。

 

? 「あらあら大きな水晶が出来たわねぇ♪」

 

理 「………石じゃなくて?」

 

? 「えぇこれは水晶まぁ妖怪から出来ているから

   妖怪石とでも言えばいいかしら?」

 

いやそれ完璧に石だろ。何を言ってんだこの女は。

 

? 「さてもう少しで全員水晶になるかしらね」

 

理 「……………………」

 

形無しとはこの事だろう。こんなんだと自分の記憶にも残らないだろう。すると1人の桃色髪の少女がこの戦火の中を走ってやってきた。

 

少女「これは………」

 

何故か見たことがある。記憶にない筈なのにそして頭痛が襲う。

 

理 「お前は……がぁ!さ…とり?ぐぅ!!?」

 

頭が痛い。何故だ何故この少女を見ると頭が痛いのだ。分からない。分かりたい。分かりたくない。自分の手が震えている。何を自分は恐れているのだ。こんな一目見ただけでも弱いであろうこの少女ごときに。

 

さと「まさか理久兎さん!?そんな姿に何で!」

 

理 「がぁ!どういう‥‥事だよ!?お前を知らない

   筈なのに何で!」

 

どういう事だ。これが自分の姿ではないなか。それなら自分の本来の姿とは何なんだ。自分がポツリと呟いたさとりというこの少女は一体誰だというのだ。

 

? 「理久兎‥‥殺しなさいあの子は貴方の敵よ?」

 

女性の純白の大翼が一回羽ばたき女性の一言で頭痛が消え先程の痛みが嘘みたいに心地よい快感に変わるのを感じる。自分はこのゾクゾクとする快感にずっと身を委ねておきたいと心から思ってしまった。

 

理 「…………♪」

 

笑いながらその少女へと近づきそして、

 

グジュ!

 

さと「……………えっ?」

 

その少女の左胸を目掛け右腕で手貫をした。そしてそのさとりと呟いた少女の耳元で、

 

理 「さようなら………誰かは分からぬ子よ♪」

 

さと「理…久……兎さん」

 

胸から手を貫き腕についた血を舐める。最後にこの少女が泣いたような気がしたが気のせいだろう。だって誰か分からぬ見ず知らずの子なのだから。

 

? 「上出来よ理久兎さぁ行きましょう次は地上を

   制定し決めなさい生存か滅びかの選択を」

 

理 「分かったよおばさん♪」

 

? 「おっオバサン!?くぅ‥‥ふっふふさっさぁ

   行きましょうか………」

 

そうして理久兎達は地上を裁定するがために次なる地へと向かうのだった。だがこの時には知らなかった。

 

バキンッ!

 

さとりの胸元にあったブローチが壊れたのを。そしてさとりは粒子となって消える。同日午前5時のとある山の林へと時は流れ光る粒子は合わさっていき心臓を貫かれたさとりへと再合成されると、

 

さと「………うっここは?」

 

何とか起き上がり辺りを見渡すとそこは林だったことに気がつくと同時に自分が地上にいるのも分かる。

 

さと「し…らせなきゃ……」

 

貫かれ穴が開いた服の上に手を起きおぼつかない足で向かう。異変を解決する事を専門とする者が住む博麗神社に力を振り絞りこの悪夢を終わらせたいがために向かうのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「怠惰よ!急がぬか!」

怠惰「えっ?現在進行形で何処にいるかと?神しか
   通れぬ摩訶不思議な異空間の道をふわふわと
   飛んでますよ♪」

千 「オイゴラ!怠惰急がぬか!!!」

怠惰「千ちゃんこれは仕事だからしっかりやる!」

千 「そう言われてもじゃな!!」

怠惰「それと心に余裕を持たなきゃダメだよ?じゃ
   ないと気を張りすぎて疲れるよ?」

千 「それはそうじゃが………」

怠惰「そこがまだまだ何だよ♪慌てない慌てない
   ってね♪」

千 「それで何時も大惨事じゃよな?」

怠惰「はっはっは♪何を今さら♪」

千 「あぁ~心配になった!ワシは行くぞ!」

怠惰「あぁ!ちょっと!行っちゃったよもう………
   仕方ないかそれでは読者様今回はここまで
   って事で♪ではまた次回♪バイニャラ♪」


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第378話 裁定という名の侵略

こんばんは読者様。モンストSAOコラボガチャで怒濤の30連をして見事全種揃えれた怠惰のクソの悪魔です。しかしもうオーブや獣神玉がない事実です。進化できねぇ………失礼。無駄話が長くなりました。ではでは本編へどうぞ。


旧都での虐殺から数時間後。自分は素朴と名乗る人物が用意していたアジトへと来ていた。

 

理 「ふぅ~ん結構広いんだ」

 

洞窟のような入り口なのにも関わらず中は中世の宮殿のような感じで先程いた屋敷よりも広い。

 

? 「好きに使って構わないわ」

 

亜狛「………そうか」

 

耶狛「良かった~これだけ部屋があるとお兄様とは

   別室になれるわぁ」

 

黒 「だがよぉ~こんな所に燻ってるなんぞ俺は嫌

   だぜ?速く壊してぇんだよ?」

 

落ち着きがない黒に怒りを覚えてくる。それに声がでかすぎて耳に響くため止めて欲しい。

 

? 「ふふっ♪慌てないで影の竜よ………理久兎この

   子達を外に放ったらどう?」

 

その意見に対して自分の考えは賛成なため思っていることをそのまま声に出す。

 

理 「賛成するよ正直うるさくて耳が痛い」

 

黒 「あぁん!?」

 

理 「何処ぞのバカロックは声がうるさいそれに獣

   兄妹はいちいち下らないことで喧嘩するし」

 

亜狛「………何だと?」

 

耶狛「あら王は随分と我が儘ねぇ?」

 

3人は自分に向かって睨みをかましてくるが更に言葉を続け、

 

理 「あのね聞いていてイライラしてくるの分から

   ないの?あぁそうかお前らみたいな低頭じゃ

   無理か」

 

3人の額にシワがよっていった次の瞬間、

 

黒 「図にのってんじゃねぇぞクソガキが!」

 

亜狛「何なら貴様との契約は捨ててやる死ね!」

 

耶狛「少々我が儘が過ぎますわよ?」

 

影、二刀、薙刀で自分を攻撃してくる。だがこいつらがやってる事など無意味に近いものだ。

 

理 「魔力………氷の巨剣」

 

ジャキンッ!!

 

突如現れる巨大な氷の剣が3人の胸を貫く。

 

黒 「がぁ!!?」

 

亜狛「なっ何だと!?」

 

耶狛「うがっ!」

 

これが王である自分に歯向かった報いだ。だが自分はこれでも慈悲深い。3人に聞こえるように、

 

理 「今回はこれで許してあげるけど次歯向かった

   らその時は死ぬ方が楽と思えるぐらいの絶望

   をあげるよ♪」

 

ぱちんっ!

 

指パッチンをして氷を消すと3人は無様に地べたへと落ちる。

 

理 「それと君らに仕事をあげる地上へと向かい裁

   定してこいそれから仕事はサボるなよ?サボ

   ったら目を抉るから」

 

亜狛「ぐぅ‥‥了解した」

 

黒 「わっ分かったボス」

 

耶狛「かしこまりました‥‥王よ」

 

自分は大翼を持つ女の顔を見て、

 

理 「作戦をするならお前に任せるだが俺のやりた

   い事を邪魔するなら………分かるよね?」

 

? 「えぇそれはもう心得ています」

 

理 「なら王の名において命じる地上を裁定しろそ

   して邪魔者は排除しろこれに歯向かうなら死

   あるのみ」

 

そう言い自分は奥へと向かう。そして適当な部屋を選び入るとベッドは勿論の事で机やソファーも完備されワインボックスにはワインも入っていた。

 

理 「ふんっ」

 

ベッドへと乗り少しだけだが眠りにつくのだった。そして夢を見た。

 

理 「これは何?」

 

見たことがあるような無いような記憶には残っていない筈の長髪の男性が楽しそうに色々な者達と酒を飲み交わしていた。中には亜狛と耶狛そして黒に近い姿の者達もいたし石に変えた妖怪や殺した筈の少女もいた。

 

理 「何でこいつらはこんな楽しそうなんだ何で!

   何でだよ!」

 

腹が立つし怒りを覚えてくる。心なしか羨ましいと密かに思ってしまった。そして数時間程眠った自分は目を開け起きると時刻は午前7時を回っていた。

 

理 「ざっと1時間か2時間か」

 

刺激がなくつまらない1日がこれから幕を明けようとしている。どうするかと考えながらベッドから降り部屋を出て女を探しつつ各部屋を物色すること数分後、自分は真っ白で広い謁見室へと辿り着いた。

 

理 「玉座か」

 

? 「えぇそうよこれは貴方がいずれ座るであろう

   玉座よ」

 

声のした方向を向くと微笑む女性がいた。そういえば今さらだがこの女の名前を聞いてなかったと思い、

 

理 「所で聞いてなかったけどオバサン名前は?」

 

? 「ぐっ!?………ウリエル元大天使長のウリエル

   それがなっ名前よ♪」

 

反応が面白い。こいつオバサンという単語が相当刺さっているのか言う度に苦い顔をしてくる。こいつのアダ名はオバサン決定だ。

 

理 「ふぅ~んまぁやっぱどうでも良いやそれでさ

   オバサン僕の下僕達は?」

 

ウリ「りっ理久兎~♪出来ればウリエルお姉さんっ

   て言ってくれると………」

 

理 「断るBBAさっさと答えろよ♪」

 

ウリ「(オルビスとは違って生意気ねこのガキ)……」

 

理 「何か言った?」

 

ウリ「いっいいえ何も♪」

 

今こいつ自分の事を侮辱しやがった。それに今さっきの小声の言動からして自分を利用しているのは明白だろう。それなら自分もこいつを利用して最後はあの少女のように心臓を貫いてやろうと思った。

 

理 「で?さっきの質問に答えてくれない?」

 

ウリ「貴方の従者達なら地上に行かれましたよ向か

   います?」

 

理 「うん♪時空を操れるならさくっと移動してく

   れない?」

 

ウリ「かしこまりました我が王よ♪」

 

そう言うと昨日と同じように大きな時計が現れ針が止まると景色が灰色になる。ウリエルが空を飛ぶと同時に自分も龍翼を羽ばたかせ飛びウリエルに付いていくのだった。暗い底から出て空へと飛び上がると青い空が広がる。遠くの方では里もあったが炎に包まれていた。

 

ウリ「説明いたします亜狛様は北を支配しに向かい

   耶狛様は南を黒様は主に西ですが今回は特例

   として人里へと裁定しに向かわれました」

 

理 「ふぅ~ん」

 

辺りを見渡すと丁度近くの山の山頂に神社があるのを見つけた。

 

理 「僕少し遊んでくるね♪」

 

ウリ「ふふっかしこまりました我が王よ♪」

 

翼を羽ばたかせとりあえずは近くの神社へと行き気配を隠しながら瓦屋根の上に立ち様子を見ると、

 

? 「諏訪子様!神奈子様!私を人里へ行かせて下

   さい!」

 

緑髪の少女は2人いや2神にそう言うとその内の神奈子と諏訪子はこの少女を心配しているのか不安げな顔で、

 

八坂「……早苗…分かった無理はしないでね」

 

洩矢「危険と思ったらすぐに逃げるんだよ」

 

と、何とも見ていて過保護だなと思った。そして早苗と言われた少女は決心したように、

 

早苗「はい!」

 

返事をして火が上がる人里へと向かっていった。人里は黒が裁定をしているみたいだがあんな少女が勝てるのだろうかと少し疑問に思っているその時だった。

 

八坂「姿を見せな」

 

と、明らかに自分の存在に気づいているの叫んできた。バレているのなら気配を隠す意味もため気配いや殺気を放出し屋根からゆっくりと降り2神を見ながら、

 

理 「へぇ~凄いね僕の存在に気がついたんだ」

 

洩矢「早苗は気づいてはいなかったみたいだけどね

   ここは私達の神社であり領地それなら私達は

   なおさら分かるよ」

 

神社は神達にとって家みたいなものなのか侵入者である自分をすぐに探知できたみたいだ。自分は口元を釣り上げ笑いながら

 

? 「とりあえず君らの実力を見せてよどれだけ強

   いのか気になるしさ♪」

 

霊力、妖力、神力、魔力。それらを放出し更には殺気を更に高め言うと神奈子と諏訪子の顔は少しの怯えを見せたが、

 

八坂「気を付けな諏訪子」

 

洩矢「分かってるよ!」

 

と、神奈子は柱を諏訪子は鉄輪を構えてそう言う。これなら少しは暇しなくても済みそうだ。

 

? 「アハハハハ絶望を見せてよそれが僕にとって

   唯一の快楽だからさぁ!」

 

そうして神奈子そして諏訪子と対峙いや一方的な虐殺を開始するのだった。




怠惰「おっしゃ!キリト当たったぁぁ!!」

千 「怠惰よそんな事しとる場合ではなかろう!」

怠惰「へぇへぇ………おっアスナにシノンも当たっ
   た!!写メって強欲に自慢しとこう♪」

千 「おんしは遊びの事しか考えておらんのか!」

怠惰「失敬な!寝る事も考えてるよ!」

千 「この駄目魔族が!!」

怠惰「もう既に自覚済みだ♪」

千 「こやつ……ある意味で殴りたい…」

怠惰「はっはっは♪それよりも後どのくらいか」

千 「後少しじゃぞ」

怠惰「オッケー♪じゃあ後少し頑張るよよ

千 「うむ!おっとそろそろ時間かの?ではでは
   今回はここまでじゃ!」

怠惰「また次回もよろしく♪」

千 「では読者様!」

怠惰「またね♪」


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第379話 弱者の上に強者立つ

こんばんは読者様。モンストSAOコラボのこれから紹介されるであろう新イベクエのボスが誰になるのかなぁと気になっている怠惰のクソ悪魔です。恐らく絶剣と言われたユウキまたはGGOでその力を振るったデス・ガンのうちどちらは出るよなぁと予測はしていたりしています。個人的にはユウキが良いですけどね………マザーズロザリオ言い話だったな………失礼、ではでは本編へどうぞ。


青空がより近くで見れる山頂にある神社で自分は向かってくる2神、神奈子と諏訪子と対峙いや一方的な虐殺を開始しようとしていた。

 

洩矢「そらっ!!」

 

八坂「行きな御柱!」

 

鉄輪と柱が自分へと向かって襲いかかってくる。だがそんな攻撃は無意味そして無力だ。

 

理 「【魔力】雷のルーン」

 

腕に雷のルーンを作り上げ雷を纏わせまず諏訪子の飛んでくる鉄輪を1個キャッチし雷を纏わせると、

 

ギンッギンッギンッ!

 

それらは手に持つ鉄輪にくっついていく。そして飛んでくる神奈子の柱には、

 

理 「氷のルーン………アイスウォール」

 

足に氷のルーンを作り上げ地面へと足を叩きつけると自分の目の前に分厚い氷の壁が出来上がり向かってくる御柱を防ぐ。

 

洩矢「嘘!?」

 

八坂「彼奴魔法使い?いやにしても複雑だった気質

   が魔力に変わった?」

 

理 「何をそんなに驚いているの?オバサンにロリ

   オバサン♪」

 

ブチッ!!

 

何か欠陥がブチギレる音がした。よく見てみると神奈子と諏訪子の眉間にシワがよっていた。

 

八坂「誰がオバサンよ!!」

 

洩矢「誰がロリオバサン!!」

 

更に御柱と鉄輪を構え何かを唱えてきた。

 

八坂「奇祭 目処梃子乱舞!」

 

洩矢「祟符 ミシャグジ様!」

 

神奈子は無数の柱と神力を使った玉を飛ばしてきて諏訪子はどこからともなく巨大な白蛇を出現させ神力の玉と共に自分へと攻撃を仕掛けてくる。だが今さっきの何かを唱えるのは初めて見た気がしない。何故だろうと気になるがまずは向かってくるこれらを叩き潰し誰が本当の神かを教えるのが先だ。

 

理 「………王の名において命ずる敵を滅ぼせ」

 

向かってくるミシャグジ様が止まる。そして顔を神奈子と諏訪子へと振り向き口を開き舌を鳴らす。そして、

 

白蛇「キシャーー!!!」

 

矛先は諏訪子と神奈子へと向かっていった。標的は2神へと変わった瞬間だった。ミシャグジ様は神奈子と諏訪子が出した玉を次々に当たるがその勢いは弱まる所か逆に増し2神へと襲いかかる。

 

洩矢「何で!敵はあっちだよ!!」

 

八坂「どうなってるの祟り神を逆に従わせた!?」

 

理 「何も驚くことはないその祟り神よりも自分が

   強い…ただそれだけの事……弱者は弱者らしく

   強者の踏み台になりなよ♪」

 

空紅と黒椿を出現させ、

 

理 「行け」

 

ビットンのように神奈子と諏訪子へと向かわせる。ミシャグジと黒椿そして空紅の猛攻に段々と彼女達は抗えなくなっていくが正直に言おう。もう飽きたと。

 

理 「樹のルーン‥‥木々よあの2神を拘束しろ」

 

パチンッ!

 

指パッチンと共に周りの木々の枝が伸び神奈子そして諏訪子の四肢を縛り大の字で拘束し自分は腕を掲げると黒椿は諏訪子に空紅は神奈子に切っ先を向ける。

 

八坂「なっ離せ!!」

 

洩矢「くぅ!!」

 

理 「刑罰♪」

 

そう言い腕を振り下ろすと二刀は2神達へと向かって回転しながら放たれ、

 

ドゴンッ!

 

八坂「がはっ!?」

 

洩矢「うぐっ!!」

 

峰で叩きつける。しかもそれを1回で終えるはずもなく何度も何度も自分が気が済むまでやる頃には2神は息はしているみたいたがほぼ瀕死状態になった。そして殴られた衝撃で彼女達が身に付けていた目玉帽子と鏡が落ちていたため戦利品として拾いそして2神を眠らせ解呪しない限り起きないように呪いを刻み込む。

 

理 「こんなつまらない戦いをありがとう♪とって

   も弱くてつまんなかったよ♪」

 

そう言い後ろを向く。そして残ったミシャグジ様は自分を見ると、

 

理 「来なよ僕が暫く君を使ってあげる♪」

 

断罪神書を広げ言うとミシャグジ様は中へと入り本のページに収納完了し同時に戦利品の帽子と鏡もついでに収納した。だがこれでまた暇になった。

 

理 「あぁ~あつまんないな」

 

ウリ「ふふっなら人里に行かれてはいかがです?」

 

真っ白の大翼を広げウリエルが降りてくると自分にそう言ってくる。この女に指図されているみたいで嫌だが暇で仕方ないため今回は乗ろうと思った。

 

理 「仕方ないからそうする~黒が仕事できてるか

   見たいしあっオバサンはもう帰ってていよ?

   正直邪魔だから♪」

 

ウリ「なっ!!!?」

 

そう言い龍翼を広げ自分は空へと飛び立つ。それを見送るウリエルは額に血管を浮かせるのだった。そうして人里へと来ると黒が楽しそうに戯れていた。よく見てみると雪のように中か黒い物が降っていた。感じからして妖怪石だろう。予測として妖怪石を守ることは愚か無様に壊されたみたいだ。

 

理 「遊ぶなって言ったのになぁ」

 

黒からも殺気は放たれいるがそれ以上の殺気を放ちゆっくりと降下する。降下していると、

 

巫女「なっ手が………」

 

魔女「おい何だよこれ体の震えが止まらねぇ」

 

兎女「こっこんな波長見たこともうっ!」

 

早苗「気持ち…悪い……うっぷ!」

 

女性「ぐぅ!!」

 

巫女に魔女に兎女に神社で見た緑髪確か早苗とか言ってた女に知的な女性それから刀を持つ少年が自分の殺気に当てられ体調不良を起こしているのか立っている姿がおぼつかないでいた。だがそれよりも自分は黒を睨み、

 

理 「………ねぇ僕は仕事をしろって言った筈なんだ

   けど遊んではいないよね?」

 

正直に言えばせめて腕一本で許してやろうと思って聞くと、

 

黒 「なっなわけねぇだろよっ妖怪石が壊されちま

   ってよだから遊んじゃねぇよボス」

 

理 「ふぅ~んそうなんだ………」

 

こいつ嘘を言いやがったな。実際の現場を見ていた自分に対しそんな下らない嘘偽りが通用など出来るわけもない。だがそれよりも嘘をつかれた事にイラついた。ニコリと口元を吊り上げて、

 

理 「罰ゲ~ム♪」

 

ザシッ!ザキンッ!

 

霊力を纏わせた腕で目に見えぬ程の高速で飛ぶ斬撃を放ち、

 

理 「がぁーーーーーー!!」

 

黒の四肢を切断する。そして四肢がなくなった胴体と首は地面へと落ちる。

 

黒 「あが…………!」

 

地面に落下しそして四肢を切断され唸る黒に笑顔で近づき、

 

理 「仕事をこなせっていったよねぇ!!」

 

ザシュ!グジュ!

 

黒 「やっ止め!!」

 

黒の右目に自身の親指を突っ込みどんどん抉る。そして右目を潰す。

 

魔女「うっ!!」

 

巫女「こいつ狂ってる………」

 

周りからそんな声が聞こえ抉るのを止めついでに喉が乾いていたため黒の血を舐め綺麗にして、

 

理 「ごめんねうちの従者がさ♪でもね僕は君達が

   絶望して泣く様が見たいたんだよねだからさ

   今回は見逃してあげる更なる絶望を見たいか

   らさだけど次はないかもよ?アハハハ♪」

 

引いているのか少年そして少女は開いた口が閉まっていなかった。再生しかけている黒を軽く蹴飛ばして、

 

理 「ほら行くよ………さっさと立たないと今度は串

   刺しにするよ?」

 

黒 「がっぐっ!!」

 

おぼつかない足で黒は立ち上がり自分を睨むが知ったことではない。

 

理 「アハハハハハ♪じゃあね♪あっそれとさ緑髪

   ちゃん」

 

早苗「えっ………」

 

早苗の顔近くに来きて微笑みながら、

 

理 「君の主神達クソ弱かったよ♪」

 

そう言い断罪神を神書からいらないである戦利品の神奈子の鏡と諏訪子の帽子を地面に捨てる。それを見た早苗は目を点にした。

 

早苗「そっそんな!」

 

何て見ていて面白く滑稽なのだろう。そしてそういった絶望や怒りは人から人へと感染する病となっていく。それらが感染し終える頃には自分が見たい絶望見れるだろう。

 

理 「アハハ留守には気を付けなよじゃあね♪」

 

目で黒に合図を送り黒の影へと入り自分はその場を後にするのだった。そうして暫く離れた辺りで出る。

 

理 「………反省した?」

 

黒 「けっ!邪魔しやがってよぉ」

 

理 「まだ死に足りない?」

 

断罪神書から捕まえたミシャグジのページを開きミシャグジの頭だけ出し威嚇する。

 

黒 「……ちっ悪かったよ…」

 

理 「態度が気にくわないけどまぁ良いやさっさと

   次に行きなよ僕は眺めてるからさ♪」

 

そうして黒と別れまた自分は空へと上る。そして崩れ行くであろうこの場所を眺め、

 

理 「エスカトロジーの結果はどうなるかなぁ♪」

 

と、呟きながらただ眺めるのだった。




怠惰「はぁイベクエでユウキ出ないかなぁ」

千 「貴様まだ言うておるのかこのうつけが!」

怠惰「まぁまぁ‥‥それよりも着いたんじゃない?
   千ちゃん」
   
千 「うむ………どうなっておるのじゃろうな」

怠惰「とりあえず俺は手は出さないよ?」

千 「はなからそのつもりでおれ………この問題は
   この世界の創造神たるワシの問題じゃから
   な!」

怠惰「はいはいまぁ頑張ってよ……もし…もしだよ
   危なくなったら助けてあげるよ♪」

千 「そうなる前に潰すわい!それでは行ってく
   るぞ怠惰!!」

怠惰「頑張ってねぇ♪さてさてと千ちゃんが行った
   所で今回はここまで!また次回もよろしく!
   それではまた月曜日までサラダバー!」


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第380話 世界の頂に座る者

こんばんは読者様。気温のせいかなんなのか偏頭痛がする怠惰のクソ悪魔です。それに寝違えて首まで痛いと結構ダルかったりしています。皆様も体調管理はしっかりと行ってくださいね。おっとではでは今回も本編へどうぞ。


戦火が上がる幻想郷をただ自分は眺めていた。ただつまらないと感じながら自分は暇をもて余していた。

 

理 「つまらないなぁ」

 

相手するのに面白そうな奴はいないものかと考えてしまう。簡単には壊れない楽しい楽しい玩具は来ないものか。

 

理 「…………」

 

目を瞑り愚かな従者達が何をしているのかを眺める。亜狛は怪物達を使い館を占拠し耶狛は竹林で破壊活動を。そして黒は逃げた人間達を追跡し寺へと赴いているみたいだ。

 

理 「………良いなぁ暇をしないって」

 

 

本当に暇だ。ただ眺めるというのは自分の性には合わなさそうだ。するとそんな時だった。

 

バキンッ!

 

何かが壊れる音が響くこれには口許を歪めた。そして喜んだ餌に掛かった大魚がいるという事に。神奈子と諏訪子の2神にこそっりとだが解呪された時を見越して仕掛けをして正解だった。何せそれを特には自分同等レベルの者しか解けないようにしておいたからだ。自分は龍翼を羽ばたかせ餌が掛かったポイントへと急ぐ。

 

理 「待ってろよそして僕を楽しませろよ俗虫共

   クククアハハハハ♪」

 

空を飛びながら歓喜しつつ飛ぶ。そしてそのポイントへと着き気づいたのは神社だ。つまりもしかしたら彼奴が殺しそしてその者が座る玉座に座れるのではないかと思った。すぐに地上へと落下し着陸する。

 

ドゴーーーーーン!!

   

土煙が上がり自分の前を遮る。土埃を払うと同時に煙が消えるためよく見える。目の前には先程に黒と戦っていた者達それから弱かった2神の巫女そして自分がもっとも殺したいと思えるガキいや母親がいた。これはまさかの主クラスを引いたようだ。

 

理 「アハハハハハハハハ♪やっぱり正解だったよ

   ルーン文字に仕掛けをしておいたのはさぁ♪

   すぐに気づいたよ?」

 

霊夢「あんた達構えなさい!こいつは危険よ!」

 

全員自分を見て構える。しかし母親の千だけは落ち着いた表情で、

 

千 「やはり………そうじゃったかルーン文字と言い

   こやつらを倒す程の力といいまさかとは思っ

   たそしてこの考えは外れて欲しかった」

 

蓮 「龍神様?」

 

霊夢「どういう事よ!」

 

千 「貴様‥‥その姿といい誰にそそのかされたと言

   うんじゃ理久兎!」

 

自分はニヤリと笑いそして楽しさのあまりに笑ってしまった。

 

理 「アハハハハハハハハ♪何をいってるのお母様

   は?これは僕のやりたいようにやっているだ

   けだよ♪」

 

面白い面白過ぎてお腹が痛い。すると何を思ったのか、

 

霊夢「待ちなさいよ!理久兎ってこれより身長もあ

   るしこんな子供じゃないでしょ!」

 

永琳「それにこんなのが理千だなんて認められない

   わよ」

 

輝夜「永琳の意見には同意よ!」

 

霧雨「そうだぜこんなのパチもんだろ!」

 

と、皆は口々に言ってくる誰がパチもんだと思うと同時に不機嫌になった。

 

理 「頭が高いな下等種族共が頭を下げろよ?」

 

手を掲げ下へと下ろし気を最大よりも程遠いが相手を強制的に土下座できるぐらいの気を放つ。

 

霊夢「おっ重い!!」

 

早苗「キャーーー!!」

 

咲夜「うぐっ!」

 

鈴仙「かっ体が!」

 

これで分かった筈だろう。絶対的な支配者としての実力をその偉大さが。

 

千 「くっ止めぬか理久兎よ!こやつらは貴様の友

   達ではないのか!」

 

理 「友達?何の戯れ言かと思いきや友達ねぇ?お

   母様はついにその角の先端が脳髄にまで刺さ

   ったの?僕はこの世のただ1人の唯一となる

   神になるだから僕以外の者は消えるそれこそ

   が僕の望む世界さ♪だからいらないんだよそ

   んな家畜とも言える下等種族はさぁ?」

 

千 「貴様!!」

 

口うるさい母親だ。聞いててイライラするし正直何でこいつらと友達にならなければいけないのだろう。というかなる必要性すら感じられないし正直者ただの玩具だこいつらの存在価値など。

 

理 「あっでも娯楽の1つではあるかなこいつらの

   絶望する顔はさ?特にそこの緑髪ちゃんの2

   神を軽くひねったぐらいで怒る姿とかもう傑

   作すぎて笑っちゃったよ♪」

 

早苗「っ!!」

 

霊夢「あんたそれでも神なの!」

 

理 「あぁ神だよ?何か問題でもあるの?巫女風情

   が?」

 

巫女は黙って祈祷でもしてろよ思った。すると千の額の血管が浮いていた。

 

千 「良く分かった‥‥そなたに1発キツいのをくれ

   てやるぞ理久兎!そして貴様の目を覚まさせ

   てやる!」

 

そう言うと自分とは逆に力が働き上から掛かる気と下から上へと行く気でお互いに相殺し合い掛かる力の圧がゼロになった。そのためか、

 

蓮 「あっあれ?」

 

霊夢「たっ立てる?」

 

自分の目の前で下等種達は立ち上がった。折角楽しんでいたのにこのBBAは。

 

理 「折角こいつらが地面に這いつくばる姿を楽し

   んでたのにお母様は僕の邪魔をするって事で

   良いんだよね?なら死ね!ここで誰が1番か

   決めようよお母様アハハハハハ!」

 

笑いながら自身の腕をセルフカットして流れる血でルーン文字を描く。そして最後の仕上げに言葉を言う。

 

理 「さぁお前らエサの時間だよ奴らを食い殺しち

   まいな!」

 

すると自分を中心に震度3ぐらいの小規模の地震が発生する。

 

千 「貴様何をした!!!」

 

理 「何って?これだよ♪」

 

笑顔で言うと自分の足元の土が盛り上がっていき人の形をなす。そしてそれは次から次へと増えていく。

 

怪物「がぁーーーー!!!」

 

これは自身の作った魔法いや魔術生物その名を。

 

パチ「これはゴーレム!」

 

霧雨「おいおい速攻でのゴーレム製錬とか聞いたこ

   とねぇぞ!」

 

言われてしまったがそうゴーレム速攻製錬魔法だ。土のある所や石材がある所はたまた現代のコンクリートでも使える簡単に下僕を作れる生物化魔法だ。

 

理 「さてと僕を楽しませてね下等生物達♪」

 

パチンッ!

 

指を鳴らし合図を送る。ゴーレム達は拳を構えながら下等生物達へとゆっくりと歩み始める。

 

千 「そち達よワシはあのドラ息子を殴る故あの人

   形共を任せても良いか?」

 

蓮 「僕は構いませんよ」

 

霊夢「良いわよこのまま放置したら神社潰されそう

   だし」

 

千 「そうかなら頼むぞ!」

 

全員「おぉ!」

 

自分へと向かって反逆者達は自分へと戦いを挑んでくる。すると千が此方へと猛スピードで迫ってくる。

 

千 「行くぞ理久兎!!」

 

理 「アハハハハここまで追いでよ♪」

 

自分も飛び立ち空へと飛び立つ。そして遥か上空へと来ると千と睨み会う。

 

千 「理久兎よ覚悟するのじゃぞ今回は手加減など

   せぬからのぉ!!」

 

理 「アハハハ!良いよ良いよ!そうでなくっちゃ

   つまらないよねぇお母様!!」

 

お互いに限界まで力を放出し殺し合いを始めるのだった。

   




怠惰「はいはい今回もありがとうございましたまぁ
   千ちゃんならやってくれるでしょう恐らくは
   ですけどね♪………えっ?お前は戦いに参加し
   ないのかって?しまんせよ♪だって私はこの
   世界の者ではございませんからね♪彼女がも
   しピンチなら助け船ぐらいは出そうかなとは
   考えてます………まぁないでしょうけどおっと
   そろそろ時間ですねそれでは長くなりました
   が今回はここまでです♪また次回も見に来て
   下さると嬉しいです♪ではではまた次回さよ
   なら♪」


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第381話 親子喧嘩(コロシアイ)

こんばんは読者様。シャドバを起動したらまた新たにカードが増えてて驚いた怠惰のクソ悪魔です。そしてヴァンパイがパワーアップしたような感じがします。石は大量になくりましたけどね(苦笑い)失礼。ではでは本編へどうぞ。


遥か彼方の上空で自分の母とで殺し合いを行っていた。

 

千 「理久兎!!!」

 

理 「アハハハハ無駄だよお母様………」

 

向かってくる拳を全て受け流す。続いては尻尾による素早い払い攻撃もくるが、

 

ガシッ!

 

千 「なっ!」

 

そんな攻撃も今では楽々に掴めてしまう。というか何故に今までの自分はこの程度のチンケな攻撃を受けきれなかったのだろうか。

 

理 「はぁ………邪魔だよ」

 

尻尾を掴んだ状態で思いっきり投げ飛ばす。数メートル先まで吹っ飛ぶと千は体制を建て直す。

 

千 「貴様!何故じゃ何故こんな事をする!貴様は

   生きとし生きるものを博愛し弱き者を守りこ

   の世界を守る担い手の筈だというのに今貴様

   がやっている事はただの破壊に過ぎぬぞ!誰

   に唆された!答えろ理久兎!」

 

理 「いちいち下らないことであぁでもないこうで

   もないって五月蝿いなぁこれはね僕の意思さ

   エスカトロジーを引き起こすそうする事で裁

   定され余計と感じた世界は消えるんだ良いこ

   とずくめだと思うよ?」

 

千 「否!それはただの破壊じゃ!貴様の我が儘を

   押し付けるでないわ!!」

 

5本の飛翔剣を出現させ自分へと攻撃してくる。自分は断罪神書から空紅、黒椿、天沼矛を出し浮遊させ飛翔剣と同じように千へと攻撃する指令を手で合図する。

 

千 「貴様もか!」

 

理 「手で持って攻撃するの面倒なんだよね」

 

バキュンッ!!

 

そう言いつつも右手にレクイエムを構え千へと発砲する。

 

千 「ちっ!銃とは姑息な!」

 

理 「どうとでも言えば良い♪ほらほら♪」

 

何度も何度も発砲する。この銃を使っての特徴は弾丸は自身の気で作れるがコックを引いてリロードするのが面倒くさいなと思った。しかし少量の気で散弾を撃てるのは結構魅力ではあった。

 

千 「いい加減に殴らせろ!!」

 

散弾の隙間を上手く通り自分へと近づくが、

 

理 「黒椿…空紅……」

 

合図を送るの2刀が自分の前へと割って入りクロスさせ千の拳を受け止める。

 

千 「どけぇ!!」

 

飛翔剣を操りまた自分へと攻撃してくる。

 

理 「断罪神書♪」

 

ガキンッ!

 

大きくなった断罪神書が盾になり向かってくる飛翔剣をガードする。そして今度は空紅と黒椿をまさかのごり押しで押した千が再度殴りかかってくる。

 

ガシッ!

 

だがそんな程度の攻撃など無意味だ。左手で難なく受け止める。

 

千 「理久兎!!」

 

理 「五月蝿いなぁ!近くで騒がないでくれない?

   耳に残るからさぁモード【魔力】」

 

魔力へと切り替え掴んだ左手で千を持ち上げそのまま投げ飛ばす。

 

千 「くぅっ!何じゃこれは!」

 

右手の甲に刻まれたルーン文字に千は気づいたのはみたいだ。自分はニヤリと笑い、

 

理 「風のルーンと火のルーンを合わせれば」

 

パチンッ!

 

指パッチンをすると千の手の甲のルーン文字は光輝くそして、

 

ドガーーーン!

 

大爆発を引き起こした。

 

理 「爆発のルーンってね♪」

 

千 「くぅ!」

 

少々真っ黒になった千が爆煙から出てくる。流石はこの見た目ながらも神々の頂点だけある。このぐらいでは死にもしないか。

 

理 「どうかなお母様?僕の実力はさぁ!これがい

   ずれなる神々の王の実力だよ!」

 

千 「ふっ!笑わせるでないわ!貴様の一撃など蚊

   に刺された程度じゃ痛くも痒くもないわどう

   したもう終わりか!」

 

それを聞いた自分は笑みが消えた。ただ単にウザイと思った。どうやら楽に死ぬよりかは苦しんで死ぬことが望みらしい。

 

理 「ルールを制定するこの戦いの間だけ自身の攻

   撃は致命的な一撃となり相手が龍神なら龍化

   を無効化させる」

 

胸ポケットに入っていた人形約300個程は爆発四散する。すると自分の手や足に力がみなぎってくる。

 

千 「くぅ!考え直せ理久兎!今ならまだ間に合う

   のじゃぞ!貴様は咎の道を行くべきではない

   その道へと行けばもう二度と正道へと帰って

   これぬのじゃぞ!分かっているのか!」

 

理 「知ったことじゃないよお母様それ今言うと殺

   さないでくれって言ってるのと同じだよ何?

   ここまで来て命乞い?そんな事させる訳ない

   じゃん反逆者は死ねよ」

 

拳を構えつつ浮く空紅と黒椿そして天沼矛に断罪神書そしてレクイエムに攻撃指示を出す。千も飛翔剣に指示を出すとお互いの武器はぶつかり合う。そして自分と千もお互いに拳を構え殴り合う。

 

理 「お母様大丈夫?苦痛に満ちた顔をしてさまさ

   か痛いの?ねぇ痛いの?」

 

千 「うぐっこの程度!!」

 

と、言ってはいるが自分には分かる。千の骨が軋む音が。今の自分1発はかすめただけでも致命傷となりうる一撃だ。それを腕で防いだりとしているため骨が軋む音がよく聞こえるし千の顔も険しくなっているのが人目見ただけでよく分かる。だがもうこの戦いも飽きてきた。

 

理 「死ねよお母様」

 

千 「っ!」

 

千は腕を交差させブロックをしてくる。だがそんなものはもう計算ないだ。遠心力を利用し体を回転させ千の背へと一瞬で移動し、

 

グジュ!

 

千の腹を拳で貫く。

 

千 「がはっ!」

 

血が流れ千の体温を感じる。だがそれと同時に思った。今こうして下で戦っている者達に見せつければ本当の王が誰かと言う証明にもなるし更に絶望してくれだろうと思った。

 

理 「アハハハハ♪」

 

貫いた状態のまま地上へと落ちる。

 

ドゴーーーン!

 

そしてまた地面へと着くと土煙が上がった。よく見てみると皆がせっせと自分が造り上げたゴーレムと戦っていた。何て滑稽なのだろうすると、

 

蓮 「龍神様!」

 

霊夢「てことは理久兎を!」

 

と、まさか自分が負けてこの愚かな母親が勝ったと思っているみたいだ。だからこそ現実を真実を見せようと思った。土煙がようやく消え皆は見るだろう。この姿を。

 

千 「ごふっ!」

 

血を口から吐き出して何て汚いのだろう。手を引っこ抜き血で汚れた手を舐めながら皆を見つつ、

 

理 「ペロ……ペロ…あぁ~あつまらないのこんなの

   に負けてたとか恥ずかしいなぁまぁでもこれ

   で唯一神は僕だよねぇ♪クククアハハハハハ

   ハハ!」

 

と、笑うと皆はありえないといった顔をしていた。何て楽しく甘美な一時なのだろうか。自分はただ楽しくて笑っていた。一方で神社の母屋の部屋では、

 

? 「理…久……兎さん?」

 

? 「はぁ!起きたんですね!良かった‥‥良かった

   よお!」

 

と、誰かが目覚めたみたいだが理久兎が知るよしも無かったのだった。




怠惰「ありゃりゃ千ちゃん負けちゃったよ………あっ
   繋がってた………コホンッ!あぁ~うんまさに
   ありえない事が目の前で起きていますねまさ
   かの千ちゃんが敗北するとは誰が予測したの
   だろうか………仕方ない助ける用意しておこう
   と思った所で今回はここまで!また明日も投
   稿しますのでお楽しみに!それではまた次回
   まで!サラダバー!」
 


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第382話 生きていた者

こんばんは読者様。期末が近づいている怠惰のクソ悪魔です。勉強そろそろしないとなぁ………失礼。ではではこんな話もあれですので本編へどうぞ。


皆の絶望する顔がよく見える。1人は恐怖しまた1人は目を点にしまた1人は開いた口が閉じない者もいた。何て滑稽なのだろうか。

 

霊夢「嘘でしょ………」

 

霧雨「おっおい………」

 

永琳「龍神様!」

 

理 「良いねぇ♪そうだよそうして絶望してくれな

   きゃつまらないよね♪」

 

千 「がぁ!!」

 

千の頭を踏みつけなから笑う。もう楽しくて楽しくてしょうがない。これでようやく自分が世界の王になれるのだから。こんなにも気分が良いとは最高だが、

 

蓮 「理久兎さん!その人は貴方の母親じゃないん

   ですか!!」

 

自分に意見をしてくる愚かな奴がいた。しかもこのふんずけている奴が母親だって冗談じゃない。こんな弱者な母親など母親ですらない。

 

理 「はぁ?何を言ってるの?所詮今踏みつけてい

   るのはもうお母様じゃないよただの負け犬以

   下だよ?」

 

蓮 「っ!」

 

意見をしてきた少年確か蓮とか言ったな。そいつの眉間がピクピクと動きそして腰に刺す刀の柄を手に持つと、

 

蓮 「理久兎!!!」

 

霊夢「ちょっ蓮!」

 

無謀にも自分へと斬りかかってきた。こいつは猪いやそれ以下に馬鹿かと思った。近くに並ぶゴーレムが残っているため、

 

パチンッ!

 

指パッチンをして合図を送るとゴーレムが横へとスライドし自分を守る壁となる。その間にレクイエムを構えると、

 

蓮 「どけっ!!」

 

ザキンッ!

 

ゴーレムを一刀両断してきた。もう予測範囲内過ぎて呆れてしまう。

 

カチャ

 

とりあえずレクイエムを蓮へと構えると蓮はありえないといった顔をした。まさかこいつ飛び道具を持っているとは思わなかったのだろうか。どんだけマヌケなのだ。だがこんな馬鹿みたいな行動についついクスリと笑ってしまう。そして笑いながら蓮に、

 

理 「天女の讃美歌………受け取ってよ♪」

 

蓮 「なっ!」

 

バキュン!!

 

蓮 「がはっ!」

 

レクイエムの引き金を引き発砲する。弾丸は散弾し蓮の体へと直撃し無数に穴が開くと同時に血が吹き出る。

 

蓮 「が……ば…かな」

 

そう呟くと自分の前で倒れた。弱すぎて話にもならない。今踏みつけている雑魚すら数分は持ったのだ。もう少し強くなってから出直して欲しいと思った。

 

霊夢「蓮!!」

 

侍女「蓮さん!」

 

執事「坊主!!」

 

少年に向けて皆の声が聞こえてくる。相当信頼されているみたいだ。ならその信頼を逆手にとりこいつらの希望を打ち砕き絶望を与えてやろうと考えた。

 

理 「さて唯一神に歯向かった報いを受けてもらお

   うか」

 

手をまたセルフカットをして血を滴らし再度のゴーレム製錬をする。そして手を掲げゴーレム達に指示を出すとゴーレム達は散らばるガキ共達へと向かい、

 

霊夢「ちょっ!きゃっ!」

 

霧雨「がぁ!!」

 

ガキ共を拘束する。これでギャラリーも揃った。

 

理 「さてここでさようならだよ?」

 

今度は空を飛ぶ空紅と黒椿を呼び黒椿を千の首もとへそして空紅を蓮の首元でピタリと付けそしてそのまま上へと浮かせる。これはさながら西洋のギロチン処刑と同じになるだろう。

 

蓮 「ぐ…理久兎さん……」

 

千 「や…めぬか……理……久…兎!」

 

理 「アハハハハハハハそれじゃあね反逆者共!」

 

そう言い手を振り下ろし合図を送ると空紅と黒椿は勢い良く蓮と千の首に向かって刀の刃が向かっていけ。

 

霊夢「いやぁ蓮!!」

 

絶望する姿は何で甘美な事だろう。もっと絶望しろそしてその絶望は伝染していけ。それが絶対的な支配者の誕生の狼煙なのだから。もうじき反逆者2名の首に刃が当たろうとしたその時だった。

 

? 「理…久兎さん?」

 

理 「っ!!!!?」

 

スンッ!

 

聞いたことのある声が聞こえてくる。そんな筈はない。だってあの時に殺した筈なのだから。声のした方を見ると絶句した。

 

理 「なっ何だと!」

 

ありえない。あってはならない。殺した筈のさとりと言った少女が母屋の縁側にもう1人のお下げの少女に支えられながら立っていたのだから。

 

理 「何でだ!何でてめぇがいやがるんだよ!お前

   はあの時確かに心臓を抉ってやったのによぉ

   何で生きてんだよぉ!!!」

 

分からない。分からない。分からない。分からない何故だ。何故こいつは自分の前に立ち塞がるのだ。

 

さと「理久兎さん………帰りましょう皆の場所に貴方

   の家に」

 

理 「ぐぅ!!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!!

   お前ごときが僕に指図してんじゃねぇよチビ

   が!!」

 

家などない帰るべき場などない。作るのだから自分の居場所をあれ居場所って何だ。

 

さと「チビは貴方もそうでしょ?」

 

理 「黙れ!!……がぁ!!」

 

突然の頭痛で数歩だが後ろへ下がる。訳が分からなくなってくるどういう事だ。変えるべき場所などない。いやある?いやない筈だ。だが何だこの頭痛は何だこの胸の痛みはそんな痛みに苦しんでいると、

 

霊夢「邪魔よ!!」

 

玲音「どけや!!」

 

何と反逆者達が自分が洗練したゴーレム達を弾き飛ばしたのだ。よく見てみると処刑しようとしていた2人も首が繋がっているではないか。この女のせいで気が緩んだために制御がきかなくなったのだろうか。

 

霊夢「蓮!!」

 

殺そうとしていた者達が処刑人を連れていく。殺さなければならないと言うのに。だが頭が割れるように痛い。

 

理 「ぐぁ!!頭がぁ!!」

 

霊夢「あんたは許さない!!」

 

早苗「理久兎さん!」

 

一斉に自分へと向かってくる。空紅や黒椿を操ろうとするが操れず更にはレクイエムを構えたいが頭が痛くてふらつくため狙いが定まらず被弾はしないだろうと予測した。つまりこいつらに殺されると思った時だった。

 

? 「あらあらしょうがないわね」

 

ピカァ!!

 

声が聞こえ空から光の柱が自分の目の前に降り注ぐ。そのお陰で襲ってくる者達は後ろへと退いてくれたため殺されずには済んだ。そして1人の女性いや帰れと指示した筈のウリエルが空から降りて来た。

 

ウリ「あらあら………」

 

理 「こいつらは僕の玩具だ横取りしてんじゃねぇ

   よ!」

 

こいつにだけは自分の従者も含めて取られたくない。こいつらは自分の獲物なのだから。するとウリエルは呆れた顔をした。

 

ウリ「しないわよそれよりも理久兎貴方は引きなさ

   いそれじゃ無理でしょ?」

 

理 「僕に指図するつもり!」

 

ウリ「いいえ指図ではありませんその状態だと万全

   じゃないでしょ?それなら今は引いて遊ぶこ

   とをおすすめするわよ?どうせ彼女達は逃げ

   れないんだし」

 

ウリエルの言葉には一理ある。今の状態では満足に戦う事は出来ないだろう。悔しさのあまり噛みしめ反逆者達を睨み、

 

理 「……覚えてろよ…反逆者共!」

 

断罪神書に空紅と黒椿そしてレクイエムをしまい龍翼を広げ空へと飛び立ち神社を後にする。そして空を飛びながら、

 

理 「殺す殺す殺す殺す殺す殺す彼奴らだけは殺す

   残虐に冷酷に残酷に絶望を味合わせて殺して

   やる!!覚えておけよぉ!!」

 

怒りをぶちまけつつ理久兎は拠点へと退却をするのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました♪」

蓮 「ん…んん……」

怠惰「えっ?何で蓮くんがいるのかって?治療を
   していたからですよ♪しかし散弾をほぼ零
   距離で受けて生きてるとかこいつ人間じゃ
   ないですよね………石仮面でも着けて人間を
   止めたのか何なのか………是非とも解剖した
   したい………おっと失礼しましたそれと次回
   からはまたあっちを投稿しますのでお願い
   します♪それでは今回はここまで♪また次
   投稿をしたらばお願いしますそれでは読者
   様また次回!さようなら~♪」


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第383話 囚われし者達

こんばんはそしてお久々です読者様。来週から学校が始まることに鬱になりつつある怠惰のクソ悪魔です。それから宿題は皆様は終わりましたか?怠惰さん(リアル)は何時も早め早めにやるためもう終わりないのですがもしあるのなら最後の努力をそうでないなら確認をとすることをオススメします。それでは本編へどうぞ。


どうして。どうしてこいつらは僕に歯向かう。どうしてお前らは僕を認めようとしないんだ。

 

理 「んん…ここは……?」

 

目覚めると段々と見慣れてきた天井が見える。ここは自分の自室だった。そうだ確かあの反逆者ともに気を狂わされてあまりの頭痛なためベッドで横になったんだ。ベッドから立ち上がり肩を回して、

 

理 「………っ!畜生がぁ!!」

 

ドゴンッ!!

 

あまりのウザさにそして歯向かってきた事にそしてヤりきれなかったことにイラつく。壁を殴っても怒りが収まりきらない。それ所か壁が破壊されボロボロになった。

 

理 「ちっ!」

 

今は状況整理が先決だ。部屋を出て玉座のある謁見室へと向かう。そして扉を開け中へと入ると、

 

亜狛「黙れと言っているのが分からないか?愚妹よ

   ただの殺し合いに美学などいらんだろ?故な

   のに何故にその女を連れてくる?黒お前もそ

   うだが………」

 

耶狛「あらバカなお兄様は将棋はご存じないのかし

   ら?倒した駒いえ兵士は新たなる資源となり

   ますのよ?それを使いこなす者こそ名将とい

   うにふさわしくなくて?」

 

黒 「まぁ俺の場合は盾にしか使わないけどな♪」

 

またこの3人は何かやっているみたいだ。よく見てみる奥の壁に長い白髪に真っ赤な目をした少女と金髪ボブヘアーに青い瞳を持つ少女が虚ろな目で立っていた。だが何故だこいつらを見ているとあの時のようにまた頭が痛くなってきそうだ。すると3人は自分の存在に気づくと、

 

黒 「おぉ~おぉ~でかい口を叩いた割に弱かった

   雑魚王くんはついに目覚めたのかよ♪」

 

亜狛「………格下に撃退される恥を知ると良い」

 

耶狛「お兄様に黒そんな事を言えば………」

 

耶狛がそう言っているが事実だ。あんな格下に撃退され更には格下のバカ2人にここまで言われるとは。何時もなら串刺しぐらいで済ますだろが生憎な話だが今は物凄く機嫌が悪い。

 

理 「ルールを制定する俺が満足するまで力の枷を

   50解放する」

 

バキンッ!

 

この瞬間に目の前の3人は悟っただろう。自分達よりも遥かに強い強者を怒らせた事をそして3人に無慈悲な圧が襲いかかる。

 

黒 「がぁーーーー!!!!」

 

亜狛「うぐぅ!!」

 

耶狛「何故にこの私まで!!」

 

何故か決まっているただそこにいたからだ。そして物凄く機嫌が胸くそ悪いからに決まっているだろ。すると、

 

ウリ「理久兎そこまでにしておきなさい」

 

奥にいるウリエルにそう呼ばれる。こいつは正直嫌いだがあの時の恩があるため仕方なく圧を消し再度自身の力を封印する。

 

ウリ「あら従うのね珍しい」

 

理 「オバサン寝ている間に何がどうなったか簡潔

   に話してくれない?」

 

ウリ「理久兎♪それは頼み事をする態度かしら?」

 

理 「………さっさと教えろよBBA今度はこれの

   10倍の圧を出すよ?」

 

そんな下らない要求など誰が聞くものか。それにこんな奴なら本気を出さずとも殺せる自信がある。殺ろうと思えば今すぐにでも実行は可能だ。ウリエルは眉間にシワを寄せて、

 

ウリ「………良いわよそうね~」

 

ウリエルは話した。あの時の騒動から数日が経過したことそして幻想郷の領土は人里を中心に東西南北に別れて支配しているという事と東の魔法の森方面は黒が北の山だとかの方面は亜狛が南の竹林などが見える所は耶狛が。そしてあの時に滅ぼそうとした神社がある西はウリエルが支配しているみたいだ。

 

理 「ふぅ~ん所でさぁあの神社の連中は?まさか

   殺してないよね?」

 

念のために聞くとウリエルはニコリと微笑む。

 

ウリ「えぇただお仕置きしただけですので殺しては

   いませんよ♪」

 

理 「そう………嘘だったら覚悟はしておけよ?」

 

念のためにそう言いとりあえずは納得した。だが、

 

亜狛「ごちゃごちゃとうるさい………死ね!」

 

耶狛「その言葉は鏡の前で言う事をおすすめ致しま

   すわよ!」

 

黒 「良いねぇ!やれやれ!」

 

またうるさいし耳障りだ。ここにいるだけでもイラつきのボルテージが上がっていくだろう。

 

理 「俺は部屋を移るウリエルお前が好きなように

   このバカ達を使え」

 

ウリ「承知いたしました王よ♪」

 

またこんな下らないことでぶちギレる前に謁見室を出る。そして静かな所がないかを探し始める。部屋に行けば良いと思うかもしれないが今は土煙のせいで煙たいため近づきたくはない。ならそこと同じぐらい静かな場所を探すしかない。そのため色々な扉を開け部屋を確認するが落ち着くような部屋が一切存在しない。そしてもう最後の扉へとなった。

 

理 「はぁ………」

 

ガチャ!

 

扉を開ける。すると下へと続く階段があった。自分は下へと下りその先の部屋を見ると、

 

理 「牢屋か」

 

そこは鉄格子式の牢屋となっていた。しかも今は捕虜もいなさそうだし都合の良いことにベンチもある。ここなら静かに過ごせそうだ。

 

理 「いや待て時間潰すにも何すれば良いんだ」

 

そして最悪なことに何をしようか分からない。静かな場所を求めて彷徨(さまよ)う亡霊と何ら変わりはない気がした。

 

理 「はぁ」

 

とりあえずはベンチに座りどうするかと考えようとした時だった。

 

ガタッ!

 

理 「ん?」

 

床が変な音をたてた。不自然に思い隣のタイトルも一応踏みつけてみると、

 

ドンドンッ!

 

やっぱり音が違った。軽い音がした方をよく見ると指を引っかけられそうなそりがあった。指を引っかけ持ち上げると、

 

理 「はしご?」

 

何とまだ下に行けそうなはしごがあったのだ。俗に言う隠し通路だろう。

 

理 「………興味が出てきた♪」

 

この拠点はついつい子供心をくすぐる。こんのがあれば入ってしまうじゃないか。中へと入り中でタイルを元の位置へと戻して下へと下る。下はさながら洞窟のようになっており壁に立て掛けられている松明が唯一の光源だろう。

 

理 「ウリエルの奴こんな隠し通路を隠してるとは

   ねぇ何で内緒にするのか………ライト♪」

 

指に光を灯らせ辺りを見ると数歩先に木の扉があるだけだ。ただ興味の示すままに扉へと近づき開ける。

 

理 「これは……また牢屋…」

 

ここまで来て牢屋かよ。せめてワ(ピー)ピースとかそのぐらいは置いておけよ。だが今回の牢屋は違った。中に囚人が鎖付きの枷で手足を拘束され囚われていた。それも2人もだ。するとその囚人2人は自分の明かりに気がついたのか、

 

?1「んん?………また拷問‥‥」

 

?2「げほっ!っ………」

 

ボロボロになった女性2人がこちらを見てくる。しかもその内の1人はよく見てみると背に金色のふわふわな尻尾が9本付いていてもう1人の女性は長い髪を錯乱させながらも光を失うことのない目で見てくる。

 

理 「彼奴は本当に秘密にするよなぁ………」

 

その者達の目は自分をただじっと見つめるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで!」

千 「ほう今はこうなっておるのじゃな」

怠惰「まぁそうだね理久兎君は退いたあの後に数日
   近くまで大爆睡してたからねやっぱり記憶の
   片隅に残ってる記憶が強制的に出てきて体に
   負担をかけたんだろうね」

千 「ほう‥‥」

怠惰「まぁでも見て分かる通り妹紅そしてアリスが
   まだ捕らわれてるから蓮君達各々が進行する
   丁度前日になるのかな時間軸で言うと」

千 「ほう」

怠惰「うんまぁこの後から蓮君達や千ちゃんが会心
   撃をしていく訳だけどね」

千 「じゃな♪」

怠惰「さてさて気になるだろうけど続きはまた明日
   それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第384話 彼女達の話

こんばんは読者様。ついさっきまでDBDをやっていた怠惰のクソ悪魔です。やり続けてようやくランク9になりました♪13日にランクリセットされるのでそしたらナース辺りを使ってみようかなと思っていたりしています。それまでにバベチリとルインそして選択が手に入るのか………多分来月になりそうですね。おっと長話でしたねそれでは本編へどうぞ。


ボロボロになりつつも暗く気が狂いそうな環境にいつつも彼女達は牢の中から自分を見つめる。まだ何か希望を持っているのだろうか。そんな目で見てくるのだ。

 

?1「何よ拷問するのならやりなさいよ」

 

?2「後で覚えておけよ………」

 

何故にそこまで強がれる。何故そこまであきらめようとしないのかそして何故ウリエルはこいつらをここに秘密に監禁しているのか謎な所が多い。だがこの時はただ思った。彼女達の希望が絶望に変わる瞬間をただ眺めたいと心から思った。拷問やらでは彼女達は折れないだろう。それならば心からすがるものを壊せば良いだけの話だ。

 

理 「アハハハ♪僕はそんな事はしないよ♪それに

   お前らを虐めても僕に得とかないしね♪」

 

?1「それなら…何故にここへ……?」

 

理 「う~ん上がうるさいから耳障りだから静かに

   なれる所を探してたらここを見つけたんだよ

   ねぇ♪」

 

?2「静かにって………」

 

ぐぅ~~~~

 

突然変な音がなる。牢の中にいる2人を見ると長髪の女性は目をそらしていた。

 

理 「ねぇお腹が空いてるの?ご飯もらえてる?」

 

?2「食べ物は夜だけで小さな茶碗に白米を盛ら

   れだされるだけです」

 

隣を見るとそこには小さな茶碗があった。大きさ的には小さな子供の手と同じぐらいの大きさの茶碗だった。これは良い対価交換が出来そうだ。

 

理 「ねぇ君たちの事を少しだけ教えてよ♪教えて

   くれるのならぱんぐらいはあげるよ?」

 

?1「誰が教えるもので………」

 

理 「別に教えてくれなくても良いよだけど僕だっ

   たら今は行き長らえて反逆の牙を向けるけど

   ね?」

 

?2「今は生きるのも大切な役目ですよ」

 

?1「良いわ話しますわ何から聞きたいですの?」

 

何を聞こうか名前など聞いてもすぐに忘れそうだし。それならまずは警戒心を解くためにどんな生活を送っていたのかを聞こうと思った。

 

理 「そうだね~」

 

?1「だけど話しはしますが話の話題1つでパン1

   つにして欲しいんですが?」

 

理 「強欲だなぁ~まぁ良いよ」

 

だって最後は彼女達の絶望が見れるのならパンの10個ぐらい安いものと考えたため何ら痛くはない。むしろ長く生きて生きて生き長らえて最後は生きながらえる意味のある希望を打ち砕くのがしたいのだから。

 

理 「それじゃどんな生活を送ってたのか教えてよ

   オバサン♪」

 

?1「出たら真っ先に殴ってさしあげますわ………」

 

?2「まぁまぁ…そうですねぇ……」

 

そうして2人は話してくれた。ここの牢に監禁される前は偉い地位にいた事。しかも長髪の女性はこの幻想郷の賢者と呼ばれていたみたいで獣の女性は長髪の女性の従者だと言うのは分かった。

 

理 「ふぅ~んそんな生活をねぇなら約束の品だよ

   受け取りなよ♪」

 

パンを2つ渡す。渡すのだが、

 

ガチャ!ガチャ!

 

 

?1「しまった!」

 

?2「あぁ!」

 

この2人はようやく気付いたみたいだ。手足と首は鎖付きの枷で拘束されているためパンを食べることは出来ないという事は愚か身動きさえとれない事を。それにもしここにパンがあるのがウリエルにバレればお仕置きは待ったなしだろう。

 

?1「ねぇお願いがありますわ」

 

理 「何♪」

 

?1「食べさせて貰っても構いませんか?」

 

こいつしまいには食べさせろとか言ってきたよ。もし鎖付きの拘束やらを外せるのなら犬のように食わせて屈辱を与えてやりたかったが恐らくこうして厳重に拘束されていると言うことは移動系の能力ゆえだろう。そのため安易に外せない。

 

理 「はぁ良いよけどそうだなぁ変顔やって♪」

 

?1「へっ変顔!?」

 

?2「はっハードルが高いですよそれ………」

 

理 「笑えたら食べさせてあげる♪」

 

長髪の女性は悔しそうに黙ると下らない変顔をしてくれた。こうして意気がってる子に屈辱を与えるのは何て楽しいのだろうか。

 

理 「アハハハ面白いや♪良いよ食べさせてあげ

   るよ♪」

 

鉄格子に自分は触れて、

 

理 「イン♪」

 

ルーン文字を言うと鉄格子という物質を関係なく通り過ぎて彼女達に上げたパンを拾うと、

 

2人の女性の口近くまで持つと、

 

理 「ほらほら食べなよ♪」

 

?1「むぐぅー!」

 

?2「うっ!!ぐぅ!!」

 

とりあえずパンを口へと強制的に押し込み食べさせる。

 

?1「はぁはぁ窒息する所でしたわ」

 

?2「ですが食料は確保できましたよ」

 

理 「頑張るなぁ………あっもう晩飯の時間だ僕は

   そろそろ行くね」

 

先程と同じように魔法で鉄格子をすり抜け扉を開け後ろを振り返り、

 

理 「また遊びに来るね♪」

 

そう言い部屋を後にした。そうして食事を食べて自分は部屋へと行き眠りにつくのだった。そしてまた不思議な夢を見た。

 

理 「何ここ?」

 

不思議な空間にまた気にくわない長髪の男がいた。その男は色々な数多の者と関わり合い笑いあっていた。その中には、

 

理 「彼奴らもか」

 

先程に牢で玩具にしていた女2人もいた。何故彼奴は皆を笑わせれる。どうして彼奴は皆から慕われている。見ていて本当にムカムカするしイラつきが止まらない。だからこそ彼奴が築き上げたものを壊したいと心から思った。視界が暗くなり目を開けるとそこは見知り始めてきている天井が見える。

 

理 「胸クソ悪い」

 

自分には安らぎはないのか。平穏や安静そして静寂は訪れないのだろうか。そんな事を思っていても仕方ないと思い何か気を紛らわさなければと思い何かないかと考える。だが真っ先に思い付いたのは昨日の話の続きが聞きたいと思った事だ。

 

理 「はぁ仕方ないか」

 

服を着替え牢獄へと行くとすると、

 

ウリ「あら理久兎♪何処へ行くのかしら?」

 

理 「牢屋………彼処結構落ち着くからさ」

 

ウリ「そう‥‥まぁ程ほどにそれからあまり物を壊さ

   ないで頂戴よ?」

 

理 「そう言うのはバカ従者達に言うんだな」

 

そう吐き捨てウリエルの横を通り過ぎ牢屋へと行きまた下へと向かう。そして扉を開けて中を見ると、

 

理 「ありゃりゃこれは酷いね」

 

牢に入れられる女性2人は昨日よりもボロボロになっていて(アザ)やミミズ腫れも増えていた。服は着てないのは一緒だが。

 

?1「かはっ………」

 

?2「………お前の仲間の女に鞭で打たれ蹴られと暴

   行されたからな……っつつ!」

 

理 「ふぅ~んウリエルってバカだよねぇこんな方

   法じゃ~2人は屈しないと思うのになぁ」

 

?1「えぇ私が死のうと絶対に諦めませんわ」

 

この粘り強さと根性は何処から来るのやら。恐らくはあの男がこの2人にとって唯一の希望だろう。その男の首を見せればこの2人はどうなるのか本当に楽しみだ。

 

理 「ねぇねぇまたお話ししてよ♪」

 

?2「……………どうしますか?」

 

?1「かはっ……良いわよ…何を聞きたいの?」

 

理 「そうだなぁ~それじゃあさぁ何で君らは諦め

   ないのかってのを教えてよ♪」

 

2人「えっ………」

 

2人はキョトンとした。自分はこいつらのすがる希望であるあの男がどれだけの実力を持つのか気になっているのだ。敵を殺すのなら情報は欲しいものなのだから。

 

?1「良いですわよ教えた所で御師匠様には絶対に

   勝てないでしょうし」

 

?2「良いの‥‥ですか!?」

 

?1「えぇ」

 

理 「そうならお願いね♪」

 

そうして自分は2人が信じる希望である男の話を聞くのだった。

 




怠惰「ではでは今回もありがとうござい………」

千 「怠惰よちと待たんか!」

怠惰「何かな千ちゃん?」

千 「貴様!いつの間にデッドバイデイライトなど
   買いおった!」

怠惰「え~と確か先月の20日ぐらいだったかなぁ
   記憶だと?」

千 「何じゃと!ワシにもやらせ………」

怠惰「はぁ~いダメだよ♪この事件が終わったら
   やらせてあげるから」

千 「むぅ!生存者がやりたいんじゃぁ!!」

怠惰「因みに誰?」

千 「うっうむ………とりあえずはパークを見て誰を
   育てるかは考えたいかの?」

怠惰「あっそうなの」

千 「うむ因みに怠惰は誰を使っておる?」

怠惰「SAWのゲスト殺人鬼のピッグだね」

千 「うわぁえげつなさとグロさに定評のあるキャ
   ラじゃの」

怠惰「逆トラバサミねぇあれさ目の前で処刑される
   瞬間を見ちゃったんだよね血がプシャッ!!
   て吹いて顎を引き裂かれてたね」

千 「怖いのぉ」

怠惰「まぁでもそいつ煽りしてきたから全然問題は
   なくむしろ清々したわ♪」

千 「読者様方も煽りはダメじゃからな?」

怠惰「快くお互いにプレイをしましょうって事で今
   回はここまで」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「それではまた次回!」

千 「さらばじゃ!」


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第385話 強がる者達

こんばんは読者様。明日は台風の危険性のため休校日となった事に若干ですが嬉しく思えている怠惰のクソ悪魔です。まぁそれにここだけの話ですが怠惰さんが住んでいる地域の電車は基本台風ですぐに運休になるのでどっちみち行っても午後登校または休校になるのは確定なんですよね。おっとこんな話もあれなのででは本編へどうぞ。


彼女達の希望といえる人物である師匠の話を聞く。かつて長髪の女性はその人物の弟子になった事や楽しかったことを語ってくれる。

 

理 「へぇ~ある意味で夢物語だよね」

 

?1「えぇ………だけど事実よそして私は信じている

   もの御師匠様がまた必ず来るとそして貴方達

   はその瞬間に敗北を悟るでしょう」

 

理 「ふぅ~ん」

 

そこまで言うのなら是非ともそいつと戦ってみたい。母親や勿論の事、神奈子とか諏訪子とか名乗った神はあまりの弱さに瞬殺してしまったためもう強い奴はいないと思っていたが聞いている限りでそいつは強そうだ。

 

理 「信じてるんだね♪」

 

?2「それはそうです幻想郷の最後の希望なんです

   から!」

 

理 「アハハハそうなんだ♪ねぇもっと聞かせてよ

   その師匠の話をさ♪」

 

?1「良いですわよ………」

 

そうしてまた女性は語る。今度はその師匠がやってきた所業を実績を経験をそれらを教えてくれる。そして何よりもその師匠が大切にしていたものそれは仲間や友人を大切にするという反吐が出そうな事も教えてくれた。教えてくれたが、

 

?2「貴方‥‥泣いて………」

 

理 「………えっ?」

 

目を拭うと確かに涙が出ていた。何故、自分は涙を流しているのだろうか。こんな他愛もない話で、

 

理 「………ハハッ♪大丈夫だよ多分あくび涙だから

   さ♪う~ん今日は帰るよ具合がすぐれないか

   らさ」

 

そう言い牢屋へと入り彼女達にパンを口に押し込めて食べさせる。

 

?1「んん!ごほっ!」

 

?2「はぁ…はぁ……もう少し優しく………」

 

理 「それじゃあね♪」

 

狐尻尾の子が言い終える前に部屋を出てまた自分の日常へと帰るのだった。そして翌日となりベッドの上で本を読みながらくつろぐのだが、

 

理 「………なんで本ってこんなにも面白くないんだ

   ろう」

 

ただ字がずらずらと並べられていて何が面白いのかが分からない。

 

理 「………またあのオバサン達の話でも聞いてこよ

   うかなぁ~」

 

本を閉じ炎で燃やすとベッドから降りまた牢屋へと向かう。牢屋へと入り誰もいないかをチェックし地下牢へと飛び降りると、

 

グチャ!

 

何かを踏んづけてしまった。よく見るとそれは何かの虫だった正直な話で液体が飛び散り靴が汚れてしまった。

 

理 「うわぁマジか~まぁ良いか」

 

仕方ないから後で洗濯に出しておこうと思いながら彼女達がいる部屋へと入る。

 

理 「やっほ~また来たよ♪」

 

?1「貴方ですか物好きですわね」

 

理 「ふっふん♪まぁねぇ~♪それでオバサン達さ

   またお話聞かせてよ♪」

 

?2「おっおばさんって」

 

狐尻尾の子は隣の女性をビクビクしながら見る。隣の長髪の女性はジロリと此方を睨みながら、

 

?1「勘に触りますがまぁ良いでしょうそれでどの

   ような話でしょうか?」

 

理 「なら昨日の話の続きを聞かせてよ♪」

 

?1「はぁ分かりましたそれでえ~と確かあぁ御師

   匠様は………」

 

詩人のように女性はまた語ってくれた。今回話してくれた事は恐らくだが今、目の前の長髪の女性がピンチの時だろうか。そういった事態になると必ず師匠が助けに来てくれると。先程に語った仲間や友人を大切にするというその証明を語ると同時に長髪の女性は語った。

 

?1「血は繋がってはいませんがしかし私を1人の

   妖怪として1人の娘として私を育ててくれま

   したわ」

 

?2「胡散臭いと言われ常に素直になろうとしない

   この方が唯一で素直になる方なんですよ」

 

理 「そう………」

 

どれだけ信頼されているのだ。聞いといてなんだがどれだけ自分は反吐が出そうな思いをしなければならないのだ。本当にイラつくの一言だった。

 

理 「本当に好かれてるよねそいつ………」

 

?1「えぇ御師匠様は皆から好かれる本当に心優し

   く強い方よ貴方と違ってね」

 

理 「はっ?」

 

?1「気づいてないの?貴方は御師匠様の話をする

   と顔の眉間にシワが寄ってますわよ?」

 

どうやら上手くポーカーフェイスが出来てなかったみたいだ。だがよくもこの状況下の中でそんな注意ができたものだ。だが、

 

理 「‥‥良いねぇその強がりお前のいやお前らの希

   望を粉々に壊したくなってくるよ♪」

 

?2「なっ!」

 

理 「それとこれはお礼だよ今日は良い勉強になっ

   たからさ」

 

またパンを出すと牢屋へと入り怒りのままに彼女達の口に強制的になおかつ力任せに突っ込ませる。

 

?1「んん!!!」

 

?2「ごっんん!」

 

理 「ふぅ‥‥懲りたら怒らせる発言はしないでよ君

   らは所詮は篭の中の鳥いや負け犬か」

 

?1「くっ!!」

 

?2「許しは‥‥しませんからね!」

 

理 「結構♪全然許くれなくても構わないからアハ

   ハ♪」

 

そうして自分は牢屋から出るのだった。そして地下から地上へと上がり部屋を出ると、

 

理 「ちっ!!」

 

ドゴンッ!!

 

壁を思いっきり蹴飛ばした。イラつく本当にただイラつく。彼女にイラついたのはそうだが何よりもポーカーフェイスが出来てなく顔を見て自分の感情を知られた事の恥ずかしさに自分に腹をたててしまう。

 

理 「………あの男を壊したいそして‥‥あの女共の希

   望を必ず粉々にして壊してやる」

 

自分はそう呟いていると、

 

ウリ「何事今の音は!」

 

ウリエルが走ってやって来た。どうやら今の蹴った音が響いたみたいだ。

 

ウリ「理久兎どうかしたのかしら!それにその壁は

   一体なにがどうしてこうなったのよ!」

 

蹴って抉れた壁に気づいたウリエルは自分に問いただしてくる。どう言い訳するかを考えると丁度壁に変な色の液体がくっついていた。恐らく地下で潰してしまい靴についてしまった虫の液体なのは間違いないだろう。だがこの時にこれを言い訳の材料にしようと考えた。

 

理 「害虫がいたから潰したんだよ掃除ぐらいして

   おけよゴミが」

 

ウリ「なっ!?」

 

ついでにムカつくウリエルも罵倒できた。お陰でイラつきも少しだが解消はできた。

 

ウリ「ごっごめんなさいね………」

 

理 「けっ」

 

そうして自分は部屋へと帰るとベッドにダイブし、

 

理 「あの男は絶対に殺してやる」

 

そう呟き眠りにつくのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむ!」

怠惰「因みにですが今の理久兎君はもう見ていて
   分かる通り記憶障害が起きているのは事実
   です」

千 「そうじゃのう‥‥普通は起こるのかこれは?」

怠惰「う~んまぁ末期に近くなると起こるねだけど
   まだ中期に入ったぐらいだから大丈夫だとは
   思うよ?それにさ本当ならあっちを見て欲し
   いけど正直第一感染者は理久兎だけれどまず
   イレギュラー何だよねぇ~普通だったら俺ろ
   古代魔族(デモニア)にしか掛からない筈なんだけどねぇ
   本当に不可思議で仕方ないんだよねぇだから
   何か奇怪な事が起きても‥‥」

千  Σヽ(`д´;)

怠惰「‥‥あれ?何で冷や汗を流してるの?」

千 「なっなななな何でもないぞ!?」

怠惰「追求はしないけど本当に怪しい」(¬_¬)

千 「よっ良いじゃろうおっともう時間じゃぞ!」

怠惰「えっあっ本当だちょうど良いねそれじゃあ
   まぁ今回はここまで♪」

千 「ふぅ‥‥下手するとあやつ勘が鋭い故にバレそうじゃ
   のう理久兎の秘密が

怠惰「千ちゃん?」

千 「うっうむではまた次回さらばじゃ!」


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第386話 淡く薄い記憶

こんばんは読者様。台風が去り静けさが戻ったなと感じた怠惰のクソ悪魔です。もう外ではコオロギが鈴を鳴らしてます。それよりも1年って早いなぁ~とここ最近になって何時も思ってしまいます。さてこんなジジイ臭い事もここまでにして本編へどうぞ。


目が覚め自分はベッドから起き上がる。昨日は珍しく変な夢は見ず気持ちが良い。

 

理 「気持ちが良く眠れ………」

 

ドゴーーーン!!

 

自室の壁が破壊され土煙が上がった。何事かと思い見ると、

 

亜狛「グルルルルルル!!」

 

耶狛「流石は獣ねぇお兄様」

 

亜狛「それと貴様仕事をミスったみたいだな仕事す

   らも録に出来ねぇのか愚妹が」

 

耶狛「くっそれはあの火女がミスったからよ!」

 

うるさい本当にうるさい。折角気持ちよく起きれたというのに。恐らく自分の堪忍袋の緒は既にぶちギレいやもう存在しないのかもしれない。

 

理 「龍終爪」

 

神力によって右腕を龍の腕のように変化させ爪を立たせると、

 

理 「瞬雷」

 

グジュ!ズジャ!

 

一瞬の高速移動で亜狛と耶狛の首を切り裂き頭と胴体をさよならさせる。

 

理 「壁は直しておけゴミ共が」

 

手を元に戻し自分は服を着替えて部屋を出る。静かにできるスポットの1つが消え何処に行くかと考えながら辿り着いたのが、

 

理 「結局ここか‥‥」

 

牢屋の前だ。今日は気分が良いからあまりカビ臭くそして土臭い場所はあまり行く気分にはならないが静かにかつ暇潰しできるスポットがもう考えられるのはここしかない。

 

理 「はぁ‥‥」

 

仕方ないと思いつつ自分は中へと入る。そしてもう定番のように地下へ降り部屋へと入る。

 

理 「やぁ元気にしてたかい?」

 

天井から繋がれる手錠で拘束されうなだれている2人は自分を睨み付けてくる。

 

?1「また‥ですか‥………」

 

理 「うん♪上は落ち着かなくてさぁ♪僕のバカな

   部下達が部屋を壊してくれちゃって落ち着け

   る所がないんだよねぇ♪」

 

?2「昨日あんな態度をしてよくと来れますね貴方

   は!!」

 

尻尾女が獣らしく騒ぐ。自分は笑うのを止め睨み付けると尻尾女は顔を青くして大人しくなった。

 

理 「それでいいお前らの命は今は僕が握っている

   んだからそんな態度を取っちゃダメだよ?」

 

?1「っ!‥‥それでまたお話ですか?」

 

理 「う~んそうだねぇまたお話をしてよ話はそう

   だねぇ笑える話をチョイスするよ♪」

 

?1「笑える話って‥‥」

 

2人は必死に考えると尻尾女は口を開き、

 

?2「前に脱衣場の近くの廊下を通った際に見たん

   ですが主人が体重計に乗って青い顔をしてら

   っしゃいましたね恐らくまた体重が増えてま

   したよね?」

 

?1「ちょっ!?」

 

理 「ぷっ!アハハハハハハハハハ♪」

 

面白すぎて腹を抱えてしまう。この尻尾女は一々反抗的だがこうしたギャグが言えるとは面白いものだ。

 

?1「そういう何処ぞの狐は国を傾かせるだけ傾か

   せて最後は殺されそうになってた所を助けて

   あげたのは何処の誰だったのかしらね?」

 

?2「むっ昔の事は言わないでくださいよ!?」

 

理 「アハハハハハハハ昔に何してんのさ♪」

 

面白い話が聞けて少しはリラックスが出来た。パンを出し鉄格子を何時ものようにすり抜けて食べさせる。

 

?1「ふぅ‥‥今日は優しいのですね」

 

理 「気分がよくてね♪君達の話を聞いたらさ」

 

と、言っているとコツコツと足音が聞こえてくる。恐らくウリエルが来たのだろう。

 

理 「おっと僕は隠れるから言わないでね?言った

   ら君達を殺すかもしれないからさ」

 

?1「えっ?」

 

?2「それはどういう‥‥」

 

理 「ステルス‥ミラージュ‥」

 

隠密魔法と幻影魔法を使い隠れると扉が開きウリエルがやって来る。

 

ウリ「あらあら騒がしいと思ってきてみれば何事で

   しょうかねぇ奴隷の分際で?」

 

?1「私は貴女の奴隷になった覚えはありませんわ

   よ?」

 

?2「私達は‥‥諦めてませんよ!」

 

ウリ「あっそうまぁ良いわなら今日は食事抜きね」

 

?1「なっ!」

 

?2「待ってくだ‥‥」

 

2人が言い終える前にウリエルは部屋から出ていった。タイルを戻す音が聞こえると自分は姿を出す。

 

理 「君達大変だね」

 

?1「‥‥ねぇ話すことは話すから食事を貰えないか

   しら?」

 

理 「う~んならその師匠がどのくらい強いのか教

   えてよ♪それにウリエルの強がってる姿も見

   れたから特別にパン2個あげるよ♪ただしだ

   けどしっかり事細かく教えてね♪」

 

 

それを聞き2人は目を点にした。まさか少なかったのだろうか。だが彼女達からしたら好条件なのは変わりない筈だ。何せ今日は飯抜きと言われたのだから。

 

?1「良いですわよ」

 

理 「契約成立♪」

 

そうして長髪の女性は師匠について話してくれた。1人で何百何千何万という妖怪が束になろうが勝てないだろうという事や仲間のためなら神にですらも喧嘩を売ると言う事等々聞いていて勇者(愚者)と思えるぐらいな事を沢山そして事細かく話してくれた。

 

?1「以上ですわ」

 

理 「ふぅ~ん」

 

だが何よりもそいつの名前が一番気になった。

 

理 「ねぇそいつの名前………教えてよ」

 

?1「………深常理久兎いえ深常理久兎乃大能神です

   わ貴方には絶対に殺せませない神ですわ」

 

まさかの自分の名前一体どういう事だ。あの男が自分なのかどういう事だ。分からない分からない分からない。そんな時、一瞬だったが覚えのない記憶がフラッシュバックしてきた。

 

理 「っ!?」

 

クラっときて頭を押さえる。フラッシュバックした記憶には目の前の女性が幸せそうに微笑む顔が頭の中で映る。見たことのない筈なのに何故こんなにも懐かしく思えるのだ。

 

?1「貴方‥‥大丈夫?」

 

理 「えっ?あっあぁ大丈夫♪うん‥そうか‥ありが

   とう教えてくれてさほらこれは約束の食べ物

   だよ」

 

パンを2個ずつ出し浮かせて彼女達に食べさせるとすぐに食べきった。

 

?1「本当にどうしたの?顔色が変よ?」

 

理 「うっううん‥‥話してくれてありがとうね」

 

自分は部屋を出て木の扉を閉じる。

 

理 「面白いククハハハ………面白いやおも………し

   ろい………ぐすっ」

 

壁に寄りかかり踞る。何故こんなにも悲しいのだ。何故こんなにも涙が止まらないのだ。あの女達の事など知らぬ筈なのに何故こうも心が痛い。何故こんなにも頭痛がするのだ訳が分からない。それに自分の名を知っているのは何故だ。同じ名の人物など早々いない筈なのに。

 

理 「ぢぐじょう………」

 

頭を悩ませながら自分は涙と鼻水を拭い部屋へと戻る。部屋は修繕されていて元通りになっていた。いやなっていて当たり前か。だがもうそんなのもどうでも良い。自分はベッドへと潜り目を閉じるのだった。

 

理 「これは」

 

自分はいつの間にか暗い地下牢みたいな場所にいた。そして目の前には鎖付きの枷に繋がれ泣いている少女がいた。右を向けばそこには階段があり出口へと繋がっているだろう。

 

理 「捕まるのが悪いんだよ」

 

自分は捕まっている少女にそう言い部屋を出ようとする。出ようとするが足が出口へと向こうしない。動かそうと思えば動かせるはずなのに一歩がでないそして感じた。昔にこの光景を見たことがある所謂デジャブだと。

 

理 「………」

 

牢を見ると未だに少女は泣いていた。それが目障りだった。それが耳に残るのが嫌だった。すぐに空紅と黒椿を取りだし牢の鉄格子へと向かって、

 

ガギンッ!

 

斬りつける。鉄格子は斬られ牢へと入れるだろう。自分は更に少女を拘束する鎖を斬る。

 

バキンッ!

 

鎖が斬られたことを知ったのか少女は此方を向くと抱きついてきた。

 

少女「怖かったよ!!御師匠様!!」

 

理 「あぁん!僕はお前の師匠なんかじゃ………」

 

そして気づく。その小さな少女がいつの間にか大きくなっていた事を。それは牢に繋がれていた長髪の女性だったのだ。目を疑った。何故こんな光景を目にしたのだろうかと。そして視界は黒くなり目を開ける。

 

理 「夢か………」

 

時計を見ると午後8時といった所だ。ベッドから起き上がり手を見てグーパーと動かす。

 

理 「………」

 

部屋を出て牢屋へと足を運ぶと、

 

理 「空いてる」

 

下へと続く隠し通路が空いていた。そして思い出す。夜の時間は飯を貰える時間だと。

 

理 「ステルス…ミラージュ……」

 

気配を消し幻覚魔法で姿を消して下へと進むと、

 

バシンッ!バシンッ!

 

扉の奥から何かをひっぱたくような音が聞こえる。それと同時にうなり声も微かにだが聞こえる。

 

理 「ウリエルか」

 

ウリエルが何かしているのだろう。開ければこちらの存在がバレるため開ける訳にはいかない。そのため暫く端の隅で様子を伺う数分後、木の扉を開けウリエルがすっきりとした顔で出てくると上へと向かっていき床を閉じた。自分は立ち上がり木の扉を中へと入る。

 

理 「これは酷いね」

 

牢に繋がれている女性2人は猿轡を喰わされ項垂れていた。見たところどうやら気絶しているみたいだ。

 

理 「イン」

 

魔法で牢をすり抜け中へと入り彼女達の肌を見るとまだ生々しいみみず腫が出来ていて更に横腹辺りには蹴られたのか痣になりつつあった。

 

理 「脈はあるか」

 

2人の首筋を触りまだ脈はあった。憶測として恐らく我慢をしつくし疲れはてて気絶したのだろう。何か良いものはないかと断罪神書のページをめくる。そして丁度良い事に塗るタイプの傷薬があった。

 

理 「感謝しろよ」

 

やってる事が雑用のような気がするがそんなのを今気にすることではない。傷口に薬を塗ると、

 

?1「んんんんん!!!!!」

 

染みるのか悲鳴をあげて起き出した。だな猿轡のお陰で声が大きくならず助かった。もし叫んでいたらウリエルにバレただろう。

 

理 「し~!傷薬だよ」

 

?1「んん!?」

 

とりあえず傷薬を塗り終え次の女性へと傷薬を塗る。

 

?2「んぐっ!!」

 

理 「黙ってろって」

 

そうしてもう1人の傷にも薬を塗り終え薬をしまう。そして2人の猿轡を外す。

 

?1「ぷはぁ……貴方…何で」

 

?2「貴方は私たちの敵ですよね?」

 

理 「………さぁねだけど薄っぺらい笑顔と御託を並

   べるBBAが好きじゃないだけだよそれとさ

   膝枕してよ♪」

 

?1「へっ!?」

 

とりあえず長髪の女性は正座している状態だったので半ば強引に自分は頭を股へと乗せる。

 

?2「だっ大丈夫ですか?」

 

?1「えぇ………でも何でかしら御師匠様に結構似て

   るような」

 

理 「………ねぇ2人からしてさその人って何?希望

   うんぬんじゃなくてどう思ってるのかっての

   を聞きたいんだけどさ」

 

どう思っているのだろうと気になり聞くと2人は優しい顔をした。それはウリエルよりもとても暖かい笑顔だった。

 

?2「私は感謝ですあのお方がいなければ恐らく私

   は自分の主人に会えずなおかつ死んでいたか

   もしれませんので」

 

?1「私は憧れですわね………御師匠様がいたからこ

   そ私はこうしていられるのだという事そして

   私も御師匠様のように笑顔でいたいそう思っ

   てるわ」

 

理 「そっか………」

 

頭を上げて膝枕を止める。

 

?1「もう良いのかしら?」

 

理 「うん気が済んだ…だから……」

 

自分は手を手刀のように構える。そして、

 

ガギンッ!ガギンッ!

 

彼女達を拘束する枷を全て破壊した。

 

?1「え?………え!?」

 

?2「なっ!」

 

理 「これはお礼だよそれと僕からお願いをしても

   良いかな」

 

何でか分からない。本当ならこいつらに絶望を見せたいと思っていた筈なのに今はそう思えなくなった。ただ彼女達は何が何でも逃がしたいと思った。そして今ならまだうっすらとだが分かる気がする。彼女達の名前を。

 

理 「僕は待ってるだから今度は仲間でも強さでも

   君達が信じるものを持ってきなよ紫ちゃんに

   藍ちゃん♪」

 

鉄格子をすり抜けそう呟くと紫と藍は鉄格子に掴まり、

 

紫 「まさか御師匠様なんですか!どうしてそんな

   姿に!」

 

藍 「理久兎様!」

 

理 「勘違いするなよ俺はお前らの敵だよだからこ

   そ全員まとめて絶望を与えてあげるでも今は

   まだその果実は熟れてないから待つだけだよ

   覚えてはおけよ絶望は伝染するからな?」

 

そう言い自分は部屋を出る前に後ろを振り向き、

 

理 「紫ちゃん頼むから生きろよ俺のこの気持ちが

   薄れる前の唯一の願いだからそして頼む次会

   う時こそ俺を殺せよ♪」

 

紫 「待って!御師匠様!!」

 

自分は扉を閉じる。そしてただ一言、

 

理 「………お‥‥僕は何やってんだろ」

 

と、呟きウリエルにここにいる事がバレる前に部屋を後にするのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまで~」

千 「怠惰よそなた何をしてるのじゃ?」

怠惰「ん?ソシャゲ♪」

千 「ここ幻想郷じゃろ!?」

怠惰「怠惰さんのケータイは特別使用なのさ♪あの
   ド◯モよりも電波については強いからね♪」

千 「それに何故じゃ!?何故にケーブルを刺して
   ないのにも関わらず充電が出来ておるのじゃ
   どういう仕組みなんじゃ!?」

怠惰「怠惰さんの静電気で充電してるから♪」

千 「なっ何て奴じゃ………というか怠惰よそなたが
   得意な魔法ってやはり雷なのか?」

怠惰「まぁそうだよね?」

千 「ほうワシはてっきり薬草だとかの調合だとか
   があるから毒系かと思っておったがの」

怠惰「まぁ‥‥それは後天的に得意になったんだよね
   色々あったから」

千 「なんじゃ?聞かせてくれても~」

怠惰「それはスルーだ♪てなわげ時間だから今回は
   ここまで!」

千 「むぅ仕方ないかのぉそれでは読者様また次回
   さらばじゃ!」


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第387話 思い出せない名前の数々

こんばんは読者様。また部屋でダウンしていた怠惰のクソ悪魔です。またやってしまいました。今回は早く起きれたから良かったもののまた寝過ごししてしまうかと思うと怖いです。失礼ではでは本編へどうぞ。


彼女達を逃がしそこからまた数日が経過した。そんなただ日にちを過ぎているとまた夢を見た。今度はとても摩訶不思議な夢だった。それはどのような夢なのかというと、

 

理 「何で僕はこいつを?」

 

それは荒廃した世界で自分があの長髪の男を殺していた夢だった。戦って勝ってみたいと思った男に自分は勝っていたとでもいうのだろうか。だが長髪の男は抵抗した。自分の右首筋に目掛け噛みついていたのだ。

 

理 「っ!」

 

とっさに右首筋を押さえてしまった。そして苦しみながら自分とその長髪の男は黒い渦に巻き込まれていく。やがて黒い渦から白い渦へと変わり渦が消えるとそこには虚ろな目をした自分が立っていた。

 

理 「どういう事だよこれは!」

 

何が何だが分からなかった。これが自分が存在した本当の真実とでも言うのか。訳が分からない。そんな光景を目にしていると視界は何時ものようにボヤけた。目が覚めるとベッドの上にいた。

 

理 「………」

 

自分が紫と言ったあの女性もしかしたら長髪の男はかつて自分が変化したのかそれとも記憶だけを受け継いだのか謎が深まる。一体自分は何なのだ。状況を整理すると覚えている者はまず母親の………名前は忘れているのか思い付かない。ただ何となく殺したロリが母親のというのは分かる。次に数日前に逃がした紫と藍これも段々と名前を忘れかける程に薄い記憶だが何となくは分かる。後は銃で撃ち抜いた蓮という愚かな少年そして何故だか見ると頭痛を起こす確かまずい名前が分からない。考えらるのはこれぐらいだろうか思い付く限りではこうして考えると殆どの者を忘れてしまっている。このまま下手したらもっと忘れるかもしれない。

 

理 「はぁ………」

 

自分が一体何だったのだろうか。今だから思うが母親が言った自分の存在理由ももしかしたら。いや違う自分がここにいる理由は世界に最後の審判を下すためだ。刺し違えないようにと思いながら部屋を出ると、

 

ウリ「………………」

 

額に血管を浮かせたウリエルがやって来る。今にもヒスを起こしそうな程にイライラしているのが見ていて分かる。

 

理 「どうしたの?」

 

ウリ「あら理久兎………ねぇ聞きたいんだけど貴方は

   確か牢に出入りしてたわよね?」

 

理 「静かだからねそれがどうかした?」

 

ウリ「えぇ………そこで女を2人見なかった?」

 

恐らく紫と藍の事だろうウリエルの言動からして逃げれたみたいだ。とりあえず知らんぷりをしようと考えた。

 

理 「さぁね?ていうか囚人なんて誰もいないじゃ

   んかよ?何?まさか僕を疑ってるの?」

 

ウリ「いっいいえ♪そっそうよね♪フフフ♪」

 

ウリエルが怒り狂いそうなのを我慢する姿についつい笑いたくなってしまう。だが顔で笑うと勘づかれそうだから心の中で笑うことにした。

 

理 「それで?バカ達は何処に行ったの?」

 

ウリ「あぁ~何でも東、南、北とで戦いを挑んでい

   る愚か者達がいるみたいでその対処に向かっ

   たわよ」

 

理 「ふぅ~んそう」

 

ここで面白い事を考えた。彼奴らは散々と自分に悪態をつけてくれたその分を返す良い案を思い付いた。

 

理 「ねぇウリエルさもしかしたらそれを逃がした

   のってさ内の従者の3人の誰かじゃない?」

 

ウリ「………ありえるのかしら?」

 

理 「多分僕への当て付けかなって考えたけど?」

 

ウリ「………そうねそのせんでも考えてみましょうか

   そうなるとすぐに見つけ出す必要があるかし

   らね」

 

しかし疑問に思う。何故ウリエルはそこまでして彼女達を捕らえようと考えるのだ。そうでなければあんな秘密の地下牢に入れようとは考えないだろう。

 

理 「でもさその女だっけ?なんでそこまでして探

   すのさ?」

 

ウリ「………貴方を汚し穢すからよ?」

 

理 「ふぅ~ん」

 

やっぱり何かしらを隠してる。恐らく自分の記憶に関してだろうか。やっぱりこの女は信用ならない。

 

ウリ「理久兎さっそくで悪いけど貴方の従者達を呼

   んでくれないかしら?」

 

理 「まぁいいよ」

 

目を閉じ意識を集中させ心の中で呼び掛ける。すると、

 

耶狛(あらどうかなされました?)

 

耶狛と繋がった。他2人は通話無視なのか反応しなかったた。

 

理 (耶狛‥‥他2人は?)

 

耶狛(さぁ?それよりもどうかなされました?)

 

理 (ウリエルが全員集合だって)

 

耶狛(あら仕方ないわね王よバカ2人には此方から

   お伝えしておきますわね)

 

理 (ん‥‥任せた)

 

そうして通話を終了し目を開ける。

 

ウリ「来れそうかしら?」

 

理 「さぁね亜狛と黒は通信拒否しやがったから耶

   狛に任せちゃったよ」

 

ウリ「まぁ耶狛なら信頼できるわ」

 

この女は信頼と言った所から相当仲はよろしいみたいだ。恐らくは主人である僕よりも。

 

ウリ「さてそれよりも王よ一応は貴方も来てくださ

   るかしら?」

 

理 「構わないよ」

 

そうしてウリエルに付いていき玉座のある部屋へと向かう。自分は玉座に座りウリエルは自分の隣で待つこと数十分が経過したぐらいだろうか。奥の扉が開き耶狛が入ってきた。それに続き影から黒が現れそして裂け目が出来上がるとそこから亜狛が出てくる。

 

亜狛「亜狛ただいま参じた」

 

黒 「俺様も来たぜぇ!」

 

耶狛「耶狛もいます」

 

3人は頭を下げる。自分は立ち上がり、

 

理 「皆に問おう誰かが牢屋から囚人を逃がしたみ

   たいでな俺の考えではこの中でどうやら裏切

   り者がいると推測したが誰だ?正直に言え」

 

と、言うと亜狛と耶狛と黒はお互いに顔を見合わせる。

 

亜狛「貴様か耶狛!」

 

耶狛「そんな訳ないでしょう!このバーサーカバカ

   が!」

 

黒 「言っておくが俺でもねぇ!」

 

良い反応だ。犯人の自分からして見ると実に浅ましく滑稽だ。

 

ウリ「では一体」

 

黒 「そこの雑魚王が俺からすると臭いがなぁ?」

 

この野郎。余計な事を言いやがった。ここで反論したら怪しまれるだろうから仕方がないと思いながら、

 

理 「死罪 串刺し処刑」

 

黒の足元から長く太い針を出現させそして下から上へと針を伸ばし黒を貫き串刺しにする。

 

黒 「がぁ!!」

 

理 「僕が犯人?笑わせるなよ雑魚のクセにさ」

 

貫きそしてまた針を戻す。影で体を戻し黒はまた立ち上がる。

 

ウリ「そうですよ反論の仕方はともかく彼が犯人と

   いうのはあまり確証はないのよ現にその囚人

   を見ればまた彼は発作を起こすと考えてます

   ので」

 

理 「発作?」

 

ウリ「えっえぇ?」

 

ウリエルの顔がしまったという顔をしていた。これで確定した。こいつはやっぱり隠してる。

 

理 「まぁ良いやとりあえずウリエルさ例の囚人の

   特徴は?何時に逃げたとか情報をくれ」

 

ウリ「時間としては今日久々に行ったから2日か3

   日程の間ねそれとごめんなさいね下等種族達

   は皆同じに見えてしまうので覚えてないわ」

 

理 「それじゃもう捕まえれないね」

 

淀んでいる目を持っていてくれて助かった。ウリエルは基本的に他の生物を見下すためこの世界の生物は眼中にないみたいだ。だがあの子達下手すると2日3日は飢えに苦しむこととなったのかと思うと助けて良かっ‥‥いやもうどうでも良いか。所詮は雑魚の寿命が少しだけ延命しただけなのだから。

 

亜狛「待て!つまり訳の分からない女達を連れて来

   いとでも言うのか!」

 

黒 「ギャハハハ♪………冗談抜かすんじゃねぇぞ?

   雑魚の分際でよ?」

 

耶狛「無理難題ね?」

 

ウリ「っ!」

 

何故こうも当たり前の事を考えれないのだ。やれやれと呆れながら、

 

理 「なら言ってやるよお前らは遊びすぎだもう時

   は来た裁定を止め遊びの破壊も終わりだやる

   事はただ1つ世界の滅亡を開始するぞ」

 

覇気を纏わせそう言う。それを聞いた3人の従者を頭を下げた。ウリエルも悔しそうに頭を下げる。

 

理 「さぁ始めよう破壊をね新たな創造のために」

 

そうして自分達は破壊活動を初めるのだった。




怠惰「ではではありがとうございます」

千 「こんな事が起こっておったのじゃな」

怠惰「まぁそうだね」

千 「ワシはバカ息子を取り戻せるかのぉ」

怠惰「千ちゃん何事も挑戦し実行しないと結果は出
   せないよ?」

千 「うむ」

怠惰「まぁでも結果はどうなろうと俺はただ見てる
   よ♪頑張って理久兎達をコテンパンにしてき
   なよ♪」

千 「うむ!そうじゃな♪」

怠惰「そうそうその勢だよ♪」

千 「すまぬな怠惰よ」

怠惰「いいの♪いいの♪ほらほらもうそろそろ時間
   だから」

千 「そう‥‥じゃな♪では読者様よ今回はここまで
   じゃ!」

怠惰「また次回もよろしく~♪」

千 「では読者様!」

怠惰「バイニャラ♪」


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第388話 復讐者達は動く

こんばんは読者様。片手にゲーム片手にスマホで動画という二刀流をしてベッドで過ごしている怠惰のクソ悪魔です。これあんまり意味ないだろうと思う筈です。ですが寂しさは紛らわせれるんです。はい。こんな悲しい話もそろそろお開きにして本編へどうぞ。


もう遊びは終わる。何せやることは決まったのだから。

 

耶狛「して王よどのように致すのですか?」

 

耶狛がどのように行動するのかを聞いてくる。それについての案はもう出来ている。

 

理 「簡単さまずこの幻想郷をいや大和の国全てを

   滅ぼすそして次にまた別の大陸を滅ぼし続け

   そして最後はこの世界全てを壊す」

 

黒 「へぇ~でけぇ野望だなぁおい」

 

亜狛「新世界か‥‥強い奴が生き弱い奴が死ぬ弱肉強

   食の世界を望む」

 

理 「考えてはおいてあげるよ♪」

 

と、言うがお前が望む通りの世界など誰が作るか。強い奴は生き弱い奴は死ぬ?笑わせるな自分1人に全ての者が膝まづき崇拝する世界を作ってやる。それに用が済んだらその時はこの場の4人共すぐに切り捨ててやる。所詮は使い捨ての捨て駒なのだから。

 

亜狛「ふん‥‥愚王にしては意見が通るな」

 

耶狛「お兄様はそう言う事を言わないのまた癇癪を

   起こされたらたまったものじゃないんだから

   ね?」

 

黒 「ちげぇねぇ♪」

 

理 「ほうそんなに死にたいか?」

 

こいつらの不老不死、不死身など自分の前では無意味だ。だってルールを操ればそんなの無効になるのだから。

 

亜狛「ならこの場で下克上を起こしても構わないの

   だぞ?こっちはお楽しみを取られてむしゃく

   しゃしているからな」

 

耶狛「もう~お兄様ったらまた血が昇ってるわよこ

   れだからバーサーカーって言葉が似合います

   のよ?」

 

亜狛「その下らない芸術などを追いかけ続けるだけ

   の貴様にだけは言われたくはない」

 

黒 「良いぞやれやれ♪」

 

本当にこのバカ3人はうるさくて困る。もう頭が痛くなるぐらい。

 

理 「いい加減にしろよお前ら?」

 

殺気を放ちこのバカ3人に威嚇をする。すると3人は獣の勘なのかそれとも第六感が危険と判断したのかどうかは分からないが静かになった。

 

理 「はぁ‥‥おいさっきら黙って見てる黙視BBA

   何か丁度良い兵器とかないの?」

 

ウリ「りっ理久兎~♪いい加減にそのBBAは止め

   てくれないかしら~?」

 

理 「おい僕が言ってるのは兵器はあるかって聞い

   たんだよ無いならないあるならあるって言え

   よ?」

 

睨みながら言うとウリエルは悔しそうな顔からため息を吐くと、

 

ウリ「ありますわよ最終兵器と言わんばかりの古代

   兵器が♪」

 

理 「ふぅ~んそれって高出力なビームとか爆弾と

   かって落とせる?」

 

ウリ「えぇ高出力レーザーが撃てなおかつ絶対的な

   防御力を誇りますよ♪」

 

理 「なら決まりだねこれから作戦を説明するよこ

   の作戦が上手くいけば幻想郷は消滅は確定そ

   し結界を壊し大和の大陸の半分は壊せるだろ

   うね」

 

それを聞いた亜狛は下らないといった顔をする。

 

亜狛「それで滅ぼせると?笑わせるな高出力など所

   詮は範囲も幻想郷を滅ぼせる程度だろ大和の

   大陸などどう滅ぼすと言うのだ?」

 

理 「だからこそさ高エネルギーと高エネルギーが

   お互いにぶつかり合えばどうなると思う?」

 

亜狛「何?」

 

耶狛「大爆発は起きますね♪それもエネルギー規模

   がどのくらいかでは変わるけど最悪は原子力

   爆弾レベルの爆発力は同等ね」

 

耶狛の言葉通りそれを狙っているのだから。

 

黒 「ほう~♪なぁボスはもう片方のエネルギーが

   何処にあるのか知ってるのかよ?」

 

理 「あぁ宛はあるよ丁度ここからそれなり近い所

   にあるよ♪」

 

耶狛「それって灼熱地獄の核融合炉の事かしら?」

 

理 「あぁそうさそれを高出力レーザーで破壊する

   のさそうすれば………」

 

黒 「この大陸はドカーンってか♪」

 

バカだが理解する脳はあるみたいで良かった。それに疑問があると耶狛がちょこちょこと入ってくれるため説明の手間が省けるから助かる。

 

理 「で?まずその兵器の準備でどのくらいかかる

   のかな?」

 

ウリ「そうですわね今から取りかかれば約1日程で

   何とか」

 

理 「分かったすぐに準備にとりかかれ」

 

ウリ「かしこまりました♪」

 

そう言いウリエルは謁見室から出ていった。残った3人を見つめながら、

 

理 「お前らも準備が整うまで好きにしろ僕は疲れ

   ちゃったから寝るね‥‥でも変な気は起こすな

   よ?」

 

そう言って部屋を出て自分は自室へと帰りベッドへとダイブして仰向けになると、

 

理 「もうじきこの世界の王に………」

 

天井を見つつ呟きながら自分は眠りにつくのだった。そして自分が去った謁見室では、

 

亜狛「‥‥けっいちいち勘に触るガキだ」

 

耶狛「そういう事は言わないの」

 

黒 「しっかしよ無能にも程があるだろあの女もそ

   うボスもそうだけどよお陰さまで楽しい楽し

   いゲームが中断になっちまったぜ」

 

それを聞いた耶狛は顎に手を当ててある事を考える。そして亜狛と黒の方を向くと、

 

耶狛「ねぇなら夜襲を仕掛けないかしら?」

 

黒 「夜襲だぁ?」

 

耶狛「えぇ黒もそうだけど愚かなお兄様も不完全燃

   焼で終わってイライラしてません?」

 

黒 「あぁ軽くな」

 

亜狛「………‥‥」

 

黙っているという事は肯定だろうと耶狛は思った。

 

耶狛「ならやりません?3人そして数千の兵を集め

   れば勝てる気しかありませんもの♪」

 

黒 「良いぜ面白そうだ♪」

 

亜狛「………愚妹にしては頭が回るな良いだろう」

 

満場一致。なら後は作戦に移すだけだ。

 

耶狛「ならお兄様は敵の本拠地を探してきてもらえ

   るかしら?私と黒で兵は集めておくから」

 

亜狛「ふん」

 

亜狛は裂け目を作ると中へと入っていった。残った耶狛は黒に、

 

耶狛「それじゃあ準備をしましょうか?」

 

黒 「あぁ~良いぜ♪」

 

そうして3人は動き出すのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまでね♪」

千 「怠惰よゲームがしたいからスマホを貸してく
   れぬか?」

怠惰「はいはい‥‥」

千 「うむ♪」

怠惰「まぁ幻想郷でゲームが出来ると聞いた瞬間か
   らこれですよ」┐(´∀`)┌


千 「怠惰よそなた電話帳だとかはロックしておる
   のか!」

怠惰「ってこらそう言うの見ちゃダメだから!?」

千 「少し気になるのじゃが」

怠惰「何にもないよ精々友人の電話番号ぐらいしか
   載ってないよ」

千 「他の6人か?」

怠惰「まぁそうだね♪って電話帳見るなら返してく
   れない?」

千 「わっ分かったから」

怠惰「まったく‥‥さてでは今回はこんな感じですが
   ここまで!」

千 「何をやろうかの~♪」

怠惰「それではまた次回♪バイバイ♪」


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第389話 陰謀

こんばんは読者様。ようやく2日の休みだと喜んでいる怠惰のクソ悪魔です。土日はやはり至福の休日ですね♪おっと失礼それでは本編へどうぞ。


また夢を見た不思議な不思議な夢を………

 

? 「理……兎さ‥‥ん」

 

誰かが自分を気安く呼ぶ声がする。目をゆっくりと開けるとそこには、

 

? 「理久兎さん大丈夫ですか?」

 

小さな桃色髪の少女が不思議な目のアクセサリーを浮かせ此方を上目使いで見ていた。しかもこの少女は何処かで見たことがある気がした。

 

? 「あっまさか居眠りしてたんですか?珍しいで

   すね♪」

 

理 「………また彼奴の夢か?いやそれなら何故気安

   く僕の名前を呼ぶ?それにお前は」

 

? 「どうしたんですか?」

 

この少女は自分が殺し息の根を止めた筈なのに何故こうも笑顔を向けてくるのだ。

 

理 「なぁお前は一体誰なんだ」

 

? 「えっ?寝ぼけてるんですか?仕方ないですね

   覚えてくださいよ私はさと…‥‥」

 

と、少女が名前を言い切る前に視界が白くボヤけ同時に声も聞こえなくなった。

 

理 「はっ!!」

 

目覚めるとそこは自分の自室だった。汗だくとなり額から流れる汗を拭い息を荒げながら胸を抑える。

 

理 「またこんな夢か………」

 

時計を見ると時間は午前0時を迎えていた。

 

理 「あの子の名前はなんだったかな」

 

考えても分からない。思い出そうとすると頭が割れるように痛い。だがそれも良いのだが、

 

理 「はぁ‥‥喉が渇いたな」

 

喉の渇きに気がつく。布団から立ち部屋を出て厨房へと向かう。

 

理 「はぁ………」

 

ため息を吐きながら厨房に行きコップを手に取ると水を一気に飲み干す。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

喉に潤いを感じ落ち着く。コップを洗面台に置きまた部屋を出ると、

 

ウリ「あら理久兎こんばんは♪」

 

ウリエルが此方に向かってニコニコと微笑んでくる。その表情から例の物は出来たような感じがする。

 

理 「例の物は出来たの?」

 

ウリ「えぇ」

 

理 「ふぅ~んそう」

 

やはり出来たみたいだ。これで明日には侵略を始めれそうだ。

 

ウリ「あっそうそう理久兎1つ報告があるわ」

 

理 「何?まさかくどく例の物が出来たって繰り返

   し言わないよね?」

 

ウリ「違うわよこれを見てちょうだい」

 

そう言いウリエルは手に光の玉を作り出すと見せてくる。そしてそこに光景が映りだす。その光景は壊れた博麗神社に無数の怪物達が取り囲んでいることそしてその中に亜狛に耶狛そして黒の3バカ従者達もいた。

 

理 「これって今の状況だよね?」

 

ウリ「えぇそうよ」

 

彼奴ら勝手に兵まで出して何をしているのだ。というより命令をしていないのにも関わらずそして報告も事前にされてなくでこんな事をされれば流石にキレそうになった。

 

ウリ「どういたしますか?」

 

と、ウリエルは言うが正直に言おう。この荒れ果てた神社を目にしウリエルを睨み、

 

理 「お前はあの時に壊してないって言ったよね?

   僕の玩具をさ」

 

それを気づいた瞬間ウリエルは冷や汗を流した。やっぱりこいつ楽しみの玩具を奪いやがった。どう殺してやろうかと思いつつ光の玉を見ると、

 

理 「って何だまだ生きてるじゃん」

 

ウリ「えっ!?」

 

ウリエルは凝視する。その光の玉には亜狛や耶狛や黒そして数多くの兵と戦う愚かな者達がいた。中には自分へと斬りかかってきた蓮や勝負を挑み無様に負けた母親の千の姿も見受けられ更には博麗霊夢等の姿もあった。そして何よりも、

 

理 (この女は)

 

夢で気安く自分の名前を言い微笑んでいた少女もいた。この少女と自分に何かしらの関係があったのかもうよく分からない。だがその不死身と言わんばかりの生命力に少しほんの少しだが興味はあった。だが今はウリエルだ。さっきの驚きの一言を逃す訳がない。

 

理 「何をそんなに驚くのさ?」

 

ウリ「いっいえ‥‥」

 

恐らく何らかの理由で生き残ったのだろう。だがウリエルが自分の玩具を取り上げようとしたのは明白だ。決めた必ず絶対に新世界が誕生する前に殺し新世界の礎となってもらおうと。

 

ウリ「オルビス………貴女は何故そこまで私に歯向か

   うの」

 

理 「何か言った?」

 

ウリ「………いいえ何も‥‥ん?これは」

 

ウリエルが言った直後、激しい光が包み込み映像が砂嵐状態になった。

 

ウリ「あらあら監視者が殺られちゃったわね」

 

理 「前も僕にこれを?」

 

ウリ「えぇそうよ♪私にとって貴方は宝だから♪」

 

何が宝だバカバカしい。だがそんな宝と思っている者に裏切られた時の顔をついつい想像してしまう。

 

ウリ「どうかしましたか?」

 

理 「いいや何でもないや僕は行くよ多分お仕置き

   する事になりそうだから軽くどう折檻するか

   考えないとね」

 

そうして理久兎は部屋へ帰っていく。それをただ見続けるウリエルに突然声が入る。

 

? 「ウリエルさんこんばんわ」

 

暗闇の奥から右目付近にかけて顔にヒビが入った1人の女性が出てくる。ウリエルはその女性を見るとジト目になる。

 

ウリ「何の用かしら?私はそんな薄汚く泥まみれの

   貴女と話すのはもう嫌と伝えた筈だけど?」

 

? 「そう言わんといてちょうだいやで伝えたい事

   があって来たんやさかい」

 

相変わらず何処の方言なんだかと思いつつウリエルは話に耳を傾ける。

 

ウリ「ふ~んそれでその伝えたい事って?」

 

? 「貴女の所のぼっちゃんが貴女の玩具を逃がし

   てるの見て伝えよう思うてや♪」

 

と、それを聞いたウリエルは眉間にシワを寄せた。

 

ウリ「それは本当の話かしら?」

 

? 「私‥‥嘘つく思う?」

 

ウリ「………そうね一応は協力者ですものね貴女と私

   は‥‥」

 

? 「えぇお互いに信用し合いまひょ♪」

 

お互いの利害の一致ゆえに協力しあっている。ウリエルは理久兎を利用し新たな世界を作ることをそして彼女は理由は謎だが葛ノ葉蓮という少年を殺すために。

 

? 「あぁそれとあれを使うなら気ぃ付けてや前に

   あれを使うた脱獄者は理性消えたさかい」

 

ウリ「使うかは分からないけど心の隅にはおいてお

   くわ」

 

? 「えぇそうしてちょうだい♪」

 

と、言っているとまた暗闇の奥から無感情な男がスゥーと出てくると、

 

? 「時間だそろそろ行くぞ」

 

? 「あらそう‥‥もうそないな時間なん?」

 

? 「あぁ」

 

? 「そうしゃあないわねぇ」

 

女性は後ろを向きゆっくりと歩きそしてまたウリエルの方に顔を合わ微笑むと、

 

? 「ほなさいなら♪」

 

? 「精々頑張るんだな」

 

そう言い女性と無感情な男は消えていった。そして1人残ったウリエルは、

 

ウリ「……ふん…いらぬ節介よ」

 

そう呟きその場から立ち去るのだった。




怠惰「まぁでは今回はここまでね」

千 「うむ所であの方言って京都弁じゃよな」

怠惰「そうだね♪でまぁあっちでも少しは出てきた
   けれどあれは蓮達の所の正真正銘のラスボス
   だよね」

千 「あれがか!?」

怠惰「作者いわく現在の脳内設定だとあれは色々と
   チートとのことらしいよ」

千 「どっどんな女じゃ!?」

怠惰「あっそれと言っておきますが怠惰さん方言と
   かは詳しくないので翻訳サイトを活用してお
   りますのでおかしいと思ったらご指摘下さい
   お願い致します」

千 「うむすまぬが本当に頼むぞ」

怠惰「さてとちょっと早いけど今回はここまでにし
   ようか」

千 「うむ♪また次回もよろしく頼むぞ♪」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃぞ♪」


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第390話 愚かな従者達

こんばんは読者様。初ナースを使ってみた怠惰のクソ悪魔です。ブリンク難しいですね。動画だとかだと上手く使えてる人達が羨ましいです。おっと趣味の話はこのぐらいにしてそれとまた月曜日から彼方を投稿しますのでお願い致します。それでは本編へどうぞ。


自分は帰りながらどういう罰を与えようかと考えていた。ちょっとやちょっとの罰も生ぬるいが正直な話で彼奴らに対しての罰を考えるのも面倒くさいと思っていた。

 

理 「はぁ」

 

やれやれと呆れつつ謁見室へと向かおうとすると、

 

? 「くぅ!!何でこんな事に!!」

 

? 「たく重てぇなぁ!」

 

そんな声がしたためその方向へと向くと、

 

黒 「まずあんだけチート野郎がいる事の事態が聞

   いてねぇんだよ!それよりも退く事になるの

   がそもそも嫌いなんだよ俺様は!」

 

耶狛「まさかバカバーサーカーなお兄様をKOされ

   るなんて思ってみなかったのよ!けれど彼処

   で退却をしなければ私達は確実にやられてい

   たわよ!」

 

亜狛を肩に担ぎながら耶狛と黒はぐちぐち言い合っていた。理久兎は背後へと近づきそして、

 

理 「へぇ愚かにも負けて引いてきたのかカス共は

   さぁ」

 

黒 「なっ!」

 

耶狛「おっ王よ」

 

自分は一気に懐へと入り込み黒と耶狛の首を掴むとそのまま握力の限りで締め上げていく。

 

黒 「がぁ何を!?」

 

耶狛「くっぐるじ!!?」

 

理 「お前らさ我慢って言葉は分かるかな?お前ら

   が暴れるために無駄に作った兵のせいで妖怪

   石の力を使ってるんだよ分かる?最後の秘密

   兵器が妖力不足で使えないんだよねぇ?」

 

こいつらが作ったであろう怪物兵は石になった者の力にものよるが1人の妖怪から作れる数は1日にざっと約10体が限界数だ。それ以上を過ぎ作りすぎれば妖怪石は粉々になってしまう。いくら妖怪の世界で最強の鬼やらが大量に入っている妖怪石だからといって流石に今日の無駄遣いで結構消費してしまっているのは間違いないのだ。

 

耶狛「もっ申し訳ございません王よ慈悲を!」

 

黒 「はなぜぇ!!」

 

この愚か者共に向かって能力を駆使して「不老不死でも僕が殺すなら例外となって死ぬ」と唱えれば簡単に殺せるがそれでは結果的に妖怪石の回復は出来ないしやるのもダルい。それならば仕方がないが、

 

理 「………12時間以内だ」

 

耶狛「えっ?」

 

理 「12時間以内にどいつでも構わないから妖怪

   を大量に捕獲してこいでなければ貴様らに永

   い苦痛を与えてから殺す」

 

そう言い耶狛と黒を離す。

 

黒 「げほっ!げほっ!」

 

耶狛「すみません王よ」

 

理 「いいからそこの寝てる馬鹿狼も連れて行けた

   だし12時までだそれまでにそれ相応の数の

   妖怪石を集め灼熱地獄の間欠泉地下センター

   に来いもしこなければ殺すからね?」

 

殺気を含めた脅迫をすると2人はそそくさと亜狛を連れて外に出ていった。だが理久兎は見逃さなかったずっと黒の肩にいた1匹の蜘蛛を。微笑み後ろを向き、

 

理 「さて今日の午後にはここに客人が来るから盛

   大にもてなさないとなぁ♪」

 

と、呟き部屋へと戻り眠りにつくのだった。そしてまた不思議にも夢を見た。それは何もないただ真っ黒な世界で自分は立っていた。

 

理 「また夢の世界か」

 

辺りをキョロキョロと見回しているとそこには龍角を生やし龍翼を広げ此方を見る小さな少女いや母親の姿があった。それも何故か悲しそうな目で此方を見ていた。

 

理 「っ!何だよその目はよ!!」

 

すると千は自分のいる方向を指差す。何事かと思って後ろを振り向くと、

 

理 「これは?」

 

さっきまで無かった筈の地球がそこにあった。しかし燃えそしてマグマが吹き出て更には無数の怨霊達が蔓延っていた。

 

理 「下らないまやかしだが僕の創造する世界の第

   一歩だね♪」

 

千?「本当にそうか?」

 

理 「お前誰だよ」

 

聞いたことのない声だ。というかあのガキみたいなキャンキャンと言う声ではないのは今の声で一瞬で分かった。何者だこいつは。

 

千?「今なら引き返せるのだぞ理の神よ」

 

理 「あっ?知った事じゃないよそれに僕がこの世

   界の秩序であるのならその秩序が世界を終わ

   らせるのも同義だよ?」

 

千?「………そうかしつこいがもう一度だけ言う今な

   らばまだ引き返せ………」

 

と、言おうとした瞬間また何時ものように視界がボヤけていく。そして千ならざる者に声を張り上げて、

 

理 「くどい!!僕は僕の覇道を進むだけだ!」

 

千?「そうか‥‥だがまだ引き返せのを忘れるな」

 

そして千ならざる者がが言い終えると自分は目覚めた。時間は朝の7時ぐらいだ。ベッドから起き上がり部屋を出る。すると、

 

ウリ「あらおはよう理久兎♪」

 

薄っぺらい笑顔でウリエルが挨拶をしてくる。

 

理 「あぁ‥‥あっそれとウリエル」

 

ウリ「はい?」

 

理 「多分ここの場所がバレたっぽいよ昨日のバカ

   従者達の襲撃せいで」

 

それを聞いたウリエルは口に手を置く。

 

ウリ「どういたします?迎撃なら私があしらいます

   が?」

 

理 「いいや久々に戦いが見たいから僕がやるよだ

   からウリエルは例の兵器を頼むよ」

 

ウリ「あら?ですが妖怪石の充電がまだ………」

 

理 「問題ないよバカ達に新しい妖怪石を補充して

   来いって命令しておいたから」

 

ウリ「ふふっ♪流石は手を打つのがお早いこと………

   かしこまりましたなら私はそちらに専念致し

   ます」

 

そう言いウリエルは自分を通りすぎ去っていった。

 

理 「さてと‥‥僕を楽しませてくれよ愚者共」

 

そう呟き自分は謁見室へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでごさまいます」

千 「うむ次回はあっちの投稿ゆえ頼むぞ♪それよ
   りもあれは何じゃ?ワシではないぞ?」

怠惰「まぁもうちょい進めば誰かなのかは分かるよ
   勘の良い方達はもう見破ってるかもだけど」

千 「そうなのか!?」

怠惰「うん♪もう赤い目とかはヒントだね♪」

千 「ほう」

怠惰「まぁでも相当コアな方または非想天則をやっ
   ているならもしかしたら?」

千 「………分かった!八意見の所の兎!」

怠惰「残念!ウドンゲちゃんじゃないんです!では
   そろそろ切りが良いから今回はここまで!」

千 「うぇ!?えっえぇと」

怠惰「ではでは読者様また月曜日にさようなら♪」

千 「誰じゃ!?」


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第391話 罠作り

こんばんはそしてお久々な読者様はお久しぶりです読者様、ここ最近寝落ちが激しい怠惰のクソ悪魔です。治さなければならないのとは思いますがこれがまた治せないんですよね。おっとこんな話もあれなので本編へどうぞ。


誰もいない静かな玉座そこに自分はただ座りただ誰もいない静寂を噛み締める。

 

理 「………そうだ」

 

断罪神書を開きとあるページを出すと、

 

理 「ミシャグジ様」

 

本の中から1匹の巨大な白蛇が飛び出てくる。そして真っ赤な瞳で自分を見てくる。

 

理 「生け贄が来るまで少し地下に潜ってて」

 

ミシ「………」

 

ミシャグジ様はそのまま地中に穴を空け潜っていった。そして穴に魔方陣を張り修復する。

 

理 「さてと少しの刻の間だけ楽しもうか」

 

と、呟き自分は愚かな侵入者が来るのを待つのだった。そうして待つこと1時間、

 

理 「ふわぁ~」

 

眠くなってきてあくびが出てしまった。ウトウトしてしまう。

 

理 「眠い………」

 

来るまで後どのくらいだ。まさか自分は深読みしすぎたのか等と思ってしまう。どうせ来るまでまだ時間もありそうだし少し寝ようと思い玉座の手すりに肘をのせ頬に当てて少しだが眠るのだった。そしてそこから更に数時間後、

 

ギィーーーー!!

 

扉が擦れる音で目が覚める。そして無数の足音が鳴り此方へと近づいてきていた。

 

理 「やっとか………長いなぁ」

 

と、呟くと数十人もの者達が入ってきた。すると自分を見つめる少年が口を開き、

 

蓮 「理久兎さん」

 

理 「………」

 

自分の名前を確か蓮だったかが気安く言ってきた。

 

銀髪「あれが理久兎様なんですか」

 

蓮 「えぇ」

 

自分の話なんか何が楽しいのだ。すると、

 

? 「御師匠様来ましたわ!」

 

あの時に解放したもう名前が分からなくなってしまったが女性が出てきた。

 

理 「くくく‥‥アハハハハハハハハ♪」

 

そして笑った。まさかもう自分が覚えもしない下らない言葉でまんまと来るとは、

 

理 「そうだよそうでないと僕も暇しちゃうしね」

 

だが何よりも楽しい。ただ楽しいこんなにも自分が壊せるおもちゃがいると言うのが分かったのだから。

 

黒猫「理久兎様!お父さんやお母さんは!」

 

魔女「それにあの元変態執事は何処だよ!」

 

今度はバカ従者達について聞いてきた。まさか敵を心配するとは正直呆れてくる。

 

理 「あぁ無断で夜襲してなおかつ数千の兵を揃え

   て行ったのにも関わらずたった1人に負けた

   あのバカ達なら折檻して次の任につかせたよ

   はぁ愚かすぎて頭が痛くなるよ」

 

蓮 「………隠れてはいないんですよね?」

 

理 「信じるも信じないもお前ら次第だまぁ僕は嘘

 

嘘はつかず全てさらけ出し伝えたがまだ信じてくれてはいなさそうだ。まぁどっちでも構わないことだが。

 

? 「理久兎さん……‥本当はもう分かっている筈で

   す貴方は自身の弟子を逃がしているんですか

   らだから戻って来て下さいまた前みたいに‥‥」

 

またこいつだ。本当にこいつを頭が痛くなってくる。何よりも見ていて思い出さなくてはならないと体が反応するのか葛藤してしまいイライラしてくる。

 

理 「黙れよ‥‥僕は僕のやりたいようにやっている

   んだからさそれにそこの囚人や今はいない狐

   もただ単に若作り腐れBBAが気にくわない

   だけで逃がしたに過ぎないんだよいい加減に

   しろよていかさお前誰?」

 

? 「‥‥理久兎………さん」

 

少女は目を潤わせ数歩後退りした。まさかこの程度の言葉で傷つくとは何とも脆いものだ。

 

? 「演技‥‥じゃないのよ………ね?」

 

というか御託を述べてくるため段々とイライラしてきた。

 

理 「ごちゃごちゃごちゃごちゃとうるさいなぁ!

   いい加減に黙れよそして全てを諦めて絶望の

   前の膝まづけよ!」

 

自分の言葉に反応してか地面が揺れいや違う。これはミシャグジ様が荒ぶっているのだろう。何せミシャグジ様のいる場所の上には生け贄(侵入者)が沢山いるのだから。

 

巫女「飛ぶわよ!」

 

巫女の一言ですぐに地面から浮かび上がった。もうそろそろ良いだろうと思い手を掲げ、

 

理 「来い!」

 

と、ただ一言を呟くと、

 

ドゴーーーン!!

 

地面が割れそこからミシャグジ様が待ってましたと言わんばかりに飛び出してくる。これにはここに来た侵入者達も驚いてくれているみたいで良いサプライズになったみたいだ。

 

理 「アハハハハハハ良い反応だね♪元々はこれを

   連ねていたロリ神から奪ってきたんだよ」

 

巫女「あの時ですか‥‥理久兎さん!!」

 

理 「どの時だったかな‥ごめん覚えてないや♪」

 

パチンッ

 

指パッチンを合図を送るとそれを察したミシャグジ様は、

 

ミシ「キシャーーーー!!!」

 

蓮達に目掛けて口から毒煙いや正確には呪いを吐いた。

 

霊夢「避けるわよ!」

 

そして煙が消えるとそこには殺虫剤を当てられた虫のように数人の女性が倒れピクピクしながら嘔吐しそうなのを必死に押さえている者が結構いた。

 

千 「これは呪いか!」

 

流石は母親だけある。すぐに気づいたみたいだ。

 

理 「あぁ~あ祟られちゃったこうなったら祟られ

   て死んじゃうかもねぇ~♪あっでも不老不死

   達は死ねないから永遠に苦痛か♪」

 

巫女「………今のあんたは本当に鷺麿とかよりもその

   下を行くカス野郎よ!」

 

理 「アハハハハ‥‥てか鷺麿って誰だっけ?」

 

蓮 「鷺麿の時の事もまさか………」

 

理 「う~んごめん覚えてすらないや♪」

 

本当に鷺麿って誰だっけ記憶にすらなくなおかつ葛藤もしないから記憶に残らないほどの雑魚だったのは間違いはなさそうだ。そんな奴の事は考えずにミシャグジ様に、

 

理 「やれ」

 

ミシ「シャーーー!!」

 

一言の指示を出すと大口を開きながら蓮達へと攻撃を仕掛け交戦が始まった。1人の女性がミシャグジ様の眉間へと矢を射り見事命中し、

 

ミシ「キシャーーーー!!!?」

 

ミシャグジ様は暴れ大地に向かって尾を叩きつけ地震を起こし地面から岩が剣となってと大災害待ったなしの戦いだ。戦える者達は飛んで避けるが倒れている者達に当たりそうになる。

 

理 「おっ早速ゲームオーバーかなぁ?」

 

等と言っていると裂け目が現れ倒れている者達はその中へと入っていた。

 

理 「ありゃりゃ~」

 

そんな事を思っていると、

 

巫女「ミシャグジ様どうかお静まり下さい!そして

   私の話を!」

 

ミシ「シャー!!」

 

巫女「っ!」

 

説得を試みたみたいだが無駄な事だ。

 

理 「無駄だよお前ごとき小娘の言葉なんて聞こえ

   ないよ諦めなよ?」

 

と、言うと亡霊の女性が此方へと扇子を向け、

 

亡霊「‥‥なら殺してあげます理久兎さんともども!

   妖夢の仇よ」

 

死の匂いがしてくる能力か何かなのだろう。自分は死ぬことはないがミシャグジ様が死ぬのは流石に困るため、

 

理 「おっとルールを制定するこのゲームにおいて

   死という概念は消え失せる」

 

亡霊「なっそんなありなんですか‥‥」

 

死という概念を消せば後はどうとでもなるだろう。それにこれは自分も含めのこの場の全員にかけこれでお互いに死なないが相手は絶望するだろう。死ぬことが出来ないことに。

 

理 「あっ今お前ら死なないとか思ったろ?そう思

   ったならそれは愚かだやれ」

 

怒り狂ったミシャグジ様は口を大きく膨らませる。

 

千 「まずい退け!!」

 

すぐに蓮達は後退していくが遅いミシャグジ様の口から呪いの煙は吐き出されたのだから。これで次は何人脱落するかと思っていると煙が消える。だがそこに奴等はいなかった。すると頭上から、

 

巫女「これでもくらいなさい!」

 

待女「おまけよ!」

 

女性「理千くらいなさい!」

 

執事「蒼炎よ焼き払え!!」

 

4人が自分めがけてコンビネーションプレイで弾幕を放ってきたが自分は言いたい事があるため頭上を見ながら、

 

理 「あのさぁ僕は主催者であって攻撃される対象

   じゃないって」

 

断罪神書を開き黒椿が飛び出させ自分へと向かって来る4人の弾幕を全て打ち落とすと、

 

蓮 「抜刀 金色一刀!」

 

早苗「

 

さと「想起 二重黒死蝶」

 

紫 「幻巣 飛行中ネスト」

 

幽 「幽雅 死出の誘蛾灯」 

 

霧雨「魔砲 ファイナルマスタースパーク!」

 

レミ「神槍 スピア・ザ・グングニル!」

 

一斉にスペルを発動させ放ってきた。本当に殺す気でやってくれるみたいで楽しくなってくる。

 

理 「アハハハハハハ♪」

 

高笑いをし手を出して、

 

理 「仙術八式脱気」

 

と、仙術を唱え自分目掛けて襲ってくる弾幕を全て消滅させ光の粒子にする。

 

蓮 「なっ!?」

 

理 「無駄だよ僕には通らない………やれ!」

 

ミシ「キシャーーーー!!!」

 

ミシャグジ様は大きな口を開き自分へと襲いかかる者達へと襲いかかるが、

 

巫女「秘術 忘却の祭儀!」

 

五芒星が現れると光を発し弾幕となりミシャグジ様の進行を押さえた。

 

早苗「今のうちに!」

 

? 「お願いするわ!」

 

裂け目が目の前で開かれがそこから母親が拳を構え前飛び出て来る。

 

千 「理久兎ォォォ!」

 

物凄い気が纏われた拳で殴りかかってた。

 

バシンッ!

 

だがしかし無意味に等しく自分からしたら虫が飛ぶ速度と大差変わらないスピードだったため右手で押さえた。

 

理 「まだ生きてたの?しぶといししつこいねぇ」

 

千 「貴様をぶっ飛ばすまでワシは何度でも立ち上

   がってみせるぞ!」

 

理 「はぁ‥‥もう飽きちゃったよこのゲーム」

 

千 「うおっ!?」

 

こういう拳で語るみたいな熱血展開正直暑苦しくて嫌になってくる。母親を上空へと放り投げ、

 

理 「だから全員この場で死ね」

 

パチンッ!

 

ミシャグジ様に合図を送ると、

 

ミシ「キシャーーーーーーーーーー!!!!」

 

巫女「きゃっ!?」

 

ミシャグジ様は叫びを上げるとまた地震が起きた。

 

蓮 「なっ!?」

 

理 「それとさここ地下だけど知ってるよね?」

 

軽く注意した方がいいと伝えると同時に天井が崩れていき壁が崩壊してく。

 

巫女「まさか!」

 

? 「開くわ!」

 

裂け目を作り皆は中へと入り逃げていく。

 

理 「早く逃げたらお母様も?」

 

千 「くっ必ず貴様を戻すからの!」

 

さと「理久兎さん‥‥次はもうありません今度会う時

   には助けて見せますから!」

 

そう言っていると2人は裂け目へと落とされた。

   

? 「御師匠様!」

 

蓮 「ダメです紫さん逃げないと!」

 

? 「待っていてください御師匠様!」

 

理 「………待っていて下さいか」

 

助ける、待ってろそれらの言葉が心に刺さる。彼らをがいなくなるのを見送るとここは瓦礫に埋もれるのだった。




はいそれではでは今回はここまでございやす。えっ?何でこんな事になっているのかですって?現在進行形で千ちゃんがいないためです。本当なら何時もの会話形式でやりたいんですよね。1人だとその‥‥話題に困るもので(苦笑)あっそれともう1つの小説では蓮達の表の者達の活躍も見れますので良ければそちらもお願いします。では時間もそろそろよろしそうなので今回はここまでです。また次回もお願いします。それではまた次回さようなら♪



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第392話 追憶

こんばんは読者様。風呂上がりに足の甲が痒い血行が良くなったせいで痒くなったのかなぁと思いつつ足をガリガリ掻いていていたら皮が向けヒリヒリ痛くなっている怠惰のクソ悪魔です。しかも原因はまさかの虫刺されだったのはアロエ軟膏を塗っている時に気づく始末です。さてこんなアホな話は置いておいてそれでは本編へどうぞ。


光が見えない暗い暗い道を自分はただ1人歩いていた。先には何もないこの暗き道これは恐らく自分が選んだ修羅の道なのだろうか。

 

理 「………………」

 

歩いていてうっすらな記憶だが遥か昔も自分は1人だったのだと思い出す。何故忘れていたのだろう。すると、

 

? 「これがお前の選ぶ未来か?」

 

また変な声が聞こえてくる。あの時の夢の時と同じ不思議な声が、

 

理 「そうだよ僕が選ぶべき道だよ」

 

? 「これでもか?」

 

その者が謎めいた事を言うと道は2つに分かれる。一方は同じ先の見えない闇の道そしてもう片方は、

 

? 「御師匠様♪」

 

? 「理久兎さん♪」

 

? 「理久兎~一緒に酒を飲もうよ♪」

 

? 「新聞読んでくださいよ♪」

 

白い光がある道の2つの道。何故に自分を呼ぶ。何故に自分を放っておいてくれない。

 

? 「迷っているなお前」

 

後ろを向くとそこには真っ赤な瞳で誰かが自分を見ていた。

 

理 「お前は………」

 

視界がボヤけまた夢から自分は目覚めた。

 

理 「‥‥ここは?」

 

自分は瓦礫を布団にして寝ていた。体に乗っかる瓦礫をどかし起き上がると、

 

理 「あぁ君かミシャグジ様」

 

すぐ隣にはミシャグジ様が舌を振動させながら自分を見つめていた。苦笑しながらミシャグジ様に、

 

理 「穴を掘って貰って良い?」

 

ミシ「………」

 

ミシャグジ様は地面に穴を空け掘り進んでいった。埃を払い自分はミシャグジ様が開けた穴にへと飛び降りたのだった。そして暫く落ちると地面へと落ちる。すぐ隣にとどろを巻きミシャグジ様が見てくる。

 

理 「ありがとう」

 

断罪神書にミシャグジ様を戻すと暗い道を歩き出す。そして暫く歩くと地下の大きな都へと辿り着いた。そこは誰もいないのか寂れ所々は倒壊などしていた。

 

理 「………灼熱地獄はこっちだよな」

 

また歩き橋を渡り都を突っ切り真っ白の大きな屋敷へと辿り着くと中へと入る。そして大きな階段の先にある大きなバラのステンドグラスが目に映る。

 

理 「耶狛が美しい美しいとか言う芸術少しだけ分

   かる気がするな」

 

そんな事を呟き歩き階段の隣にある扉を開こうとすると、

 

? 「キャハハハお姉ちゃん♪」

 

? 「こら危ないわよ」

 

理 「っ!?」

 

変な声が聞こえ振り向くがそこには誰もいない。幻聴かと思っているとボヤけてはいるが桃色髪の少女が緑髪の少女に注意していた。その後ろには猫みたいな少女や天狗とかに似ている少女が桃色髪の少女に着いていき階段の奥の部屋へと消える。

 

理 「………」

 

腕時計を見るとまだ時間はある。階段を上がり幻の少女達が入っていった扉の奥へと進む。そして長い廊下を歩きとある扉が壊された一室で立ち止まる。部屋へと入るとそこらソファーやベッドは勿論の事、机にシャンデリア等が飾られていた。だが不思議な事に窓は開いていた。

 

理 「………」

 

そしてラックの日誌のような物を開き見る。

 

◯月◯日

 

今日そして昨日で紫達の元へと赴き泊まった。久々に見る弟子の顔は元気で可愛らしいものだ。こんな平和が続けばと何時も思う。

 

簡単にだが書かれていた。後ろへと別のページをめくると、

 

◯月◯日

 

ついに出来た。自分とさとりを繋ぐ恐らく永遠の誓いである指輪が。自分を思いそして妹を思う彼女を自分は大切にしたい。喜んでくれると良いのだが何時に渡そうか。

 

理 「……さと…り?‥‥紫?ぐぅ!!!!?」

 

頭が痛く日誌を落とす。本当に痛い。かち割れるぐらいに痛く気持ち悪い。足元がふらつく。ベッドに座り頭の側面を両手で掴みうずくまる。

 

理 「僕は知らない知らない知らない知らない知ら

   ない知らない知らない知らない知らない知ら

   ない知らない知らない知らない知らない知ら

   ない知らない知らない知らない知らない知ら

   ない知らない知らない!!?」

 

知らないと復唱する。これが前にウリエルが言っていた発作なのだろう。こんなにも苦しいなんてあの時の神社襲撃のような痛みだ。

 

理 「はぁ‥はぁ‥」

 

数十分ぐらい葛藤し何とか痛みが落ち着く。だが机のある引き出しに目がやり引き出しを空けるとそこには小さな箱があった。箱を空けるとそこには美しい指輪があった。手に取り見ると石座の裏に、「ここに永遠の誓いを建てることを誓う」と書かれていた。

 

理 「!!!?」

 

また記憶が見える。今度はうっすらとではなく鮮明に見える。それは恐らく自分がさとりのためにこの世に2つとない指輪を作っている光景だ。

 

理 「‥‥不思議だな1人になるのは怖くない筈なの

   にな」

 

自分は一体何なのだ。もう分からなくなってきそうだ。いやもう分からないのは事実か。

 

理 「………助ける待ってろか」

 

指輪を箱に戻し机に置くと部屋を出て廊下の窓を開けて中庭へとジャンプし降りる。そして草木が枯れている中庭を歩き中庭には相応しくないぐらいの大きな鉄門の前に来ると扉を開け下へと降りる。

 

理 「ふぅ暑い」

 

暑いなと思いつつ降りた先にはマグマが煮えたぎる灼熱地獄が広がっていた。

 

理 「はぁ………」

 

ため息を吐き目的の場所へと向かうのだったが、

 

? 「あれって理久兎お兄ちゃん?」

 

1人の少女が理久兎を見てそう呟くのを理久兎は知るよしも無かったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで!」

千 「くぅ負けるとはのぉ」

怠惰「まぁそんなもんさ♪で?無様に負けてしまっ
   た訳だけどどうする?いっその事で肉体改造
   でもする?」

千 「止めておくわい」

怠惰「あっそう………」(´・ω・')

千 「何故にそんな残念そうに見るのじゃ!?」

怠惰「いやだってね久々にやりたいなぁ~と」

千 「止めんか!?」

怠惰「因みに勝手にやって高額請求します」

千 「ゲス野郎じゃな!?」

怠惰「因みに改造内容聞きたい?」

千 「‥‥少し」

怠惰「大雑把に言うと筋力強化とか臓器強化とか
   そんなのかな?」

千 「………怪しいぞ絶対にただでは済まされない
   じゃろう」

怠惰「さぁ♪どうだろうね♪さてさてとりあえず
   今回はここまでね」
  
千 「うむまたの読者様」

怠惰「アデュース♪」


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第393話 空中要塞

こんばんは読者様。台風で学校が休校となり実質三連休となった怠惰のクソ悪魔です。嬉しいのですがメールをもっと早くよこせよと思ってしまいました。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


暑い灼熱地獄を進んでいくと急にメカメカしい人工的な壁や橋が見えてくる。

 

理 「やっとか」

 

橋の上に着陸するとそこから少し歩き間欠泉管理センターに入り進むと命令通り従者達3人は集まっておりそしてウリエルもそこにいたが中央で亜狛と耶狛がまた争いをしていた。

 

亜狛「大体貴様が行こうと言わなければこんな事に

   はならならかったのだぞ!」

 

耶狛「それに便乗したのはお兄様もでしょ?それに

   まさか私達を捻れる者がいた事がある意味で

   反則なのよ」

 

黒 「まぁ今回は耶狛が正しいわな」

 

亜狛「くっ」

 

どうやら昨日の夜の事について話しているみたいだ。呆れながら自分は近づき、

 

理 「まだそんな下らない事を話していたのか愚か

   者共」

 

亜狛「ちっ来たのか」

 

耶狛「あらあら王よ♪」

 

黒 「けっ」

 

酷い嫌われようだ。だが3人の隣にあるそれなりの大きさがある妖怪石を自分は満足する。今回手にいれた妖怪石と自分達が持つ妖怪石これらが合わされば兵器の動力を賄えるだろう。

 

理 「まぁ及第点だね」

 

亜狛「あっ?」

 

理 「言っておくけどこれは当たり前だからね?君

   らが無断で使ったエネルギーは君らでチャー

   ジそれは普通だよ?」

 

黒 「けっ知ってるての」

 

耶狛「まぁ今回は文句を言われても仕方がございま

   せんね」

 

と、言っているとウリエルが苦笑いしながら自分達の間に入る。

 

ウリ「まぁまぁケンカはここまでに致しましょう♪

   全員集まったのだし♪」

 

亜狛「あぁさっさと行こうここは暑くてかなわん」

 

耶狛「そうね~暑くて蒸れてしまいますわね」

 

黒 「こんがり焼けちまうぜ」

 

と、言っているが思う。こいつら3人共マグマ風呂に入ってその汚ならしい心と体を掃除してこいと。

 

ウリ「さて亜狛さん耶狛さんお願い出来ますか?」

 

亜狛「………座標」

 

ウリ「◯◯◯ー◯◯◯ですわ」

 

亜狛「はぁ‥‥やるぞ」

 

耶狛「本当に最悪ですわね」

 

2人は嫌々ながらも裂け目を作り出すと黒は妖怪石を影に取り込み裂け目を通る。自分もウリエルと共に通り最後に亜狛と耶狛が通ると裂け目が閉じられようとするが、

 

? 「とぉ~♪」

 

今の理久兎達ですら存在を関知できない者が裂け目が閉じられるギリギリの所で通過し裂け目は閉じられた。そして理久兎達は裂け目を通ると先程の間欠泉管理センターより更にメカメカしい場所へと来た。

 

理 「ここは?」

 

ウリ「ここは全能の椅子と呼ばれる兵器いえ空中要

   塞と呼ぶにふさわしい場所ね♪」

 

理 「ふぅ~ん」

 

ウリ「ここだと場所も場所ですし動力室に向かいつ

   つ玉座の間に行きましょう♪」

 

そう言いウリエルは歩き出すと他の3人も歩き出す。

 

理 「はぁ‥‥」

 

ため息を吐き自分も歩き出しウリエルの後に続く。

 

ウリ「さてここ全能の椅子ですが昔ここには私と同

   じ沢山の天使達が歩いた場所であり我らが王

   であった全能神様つまる所で理久兎あなたの

   祖父の城でもあるのよ」

 

理 「ふぅ~ん」

 

つまりあの母親の父親という事なのは間違いないがどんな姿なのだ母親の姿があのロリならばまさかショタなのか本当に想像できない。

 

ウリ「さて皆様もしっかり付いてきてくださいね♪

   ここは迷路になってますので」

 

いり組んだ道を歩き続け大きな扉の前に来るとドアは自動で開きそこには大きな台座があった。

 

ウリ「あれをお願い致します」

 

黒 「へいへい」

 

ウリエルは光を照らす。そしてそこから出来た影を操り大きな2つの妖怪石を影から出現させる。

 

理 「で?もう1つは何処から?」

 

黒 「水辺にいた~何だっけか?」

 

耶狛「河童よ」

 

黒 「あぁそうだその河童達を軽くのしてきた」

 

亜狛「まさか彼処まで弱い妖怪だったとはなつまら

   んな」

 

どうやら元は河童達みたいだ。とりあえず2つもあると傘張るためさっさと合成させてしまう。

 

理 「よっと」

 

2つの妖怪石は合体し更に大きな妖怪石へと変わる。すると部屋に明かりが点る。

 

理 「電気も流れるんだ」

 

ウリ「えぇこの妖怪石の力を使って電力の供給をす

   る事でついに準備ができました♪」

 

と、ウリエルがニコやかな表情でそう言った時、足元が揺れ始めた。

 

黒 「なっ何だ!?」

 

亜狛「地震ではないな」

 

耶狛「そうね」

 

大方は電力の再供給によって起動した音だろう。

 

ウリ「ふふっ♪いい反応だこと♪さてそれじゃ玉座

   の間に行きましょう」

 

理 「はぁ………」

 

そうしてまた自分達は歩くと玉座の間と呼ばれる場所へと来る。前の謁見室と同じ感じだが地下ではないため暗いとは逆に明るく部屋全体が真っ白という言葉が似合う程に真っ白だ。

 

ウリ「こちらへ♪」

 

そう言うとウリエルは地面から真っ白の玉座を出現させる。そこまで行くと腰かける。

 

ウリ「皆様もどうぞ♪」

 

そして自分が座っている玉座程ではないが背が長い椅子を3つ出す。

 

亜狛「あぁ」

 

黒 「気前がいいなぁ♪」

 

耶狛「足腰がもう限界」

 

そうして3人は座るとウリエルは一礼し、

 

ウリ「さてと地上に出しますね♪」

 

そう言うとまた地響きがなる。そして辺りに四つほどの映像が流れると外の光景が流れる。それは地面から離れ幻想郷を見渡せるぐらいの空の上だった。

 

ウリ「さぁ行きなさい天兵達よ」

 

と、号令をかけるとぞろぞろとウリエルの翼よりも汚いが真っ白の翼を広げた者達が空中要塞の辺りを飛び始める。

 

ウリ「これで準備は完了しましたね」

 

理 「で?例のビームって撃つのにどのくらい?」

 

ウリ「後約5時間程ですなので発車時間までここを

   彼らに警備してもらいます」

 

それに関しては仕方はないか。何せさっき妖怪石を置いたばかりなのだから。まぁゆっくりじっくりと今のこの世界を見るのも一興だろう。

 

理 「さてどうでるかな愚か者達は」

 

ニコリと微笑みつつ自分は肘掛けに肘を置き頬杖をしながら待つのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「理久兎めぇ」

怠惰「さてさて大変な事になってるねぇ外は」

千 「っ!怠惰よ無駄口を叩かず急がぬか!」

怠惰「慌てない慌てなあっ調合ミスっ‥‥」

千 「おい!?」

怠惰「たと思ったかバカめw」

千 「本当に一発ぶっ飛ばすぞ貴様!?」( ;゚皿゚)

怠惰「まぁまぁ♪今のうちに心に余裕を持たせない
   と大変だよ?」

千 「うぐぐぐぐ」(≧~≦#)

怠惰「はぁ‥‥やれやれさてと調整も大丈夫かな皆
   を集めてくれる?」

千 「うむ!」

怠惰「慌ただしいことさてとそれでは今回はここ
   までですまた次回もお願いいたしますそれ
   では読者様また次回!サラダバー♪」


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第394話 要塞の防衛戦

こんばんは読者様。出された宿題が一向に終わる気配を見せない事に焦りを覚えてきている怠惰のクソ悪魔です。これ出さないと赤点になりかねなくて恐いんですよね。おっとこんなリアル恐怖話はここまでにしてそれでは本編へどうぞ。


ようやく長い長い破壊活動も終わりとなりそうだ。この地球を滅ぼし次はまた別の惑星へと向かい最後はこの世界全てを壊せばこれからは自分が本当の王と名乗れる。楽しみで仕方ない。

 

理 「………」

 

だがただじっと眺めてみるのは暇の一言につきる。何か面白い事はないかと思いつつもう数時間が経過すると、

 

耶狛「~♪」

 

耶狛は暇潰しに木の板を組み合わせて何かを組み立てていた。他には、

 

亜狛「‥‥」

 

亜狛はただ目を瞑り瞑想をし黒は立ち上がると、

 

黒 「ちっあぁ~おいここは娯楽場とかあんのか?」

 

ウリ「そうねぇバーなら♪」

 

黒 「ならそこに行かせてもらうぜ」

 

そう言い黒は影に潜り消えていった。

 

理 「自由な奴等だな‥‥」

 

等と呟きながら耶狛が何を組み立てているのか想像しながら眺める。そして数時間後、

 

ウリ「………これは」

 

理 「ん?どうかした?」

 

ウリ「映像を見せますわ」

 

そう言いウリエルは巨大な映像を流し出すとそこには此方へと特効を仕掛けてくる幻想郷の者達がいた。

 

理 「へぇ~神に挑むか」

 

亜狛「こうではなくてはな」

 

耶狛「はぁ‥‥これだからそういえばウリエルさんこ

   の要塞って破られた事はありますか?」

 

と、耶狛は聞くとウリエルは残念そうに、

 

ウリ「1度だけあります‥‥今でも憎たらしいあの悪

   魔に私の私の大切なオルビスをタブらかした

   ベルフェゴールという屑野郎にそれからルシ

   ファーそしてサタンぐあぁ!!!!!」

 

またウリエルがヒスを起こした。髪の毛が一本一本が跳ねていきやがてボサボサになっていく。それぐらい憎く妬ましい奴らなのだろう。

 

ウリ「あぁ!!今思い出しただけでもイラつくわ!

   あの悪魔共絶対に殺してやるわ!」

 

理 「うるさいよ少しは落ち着きなよ?」

 

ウリ「はぁ‥はぁ‥失礼しました」

 

理 「………ん?」

 

映像に映る1人の少女が此方へと拳を向け向かってくる。それは自分の母親だ。

 

ウリ「オルビスは何を‥‥まさか!」

 

母親は向かってくる弾幕をまるでバリアのような物で守りながら此方へと急接近するとこの要塞めがけて拳を放った。

 

ドゴン!!

 

理 「うぉっと‥‥」

 

そして少女が放った拳はこの要塞の壁に人が通れる程の穴を開けた。

 

ウリ「くっ!やはり‥‥それにあの魔法障壁っ!あの

   男が入れ知恵をしそして助力しているのね‥‥

   ベルヘェゴール!」

 

理 「ベルヘェゴールねぇ………」

 

多分な話でバカ従者3人を撃退した奴がそうだろうと心の中で思った。そして母親に続き蓮や巫女に魔法使いといった者達がぞろぞろと入っていく。

 

ウリ「っ!」

 

亜狛「………奴等が向かうとしたら動力室だな」

 

そう言うと亜狛は立ち上がり裂け目へと入っていった。

 

耶狛「あらあら………お兄様ったらあっウリエルさん

   藪からではございますが1つお願いをしても

   構いませんでしょうか?」

 

ウリ「何かしら?」

 

耶狛「ここって空間とかを歪めて別の部屋にワープ

   みたいな事って出来ますか?」

 

ウリ「えぇ私が認めたものだけならゲートを作れる

   わよ」

 

それを聞き耶狛はニコリと微笑む。

 

耶狛「ならそれを応用し私の力を合わせたいのです

   がよろしいですか♪」

 

理 「………」

 

耶狛が作っていた物をチラリと見るとそれはドールハウスだった。大体耶狛がやりそうな事は分かった。ウリエルはこちらをチラリと見てくる。やっても良いかと目で聞いてきたのは間違いないだろう。

 

理 「良いよ耶狛なら」

 

ウリ「えぇなら認めましょう♪」

 

耶狛「ありがとうございますわ♪」

 

ウリ「薙刀を貸してください♪」

 

薙刀を受け取ったウリエルは力を込めると耶狛に返す。

 

耶狛「ありがとうございますでは私も迎撃して来ま

   すね」

 

そう言い耶狛はドールハウスを小さくしポケットに入れると部屋から去って行った。

 

ウリ「でも良かったの?1人だけひいきしているみ

   たいだったけど?」

 

理 「良いんだよ耶狛なら彼女は内心は分からない

   けど一応は礼儀をしっかりしていたからね」

 

ウリ「左様ですか」

 

内部の映像を見ると侵入者達は何かを話し合っていた。というか母親の姿が消えているのに疑問に思い探してみると何と外の砲台を次々に破壊し回っていた。

 

ウリ「オルビス………」

 

理 「別に良いじゃんこのくのぐらいの砲台なら」

 

ウリ「確かにそうですわね‥‥所で理久兎」

 

理 「何?」

 

ウリ「従者達に期待はしておりますか?」

 

と、変な事を聞いてきた。期待そんなものがある訳ないだろう。所詮はただの捨て駒なのだから。

 

理 「まっさか♪期待も何もする訳ないじゃん何?

   まさかウリエルは期待でもしてるの?」

 

ウリ「少なからず‥‥でありますよ」

 

理 「そう‥‥なら教えておいてあげるよ所詮さ彼奴

   らはどれだけやっても負けるんだよだってさ

   侵入者達の方が信念や願望そして今もこうし

   て命をかけてここに来たんだそういう追い込

   まれている状況下にある奴等に限ってとんで

   もない事をしでかすだんよだからこそ自分達

   が優位であると思ったら足元を取られて負け

   るよ?」

 

ウリ「くっ!」

 

ウリエルの顔が悔しさで歪む。昔に何かそんな出来事があったというのは間違いはないだろう。

 

理 「興味がないから何があったかは聞かないけど

   気を付けなよ?」

 

ウリ「えぇ一応は心に秘めてはおきましょう」

 

理 「一応ね‥‥」

 

と、言っている間にも侵入してきた者達は三方に別れて進軍を開始した。そして各々がアホな従者達の待つ場所へと導かれていく。

 

理 「ちょっとは楽しませてね」

 

のんびり眺めながら侵入してきた者達が従者達が苦しむ様を想像しながらこの時間を楽しむのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで♪はい現在は1人
   悲しく神社にいます‥‥誰か話し相手でもっ
   ておっ!ねぇねぇそこでこっちをジーと見
  てる君こっちにおいでよ♪」

? 「………あたいに何か用?」

怠惰「はいじゃ~君の名前をどうぞ」

? 「えっ?えぇとチルノ♪」

怠惰「はいチルノちゃんこんにちは♪」

チル「なぁここに何時もいる巫女とかは?」

怠惰「現在あそこの中にいるよ♪あっでもチルノ
   ちゃん達は近づいちゃダメだよ?危ないか
   らね♪」

チル「う~ん暇だから見てくるじゃあね♪」

怠惰「あっこら………行っちゃったよまた1人か俺
   も行こうかな暇だしよっこらせと‥‥さてと
   そんな訳で今回はここまで♪また次回もよ
   ろしくね♪それでは読者様また次回サラダ
   バー♪」


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第395話 敗北し裏切る従者達

こんばんは読者様、今になって気づきましたがもう400話も書いたのかと思った怠惰のクソ悪魔です。ついこの前というか1回消える前までは300話いって浮かれていたらもう400話そして書き初めて速くも3年ぐらいの月日と思うと長いようなぁ短いような不思議な感じです。年は取りたくないなぁ失礼。ではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


玉座でくつろぎながら従者達の奮闘をただ眺める。亜狛は無数の怪物を生み出し奮起し耶狛は侵入者を小さくしドールハウスという舞台でトリックバトルを仕掛けそして黒はウリエルから貰った箱を使い呼び出した機械の怪物を使い暴れていた。

 

理 「ウリエル侵入者の数ってそういえば何人?」

 

ウリ「そうですね‥‥部外者の数はざっと16人です

   ね‥‥ただ最初入ってきた者達は15人でした

   が」

 

理 「………ふぅ~ん」

 

何処からともなく誰かが侵入してきたのは間違いないだろう。だが、たかが1人ぐらいなら気に止める事もないだろう。

 

理 「彼らはどんな風に僕の足掛かりを潰すのかな

   どんな風に勝つのかなそしてどんな風に絶望

   を与えてやろうかハハハハ♪」

 

ウリ「ふふっ♪楽しみですね♪」

 

理 「うん♪」

 

それにまだ楽しみは目の前にもある何時どのタイミングで彼女を殺そうか。ここでという場面で殺して悔しがる姿をただ見たい。そんな事を思いつつ映像を見続けていると事件は起きた。

 

ドゴーーン!!

 

突然の大爆発が起きた。

 

理 「爆発?」

 

ウリ「すぐに映像を‥‥なっ」

 

何だと思いつつ映像を見るとまさかの動力室が破壊され亜狛が瀕死になりかけていた。

 

理 「あちゃ~やれやれ」

 

玉座から立ち上がり数歩前へと出てウリエルを見て、

 

理 「すまないけど動力室まで行きたいんだけど?

   行ける?」

 

ウリ「なら理久兎貴方にも権限をあげるわ」

 

そう言うと自分の周りに光の粉が舞う。手をグーパーするがあまり実感がわかない。

 

理 「はぁ」

 

目を閉じ亜狛の場所へと思いながら数歩前へと歩き目を開けると、

 

理 「ありゃまこれは不思議」

 

亜狛がいるであろう動力室にいた。不思議だなと思いながら歩くとそこには横たわる執事の周りに女性が何人かいてその先には亜狛がふらふらしながら立ち上がり何かを話していた。つまり亜狛が裏切り行為をしているのは間違いはないだろう。

 

理 「死刑」

 

ザシュ!!

 

1本の長い魔法の槍を作り亜狛の頭から足までを串刺しにする。それには目の前で話を聞いていた者達は唖然していた。自分は呆れながら前へと歩き、

 

理 「亜狛~ダメだよ裏切りはさぁ」

 

執事「てめぇ!」

 

? 「り‥‥理久兎さん!?」

 

? 「理久兎‥‥お兄ちゃん?」

 

こいつらは誰だったか分からぬ者達がまた自分の名を気安く言ってくる。だが今回はこんな雑魚達に要はないがせめて敬意は表彰と思った。

 

理 「はぁ………それよか動力までも潰されるとは

   恐れ入ったよ」

 

待女「お褒めくださりありがとうございます」

 

理 「アハハハ♪以外にユーモアがあるね♪」

 

串刺しにした裏切り者の亜狛に向かって手をかざし、

 

理 (せめて俺の糧となるために石になれ)

 

と、思いながら魔力を放つと串刺しにされた亜狛は光だした。

 

? 「なっ何!」

 

? 「眩しい!」

 

子鬼「くっ!」

 

光が止むと亜狛の姿はなくそこにはふわふわと浮かぶ玉があった。すると玉は理久兎の元へと飛んでいき理久兎はそれを手に取る。

 

理 「それじゃ僕は帰るね♪頑張って最深部に来れ

   ると良いね♪」

 

挑発を交えながら言うと横たわる執事は限界に近い筈の状態なのにも関わらずガンブレードを此方に向け、

 

玲音「この野郎!!」

 

バキューーン!!

 

自分目掛けて発砲してくる。だが残念な事に自分から見ると放ってきた弾丸はゆっくりスローモーションのように見えてしまっているため無意味だ。人差し指と中指の間に挟みこみ弾丸を止める。弾丸の大きさは約12mm以上こんなものが当たれば人間なら即死だろう。

 

理 「無駄だよ‥‥だけどその威勢はかってあげる」

 

良い抵抗だそこはかってやるがそんなも無意味だと言うのも最後の舞台で教えてやろうと思いながら後ろを向きそして別な部屋を思い浮かべながら目を瞑り数歩だけ進み目を開けると、

 

牛男「むぅ!!」

 

馬男「ぶるるるる!」

 

理  ( - ー -)

 

気持ち悪い怪物達がマッスルポーズするトレーニングルームへと出てしまった。しかも怪物2匹は此方に気づくと更にマッスルポーズをしてくる。見てて無性にイラつく。

 

理 「失せろ!!!」

 

ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!

 

馬と牛の怪物をバラバラのミンチ肉に解体して部屋を出る。こんな気持ち悪い光景を見せられるとはついてない。

 

理 「たくよ何でこんな所に出るのかな」

 

まだ使いなれてないのせいか失敗してまったのだろうか。嫌な物を見たなと思いつつ歩いていくと近くの部屋で何か声が聞こえた。

 

理 「イン」

 

魔法で壁をすり抜け中へと入るとそこには倒れた耶狛がいて周りには女性陣が囲って何かを話していた。どうやら亜狛と同様に敗北してからの裏切り行為か。

 

理 「はぁ‥‥美しい物好きにはたまらない死刑にし

   てやろう」

 

耶狛に向かって手をかざし、

 

理 「アイスブレード」

 

グジュ!!

 

耶狛の体から氷の刃が生えた。いや地面で生成された氷の魔法が耶狛の体を突き刺したというのが正しいだろう。

 

巫女「きゃーーーーーーーー!!!」

 

桃女「これは!」

 

良い驚き具合だ。だが今は楽しめないな。まさか一目を置いていた耶狛が裏切ったんだから。

 

理 「………耶狛さ君には一目おいてたんだけど残念だ

   よ」

 

侍女「何者!」

 

? 「御師匠様!」

 

皆は自分に注目する。というか自分に対していい加減に御師匠様呼ばわりとは。こんな奴を育てた覚えはないのにだういう事なのやら。

 

理 「はぁ………兄妹揃って手間だけ取らせて2人揃

   って裏切るとか笑えるよね?」

 

串刺しにされた耶狛に向かって亜狛と同じように手をかざすと耶狛の姿は光輝く神獣石に変わると手元まで来たため掴む。

 

理 「まぁ有効活用だけはしてあげるよ‥‥」

 

桃女「あんたそれでもこいつらの主人なの!」

 

理 「うんそうだよ?というかさこいつら何て道具

   としか思ってないから」

 

侍女「最低な発言をよくも!!」

 

最低?笑わせるなそれにこんな奴等を仲間とか思うわけないだろう。従者というのは認めたくはないが認めるしかないが所詮は使い捨ての駒だ。

 

? 「御師匠様ここから簡単に逃げれると思っては

   いませんわよね?」 

 

4人は各々構えてくる。どうやらここで自分を倒す気みたいで笑ってしまう。

 

理 「あのさ他人の城に来てその台詞を言えるのに

   ビックリだよ♪それにここじゃ舞台が悪いか

   らパスするよ♪」

 

そう言いポケットに忍び込ませてある断罪神書から煙玉を出し投げると濃い煙が広がる。

 

侍女「なっ煙玉!」

 

桃女「姑息な!」

 

理 「バイバイ♪」

 

彼奴らが焦っている内に目を閉じまた別の部屋をイメージし数歩だけ歩くと今度は見知らぬ廊下に出てしまった。

 

理 「これは使いにくいなぁ」

 

上手く部屋をイメージできていないのが悪いのかもしれないがこうしてランダムワープというのにも流石に困るなと思ってしまう。今度は謁見室もとい玉座の間をイメージしようかと思っていると、

 

? 「何デだ何故‥‥避けねェんダテめぇ!」

 

と、大声が聞こえてきた何故か特徴的な片言的な感じだったが黒の声で間違いはないだろう。声のした方へと行くとそこには何故か扉の横にデッカイ穴が開いていた。

 

理 「‥‥脳ミソは筋肉か何かか?」

 

ここまで酷いダイナミック入室はあるのかと思いながら気になったため様子をチラリと見ると黒が女性に肩組みされながらおぼつかない足で歩いていた。どうやら黒までも裏切ったみたいだ。

 

理 「空紅そして黒椿‥‥2人まとめて斬れ」

 

ファンネルように飛ばし2人を刺し殺そうとすると黒は2本の刀の存在に気づいたのか肩組みしている女性を押すと、

 

グジュ!!!

 

黒 「ガァァァァァァァ!!!?」

 

2本の刀が刺さり結果的に黒だけが犠牲になってしまった。

 

尼 「いやぁぁぁぁ!!黒さん!!」

 

腕組みしていた女性が叫ぶなか自分は近づき、

 

理 「はぁ‥‥黒お前もかどいつもこいつもどうして

   僕を裏切ろうとするのかなぁ?」

 

声に気がついたのか皆は怒りの表情で自分を見てくる。

 

巫女「あんた………こいつはあんたの仲間でしょ!そ

   れをどうしてこんな簡単に!」

 

魔女「てめぇ!」

 

尼 「理久兎さんよくも!!」

 

自分に対し怒りをぶつけてくる。だが自分からすればそれ事態が甘美な事だ。楽しくて笑ってしまう。

 

理 「良いねぇ~その殺してやりたいっていう顔は

   さぁ何時みても最高だし滑稽だねぇ」

 

まさか使えない従者達がこうした使い方で他人に絶望を怒りを憎しみといった感情を露にしてくれるとは見ていてとてもつもないぐらいに気持ちが良い。

 

蓮 「理久兎!!!!」

 

蓮だったかそんな少年が自分に目掛けて刀を抜刀して襲いかかるがすぐさま尾骨に生える尻尾を出し、

 

ギンッ!!

 

蓮 「くっ!」

 

刀を弾き蓮も吹っ飛ばす。だが本当に侵入者達は血の気が多くて困る。

 

理 「血の気が多いこと‥‥さてと」

 

とりあえず黒にも他の2匹と同様に手をかざし魔力を放つと黒は光輝く神獣石に変わると光が止む。手を動かし空紅と黒椿に指示をだし此方へと戻すと黒だった神獣石を手に取る。そして実感する。もう残る者は自分だけなのだと。

 

理 「さてと従者達3人共にやられちゃったから今

   度は僕が相手をしてあげる奥の謁見室にて君

   達を待つから他の子達にもあったら伝えてお

   いてね♪」

 

そう言い自分は後ろを向き玉座の間を思い浮かべながら目を閉じて歩くそして玉座の間へと帰ってくる。

 

理 「さてと最後の仕上げにとりかかるか」

 

決戦は近い。とりあえずウォーミングアップをしようと思いながら玉座の間へと入るのだった。




ではでは今回もありがとうございました♪でももう400話も書いたのかと思うと同時にこんな拙い小説を見てくださる読者様がいる事に嬉しく思います。ついさっきまで、
「あれ?もう400話に行ったんだ」
と思ったぐらいです。それに蓮達の話を合わせると600話近くに到達しているんですよね。
「いや~こんなに書いたんだなぁこれなら何時失踪しても‥‥」
なんて思ったりもしましたがとりあえず目標としてはそうですね。天空璋そして憑依華のところ辺りには行きたいなぁ何て思っていたりしています。それにまだまだオリジナルの話も書いたりとしなければならないので多分これが終わるのって下手したら再来年までには終わるのかな?まぁまだ分かりませんがとりあえずは来年もやる筈です。まだまだ先は長いとは思いますが、
「こんな拙くて駄文だけど読んでやるよゴミ作者」
という読者様は是非是非お付き合いお願い致します。それでは長くなりましたが今回はここまでです。また明日も次話を投稿しますのでお願い致します。ではではまた次回♪サラダバー♪


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第396話 天使の虐殺

こんばんは読者様、また寝過ごしをしてしまった怠惰のクソ悪魔です。やっちまったぜ………失礼。そして今回はローマ数字が出てきますが普通に書くと小さくなってしまうため英語のVとIとXで表現しておりますのでご承知ください。それでは本編へどうぞ。


玉座の間へと帰るとウリエルは頭を下げて出迎える。

 

ウリ「お帰りなさい理久兎♪」

 

理 「うん」

 

さてどうするか。正直な話でもうウリエルは用済みと言いたいがまだ聞けてないことある。それを聞かなければと思っているとウリエルは、

 

ウリ「ねぇ理久兎‥‥良かったの?従者達を石に変え

   ちゃっても」

 

理 「良いんだよ裏切り行為をしてたからあっそれ

   と動力室が破壊されたけどどうするの?」

 

さりげなく聞くとウリエルは教えてくれる。

 

ウリ「そうねぇこの要塞に残っているエネルギーを

   全て放てば何とかはなりますね」

 

理 「ふぅ~ん因みにどうやって撃つの?」

 

ウリ「権限を持ってれば撃てますよ」

 

権限。つまりさっき渡された権限がそうなのだろうか。

 

理 「それってもう僕は持ってるのかな?」

 

ウリ「えぇ理久兎あなたはもう持ってますよ♪」

 

理 「そう♪ありがとうウリエルならもう用済みだ

   よ♪」

 

聞きたい事はもう聞けた。自分はニコリと笑うと断罪神書から黒椿そして空紅を出しファンネルのように操りウリエルへと攻撃をする。

 

ウリ「あらやっぱり貴方は私を裏切る気だったのね

   理久兎せっかく親切にし家族として迎え入れ

   てあげたのに」

 

手を自分へと向けると空紅と黒椿は何か透明な壁によって遮られ弾かれる。それに口調からして既に知られていたみたいだが間違っている。

 

理 「裏切る?笑わせんなよ端から僕はお前を仲間

   とも思ってもないよ♪それにお前は前々から

   信用もしてないして言うかお前のファミリー

   に勝手に加えるんじゃねぇよBBA」

 

元からこいつの手足になった覚えはないのだから。

 

ウリ「よく‥分かったわ‥やはりあの女の言う事をし

   っかり信用しておけばよかったわね」

 

そう言うとウリエルは光の魔法か何なのか特徴的な2つの剣を作り出すとそれを手に取り斬りかかってくるがすぐに空紅と黒椿を操り、

 

ギンッ!がギンッ!

 

ウリエルとぶつかり合わせる。

 

理 「もう1本追加♪」

 

断罪神書から天沼の矛を出しそれも同様に浮かせてウリエルへとぶつけるがウリエルは何の焦りもなく2本の光の剣で捌いていく。

 

ウリ「………ふぅ‥‥っ!!」

 

ジャキンッ!!

 

気で一気に弾き飛ばされ空紅と黒椿に天沼の矛は飛んでいく。そしてウリエルは自分へと再度攻撃を仕掛けてきた。

 

ウリ「理久兎………私は本当に貴方を信じていたのに

   何故?ねぇ何故なの?何故オルビスと同じよ

   うに私を敵と見なすの‥‥私はこの世界で不要

   と言いたいの?」

 

と、言いながら斬ってくるが避けながら前々から思っていた事を口に出す。

 

理 「うるさいよ言ったろ?前々からお前は気にく

   わないんだよそれに胡散臭くて信用が出来な

   いんだよお前は」

   

ウリ「そう残念ね」

 

避けつつ様子をうかがっていると一瞬だったがウリエルに隙が出来た。隙が出来た瞬間に合わせ顎に目掛けてムーンサルトキックを行う。

 

ウリ「っ!」

 

ウリエルは翼を羽ばたかせ後ろへと後退する。そこに目掛けてレクイエムを断罪神書から出し宙返りをしながらウリエルを狙って発砲する。

 

バキュン!バキュン!ザシュ!!

 

ウリ「ぐぅ!!」

 

そして見事にウリエルの右翼にヒットした。証拠に右翼から真っ赤な血が流れていた。

 

理 「命中♪」

 

ウリ「‥‥そう加減をするつもりでしたがもうその必

   要性もないわね!!理久兎‥‥言っておきます

   が尻叩きや拳骨とかで済まされないと知りな

   さい!」

 

と、ウリエルが言った時だった。ウリエルの背後に西洋のアルファベット数字が刻まれた時針しかない時計が現れるとウリエルは手に持つ剣をはめ込んだ。すると時計が出来上がりウリエルがはめた剣いや分針と秒針は逆方向に回り出すとウリエルの翼は元の状態へと戻った。

 

理 「へぇ凄い奇術だこと」

 

ウリ「Iの刻ゼクンデそしてIIの刻グローセ」

 

時計から秒針と分針が外れウリエルの手まできて取る。そして自分を見て、

 

ウリ「理久兎‥‥XI刻のレクイエムは返して貰うわ

   よ?」

 

理 「アハハ断るね!」

 

ウリエルに目掛け発砲をする。だがそれを2本の剣を使い弾いていく。

 

ウリ「はぁ聞き分けのない子ね‥‥」

 

そう言うと剣を地面に刺し離すと右腕を横に伸ばすと、

 

ウリ「IVの刻ユーディキュウム!」

 

地面に刺した剣は消えるとウリエルの右腕に巨大な籠手が現れる。そして右手を構えると自分めがけその拳を放ってくる。

 

理 「仙術十三式空壁!」

 

ゴンッ!!

 

仙術による防御をしウリエルの一撃を堪え忍ぶが見てしまった。空壁にヒビが入っていたのをまさかこれに傷をつけれる者がいるとは。

 

理 「へぇやるじゃん‥‥爆っ!」

 

ウリ「っ!!」

 

ウリエルをぶっ飛ばし黒椿と空紅を自分の手元に戻し天沼矛を浮かせた瞬間、

 

ウリ「VIIIの刻フロル!」

 

彗星と思ってもよいぐらいの光輝く何かが自分めがけて襲ってくる。すぐに黒椿と空紅そして天沼矛に防御体制を取らせ防ぎながら確認する。自分に襲いかかってきたのそれは槍だった。

 

ウリ「終わらないわよ理久兎!」

 

理 「っ!?」

 

いつの間にかウリエルは自分の背後を取っ手いた。あまりの出来事に反応が遅れた。

 

ドゴンッ!!

 

理 「ぐっ!!」

 

何か重たい衝撃が入り吹っ飛ばされた。すぐに受け身を取り斬れてしまった口の血を舌で舐めながら見るとウリエルの手には先程の槍と新しく盾が握られていた。

 

ウリ「VIIの刻ユースティティア」

 

盾を上げて見せてくる。というかさっきから時計の数字と共に武器を出してきて更にさっきレクイエムが11とか言っていたからもしかしたらウリエルは時計の数字の数だけ武器が使えると考えた。つまりウリエルの戦い方はオールランナータイプで間違いはないだろう。そして一気に間合いを積めてくると盾を構えながら目に見えぬ程の速度の連続突きを仕掛けてきた。

 

理 「そんぐらいの攻撃だと見切れるよ」

 

空紅と黒椿そして天沼矛を操りながら攻撃と回避を両立できるがウリエルも槍による攻撃と盾による的確な防御でお互いに決定打がないのだ。するとウリエルは、

 

ウリ「そう?なら少しハードにしましょうか」

 

そう言うと後ろへと距離を引き槍と盾をしまうと、

 

ウリ「Xの刻フィーデス」

 

と、唱えた時光輝く弓が現れる。そして1本の魔法の矢を自分へと射るとそれは10本へと増えそして100本から1000本やがて無数の数となった。

 

理 「仙術七式神仏圧殺」

 

広げた手の状態から徐々に握っていき強力な霊力で向かってくる矢を潰しかき消す。そして魔力に切り替え、

 

理 「氷雪の涙!」

 

大気の空気と水分を一気に凍らせ氷の刃を無数に作るとウリエルへと向けて降り注いでいく。これで盾をまた出してくれれば一気に距離を詰めれる。だがその予想は反した。

 

ウリ「Vの刻アモル!」

 

ウリエルは左手に何かを持つとそれを無差別に振るう。だがその振るった瞬間に光の軌跡が残りながら無数の氷を全て弾いた。そしてウリエルが振るっている物が分かった。あれは鞭だ。そして降り注ぐ氷が消えるとウリエルは此方を見て、

 

ウリ「子供の抵抗にしては良いんじゃないかしら」

 

理 「あっそうなら僕ももう少し本気を出そうかな

   ルールを制定するこの戦いの間だけ力の枷を

   700解放」

 

ウリ「っ!」

 

一気に自分の体に力が沸き上がってくる。やはりこの高揚感はたまらない。

 

ウリ「そうまだ本気を出せるのね」

 

理 「こいよ胡散臭BBAお前のその薄っぺらい笑

   顔を粉々に砕いてやるよ」

 

ウリ「‥‥良いわやってみなさい」

 

そして自分は空紅と黒椿を両手に持ち天沼矛とレクイエムを浮かせウリエルは2本の剣を構えるとお互いにぶつかり合う。

 

ジャキンッ!!ギンッ!ギンッ!ガギンッ!

 

刀と剣がぶつかり合い火花を散らすが剣を一瞬でしまい、

 

ウリ「VIの刻コンウェニエンティア!そして感じ

   なさい調和の優しさを!」

 

杖を出すと自分へと向ける。そして巨大なレーザーをほぼゼロ距離で放ってくる。

 

理 「仙術八式脱気!」

 

黒椿を離し左手で巨大レーザーを受け止める一気にレーザーを拡散させ消滅させる。だがすぐにまた2本の剣に持ち変えまた斬りかかってくる。

 

理 「お前ごときに負けるか!」

 

互いにぶつかり合い時にウリエルは武器を変換させながら戦うが自分も負けじと状況に合わせて武器を変更また素手にしながら戦っていく。

 

ウリ「ここまでとは‥‥正直驚きましたよですが理久

   兎もう終わりですよ?」

 

そう言いまた少し後ろに下がり持っていた大籠手を消すと、

 

ウリ「IXの刻 エーワンゲリウム」

 

何かと思ったら出してきたのはまさかの片手で持てる小さなハープだった。何だと思っているとウリエルは玄を引き奏で始めた。

 

理 「何だ?そんな攻撃‥‥何………だ」

 

目がふらふらしてきた。体の力が抜けていけ脱力感に襲われる。それにウリエルが玄を引く際に一定のリズムを刻んでいるように見える。

 

理 「………っ」

 

このままでは不味いと第六感が囁く。だが力がでない。それよりも眠い。

 

ウリ「IIIの刻クライネ」

 

ハープを奏でながら短剣を持ってゆっくりと近づいてくる。眠くてついに目を瞑ってしまう。そして真っ暗な世界が広がったが、

 

? 「だらしない‥‥昔のお前ならそんな小細工など

   効いてなかったのにな」

 

夢で聞いた不思議な声が頭に響いて聞こえてくる。

 

? 「思い出せこういう時にどうすれば良いのか」

 

理 「………」

 

今の言葉で少しだけだがある事が思い付いた。そしてこんな所で眠ってる訳にはいかないと再認識した。

 

ウリ「さようなら理久兎」

 

理 「っ!」

 

ザシュ!!

 

ウリエルの短剣は自分の心臓を貫こうとするが体を揺らし刺さる位置をずらしたお陰で心臓には刺さらなかった。そしてウリエルの右手を掴む。

 

ウリ「なっ!?」

 

理 「ありがとう‥‥お陰で目が覚めたよ」

 

そうこれこそ考えた肉を切らして骨を断つという諸刃の戦法だ。そしてウリエルは動揺したためか動けてはいなかった。

 

理 「とりあえずさ顔面をぶち抜かれる覚悟はある

   よね?」

 

ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!

 

ウリ「がはっ!!」

 

抵抗が出来ないようウリエルの胴体に空紅、黒椿、天沼矛を突き刺す。そして最後の仕上げにレクイエムをウリエルの顔に銃口を向ける。

 

ウリ「やっ止めなさい理久兎!」

 

理 「鎮魂歌を受け取って逝け!!」

 

バキュン!

 

引き金を引き魔弾が放たれゼロ距離でそれを受けたウリエルの頭は吹っ飛び血の雨が降り注ぎ返り血で顔が汚れる。

 

理 「っ!勝ったのは僕だよ結果は変わらないんだ

   よ………」

 

と、言っていると奥の扉が開かれていくのに気がつく。どうやらやっと侵入者たちが来たみたいだ。

 

理 「♪」

 

殺し絶望を与えることに喜びを感じながら侵入者達の方へと体を向けるのだった。




ではでは今回もありがとうございました。そしてこれを読んでいて気づいた者もいるでしょう。はいウリエルの武器実は時計の数字を表しています。そして更に1~3の武器、実はそれだけ読み方がドイツ語なんです。それ以外は全てラテン語になっております。
「えっ?日本語での和訳を寄越せゴミ作者?」
えぇと無論ちょうど出したいと思っていましたのでこれが以下の通りです。

I    1  長剣   (秒針)
II   2  曲剣   (分針)
III  3  短剣   (時針)
IV   4  大籠手  (裁き)
V    5  鞭    (愛)
VI   6  杖    (調和)
VII  7  盾    (正義)
VIII 8  槍    (凶気)
IX   9  ハープ  (福音)
X    10 弓   (信仰)
XI   11 銃   (死)
XII  12 ?   (?)

と、こんな感じです。もし本編で間違えていたらバカ作者と笑いながらご報告ください。なお12はまだ出ていないので秘密とさせて頂きます。まぁどうしてこうなったのかはいつかまたキャラ紹介を書くとき等に話したいかなと思っておりますのでお楽しみにしていて下さい。それでは長くなりましたが今回はここまでです。それでは読者様また次回。サラダバー♪


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第397話 玉座の間にて

こんばんは読者様。長い1週間が終わりようやくまた土日を無事迎えれた怠惰のクソ悪魔です。いやはや良かった良かった。さてさてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


光が指す。ようやく侵入者達がやって来た。それも丁度良かった。この雑魚でウォーミングアップが出来た所だから。

 

理 「やっと来たんだ待ちくたびれたよ♪」

 

霊夢「あんたそれ………」

 

ロリ「………死体?」

 

理 「ん?あぁごめんねこの肉塊を片付ける時間を

   取れなくてさ」

 

蓮 「理久兎さんその天使は貴方の仲間じゃ………」

 

仲間?ふざけるなこんなのが仲間だとかどうやったらその考えに至るのやら。それに仲間‥‥仲間としつこい奴だ。

 

理 「前々から君らもしつこく仲間‥仲間‥仲間って

   言うけどさ僕の周りにいるのは仲間じゃなく

   てただの駒だよ駒♪言ってる意味は分かるか

   な?」

 

桃女「本当に聞いててイラつくわ!あんたのその言

   い方は!同じ従者を持つ者としてそういう駒

   扱いするあんたは絶対に許さないわ」

 

理 「青臭いガキが意気がるなよ?もっと経験を積

   み熟してから物を言えよ?」

 

桃を乗せて青臭い女だけあってすぐにカッとなって剣で叩ききろうとするが蓮によって止められる。こいつここまで来て争う気がないのか。

 

桃女「ちょっと何すんのよ!」

 

蓮 「落ち着いてください天子さんも知っている筈

   ですよ理久兎さんは常に挑発をして冷静さを

   失わせて戦うのが彼の戦い方ですあまり気持

   ちを高ぶらせるのは良くないですよ!」

 

刀女「蓮さんの言う通りです!一時の激情に身を任

   せれば理久兎様の思う壺です!」

 

蓮や刀を携えるおかっぱ髪の女に説得された桃帽子女は暴れるのを止める。こういうのを見ると折角やり合おうという意気込みが白けちまうじゃないか。こいつらは空気が読めないのかよ。

 

理 「何?戦う気がないなら消えてくんない?僕は

   今無性に戦いたいんだけど?」

 

蓮 「理久兎さんもうこんな事は止めましょう!!

   これ以上戦って何があるんですか!」

 

理 「決まってるでしょ絶対神としての1つの椅子

   に座るんだよ?だからこそ新たな世界では必

   要のない者達を‥‥ゴミを掃除しようとしてい

   るんじゃない♪」

 

そう言うと皆は信じられないというような顔をする。するとどっかで見たことのある長髪の女性は口を開き、

 

長髪「御師匠様‥‥その先にあるのは恐らくもう後戻

   り出来ない孤独の道ですわ!」

 

理 「だから何だよ?別に良いじゃない寧ろ大歓迎

   だよ♪」

 

口を開けたと思えば下らない説教か。呆れて笑うことしか出来ないや。こいつら戦う気がなくただ説教をしにきただけならさっさと帰ってもらいたいものだ。

 

理 「それで?どうするのさ僕と殺り合うの?それ

   とも尻尾を巻いて逃げて世界が崩壊する様を

   見て指を咥えながら絶望するか‥‥さぁ選べよ

   侵入者共あっもし後者を選ぶなら僕は何にも

   しないで帰してあげるけど?」

 

挑発を含めてそう言う。もうこの挑発に引っ掛からないなら本当にただ帰すだけだ。その代わり負け犬という汚名は持ってもらうかもしれないがな。そしてその挑発に対して蓮が口を開く。

 

蓮 「前者を選びます‥‥そして理久兎さん今度こそ

   貴方を救ってせます!」

 

こちらに向かって刀を構えそう言うとそれに続き、

 

巫女「昔に受けた恩は返すわよ理久兎さん」

 

魔女「同感だぜ!」

 

巫女「祟り神をバカにした天罰を少し受けてくださ

   い理久兎さん!」

 

刀女「理久兎様お覚悟を!」

 

小鬼「殴ってでも目を覚ませてあげるよ理久兎!」

 

待女「やられた分は返すわよ玲音」

 

執事「あぁじゃねぇとお嬢がうるせぇしな♪」

 

尼 「そして捕らわれた従者さん達も助けます!」

 

桃帽「えぇ従者達の無念も全部のせてやるわ!」

 

ロリ「理久兎お兄ちゃん覚悟はしてよね!」

 

少女「理久兎さん‥‥今‥‥」

 

長髪「助けますわ!!」

 

と、下らなく無意味な意気込みをしなおかつ呆れるぐらいの言葉を吐き全員が臨戦態勢を取った。だがやっとやる気になってくれたみたいで嬉しいものだ。これにはついつい笑ってしまうが正直ウザいと思ってしまった。

 

理 「クククアハハハハハハハハ!救う?助ける?

   目を覚ませる?恩返しに仕返しに更には天罰

   果てには覚悟をね更には雑魚の事も口しゃべ

   るとはなぁ‥‥聞いててマジでウゼェ少しは加

   減をして遊んでやろうかと思ったが止めた全

   員この場で僕が直々に絶望を味あわせそして

   死がどれだけ尊く安らぎであるかを教えてあ

   げるよ!」

 

と、言い懐から裏切った末路を辿り変わり果てた元従者達いや神獣石を3つ出すと、

 

理 「神獣石よ僕に力を貸せ」

 

3つの石は自分の言葉に共鳴しすぐ近くを浮遊すると同時に自分を中心に真っ白なこの玉座の間を黒くシックなデザインに作り替える。これで準備は整った筈だ。

 

理 「さてと準備は‥‥あっでもまだこれだけしてな

   かったね」

 

おっと迂闊だった。1個だけ肝心とも言えるものの準備を忘れていた。口を開き、

 

理 「ルールを制定するこれから行われる戦いの間

   だけ自身が敵と認識した者は不老不死を付与

   させる」

 

と、呟くと懐にしまってあった木の板が何十枚も割れると相手の足元が少し光と消える。

 

蓮 「なっ!?」

 

巫女「彼奴は何を!」

 

巫女「私達を不老不死って!?」

 

案の定で彼女達は戸惑っているみたいだ。見ていて言い反応で楽しいものだ。

 

理 「お前らが言うその下らない理想を示して見ろ

   そして分からしてやるよどれだけ貴様らが弱

   いかどれだけ無力かをまぁもしも僕を屈服さ

   せれたら君らの言うことを聞いてやるよ」

 

魔女「よく分からねぇがチャンスだぜ!」

 

桃女「えぇ!今の私達の肉体なら!」

 

良いね。脳ミソが筋肉な奴であればある程、本当の絶望を知らないからこそこうやって希望を抱いてくれる。

 

小鬼「‥‥紫?」

 

長髪「………引っ掛かるのよね」

 

少女「えぇそれには同じです理久兎さんがこんな無

   意味な事をするとは思えません」

 

尼 「同感ですね何かこのゲームには裏がある」

 

だがこうやって考えを張り巡らせる勘の良いガキは嫌いだ。ゲームのネタバレをすぐにしてくるから嫌になる。とりあえず、わざとらしく言ってやるか。

 

理 「ククク‥‥さぁどうした折角有利な条件にして

   あげたんだから精々楽しませろよ?」

 

蓮 「注意して行きましょう!」

 

巫女「えぇ!」

 

蓮の一言で全員は注意しながら一斉に向かってくる。

 

理 「来いよそして僕を楽しませろ貴様らのその御

   託という理想の先にある本当の真実を教えて

   あげるよ!!」

 

こうして本当の絶望を教えてやるために戦いは始まるのだった。




はいはいはい。ではでは今回もありがとうございました。ついに始まった世界の命運を賭けたこの戦い勝つのはどっちだ。そして何故に理久兎君はあんな回りくどい事をしたのかそれは恐らく次回投稿をしたら分かる筈です。そして『明日からまたあっちを投稿します』のでご了承を下さい。それでは短いですが今回はここまでです。また投稿した際に読んでくださると嬉しいです。それではまた次回サラダバー!


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第398話 侵入者達との戦い

こんばんはそして久々の方は久々です読者様。怠惰のクソ悪魔です。今回からまた投稿するのでお願いいたします。ではでは本編へどうぞ。


漆黒の謁見室で侵入者達にどれだけ無力かを教えるために戦闘を始めた。

 

理 「舞え黒椿‥踊れ天沼矛‥」

 

懐の断罪神書物から黒椿と天沼矛を放ち縦横無尽に操る。

 

蓮 「っ!!」

 

巫女「このっ!!」

 

桃女「気符 無念無想の境地!」

 

桃帽子を被る女性は体に稲光が走っている状態で不思議な剣を右手に持ちノーガードで自分へと突っ込んでくる。

 

桃女「でやぁぁぁ!!」

 

理 「はぁ‥‥女性がそんな野太い声をするなよ?」

 

ギンッ!!

 

桃帽子女の攻撃を理久兎の空紅で受け止める。

 

桃女「あんたは!あんたは自分がやっている事が間

   違いであり恥ずかしくいと思わないの!!」

 

理 「………下らない」

 

ガギンッ!!

 

つばぜり合いまでして説教とは下らない。桃帽子女を弾き飛ばし断罪神書を出し、

 

理 「空紅の全発火能力を解放」

 

空紅の鋸状の刃を断罪神書の縁に当て一気に擦り会わせ発火させ巨大な炎の渦を空紅の刀身に纏わせ掲げていると女共は騒ぎ始めたかと思うと逃げようとしていた。逃がすものか。

 

理 「ルールを制定するこの炎が消えるまで敵の能

   力及びに飛行の使用を禁ずる!!」

 

女性「なっスキマが!!」

 

巫女「えっちょっ!」

 

退路を断ち逃がさないようにして炎の渦を纏わせた空紅をかまえ、

 

理 「紅カグツチ!!!」

 

地面に叩きつけると炎の渦は侵入者共に向かってまっすぐ放つと侵入者達は紅色の炎に飲み込まれた。

 

聖 「くっ!!!

 

待女「あぁぁぁぁ!!!」

 

執事「咲夜!!なんだこの炎は!」

 

少女「きゃーーーー!!」

 

ロリ「熱いよぉ!!!」

 

阿鼻叫喚の地獄を侵入者達は味わうことになるだろう。何せ死ねないというのはチャンスでもあり同時に死ぬという逃げ道を断ち永遠の苦しみを味わう事となるのだから。そして炎が消え真っ黒に焦げ抉れた所に横たわる侵入者達を見下しつつオーバーヒートした空紅をしまいながら、

 

理 「お~い生きてますか~死んでますか~あれ?

   やり過ぎちゃったかな?」

 

女性「くっ御師匠様!」

 

苦し紛れだったのだろう。1人の女は自分に向かって不意打ちで弾幕を放つと自分に直撃する。

 

理 「グァァァァ!!痛い痛いよ‥‥」

 

痛みがある。これが生きるという意味そしてここに自分が存在する事を現す。忘れかけていた事を少しだけ思いだしてしまったためこれにはついつい笑顔になってしまう。

 

理 「痛い痛い‥‥ククこれが生きてる証しか♪」

 

全員「!!?」

 

理 「アハハハハハこれだよ僕がここにいる実感何

   て素晴らしい!まさしく生ある命アハハハハ

   ハ!」

 

楽しい実に愉快だ。こいつらは僕にとって手の上で道化する暇潰しマリオネットと大差変わらないのだから。

 

蓮 「うがぁぁぁ!!」

 

力を振り絞り立ち上がり刀をを持って蓮が斬りかかるが、

 

ガシッ!

 

難なくその一撃を手で掴んで受け止めると懐から文字が書かれた紙を出し、

 

蓮 「狗神!鈴蘭!」

 

と、名前を叫んだかと思うと紙から光が放たれそこから2人の女性が拳と足を構えて、

 

犬女「死ね理久兎!!」

 

虫女「ぶっとばされろ!!」

 

と、言いながら襲いかかってくる。しかしそんな目で見えるぐらいの攻撃なんて生ぬる過ぎる。

 

理 「生ぬるいよそんな攻撃?」

 

ガシッ!

 

犬女「っ!」

 

左手でまず犬ころの拳を掴むと犬ころと蓮を持ち上げる。そしてそのままジャイアントスイングの両様で回転する。

 

蓮 「ぐぁ!!」

 

犬女「うぐっ!」

 

ガスっ!

 

虫女「ぐふっ!?」

 

ジャイアントスイングでガードしそれに巻き込まれた虫女は吹っ飛ばされると用済みとなった蓮と狗神を投げ飛ばす。

 

犬女「ちっ!」

 

蓮 「っ!!」

 

2人は受け身を取ると次にガンブレードを構えた執事が斬りかかってくるが後ろの軽く後退して避けると、

 

執事「ベリアル!」

 

悪女「仕方ないわねぇ」

 

突然現れた人相が悪い炎を纏う女性が出てくるとその女と共に攻撃をしてくるが避けながら執事へと拳を放つがその瞬間に体を炎と変えて攻撃をすり抜ける芸当を見せる。こいつの体はどうなっているのやら。だが相手も連携の攻撃が当たらないためかイライラし始めていた。

 

執事「こいつ!」

 

悪女「速いわねぇ」

 

理 「へぇ面白いね君‥‥だけどねそんなデタラメに

   技を使えば良いって訳じゃないんだよ?」

 

とりあえず熱が覚めた空紅を断罪神書から引き抜き斬りつけるがまた炎になって攻撃を避けられる。

 

執事「そういうお前こそな!」

 

雑魚のモブ風情が何を勝ち誇った顔をするのやら。

 

理 「あっそ‥‥ルールを制定する1分の間のみの時

   間だけ自分の左手に相手の能力そして個性の

   無効化を付与!」

 

と、唱え懐のポケットの板を何枚か割ると左手で執事の首もとをワシ掴みにして持ち上げる。

 

執事「なっ何だと!!」

 

悪女「何で炎が!?」

 

いい反応だ。優位と思っていた奴ほどこうした反応を見せてくれるから最高なんだ。

 

理 「炎には炎で相手をしてあげるよ♪」

 

右手に空紅を持ち刀身を玲音の首筋に当て、

 

理 「破ぜろ」

 

一気に擦り発火させ大爆発を起こす。

 

ドゴーーンッ!!

 

玲音「がはっ‥‥」

 

ベリ「何よ‥‥この炎は………」

 

顔が爆発した執事の顔は炎で燃え上がりさながら人間松明になった。動かなくなったためとりあえず放り投げた。

 

蓮 「玲音さん!!」

 

待女「よくも!!」

 

巫女「蓮の仇よ!陰陽鬼神玉!」

 

霧雨「スターダストレヴァリエ!」

 

待女「殺人ドール!」

 

巫女「開海 海が割れる日!

 

4人は自分に向かってお遊びで使うはずの弾幕を無数に放ってくる。そんな子供だましの攻撃で何ができるのやらと思い下らなく笑いが溢れる。空紅を断罪神書にしま背中から翼を生やし羽ばたかせ突風を起こし正面から向かってくるスペルを押し返し更にナイフは素手で振り払い巨大な陰陽玉は蹴鞠の両様で足で蹴り飛ばしそしてしまいには魔法使いがの箒による突進をしてきたため右手で頭を鷲掴みにして止める。

 

魔女「なっ!!」

 

理 「これは~お返し♪」

 

ザシュ!

 

魔女「が‥‥」

 

魔法により手に針を作り頭を串刺しにする。針を消し魔法使いを離すと地面へと倒れ血の池を作る。

 

巫女「魔理沙!」

 

巫女「魔理沙さん!」

 

待女「っ!時よ止ま‥‥」

 

理 「はぁ………瞬雷」

 

やれやれと思いながら一瞬で3人に近づき、

 

理 「とろい」

 

ガスっ!ドゴンッ!!ザシュ!

 

巫女「がはっ!!」

 

巫女「あぐっ!」

 

待女「うぐっ!!?」

 

1Pカラー巫女にはは右掌底打ちを腹に叩き込んでぶっ飛ばしメイドには背後から生える尾による払い攻撃を顔に叩き込み2Pカラー巫女には尻尾の回転と同時に放たれた回し蹴りが当て吹っ飛ばす。

 

桃女「このっ天地開闢プレス!!」

 

巨大な岩に乗った桃帽子女が自分目掛けて落ちてくる。脳筋女がと思いつつ拳を構え、

 

理 「仙術四式鎧砕き」

 

バキッ!!ドゴンッ!!

 

たったの1発の拳で桃帽子女の一撃を破壊する。それに続き今度は尼と小鬼が拳を構え自分に殴りかかってくる。それだけではなく上空からは桃帽子女がしつこく追撃をしてくる。

 

理 「まったくこいつらは物理だけ使えば勝てる

   って言う脳をしてない?」

 

桃女「あんたは一発は殴られるべきよ!」

 

小鬼「まったくだね!」

 

尼 「ごもっともです!」

 

理 「………うるせぇよ雑魚が‥‥龍終爪からの瞬雷」

 

右手を広げ自身の神力を爪に変えるとまず向かってくる2人の元へ高速の瞬間移動で近づきまず尼を一撃の爪で引き裂きそして小鬼の首を掴みそして向かってくる桃帽子女には尾を鞭のようにしならせ地面へと叩きつける。

 

尼 「キャーー!!」

 

桃女「あぐっ!!」

 

小鬼「何‥で‥」

 

小鬼が自分の腕を掴み逃げようとするが更にきつく締め上げる。

 

理 「弱い‥‥弱すぎる何なんだ楽しめないよ?」

 

等と言っていると蓮とおかっぱ髪の女が向かってくる。掴んでいる鬼を放り投げ黒椿と天沼矛を引き寄せ、

 

ギンッ!ガギンッ!

 

攻撃を全て防ぐ。あまりにもつまらなさすぎ呆れて笑ってしまう。

 

理 「ねぇやる気ある?」

 

と、言うとおかっぱ髪の女は悔しそうにこちらを見ると数歩だけ後ろへと下がり、

 

刀女「転生剣 円心流転斬!」

 

長い刀を使い連続の斬り上げ攻撃をしながら近づいてくる。そして蓮は自分の背後へと回ると、

 

蓮 「斬激 刹那斬!」

 

軌跡が残るほどの速度で刀を振るい現れる軌跡と共にこちらへとダッシュで向かって来る。右か左かに避けようかと思うと、

 

犬女「犬牙 殺戮演武!」

 

虫女「陰陽 五芒星魔除けの一蹴り!」

 

右からは犬女が拳を構え此方へと来て左からは虫女が高スピードでライダーキックをしてくる。前後右左共に逃げ場なし。上へと逃げれば追撃もされる。これは逃げ場なしと思うかもしれないが自分からしたらこんなの簡単に避けれる。

 

理 「あのさ‥‥綺麗なのは認めてはあげるよ?けれ

   どさ意味がないんだよ」

 

神獣石【黒】に力を注ぎ込み力を貸せと願う。すると神獣石光ると黒の能力が発動し自分は自分自身の影の中へと逃げて避ける。

 

刀女「っ!」

 

蓮 「なっ!」

 

犬女「ちぃっ!!」

 

虫女「おっととと!!」

 

4人は自分がいなくなり急停止する。そして迷っている所を狙い無数の影針を生成し4人へと攻撃する。

 

蓮 「避けて!!」

 

刀女「しまっ!」

 

虫女「嘘!!?」

 

犬女「何!」

 

ザシュ!ザシュ!ザシュ!ザシュ!ザシュ!

 

上手く奇襲が成功し蓮以外の3人に直撃し血を吹き出す。

 

蓮 「皆!」

 

そして影針を元に戻すと貫かれた3人は地面に倒れるのを確認し影からでる。今の光景をみて皆はありえないといった顔をし中には、

 

尼 「うっ‥‥あれはそんな‥‥」

 

魔女「てめぇそれは黒の能力だろ!!」

 

嘘だと言わんばかりな顔をするものもいた。すると復活した魔法使いは自分目掛けて魔法ロケットを放ってきた。まだ抗うかと思いつつ右の指を合わせつつ今度は神獣石の【亜狛】の力を使う。

 

パッチン!

 

指パッチンを合図に魔法使いの魔法ロケットは自分が作った裂け目に入り消えた。すると今度は、

 

ロリ「理久兎お兄ちゃん!お姉ちゃんを悲しませた

   分のお仕置きをとりあえず受けてねよ!夢符

   ご先祖様が見ているぞ」

 

不思議な雰囲気の少女は6つの巨大な影を出現させ一斉に襲いかかる。しつこいと思いつつ今度は神獣石【耶狛】の力を使い、

 

理 「縮小」

 

と、唱えた瞬間、6つの影は見る陰もないぐらいに小さくなる。そして自分の尾を使いハエを叩く両様で払って打ち消す。

 

ロリ「耶狛お姉ちゃんの能力‥‥」

 

執事「それにあの忍者野郎のも!」

 

桃女「多重能力者って本当に反則(チート)野郎ね」

 

反則?どこが反則だというのだ。たかが追加で能力を3つ使えるようになっただけで。それにまだまだ本気など出してもいないのに。だが彼らに彼女達はまだ諦めてなどいなかった。まだ目に闘志を持っていた。侵入者達の心が壊れる前に聞こうと思った。

 

理 「ねぇ君達は何で諦めないの?僕には分からな

   いし分かりたくもない感情だけど教えてくれ

   ない?君達の心が精神が壊れる前にさ」

 

何故に諦めず絶望しないのかと訊ねる。すると蓮は立ち上がり、

 

蓮 「そんなものは決まってますよ‥‥」

 

理 「ほう何が決まってるのさ?」

 

蓮 「それは‥‥」

 

と、蓮が言った瞬間、自分の正面以外を囲うように幾つものスキマが出来る。そしてその内の2つの中から、

 

少女「理久兎さんを!」

 

女性「救うためですわ!」

 

2人の女性が現れ自分にしがみつき四肢を押さえ込んできた。突然の事で流石にビックリしてしまう。

 

理 「なっお前らぁ!!」

 

この時になって少し後悔したかもしれない。流石に遊びすぎたかと。

 

少女「私達は元より貴方を貴方が愛した従者達を救

   うために来ているんです!」

 

女性「だから思い出して頂戴!皆の思いや記憶を!

   御師匠様!」

 

首筋に何か刺される感覚がある。見てみると注射器が自分の首筋に刺し入れられその中の薬液が体に注入されていっていた。

 

理 「離せ!僕に気安く触るな下等種共!!」

 

こんな間抜けな死に方など許してなるものか。抵抗をしてしがみつく2人を引き剥がそうと暴れると自分の首筋に刺されていた注射器は外れ地面に落ちて壊れる。

 

蓮 「なっ注射器が!」

 

魔女「嘘だろ」

 

刀女「そんな………」

 

うるさい奴等だ。それよりも四肢を抑えるこの2人が邪魔過ぎる。黒の能力を使い影から無数の槍を生成しそして黒椿に天沼矛を出し自分の体ごと突き刺す。

 

女性「ぐふっ!諦め‥‥ませんわ」

 

少女「しつこいのは‥慣れてますので‥それに!」

 

理 「っ!!」

 

何故だ力が出ない。体がふらつく目が回る。こいつらが何かごちゃごちゃと言っている事から推測するに毒が体を巡っているのだろう。

 

巫女「行くわよ蓮!!」

 

すると蓮が此方へと走り刀を構えて跳躍すると1Pカラー巫女がは4つの大きな光弾を蓮へと放ちそれを切り裂き刀にその気が纏わりつく。あれでまさか斬る気か。

 

女性「やりなさい蓮!!」

 

少女「蓮さんお願いします!!」

 

蓮 「理久兎さん!!」

 

理 「っ離せ!!!!!」

 

抵抗するがこいつらはしつこく離れない。そして蓮の刀の間合いに入ると刀を掲げて、

 

蓮 「霊符 夢想天斬!!」

 

理 「止めろぉぉぉぉ!!!」

 

ピチャーーン!!

 

大きな被弾音と共に眩しい光と共に切り裂かれる。怒りを覚えながら目の前を光が包み込むのだった。




はいはい今回はありがとうございました。えっ?会話形式じゃないのかって?話す子がいないんです。いるとしても団子やのおば‥‥ゲフン!ゲフン!すみません誰もいませんでした。暫く理久兎の話が続きまして1~3話ぐらいで理久兎とは違った人の視点での話がありますとだけ先に宣言をしておきます。なのでご了承ください。ではでは今回はここまでです。また次回もお願いいたしますね。それではまた次回サラダバー♪


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第399話 許しなし

こんばんは読者様、また眠ってしまいこんな時間になって起きてしまった怠惰のクソ悪魔です。リアルで足腰が痛いこの状況何故なのだ‥‥失礼それでは本編へどうぞ。


不思議な光景が広がる。今度は真っ暗な景色ではなく白い光の世界が。すると声が‥‥不思議な声が聞こえてくる。

 

? 「あやつの力とワシの力を持つ子そなたはどう

   いう子になるのか性格は‥‥そうじゃな優しく

   皆を愛せれる子が良いの♪ふふっ楽しみじゃ

   のう♪それよりも名は何にしようか創造する

   は誤りのなき理を創る神じゃから………」

 

何の声だ。いや聞き覚えるのあるなまりある声と語尾これは母親の声?それにあやつとは一体誰なんだと不思議に思っていると、

 

? 「やりました‥‥よね?」

 

? 「えぇ速くスキマに」

 

あいつらの‥‥自分を退けようとする者達の声がする。このままでは済ましてはならない。自分という存在に対する発言に行動それらを甘んじて許すものか。

 

理 「ガァァァァァァァ!!!!」

 

女性「な!」

 

少女「キャーー!!」

 

蓮 「ぐぅ!」

 

自分を抑える2人を力任せに振りほどき咆哮を上げて吹っ飛ばす。

 

巫女「そんな‥‥彼奴まだ!」

 

魔女「なっなんちゅう奴だよ」

 

理 「お前ら‥…良くも僕をこけにしやがって」

 

許さない。手加減して遊んでやったのにも関わらずその優しさを無下にしやがってだが、

 

理 「うっ!オェェェェ!」

 

先程に打たれた薬剤が効いているのか足取りがふらつく目が回るそして気持ち悪くて嘔吐をしてしまう。こんな恥までかかされるとは。この毒が体を巡る前にこいつらを皆殺しにしてやる。

 

女性「もう止めて下さい御師匠様!」

 

理 「黙れぇぇ!!!お前らごときには分からない

   よな!僕がどれだけ苦しんだかを!どれだけ

   混乱したのかもさぁ!」

 

少女「理久兎さん‥‥」

 

何故に僕はこいつらに振り回されなければならないのだ。何故に僕にしつこく付きまとう。そして何故に僕をこんなにまで苦しめるのだ。

 

桃女「知らないわよ!あんたの事情を私達にぶつけ

   てるんじゃないわよ!!」

 

理 「うるせぇ!!」

 

小鬼「理久兎もう止めて!こんな事をしたって」

 

理 「うるせぇんだよどいつもこいつもよ」

 

体はなまりのように重いがそんなものなど痛みで我慢してやる。自身が出せる霊力、妖力、魔力、神力を放出し、

 

理 「仙術二十式真化!」

 

最後の仙術を唱える。こいつらに絶望を見せそして心を壊して再起不能にまでしてやる。

 

理 「遊びも余興も全てが無駄だと言うのは理解し

   たよだからこそ貴様らに手を抜くのも止めて

   あげる‥‥そして今から始まるのは一方的な虐

   殺と知れ‥‥真仙術 一式 絶龍我天昇」

 

黒い渦が自分を包み込む。そし本来ならば龍人となるぐらいで止まる龍我天昇は真化するだけでその力を倍に引き上げ自分の本来の龍の姿に変化させる。

 

尼 「そんな‥理久兎様が‥‥」

 

巫女「あれが戦隊物やRPGや怪獣映画等で見るお

   約束の第2形態なんですね………」

 

魔女「ほう‥‥あれがか」

 

巫女「って感心してる場合!」

 

まだ無駄話する気力はあるみたいだ。ならばそんな余裕も消してやる。翼を羽ばたかせ長い体はとどろを巻きこいつらを睨みながら、

 

理 「ルールを制定する今現在におき自身の敵と認

   識した者が滅びるまで力の枷を400解放す

   る!」

 

更に自分の力を解放する。力を出せるというのは本当にいい気分だ。長く巨大な全てを引き裂く鋭利な爪を構え愚者達に突撃する。

 

蓮 「っ!回避!!」

 

蓮の合図で皆はキリキリで回避行動を取り何避けられるだが逃がさない。

 

理 「行け!」

 

地面に落ちている黒椿と空紅と天沼矛を浮かせファンネルのように操り蓮達に向かって攻撃指令を与え特に自分に一撃を与えた蓮に攻撃させる。

 

蓮 「っ!」

 

まさか自分に一転集中されるとは予想外だっただろう。だが蓮を庇うように虫女が割って入り2発の蹴りで黒椿と空紅を弾きとばしたが、

 

ザシュ!!

 

虫女「ぐふっ!!」

 

蓮 「鈴蘭!」

 

天沼矛は弾き飛ばせず虫女の胸を貫いた。そて虫女は光の粒子となって消える。まず邪魔物は1人消えた。

 

蓮 「よくも鈴蘭を!」

 

巫女「理久兎!こっちを向きなさい!」

 

魔女「くらいやがれ!!」

 

理 「ちょこざい」

 

口に魔力を溜め込みそして爆炎のように放ち向かってくる弾幕を打ち消しながら攻撃してきた小娘共を攻撃するが上手く避けられる。そして霊力と妖力を使い弾かれ地に落ちた空紅と黒椿と天沼矛を動かし追撃させる。

 

巫女「奇跡よどうか力を!」

 

待女「はぁっ!」

 

更に弾幕を放ってくるが鱗が鎧となり盾となったため弾幕なんてものそ効くわけがない。すると蓮達が束になって此方へと向かってくる。黒椿、空紅、天沼矛を操り巫女達ではなく蓮達に向かってく攻撃させるが、

 

巫女「あんた達しくじるんじゃないわよ!」

 

待女「仕方ないわね!」

 

女性「天沼矛はやるわ!」

 

そう言うと1Pカラー巫女に空紅を弾かれメイドからはナイフで黒椿の軌道をずらされ見たことのある女は天沼矛を何処かにワープさせられた。小賢しい真似をしてからに。

 

小鬼「ミッシングパープルパワー!」

 

小鬼は巨大化し自分と同じぐらいの大きさになると殴ってくるためこちらも殴ってでぶつかり合う。だがその間に桃帽子女は無数の石を出しそして不思議な剣を構えて一気に距離を縮めると、

 

桃女「非想 非想非非想の剣!」

 

緋想の剣で理久兎の胴体を斬りつけてくる。しかも、

 

桃女「要石 カナメファンネル!」

 

いくつか石を召喚しファンネルのように操りビームで攻撃してきやがった。

 

理 「小賢しい真似を!」

 

小鬼「やらせないよ!!」

 

桃帽子女を排除しようとするが小鬼に抑え込まれる。そして飛び回る石を足場にして今度はガンブレードを構えた執事は駆け上がってくる。

 

執事「蒼炎魔斬!」

 

自分の右腕に向かって蒼炎を纏ったガンブレードを使い一閃する。

 

理 「ぐぅ!!」

 

結構痛い。チラリと右腕を見ると鱗ごと斬られ出血もしたのだろうが炎で止血され火傷の痛みがくる。

 

執事「行け!!」

 

そして執事は空中でガンブレードを構え仰向けとなり不思議な構えをとりながら落ちていく。何をする気だと思っていると下から2人の女性が跳躍し執事のガンブレードを足場にして更に高く飛び上がると飛び上がった1人のおかっぱ髪の少女は刀を構え、

 

刀女「人符 現世斬!」

 

常人の目では見れないぐらいの一瞬の高速辻斬りで斬りつけてきた。そして今度は飛び上がったもう1人の尼は、

 

尼 「天符 釈迦牟尼の五行山!」

 

と、スペルを唱えると巨大な腕が現れる自分の頭に強烈な瓦割りが直撃する。

 

理 「っ!」

 

ピシッ!

 

角にヒビが入る音がした。こいつらの僕の角にヒビをいれやがった。すると今度は犬ころが拳を構え跳躍してくると、

 

犬女「怨念 復讐の一撃!」

 

犬ころの一撃が胴体に直撃し鱗が剥がれ落ちる。そして今度は小鬼の体を駆け上がり蓮が目の前に来ると、

 

蓮 「抜刀 無神一斬!」

 

一瞬の抜刀で自分の顔を斬りつけ一文字の傷ができ血が吹き出る。

 

理 「グァァァ!!」

 

小鬼「行くよ理久兎!!」

 

そして最後の仕上げと言わんばかりに小鬼は自分を持ち上げ投げ飛ばすと距離を一気に詰め、

 

小鬼「三歩壊廃!」

 

巨大で強烈な三連撃が直撃し鱗が更に剥がれ自分にダメージを与えた。

 

理 「ぐへっ!!」

 

吹っ飛ばされ壁に激突し土煙をあげる。そして口からは血を流しているのに気がつく。まさかこの僕がここまでこけにされるとはこれ程までにこいつらの願望は強いと言うのか。いや認めてはならない。こいつらはここで殺す。すぐに黒の能力を使い体を再生させ折れかけた角も再生させる。

 

桃女「ちっ!まだやるってのね!」

 

執事「おらぁ!!」

 

桃帽子を女はふたたび岩をファンネルを操り執事は蒼炎を放ち自分に攻撃を仕掛けるが、

 

理 「………消えろ」

 

翼を羽ばたかせ長く巨体な体をしならせ高速の移動をする。あまりの速さだったのか侵入者達は目で追えてなさそうだ。

 

理 「ルールを制定する僕に触れる者すべての能力

   の使用を1分間禁ずる」

 

と、唱えとりあえずまずは自分を押さえつけた小鬼を潰そう。さっと背後へと回り込み小鬼の体に一気に巻き付く。

 

萃香「ぐぁぁぁ!!」

 

きつく締め上げられ小鬼は悲鳴をあげた。それに気がつき侵入者達はこちらを一斉に向く。

 

桃女「こいつ!」

 

尼 「待っていてください!」

 

執事「野郎が!」

 

3人は愚かにも自分へと向かってくるが遅い。

 

ボキッ!

 

小鬼「あぁぁぁぁ!!!」

 

小鬼のどこかの骨を折り力が抜けるのを確認すると巻き付くのを止めて向かってくる3人に向かって翼を羽ばたかせそして爪をたて素早く一気に移動する。

 

理 「龍終爪」

 

ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!

 

桃女「がはっ」

 

執事「何だと………」

 

聖 「そん‥‥な………」

3人の体は裂かれ血が噴水のように吹き出て倒れる。すると今度は二刀流となっておかっぱ頭の女が向かってきたがハエが止まるぐらい遅すぎる。

 

刀女「理久兎さん!!」

 

理 「遅い」

 

ドコンッ!!

 

爪をたてた状態の右腕を振り下ろしおかっぱ頭の女を地面が抉れるぐらいの力で潰す。だが違和感がある。生暖かくない右腕が上げるとそこは抉れた地面はあるがあのおかっぱ頭の女の姿はなかった。何処に行ったと思っていると、

 

巫女「このぉぉ!!」

 

巫女「許しませんよ!!」

 

魔女「吹っ飛べ!!」

 

待女「よくも玲音を!」

 

邪魔な小ハエ4匹が舞いこちらへと攻撃してくるが先程から思うが対して痛くない。やれやれと思いつつ黒椿と空紅で攻撃をしながら何処に行ったのかと探すと自分を押さえつけた女達と最初に傷を追わせた蓮の近くにいた。また彼奴らか肝心の所で邪魔をしてきやがって。それ相応の罰をくれてやる。

 

理 「お前らは許さない‥‥本来なら心も壊してから

   殺すが貴様らだけは例外としてやろう!!!

   ルールを制定する俺に歯向かった3人は今よ

   り不老不死付与は無効される!」

 

そう唱えた3人の不老不死を解く。こいつらを見せしめにして他の奴等の希望を粉々に破壊してやる。翼を羽ばたかせしなやかに飛び爪を立てて牙を向けて邪魔者達に襲いかかる。だが蓮達3人は裂け目へと逃げた。そして行かせまいと犬ころにおかっぱ頭女にロリ帽子が割ってはいる。

 

刀女「理久兎さん覚悟!!」

 

犬女「てめぇはここでいっぺん死にやがれ!!」

 

ロリ「お姉ちゃんを悲しませないでって言ったよね

   理久兎お兄ちゃん!」

 

理 「邪魔をするなぁぁぁ!!」

 

刀女「がはっ!」

 

長い尾を鞭にしておかっぱ頭をぶっ飛ばしそれに続き、

 

犬女「ぎゃは!!?」

 

爪で引き裂きそして腕を払い犬ころを壁へとぶっ飛ばし、

 

理 「くたばれぇ!」

 

こい「きゃーーーーーー!!」

 

そして口に神力を溜め込み気玉として放ちロリ帽子に直撃させふっとばす。それよりもあの3人は何処にいきやがったと考えていると消えた天沼矛が何処かで暴れている事に気づく。そこに向かって亜狛の能力で裂け目を作りそして両手で広げ顔を覗かせると3人は境界にいた。

 

蓮 「なっ!」

 

少女「理久兎さん!」

 

女性「まさか境界を越えたと言うの!」

 

あぁ越えたさ。お前らに死という絶望を与えるためにな。

 

理 「貴様らに逃げ場などあると思うなぁ!!」

 

口から神力によって作られた光のブレスを吐いて攻撃をするがまた何処かに逃げられた。覗くのを止め裂け目から顔を出すと、

 

巫女「っ!まさか蓮達を引きずり出してくるなん

   てね!」

 

魔女「いい加減こっちを向け!!」

 

巫女達いや邪魔をする小ハエ共は弾幕という効かない攻撃をしつこくしてくる。本当にしつこい奴等だ。まとめ潰してやる。

 

理 「暴風よ竜巻となりて敵を滅ぼせ!」

 

両翼に空気を収束させると空を飛びそして翼を合わせ収束した空気を合体させ巨大竜巻を引き起こす。そしてそれには案の定で、

 

巫女「キャーー!!」

 

魔女「なっ!!」

 

巫女「いやぁぁぁぁ!!」

 

待女「うぐっ!!時よ止ま‥‥っ!!」

 

まぶ小ハエ共は竜巻に巻き込まれた。

 

蓮 「霊夢!!皆!!」

 

それに続き倒れ起き上がろうとしている自分に歯向かい攻撃をしてきた愚か者達にも被害が及んだ。

 

執事「がぁっ!!!」

 

桃女「嘘でしょ………」

 

小鬼「うわあぁぁぁぁ!!」

 

尼 「そんなっ!!」

 

女性「萃香!」

 

そうして4人も竜巻に巻き込まれる。そして自分の進行を足止めし愚か者共を逃がすために割って入り気絶した3人も竜巻に飲まれた。

 

少女「こいしぃぃぃ!!」

 

竜巻はしばらくこ間飲み込んだ者達を苦しめ最後は破裂し巻き込まれた11人は壁に激突しうなだれ動かなくなる。これで邪魔をする羽虫達も少し大人しくなるだろう。

 

理 「ふんこれで羽虫とゴミは片付いた彼奴らの

   意識がまだ少し残るなかで貴様らを殺せば

   絶望するだろうな‥‥ルールを制定するこの

   一撃が入るまで目の前の3人の動きを禁ず

   る」

 

その一言により蓮達の体はその場から動かなくなる。そして口に神力を溜め光を収束させる。

 

蓮 「っ!ここまでか‥‥ごめん皆………」

 

女性「御師匠様‥‥」

 

少女「理久兎さん……」

 

理 「滅べ!!」

 

そして巨大な光のブレスが放つ。これでやっと鬱陶しいやつらが消える。そう思ったその時、

 

? 「させぬぞ!!」

 

ブレスは蓮達に当たることなく急な角度変換で上へと打ち上げられた。そしてその声は聞いたことのある声だった。光のブレスが消えその者の姿が露になる。

 

千 「待たせたの理久兎!」

 

それは自分に負け何度も地面を這いつくばった筈の母の姿だった。




はいはい。今回もありがとうございました。ついに千ちゃんが降臨しましたね。………えっ?あんなバカみたく強くなってる理久兎に勝てるのかって?さぁどうでしょうね♪どっちが勝つかなんて分からないものですよ。さてさて今回は少し短めですがここまでです。また次回もお願い致します。それではまた次回サヨナラ~♪


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第400話 希望の光を持つ者

こんばんは読者様。宿題がまた出て面倒だなと思いつつ宿題をしている怠惰のクソ悪魔です。検定が近いから仕方はないですが正直めんどうです。ではそろそろ本編へどうぞ。


またもや邪魔者が乱入してきた。どうして何時も何時も僕の邪魔をする者が現れるのだ。

 

千 「これが貴様の望む姿かいい加減に目を覚まさ

   ぬかこのバカ息子!」

 

理 「何時も何時も‥‥どれだけ僕の前に入れば気が

   済むどれだけ僕が求める光を遮るんだ!」

 

説教など聞く耳持たず。空中で一回転し長い尾をしなやかせ鞭のようにして振るい千いや倒れている愚者達もろとも潰すために攻撃するが、

 

バキンッ!

 

当たる前に何かにぶつかり母親いや倒れ動かぬ者達がいる地面にすら当たらず弾かれる。これは結界か。

 

千 「無駄じゃ!そして理久兎もう止めぬか!世界

   を愛した貴様がこんな………」

 

理 「黙れ!!!」

 

物理が弾かれるのなら今度は光のブレスを吐いて粉々にしてやる。ブレスを吐き攻撃をするが光のブレスも結界に当たり消滅した。

 

千 「そうか‥‥ならば良かろう貴様をここで倒させ

   て貰うぞ理久兎よ………そして紫よ一度体制を

   立て直す用意をせい時間は稼ぐ!」

 

紫 「ありがとうございますわ!」

 

その一言で殆どの者達が地面に出来た裂け目に入り消えていった。無論それは竜巻に飲み込まれた者達も含めてだ。そして残ったのは母親ただ1人だけだ。

 

千 「さてあの少年が気づいてくれるとよいがのう

   それと理久兎よ拳骨では此度の事は許されぬ

   事を覚悟せいよ?」

 

理 「黙れ!!」

 

爪をたて母親へと攻撃をしやっと結界は壊れる。そのまま左手の爪で引き裂こうと攻撃するが、

 

千 「それと言うておくぞ貴様だけがその龍の姿に

   なれると思ったら大間違いじゃ!!」

 

母親の体を光が包み込む。そして自分の左腕を巨大な真っ白の手が押さえつける。見てみるとそれは一目見ただけで美しいと思える白龍いや自分と同じ龍の姿となった母だ。

 

千 「ワシの子として貴様に引導を渡すぞ!」

 

理 「やってみろ無様に負けたくせに僕の前に出て

   きやがって!」

 

お互いに血が流れるまで噛み付き合い爪で引き裂き合い頭突きあう。

 

千 「いい加減に目を覚まさぬか!!」

 

理 「一言一言がうるせぇんだよ僕の勝手にさせろ

   よ!!」

 

口に神力を溜め込み一気に放つ。それと同時に母親も口からブレスを吐きブレスとブレスがぶつかりり合うと爆発を起こし相殺される。

 

千 「くっ互角か!」

 

理 「………」

 

母親は彼奴らを逃がすためにわざとこうして戦っている。その意味を壊せばどうなるのかと一瞬だが想像した。大方逃げた奴等はまた境界にでもいるのだろう。

 

千 「余所見をするでないわ!!」

 

理 「してないよ!」

 

尾を鞭のようにしならせ母親を退ける。そして先程と同じように亜狛の能力を使い裂け目を作り顔を突っ込ませると案の定で驚いた顔をして此方を見ていやがった。

 

理 「雑兵共が証拠にもなくまだそんな所に逃げて

   いたか!!」

 

両手で裂け目を抑えながら口に神力をを溜め込む。

 

早苗「もうこんな所にまで!!」

 

妖夢「紫様!!」

 

紫 「えぇ!」

 

口からエネルギーを放ちこいつらを抹消しようとしたその時、

 

千 「ギャーーーー!」

 

理 「がぁ!!」

 

迂闊だった。母親の事を一瞬だが忘れていたため体当たりをもろにくらい吹っ飛ばされた。裂け目を閉じさせると龍神はこちらに顔を向ける。そしてまたお互いにぶつかり合う。

 

千 「ギャーーーー!!」

 

理 「がぁぁぁぁ!!」

 

向かってくる母親を相手にしていると雑兵の群れがこりずに此方に向かってくる。ゴミはゴミらしく掃除をしてやらないと。翼を羽ばたかせ暴風をお越しゴミを払おうとするが突然現れた巨大な蒼い火柱が出来そのせいで風が消える。

 

理 「ちっ!」

 

千 「だから余所見をするでないわ!!」

 

母親もしつこいものだ。母親とぶつかりながら尾をしならせ鞭のようにして雑兵達に攻撃を仕掛けてくる。

 

天子「性に合わないけど!地符 一撃震乾坤」

 

桃帽子女が無数の石柱を作りだし上がり尾の一撃をくい止める。

 

理 「雷よ落ちろ」

 

と、言っていると桃帽子女の頭上に雷が落ちるがそれは突然出来た裂け目に入り消える。また女に邪魔された。

 

理 「氷塊よ落ちろ!」

 

空の空気を凍てつかせ巨大な氷塊を作り落とすがまた裂け目に入れられ消される。遠距離攻撃がダメならば近距離でかたをつける。母親の攻撃を避け右爪をたて蓮達に襲いかかるが桃帽子の女の石柱で右爪の一撃を防がれる。だが近距離ブレスならどう退けるのか。口に神力を溜め込みブレスを放つが放った先に裂け目が現れ消される。

 

千 「止めぬか理久兎!」

 

理 「っ!退け!!」

 

千 「ぐぅ!」

 

母親を弾き飛ばし雑兵達の方向を見てそこから空を見上げ、

 

理 「降り注げ7つの隕石よ!七星 龍星群!」

 

災厄を操る能力の最強技、隕石を呼び寄せる。すると徐々に徐々にと7つの隕石が此方へと向かって降り注いでくふ。

 

霊夢「紫!」

 

紫 「えぇ!」

 

また邪魔をする気か。そんな事はさせるものか。

 

理 「がぁぁぁ!!」

 

邪魔者に向かって尾を振り攻撃する。

 

紫 「っ!」

 

だが邪魔者は避けつつ裂け目を展開し隕石の3つを消されたが残りの4つが残ったこれで最後だ。だがまだ死ぬ運命から逃れようと侵入者達は抗おうとしてくる。

 

理 「行け僕の眷属よ」

 

奴等を邪魔するために断罪神書から自分の眷属である骸達を召喚する。

 

骸1「カタカタ!!」

 

骸2「カタタタタ!!」

 

骸3「カタタタカタカタタ!

 

骸4「アーイ!!」

 

一瞬だが1匹なんか違う奴がいた気がそんなのは気にするとではないだろう。骸達は彼女達の邪魔をするなかでも分担し隕石の進行を食い止めるために向かっていく者達もいた。そんななか蓮とそして見ているだけで頭痛を起こす少女が自分の前に来る。

 

理 「少し手を抜いたぐらいで雑魚風情が勝ち誇り

   そしていちいち意気がりやがって………」

 

やはり見ているだけで頭が痛い。それに辺りがうるさすぎるのもあるが邪魔者が多いのも困る。とりあえず場所を変えようと思い翼を広げ遥か彼方の空へと飛び立つ。そうして自分は遥か彼方の空の先、現代ではオゾン層と呼ばれる場所にたどりつく。すると少しもしない間に母親が蓮と問題の少女を背に乗せ追ってきた。

 

理 「貴様らはまだ抗うのかまだ戦うと言うのかも

   う全てを諦め裁定に従えばいいものを」

 

蓮 「僕は認めない!今の貴方の目は曇っているん

   です!だから貴方が後悔しないためにも僕は

   いいえ僕達は貴方を今ここで止める!」

 

さと「同感です理久兎さん!」

 

千 「とりあえず1発殴られい理久兎!」

 

理 「舐めるなぁ!!」

 

抗わずにその運命に従えば良いものを。爪を立て牙を向け母親達に襲い掛かる。母親とぶつかり合い噛み合い爪で引き裂き合い尾で叩きつけ合いを繰り返し体がボロボロとなるがすぐに自分と母親は再生を繰り返す。最早これはどちらが先に諦めるかの根気勝負となりつつあった。

 

理 「ん?」

 

母親とがぶつかり合っていると背から飛び出した蓮は刀を構え、

 

蓮 「抜刀 神楽一斬!」

 

抜刀術で自分の目を斬ってきた。流石に脆い目を斬られ一瞬だが怯んでしまった。

 

理 「がぁぁ!!!」

 

千 「どりゃぁぁぁ!!」

 

ドゴンッ!!

 

そこから母親がコンボで顎にアッパーカットが入少しぶっ飛ぶが体制を建て直す。こいつら特に蓮の野郎いきなり不意討ちしてきやがって。

 

理 「貴様らぁ!!」

 

神力を口に溜め込み一気に放つが、

 

千 「ギャーーーー!!」

 

母親も光のブレスで対抗しお互いのブレスは相殺する。だがその隙を狙ってなのか、

 

蓮 「鷹切り!」

 

案の定で斬りかかってくる。だが二度も同じ手にかかるものか。

 

理 「くどい!!」

 

翼の羽ばたかせ風を起こし蓮を退ける。これで邪魔者がと思ったその時、

 

さと「想起 恐怖催眠術」

 

無数の弾幕が何処からともなく自分へと放たれるのを見る。その弾幕の中心に問題の少女ががいた。どうやらあの少女が放ってきたみたいだ。

 

理 「ちっ!!」

 

ブレスを止め後退し距離をとるが頭が痛い。打たれた薬物がそろそろ全身を回ったのだろうか。だがしかし昔に何処かであの弾幕を見た事がいやそんな筈は‥‥どういう事だ。迷っていても仕方がない。殺してから考えるのみだ。

 

理 「真仙術六式六面神想【修羅】」

 

と、唱え霊力を使い自分の分身を6体作り各々が爪を立てて襲い掛かる。だが母親も6体に増えた自分達の猛攻を上手く回避していく。早くくたばれば良いものを。だがそんな中でも母親は背に乗せる蓮と問題の少女と何か分からない話をしているのを聞く。

 

理 (何を話してやがる?)

 

等と思っていると突然母親は不可思議な行動に出た。とどろを巻き神力を貯めていっているのだ。そんな隙だらけな構えなどしてついに諦めたか。それならば引導を渡してやる。そうして6体の自分達は一斉に母親へと爪をたて襲いかかった。だがその瞬間、龍神は貯めた神力を一気に解き放った。

 

理 「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

強い神力の衝撃波を出し一斉に襲いかかった6体の自分達はあまりの一撃で悲鳴をあげた。すぐさま1つになると母親は組かかってくる。

 

理 「離せぇぇぇぇ!!」

 

だがあれだけの力を使えば今の母親の体では消耗も激しいのは明白このまま押しきって潰してやる。だが母親はまさかの行動に出た。

 

千 「今じゃ!!」

 

この時になって気づく。まさかこれは囮だったのだと。本当の目的はなんだと考えているとその目的が姿を現した。

 

蓮 「金狐化!!」

 

蓮が不思議な呪文を唱えると体が金色に輝き髪が長くなり獣のような特徴が増えまるでその姿は狐の獣人という言葉が似合う姿となった。すると刀を構えこちらに向かって跳躍した。

 

理 「退けっ!!」

 

千 「くうっ!!」

 

母親を弾き飛し翼を広げ暴風を起こす。

 

理 「小賢しい!!」

 

蓮 「くっ!これならどうですか!」

 

吹っ飛ばされた蓮は足に小さな霊力の壁を作ったかと思うとそれを足場にして跳躍し更には壁ダッシュをしたりと暴風を耐えながら突き進んでくる。いい加減に諦めろ。

 

理 「シャァァァァ!!」

 

ゴンッ!!

 

蓮 「ぐっ!まだまだ!!」

 

長い尾を鞭のようにして振るい蓮を叩きつける。だが蓮は足元にまた霊力の壁を作り着地しそのまま真上に一気に跳躍し自分の尾に刀を突き刺してきた。

 

理 「がぁぁぁ僕の体に低俗な貴様が触れるな!」

 

尾を振り回し振り払おうとするが更に刀を深く突き刺してくる。すると突き刺した状態のまま、

 

蓮 「でりゃぁぁぁ!!」

 

自分の頭までダッシュで走ってくる。しかも突き刺した状態のまま走るので斬られた部分から血が吹き出る。

 

理 「このぉぉぉぉ!!」

 

今度は体を回転させ振り払うがこいつはありえない所に掴まり耐える。そのありえない所と言うのが自分の背中にある1枚だけ逆向きに生える鱗またの名を逆鱗を掴んでいるのだ。

 

蓮 「おりゃぁぁ!

 

グジュ!!

 

しかもよりによって力任せに一気に引き剥がされる。

 

理 「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。先程から母親との噛みつき合いや引き裂き合いのダメージを越える痛みでのたうち回る。そして蓮は一気に自分の頭まで来ると、

 

蓮 「理久兎ぉぉこれで最後だぁ!」

 

理 「止めろぉぉぉ!!!」

 

両腕で掴んで引き離そうとしたが遅かった。

 

蓮 「皆信 以心伝心斬!!」

 

ザジュ!!

 

光輝く刃で自分の頭を貫かれた。痛いただその一言しかない筈なのに何故だこれは痛くない。むしろ何か不思議な何かが頭に流れ込んでくる。それと同時に力が抜け自分は地へと落ちるのだった。




ではでは今回もありがとうございました。ようやく決着がつきそうで何よりです。このまま何事もなければ良いですけどね。えっ?早く会話形式に戻せって?後数話で戻る筈です。たぶんですが‥‥さてではでは今回はここまでに致しましょう。また次回もよろしくお願い致します。ではまた次回サラダバー!


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第402話 行いは返ってくる

こんばんは読者様、宿題が多すぎてこれ終わらないんじゃないかな‥‥と思いつつある怠惰のクソ悪魔です。娯楽の時間が大量に欲しいと常々思っている始末です。さてさてこんな話もあれなのでそれでは本編へどうぞ。


頭に光景が流れこんでくる。それは下で戦う者達の思いそして今さっきまで戦っていた蓮や母親や問題の少女や皆の思いが流れてくる。気づくと光指す花畑に自分は寝転んでいた。それに手を差し出してくる女性が1人いやそれは義娘と思っていた紫だ。差し出された手を掴み起き上がると石に変えた亜狛や耶狛や黒がいて他にも永琳や神奈子や諏訪子がいた。しかも皆は笑顔でこちらを見ていた。

 

理 「あぁ何故‥‥僕は」

 

目を閉じまた目を開けると体が熱い。そうか負け地に落ちているのか。いやまだ負けたわけでは、

 

さと「嫌なんです!もう離れるのは‥‥理久兎さんに

   嫌われても構わない近くにいれるのなら!」

 

蓮 「っ!本当に頑固ですね!!」

 

こいつらバカだろう。頑丈な僕や母親の体なら耐えれるがこいつらの肉体だとそのまま行けば大気圏に入ったら体は灰にまたは超高速で落ちるため地面に衝突したらただでは済まされないというのに。だが鱗を通し肌で感じる。この問題の少女がどれだけ自分を思っているのかを。

 

理 「‥‥真仙術十三式断絶壁」

 

自分の体ならしがみつく彼女や蓮を覆い囲むように結界を張る。

 

蓮 「龍神様?」

 

千 「ワシではないぞ!」

 

蓮 「………じゃまさか」

 

さと「理久兎さん」

 

呆れた。本当にただただ呆れた。そうして落下し大気圏を越えると地上が見えてくる。

 

千 「理久兎にしがみつけ!!」

 

蓮 「くっ!!」

 

さと「うっ!!」

 

そうして戦っていた空中要塞に自分達は墜落した。

 

ドゴーーーーーンッ!!

 

地面に衝突し土煙をあげる。そして衝突したためか背中に痛みが出てくる。とりあえず龍化を解き凸に手を当てると煙の向こうでは皆が喜ぶ声が聞こえてくる。そして思う何故に自分は負けたのだといや多分自分の理想よりも彼らの願望や思いが勝っていたた。だそれだけの理由で負けたのだろうか。

 

理 「うっがはっ………」

 

よぼよぼと足取りがおぼつかないながらも立ち上がり煙が上がった先にいる彼らを見る。

 

蓮 「下がって!」

 

紫 「そんなあの傷でまだ………」

 

玲音「おいおいこいつ本物の化け物だろ」

 

霊夢「まだやるって言うの理久兎!」

 

全員が構える。それはそうだろうだってこいつらからしたら僕はただの恐怖の対象で物語で言えば悪役なのだから。それならば潔く後悔のないように自分の眉間にレクイエムを突き付け発砲し自害しようかと思った。だが問題の少女は立ち上がり皆の前に立った。

 

蓮 「さとりさん!?」

 

紫 「待って‥‥」

 

だが自害する前に彼女に聞きたい事があった。そのため口を開き、

 

理 「ねぇ‥‥教えてよ何でそこまで僕につきまとう

   のさ僕は……君の敵だよ‥‥なのに…何でさっき

   だって!!」

 

さと「………決まってます!貴方に憧れそして愛した

   神だからです理久兎さん!」

 

理 「僕はお前なんか‥お前なんか‥ぐぅ!!」

 

痛い痛い痛い痛い痛い。頭が割れるように痛い。何故にここまで惨めな気分になるのだ。何故にそんな哀れむような目でこいつらは見てくる。

 

さと「理久兎さん………」

 

理 「うぅぅ何を‥‥っ!?」

 

あり得ない。意味が分からない。理解が出来ない。少女はさっと近づきキスをしてきたのだ。

 

理 「んんん!!?」

 

さと「ぷはぁ‥‥‥」

 

長いキスが続き流石に引き離す。どうしてこんな真似をする。

 

理 「はぁ‥はぁ‥お前何を!?」

 

さと「………理久兎さんこれが貴方に対しての私の気

   持ちなんですだから思い出して下さい!」

 

理 「馬鹿な行動をして馬鹿な発言‥‥ぐぅぅ!!」

 

何故だ。知らない筈なのに記憶が浮かび上がってくる。楽しかった思い出や彼女のために怒った事それから自分に向かって告白をしてくれた事それらを忘れていた記憶が浮かび上がってくる。今なら言えそうだ彼女の名前を。

 

理 「さ‥とり‥?」

 

さと「そうです!理久兎さん!!」

 

理 「はぁ‥‥はぁ‥‥ぐぅ!!やっと思い出せて来た

   よ………何で忘れて‥‥いたんだろうね」

 

さと「理久兎さん」

 

今度は抱きついた。こんなにも体がボロボロなのだから止めて欲しいのだがしかし心地のよい温度だ。だがそんな幸せは恐らく自分には許されないのかもしれない。背後から殺気を感じたのだから。

 

理 「ちっ!!!」

 

ドンッ!

 

さと「きゃ!!」

 

さとりを突き飛ばし笑顔で微笑むそして、

 

ザジュ!!

 

胴体を何か細い剣が貫き血が吹き出る。背後を見るとそこには真っ白の純白の翼を持つ女性がいた。それはウォーミングアップという目的で殺した筈のウリエルだった。

 

ウリ「うふふふふ♪理久兎~知ってるかしら?今の

   現世ではやられたのならやり返されるって言

   う言葉があるみたいよ?」

 

理 「てめぇ‥‥生きて」

 

紫 「彼奴は!」

 

千 「なっ嘘じゃ!何故!何故に生きておるのじゃ

   ウリエル様!!確かにあの時にワシが心の臓

   を貫いたのに何故!」

 

聞いていると母親いやおふくろが珍しく焦ってる。どういう事だ。それに様つけって、

 

ウリ「あらあらオルビスじゃないこうして貴女と話

   をする時が来るなんてねぇ♪」

 

さと「よくも理久兎さんを!」

 

ウリ「それは此方の台詞よ‥‥私の可愛い孫を娘をよ

   くも汚してくれたわね低俗な者共がこれもあ

   れも全部彼奴等の特にベルフェゴールが!」

 

近くでギャーギャーとうるさい女だ。

 

理 「ぎゃ~ぎゃ~うるせぇよ底辺BBA!」

 

千 「それと間違っておったのはそなたの思想じゃ

   ワシら意外を家畜としようとしたその世界は

   断じて許されるものではないぞ!」

 

ウリ「そう‥‥理久兎もオルビスもやっぱり私を拒絶

   するのね………ならば誰も私を拒絶しないそし

   てが私を讃える世界を私が作るのみよ」

 

そう言うとウリエルは懐から禍々しく光輝く水晶を出す。一目見て嫌な予感がする。それは自分以外の皆も思ったのか、

 

蓮 「まずい!!」

 

霊夢「止めるわよ!!」

 

ウリ「ふふふっアハハハハハハハ!さぁ進化の秘宝

   よ私とそして理久兎とその従者を取り込み世

   界の新たな創造神を作りなさい!」

 

体が痛い熱い苦しい何よりも目の前が真っ暗になっていく。これが自分のやってきた報いか。

 

理 「がぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

悲鳴をあげると目の前は真っ暗になった。そしてそんな光景を少し遠くから見守る者がいた。

 

? 「進化の秘宝ねぇ‥‥何故あいつがあれを持って

   いるのか‥‥ふわぁ~」

 

その者は怪物へと変わる残酷な天使を眺めながらあくびをする。

 

? 「もし‥‥俺の玩具を壊そうとするのならその時

   は潰すか」

 

と、呟き戦いを眺めるのだった。




それでは今回もありがとうございました。えっ?最後の声の奴は何処の誰かって?さぁ誰でしょうか検討つきませんね。まっまぁ次回に分かると思います。多分‥‥いやきっとそして理久兎君が現在気絶したか何かで視点から外れたため別の者、まぁ最後に出てきた奴の視点を次回から見せますのでお願い致します。それでは今回はここまでです。それでは読者様また次回サラダバー!


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第403話 本当の災いを呼ぶ者

こんばんは読者様、宿題を片付けようと奮起している怠惰のクソ悪魔です。しかし全然終わる気配がない。どうしてくれようか。失礼、それではこんな話は止めにして本編へどうぞ。


蓮達と理久兎が戦う数時間ぐらい前に遡る。龍神の千によって要塞に穴を開けた場所から1人の男が侵入していた。

 

怠惰「いやはや‥‥人里でみたらし団子を買うために

   店員と直談判してたら遅くなっちまったなぁ

   それにしても千ちゃんったらこれまた派手に

   穴を開けちゃってまぁ」

 

そうその男こそ蓮達に救いの一手を与えていた怠惰だ。そして思うだろうあの防衛網をどうやって抜けたのかと。

 

天使「しゃぁぁぁぁ!!」

 

ザシュ!

 

怠惰「うるさいなぁ黙ってろ天使モドキが」

 

常人には何が起こったのか等もはや分からないだろう。何せ一瞬‥‥いやまばたきをするよりも早く天使モドキの首を刈り取ったのだから。

 

怠惰「どうしよっかなぁ前みたいに娯楽室から壊し

   て鬱憤ばらししようかいやでも懐かしいな」

 

過去に天使達の職場があまりにもホワイト過ぎるのにムカつき仲間達総出で娯楽室を全部破壊した事を懐かしむ。

 

怠惰「まぁ適当に歩けば運命は巡り会えるか♪」

 

と、呟きふらふらと歩き始めた。そうしてふらふらと歩いていると、

 

ドゴーン

 

爆発音が響き渡るのを聞く。どうやら爆発のあった所に誰かいそうだ。ふらふらと歩き鼻歌を歌いながら爆発があった場所へと行くとそこは娯楽室がある場所だった。しかも扉があるにも関わらず隣に大きな穴が空いていた。

 

怠惰「うわぁ」

 

誰がやったんだか。しかし良いセンスだ恐らくまだ自分がいた軍があったとしたらこれをやった奴はすぐに兵長から始まるエリートコースは行けるだろうと思いながら覗くと蓮や見たことのない帽子を被ったロリがいて此方へと向かってきていた。

 

怠惰「体感速度チェンジ」

 

能力により周りの体感時間を変え五感での認識が出来ないようにして壁に張り付くと蓮達は帽子を被ったロリについていき消えていった。

 

怠惰「ふぅ~ん付いていくか」

 

とりあえず着いていくかと思いついていくと動力室までやって来る。ここまで落とせたのかと思い少し感心した。すると蓮達は救助活動を始めると同時に仲間がどうとか理久兎がどうとかと話始めた。

 

怠惰「………仲間ねぇ」

 

懐かしい記憶を思い出す自分を含めた7人で戦いバカをしていた事をだがこいつらみたいにそこまで仲間意識はなかったが。というかこいつらの言ってることは聞いてて綺麗事すぎて頭が痛くなってきた。

 

怠惰「痛み止め買ってこようかなぁ」

 

等と思ってうつらうつらと眠気に襲われそうになっていると蓮達は動き出す。

 

怠惰「やっと動いたか‥‥さてお団子食べよう糖分が

   ほちぃ」

 

この異変の最中なため店を閉めていた団子屋に乗り込み直談判までして手に入れたみたらし団子を取り出しパクリと口に頬張る。老舗の昔ながらのこの甘じょっぱい醤油の味とモチモチとした弾力のハーモニーこれを不味いと言える筈がない。

 

怠惰「………しまった!お茶がなかった」

 

お茶がない事に気がつく。気分的にそしてお茶請けはみたらし団子ならほうじ茶もしないなら最悪、緑茶か抹茶が飲みたい。現代社会にいるせいで自販機はないかとキョロキョロと探してしまった。

 

怠惰「ないか………」( ;´・ω・`)

 

畜生め。マジで自販機すら置いていないこの要塞を粉々に破壊してやろうかと思った自販機ぐらい置いておけよ。

 

怠惰「ってあっ彼奴らの事をすっかり忘れてたどこ

   行ったんだろ」

 

腕に雷を纏わせゴミを燃やし灰に変えると立ち上がりまたふらふらと歩き始める。

 

怠惰「お~い何処ですか~死んでますか~」

 

まぁ死んでたら死人に口なしって言うから声は発しないとは思うがとりあえずそんな事を言いながらふらふらとふらふらと自由気ままに歩く。そして歩いていて思い出す大抵偉ぶってる奴は玉座の間にいると。

 

怠惰「確か玉座の間って何処だったかなぁ~」

 

等と思いながら方向音痴ながらに適当に運に任せて歩く。すると、

 

? 「ギャァァァァ!!」

 

叫びが聞こえる。こっちかなと思いながら歩くとデカイ扉があった。

 

怠惰「そうそうここだここだ」

 

扉をゆっくりと開けて中へと入ると千ちゃんが蓮とさとりを乗せて空へと羽ばたき他の者達はゾンビのような奴と対峙または空から振る隕石を食い止めていた。

 

怠惰「やってるやってる頑張れ頑張れ♪クソ食らえ

   な希望に向かってファイト~」

 

安全地帯であろう部屋の隅に行き寝転がりながら眺める。時々こちらに向かってくる弾幕は稲光で消滅させながら彼ら彼女達の戦いをただ眺める。そんな事をしていると上から理久兎達が落っこちてきた。

 

怠惰「おやおややっと終わったか」

 

やれやれと思いながら眺める。だが疑問に思う理久兎がつるんでいた天使は何処にいるんだと。そんな事を思っているともう最後の感動の場面とはならなかった。

 

理 「がはっ!」

 

背後から何者かに理久兎が刺されたからだ。見てみるとあれは、

 

怠惰「あれ?生きてたんだ彼奴しぶといなぁ」

 

昔、千ちゃんに手貫されて心臓を潰されたウリエルがいた。流石は腐っても大天使だ。するとウリエルは玉をいや彼奴が持っている筈もなくましてや使うべきでない物を取り出した。

 

怠惰「進化の秘宝ねぇ‥‥何故あいつがあれを持って

   いるのか‥‥ふわぁ」

 

持っているという事に対しては全然興味はない。だが何故あんな血まみれとなっている過去の遺物が出てくるのだ。そんな事を思っているとウリエルは理久兎をその従者を飲み込みおぞましい怪物へと変貌した。

 

怠惰「もし‥‥俺の玩具を壊そうとするのならその時

   は潰すか」

 

これは千ちゃんそして千ちゃんが作ったこの世界の住人達問題であり自分自身の問題ではない。あくまで()()()()はだ。ウリエルというか天使達は元々は自分を含めて千や古代魔族達にとっての因縁相手だ。こいつらにやらせるのは荷が重すぎる。そんな事を思っていると千ちゃんが怪物と変わったウリエルに吸収されそうになっていた。

 

千 「っ!助けて怠惰!!!!!」

 

あの状態はもうピンチと判断した。このまま行けば千は理久兎と同じ二の舞になるだろう。重い腰をあげて立ち上がり体の間接やらを伸ばす。

 

怠惰「はぁ‥‥人の玩具に手を出しやがって」

 

自身の神器シレンティウムを取り出しそして千を掴むウリエルへと一瞬で近づき、

 

ザシュ!

 

腕を切り裂き千を救出する。

 

ウリ「えっ?………キャー~ーーーー!!!」

 

ウリエルの断末魔の悲鳴がこだます。そしてそんなウリエルを睨みながら、

 

怠惰「人の玩具を何壊そうとしているのかな雑魚天

   使が」

 

と、吐き捨てるようにそう言うのだった。




ではでは今回はここまでとなります。次回からまたあっちを何話か投稿しますのでお願い致します。
‥‥えっ?世界(そこに住む者達)とみたらし団子どっちが大切なのかって?無論みたらし団子の方が天秤にかけたら重いです。え?何々‥‥それじゃ千ちゃんとみたらし団子どっちが重いかって?ハハハ♪秘密です。あっ因みにみたらし団子は団子の中だったら断トツで好きなだけです。一番好きなのは和菓子なら豆大福が好きです。それではこんな何を言っているのか分からないような後書きはここまでです。また投稿した際はお願い致します。それではサラダバー!


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第404話 災い降臨

こんばんは読書様、ベルゼブブ嬢のお気に召すままにが好きすぎて漫画を買ってしまった怠惰のクソ悪魔です。速く次の巻も買いたいけど少しお金に余裕がないのが残念です。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


ただただおぞましく変わり果て断末魔の悲鳴を上げた元大天使長を見下す。

 

ウリ「貴様!!貴様は!!どうしてここにいる!」

 

怠惰「どうしてってねぇ?」

 

どうしてと言われても語彙力皆無な自分にどう説明しろと言うのだ。

 

ウリ「ここはもう私の世界よどうやって入った!」

 

これなら軽く説明が出来そうで助かる。天使にしては気が利くじゃないか。

 

怠惰「いや最初からいたんだけど?」

 

ウリ「なっ!!」

 

霊夢「あんた‥‥まさかずっと後を………」

 

怠惰「そうだよ♪ここに侵入しようと君達が特攻を

   仕掛けてからずっと後をつけて見てたけれど

   いやはや本当に反吐が出るぐらい下らない絆

   を見せられて頭痛がしたから1回痛み止めを

   持ってこようかと思ったぐらいだよ♪」

 

と、言うが実際は神社でゲームしながら留守番するのに飽きて甘いものが食べたくなったから人里に行って団子屋に直接乗り込んで直談判し団子を買ってから乗り込んだため最初からというのは嘘になるがこう言っておけば何か格好いいだろ的な感じになりそうだ。

 

千 「すまぬな怠惰よ」

 

怠惰「良いよ別に」

 

とりえずこのままの体制は自分の腕が千切れそうなため地面に降りると龍神を離す。

 

天子「あんた闘いに参加しないとか言ってた癖にこ

   ういう時にしかも私達がやられる様を見てる

   とか悪趣味にも程があるわよ」

 

自分からしたら悪趣味だとかの言葉は誉め言葉だ。だが天子も含めこの場の全員は何か勘違いしているみたいだ。

 

怠惰「う~ん君達は何か勘違いしてるよね?」

 

天子「はぁ?」

 

怠惰「俺は理久兎君達を相手にするのは君達とは確

   かに言ったけど天使までやれとは言ってない

   よ?君達だと荷が重いだろうしね♪」

 

こいつらに天使の相手それも熾天使(セラフィムクラス)の相手なんて荷が重すぎる。元々ここに来た理由というのは変わり果て怪物とはなったがウリエルを完璧にこの世から消滅させるためにここに来たのだから。

 

蓮 「なっ危ない!!」

 

蓮がそう言う自分の背後では変わり果てたウリエルがこちらに突進を仕掛けてきたが、

 

怠惰「えっ何が?」

 

ドゴン!!

 

ウリ「ぐっ!!」

 

鈍い音が聞こえウリエルはその場で止まる。いや強制的に止めたというのが正しいか。地面に降りたその時から障壁を張り巡らしているのだから。

 

霧雨「これは魔法障壁か!」

 

怠惰「お見事♪正解だよ魔理沙ちゃん」

 

霧雨「ここまで透明な魔法障壁は見たことがねぇ‥‥

   お前は一体何者なんだよ!」

 

どうやら今の世の中では古の魔法が失われつつあり現代の魔法が浸透するこの世界ではこの粗雑な魔法障壁が物珍しみたいだ。だが何者かなんて言われても困るんだよな。傲慢とか憤怒とかみたいに有名な所の奴じゃないし。

 

怠惰「う~ん何て言おうかね?」

 

ウリ「貴様は貴様だけは!!」

 

怠惰「はぁ‥‥うるせぇよ黙って消えてろ

 

ドンッ!!

 

ウリ「ぐふっ!!」

 

結界を弾きウリエルは吹っ飛ばす。子供の頃とかに習わなかったのか。他人が話しているのなら話さないまたは一言二言ぐらい断れと。本当に教育が不充分だなと思いながらデジタル式の目覚まし時計を懐から出し、

 

怠惰「さてと千ちゃんこれを渡しておくよ」

 

と、言うが千ちゃん含めて皆は何これ状態な感じだ。無論説明は加えてはいくが。

 

怠惰「始めるときはスタートって言うからそしたら

   5分そして9分経ったら合図を送ってよそれ

   から結界でも張って上空に逃げてなよ多分千

   ちゃん達もろとも殺りかねないからあっそれ

   と君達に伝えるけど見たくないなら目を反ら

   してよもし見たいのならこれからの生を歩む

   者としてこの闘いを参考にし反面教師と見ろ

   これは外道の道を歩んだ者の闘い方だから絶

   対に歩んではいけない禁忌の道だから」

 

自身の封印している力をほんの少しだけ解放し皆は見るだろう。このおぞましい怨念の数を本当ならこれは見せるべきものではないしこの世に存在すること事態が許されざるものなの。だがそれでも見せたかった。もう後戻りしたくても出来ない禁忌の道を辿った自分の過ちを繰り返させないために。

 

蓮 「なっ何あれ‥‥」

 

妖夢「あれは怨念の塊それも相当な数の!あんな数

   は見たことがない………!」

 

さと「うぐっうえっ!!」

 

こい「お姉ちゃん!」

 

さと「聞こえる‥‥死にたくない殺して早く死なせて

   殺してやる‥‥なんなのこの声は!」

 

やはりさとりちゃんみたいな心の声を聞ける者には絶対に見せていけないなこれは証拠に吐きそうになってるんもん。

 

ウリ「貴様!!貴様!!貴様!!貴様!!」

 

貴様ってしっかりと名前‥‥いや名前で言ってくれてないから良いか。とりあえず聞きたいことが幾つかあるから聞かなければな。

 

怠惰「お前には色々と聞きたいことがあるから少し

   聞かせてもらうとして10分だけ遊んでやる

   よ来な」

 

ウリ「滅されろ!!」

 

無数の光の刃を生成し雨のように降らせてくる。

 

怠惰「千ちゃんスタート」

 

千 「うむ!行くぞそなたら!」

 

その言葉を合図に千ちゃんは結界を張り巡らせ皆を上空へとつれていく。そして降りかかる無数の刃を目の前に自分はただ微笑む。

 

怠惰「久々に悲鳴が聞けそうだ♪」

 

そう笑い嬉々としてこの戦いを行うのだった。




ではでは今回はここまでとなります。次回は第零章で出てきた神魔大戦の延長戦みたいになります。‥‥えっ?このために第零章があるんじゃないかって?………違いますよ♪元々はほのぼのな話を書いてて血生臭いのが書きたいなと思ったのが最初でしたね。第零章そして今回の章は‥‥さてそれでは今回の後書きは少し短いですがここまでです。また次回もお願い致します。それではまた次回サラダバー!


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第405話 怠惰の魔王

こんばんは読書様。ようやく明日を頑張れば休みという事で心が少しウキウキしている怠惰のクソ悪魔です。土日は何をしようか。失礼。それでは本編へどうぞ。


おぞましい姿となったウリエルは光の剣を降らせてくるが、

 

怠惰「体感時間チェンジ」

 

自分の体感時間を変えそして呪文を発する。

 

怠惰「クイック&スロータイム」

 

一瞬の詠唱で自分の時間を超高速時間にそして周りを超低速度にして向かってくる光の剣を楽々と避け背後へと回ると丁度魔法の効果が切れる。

 

ウリ「なっ!」

 

怠惰「業雷よ敵を穿て!」

 

ウリ「がぁぁ!!」

 

魔力によって出来た雷雲から無数の落雷が落ちウリエルに直撃する。

 

ウリ「小賢しいのよ!!!」

 

だが理久兎達を吸収したことによって耐性が上がったのか落雷をはね除けた。雷があまり効果がないのならプランBで叩き潰すか。

 

怠惰「アハハ鬼さんこちら~声する方へ♪」

 

ウリ「っ!やりなさい黒!」

 

黒竜の頭の尾からブレスを放ってくる。尻尾を振って攻撃するよりかは原始的しかし古典的な考えだなと思いつつ魔力で障壁を張りガードする。

 

ウリ「甘いわ!!」

 

今度は体ごと後ろを振り向いたウリエルは手に持つ大剣で横凪ぎに斬りかかってくる。流石にこの一撃は障壁でも無理と判断しタイミングを見計らい横凪ぎした大剣の上に乗り避けると、

 

ウリ「何処に!」

 

やはり自分の位置を見うしなった。無様だなと思いながら口を開き、

 

怠惰「ここだよバーカ♪」

 

一言と共に右足に雷を纏わせウリエルの顔面めがけて蹴り飛ばす。

 

ウリ「ぐぅ!!」

 

顔面を蹴り飛ばされ龍の頭から生えるウリエルはのけぞり自分はすぐにこの場から退避する。因みにプランBとは何かと言うと散々バカにして怒らせるだけ怒らせ冷静さを無くしてボコすという作戦だ。それが効いたのか、

 

ウリ「ベルフェゴール!!!!」

 

ウリエルはもう怒り狂っていた。この作戦中々上手くいくものだなと思った。だが、

 

怠惰「ベルフェゴールか………」

 

過去にある者から背負わされ名乗ることとなったこの名前を聞き過去を思い出す。正直な話でもう未練もなく捨てた名だが懐かしい名前だ。そして今だからこそ聞いてると時々悲しくなってくる。そんな事を考えている間にもウリエルの下半身にある龍の首そしてその左右にある狼の首が口を大きく開けこちらに噛みつこうとしてくる。先程の黒竜の首といいこの3つの首といい恐らく理久兎達の首であるのは間違いないだろう。

 

理 「そうか………今なら契約違反にはならないよな

   我ながら考えちまった♪」

 

丁度良いや。千ちゃんと結んだ古の契約で千が創造した神達や生物達を殺める。なおかつ危害を加える事はしないという契約だったが今は怪物となったウリエルの一部つまりウリエルの体の一部。千ちゃんを自分の玩具を損傷させた理久兎を軽くしばくチャンスだと思った。

 

怠惰「ウリエルと合体した理久兎君及びにそのアホ

   な部下共とりあえず死んどけよ♪」

 

手に持つ大鎌の神器シレンティウムを一瞬で横凪ぎに一閃すると、

 

龍頭「がぁぁぁぁぁ!!」

 

ウリ「なっどうしたの理久兎!」

 

狼頭「がぅぅぅ!!」

 

狼頭「きゃぅん!!?」

 

竜頭「がはっ!」

 

ウリ「なっ血が!!」

 

4つの首からさながら公園の噴水のように血が吹き出て真っ赤な血の雨を降らす。しかし良い悲鳴だ久々に聞いくととても心地良い。もっと聞かせて欲しいものだ。

 

ウリ「時よ巻きもどれ!」

 

大きな時計が現れると針は逆方向に戻る。その結果、吹き出た血やら止血され切断された首も元通りになる。

 

ウリ「貴方は理久兎達がどうなっても良いと言うの

   私が死ぬという事は理久兎もただではすまさ

   れないのよ!」

 

無数の光玉を放ち攻撃してくるが自分から見ると超スローモーションで動くため軌道が読めてしまい難なく回避が出来てしまう。そして回避しながら、

 

怠惰「脅し?脅しかよ♪超下らないね♪」

 

ウリ「なっ!?」

 

怠惰「俺からすれば蓮も理久兎もお前も何をしよう

   が俺の不利益になるような事さえしなきゃ知

   った事じゃねぇし死のうが生きようがどうで

   も良い死んだならそれがそいつの運命だった

   ただそれだけの事♪それと今さっきにも言っ

   たが俺の不利益つまり俺の娯楽タイムを潰し

   暇潰しという玩具の千ちゃんを壊すというの

   なら千ちゃんの息子だろうが母親だろうが誰

   だろうが容赦なくなぶり殺すのさ」

 

それが自分のもっとうだ。自分の娯楽タイムを汚す不届きものには死をくれてやる。例えそれが友人の傲慢だろうが憤怒だろうが全能神だろうが関係ない。

 

ウリ「っ!ベルフェゴール!」

 

怠惰「いい加減にその名前で呼ぶの止めてくれない

   かな?今の名前は怠惰のクソ悪魔‥‥数少ない

   友人の1人から貰った名前なんだからさ」

 

向かってくるおぞましいウリエルの攻撃を避け、受け止めを繰り返しつつ呪文を唱える。そして段々と気分が乗ってきた。

 

怠惰「トリトニス・アプス・ヴェノム」

 

自分の雷を無数の雷子の蜂に変え一斉攻撃を仕掛ける。

 

ウリ「そんな攻撃など効くわけがないのよ!」

 

後ろの黒竜の頭の尻尾、前面の狼と2匹の狼の頭と理久兎の首そしてウリエルは襲いかかる蜂を撃墜していく。その隙にウリエルの真下に入ると、

 

怠惰「超激痛の膝治療術」

 

シレンティウムを横凪ぎに一閃し獣と龍を合わせたかのような四つ足を一気に切り裂く。すると切り口から大量の血が吹き出る。

 

龍頭「がぁぁぁぁぁ!!」!

 

ウリ「踏み潰してあげるわ!」

 

怠惰「サングイス・カテーナ・ラクエウス」

 

右前足で踏み潰し攻撃を仕掛けてくる。それに合わせ出血し滴る怪物となったウリエルの血液に魔法を唱えすぐにウリエルの背後へと向かって離れると、

 

バチっ!!

 

狼頭「がっ!!?」

 

狼頭「ぐぅぅぅ!!」

 

見事に踏み抜き血で出来た有刺鉄線の鎖が足にまとわりつき足を傷つけ縛り付ける。後ろに待避したため竜の頭が此方に向かって首による叩きつけ攻撃をしてくる。

 

怠惰「攻撃が古典的過ぎるんだよ魔法うんちくしか

   しないゴミドラコーがよ」

 

魔法解説しかやっていない黒であろう竜の首をシレンティウムで即座に切断する。

 

竜頭「ギャァァァァ!!」

 

綺麗に斬れそして切り口から多量の出血をし自分に赤い鮮血が降りかかる。口許についた鮮血をペロリと舐め感じる久々に味わうこの高揚感に幸福感やはり鮮血を浴びるのは月日が経ち前線を離れた今となっても心地が良いものだ。

 

ウリ「影の力よ戻りなさい!」

 

その言葉を合図にマミった竜頭が元に戻ると先程の血の有刺鉄線の鎖を引きちぎりこちらを向く。

 

ウリ「貴様は!貴様は!どこまで私をこけにすれば

   気がすむの!!」

 

怠惰「失礼だなチャンスをくれてやったんだよ制限

   時間までに潰せるようにな♪」

 

と、言ったその時ついに待ちに待った声が届く。

 

千 「怠惰よ5分じゃ!!」

 

怠惰「おっともう?………なら」

 

余裕そうに見えるし聞こえるだろうが言いたい。もう本当にこの体も限界だとやっぱり無理して不得意な前線に立つものではないなしこれなら後方支援で魔法やらをバシンバシン撃った方が楽だなと感じた。やっぱり憤怒や嫉妬みたいな壁役がいるの楽だったなと思いつつ言い懐から秘密兵器を手に取る。すると、

 

蓮 「何で怠惰さんがあれを!」

 

紫 「あれは進化の秘宝」

 

結界内で蓮達がそう言ってきた。そうこれは蓮達の言う通り先程にウリエルも使ったあの進化の秘宝ではなくそれを遥かに凌ぐ怠惰印の秘密兵器だ。

 

怠惰「賢者の叡知よ我が命ずる合わさり怪物となっ

   たバカ共を分離せよ!」

 

その名を賢者の叡知と呼ばれる俗に言う現代では重課金者達しか持っていなような世界を変えかねないチート(ゲームバランス崩壊)アイテムの力を見せる。すると1つとなり合わさっていたウリエルに理久兎及びにその従者達を分離させる。

 

怠惰「クイック&スロータイム!」

 

そして分離した理久兎達をすぐに回収し千ちゃん達のいる結界へと運ぶと同時に魔法効果が切れ一瞬で自分が現れたためか皆は驚いていた。

 

怠惰「重ぇよ速く開けてくんない?」

 

千 「すまぬ!」

 

結界に穴を開けると4人を結界内に放り投げる。すると背後から、

 

ウリ「天兵!」

 

分離し元に戻ったウリエルが無数のゾンビのような天使モドキ達を召喚し此方へと一斉に襲いかかる。数的に捌ききれないかと思われるが自分から言わせればこんなの数にも入らない。

 

ベル「音楽療法術シレンティウム・ララバイ」

 

シレンティウムの尻にあゆ女性の顔を向けて構えると女性の口から子守り歌を歌いだす。

 

千 「耳を塞げ!!」

 

蓮 「えっ!」

 

流石は千ちゃん良い直感力だ。これは命ある生者が聞けば深い深い眠りにつかせる魔法だがその逆つまり命なき死者が聞けば即座に昇天させる対アンデット必殺技なのだから。証拠に召喚された天兵達は口から魂いやウリエルの魔力を吐き出し次々に地へと落ちていった。するとゴミのように落ちていく天使達の中から、

 

ウリ「ベルフェゴール!!」

 

ウリエルが大剣を構えて向かってきた。

 

怠惰「うるさっ‥‥」

 

パチンッ!

 

指パッチンを合図にシレンティウムの柄の先にある鎖を操りウリエルを縛り付ける。これで色々と聞けそうだ。

 

怠惰「さてとまず聞きたいけどお前が使ってた進化

   の秘宝それを何処で手に入れたのかな?事と

   返答次第だと」

 

ウリ「教えると思っているの!!」

 

何処の「くっ殺せだよ」お前がやっても何にも萌えないし逆に気持ち悪くなりそうだ。

 

怠惰「まだ言いかけ‥‥はぁ………まぁ良いか確かお前

   は悪魔それも俺ら古代悪魔が大嫌いだったよ

   ね?」

 

ウリ「だから何よ!」

 

怠惰「なら教えてあげるその進化の秘宝を作ったの

   は俺だよ♪」

 

蓮 「なっ」

 

霊夢「あれを作ったですって………」

 

進化の秘宝それはかつて自分が作った物であり戦争の1つや2つの形勢すらを変え力がある。そして皆が何故か分からないがありえないという顔をする。ウリエルがするのなら分かるが何故にそこまで驚くのだ。

 

ウリ「なっ嘘よ!あれが穢れていやぁぁぁぁぁ!」

 

怠惰「アハハハハハやっぱり良いねぇ悲鳴はさぁ♪

   特に天使がそうやって悲鳴をあげる様は何時

   聞いても心地がいいや♪」

 

天使は悪魔を嫌う。故に悪魔が作った物も当然に嫌うし穢れているとまで言うぐらいだ。本当に差別の激しい奴等だ。

 

ウリ「あの女‥‥こんな穢れた物をよくも!!」

 

あの女か。となると彼奴ではないもしくは繋がりがあるそれのどちらかであろう。

 

怠惰「貰うよ♪」

 

ウリ「やめ止めなさい!!」

 

ウリエルの懐をまさぐり進化の秘宝を取り出し覗く。そして一目見ただけで確信した。

 

怠惰「俺が作ったのと違う‥‥レプリカか」

 

バリンッ!!

 

オリジナルを複製し作ったのは間違いないが自分が作ったものとは酷くかけ離れている。こんな紛い物などに用はないため握り潰して破壊した。とりあえずこれで聞きたい事もなくなったな。

 

怠惰「さてと聞きたいことも終わったしそろそろか

   なぁ?」

 

そう言ったその時、待ちに待った音が聞こえだす。

 

じっかんだよ~♪じっかん~♪じっかんだよ~♪

 

時計のアラームが鳴った。ついにこれでこのクソゲーも終わりだ。

 

千 「怠惰よ時間じゃ!」

 

怠惰「OK♪さぁてと時間切れになったしそろそろ

   とどめと行こうか♪」

 

ウリ「ぐぁぁぁ!」

 

シレンティウムを振り鎖を操りウリエルは地へと落とす。そして同時に自分も地へと降りると、

 

怠惰「俺に憑きし負の感情を持つ者共よ形作り全て

   を飲み込め禁忌GAMEOVER【怠惰】」

 

大鎌を地面に突き刺し叫ぶ。すると自分に憑く怨念や執念や生欲等を持ち自分の手によって殺害された者達の負の感情が自分を中心に大地を汚染し侵食する。そして汚染された大地から無数の腕が出現しウリエルを掴んでいくと同時に空にいる千ちゃん達にも向かっていくが何とか回避してくれたため良かったと思った。

 

ウリ「なっ何よこれは穢らわしい!!」

 

振り払おうとするが無駄だ。こいつらに触れた時点でGAMEOVERだ。

 

怠惰「それは俺に憑いている怨念の数々さそれと酷

   いなぁお前の同士もいるのに」

 

怨念「助けてぇ」

 

怨念「ウリエルさまぁぁぁ!」

 

ウリ「そん‥な‥何て汚ならしい!!」

 

汚らわしいとか本当に酷いな。今嘆いている者は元々はお前の部下達なのに。とりあえず冥土の土産に最後にこれの恐ろしさを教えてやろうと思った。

 

怠惰「そしてその怨念は穢れとなり体を蝕みやがて

   腐食させるそれもちょっと触れただけでも致

   死の猛毒となるんだよ♪」

 

ウリ「がぁぁぁ!!」

 

徐々にとウリエルの体は飲み込まれ腐食していくと同時に腕によって引っ張られ飲み込まれていく。あっそうだ決まり文句を言うのをすっかり忘れていた。

 

怠惰「あっそうそう姉貴に会ったら伝えておいてく

   れない?悪いけどまだそっちには行けないっ

   てさ」

 

ウリ「ベルフェゴール!!!」

 

と、叫んだ直後ウリエルは負の者達によって呑み込まれ消えていった。これでようやく過去との戦いに少しだけだが蹴りがついた。すると千ちゃんが降りてこようとしてくるため注意しようと思い声を張り上げる。

 

怠惰「来るな!千ちゃんはそのままそこで待機して

   てくれ」

 

千 「なっ何故じゃ!」

 

蓮 「なっ!」

 

蓮達も見ただろう。既に自分の体も腐食されていっている事に。この禁術は唱えた者をも毒に犯せれそして呑み込まれるためもう助かりはしない。

 

怠惰「千ちゃんパス」

 

千 「おわっとと………」

 

千ちゃんにシレンティウムと賢者の叡知を託し自分はニコリと笑って、

 

怠惰「それを持っていっておいてよ後で受けとるか

   らさ♪」

 

千 「そなたそれは死亡フラグじゃぞ!!」

 

まぁ確かにこんなの死亡フラグで二度と帰ってこないなんてオチだよな。

 

怠惰「問題ないさ♪さぁそろそろこの世界は消えて

   なくなるから速く逃げな」

 

千 「そなたは!残る気か本当に死ぬ気か!」

 

怠惰「大丈夫だから速く行け!このままだとお前ら

   は異次元の境界で永遠に迷うことになるぞ」

 

と、こいつらを逃がすためにそう叫ぶと紫はコクリと頷き、

 

紫 「スキマを開くわ!」

 

紫はスキマを開き昏睡している理久兎達を中へと入れていく。

 

怠惰「大丈夫♪ほら」

 

千 「絶対じゃぞ!絶対じゃからな!‥‥そなた達行

   くぞ!」

 

そう言い龍神はスキマに入り皆が入っていく。

 

怠惰「俺の代わりはいくらでもいるから」

 

と、呟くとスキマは閉じられる。それに合わせ懐から注射器を取り出すと、

 

怠惰「さてと松永久秀もとい弾正久秀みたく派手に

   逝きますか」

 

そう呟き注射器を体にぶっ刺す。そして体は徐々に晴れ上がっていくと、

 

ドゴンッ!!

 

破裂し自分は息絶えるのだった。そして場所は変わり秘密の部屋のポットが1つ開く。

 

怠惰「あぁ~………そうだった前に実験に使ったから

   クローンがいなかったのすっかり忘れてた‥‥

   とりあえずグリモワールとか受け取りに行か

   なきゃなめんどくせぇ」

 

そう呟き自分は部屋から出て幻想郷へと急ぐのだった。




てな訳で今回はここまでとなります。皆さんはもう答えを知って………えっ?知らないしヒントなんて何処にあるんだって?実の所この小説が消える前の後書き等で千ちゃんに首をマミられゆっくりにされ体を燃やされ灰にされ氷漬けにされたりとボディーを何度もダメさせれていたんですよね。なので昔から見て下さっている読書様ならもしかしたら分かったかもといった感じだったんですよね。命懸けのギャグをするのも楽ではないですよね。これがまた……さてそろそろこんな話も終わりにして次回からまたあっちを投稿しますのでお願い致します。それでは今回はここまでです。また次回投稿した際はよろしくお願い致します。それでは読書様また次回サラダバー!


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第406話 最悪な目覚め

こんばんは読者様。また今日からこちらを暫く投稿しますのでお願い致します。それと少し重要?な事を後書きで述べますのでお願い致します。それでは本編へどうぞ。


暗い寒いそんな闇の世界をただただ歩いた。何もない全てが無意味に等しいそんな世界をただただ歩いた。

 

? 「御師匠様」

 

? 「おい理久兎!」

 

? 「理久兎殿!」

 

? 「総大将こっちですよ!」

 

皆の声が聞こえる。光刺すその道に皆の声が聞こえるのだ。手を伸ばしその道を歩もうとすると、

 

? 「君は結局その道にいくんだ」

 

理 「誰だ?」

 

? 「アハハハハハハハハ僕は君‥‥君は僕さ」

 

1人の少年が不気味な笑いをしながらそこにいた。だが分かるこいつは自分自身だ。

 

少年「ねぇ結局さ君が抗ったから僕と君は混じり合

   った訳だけどさ」

 

理 「生憎覚えてないなそんな事」

 

何の事だ。言っている意味が分からない。こいつと混じり合う自分と自分が元から1つだろ。自分は自分なのだから。

 

少年「あ~ららまぁ良いんだけどねだけど僕から忠

   告してあげる目覚めた先は地獄だよ事の原因

   は確かにウリエルだよけどね君がやった罪は

   永遠に消えないから精々忘れないでね♪」

 

理 「やった罪?………俺が何をしたと言うんだ!」

 

少年「ハハハハハ♪聞いてみればいいよ君の大切な

   大切な仲間にね♪君は恐れるものが何もない

   筈でしょ?でも君が大切にしている者達を傷

   つけてしまった事は変わらない僕は消えるけ

   どさそんな者達から迫害され絶望され蔑まれ

   嫌われる君のその姿を楽しみにしてるよ」

 

理 「てめぇ!!」

 

斬りかかろうとしたが目の前に真っ暗に変わる。そして目を開くとそこは見知らぬ天井だった。

 

理 「ここは?」

 

布団に仰向けで横になっているのは分かる。四肢も動かせるだがそしてすぐに感じる。体が重いというか腹の辺りが凄く重い。

 

理 「んん?」

 

紫 「すぅ………」

 

さと「理久兎さ‥ん‥」

 

重い理由がすぐに分かった。この2人が自分の体に突っ伏して寝ているのだ。年頃の娘達2人の重心がくると結構重たいものだ。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

やれやれと思いつつ天井を見上げる。そして思う何故ここにいるのだと明らかにここは地霊殿ではないのは確かでなおかつ襖からは昼の日差しが入ることから地上であるのも間違いはない。

 

理 「あのガキ‥‥」

 

自分が大切な者達を傷つけたまさかこの2人を傷つけてしまったのかいやそんなバカな。自分がそんな愚行をする訳がない。あんなの単なる夢だ。すると襖が開きそこから、

 

怠惰「あれ目覚めたんだ理久兎君♪」

 

怠惰がいた何故にこいつがここにいる。

 

怠惰「いやはや目覚めたなら良かったとりあえず」

 

理 「なっ!?」

 

ありえない光景を目にする。いつの間にか自分の首に大鎌の先端が当てられているのだ。

   

怠惰「僕の玩具を損傷させた罪を償おっか♪あぁ~

   そうそう安心してくれていいよ彼女達にはね

   軽くララバイで眠ってくれてもらっているか

   ら♪助けを求めても無駄だよ無論君の母親も

   等しく同様にね♪」

 

その一言で気づく。辺りの雰囲気が可笑しい事に色づく世界が真っ黒になっているそして体が金縛りにあったかのように動かない。

 

理 「………俺は何かしたのか?」

 

怠惰「あぁそうさ俺がすぐに治療したから命は助か

   ったとはいえど君の母親つまる所の千ちゃん

   は生死の境をさまよいかけたのさ君に心臓を

   貫かれてな」

 

理 「そんな‥‥俺が………」

 

まさかそんな訳がいや怠惰の目は冷たく鋭い眼差しで此方を見据えている。つまり本当に‥‥あの少年が言った事は事実だった。本当に地獄が待っていた。

 

怠惰「まぁ君を殺ると千ちゃんが怖いからなぁあっ

   でも彼女達なら良いかな♪」

 

獰猛な笑顔で怠惰は大鎌の刃を自分に突っ伏して寝ている紫とさとりに向ける。

 

理 「止めろ!2人は関係ないだろ!!やるなら俺

   1人だけを殺りやがれ!!」

 

怠惰「………ふぅ~ん記憶はないみたいだし‥‥人を庇

   うか‥‥なら良し♪」

 

刃を自分に向け振り下ろされる。首を斬られるそう思い目を瞑ったその時、

 

ゴツンッ!

 

理 「痛っ!!?」

 

おでこに痛みが走る。何かと思い見ると怠惰は刃ではなく鎌の柄をこちらに向けていた。恐らくそれで小突かれたのだろう。

 

怠惰「俺はね千ちゃんと契約し君らを殺す事は出来

   ない‥‥もしこの契約がなければ俺は君を確定

   で殺しただろうそれをゆめゆめ忘れることな

   かれよ理久兎君?」

 

理 「ゴクンっ!」

 

何だこの寒気は冷や汗が流れるのが止まらない。流石は怠惰の魔王と言われただけある。

 

怠惰「その喉鳴らしはイエスと判断してやるよ」

 

そう言うと怠惰は大鎌を回す。するとと一瞬で大鎌を消した。そして指を合わせ、

 

パチンッ!

 

指パッチンをすると世界に色が戻る。

 

怠惰「あっ後これを千ちゃんに言ったら殺さない程

   度にいたぶるから♪」

 

理 「いっ言わねぇよ‥‥」

 

怠惰「ははっ♪」

 

と、笑っていると襖が開かれそこから蓮と霊夢が飛び込んでくる。

 

蓮 「大丈夫ですか!」

 

霊夢「何か変な力があったみたいだけど!」

 

この言葉からしてこの屋敷だけ魔法がかかっていたみたいだ。そして外の竹林見て確信するここは永遠亭かと。

 

怠惰「ん?さぁ何かな‥‥あっ多分彼が目覚めたから

   じゃないかな♪」

 

蓮 「えっ?‥‥はっ!理久兎さん!」

 

霊夢「えっあんた起きたの!!」

 

こいつてめぇがやった事を自分に吹っ掛けてきやがった。だが怠惰の話が本当なら‥‥そう思ったため仕方なく今回は貸しを少しずつ返済してやろうと思った。

 

理 「あっあぁ‥‥ここは永遠亭か?」

 

蓮 「えぇ」

 

霊夢「ちょっと紫!それに地底妖怪!」

 

霊夢が自分の体に突っ伏して寝ている2人を揺さぶる。すると眠い目をこすりながら2人は起き出す。

 

さと「うぅん‥‥なんですか?」

 

紫 「何よ………霊夢」

 

霊夢「起きたわよあんた達が大切に思う神様が」

 

それを聞いた2人は此方を向く。自分は申し訳なく思いながら苦笑いをして、

 

理 「よっよぉ2人共おっおはよう‥‥♪」

 

さと「り‥‥りっ理久‥‥兎さん………理久兎さん!」

 

紫 「御師匠様‥‥御師匠様!!」

 

2人は泣きながら自分にダイブし抱きつくのだった。




てなわけで今回もありがとうございました。本当なら会話形式でいきたいですが本編に怠惰さんが出ているし千ちゃんもといった感じでこのような後書きとなっております。それと本当に申し訳ないのですが
「8日の木曜日から来週の12日の月曜日」
「15日の木曜日からその次の週の19日の月曜日」
はお休みさせて下さい実は検定が2週連続でありまして受かるために勉強をするため小説作りの時間があまり割けずといった感じなんです。なので特殊な予定とはなってしまいますがご了承をお願い致します。なお活動報告にも記載しますのでお願い致します。m(_ _)m
それでは少し長くはなりましたが今回はここまでです。また次回もよろしくお願い致します。それではまた次回サラダバー!


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第407話 罪悪感と申し訳なさと 

こんばんは読者様。寝過ごしてしまった怠惰のクソ悪魔です。俺は気づいたらいつの間にか寝ていて12時になっていたんだ。何を言っているか分からないと思うが‥‥みたいな感じです。ただやっちまったという感じです。本当にすいません。それでは気を取り直して本編へどうぞ。


2人に飛び付きからの抱きつかれて重さが更に増したと同時に、

 

理 「うっくっ苦しい!」

 

あまりにも強く抱きつかれ胸は圧迫され首は締め上げられて苦しい。

 

怠惰「ほら小娘ともそろそろ離れないとまた理久兎

   がいなくなるぞ」

 

さと「はっ!」

 

紫 「ごっごめんなさい御師匠様」

 

やっと2人から解放され呼吸を整えるあぁ苦しかった。だがこの反応からしてやはり怠惰の言葉は本当だったのだなと感じた。

 

怠惰「さてと俺は千ちゃん達にも伝えてくるよ♪」

 

そう言い怠惰は部屋を出ようとするが、

 

理 「なぁ俺の従者達はいるのか?」

 

怠惰「従者?あぁあの3人か隣の部屋で寝かせてる

   よ♪多分もうちょいしたら起きんじゃない?

   君が起きた事だしね♪」

 

そう言うと今度こそ部屋から出ていく。そして霊夢は此方を見ると、

 

霊夢「あんた自分がやった事を覚えてる?」

 

理 「………すまん何も分からない」

 

霊夢「そう」

 

霊夢の顔からして怒っているのは容易に分かる。そして触り程度つまり母親を手にかけたという事は知ったが後は何もわからないのは事実だ。そのため自分が何をしたのかを聞きたいと思った。

 

理 「何かをしたのなら話してくれないか‥‥俺がし

   た事の全てを‥‥悪行があるならその悪行を頼

   む」

 

蓮 「霊夢………」

 

霊夢「ごめん蓮‥‥私は言うわ理久兎やその従者達が

   した事を包み隠さずにね」

 

そうして霊夢は包み隠さずに話してくれた。ウリエルという女が自分を利用し幻想郷の皆に手をだし傷つけさせてしまった事、母親の心臓を貫き殺人未遂をした事、世界を壊しかけた事、自分の仲間であり友である従者達を道具扱いし捨て駒と使った事、他にも多々と聞かされた。到底自分がやったなんて思えない悪行を全て話してくれた。

 

霊夢「それぐらいかしらね私が知っている事は」

 

理 「………まじか」

 

信じられない事だが信じざるを得ないだろう。何せ言葉の一言一言に迫力があるし目は真剣だったのだから。

 

理 「紫やさとりそれに蓮も何かあったら言ってく

   れないか?」

 

紫 「私からは何もありません」

 

さと「私もです」

 

蓮 「僕もないですかね主に霊夢の言葉通りなので

   ‥‥って理久兎さん!?」

 

理 「………すまん‥‥本当に‥‥すまん」

 

ただ悔しかったし自分が情けなかった。外部からの敵の策略に嵌まって皆を傷つけてしまった事や迷惑をかけてしまった事が。

 

霊夢「別に良いわよ‥‥あんたは覚えてないかもしれ

   ないけどあんたが紫を助けたりしたのも事実

   だったし」

 

蓮 「それに最後は僕やさとりさんも助けてくれま

   したしね」

 

紫 「そうですよ御師匠様だから気に止めないでく

   ださい悪いのは全部あの女ですから」

 

さと「えぇ♪」

 

理 「だが俺がやった事は‥‥」

 

と、言っているとドタドタと廊下を歩く音が聞こえる。そして部屋の前で止まると障子が勢いよく開かれおふくろが鬼のような形相でこちらを見てくる。

 

千 「バカ息子!!!」

 

馬乗りにされ胸ぐらを掴まれる。

 

永琳「って龍神様おやめください!」

 

輝夜「止めるわよ!」

 

鈴仙「はっはい!」

 

てゐ「えぇいどうにでもなれ!」

 

紫 「止めてください!」

 

さと「なっ!お義母様理久兎さんを傷つけないで下

   さい!」

 

6人はおふくろを押さえつけようと四肢を拘束しようとするが、

 

千 「離さんか!!」

 

永琳「ぐっ!!?」

 

輝夜「きゃ!!?」

 

6人はいとも容易く吹っ飛ばされる。そしておふくろは自分の顔を見つめながら、

 

千 「このバカ息子が!ワシを心配させるでない

   わそなたは本当に!本当に!」

 

拳を構えてくる。殴られる覚悟はとうにできている。そのぐらいの事を自分はしたのだから当然だ。だが拳は当たらなかった。何故なら拳を解いたからだ。

 

千 「心配させよってそなたは本当にアホうじゃ!

   理久兎!」

 

理 「ごめん‥‥本当にごめんな………」

 

千 「良かった戻ってきてくれて良かった!」

 

おふくろはそのまま抱きついてくるそして感じる。紫、さとりに比べると重さは軽いがとても暖かい。

 

怠惰「良かったじゃん千ちゃん♪大切な息子君が帰

   ってきてくれてさ」

 

千 「うむ‥‥怠惰よそなたにも礼を言うありがうと

   うな♪」

 

怠惰「バカだなぁ千ちゃんはこれは千ちゃんは勿論

   だけど他にも蓮くん達の奮闘にさとりちゃん

   達が傲慢を相手に体を張ったからじゃない礼

   を言うならその子達に言いなよ♪」

 

千 「そうじゃな♪」

 

怠惰「だけどもし俺に礼がしたいなら使った分の薬

   剤とか手術及び処置の手技料とかの請求を‥」

 

千 「さてワシは皆に理久兎が起きたことを伝えねば

   な!ではな!」

 

そう言いおふくろは嬉しそうにそしてそそくさと外へと出ていった。

 

怠惰「料金を踏み倒されちゃったよ」( ;´・ω・`)

 

やはり料金を踏み倒されたみたいだ。先程の言動ですぐに行動に移したからもしやと思ったが。

 

霊夢「あんたガメツイわね」

 

永琳「それに貴方は会計できるの?」

 

怠惰「何をいうんだ♪元闇医者だぜ俺はさだから俺

   の気分次第で料金は変わるよ俺の治療料金を

   決めるのは法や理久兎のルールじゃねぇ俺自

   身が決めることさ♪」

 

鈴仙「こっここまで清々しいクズがいるとは」

 

言っている事は本当にクズだがしかしその生き様や心の強さは見ていて面白いと思った。

  

理 「なぁさとり彼奴に報酬金を出しても良いか?

   無論俺の小遣いでさ♪」

 

さと「良いんじゃないですか?貴方がそれで良いの

   なら」

 

理 「あぁ♪なぁ怠惰」

 

怠惰「何だ?元ショタ野郎」

 

理 「誰がショタだ!?」

 

全員「いやあんただよ」

 

何この皆からのツッコミ。まさか自分がおかしくなっている時の姿っておふくろと同じような子供だったとでも言うのか。

 

理 「ってそうじゃなくて!なぁ俺からお前に報酬

   金を出したいんだが良いか?」

 

怠惰「お前が?」

 

理 「あぁ500万ぐらいならすぐに何とか出来る

   が」

 

貯金の金額を考えて残っているのは約500万程だ。それぐらいなら何とか出せるがそれ以上となるとちょっと今は払えないから未払金扱いになるなと思っていると、

 

怠惰「アハハハハハハハハ♪」

 

怠惰はゲラゲラと笑いながら自分の頭に手を乗せる。

 

怠惰「それじゃ足りねぇ‥‥」

 

理 「なっなら!」

 

怠惰「だがよてめぇのお陰で俺の仇について少しだ

   が知ることが出来たからよ安くして100万

   に負けてやるよ♪」

 

と、楽しそうに言うが仇とは一体どういう事だ。

 

霊夢「あんた仇ってそういえばその進化の秘宝の時

   に言ってたわよね俺が作った物じゃないって

   それらについて説明してくr‥‥」

 

怠惰「悪いが秘密♪ここから個人情報だからさ♪」

 

そう言い怠惰も襖を開けてそそくさと逃げていった。

 

紫 「仇ね‥‥」

 

理 「………彼奴にも言えない何かがあるんだろ」

 

さと「‥‥そうです‥‥かねですが理久兎さんが元に戻

   ってくれて良かったです」

 

紫 「えぇ♪」

 

理 「ありがとうな♪」

 

紫とさとりの頭を撫でながら笑顔で答える。そして蓮や永琳達の方を向き、

 

理 「それから蓮や永琳もごめんな♪」

 

蓮 「良いですよこうして生きてるんですし」

 

永琳「えぇ♪けど理千こっちもベッド代金とるから

   覚悟をしてちょうだいね理?」

 

理 「うぇ~怖ぇ」

 

そんな何気ないそして楽しい会話をしながら部屋は明るくなるのだった。だがその部屋の廊下では、

 

怠惰「‥‥姉貴もう少しだけ待っててくれよすぐに彼

   奴を送って今度は俺も行くからよ」

 

ロケットの写真に笑顔で映る女性にそう語りかけ怠惰は前を向く。そして、

 

怠惰「………今日は見逃してやるよ」

 

と、訳が分からない事を呟き自室に戻るのだった。




ではでは今回はありがとうございました。そしてマジで申し訳ありません。寝過ごしてしまいました。最初はずっと起きていたのに寝る間際の記憶がない状態です。はぁ‥‥失礼それではちょっと短いですが今回はここまでになります。また次回もよろしくお願い致します。それではまた次回サラダバー!


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第408話 耶狛復活

こんばんは読書様。友人にドールズフロントラインを勧められやってみた結果、好きなSMGのVector(ヴェクター)が手に入った怠惰のクソ悪魔です。因みにそれを間近で見ていた友人は発狂してました。まぁ折角なんでチマチマやっていこうかなと思いました。それではそろそろ本編へどうぞ。


おふくろが皆を呼びに行った数時間後、

 

理 「………どう償えば良いか」

 

皆にどう謝罪をしやった罪を償えば良いのかと悩みに悩んでいた。いっその事で切腹して償うまたは目をくり貫いて潰すなどなど考えるが、

 

霊夢「別にそんな心配しなくても謝れば良いんじゃ

   ない?誰しもあんただけが悪いんじゃないん

   だし」

 

蓮 「そうですよ理久兎さん」

 

そう言ってくれるのはありがたい。だがそれじゃ自分自身を許せないのだ。そんな事を思っていると目の前の障子が開きそこから、

 

耶狛「水………喉が渇いたよょょょょ」

 

B級ホラー映画の悪霊みたく髪を地面に垂らしながら耶狛が這って出てきた。

 

紫 「耶狛!」

 

さと「耶狛さん!」

 

耶狛「ほへっ?あれれ皆勢揃いでどうしたの?」

 

鈴仙「耶狛さん‥‥7×7は?」

 

と、鈴仙は突然小学2~3年生から学び始めるような九九の計算を言ってくる。何してんだと思っていると、

 

耶狛「えっ?えぇ~と77!」

 

理 「………嘘だろ」

 

その答えとなると49が答えで77の計算式だと7×11の答えだろなどと心でツッコミをすると、

 

紫 「元に戻ってるわね良かった」

 

輝夜「頭脳は前の方が良かったような‥‥」( ;´・ω・`)

 

何か?変異していた時は耶狛が頭脳明晰だったとでも言うのか。それなら確かに今のこの脳と変えた方が良いかもと密かに思った。

 

さと「まぁ確かに皆さんがそう思うのも無理はあり

   ませんよね‥‥所で耶狛さん亜狛さんと黒さん

   それから看病でこいしがいると思ったのです

   が………」

 

耶狛「えっ?あぁお兄ちゃんは起きたけど私と同じ

   で筋肉痛が酷くて体が動かなくて黒君はこい

   しちゃんとまだ寝てるよ………」

 

どおりで腕だけ使って地面を這いつくばって来たのか。

 

蓮 「昼間だから良いですけどあの普通に怖いんで

   すけど」

 

耶狛「アハハハ♪ごめんね」

 

と、言っていると蓮の胸ポケットが急に広がりそこから確か狗神だったかが飛び出してくる。

 

蓮 「狗神?」

 

狗神「悪いがあっちに行かせてもらうぞ」

 

そう言い狗神は亜狛が寝ているであろう寝室に向かう。

 

耶狛「お兄ちゃん良い友達持ったねぇそれよりも喉

   渇いたよ‥‥」

 

輝夜「うどんげ水を酌んできてちょうだい」

 

鈴仙「分かりました」

 

そう言い鈴仙は水を酌みに向かった。紫と霊夢は這いつくばる耶狛を立たせる。

 

紫 「大丈夫?」

 

耶狛「うんまだ足がふらつくけど何とかありがとう

   紫ちゃん霊夢ちゃん」

 

霊夢「はいはい」

 

2人は耶狛を壁に寄りかかるように座らせると丁度のタイミングで水が入ったコップを持って鈴仙が帰ってくる。

 

鈴仙「どうぞ」

 

耶狛「ありがとう♪」

 

水の入ったコップを受けとると耶狛は一気に水を飲み干す。

 

耶狛「ぷはぁ~生き返る~♪」(((*≧艸≦)

 

理 「耶狛はしたないぞ‥‥」

 

耶狛「いや~~だって喉が凄くカラカラだったんだ

   もんマスター」

 

何かマスターって言われるのが凄く久々な気がした。ここまで久々な感じって事はおかしくなっている時は何て呼んでいたんだろう。

 

蓮 「耶狛さん聞きますがどうしてここにいるのか

   分かりますか?」

 

耶狛「あっその事について言いたいことがあってね

   紫ちゃんそれから皆♪ありがとう私にそれと

   お兄ちゃんや黒君にマスターをもう目覚めな

   いかもしれなかった悪夢から救ってくれて♪

   凄く感謝してるよ♪」

 

霊夢「良いわよ別に………って!?」

 

紫 「やっ耶狛貴女まさか」

 

耶狛「ふふっ♪少しだけなら覚えてるんだから♪」

 

蓮 「すっ凄い」

 

元から記憶の棚に入っている物が少なすぎるためかちょっとした事は覚えているのだな。

 

耶狛「どやぁ♪」

 

理 「なら耶狛‥‥聞きたい事がある俺はお前に何か

   酷い事をしたん‥‥だよな?」

 

耶狛「えっ?えぇとう~ん‥‥う~ん分かんない♪」

 

ズコッ!

 

あまりのバカみたいな口調で明るく言うものだから自分含めて皆ズッコケてしまった。

 

理 「覚えてるんじゃないのかよ‥‥」(;^ω^)

 

耶狛「てへ♪」

 

やっぱり脳はポンコツだろ。少しシリアスに話して損した気分だ。

 

蓮 「アハハ‥‥まぁ仕方ないですよ皆色々とおかし

   くなっていたんですし」

 

理 「………はぁ」

 

チラリとさとりを見るとさとりは少しほんの少しだけ優しい笑顔を耶狛に向かってしていた。この笑顔から本当は耶狛は知っているが敢えて言っていないんじゃないか。もしくは本当に分からなくてそれに対してさとりは笑っているのかどちらにせよさとりのこんな顔や皆のそんな顔が見れて良かったと思っていると、

 

亜狛「あぁ~すっすみませんそこ右に!」

 

狗神「こっこうか!」

 

隣の部屋で亜狛と狗神の声が聞こえてくる。何しているんだと思いながら皆を見ると皆の目がネタを見つけたジャーナリストみたくキラめいていた。

 

さと「亜狛さんも隅に置けませんね」

 

理 「えっ?何が?」

 

永琳「ふふっ♪そっとしておきましょう」

 

理 「いやだからなんだよ?」

 

一体何をそんな楽しそうに話すのだ。まったく訳がわからない。

 

霊夢「まぁ覗くだけなら良いわよね♪」

 

蓮 「霊夢………」

 

耶狛「ダメだよ霊夢ちゃん今邪魔したら後で弄れな

   いじゃん♪」

 

なんだつまり覗きたいとか弄りたいとかそんな会話か。そんな事を思っていると、

 

バタンッ!

 

襖が勢いよく開かれる。開かれた襖を見ると文が立っていた。

 

理 「ん?文じゃん♪」

 

文 「りっ理久兎さん達が目覚めたと聞いて飛んで

   きました!」

 

一瞬で近づくと自分の体の部位をみてくる。

 

理 「どっどうかしたか?」

 

文 「いえ何も異常は」

 

? 「こら文‥‥理久兎殿に失礼だろ」

 

文の襟首を掴み持ち上げられた。見てみるとそれは風雅だ。

 

風雅「無事で何よりだ理久兎殿」

 

理 「あっあぁ」

 

? 「理久兎はいるか!!」

 

また客が部屋にやって来た。今度は美寿々にそれから地底妖怪の面々が集まってくる。

 

美 「無事か!」

 

理 「えっ無事だけど?」

 

お空「お母さん!」

 

お燐「母さん!」

 

耶狛「お燐♪お空♪」

 

と、またやって来る。

 

等と言っていると今度は聖がやって来た。

 

聖 「ご無事みたいですね理久兎さん」

 

理 「あっあぁ‥‥黒なら隣の部屋にいるよ」

 

聖 「そうですかありがとうございます♪」

 

聖は黒のいる部屋へと向かう。そんな事をしている間にもどんどんと客が入ってくる。そして皆は揃いも揃って自分の無事を確かめてくれる。

 

理 「これは‥‥ははっ‥‥」

 

紫 「御師匠様?」

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「お礼‥‥しないとな♪」

 

速く動けるようになって皆にお礼をしないとなと思いながらこの暖かい空気に触れるそしてここ永遠亭にかつてない程の者達が殺到したのは言うまでもない。




ではでは今回もありがとうございました。そして前回?前々回ぐらいからお伝えしております通り明日から月曜日までお休みさせていただきます。色々と勝手ではございますがご了承を下さいますようお願いします。それではこんな業務連絡みたいな感じではございますが今回はここまでです。また月曜日に見てくださると嬉しい限りです。それではサラダバー!


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第409話 退院そして宴会

こんばんは読者様、お久々です怠惰のクソ悪魔です。検定1個目が終ったのも束の間で今週もあるという絶望的感覚です。勘弁して欲しい。失礼それでは本編へどうぞ。


永遠亭での入院生活を暫くし自分達の退院の日となった。

 

理 「長かったような早かったような」

 

耶狛「だね~」

 

亜狛「ですが未だに信じられませんね自分達が皆に

   襲いかかったなんて」

 

黒 「俺に限ってはパンク野郎だったとかな」

 

理 「あぁ~腹立つ!」

 

まったくその通りだ何故にこんな事になったのだろう。そのウリエフだかウリエルだかどっちでも構わないがそいつを殴りたいと今も心から思っている始末だ。

 

永琳「ふふっ理千そんな事がいるなら回復は充分そ

   うね」

 

理 「ん?あぁ永琳‥‥何とかな」

 

永琳「そう良かった♪」

 

しかしこうして永琳に心配されるのは何時ぶりだろうか。もうかれこれどのくらいかなと仮定していると、

 

永琳「理~千~♪年の事を考えたら分かってるわよ

   ね♪」

 

理 「いや!待て永琳!確かに考えたが俺より年下

   だろお前よく考えろよ!?」

 

永琳「………そうね40代と20代ぐらい差はあるわ

   ね♪」

 

理 「そっそうだよ♪」

 

耶狛「…‥‥そうなると私達と永琳ちゃんを考えると

   80代と10代ぐらいの差だよね?ねっお兄

   ちゃん?」

 

黒 「おまっ!?」

 

亜狛「ばっばか!」

 

物凄い殺気を感じ冷や汗が流れる。無論それを感じたのは自分以外の亜狛と黒も感じたのか顔がひきつっていた。ぎこちなく自分達は永琳を見ると永琳の口元は確かに笑っていた。あくまで口元はだ‥‥

 

永琳「耶狛‥‥誰が80代ですって?」

 

耶狛「ん?永琳ちゃんが」

 

こいつ勇者と書いて愚か者と読む奴だったよ。ある意味で耶狛のその天然な所は尊敬する。

 

永琳「そう♪」

 

耶狛「えっ?‥‥えぇっ!!?」

 

この時の事を耶狛は後にこう語る。今まで生きてきた中で一番怖い人物は理久兎だがその次に怖いのは八意永琳だったと、

 

耶狛「きゃーーーーーーーーーーー!!!?」

 

永遠亭に悲鳴がこだます。それに気付きドタドタと誰かが走ってくる。まぁ予測はつくが。

 

輝夜「どうした‥‥の………」

 

鈴仙「何事です‥‥か………」((( ;゚Д゚)))

 

2人は見てしまっただろう。この見るも恐ろしい現場を。

 

永琳「耶狛♪誰が80代ですって?」

 

耶狛「ま‥‥マスターです………」

 

永琳「耶狛♪私は嘘が大嫌いなのよ♪もう一度だけ

   チャンスをあげるわ♪私の年を言ってみなさ

   い♪」

 

耶狛「ごっごめんなさいぃぃ!!!!」

 

と、ボロボロになった耶狛が泣きながら謝っている隅で自分達はというと、

 

理 「にっ逃げるぞこのまま行くと俺達にまで火の

   粉が降りかかるぞ」

 

亜狛「さっ賛成です!」

 

黒 「あぁ!」

 

命の危険を感じたため亜狛と黒に提案し輝夜達が開けた障子から逃げようと決心し影を薄めるために布団にくるまり芋虫のように這って廊下へと逃げようとするが、

 

耶狛「元はと言えばマスターだよね!」

 

理 「おっおい………」

 

永琳「確かにそうねぇ理千♪」

 

耶狛は泣きながらも勝利を確信した顔をした。つまり道連れにしやがった。

 

理 「待て!少なくても亜狛と黒もツッコミしたよ

   な!」

 

亜狛「マスター!!?」

 

黒 「あっ主まさか」

 

そうそのまさかさ。てめぇらだけ逃がすわけねぇだろ。耶狛共々に道連れだ。そして自分だけ助かってやる。

 

永琳「そうね♪なら4人まとめて折檻しましょうか

   懐かしいわね理千‥‥あの頃が♪」

 

理 「アハハハハハハ!!助けっ!」

 

障子を見るが輝夜と鈴仙は静かに閉めた。道連れにするだけして自分だけ逃げようとしたがそうはいかなさそうだ。そして思い出す。これまで生きてきて学んだ事をそれは、

 

3人「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

女は怒らせるととんでもなく怖いという事とその中でも断トツで怖いのは永琳だという事だ。折檻を受けて1時間後、

 

怠惰「で?この惨状はどういう事なの永琳先生」

 

永琳「ちょっと揉め事になりまして」

 

怠惰「揉め事ねぇ‥‥にしては簀巻きにされてたりで

   ボロボロなんだよなぁ主に理久兎君達が」

 

一時間の内に自分達4人は永琳1人にフルボッコにされた。やはり何時になっても永琳は強いし怖い。

 

永琳「はっ反省はしてるわ‥‥」(;^ω^)

 

怠惰「まぁ俺は別にどうでも良いけど千ちゃんがい

   なくて良かったよね………いたら怒ってたか‥‥

   いや寧ろ永琳先生を応援したかもね」

 

永琳「あら理由は?」

 

怠惰「理久兎に何時もBBAって言われてるから」

 

確かに今この状況だから考えると「自業自得じゃ」とか言われそうだ。

 

永琳「女性に対して失礼ねぇ理千」

 

理 「あ‥あ………‥」

 

怠惰「返事はある‥‥ただの瀕死状態のようだあっ!

   永琳先生もし理久兎君死んだら死体は下さい

   よ実験材料にするので♪」

 

理 「だ‥‥誰が死ぬか」

 

よろよろしながら立ち上がる。こいつのモルモットになってたまるか。

 

怠惰「うわっしぶと!?」

 

理 「鍛え方が違うんだよ鍛え方が!」

 

ある時はおふくろにグーパンで殴られまたある時は紫にベアハックからの威圧されある時はさとりにゼロ距離弾幕を当てられボコされまた今回のように永琳にフルボッコされと数々の修羅場を潜り抜け今日まで体や精神を鍛え生きてきたのだ舐めて貰っては困る。

 

怠惰「まぁ良いけどそれと理久兎君‥‥表に迎えが来

   てるから行ってあげな」

 

理 「迎え?」

 

一体誰が迎えに来たのだろうか。

 

怠惰「そこで伸びてる従者達も連れていけよな何時

   までも伸びられてると邪魔だからそれじゃお

   大事に理久兎君」

 

永琳「もうこうならないように気を引き締めなさい

   前みたいに死なれても後味が悪いから玄関で

   待ってるから支度なさい」

 

理 「あっあぁ」

 

そう言い残し怠惰と永琳は部屋から出ていく。とりあえず永琳によってフルボッコにされた3人を起こし永遠亭の玄関へと向かう。

 

黒 「あっあの女‥‥容赦ねぇだろ………」

 

亜狛「治療した筈なのにまた怪我をしましたね」

 

耶狛「痛いよ‥‥」(´・ω・)

 

理 「まぁこういう事もあるさ」

 

玄関に来ると永琳、鈴仙、輝夜、てゐが待っていた。

 

永琳「お大事にね」

 

輝夜「もう怪我とかで来ないようにね?」

 

鈴仙「そっそれと師匠を怒らせないように‥‥」

 

てゐ「勇者というかアホウだよね」

 

面目ない限りだ。自分達4人は頭を下げ、

 

理 「お世話になりました」

 

亜狛「またいつかお礼を持ってきます」

 

耶狛「ありがとうございました♪」

 

黒 「迷惑をかけた」

 

そう言い一礼して自分達は永遠亭を出ると、

 

さと「やっと来ましたね理久兎さん」

 

こい「黒お兄ちゃん遅いよ♪」

 

お燐「お父さん待ってたよ♪」

 

お空「お母さん元気♪」

 

4人が自分達を出迎えてくれた。それに対し自分達は笑顔を作り、

 

耶狛「もちろん元気だよ♪」

 

亜狛「ありがとうなお燐♪」

 

黒 「ふんっ♪‥‥遅くなった」

 

理 「さとり‥‥ただいま♪」

 

と、言うと皆各々に抱きついていく。そしてさとりは一言、

 

さと「お帰りなさい理久兎さん♪さぁ行きましょう

   私たちの家に」

 

理 「あぁ♪」

 

そうして自分達は家である地霊殿に帰るのだった。帰るのだったが、

 

さと「所で何で理久兎さん達ボロボロなんです?」

 

理 「まぁちょっとな♪」

 

さと「ふぅ~ん」

 

ボロボロになった理由を誤魔化すのが大変だったのは言うまでもなかったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでであります」

永琳「そしてまた呼ばれたのよね‥‥ね

鈴仙「それで何を話せば?」

怠惰「う~んあっ♪そういえばうどんげちゃんって
   人の波長が見れるんだったよね?」

鈴仙「えぇ見れますよ♪」

永琳「的確にわかるわよこの子の波長読みは?」

怠惰「なら俺の波長ってどんな感じ?」

鈴仙「えぇ~とう~ん‥‥長くて‥‥短い?えっ何こ
   の安定しない波長‥‥ですかね?」

怠惰「はっはぁ♪意味がわからん」

鈴仙「短期でもあるしマイペースって感じですか
   ね?」

怠惰「そんな短期かな?基本はキレないようにし
   てるけどね?」

永琳「‥‥龍神様が言った通りでただの寝ぼけって
   感じね」

鈴仙「えっ師匠なにがですか?」

永琳「いいえ知らない方がイメージを崩さないも
   のようどんげ」

鈴仙「えっ?えっ?」

怠惰「‥‥永琳先生の言う通りかもね♪さてとそれ
   じゃ時間も時間だし今回はここまでにしよ
   うか♪」

鈴仙「そうですね♪」

永琳「それではまた次回もお願い致します」

怠惰「板についてきたよで‥‥それじゃバイバイ♪」


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第410話 おかえりは宴会と共に

こんばんは読者様、少女全線をやっていて艦これの提督の資源問題ってこんな感じなんだなと思った怠惰のクソ悪魔です。リアル暴食君の悩みが少し分かった気がしました。失礼それでは本編へどうぞ。


久々に通る気がするこの地底の道を飛びながら自分は思う。凄く久々に通るような気がするいや実際本当に久々なのかもしれないが思う事があった。

 

理 「なぁ‥‥何で亜狛の裂け目を使おうとしないん

   だよ?」

 

そう亜狛の裂け目を使って移動した方が何千倍も早いのにと思い言うと、

 

こい「秘密~♪」

 

黒 「おいおい秘密ってよ‥‥」

 

黒に肩車されているこいしは楽しそうに言う。それに続き、

 

お空「秘密だよ♪」

 

お燐「ごっこめんねぇ理久兎様」

 

亜狛「秘密‥‥ねぇ」

 

耶狛「何だろうね♪」

 

大体すぐに嘘だとバレ、ネタバラしをしてくれるお燐とお空の2人も内緒と言い張る。それを聞きますます気になってくる。

 

さと「‥‥私も気は進まないし裂け目を使った移動が

   したいというのは事実ですですが分かって下

   さい理久兎さん」

 

理 「分かって下さい‥‥ってねぇ?」

 

この4人は何を隠しているのだ。最悪な事はないとは思いたいがもしかしたら現在地霊殿にとんでもない奴がいてそれを避けるためにわざわざ歩いている‥‥はなさそうだな。現にこいしはともかくお空がニコニコと笑っているのだから。

 

理 「何が出るやら」

 

鬼が出るかはたまた悪魔いや悪魔も出てるし鬼なんて見慣れてるか。何が出るのやらと思う中、パルスィーが管理する橋近くに来ると、

 

耶狛「何か変な臭いがする」

 

理 「というと?」

 

耶狛「う~ん地底の臭いに地上の臭いが混じったみ

   たいな?」

 

亜狛「臭いはともかく声は聞こえますねそれも前か

   ら聞く地底の者の声よりも多いですね」

 

流石は自分の耳となり鼻となる者達だ。つまり何かが待っているその認識で良いだろう。

 

理 「3人とも臨戦体制を用意‥‥襲われたらすぐに

   でも戦えれるように準備をし‥‥」

 

お燐「いや!?嫌々嫌々!?」

 

耶狛「どうしたのお燐ちゃん?」

 

お燐「物騒すぎるってば!?そんな危険な事じゃな

   いよ!?」

 

はたして本当にそうなのだろうか。突然背後から傘で殴りかかってくる女が幻想郷にいるのだぞ。それぐらいの構えは当たり前だろう。それに自分が犯した罪は結構大きいのも事実だ。つまり復讐をしようとする輩もいないとも言い切れない。

 

理 「お前達は解いて良いよただし俺は警戒を解か

   ないからな?」

 

さと「理久兎さん対人不信になってません?」

 

理 「どうだかな」

 

そんな事を呟きつつ自分達は旧都の入り口を潜るとその瞬間、

 

ワァーーーーー!!

 

喝采、歓声上がった。見てみると旧都に無数の妖怪が自分達に喝采を送ってくれていたのだ。更に幾人かの人が見えその中には蓮や霊夢といった者達もいた。

 

理 「なっ何だこれ」

 

亜狛「みっ耳に響きますね」

 

耶狛「凄い‥‥」

 

黒 「これのための秘密‥‥か?」

 

黒の言う通りこれを隠していたと言うことで良いのだろう。

 

さと「本当なら静かにささやかにやりたかったんで

   すけどね理久兎さんの退院祝いとおかえりと

   いう言葉を添えて‥‥ですが皆さんが異変後の

   宴会をしたいと言うのと前の異変で私達が地

   上で宴会に参加したのでせっかくという事で

   今回は地底で行われる事になったんです‥‥」

 

理 「ふっアハハハハハハそうかありがとうな」

 

さとりの頭を撫で前へと歩く。すると橋の手すりに座るパルスィと目が合う。

 

パル「おかえり理久兎」

 

理 「あぁ‥‥なぁパルスィ俺達の事を」

 

パル「えぇ妬ましくは思ってるわよ」

 

理 「‥‥えっ?」

 

パル「あんな事をしたのにこうして私や皆があんた

   に喝采を送るのよそこが妬ましいと言わずし

   て何て言えばいいの?」

 

怒っているという感じではないみたいだ。証拠にクスクス笑っているのだから。

 

パル「行きなさいな」

 

そう言われまた歩き出すと色々な者達が出迎えてくれて更に「おかえり」「やっと戻ってきたか」等々言ってくれる。

 

亜狛「マスターよかったですね」

 

理 「あぁ」

 

と、言っていると美寿々に風雅にゲンガイ達がやって来る。

 

美 「よっ♪」

 

風雅「やっと来たか」

 

ゲン「総大将おそいですよ」

 

理 「………なぁお前らはなんでそこまで俺の記憶に

   は残っていないがお前らに酷い事をしたんだ

   ろなのになんでまた」

 

美 「バカ野郎!」

   

と、突然バカ野郎よばわりされビックリする。そして美寿々は自分の両肩を掴み真剣な目で自分の顔をみる。

 

美 「確かにお前がやったことは許されねぇかもし

   れないけどなお前が全部悪い訳じゃねぇんだ

   ぞ!理久兎!」

 

風雅「散々な目にはあったのは事実‥‥だがこうして

   反省をしているのなら良いんじゃないか」

 

ゲン「えぇそれには肯定ですな♪」

 

理 「お前ら………」

 

傷つけた張本人である自分を許してくれるというのか。何てお気楽な頭なのやら。すると紫が自分のもとに歩いてくる。

 

紫 「御師匠様‥‥これが御師匠様が築き上げてきた

   ものなんですわ‥‥不思議に思うかもしれませ

   んが皆は御師匠様の事をずっと思っていてく

   れたんですよ」

 

理 「築いてきたものか」

 

嬉しさのあまり笑みがこぼれそして気持ちが少しだけ楽になった。

 

理 「ありがとうな」

 

美 「ふんっ♪さぁお前達!今日はとことん飲んで

   食うぞ!何せ理久兎が全部奢ってくれるから

   な!」

 

理 「………えっ?」

 

何を言い出すんだ美寿々はそんな事は一言も‥‥いやそれぐらいはしないとダメかな。

 

理 「あぁとことん飲め♪奢ってやる!!」

 

全員「おぉぉぉ!!!」

 

そうして地底での大宴会は幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでで♪」

鈴仙「しかし遅いですね龍神様」

怠惰「まぁ仕方ないよ千ちゃん今は天界に行ってる
   から少しかかるんだよねぇ」

? 「せいやぁ!」

鈴仙「きゃぁぁぁ!!?」

怠惰「うわぁ可愛いお子様な下着だこと………」

鈴仙「てゐ~!」

てゐ「遅いよ鈴仙♪」

鈴仙「このっ待ちなさい!!」

永琳「はぁ‥‥あの子は‥‥そういえば貴方と龍神様は
   どのくらいの付き合いなの?」

怠惰「そうだねぇ~君らがこの世界に創造されるよ
   りもっと前から知り合ったかねぇ♪あの頃の
   千ちゃんの古風な言葉使いがたどたどしかっ
   たのを思い出すよ」

永琳「昔は違うのかしら?」

怠惰「うん昔はまだ彼女がピチピチの園児年齢の頃
   は俺に向かってクソ野郎とか生意気にも道が
   分からないからという理由で足止めしてきた
   りとかあったんだよね懐かしいなぁ♪」

鈴仙「はぁ‥‥はぁ‥‥すみませんお見苦しい所を」

てゐ「ごめんって鈴仙」

怠惰「良いよ良いよ♪それでどこまでだっけあぁ!
   千ちゃんは昔はピチピチだったって所か」

? 「ほう昔は誰がピチピチじゃと?」

怠惰「だから千ちゃんが‥‥」

? 「今もワシはピチピチじゃぁぁ!」

チーン!

怠惰「あっ!あうあうあぁぁぁっあっあっあう‥‥」

鈴仙「うわぁ痛そう‥‥」(^。^;)

てゐ「もろに一撃が股の急所に入ったねぇ」

永琳「どうも龍神様」

千 「うむ来たぞ!そなたら準備は万端かの?」

永琳「えぇでは行きましょうか」

鈴仙「ですね♪それでは今回もありがとうござい
   ました」

てゐ「次回も見ろよ♪」

永琳「それでは♪」

怠惰「まっまた次回もよ‥‥よろちく………」

千 「ではさらばじゃ!」


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第411話 地底はお祭り騒ぎ

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そしてまた明日から来週の月曜日まで投稿はお休みしますのでお願い致します。それでは本編へどうぞ。


地底全土は現在、地上から来た者達とでお祭り騒ぎになっていた。そんなお祭り騒ぎになっている地底のとある居酒屋の2階で自分達は飲んでいた。

 

理 「………こんだけ飲み食いされるといくらかかる

   かな」

 

居酒屋から地底を見渡すともうお祭りでどんちゃん騒ぎ。その中には妖精達や天狗はたまた河童もまじりと地底じゃ中々見られない光景だが自分達のいる居酒屋の下では幽々子達を含めた皆が食べ物や酒に夢中なため地底の食料及びに自分の財布の中身がなくなりそうだ。

 

理 「………修繕費に宴会費それから‥‥頭痛くなって

   きた」

 

どうしようか。このままだと旧都が見事な真っ赤な数字もとい赤字で財政難になってしまう。今回の件でポケットマネーも使いきってしまうだろうし援助を求めようにも地獄の裁判所は絶対にしてくれないし、

 

? 「‥‥とさん?」

 

理 「ヘカーティア辺りにう~ん」

 

ヘカーティア辺りに頭を下げるかいやそんな事をすれば旧都の優秀な逸材をヘッドハンティングされそう‥‥いや逆に考えるんだ美寿々がいなくなれば赤字問題が消えるんじゃな‥‥嫌々そんな事を思ったらダメだ。

 

? 「理久兎さん!」

 

理 「ん?」

 

何だと思い顔を向けるとさとりが心配そうな目でみていた。

 

理 「どうかしたか?」

 

さと「理久兎さん黄昏てどうしたんですか?」

 

理 「………旧都の財政が赤字になるかなぁってさ」

 

さと「あぁそういう事ですか」

 

と、言っているとさとりはあぐらをかきながら座っている自分の膝の上にちょこんと座る。

 

さと「どうにかなるとは思いますよ♪だって何時も

   ピンチを切り抜けてるじゃないですか」

 

理 「だと良いんだけどなぁ」

 

本当にこれからどうなるのだろうか不安だ。

 

蓮 「理久兎さん体の具合は大丈夫ですか?」

 

と、蓮と霊夢が片手にコップを持ってやって来た。

 

理 「あぁ蓮かまぁ何とかなそれよりお前らは良い

   のか?俺に構ってより夫婦の営み的な事した

   方が良いんじゃねぇの?」

 

霊夢「なんでそうなるのよ!?」

 

蓮 「本当ですよ!?」

 

理 「ハハハ♪‥‥はぁ」

 

笑いたいがそれよりも今後が心配でため息が出てしまう。

 

さと「いや理久兎さん笑うかため息どっちかにして

   下さい」

 

理 「ため息もつきたくなるさ」

 

蓮 「アハハ‥‥」

 

蓮も苦笑いを浮かべていると奥の障子が開きそこからおふくろを筆頭に永琳達永遠亭一行そして天子に竜宮の使いに混じり怠惰が眠そうにふらふらと歩いてくる。

 

理 「お前らも来たのか」

 

永琳「えぇ♪龍神さまのお誘いよ」

 

天子「………言っとくけど私はあんたを許す気は毛

   頭ないから」

 

千 「これ天子!」

 

理 「あっあぁ‥‥」

 

まぁこの子には散々な事をしただろうからそう思われても仕方はないとは思う。

 

怠惰「こらこら天子ちゃんそう言う事は言ったらダ

   メだよ?」

 

天子「………ふんっ!」

 

ツンッとした態度をとると少し離れた席に座る。

 

怠惰「ありゃまこれは俺も嫌われてるよなぁ~」

 

衣玖「う~んそうでもないとは思いますよ♪嫌って

   いるならまずここに来る間でも貴方の隣は歩

   きませんから♪」

 

怠惰「うぇ?」

 

怠惰が間抜けな声をあげたその瞬間、

 

千 「ふんっ!」

 

怠惰「ぐふっ!」

 

おふくろが怠惰の横腹に向かって肘打ちをかました。あまりの一撃だったのか怠惰は腹を押さえていた。

 

怠惰「なっ何すんの‥‥さっきの玉蹴りといい」

 

千 「怠惰とよ楽しく飲んでくれ♪ほれほれ」

 

怠惰「あっちょっと!?」

 

衣玖「ふふっ♪それでは理久兎様♪」

 

理 「あぁ」

 

怠惰を押しやりそれに衣玖は着いていった。そしておふくろは一仕事終えたかのような顔をしながら帰ってくる。何をしたいんだおふくろは、

 

理 「で?まさかこんな漫才を見せに来た訳じゃな

   いよな」

 

千 「ちゃうわい!?」

 

蓮 「何か本当に漫才師みたい」

 

千 「いい加減にせい童!」

 

理 「はいはい‥‥とりあえず飲めよおふくろもよ」

 

とっくりを持ちそう言うとおふくろはお猪口を持ったため酒を注ぐ。

 

さと「何か背徳感を感じますね」

 

千 「………それはそなたもじゃろう」

 

そう言い一気にグビリと飲む。

 

千 「しかし‥‥本当に良かったこうしてそなたの笑

   顔を皆の楽しそうな顔が見れて」

 

理 「またその話しかよ」

 

蓮 「良いじゃないですか理久兎さん僕もこうして

   飲めて楽しいですよ♪」

 

やれやれ。そう言ってくると嬉しくなると同時についついからかいたくなってしまう。

 

理 「蓮‥‥俺はノンケだからな?」

 

蓮 「何でそうなるんですか!!!?」

 

霊夢「浮気?」( ^ω^)

 

蓮 「違うから!?だから針をしまって霊夢!」

 

蓮の恋人は相変わらず怖いな。だがそれは自分も同じだが、

 

さと「まったく理久兎さんは」

 

理 「悪い悪い♪」

 

蓮 「理久兎さん冗談がきついですって!?」

 

理 「ダハハ‥‥まぁでも俺も楽しいぜもしお前達の

   話が本当ならもう二度とこんな楽しい事はな

   かったかもな‥‥ありがとうな♪」

 

彼ら彼女達には感謝しきれないし申し訳なく思う。だが言いたかった自分のこの感謝の気持ちを。

 

霊夢「良いわよ別に♪」

 

蓮 「えぇ♪」

 

さと「ふふっ♪」

 

理 「さて気にしないでどんどん飲んで食ってくれ

   俺の奢りだからな♪」

 

まだ長い長い夜の宴会を自分達はただただ楽しむのだったが、

 

理 「………」

 

自分が許されて良いのか‥‥その時の記憶はないが皆を困らせ苦しめたという事実が罪悪感となり心に残るのだった。

 




怠惰「ではではありがとうございましたしかし痛
   いなぁ千ちゃんったらあの子この今の肉体
   が消えたらどうしてくれるのかなぁ」

天子「あんたのその肉体が死ねばもう蘇らないの
   よね?」

怠惰「うんこの肉体に何かあればもう絶命だね」

衣玖「怠惰さんクローンでしたっけ?それを作る
   としたらやはり長いんですか?」

怠惰「そうだねぇ約1体作るのに1ヶ月まぁでも
   ポットを同時進行させれば2体とも1ヶ月
   で作れるから良いんだけどただ材料とかさ
   維持費が大変なんだよねぇ水道代にガス代
   がもう掛かる掛かるでね」

衣玖「あれ電気代っていうのもある筈ですが?」

怠惰「それは俺の自家発電で笑顔の0円です♪」

天子「あんたの電気はある意味で便利ね」

怠惰「いっその事で怠惰さんの幸運Sのステを使
   って石油堀当てようかなそうすればガス代
   が浮くし何なら水源のある場所に引っ越せ
   ば水道代がなくなるか♪」

天子「がめついわねぇ‥‥」

怠惰「生きるって大変だからね?天子ちゃんが思
   ってる程今の現世は甘くないのさ‥‥さてと
   長くなったけど今回はここまで♪」

衣玖「また次回を投稿した際はお願いしますね」

天子「明日は休みだっけ?だから忘れないでよね
   それじゃあね読者様」

怠惰「サラダバー!」


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第412話 再戦試合の提案

こんばんはそしてお久々ですね読者様。怠惰のクソ悪魔です。ようやく暫くは心の安寧が続きそうです。まぁ12月になったらまた検定がありますが‥‥失礼それでは本編へどうぞ。


皆が酒と料理で盛り上がる中だが自分は皆の笑顔を見て楽しむ楽しむのだがやはりあまり気分が乗らない。

 

霊夢「蓮あんたは飲まないで!」

 

蓮 「えっ何で?」

 

霧雨「お前は飲むな!お前が酒を飲むと色々とやら

   かすからな!」

 

等と蓮達は楽しそうにそんな話をする。やはり見ていて面白いと思った。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「ん?どうかしたか?」

 

さと「理久兎さん楽しめてますか?」

 

理 「………正直な話で気分が乗らないんだよな」

 

やっぱり思うのだ。皆を苦しめるだけ苦しめた男がこの場にいても良いのかと。紫やさとりはウリエルが悪いとは言うがやはり自分の心の弱さも含まれるのではないかと思うのだ。

 

千 「ふむ話は聞かせてもらったぞ理久兎」

 

と、話を聞いていたのかおふくろがやって来た。

 

理 「何だよおふくろ‥‥」

 

千 「ならばそなたが元気になる事をしようかの♪

   怠惰よ来てくれぬか!」

 

怠惰「何だよ千ちゃん‥‥」

 

と、怠惰を呼ぶと怠惰は嫌々ながらやって来る。あれこれデジャブなんじゃないかと思った。だが、

 

理 「さとり?」

 

さと「………」

 

顔はポーカーフェイスで偽ってはいるが珍しくさとりが怯えている。証拠に自分の服の袖を強く握っている。まさか怠惰が怖いとでも言うのか。

 

千 「怠惰よそなたに頼みたいんじゃが理久兎と試

   合をしてはくれぬか?」

 

怠惰「はっ?」

 

理 「試合って‥‥」

 

千 「そなたらの試合はかつて高天ヶ原でやったが

   決着がつかなったであろう故に決着をつける

   と言う意味でやらぬか?丁度良い気晴らしに

   もなるじゃろうしの♪」

 

おふくろは何を考えているんだ。一体そんな事をして何になるんだ。自分は構わないが怠惰がやらないだろう。そんな風に思っていると、

 

怠惰「………良いよ♪酒を飲むのも飽きてきたし」

 

千 「うむ♪理久兎はどうじゃ?」

 

理 「………」

 

さと「理久兎さん無理にしなくても」

 

理 「いいや‥やる‥お前とは決着をつけたいしな」

 

さと「………分かりました」

 

自分の膝からさとりは立つと自分も立ち上がる。おふくろはニコリと笑うと、

 

千 「うむならば表に出ようぞ」

 

理 「その前に美寿々達の許可を」

 

と、言っていると美寿々が待ってましたと言わんばかりに楽しそうに近づいてくる。

 

美 「喧嘩かい理久兎♪良いぜ場所を開けてやるよ

   存分に暴れてきな♪」

 

そう言うと2階の出窓から美寿々は飛び降り下へと向かった。

 

蓮 「理久兎さん戦うんですか?」

 

霊夢「あいつと?」

 

理 「あぁ彼奴とは決着をつけないとなと思ってい

   たからな♪」

 

と、天子達と話す怠惰を見つめ美寿々の準備が終わるのを待つ。そして障子が開かれ口許を緩めた美寿々が楽しそうに入ってくる。

 

美 「良いぜ理久兎♪」

 

さと「理久兎さん頑張ってください」」

 

蓮 「応援しますね♪」

 

理 「あぁ行ってくるそれと応援頼むな♪」

 

そうして自分も美寿々と同様に出窓から外へと出る。それに続き怠惰も出てくる。下に来ると皆が道を開け観客となっていた。その中にな、

 

紫 「御師匠様頑張ってください!」

 

幽 「理久兎さん頑張って♪」

 

亜狛「マスター!」

 

耶狛「頑張れ♪」

 

黒 「死ぬんじゃないぞ主よ!」

 

と、皆が応援の声を上げてくれる。そして怠惰と目を合わせると、

 

千 「こほんっ!マイテス‥‥ならマイテス声は届い

   てはおるの‥‥よし!これより理久兎VS怠惰

   の試合を始める!なおこの戦いはかつて高天

   ヶ原で行われ互いに0勝0敗1引きとなって

   おる故に決着をつける試合となる!」

 

何このノリというか馬鹿げている実況だがそんな実況に妖怪達はというと、

 

妖怪「すげぇ!理久兎相手に引き分けだと!」

 

妖怪「馬鹿げてるだろ!」

 

美 「彼奴強いのか!おいなら後で一戦」

 

怠惰「うん断る♪」

 

美 ( ;´・ω・`)

 

と、様々な声が上がる。どんだけ盛り上がりたいんだかしかも美寿々は少し自重してほしい。

 

千 「なおここで壊れた物件等の修繕費はワシが持

   つ故に双方好きなだけ暴れてくれ!そして双

   方の試合時間は合図をだしてから10分まで

   とするからのよろしく頼むぞ!」

 

理 「それは助かるか」

 

怠惰「こういう時だけ金払いが良いことまぁ10分

   の制限時間ならギリギリかな体力的に」

 

今ここ旧都の財政は赤字に到達しそうで考えていた所だったためありがたい。というかまだ体力不足は治ってないのかよ。

 

千 「さてこれにて説明は以上じゃそれでは双方共

   に準備をせい!」

 

そう言われとりあえず自分は断罪神書を浮かせる。そして怠惰は何処からともなく大鎌いや神器シレンティウムを出現させ構える。やはり見ていてあの大鎌は少々不気味だ。

 

怠惰「まぁ気晴らしに頑張ってよ理久兎君♪」

 

理 「因みに何でお前はこんな戦いを普通ならしな

   いよな?」

 

疑問には思っていた。あの面倒くさがりな怠惰が酒に飲み飽きただけでこんな試合をするのかと。すると怠惰は気持ち悪いぐらいの獰猛な笑顔で、

 

怠惰「だって‥‥試合という名目ならお前をボコせる

   じゃないか♪」

 

理 「やっぱりてめぇはクズだな怠惰」

 

怠惰「何とでも言いなよ精々恥をかかない程度にや

   ろうや互いな♪」

 

やはりこいつはどこか抜けてて信用ならない。信用はならないが何故かさっきの笑顔に違和感を覚えた。何せ若干だったかもしれないがキレてる時の怠惰を永遠亭で見ているのだから。だからさっきの凶気じみた笑顔が作り笑いなような気がしたのだ。

 

千 「両者とも準備は良いな!」

 

怠惰「何時でも♪」

 

理 「あぁ問題ないおふくろ」

 

千 「そうか‥‥なら初めじゃ!」

 

そうして10分間という長くそして短い怠惰との再戦試合が幕を開けたのだった。




天子「てな訳で今回はここまでよそれと今回は彼
   奴や龍神様がいないから私と衣玖がやるか
   らよろしく」

衣玖「ふふっしかしまぁ総領娘様も案外素直では
   ないですね♪」

天子「なにがよ!」

衣玖「いいえ別に♪」

天子「意味わかんない‥‥まぁでもあの理久兎を一
   発ギャフンって言わせて欲しいわ」

衣玖「まだ根に持っているんですか?」

天子「えぇそうよ!彼奴にボコされその後には龍
   神様には説教されたのよ!」

衣玖「総領娘様‥‥失礼ながら言わせてもらいます
   がしつこい者程嫌われる傾向がありますの
   でお気をつけください」

天子「失礼ねあんた!まぁ良いわよさてとそろそ
   ろだし今回はここまでね!」

衣玖「また次回もお願い致します」

天子「それじゃあね」


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第413話 再戦 怠惰のクソ悪魔

こんばんは読書様。ようやくDBDのキャラのパークが揃ってきたと感じる怠惰のクソ悪魔です。しかし何時も思うんです。相手の呻き声に頼らない戦い方をしていると下手打つなって………失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


怠惰との試合が始まる。普段なら合図と共に斬りかかるが今回は後手に回ろうと思い待機すると何と怠惰も動かない。

 

理 「動かないのかよ」

 

怠惰「………」

 

ただただ沈黙している。下手に攻めても彼奴にはムカつく言動と共に避けられれてしまうため動かないで待機しようと考えたが本当に動かなくてどうするかと悩んでいると、

 

さと「理久兎さん後ろです!!」

 

理 「っ!!?」

 

この時、自分は浅はかだったと思い知らされたと同時にさとりに感謝した。何故なら怠惰と言う名の死神が大鎌を構えて背後に立っていたからだ。

 

ガギンッ!!

 

何とか大断罪神書を盾にして防ぐが後少し反応が遅れてたら斬られていただろう。恐らく目の前に立っていたのは怠惰の高速移動ゆえに残った残像だろう。あそこまでくっきり残すとは、

 

理 「あっあぶねぇ………」

 

怠惰「理久兎君‥‥君ならもう知ってるかもだけど教

   えて上げる戦場で下らない事を考える前に体

   を動かしな‥‥じゃないと死ぬよ?」

 

と、言ったその瞬間、目の前に怠惰がいる筈なのに後ろに残っている怠惰の残像動きだし大鎌で斬りかかってきた。

 

理 「どういう原理だ!!」

 

魔力の衝撃波を放ち怠惰を弾き飛ばすと光の粒子となって消える。そして向かってくる怠惰には断罪神書から黒椿を取り出し大鎌とつばぜり合う。

 

怠惰「ほら俺にばっかり視線を向けてるから周りが

   見えてない」

 

空に無数の注射器が浮かんでいる異様な光景を見て驚いてしまう。怠惰がニヤリと笑った瞬間、無数の注射器が雨のように降り注ぐ。

 

理 「しゃらくせぇ!!」

 

また怠惰を弾き即座に断罪神書から空紅を出し刀身に宿る業火で注射器を燃やし破壊する。だがページがめくれていく僅かな一瞬だったが断罪神書のページに見慣れない物が入っていたような気がした。

 

怠惰「やるね♪ならこれはどう対処するかな理久兎

   君♪」

 

と、楽しそうに言うと今度は残像を残さずに一瞬で消えた。そしてその瞬間、

 

理 「ぐっ!」

 

ザシュ!

 

突然、腕が切られ血が吹き出た。そしてすぐに気づく無数の斬撃が襲いかかってくる事に、

 

理 「ぐぁ!」

 

ギンッ!ギンッ!ギンッ!ギンッ!ギンッ!

 

斬撃をさばくのがやっとだ。何処だ‥‥何処にいるのだ。そしてそんな中で思い出す。さっき怠惰が言ったことを確か視線を向けているから周りが見えていないだったよな。

 

理 「………やってみるか」

 

攻撃を受けながら目を瞑り精神統一をする。怠惰を見るのではない。微量の怠惰の魔力を追う。徐々に徐々にと見えてくる。そして捉えた。

 

理 「そこっ!」

 

ガギンッ!!

 

黒椿とシレンティウムがぶつかり合う。無論、シレンティウムの先には怠惰がいた。

 

怠惰「やるねぇけどまだまだかな理久兎君♪」

 

もう片方の手にシレンティウムから伸びる鎖を手に取り鞭のようにして攻撃してくる。

 

怠惰「燃え盛れ!!」

 

空紅の炎で圧倒し鎖を弾く。だがその隙に怠惰は後退し距離をおいた。

 

怠惰「危ないなぁもう少しでペストみたく真っ黒に

   なる所だったよ?」

 

理 「怠惰てめぇ本気を出してないだろ?」

 

怠惰「アハハ♪あぁそうさ俺は生まれてこのかた本

   気を出した事は覚えてる限りで2回さ全能神

   を殺す時そして実兄との絶縁喧嘩しか本気を

   出した事はないよ♪」

 

やはり何だこいつはそこまで聞いてない事をペラペラと喋った。だが分かったのは怠惰には兄がいてなおかつ本気を出した事は2回しかないと言うことだ。

 

怠惰「でも理久兎君こんな話をしてて大丈夫かい?

   足元には気を付けた方が良いよ?」

 

理 「なに?」

 

足元に何がある。チラリと見て分かるのは自分の血が少し滴っている事ぐらいだが、

 

怠惰「サングイス・カテーナ・ラグイエル」

 

と、不思議な詠唱をした時だ。地面に滴る自分の血は泡を出す。そして自分の血が有刺鉄線が巻かれた鎖となり襲いかかってくる。

 

理 「相手の血を変化させるだと!?」

 

怠惰「おまけだよ理久兎君‥‥トリトニス・アプス・

   ヴェノム」

 

怠惰の周りで光る稲光が蜂となり鎖と共に襲いかかってくる。

 

理 「霊力‥‥仙術七式神仏圧殺!」

 

かつての高天ヶ原での戦いのように電子蜂を潰し向かってくる鎖は黒椿で振り払う。だが振り払った直後、

 

怠惰「隙が多いよ?」

 

理 「がはっ!!?」

 

振り払った直後を狙われ雷を纏った蹴りで兜割りされ地面へと叩きつけられ地面に落ちる。ここまでこいつ強かったか。高天ヶ原の時と比べものにならない。

 

千 「怠惰よもう時間じゃが………」

 

怠惰「10分延長してくんない?もう少し遊びたく

   なってきちゃったよ♪」

 

そう言うと怠惰は懐から黄色の薬液が入った注射器を出すと首元に一気に射し込み薬液を注入する。

 

怠惰「う~ん♪いいねぇ‥‥ほら」

 

理 「っ!」

 

そしてもう1本同じよう薬液が入っているであろう注射器を投げ渡される。

 

怠惰「満足しねぇだろ理久兎君このまま負けるとか

   さぁ♪」

 

理 「ちっ!」

 

怠惰と同じように注射器を首元に打つ。すると不思議と疲れが消えていき力がみなぎってくる。

 

怠惰「さぁて休憩もここまでにして‥‥来なよ?そし

   て俺を倒してみろよ青二才」

 

理 「この年で青二才か‥‥」

 

怠惰「俺から見ればまだまだ青臭いマセガキ♪」

 

理 「上等だキ(ピー)ガイ変態ドクター!」

 

怠惰「放送禁止用語を使うんじゃねぇよ!」

 

怠惰とぶつかり合う。とりあえずこいつを1発はぶん殴るか斬りつけるを目的に黒椿と空紅で斬って斬って斬って斬りつける。だがそんな攻撃は無意味と言わんばかりに避けられ弾かれと繰り返される。

 

理 「軌道は読まれてやがるか!」

 

怠惰「どうしたの?ほらほら頑張ってよ青二才君」

 

理 「誰が青二才だっ!」

 

しかしどうするか。このままいっても埒が明かない。なら意外な行動に出ればいいだけの話だ。

 

理 「でりゃあ!!」

 

怠惰「力任せに振るいすぎだぜ?」

 

ガギンッ!!

 

重たい一撃は弾かれ黒椿と空紅は宙を舞う。その瞬間、断罪神書から第三の武器の天沼矛を取り出し理久兎に突きかかる。

 

怠惰「成る程行動を変えてきたか」

 

理 「ちっ!!」

 

首を傾げ避けられた。だがそのまま薙刀のように払って攻撃をするがそれに合わせ側転をされ避けられた。というかよくあんな無理な体制からよく避けれたな。

 

怠惰「あれ終わりか?なら今度は俺のターン」

 

理 「ぐっ!」

 

側転し避けた怠惰は一瞬で自分の足を払って転ばせる。そして体制が崩れた所を狙って大鎌を振り下ろしてくる。

 

理 「っ!!」

 

すぐさま転がり大鎌を避け立ち上がる。先程まで自分がいた所に大鎌の刃がめり込んでいた。

 

理 「あぶねぇ‥‥」

 

怠惰「気を抜きすぎだよ理久兎君」

 

理 「いつのまに!?」

 

大鎌はそこにある。目の前には稲光を発する足を怠惰は構えていた。つまり体術で襲いかかってきたのだ。

 

怠惰「本当は前衛向きじゃないんだけどな!」

 

理 「嘘つけ!?」

 

ドゴンッ!!

 

何とか天沼矛で受け止めるが弾かれしかも電撃が追加で入り手を少しだが焼き焦がしてきた。

 

理 「くっ!」

 

腕を押さえて苦悶する。

 

怠惰「千ちゃん後何分?」

 

千 「残り5分じゃ」

 

怠惰「オーライでももう積みかな?君の‥‥仙術だっ

   たっけ?その技と俺のシレンティウムの一撃

   どっちが上かな♪」

 

手に大鎌を構えた怠惰が不気味な笑いをすると斬りかかってきた。恐らくあの鎌の前では仙術の防御技などは無意味に近いし攻撃も避けられるのがオチだ。防ぐにしても武器はない。あっても断罪神書を盾にしての防御だが連続攻撃がまた来たら耐えられる保証はない。どうするどうすればいい。いや1個だけ見たことのないアイテムが断罪神書に入っていたのを思い出す。恐らく武器であろうがもうそれに賭けるしかない。

 

ギンッ!!

 

怠惰「また防御かい?そんなのでどう耐えるのかな

   理久兎君?」

 

背後に気配を感じる今、奴は背後にいる。

 

理 「嘗めるなよ怠惰!断罪神書!」

 

断罪神書に指示を出し例のアイテムが入っているページを開かせる。そしてページに手を突っ込みすぐに分かる。形状からしてこれは銃だ。

 

怠惰「下らない抗いなど無意味だ諦めて楽になりな

   よ理久兎君」

 

理 「生憎‥‥諦めるのは嫌いなんだよ!」

 

ページからそれを引き抜き背後いる怠惰に向ける。そしてその銃を初めて見る筈なのに何故か名前や使い方がうっすらとだが分かる気がした。

 

怠惰「お前それっ!?」

 

理 「死の讃美歌を歌えレクイエム!」

 

怠惰「ちっ!!!」

 

バキュン!バキュン!

 

1回の引き金で2発の散弾が飛び散る。それに怠惰が当たるとその場に何もいなかったかのように怠惰が消え断罪神書で抑えていた怠惰も消える。何処にと思い探すと少し先の方で後退していた。

 

怠惰「それを使ってくるか‥‥つつ………」

 

怠惰の右肩を見ると煙が上がっていた。つまり被弾したと言うことだろう。

 

理 「何かは分からないが形成逆転か?」

 

怠惰「だと良いけどな‥‥理久兎君」

 

理 「!!?」

 

怠惰の雰囲気が変わった。体に粘りつくよう何かを感じる。そして自分は目にした。怠惰の周りを無数の何かが蠢いていることをそしてすぐに分かった。あの蠢く何かはこの世界にいてはならないものだと。

 

怠惰「アニムス・イリュジオン・インクブス」

 

理 「っ!?」

 

黒い霧が立ち込め自分の辺りを覆う。すると霧の中から何人もの怠惰が襲いかかってきた。

 

理 「っ!!」

 

拳に霊力を纏わせ怠惰を殴り付けるがすり抜けた。

 

理 「幻‥‥」

 

怠惰「その通りだだからこういう使い方だって出来

   るんだぜ?」

 

と、怠惰が言うと霧の中からありえない者達が出てきた。それは試合観戦している筈の蓮や霊夢それに紫やさとりと数多くの者達が出てきた。

 

理 「これは偽物だろ!」

 

怠惰「確かに偽物だとも‥‥だが今の君に耐えれるの

   かな?」

 

と、怠惰が言った時、皆の口が開くと、

 

蓮?「理久兎さん‥‥何故あなたは皆を傷つけるんで

   すか!何で罪のない皆を!!」

 

霊?「最低なクズ野郎ねあんた!」

 

さ?「どうして私を‥‥私は貴方を愛していたのにど

   うして心臓を貫いたんですか‥‥」

 

紫?「御師匠様‥‥幻想郷は貴方と私の夢だったので

   はないんですか!」

 

幻だというのは簡単に分かる。分かるがもう止めてくれ。耳を塞いでも聞こえてくる。皆の恨みが悲しみが籠った声が頭に響いてくる。

 

怠惰「辛いよなぁ自分を許せないってさ‥‥理久兎君

   もう諦めちゃって楽になろうぜこんな声を聞

   くのは嫌だろ?」

 

理 「黙れ!!」

 

怠惰を殴るが煙となって消える。だがそんな事をしても皆の声が響く。止めてくれこれ以上は本当に、

 

怠惰「楽になる方法は簡単だよ♪」

 

ジャキンッ!

 

音が響き見てみるとそこには自分の愛刀の黒椿があった。

 

怠惰「それで自分の首を斬りなよそうすれば楽にな

   れるよ理久兎君♪」

 

楽になりたいこんな声は聞きたくない。自分は黒椿に手をかけそして刃に首元を当てる。聞きたくない楽になりたい。

 

? 「あぁ~あやっぱり君には無理だったか♪」

 

声がし見てみると少年が楽しそうに此方を見ていた。

 

少年「良いの?そんは事をしても君は結局は蘇って

   また同じように苦しむだけだよ?」

 

理 「何が分かる」

 

少年「分かるよ僕は君だから♪」

 

こいつは自分?もう頭までイカれてきているのだな。

 

少年「君いや僕がやった罪は消えないけどね償わず

   して逃げるのはどうかと思うよ?」

 

理 「逃げ‥‥るっ!?」

 

少年「アハハせいぜい頑張ってね♪」

 

何をやっていたのだ。こんなまやかしの声に耳を傾けて自分は愚かだと思った。皆は自分を助けてくれてなおかつ許してくれたのにも関わらず。自分が従者がここに帰ってくるというだけでこんな会まで開いてくれたんじゃないか。

 

怠惰「理久兎君?」

 

理 「‥‥クク………アハハハ!おりゃぁ!!!

 

怠惰「っ!?」

 

一撃に全てをのせこの煙の世界を吹き飛ばす。そして自分は旧都の街道に立っていた。

 

怠惰「凄いねあれを乗り越えるんだ」

 

理 「てめぇの趣味は本当に最悪だな!このイカれ

   ドクター!」

 

怠惰「アハハハ結構♪拷問官をやっていた身からし

   たら誉め言葉だよ理久兎君♪」

 

理 「ふぅてめぇは1回殴られろ!」

 

怠惰「アハハハ♪嫌なこった!!」

 

黒椿の影の一撃と怠惰のシレンティウムの一撃がお互いぶつかり合おうとしたその瞬間、

 

千 「そこまで試合は終了じゃ!!」

 

2つの武器が当たる直前で止まる。

 

怠惰「お疲れ様♪理久兎君♪」

 

理 「ちっ………」

 

殴れなかったことが悔しい形となり試合は終了したのだった。




天子「てことで今回はここまでね」

衣玖「あらあらムスっとしてまぁ」

天子「何よ!」

衣玖「いいえ♪」

天子「まぁ良いわていうか彼奴結局引き分けじゃな
   い勝てって言ったのに」

衣玖「ご不満なご様子で‥‥ですが労いの言葉は必要
   ですよ?」

天子「分かってるわよ」

衣玖「まったく素直じゃないですね」

天子「うるさいわよ」

衣玖「さて今回は早いですがここまでにしましょ
   うか」

天子「そうねてことで今回はここまでよ」

衣玖「それではまた次回です」

天子「じゃあね」


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第414話 引き分けで終わる

こんばんは読者様。ドルフロでWA2000をゲットしてきた怠惰のクソ悪魔です。しかしWAの銃はどれも形が特徴的だなと見てて思います。ルパン三世もそうですしね。失礼それでは本編へどうぞ。


旧都を静寂が包み込む。おふくろの一言で試合が終わりけっきょく勝負がつかなかった事に悔しさと憤りを隠せず怠惰を睨む。

 

怠惰「こんな試合で悔しがるとか理久兎君もだいぶ

   お子ちゃ‥‥うっ!!」

 

怠惰の両頬は膨らみ一瞬で口を両手で抑える。やはり案の定でこうなったか。

 

千 「ほれ怠惰」

 

怠惰「あっありがオロロロロロロロロロロロ!!」

 

結局前回の高天ヶ原の試合後と同様におふくろから貰ったビニール袋にゲロリやがった。

 

理 「お前はいい加減体力を増やしたらどうだ?」

 

怠惰「断‥‥オロロロロロロロロロロロ!」

 

いや喋るか吐くかどっちかにしろよ。周りの奴等の顔を見てみろよ。何が起きているのか分からないのか唖然してるじゃねぇか。

 

千 「やれやれ‥‥そなたら締めにしても良いか?」

 

怠惰「あぁ‥俺はもう体力切れだから良いよ‥‥」

 

理 「あぁだいぶ吹っ切れた」

 

千 「そうか‥‥」

 

おふくろは両翼を広げると地底全土に伝わるぐらいの声をあげる。

 

千 「試合はこれにて終了じゃなお結果は双方共に

   2戦中0勝0負2引きの結果となった」

 

と、おふくろが言ったとき地底から喝采が盛り上がりの声が聞こえ出す。

 

鬼 「すげぇぞ彼奴!」

 

鬼 「あぁ!」

 

勇儀「理久兎と互角とはやるねぇ」

 

萃香「喧嘩してみたいね♪」

 

美 「おいそこのゲロ大将よ早速私らともう一戦‥‥」

 

怠惰「うぇ‥‥丁重に断オロロロロロロロロ!」

 

3人  (´・ω・`; )

 

ゲロリながら断られた3人は何ともくえない顔をする。その他には、

 

文 「何なんですかあの男は!」

 

紫 「折師匠様と互角だなんて」

 

霧雨「流石は魔王!中々の戦いだったぜ最後は不潔

   だが‥‥」

 

多種多用に様々な声がしてくる。すると大勢の人混みの中から、

 

さと「理久兎さん!」

 

理 「うぉっと‥‥さとり」

 

さとりが空からダイブしてきたため胸で受け止める。

 

さと「さっきのあの黒い霧の中に消えた時は心配し

   たんですよ?」

 

理 「悪かったよ‥‥」

 

と、言うと怠惰は立ち上がりこちらを見てくる。どうやらやっと嘔吐は治まったみたいだ。だがさとりの手が震えている。怠惰が怖いのか。

 

怠惰「理久兎君‥‥君は結局最後まで諦めなかったね

   教えてくれない?捨てたら楽なものを何でこ

   うして背負いまたは持ち続けるのかさ」

 

理 「‥‥皆が好きだからそして友達と俺は思ってい

   るからさ」

 

怠惰「バカバカしい回答だこと‥‥裏切られて終わり

   だと思うけどね俺は」

 

さと「怠惰さん貴方は………友達なんていないと思っ

   ているんですか?傲慢さんや他の5人の方々

   だって‥‥」

 

そうだ。友達なんて捨てろととか言う割にはこいつには他に6人以上の友達がいるはずだ。だが怠惰はやれやれと首を横に振ると、

 

怠惰「さとりちゃんは何か勘違いしてるねあれらは

   友達なんかじゃない‥‥歴戦の仲間だよ」

 

理 「歴戦の仲間?」

 

怠惰「あぁ仲間ってのは友達とは訳が違う友達なん

   てのは所詮は口約束に過ぎないものさ‥‥だが

   仲間ってのは違うまぁそりゃ裏切られるなん

   てのもあるかもしれないけど真の仲間っての

   は絶対に裏切ったりなんかはしないものさ話

   がズレたね‥‥もう一度だけ問うよ何故に捨て

   た方が楽な‥‥」

 

理 「言ってるだろ俺は俺の友を大切にしたいそれ

   が例えお前が言うように裏切られるかもしれ

   ない‥‥だがそれでも俺はこいつらを信じたい

   どんな結果になったとしても」

 

自分よりも何10倍も生きている先輩の意見だとしても自分の信念や思いを捨てたくはない。

 

怠惰「そう‥‥まぁお前が歩む生の道をどうこう言う

   筋合いはないがせめてもとして言っておくよ

   後悔しない道を歩めよ‥‥じゃないと俺と同じ

   道を辿って誰か大切な者を失うかもしれない

   からさ」

 

理 「どういう事だよ」

 

さと「怠惰さん教えてください貴方は何を失ったん

   ですか」

 

怠惰「………黙秘を貫かせてもらうよこんな大衆の面

   前で言う事じゃないだろ普通?」

 

確かに秘密にしておきたい隠し事をこんな所では言えないか。

 

怠惰「まぁ頑張れよ理久兎君‥‥少なくても千ちゃん

   より結構下だけどお前のこれからに少しばか

   し興味があるからさクク‥‥アハハハ♪」

 

笑いながら怠惰は空へと駆け上がり先程の居酒屋の窓に入っていった。

 

理 「軽く失礼だな彼奴」

 

さと「‥‥何故か理久兎さんと怠惰さん似てますよね

   あぁいった感じが」

 

理 「おいおい冗談は止してくれよさとり流石に気

   持ち悪いって」

 

彼奴と似ているとかマジメに勘弁してほしい。根っからの性根クズ&鬼畜野郎といっしょとか。

 

千 「さっさてとそなたらこれにて試合は終了じゃ

   好きに飲んでくれ」

 

おふくろの一言で見物者達は散っていく。とりあえず自分もさとりを連れて店へと戻る。

 

紫 「御師匠様おつかれさまです」

 

理 「あぁ♪ありがとうな紫♪」

 

紫の頭に手を乗せお礼を言う。

 

幽 「紫♪次はあっちのお店に行きましょうか♪」

 

紫 「はぁ‥‥もう幽々子は」

 

理 「楽しんでおいで俺が言える義理じゃないけど

   さ♪」

 

紫 「えぇ勿論ですわ♪」

 

そうして紫は幽々子と共に人混みの中に消えていった。

 

怠惰「さてと飲み直しますか」

 

さと「えぇ」

 

自分はさとりと共にまた居酒屋に戻り飲みかけていた酒を飲見直すのだが、

 

理 「ぷはぁ!もう一杯!」

 

さと「大丈夫ですか理久兎さん?」

 

理 「あぁ大丈夫ださとり‥‥というかこんなの飲ま

   なきゃやってられねぇんだ」

 

ちょっと先の席で酒を飲む怠惰を見つつ酒を飲む。

 

理 「次こそは勝ってやるからな‥‥」

 

と、怠惰に向かって呟き酒を飲み時に外の宴会で盛り上がる旧都を見ながらクスリと笑い楽しむのだった。




怠惰「そんじゃ今回はここまでね」

千 「久々の後書きじゃな!」

怠惰「ねぇ♪」

千 「して怠惰よその誰を………」

怠惰「内緒ね♪」

千 「はぁ‥‥まぁ良いわい」

怠惰「まぁでもぶっちゃけた話ねリアル怠惰さん
   の身の上話もとい体験談が所々で混ざって
   はいるって事は伝えておくよ」

千 「つまり本当の事実が少し含まれておると」

怠惰「うんまぁそれを小説だからちょっと大袈裟
   にしてるけどね♪大袈裟にしなければ‥‥」

千 「リアルな話‥‥」

怠惰「そう♪因みに前回小説内で兄貴とか言った
   と思うけどこれねリアルな話になるけれど
   リアル怠惰さんの兄をモデルにしているん
   だよね」

千 「何と!?」

怠惰「だからよくリアルは兄弟喧嘩もしたよね」

千 「いたんじゃな怠惰に」

怠惰「まぁね♪さてこんなカミングアウトを連発
   したけどそろそろ今回はここまでね」

千 「これからもこのような話しは」

怠惰「語るとは思うよ気が向けばね」

千 「そっそうかうむ分かった!」

怠惰「さてそれじゃ次回もよろしくね♪」

千 「ではさらばじゃ!」


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第415話 3つの毒花の1つ

こんばんは読者様。ようやく三連休で少しウキウキしている怠惰のクソ悪魔です。やっとだぁ何しような‥‥失礼しました。それでは本編へどうぞ。


宴会が終わって翌日、旧都の地霊殿こと自宅では何時ものような日常に、

 

理 「なっ何じゃこりゃ」

 

ならなかった。何故なら自分のワークデスクには10mぐらいの書類の山が10個近く出来ていたのだ。

 

さと「‥‥暫く私達仕事に就けてなかったですからね

   私のデスクもここまではないですがこの書類

   の山は2~4個ありますね」

 

理 「期限って‥‥確か」

 

さと「来月の5日までなので送り日を抜くと後本当

   に1週間しかないですね」

 

理 「不味いなそれ」

 

さとりの量も考えると1週間で終えれるのか。終わらないで来月放置などになったら地獄から支給金が送られなかったりと旧都の生活が危うくなるためやらなければならない。普段ならここまで貯めた事がないためよく分からないが終われるのかと不安になっていると部屋の扉が開き、

 

千 「理久兎よ少しワシ達と遊ぼうぞ♪」

 

おふくろが入ってきた。因みに怠惰とおふくろは現在ここ地霊殿に宿泊している。そのためこうして来れるのだ。

 

理 「今はそれ所じゃねぇよ」

 

千 「ほうこれはこれはまた凄い量じゃのう‥‥ワシ

   の気持ちが分かるか?」

 

理 「知らねぇし‥‥というか分かりたくもねぇよ‥‥

   はぁ………」

 

ため息を吐きながらもデスクの椅子に座り書類の確認及びに検印等々の作業を開始する。

 

理 「とりあえず1週間は無理だ俺もさとりも」

 

さと「ごめんなさいお義母様」

 

千 「むぅ‥‥仕方ないのぉ」

 

残念そうに千は部屋から出ていった。

 

理 「さとりもここでやる?折角だしその方が互い

   の検印とかのための移動も楽になるし」

 

さと「そうですね‥‥そうしましょうかなら持ってき

   ますね」

 

そう言いさとりは書類を取りに向かった。

 

理 「さとりが来るまでに2mは減らせるか‥‥」

 

そんな事を呟き種類を素早く丁寧に片付けていく。そうして約1m程を片付けると扉が開く。

 

さと「持ってきました理久兎さん」

 

お燐「てな訳でお届けね♪」

 

お空「うにゅ♪」

 

さとりとお燐とお空はそれぞれ書類を部屋に置くとお燐とお空は頭をペコリと下げ、

 

お燐「それでは頑張ってください理久兎様さとり様

   御武運を祈ってるよ」

 

お空「応援するからね♪」

 

そう言い部屋を出ていった。ありがたい励ましの一言だが終わるような気配がない。最悪は亜狛の裂け目速達便で送ると考えれば+1日の延長は可能だが本当に終わるかどうかが心配だ。

 

理 「さとり早速だがこの書類に検印をしたらそこ

   の机に置いておいてくれ」

 

さと「分かりました」

 

そうして仕事をすること約3時間、何とか自分の所の書類の山は1つ消せた。

 

理 「ふぅ‥‥さとりどうだそっちは?」

 

首を回しながら聞くとさとりは少し渋い顔をする。

 

さと「私1人でやるとしたら丁度1週間で全部終わ

   りますかね」

 

理 「………もう少し頑張ったら休憩しようか」

 

さと「そうですね」

 

そうしてさとりと共にまた抗い続ける。時には小話を挟みつつ時には体を伸ばしながらと少しの間を入れてやっていく。そうして気づくと仕事をやり初めてから5時間が経過し書類の山がまた1つ消えていた。さとりの方も書類の山が1つ何とか消えた。

 

理 「ふぅ………少し休憩しようか」

 

さと「そうですね‥‥」

 

理 「OK‥‥紅茶はアッサムで良い?」

 

さと「えぇお願いします♪あっ確かアッサムでした

   よね?それなら出来ればミルクは付けれます

   か?」

 

理 「あぁ良いよ」

 

自室の棚から茶器とアッサムの茶葉を出しそしてポットには魔法で水を入れ沸騰させていく。その間に断罪神書からミルクを取り出す。

 

理 「よしっと」

 

ティーポットに紅茶の茶葉を入れそこにお湯を注ぐ。そして別の容器にそれぞれミルク、蜂蜜、砂糖を入れさとりの座るテーブルまで運ぶ。

 

理 「ほれ」

 

さと「どうも‥‥」

 

ミルクを紅茶に入れたさとりは紅茶を飲み一息つく。自分も紅茶にミルクとハチミツを入れて飲みながら一息つく。

 

理 「にしても何時になったら終わるのかねぇ」

 

さと「このまま理久兎さんがやれば3日で終わるよ

   うな気がしますけどね」

 

理 「嫌々‥‥夕食だったり作るからね?それに睡眠

   も取んないと明日に響くぞ?」

 

さと「私なら何とか」

 

理 「さとりは寝なさいただでさ貧弱体力なんだか

   ら‥‥過労死されても困る」

 

と、言うとさとりはジロッと睨み目を瞑ってため息をはいて紅茶を飲んでいく。すると、

 

ガチャ

 

扉が開く音がして向くと、

 

怠惰「あり?ここトイレじゃなかった的な感じ?」

 

扉から怠惰が顔だけ覗かせる。というかトイレとどう間違えるんだよ。

 

理 「あぁトイレじゃねぇトイレなら右真っ直ぐで

   突き当たりを左に行けばトイレだ」

 

怠惰「サンキュー♪」

 

扉が閉まりまた静寂が戻る。

 

理 「なぁさとり教えてくれないか何で怠惰に怯え

   ているんだ?」

 

さと「えっ!?そっそんな事………いえ本当は怖いで

   す怠惰さんは‥‥確かに理久兎さんを助ける助

   力だったりはしてくれましたですが彼は隠し

   てくれてはいますがあの時に見た怨嵯や悲し

   みを嘆く怨霊が不気味で怖くて‥‥あれはこの

   世に存在すること事態が」

 

理 「分かったもう良い落ち着け‥‥な?」

 

さと「すみません取り乱しましたね‥‥」

 

怨霊程度なら足蹴にするあのさとりがバイブレーションするぐらい怯えるとは流石に予想外だ。だがその怨霊‥‥旧都で戦った際に見たあれなのだろうか。だとしたら彼奴は‥‥と思っているとまた扉が開かれ、

 

怠惰「いや~ありがとうね教えてもらっちゃって♪

   お陰で膀胱炎の危機は回避できたよ♪」

 

理 「あぁ‥‥なぁもし嫌じゃなかったらで良いお前

   の事を少し教えてくれないか?」

 

さと「‥‥」

 

さとりも怯えはしてはいるが気になるのか背筋が伸びた。すると怠惰のアホっぽい雰囲気が急に冷ややかで冷たい雰囲気になる。

 

怠惰「知りたいの?」

 

理 「あぁ」

 

怠惰「ふぅ~んなら軽く選択肢を与えようか♪」

 

さと「選択肢?」

 

怠惰「あぁ選択肢さ」

 

そう言うと怠惰は懐から3つの花を出す。右から赤いアネモア、彼岸花、福寿草の3つだ。

 

さと「どれも毒花じゃないですか」

 

怠惰「あぁそうさ‥‥2人で相談して1本好きな物を

   選びなよ」

 

選べと言われても正直悩むし意味が分からない。

 

理 「………どれにする?」

 

さと「分かりません‥‥ですが何となくで良いですか

   理久兎さん」

 

理 「あぁ」

 

そう言うとさとりは福寿草を指差した。

 

怠惰「因みに何で福寿草なんだい?」

 

さと「名前からしてまともかと思ったので」

 

怠惰「成る程‥‥確かに福寿草の花言葉は幸せを招く

   とかで日本では大変ありがたい花としては知

   られてはいる‥‥が一方で海外の方では悲しみ

   の記憶という花言葉に変わるのさ」

 

そう言うと並べた花は忽然と姿を消す。怠惰は遠くを見るような目をして天井を見上げる。

 

怠惰「もう‥‥かれこれ何億とかそんぐらいになるの

   かな俺はね大切な人を失ったのさ」

 

理 「大切な人?」

 

さと「誰なんですかそれは?」

 

怠惰「………俺の姉さ」

 

どうやら怠惰には姉がいたみたいだ。つまり宴会の時に聞いた話を合わすと怠惰の上には兄と姉がいたみたいだ。

 

怠惰「姉貴はとっても聡明で美しく魔力に限っては

   肩を並べられる者なんて早々いないぐらい強

   くそして何よりも俺や兄貴を大切にし未来を

   思ってくれる優しい姉貴だったよ‥‥」

 

理 「ほう」

 

怠惰「けどね姉貴は体がとても病弱でね自身が一番

   得意とし最適生とまで言われた毒の魔法です

   ら使うだけで諸刃の剣となり膨大な魔力は貧

   弱だった体により負担をかける結果となった

   そのため何時もベッドの上での生活だった余

   命まで宣告させられたぐらいさ‥‥」

 

さと「怠惰さん間違っていたらごめんなさいそれっ

   てまさか本物のベルフェゴールですか?」

 

さとりは何を言い出すんだ。本物のベルフェゴールって目の前にいるだろう。だが怠惰は苦笑いをする。

 

怠惰「まぁ‥‥うん言っておくが俺もベルフェゴール

   だったと言うのは間違いはないだが俺はあく

   まで二代目だそしてさとりちゃんのお察しの

   通り先代ベルフェゴールは姉貴の名前だった

   ものさ‥‥」

 

理 「だった?」

 

怠惰「あぁ話を続けるぞ俺は姉貴の死という運命を

   塗り替えようと俺は努力したでもその先にあ

   った結果は姉貴を‥‥大好きだった姉貴を俺自

   らの手で殺す結果となって終わった」

 

さと「そんな‥‥」

 

こいつ自分の姉貴に手をかけたのか。まるで小説のキャラクターみたいな悲劇物語を語ってて恐い。

 

怠惰「最後はあっけなかったものさ何て言ったと思

   う?『自由に生きて』だぜ?だから俺は自由

   に生きる事にしたよ‥‥元の俺の名を捨て姉貴

   の名前を継いでなその後は家督とかそんな下

   らないものは全て捨て自由になったそして同

   時に多くの事を学んだのさ‥‥軽蔑したか?」

 

理 「あまりにも酷い話で引く所の騒ぎじゃねぇ」

 

怠惰「ひでぇなぁ理久兎は‥‥」

 

さと「………えっ?まさかこれで終わりですか!?」

 

どうやらさとりは続きが気になっているのかそんな事を呟く。怠惰はニコリと笑うと、

 

怠惰「さとりちゃんは福寿草を選んだでしょ?だか

   らこの話はここまでさ」

 

理 「まさか選ぶ花によって話が変わったのか?」

 

怠惰「そうだよ?まさかこれだけしかないと思った

   の理久兎君は♪」

 

そう言う事か。こいつ長くなるのを見通して話を3つに分けてやがった。福寿草以外の選択肢だったアネモアと彼岸花はまた別の話になっているとは。

 

怠惰「花言葉通り悲しい思い出であるのは勿論だけ

   れど反面でもう戻ってはこない幸福な思い出

   だったのさ‥‥まぁでもこうして千ちゃんと知

   り会え出会えたからある意味で良かったのか

   もしれないよね♪さてと長くなったね‥‥2人

   共仕事しなくていいの?」

 

それを聞いた自分達は時計を見るともう14時になっている事に気がつく。

 

理 「やべっ!?」

 

さと「しまった!」

 

怠惰「ハハッ♪まぁまた気が向いたら話に来てやる

   よ理久兎君♪」

 

そう言い立ち上がると怠惰は部屋から出ていった。自分とさとりはそんなの気にせずに貯まった仕事に再度取りかかる。

 

理 「彼奴の言った裏切りとかって‥‥」

 

と、怠惰の言葉が気になりながらも仕事をこなしていくのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでね」

千 「遅いぞ!」

怠惰「めんごめんご♪」

千 「やれやれ」

怠惰「でまぁ‥‥とりあえずぶっちゃけコーナー的
   な感じだけどこの小説内の姉について少し
   リアル話をまじえて話すよ」

千 「姉って‥‥おるのか?」

怠惰「まぁ小説内ではこう語ったけどリアル話に
   なるとねこの世界に産声を上げる筈だった
   ってのが正解なんだよね」

千 「どういう‥‥そうか流産か」

怠惰「そう♪読者様からしたら嘘話乙wとかって
   なるかもしれないけど前回に書いた通りに
   これはリアル話を所々で交えてるからこれ
   はマジな話だよ」

千 「………じゃあリアルは兄だけという事か」

怠惰「まぁねそれでは話を戻すけど小説内の姉の
   コンセプトはもし本当に姉がいたら‥‥って
   のをコンセプトにしてリアルで亡くなって
   しまったのを含めて小説にまとめたって感
   じだね」

千 「ほう‥‥会ってはみたかったかリアルでは」

怠惰「まぁ会ってはみたかったかな?」

千 「そうか」

怠惰「うん‥‥あっそれと残り2つ花はどんな話し
   になっていたのかってのはネットなりで花
   言葉を検索してぜひぜひ予測してみてね」

千 「説明せんか!?」

怠惰「いや~まぁ多分いずれ小説内でも語るから
   さ♪さてと色々とぶっちゃけ話をした所で
   今回はここまでね」

千 「唐突に終わるのう‥まぁ良いが‥では次回も
   よろしく頼むぞ!」

怠惰「そんじゃ読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第416話 良い事があれば悪い事がある

こんばんは読者様。三連休1日目は1人引きこもってDBDをしていた怠惰のクソ悪魔です。新チャプターが来ていて今度はどんなキラーが来るのだろうと思っている今日この頃‥‥そして今日は久々になる日常回みたいな感じですのでお願いします。それでは本編へどうぞ。


貯まりに貯まった仕事を片付け始め5日が経過しついに、

 

理 「お‥‥終わった………」

 

自分の仕事を何とか終わらせることに成功した。長かった。長期休みの最後の方になってまとめてやろうとする学生の気持ちを味わった。

 

さと「理久兎さんは終わったんですか‥‥」

 

理 「あぁさとりの方は後どのくらい?」

 

さと「このぐらいはありますね」

 

見ると書類の山が2つあった。これなら今日1日あれば終わるだろう。

 

理 「なら1つやるよ」

 

さと「えっでも‥‥」

 

理 「速くやって速く出さなきゃならんだろ?」

 

さと「‥‥そうですねお願いします」

 

理 「はいよ」

 

書類の山を1つ受け取り机に起き仕事を始める。さとりの主な仕事業務は財務なためそういった種類が多いのは従順承知はしてはいるが記載されている請求金額を見るとあまりの額で一瞬意識が飛びそうになる。

 

理 「‥‥これは旧都の修繕費用額か面倒だからおふ

   くろに負担してもらうか」

 

ズコッ!

 

さと「りっ理久兎さん‥‥」

 

ズッコケをしたのはさとりみたいだ。しかも珍しい事に苦虫を噛み潰したような苦笑いしていてポーカーフェイスが出来ていない。

 

理 「どうしたよ?」

 

さと「それは駄目なんじゃ」

 

理 「良いんじゃない?だって宴会の時の言葉は壊

   れた物はワシが負担するとか言ってたじゃん

   だからお言葉に甘えるのさ♪」

 

さと「汚い理久兎さんを見るのは久々な気がします

   ね………」

 

とりあえずおふくろの手印でも良いから必要だな。おふくろが寝ている所に侵入して手印を勝手に押そうかと考える。なおこれは犯罪なためでやっていけないと言うのは言うまでもない。

 

さと「相談はした方がいいですよ変な誤解を生まな

   いためにも」

 

理 「………しなきゃダメ?」

 

さと「えぇその方が良いですというかして下さい」

 

理 「へいへい」

 

仕方ないと思いながらこの書類は後回しに別の書類に手をつけていく。そうして数時間が経過してようやく書類が終わる。さとりの方をチラリと見るとさとりも今書いている書類がラストっぽい。そしてさとりの筆が止まり机に置くと、

 

さと「終わった」

 

理 「お疲れちゃん」

 

さと「えぇ………」

 

返事をしたさとりは楽な体勢になる。これで何とかと思うが自分の机の隅に置いてある書類に目がいく。そうだおふくろと相談しないと。

 

理 「やれやれ‥‥」

 

さと「何処へ行くんですか?」

 

理 「おふくろの所さ」

 

さと「あっならついていっても?」

 

理 「構わないけど大丈夫か?恐らく近くには怠惰

   がいるぞ?」

 

さとりは怠惰が苦手なため念のために話すがさとりは首を横に振り立ち上がる。

 

さと「いいえ行きます」

 

理 「そう‥‥なら行こうか」

 

そうしてさとりと共におふくろの元へと向かう。そうしておふくろを探し探しを繰り返し第一リビングルームに辿り着く。

 

理 「ここか?」

 

と、呟いていると、

 

千 「良いのやはり♪」

 

亜狛「あうんっ!!?」

 

耶狛「だっだめぇだって」

 

怠惰「そう言うなって♪」

 

声が聞こえるためやはりここにいるっぽい。というか何やってんだこいつらは。扉を開け中に入ると亜狛と耶狛は怠惰とおふくろに撫でられまくっていた。

 

耶狛「やっ!しょこりゃめぇぇ!」

 

怠惰「ほう良い尻尾だこと♪」

 

亜狛「殺す絶対にぶち殺‥アウンッ!?」

 

千 「これこれそんなに尻尾を振るでないわ♪」

 

何これ。声だけだと凄い誤解を生みそうだが目で見てるとただ動物好きな奴が触れあっているだけのような感じだ。

 

亜狛「まっマスターたっ助けあぐっ‥‥」

 

耶狛「みょうダメェ‥‥」(×ー×)

 

怠惰「おいおい格好よくゲーム仕掛けてこれかよ」

 

よく見てみるとトランプがそれぞれの絵柄で1~13まで並べられていた事から7並べ辺りをしていたのだろう。そして2人に負けた亜狛と耶狛はモフられていたといった感じか。

 

千 「して理久兎よ何用かの?」

 

理 「あぁ‥‥実はおふくろに頼みがあってな」

 

千 「ほう頼みとは?」

 

理 「資金援助してくんない?」

 

と、言うと暫くの沈黙が続く。そして、

 

千 「……貴様は…ワシがやると思うか?」

 

理 「だって数日前におふくろ確かに言ったよな?

   修繕費用は出してくれるってさ」

 

怠惰「確かにそれは言ってたねぇ千ちゃん♪」

 

千 「そそそそうじゃったか!?」

 

おふくろの顔が苦虫を噛み潰した苦い顔をする。更においうちをかけるかのように、

 

怠惰「千ちゃん何時も言ってるよね?言ったことに

   関しては必ず守れよってさ♪」

 

千 「くぅ‥‥確かに」

 

どういう訳か珍しい事に怠惰が味方をしてくれているような気がした。

 

千 「分かった‥言ったことは事実じゃしのぉ‥‥で

   いくらじゃ?」

 

理 「約200万」

 

千 「まぁ安いもんか分かった帰り次第でやってお

   くわい‥‥そのくらいか理久兎?」

 

理 「あぁ‥‥良いのか本当に?」

 

ある意味で脅迫紛いなやり方だが本当に良いのかと聞くとおふくろはニコリと微笑む。

 

千 「うむ♪あまり親に頼みごとをあまりしてこん

   息子からの頼みじゃしな♪」

 

さと「そうなんですか?」

 

千 「うむ‥‥昔からこやつは頼み事などはしてこん

   し更には何時も喧嘩を売ってくるともう散々

   じゃっわい‥‥まぁ今は地上の者達そしてそな

   た達のお陰で理久兎もだいぶ丸くはなっては

   おるがの♪」

 

理 「うるせいやい」

 

丸くなどなってはいない自分は昔から自分の筈だ。

 

千 「さとりよ今後もこのバカ息子が迷惑をかける

   とは思うが‥‥頼めるか?」

 

さと「えぇ勿論ですお義母さん♪」

 

千 「本当に気の早い奴じゃがまぁ良いわいじゃが

   理久兎よ援助してやるんじゃ少しワシ達との

   遊び相手になれい!」

 

怠惰「そいつは良いね♪君の従者達2人は弱すぎて

   話にならなかった所だ♪あっそうだ!さとり

   ちゃんもやろうよ♪理久兎と組んでくれても

   構わないからさ♪」

 

負けたら何かされるのは目に見えるが援助してくれるためやらないと失礼ではある。つまる所の拒否権なんてものはない。それを知っていたのか怠惰は嘲笑うかのように笑っている。

 

理 「いいぜやってやるよ」

 

さと「亜狛さんと耶狛さんの仇は取らせてもらいま

   すよ」

 

怠惰「なら7並べでいこうか?」

 

千 「いいやそれじゃったら!」

 

と、長話が続きに続いたが結局は7並べとなった。

 

怠惰「パス1♪」

 

千 「ぐぬぬパス2」

 

さと「パス2です‥‥」

 

理 「パス2」

 

もう最終局面となりダイヤの10から先が進まない。

 

怠惰「パス2で俺の勝ちね♪」

 

そう言えと残り1枚の札つまり止められている10の札を見せられる。

 

千 「おのれ汚いぞ怠惰!!」

 

怠惰「勝負は勝てば良いのだよ勝てばな♪」

 

理 「まだ負けてたまるか!」

 

さと「っ!」

 

こうしてその後も怠惰とおふくろそしてさとりの3人と勝負しある時はババ抜きある時は大富豪となったが結局、怠惰の1人勝ちが続き自分、おふくろ、さとりはコテンパンにされた。

 

理 「くっ‥‥」

 

千 「こやつは!」

 

さと「イカサマしてませんよね?」

 

怠惰「してないよれっきとした運の力さ‥‥でどうす

   る?止めるかい?」(人´3`*)

 

こいつのこの嘗めきった顔が凄いイラっとくる。ゲームでここまでイラっとしたのは久々だ。

 

理 「やってやるよ‥‥こいよ!」

 

怠惰「なら花札で勝負しようか♪因みに1試合で

   五文とって理久兎が逃げに成功したら俺は

   1枚服を脱いでやるよ俺は縛りとして十文

   稼ぐまでこいこいしてやるよ」

 

理 「いいぜのった吠えずらかくなよ!」

 

そうして今度は1VS1での戦いが始まった。始まったのだが、

 

怠惰「猪鹿蝶~赤短~計十二文♪」

 

理 「なっ!?」

 

とんでもない運が彼奴に見方をしているのかさっきからボロ敗けが続いた。やがて、

 

理 「怠惰……俺の敗けだ…だから流石に」

 

怠惰「逃げるのは無しだぜ理久兎君♪そんじゃこれ

   で止めな理久兎君‥‥五光~更にカスで一文~

   二文~で計十二文で上がり♪」

 

理 「あっありえねぇ」

 

敢えて言おう。今のこの現状はパンツ1枚だと言うことを。つまり丸裸にされた。

 

理 「……さっさとり…おふくろ‥‥後ろを向いててく

   れねぇか?」

 

さと「‥‥はっはい」

 

千 「容赦ないのぉ」

 

怠惰「あっいいやむさ苦しい男の下半身とか治療以

   外で見たくねぇや」( ̄∇ ̄*)ゞ

 

やべぇこいつに対しての怒りがマジで混み上がってくる。脱衣花札の意味あったかこれ。

 

さと「りっ理久兎さんが珍しく怒ってますね」

 

理 「はっはっ怒ってなんかねぇよさとり‥‥」

 

怒ってなんかいない。ただ何時かこいつをボコすと言うことしか考えてないよ。

 

怠惰「まぁでも学んだでしょ理久兎‥‥相手を考えて

   勝負するって事がさ♪」

 

理 「覚えてろよ怠惰‥‥月の出てねぇ夜は気をつけ

   ろよ♪」

 

怠惰「あぁ気を付けるよ♪」

 

千 「物騒な会話じゃなぁ‥‥」

 

いつかこいつを色々な意味で絶対に叩き潰すと心に決めたのだった。




怠惰「そんじゃ今回はここまでな♪」

千 「うっうむ」

怠惰「そんで身ぐるみ剥がされた理久兎感想は?」

理 「何時かボコすから覚悟しておけよ!」

怠惰「うわぁ~まぁ良いか」

千 「そなたの運は何処から来るんじゃ?」

怠惰「まぁほら悪い事が起こるとその次は幸運が
   降るものだよ♪」

千 「ほう‥‥」

怠惰「運ってね良いことも悪い事も紙一重で起こ
   るんだよね………」

ゴンッ!

怠惰「いってぇ~!足の小指やった~!!?」

千 「本当じゃ幸運の後に悪運がきたの‥‥」

怠惰「いてて‥‥まぁそんなもんさ」

千 「皆も良いことがあると必ず悪い事があると
   言うのを忘れるでないぞ!」

怠惰「今回の話を教訓にしてみてね‥‥それじゃ今
   回はここまでね」

千 「うむまた次回の!」

怠惰「サラダバ~いてぇ‥‥」


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第417話 おふくろ達の帰宅

こんばんは読者様。モンストの超究極に未だ勝ててない怠惰のクソ悪魔です。欲しいけれど感覚当てショットの怠惰さんには難しいです。さてこんな話もあれなのでそれでは本編へどうぞ。


おふくろからの援助の依頼をして2日が経過する。今日はついにおふくろと怠惰が帰る日となり自分を含めた皆が博麗神社に集まる。因みに亜狛と耶狛と黒はまだ修繕やらがあるため屋敷に留守番中だ。

 

理 「案外に集まったな」

 

まさかおふくろのためにここまで集まるとは思わなかったと言いたいぐらいの者が集まった。

 

千 「そなた達少々長くなったが世話になったの」

 

蓮 「長かったような短かったような」

 

霊夢「本当ね」

 

霧雨「まぁでも伝説上の魔王と呼ばれた男にも会え

   たし満足だぜ♪」

 

怠惰「………」

 

と、魔理沙が言っているので怠惰を見るが珍しく黙っているなと思った。

 

アリ「ねぇ聞いてるの?」

 

咲夜「あのこれまさか………」

 

こい「あっ寝てるね♪」

 

怠惰「ZZZ………」

 

器用な奴だ。立ったまま寝れるとはそういえば昨日はおふくろと深夜もずっと遊んでいたぽかったがそれが原因だろ。

 

理 「おいおい………お~い起きろ怠惰」

 

仕方ないから起こそうと思い近づくと、

 

蓮 「理久兎さん止めた方が………」

 

天子「こいつをこのまま起こすとまた天変地異が

   起こるわよ‥‥」

 

何が天変地異だ。そんなたかが起こすだけでそこまでされたらたまったものではない。

 

理 「大丈夫だろほら起きろ」

 

体を揺らし怠惰を起こそうとすると、

 

怠惰「………誰だ俺の眠りを覚まそうとする愚かな者

   は‥‥殺るぞ?

 

理 「っ!!?」

 

この殺気はなんだ。試合の時よりもありえない殺気を浴び本能が囁く。危険だとそのためすぐさま後退する。しかも何故か皆は案の定といった顔をしていた。すると隣にいるおふくろは、

 

千 「怠惰よ起きぬか帰るぞ」

 

怠惰「はぁ‥うぅ~ーーはぁ‥‥眠い」

 

一言で怠惰は眠い目を擦りながら体を伸ばした。ある意味でおふくろは強いなと感じた。

 

さと「理久兎さん大丈夫ですか?」

 

理 「あぁさとりの気持ちが少し分かった」

 

不意打ちの殺気は本当に勘弁して欲しい。とりあえず体制を整えて蓮達の方へと行く。

 

怠惰「あぁそれと蓮くんに聞きたい事があったんだ

   ったよ」

 

蓮 「聞きたいこと?」

 

怠惰「あぁお前のその腕なら恐らく俺の友人が満足

   しそうだからなぁ‥‥蓮くん君次第だけど7つ

   の大罪最強の剣士と言われた男と戦ってみた

   くないか?戦いたいなら口添えぐらいならし

   てあげるよただ‥‥来るかは分からないけど」

 

7つの大罪最強の剣士それは是非とも一度手合わせをしてみたい。

 

霊夢「ねぇそいつが来てあんたがやったあの‥‥何だ

   っけえ~と」

 

早苗「GAMEOVERですか?」

 

霊夢「そうそれ!それを使ったりとかこの幻想郷を

   滅ぼすとかはないわよね?」

 

何だその技は聞いてて凄く厨二病臭い技名だと思った。だがその技を殆どが恐れているのは何故だろうか。

 

怠惰「大丈夫そいつは俺や傲慢とは違って節度を持

   ってるSAN値0野郎だから♪」

 

蓮 「それは良かっ‥‥って!全くもって良くないで

   すよねそれ!!?」

 

早苗「不定的狂気を乗り越えて治療不可能じゃない

   ですか!!?」

 

確かにそれは怖い。前に文を脅かした際に軽く発狂していたがそれを上回る発狂などされては色々と困る。

 

霊夢「SAN値って何?」

 

紫 「SAN値は通称正気度って言って私達の今の

   状態が一般的に正気つまり正常と考えてそれ

   が低いと凶変した御師匠様達みたいに何をし

   でかすが分からない状態になる事よ‥‥いきな

   り何しらの原因でパニックになって敵味方が

   区別つかず仲間を傷つけたり喋れなくなった

   り笑いが止まらなくなったりなんかが良い例

   よ?」

 

理 「紫‥‥俺には説得力がないからあまり言えない

   がよ俺や従者達を例にするのは勘弁してくれ

   よ‥‥」

 

反論の余地はないのは分かる。分かるには分かるが自分を例えにして言うのは止めて欲しい。結構今もグサリとくるのだから。

 

霊夢「まぁ大体は分かったけどそんなの連れて来ら

   れたら私達が死ぬじゃない!」

 

怠惰「大丈夫だと思うよ♪何かあれば傲慢が止める

   って条約もあるよな♪幻想郷の賢者様よ」

 

今、傲慢って言ったか怠惰の奴。一番会いたい悪魔に紫は会っているのか傲慢の魔王ルシファーに。

 

紫 「でも口だけの話でしょ本当に信じられると言

   う保証はあるのかしら?」

 

怠惰「賢者様は何か誤解してるねぇ♪」

 

紫 「何ですって?」

 

怠惰「俺らまぁ現代の魔族は知らねぇが古代種魔族

   そして堕天使は結んだ契約は絶対尊守するの

   さ俺らは契約というものは黄金と同等価値と

   思っているからなぁ♪」

 

紫が疑うのは無理はないだろうが怠惰の言うことは事実だ。正式な契約を結んだ悪魔ほど心強い奴はいないと自分も自負できるぐらいなのだから。

 

紫 「………なら守ってくれると?」

 

怠惰「あぁ♪それによ傲慢が自分から契約を言うの

   は中々ないんだぜ?珍しくて少し驚いたのぐ

   らいだからな」

 

蓮 「そうなんですか?」

 

怠惰「あぁ俺ら7人はあまり関わりを持たないよう

   生活してるからなぁだから本当に珍しいんだ

   ぜ?それも激運レベルでな♪」

 

紫達が羨ましいと心から思った。自分も出会えたなら是非とも異界召喚魔法を伝授してもらいたいものなのだが。

 

怠惰「で?どうするよそういった保険込みだけど言

   う?言わない?チェイスプリーズ♪」

 

蓮 「皆はその………」

 

霊夢「良いわよ別に‥‥そういった保険があるなら」

 

理 「お前には世話になったからなお前の願いなら

   俺も協力させてほしい」

 

霧雨「私も良いぜ♪それより誰がくるんだよ」

 

折角の機会だ。蓮の経験になるのならそのぐらいなら安いものだ。それに助けて貰った恩も返したい。しかし魔理沙の言う通り誰が来るのだろうか。

 

怠惰「嫉妬って奴♪」

 

霧雨「嫉妬‥‥レビィアタンか!」

 

怠惰「イエス♪」

 

アリ「レビィアタン‥‥絶対零度に近い温度とされる

   魔海を征したあの悪魔?」

 

何その悪魔の伝説、完全に厨二病の塊みたいだなと思った。だが怠惰と同じ実力だとしたら一体どのくらい強いのだろうか気になってしまう。

 

怠惰「Ofcourse♪まぁ呼ぶという方向性で

   構わなさそうだね♪なら口添えはしておいて

   おくね」

 

だが傲慢や嫉妬も見てみたいとは思うがやはり今、自分が越えるべき壁だとしたら、

 

理 「怠惰…」

 

怠惰「何かな理久兎君?」

 

理 「次こそは俺が勝つからな首を洗って待ってお

   けよ」

 

この男を一発殴り飛ばすそれが目標だ。

 

怠惰「まぁ気が向けば相手はしてやるよ♪」

 

ニヤリと笑うと自分もニヤリと笑う。絶対に越えてやると心の奥底から強く思った。

   

千 「さてそろそろ行くかの♪」

 

怠惰「だな♪じゃあなお前ら♪」

 

そう言うと怠惰と千は空高く飛び果てのない空へと消えていった。

 

蓮 「………どうなるかな」

 

理 「もし戦うなら頑張れよ蓮」

 

蓮 「えぇ♪」

 

蓮にせめてもの声援を送り自分達は博麗神社から去り我が家である地霊殿に帰るのだった。




怠惰「我が家よ私は帰った来た!!」

千 「ふう色々とあって長かったのぉ」

怠惰「さてと千ちゃん久々にテレビゲームでも」

千 「ワシは寝るぞ流石に疲れたわい」

怠惰「えぇ~そんな折衝な‥‥」

千 「ではの」

怠惰「本当に行っちゃったよ‥‥仕方ない嫉妬に連絡
   してみるか………さてこの章も結構なぐらいに
   長くなりましたがここまでです!また次から
   は普通のドロドロとしない話になるのでよろ
   しくお願いします‥‥まぁでも次からはあっち
   を投稿しますのでお願いしますねそれでは読
   者様また投稿したらお願いしますではサラダ
   バー!」



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第418話 お叱り

こんばんは読者様そしてお久々です。怠惰のクソ悪魔です。もうじきで怠惰さんの学校も冬休みを迎え約1ヶ月は休みなのかなといった感じです。楽しみな反面で年をとりたくはないなと思うこの頃です。さてそれではそろそろ本編へどうぞ。


怠惰達が帰ってから数日が経過し地底も元の生活に戻りつつある今日のこの頃、そんな地底に自分が、

 

映姫「それで?言い訳なら聞きますよ?」

 

理 「本当に申し訳ない」

 

いるわけもなく地底の先にある幻想郷の地獄にある裁判所に赴き映姫に事の理由を述べつつ説教されていた。

 

映姫「しかし理久兎さんとあろうお方が敵の策略に

   嵌まるとは」

 

理 「そうなんだよしかもその時の記憶が何にもな

   くてな‥‥後から聞けばおふくろを殺害未遂し

   たとか幻想郷ところか世界を滅ぼしかけたと

   かショタだったとかもう訳が分からんのよ」

 

映姫「………理久兎さんの言ったことは事実ですよ」

 

やはり事実と言うか。というか映姫に下らない嘘をついた所で良いことなどないため嘘などつかない。

 

理 「映姫お前に嘘をついて何になる?」

 

映姫「確かにおっしゃりたい事は分かります‥‥貴方

   は根はそれなり真面目なのは分かってますか

   らその言い分は信じましょうそれと他の神達

   には恐らく龍神様を通して伝わるとは思いま

   すしね」

 

理 「あぁ‥‥」

 

悲しいが自分が犯した失態はもれなく全神達に伝わることだろうが反面で色々と自分にもの申して来る奴がいそうで怖い。まぁそうなったらその時に考えるが、

 

理 「なぁ映姫‥‥浄瑠璃の鏡で地上の事を見ていた

   よな?」

 

映姫「えぇそれがどうかしましたか?」

 

理 「その時の映像ってある?」

 

映姫「そうですねぇ‥‥少しお待ちを」

 

そう言うと手鏡を持って何かを念じる。そしてその手鏡を自分に見せるとそこには前々から自分の前に現れる少年がおふくろの体を手貫し蓮に銃で発砲したりとやっていた。

 

理 「このガキが‥‥俺だったんだよな?」

 

映姫「えぇお気の毒ではありますがそうですね」

 

理 「頭が痛くなってきたよ」

 

こんな非常とも言える現実を見せられると自分も脱力してしまう。覚悟はしていたがここまで酷いとは、

 

映姫「とりあえずは貴方の処分については後日に閻

   魔殿からお叱りがあるとは思いますのでお願

   いしますね」

 

理 「あい‥‥」

 

畜生。自分や従者達を罠に嵌めたウリエルとか言う奴をぶん殴りたいと強く思った。しかしどんなお叱りが来るのかもしかしたら旧都管理の権利を剥奪されるかまたは赤熱地獄に入れられ折檻されるかどうなるのだと思っていると、

 

小町「映姫様!」

 

映姫「何ですか小町騒々しいですよ?」

 

小町「違うんですよ!これが送られてきて!」

 

そう言うと巻物にされた物を映姫に渡すと映姫はそれを見て驚いていた。

 

映姫「閻魔殿‥‥」

 

理 「A(ピー)azonと同等で早過ぎるだろ!?」

 

小町「理久兎さんそれは言っちゃダメなやつ!?」

 

だが今はどんな内容なのかが気になる。映姫と目で開けるよう指示すると映姫は頷き巻物を開き見せてくる。

 

理 「………」

 

それを受け取り中を見ると、

 

 

理久兎殿、この度は不幸が続いたようで災難だっただろうと思う。だが此方もそれなりに罰を与えなければならぬため許して欲しい。なお手紙は貴殿の処罰内容及びに龍神様からの援助金の同意書が入っているそのためすぐ返還する事。なお始末書は地霊殿に直接郵送するため翌月◯日までに提出する事とする。

 

◯処罰内容

始末書の提出、謹慎処分『1ヶ月』、その後は迷惑をかけた者に謝罪をしに行くこと。

 

◯同意書

旧都に援助金として200万を援助する。 印

 

 

と、書かれていた。まさかの始末書提出と謹慎処分で許されるのなら軽いものだろうか。逆に1ヶ月間は暇になりそうだ。

 

映姫「龍神様の口添えもありそうですね」

 

理 「だろうなそれが無かったらこんな軽くはない

   だろ多分旧都の全権を剥奪されて追放ぐらい

   はいったんじゃないか?」

 

映姫「ありえますね」

 

小町「そうなったら寂しくなってたねぇ」

 

この辺は本当におふくろに感謝しなくてはならないな。

 

理 「しかし1ヶ月はある意味で軟禁状態か」

 

映姫「ここで理久兎さん貴方が何かしたらもう旧地

   獄の管理者の権利の剥奪及びに追放は覚悟し

   た方が良いのかと」

 

執行猶予を与えられた者の気持ちが凄く分かる。何かなければ良いのだが。

 

理 「だよなぁ‥‥小町ちゃん何かあったら連絡する

   から食材買ってきてくんない?無論夕食はお

   ごるからさぁ~」

 

小町「合点♪」

 

映姫「こら小町!それに理久兎さん!」

 

小町「きゃん!」

 

映姫の怒声が響く。まさか怒られるとは予測してなかったのか小町が一瞬跳び跳ねる。

 

理 「まぁ怒るなって映姫ちゃんも来る折角だし?」

 

映姫「………考えておきます」

 

あっそこは否定しないのね。案外にも地霊殿が気に入った感じだろう。あれ何時から地霊殿ってホテル又は旅館になったんだっけ?まぁ良いか。

 

理 「さてと‥‥よっと」

 

指先を軽く切り血を出すと紙に押し付け血印する。これで援助金は成立した。

 

理 「映姫ちゃんよろしくね」

 

映姫「分かりました」

 

理 「さてとそれじゃ俺も用件は済ませたしお暇す

   るよ」

 

そう言い立ち上がり体を伸ばす。

 

映姫「理久兎さん謹慎の間なにも起こさないで下さ

   いね貴方と言う存在を失うのは痛手なので」

 

理 「へいへいありがとうな♪それじゃあねぇ~」

 

そう言い扉から部屋を出て廊下を歩く。

 

理 「謹慎期間どうするか本当に」

 

マジでどうしようかと悩み考えながら旧都へと帰るのだった。そうして長い距離を考えながら歩き時には飛びようやく我が家である地霊殿に辿り着く。

 

理 「ただいま~」

 

玄関を開けて中へと入ると、

 

耶狛「あっマスターお帰り♪それと荷物が届いてい

   たよ♪」

 

耶狛が指差す方向を見ると唖然した。何故なら10m程の紙の束が6つそれも紐に縛られて置かれていたのだから。確認すると全部始末書だ。しかも◯日って今日いれて僅かしかない。

 

理 「これをやれってか閻魔殿の奴等はドSかよ‥‥

   はぁ‥‥なぁ耶狛」

 

耶狛「何?」

 

理 「まぁ本当にもしだが何かあったらお前に暫く

   主人公は預けるからよろしくな………」

 

耶狛「えっ?よく分からないけどやった~♪」

 

と、尻尾をパタパタと振って喜びながら耶狛は廊下を走っていった。

 

理 「はぁとりあえず夕飯の支度して片付けるとす

   るかな」

 

そうしてまた自分は紙の束と格闘をする事となったのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございます」

千 「骨が折れるわい本当に」

怠惰「で?どうだったの閻魔殿はさ♪」

千 「隣の部屋で話に聞き耳をたてておったが凄
   かったぞ理久兎から権利を剥奪とかのぉ」

怠惰「まぁどうにかなったんでしょ何時もの一喝
   でさ」

千 「うむそれはそうじゃ♪しかしそなたも連れ
   て行くべきじゃったかのぉ荒事には荒事で
   片付けるのが丁度よいしの」

怠惰「いやだから危害を加えれないからね?」

千 「ワシが許す!」

怠惰「これが本当の職権乱用だよ」

千 「ちゃちゃちゃちゃうわい!職権乱用等せん
   ぞワシは!」

怠惰「はいはい‥‥さてと時間も良き頃合いなんで
   今回はここまでにしようか」

千 「じゃな♪では読者様また次回もよろしく頼
   むぞ♪」

怠惰「そんじゃまた次回またな~♪」


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第419話 始末書という名の拷問

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして昨日は申し訳ないです。体調が優れず帰って早々でベットでくたばってました。昨日投稿ができなかった代わりに明日特別に投稿をしますのでお願いします。それでは本編へどうぞ。


大量の始末書が送られなおかつ謹慎処分をくらって数日が経過する。

 

理 「ふっふははは‥‥燃え尽きたぜ………」

 

大量の始末書に囲まれ体が真っ白になっていた。何日も何日もこんな事を続けていると気がおかしくなってくる。これは新手の拷問か何かなのか。

 

さと「理久兎さんしっかりしてくださいまだ後何束

   か残っていますよ」

 

理 「これを後2日でやれとか可笑しいだろ」

 

翌月の◯日ってもう残り2日だぞ。閻魔挺にいる奴等はドがつく程のサディストしかいないのか。

 

さと「何時もみたいにパパっとは終わらないんです

   ね………」

 

理 「いやあれが早く終わる理由って7割は読んで

   確認して判子を押すだけであって書くことが

   あまりないからだからね?」

 

さと「まぁそうですけど」

 

故に久々なのだ。ここまでしっかりした書類を書くのは本当に都で貴族をやっていた時以来だ。

 

理 「はぁ………」

 

こう何というか飽きてくる。それが原因でどんどんペースが落ちてきているのは事実だ。

 

理 「さとり~面白い話とかってない?」

 

さと「急に無理難題を吹っ掛けてきましたね‥‥あり

   ませんよそんな話‥‥暫く読書もできていない

   ので」

 

理 「まぁそうなんだろうけどさぁ何かこう気分転

   換的な事ないかなぁ~?」

 

さと「ふむ‥‥短時間で何か………まぁこれはあまり効

   果はないとは思いますが」

 

そう言うとさとりは此方へと歩いてくると自分の膝の上にチョコンと座る。いや何がしたいの。

 

理 「………どうしたよ?」

 

さと「………闘魂注入でしたっけ?」

 

理 「いや俺はノーマルだからな?」

 

さと「今この場で零距離弾幕を撃ちますよ?」

 

理 「マジですんませんした!!」

 

前のような身の前だけはごめんだ。仕方ないからこのまま仕事を開始しようとしたが気づく。あれこれ何時もと違って感じが違うし面白いなと。

 

さと「はぁ‥‥邪魔でしょうし離れますよ」

 

と、さとりは離れようとするが両腕でさとりが離れように抱きつく。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「もう少しこのままで頼む」

 

さと「‥‥ふふっ少しだけですよ♪」

 

そうして膝にさとりを座らせた状態で仕事を開始した。

 

理 「………」

 

さと「理久兎さんそこなら詫びの一言をいれつつや

   るのが良いですよ」

 

理 「だな」

 

やってみて何だが結構背徳感があると感じる。しかしあまりこうやってさとりと直に触れ合う機会があまりなかったためかこうして見ると肌がスベスベしていて癖毛が鼻に触るためこそばゆい。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「あぁはいはい‥‥」

 

こそばゆいがシャンプーかまたはリンスかは分からないが良い香りだ。

 

さと「………理久兎さん本当に大丈夫ですか?」

 

理 「大丈夫だ問題ない」

 

さと「………見惚れましたか♪」

 

理 「まぁな」

 

さと「そうで‥‥今なんて!?」

 

と、言うが自分はクスリと笑って始末書を書き出す。

 

さと「理久兎さん!」

 

理 「止めろってインクが飛ぶから!?」

 

さと「今の言葉を言うまで揺らし続けます!」

 

こうしたハプニングにさとりは相変わらず弱いな。というか仕事が進まないんだがどうしようか。すると、

 

ギィー!

 

と、扉が開く音に気づきみるとこいしがにニコニコと笑って部屋に入ってきた。

 

理 「こいしちゃんどうしたの?」

 

さと「こいし?」

 

こい「‥‥昨晩はお楽しみでしたね♪」

 

さと「違うわよ!?」

 

理 「昨晩ってまだこの状態維持を10分もしてな

   いからね!?」

 

こい「ハハハ状態だよ♪」

 

と、ニコニコと笑いながら冗談と言う。まったくこういった人をからかう所は姉妹揃ってといった感じか。

 

理 「それでこいしちゃん後ろに何を持っているの

   かな?」

 

こい「あっバレちゃった?ふっふっ‥‥じゃ~ん♪」

 

と、こいしは後ろからお面を取り出し掲げて見せる。

 

理 「またお宝かい?」

 

こい「うん!見てて結構面白くて♪」

 

確かに子供の面みたいで見てて面白い。それに古いながらも綺麗でこれはこれで味のあるお面だと少し離れて見ているがそう感じた。

 

理 「でもどっかで見たような‥‥」

 

さた「気のせいでは?」

 

理 「気のせいなのかな?」

 

気のせいなら良いか。しかしこいしは嬉しそうだな。

 

こい「私もいつか理久兎お兄ちゃんみたいにコレク

   ターになろうかな♪」

 

理 「………えっ?」

 

こい「だって地下の倉庫の一室は理久兎お兄ちゃん

   のコレクションルームだよね♪」

 

いやコレクターになった覚えはないし夢を壊すようで悪いが寧ろ収納の邪魔だから置いてあるだけなんだが。それに捨てれたら捨てたいが色々と危険な効果な物が多いため捨てるにも困る。むしろあんなゴミを売って金に出来るなら早くやりたいが売ろうにも買い手が見つからずで困る無用の長物といった所なのだ。

 

こい「何時か私も理久兎お兄ちゃんみたいなコレク

   ションルームを作るんだ♪」

 

理 「おっおぉそうか頑張ってな♪」

 

こい「うん♪」

 

ニコニコと喜びながらこいしは部屋を出ていった。その様子をさとりはジーとジト目で下から見てくる。

 

さと「何時からコレクションルームになったんです

   かねぇ~理久兎さん♪」

 

理 「うるせぇやい………こいしちゃんの夢を否定す

   る事を言いたくなかっただけだよ」

 

さと「優しいですね相変わらず」

 

理 「ほっとけい‥‥」

 

そんな事を呟きながらも仕事を再開する。だがこの時の自分はまだ知らない。

 

こい「何処に置こうかな♪」

 

このお面を巡って一悶着あり少し悔しい気持ちになるのをまだ知るよしもなかったのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまです」

千 「おんし体は大丈夫か?」

怠惰「1日ぐっすり寝たから何とかね‥‥あっそれと
   昨日はこちらの都合で勝手に休んでしまった
   ため特別に明日も投稿しますのでお願いしま
   す」m(_ _)m

千 「うむ!」

怠惰「でまぁ話を変えて皆さんもこいしちゃんの
   お面で気づいたでしょうまさしく次の異変
   は‥‥」

千 「あれじゃろ少彦名命(スクナヒコナ)の異へ‥‥」

怠惰「違うねあれの前に実は入るんですよ+0.5の
   の異変がね」

千 「ん?そんなのあったかのぉ‥‥?」

怠惰「ヒント‥‥こいしちゃんの逆パターン」

千 「ん!?‥‥え~とこいしちゃんは表情はあって
   感情がこもってないじゃから‥‥その逆はつま
   りポーカーフェイスで感情があるかの?」

怠惰「もう千ちゃんは答えを言ってしまったから俺
   は答えないよ‥‥さてまぁ知らないって方は誰
   が黒幕なのか是非是非考えてみてください」

千 「分からんのぉ」

怠惰「では長くなったけど今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「ではではサラダバー♪」


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第二十五章 耶狛の冒険記
第420話 従者立つ


こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そしてお伝えする事がありまして「来週まぁ明日からですが検定のため再来週までお休み」します。何度も申し訳ございませんが何とぞご理解をお願いします。それでは本編へどうぞ。


始末書を書き提出日となった今日。

 

理 「ぐぇ………」

 

さと「だいぶグロッキーですね理久兎さん」

 

自分はもう死にかけていた。徹夜をして始末書を書き続けていたため手や頭がもうパンクしているのか痛い。

 

理 「さとり~亜狛を連れてきてぇこれ全部送るか

   らさぁ」

 

さと「はっはい!」

 

そう言いさとりは部屋を出た。もう働くのはごめんだ。暫くは安寧な生活がしたい。

 

理 「はぁ」

 

無自覚で記憶には残ってはいないとはいえ閻魔殿の奴等は無理させ過ぎなんだよ。それだから人手不足にもなるしおまけに給料も低くいから就きたいと思う奴が出てこないんだよ。

 

理 「十王達を軽く捻って俺が新たな地獄の王にな

   ろうかな」

 

と、そんな下らない冗談を1人でぶつぶつと言っていると、

 

断罪!断罪!断罪!断罪!判決!

 

断罪神書のアラーム音が鳴り響く。このアラームは映姫か。断罪神書を広げると3Dで映姫の顔がドデーンと大きく出てくる。

 

理 「もしも~し映姫どうした~」

 

映姫「こんにちは理久兎さん実は‥‥って!どうしま

   した理久兎さんそんなグロッキーで!?」

 

理 「ドSな閻魔殿の奴等に言ってくれ」

 

映姫「………てことは始末書ですか?」

 

理 「あぁ今さっき終わらせてな‥‥で用件は?」

 

また仕事か。もう勘弁してくれと思いながら映像の映姫の顔を見ると、

 

映姫「えぇ実は地上で何か起きているようなので報

   告をと思いまして」

 

理 「てことはまた異変か?‥‥はぁ良いなぁガキ共

   は呑気でさぁ」

 

羨ましいなあんまり責任がない奴等だけあって本当に羨ましいな。もうこの仕事を止めようかな‥‥いや止めたら生活に困るか。

 

理 「で何?調査しろって?」

 

映姫「いえここは小町に調査させようかと思ってい

   ますそれに理久兎さん今謹慎処分中ですから

   そこは忘れずにお願いしますよ」

 

理 「あぁそうだ謹慎処分中だっけ」

 

忙しくて忘れていたが謹慎処分中だったけ。こんな楽しいイベントを取り逃がすとは、だが映姫が連絡してきたって事は恐らく、

 

理 「でもよぉ映姫ちゃんどうせ小町が見つからな

   いんだろ?」

 

映姫「えぇまた何処かでサボっているみたいで」

 

理 「はぁ‥‥だろうと思ったよ」

 

まぁ小町だから仕方がない。ならどうするか探すやこの異変の調査としても謹慎処分中だしな。すると、

 

ギィー!

 

と、扉が開きさとりと亜狛が入ってきた。

 

亜狛「マスター書類郵送しますね」

 

理 「あぁ頼むそれと挨拶はしなよ」

 

亜狛「えっ?あぁ映姫さんこんにちは」

 

さと「どうも」

 

映姫「えぇご苦労様です」

 

理 「待てよ………」

 

そうか。何だ簡単じゃないかこんなのも思い浮かべれないとは年をとったな。自分がダメならば亜狛達を使えば良いんじゃないか。

 

理 「亜狛この後に予定はあるか?」

 

亜狛「えっあぁすいませんこの後はペット達の健康

   管理が」

 

理 「そうかなら黒は?」

 

亜狛「黒さんは今買い物に出掛けていますよ♪」

 

2人は無理か。となると耶狛なら何とかなるか。

 

映姫「理久兎さん?」

 

さと「何を考えているんですか?」

 

理 「いや‥‥なら耶狛は?」

 

亜狛「耶狛はそうですね多分大丈………」

 

と、亜狛が言いかけると扉が勢いよく開かれ耶狛が出てくる。

 

耶狛「マスター呼んだ♪」

 

理 「うわっ!?良いタイミングで来るなぁ」

 

亜狛「耶狛失礼だろ!」

 

理 「いや丁度良い耶狛は予定は空いてるよな?」

 

耶狛「うんまぁそうだね♪まぁやっても掃除ぐらい

   かな?」

 

ならば良しだ。掃除とかなら俺がやれば良いだけだからな。

 

理 「映姫ちゃん確か閻魔殿の奴等はこう書いたよ

   ね?俺は謹慎処分だって」

 

映姫「確かに理久兎さんは‥‥成る程そういう事です

   か………」

 

さと「‥‥言っている事から大体は予測できますね」

 

映姫やさとりも理解したか。そうそう言うことだ。

 

理 「あぁ耶狛お前に指命を言い渡す!」

 

耶狛「えぇ!?」

 

理 「地上で起きている事を調査してこい生憎な話

   で今俺は謹慎処分で出れないそして亜狛や黒

   も同様に仕事で無理だだからお前に頼みたい

   が出来るか?」

 

亜狛「マスターそれは流石に耶狛には重すぎません

   か!それなら私が!」

 

と、亜狛が言いかけるが亜狛の肩を耶狛が掴む。

 

耶狛「お兄ちゃん‥‥この仕事やりたい!」

 

亜狛「耶狛………」

 

理 「そうか‥‥そう言うことだ映姫ちゃん」

 

映姫「分かりましたならそちらは一任しますそれで

   は‥‥」

 

そう言い断罪神書の映像は消え自分は断罪神書をしまう。

 

理 「耶狛ならば頼むぞそれと今回は俺や亜狛それ

   から黒も誰もいない孤独的な任務になるやも

   しれん故に何かが起こっても救えないからな

   覚悟はするんだぞ?」

 

耶狛「うん任せてよマスター!深常耶狛はこの任務

   をこなしてくるよ!だからお兄ちゃんも応援

   してね!」

 

亜狛「耶狛‥‥大きくなったな‥‥」( ;∀;)

 

耶狛「うん!」

 

亜狛は涙目になりながら耶狛の頭を撫でる。何この嫁ぎに行く娘を見送る父親みたいな雰囲気。

 

さと「理久兎さんたかが地上に行くだけですよね」

 

理 「まぁそうなんだけどさ基本的に耶狛は亜狛と

   殆ど一緒なんだよね」

 

さと「あぁつまり1人任務は初ですか」

 

理 「そう‥‥」

 

とか言っていると亜狛は耶狛を離す。

 

亜狛「頑張るんだぞ!」

 

耶狛「うん行ってくるね!お兄ちゃんさとりちゃん

   マスター!」

 

そう言い扉から出ていった。やっとこの茶番も終わったか。

 

理 「さてと亜狛この書類を郵送してくれ本当に期

   限が危ないんだよ」

 

亜狛「………」

 

理 「亜狛?」

 

さと「っ!理久兎さん耳を塞いで下さい!」

 

理 「なっ!?」

 

すぐに言われた通りに耳を塞ぐと、

 

亜狛「ワォーーーーーーーン!!

 

亜狛は大きな遠吠えをした。知ってはいたがどんだけ妹大好きなシスコン野郎なんだよと思った。

 

亜狛「ぐっ‥‥耶狛に何かあったら溶岩に沈もうそし

   て冥界で楽しく‥‥」

 

理 「おいおいお前ら死なねぇだろというかさっさ

   と運べ亜狛お前らの食費とかが稼げなくなる

   ぞ!」

 

亜狛「はっはい………」

 

そうして書類を郵送し終え自分は耶狛のやりべき仕事だった掃除へと移るのだった。そして地霊殿を飛び出した耶狛は、

 

耶狛「今お兄ちゃんの遠吠えが聞こえたような‥‥?

   まぁ良いか♪さぁて頑張っていくよ!」

 

こうして耶狛は異変解決?に向かうのだった。




怠惰「てな訳で次の投稿から耶狛視点での冒険記
   が始まる訳だけど」

千 「大丈夫かのぉ」

怠惰「まぁ耶狛だからねぇ」

千 「因みに何故に理久兎ではないんじゃ?」

怠惰「たまには従者達にも視点を当てていきたい
   かなぁってさ」

千 「成る程のぉ」

怠惰「それに皆様も見てみたいでしょ耶狛の実力
   ってやつを」

千 「‥‥凄いのか?」

怠惰「うんとんでもなく例で言えば霊夢と魔理沙
   を思い浮かべてほしいかな♪」

千 「む?巫女と魔女をか?‥‥思い付かぬが?」

怠惰「まぁ簡単に言うと霊夢は才能派で全然特訓
   なんかしてなくても強いという天才そんで
   一方の魔理沙は逆の努力派で努力を費やし
   て霊夢達と肩を並べる秀才なんだよそれを
   亜狛や耶狛に当てはめると亜狛は魔理沙と
   同じ努力派の秀才で耶狛は霊夢と同じで才
   能派の天才って事かなまぁ‥‥耶狛の場合は
   バカと天才の紙一重だけど」

千 「うっうむ‥‥じゃが耶狛に才能なんてあるの
   か?」

怠惰「あるよ♪ある意味で理久兎や霊夢と同じで
   人や妖怪や神を引き付ける才能がね♪」

千 「ほう~それが見れるという事かの?」

怠惰「まぁそこはお楽しみにね♪てな訳で長くは
   なったけど今回はここまで次回は前書きで
   書いた通りで再来週の月曜日からまた投稿
   しますのでお楽しみにね♪」

千 「ではの読者様♪」

怠惰「再来週までサラダバー♪」


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第421話 地上はお祭り騒ぎならば行こう

お久々でこんばんは読者様。検定を受けて「あっこれ落ちた」なと問題で確信した怠惰のクソ悪魔です。授業やらで出たことのない形式でこれは無理と確信しました。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


マスターから指示を受けて私は地底を歩いていた。歩いていて思うのだ。

 

耶狛「お兄ちゃんに送ってもらえば良かったかな」

 

何か流れ的にこうして地底を飛んできているがお兄ちゃんに頼めば一歩進めばもう地上と青狸の道具どこでもドアみたいに進めたのに。あっでも狸と聞くとご飯食べたくなってきちゃった。

 

耶狛「う~ん何処から調べよっかなぁ」

 

等と考えているともう地上への入り口についてしまった。今回はキスメちゃんにヤマメちゃんはいなかった。

 

耶狛「よっと‥‥久々の地上は気持ちいい♪」

 

大きく息を吸いとりあえずは人里で情報収集しようと思い人里まで飛ぶのだった。人里につくと人混みが多く中には妖怪達もいるのに気づく。

 

耶狛「何やってんだろ?」

 

降りてみるとそこでは確かマスターの友人の神子ちゃんが1人で弾幕をバンバンと放っていた。何しているんだろうと思い凝視するとそこにはこいしちゃんがいた。どうやら弾幕ごっこしているみたいだ。

 

耶狛「こいしちゃん弾幕ごっこしてるんだ」

 

? 「ほうそなたは理久兎の所の」

 

耶狛「ん?あぁ確か‥‥天然ちゃんの」

 

? 「誰が天然ちゃんじゃ物部布都じゃ!」

 

あぁそうだ布都ちゃんだった。あまり会話をしたことなくて忘れていた。

 

耶狛「何してるの皆そろって?」

 

布都「うむ宗教戦争じゃよ」

 

耶狛「宗教戦争?」

 

布都「そう宗教戦争じゃ神教、仏教、道教と3つの

   派閥が今こうして戦い信者を増やし信仰を増

   やそうとしておる故に太子様や儂も奮起して

   おるのじゃよ♪」

 

耶狛「へぇ~」

 

信者か‥‥宗教の事は考えたことなかったな。マスターがあまりそんなのに興味を示さなかったのが主な理由だ。そうだマスターの信仰も上がるしついでにそれをやりながら今回の件も調査できると考えたためこの宗教戦争に参加してみようかなと思った。

 

耶狛「なら布都ちゃん相手してよ♪布都ちゃんも神

   子ちゃんのために頑張りたいでしょ♪」

 

布都「ほう言いよるの‥‥よかろう!」

 

耶狛「ならば戦争よ♪」

 

そう言い布都へと弾幕を放つが布都はすぐに避け空中へと逃げる。すぐさま空中へと飛び弾幕を放ちながら追いかけるが布都は避けては反撃で弾幕を放ってくる。

 

布都「あまいぞ小娘!」

 

耶狛「言うねぇ!」

 

布都「行くぞ!風符 三輪の皿嵐!」

 

反撃で向かってきた皿弾幕?を錫杖で払いのけ布都へと近接戦をしかけるがすぐに避け皿を投げてくるがまたそれらを錫杖で粉砕する。

 

耶狛「お皿は大切にしなきゃダメだよ!」

 

布都「やかましいわい!」

 

と、言うと残っていた皿を布都は叩き割ると先程よりも何か強くなったような感じがする。

 

布都「行くぞ!」

 

耶狛「わぉ!?」

 

先程よりも急にスピードが上がっている。何が原因だろうか。あっさっき皿を自分で叩き割っていたからつまりあの皿を割れば強くなるという事だろうか。

 

耶狛「へぇ~布都ちゃんはある意味でカウンターを

   決めてくるんだね」

 

布都「そなた見破ったと申すのか!」

 

耶狛「さぁどうだろうね♪」

 

布都を払い除けると自身の神力を使い白い狼を出現させる。

 

耶狛「狼にはご用心ね♪」

 

布都「何が‥‥っ!」

 

指で布都を指すと作り出した狼は布都へと一斉に襲いかかる。

 

布都「そんなもの!」

 

無数の皿を投げて狼と交戦するがそんなのは考え済み。

 

耶狛「レッツプレイ♪」

 

その言葉を言うと狼は向かってくる皿をさながらフリスビーのように噛んでキャッチして此方へと持ってきた。

 

布都「貴様は調教師か!?」

 

耶狛「違うよ遊んでるだけ♪」

 

持ってきた皿をジャグリングしながら答えると布都は腕に炎を出すと、

 

布都「炎符 太乙真火!」

 

空で何回転かして炎を放つとそれは火柱となって向かってくる。

 

耶狛「おぉ!大道芸♪なら私もやらせてもらうね布

   都ちゃん!」

 

皿を空中へと投げる。そして手に神力を纏わす。

 

耶狛「仙術十三式空壁!」

 

神力の膜で火柱を防ぎつつその膜に自分が作り出した狼と共に乗り火柱を波に例えてサーフィンを開始する。そして空中に投げた皿をキャッチしまたジャグリングを開始する。

 

布都「何と!?」

 

耶狛「私に乗れない波なんてあまりないってね♪」

 

布都「パクリも良い所じゃな!」

 

炎の波に乗る自分に向かって弾幕を放ってくる。だけどそんなのは弾幕ごっこにおいて予想できるのだ。

 

耶狛「そらっ!」

 

ジャグリングに使う皿を使い布都の弾幕を相殺させる。そしてそのまま一気に炎の波に乗り布都へと近づく。

 

布都「なっ何と………」

 

耶狛「ありがとうね♪そぉ~れ!!」

 

バコンッ!

 

布都「キャビン!!?」

 

ピチューーン!!

 

布都の額に向かって錫杖で一撃を与えると悲鳴をあげて被弾音が鳴り響き布都は地面に落ちていくと炎も消えた。

 

耶狛「あれれ勝っちゃった‥‥う~んブイ♪」

 

Vサインをして喜ぶ。すると大歓声が上がった。よく見てみるといつの間にか観戦者が沢山いたのに気がつく。

 

耶狛「ありゃりゃいつの間にかこんなに‥‥」

 

どうしようか見てくれたこの観戦者にお礼を言うか。

 

耶狛「皆~見てくれてありがとう♪私こと深常耶狛

   は皆の観戦で勝てました~本当にありがとう

   ねぇ♪」

 

歓声「ワァーーーーーーー!!!!!」

 

と、一言で歓声が大きく上がるちょっと気持ちが良い。これが外の世界のテレビで見たアイドル達の気持ちなのかもしれない。

 

耶狛「それじゃさいなら♪」

 

狼達を消しすぐさま路地裏へと逃げ込む。

 

耶狛「ふぅ‥‥気持ちいいかも♪」

 

この高ぶる気持ちが心地よいと少なからず感じる。久々だこんな高揚感は。

 

耶狛「良い土産話ができたしお兄ちゃんに自慢する

   が楽しみだなぁ♪」

 

そう呟きながらニコリと微笑むのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまでございます」

千 「こうした理久兎以外の者に焦点を当てるの
   もたまには良いかの」

怠惰「たまにはってがね♪」

千 「しかし始まって早々でバトルとはの」

怠惰「まぁ今回の話も含めてこの異変に関しては
   皆は好戦的になってるからバトルもより多
   くなってるよそんでこの異変ラストバトル
   も「えっ!?」なんて構成にするつもりだ
   からよろしくね♪

千 「どんな戦いになるんじゃろうな」

怠惰「さてさてではでは今回はここまでにしよう
   かな♪」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「そんじゃ読者様またね♪」


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第422話 現れる魔女ッ子

こんばんは読者様、冬休みを満喫するためにどうするかと悩んでいる怠惰のクソ悪魔です。ただデカイ口内炎がまた出来て痛みに悶えている始末です。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


布都ちゃんに勝った土産話が出来た。それは良いだがどうしようかと耶狛は悩んでいた。

 

耶狛「う~ん何か良い案はないかなぁ」

 

何処からどう調べようか。そんな事を考えながら路地裏を歩く。だが思うお腹すいたなと。

 

耶狛「適当に何処かでご飯食べようかなぁ」

 

表通りに出て何かご飯を提供してくれる所はないかなとキョロキョロと探す。

 

耶狛「なさそうでございますねぇ」

 

これはないな。どうしようかというか今思ったが、

 

耶狛「財布がなかった………クゥ~ン」

 

これじゃご飯が食べれないや。今思うと1人って案外心細いし何よりも昔にお兄ちゃんを独り孤独に待ったのを思い出す。

 

耶狛「マスターには感謝しきれないや‥‥♪」

 

あの時に拾ってくれた理久兎(マスター)には本当に感謝するばかりだ。

 

耶狛「はぁ‥‥よし!異変調査しなきゃ!」

 

自分の両頬をバチンッと両手で叩き渇を入れる。

 

耶狛「よし!」

 

とりあえず探そうと思い歩き出したその時、

 

? 「よぉ耶狛!」

 

耶狛「ん?あぁ魔理沙ちゃんやっほ~♪」

 

魔理沙が箒に股がって降りてきた。すると辺りをキョロキョロと見回すと、

 

霧雨「あれ?お前以外にいないのか?」

 

耶狛「うん今回は私だけだよ♪」

 

霧雨「へぇ~珍しいこともあるもんだな」

 

耶狛「ふふっまぁね♪」

 

と、言っているとザワザワと周りが騒ぎ始める。いつの間にか人間の人達に囲まれていた。

 

霧雨「こんなに人が集まっちまったか‥‥やる事は分

   かるよな?」

 

耶狛「まぁ大方はねぇ~♪」

 

これはもうお決まりのあれだね。

 

霧雨「そうか‥‥なら私に華麗に倒されたな耶狛!」

 

耶狛「そうはいかないかなぁ♪」

 

霧雨「行くぜ!レッツ!」

 

耶狛「ぷ◯勝負!」

 

そう言い弾幕を何処かで見たことのある緑と赤と黄と青と紫の顔を作り投擲する。

 

霧雨「‥‥ってちげぇだろ!?」

 

箒でぷよ◯よ弾幕を弾きツッコミをいれてきた。やはりお兄ちゃんと同じでツッコミの才能がよろしいようで。

 

耶狛「アハハハハ♪」

 

霧雨「ちっ調子狂うんだよなお前との勝負は!」

 

そうして魔理沙との弾幕ごっこが開始された。

 

霧雨「いくぜ!」

 

超スピードで飛び回り無数の星型の弾幕を雨のように落としてくる。それを回避しつつ魔理沙に弾幕を放つがスピードが速すぎて弾幕が当たらない。

 

耶狛「早いなぁ‥‥ん?スンスン………」

 

この星形の弾幕から甘いお菓子の匂いがするのに気づく。被弾しないように手に神力を纏わせ降ってくる星形の弾幕をキャッチして口に含むと砂糖の甘さが広がる。これは金平糖の味がして甘党にはたまらない。

 

耶狛「甘くて美味しい♪」

 

霧雨「って人の弾幕を食ってんじゃねぇよ!」

 

箒で体当たりを仕掛けてきたが難なく避け降ってくる星形の弾幕を貪り続ける。

 

霧雨「こいつちょこまかと!」

 

耶狛「う~ん魔理沙ちゃんその言葉はそれそっくり

   そのまま返すよ‥‥それと失礼かもだけど私や

   マスターは勿論だけどお兄ちゃんに黒君もこ

   のぐらいのカトンボが飛ぶ速度の攻撃なんて

   簡単に回避できちゃうよ?」

 

霧雨「バカにするなぁ!!」

 

あっこれ完璧に怒ったよ。マスターの戦いを見てきて知ってはいるが怒りに身を任せた先にあるのは自滅である。今まさに魔理沙はその渦の中にいるのだ。

 

霧雨「彗星 ブレイジングスター!」

 

先程とは比べ物にならない程の速度で突っ込んだ来た。だが敢えて言おう。マスターの方が神速であると。

 

耶狛「縮小」

 

魔理沙に向かってそう言うと魔理沙の箒が一瞬で消える。

 

霧雨「ってうぉ!?」

 

戸惑っているなら体を反らして避ければ簡単に避けれる。ついでに縮小し小さくなった箒に手をかざし、

 

耶狛「拡大」

 

と、唱え箒を元に戻す。そして自分を通りすぎていった魔理沙は、

 

ドゴンッ!!

 

見事に民家の壁に激突し穴を開けた。やはり箒がブレーキ代わりだったよ。

 

霧雨「耶狛!!」

 

耶狛「やれやれ魔理沙ちゃん怒ったらダメだって黒

   君から習わなかったの?」

 

そう言い服のポケットに小さくして隠している錫杖を元の大きさに戻して出し、

 

耶狛「大小 大きな葛籠と小さな葛籠」

 

大きさが異なる葛籠の弾幕を作り魔理沙へと放つ。

 

霧雨「そんなもん!」

 

魔理沙は箒で大きな葛籠を叩き中身を空けた。その直後、箱の中から無数の腕の弾幕が出現し魔理沙を襲う。

 

霧雨「なんの!!」

 

また箒にまたがり空を飛んで避けるがまだこの弾幕は終わってない。何せ小さな葛籠が残っているのだから。

 

耶狛「開封!」

 

錫杖を振るい箱を開封させると中からちっこい黒犬が生まれたての小鹿のように足を震わせながら出てくる。

 

霧雨「外れかよ!?」

 

耶狛「おっとこれは劇レアちゃんだ♪」

 

霧雨「何処が劇レアちゃ‥‥」

 

犬 「がぁぁぁ!!」」

 

犬は巨大になり凶変し咆哮をあげると箒の先を目掛けて噛みつく。

 

霧雨「ぎゃぁぁぁ!!?」

 

耶狛「魔理沙ちゃん運良いねその子が出る確率って

   0.001%なのに凄いね♪」

 

霧雨「こんな所で運を使いたくはねぇやいてか離せ

   やぁ!」

 

黒犬「グルルルルルル!!!」

 

因みにこの劇レアちゃんもとい本名はヘルハウンドかつて言葉を失っていた際に出会ったワンちゃんで凄く愛嬌がある犬なのだ。現に魔理沙ちゃんにもじゃれついてるし。

 

霧雨「マジで離せや箒が折れるだろがこの野郎!」

 

バキンッ!!

 

黒犬「キャイン!?」

 

ぶっ叩かれた劇レアちゃんは小さくなり小さな葛籠に入って消えていった。まぁ強さ序盤のスライムみたいなもんだが出たらラッキーみたいな感じだ。

 

耶狛「うわぁないなぁ動物叩くとかさぁ」

 

霧雨「あれの何処が動物だよ!?」

 

と、言っていると歓声がどんどん上がっていく。すると何故か力が涌き出てくる。

 

霧雨「覚悟しろ耶狛!恋符 マスタースパーク!」

 

魔理沙が巨大なレーザーを放ってくる。だがそんな攻撃など今のこの熱狂に包まれた私こと耶狛には無意味だ。

 

耶狛「魔理沙ちゃんゲームオーバだよ!!」

 

錫杖を振るい一体の獣もとい自分の眷属であるオルトロスを召喚する。

 

耶狛「行くよオルちゃん!」

 

オル「がうっ!」

 

耶狛「ラストワード ヴェナティーオターゲット」

 

神力による前述十三式空壁を自分とオルトロスに張り巡らせ魔理沙のマスタースパーク目掛けて突撃する。

 

霧雨「血迷いやがったか終わりだぜ!」

 

だが魔理沙のその言葉は無意味と変わる。何故ならオルトロスましてやそれに股がる耶狛は無傷で直進するからだ。

 

霧雨「何だと‥‥そんなの反則レベルじゃねぇか!」

 

耶狛「だからラストワードなんだよ‥‥魔理沙ちゃん

   止めだよ!」

 

オル「ウォ~~ン!」

 

霧雨「ちきしょう!!」

 

自身の錫杖とオルトロスの二頭が一斉に魔理沙へと襲いかかった。

 

ピチューーン!!ピチューーン!ピチューーン!

 

大きな被弾音が鳴り響く。この勝負の勝者は無論、

 

耶狛「ブイだよ♪」

 

耶狛になったのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむ‥‥因みに耶狛のラストワードの訳を教え
   てくれぬか?」

怠惰「訳は『狩り対象』まぁハンティングターゲッ
   トって言うのが無難かな?それを耶狛風もと
   いラテン語風に言った結果がご覧のありさま
   です」

千 「確か地霊殿に滞在中にちょこちょこと言葉を
   教えておったな」

怠惰「魔法語ね黒くんは凄く上達したけど亜狛と耶
   狛はあんまり良い結果にはならなかったね」

千 「そのせいで変な言葉に‥‥」

怠惰「かもしれないごめん耶狛」人( ̄ω ̄;)

千 「まぁ過ぎてしまった事は仕方ない次に回そう
   ぞ」

怠惰「だね‥‥それではまぁ今回はここまでです」

千 「うむまた次回も頼むぞ!」

怠惰「ではではサラダバー♪」


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第423話 命蓮寺へ調査

こんばんは読者様、もうじきクリスマスが始まるなと思うと同時に今年も彼女できなかったなと悲しむ怠惰のクソ悪魔です。まぁ出来なくても良いんです1年をしっかり生活できれば!ではこんな悲しい話も止めにして本編へどうぞ。


視点は一時戻りここ地霊殿では、

 

理 「こんなもんだよな?」

 

任務に出掛けた耶狛の代わりに地霊殿の掃除をしていた。こうして思うとこんなに広い所を亜狛や耶狛に黒は掃除していたのか。

 

理 「次は風呂掃除にそれからトイレ掃除に後バル

   コニーと結構あるな‥‥」

 

やった箇所なんてまだ1階と2階の廊下だけだ。やはりこの屋敷は改めて広いと感じざる得ない。

 

理 「ふぅ………」

 

掃除していて常々と思う。耶狛に行かせて良かったのかと。これが報告とかの際に小学生の作文発表みたいな事になると後が困って仕方がない。

 

理 「大丈夫かなぁ耶狛は………」

 

理久兎は耶狛は無事に任務(おつかい)が出来るか心配をしながら掃除をするのだった。そして心配の対象である耶狛はというと、

 

耶狛「イェーイ♪」

 

魔理沙に勝ち喝采、声援をしてくれた観客達にせめてものお礼として満面の笑顔でVサインをしていた。

 

耶狛「ありがとうね♪それとオルちゃんも戻って良

   いよ♪」

 

オル「ばうっ!」

 

オルトロスは1回吠えると光の粒子となって消える。そしてお礼を述べているとボロボロとなった魔理沙が起き上がり此方を見てくる。

 

霧雨「調子狂うしある意味で反則だぜ」

 

耶狛「ふふんっ♪あっ魔理沙ちゃん金平糖弾幕ごち

   そうさまね」

 

霧雨「………お前といい月の神降ろし使いといい体は

   どうなってんだよ」

 

耶狛「どうって‥‥不老不死?」

 

どうなっていると聞かれると不老不死ですとしか答えれない。魔理沙はやれやれと首を横に振る。

 

霧雨「不死身系統の奴はこれだよ」

 

耶狛「よく分からないけど‥‥それと魔理沙ちゃんに

   聞きたいんだけど今日この日を含めて何かし

   ら変わった事ってある?」

 

霧雨「どうしたんだよ急に?」

 

耶狛「まぁちょっとね♪何か些細な事でも良いから

   教えて欲しいな♪」

 

この異変の調査のため聞き込みをすると魔理沙は首を傾げて考える。

 

霧雨「う~ん何かあったかなぁすまんが分からない

   かな‥‥」

 

耶狛「そう‥‥」

 

霧雨「だがもしかしたら命蓮寺の奴等なら何かし

   ら知ってるかもしれねぇぜ?」

 

耶狛「命蓮寺かぁ………うん♪分かったありがとうね

   魔理沙ちゃん♪」

 

霧雨「おう♪」

 

お礼を述べて空を飛び命蓮寺へと向かうのだった。命蓮寺につくとここも人里と同じように人や妖怪が多い事に気がつく。

 

耶狛「やっぱりここも人がいるなぁ」

 

何故にこんなにも人や妖怪が多く集まっているのだろうか。後でマスターに報告して助言を貰おうかなと考えていると、

 

? 「おやお客人いやお客獣かな?」

 

耶狛「およおよ?」

 

声をかけられ見てみるとそこには巨大な入道を従えた尼さんが現れた。確かこいしちゃんの知り合いの‥‥

 

耶狛「えぇとアイザック=シュナイダーとバルムン

   ク=フェザリオだっけ?」

 

? 「何でやねん!?どうしてそんな長くて言いに

   くい名前になるのかな!?私は雲山一輪それ

   で後ろにいる見越し入道が雲山だよ」

 

雲山 ┐(´・c_・` ;)┌

 

あぁそうだそうだ確かにそうだ。現世で買ったDVDレコーダーのアニメのせいでついつい間違えちゃった。でも良いツッコミだ。やはりお兄ちゃんに負けない優秀なツッコミ人材が地上には多いな。

 

耶狛「テヘヘごめんちゃい♪」

 

一輪「まったく‥‥それで理久兎さんの従者の貴女が

   何用ですか?」

 

耶狛「う~ん‥‥ねぇ一輪ちゃんそれから雲山さん聞

   きたいんだけど何か身の回りで変わった事っ

   てないかな?」

 

一輪「変わった事?」

 

雲山 ( ̄ー ̄?)

 

2人は首を傾げて考える。

 

一輪「布教活動が上手くいっているのか信者が増え

   たかな?」

 

雲山 (*-ω-)

 

耶狛「成る程ねぇ………」

 

やはりこうした人が関係あるそれは事実なのやもしれない。それに私の鼻が言っているのだこれは何かあると。

 

耶狛「その他に変わったことは?」

 

一輪「う~ん雲山は何かある?」

 

雲山 ( ;-`д´-)

 

一輪「えっ?そうかな………」

 

耶狛「どうしたの?」

 

一輪「私も含めて皆の性格が少し荒い気がすると‥‥

   まぁ耶狛さん貴女は変わらないと言ってます

   けどね」

 

言われてみると自棄に皆は好戦的だったことに気がつく。何であそこまで好戦的なのかましてや何故にここ命蓮寺の者を含めて神道、仏教、道教の者達は争い始めたのだろう。

 

耶狛「ねぇ根本的になっちゃうけどどうしてそこま

   でして宗教戦争なんてしてるの?」

 

一輪「それ聞いちゃう!?貴方も宗教家でしょ!」

 

耶狛「宗教家とは違うかなマスターそんなのに無関

   心だし」

 

一輪「そう‥‥なら話すわね今この幻想郷はね救いを

   求めているのよ」

 

耶狛「救い?」

 

あっこれ訳が分からないような難しい話のような気がしてきた。寝なければ良いのだが、

 

一輪「ここ最近になって天災や貴女達が引き起こし

   た異変によって人間達は刹那的になっている

   のよそれを救うがために聖が活動を始めたの

   よ‥‥」

 

耶狛「ほへぇ‥‥」

 

一輪「だけどそれを邪魔するかのように道教の放火

   魔バカとか地獄耳女とか金銭欲ガメツイ巫女

   とかが蔓延ってる始末なんだよ」

 

それって放火魔バカ=布都ちゃん、地獄耳女=神子ちゃん、金銭欲ガメツイ巫女=霊夢ちゃんって事で良いのかな。

 

一輪「本当にけしからんのよ!宗教を人々を何だと

   思っているのよ!」

 

耶狛「うぇ!?えぇと‥‥ごめん分かんないや」

 

一輪「かぁ~これだから無頓着者は!」

 

耶狛「えぇ~」

 

一輪「考えてたら頭に来たわ一戦やれ!」 

 

何この強情っぷりは後ろの雲山さんは首をやれやれと左右に振って呆れてる始末だよ。

 

耶狛「‥‥まぁでも挑まれたからにはやらせてもらう

   よ♪その勢いが試合中にずっと続くと良いね

   楽しませてよ一輪ちゃん雲山さん♪」

 

一輪「行くよ!雲山!!」

 

雲山 ( `Д´)/

 

そうして命蓮寺での戦いが幕を開けたのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまでね」

千 「仲が悪いのぉ」

怠惰「まぁライバルみたいなもんだからね千ちゃん
   がこう美容院をやってるとするじゃんそこの
   目の前でチェーン美容院なんて開かれお客が
   そこに並んだらどう思うよ?」

千 「あまり良い気はしないの‥‥」

怠惰「そういう事だよお互いに幻想郷という小さな
   器の中で信者を増やそうと必死なのさ」

千 「しかし何でまたいきなり宗教家達は動いたの
   じゃろうな?」

怠惰「まぁそこは見ていけば追々と分かると思うか
   らさ♪あっ因みに何時もの事だと思うけれど
   特にこの章は頭を空っぽにして見たほうが良
   いかな耶狛が主人公張ってるから耶狛の考え
   が見えちゃうからさ」

千 「‥‥ツッコミが必要じゃな」

怠惰「まぁツッコミは対戦相手によるけどね下手し
   たらツッコミ不在のカオス待ったなしになり
   かねないよね」

千 「ボケ&ボケ‥‥混ぜるな危険と同じじゃな」

怠惰「まぁそうならないようには書いてはいきたい
   かなって所でそろそろ時間だから今回はここ
   まで!」

千 「唐突じゃがまぁ良いじゃろうまた次回もよろ
   しくの!」

怠惰「では読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第424話 VS頑固親父組

こんばんは読者様、スイッチを買おうかなと野望を抱いている怠惰のクソ悪魔です。ただ買うにしても安くならならいので年明けに買うことになるのかなと思っています。もしくはリベンジでマリオRPG3のリメイク新作が出るのでそっちを買ってもいいかなと思っていたりしています。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


観客の熱気が上がる人里ではなくここ命蓮寺で耶狛は一輪&雲山のペアと戦っていた。

 

一輪「どりゃあ!!」

 

雲山「ふんっ!!」

 

耶狛「見える見えるぞ頑固親父のスタ(ピー)ドが!」

 

一輪「色々と混ぜるな!!?」

 

だって本当に一輪にべったりと付いていて攻撃してるもんだからス(ピー)ンドと言っても可笑しくはないと思う。

 

耶狛「ねぇねぇそんなもんなの?近接しか強くない

   とかどんだけ脳筋なのw」

 

一輪「言うてはならない事を言ったなぁ!!」

 

あれ、まさかの地雷発言してしちゃったかな。

 

一輪「雲山!!」

 

雲山 (# ゚皿゚)m

 

一輪「くらえ!!」

 

一輪の動きに合わせ雲山が自分に無数のラッシュ攻撃を仕掛けてくる。

 

耶狛「よっ!そいっ!」

 

だがそれを難なく普通に避け後ろへと一気に後退し距離を開けると、

 

耶狛「そ~れっ!」

 

錫杖を振り無数の弾幕を飛ばすがその弾幕を、

 

雲山「ふんっ!!」

 

まさかの拳という力業で払い除け打ち落とした。

 

耶狛「ワォ‥‥凄い荒業」

 

一輪「まだまだ!!!」

 

雲山「ふんっ!」

 

というか怒りでここまで出来るとかある意味で才能だ。マスターの場合は大抵、相手を怒らせるだけ怒らせて華麗に勝利を決めるため真似してみたいがやはり私には向いてはなさそうだ。

 

耶狛「私なりの戦い方って何だろ?」

 

一輪「勝負の最中に何を考えてる!」

 

耶狛「う~ん」

 

一輪「このっ!」

 

雲山 (*`Д´)ノ!!!?

 

一輪「当たらない‥‥何がどうして‥‥」

 

どうしようか。何時かマスターにもう一度修行をしてもらったほうが良いのかな。

 

一輪「このっ!!」

 

耶狛「ん?」

 

キンッ!キンッ!

 

考えてる間に何処からか鉄輪が向かってきたためそれを全て錫杖で弾く。弾かれた鉄輪は一輪の元へと戻る。というか一輪の息が上がってる気がする。

 

耶狛「どうしたのそんなに息をあげて?」

 

一輪「っ!貴女‥‥ある意味で才能があると思うよ」

 

耶狛「うぇ?」

 

才能ってなんの才能なのだろうか。戦闘面での才能だとしたら嬉しいには嬉しいがそれだったら獣医的な才能の方が欲しいかな。

 

雲山 (ーДー)

 

一輪「ごめん雲山そうだよね‥‥耶狛のペースに乗せ

   られたら敗けだよね!」

 

耶狛「ペースって?」

 

一輪「そういうことだよ!!」

 

近接によるインファイトを仕掛けてくるが何処から拳が来るのかが分かってしまうと避けるのが簡単だ。

 

一輪「やっぱり当たらないかならいくよ雲山!」

 

一輪の一言で雲山の顔が超巨大になり同時に両手も巨大となった。

 

一輪「嵐符 仏罰の野分雲!」

 

そしてスペルを唱えると巨大となった雲山が無数に拳を作りさながらマシンガンいやガトリングのようなラッシュを仕掛けてきた。

 

耶狛「わぉ派手だね‥‥縮小!」

 

だがそんな巨大な拳を自分に当たる寸前で縮小させて楽々と回避する。

 

雲山 ( :゚皿゚)

 

一輪「そんなのあり!?」

 

耶狛「勿論♪弾幕ごっこは基本なんでもありなんだ

   からさ!行くよ大小 大きな葛籠と小さな葛

   籠!」

 

何が出るか分からないギャンブルスペルを放つ。警戒した一輪と雲山は下がるが大きな葛籠が先に開封される。大きな葛籠からは無数のレーザー弾幕が放たれ後退した一輪に襲いかかる。

 

一輪「雲山!!」

 

雲山 (=`ェ´=)

 

一輪の合図で雲山は目からビームを放ち放ったビーム弾幕を撃ち落とす。

 

耶狛「まだまだ開封!」

 

そして小さな葛籠が開かれる。すると中から、

 

蜥蜴「きゅる?」

 

耶狛「あっサラちゃん♪」

 

おっとさっきのクロちゃんに続いて蜥蜴のサラちゃんが出てきた。今日はラッキーが続く。

 

一輪「蜥蜴?」

 

耶狛「一輪ちゃん雲山さん逃げた方がいいよ?」

 

一輪「何を言って………」

 

と、言ったる間にもサラちゃんが頬袋を大きく膨らませるそして、

 

蜥蜴「がぁぁぁぁぁ!!!!」

 

一輪に向かって業火を吐き出した。蜥蜴のサラちゃんは捕獲した地域でサラマンダーと恐れられ炎だけで街を一夜にして焼け野原に変えた武勇伝持ちの子なのです。

 

一輪「っ!?」

 

雲山「ふんっ!」

 

一輪を囲むかのように雲が覆う。そしてサラちゃんは頬いっぱいに貯めた炎を放出し終えると、

 

蜥蜴「キュルル」

 

葛籠に戻り帰っていった。そして雲に覆われた一輪が出てくる。

 

一輪「危なかった‥‥何ですか今のは!」

 

耶狛「何って‥‥サラちゃん?」

 

一輪「本当にふざけてますね貴女は!!」

 

耶狛「ふざけてないよ!遊んでるの!!」

 

一輪「それがふざけてるんですよ!!頭にきました

   よ流石の私も‥‥!!」

 

見てわかる。2人の怒りが頂点に達したのか先程よりも更に速いラッシュを仕掛けてきたがあまりにも遅過ぎて簡単に回避が出来る。やはりマスターの地獄特訓を味わってきたためか感覚が麻痺してるのだろうか。

 

一輪「さっきからどうして!」

 

耶狛「何でだろうね?」

 

と、言っていると喝采が上がり場が更に盛り上がっていく。

 

耶狛「さてと一輪ちゃん雲山さんそろそろ締めとい

   こっか♪」

 

一輪「させるか!!」

 

雲山「ふんっ!!」

 

巨大な手が四方八方から迫って来る。どうやら本気で潰しにかかってきた。だがそんなのは通用しない。

 

耶狛「行くよ!オルちゃん!」

 

オル「アゥーーーン!!」

 

オルトロスを召喚し股がると一気に突っ込む。

 

一輪「何て無謀な!!」

 

耶狛「無謀かな本当に♪」

 

札を掲げスペルを‥‥ラストワードを唱える。

 

耶狛「ラストワード ヴェナティーオターゲット」

 

オル「がぁぁぁ!!!」

 

自分達に空壁を付与し雲山の手を貫通し一輪に突撃を仕掛ける。

 

一輪「負けない負けてたまるものか!!」

 

雲山「ふふん!」

 

私達の突撃と雲山の拳とでぶつかり合う。だがそんな程度の拳では私達を止めることなんてできない。

 

耶狛「いっけぇ!!」

 

雲山 ( ̄□ ̄;)

 

一輪「雲山が‥‥力負けした!?」

 

雲山を押し抜け一輪へと突撃しそして、

 

ピチューーン!ピチューーン!ピチューーン!

 

怒濤の三連激が一輪に直撃し被弾音を鳴らす。そしてこの勝負は耶狛達の勝利に終わるのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまでです」

千 「耶狛のスペルは怪物レベルで怖いの‥‥」

怠惰「まぁギャンブル要素が強いからね♪そうい
   うの怠惰さん好きだよ♪」

千 「やれやれ‥‥」

怠惰「今の所はヘルハウンドとサラマンダーが出
   てきたけど後1体この章では出演する予定
   だよ♪」

千 「何が出るんじゃ‥‥それに3体しか出さぬの
   か珍しい」

怠惰「あんまり出すのも‥‥ねぇ?」

千 「まぁそうか‥‥」

怠惰「でまぁ大きな葛籠と小さな葛籠は皆さんが
   大好きであろうガチャがモデルとなってお
   りますただの小粒の弾幕とかはノーマルで
   レーザー系統はレアそしてヘルハウンドと
   サラマンダーはウルトラレアそして最後の
   出演獣がレジェンダリーみたいな感じにな
   っていてレア度が上がれば強さも‥‥って考
   えてくれれば良いかな?」

千 「恐ろしや恐ろしや‥‥しかし運で出てきて壊
   滅ダメージか‥‥ある意味でバランスがとれ
   ておるな」

怠惰「だから敢えてそういう風にしてあるのさ‥‥
   さてととりあえず今回はここまでにしよう
   か♪」

千 「次回辺りは誰が出るんじゃ?」

怠惰「さぁ誰だろうね♪ではではまた次回!」

千 「まぁ良いか‥‥ではさらばじゃ!」


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第425話 化かし合いは程々に

こんばんは読者様、放送されていたホームアローンを見てて懐かしいなと感じた怠惰のクソ悪魔です。小学生時代にビデオ屋で借りて以来です。コメディ系は何時見ても面白いですね。それではそろそろ本編へどうぞ。


一輪に勝利に自分は決めポーズを取る。そのお陰か周りからは歓声が上がる。

 

耶狛「いや~勝っちゃいました~」

 

一輪「‥‥耶狛あんたはどうしてそこまで強いんだ」

 

何でそこまでって‥‥多分マスターの地獄特訓のお陰かな。

 

耶狛「う~んマスターの地獄特訓のお陰?」

 

一輪「………何したってのよ」

 

耶狛「えぇとキツくて覚えてないけど何回かは死に

   かけたよね」

 

あの頃は本当に地獄だった。訓練、訓練、訓練、訓練、娯楽、訓練と毎日が地獄だった。

 

一輪「お前らの強さの秘密が分かった気がする」

 

耶狛「アハハ‥‥」

 

とりあえずは分かる限りでは分かったのは皆は自棄に好戦的であるというのだけは分かった。

 

耶狛「次は何処にいこうかな」

 

今度は何処に調査しに行こうか。早く調べるだけ調べてこの原因を探らなければ。

 

一輪「そういえばさっき聞いてきたが何か調査して

   いるのか?」

 

耶狛「うん閻魔ちゃんからの依頼でね♪」

 

一輪「えっ閻魔天!?」

 

えっ何。映姫ちゃんって結構有名なのかな。あっ確か映姫ちゃんって閻魔は閻魔でも途中採用者だったけ。

 

耶狛「といっても中間管理者だけどね」

 

一輪「成る程‥‥でもそれなら理久兎さんが」

 

聞いてないような気がするがまぁいいか。

 

耶狛「今マスターはね前の異変の罰で謹慎処分を受

   けて家で家事してるよ?」

 

一輪「それで貴女が‥‥」

 

耶狛「そうなんだよ♪」

 

マスターには悪いかもだけど今回の任務は少しいや凄く楽しい。1人で心細いには心細いがそれを勝るぐらいにワクワク、ドキドキしているのだ。

 

耶狛「ねぇ一輪ちゃん雲山さんこの後に調査をする

   としたなら何処に行けばいいかな?」

 

一輪「えっ………雲山は分かる?」

 

雲山 ┐(´-ω-`)┌

 

一輪「う~ん分からないか」

 

と、一輪達が悩んでいると門から誰かが此方に向かって歩いてくる音を察知する。

 

耶狛「ん?」

 

一輪「あっ聖様」

 

それはここ命蓮寺の住職こと聖白蓮だ。聖は自分と一輪そして雲山を見ると、

 

聖 「ふむ‥‥これはどういう惨状?」

 

耶狛「‥‥なんか違う?」

 

目の前の聖が何時もとおかしい事にすぐに気づく。

 

一輪「耶狛さんが客‥‥まぁ挑戦者として迎え撃って

   いてその‥‥負けた所です」

 

聖 「かぁ~情けないなお前さんはこれじゃ仏やら

   は守れぬぞ!仏滅確定じゃ!」

 

一輪「なっ!!?」

 

雲山 Σ( ̄ロ ̄lll)

 

この目の前の人は何をいってるのやら。一輪の前に手をかざし、

 

耶狛「ねぇ貴女は誰?聖ちゃんとは臭いが全然違う

   ね?さっきから獣独特の獣臭がするんだけど

   正体を見せたらどうかな♪」

 

一輪「えっ?」

 

雲山 (*´・д・)?

 

聖?は顔をうつむかせる。そして、

 

聖 「クククアハハハハハハ!!」

 

と、顔を歪ませる程の笑顔で高笑いする。そしてドロンと煙が上がる。煙が止むとそこに聖は無くそこには眼鏡をかけ獣いや狸の尻尾を揺らす女性がいた。

 

? 「まさかバレてしまうとはのぉしかもバレ方が

   臭いとは恐れ入ったぞ」

 

この人いや妖怪を見たことある。確か昔にマスターに挑んだのは良いもののこっぴどくボコボコにされた化け狸だ。

 

耶狛「………昔にマスターにボコボコにされた狸だ」

 

? 「ワシは二ツ岩マミゾウじゃそんな覚え方をす

   るでないわい!」

 

そうだそうだマミゾウ狸だ。しかし狸かそんな言葉を聞いてるとお腹減るなぁ。

 

マミ「しかしまさか理久兎の所のバカ狼がここに来

   るとはのぉ」

 

耶狛「バカじゃないよアホだよ!」

 

マミ「どっちも一緒じゃろ!?」

 

発音的に違うよ。

 

一輪「お前‥‥聖様に化けるとはいい度胸だな」

 

マミ「化かされるのが悪いんじゃよ」

 

一輪「むっ!」

 

マミゾウの一言で一輪の額にシワがよった。

 

マミ「とりあえず小娘よ理久兎はどこいにる!」

 

耶狛「マスターはいないよ~」

 

マミ「なんじゃと!?」

 

流石は狸、執念が並大抵のレベルじゃない。

 

マミ「ちっとんだ無駄足か人里でお主を見て奴も来

   ていると思ったんじゃがな」

 

耶狛「ねぇ狸さんマスターに仕返しをしたとしてど

   うするの?」

 

マミ「無論あの男をギャフンと言わせたらワシが妖

   怪の中でも最強になるそうなればワシを頼り

   に妖怪が集まりワシの百鬼夜行が出来上がる

   という寸法じゃ‥‥しかしそのためには理久兎

   が邪魔なんじゃよ」

 

今の発言はマスターにとっての敵対発言という事で良いのかな。

 

耶狛「ふぅ~ん‥‥狸さんはまだ懲りてないみたいだ

   ね♪」

 

マミ「何?」

 

耶狛「マスターが貴女を茶釜から戻させなくした理

   由って貴女の傲慢が生んだ末路だよ無謀にも

   マスターを皆を嘗めきった結果‥‥だからそれ

   は八つ当たりだと私は思うけどなぁ?」

 

実際にマスターや皆の実力を甘く見すぎたから茶釜から戻れなくされたそれは事実の出来事であり八つ当たりされるのは少し迷惑なためそう言うと、

 

マミ「言いおるの小娘どうやらまずお主をボコした

   方が良さそうじゃな!」

 

今の発言で逆ギレしたのかやる気満々と言った感じになる。

 

耶狛「知ってる狸さんお兄ちゃんと私は動物をしつ

   けるのも仕事の1つなんだよ‥‥だから貴女を

   しつけてあげるよ」

 

マミ「貴様などに負けてなるものか!」

 

耶狛「行くよ!」

 

そうして狼少女と狸少女による弾幕ごっこが始まったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「耶狛の嗅覚は凄いのぉ」

怠惰「亜狛くんは聴覚が鋭いけど妹の耶狛ちゃんは
   嗅覚が鋭いんだよね」

千 「普通の狼とじゃったらどのくらいかの?」

怠惰「狼の10倍はいくんじゃない?」

千 「そうなのか」

怠惰「うんだから臭いとかには凄い気をつかうん
   だよ耶狛ちゃんはね」

千 「ほう‥‥柔軟剤とかはやはり」

怠惰「嫌いじゃないと思うよ?まぁそれだったら
   お肉とかの方が喜ばれるけどね」

千 「匂いは食欲を増進させまたは減少させるから
   のぉ」

怠惰「そうなんだよね‥‥だから食いしん坊なんだよ
   ねキャラ的に‥‥」

千 「ほう‥‥ってそろそろ時間じゃな」

怠惰「ありゃまぁなら今回はここまでかな」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「ではではまた次回グッバイ!」


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第426話 狸の大将

こんばんは読者様。朝の7時に寝て起きたのが午後1時だった怠惰のクソ悪魔です。見事に昼夜逆転生活を送っています。まだ起きて9時間しか経ってないがこれいかに‥‥失礼それでは本編へどうぞ。


マミゾウと引き続きの命蓮寺での弾幕ごっこが始まり互いに弾幕を放ち時には避けと繰り返していた。

 

耶狛「それそれ♪」

 

マミ「何のそれしき!」

 

やはり今更ながらこうして弾幕ごっこをしているから分かるが佐渡だったかそんな国を統治していただけあり結構強い妖力だと思う。

 

耶狛「ねぇねぇ狸ちゃん」

 

マミ「マミゾウじゃバカ狼!」

 

耶狛「バカじゃないもんアホだもん!それよりも今

   だから思うけど何でマスターに喧嘩打ったの

   か教えてくれない?」

 

マミ「この開き直りおって‥‥儂は理久兎と言う男が

   根本的に気に食わんただそれだけじゃ!」

 

キセルを吹き煙を上げるとその煙は鳥の弾幕に変化し此方へと郡となって向かってくる。

 

耶狛「何でそんなに気にくわないの?‥‥縮小」

 

向かってくる鳥の弾幕を鼠レベルまで小さくして錫杖を振り払って打ち消し幾つかの黄色い弾幕を作り狼の姿へと変化させてマミゾウに放つ。

 

マミ「そなたは知りたがりじゃな‥‥貴様は理久兎が

   何故に百鬼夜行を作ったか知っておるか?」

 

大きな酒瓶を振り払ってマミゾウはそんな事を言ってくる。

 

耶狛「えっ?‥‥う~ん」

 

作った理由ってなんだっけ。確かマスターの記憶を軽く見せて貰ったけど‥‥あっそうだ紫ちゃんの夢を実現させるためだったけ。

 

耶狛「紫ちゃんの夢を叶えるためでしょ?」

 

マミ「そう部下に密偵を頼み今そなたが言ったこと

   を聞いた‥‥それが許せんのじゃ!何の責任も

   なく部下を持つことが!大将を名乗るからに

   はそれ相応の覚悟がいるし部下の皆を背負う

   だけの器がいる!じゃがどうじゃ貴様の主人

   は!覚悟はあったか!」

 

耶狛「そこはマスターに聞かないと分からないかな

   ‥‥けどねマスターは百鬼夜行の皆を部下とは

   思ってなかったよ1人1人が友達または仲間

   と思ってたよ?」

 

マミ「何?」

 

記憶が正しければマスターは皆を大切に思っていた筈だ。総大将という肩書きを狙って裏切りとかはごく稀にあったりした時は徹底的に潰してたみたいだが敵対なんてしなければどんな者だって平等に友として接していた筈だ。

 

マミ「‥‥かぁ~貴様と話してると頭が痛くなってく

   るわい」

 

そう言うとマミゾウはスペルカードを構え唱えた。

 

マミ「百鬼夜行」

 

と、唱えると大きな鳥居を作り出す。するとそこから無数の妖怪が現れ此方へと向かってくる。

 

耶狛「行くよ!大小 大きな葛と小さな葛!」

 

大小が異なる葛を召喚しまずは小の葛を開く。小さな葛からは無数のレーザーが飛び出し百鬼夜行の妖怪に当たっていく。そして当たった妖怪は狸になって地へと落ちていく。

 

耶狛「狸の化かし合いだ」

 

マミ「まだまだ出てくるからの!」

 

まだ鳥居から妖怪に化けた狸達が出てくる。まずはあれを壊した方が良さそうだ。次に大きな葛を開封したその瞬間、辺りは黒い霧が包み込む。

 

マミ「何じゃこの異様な気配は!?」

 

耶狛「これ‥‥ヤバイかも」(-。-;)

 

大きな葛から明らかに体積が違うような蛇の怪物が出現するとマミゾウそしてその部下達を見下ろす。

 

マミ「かっ体が動かぬ‥‥」

 

マミゾウそして部下は蛇に睨まれた蛙のように体が硬直していた。するとその蛇はマミゾウが出した鳥居を体当たりし破壊すると葛の中に帰っていった。

 

部下「ひぇ!!」

 

部下「ごめんなさい!!」

 

部下達は元の狸の姿に戻ると散り散りに逃げていった。

 

マミ「何じゃあの怪物は!!」

 

耶狛「ヨルちゃん‥‥」

 

ヨルちゃんもといミッドガルドに住まう大蛇ことヨルムンガルド。冒険している時に出会って確かお兄ちゃんと私の尻尾を見て兄を思い出すとかで協力してくれるようにはなったが下手したらマミゾウちゃん達が死ぬ所だったかもしれない。

 

マミ「理久兎と言い貴様と言い常外を逸した奴しか

   おらんのか!」

 

耶狛「酷い!マスターよりマシだよ!」

 

と、言っている一方で地底では、

 

理 「ブェクシ!」

 

黒 「風邪か?」

 

理 「いや‥‥このくしゃみからして耶狛だな」

 

そんな会話があったのだが耶狛が知るわけない。

 

耶狛「言っておくけどこれ運によって出てくるのが

   変わるだけだからね!」

 

マミ「お前はギャンブラーか!」

 

耶狛「違うよ地底の国際アーティスト獣医だよ!」

 

マミ「本当に頭が痛いわい‥‥というかごちゃごちゃ

   混ぜる出ない」

 

弾幕を放ちながらマミゾウは言ってくる。だがギャンブラー何かじゃない。本当にアーティストだし獣医なんだから少なくても私はそう思ってる。

 

耶狛「マミゾウちゃんそれぐらいで頭が痛くなるな

   らマスターや私には到底かなわないよ?」

 

マミ「言うの小娘!」

 

耶狛「だって事実だもん♪」

 

スペルカードを構えスペルを唱える。

 

耶狛「理符 理神の狼巫女!」

 

マミ「力の圧が上がったじゃと!?」

 

スペルカードから物凄い力が自分を包み込み強くさせる。これは自分の主人であるマスターの力を借りることで3分の間だけあらゆる力をドーピングさせるスペルだ。

 

耶狛「これを使うと手加減できないから気をつけて

   よね狸ちゃん♪」

 

マミ「つっ!」

 

そう言い弾幕を無数に放つ。それも先程よりも密度、大きさ、輝きそれらが格段にアップした弾幕を。

 

マミ「これしきでやられてなるものか!」

 

耶狛「良いねぇ♪それなら~♪」

 

超巨大な弾幕を出現させる。するとその弾幕から狼のような体格の龍が何体も出現させる。

 

耶狛「狼龍ちゃん達いけぇ~狸狩りだよ!」

 

と指示を出すとマミゾウに向かって一斉に狼龍の群れは襲いかかる。

 

マミ「くぅ!」

 

マミゾウは逃げるが無理だよ。狼は狙った獲物を逃がさないから。

 

マミ「追尾か!」

 

耶狛「それじゃフィナーレね拡大♪」

 

狼龍は拡大の一言で10mぐらいの大きさへと変わりマミゾウの周囲を取り囲んだ。

 

マミ「おっおのれ!」

 

ピチューーン!ピチューーン!ピチューーン!

 

何度も被弾する音が響き渡るとマミゾウはボロボロになって白旗を振った。つまりこの勝負は私の勝ちになったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで‥‥」

千 「眠そうじゃな」

怠惰「うん‥‥マジで眠い」

千 「朝の6時まで何しておったんじゃ!?」

怠惰「中古ゲームを久々に初からプレイしてた」

千 「はぁお主は‥‥」

怠惰「ふわぁ~眠い‥‥」

千 「‥‥まったくそなたはもう少しシャンとせい」

怠惰「へいへい‥‥」

月には叢雲~華にな風を~

千 「着メロなっておるぞ」

怠惰「あっ本当だ‥‥珍しい暴食からだ悪い千ちゃん
   締めておいてくれない?」

千 「仕方ないのコホンッ!それでは読者また次回
   もよろしく頼むぞ!」

怠惰「はいはいどうしたよ暴食くん‥‥はっだから何
   がどう?人とペットが合挽き肉状態?」

千 「ではまた次回さらばじゃ!」


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第427話 丑三つ時に何かある

メリークリシミマス読者様、怠惰のクソ悪魔です。しかしかしかし本当にこの時期を迎えると思い出します。不慮の事故でこの小説が泡沫のように消えたあの事故を‥‥失礼しかしあれから1年ってのも速いものですね。さてそれでは本編へどうぞ。

※後書きに贈り物のお知らせがあります。


マミゾウに勝利し高く腕を上げてVサインでアピールする。やはりこうした注目集めは楽しい。

 

マミ「かぁ~常外を逸してる奴との戦いは本当に勘

   弁じゃこっちの体が持たんったらありゃしな

   いわい」

 

耶狛「おやおやマミゾウ婆さんはもうそんな年です

   か♪」

 

マミ「この古風な言い方は口癖そして貴様等みたい

   な奴等と戦いすぎたら体が持たないという意

   味じゃ!」

 

耶狛「さっきから酷い!?」

 

泣いて良いかな。マスターやお兄ちゃんや黒君ならそんな言葉はある意味で大歓迎だろうけど私は可愛いとか綺麗とかって言葉の方が嬉しいんだけどなぁ。

 

マミ「まぁ良いわい‥‥理久兎の所の従者に教えるの

   は癪じゃがお前さんも他の宗教家達のように

   皆から希望を集めておるのか?」

 

耶狛「希望?あぁ~」

 

希望って何だろ?。あれかな就職希望の調査表みたいな。それだったら地底の国際アーティスト獣医って書きたいな。

 

耶狛「はい!地底の国際アーティスト獣医がいいで

   す!」

 

マミ「‥‥お主は何か勘違いしておらんか!?」

 

耶狛「えっ違うの?」

 

マミ「教えるのが不安になってきたわいならそなた

   は何故にここにおる?」

 

何故ってそれはマスターに主人公の座を暫く譲ってもらっているからだけど。あっつまり詳しく話せって事かな。

 

耶狛「え~とマスターが謹慎処分を受けて動けない

   から代わりに調査してまぁ~す」(^o^ゞ

 

マミ「そうかそうか理久兎めざまぁみろ♪」

 

耶狛「でマスターをバカにするために聞いたの?」

 

マミ「違うわい‥‥聞いてると主は理久兎の代わりに

   調査しに来てなおかつ他の宗教家達とは違っ

   た目的というのは分かったわいじゃがそなた

   達は幻想郷を土台から守護しておる故に話し

   てやろう丑三つ時じゃ」

 

耶狛「丑三つ時?」

 

丑三つ時ってあれだよね。白装束に手鏡を首からぶら下げて頭に蝋燭2本を立てて金槌と藁人形での呪いセットが活躍するあの丑三つ時で合ってるのかな。そう言えば昔に夜空を見に兄と山に言ったら「理桜」と書かれた藁人形があったけ。

 

マミ「貴様が何か変な事を考えておると顔で物凄く

   分かるのぉまぁ深夜2時頃だと思ってくれれ

   ば良いその時間辺りで人々のある感情が消え

   ていっておるんじゃ」

 

耶狛「つまりそれが?」

 

マミ「うむその通りで希望の感情じゃ故に3つの派

   閥の宗教家達は失われつつある希望を少しで

   も多くかき集めておったんじゃよしかしその

   希望を奪っている黒幕までは見つけれてはお

   らんのが現状じゃがのぉ」

 

何だ希望って感情の希望か。色々と恥をかいちゃったよ。

 

マミ「それもその希望が失われる時間はどんどん長

   くなってきておるこのまま行けば希望と言う

   名の感情は幻想郷から消えてしまうそうなれ

   ばどうなるか‥‥」

 

耶狛「感情が1つでも欠落すれば感情のバランスが

   乱れるそうなったら感情の全てが消え無感情

   の生きた人形状態‥‥って感じかな?」

 

マミ「きゅっ急に賢くなりおって‥‥」

 

あの時の私は感情や命を持たない人形達に生と感情を与える実験をしていたんだもん。その逆であるのなら簡単に理解できちゃうよね。

 

マミ「これがバカと天才の紙一重という言葉なのや

   も知れぬの」

 

耶狛「ドヤァ」( ̄∀ ̄)

 

マミ「くぅ‥‥皮肉っておるのに腹が立つわい!」

 

えっあれ皮肉だったの。てっきり誉め言葉だと思っていたのに結構ショックなんだけど。

 

マミ「まぁ良いわいワシは伝えることは伝えたから

   の良いか!深夜の2時頃に人里じゃぞ!」

 

耶狛「OK♪でも案外にもお節介だよね♪」

 

マミ「うるさいわい理久兎のところのバカ狼に言わ

   れても何ら嬉しくないわい」

 

耶狛「またまた~照れちゃって可愛いなぁ~♪」

 

マミ「くっ‥‥がっ我慢じゃあのバカ狼を負かすその

   時までのぉ‥‥」

 

プルプル震えちゃってそんなに照れ隠ししてるのかな。

 

マミ「覚えておれよ!」

 

そう言い煙を撒くとマミゾウは消えた。しかし深夜2時って結構な時間があるのにどうすればいいんだろ。とりあえずは下に降りる。

 

 

耶狛「一輪ちゃん雲山さんご迷惑をおかけしました

   そして場所の提供をありがとう」

 

一輪「いえいえしかしマミゾウを退かせるとは本当

   に凄いな」

 

耶狛「そうかな?昔にもこんな事があったけど軽く

   蹴散らしてたよ?」

 

一輪「流石は妖怪総大将の従者‥‥」

 

私的にはマスターを褒めてくれて嬉しいけど私として耶狛てして褒めては欲しいかな。

 

耶狛「さてと私も行こうかなぁ‥‥でもどうしようか

   な  深夜2時ぐらいまでまだまだ時間ある

   しなぁそうだ!たまには河童達の所にでも行

   ってみようかな面白い発明品があるかもだし

   ね♪」

 

進路は示された。向かうは河童達の玄武の滝だ。

 

一輪「自由気ままですね」

 

雲山 ( -∀-)

 

耶狛「まぁねそれがこの深常耶狛ちゃんですから」

 

胸を張りながら手で叩くが胸が弾んで結構痛い。

 

一輪「お胸もよろしいようで♪」

 

笑っているが一輪の顔が怖い。私は何かしたのかな。

 

耶狛「そっそれじゃ行く場所も決まったし私は行く

   ね♪それじゃあね一輪ちゃん雲山さん♪」

 

そう言い空を飛ぶ。久々に会う河童達はどんな感じなのかなと心を踊らせながら玄武の滝まで向かうのだった。




怠惰「ではでは今回もありがとうございました」

千 「うむ!」

怠惰「さてと千ちゃんクリスマスだしこれをプレ
   ゼントしよう♪」

千 「おっ!流石はデビルクロースじゃな♪どれ
   ど………」

怠惰「あっごめん間違えたそれはTNTだったね
   こっちが本物だよ♪」

千 「みっ見たくもない物を見た気がするがまぁ
   良いじゃろう…してこっちは……おぉ!」

怠惰「千ちゃんにPS4をプレゼントしてあげよ
   う♪」

千 「夢か!夢なら速く覚め‥‥」

怠惰「夢ちゃうよ‥‥紛れもなく現実♪因みにカセ
   ットとしてDBDを入れてあるから良けれ
   ばやってよね」

千 「至れり尽くせりじゃな♪大切に使わせて貰
   うぞ怠惰よ!」

怠惰「そしてクリスマスにイチャつくリア充には
   死を(TNT)くれてやる!」

千 「止めか!!後でそれらを全て処分してやる
   からの!」

怠惰「ちっバレなければな‥‥あっそうそう今回は
   ちょっと特別に読者様にもプレゼントを上
   げようかなって思ってさ♪」

千 「おっ何じゃ?」

怠惰「674143974」

千 「何じゃよその意味不明な数字は!?」

怠惰「まぁ覚えておいてよ♪そんで26日の午前
   0時の夜に怠惰さんのマイページまぁこの
   小説でもあっちの小説でも良いから青い字
   で怠惰のクソ悪魔と書かれている所をクリ
   ックまたはタッチしていけるページに行っ
   てみてよ贈り物があるからさ♪」

千 「………あれか!?」

怠惰「そうあれさ気にいるかは分からないけど怠
   惰さんの精一杯の贈り物だよ♪」

千 「まさかやるとはの‥‥まぁ良いか」

怠惰「うん♪それと次回はあっちを投稿するから
   よろしくね♪」

千 「ついにあっちかまぁそろそろじゃしな」

怠惰「うん♪それじゃそろそろ今回はここまでに
   しようかな♪」

千 「また次回もよろしくの読者様!」

怠惰「それではまた次回サラダバー♪」


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第428話 河童の里での買い物交渉

こんばんは読者様そして明けましての方は明けましておめでとうございます。怠惰のクソ悪魔です。さっそく初買いでドラビル2を買ってしまいました。純粋にやりたかったんや。さてではではそろそろ本編へどうぞ。


空を飛び妖怪の山の付近川へと向かう。

 

耶狛「ここだね」

 

遥か彼方の昔に数回ぐらいマスターに連れられて来たことがあるため簡単に分かった。ただ今目の前にあるのはパッと見は小さな水溜まりだが、

 

耶狛「仙術十三式空壁」

 

空壁を使い自身の周りに壁を作り水溜まりへと入る。実はこの水溜まりは浅いように見えて底は凄く深い。何よりも深い底の近くには通路がありそこを通らなければ河童達の本拠点には行けないのだ。

 

耶狛「ここを通って‥‥」

 

そうして通路を通ると上に光が差し込む。そのまま浮上し水から出る。

 

耶狛「うんついたついた」

 

水から出て空壁を解除して周りを見ると河童達が口をポカンと開けてこちらを見ていた。

 

河童「でっでたぁ!!」

 

河童「すぐに知らせろ!!」

 

河童「あの女また来やがったのか!」

 

耶狛「あっそっか1ヶ月ぐらい前に来たっけ」

 

うろ覚えだけどお兄ちゃんと黒くんと来たっけ。河童達を徹底的に痛め付けて捕獲したのを思い出す。

 

河童「この女!!」

 

河童「いけしゃ~しゃ~と来やがって!」

 

耶狛「うわぉ凄くドライな対応で悲しいでございま

   すよ私は‥‥」

 

河童達は一斉に銃を向けてくる。まぁ別に死なないから撃たれても体は大丈夫だけど心が壊れそう。

 

耶狛「ちょっちょっと!私は優しい狼だよ!」

 

河童「嘘つけ!」

 

河童「狼ってのは嘘つきの代名詞って言葉を知らな

   いのか!」

 

耶狛 ( ̄□||||!

 

もう泣きそうな所の一歩手前なんだけど。泣いて良いかな泣いて良いよね。

 

? 「何やってんだお前らは‥‥」

 

と、そんな時に声をかける者が現れる。

 

河童「あっにとりさん!」

 

河童「この前に私たちを痛ぶった奴が侵入してきて

   いるんですよ」

 

河城「ん?あっ理久兎の所の狼」

 

耶狛「えっその雰囲気に匂い‥‥ゲンガイ君?」

 

少し変化はしているが懐かしい匂いがする。しかもあの佇まいからゲンガイかと思ったが見た目が女性だ。

 

河城「アハハハ私はその孫だよ♪」

 

耶狛「えっそうなの性転換とかじゃなくて?」

 

河城「‥‥彼奴は侵入者ださっさと倒………」

 

耶狛「ごめんってば!?」

 

あたふたとして謝る。やれやれと腕を上げてにとりは呆れる。

 

河城「こいつは無害だから皆も警戒しなくても大丈

   夫だよ」

 

河童「けど!」

 

河城「大丈夫♪大丈夫♪あの時とは全然違うみたい

   だしね」

 

耶狛「その節は本当にごめんちゃい」

 

私も含めてマスターもお兄ちゃんも黒くんも変なテンションだったんです。本当にごめんなさい。

 

河童「そこまで言うなら」

 

そう言い河童達は散り散りになっていく。にとりは此方を見ると、

 

河城「で?何しに来たのかな?」

 

耶狛「えぇと発明品を見に来ました~♪」

 

河城「発明品ねぇ~例えば?」

 

耶狛「ゲンガイさんが作った卵割り機とか?」

 

河城「‥‥何?卵かけご飯でも作るの?」

 

耶狛「そうだよ♪」

 

あれがあればマスターの片手卵割りみたいに綺麗に割れるから結構好きなんだよね。それに秘密の夜食で食べる卵かけご飯が美味しいんだよこれが、

 

河城「ならそうだねぇ出汁醤油が出る卵割り機とか

   どうかな?」

 

耶狛「出汁醤油かぁ良いね考えただけでも美味しそ

   うだよ♪」

 

河城「ならそれにめんつゆが出る機能もおまけで付

   けてあげるよ♪」

 

耶狛「ありがとうにとりちゃん♪」

 

これで秘密の夜食が美味しくなりそうだ。ただ何故か夜食で卵かけご飯を食べた翌日は私だけ1品から2品少ないのだが何故なのかな。

 

河城「まぁでもその発明品を作るのは良いけどお金

   あるの?」

 

耶狛「えっ?‥‥えぇとお金とるの!?」

 

河城「当たり前だよ旅立つ資金がないとやる気がで

   ないしいくらジャンク品を解体して低価格で

   作るとはいえどそれらの材料とか揃えないと

   だしね‥‥」

 

耶狛「因みにいくらぐらいなの?」

 

河城「そうだねぇ」

 

にとりはリュックからそろばんを取り出しパチパチと弾いていくと見せてくる。

 

河城「強いてこのぐらいは最低でも欲しいかな?」

 

耶狛「………ねぇにとりちゃん言っていいかな?」

 

河城「何だい?これ以上は下げれないよこれが際低

   価格だし」

 

耶狛「いやあのね‥それ以前にそろばんの見方とか

   分かんないんだよね‥‥たはぁ~♪」

 

ズコッ!!

 

盛大ににとりはズッコケた。まず算数とか嫌いだし簡単な足し算と引き算は出来るといえどかけ算、わり算と何かはもう難しいのレベルなんです。

 

河城「おいおい‥‥理久兎の従者でしょ書類作りとか

   どうしてるのさ」

 

耶狛「私は戦力外だから基本は洗濯、掃除とかしか

   やってないよ?」

 

河城「………まさか理久兎しか」

 

耶狛「そうだよ♪」

 

にとりのおいおいといった顔をする。

  

河城「これが天才との紙一重なのかな?」

 

耶狛「ねぇねぇ安くならない?」

 

河城「そうだねぇ‥‥ならする事は分かるでしょ?」

 

そう言ったにとりのリュックからプロペラが現れ回転するとにとりは空を浮き出す。つまりはあれでいいのかな。

 

耶狛「弾幕ごっこで良いんだよね?」

 

河城「あぁそうさ買ったら安くして1000円で売

   ってあげるよ」

 

元の値は分からないが結構リーズナブルなお値段になるんだね。これはやらない訳にはいかんでしょ。

 

耶狛「良いでしょう!その勝負のったよ!」

 

河城「さぁその身をもって体感しなよ河童の科学は

   世界一であるという事を!」

 

耶狛「なら地底の巫女ちゃんである私の頭脳を体感

   していってよね!」

 

河城「よく言うよ!?」

 

何故にそこまで言うのだ軽いジョークなのに。

 

耶狛「まぁいいや行っくよ!!」

 

河城「来い!」

 

そうして河童の里での弾幕ごっこが始まったのだった。




千 「では今回もありがとうの♪」

怠惰「えぇ♪千ちゃんは卵割り機ほしい?」

千 「いらんわい!?」

怠惰「ですよねぇ~ならドラビルは?」

千 「やってみたいの‥‥もしや!」

怠惰「えぇ買ってきてあるよ♪特別にやらしてしん
   ぜよう」

千 「おぉ!」

怠惰「そうだ何時かだけど蓮が主人公の小説で後書
   きを担当している3人を交えてゲームでもし
   ようか♪」

千 「面白そうじゃのう何をする?」

怠惰「う~んDBDでもやる?怠惰さんがキラーを
   やるからさ」

千 「‥‥何を使う気じゃ貴様」

怠惰「レジオンとかピッグとか凜ちゃんとか♪」

千 「殆どが心臓に悪いキラーじゃ!?」

怠惰「あっ因みに怠惰さんは凜ちゃんをよく使うか
   ら確定で出すよ♪」

千 「やっやりたくないのぉ」

怠惰「3戦して1回生存するごとにHäagen-Dazsを
   1個買ってやるよ無論であっちの3人にもこ
   のルールは適用されるよ♪」

千 「よしやろう!」

怠惰「まぁでもあっちの3人がそれなりに強くなら
   ないと公平じゃないからもう少し先だけどね
   それまで精々強くなってくれたまえ♪」

千 「腹立つのぉ絶対にHäagen-Dazsを3個おごら
   せてやるわい」

怠惰「そのイキそのイキ♪さてとではでは今回はこ
   こまでにしましょうか」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様また次回サラダバー!」


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第429話 値下げバトル VS河城にとり

こんばんは読者様、ドラビルが面白くてはまっている怠惰のクソ悪魔です。でも本当に見てて思うハーゴンってあんなチビだったっけ?と‥‥身長もそれなりにあってなおかつ杖を投げ捨てて近接戦闘仕掛けてくるイメージがあるんですが気のせいかな‥‥失礼色々と脱線しましたね。それではそろそろ本編へどうぞ。


玄武の滝にある河童達の住みかこと河童の里では耶狛とにとりによる値切りを賭けた弾幕ごっこが勃発していた。

 

河城「河童の水鉄砲光線だ!」

 

銃を取り出すと連発して水弾を撃ってくる。

 

耶狛「ちょちょちょ!!」

 

何あの鉄砲は超欲しいんだけど。

 

河城「おらおらおら!」

 

あそこまで連発できるって凄い。昔の火縄銃とは大違いだ。あっでも確か外の世界のテレビで見た映像であんな感じの銃を速射していた映像があったっけ。

 

河城「そんな避けるだけなら格好の的だよ!」

 

耶狛「ならハンター程度の腕じゃ手に余らないぐら

   いの狼ちゃん達をご覧しちゃうよ!」

 

避けながら弾幕を出し設置する。そして錫杖を振るうと弾幕は狼へと変わりにとりに向かって一斉に駆け出した。

 

河城「へっへ~んならこんな程度の狼ぐらいひと狩

   りしてやんよ!」

 

そう言いにとりは見事な機動力で狼達の猛攻を避けながら発砲し狼達を射ち落としていく。

 

耶狛「やんややんや‥‥プロのハンターみたいだね」

 

今放った狼達を倒したにとりに拍手を送りながら言うと、

 

河城「まぁね山童共を追っ払うのにもよく使うから

   ねぇ♪」

 

耶狛「へぇそうなんだ♪」

 

河城「あぁだから試してみたかったんだよね河童以

   外の相手にさ!」

 

そう言いまた銃で乱射してくる。すぐさま地上に降りそこいらの石をにとりへと蹴飛ばし、

 

耶狛「拡大!」

 

と、叫ぶと蹴っ飛ばした小石は徐々に大きくなり岩レベルまで拡大させる。

 

河城「このっ!」

 

にとりは蹴っ飛ばした石を水鉄砲で破壊しようとしているのか銃を構える。即座に空中へと飛びにとりへと近づく。

 

河城「おりゃ!!」

 

ドゴンッ!

 

にとりは見事に岩を破壊したがそれはフェイクだ。破壊し煙が上がる中を一気に通り抜け錫杖を構える。

 

河城「なっ!?」

 

耶狛「チェスト!!」

 

錫杖をにとりへと振るうがにとりはリュックの側面にある紐を引くとバックの何処からかは分からないがパンチグローブが自分めがけてアッパーカットしてきた。

 

ゴンッ!!

 

鈍い音がする。にとりに当たるギリギリでパンチグローブにブロックされた。

 

河城「その程度の攻撃なんて効かないよ!」

 

今度はマスターの骸達が持つような銃を構えてくる。即座に後退すると追撃として発砲してくる。

 

耶狛「何の!」

 

錫杖を回転させ盾にすると発砲してきた水鉄砲を全て弾き飛ばす。

 

河城「バカだけど流石は百鬼夜行時代を生きた従者

   だけあるね」

 

耶狛「バカじゃなくてアホなの!?」

 

河城「いやそれ東か西かで言い方が違うだけで意味

   は変わらないような‥‥?」

 

それでもバカと言われるよりかはアホと言われた方がアホの子として親しみある言葉になるじゃないか。

 

河城「あんまり話したことはなかったけどここまで

   変わり者とはね‥‥昔にお祖父ちゃんが言って

   たよ総大将が連れてきた狼の妖怪はある意味

   電波ってね」

 

耶狛「いや~照れるなぁ♪」

 

河城「………ダメだこりゃ」

 

一体何がダメなんだろうか。というか思うのだが結構お口が悪い。

 

耶狛「でも結構お口が悪いよねそんな悪い子には天

   誅を下しちゃうぞ♪」

 

スペルカードを構えて唱える。

 

耶狛「大小 大きな葛籠と小さな葛籠!」

 

2つの葛籠が出現しまず大きな葛籠が開かれると無数のレーザーがにとりに向かって放たれた。

 

河城「このっ!!」

 

銃でレーザーを迎え撃つなかで今度は小さな葛籠を開く。これまで出てきたのはヘルハウンド、サラマンダー、ヨルムンガルドといった子達だったが今度は何が出るかと思っていたが巨大な爆弾が導線に火をつけた状態で出てきた。あっこれ大凶のハズレだ。

 

耶狛「シュート!からの拡大!」

 

だがそんなハズレも使い方次第では大当たりだ。

 

河城「くっ!泡符 撃て!バブルドラゴン!」

 

また違った銃を取り出すとそこから大きな泡が出てくると爆弾を包み込む。そして

 

ぼんっ!!

 

泡の中で爆発し泡は弾けとんだ。

 

耶狛「やる~」

 

河城「まだまだ!戦機 飛べ!三平ファイト!」

 

リュックが変形し翼とジェットエンジンが出てくると高速で飛び回りながら突進攻撃を仕掛けてくる。

 

耶狛「縮小!」

 

自身を縮小させにとりの攻撃を軽々と回避していく。

 

河城「食らいやがれ!!」

 

高速で飛びながら爆弾を落としてくる。今のこの状態で爆弾を食らえばただでは済まないだろう。まぁあくまでも対策ができなければの話だが。

 

耶狛「仙術十三式空壁!」

 

壁を張り防御体制をとる。そしてにとりが落とした爆弾は爆発し何本もんの水柱が上がった。

 

河城「どんなもんだい!」

 

耶狛「ふははははは!効かぬ効かぬぞってね♪」

 

河城「嘘でしょ!?」

 

水柱が消えると張った空壁を消し体を元に戻す。にとりもあり得ないといった顔をしていた。

 

耶狛「行くよ皆!」

 

弾幕で狼を再び作り上げ一斉に、にとりへと襲いかからせる。

 

河城「まだまだ!!」

 

水鉄砲を構え狼達に向かって発砲し消していたがここで様子が変わる。

 

河城「くぅ!」

 

先程よりも水鉄砲の火力が弱いように感じた。もしかしてあれって燃料切れなんじゃないかと思った。

 

河城「なっなぁ耶狛!TKGセットをもっと安くし

   て売ってあげるから勝負はここまでに………」

 

耶狛「にとりちゃん良いことを教えてあげる勝負に

   勝ってこそ食べるご飯が最高なんだよ?」

 

河城「いやあのそろそろ燃料が………」

 

やっぱり予想通りの燃料切れか。それに勝負を始める前に値切りバトルって言ったもん。どっちみち止めても勝っても変わらないならこのままお灸を据えつつ勝った方が良い。

 

耶狛「それじゃにとりちゃん覚悟をしてね♪」

 

河城「にっ逃げるんだよ~!」

 

背中を見せて逃げていくが狩りの最中で背中を見せるという行為は死を意味するよ。

 

耶狛「理符 理神の狼巫女」

 

スペルを唱えマスターの力を自身に上乗せさせる。そして空気を思いっきり蹴飛ばし逃げていくにとりを追撃する。

 

河城「ちょっちょっと!!?」

 

耶狛「じゃあね♪」

 

錫杖で軽く頭を殴ると、

 

ピチューーン!

 

被弾音が鳴り響きにとりは地面に落ちていった。そうしてこの勝負も自身が勝利を納めたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「うむ」

怠惰「そんでどうゲームの方は」

千 「出来ておるぞやっとモンゾーラをクリアした
   所じゃわい」

怠惰「まだまだ冒険は始まったばかり気を引き締め
   ないとね♪」

千 「うむ」

怠惰「因みに皆さんはもしも世界の半分をやるから
   我が軍門に下れなんて言われたら下る?下ら
   ない?」

千 「何故に竜王?」

怠惰「何となく聞いてみたくね♪でも怠惰さん驚い
   た事があるんだよねビルダースやってて」

千 「何じゃ?」

怠惰「ハーゴンってあんな小さかったっけ?」

千 「何を言っておるあれが普通じゃろ?」

怠惰「怠惰さんの記憶だと結構身長あって杖とかを
   投げ捨てて近接戦闘仕掛けてくるイメージが
   あってさ」

千 「何じゃそれ!?」

怠惰「気のせいかな‥‥まぁ良いやってドラクエの話
   しかしてねぇけど‥‥えっととりあえず今回は
   ここまで」

千 「次回はしっかり後書き出来るように頑張るか
   らの!」

怠惰「では読者様また次回!」

千 「さらばじゃ!」


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第430話 食べ物を探して

こんばんは読者様、昨日は寝落ちした怠惰のクソ悪魔です。マジですんませんした。ではこんな話もあれですので今回もどうぞ。


にとりとの戦いに勝利しVサインを決める。そしてこの弾幕ごっこを見ていた河童達も拍手喝采を送ってれた。とりあえず地上に降りてにとりを確認すると、

 

河城「たたた‥‥聞いてはいたし理久兎の戦いも知っ

   てはいたけど同じように容赦ないね」

 

耶狛「まぁね♪」

 

河城「やれやれ忠犬は扱いにくいこと」

 

耶狛「とりあえずTKGセットを出来る限り安くし

   て下さいな♪」

 

最新卵かけご飯機を要求するとにとりは両手を上げて苦笑いする。

 

河城「まぁ勝負する前にも言ったけどさぁ‥‥弾幕ご

   っこを中断してくれればタダにしてあげよう

   かと思ったってのに」

 

耶狛「う~んマスター曰くでタダ程怖いものはない

   って言ってたから♪」

 

河城「まぁそりゃそうだ商売する上でタダ程怖い物

   はないね‥‥分かった本来は5万する所を3万

   で良いよ」

 

耶狛「わぁ~い♪」

 

これで夜食の卵かけご飯がより美味しくなる。

 

河城「それじゃ完成したら地霊殿まで配達させるよ

   お金は用意しておいてね?」

 

耶狛「オッケ~♪」

 

とりあえずこれで買い物は済んだしどうしようかな。そうだマスターに連絡を入れてこれまでの報告をしようかな。そしたらその後の指示を仰ごう。

 

耶狛「決めた♪にとりちゃん用事ができたから行く

   ね♪それじゃTKG機は頼むね」

 

河城「はいはい約束は守りますよ~」

 

そう言いまた行きと同じように川の中にダイブするのだった。深い川底から出て空をへと飛ぶと目を閉じて念じる。

 

耶狛(マスター聞こえてますか~どうぞ)

 

と、念話を飛ばすと返事が帰ってきた。

 

理 (あぁ聞こえるぞそれで調査はどうだ?どうぞ)

 

耶狛(それが結構複雑みたいでさぁ)

 

理 (そうか知ってる範囲で大雑把でもいいから教

   えてくれどうぞ)

 

耶狛(それじゃ教えちゃうね)

 

そうしてマスターに説明を始める。今起きている神道、仏教、道教の者達による宗教戦争の事、マミゾウお婆ちゃんから教えてもらった幻想郷から希望という感情が消えてしまうかもしれないと言うこと。そしてその黒幕が丑三つ時つまる所の深夜2時頃に人里に現れる事等々を説明する。

 

耶狛(そんな感じかな?)

 

理 (成る程な地上だとそんな面白そうな事が起きて

   るのかよ良いなぁ行きてぇな~謹慎なかったら

   行ってたのになぁ)

 

耶狛(私はこの後からどうすれば良いかな?)

 

理 (お前の好きにすればいいここで切り上げて帰る

   も良し残ってその真の黒幕とやらを締め上げる

   も良し好きに決めなよ♪どうぞ)

 

と、言われたがやることは決まっている。

 

耶狛(もちろん私は残って黒幕を締め上げるよ)

 

理 (そうかいならこの件は俺から映姫に報告してお

   くよ改めて言うが耶狛この件は全てお前に一任

   する後悔のない選択をしろよどうぞ)

 

耶狛(ウイッス♪)

 

理 (へいへいそんじゃ通信切断)

 

マスターの声が消える。これでやるべき事は決まった。その異変の黒幕を軽く捻りあげてやろう。

 

耶狛「そうと決まったらどうしようかなぁ」

 

時間的にまだまだあるんだよな。それに魔理沙ちゃんの弾幕というおやつを食べて少しはお腹がふくれたがそれでも空腹なのは間違いない。

 

耶狛「下に降りて食べれそうな物を探そう」

 

下に降り、お兄ちゃんに負けたことのない嗅覚を使い食べ物がないかを探す。匂いを嗅いでいると独特な香りがしてくる。これは茸の匂いだ。

 

耶狛「これは椎茸かな?」

 

マスターの作る鍋には必ず椎茸が入っているためすぐに分かる。更に何か少し臭い匂いが漂ってくる。

 

耶狛「何の匂いだろ‥‥?」

 

好奇心と興味に負けてその方向へと歩くと木の根から匂いが漂ってる。調べてみると白いじゃがいもみたいな物から鼻を摘まみたくなるぐらいの強烈な匂いがする。

 

耶狛「何これくちゃい!?」(。>/д<)

 

前にマスターが買ってきたドリアみたいなあんな変な匂いがしてきて何か無理だ。すると、

 

? 「それは‥‥!」

 

何か口をマフラーで隠す男が草むらから出てきてこっちにやって来た。その男の人は私の持つ激臭の何かを見つめると、

 

男性「すまんがそれを譲ってくれないか?」

 

耶狛「えっこんな激臭物を!?」

 

男性「俺は知らないが好き好きがある代物みたいだ

   なボ‥‥いや仲間が豪華で優雅な物が物が食べ

   たいわとか言い出してな仲間の板前がトリュ

   フを取ってきてれと言われてこうして取りに

   来たわけだ」

 

耶狛「災難だねこんなくちゃい物を取りに行けとか

   さ」

 

可愛そうだなと思ってしまう。まぁ早く激臭物とはおさらばしたいから勿論な話で譲るつもりだ。

 

耶狛「私に必要ないから譲るよ♪それにくちゃいし

   ね」

 

男性「そうか助かる」

 

男性にトリュフを渡す。すると男性はポケットから財布を取り出しお金を取り出すと、

 

男性「せめてもの礼だ受け取ってくれ」

 

耶狛「いいの?」

 

男性「あぁ生憎な話でこういった物の匂いが分から

   なくてな探すのが一苦労だった所だそれに誰

   かが見つけていたら買ってこいとか言われて

   金も持っている次第だからな」

 

耶狛「そうなんだなら有りがたく貰うよ♪お金があ

   れば人里で蕎麦とか食べれるしね♪」

 

男性からお金を貰うとポケットにしまう。

 

男性「さてとトリュフは見つかったからな俺は行か

   せてもらう‥‥じゃあな」

 

そう言い男性はマフラーをなびかせながら去っていった。

 

耶狛「不思議な人だなぁ~まぁ良いか人里でお蕎麦

   を食べて時間まで寝~てよ♪」

 

そうして資金を得た耶狛は蕎麦を食べに人里へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はありがと‥‥」

千 「おいコラ怠惰!」

怠惰「ヘブラッシブ!?」

千 「貴様また寝落ちしたな!?」

怠惰「ごめんってば久々の学校登校で疲れて寝ちま
   ったんだよね約7時に寝て起きたの朝の5時
   だったよ」

千 「お主なぁ呆れてものも言えぬわい」

怠惰「ほんとうにめんぼくない」

千 「はぁ……」

怠惰「えっとこんな形になったけど今回はここま
   でで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それではまた次回サラダバー!」


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第431話 遭遇の黒幕は無表情娘

こんばんは読者様。ここ最近になって寝落ちが激しくなった怠惰のクソ悪魔です。やっぱり自堕落生活から一変すればこうなるのかな。失礼それでは遅くなりましたが本編にどうぞ。


蕎麦を食べ終えた耶狛は深夜まで時間があるため人里から出て昼寝スポットを探していた。

 

耶狛「何処にしようかな~」

 

何処に寝ようか。そういえば昔にマスターが木ノ上で寝てたとか何とか昔に言ってたような。それならと思いある程度の大きさの気を見つけ登って太い枝の上で寝そべる。

 

耶狛「………ごつごつしてて寝にくいな」

 

どうしようか。よくマスターは我慢も時には必要と言ってたし我慢をしようかな。

 

耶狛「………私には無理だよ」

 

仕方なく下に降りて木の根を枕にして眠る。

 

耶狛「いい気分♪」

 

さっきに比べてとても寝やすく草花の香りが心地よい。そうして深夜ぐらいになるまで寝て過ごすのだった。日が沈んでいき夕焼け空へと変わり更に日が沈んで夜となり人々の声が聞こえなくなって深夜へと変わる。

 

耶狛「うぅ~ーんはぁ~ー~~‥‥」

 

よく寝たなと思う。何時もは家事やらするために昼寝なんて出来たものではないがたまにはこういった事が出来るのが楽しかったりする。

 

耶狛「今何時………」

 

何て言いながら髪の毛を触ると長髪がグルングルンに乱れ更には寝癖で酷いことになっているのが容易に分かる。

 

耶狛「いち大事だこれ‥‥」

 

と、訳の分からない事を呟きつつ目を擦りながら起き上がる。何時もならお兄ちゃんやさとりちゃんまたは運が良いとマスターに髪の毛とかは手入れをしてくれるためあまり自分でやった事がないんだよな。

 

耶狛「水浴びして寝癖を直そう」

 

近くの川へと向かう。荷物を起き服を脱ぎそして本当の正体である狼の姿へと体を変化させ川へと飛び込む。

 

耶狛「………あっこれ犬掻きしか出来ないや!?」

 

手がプニプニ肉球になっているため犬掻きしか出来ないことに気づく。というかお兄ちゃんみたいに本来の姿にあまりならないから感覚を忘れてしまう。といっても体が大きいため足が地面につくから犬掻きする必要もないが、

 

耶狛「ふへぇ~‥‥やっぱり温泉がいいなぁ」

 

サバイバル?みたいな感じだから贅沢は無しにしないと。川から出て体を振り湿っている毛を脱水させ乾かせる。

 

耶狛「ふぅ‥‥」

 

元の人型に戻り髪の毛の水気を手で絞りとり服を着る。

 

耶狛「完・全・復・活!」(`・ω・´)

 

マスター、お兄ちゃん、さとりちゃん、お燐ちゃん曰くで人と会うや接するときは身なりに気を使うべしと言われているからしっかりしなければ。

 

耶狛「よぉ~し異変解決しちゃおう♪」

 

そうして準備を整えて決戦の地である人里へと向かうのだった。

 

耶狛「わ~凄いやこれ」

 

人里から不穏な空気が漂い自分の野生の直感が騒ぐ。これは危険であると。すると人里の方に人影が見える。

 

耶狛「出たな妖怪!覚悟!!」

 

錫杖でその影へと殴りかかったその瞬間、

 

ジャキン!!

 

錫杖の一撃は押さえつけられた。何事と思うと同時に月明かりがその者を照らす。

 

蓮 「って耶狛さん!?」

 

耶狛「あっ蓮くんだ」

 

つばぜり合うのを止めて互いに構えをやめる。

 

蓮 「何しているんですか耶狛さん!?」

 

耶狛「そう言う蓮くんだって何してるの?ここは危

   ないんだよ?」

 

蓮 「やっぱり耶狛さんも感じているんですねこの

   不穏な空気を」

 

耶狛「まぁそれもあるけど何よりも野生の直感って

   のがあるからね‥‥それにさっきから変な匂い

   がするんだよね埃臭いというか古く埋もれた

   骨董品の匂いがね」

 

と、匂いのする方向を向くもそこにはお面を側頭部に着けた女の子が立っていた。

 

? 「誰だお前らは」

 

お面がいつの間にかチェンジし少女は誰だと聞いてきた。

 

耶狛「私?私はバルムンク=フェザリオ♪」

 

蓮 「えっえぇとあっアイザック=シュナイダーで

   良いのかな?」

 

? 「あれか光の皇子と漆黒の風の?」

 

蓮 「って!?違いますよ!?ていうか何で現世の

   ネタを知っているんですか!!?」

 

流石はお兄ちゃんも密かに認めるツッコミ担当だ。そういう所はしっかりツッコミをしてくれるから好きなだけギャグが言えるよ。

 

? 「そうかなら私は長谷川泰‥‥」

 

蓮 「言わせないしやらせませんよ!?」

 

? 「………」

 

お面がお婆さんの泣いた顔のような感じになった。あれどうやってお面を変えてるのかな。まさか彼女は現世の噂で聞くエンターテイメントのプロのマジシャンなのかな。

 

蓮 「貴女はいったいどちら様ですか?」

 

? 「こころ‥‥秦こころ」

 

お面がお多福に変わる。どんな感じで変わっているのかなあれは。

 

蓮 「妖怪‥‥で良いんですよね?」

 

秦 「貴女のその刀と同じ種族って所かな?」

 

蓮 「つまり付喪神(つくもがみ)って事ですよね?」

 

秦 「そうその付喪神でもお面の付喪神」

 

へぇこの子お面の付喪神なんだ。だからお面をコロコロ変えれてるのかな。今は白粉を塗った女性の顔だが。

 

秦 「それよりも私の希望の面を知らないか?この

   ままだと感情が暴走して人里いえこの世界か

   ら感情が‥‥」

 

蓮 「お面ですか」

 

秦 「そうお面!」

 

耶狛「お面ねぇ」

 

あったかなお面なんて。

 

蓮 「すみませんが僕は‥‥」

 

耶狛「お面‥‥お面‥‥お面‥‥」

 

いやでも何処かでお面なら見たことある。確かマスターが始末書に追われていてそれでこいしちゃんが‥‥そうだこいしちゃんがお面らしき物を持ってたな。

 

耶狛「お面ってあれかな?」

 

秦 「何!知っているのか!」

 

顔が変わらないがお面が口が空いた猿のようなお面に変わった。あれって表情の変わりに変えてるのかな。

 

耶狛「うんマスターの義妹ちゃんに当たる子が私の

   コレクション♪って言ってたなって」

 

蓮 「こいしちゃんが持ってるんですか!?」

 

耶狛「多分ねそれがこの子の探してる面とは限らな

   いけどね」

 

秦 「返せ‥‥即刻返しやがれ!!」

 

2人「うぇーーー!!?」

 

蓮くんとハモっちゃったけど何か突然キレ出したんだけどあの子。顔は無表情だがキレた証拠にお面が鬼みたいなお面に変化してる。そんなに大切な物‥‥いや大切か人の感情が消えてしまうとか言うのだから。

 

秦 「うっこのままだと本当に!‥‥ぐぅ!!」

 

蓮 「大丈夫で‥‥」

 

耶狛「蓮くん危ない!」

 

蓮を避難させると無数の気の柱が並び立った。そして薙刀を構えるたこころは何処からともなくお面を大量に出現させた。

 

秦 「返せ‥‥返せ返せ!!

 

これはやる気満々って所で良いのかな。どうやって止め‥‥いや止めるとまでは行かなくても応急処置という方法がある。それをすれば少しはまともになるか。

 

耶狛「蓮くん協力してあの子を助けるために!」

 

蓮 「えっ!‥‥分かりました協力します!」

 

1人の知恵より2人3人と合わさった文殊の知恵の方が優秀って事を教えてあげよう。

 

秦 「返せぇぇぇ!!!」

 

そうして人里の真夜中の戦いは幕を開けたのだった。




千 「おぬしなぁ」

怠惰「マジですんません」

千 「いくらベッドが気持ちよすぎるといえど連
   続してやられるとの」

怠惰「アハハ‥‥やっぱり羊毛掛け布団の強さが分
   かるよね」

千 「しばきあげるぞ?」

怠惰「すんません」

千 「まったく‥‥それで次の話はついに黒幕との
   対決じゃな?」

怠惰「えぇ黒幕こと秦こころちゃん顔は無表情だ
   けれども仕草などが可愛いとの事で人気が
   あるキャラでございます」

千 「ほう‥‥やはり実力は」

怠惰「えぇあるよ♪それに技が意外にもこんな面
   まで!?みたいなお笑い要素的な技があっ
   たりと見ていて可愛いらしいキャラって感
   じだよね」

千 「そういえばそなた東方キャラじゃと誰が」

怠惰「俺は平等主義者で皆好きだよ♪」

千 「聞いたのがバカじゃったわい」

怠惰「酷いなぁまぁでも次回のVSこころをお楽し
   みにね♪それでは深夜の投稿となりましたが
   今回はここまでです」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「では読者様また次回!」

千 「さらばじゃ!」


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第432話 協力対決 VS秦こころ

こんばんは読者様。流石に3連続は寝落ちしなかった怠惰のクソ悪魔です。流石の3連続となると救いようがないですよね‥‥まぁそれはさておき今回もどうぞ。


真夜中の丑三つ時となった人里で人々の運命を賭けた戦いが始まっていた。

 

耶狛「いけぇ狼ちゃん!」

 

蓮 「神楽!」

 

弾幕から作りだした狼ちゃん達と蓮くんが作った強面の鬼がこころへと向かっていく。だが、

 

秦 「邪魔!」

 

何処からともなく薙刀を出したかと思うと狼を蹴散らし蓮くんの強面の鬼の首を切り落とす。

 

耶狛「うわぉ容赦ないね」

 

蓮 「耶狛さん僕がインファイトを仕掛けますなの

   で援護をお願いします!」

 

耶狛「任されたよ♪」

 

蓮くんが刀を構えてこころへと距離を詰めた。私は言われた通りに援護のための弾幕狼達を大量に出現させる。

 

蓮 「耶狛さん!!」

 

こころを弾き飛ばしたのを見計らい錫杖を構えて、

 

耶狛「行って皆!」

 

狼達「あぉーーーん!!」

 

弾幕狼達はこころへと牙を向けて空を駆けていく。

 

秦 「‥‥獣が近づくな」

 

だが、こころは弾き飛ばされた状態で両手に扇を構えると独楽のように回転し狼を退ける。

 

蓮 「少し骨が折れる相手ですね」

 

耶狛「大丈夫♪私は折れてもサクッと治るから♪」

 

蓮 「いやあの‥‥意味分かってます?」

 

耶狛「骨が折れるんでしょ?」

 

あれ何か間違えたかな。間違ってないと思うけどな。

 

秦 「おいコラ私を無視してんじゃない!」

 

ほっぽいて話をしていたのが気にくわないのかこころは強い口調で言ってくる。

 

耶狛「顔は無表情だけど感情のレパートリーが多く

   あって面白いね♪」

 

秦 「褒めるな恥ずかしいだろ」

 

笑ってるおじさんのお面になり顔を隠した。こいしちゃんとはある意味で真逆な感じだなと思った。だが忘れてはならない。これは弾幕ごっこの最中であるという事を。

 

耶狛「隙あり!」

 

照れてる隙を狙い錫杖を伸ばし突き攻撃を仕掛けるがサッとギリギリで避けられた。

 

秦 「卑怯だな!?」

 

猿のお面に一瞬なったかと思うとまた鬼のお面に戻る。

 

蓮 「本当に卑怯ですよそれは!?」

 

耶狛「蓮くんやこころちゃんに教えてあげる勝った

   ら勝者だよ?」

 

蓮 「いやあのそれアリに向かってアリのようだと

   言うのと同じですよ?」

 

あれまた間違えたかな。日本語の言葉って難しいよね。

 

秦 「………勝ったら勝者なら勝ってみせよう!」

 

老婆のお面を被るとこころはスペルを唱えた。

 

秦 「憂面 杞人地を憂う」

 

と、唱えたその直後、自分と蓮くんの足元が輝きだすのにに気づく。

 

耶狛「避けるよ蓮くん!」

 

蓮 「っ!」

 

呼び掛けをしてすぐに後退すると下からお面と青い気の柱が現れ天へと上がっていった。あやうく当たるところだった。

 

秦 「やるな」

 

耶狛「畳み掛けるよ!」

 

蓮 「はい!」

 

蓮くんと共に今度は2人で畳み掛ける。

 

秦 「………」

 

だがこころも負けじと老婆のお面になると無数の弾幕を放ってきた。

 

耶狛「蓮くん私の後ろに!」

 

蓮 「分かりました!」

 

蓮が後ろに行くのを見計らい錫杖で棒回しして弾幕を弾く盾を作り上げる。

 

耶狛「そらっ!そらっ!そらっ!そらっ!」

 

蓮 「凄い!」

 

秦 「これならどうだ」

 

女のようなお面になると巨大な弾幕を高速で放ってくる。

 

耶狛「蓮くん!」

 

蓮 「えっ!?」

 

棒回しを止めて錫杖を構えると、

 

耶狛「かっとびホームラン!」

 

錫杖を思いっきりフルスイングで振り弾幕をこころへと弾き飛ばす。それを合図と分かったのか蓮くんは弾いた弾幕の後ろに隠れつつ目の前へと入りこころへと向かっていく。

 

秦 「これぐらい造作もない!」

 

またお面が鬼みたいなお面に変化すると薙刀で真っ二つにした瞬間に蓮くんが斬りかかったが、

 

ガキンッ!!

 

蓮くんの刀とこころの薙刀がぶつかり合う。空かさず小さな弾幕をこころへと放つ。

 

耶狛「蓮くん避けて!」

 

蓮 「なっ!!」

 

一言で蓮がすぐに後退するを確認し錫杖を振るい、

 

耶狛「拡大!」

 

放った弾幕を拡大させ巨大弾幕へと変化させる。

 

秦 「くっまだだ!」

 

蓮くんと同様に巨大化弾幕から逃げ延びたこころは狐のようなお面に変化させると、

 

秦 「怒面 怒れる忌狼の面」

 

気を纏って縦横無尽にこちらに向かって来る。

 

耶狛「仕方ない私が止めますか」

 

蓮 「いえ耶狛さんここは僕が止めますので追撃

   をお願いします」

 

そう言った蓮くんは前へと出て何か紙を構える。

 

秦 「ならお前からだ!」

 

蓮 「式符 鈴蘭流反撃必殺」

 

式神の確か鈴蘭だったけが右足に膨大な霊力を纏って現れた。

 

鈴蘭「グッバイ!」

 

ドゴンッ!

 

秦 「くっ!!」

 

強烈かつ美しい軌跡を残す蹴りは見事にこころに命中したにはしたがとっさに両手の扇子でガードしたため吹っ飛ばされるだけとなった。

 

鈴蘭「凄い反射神経!?」

 

秦 「おのれ」

 

蓮 「戻って鈴蘭!」

 

そう言うと鈴蘭を手元に戻した。こう見ると召喚士いやポ(ピー)モントレーナーみたい。

 

秦 「おのれ‥‥まだ‥‥まだ負けない!お面を取り戻

   すその時まで!」

 

狐の面となっているこころは両手に扇子を構えると踊り出す。だがあの躍りからは嫌な感じがする。

 

耶狛「くるよ蓮くん!」

 

蓮 「えっ?」

 

秦 「ラストワード モンキーポゼッション」

 

躍りと共に無数の弾幕が飛び交い始める。

 

蓮 「っ!不規則すぎて!!」

 

耶狛「よっと!」

 

優雅に美しく舞いながらの弾幕は見ていて楽しいがいざ受ける側となると話は別だよね。錫杖で弾き続けているけどきりがない。

 

耶狛「蓮くん隙を作れる?」

 

蓮 「どのくらいですか!」

 

耶狛「9‥‥12秒!」

 

蓮 「そこは増やさないで減らすのが筋ですよ!」

 

耶狛「なら8秒だけでいいから!」

 

蓮 「分かりました!」

 

そう言い蓮はまた紙を構えこころへとインファイトを仕掛けた。その間に少しでも早く行動できるように錫杖を振るい続ける。

 

蓮 「いけぇ!狗神!!」

 

狗神「がぁぁぁ!!!」

 

狗神ちゃんの咆哮が轟くと向かってくる弾幕が全てかき消える。目を閉じ一転集中をし錫杖にこの1日で貯めた希望の感情を与える。そして回転を止めて構える。

 

耶狛「行くよ!」

 

そして一気にこころへと接近する。

 

秦 「この!!」

 

弾幕が向かってくるが錫杖いやいつの間にか変化してる薙刀で弾幕を破壊する。

 

蓮 「あの薙刀は!っていや今は後だ!狗神!」

 

狗神「仕方ねぇな!」

 

弾幕を斬って破壊していると狗神ちゃんがこっちに駆け寄ってくると私を背中に乗せる。

 

狗神「振り落とされるなよ!」

 

耶狛「ありがとう♪」

 

狗神ちゃんは弾幕に臆することなく果敢に突っ込んで行く。

 

秦 「来るな!」

 

狗神「いけぇ!!」

 

狗神ちゃんが私を思いっきり投げ飛ばす。薙刀を構えそして、

 

ジャキン!ピチューーン!!

 

一閃と同時に被弾音が鳴り響く。この勝負は私と蓮くんとの勝利となったのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまでです」

千 「流石に今日はしっかりしておるな」

怠惰「まぁ2連続の失敗をすればね」

千 「やはりそなたはベッドの誘惑には勝てぬよう
   じゃの」

怠惰「自然とすぅ~といくんだよねぇ不思議は事に
   ねぇ」

千 「やれやれじゃなぁ‥‥」

怠惰「本当にすんません後悔もしているし反省もし
   てます」

千 「呆れてものもいえぬ」

怠惰「タハハ‥‥それと明日も投稿はします木曜日に
   寝落ちしてサボっちゃったからね」

千 「当たり前じゃ!?」

怠惰「まぁそんな訳なんでお願いしますそれではそ
   ろそろ今回は終わりにしますか」

千 「うむ!また次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様また次回サラダバー!」



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第433話 神道と仏教と道教

こんばんは読者様。ドライブと称されつれ回され乗って10分程で車酔いした怠惰のクソ悪魔です。因みに中学時代は乗って2分で酔うという乗り物が大嫌いというぐらい乗り物酔いが激しいです。さてこんなリアル話はここまでにして本編へどうぞ。


こころを倒し深夜の人里にまた不穏ではない静けさ戻る。

 

耶狛「ざっとこんなもんかな♪」

 

蓮 「見事ですね」

 

耶狛「まぁね」

 

それに蓮くんがいたから案外にも簡単に勝てたのが大きい。

 

蓮 「でも根本的な解決になったのかな」

 

耶狛「何が?」

 

蓮 「だって希望がないから暴走してたのに弾幕ご

   っこで勝ったからってその暴走が消えるって

   訳じゃ」

 

耶狛「確かに普通ならね♪けど私が最後にしたあれ

   は違うんだよ♪」

 

と、言っているとボロボロになったこころが浮いて此方にやってくる。それを見た蓮くんは刀の柄に手を添える。

 

耶狛「大丈夫だよ♪敵意はないでしょ?」

 

秦 「うん‥‥何かさっきより落ち着いた感じなくな

   ってた希望が少し沸いてくる」

 

蓮 「耶狛さん何をしたんですか?」

 

耶狛「それはね私が集めた希望をこころちゃんに注

   入したの♪」

 

薙刀を見せながら言うと蓮くんは案の定で驚いた顔をした。この薙刀の本来の力は物質に感情や命を与える代物。だからこそ元々は命がなかったこころちゃんだからこそこの薙刀が使えた。ただ問題もあったりはするが、

 

耶狛「でもこんなの気休めにしかならないから何と

   かしてこころちゃんのお面を見つけないとい

   けないんだよね‥‥」

 

蓮 「応急処置‥‥って所ですか」

 

蓮くん言う通り所詮は応急処置だ。だから何とかしてこころちゃんのお面を取り戻す必要がある。

 

秦 「そうか‥‥」

 

お婆さんのような面になると今度は笑っているお面になる。

 

秦 「でもありがとう‥‥」

 

耶狛「ううん困っているならお互い様だよ♪」

 

蓮 「しかし早くこいしちゃんを見つけないと」

 

耶狛「でもこいしちゃん放浪癖が凄いしそれにお面

   を見つけてさとりちゃんやマスターに自慢し

   てたこいしちゃんを見るとお面を取るに取れ

   ないんだよね‥‥」

 

だから困る。こいしちゃんが可哀想ってのもあるけどこころちゃんも可哀想ってのもあって悩むに悩んでしまう。

 

蓮 「凄い辛いですねそれ」

 

耶狛「そうなんだよね‥‥マスターならこうパパッと

   解決しちゃうんだろうけど私はね‥‥」

 

こういう時にマスターだったらと思ってしまう。いやダメだダメだ。これはマスターが私に課した任務なんだから私がしっかり最後まで片付けないとでも悩んでしまう。

 

耶狛「う~んそうだこういう時は読者様の声に任せ

   ようかな♪宛先はこれから下に‥‥」

 

蓮 「アウト!!?絶対にしないで下さい!」

 

秦 「それは止め方が良いぞ」

 

流石に不味かったか。ならどうすればいいのかな。

 

秦 「なら私がそいつと対決して勝って入手すれば

   万事解決だろ」

 

狐面となったこころは腰に手を当てて向けを張りながらムフゥとドヤ顔をしてくる。まぁそれなら何とかなるのかな。

 

蓮 「それが良いのか」

 

耶狛「どうなのかね‥‥」

 

蓮 「う~んどうしたものか」

 

蓮くんと私は悩みに悩んでいるその時だった。

 

? 「見つけたわ!」

 

? 「この子が?」

 

? 「ほう‥‥」

 

聞いたことのある声が3人聞こえる。その方向を私達は見るとそこには幻想郷の巫女こと博麗霊夢、命蓮寺の高僧である聖白蓮、尸解仙の豊聡耳神子の3人がやって来ていた。

 

蓮 「霊夢!?それに聖さんに神子さんもどうして

   ここに!?」

 

霊夢「蓮!?あんたこそ何でここにいるのよ?」

 

蓮 「それ僕の台詞だよ!?今まで何処に行ってた

   の!?」

 

霊夢「何って‥‥いっ異変解決よ!?」

 

蓮 「嘘だよね完璧に宗教戦争をしてたよね!」

 

霊夢「ギクッ‥‥」Σ(`д´;)

 

何か夫婦喧嘩が始まっちゃったんだけど。

 

耶狛「はぁやれやれ‥‥」

 

神子「もう片付いた‥‥のか?」

 

耶狛「うん終わったよ♪」

 

聖 「あらあら」

 

この人達の出番はもうないと思う。何故なら異変解決は終わりそうだし。

 

神子「お前は何処かで‥‥あっ秦河勝(はたのかわかつ)の面か!」

 

耶狛「えっ?知ってるの?」

 

神子「あぁ確か狸から希望がどうのって言われたが

   何がどうなっているんだ?」

 

秦 「私の面‥‥」

 

耶狛「う~んと何処から話そうかな‥‥」

 

知っている事をできる限りで詳しくそして私がした事を神子ちゃんと聖ちゃんに話す。霊夢ちゃんは蓮くんと口喧嘩中のため聞いてない。

 

耶狛「って感じ?」

 

聖 「耶狛さんご苦労様です」

 

神子「あぁ例を言うぞしかし面か‥‥よしならその面

   を私が新しく作ってやろう♪元をただせば私

   が河勝に作って送ったのだからな♪」

 

秦 「えっ?」

 

それが本当ならこいしちゃんが悲しむ事もないしこころちゃんもお面が戻ってと万事解決だ。

 

耶狛「良かったねこころちゃん♪」

 

秦 「あぁ感謝する♪」

 

お面がひょっとこになって口調も明るい。それぐらい嬉しいのだろう。

 

聖 「ふふっ♪万事解決‥‥とはまだいきそうもな

   いですねあれを見ていると‥‥」

 

神子「本当にな」

 

聖ちゃんと神子ちゃんが見る方向を見ると、

 

霊夢「だから神社の参拝者を増やすために!」

 

蓮 「そうだったら早めに一言ことわってから言

   ってくれるかな!それが普通だよ霊夢!」

 

霊夢「何よあんただって今日はいなり寿司を食べ

   たんでしょ!私は今日なにも食べてないわ

   よ!!」

 

蓮 「だから何さ!!」

 

と、何か見てて心が荒んでくる。隣で見る神子ちゃんと聖ちゃんの顔を見てよ。何とも言えない呆れ顔をしてるよ。

 

耶狛「止めようか?」

 

聖 「出来るんですか?」

 

耶狛「うん♪」

 

とりあえず喧嘩する2人の間に割って入る。

 

耶狛「はいはいそこまでそこまで!」

 

霊夢「あんた邪魔よ!」

 

蓮 「耶狛さん少し引っ込んでもらえますか!」

 

酷いここまで言われるなんて。

 

耶狛「まぁまぁ‥‥そんなにお互いが許せないなら弾

   幕ごっこして決着つけれな良いんじゃないか

   な?」

 

霊夢「えっ?」

 

蓮 「………」

 

2人はお互いに睨み合う。これは弾幕ごっこが勃発しそうだ。

 

耶狛「折角だし霊夢ちゃん聖ちゃん神子ちゃんとで

   チーム組みなよ♪私とこころちゃんは蓮くん

   のチームとして参加するかさ♪」

 

霊夢「つまりチーム対抗弾幕ごっこって訳ね」

 

神子「待て!私達はやるだなんて………」

 

秦 「私はやる楽しそうだから♪」

 

聖 「あらこころさんまで………」

 

この時に私はマスターのある言葉を思い出した。威厳を大切にする者なら簡単に怒らせれるという言葉を。

 

耶狛「あれれ~怖いの?まぁ無理もないよね異変が

   起きているのに初めっから気づかず宗教戦争

   なんて呆れた事しか出来ない宗教家達の頭だ

   とこれが限界か♪自機を降りたら?」

 

それを聞いたであろう霊夢、聖、神子の頭に血管が浮かんだ。これはオコだ。

 

霊夢「良いわよ蓮共々あんた達を退治してやるから

   覚悟しなさい!」

 

神子「愚弄した罪はデカイからな!」

 

聖 「耶狛さん言った事に責任を感じて下さいね」

 

やる気充分で戦う側の私も嬉しい限りだ。

 

蓮 「なら霊夢が間違っていたって事を教えてあげ

   るよ!」

 

秦 「面白そう!」

 

耶狛「そんじゃ行くよ!」

 

そうして3VS3による団体戦弾幕ごっこが開始されたのだった。




怠惰「てな訳で今回もありが‥‥うっぷ!」

千 「ほれ」

怠惰「すまな‥‥オロロロロロ!!」

千 「まったく‥‥こやつは」

怠惰「ごめんまだ酔いが覚めなくて‥‥」

千 「乗り物に弱いのぉじゃがそれよりも巫女と
   若造との間に軽く亀裂が入ったのぉ」

怠惰「確かにねぇどんなに仲が良くても喧嘩はあ
   るものだよ?」

千 「まぁ確かにのぉ」

怠惰「ささいな事でズレが生じて破局なんてこの
   世ではザラだからねぇ」

千 「怖いのぉ」

怠惰「皆さんはこうならないようにしっかりと修
   復をしようね」

千 「うむ!」

怠惰「さてとそれじゃそろそろこの辺で終わろう
   かね♪」

千 「じゃな♪それじゃまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第434話 団体戦 VS霊夢・聖・神子

こんにちは読者様。1話飛ばしというとんでもない事をやらかしてしまった怠惰のクソ悪魔です。本当に申し訳なく思い反省しております。そして今回の話は一部のスペルの改変そしてオリスペカがあるのでお願い致します。それでは久々の最速?投稿での飛ばしてしまった話をどうぞ。


深夜の人里で本日第二回の弾幕ごっこが繰り広げられていた。

 

霊夢「あんた達!大人しく退治されなさい!」

 

蓮 「嫌だね!!」

 

主にこの2人が中心となって起きているが、

 

耶狛「アハハハ見える!見えるぞ!物理と言う名の

   弾幕とデリケート過ぎて弱い弾幕が!」

 

聖 「物理は余計です耶狛さん!?」

 

神子「デリケートで弱いも余計だ!!」

 

秦 「………こうやって挑発したら怒るんだな」

 

と、耶狛が蓮と霊夢という火種に油を注ぎ炎上しているのが現状だ。

 

耶狛「行っけぇ!狼ちゃん達!」

 

援護で無数の狼を出現させ霊夢ちゃん聖ちゃん神子ちゃんに一斉に放つ。それを見た蓮くんとこころちゃんはすぐさま後退する。

 

霊夢「邪魔よ!」

 

神子「どけ!」

 

聖 「ふんっ!」

 

だが流石は幻想郷の宗教家筆頭格だけあってこんな程度は屁でもないと言わんばかりに狼ちゃん達が消し飛んだ。

 

耶狛「やる~」

 

蓮 「ここは僕が!神楽!」

 

秦 「私も行く」

 

刀を構えると強面の鬼が2体現れ3人に襲いかかりそれに続き狐面のこころちゃんが薙刀を構えて続く。

 

聖 「でりゃぁ!!」

 

神子「このっ!」

 

聖ちゃんは鬼と鉄拳勝負でつばぜり合いとなり神子ちゃんは刀で鬼と交戦する。そしてこころちゃんは残った霊夢ちゃんに薙刀で交戦しだす。こうなると私がやれる事はちょっとした援護のみだ。

 

耶狛「拡大!」

 

一言を呟き能力を振るうと蓮くんの出した強面の鬼達は巨大化する。

 

聖 「くぅ!!」

 

神子「っ!」

 

蓮 「威力が!」

 

あまりの力に聖ちゃんも神子ちゃんも吹っ飛ばされただろう。だが私に出来るのはそれだけじゃないのだよ。鬼達が更なる追撃をするがために殴りの姿勢を取った瞬間、

 

耶狛「縮小!」

 

と、一言を呟き能力を使うと目に止まらぬ早さで2人を殴りかかった。この仕掛けのタネは単純に間合いつまり距離を縮小させることによって殴る動作を早くしているのだ。因みに、

 

霊夢「早くなった!?」

 

秦 「凄い」

 

こころちゃんにも作用されているのか滅茶苦茶早い。

 

聖 「耶狛さんを早めに倒しましょう!」

 

神子「その意見には賛同する!」

 

聖 「ならまずあの怪物をお願いできますか私は

   霊夢さんを助けてきます!」

 

神子「良いだろう!」

 

何か私が真っ先に倒される標的になったぽいんだけど。神子ちゃんは笏を構えると、

 

神子「人符 勧善懲悪は古の良き典なり」

 

笏から巨大なレーザーが発射され蓮くんの強面の鬼達を貫き消し飛ばす。そして、

 

蓮 「とっ!」

 

耶狛「凄い威力!?」

 

自分達の方にまで向かってきたためすぐさま避ける。

 

聖 「霊夢さん避けてください!」

 

霊夢「よっと!」

 

秦 「うわっとと!!」

 

聖の飛び蹴りギリギリで避けたこころは此方へと戻る。

 

耶狛「やるね♪」

 

霊夢「ならこれはどう!」

 

そう言い霊夢ちゃんはお払い棒を構えると、

 

霊夢「手を貸しなさいよ仙人!」

 

神子「巫女に手を貸すのは癪だが良いだろう!」

 

そう言うと2人は同時に口を開き、

 

2人「信仰心増大祈願の儀!」

 

何この2人いつの間に合体スペルなんて作ったの。神子ちゃんが無数の小粒弾幕を放つと同時に霊夢ちゃんがお札弾幕を放ってくる。

 

耶狛「何時作ったの!?」

 

神子「何時って‥‥」

 

霊夢「今丁度よ!!」

 

何この2人えらく意見が合うね。ならやることは此方も1つだけかな。

 

耶狛「蓮くん力を貸して!」

 

蓮 「えぇ!?」

 

耶狛「行くよ!!」

 

蓮 「来たれ狗神!」

 

蓮くんと私は同時に口を開き、

 

2人「狗と狼の凶相!」

 

スペルを唱えると私と蓮くんは狗神に乗り弾幕を放ちながら縦横無尽に駆け回る。

 

耶狛「ごめんね狗神ちゃん」

 

狗神「構わん‥‥それよりもお前の兄に我の雄姿を伝

   えてほしい!」

 

耶狛「えっあっうん?」

 

まさか死ぬ気か死ぬ気なのかなそれは困るんだけど。

 

蓮 「狗神それは後!」

 

狗神「後で頭から噛るから覚悟しておけ小僧!」

 

仲がよろしいようで‥‥弾を撃ちながら周りを見るとこころちゃんは聖と一騎討ちをしていて聖ちゃんの強烈な一撃が来そうだったため援護として弾幕を張る。

 

聖 「くつ!」

 

秦 「すまない」

 

これで良し。そして相手をしている霊夢ちゃんと神子ちゃんへと近づき蓮くんは刀を私は錫杖を振るう。

 

神子「やるな」

 

霊夢「仲が良いわねぇ蓮‥‥本当に!!」

 

避けた2人というか霊夢ちゃんの顔が鬼形相みたくなっていて怖い

 

耶狛「えっえぇとごめんね蓮くんは私のタイプじゃ

   ないから安心して‥‥で良いんだよね?」

 

蓮 「さりげなくディスるの止めてもらって良いで

   すかね?」

 

因みに私のタイプはお兄ちゃんみたいに真面目で私を大切にしてくれる人が良いな。

 

霊夢「イチャイチャしてんじゃないわよ蓮!!」

 

神子「‥‥八つ当たりしてるみたいだな」

 

等と言うが霊夢ちゃんの弾幕は物凄い密度を誇る。そしてスペルを構えると、

 

霊夢「宝具 陰陽飛鳥井」

 

巨大な陰陽玉を此方へと放ってきた。

 

狗神「ちっ!!」

 

狗神ちゃんが急降下するが、

 

ピチューーン!

 

狗神「くっ!小僧いけぇっ!」

 

私達を振り払うとドロンと煙を上げて消えた。そのタイミングを狙ってか、

 

聖 「天符 釈迦牟尼の五行山!」

 

巨大な手の弾幕が上から私達に目掛けてチョップしてきた。

 

耶狛「仙術十三式空壁!」

 

ゴンッ!!

 

耶狛「うぐっ!!」

 

あまりの衝撃に空壁にヒビが入った。何て恐ろしい威力だこんなのまともに受けたらひとたまりもないよ。

 

蓮 「耶狛さん!」

 

神子「甘いぞ少年!」

 

蓮 「くっ!」

 

蓮くんは向かってきた神子ちゃんとつばぜり合いを始めた。

 

耶狛「このぉぉ!!」

 

聖 「耶狛さん覚悟を!」

 

霊夢「そらっ!」

 

霊夢ちゃんが弾を撃ってきた。このままだと被弾する。

 

秦 「憂面 杞人地を憂う」

 

聖ちゃんの足元から青い木の柱が上がる。

 

聖 「っ!」

 

体制を崩したため巨大な手が消える。すぐさま錫杖を振るい弾幕を展開し霊夢ちゃんの攻撃を防ぐ。

 

耶狛「ありがとうこころちゃん!」

 

秦 「さっきの礼だ」

 

攻撃を避けた聖ちゃんは霊夢ちゃんと合流する。

 

霊夢「白蓮!」

 

聖 「えぇ!」

 

霊夢ちゃんはお札を聖ちゃんは拳を構えると、

 

2人「二大宗教九字護身法!」

 

と、口を合わせて言うと聖ちゃんが目にも止まらぬ早さで移動しながら攻撃し霊夢ちゃんがお札を飛ばしてくる。

 

耶狛「ぐぬぬ‥‥」

 

秦 「私も合体スペルやってみたい」

 

耶狛「えっ!?‥‥うん良いよならやろう♪」

 

こころちゃんと息を合わせ同時に、

 

2人「面を被りし狼の本性!」

 

私とこころちゃんが見えなくなるぐらいの密度の巨大な弾幕を展開しゆっくりとした速度で放つ。

 

聖 「このっ!」

 

霊夢「そんなもん!」

 

霊夢ちゃんと聖ちゃんは案の定で巨大な弾幕を潰そうと挑んでくる。隣に立つこころちゃんと顔を合わせ、

 

耶狛「行こうか♪」

 

秦 「ガッテン!」

 

錫杖を薙刀に変えそしてこころちゃんも薙刀を作り構えると一気に突進する。

 

耶狛「縮小!」

 

巨大な弾幕を縮小させ小さくした瞬間に私は霊夢ちゃんにこころちゃんは聖ちゃんに襲いかかる。

 

秦 「覚悟!」

 

聖 「なっ!!」

 

霊夢「確かに面を被った狼の本性ね!」

 

耶狛「誉めてくれてありがとう♪」

 

霊夢「誉めてない!?」

 

何だ褒めてなかったんだちょっと悲しいな。

 

聖 「くっ!!」

 

此方に向かって聖ちゃんが吹っ飛ばされてきた。聖ちゃんの胸ぐらを掴み、

 

耶狛「そらっ!」

 

思いっきり霊夢ちゃんに向かって聖ちゃんを投げ飛ばす。

 

霊夢「ちょっ!」

 

投げ飛ばした聖ちゃんを霊夢ちゃんが受け止めたその直後、

 

神子「ぐぁっ!!」

 

聖 「ぐふっ!」

 

霊夢「あんたまで!?」

 

神子ちゃんまで飛んできて霊夢ちゃんの重みによって3人は掘っ立て小屋に突っ込み掘っ立て小屋は倒壊した。。霊夢ちゃんが2人の下敷きになってたから結構痛そう。

 

耶狛「蓮くんとこころちゃんは大丈夫?」

 

秦 「問題ない」

 

蓮 「えぇ‥‥大丈夫かな霊夢

 

等と言っているその時、

 

3人「悪童共大調伏!!」

 

掘っ立て小屋から3人の声が聞こえると倒壊した掘っ立て小屋が吹っ飛び3人が弾幕を放ちながら現れる。

 

霊夢「よくもやったわね!」

 

聖 「もう加減は致しませんよ!」

 

神子「宗教家達を怒らせた事を思いしれ!」

 

これは完璧にオコだ。無理もないか掘っ立て小屋に突っ込まされた挙げ句に全身埃や煤まみれになれば。というか3人の攻撃がえげつなく私達を取り囲むかのように結界が張られ聖ちゃんと神子ちゃんが素早く近接攻撃を行い霊夢ちゃんが弾を放ちと隙のない攻撃が襲いかかってくる。

 

秦 「ふんっ!」

 

蓮 「このまま時間切れまでやるとなると持ちま

   せんよ!」

 

耶狛「‥‥こうなったら賭けるしかないよね!」

 

蓮 「賭けるって何をするんですか?」

 

何を賭けるってそんなもの決まってるでしょ。

 

耶狛「大小 大きな葛籠と小さな葛籠!」

 

これであの子がくれば何とかなる。まずは小さな葛籠を開封させると箱から小粒の弾幕が出てくると向かってくる弾に当たり消滅させるが残念な事に大した威力になってない。

 

秦 「本当に大丈夫か!」

 

耶狛「まだ‥‥まだ終わってないよ!」

 

最後の思いを託して大きな葛籠を開封させる。

 

霊夢「いい加減にしなさいよ!」

 

神子「頭を垂れろ!」

 

聖 「そして懺悔なさい!」

 

負けなんて認めてたまるか。すると大きな葛籠から黒い障気が漏れた。

 

耶狛「来た!蓮くんこころちゃん乗って!」

 

蓮 「えっ!?」

 

秦 「何だこの気は!」

 

耶狛「ふっふっふっ‥‥行くよヨルちゃん!!」

 

大きな葛籠から巨大な蛇ことヨルちゃんが現れる。すぐさま蓮くんとこころちゃんの腕を掴みヨルちゃんの頭に載る。ヨルちゃんの出現により囲っていた結界は破壊され自由に動けるようになった。

 

霊夢「なっ何あの蛇!?」

 

聖 「こんな殺気を出せるなんて!」

 

神子「気を付けろ彼奴はタダ大きい蛇じゃない」

 

ヨルちゃんは3人を見下すと口を開く。

 

ヨル「此度は耶狛さまの願いにより参上した我が

   名はミッドガルドの大蛇ヨル‥‥」

 

耶狛「ヨルちゃんやっちゃって!」

 

ヨル「‥‥承知!」

 

ヨルちゃんの巨体を生かした突進が3人を驚かせそして吹っ飛ばす。

 

霊夢「そんなのあり!?」

 

神子「こんな者を隠していたとは!」

 

聖 「このっ!」

 

3人が弾幕を展開するが無駄だよ。ヨルちゃんの硬い鱗にはそんなちんけな攻撃なんて通用しないんだから。

 

蓮 「耶狛さんこれは一体なんですか!?」

 

耶狛「ヨルちゃんだよ?」

 

秦 「蛇ってこんな感触なんだな」

 

耶狛「とりあえずヨルちゃんとどろを巻いて彼女達

   の動きを封じて!」

 

ヨル「了解いたした」

 

3人を囲い混むかのようにヨルちゃんが動き見事に3人を巨体で囲い混むと、

 

耶狛「蓮くんこころちゃん行くよ!!」

 

蓮 「わかりました!」

 

秦 「分かった」

 

ヨルちゃんから飛び出し囲い混む3人に向かって近接攻撃を仕掛ける。

 

霊夢「やってくれるわね!」

 

耶狛「どういたしまして♪」

 

神子「これも計画のうちかい?」

 

蓮 「さぁて分かりませんね?」

 

秦 「耶狛には驚かされるばかりだ」

 

聖 「そうみたいですね」

 

と、言いながらぶつかり合っているとヨルちゃんは徐々にと巨体を締め上げていく。

 

耶狛「離脱するよ!」

 

一言で蓮くんとこころちゃんと私は離脱をする。そして霊夢ちゃん達が追いかけてくる所でヨルちゃんが巻き付き締め上げた。

 

耶狛「終わりかな♪」

 

秦 「勝ったな」

 

蓮 「‥‥いやまだです!」

 

蓮くんが言ったその時、

 

3人「最後のトリニティリリージョン!」

 

締め上げた中で3人の言葉が聞こえるとヨルちゃんの巨体が撥ね飛ばされた。

 

ヨル「くっ!申し訳ない耶狛さまそろそろ時間でご

   ざいま‥‥す」

 

と、ヨルちゃんは謝罪の言葉を言うと大きな葛籠に吸い込まれ消えていった。

 

耶狛「おっと!」

 

まさか破られるとは確かに最後のって事はつまりラストワードって事かな。全力技であるラストワードなら破れるかもしれないかな。

 

霊夢「危なかったわ本当に!」

 

神子「だがこれで終わりだ!」

 

聖 「お覚悟を!」

 

霊夢ちゃんは追尾弾幕を聖ちゃんは回転しながら広がる弾幕を神子ちゃんはレーザーをと3人の弾幕が向かってくる。さっきの調伏よりかは世話しなくはないためとりあえず時間切れまで何とか耐えるしかないかな。

 

蓮 「鈴蘭!」

 

鈴蘭「はいはい♪」

 

鈴蘭ちゃんが現れると鱗粉をばらまくと霊夢ちゃんの弾幕が全て鈴蘭ちゃんが放った鱗分目掛けて飛んでいく。

 

耶狛「なら私は神子ちゃんの弾幕を潰しますか!」

 

秦 「それなら坊さんの弾幕は任せろ」

 

私はスペルを構えてそして詠唱する。

 

耶狛「理符 理神の狼巫女」

 

マスターの力を借りて向かってくるレーザーを錫杖で全て弾き飛ばす。そしてこころちゃんは何処からか正月とかで見る獅子舞の面を被ると炎を吹き出し弾幕を消滅させる。

 

神子「レーザーを弾き飛ばしただと!?」

 

聖 「炎で消すとは」

 

霊夢「粘るわね!それと蓮あんた本当に覚悟しな

   さいよ!!」

 

蓮 「勝負はいかるなるときも全力だよ!」

 

耶狛「ごもっともだね♪」

 

秦 「全力か‥‥」

 

追尾弾幕を回避しレーザーを弾き回転弾幕を消滅させたりと防御をとっていると3人の攻撃が止まる。

 

霊夢「なっ!」

 

聖 「時間切れです!」

 

神子「ここでか!」

 

どうやら時間切れみたいだ。私は蓮くんとこころちゃんと顔を合わせ頷く。

 

耶狛「なら見せてあげる」

 

蓮 「これが本当のラストワード」

 

秦 「覚悟しろ」

 

3人各々で最後のスペルであるラストワードを唱える。

 

耶狛「ラストワード ベナティーオターゲット」

 

秦 「ラストワード 仮面喪心舞 暗黒能楽」

 

蓮 「ラストワード 金色蹂躙演舞」

 

こころちゃんは神子ちゃんに向かってお面を投げつけ一気に近寄り蓮くんは金色の姿になり霊夢ちゃんへと間合いを詰めより上空へと叩き上げそして私はオルちゃんに乗っかり聖ちゃんへと突進する。

 

聖 「私だけでも!」

 

耶狛「狼は決して狙った獲物は逃さないんだよ!」

 

聖 「はぁ!!」

 

聖ちゃんとオルちゃんがぶつかり合う。だがそこは既に間合いだ。すぐさま聖ちゃんの背後へと周り、

 

耶狛「さようなら!」

 

聖 「しまっ!」

 

錫杖による強烈な一撃を聖へと放ちそしてその後にオルちゃんによる2連続攻撃が決まる。そして同時にこころちゃんはというと、

 

神子「めっ目が回る‥‥」

 

秦 「とどめ」

 

何をされたのかは分からないがふらふらとしている神子ちゃんに薙刀の一撃が入る。最後に上空では、

 

霊夢「覚えてなさいよ蓮!!」

 

蓮 「でりゃぁ!」

 

霊夢ちゃんに強烈な一刀両断が決まった。そして、

 

ピチューーン!ピチューーン!ピチューーン!

 

人里に三回の大きな被弾音が鳴り響いた。この勝負は、

 

耶狛「勝利!」

 

秦 「勝った~」

 

蓮 「比べると凄いテンション差‥‥」

 

私達のチームとなったのだった。




怠惰「ではではありがとうございましたそして大
   変申し訳ありませんでした」

千 「そなたなぁ今年に入って何度目じゃ!?」

怠惰「やらかすとどんどん増えるよねぇ‥‥もしか
   したら厄年かな?」

千 「そろそろ斬首する覚悟はあるかの?」

怠惰「勘弁!ようやく新しくボディーが出来たのに
   すぐに減らされたら洒落にならんよ!?作る
   のにもマネーが発生するんだから!?」

千 「やはりやるかのぉ!」

怠惰「だぁ待て待て!流石に勘弁して!」

千 「次はないからの?」

怠惰「分かってますよ‥‥多分」

千 「死ぬか?」

怠惰「分かったから!?とりあえず解説させて」

千 「やれやれ‥‥で解説とは?」

怠惰「はいはい解説の1つ目は霊夢達が使った合体
   スペルの悪童共大調伏についてね」

千 「ほう‥‥どう変化したんじゃ?」

怠惰「元々は悪童共じゃなくて面霊気だったんだけ
   れどそれを怠惰さんは変換させたんだよね本
   来はこころちゃんが宗教家達の3人と1対3
   の戦いの時に使用するから面霊気なんだけれ
   ども怠惰さんのオリジナル要素的に耶狛そし
   て蓮が介入するから面霊気になってしまうと
   こころちゃんオンリーになるから悪童共つま
   りイタズラ小僧共みたいな変換になっていま
   す」

千 「成る程のぉそれと大調伏はこらしめるという
   意味じゃからイタズラ小僧共をこらしめると
   いう意味になるの」

怠惰「その通り♪そして耶狛を中心とした合作のオ
   リジナルスペルについて耶狛がこの面子のリ
   ーダー的なんであんな感じに耶狛が中心に作
   られています狗と狼は言葉通りに耶狛(狼)と
   狗神(狗)の共闘を表すためにスペルネームは
   共闘にしようかと思ったけれど」

千 「けれど?」

怠惰「それだと捻りがないから狗神の凶暴性からも
じって凶相になったって感じだね♪」

千 「ほう」


怠惰「そしてこころちゃんとの合作の面被りし狼の
   本性は狼は嘘つきという言葉から作らていま
   す」

千 「ほうしかし珍しく製作者側らしい発言を聞け
   たの」

怠惰「怠惰さんが伝えたかったからねこんな形にな
   ったけれど」

千 「じゃな‥‥本当に気を付けろよ?」

怠惰「あい‥‥それでは長くなったけれど今回はここ
   までです」

千 「うむまた次回も頼むぞ読者様!」

怠惰「それではまた次回!」

千 「さらばじゃ!」


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第435話 異変終了のお知らせ

こんばんは読者様、ドラビルの建築をしていて常々と建築家センスが皆無だなと感じる怠惰のクソ悪魔です。これが現在主人公している耶狛だったら凄いの作れたんだろうなと思います。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


深夜の人里での弾幕ごっこに完全勝利した耶狛達は喜んでいた。

 

耶狛「勝てたよ♪」

 

秦 「‥‥こうして改めてみると面白いな」

 

蓮 「‥‥大丈夫かな」

 

と、蓮くんが心配しているとボロボロとなった3人はふわふわと飛んできた。

 

聖 「まさか負けるとは本日2度目ですね」

 

神子「蓮さんに2回も負けるとは思いませんでした

   よ」

 

聞いていると蓮くんに本日2回も負けてたみたいだ。それを聞いていた当の本人である蓮くんは苦笑いしていた。

 

霊夢「………」

 

だが霊夢ちゃんは不機嫌なのか凄く此方を睨んできて態度があまりよろしくない。

 

蓮 「霊夢あのさ‥‥」

 

霊夢「もう知らない!あんたなんか勝手にすれば良

   いじゃない!」

 

蓮 「えっいやだから‥‥」

 

霊夢「満足?ねぇ満足かしら私達に勝ててねぇ!」

 

蓮 「そんな満足とか言ってないじゃん!」

 

またこの2人は喧嘩しだしたよ。見ている此方の心が荒みそう。

 

神子「やれやれ‥‥痴話喧嘩ならよそでしてくれない

   か?」

 

聖 「そうですよ仲良く致しましょう?」

 

と、2人が仲裁をしようと試みたが、

 

霊夢「坊さんと仙人は黙っててくれない!」

 

蓮 「すみませんが静かにしててくれませんか!」

 

神子「なっ!?」

 

聖 「いっ何時もの蓮さんじゃない‥‥」

 

2人の怒声にビビって後ずさった。これは止めるのは無理そうかな。それに静かにって言うけど2人が静かにした方が良いと思うだって深夜だし。

 

秦 「‥‥お互い共に怒りだな‥‥なら私が止めに」

 

耶狛「まぁあれだと関わらない方が得策だよ」

 

秦 「そうか?」

 

耶狛「うん昔にマスターえっと私の主人が痴話喧嘩

   をした時もあんな感じに近寄りがたい雰囲気

   だったけど時間と共に仲直りしたから放って

   おいて時間に身を委ねるのが一番だよ♪」

 

秦 「そんなもんか」

 

と、こころちゃんに話していると気になったのか神子ちゃんと聖ちゃんも近寄ってきた。

 

聖 「えっえぇと理久兎様も痴話喧嘩を?」

 

神子「あの理久兎がな」

 

耶狛「まぁあの時はマスターは土下座覚悟で謝って

   たけどさとりちゃんが中々許さなくって大変

   だったよ?」

 

秦 「どこも大変そうなんだな」

 

等と言っているがどんどん蓮くんと霊夢ちゃんの喧嘩は激しさを増していく。そして、

 

霊夢「もう帰ってくんなこのボンクラ!」

 

蓮 「全然構わないよ霊夢こそ勝手にしなよ!僕の

   方こそもう呆れたよ!」

 

霊夢「あっそうじゃあね見ず知らずの流浪人!」

 

蓮 「こちらこそ♪金銭欲&欲物がガメツイ巫女

   様♪」

 

お互いに背中を向き合うと霊夢ちゃんはふわふわと飛び去っていった。

 

聖 「あっあらぬ方向に‥‥」

 

神子「おっおいやっぱり止めた方が良かったんじゃ

   ないか!?」

 

耶狛「止めようとしたら蓮くんと霊夢ちゃんの怒り

   のダブルパンチを食らってたかもよ?」

 

秦 「それは嫌だな」

 

頭を両手で抑える動作をしてこころちゃんは少し怯える。すると痴話喧嘩が終わった蓮くんが此方に向かってくる。

 

蓮 「お騒がせしました」

 

聖 「良かったんですか?」

 

蓮 「良いんです‥‥人が心配していればあぁでもな

   いこうでもないって‥‥それに今回の霊夢は勝

   手しすぎたんで自業自得です」

   

何て言うけどこれ怒りが治まったら後悔するオチが易々と見える。それに蓮くん帰る家がないけどどうなるのかな。

 

耶狛「蓮くん帰る家がないけどどうするの?」

 

蓮 「言われてみると‥‥考えてませんでしたね」

 

聖 「なら内の寺に来ますか?」

 

神子「いやそれだったら私の所に来ないか?」

 

2人が蓮くんに言うと腕を組んで考えている蓮くんは口を開き、

 

蓮 「う~ん流石にそこまで世話になる訳にはいき

   ませんので仕方ないんで今日は寺小屋に寝泊

   まりしようかなと」

 

神子「深夜だが大丈夫なのか?」

 

蓮 「えぇ慧音先生は何時も自分の家で寝ています

   し夜中の寺子屋は基本的に誰もいないんです

   よね」

 

聖 「そうなんですか‥‥」

 

聞いている限りでは大丈夫そうな感じかな。あくまで聞いている限りはだけど、

 

聖 「そうですかもし困ったら何時でも家に来て下

   さいね♪」

 

神子「私も構わんからな」

 

蓮 「アハハ‥‥無理そうなら寄りますね………」

 

蓮くんは苦笑いしてる。多分、今になって冷静になってきているからなのかやってしまった事の後悔が顔に現れどんよりしてきていた。

 

耶狛「とりあえずやる事もやったし帰らない?夜中

   だしタダでさここで暴れちゃってるから速く

   帰らないと皆ここに居づらくなるんじゃない

   かな?」

 

全員「………あっ」

 

今になって気づいたかもだけど掘っ立て小屋を壊したりしているため速く帰った方が良いと思う。

 

神子「だな早く帰るか‥‥面霊気は私達が保護で構わ

   ないよな?」

 

聖 「えぇ面ができるまではよろしいかと」

 

耶狛「それは賛成だねそれと出来る限り早く作って

   ね?じゃないと同じことが起こるから」

 

秦 「面を頼むぞ」

 

神子「任せておけ♪とびっきりのを作ってやる♪」

 

自信満々に言うが本当に大丈夫かな。まぁ聞いた感じだと作って送ったっていうなら大丈夫なのかな。とりあえず最後の挨拶をしないと、

 

耶狛「それじゃ今晩はありがとうね♪それじゃあま

   たね♪」

 

聖 「それでは♪」

 

神子「あぁ♪」

 

秦 「またな♪」

 

蓮 「お気をつけて」

 

そうして私達はここからすぐに離れ解散し私は地霊殿に帰るのだった。

 




怠惰「てな訳で今回はここまでになります」

千 「うむ!しかし若造は大丈夫かの」

怠惰「一時の欲情や激情に身を任せると大変な後悔
   をする事になるからねぇ」

千 「そうならないためにも皆も常々と精進する事
   じゃな」

怠惰「でもやっぱりさ蓮くんの話とかを書いてて思
   うけど真面目な回が多すぎてそろそろふざけ
   たくなってきたねぇ」

千 「止めぬか!?」

怠惰「まぁギャグを書いてなんぼだからねぇ‥‥さて
   ととりあえず次回から理久兎の視点に戻るか
   らそのつもりでね」

千 「うむついに戻るのか」

怠惰「まぁ戻さないとね元々は彼奴がこの小説の主
   人公は訳だしねぇ‥‥ではそろそろ時間だし今
   回はここまで!」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「それではまた次回!」

千 「さらばじゃぞ!」


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第436話 深夜の帰還

こんばんは読者様、そろそろ期末テストの時期となった怠惰のクソ悪魔です。もうちょいしたらまた休みを取ることとなりますがご了承を下さい。それでは本編へどうぞ。


深夜となり街道の明かりも消えた旧都を理久兎は部屋の窓から眺めていた。

 

理 「耶狛は大丈夫かな」

 

時々に自分の力を伝達させているがしっかりと仕事をこなしているのだろうか。

 

理 「………」

 

隣をちらりと見る。そこには にとりが置いていき挙げ句に料金までとられた機械がある。確かTKG機もとい卵かけご飯機だったか。こんな物まで買ってくる始末で不安になるのは仕方ない。

 

理 「やれやれ………」

 

本当に仕方ない奴だ今回は多目に見よう。また夜中に夜食したらおかずを2、3品減らして野菜だけにすれば万事解決だし。というか秘密に夜食をするならせめて使った食器や食材の後片付けとかして欲しい。

 

理 「はぁ~………」

 

ため息を吐きながら外を眺めていると黒い何かが此方に向かってくる。目を凝らして見てみると、

 

理 「耶狛‥‥やっと帰ってきたのか」

 

やっと耶狛が帰ってきたか。地霊殿へと帰るのを確認すると椅子に座る。数分後、廊下を歩く音が聞こえてくる音からして此方に向かってきている。そして部屋の前で止まると扉が開かれ耶狛が顔を覗かせた。

 

耶狛「起きてる?」

 

理 「あぁ入りなさい耶狛」

 

と、一言をかけると耶狛が部屋に入り自分の前に立つ。しかしニコニコと耶狛は笑っている。

 

理 「………で?成果を聞こうじゃないか」

 

耶狛「はいはい~♪」

 

そうして耶狛から成果について聞く。地上で起きていた異変はしっかりと片付けた事、その異変を起こしていたのはお面の妖怪だった事、宗教家達を相手に戦った事そして蓮が霊夢と破局を迎えて別れた事等々を聞いた。

 

理 「………そうか」

 

耶狛「でも意外だったかな蓮くんが霊夢ちゃんと破

   局するなんて」

 

実際本当に破局をしたのだろうかという疑問は残る。彼奴等の記憶が確かならオシドリもとい鶴のように互いを支えあっていて相性的にも良い2人が破局を迎えるとは世も末で恐ろしいものだ。

 

理 「まぁその話は置いておいて‥‥その異変の黒幕

   の面の妖怪‥多分‥面霊気はどうなった?」

 

耶狛「えぇと神子ちゃんがお面が出来るまで暫く預

   かるって」

 

理 「そうか‥‥まぁ神子ちゃんなら何とかしてくれ

   るから万々歳かな‥‥何時かお礼の酒を持って

   行かないとな」

 

神子ちゃんなら信用できるしその面霊気も何とかなるだろう。それに此度の件は此方にも非があるにはある。だからそれ相応に礼をしなければ。

 

理 「まぁ何はともあれご苦労だったこの結果はし

   っかりと映姫にも連絡しておくよ」

 

耶狛「やった~♪」

 

喜ぶ姿はまるで幼稚園児みたいだがまぁそこは置いておいてとりえあえず隣に置いてある機械を机に置く。

 

耶狛「マスターそれは?」

 

理 「にとりから届いた何だっけ?TKG機だった

   っけ‥‥お前の品だろ?」

 

それを聞くや否や耶狛は喜びの表情を見せるがすぐにどんよりと暗くなる。

 

耶狛「えっえぇとマスターおっ怒ってる?」

 

理 「いいや全然♪」

 

何故か耶狛は2歩後ろへと下がる。何その態度まさかビビってるのか。

 

耶狛「ごっごめんなさい!!」

 

部屋から逃げようとすぐさま後ろを振り向いた何故に逃げるんだ。椅子から立ち上がり、

 

理 「瞬雷」

 

一気に距離を移動し耶狛の背後へと回り込み通せんぼをする。

 

耶狛「ひっ!?」

 

理 「何逃げようと‥‥」

 

耶狛「いや~!」

 

今度は窓を突き破って逃げようしているのか窓の方へと全速力でダッシュし出した。

 

理 「いい加減におとなしくしろ」

 

深夜に騒がしくしたら地霊殿で眠るさとり達に迷惑だ。魔力へと切り替え断罪神書から鎖を出現させ耶狛を縛る。

 

耶狛「いや~勝手に買ってごめんなさい!!」

 

とりあえず1人用のソファーに座らせ逃げないように手足をすぐさま固定させる。

 

耶狛「ごめんなさい!ごめんなさい!!」

 

ソファーがガタガタと揺れる。たかが‥‥まぁ数万は取られたけどそんなに怯えるか普通よ。

 

理 「だから何で謝るんだよ?」

 

耶狛「………えっ?」

 

キョトンとした顔になると首をかしげる。こいつは何を思っていたんだ。

 

耶狛「おっ怒ってないの?」

 

理 「別に?だってお前が今さら夜食しようがしな

   かろうが知ってるしな」

 

耶狛「ばっバレてた!?」

 

バレてたって今更かよ。皿やら卵の片付けやらそう言った事の後片付けを完璧にしてから「バレた」と言えよ。というかバレるの前提てでやっているのかと思ったよ。

 

理 「まぁあれだ夜食を食べるのは良いけど食べた

   と分かっら明日の朝食とかの品が2、3品減

   ると思えよ?」

 

耶狛「夜食を食べた何時もの翌日だ!?」

 

まったくやれやれだ。そろそろ落ち着いた頃だと思い拘束を解き鎖をしまう。

 

理 「とりあえずだせめて夜食とかバレないように

   やりなよ?俺が言うのもどうかと思うけど」

 

耶狛「アイ………」

 

まったく呆れてやれやれとしか出来ない。机に置いた機械を手に取りソファーに座る耶狛に差し出す。

 

理 「ほら今日の報酬だ」

 

耶狛「えっいいの!?」

 

理 「頑張ってくれたみたいだしな♪それに今回は

   それ相応に規模が大きくなる前に今回の異変

   を潰せたからその報酬だまぁこれじゃ足りな

   いよな‥‥なら今日も特別に休んで良いぞ」

 

耶狛「えっ本当に良いん‥‥だよね!」

 

しつこいな俺が良いと言ったんだ。それぐらい良いに決まってるだろうに。

 

理 「俺が嘘をつくと‥‥」

 

耶狛「思います!」

 

理 「………壊して良い?」

 

耶狛「あぁ冗談だよ!だから壊さないでぇ!!」

 

まぁ異変の起こすときの前科があるから仕方ないと言えば仕方ないか。だが大声でなおかつ手を上げて言うなよ恥ずかしい。

 

理 「はぁ‥‥ほら」

 

耶狛「おっとと‥‥マスターありがとう♪」

 

理 「おう♪」

 

頭を撫でてやると尻尾をパタパタと振って嬉しそうだ。

 

理 「耶狛はそろそろ寝なもう深夜‥‥いや明け方だ

   しな」

 

窓を覗くともう鬼達を初めとした妖怪達が外に出ていた。

 

耶狛「う~んそうだね‥‥なら寝るよ何か気が緩んだ

   ら眠くなってきたし」

 

理 「あぁ寝ろ寝ろ♪」

 

耶狛「それじゃおやすみなさぁ~い」

 

そう言い耶狛は部屋を出ていった。出ていったのを確認すると部屋に置いてあるティーポットに茶葉とお湯を入れ即席で紅茶を作り外の景色を見ながら飲む。

 

理 「ふぅ‥‥さてと今日もやりますか」

 

と、一言を呟き徹夜で今日に備えるのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまで」

千 「これで耶狛が主人公の話は終わりなんじゃろ
   怠惰よ?」

怠惰「まぁ心綺桜はここまでだね」

千 「しっかし耶狛の思考はこうしてみるとある意
   味でカオスじゃったな」

怠惰「まぁある意味でご◯うさに近い頭だよね」

千 「町の国際バリスタ弁護士を良い感じにパクり
   おってからに」

怠惰「そうそうパクったねぇ‥‥地底の国際アーティ
   スト獣医だったよね?」

千 「本当にカオスじゃったわい」

怠惰「耶狛の話はね頭を空っぽにしないとダメだよ
   だってある意味でボケしかないカオスなんだ
   からさ」

千 「本当に幻想郷の者達には感謝じゃな」

怠惰「ある意味でツッコミ役が結構いたからねだか
   らそれを含めて対戦相手を考えているんだけ
   れどね」

千 「何時もの運命ダイスではなかったのか!?」

怠惰「まぁね♪にとりに一輪にマミゾウに布都と言
   いツッコミが多々といたからねぇ~♪因みに
   布都ちゃんはボケと思いきや心綺桜だと真面
   目ちゃんキャラだからね?どっちかと言うと
   そのボスの神子がボケ担当になっていると言
   う感じなんだよ?」

千 「ほうそうなのか」

怠惰「まぁそこが太子様のお茶目なんでしょうさて
   ではではそろそろ終わりにしますかね♪それ
   と次回から暫くはあっちを投稿し続けますの
   でお願い致しますそれでは長くなりましたが
   今回はここまで!」

千 「うむ!さらばじゃぞ!」


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第437話 謹慎処分による1日

こんばんは読者様、そして久々の方は御久々です怠惰のクソ悪魔です。今回からまた投稿をしていきますのでお願いします。それでは本編へどうぞ。


耶狛が異変を片付け数日の時が流れる。自分達は何時ものようにダイニングで食事を取っているが、

 

耶狛「卵かけご飯おいしい~♪」

 

理 「やれやれ‥‥」

 

地上に言って勝手に買い物して挙げ句に代金まで払わされた何だっけTKG機もとい卵かけご飯機を見る。何でこんなガラクタを買ってきたのだろうか。

 

黒 「耶狛‥‥それガラクタだろ?」

 

耶狛「ガラクタじゃないよ~!?」

 

いや黒の言う通りタダのガラクタにしか見えないんだが。

 

亜狛「それよりガッツクな誰も取らないんだから」

 

耶狛「はぁ~い」

 

お燐「お母さん嬉しそうだねぇ」

 

お空「そうだね♪」

 

だが耶狛がご機嫌のせいなのか共に食事を取っているお燐やお空もご機嫌だ。

 

さと「理久兎さんあれいくらしたんですか?」

 

理 「確かにとり曰くで値引きして3万とかだった

   かな?」

 

さと「‥‥教養のために本を買った方が得ですね」

 

理 「俺達からしたらな………」

 

まぁでも耶狛は嬉しそうに食事をしてくれているから良かったと思うべきか無駄と思うべきか人それぞれの価値観って独特だ。いや耶狛達は人じゃなくて元は動物か。

 

耶狛「マスターおかわり♪」

 

丼を差し出してくる。釜の米を余所って入れ耶狛に返すと耶狛は卵とご飯を入れた丼を機械にセットすると卵は綺麗に割れ中身がどんぶりに落ちると機械のスイッチを耶狛が押すと何かソース‥‥いや香りからしてめんつゆが丼にかかる。

 

耶狛「いただきます~♪」

 

そうしてまたガッツキ始めた。恐らく耶狛からしたら得のある買い物だったのだろう代金を払ったの自分だが。そうして自分達は食事を終えて後片付けを始める。

 

理 「‥‥耶狛なにしてんだ?」

 

耶狛「機械のメンテ♪」

 

メンテするぐらい大切なのかよ。というかムダなクセして手間がかかる機械だな。まぁ耶狛が楽しそうだから良いか。そうして片付けを終えて自分は部屋に戻る。

 

理 「後残り数日で謹慎解除か‥‥」

 

この数日間は本当にする事がなくて暇だったがもうじきで暇な時間から解放される。そうしたらさとりを連れて散歩にでも出ようかな。

 

理 「そう言えば‥‥」

 

今だから思う事がある。断罪神書からレクイエムとかいう銃を取り出す。

 

理 「これ誰のだ?」

 

怠惰との一戦で使って以来で忘れていたが誰の銃なんだよ。しかも装飾が豪華と言えば豪華だが何のタクティカルアドバンテージもない観賞用の銃って感じだ。というか装飾の趣味が悪い。

 

理 「改造しようかな?」

 

軽く改造していらない装飾部分を取り除くかと考え装飾部分に触れて気づく。

 

理 「これは‥‥」

 

装飾部分には複雑な無数の魔法文字が刻まれていて考える。これはこのままの方が良いのではと魔法文字が刻まれているのならそれを有効活用した方がいい。

 

理 「趣味は悪いけどまぁ良いか」

 

何かで使えるかなと思いそのままにしようと思う。

 

理 「はぁ‥‥」

 

だが本当にやることがない。趣味の農園はもう見たし本も見るだけ見たし速く外出したい。そんでもって紫達に無自覚だが自分がやってしまった罪を改めて謝罪したい。

 

理 「紫や永琳それに神奈子や諏訪子達の地上の者

   達は元気かなぁ」

 

等と考えても良知が明かないため仕方なく裁縫道具を取り出して、

 

理 「ぬいぐるみでも作るか」

 

ここ最近はまた裁縫に目覚めちょくちょくと作るのだ。今回は何を作るかと考える。

 

理 「そう言えば前に‥‥」

 

そうださとりが前にこいしを心配してまた徹夜をしそうになっていたから恋しくないように、こいしに似せたぬいぐるみでも作るか。

 

理 「ここをこうしてそれから‥‥」

 

黒い生地それから青い生地を切り縫ってとやっていく。そうして針金を入れ亜狛と耶狛の換毛期に取った毛(消臭済み)を綿にしてぬいぐるみの生地に入れて完成する。

 

理 「出来た猫こいしぬいぐるみ」

 

黒いペルシャぬいぐるみにこいしの特徴である閉じた第三の目を付けそして黒い帽子を縫い合わせて乗せて完成である。

 

理 「これは会心の出来だな♪」

 

自分にしては上手く出来たと自負していいぐらい完成度が高い。実際にこいし自身を似せたぬいぐるみを作ってもとは思ったが流石にそれは引かれるかなと思い敢えてこの形にした。

 

理 「さとりは喜んでくれるかなぁ」

 

と、呟きながら席を立ちさとりの部屋へと向かう。

 

理 「さとり~入るぞ~」

 

一言ことわり部屋へと入室すると椅子に座って本を読んでいたのか眼鏡をかけたさとりが此方を見る。

 

さと「理久兎さんどうかしましたか?」

 

理 「あぁどうよこれ♪」

 

暇潰しの趣味で作った猫こいしぬいぐるみを見せる。さとりは首をかしげて、

 

さと「何ですこれ?」

 

理 「猫こいしぬいぐるみ」

 

さと「えっと帽子と青いサードアイでこいしだと分か

   るのですが何でまた?」

 

理 「お前のこいしシックを少しでも軽減させよう

   かとな」

 

そう言い机に置くとさとりはこいしぬいぐるみを手に取り感触を確かめる。

 

さと「ふわふわですね‥‥」

 

理 「100点満点中の評価点は?」

 

さと「90点ですね」

 

意外にも高得点だ残りの10点はどうなのだろうか。

 

さと「因みに10点はもう少しこいしに似せて欲し

   かったですね」

 

理 「似せるねぇ‥‥」

 

頭の毛をこいしと同様に癖のあるミディアムパーマにでもすれば良かったかな。まぁそんな事を言いつつも、

 

さと「~♪」

 

案外にも喜んでくれたのかギュッと抱きしめていた。

 

さと「わざわざありがとうございます」

 

理 「良いよ趣味と暇を持て余して作っただけだか

   らさ♪」

 

さと「ふふっ♪やっぱり理久兎さんはそうでないと

   落ち着きませんね♪」

 

それはどういう意味なのだろうか。

 

理 「えっ何が?」

 

さと「内緒です♪」

 

理 「勿体振るなぁ‥‥」

 

さと「ふふっ♪」

 

そうしてそんな事をしながらも暇を持て余すがこの数日後に更なる暇潰しとなる者が来るのをまだ分かる筈もないのだった。




怠惰「それでは今回はここまでです」

千  (`3´)

怠惰「どうしたのそんなムスッとして?」

千 「べっつに~出番が少なくて不服とかじゃない
   からのぉ~」

怠惰「わっ悪かったよ‥‥」

千 「謝らんでも良いぞ~ワシは天子達と遊んでお
   ったからのぉ~ポケモンでも出番なくても全
   然構わんぞ~」

怠惰「分かったから明後日にポケモン1話投稿して
   やるから機嫌直せよ」

千 「ほ~う‥‥何じゃと!?もう作ったのか!?」

怠惰「偶然にも気が進んでね」

千 「ほっほう」

怠惰「まぁそれは置いておいてだ理久兎君の趣味が
   凄く少女趣味すぎたよな」

千 「まぁ器用じゃからなぁあやつは‥‥ってあぁも
   う良い機嫌は直す」

怠惰「良かったよ‥‥さてそれじゃ今回はここまでに
   しますか」

千 「うむ!それでは今回はここまでじゃ」

怠惰「次回もよろしくね」

千 「それでは読者様」

怠惰「サラダバ~」


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第438話 また弟子が増えた

こんばんは読者様、PsVitaのガタが来ていたため新しく新調した怠惰のクソ悪魔です。ですがもう販売中止となっていたためにネットではプレミアになっていて仕方なく電気屋に行って新しく買いました。二万円で買えたのは良かったです。それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


謹慎処分を食らって3週間近くが経過する。後残り数日で謹慎処分は終わるため晴れて自由の身になれる。

 

理 「うぅ~んはぁ~」

 

速く自由の身になりたいと思う。1ヶ月近く外出は出来ないかといってやる事もないと暇な時間が続いたがついにそれともおさらばだ。

 

理 「速く時間がたたないかなぁ」

 

と、ぼやいていると扉が開き黒が入ってくる。

 

黒 「主よ」

 

理 「黒どうしたんだ?また耶狛が何かやらかした

   のか?」

 

黒 「いや今日はしっかりと仕事をってそうじゃい

   主に客人だ」

 

理 「客人?誰だいったい‥‥まぁ良いや部屋に通し

   てくんない?」

 

黒 「承知した」

 

そう言い黒は扉を閉めて部屋を出ていった。しかし客人とは誰だろうか。まさか閻魔庁の奴等が宣戦布告と言う名の解雇通知を渡しに来たか。はたまた地上の誰かが自分に会いに来たのか。どちらかと言えば後者が良いなと思いながら客人のために紅茶を準備しているとまた扉が開く。

 

黒 「主よ連れてきた」

 

理 「あぁ入りな」

 

そうして黒が入室するとそれに続き客人が入ってきた。

 

蓮 「おっお邪魔します理久兎さん」

 

理 「蓮じゃないか」

 

まさかの客人は蓮だった。いったい何しに来たんだろうか。

 

理 「まぁ良いやとりあえずそこのソファーに腰掛

   けなよ‥‥蓮お前は紅茶ならミルクかレモンか

   それとも砂糖どれを入れる?」

 

蓮 「えっとレモンで」

 

理 「あいよ‥‥黒お前も紅茶を飲んでいくか?」

 

黒 「言葉に甘えよう‥‥砂糖で頼む」

 

理 「あいよ」

 

そうして紅茶を準備してテーブルに運び席に座る。

 

理 「さてと蓮お前は何しにここへ?」

 

出した紅茶を飲む蓮に聞くと蓮は真っ直ぐと自分を見ると、

 

蓮 「失礼だと思いますが理久兎さん!」

 

理 「なっ何だよ!?」

 

いきなり声を荒げてビックリしたがなんだよ。

 

蓮 「1週間だけで構いません是非とも僕に戦い方

   等を指南をしていただけませんか!」

 

理 「………はぁ?」

 

えっ何しに来たのと思えば指南ってつまり自分を師にしてその元で弟子になって修行したいと言いたいのか。

 

黒 「………小僧お前は知らないのか?主は今現在謹

   慎処分を受けて外に出れる状態ではないんだ

   ぞ?」

 

蓮 「………やっぱり駄目でしょうか」

 

理 「まぁ待て待て黒‥‥そんで蓮に聞きたいが何で

   また俺の元で指南を受けたいんだ?それに何

   故に1週間だけなんだ?」

 

蓮 「えっとまず1週間と言うのは寺子屋で取った

   有給が残り1週間しかないと言うのとこれま

   で指南を受けさせて貰った神奈子さんに華扇

   さん風雅さんが理久兎さんの事を話していた

   のもありますが僕が戦ってきた中でも理久兎

   さん貴方の戦い方も素晴らしいと思ったから

   ここに来ました!」

 

成る程つまり要約すると彼奴ら俺に押し付けていきやがったな。

 

理 「成る程ねぇ‥‥」

 

紅茶を飲みながら考える。まぁ別にやっても良いかどうせ謹慎処分も残り3日程度で終わるしそれに丁度暇を持て余してまたぬいぐるみを作りそうになってたし。

 

理 「良いよお前の指南をしてやるよ」

 

黒 「なっ!?」

 

蓮 「良いんですか!?」

 

理 「あぁ‥‥」

 

それに頼み方が昔の紫にそっくりだ。自分の戦い方を見てその上で弟子になりたいと言うのなら拒む理由もない。

 

黒 「だが教えるにしてもどうするというのだ?」

 

理 「まぁ数日待ってくれれば本格的な修行なら俺

   がするだから黒お前は亜狛と耶狛と普段から

   やる修行にこいつを入れてやってくれ」

 

黒 「正気か!?我や亜狛と耶狛ならまだしもこの

   若造がやったら死ぬぞ!?」

 

理 「そんなもん蓮の自己責任だろ‥‥なぁ?」

 

蓮 「えっと‥‥死なないよう頑張ります!」

 

何だ今の間は今ので凄く不安になってきた。

 

黒 「やれやれ‥おい小僧」

 

蓮 「はっはい!」

 

黒 「我等がやる修行はお前がしてきた修行とは段

   違いのレベル‥‥いや下手したら不死身じゃな

   いお前は死ぬかもしれないがそれでもやるの

   か?引き返すのなら今だぞ?」

 

蓮 「やります少しでもこの手で守れるものが増え

   る可能性があるのなら!」

 

こいつのこのやる気は何処から出てくるんだ。だが何かしらのきっかけで強くなりたいという意識はしっかりと伝わった。

 

黒 「そうか‥‥ただもしお前が帰りたいもう無理そ

   して止めたい等と甘ったれた事を言ってみろ

   その時は躊躇いなく溶岩の海に沈めてやるか

   らな?」

 

蓮 「のっ望む所です!」

 

覚悟は決まったみたいだな。黒は此方を見ると自分は頷く。

 

黒 「そうか‥‥それなら我も認める」

 

理 「あいよ黒お前はさとり達にこの件を伝えてお

   いてくれ」

 

黒 「承知した」

 

そう言いカップを置いて黒は外に出ていった。

 

理 「さてと今日は本格的にはしないからそうだな

   ‥‥よし蓮お前の式神を全員出せ」

 

蓮 「あっはい!」

 

そう言い蓮は式神の確か狗神に神楽そして鈴蘭の3体を出す。

 

狗神「理久兎‥‥」

 

何でか狗神は此方に牙を向けて威嚇してくるがまぁ良いや。

 

理 「とりあえず蓮お前は今からこの3体の式神を

   地霊殿にいる間はずっと召喚状態を維持させ

   ようか」

 

蓮 「えっ!?」

 

やはり驚くか。まぁ無理もないか常人なら長くは持たないからな。

 

神楽「待ってください!そんな事をすれば蓮さんの

   霊力が!」

 

理 「それが狙いだから言っているんだお前ら自身

   の妖力で出てきた所で蓮の修行には何も利点

   がないのは明白だから敢えて蓮の霊力で召喚

   させたのさ」

 

鈴蘭「さては晴明から式神の構造を聞いたてたね理

   久兎」

 

言う通りさ蓮の先祖であり自分にとって人間の数少ない友人の晴明から式神の構造についてはそれなりに聞いていたからな。

 

理 「あぁそうさ♪式神の召喚には二種類ある1つ

   は式神となった者の自身の力で外に出る方法

   そしてもう1つは使役者の力で強制的に召喚

   させる方法の二種類があるのは聞いてたから

   な♪それに後者の方は式神は時間と共に無意

   識に使役者の力を吸いとっていくだからこそ

   である意味で良い修行なのさ♪」

 

例えるならバッテリーが良い例だろう。蓮というバッテリーに式神というケーブルを刺せばケーブルに電気が流れる。言わばその電気こそが蓮の霊力であり召喚し続けるという行為は常に電気が流れる状態つまり霊力が流れ続ける状態なのだ。

 

蓮 「成る程‥‥使う霊力の量をどれだけ制御できる

   のかそして同時に使える霊力の器を大きくし

   ていく修行って訳ですか」

 

理 「話が速くて助かるよ蓮くん」

 

理解がよくて深く説明しなくても助かるのはありがたい話だな。

 

狗神「まさか寝る時も‥‥」

 

理 「まぁ出来ればね?無理ならやらなくても良い

   よ♪休める時は休めないと体が壊れちまうか

   らねぇ♪」

 

挑発気味に言うと蓮の眉間がピクリと動く。

 

蓮 「良いですよなら自分の限界を越えてみせて上

   げますよ!」

 

理 「良いねぇそうこなくっちゃな蓮くん♪」

 

やっぱりこんな小手先の挑発に引っ掛かるとはバカなのだろうか。だがそんなこんなで暇潰しとして蓮という一週間弟子を迎えることとなったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ!しかし小童が弟子入りのぉ」

怠惰「先人の知恵を取り組みリスペクトしていくの
   も戦いでは案外にも必要なんだよ」

千 「確かに一理あるのしかし良く巫女が認めたの
   ‥‥いや待てよ確か喧嘩をしていたんじゃった
   か?」

怠惰「そうそう‥‥関係性の歯車が狂ったみたいだね
   その結果が‥‥まぁねぇ?」

千 「うむ‥‥仲直りして欲しいものじゃのう‥‥のう
   怠惰よ」

怠惰「そうだねぇもう二度とその関係性が修復不可
   能になるなんてのは良くある話だよね」

千 「………あったのか!?」

怠惰「まぁ生きていく中ではあると思うよ?中の人
   なんて何人かに裏切られてたしねもうそこか
   ら関係なんて悪化の一方だよしかもその内の
   何人かは近所だから最悪だよ」

千 「うっうむむ‥‥怖いのぉ」

怠惰「まぁどういう生を送るかなんてのは所詮は人
   それぞれだから読者様も後悔のないように」

千 「じゃな‥‥さてそろそろ終わろうかの?」

怠惰「あいよそれじゃまた次回もよろしくね♪」

千 「それではの読者様!」

怠惰「グッバイ♪」


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第439話 次の修行

こんばんは読者様、昼の2時まで寝ていた怠惰のクソ悪魔です。そのせいか今も頭が凄いボーとしています。さてそれはさておきそれでは本編へどうぞ。


蓮が弟子入りをしてから2日が経過する。

 

蓮 「はぁ‥‥はぁ‥‥」

 

昼食の時間となり皆が集まるがただ1人、蓮だけは息は上がっていた。無理もないここに来て式神を戻したのは修行の合間のみそれ以外では1回も戻してはいないのだから。

 

理 「で?どうよお前らからしたらさ」

 

まだ謹慎処分のため外に出れない自分は蓮の修行を手伝っている亜狛、耶狛、黒の3人に聞くと、

 

亜狛「そうですね‥‥」

 

耶狛「何て言うか危なっかしいよね」

 

黒 「最初なんかは亜狛が助けなかったら吹き出し

   た溶岩に直撃していたからなこいつ‥‥」

 

亜狛「まぁまぁ‥‥」

 

やはり予想通りまずまずといった感じか。だが自分がよく知っている誰しも最初はこんなものだ。それは自分が見てきた者達、依姫や紫そして目の前にいる亜狛も耶狛も黒も同じこと誰しも初の修行だとかでの失敗なんて付き物だ。

 

黒 「だがガッツはある‥‥昨日の修行もつまずきな

   がらも必死にやっていたからな」

 

耶狛「だね♪」

 

亜狛「そこは褒めれる所ですね♪」

 

3人の口からそんな言葉が出るとは驚きだ。修行とは日々の精進でありそしてどうやって必死に越えるかが課題であり頑張り所でもあったりする。蓮はしっかりとその考えの元でやれているようで安心した。

 

さと「理久兎さん」

 

理 「ん?」

 

さとりが耳元で囁いてきたため耳を傾ける。

 

さと「蓮さんの体はかなり悲鳴を上げそうですよ?」

 

理 「だなそんなの俺でも見て分かるさ‥‥ここは休

   みを少しとらせるか」

 

傾けるのを止めて蓮を見ると、

 

理 「………なぁ蓮に頼みたいことがあるんだが良い

   かな?」

 

蓮 「なっ何ですか?」

 

理 「後で食料を旧都で買ってきてくれない?それ

   とその間は式神をしまって休みなよ♪」

 

修行で自身を徹底的に追い込むことは良いことだが追い込みすぎて身を滅ぼしては意味がない。休める時には休まないとやってはいられないからな。

 

蓮 「また挑発ですか?」

 

黒 「無理するなと主は言っているんだ」

 

耶狛「そうそう休める時に休めないと体を壊しちゃ

   うよ?」

 

と、2人が言うと蓮は式神達とで話始めた。

 

理 「亜狛お前もお使いについてやってくれ‥‥」

 

亜狛「自分がですか?」

 

耶狛「私も行きたい!」

 

声を張り上げ尻尾をパタパタと振って言うが、

 

理 「うん耶狛はダメだ」

 

耶狛「何で!?」

 

理 「お前が行くと道草を食って予定よりも倍の時

   間がかかるからなそれに亜狛はお前に甘過ぎ

   るから一緒になって時間を食うしな♪」

 

皮肉まじりに言うと亜狛から乾いた笑いが出てくる。

 

亜狛「あっアハハハ‥‥言葉もないです」(*´・ω・)

 

耶狛  ( ´・ω・`)

 

いくらショボーン顔して尻尾を垂れ下げてもダメなものは駄目だ。

 

理 「安心しろ耶狛と黒にはやってもらいたい仕事

   があるからな」

 

耶狛「えっそうなの♪速く言ってよマスタ~♪」

 

黒 「ほう‥‥」

 

耶狛は表情と同じようにまた尻尾をパタパタと振りだす。黒は表情には出さないが尻尾がゆらゆらと動いているから頼りにされて嬉しいのだろう。

 

理 「それとそうだな‥‥お空」

 

お空「どうしたの理久兎様?」

 

理 「今日の間欠泉センターの熱量は?」

 

お空「う~ん熱すぎるから今日は冷ますよ♪」

 

それなら亜狛と一緒に彼女を同行させておつかい兼で散歩させるか。

 

理 「お燐」

 

お燐「今度はあたいですか!?」

 

理 「あぁ亜狛と同行して蓮に旧都を案内してやっ

   てくれ間欠泉センターの予定的に死体の量も

   今日はあまり減らないからな」

 

お燐「分かったよお父さんと行くんだもん大船に乗

   ったつもりでいてよ♪」

 

とりあえずはこれで今日の役回りは決定だな。

 

蓮 「えっと亜狛さんとお燐さんで行くで良いんで

   すよね?」

 

亜狛「えぇ♪」

 

お燐「よろしくねお父さんとあたいとで旧都を案内

   するからね蓮さん♪」

 

と、挨拶を済ませつつ昼食を食べ終えると蓮達は旧都に向かっていった。

 

理 「さてと耶狛そして黒」

 

耶狛「何?」

 

黒 「何だ?」

 

理 「とりあえず修行の内容について話し合うぞ後

   で亜狛とも話を合わせておけよ」

 

効率かつ計画的に修行するにあたっての作戦会議を始めようと思う後2日で自分の謹慎処分は終わる。そうなれば残りの3日は本格的な自分の特訓が出来る。それまではどうしたって皆の指南に頼ってしまうからな。

 

耶狛「おぉ~それでどうするの♪」

 

理 「それを今から話し合うのさとりあえず場所も

   場所だし俺の部屋に行くぞ」

 

そして場所を移し自分の部屋に行き作戦会議を始める。

 

理 「それでまずどうするかだが‥‥2人からして蓮

   に足りないものは何だと思う?」

 

黒 「そうだな‥‥これは今の平和な世で言ったら終

   わりかもしれないが明らかな実践経験の差だ

   な」

 

耶狛「それは言えるかも私やお兄ちゃんそれに黒君

   そしてマスターも幾つもの死線を潜り抜けた

   けど蓮くんが潜り抜けた死線って数えて数個

   ぐらいしかないからねぇ」

 

やはりそうか。死と隣り合わせの戦いをこなした者だけが得られる実践経験の差は今の世では中々得れるものではないよな。

 

耶狛「う~んそうだあれなら死と隣り合わせかもし

   れないよ?」

   

黒 「あれとは何だ?」

 

理 「………溶岩組手か?」

 

耶狛「そうそれ♪」

 

昔に考案した特訓で飛行禁止でマグマの中で浮かぶ岩を足場にして行う組手だ。無論で落ちたら不老不死とはいえどタダでは済まされない。考案し実践したものの効果は確かにあったにはあった。だが3人が落ちたら熱くて再生困難との事で結局は撤廃した特訓だ。しかし耶狛の言う通りそれならば蓮も死ぬかもしれないというスリルを味わえるよな。

 

黒 「ならば耶狛」

 

耶狛「ん?」

 

黒 「お空の時間次第にはなるがもし空いていたら

   反射神経を鍛える特訓もありじゃないか?」

 

耶狛「確かにね♪お空ちゃんも力を有り余らせてい

   るしそれに弾幕の密度も凄いから有りだね」

 

理 「まぁ考えてやろうという意識は大切がが念の

   ために言うぞ蓮を殺すなよ?」

 

ぶっちゃけた話でこれまでの修行をさせて手っ取り早く強くさせる上で考えた結論は弟子は「生かさず殺さず」という精神の元でやるのが一番効率的だが死んだら元もこもない。

 

耶狛「分かってるよ~♪」

 

黒 「任せておけ主に彼奴を任せるまでに根性から

   全て叩き直してやる」

 

理 「そいつは楽しみだ♪」

 

そうして自分達は蓮を「生かさず殺さず」の精神を持って修行を考え行うこ事なったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「小僧は大丈夫かの?」

怠惰「まぁ結果はご存知の通りです」

千 「おっおいおい」

怠惰「まぁあちらを見ていないならどうなるかは
   お楽しみに♪」

千 「うむ‥‥そういえばポケモンは何時に投稿する
   のじゃ?」

怠惰「10時には投稿するよ」

千 「ほうそうなのか」

怠惰「まぁだからお楽しみにね♪」

千 「うむ分かった」

怠惰「それじゃそろそろ時間だし今回はここまでに
   しようか」

千 「それでは読者様また次回もよろしくの!」

怠惰「そんじゃバイバイ♪」


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第440話 修行失敗?

こんばんは読者様、遊戯王がやりたくなりタッグフォーススペシャルを買ってしまった怠惰のクソ悪魔です。こうしてやってみると懐かしさを感じますね。失礼それでは本編へどうぞ。


蓮への「生かさず殺さず」の精神のもとに修行を考え決行してから2日が経過する。

 

蓮 「ドナ‥ドナ‥ドナ………」

 

何時もの昼食の場で蓮は燃え尽きたのか真っ白になっていた。しかも口から白い管的な何かが出ている。

 

狗神「小僧しっかりしろ!」

 

鈴蘭「帰ってきて蓮くん!?」

 

神楽「蓮さん!」

 

3人の式神達が蓮を揺さぶりひっぱたいたりして起こそうとしているがまだ真っ白だ。

 

理 「………お前らやり過ぎたんじゃないか?」

 

こんなになるとは予想外だったため修行から帰ってきた3人に聞くと、

 

黒 「いや考えた修行の元にやっているぞ」

 

耶狛「うん‥‥言われた通りに溶岩組手を数時間しか

   しかしてないよ?」

 

理 「みたいだよなぁ」

 

だよなそんぐらいしかやっていないのならどうしてこうなっているんだ。

 

亜狛「マスター‥‥貴方は鬼ですかそれよか蓮さんを

   殺す気ですか!?」

 

理 「えっ?」

 

亜狛「えって‥‥まさか人間の限界と妖怪達の限界を

   間違えてませんか?」

 

言われてみると確かにそこは考えてなかったな。これまで妖怪はたまた神の指南しかしてこなかったから限界を誤っていたかもしれない。

 

さと「理久兎さん‥‥」

 

理 「どうした?」

 

さと「えっと蓮さんの心拍が‥‥」

 

それは流石にまずいとりあえず指をならして蓮に近づき、

 

理 「チェスト!!」

 

蓮 「ぐふっ!!?」

 

思いっきり溝に向かって殴り飛ばす。

 

狗神「お前はバカか!!?」

 

理 「大丈夫だ問題ない!」

 

鈴蘭「問題しかないよ!?」

 

と、言っていると殴り飛ばした蓮が起き上がる。

 

神楽「蓮さん!」

 

式神達がすぐに蓮に近づく。自分達も近づくと、

 

蓮 「ここは誰!?僕はどこ!!?」

 

こいつは何を典型的な記憶喪失者みないな事を言い出しているんだ。

 

理 「何を典型的な事を言ってんだここは地霊殿で

   お前は葛ノ葉蓮だぞ?」

 

蓮 「えっ?あっあぁそうでしたね‥‥そういえば理

   久兎さん小町さんって何時も何処にいるんで

   すか?」

 

理 「はっ?どうしてまた?」

 

蓮 「いやさっきまぁ多分‥‥夢だったのかな?死ん

   だ婆ちゃんが川を挟んだ向こう岸でこっちに

   来てはダメって言っててそれでその川に小町

   さんが船に寝そべって川を流れて行ったのを

   見たもので」

 

こいつ洒落にならないことを言いやがって、だがある意味でお手柄だ。中々見つけれないサボっている小町を見つけたのだから。どうやら三途の川でサボっているってのが良く分かった。後で映姫に報告して引っ捕らえてもらおう。

 

理 「夢だよ蓮♪お前はしっかりと朝の修行をして

   疲れて果てたのか寝ちまったんだよまぁ疲れ

   てれるからそんな夢を見たんだ気にする必要

   はないんだぞ♪」

 

蓮 「そっそうですよね!それよりもしっかりと出

   来たんですね!」

 

理 「あっあぁだよな!!?」

 

修行を担当した3人に力強く聞くと3人は苦笑いをしながら、

 

黒 「あぁ‥‥小僧は良く頑張った」

 

耶狛「うん!頑張ったと私は思うよ!そうだよね!

   お兄ちゃん!」

 

亜狛「もっ勿論!」

 

流石は俺の従者の3人だ。そういったフォローはバッチリだ。

 

さと「いやあのさっき死にかけ‥‥」

 

理 「あぁ~!あぁ~!聞こえないなぁ!えっ何?

   ショコラ系のスイーツが食べたいだって!?

   仕方ないなぁさとりは~♪」

 

狗神「おいコラ話をそら‥‥」

 

理 「えっ?亜狛と耶狛とでお喋りしたいの?良い

   よ話してくれても♪」

 

と、言うと何故か狗神は顔を真っ赤にさせて黙った。

 

さと「本当に意外ですねぇ♪」

 

狗神「心を読むな!!どうせお前も元は同じ穴の狢

   だろうが!?」

 

言っている事は良く分からないがとりあえず口止め料として今回はチョコレートフォンデュを作るかと考えた。だが亜狛の言い分通り自分は人間の限界点を過大評価し過ぎたそこは反省して残りの日数でどう検討するか。

 

理 「う~ん」

 

さと「理久兎さん1つ案を出しましょうか?」

 

理 「‥‥因みにその案って?」

 

さと「溶岩での特訓は確かに死と隣り合わせですぐ

   強くはなれるでしょうしかし彼の精神が耐え

   れなかった故にこのようになってしまった」

 

理 「確かに軽く幽体離脱してたよなぁ」

 

健全なる魂は健全なる精神と健全なる肉体に宿ると言うからな。言わば肉体と魂という岸を繋げる橋が精神だとしたのならその精神が決壊したから蓮は幽体離脱する羽目になったのは事実だ。

 

さと「理久兎さんの考えた特訓はあながち間違いで

   はないんですただ限界点を越えてしまっただ

   けなんですよ」

 

理 「ふむ‥‥ならもう少し手加減をさせるか」

 

だがすぐに思い付くかな。恐らく短時間で死ぬかもしれないと言う恐怖を限界点で味わい続けた結果がこの有り様だ。

 

さと「それもそうですが彼の壁を少しずつでも良い

   ので破れる特訓をさせなければ意味がないで

   すそのためには理久兎さん自身が見える範囲

   でなければその点に関しては恐らく‥‥」

 

理 「あの3人が一番見ているか」

 

今の自分よりもあの3人が良く見ている。ならば今の自分がやれる事はこれしかないか。

 

理 「‥‥そうか分かった」

 

亜狛、耶狛、黒の元へと向かう。

 

理 「お前達3人に蓮の新たな修行メニューを教え

   る心して聞けよ」

 

3人はビクビクとしつつ哀れむような目をする。流石に反省してもうあんな事はしない。充分に蓮は死と隣り合わせの特訓を達成したからな。何よりも自分は色々と急ぎすぎたのかもしれない。それならば少しずつ強くなれる方法を見つけるためにもこれしかない。

 

理 「お前らに指示する残り数日で蓮の今の限界の

   壁を破れる特訓をしてくれ」

 

黒 「なっ」

 

理 「分かっている端から見たらお前達に蓮を当て

   つけているようにしか見えないだろうだがこ

   の数日間で蓮の特訓を見てきたのは誰でもな

   くお前達だ‥‥だからこそお前らなら今の俺よ

   りも蓮に充実した修行をさせる事ができるだ

   ろう」

 

耶狛「でも本当に良いの殆どを私達に任せて?」

 

理 「あぁお前らは俺より慈悲深いだろじゃなきゃ

   蓮の修行なんて断ってるだろ」

 

さとりと話す蓮を眺める。本当なら蓮の修行を見てどのような方向性で修行させるのか考えたいがそれは今は無理な話だ。自分の目の代わりとなる骸達で見ることは出来たとしても修行する者の正確な状態などを確認する事は出来はしないのだから。

 

理 「無論で俺もサポートはする必要な事だったり

   アドバイスだったりが欲しいなら俺に聞いて

   くれ」

 

そう言うと3人はお互いに見合うと自分を見て、

 

亜狛「分かりました残りの分を僕らでしっかりとや

   りますよ!」

 

耶狛「うん!今よりも強くさせるからね!」

 

黒 「あぁ小僧は見てて面白いからなしっかりと鍛

   てやる」

 

理 「あぁ頼む」

 

そう言うと3人は蓮の元へと向かっていった。3人が蓮へと向かうとさとりが戻ってくる。

 

さと「上手くいくと良いですね」

 

理 「あぁ‥‥残り数日だそれまで蓮を頼むぞ」

 

蓮の修行のために頑張る3人を眺め残り数日と言う長いような短いような謹慎処分を受けるのだった。なお小町の件についてはしっかりと映姫に連絡をいれたのは言うまでもない。




怠惰「ではではありがとうございました」

千 「あやつも誰かに頼るという事を覚えたの」

怠惰「頼るねぇ」

千 「うむ良く言うじゃろ人という字は人と人が支
   え合うから人じゃと♪」

怠惰「いや俺が習ったのとは違うね」

千 「何?」

怠惰「人って字は人が1人で歩くから人って字じゃ
   なかったっけ?」

千 「こやつはクソじゃな」

怠惰「何を今さら」

千 「はっ腹立つのぉ」

怠惰「アハハハ♪」

千 「もっもう良いわ怠惰よ終わるぞ」

怠惰「はいはいそれじゃ今回はここまでね」

千 「うむまた月曜日もよろしくの!」

怠惰「そんじゃバイニャラ」


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第441話 本格的な修行へ

こんばんは読者様、起きてまだ9時間しか活動してない怠惰のクソ悪魔です。起きたのが午後の1時で寝過ぎたと軽く後悔しています。さてそれではそろそろ本編へどうぞ。


蓮が来てから4日が経過し自分は時計を見ていた。

 

理 「10‥9‥8………」

 

何で端から見てこんな馬鹿げた事をしているかと言うとついに残り数秒で自分の謹慎が解けるのだ。

 

理 「3‥2‥1………終わったぁ!!」

 

ぐぅ~と背伸びして窓から顔を出す。ついに自分は自由の身になれた。

 

理 「自由とは何て素晴らしいのだろうか」

 

思えばこの一ヶ月は身に覚えもない罪を償うために謹慎を受けやることもなくただただ何気なく変化のない1日を過ごしていたがついにそんなクソったれな謹慎ともおさらばだ。

 

理 「さぁてと蓮の修行を見に行くか」

 

亜狛達の気を探って何処にいるかと確認すると灼熱地獄の間欠泉センターにいるみたいだ。

 

理 「さぁて行きますかねぇ」

 

地霊殿の中庭へと向かいそこから灼熱地獄へと入る。そして暑いマグマの空を通っていき間欠泉センターへと向かう。

 

理 「ここだよな?」

 

間欠泉センターから3人の気にプラスしてお空とお燐そして肝心の蓮の霊力が伝わる。やはりここにいそうだ。

 

理 「彼奴等は上手くやってるかなぁ」

 

等と思いながら間欠泉センターへと入ると突然自分めがけて無数のクナイと斬撃波が飛んできた。

 

理 「レクイエム!」

 

断罪神書から銃を取り出し速射の発砲し弾幕で打ち消すが一体なんだと疑問に思いながら進むと、

 

亜狛「そらっ!」

 

蓮 「それしき!!」

 

蓮と亜狛が組手を行っていた。どうやらさっきの弾幕は所謂、流れ弾って所だろうか。

 

お空「理久兎様だ♪」

 

耶狛「えっ?あっマスター♪」

 

黒 「なっ主よ!」

 

お燐「理久兎様こっちです!」

 

観戦している3人が手を振ってくれる。とりあえず4人の元へと向かう。

 

黒 「主がここにいるという事は」

 

理 「あぁ謹慎が終わったから来たのさ♪」

 

お燐「長いような短いようなそんな1ヶ月をお疲れ

   様です」

 

お空「お疲れ様♪」

 

理 「おうありがとうな♪それで蓮はどんな感じに

   仕上がってる?」

 

肝心の蓮がどのように仕上がっているのかと聞くと、

 

黒 「問題なく育ってるぞあの小僧の成長速度は目

   に余るな」

 

耶狛「本当だよね私達が教えた事を最初は出来なか

   ったとは言えどもう出来るようになっている

   からねぇ」

 

ほうそこまで仕上がっているのか。因みに蓮の仕上がり方によっては亜狛、耶狛、黒の3人の師としての力量も分かる。

 

理 「それは楽しみだ♪」

 

どのように仕上がっているのだろうかと思いながら亜狛と組手する蓮を見守る。動き、観察、予測といった要素が戦いでは必要になってくるが見ている限りでは何ら問題はなさそうだ。

 

お空「お母さん時間は?」

 

耶狛「えっ?あっ‥‥えぇと残り1分だね」

 

戦いでの1分という時間はとても貴重である。この1分を大切に使えない者は戦う資格などないと自分は思っている。

 

お燐「お父さんそれは反射だよ!」

 

理 「亜狛の動きを予測したか」

 

いい動きと洞察力だ。恐らく亜狛も手加減をして動いているためか普段よりも動きは鈍いがそれでも亜狛の動きを予測し攻撃できたのだから。

 

耶狛「残り10秒!」

 

耶狛の一声で亜狛の動きがより鋭くなる。相手が全力でのラストスパートへと持ってきた時どう立ち回るのだろうか。蓮がとった動きは刀を鞘に戻した。

 

お空「諦めた?」

 

理 「いや違うぞお空‥‥あれは」

 

鞘に戻した刀の柄を握りそしてクナイを持って突撃する亜狛とのタイミングを合わせて一気に抜刀し斬り付けた。

 

耶狛「速い!」

 

黒 「中々の剣圧だ!」

 

理 「抜刀術の居合いか‥‥」

 

全力で力を振るってくるのならば自分は冷静になって居合いをしたか見ていて中々面白い判断だ。だが亜狛もその一撃を上手くいなし二撃目を与えようとし蓮は何と鞘で亜狛と同様に二撃目を与えようとしたその瞬間、

 

耶狛「タイムアップ!!」

 

と、一言でお互いは刃と鞘が当たるギリギリで止まった。途中からしか見れなかったが良い組手だった。2人は降りて此方に向かってくると自分は拍手して迎えた。

 

理 「良い試合だったぞ2人共♪」

 

亜狛「マスター!」

 

蓮 「理久兎さんがここにいるって事は謹慎は?」

 

理 「あぁついさっき終わったからどんな感じかを

   見に来たのさ‥‥それでどうだ蓮?強さは実感

   出来るか?」

 

実感があるのかと聞くと蓮は首をかしげて苦笑いをする。

 

蓮 「実感は‥‥あまり湧きませんね?」

 

理 「そうか」

 

実感があるとそれを糧に更に強くなれるがどうやらそういった修行のしかたは蓮には難しそうだ。

 

亜狛「とりあえず僕達の役目はここまでですかね」

 

耶狛「う~んそれを聞くと寂しいねぇ」

 

黒 「まぁ後は主に‥‥」

 

理 「何を言ってんだお前等は言ったろ頼むぞって

   お前等も最後まで責任もって見てやれよ♪」

 

それを聞いた3人は目を点にした。それにこいつらに頼んだ時から最後まで見てもらう予定だったため今、何気なく言ったのだがまさかここまで驚かれるとは。

 

理 「まぁそれに亜狛と蓮の組手を見ていての感想

   としては蓮にレベルを合わせて戦っていたの

   は分かるが亜狛お前そこし弛んでるだろ?」

 

亜狛「なっ!?」

 

チラリと見ると耶狛と黒が目をそらす。

 

理 「それに耶狛に黒♪今の発言で目をそらしたの

   はどういう意味かな?」

 

耶狛「ギクッ!?」

 

黒 「ヒューヒュー」

 

図星そして話を紛らわそうと空気の抜けるような口笛を吹く。そんなんで誤魔化せれるわけないだろ。

 

理 「蓮の修行成果を見ながら蓮共々で久々に俺が

   お前達に稽古をつけてやるよ♪お燐これを頼

   むぞ♪」

 

アロハシャツを脱ぎお燐に預けに行きお燐とお空の耳元で、

 

理 「彼奴等が落ちそうになったら回収を頼むな」

 

お燐「えっ!?がっ合点!」

 

お空「分かった!」

 

預け終え上裸になって振り向き首を回しながら蓮、亜狛、耶狛、黒を見ると4人は冷や汗をかいていた。

 

蓮 「えっえぇ!!?」

 

亜狛「まずいこれは本気だ!?」

 

耶狛「あっあの時の地獄特訓よる持病がぁ!?」

 

黒 「ガタガタガタ!!」((( ;゚Д゚)))

 

何をそんなに怯え驚くのだ。普段の通りに修行をしていれば亜狛達ならば何ら問題はない筈だ。それに蓮の事も考えてこっちは素手で戦うのだ。丁度良いハンデだろ。

 

理 「ルールを制定するこの組手の間のみ俺の力の

   枷を5解除する」

 

力の枷を解いて少し力を引き出す。そして翼と尾をこの場に出し空へと羽ばたく。

 

理 「さぁてめぇらの実力を出してみろ因みに久々

   に力を振るうからな手加減できずに塵にした

   ら‥‥ゴメンな♪」

 

4人「しゃっ洒落にならない!!!?」

 

こうして1VS4による確認組手が始まったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ‥‥しかし寝過ぎじゃぞ?」

怠惰「仕方ない寝過ぎたんだから」

千 「やれやれじゃな」

怠惰「まぁそれが怠惰さんだから仕方ない」

千 「はぁ‥‥そういえば怠惰よこのゲームは?」

怠惰「あぁこれ?遊戯王だよ」

千 「遊戯王ってあれか?光指す道になれ的な」

怠惰「その台詞懐かしいな‥‥まぁやってみる?」

千 「うむ!ワシ的には竜を使いたいぞ!」

怠惰「はいはい勝手にどうぞ‥‥はぁさてそろそろ
   時間だし今回はここまでかな」

千 「怠惰よこの青眼の白竜(ブルーアイズホワイトドラゴン)って可愛いイラス
   トなんじゃな」

怠惰「分かったから本当にそれではまた次回サイ
   ナラ♪」


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第442話 従者と弟子との組手

こんばんは読者様、ポケモンの作品設定をミスっていて顔面真っ青になった怠惰のクソ悪魔です。何をミスったのかが気になるのなら活動報告をどうぞ。気にならねぇよという方は今回もよろしくお願い致します。


間欠泉センターにて現在、

 

理 「遅い!とろい!鈍い!てめぇらその程度なの

   か?やっぱりたるんでぞゴラ!」

 

亜狛、耶狛、黒の動きが前にも増して遅い。こいつらちょっと程のペースで修行をサボってやがったな。

 

亜狛と「このっ!」

 

クナイを投擲してきたが素早く左手でクナイをキャッチして回収する。

 

亜狛「なっ!」

 

耶狛「次は私!」

 

神力によって作られた狼を自分目掛けて放ってくる。それに向かって先程に回収したクナイを投擲し狼の眉間に当て消滅させる。

 

耶狛「うっそん!?」

 

黒 「ちっ!どけ耶狛!貫け影槍!」

 

地上から黒が自身の影を操り無数の槍に変化させ自分へと槍を放つが手を掲げ、

 

理 「落ちろ雷!」

 

自身の能力を用いて上空に雷雲を発生させ落雷で黒の影槍を打ち消す。

 

黒 「ありえん‥‥」

 

やっぱり弛みすぎてる昔の方がまだ良かった。特に動きが本当に鈍いこんなの台所に出現したGを割り箸で掴み駆除するのと同じぐらいに簡単だ。

 

蓮 「覚悟!!」

 

抜刀術による神速の一太刀を自分に向けて使おうとするが即座に後ろ蹴りで蓮の刀の柄を抑え一太刀を阻止する。

 

蓮 「こんなのありですか!?」

 

理 「蓮お前の動きは単調すぎるんだよ」

 

足に霊力を纏わせて一気に吹っ飛ばす。すると自分の囲い込みかのように亜狛、耶狛、黒が並ぶと亜狛は何処からともなく2本の刀を耶狛は薙刀を黒は大きな戦斧を構えて一斉に襲いかかってきた。

 

理 「はぁ………」

 

息を大きく吐き出して集中しそして、

 

理 「瞬雷」

 

一気に高速移動で亜狛、耶狛、黒の3人の背中を蹴り飛ばす。

 

亜狛「がはっ!」

 

耶狛「うぎゃ!?」

 

黒 「ぐふっ!」

 

3人は一斉にぶつかり合い地に落ちていった。

 

理 「何だこの動きすら見れないのかお前らは‥‥これ

   は暫く特訓させる必要がありそうだなぁ~」

 

蓮 「くらえぇ!」

 

斬撃波が此方へと飛んでくるため尻尾を用いて弾き飛ばすが斬撃波の後ろに隠れていたのか蓮が斬りかかって来た。だが瞬時に振るう刀の軌道を読み取りタイミングを合わせて人差し指と中指で刀の刃を挟み止める。

 

蓮 「っ!!?」

 

理 「お前はさっきから思っただろ異変の時よりも

   強いと‥‥それはそうだあんなの手加減の内に

   入るお遊びだったからな‥‥本来の俺の本気は

   自身の気だけで周りにあるもの全てを無に返

   しちまうぐらい強いだから何時もは制御でき

   ない力は封印しているのさそうしないと周り

   に迷惑をかけちまうからな♪」

 

恐らく自分がこの枷を外す日はあるかもしれない又はないのかもしれない。出来れば来ては欲しくはないな。

 

理 「とりあえず身の程を知りな蓮」

 

背の方でゆらゆらとゆらめく尻尾を鞭のようにしならせる。

 

蓮 「えっ何‥‥ぐふっ!!?」

 

そして尻尾を鞭ように扱い蓮の右側面に直撃させ吹っ飛ばす。何時もは料理とか座る時とかは邪魔でしまう尻尾だが尻尾があると戦いにおいては便利だなと感じた。

 

理 「あれそういえば3人はどこ行ったんだ?」

 

周りを見てみると亜狛、耶狛、黒の3人がいない事に気づく。逃げた訳ではなさそうだしお燐とお空をチラリと見た感じだと溶岩に落ちた訳でもなさそうだ。そうなると何処に行ったんだ。

 

耶狛「ふふっマスター♪」

 

亜狛「少し一緒に溶岩に落ちましょうか!」

 

黒 「熱くて主は昇天するかもしれないがな!」

 

理 「なっ!?」

 

死なない体質を利用してこいつら溶岩に落とす気か。3人が自分の両腕と両翼を亜狛と耶狛が掴みそして足を黒に拘束されると真っ逆さまに落ちる。こいつらまるで亡者みたいな顔をしてやがる。だが拘束した所で意味はないが、

 

理 「………収納」

 

翼をしまい拘束が緩んだ所で振りほどく。

 

亜狛「しまった!」

 

耶狛「キャー!!」

 

2人を振りほどき体を回転させて今度は黒を振りほどく。

 

黒 「うっ!!」

 

離れたのを確認し即座に呪文を詠唱する。

 

理 「エアビデ!」

 

足に風を纏わせて空を飛ぶと、

 

蓮 「神楽!」

 

理 「っ来るか!」

 

来るかと思い構えると蓮の出した鬼みたいな奴等は通りすぎていき下へと向かっていった。

 

理 「何!?」

 

何だと思い見ると2体の鬼は腕を交差させると亜狛達はその交差させた腕を足場にして一気に駆け上がって向かってきた。

 

耶狛「リメンバー・ミー!!」

 

黒 「リベンジだ!」

 

亜狛「カウンター!」

 

何こいつらカタカナ英語を言いながら向かってきたよ。というか亜狛お前がボケたらツッコミが黒しか‥‥いや最早ツッコミという概念などないのだろうか。

 

理 「へぇ~!」

 

蓮 「僕だっていますよ!」

 

四方八方から攻めてくる。そうだそう来なくてはつまらないよな。本来なら仙術でパパっと片付けるがここは敢えて使わずに自身の龍翼を広げ亜狛と耶狛の一撃を防ぎそして黒の一撃を龍爪で押さえ付ける。

 

耶狛「固い!?」

 

亜狛「ぐぅここまで固いとは!」

 

黒 「うっ動かない!!」

 

背後から向かってくる蓮には尻尾の刺を利用して一撃を抑えるが、

 

蓮 「まだだ!!」

 

鞘による二段構えの攻撃を行ってきた。良い動きだならばこれはどうかな。

 

理 「………っ!」

 

ただただ蓮を睨む。いや違うなこれまでの蓮では味わえなかったであろうある気を放出する。

 

蓮 「っ!!!!?」

 

蓮の動きが止まると同時に3人の威勢がなくなるとすぐに4人は下がった。

 

亜狛「いいっ今!」

 

耶狛「くっ首を斬られた気がした!?」

 

黒 「きっ気のせい………」

 

蓮 「ふっ震えが!」

 

これは少し強めに出しすぎたか。放った気は俗に言う殺気である。並大抵の奴の殺気なんかは相手がビビる程度だが熟練され精錬された殺気は刃に等しいものであると同時に相手に強烈なイメージを叩き込ませる事が出来る。圧倒的な存在であるとイメージをさせれれば勝手に相手は引いていく。これほど楽な戦法はない。

 

理 「どうしたお前達?まさかこの程度の事でビビ

   ったのか?」

 

蓮 「っ!まだまだ!」

 

挑もうとしてくるが今度は更に強めに殺気を放つと4人は落下していき間欠泉センターの足場に落ちる。

 

蓮 「うっ動けない!?」

 

亜狛「久々だとキツイ!」

 

耶狛「あっアバババ!」

 

黒 「相変わらずな殺気‥‥!」

 

4人共この程度の殺気で動けないとはまだまだ甘いな。

 

理 「ふむ‥‥終わりか?」

 

蓮 「うぉぉぉ!!」

 

雄叫びを上げて蓮は体を狐のような姿へと変えて立ち上がる。

 

亜狛「なっ凄い!」

 

耶狛「マスターのこの殺気で立つなんて」

 

黒 「やっぱりあの小僧はただもんじゃねぇ!」

 

金色に光る蓮は刀を構え一気に距離を縮めて斬りかかってきた。この光景を自分は知るはずもないのに何故か見たことがある気がしてならない。所謂、デジャブというのが正しいのか。

 

理 「お前の根性‥‥確かに見たぜ」

 

その根性に敬意を表さなければな。気質を魔力に変え向かってくる蓮に向かい巨大な魔力の玉を作り上げ唱える。

 

理 「エゴ・メサイア」

 

巨大な玉は無数に分列しレーザーとなって蓮へと襲いかかる。

 

蓮 「じゃりゃぁ!!」

 

だが向かっていくレーザーを全て切り裂き自分へと向かってくる。そうだ俺が欲しかったのはこういった必死な行動だ。刀で自分へと斬りかかるがそれを難なく人差し指と中指で挟み止める。

 

蓮 「なっ!!」

 

理 「甘いぞ蓮♪だがその必死に動くその様は良い

   動きだ♪」

 

刀を弾き自分は手を叩き放っていた殺気をしまいこむ。

 

理 「よし見たいものは大方は見たしここまでな」

 

それを聞き金色に輝いていた蓮は元の姿に戻った。

 

蓮 「ふぅ‥‥疲れたぁ‥‥」

 

理 「お疲れさん♪」

 

尻をつき蓮は倒れる。よく耐え抜いたものだ。そして組手が終わるとお燐とお空は亜狛、耶狛、黒の3人に駆け寄る。そうだ彼奴等に伝えないとな。

 

理 「それとお前ら!」

 

従者達3人はビクンッと驚き自分を見ると、

 

理 「お前らが充分に弛んでいたのはよく分かった

   暫くは俺が監修して修行するからよろしくな

   お前ら♪前よりもキツイのを用意してやるか

   らお楽しみにな♪」

 

ニコリと微笑んで言うと3人は固まると、

 

亜狛「Oh‥‥」

 

耶狛「我関せず‥‥我無なり‥‥」(=ー=)

 

お空「お母さんが壊れたよ!?」

 

黒 「はっハハハハハハハハ!!!」

 

お燐「黒さんしっかりして!」

 

おうおう楽しそうにしちゃってそんなに楽しみか。

 

理 「まぁ修行仲間が増えて良かったな蓮♪」

 

蓮 「えっえぇとそっそうですね‥‥」

 

理 「アッハッハッハッハッハッ♪」

 

と、そんなこんなで今日から自分が修行の正規的に指南をする事となったのだった。




怠惰「ではでは今回も‥‥」

千 「怠惰よ聞いたぞ古典的なバカなミスしたみた
   いじゃのぉW」

怠惰「うるせいやい!?」

千 「しかもそれを知らずに2ヶ月近くやってしま
   った訳じゃからのぉもうわっ笑いが止まらん
   ぞ♪」

怠惰「マジでやらかしたぁ‥‥」

千 (*≧∀≦)

怠惰「腹立つなぁその笑い方」

千 「しかしそなたはミスばっかりじゃのう」

怠惰「リアルはアナログ人間だからねぇ」

千 「おいおい」

怠惰「小学生の時なんか学校のパソコン2台ぐらい
   殺っちまったてるから」

千 「いやそれ洒落にならんぞ」

怠惰「まぁその本当に申し訳ございませんでした」

千 「やれやれ‥‥とりあえずは今日は終わろうか
   のぉ?」

怠惰「だねそれでは今日はCoCoまでです」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それではさようなら‥‥」


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第443話 技の伝授

こんばんは読者様、大きな中古ショップに行ってきた怠惰のクソ悪魔です。そしてゲームを幾つか買ったのは良いんですが税金の事を忘れ会計に出し合計が7000円近くになっていてリアルでOh‥‥と呟いてしまいました。さてそれではこんな下らない話もあれなので本編へどうぞ。


謹慎が解けてから翌日の昼時、

 

理 「ほらてめぇら俺を倒せないと飯抜きだぞ?」

 

耶狛「それだけはいや~!」

 

亜狛「このっ!」

 

黒 「おりゃ!!」

 

蓮 「それだけはさせませんよ!」

 

3人の従者を相手しつつ蓮の修行に着手していた。朝の準備運動から始まり昼のこの特訓へと持っていくのが自分流だ。なお昼の組手で自分を倒せなければ夕飯は抜きという条件でやっているのは言うまでもないだろう。

 

理 「フハハハハハ!」

 

蓮 「じゃりゃぁ!!」

 

理 「無駄だ蓮!」

 

蓮の一太刀を左手を硬化させて防ぐ。だが恐らく次は鞘による二太刀目が来る。そしてその予測通りに鞘持つ左手がピクリと動く。尻尾をしならせ蓮の逆手持ちによる鞘の二太刀目を防ぐ。

 

理 「見えているぞ?」

 

蓮 「そんなのお見通しですよ!」

 

と、言うと鞘を持つのを止め自身の胸ぐらに目掛けて手を出すが右手で押さえ付ける。

 

理 「成る程ね駄目ならば体術で勝負かその転換は

   大切だな♪」

 

蓮 「えぇお陰で理久兎さんは僕を掴んでくれてい

   るので助かりますよ!」

 

理 「何?」

 

何だと思っていると蓮の霊力の流れが変わる。何をする気だと思っていると蓮の体が白く発光する。

 

蓮 「この距離で押さえつけているのなら逃げれま

   すか!」

 

理 「っ!」

 

溜め込んだ霊力を一気に放つつもりか。その攻撃は言わばゼロ距離で爆弾を使うのと同じである。しかも使った相手は無傷で済むというとんでも技だ。

 

理 「ちっ!」

 

逃げようとするがそれと同時に亜狛と耶狛と黒は自分の間接を押さえつけた。

 

耶狛「ご飯抜きは勘弁だからね♪」

 

黒 「あぁ!」

 

亜狛「昨日と同じと思ったら大間違いですよ」

 

確かに亜狛の言う通り昨日よりもしっかりと押さえつけられて逃げるのは容易ではないな。しかも残り2秒としなあで蓮の一撃が入る。それに昨日みたいに枷を開放すれば避けれるが今日はそれが目的ではないため使えないし。これは受けるしかないか。

 

蓮 「霊爆!!」

 

と、一言を述べた瞬間に霊力による大爆発が起こる。

 

理 「くぅ!」

 

吹っ飛ばされたが翼を広げ爆風に抵抗して受け身をとる。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

だが蓮はミスをしたな。恐らくこれは弾幕ごっこで使う用に設計してあるのかダメージはなかったが爆風が凄かっただけだ。もしもこれが弾幕ごっこなら今のは確実に負けていただろう。

 

理 「中々やるじゃないか‥‥亜狛そして耶狛に黒お

   前達のバックアップも良かったぞ」

 

と、言った直後、

 

お空「終了~!」

 

終了の時間となり合図でお空が叫ぶ。丁度時間通りだったな。

 

耶狛「マスタ~夕飯ちょうだいよ~!」

 

夕飯抜きが本当に嫌なのか耶狛が泣き面になりかけた顔で腕を掴んできた。

 

亜狛「こら耶狛!?」

 

黒 「そんでどうなんだよ?」

 

理 「どうねぇ‥‥」

 

腕が暑苦しいため試しに腕を思いっきり振ってみると、

 

耶狛「やっ止めてぇ~!?」

 

凄い必死に掴んで離さない。食事への執着が恐ろしいことこのうえない。まぁ今回の蓮へのバックアップする動きは良かったから飯抜きは勘弁してやるか。

 

理 「分かったからいい加減に離せよ?そうしない

   と耶狛お前だけ飯抜きな?」

 

それを聞いた耶狛は素早く手を離す。そして自分は蓮の元へと行くと、

 

蓮 「はぁ‥‥はぁ………」

 

やはりあの爆発技は蓮の霊力を結構消耗させたのか霊力が弱くなっていた。

 

理 「お疲れちゃん」

 

蓮 「えぇ‥‥」

 

理 「今日の動きは中々良かったぞ攻撃の切り返し

   が特に良かった必ずしもその攻撃が相手に通

   じる訳ではない相手を観察しどう行動するの

   かを見極めるのかが大切だそれとさっきの爆

   発技だがもう少し状況を見て使ってみると良

   いぞ?ただでさここに来てから霊力の消耗が

   激しいんだからな」

 

蓮 「ハハハ‥‥注意します」

 

声からして疲れているのは明白だ。とりあえず休憩させるか溶岩の上よりかはマシとはいえど体力はジリジリと削られるからな。

 

理 「とりあえず一休憩な‥‥」

 

この時にふと自分は思った。蓮ならばもしかしたらあの技のどれか1つを習得させれるのではないかと。それにそろそろ黒も良い頃合いだし黒は本腰を入れながら教えるが蓮はとりあえずはお試し体験としてやってみるか。

 

理 「亜狛に耶狛お前達は今日は上がって良いぞ」

 

亜狛「えっ?」

 

耶狛「黒くんと蓮くんは?」

 

理 「この2人には聞きたいことがあってな♪何だ?

   特訓がしたりないのか?」

 

ニコリと微笑みがら言うと亜狛と耶狛は顔は真っ青にさせる。

 

亜狛「いっいえ!耶狛すぐに帰るぞ!」

 

耶狛「りょっ了解だよお兄ちゃん!」

 

そう言い2人は裂け目を作って地霊殿に帰っていった。残った黒と蓮を見て、

 

理 「さてとここから本当に自主トレになるかもだ

   から先に行っておくぞお前らは仙術に興味は

   あるか?」

 

黒 「なっ!」

 

蓮 「仙術って‥‥理久兎さんがよく使うあれですよ

   ねぇ?」

 

理 「そう黒はそろそろ頃合いだから教えてやろう

   と思ってな‥‥黒お前は受けるか?受けないの

   なら亜狛達と同様に帰って良い‥‥」

 

黒 「いややらせてもらう!」

 

言いかけた途中で黒は首を横に振り決断を言った。黒はやるというのが分かったが次に蓮の方向を向いて、

 

理 「分かった‥‥ついでだから蓮もさわり程度で良

   いならやってみるか?正直な話でお前だと出

   来るかは分からないが」

 

蓮 「やっやります!やらせてください!」

 

驚いているのか少し言葉が固いような気がするがまぁ良いか。

 

理 「よしなら教えてやるよ‥‥そうだな黒はどんな

   のが良い?」

 

黒 「そう言われてもな‥‥」

 

理 「う~ん亜狛が崩し系で耶狛は攻防一体系だし

   なぁ」

 

と、考えていると黒は何か決心したような顔をする。何を覚えるか決まったかな。

 

黒 「ならば十七式 骸の唄を頼む」

 

理 「これまた凄いのを注文してきたなぁ‥‥言って

   おくが亜狛とか耶狛とはまた違った意味で大

   変だぞ?」

 

黒 「察している」

 

理 「ありゃそうなのね‥‥」

 

まぁ覚悟があるのなら言いか。次に蓮の方向を向いて、

 

蓮 「えっと‥‥僕のは理久兎さんが決めてください」

 

理 「へっ?あぁうん‥‥そうだなぁ………」

 

蓮を見ていて思ったのは一撃に掛けるタイプではないな。持ち前の素早さで翻弄しつつ相手を圧倒していくのが蓮のタイプなのは間違いない。それにさっきの霊力爆発から考えて恐らく金狐の状態になるのとあの爆発が最後の決定打であるのは間違いない。ならばあれが丁度良いか。

 

理 「ならそうだねぇお前には十五式 断刈列斬を教

   えてやるよ」

 

蓮 「それって鷺麿の夢で使ったあれですか?」

 

理 「あぁあれの元の技だがな‥‥」

 

これで蓮の火力不足は少しは軽減できるだろう。だがニコニコとしているのは何故だ‥‥まぁ良いか。

 

理 「よしそうと決まれば早速やっていくか」

 

断罪神書から1体の木偶人形もといデク君100号を出す。

 

理 「黒お前にはこのデク君100号を使って特訓

   してもらうよ骸の唄は形あるものに自身の気

   と魂を分けて自分の分身として動かす技だ無

   論これに失敗すれば魂が抜け元の肉体に戻れ

   るという保証はないから細心の注意を持って

   やるぞ」

 

黒 「了解した」

 

理 「そして蓮に教える断刈列斬は莫大な気を使う

   お前がさっき使った霊力爆発なんてお遊びと

   思えるぐらいの気を使うからそのつもりでい

   ろよ?」

 

蓮 「はっはい!」

 

そうして蓮と黒の仙術指南が始まったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「怠惰よ今の財布の中身は?」

怠惰「すっからかん」

千 「じゃよなぁ‥‥」

怠惰「まぁこんな事もあるさ」

千 「こやつ開き直りおったぞ因みにその中古店は
   何駅先なんじゃ?」

怠惰「9駅ぐらい?」

千 「遠!?わざわざ行ったのか!?」

怠惰「そだよ~近くの店舗は小さいから品数にも限
   度あるしそれなら遠くても大きい所ならそれ
   相応に品があるからね」

千 「まぁそれはのぉ」

怠惰「読者様も買い物には気を付けてね?」

千 「でないとこやつみたく財布が空っぽになって
   しまうからの」

怠惰「さてそれじゃ今回はここまでにしようか」

千 「こんな下らん話で使ってしまうとは」

怠惰「アハハそれではまた次回」

千 「さらばじゃ!」


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第444話 修行は続く

こんばんは読者様、ニコニコでクトゥルフ動画にはまたまり出している怠惰のクソ悪魔です。あぁいったゲームを見ていると面白いですね。さてそれでは本編へどうぞ。


蓮に自身の技の1つである断刈列斬を伝授させるために修行を開始していた。

 

蓮 「仙術十五式 断刈列斬!!」

 

両腕を合わせ掲げて巨大な霊力の剣を作り出し蓮は自分に向かって気の剣を振り下ろしてきたが、

 

理 「おい蓮なんだその技は?」

 

蓮 「なっ」

 

左手で振り払い蓮の一撃を消し飛ばす。こんなの断刈列斬などではない。芯にまで気がこもってないためただの見かけ倒しも良いところだ。

 

理 「言っておくがそんな程度じゃ断刈列斬なんか

   名乗れないぞ?もっと剣の芯にまで霊力を込

   めろ!」

 

蓮 「はい!」

 

何度も何度も同じようにぶつけてくるがこの度に左手で振り払う。昨日からこの修行は始めているがやはり亀の速度レベルでゆっくりと教えていく事が大切そうだ。

 

蓮 「はぁ‥‥はぁ‥‥」

 

だがそんな事を思っていると蓮は息を上げていた。蓮から流れる霊力に乱れがあった事から軽い霊力切れを起こしてきているみたいだ。

 

理 「何だへばったか?」

 

蓮 「へばってなんかいませんよ!」

 

自分を見て叫ぶとまた断刈列斬の構えをとる。すると、

 

お燐「理久兎様どうです調子は?」

 

間欠泉センターの入り口からお燐がやって来た。蓮の調子はと言われたため両腕をあげて首をふる。

 

お燐「ありゃりゃ‥‥蓮さんも大変だねぇ」

 

理 「それでお燐は何しにここへ?」

 

お燐「おっとそうだったさとり様から伝言で書類を

   まとめたから後で確認してとの事です」

 

書類か。しかしそれだけのためにここに来たというのか。

 

理 「何だそのために来たのか?」

 

お燐「いいえ♪蓮さんがどこまで頑張ってるかみた

   くて来たんだよ♪」

 

どうやら蓮の様子を見たいがために来たみたいだ。まぁまだまだ上手くはいってないが。

 

お燐「にしても大丈夫かい蓮さんずいぶんボロボロ

   になってるけど」

 

確かに結構修行で痛め付けたからな。そろそろ蓮のために止めにするのもありか。

 

理 「う~ん‥‥どうする今日は止めるか?」

 

蓮 「まだまだ!」

 

闘志を内に秘めた目をして構えをとるこれは良い根性してる。これは付き合わない方が野暮だ。

 

理 「お前はそのガッツは認めてやるよなら後数分

   は相手してやる来な!」

 

蓮 「仙術十五式断刈列斬!!!」

 

巨大な気の剣を振り下ろしてくる。とりあえず近くにいるお燐にもしがあると困るため下がらせるか。

 

理 「お燐は下がってなさい‥‥」

 

お燐「はいはい♪」

 

お燐は下がるのを確認すると左手で蓮の一撃を振り払いかき消す。これでは全然だな。

 

理 「まだまだだな」

 

蓮 「くぅ!まだだ!!」

 

理 「‥‥蓮お前のガッツは良いんだがよイメージし

   て使ってるか?深くイメージしろお前は霊力

   だけで出来ている剣を持っているその剣で俺

   を一刀両断するというイメージをもて!」

 

蓮の根性(ガッツ)はとても素晴らしいと思う。だが反面でそれが仇になっている気がするのが痛い所だ。

 

蓮 「仙術十五式断刈列斬!」

 

理 「さっきよりかは良くなったな!」

 

先程よりかは見てまともになっていると思った。だがあまでも先程よりはの話だ。左手で振り払いまたかき消す。

 

蓮 「くぅまだ‥‥ま‥‥」

 

と、突然の事だった。蓮はふらふらと体を揺らしたかと思うとうつ伏せに倒れた。まずいと思い蓮へと急いで近づくと蓮は気持ち良さそうな寝息をたてていた。

 

理 「よく頑張ったな蓮‥‥今日はもう休め」

 

目に余るぐらいに頑張り倒れた蓮に敬意を称してそう呟く。そして倒れた蓮をおんぶする。

 

お燐「理久兎様、私が運びましょうか?」

 

理 「いいや俺が運ぶよこのぐらいはしてやらない

   とな♪あっでもお燐に頼みたいことがある」

 

お燐「何です?」

 

理 「お空に伝えておいてくれ間欠泉センターの温

   度が上がってきてるからその対処を頼むって

   な」

 

今日の修行を開始した時よりも間欠泉センターの温度が上がってきているためか暑く感じたためそろそろ温度調節が大切だと思っていた。そのため間欠泉センターを管理できるお空に調整の指示をするようにとお燐に伝えるとお燐はニコニコと笑いながら敬礼をする。

 

お燐「了解、理久兎様♪」

 

理 「あぁ頼むぞ♪ここが爆発したら諏訪子達がぐ

   ちぐちうるさくなるからな」

 

そうしてお燐はお空を探しに向かい自分は地霊殿へと戻り蓮が寝泊まりする部屋に行き蓮を寝かしつける。

 

理 「これでよし」

 

と、呟くとドアが開きさとりが覗きこんでくる。

 

理 「どうしたさとり?」

 

さと「いえ蓮さんをおぶって中に入るのを見たもの

   で‥‥倒れたんですか?」

 

理 「あぁ霊力切れ起こしたみたいでな」

 

寝かしつけた蓮を見たさとりは若干で呆れながら、

 

さと「はぁ‥‥やり過ぎって訳じゃないですよね?」

 

理 「こいつのガッツが凄かっただけだよ‥‥」

 

蓮のガッツは目に余るぐらい凄い。しかも後から聞いた話だが俺達を助けるために危ない橋まで渡ったらしいしな。こいつは俺よりも根性が座ってる。

 

さと「まぁ今ので大体は察しがつきました‥‥なら私

   は蓮さんの看病をしておきますねあぁ理久兎

   さんお燐から聞いてます?」

 

理 「あぁ書類だろ片付けておくよ‥‥」

 

さと「部屋においてありますのでお願いしますね」

 

理 「あいよ」

 

しかしさとりが看病すると申し出るなんて珍しい事もあるものだ。まぁ恐らく蓮と何か話したことがあるのだろう。なら俺は邪魔だろうし退場するか。

 

理 「頼むな」

 

さと「えぇ♪」

 

そうして部屋を出て自室へと向かうのだった、




怠惰「ではでは今回もありがとうね」

千 「うむしかし小僧は大丈夫かの?」

怠惰「さぁ?まぁでも彼は火事場の馬鹿力は凄いけ
   どね」

千 「そうなのか?」

怠惰「うん俺の時も火事場の馬鹿力で押しきったし
   ねぇ」

千 「ほう‥‥因みにどんな事したんじゃ?」

怠惰「寝なずに出来るかなチキチキ薬取ろうゲーム
   って修行」

千 「聞いてて怪しさ満点な修行じゃな」

怠惰「まぁでも彼は頑張ったよ?」

千 「怠惰が修行のぉ未だにイメージがつかん」

怠惰「失礼だな千ちゃんは‥‥ってそろそろ時間だね
   それじゃ今回はここまでにしようか?」

千 「じゃなまた次回もよろしく頼むぞ」

怠惰「そんじゃ読者様また次回」

千 「さらばじゃ!」


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第445話 黒の修行はというと

こんばんは読者様、友達と遊びに行っていた怠惰のクソ悪魔です。遊ぶだけ遊び歩き疲れてしまいました。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


さとりが蓮を看病をし始めてから数時間程経過する。

 

黒 「はぁ~!仙術七式骸ノ唄!」

 

と、黒が唱えると倒れている木偶君100号は動き出す。現在何をしているのかと言うと黒に教えている仙術七式骸ノ歌を教えながら書類に目を通し印鑑を押していた。

 

理 「おっ良いじゃん」

 

そう言うと突然、黒は倒れ、倒れている木偶君100号が立ち上がり、

 

木偶「そうであろう主よ!」

 

声的に黒だよな。こいつ器用だな幽体離脱したかと思ったら木偶君に黒の魂が入ったぽいぞ。

 

理 「うん前言撤回だ黒お前は下を見ろ」

 

木偶「ん?‥‥なっわっ我が倒れてって!なっ何だこ

   れはぁ!!?」

 

ようやく今の現状に気づいたか。

 

理 「やれやれ」

 

やれやれと呆れながら黒の魂が入った木偶君100号に近づき、

 

理 「チェストォ!!」

 

思いっきり頭をぶん殴り拳骨を喰らわす。

 

木偶「あがっ!?」

 

と、苦悶の声を上げると木偶君100号から白い何かが出てくる。即座に掴みぶっ倒れている黒に叩きつけると白い何かは黒の体の中にスーと入っていった。

 

理 「これで良し」

 

すると倒れていた黒は起き上がる。

 

黒 「すっすまん主よ」

 

理 「言っただろ魂の半分を分け与える感じでやれ

   ってこれはやりすぎだ」

 

実際な話で今みたいに失敗はありえる。あぁなるとすぐに戻さないと魂は元の肉体が戻れなくなってしまう恐れがあるためこの修行をする際には目が離しにくいのだ。

 

理 「そんじゃもう一回やってみな」

 

黒 「あぁ」

 

そうして黒は骸ノ唄を使うが何度も失敗を繰り返す。

 

黒 「難しいな‥‥」

 

理 「そんな簡単にはいかねぇよ蓮もそうだけどよ」

 

黒 「そういえば小僧は大丈夫なのか?」

 

理 「あぁさとりが看護してくれてるよ」

 

印鑑を押し書類を片付けながら話すと黒は黙る。

 

理 「ん?どうした黒まさかまた魂が抜けたか?」

 

黒 「いや大丈夫だ‥‥男女が同じ部屋か何か間違いが

   なければいいがな」

 

理 「………さとりに限ってそれはないだろ」

 

バカだな黒は流石にそれはないだろ。だがさとりの「看病する」という言葉の本当の意味があったとしたら。話したいことがあるのだろうと予測したが何を話すのかまでの内容は予測つかない。何せさとりなのだから。

 

黒 「主よ大丈夫か?」

 

理 「‥‥あぁ問題ないよ♪」

 

とりあえず仕事集中しないとな。書類を見つつ黒の修行を見る。見るのだが頭から何故かさっきの黒の言葉が引っ掛かりを見せて仕方ない。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

これでは書類仕事にも手が回らないな。

 

黒 「おぉ~どうだ………」

 

そう言うと黒はパタリと倒れ口から白い何かが飛び出てくる。

 

理 「まったく‥‥お前は懲りないなぁ」

 

口から出てきた白い物をキャッチし黒へと叩きつける。

 

黒 「ゴホッ!ゴホッ!」

 

理 「黒お前は少し休憩しなそれも大切だぞ」

 

黒 「あっあぁ………何処に行くんだ?」

 

理 「厠さ」

 

部屋から出てこの階にある厠とは反対のルートへと行く。そして蓮が寝泊まりする部屋の前で立ち止まる。

 

理 「こっこれはあれだ‥‥気になったとかじゃなく

   ‥‥何言ってんだ俺は」

 

やれやれと思い蓮の様態を見るためそうあくまで蓮の様態を見るために部屋へと入ろうとすると部屋から声が漏れてくる。

 

蓮 「あの事件ですか?」

 

さと「えぇ理久兎さん達は無自覚‥‥まぁ耶狛さんは

   ちょっと例外に近いですが殆どの事を覚えて

   はいませんですが彼はそれが許せなかった自

   分の手で友人達を傷つけた事をだからそんな

   自分を止めてくれた貴方達に少しでも恩を返

   したいとも思っているんですよ‥‥無駄話をし

   すぎましねあんまり言うと理久兎さんに怒ら

   れてしまいますね♪」

 

と、言う声が聞こえてきた。どうやら蓮は起きたみたいでさとりと会話しているみたいだ。

 

理 「恩返しねぇ‥‥」

 

しかし色々とさとりは言ってくれるよな。だが蓮の指南を引き受けた本当の理由はさとりの言う通りかもしれない。自分の中の何処かで詫びをしたい気持ちがあった。‥‥まぁどうやって謝るかが分からずでこんな事をしちまってる訳だが。

 

理 「‥‥ちゃんと謝らねぇとな」

 

謹慎が解けたら皆に謝ろう。そして今度こそは自分達も力になれる事があるなら力にならないとな。

 

さと「えぇそれなりにありますよ?」

 

蓮 「あるんですか」

 

さと「えぇまぁ大体は悪かった方が先に謝る感じで

   すね‥‥殆ど理久兎さんですが‥‥そうですねぇ

   ‥‥互いが悪いのであれば互いに謝れば良いん

   じゃないですか?」

 

何を話しているんだ。さとりって心に思ったことを読めるからそれで会話が出来るんだったな。お陰で何をどう会話してるのか分からないな。

 

さと「まぁ確かに巫女は気も我も強いですが相手も

   貴方と同じ気持ちならば謝ると思いますけど

   ね‥‥あくまで経験上の話ですが」

 

蓮 「そうですか‥‥いえそうですね地上に帰ったら

   謝ってみます」

 

どうやら蓮はまだ霊夢との喧嘩を引きずってるみたいだな。そして、さとりの言ってる事は合っておりそれまでを振り返ると殆ど俺から謝っているよな。

 

理 「………まぁ俺から謝らないと機嫌が直らないか

   らな」

 

というか自分から謝らないとさとりの機嫌は中々直らないから先に謝っているのが事実だ。

 

さと「ふふっ♪頑張って下さい蓮さん♪さてそろそ

   ろ理久兎さんも書類チェックは完了している

   と思いますので行きますね」

 

と、聞こえるとさとりの足音がどんどん近づいてくる。

 

理 「ヤベッ」

 

自然を装う形で今来たよ雰囲気を出すために部屋から離れると丁度さとりは部屋から出て来きたため近づく。

 

理 「よっ蓮の調子はどうよ?」

 

さと「あっ理久兎さんえぇ大丈夫そうですよ」

 

理 「そうかなら良しかな」

 

話を聞いていて自分が思ったほど変な話はしてなくて良かったかな。

 

さと「所で理久兎さん書類は?」

 

理 「あぁ~後1割かな?」

 

さと「そうですかなら早めに終わらせて下さいね」

 

理 「あいよ」

 

そう言いさとりは自分の横を通りすぎて行った。

 

理 「ふぅ‥‥さていらぬ心配して時間潰しちまった

   し書類作りを再開しますか」

 

そうして自室へと戻り黒の修行を見つつ書類を片付けるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかしあの魔竜の小僧の魂が抜けるとは
   のぉ」

怠惰「まぁ彼、一時期は魂だけで過ごしていたから
   その影響か魂が抜けやすくなっているのかも
   しれないね」
   
千 「それ大丈夫か!?」

怠惰「大丈夫じゃない?臨死体験した奴もいるんだ
   しねぇ」

千 「あの小僧か」

怠惰「そうそうそれに比べればねぇ?」

千 「どちらにせよ質が悪いぞ」

怠惰「だよねぇ俺はごめんだわ」

千 「いやおんしも同じ‥‥まぁ良いか」

怠惰「気にしない♪気にしない♪さてとそれじゃ少
   し早いけど今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「そんじゃ読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第446話 泥棒騒動

こんばんは読者様、昔に買ったゲームがやりたくなり家中を探しても見つかっていない怠惰のクソ悪魔です。暴食辺りに貸したのかまたは‥‥失礼それでは本編へどうぞ。


翌日、ついに蓮の1週間指南も最終日となり朝早くから技の稽古に入っていた。そしてその練習を見たいとの事で亜狛、耶狛、黒、お燐、お空の5人が観戦する中で行っていた。

 

蓮 「仙術十五式断刈列斬!!」

 

両腕を合わせ巨大な霊力の剣を掲げ自分へと振り下ろしてくる。だが、

 

理 「………」

 

タイミングを合わせて回し蹴りをし霊力の剣を蹴り飛ばし消滅させる。

 

理 「まだまだだな蓮」

 

蓮 「今のを百点満天で言うと」

 

百点満点で何点か。う~ん回し蹴り程度で壊れるんだったら、

 

理 「30点代だな」

 

本来の断刈列斬はあんな回し蹴り程度じゃ消滅はしない。故に30点辺りが妥当だ。だがそれを聞いた蓮は気に止んでいるのか少々落ち込んでいた。

 

理 「別に気に止む必要はないぞ蓮‥‥第一に亜狛と

   耶狛だって覚えるのに相当苦労してるからな

   すぐに動向できるようなものじゃない自分の

   ペースでやるものさ」

 

蓮 「ですが今日が最終日です少しでも近づきたい

   じゃないですか」

 

理 「お前のその気持ちは分かるだがお前の速度で

   覚え学んでやるものさ」

 

蓮 「はぁ‥‥」

 

数日前の失敗により改めて学んだ事、その者の学習速度はそれぞれである。だからその者に合った速度を見極める必要がありそれを見誤れば前回と同じ失敗だ。

 

蓮 「もう一度お願いします!」

 

だがこうして蓮を見ていて思うのは誰よりも根性(ガッツ)はある。恐らくは自分が見てきた者の中で蓮ぐらいガッツがあった者はあまりいなかった。いても依姫だとかぐらいなものだから教え我意があるものだ。

 

理 「あいよ‥‥来な」

 

そうして蓮は自分に向かって何度も何度も断刈列斬を放ってくるがこの度に一撃を無力化させていく。数時間にも及ぶ時間の中、蓮は霊力切れを起こし疲労していた。

 

蓮 「はぁ‥‥はぁ‥‥」

 

理 「う~ん今ので50点ぐらい?」

 

ついに回し蹴りで砕けないぐらいの硬さになってきた。この調子でなら数年もかからずにこの業を取得する事が出来るだろう。

 

蓮 「やっと半分‥‥」

 

疲れが出てきているのか蓮はフラフラしていた。まぁこんな灼熱地帯の場所では無理はないだろう。熱中症だとかになって死なれると困るしとりあえず休憩させるか。

 

理 「う~ん一休みしようか」

 

蓮 「えぇ‥‥」

 

そうして用意してある椅子に座らせ自分も座るとこの練習を観戦していた亜狛と耶狛

 

亜狛「お疲れ様です」

 

耶狛「お疲れ♪」

 

黒 「よく頑張ってるじゃないか小僧」

 

蓮 「ありがとうございます」

 

修行仲間として親近感が出てきているのか3人とだいぶ打ち解けれてる気がする。最初はどうなるかと思ったが良かった良かった。

 

お燐「理久兎様もお疲れ様♪今すぐ水を‥‥って!」

 

お燐の後ろではお空が何か筒のような物を手に持ってラッパ飲みしていた。

 

お空「ぷはぁ~♪」

 

お燐「お空それ皆の水!?」

 

お空「えっとごめん全部飲んじゃった‥‥」

 

お燐「何してんの!!?」

 

全部飲んじゃったか。まぁそうなったら仕方がない。

 

理 「ありゃまぁ」

 

亜狛「仕方ないなぁ‥‥すぐに取ってきますね」

 

理 「悪いな‥‥頼むぞ」

 

そうして亜狛は水を取りに裂け目を開き中へと入り地霊殿へと戻って行った。

 

お空「うにゅ‥‥」

 

耶狛「ドンマイお空ちゃん誰しもミスはあるよ」

 

黒 「お前の場合はミスしかないだろうが」

 

まぁ確かに図書室の本棚をドミノ倒しみたく連発させて倒したり雑巾を踏んで滑って階段から落ちたり皿を数十枚割ったりと録な事がないな。

 

耶狛「あぁ~聞こえない!聞こえない!」

 

頑張って耶狛は誤魔化そうとしている所を呆れながら眺めていると、

 

蓮 「そういえば理久兎さん」

 

突然、蓮が話しかけてきた。

 

理 「ん?何だ?」

 

蓮 「言い忘れてたんですが華扇さんが今度何かを

   奢りますって」

 

華扇が食事‥‥あっあの時の団子屋の時に勝手に帰ったのを家に帰って思い出したのだろう。まぁそういう事ならありがたく頂戴しておくか。

 

理 「華扇が食事を?‥‥あぁ~あの時の事か分かっ

   たその時は集らせてもらうよ」

 

蓮 「それと仙術ってどうやって学んだんですか?

   神子さん達みたいな仙人からですか?」

 

理 「うぇ?いや独学で勝手に覚えて勝手に名前を

   付けただけだが?本当なら指南書とかを永琳

   の所で居候していた時に読み書き練習で作っ

   たがなくしちまってな本来ならそれを読めば

   もっと簡単に教えれたかもな‥‥」

 

元々はこの星に降り立った際に独り暮らしをしていく過程で生き抜く際に必要と判断したがために覚えかつ勝手に命名したしな。教えてもらってはいないかな。

 

蓮 「理久兎さんそれ‥‥」

 

と、蓮が何かを言おうとしたその時だ。目の前に裂け目が現れ亜狛が慌てた顔で出てきた。

 

亜狛「大変です!」

 

何があったんだ。さては会話てきに何か耶狛がやらかして隠した物が見つかったか。

 

理 「今度はどうした耶狛が壊した何かが見つかっ

   たのか?」

 

耶狛「ちょっと待ってマスター!ここ最近は何も壊

   してないよ!!?」

 

それじゃ何なんだよと思っていると亜狛は慌てながら、

 

亜狛「いやそうじゃなくて!地霊殿に泥棒が侵入し

   ていてさとりさんが防衛で抵抗して!」

 

理 「‥‥なに?」

 

泥棒だ。地霊殿に盗みを働きに来る愚か者がいるとは良い度胸してるじゃないか。それもさとりに手をかけるとしばかれる覚悟があるみたいだ。

 

理 「被害は?」

 

亜狛「まだ確認は」

 

理 「分かったさとりがやられる前に行かないとい

   けないな蓮すまないが‥‥」

 

今はさとりが心配なため急行しようとすると蓮は立ち上がり、

 

蓮 「僕も行きます!いえ行かせてください!」

 

蓮以外の周りの皆を見ると各々は自分の指示を待っている感じだ。まぁ数は多いに越した事はないか。

 

理 「………数は多い方が良いか分かったお空はここ

   で間欠泉センターの管理を亜狛、耶狛、黒の

   3人はもし泥棒が外に逃げた際に捕獲する用

   意をしろ蓮そしてお燐は俺と来い泥棒を叩き

   のめすぞ」

 

蓮 「分かりました」

 

お燐「あいさ!」

 

亜狛「ならゲートを開きますね耶狛!」

 

耶狛「あいな!」

 

亜狛と耶狛は互いに力を合わせて大きな裂け目を作り出すと地霊殿の廊下が映りだす。

 

理 「いくぞ」

 

蓮 「はい!」

 

お燐「了解!」

 

裂け目へと入ると地霊殿の西2階の廊下へと一瞬で辿り着いた。辺りを見渡し何処にいるかと考えていると、

 

ドーーーン!!

 

と、今いる場所の近くから爆発音が響き渡った。

 

理 「この音からしてエントランスか!」

 

お燐「行きましょう蓮さん!」

 

蓮 「えぇ!」

 

爆発音があったエントランスへと走って向かうとそこには、

 

理 「さとり!」

 

服が所々がはだけてボロボロとなり目を回しながら階段で倒れているさとりを見つけた。そして上を見るとさとりを負かした者が姿を見せた。

 

霧雨「どんなもんだい‥‥やっぱり弾幕は火力に限る

   ぜ♪‥‥げぇ!お前が何でここに!」

 

どうやら地上の盗人魔法使いが泥棒をしにわざわざ地上から赴いていてみたいだ。

 

霧雨「覚妖怪よろしくお前は留守って!」

 

理 「ほうまだ盗み足りないか魔法使い♪うちの女

   にも手を出したんだボコボコにされる気はあ

   るよな♪速攻でお仕置き部屋送りにしてやる

   から安心しろよ♪」

 

腕をコキコキ鳴らして怖がらせないようニコリと微笑むと魔理沙はまるで化け物を見たかのような顔をし青くさせる。

 

霧雨「お前が相手だと洒落にならねぇ!逃げるんだ

   よぉ~!」

 

理 「ちっ‥‥あれ?」

 

魔理沙が逃げ出そうとしたため即座に近づこうと思ったその時に気づく。隣にいた筈の蓮が既にいなかった。すると、

 

霧雨「なっとと‥‥この技!」

 

蓮 「待って魔理沙」

 

魔理沙の逃げ道に蓮が立ちはだかっていた。蓮に意識しているならこれはチャンスだ。

 

理 「確保っ!!」

 

お燐「あいさ!!」

 

自分とお燐は一気に魔理沙へと組み付く。

 

霧雨「にぃ!!?」

 

組み付き間接を決め床へと落とし拘束する。

 

霧雨「ギャァーー!?」

 

理 「逃がさねぇからな!」

 

そうして地霊殿に不法侵入+窃盗をしようとした魔理沙を捕獲したのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかしあの魔法使いは命知らずじゃな」

怠惰「まぁある意味でトレジャーハンターだよね」

千 「いや泥棒じゃろ」

怠惰「でも考えてみなよ紅魔館なんかだと無数の
   弾幕の防衛戦を潜り抜け本というお宝を取
   りに行くんだよ彼女は?」

千 「おんしはそれをやられたら嫌じゃろうに」

怠惰「いいや?怠惰さんは温厚だからね基本的に
   ゲームで決めるよ♪まぁハンデの意味もあ
   るけどね」

千 「強者たる余裕とでも?」

怠惰「いやいやまさか♪暇をもて余す者達からし
   たらあのぐらいの刺激が恋しくなるものな
   のさ♪」

千 「つまりは遊び相手と言いたいのか?」

怠惰「そうそう♪勝者には褒美を敗者には罰をっ
   てのが俺らのゲームルールさ」

千 「因みに罰って例えば?」

怠惰「う~んそれぞれじゃない?傲慢なら表では
   着れない服を着させて写真撮影とか暴食な
   ら記憶を貰ったりとか人それぞれだから」

千 「因みに怠惰は?」

怠惰「秘密♪」

千 「むっ気になるの」

怠惰「まぁそれはいずれ話せればね♪さてそれで
   はそろそろ時間だから今回はここまで」

千 「また月曜日もよろしくの」

怠惰「そんじゃ読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第447話 そして帰還していく

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。さて今回はあまり言うことはないので本編へどうぞ。


魔理沙を捕獲して約30分ぐらいが経過する。とりあえず魔理沙を捕獲し現在はダイニングルームの椅子に四肢を拘束し眺めていた。

 

霧雨「おいコラ!いい加減に解きやがれ!」

 

なお、さとりは気絶から復帰し服を着替え蓮と共にこの部屋にいる。そして残りの亜狛と耶狛と黒とお燐は魔理沙によって破壊された装飾品や備品を片付けている。本当に掃除させられるこっちの身にもなって欲しいものだ。

 

霧雨「ていうか何でお前がここにいるんだよ!」

 

蓮 「何でって………」

 

霧雨「さてはお前まさか地上から地底に住む気か!

   安心しろ!まだ誰もお前を嫌ってはいない筈

   だから!」

 

つまり蓮は嫌われてここに来ているみたいに思っているって事なのか。まぁここ旧都は嫌われ者の最後の楽園みたいなもんだからな。チラリと動物達の方を見ると魔理沙が騒がしくしているせいか若干不機嫌になってる。

 

蓮 「………理久兎さんさとりさん軽くしばきあげた

   方が」

 

さとりと目を合わせるとコクリと頷く。微笑んでいないって事は脅しをかけろって事か。なら軽くだが脅すか。

 

理 「よしきたさぁ~てどういった方法が良いかな

   魔理沙ちゃん♪どれが良い?さとりに永遠と

   恥ずかしいエピソードを暴露されるのと容赦

   のない狼兄妹に拷問されるか又は黒の庭に体

   を埋めて肥料になるか選ばせてやるよ♪」

 

さと「ふふっ♪いっそのこと全部もありですね」

 

さとりのお仕置きは精神的に凄くキツく亜狛と耶狛のお仕置きは肉体的にキツく黒のお仕置きは穴から出るまで永遠とその場の放置とどれもこれもキツイものばかりだが選ぶとしたらどれを選ぶのかな。

 

霧雨「おい待て悪かった!話を聞かず喋らなかった

   のは悪い!なっはらこうしようぜ蓮!」

 

蓮 「何さ?」

 

霧雨「ぱっパーレー!」

 

パーレーって‥‥何だっけ。スゥーとさとりの方へと近づき、

 

理 「なぁさとりパーレーって何?」

 

さと「えぇとパーレーと言うのは海賊同士が行う取

   引と思えば良いと思います何でもそれを宣言

   したら宣言した者の安全保障が取引中なら保

   証されるみたいですよ?」

 

理 「へぇ~」

 

あれでも蓮や魔理沙って海賊だっけ?というか幻想郷に海なんてない筈なのだがと思っていると、

 

霧雨「友達の私も心が傷んじまうぜだから頼むぜ蓮

   霊夢と仲直りしてくれよ!」

 

何時の間にか話が結構進んでる。すると蓮はチラリと自分達の方を見てくる。さとりはコクコク頷く。今の感じから嘘かどうかを見分けて欲しいって事なのだろうか。それよりも話してる内容ってあれだよな蓮と霊夢の関係修復の頼みだよな。

 

蓮 「………勿論やるよ僕もそろそろ謝んないといけ

   ないって思ってたしね」

 

霧雨「本当かそれは良かったぜ!なっなら私のこの

   拘束も………」

 

と、魔理沙が言いかけると隣のさとりな苦笑いをし出した。あっこれまさか、

 

蓮 「因みに魔理沙さっきパーレーって言ったけど

   僕達は海賊じゃないしそれに僕は逃がすなん

   て一言も言ってないけど?」

 

霧雨「えっ………」

 

おいおいやっぱりか。さとりの感じからしてそうだろうとは思ったが端から拘束は解くつもりはないのかよ。もうこれには苦笑いしか出来ない。というかその内心の腹黒さはさとりと良い勝負だ。

 

理 「お前と良い勝負じゃね?」

 

さと「人聞きが悪いですよ理久兎さん」

 

いやいや絶対に良い勝負だと思うぞ。

 

蓮 「それじゃ魔理沙♪これまでの事を振り返りな

   がら頑張って♪」

 

霧雨「おっおい!後で覚えておけよ蓮!!」

 

悲痛な叫びをあげる魔理沙を後ろに蓮は自分達の方へと近寄る蓮の肩に腕をかけて前屈みになり小声で会話を始める。

 

理 「おっおいおい蓮お前は勘違いしてるかもだが

   彼奴を置くのは勘弁してくれよ?」

 

さと「理久兎さんは冗談のつもりで言ってますから

   ね蓮さん?」

 

流石に拷問部屋とかはあるにはあるけど使う機会とかまずないから掃除されてないし臭いだとか強烈だから魔理沙を収容する部屋なんてないため言うと、

 

蓮 「いやいやそのぐらい分かりますよあくまで脅

   しですよ‥‥あぁでもしないと魔理沙の盗み癖

   は治‥‥るかは分かりませんけど」

 

自分達はチラリと魔理沙を見ると魔理沙はガタガタと椅子を揺らして騒いでいた。何か段々と面倒になってきたな。

 

理 「いっそ睡眠剤を飲ませて追い剥ぎしてから地

   上に捨てるか?」

 

そうすれば魔理沙も懲りるかもしれないが皆からの評価株が急落しそうで怖くなってきた。

 

さと「理久兎さんそれは外道‥‥いえ私達が言える事

   じゃないですね」

 

蓮 「えっとなら連れて帰りましょうか?適当に言

   い訳して」

 

理 「そうするか?」

 

さと「ですねならお願いします」

 

作戦を終えて立ち上がると蓮は魔理沙へと近づく。

 

霧雨「何だよこの裏切り者!」

 

蓮 「良いの魔理沙?せっかく口添えしたのに」

 

霧雨「お前は逃がす気ないだろうが!?」

 

まぉそれはあんな手のひら返しすれば怒るわ。自分も怒るもん。

 

蓮 「魔理沙さっき僕は逃がすとは言ってないし逃

   がさないとも言ってないよ?まぁ僕達は海賊

   とかじゃないからパーレーは意味ないけど」

 

霧雨「じゃあ逃がしてくれるのか!」

 

蓮 「みたいだよ‥‥」

 

自分の方を向き言うとやれやれと呆れつつ魔理沙の前に立ち屈む。

 

理 「因みに次ここに盗みを働きに来たらどうなる

   かは‥‥分かるよな?」

 

霧雨「何か?エロ同人みたいな展開か?」

 

こいつは面白い事を言うな。

 

理 「ハッハッハッ♪面白い冗談を言うな♪牛裂き

   刑って知ってるかな魔理沙ちゃん♪」

 

【R18】でも【R18G】レベルの行為をすると脅すと魔理沙は顔を青くさせる。

 

霧雨「分かったここにはもう盗みは働かねぇよ!」

 

理 「よろしい」

 

因みに牛裂き刑とは4匹の暴れ牛にそれぞれの四肢を拘束させ手足をさよならバイバイさせる刑である。流石にそれはヤバイと思ったのか大人しくなった。とりあえず魔理沙の手足を拘束する縄を解くと魔理沙は椅子から立ち上がり体を伸ばす。

 

霧雨「そういえばお前は何時帰るんだよ?」

 

蓮 「今日には地上に‥‥待って今の時間って」

 

時計を見た蓮は顔を暗くさせる。見てみると予定していた指南の時間は当に過ぎていた。

 

蓮 「………」

 

理 「蓮お前が良いならもう少し付き合おうか?」

 

流石にこれはイレギュラーな事もあったため延長しようかと声をかけると蓮は首を横に振る。

 

蓮 「いえこれ以上は失礼ですし今回は帰ります」

 

何かまた変な所で終わっちまってこちらも凄く申し訳なく思えてきた。

 

蓮 「ですがその‥‥また指南をして下さっても構い

   ませんか」

 

理 「あぁお前が望むならそして俺の都合が合えば

   何時でも指南してやるよ♪」

 

それなら何時でも歓迎してやる。こいつに返せる恩返しなんてそれぐらいしか思い付かないしな。

 

蓮 「ありがとうございます!」

 

そうだ帰るなら彼奴等にも教えないとな。彼奴等も何だかんだで蓮と仲良かったし。

 

理 「なら待ってろ亜狛達を連れてくるからよ」

 

そう言い部屋を出て隣のエントランスへと向かうとだいぶ掃除がされ片付いていた。

 

耶狛「あっマスター」

 

亜狛「どうかなさいましたか?」

 

理 「あぁ蓮が地上に帰るみたいだから見送りのた

   めにな」

 

黒 「そうか分かったなら行こう」

 

お燐「そうですね」

 

亜狛、耶狛、黒、お燐の4人をを連れて部屋へと戻ると見た感じ、さとりは既に見送りの言葉をかけた感じみたいだ。

 

耶狛「蓮くん帰るんだって?」

 

亜狛「寂しくなりますね」

 

黒 「あぁ」

 

お燐「お空とか他の動物には伝えておくね」

 

と、4人は見送りの一言を添えていく。さとりもしたであろうから自分もしなければな。

 

理 「まぁ何だ‥‥何時でも来いよ」

 

さと「えぇ♪」

 

蓮とかなら何時でも歓迎だ。

 

蓮 「理久兎さん‥‥皆さん」

 

霧雨「おうまた来るぜ♪」

 

ちょっと待て何で魔理沙がそれを言うんだよ。まだ懲りてないのかと呆れを通り越しある意味で尊敬してしまう。まぁ脅しはかけておかないとな。

 

理 「魔理沙ちゃん♪次は分かってるよな?」

 

霧雨「分かってるって冗談だからよ!」

 

冗談なんかじゃないだろ絶対に。まぁ泥棒じゃないなら歓迎はしてやるけどな。

 

蓮 「アハハ‥‥本当にお世話になりました!」

 

蓮は自分達に頭を下げて礼を述べてくる。そんな頭を下げられるような事はしてはないがまぁ良いか。

 

理 「亜狛、耶狛」

 

亜狛「分かってますよ」

 

耶狛「そんじゃ行くね♪」

 

そう言うと2人は大きな裂け目を作り出す。裂け目から映る風景的にここは魔法の森っぽいな。恐らくこの2人は蓮を気遣った感じかな。

 

理 「ここを抜ければ魔法の森に辿り着けるぞ」

 

蓮 「何から何までありがとうございます」

 

霧雨「そんじゃおっさき♪」

 

そう言い置いてある箒を手に持ち魔理沙は裂け目へと入っていった。

 

蓮 「それじゃ僕も行きますね」

 

理 「あぁ‥‥あっそれと夜頃になるかもだが博麗神

   社に行っても構わないか?」

 

蓮 「えっ?何でまた?」

 

理 「謝罪とお詫びの品を渡したくてな迷惑か?」

 

何だかんだで蓮以外の者達にも世話になったしせめて手土産を携えて謝罪をしようと考えていたため聞くと蓮はニコリと笑い、

 

蓮 「えぇ構いませんよ♪そのぐらいなら多分大丈

   夫だと思うので‥‥」

 

理 「お前の健闘を祈るよ」

 

蓮 「えぇありがとうございますそれでは♪」

 

理 「あぁまた後でな♪」

 

そうして蓮は裂け目を抜けると裂け目は跡形もなく消えたのだった。

 

理 「さてと俺は詫びの手土産を作るかお前達は引

   き続きで頼むよ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「オッケー♪行こうお燐ちゃん黒君♪」

 

黒 「はいはい」

 

お燐「分かりました」

 

4人はそう言いエントランスに向かっていった。

 

さと「理久兎さん手伝いますよ♪」

 

理 「あぁ頼むよ♪さぁてやりますか」

 

さと「えぇ♪」

 

そうして自分達も作業に取りかかるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」、

千 「うむ」

怠惰「それとここで伝えるけどね」

千 「なっ何じゃ?」

怠惰「突然だけど明日投稿して3日間は休みます」

千 「‥‥はぁ!?」

怠惰「3日間休みます」

千 「いやもうそれは良い!してなぜじゃ!?」

怠惰「水曜日からリアルがとてつもなく忙しくなる
   ことが分かってね」

千 「そんなにか?」

怠惰「まぁあんまり詳しくは言えないけどリアルで
   ねぇちょっとあってねそんで実際行きたくな
   いんだけど行かないといけなくなってね」

千 「そっそうか」

怠惰「まぁ申し訳ないんですが3日間は休みますの
   で恐縮ですがお願いしますね」

千 「すまぬな」

怠惰「そんじゃまぁとりあえず今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様また次回」

千 「さらばじゃ!」


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第448話 品作り

こんばんは読者様、花粉症で苦しんでいる怠惰のクソ悪魔です。目が痒くて痒くて辛いの一言です。さてそれでは本編へどうぞ。


作業を初めて数10分が経過する。自分とさとりは地上の者達への詫びの手土産としてお手製の料理を作っていた。

 

理 「‥‥喜んでくれると思うか?」

 

はたしてこれで喜んでくれるのだろうか。また毛嫌いされないだろうかと料理を作っていて不安になってくる。

 

さと「理久兎さんこれらは気持ちの問題ですよ?」

 

理 「まぁそうなんだけどやっぱり不安になってく

   るよなぁ」

 

さと「そう小さな所で神経質ですね理久兎さんは」

 

そうは言っても不安になるものなのだから仕方ない。記憶には無くても皆を殺しかけたのだから。

 

さと「それで次はどうしますシェフ?」

 

理 「はいはい‥‥その生地は一旦は冷蔵庫に入れて

   その間に中身を作るよ」

 

さと「分かりました」

 

因みに詫びの手土産として作っているものそれはサクサクとした食感に甘いクリームが口に広がるクッキーシューと呼ばれる物を作っている。

 

さと「理久兎さん確かシュークリームってカスター

   ドクリームが基本ですよね?何でまたきな粉

   や豆乳が?それにさっきもバターじゃなくて

   マーガリンを使ってましたよね?」

 

理 「あぁ命蓮寺の人達は基本的に精進料理しか食

   わないみたいだからなだから少し工夫してる

   のさ」

 

さと「あぁ成る程そういう事ですか」

 

宗教的に食べれない物があるのは仕方はないがだからと言って抜けものはなしだ。皆に平等的に渡したいのが本心だ。

 

理 「さて‥‥さとりはカスタードの方を頼むよ俺は

   豆乳きな粉クリームを作るから」

 

さと「分かりました」

 

そうして自分達は作業を再開させる。さとりは少量の牛乳に卵を加え混ぜ自分は濃い豆乳ときな粉を混ぜていく。

 

さと「カスタードの香りそして隣からは和を感じさ

   せる香りが心地よいですね♪」

 

理 「あぁ女性陣が多いから喜んでくれると良いけ

   どな~♪」

 

女性は甘い物が好きって言うが実際はどうなのだろうか。

 

理 「なぁさとりって甘い物とかって好きか?」

 

さと「そうですねぇ‥‥嫌いではないですよ?」

 

理 「ふぅ~ん」

 

何かこれ渡しても喜ばれないような気がしてならない。いやまぁここは気持ちの問題だよな。そんな事を思いつつ作業をしていると時間はあっという間に過ぎ濃厚クリームが完成する。

 

理 「どうよ」

 

スプーンでほんの少しだけ取りさとりに食べさせる。さとりは暫く味わうと、

 

さと「良いですね私もお願いします」

 

カスタードクリームをスプーンに少し取り差し出す。それを貰い味見すると濃厚な甘味が広がる。

 

理 「良いねならこれらも冷蔵庫に入れようか」

 

クリームを冷蔵庫に入れ冷やし次の行程へと移る。

 

理 「そんじゃ次は下生地に行くよ」

 

さと「はい♪」

 

理 「使うのはこちらです」

 

そう言い材料を断罪神書から取り出していく。

 

さと「理久兎さん卵がありませんが?」

 

理 「代用でこちら麻の実を使うよ」

 

さと「食肉禁止のあれですね」

 

理 「そういう事だそれじゃやるよ」

 

そうして卵なしでの生地作りを開始する。それらを適量いれ次に混ぜ合わしと繰り返し下生地が出来る。

 

理 「そしたら下生地を適量でシートに敷くそんで

   さっき作ったこのクッキー生地これは型でく

   りぬいて敷いた下生地の上に置いていく」

 

さと「これで良いですよね?」

 

理 「そうそう良いよ♪」

 

そしてシートいっぱいに敷き詰めると火が灯る石窯の中にいれる。これで数分かな。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

さと「後はクリームを入れて容器に入れれば完成で

   すね」

 

理 「あぁ」

 

時間を見るともう6時だ。クリーム入れは出来る限りで急がなければな。あんまり遅くに行っても迷惑だし。

 

理 「なぁさとり」

 

さと「何です?」

 

理 「折角だから謝りに行くついでに地上を散歩し

   ないか?」

 

さと「‥‥ですがあまり人には」

 

理 「分かってるだが時間帯的には夜だから人には

   出会わないしもしかしたら何か面白いものが

   見れるかもよ?」

 

それを聞いたさとりは暫く考える。頑固者なさとりを連れていくのは凄く手間がかかるにはかかるが案外にチョロい所があるから上手く誘導すれば行けたりしちゃうのだ。

 

さと「それってデートですか?」

 

理 「………そうなるのかな?」

 

さと「ふむ‥‥良いですよ折角ですしたまには地上の

   夜空を見るの悪くはないですしね」

 

決まりだな。なら謝罪プラスお詫びの品を届け終えたら一緒に歩くか。

 

さと「理久兎さんニコニコ笑ってまさか楽しみなんで

   すか?」

 

理 「ん?まぁな♪」

 

さと「そっそうですか」

 

いやさとりが顔を赤くしてどうするんだよ。今の発言で恥ずかしいの俺なんだからさ。

 

さと「理久兎さんそろそろ良さげですよ」

 

理 「おっどれどれ」

 

石窯から取り出すと綺麗な狐色に生地が焼き上がっていた。

 

理 「そしたらこれを少し冷ましますその間に使っ

   た器具を片付けようか」

 

さと「そうですね」

 

使った調理器具を水と石鹸で洗い始める。

 

さと「にしても本当に何時も思うんですが手際が良

   いですよね理久兎さんは」

 

理 「まぁ生きるためってのもあるけど長年趣味で

   やってるからねぇ」

 

最初なんて焼き物しか作れなかったがその後に永琳に出会い料理を学び作っていったからな。それが楽しくて今では趣味の1つなんだよな。

 

さと「経験の差ですね」

 

理 「そういえばさとり達はどうしてたんだ?」

 

今だから思うがさとり達はどんな食生活してたんだろうかと思っていると、

 

さと「地上にいた時は畑から調達してましたね?」

 

あれ畑なんて持って‥‥あぁ野菜泥棒してたのね。

 

さと「地上にいた時まぁ今もそうではありますが嫌

   われ妖怪だったので誰も相手にしてはくれま

   せんでしたね唯一まともに私達を相手してく

   れて受けれてくれたのは理久兎さん達やその

   ご友人達ぐらいでしたね」

 

理 「そうなんだ」

 

まぁ相手したっていうより自分は種族なんて関係なくその者達の本質を見る。そのかいあって今はこうしてさとり達と楽しく暮らせてるわけだが。

 

さと「今さらではありますが教えてください何故あ

   の時に私達をここへ連れてきたんですか?」

 

理 「あれ?昔に言わなかったけ?腹空かせて餓え

   てる姿を見るに耐えれなかったって?」

 

さと「‥‥もしもその時に私達が餓えてなかったら」

 

理 「多分だけど置き去りにしてたかもな先に戦い

   を吹っ掛けてきたのそっちだったし」

 

先に挑んできたのはさとり達だ。その時に腹の音が鳴らなければ助けはしなかったかもしれないな。

 

さと「まぁ確かに文句の付き所もないですね」

 

理 「だが今はさとり達を連れてきて良かったと思

   ってるよ」

 

さと「理久兎さん‥‥」

   

その言葉は本心だ。今だからこそあの時に連れてきて良かったと心から思っている。そしてシュー生地もそろそろ冷めてきた感じだ。

 

理 「そろそろかな?クリームを頼むよ」

 

さと「分かりました」

 

そうしてさとりは二種類のクリームを持ってきてくれる。

 

理 「もうここまで来れば楽な作業だよ」

 

ビニール袋を2つ取り出し袋の下の先っちょを切り専用のノズルを着けクリームをそれぞれの袋に入れる。

 

理 「それじゃ入れてくよ」

 

さとりにノーマルのクリームが入った袋を渡し1つ生地を手に取り生地の下にノズルを差し込みクリームを入れ完成させる。

 

さと「こうですよね?」

 

自分をお手本に袋に力をいれて生地にクリームを入れ完成させる。

 

理 「そうそうこれを全部やってくよ」

 

さと「はい♪」

 

クリームを生地の中に入れてを繰り返しついにお詫びの品を完成させた。

 

理 「完成だね‥‥1つずつ食べてみるか?」

 

さと「えっとそれなら」

 

そう言いシュークリームを1つ手に取りさとりは食べると普段からポーカーフェイスを装うさとりは幸せそうに微笑む。

 

理 「良さそうだね」

 

さと「えっと理久兎さんのは‥‥っ凄い!」

 

驚きから微笑む。自分のも上手くできた感じだな。時間を見てみると7時を回っていた。

 

理 「急ぐか‥‥箱に包むよ」

 

さと「はっ!分かりました!」

 

そうして自分達は作ったクッキーシューを箱に包み準備に取りかかるのだった。




怠惰「それでは今回はここまで」

千 「うむして明日から3日休むのじゃろ?」

怠惰「まぁね昨日から言ってますが大変申し訳なく
   思ってます」

千 「リアルならある意味で仕方がないかの」

怠惰「今年は結構なぐらいに休んでるよね」

千 「殆ど寝落ちじゃろ」

怠惰「そうなんですよねぇ何時も何時も毎度の事
   ながらねぇ」

千 「仕方がない奴じゃわい」

怠惰「アハハ‥‥さてではでは少し早いけど今回は
   ここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それではまた土曜日までサラダバー」


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第449話 事件の匂い

こんばんは読者様、やっと家に戻ってこれた怠惰のクソ悪魔です。もう本当に面倒くさい3日間を泊まりで過ごしてと散々でした。おっとそれではこんな話もあれなのでそろそろ本編へどうぞ。


お詫びの品を作り終えつくえにおかれた紙箱の量を見て改めて思う。

 

理 「結構作ったな」

 

8個のクッキーシューを入れた紙箱が机に何十箱あり結構作ったなと自覚する。

 

さと「2人で作りましたからね」

 

理 「いっその事で旧都にスイーツ店でも開こうか

   ‥‥いやよそうここはスイーツより酒か」

 

さと「ですね」

 

旧都に開業してもまったく売れなさそうな感じがするから止めておこう。もし開くならまた地上でかつ人里辺りで出せば多く収益が得れそうだ。

 

さと「でも開くんですか?」

 

理 「熱い要望があればかな?まぁその時は旧都の

   管理者止める事になると思うけど」

 

さと「それは許しませんよ?」

 

ニコリとふざけるなよと顔で訴えてくる。やはりさとりは言葉に出さずとも表情で脅すのも上手いな。

 

理 「じょっ冗談だよ?」

 

さと「まったくそう受け取っておきますよ」

 

等と話しているとドアがゆっくりと開き耶狛が鼻をひくつかせてやって来る。

 

耶狛「甘くて良い香り♪これバニラ?」

 

理 「あぁクッキーシューを作ったからな」

 

耶狛「クッキーシュー!?」

 

目をキラキラと輝かせて尻尾をパタパタと動かして近寄ってくる。

 

理 「何食いたいの?」

 

耶狛「勿論だよ!」

 

さと「ふふっ耶狛らしいですね」

 

理 「まぁここにはお前らの分はないけどな‥‥」

 

耶狛「‥‥えっ」

 

と、気が抜けた声をして耶狛は世界の終わりを知ったかのよう絶望した顔をして足をつき倒れる。無論で尻尾もダランと垂れ下がった。

 

耶狛「OhNO~!!」

 

普通そこまで騒ぐか。というかこいつ最後まで人の話を聞けよ。

 

理 「耶狛お前は人の話を聞けや」

 

耶狛「ふぇ?」

 

さと「皆さんの分はしっかりキッチンに別で作って

   ありますよ」

 

それを聞いた耶狛は絶望し死んだ魚のような目から一転しまた目を煌めかせ尻尾もブンブン動かす。

 

耶狛「それ速く行ってよ~」

 

理 「いや言う前にだな‥‥いいやとりあえず耶狛は

   亜狛を呼んでこい」

 

耶狛「何処か行くの?」

 

理 「あぁ博麗神社に行く約束してるからな」

 

耶狛「オッケー♪ならお兄ちゃん呼んでくるね」

 

そう言い耶狛は走って部屋から出ていき亜狛を呼びに向かった。

 

理 「さてこの間にっと」

 

断罪神書を開きその中に作ったクッキーシューを収納していく。そして1箱だけ残す。

 

さと「それが蓮さん達の分ですか?」

 

理 「そうだよまぁ言うて亜狛と耶狛の直通ワープ

   で1番に行くからしまう必要性も感じないか

   らね」

 

さと「確かにそうですねしまったら逆に面倒ですし

   ね」

 

と、言っているとドアが開き亜狛と耶狛がやって来た。

 

亜狛「お呼びですか?」

 

理 「あぁ博麗神社まで頼むよ」

 

亜狛「分かりましたそれなら開きますね耶狛」

 

耶狛「了解だよ♪」

 

そうして亜狛と耶狛は裂け目を作ると博麗神社の鳥居前の光景が映る。置いてある紙箱を手に取る。

 

理 「さてと行きますかあっそれと俺達を送ったら

   キッチンにクッキーシューがあるから皆で食

   べてて良いぞ」

 

耶狛「ありがとうマスターにさとりちゃん♪」

 

さと「それではいきましょう」

 

理 「だな」

 

そうしてまず自分が先に裂け目を潜りぬけたその瞬間、

 

亜狛「ふぇ‥‥フェックシュン!」

 

理 「えっ!?」

 

亜狛のくしゃみがしたかと思うと自分は何とありえない事に博麗神社の鳥居前に出た筈なのに何故か空中に自分はいた。

 

理 「………亜狛の奴くしゃみでY軸がずらしたな」

 

と、呟くと真っ逆さまに自分は落ちていく。

 

理 「くぅ!!!」

 

作ったクッキーシューが圧で崩れぬようにして持ちながら足を下に真っ直ぐ落ちていくと下には白狐を抱き抱える蓮とそれに向かい合うように妖夢と咲夜がいた。

 

理 「これは邪魔する事になるかな‥‥まぁこうなっ

   たら詫びを入れれば良いか」

 

そう呟き地面へと上手く降りて着地する。

 

理 「とと‥‥悪い詫びの品を作ってたら遅れちまっ

   たが今は大丈夫か?」

 

咲夜「なっ貴方は!」

 

妖夢「りりり理久兎様!?」

 

やはり突然、空から自分が落ちてくればビックリするよな。とりあえず空にある裂け目に向かって、

 

理 「おぉい亜狛!座標ミスってんじゃねぇかそこ

   はしっかりしろ!並みの奴じゃなかったらす

   ぐお陀仏だぞ!」

 

と、叫ぶ。本当に自分じゃなかったら咄嗟に判断できずに地面に血だらけのハグをしていたかもしれない。そして空の裂け目から、

 

亜狛「すみません!」

 

と、亜狛の謝罪する声が聞こえると裂け目は消えた。さとりは確か自分の後から入る筈だったからもうじきしたら来るよな。とりあえず見渡して見ると蓮と妖夢そして咲夜は何故かは分からないが武器を構えて臨戦態勢を取っていた。

 

理 「そんで蓮いまは大丈‥‥夫なのか?」

 

紙箱を見せつつ聞くがこれ本当にどんな状況なんだよ。というか蓮の奴はさっき地霊殿で別れた時よりもボロボロになっているしそれにその‥‥何だ自棄に霊夢に似ている狐を抱き抱えてるしで見ていて色々と何が何だか分からなくなってき‥‥いやもうどんな状況なのか分からんな。すると蓮は口を開けて、

 

蓮 「理久兎さん僕に協力して下さいませんか!」

 

と、意味不明な事を突然言ってきた。何その協力って一体何がどうしてこうなっているというのだ。

 

理 「はっ?どういう」

 

この状況下からして何かまた厄介事が起きている匂いをこの時の自分は感じとったのだった。




怠惰「3日ぶりですが今回はここまでです」

千 「うむしかしどうしてこんな状況になったと
   言うんじゃ?」

怠惰「まぁどうしてこうなったかはあっちを参照
   という事でそれと月曜日からはあっちをま
   た暫く投稿するからよろしくね」

千 「うむ」

怠惰「あっ因みに明日はちょこちょこ書いている
   ポケモンが出来たからそっちを投稿します
   のでご了承をお願いします」

千 「もう出来たのか!?」

怠惰「まぁちょこちょこ書いてるからねぇ‥‥」

千 「そっそうか」

怠惰「なのでお願いします」

千 「あっちこっちで忙しいの怠惰は」

怠惰「申し訳ないとは思ってますよ?」

千 「やれやれ」

怠惰「ではお知らせする事もしたので今回はここ
   までです」

千 「また次に投稿したらよろしくの」

怠惰「それではサラダバー♪」


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第450話 ゴエティアの悪魔

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。また少しの間は此方を投稿するのでお願いします。それでは本編へどうぞ。


現時点で何か良からぬ事が起きている。それだけは分かったがそれ以外がまったくもって分からない状態だ。

 

妖夢「理久兎様!蓮さんはその白狐に操られている

   みたいなんです!だから今の蓮さんの話に耳

   を貸してはなりません!」

 

本当にどういう状態なんだ。蓮が操られてるって一体どうやってそれを判断したんだ。

 

理 「おいおいどういう状況なんだよ‥‥なぁそれを

   誰が言ったんだよ妖夢」

 

妖夢「霊夢さんです!」

 

蓮 「理久兎さんその霊夢が偽物なんです!」

 

咲夜「それは貴方が操られているからそう思ってい

   るだけでは!」

 

何なのこいつらそれに頭に血が上りすぎているのか激しさを増しつつある。ここは冷静に対処させなければと思いやりたくはないが軽く殺気を出し威圧させ、

 

理 「いい加減にしろ‥‥」

 

一言を述べると皆は自分を凝視して後ずさる。だがそれでも妖夢は自分に向かい、

 

妖夢「ですが!」

 

と、言ってくるためとりあえず話を整理させるために静かにさせようと思った。

 

理 「妖夢‥‥お前の爺さんとは知り合いだから言う

   が今俺はいい加減にしろと言ったんだぞその

   意味が分からないか?」

 

妖夢「っ!!?」

 

睨むと妖夢はその場に尻餅をつく。そして武器を持っての対話は平和ではないため一度武器を下ろさせる。

 

理 「それとそこのメイドお前もナイフをしまえ刃

   を向けるって事はどういう意味か分かってや

   っているのか?」

 

咲夜「………」

 

咲夜は致し方ないといった表情でナイフをしまう。それに続き蓮も睨むと、

 

蓮 「もちろん僕もしまいますよ」

 

そう言い刀を鞘に納刀する。これでお互いに話しやすくなったな。

 

理 「良しまずは落ち着いて話を整理した方が得策

   だと思うしな‥‥少し待ってろ最強の見た目は

   小5ロリ中身は超ドSの尋問官のさ‥‥」

 

さとりが来ればより整理しやすくなると言いかけた次の瞬間、

 

ピチューーン!

 

突然背後から誰かの奇襲で攻撃されぶっ倒れる。そして自身の背後から殺気を感じる。

 

? 「誰が見た目は小5ロリ中身は超ドSですって

   理久兎さん♪」

 

声からしてさとりか。亜狛がすぐに裂け目を開き来ていた所で今の発言を聞かれるとは。

 

妖夢「りりり理久兎様!!?」

 

蓮 「れっ霊夢と同じで容赦ないなぁ」

 

白狐「ギャ!!?」

 

理 「まっまさか恋人に背後から刺されるとは‥‥本

   来の敵は仲間の中に‥‥」

 

さと「理久兎さん下らない茶番はそこまでにして下

   さい」

 

茶番ではないのだがと思いながらもノソリと立ち上がる。自分の女の性格が時々キツくて辛いや。

 

理 「………彼女の性格がキツいぜ」

 

と、言った瞬間さとりから冗談はそこまでにしろという威圧を受ける。話を元の線路に戻さなくては。

 

理 「ってそうじゃなくてよとりあえずは状況整理

   ‥‥っ!」

 

そう言いかけた直後に上から何かの光が輝く。いや予感がしすぐにさとりを抱き抱えると跳躍し離れると自分達がいた場所に無数の光弾が落ちてきた。

 

蓮 「なっ!」

 

妖夢「誰!」

 

いきなり不意打ちとは良い度胸してやがる。

 

理 「大丈夫か?」

 

さと「問題ありません」

 

安否の確認をしていると空からまた誰かが降りてきた。それは何と霊夢だった。

 

霊夢「あんた達は何をしてんのさっさとこんな乱入

   者ぐらい退治しなさいよね」

 

妖夢「ですけど理久兎様は性格が少々ひねくれてい

   ますが」

 

理 「おいこら」

 

失礼だな誰の性格がひねくれているって言うんだ。ひねくれてはないだろ。

 

妖夢「私の主人の古くからの御友人です無闇に斬り

   かかるのは‥‥」

 

いやそれ友人じゃなかったら斬りかかるって事だよな。言ってることが物騒で怖いったらありゃしない。とりあえず蓮の隣へと生きさとりを降ろすと、

 

蓮 「理久兎さんさとりさんお願いします」

 

お願いしますね。つまり霊夢の内心を探れって意味だろう。

 

理 「‥‥さとりあの巫女の内心を探ってくれるか」

 

さと「えぇ勿論です」

 

承諾したさとりは指輪を外し偽物の霊夢を見るとすぐさま口を開き、

 

さと「全員構えてくださいそこにいるのは霊夢さん

   ではありません!」

 

妖夢「なっ!」

 

咲夜「っ!」

 

その一言の言葉で霊夢の側にいた咲夜と妖夢はすぐさま距離をとった。やはり霊夢ではなかったか。

 

霊夢「ちょっちょっとまさかあんな奴の言葉を信じ

   る気!?」

 

妖夢「………霊夢さんあの子いえあの方は旧地獄を管

   理する覚妖怪ですそして覚妖怪は相手の心を

   探る事が出来るんですよ」

 

ぶっちゃけ物覚えがそれ相応に良い霊夢なら分かる筈だろうそれに面識はある筈だ。そしてさとりがどういう妖怪でどう恐れらているのかぐらいなら知っているはず。それを知らないとなるとさとりの言う通り偽物だ。

 

? 「ありゃりゃ‥‥面倒な能力をお持ちで本当なら

   犠牲者は博麗の巫女と妖怪の賢者それと目撃

   者そして偶然にも出会えた我らの敵ぐらいで

   済まそうとしたんすけどね」

 

突然、女性的だった声から一転し男性の声へと変貌を遂げる。何よりも紫にまで手を出そうとしていやがったのかこいつ。

 

咲夜「声が変わった‥‥」

 

蓮 「お前は何が目的なんだ‥‥」

 

? 「わが主人の復活がため‥‥って感じっすかね‥‥

   お前に‥‥お前に我が主人は封印されたからな

   ◼️◼️◼️◼️(ザーーー)!我が主人の目を返せそして我が

   主人の呪いを解きやがれぇぇ!」

 

こいつはいきなりキレだした。それは誰に向かって言っているんだ。そしてその肝心な名前がよりにもよって何故か不思議な力が働いているのか聞き取れない。

 

? 「お前が生きてここにいることが罪なんだよ!

   何故我が主人ではなくお前なんだ!何で我が

   主人は悲しんだのにも関わらず貴様は笑って

   いられるペオル家を追放された獣が!!」

 

蓮 「お前は御託はどうでも良い!霊夢をどこにや

   ったのか教えろ!」

 

? 「お前じゃないっすよ‥‥私の名は元ソロモンの

   悪魔72柱にして序列は第57位に君臨した

   その名をオセそれが名前っすよ下等種族共」

 

咲夜「っ!ベリアルと同じゴエティアの悪魔!」

 

悪魔ってそれはつまり怠惰と同じ古代種族って事かこいつ。

 

オセ「お前は巫女が何処に行ったとか言ってたが

   教えてやるっすよ‥‥」

 

オセと名乗った悪魔は蓮の抱き抱える白狐を指差した。

 

オセ「本当なら巫女は記憶処理やらして野に離す筈

   だった‥‥だがその女狐はあろう事か抵抗して

   私の手を噛み逃走しやがりやがって探すのに

   苦労してたんすよねぇ」

 

蓮 「そんなまさか‥‥この子が霊夢」

 

白狐「キュゥゥン‥‥」

 

一目見たときから霊夢に似てるなとは思ったがまさか本人だったとは。こんな姿になっていたら誰も気づかないよな。

 

オセ「まぁでも狐にして力やら奪ったんで何が出来

   る訳もないんで見逃そうとも思ったんすけど

   まさかこうも仲間を集めてくるとはやっぱり

   先に始末をするべきだったすねぇ」

 

蓮 「許さない‥‥お前は許せないっ!!」

 

オセ「下らないっすねぇまぁでも本来ならこう言っ

   たタネは教えないんすよだって私のポリシー

   に反しちまうすからねぇ」

 

と、言った直後にオセの周りに何処からともなく無数の豹が現れ豹達は牙を向けて唸る。

 

オセ「だって証拠を隠滅するために口封じする必要

   があるっすからねぇ!!」

 

その言葉を合図に無数の豹が襲いかかってくる。こいつがやったことそしてこれから行おうしている事に腹が立ってきた。殺気を放出しオセを睨みつける。

 

理 「てめぇのその立ち振舞い断固として許しちま

   う事は出来ねぇな飼い猫がそれとお前には聞

   きたい事が多くできた‥‥てめぇ紫にもちょっ

   かいを出そうとは良い度胸じゃねぇか」

 

オセ「へぇ全てに無関心を貫き興味を抱こうとすら

   しないお前が珍しい‥‥そうっすねぇまずはお

   前から殺してやりましょうか!」

 

発言的にさっきから言ってる◼️◼️◼️◼️(ザーーー)って奴と自分を重ねているのか。豹達は自分に向かって一斉に襲いかかる。それならば反撃するだけだ。

 

理 「ふぅ‥‥っ!」

 

断罪神書から空紅と黒椿を出し一瞬で斬り豹達は倒す。

 

オセ「お前は本当に◼️◼️◼️◼️(ザーーー)っすか?」

 

理 「さっきから誰だよそいつは俺は理久兎だ」

 

オセ「‥‥訂正しましょうお前は◼️◼️◼️◼️(ザーーー)とは違う

   みたいっすね彼奴は刀なんて使いやせん」

 

そう言うと無数に豹がやた現れる。すると蓮はさとりに向かって、

 

蓮 「さとりさん霊夢をお願いしてもいいですか」

 

さと「戦う気みたいですね」

 

白狐「ギャン!ギャン!」

 

何か意を決した表情をして蓮は自分の隣に立ち刀を構える。

 

蓮 「理久兎さん僕も戦わせてくださいこいつは許

   す事が出来ませんそれに霊夢を戻すにはこの

   パチモン野郎を倒さないといけませんから」

 

咲夜「私達もやるわ私達を良いように操ってたのが

   腹立つわ!」

 

妖夢「私だって!」

 

さと「霊夢さんはお任せを」

 

蓮の一言で皆が鼓舞されたのか各々がやる気となりオセに向かい刃を向ける。

 

理 「分かったならこの外来種野郎はさっさと駆除

   しないとな!」

 

オセ「図に乗るなよ下等種族共が!!」

 

こうしてこの外来種野郎を潰すための戦いが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「うむしかし怠惰と同じ悪魔が出たのぉ」

怠惰「まぁそんな強くはないけどね?」

千 「えっ?そうなのか?」

怠惰「うんまぁ能力的には暴食君のスキルコピーと
   色欲君の見た目コピーを両方併せ持ってる」

千 「それ普通におんしらよりも‥‥」

怠惰「だけど彼奴は弱いというか元々のステータス
   が暴食や色欲と比べると天と地の差がありす
   ぎるから弱いんだよね」

千 「じゃが変装とかなら」

怠惰「まぁ変装ならねぇ?ただ色欲はコピーした者
   の癖だったり記憶だったりをついでにコピー
   出来るけど彼奴はその辺は出来ないし出来て
   技のコピーしか出来ないからある意味で使い
   にくい」

千 「そうかの?」

怠惰「うん潜入で技コピー使えた所であんまり意味
   ないしねぇだから劣化またある意味で強いっ
   て感じになるのかなぁ?まぁ変装からの潜入
   だったら色欲が断トツ一番だよ」
   
千 「ほう‥‥そう言われると任(ピー)堂のまん丸ピンク
   の暴食悪魔が」

怠惰「それ以上はいけない!?」

千 「そっそうか!?」

怠惰「さてまぁちょっと長めになったけど今回はこ
   こまで」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「そんじゃさいなら♪」


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第451話 反撃

こんばんは読者様、花粉症のせいで喉に痰が絡んで声が可笑しくなっている怠惰のクソ悪魔です。何かこう引っ掛かってる感じがして妙に落ち着かないんですよね。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


月の光が満ちる夜、外来害獣のオセとの激闘が繰り広げられていた。

 

咲夜「どきなさい!」

 

妖夢「近づくな!」

 

さと「右‥次に左‥」

 

咲夜、妖夢、さとりの3人は向かってくるオセの分身?の豹達を相手にし蓮と自分はオセに詰めよっていた。

 

蓮 「霊夢の力を返せ!」

 

オセ「嫌なこったっすよ計画が破綻しかけている今

   となってはこれは手土産にするんすから!」

 

手土産‥‥紫を襲えなかったからその土産として巫女の力を強奪していくつもりか。そんな事は元だが妖怪総大将としてやらせてなるものか。するとオセはお払い棒を構えると、

 

オセ「夢符 封魔陣!」

 

お払い棒を掲げる。するとオセ中心に結界が現れ蓮の一太刀を弾き吹っ飛ばす。この気からして霊夢の力を行使する事が出来るみたいだ。

 

オセ「どうだ?なぁどうよ巫女の力でやられる気分

   はさぁ!」

 

理 「ほう‥‥なら破ってみようか」

 

だが自分からしたらこんな結界など合って無いようなもの。それ故に、

 

理 「仙術四式鎧砕き!」

 

バリンッ!

 

1発の拳で結界を爽快な音と共に粉砕する。そして粉砕したと同時に一直線に蓮は自分を通りすぎオセへとぶつかっていった。

 

オセ「しつこい小僧っすね!」

 

と、言うと同時にお祓い棒がサーベルへと代わり蓮の一撃を防ぐ。

 

オセ「力が弱くなったとはいえこれを使わせるとは

   中々の逸材っすねどうすか?私らの軍門にお

   前ら加わらないっすか?」

 

蓮 「誰が加わるか!」

 

理 「てめぇは竜王か!!」

 

オセ「何時からド(ピー)クエになったすか!?」

 

断罪神書から天沼矛を取り出し蓮とほぼ同時にオセへと詰め寄る。

 

オセ「しっかし‥‥そうすっか残念っすね」

 

天沼矛の連続突きと蓮の斬撃を素早い剣捌きによって弾かれ続かれるが相手の隙を伺いながら何度か突き、

 

理 「おらぁ!!」

 

力を溜め突きを放つがサーベルによって捌かれたが一気に距離を詰めれた。流されつつ左手を構え、

 

理 「龍終爪!」

 

神力を使い龍の爪のように手を変化させオセを引き裂こうとするが身軽に避け後退した。するとオセはさとり達の方を向く。まさかと思ったその時オセは何かを確信したかのように笑った。

 

オセ「はっはぁ~ん♪あの女狐を持つ女ごとやっち

   まいな!」

 

下がるオセはそう呟くとオセの体から抜け落ちるかのように何体もの豹が現れさとりに向かって襲いかかった。このままでは数的に霊夢を抱えているさとりが危ない。

 

理 「っ!蓮はそっちをやれ!」

 

蓮 「分かりました!」

 

すぐにさとりの前へと入る。

 

さと「理久兎さん!?」

 

霊夢「ぎゃ!?」

 

理 「こいつらに汚ねぇ牙を一本たりとも触れさせ

   はしねぇよ!」

 

天沼矛で一閃による払いで豹達を薙ぎ倒すが、

 

豹 「ぎゃぁ!!」

 

豹 「がぁ!!」

 

だが左右から1匹ずつ豹が自分に牙を向けて飛びかかってきた。

 

理 「じゃかしい!」

 

天沼矛で右の豹の喉元を貫き左から来る豹には断罪神書物を大きくし盾にして攻撃を防ぐ。だが今度は前から豹が襲いかかってくる。

 

理 「っ!」

 

右手はふさがり使えず、左手は使えるが断罪神書は今は使えないため無論で武器はない。背後を見ると霊夢を抱えたさとりは自分を見ていた。

 

理 「ふぅっ!」

 

自分がここで避ければ後ろにいるさとり達が危なくなる。仙術を唱える間ももうない。ここは仕方がないが腕1本ぐらいくれてやるかと思い左手で防ごうとすると、

 

ザシュ!

 

突然、真横から何かが飛んできて豹の額に刺さりそのまま豹は倒れ動かなくなる。見てみると豹の額近くにはナイフが刺さっていた。恐らくナイフからして、

 

咲夜「大丈夫ですか?」

 

やはり咲夜が助けてくれたみたいだ。

 

理 「あぁ大丈‥‥っしゃがめ!」

 

咲夜の背後に豹が忍より牙を向けるのを見つけすぐさましゃがむように指示し天沼矛を投擲しようとしたその時、

 

ザシュ!

 

豹は一瞬の一太刀によって首が飛んだ。豹が倒れた先には刀を払い妖夢が自分達を見て、

 

妖夢「そちらも大丈夫ですか?」

 

咲夜「えぇお陰さまで助かったわ」

 

異変解決に乗り出す機会が彼女達は多いのかそれなりの連携?が取れていて年輩者の自分はもうビックリだ。

 

理 「俺も年を取ったかなぁ」

 

この年になってくるとあんな事は出来そうにもないよな。

 

さと「しっかりして下さい理久兎さん」

 

理 「はいはい」

 

と、言ってる間にも豹達は次々に襲いかかってくる。

 

理 「お前ら俺の後ろに来い!」

 

咲夜「何する気?」

 

理 「簡単さ」

 

天沼矛を掲げ神力による圧縮した玉を作り出す。その間に霊夢を抱えたさとり、妖夢、咲夜は自分の背後へと来る。だが同時に豹達との距離もギリギリになってきていた。

 

妖夢「理久兎さま!」

 

咲夜「っ!迎撃するわよ!」

 

さと「待ってください!」

 

さとりが飛び出しそうな2人を止めてくれて助かった。だってこれに限っては下手したら彼女達にも被害が及びかねない技だからな。

 

理 「せめて痛みを知らず消えろ」

 

向かってくる豹達全てをロックオンし、

 

理 「秘技 創生の裁き」

 

と、一言を呟くと圧縮した神力の玉から無数のレーザーが放たれ向かってくる豹達の眉間を撃ち抜く。だが、

 

豹 「グルルルル!!」

 

豹達は立ち止まり効かないといった感じで唸り声をあげる。

 

妖夢「りりり理久兎様!?」

 

咲夜「まさか失敗したなんて」

 

技の失敗だと。そんな事は俺がする戦いにおいてある訳ないだろ。何せこれの恐ろしさはここからだ。

 

さと「あれ豹達が」

 

妖夢「さっきより膨らんで‥‥」

 

霊夢「きゅ!?」

 

気づいたかただこれからエグい光景が入るため後ろを向き、

 

理 「お前ら目を瞑れ!」

 

咲夜「っ!」

 

妖夢「はっはい!」

 

さと「どういう」

 

霊夢「キュ?」

 

4人が目を瞑ったその直後、バンッ!と音をたてて風船のように膨らんだ豹達は体を破裂した。

 

妖夢「えっなっ!!?」

 

咲夜「豹達が一瞬で」

 

何をしたって感じだな。これはただ単純に天沼矛の力をフル活用した技だ。天沼矛は促進させる程度の能力を宿している。それを活用し豹達の細胞を限界まで活性化させ膨張させる事で体を破裂させたにすぎない。故にこれが当たれば命なんてないに等しくなるのだ。

 

妖夢「‥‥理久兎様!」

 

理 「ん?‥‥ちっ‥‥しつこい奴等だ」

 

倒した豹達とは別にまた豹達が涌き出てくる。こいつら本当に何処から出てきてんだか。チラリと蓮を見るとオセに刀を向けてつばぜり合いをしていた。あのまま1人でやらせるには流石の蓮もキツイだろうし加勢したいがこの豹達がな。

 

さと「理久兎さん恐らく本体のオセをやらない事に

   は無限ループが続くかと」

 

理 「だが俺が離れて大丈夫か?」

 

咲夜「問題ないわよ」

 

妖夢「理久兎様と蓮さんが決着をつけるまでは持た

   せてみせますよ!」

 

心強い者達だなそこまで言うならここは託しても大丈夫そうか。それに俺は守りよりも攻めの方がしっくり来るんだよな。

 

さと「理久兎さん」

 

理 「ん?」

 

さと「霊夢さんの奪われた力を何とか取り戻せない

   でしょうか?この戦いに霊夢さんも加わる事

   が出来れば」

 

理 「戦力も上がり害獣野郎にも一泡吹かせれるっ

   て所かなら丁度良い技がある俺が合図したら

   上空に向かって霊夢を投げ飛ばせよ」

 

そう言いながら天沼矛をオセへと狙いを定めると、

 

オセ「まぁ私が言えることじゃねぇけどしつこいと

   嫌われるっすよ?」

 

と、言っていた。しつこいと嫌われるとは言うがどっちかと言えば霊夢の力を返そうとしないオセの方が嫌われてると思うがな。等と思いながら天沼矛を投擲するが後一歩という所で当たりそうだったが外れてしまった。

 

理 「ちっ任せたぞお前ら!」

 

咲夜「えぇ!」

 

妖夢「魂魄妖夢いきます!」

 

さと「理久兎さん御武運を!」

 

それだけ言い豹達を高速で通り抜けオセに向かって駆け出したながら断罪神書から空紅と黒椿を取り出し近づく。

 

理 「へぇ~嫌われるねぇならお前は嫌われそうだ

   よなっ!」

 

オセ「っ!!」

 

二刀を構え斬りかかる。それに続いて蓮も刀で斬りかかる。

 

オセ「あの豹共をやっちまったすか?」

 

理 「案外に弱かったぜお前みたいにな!」

 

弱すぎて彼女達に任せても全然大丈夫だったため言うとオセはギロリと睨み、

 

オセ「そいつは酷ぇっすね!」

 

と、言い十代の華奢な女性には似合わない大きなサーベルを軽々と振るって自分達を弾く。

 

理 「っ‥‥」

 

蓮 「くっ!」

 

自分達を弾いたオセはニヤリとこちらを見て笑った。

 

オセ「夢想天生!」

 

と、確か霊夢が俺との戦いにも使ったあのチート染みた技を唱えてきたのだ。

 

蓮 「霊夢の最終奥義を!」

 

妖夢「なっ!」

 

咲夜「不味いわ!」

 

夢想転生は確かにチート染みてる技ではあるけどあくまで自分の前以外ならの話だ。

 

理 「蓮‥‥俺ならあの技を破れるが?」

 

蓮 「‥‥そうか!」

 

思い出したか。現に一度だけあの技を完封した事があるためあの技の攻略方法なら知ってるのだ。だからこそ俺があの技を破らなければならない。

 

理 「だから俺が破ったら彼奴と一騎討ちするなり

   して少しだけで良い動きを止めろこの作戦が

   上手くいけば‥‥」

 

蓮 「従います理久兎さんの考えなら!」

 

理 「そうかならその後は流れに身を任せろ!」

 

蓮 「‥‥分かりました!」

 

物分かりが良くて助かる。さてあの害獣野郎に一泡吹かせてやるか。空紅と黒椿は断罪神書へとしまい代わりに懐から身代わり木板人形を取り出し空へと投げ、

 

理 「ルールを制定するこ30秒の間で俺の左手に

   触れられないものはない!」

 

と、言うと木の板が木っ端微塵に壊れ左手を握りしめ

 

理 「瞬雷!」

 

一気にオセへと近づくと案の定でオセは突然現れた自分にビックリしていた。

 

オセ「お前さんは知らないっすか!この技は‥‥」

 

理 「あぁ知ってるさ無敵になれる技だったよな?

   あくまで俺以外ならな!」

 

思いっきり顔面に向かって左手でぶっ飛ばす。

 

オセ「ぐっ!!?」

 

理 「行くぜ蓮!」

 

そして左手で胸ぐらを掴み此方へと投げ飛ばすと蓮とオセはぶつかり合う良い感じで気を引いてくれてる。これならすぐに済みそうだ。左手に霊力を込めると、

 

蓮 「そらっ!」

 

オセ「ぬっ!!」

 

蓮はオセを弾き飛ばすと此方へとオセが向かってきたため即座にオセの後頭部をアイアンクローで鷲掴みに地面へと叩きつける。。

 

オセ「がぁ!!」

 

理 「くらっとけ仙術八式脱気!」

 

その言葉と共にオセの体から霊夢の力が幾つもの白い玉となってオセから抜け出て空を浮き始める。すぐにさとりの方を向き、

 

理 「さとり今だ!空に向かって霊夢を投げろ!」

 

さと「行って霊夢さん!」

 

霊夢「キューーーン!!」

 

思いっきりさとりは霊夢を白い玉が浮かぶ空に向かって投げ飛ばした。する、

 

オセ「がぁ不味いっす!こらっ!」

 

理 「っこいつ!」

 

これでと安堵した一瞬で力が抜けオセは自分を弾き飛ばすと空‥‥いや霊夢に向かって飛ぼうとするが、

 

蓮 「行かせませんよ!!」

 

オセ「どけっす!!」

 

ギンッ!!

 

蓮が前へと出て抑えよとしたみたいだが火事場の馬鹿力なのか蓮を弾き飛ばし霊夢を追いかけに向かおうとしたその時だった。

 

? 「秘法 九字刺し」

 

オセ「がぁ何すか!」

 

聞き覚えのある声がすると幾つものレーザーが現れるとオセの動きを止めた。声のした屋根の方を見ると、

 

早苗「私たちをコケにして友達を疑わさせ傷つけさ

   せた分です!」

 

何とあの早苗がいたのだ。見た感じからして助けに来てくれたみたいだ。

 

オセ「役立たずの駒共が!」

 

早苗「そんなっ!」

 

だがオセは早苗が張った弾幕を強引な力でぶち破った。しかし体制を立て直すには充分に時間を稼いでくれた。一気に跳躍しオセの前へと入り断罪神書から空紅と黒椿を抜刀し斬りかかるが、

 

オセ「豹の悪魔は伊達じゃないっすよ加速!」

 

あり得ない事に超高速で自分が通り抜けられたのだ。その速さは瞬雷を遥かに上回る速度だった。

 

理 「しまった!」

 

だがあの技は長時間は使えないのか自分との距離を離し元の速度に戻っていた。まずい瞬雷を使っても間に合わない距離だ。だがその時だった。

 

蓮 「理久兎さん!」

 

何と下から蓮が超高速で此方に向かってきたのだ。ここは蓮に賭けてみるか。

 

理 「行けぇ蓮!!」

 

2本の刀を離し手を重ねると蓮はそこに足をかけて一気に跳躍しオセへと向かった。自分はすぐに離した2本の刀を握り地面へと降り空を見るとそこには、

 

理 「あれは‥‥」

 

それは自分が知っているよりも遥かに小さかったが、この数日間で蓮に何度も教えていた断刈列斬だった。蓮はその一撃をオセの背へと直撃させ地へと落とした。

 

理 「やるな彼奴‥‥」

 

そして気づく。空を浮いていた霊夢の力の玉がなくなっている事に。だがその代わりに助けようとしていた霊夢がいたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「うむしかし何故にもオセは巫女の力といい
   幻想の賢者を拉致しようとしたんじゃろう
   かの?」

怠惰「さぁね‥‥まぁ思い当たる節はあるけど

千 「ん?何か言ったかの?」

怠惰「いいや何も」

千 「しかしペオル家のぉ‥‥怠惰は知らぬのか?」

怠惰「知ってるよ有名だし古代種の魔族達でペオル
   家を知らない奴はいないってぐらいだよ」

千 「そうなのか?」

怠惰「うんペオル家は代々から強い魔力を持つ魔族
   の血筋を持ってる家系でね俗に王族の家系と
   も言われてたりするぐらい有名だよ」

千 「へぇ‥‥ということは当主は凄いという事にな
   るのかの?」

怠惰「まぁそりゃあねぇそれにペオル家は代々から
   実力で当主を決めるだから兄だからとか弟だ
   からとかそんなのは関係ない男女問わず当主
   の資格を持つことが出来るのさ」

千 「それは凄い家系じゃのぉ」

怠惰「家系を強くするには弱肉強食にした方が後の
   子孫達にもその強さは遺伝していくって考え
   があるからそういう制度をとってるのさ」

千 「ほぉ」

怠惰「だけどねある時ペオル家に悲惨な事件が降り
   かかったんだよねぇ」

千 「なっ!その事件とは一体」

怠惰「それは秘密♪後々に本編で語られる筈だしそ
   れを待っててね♪それじゃそろそろ時間だか
   ら今回はここまでね♪」

千 「お主はまた気になる所で!?」

怠惰「それじゃ読者様また次回!」

千 「仕方ないのぉ‥‥さらばじゃ!」


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第452話 地獄の門番 現る

こんばんは読者様、ついに学校が始まってしまった怠惰のクソ悪魔です。最後の学生生活を楽しく生活していきたいと思います。それではそろそろ本編へどうぞ。


空の光が止みそこには正真正銘の本物の霊夢がいた。そしてそんな霊夢に蓮は近づき思いっきり抱き締めていた。

 

理 「見てるこっちが恥ずかしくなるな」

 

さと「私からしたら恋愛小説を見ているのと同じで

   すけどね」

 

蓮の刀を持って近づいてきたさとりはそう呟く。まぁ確かにそう思いながら見れば少しは変わるのかな。

 

理 「所でさとりは怪我とか大丈夫か?」

 

さと「問題ありませんよ♪それより理久兎さんこそ

   大丈夫ですか?」

 

理 「あぁ問題ない」

 

と、話しているとそうしていると蓮と霊夢は抱きつきながら下へと降りて来ると豹達と戦っていた咲夜と妖夢そして援護してくれた早苗は蓮と霊夢といっても霊夢の方へと近づいていく。

 

さと「行きましょう」

 

理 「あぁ」

 

自分達は蓮の方へと向かう。近づきさとりは刀を差し出しながら、

 

さと「見事でしたよ蓮さん」

 

と、言うと蓮は受け取り握る。さとりを見習って自分も称賛の言葉をかけるかか。

 

理 「あぁ中々だったぜさっきのあの技は‥‥」

 

蓮 「ありがとうございます」

 

まぁでもあんなのまだまだ断刈列斬とはまだまだ言いがたいものだが出だしの1歩としては充分だ。

 

咲夜「戻ったのね」

 

妖夢「良かったです霊夢さん」

 

早苗「大丈夫ですか霊夢さん!」

 

3人は霊夢の心配をし言葉をかける。

 

霊夢「えぇ大丈夫よ‥‥それよりも彼奴は!」

 

彼奴‥‥あっそういえばオセの事をすっかり忘れていたな。落ちた方を見ると、

 

オセ「許さねぇっす下等種族がコケにしやがって」

 

蓮 「なっその姿は」

 

霊夢「………っ」

 

姿に形は先程の霊夢いや人型だったときよりも野性が強くなり体毛は生え顔と体の形は変化しその姿はさながら豹の獣人といった姿になっていた。

 

オセ「ここまでコケにしたのはアスモ師匠ぐらい

   っすよ本当に!」

 

これは言動からして完璧にお怒りだな。

 

霊夢「こんな変態野郎に負けて狐にされてたなんて

   末代の恥ね」

 

理 「ぷっ狐巫女ってか♪」

 

少しツボって笑いそうになっちまった。それを隣でジト目で見ていたさとりは口だけ笑って、

 

さと「理久兎さん♪」

 

理 「悪かったから………」

 

この真剣な場面で笑うのは良くないよな。まぁ作戦がなければただの無駄な動作だが。

 

オセ「おい◼️◼️◼️◼️(ザーーー)に似ている奴!私が話してい

   る時に下らない話をするとは良い度胸じゃな

   いすか!怒らせたいんすか!あぁん!」

 

理 「わざとやってるに決まってるだろ♪」

 

眉間から血が吹き出すぐらいに浮き出させ此方を見てくる。短気な猫野郎だな。

 

蓮 「オセ‥‥お前はここで倒す!」

 

オセ「やってみるっすか!良い度胸じゃないすか!

   何ならもう一度その巫女の力を貰い受けいや

   お前ら全員はあの御方の供物となってもらい

   ますよ!!」

 

オセが復活したからか消えていた無数の豹達が次々に現れる。まったくこうなってくると多数を相手にするから面倒くさいんだよな。

 

オセ「いけぇお前ら餌の時間っすよ!」

 

無数とも言える豹達がオセの号令を合図に駆け出し襲いかかってくる。各々で構えたその時、

 

? 「魔眼 ラプラスの魔!」

 

知っている声が聞こえたかと思うと豹達をましてやオセをも取り囲むかのようにスキマ現れ中から目玉が出てくる。

 

オセ「なっ何すか!」

 

そしてそれらの目玉は発光すると大爆発を引き起こしオセもろとも一瞬で殲滅する。

 

理 「おっとこの声は‥‥やっと来たか」

 

霊夢「遅いのよ紫!」

 

蓮 「えっ!」

 

爆発が止みスキマが開かれ紫と藍が出てくる。今の今まで何処をほっつき歩いていたんだ。

 

紫 「私達が旅行に行っている間に何が起こってい

   たのかしら?」

 

理 「旅行ってお前はなぁ‥‥」

 

賢者仕事しろよと思いながら声をだし見つめる。

 

蓮 「でも紫さんが来てくれて良かった‥‥」

 

まぁ確かに相手も数は多く揃えてくるし此方も1人でも多くいたことに越したことはない。それも紫や藍ちゃんなら尚更にだ。

 

藍 「紫様‥‥」

 

紫 「みたいね」

 

煙が止み分かるのは豹達は殲滅したみたいだが肝心のオセはボロボロになりながらもその場に立っていてニヤリと笑った。

 

オセ「やっと会えったすよ妖怪の賢者さんよ‥‥私と

   来てもらっても良いすっかね?」

 

紫 「あら丁重にお断り致しますわ♪」

 

こいつよりによって自分が娘と思っているぐらい大事な愛弟子を自分の目の前でナンパするとはな。決めたこいつが命乞いしようが慈悲を要求しようが関係ない。フルボッコにして灼熱地獄に突き落としてやる。

 

理 「おいおいお父さんの目の前で娘をナンパとは

   良い度胸じゃねぇか♪キュっと絞めるぞ?」

 

オセ「ならば強引ながらになりますが来てもらいま

   しょうかあの御方のためにも!」

 

と、オセが言うが自分は‥‥いやこの場にいる全員が気づいただろう。空が急に荒れ出し雷雲が鳴り響き雨がポツリポツリと降り始めそしてそんな中にいる筈なのにも関わらず周りの空気が気持ち悪いぐらい生暖かい事を。

 

理 (何だこれは)

 

と、思っていると皆は自分を見てくる。まさか自分がやったとでも言いたいのか

 

理 「いや待て俺は何もしてねぇぞ?」

 

今回は断じて否であり何も能力は行使してはいない。

 

蓮 「えっ‥‥それじゃあ」

 

霊夢「じゃあ何よこれ?」

 

さと「これはいったい?」

 

と、言っているとオセの近くに雷が落ちマグマが吹き出しそして小雨となっていた雨が強く降り始めた。。

 

オセ「げっ!まさかバレちゃった系な感じすかね」

 

と、何か不味いといった顔をすると自分はその光景に、

 

理 「マジかよ」

 

そう呟いてしまう。オセを囲い混むかのようにマグマから赤髪の少女、落雷から金髪の少女、強い雨の中から青髪の少女がと合計で3人の少女が現れた。

 

? 「見つけたよオセ」

 

? 「あの御方が呼んでるの」

 

? 「………早く来ないと‥‥お仕置き」

 

だが不思議なことに顔は殆ど同じなのだ。これは恐らく三つ子ってやつなのか。そしてオセは3人の少女に怯えていると感じた。

 

オセ「いや!ですけれどぉ!」

 

? 「ベル‥‥スー」

 

? 「うんケル」

 

? 「………」

 

少女達はオセを囲い込み横腹にエルボーを腿に蹴りを肩にパンチを連続してぶつけた。

 

オセ「痛い痛い痛いっす洒落にならないっす遊びで

   やったらダメな技っすよ!?」

 

? 「早く来るのオセ?」

 

オセ「分かったっすよ!?」

 

こいつら逃げる気満々の台詞を吐いてやがる。逃がす気なんて毛頭ないと言うのに。

 

蓮 「待って下さい逃がす気はないですよ」

 

? 「えぇ~そんな~!?」

 

? 「………逃がしてくれるなら‥‥ごめん思い付かな

   い‥‥」

 

? 「スーったらそう言うのは逃がしてやるって言

   った方が良いの」

 

逃がしてやるねぇ。こいつら今の自分達の立場を分かって言っているのか。

 

オセ「いやあの私が言える事じゃねぇとは思います

   がマジで手を引いた方が良いっすよこの方達

   を怒らせるのは得策じゃないっすよ」

 

こいつまで何を言い出すかと思えば引けとかそんなバカな事すると思ってるのか。

 

理 「お前は黙ってろ猫科動物」

 

オセ「あぁ!お前言ってはならぬことを!?」

 

? 「うるさいオセ‥‥はぁ………っ!」

 

空気が変化し冷たくなる。こいつら堂々と俺達に向かって殺気を飛ばしてきやがった。

 

蓮 「っ!」

 

理 「ほう‥‥殺気か」

 

霊夢「これは凄いわねっ!」

 

殺気を飛ばした3人の少女達は殺気をもろともしない自分達を見て赤髪はニコニコと笑いながら、黄髪の子は興味ありげに、青髪は無表情を貫いた。

 

? 「亡者を相手にするバイトも飽きてきたしそろ

   そろ生者を殺しても良いよね♪久々に楽しめ

   そう♪」

 

? 「私も彼奴らに興味あるの‥‥でもダメなのあの

   御方に怒られちゃうの」

 

? 「ベルの発言………一理ある………」

 

? 「ちぇ~」

 

自分達を下と見るその態度はやはり気にくわない。怠惰もそうだがこいつらも嘗めすぎだろ。すると近くにいる早苗が口を開く。

 

早苗「えっとさっきから貴女達はケル‥ベル‥スーと

   言ってますが‥‥」

 

? 「はいは~いケルだよ♪」

 

? 「ベルなの」

 

? 「………スー」

 

と、赤髪がケル、黄髪がベル、青髪がスーって名前か。待てよケル、ベル、スーって何処かで聞いたことのある単語だな。

 

早苗「ケル‥ベル‥スー………ケルベルスー………はっ!

   ケルベロス!」

 

ケルベロスって確か日本外の地獄それもヘカーティア管轄の地獄の門番じゃねぇか。

 

ケル「おぉ~私達有名みたいだよ!」

 

ベル「みたいなの」

 

スー「‥‥嬉しい」

 

仕事をサボってほっつき歩いてるがわざわざオセを回収するためだけに西洋からここ大和の辺境地まで来たってのか。

 

スー「ねぇ‥‥そろそろ行かないと‥‥怒られそう‥‥

   先生も‥‥痺れきらす」

 

ケル「それは不味いねほら行くよオセ!」

 

オセ「へっへいっす!」

 

逃がしはしねぇ。こいつらは今この場で叩き潰して今回の件は全てへカーティアに報告してやる。

 

理 「させるかよ紫!」

 

紫 「分かりましたわ!」

 

紫に合図を送りスキマを開かせる即座に中へと入り4人の背後へと飛び出し天沼矛で突き刺すが、

 

ベル「邪魔なの」

 

ケルベロスの1人が片手で突きを受け止められる。だがそれだけでかつ投げ飛ばされるならまだ良いが受け止めたケルベロスの1人は体から稲光が出したかと思ったその瞬間、放電してきた。

 

理 「くっ!!」

 

感電し体に結構な電圧を誇る電流が流れてくる。大抵の人間だとかならこれを受けたら死ぬだろう。だがあくまで普通の生身の人間ならだ。自分からしたらこのぐらい少し痺れるぐらいで済む。そして放電し終え自分を投げ飛ばすが即座に受け身を取り体制を立て直す。

 

ケル「凄い!ベルの放電を受けても受け身とれるっ

   て中々いないよ♪」

 

ベル「殺す気でやったのにまぁ良いのケル‥‥スー‥‥

   速く行くの」

 

スー「うん‥‥」

 

ケル「そんじゃバイバイ♪」

 

水と炎を放ちそれらが合わさると濃霧レベルの水蒸気が4人を隠した。

 

理 「っ!」

 

そして水蒸気が消えるとその場にはケルベロスましてやオセもが消えていた。逃げられたか、だが逃がしてなるものか。

 

理 「彼奴ら‥‥紫に藍!あの不届き者共を追え!」

 

紫 「分かりましたわ!藍!探すわよ彼奴らを野放

   しにできないわ!」

 

藍 「はっ!」

 

紫と藍に指示を出すと2人は了承しスキマに入りケルベロスとオセを追っていった。先程の電流で体は痺れるが何とか立ち上がると皆が駆けつけてきた。

 

蓮 「理久兎さん大丈夫ですか!」

 

理 「あぁ問題ない‥‥しっかしピリリと来たぜ」

 

冗談を交えつつ問題ないと言うと皆は自分の顔を見て吹き出し始めた。

 

蓮 「ぷっ!アハハ理久兎さんその髪」

 

髪って‥‥触ってみると何か不思議な感触がする。何か丸みがあるような感じだ。恐らく電流のせいでアフロのような感じに爆発したのだろうか。

 

さと「そうですね‥‥♪」

 

理 「お前らなぁ笑うなって!?」

 

髪が長すぎるのも問題か。短髪にでもしようかなと心から思った。

 

霊夢「でも‥‥逃げられたわね」

 

理 「あぁ後は紫達に任せるしかないな」

 

警戒している紫達ならもしがあっても大丈夫だろう。何かあれば自分をスキマから召喚するだろうし問題ないだろう。すると咲夜と妖夢は、

 

咲夜「この事はお嬢様達にも伝えなければなりません

   ので私はこれで」

 

妖夢「私も幽々子様に伝えないといけませんので行き

   ますね!」

 

そう言い2人は空を飛び帰っていった。自分達の主人にこの事を報告しにいくとは従者としてしっかりしているな。だが俺とさとりも散歩という訳にはいかなさそうだな。

 

理 「これは散歩って訳にはいかないな」

 

さと「そうですねケルベロスは西洋地獄の管轄だった

   筈です‥‥私達も帰ってすぐに調べないと」

 

理 「だな悪いが俺等も1回帰るぜ」

 

蓮 「わかりました」

 

そう言いさとりと共に空を飛び地底へと戻る。

 

理 「あぁ本当に何でこうなるのかなぁ」

 

さと「仕方ないですよそれよりも亜狛さんに連絡し

   た方が」

 

理 「だな」

 

そうして自分達も地底へと帰り事の件を手紙として西洋地獄へと送る事ととなったのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「うむ」

怠惰「そしてつい出たケルベロスだけど実はケルベ
   ロスはしっかりと妹もいたりするんだよ」

千 「そうなのか!?」

怠惰「うんしかも本編に度々と出てるよ」

千 「えっ!?誰じゃ!?」

怠惰「耶狛が使役してるオルトロスだよ」

千 「なっ何じゃと!?」

怠惰「まぁ一応この作中設定的に言うと凄い年の差
   があるからケルベロスの事はあんまり分かっ
   てはいないけどねぇ」

千 「そうなのか‥‥しかしケルベロスとオセといい
   関係性ってあるのか?」

怠惰「あるよ♪実はケルベロスには裏の名前があっ
   てねそれが悪魔ネームだよ」

千 「ほうそうなんじゃな因みに名前は」

怠惰「そこはまぁいずれ本編で出るけど気になる方
   はぜひ調べて欲しいかな♪」

千 「いや調べれるのか!?」

怠惰「調べれるよ?ケルベロス悪魔ってやればね」

千 「世の中は便利じゃのう‥‥」

怠惰「だよねぇ俺も常々と思うよ‥‥さてそれとだけ
   ど明日はポケモンを1話投稿するからよろし
   くね」

千 「うむ確か後編じゃったかの?」

怠惰「そうだよ♪まぁ見ている方はよろしくね♪」

千 「うむさてそろそろ時間じゃし終わろうかの」

怠惰「OK♪それじゃ今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの♪」

怠惰「それじゃ読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第453話 返信文

こんばんは読者様、喉に痰が絡みそして鼻と喉の管がつまり喉も痛くなっている怠惰のクソ悪魔です。夜は早く寝ようと心から思いました。さてではでは本編へどうぞ。


手紙を送った数日後、仕事部屋で自分は欧米地獄についてまとめられた本を見ていた。

 

理 「‥‥」

 

見て分かったのは欧米地獄の獄卒達は鬼やらもいるにはいるみたいだがその中には魔界から来たという魔族なんかもいるらしい。

 

理 「魔界か‥‥」

 

この変は神綺にでも聞けば簡単に分かりそうな事だな。そんな事を思っていると扉が開きさとりが入ってきた。

 

さと「理久兎さん」

 

手には手紙用の小さな封筒が握られていた。恐らく西洋地獄から来たみたいだ。

 

理 「ありがとう」

 

椅子に座るとさとりは自分の膝の上にチョコンと乗る。つまり一緒に見るという事で良いのかな。封筒を受け取り中を確認すると、

 

報告書 西洋地獄門番ケルベロスについてその者その時間に勤務に当たっている。何かの間違いならいざ知らず謎の言い掛かりは止めろ。次このような言い掛かりをするのなら閻魔丁に報告する。  西洋地獄 人事課

 

何だこのふざけまくってる文章は、つまり俺の娘をナンパし誘拐しようした挙げ句の果てには喧嘩を吹っ掛けてくるとは良い度胸してやがる。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「………なぁさとり♪地獄の1つが消えても誰も

   文句言わないよな?」

 

さと「ストップです!」

 

理 「ダメ?」

 

さと「荒事で解決はダメですそれに無関係な者達だ

   っているんですから」

 

駄目か。何ならさとりが寝てる間にサクッと赴いてギリシャ神郡の悪夢を思い出させてやろうかな。この理久兎之大能神を怒らせた事がどういう事かを思い知らせてやるか。

 

さと「理久兎さん悪巧みは止めてください」

 

理 「うぇっ!?しっしてないしてない!」

 

さと「まったく‥‥ん?これは‥‥」

 

何かに気づいたさとりは封筒を逆さにすると何か小さなカードのような物が出てきた。開けて見てみると、

 

理久兎へこの度はごめんなさい。そして手紙は見たわ人事課の方に聞いてみたけどケルベロスはいたという一点張りだったわ。だけど貴方が嘘をつき言い掛かりをつけるような神でない事を私は知っているわ。だからこれを書いたわ。

 

誰だこれと思い最後の方を見るとそこには、ヘカーティア・ラピスラズリと書かれていた。これを書いたのはヘカーティアか。内容の続きを見ると、

 

恐らく何処かで汚職が行われている筈よ。他の者達の同行を探りながら汚職を1つでも多く見つけていくわ。だから待つことになるとは思うけど待っていてちょうだい。 ヘカーティア・ラピスラズリ

 

と、書かれていた。つまり西洋地獄に限ってはヘカーティアぐらいしか仲間がいないという事が分かった。

 

理 「ふむ‥‥」

 

さと「ヘカーティア様も大変ですね」

 

理 「みたいだな吹っ飛ばすのは無しにす‥‥あっ」

 

さと「理久兎さん♪」

 

ヤバいうっかり口が滑っちまった。悪巧みがバレてしまいさとりはニコリと笑うが目だけは笑ってなかった。

 

理 「マジですんませんした!」

 

さと「まったく呆れを通りこしてまた一週ぐらい周

   ってまた呆れる事になりそうですね」

 

理 「いや~って1週も周る!?」

 

さと「えぇツッコミするのも面倒なぐらいに♪」

 

そこまで面倒になるのか。これ以上はさとりを怒らせるとまたへそ曲げて機嫌を治すのが大変なためここは引くか。

 

理 「わっ悪かったよ」

 

さと「まったくですが貴方がそのぐらい怒っている

   という事は伝わりましたよ‥‥ですが今ここで

   動いて暴れる事となれば貴方は地獄にいられ

   なくなりますし旧都はどうするんですか?」

 

理 「うっ」

 

仰る通りなことを言われて反論の余地がない。ここで俺が暴れれば旧都はどうなるのかは考えてすらいなかった。それは反省すべき点だ。

 

さと「ヘカーティア様の手紙にも書いてある通りに

   時間をかけましょう」

 

理 「………はぁ近くにお前がいて良かったよ」

 

本当に一時の激情に身を任せる事になりかけた。こうしてすぐに自分に意見を堂々と言え冷静に判断できる者が近くにいてくれるこの環境に感謝しないとな。さとりの頭に手を置き優しく撫でる。

 

さと「理久兎さん」

 

理 「ありがとうな」

 

頭を撫で終えとりあえずこれからどうするかを考える。ケルベロスについては何時に伝えるべきか。そういえば地上って大体、『異変発生→異変を解決→宴会』っていうサイクルが出来てたんだよな。そうなると近々に宴会がある筈だ。

 

理 「なぁさとりお前も宴会に来ないか?」

 

さと「えっ?どうしてですか?」

 

理 「どうせ宴会がある筈だからよそこで霊夢達に

   ケルベロスの事をある程度は話そうと思って

   いてなついでにこの前に渡しそびれた詫びの

   品も色々と渡してくてね」

 

因みに作った物は今も断罪神書に保管してあるため腐ることは絶対にないが速く渡したいのだ。

 

さと「私はあまり行く気にはなりませんね」

 

理 「そう言うなよこの前は色々とごたついて散歩

   って言っても出来なかったら今回こそは一緒

   にって思ったんだけどな」

 

と、言うとさとりは顎に手を置き黙って深く考え出す。そして考えがまとまったのか、

 

さと「分かりましたそのかわりエスコートして下さ

   いね?」

 

理 「勿論さそのぐらいはやらせていただきますよ

   お姫様」

 

さと「誰がお姫様ですかまったくからかわないで下

   さい理久兎さん」

 

理 「そうか?強ち間違ってないと思うけどな‥‥」

 

だって実際の所は旧地獄つまる所、ここ地底の首領な訳だし間違ってはない筈なのだが。するとさとりは顔を少し赤くさせる。

 

さと「そっそうですか‥‥そしたら理久兎さんは

 

理 「ん?何か言ったか?」

 

さと「言ってません!」

 

理 「そうか変なの♪」

 

そうして自分達はそんな会話をしながら今日を過ごすのだった。




怠惰「それでは今回はここまでです」

千 「うむしかし甘いのぉ」

怠惰「鈍感君があぁ言うから変に甘くなるんだよ」

千 「しかし昔と変わらずで安心したわい」

怠惰「へ?どこが?」

千 「自身の信念を貫いておるところじゃ」

怠惰「信念ねぇ俺にはねぇや」

千 「そうか?」

怠惰「強いて言えば‥‥因縁?」

千 「………というと?」

怠惰「う~んまぁ色々とね?」

千 「本当にそなたはそういった所をはぐらかすの
   が悪い癖なんじゃ」

怠惰「それが怠惰さんなのさ常に観察者の立ち位置
   でいる事を徹底したいのさ」

千 「変わった奴じゃわい」

怠惰「まぁね♪さてとそろそろ時間だし今回はここ
   までにしようか」

千 「うむまた次回もよろしく頼むぞ!」

怠惰「それじゃ読者様♪」

千 「さらばじゃ!」


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第454話 義娘のもとへ

こんばんは読者様、ここ最近はアニメを見る事が楽しくなっている怠惰のクソ悪魔です。しかも何故か殆どの作品が漫画タイムきららの作品という事に気づきました。日常系アニメはやっぱりその辺が多いのかな。失礼それではそろほろ本編へどうぞ。


数日が経過し今日は地上での宴会日となった。

 

理 「うんじゃ行きますかね」

 

エントラスには宴会に参加するメンバーといっても何時もと大差変わらないが自分に亜狛、耶狛、黒、お燐、お空、さとりの自分を含め7人が集合していた。

 

亜狛「それじゃ開きますね」

 

耶狛「行くよ♪」

 

そうして2人は裂け目を作り出し自分達は裂け目へと入るのだった。裂け目を出ると博麗神社では宴会が開かれ賑わいを見せていた。

 

理 「さてとどの場所にする?」

 

さと「出来れば四隅の方で」

 

理 「予測してたよ‥‥それで異論ない?」

 

皆に聞くと首を縦に振るのを確認し自分達は四隅の方へと移動し場所を取る。

 

理 「しかしまぁ賑わってるなぁ」

 

こうした賑わい事は本当に1ヶ月ぶりだ。1ヶ月なんて短いだろ何て思っていた時期もあったがやることがあまりない暇な時間が多い中だとつまらなく長く感じてしまう。

 

黒 「だな」

 

お燐「宴会はこうでなくっちゃねぇ」

 

お空「そうだね♪」

 

理 「さてとささっと作ってきたのを出して俺達は

   やる事をしてくるよ亜狛に耶狛に黒お前らも

   やってくれ」

 

亜狛「えっとこの前のゴタゴタで出来なかった品送

   りですよね?」

 

耶狛「私達にも責任あるしそれぐらいはやりたいよ

   ねぇ」

 

黒 「見に覚えがないがそうみたいだしな」

 

断罪神書から宴会用の料理と送るように箱に摘めたクッキーシューを取り出し置くと3人は料理を並べそれぞれ幾つかの箱を持ち各々の者達に送りに向かう。すると箱が2つだけ残ったのに気づく。皆は色々な者達の元に行っているし俺は紫と蓮達の方へと届けるか。

 

理 「さとり少し待っててくれ俺も届けてくるから」

 

さと「えぇ‥‥浮気とかしないでくださいね?」

 

理 「しねぇよ!?そこまで女タラシじゃないよ」

 

と、ツッコミを入れるとさとりはクスリと笑う。

 

さと「知ってますよただ言うだけは言っておかない

   と取られそうなので♪」

 

誰に取られるんだよ。流石にこんなおっちゃん相手にそれはないってのに。

 

理 「まぁ行ってくる」

 

さと「えぇ♪」

 

そうして座敷を離れキョロキョロと辺りを探すと紫達が飲んでいるのを確認する。亜狛達は自分に気を使ってるのかは分からないが来ていないみたいだ。

 

理 「行きますか」

 

そうして紫達のいる所へと行くと、

 

紫 「御師匠様に何て言いましょうか‥‥」

 

橙 「紫しゃまそんな元気を‥‥って誰かが来るよ?」

 

藍 「ん?‥‥はぁっ!!?」

 

橙 「え~と‥‥にゃ!!?」

 

紫 「どうしたのよ?そんな‥‥えっ!?」

 

自分を見た紫と藍と橙は案の定で驚いていた。

 

理 「よっ♪」

 

紫 「おっ御師匠様!」

 

藍 「りっ理久兎様!そっそんな立っててはこちら

   へどうぞ」

 

詰めて席を空けてくれたため何か座らないと迷惑だよなと思い座ると藍は酒を猪口に酒を注ぎ渡してきた。気遣いがよく出来る子だ。

 

理 「ありがとうな♪そうそうお前らにこれを渡し

   たくてな」

 

持っている紙箱を差し出すと紫はそれを受け取りなかを確認する。

 

紫 「これはシュークリーム?」

 

橙 「にゃ!シュークリームって外界の!」

 

はしゃぎ出した橙はシュークリームを取ると1個を口に頬張り食べ出した。

 

橙 「おいしい~♪」

 

藍 「こら橙!失礼だぞ!」

 

理 「気にすんな気にすんな♪お前らも食べてみて

   くれよ♪」

 

食べるように進めると2人も1つ食べるとニコリと笑って此方を見てくる。

 

藍 「相変わらずの腕前ですね理久兎様」

 

紫 「本当ね凄くおいしいわ」

 

と、喜んでくれているようで良かった。とりあえず自分は頭を下げて、

 

理 「前にも言ったとは思うが俺達がお前達にした

   仕打ちは計り知れないかもしれない許してく

   れとも言わないだが改めて言わせてくれすま

   なかった‥‥」

 

紫 「御師匠様、頭を上げてちょうだい」

 

藍 「そっそうですもう終わったことですよ」

 

橙 「紫しゃまも藍しゃまもこうして戻ってきてま

   すし謝んなくても良いですよ理久兎しゃま」

 

いやそう言う訳にもいかないそれでは自分の気が収まらんのだ。

 

紫 「御師匠様‥‥本当に顔をあげてください」

 

そう言われ顔をあげると紫はニコリと微笑み、

 

紫 「私や皆は普段の御師匠様の優しさを知ってい

   ますわだから気に止めないで下さいそして自

   分を許してあげて下さい」

 

理 「そうか‥‥俺が言うのはおかしいと思うがまぁ

   あれだ‥‥ありがとうな」

 

紫 「えぇ♪さぁ楽しみましょうと言いたいけど例

   の話をしたいんですがよろしいですか?」

 

例の話つまりオセとケルベロスについてと言う事で良いんだよな。それなら一番の被害者達である蓮と霊夢もこの話をする必要があるよな。

 

理 「ならよ蓮と霊夢も交えて話さないか?ついで

   に詫びの品も置いていきたいしさ♪」

 

紫 「そうですわねそうしましょうか藍それに橙」

 

藍 「はい行ってらっしゃいませ」

 

橙 「行ってらっしゃい紫しゃま」

 

そうして紫は立ち上がり猪口を持って蓮と霊夢の元へと向かうと蓮と霊夢は楽しそうに会話をしていた。

 

紫 「楽しそうね霊夢♪」

 

理 「よっちょっと良いか♪」

 

と、言うと2人は気付き自分達を見てくる。

 

蓮 「紫さん理久兎さん」

 

霊夢「何の用よ?」

 

理 「まぁ酒を飲もうとなついでにこれもな♪」

 

クッキーシューが入った紙箱を差だし受け取らせると自分と紫は酒を注いでチビチビと飲み始める。

 

霊夢「ねぇこれ‥‥」

 

理 「あぁ~まぁあれだ詫びの品だと思ってくれ後

   出来れば今食べて欲しいんだが良いか?」

 

2人は疑問に思うような顔をして箱を開けると蓮は口を開く。

 

蓮 「シュークリームだ」

 

霊夢「それって外界の?」

 

理 「あぁまぁ食えば分かるさ」

 

紫 「ふふっ♪とっても美味しいわよ?」

 

2人は若干躊躇いながらも一口、食べると目を点にして一気に1つをたいあげる。

 

蓮 「美味しい!?」

 

霊夢「本当ね!」

 

そう言ってくれると作ったこっちも嬉しいものだ。作って良かった。すると蓮は自分を見て、

 

蓮 「そういえばさとりさんは?」

 

理 「あぁ~さとりならほれ」

 

さとり達がいる方向を指差す。それを確認した蓮と霊夢は何故にといった顔をしたため理由を説明する。

 

理 「お前らと話したい事があったから少し別行動

   をとらせてもらった」

 

霊夢「それは紫と浮気かしら♪」

 

理 「おっおいおい変な冗談は止せよさとりに殺さ

   れちまうよ」

 

紫 「ふふっ♪御師匠様が良いなら何時でも構いま

   せんわよ♪」

 

理 「紫もそう言う事を言うなってば‥‥」

 

何故だろうか。後ろから刃物を突きつけられているかのような殺気を感じる。後ろを振り向けば何か言われそうな雰囲気があるため知らない振りをしようとそして頭の中でさとりにごめんと復唱しながら謝罪をしていると、

 

霊夢「それで何の用よ?」

 

紫 「例の害虫共について‥‥かしらね」

 

冗談も終わったのか本題になってくれそうだ。

 

理 「俺もそれについてだ」

 

と、述べて紫に目でお先にと合図を送ると頷き紫は口を開く。

 

紫 「まず逃げた先を追った結果だけど残念ながら

   幻想郷から逃げたみたいねそれも外の世界を

   隔てる博麗大結界には何の痕跡もなかったの

   よまるで最初からそこにいなかったかのよう

   に‥‥」

 

霊夢「つまり逃げられたって事ね」

 

紫 「えぇだけど恐らくな話になるけど博麗大結界

   に何の痕跡もなく越えたって事は私や亜狛み

   たいな空間を操る者がいそうね」

 

案の定で逃げられたのは明白か。伊達に古代種の魔族なだけないか。

 

理 「成る程な」

 

紫 「御師匠様は?」

 

とりあえずどう話すか。ヘカーティアの事はもしの事があるから内緒にして手紙に記載されていたあらかたの事を話すか。

 

理 「俺はケルベロスについてだ地獄の方に手紙で

   問いただしたが結果はありえないとの事だ」

 

蓮 「どういう事ですか?」

 

理 「内容によるとその日はずっと地獄の門にいた

   らしいんだ」

 

こんな事を述べれば信じられないといった顔をやっぱりするよな。

 

理 「矛盾してると思うだろ俺もそれは思うそれと

   これはあくまでも予測の話になるが地獄の主

   神に俺達が出した手紙は渡ったには渡ったが

   その後、誰かに偽の情報が地獄の主神に流れ

   たのか結果はご覧の通りって感じか?」

 

実際ヘカーティアは此方側だがもしこの話が漏れるとヘカーティアの立場が危なくなるため敢えてあっちの手の上であるという事をアピールしつつ話す。

 

蓮 「そんな‥‥でも実際に」

 

理 「あぁケルベロスはここにはいた‥‥だがあっち

   はそんな筈はないの一点張りだよ恐らく地獄

   の人事課辺りの誰かが汚職してるのは間違い

   ないだろうな」

 

蓮 「どうにかならないんですか?」

 

理 「俺もどうにかしたいにはしたいだがこれ以上

   俺が首を突っ込むと閻魔庁の奴等が黙ってな

   くてな‥‥ただでさえ知らない内に俺は事件を

   起こしちまってる訳だしなだから暫く目をつ

   けられだろうしこの状態で下手に行動すれば

   旧地獄が消える事になる恐れがあるそうなる

   とそこに住む奴等が路頭に迷う事になる」

 

蓮 「そんな」

 

昔なら何でもかかってこいやという感じだったが今はそんな事を流暢にやれるほどの自由がない。あくまで旧都は地獄の者達が切り捨てた土地ではあるが地獄の管轄であるのは間違いない。そのため自分達の都合で関係のない奴等が困ってしまうのだ。

 

理 「おふくろから話を通せばあるいは‥‥だがこの

   ゴダゴダにおふくろを巻き込みたくないここ

   最近は世話になりっぱなしだしな」

 

紫 「困ったものね」

 

霊夢「歯がゆいわ」

 

理 「まったくだ‥‥だが俺はこれからも出来る限り

   で欧米地獄の方にはコンタクトはとってみる

   そんでもって裏を暴いてやるよ‥‥友人そして

   俺の娘にまでちょっかいを出したんだタダで

   は済まさん‥‥同じいやそれ以上の屈辱を与え

   て手を出したことを後悔させてやる」

 

彼奴等に受けたこの屈辱は何倍にも返してやる。それが自分なりのお返しだ。

 

紫 「ふふっ♪やはり御師匠様は優しいですね私は

   そんな御師匠様が大好きですよ私は♪」

 

理 「よせやい‥‥まぁここは宴会の場だしこんな話

   は野暮だな飲もうぜ♪」

 

蓮 「えぇと水でよろしければ♪」

 

霊夢「えぇ♪」

 

そうして自分達は皆で宴会を楽しむが、

 

理 「………何処を回ろうかな」

 

この宴会が終わりを迎えそうになったらさとりと何処を回ろうかと考えるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「うむ‥‥して怠惰よ」

怠惰「ん?」

千 「そのビデオテープは何じゃ?」

怠惰「あぁこれ?これはね幻想郷での霊夢ちゃん
   だったり魔理沙ちゃんだったりの‥‥」 

千 「まさか盗撮か!?」

怠惰「う~んまぁ盗撮になるのか」

千 「すっすぐに110番を!」

怠惰「着替え動画その盗撮とかじゃないからね?」

千 「えっじゃあ何じゃまさかここまで来て言い
   逃れをする訳ではないじゃろうな!」

怠惰「なら見てみれば良いよ」

千 「そこまで言うなら………ん?これは‥‥」


霊夢「霊符 夢想封印」

霧雨「恋符 マスタースパーク」


怠惰「これは全部彼女達の戦闘データだよ」

千 「えっ何故にそんな物を?」

怠惰「ちょっと使うからさあっ因みにな話だけど
   ドロワーズのチラ見せ映像とかは入ってな
   いからねその編集でカットしたからさ」

千 「………お主は技フェチか!?」

怠惰「どっちかといえばって何を言わせんだよ」

千 「どうせ胸じゃろ」

怠惰「ふん胸などに興味はないね俺はって言わな
   いからな?」

千 「くぅこやつは」

怠惰「たくこんな事してる間にも時間だよさてと
   それじゃ今回はここまでね」

千 「何時か見抜いてやる」

怠惰「それでは読者様♪」

千 「さらばじゃぞ」


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第455話 酔ったお姫様は大変

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして今回は結構なぐらいにキャラ崩壊が含まれますのでよろしくお願いします。それでは本編へどうぞ。


宴会も終盤となり、

 

蓮 「すぅ‥‥すぅ‥‥」

 

霊夢「うぅ~ん」

 

霧雨「グヘヘ‥‥」

 

大方の者達が酔い潰れて寝静まりまたは、

 

萃香「ぷはぁ~♪良い飲みっぷりだねぇ」

 

黒 「まだだ‥‥まだ負けん」

 

まだまだ夜はこれからだと言わんばかりに飲み続ける強者達もいた。まぁ静かであるのは変わりはないが。

 

理 「………ここまで静かになるとはな」

 

百鬼夜行時代に何度か経験はしてはいるがここまで寝静まると懐かしさを覚える。大体の奴は皆揃いも揃って酔い潰れてたしな。一部の者は飲み続けたが。

 

理 「そんでさとりは散歩に行けるか?」

 

自分の背中を壁にして『鬼ころし』と書かれた一升瓶を抱き抱え寝そべっているさとりに聞くと、

 

さと「だいしょうぶでぇすよぉ~」

 

酒が弱いくせして無理して酒を飲んだせいか呂律が回ってないし顔が火照って赤くなって目まで泳いでるけど大丈夫なのか。

 

理 「本当に大丈夫なのか?」

 

さと「だいひょうぶでぇすよ~♪」

 

理 「お前が無理なら良いんだが‥‥」

 

さと「だぁから~だいしょうべでぇす~!」

 

普段から思考し動いてるせいかやはり酒が入ると思考が落ちて少々いや結構抜けた正確になるが頑固なのは変わりないから困るところだ。

 

理 「分かったから‥‥でも歩けるのか?」

 

さと「あるへぇま~す」

 

と、言いながら立ち上がるが足元がふらふらしていて見ていて大丈夫じゃない気がしてきた。

 

理 「やれやれ‥‥」

 

さとりの手を繋ぐ。それを見たさとりはボーとしつつ自分を見つめてくる。

 

理 「行くよお姫様」

 

さと「‥‥」

 

コクリと頷き自分とさとりな夜の地上の散歩を始めた。夜の星々は光輝き夜のなにも若干明るいため夜道が何とか分かるから助かる。

 

理 「………さて何処に行く?」

 

さと「どこへぇでも‥‥」

 

理 「う~ん折角だし色々な所を見て回ろうか昼間

   しか見たことのない光景も沢山あるしね♪」

 

さと「さんしぇいで~す」

 

理 「ぷっ」

 

呂律が回らなすぎて笑いそうなるが何とか堪える。もしもまとまな時のさとりが今のこの状況のさとりを見たらとんな反応するのか興味がででくる。恐らく顔を真っ赤にさせて枕にでも顔を埋もらせるのだろう。それを考えると本当に笑いたくなってくる。

 

さと「なにぃわらっへぇるんでぇすか~?」

 

理 「ぷっ‥‥いっいいや何も‥‥?」

 

駄目だ本当に面白くて笑ってしまいたくなる。だがここは大人として我慢しなくては。

 

理 「とりあえずそうだな‥‥人里を歩こうか?」

 

さと「は~い♪」

 

そうして近くにある人里へと向かう。人里は深夜になっていて里の住人達は深い眠りについているのか明かりはなく暗く静寂に包まれた世界へと変化していた。

 

理 「静かだな‥‥まぁさとりにはうってつけか」

 

さと「きれぇでしゅねぇ」

 

星空を眺めつつ人のいない里を散策する。普段の活気ある人里とは違いこうした夜の顔を楽しむのも一興なものだ。

 

理 「静かなぶん清々してて良いな」

 

さと「………」

 

星空を眺めさとりはボーとしていた。まぁ地下にある旧都では星空なんて見れないし物珍しく感じるのは仕方がないのかもしれないな。

 

理 「さとりが良ければもっと高い所で星を見ない

   か?」

 

さと「しょうですねぇ♪」

 

まったく何時になったら酔いが覚めるのやら。多分、今のさとりを空へと飛ばしたら地上へと真っ逆さまに落ちそうで危ないしな。仕方がないがおんぶして行くか。

 

理 「さとり背中に乗りな」

 

さと「は~い♪」

 

背中に乗っかるのを確認し普段からしまってある翼を羽ばたかせ空へと飛び立つ。そして大空へと飛び星がもっとも綺麗に見える場所までやってくる。

 

理 「ここなら綺麗に見えるかな?」

 

等と呟いていると背中がより重くなる。チラリと後ろを向くと、

 

さと「すぅ‥‥すぅ‥‥んん理久兎しゃん‥‥」

 

さっきまで起きていたさとりがもう爆睡していた。というか寝るのが速すぎだろ。まだ空高く来て1分もたってないってのに。

 

理 「やれやれ今日はお開きかな?」

 

仕方ないなと思い地上へと降り翼をしまう。まぁまた何時か一緒に来れば良いか。そんな事を思っていると、

 

理 「ん?」

 

気配を感じ隣を見るとそこには1人の男性が岩に座りながら星を眺めていた。

 

理 「‥‥先客か」

 

男性「おや星空を眺めに来てみれば珍しいね」

 

その男の特徴としてはラフな格好だが一番気になるのは顔の左半分は仮面を着け左肩から腕に掛けては包帯でぐるぐる巻きになっている幻想郷では見たことのない特徴をしている。

 

理 「こんな夜更けに1人か?」

 

男性「あぁ星を見たくなってね‥‥知り合いが薦めて

   くれたんだよここの星は綺麗ってね」

 

理 「そうなのか‥‥てかお前ここは危ねぇぞ?妖怪

   に食われちまうかもしれねぇんだから帰った

   方が身のためだぞ?」

 

念のために注意を呼び掛けると男はニコリと微笑んだ。

 

男性「俺の心配をしてくれるなんてね♪ありがとう

   その気持ちだけ受け取っておこう‥‥でも俺は

   大丈夫さ腕には自信あるからね♪」

 

本当にそうなのだろうか。こいつ厨二病を患っててそんな事を言っているんじゃとも思った。

 

男性「にしても君は似ているね」

 

理 「はぁ誰にだよ?」

 

男性「絶縁した弟にね‥‥俺の心配をしてくれている

   のにも関わらず内心は厨二病患者とかって呟

   いてディスってる所とかさ」

 

理 「そうかい‥‥っ!!?」

 

何故こいつは俺の内心の考えが分かったんだ。さとりや神子はたまた映姫ですら分からない筈なのに。

 

男性「まぁあれだ理久兎くんこそ気を付けろよ今回

   や以前の事件はたまたま運や君のお友達が偶

   然にも味方したから助かったんだ助けられた

   その命を無闇に使わないようになじゃないと

   ‥‥まぁそこまで言ったら俺が野暮だな」

 

そう言い男は自分を通りすぎ立ち上がり茂みの方へと向かっていく。待てよ何でこいつは俺の名前まで知っているんだ。名前まで言った覚えはないのに。

 

理 「なぁあんたっ!?」

 

すぐに後ろを振り向くがそこには先程の男はいなかった。茂みの揺れる音すら聞こえずに立ち去ったというのか。あれは間違いなく只者ではないというのはよくわかった。

 

理 「何だったんだ‥‥」

 

さと「うぅ~ん」

 

理 「おっと早く帰るかこのままだとさとりにも悪

   いしな」

 

そう呟きあの男の事は気になるがとりあえずはこの場を後にするのだった。そして星空が輝く上空では、

 

男性「本当にあのバカに似過ぎてて怖いな‥‥」

 

? 「我が主人よそろそろ」

 

男性「ありゃりゃ‥‥バレちゃったそれと事の処理に

   ついては?」

 

? 「無論で完了しておりますればアホにはきっち

   りと御灸を据えております」

 

男性「そう流石は俺の懐刀だ‥‥それじゃ帰ろうか」

 

? 「はっ」

 

男性「それじゃあね理久兎くん」

 

そうしてその者達もこの幻想郷から姿を消すのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでで」

千 「うむ!」

怠惰「さてさて最後に出てきたあのキャラ達はたし
   て誰なのか♪」

千 「これからも出てきたりするのか?」

怠惰「予定だと出るよ?」

千 「しかし見た目が厨二病全開じゃが実際はどう
   なんじゃ?」

怠惰「う~んそこは秘密って事で♪それとあれは仕
   方がないのさだって‥‥」

千 「なっ何じゃよ」

怠惰「ここは何も言わないでおきましょうか」

千 「なっ何なんじゃさっきから!」

怠惰「ネタバレしても面白くもないでしょ?」

千 「うぐぐ」

怠惰「まぁそんな感じなんでね♪」

千 「こやつは」

怠惰「アハハ♪さてさてそろそろ時間だし今回は
   ここまでにしようか」

千 「うっうむそれじゃまた次回もよろしくの」

怠惰「そんじゃバイバイ♪」


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第456話 魔女っ子 再び

こんばんは読者様、ガチャの課金衝動にかられる事が多々とある怠惰のクソ悪魔です。ガチャで良いのがでないとついついもう1回!ってなってしまうんですよね。さてこんな話もあれなのでそろそろ本編へどうぞ。


宴会から翌日が経過し地霊殿の仕事部屋では、

 

さと「………はぁ」

 

さとりは額に手を当てて溜め息を吐いていた。仕事の書類整理をするため仕事部屋でさとりと仕事をしているが何故かさとりの元気がない。

 

理 「どうかしたか?」

 

さと「いえまぁ‥‥昨日の記憶が曖昧で」

 

まぁ呂律が回らないぐらい酔っ払って愛玩動物みたいか感じになってたし仕方がないか。だが何時もの仕返しで軽く弄ってやるか。

 

理 「昨日のさとりはそれはそれは凄かったぞ?」

 

さと「………えっ?」

 

と、マヌケな声を上げると自分に詰め寄る。

 

さと「どっどんな感じなんですか」

 

理 「………さぁ仕事の続きを」

 

さと「ちょっと理久兎さん教えてください!」

 

体をぐらぐらと揺さぶってくる。

 

理 「えっ何?昨日の事を聞きたいの?」

 

さと「気になるじゃないですか」

 

理 「ふぅ~ん‥‥本当に良いの?」

 

さと「うぐっ何ですその含みのある言い方は」

 

この時にさとりは思っているだろう。自分(理久兎)という者の心が読めたらどれだけ良かったかと。

 

理 「聞きたい?ねぇねぇ聞きたい♪」

 

さと「おっ脅してますよね!?」

 

理 「さぁどうだろうね♪」

 

さと「いっ良いでしょう教えてください!」

 

おっさとりの頑固が発動したか。ならまぁ教えてあげるか。

 

理 「なら特別にさとりの得意分野で教えてあげる

   よ♪」

 

さと「得意分野?」

 

身代わり木板の束を取り出し上へと投げる。

 

理 「ルールを制定する1分間だけ自身が制定した

   ルールを無効化する」

 

と、言うと束の中の木の板の何枚かは割れ何枚かはのこる。

 

理 「ほら今なら俺の心や記憶を覗けるぜ♪さとり

   の得意な読心術で見てみると良いさ♪」

 

さと「………えっ嘘‥‥いや嘘!!!!?」

 

昨夜に体験した自分の記憶を見たのかさとりは顔を真っ赤にさせる。そしてそれが限界点に達したのか、

 

さと「わっ忘れてください!!!?」

 

体を更に揺さぶって涙目に言うが窓に映る景色を見て、

 

理 「アハハ空が綺麗だねぇ」

 

さと「何を誤魔化しているんですか!?」

 

理 「あっあんな所に魔法使いが」

 

さと「だから誤魔化さないで下さい!!」

 

いや誤魔化してる訳じゃなくて本当に箒に股がった魔女がここに来ているんだけど。すると魔女は自分達のいる部屋の窓まで来ると、

 

コンコン

 

と、窓を叩く。窓を開けるとそこには、

 

霧雨「よっ♪本を借りに来たぜ♪」

 

魔理沙がやってきた。魔理沙は自分達の光景を見て、

 

霧雨「取り込み中か?」

 

理 「いいやさとりをからかって遊んでた所さ♪」

 

さと「本当にペンを頭に突き刺しましょうか!?」

 

それはいくらなんでもダメなやつだ。しかも髪の毛を逆立てて万年筆を構えてる。これでは頭が大変な事になりそうなため両手を見せつつ、

 

理 「ドードー落ち着け落ち着けっな?」

 

霧雨「馬か!?」

 

さと「本当に馬にでも蹴られて下さい!」

 

理 「悪かったって‥‥」

 

流石に弄りすぎた。さとりの頭を撫でつつ魔理沙を見て、

 

理 「で何の用だよ?」

 

霧雨「あぁ面白そうな魔道書とかないかなってさ前

   はまぁ‥‥あったからよお前を相手にする時は

   一言は断ってから借りようと思ってな」

 

それは殊勝な心掛けな事で。それならこの前の事も水に流しかつ貸してもいいか。

 

理 「その心がけを買ってこの前のは水に流そう」

 

霧雨「おっ」

 

理 「だが次に変な事をしたらその時は分かってる

   よな?」

 

霧雨「なっ何すんだよ」

 

理 「そうだねぇ‥‥貧乏神と疫病神をとり憑かせよ

   うか?」

 

因みにこれらの神にとり憑かれればその先にあるのは不幸しかない人生になることだろう。金や地位は勿論の事で家や友人関係などの全てが消えるという厄介な神達だ。

 

霧雨「何だその嫌なコンビネーション!?」

 

理 「嫌なら変な真似はするなって事さ」

 

霧雨「まぁそうさせてもらうぜ‥‥」

 

そういえば昔に黒から魔理沙には伸び代があるだの何だのって言ってたな。あの黒がそこまで言うんだしこの先の彼女がどう成長するのか少し気になってきた。少しぐらいなら援助してやるか。

 

理 「ふむ‥‥良しさとり少し席を外していいか?」

 

そう言い席から立ち上がるとさとりは首をかしげる。

 

さと「何処に行くんですか?」

 

理 「あぁ折角の機会だし秘蔵の本を貸してやろう

   かと思ってな」

 

それを聞いた魔理沙の目はキラキラと新しい玩具を見つけた子供みたいな目になっていた。

 

霧雨「マジでか!」

 

さと「‥‥分かりました」

 

理 「ありがとうなさとり♪ほら来な魔理沙」

 

移動し扉を開けて部屋を出ると魔理沙は部屋へと入り、

 

霧雨「あぁ♪」

 

自分の後に続き部屋を出るのだった。そうして廊下を歩いていると魔理沙は疑問に思ったのか、

 

霧雨「しかし何でまた?」

 

と、聞いてきた。無理もないか秘蔵の本を貸すだなんて突然に言えば疑問に思う。その辺も含めて説明してやるか。

 

理 「若い子は伸び代があるからね何処まで伸びる

   か見てみたくなったのさそれに黒から聞いた

   が魔女として成長したいんだろ?」

 

霧雨「あっあぁ」

 

理 「それに魔理沙ちゃんと俺は知らない仲じゃな

   いしな魔道書やら本を貸すやらそのぐらいの

   援助はしてやるよ」

 

霧雨「やべぇ後光で目が見えねぇぜ」

 

調子のいい奴だ。盗み癖はともかくとして魔理沙は中々に憎めないキャラなんだよな。

 

理 「ていうか俺が読みたくなったりしたら本はし

   っかり返せよ?」

 

霧雨「わっ分かってるやい!」

 

そんな事を言いながらも秘蔵の本が眠る地下倉庫の扉の前へとやって来る。

 

理 「解!」

 

神力を腕に纏わせそう唱えドアノブを回し扉を開けて中へと入る。

 

理 「ここが秘蔵の本やらが保管してある部屋だ」

 

霧雨「すっすげぇ!!」

 

部屋いっぱいの本棚に収納されている魔道書を広げ流し読みで数冊ぐらい読む。

 

霧雨「どれもこれも表には出せねぇものばかりじゃ

   ねぇか紅魔館でもこんなのはないぜ!」

 

理 「表に出すと色々とある物が多いからねぇ」

 

表に出しててさとりやらが読んでSANチェックです。みたいな事になっても困る危険な魔道書だとかもあるからこうして結界付きの別室で保管しているのだ。しかしそんなのは気にせず魔理沙は本を漁るのに夢中といった感じだ。

 

霧雨「へぇ魔界の本もあるのか!」

 

理 「あぁ神綺達から貰ったりしてるのも中にはあ

   るからねぇ」

 

それを聞いた魔理沙はギョッとした顔をする。

 

霧雨「お前‥‥彼奴と知り合いなのか?」

 

理 「まぁそれなりにね?」

 

霧雨「そういえば変態執事‥‥コホンッ!黒は魔界の

   生まれだったよな」

 

理 「まぁね暴れてたのを俺と亜狛と耶狛とでフル

   ボッコにして連れてきたからな」

 

霧雨「あの影の暴虐をフルボッコって洒落にならな

   いったらありゃしねぇぜそういば普段の彼奴

   は何をしてんだよ?」

 

何をしてるかか。そうだな主に黒がしてるのって、

 

理 「う~ん造園?」

 

霧雨「‥‥えっ?」

 

理 「いやだから造園だよ中庭は分かるだろ彼処の

   草花だとかの殆どを黒が育てたんだよ今も趣

   味で彼奴は草花を育てているんだよ」

 

と、ありのままの事を言うと魔理沙は頬を膨らませて、

 

霧雨「プッ!フハハハハ♪見た目に合わねぇぜ♪」

 

もう大爆笑である。確か絵面は合わないと言われても仕方はないだろうがそれでも黒からしたら正に合ってるんだよなこれが。

 

霧雨「いや~笑ったぜ」

 

理 「まぁ笑うのは構わないけどそろそろ持ってく

   本を決めろよ俺も仕事があるからさ」

 

霧雨「あっ悪いなそうだなぁ‥‥ならこれとこれそれ

   からこれも後はそれもか!」

 

そう言いながら約10冊の本をまとめると座敷袋に積めて背中に背負う。

 

霧雨「こんだけ借りてくぜ♪」

 

理 「あいよ」

 

そうして部屋から出て自分達はロビーへと向かう。

 

理 「悪いな亜狛と耶狛は外出中でな」

 

霧雨「構わないぜそんじゃまた貸してくれよな♪」

 

理 「あぁそれと次に借りに来る時に今日貸した本

   は持ってこいよ持ってこなかったら貸さない

   からな」

 

霧雨「厳しいぜだがまぁ仕方ねぇかそんじゃあな」

 

と、魔理沙は去っていく時にふと思った。そうだ折角だし代金の代わりとして魔理沙からあれを教えてもらうか。

 

理 「魔理沙」

 

霧雨「うん?」

 

理 「ちょっと良いか♪」

 

そうして魔理沙とちょっとしたことを話し合うと魔理沙は意外そうな顔をする。

 

霧雨「お前があれをか?」

 

理 「そうそうやり方はあるか?」

 

霧雨「う~んこうバッと溜めてズドーンと一気に

   放つ感じかな?」

 

何か説明が‥‥まぁ何となくのイメージは出来た。後はこれをちょこちょこと試して見て実践してみるか。

 

理 「ありがとうな教えてくれてよ♪」

 

霧雨「お前なら構わないぜ♪」

 

理 「そうかい‥‥また面白そうな本が手に入った時

   は貸してやるよ♪」

 

霧雨「楽しみにしてるぜ理久兎♪」

 

と、言っていると、

 

さと「理久兎さんそろそろ良いですか?」

 

廊下の手すりから不機嫌そうな顔をしたさとりが顔を覗かせて呼び出しを受ける。そろそろ仕事に戻らないとな。

 

理 「あっ悪いすぐ行くよ!魔理沙も時間とらせて

   悪かったな」

 

霧雨「良いって事よ♪じゃあな♪」

 

そうして今度こそ魔理沙は玄関から外へと出て行った。しかしまぁ昨日の今日とで元気な子だな。そんなことを思いながら階段を登りさとりと合流する。

 

理 「悪いな‥‥それよか機嫌を治せよなぁ」

 

さと「うるさいです!」

 

そうしてさとりからちょこちょこと悪態(自業自得)を受けながら残りの仕事を片付けるためにさとりと共に仕事へと取りかかるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「理久兎の奴は何を教わったんじゃ」

怠惰「さぁ~ねぇ~♪」

千 「ムムム‥‥あっそれと次回はまたあっちでおっ
   たよな?」

怠惰「えぇあっちをまた少し投稿したらこっちを投
   稿するよ♪」

千 「そうかそうか‥‥それと話は変わるが怠惰よ何
   か面白いゲームはないかのぉ?」

怠惰「お婆ちゃんは難しい事を聞いてくるなぁ冬ま
   で待ってなさいなポケモン出るんだし」

千 「嫌じゃ嫌じゃ!暇なのは嫌じゃ!!すぐに何
   か面白いゲームをやらせよぉ~!」

怠惰「駄々っ子か!?というか年を考えろ!」

千 「あぁ!言えてはならぬことを!これでもまだ
   ワシはピチピチじゃぞ!」

怠惰「だから息子に悪態をつけられるんだよ」

千 「ムキィー!!こっこのマヌケなアホゥめ!」

怠惰「あっちょ千ちゃん!?まったくあの子は……‥
   まぁ暫くしたら帰ってくるだろうけど後書き
   をほっぽりやがって‥‥コホン!では読者様ま
   た投稿をしたらよろしくお願いしますではま
   たね♪」


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第457話 怒れる地底

こんばんは読者様、この1週間を乗りきれば10日の休みとなる怠惰のクソ悪魔です。しかしこの1週間は地獄ですが‥‥さてそんな話もともかくで本編へどうぞ。


数日が経過し地霊殿には何気ない日常となってた。

 

理 「のんびりだなぁ~」

 

さと「‥‥どうしたんですか急に?」

 

仏頂面となっているさとりは聞いてくる。まだ前回に弄った事を根にもってるから困るところだ。

 

理 「まぁこう平和だからねぇそれよかまだ弄った

   事を怒ってるのかよ?」

 

さと「怒ってませんよ元々こんな顔ですから」

 

理 「はぁ‥‥」

 

可愛い反応するからついつい弄りたくなってしまうのは仕方無いことだがまさかここまで根に持つとはなぁ。

 

理 「ほらほらさとりには笑顔が似合うんだからも

   う少し笑えって♪」

 

さとりの脇をささっとくすぐる。

 

さと「ちょっあっハハハハ理久兎さんったらぁ!」

 

そうしてくすぐり暫くすると、

 

さと「理久兎さんそういうふざけてる所を治して下

   さいって言ってますよね‥‥?」

 

理 「わっ悪かったよ‥‥」

 

頬を叩かれて正座で謝罪することなった。

 

さと「昔の理久兎さんはもっとこう知的で物静かで

   って感じだと思ったんですけどねぇ」

 

理 「う~ん環境のせいかな?」

 

さと「それはつまり私が子供だからと言いたいんで

   すかねぇ♪」

 

理 「あれれ~何でこんなに意図も容易く怒るのだ

   ろうか~」

 

今日のさとりには色々な言葉が怒りのトリガーになる感じがする。はてさてどうすれば良いのやら。そんな事を思っていると廊下からバタバタと音がしてくると、

 

ドゴンッ!

 

と、扉が勢いよく開かれ亜狛が現れる。

 

亜狛「マスター大変です!」

 

理 「うん大変だね‥‥俺が」

 

さと「何ですって?」

 

理 「えっアハハかっ勘弁してぇや」

 

亜狛「そうじゃなくて外を見てください!」

 

何なんだよこっちも頭に包丁が生えるかもしれないと言うのに。とりあえず窓を開けて外を見ると、

 

鬼 「おらぁ!」

 

鬼 「やんのかゴラァ!!」

 

妖怪「ぶっ殺す!!」

 

妖怪「てめぇが死ねや!」

 

何故か鬼達が血気盛んに殴り合いというか騒動を起こしていた。

 

理 「………どうしたんだ?」

 

亜狛「それが鬼達を含めて他の妖怪達が急に暴れだ

   しまして‥‥」

 

妖怪達ってまさかと思いゆっくりとさとりを見るとさとりも包丁を持って凄い形相で見てくる。

 

さと「理~久~兎~さ~ん~♪」

 

何このヤンデレ感のあるさとりは。滅茶滅茶、怖いんだけど外の血気盛んな妖怪達もそうだがさとりも可笑しくなってる。

 

亜狛「おっ落ちつて下さいさとりさん!」

 

さと「亜狛さんこそ大人しくして下さい!これは私

   と理久兎さんとの問だ‥‥」

 

今なら亜狛に気をとられてるチャンスだ。即座にさとりの背後へと周り、

 

トンッ

 

と、手刀で後ろ首を叩く。

 

さと「あうっ」

 

倒れるさとりをキャッチして危なっかしい包丁を取り上げる。

 

理 「ナイス亜狛」

 

亜狛「いっいえしかしさとりさんもですか」

 

理 「平和だとか言っておいてあれなんだがあれは

   嘘だ状態だっての」

 

ソファーにさとりをそっと寝かしつける。

 

理 「………亜狛」

 

亜狛「はい」

 

理 「知ってる限りで今の状況を報告」

 

亜狛「はい先程にも申した通り旧都で騒動が起きて

   おりそしてお燐やお空とも連絡が取れてはい

   ませんそして地霊殿の被害は今の所はありま

   せんがもしかしたら………」

 

理 「そうか」

 

このまま騒ぎが続き地霊殿に被害が及ぶのは勿論、食い止めなければならない。だが何よりも心配なのは破損した物件だとかの修繕費がバカにならない事だ。これ以上は出費を出す訳にはいかない。

 

理 「亜狛!耶狛と黒を召集してロビーに集合させ

   ろそれと準備もしておけと伝えておけ」

 

亜狛「分かりました!」

 

そう言い亜狛は裂け目へと入り部屋を後にした。

 

理 「さてとここでお姫様を寝かせるのもあれだし

   部屋に連れていくか」

 

さとりを抱き抱えて自分も部屋を出てさとりの部屋へと向かう。さとりの部屋に入り抱き抱えるさとりをベッドに寝かしつける。

 

理 「大人しくして寝ててくれよ」

 

額を撫でて微笑む。

 

理 「行ってくるぜ」

 

そうして部屋を出てロビーへと向かうとそこには準備を済ましたであろう亜狛に耶狛そして黒の3人が既にいた。

 

理 「準備は大丈夫か?」

 

耶狛「大丈夫だ問題ない」( v∀v)

 

黒 「それ問題があるやつだからな耶狛?」

 

亜狛「こちらも大丈夫ですただマスターや耶狛に黒

   さんにも伝えておきます外は世紀末に近い状

   態です」

 

世紀末って大袈裟だな。そんなヒャッハーがそこらで物を壊してるとかじゃないんだから。

 

理 「大袈裟だなぁそんな‥‥えっ?」

 

亜狛「………」

 

亜狛が真剣な目でヤバイです‥‥マジでヤバイですと訴えてくる。えっ何そんなにガチでヤバいやつなの。

 

理 「亜狛それはマジか?」

 

亜狛「マジです」

 

耶狛「お兄ちゃんがそこまで言うなんて」

 

黒 「…ある意味であれだよなファールだよな?」

 

ファールって何だよ。それを言うんだったら、

 

亜狛「それはフェラルですよ黒さん」

 

理 「だな」

 

フェラルつまりは野生化だ。野生化もヒャッハーも大差は変わらないため合ってるには合ってるか。だがそうなって困るのは自分だ。

 

理 「はぁ………修繕費はいくらになるんだ」

 

本当にいい加減にして欲しい。修繕費だってバカにならないんだぞ。人件費はタダだからまだ良いが材料費がバカにならないってのに。本当にため息しかでねぇや。

 

亜狛「あっでもそういえば私達総出で旧都の鎮圧に

   出掛けたら誰が地霊殿を守るんですか?」

 

理 「それなら問題ない」

 

ポケットの断罪神書を取り出しページを開くとそこから骸達4人が出てくる。

 

理 「こいつらに地霊殿に任せるから問題ない」

 

耶狛「成る程ね」

 

理 「あぁ各自散開し異常があり次第に鎮圧しろ」

 

骸達「カタ!」

 

骸達は敬礼と共に地霊殿に散開した。

 

理 「さてとお前らは準備は良いか?」

 

耶狛「うん!」

 

黒 「久々に血が沸き立つ!」

 

亜狛「程々にですよ」

 

3人とも準備は良さそうだ。玄関の門を開け、

 

理 「なら暴徒鎮圧に向かうぞ!」

 

3人「おぉ!!」

 

そうして自分達は突然に起こった暴徒鎮圧に向かうのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまで」

千 「ふんっ」

怠惰「こっちもこっちでまだ怒ってるよ面倒臭い
   なぁ‥‥1、2ヶ月したらSwitch買うからや
   らせてあげようと思ったのに」

千 「なっ何じゃと!」

怠惰「うわっ食いついてきた!?」

千 「因みに何を買うんじゃ!」

怠惰「一応はルーンファクトリー4のリメイクを
   買う予定だよそんで来年にはその新作を買
   うよ」

千 「なっ何じゃと!?ゲーム会社というかプロ
   ジェクトチームは確かもう解散し倒産した
   筈じゃろ!」

怠惰「それが正式なナンバリングタイトルの5を発
   表したんだよ」

千 「そう‥‥なのかついにこの時が‥‥ファンには嬉
   しい朗報ではないか!」

怠惰「だねぇ~♪まぁ発表したの数週間前だけど」

千 「楽しみじゃな♪」

怠惰「だね♪ってもうこんな事を言ってる間にも
   時間という名の尺が‥‥はぁとりあえず今回
   はここまでだね」

千 「すっすまんえっと次回もよろしくの!」

怠惰「それじゃ読者様、また次回」

千 「さらばじゃ!」


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第458話 加減ミス祭り

こんばんは読者様、履歴書の清書をミスりまくってSNA値がゴリゴリ削られていってる怠惰のクソ悪魔です。もう勘弁してくれぇ‥‥さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


扉を開けて外へと出るとそこは火の手が上がり黒煙を上げまた鬼や妖怪達の声が騒々しくそして互いに殴り合いとその光景は本当に世紀末といった感じだ。

 

理 「こいつはすげぇ」

 

耶狛「本当に世紀末だね」

 

黒 「あぁちげぇねぇ」

 

亜狛「マスター指示をお願いしてもよろしいでしょ

   うか?」

 

と、亜狛に言われ我に返る。とりあえずは暴れている暴徒共を鎮圧していく事から始めて火を鎮火からの負傷者手当てと行っていくか。

 

理 「そうだなペースを早めるために各自散開して

   亜狛は東から耶狛は西そして黒は南で待機し

   ろ俺は北から行くが赤い光玉が上がったら即

   刻攻め込めそんで攻め込んだら暴徒共は五体

   満足殺さない程度で叩き潰せそれから火の手

   をこれ以上広めないために鎮火しつつ最後に

   負傷者の手当てをしてくれ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「了解だよ♪」

 

黒 「あぁ」

 

そう言い3人は各々散開して旧都へと向かった。それに続いて自分も旧都へと向かう。そして宣言した通り旧都の北から旧都へと来ると喧嘩している鬼達が存在に気付き自分の周りを取り囲む。

 

鬼 「ヒャッハー!!」

 

鬼 「おうおう理久兎さんじゃねぇか」

 

本当にもう世紀末という言葉しかでない。やれやれと呆れながら声を張り上げて、

 

理 「てめぇらこれは何の真似だ?てめぇらが壊し

   てる建物の修繕費やらは誰が払ってると思っ

   てんですか?あぁ?」

 

鬼 「うるせぇな!俺達は自由に暴れてぇんだよ」

 

鬼 「俺らさ自由にやってんだよぉ!」

 

鬼 「そんで邪魔な野郎は叩き潰してんだよぉ」

 

どうやらこいつらには少し躾をする必要があるみたいだ。そして忘れているみたいだからまた再び教えてやらないとな。かつてお前らが恐れた絶対的な力の持ち主が誰なのかを。アロハシャツを汚したくないため脱ぎ断罪神書に入れて殺気を放つ。

 

鬼 「っ!?」

 

鬼 「なっなんだ!」

 

鬼達は何が起こっているのか分からないみたいだ。やれやれと呆れつつ言葉に重みをかけて、

 

理 「てめぇらに忠告する即刻にこの騒動を止めな

   いというならこちらも武力をもって鎮圧する

   ぞ?なおこれは最後の警告だからな?」

 

鬼 「理久兎さんこそ嘗めてんですかぁ!?」

 

鬼 「やる気ならやっちまうぞ!

 

説得は不可能か。ならばやりたくはないが仕方がない。合図の赤い光弾を空へと放つ。

 

鬼 「あんだこ‥‥」

 

と、言いかけてる鬼の腹に向かって拳を振るう。

 

鬼 「ぐふっ!」

 

鬼 「なっ!てめぇ汚ねぇぞ!

 

理 「汚ない?戦場での戦いで綺麗も汚ないもない

   だろ?何を言ってんだ?てめぇら弛みすぎだ

   ろ?」

 

と、言っていると奥の方で爆発が起こる。3人も暴れ始めたみたいだな。手の指を鳴らして、

 

理 「さぁてお前ら小便は済ませたか?神様や仏に

   祈りと懺悔はしたか?部屋の隅でガタガタ震

   えて命乞いする心の準備は良いよな♪」

 

これは弾幕ごっこなんて生易しいものではない。これは恐らく喧嘩または一方的な弾幕当てになるだろうな。

 

鬼 「ひっ!」

 

鬼 「かっ数はこっちが上だやっちまえ!」

 

鬼 「おぉ!!」

 

鬼達は一斉に襲いかかってくる。とりあえず自分の近くにいる鬼を見つけ、

 

理 「お前に決めた」

 

鬼 「えっあがっ!!」

 

近くにいる鬼の角を掴み長い棒を振り回すような感覚で鬼を振るい向かってくる鬼達を凪ぎ払う。

 

鬼 「あがぁ!!」

 

鬼 「うぐっ!」

 

理 「アハハ♪面白いなまるで現世の無双ゲームと

   かっていうゲームをしてるみてぇだ♪」

 

掴んでいる鬼を他の鬼達へと投げ飛ばし追撃として無数のレーザーをおみまいさせる。

 

鬼 「ぐぁ!?」

 

鬼 「怯むなぁ!」

 

まだ鬼達は向かってくる。右拳を構え地面を1発だけ殴ると大きく地面が揺れ出す。

 

鬼 「うぉっ!?」

 

鬼 「じっ地面が!!」

 

地面は割れ歪な刃となって向かってくる鬼達を撃退する。無論近くの建物も少しだけ壊れる。

 

理 「ん!?まちがったかな‥‥」

 

まぁこのぐらいじゃ大丈夫だろ。この鎮圧戦が終わって難癖つけられたら適当に済ませて美寿々達にツケておこう。

 

鬼 「こっこのやろう‥‥」

 

鬼 「ぐぅぅ!」

 

理 「天下無敵の鬼達はこの程度か?もっと楽しま

   せてくれよじゃなきゃ楽しめねぇじゃねぇか

   よ!」

 

立ち上がり挑発を交えて言うと鬼達は血相を変え歪な刃となった地面を乗り越え向かってくる。それに合わせ今度は足に霊力を込めて思いっきり地面を踏むとそれは波紋となって自身を中心に広がり向かってくる鬼達を吹き飛ばす。だが、

 

ガゴンッ!!

 

周りの建物の殆どは倒壊してしまった。どうやら加減をミスってしまった。

 

理 「あっやべぇ‥‥俺は悪くねぇからな?」

 

俺は悪くねぇ。挑んできた鬼達が悪いんだ。良しそう説明すれば基本単純な鬼達はそう信じ込むし修繕費は払わなくて済みそうだ。

 

? 「あれれ~意外にも小物みたいな台詞を吐くん

   だね理久兎さん」

 

声のする方を向くとそこにはヤマメとパルスィが立っていた。

 

パル「私達のせいにするとかある意味で捻くれてい

   るわね‥‥妬ましい」

 

黒谷「私達が証言すればどうなるかな♪」

 

ほう俺を相手に脅しをかけてくるか面白い奴だ。

 

理 「ほう♪俺に向かって脅しをかけるとはねぇ♪

   ヤマメちゃんにパルスィちゃんも意気が良い

   ねぇ」

 

ニコリと微笑み空気を軽くこずく。

 

ドゴンッ!!!

 

すると、こずいた隣の建物は見る影もなく粉々に粉砕された。

 

理 「俺に脅しをかけた奴の数分後はこれだけど‥‥

   無論こうなる事が分かっててかつその覚悟が

   あってその発言をしたんだよね?」

 

それを見ていたヤマメとパルスィは目を点にして此方を見ていたが我に返った2人は睨んでくる。

 

黒谷「こっ怖くなんかないからね相手があの理久兎

   さんであっても!」

 

パル「今の私たちなら0%じゃないわ」

 

その強気な感情は一体どこから湧き出てくるんだか。だが確かに0%ではないだろうな。恐らく0.00001%ぐらいの勝率ならあるんじゃないかな。

 

理 「アハハ良いねその覚悟をしかと受け止めたよ

   死なない程度には手加減してやるよあくまで

   死なない程度には‥‥な?」

 

黒谷「どっちが悪役だが分からない台詞を!?」

 

どっちが悪役だと?そんなの関係ない。互いに正義を唄い互いが悪であると言い張る善悪においてなんて分からないのにな。

 

パル「やるわよヤマメ!」

 

黒谷「やってやらぁ!」

 

理 「来なよ♪そして軽くあしらわれろ!」

 

そうして騒動となっている旧都での戦いが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「うむ遅くなってしまってすまぬの」

怠惰「履歴書で手が回らないんです」

千 「まったく‥‥それでまだやるのじゃろ?」

怠惰「はいまぁそうですね」

千 「やれやれ‥‥済まぬが今回は早めじゃがここま
   でじゃ」

怠惰「あっそれと明日ポケモン投稿するので見る方
   はどうぞ」

千 「いや今日というのが正しいがの」

怠惰「だね‥‥まぁそんな訳なんでよろしくお願いし
   ますでは今回はここまで」

千 「また次回もよろしく頼むぞ♪」

怠惰「それではまた次回サラダバー♪」


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第459話 暴徒と化した妖怪達

こんばんは読者様、昨日投稿するつもりがいつの間にか床に倒れていた怠惰のクソ悪魔です。いつの間にか床で寝ていて起きたらビックリしました。さてでは遅れましたが本編へどうぞ。


旧都での北端、暴徒と化した妖怪達の鎮圧のために赴きパルスィとヤマメとの戦闘が勃発していた。

 

パル「花咲爺 シロの灰」

 

黒谷「蜘蛛 石窟の蜘蛛の巣」

 

前座をせずに無数の弾幕を展開させて自分に向かって攻撃してくる。2人はすぐにでも自分を潰しておきたいみたいだがその目論みは潰して1つ脅しをかけてやるか。断罪神書を開きいつの間にか手に入れていたレクイエムを取り出すとふと気づく。

 

理 「何だ?」

 

レクイエムもそうだが断罪神書からも変なオーラが出ている事に気づく。だが今はそんなのはどうでもいいか。まずは向かってくる火の粉を払い除けなければならないしな。

 

黒谷「そんな玩具みたいな銃で何ができるの!」

 

パル「ふふっ理久兎さんにしてはお可愛いわね」

 

理 「そうかならこんな玩具みたいな銃がお前らに

   恐怖を植え付けるとしたらどう思う?」

 

黒 「負け惜しみ?」

 

理 「さぁどうだがモード【魔力】」

 

ただの玩具ではないことを教えてやらないとな。魔力に切り替え銃に魔力を込める。そして引き金に指をかけて、

 

理 「恋符 マスタースパーク!」

 

と、唱え引き金を引きチャージした魔力を極太レーザーへと変換させて放つ。

 

黒谷「うぇ!?」

 

パル「っ!!」

 

2人は間一髪で避けたが避けたマスタースパークは民家を破壊し極太レーザーは消えた。

 

理 「あちゃ~お前らが避けちまうから壊しちまっ

   たじゃねぇかどうしてくれんだ小娘共?」

 

黒谷「しかも当て付けたよ!?」

 

パル「あんたやってる事が最早ヤクザよ!?」

 

いくら俺でもそこまでは酷くはないぞ。でも今回は暴動を起こしたお前らが悪いのは変わらないため当て付‥‥ゲフンゲフン‥‥そう言ってるだけだ。

 

黒谷「それよりもそれって確か魔法使いの技だよね

   何時そんなの覚えたの!?」

 

理 「つい最近?」

 

前に本を借りに来た魔理沙から使い方だけ習って今日、初めて実践してみたが案外に良い火力だな。下手したら魔理沙よりもレーザーの質量が上かもしれない。

 

黒谷「パルスィ!」

 

パル「分かってるわよ!」

 

そう言うとパルスィは2人に分裂する。そして2人のパルスィは息を合わて、

 

パル「舌切雀 大きな葛と小さな葛」

 

黒谷「行くよ理久兎さん!」

 

2人のパルスィはスペルを放ち弾幕を再度展開しヤマメは糸を使い自身へと特攻を仕掛けてくる。

 

理 「ふぅ‥‥生ぬるいわぁ!!」

 

思いっきり地面を踏み衝撃波を放ち向かってくる弾幕を消滅させパルスィの分身を消しそして向かってくるヤマメを弾き飛ばす。

 

黒谷「うぐっ!?」

 

パル「っ!分身がそんなのもありなの!」

 

理 「あぁ言い忘れていたが今回はお前らの暴動を

   即刻に止めるために俺の枷は2つ外している

   そして亜狛と耶狛に黒には五体満足殺さない

   程度で叩き潰せとも命令している訳だがそれ

   がどういう意味なのか賢いお前達になら分か

   るよな?」

 

実はここにくる途中で念のために2つだけ枷を外していたのだ。そのせいか鬼達は簡単に倒せてしまったが。そして、それを聞いたパルスィとヤマメの顔は真っ青になっていた。この2人は恐らく話でしか俺の本気(遊びレベル)を聞いたことがないからなのか少しビビってる感じがする。

 

理 「ほぉ~ら聞こえるだろ?東西南から爆発音と

   共に聞こえる断末魔がさ♪」

 

パル「わっ私達をほっ本気で叩き潰す気!?」

 

黒谷「大人げなっ!?」

 

理 「大人げなくて結構♪普段は本気は出さない用

   に相手をするが今回は違うからな?」

 

それに速く潰さないと旧都の修繕費が加算されかねない。そうなると、どうせ俺が払うことになりそうだしそれならば安く済ませたいだけの事だ。

 

理 「足掻くなら頑張って足掻けよ?」

 

魔力をレクイエムにチャージさせ銃口を空に向ける。

 

パル「ヤマメ!あれを止めて!」

 

黒谷「了解!」

 

ヤマメが向かってくるがもう遅い。引き金を引きながら、

 

理 「凶王 サディスティック・ハート」

 

と、スペルを放ち引き金を引き銃口から巨大な魔力の玉が現れると大玉から無数の黒く歪な形のハートが飛び出しパルスィとヤマメへと向かっていく。

 

パル「っ!」

 

黒谷「うわぁ!?」

 

それらは追尾し逃げ回る2人に襲いかかるが悪足掻きと言わんばかりに回避をしていく。

 

黒谷「こんな程度たいした事ないね!」

 

パル「ギリギリで避けれるしましてやその魔力玉は

   がら空きなのよ!」

 

そう言い2人は負けじと弾を放ち魔力玉に当たった瞬間に弾幕の勢いが弱まりだす。

 

パル「あら大したことないのね!これならすぐに私

   達が有利になるわね!」

 

黒谷「本当に理久兎にしては欠点を‥‥理久兎にして

   は………はっ!!?」

 

パル「ヤマメ?えっまさか………」

 

どうやら気づいたみたいだな。俺がこんなのを予測して作っていたなんて事を。暴走し凶王となった者が負けていきそしてその勢いが弱まった時の最後は決まって近くにいる者の裏切りで終わるのだ。

 

理 「粛清 暴君の最後」

 

サディスティック・ハートを放つ魔力玉に銃口を向け引き金を引き魔力弾をぶちこむ。そしてサディスティックハートを放つ魔力玉は更なる光を放つと無数の鎖を放つ。

 

パル「なっ今度は何!?」

 

黒谷「何がなんなの!?」

 

理 「暴君の最後は本当に悲しいもんだよな」

 

と、呟くと放たれた鎖は眩しく発光する。

 

理 「チェックメイト」

 

それと同時に魔力玉が爆発し同時に放たれた鎖も誘爆され爆発を引き起こす。

 

パル「キャー~!!」

 

黒谷「そんなぁ!!?」

 

ピチューーン!!ピチューーン!!ピチューーン!

 

と、無数にも被弾音が鳴り響いたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「お主なぁ」

怠惰「いや本当にごめんリアルが忙しすぎて体が
   ついていかず倒れたみたいで」

千 「あまり無理するでないぞ小説を投稿したり
   しなければならぬのじゃからな」

怠惰「まったくその通りです‥‥さてではまぁ本気
   を出した理久兎くんだけれども」

千 「あやついつの間にマスタースパークを習得
   したんじゃ」

怠惰「恐らく魔理沙が地霊殿に来た際に大まかな
   やり方を聞いて後は独学で身につけたって
   感じじゃない?」

千 「成る程のぉそしてわざわざいつの間にか手
   にいれておったあの銃で撃つと‥‥何時から
   この小説はSFになったんじゃ?」

怠惰「この小説は主に魔法や信仰とかが主体であ
   り決して近未来要素は‥‥まぁ何処ぞの眼鏡
   ちゃんが来れば話はSFって言ってもあり
   かもね」

千 「眼鏡ちゃん?」

怠惰「まぁそれは後々の話だよ‥‥そんで魔理沙か
   ら教わった火力魔法ことマスタースパーク
   理久兎が使えばその威力は魔理沙の最終技
   の代名詞ファイナルスパークと同等レベル
   というね本家を越えかねない火力なんだよ
   ねぇこれが」

千 「あやつは力が強いから仕方ないのぉ」

怠惰「まぁLv99の魔法使いの低レベル魔法は
   中レベル魔法と同等って言うしね」

千 「その通りじゃなそれでいてMPもワシと同
   じで無限みたいなものじゃから使いたい放
   題なんじゃよ」

怠惰「流石は腐っても神様だよね」

千 「そうなんじゃよなぁ………って尺を使いすぎ
   ておるが大丈夫かの?」

怠惰「あっそろそろ終わらないとねそれで昨日の
   分については日曜日にその分を投稿します
   のでお願いしますそれでは今回はここまで
   また次回もよろしくね」

千 「うむ♪ではさらばじゃ!」


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第460話 旧都乱闘

こんばんは読者様、ゴールデンウィーク十連休となり少しニコニコしている怠惰のクソ悪魔です。ただ志望動機が書けずで返礼され続けています。ガッデム‥‥失礼ではそろそろ本編へどうぞ。


白い光の爆発が消えるとそこには無惨にもピチュられて目を回すパルスィとヤマメそして悲惨にも巻き込みを食らった鬼や数多の妖怪が倒れていた。そして倒れる鬼が動くとそこから、

 

理 「ふぅ~危ねぇ危ねぇ」

 

理久兎はひょっこりと顔を出し辺りを見て自分を覆い被さる鬼を退けて立ち上がる。

 

理 「自分が放った弾幕でやられるとか洒落になら

   ねぇわ」

 

爆発の瞬間、近くでピチュって倒れていた鬼を盾にして防いだが自身が放った弾幕で被弾とかやっておいてあれだが洒落にならねぇや。

 

理 「ふぅ‥‥しっかし‥‥」

 

断罪神書にレクイエムをしまい改めて爆発後の光景を見て軽く絶句する。何故なら近くの建物の殆どが倒壊しているのだから。これは本当に笑い話じゃない。

 

理 「………2割は出そうかな」

 

流石にここまでやっておいて払わないのはよろしくないだろうしせめて2割は出そうと思った。しかし軽くだが力を出したといえどやり過ぎたかな。

 

理 「北口はもう終わりかな何か味気がねぇなぁ

   もう少しは骨がありそうな輩がいるかと思

   ったんだけどなぁ」

 

と、わざとらしくかつ残念そうに大袈裟に言うと何処からともなく巨大な岩石が飛んできた。

 

理 「………はぁやれやれ‥‥っ!!」

 

向かってくる巨石を右拳で破壊すると同時に岩の影に隠れていた者が自分に向かって蹴りを入れてきた。

 

理 「っ!」

 

すぐに右肘を曲げて蹴りをブロックしその者の姿を見る。成る程どうやら新たな挑戦者が来たみたいだ。

 

理 「ほう今度の相手はお前かパルスィとかヤマメ

   とか三下の鬼よりかは少しは楽しめそうじゃ

   ねぇか♪」

 

と、理久兎はその者にそう言うのだった。視点は変わり理久兎がパルスィとヤマメを相手をしている時間帯に戻る。南方向では、

 

鬼 「眼鏡なんかつけてんじゃねぇよ伊達野郎!」

 

鬼 「本体の眼鏡ごと叩き割ってやろうぜぇ!」

 

暴徒と化した鬼達が黒へと殴りかかる。

 

黒 「………誰が本体眼鏡だ雑魚共」

 

向かってくる者達の影を操り無数の影の拳を作り上げ殴りつける。

 

鬼 「ぐふっ!?」

 

鬼 「ぎゃふ!?」

 

こいつらは勝手に向かってきて勝手に自滅してくれるからそんなに手を加えなくて済むから楽だな。

 

妖怪「背中ががら空きだぜぇ!」

 

黒 「………隙などないぞ‥‥影魔人!」

 

妖怪「なっ!?」

 

自身の影を操り人型の怪物を作り上げその怪物の右拳で向かってきた妖怪の顎に向かってアッパーカットを食らわす。

 

妖怪「がふっ!!?」

 

ぶっ飛ばされた妖怪は地底の天井に突き刺さった。そしてそれを見ていた他の妖怪達は足を震わせながら拳を構える。

 

黒 「面倒ださっさと片付けさせてもらうぞ」

 

影魔人を操り一気に妖怪達との距離を詰めより素早く重い無数の拳ラッシュを放つ。

 

妖怪「がはっ!?」

 

妖怪「本体眼鏡とか言ってさぁせんした!!」

 

妖怪「ぎゃぁーー!!」

 

主には五体満足殺さない程度にぶちのめせとは言われたが加減が本当に出来ているのか不安になってくる。だがまぁこいつらの生命力は主のG並みの生命力には負けるがそれでも雑草ぐらいの生命力はあるから少々手荒になっても何とかなりそうだ。

 

黒 「ふんっ」

 

影魔人をしまい他に暴徒と化した妖怪やらがいないかを探し回るが妖怪達が見当たらない。何処に行ったんだ等と思っていると誰かが此方に向かって歩いてくる。

 

黒 「………そうかお前もいたんだったな」

 

その者は大きな盃に満杯の酒を入れそれを片手に持ち唯我独尊と言わんばかりに道の真ん中を堂々と歩いてやって来た。その者の特徴としては額には大きな1本角そして大きな体格に青い着物を着込む女性でありこの旧都を取り仕切る者の1人、鬼の四天王の星熊勇儀だ。

 

勇儀「こりゃまた派手にやったみたいだねぇ」

 

屈んで倒れ伸びている妖怪達を見ると立ち上がり此方を見てくる。

 

黒 「お前も暴徒か?」

 

勇儀「暴徒ねぇ‥‥違うね私はそこいらの鬼や妖怪と

   は訳が違うのさ変な気だとかに私は惑わされ

   たりはしないのさ」

 

黒 「ほう‥‥ならお前に用はない」

 

そう言い勇儀の横を通ろうとしたその直後に何が自分の顔面に向かってくる。すぐさま影に潜み距離を取って出て見ると自分がいた位置には勇儀が太い腕でラリアットしていた。

 

黒 「……‥何の真似だ星熊勇儀?俺は暴徒と化して

   ないお前と戦う義理や意味などないと思うの

   だが?」

 

勇儀「そうさねぇ」

 

現に戦う意味なんてありはしない。何故ならばそれは時間の無駄であるからだ。暴徒となっていない者を相手するより暴徒と化した者を相手にした方が被害が少なくて済む。合理的な考えなのにも関わらず何故にこいつは邪魔をするというのだ。そして勇儀は盃を満たしている酒を飲みながら、

 

勇儀「ただ単に私らの娯楽を潰してくれてるのに腹

   がたっただが何よりも私の同胞にまで手を出

   したんだおめおめとはいどうぞと隣を通らせ

   るなんて甘くはないさ」

 

黒 「ほうつまり敵討ちという事か」

 

勇儀「まぁそうなるねぇガラじゃないけどね」

 

そう言い勇儀は酒を飲み干した盃を投げて隅に置くと腕を回し首を動かしつつ、

 

勇儀「私からの勝負は無論で受けるよね?」

 

そう言い構える。どうやら簡単には通してくれそうではなさそうだ。

 

黒 「‥‥仕方ないお前は今ここで倒さなければ障害

   になりかねんしな‥‥ここで排除しておこう」

 

勇儀「おっそうこなくっちゃねぇなら加減はいらな

   いよねぇ」

 

殺気を放ちつつそう呟く。加減とか言うが端から加減などする気などないくせてよく言う。加減するなら今ごろは盃を片手に持っているしな。そして勇儀に対しての返答は、

 

黒 「あぁ大丈夫だが寧ろ手加減する気などないだ

   ろ?」

 

勇儀「バレたか‥‥まぁそういうことさね一応は言っ

   ておこうと思ってねとりあえずいっちょ死ん

   できな!」

 

死んできなか。この元魔界の頂点に君臨していた俺にそんな事を言ってくるとは面白い。

 

黒 「良いだろやってみろ!!」

 

そうして南口での戦いが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「東西南北と争っておるのぉそれよか理久兎
   ではなく黒の視点なのじゃな」

怠惰「まぁ理久兎がこの時にこれをしていた間に
   他の従者達は何をしていたのかって事を書
   きたくなってね」

千 「ほう」

怠惰「やがて話はどんどん繋がってくるよ」

千 「そうかしかし何故また地底の妖怪達が」

怠惰「変な気って勇儀の姐御は言ったけど実はこ
   れはね‥‥」

千 「なっ何じゃ」

怠惰「ネタバレは嫌だから言わないでおこう」

千 「お主のぉ!?」

怠惰「ハハハさてとまぁ昨日とかは尺を使いすぎ
   たし今回はここまでにしようか」

千 「まったくでは読者様また次回もよろしく頼
   むぞ!」

怠惰「そんじゃバイバイ♪」


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第461話 影と鬼の四天王

こんばんは読者様、ゴールデンウィークの1日目を片付けに使った怠惰のクソ悪魔です。もう片付けは嫌や。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


南口では黒と勇儀による熾烈な戦いが繰り広げられていた。

 

勇儀「おらぁ!!」

 

黒 「くっ!」

 

勇儀の一撃の拳をブロックし少しぶっ飛ばされた後ろへと後退するが何とか持ちこたえる。

 

黒 「次は俺だ!!」

 

影を操り拳を作り出し勇儀へと殴るが勇儀は難なく左手で押さえつける。

 

勇儀「‥‥軽くて手応えがないねぇ?」

 

黒 「まぁそれはな」

 

更に影を操り勇儀が押さえつけた拳は分裂し無数の拳へと変えて殴りかかるがそれを、

 

勇儀「ふんっ!」

 

腕を振り払って意図も容易く消し飛ばす。流石は怪力乱神と言われるだけあって物凄い力だ。

 

勇儀「何だい?本当に終わりかいな?」

 

黒 「……‥はぁ少し謝ろう俺はお前を甘く見すぎて

   いた」

 

勇儀「急に失礼な事を言うねぇ」

 

黒 「だから少し本気をだすぞ」

 

主から貰った眼鏡を外し自身が制御する魔力の制御を緩め魔力を発する。鬼の四天王が相手なら半端な小細工などは通用はしないだろう。真っ向から戦わなければやられるのはこちらだ。

 

勇儀「へぇここまでとはねぇ」

 

黒 「行くぞ」

 

腕に生える鱗を一気にむしり取りそれを代償にして、

 

黒 「ロスト・パラディースス」

 

と、唱えると自身のいる位置を中心に足元に魔方陣が現れそれは少し離れている勇儀の足元まで伸びる。

 

勇儀「何を企んでるかはしらないがそんな事はさせ

   はしないよ!」

 

覇気を纏っているかのような威圧を放つ拳が向かってくる。だがそれを受ける前に影を槍へと変化させ無数の影の槍で勇儀へと攻撃する。

 

勇儀「っ!」

 

ザシュ!!

 

そのうちの1発が勇儀の右腕に直撃し腕を貫く。すぐさま勇儀は後ろへと後退すると突き刺された腕を抑える。

 

勇儀「中々だねぇ」

 

黒 「あぁだが見てみろ」

 

そう言うと勇儀は腕を見て違和感ある顔をした。無理もないだろう何故なら突き刺した腕は無傷なのだから。このロストパラディーススという魔法はこの魔方陣の中にいる時に受けた傷は全てなかった事になる。こんな魔法は本来の自分なら必要すらない魔法だが相手を殺さずにダウンさせるならこれが必要になってくるために敢えて覚えたのだ。

 

勇儀「不思議もんだねぇ傷はないのに痛みが残ると

   はねぇ」

 

黒 「そういう魔法だからな」

 

ただしダメージはしっかりと換算されるため死にはしないがダメージはある。

 

黒 「ここでなら俺も本気でやれるからなお前も弾

   幕ごっことかいう遊びも飽きてきた頃だろ?

   ならばこの少ない時間で死ぬ事が許されない

   どちらかが力尽き気絶するまで戦いを続ける

   サドンデス試合をしようじゃねぇか」

 

勇儀「良いねぇ!それは気にいったよ!!」

 

そう言い勇儀は威圧を纏った拳を再度ぶつけてくる。すぐさま影を操り、

 

黒 「影魔人」

 

影を操り人型を召喚し勇儀の拳を拳で相殺する。

 

勇儀「そんなちゃちな木偶人形で止めれると思わな

   いことだね!」

 

黒 「木偶かどうかは戦って考えろ!」

 

互いの拳と拳がぶつかり合い相殺しあう。

 

勇儀「オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!」

 

黒 「無駄!無駄!無駄!無駄!無駄!無駄!」

   

壮烈な戦いになりぶつかり合う拳の拳圧だけで周りの物の全てを薙ぎ倒し破壊させる。だがそれでもこの戦いが面白くて仕方がない。思い出させるのだ魔界で愚かにも自分に向かってきた者共との戦いを。久しく忘れてたこの真なる戦いの一時の興奮なのだから。

 

黒 「いいぞ!そうこなくてはなぁ!!」

 

勇儀「久々だねぇこんな奴と戦えるとはねぇ!!」

 

互いに同じ地域に住んでいる者同士にも関わらずこうした小競り合いは今までなかったためこうして勇儀と戦ったのは実際の所で初めてだがこのガチな殺し合いレベルの戦いでここまでやれる奴だったとは思わなかった。

 

黒 「ふはははっそうこなくてはなぁ!!」

 

勇儀「良い顔になってきたねぇっ!」

 

影魔人の顔面に勇儀の拳が炸裂すると同時に、

 

黒 「ぐぶっ!」

 

殴られた所と同じ場所に痛みが走る。そしてお返しに勇儀をぶっ飛ばす。

 

勇儀「ぐっ!」

 

鼻を擦ると血が流れていた。まさか1発の拳で鼻血を出させるとはこんなに痛い拳は主の1発か聖の1発以来の一撃だ。

 

勇儀「お前さんそいつと連動してるのかい?」

 

黒 「あぁそうさこれまでの俺はせいぜい自動操作

   で影を操っていたが叩き潰せや追いかけろと

   いった簡単な命令しか出来なかったが主の特

   訓により俺は自身の魂を半分分ける技を身に

   付けたのさそうすることでより精錬された動

   きが出来るからなだがその反面で魂を半分に

   分けるた事でこいつが受けるダメージは俺に

   も入るのさ」

 

未だに完全に習得出来ていない骸ノ唄、主の仙術を習う過程で偶然にも身に付けたこの技は自身の動タイプの影魔法と凄く相性が良いのだ。こらまで出来なかった繊細な動きも出来るようになり以前よりも使いやすくなったのだ。お陰でこうしてス(ピー)ンドみたく扱えれるようにはなった。

 

勇儀「ならそいつをぶちのめせばあんたもダウン

   って事だよねぇ!!」

 

拳を構え一気に距離を詰めより威圧を放つ拳が向かってくる。すぐに影魔人の形を細くし攻撃を避ける。

 

勇儀「形が変わった!?」

 

黒 「影には決まった形などないからなぁ!」

 

勇儀「っ!」

 

鱗をメリケンサックに変換させて勇儀に殴りかかるがそれを上手く顔を反らせて回避される。

 

黒 「今さっき言っただろ影に決まった形などは

   ないと!」

 

メリケンサックの形を変化させ蛇に変えると蛇は勇儀へと向かって牙を向ける。

 

勇儀「じゃかぁしい!」

 

威圧で影を吹っ飛ばすと今度は筋力と体格を合わせた蹴りが自分に向かってくる。空いている左手を動かし勇儀の影を伸ばし盾を作り蹴りをガードする。

 

勇儀「私の影まで使うとはねぇ!」

 

黒 「背中ががら空きだ!」

 

威圧で吹っ飛ばされた影を収束させ背後に影魔人を作り出し勇儀に殴りかかるが勇儀は体制を直し何と自分の腕を掴み、

 

勇儀「せいやぁ!」

 

黒 「ぐっ!!?」

 

影魔人に向かって自分を背負い投げする。影魔人を操りトランポリンへと変化させ着地し体制を立て直して一気にバウンドし畳み掛ける。

 

勇儀「アハハ面白い!良いよ!そうでなくっちゃつ

   まらないからねぇ!」

 

黒 「ほざいてろ」

 

互いの拳と拳がぶつかり合い睨み合う。そして互いに弾き飛ばし体制を整え睨み付ける。すると、

 

ドゴーーーン!!

 

と、何処からともなく大爆発する音が響き渡る。見てみると少し先の建物が巨大なレーザーによって建物を破壊していた。しかもそのレーザーは何処か魔理沙のマスタースパークを連想させるレーザーだ。

 

勇儀「派手にやってるねぇ」

 

黒 「みたいだな‥‥」

 

魔理沙がここに?いやそんな筈はないだろう。だが唯一分かるのは早々に片付けなければ主の使命が実行する事ができないという事だ。そろそろ片をつけなければな。

 

黒 「悪いが俺も仕事があるんでな倒させてもらう

   ぞ?」

 

勇儀「連れないねぇそう言うならその前にあんたを

   ぶちのめそうかねっ!」

 

勇儀は構えると声を高くあげて、

 

勇儀「四天王奥義 三歩必殺」

 

物凄い威圧が此方に迫ってくる。真っ向から来るならこちらも小細工なしの真っ向勝負だ。

 

黒 「暴虐 魔神殺し」

 

神綺に受けた過去の屈辱を怒りに変え右腕に魔力と共に込める。

 

勇儀「一歩」

 

勇儀の一歩で軽い地震が起こる。だがそんなのどうでも良い事だ。

 

黒 「はぁ‥‥‥‥」

 

深く深く息を吐き殺意を高め更に右腕に魔力を込める。

 

勇儀「二歩」

 

先程よりも大きな地震が起こり勇儀の背後の地面が抉れる。3歩目で向かってくるならば自分も3歩目でぶち殺す。そして、

 

勇儀「三歩必殺!!」

 

地面を大きく駆け威圧と共に殴りかかってくる。だがそれは自分も同じことだ。

 

黒 「塵になって死に去らせぇ!!」

 

右腕に溜めに貯めた魔力を解き放ち殺気と共に勇儀へと右拳を構えて突っ込む。

 

黒 「がぁぁぁぁぁ!!!!」

 

勇儀「じぇりゃぁぁぁ!!!」

 

互いの強大な一撃を乗せた拳と拳がぶつかり合い周りにある建物を破壊し倒れる鬼達を吹き飛ばす衝撃波となり大きな爆発を引き起こしたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし黒のあの技はワシからしたらス
   タンドではなくペル(ピー)ナみたいじゃな」

怠惰「それをペ(ピー)ソナファンに言ったらぶっ飛
   ばされる気がする」

千 「そこまでか!?」

怠惰「まぁとりあえずそこは置いておいて一応ア
   トラスさんはジョ◯◯(ピー)の作者様に許可を貰
   ってからペルソナ第1作目こと異文録を作
   ったみたいだよだからジョ◯◯(ピー)がモデルで
   ペ(ピー)ソナが出来たとか」

千 「ほうそんな歴史が」

怠惰「そうだからあながち間違いではないけども
   ファンには失礼だから気を付けるように」
   
千 「うむ」

怠惰「まぁでも黒君のあの技は確かにその2つを
   モデルに作ったんだけどねというか刈り取
   る者を出した時点で‥‥ね?」

千 「確かにあやつはそこからのぉ」

怠惰「まぁ後悔はしてないけどね♪さてそろそろ
   尺的にも時間だし今回はこの辺で終わろう
   かね」

千 「うむでは読者様また次回もよろしくの」

怠惰「それじゃまた次回」

千 「さらばじゃ!」


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第462話 狼兄妹と義娘達

こんばんは読者様、スマホゲームのゴールデンウィーク特別ガチャを引きに引きまくっている怠惰のクソ悪魔です。なお全て爆死しました。さてこんな話もあれなので数日前に投稿しなかった分の話をどうぞ。


黒と勇儀がぶつかり合いを初め理久兎がパルスィ&ヤマメを相手にしだしている頃、中央広場では、

 

亜狛「あれ?俺が一番乗りかな?」

 

東側で暴徒と化していた鬼や妖怪達を順調に薙ぎ倒していき集合場所の広場へとやって来たがどうやら自分が一番乗りみたいだ。

 

亜狛「マスター達が遅いって事は何かがあったのか

   な?そういえば遠くで爆発とかしてたし」

 

所々で爆発音が聞こえてきたりしたが何かあったのだろうか。まさかマスターや黒さんや耶狛に限って何か物を壊したりとかはしてないよな。まぁ耶狛はともかくとしてマスターや黒さんは節度があるし大丈夫だよな。

 

亜狛「………しかし誰も来ないなぁ」

 

一体だれが自分の次に来るのかと思っていると、

 

ヒュー~ン!!

 

亜狛「ん?おっと!」

 

真上から何かが落ちてきたためすぐに避けると自分のいた場所に落ちてくる。それは大きな桶だった。するとその桶から、

 

キス (ーё一)

 

キスメが不服そうな顔で出てきた。

 

亜狛「俺を狙いました?」

 

キス (⌒‐⌒)

 

どうやら自分を狙ってやって来たみたいだ。つまり他の者達と同じ暴徒と化している。ならば手加減なんてする訳ない。

 

亜狛「ふんっ!」

 

クナイを投げつけるとキスメはサッと上空へと飛んで避けるが裂け目を作り投擲したクナイを中へと入れる。そしてキスメの死角に裂け目を展開させると、

 

ピチューーン!!

 

投擲したクナイが見事にキスメの背中に命中しキスメは落ちてくる。

 

キス (@ー@)

 

そして目を回しながら倒れた。急所は敢えて外したし問題はない。刺したクナイを回収しキスメに処置を施す。

 

亜狛「ほら起きてください」

 

キス (゜ロ゜)

 

起きたキスメはキョロキョロと辺りを見る。ピチュった影響で記憶が抜けているのかな。

 

亜狛「キスメさん1つお願いしても良いですか?」

 

キス  ( -_・)?

 

亜狛「怪我をしている妖怪達を地霊殿まで運んで下

   さると助かるんですが‥‥」

 

先程からする爆発音で怪我人がいるだろうしそれに人手は多いに越したことはない。そして自分の要求を聞いたキスメはコクコクと頷く。

 

亜狛「それではお願いしますね」

 

キス ( ^ω^ )

 

ニコリと笑いながら頷き空を飛んで去っていった。

 

亜狛「さてと救助の手は回ったし後は‥‥」

 

? 「お~い~」

 

と、少し先の方から声が聞こえる。声のする方向を見るとそこには元気な笑顔で手を振る耶狛がいた。やっと来たか待ちくたびれた。そして見た感じからして耶狛しかいないみたいだ。とりあえず返事として手を振るいながら、

 

亜狛「耶狛~こっちだぁ~!」

 

と、叫ぶと耶狛は駆け足で此方へと来る。

 

耶狛「お兄ちゃんが一番乗り?」

 

亜狛「あぁマスターも黒さんもまだ来てないみたい

   だよ?」

 

耶狛「ふ~んそういえばさっきからそこかしこで爆

   発する音が聞こえるけどお兄ちゃん?」

 

亜狛「いいや俺は基本的に物は壊してないし壊す前

   に片をつけるよそれを言うなら耶狛の方が個

   人的には怪しいんだけど?」

 

その言葉を聞き耶狛はブンブンと首を横に振るう。

 

耶狛「ううん!私も暴徒達を退治するに当たって何

   も壊してないよ本当だよ!?」

 

真剣な顔で此方を見てくる。耶狛は基本的に嘘をつくのが下手なため、すぐ顔や行動に出るのお馴染みだ。だからこの顔そして動作も落ち着いているため本当に何も壊してないみたいだ。

 

亜狛「てことは‥‥」

 

耶狛「うん十中八九でマスターか黒くんが大暴れし

   てるよね‥‥」

 

自分の中ではマスターと黒さんはスマートに仕事をこなすようなイメージがあったが違ったみたいだ。まぁマスターなら当たり前かもしれないけど。

 

亜狛「まったくマスターに黒さんは‥‥それよかマス

   ターは散々、修繕費やらどうのって言ってた

   のに自分から壊してどうするんだか」

 

耶狛「う~ん‥‥はっ!きっとリフォームだよ♪」

 

亜狛「何という事でしょう鬼達が作った建造物やら

   が綺麗さっぱりなくなり瓦礫へと早変わり‥‥

   ってそれ洒落にならないからね!?」

 

耶狛「だよねぇ~」

 

流石にそれは無理があるし洒落にならない。というか絶対にマスターここ最近、暴れる機会が少な‥‥いやなりにあったけど絶対さとりさんとの関係性に疲れが出て憂さ晴らししてるよな。

 

耶狛「でもマスター達が遅いってことは何かあった

   って事だよね?」

 

亜狛「そうなるよね」

 

あの2人が遅いって事は大方そういう事だろう。あの2人なら問題はない。だってマスターの生命力はG並み黒さんの生命力はムカデ並みにあるのだから。

 

耶狛「でも暇だよねぇ」

 

亜狛「文句は言わないもんだぞ耶狛」

 

だが実際の所は耶狛の言う通りで暇なんだよな。

 

耶狛「そうだ!ならマスターと黒くんの加勢をした

   らどうかな?」

 

亜狛「う~んでもあの2人って意外にも戦闘狂だし

   ねぇ」

 

寧ろ「邪魔だ退け!」とか言われそうなイメージしか沸かないんだよな。

 

亜狛「止めた方が良いぞ?」

 

耶狛「う~んそれだと暇だよ~」

 

亜狛「そう言われてもなぁ‥‥都合良く自分達の相手を

   してくれる妖怪なんているのかなぁ」

 

ちょっと早くに来ればキスメさんと戦えたかもしれないのにな。まぁでもキスメさんと戦っても耶狛からしたら不完全燃焼か。

 

耶狛「希望を持てばきっいるよ!」

 

亜狛「希望って‥‥」

 

いやその自信は何処から来るんだよ。だがまぁそんなポジティブ思考は耶狛の自分の妹の良い所だ。

 

亜狛「本当にポジティブだよなぁ‥‥」

 

耶狛「えへへ♪」

 

亜狛「いや褒めては‥‥」

 

耶狛「何ですとぉ!?」

 

こうも性格が違ったりすると絶対に端から見たら兄妹だなんて思われないだろうな。そんな事を思いながら耶狛を見ているとふと何か自分達に危機が迫っているという第六感が囁く。それは耶狛も同じなのか真剣な顔になっている。

 

耶狛「………お兄ちゃん」

 

亜狛「分かってる合図で避けるぞ」

 

と、言っていると徐々にと危険が向かってくる。

 

亜狛「今だ!」

 

耶狛「とぉっ!!」

 

すぐにその場を避けると何かが猛スピードで自分達のいた地点を通っていった。さっきのキスメといい奇襲が流行っているのか。

 

亜狛「何なんだ今の」

 

耶狛「ふんっふんっ‥‥この匂いは」

 

そんな事を言っていると自分達が避けた何かが此方にスピードを落としながら向かってくる。その通った者は手押し車を押しながら歩いてきたが何よりも赤髪に御下げそして猫耳という特徴で見てすぐに分かった。

 

亜狛「お燐?」

 

耶狛「お燐ちゃんこんな所で何してんの?」

 

と、此方へと向かってきたお燐は自分達を見て、

 

お燐「何かこう暴れたくなっちゃいまして♪」

 

後頭部を擦りながらテヘペロとしてくる。

 

耶狛「へぇ~そうなんだ~♪」

 

亜狛「な~んだ♪………ってそうじゃない!?」

 

嫌々、暴れたくなっちゃったって何だよ。というかテヘペロで済ますなよ。

 

耶狛「お兄ちゃんこれ‥‥」

 

亜狛「完璧に他の妖怪達と同じ現象だな」

 

まさかお燐もこうなっているとは。妖怪達が暴徒なっていたからもしかしてと思ってはいたが実際にこうなっているとは。

 

お燐「あっそれとあたいだけじゃないよお父さんお

   母さん♪」

 

と、言った直後、今度は空から巨大な玉がさながら噴火した火山から降り注ぐ火山岩みたく此方へと降り注いできた。

 

亜狛「耶狛!俺の後ろへ行け!」

 

耶狛「ここは私が」

 

亜狛「良いから!」

 

後ろへと耶狛が行くといつの間にか所持をしていた2つの刀を交差させて、

 

亜狛「鏡刀 不協和音」

 

と、唱えて擦り合わさせ地面へと突き刺すと無数の白い怪物が地面から現れ降り注ぐ弾幕に向かっていき相殺させる。

 

耶狛「おぉ~お兄ちゃん何時からそんな芸ができる

   ようになったの?」

 

亜狛「………何時からだろ?」

 

そういえば何時からこんな技を使えるようになったのだろうか。だがそんなのは後だ。空を見ると大きく黒い翼を羽ばたかせ右腕にはキャノン砲?を構えるお空がいた。

 

お空「ありゃりゃ避けられちゃったよ」

 

耶狛「お空ちゃんまで!?」

 

お燐「お空そこはしっかりと仕留めなきゃ」

 

お空「ごめんごめん」

 

お空も暴徒と化してるみたいだ。また何処からか攻撃されないか不安なため全神経を逆立てると、

 

耶狛「お燐ちゃん、お空ちゃんまさか反抗期!?」

 

ズコッ!!

 

集中してる所でそんなボケをされズッコケてしまう。

 

亜狛「なわけあるか!?」

 

耶狛「えぇ~!?」

 

お燐「はっそうかこの気持ちは反抗期なんだね!」

 

お空「おぉ~そうなんだ♪」

 

‥‥あれ?何か勝手に誤認識してるんだけど。というか育ての親を猫車で引き殺そうとしたり無数の巨大な弾幕で襲いかかってきたりとかそんな反抗期は絶対にない。だが親として最低限の常識は再度教育してやるか。

 

亜狛「耶狛やれるか?」

 

耶狛「うん♪娘達のためなら時には仏になるよ♪」

 

亜狛「それを言うなら鬼な‥‥まぁ今のお燐達には鬼

   なんかより修羅の方が合ってるかもだけど」

 

お燐とお空もやる気満々に此方を見てくる。やりたくはないがこうなったら手荒だがまとめて相手してボコして倒すか。

 

亜狛「行くぞお前達」

 

耶狛「ボコしてあげる!」

 

お燐「反抗期の力!」

 

お空「見せちゃうよ!」

 

そうして中央広場での戦いが幕を開けたのだった。

 

 

 




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかしこの凸凹兄妹の相手がまさかの
   火車と八咫烏とはのぉ」

怠惰「まぁ義親子対決だよね相手は地霊殿の5面
   ボスと6面ボスだから相手として不足はな
   いと思うよ♪」

千 「確かにの」

怠惰「それとこのペアで救いなのはボケに対して
   のツッコミがしっかりいる所だよね」

千 「まぁ確かにボケだけじゃとカオスじゃしの
   かといってツッコミだけではただうるさい
   言い合いじゃしのぉ」

怠惰「そうお燐に亜狛というツッコミがいてくれ
   て助かるよ書く側としては」

千 「メタいぞ!?」

怠惰「失礼コホンッではそろそろ時間ですし今回
   はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様また次回♪」

千 「さらばじゃ!」


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第463話 狼兄妹VS義娘達

こんばんは読者様、モンハンワールドがやりたくなりソロで一からスタートした怠惰のクソ悪魔です。気づいたら朝の6時を回ってました。そして暫く引退したせいかPSが下がっててビックリしました。昔の俺はもう少し動けていたよな何て思いこの年にも関わらず年を取ったと思ってしまうこの頃。おっと失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


そこかしこでする爆発音が響く今日の旧都、そこの広場では亜狛と耶狛の兄妹とお燐とお空との2対1の戦いが幕を開けていた。

 

お空「でりゃぁぁ!」

 

お燐「行くよぉ!!」

 

地上での近接ではお燐が猫車を押して突撃と強襲をし遠距離ではお空の容赦ない援護射撃で制空権を取るとといったバランスのとれた攻撃を仕掛けてくる。

 

耶狛「おわっと」

 

亜狛「流石は娘達だ」

 

向かってくる お燐を避け飛び交う巨大弾幕は自分達も弾幕を使い相殺させて回避するがこれでは空に飛べやしないし戦いの主導権を彼女達に取られてじり貧だ。何よりもこれでは自分達は受けに回りすぎてる。

 

亜狛「耶狛この流れを変えるぞ」

 

耶狛「えっ?どうするの?」

 

亜狛「シュート作戦!」

 

それを聞いた耶狛の顔はニヤリと笑う。安価な名前だが上手く伝わったみたいだ。

 

耶狛「タイミングはよろしくね!」

 

亜狛「もちろんだ!」

 

お燐「お父さんにお母さんこれでも話をする余裕が

   あるかい!」

 

そう言うとお燐は手を掲げて、

 

お燐「呪精 怨霊憑依妖精!」

 

と、スペルを唱えると猫車でお燐が猛スピードで突進してくると同時に何処から出てきたのか怨霊達そしてゾンビフェアリー達を従えて突撃してきた。

 

亜狛「あぁ大いにあるさ!」

 

懐から玉を取り出し地面へと叩きつけると視界を覆う煙が上がる。

 

お燐「煙玉!?」

 

煙に紛れて近くに落ちてる手頃な石を集めつつその場から逃げると、

 

お空「見えたっ!」

 

無数かつ巨大な弾幕を展開させて空から攻撃を仕掛けてくる。すると煙の中から、

 

耶狛「そらっ!」

 

と、耶狛の声が聞こえると煙の中から何かが飛び出す。それはお燐と共にいたゾンビフェアリーが耶狛によって投げ飛ばされたみたいだ。そして投げ飛ばされたゾンビフェアリー達はお空が展開した弾幕に当たりピチュったと同時に当たった玉も消える。

 

お燐「ケホッ!ケホッ!あたいのゾンビフェアリー

   を利用してくるとは」

 

耶狛「まだまだなのだよ♪」

 

消えかかっている煙からお燐と耶狛が出てくると耶狛は自分の前へと来る。今がチャンスだ。

 

亜狛「行くぞ耶狛!」

 

耶狛「OK!」

 

近くにあった石を裂け目へと入れるが1つだけ残しそして軽く上へと投げタイミングを合わせ、

 

亜狛「シュート!!」

 

耶狛「からの拡大!」

 

蹴り飛ばした石は耶狛の能力で巨大化しお燐に向かっていく。

 

お燐「うわぁ!?」

 

お空「させないよ!」

 

お燐へと当たる直前でお空が割って入り右手のキャノン砲で巨大化した石を払いのけると石は木っ端微塵になって消える。

 

耶狛「あわわ!お兄ちゃん次の作戦‥‥」

 

亜狛「もう打ってある」

 

耶狛「えっどういう‥‥ってそういう事ね!」

 

どうやら耶狛は気づいたみたいだ。拾った石を裂け目へと入れ地底の天井のギリギリから落としている事に。そしてその下には無論でお空とお燐がいるのだ。

 

耶狛「拡大!」

 

と、言うと落ちていく石は巨大な大岩へと変わりお燐とお空に向かって降り注ぐ。

 

お燐「んにゃ!?」

 

お空「これぐらいなら!」

 

岩を打ち落とそうとしてきたため刀逆手に構え一気に距離をつめるとそれに続き耶狛も薙刀を持って向かっていく。

 

亜狛「お燐お空!」

 

耶狛「パパとママを出し抜こうだだなんて千年ぐ

   らい速いよ!」

 

一応、2人が傷つかないように刀を峰にして斬りつけ耶狛も峰にして斬りつける。

 

お空「うぉっと!?」

 

キャノン砲を盾にして自分達の一撃を防ぐがそんなチンタラしていて良いのか。段々と岩が落ちてきているというのに。

 

お燐「このままだと岩が!」

 

亜狛「さぁどうする?」

 

お燐「っ!」

 

お空「お父さんお母さん鬼畜でしょ!?」

 

けっ結構心にグサリとくる言葉だな。だがそれを聞いた耶狛は、

 

耶狛「ごめんね2人共‥‥勝負なら話は別だよ?」

 

と、ある意味で割りきった返答をした。あれグサリときてふのって俺だけ?いやそんな事はないよな。だが耶狛を見習って割り切るのも大切か。

 

亜狛「もう時間がないがどうするんだ?」

 

お燐「っ!!」

 

お空「そんなのないよぉ!!」

 

耶狛「覚悟は決めてね♪」

 

この2匹はどう回避するのだろうかと思っていたその時だった。何処からともなく光のレーザーが現れ落ちていく岩に直撃すると岩を消滅させた。

 

耶狛「うぇ!?」

 

亜狛「何が起きたんだ!?」

 

突然の事でビックリした。レーザーが飛んできた方角からして‥‥またマスターか。

 

お燐「何か分かんないけどチャンス!」

 

お空「それっ!!」

 

亜狛「くっ!」

 

耶狛「うぉっととと」

 

攻撃を弾かれ2人は距離を取る。そして、

 

お燐「屍霊 食人怨霊」

 

お空「核熱 核反応制御不能!」

 

物凄く嫌なアラーム音と明らかに危険な注意マークが現れたかと思うと超巨大な弾幕そしてその間には無数の小粒の弾幕が入り交じり自分が言える事じゃないが周りの事などお構いなしと言わんばかりに襲いかかる。

 

亜狛「耶狛!!」

 

耶狛「はいな!仙術十三式空壁!」

 

空壁が自分達を包み込みトーチカされ防御壁となり迫りくる弾幕に当たるが全てブロックして打ち消す。

 

耶狛「けっこう凄いかも!」

 

亜狛「仕方ない上に逃げるぞ!」

 

耶狛「うん!」

 

能力で裂け目を作りそれを耶狛が拡大による強化で自分達が入れるような大きさへと変化させる。

 

亜狛「行くぞ!」

 

耶狛「はいな!」

 

そうして自分達は裂け目へと入りお空とお燐の背後へと出ると2人はすぐに自分と耶狛の存在に気がついたのか目を点にして見ていた。

 

お燐「んにゃ!?」

 

お空「うぇ!?」

 

亜狛「今度は俺と!」

 

耶狛「私のターン!」

 

手に神力を集中させ巨大な手裏剣を作り耶狛は何かミサイル?とでも言えば良いのかそんな物を気で沢山作り出す。

 

亜狛「秘技 巨大分裂反射十方手裏剣!」

 

耶狛「大小 どんぐりの背比べ対決!」

 

スペルを唱え思いっきり手裏剣を投擲し耶狛も作った様々な形のどんぐりを放った。

 

お空「そんな攻撃なんて消し炭にするよ!」

 

お燐「行ってゾンビフェアリー達!」

 

お空は右手のキャノン砲からビームを出し手裏剣を攻撃しお燐はまたゾンビフェアリー達を出現させ耶狛の弾幕に迎え撃つ。だが耶狛はどうかは分からないがそんなのは想定内だ。

 

お空「うにゅ!?」

 

お燐「えぇ!?」

 

だってこの手裏剣は相殺または何処かに当たった時が本来の効果が発揮されるのだから。

 

耶狛「わぉ手裏剣がいっぱい!」

 

それは巨大手裏剣が破壊された瞬間に無数の手裏剣が襲いかかる代物だからだ。

 

お燐「だっだけどこのぐらいなら!」

 

亜狛「はたしてそうかな?」

 

お燐「えっ?‥‥ふぇ!?」

 

分裂ならまだ可愛いかもな。だってこのスペルは追加で3回の反射するのだから。しかも耶狛が放ったどんぐり弾幕そしてお燐の指示で向かってきたゾンビフェアリーのそれらに当たって反射し起動は予測不可能なのだから。

 

お空「そんな物は壊して進む!」

 

キャノン砲をチャージさせながら構えレーザーを放ち手裏剣やどんぐり弾幕の大半を消滅させ更には、

 

ピチューン!ピチューン!

 

ゾ妖「きゅ~」

 

ゾ妖「噛ませ犬はんた‥‥ガクッ」

 

ゾンビフェアリー諸ともピチュらした。

 

お燐「それただの脳筋じゃん!?だけどそれしかな

   いよねお父さんとお母さんとやりあうなら」

 

成る程、防御はせず捨て身で来るか。ならば此方もそれに合わせて叩き潰すのみだ。

 

亜狛「ならそれを迎え撃つ!」

 

耶狛「かかってきなよ2人共!」

 

と、言ったその直後だった。突然、自分達のいる場所は大地震が起き建物を破壊し天井からは岩が降り注いでくる。

 

耶狛「なっ何!?」

 

亜狛「何が」

 

お燐「どうなってるんだい!?」

 

お空「うにゅ!?」

 

何が起こっているんだ。まさかまたマスターがやらかしたのか。そんな事を思っていた次の瞬間、

 

ドゴーーン!!

 

と、大爆発が北で起こったかと思うと超巨大な弾幕が押し寄せてきた。

 

耶狛「何これぇ!!?」

 

亜狛「なっ!!」

 

お燐「ふぁ!!!?」

 

お空「うにゅ!?」

 

直感が囁くあれは危険だと。すぐに自分達は南へと逃げようとしたその時だ。逃げた先の南からとてつもない衝撃波が押し寄せてきた。

 

亜狛「あぐっ!」

 

耶狛「キャー~!」

 

お燐「にゃー~~!」

 

お空「ふぐぅぅぅ!!?」

 

衝撃波に吹っ飛ばされそして背後から迫りくる巨大な光弾に自分達は直撃し、

 

ピチュン!ピチュン!ピチュン!ピチュン!

 

大きな被弾音が4回響き渡った。

 

亜狛「がはっ‥‥」

 

耶狛「うっ‥‥」

 

お燐「どっどうしてこんな目に‥‥」

 

お空「キュ~‥‥」

 

力尽き自分達は地上へと落下したのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「怠惰よ最後のって」

怠惰「まぁそれらは次回以降を見れば分かるよ」

千 「あの光玉は恐らくじゃがあの衝撃波って」

怠惰「まぁ物事は繋がっていくからね」

千 「ふっ不憫な奴等じゃわい」

怠惰「まぁ仕方ない」

千 「大変じゃな」

怠惰「まぁ彼は後が大変だろうけどね」

千 「確かにボコられは確定じゃなしかし本当に
   謎なのは何故また急に妖怪達は?」

怠惰「まぁそれも見ていけば分かるさ恐らくあっ
   ちを一緒に見てくれている読者様ならもし
   かしたら分かるかもね♪」

千 「何か起こっておるのか」

怠惰「さぁどうでしょうね♪さて時間も時間だしそ
   ろそろ終わろうか♪」

千 「ぐぬぬ仕方ないのでは読者様また次回もよろ
   しく頼むぞ」

怠惰「そんじゃまた次回」

千 「さらばじゃ!」


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第464話 立ち塞がった者

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。ついに今日で平成も終わりとなり数時間後には令和となりますね。新年号になってもこの小説をよろしくお願い致します。それではそろそろ本編へどうぞ。


時間は少し前、旧都の南側では黒と勇儀の衝突により衝撃波が生まれ周りの建物は全て崩壊し瓦礫の山へと変わっていた。そして肝心の黒はというと、

 

黒 「つつ‥‥」

 

自分の上に乗っかる瓦礫を退かし起き上がる。この時に周りを見て一気に火照ってる筈の体が冷える。何故なら、

 

黒 「まっまずい」

 

手加減して建物を壊さぬようにしていたのにも関わらず南側の建物の殆どが倒壊していたからだ。これは下手したら主の拳骨が自身の頭に向かって放たれるに違いない。

 

黒 「どうすればいいんだ」

 

と、言っていると近くの瓦礫が動きだしそこから、

 

勇儀「ふぅ‥‥」

 

先程まで戦っていた勇儀が現れる。

 

勇儀「しっかし私達が暴れて壊したとはいえこれは

   酷い惨状だねぇ」

 

黒 「勇儀‥‥俺は今日死ぬかもしれん」

 

勇儀「はぁ?どうしてまた?」

 

黒 「恐らく主の拳骨で頭を砕かれるだろう‥‥だか

   らせめて遺言を残しておこうと」

 

恐らく自分にとって今日が最後の日になるかもしれないためそう言うと勇儀はケラケラと笑う。

 

勇儀「大袈裟だねぇ理久兎はそこまで小者じゃない

   し器だって大きいんだそのぐらいじゃ」

 

黒 「いいや主には建物は壊さないよう言われてい

   てな‥‥」

 

勇儀「だから大袈裟だって‥‥まぁあれだよ後で私も

   一緒に謝ってやるからさ」

 

黒 「その時になったら頼む」

 

何故だかこいつが心強く思えた。しかしさっきと比べると大人しくなったな。

 

黒 「お前は何で挑んできたんだ?」

 

勇儀「ん?言ったろ私達の部下を薙ぎ倒していくの

   に腹が立ったって部下達の喧嘩を見ながら酒

   を飲んで楽しんでる所にお前さんが乱入して

   来たから軽く捻ってやろうと思ってな」

 

黒 「そうか」

 

ここで戦闘狂めと言いたい所だがそれは自分もまた同じため言い返せないな。楽しみを奪われる辛さは良く分かるのだから。

 

勇儀「しっかしこれどうするかねぇ部下達もこの下

   に埋もれてる訳だし」

 

黒 「あぁ」

 

どうするべきかと思いながら周りを見ていると地面から何か毛のような物が生えているのに気がつく。しかも見た目はもふもふとしていて何処かで見たことのある形だ。

 

黒 「………」

 

近づきそれを思いっきり掴むと、

 

? 「キャイン!!?」

 

と、何か小さな悲鳴が聞こえる。とりあえず誰かの体の一部であるというのは分かったためその毛の何かを引っ張ると、

 

耶狛「痛い~~!!!!」

 

地面から引っこ抜き宙へと上がった者を見るとそれは耶狛だった。どうやら地面から生えていたのは耶狛の尻尾だったみたいだ。耶狛は空中で受け身をとり地面へと着地する。

 

耶狛「う~ん尻尾が………黒君だよね私の尻尾を引

   っ張ったのって!レディーにとって尻尾は

   とってもデリケートなんだからね!」

 

黒 「‥‥悪いな」

 

だが言いたい。レディーにとってと言うが獣が混じってるレディーがこの世界の大半を占めるならそれを言っても可笑しくはないが殆どの女性って尻尾は生えてないだろ。

 

勇儀「おや耶狛じゃないか」

 

耶狛「勇儀ちゃんだヤッホ~♪って!それよりもお

   兄ちゃんやお燐にお空は!?」

 

黒 「一緒だったのか?」

 

耶狛「うんさっきまで戦っててそしたら北から大き

   な弾が飛んでくるし南からは衝撃波が飛んで

   くるしもう散々だよ」

 

北から大きな弾か。主は一体何をしているのだろうか。

 

黒 「まぁ分かったとりあえず亜狛達を探そう」

 

耶狛「だね」

 

勇儀「私も部下達を引っ張らないとねぇ」

 

そうして自分達は各々で皆の救助を始めるのだった。そして今から数時間前に遡る。ヤマメとパルスィのペアを倒した理久兎の前に何者かが立ちはだかる。

 

理 「ほう今度の相手はお前かパルスィとかヤマメ

   とか三下の鬼よりかは少しは楽しめそうじゃ

   ねぇか♪」

 

と、立ちはだかった者いやこの旧都を治める者こと美寿々に向かって言う。

 

美 「アハハハまさかこうしてまたお前と対峙する

   時が来るとはねぇ理久兎」

 

理 「で?何でまたお前は俺の前に立ち塞がった?

   そしてこの騒動について聞かせて貰おうじゃ

   ないか美寿々♪事と返答によってはお前でも

   叩きのめすぞ?」

 

美 「そうさねぇ‥‥私もどうしてこうなったかは残

   念ながら分からないのさ部下達の鬼や妖怪達

   は勝手に暴れだしたからねぇ私はそれを見物

   しながら酒を飲んでいたのさ」

 

こいつ止めもしないで酒を飲みながら観戦とはは良い度胸してやがる。流石は鬼の頭領と言いたいが治安維持の仕事をしろと心で思った。

 

美 「そしたらお前さんが暴れ周って部下達だった

   り妖怪達だったり私の飲み友達を倒していく

   からねぇ敵討ちとまではいかなくても仕返し

   そして何よりも‥‥」

 

理 「………っ」

 

ブロックしてある足に力を入れてきた。すぐにブロックするのを止めて下がると美寿々はニコリと笑った。

 

美 「何よりもね私はお前と久々に戦いたかったの

   さここ最近はガチでお前とは戦ってなかった

   からねぇ」

 

美寿々の1歩で地面が揺れ出す。どうやらマジで一戦やる気みたいだ。まぁ挑んでくる者を拒む気はない。寧ろ全身全霊で挑んでくる美寿々を叩き潰すだけだ。

 

理 「なら今一度お前に叩き込んでやるよ旧都の管

   理者の1柱としててめぇが弛んでる事を」

 

美 「言うじゃないか!なら今度こそお前は私の足

   下で強制土下座をさせてあげるよ!」

 

そうして自分の前に立ち塞がった美寿々とのバトルが始まったのだった。

 

 




怠惰「ではでは平成最後の投稿はここまで」

千 「次回は新年号の令和か」

怠惰「だね」

千 「しっかし書類とか書く際に令和と間違えて
   平成と書いてしまいそうじゃのう」

怠惰「あるあるだよねぇ」

千 「そういうのがあるから不便じゃよな」

怠惰「まぁでもおめでたい事だから素直に祝わな
   いとね」

千 「じゃな」

怠惰「それと前書きで書いたとは思うけれど年号
   が変わってもこの小説しいては他の小説も
   よろしくお願い致します」

千 「まぁ粗末ですまぬがな」

怠惰「アハハ‥‥さてではそろそろ平成最後の投稿
   を終わろうか」

千 「うむまた次回もよろしく頼むぞ♪」

怠惰「それでは読者様」

千 「また令和でのさらばじゃ!」


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第465話 VS美寿々

こんばんは読者様、過ごしてきたゴールデンウィークを振り返ると昼間は雑用、夜はゲームしかしてないなと感じる怠惰のクソ悪魔です。他にやることがないのかと思うかもしれませんがそれしかないですよね。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


辺りでは地震だったり建物が崩れる音だったり断末魔の悲鳴だったりが起こる。現在、旧都の北側では、

 

美 「そうだよこの興奮だよ!弾幕ごっことなん

   ていう遊びとは訳が違う忘れかけていたこ

   のゾクゾクする気持ちがたまらないねぇ」

 

理 「そうか?弾幕ごっこも大差変わらんだろ」

 

美寿々とぶつかり合っていた。そして自分から言わせれば弾幕ごっこも昔みたいな駆引きがあるし大差変わらない気がする。まぁ戦いで死ぬ確率はガチバトルより少ないが。

 

美 「理久兎お前は分かってないな私はこの殴り

   蹴り合うこの戦いが何よりも好きなのさ」

 

理 「へいへいそうですか」

 

そんな事を述べながら美寿々の顔面めがけて殴るが抑えられ反面で美寿々が蹴り放ってくるが難なく防ぎと戦いは一種の泥沼のように変化していた。何せ互いに決定打がなくぶつかり合いをしているのだから。というか美寿々の奴、前よりも幾分か強くなったような気がする。

 

理 「前より強くなってない?」

 

美 「そう思うかい?それはそうさお前と戦ったあ

   の日からこつこつとそこら辺の鬼達をボコし

   ながら強くなっていったからねぇ!」

 

拳を構え圧を乗せて殴りかかってくる。だがその拳を平手で受け止める。改めて言われると確かに重みがある。これで顔面を殴られれば骨が砕けるぐらいじゃ済まないレベルだ。

 

理 「確かに重いなっ!」

 

お返しに美寿々の顔面めがけて殴るが美寿々も同様に一撃を受け止める。

 

美 「っやるじゃないか!」

 

額の血管をピクピク動かしながら笑って言ってくる。だがこの顔を見ただけで分かる。美寿々の奴、意外にも痩せ我慢してると。まぁ軽く力を解放してるから仕方はないが2個ぐらいでここまでとな本気の100%になったら‥‥いやよそう。そんな事をすればこの自分の力に耐えれず爆発四散は愚か世界までもが爆発四散だ。

 

美 「何を頬おけてるんだい理久兎!」

 

理 「うおっ!?」

 

自分の腕を掴み思いっきり投げ飛ばされるがすぐに受け身をとる。

 

理 「ふぅ危ない危ない」

 

美 「お前が相手なら出し惜しみは無しにしないと

   いけないかねぇ!!」

 

上着を脱ぎ捨てサラシで巻かれた胸が露になる。

 

美 「私を楽しませておくれよ理久兎さもないとす

   ぐに捻り潰してやるからさぁ!」

 

圧力が自分の体にかかる。そして美寿々の肉体には変化が現れる。体に幾つものラインが現れ角にもラインが伸びる。さながらタトゥーのように見えなくもないそのラインは鈍い紅色の光を放ちラインを輝かせる。

 

美 「言っておくがこれはまだお前にしか見せてな

   い‥‥何故ならばこれはあまりにも強大でね周

   りにある物を全てに粉砕しちまうからねぇ」

 

たったの軽めの一歩だけを踏み出したその直後、地面は揺れだし美寿々を中心に地面はひび割れ地殻変動を起こす。

 

理 「成る程ねぇ‥‥周りに建物がないならやっても

   って考えか」

 

美 「あぁそうさお前がヤマメとパルスィとの戦い

   で壊してくれたからねぇそれにお前さんは気

   づかなかったのかい?」

  

理 「はぁ?何に‥‥あれゃ?」

 

言われてみてようやく気づいた。先程まで戦っていた鬼に妖怪達は愚かヤマメとパルスィが消えていたのだ。

 

美 「お前と殴りあっていた時に彼女達は鬼や妖怪

   達を運んで逃げてったよ」

 

理 「へぇお前にしては考えたじゃんか」

 

つまり先程までの殴り合いは誘導。そして本命は彼女達を逃がすためだったか。

 

美 「いや勝手に逃げてっただけだけどね?」

 

ズコッ!

 

理 「おっおいおい」

 

変な予測をしてしまった自分がただ単に格好悪いじゃないか。

 

美 「まぁ結果的にこれを使えるから万々歳だけれ

   どねぇ!!」

 

大きく1歩を踏み出し彼女は拳を構えて殴りかかってきた。先程と同様に拳を平手で受け止めるのだが、

 

理 「っ!?」

 

先程とは打って代わり半端じゃないぐらい拳が重く驚いてしまう。しかも受け止めた腕から血が吹き出したのだ。

 

美 「腹がガラ空きだよ!!」

 

理 「っ!」

 

すぐに抑えた拳を振り払って後退し美寿々の蹴りを避ける。腕を見てみるとありえない方向を向いており力が上手く入らない。これはガチで骨折したみたいだ。しかも手の甲にはまるで弾丸でぶち抜かれたかのような穴まで空いていて今もなお血が溢れ出ていた。

 

理 「おいおいマジかよ」

 

結構痛い。というかこんなにも痛みを感じるとは思わなかった。しかし何故だろうか何十何百年という久々の身体の痛みなのについ最近も痛みがあった気がするのは。たがそんなのは後だ今は応急処置をしないと。

 

美 「おらっ!」

 

だがそんな事はやらせないと言わんばかりに美寿々は崩れ落ち大きな瓦礫となった家の一部を片手で持ち上げ投げ飛ばしてくる。

 

理 「甘い!」

 

普段からしまっている翼を展開し翼で飛んでくる瓦礫を払い除け翼を羽ばたかせ空を飛び、

 

理 「ルールを制定する10秒間の間のみ自身の再

   生能力を極限化させる」

 

そう言い身代わり木板を投げると束1つが割れてなくなると傷を受けている腕は鱗をびっしりと生やし手の甲から肩まで覆いやがて鱗が抜け落ちると骨折し穴が開いた腕は元通りだ。

 

理 「やれやれ」

 

しかしとんだ出費になっちまった。しかも周りの建物といい修繕費やらで目が回りそうだ。何よりも帳簿を書いているさとりはあまりの出費に具合を悪くして寝込むかもしれない。それだけは何としても阻止しなくては。

 

美 「お前は妙な手品を使いやがって」

 

理 「手品?違うなこれは純粋な能力さ‥‥それとな

   美寿々ここからは少し本気を出すからな」

 

出費を抑えるためにもはどうするのかそんなの簡単だ。事態がより酷くなる前に叩き潰す。木の板を7枚上空へと投げ、

 

理 「ルールを制定するこの戦いの間のみ自身の力

   の枷を7解放する」

 

と、その一言と共に辺り一帯は地震が起きたかのように揺れ出す。それを見た美寿々はニヤリと楽しそうに口許を歪め自分を見上げる。

 

美 「さぁ私を楽しませておくれよ理久兎!」

 

理 「悪いが美寿々ここからは戦いなんて感じの生

   易しいものじゃないこれは‥‥」

 

一気に空を駆けて美寿々のほぼ目の前へと距離を詰めより霊力を纏わせた右拳を構えて、

 

美 「っ!!?」

 

理 「一方的な暴力だ」

 

そう言い美寿々を思いっきりぶっとばすが拳が当たる直前に腕でブロックされたため顔を殴れなかったがそれでも美寿々は何百メートル先まで吹っ飛んでいき激突した建物は貫通し壊れていった。

 

理 「こんなのはコラテラルだ‥‥」

 

致し方ない犠牲ことコラテラルダメージであると言い聞かせながら、ぶっ飛んだ方向に向かって翼を折り畳み空気抵抗を出来る限りで無くした状態でクラウチングスタート体制を取る。

 

理 「よ~い‥‥どんっ!!

 

そさて一気に駆け美寿々に追撃を与えに向かい数十メートル先で、

 

美 「やりやがるぜ‥‥」

 

美寿々は起き上がっていた。それを見計らい、

 

理 「瞬雷」

 

仙術の瞬雷で空気を更に蹴り恐らくは目に見えぬ速度で一気に近づき頭にアイアンクローで掴む。

 

美 「がっ!?」

 

突然の事で美寿々はうなり声をあげるがそんなの関係なしだ。そのまま地面に向かって美寿々を倒し、

 

理 「タッチダウン!」

 

どごーーん!!

 

美寿々の後頭部を地面に激突させると土煙が上がった。だがまだ終わらない。そのまま美寿々を地面に倒したまま直進し引きずる。

 

美 「ぐぅ!!」

 

理 「飛んでけ!!」

 

そして引きずりから美寿々を持ち上げ投げ飛ばすが美寿々は何と体を回転させ受け身をとると、

 

美 「調子にのるなよ理久兎!!」

 

大きな気弾を放ってくる。翼でその気弾を弾き飛ばすとそこには美寿々が拳をこちらに向かって構えていた。

 

美 「お返しだ!!」

 

理 「仙術四式硬皮!」

 

すぐに皮膚を硬くさせ一撃を右手で掴んで防ぐ。今度は出血せずに防げた。

 

美 「流石は理久兎だそうこなくっちゃね!もっと

   私とぶつかり合おうじゃないか!」

 

理 「悪いがそんな悠長にしてる時間はないんでね

   こんな事をしてたら旧都がなくなっちまうか

   もしれないしなすぐに片をつけてやるよ」

 

押さえている右手を此方へと引っ張る。

 

美 「なっ!」

 

理 「少し痛いが覚悟しろよ」

 

左手で美寿々の右肘を目掛けて下かたら突き上げ殴り飛ばすと、

 

ゴキッ!

 

と、鈍い音がなると美寿々の腕があらぬ方向に曲がる。

 

美 「ぐっ!!」

 

理 「おまけだ!」

 

右手を離し引っ張った際に出た遠心力を利用に回し蹴り放ち美寿々の顔面にぶつけ吹っ飛ばすが動く左腕で地面を掴み受け身をとると、

 

美 「っ!いい気にのるな!」

 

美寿々の体に描かれるラインが更に真っ赤な光を帯だす。そして圧倒的ともいえるような妖力が目に見える程のオーラを出す。

 

美 「全て粉砕されぶっ壊れちまいな!!」

 

そのオーラは地底の空へと向かって放たれると大きな玉を作り上げる。だがその玉は何と一気に小さくなり小さな玉へと変化する。

 

美 「理久兎お前なら分かるだろこの威力が」

 

分かるさ。その玉には美寿々の粉砕する力が凝縮されている物。いわば全てを破壊する格爆弾と大差変わらないものなのであるのは間違いないだろう。というかそんな危険な技を放ってくるなよ。

 

美 「究極秘技 永劫粉砕!」

 

心のツッコミ空しく美寿々はそれを握ると大きく振りかぶって投げ飛ばすして徐々に自分へと迫ってくる。自分が避けたてしても地面に当たればこの旧都全体が粉砕され粉々になることは確定だ。

 

理 「仕方ねぇなっ!」

 

今出せる力を最大限に出し全神経を集中し少し大きめな弾を作り出す。

 

理 「包符 スワロウカウンター」

 

スペルを唱え美寿々が放った玉に目掛け放つと美寿々が放った全てを粉砕する凝縮核爆弾を包み込む。

 

美 「止めただと!」

 

理 「まぁ止めたには止めたがそれだけじゃない」

 

そうだってわざわざカウンターっていう名前がういているんだ。それだけで終わるわけがないだろう。美寿々の一撃を取り込んだ玉はふわふわと美寿々へと向かっていくと自分はゆっくりと右手を握っていく。

 

美 「まさか!」

 

すぐさま美寿々は後ろへと後退しようとするがもう遅い。拳を握り終えたと同時に弾は膨張し光の嵐が辺りを包み込む。スワロウカウンターそれは相手のエネルギー系の技を吸収し吸収した分だけの一撃を相手に返す技なのだ。

 

美 「ちっ!ぐぅ!!」

 

返ってきた一撃を美寿々は気の膜を作りガードするが、

 

理 「まぁ少し大人げないが悪く思うなよ」

 

そう言い小さな玉を光の嵐へと放つと光の嵐はより大きな力となり旧都を更に包み込む。

 

美 「がぁぁぁ!!?」

 

ピチューーン!!

 

と、被弾音が鳴り響くが光の嵐は自分をも包み込もうとしていた。

 

理 「‥‥仙術十三式空壁!」

 

咄嗟に空壁を使い光の嵐から身を守る。だが、

 

ピチュ!ピチュ!ピチュ!ピチュ!

 

と、更に被弾しピチュる音が響き渡る。

 

理 「これマジでやり過ぎたかな?」

 

等と呟きながら身を守り数分すると光の嵐が消え旧都が写し出される。

 

理 「あ‥‥あちゃー‥‥」

 

そして映し出された旧都の参上にもうそれしか言うことが出来ないのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「ついにあの鬼は常識を逸したの」

怠惰「まぁ元から常識を逸してるけどね」

千 「しかしあやつもあんな隠し玉があるとはの」

怠惰「まぁでもあれは元々はなかったんだけどここ
   に来たときに理久兎を相手にして歯が立たな
   い事を自覚した美寿々は自分なりに修行して
   いたんだけどその後に凶変した理久兎達に破
   れて美寿々なりに反省して更に修行し強さに
   磨きをかけて身に付けたってのが設定なんだ
   よね」

千 「ほう確かにあの時の理久兎は可笑しかったか
   らのぉ」

怠惰「まぁあの時の理久兎はぶっちゃけた話しにな
   るけどノーマルVerと比較すると大して強
   くはないんだけれどね‥‥」

千 「うぇそうなのか!?」

怠惰「うん怠惰さんの意見になるけど人‥‥まぁ理久
   兎は神な訳だけどそれらって力を振るうにあ
   たって大きく分けると2つの例があるんだよ
   ねぇ」

千 「2つの例?」

怠惰「そう護るために使う力そして壊すために使う
   力の二種類そんで理久兎とか蓮は前者に当て
   はまるんだよねだから急に前者から後者に切
   り変えて戦えだなんて無理な話だよ」

千 「つまり分かりやすく言えば空手家に明日まで
   に柔道家になれと言うのと同じ事かの?」

怠惰「そうだねぇ」

千 「うむ確かにそれは無理じゃな」

怠惰「それに千ちゃんはあの時に無意識に手加減し
   たよね♪」

千 「うっ」

怠惰「だから腹を貫かれるんだよ千ちゃんがあそこ
   で本気で殺そうとすれば理久兎も一瞬で殺れ
   たのにね」

千 「これ以上は言うでないワシの息子にそんな事
   をこれ以上と言うのであれば貴様とて容赦せ
   ぬぞ」

怠惰「分かったよまぁでもそういう事って覚えてお
   いてね‥‥時には冷酷にならないといけない時
   もあるってさ‥‥さて長くなったけど今回はこ
   こまでね」

千 「うむ‥‥また次回もよろしくの」

怠惰「それじゃ読者様また次回」

千 「さらばじゃ!」


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第466話 改めて見るとそこは瓦礫の山

こんばんは読者様、うっかり寝てしまいそしたら何故か夢で知らぬ奴と遊戯王をしていた怠惰のクソ悪魔です。すぐに起きれましたがその時の手札にはカオスMAXがいましたね。失礼それではこんな話もあれので本編へどうぞ。


改めて辺りを見渡してみると酷い惨状になっていてビックリしていた。先程までのあった建物は全て倒壊していてまるで最初の頃の旧地獄に戻ったかのような感じだ。

 

理 「………どうしようこれ」

 

本当にどうしようのレベルだ。まさかここまで酷くなるとは思わなかった。地上へと降り倒れている美寿々を見て、

 

理 「はぁ~………」

 

ため息が出てしまう。本当にどうするのだこれまさか自分がこれら全ての出費を決済するのか。そんな事を思いながらどうするかを暫く考えていると、

 

? 「お~いマスター!」

 

理 「ん?」

 

声が聞こえその方向を向くとそこには耶狛が手を振りながら此方へと走ってやって来る。しかもそれだけじゃない。

 

亜狛「これは黒さんより酷いことに‥‥」

 

黒 「あぁ大変な事になってやがるな」

 

黒と亜狛も耶狛の後ろに続いてやってくる。しかも3人とも何故か服がボロボロになっていた。

 

理 「おうお前ら」

 

亜狛「マスターこれ全部マスターが」

 

理 「いいや?俺もまぁあるけど美寿々が変な抵抗

   しなきゃこんな事にはならなかっただから俺

   は悪くねぇ!」

 

とは言ったが実際の所は美寿々2割、自分(理久兎)8割と殆ど自分が壊しているのは言うまでもないが敢えて言いたい。美寿々が向かってこなければこんな事にはならなかったと。

 

黒 「おいおい‥‥」

 

耶狛「うわぁ責任の擦り付けが酷いねぇ」

 

亜狛「流石にそれは‥‥」

 

何でだろう従者達が主人を見る目ではなく哀れみを込めまたは蔑んだ目で此方を見てくる。そんな目で見ないで欲しいんだけど。何か凄く申し訳なく思うじゃん。

 

理 「………殆ど俺が壊しましたマジすんません」

 

亜狛「ほらやっぱり!?」

 

耶狛「マスター正直な精神は必要だよ?」

 

黒 「だな」

 

主人の扱いが雑じゃないか。この3人は俺の従者なんだよな。それにしたって扱いが酷い。

 

理 「所でお前達に聞きたいんだけどこの暴動の原

   因について何かしら分かった事は何かしらあ

   るか?」

 

この暴動の理由が分からないため聞くと亜狛と耶狛は首を傾げるが黒は口を開き、

 

黒 「勇儀が言っていたんだがいきなり鬼達や妖怪

   達が騒ぎを起こしたらしいそれを肴にして勇

   儀そしてそこで伸びてる駄鬼は酒を飲んでい

   たみたいだ」

 

理 「ほう‥‥」

 

ニコリと笑いながら伸びている美寿々を見る。美寿々は何気ない顔で倒れているように見えるが苦い顔をしていた。こいつ絶対にもう起きてるよな。

 

理 「亜狛に耶狛どっか異次元にこの伸びてる鬼を

   ぶちこ‥‥」

 

と、言いかけると倒れている美寿々は飛び起き、

 

美 「だぁ起きてる!起きてるか!っいってぇ!」

 

骨折した腕を押さえながら美寿々は悶える。腕をさすりながら起き出し胡座をかいて座る。見てみると先程まであったラインは綺麗さっぱり消えていた。といえかやっぱり起きてたやがったつまり狸寝入りしてたって事か。

 

理 「おいコラ美寿々そこんとこについて詳しく聞

   こうじゃないか♪」

 

美 「わっ分かったよ‥‥ただ単に久々で楽しかった

   のさ」

 

理 「楽しい?」

 

こんな暴動の何処が楽しいと言うのだ。

 

美 「あぁ昔みたいなどんちゃん騒ぎそして血肉踊

   る殴り合いそんな光景は見れなくなっちまっ

   たから久々で楽しかったのさ」

 

理 「いやそう言い割には生意気な鬼達をボコして

   いたよな?」

 

美 「そんなもん戦いなんかじゃない私の言う戦い

   は強者との戦いはたまた勇敢な者との戦いさ

   昔はお前だったり天狗だったりはたまた別の

   領土を治めてる妖怪達そして勇敢な人間それ

   らとの血肉を踊る戦いはもうないからねだか

   らこそこんなにもやる気のある奴等とのぶつ

   かり合いを見るのが楽しくてね‥‥」

 

つまりは昔を懐かしんでいたからこの暴動を止めなかったって事か。

 

理 「あのなぁ昔を思っていても昔に戻れる訳じゃ

   ないんだぜ?」

 

美 「分かってるさ‥‥けどやっぱり昔を懐かしんじ

   まうのさ」

 

理 「それにお前とか勇儀が止めればこんなにも被

   害が広まることもなかったんだぞ?」

 

美 「いや壊したのって殆どが理久‥‥」

 

何だとこいつ。サッと美寿々の背後に回り込み頭を拳でグリグリする。

 

美 「いたたたた!!?」

 

理 「えっ何かな?全然、聞こえないなぁ~♪」

 

美 「分かった分かった!私が悪かったよ!!」

 

耶狛「大人げないねぇ」

 

亜狛「こらっ」

 

黒 「だが一理ありだ」

 

こいつらここ最近になって冷たくなったよな。昔はあんなに自分に付いて来てたのに。とりあえずグリグリ攻撃をを止めて離すとグリグリされた所を擦りながら半べそ状態で美寿々は見てくる。

 

理 「はぁ‥‥まぁお前の言いたいことは分かったよ

   そんなに恋しいなら地底ルールとして半年に

   1回ぐらいは喧嘩行事でもやれば良いさ」

 

美 「本当かい!」

 

理 「ただし他の者も全会一致での賛成させること

   脅迫等で強引に賛成させないことそして旧都

   の治安はしっかり守れ良いな?」

 

美 「あっあぁ!」

 

まぁ開くのは勝手に開いてくれて構わない。それを見物しながら酒を飲むのも一興だしな。ただ修繕費やらを払うとは一言たりとも言ってはいないけどな。

 

理 「ならよしお前ら美寿々の怪我を応急処置して

   やってくれ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「良いよ♪」

 

そう言うと亜狛と耶狛は手慣れた手付きで美寿々の体の箇所にある傷に応急手当をしていく。

 

黒 「ほらよ」

 

そして最後に黒が自身の鱗を影を操作し簡易のギプスを作り美寿々の腕に当て自分は断罪神書からいらない布を取り出し美寿々の首にかけギプスで固定させた腕を乗せる。

 

美 「2日ぐらいで治るとはいえすまねぇ」

 

理 「まぁこのぐらいはな」

 

美 「やっぱりお前は優しいな色々とよ」

 

理 「うるせいやい」

 

そうして美寿々の応急手当を終えると美寿々の肩を担ぎ起き上がらせる。

 

理 「亜狛に耶狛に黒、他の妖怪達が避難してる所

   に案内してくれ」

 

亜狛「はい!」

 

耶狛「それならこっちだよ」

 

黒 「あぁ」

 

そうして自分達は一度、避難場所へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ所で怠惰よ」

怠惰「ん?」

千 「ここ最近になって奇声を上げることが多く
   なったが大丈夫かの?」

怠惰「うぇ?そんなにあげてないよ」

千 「いやいや夜な夜なになって畜生!と聞こえ
   るのでな」

怠惰「あぁ~多分それガチャで爆死してるからか
   な?」

千 「くっ下らなぬ理由じゃった!?」

怠惰「いや~爆死が酷くてさぁ新キャラを狙って
   回したのにも関わらず出なかったりで」

千 「じゃからって奇声をあげるのは迷惑じゃ本
   当に夜な夜なと昨日なんてギャー~とか聞
   こえておったしの」

怠惰「昨日?それは俺じゃないよ昨日は爆睡して
   たしね」

千 「ふぇ?なっなら一体」

怠惰「………さぁ?あっこんな下らない話はそろそ
   ろ終わりにして」

千 「まっ待て!この空間にワシ達以外の誰かが
   いっいるのか!」

怠惰「知らんがなとりあえずそろそろ尺も危うい
   し今回はここまでね」

千 「たっ怠惰よ冗談は程ほどに‥‥」

怠惰「冗談もともかくもねぇ?とりあえず締めの
   挨拶してよ」

千 「うっまっまた次回もよろしくの」

怠惰「そんじゃバイバイ」


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第467話 口は災いの元

こんばんは読者様、PS3のコントローラを触ったらぶっ壊れていた怠惰のクソ悪魔です。PS3のコントローラ壊れるのこれで4台目ですよ。というか今の時代に売ってるのか‥‥失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


亜狛と耶狛そして黒に案内され皆が避難されている場所へと案内される。そこは何処かと言うと、

 

理 「………地霊殿じゃねぇか」

 

それは自分達の家である地霊殿だった。周りには無数の鬼達が御座を引いて怪我の応急処置をされ寝込んでいる者もいればはたまた簡易的な小屋を作って料理を作っていたりとそれは凄い事になっている。

 

亜狛「えっと倒壊や損傷せず無事に残っていた建物

   って旧都と地上への道を繋げる橋それかここ

   地霊殿しかなくって」

 

耶狛「うん旧都の建物は殆ど壊れちゃったしね」

 

ジーと自分と黒を耶狛は見つめる。あっまさか黒も自分と同じで同罪か。

 

理 「お前もか?」

 

黒 「ちっ違う!勇儀が挑まなければ主よりも仕事

   をスマートにこなせたのだ!故に物事を大事

   にしていく主よりも優秀だ!?」

 

そこまで言うのか。というか皆、自棄にぶっちゃけるな。もう俺の心のライフはゼロに近いぜ畜生め。

 

理 「お前まで裏切るかよブルータス」

 

黒 「誰がブルータスだ!?」

 

と、そんな事を話していると肩を貸している美寿々は申し訳なさそうな顔をしながら、

 

美 「なっなぁそんな事を離す前にだよ私を下ろし

   てくれると助かるんだけどねぇ」

 

理 「あっ悪い忘れてた」

 

美 「お前も充分に酷ぇ!?」

 

とりあえず敷いてある御座まで運び寝かせると他の者達も集まってくる。

 

鬼 「美寿々だ!!」

 

鬼 「美寿々様!!」

 

そうして集まってくる者の中には、

 

勇儀「おっ理久兎じゃないかそれにお前らも帰って

   きたんだな」

 

ボロボロになって包帯やらを巻いている勇儀がやってくる。というか何でまたそんなボロボロなんだ。

 

理 「よっ‥‥その怪我はどうした?」

 

勇儀「あぁお前の眼鏡にやられてな」

 

黒 「あそこで退けばそんな怪我はせずに済んだん

   だぞ?」

 

勇儀「はっはっはっ♪傷が残れば戦いの勲章になる

   のさ♪」

 

流石は脳筋一派の鬼達だ。考えている事が脳筋すぎるし女性がそれを言ってしまうとヘタレな男達のライフにもダメージがありそうだ。

 

理 「………昔から思うけどよ美寿々といいお前とい

   いもう少し女性らしくは出来んのか」

 

勇儀「おい理久兎それはどういう意味だい詳しく拳

   で語り合って聞こうじゃないか♪」

 

美 「この怪我が治ったらリベンジでボコしてやる

   から覚えておきなよ♪」

 

おぉ怖い怖い。というか俺はそう言う所を言っているんだけどな。

 

理 「そういう所だっての女子力5のゴミ共」

 

美 「誰が女子力5だって!?」

 

勇儀「なりにはあるぞ!」

 

こいつらのためにこれだけは言っておくか。

 

理 「言っておくが耶狛ですら‥‥」

 

耶狛「因みに私の女子力は53万だよ♪」

 

理 「‥‥はっ?」

 

耶狛「酷い!?」

 

いやだって現に耶狛の女子力ってその言った数値の10000分の1ぐらいだろ。マジでこいつらに現実を教えたほうが良いよな。

 

理 「因みにお前らは料理って出来るの?」

 

美 「えっいや」

 

勇儀「私はまぁ手の込んだ物は出来ないけど焼くとか

   煮るとかぐらいなら出来るよ」

 

耶狛「うん出来ない♪」

 

美寿々と耶狛は出来ず怪しいが勇儀は出来ると、他の質問を聞いてみるか。

 

理 「家事やら洗濯は?」

 

美 「そっそれぐらい‥‥」

 

勇儀「いや美寿々さまそれあんまり出来てませんよ

   ね?基本的に私がたまに家に行ってまとめて

   やってますよね?」

 

耶狛「家事に洗濯は何時もやってるよ」( ≧_ゝ≦)

 

これは美寿々以外は出来てると。最後に、

 

理 「それでいて男の目線を気にしたりとかは?」

 

耶狛「気にしてないよ?」

 

美 「うっうんしてはいないねぇ」

 

勇儀「だな」

 

これらを含めての女子力数値を総合計してまとめて分かった。

 

理 「うん勇儀お前に女子力5といったのは訂正し

   ようお前はそれより上だ」

 

勇儀「だから言ったろ!」

 

勇儀の女子力は精々、10~20の間ぐらいだな。

 

美 「わっ私は」

 

理 「美寿々お前は論外だ♪」

 

美 「こっこいつ‥‥」

 

理 「お前は女子力より野武士力の方が強い」

 

それを聞いた美寿々はピクピクと眉間にシワを寄せる。そして周りの鬼達や妖怪はビクビクしている者もいれば笑いを堪える者がいたり、

 

黒 「ぷっ」

 

耶狛「だっダメだよくっ黒くん‥‥ぷっ」

 

亜狛「こっコラ」

 

もう決壊して笑ってしまいそうな奴等もいたりと凄い事になってる。

 

美 「くぅ良いぜなら女子力をあげてやらぁ!」

 

理 「頑張れぇ‥‥頑張って目指せさとりの女子力」

 

? 「あら理久兎さん因みに私の女子力は?」

 

理 「ん?さとりの女子力ねぇ~大方20とかじゃ

   ないかなぁ♪まぁまだまだだけどな♪」

 

? 「へぇ~そうですか♪」

 

ってあれ?俺は誰と話しているんだろう。というか亜狛と耶狛と黒の顔が真っ青になっていて美寿々と勇儀も怯えた顔をしてる。

 

黒 「おっおい」

 

勇儀「りっ理久兎」

 

亜狛「まっマスター」

 

耶狛「うっ後ろ」

 

美 「こっこえぇ」

 

しかも周りの妖怪達も顔を青くさせ中にはササッと逃げる者まで出た。この時、背中が急に寒くなって嫌な予感がした。ゆっくりゆっくりと後ろを向くと、

 

さと  ( #^ω^)

 

さとりがニコリと笑いながら眉間にシワを寄せドス黒いオーラを発していた。

 

理 「あっあれぇ~さとりおっ起きてた‥‥の?」

 

さと「えぇお陰さまで♪」

 

いつの間に起きていたのだ。すると何処からともなくナイフを手に取り、

 

さと「せいやぁ!!」

 

ザシュ!

 

理 「アッギャァァァァ!!!!?」

 

頭にナイフを刺され転げ回るヤバい滅茶苦茶痛いんですけど。半端じゃないぐらい痛いんですけど。

 

さと「理久兎さん私の女子力は幾つですか?」

 

理 「えぇと60はあります」

 

さと「理久兎さん私は嘘が大嫌いなんですよ♪もう

   一度だけ聞きますが私の女子力を言ってみて

   下さい♪」

 

理 「うう‥‥さっさとり様いや本当にかっ勘弁して

   ‥‥ひっ!いぎゃぁぁぁぁ!!!!?」

 

そうして、さとりに折檻をされること数十分後、

 

理 「マジでごめんなさい調子にのりすぎました」

 

さと「えぇ♪また憎まれ口を叩くならその口を剥ぎ

   取りますので♪」

 

ここ最近さとりも冷たい気がする。この異変のせいかな。異変そうかこいつらが急に暴れだしたのって、

 

理 「なぁお前らさ」

 

と、聞こうとしたその時、

 

断罪!断罪!断罪!断罪!判決!

 

と、ポケットの断罪神書から音楽が流れ出したのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「因みに今回の教訓は口は災いの元じゃ」

怠惰「皆様も気を付けてね♪」

千 「うむそうじゃぞこやつは特に酷いからの」

怠惰「まぁ否定できないのが辛いよね」

千 「こっこやつは」

怠惰「だから皆さんも気を付けないと理久兎君み
   たいにとはいかないけど悲惨な事になるか
   らね?」

千 「あやつは本当に‥‥息子のせいでワシが情け
   なくなってきおる」

怠惰「そういう事は言わないのまったく誰に似た
   のかねぇ」

千 「‥‥知るか」

怠惰「はいはいってそろそろ時間だねなら今回は
   ここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「ではバイバイ♪」


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468話 犯人の追跡開始

こんばんは読者様、やるゲームがなくて少し暇になっている怠惰のクソ悪魔です。Switch買って遊戯王やろうかな‥‥失礼それと次回からはまたあっちを投稿しますのでお願いします。ではそらそろ本編へどうぞ。


断罪断罪という音楽が流れる。この着メロは映姫からか。断罪神書を開くと映姫の顔が3Dになって現れる。

 

理 「よぉ映姫」

 

映姫「こんにちは理久兎さん‥‥ってどうしたんです

   かその生傷の数々は!?」

 

理 「あぁまぁちょっと内のさとっ!?」

 

痛みがあった方を向くと映姫から丁度見えない死角からさとりがニコリと笑いながら横腹をつねっていた。要約的に「妙な事を言ったら」というさとりの脅迫が脳内に響いてくる。

 

映姫「理久兎さん?」

 

理 「いっいや何でもない」

 

映姫「そうですか」

 

因みに美寿々達との戦いでも傷は負ったがせいぜい擦り傷や打ち身だったりとダメージは少なかったが顔中の生傷の大半はさとりによってボコボコにされたものだ。

 

映姫「まぁ大丈夫なら構いませんが‥‥」

 

理 「あっあぁ‥‥それで仕事の話か?」

 

映姫「えぇ理久兎さんこの顔の人物はご存じでしょ

   うか?」

 

そう言い映姫の顔は消えると代わりに別の女性の顔が現れる。小さな角を持ち一部の髪色に赤いメッシュをいれた頭ゲスい笑い方をしている女性だ。

 

理 「こいつ鬼か?」

 

勇儀「いいやこんな奴は見たことないねそれに鬼と

   は違うね」

 

美 「う~ん恐らく天邪鬼だね」

 

理 「天邪鬼ってあの天邪鬼か?」

 

天邪鬼もとい通称ひねくれ妖怪と言われている。鬼と付く割には鬼みたく力がある訳ではなく寧ろ少し弱い妖怪である。だがそのひねくれた性格、故か人間には凄く嫌われ妖怪からも嫌われたりするちょっと可哀想な妖怪だ。だが、

 

理 「昔だったら欲しい人材だったなぁ」

 

美 「おっお前は変わってるね」

 

勇儀「本当にな」

 

個人的な意見からしたらそういったひねくれた奴は百鬼夜行に欲しい人材つまりその価値があったというのは言うまでもない。ひねくれているからこそ他の者とは違った視点で物事を見ることができるため欲しかった逸材だったのだ。

 

映姫「って何を言っているんです理久兎さん!」

 

理 「うぇ?」

 

何故、急に慌てだしているんだろう。

 

映姫「まったく皆様が言うように天邪鬼またの名を

   鬼人正邪と言いますが彼女は現在、指名手配

   推奨に値する妖怪なんです」

 

理 「‥‥ほう詳しく聞かせてみろ」

 

映姫「えぇこの正邪という者は現在地上で悪事を働

   き異変を起こしていますそれも幻想郷全土を

   揺るしかねない大きな異変です」

 

幻想郷全土を揺るがすか。何をしたんだ。

 

理 「何をしているだそいつは?」

 

映姫「えぇこいつが犯した事それは革命です」

 

理 「革命?」

 

映姫「えぇ幻想郷の力のバランスは理久兎さんもご

   存じですよね?」

 

理 「あぁ」

 

主に神、妖怪、人間この3つの種族は互いの均衡が保たれそして何よりも全体の支配者という君主がいない世界こそが幻想郷だ。しかし何でまたこんな話を‥‥革命を起こそうとしたいるつまりそういう事か。

 

理 「つまりその鬼人正邪だっけ?は幻想郷の根本

   にあるバランスを崩そうとしているって事な

   のか?」

 

映姫「はい彼女は何処から嗅ぎ付けたのか打ち出の

   小槌を使い幻想郷のバランスを歪めているん

   です」

 

打ち出の小槌おい待てそれって過去に持ち出し厳禁って言っておいた鬼達の秘具の1つのあの打ち出の小槌か。何でそんな物があるんだよ。

 

理 「打ち出の小槌ってあの小槌か‥‥おい美寿々に

   勇儀それって確かさお前等の持ち物だったよ

   なぁ♪遥か昔に言ったよなあれは外部に持ち

   出すなよってさ♪」

 

ニコリと笑いながら美寿々に微笑むと勇儀を含めた鬼はジーと美寿々を見る。そして肝心の美寿々は顔を青くさせ、

 

美 「いっいやぁって!あれは萃香が原因だからね

   私達じゃないよ!?」

 

理 「どういう事だよ」

 

理由を聞いてみると昔を思い出しているのか美寿々は空を向き話し出す。

 

美 「彼奴が飲み友とかいって何処からか女を連れ

   てきて酒を飲ませてたら小さな小人が喧嘩を

   吹っ掛けてきてなその時の私達は気分が良く

   って軽く蹴散らしたらまぁそいつが面白い奴

   でよ面白い戦いを見せてくれたからその女を

   返してそんで打ち出の小槌をプレゼントした

   訳でさぁ」

 

理 「因みにあげたのは?」

 

美 「私だ♪」

 

理 「結局お前じゃねぇか!!?」

 

最終的には美寿々が悪いんじゃねぇか。なに萃香に罪を擦り付けてんだ。

 

さと「そんなに危険な物なんですか?」

 

理 「あぁそうだあれはこの世に存在してら駄目な

   物の1つだ」

 

黒 「どんな効果があるんだ?」

 

耶狛「えっと確か私の力に似てて物を大きくしたり

   小さくしたりする事ができるよね?」

 

そうかこいつらはあんまり分からないか。なら軽く説明してやるか。

 

理 「耶狛の言っている事はまさしくその通りだそ

   の小槌は物の大きさ変える力がある」

 

亜狛「物語とかだと一寸法師の物語にも出てきます

   よね」

 

理 「あぁだがあくまで大きさを変えるっての何し

   も物だけではないんだ」

 

そう悪まで変えれるのは物の大きさだけでは納まらないのがあの小槌の恐ろしい所なのだ。

 

さと「えっ?‥‥はっまさか!」

 

どうやらさとりは理解したみたいだな。

 

理 「そう物だけではない自身の大きさだったりは

   たまた自己強化も可能なんだ望むがままに力

   をつける事が出来るしもしかしたら世界を大

   きく震動させる力があると当時の俺はそれを

   触って理解した故に俺はあれを門外不出とし

   誰にも喋らず小槌の存在を永遠に忘れさせる

   方針をとったんだよけれど‥‥」

 

チラリと美寿々を見ると美寿々は面目ないといった顔をする。まぁもう起きてしまった事は仕方がない。

 

理 「はぁ‥‥」

 

だがお陰で鬼達や妖怪達が暴れてる原因が理解できた。恐らく小槌から漏れだした力が原因でさとり達や他の妖怪達にも影響が出たのだろう。

 

映姫「まさか根本の原因はここの者のせいだったと

   は‥‥」

 

美 「すっすまない」

 

理 「仕方ない当事者の美寿々は怪我してるからな

   俺がそれを回収してくるそんでついでにその

   正邪だっけ?を軽く懲らしめて連れてくれる

   ならお前の前に連れてきてやるよ」

 

映姫「お願いします理久兎さんそして彼女を止めて

   下さいもし彼女の野望が成就されれば‥‥」

 

そんな事はさせはしないさ。何のためにこれまでの俺が頑張ったと思っているんだ。

 

理 「分かってるそれと念のために聞くがこの件は

   俺が一任して構わないんだな?」

 

映姫「はい構いません現時点を持って理久兎さんに

   一任します」

 

理 「了解‥‥後は任せな」

 

そう言い通信を切ると映姫の顔が消える。断罪神書をポケットへと納めて大きく体を伸ばす。

 

理 「てな訳だ俺はちょっくら仕事してくるそれま

   でに行方不明妖怪の捜索だったり怪我人の運

   搬や処置とか頼むな3人もこの仕事に専念し

   てくれ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「うん!」

 

黒 「あぁ」

 

と、3人は返事をするとそれに続き、

 

美 「あぁそのぐらいは怪我人の私もやってやるさ

   お前さんに私の尻拭いさせちまってるしね」

 

勇儀「あぁお前ら聞いた通りだやるよ!」

 

鬼達「おぉ!!」

 

そう言い鬼達は自分の指示に従い行動を開始した。

 

亜狛「マスター送りますよ」

 

理 「いや良い行きながら他に暴れてる輩をボコ

   ボコにしながら行きたいしな亜狛は俺の事

   よりも他の奴の救助を頼むな」

 

亜狛「分かりましたお気をつけて」

 

そう言い耶狛と黒に合流し去っていった。翼を羽ばたかせ向かおうとすると、

 

さと「理久兎さん」

 

理 「ん?」

 

突然さとりに呼び止められる。何事だろうと思っていると、

 

さと「お気をつけて♪」

 

理 「‥‥あぁ♪もう不器用なお姫様を1人残して勝

   手にいなくなったりはしないから安心しろ」

 

さと「もう!理久兎さんったら!」

 

理 「ハハハ♪そんじゃ行ってくるよ」

 

そう言い翼を羽ばたかせ空を飛び旧都を抜けて地上へと続く洞窟へと入る。

 

理 「さぁてどんな奴なのか見定めてやるか」

 

はたして幻想郷全土を敵に回すような事をした天邪鬼がどんな奴なのかそして思っている程の価値があるのかそんな事を考え楽しみにしながら地上へと向かうのだった。




怠惰「てなわけで今回はここまで」

千 「うむ」

怠惰「所で千ちゃん」

千 「何じゃ?」

怠惰「ルーンファクトリーやって良いかな?」

千 「おいコラ!あれはリメイクが出るじゃろうが
   そのために我慢すると言ったじゃろ!」

怠惰「だって暇なんだもん‥‥」

千 「こやつは‥‥そういえば怠惰のデータは何処ま
   で止まっておるんじゃ?」

怠惰「えぇと確か裏ダンジョンの伝説ドラゴン達を
   全部仲間にした辺りかな?」

千 「なっなりにやりこんでおるわい」

怠惰「いやいや本当にやりこんでるような奴はアイ
   ドルドラゴンちゃんを解放したり別荘を解放
   したりしてる奴だから俺なんて全然だよ」

千 「ワシは第三部に行けなくて諦めたわい」

怠惰「あれは出すのに俺も苦労したよ殆どのイベは
   あれを出すのにクリアしてったしね」

千 「てか怠惰は第三部はクリア‥‥」

怠惰「してますとも‥‥ただあれを初見でやるとマジ
   難易度でビックリする一撃で御陀仏はよくあ
   る話」

千 「そこまでか!?」

怠惰「うんそこまで‥‥ってこんな話は止めようかそ
   れと次回からまたあっちを投稿するからよろ
   しくね♪」

千 「また休みじゃのう」

怠惰「まぁ暫くはゆっくりしててね♪それじゃ時間
   も時間だし今回はここまで」

千 「うむまた次の投稿もよろしくの」

怠惰「ではまた次回バイバイ♪」


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第469話 聞こえるメロディー

こんばんはそしてお久しぶりの方はお久々です。怠惰のクソ悪魔です。それではまた今回は暫くはよろしくお願いします。それでは本編へどうぞ。


洞窟を抜け翼を羽ばたかせ空を飛び地上を確認すると、

 

理 「………なんじゃありゃ」

 

ここら一帯は晴れ夕焼け空が見えてはいるが少し先の空には何故か曇天の雲が空を覆っていた。

 

理 「どうなってんだ?」

 

どうしてあんな空になっているんだ。まぁ大方の理由は恐らくあの天邪鬼が原因であるのは間違いないだろう。

 

理 「行ってみますかね」

 

翼を羽ばたかせ更に空へと飛び空中で一回転からの翼をたたみ一気にその場所へと向かう。

 

理 「良い風だ」

 

地底では感じる事のできない新鮮な空気と風が心地よい。地底でやると熱気とかで少し気持ち悪いし天井はあるしで少し窮屈だがやはり空を清々と飛ぶなら地上だな。たまには翼を広げ大空を飛ぶのも大切だなと感じた。

 

理 「気持ちいいな‥‥ん?」

 

風の心地よさを感じているその時だった。風に乗って不思議なメロディーが流れてくる。こう心の底から気分が盛り上がってくるようなメロディーが聞こえてくるのだ。

 

理 「何処から聞こえているんだ?」

 

異変の首謀者の事やはたまた打ち出の小槌の回収やらの仕事があるためそちらを最優先にしなければならないのだがどうも気になってしかたがないのだ。

 

理 「少しの道草なら良いかどうせこの件はもう俺

   の仕事になったしな」

 

少しぐらいなら問題ないだろうと判断しそのままメロディーが聞こえる方向へと進む。

 

理 「こっち‥‥だよな?」

 

音楽が聞こえてくるのはいいのだが何処から流れているのやら。辺りは森やらあって分かりにくくて仕方ない。

 

理 「う~ん‥‥」

 

どこからなのかと思いながら目を瞑り耳に全神経を集中させると、

 

? 「本当にマスターはやりたい放題だな」

 

? 「修繕費だの言ってたのに壊したのって殆どが

   マスターだしねぇ」

 

? 「まぁこれは俺も悪いんだがな‥‥」

 

等と聞こえてくる。何故だ音を辿っている筈なのに聞き覚えのある奴等が自分の悪口を言っているのが聞こえるのは。

 

理 「………やめた」

 

このまま全神経を耳に集中したらまた自分の悪口が聞こえてきそうで嫌だ。こうなれば勘を頼りにしながらメロディーの発生地を探すか。

 

理 「う~ん」

 

人差し指を立てて風が吹く方向を確認し風が吹く方向に向かって飛ぶ。そうしていくと少し開けた場所が見えてくるとその下で楽器を鳴らす3人の女性達がいた。下へと降りるとその女性達は自分に気付き音楽を止める。

 

? 「ありゃお客さん?」

 

と、3人の女性の内、赤髪にショートヘアーのリーダー格の女性は聞いてくる。

 

理 「おっと邪魔しちまったか?」

 

? 「いいえ大丈夫よ所で貴方は?」

 

理 「おっと名前を名乗らなかったのは失礼だった

   ね俺は理久兎、深常理久兎だ」

 

? 「ご親切にどうも私は堀川雷鼓よそれでこの2人

   は‥‥」

 

? 「は~い九十九八橋で~す♪」

 

? 「姉の九十九弁々よ」

 

えぇとリーダー的なのが雷鼓で琵琶を持っているのが弁々そして元気な子が八橋ね。うん何となくだと思うけど覚えた。

 

弁々「因みにどうしてここへ?」

 

理 「あぁ素敵な音色が聞こえてきてね良い音色だ

   ったよ」

 

八橋「本当!嬉しいなぁ♪」

 

雷鼓「そうね誉めてくれて素直に嬉しいわ♪」

 

えぇと雷鼓は太鼓いや現代の楽器のドラムか?それに弁々が無論で琵琶そんで八橋がえぇも琴爪を着けてるから琴で良いのかな。

 

理 「しかし変わった構成だな現代楽器と古い楽器

   でメンバー組んでるとはなぁ」

 

雷鼓「あぁこれ?」

 

浮いているドラムを指差すため自分は首を振る。

 

雷鼓「実は私は元からドラムの付喪神じゃなくて

   古い和太鼓の付喪神なのよ」

 

理 「えっでも」

 

雷鼓「言いたい事は分かるわけどね私は気づいたの

   よ今ここで起きている何らかの力によって私

   達は目覚め動き出したそしてその力は私達の

   自我にまで影響を与えているわ」

 

何らかの力ねぇ。恐らくそれは回収する打ち出の小槌で間違いはないだろう。まさかその力で物から付喪神までも生み出すとはな。

 

雷鼓「それで私は思ったのこの力に支配され続けて

   操り人形になって惨めに動きそして最後はこ

   の力も消えてしまえば私達は動くことは愚か

   話すことも出来ない道具に逆戻りってねそれ

   で私はそんな事にならないがためにある呪法

   を考えたのよそれこそが依り代を変えるとい

   う付喪神としてタブーじみた事をやってのけ

   た訳よまぁこんなの運要素しかない大博打だ

   ったけど何とか成功して良かったわぁ」

 

つまり依り代を変えて何とか付喪神として生き抜いたという事か。こいつ案外チャラいくせして雑草魂を持ってるよな。

 

理 「へぇ~凄い雑草魂だねぇ」

 

雷鼓「当たり前よ貴方だって余命宣告されたら少し

   でも生きたいって思うでしょ?」

 

理 「まぁな‥‥といっても俺は不完全ながらも不老

   不死みたいなもんだけどな」

 

雷鼓「そうなのというか不完全って何よ?」

 

理 「まぁそこは色々とな」

 

そういえば復活したのって何年前だったかな。もう500年は楽勝で行ってると思うけど。いやよそう考えてると虚しくなってくるだけだ。

 

雷鼓「ともかく私はその呪法を彼女達に教えたって

   訳よ」

 

八橋「教わりました~♪」

 

弁々「えぇ本当は神楽お姉様にもこの呪法を教えた

   かったんだけどね」

 

雷鼓「本当よねぇあの子が私達の元に来てくれたら

   野望にも近づけたのにねぇ」

 

神楽って何処かで聞いたことなある名前だな。まぁこんな曖昧な感じなら自分からしたら覚えるほどの者ではないって事かな。というか野望って言ったかこいつ。

 

理 「野望ねぇどんな野望さ?」

 

雷鼓「ふふっ聞いて驚きなさいな私達の野望は道具

   が支配する楽園を築くことよ変な力を出した

   奴等が掲げた弱者が支配する世界だなんて私

   は許さないわ!道具がこの世界を支配する事

   こそが私達の掲げる野望よ!」

 

理 「つまりこの幻想郷のバランスを崩そうって考

   えてる訳だよな?」

 

雷鼓「そうなるわね♪」

 

そうか、道草って本来は無駄に時間を費やす行為に等しいからやるのは良くないというが今回は道草をくって良かった。何故ならそのお陰で今、俺がやることが決まったのだから。

 

理 「そうかならその野望は残念だけれども今日で

   終わりにしてもらうかな」

 

雷鼓「………やる気?」

 

理 「あぁ♪俺の仕事はお前らに力を与えた小槌の

   回収そして幻想郷に何らかの被害をもたらそ

   とする奴を影で倒すのが仕事だからな」

 

雷鼓「そう‥‥弁々に八橋そこで見ていてちょうだい

   今からこいつと一騎討ちするから」

 

八橋「はいはい♪」

 

弁々「頑張ってね」

 

そう言い2人は離れると雷鼓はドラムを叩くステッキを構える。

 

理 「ほう一騎討ちか‥‥良いのか?」

 

雷鼓「えぇ貴方に負ける気がしないもの」

 

理 「そうかい‥‥ならその慢心の先の未来をすぐに

   見せてやるよ来な」

 

雷鼓「上等よ!」

 

そうして雷鼓との戦いが幕を開けたのだった。




怠惰「はいはい久々の投稿でしたが今回はここま
   ですと」

千 「うむ読者様しかしまさか理久兎の話でEX
   キャラと戦うことになるとは」

怠惰「まぁ理久兎はEXステージは雷鼓なんだけ
   ど蓮の場合は‥‥まぁそこはまたあっちを投
   稿したら見てね♪」

千 「構成が凄いのぉ」

怠惰「因みに理久兎がここで戦ってる訳でしょ?」

千 「うむそうじゃのう」

怠惰「それなら上空は丁度‥‥城内での戦闘になっ
   ているかな?」

千 「ほほうどうやらあの若造は頑張っておるよう
   じゃのう」

怠惰「えぇそれに負けじとトラブルメーカーまたを
   フラッガーの理久兎君も頑張ってくれるだろ
   うね♪」

千 「うむまぁその2つ名の含みが酷いがやってく
   れるじゃろうな」

怠惰「楽しみだね♪って事でそろそろ時間だから今
   回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それじゃ読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第470話 VS雷鼓

こんばんは読者様、補食植物デッキを作るために若干奮闘している怠惰のクソ悪魔です。青眼も良いけど補食植物だとかで使いやすいスターヴも魅力なんですよね。おっと失礼ではそろそろ本編へどうぞ。


異変が起きている地上で現在自分はこの幻想的郷のバランスを覆そうとしている堀川雷鼓と戦闘が開始された。

 

雷鼓「さぁ私のビートを聞いてっておくれよ!」

 

そう言いドラムスティックを回すとドラムを叩き始める。素早く力強い音が聞いていて心をウキウキさせる。だが雷鼓がドラムを叩いた瞬間、無数の弾幕が自分に向かって襲いかかる。

 

理 「よっと」

 

回りに浮く小太鼓を叩くと共に現れる弾幕からして恐らくはあのドラムを破壊すればワンチャンありかな。

 

理 「なぁ所でよ武器って使用OK?」

 

雷鼓「別に構わないよ私は」

 

理 「あっそうなの?ならそのお言葉に甘えるよ

   モード魔力」

 

魔力に切り替え攻撃を避けながら断罪神書を広げそこからレクイエムを取り出し雷鼓へと銃口を向け、

 

理 「恋符 マスタースパーク!」

 

スペルを唱え引き金を引くと聖女の口を模様した銃口から巨大なレーザーが雷鼓に目掛けて放たれる。

 

雷鼓「うおっと!」

 

ドラムに乗っかり空を飛ぶとマスタースパークを回避される。

 

雷鼓「初手から銃をぶっぱなしてくる普通!?」

 

理 「あっ因みに言っておくけど本家のマスタース

   パークは1発か2発が限度なんだけどこれは

   ね弾倉の穴は6つあるんだけどその意味が分

   かるかな?」

 

雷鼓「まっまさか‥‥」

 

理 「御名答♪合計6発は撃てるんだよね♪」

 

敢えて言おう。ヤマメとパルスィを相手に使った自分のマスタースパークは加減していたと。本家マスタースパークこと魔理沙スパークは1発に全てを賭けるため使用してから約6秒間は持続し射程範囲も大分広いが弾速は遅いレーザーが放たれる。だが自分のマスタースパークは6発に分けて放たれるため持続時間は1秒かつ射程範囲も狭いが弾速は本家よりも上と欠点もあるがメリットもある攻撃だ。それ故にタネを明かし防止のために彼処は敢えて1発で撃ったのだ。

 

理 「ほらほらまだまだいくからな!」

 

雷鼓を狙いを定め引き金を引きマスタースパークを3発連射する。

 

雷鼓「うぉっ!うわっ!?」

 

だがそのマスタースパークをものの見事に避けてみせる。中々、良い動きをするじゃないか。

 

理 「これはどうかな」

 

またマスタースパークを1発だけ放ちマスタースパークの影に隠れながらそのまま雷鼓へと距離を詰める。

 

雷鼓「1発ぐらいならもう避けれるね!」

 

理 「そうかならこれも避けれるよな?」

 

雷鼓「なっ!」

 

放ったマスタースパークが消えると同時にほぼゼロ距離で雷鼓に向かってレクイエムを構え引き金を引く。

 

雷鼓「なんのそれしき!!」

 

だが凄いことに当たるギリギリで体を反らし避けた。流石は生きるために大博打をした付喪神だ。そこは褒めてやりたい。

 

雷鼓「これで6発!次は私のターンよ!」

 

そう言い雷鼓は距離を取るとドラムを叩き出す。

 

雷鼓「一鼓 暴れ宮太鼓」

 

と、呟くと共に無数の和太鼓?が空から雨のように落ちてくる。

 

理 「どんな弾幕だよそれ!?」

 

雷鼓「言ったでしょ元は太鼓の付喪神だって!」

 

確かに言ったけどまさかこんなスペルが飛んでくるとは予想外も良いところだ。すぐにレクイエムを断罪神書にしまい、

 

理 「モード霊力」

 

霊力に切り替える。そして落ちててくる和太鼓に向かって霊力を纏わせた拳で殴りぶっ壊す。

 

雷鼓「リズムが変わった!」

 

理 「オラッオラッオラッオラッオラッ!」

 

太鼓の鳴る音が鳴ると共にどんどん壊していく。まるでリズムゲームをしてる感覚だな。

 

雷鼓「上手く決まらないわね‥‥ならこっちもリズム

   を変えましょうか!」

 

理 「リズムを変えるって」

 

雷鼓「二鼓 怨霊アヤノツヅミ」

 

またドラムを叩くリズムが変わると今度は無数の小粒の弾幕が展開され襲いかかってくる。

 

理 「ならそれに不協和音をいれてやるよ!」

 

雷鼓「何ですって?」

 

大きく行きを吸い込みそして、

 

理 「仙術二式虎咆‥‥ガァァァァァ!!!」

 

大きく雄叫びをあげると無数に展開された弾幕は一気に消滅する。

 

雷鼓「本当に不協和音というかうるさい!!?」

 

理 「そんな耳を塞いでていいのか?‥‥刃斬」

 

足に霊力を纏わせ思いっきり蹴り上げ斬撃波を飛ばす。だが雷鼓はそれを耳を塞ぎながらも回避する。

 

雷鼓「そんな不協和音で乱されても私のビートは

   止まらない!」

 

そう言いスティックを回転させ更にドラムを叩き出す。

 

雷鼓「三鼓 午前零時のスリーストライク」

 

またスペルを唱えると2つの大きな和太鼓が現れ自分の方に面を向ける。そして雷鼓がドラムを大きく叩くとその2つから大きな弾が飛び出してくる。

 

理 「……‥おまっこれ完璧にド(ピー)キーコング名物の

   樽大砲じゃねぇか!任(ピー)堂に著作権侵害で訴

   えられるぞ!?」

 

雷鼓「メメタァ!!?ていうか樽大砲じゃないわよ

   せめてみたいって言いなさいよ!」

 

理 「おっおう‥‥」

 

まっまぁ確かに良く見てみると違うのかな。多分きっと恐らく。これは俺の心が汚いからそう見えるのだろう。何でだろう心が痛い。とりあえずあの弾幕を消すか。

 

理 「龍終爪!」

 

攻撃を避けつつ霊力を爪に纏わせこちらを狙ってくる和太鼓を引き裂き破壊する。

 

雷鼓「また破られた!」

 

理 「おいおいもう終わり?」

 

雷鼓「舐めるんじゃないわよ!」

 

そう言うと今度は力強く音が鳴り響く。

 

雷鼓「死鼓 ランドパーカス」

 

力強い音と共に大きな玉が現れるとそれは弾け無数の小粒の弾幕となって向かってくる。

 

理 「仙術十三式空壁」

 

向かってくる小粒弾幕を空壁で防ぎつつ雷鼓へと突撃する。

 

雷鼓「なっ何を考えてるのよ!?」

 

理 「何をって?こういう事さ‥‥爆!」

 

そして空壁の派生技こと爆を発動させ空壁を爆発させると衝撃波が起こる。

 

雷鼓「くっ!」

 

理 「うぉっと!!」

 

自分も吹っ飛ばされたが相手のスペルはブレイクできた。

 

雷鼓「くぅ本当に邪魔ばっかりして!だけど貴方に

   何度も止められようとも私も止まる気はない

   わ!」

 

そう言うと今度は素早くドラムを叩き出す。

 

雷鼓「五鼓 デンデン太鼓!」

 

と、スペルを唱えると雷鼓がドラムを叩くと同時に稲妻と大弾が現れ自分に襲いかかってくる。

 

理 「モード魔力、断罪の鎖!」

 

魔力に切り替え断罪神書のページを開き無数の鎖を出現させ向かってくる大玉は弾き飛ばし稲妻は全て鎖へと向かっていき吸収される。

 

雷鼓「なっ鎖で弾くどころか避雷針の代わりに!」

 

電撃系統の技はこれに限る。元々は怠惰対策に考えたがまさかこんな所で役に立つとは。

 

理 「そんで?お前の技は封じたけど?」

 

雷鼓「まだよ!」

 

ドラムを叩き雷鼓のビートは更に加速していく。

 

雷鼓「六鼓 オルタネイトスティッキング」

 

自分を囲い混むかのように弾幕が張られると四方八方から迫りく壁のように向かってくる。

 

理 「ほう付喪神にしてはなりの力はあるじゃない

   か‥‥」

 

断罪神書から飛び出した鎖を元に戻しそしてページを捲りあるページを開き手を突っ込む。

 

雷鼓「これなら貴方だって!」

 

理 「それはどうかな?」

 

雷鼓「なんですって?」

 

理 「お前はもしかしたら運が良いかもな」

 

そんな事を言いながら断罪神書から長い棒‥‥いやイザナギから貰った天沼矛を取り出す。

 

雷鼓「そんな矛で何が!」

 

理 「ただの矛じゃないよこれは伝説の矛こと天

   沼矛さ‥‥モード神力」

 

神力に切り替えそして力を溜めて構える。

 

雷鼓「天沼矛ってあの!」

 

理 「ふぅ‥‥木っ端微塵切り!」

 

貯めた力を一気に解き放ち天沼矛を横凪ぎに一閃すると無数の斬撃が弾幕をかき消し消滅させると花火のようにキラキラと滅多切りにした弾幕の欠片が落ちる。

 

雷鼓「そっそんなのありなの!?」

 

理 「ありだろ?」

 

雷鼓「くぅ!!何でさっきからこうも上手くいかな

   いのかしらね!」

 

理 「俺が止めてるからとしか言えないよな?」

 

だって実際にそれしかいないしな。するとドーンと大きな音が鳴り響く。

 

雷鼓「七鼓 高速和太鼓ロケット!」

 

と、スペルを唱えるやいなや雷鼓の回りを浮かぶ小ドラムは光輝くとそれから無数の和太鼓が出てくる。そしてそれらは自分に向かって飛んでくる。

 

理 「しゃらくせぇ!」

 

天沼矛を回転させ魅せながら向かってくる和太鼓を斬り、払い、突きで全て壊す。

 

雷鼓「本当に貴方は反則という言葉が似合うわね」

 

理 「そいつはどうも」

 

雷鼓「っこれならどう!!」

 

小ドラムの輝きが消えると激しくも力強いビートを奏でだす。

 

雷鼓「八鼓 雷神の怒り」

 

その一言と共に無数の雷が空から自分目掛けて落ちてくる。先程のデンデン太鼓とは比較にならないぐらいの落雷の量でビックリする。

 

理 「へっまだこんな隠し玉があるとはねぇなら見

   せようか天沼矛の強さを!」

 

回転させ逆手に持ち変え地面目掛けて投擲する。

 

雷鼓「貴方、気が狂ったの?」

 

理 「違うさ天沼矛は世界を作るためその役目を全

   うした訳だがそれは何か分かるか?」

 

雷鼓「なっ何よ」

 

理 「元々世界を作るとしたらもっとかかっていた

   だがあの矛の力で最短化されたのさ」

 

と、言った直後、地面の方から何かが猛スピードで雷鼓のへと向かっていく。

 

雷鼓「きゃっ!!」

 

ギリギリで回避されたがスペルをブレイクする事には成功した。さてでは何が足元から現れたのかそれは、

 

雷鼓「これは木!?」

 

そうそれは大きな大木だ。樹齢は100年近くの大きな大木が向かってきたのだ。では何故そんな物がといいたいだろうがこれは先程に投擲した天沼矛の力だ。あれは物を促進させる力がある。つまり地面に突き刺さった瞬間、土に埋まる種または元から生い茂る木のどれかに当たり成長速度が促進されあんなことになったのどろう。やがて巨木となった木は枯れてなくなった。

 

理 「ありゃりゃ力の使い方をミスったかな‥‥もう

   少し手加減しないとなぁ‥‥スナッチ!」

 

手をかざし一言唱えて投擲した天沼矛を自分の右手に戻す。

 

雷鼓「何度も‥‥何度も私を止めてくれちゃってお陰

   で私の熱もヒートアップしたわ!!」

 

その一言と共にスティックを掲げ2本のスティックをカンカンと叩く。

 

雷鼓「ワン、ツー、スリー、フォーっ!」

 

そう言いドラムを軽快なリズムで叩きだす何をしてくる気だ。

 

雷鼓「ブルーレディーショー!」

 

その一言と共に無数の音符弾幕が展開され列をなし四方八方から攻めてくる。天沼矛を回しながら向かってくる音符を払い除けるがそれでも容赦なく襲いかかってくる。

 

理 「ここは小回りの効く物か!」

 

断罪神書に天沼矛をしまいそして更にページをめくり、

 

理 「モード妖力そして来い空紅に黒椿」

 

自身の愛刀を取り出し空紅を右手に黒椿を左手に携える。そして向かってくる弾を左手の黒椿の斬撃で弾き飛ばす。だがそれでも間に合わずギリギリで回避をする。

 

雷鼓「そうよ良いわ!最高にハイってやつよ!」

 

理 「お前はD(ピー)Oか!?ていうかリズムが変わっ

   た?」

 

突然のハイ状態はともかくとして突然リズムが変わりだしたのだ。また何か仕掛けてくる気か。

 

雷鼓「さぁ行くわよ!そしてこれが私の精一杯の全

   力よ!!」

 

そう言い力強くも心に響き渡るようにドラムを叩き出す。

 

雷鼓「プリスティンビート!」

 

音符弾幕は弾け飛び雷鼓がドラムを叩くと同時に高速で稲妻が飛んでくるすぐに黒椿で弾き飛ばすがそれに続き無数の小粒弾も飛んでくる。

 

理 「焼き付くせ空紅!」

 

空紅を発火させ炎の斬撃波で向かってくる弾幕を消すがまだまだその勢いは止まることを知らない。

 

雷鼓「最高よ!えぇ本当に最高なのよ!」

 

自分のビートに熱が入りすぎて狂いだしたか。まぁ無理もないだろう力が手に入ったとはいえまだまだ使い慣れてはいなさそうだしな。

 

理 「もうそろそろ終わらすぞ」

 

雷鼓「嫌よ!まだまだ終わらせないわ!!」

 

理 「いいや終わらす‥‥空紅の全発火能力を解放」

   

空紅の刀身を黒椿の刀身に合わせそして一気に擦りつけると火の粉は桜の花弁となり舞い落ちる。そして空紅は大きく発火し紅色の炎は渦を巻きながら刀身に宿る。

 

理 「紅カグヅチ!」

 

そして空紅を雷鼓へと振るうと紅色の業火が雷鼓へと放たれる。

 

雷鼓「そんな攻撃が効くとでも!!」

 

そう言い雷鼓は避ける。だがそんなんで終わるわけがないだろ。

 

理 「良いことを教えてやる紅カグヅチは単に焼く

   だけじゃない桜の花弁の形を持った火の粉は

   空中を舞い」

 

雷鼓「へっえっ?」

 

理 「やがて爆発する」

 

ドゴーーーン!!

 

呟くと同時に舞った火の粉は大爆発を起こした。それと同時に、

 

ピチューーン!!

 

被弾音が鳴り響き雷鼓は煙から抜け地面に落ちていった。そうしてこの勝負は自分の勝利になったのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし怠惰よワシは思うんじゃ」

怠惰「何?」

千 「これまでを通して思ったことそれは」

怠惰「それは?」

千 「付喪神だとかの元物系統の者達のバトルだと
   かが優遇され過ぎではないか?」

怠惰「……‥そうかな?」

千 「うむ」

怠惰「まぁ何というかさこう1、2、3とかって
   スペルが数字順に繋がってるのついつい全
   部出しちゃうんだよね」

千 「あぁ~成る程のぉ」

怠惰「それに多分リアル怠惰さんって物に対して
   の思い入れが無意識に強すぎるのかもね?」

千 「そうかの?」

怠惰「うん恐らく付喪神達のバトルが自棄に長い
   のってもしかしたらそれが‥‥かもね?」

千 「そうか‥‥」

怠惰「でも物を大切に使うのは大事だよ♪生活の
   殆どは物に支えられているからね♪」

千 「確かにの」

怠惰「だから物は大切にってのがリアル怠惰さん
   の言いたい事なのかもね?」

千 「奥が深いような浅すぎるような‥‥」

怠惰「はっはっはっ♪さて時間も時間だし今回は
   ここまでかな?」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様また次回!」

千 「さらばじゃ!」


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第471話 情報収集

こんばんは読者様、今日はとことんついてなかった怠惰のクソ悪魔です。色々と不幸が加算されもうヘトヘトです。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


雷鼓を倒した自分は落ちていった雷鼓の元へと向かうとそこには弁々と八橋の互いの太股に頭をのせるボロボロの雷鼓がいた。

 

弁々「あっ来たわね」

 

八橋「貴方もお疲れ様」

 

と、言ってくれるがこの光景を見るとついつい言いたくなってしまう台詞がある。

 

理 「おやおや昨晩はお楽しみでしたね♪」

 

雷鼓「ちょっと変な誤解を生むからその含みのある

   言い方は止めて貰える?」

 

そう言いながら雷鼓は体を起こす。

 

理 「いや~この光景を見るとねぇ?」

 

弁々「貴方ってイジメっ子キャラ?」

 

理 「失礼だな俺はどちらかと言えば弱者の味方だ

   けどね?」

 

八橋「ダウト!」

 

理 「うわっ酷い!?」

 

というかそれは紛れもない事実なんだけど。強い奴が弱い奴を苛めてる様を見るのは全然面白くもない。それに見ていて醜いからこそ基本的に弱い者いじめはしない。まぁ相手が意気がって挑んでくるなら返り討ちにするのは仕方はないがな。

 

雷鼓「まぁそこはおいておいて貴方のお陰で今の私

   の実力がどの程度なのかある程度は分かった

   わありがとう」

 

理 「いいよ別にというかお前らの処遇をどうする

   かねぇ」

 

弁々「まっまさか元の道具に戻すとか言わないわよ

   ね!?」

 

八橋「それだけは嫌~!」

 

嫌と言われてもまだどうするかなんて考えてないしな。

 

理 「う~んお前らがこの先この幻想郷の不利益に

   なるような事さえしなければ別にこのままで

   も良いんじゃね?」

 

雷鼓「あら意外と紳士な対応ね?」

 

理 「まぁこの件については俺に任されてるからな

   だから現場監督の俺が決める事だしな‥‥だが

   今も言った通り変な気は起こすなよもし起こ

   したらその時は道具に戻すだけじゃなくその

   道具を粉々に破壊するからな?」

 

それを聞いた3人は顔を真っ青にしてコクコクと頷く。これならもう変な気は起こそうとはしないだろう。

 

雷鼓「そっそういえば仕事とか言ってるけど何をし

   てるの?妖怪の賢者の使い走り?いやでも貴

   方みたいに強い人を易々と部下に出来るかし

   らね?」

 

理 「あぁ言ってなかったっけ?俺の仕事先は地獄

   の裁判所で言わば死神が手を患わせるような

   問題児供を地獄に送ったりする仕事かな?」

 

それを聞いた3人は互いに目を合わせてキョトンとする。あぁそうか元道具に地獄の事を言っても仕方ないか。大抵これを言うと驚きはするし愚者の場合は皆して土下座やらして「地獄にだけは!」とか「ご慈悲を!!」とか「私は善人だ!!」とか下らない事を述べるがこの3人は知らないためか言わないのか。

 

理 「まぁ雑用仕事みたいなもんだよ♪」

 

雷鼓「そっそう‥‥にしても貴方さっき天沼矛って言

   ったけどそれ本物かしら?」

 

理 「あり知ってるの天沼矛?」

 

雷鼓「知ってるも何もこの世界において道具の間で

   は始祖と言われるぐらいの伝説の神器じゃな

   いの」

 

へぇそこまで知ってるのか。まぁそれならある程度の事を話してもいいか。

 

理 「あぁ~えぇとまぁ天沼矛の持ち主に相談して

   借りてんだよ‥‥何億年も返してないけど」

 

雷鼓「貴方それ相当な芸当ね普通に考えて貴方みた

   いな妖怪?に貸してくれるのかしら?」

 

理 「まぁ俺は借りたけどね?」

 

借りたというより最早、強奪に近いが借りたには借りたから問題ない。あれ?やってる事が泥棒魔女こと魔理沙と似ているような気がするのは‥‥いや気にしないでおこう。

 

雷鼓「それなら凄い交渉術ねぇ」

 

理 「おっおう‥‥ってそうだ」

 

話や弾幕ごっこに夢中になっていて忘れていたが仕事の道草をしていたのを思い出す。とりあえず天邪鬼が何処にいるのかを把握しなければ。

 

理 「なぁお前らに聞きたい事があるんだけどよこ

   の異変を起こした天邪鬼を見てないか?」

 

雷鼓「それだったら弁々と八橋が詳しいわよね?」

 

それを聞いた弁々は静かにそして八橋は元気よく互いに立ち上がる。

 

八橋「うん恐らくいる所なら分かるよ♪」

 

弁々「えぇ」

 

知っているとはこれは心強い。ならその天邪鬼は何処にいるのだろうか。

 

理 「因みにそいつは何処にいるの?」

 

何処にいるのかと聞くと弁々と八橋は同じタイミングかつ同時に口を開き、

 

2人「あそこ」

 

と、言われ指差す方向を見るとそれは青い大空が広がる所に1ヶ所だけ大きな曇天が空を覆う場所だった。やはり自分の見立ては正しかったみたいだ。

 

八橋「あっでも今は」

 

弁々「えぇ恐らく異変解決をしに向かった子と戦っ

   ている筈ですよ」

 

理 「異変解決者ねぇ」

 

つまり定番の彼奴等が動き出しているわけか。まぁそうだよなそうでなかったら今頃は職務怠慢の天罰として神社に雷を落としてる所だ。

 

理 「‥‥巫女か?」

 

八橋「ううん木刀を持った男の子」

 

理 「‥‥なんだ彼奴か」

 

結局は蓮か。まぁ彼奴なら確かに率先して動くか霊夢とかはぐうたらしてそうだし。

 

弁々「あの人は今頃、神楽お姉さまと出会えたかし

   らね?」

 

八橋「会えたと信じたいかな♪」

 

神楽‥神楽……あっ思い出した蓮の刀の名前で式神としても使役していた子だっけ。何かあったのか。まぁあまりプライベートに口を挟むのはあれだしそっとしておこう。

 

理 「成る程ね‥‥大体は分かったつまりあそこに

   行けば良い訳だな?」

 

弁々「そうなるわね」

 

理 「そうかい情報提供を感謝するよ♪」

 

翼を広げ浮き3人にニコリと微笑みながら断罪神書物から通行書を取り出し3人に投げる。

 

雷鼓「ととこれは?」

 

理 「通行書さ何かあったら地底にある地霊殿に来

   なよ出来る限り手助けはしてやるからさ♪」

 

雷鼓「えっえぇ?」

 

出来ることなんて限られるがなりには手助けはしてやろう。情報提供の礼だ。

 

八橋「分かった何かあったら寄るね♪

 

弁々「お気をつけを」

 

雷鼓「それから次は負けないわよ!」

 

理 「あぁ何時でも挑戦を受けるよじゃあな♪」

 

そう言い手を振り翼を羽ばたかせ曇天の空へと向かうのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまで~」

千 「ふむふむとなると次回はついに」

怠惰「えぇ恐らく異変の首謀者が出てくるでしょう
   かねぇ~♪」

千 「どんな奴か楽しみじゃわい」

怠惰「それとあっちを見てくれている方なら分かる
   とは思うけれど首謀者の今の状態は‥‥?」

千 「なっ何じゃ」

怠惰「ここは黙っておこう」

千 「またこれか!?」

怠惰「ネタバレはね?てな訳で今回は少し早いけど
   ここまでね」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「では読者様また次回」

千 「さらばじゃぞ!」



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第472話 天邪鬼との遭遇

こんばんは読者様、ストレスで胃に穴が空きそうになっている怠惰のクソ悪魔です。はぁ‥‥失礼では気分を変えて今回もよろしくお願いします。


翼を大きく羽ばたかせ雷鼓達に言われた場所へと向かう。

 

理 「こうして改めて見ると大きいな」

 

曇天の空の大きさに驚きつつもその先がどうなっているのかはまったくもって分からない。気を引き締めて向かわなければ。そう思いながら曇天の空へと突っ込もうとしたその時だった。

 

理 「‥‥ん?」

 

曇天の空に何か突起が出来る。やがてその突起の先端か何かが猛スピードで地上の森林へと落ちていった。

 

理 「あれは‥‥」

 

一瞬ではあったがそれを一目だけ見て何なのかは見てすぐ分かった。それはボロボロになってはいるが自分が探している天邪鬼だったからだ。だが何故にボロボロなんだ。

 

理 「そういえばさっき蓮が行ってるとか言ってた

   な‥‥てことは彼奴にボコされたのか」

 

どうやら蓮にこっぴどくやられたみたいだ。だがその異変の張本人を逃がしてしまうとは蓮もまだまだみたいだな。

 

理 「やれやれ‥‥まぁここからは俺の仕事かな」

 

翼を折り畳み滑空からの超スピードで天邪鬼が落ちていった森林へと向かう。

 

理 「彼奴はどこまで落ちたんだ?」

 

何処に落ちたのか探しているとヨレヨレとだが木の幹を手を当てながら不甲斐なく歩いている天邪鬼を見つける。

 

理 「いたいた‥‥」

 

ゆっくりと太い木の枝へと降り立ち天邪鬼を見下ろしながら、

 

理 「お前が天邪鬼だよな?」

 

? 「なっ何処に!」

 

と、呼び掛けるとピタリと立ち止まりキョロキョロと辺りを見渡し始める。

 

理 「ここだよ♪こ~こぉ♪」

 

また呼び掛けるとようやく気づいたのか自分を見上げる。

 

? 「さっきから私を呼んでるのはお前か」

 

理 「そう♪それでえぇと君が天邪鬼の‥‥変人邪心

   だっけ?」

 

? 「違う!鬼人正邪だ!どうやったらそうなるん

   だよ!というか私は変人ですらねぇ!」

 

いやこんな大それた事をやった奴は自分からしたら変人の部類だっての。

 

正邪「ていうかお前は誰だ名を名乗れ!その前に私

   を見下ろすんじゃねぇよ!」

 

とりあえず木の枝に座りニコリと微笑みながら

 

理 「おっと失礼♪俺は幻想郷支部地獄裁判所の雑

   用をしている深常理久兎ってもんだ♪」

 

正邪「深常理久兎‥‥はぁ!!?」

 

驚いた顔をした正邪は急に顔を真っ青にさせる。

 

正邪「おっお前まさかあの理久兎か!?」

 

理 「というと?」

 

正邪「八雲紫の師であり幻想郷の基盤を作り上げ更

   には妖怪の頂点ぬらりひょんとして名を馳せ

   た理久兎かって聞いてんだ」

 

おやおやまた懐かしいことを話すな。まぁ全部合ってるから否定することもないけどな。

 

理 「間違ってないなよその理久兎さ♪」

 

正邪「バカなお前は死んだはずだろ何でまだ!」

 

理 「お前は何時の話をしてんだよ‥‥もうとっくに

   俺が生きてた何て事は幻想郷の殆どの奴が既

   に知ってるけどな?」

 

まず文達が発行する新聞やらで既に情報は行き届いていると思ったがまさかまだ知らない奴がいたとはな。

 

正邪「知るか!私は敢えて新聞なんぞ取ってないん

   だよ!」

 

理 「嫌々‥‥もしくは口コミとかさ」

 

正邪「そんな奴がいると思ってんのか!」

 

自分から言っておいてあれだがこの子あれだ。完璧にボッチだ。

  

理 「何でだろう目から汗が‥‥」

 

正邪「変な同情をすんじゃねぇよ私まで悲しくなっ

   てきただろうが!?って私は敢えて友達を作

   らないだけだからな勘違いすんじゃねぇ!」

 

理 「うんうんもう言わなくてこれ以上余計な話を

   したら虚しく自爆するだけだぞ?」

 

正邪「マジでムカつくなお前!」

 

人がせっかく言ってやってんのに。あぁそうだこいつから巻き上げる物があったな。

 

理 「まぁそれはそれとしてだお前さん打出の小槌

   を持ってるだろそれを出してくんない?」

 

正邪「へっ生憎な話で今は持ってないんだよ利用し

   て小人に持ってかれちまったからよお生憎様

   だな」

 

理 「そこを強がって言うなよただでさえそのボロ

   ボロの姿で無理があるってのに逆に弱く見え

   るだけだぞ?」

 

正邪「うるさい!うるさい!お前みたいな強者には

   永遠と分からねぇだろうよ!」

 

ついには逆ギレをしだした。本当にそれじゃ典型的な弱い奴の例じゃねぇかよ。それ以前にこいつには俺が思ってた程の価値があるようには見えんな。思い込み過ぎたかな。というか何時から俺は強者とか言ったんだろうな。

 

理 「言っておくがそれは弱い奴の典型例だな‥‥」

 

正邪「何を!!」

 

理 「それ以前にお前は何か勘違いしてないか?」

 

正邪「してるもんか!」

 

理 「はぁ‥やれやれ……」

 

変にテンションが上がって激情状態の奴を落ち着けるなら手っ取り早い方法でサクッと落ち着けた方がいいよなこれは。

 

理 「そこまで言うなら俺とやってみると良いさ♪

   ついでにお前をお縄にして閻魔の前に引っ立

   てるのも俺の仕事だしな」

 

正邪「閻魔の前に引っ立てるって」

 

理 「嫌なら勝ってみろよ鬼人正邪ちゃんやれるも

   のなら‥‥な?まぁ俺から見たらお前には俺が

   思ってた程の価値があるかは分からんけど」

 

正邪「ちゃん付けしてんじゃねぇよ理久兎!それに

   何が価値だよ!」

 

理 「ならやるか?その代わりこの決闘で逃げたら

   価値がない所か負け犬いや噛ませ犬だぜ?」

 

正邪「誰が負け犬で噛ませ犬だ!!」

 

こうやって挑発でもしておけば逃げもせずバカみたい戦うことになるだろう。こいつも案外チョロすぎて涙が出てきそうだ。

 

理 「なら勝負を挑むって事で良いんだな?」

 

正邪「あぁそして最強の座から引き下ろしてやるよ

   理久兎!!」

 

だから最強になった覚えはないんだけどなぁ。周りの奴が勝手にそう思って呟いてるだけだしな。だがこいつは自分に少し似てる所がある。

 

理 「なら来な鬼人正邪お前を今ここで閻魔の代わ

   りに見定めてやるよお前の価値をな!」

 

こいつが何処まで出来るのかを見定めてみたい。思っていた程の価値がないと判断すればそこまでの存在だそれなら閻魔に引っ立てる。だが価値があると判断すれば‥‥楽しみだこいつがどこまで出来るのか。

 

正邪「やってやるそしてお前に勝って下克上を掲げ

   てやる!!」

 

理 「良いねぇその粋だ!!」

 

そうして鬼人正邪との戦いが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「しかし手負いの相手と戦うとはのぉ」

怠惰「まぁでもこういう言葉があるじゃん」

千 「何じゃ?」

怠惰「追い込まれた狐はジャッカルよりも狂暴だ
   ってね」

千 「いやそれを言うなら窮鼠は猫を噛むじゃろ
   それはメ(ピー)ルギアじゃ!?」

怠惰「まぁまぁ意味は大抵は同じだしね」

千 「しかしあの天邪鬼は本当に大丈夫かの?何
   故かあぁいう奴ほど応援したくなるんじゃ
   よな」

怠惰「さぁどうだろうね♪彼女は果たして理久兎
   のお眼鏡に叶うのか次回にご期待って事で
   今回はここまで」

千 「やれやれまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様また次回」

千 「うむさらばじゃ♪」


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第473話 天邪鬼の見定め

こんばんは読者様、リアルの忙しさに泣きたくなる怠惰のクソ悪魔です。何時になったら前みたく平穏になるのだろうか。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


木々が生い茂る森、現在そこではいくつもの光の爆発が巻き起こっていた何故なら、

 

正邪「はぁ‥はぁ……」

 

正邪との弾幕ごっこが始まっていたからだ。そして手負いなのか少し動いただけで飛んでいる正邪は息を切らしていた。

 

理 「おいおい高々少し動いただけでこれか?お前

   をぶちのめした小僧の方がまだ動けたぞ?」

 

翼を羽ばたきながら足を交差させて軽く挑発を込めて言うと正邪は額にシワを作る。

 

正邪「うるせぇ!」

 

そう言い正邪は無作為に弾幕を放ってくる。それらを余裕をもって回避するが、

 

正邪「反転!」

 

と、正邪が唱えたその時、真っ直ぐに飛んでいった弾幕の数々が後ろから迫ってきた。だがそれを背後を見ずに気を察しつつ避ける。

 

正邪「こっこいつ後ろを見ずに」

 

理 「まぁ避けるのは簡単だからな」

 

正邪「このっ!!」

 

四方八方に弾幕を展開し放ってくるが霊力を込めて思いっきり地面を踏むと自分を中心に衝撃波が放てられ弾幕を打ち消す。

 

正邪「嘘だろ」

 

理 「お前ならまだまだ出来るだろ?」

 

正邪「ばっバカにしやがって!」

 

そう言うと正邪はまさかの自殺行為にも近い行動に出た。それは自分を中心に四方八方に弾幕を展開させると放った本人つまり正邪に向かっていくのだ。

 

理 「自殺行為ってまさかそこまでで病んで‥‥」

 

正邪「バーロ!そんな訳ないだろうがこうするんだ

   よ!」

 

自分へと手を伸ばしニヤリとゲスい笑顔を浮かべると、

 

正邪「反転!」

 

と、高らかに唱えたが、しかし何も起こらなかった。

 

正邪「あっあれ?‥‥ってうぉぉぉ!!?」

 

そして殺意の高い弾幕が正邪へと襲いかかった。さては自分を対象に自分と正邪の位置を入れ換える気だったのか。だったら悪いことしちまったな。

 

理 「……‥悪い言い忘れていたんだけどさ俺を対象

   にする能力は全てシャットアウトされるって

   いう事をすっかり言い忘れてた悪いなぁ」

 

正邪「お前それ早く言えよ!?」

 

悪態をつけながらも正邪はギリギリで自身が放った弾幕を避けはたまた何処から出したのか紫と白のダイヤ柄の布を取り出しヒラリヒラリと弾幕の起動をずらしたりして全ての弾幕を耐え抜く。

 

正邪「ぜぇ‥はぁ‥ぜぇ‥はぁ……」

 

理 「何か悪いなぁ」

 

正邪「こっコケにしやがって!!」

 

すると正邪は何故か逆さまになると今度は腕を地に向かって掲げる。そして

 

正邪「逆符 天下転覆」

 

と、スペルを唱えてきた。何が起こると思いきや何と自分と正邪以外の全ての上下が反転した。分かりやすく言えば空と地が逆さまになったのだ。

 

正邪「げっお前まで反転するとはやっぱり嘘じゃな

   いんだな」

 

理 「お前の能力は面白いな♪」

 

それを面白いと思っていると無数の弾幕が前と後ろから群列をなして迫ってきたのだ。

 

正邪「お前はこの郡列の弾幕をどう回避する!」

 

理 「どうやってねぇ‥‥」

 

回避の方法は沢山あるがあまりやり過ぎるとこいつの見定めが出来ないしな。まぁここは王道かつ無難すぎてつまらないが気合いで回避するか。

 

正邪「なっスペルも使わずに回避だと!?」

 

理 「避けるのは簡単ってねそれに俺は言った筈だ

   お前を見定めるってな♪」

 

正邪「嘗めるのも大概にしやがれ!」

 

理 「嘗めてなんてないさ」

 

猛攻撃を避けていくと突然、弾幕が消え反転した世界が元に戻る。どうやらスペルの終了時間になったみたいだ。

 

正邪「あっありえねぇ‥‥まだ小槌の力が残っている

   私の攻撃をスペルなしで避けきるなんてあり

   えねぇ!」

 

小槌の力が残っているか。成る程な通りで美寿々達が弱いとか言ってた割には並々に強いわけか。これで納得がいった。

 

理 「正邪ちゃん」

 

正邪「負けてたま‥‥ガハッ!ガハッ!」

 

やっぱりか無理して弾幕ごっこに発展させてしまったがために正邪の肉体にガタが来はじめてる。

 

理 「正邪ちゃんよ君のボロボロの肉体は限界にま

   で達しているのにも関わらず動けている理由

   それは恐らく小槌の影響だね?」

 

正邪「はぁ‥はぁ‥かもしれないなっ!」

 

弾を放ってきたがそれを霊力を纏わせた手で振り払い打ち消す。

 

理 「成る程ね‥‥」

 

恐らくこのまま無理をさせ過ぎた状態で動き続ければ小槌の力でのドーピング効果が切れたその時は恐らく彼女は無事では済まされないだろう。それに小槌の力は彼女には使いこなせてなどいない。身の丈に合わない力を使えば反動大きくなる。

 

理 「……‥正邪ちゃん言っておいてあれだが下手し

   たらお前の肉体」

 

正邪「構うもんか!てめぇに負けて地獄に行くより

   も私はてめぇを負かし私の下克上をこの幻想

   郷に知らしめてから死んだ方がマシだ!」

 

理 「そうかお前の覚悟は確かに見たぜ‥‥」

 

自分を犠牲にしてまで自分の信念を貫こうとする意思それはあまり良い評価は出来ないな。だがその覚悟は評価できるものだ。

 

正邪「うるせぇ!!お前に私の覚悟が分かってたま

   るか!」

 

更に弾幕を展開し攻撃を仕掛けてくる。それを避けながら、

 

理 「あぁ分からん!だからこそお前を見定めたん

   じゃないか!モード神力!」

 

神力に切り替え断罪神書から天沼矛を取り出し向かってくる弾幕を払いのけながら突き進んでいく。

 

正邪「反転っ!っ!反転しろよぉぉ!」

 

段々と冷静さを失ってきているのか注意した筈なのにも関わらず位置を入れ換えようとするが無駄だそんな能力は通用はしない。そして手の届く範囲まで来ると、

 

理 「とりあえずそのドーピング効果は消させても

   らうぜルールを制定する!」

 

正邪「来るなぁぁ!!」

 

ほぼ至近距離で弾を放ってくるが当たるギリギリで回避し、

 

理 「3秒間の間だけ俺の左手が触れた者は全ての

   付与された力及びに効果は永遠に消滅する」

 

胸にある身代わり板が割れる音が響く。そして左手で正邪の右頬に目掛けて、

 

理 「秘技とうこん打ち!!

 

バチンッ!! ピチューーン!

 

正邪「ガフッ!!?」

 

軌跡が残る速度で思いっきりとうこん打ちでひっ叩くと被弾音が鳴り響いた。

 

正邪「ち‥くしょう……」

 

そう呟きながら正邪は地面へと落ちていった。

 

理 「見定めたぜ鬼人正邪」

 

そうして自分も正邪を追いかけて地上へと降りるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし闘魂打ちとはのぉ」

怠惰「別名は、従者お仕置きカツ入れ奥義」

千 「何時か労働法やらで訴えられるぞ!?」

怠惰「因に理久兎の元で働くに当たって福利厚生な
   どという優しいものはない‥‥ただ恐らく休み
   はあるとは思うけどね?」

千 「それは当たり前だと思うがの…‥‥」

怠惰「因に居候時代は永琳の護衛とは名高いものの
   ほぼ仕事が入らないからニートだよ」

千 「そんな主人公は嫌じゃ!?」

怠惰「まぁそう見せてもギャグで終わるように頑張
   ったけどねぇ‥‥まぁ理久兎の元で働くならば
   慧音先生の元で働いた方が良いかもね学歴は
   問うと思うけど‥‥」

千 「言えるのぉ‥‥ってそろそろ時間じゃぞ」

怠惰「だねそれじゃ今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それではまた次回」

千 「さらばじゃ!」


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第474話 小悪党

こんばんは読者様、大雨が酷いのにも関わらず学校に強制通学させられた怠惰のクソ悪魔です。あんな雨なんだから少しは状況を見ろよと心の中でツッコミしてました。さてこんな話もあれなのでそろそろ本編へどうぞ。


正邪に勝利した自分は地上へと降り小槌の力を失ったせいか、力が入らないのか仰向けで倒れている正邪に近づく。

 

正邪「ちきしょう‥‥やっぱりダメじゃねぇか」

 

こいつは色々と間違った方向で考えてるな。

 

理 「なぁお前さ色々と間違った方向で考え過ぎて

   ないか?」

 

正邪「何だよ惨めな奴への慰めかよ!」

 

理 「違うってのお前は色々と卑屈に考えるなぁ」

 

正邪「当たり前だろ!ただでさえ負けると分かって

   る戦いなんて意味ないだろ!」

 

本当にそうだろうかと思った。今した戦いは意味などなかったのだろうか。自分はそうは思わないけどな。だが思ったのは負けると分かっていたなら本来の奴は諦めてしまうそれは自分の弟子である紫や蓮だってその1人だ。だがこいつはそんな戦いでも諦めようとはしなかった寧ろ体がここまでボロボロになりながらも戦ったそういった事が気に入ったのだ。そして何故そこまで強い意思があったのか気になった。

 

理 「やれやれそう考えるならお前の価値はそこま

   でだ‥‥しかしお前はさっきの戦いで諦めよう

   とはしなかったよな?」

 

正邪「………‥」

 

目をそらして無言を貫くって事は満更でもなさそうだ。そして無言の意味はつまり肯定って意味で良いだろう。

 

理 「教えてくれないか何故お前は諦めなかったの

   かを‥‥勝てる見込みがないと言うなら基本は

   諦めるがお前はしなかったその訳をさ」

 

正邪「私は諦めるのは大嫌いなんだよ例えそれが負

   ける確率が大きくたってひっくり返してやる

   のさ‥‥だがお前との戦いやさっきの青二才と

   の戦いではひっくり返せず負けちまったけど

   な‥‥」

 

理 「ほう‥‥」

 

面白いことを言う。やっぱりこいつは自分に似ていると思った。そしてあまりにも面白くて、

 

理 「くく‥‥アハハハ♪」

 

大きく笑ってしまった。こいつは映姫や紫はたまた霊夢達の前に引っ立てるには惜しい存在だと思った。

 

正邪「何が可笑しいんだよ」

 

理 「悪い悪い♪お前はやっぱり俺に似てるよ」

 

正邪「はぁ!?ふざけるなお前は強者で私は‥‥」

 

理 「言っておくが俺もどちらかと言えば弱者の部

   類だからな?」

 

それを聞いた正邪はしかめた顔をする。近くの木の幹に背を持たれて座り、

 

理 「俺はよ昔に何度もおふくろに下克上を仕掛け

   たのさ」

 

正邪「何を言って‥‥」

 

理 「そして何度も仕掛けて何ども足蹴にされ何度

   も引き分けとなった言っちまえばおふくろを

   相手に白星なんて全然ないぜ?第一おふくろ

   は加減を知らねぇからよ」

 

そうして自分の昔話を淡々と言っていく。それを正邪は何も言わず黙って聞いていく。

 

理 「そんでまぁ色々とあってこうしている訳さ」

 

正邪「……‥お前は下克上を諦めたのかよ?」

 

理 「いいやおふくろに会ったら基本は突っ掛かる

   よ♪ただ下克上をしてもその先には何がある

   のか分からなくてな‥‥しかも今の暮らしがこ

   れまた乙なもんでな♪」

 

正邪「けっ本当にお前は意味がわからねぇぜ‥‥」

 

そう言いながらも正邪は空に向かって右手を伸ばし手を握りしめる。

 

正邪「……‥お前は地獄からの使いだろこうなればも

   う私も終わりだが最後に下らねぇ話が聞けて

   良かったぜ」

 

立ち上がり正邪へと近づき、

 

理 「ふ~ん潔いんだn‥‥」

 

そう言うが正邪はこっそりと左手を動かしているのを見てしまう。やるならもう少し工夫しろよな霊夢とかなら見抜けずかもしれないが俺なら見抜けちまうぞ。

 

理 「‥‥まぁでもお前の価値は分かったよ方向性は

   ともかくとしてお前は何事にも諦めない姿勢

   は特に評価してやるよだからその左手を動か

   して逃げるための道具を取り出すのは止めて

   おけよやっても俺からは逃げれないぜ?」

 

正邪「っ!バレてやがるのかよ」

 

理 「俺に小細工しようだなんて何億年と早い」

 

正邪「本当に行く事になりそうだ‥‥こうなれば本当

   に煮るでも焼くなり好きにしやがれ!」

 

そう言いふてぶてしく大の字になって寝そべだす。だがしかし本当に勘違いをしてるよな。

 

理 「ついでに言っておいてやるがこの件の仕事‥‥

   まぁ現場監督は俺なんだよ」

 

正邪「どういう事だよ」

 

理 「俺が見逃すと言えばとりあえずお前は地獄へ

   は行かなくても済むって言ってるのさお前の

   価値は充分に見たからな」

 

正邪「……‥まさか」

 

理 「あぁお前のその価値を無駄にするのは勿体な

   いと判断したのさ♪」

 

こいつが勘違いしていることそれは地獄へと連れていく事だ。そんな下らなく面倒な事などするつもりなど毛頭ない。正邪の前で屈みニヤリと笑う。

 

理 「お前を見ていて少なくても思ったのは弱い奴

   をいじめて喜ぶようなカスじゃないって事は

   分かったしその諦めの悪さは特に良かった♪

   もしもまだ百鬼夜行が存在していたなら俺が

   直々に赴いてスカウトしてただろうな」

 

正邪「なっふざけるな!誰がお前の軍門なんかに加

   わるかよ!それよか勝手に決めつけるなよ!

   私はよお前が思ってる程の奴じゃねぇんだよ

   馬鹿は散々と利用しいらなくなったらポイッ

   って感じなんだよどうだそれでも!」

 

理 「俺はポイッまではしなかったが利用はしたよ

   なぁ‥‥当時の俺は嘘までついてそいつらの輪

   に入ってたしな‥‥」

 

あの頃を思い出すな。自分の真実の姿を知ってしまった時に皆はどんな顔をしたのかどんな接し方になっていたのかそれにビクビクしてたもんな。

 

正邪「どっどんだけお前はポジティブ思考なんだよ

   気持ち悪いし気色悪い野郎だな!」

 

流石は天邪鬼そこまで憎まれ口を言ってくれるとは逆に清々しいレベルだ。

 

理 「ハハハ♪本当にお前は面白いや♪」

 

そう言いながら断罪神書から2つの物を取り出す。1つは地底への通行書そしてもう1つは黒椿の素材にも使った黒の鱗を渡す。

 

正邪「なっ何だよこれは」

 

理 「恐らくお前がした今回の件は幻想郷の中でも

   極悪中の極悪行為だそれでお前は命を狙われ

   る事になるだろうその時になったらこの鱗を

   使うと良いさ」

 

正邪「なっ情けなんぞかけんじゃ!」

 

理 「いいや俺はゴミを捨てたらお前がそれを偶然

   にも拾った‥‥そうだろ?」

 

情けをかけてる訳ではない。ただこんなにも面白い奴をミスミス殺しても何ら面白くはない。それならばと思っての事だ。それに見てみたくなったのだこいつが幻想郷でも指折りレベルの奴を相手に抗うその姿を。

 

正邪「……‥けっ」

 

そう言い正邪は自分の手からそれを強引に取る。

 

理 「それともう1つのは地底への通行書だもし地

   上に嫌気がさしたら地底の旧都にある地霊殿

   に来なその時は客として歓迎してやるよ」

 

正邪「どうしてお前は私なんかに」

 

理 「言ったろお前は俺に似てるってな‥‥向かう姿

   勢は俺よりもクズの一言に尽きるが逆に面白

   いのさ」

 

あぁいった小悪党の1人や2人は根っからの悪があまりいないこの幻想郷には必要な存在であったりするのだ。故に少し情けとまではいかずも手助けしたくなるのだ。そうして立ち上がり正邪に背を向けて歩きだす。

 

理 「まぁ精々頑張って生き延びながら俺を楽しま

   せろよ」

 

正邪「なっおい私はお前の思うようには動かねぇか

   らな!!」

 

理 「結構それがお前の道なら尚更な」

 

そう言い自分は翼を広げ大空へと飛び立つのだった。

 

正邪「……‥変わった野郎‥‥」

 

そう呟き正邪は横になって目を瞑るのだった。そして大空へと飛び立った理久兎は、

 

理 「さて映姫には何て報告しようかなぁ」

 

今回の件は俺が勝手に決めてしまったため映姫達の幻想郷を見守る者達からしたら面白くはないだろう。それについても何とか説得しなければなと考えながら地底へと戻るのだった。




怠惰「では今回はここまで」

千 「うむしかし正邪を助ける意味などあるのかが
   謎じゃわい」

怠惰「まぁ理久兎は何を考えてあんな事をしたのか
   は分かってはいくとは思うよ?」

千 「ん?自分と少し似ているからではないのか」

怠惰「それもあるだろうけど‥‥逆にそれだけであの
   理久兎が小悪党を助けると思う?」

千 「言われてみると」

怠惰「恐らくさっきの似ているが6~7割それなら
   残りはって事さ」

千 「そこがいずれ分かってはくるという事か」

怠惰「そういう事さ♪さてそろそろ切りも良いから
   今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの♪」

怠惰「そんじゃまた次回!」

千 「さらばじゃ!」


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第475話 必要悪

こんばんは読者様、履歴書が何とか1枚完成した怠惰のクソ悪魔です。本当に色々と面倒くさかったです。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


正邪を見定めた自分はそのまま地底への帰路についていた。

 

理 「撒いた種がどこまで成長するのやら♪」

 

これまで生きてきた中で彼処までひねくれたキャラは見たことがない。だからこそ面白いのだ。

 

理 「しかし本当にどう説明するかなんだよな」

 

映姫が考えている事は恐らく自分が見事に小槌に回収しそして正邪を引っ捕らえてくると思っているだろうからその考えを大きく外す行為をしちまった訳だが、それをどう誤魔化すかなんだよな。

 

理 「考えても仕方ないし連絡するか」

 

とりあえずは適当にはぐらかしながら報告するか。そう考え飛びながら断罪神書を開き映姫へと連絡をする。

 

映姫「はい此方は四季映姫・ヤマザナドゥです」

 

理 「ういっす」

 

映姫「あっ理久兎さんどうでしたか正邪は?」

 

理 「う~んとりあえずは軽くボコしておいたよ♪

   そんで捕縛についてだがする程の奴じゃなか

   ったな‥‥だからボコして小槌の力は全て拡散

   させた」

 

言ってる事は全部、事実である。見定めるために軽くはボコしたし捕縛する程つまり正邪は俺に捕縛されるような子ではないという意味だ。それを聞いた映姫は顎に手を当てて、

 

映姫「そうですか‥‥それで小槌の方は?」

 

理 「あぁ小槌の件だがどうやら小槌の持ち主がい

   るみたいで正邪はそれを利用してこの異変を

   引き起こしたみたいだ‥‥それにもう持ち主が

   いるんだったらここで回収と称して奪うのは

   得策じゃないから様子見だな」

 

映姫「ふむ‥‥確かに私も理久兎さん立場ならその判

   断に至りますね‥‥しかし理久兎さん聞かせて

   下さいませんか?どうして正邪を捕縛せずに

   ボコして終わったのですか?」

 

やはりそこを聞いてきたか。何とか真実を織り混ぜながら誤魔化さないとな。

 

理 「まぁそれについてだが映姫ちゃん考えてみな

   よ♪地上の者達が正邪をこのまま放っておく

   と思うか?」

 

映姫「思いませんね」

 

理 「だからこそ正邪を利用するのさ‥‥」

 

映姫「つまり必要悪ですか?」

 

理 「そうその必要悪に地上の者達は向かっていく

   当然正邪もやられたくはないだろうから反撃

   をする‥‥それに追い込まれた奴ほど強い奴は

   いないのさ‥‥それを相手にするって事は?」

 

映姫「‥‥成る程そういう事ですか」

 

どうやら映姫は自分のある意味での考えが分かったみたいだ。

 

映姫「ふふっ理久兎さん貴方は意外にも回りくどい

   ですし中々に食えませんね♪」

 

理 「そいつはどうも」

 

映姫「分かりました正邪の件についての書類の方は

   此方の方でやっておきますね」

 

理 「あいよ頼んだよ映姫ちゃん」

 

映姫「えぇそれでは」

 

そうして通話が終わり静けさが戻る。地底へと続く通路を抜け旧都へと帰ると鬼達や妖怪達がせっせと修繕作業を行っていた。

 

理 「やってるな」

 

さっきまであんなに暴れてボロボロになっている筈なのによく動けるものだ。流石は地底の妖怪達といいたい。そんな事を思いながら地霊殿へと向かうとそこには修繕作業をしている妖怪達よりも重症な怪我を負った妖怪達が御座で寝ていたりまた元気な者達は怪我を負った者達の看病に勤しんでいた。すると怪我を負っている1人の美寿々が自分の事に気付き手を振ってくる。

 

美 「理久兎~!」

 

とりあえず呼ばれたため向かうと美寿々は意外そうな顔をする。

 

美 「あれお前もう終わったのかい?」

 

理 「あぁ今回は速くに片付いたからなだが驚いた

   ぜもう修繕作業を始めてるのかよ」

 

美 「あぁ救助作業も素早く終わってなあんまりこ

   こに長居する訳にもいかないっていう意見が

   あって元気な妖怪達や鬼達が率先して修繕作

   業を始めたよ」

 

理 「ほう」

 

やはり比較的に動ける者達は動きそうでない者達はここで療養か。まぁそれが妥当といえば妥当か。

 

美 「で?お前が退治しに行った天邪鬼はどうだっ

   たよ?」

 

理 「あぁ~うんまぁそんなにはって感じだったな

   本当に惜しい奴だよ」

 

美 「ほうそうかい‥‥つまり殺しちゃいないって所

   だね?」

 

見破られたか。流石はお気楽な性格とは言えど鬼の頭領を張るだけの事はあるな。

 

理 「あぁ結局な俺が思っていた程の驚異はなくま

   してや映姫の考えすぎな所といいそういった

   のを見定めて軽くボコしてきただけだな」

 

美 「成る程ね‥‥」

 

理 「まっそれにまた何かしらの悪事を起こそうと

   いうならその時はなりの制裁を俺自らが与え

   に行ってやるさ」

 

何故かは分からないが彼奴にだけは負ける気が絶対にない気がするんだよな。

 

美 「そうかい‥‥」

 

理 「あぁ」

 

と、そんな会話をしていると鬼が走って此方に向かってやって来る。恐らく美寿々に用があるとみた。

 

理 「お前も忙しそうだしまた後で寄るよ」

 

美 「おう」

 

そうして離れるとやはり先程走ってきた鬼は美寿々と話を始めた。とりあえず他の者達の仕事を邪魔しないように地霊殿へと入るとお燐は猫車に大量のタオルを乗せて此方へと走ってくる。

 

お燐「あっ理久兎様おかえりなさい」

 

理 「ただいまお燐‥‥手伝いか?」

 

お燐「えぇ作業をしている方々も汗を拭う頃だと思

   いまして」

 

理 「気が利くじゃないか」

 

そういった所は本当に育ての親の亜狛にそっくり何だよな。

 

お燐「それよりも早いですね?」

 

理 「まぁな案外にも速くに片付いたからなって俺

   と呑気に話してて良いのか?」

 

お燐「あっそうだった!」

 

道を開けるとお燐はペコリと頭を下げて、

 

お燐「ありがとうございます!」

 

そう言い猫車を押して外へと出ていった。扉を閉めてから階段を登り仕事部屋の前へと向かう。

 

理 「ふぅ疲れた‥‥」

 

手こずりはしなかったが何か疲れた。ドアを開けて中へと入ると眼鏡をかけたさとりが机に向かって仕事をしていた。

 

さと「‥‥理久兎さんおかえりなさい」

 

理 「あぁただいま‥‥見積もりか?」

 

もしかしてと思い聞くとさとりは呆れた顔をして頷く。

 

理 「およよ‥‥」

 

歩いてさとりの隣に立ち見積もりを確認するとそこには凄い額が記載されていた。

 

理 「おっほっほっ!?これマジな話か?」

 

さと「えぇ」

 

その総額はざっと1000万と自棄に高額になっている。

 

さと「完全に直すならこの額は必要かと」

 

理 「うへぇ~これはキツいな」

 

流石のポケットマネーですらも払えて100万ざっと10分の1の額しか払えんしこんな額をどうやって払えば良いんだよ。

 

理 「これって材料費か?」

 

さと「いいえ材料費はあまり掛からない筈です何せ

   殆どの家は木造に畳ですのでかかっても畳の

   費用や障子やで使う和紙そして建築に必要な

   釘だとかですので」

 

まぁ確かに木だったら最悪は現世の森から調達は出来るし紙や釘だってそんなには高くはないしな。なら何が原因でここまでの額になったんだ。

 

さと「今、何が原因でこの額って思いましたね?」

 

理 「うげっバレてらっしゃる」

 

さと「ふふっ見事に予測が当たりましたね♪それで

   何が原因かと言いますと言わば消耗品まぁ食

   料だったり酒などの嗜好品だったりといった

   物々がこの騒動で食べれない飲めないという

   状態になってしまったがために買い直すため

   にはこれ程の額になってしまうって事です」

 

理 「成る程な」

 

旧都の人口はなりにいるからその分の食費がここまでかかるとはな。それは予想外だったな。

 

理 「この額は何とかする必要があるな‥‥分かった

   それは何としよう」

 

最悪は最終手段としての策はあるにはあるからそれで何とかするしかないか。まぁこの手段だけは本当に奥の手でしたかったが仕方ないよな。

 

さと「ふむ‥‥ならそこは理久兎さんに任せましょう

   そういえば映姫さんの依頼はどうなりました

   か?」

 

理 「あぁ~それなんだけどよ‥‥」

 

さと「まさか逃げられたんですか?」

 

理 「まぁ逃げられたというか逃がしたというか」

 

それを言うとさとりの目がジト目になる。そしてため息を吐くと、

 

さと「まったく何をしてるんですか?」

 

理 「いや~何か彼奴を見てると昔‥‥まぁ今もだけ

   ど自分と重ねてな」

 

さと「そうなんですか?」

 

理 「あぁ‥‥手段は汚いが中々に面白い奴だったか

   らさ♪」

 

それを聞いたさとりは何故かムスッとした顔をする。あれ何か不味いことを言ったのかな。

 

さと「そうですか‥‥さぞかしお気に入りみたいです

   ねぇ~」

 

理 「はぁ‥‥あのなぁ言っておくが今はお前といる

   方が気楽だからな?」

 

さと「そっそうですか」

 

理 「あぁ‥‥何か改めて言ったことが恥ずかしくな

   ってきたな」

 

自分にしては臭いことを言っちまったな。しかもまたさとりの表情が変わって今度は赤くなってるし、ここはフォローをいれるか。

 

理 「まぁその何だ‥‥」

 

言葉に出そうとした時、さとりはニコリと笑って自分の口元に人差し指を当ててくる。

 

さと「それ以上は良いですよ‥‥そのえっと嬉しかっ

   たので」

 

理 「……‥そうかい」

 

ならそれ以上の事は言うまい。

 

さと「えぇ‥‥ふふっ今の理久兎さんの言葉で少しだ

   け元気が出ました」

 

理 「そうかい‥‥ならまぁこの種類の整理を俺もや

   るから2人でちゃちゃっと片付けようぜ」

 

さと「えぇ♪」

 

そうして自分とさとりは山となっている書類を終わらすために奮起するのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし必要悪か‥‥」

怠惰「まぁ正義も悪もどっちみち2つなければ意味
   がないからねぇ正義しかない世界はある意味
   での絶対的な規律で縛られる悪しかない世界
   はある意味での無法地帯だからどっちしかな
   いってのは駄目なんだよね」

千 「確かにそれは言えるの‥‥」

怠惰「理久兎はそれが分かってるのかもね‥‥陰謀渦
   巻く平安京にいた訳だし」

千 「ギスギスしてそうじゃな」

怠惰「だよねぇ~そういう空気はあんまり好きじゃ
   ないんだよね」

千 「ワシもじゃ‥‥さて怠惰よそろそろ」

怠惰「だねそれじゃ今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様また次回!」

千 「さらばじゃ!」


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第476話 資金集め

こんばんは読者様、忙しさで目が回りそうな怠惰のクソ悪魔です。息抜きが全然できていませんね‥‥さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


旧都の再建を初めて数日が経過する。ここ地霊殿のロビーではある事が行われていた。

 

理 「ふぅ~‥‥整列からの番号!」

 

と、高らかに声を張り上げて言うと、

 

耶狛「1!」

 

亜狛「えっと2!」

 

黒 「3」

 

美 「あい4」

 

勇儀「5だね」

 

と、自分の目の前にいる5人の者達は番号をのべる。

 

理 「よし全員いるね」

 

美 「って理久兎これはどういう事だい?」

 

勇儀「まさかわざわざこれをやらせるために私らを

   呼んだわけじゃないよねぇ?」

 

そんな面倒な事をする訳ないじゃないか。必要だからこそ呼んだんだ。

 

理 「違うよ」

 

亜狛「それじゃ何を?」

 

耶狛「あっ!はいはいはい!」

 

理 「期待はしてないが‥‥はい耶狛」

 

耶狛「酷い!?」

 

だってこれまでを振り返ってもこの手の事で手を上げる耶狛に関して期待してはいないんだから仕方ない。

 

耶狛「もう‥‥えっとやる事ってもしかしてあれ?」

 

理 「あぁあれだな」

 

耶狛「あれ何だね♪」

 

理 「そうだあれだ」

 

黒 「っておい!さっきから()()しか言ってないだ

   ろうが!?」

 

確かにあれしか言ってないな。念のために耶狛に聞いてみるか。

 

理 「因みにあれについて説明しろ」

 

耶狛「うぇ!?えっえぇと」

 

理 「因に下らない事でそんな茶番をいれたのなら

   どういう結末になるかは分かるよな♪」

 

ニコリと怖がらせないように微笑みながら言うと何故か耶狛はバイブレーションしながら震え出す。

 

亜狛「耶狛!謝るなら」

 

耶狛「えっえぇとそのはっ!鉱石採掘!」

 

黒 「おいおいそんな重肉体労働なんぞすると思っ

   てい‥‥」

 

理 「正解だな」

 

黒 「何!?」

 

そう今回すること、それは鉱石の採掘だ耶狛にしては見事な正解だな。

 

耶狛「よっ良かった当たったよ」

 

勇儀「へぇそれと私らがどう関係するんだい?」

 

理 「どうだと?ハッハッハッ勇儀は面白い事を言

   うなぁ♪」

 

勇儀「へっ?」

 

理 「お前らが騒動を起こしたせいで食えなくなっ

   た食料や酒だとかの嗜好品だとかを補充する

   のに金がいるんだよ金が!というかそれらは

   全部お前ら旧都の奴等の分だからな!?」

 

主にこいつらのために鉱石を堀にいくってのにそんな訳が分からないよみたいに言われると流石の俺も血管が浮かび上がりそうになる。

 

勇儀「めっ珍しくお怒りだね!?」

 

理 「いいや怒ってはないさ♪ただ一瞬だけお前ら

   の嗜好品の購入の案をを無くそうとは考えた

   けどな♪」

 

美 「おいおい理久兎、前にも言ったろ私達はそん

   なじょ冗談は‥‥」

 

理 「これが冗談に聞こえるならお前の頭はおめで

   たいぜ美寿々♪」

 

因に今さっきの言葉に冗談なんてものは1mm単位とも入ってはいない。

 

美 「こっ怖いぜ理久兎それに私は怪我‥‥」

 

理 「治ってるよな♪」

 

美 「あっはい‥」

 

数日が経過しただけで骨折が治るとは流石は鬼の生命力は伊達じゃないな。

 

黒 「主よその笑顔が怖いぞ」

 

理 「酷いなぁ」

 

皆揃って酷いな。優しく言っているのにそんなに言われると流石の俺も泣きたくなってくるぜ。

 

耶狛「えっえっとマスターどうやって鉱石を採掘す

   るの?」 

 

理 「それはそこにピッケルやらがあるから鉱脈を

   掘るんだよ」

 

耶狛「それってまさか彼処?」

 

理 「あぁあそこだな」

 

亜狛「何か昔を思い出しますね」

 

黒 「本当だな」

 

今ではこうして事務作業ばかりだが実はまだ旧都いや、さとり達が出来る前に資金集めと称して地底の鉱脈から金銀や宝石といった価値のある宝へと変わる鉱石の原石の数々を採掘をしていたのだ。地底では数々の鉱脈があるため一攫千金を狙って大金持ちにだってなれる。まぁその分、封印されている妖怪に出会ったが最後になるが。

 

美 「へぇ鉱脈やらの場所を知っているんだ」

 

勇儀「意外だねぇ」

 

理 「まぁな‥‥だが俺達はその鉱脈やらから結構な

   数の金銀宝石の鉱脈から採掘しちまったから

   数千年近くは眠らせようと思ってな」

 

資源は有限であるがために取りすぎは良くはないとその時の自分は判断し必要分だけ取って後は鉱脈を眠らせる選択をしたのだ。今のこのタイミングみたく必要になる時になって鉱脈が潰れていたら元もこもないからだ。

 

理 「それで人選として亜狛と耶狛と黒はなりの戦

   力になるし美寿々と勇儀は鬼の中でも飛び抜

   けて力もあるからこういった仕事は適任それ

   にだあまり多人数で行ってこの秘密の鉱脈の

   場所が知れ渡りでもすればこぞって鉱石の採

   掘が始まるそうなれば鉱脈が消えかねないか

   らな」

 

この人選の条件として力もそうだが何よりも信頼だ。従者達3人は勿論の事で信用できるし美寿々や勇儀も昔から知っているからこそ信用できるのだ。

 

美 「つまり裏を返せば私らを信用しているって事

   かい?」

 

理 「あぁ♪だからこそ呼んだのさお前らなら信用

   出来るしな♪」

 

美 「言ってくれるじゃないか♪なら私達も手助け

   は惜しまずするよ!」

 

勇儀「と言っても破壊したのって殆どは美寿々様と

   理久兎だからね?」

 

それを言われると反論ができないな。それは美寿々も同感なのか天井を向いて知らんぷりしてる。

 

理 「まぁともかく出発するぞ各自でピッケルを持

   てよ」

 

そう言うと各々はピッケルを手に取る。

 

亜狛「場所は例の場所ですよね?」

 

理 「そうだよ」

 

耶狛「それじゃやろうお兄ちゃん♪」

 

亜狛「あぁ」

 

そうして2人は裂け目を作り出す。自分達は出来た裂け目へと突入するのだった。裂け目を出るとそこは暗い闇の中だ。

 

理 「ライト」

 

光の魔法で小さな光を灯し辺りを確認するとキラキラと光る物を見つける。

 

理 「金鉱石があるな」

 

黒 「えっ‥‥本当だ」

 

どうやら長い年月を経てまた金が生成されたみたいだ。

 

美 「しかし理久兎その明かりだけじゃ暗くて見

   えないよ?」

 

理 「それもそうだな黒」

 

黒 「了解した‥‥アークライト」

 

と、黒が呪文を唱えると自分が使ったライトよりも目映い光が照らす。そして照らした光によって周りがキラキラと光だす。

 

勇儀「これってまさか」

 

耶狛「全部金だね♪」

 

まさかおおよそ1000年近くでここまで復活するとは恐れ入るぜ。

 

理 「ここは3つに分かれようか美寿々は勇儀と組

   むとして亜狛と耶狛で黒は俺とだ」

 

美 「おうよ♪なら勇儀どっちが多くとれるか勝負

   しない?」

 

勇儀「良いよ美寿々様その代わり負けたら1杯です

   よ?」

 

美 「そりゃこっちの台詞だよ!」

 

そう言い2人は近くを掘り始める。

 

耶狛「なら私達もやろう!」

 

亜狛「なら負けた方は今週中トイレ掃除な」

 

耶狛「負けないよお兄ちゃん!!」

 

そうして狼兄妹も採掘を始めた。残った黒は自分を見てくるが、

 

理 「まぁ俺達は普通にやろうぜ」

 

黒 「だな」

 

自分と黒は競争はせずに普通に金鉱石の採掘を開始する。

 

黒 「ふんっ!」

 

理 「よいしょ!」

 

ピッケルで削って採掘した金鉱石は袋に詰めどんどん掘り進めて行く。

 

理 「そういえば黒」

 

黒 「何だ?」

 

理 「お前ここ最近どうよ?」

 

ガギンッと音が鳴ると黒は首をかしげて、

 

黒 「何の事だ?」

 

理 「何って命蓮寺の和尚さんとだよ」

 

黒 「……‥そういえばあまり会いに行けてないな」

 

澄ました顔で言うが目が若干だが泳いでいた。

 

理 「そうかいなら何時か休みを与えてやるから行

   ってきな」

 

黒 「なっ良いのか」

 

理 「あぁ亜狛や耶狛にだって休みを与えたりして

   いるんだ‥‥だからたまにはお前も自己申告で

   休むなりしろよじゃないと力が入りすぎた肩

   から力が抜けないぞ?」

 

これは3人の主人として、そして1人の男が孝行も出来ずにいる者へしてやれと言ってるようなものだ。

 

黒 「あぁ‥‥すまないな」

 

理 「良いよ気にすんな♪」

 

と、言っていると遠くから、

 

耶狛「大きな鉱石ゲット♪」

 

亜狛「こっちもなりの物をゲット」

 

勇儀「じぇりりゃぁ!!」

 

美 「オラァァ!!」

 

バッコン、ガッキンと金属が何かにぶつかり合う音だったり大声で叫ぶ声が聞こえてくる。

 

理 「こっちもやろうぜ♪」

 

黒 「あぁ!」

 

そうして自分達もピッケルで鉱石の採掘を再開した。数時間近く採掘をし自分達は先程の位置へと戻ってくるとそこには沢山の麻袋が置かれていた。

 

亜狛「マスターその袋の中身も仕訳しても大丈夫で

   すか?」

 

理 「あぁ頼むよ♪」

 

耶狛「それじゃやっちゃおう♪」

 

亜狛と耶狛に仕訳を任せ周りを見ると先程よりも結構な数の穴が空いていた。美寿々達や亜狛達が次々に開けたのだろう。

 

理 「これはまた暫く採掘を控えるか」

 

と、呟いていると良い仕事をしたと言わんばかりに額の汗を拭いながら美寿々と勇儀が出てきた。そしてその手には大きな麻袋が多く担がれていた。

 

美 「ほいよ」

 

耶狛「ありがとう♪」

 

亜狛「ちゃちゃっとやるか」

 

そうして亜狛と耶狛が鑑定すること1時間近くが経過する。

 

耶狛「終わったよ~♪」

 

亜狛「えぇ」

 

そう言われ自分達は立ち上がり見てみると麻袋には整理された金鉱石があったが先程よりも量がかなり減ったな。その近くにはクズ鉱石の山があったため殆どはあれで消えたのだろう。だが代わりに金鉱石が入った麻袋の隣にある小さな麻袋には白くくすんでいる鉱石が見えた。屈んで見てすぐに確信する。

 

理 「おいおいこれダイヤモンドの原石か?」

 

亜狛「やっぱりマスターもそう思いますよね?」

 

耶狛「意外にも大当たりだよね♪」

 

それもかなりの数のダイヤモンド原石があった。それ意外にも価値のある宝石も多々とあってそれに金鉱石の分も合わせてこれなら赤字から脱却できそうだ。

 

理 「‥‥美寿々に勇儀」

 

美 「ん?」

 

勇儀「どうしたんだい理久兎?」

 

あまりの嬉しさに口が緩んでしまうが2人に、

 

理 「予想以上に取れたから数日後に今回の仕事の

   報酬を払うと同時に色をつけておくよ♪」

 

美 「うぇ!?良いのかい!?」

 

理 「あぁ現世で売れば高値だぜ♪」

 

勇儀「おいおい‥‥まぁでも酒代が手に入るなら悪い

   気はしないな」

 

理 「まぁ正当な対価だからな♪」

 

それに宝石の加工なら何となる。故に儲けは全て自分達のものだ。故に手伝ってくれた彼女達にも報酬を払いたいのだ。

 

理 「上手く売れたら3人にもなりのこづかいをや

   るから楽しみにしていてくれよ♪」

 

耶狛「わぁ~い♪」

 

亜狛「すみませんマスター」

 

黒 「助かる」

 

3人もよく頑張ってれたしこのぐらしてもバチは当たらないだろう。まぁ自分がバチを与える側なんだけどな。

 

理 「まぁ良いってことよ♪さてと俺達もそうだが

   美寿々達も仕事があるんだしさっさと帰ろう

   ぜ♪」

 

まとめられている鉱石入り麻袋を断罪神書に納めて言うと亜狛と耶狛は頷き、

 

亜狛「分かりましたそれじゃ開きますね♪」

 

耶狛「いぇ~い♪」

 

そうして裂け目が開かれ自分達は地霊殿のロビーへと戻る。

 

美 「さてと期待してるぜ理久兎♪」

 

勇儀「また何かあったら呼んでくれ♪」

 

理 「あぁ今日はありがとうな」

 

そう言い2人は旧都へと帰っていった。

 

亜狛「それじゃ自分達も業務に戻りますね」

 

理 「あいよ残りの仕事も頼むな♪」

 

黒 「了解した」

 

耶狛「ういうい♪」

 

そうして3人も元の平常業務へと戻っていった。

 

理 「さてとこっちもやることをやっちまうか」

 

そう呟き自分も仕事に取りかかるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ」

怠惰「因に千ちゃんは宝石だったら何が好き?」

千 「ワシか!?ワシは宝石には興味ないのぉ」

怠惰「そう‥‥」

千 「怠惰は?」

怠惰「俺は何だろうなぁ‥‥」

千 「聞いておいてそれか!?」

怠惰「いやまぁ知り合いにね宝石大好きな子がいて
   ね」

千 「成るほどのぉ」

怠惰「まぁぶっちゃけた話で宝石にはあんまり興味
   はないんだけどね」

千 「身も蓋もない奴じゃわい」

怠惰「アハハあっ因にだけど次回からまたあっちを
   投稿するからよろしくね♪」

千 「そういえばそろそろじゃしな」

怠惰「そうそう投稿しないとねあっちも良いところ
   で終わってるし」

千 「うむ分かったぞ」

怠惰「‥‥話すこともないし今回はここまでにしよう
   かな♪」

千 「うむまた投稿したらもよろしくの読者様♪」

怠惰「それじゃサラダバー!」


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第477話 正邪討伐依頼

こんばんは読者様、そしてお久しぶりです怠惰のクソ悪魔です。また暫くは此方を投稿するのでよろしくお願い致します。それでは本編へどうぞ。


鉱石採掘から数日が経過しここ地霊殿の自室では、

 

理 「さてさて撒いた種はどうなったかな」

 

断罪神書を広げ砂嵐の映像が写し出される。

 

理 「♪」

 

断罪神書に力を送り見たい者のイメージを送ると砂嵐となっているその映像が変わり1人の少女の顔が写し出される。それは数日前に手負いながらも自分に挑んできた少女こと鬼人正邪だ。

 

理 「はてさてどこまでドンパチしてるのか」

 

アップされている映像の倍率を下げて全体が見渡せられるように調整すると丁度グッドタイミングで彼女は弾幕ごっこ‥‥いや普段の弾幕ごっこよりも遥かに激しい弾幕ごっこをしている最中だった。

 

理 「やってる♪やってる♪」

 

見た感じで正邪の相手は異変解決の際には必ず定番でいる博麗霊夢そして霧雨魔理沙は勿論の事、早苗それから妖夢や幽々子だったり紅魔館のメイドの咲夜や白沢慧音に妹紅そしてよく見ると本当に掌サイズの小さな女の子もいたりと結構な数を正邪は相手していた。

 

理 「こうして見ると現代のリンチを見てる見てぇ

   だな」

 

何故にこうなっているのか分からない第三者の者からしたらリンチに見えるだろう。だが何故にこうなっているのか分かっている自分からしたら、正邪がやった事はこれだけの者達を相手する事をしたのだ。そのため当然の報いではあるが本当に集団リンチにしか見えないんだよな。

 

理 「……‥そういえば蓮の奴がいないな?」

 

ふと気づいたが蓮が見当たらない。彼奴の事だからこのリンチに参加していると思ったのだが検討違いだったか。だがまぁ良いこれだけの数の手練れ達が一同に討伐目標である正邪を倒そうと奮起している姿、そしてそんな退治される運命から逃れようと必死に抗う正邪の姿それらの姿を眺めながら楽しむ。

 

理 「……‥端から見たらこれ趣味悪いな」

 

端から見たら集団リンチになるようになるように動かしてしまった自分が一番趣味が悪いように見えるのは気のせいかな。いやだが彼処で正邪を助けなければ今頃はと思うと‥‥どちらにせよこうなる運命だったのだろうか。そんな事を考えていると正邪は自分が与え‥‥いや捨てたアイテムを手に取る。

 

理 「ほう」

 

それを使うや否やそれはなりの大きさの剣となり黒い波動を纏うと大きく回転し一閃する。その瞬間、黒い斬撃波は光を食らう闇のように侵食し異変解決組の面々を飲み込んだ。そして数秒もしない内に侵食した闇から霊夢に魔理沙といった正邪に戦いを挑んだ者達は地に落ちていく。そして侵食していた闇は一瞬で消えるとそこには正邪ただ1人が立っていた。どうやらあのアイテムを自分なりにアレンジして使いこなしているようで安心した。

 

理 「ふふっ‥‥ブラボーだ鬼人正邪♪」

 

中々に良い戦いが見れた。とりあえずこれで戦う者も暫くは現れなさそうなためいったん断罪神書を閉じる。

 

理 「やはり見立て通りになりそうだ」

 

と、呟いた直後、この部屋に自分1人しかいない筈なのにも関わらず何処からか気配を感じる。この気配からして恐らくは‥‥

 

理 「こそこそしてないで出てきたらどうだ?大方

   鬼人正邪についてだろ‥‥紫?」

 

その一言で自分の目の前に裂け目が出来上がりいきなり紫の上半身が飛び出てくる。

 

理 「うぉ!?」

 

いるとは分かってはいたが突然バッと出てこられるとびっくりしちまう。

 

紫 「流石は御師匠様ですわね♪私の存在ましてや

   相談したい事すら見抜くとは」

 

理 「そいつはどうも♪それで何だ?鬼人正邪の討

   伐の手伝いか?」

 

紫 「えぇお察しの通り」

 

恐らく紫‥‥いや秩序を重んじる幻想郷の賢者として逃げ回る正邪が厄介なのだろう。そのため俺に相談それも正邪の討伐を手伝ってほしいといった感じ来たのだろう。

 

紫 「あの天邪鬼はあまり野放しにはできませんわ

   ‥‥あの思想は凶悪それに今回の異変で彼女は

   小槌の力を有する所かハンター達をあしらっ

   てしまうあの凶悪なアイテムと手がつけられ

   ませんわ」

 

理 「それは幻想郷の秩序のため‥‥と言いたいのか

   な?」

 

紫 「えぇ」

 

まぁぶっちゃけた話で今の正邪には小槌の力なんてこれっぽっちもないけどな。まぁあのアイテムを渡したのは確かに俺だがあれは発動させるには並々の条件があるためそんな凶悪なアイテムじゃない。正邪の使い方にはよるが寧ろ正邪に挑んだ奴等は油断や満身とかしなきゃ勝てるようにあのアイテムは調整してあるのだがそれで負けるって事はそういう事だ。

 

理 「手伝いたいのは山々だが」

 

紫 「だが何ですの?」

 

理 「外を見てみろよ」

 

そう言うと紫は外を見ると驚いた顔をする。無理もないだろうだって外にはまだ怪我した妖怪はわんさかいるしそれに旧都の復興はまだまだ終わってないのだから。

 

紫 「何がありましたの?」

 

理 「あぁ突然、旧都の妖怪達が暴れだしてなそれ

   で俺達が鎮圧作業したんだが‥‥まぁ加減ミス

   しちまってな‥‥主に俺が」

 

あれだけ自分からこれ以上の破壊は~とか言っていた割には壊したのって殆どが俺なんだよなぁ。

 

紫 「それで現在は復興作業中と」

 

理 「そういう事だ見積書やら報告書やらで色々と

   手が回らなくてな」

 

紫 「困りましたわねぇ」

 

本当は正邪の件もあってあまり出撃したくはないんだよな。だがこのまま紫を手ぶらで帰させるのも申し訳ない。ならばここは自分の手足を使うか。

 

理 「そうだ‥‥なぁ紫」

 

紫 「何でしょうか?」

 

理 「お前が嫌じゃなきゃ俺の従者達3人を使って

   くれても構わないぞ♪」

 

紫 「3人ってまさか‥‥」

 

椅子から立ち上がり窓を開けて上半身を前のめりになって出して大きく息を吸い、

 

理 「亜狛!耶狛!黒!仕事だ集合しろ!!」

 

と、大きく叫び窓を閉める。すると僅か10秒程で部屋に裂け目が現れそこから亜狛と耶狛が現れそして独りでに動めく影から黒が現れる。

 

亜狛「マスター仕事とは?」

 

耶狛「ねぇねぇ仕事って!」

 

黒 「簡単か面倒か?」

 

と、仕事の内容について聞いてくる。

 

理 「まぁ簡単じゃないか?」

 

紫 「えぇ1匹の妖怪を退治するだけですわ」

 

理 「あぁ‥‥」

 

待てよ確かこの3人って俺が正邪をぶちのめしに行ったのを知ってるよな。【紫が正邪の名前を言う→俺の件を呟く→問いたたせられる→/(^o^)(オワタ)\】というこの方程式が出され紫にボコボコにされてしまう。何とかしなければ。

 

理 「あっそうだちょっとこいつらに話したい事が

   あったのを思い出した!」

 

紫 「えっ?」

 

理 「すまないけど紫は先に討伐対象を倒すための

   策を練っておいてくれや恐らく最初の考えは

   俺がいく事を前提で組んでいたんだろ?それ

   なら俺は行けず変わりにこの3人が行くんだ

   連携を組ませれば心強いことこの上無い筈だ

   そうなると策を改めて考える必要がある筈だ

   ろ?」

 

紫 「確かにそうですわね」

 

理 「こいつらにはこっちで今回の事は伝えておく

   からこいつらが最大限の連携プレイをしやす

   いよう作戦を考えておいてくれや」

 

と、苦し紛れかつ若干無理矢理気味だがそう言うと紫は納得したのか頷き、

 

紫 「そうですわね‥‥ならそうしますわ後で私の屋

   敷に集合して貰っても?」

 

理 「あぁ構わないよ♪」

 

紫 「分かりましたわそれでは♪」

 

そう言い紫はスキマに入り消えていった。

 

理 「ふぅ一難去ったぜ」

 

黒 「それで仕事の話とは?」

 

理 「あぁなら話すな」

 

そうして今回の仕事の件について3人に話した。この前に正邪の捕獲に向かったが逃がした事や今回の討伐依頼それらを含めて話す。

 

亜狛「成る程‥‥」

 

耶狛「マスタ~これは私も呆れるよぉ‥‥」

 

黒 「まったくだな」

 

理 「いや~ごめん♪ごめん♪そんでお前らはとり

   あえずは紫の指示に従って行動してくれそれ

   と正邪と戦う際に殺す気で行っても構わない

   がちょっとは加減してやれよ?」

 

手を抜いてやると洞察力の凄い紫にはすぐにバレてしまうからな。

 

耶狛「となると家事やらは良いの?」

 

理 「あぁそこは俺が何とかするとりあえずお前達

   には紫が満足するまでは付き合ってやってく

   れ‥‥」

 

亜狛「分かりました」

 

黒 「あいよ」

 

耶狛「うぃうぃ♪」

 

3人の返事を聞き時計をみるとかれこれ30分程経過していた。そろそろ行かせないとな。

 

理 「それじゃお前達、後は頼むな」

 

亜狛「はい」

 

耶狛「泥船に乗った気でいてね♪」

 

黒 「それは沈むだろうが」

 

そう言い亜狛と耶狛は裂け目を開くと中へと入っていった。1人残った自分は椅子に腰掛け天井をみる。

 

理 「さてと俺も仕事をしますか」

 

そうして自分もまだ残っている仕事そして3人の分の仕事を開始したのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし怠惰よ理久兎は色々とやらかす
   のぉ」

怠惰「まぁ仕方ない千ちゃんの息子だから」

千 「そこまでワシは酷くはないぞ!?」

怠惰「はいはい」

千 「ぐぬぬ‥‥それよか怠惰よ」

怠惰「何さ?」

千 「何か面白いゲームはないのか!?」

怠惰「でたよゲームはないのかっていう催促」

千 「うるさいわい!それでどうなんじゃ」

怠惰「仕方ないなぁ‥‥ほらっ」

千 「とと何じゃこれは?」

怠惰「ゲームだよまぁカードゲームだけど」

千 「‥‥…ってこれは!」

怠惰「明日までに大方のルールは覚えてきてね」

千 「まさかこれをやっておるのか!」

怠惰「まぁ趣味の範囲内でやり始めたのさ」

千 「しかもこれは!良いのかこんなカードの数々
   を貰っても」

怠惰「あげないよ貸すだけだよ?」

千 「なっケチじゃな」

怠惰「嫌なら‥‥」

千 「やらぬとは言っておらぬぞ明日までにルール
   を覚えてくるから勝負じゃ!」

怠惰「はいはい分かった分かったさて時間も時間だ
   し今回はここまでだね」

千 「うむ読者様また次回もよろしくの!」

怠惰「それではまた次回!」

千 「さらばじゃ!」


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第478話 厨房掃除

こんばんは読者様、電車が遅延して通学に不便と感じた怠惰のクソ悪魔です。遅延に遅延が重なり散々な1日でした。さてではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


3人に仕事を一任した後、自分は地底でやるべき3人の仕事にプラスして自分の仕事を行っていた。

 

理 「それでこうして‥‥こっちは良し」

 

事務仕事を終えて廊下へと出て暫く歩きある一室の扉の前に立つ。

 

理 「そろそら出来てるよな‥‥」

 

扉の鍵を開けて中へと入る。そこは色々な古文書やレシピ等々が納められた本棚が何個か並び部屋の中央には大きな大釜が数個あるそんな部屋、俗にいう調合部屋だ。

 

理 「ライト‥‥」

 

光の魔法で部屋を照らし中入りそこにある大釜の1つの蓋を開け中を覗くと金色に光るドロドロした液体があった。

 

理 「よしよし」

 

蓋を閉めて裏手にある蛇口を捻ると透明なチューブが金色に変わる。そしてそのチューブの先にあるのは特殊な加工が施された金型だ。そこに金色の液体が流れていく。

 

理 「よしよし」

 

他の大釜の蛇口を捻り入っている液体を流し入れていく。そうして大釜に入っている液体を流し入れ終える。

 

理 「ふぅ‥‥アイシクル」

 

今度は氷の魔法を放ち瞬間的に冷やし金型を開くとそこには中々の大きさの金塊へと姿を変える。そうこれは数日前に採掘した金だ。それを溶かし不純物等を取り払って金の延べ棒にしたのだ。因に製法は過去に永琳が持っていた本から偶然にも学べそれを魔法で応用して作ったのだ。

 

理 「出来は良いなこれなら良い値で売れそうだ」

 

今の現代では金のトレードには相場があるらしく毎日その相場は変化するらしい。丁度良いタイミングでこの金塊をトレードにし行かないとな。とりあえず出来上がったずっしりと重い金の延べ棒を断罪神書に納める。

 

理 「これで良し」

 

大釜等の片付けをして部屋を出てドアに再び鍵をかける。鍵をしまい次の仕事のため目的地に向かう。

 

理 「次は‥‥」

 

だが3人が仕事に向かってから家事やらの仕事は勿論の事、自分の仕事も大方は終わっているのだ。ならば後残っている事は何かと言うと、

 

理 「着いた」

 

ドアを開けて中へと入り使われて洗われていない食器この惨状を見る。

 

理 「随分と貯まったよな‥‥」

 

ここ数日間は自分以外にもこの厨房を使う者が多かったためこのような惨状になっている。というか使ったのなら片付けろよ特に人様の物なら尚更にさ。片付けずに放置されていたためか悪臭が漂ってる。この前までは綺麗な厨房が伏魔殿みたく変わってて気絶しそうになるが何とか持ちこたえる。

 

理 「たく‥‥」

 

不貞腐れて片付けないという選択肢はどっちみち片付けようとする者は絶対に現れないため仕方なく調理場の片付けを開始するが、

 

理 「‥‥だぁ~!?誰だよ油物を使った奴は!?」

 

揚げ物とかに使ったであろう鍋があったが何と驚きな事に油凝固剤を使わないでシンクの中に放置されていたためビックリした。このまま確認せずに水に流せば配水管は詰まるし何よりも環境に悪い。こういうのは普通は油凝固剤で固める。もしくは固めはしなくても捨てても良い容器やらに入れて封をしてから燃えるごみに捨てるとかするだろうが。しかもそれだけではない。

 

理 「水に浸けておくっていう脳すらないのかここ

   の妖怪共は!?」

 

水に浸けていないため焦げた液体が放置され続けたためしつこく、こびりついていて擦っても落ちない。流石の耶狛やお空も使った食器は水に浸けたりするっていうのにそれすらしないとは段々とイライラしてきた。だがまだそこまでなら良い。奴がまだ出てきてないのだから、まだ許せれる。

 

理 「たく」

 

悪態を所々でつきながら片付けを行っていると自分が入ってきたドアが開きさとりが顔を覗かせる。

 

さと「どうしたんですかそんなに大声を出して」

 

理 「あぁ見てくれよこの惨状をさ」

 

さと「うっこれは酷いですね‥‥それに悪臭も……‥」

 

理 「なぁさとりさぁ♪旧都をもう1回ぶっ壊して

   きても良いかな♪」

 

さと「冗談でも止めてくださいまた出費が重なるだ

   けですよ?」

 

いや冗談ではなく本気で言ったんだけれどな。しかし、さとりの言い分はごもっともだ。これ以上、余計な出費を重ねるのはよろしくはない。

 

理 「はぁ‥‥」

 

さと「仕方ないですね私も手伝いますよ♪」

 

理 「えっ?いやお前まだ仕事が‥‥」

 

さと「大丈夫ですよ後ちょっと終わるので♪それに

   理久兎さん何時も言ってましたよね?机に向

   かいすぎるのもダメだって?」

 

理 「確かに‥‥なら頼もうかな」

 

さと「はい♪」

 

そうしてさとりと共に厨房の片付けを開始する。何とか洗った食器、調理器具を渡しへそれをさとりが拭きしまうという単調ながらも手間がかかる作業を進めていく。

 

さと「本当に量が量ですね」

 

理 「まったくだ‥‥彼奴等は片付ける事を知らねぇ

   のかよ」

 

さと「まぁまぁ‥‥」

 

と、そんな事を言いながらも何とか食器を片付ける。

 

理 「そしたら次は床と壁にシンクの掃除になる訳

   だが‥‥良しさとりは床をやってくれ俺は壁の

   掃除をしながらシンクの片付けをするから」

 

断罪神書からモップを取り出し渡す。それに続いて雑巾と洗剤にバケツを取り出す。

 

さと「分かりました♪」

 

床の掃除を初めたためそれに続き洗剤をつけた雑巾で壁についた油汚れを拭き取っていく。

 

理 「良し良し順調♪順調♪」

 

と、呟いたその時だった。

 

カサカサカサカサカサカサカサカサ

 

何処かで聞いたことのある音が響いてくる。それにさとりも気づいたのか、

 

さと「理久兎さんこれって‥‥」

 

理 「みたいだな‥‥」

 

もしもの時ように厨房に常備してある割り箸を取り出し構える。何処にいやがる。カサカサと鳴る音を頼りに目を瞑り神経を一転に集中させる。するとブゥーンと羽を羽ばたかせる音が聞こえる。それは此方に近づいてきている。音の鳴る方向に向かって割り箸を透かさずに使うと手応えを感じる。目を開けるとそこには、

 

G 「ガッデム!」

 

名状しがたき黒くおぞましくそして料理人や主婦達や主夫達にとって宿敵の中の宿敵である奴ことGが割り箸に挟まれていた。

 

理 「燃え尽きろゴミがぁぁ!」

 

G 「ギャー~ー!!?」

 

魔力の炎で一気に割り箸ごと燃やし灰にする。これで駆除は完了だ。

 

さと「よっ容赦ないですね‥‥」

 

理 「彼奴等は料理人達にとって害悪だからな不清

   潔な溝ネズミと同じだ」

 

因に地霊殿ではネズミもいるが亜狛と耶狛が風呂に入れたり食べ物(といっても悪霊だとかだが)にも気を使っているため清潔にしてある。そのためウィルスだとかの心配はないがさっきのおぞましき者に限っては救いようがない。

 

さと「しかし捕獲までが華麗な手捌きな事で」

 

理 「まぁな‥‥このまま旧都も燃やしてくるわ」

 

人の厨房(城)を汚し更にはこんなおぞましき者まで跋扈させたその罪は大きいからな。だが、

 

さと「それは止めてくださいね?」

 

理 「……‥うぃ」

 

当然のようにさとりに止められた。そして決心した本当にもう二度と地霊殿の者以外の部外者にここを使わせるものかと。

 

さと「ですが理久兎さんさっきのあれは1匹見たら

   30匹はいると思えって言いますよね?」

 

理 「……‥今ではこんな伏魔殿みたく汚いけど一応

   ここは厨房だぜ?」

 

さと「あっそのすみません」

 

理 「まぁその通りだな注意して掃除をしていかな

   いとな」

 

そうしてその後は何も事件もなく掃除を続けていきやがて汚れていて伏魔殿みたくなっていた厨房はかつて(数日前)の姿を取り戻した。

 

理 「やっと綺麗になったな」

 

さと「そうですね♪」

 

理 「服やらも汚れたし風呂に入るか」

 

とりあえず服やら体やらが汚れたためさっぱりしたい。するとさとりはモジモジとしながら、

 

さと「えっえっと理久兎さん私もごっご一緒しても

   構いませんか?」

 

と、誘ってきた。今日の所は従者達3人はいないしお燐やお空もまだ帰ってはきていないし、お邪魔はいない。ならば、たまには一緒に入るか。

 

理 「……‥良いよなら入ろうかついでに背中を流し

   てやるよ」

 

さと「っ!?わっ私も流しますよ♪」

 

理 「あぁ頼むな♪」

 

そうして自分とさとりは風呂に入りに向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし理久兎は大変そうじゃのう」

怠惰「読者様も他人の厨房を使う際には後片付け
   などをしっかりとしましょうね」

千 「うむそこはマナーじゃからな」

怠惰「そうそう厨房を汚されるのは料理人にとっ
   ては城を汚されるのと一緒だからね」

千 「うむ確かにの‥‥所で怠惰よルールは粗方は
   分かった訳じゃしやらぬか?」

怠惰「良いけど勝てると思ってるの?」

千 「無論じゃボコボコにしてやるぞ!」

怠惰「オーケー分かったならとりあえず終わらせ
   ようか‥‥」

千 「うむ‥‥それでは読者様、今回も見てくれて
   ありがとうなのじゃ」

怠惰「また次回もよろしくね」

千 「では読者様!」

怠惰「サラダバー♪」

千 「よし!では怠惰よデュエルじゃ!」

怠惰「来な!」


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第479話 見物

こんばんは読者様、検定もとりあえずは終わり一段落している怠惰のクソ悪魔です。ですがまだ7月に大きなのがあるんですよね‥‥鬱だ。失礼それでは本編へどうぞ。


地霊殿の掃除も粗方は終わり翌日となる。外周にたむろっていた妖怪達も自分達の家が出来上がり散っていき静寂が戻る。

 

理 「ふむ‥‥」

 

そんな静寂に戻りつつある中で自分は椅子に座り断罪神書を広げて地上の様子を観察していた。今回の対戦は正邪VS多人数と中々の戦いだ。しかもその中には愛弟子の紫を初めとして自分の従者の亜狛と耶狛と黒の3人に紅魔館の吸血鬼と執事、異変解決のプロ中のプロの霊夢に魔理沙そしてこの前はいなかった蓮も来ていた。

 

理 「ほうほう良い試合が見れそうだ」

 

こうしちゃいられない。すぐに部屋から出て酒蔵庫に向かい寝かせてあったワインを1本手に取りすぐに部屋に戻る。棚からグラスを取り出しワインを注ぎ断罪神書から保存食として入れておいたチーズに薫製にした鮭を取り出し包丁で食べやすい大きさにカットして皿に盛り机に並べ椅子に座って観戦を再開すると丁度、戦闘が始まった。

 

理 「グッドタイミング!」

 

我ながら良いタイミングだ。ワインを片手につまみを食べながら観戦をする。恐らくこれは戦っている当事者達からしたらぶっとばしたくなる光景だろうな。

 

理 「やっぱり保存食は薫製料理に限るぜ」

 

独特の燻し料理がこれまた癖になる。それにチーズをひとつまみしてからのワインで流すのがたまらない。

 

理 「ぷはぁ~♪」

 

自分にとってささやかな贅沢だ。大体、耶狛がいると臭いを嗅ぎ付けてつまみを食べに来る。食べに来る分には構わないが俺のつまみの8割を食べ尽くしていくから困るんだよな。だからこそ耶狛辺りがいないタイミングでこっそりとやるこの楽しみがたまらない。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

この時間を楽しんでいると蓮と霊夢が正邪にぶつかり合う。それに続き後方支援として他の者達は弾幕を展開させ追い込んでいく。だがそんな猛攻をギリギリで正邪は回避しつつ剣を振るい攻撃を弾きといった動きをする。

 

理 「しかし彼奴の動き中々に出来るな」

 

あの動きで何故に蓮に負けたのだろうか。そんな事を考えていると突然、電車が現れ正邪を轢こうとするが蓮を振り払い電車の上に乗っかる。だがそれを合図に亜狛と耶狛と黒の3人の猛攻が襲いかかる。

 

理 「良い動きだ」

 

亜狛と耶狛そして黒の3人の連携は謂わば阿吽の呼吸レベルに到達していると行っても過言ではない。そんな3人の猛攻を正邪は巧みに数々の反則アイテムを使って回避していく。アイテムを使っているとはいえどあの3人の猛攻を避けるとは中々だ。

 

理 「あの3人の動きにムラがあるな‥‥加減してそ

   うなってるだけだよな?」

 

加減せずにあれだったら修行のし直しだな。そんな事を呟いていると後ろのドアが開きさとりが入ってくる。

 

さと「理久兎さんこの書類にサインを‥‥って何をし

   てらっしゃるんですか?まだまだ業務がある

   というのにお酒なんて飲んでしまって貴方は

   アルコール中毒者ですか?」

 

理 「酷いなぁ!?言っておくがアルコール中毒な

   のはお酒信者の鬼達であって俺は違う!面白

   い試合を見るに当たって酒とつまみがかかせ

   ないだろ!?」

 

さと「貴方はおっさんですか!?」

 

理 「いや俺こう見えてもうおっさんだからね?」

 

だって何億と生きていれば誰だっておっさんになるだろうが。

 

さと「えっあっ‥‥そうですね」

 

理 「止めてそんな哀れみな目で見るの!?」

 

何億年という年月を生きてきたから言いたいがそんな哀れみな目で見ないでほしい。

 

さと「いやそのここ最近はその若々しいような見た

   目に騙されていたので」

 

理 「そんな若々しくなくない?」

 

だってもう人間で言えば高齢期ぐらいだし全然、若くはないとは思うんだけどな。

 

さと「いえあの…はぁもう良いです‥…それよりもこ

   の種類にサインをお願いします」

 

理 「へいへい」

 

近くにおいてあるペンを取り出し内容を大まかに見てサラサラとサインを書く。

 

理 「はいよ」

 

さと「ありがとうございます」

 

種類を受け取ったさとりは部屋を出て行こうとする。そうだ折角だしさとりにも付き合わせるか。

 

理 「なぁさとり♪」

 

さと「何ですか?」

 

理 「良かったらこの試合を観戦しながら少し飲ま

   ない?」

 

さと「まだ仕事中ですよ?」

 

理 「OK分かったブドウジュースがあるからそれ

   でどうだ?」

 

ジーと見つめてくる。すると溜め息を吐いて机に書類を起き自分の膝の上に乗っかる。

 

さと「ちょっとだけですよ?それとこの特等席でな

   ら付き合います」

 

理 「良いぞ俺の膝の上なんかで良ければな」

 

机の隣においてある小型の冷蔵庫から冷やしたグラスと一息用のブドウジュースを取り出しグラスに注いで渡す。

 

理 「ほれ」

 

さと「どうも‥‥それでこっちはどんな状況なんで

   すか?」

 

理 「あぁ正邪1人を相手に皆が頑張って奮起し

   ている状態さ」

 

すると3人は一斉にそこから離れるとそれに続き吸血鬼が槍を投擲し執事が蒼炎の斬撃波を放つが市松模様の布を取り出すと闘牛士みたく構える。するとまるでそっちに誘導されているかのように槍と斬撃波が向かっていき正邪はそれを余裕にヒラリと避ける。こいつ何処ぞの青狸ロボットかよ。

 

さと「ドラ(ピー)もんですね」

 

理 「‥……それは同意見だ」

 

しかし反則的なアイテムを使って応戦しているとはいえど愛情を込め時に厳しく育て上げた愛弟子の紫に自分の手足とも言える亜狛と耶狛と黒の3人の従者の攻撃そして自分と戦った蓮と霊夢の猛攻を防ぎと中々できる。何よりもこの戦いは正邪を討伐するための戦いなだけあって弾幕や近接戦闘に殺意が込もってる。

 

理 「やはり生かしておいて正解だった」

 

さと「理久兎さんにそこまで言わせる何て‥‥そん

   なに絶賛なんですか?」

 

理 「まぁ絶賛とまではいかずともあぁいった奴

   はこの幻想郷じゃ中々に類を見ないぐらい

   珍しいから重宝するのさ」

 

何よりも自分に似ていた、自身よりも強いと分かっていても挑むその反骨精神、諦めを知らない心の強さ、それらが彼女をこうして生かす理由となった。だが何よりも今の幻想郷には毒がないのだ。数日前にも映姫に伝えた【必要悪】というのが近い言い回しだろう。秩序という正義に従って生きるそれは褒められる事ではあるが全員が秩序に縛られていては新たな発見などないしやがてそんな正義などはやがて腐っていく。だからこそ腐らせないような刺激的な毒となる正邪のような者がこの幻想郷には必要というのが自分の考えなのだ。

 

理 「昔は俺も隠者として地上の奴等と度々にドン

   パチしてたがもうそれも出来ないからなだか

   らそ彼奴は第2の隠者として活躍できるとも

   思ったのさ」

 

さと「意外にもあの時は楽しんでましたもんね」

 

理 「まぁな♪」

 

だって皆の成長を直に感じられるのだからな。悪役になりきればそれだけその悪を倒そうと奮起する。だかこそ全力で向かってくる者達の実力を計れるというものだ。そんな事を言っていると正邪は真っ黒な剣を構えると映像が暗転し出した。

 

さと「理久兎さんこれって」

 

理 「あぁ‥‥終わりみたいだな」

 

と、呟くと共に真っ暗となった映像は元の景色を写し出すと正邪以外の者はいなくなっていた。どうやらもう終わりみたいだ。

 

理 「ありゃりゃ」

 

さと「理久兎さんあの妖怪を助けたがばっかりに

   何時かその寝首を掻きむしられますよ?」

 

理 「それは楽しみだな♪」

 

そんな冗談を言いながら断罪神書を閉じる。

 

理 「さてと俺はやることをやってくるよ」

 

さと「やる事ですか?」

 

理 「あぁ少しな」

 

立ち上がり体を伸ばす。恐らく正邪を助けないとこの先の未来はないだろう。何せ雑草のようなしぶとさを持ち追跡からの捕獲に長けている自分の従者達3人がいるのだから。

 

理 「そんじゃ少し外出するぜ」

 

さと「分かりました気をつけて下さいね」

 

理 「あいよ♪」

 

そうして自分は窓から飛び出て翼を広げ地底の空を羽ばたき急いで地上へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ‥‥」

怠惰「まだ拗ねてるの?」

千 「じゃって!ワシが‥‥ワシが頑張って揃えた
   ブルーアイズ達が全員ことごく破壊されれ
   ば誰じゃってこうなるわい!」

怠惰「まぁ遊戯王はそんなもんだ‥‥これがSwitch
   のレガシーになったら地獄だぜ?」

千 「何故じゃ‥‥」

怠惰「だって1枚制限のエクゾディアが3枚ずつ
   搭載され禁止の強欲の壺から天使の施しで
   ドローされ光の護符剣で時間稼ぎされたり
   としてくるCPUがいてガチな所見殺しで
   勝てる気がしない」

千 「何じゃその嫌なデッキはチートじゃ!?」

怠惰「これゲームじゃなかったら喧嘩待ったなし
   だよ!?流石の怠惰さんもSwitchをぶん投
   げたくなったよ」

千 「勝ったのか?」

怠惰「何とかねこっちもキレたから魔法除去系統
   のカードとかでギリギリの勝利」

千 「嫌じゃなぁそんなデッキ‥‥」

怠惰「だからまだマシなんだよだってね?たかが
   スターヴとスキッドによるコンボでブルー
   アイズを破壊しまくるコンボなんてまだま
   だ可愛いもんだ」

千 「それが嫌じゃといっておるんじゃ!?」

怠惰「はぁやれやれ‥‥ってもう時間だ千ちゃん締
   めに入るよ」

千 「うむそれでは読者様また次回もよろしくの」

怠惰「それではまた次回バイバイ♪」


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第480話 逃走援助

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。言うことも大してないのでそれでは今回もどうぞ。


旧都から地上へと繋ぐ1本道を翼を羽ばたかせながら急いで地上へと向かう。そうして暗い地底の道から地上へと飛び出すとそのまま空を飛び蓮達が正邪と交戦していた迷いの竹林付近へと向かうと、

 

理 「おっいたいた」

 

そこに正邪が此方へと向かって飛んできていた。立ち止まると正邪も自分に気づいたのかその場で浮遊しつつ立ち止まる。

 

正邪「げっ何でお前がここに」

 

理 「何ただの手助けさ来な」

 

正邪「はぁ?今はそれ所じゃ」

 

理 「良いから」

 

正邪「………」

 

不服そうな顔をしながら正邪は頷くと自分はそのまま地上へと向かって滑降する。正邪も自分に続き滑降して後を付いてく。

 

理 「お前さんの今の状況は大方だが推測つくぜ

   3人の面子に追われているんだろ?」

 

正邪「なっ何でそれを!」

 

理 「やっぱりな」

 

3人の面子つまり自分の従者達の亜狛、耶狛、黒の3人だ。亜狛はその類いまれなる洞察力、耶狛は離れていても臭いに感づく嗅覚そして黒は逃げる相手を確実に捕獲するその影の力それらがある故に正邪には荷が重いだろうと考えた結果それならばと思いこうして手助けをしにきた次第だ。本当なら説得とかでやっても良いが彼奴等の残念な所は嘘をつく、またははぐらかしながら真実を述べるのが下手くそ過ぎて紫に追求されかねないためこうして助けるしかないんだよな。

 

正邪「おっおいこんな地面すれすれだと捕まるだろ

   それだったら空に!」

 

理 「止めておけその内の1人は洞察力と投擲演算

   のプロだ空に逃げようものならクナイや手裏

   剣の雨で地面に射ち落とされるそれにここな

   ら狙いが定まりにくいし何よりもここは竹の

   密集地だ捕獲者の影もここじゃ使えないのさ

   そうなると3人の内の2人はこの場で断念す

   するそして残るのは嗅覚が凄い子だがそいつ

   に至っては頭のネジが5、6本は抜けてる子

   だから追跡はすぐに止める筈だ」

 

そう呟きながら意識を集中させ自分を中心とした場所から数Km先までの音を聞き取ると竹を揺らす音が1つ此方へと向かってきている。やはり予想通り耶狛だけに絞ってきたか。だが耶狛にしては物珍しくしつこいな。

 

理 (さてどうするかっておいおい!)

 

そんな事を思っていると既に竹林を抜けていた。まずい竹林を抜けたのが耶狛に気づかれればそこから連絡され亜狛と黒がやって来るぞ。何とかしなければと思っているとポチャンと音がした。まさかと思い神経を尖らせて集中すると水の流れる音がする。この近くに川があるな。

 

理 「おい正邪」

 

正邪「何だよ」

 

理 「鼻摘まんで息を大きく吸っておけよ」

 

正邪「はぁ?何でだよ?」

 

こうするからだ。そう言い正邪の後ろに付くとそのまま正邪の体を抱き抱える。

 

正邪「っておい!何を!」

 

理 「いくぞ!」

 

一気に速度を上げて水の音がした場所へと一気に向かう。そして案の定で川が見えた。

 

理 「息を止めろ!」

 

正邪「はぁっちょっ!!?や

 

そのまま川へと向かって一気にダイブする。

 

正邪「グッボボボボボボ!!!!?」

 

理 (だからあれほど息を止めろって言ったのに)

 

やれやれと思いながら高速で川を泳ぐ。こうすれば流石の耶狛といえど匂いでの追跡はこれ以上は不可能だからな。そうして約200m程を泳いだ辺りで川から浮上し正邪を陸に離す。

 

正邪「ガハッ!ゲホッ!ゲホッ!ゲホッ!」

 

水を吸いすぎたのか咳き込んでいた。

 

正邪「てってめぇ私を殺す気か!?」

 

理 「お前なんぞの小物を殺しても映姫達の面倒ご

   とが増えるだけだから殺さねぇよ」

 

正邪「おいコラ!小物とか言ってんじゃねぇよ!」

 

仕方がないだって本当に小物なんだから。

 

理 「まぁお前がもう少し大物になったら俺が直々

   に赴いて殺ってやるよそんでそのまま十王達

   の元にお前を連行してやるよ」

 

正邪「なっふざけるな!?ていうか人の体を触りや

   がっててめぇ十王達の前で痴漢されたと訴え

   ってやるからな!」

 

理 「誰が痴漢だ!?お前あのままだったら捕まっ

   てそのまま紫のスキマ折檻ルームにご招待さ

   れてたかもしれないんだからな?」

 

正邪「へっそんなもん怖くもないね」

 

いやその強がりは絶対に長くは続かないな。だってその折檻を教えたの紛れもなく自分だし。因みにその折檻の実績は中堅妖怪程度なら1日で泣き叫ぶ折檻だ。

 

正邪「ふんだがまぁそのあれだ‥‥」

 

何故そんなにもモジモジしているんだ。あぁつまりそういう事かせめて言いやすくしてやるか。

 

理 「所で正邪くん俺に何か言うことあるだろ」

 

正邪「あん?そんなもん……‥」

 

理 「ほらほら感謝を込めて言えよ正邪♪」

 

わざと勝ち誇ったドヤ顔をしながら笑うと正邪はジーと自分の顔を見つめそして苦虫を噛み潰したかのような顔をして、

 

正邪「どぅもぉありがとぅごじゃぇいましだぁ~」

 

うわぁ‥‥うぜぇこいつ。だがその変顔についついクスリと笑ってしまう。

 

正邪「てめぇ何を笑ってんだよ!」

 

理 「悪い悪い‥‥その変顔があまりにもブサイクだ

   ったもんでついな」

 

正邪「ふざけんな!?」

 

まぁこんだけ元気良く言えるなら問題ないだろ。それに言いたいことも言えてスッキリとした表情になってるしな。

 

理 「アハハ‥‥さてと」

 

アロハシャツの水を思いっきり絞り出し再び着る。

 

理 「まぁ頑張りなよお前さんの逃走劇をさ」

 

そう言い翼を広げて空を飛ぶ。

 

正邪「あっちょ‥‥」

 

と、正邪の声が微かながらに聞こえたような気がしたのだが‥‥気のせいだろうと考えず空を飛び、

 

理 「さてと折角地上に来たし買い物を済まして

   3人を回収して帰りますか」

 

そう考えとりあえず買い物を済ませるために人里に向かうのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ」

怠惰「そういえば千ちゃん」

千 「何じゃ?」

怠惰「カードゲームでふと思ったけどオセロニアと
   かまだやってる?」

千 「ふっふっやっておるぞ貴様に勝つためにワシ
   はあれから更に特訓を重ねたからの!」

怠惰「へぇ~なら折角だしやる?」

千 「ふふっ良かろう!貴様をぶちのめしてやるわ
   い!!」

数分後‥‥

怠惰「千ちゃんその置き方はダメだよ‥‥チェックメ
   イト‥‥」

? 「許しをこいなさい」

? 「どさくさに紛れて!」

? 「我の牙は凄烈なる海の顎!」

千 「ふぇーー!?」

怠惰「うわすげぇ‥‥ダメージ千ちゃん大丈夫?」

千 「チートじゃ!そなたはチーターじゃ!?」

怠惰「酷い!?そんな奴等と一緒にするなよ」

千 「何じゃその駒のえげつなさは!というか殆
   どのキャラが入手困難なキャラってどうい
   う事じゃ!」

怠惰「これが俺のヨシノ魔デッキ♪」

千 「ワシの神デッキがぁ‥‥」

怠惰「まだまだ修行が足りぬなせめて上位クラス
   になったら特訓したと言えるな」

千 「ぐぬぬ!もう1回じゃ!」

怠惰「はいはい‥‥さてこんな事をしてる間にも時
   間だし今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの!それでは読者様」

怠惰「またね♪」


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第481話 必要悪の可能性

こんばんは読者様、遊戯王カードを箱買いしてメルカリ辺りでレアカードを売ればプラマイゼロになるんじゃと考えている怠惰のクソ悪魔です。まぁそこまで人生はあまくはないか。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


人里へと降りた自分は市場を物色しだす。やはり地底とは違って物の行き交いが盛んだな。こういう所を少しずつでも良いから旧都の市場にも取り入れてはいきたいな。

 

理 「活気がなりにあって良いもんだ」

 

遥か昔に霊夢や魔理沙を助けた時よりもほんの少しだけ賑わっているような気がするのは気のせいかな。そんな事を思いながら物色していると、

 

店員「今日の川魚は新鮮な捕れたてだ!さぁ買った

   買った!」

 

と、声が聞こえる。見てみるとそこにな確かに新鮮な魚が並べられていた。

 

店員「おっそこの色男な兄ちゃん良ければどうだい

   このイワナなんかはおすすめだよ!」

 

イワナか。亜狛と耶狛が結構好きなんだよな。特に塩焼きでじっくりと焼いたものなんかは良い酒のつまみになるしな。決めた折角だし今日捕れたイワナを全部と数匹程を購入するか。

 

理 「なら今日捕れたそのイワナを全部そしてそこ

   の魚を10匹それからそれとそれを8匹ずつ

   頼むよ」

 

店員「へい!まいどありがとうございやした!」

 

理 「会計は?」

 

店員「こんなに買ってくれたなら少し安めにしまし

   て端数切り捨てて5万でどうですかい?」

 

理 「はいよ」

 

5万円を取り出し手渡すと店員は嬉しそうに魚の用意をする。そして準備が終わると手渡してくる。

 

店員「お待ちよ」

 

樽いっぱいの魚に驚かされる。数匹と思っていたがまさかこんなにあるとは。

 

理 「こんなに良いのか?」

 

店員「あぁ親父から言われててな大量買いしてくれ

   る奴にはおまけしろってな昔に親父の代の頃

   経営上で船やらがボロボロで漁があまり出来

   ず赤字だったんだがたまたま店の全商品を買

   ってくれる奴がいたみたいでよそいつのお陰

   でこうして今も商売できてるのさ」

 

理 「ほう」

 

店員「まぁそいつがいなかったら俺もいなかったか

   もな♪おっと悪いなこれが商品だ」

 

理 「ありがとうなこんなにくれてありがたく受け

   取っておくぜ」

 

樽を背負いペコリと頭を下げその場を去る。

 

理 「良い買い物したぜ」

 

昔に大量買いした奴には本当に感謝だな。

 

理 「さてと‥‥」

 

とりあえず人目につかない場所に向かいこれを収納するか。裏通りに入り断罪神書に購入した魚を収納する。

 

理 「これで良し」

 

体を伸ばし次はどうするかを考える。そうだ折角だし正邪という小物に勝てると意気込んでいた連中の顔でも見に行くか。今なら相当な良い顔をしているに違いないしな。

 

理 「どんな顔してるかな♪」

 

翼を羽ばたかせ空を飛び彼奴等がどこにいるのかを探るため目を瞑り意識を一転に集中する。すると博麗神社の方から複数の反応がある事を確認する。その中には亜狛や耶狛や黒の反応もある。

 

理 「場所も分かったし行くか」

 

そうして博麗神社へと向かうのだった。博麗神社に着き鳥居に座り様子を見ていると紫が亜狛と耶狛と黒に何かを話していた。

 

理 「悔しがってるかなぁ~」

 

等と呟きながらも観察していると何故か周りにいる連中も何かしらの事を話していた。

 

理 「………何を話してんだ?」

 

いったい全体で何を話しているのかと思いながら見ていると紫は亜狛と耶狛と黒に向かって笑(怒り)顔をする。あれこれワンチャン正邪に関与したことがバレてる的なやつなのかな。そうだとしたらここにいたら確実に殺られる。自分の命が危ないため早々に立ち去ろうとしたその時だ。

 

黒 「やれやれ‥‥主よ弟子が主をご所望だが?」

 

と、黒が叫ぶ。あの野郎、俺が近くにいることを既に察知してやがったな。周りの者が自分の事を探してる。仕方ない何とか誤魔化しながらも対処するか。

 

? 「おいおいバラすなよ黒」

 

敢えて余裕を装いながらそう叫ぶと皆は一斉に鳥居へと振り自分を見てくる。

 

紫 「御師匠様そんな所にいらしたのですか♪」

 

実際お前達の顔を見るためにいたんだからいるに決まっているだろう。ここじゃ話がしずらいため鳥居から降り紫達の方へと向かって歩く。

 

理 「まぁな亜狛と耶狛と黒の迎えに来たら自棄

   に辛気臭くてなでるにも出れなくてな」

 

それもあるにはあるが実際は様子見というのが含まれてはいるがな。すると何故かは分からないが吸血鬼館の執事が肩に背負う得物を抜こうとするが吸血鬼によって静止させられる。どうやら自分はこいつらからしたら敵という扱いみたいだな。そして蓮と霊夢は自分が近づくと端により道を開けてくれる。真ん中を通り中央にいる紫の前へと立つ。

 

紫 「御師匠様♪聞いてもよろしいかしら?」

 

理 「まぁ大方は正邪の事だろ?」

 

もう大抵の事は分かっているだろうから敢えて名前を出して言うと紫はやはりといった顔をする。

 

紫 「えぇ御師匠様ですよね?正邪にあの剣を与え

   たのは?嘘や偽りなしで話して下さいますで

   しょうか?」

 

剣ってあれか?あんなもん与えた覚えなどはない。ぶっちゃけた話で恐らくあの剣は自分の鱗が変化したものであるのは間違いはないだろうが俺が与えたというか捨てたのは鱗であり剣ではないし寧ろ与える所か捨てたのだから与えてすらいない。

 

理 「なら幾つかに分けて話そうか♪まずは正邪に

   剣?だっけを与えたか否か答えはNo」

 

紫 「なら正邪を何処で知りましたの?」

 

理 「それはね地底の暴動を抑えた直後に裁判所か

   ら連絡が入ってね暴動を引き起こした張本人

   まぁ正邪なんだけどそいつを退治または捕縛

   して来いって映姫ちゃんから指示があってね

   それでボコしに行って知り合ったんだよ」

 

嘘をついた所でどうせ勘の良い紫達にはすぐに分かってしまう。それならば紫が言った通りに嘘偽りなく話すに限る。

 

霊夢「でもあんたがあんな小物を取り逃がすなんて 

   珍しいわね」

 

紫 「えぇ可笑しいですわね♪」

 

理 「う~んまぁボコボコにして捕縛とも思ったよ

   けれどね興が削がれちゃってさ」

 

玲音「興だ?」

 

理 「そうあんな小物を捕まえただけでも地獄の連

   中には負担になるんだぜ?それだったら大物

   とかになってくれないとなぁ?」

 

でもこれ本当に事実的な意見なんだよな。映姫はまぁともかくだが問題なのはそのしたっぱまぁ小町やらに負担がかかるのは事実なんだ。

 

紫 「………御師匠様に聞きますが貴方はこの幻想郷

   の敵ではないですわよね?」

 

理 「ハッハッハッ♪敵でもなければ味方でもない

   ぜ?言ってしまえばそうだな‥‥俺は願望をも

   っとも強く思う奴の味方さ」

 

届きそうな願いに一押し二押しするのが俺の役目だ。紫やさとり、蓮や美寿々とそいつらには願いがあったからこそ味方するのさ。

 

紫 「そうですか‥‥どうやらその眼が曇っている訳

   ではないみたいですね?」

 

理 「まぁ~なぁ~♪」

 

緊迫した空気は徐々に柔らかくなっていく。大方、紫も自分の行動に呆れてきたって感じだろう。

 

蓮 「なら聞きたいですが正邪は何を強く願ったん

   ですか理久兎さん」

 

理 「彼奴が願ったものは単純に言えば力もっと詳

   しく言えばお前達を見返す力だ」

 

霊夢「見返す力?」

 

理 「そうまぁ彼奴は全てを支配して自分の世界を

   作ろうという願望があった訳だがしかしだぜ

   それを蓮お前が阻止したんだろ?」

 

蓮 「えぇまぁ‥‥」

 

理 「その結果、彼奴の願望はその願望を上回る願

   望が生まれたのさそれこそが自分を嘗めた奴

   への仕返しつまりは真の下克上だ」

 

かつての自分もそうだったからこそ分かる。昔はよくおふくろを相手に下克上をして親子喧嘩に発展してどっちが主神になるかを争ったものだからだ。まぁ結果は言わずと知れずで自分の敗けが多くおふくろを倒す力を欲っしたがためにそしてこの星が気に入ったからこそこの星へと降り旅に出たのだ。まぁ今となってはこんな生活をしてはいるけどな。

 

少名「真の下克上って‥‥」

 

霧雨「てかよ聞いてると結局はお前が力を与えたん

   じゃないか!」

 

理 「魔理沙ちゃんは失礼だな俺は何も与えちゃい

   ないこれは紛れもない事実さ」

 

精々、(ゴミ)を誤って落としてしまったぐらいで何もしていないこれは本当の事実なのだ。それにあれは願い一押し二押しするための物に過ぎない。彼女達が負けたのは根本的なものがあるのだ。

 

理 「因みにお前らさ相手が正邪だからって甘く見

   ただろ?」

 

レミ「どういう意味かしらそれ?」

 

理 「言葉通りさヴァンパイアレディーそれとさ紫

   ちゃんに聞きたいけど俺の教えは覚えてるよ

   な?」

 

紫 「‥‥相手が自身よりも格下であっても甘く見る

   事ならずですわよね?」

 

理 「そうだそれを踏まえてお前達に聞きたいけど

   結局はどうだったの?相手が自身より格下だ

   刺客を送りつけても生きているのは運が良い

   からだとか一度は勝利してるだから勝てると

   かまさかそんな安直な考えしてないよな?」

 

と、言うと皆は黙りだす。

 

小人「そっそんな事ない!ないよね皆!」

 

黒 「敢えて言うが俺はないぞ?」

 

耶狛「私もないねぇ」

 

亜狛「自分もです」

 

ただは蓮の肩でそう叫ぶ小人や自身の従者達以外は皆、黙ったままだ。どうやらそれ以外は嘗めた挑んだみたいだな。それが根本的な敗因だ。

 

理 「それが愚行と言っているだよ?そんなんじゃ

   正邪を倒す所か隙やりで後ろからサクッと刺

   されて終わりだぜ?」

 

蓮 「ごもっともです‥‥」

 

玲音「せっ正論を述べやがって‥‥」

 

霊夢「うざいけど言い返せない‥‥」

 

理 「まぁその考えを見直せそうすれば自ずと勝て

   るようにはなると思うけどね」

 

戦闘において自分自身の慢心や思い込み等々そういった甘い気持ちこそが一番の敵である。それは軍人時代や百鬼夜行時代そして今もなお変わらぬ敵である。それさえ分かっていれば生存確率だって大幅に上がったのだ。故に彼女達は正邪に負けたのではない。自分達の心に負けたのだ。

 

理 「まぁ今一度その考えを改めるんだな」

 

と、呟きながら空を見るともう空は夕焼けの空へと変わっていた。

 

理 「おっと時間も時間か紫すまないが3人を連れ

   て帰るぜ?」

 

紫 「……‥えぇ構いませんわただ御師匠様」

 

理 「何だ?」

 

紫 「私には彼女を生かす理由があまり理解できま

   せんわ」

 

理由が分からないか。まぁ確かに目の上のたんこぶを生かす理由なんて普通じゃ考えれないよな。

 

理 「生かす理由ねぇ‥‥てっとり早く言えば刺激的

   な毒が1人2人はこの幻想郷には必要なのさ

   じゃないと悪役がいなければヒーローだった

   りヒロインは活躍できないだろ♪」

 

紫 「つまり必要悪という事ですか?」

 

理 「まぁそういう事だね」

 

それを聞くと皆は驚いた顔をして黙る。

 

理 「まぁこれはあくまで俺の意見だお前達にはお

   前達の意見があるだからその辺はまた考えな

   よ♪また手助けが必要になったら応援に答え

   てやるからさ♪亜狛、耶狛、黒、仕事も終わ

   ったし帰るぞ」

 

亜狛「分かりました!」

 

耶狛「了解!」

 

黒 「あいよ」

 

そう言い2人は裂け目を作る。

 

理 「そんじゃあな」

 

そう呟き自分達は旧都へと帰還するのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「しかし必要悪のぉ」

怠惰「そう何事においても時に必要悪は大切だと
   思うんだよね意見が違い対立する者達がそ
   の悪を倒そうと協力し合う事が出来たりと
   かね」

千 「確かにのぉ」

怠惰「それに戦隊系だとかにも出てくるヒーロー
   とかも怪人がいるから活躍して注目を集め
   れる‥‥だろ?」

千 「それもまた事実じゃな難しい話じゃわい」

怠惰「ある意味で必要悪って身近にもあったりす
   るんだよねぇ怖いなぁ」

千 「まぁワシのすぐ近くかつ隣におるがのそれ
   もドス黒い奴がの」

怠惰「はっはっ♪」

千 「笑って誤魔化すでないわい」

怠惰「まぁまぁ♪因みにリアル怠惰さん曰く今回
   は特に迷走したなとの事」

千 「それどうなんじゃ?」

怠惰「仕方ないね怠惰さんのリアルは若干イカれ
   てるからね」

千 「おいおい自分で自分を否定するでない」

怠惰「アハハさて時間も時間だし今回はここまで
   にしようか」

千 「うむそれもそうじゃなそれでは読者様今回
   はここまでじゃ」

怠惰「また次回もよろしくね♪」

千 「それでは読者様さらばじゃ!」


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第482話 まさかの来客

こんばんは読者様、ガチャでの爆死が酷い怠惰のクソ悪魔です。ガチャ運が尽きてきてるなぉおっと失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


正邪の件から数日がたち地霊殿はまた何時もと何ら変わらぬ日常へと戻っていた。

 

理 「ふむ‥‥」

 

何時ものように自分は読書をしていた。そして廊下からは、

 

ガチャン!!

 

耶狛「あぁ~またやっちゃったよお兄ちゃん!」

 

亜狛「バカ!すぐに雑巾を持ってこい!」

 

等と声が聞こえる。うん何時もと何ら変わらぬ日常だな。

 

理 「平和だなぁ‥‥」

 

何て思いながらも読書をする。あれから数日が経過した訳だが地上の奴等は正邪を見事に倒せたのだろうか。あれから音沙汰もないし大方、諦めたかな。それならそれで選択肢の1つだから良いんだけど正直そうなると暇なんだよな。

 

理 「また新たな刺激を探さないとな」

 

そんな事を呟きながらどうするかと考えていたその時だ。トタトタと此方に誰かが向かって走ってくる音がする。そして扉が開かれる。見てみると黒がいた。

 

黒 「主よ客人だ」

 

どうやら自分を訪ねて誰かが来たみたいだ。しかし一体誰なのだろうか。

 

理 「そうか‥‥通してくれ」

 

黒 「分かった」

 

そう言い黒は扉を閉め部屋を出ていく。本に栞を挟み客人をもてなす準備をする。すると扉が開き黒が再び入ってくる。

 

黒 「連れてきたぞ」

 

一体誰なのだろうかと思っていると通されてきたのは、

 

理 「お前か」

 

正邪「よっ」

 

まさかの正邪だった。ひねくれ者の正邪がここに来るとは一体どのような風の吹き回しだろうな。

 

理 「まぁ座りなよ」

 

そう言うと正邪はドサッとソファーに座る。目で黒に持ち場に戻れと指示を出すと黒は一礼して部屋から出ていく。

 

理 「そんで紅茶?コーヒー?」

 

正邪「ふんっそんなお茶なんていらねぇそれなら酒

   を持ってこいよ」

 

理 「たく昼間っから酒かよ」

 

酒なんて飲ますと酔いが回って変に付け上がるだけだ。それならば前におまけで貰ったあれを飲ますか。そう考えた自分は部屋に完備してある小型冷蔵庫からノンアルコールチューハイを取り出し正邪に渡す。

 

正邪「何だこれ?」

 

理 「一応酒そのつまみを持ち上げると容器の飲み

   口が開く仕組みだ」

 

正邪「ふ~ん‥‥」

 

説明した通りに開けると正邪はノンアルコールチューハイを飲み始める。

 

正邪「甘ったるい酒だな」

 

理 「酒というよりジュースだけどな」

 

実際、ノンアルコールってお酒が飲めない人のために作られた酒だからある意味でジュースなんだよな。まぁ普通のジュースとノンアルコールチューハイだったら普通にジュースを飲んだ方が美味しいけどな。

 

理 「そんで何しにここへ来たの?」

 

正邪「あぁってそれよりも何でこの前の彼奴等がこ

   こにいるんだよ!」

 

理 「あぁ~亜狛と耶狛と黒の事?」

 

正邪「そうだ!」

 

理 「何でって言われても俺の従者だからないるに

   決まってるだろ?」

 

それを聞き正邪は身構える。恐らくこいつは敵と思われているのだろう。だが前にも紫達に話した通りで自分は平等派なんだがな。

 

理 「そう身構えるな俺が殺れなんて言わない限り

   何もしてこないよ‥‥基本はね?」

 

まぁバカにするような事さえしなければ何ら無害な連中だからな。

 

正邪「そうか‥‥なら言っていいか?」

 

理 「まぁ言いたいことは分かってはいるが因みに

   何かな?」

 

正邪「お前の言葉でもう既に私は殺られそうなんだ

   が!」

 

正邪の背後には亜狛と耶狛そして黒がそれぞれ得物を持って構えていた。

 

理 「お前達は持ち場に戻れほらっ」

 

亜狛「了解です」

 

耶狛「はぁ~い」

 

黒 「ちっ」

 

そう言い3人は何故か残念そうに部屋から出ていった。そして同時に思う。俺ってここ最近、彼奴等の俺への対応があまりにも冷たいなと。

 

正邪「やっぱりてめぇ彼奴等に私を殺るように指示

   をしてやがったな!」

 

理 「違うよその時にあの子達には2つの指示をし

   たのさ1つは殺す気で挑み加減をしろそして

   2つ目は紫の指示に従えってな」

 

正邪「やっぱり殺す気は何かあるようでない指示だ

   な!?」

 

理 「それが俺の指示だからなでだ‥‥話は色々とズ

   レにズレた訳だが用件を聞こうじゃないか」

 

正邪「あっそうだった」

 

紅茶を飲みながら聞くと正邪は何処からともなく黒い剣を出しテーブルに置く。

 

正邪「お前にこれを返しに来た」

 

理 「……‥ほぉ‥‥ん?今なんて言った?」

 

正邪「だから返しに来たんだよ」

 

まさか律儀にもこれを返しに来るとはな。

 

正邪「それを使って痛感したぜそれは私の手にあま

   るってな」

 

理 「手に余るねぇ」

 

正邪「あぁそれによ私は誰からの支援は受けなねぇ

   自分だけの力で強者を倒すそれが私の信念な

   のさ」

 

理 「ふぅ~んつまり強くてニューゲームはお嫌い

   という事かな?」

 

正邪「まぁなニューゲームするんだったら誰よりも

   弱くて初めて嘲笑った奴を全員見返してやる

   それが楽しいんじゃねぇか」

 

理 「そうか‥‥くく確かにそうだな♪」

 

やはり面白い見込んだ通りいやそれ以上の価値を持つ奴だというのはよく分かった。本当に今の時代に百鬼夜行がはいのが悔やまれる限りだ。もしもあったらこいつをスカウトしていたのにな。

 

正邪「そんじゃ話すことは話したし私は帰るぜ」

 

理 「待てよ正邪これからお前どうするんだ?」

 

正邪「これからそんなもん決まってるだろ」

 

勢いよく振り向きドヤ顔をし歯を見せて笑う。

 

正邪「勝ちたい奴をとりあえずボコしたそれならば

   次にやることそれは今度こそこの幻想郷をひ

   っくり返してやるのさ‥‥そして博麗の巫女に

   神宮の剣士に幻想郷の賢者達そいつらを私だ

   けの力だけで必ず打ち倒し最後にお前を私の

   前にお前を膝まつかせてやるぜ理久兎♪」

 

理 「俺を倒す‥‥ねぇそいつは楽しみだ♪」

 

自分もやれるものならやってみろと笑って言うと正邪はニヤリと笑って部屋から出ていった。そして置かれた剣を手に取り、

 

理 「まぁ正直な話でこれ捨てようかなとも思った

   けど‥‥記念に持っておいてやるよ」

 

そう呟き椅子に深くこしかけるのだった。




千 「うむ今回はここまでじゃ」

怠惰「しかしこうして蓮くんの方とかを見ていると
   思うのはかれこれ900近くまで投稿したん
   だよね」

千 「言われてみるとのぉ」

怠惰「始めたのが今から約4年前だから結構書いて
   きたよね」

千 「まだ投稿は続けるじゃろ?」

怠惰「まぁそのつもりだよ昔から言ってるけど完結
   はさせたいからね」

千 「じゃなそれはしてくれぬとワシも困るわい」

怠惰「まぁあやふやにはしたくないからね俺もさ」

千 「うむ頼むぞ怠惰よ」

怠惰「勿論さ‥‥さて今回はこの変で‥‥」

千 「って怠惰よスマホがバイブレーションしてお
   るぞ」

怠惰「えっあっ本当だごめんね先やってて」

千 「うむでは今回はここまでじゃ」

怠惰「はいはいもしもし‥‥あぁお前かどうしたの?
   えっ例の奴に会いたいって?ならそうだね」

千 「ではまた次回もよろしくの!それでは読者様
   また次回!さらばじゃ!」


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第483話 悪魔との会談

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。今回の投稿でまた暫くは此方をお休みするのでご了承下さい。それでは本編へどうぞ。


正邪が来訪してから数日が経過する。

 

美 「えぇ~コホン旧都は無事に復興した皆の尽力

   に感謝するよそして今日はその復興祝いの宴

   だ皆全員で楽しく飲んでくれただ‥‥あまりに

   羽目を外しすぎると‥‥」

 

チラッと美寿々が自分を見てくる。失礼なやつだな。楽しい宴でいちいちそんなことに構ってられるか。ただ物を破壊したその時は‥‥って感じだけどな。

 

美 「まぁあれだ今日は楽しく飲むぞ!!」

 

全員「オォーー!!」

 

美寿々の一言で皆は楽しく酒盛りを始める。今日ついに旧都の復興が終了しその祝いで皆と共に酒盛りをする事となったのだ。無論、自分以外にも、

 

お空「いただきます!」

 

お燐「ってそれあたいの天麩羅!」

 

耶狛「う~ん美味しい♪」

 

亜狛「人のイワナの塩焼きを取るな耶狛!?」

 

こっちは親子揃って似ているよな。

 

黒 「騒がしい連中だな」

 

こい「そうだね黒お兄ちゃん」

 

黒 「なっこいし戻ってきたのか!」

 

こい「うん!」

 

そしてこいしが珍しく地底に戻ってきていたり、

 

美 「さぁ飲め飲め♪」

 

勇儀「ほら萃香もパルスィやヤマメもキスメも飲め

   って」

 

萃香「言われずとも飲むよ♪」

 

パル「あんた達は少しぐらい加減しなさいよ」

 

黒谷「ねぇ」

 

キス ┐( ´∀`)┌

 

こちらは此方で何時ものメンバーで飲んでいたりとそれぞれが楽しく酒盛りを楽しんでいた。

 

理 「賑やかだな♪」

 

さと「そうですね‥‥」

 

そして自分もさとりと共に飲んでいた。因みに自分があぐらをかいてる所でさとりが自分の足を座布団にして座っている感じだ。

 

理 「ここ最近さとりのお気に入り場所だよな」

 

さと「何がです?」

 

理 「俺の膝の上」

 

さと「おっ落ち着くだけです!」

 

いやそれがお気に入りの場所って感じじゃないのかよ。

 

理 「まっ良いけどな」

 

酒を飲みながらのんびりと寛ぐ。本当に地底の連中は皆、元気というかはっちゃけてるというか手がつけられないぐらい元気だよな。そんな事を思いながらも皆を見ていると突然、目の前が真っ暗になる。

 

理 「ん?」

 

? 「だ~れだ♪」

 

耳元で小さく声が囁く。この低い声からして恐らく、

 

理 「こいしだな」

 

? 「残念だな理久兎くん」

 

理 「っ!!?」

 

こいしの声からいきなりゲスい声へと変わる。バッと振り向くとそこにはこいしではなく、ここにはいる筈のない男がいた。

 

さと「理久兎さん?‥‥なっ貴方は」

 

怠惰「元気にしてたかな理久兎くんにそれにさとり

   ちゃんもね♪」

 

それは何度か自分や皆をサポートしてくれていた怠惰だ。何故こいつがここにいるんだ。

 

理 「てめぇ何の用だよ」

 

怠惰「何‥‥少し君と話したくてね」

 

目の前に座ると怠惰は外の世界で普通に販売されているチューハイを2つ差し出す。それも銘柄にリッチとついているから少しお高いやつだな。

 

怠惰「安心しろ毒なんか入ってないよまだ開けても

   いないしな」

 

さと「はぁ?」

 

怠惰「たくよ」

 

一気に飲んでいる酒を喉に流し込みチューハイを受け取る。さとりも同様に受け取り酒を飲み出す。

 

理 「で?何の用だよ」

 

怠惰「嫌だなそんな邪険に扱うような目で見ないで

   よ嗜虐心が揺すぶられるじゃないか♪」

 

理 「冗談は程々にしろよ?というかさとりがお前

   を怖がるんだよ」

 

現にさとりの体がプルプルと震えているのだ。それに前にさとりから聞いたが

 

怠惰「あぁ~そんな感じ?」

 

さと「えっとそのえぇ」

 

怠惰「安心してよ今回はクローン肉体だからさ♪」

 

安心できるか。こいつ確かクローンでも強いみたいじゃないか。

 

理 「とりあえず用件を言え」

 

怠惰「あぁはいはい実は君に折り入って話まぁ頼み

   があって来たのさ」

 

理 「頼み?お前がか?」

 

怠惰「あぁ少し地上でドンパチするから黙っていて

   欲しいっていう簡単な頼みさ」

 

ドンパチって一体何をする気だ。

 

怠惰「何をする気って2人共思ってるねする事なん

   て簡単さ地上にいる蓮くんと一騎討ちしたい

   っていう奴がいてな軽く蓮くん達にケンカを

   売るために少し地上を騒がしくする言うなれ

   ばそれだけさ」

 

蓮と一騎討ちがしたいって一体何者‥‥いや心当たりがある。確か怠惰がおふくろと共に帰り際に言っていた事が今、思い返せばあったな。

 

理 「お前の仲間かそれは?」

 

怠惰「ピンポーンピンポーン♪大正解さ♪」

 

確か‥‥誰だったけ。まぁ怠惰の仲間って事は色々とおかしい奴なんだろうな。

 

理 「おいそれ死傷者やらは出るのか?」

 

怠惰「でないように調整はするよそれやったら傲慢

   に怒られるしね」

 

まぁそれなら大丈夫か。そうだ怠惰が折角いるんだこの前の事を聞いてみるかと思い聞こうとすると、

 

さと「そういえば‥‥すみませんが怠惰さん」

 

怠惰「ん?何かな?」

 

さと「怠惰さんはオセという悪魔とケルベロスとい

   う悪魔はご存知ですか?」

 

先にさとりに言われてしまった。やはり俺よりしっかりしてるよな。するとそれを聞くと怠惰の眉間がピクリと動く。しかも一瞬だったが目付きが変わった気がした。

 

怠惰「どこでそれを知ったの?」

 

さと「前回にオセという悪魔が霊夢さんの力を奪っ

   て成り変わって紫さんを付け狙っていたんで

   すそれで理久兎さんに対してペオル家を追放

   された獣と罵っていたので」

 

怠惰「………」

 

交互に自分達を見ると怠惰はため息を吐く。

 

怠惰「まさか君達からその言葉が出てくるとはね」

 

理 「知っているのか?」

 

怠惰「あぁ俺達の業界でその家の名を知らない奴は

   いないペオル家それは代々から続く家計であ

   り先代から存在する魔王を支えてきた一族だ

   からねまぁ俗にいうNo2の立場にいた一族

   って言えば良いのかな?」

 

どうやら自分達にケンカを売った奴はとんでもない連中みたいというのはその話だけでよく分かった。

 

理 「魔王って書物で読んだことがあるがお前らの

   元上司の魔法使いの事か?」

 

昔に神綺の図書館で見たことがあるが確かソロモンだとか言った筈だよな。だが怠惰は首を横に振る。

 

怠惰「いいやあんなのヘッポコのペイペイというか

   純粋なカスというかあんな奴の一族が王とか

   嘗めてるだろ?」

 

さと「カスって」

 

怠惰「だってそうだから仕方がない」

 

こいつも充分なカスいやゲス野郎だがこいつが言うからにはよりゲス野郎なんだろうな、

 

怠惰「でまぁその先代の魔王まぁ憤怒の親なんだが

   その一族に代々から支えていたのさ」

 

さと「えっじゃ何で憤怒さんは王に‥……」

 

怠惰「色々あったみたいだよ詳しくは知らないけど

   でまぁ続きの話になるんだがそのペオル家に

   は忠実な4つの一族が仕えているのさ」

 

さと「それってオセやケルベロスの事ですか」

 

怠惰「そうオセはウォルテード家そしてケルベロス

   はトリニティ家っていう一族だ後はキャロル

   家そしてレムレース家の4つの家柄がペオル

   家を支持し絶対の忠誠を誓っているのさ」

 

理 「つまり眷属って事か?」

 

怠惰「簡単に言えばそうなるね」

 

つまり自分達が相手するのはペオル家だけでなくその他にも4つの一族とも対立する事になるというか。

 

さと「怠惰さんその残りの家の当主の名とペオル家

   の当主の名前を教えて下さいませんか?」

 

怠惰「えぇと確か‥‥キャロル家はグレモリーだった

   かな?レムレースはフルカスていう魔族が当

   主だよフルカス卿には昔にボコボコにされた

   よなぁ」

 

理 「お前が!?」

 

怠惰「まぁ昔だけどね」

 

あの怠惰をボコボコにするって一体全体でどんな奴なんだよ。

 

怠惰「そしてペオル家は分からん残念ながら」

 

さと「分からないって」

 

怠惰「ペオル家の当主は昔に殺害されてるんだよ」

 

殺害されてるとなるとそれだと誰がオセやケルベロスを従わせているんだ。

 

理 「死んでるのか?」

 

怠惰「あぁペオル家にはあるルールがあってな子供

   は必ず3人以上は生まなければならいそして

   その子供達の中から最も強い力を持つ1人が

   家督を継ぐそうする事で代々からペオル家は

   名を馳せてきたのさだが先代のペオル家は処

   刑され残った3人の子の2人は殺害され残り

   の1人は行方不明なのさ‥‥」

 

理 「そうなるとよ行方不明の奴がペオル家を」

 

つまりはそうなるよな。だが怠惰は首を横に振る。

 

怠惰「それはないな‥‥そこだけは俺でも否定できる

   話だからね」

 

さと「何故そんなにまで否定が‥‥」

 

怠惰「……‥まぁそいつとは知り合いだからかな?」

 

何なんだ今の少しの間は、怠惰は何かを隠しているのは間違いないだろう。

 

怠惰「まぁそれら全部を含めて俺からのアドバイス

   はあまり奴等に関わるな変に首を突っ込めば

   大切な者を失いかねないからさ」

 

そう言い酒を一気に飲むと怠惰は席を立つ。

 

怠惰「まぁ人生の先輩として言うが選択は慎重にし

   なよ」

 

そう言い怠惰は自分達を通り過ぎる。後ろを振り向くがそこにはもう怠惰の姿はなかった。

 

理 「何だったんだ彼奴‥‥」

 

さと「ですが分かったのは恐らく」

 

理 「さとりも思ったか彼奴はペオル家と何かしら

   の関わりがあるだろ?」

 

さと「恐らくは」

 

彼奴は「関わるな」と言った。だがもしもまた自分の大切な者達に牙を向けたのならその時は徹底的に叩き潰す。

 

さと「何もなければ良いのですが」

 

理 「だな」

 

そう呟きながらもこの宴会を眺めるのだった。




千 「うむ読者様、今回もありがとうなのじゃ‥‥
   って誰もおらぬ!?怠惰は何処じゃ!?」

? 「すいませ~ん」

千 「ん?客人かの‥‥はいはいどなたじゃ?」

? 「あっどうもえっと千ちゃんだよね?」

千 「うむってあぁ!そなたは確か怠惰の」

? 「あぁうん暴食です♪所で怠惰君はいないの
   かな?」

千 「あやつなら何処かに行ってしまったわい」

暴食「えぇそうなの‥‥参ったな」

千 「どうしたんじゃ?」

暴食「いやねその知り合いがその行方不明でさ」

千 「知り合い?」

暴食「うん‥‥昔の友達でねバイクの後ろに乗せて
   ツーリングしてたら何時の間にかそいつが
   いなくてさどうやらどっかに落っことして
   きたみたいで怠惰君に捜索を手伝って貰お
   うかなって思ったんだけどどうやら留守み
   たいだね」

千 「うむ‥‥すまぬのぉ」

暴食「あぁ仕方ないよなら言伝で後で連絡するよ
   うに伝えてくれない?」

千 「うむ任されよ」

暴食「ありがとうそれじゃあね♪」

千 「うむ‥‥ってもう時間か仕方がないが今日は
   終わるかのそれでは読者様えっと確か次か
   らはあっちの投稿になるから暫くは休みで
   あるから間違えのないようにの!それでは
   さらばじゃ!」


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第484話 不可解な原因

こんばんは読者様、そしてお久ぶりな方はお久しぶりです。怠惰のクソ悪魔です。それではまた今回から投稿をしていきますのでよろしくお願い致します。では本編へどうぞ。


宴から数日が経過する。ここ地底では異様な事になっていた。

 

理 「何か今日は肌寒いな」

 

それは可笑しな事に普段から温暖な気候の地底が自棄に肌寒いのだ。

 

さと「確かに底冷えしてますね‥‥」

 

耶狛「ヘクチ!‥‥‥‥」

 

亜狛「ほら耶狛これを着ろって」

 

黒 「異様だな‥‥」

 

恐らく数日前に怠惰が言っていた地上でドンパチだの言っていた事と関係があるのだろう。一体彼奴は何をしたんだ。すると、

 

お空「大変!大変!一大事だよ!!」

 

お燐「大変です!」

 

いきなり2人が扉を勢い良く開けて部屋へと入ってくる。

 

理 「どうしたんだそんなに慌てて?」

 

お燐「それが!!」

 

お空「大変なの!!」

 

敢えて言うが神子ちゃんみたいな才能は俺にはない。そのため2人して話されても頭がこんがらがるだけだ。

 

理 「落ち着け1人ずつ話せOK?」

 

お燐「はっはい!」

 

お空「うにゅ」

 

理 「よろしいまずはお燐からだ何があった?」

 

と、聞くとお燐は真剣な目で話を始める。

 

お燐「それが地上が季節外れのとてつもない猛吹雪

   で数年前に起きた春雪の時よりも酷くて」

 

亜狛「えっそれは本当なのかお燐?」

 

お燐「嘘じゃないよお父さん!」

 

確か今って6月頃で梅雨入りが始まる頃だよな。それなのにも関わらず雪それも猛吹雪とはな。つまりこの寒さの原因はそれか。

 

お燐「吹雪があまりにも酷すぎて死体の回収が出来

   ないよ理久兎様」

 

理 「そうか‥‥分かった次にお空、何があった?」

 

お空「えっとそれがね灼熱地獄が変なの!」

 

さと「変?」

 

お空「うん寒いのに灼熱地獄の温度だけは異様な程

   に上がってて熱が下がらないの!」

 

こっちは逆に温度が上がっているのか。一体全体でどうなっているんだ。

 

さと「理久兎さん恐らくは」

 

怠惰「あぁ地上の吹雪についてはおおよその検討は

   つくそれについては心配しなくても良いおお

   余所の検討はついてるからな」

 

お燐「そうなんですか?」

 

理 「あぁ‥‥だが灼熱地獄に関しては分からないん

   だよな」

 

数日前に怠惰は蓮達にかまかけると言っていた。つまりは地上の吹雪の原因は怠惰が原因なのは分かる。だが灼熱地獄に関しては怠惰からは何も話されていない。つまり怠惰が原因ではない何かが起きている。

 

亜狛「マスター自分達が調査をしてきましょうか」

 

耶狛「やるなら引き受けるよ泥船に乗ったつもりで

   いてよ♪」

 

黒 「それを言うなら木造船な」

 

いやそれは大船だろ。何か今の一言で心配になってきたな。それに何かこう若干だが自分の勘が嫌な感じを感じ取った。ならやることは1つだ。

 

理 「仕方ない亜狛、耶狛、黒お前達は留守番して

   いてくれ俺が出る」

 

亜狛「マスターがですか!?」

 

理 「あぁ正直な話で耶狛と黒の一言で変に心配に

   なっちまった」

 

耶狛「酷い!?」

 

黒 「俺もか!?」

 

というか何か引っ掛かるし何よりも何億と生きてきた自分の第六感が囁くのだ。この3人には荷が重すぎる何かがあると。

 

理 「お空からして何処がおかしかった?」

 

お空「えっと全体的にだけど奥に行けば行く程に熱

   くなってきたよ」

 

つまりは間欠泉センター付近で何かが起きているって事か。それならば早めに行かないと大惨事になる。何せ間欠泉センターには莫大なエネルギーが蓄積されている。それがもしも爆発なんてしようものなら旧都は勿論だが地上も火の海へと早変わりだ。

 

理 「さとり俺がいない間の指示は頼むな」

 

さと「えっえぇ」

 

不安そうな顔をしてくる。もしかしたら危険かもしれないって事が少し見抜かれたか。だがそれでも行くしかない。

 

理 「お燐とお空は待機になるがさとりの指示に従

   ってくれ」

 

お燐「了解!」

 

お空「ラジャー!」

 

理 「最後に亜狛、耶狛、黒お前達はもしも俺に何

   かがあったら地霊殿そして旧都の連中を何時

   でも避難させれるようにしておいてくれ」

 

耶狛「マスターったら大袈裟‥‥じゃないのこれ?」

 

黒 「主のあの顔はガチだな」

 

亜狛「分かりました準備は万全にしておきます!」

 

これで良し。こいつらなら俺の言った仕事以上の成果をあげてくれるだろう。

 

さと「理久兎さん無事に帰ってきてください言って

   おきますがこれは絶対ですからね!」

 

理 「心配するなお前達の指示は念のための保険さ

   俺も易々と死ぬつもりはないさ」

 

さと「分かってますがこうでも言っておかないと貴

   方は根なし草みたいにすぐ何処かへ行ってし

   まうじゃないですか」

 

理 「やれやれ今の俺の帰る場所はここだ安心しろ

   よ‥‥」

 

断罪神書を手に取りポケットに入れる。

 

理 「そんじゃ行ってくる後は頼むぞ」

 

そう言い部屋を出る。そして地霊殿の中庭へと向かいそこにある鉄の扉の前に立ち鍵穴に鍵を差し込み扉を開ける。

 

理 「行くか」

 

そうして扉をくぐるとオートロックになっている扉は閉まり鍵が自動でかかる。そして長い道を歩き灼熱地獄に入るのだが、

 

理 「確かに異様なまでに暑いな」

 

普段よりも遥かに暑い事に気がつく。

 

理 「調査してみるか」

 

そうして灼熱地獄の調査を開始したのだった。そして理久兎が動き出した同時刻の灼熱地獄の間欠泉センターの付近では、

 

? 「ふぅ~‥‥中々の熱加減だこの体に纏わりつく

   熱気にこの溶岩と最高だ‥‥ここに来て良かっ

   たぜ‥‥」

 

と、その者はそう呟くのだった。




千 「では今回はここまでじゃが‥‥」

? 「どうか致しましたか?」

千 「うむ敢えて言おう何故に怠惰ではなくそなた
   がここにおるんじゃ暴食殿?」

暴食「いやね‥‥怠惰くんに連絡いれたら少しの間だ
   け後書きを任すって言われて」

千 「あやつは‥‥」

暴食「えっと怠惰くんみたいな事はあまり言えない
   けれどよろしくね」

千 「うっうむあやつは何をしておるんじゃ?」

暴食「さぁ怠惰くんの行動は昔から謎だからね」

千 「そうなのか」

暴食「う~ん‥‥強欲なら何か知っているかもしれな
   いんだけどね」

千 「そうなのか?」

暴食「うん強欲くんは昔に怠惰の元で居候してたか
   らね」

千 「意外じゃのう‥‥てか居候ってあやつは野宿を
   していたとか聞いたような気がするんじゃが
   違うのか?」

暴食「あぁ彼奴、使われなくなった廃病院を拠点に
   闇医者として活躍してたからねほら彼奴お尋
   ね者として表に出れなかったから」

千 「そういえばそんな話しもあったの‥‥」

暴食「うんそうそう‥‥って千ちゃん時間は大丈夫な
   のかな?」

千 「はっ!しまったそろそろ時間じゃなそれでは
   読者様今回はここまでじゃ」

暴食「それでは怠惰くんに変わって読者様また次回
   もよろしくね」

千 「それではさらばじゃ!」


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第485話 灼熱地獄の奥地に潜む者

こんばんは読者様、フラフラしている怠惰のクソ悪魔です。昨日、休んでしまった理由は後書きにて説明しておりますので気になるようでしたらどうぞ‥‥そして土曜日から月曜日はお休みさせて下さい。そちらの理由も後書きにてありますのでよろしくお願い致します。それでは本編へどうぞ。


調査を開始してから約10分が経過する。普段も充分な程に地獄的な暑さを誇る灼熱地獄がより一層と暑い中、自分は翼を羽ばたかせ空を飛ぶ。

 

理 「あちぃ‥‥」

 

半端ない暑さに体力をどんどん奪われていく。このままでは頑丈な体とはいえど汗で体の水分は全て奪われ脱水症状を起こしてミイラになってしまうかもしれない。

 

理 「持ってきておいて良かったぜ」

 

断罪神書に収納してある魔法瓶を取り出し中に入れてある水を一気に飲み干す。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

本当にこの異常的な暑さは何が原因なんだろうな。とりあえず間欠泉センターに行けば何かしらの事は分かるとは思うが奥に進めば進む程に暑さも上がってくるため出来る限りで早急に片をつけなければな。

 

理 「行くか‥‥」

 

また翼を羽ばたかせ奥へと進む。そうして奥に進んでいき後数分で間欠泉センターに着く所で、

 

理 「何だこの熱気は‥‥!」

 

暑さに混じって息が苦しくなるような熱気が上がる。熱気は真っ白の水蒸気の霧となりもう見えるであろう間欠泉センターを隠していた。本当にどうなっているというのだ。そんな事を思いながら目を凝らし辺りを探す。すると、

 

? 「ふぃ~~~」

 

と、誰かの声が聞こえる。こんな灼熱地獄に人や妖怪がいるのかと疑問になるが明らかに聞こえたのは誰かの声だ。

 

理 「下か‥‥」

 

下へと下降するとそこにはとんでもなく大きな氷が溶岩に浮いていた。これが水蒸気の原因か。だが何よりも驚くべき事は溶岩の中にどでかい氷があることだ。普通なら氷は一気に溶ける筈なのに溶ける気配が全然ないのだ。

 

理 「どいつがこんな事を」

 

と、思っていると氷が浮く溶岩の近くに冷えて固まり足場となっている溶岩の上に誰かがいた。とりあえずその足場に降りその者を見る。

 

理 「お前かこれをやったの‥‥は!?」

 

? 「んぁ?」

 

その者の姿を見てビックリする。姿は自分と同じ人型なのだが特徴的なのはその大きな角そして長く猛々しい髭を生やしその肉体はバキバキの筋肉質な体を持ち右腕は金属の義手が填められている男性だった。だが驚くのはそこじゃない問題はそいつの服だ。こいつが身に纏っているのは腰にバスタオル1枚だけなのだ。

 

? 「こんな所に若造が来るとはな世の中は酔狂な

   もんだな」

 

理 「誰が若造だお前ここは関係者以外立ち入り禁

   止なんだが?」

 

本来ここにいるべき者は自分達みたいな地獄の関係者または裁かれる罪人のみだ。だがこいつは完全な生身の肉体を持つために罪人ではないし見た目的に地獄の関係者とも思えるが関係者達はこんな溶岩に氷をぶちこむといった大それた事はしない。故にこいつは部外者であるのは間違いないだろう。

 

? 「おいおい誰がそんなルールを決めたんだ若造

   まさかお前な訳ないよな?」

 

理 「残念ながらこれは世の理なのさ」

 

? 「理‥‥ねぇ?」

 

ニヤリと笑ったかと思うと突然の圧力が自分の体にかかる。同時にこの男に同調するかのように周りの温度は更に上昇し溶岩から無数の火柱が上がり地面が揺れ出す。

 

理 「っ‥‥」

 

? 「ククク‥‥ガハハハハハハハ♪面白い事を言う

   じゃねぇか若造♪」

 

盛大に高笑いをしだす。今の圧力からしてこいつは自分と同等いやそれ以上は確定、下手すればおふくろを軽く越える存在だ。

 

? 「いや~悪いな観光がてら来て丁度良い所に溶

   岩があったもんだからサウナしたくなっちま

   ってな」

 

理 「サウナっておいおい」

 

断罪神書から体温計を取り出し確認すると温度は1000℃を軽く越えた温度になっておりビックリする。こいつは化け物か何かなのか。 

 

? 「しかしまさかここが立ち入り禁止とはな」

 

理 「というかお前その氷は何処から持ってきたん

   だよ」

 

? 「地上からだが?」

 

そういえば地上は猛吹雪らしいな。そこから出来た氷を持ってきたのか。というか溶岩の熱に耐える氷ってどんな氷だよ。

 

? 「しかし彼奴が吹雪を起こしてくれて良かった

   ぜお陰でサウナも楽しめたしな♪」

 

理 「灼熱地獄でサウナをするな!?」

 

というかさっきの威圧での変化といい灼熱地獄の暑さの原因は恐らくこいつで間違いないはないだろう。だが気になるのはちょっとの威圧で地脈があれ狂うような存在感を放つこいつは一体何者なのだろうか。軽く警戒をしているとそいつは近くに置いてあるリュックから水筒を取り出しラッパ飲みをしだす。そして顔や頭に水筒の水をかける。

 

? 「マイナスな点は水風呂がない事だな」

 

理 「だからここはサウナでもねぇしましてやそう

   いう健康施設でもねぇ!?」

 

こいつはどんだけサウナを満喫しようとしているんだよ。

 

? 「おいおいそんなキレるなキレる時は戦闘の時

   だけにしておけよ若造」

 

理 「キレてねぇよ呆れてんだよ!?」

 

だって本当に呆れる事しか出来ないからなこいつの行動はサウナを楽しみたいから溶けない氷をぶっ混むとかイカれてんだろ。すると男性は水筒をしまい体を伸ばす。

 

? 「体も良い感じにあったまったし1つ動きた

   い所だななぁおい若造お前は腕に自信はあ

   るのか?」

 

理 「それはつまり戦いの意味でって事か?」

 

? 「あぁ」

 

理 「まぁある程度はな」

 

どうしてそんなことを聞いて‥‥まさか、

 

? 「そうかなら楽しめそうだ少し付き合えよ」

 

ニヤリと笑うと男が立つ地点を中心に突然、景色が一転し変わる。先程まで体力を奪われ続ける溶岩地帯にいた筈なのに今立っている場所は冷えて固まった溶岩の大地ではなく装飾きらびやかな大きな広間であり熱さは何もなく丁度良い温度だ。

 

? 「さてと‥‥」

 

男の服は腰バスタオルから変化しノースリーブシャツに動きやすそうなスラックスにブーツに変化する。

 

? 「これで良いだろ‥‥若造少しは楽しませろよ」

 

理 「まだやるとは言ってなかったんだがな‥‥だが

   こんな事をしてしまいには喧嘩を吹っ掛けて

   きたんだ‥‥やるからには只で済むとは思うん

   じゃねぇぞ?」

 

? 「その粋だぜ若造この憤怒のサタンを楽しませ

   ろよ!!」

 

そう叫ぶと共に戦いが幕を開けたのだった。




それでは今回はここまでです‥‥そして昨日は申し訳ありませんでしたm(_ _)m
え?何で休んだのかって?はい実は現在、検定のための勉強でだいぶ疲れがあったのか昨日は机に突っ伏して寝てしまうという大惨事を引き起こしました。勉強プリントがヨダレで汚れたのは内緒です。
そして伝える事としてはこれだけではなく土曜日から3日つまりは来週の火曜日までお休みさせてください。理由は検定があり電車で2時間近くの距離を移動するため恐らく疲れで投稿ができないため+勉強をしたいためです。勿論、火曜日は投稿いたしますので御安心を下さい。
そして火曜日にポケモンの方も投稿できる筈なのでお楽しみにしていて下さい。それでは拙い文章ですが読んでいただきありがとうございました。m(_ _)m


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第486話 VS憤怒

こんばんは読者様、検定も終わり一段落をついている怠惰のクソ悪魔です。ですが夏休みに実習2週間もの実習という面倒な行事があり憂鬱です。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


高らかにサタンと名乗った男は楽しそうに笑い拳を構える。サタンこいつがあの最強の悪魔の1人として名高いあのサタンな。怠惰の話でよく出てきたていたためどんな奴かと思っていたらこんな奴だったとはな。昔に神綺の所の本で見たことがあるが同じ仲間であるルシファーと互角に渡り歩いたとかっていう伝説もある奴だった筈だ。

 

憤怒「おい何を呆けているんだ?」

 

と、声がしたかと思うと憤怒は既に目と鼻の先に立ち右拳で殴りかかってくる。

 

理 「っ!!」

 

腕を交差させ憤怒の拳をブロックするが思いっきり吹っ飛ばされる。

 

理 「何て重さだ!?」

 

すぐさま受け身を取り体制を立て直すがこいつの1発の拳はありえないぐらいに重い。萃香や勇儀の一撃はこいつの一撃の前では赤子の一撃と変わらずましてやガチモードの美寿々の一撃よりも遥かに重い。

 

理 「つつ‥‥」

 

現に拳を受けた自分の腕に軽くだがヒビが入ったかのような感覚がする。

 

憤怒「ほう俺の一撃を受けて体制を立て直すのか

   どうやら本当に出来るみたいだな」

 

理 「そいつはどうも‥‥」

 

徐々にと自身の腕のヒビが治っていき何とか腕を動かせれるようになるのを確認し、

 

理 「なら次は俺のターンだ!」

 

地面を蹴り一気に憤怒の懐へと入り、

 

理 「龍終爪!」

 

霊力を爪に一転集中させ憤怒の体に目掛けて振り下ろし見事に命中するのだが、

 

理 「なっ」

 

確かに命中した何故だか分からないが手応えが何もない。当たった感覚はあるにはあるのだがまるでとんでもなく硬い金属を殴ったかのような感覚だ。

 

憤怒「どうした若造?」

 

見てみると憤怒の体には傷一つ、ついていない所かキョトンとしていた。

 

憤怒「よく分からんが俺の番だな」

 

拳を構えた憤怒はまた殴りかかってくる。あれを受けたら流石に不味い。すぐさま回避をするが拳の風圧で飛ばされる。

 

理 「何なんだこいつ!?」

 

こいつどこぞのハゲヒーローの血族か何かなのか。空中で回転し勢いを弱めて地面に着地する。

 

憤怒「……‥1つ聞きたいがお前まさか加減してない

   か?」

 

理 「何でだよ?」

 

憤怒「いやなお前の体の奥底にある力が見えたもん

   だからなもしやと思って聞いたんだがな」

 

理 「………」

 

実際は力を押さえているのは事実だ。だが解放なんてすれ

 

ば自分の力の圧力で全てが押し潰される。故にしたくても出来ないのだ。

 

憤怒「沈黙は肯定の意としよう‥‥安心しろここなら

   好きなだけ本気になれるぞ?」

 

理 「…‥‥何か壊れたりは?」

 

憤怒「あるとしたら全力を出さなければお前は俺に

   よって壊されるって言えば良いか?」

 

理 「‥‥上等だ!」

 

そんなに言うならやってやろうじゃないか。たまには自身のガス抜きもしないとやってられないからな。

 

理 「ルールを制定するこの戦いが終わるまでの間

   のみ自身の力の枷を千本解放する!」

 

とりあえずは様子見で枷の鎖を1000本解放する。久々に力を解放したがためにこの高揚感が心地良い。

 

憤怒「ほうオーラが強くなったな」

 

理 「ぶっ飛びやがれ!!」

 

拳に霊力を込めて地面を抉るように殴り霊力を地面に流し込む。そして同時に地面から光の柱が無数に上がりその内の1つが憤怒の立つ地面から上がり憤怒を包み込む。

 

憤怒「ほう‥‥」

 

だが腕を払い光の柱をかきけす。やはりこのぐらいじゃビクともしないのは目に見えているよな。地面を蹴り飛ばし一気に間合いへと再び入り憤怒に殴りかかる。だが憤怒はその一撃に対し片腕でブロックする。

 

憤怒「終わりか?」

 

理 「そんな訳ないだろ!!」

 

無数の拳と蹴りによる連打を繰り出し憤怒へと攻撃を仕掛けるが憤怒は澄ました顔で難なく自身の攻撃をブロックし続ける。

 

理 「ふんっ!」

 

尾を出し回転からの振り払いをするが憤怒に尾を掴まれる。

 

憤怒「次は俺のターンだぜ若造!」

 

尾を掴まれ引っ張られる。

 

理 「なっ!!」

 

ドゴンッ!ドゴンッ!ドゴンッ!ドゴンッ!

 

そして何度も何度も地面に叩きつけられる。

 

理 「がはっ!」

 

最後にジャイアントスイングで振り回され投げ飛ばされる。

 

理 「まだまだっ!」

 

翼を広げ勢いを弱め飛行したその瞬間に憤怒は拳を構えて目の前に現れる。

 

憤怒「小僧に教えておいてやる殴る蹴るという動作

   1つ1つに気を一点に集中させそして殺気を

   込めて殴るんだこういう風にな!」

 

そう言い憤怒は真っ黒の障気を放つ拳で殴りかかってくる。ただのパンチの筈なのにも関わらずなんだこの威圧感はまるで死が迫ってくるかのような感覚だ。両翼を盾にして防ぐが無数の連打が襲いかかる。

 

理 「ぐぅ!!?」

 

硬い鱗に覆われている翼の鱗は激しい連打でどんどん剥がれ落ちミシリと音をたてる。

 

憤怒「そらよっ!!」

 

フィニッシュの一撃が迫る。盾代わりにしていた翼を展開し憤怒に言われた通りに右拳に一点集中し迎え撃つ。

 

理 「じゃりゃぁぁ!!

 

憤怒の一撃と自身の一撃がぶつかり合い衝撃波を放つ。互いに互角と思われるかもしれない。だが自身の拳から肩にかけてバキッと聞こえてはならない音が響き出すと共に耐え難い痛みが襲い来る。

 

理 「ぐぅ!!!」

 

そしてまた吹っ飛ばされ今度は壁に激突する。

 

理 「あっ‥‥」

 

壁にめり込んだ状態から地面に落ちる。立ち上がり翼を見てみると鱗は剥がれ落ちボロボロになっていた。

 

理 「っ!」

 

こいつマジで強い。やなり魔王の1人として名高い野郎だ。こうなったら本当に出し惜しみ無しでやらないと不味い。

 

憤怒「おいおい終わりかとんだ期待外れだな?」

 

理 「くく‥‥アハハ始めてだよ本気でやりたいと思

   ったのはさ!ルールを改訂する自身の力の枷

   を1000本から全枷の2分の1にする!」

 

そう唱えた直後に体の奥底で何かが壊れるような音が響くと同時にとてつもない爽快感が体を襲う。そして自分を中心にフィールドの地面は砕けステンドグラスは割れだす。しかし本当に心地良い。

 

憤怒「お前‥‥そのすg‥‥」

 

今なら何でも出来そうな気がしてならない。一気に近づき拳を構える。

 

憤怒「っ!!?」

 

理 「お返しだ♪」

 

言われたアドバイス通りに拳一点に霊力そして殺気を込めて連撃を放つ。

 

憤怒「っ前よりも重くなったじゃねぇか」

 

理 「そらっ!」

 

尾をしならせ鞭のように振るい憤怒の横腹に直撃させる。

 

憤怒「……‥くく‥‥良い一撃だ!」

 

頭突きを顔面で受けるが根性で踏ん張りそのまま頭突きで返す。

 

憤怒「良いぞその粋だ!!」

 

あれだけ殴って蹴ってとしているが憤怒の体には1つも傷を受けていないことにビックリする。力を半分解放してもこれとは。

 

理 「頑丈な野郎だ!」

 

憤怒「クハハハハハ段々と熱くなってきたぜ!」

 

憤怒の体から黒い障気が現れ吹っ飛ばされる。すぐさま受け身をとり憤怒を見ると黒い障気は憤怒を包み込む。

 

憤怒「若造‥‥俺をここまで熱くさせたんだ本気の一

   撃を見せろよ?俺も少し本気を出すからよ」

 

そう言い拳を構える。あの感じからしてどうやら一撃で仕留める気みたいだ。良いだろうその考えがどれだけ愚かなのかを教えてやる。

 

理 「仙術五式 龍始爪」

 

右腕を龍化させ大きな爪を生やし煌めかせる。普段から使う龍終爪は言わばこれの劣化版であり簡易化させたものだがこれはその龍終爪を遥かに上回り加減が出来ないんだよな。

 

憤怒「怒りの鉄槌を受けろ‥‥若造」

 

理 「血反吐を吐いてくたばれよ!」

 

互いの一撃と一撃がぶつかり合い光の嵐が巻き起こり自分達を包み込むのだった。




千 「それでは今回はここまでじゃ」

暴食「えぇ♪」

千 「しかし憤怒とやらは凄いの」

暴食「彼は凄いよスバ抜けて高い戦闘能力そして
   傲慢にも引けを取らないカリスマ性それら
   があるこらこそ憤怒は正真正銘の魔王とし
   て名を知らしめたからね」

千 「ほう怠惰とだったらどっちが凄いかの?」

暴食「う~ん‥‥彼奴も自分達とは違ってイレギュ
   ラーな存在だから分からないんだよね‥‥」

千 「そうなのか?」

暴食「うんまぁあんまり僕もそこまで詳しくは知
   らないし怠惰くん話を反らすから結局は聞
   かずじまいなんだよねだけど彼も強いのは
   確かだね」

千 「そうなのか‥‥おっとそろそろ時間じゃの」

暴食「みたいだねそれでは今回はここまで」

千 「それとしばらくしない間にポケモンも投稿
   するからよろしくの」

暴食「それでは読者様」

千 「さらばじゃ♪」


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第487話 魔王の宿泊

こんばんは読者様、明日にこの田舎から東京まで行くこととなった怠惰のクソ悪魔です。都会は行きたくないなぁ‥‥失礼それでは本編へどうぞ。


あれ、ここ何処だっけ。不思議と何もない暗闇の世界が広がる。この感じは前にも何処かであったような気がする。

 

? 「どう調子はさ?」

 

声が聞こえ見ると小さな子供がいた。顔は影で見えないが声の調子からして笑っているのは分かる。

 

理 「誰だよお前は?」

 

? 「僕?僕は■■■■■■■■■(ザーーーーーーーー)さ」

 

こいつの名前はまるで砂嵐のようなノイズで何も消こえなかった。いや意図して聞こえないようにしているのか。

 

? 「‥‥あぁそうかまだ今の君じゃ聞こえないか」

 

理 「どういう意味だよ」

 

? 「全てを受け入れようとしない君には‥ま‥」

 

と、その子供が何か伝えようとするが白い光が覆い尽くす。気づくと自分は地面で寝そべっていた。全身は大激痛が走るが何とか起き上がると、

 

憤怒「おっやっと起きた寝坊助だな若造」

 

憤怒が楽な姿勢で自分の隣に座っていた。そうかこいつと殴りあって気絶したのか。しかし変な夢を見たものだ。

 

憤怒「中々の拳だったぜ若造よ久々に楽しめたぜ」

 

とか言う割にはこいつ無傷なんだぜ。今まで殴った中だと断トツで恐ろしい奴だと認識した。

 

理 「たく始めてだぜおふくろ以外にここまでボコ

   ボコにされたのはよ」

 

首を回しながら起き上がる。だが何故だろうかおふくろ以外にボコボコにされたのは初めてな筈なのに初めてじゃないような感じがする。弾幕ごっこは所詮は遊びの部類なためボコボコにされて「大敗したぜ」とかは思わないんだが何でだろうな。

 

憤怒「そういえば若造の名前を聞いてなかったな‥‥

   お前の名は?」

 

理 「俺か?俺は理久兎‥‥深常理久兎だ」

 

憤怒「理久兎か良い名だな‥‥ん?今お前は理久兎と

   言ったよな?」

 

理 「あぁだから何だよ?」

 

憤怒は驚いた顔をすると高笑いをしだす。

 

憤怒「そうか♪そうか♪お前が理久兎か♪いやな?

   怠惰からお前の話を聞いたぜ色々とハッチャ

   ケてるみてぇじゃねぇかよ♪」

 

やはり怠惰の知り合いか。すると憤怒は何か紙を取り出すと、

 

憤怒「怠惰からお前にこれを渡せって言われていて

   な‥‥ほれ」

 

理 「彼奴から?」

 

何なんだと思いながらその紙を見るとそれは折り畳まれていたため開くと汚い文字でびっしりと何か文が書かれていた。

 

理 「汚ねぇ字だな」

 

呆れながら読んでみると、

 

理久兎君へ、今頃この手紙を見ているなら恐らく憤怒とやり合った後だろうな。

 

理 「こいつエスパーか何かかよ」

 

当たっていてビックリする。とりあえず続きを読むと、

 

実はこれを書いたのは他でもない憤怒についてだ。2日ぐらいこいつを泊めてやってくれないか。別に拒否してくれても構わない。それならば何処か宿を紹介してやってほしい。一応幻想郷の通貨はなりの額を持たせているからな。ただこいつを泊める事はお前にとっては良い利点になると俺は思っているがそこはお前次第だ。こいつの事を任せるぜ理久兎。

 

と、書かれていた。つまり隣にいる憤怒を泊めさせてくれって事か。まぁ別に部屋は結構なぐらいに余っているから問題はないが利点とは一体なんだろうな。

 

理 「………ん?」

 

最後の方にまだ何か書かれていた。読むと、

 

追伸、憤怒を絶対に怒らせるなよ。基本こいつは知的でキレないが、もしこいつがキレたら俺じゃ止められないし、お前所か地底ましてや幻想郷が消えるからな。そんじゃ任せたぜ理久兎くん。

 

こいつ最後の最後でとんでもない文章を残していきやがったぞ。怒らせたら終わりってどんなサービスしろってんだか。

 

憤怒「どうかしたか?」

 

理 「いいや‥‥」

 

とりあえずポーカーフェイスを装う。下手に感ずかれて怒らせたら本当に終わりだ。とりあえずさりげないように誘うか。

 

理 「なぁ憤怒」

 

憤怒「何だ?」

 

理 「お前は泊まる所とか決めてんのか?」

 

それを聞くと憤怒は顎に手を置き暫く考えると自分の顔を見て、

 

憤怒「決めてないから野宿だなまぁ金はなりにある

   から宿もありだな‥‥ただそうなると近くに温

   泉が欲しい所だがないなら野宿しようとは思

   っているな」

 

うん、やっぱりこいつはぶっ飛んでやがる。何処が知的なのかぜひとも議論したい。

 

憤怒「所でそれには何て書いてあったんだエスパー

   だとか言っていたが?」

 

理 「あぁまぁこっちの話だから気にしないでくれ

   ‥‥もしもだぜお前が良ければ俺達の屋敷に来

   ないか?」

 

憤怒「お前達の屋敷?」

 

理 「あぁ部屋ならだいぶあるからな宿で泊まるよ

   りも俺達の屋敷で泊まった方が良いと思って

   な‥‥それに」

 

憤怒「それに?」

 

理 「俺達の屋敷は常に温泉が涌き出てるぜ」

 

それを聞くと憤怒はニヤリと笑う。

 

憤怒「決まったぜ暫く世話になるぜ理久兎」

 

自分の手を握って微笑む。凄い即断即決だな本当に良いのか。もしもの事も考え言っておくか。

 

理 「それと俺達の屋敷だが結構なぐらいに動物が

   いるが大丈夫か?」

 

憤怒「構わないぜ動物は好きだしな♪」

 

意外にも動物は好きみたいだな。それなら大丈夫そうだな。

 

憤怒「良しならさっさと行こうじゃねぇか」

 

そう言い立ち上がると憤怒は思いっきり地面を踏み抜く。すると地面や壁にヒビが入っていくと一瞬で破壊され元の灼熱地獄へと戻る。

 

理 「常識外れな野郎だぜ」

 

と、吐露してまだ激痛が走る体で何とか立ち上がり体を伸ばして翼を広げる。先程に剥がれた鱗や骨は再生していたためこれなら何とか飛べそうだな。

 

理 「お前は飛べるか?」

 

憤怒「あぁ短い距離ならな」

 

そう言うと憤怒も翼を広げるのだが憤怒の翼は左翼しかなくいわゆる片翼だった。

 

理 「片翼か?」

 

憤怒「あぁ昔に少し色々とあってな‥‥まぁそんな訳

   で飛べても1時間ぐらいが限界だな」

 

理 「そうかいまぁそれなら大丈夫だろ」

 

ここからなら1時間もあれば行けるだろう。だがまだやるべき事がある。それは憤怒がぶっ込んだ溶けない氷の処理だ。

 

憤怒「おっとそうだ忘れる所だったぜ」

 

そう言うと憤怒は溶けない氷に向かって手を広げた状態で伸ばしそして手を握ったその瞬間、大きな氷塊はきらびやかな結晶となって砕けた。

 

理 「おいおい‥‥あの氷は溶けないんだろ?」

 

憤怒「安心しろよあそこまで砕けば1時間で全部溶

   けるからよ」

 

それなら良いか。溶けなかったら問題になるが溶けるなら大丈夫だ。

 

憤怒「さてとお前の屋敷まで案内頼むぜ理久兎」

 

理 「まぁあんまり期待はするなよ」

 

そうして自分は憤怒を連れて地霊殿へと向かうのだった。




千 「ではここまでじゃ」

暴食「はい♪」

千 「そういえばそなたは怠惰とちょこちょこと
   連絡を入れる仲なのは分かってはおるがど
   のくらいの仲なんじゃ?」

暴食「えっ?‥‥う~ん学園の同級生?」

千 「そうなのか?」

暴食「うん彼奴は寝てるか俺が絵を描いてたりす
   ると見物しに来てたよね」

千 「ほう‥‥所でふと思ったのじゃが良いか?」

暴食「何かな?」

千 「そなた確かルシファーのクラブ会員とか聞
   いたんじゃが実際はどうなのじゃ?」

暴食「まぁうんそうだね?最初に出会ったときに
   色々と話が合ってねそのまま意気投合して
   たら何時の間にかって感じかな?」

千 「ほう因みに話題はやはり‥‥」

暴食「まぁうん紳士淑女の他愛のない話さ♪」

千 「Oh‥‥」

暴食「それはさておき憤怒くんの実力だったりは
   色々と次回ぐらいにお話ししようかな♪」

千 「おっついにステ解禁かの?」

暴食「まぁあんまり言うと怠惰くんに怒られそう
   だから程々にね♪それじゃ今回はここまで
   だよ♪」

千 「うむまた次回もよろしくの」

暴食「それでは読者様また次回」

千 「さらばじゃ!」


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第488話 料理人として

こんばんは読者様、東京から帰って即爆睡をしていた怠惰のクソ悪魔です。やはり人混みが凄くこの気圧の影響か偏頭痛そして目が回りました。もう行きたくねぇ‥‥失礼それでは本編へどうぞ。


憤怒を連れて灼熱地獄を通り何とか地霊殿へと続く階段へとたどり着く。

 

理 「熱いなやっぱり‥‥」

 

憤怒「そうか?普通だろこんなもん」

 

こいつらの常識は色々とズレているためもう何も言うまい。

 

憤怒「所でこの階段の先か?」

 

理 「あぁこの先だ」

 

憤怒「ほう楽しみだなお前の言う屋敷はどんな所な

   のか」

 

理 「期待するなって言っただろうに‥‥」

 

そんな事を呟きつつ階段を登り門の前に辿り着く。

 

憤怒「ふんっ!だぁぁ!」

 

そして憤怒は扉を開けようとするがビクともしていない。それはそうだこちら側からでも鍵がいるオートロック式に変えたのだから。

 

憤怒「仕方ねぇな破壊すか‥‥」

 

理 「止めろや!?少し待ってろ開けるから」

 

鍵を開けて門を開け奥の階段を少し登ると地霊殿の中庭へと出る。

 

憤怒「ほう‥‥空は未だに地底なのにも関わらず花は

   咲き木も伸びるのだな」

 

理 「あぁ俺の従者の1人がここを育てているから

   な‥‥」

 

憤怒「ほう」

 

そんな事を言いながら憤怒は花壇を眺めていると地霊殿の中庭の扉が開き亜狛と耶狛そして黒が出てくる。3人は自分を見ると駆け向かって来る。

 

耶狛「お帰りなさいマスター」

 

亜狛「お疲れ様ですどうでし‥‥ん?」

 

黒 「なぁそこにいるのは………」

 

3人は憤怒が誰なのだろうという顔をし黒に至っては指を差すと憤怒はニコリと笑い、

 

憤怒「あぁ2日ぐらい世話になる事になった憤怒と

   いう者だよろしく頼むぜ理久兎の従者達♪」

 

憤怒は手を差し出すと亜狛と耶狛と黒の3人はそれぞれ手を握る。

 

亜狛「お客人でしたかこれは失礼を」

 

耶狛「よろしくね♪」

 

黒 「………憤怒と言ったよなまさかお前はこの前の

   怠惰と同じか?」

 

憤怒「あぁそうだ前は俺の同僚が世話になったな俺

   も怠惰と同じメンバー1人その名をサタンだ

   よろしくな」

 

それを聞くと3人は度肝を抜かれた顔をする。まぁ無理もないか。特に亜狛と耶狛は怠惰に揉みくちゃにされ(モフられ)てたしな。

 

耶狛「へぇ貴方みたいな人もそうなんだ」

 

憤怒「俺みたいってのはどういう意味だ?」

 

耶狛「何と言うかダンディーだっけ?なおじさんっ

   て感じがするからさ」

 

こいつはとんでもない事をサラリと言うな。亜狛と黒は耶狛の一言で更にあたふたしてるぞ。

 

憤怒「ガハハハハハ♪中々と面白い事を言うなこの

   お嬢ちゃんは‥‥まぁ確かにお前らから見たら

   俺なんかはおじさんだよな♪」

 

亜狛「すいません妹が!?」

 

憤怒「構わん構わん♪気にするな♪」

 

耶狛「怠惰さんと違ってサンタさんは好い人?だよ

   ね♪」

 

憤怒「サンタさんじゃねぇサタンだそれと言ってお

   くが怠惰が色々と特殊なだけで俺は普通だし

   それと人じゃなくて魔族それから出来れば憤

   怒とでも呼んでくれや?」

 

敢えて言いたいが魔族はおいておくとして、何処が普通なんだ。灼熱地獄でサウナしたり温泉の近くに宿がないだけで野宿とか言ってるような男だぞ。是非ともそこは口論したい所だ。

 

憤怒「おっ何だ理久兎?文句あるなら聞くぞ?」

 

理 「いいやないから安心しろ」

 

憤怒「そうか」

 

それに勘が鋭い。流石は魔王と唱われただけある。

 

理 「とりあえず部屋を用意しないとな亜狛に耶狛

   それから黒どこか空いてる部屋を即刻に片付

   けてくれそしたら何時もの業務に戻ってくれ

   て構わないから」

 

と、指示をすると3人は首を縦に振り、

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「はいはい♪」

 

黒 「あいよ」

 

そう言い部屋の用意をしに向かっていった。

 

憤怒「‥‥家事は従者達がしてるのか?」

 

理 「まぁ一通りはな料理だけは俺が作ってる」

 

憤怒「ほうお前は料理人か」

 

理 「まぁ一端だがな」

 

何故かは分からないがニヤリと不適に憤怒は笑った。何だ急に不適に笑いだしてどうしたのだ。

 

理 「‥‥どうした急に?」

 

憤怒「いいや何でもない」

 

理 「そうかなら屋敷を一通り案内するよ」

 

憤怒「おう♪」

 

そうして地霊殿へと入り案内を開始する。

 

理 「まずここがエントランスだ」

 

憤怒「ほう良い装飾だなこれを作った奴は中々の腕

   を持っているな」

 

それを美寿々に聞かせてやりたいなと思った。恐らく照れ臭そうに笑うのが軽く想像できる。

 

理 「そんでこっちが‥‥」

 

ダイニングルームに入り中を見せる。

 

理 「こっちがダイニングルーム‥‥まぁ食堂って言

   うのが近いかもだけど」

 

憤怒「ほう‥‥となると隣は厨房か?」

 

理 「あぁ」

 

憤怒「見せて貰っても良いか?」

 

理 「構わな‥‥」

 

そう言う前に憤怒は食堂へと入っていった。最後まで人の話を聞けよなと思いながら食堂に行くと憤怒は食堂をマジマジと見てシンク、かまど、魔力レンジ、コンロを眺める。

 

憤怒「良い厨房だな‥‥設備は勿論だが掃除が行き届

   いてやがる理久兎これはお前の従者達が掃除

   をしているのか?」

 

理 「いいやここだけは従者に頼らないで俺がして

   いるな」

 

憤怒「そうかシンクに水垢はなく、かまどは使った

   後があるが灰やススはなくレンジにも汚れは

   ない‥‥どうやら料理人としての基礎は良いみ

   たいだな」

 

シンクを優しく触れながら楽しそうに笑う。

 

理 「どういう事だよ?」

 

憤怒「料理をするという事において調理器具はパー

   トナーでありそれが揃う厨房は言わば城であ

   る‥‥それを蔑ろにして料理をしようだなんて

   いう不届きな野郎は即刻に俺はぶちのめして

   いたからな」

 

こいつ分かってやがる。まさかこいつは、

 

理 「お前‥‥料理人か?」

 

憤怒「いいやお前と同じで一端さ‥‥小隊時代は俺が

   6人の飯を作っていたそれだけさ」

 

憤怒もそうなのか。もしかしたらこいつとは意外にも話が合うかもな。

 

理 「料理をするにおいて大切な事は?」

 

憤怒「無論な話で食べてもらう奴の事を考える事だ

   な‥‥俺からも良いか料理人において限界はあ

   ると思うか理久兎?」

 

理 「ないな常にフロンティアを探求するのが味の

   探索者であるのが料理人だからな」

 

憤怒「そうか‥‥」

 

暫くの沈黙が続くと互いに握手をする。

 

憤怒「俺もそう思うぜ」

 

理 「俺もな♪」

 

憤怒とは仲良くやれそうな気がしてきた。

 

憤怒「料理人はよ‥‥」

 

理 「あぁ」

 

と、話がどんどんとヒートアップしていき自分達は時間を忘れ会話をし続けるのだった。




暴食「それでは今回はここまでですね」

千 「うむそれでは暴食殿よ予告通りに憤怒の事
   を少しばかし教えてくれぬか?」

暴食「はいはい教えられる範囲はまず憤怒くんの
   戦闘スタイルについて、彼の戦闘スタイル
   は御分かりの通りバリバリの近接戦闘派で
   主に嫉妬君と同じ前衛職を担当していたん
   だよ」

千 「ほう」

暴食「何よりも憤怒くんはとてつもなく頑丈でね
   某RPGゲームのメタル系統と同等レベル
   の固さを誇り体力なんかはそんなのとは比
   較にならないぐらいあるからある意味で不
   死身な肉体って感じかな‥‥そのせいで並大
   抵の攻撃は全部弾かれ効いたとしても少し
   しかダメージが与えられないという悲劇が
   起こるんだよね」

千 「おっ恐ろしいの」

暴食「それから本編だと憤怒くんは素手戦闘だけ
   れど本来は鋸鉈型のウルティオーっていう
   神器を扱うんだけどそれを持ったら手がつ
   けれなくなるしでね」

千 「確かラテン語じゃと復讐じゃったよな?」

暴食「そうだねそしてそれは憤怒くんの固有能力
   との相性も良いんだよ」

千 「そうなのか?」

暴食「そう憤怒くんの能力は言わば反撃系の能力
   でね攻撃をされればされる程に怒りで自身
   の力を底上げしていくんだよそして怒りが
   最高潮になったその瞬間に憤怒くんの一撃
   必殺技がとんでくるという恐ろしい事が」

千 「おっおいおい」

暴食「そしてウルティオーもまた使用者が傷を受
   れば一撃の威力が底上げされるていくとい
   うねダメージを与えたら駄目だよゲームが
   始まるわけなんだよ」

千  ( ; ゜Д゜)

暴食「とりあえずこれが僕が言える範囲かな?」

千 「やはり常識が可笑しい連中というのは良く
   分かったわい」

暴食「アハハ‥‥おっと時間だねそれじゃ今回はこ
   こまでねまた明日も少し教えてあげるね」

千 「うむまた次回もよろしくの」

暴食「それではありがとうございました」


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第489話 更なる案内

こんばんは読者様、そして投稿できずで申し訳ありませんでした。リアルで色々と立て込んでしまい投稿できずで大変申し訳ありません。m(_ _)m
なのでせめてと思い投稿させていただきました。本当に申し訳ないです。それでは2日3日空けましたが本編へどうぞ。


憤怒と厨房で話し始めてどのくらいの時間がたったのだろうか。

 

理 「それでよ揚げ物の油を捨てずにシンクに流し

   入れやがってよ」

 

憤怒「それはふざけんなだな俺だったらどいつがや

   ったかを探しだしてぶっ殺すな」

 

未だに談笑が続いていた。こいつとはやはり色々と話があう。

 

理 「しかしここまで話が盛り上がったのは初めて

   だぜ」

 

憤怒「俺もだ周りに料理人がいないからな」

 

そういえば俺もそうだよな。周りにそういった奴があんまりいないからあんまり言ったこともなかったな。

 

理 「本当にお前とはまだまだ語れそうだな」

 

憤怒「俺もだぜ」

 

と、話をしていると厨房の扉が開かれ、

 

お燐「あれ理久兎様?」

 

お空「とお客様だね」

 

お燐とお空のタッグがやって来た。

 

理 「どうかしたか?」

 

お燐「いえお父さん達に準備ができたから理久兎様

   を見つけて報告をしておいてくれと言われま

   したので」

 

お空「そしたら厨房から声がして来たんだよ♪」

 

成る程、そういう事か。時計を見てみるとかれこれ1時間は軽く経過していた。

 

理 「ってまだ紹介できてない所が結構あるのにな

   ‥‥そろそろ移動するか?」

 

憤怒「おっそうだな」

 

とりあえず教えてくれたお燐とお空の頭を撫で、

 

理 「ありがとうな教えてくれてそれと灼熱地獄の

   件は片付いたからお前達も何時もの業務に戻

   ってくれ♪」

   

お燐「はっはい!」

 

お空「了解♪」

 

2人はニコニコと笑って厨房から出ていった。

 

理 「そんじゃ部屋の案内の続きをするぞ」

 

憤怒「頼むぜ」

 

そうして自分達も厨房から出て色々と案内をしていく。倉庫や娯楽室はたまた地下室の通路等々、案内をしていく。

 

理 「それでここが図書室だ」

 

憤怒「ほう‥‥もしかしたら夜に使用するかもしれな

   いが構わないか?」

 

理 「構わないよ本を大切に使ってくれるならな」

 

憤怒「そうかなら使わせて貰うぜ♪」

 

理 「あぁそんで中だが‥‥」

 

図書室に入り中を見せる。憤怒はマジマジと眺め、

 

憤怒「色々とあるんだな」

 

理 「あぁ主に物語だとか推理小説が多いな」

 

憤怒「ほう好きなのか?」

 

理 「いや俺はそうじゃないんだが‥‥」

 

と、言っていると図書室の扉が開きさとりが本を抱えて現れる。

 

さと「理久兎さん帰ってきていたんですか?」

 

理 「あぁ‥‥って3人からとかお燐やお空から聞い

   てないのか?」

 

さと「えぇ部屋にこもって本を読んでいましたから

   ね‥‥所でそちらの方は‥‥成る程お客人の憤怒

   さんですか」

 

憤怒「おっ?俺の名前は言った覚えはないんだがな

   ‥‥どうして分かった?」

 

やはり初対面だとこういうキョトンとした顔をするよな。変な誤解を生ませないためにも説明しておくか。

 

理 「あぁさとりは他人の心を読める能力があるの

   さ‥‥って憤怒は読めるのかさとり!?」

 

さと「えっえぇ‥‥どうしたんです?そんなに驚いた

   顔をして?」

 

だって、俺のおふくろや怠惰の心は読むことが出来なかった筈なのに憤怒は読めるのはどういう事なのだと思って驚いてしまったのだ。

 

理 「因みにだがこの憤怒は怠惰と同じ7大罪の悪

   魔の1人だぜ?」

 

さと「………えっ?」

 

驚いた顔をすると数歩後退りをする。

 

憤怒「………怠惰の野郎に何かされたのか?」

 

さと「いっいえ‥‥彼からは何もされてはいませんが

   その彼の周りの怨念というか何というか」

 

それを聞いた憤怒は申し訳なさそうな顔をする。

 

憤怒「それは悪かったな‥‥だが許してやってくれ彼

   奴もそれを簡単には制御できる訳じゃないん

   だ‥‥」

 

理 「どういう事だよ?」

 

憤怒「‥‥まぁ分かりやすく言えば禁忌を犯したが故

   に背負ってしまった代償とでも言えば良いの

   か‥‥」

 

禁忌を犯したか。やはり彼奴には何かしらの秘密があるのだな。

 

さと「その秘密は‥‥」

 

憤怒「あんまし心は見ないで欲しいんだがな‥‥あぁ

   何の禁忌を犯したのか‥‥恐らく破っちまった

   禁忌は同族の共食いだろうな」

 

理 「共食い?」

 

憤怒「あぁ言い換えればカニバリズムと言うのか?

   あの桁違いの魔力そして無数の怨念それらは

   禁忌を犯した奴に起こるもの何よりも彼奴の

   あの状態からして恐らくは‥‥だけどな」

 

彼奴は本当に何をしたんだ。憤怒はさとりの頭に手を起き、

 

憤怒「まぁ‥‥あんまり口外しないでやってくれそれ

   から俺もこれ以上の事はあんまし知らねぇん

   だよ」

 

さと「えっえぇ」

 

憤怒「にしてもこのお嬢ちゃんはそんな小さな成で

   色々と心を読んでくるとはなカードゲームと

   から負けなしだな♪」

 

さと「どっどうも」

 

理 「おいおい人の女をナンパするなよ?」

 

と、言うと憤怒は驚いた顔をしてさとりから手を離し自分とさとりを交互に見る。すると、

 

憤怒「おっお前まさかロリ‥‥」

 

理 「違うよ?ただ愛した女性がロリだったそれだ

   けの事だからな?」

 

さと「理久兎さんそこの所を詳しく聞かせていただ

   きましょうか♪」

 

眉間にシワを寄せたさとりは本の角を構えてくる。あれは結構痛いやつだ。ニコニコと近寄ってくる。

 

理 「まっ待てさとり落ち着こう!」

 

さと「ふふっ♪」

 

ヤバいヤバいマジでやられる。するとこの光景を見た憤怒は、

 

憤怒「………何かお前、怠惰と似てるな」

 

と、言うとさとりは近寄るのを止める。というか何処が似ているんだよ。

 

理 「はぁ?何処がだよ?」

 

憤怒「そういう所さラストミッションの時も敵側の

   少女をナンパしてしかも殺さずに生かしたか

   らな」

 

彼奴ロリコンかよ。共食いにロリコンに挙げ句の果てには拷問官だろ。もう完全にお巡りさんに捕まるぞ。

 

憤怒「因みにその少女ってのがお前の母親だぞ?」

 

理 「ぶっ!!?」

 

おふくろかよ。何を思って彼奴はおふくろをナンパしてんだよ。

 

さと「1つ言って良いですか?」

 

憤怒「おっ何だ?」

 

さと「さっきからロリ、ロリと私はロリじゃないで

   す!これでもしっかりとした女性なんですけ

   れど?」

 

理 「………」

 

憤怒「………」

 

さとりには大変申し訳ないが現世だったら近所の小学生と遊んでいても何も違和感を感じない。つまりはロリと同じだとずっと思っていたんだが違うのか。

 

さと「何ですその沈黙は?」

 

憤怒「いや何でもない」

 

理 「あぁ悪いがさとり憤怒の案内があるから行く

   ぜ?」

 

さと「えっえぇ」

 

そうして自分達は図書室を出る。残ったさとりは、

 

さと「理久兎さん後で覚えていて下さいよ」

 

と、ボソリと呟くのだった。そうして出た自分達は次に憤怒が喜びそうな所へと向かう。

 

理 「そんでここが待ちに待った風呂場だ」

 

憤怒「おぉ!中に入って良いか!」

 

理 「あぁ」

 

入り脱衣場を過ぎ風呂場を見た憤怒は大興奮する。

 

憤怒「本当に温泉なのかこれ!」

 

理 「あぁ正真正銘の温泉だ」

 

何せ能力を使って噴き出させたからな。今では地底の観光財産の1つだ。他は何かって?酒と喧嘩と鉱石ぐらいじゃないかな。

 

憤怒「おぉ!早速入浴しても良いか!」

 

理 「構わないがまだ旧都とかを案内できてないけ

   れど」

 

憤怒「そんなもん後だ!今は汗を流してたいのさ」

 

そう言うと憤怒は裸になり体に温泉をかけて入浴をする。

 

憤怒「ふぃ~‥‥」

 

理 「やれやれなら上がったら旧都を案内するから

   娯楽室で待っていてくれよ」

 

憤怒「あいよ~」

 

そう言い自分は風呂場から出て廊下に出る。

 

理 「さてと今のうちにプランを立てておくか」

 

そうして憤怒のために旧都の観光プランを考えるため執務室へと向かうのだった。




それでは今回はありがとうございました。本来なら暴食と千ちゃんの会話なのですが謝罪の意を現し今回はこのような形とします。
前書きでも書いた通りリアルで色々とたてこんでしまい投稿できずで申し訳ないです。リアル事情、テスト、就活のための履歴書作りと立て込んでしまいその結果、疲れはててダウンして作品作りも出来ず投稿できずじまいでした。もしかしたらまたこのような事が起こりえるかもしれませんがその時は本当にすいません。ですが最後までやっていくつもりです失踪はしないようにしますのでよろしくお願い致します。それではこんな拙い文となりましたが見てくださりありがとうございました。

追伸 次回からまた何時もの千ちゃんと暴食氏との会話形式に戻りますのでよろしくお願い致します。
          m(_ _)m


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第490話 旧都への観光

こんばんは読者様、天気のせいで偏頭痛がよく起こる怠惰のクソ悪魔です。もう本当に梅雨が明けて欲しいです。さてそれでは本編へどうぞ。


憤怒が入浴してから数時間が経ちこちらもどういう順序で行くのかのプランが練れた。

 

理 「さてとそろそろ娯楽室に行くか」

 

立ち上がり部屋から出て娯楽室へと向かう。娯楽室には名の通り色々な娯楽なものが揃っている。ビリヤードにダーツ、ボードゲームだったりもそうだが中には水晶で映写する水晶映写機などもありペット達や亜狛と耶狛は結構それに凝っている。黒は言わずと知れずビリヤードばかりだが。

 

理 「来てるかな」

 

と、呟き娯楽室に入ると、

 

憤怒「こっこらやっ止めろって♪」

 

憤怒はペット達に囲まれじゃれつかれていた。仕方ない少し助けてやるか。

 

理 「ほらお前達そろそろ離れろよ?」

 

と、呟くとペット達は少し残念そうに離れていった。

 

憤怒「ふぅ凄い猛攻だったぜ」

 

理 「悪いな家のペット達が」

 

憤怒「気にすんなよある意味でモフモフパーティー

   だったからよ♪」

 

そう言い立ち上がる。

 

憤怒「それと良い湯だったぜ」

 

理 「それは良かったなら次は観光するか」

 

憤怒「おうよ♪観光っていうと彼処か?」

 

憤怒は窓から見える旧都を指差す。

 

理 「あぁそうだ所でさ憤怒は腕っぷしは強いのは

   分かったが加減とかは出来るよな?」

 

憤怒「多分な‥‥それがどうかしたか?」

 

理 「あぁ旧都なんだが‥‥」

 

と、言った直後、旧都から大きな土煙が上がる。また彼奴達が何かやらかしているのか。

 

理 「彼処は喧嘩の名産地みたいなもんだからさ」

 

憤怒「ほうそれは楽しみだな♪」

 

指をならし憤怒は楽しそうにニコニコと笑う。やはり荒事は好きみたいだな。そして何故に手加減が出来るかと聞いた理由は至ってシンプルで喧嘩を吹っ掛けてきた奴を撲殺なんて事になりかねないからな。

 

理 「準備が良いなら行こうか」

 

憤怒「おうよ♪」

 

そうして自分達はバルコニーに出て翼を広げ空へと羽ばたき旧都へと向かうのだった。

 

理 「おうおうやってるな」

 

憤怒「賑わってるな」

 

旧都は何時もと同じ賑わいを見せ物の売り買いや喧嘩が日常茶飯事で起きていた。

 

理 「それとここで気を抜くなよ?」

 

憤怒「ん?どうしてだ?」

 

そう言いながら地上へと降りたその時だ。

 

鬼 「どひゃ~ー!!?」

 

鬼が此方に向かって飛んでくる。右足を構えると憤怒も左足を構える。お互いにヤクザキックで飛んでくる鬼に向かって蹴りをいれて押さえる。

 

鬼 「ぐふっ!?」

 

ミシリと変な音が鳴ったがまぁ大丈夫だろう。そして互いにタイミングを合わせて力を入れて思いっきり鬼を吹っ飛ばすと鬼は見事に頭からダイブして地面に顔がめり込む。

 

理 「とまぁこんな事がちょこちょこと起こるんだ

   よここは」

 

憤怒「暇しなさそうな所だな♪」

 

理 「まぁな」

 

暇は確かにしないな。だが反面で騒がしくて時々、夜とかになると傍迷惑なのだがな。

 

憤怒「ん?」

 

理 「どうした?」

 

憤怒が向く方向から誰かが歩いてくる。それは言わずと知れずの彼奴だ。

 

理 「‥‥やっぱりお前か」

 

美 「うぃっす理久兎♪」

 

美寿々が笑いながらやって来る。大体はこいつの原因なんだよな。

 

理 「お前なもう少し加減してやれよそれよか危な

   いだろ?」

 

美 「いやまぁ‥‥悪いとは思うよ?けれど反省はし

   ないし後悔もしてないね」

 

理 「こいつ♪」

 

前みたくボコボコにしてやろうかな。すると美寿々は隣の憤怒を見る。

 

美 「そいつは誰だい?」

 

憤怒「俺は憤怒だ訳あって2日ぐらい理久兎の所で

   世話になってる者だ」

 

訳あってとは言うが観光だろ。何処が訳あってなのだろうか。

 

美 「へぇ‥‥その右腕の傷それは歴戦の古傷って所

   かい?」

 

憤怒「いいや歴戦って程ではないなただ単に何時の

   間にか負っていたものさ」

 

それを聞くと美寿々はおもちゃを見つけた子供のように笑顔になる。あれこれまさか、

 

美 「良いね私の強者レーダーがビンビン鳴ってい

   るよどうだい一戦しないかい?」

 

やっぱりか。これは止めないと流石に不味いよな。

 

理 「憤怒これは無理にとは」

 

憤怒「いいや売られた喧嘩は買うものだぜ♪」

 

もう手遅れだったよ。せめてこれだけは伝えないと、

 

理 「加減はしろよ?」

 

憤怒「分かってるっての」

 

美 「加減とは良い度胸だねなら私も」

 

理 「お前は加減するな」

 

美 「どうしてだい!?」

 

ニコリと圧を込めて笑うと美寿々は察したのか憤怒を見て震えだす。

 

美 「武者震いがしてきたよ‥‥だが楽しそうだ!」

 

美寿々の体にラインが浮かび上がる。ガチでやる気みたいだ。それに合わせて周りに旧都に住まう妖怪達がこの戦いを観戦し出す。

 

憤怒「ほう良いぞ来な」

 

美 「なら遠慮なく!」

 

美寿々の拳が憤怒の顔面に直撃し憤怒の後ろの地面が大きく地割れが起き大きく裂ける。俺も加減して挑んだ際には骨にヒビは入ったあの拳だが果たして憤怒には効いたのだろうか。周りで観戦するものもヒソヒソと話し出す。何故避けない、何故、防がない等々と聞こえる。だが俺は知っているあの男が尋常じゃない事を。

 

美 「なっ!!?」

 

何せ俺の一撃すらも決定的なダメージを入れなかったのだから。

 

憤怒「良い拳だな女‥‥だがそれじゃ俺にはダメージ

   は入らねぇな?」

 

そう言い憤怒は見た感じ軽く美寿々の頭を小突くとありえない事にそのまま地面にめり込んだ。その光景を見ていた観戦者達は黙り出す。

 

理 「お~い美寿々~生きてるか?」

 

美 「ぷはぁっ!あぁ何とか生きてるよ‥‥」

 

フラフラとした足取りで立ち上がれそうにもないため美寿々を掴み立ち上がらせる。

 

美 「お前さん強いね」

 

憤怒「そんな事はない‥‥おや?」

 

と、言っていると憤怒は鼻から血を流した。どうやら美寿々の拳は効いていたのか外傷はないのだが内面にはダメージは入っているようだ。

 

憤怒「女‥‥お前の名前は?」

 

美 「美寿々さここ旧都を管理している者の1人さ」

 

憤怒「そうか覚えておこう」

 

そう言い手を差し出すと美寿々も手を握る。しかし美寿々をワンパンで沈めるとはやはり只者ではないな。

 

理 「さてと憤怒お前は行きたいところってある?」

 

憤怒「そうだな‥‥あんまり考えてはないな?」

 

理 「なら適当に色々と案内してやるよほらお前達

   も散った散った!」

 

そう言うと周りの者達は散っていった。

 

美 「旧都の案内なら見回り兼ねて私もしてあげる

   よ」

 

理 「そんな千鳥足なのに出来るのかよ?」

 

美 「へっこんなもん平気だね」

 

いや絶対に先程の一撃で脳を揺らされて脳しんとうを起こしているくせして良く言うな。

 

理 「まぁそこまで言うなら無理はするなよ?」

 

美 「分かってるよ」

 

理 「なら順路的にはこう回れば良いと思うぞ?」

 

そう言い作った順路図を美寿々に見せると美寿々は納得した顔をする。

 

美 「了解ならこっちだ来な」

 

憤怒「おう♪」

 

理 「やれやれ元気だな」

 

そう呟きながら旧都の案内が始まったのだった。




暴食「ではここまでです」

千「うむ!しかし憤怒には攻撃が通りにくいんじゃ
  のう」

暴食「まぁ固いからねぇ恐らく本編みたく内面から
   ダメージを与えれる技があればもしかしなく
   もないかな‥‥?」

千 「絶対に戦争とかで傷をおってないじゃろ」

暴食「いやそうでもないよ?唯一これまでの歴史で
   憤怒に決定的なダメージを与えたのは他でも
   ない傲慢なんだ」

千 「あやつか」

暴食「彼女の能力は言わばこの世の全ての覆しかね
   ない力があるそれ故に憤怒は常識を覆されて
   ダメージを負うだけどその逆もしかりで傲慢
   にダメージを与える事が出来たのは憤怒くん
   ぐらいだよ彼は全てを怒りのままに破壊する
   その結果は傲慢の覆した常識を破壊するのさ
   だから互いに良いバトルをしたんだよ」

千 「それが確か第一次神魔大戦かの?」

暴食「そうだねあの頃はバイクに乗って戦場を駆け
   巡って斥候したもんだよ」

千 「ほう‥‥怠惰はその時に何かしておったのかの
   あやつ教えてくれぬのじゃよ」

暴食「確かその時の彼奴は技術開発局の局長をして
   いた筈だよ?」

千 「あんなヒモ男がか!?嘘じゃろ!?」

暴食「いや本当だよ色々な兵器を彼奴は作っていた
   からねキマイラだとかの生物兵器から即効性
   の回復薬だってそうだし後は素材と素材とで
   怪物を作り出すなんて事もしていたとか」

千 「なっ何があったんじゃ」

暴食「さぁ俺も分からないな‥‥さて時間みたいだし
   今回はここまでにしようか」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

暴食「それではさようなら♪」


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第491話 バトルマニア

こんばんは読者様、企業の筆記試験に合格した怠惰のクソ悪魔です。後は面接のみですが面接って嫌いなんですよね。はぁ‥暴食の鬱だ失礼それでは今回もどうぞ。


美寿々の案内で自分達は旧都の色々な所へと向かう。居酒屋だったり土産物屋だったりとそういった所を案内される。

 

美 「そんでここが地底と地上を繋ぐ正面玄関みた

   いな場所さ」

 

と、美寿々が言う先にはパルスィと勇儀が何か話し合いをしていた。

 

憤怒「ここはカップルという者達のデートスポット

   的なものなのか?」

 

理 「いや憤怒なにか勘違いしてるかもだが彼処の

   2人は女性だぞ?」

 

憤怒「‥‥傲慢や暴食から百合カップルについて永遠

   と聞かされ続けたのが原因かもな」

 

理 「………」

 

美 「………」

 

憤怒は目柱を押さえて下を向く。7つの大罪って怠惰といいマシな連中がいないよな。すると橋で何かを話し合っていた2人は此方に気付き近づいてくる。

 

勇儀「おっ理久兎に美寿々様?なぜここに?」

 

パル「見知らぬ人もいるわね」

 

美 「あぁこいつの案内さ」

 

と、美寿々が言うと憤怒は手を差し出し、

 

憤怒「俺は憤怒だよろしく頼むぜ」

 

勇儀「こちらこそ♪」

 

パル「えぇ」

 

握手をして憤怒は下がる。そして美寿々を見てようやく気づいたのか首をかしげた。

 

勇儀「所で何でまた土埃だらけなのさ?」

 

美 「ん?あぁ~まぁあれだよちょいとこいつと殺

   り合ったらワンパンチで沈められてな」

 

勇儀「ワンパンチ!?」

 

パル「………事実なのよねそれ?」

 

美 「あぁ‥‥いや本当に参ったよ」

 

あれでも加減してくれていたんだけどな。俺とやった時なんかはあれよりも激しかったしな。

 

勇儀「へぇ‥‥なら私とも一戦やってもらおうか♪」

 

憤怒「喧嘩なら買うぜ?」

 

と、また喧嘩を起こしそうな雰囲気になる。だがパルスィと美寿々が勇儀を押さえる。

 

パル「待ちなさい勇儀」

 

美 「あぁ止めておきなこいつは常識外な奴だよそ

   うさねぇ前に理久兎とやり合っていた大鎌を

   持った男と同等またはそれ以上って所だ」

 

憤怒「それ怠惰だよな?」

 

理 「あぁ」

 

俺と戦って大鎌を持った奴なんて小町か怠惰ぐらいだ。それに男になると怠惰に絞られるんだよな。

 

勇儀「それでもどのくらいかやってみたいねぇ」

 

憤怒「それなら明日やろうぜ今は観光したい気分だ

   しな♪」

 

勇儀「分かったなら明日な約束だからな?」

 

憤怒「おうよ♪」

 

互いに拳を合わせ笑う。この光景を見ていると本当にバトルマニアな連中だよな。

 

美 「さてとそろそろ行くかね」

 

理 「だな」

 

憤怒「おうそんじゃあな♪」

 

勇儀「あぁ♪」

 

パル「えぇ」

 

そうして勇儀とパルスィと別れまた歩き出す。そうしてある程度の案内が終わる。

 

美 「とまぁこんなもんかね」

 

憤怒「旧都も色々と面白いな♪」

 

理 「まぁな」

 

面白いと言えば確かに面白い。色々と騒動を巻き起こしてくれるから尚更にな。けれど時々、頭を抱えたくなる時もあるけれどな。

 

美 「さてと私も粗方の警備は終わったし一度戻る

   としますかね」

 

理 「ありがとうな美寿々」

 

憤怒「世話になったな」

 

美 「良いよついでだったからねそれじゃ私は行く

   よ明日は頼むよ」

 

そう言い美寿々は自分達と別れ旧都へと戻っていった。

 

理 「さてと‥‥お前も色々とあったし疲れたろ?」

 

憤怒「いや別にそこまではないぞ?」

 

理 「そうか?まぁとりあえずはまた温泉にでも浸

   かって来たらどうだ?その間に晩飯の支度を

   するからよ」

 

それを聞くと憤怒は「おっ」といった顔をする。

 

憤怒「それは楽しみだ理久兎お前の料理に期待して

   いるぜ?」

 

理 「変にハードルを上げるなよ俺は所詮一端の腕

   なんだから」

 

憤怒「ガハハハそう言うなよ♪まぁお前さんの言う

   通りに温泉に浸からせて貰うぜ」

 

理 「あいよ」

 

そうして自分達は地霊殿へと入り憤怒は風呂場へと向かう。自分は料理の支度のため厨房へと向かおうとすると、

 

理 「おっ」

 

さと「あっ」

 

さとりとばったりと出会う。さとりはニコリと微笑むと、

 

さと「理久兎さん1つ聞きたいのですが」

 

理 「ん?‥‥ひっ!?」

 

さとりから静かな怒気を感じてしまった。これまさかさっきのロリ発言を絶対に気にしているよな。

 

さと「私がロリという事について詳しくお聞かせ願

   いましょうか♪」

 

さとりは詰めよりそのまま壁に追いやられる。とっとりあえず何とかしなければ、

 

理 「いやだってその体型、身長からしてねぇ?」

 

さと「そうですか♪」

 

ヤバい今の一言で更に怒気が増しさとりの眉間にシワがよる。これは野放しにしたら明日の自分はサボテンになっているかもしれない。速くなだめなければ、

 

理 「だっだが!」

 

さと「だが何です?」

 

さとりをギュッと抱きしめる。

 

さと「ふぇっ!?」

 

理 「別に俺からしたらロリだとかは関係ないんだ

   よ‥‥寧ろ俺を知ってなおその気持ちを伝えて

   くれたさとりが大好きだぜ?」

 

さと「‥‥!!?」

 

一瞬だったがさとりの顔が赤くなると自分の胸元で顔を隠す。だが自分が言った事は真実だ。それは自分(年齢億越え)からしたらこの世界の殆どはロリみたいなものだしな。ただし、おふくろだとかの例外はいるけど。

 

理 「まぁそれと悪かったよ気にしていたなら謝る

   からよ」

 

さと「いえもう気にしてはいません」

 

理 「そうなのか?」

 

さと「えぇ確かに理久兎さんの言う通りではありま

   すしね‥‥ですが精神的なダメージの賠償とし

   てその‥‥」

 

理 「ん!?」

 

何を要求する気だ。まさかヤンデレみたく臓器を寄越せとか言わないよな。少し不安になっていると、

 

さと「もう少し‥‥もう暫くだけこのままでいさせて

   下さい理久兎さん」

 

なっなんだそんな事か。まぁ悪かったのは自分だし暫くはこのままでいようかな。さとりの頭を撫でながら、

 

理 「良いよ‥‥」

 

と、呟き暫くだけこのままの状態をもう少しだけ維持するのだった。




暴食「それじゃ今回はここまで」

千 「うむ‥‥所でそなた百合は?」

暴食「大好きです♪百合は良いぞ~♪」

千 「やはり傲慢と同じで危険な臭いが」

暴食「アハハ♪それじゃ今回は何か聞きたい事は
   あるかな?」

千 「そうじゃな‥‥そなたの事を教えてはくれぬ
   かの?」

暴食「ん?僕の事かい?」

千 「そうじゃ」

暴食「う~んあんまり教えれる事ってないんだよ
   なぁ自己PRって中々に思いつかないし」

千 「そうなのか」

暴食「うんだから次回には僕の相棒を連れてくる
   よ♪彼女なら説明してくれるかもだしね」

千 「わざわざすまぬのぉ」

暴食「気にしない気にしない♪あっでもそういえ
   ばなんだけど」

千 「何じゃ?」

暴食「他の奴等が僕につけた2つ名みたいなのは
   あったな確か暴食の恐皇子(ぼうしょくのきょうこうじ)だったかな?」

千 「まっまた凄い名じゃのう」

暴食「まぁ他の奴等がつけたあだ名だからねさて
   時間も丁度良いし今回はそろそろ終わろう
   か?」

千 「うむそれでは読者様、今回はここまでじゃ
   ぞ♪」

暴食「また次回もよろしくお願いしますね」

千 「それでは読者様」

暴食「またね♪」


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第492話 晩飯の時間

こんばんは読者様、リアルの傲慢と遊戯王をしてきた怠惰のクソ悪魔です。やはり熟練者だけあって強かった‥‥因みに怠惰さんが使ったデッキは‥‥ってこんな話もあれですね。それではそろそろ本編へどうぞ。


さとりの怒りを何とか静めた自分は厨房で今日の晩飯の用意をしていた。

 

理 「ズズ‥‥こんなもんだな」

 

スープを味見し次にメインとなる物の準備を整えるためフライパンに肉タネを置き石窯に入れる。今日のメニューはお客もいる事だしハンバーグ、オニオングラタンスープ、付け合わせとして人参、ブロッコリー等の温野菜そして石窯のパンといったメニューだ。

 

理 「よっと」

 

野菜を一気に切り蒸籠に入れ蒸していく。そしてハンバーグソースで作り置きしてある継ぎ足しデミグラスソースを断罪神書から出し火にかけて煮詰めその間にトースターモードにした魔力レンジから狐色となったパンを取り出す。スープを器に人数分盛り焼き上げたパンを乗せチーズを乗せる。

 

理 「そしたらそろそろだな」

 

石窯からハンバーグを取り出し代わりにスープを入れ空いてるスペースに主食のパンも入れ焼き上げていき、取り出したふっくらハンバーグは皿に盛り付け蒸籠の蓋を開け蒸し野菜を盛り付け最後にデミグラスソースをかける。

 

理 「中々だな」

 

そうしてスープとパンも出来上がりハンバーグとスープ、パンをカートに乗せ今日の料理は完成だ。

 

理 「お前達!作った料理を運んでくれ!」

 

と、言うとダイニングルームへと続く扉が開き亜狛と耶狛が入ってくる。

 

耶狛「おぉ~!やっぱり今日はハンバーグだ♪」

 

亜狛「お腹が空きますよねぇ」

 

2人は尻尾を物凄い勢いでパタパタと振る。喜んでくれているみたいで何よりだ。

 

耶狛「運べば良いんだよね?」

 

理 「あぁ頼むよ」

 

亜狛「分かりました♪」

 

理 「それから粗相のないようにな?」

 

と、念を込めて言うと2人は頷きカートを押してダイニングルームへと向かった。そしたら後は食事で飲むお茶とワインを取り出し自分もダイニングへと向かう。

 

憤怒「ほうハンバーグか旨そうだな♪」

 

理 「そいつはどうも♪どうよこれは?」

 

憤怒「それもいただくぜ♪」

 

ワインをグラスに注いでいく。

 

お空「速く食べようよ♪」

 

黒 「急かすなよ誰も取りはしないんだからな」

 

お燐「さとり様?」

 

さと「ふふっ♪」

 

因みにさとりは何故か知らないが嬉しそうにニコやかに笑っていた。機嫌はどうやら戻ったようだが更にご機嫌になったみたいだ。

 

憤怒「何かあったか?」

 

理 「まぁ少しな♪それじゃ全員で食べようか」

 

飲み物を渡し席につき、

 

全員「いただきます」

 

と、言う一言で食事を始める。

 

耶狛「おいしい♪」

 

亜狛「やはりこれですね♪」

 

お燐「そうだねぇお父さん」

 

お空「おかわり♪」

 

黒 「たく食うのが早すぎるぞ空‥‥」

 

と、皆からの声が上がる。黒に限っては幾つかの皿を持って調理場に向かう始末だ。恐らく定番のようにおかわりコールをされ仕方なく向かったのだろう。

 

憤怒「う~ん旨いな中々な味だぜ?」

 

理 「ありがとうなだが器具に助けられるだけさ」

 

実際、本当に色々な器具に助けられてるのは事実だ。そうじゃなかったからここまでの品は出来ない。

 

憤怒「謙遜するなよ理久兎」

 

理 「ありがとうな」

 

そうして自分も食べてみると良くできた味だなと感じた。自分にしてはよく出来た方だな。

 

憤怒「所でよあそこ嬢ちゃん食べてないが?」

 

理 「あぁ~うん余韻に浸ってる所、悪いけど食べ

   させないとな」

 

さとりは未だに夢見心地なのか幸せそうな顔をしていた。席から立ちさとりの頬を指でつつく。

 

理 「お~いさとりさ~んや~い飯を食わないと駄

   目だぞ」

 

亜狛や耶狛に黒はたまたお燐やお空は何時も食べているため問題はないがさとりな食べさせないとどんどん食べさせないとただでさえ食が細いのもあるが、こいしシックならぬ心配性のためすぐにベッドで寝込みそのまま不健康生活にまっしぐらという不生活を繰り返すため食べさせないといけないのだ。

 

さと「はっ!私は何を!?」

 

理 「さとり~飯を食わないと駄目だぞ?」

 

さと「えっえぇといただきます」

 

そう言い食事をとり始める。これなら問題はないだろう。席に戻り自分もワインを飲み出す。

 

憤怒「‥‥本当に怠惰に似てるよな」

 

理 「彼奴と一緒にするな」

 

憤怒「‥‥ふっ♪」

 

笑いワインを飲み出す。俺と彼奴の何処が似ているんだか。少なくとも俺はロリコンじゃない。付き合った女性がたまたま見た目がロリだった。ただそれだけの事だ。

 

憤怒「そういえばそこの幸せ顔だった嬢ちゃん」

 

さと「‥‥何ですか?」

 

憤怒は黙りさとりをじっと見つめるとさとりはため息を吐き、

 

さと「写真撮影はされましたがそれ以外は何もされ

   ていませんよ妹共々お世話になりました」

 

憤怒「そうか」

 

一体、何の話をしていたんだ。

 

理 「何を話したんだよ?」

 

憤怒「あぁ俺の仲間が変な粗相をしてないかを聞い

   ただけさ‥‥」

 

理 「何かあったのか?」

 

さと「いえ理久兎さんにはその恥ずかしくて言えま

   せん!」

 

本当に何があったんだ。憤怒はケラケラと笑い酒を飲む。

 

憤怒「女には秘密にしたい事がいくつもあるものと

   いう事なんだろうよ‥‥傲慢いわくだがな」

 

理 「‥‥‥‥」

 

女心というか乙女心というかそれらは今もあんまりよく分からないな。

 

憤怒「それともしも傲慢とか怠惰がしつこいなら俺

   に連絡しろその時は黙らせてやるからよ」

 

理 「そういえばお前、傲慢のルシファーと互角に

   殺り合ったとか文献に書いてあったが実際に

   どうなんだ?」

 

色々とおふくろから聞いたり文献から調べたりしているため聞いてみると憤怒は天井を見上げ少し間を置くと、

 

憤怒「殺り合ったぜ?結局は決着つかずそれでいて

   色々と事件があってなそこで義兄妹の盃を交

   わして小隊を結成したからな」

 

恐らくその小隊こそが7つの大罪なのだろう。つまりは憤怒や傲慢がいなかったらおふくろ曰で今の世はなかったのかもしれないという事なのか。

 

憤怒「さてとこんな血生臭くて辛気臭い話はなしに

   して旨い飯を食って明日に備えるか♪」

 

理 「おいおいあんまり派手に暴れるなよ?」

 

憤怒「分かってるっての♪」

 

そうして自分達は憤怒という客人と共に夜を過ごすのだった。過ごすのだったがその後にちょっとした事件が起こるのだがそれを今の理久兎達は知るよしもしないのだった。




暴食「それじゃここまでですね」

千 「うむそれでそなたの相棒というのは?」

? 「えっとその出てきてもよろしい‥‥ですか?」

暴食「あぁ良いよおいで♪」

? 「しっ失礼します」

千 「そなたな確かロンギヌスじゃったか?」

? 「はっはい暴食様の神器を勤めさせていただい
   ているロンギヌス‥です‥」

暴食「えっとこの子は臆病でねあまり怒鳴らいであ
   げて千ちゃん」

千 「うっうむ‥‥えぇとそなたと暴食との関係を教
   えて欲しいのと暴食の自慢できる所を教えて
   はくれぬか?」

ロン「はっはい暴食様はある計画の最中で私を助け
   てくれた恩人なんです」

千 「ある計画?」

ロン「はい四天使ガブリエルが立案した聖器計画と
   呼ばれるものですそこで創られたのが私なん
   です」

暴食「彼奴は許されざる事をしたからね個人的にも
   憎い相手だったんだ‥‥彼奴の実験施設を狙い
   撃ちにして破壊していっている過程で偶然に
   もこの子を見つけて僕が保護すると共に僕の
   神器になったんだよ」

千 「そうじゃったかすまぬな」

暴食「千ちゃんが謝る事じゃないよ」

ロン「えぇそして暴食様の自慢の点はやはり全てで
   すね♪」

千 「そっそれは説明になってはおらぬのぉ‥‥もう
   少し具体的に」

ロン「えぇとどう言えば良いか‥‥」

暴食「えっと取り込み中の所だけれどごめん時間が
   そろそろ」

千 「はっ気づけば!ならば次回までにまとめるの
   じゃぞ」

ロン「はっはい!」

千 「うむそれでは今回はここまでじゃ」

暴食「また次回もよろしく」

千 「それでは読者様」

ロン「あっありがとうございました」


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第493話 起きたら事後

こんばんは読者様、待ちに待ったルーンファクトリー4をプレイしている怠惰のクソ悪魔です。まず驚いたのはセーブの量ですね。3Ds時代は3つしかなかったスロットが10以上になっていてビックリしました。これはデータ消さずに全キャラをコンプリートできるよやったね。という運営の言葉が聞こえましたね。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


憤怒達とで飲み合いをしたその後の事、

 

理 「………………ふわぁ~」

 

起床し体を起こしてボーとする。

 

理 「いつの間に寝たんだ‥‥」

 

昨日の晩飯の後からの記憶がまったくない。というか考えてみると自分は服を着ずに真っ裸だ。どうしてこうなっているんだ。

 

理 「………」

 

というか自分の隣で布団がこんもりと盛り上がってる。布団を捲ると、

 

さと「すぅ‥‥すぅ………」

 

さとりが寝ていた。

 

理 「………」(゜_゜)!?

 

待て、待て待て待て!まさか事後なのかガチな事後なのか。いやそんなバカな俺に限ってそんな事がある訳ないだろ。

 

理 「オーケーオーケー‥‥冷静になれ俺‥‥確か昨日

   は‥…ダメだ思い出せねぇや」/(^o^)\

 

マジでどうするかと思っていると気づく。さとりはパジャマは着ている事に一応で足元の方の布団を確認する。うんこれは大丈夫だな。だとしたら何が原因でこうなっているんだ。

 

理 「ん?」

 

隣を見てみるとお燐とお空が大の字で倒れ寝ていて更にその奥には耶狛と思われる物がテーブルの上で寝ておりその下には亜狛と思われる者が寝ていた。だがまだそれなら良い。驚くべきことに黒が壁にめり込んでいた。というかよくよく見てみるとここは自分の部屋どころかさとりの部屋ですらなくダイニングルームだ。

 

理 「………何だこのカオス‥‥」

 

起き上がり体を伸ばす。とりあえず断罪神書を探すと自分の後ろにあった。どうやらこれを枕かわりに寝ていたみたいだ。本を開き服を取り出して着る。

 

理 「これでよし‥‥」

 

さとりに布団をかけて顔をみる。顔色からして元気そうだから大丈夫だな。そしたらとりあえず壁にめり込んでいる黒を引っ張りだし地面に寝かせる。黒は気絶しているのか引っ張り出しても起きやしない。しかしこのボロボロの壁を後で美寿々に頼んで修繕してもらわないとな。だがこの時になってふと気づく。

 

理 「憤怒の奴は何処に?」

 

そう憤怒がこの場にいないのだ。一体どこにと思い探しだす。地霊殿の部屋という部屋を探しそして風呂場を探すが見つからない。恐らく旧都に向かったのか。

 

理 「こうしちゃいられねぇ!」

 

あんなとんでもない奴を野放しにはできない。野放しにしようものなら下手せずとも旧都が灰になってしまう。すぐさま地霊殿を飛び出し旧都へと向かうのだった。旧都へと辿り着いたその瞬間、

 

ドゴーーン!!

 

と、大きく爆発する音が聞こえる。そこへと向かうと、

 

勇儀「はぁ‥はぁ‥」

 

憤怒「なかなか出来るじゃねぇか」

 

そこには勇儀と憤怒がいた。どうやら喧嘩の真っ最中みたいだ。

 

勇儀「四天王奥義 三歩必殺!」

 

勇儀の最後の奥の手を叫ぶ。1歩目で大きく地面が揺れる。2歩目で更に地面が大きく揺れだす。そして3歩目で一瞬で憤怒へと間合いを詰めよりその拳を憤怒の胴体目掛けて放ち見事に命中するのは見えたがその瞬間に土煙が上がる。枷を外していない自分はあれに吹っ飛ばされた記憶があるがはたして憤怒は‥‥と思い土煙が止みその姿を見る。

 

憤怒「何だ今のは?」

 

勇儀「!!?」

 

まさかの無傷でその場に立っていた。あまりの光景にその場の者達は絶句し黙る。

 

憤怒「なら次は俺のターンだが受けるか女?」

 

勇儀「‥‥ふっ………あぁ来な!!」

 

憤怒「いい心構えだなっ!」

 

そう言うと憤怒は拳を構え勇儀へと殴りかかる。何の変哲もない拳な筈なのだがやはりあの拳は自分から見たら死が迫ってくるような感覚だ。それは外野から見ていてもそう思えるのだ。勇儀は憤怒の一撃を腕の交差でブロックするのだが見事に吹っ飛ばされ数々の家を突き抜け果ての方まで吹っ飛んでいった。

 

憤怒「‥‥ヤッベェやり過ぎちまった!?」

 

理 「おいおい」

 

やれやれと思い仕方なく勇儀が吹っ飛んでいった方向に向かって構え、

 

理 「戦術十八式瞬雷」

 

一気に地面蹴り加速して勇儀のもとへと向かうと勇儀は未だに吹っ飛ばされていた。すぐさま勇儀を掴み回収する。

 

勇儀「うぉって理久兎!?」

 

理 「動くなよついでに喋るな舌を噛むぞ」

 

瞬雷でまた来た道を戻り先程の場所へと戻る。

 

勇儀「助かったぜ」

 

理 「良いよ‥‥それよか憤怒これはやり過ぎだって

   の」

 

憤怒「いやすまねぇ結構燃えちまってよ♪そこの嬢

   ちゃんも悪かったな‥‥心から謝罪するぜ」

 

勇儀「構わないよ喧嘩だったんだしね」

 

楽しそうに笑い勇儀は手を差し出す。それを憤怒は握り互いに握手する。

 

理 「とりあえず帰るぞあんまし暴れるとこっちが

   たまったもんじゃなくてな」

 

憤怒「おっと悪い‥‥それじゃあまたな♪」

 

勇儀「あぁ戦ってくれてありがとうな♪」

 

そうして勇儀と別れ地霊殿の帰路へとつく。

 

理 「あんまり暴れるなよなぁ」

 

憤怒「悪い‥‥あっすまないけどよ土産を見ていって

   も良いか?」

 

理 「土産?」

 

憤怒「あぁ他の奴に配ろうと思ってな♪」

 

理 「分かったよならそうだな‥‥」

 

とりあえず土産屋で思い付いた場所へと向かう。そこは色々な物が売っている雑貨屋だ。ついでに地獄饅頭だったり鬼のぬいぐるみこと鬼ぐるみと若干コアな物まである。因みに鬼ぐるみは勇儀と萃香がモデルとなった物だったりしていたりする。

 

店主「いらっしゃいませ~あっ理久兎さんこんに

   ちは♪」

 

理 「よっ」

 

ここの店主は無論の鬼だ。何でも美寿々、曰くで術の扱いは中々のものとの事らしい。ついでに自分の使う木板はここで購入しているのだ。

 

憤怒「ほうこれはこれは‥‥」

 

陳列された土産を憤怒は物色し出す。

 

店員「所で何時ものあれは買いますか?」

 

理 「そうだな‥‥悪い今日は持ち合わせはなくてな

   また今度にでも買わせてもらうよ」

 

店員「そうですか残念です‥‥」

 

と、会話をしながら憤怒をチラリと見ると憤怒は何か耳に当てて何かを話していた。

 

憤怒「そうそう土産だ‥‥えっいらないのか………そう

   か分かったなら他の奴等の分だけ買うぜ」

 

そう言うと耳に当てていた物をポケットに入れると代わりに財布を取り出す。

 

憤怒「この地獄饅頭ってのと鬼くるみ【萃香】を買

   わせて貰うぜ」

 

店員「毎度あり~♪」

 

地獄饅頭は分かるが何故また鬼くるみなんだ。

 

憤怒「言っておくがこれは俺の趣味じゃねぇからな

   相方がロリコンでこういうのが喜ぶのさ」

 

理 「そっそうなのか」

 

それ完璧に犯罪‥‥いやまぁ俺も人の事を言えないか。

 

店員「お会計が此方になります~♪」

 

憤怒「これで」

 

店員「ちょうどですね毎度あり~♪」

 

買った土産を持つ。

 

理 「なら行くか」

 

憤怒「そうだな」

 

そうして地霊殿に向かって歩き始める。そういえば昨日の事をもしかしたら憤怒なら覚えているかな。

 

理 「なぁ憤怒」

 

憤怒「どうした?」

 

理 「お前さ昨日の晩飯の後の記憶って覚えている

   か?」

 

憤怒「‥‥確か」

 

そうして憤怒は昨日の事を語り出す。昨日の晩飯後、理久兎と憤怒ましてや他の者達も酒を飲むだけ飲んで限界を越えたのか皆が皆で酔っぱらっていたのだ。

 

憤怒「なぁ理久兎~♪」

 

理 「ヒック‥んだよ」

 

憤怒「じゃんけんすっぽんぽん対決しようぜ~♪」

 

理 「ほう面白そうだそれじゃつまらねぇな‥‥もう

   少し罰ゲーム増やそうぜぇ」

 

憤怒「なら脱ぐものなくなったら女物の服を着るっ

   てのはどうよ~?」

 

理 「まだまだ~もう少し~だ~!」

 

憤怒「よしならそれを写真に納めてばら蒔くっての

   はどうや~!」

 

理 「おっしゃ~乗った!!」

 

と、語ってくれる。それを聞いた自分はあまりのとんでも発言に絶句した。

 

理 「まっマジなのかそれ?」

 

憤怒「あぁ確かそうだった筈だ」

 

理 「………そこから先は?」

 

憤怒「悪いそこから覚えてねぇや起きた時には時間

   だったから急いで旧都に向かったからな」

 

理 「そうか‥‥」

 

俺は裸だったし憤怒も昨日と同じ服だから恐らくは‥‥とりあえず何も考えないようにしようと思い自分達は地霊殿へと帰るのだった。一方ダイニングルームでは、

 

耶狛「アハハお兄ちゃん何その格好」(((*≧艸≦)

 

黒 「あっ亜狛お前‥‥そんな趣味が‥‥」( ;゚Д゚)

 

亜狛「ちっ違!?」

 

皆は目覚め亜狛は絶望の淵に立たされていた。

 

さと「これは一体どういう‥‥」

 

お空「お父さん可愛いよ♪」

 

お燐「そのごめん‥お父さん‥!!」

 

亜狛「まっ待ってくれ本当に違うんだぁ~!!

 

亜狛がワイシャツにニットベストからのスカートとブレザースタイルになっていて、笑われ時に蔑まされ幻滅されているのを理久兎と憤怒はまだ知るよしもなかったのだった。




千 「では今回はここまでじゃ」

暴食「はい♪」

ロン「それでは前回の続きですね」

千 「うむ頼むぞ」

ロン「はい♪えぇと暴食様と私は互いにリンクして
   いるんです」

千 「リンク?」

ロン「はい言わば一心同体みたいな感じですね」

暴食「そうする事でロンギヌスの感情を僕は知れる
   そして僕の感情もロンギヌスは知る事が出来
   るみたいな感じかな?」

千 「ほう」

ロン「はいそしてそれは自己強化も同様ですね」

千 「自己強化って何をするんじゃ?」

ロン「補食ですね♪」

千 「補食か♪‥‥補食じゃと!!?」

暴食「そう僕はロンギヌスが食した相手の破片で記
   憶を読み取りロンギヌスは食した相手を取り
   込む事で一時的に力を解放できるだから相性
   が良いんだよ♪」

千 「ほっほう」

暴食「そしてリンクで互いを繋げてるからロンギヌ
   スが補食し自強化されれば僕も強化される」

ロン「そして暴食様が読み取った技を回数は限られ
   ますが私が真似る事も可能なのです」

千 「すっ凄いの互いが互いを補っておるのという
   かまるでゴッ(ピー)イーターじゃな」

暴食「いや本当にそれだよね」

ロン「そうですね♪」

3人「アハハハハハ‥‥」

千 「‥‥」

暴食「‥‥」

ロン「‥‥えっと時間ですし終わりましょうか」

千 「じゃな無言ならその方が良いしの」

暴食「だねそれじゃ今回はここまでです」

ロン「また次回もよろしくお願い致します」

千 「それでは読者様去らばじゃ!」


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第494話 見たのは女装狼

こんばんは読者様、帰ってきてすぐさま寝て5時間の爆睡をしていた怠惰のクソ悪魔です。いきなり暑くなったりで体がバテますよね。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


自分達はごたついたな何とか地霊殿へと帰還し玄関を開け中へと入ろうとすると、

 

? 「きゃっ!!?」

 

理 「うぉっ!?」

 

誰かが自分とぶつかり後ろへと倒れ出す。すぐさま手を引き倒れないよう抑える。そしてその者が誰だか分かる。

 

理 「お燐?」

 

お燐「りっ理久兎様!?」

 

それはお燐だった。しかし、お燐の顔色は悪いしで何があったんだ。とりあえず立ち上がらせる。

 

理 「何かあったのか?」

 

憤怒「あぁ見た所で顔色が悪いけどな」

 

お燐「そっそれが!」

 

と、お燐が言おうとすると奥から誰かが走って此方に向かってくる。

 

? 「待ってくれお燐!本当に違うんだ!!」

 

それは自分の従者の亜狛だったのだが、

 

理 「………ぶっ!?」

 

憤怒「なっ何じゃありゃ」

 

自分の知っている亜狛とはまた違っていた。外の世界の女子ブレザーを着た亜狛?みたいな子だった。

 

お燐「にゃ!?」

 

憤怒「なぁおいあれってよお前の従者だよな?確か

   彼奴って男だよな?」

 

理 「あぁ立派な雄狼だな」

 

彼奴は何をしているんだか。とりあえずお燐の前に空かさず入り、

 

理 「チェストっ!」

 

タイミングに合わせ上段蹴りを放つ。だが亜狛は身体能力を駆使して回避し後ろへと下がる。

 

亜狛「まっマスター!?」

 

理 「亜狛‥‥とりあえず落ち着けお前のその格好で

   お燐が怖がってるから」

 

亜狛「はっそうだお燐!聞いてくれ!これは何かの

   間違いで!」

 

お燐「間違いってお父さんそれを間違いって言える

   のかい!?」

 

いきなり女装すれば誰だってこうなるよな。しかもお燐からしたら心から慕っていた育て親がこうなればパニックにだって陥るって。

 

亜狛「だから俺はこの服を着た記憶が!?」

 

理 「よしよしお前らまずは落ち着け‥‥お燐もそう

   だがまずは話を聞こう‥‥な?」

 

お燐「えっえぇ」

 

自分の隣に立つがまだパニックっているのは明らかだ。

 

理 「それで亜狛‥‥その服の理由やらを聞こうかお

   前は何時からその‥‥男の娘属性というか女装

   趣味に目覚めたんだ?」

 

亜狛「男の娘って何ですか!?それに女装趣味にも

   目覚めていませんし全然違いますから!」

 

理 「それじゃその格好は?」

 

亜狛「起きたらこの格好でそれで皆が笑ったり怖が

   ったりしてそれに足元もスースーするのでよ

   く見たらこの格好で‥‥」

 

何か凄い朝のあの光景と同じ事を言うな。待てよ‥‥そういえば憤怒の話の下りで女装がどうのってあったな。

 

理 「お前は昨日の記憶あるか?」

 

亜狛「えっえぇと‥‥あっそういえば昨日マスターと

   憤怒さんのじゃん拳に黒さんと参加して服を

   脱いだ記憶が‥‥それで確か何か服を着た記憶

   が無きにしも」

 

お燐「やっぱりお父さん‥‥」

 

亜狛「本当に誤解なんだ!!?」

 

成る程やっぱりか。憤怒と顔を合わせ目でアイコンタクトをする。亜狛に対しとりあえず頭を下げる。

 

亜狛「えっ!?」

 

理 「アハハ悪い‥それ多分‥俺のせい‥‥かな?」

 

憤怒「あぁ~悪かったよ」

 

とりあえず亜狛にどういう経緯で知ったのか又、酔っていた際にしていた事を話す。

 

亜狛「‥‥あんた達のせいか!?」

 

理 「悪い悪い」

 

憤怒「あぁ」

 

亜狛の眉間にはシワが幾つもよっていたがまぁこれで誤解は解けただろう。

 

お燐「よっ良かったよ‥‥本当にお父さんがそうなっ

   ていたらあたいはもっとパニックになってい

   たよ」

 

理 「お燐も悪かったな‥‥まぁでもアコちゃんその

   格好は中々に似合ってるぞ?」

 

亜狛「余計なお世話です!?というか次にそのアコ

   ちゃんなんて言ったらクナイを刺しますから

   ね!?」

 

だが実際に似合ってるから仕方ない。ぶっちゃけ亜狛の顔って中性的な顔をしてるし身長も男性の中だと低めだから女装させて知らない者に見せれば恐らく女性と言われると思う。

 

亜狛「はぁとりあえず服を着なきゃ‥‥」

 

理 「そうだ」

 

折角だしこれを記憶しておくか。断罪神書から写真機を取り出し、

 

理 「亜狛~♪」

 

亜狛「何で‥‥」

 

理 「お手」

 

と、手を差し出し言うと亜狛は本当にお手をする。

 

亜狛「わふっん!!?」

 

カメラを構えられているのに気づいたがもう遅い。すぐにもう片方の手で構えたカメラのボタンを押す。

 

パシャっ!

 

これで亜狛の恥ずかしい黒歴史写真を納めれた。やられた亜狛の顔は真っ青になる。

 

理 「良いのが撮れたな♪」

 

亜狛「まっマスター!?貴方って人は!?」

 

理 「まぁ折角の記念にな♪」

 

亜狛「そっそれを!」

 

理 「おっと強引に取ろうとするならこれを耶狛に

   渡すぞ?」

 

それを聞いた亜狛はさっと出した手を抑えて下がる。亜狛の意外なる弱点それは耶狛にはとんでもなく弱いのだ。

 

理 「安心しろ記念に撮っただけだからな他の奴に

   は渡さないよ♪」

 

亜狛「本当に貴方って人は~ー!?

 

憤怒「やっぱりお前は怠惰に似てるな」

 

理 「はっ何処が?」

 

憤怒「そういう脅しをかける所さ」

 

あんな奴とは一緒にしないで欲しい。亜狛は恨めしそうに此方を見てくる。

 

理 「そんな顔するなよ♪本当に見せはしないよ純

   粋な思い出作りさ♪」

 

亜狛「気にしますからね!?」

 

お燐「お父さん落ち着いてって‥‥」

 

亜狛「これに限っては俺の存在意義及び今後の俺の

   キャラが変な方向に決まるからなっ!?」

 

まったく大袈裟な奴だな。そんな事が本当に起こると思っているのだろうか。

 

理 「分かった分かった今日はお前の好きな寿司を

   握ってやるからそれで許せよ♪」

 

それを聞いた亜狛は驚いた顔をするが眉間にシワを寄せて、

 

亜狛「そっそんなで買収しようだなんて‥‥」

 

理 「因みに小鰭(コハダ)とか光り物も握るつもりだが?」

 

顔を赤らめててそっぽを向く。

 

亜狛「まっまぁそれなら」

 

パタパタと尻尾を振ってるから嬉しいっていうのがまる分かり何だよな。因みに亜狛の好きなネタは小鰭、耶狛は穴子、黒がヒラメという感じだ。因みに俺は鰯だな。

 

お燐「はいはい‥‥あっ!」

 

理 「何だお燐?」

 

お燐「またマグロの解体ショーはやるの!」

 

理 「いや流石にそれは‥‥」

 

あったらやっても良いが生憎な話でマグロ丸々1匹はないんだよな。前に現世で買い付けた際にはマグロまではなかったからな。すると、

 

憤怒「マグロ?あぁあのデカイ魚かあるぞ?」

 

理 「そうか‥‥はぁ!?」

 

そう言うと憤怒は拳を構えて空を切るように殴るとそこに裂け目が現れる。そこに手を突っ込み何かを引っ張り出す。それは折り畳まれまた鋸のような物だ。

 

憤怒「あっこれはウルティオーだ間違えた」

 

再びそれを突っ込みガサゴソと探すとまた何かをいやあの尾びれはまさか、

 

憤怒「そらよっと」

 

憤怒は取り出した物は正真正銘のマグロだ。しかも凄くでかい。

 

憤怒「前に買ったんだが食う機会がなくてな良ければ

   使ってくれないか?」

 

理 「良いのか?」

 

憤怒「あぁだが飛びきりの頼むぜ?」

 

勿論だ客の期待に応えてこそ料理人だからな。

 

理 「あいよ亜狛すぐに着替えて準備しろそんで耶

   狛と黒にも伝えろお燐も他の者達に伝えてお

   いてくれ」

 

亜狛「分かりました!」

 

お燐「あいにゃ~♪」

 

そう言い2人は去っていった。

 

理 「さてと俺も酢飯だとかの準備しないとな」

 

憤怒「理久兎やっぱり俺にもやらせろよ」

 

理 「お前が?」

 

憤怒「あぁ見てみたくなったアシスタントはするから

   よ♪」

 

そう言うと開いている裂け目から調理器具を数々取り出す。それは一目で分かるぐらいの手入れが行き届いた包丁や鍋にまな板といった器具だ。

 

理 「‥‥なら頼むぜ」

 

憤怒「おうよ♪」

 

そうして自分達は調理するマグロや必要な物を持って調理場へと向かう。その道中、

 

理 「なぁ憤怒」

 

憤怒「ん?」

 

理 「少し結託しないか?」

 

憤怒「ほう何をだ?」

 

ちょっとした計画を述べると憤怒は楽しそうに笑う。

 

憤怒「お前は意外にもズル賢いな」

 

理 「まぁ彼奴達にも贅沢はさせるからなそのくら

   いはな♪」

 

憤怒「だが乗ったぜ俺もその部位とかは好きだから

   な♪」

 

理 「話が速くて助かるぜ」

 

そうして計画を練りつつ厨房へと急ぐのだった。




千 「ではでは今回はここまでじゃ」

暴食「えぇ」

ロン「ありがとうございます」

千 「所でそなた達は前回に槍になったりとか言っ
   ておったが」

暴食「ならそれを少し見せようかロンギヌスモード
   聖槍」

ロン「はい!」

千 「眩しっ!?って本当に槍になっておる」

暴食「この細身の芸術的な槍の形どれをとっても
   最高だよそしてロンギヌスにはもう1つ形
   態があってね‥‥補食モード」

千 「うおって怖!?というかまんまゴッ(ピー)イー
   ターじゃな」

暴食「まぁ確かにね♪ありがとうロンギヌス」

ロン「はい♪」

千 「そしてすぐに人型になったりと凄いの」

暴食「アハハそれが僕の相棒さ」

ロン「止めてくださいよ暴食様」

千 「顔を赤らめて乙女か!?というか今まで見て
   きたオリキャラの中でも狗神に次ぐ乙女のよ
   うな顔をしおってからに」

暴食「まぁロンギヌスの秘密はいずれって事で」

千 「気になるのぉ」

暴食「さて時間も時間ですし今回はここまでです」

ロン「見てくださりありがとうございました」

千 「それでは読者様また次回さらばじゃ!」


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第495話 協力食事作り

こんばんは読者様、徹夜してゲームしている怠惰のクソ悪魔です。昨日、気づいたら朝の6時になっていました。流石にやり過ぎたなと思いましたね。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


地霊殿の厨房では現在、憤怒と共に寿司を握る下ごしらえを行っていた。

 

憤怒「そらよっと」

 

素早い包丁さばきで魚の鱗を剥がしさばいていく。その間にこっちは酢飯の準備をしていく。

 

理 「流石だなその手際」

 

憤怒「ありがとうよ♪」

 

酢飯の準備が終え残りの必要な海苔やネギを用意した頃には憤怒はもう既に魚をさばき終えていた。

 

理 「そしたら隣の部屋に持っていくよ」

 

憤怒「ほいきた」

 

そうして準備を終えダイニングへと運ぶと皆は待ちに待ったという顔をして待っていた。

 

理 「うっしなら握らせて貰うよ食べたいネタを

   言っていけ!」

 

憤怒「マグロは頼むなよ?後で解体してから握る

   からな」

 

と、言うと皆は一斉に各々の食べたいネタを言いだす。

 

亜狛「予告した小鰭!」

 

耶狛「マスター私は鮃♪」

 

お燐「カンパチをお願いします」

 

お空「鯛♪」

 

黒 「たこを頼む」

 

さと「えっと太刀魚で‥‥」

 

各々で言ってくるな。とりあえず小鰭、鮃、勘八、鯛、蛸、太刀魚か。

 

理 「はいよ」

 

憤怒「‥‥渋いネタが多いな」

 

理 「まぁ昔から時々で食わせてるからな」

 

そのせいなのかやたらと一部は通なネタをチョイスしてくるんだよな。

 

憤怒「成る程‥‥とりあえず握るか」

 

理 「だな」

 

そうして自分達は酢飯を取り手際よく握っていく。

 

理 「あいお待ち!」

 

憤怒「こっちもだ!」

 

そうして出した寿司を受け取り皆は食べ始める。こっちも猪口に酒を注ぎ憤怒に渡す。

 

理 「ほれ」

 

憤怒「サンキュー♪」

 

あっちが食べてこっちが食べないのはもったいないからな。酒を飲むと皆は食べ終えたのか、

 

耶狛「マスターおかわり!」

 

亜狛「こっちもお願いします!」

 

さと「理久兎さんおすすめの物をお願いします」

 

黒 「俺も頼む」

 

お燐「はいはい私も!」

 

お空「私もお願い理久兎様!」

 

こいつら凄い食うな。憤怒と顔を合わせやれやれというポーズをすると自分達は寿司を握るのだった。そうしてある程度の魚もなくなってきた所だしそろそろ本番のあれをやるか。

 

理 「さてとっ!!」

 

断罪神書から憤怒から譲り受けたマグロを取り出し台に置く。その大きさに他の者達も声をあげる。

 

理 「そしてこれを捌くのはこれだ」

 

そして更に断罪神書からマグロを解体するためだけに存在するマグロ解体包丁を取り出す。

 

憤怒「そんなもんまであるのか!?」

 

理 「たりめぇよ♪折角だしやってみるか?」

 

憤怒「あぁ是非ともやらせてくれ!」

 

折角だし憤怒にも経験させてあげたいためやらせる事にする。包丁を渡す。

 

理 「ならまずは尻尾を落としてくれ」

 

憤怒「あいよ」

 

そう言うとマグロの尾を一瞬で切断する。

 

理 「そしたら次は頭を落とすが」

 

憤怒「任せろよ♪」

 

そう言うと手際よく頭を落とす。その動作は流れるような動作でビックリする。

 

憤怒「こうしてやってみると面白いな♪」

 

理 「そういえばやったことないんだったよな?」

 

憤怒「あぁマグロの解体だとかは主に嫉妬がやって

   いたからな俺はあくまでも調理のみだったの

   さだからこういうのが新鮮でな♪」

 

動作からそうは思えないんだよな。

 

理 「そしたらそこに切り込みをいれて後は‥‥」

 

と、指示をしていき憤怒はマグロを解体し終える。

 

憤怒「ふぅ~楽しかったぜ」

 

理 「おつかれ♪さぁて今からマグロの握り寿司を

   沢山食わせてやるからな♪」

 

全員「おぉ~!」

 

そうして酢飯を取り憤怒が解体してくれた身を裁き寿司を握っていく。

 

憤怒「なぁ理久兎この兜とテールに頬肉そんでカマ

   最後にハーモニカは貰って良いか?」

 

理 「良いぞそこは寿司には使わないからな‥‥成る

   程ねそういう事か」

 

憤怒「お察しの通りだぜ頼むぜ理久兎♪」

 

理 「あぁ任せろよ♪」

 

そう言うと憤怒は携帯式ガスコンロを何処から取り出すと着火し火をつける。そこに圧力鍋、フライパン、鍋を取り出すと各々の調理を始める。その間に握りは勿論の事だが鉄火巻き、ネギトロ軍艦などなどを作り更に時には火魔法で身を炙った物に塩を少しかけ握りマグロ尽くしの寿司が完成する。

 

理 「ほら食え食え♪」

 

耶狛「いただき~♪う~ん!!」

 

亜狛「これはっ!」

 

黒 「ヤベェうめぇ!」

 

さと「油が乗ってますね」

 

お空「おいしいね!」

 

お燐「本当だね♪」

 

皆は満足してくれているようで何よりだ。だが敢えて言おう。これはフェイクだと憤怒が寿司で使わないネタを使って調理を開始した時からこれは始まっていたのだ。

 

耶狛「もっもう食べれないよ~」

 

亜狛「満腹です‥‥」

 

黒 「あぁ」

 

さと「私もです」

 

お燐「にゃ~♪」

 

お空「ごちそうさま~♪」

 

そう他の者達が満腹になるこの瞬間を。

 

憤怒「おっし出来たぜ♪」

 

そう言い憤怒は余った部位をふんだんに使った料理を出す。兜の煮付け、カマのねぎま汁、テールのステーキ、ハーモニカの串焼き、胃袋の豆板醤あえと中々に旨そうだ。

 

耶狛「もっもう流石にお腹が‥‥」

 

理 「何を言ってんだこれは俺と憤怒が食うんだよ

   そのためにお前達には大トロだとかをあげた

   じゃないか♪」

 

黒 「まっまさか主は元より」

 

亜狛「それらを食べるためにわざと僕達にトロ等の

   部分を!?」

 

ニヤリと笑い頷くとその場の者達は驚いた顔をする。正直に言うとマグロの部位で美味しいのは世間一般からすれば赤身、中落ち、中トロ、大トロの部類が殆どだろう。しかし俺からすればそんな部位よりも美味しいのはその他の部位つまりは兜、カマ、テール等の部位なのだよ。前に異変を起こした際に出したマグロも寿司では使わない部位は俺が調理して美味しく頂いたしな。

 

理 「さてと俺達もそろそろ食うか♪」

 

憤怒「そうだな♪」

 

耶狛「マスターの策略にはまった~!!?」

 

お燐「汚い流石は理久兎様きたない!?」

 

お空「うっうぐ」

 

満腹となった者達は床に倒れ満足しているのか眠っていった。何とでも言え。美味しそうに寿司を頬張っただろう。これで何も食わせずに自分達だけ食べてたなら言われても仕方ないがお腹いっぱい食べたろ。それも大トロだとかの高級な部位もたらふくにな俺達も食わなきゃ損だ。そうして自分達も調理された品を食べるため酒を用意し注いでいるとさとりが近づいてくる。

 

さと「理久兎さん少し頂いても良いですか?」

 

理 「なっまさか食べるのか満腹な筈‥‥」

 

待てよそういえばさとりが食べた量は他の者達よりも少なかった気がしたよな。まさか、

 

さと「憤怒さんの心を読ませていただきました」

 

憤怒「おっおいおい」

 

やはりそうきたか。恐らく憤怒が調理を開始した際に不信に思ったさとりは心を見たのだろう。もう少し自然にやるべきだったな。

 

さと「お二人共、抜け駆けはさせませんよ?」

 

憤怒「理久兎これは俺達の敗けだぞ?」

 

理 「みたいだな‥‥」

 

完敗ださとりの頭を撫で自分の膝の上に座らせる。

 

理 「俺の分を分けてやるから客である憤怒の分は

   食うなよ?」

 

さと「ふふっ大丈夫ですよ本当に少しですので♪」

 

憤怒「やれやれ嬢ちゃんの度胸は中々だ」

 

理 「だな‥‥まぁとりあえず」

 

憤怒「いただきます」

 

理 「いただきます」

 

さと「いただきます」

 

そうして自分達は憤怒の料理を食べる。そしてその美味しさに驚く。兜の煮込みや胃袋の豆板醤和えは臭みがある筈の部位の筈なのだが臭みはなく寧ろ生かしながら臭いを中和させ旨味をだし、テールは丁度の火加減で焼かれ香草の香りが酒をすすませる。ハーモニカの串焼きは生姜醤油の物と塩と柚子胡椒のものがありどちらも口のなかで旨味が広がる。カマのねぎま汁はカマの油とネギの芳ばしい味が体を暖める。正直に言おう料理で感動したのは久々だと。

 

理 「‥‥完敗だ色々とな」

 

憤怒「ん?なにがだよ?」

 

理 「色々とさ旨いかさとり?」

 

さと「えぇですが私はやっぱり理久兎さんの料理が

   食べなれているのでそっちの方がというのは

   ありますね」

 

それを聞くと憤怒はケラケラと笑い出す。

 

憤怒「そうかそうか♪まぁ味覚なんて人それぞれ料

   理人はそんな客の我が儘を見極めるのに時間

   を有するしな俺もまだまだって所だな」

 

さとりの頭に手を置いて撫でる。

 

理 「俺ももう少し精進しないとな」

 

さと「ふふっ応援してますよ理久兎さん♪」

 

そうして自分達は憤怒の料理を食しながら酒を飲むのだった。




千 「それでは今回はここまでじゃ」

暴食「えぇ」

千 「おやロンギヌスは?」

暴食「コンビニに行かせたよお昼の時間だしね」

千 「そうなのか」

暴食「うんあの子ここだけの話で燃費がよろしく
   なくてね丸いピンクの悪魔と同じぐらいご
   飯を食べるから毎月の食費がねぇ?」

千 「そっそれはそれは‥‥」

暴食「本当に強欲くんを見つけないとなぁ」

千 「それと強欲がどう関係するんじゃ?」

暴食「強欲くんはねそこいらの土とか石とかで金
   を作れるんだよ」

千 「金じゃと!?」

暴食「そう僕達7人の軍資金だとかは全部強欲君
   が賄ってくれてたのさロンギヌスの食費も
   彼から賄って貰っていたしね」

千 「そうじゃったのか確か行方不明なんじゃよ
   な?」

暴食「うんコミケの帰りでどっかに落としてきた
   みたいでね」

千 「大丈夫なのかそれ」

暴食「問題ないよ彼奴これでも大罪加入以前の当
   時は怪盗として仕事してたしね」

千 「怪盗って色々と可笑しな話しじゃな金を作
   れるのなら金だとかは問題ないじゃろ」

暴食「そうだねぇそこは次回にでも話そうかそろ
   そろ時間だしね」

千 「もうそんな時間かすまぬが今回はここまで
   じゃ」

暴食「また次回もよろしくね」

千 「それでは読者様!」

暴食「ありがとうございました♪」


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第496話 帰還の前に

こんばんは読者様、モンハンアイスボーンが発売されるため復帰して初めからプレイしている怠惰のクソ悪魔です。とりあえずゼノさんは倒したけどベヒーモス倒して装備が欲しいなと思っている今日この頃。こんな雑魚とやってくれる人なんているのだろうか。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


憤怒が訪れて2日近くが経過する。あれから色々な事があった。時には料理勝負をしたり時には灼熱地獄の間欠泉センターを見学したり時には地獄の出店に赴いたりと色々な事をした。

 

憤怒「ふぅもう思えば4日近くかそろそろ潮時だな」

 

娯楽室でビリヤードを打った憤怒はそう呟く。

 

理 「何がだよ?」

 

憤怒「あぁそろそろ迎えが来るなと思ってな」

 

憤怒が言った通り既に4日が経過していたな。そういえば迎えって誰がくるんだろうか。

 

理 「なぁ迎えって誰が」

 

? 「私だ♪」

 

理 「うぉっ!?」

 

突然声がして後ろを振り向くと怠惰が立っていた。

 

怠惰「理久兎くんどつかれさん♪憤怒の迎えに来た

   よ♪」

 

さりげなく突然、後ろから現れやがって気配がないからビックリしたじゃねぇか。

 

憤怒「お前にしては速いな怠惰」

 

怠惰「うるせぇやい速く帰らないと千ちゃんがうる

   さいのとロリコンにお守りさせてるから不安

   なのさ」

 

理 「オイコラ人のおふくろに向かってロリコンを

   お守りにするってどういう了見だこの野郎」

 

というかおふくろもそこまでガキじゃない筈だきっと‥恐らく‥いや多分だが、

 

怠惰「仕方ない千ちゃん1人だと出来ない仕事をさ

   せてるからねどうしてももう1人2人は欲し

   いのさ♪」

 

一体どんな仕事をさせているだこいつは。

 

怠惰「さてと理久兎くん憤怒くんといて楽しめたの

   かな?」

 

理 「まぁな最初は大変だったが途中からは楽しく

   なったよ」

 

憤怒「俺も最初はこの若造がとか思っていたが久し

   く話せる奴と会えたぜ」

 

怠惰「料理人同士で変な絆が出来上がってるなぁ」

 

変とは失礼な奴だな。これはしっかりとした友情だ。

 

憤怒「そういえばお前も観光とか言ってたが何処か

   に行ったのか?」

 

怠惰「いいや最初は観光って思ったけど面倒くさく

   なったから天子ちゃん‥‥まぁ天人っていう死

   を回避する術を身に付けてる種族なんだけど

   その種族で知り合いがいるからその子の家に

   転がり込んでゲームしてたよ」

 

天子って何処かで聞いたな。あぁ思い出したあの不良天人か。おふくろが庇ってたもんな。

 

理 「ふぅ~ん仲が良いんだな」

 

怠惰「まぁなりにはねぇ?家に遊びに来た時には天

   子ちゃんは勿論の事で付き添いの衣玖さんに

   千ちゃんを入れて4人でモ(ピー)ハンしたりとか

   するしね♪」

 

理 「あのBBAは本当に年甲斐もなく遊びやがっ

   て‥‥」

 

本当に元気というかそれ以上にアグレッシブな母親を持つと色々と苦労するな。

 

怠惰「理久兎くんそれ言ったら俺とか憤怒はどうな

   のかねぇ?」

 

憤怒「一緒にするなよ怠惰?子供の様に遊んでるの

   はお前と傲慢くらいだぞ?」

 

怠惰「遊んでなかった分こうして遊んでるのさ反動

   だよ反動‥‥まぁでもね一度こういう堕落を覚

   えちまうと後は堕ちていくだけだぜ?」

 

これを見て思った。こんな奴みたいにはなってはダメだと。とりあえず怠惰を反面教師にしよう。

 

怠惰「何その幻滅してるかのような顔は」

 

理 「幻滅以前に呆れてんだよ」

 

怠惰「勝手に呆れてろよ♪俺は俺だからな♪」

 

両手を水平に広げ高らかに言う。これには憤怒もやれやれと顔を横に振る。

 

憤怒「昔はこんな奴じゃなかったんだがなぁ」

 

理 「そうなのか?」

 

憤怒「あぁ昔は冷徹冷淡で敵対者ましてや味方にも

   恐れられ敵に永遠の眠りを送るその姿から禁

   忌を犯した永眠を送る者なんて言う名前があ

   ったんだが‥‥」

 

怠惰「ダルいなぁ甘いもん食いてぇな‥‥」

 

憤怒「今じゃこうして鼻くそをほじりながらカジノ

   だとかに入り浸たるような堕落したアホにな

   っちまったよ」

 

憤怒の話と今の怠惰を比べるとその差は歴然レベルだな。何があったこんなアホになっちまったんだ。

 

怠惰「憤怒さ失礼すぎるぞ流石にカジノには入り浸

   らないよ?金に困ったら行くぐらいで」

 

理 「お前そんな事しても勝てねぇだろ!?寧ろ減

   っていく一方じゃねぇか!?」

 

怠惰「甘いな俺はこれでもカジノには強いのだよ」

 

憤怒「あぁ昔からこいつ運だけは凄いからなぁこい

   つとギャンブルすると有り金を全部もってか

   れるんだ」

 

怠惰「楽して稼ぐこれ大事♪」

 

本当にクズの意見というか性根が腐りに腐っているというか本当に何でこんな男になったんだこいつは。

 

怠惰「遊び人はねモンスターと戦うとしたら1人で

   遊び出す使えないポンコツだよ?けれど戦場

   いや戦いの場がギャンブルになれば百戦錬磨

   なのさ故にカジノこそ遊び人の戦場なのだよ

   理久兎くん!」

 

理 「ごめん何を言ってるか分からねぇや」

 

憤怒「安心しろ理久兎‥‥俺もだ寧ろ遊び人やるぐら

   いなら裸で戦士やった方が全然マシだ」

 

怠惰「あまりの人気のなさだなぁ~」

 

これ憤怒以外の他の面子も怠惰の印象ってアホっていうイメージがあるのだろうか。というかいきなり某RPGゲームの話をするな。

 

怠惰「さてとこんな話もさておきで憤怒、帰る準備

   は出来ているか?」

 

憤怒「いや帰る日が今日だったのを忘れててまだ出

   来きてねぇや」

 

怠惰「ならさっさと済ませてくれよまだこの後には

   ヘタレ剣士の回収もあるんだからさ」

 

ヘタレ剣士ってあぁ前に地上で騒ぎを起こすとか何とか言ってたあれか。

 

憤怒「そういえばそうだったな分かったすまないが

   片付けしてくる」

 

理 「あぁ」

 

そうして憤怒は宿泊していた部屋に向かうために娯楽室を後にした。

 

怠惰「さてと理久兎くん憤怒は怒らせてはいないよ

   ね?」

 

理 「怒らせてねぇよ」

 

怠惰「そうなら良し良し♪それで憤怒は連れて帰る

   訳だけど何か伝えたいとかやりたいとかはな

   いかい?」

 

と、聞いてくる。何かないかか‥‥そうだもしかしたらやってくれるかもしれないし頼んでみるか。

 

理 「なぁ怠惰あのさ」

 

怠惰「ん?」

 

そうして怠惰にやりたい事を伝える。怠惰は参ったなという顔をすると、

 

怠惰「分かった‥‥その代わりせめて1時間位にして

   くれよまだやる事あるんだから?」

 

理 「あぁすまないな♪」

 

怠惰「良いよ別にこっちも色々と押し付けたからな

   これぐらいな‥‥とりあけずはそっちも準備と

   かしておけよ?」

 

理 「言われなくても分かってるっての」

 

そうして自分も準備をするために一度部屋に戻るのだった。




暴食「ではでは今回はここまで♪」

千 「うむ‥‥」

ロン「ハムハム!」

千 「しかしお主はよく食べるのぉ」

暴食「まぁこればっかりは仕方ないよ」

ロン「はっすいません!後書きのコーナーでしたね
   食事をしていて申し訳ないです!」

千 「まぁ構わんぞここの後書きコーナーなんて怠
   惰の遊び場と化しておるからの」

暴食「フリーダムだねぇ」

千 「まぁなお陰でゲーム機やらはあるしクーラー
   も効いておるしテレビは見放題じゃしスマホ
   もいじり放題と娯楽には困らんからの♪」

暴食「そんなにやってて電気代‥‥あっそうか怠惰君
   自家発電出来るんだっけ」

千 「うむ!故に電気代は一律で0じゃな♪」

暴食「えっエコだな」

千 「それにガス代なんて風呂で使うぐらいじゃし
   そんなには掛からんの水道も近くの川から汲
   むポンプ繋げて水を濾過する装置やらもある
   しで水道代もかからんの?」」

暴食「………何か色々と凄いね」

ロン「そうですねぇ」

千 「まぁ田舎じゃからな因みにWi-Fiも完備じゃ」

暴食「昔よりも良い生活してない!?ていうか僕達
   よりも良い生活してるよね!?」

ロン「ですね‥‥」(;^ω^)

千 「まぁ田舎の特権じゃなさてこんな話をしてお
   ったら時間じゃなそれでは読者様、今回はこ
   こまでじゃ」

ロン「また次回もよろしくお願いしますね」

暴食「それではまた次回さようなら♪」


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第497話 再戦の火蓋

こんばんは読者様、ベッドで横になり天井を向くと子蜘蛛が張り付いているのを見かけた怠惰のクソ悪魔です。1匹2匹なら放置でも良かったんですがよく見ると7~8匹近くの子蜘蛛がいたため流石に何じゃこりゃと呟き即座にテッシュを構えましたね。さてこんな話しもあれなので本編へどうぞ。


準備を終え呼吸を整え部屋を出る。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「あぁさとりか」

 

さと「どうしたんですかそんな改まった顔をしてあ

   っそういえば憤怒はさんから聞きましたけど

   今日、帰られるんですよね?」

 

理 「あぁ悪いな言いそびれてたな」

 

さと「いえ皆さんエントランスに集まるので私達も

   行きましょう」

 

理 「だな‥‥」

 

そうしてさとりの後に続きエントランスへと向かうとそこには憤怒と怠惰その他にも自分の従者達やペット達も集まっていた。

 

憤怒「遅いぞ理久兎なにしてたんだよ」

 

理 「あぁちょっとな」

 

怠惰「それじゃやりますかね」

 

黒 「やる?」

 

耶狛「何をするの?」

 

亜狛「ん?」

 

そう言うと怠惰は大鎌を何処からか取り出すと大鎌の先端を地面に当て、

 

怠惰「案内しよう俺の仄暗い実験施設へ」

 

その瞬間、周りの景色が歪みそして仄暗く無数の鎖が垂れ下がる場所へと景色は変わり自分と憤怒と怠惰以外の周りにいるさとりや自分の従者達そしてペット達は鉄篭に閉じ込められ天井につるされる。

 

さと「なっ何ですかこれは!」

 

亜狛「どういう事ですか怠惰さん!」

 

耶狛「お空ちゃんや鳥系のペット達はともかく私達

   は鳥じゃないよ!?」

 

黒 「どうしてそうなる耶狛!?」

 

お燐「にゃっ!かっ固い!!?」

 

お空「ビクともしないよ!?」

 

皆は焦った顔をして鉄篭を怖そうとしているが恐らく無駄だろう。憤怒は疑問に思ったような顔をすると、

 

憤怒「これはどういう事だ?」

 

怠惰「どうもこうも理久兎くんの強い御希望さ」

 

とりあえず邪魔な上着を脱いで上裸になり、

 

理 「憤怒‥‥最後に俺と手合わせをしてくれ」

 

憤怒「………ほう俺に戦いを挑むということか?」

 

優しき口調に圧がかかりだす。和やかな雰囲気から一転し戦う者の目となり自分を見つめる。

 

理 「あぁ次は何時に来るか分からないからな数日

   前のリベンジさせてくれよ?」

 

憤怒「ほう」

 

さと「それと私達が何の関係があるんですか!?」

 

確かに手筈通りだったら俺と憤怒そして来るなら怠惰という手筈だったのだがどういう事なのだろうか。

 

怠惰「いやねまさかここまで来るとは思わなくって

   さ俺のこの技は自分の周りの奴を問答無用で

   連れて行くから2人だけってのは出来なくて

   さぁ‥‥テヘ☆」

 

黒 「気持ち悪い!」

 

お燐「というかならこれは何なのさ!」

 

怠惰「まぁまぁ落ち着いてよこれは君達のためなん

   だからさそれと黒蜥蜴てめぇ後で解剖な?」

 

と、ドスを効かせて怠惰は言うと黒は青い顔をして黙った。

 

亜狛「‥‥自分達の」

 

耶狛「ため?」

 

怠惰「あぁそうさその篭はいわば避難所さ恐らく衝

   撃波だとかも凄いからね♪」

 

ニヤリと怠惰は笑って自分達を見る。それを察したのか憤怒も口もとを歪める。

 

憤怒「成る程な‥‥まさかお前がそんな事をするとは

   少し驚きだぜ」

 

怠惰「まぁこいつは重要な顧客だからなこいつがい

   なくなると資金源がなくなっちまうからな」

 

俺はこいつの財布になった覚えはないんだがな。

 

憤怒「ふん‥‥理久兎やるからには死ぬ気なのだろう

   な?今回は前みたいな遊びはしないぞ?」

 

怠惰「断然そのつもりだそうじゃなきゃ挑まねぇよ

   俺はよ特にお前みたいな強者はな」

 

それを聞くと憤怒は楽しそうに笑うと拳を構え空を切るように拳を振るうとまるでそこに透明の壁があったかのようにヒビが入る。そして穴が空くとそこから折り畳まれた大きな鋸のような物を取り出す。

 

憤怒「怠惰ここの観戦してる連中達には被害だとか

   は当然ないんだろうな?」

 

怠惰「勿論ないそして怪我した場合のアフターサー

   ビスも万全さ2人共大暴れしてくれて構わな

   いよ」

 

憤怒「それはそれは」

 

怠惰「俺は避難するから御勝手にどうぞ」

 

そう言うと怠惰は高くジャンプし誰も入っていない鉄篭の上に乗っかる。そして目の前に立つ憤怒はニヤリと笑うと折り畳まれた鋸を金属音と共に展開する。

 

憤怒「今回は俺も武器を使うだから理久兎お前も使

   うなら使ってくれて構わないぞ」

 

理 「なら色々と使わせて貰うよ」

 

断罪神書を取り出し自分の隣で浮かせる。しかし憤怒の持つあの武器は何かこう異様な気配を漂わせる。まるで怠惰が使うあの鎌と同じような感じの気配がする。

 

憤怒「気になるのかこれが?」

 

理 「あぁまぁな」

 

憤怒「こいつはウルティオー俺愛用の鋸鉈でなまぁ

   強さ実践で確認してくれや」

 

ニヤニヤと憤怒は楽しそうに笑いウルティオーと呼んだ鋸鉈を振るうと大きな竜巻が起こりとんでもない風圧が自分に襲いかかる。

 

理 「っ!」

 

たった一振りでこれだけの力があるのか。

 

さと「キャー~!?」

 

耶狛「揺れるよ~!?」

 

亜狛「ぐぅ!!」

 

黒 「うっぷっ!」

 

今の風圧は他の者達の篭を大きく揺らすがすぐさま静止する。

 

怠惰「大暴れしてくれてもとは言ったけど観客達を

   あんまり困らせるなよ?」

 

憤怒「おっとすまないな久々にこいつを使うもので

   な楽しみで楽しみで仕方ないのだよ」

 

理 「久々って

 

憤怒「これを使うと大抵の奴はすぐにお陀仏になっ

   ちまうからつまらねぇのさ‥‥だが理久兎お前

   ならこれを使ってもいいと思ったお前なら少

   しは楽しめそうだからな」

 

理 「少しねぇ‥‥生憎負ける気はないんだが?」

 

憤怒「それで良い‥‥そうじゃないとつまらねぇから

   なぁ!!!」

 

凄まじい圧がかかる。自分も胸ポケットにある木の板を取り出しそのまま頭上へと投げ、

 

理 「ルールを制定するこの戦い間のみ俺は力の枷

   を全てを解放する!!」

 

投げた木の板が弾け飛び更には自身の体に亀裂が走り血が吹き出す。

 

憤怒「ほう良いじゃねぇかよビリビリとくるなぁ~

   おい!」

 

今なら体がこの力に耐えれないのか全身の血が抜けていく感覚がする。だがそれに合わせて、

 

理 「仙術一式 龍我天昇」

 

更に解放し限りなく自分の原初の姿に近い存在に体を変化させる。力を解放するだけ解放したせいなのか痛みよりも解放感の方が何倍も凄い。今なら憤怒ともやりあえそうだ。

 

亜狛「なっあれマスターなのか!?」

 

黒 「何だよあの姿」

 

耶狛「あれって‥‥」

 

お燐「あわわわ!」

 

お空「理久兎様が!

 

さと「そんなあれは‥‥っ!」

 

周りから色々な声が聞こえる。だがそんなものは今は関係ない。目の前の相手に集中するのみ。

 

憤怒「準備は良いみたいだな」

 

理 「あぁ来いよ」

 

憤怒「なら遠慮なくやらせてもらうぜ!!」

 

そうして憤怒とのリベンジバトルが幕を開けたのだった。




暴食「ではでは今回はここまで」

千 「本編は凄いことになっておるの」

暴食「憤怒くんと殺り合おうなんて自殺行為も良い
   所だよ」

千 「まだ負けた訳ではないじゃろ?」

ロン「暴食様その教えてあげた方が」

暴食「うん‥‥彼奴は前にも話した通り戦闘において
   の弱点はほぼ無いに等しいんだよ強靭かつ最
   強の肉体そしてその圧倒的な力と魔力や能力
   それだけじゃないそのカリスマ性その数々が
   憤怒くんを最強つける物なんだよ」

ロン「そして戦闘でウルティオーを一度握れば傲慢
   様を除き暴食様達を入れた残りの5人の方々
   ですら止める事は不可能に近い存在なのです
   よ‥‥」

千 「それって怠惰もか!?」

暴食「うん怠惰くんでも止めるのは無理かもしれな
   いんだよね‥‥同じ近接職の嫉妬くんですらも
   憤怒くんに決定的なダメージを与えれてない
   からね」

千 「しっ死なないじゃろうか?」

暴食「大丈夫ヒーラー職の怠惰くんがいるから!」

ロン「きっとですけれど‥‥ね」

千 「不安じゃ」

暴食「多分大丈夫だよさて時間も時間ですし今回
   はここまでにしようか」

千 「うむまた次回もよろしくの」

ロン「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第498話 再戦 憤怒の魔王

こんばんは読者様、卒業研究のテーマが決まらない怠惰のクソ悪魔です。しかもテーマの提出日が明日という悲劇です。書くだけなら良いさ。これに加えてパワポで発表もあるんやで。何でこんな下らなくも嫌なものがあるんだろ。失礼それでは本編へどうぞ。


爆発、轟音それらが仄暗く不思議なフィールドで起こる。その原因となっている自分と憤怒は激しくぶつかり合いをしていた。

 

理 「仙術四式鎧砕き!!」

 

憤怒「ふんっ!!」

 

憤怒のガントレット覆われた左拳と自分の右拳がぶつかり合い爆発を起こし自分は空中へと吹っ飛ばされる。

 

憤怒「ガハハハハ!良いぞ!!そうでないとな!」

 

大きく鋸鉈を斬り上げ大きな衝撃波を放ってくる。翼を広げ体制を立て直し、

 

理 「空紅、黒椿!」

 

断罪神書から2刀を取り出し回転斬りを行い衝撃波を相殺する。そして空紅を発火させ炎の斬撃波を飛ばし見事、憤怒に直撃させるが憤怒は傷一つ負うことなくその場に立っていた。

 

憤怒「良いねぇもっとだもっと熱くさせろ!!」

 

鋸鉈を地面へと突き刺し地面を砕くととそのまま振り上げ瓦礫を投げ飛ばしてくる。手に持つ黒椿を振るい真っ二つにするが、

 

憤怒「がら空きだぜ!!」

 

瓦礫の影に隠れていた憤怒が鋸鉈を振るってくる。

 

理 「断罪神書!!」

 

すぐさま断罪神書でブロックするが凄まじい衝撃でそのまま断罪神書ごと吹っ飛ばされる。

 

理 「ちっ!スナッチ!」

 

誰も入っていない鉄篭に着地しすぐさま断罪神書を手元にワープさせる。

 

憤怒「ボサッとしてる暇があるのか理久兎!」

 

ガントレットが覆う左手を掲げ巨大な炎を作り出し自分に向かって投擲してくる。

 

理 「仙術十三式 空壁!」

 

空紅と黒椿を鉄篭に刺し込み空気を圧縮した壁を作りあげて大きな火玉を防ぐが1発で空壁を破壊される。やはり憤怒の一撃は特別とんでもない威力だ。長期戦になればこっちが不利だ。

 

憤怒「そらよっ!」

 

また火玉そして瓦礫を飛ばしてくる。足に力を込め、

 

理 「瞬雷」

 

一気に駆けて憤怒を囲うように回避し鉄篭から鉄篭へと移動をしていく。

 

憤怒「っ‥‥風?」

 

風なんかじゃないこれは、

 

理 「能力解放 竜巻よ起これ!」

 

竜高速で駆け抜け風を起こし竜巻を起こし憤怒を閉じ込めたのだ。そしてタイミングを見計らい、

 

理 「魔力‥‥堕落の雷!」

 

魔力の雷を竜巻に向かって放つと無数の雷が竜巻の中で荒れ狂い光の槍となって憤怒へと向かっていく。

 

憤怒「中々に面白い芸当だ‥‥だが甘い!」

 

そう言うや否や憤怒は思いっきり地面を踏み抜くと大きな衝撃波が発生し竜巻を消し飛ばす。だがそんなのは分かりきっているんだよ。一気に間合いを詰めより、

 

理 「仙術十六式内核破壊」

 

並大抵の事じゃこいつは死なない。それならば臓器の1つや2つは破壊するぐらいでいかないとな。それにこれはさっきのお返しだ。

 

憤怒「させるかよっ!」

 

ガントレットに覆われた左拳で迎え撃たれ拳と拳が激突する。そしてガントレットの異様なまでの堅さに鱗に覆われている自分の右拳から血が吹き出る。

 

理 「ぐっ!」

 

憤怒「ふっどんなもんだっ!?」

 

だが内核破壊は外皮を貫通し内部破壊を起こす。証拠に憤怒のガントレットから不快な機械音が鳴り響き手首から先が破壊され地に落ち歯車やパーツが飛び散った。

 

憤怒「マジかよ」

 

理 「っ!」

 

流石に負傷した状態でラッシュをかけても手痛い反撃を受けかねないためバックステップで後退する。

 

憤怒「………やるじゃねぇかこれで7人目だぜ俺の

   この左手を壊したのはよ」

 

理 「それは義手だったのか」

 

てっきりガントレットの中に腕があるかと思ったら完璧な義手だったみたいだ。

 

憤怒「やれやれまた怠惰に調整してもらわねぇとな

   ‥‥本当によぉ!!!!

 

突然、荒々しい怒気を含めた口調へと変わる。更に憤怒を中心にとてつもない殺気そして圧が入り一瞬、全身を震えさせ鳥肌が立ち冷ややかな汗を流す。

 

憤怒「あぁ~久々だぜ俺を怒らせた奴はよ理久兎‥‥

   簡単にくたばるんじゃねぇぞ簡単にくたばっ

   ちまったらつまらねぇからなぁ!!!」

 

理 「!!!?」

 

叫びと共に自分が立つ地面が大きく揺れる。どうやら憤怒はガチになったようだ。自分の右手を動くかどうかの確認をすると傷も治り鱗も生えていた。このまま地面に立っていてもまにならないため翼を羽ばたかせ浮遊する。

 

憤怒「はぁ………」

 

深く大きな呼吸する音が響いた次の瞬間、憤怒は自分の前に突然現れる。

 

憤怒「ぶっ潰れろ!!」

 

理 「っ速い!」

 

軌跡が残る速度で鋸鉈を振り下ろしてくる。だが動きが単調なため当たる前に左に回避をするが流れるような動作で憤怒の回し蹴りが炸裂し自分の左大腿に直撃する。

 

理 「ぐっ!!?」

 

ミシリバキンッと聞こえてはならない音が聞こえながら吹っ飛ばされ鉄篭に激突する。

 

理 「ガハッ」

 

左大腿は折れてしまっているのか激痛が走り動かない状態になってしまった。やはり1発が本当に危険だな。だがそんな事を思っていると憤怒は追撃をするためか片翼となっている翼で羽ばたき右手に鋸鉈を構えながら間合いを詰め寄ってくる。

 

理 「断罪神書、天沼矛!」

 

断罪神書のページが開かれ天沼矛が飛び出してくる。それを手に取り翼を羽ばたかせ憤怒を迎え撃つ。

 

憤怒「俺と差しでやる気か上等だぜ理久兎!」

 

鋸鉈を一閃してくるがすぐさま天沼矛でガードし太刀の両様で振り下ろし右肩に見事に命中するがあまりの堅さに弾かれる。

 

憤怒「効かねぇなっ!!」

 

理 「なっが!!?」

 

思いっきり頭突きを顔面で受けてしまい頭がふらつき体が動かない。

 

憤怒「しゃぁぁぁ!!!」

 

鋸鉈を構え思いっきり自分の胴体は斬られ血が大きく吹き出す。

 

理 「ぐっ!!」

 

だが今のでふらつきが消えたため距離を取り天篭の上に立つ。

 

理 「痛ぇ!!」

 

殴られるよりも遥かに痛い。それに傷の治りがあまりにも遅すぎる。そうか憤怒の鋸鉈は切れ味が半端ないぐらいに悪く鋸状の刃がギザギザしているため肉や鱗を引き裂いた一撃になる。そのため鋭い刃で斬られるよりも傷の治りが遅くなるのか未だに勢いよく出血してる。

 

憤怒「理久兎まさか怖じけついた訳ねぇよな?」

 

理 「そんな訳ねぇだろ」

 

天沼矛を構えまた一気に詰める。

 

憤怒「また同じ手など通用すると思うな!!」

 

とんでもない圧が襲いかかり吹っ飛ばされそうになる。耐えよとすれば斬られた箇所から出血する。貧血になって意識が遠退きそうだ。

 

憤怒「耐えてばかりじゃ意味ねぇんだよ!!」

 

憤怒の一撃が迫ってくる。何とかガードをしようと天沼矛を構えたその瞬間、

 

? 「ねぇ」

 

不思議な声が聞こえる。そして辺りを見渡すと自分は何もない無のような世界にいた。

 

? 「ねぇ」

 

後ろを振り向くとそこには見たことのある少年が立っていた。

 

? 「君は無茶するよね」

 

理 「………やるからにはやるのさ皆を守るぐらい

   になるまでな」

 

自分は常々と思っていた。オセやケルベロスの出現そして迎え撃った自分があまりにも非力だった事を痛感した。敵の策に嵌まり皆を傷つけた事をまだ許せないでいたのだ。だからこそ絶対的な力も欲しいには欲しい昔はそう思っていた。だが今はそんな力なんかよりも皆を守れる力の方が欲しいそう思っているのだ。

 

? 「ふぅ~ん聞いてると下らないね生憎な話で

   僕はそんなに熱くはなれないなぁ」

 

理 「何とでも言えよ俺は俺の道を進むだけだ」

 

? 「何が守る力だ圧倒的な力こそが僕達に相応し

   いと思わないの君は?」

 

それを聞き皆が恐れた自分を想像してしまう。首を横に振り、

 

理 「圧倒的な力‥‥そんな身に余る力を持てば力に

   溺れてしまうだけだ‥‥過去にそれで罪を犯し

   たからな‥‥」

 

? 「怖いの?」

 

理 「あぁ怖いさだがな‥‥それでもその恐怖を越え

   なきゃならないんだ」

 

? 「君は変わってるよ僕とは真逆だよね」

 

理 「‥‥」

 

前々から常々と思っていたがやはりそうかこいつは、

 

理 「………お前の名前を聞かせてくれよもしかして

   お前は俺なのか?」

 

それを聞くと少年はニコリと不気味に笑う。

 

? 「今なら聞こえるのかな?僕は理久兎‥‥狂神・

   理久兎乃大能神」

 

やはりそうか。こいつは自分であり自分はこいつだ。そして狂神の意味は恐らく、

 

理 「お前は俺の能力の災厄を操る程度の能力から

   生まれた存在だろ」

 

狂理「そうだよそして君は理を司り扱う程度の能力

   つまりは」

 

理 「理神だろ」

 

俺はあまり知らないが俺自身には2つの顔があるというのを聞いたことがある。1つは秩序の理神としての表の顔そしてもう1つは災いを起こす禍神としての裏の顔があると。恐らく裏の自分こそがこいつのなのだろう。

 

狂理「僕達はある時を境に2つに別れたそして僕は

   君を取り込もうとしたけど君は抗い中途半端

   に混じりあったがために色々と不具合が起き

   てしまったのさ」

 

理 「何を言っているんだよ」

 

狂神「だけれど君を思う者達のお陰で混じり合った

   僕達はまた別れたそして今、またどちらが理

   久兎として存在するのかという分かれ道にい

   るのさ」

 

つまりはこいつが出れば皆に迷惑がかかるという事か。

 

狂理「いいやもう僕は興味ないのさ君のお友達にも

   迷惑をかけるつもりはない君の覚悟そして僕

   は見てしまったからね君を思う者達を‥‥だか

   らもういいんだ‥‥ねぇ一度‥‥混じり合い1つ

   になろう僕♪」

 

不敵に言うが嘘とは思えなかった。何故だか分からないが俺はこいつだからなのか分かるのだ。

 

理 「俺はお前」

 

狂神「僕は君だ」

 

粒子となって小さな自分は自分の中に取り込まれていった。そして暗転した世界は仄暗い世界へと変わる。自分は天沼矛を握りしめていた。そして目の前には憤怒が鋸鉈を振るってくる。皆が自分の名前を呼ぶ。今なら分かる狂神が1つなった事がそして彼の戦い方が。

 

理 「踊れ空紅、黒椿!」

 

と、叫ぶと空紅と黒椿がまるで意思をもったかのように憤怒へと斬りかかる。

 

憤怒「邪魔だ!!」

 

回転斬りで弾き飛ばすがその隙を突き天沼矛で憤怒の右肩に目掛けて突く。

 

憤怒「お前程度の一撃で何になる!!」

 

理 「ルールを制定する俺はこの戦いの間のみ堅さ

   に関係なく全ての一撃は必ず通る!!」

 

両翼から思いっきり血が吹き出る。代償の木板がないためかどうやら翼が代償を負ったみたいだが関係ない。

 

理 「うぉーーー!!」

 

ザシュ!!

 

天沼矛による一撃は見事に憤怒の肩を突き刺した。

 

憤怒「っ!やるじゃねぇかよ!!」

 

とんでもない圧が更にかかる。だがこの至近距離でこいつが避けれるかな。

 

理 「レクイエム!」

 

断罪神書から聖銃レクイエムが飛びだす。天沼矛を離しレクイエムを握り、

 

理 「天女の讃美歌よ魔なる者を浄化しろ!!」

 

バキュン!!

 

天女の口から銃弾が放たれ憤怒の胴体に着弾する。

 

憤怒「ぐってめぇ調子にのるなぁ!!!」

 

理 「っ!!」

 

とてつもない気迫で吹っ飛ばされる。すぐさま体制を立て直し、

 

理 「仙術十九式 理久兎乃大能神!」

 

持てる力を使い自分の分身である巨龍を作り出す。そして右人差し指で憤怒を指差すと作り上げられた巨龍は憤怒へと襲い掛かる。そして左手を動かし弾き飛ばされた空紅、黒椿、天沼矛を動かし憤怒へと攻撃を仕掛ける。

 

憤怒「しゃらくせぇ!!」

 

圧倒的な魔力で巨龍はおろか投擲した武器を全て弾き飛ばす。だがかき消されと思われた巨龍は再び形をなして憤怒の右肩に食らいつく。

 

憤怒「こいつ!」

 

それは俺の分身だ。故にしつこさもまた同等だ。レクイエムに込めれるだけの魔力を弾倉に込め憤怒に照準を合わせ、

 

理 「禍理神(まがつりしん)の審判を受けろ!!」

 

引き金を引き圧縮した自身の気を一気に打ち出す。それは弾道は軌跡となって残るその弾丸は光の速さを越え全てを貫き確実に相手に命中させる。

 

憤怒「っ!!」

 

被弾すると同時に大爆発が起こり爆煙が上がる。流石にこれでやっただろう。そう思ったが本当の恐怖はのここからだとすぐに知る事になる。爆煙が止むとその光景に驚く。何と憤怒はススだらけなりながらも仁王立ちして立っていたのだ。そして気迫と怒りを持った目で此方を睨んでくる。

 

憤怒「中々の一撃だったぞ理久兎なら貴様に敬意を

   払い全てを無に返してやる技を見せてやろう

   じゃないか!!」

 

そう言うと憤怒は鋸鉈を放り投げ足を曲げて思いっきり跳躍する。何をする気なのだ。

 

憤怒「世界よ!全ての生きとし生きる者共よ!壊れ

   てなくなり無となれ!!」

 

何だ本当に何をする気なのだ。

 

憤怒「GAMEOVER【憤怒】!!!」

 

と、大きく叫ぶ。その瞬間、怠惰が自分の前に現れる。

 

怠惰「あの脳筋バカが‥‥理久兎!最大出力で結界

   なり障壁を出せ!!」

 

理 「はぁ!?何でだよていうか邪魔をす‥‥」

 

怠惰「良いから早くしろ!!あれだけは流石に俺も

   放置は出来なねぇんだよ!」

 

怠惰がそこまで言うとは本当に無視できない技なのだろう。

 

理 「ちっ!!仙術十三式空壁!!」

 

仕方ねぇと思いながら空壁そして更に重複させ結界を出すと怠惰も何重にも障壁を展開したその瞬間、遥か空から何かが降ってくる。見てみるとそれは怒りに身を焦がす程の力に包まれた憤怒がミサイル‥‥いや隕石のような速度で足を構え降ってきていたのだ。

 

怠惰「踏ん張れよ理久兎じゃないとてめぇの仲間達

   が悲惨な事になるからな!」

 

理 「てめぇは本当にな!!」

 

そして憤怒の一撃と自分達の結界がぶつかり合い光の嵐がその場を包み込むのだった。




暴食「それでは今回はここまでです」

千 「おい待て!理久兎はどうなったんじゃ!」

暴食「そこは次回になるんじゃないかな?」

ロン「しかし彼は凄いですね憤怒さんの怒りを最
   高潮にさせるとは」

暴食「あぁ本当にね」

千 「どういう事じゃ?」

暴食「憤怒くんは怒りによって強さが変わるんだ
   けど所謂レベルが6つあるんだよ」

千 「レベルが6つ?」

暴食「怒りのレベルが上がれば上がる程に周りに
   も大きな影響を与えていくんだよ例えばで
   言えばレベル1は睨みを効かすだけで相手
   を圧倒させるのに対してレベル4とかにな
   ると周りの圧で押し潰されるみたいなね」

千 「おっおいおい‥‥」

ロン「何よりも恐ろしいのは憤怒様は怒りレベル
   が6に到達したその瞬間に問答無用で最終
   技のGAMEOVERを放ってくるんです
   よね」

暴食「別名は星砕きなんて言われる技だね」

千 「名前からしても洒落にならんぞ」

暴食「まぁでも基本的にはレベル6にはならない
   のが現状なんだよねあくまでも怒りレベル
   が上がる条件は身体へのダメージ蓄積量で
   大きく変わるからね」

ロン「憤怒様は元々から体が凄く頑丈な方ですの
   でダメージがないんですよね」

千 「つまり相性はそんなによろしくはないとい
   う事かの?」

暴食「まぁ普通はそうなるけど相手が自分よりも
   強ければ簡単に撃てるんだよ?そうでない
   雑魚は一瞬で蹴散らされるだけだしね」

千 「それを聞くとのぉ‥‥」

暴食「だから強いんだよね憤怒くん‥‥さて時間も
   時間だし今回はここまでにしようか」

千 「じゃな」

ロン「それでは読者様」

千 「さらばじゃ♪」   


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第499話 終幕

こんばんは読書様、成績表が配られ結果を見た所、赤点は回避できた怠惰のクソ悪魔です。これで暫くは安泰です。さてそれではそろそろ本編へどうぞ。


目が覚めると自分は見慣れた地霊殿のエントランスで倒れていた。起き上がると憤怒はボーと座っておりそして周りにはさとりや他の者達も倒れていた。

 

理 「なぁおい‥‥お前は大丈夫か?」

 

と、聞くが返事がなく憤怒はボーと黙って座ったままだ。

 

理 「おい大丈夫か!?」

 

起き上がると体がふらつく。見てみると自分の胴体には包帯が巻かれていた。足には木の板で固定されていたりと結構な怪我だな。

 

怠惰「あっ目覚めた?」

 

理 「ん?‥‥怠惰か」

 

怠惰がダイニングルームから現れる。

 

理 「怠惰これは」

 

怠惰「あぁ~お前は覚えてないの?」

 

理 「………まったくもって」

 

怠惰「あの時に俺とお前とで結界と魔力障壁を張っ

   て憤怒の一撃を何とか食い止めたんだがお前

   はそれ以前に受けた傷でぶっ倒れてな」

 

成る程な。それで怠惰に治療して貰って今に至る訳か。

 

理 「なぁさとり達は大丈夫なのか!」

 

だが問題なのは自分じゃない。さとりや皆だもしも彼女達に何かあったら。

 

怠惰「心配するなよあの鉄篭には色々と細工してあ

   るからな並々の攻撃じゃ壊れねぇし中に入っ

   てる奴等も全員五体満足無事に生きてるよ」

 

理 「そうか‥‥良かったぜ」

 

それなら良かった。何かあったらどう償えば良かったか分からないからな。

 

怠惰「だが理久兎お前が受けた傷は少し重症でな暫

   くは寝たきりになりそうだね」

 

理 「まぁそれぐらいなら覚悟してたよ‥‥所でよ憤

   怒は何でボーとしてるんだ?」

 

怠惰「あぁこいつさっきのあの一撃必殺を放つと暫

   くは無気力状態になっちまうのさ怒りのエネ

   ルギーを全放出するから残るのは無感情だけ

   なのさ」

 

だからボーとしているのか。

 

怠惰「まぁ暫くすれば元に戻るよその間に俺はこれ

   だけやっちゃわないとな」

 

そう言い怠惰は工具箱のような物を何処から出したのか分

 

 

理 「それってお前が作ったものなのか?」

 

怠惰「ん?あぁまぁな‥‥こいつが最初に俺の病院に

   来院した時に左腕が切断されていたからな本

   人も不便そうだったから提供したのさこうい

   うのはあんまし専門じゃないが暇潰しに作っ

   てたからな」

 

それ本当に大丈夫なのか。聞いてると凄い不安になってくるな。

 

怠惰「しかし今回みたいな壊され方は久々だよ内部

   からイカれてるやがる本当に流石の一言だっ

   たよ理久兎君義手破壊は愚かあの憤怒を怒ら

   せたんだからなそれに吹っ切れた顔してるぜ

   戦いで何かしらの事が分かったか?」

 

理 「ん?あぁ~まぁな♪」

 

自分を受け止め許すか。こいつが前に捨てろとか言っていた意味が少しだけ分かった気がする。それに、もしかしたらここ数ヶ月間の満ち足りないこの感情はそれだったのかもな。すると、

 

さと「んん‥‥ここは」

 

理 「さとり起きたか」

 

さと「理久兎さん‥‥?はっ理久兎さん!」

 

飛び起き自分の体の隅々を見てくる。

 

理 「どっどうした?」

 

さと「さっき理久兎さんがまたあの時の理久兎さん

   になっていてそれで!」

 

理 「あの時?」

 

一体どの時なのだろうか。さとりは顔を傾げ、

 

さと「………分からないんですか?」

 

理 「いやまぁ自分を見るって鏡があればまだしも

   なぁ」

 

さと「そっそうですよね‥‥」

 

さとりが不安そうな顔をして怯える。恐らく凶変した自分に対してのトラウマがあるのだろうな。さとりに優しく抱きつき頭を優しく撫でる。

 

さと「りっ理久兎さん!?」

 

理 「安心しろもう俺は何があっても前を見続ける

   そしてお前達を守ってみせるだから落ち着い

   てくれさとり」

 

さと「………嘘つかないで下さいよ嘘をついたら貴方

   の喉に針‥‥いえ包丁を突き刺しますからね」

 

理 「上等だ甘んじて受けるよ」

 

もう二度と彼女達にトラウマを植え付けるような事はしない。いやさせないためにも初心に戻り1歩でも踏み出さないとな。

 

怠惰「‥‥うぇっ嫌だ嫌だ甘ったるい事を言いやがっ

   て反吐が出そう‥‥強酸ぶっかけていい?」

 

理 「うるせぇぞひねくれ野郎」

 

怠惰「良いも~んだ‥‥さてこれで良し!」

 

そう言い義手を叩くと立ち上がり工具箱は消える。そして憤怒の背後へと回ると、

 

怠惰「おい起きろ!」

 

そう言い思いっきり両脇に手をぶっ刺した次の瞬間、

 

憤怒「ぶっ!ガハハハハハハハ!!!?」

 

憤怒は突然ぶっ壊れたかのように笑いだす。そして体をよじらせ前へと倒れる。

 

憤怒「おいコラ怠惰!てめぇ人の脇をくすぐるなと

   あれ程に言っているだろがてめぇの脇くすぐ

   り地味に痛いんだよ!!」

 

怠惰「うるせぇあの状態のお前を戻すのに手っ取り

   早いのはこれなんだよ何なら電気ショックの

   方が良いんですかこの野郎」

 

理 「ん!?痛いって」

 

あれだけの攻撃が通用しないっていうのにこんなのはダメージがあるのか。

 

怠惰「あぁ言ってなかったけこいつアドレナリンの

   やエンドルフィン量が人一倍凄くてな戦闘に

   なると一気にそれが出るから痛みを緩和する

   のさ皮膚の堅さとそれがあるからダメージは

   ないようなものなんだが皮膚が固いからなの

   かは知らんが意外にもくすぐりに滅茶苦茶弱

   いんだよ」

 

憤怒にそんな弱点があったとは意外な弱点だな。

 

怠惰「意外な弱点って思っただろうけどこの世には

   完璧超人なんて者はいないのさ必ず俺や憤怒

   だってそうだが弱点がない奴なんてのはいな

   いそれは断言してやるよ」

 

理 「お前に言われると妙な説得力かあるよな‥‥」

 

怠惰「だろ?」

 

現にこいつ戦いの後は即座にゲロるからな。それを考えると弱点ってあるんだな。そんな事を思っていると寝ている者達は次々に起き出し始める。

 

亜狛「ここは‥‥」

 

耶狛「眠い‥‥」

 

黒 「喉いてぇ」

 

従者達が目覚め、

 

お燐「つつ‥‥お空は大丈夫かい?」

 

お空「問題はないよ‥‥皆も大丈夫そうだね」

 

ペット達が目覚めてとこの場の者達は全員起きだす。

 

さと「皆さん大丈夫ですか?」

 

さとりが声をかけると皆はハッとした表情をしだす。

 

耶狛「‥‥はっ!マスターは!」

 

理 「生きてるよ‥‥」

 

と、呟きながら手を振る。

 

亜狛「って重症じゃないですかそれ!?」

 

お燐「それよりもさっきの戦いで理久兎様が!」

 

お空「そうそう子供みたいになって!」

 

黒 「何がどうなってんだ主よ」

 

理 「知らないよけれど後で何となくだけれど説明

   はするよだから落ち着けよ」

 

そう言うと皆は黙り静かになる。

 

憤怒「ガハハハ威勢の良い奴等だぜ」

 

怠惰「全くだこいつらを見てると昔を思い出すよ」

 

理 「そいつはどうも‥‥所で行くところがあるとか

   行ってたが良いのか?」

 

それを聞くと怠惰は懐から板みたいな物を取り出しみるとダラダラと額から汗を流す。

 

怠惰「ヤッベそろそろ行かないと‥‥正直な話で彼奴

   の迎えに行くの面倒くさいから置いていって

   も良いかな」

 

憤怒「迎えに行ってやれ」

 

怠惰「分かりましたよまったく」

 

指パッチンをすると何処からともなく扉が出現する。

 

怠惰「さてと俺達はおいとまさせてもらうよ」

 

理 「へいへい‥‥憤怒また来いよその時はまた一緒

   に飯を作ろうぜ」

 

憤怒「良いぜ♪それとまたさっきみたいな熱い戦い

   をしようぜ♪」

 

共に握手をする。やはりこいつとは馬が合うな。そうして憤怒は手を振り怠惰が作った扉に入っていった。

 

怠惰「さてと俺もやることあるし行きますか理久兎

   無理な運動だとかは駄目だけどリハビリを兼

   ねて少しは動いてねじゃないと筋肉が劣って

   動けなくなるからさ」

 

理 「あぁ分かったよ」

 

怠惰「それから守りたい者があるならちゃんと守れ

   よ♪」

 

そう呟き怠惰も扉へと入っていった。言われなくても守ってやるさ。

 

理 「さてと‥‥そんじゃお前達にも俺の分かる範囲

   で説明するよ」

 

さと「お願いしますね理久兎さん」

 

そうして自分も分かる範囲内で皆に説明を始めるのだった。




怠惰「それでは今回はここまでじゃ♪」

憤怒「何してんだ怠惰‥‥気色悪いぞ?」

怠惰「嫌ねここ最近は千ちゃんと暴食しか後書きに
   出てないだろうからさ」

憤怒「まったくお前は‥‥」

怠惰「まぁまぁそれでどうだった理久兎くんは?」

憤怒「あぁそうだな‥‥もしも昔だったらあんな甘い
   性格だとすぐ死んでたな」

怠惰「意外に辛辣な意見だねぇ‥‥」

憤怒「ただ実力は中々だ当時の王様時代だったら俺
   の直属の部下にしたいぐらいだったぜ」

怠惰「今度は意外な高評価」

憤怒「あぁ‥‥なぁ理久兎のあの姿は常に起こるのか
   怠惰?」

怠惰「知らねぇなぶっちゃけそんなのはどうでも良
   い俺からしたら重要な事ですらねぇ」

憤怒「おいおい」

怠惰「ただ彼奴は色々と可笑しいのは確かだ憤怒は
   悪魔殺しっていうウィルスは知ってるか?」

憤怒「知らねぇなそんぐらいの時には俺は地下深く
   で独房獄中生活してたんでな」

怠惰「そういえばそうだったな‥‥なら良いや」

憤怒「おいおい言いかけてそりゃねぇだろ」

怠惰「説明がめんどいからな‥‥さてと後書きの時間
   もそろそろだし今回はここまでね」

憤怒「はぁしかし楽しかったぜ」

怠惰「それじゃ読書様また次回‥‥さらば!」


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第500話 怪我の療養

こんばんは読書様、怠惰のクソ悪魔です。今回を投稿して次回からはまたあっちを投稿しますのでよろしくお願い致します。そして活動報告にてアンケートを実施しましたのでそちらもよろしければお願い致します。それでは本編へどうぞ。


憤怒が去って翌日となる。憤怒から受けた傷はまだ癒えず筋肉痛にみまわれている自分は部屋で仕事を行っていた。

 

理 「あぁ~痛ぇ」

 

久々に本気を出したためなのか筋肉痛が激しくそして憤怒から受けた傷がまったくと言っても良いぐらいに癒えないため未だに痛い。

 

理 「本当に久々だ」

 

椅子の背もたれに体重をかけて唸る。本当にここまでダメージが残るとは思いもしなかった。しかし後悔はしてはいない。何故なら自分のこれからのあり方を見つめれる良い機会になったしそれに憤怒と更に強い絆で結ばれた気がするからだ。

 

理 「やる事をやっちまうか」

 

そうしてやることを開始し暫くすると執務室の扉が開きさとりが数枚の紙を持って入ってくる。

 

さと「すみませんがこの書類に目を通して貰えます

   でしょうか?」

 

理 「あぁ良いよ見せて」

 

さとりから紙を受け取り中身の確認をする。主に旧都の出費だな。また修繕費があるのは最早ご愛敬だ。

 

さと「所で理久兎さんそのまだ痛みますか?」

 

理 「大丈夫だよ心配するな♪こんなのへっちゃら

   さ♪」

 

パンッとまだ療養中の腹を叩く。正直に言うと滅茶苦茶痛いし唸り声をあげたくなる。しかしさとりを心配させないためにもここは無理しなければ。

 

さと「………嘘ですね理久兎さん額に冷や汗が流れて

   いますよ?」

 

理 「勘の良い奴め‥‥あぁそうだよ滅茶苦茶痛いよ

   だから何だよちくしょうめ♪」

 

さと「何故にまた喧嘩口調なんですか‥‥無理はしな

   いで下さいって私は言いましたよね?」

 

理 「いやまぁ‥‥ねぇ?」

 

だってさとりに心配かけさせるとすぐに不眠症になるんだもん。そこから何時もの定番の悪循環のスタートだ。そうなったらこっちもおちおちと休めないからな。しかしそれを言うとまた喧嘩になりかねないため黙っているのだ。

 

さと「まったく‥‥無理はしないで下さい理久兎さん

   お願いですから」

 

理 「そこはわきまえてるから安心しろ」

 

さと「それ本当ですか?」(¬_¬)

 

理 「いやまぁうん多分きっと」(´ー`;)

 

ジト目で此方を見てくる。頼むからそんなゴミを見るような目でみないでくれ。

 

理 「分かった!無理はしないって!?」

 

さと「本当に約束ですよ?」

 

理 「へいへい‥‥」

 

さとりには敵わないや。しかし常々と思うのは紫といい永琳といいどうしてこうも俺の周りの女達は色々と勘が良いと言うか無言の脅迫してくる子が多いのか。正直な話で怖くてチビりそうだ。

 

理 「やれやれとりあえず書類には目を通したし印

   も押したから後は任せるよ」

 

さと「はい」

 

書類を渡すとさとりはそれを手に取る。そしてふと思いさとりに、

 

理 「なぁさとり‥‥昨日の説明で皆は納得してくれ

   たのかな」

 

さと「どうですかね‥‥亜狛さんや耶狛さんや黒さん

   は納得はしてはいましたがお燐やお空はまだ

   気持ちの整理がついていないといった感じで

   しょうか」

 

理 「そうか」

 

皆には昨日、憤怒との戦いでもう1人の自分との事を話した。そしてそれについて皆は渋いような顔をしていたため今日さとりに聞いたのだ。

 

理 「さとりは納得してくれてないよな」

 

さと「そうですね‥‥理久兎さんがあの姿になること

   それは納得できていませんあれはもう完治し

   た貴方にはもう関係がないと思っていました

   から」

 

皆曰く、俺は小さな子供の姿に変化していたみたいだ。恐らくその姿は俺と再び混じりあった狂神の姿なのだろう。俺の考えでは後遺症とは思ってはいるがもしかしたら新たな才能の開花なのではとも思っていたりもしているのが現状だ。どちらにせよ手にいれたこの力は有効に使わないとな。

 

さと「そういえば理久兎さん」

 

理 「ん?何ださとり?」

 

さと「今日の夕食はどうしましょうか」

 

そういえば考えてなかったんだよな。昨日は何とか気力で作って今日の昼飯分までは何とかなったが夕食からは作り置きはない。そうなると作る必要があるが、

 

理 「そうだな‥‥何にしようか」

 

さと「動けるんですか?」

 

理 「何とか踏ん張ればな」

 

正直に言うと今日は安静にしていたい。しかし他の連中の食事の催促があったりもするがどちらにせよ食べさせないといけないため作らなければならないのだ。

 

理 「よっこいせと」

 

椅子から立ち上がったその瞬間に全身から激痛が走る。

 

理 「いててぇ」

 

さと「理久兎さん」

 

理 「何だ少し待ってくれ‥‥」

 

さと「いえ私が作りましょうか?」

 

うん?今さとりが作ると聞いた気がするが気のせいか。

 

理 「‥‥今、作るって言ったか?」

 

さと「はい言いましたよ?」

 

理 「‥‥作れるのか本当に!?」

 

さと「失礼ですね作れますよ!貴方の隣で貴方の料

   理の技術は何度も見ていますので!」

 

本当に大丈夫なのかな。しかし流石にこの激痛の中での料理は正直はしたくはない。ここは賭けてみるか。

 

理 「分かったなら頼むよ」

 

さと「ふふっ任せて下さい♪それでは書類を部屋に

   置いて作ってきますね」

 

理 「あいよあぁされと食材だけど栽培部屋の野菜

   とか好きなの使って良いからね?」

 

さと「分かりました」

 

とりあえずゆっくりと再び椅子に腰掛けるとさとりは部屋から出ていく。

 

理 「大丈夫かな」

 

少し心配しながらもさとりの料理を待つのだった。そうして2時間ぐらいが経ったぐらいだろうか。執務室の扉が開きさとりが料理を盆に乗せて持ってくる。

 

さと「理久兎さん食べてみてください」

 

理 「あいよ」

 

この2時間で覚悟を決めた。もしもまずくてもオブラートに言い換えながらも褒めようと。そうして机に盆を置く。献立は白米に味噌汁そして小松菜の浸しに豆腐のハンバーグと家庭的な献立だ。

 

理 「それじゃいただきます」

 

さと「はい♪」

 

とりあえず小松菜を一口食べる。うん自分が作る浸しに近い味だ。続いて豆腐のハンバーグを食べる。ソースはさっぱりとしたポン酢ベースのソースにシンプルな豆腐のハンバーグに良く合う。アクセントの大葉と大根もいい感じだ。味噌汁はなめこ汁か。赤出汁となめこが良い相性だ。うんどれもこれも中々の味だ。

 

さと「どうでしょうか‥‥」

 

恥ずかしそうに述べるさとりに微笑み、

 

理 「うんおいしいよ♪よく出来たじゃないか♪」

 

さと「ありがとうございます♪」

 

手を見てみると先程までなかった筈の傷が大量にあり絆創膏や包帯が巻かれていた。まったくこの子は人に散々と無茶をするなとか言っておいて無茶をしたんだな。激痛が走るがそんなもん根性で踏ん張って立ち上がりさとりの頭を撫でる。

 

さと「へっ!?」

 

理 「大変よく出来ました♪」

 

さと「理久兎さん‥‥」

 

理 「とりあえずさとりも俺に構わず皆と食べてお

   いで♪俺は食べ終わったら机の隅に盆は置い

   ておくからさ」

 

さと「………分かりましたその代わり全部食べて下さ

   いよ良いですね?」

 

理 「分かってるよ」

 

そう言いさとりは部屋から出ていくが去り際のさとりの顔は赤く恥ずかしそうに笑っているを見てしまった。

 

理 「俺に褒められるのがそんなのに嬉しいものな

   のかな‥‥つつ!」

 

机に手を置きながらゆっくりと移動して椅子に腰掛け夕食を食べるのだった。




千 「ではでは今回はここまでじゃな」

暴食「だね」

ロン「暴食様そろそろですよね?」

暴食「うん多分ねさっき連絡あったから」 

千 「何がじゃ?」

暴食「それはね‥‥」

? 「ただいまよ~」

千 「この声はまさか!」

暴食「やっとか」

怠惰「うぃ~す♪千ちゃ~ん元気して‥‥」

千 「死ねっ!!!」

怠惰「うぉっぶねぇ!!?いきなり飛び膝蹴りして
   くる普通!?」

千 「うるさいぞ貴様!どこ行っておった!」

怠惰「え?えぇ~と天子ちゃんの家で天子ちゃんと
   衣玖さんとで古龍退治してた♪いや~錆びた
   クシャルさんは強いよねぇ」

千 「貴様モンハンしておったな!!?」

暴食「やれやれ怠惰くんも変わったよね」

怠惰「それ憤怒とか嫉妬からも言われたよありがと
   うね色々と」

暴食「あぁ報酬は払えよ?」

怠惰「分かってる色目もつけとく」

暴食「ありがとうそれじゃ行こうかロンギヌス」

ロン「はい♪それではありがとうございました」

暴食「バイバイ♪」

怠惰「相変わらず抜け目ねぇな」

千 「ワシが頑張ってる間にも貴様は!」

怠惰「後でアイス買ってやるからおとしなくな」

千 「むぅ高いアイスを買わせてやる」

怠惰「買ってやるから‥‥さてと今回で憤怒来訪も
   終わり次回から新章スタートの前に!」

千 「なっ何じゃ!?」

怠惰「実は読者様方にアンケートをとりたくてね
   活動報告の方に出しておくからよければや
   ってくれると嬉しいな♪」

ズコッ!?

千 「おっお主はのぉ」

怠惰「あぁそれと次回からあっちの投稿をしてい
   くからよろしくね」

千 「色々とぶっ込みすぎじゃ!?」

怠惰「まぁまぁ♪さてそれでは長くなったけど今
   回はここまで」

千 「すまぬが明日からこっちは休みじゃからの
   間違えるでないぞ」

怠惰「それでは読者様また次回サラダバー!」


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第501話 調査派遣

こんばんは読者様、何とか生きてる怠惰のクソ悪魔です。土日は休みでしたがリアル行事で忙しく投稿できずで申し訳ないです。そしてこの1週間は先週と同じになりますのでよろしくお願い致します。それでは本編へどうぞ。


数日が経過しここ地霊殿の廊下では、

 

さと「理久兎さん大丈夫ですか?」

 

理 「あぁこの前よりはな」

 

憤怒から受けた傷も段々とだが癒えてはきていた。後残り数日もしないうちに怪我も治るだろう。しかしここまでが本当に辛かった。歩く、動かすといった動作はおろか腹部の肉を削ぎ落とすように斬られたため呼吸するだけでも痛いのだから。よくここまで耐えれたもんだと自分を褒めてやりたい。

 

理 「とりあえず久々に風呂に入りたいや」

 

さと「怪我のせいで入れてませんでしたしね」

 

理 「あぁ」

 

それに風呂にも入れてないから入りたい。負傷部位から血が流れてしまうと衛生的にもよくないためタオルで体を拭く生活が続いたため久々に風呂に浸かりたい。

 

理 「‥‥なぁまさか臭いか俺?」

 

さと「しっかりと拭いているのかそうでもといった

   所ですが少しは匂いますよ?」

 

うんやっぱり早く風呂に入りたい。そう思いながら廊下を歩いていると少し先の扉が勢いよく開かれる。

 

耶狛「だからこれは私のだよお兄ちゃん!」

 

亜狛「耶狛それを早く捨てろって嫌な気配がするん

   だから!」

 

亜狛と耶狛が何かを言い争っているみたいだ。さとりと目を合わせ互いに肩を透かす。とりあえず2人に近づく。

 

理 「何してんだお前達」

 

亜狛「あっマスター!マスターからも言って下さい

   よ!」

 

耶狛「嫌だよこれは私の!」

 

理 「まぁ待て待て話を詳しく聞こうじゃないかま

   ずはそれからだ‥‥な?」

 

それを聞いた2人は黙る。そして互いに顔を合わせて頷く。

 

耶狛「それじゃまずは私からねマスターこれ分かる

   かな?」

 

と、言うと耶狛は紫色の玉を取り出す。

 

理 「それがどうかしたのか?」

 

耶狛「うんこれを手に取って気づいたんだよ不思議

   と力が湧くって♪」

 

うん明らかに普通のアイテムじゃないな。

 

耶狛「それで捨てるのは勿体ないって思ってね」

 

理 「成る程‥‥亜狛の意見は?」

 

亜狛の意見を聞くと亜狛は自身の考えを述べる。

 

亜狛「自分の意見としてはそれは即刻に捨てるべき

   と考えています確かにそのアイテムは使い方

   次第では強いアイテムですしかし身に余る力

   は自滅とマスターが言ってたじゃないですか

   そのために捨てろって言っているんです」

 

耶狛「そんなの勿体ないよ!」

 

亜狛「勿体ないの問題じゃないそんな物は捨てるべ

   きだぞ耶狛」

 

成る程ねぇ。耶狛の意見も分かるが亜狛の意見も分かる。こうなるとどうしたものかな。

 

理 「少しそれを見せて貰っても良いか?」

 

耶狛「いいよ♪」

 

そう言い耶狛は渡してくる。それに手を触れた瞬間、脳裏に何か過る。巨大な真っ赤なハサミを持ち無数の手と手が重なる禍々しい何かが一瞬だけ見えるがすぐに亜狛と耶狛の顔が写る。

 

理 「今のは何だ‥‥」

 

不気味な光景だ。だが見えたのはそれだけでなく先程に見えた巨大なハサミを持つ何かそして不気味な怪物とそれに似た巨大な何か。最後に赤と青のリボンが見えたのは何なのだろうか。そんな事を思っていると、

 

亜狛「ならマスター決断をください!」

 

耶狛「うん!捨てるか捨てないかはマスターの決断

   に私も従うよ!」

 

と、言ってくる。待て話を聞いてなかったんだが。こいつ等は俺を巻き込んできたぞ。いきなりそんな事を言われてもな。チラリとさとりを見るとさとりも両手を上げてお手上げのポーズをする。つまり俺に任せると言いたいのだろう。

 

理 「ふむどうしたもんかねぇ‥‥ん?」

 

少し先の方でこいしがニコニコと笑っているのが見えた。

 

理 「こいし何してんだ?」

 

さと「えっ!?」

 

こい「も~う!また存在を話すんだから理久兎お兄

   ちゃんは!」

 

存在を現したこいしはテクテクとこちらに近づく。

 

さと「こいし帰ってきてたの!?」

 

こい「今さっきね♪それよりも何を話しているの?

   亜狛お兄ちゃんと耶狛お姉ちゃんは何を言い

   争ってるの?」

 

理 「あぁそれがな」

 

とりあえずこいしに事の成り行きを話す。こいしは頭に指を置き少しの沈黙をすると、

 

こい「そういえば地上だとその玉を巡って大乱闘し

   てるね」

 

耶狛「そうなの?」

 

こい「うん何でも全部揃えると願いが叶うとか」

 

亜狛「それ完璧にドラ(ピー)ンボールですよ!?」

 

確かにな。まじめな蓮がこの事を知ったら著作権がどうのとか言って突っかかってきそうだな。

 

さと「しかし願いが叶うですか」

 

理 「現実そんなもんあるのかねぇ」

 

さと「ありますよ‥‥」

 

こい「うんあるね」

 

理 「はい?‥‥あるの本当に?」

 

さとりとこいしは互いに首を縦に振る。

 

さと「現に私とこいしはその者の所に暫くいました

   しね」

 

こい「でも凄い親切だったよね子供っぽいけど凄い

   貫禄があったし」

 

さと「えぇ子供っぽい所はともかくとしてあのカリ

   スマ性は見習いたいですね」

 

それってまさか男か。男なのか、そうだとしたら結構ショックなんだけど。

 

さと「どうかしました理久兎さん?」

 

理 「別に‥‥」

 

そこは後でこっそりさりげなくさとりから聞き出すか。それでまぁ俺よりも良い男なら‥‥

 

さと「大丈夫ですか本当に?」

 

理 「問題ないよ」

 

亜狛「しかし願いを叶えるですか」

 

耶狛「それが現実だとしてもしも悪い子えっとあの

   ひねくれていた子‥‥名前なんだっけ?」

 

理 「正邪?」

 

耶狛「そうそう!そんな子が願いなんて叶えたら」

 

まぁ正邪はやら‥‥いやもしかしたらやるかもな。ボール集めは自力でやったと言えるしな。そこは置いておいて確かに耶狛の言い分はもっともだな。ならば此方から動くか。

 

理 「亜狛そして耶狛お前達に任務を受けてもらい

   たいんだが良いか?」

 

耶狛「任務?」

 

亜狛「自分もですか?」

 

理 「あぁ内容は主にそのボールの回収そしてこの

   裏で糸を引いてる奴を見つけて落とし前をつ

   けさせろ」

 

と、言うとこの場の皆は首を傾げる。

 

さと「理久兎さん何でまたそれに裏って」

 

理 「考えてみろよいきなりこんな物が現れ挙げ句

   の果てには大乱闘だろ偶然にしちゃ出来すぎ

   てねぇか?それに誰が広めたんだろうなやっ

   た事すらない願いが叶うなんていう噂話?」

 

さと「はっ!」

 

さとりも気づいたか。目的は何かはまだ分からん。だが誰かが裏で糸を引いているのは確定だろうな。とりあえず今はこの件を片付けないとな。

 

耶狛「つまりボール回収してボコせば良いんだよね

   マスター!」

 

理 「あぁそうだ」

 

耶狛「オーケー!」

 

亜狛「生死は?」

 

理 「出来れば生かせもしもの時は躊躇うなよ?」

 

亜狛「御意!」

 

本当なら俺が行ければ良いがまだまだ本調子ではないからな。無理するとさとりに怒られちまう。

 

理 「それじゃ頼むぞお前達」

 

耶狛「行ってきます♪」

 

亜狛「吉報をお待ちくださいねマスター」

 

そうして2人は裂け目を通りこの場から姿を消した。そしてよくよく見て気づく。

 

理 「あれこいしは!?」

 

さと「言われてみれば!?」

 

さっきまでいたのにな。また旅にでも出たのかな。

 

理 「やれやれ‥‥」

 

チラリとさとりを見るとさとりはため息を吐き暗い顔をする。頭に手をおき、

 

理 「まぁあれだ可愛い子には旅させろって言うだ

   ろさとり?」

 

さと「‥‥そうですねまた帰ってきてくれますよね」

 

理 「大丈夫だよあの子は強い子だからね‥‥とりあ

   えず俺は風呂に入るよ」

 

さと「あっなら私も」

 

理 「あいよなら行こうぜ」

 

そうしてさとりを励まし自分達は風呂場へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「生きておるか?」

怠惰「何とか生きてます‥‥さて暫く空いたけど後
   書きしていきますか」

千 「うむ所でこれは深秘録で良いのじゃな?」

怠惰「はいそうですそして次回からは理久兎では
   なく亜狛と耶狛が主人公として異変解決に
   乗り出しますね」

千 「心綺桜と同じで耶狛なんじゃな」

怠惰「まぁそうだね実際の所で心綺桜の続編みた
   いなもんだからね深秘録はただ前作とは違
   うのは不思議(オカルト)技があることだね」

千 「あれじゃろ2チャン(ピー)ルだとかW(ピー)Kiだ
   とかPi(ピー)ivだとかじゃろ!」

怠惰「色々とぶっ込んでいくね‥‥まぁうんそうだ
   ねそういうのだね」

千 「しかし理久兎のは何なんじゃ?あんなの当
   てはまる不思議はないじゃろ?」

怠惰「えぇとですね理久兎はだいぶ特殊な不思議
   になっておりまして普通に検索してもまず
   ないです」

千 「てことはオリジナルか!?」

怠惰「いやいやオリジナルでもないよ?そうだな
   メタい話かつネタバレになるけれど本当に
   どうしても気になって仕方がない!って方
   は理久兎くんが見た光景そのものを検索す
   ると理久兎くんの不思議は出てはくるよ?
   実際それやって検索結果に出たから」

千 「なに!?」

怠惰「まぁネタバレが嫌な方は検索しない方が良
   いですよとだけ言ってはおきますね」

千 「うむむ気になるのぉ」

怠惰「それで一応、理久兎くんの出番はあるかな
   いかは検討中です立ち位置的にはPs4の
   深秘録の鈴仙と同じ立ち位置つまりダウン
   ロードキャラみたいな立ち位置なためもし
   かしたらあるかも‥‥という認識でいて下さ
   いお願い致します」

千 「こやつは‥‥」

怠惰「そして最後に追加キャラについてのアンケ
   を取ったんだけど締め切りが近いのでどう
   かアンケにご協力をお願い致しますって事
   でとりあえず今回はここまでかな?」

千 「うむ後書きだけでだいぶ使っておるしの」

怠惰「それでは読者様、久々の投稿となりました
   がありがとうございました出来る限りで投
   稿するように頑張らせていただきます」

千 「うむすまぬが頼むぞ読者様よではそろそろ
   時間じゃしさらばじゃ!」

怠惰「ありがとうございました」


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第502話 狼兄妹調査開始

こんばんは、そしてお久々です読者様、実習を生き延びまた投稿を再開した怠惰のクソ悪魔です。しかしまた地獄の実習第二回が始まるため心身疲れそうです。さてこんな話もあれなのでアンケートの結果の視点は以下のようになりますのでお願い致します。それではどうぞ。


日の光が射し込む地上に亜狛と耶狛は裂け目から現れる。

 

耶狛「う~ん日の光が眩しいねぇ」

 

亜狛「だな」

 

こうして地上に来るのは本当に久々だ。

 

亜狛「なぁ耶狛」

 

耶狛「ん?」

 

亜狛「今の地上はどんな感じなんだ?」

 

自分自身、ここ地上に来るのは宴会の時以来のため久々なんだが耶狛は半年ぐらい前に異変解決になるかは分からないが地上に赴いている。そのためどんな感じになっているのか聞くと、

 

耶狛「う~ん‥‥大して変わってないよ?」

 

亜狛「おっおう‥そっそうなのか……」

 

やはり自分の時間感覚は可笑しいんだよな。まぁ無理もない自分もそして目の前の耶狛も不老不死、そのために他の者との時間感覚が鈍くなってくるんだ。

 

耶狛「まぁお兄ちゃんの考えも分かるよだってお

   兄ちゃん引きこもりだもんね」

 

亜狛「……‥耶狛お前は何時から俺が引きこもりに

   なったと思っているんだ?」

 

耶狛「えっだってお兄ちゃんって影薄い‥‥」

 

亜狛「それは忍んでいるからだ!?」

 

忍びとは常にマスターを引き立てかつ表沙汰になっても地味な仕事を影で片付ける。それが忍びだそのためにわざと忍んでいるんだ決して影が薄い訳じゃない。

 

耶狛「お兄ちゃん」

 

亜狛「何だよ」

 

耶狛「‥‥お兄ちゃん忍んでないよね?」

 

亜狛「何を言って‥‥」

 

いや待てよ耶狛の言う通りなのかもしれない。というか忍ぶ所か派手に暴れてるよな。つまりそれら全てを踏まえると、

 

亜狛「俺ってまさか本当に影が薄‥‥」

 

嫌々、何を言っているんだ。自信を持たずで何が忍だ。

 

耶狛「お兄ちゃん影うす~お兄ちゃんは影うす~」

 

フラダンスをダルダルにした感じで耶狛は影薄を若干略して言いながら踊り出す。それを見ていると少しいや、結構イラッとしてきた。

 

亜狛 (#^ω^)

 

拳を作りそして耶狛の頭の上に裂け目を作りそして自分の近くにも裂け目を作るとその穴に目掛けて多少は加減をしつつ殴ると、

 

ゴツン!

 

と、鈍い音が響くと裂け目から拳を出す。そして耶狛は頭を押さえながらうずくまる。

 

耶狛「いったぁぁぁい!!」

 

亜狛「耶狛あまりからかうとに今みたいにその反動

   が自分に返ってくるからな」

 

耶狛「うぅぅぅんお兄ちゃんのバカ~」

 

何て会話をしているがとりあえずはマスターからの仕事をさっさと終わらせないとな。

 

亜狛「ほら立って耶狛さっさと仕事を終わらせて甘

   味屋辺りに行こう」

 

耶狛「うぅん‥‥はっ!甘い物を買ってくれるの!」

 

亜狛「まぁ大福1、2個ぐらいなら‥‥」

 

耶狛「わぁ~い!耶狛ちゃん復活!」

 

天真爛漫その言葉が似合うような笑顔をして万歳しながら立ち上がる。うんやはり端から見ると耶狛はバカにしか見えないよな。だが自分は知っている耶狛が本気を出すば、どれだけ怖いのか。そして自分よりも恐ろしく執念深いという事を。

 

耶狛「お兄ちゃんさっさとこんなボール集めなんて

   終わせちゃおうよ」

 

亜狛「あぁ‥‥だがこのボールが何処にあるのかそれ

   が重要なんだよ‥‥」

 

問題はこのボールが何処にあるのかだ。早々、簡単に見つかる物ではないのは事実だ。何処から探すかそうだ確かこいしはこれを巡ってバトルが起こっていると言っていたな。つまりこのボールは落ちているのを探すという考えよりも誰かしらが持っているの強奪するという考えの元で動いた方が良いのかもしれないな。

 

亜狛「耶狛」

 

耶狛「なに?」

 

亜狛「恐らくは誰かしらの持っているボールを強奪

   する事になるかもな」

 

耶狛「ありゃりゃ‥‥でもそれってリスクあるよね」

 

亜狛「まぁな」

 

リスク‥‥負けた際には今あるボールは相手に渡る。そして不届きな者にもしも渡れば一体どうなってしまうのだろうな。だが一刻も早くに集めなければならないのは確かであるためリスクを負ってもやらないとならないんだよな。

 

亜狛「リスクは百も承知だしかしなこれは一刻も集

   める必要があると思うんだ」

 

耶狛「確かに早く集めないと甘い物は食べれないし

   ね‥‥」

 

亜狛「そうじゃないからな?何でいきなり甘い物に

   なるんだ耶狛?」

 

耶狛「だって大福を100~200個ぐらい奢って

   くれんでしょ?」

 

亜狛「さりげなく100倍にするな!!?確かに俺

   は奢るとは言ったが一旦はその甘い物が食べ

   れるっていう考えを捨てろ!?」

 

耶狛「えぇ!!?」

 

本当に耶狛には『食べる』『遊ぶ』『寝る』という三拍子しか頭にないため疲れる。同じ血で繋がっているのにどうしてこうなったんだろうな。

 

亜狛「願いが叶う叶わないはともかくとしてこんな

   危険な雰囲気のボールをそのまま放置する訳

   にはいかないだろ」

 

耶狛「まぁ雰囲気はねぇ」

 

自分達は元々は狼という獣だ。そのために野生の勘が囁くのだ。このボールは存在してはならないと。

 

亜狛「それに願いが叶う叶わないとは言ったぞだが

   もしも願いが叶えられるとしたらそれはそれ

   で放置は出来ないだろ?」

 

耶狛「悪い子が何でも願いを叶えられるって聞いた

   ら絶対に禄な事には使わないよね」

 

その通りだ。もしも本当に願いが叶うとしたらそれはそれで放置はできない話なのだ。だからマスターも危惧していたのだろう。それにしてもマスターも言っていたがこんな事をする意味は何なんだろうな。

 

亜狛「はぁやれやれ」

 

耶狛「でも振り出しには戻っちゃうけどボールどこ

   にあるのかな」

 

亜狛「う~ん色々と探してみるか」

 

耶狛「そうだねぇそれしかないよねぇ」

 

そう呟くと自分達は少し浮き低空飛行をして進みだす。

 

耶狛「とりあえずはお兄ちゃん宛もなくボールを探

   す感じなのかな?」

 

亜狛「あぁそれしかないだろ」

 

耶狛「だよねぇ」

 

そうして自分と耶狛はボール探しのため地上を宛もない移動をするのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむそなたもお疲れ様じゃな」

怠惰「いえいえ‥‥それで視点は亜狛となりました」

千 「じゃな兄妹で動いておるが妹の方の視点もや
   るのか?」

怠惰「戦闘の時だけね基本は亜狛の視点優先とだけ
   思っていてよ」

千 「うむ‥‥しかし前回の時は耶狛だけじゃったが
   今回から亜狛も参戦とはな」

怠惰「耶狛の虚しい1人ボケがなくなりそうだね」

千 「まぁ確かにのぉツッコミのないボケはカオス
   の一言じゃしのぉ」

怠惰「そうなんだよね‥‥まぁその分で前回の対戦す
   る相手はツッコミ担当な子達ばかりだったん
   だけどね‥‥まぁロボットだとかを作る河童の
   女の子はおいておいてだけど」

千 「確かに言われてみるとそうじゃな」

怠惰「まぁ亜狛が加わったといえ今回もゴタゴタに
   なるかもね」

千 「それがこの小説じゃろ」

怠惰「まぁね♪さてそろそろ時間だしここまでにし
   ようか?」

千 「うむあっ怠惰よあれは言わなくて良いのか」

怠惰「あっそうだったね12時30分からポケモン
   を投稿するからよろしくね」

千 「前後するかもしれぬが投稿はするからの」

怠惰「ではでは今度こそ今回はここまで」

千 「また明日もよろしくの」

怠惰「では読者様また次回サラだバー!」


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第503話 ぼったくりボール販売

こんばんは読者様、明日投稿といっておきながら投稿ができなかった怠惰のクソ悪魔です。本当に申し訳ないです。それでは投稿が遅くなりましたがどうぞ。


行動を開始し、もしかしたら探しているボールが地面に落ちているのかもと思い低空飛行で探しながら宛もなく耶狛と共に移動をしていた。

 

耶狛「う~んお兄ちゃん落ちてないよ~」

 

亜狛「だな‥‥」

 

あわよくばと思っていたがやはり見つからないか。もしかしたら自分達と同じようにあわよくばと思いながら探す者もいるのだろうか。

 

亜狛「これは誰かから強奪した方が手っ取り早いの

   かな」

 

耶狛「ねぇ~」

 

そうなると持っている奴を誰でもいいから探さないとな。だがそれについても問題がある。

 

亜狛「だが誰もいない」

 

耶狛「そうなんだよ」( ;´・ω・`)

 

人はまぁ仕方ないとはいえ妖怪すらいないってどんな状況なんだこれは。こいし曰くで大乱闘が起きているんじゃないのか。それにしては誰もいなさすぎるぞ。

 

耶狛「どうしようお兄ちゃん」

 

亜狛「本当になぁ」

 

このまま見つからずそしてそのまま結果として何の成果を上げれないとなると自分達に待っているのは、

 

亜狛「耶狛もう少し根気を出していくぞ!」

 

耶狛「えっ何で?」

 

亜狛「もしも成果を上げれず帰ればマスターから言

   葉にならないお仕置きが…‥…!」

 

耶狛「そっそうだったよ~!!」

 

マスターは普段は優しそうに見える方で通常業務(家事や掃除)などの失敗は呆れつつも許してれるが仕事(特殊業務)に限っては鬼いやそれを上回る厳しさがある。死ぬ気で頑張っての失敗ならまだ許される場合があるがそうでないと生き埋めにされお仕置きされてしまう。

 

耶狛「アババババ」

 

亜狛「さっ探すぞ!」

 

耶狛「うん!」

 

そうして自分と耶狛はペースを上げボールを探す。だがペースを上げて数十分後、

 

耶狛「見つかんないよ~!!」

 

亜狛「それに人も誰もいないときた」

 

本当にどうすればいいんだよ。というか誰もいなさすぎだろ。

 

亜狛「せめて誰かいれば」

 

耶狛「それだったらお兄ちゃん誰かいてそれでその

   誰かさんがボールって売ってたりしてくれれ

   ば良いんだけどね‥‥」

 

亜狛「耶狛それは都合が良すぎるだろそんなもんあ

   る訳が‥‥」

 

何て言っているその時だった。

 

? 「ボール~ボールは~いらんかね~」

 

と、声が聞こえてきた。それを聞いた耶狛の目はキラキラとしだし自分は唖然する。

 

耶狛「ボール売ってるみたいだよ」

 

亜狛「うっそ~ん!?」

 

売ってるって何だよ。誰か売るにくる奴がいるのか。そんなバカな話が、

 

? 「ボールの買い取り~売り取り~相談するよ~

   ボールはいらんか~」

 

亜狛「って買い取りするんかい!?」

 

買い取りするんかい。というか胡散臭いにも程がありすぎるだろ。こんなもん買いに行くバカなんて、

 

耶狛「はいは~いボールを下さいな~♪」

 

手を上げそう言いながら声のする方へと駆けていった。

 

亜狛「………‥‥いたよバカが」

 

まんま目の前にいちゃったよ。あまりの出来事に頭が痛くなってきた。

 

亜狛「とりあえず耶狛を追いかけるか」

 

声のする方へと駆けていった耶狛の元へと向かうとそこは川になっておりその近くには、

 

にと「ボールは~」

 

確かゲンガイの孫の河城にとりだったかが声を上げボールの売り買いを宣言していた。そしてその近くには案の定で、

 

耶狛「ボールを下さいな♪」

 

と、バカの代名詞とも言える妹がにとりにそう言うと、

 

にと「はいはい♪毎度ね~♪」

 

そう言いそろばんを取り出しカチャカチャといじり出す。自分も近づくと、

 

にと「そんじゃこれが領収書ね」

 

そう言い紙を出してきたため見るとその額に驚愕する。

 

耶狛「どれどれ‥‥へっ!?」

 

亜狛「たっかっ!?」

 

あまりの高額な値段にビックリする。本当に冗談抜きで半端じゃない額なんだ。いくらとは言い難いがこの額なら地霊殿のペット達の食費1ヶ月分に相当する値段なのだ。

 

耶狛「これはいくらなんでも高すぎるってにとり

   ちゃん」

 

にと「妥当価格さ今これが流行なんだろ?」

 

そう言いポケットから明らかに偽物のゴムボールを出してくる。流石にこれには自分も眉間にシワがよる。

 

亜狛「にとりさんそれ偽物と分かって出しているの

   なら貴方は明日、自分達の食卓に並ぶ事にな

   りますがよろしいんですよね?」

 

出来る限りでニコニコとしながらクナイを取り出し言うとにとりは慌てながら、

 

にと「あっこれは間違い!こっこっちだから!」

 

そう言いまたポケットからボールを取り出す。この野生の勘に訴えかけるようなこの感じからまさしく探していたボールだ。

 

にと「理久兎さんの従者に紛い物なんて送りはしな

   いって」

 

耶狛「それって」

 

亜狛「自分達でないなら紛い物を買わせたと」

 

この河童、相当汚い商売をしているみたいだ。こういう奴を見るとついついボコしたくなってくるんだよな。

 

亜狛「そうですねなら1つちょっとした商談をしま

   せんか?」

 

にと「商談?」

 

亜狛「えぇ弾幕ごっこをして貴方が勝てば提示した

   倍の値段でそれを買いましょう」

 

にと「なっ!」

 

亜狛「その代わり自分が勝てばそれはタダで譲って

   もらいますよ」

 

それを聞くとにとりは腕を組み暫く考え込むと、

 

にと「しかしいやでも今ならあれがあるし‥‥良し決

   まった!その勝負を受けようじゃないか当然

   そっちはお前さん1人なんだよね?」

 

亜狛「えぇ耶狛、悪いが観戦していてくれ」

 

耶狛「はいはい♪」

 

そう言い耶狛は離れる。それを確認するとにとりは背中に背負うリュックから大きなプロペラが現れ回転すると空を浮き出す。

 

にと「さてやろうかこのボール良い値で買って貰い

   ましょうか!」

 

亜狛「そんな汚い商売をしている事を今この場で後

   悔させてあげましょう!」

 

そうしてにとりとのボール値引き対決が幕を開けたのだった。




怠惰「てな訳で次回から亜狛の戦闘回ですが」

千 「お主、言うことがあるじゃろ?」

怠惰「はい本当に申し訳ないです」

千 「まったくそなたは‥‥」

怠惰「まぁ俺の言い分も聞いてよ昨日は就職希望先
   の企業に行ってきたんだよそれも何時間もこ
   の炎天下の中でさ」

千 「それで疲れて寝てしまった‥‥と?」

怠惰「えぇまぁ‥‥そして因みに今日は先生からある
   意味でお叱りをくらい気分が滅入ってます」

千 「何をしたんじゃリアルのお前は!?」

怠惰「希望してる企業に内定のサインで少し待って
   下さいと言った結果がご覧のありさまです」

千 「バカじゃろ」

怠惰「仕方ないサインしたらインターンでてくれる
   よね?みたいな感じでその企業に就職するの
   が確定みたいな感じだったんだから」

千 「お主‥‥まさか?」

怠惰「まぁ希望は2つあってね1つは先週とかで実
   習に行った企業でもう1つはこれから実習が
   あり昨日、説明を受けた企業なんだよね」

千 「ほう‥‥というかそれ全部言い訳じゃろ?」

怠惰「まったくその通りです言い訳してすいません
   でした」

千 「はぁ本当に頭が痛くなってきたわい‥‥」

怠惰「まじすんませんした‥‥まぁ多分明日は投稿で
   きる筈ですはい」

千 「やれやれ本当に頼むぞ」

怠惰「はいまぁ頑張りますそれでは見てくださりあ
   りがとうございました次回の亜狛の戦闘をお
   楽しみにしていて下さい」

千 「うむそれでは読者様」

怠惰「さようなら♪」


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第504話 ネッシーと異世界の駅

こんばんは読者様、昨日も投稿できずじまいだった怠惰のクソ悪魔です。主な理由としては就職内定を保留したら担任にはふざけんなじゃねぇぞクソガキというようなオーラを出されながら説法され精神的に参ったためですね。本当に申し訳ない。流石に何回も投稿しないのもまずいので今週は日曜日も特別に投稿いたしますのでよろしくお願い致します。それでは本編へどうぞ。


にとりとの弾幕ごっこが開始され、

 

にと「先手必勝これでもくらえ!」

 

河童が独自に開発したであろう銃を取り出し引き金を引くと無数の水を弾丸のように発砲をしてくる。

 

亜狛「遅い!」

 

クナイをすぐさま両手に持ち撃ってきた水弾を斬りつけ弾く。

 

にと「まぁだとは思ったよ!」

 

そう言い握る銃をしまい今度は両手に小型の銃を持ち二丁拳銃状態になると先程よりも素早く引き金を何度も引き発砲してくる。

 

亜狛「耶狛と違って自分には遠距離攻撃なんて無

   駄ですよ」

 

能力で裂け目を目の前に作り撃ってきた水弾を防ぐと共に裂け目へと送る。そして肝心の送った先は当然、

 

にと「ん?ふぇ!!?」

 

にとりの真上だ。気づいたにとりはプロペラをより高速に回転させ返した水弾を防ぐ。

 

にと「あっぶな‥‥そういえば聞いてたよ妖怪の賢者

   程ではないが空間を操る者がいるって」

 

亜狛「程ではないは余計です!」

 

確かに紫さんと比べれば自分の能力は劣っているのは正論であり間違いない。だが正論を言われれば普段は納得するのにも関わらずイラッとしたのは何故だ。

 

亜狛「ふんっ!」

 

クナイを適当に乱れ撃ちして放つ。

 

にと「そんな攻撃なんか当たらないって!」

 

乱れ撃ちしたクナイを軽々と避けていくが、そんなのわざと避けやすいように乱れ撃ちしたに決まってるだろ。

 

亜狛「‥‥」

 

乱発したクナイを1本1本裂け目にいれて回収する。

 

亜狛「こんなの避けれると言うのでしたら此方の方

   も是非とも避けてみて下さい♪」

 

そして、にとりの回りに無数の裂け目を作り出す。

 

にと「なっ‥‥って!!?」

 

無数に作り出した裂け目から回収したクナイが四方八方ににとり目掛け飛んでいく。

 

にと「なんのそれしき!」

 

背負うリュックから赤い何かを取り出すと膨らませる。見た感じからあれは風船か。それを両手に持つと、

 

にと「どっせい!」

 

昔にマスターからのお仕置きとしてやられたジャイアントスイングをして四方八方から飛んでいくクナイを弾き飛ばす。

 

にと「せいやっ!」

 

弾き終えると膨らませた風船を投げ飛ばしてくる。すぐさま裾に仕込んでいる10本ある糸付きクナイの1本を取り出し構え、投げてきた風船目掛けクナイを投擲し命中すると当然、風船は弾け飛ぶが中から無数の水弾幕も弾け飛んでくる。

 

亜狛「成る程‥‥風船はブラフですか」

 

糸付きクナイを操り水弾幕を弾いていく。すると背後に気配を感じ振り向くと、

 

にと「後ろががら空き!」

 

先程とはまた違う銃、外の世界で言う所の光線銃みたいな銃を構えると、

 

にと「撃て!バブルドラゴン!」

 

光線ではなく大きな泡をほぼ至近距離で放ち自分を泡の中へと閉じ込める。

 

亜狛「なっ」

 

にと「あっ言っておくけどその泡はそこらの柔な泡

   じゃない壊すにも時間がかかるだがその少し

   の僅かな時間があれば充分だ!」

 

ポケットから外の世界のラジコンのリモコンを思わせるような物を取り出しニヤニヤと笑うと、

 

にと「そぉ~れポチっとな!」

 

リモコンのボタンを古めかしい台詞と共に押すと何処からともなく物凄い音が聞こえだす。音の原因を探ろうとしたがそんなもの一目瞭然で分かる音の原因があった。それは隣にある川から水飛沫が上がっているのだ。そして水飛沫の正体が現れる。

 

にと「ネッシー号出陣!」

 

それは絵本などで語られる存在のネッ‥‥いや違うな。何故かと言えばあのネッシーはネッシーらしくない。頭には河童の皿そして所々にはボルトのような物は見えるしあれはネッシーに似せた何かだ。

 

にと「くらう覚悟はあるよな!」

 

リモコンを操作した瞬間、現れたネッシー?は陸に体を乗っけると身体中の至る所から重火器が出現する。

 

亜狛「なっ!?」

 

にと「フルファイヤ!」

 

と、叫びボタンを再び押すと首からはレーザーが、手足からは機関銃の弾丸が、体からはミサイルが、その他にも無数の重火器による一斉攻撃が襲いかかる。

 

亜狛「‥‥やれやれ」

 

恐らく耶狛だったらこれを避けるのは至難の技であるのは間違いないだろう。だが自分であるなら話は別だ。足元に裂け目を作りまた別の地点にも裂け目を作りその中へと入る。そして別の地点から出ると自分がいた場所は多種多様な重火器による蜂の巣いやミンチといった方が良いのか。一斉射撃からのミサイルの爆発で木っ端微塵になっていた。

 

にと「アハハハハどうよ私の発明は!あっそれとだ

   けど安心してよ火薬の量は弾幕ごっこ用にし

   てあるから死にはしないとは思うけどもしか

   したら手足が吹っ飛んじゃうかもだけど許し

   てね♪科学には犠牲は‥‥」

 

亜狛「付き物と言いたいんですか?」

 

にと「そうそう‥‥えっ?」

 

にとりは後ろを振り向き驚く。そして先程、自分がいた地点を交互に見て少しすると後退する。

 

にと「どっどうやって!?」

 

亜狛「まぁ自分自身が裂け目に入って別の地点へと

   移動する事も普通に可能ですからね‥‥所でそ

   のガラクタごときで私が倒されるというのは

   実に不快なんですがにとりさん命乞いの覚悟

   はお済みですよね?」

 

クナイを瞬時に取り出し構えゆっくりと歩くとにとりも一歩一歩と後ろへと後ずさる。

 

にと「くぅ!!そんなんで負けるか!」

 

リモコンを更にガチャガチャと操作しまた一斉射撃を行ってくる。見ていて思ったのは恐らくあの玉いやあの玉と言うよりかは今の幻想郷では不思議(オカルト)なるものが広がり人や妖怪に浸透しているのだろう。現に自分や耶狛もそうなのだから。

 

亜狛「こい!」

 

大きな裂け目を作るとそこから大きな何かが自分の目の前に落ちるとにとりの一斉射撃を防ぐ盾となる。

 

にと「なっ!?」

 

恐らくにとりも気づいただろう。それが何なのかを。それは古ぼけた電車なのだから。

 

亜狛「よっと」

 

古ぼけた電車の下に裂け目を作るとその電車は裂け目に入り消えていった。

 

にと「なっ何だよ今の!」

 

亜狛「電車ですよ電車♪あっ因みですがにこれ自分

   の不思議(オカルト)です♪」

 

とは言ったがあんなのまだ一端に過ぎない。自分の都市伝説はあんな古ぼけた電車なんかではないのだから。

 

にと「っ!‥‥良いだろうそんなに言うなら見せてや

   ろう私の不思議の最終技を!」

 

そういうとにとりはリモコンをしまいジャンプすると、

 

にと「*ネス湖は今ここにある*」

 

ジャンプしつつそう言うとメカネッシーの頭に乗る。そさてその光景を見て驚く。何とメカネッシーの頭がハッチになっておりにとりは中へと入っていった。

 

にと「私をこけにした事を後悔しろ!!」

 

メカネッシーの口が開かれ銃口がこちらに向く。そして口から全てを貫く程の勢いある水のブレスが噴射される。

 

亜狛「成る程それが奥の手ですか」

 

走り噴射された水ブレスを回避していくがメカネッシーは此方に狙っているのか首を曲げ追尾してくる。

 

亜狛「しつこいですねっ!」

 

裂け目を作り中へと入りメカネッシーの後ろへと回り込む。そして糸付きクナイを刺し込みジャンプして地面へと降り地面から近くの木へとクナイを刺し込んでいく。そしてわざとメカネッシーの前へと再び出て走る。

 

にと「ちょこまかと!!」

 

亜狛「これが忍の戦い方なので」

 

水ブレスを回避しつつクナイを打ち込む。そして準備が整うのを確認すると立ち止まる。

 

にと「降参かい!なら吹っ飛べ!!」

 

水ブレスが迫ってくるタイミングで腕に巻き付いている糸を全て引っ張る。その瞬間メカネッシーの口は真上を向く。

 

にと「なに!?」

 

普通なら見えないよな。何せ頑丈が売りの土蜘蛛の糸を目に見えぬ程の極細ワイヤーにしてあるのだから。自分以外の生身が触れれば切り傷が出来るしそれに鉄屑なんかは何重にも糸を巻けば、

 

バキンッ!!

 

軋みやがて圧縮されていく。

 

にと「だっ脱出!」

 

と、言い逃げようとするが無駄だ。ハッチもバッチリ糸で固定させてあるため逃げるのは不可能だ。

 

にと「あっ開かない!!」

 

亜狛「さてにとりさんそろそろ終わりに致しましょ

   うか?」

 

裂け目をメカネッシーの真下に作りそして糸を緩め拘束を解き、

 

亜狛「*ようこそ、きさらぎ駅へ*」

 

と、唱えるとメカネッシー(にとり乗車)は裂け目へと落ちていった。そして自分も裂け目を通り向かう。

 

亜狛「来てますね」

 

きさらぎ駅のホームに降り線路に転がるメカネッシーそして拘束を解いたためかにとりがメカネッシーから出てきて立ち上がる。

 

にと「亜狛これは!」

 

亜狛「あっほらもう来ますよ♪」

 

にと「ふぇ?」

 

右を指差し教えると淡い光が此方へと向かってくる。

 

にと「なっなぁさっきの事は謝るからさ!」

 

亜狛「きさらぎ駅の次はやみ~やみ駅です」

 

にと「えっちょまっ!」

 

そして淡い光が物凄い速度でメカネッシーに激突し木っ端微塵に破壊しそして同時に、

 

にと「うひゃーー!!?」

 

ピチューーン!!

 

にとりを撥ね飛ばす。そして飛んでいくにとりの前に裂け目を作り元の世界へと帰し自分も元の世界に帰ると、

 

にと「おっおのれぇ‥‥ガクッ」

 

気絶し倒れるにとりがいた。そうしてこの勝負は自分の勝利になったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「貴様はまたやりおって」

怠惰「いやはや本当にすまない」

千 「こやつは‥‥」

怠惰「もうね就職活動で頭が痛いのよ受けた先がさ
   口コミやら親族に聞くとあまりにもブラック
   でさ結構ショックがでかくてねぇ」

千 「おいおい」

怠惰「残業が多くて休み少ない賃金少ないの三点だ
   けれど行きたいと思う?」

千 「嫌じゃな」

怠惰「そういう事さリアル怠惰さんがその企業を見
   て思った感想は「虚栄」って感じたね」

千 「それ見た目重視で中身が空っぽという意味で
   はいか!?」

怠惰「うんそういう事だよ1ヶ月で何人も止めてを
   繰り返すとさそんな企業もあるから読者様も
   気をつけて仕事を見つけるようにしてくださ
   いね」

千 「うむじゃないとリアル怠惰のようになるから
   の」

怠惰「うんうん‥‥さて話しは戻って亜狛の不思議が
   出た訳だけど」

千 「きさらぎ駅じゃろ?」

怠惰「そうそう色々な所で語られるよね」

千 「じゃな気づいたら異世界!何て洒落にならぬ
   のぉ」

怠惰「いやそれさ今現在、行方不明のイーブイを連
   れてる‥‥」

千 「ポケ組の話をするでないわ!?」

怠惰「流石に冗談だよまぁでもきさらぎ駅にもし来
   てしまったらその時は‥‥うん何とかなるとし
   か思わないとやってられないよね」

千 「帰り方が分からぬしのぉ」

怠惰「それから絶対にきさらぎ駅の次のやみ駅とか
   かたす駅とかには行ったら駄目だからね?」

千 「うむやみ駅そして次の駅で完璧に黄泉の世界
   に行ってしまうからのそこに行ったら最後も
   う二度と戻れぬからの」

怠惰「そのため頑張ってきさらぎ駅で過ごすしかな
   いね」

千 「それはそれで嫌ではあるの」

怠惰「だよねぇ‥‥って時間も時間かさてそれでは今
   回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第505話 兄も妹も依存関係

こんばんは読者様、現在モンハンプレイ中の怠惰のクソ悪魔です。昼間に少し傲慢の家でやらせてもらいましたが彼奴、コントローラの設定をいじってるせいで迷い現在それのせいもあり操作がおぼつかなくなっています。さてこんな話もあれなので本編へどうぞ。


勝負がつくと観戦していた耶狛が此方にやってくる。

 

耶狛「お兄ちゃん何処に言ってたの?」

 

亜狛「ん?あぁきさらぎ駅までね♪」

 

実はここだけの話になるがマスター曰くで、きさらぎ駅は遥か昔に黄泉の世界へと行くために存在していたというのだ。ただ今では穢れで線路等が劣化しもう乗客はいない所か無人だが謎な事にあぁやって電車が何のためなのか分からず暴走している始末なのだとか。

 

耶狛「お兄ちゃんきさらぎ駅のお土産は?」

 

亜狛「ないからな?というかあっちの物を食べたら

   戻れないからな?それ以前にお前はあんな謎

   めいた物を食べたいとか勇者というか愚者と

   いうか‥‥」

 

耶狛「何事も勇気それ大事!」

 

いやそれが命取りで危ないんだ。耶狛は一度それで痛い目を見た方が良いと思う。

 

亜狛「はぁ‥‥それよりもにとりさんを起こしてさっ

   さとボールを回収するぞ」

 

耶狛「あいあい♪」

 

そうして気絶しているにとりの元へと向かう。

 

耶狛「お兄ちゃんどうしようか‥‥」

 

亜狛「起こすしかないだろ」

 

耶狛「だよねぇ‥‥なら♪」

 

そう言うと耶狛は気絶するにとりに対して嗜虐を帯びた笑顔で楽しそうに踏みつける。

 

にと「げふっ!?ってえっ!?えぇ!!?」

 

耶狛「ほらほら♪」

 

にと「ちょ止め止めてぇ!?」

 

誰がそこまでやれと言ったんだ。

 

亜狛「はぁ‥はぁ‥」

 

拳を構えて息を吹き掛け拳を温め、

 

亜狛「このドアホ!?」

 

ゴチンッ!

 

1発、耶狛の頭に拳骨を叩き込む。

 

耶狛「いったぁ~い!!」

 

亜狛「確かに起こせとは言った‥‥だが誰がそこまで

   女王様プレイしろって言ったよ!?」

 

耶狛「だって地底に落ちてたエッチな本だとこれが

   おすすめって」

 

亜狛「そんなもん捨てて忘れろ!!?

 

誰だそんなけしからん本を捨てた奴は。まったく後で回収しないとな。そんな事よりもにとりは大丈夫か。

 

亜狛「大丈夫ですかにとりさん?」

 

手を差し出すと、にとりはその腕を掴んだため引っ張り上げる。

 

にと「ふぅ何とか助かったよ危うく変な扉が開きか

   ける所だった」

 

うんそれは速めに助けて正解だった。

 

亜狛「それよりも玉をいただけますか?」

 

にと「うっ‥‥はぁ仕方ないほら」

 

玉を投げ渡してきたため落とさないようにすぐに受け取る。

 

にと「しっかしまぁネッシー号が壊されるとは予想

   だにしなかったよ‥‥戦ってみて感想ある?」

 

亜狛「そうですね‥‥機銃はともかくとしてボディー

   が柔らか過ぎますねあんな程度だったら耶狛

   の拳でも壊せてしまいますね?」

 

それぐらいメカネッシーのボディーは酷く脆かったのだ。耶狛はおろか恐らくマスターの軽いパンチでもへこんでしまう。

 

耶狛「ねぇお兄ちゃんそれまるで私が怪力女みたい

   な聞こえ方なんだけど‥‥」

 

にと「むむむ‥‥改善の余地ありだなぁ鉄だけじゃな

   くて鋼だとかも加えた方が」

 

耶狛「ねぇちょっと無視は‥‥」

 

亜狛「なら一度マスターに相談してみては?」

 

にと「あっそれ良いね♪」

 

と、話をしながらチラリと耶狛を見ると耶狛はムスッとした顔をして、

 

耶狛「無視しないでぇぇ!!?」

 

にと「うぉっ!?」

 

亜狛「ぐっ!」

 

涙を浮かべ大きく叫びだす。耶狛の構って攻撃の初弾が出たよ。こうなると段々と構って攻撃がしつこくなっていくんだよな。

 

亜狛「ごめんって悪かったよそうだ次の戦いの時は

   譲ってやるから」

 

耶狛「嘘じゃないよね?」

 

亜狛「嘘じゃないよ」

 

耶狛「なら許すよ‥‥」

 

策略で敢えて面倒な構ってちゃんを演じているようにも見えるかもしれないがこれが素の耶狛だ。それもこれも群れから捨てられ幼少期の時から自分が面倒を見ていたためにこうなってしまった。耶狛は自分に少なからず依存しているが自分もまた彼女に依存しているのかもしれないな。

 

にと「‥‥確か双子なんだよね?」

 

亜狛「えぇまぁ」

 

耶狛「うん♪」

 

にと「似ているようで似てないよね2人共」

 

自分と耶狛は互いに顔を見合わせる。そんなに似てないかな。いいや自分と耶狛は似ているよ。

 

亜狛「いいえ似てますよ♪」

 

耶狛「うん♪」

 

性格そして性別は確かに違う。だが互いが互いを認め合い互いにある意味で依存しあっている。そして1人の主に仕えるそれは似ているのではないのかな。

 

にと「そうかい‥‥まぁとりあえず理久兎さんに相談

   してみるよ」

 

亜狛「えぇ」

 

耶狛「多分協力はしてくれるよマスター珍しい物は

   結構好きな部類だからね♪」

 

まぁその珍しい物の殆どが倉庫で埃に埋もれているんだけどな。

 

にと「そうかいなら楽しみにさせてもらうよ♪そん

   じゃ何のためにボールを集めてるかは知らな

   いし興味もないけど頑張りなよ」

 

亜狛「ありがとうございます」

 

耶狛「応援ありがとうね♪」

 

そう言いにとりは河に入り消えていった。

 

亜狛「さてと俺達も次なる場所に行くか」

 

耶狛「そうだねぇ‥‥あっ玉はどっちが持つ?」

 

亜狛「これは俺が持つよ」

 

耶狛「あいあ~い♪」

 

亜狛「元気だなぁ耶狛は本当に」

 

そうして自分達もこの場から去り次のボールを探しながらまたのだった。

 

そしてそれから数時間後に、にとりが理久兎の元へと赴くのは言うまでもない。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「しかし兄妹で依存し合うか」

怠惰「実際の作者話で言うとねもしも片方が死ん
   だら恐らくもう片方も後を追うように死ぬ
   とのこと」

千 「兄妹愛が凄いが別の言い方をすると病んで
   おるぞ」

怠惰「まぁそういうコンセプトで作ったからね」

千 「ほう確か本当の初期の考えでは兄妹にする
   予定ではなかったんじゃろ?」

怠惰「そうだね最初は兄妹とかじゃなくて他人で
   かつ狼と蛇とで喧嘩をしてる最中に理久兎
   が来てボコして仲間にするっていうのが最
   初の考えだったんだけれど古代篇が長くな
   り過ぎて巻くか!という感じもあったのと
   狼と蛇が喧嘩する理由が思い付かなかった
   ってのとそしてこれが一番の理由になるけ
   れどメンバーに華がないってので狼兄妹に
   なったって感じなんだよね」

千 「長くなり過ぎたんじゃよな」

怠惰「そう最初の見立てだと100話には現代に
   突入している筈だったんだけど長くなった
   よね」

千 「見立ての2倍の話数でついに現代じゃった
   からの」

怠惰「ねぇ」

千 「まったくこやつは」

怠惰「アハハ♪お陰さまで4年近くが経過してる
   今日この頃」

千 「やれやれもう500話じゃしの」

怠惰「ねぇ♪ってそろそろ時間だねそれじゃ今回
   はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第506話 小人現る

こんばんは読者様、明後日からまた第2の実習が始まる怠惰のクソ悪魔です。正直、もう行くのは勘弁といった感じです。それでは投稿していなかった分も含めどうぞ。


移動を開始した自分達はまた宛もなくボールを探し続けていた。

 

耶狛「またこれだよ~」

 

亜狛「だな」

 

先程と同様にまた振り出しに戻っている。もしかしてと思いながら低空飛行で落ちているかもしれないボールを探し又はボールを持っている奴を叩き潰して手にいれるかという基本2つの内どれか1つの状態だ。

 

耶狛「誰か~ボール持っているなら弾幕ごっこして

   下さいな」

 

亜狛「嫌々‥‥流石にそれはもうないだろ」

 

にとりの場合はある意味で異例だったから手に入ったようなものだ。流石にこんな呼び掛けで誰か来るわけが、

 

? 「ねぇ君達ボールを持ってるの?」

 

と、背後から声が聞こえてきた。

 

耶狛「あっほら来たみたいだよお兄ちゃん」

 

亜狛「……‥嘘だろ」

 

本当に来てしまうのか。とりあえず振り向くとそこには誰もいない。

 

亜狛「あれ?」

 

耶狛「ふんふん‥‥あっでも匂いはするね」

 

と、何処にいるのかとキョロキョロと探すと、

 

? 「こっちこっちここだよ~!」

 

下から声が聞こえ下を向くとそこには子供よりも遥かに小さい女の子がお椀を帽子のように被って立っていた。

 

? 「ねぇボールを持っているんでしょう?」

 

亜狛「えぇありますよ」

 

耶狛「君は?」

 

? 「あるよほら♪」

 

そう言うと小さなビー玉の様な物を懐から取り出す。似てはいるが自分達が探しているのとは全然‥‥

 

? 「そぉ~れ大きくなれ!」

 

と、言った直後ビー玉は大きくなり探しているボールへと変わる。今のこの子の力は耶狛に似ているな。

 

? 「見せたんだから貴方達のも見せて」

 

耶狛「お兄ちゃん」

 

亜狛「あっあぁほら」

 

玉を見せると目の前の少女は納得したのか頷く。

 

? 「うんなら遊ぼうか♪それでどっちが私の相手

   をしてくれるの?何なら2人まとめても」

 

中々に強気な事を言ってきたな。だが残念ながら2人ではない。今回は耶狛に譲る約束をしているからな。

 

亜狛「耶狛」

 

耶狛「はいはい♪やっと私の番だね♪」

 

ストレッチをしながら耶狛はお椀を被る少女を見る。すると少女は自分達をジーと見て、

 

? 「ねぇ君達」

 

耶狛「何かな?」

 

? 「君達と私って何処かで会わなかったっけ?」

 

亜狛「えっえっと会ったけ?」

 

耶狛「どうだったかな?」

 

? 「‥‥あっ!そういえば君達って正邪討伐戦に参

   加してたよね?」

 

確かに正邪討伐戦は紫さんの願いでもありマスターからの指示もあったため参加している。つまりその時に会ったという事か。

 

亜狛「えぇしてましたね」

 

? 「やっぱりだ!思い出したよ確か凄い決め台詞

   とポーズをしてたよね!」

 

止めてくれ。あれは自分からしたら黒歴史に含まれるものなのだから。

 

? 「格好良かったよ!」

 

耶狛「本当!君も見る目があるよ♪それと褒めてく

   れてありがとう♪」

 

と、言いながら耶狛は目の前の少女の小さな手を握り優しく握手をしだす。というかあれの何処が格好良いんだ。黒さんに限ってはやる気の無さが出てグタグダ、自分に限っては恥ずかしいしでやる意味があるのかすら疑問なんだよな。

 

耶狛「あっ!そうだ確か蓮くんや霊夢ちゃん達とい

   たよね!」

 

? 「そうそう♪あっそれとあの時は名乗れてなか

   ったよね私は少名針妙丸って言います」

 

耶狛の手から離れペコリとお辞儀をする。それに合わせ自分もお辞儀し耶狛に限ってはボーと見ていたため後頭部を掴んで強制的にお辞儀させる。

 

亜狛「では私達も名乗りましょう私は深常亜狛と言

   いますそれで隣が」

 

耶狛「はいはい!妹の深常耶狛です!気兼ねなくで

   耶狛ちゃんとかやっちゃんで良いからね♪」

 

少名「亜狛さんと耶狛さんですねこちらこそお願い

   を致します」

 

この子は凄い礼儀のある子だな。こういう所を耶狛は見習うべきなんだけどな。

 

耶狛「うへへ♪格好良いかぁ~♪」

 

亜狛「はぁ‥‥」

 

淡い期待は止めよう。それに変にかしこまってしまうと耶狛らしくもない。これこそが耶狛というのが耶狛だしな。

 

耶狛「どうしたのため息なんか吐いて?」

 

亜狛「いいや何でもないよ」

 

とりあえずこの考えを捨てよう。そして針妙丸を見つめ、

 

亜狛「とりあえずお相手は私の妹の耶狛がしますが

   よろしいですよね?」

 

少名「構わないよ何なら2人いっぺんに挑んできて

   ても私は全然構わないけど?」

 

亜狛「ハハハそこまで私達も大人げない事は致しま

   せんよ」

 

耶狛「そうそう殺し合いはともかくだけど試合なら

   フェア精神が大切なんだよ?」

 

と、言うと針妙丸は首をかしげて、

 

少名「フェア精神?」

 

亜狛「えぇと確か公平に勝負をしようみたいな事で

   すよ」

 

少名「あぁ成る程そっちがそれで良いなら私も異論

   は全然ないよ」

 

そう言うと針妙丸は帽子のお椀を脱ぎお椀に乗ると懐に指している針を構え浮くと何処からかお椀の蓋を取り出し頭に被る。見た感じからして戦闘準備は万全みたいだ。

 

亜狛「耶狛ここはお前に任せるよさっきの約束もあ

   るしな」

 

耶狛「もちのろんだよ!お兄ちゃんとにとりちゃん

   が戦ってるの見てたら私もウキウキしている

   からね!」

 

そう言うと耶狛は針妙丸の前へと立ち袖の内ポケットに収納してある錫杖を大きくさせ手に持つ。

 

亜狛「頑張れよ」

 

そうして自分は離れ耶狛の戦いを見守る事にしたのだった。そして錫杖を構えた耶狛は不適に笑い、

 

耶狛「さてさて私の不思議から逃げれるかな?」

 

少名「そんな不思議、私がぶち壊すよ!」

 

耶狛「ふっふっふ♪‥‥ならその強気だねならまず

   はイッポウから始めようか♪」

 

少名「絶対に負けないから見ていてね蓮さん貴方の

   剣術を間近で見て研究した私の剣術を今見せ

   るから!」

 

そうして針妙丸との弾幕ごっこが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで♪」

千 「うぉ!!この!こっこの!!」

怠惰「千ちゃんモ(ピー)ハンも良いけどこっちもやって
   くれないかな?」

千 「すっすまぬ!ナ(ピー)ガクルガが早すぎて!」

怠惰「やれやれ‥‥さてさていかがでしたでしょう
   か次回は耶狛の不思議も明らかになっては
   くるでしょうといっても耶狛が最後の最後
   でヒントを出していますけどね」

千 「だぁ~3乙の負けじゃ!」

怠惰「ほらこっきを手伝ってよ」

千 「すまぬな」

怠惰「はたして耶狛の不思議はどんな力があるの
   かは次回をお楽しみに」

千 「うむ‥‥そういえば平行して明日はポケモン
   投稿すると聞いたが?」

怠惰「えぇ予定だと明日に投稿します」

千 「やけに絶好調じゃな」

怠惰「まぁ書くときは書くのさなので見て下さる
   方はお楽しみに」

千 「うむそれでは時間も時間じゃし今回はここ
   までにするかの」

怠惰「だねそれでは今回はここまで」

千 「また時間もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第507話 緑の巨人と絶する箱

こんばんは読者様、実習が始まるため鬱になりそうな怠惰のクソ悪魔です。実習に行くならゲームだったり小説を書きたい‥‥失礼。それでは本編へどうぞ。


少名針妙丸との弾幕ごっこが始まり空は弾幕の光に包まれる。

 

少名「せいやっ!!」

 

針剣で目に見えぬ程の速度で連続突きをしてくる。しかし、

 

耶狛「見える!見えるよ!君の攻撃が!」

 

自分からしたらあまりにも遅く見えたため回避が簡単にできてしまう。これならマスターの攻撃の方が速くて怖かったな。

 

少名「うっ!このっ!」

 

大きく構えると重い突き攻撃を放ってきた。すぐさま上へと飛び回避するが、

 

少名「かかった!」

 

と、叫んだため向くと何と驚きな事に少し大きめのフックがこっちに向かって迫ってきていたのだ。

 

耶狛「わわわ!?」

 

体を反らして何とかギリギリで回避をするが何故にフックなんだろう。針妙丸を見ると両手に針を持って構えていた。よく見るとそのフォームは釣りをする者のフォームだ。

 

耶狛「言っておくけど私は魚じゃないよ!?」

 

少名「ううん魚だよ貴女という魚を釣って勝利する

   からね♪」

 

耶狛「ワォーオ!」

 

お兄ちゃんやマスターそれに黒君だったら絶対に「誰がそんな上手いこと言えと言った」とか言いそうだよね。因みに私は言わないけどね。だって上手い下手が分からないし。だけど問題なのは、

 

耶狛「さっきから貴女ばっかりずるい次は私が攻撃

   をする番ね」

 

そう先程から針妙丸しか攻撃してなくて自分は何にも出来ていないのだ。だから次は私の番だ。錫杖に神力を込めてを振るい無数の狼達を形作り出現させる。

 

少名「狼!?」

 

耶狛「Go!」

 

と、指示を与え錫杖で針妙丸を指すと無数の追尾狼弾幕は針妙丸を狙って攻撃を開始する。

 

少名「何のそれしき!!」

 

針を振るい狼を撃退し更に攻撃されそうになるとお椀に隠り攻撃を防ぐといった行動に出る。まさかお椀で防ぐとは私も想像つかなかったよ。大体は避けきるか得物で弾く等が多かったがまさかあんなお椀で防ぐとは。

 

耶狛「おぉ~凄い凄い!」

 

狼弾幕が消えるとあまりの事に拍手してしまう。だってお椀に隠って攻撃を防ぐなんていうその発想はなかったため拍手してしまうのだ。だけどこれで、

 

耶狛「おっもうニホウ‥‥ううんサンポウだ♪」

 

少名「何をぶつぶつとそれに拍手はまだ早いよ!」

 

お椀から飛び出た針妙丸は今度は針ではなく先程に振るった金色の小槌を構えると、

 

少名「小槌 伝説の椀飯振舞」

 

小槌を構え回りだすと金色の竜巻が発生しそれが自分に向かって近づいてくる。

 

耶狛「仙術十七式空壁!」

 

神力で組み上げた障壁を展開し針妙丸の攻撃の防ぐ。そして頃合いを見計らい、

 

耶狛「爆!」

 

空壁を自ら破壊し圧縮した空気の爆発を起こし針妙丸を吹っ飛ばす。

 

少名「うっつつ‥‥」

 

スペルをブレイクすると針妙丸は少しふらつくがすぐに態勢を立て直して此方を向く。

 

少名「流石だね‥‥」

 

耶狛「ふっふっふ‥‥ただやられる訳ではないのだよ

   そうただ黙ってやられる訳では!」

 

錫杖を振るい2つの大小の箱を出現させる。

 

耶狛「大小 大きな葛と小さな葛」

 

2つの箱の内の1つの大きな葛が開かれるとその中から、

 

ヘル「グルルルル!!」

 

ヘルバウンドことヘルちゃんがプルプルと体を振るわせながらも出てくる。そして牙を向け針妙丸にじゃれつき始める。

 

少名「キャー~ーー!!?」

 

針妙丸はそんなヘルちゃんから逃走を始める。

 

耶狛「あぁ待ってよ!まだ小さな葛を開けてないん

   だから!」

 

そう言い小さな葛を開封した瞬間、真っ赤な蜥蜴ことサラマンダーのサラちゃんが顔を覗かせる。そして箱から飛び出ると、

 

サラ「フゥーーボォォォ!!」

 

頬を大きく膨らませ炎を吹き出す。

 

少名「今度はこっちから炎!!?」

 

ヘル「キャイン!!?」

 

針妙丸とヘルちゃんは一緒にダッシュして炎から逃げ出す。やはりヘルちゃんとサラちゃんの相性はあまりよろしくないみたいだ。流石にこれは見てられないため、

 

耶狛「ハウス!」

 

と、叫ぶとサラちゃんとヘルちゃんはそれぞれ出てきた葛へと戻りいなくなる。

 

少名「しっ死ぬかと思った‥‥」

 

耶狛「大袈裟だなぁ2匹共じゃれてるだけだよ」

 

端から見たら襲っているように見えるかもしれない。けれど実際の所、本当にじゃれているだけなのだ。

 

少名「あんなのじゃれてないよ!」

 

針を構えて突くと1本の長い細い針を模様した弾が現れ此方へと向かってくる。

 

耶狛「よっと!」

 

攻撃を簡単に回避するが針弾が通っていた箇所にレーザーが残留していた。これってまさか裁縫を模様した弾幕なのかな。

 

少名「なんの!」

 

突きをして針弾を誘導しているのか通りすぎていった針弾が此方に向かってくる。

 

耶狛「その弾幕の発想はなかったよ!」

 

裁縫を模様した弾幕なんて見たことがないためつい感想を述べてしまう。それを聞いた針妙丸は嬉しそうにそして少し恥ずかしそうに顔を赤くさせる。

 

少名「それ程でも‥‥」

 

耶狛「そんな面白いものを見せられたなら私も見せ

   ないとね」

 

懐からおもちゃパズルキューブみたいな箱を取り出す。そして、

 

耶狛「う~んとあっもうロッポウだそれなら♪」

 

そう言い妖力を込めた瞬間、箱が鈍く輝くと同時に体の奥底から力が漲り出す。

 

耶狛「さてと耶狛ちゃんの本気を少し見せちゃおう

   かな♪遊び足りない子供の遊び!」

 

箱を掲げると無数の四つん這いの赤ん坊や小さな子供の形を模様した弾幕が展開される。そして子供達の顔は楽しそうに口を歪めて笑うと針妙丸へと向かっていく。

 

少名「その箱が貴女のオカルトね」

 

耶狛「そうだよ♪」

 

少名「そう‥‥そんなオカルト私のオカルトの前では

   意味ないよ!」

 

そう言い小槌を振るい小さな緑の小人達を出現させる。

 

少名「緑の小人が転んだ」

 

と、言うと小人達は向かっていく子供達とでぶつかると子供と小人達は達磨さんが転んだをやり始める。

 

少名「ってえぇ!?」

 

耶狛「ありゃりゃりゃ」

 

まさか遊びだすとは思いもしなかったよ。しかし本当に純粋無垢に楽しそうに遊んでるよ。そう思っていると、

 

少名「小人 一寸法師にも五分の魂」

 

と、唱えると針妙丸は凄く小さくなりまるで豆粒ぐらいの大きさに変化し此方へと針剣を構えて向かってくる。恐らく服の中にでも侵入して針で身体中を刺してボロボロにするんだろうが私には効かない。何故ならば、

 

耶狛「縮小!」

 

自分自身が小さくなれるからだ。小さくなりそして錫杖を回転させ薙刀へと変化させ針妙丸の進行を止める。

 

少名「貴女も小さくなれるの!?」

 

耶狛「なれるよ逆に大きくもなれちゃいます」

 

針剣を振るってくる針妙丸の攻撃を薙刀で防いでいく。

 

少名「さっきよりも何か強くなってる気がする」

 

耶狛「あっ気づいた?そうなんだよこれ私の不思議

   なんだよね」

 

少名「箱ごときと思っていたけど貴女の不思議って

   何なの」

 

耶狛「私の不思議?貴女が教えてくれるなら良いよ

   教えてあげる!」

 

薙刀を振るい針妙丸を吹っ飛ばすと針妙丸の大きさは元に戻る。それに合わせ自分の身長も元に戻す。すると針妙丸は少し黙り口を開く。

 

少名「私の不思議は『リトルグリーンマン』」

 

と、言ってきた。リトルグリーンって何?という感じなんだよね。だってあんまり聞かないし。あれかなおもちゃ達が自分達の持ち主の元まで帰る的な話のやつで出てくる、エイリアン的なキャラをしたあれかな。

 

少名「ほら私は言ったよ貴女の不思議はなに?」

 

耶狛「私の不思議はね『コトリバコ』だったけ?」

 

それを聞くと針妙丸の顔は一気に青くなる。あれそんな青くする程の不思議だったかな。

 

少名「こっコトリバコってあの呪殺道具の!?」

 

耶狛「へぇ知ってるんだねでも私ねあんまり詳しく

   は知らないんだよねぇ」

 

そう言いコトリバコを取り出すと更に禍々しく光輝く。

 

耶狛「これでチッポウ♪」

 

と、呟くと更に体の奥底から力が涌き出てくる。

 

耶狛「そぉ~れ!!」

 

薙刀を振るうと無数の小粒弾幕がとてつもない早さで針妙丸へと向かっていく。

 

少名「とっ!?」

 

回避していくが放った小粒弾はそこら一帯に残留し、

 

耶狛「拡大」

 

と、唱えた瞬間、普段ならゆっくりと拡大していくものがとてつもない速度で拡大し針妙丸を包み込む。私のコトリバコの力は八段階あり段階が上がれば上がるほどに力、早さ等のステータスを上昇させる。つまり今のチッポウは7段階目であり普段よりも断然強いのです。

 

耶狛「‥‥あれ?被弾した音が聞こえないな」

 

と、言っていると何かが此方に向かって物凄い速度で転がってくる。よく見てみるとそれは針妙丸のお椀だ。しかもお椀の中がチラリと見える。見てみると針妙丸はお椀の中で回し車のように走って移動していたのだ。

 

耶狛「わぉ!?」

 

少名「負けるないから!!」

 

一気に此方へと詰めより走るのを止めると小槌を構え、

 

少名「もうここなら間合いだ!」

 

小槌が大きくなり発光しだすとそれを上空へと投げると、

 

少名「*緑の巨人よ、大きくなれよ!*」

 

と、唱えたその瞬間そこにはとんでもなく大きな何かがいた。その大きさは何とヨルちゃんと良い勝負‥‥いやヨルちゃんの方が長さ的には大きいや。

 

少名「さようなら!!」

 

腕を下ろすと共に緑色の大きな足が降ってきた。だがこんなんで負けるほど私は弱くないんだから。

 

耶狛「逆転 開けて驚きビックリ箱!」

 

そう唱えコトリバコを投げその箱を拡大化はせる。そして箱が開かれその中から先程に出てきたサラちゃん、ヘルちゃんその他にもオルちゃん、ヨルちゃん達が現れ巨人の一撃に対抗し出す。

 

少名「無駄だよ!緑の巨人は何でも踏み潰す!!」

 

ヘル「キュウン!?」

 

サラ「キュルル!!?」

 

オル「ガッ!!?」

 

ヨル「ぐっ!後は任せるぞ耶狛殿!」

 

そう言い4体の獣達は箱へと消えていくとコトリバコが禍々しく光だす。

 

耶狛「ふふっこれでハッカイ」

 

私のコトリバコは自分の狼弾幕やヨルちゃん達みたいな子達が敗れれば敗れる程に力を貯める。そしてヨルちゃん達のお陰でついに極限化状態へと突入した。もうこうなれば誰にも止められない。

 

少名「だから無駄だって!」

 

耶狛「無駄じゃないよこの子達の汗や思いは無駄と

   かなんかじゃない!」

 

コトリバコが鈍く禍々しい輝きを放ちそしてゆっくりと箱が開かれる。

 

耶狛「*生を絶するコトリバコ*」

 

と、唱えた直後、無数の黒い手がコトリバコから現れ緑の巨人を掴みやがて手が緑の巨人を侵食していく。

 

少名「そんな手ごとき振り払っちゃえ!」

 

耶狛「無理だよその腕の数々は怨念の集合体みたい

   なものだから一度掴まれたら普通じゃ絶対に

   振り払えないんだよ」

 

少名「ならやられる前にそんな箱なんか壊してしま

   うのみ!」

 

針剣を構えコトリバコへと向かっていくが止めておいた方が良い。だってコトリバコは全てを呪うから。緑の巨大を一気に侵食し箱へと引きずり込んだその瞬間に針妙丸はコトリバコに針剣を突き刺す。

 

少名「私の勝‥‥えっ?」

 

耶狛「残念だけどハッカイになったら手遅れだよ」

 

コトリバコには段階がある。イッポウ、ニホウ、サンポウ、シホウ、ゴホウ、ロッポウ、チッポウ、ハッカイとあり小さいのがイッポウそして最大でハッカイである。ハッカイになってしまえばもう終わるまで手がつけられない。箱から腕が伸びそして針妙丸を掴み、

 

少名「えっ!?えぇ!!?」

 

そのまま箱へと引きずり込まれていきそして蓋がしまった瞬間、

 

ピチューーン!!

 

被弾する音が鳴り響く。地面に落ちているコトリバコを回収し、

 

耶狛「私の勝利だね♪」

 

と、耶狛は勝ち誇りながらそう呟く。そしてこの勝負は耶狛の勝利となったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし耶狛はコトリバコか」

怠惰「えぇそれとコトリバコって何か知ってる?」

千 「‥‥聞いてると恐ろしい道具じゃろ?」

怠惰「まぁ合ってるよ聞きたいのは作り方だったり
   どんな呪術効果かって事さ」

千 「よく分からぬわい」

怠惰「なら教えてしんぜようか♪コトリバコこれを
   漢字に書くと子取り箱って読むんだよそして
   読んで字のごとく子供を取る俗に殺す意味が
   ある」

千 「ほう」

怠惰「しかも殺すのは子供だけでなくその母親も殺
   すという大変危険な呪いです」

千 「何故その母親まで?父親は良いのか?」

怠惰「母親は子供を授ける器‥‥まぁ今の言葉でいう
   子宮がある訳だよそれも殺すんだコトリバコ
   ってのは一族を根絶やしにする呪殺道具だか
   らね」

千 「しゃっ洒落にならぬぞ」

怠惰「まぁ作り方がエグくてね箱に畜生の血を注ぎ
   満タンになったらその中に子供を入れて完成
   するんだよ」

千 「もっもう夏ではないんじゃぞ!?」

怠惰「それでそのコトリバコのイッポウ~ハッポウ
   の数値は呪いの強さでその値はコトリバコに
   入れた子供の数で決まるよそんで呪術士はね
   基本はチッポウぐらいしか作らないんだよ」

千 「えっ何故じゃ?」

怠惰「ハッカイは熟練の呪術士でも扱いきれないか
   らだよやろうとしたとして作ったら基本的に
   死ぬねだからチッポウまでが限界点なのさ」

千 「そんな限界に挑戦するでないわ‥‥」

怠惰「そしてこの呪いにかかると何と腸がネジ切れ
   て苦しみながら死ぬらしいよ♪」

千 「笑いながら言うでないわ!怖すぎるわい!」

怠惰「まぁだから皆様は真似をしないようにね」

千 「絶対じゃぞ!絶対じゃからな!」

怠惰「はいはいてな訳で‥‥」

千 「待てポケモンの投稿するのと後、言うことが
   あるじゃろ?」

怠惰「そうそう実はまた明日というか今日というか
   からまた2週間不定期になりますリアルで行
   きたくもない実習第2段があるんですよ」

千 「すまぬがよろしく頼むぞ」

怠惰「本当にすいませんそれでは今回はここまで」

千 「うむポケモンも10分~20分で投稿するか
   らよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第508話 妹を思う兄心

こんばんは読者様、実習で1週間も失踪していた怠惰のクソ悪魔です。何とか1話投稿させていただきます。それでは本編へどうぞ。


勝負が終わったため耶狛へとすぐに近づく。

 

亜狛「耶狛!!!?」

 

耶狛「あっお兄ちゃん終わったよ♪」

 

亜狛「終わったよじゃない!速くその子を!!」

 

耶狛「あぁそうだった!」

 

箱を少しだけ開けひっくり返して振るとその中からまず小槌が出てきてその次に戦っていて針妙丸が目を回しながら出てくる。コトリバコに霊力を吸われたのかさっきよりも小さくなってる。

 

亜狛「やっぱりこれか‥‥」

 

耶狛「ごめんよお兄ちゃん‥‥」

 

実の所で自分達がこのオカルトに目覚めたのはついさっきボールを地霊殿で触れてからであり耶狛は何処からともなくコトリバコを出現させ自分は行った事すらないきさらぎ駅の座標が頭に出てきたりと不思議なことが起こっている。そして何よりも耶狛のコトリバコは恐らく最凶クラスの怪異であるのは間違いないだろう。そのため不安で心配なのだそんな物を耶狛が持っていることが。

 

耶狛「ねぇねぇ大丈夫?」

 

倒れている針妙丸に近づいた耶狛は優しく頬をペチペチしだす。すると、

 

少名「う~ここは‥‥」

 

耶狛「あっ起きた?おはよう♪」

 

少名「うわっ!!?」

 

驚いた針妙丸はそのまま後退りしていく。

 

耶狛「無理しちゃダメだよ」

 

亜狛「そうですよ針妙丸さん今の貴女は力をコトリ

   バコに吸われ過ぎているんですから」

 

少名「へっ?‥‥あぁ小さくなってる!?」

 

今の姿に気づいてなかったのか針妙丸は驚きながら自分の姿を見ていた。

 

耶狛「えぇと出来るか分からないけどそれ拡大!」

 

と、耶狛が唱える。すると針妙丸の身長が少しだけ大きくなり先程と変わらぬ大きさになる。だが、

 

亜狛「耶狛!あんまりそれを人体に使うなって言わ

   れてるだろ!」

 

耶狛「だって‥‥」

 

耶狛の拡大、縮小させる力は耶狛自身に掛けるのは問題ないらしいが他者の人体などに使う事はマスター曰くで使った相手に悪影響をもたらすらしい。無理に大きさを変えれば体の内部が千切れたりしてしまうらしく使っても良いのは体の再生を瞬時に行える奴とか不老不死ぐらいにしておけとの事だ。だが、

 

少名「おぉ!戻ったよありがとう♪」

 

見た感じ大丈夫そうだ。恐らく10cmぐらいなら問題はなさそうな感じだ。マスターが思ったいたのはその更に10倍だとかした数値のことを言っていたのだろう。

 

亜狛「はぁ今のは見なかったからな‥‥」

 

耶狛「お兄ちゃんは何時も優しいね♪」

 

亜狛「そこは余計だ」

 

これを他者の人体に使ったなど言えばマスターにどやされるのがオチだ。そのため伏せれる話しは伏せるに限る。とりあえず勝負の賭けの報酬を貰うか。

 

亜狛「針妙丸さんすいませんがボールを譲ってもら

   っても良いですか?」

 

少名「‥‥まぁ勝負だしね」

 

そう言うと懐からボールを取り出し落ちている小槌を拾い振るうとボールは元の大きさへと戻る。それを自分達は貰い受ける。

 

耶狛「ありがとう(しん)ちゃん」

 

少名「針ちゃんって‥‥そんな事を言うと耶狛ちゃん

   になるよ?」

 

耶狛「全然OK♪」

 

少名「良いんだ!?」

 

まぁ耶狛はその辺は全然、許容範囲内だ。現に友達という友達があまりいないため出来る限りで友達を是非とも増やしてほしい。ただその優しさに甘える奴また下心がある奴と分かったその時は1人の兄として問答無用で地獄への片道切符をくれてやる。

 

少名「なっ何か恥ずかしくなってきた」

 

耶狛「そうかな?親しみ易いと思うけどな♪」

 

亜狛「‥‥‥‥友達がまたこれで増えてくれたかな」

 

やはり兄としてこの光景を見れるのはとても嬉しく思う。しかし今は任務を優先させなくては。

 

亜狛「耶狛そろそろ行くぞあまりボサッとしている

   と日が暮れてしまうしな」

 

耶狛「あっそうだねそれじゃ私達は行くね♪」

 

少名「うんそれと次は絶対に負けないから!」

 

耶狛「その時は何時だって勝負してあげるから♪」

 

そうして自分達は空を飛びその場を後にした。これでボールは2つとなった訳だが、

 

耶狛「ねぇお兄ちゃん」

 

亜狛「ん?」

 

耶狛「やっぱり地上は地上で面白いね」

 

亜狛「かもな‥‥」

 

もしかしたら耶狛は変化があまり訪れない地底でくすぶるよりも常に変化が起こる地上で悠々と自由に生きている方が幸せなのかもしれないよな。

 

耶狛「お兄ちゃん?」

 

亜狛「うん?なんだ?」

 

耶狛「どうしたのさっきからボーとしてさてはエロい

   事を思い出して‥‥」

 

ゴミを見るような目で耶狛が見てくる。敢えていうがそんな事を思い浮かべるわけないだろうが。お前の心配をしているんだよ。

 

亜狛「そんな訳ないだろ!?」

 

耶狛「わぉ!?びっくりした‥‥それだったらどうし

   たの?」

 

亜狛「内緒だ内緒‥」

 

耶狛「やっぱりエロい事を考えてたんだお兄ちゃん

   はムッツリスケベだからなぁ」

 

亜狛「誰がムッツリスケベだ!?」

 

何処をどうしたらムッツリスケベになるんだ。

 

耶狛「えっ?だってお兄ちゃんの部屋の本棚の本の

   奥に確か本が」

 

亜狛「やっ耶狛!そろそろ何か食べないか!?」

 

耶狛「ふぇ?奢ってくれるの?」

 

亜狛「あぁたい焼き1個ぐらいなら任務に支障だと

   かもないしな!」

 

そう言うと耶狛はニコニコと笑う。

 

耶狛「わぁ~い♪なら速く人里に行こう!」

 

亜狛「あっあぁ」

 

そうして自分達は人里へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ本当に久々じゃな」

怠惰「ねぇ~」

千 「それでどうじゃリアルの方は?」

怠惰「もうキツいのなんの‥‥実習先がもうねぇ‥‥
   就職したくなくなっちまうよ」

千 「そんなにか!?」

怠惰「一部の人は優しいんだよ?けど残りの達が自
   棄に俺に対して冷たいような感じがしていて
   ね‥‥仲が良い職場とか言ってた最初の一言は
   何だったのか」

千 「たっ大変なんじゃな」

怠惰「もうね‥‥リアル怠惰さん人間不振になりそう
   だよ」

千 「元気を出さぬか」

怠惰「もう何人か別の学校からの実習生はいるけど
   その子達は仲良くしてるけどね俺だけに対し
   ては冷たいよね」

千 「おいおい」

怠惰「これから就職する方々に伝えておくけどアッ
   トホームな職場!みたいな一言は出来る限り
   疑った方が良いとだけ言っておくからね」

千 「そんなにか!?」

怠惰「リアル怠惰さんは実習先の職場の偉い方がそ
   う言ってたけどそんな事はなかったから言っ
   ているのさ」

千 「あくまでこれは怠惰の考えじゃからな皆は皆
   のやり方で決めるのじゃぞ」

怠惰「もしもその企業やらを目で見ることが出来る
   なら見た方が言いとも伝えておくよ」

千 「まぁ所感を持てるのは大切じゃからな」

怠惰「その通りだね‥‥さてそろそろ時間だし終わろ
   うか」

千 「うむそれではこんな話になってしまってすま
   ぬな読者様よまた次回もよろしくの」

怠惰「そんじゃさいなら♪」


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第509話 不死者 登場

こんばんはそしてお久しぶりですね読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして休んでいて申し訳ありませんでした。リアルで主に就職の方で色々と精神的にキツイ事が幾つもあり休んでしまいました。また暫くは安定?して投稿できるようにしていきますのでお願い致します。それでは長くなりましたが本編へどうぞ。


人里へと向かった自分達はとりあえず鯛焼きを買い近くのベンチに座り鯛焼きを食べる。

 

耶狛「やっぱりあんこだよね♪」

 

亜狛「やれやれ」

 

味は今川焼きとたいさ変わらないんだけどな。ただ形が面白いため耶狛のような女の子等はそっちが好まれるのだろうな。とりあえず自分も食べ出す。

 

耶狛「所でお兄ちゃん」

 

亜狛「なんだ?」

 

耶狛「次はどうしよう」

 

亜狛「‥‥考えはいなかったな」

 

本当にどうするか。にとり、針妙丸からボールを頂戴したため残りは恐らく5個ぐらいだろう。だが問題なのはもう落ちてはいないだろうという事だ。恐らく誰かの持っているボールを勝ち取るという戦法になるだろうな。

 

耶狛「う~ん私の見立てを言っても良い?」

 

亜狛「聞こうじゃないか」

 

耶狛は鯛焼きを一気に頬張り何回か咀嚼して立ち上がり自分の前に立つと、

 

耶狛「私は思うんだよ恐らくボールはもう落ちてな

   くて誰かが持ってるって」

 

亜狛「うん‥‥だからどうしたんだ?」

 

だってそれは今さっき考えたばっかりだぞ。何を言い出しているんだ。

 

耶狛「恐らくな話だけど人が多く集まる所ならもし

   かしたらボールを持っている人も多いかも」

 

亜狛「‥‥そこは抜けてたな」

 

その言い分は正しい。何せ1人1個は持っているという考え方をすれば人が集まるような場所であれば沢山のボールを回収できるからだ。

 

亜狛「考えたじゃないか偉いぞ耶狛♪」

 

耶狛「エヘヘ♪」

 

この笑顔がまた可愛いんだよな。となると何処に向かうのが良いのか。

 

亜狛「耶狛お前なら何処にいく?」

 

耶狛「私?私だったら‥‥ん?」

 

と、耶狛が言いかけると言葉が止まり固まる。何だと思い後ろを向くと川を挟んだその先に、

 

耶狛「あっもこたんだ♪お~いもこたん!」

 

そこには白い長髪にシャツともんぺを履いている妹紅がいた。耶狛の声が聞こえたのか妹紅は此方を見て驚いた顔をして近づいてくる。

 

妹紅「亜狛さんに耶狛さん!」

 

耶狛「お久しぶりだねもこたん♪」

 

妹紅「だからもこたんは止めてと言ってる‥‥ますよ

   ね!?」

 

亜狛「すいません妹が」

 

立ち上がり頭を下げる。妹紅は慌てつつブンブンと首を振り、

 

妹紅「そんな頭を下げないで下さいよ」

 

亜狛「こら耶狛!親しき仲にも礼儀ありって言葉が

   あるだろ」

 

耶狛「えぇ~だって妹紅って言うよりももこたんの

   方が響き的にも可愛いのになぁ」

 

妹紅「かっかか可愛い!?」

 

顔を真っ赤にして困った感じに笑う。本当に妹が迷惑をかけてしまっているため申し訳ない。

 

亜狛「えっとおっ怒ってますか?」

 

妹紅「いっいやぁ‥‥可愛いなんてあんまり言われた

   事がなくてめっ免疫が」

 

頭をポリポリと人差し指で掻きながら恥ずかしそうに笑う。

 

妹紅「まっまぁもこたんでも良いかな‥‥その私の中

   だと数少ない友人だし‥‥それに理久兎も言っ

   ているしな」

 

耶狛「ほら♪」

 

亜狛「お前はなぁ‥‥」

 

ドヤッという顔でこっちを見てくる。まったくこの世間知らずときたら。

 

耶狛「あっそういえばもこたんは何してたの?」

 

妹紅「えっあぁさっき弾幕ごっこで家を焼いちま‥‥

   コホンッ!焼いてしまいましてその修繕が今

   さっき終りまして」

 

言葉を丁寧な言い方に換えたな。別にそんな事をしなくても良いのに。

 

亜狛「あっそんな言い替えなくても構いませんよ自

   分の素で言ってくださいその方が此方も気が

   楽なので」

 

妹紅「すっすまん」

 

亜狛「いえいえしかし妹紅さん昔よりもたくましく

   なりましたね」

 

妹紅「アハハまぁ女としてはある意味で終わってい

   るかもなぁ」

 

苦笑いでそう言うと耶狛はため息を吐きながら、

 

耶狛「お兄ちゃん女の子にたくましい何て言ったら

   駄目だよ!そう言うなら質実剛健って言って

   あげた方が良いんだよ!」

 

亜狛「えっ?‥‥えっ!?」

 

何でなのかは分からないが耶狛が凄くかしこくなっているんだけど。さっきまでのバカにしか見えない妹は何処に旅行しに行ったのだ。

 

妹紅「いやそれも‥‥」

 

耶狛「違うよ質実剛健は確かにたくましいなんて意

   味もあるよけどね気が強いとか芯がしっかり

   してるって意味もあるんだからね!」

 

妹紅「ふぇ!?そっそうなのか!?」

 

亜狛 ( ; ゜Д゜)

 

言ってることに対して唖然してしまう。本当にこれ耶狛なのか。さっきまでのバカな耶狛は何処に旅行しているんだ頼むから速く帰ってきてくれ。

 

耶狛「と、さとりちゃんが言っていたのをそのまま

   言いました♪」

 

亜狛「ってお前が考えたんじゃないのかい!?」

 

通りで可笑しい訳だ。しかし咄嗟にそれを思い出して言えるのはやはり凄いには凄い。

 

妹紅「てっ照れちまうだろ‥‥」

 

プイッとそっぽを向き顔を真っ赤にさせる。やはり素直な所を必死で隠そうとするのは変わらないな。

 

耶狛「まぁでも元気そうで良かったよ♪」

 

妹紅「あぁまぁありがとうな‥‥」

 

嬉しそうな反面で少し疲れているような顔をする。

 

亜狛「大丈夫ですか妹紅さん?」

 

妹紅「あっあぁ実はさっきの弾幕ごっこで家を焼い

   たと言ったろ?」

 

亜狛「えぇまぁ」

 

妹紅「その時に私の友達が割り込んできて弾幕ごっ

   こを中断させられて不完全燃焼で」

 

つまりは暴れたりないという事か。耶狛の顔を見ると耶狛は頷く。やれやれ仕方ないここは昔のよしみで少し付き合うか。

 

亜狛「ならお相手しましょうか?」

 

妹紅「へっ良いのか?言っておくが私はボールなん

   て持ってないんだぞ?」

 

耶狛「それでも良いよそれに私達と会わない間もこ

   たんが何処まで成長したのか見たいしね」

 

妹紅「そういえば耶狛と最後に戦ったのはあの時だ

   ったな」

 

耶狛「ふぇ?戦ったっけ?」

 

妹紅は首を横に振りニヤリと笑う。

 

妹紅「いいやあの時はノーカンか」

 

あの時ってどんな時なんだ。まぁ考えても仕方ないか。

 

亜狛「それでどうします?自分と耶狛どちらと戦

   いたいですか?」

 

耶狛「どっち♪」

 

と、聞くと妹紅はニヤリと笑う。

 

妹紅「当然2人だ」

 

耶狛「ふぇ!?」

 

亜狛「えっそれって2対1という事ですか!?」

 

妹紅「ある意味でこれは私とお前達とのリベンジだ

   だから2人いっぺんに戦うのさ」

 

勇気のある言葉だな。まさか自分達兄妹2人と戦いたいとは。

 

耶狛「もこたん後悔しない?」

 

妹紅「するかよ越える壁が高い方が燃えるだろ?」

 

亜狛「分かりましたそこまで言うのでしたら私達が

   お相手しましょう」

 

妹紅「頼む‥‥とりあえずよここだとまた火事になり

   そうだから移動しないか?」

 

そうだった妹紅はさっき家を焼いたと言っていたな。それなら移動をするか。

 

亜狛「分かりました耶狛」

 

耶狛「はいはいそれじゃ行くよ」

 

裂け目を作り開けた場所へと繋げる。妹紅はクスリと笑い中へと入り自分達も続いて中へと入り裂け目を閉じたのだった。そうして開けた場所へと出るとお互いに構える。

 

妹紅「かつてのリベンジだ燃えてきたぜ!!」

 

耶狛「ふふっ何処からでもどうぞ私達兄妹の絆を」

 

亜狛「見せてあげましょう!」

 

そうして妹紅との弾幕ごっこが幕を開けたのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまで」

千 「次回は妹紅との戦いか」

怠惰「えぇ因みに妹紅の話に出てきた家を焼いた
   的な話は狐組を是非とも見てください見れ
   ば全容が分かるかと思われます」

千 「狐組?」

怠惰「そうそうあっこっちは龍組だからね?」

千 「あぁもう1つの東方小説の方か」

怠惰「その通り♪分かりやすいでしょ?」

千 「完全にW(ピー)RKINGじゃろ」

怠惰「まぁそれをモデルにしたね犬組と猫組みた
   いな感じだったからね」

千 「まぁあっちと言うよりも言いやすいか」

怠惰「でしょ♪それと暫く失踪していて申し訳あ
   りませんでしたリアル怠惰さんのSNA値
   がマッハである意味で一時的狂気だったた
   め休み続けてしまいましたそこは謝罪を致
   します」

千 「すまぬがまたこの用な事は起こるかもしれ
   ぬためご了承を頼むぞ読者様」

怠惰「出来る限りで投稿はしていきますのでお願
   い致しますそれではそろそろ時間なので今
   回はここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第510話 不死者&不死者VS不死者

こんばんは読者様、履歴書を書いていたら遅くなった怠惰のクソ悪魔です。履歴書はもう嫌や‥‥さてそれではそろそろ本編へどうぞ。


妹紅との弾幕ごっこが幕を開け自分はクナイを耶狛は小粒弾幕で攻撃をする。

 

妹紅「まだだ‥‥まだ私は熱くなれる!!」

 

腕を振るうと炎が現れ小粒弾幕を焼き消しクナイを弾く。

 

耶狛「わぉ!?もこたん炎の扱いお上手!」

 

亜狛「なら俺も少し見せようか!」

 

クナイをしまい体に仕込んでいる2本の小太刀を抜き構えて、

 

亜狛「火遁 炎狼演舞」

 

2本の小太刀を発火させ裂け目を作って中へと入り妹紅の背後へと一気に間合いを詰め、

 

亜狛「ふんっ!」

 

演舞をするように妹紅へと斬りかかる。

 

妹紅「効くか!!」

 

妹紅の背中から炎が吹き出すとそれはまるで盾のように自分の攻撃をおさえる。

 

亜狛「なっ!」

 

耶狛「まだまだ行って皆!」

 

耶狛の支援攻撃で無数の狼弾幕が妹紅へと襲いかかる。だが妹紅はどこからともなく札を出すと的確に狼達の眉間目掛けてお札を飛ばし狼を消していく。

 

亜狛「二刀一迅」

 

回転し連続で妹紅を斬るがその度に炎が盾となり攻撃を防いでいく。

 

妹紅「このっ!」

 

火玉が降り注ぎ自分達に向かって降ってくる。即座に裂け目を作り避難し耶狛は、

 

耶狛「縮小!」

 

火玉を小さくして避ける。裂け目から出た自分はすぐに耶狛と合流する。

 

亜狛「そっちは大丈夫か?」

 

耶狛「ううん全然♪お兄ちゃんが前衛を引き受けて

   くれてるから何にもないよ」

 

亜狛「そうか」

 

と、言っていると妹紅は背中の炎を更に広げる、一言で言うのなら今の妹紅の姿はまるで不死鳥のようだ。

 

妹紅「でやぁぁ!!」

 

そして炎を纏い此方へと突っ込んできた。

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「アイアイサー!」

 

小太刀を納刀してすぐさま自分は耶狛の後ろへと下がると耶狛は突っ込んでくる妹紅へと錫杖を構え、

 

耶狛「仙術十七式空壁!」

 

唱えた瞬間に透明な壁が出現し妹紅を止める。

 

耶狛「お兄ちゃん!」

 

その直後に耶狛は体を前に上半身を倒し猫背になる。つまり私を土台に上から攻撃しろという意味か。

 

亜狛「了解した」

 

猫背となっている耶狛の背中に足をかけて駆け上がりクナイを構える。

 

亜狛「そらっ!」

 

そして神力を込めて一気に放つ。

 

妹紅「ちょこざいんだよ!」

 

背中の炎の翼を羽ばたかせクナイを弾き飛ばす。そして両腕にお札を構えるとこちらに向かって投げてくる。

 

亜狛「何の!」

 

袖に仕込んである糸付きクナイを即座に出し向かってくるお札を全て切り裂く。それと同時に、

 

耶狛「爆!」

 

妹紅「なっ!?」

 

耶狛は空壁を破裂させると妹紅は吹っ飛んでいくのだが、

 

妹紅「その程度!」

 

体を何度も回転させ勢いを殺し態勢を立て直すと両手にお札を構え、

 

妹紅「呪札 無差別発火の符」

 

スペルを唱え一気に此方へと向かって投げつけるとその札は自分達の周りに残留する。

 

耶狛「おぉ~これ何かな?」

 

亜狛「‥‥‥‥!?」

 

一瞬だが見えてしまう。札の1枚が発光しだしているのだ。まさかこれは、

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「うぇ!?」

 

すぐさま裂け目を作り耶狛をその裂け目へと投げ入れもう1つ裂け目を作り自分も中に入ったその瞬間、

 

チュドーーン!!

 

と、爆発音が聞こえ出したのだ。裂け目へと入った自分達は少し離れた位置に出て確認すると自分達がいた場所は爆煙が上がっていた。

 

亜狛「あっぶな!?」

 

耶狛「お兄ちゃんナイス!」

 

あのまま気づかずに首をかしげていたら被弾をしていたな。

 

亜狛「耶狛お前はもう少し危機感をだな‥‥」

 

耶狛「お兄ちゃん!!」

 

耶狛が声を上げると自分の背後から何かが猛スピードで迫ってくる。それはよく見てみると火玉‥‥いや違うあれは、

 

妹紅「燃え尽きろ!!」

 

妹紅が炎を纏って此方に向かって突っ込んできたのだ。耶狛と互いに顔を合わせ、

 

亜狛「っ耶狛!」

 

耶狛「うん!」

 

すぐさま自分は二刀の小太刀を抜刀し耶狛は錫杖を回転させ薙刀へと変化させ向かってくる妹紅に向かって振るいぶつかり合う。

 

妹紅「っ!?」

 

耶狛「もこたん私とお兄ちゃんに真っ向から挑んで

   来たことは褒めてあげる♪けどねお兄ちゃん

   と私は2人で一人前なんだから!」

 

亜狛「本当は1人が一人前になって欲しいんだけど

   な‥‥けど耶狛と共に戦うのなら遊びといえど

   も俺も負ける気はしない!」

 

何故なのか、それはずっと共に戦ってきたからというのもあるが一番の理由は最愛の妹である耶狛の目の前で兄の格好悪い所なんて見せれないだろ。

 

妹紅「ハハハ!そうだよ‥‥やっぱり亜狛さんも耶狛

   さんもそうでないと!」

 

妹紅の体が発光しだす。この感じからしてまさか、いや妹紅ならやりかねないぞ。妹紅は自爆する気だ。

 

亜狛「耶狛!妹紅さん自爆する気だ!」

 

耶狛「わぉ!?もこたんそういう命を蔑ろにするような事したらダメだよ!」

 

耶狛の胸の谷間から箱が飛び出てくるとそこから醜悪な無数の赤子が現れ妹紅に纏わりつく。

 

妹紅「なっこのっ!あぁ!こいつらもろとも消し炭

   になれ!」

 

亜狛「退避!」

 

耶狛「うん!」

 

裂け目を再び作り耶狛を入れ次に自分が中に入ると妹紅は大爆発を起こす。裂け目から出た自分達はそれを見て沈黙してしまう。

 

亜狛「妹紅さんまさか自爆してくるとは‥‥」

 

耶狛「もこたん‥‥私の~おは‥‥‥‥」

 

亜狛「止めろぉぉ!?」

 

それはいくら何でも色々な意味で洒落にならない。というかそれ以前にも妹紅にも失礼すぎる。それに、

 

妹紅「私を勝手に殺すな!?」

 

炎から妹紅が現れる。何せ妹紅は自分達と同じ不老不死なのだから。

 

耶狛「てへっ♪」

 

亜狛「はぁ‥‥」

 

本当に頭が痛くなる。不老不死には弾幕ごっこにおいて再生が働くことが殆どだ。そのため自分達は中々、倒れる事はない。だからこそ不老不死と不老不死との戦いは時間がかかるのが常だ。

 

妹紅「‥‥気になる事が多々とあるがこの勝負に勝っ

   たら聞かせてもらおうか!」

 

炎を足に纏い思いっきり蹴り上げると無数の炎が燃え上がりその炎の姿はまるで獣の爪のようだ。

 

亜狛「下がれ耶狛!」

 

耶狛「分かったよ!」

 

耶狛を下げさせ2本の小太刀を交差させ一撃を防ぐ。そして、

 

亜狛「鏡之剣‥‥束縛!」

 

ギィーーと刀身と刀身を擦り合わせ耳を紡ぎたくなる程の不快な音が響き渡る。だがその瞬間、刀身から無数の白い醜悪体が現れ妹紅へと襲いかかる。

 

妹紅「どけ!!」

 

だがそれを炎を纏った一蹴りで大半を討ち滅ぼし残りの大半は炎を纏う妹紅の1発の拳で全て灰にされる。

 

耶狛「次は私のターン!」

 

箱を手に取った耶狛は上へ向かって投げ飛ばすと、

 

耶狛「逆転 開けて驚きビックリ箱」

 

と、呟くと箱が開かれ光を放つ。そこから物質法則を無視したかのような形で金色の角を持つ鹿のような生物が現れる。

 

妹紅「おぉ!ケリュネちゃんだお久♪」

 

鹿 「キューーン」

 

亜狛「あれって‥‥」

 

確か慰謝料としてギリシア神群から貰ったケリュネイアの鹿だった筈だ。

 

耶狛「レッツゴー!」

 

鹿 「キュー~!!!」

 

ケリュネイアの鹿は光の早さで妹紅へとその角を向け突っ込んでいく。

 

妹紅「うぉ!?」

 

音速を越える光の早さで縦横無尽に駆け回り妹紅を翻弄しつつ攻撃をするが妹紅もとんでもない反射神経でその攻撃を避けていく。

 

亜狛「おまけですよ裏の駅を暴走する電車!」

 

裂け目を作るとその中から裏の世界を暴走する電車が飛び出し妹紅へと突っ込んでいく。

 

妹紅「そんなんじゃ私は止められねぇよ!!」

 

大きく炎を吹き出し暴走電車をぶっ飛ばし更にはケリュネイアの鹿も炎に当てられ火だるまになる。

 

耶狛「ケリュネちゃん戻って!」

 

亜狛「っ!」

 

暴走電車とケリュネイアの鹿を戻すと妹紅は此方を見て、

 

妹紅「良い感じにあったまってきた‥‥そろそろ終わ

   りにしてやるよ」

 

そう言うと更なる業火が自分達の周りを辺りを包み込む。すると妹紅の体が白く発光する。まさかまたやるきか。

 

耶狛「お兄ちゃんこれ!?」

 

亜狛「まさかまた自爆を!?」

 

妹紅はニヤリと笑い口を開く。

 

妹紅「亜狛さん耶狛さん‥‥今度の爆発はさっきとは

   比較じゃねぇからな‥‥歯を食い縛った方が良

   いぞ」

 

妹紅は業火に呑まれていきそして、

 

妹紅「*こんな世界、燃え尽きてしまえ*」

 

と、叫ぶや否や大きな大爆発が起こり光の嵐が此方へと迫ってくる。裂け目を作り耶狛の服を掴む。

 

耶狛「えっ!?」

 

亜狛「お前は生き残れ!」

 

裂け目を作っても逃げられるのは1人だ。何故ならば自分の裂け目は1つにつき1人しか通れないからだ。耶狛と協力して1人以上の人数を通る事が出来るがそれでは間に合わない。だから妹を‥‥耶狛を助けるだけだ。裂け目へと耶狛を投げる。

 

耶狛「お兄ちゃん!?」

 

亜狛「しっかりやれよ耶狛!」

 

と、言った直後、裂け目は閉じられ自分は光の嵐に包まれ、

 

ピチューーン!

 

被弾音が鳴り響くのだった。そして裂け目から耶狛が飛び出す。爆発から生き残った耶狛は地上へと落ちていく亜狛を見つける。

 

耶狛「お兄ちゃん!」

 

地上へと落ちた亜狛は気絶しているのか動かなかった。そして自爆した妹紅は再び蘇る。

 

妹紅「これで後は耶狛さんだけだな」

 

耶狛「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

妹紅「さぁ覚悟しや‥‥」

 

炎を手に纏わせ言葉を言いかけたその瞬間、

 

耶狛「お兄ちゃんを‥‥倒した‥‥」

 

妹紅「は?」

 

耶狛「その罪は大きいよ?

 

妹紅「‥‥へっ!?」

 

あまりの殺気に妹紅は顔を青くし後ずさる。耶狛の周りには黒い障気のようなものが包み込む。

 

耶狛「ぶちギレのハッポウ!」

 

一気にハッポウへとなったその瞬間、箱を取り出し、

 

耶狛「*全てを絶するコトリバコ*」

 

と、唱えるや否や箱が開き無数の黒い手が現れ妹紅へと掴みかかる。

 

妹紅「このっ!」

 

避けてを繰り返し炎で退けようとするが黒い手は避けてもなお追尾し炎に当てられても怯むことなく追いかけ、

 

妹紅「しまった!?」

 

服、体、顔、髪を無数の腕が掴み箱の中へと引っ張る。

 

妹紅「うぉーー!?」

 

抵抗むなしく妹紅は箱の中へと引っ張り込まれそして、

 

ピチューーン!

 

と、大きく被弾音が鳴り響く。この勝負は耶狛の勝利となったのだが、

 

耶狛「‥‥はっ!お兄ちゃん!」

 

勝利した耶狛はすぐさま箱を抱え犠牲となった兄の亜狛の元へと向かうのだった




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし耶狛がぶちギレるとはの」

怠惰「基本的にはニコニコと笑っている天然キャラ
   がぶちギレたら怖いってのは常識だよ」

千 「しかし怒りの沸点があまり分からぬの」

怠惰「まぁ耶狛‥‥といっても亜狛もそうだけれども
   精神面が少し幼いからねだから子供と同じで
   よく分からない所で怒りだすんだよ」

千 「確かにのぉしかし今回は亜狛がやられた事で
   ぶちギレたんじゃろ?」

怠惰「まぁそうなるね耶狛にとって亜狛は頼れる兄
   であり主人の理久兎よりも信用しているから
   ねぇ」

千 「ほうそうなのか?」

怠惰「うん理久兎は主人でもあり自分達を救ってく
   れた存在だから信頼しているけれどいざ天秤
   にかけたら‥‥ねぇ?」

千 「確かにの」

怠惰「耶狛の理解者は亜狛であり逆に亜狛の理解者
   は耶狛なのさ」

千 「故にブラコン&シスコンとなって依存しあう
   という事か」

怠惰「まぁそう言うことだね‥‥さて時間も丁度良い
   し今回はここまでにしようか」

千 「じゃなそれでは読者様よ今回はここまでじゃ
   ぞ」

怠惰「また次回もよろしくね」

千 「それでは読者様さらばじゃ!」


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第511話 目を開けると

こんばんは読者様、現在東京にいる怠惰のクソ悪魔です。法事のために連れて来られました。やることが終わった後は抜け出してゲーセンに行っていたのは内緒です。それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


光が顔に当たり目が覚めると自分は青空を見ていた。

 

亜狛「‥‥‥‥そうか自分は」

 

妹紅の一撃から耶狛を守るために身代わりになったんだ。そういえば耶狛はと思い上半身を起こし見渡すと、

 

耶狛「お兄ちゃ~ん!」

 

箱を抱えた耶狛が此方に向かって走ってきていた。立ち上がり、

 

亜狛「耶狛」

 

と、耶狛の名前を呼ぶと耶狛は思いっきり跳躍し、

 

耶狛「お兄ちゃんのバカ!!」

 

両腕を広げて抱きつきダイレクトアタックをしてきた。

 

亜狛「うぉぉ!?」

 

直撃し倒されそうになるが踏ん張り何とか耐える

 

亜狛「つつ‥‥いきなり何だよ!?」

 

耶狛「お兄ちゃん!不老不死だからって私のために

   自分をないがしろにしないで!」

 

何故か涙目を浮かべ上目遣いで此方を見てくる。

 

亜狛「あのなお前のためなら少しぐらい無理はする

   さ‥‥お前は俺にとって宝なんだから♪」

 

耶狛「お兄ちゃん‥‥」

 

亜狛「それと‥‥悪かったな心配させて」

 

耶狛「ううん♪」

 

ニコリと笑う耶狛を撫でながらふと思う。あれ妹紅って何処にいるんだろうかと。

 

亜狛「耶狛」

 

耶狛「ん?」

 

亜狛「妹紅さんは?」

 

耶狛「もこたん?もこたんなら‥‥あっ!?」

 

箱を見つめ驚いた顔をする。まさかまたなのか。

 

亜狛「すぐに出せ!?」

 

耶狛「もこたん!!」

 

箱を耶狛は箱を開けひっくり返し大きく上下に振るう。すると、

 

妹紅「どけふっ!?」

 

物理法則を無視して妹紅が箱から出てくる。針妙丸とは違い体は縮んではいなさそうだな。

 

耶狛「もこたん大丈夫!?」

 

妹紅「てて‥‥あぁ何とかな」

 

立ち上がりシャツともんぺについた砂埃を払い自分達をみる。

 

妹紅「しかし耶狛‥‥いや耶狛さんってぶちギレると

   あんな感じなんだな」

 

耶狛「えっ?ごめんよく覚えてないや気づいたら何

   でか終わっててお兄ちゃんの元までダッシュ

   してたからね」

 

妹紅「‥‥‥‥‥‥」

 

おいおいといった顔をして妹紅は呆れる。まぁ無理もないだろう。耶狛はキレると大体はそんな感じなのだから。とりあえずお詫びで頭を下げなくては。

 

亜狛「すいません妹が」

 

妹紅「いやまぁ耶狛さんらしいってのは分かったか

   ら全然‥‥」

 

耶狛「えへへ私らしいか♪」

 

亜狛「お前は少し自重しろ!?」

 

耶狛「わぉ!?」

 

妹紅「まぁまぁ‥‥亜狛さん耶狛さんに聞きたいこと

   があるんだが良いかい?」

 

と、妹紅は真剣な顔でそう呟く。何を聞くのだろうと思っていると、

 

妹紅「2人は私と同じ不老不死な筈だそれなら何故

   不老不死らしい戦い方をしないんだ?」

 

耶狛「不老不死らしい」

 

亜狛「戦い方?」

 

妹紅「あぁ死ぬこともない私達にしかできない攻撃

   例で言うなら自爆特攻みたいな」

 

確かにそれは不老不死らしい戦い方であるのは事実だ。死ぬこともない自分達はそういった事も勿論可能だ。だが自分達にその選択肢はない。何故ならば、

 

耶狛「自爆特攻とかってマスターに禁止されている

   からねぇ」

 

亜狛「えぇ耶狛の言う通りなんですよね」

 

そう他ならぬマスターが自爆特攻系は禁止しているのだ。曰く「不老不死とはいえど命をないがしろにするような戦法は出来る限り止めろ」とのことだ。そんな事をしていればその痛みで可笑しくなるかもしれないという心配の元なのだろう。そのため自分達はそういった戦法はしないようにしているのだ。

 

妹紅「禁止って‥‥不老不死としては少し損をしてい

   る気が‥‥」

 

亜狛「良いんですよそれで♪」

 

耶狛「うんそうじゃないと死にたいと思えるぐらい

   のマスターのお仕置きが待ってるからね‥‥」

 

亜狛「やっ止めろそれを言うな‥‥こっちも怖くなっ

   てきただろうが」

 

それ以前にマスターが滅茶苦茶に怖いのだ。そのためこの戦法の選択はないに等しいのだ。するとそんな事を言っているその時だ。

 

妹紅「クク‥‥アハハハハハ♪」

 

妹紅は腹を抱えて笑い出す。何処かに面白い所なんてあったのだろうか。

 

亜狛「妹紅さん?」

 

耶狛「もこたん大丈夫?」

 

不安になり大丈夫かと聞くと笑い涙を払い妹紅は自分達を見て、

 

妹紅「あぁ大丈夫だよただやっぱり亜狛さんと耶狛

   さんだなって思って」

 

亜狛「どういう事でしょうか?」

 

妹紅「あぁ前にといっても亜狛さんや耶狛さんは覚

   えてる筈もないけどあの時は2人らしくもな

   かったからさ‥‥こうして戻るとやっぱり2人

   らしいなって」

 

本当にどういう事なんだ。自分達らしくもないって‥‥あっそういう事か。恐らく妹紅が言っているのは、

 

亜狛「狂変していた時‥‥ですよね?」

 

妹紅「あぁってまさか覚えて!?」

 

亜狛「いえ私はその残念ながら」

 

耶狛「う~んほんの少しは覚えてるけどもこたんの

   事は‥‥ごめんね」

 

前々から耶狛はその少し覚えている事を時々だが話してくれる。何でもマスターがあの憤怒と戦った時と同じような少年の姿となって世界崩壊を狙いそれに忠誠心もなくただ利害の一致だけで付き添う自分達は友人や家族にも牙を向けたと。とても信じられる話ではないが耶狛は恐怖で震えながらそう語っているのを思い出す。

 

妹紅「そうか‥‥なら良いんだそれはそれだからな私

   が言いたいのは2人が昔から変わらないその

   姿が見れて私は‥‥」

 

ホロリと涙を浮かべニコリと妹紅は笑う。

 

妹紅「良かったんだ♪」

 

耶狛「もこたんそこまで私達を」

 

ギュッと耶狛は妹紅に抱きつく。そこまで言われるとこっちも恥ずかしくなるし覚えていないのが申し訳ない。

 

亜狛「妹紅さんその‥‥また色々と御迷惑をおかけし

   てしまうかもしれませんがこれからも妹共に

   長いご付き合いをお願いしますね」

 

妹紅「おう♪」

 

笑顔を見ると本当に昔の妹紅を思い出すな。あれからもう1000年近くが経過し言葉遣い等は若干だが野性味を帯びてはきているものの妹紅は変わらずで妹紅だな。

 

妹紅「そういえば玉集めするんだよな?」

 

耶狛「うんそうだね」

 

妹紅「だったらよ宗教家達の所を当たってみたらど

   うだ?人やら妖怪やらが集まるからもしかし

   たら玉があるかもな?」

 

亜狛「確かに」

 

人や妖怪やらが集まるか。そこはある意味で盲点だった。なら次はそこらをあたるか。

 

耶狛「もこたん教えてくれてありがとう♪」

 

妹紅「気にしないでくれ‥‥ただ」

 

亜狛「ただ?」

 

言葉を溜め自分と耶狛の手を握り、

 

妹紅「また相手をしてくれよ竹林に住んでいるから

   さ♪」

 

と、言ってきた。つまりまた遊び相手になってくれという意味だな。

 

亜狛「えぇその時は」

 

耶狛「私達がお相手するね」

 

妹紅「あぁ頼むな‥‥さてここで2人を足止めし続け

   るもあれだしな私はそろそろ戻るよ」

 

そうして手を離すと耶狛は妹紅の頭に手を置き優しく撫でて、

 

耶狛「またねもこたん♪」

 

と、言う。そういえば昔まだ妹紅が小さい頃にこうしていたっけ。自分も手を置き、

 

亜狛「さようなら妹紅さん♪」

 

そう言うと妹紅は顔を真っ赤にさせ、

 

妹紅「ううっ!こっ子供扱いするなぁ!!?」

 

そう叫びながら妹紅は去っていった。

 

耶狛「もこたん照れ屋さんなんだよねぇ」

 

亜狛「そう‥‥だな♪」

 

そうして自分達も次の目的地として宗教家達が集う場所をターゲットに進むのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし反応がまた可愛いらしいの」

怠惰「まぁ妹紅って原作でもぶっきらぼうな感じは
   あるけど意外にも可愛い所があるんだよね」

千 「ほう」

怠惰「物につられたりとか」

千 「不安じゃ」

怠惰「竹林を誤って焼いた際には誰かの煙草のポイ
   捨てと言い張って文ちゃんを脅したり」

千 「不良じゃろ」

怠惰「それからあっそうそう彼女は自炊してるみた
   いで料理を作ったり漬物を漬けたりといった
   家庭的な所もあるね」

千 「っていきなり主婦か!?」

怠惰「そしてその料理の素材は時々、毒があったり
   なかったり」

千 「それダメなやつじゃ!?」

怠惰「それが妹紅ちゃんだね」

千 「おいおい」

怠惰「それとそういった所は原作的な所を拝借して
   こっちで反映させてストーリーを作ると妹紅
   が自炊やらするようになったのは理久兎の影
   響が大きいよね」

千 「そうかそういえば理久兎が作った料理を食べ
   ておったな」

怠惰「そうそうある意味でビックリしたと思うよ?
   まさか貴族の位を持っているにも関わらずや
   っている事が当時の使用人と大差変わらない
   事をしていたからね食材の買い出しとか調理
   とかね」

千 「確かにそれは影響があるわい」

怠惰「そうそのインパクトでってのがここの妹紅が
   自炊やらする理由なのかもね」

千 「面白い話じゃな‥‥って怠惰よ時間じゃ」

怠惰「だねそれでは今回はここまでにしようか」

千 「うむそれから来週の月曜日じゃが就職関連の
   事があるから休むんじゃろ?」

怠惰「そうなんだよね面接とかのため休むのでお願
   い致します」

千 「すまぬが承知を頼むぞ読者様」

怠惰「お願い致しますではでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第512話 仏教&道教

こんにちは読者様、気づいたら寝落ちしていた怠惰のクソ悪魔です。いやはや申し訳ない。それでは遅くなりましたが本編へどうぞ。


妹紅と別れた自分達はそのまま宗教家達がいるであろう場所へと向かっていたのだが、

 

耶狛「どっちに行くの?」

 

亜狛「そこなんだよな‥‥」

 

実のところで何処に行くがで迷っている。聖の命蓮寺それとも神子の道場そのどちらに行くかで悩んでいるのだ。因みに博麗神社と守矢神社の選択肢は残念ながらない。何故かというと、

 

耶狛「お兄ちゃん神社って案は?」

 

亜狛「ないなまず人は来ないし妖怪も好き者は別だ

   けど普通は来ないからな」

 

それは人が来ないからだ。それも守矢神社に至っては天狗や河童は別だが立地的に並々の妖怪ましてや人はもっての他でまず来ないため行っても成果は得られないし博麗神社は恐らく異変解決に出ているためものけの空それならば寺か道場かのどちらかだ。

 

亜狛「だからどっちを攻めるかだ」

 

耶狛「う~んならお寺に行こう!」

 

亜狛「因みにその心は?」

 

と、聞くと耶狛は片手に神力の炎を作る。まさか、

 

耶狛「行って焼き討ちするに決まってるじゃんお兄

   ちゃん♪」

 

亜狛「止めろぉぉ!!?

 

妹は何時から悪名レベルの戦国大名になったんだ。というかそういうことはしては駄目だ。

 

耶狛「冗談だよほら命蓮寺なら近いし」

 

亜狛「まぁそうだけど」

 

冗談のつもりだろうが耶狛そしてマスターがそう言うと本当に冗談には聞こえないんだよ。

 

耶狛「それに~お寺に行けばお豆腐のきな粉と黒蜜

   添えデザートが食べれると思うし♪」

 

亜狛「結局は食い意地かい!?

 

結局、耶狛は食い意地なんだよな。本当に不老不死の肉体じゃなかったら恐らくは贅肉だらけのメタボになってる所だぞ。そんな耶狛は見たくはないが少し横腹をぷにぷにするぐらいは‥‥って何を考えているんだ。

 

耶狛「お兄ちゃん大丈夫?」

 

亜狛「えっあっあっあぁ大丈夫だよ」

 

ジト目で耶狛は見てくるがここは無視だ。

 

亜狛「とりあえず命蓮寺で良いんだな?」

 

耶狛「うん!」

 

亜狛「了解‥‥」

 

そうして自分達は命蓮寺へと向かうのだった。そうして数10分程かけて命蓮寺の近くまできたその時だ。自分達に向かって無数の拳の形の弾と皿が飛んできた。

 

耶狛「お兄ちゃん!」

 

亜狛「分かってる!」

 

自分は両手にクナイを逆手に構え耶狛は錫杖を構えると向かってくる弾幕を弾き飛ばす。

 

亜狛「挨拶もなしに攻撃とは」

 

耶狛「それお兄ちゃんが言う?」

 

亜狛「‥‥言われてみると確かにな」

 

不意打ち何て良い度胸をしてるが、しかし耶狛の言う通りで不意打ち暗殺だったりを生業とする忍者の自分が言ったら元もこもないか。

 

耶狛「う~んでも命蓮寺って何時から暴力寺になっ

   たんだろう?」

 

亜狛「とりあえず行ってみるか」

 

耶狛「そだね~」

 

亜狛「何か腹立つなその返事‥‥まぁ良いか弾幕がま

   た飛んでくるかもしれないから警戒しながら

   行くぞ」

 

耶狛「勿論♪」

 

また弾幕が飛んでくるかもしれないため警戒しつつ命蓮寺の門まで向かう。その間に弾幕は飛んでは来なかったため軽々と門まで辿り着く。

 

亜狛「‥‥何もないかい!?」

 

耶狛「そこは何かあって欲しいよねじゃないと色々

   と美味しくないよね」

 

亜狛「お前はメタ発言を‥‥」

 

何て言いながらも命蓮寺と書かれた看板が飾られている門を潜り抜け敷地へと入ると、

 

亜狛「頼も~!」

 

耶狛「豆腐のきな粉と黒蜜添えスイーツを食べに来

   ました!」

 

亜狛「それは違う本当にいい加減にその考えを止め

   ろって」

 

耶狛「えぇ~楽しみにしてたのになぁ」

 

何て言っていると突然、日の光が陰りだす。何事と思い空を見上げると自分達の遥か上の頭上を見て目が点になる。何故なら遥か上から大きな拳が降ってくるのだから。

 

亜狛「トラップだ!」

 

耶狛「ならこっちもリバースカードを‥‥」

 

亜狛「それは違うトラップだ!というかふざけてる

   場合か!?耶狛すぐに結界を頼む!」

 

耶狛「リバースカードオープンカウンタートラップ

   仙術十七式空壁!」

 

そう言い空壁を張ると降ってくる巨大な拳を押さえ込む。というか今度は何の漫画かアニメに影響されたんだろうか。

 

耶狛「攻撃を無効にして相手にその威力と同等の威

   力で返す!爆!」

 

空壁が爆発し拳は粉々になって消える。だがその直後に無数の皿が雨霰のように降ってくる。

 

亜狛「とりあえず色々と引きずってる事に対しての

   ツッコミを入れたいけどあれをどうにかして

   からだな!」

 

裾に仕込んである糸付きクナイを取り出し命蓮寺の敷地にある木や門そして地面にクナイを打ち込み自分達を包み込むように網目状のトーチカすると皿は糸に当たった瞬間に粉々に砕けていく。

 

耶狛「おぉ凄いねお兄ちゃん」

 

亜狛「まったく‥‥というかさっきのも含めて本当に

   いい加減にしろよ耶狛?」

 

耶狛「もうお茶目なのに」

 

やり過ぎるとコ(ピー)ミに怒られるだろうが。皿の雨が止むと糸を引きクナイを手元に引っ張り裾にしまう。しかしさっきから何なんだと思っていると再び上から今度は2つの影が落ちてきて目の前に降り立つ。その影の正体は、

 

一輪「道教の癖してやるじゃない」

 

雲山「‥‥‥‥」

 

布都「ふんっこのぐらい朝飯前じゃ」

 

それは一輪&雲山と布都だ。どうやら見た感じからしてずっと弾幕ごっこをしていたみたいだ。恐らくは2人の弾幕ごっこによる流れ弾が自分達に降りかかってきたのだろう。

 

一輪「邪教はここで潰す!」

 

布都「やってみよ!」

 

2人はまたぶつかりそうな雰囲気だ。というかこの2人は玉を賭けての弾幕ごっこなのかすらも分からないぞ。そんな事を思っていると、

 

耶狛「2人共さっきから危ないじゃない!」

 

と、耶狛が叫ぶと一輪&雲山と布都はギョッとして自分達を見つめる。

 

一輪「なっ亜狛さんに耶狛さん!?」

 

布都「そなた達いつから!」

 

耶狛「何時からとかじゃないよ!いきなり弾幕が雨

   霰とこっちに降ってきたんだけど!私やお兄

   ちゃんとかじゃなかったら怪我してたよ!」

 

それを聞くと一輪と布都は互いに顔を見合わせる。すると、

 

雲山 m(_ _)m

 

雲山はペコリと頭を下げた。つまりごめんなさいという意味だろうか。

 

一輪「雲山ったら‥‥ごめんなさいね」

 

布都「うむむ‥‥すまなかったわい」

 

耶狛「良いけど気を付けてね?」

 

と、言っていると雲山は一輪の近くに立つと

 

一輪「うん‥‥何かお詫びした方が良いよね雲山」

 

雲山 (_ _)

 

お詫びって別に自分達はお詫びを受けとる気はないんだけどな。だがそれを聞いた耶狛はムフッと笑うと、

 

耶狛「なら今ここらで流行ってる玉を頂戴な♪」

 

亜狛「って今度は真面目かよ‥‥」

 

と、玉を要求する。そこはさっきのスイーツを言って自分がツッコミを入れるものかと思ったがそこまで耶狛はバカではないみたいだ。一輪と雲山そして布都は困った顔をして、

 

布都「いっいやその何じゃ」

 

一輪「今、それを賭けて私達は戦っているのよねそ

   れも私達は玉を取られないために‥‥」

 

布都「うむワシに限っては今は持っておらぬがな」

 

雲山 ( ̄ー ̄)

 

どうやらこっちも玉を賭けて戦っているみたいだ。となると簡単には渡してはくれないか。

 

耶狛「むむ‥‥作戦タイム!」

 

一輪「認めるわ」

 

と、言われると耶狛は顔を自分の顔に近づけ、

 

耶狛「お兄ちゃんどうしよう?」

 

亜狛「ならいっそのことで2人まとめて相手した方

   が得と言いたいが‥‥布都さん今、玉を持って

   はいないしな」

 

耶狛「でも私的にはまだ戦い足りないな」

 

亜狛「俺もだよ」

 

もう玉集めよりも自分達の戦闘本能が戦いたいと言っているのだ。久々の地上で弾幕ごっこをすれば高揚感に苛まれてしまうからかもしれないな。

 

耶狛「ならやる?」

 

亜狛「だな」

 

振り向き自分達はニコリと笑う。

 

耶狛「ならまとめでかかってきてよ」

 

亜狛「実は私達も玉集めしていますしね」

 

そう言い集めた玉を見せると一輪と布都は驚く。

 

一輪「2人だけでもうそんなに!」

 

布都「これでワシが勝てば太子様に良い手土産を持

   っていけるの‥‥」

 

一輪「いいえ私が全て貰います」

 

布都「何を!」

 

また喧嘩をするような流れなんだが。ここは1つ提案するか。

 

亜狛「自分達に勝ったら後の事を考えては如何です

   か?」

 

一輪「‥‥成る程ね2人に勝ったら後はこの道教徒と

   で勝負しろと」

 

布都「ワシはその意見に賛成じゃ」

 

一輪「えぇ文句はないわ!」

 

そう言い2人は構える。どうやらあっちも血気盛んなようだ。

 

亜狛「耶狛やれるか?」

 

耶狛「勿論だよ♪」

 

玉をしまい自分達も構える。

 

耶狛「それじゃ始めようか私達」

 

亜狛「兄妹の絆を見るが良い!」

 

一輪「ふん邪教徒と手を組むのは文句を言いたいけ

   どこれも聖のためだから行くよ雲山!」

 

雲山 ( ̄^ ̄)

 

布都「ワシも太子様のためじゃ!」

 

そうして一輪&雲山と布都との弾幕ごっこが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは遅くなりましたが今回はここまで」

千 「うむ遅れてすまぬな読者様よ」

怠惰「そして次回は仏教と道教の信者達と戦って
   いくからね」

千 「うむしかしあの2人は息は合うが相性はど
   うかのぉ」

怠惰「まぁあれを見ちゃうと不安にはなるよね‥‥
   まぁでも案外それが相性的には良いのかも
   しれないけどね」

千 「そうなのかのぉ」

怠惰「現に個性も考え方もバラバラだった自分達
   7人だって仲良くやってたしね‥‥まぁ時々
   殺し合いに発展したけど」

千 「仲良くないじゃろうが!?」

怠惰「アハハ‥‥あっそれから7大罪の魔王達でま
   だ出ていない者もいますがいずれ本編には
   出す予定なのでお楽しみに」

千 「不安じゃ‥‥そなた達はまともではないから
   のぉ」

怠惰「失礼だな‥‥まぁ色々と反論ができないのも
   事実だけどね」

千 「ほれやっぱり」

怠惰「うるさいよ!?さて時間も時間だし今回は
   ここまでにしようか」

千 「うむそれでは読者様また次回もよろしく頼
   むぞ!」

怠惰「それじゃバイバイ♪」


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第513話 VS一輪&布都

こんばんは読者様、モンハンのMR上げに勤しんでいる怠惰のクソ悪魔です。中々、上がらずで苦労しつつモンスターを狩り殺す今日この頃‥‥失礼。それでは本編へどうぞ。


現在、自分達は一輪&雲山そして布都を相手に弾幕ごっこが始まっていた。

 

布都「食らえ」

 

火球を放ち此方へと攻撃を仕掛けてくる。すぐに耶狛が自分の前に入ると、

 

耶狛「そぉ~れっ!」

 

錫杖を両手で持ちバッティングフォームで構え思いっきり振るい火球を空に向かって打ち返す。だがその直後に、

 

一輪「嵐符 仏罰の野分雲」

 

スペルを宣言し拳を構えると雲山も同じ構えで拳を構え

 

一輪「そらっ!そらっ!そらっ!そらっ!」

 

雲山「‥‥‥‥‥‥‥‥!!!!」

 

一輪の動きに合わせ雲山がその巨大な拳で何度も殴りかかってくる。すぐさま腰の2本の小太刀を抜刀し耶狛の前へと入り、

 

亜狛「火纏い」

 

神力の炎を纏わせ空に向かって斬り上ると雲山の拳は上へと上がっていき消えてなくなる。

 

一輪「なっ」

 

雲山 ( ゚Д゚)

 

何が起こったのか分からない一輪と雲山は困惑をする。やった事は簡単な話で上昇気流を作りその気流の力で雲を流すという簡単かつ単純な事を行って防いだだけだ。

 

布都「やりおるのお主じゃがこれは避けるか?」

 

皿を何処からかは分からないが取り出すと、

 

布都「風符 三輪の皿嵐」

 

無数の皿が展開され布都を中心に回りながら向かってくる。あんな程度ごとき壊してやろうと小太刀を構えた瞬間、耶狛が腕を水平に上げ抑え、

 

耶狛「お兄ちゃんあれは壊したらダメだよ!」

 

亜狛「何でだよ?」

 

耶狛「布都ちゃんは皿を壊せば壊すほど面倒なんだ

   から」

 

何その酒を飲めば飲む程に強くなるみたいな感じなんだ。酔拳か何かか。とりあえず言われた通り皿は壊さずに回避に専念し皿を避ける。

 

布都「むっ壊してはくれぬのか?」

 

しかも何かを目で訴えてくるような眼差しを向けてくるんだ。そんなに壊して欲しいのか。

 

亜狛「すみませんが壊しませんよ?」

 

布都「むむ」

 

一輪「どけド低能バカ!」

 

そう言い一輪が輪を握りながら振り下ろすと雲山がその動きに連動して拳を振り下ろしてくる。

 

亜狛「回避!」

 

耶狛「うん!」

 

すぐに自分達は回避したその時、

 

バキンッ!

 

と、変な音が鳴り響く。何だと思っているとそれは雲山が拳で皿を割っていたのだ。

 

一輪「彼奴等が割らないなら私達が割る!」

 

布都「おいコラ誰がド低能バカじゃと!」

 

一輪「お前だよ」

 

布都「何を!」

 

一輪と布都は互いにいがみ合う。

 

耶狛「わぉ凄い凸凹コンビ」

 

亜狛「だな」

 

互いが互いにいがみ合ってる。だがそれにしては妙に息が合っているも確かだ。しかしそんな流暢に喧嘩していると自分達に寝首を掻かれ‥‥いや噛まれるぞ。

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「うん!」

 

腰のポーチに収納してある手裏剣を幾つか取り出し2人目掛けて投擲する。そしてそれに合わせ、

 

耶狛「拡大!」

 

耶狛の力で手裏剣は大きくなり一輪と布都に向かって飛んでいくが、

 

一輪「邪魔を!」

 

布都「するでないわ!」

 

一輪は手に持つ輪で布都は気を操り手裏剣を弾き飛ばす。やっぱり息はあっているな。

 

耶狛「‥‥お兄ちゃん」

 

亜狛「まったくだ」

 

共闘しているのかしていないんだか分かったものではないぞ。だがこんな戦いは嫌なのか耶狛の眉間にシワを寄せ息を大きく吸い込み、

 

耶狛「2人共!協力して戦う気がないならボールを

   置いて消えてくれないかな!!」

 

と、耶狛の一言で2人は黙ると互いに睨み合うと、

 

一輪「貴女とは後でゆっくりと決着をつけるのでそ

   のおつもりで」

 

布都「ぬかせそんなもの百も承知じゃ」

 

そう言い2人はふて腐れながらも此方を向く。やっと少しは終息したのかな。というかボールを置いて去れって今の所ボールの持ち主は一輪だよな。そこはツッコミを入れたら負けか。

 

耶狛「やるの?やらないの?どっち?」

 

布都「まさか神道の者にそう言われるとはの」

 

一輪「まったく馬鹿馬鹿しくなってきますよ‥‥雲山

   あの2人をさっさと片すよ!」

 

と、一輪の一言で再び雲が辺りを漂い収束し雲山へと変わる。

 

雲山 (*-_-)

 

指をならし戦闘体制をとる。ようやくこれで仕切り直しも終わりそうだな。

 

亜狛「ありがとうな耶狛」

 

耶狛「ううん♪せっかくやるなら気持ちよくやりた

   いしね♪」

 

亜狛「だな‥‥」

 

2本の小太刀を腰の鞘から抜き逆手で構え耶狛も錫杖を構える。

 

亜狛「援護頼むぞ」

 

耶狛「了解♪」

 

一気に空を駆け雲山をすり抜け一輪と布都の間合いへと入る。

 

布都「なっ!」

 

一輪「はやっ‥‥」

 

亜狛「ふんっ!」

 

回転し連続で斬りかかるが2人の体には当たらなかったが一輪の頭巾に斬り込みをいれ布都に限っては後ろに結ぶ髪を少しだけ斬る事には成功した。

 

一輪「この!」

 

布都「くらえっ!」

 

2人は体勢を立て直し一輪は輪で布都は皿を持って殴りかかって来る。すぐに小太刀の刀身と刀身を合わせ、

 

亜狛「不協和音!」

 

思いっきり力を入れて擦ると耳を塞ぎ悶えたくなるぐらいの金属音が鳴り響く。

 

布都「うぉー~ー!?」

 

一輪「耳がぁ!!?」

 

一輪と布都は耳を抑え激しく体をゆさぶる。不甲斐かつ鼓膜を破るのではというような音は凄く辛い。だが一番辛いのはこれを間近で聞く一輪でも布都でもない。それでは誰なのかというと、

 

亜狛「うぉぉぉ!!?」

 

正直これをやる自分が一番辛いんだ。何せ耳を防ぐ事が出来ないのだから。金属音に悶えていると突然、耳に変な違和感を抱いたと思うと不甲斐な音そして一輪と布都の悲鳴が聞こえなくなる。

 

亜狛「ん?」

 

後ろを振り向くと耳栓をしている耶狛がニコニコと自分の耳を指差す。穴が塞がったような感じがするため恐らく耳栓をしてくれたのだろう。

 

亜狛「ありがとうな」

 

ニコリと微笑むと耶狛も楽しそうに笑うがその瞬間に耶狛が口を開け後ろを指差しながら何かを叫び出す。何だと思っていたその瞬間、

 

ドゴンッ! 

 

亜狛「ごふっ!?」

 

ピチューーン!!

 

何か強い衝撃を受け吹っ飛ばされる。そして耶狛にしてもらった耳栓も耳から落ち音が聞こえ出す。

 

一輪「ありがとう雲山!」

 

どうやら雲山の拳を受けてぶっ飛んだみたいだな。

 

亜狛「っリザレクション!」

 

不死者の専売特許であるリザレクションを使いすぐに受けた肉体の傷を再生させ体勢を立て直した瞬間、

 

ピチューーン!!

 

と、また被弾する音が聞こえ向くと、

 

耶狛「キャー~!!?」

 

耶狛の悲鳴をあげながらこっちへ向かって吹っ飛んできた。

 

亜狛「耶狛!」

 

すぐさま胸で受け止めると耶狛も多少のダメージがあった事から被弾したのは耶狛か。

 

耶狛「ごめんお兄ちゃん」

 

亜狛「すぐにリザレクトをしろ」

 

離してそう言うと耶狛は頷き、

 

耶狛「だね‥‥再生 リザレクト」

 

耶狛も受けた肉体に受けたダメージを再生させる。ダメージが治ったのを確認し前を見ると、

 

一輪「これが輪廻の輪を覆した不死の力」

 

雲山 (ーー;)

 

布都「流石の仙人でもこれは出来ぬぞ」

 

耶狛「ふっふっふん不老不死なめないでよね♪」

 

亜狛「えぇそれじゃ仕切り直して第二ラウンドとい

   きましょうかね耶狛」

 

耶狛「了解お兄ちゃん♪」

 

自分達は常に隠している神力と妖力を全て出す。

 

一輪「っ!」

 

雲山 (; ゚ ー ゚)

 

布都「なっこんな力をまだ隠しておったのか!」

 

隠してなんていない。ただ自分達は基本的に本気を出さないだけだ。唯一本気を出すときは決まってマスターの特訓を受けるときだけだ。

 

亜狛「さて此方も手加減なく一輪さん雲山さん布都

   さんを叩き潰しましょうかね」

 

耶狛「受けた事は10倍返しにしないとね♪」

 

亜狛「‥‥‥‥耶狛それはもう古いぞ?」

 

耶狛「良いんだよ記憶に残るのならね♪それ!」

 

薙刀を振るい狼いや何時もの狼にして腕や足が発達し人の動きと同じような動きをする狼達いやこれは言うならば人狼が耶狛の神力と妖力によって作られる。

 

耶狛「行ってそして敵を食い散らかせ!」

 

と、耶狛が指示をすると人狼達は布都と一輪へと襲い掛かっていく。

 

一輪「雲山!」

 

雲山 ( ・`ω・´)

 

雲山を操り人狼達を倒そうとするが物凄い身のこなしをする人狼達は回避して更に突っ込んでいく。

 

布都「させるか!」

 

何処からともなく弓を取り出し弦を引き矢を射る。放たれた矢は見事に人狼達の眉間に直撃し消滅していく。

 

亜狛「耶狛、後ろは頼むよ」

 

耶狛「行ってらっしゃいお兄ちゃん!」

 

空を駆け倒されていく人狼を避けながら鏡之剣を構え再び斬りかかるが、

 

一輪「同じ手は二度も受けないわよ!」

 

雲山 (  ーдー)

 

そのの後ろに雲山が拳を構えて現れる。

 

一輪「拳固 懺悔の殺風」

 

スペルを唱えたその直後に雲山の右拳を引き一気に右ストレートで殴りかかってくる。

 

亜狛「ならこれはどうですかね?」

 

目の前と一輪の後ろに裂け目を作ると雲山の拳は裂け目に入りそのまま一輪の後ろに作った裂け目から雲山の拳が現れ殴りかかる。

 

一輪「っ!!」

 

だが中々の反射神経で避けられてしまうがそのまま雲山の腕にしがみつき裂け目へ入り裂け目から出ると一輪へと斬りかかる。

 

ガギンッ!

 

一輪の輪と自分の鏡之剣がぶつかり合う。

 

一輪「やりますね」

 

亜狛「えぇ!」

 

と、ぶつかりあっている一方で耶狛はというと、

 

耶狛「布都ちゃんそんなんで対処できてるの?」

 

人狼ちゃん達は皆、退治されてしまったため

 

布都「うるさいぞ!ならば目にものを見せてやろう

   かの!」

 

軽くジャンプすると布都の足元に船が現れそれに布都は着地すると船は弾幕の波と共に自分に向かって突っ込んでくる。そっちが乗り物で来るなら私もライドだ。

 

耶狛「獄獣 オルトロス!」

 

オル「オォォーーン!!」

 

オルトロスを召喚しその上に乗っかり薙刀を布都へと向けると走り出す。

 

布都「そんな獣で何が」

 

耶狛「ハッカイ」

 

と、呟くとオルトロスの速度が上がり四肢の筋肉も膨張し脈打ち出すと突っ込んでくる布都の船を軽々とジャンプで避け振り向き船尾を2つの頭で噛み砕きそこからヒビが入り船を粉々にする。

 

布都「何と!?お主やりおったな」

 

耶狛「これで終わり!」

 

オルトロスの追尾によるジャンプと共に薙刀を振るうが

 

布都「炎符 太乙真火」

 

空中で一回転した布都はスペルを唱え炎を投げてくる。すぐさま薙刀を振るい炎を弾き飛ばすが布都には当たらなかった。そして布都は退避していった。視点は戻り自分と一輪は1歩も引かぬつばぜり合いを行っていた。

 

亜狛「ふっとべ!」

 

一輪「ぐっ!」

 

一輪を吹っ飛ばすが雲山が現れぶっ飛ばした一輪をキャッチし地面へと降ろすと耶狛が戦っていた布都が一輪に合流する。また自分の所にも、

 

耶狛「ごめんお兄ちゃん布都ちゃんしぶとくって」

 

オルトロスに乗って耶狛が自分の元に来るがオルトロスは時間切れなのか光となって消える。

 

耶狛「ありゃりゃ時間切れだよ」

 

亜狛「まぁ仕方ないよ‥‥それにそろそろ自分達も決

   着の時だよ」

 

一輪&雲山そして布都は自分達を見ると、

 

亜狛「続けていたいこの戦いですがそろそろ決めま

   せんか?」

 

一輪「ほうつまり私達の不思議と戦うと?」

 

耶狛「みたいだね♪」

 

布都「なら見せてやろうかのワシの不思議を!」

 

と、言い自分達は構える。そして、

 

耶狛「*全てを絶するコトリバコ*」

 

一輪「*265センチの魔人現る*」

 

亜狛「*ようこそ、きさらぎ駅へ*」

 

布都「*死んでも1枚足りない!*」

 

この場の4人の怪ラストワードが唱えられると一輪の背後には八尺もある大女が現れ布都は皿を9枚投げると何処からともなく白装束の女性が現れ攻撃を仕掛けてくる。

 

亜狛「なら一輪さんその女性もろともきさらぎ駅に

   ご招待致しましょう!」

 

耶狛「わぉ!物語で見たことあるお菊さんだ!けど

   そんな呪いじゃ私の呪いには敵わないよ」

 

裂け目を作りその中へと入り大女の攻撃を回避し耶狛に至ってはコトリバコを開けてお菊さん、皿、布都はその箱から伸びる手で襲いかかる。

 

布都「ぬぉ!?」

 

掴まれた布都は徐々にと吸い込まれていく。

 

一輪「なっ!仕方ないですねそれならその巫女を」

 

亜狛「させませんよ?」

 

上空へと避難した自分は足を構え一回転からの踵落としを一輪の頭めがけて放つ。

 

一輪「なっ!?」

 

腕を交差され防がれたが狙いはそれではない。握りしめたクナイを離すと糸が一輪に纏わりつく。

 

一輪「貴方、いったい何を!」

 

亜狛「重いかもしれませんが許してくださいね」

 

一輪「それはどういう‥‥」

 

と、言った瞬間、

 

一輪「今度は岩!?」

 

自分の裾から巨大な岩が飛び出し地面へと落ちていくと同時に、

 

一輪「キャー~ー!?」

 

糸に絡まった一輪は落ちていく岩に引っ張られるように落ちていった。どういう原理かというと裂け目を裾に作りその先にある糸でくくりつけた岩を落とすという古典的なトラップの応用だ。落ちていく一輪を助けようと大女と雲山が向かうが、

 

亜狛「それでは3名様ご招待です」

 

糸つきクナイを複雑に絡めて投擲するとそれはネットのような網目となり雲山そして大女に纏わりつく。最後の仕上げとして一輪と雲山と大女を裂け目へと落とし自分もきさらぎ駅へと向かう。降りた駅にある線路には糸に絡まっている一輪、雲山、大女が逃げようともがいていた。

 

一輪「なっなにこの糸は!」

 

亜狛「それは土蜘蛛の糸ですよ鋼よりも硬く加工の

   仕方によっては自在の伸縮性を誇る糸ですな

   ので並々の力づくでは絶対に斬れない糸なん

   ですよ」

 

と、言っていると右奥の線路に淡い光が点る。もう来るのか。

 

亜狛「それでは次は闇~闇駅でございます」

 

一輪「えっちょっ!?」

 

雲山 (゚Д゚)!!

 

そう呟いたその瞬間、この世とあの世の間で暴走する電車が一輪達に直撃し、

 

ピチューーン!!

 

被弾音と共に撥ね飛ばされる。すぐさま裂け目で現世へと返す。

 

亜狛「ご利用をありがとうございました」

 

と、呟き裂け目から自分も現世へと帰るのだった。そして耶狛はというと。

 

布都「まだじゃまだ負けぬぞ!!」

 

耶狛「も~しつこいよ?」

 

布都とお菊さんは何とか逃げようと抵抗しているが徐々にと箱へと引き寄せられていく。

 

耶狛「まったくもう‥‥倒された皆がんばれ!」

 

と、叫ぶと箱から更に腕が増殖し布都とお菊さんを掴みとんでもない力で引っ張る。

 

布都「ぬっもっもう!きゃーー!?」

 

布都とお菊さんは箱へと引っ張られ中へと入っていった。そしてそのまま箱を手動で閉じたその瞬間、

 

ピチューーン!!

 

と、音が鳴り響く。

 

耶狛「うんこんなもんだね♪」

 

そうしてこの弾幕ごっこは狼兄妹達の勝利となったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「こやつ達は本当に凸凹コンビじゃな」

怠惰「でもねメタい話になるけどこれがね後々の異
   変で活躍するんだけどね」

千 「そうなのか?」

怠惰「うん後にこの2人がまさかの‥‥いやこれ以上
   は無しにしようか」

千 「おいコラ言わぬか!」

怠惰「だが断る」

千 「こやつ気になる所で!」

怠惰「あんまり言い過ぎるとネタバレになるからあ
   まり言えないんだよね」

千 「ムムム‥‥ならば仕方がないの」

怠惰「アハハまぁ許してねさて次回はついに宗教家
   達のトップに立つ聖と神子が登場しますので
   お楽しみに」

千 「じゃなではそろそろ終わろうかの?」

怠惰「だねそれでは今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第514話 宗教家達の登場

こんばんは読者様、新たに内定を手に入れた怠惰のクソ悪魔です。とりあえずこれで卒業後はニートにならずに済みそうです。いやはや良かった良かった。さてそれではそろそろ本編へどうぞ。


一輪&雲山そして布都に勝利し自分は裂け目から出るとすぐに耶狛の元に向かう。

 

亜狛「耶狛、大丈夫か!」

 

耶狛「私は全然平気だよお兄ちゃん」

 

亜狛「そうか」

 

耶狛が無事で何よりだ。地上を見ると一輪と雲山が目を回しながら倒れていた。どうやらあっちも帰れたみたいだな。

 

亜狛「そういえば耶狛‥‥布都さんは?」

 

耶狛「‥‥‥‥あっまた忘れてたよ!?」

 

亜狛「お前はなぁ‥‥本当にさっさと出せ!?」

 

懐からコトリバコを取り出し耶狛が開けようとしたその瞬間コトリバコの箱が勢い良く開く、

 

耶狛「うわぉ!?」

 

亜狛「何だ!?」

 

驚いていると開いた箱から、

 

布都「おりゃぁぁぁ!!」

 

布都がお菊さんと共に出てきたのだ。まさかあのコトリバコから自力で脱出したのか。

 

布都「ぜぇ‥‥はぁ‥‥ぜぇ‥‥はぁ‥‥危うく一部になる

   所じゃった」

 

息を切らしながら布都はそう呟く。本当にコトリバコの中はどうなっているんだ。出てきたお菊さんは光の粒子となって消滅し布都だけが残った。

 

耶狛「布都ちゃん凄いね!」

 

布都「本当にあの箱の中は最悪の一言じゃったわい」

 

尻をついて座り込み安堵しつつそう言ってくる。想像が出来ない位、最悪という事なのか。

 

布都「所で一輪は?」

 

キョロキョロして一輪を探し出す。自分は一輪が倒れてる場所を指差し布都はそこを向くと、

 

布都「やはり負けておったか」

 

亜狛「えぇ勝たせていただきました」

 

耶狛「私達兄妹に敵はなし♪」

 

いや自分達を軽々と蹴散らすマスターという存在がいるだろう。と呟きたいがそれを言うとまた耶狛が面倒くさい方向に話が進むため何も言わず渋々と頷く。

 

布都「しかし神道の者それもお主に2度も負けると

   は以前の宗教戦争の時といい我ながらに情け

   ないものじゃ」

 

耶狛「えっとお兄ちゃんこれは言った方が良いのか

   な?」

 

亜狛「う~んまぁ‥‥なぁ?」

 

耶狛「えっとね布都ちゃん確かに私達のマスターは

   神様だけど」

 

亜狛「正直な話で宗教だとかに興味がないんですよ

   ねぇ‥‥」

 

現にマスター自身をを信仰する者って本当に数少ない筈だし。いたとしてもそれは邪教的なカルト教団とかだろう。

 

布都「お主らは宗教には興味がないと申すのか!」

 

亜狛「神様だったり信仰が必要な方々は生きるため

   には必要だとは思うんですけど」

 

耶狛「正直な話でマスターを見てるとねぇ」

 

さとりさんに脳天から包丁を刺されても永琳さんにボコボコにされてもゴキブリ並みの生命力で生きてるからなぁあの神様は。

 

布都「ある意味で理久兎はおかしいんじゃな」

 

耶狛「そうなんだよねぇ」

 

亜狛「そうですね」

 

主人の悪口とまではいかないがある意味で常識外なんだよな。因みにそれは黒さんは愚かさとりさんももそう思っているのは言うまでもなかったりしている。

 

布都「お主達も大変なんじゃな」

 

耶狛「まぁね♪」

 

亜狛「あんまりこんな事を言っていると怒られそう

   ですけどね」

 

何て言っていると腰を擦りながら倒れていた一輪とその後ろには雲山が寄り添いこちらへ歩いてきた。

 

一輪「負けました‥‥」

 

耶狛「お疲れ様一輪ちゃん」

 

亜狛「一輪さんも雲山さんも大丈夫ですか?」

 

一輪「えぇ何とか‥‥それよりもさっきの電車といい

   異世界移動といい箱といい何なんですか貴方

   達の不思議は」

 

何なのか、きさらぎ駅とコトリバコとしか答えられないんだけどな。

 

耶狛「なら質問を質問で返すかもだけど2人の不思

   議って何かな?」

 

亜狛「言われてみると確かに布都さんのは恐らく皿

   屋敷のお菊さんだとは思うんですけれど一輪

   さんの不思議は何なんですかね?」

 

あの大女の不思議は本とかでも見たことがないため聞くと布都は頷き一輪は不思議そうな顔をして、

 

布都「良く分かったのワシのは不思議はお菊さんで

   合っておるぞ」

 

一輪「私の不思議は八尺様ですね」

 

布都の不思議はやはりお菊さんか。そして八尺様か‥‥耶狛の顔を見ると首をかしげる事からやはり分からないみたいだな。恐らくマスターなら何か知っていたかもしれないけどな。

 

一輪「あぁそういえば‥‥これを渡す約束だったね」

 

そう言いながら一輪は懐から玉を出す。

 

一輪「勝負に勝ったんです受け取ってください」

 

亜狛「あっそうでしたねありがとうございます」

 

お礼を述べて玉を受け取る。

 

一輪「言っておきますが次は負けませんよ?」

 

耶狛「ふふん私達兄妹は何時でも誰の挑戦でも受け

   付けるよ♪」

 

亜狛「えぇ♪」

 

耶狛の言う通り何時でも挑戦は受け付ける。むしろ挑戦してくれるなら此方としても技を磨く事が出来るし長く生きてるためか燃えるような事だとかがあるとありがたい限りなのだ。

 

布都「ほうなら次はワシも挑みに行かせて貰おうか

   の?」

 

耶狛「良いよ良いよ♪何時でもウェルカム♪」

 

亜狛「その時は私もお相手いたしますよ」

 

と、楽しく会話をしていてふと思った。一輪と布都の上司にあたる聖や神子は何処に行っているのだろうと。

 

亜狛「所で2人に聞きたいんですが聖さんそれから

   神子さんはどちらに?」

 

布都「おいコラ!神子さんではなく太子様と呼ばぬ

   か!?」

 

耶狛「まぁまぁそれで何処にいるの?」

 

一輪「えぇと聖は確かボールを探すと言って外に出

   ましたね?」

 

布都「太子様もそうじゃったな」

 

となると2人もターゲットに入るな。宗教家達のトップとなると恐らく玉を所持しているのは確実だろう。ただ問題なのは場所を告げずに行った事だ。そうなると探すのが大変なんだよな。

 

耶狛「探すの大変だよねぇ」

 

亜狛「はたして何処にいるのか‥‥」

 

と、呟くと何かが近づいてくる音が聞こえる。

 

耶狛「お兄ちゃん?」

 

亜狛「どうやら探す必要はなくなりそうだな」

 

耶狛「えっ?」

 

命蓮寺の門から2つの影が見えた。それはこれから探そうとしていた聖と神子だ。

 

聖 「ただいま戻りました♪」

 

神子「布都は来て‥‥いるみたいだな」

 

一輪「聖お帰りなさい」

 

布都「太子様、布都はここにおりますぞ!」

 

それは探そうとしていた命蓮寺の住職こと聖白蓮と豊聡耳神子だったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「ついに出おったな宗教家達のトップが」

怠惰「色々とネタに定評のある2人だよね」

千 「そうなのか?」

怠惰「うん神子さんは神綺桜から調子に乗り出して
   色々と暴走するし聖に限ってはこの深秘録か
   ら新たな伝説的なネタを作るからね」

千 「ほうそうなのかそれも秘密なんじゃろ?」

怠惰「まぁあんまりネタバレになるからねぇ言うと
   したら次回かその次だね」

千 「成る程なまぁお主ことじゃからそうであろう
   とは思ったわい」

怠惰「まぁね♪さて先に次回について少しだけ述べ
   ると次回は色々とキャラ崩壊がありますので
   よろしくお願い致します」

千 「そんなにか!?」

怠惰「まぁ色々とね?さてそれではそろそろ時間な
   ので今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第515話 そして火蓋はきる

こんばんは読者様、ポケモン小説を書くのにあたって資料集めという名目でポケモンXYを見だした怠惰のクソ悪魔です。見ていて思ったことは‥‥あれ何か普通に面白くない?といった感じですね。因みに怠惰さんはゲームはダイパ世代でアニメはアドバンスジェネレーション世代です。おっとこんな話もあれですね。それでは本編へどうぞ。


一輪そして布都に勝ちこれからその2人の上司にあたる聖白蓮そして豊聡耳神子の2人がやって来た。一輪と布都は返事をするや否や聖と神子の前へと出る。

 

布都「しかし太子様どうしてここへ?」

 

神子「屠自古からここにいると聞いてな」

 

一輪「聖はどうしてこの邪教徒なんかと一緒にいる

   のですか!」

 

聖 「言葉を慎みなさい一輪、確かに私にとっては

   紛う事なき敵ですしかし今はそういう事を言

   っている場合ではないんです‥‥それよりも貴

   女達どうしてそんなボロボロに?」

 

そう言い聖は一輪と神子を見て自分達を見ると、

 

神子「成る程‥‥2人と勝負して負けたといった所み

   たいだな」

 

耶狛「わぉ!凄い洞察力だね貴女は探偵か何か?」

 

布都「貴様達!太子様と呼べと言ったじゃろうが」

 

亜狛「あっえっとすいません妹が」

 

神子「ハハハ♪良いんだよ布都、私は構わんよそれ

   よりも探偵‥‥それはそれで良い響きだ」

 

何か前と比べると神子さんがお馬鹿キャラに見えてきているような気がするのは気のせいなのかな。いやもしくはわざとそう振る舞っているのか。そうだとしたら策士だな。

 

神子「いっそのことで探偵業もして‥‥」

 

と、言いかけると聖は真顔で、

 

聖 「それ本気で言ってます?」

 

真顔の聖にそう言われ黙ると自分を見てくるが、

 

亜狛「えぇとやりづらくてツッコミをどうすれば良

   いのか」 

 

神子 ( ;´・ω・`)

 

どうしてそこでショボーンするのだ。もっとこうノリでツッコミをして欲しかったのか。

 

神子「‥‥冗談だからな?」

 

聖 「紛らわしいですね‥‥」

 

耶狛「あっそういえば聖ちゃん」

 

聖 「何でしょうか耶狛さん」

 

恐らく耶狛はボールについて聞いてくれるのだろう。ならそれについて付け足しした方が良い所は付け足ししないとなと思っていると、

 

耶狛「最近、黒くんとは上手くいってる?」

 

亜狛「ぶっ!?」

 

ボールの事じゃないのか。というか何でそこで黒さんが出てくるんだ。

 

聖 「へっえっえぇと黒さんですか!?」

 

神子「珍しいなお前がそんな慌てるとはな」

 

聖 「あっ慌ててなんて!」

 

一輪「因みにだが耶狛さん上手くいってるの意味は

   何ですか?」

 

耶狛「そりゃlove的な意味だけど?」

 

耶狛が口走ると聖から煙みたいなものが出てくる。ヤバいあれ絶対に怒ってるやつだ。それに一輪の顔が般若みたく歪んでらっしゃる。

 

亜狛「こっこら耶狛!すいません妹が!!」

 

耶狛「痛い痛い!?」

 

亜狛「しっかり頭を下げろ!?」

 

とりあえず謝らないといけないため耶狛の頭を鷲掴みにして強制的に頭を下げさせ自分も頭を下げる、

 

一輪「やれやれ言っておきますが黒さんは確かに私

   達にとっては友人の1人ですしかし恋沙汰に

   などなりませんし第一に聖はそんなに思って

   もいませんですよね聖‥‥聖?」

 

神子「住職ならこの通りだぞ?」

 

布都「先から口を開けてボーとしておるぞ」

 

聖 ( ゚□゚)

 

あっ駄目だ。聖は怒りだとかの感情で頭がショートしたに違いない。だってそうでなければポカンと口など開けないに決まってる。

 

一輪「聖まさか貴女!?」

 

聖 「えっいや違いますよ!えぇそんな事!」

 

耶狛「因みに黒くん確か有給取って聖ちゃんの所に

   行こうかなって言ってたよ?」

 

聖 「えぇっ本当ですか!?」

 

一輪「聖、戻ってきてください!?それと耶狛さん

   あまり変な事は言わないでください!?」

 

何故だろう。段々とカオスになっていってる気がする。それもそのカオスを作っているのは、

 

耶狛「えぇ~!?事実を述べてるだけなのに!」

 

自分の妹だという事だ。

 

亜狛「言って良い事と悪いことぐらいあるだろ」

 

耶狛「黒君の言ってた事を述べただけなのに!?」

 

亜狛「えっいやまぁ‥‥」

 

確かにその位だと悪い感じはないよな。あれそれだと何故に一輪は怒っているんだ。

 

布都「何というかお主は変わらないの」

 

神子「本当ですね貴女は相変わらずのマイペースみ

   たいですね」

 

耶狛「ふっふんそれが耶狛ちゃんです♪」

 

いやお前のそのマイペースな所は他者すら巻き込むんだからな。現に聖を見てみろまだ上の空状態じゃないか。

 

神子「その顔を見ると貴方はだいぶ苦労しているみ

   たいですね」

 

亜狛「えぇまぁ‥‥」

 

耶狛の事もそうだがマスターだったり黒さんだったりさたまたお空やお燐と色々と気苦労が絶えないんだよな。もしも不老不死じゃなかったら今ごろは毛という毛が抜けて禿げているか又は白髪になっていだろうな。

 

神子「所で何時まで腑抜けているつもりだ白蓮?」

 

聖 「はっ!私としたことが」

 

たったの一言で聖が我に返った。

 

神子「まったく‥‥さて布都君達に勝ち玉も幾つかは

   持っているんだろ?それを賭けて勝負をしよ

   うじゃないか」

 

耶狛「はいはい!神子ちゃん私とお兄ちゃんどっち

   と戦いたい!もしくは聖ちゃんとタッグ組ん

   で戦っちゃう?」

 

神子「聖とタッグだと?」

 

聖の顔を神子はジーと見ると聖は腑抜けた感じから一転して平常な何時ものおっとりした顔つきとなると、

 

聖 「貴女とですか‥‥私は構いませんよ前にも霊夢

   と貴女とで共同戦線しましたしね」

 

神子「確かに今更か‥‥良いだろう布都の敵討ちとま

   ではいかないが布都が世話になったみたいだ

   しな」

 

聖 「私も一輪がお世話になったようですしやらせ

   ていただきましょうか」

 

神子は腰の刀に手を添え聖はエア巻物を展開する。これはつまり先程と同様にタッグバトルという事か。

 

耶狛「お兄ちゃん準備は?」

 

亜狛「万全だ」

 

こっちも準備は既に出来ている。それを聞いた耶狛は楽しそうに笑うと、

 

耶狛「それじゃ前の時のリベンジこの耶狛ちゃんが

   受けてしんぜよう♪」

 

亜狛「その時はいませんでしたが妹と共にやらせて

   いただきます」

 

神子「あぁ」

 

聖 「それでは勝負!」

 

そうして今度は聖と神子とで弾幕ごっこが始まったのだった。




怠惰「てな訳で今回はここまで」

千 「次回はタッグバトルか」

怠惰「えぇそうです因みに次回のバトルも所々で
   ツッコミが起こるのは言うまでもないね」

千 「狐組は真面目にやっておるのに何故にこっ
   ちはギャグバトルになるんじゃろうか」

怠惰「仕方ない特に耶狛がふざけ出すんだから」

千 「元凶は耶狛じゃな」

怠惰「まったくその通りだよ‥‥」

千 「それよか理久兎よりも主人公しているよう
   な気がするのは気のせいかの」

怠惰「あぁ~まぁ言っちゃうとね耶狛って最初の
   設定だと立ち位置的には名前ありのネーム
   NPCみたいな感じだったんだよけれどね
   リアル怠惰さんが書いていくうちに、この
   ふざけた感じで主人公にしたら面白くない
   かな?みたいな事を思った結果ポジション
   がネームNPCからサブ主人公に昇格した
   という感じなんだよね」

千 「まさかの裏話に発展しおった!?」

怠惰「まぁねそしてその初舞台こそ心綺桜なんだ
   よね」

千 「成る程のう‥‥って怠惰よ時間が」

怠惰「おっとそうだねそれでは読者様そろそろお
   時間なので今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第516話 VS聖&神子

こんばんは読者様、数日前にゼノンザードをインストールしていたためプレイを始めた怠惰のクソ悪魔です。因みに選んだキャラは「ニートAIのヒナリアちゃん」ですね。そして言っている事に何故か共感が持てるのは何故だろうか‥‥失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


徐々にと日が陰っていく幻想郷の空では、

 

亜狛「流石は命蓮寺の住職とだけはありますね」

 

聖 「この位は出来なくて皆は守れませんよ」

 

2本のクナイを逆手持ちし聖の乱打を受け流していた。しかし聖の肉体は鋼かなにかなのか。クナイで受け流しているのにも関わらず傷は付かない所かクナイの刃が欠けていっているんだ。

 

聖 「はぁ!!」

 

強烈な右ストレートを放ってきたためクナイを交差させて防ぐが、

 

バキンッ!

 

亜狛「なっ!?」

 

何とついにはクナイが木っ端微塵に砕け散ったのだ。聖は右拳を即座に引きその勢いを利用した回し蹴りをしてくるが体を後ろへ反らし回避しバク転をしながら後退し、

 

亜狛「ふんっ!」

 

導火線に火が灯っていない爆弾を何個か投げる。

 

聖 「爆弾!?」

 

亜狛「そらっ!」

 

そしてクナイで1つの爆弾の導火線を霞めたその瞬間に摩擦で発火し導火線に火が点火それた瞬間に導火線は黒ずみとなり爆発する。

 

聖 「くっ!」

 

だが今のは誘爆させるための起爆装置に過ぎない。1つの爆弾が爆発し一気に無数爆弾が爆発を起こし大爆発が起こる。

 

亜狛「初めてやってみたけど上手くいくんだな」

 

実際初めてやってみたが上手くいくのだな。流石の聖もあれではただでは済まないだろうと、その時はそう思っていたが、

 

亜狛「‥‥何だこの音?」

 

変な音が爆煙の中から聞こえてくる。すると爆煙の中から光が点りだすと煙からまさかのバイクが出てきた。それも原チャリ等みたいな可愛い物ではなくライダーが好きそうな大型バイクがだ。

 

聖 「ひゃっほ~♪」

 

亜狛「ぬわぁ!?」

 

しかもそのバイクには聖が乗車しているのだ。タイヤの前輪がギリギリ当たりそうになるが何とか横へと避け回避すると聖は半ドリフトで此方を向くとバイクから降りる。そしてバイクは案の定で消える。

 

亜狛「何ですか今の!?」

 

聖 「バイクですが?」

 

亜狛「いやそれは分かりますよ!?」

 

どうしてバイクという結論に至ったんだ。

 

聖 「しかし流石は手練れですね」

 

亜狛「えぇまぁ伊達に忍者をやっていませんので」

 

両方の懐からクナイを取り出し逆手に持つと再び聖へと斬りかかるのだった。そして耶狛はというと、

 

耶狛「狼ちゃん達!神子ちゃんを貪っちゃえ!」

 

神力と妖力で作り上げた狼弾幕を展開し神子に向かって放つが、

 

神子「効かぬな!」

 

マントをなびかせると無数のレーザーが現れ狼達の眉間を貫き消滅させていく。

 

神子「あの晩お前達に負けた後も自分なりにお前達

   を研究しているのでな」

 

耶狛「わぉ凄い勉強熱心!?それよりも神子ちゃん

   狼ちゃん達の倒し方が動物保護団体の方々の

   怒りを買って告訴されちゃうよ!」

 

神子「ってメタいわ!?」

 

腰に差す刀を抜刀し距離を積めて斬りかかってくる。すぐさま錫杖を構え、

 

耶狛「‥‥ニホウ」

 

と、呟き錫杖で神子の一撃を受け止める。

 

神子「避けなくて良いのか?」

 

耶狛「へっ?‥‥えぇ!?」

 

何と神子のマントが生きてるかのように動き自分を拘束いや倒そうとして襲い掛かってくる。

 

耶狛「獄獣 オルトロス」

 

すぐさまオルちゃんを自分と神子の間に召喚し神子を吹っ飛ばす。

 

神子「っやりますね」

 

耶狛「ふふん♪ゴーファイト!」

 

と、指示を出すとオルちゃんは血気盛んに神子へと牙を向けるが、

 

神子「甘いぞ!」

 

マントを広げた瞬間、無数の剣が現れオルちゃんが串刺しにされてしまいそのまま消滅する。

 

耶狛「神子ちゃん容赦ないし酷い!?」

 

神子「酷いも何もあるか?」

 

耶狛「だけどこれでサンポウ」

 

オルちゃんの犠牲は無駄にはしない。コトリバコを懐から取り出し、

 

耶狛「みんなあのお姉ちゃんが遊んでくれるって」

 

と、と言うと無数の赤子や子供が出現し一斉に神子へと特攻を仕掛ける。

 

神子「お前は青娥か!?」

 

耶狛「違うもんヤンシャオクダイじゃないもんこれ

   はコトリバコだもん!」

 

神子「それも駄目なやつだろ!」

 

無数の赤子や子供にも容赦なく弾幕を放ち消滅させる。

 

耶狛「容赦ないよ!?」

 

神子「それを教えたのはお前達の主人だぞ?」

 

あっそうか。この容赦のなさはマスターそっくりと思ったけどマスター直伝だったよ。

 

耶狛「でもね神子ちゃん私の弾幕は形は生き物そし

   てその原動力として仮初めの命があるのは分

   かる?」

 

神子「どういう‥‥」

 

耶狛「これでシホウ」

 

だって生き物の形をした弾幕を消せば消すほどにコトリバコのレベルが上がるのだから。そんな戦いを耶狛と神子はしていた。

 

亜狛「まったく‥‥どうしたものか‥‥」

 

聖 「あら?もうクナイは飛ばさないんですか?」

 

亜狛「っ‥‥‥‥」

 

飛ばしたいには飛ばしたいんだが生憎な話でもうクナイがないに等しいのだ。何故ならば聖がいらぬ世話で1本1本、拳で粉砕していったためだ。お陰でもうクナイがないんだよ。こんなことなら予備でクナイを後、数十本程、持参してくれば良かった。後ろの腰に差す二本の小太刀を引き逆手で抜き構え斬りかかる。

 

聖 「小太刀まで使うんですね」

 

亜狛「えぇいつの間にか所持していたので!」

 

コマのように回転し連続して聖を斬りつけるが聖は何処からともなく金剛杵を構え攻撃を防がれる。

 

亜狛「この連撃もものともしないとは」

 

聖 「効きませんよ!」

 

亜狛「ぐぅ!」

 

衝撃波で弾き飛ばされた直後、

 

聖 「インドラの雷!」

 

聖は金剛杵を掲げると空から落雷が自分目掛けて落ちてきた。

 

亜狛「それしき!」

 

すぐさま裂け目を作り中へと入り回避しそのまま耶狛の横へと出る。

 

亜狛「耶狛そっちは大丈夫か?」

 

耶狛「大丈夫だけど神子ちゃんが前よりも断然的に

   にしぶとくなっているんだよね‥‥」

 

と、言っていると聖も神子に合流する。

 

神子「私達を相手にやるじゃないか」

 

聖 「前は負けましたが今日は勝ちますよ?」

 

凄い強気に出てくるな。耶狛の顔を見ると耶狛は頷く。仕方がないがあれをやるか。

 

耶狛「なら私達も」

 

亜狛「全身全霊で倒しますよ」

 

抑えている妖力、神力を一気に放出する。

 

神子「本気を出してきたか」

 

耶狛「本気?違うよこんなの本気なんかじゃない」

 

亜狛「本気でやったら貴女方を軽くひねってしまう

   ので!」

 

一気に駆け出すと同時に耶狛は人狼弾幕を作り上げ自分と共に向かっていく。

 

神子「ここは私がやる」

 

マントを広げた神子は手を掲げ構えると、

 

神子「道符 掌の上の天道」

 

球体が現れそこから無数の小粒の弾幕が現れ人狼達に直撃し消滅させていく。だがここで終わりな訳がないだろ。

 

亜狛「娯楽忍術 弾幕分身」

 

弾幕で自身の分身を作り上げる。

 

神子「なっ!?」

 

聖 「いつの間にあんな技を!」

 

倒されていく人狼達の屍を越え神子へと斬りかかる。

 

聖 「させません!ハヌマーンの舞!」

 

金剛杵から光の刃が出るとそれを軌跡が残る速度で振るい分身達を倒していく。だが自分はもうそこにはいない何故ならば、

 

亜狛「さらば‥‥」

 

神子「っ!!」

 

聖 「いつの間に背後へ!?」

 

既に裂け目を使い神子の背後に回っているからだ。それに感づいた神子はすぐさま離れ小太刀の斬撃を回避するがこれでスペルは崩した。

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「はいは~い♪」

 

錫杖を回し薙刀へと変化させ構えると無数の人狼達が出現する。

 

耶狛「マスター力を貸して‥‥理符 理神の狼巫女」

 

と、スペルを唱えた瞬間、耶狛の金色の髪は更なる光を帯びだす。更には人狼弾幕は光だしその姿を狼の特徴を持つ狼の姿へと変化させる。

 

耶狛「行って狼龍達!」

 

その号令で狼龍達は神子と聖へとその牙を向けて襲い掛かる。

 

聖 「また遠距離から!」

 

神子「ならばもう一度!」

 

亜狛「させませんよ?」

 

聖と神子が何かをする前に即座に糸つきクナイを放ち神子と聖を拘束する。

 

神子「糸!」

 

聖 「くぅ!!」

 

糸に絡まり身動きができなくなった2人は抵抗するが、

 

亜狛「っ!!!?」

 

糸が服に食い込み何かこういけない事をしているような気がしてきてしまう。というか背徳感が凄い。

 

神子「このっ!」

 

聖 「詠唱!はっ!!」

 

ブチッ!!

 

何と2人は糸を引きちぎり即座に離れ狼龍達の攻撃を回避し聖は蹴りで神子は剣で狼龍達を倒し消滅させる。そして耶狛は自分のもとへと来ると、

 

耶狛「あちゃ~回避されちゃったよ‥‥お兄ちゃん

   どうし‥‥ってお兄ちゃん鼻血!?」

 

亜狛「へっ?」

 

鼻を擦ると血が垂れていたすぐさま鼻血を拭う。いつ出たんだろうな。

 

耶狛「もうムッツリなんだから」

 

亜狛「ちち違う!?」

 

何処がムッツリなんだ。すると回避した2人は自分達を見て、

 

神子「そろそろ戯れも終わりにしようか」

 

聖 「えぇそうですね」

 

2人は此方を見下ろしそう言いはなってくる。

 

亜狛「耶狛コトリバコは?」

 

耶狛「もうハッカイだよ」

 

亜狛「ならこっちも決めるぞ」

 

耶狛「うん!」

 

自分は小太刀をしまい構え耶狛はコトリバコを取り出す。そして自分達4人は同時に最後のスペルを唱えた。

 

聖 「*100キロで空を駆けろ!*」

 

神子「*特別に両方選ばせてやろう*」

 

亜狛「*ようこそ、きさらぎ駅へ*」

 

耶狛「*全てを絶するコトリバコ*」

 

聖は何処からともかく現れたバイクに又借りしかも服もライダースーツに着替え此方へと突進を仕掛け神子は赤と青のマントが出現させ攻撃を仕掛けてくる。

 

亜狛「聖さんはこっちでやる」

 

耶狛「分かったよ神子ちゃんは任せて!」

 

向かってくる聖の前に身をのりだし、

 

聖 「まさか何もせずに自殺ですか?」

 

亜狛「そんな訳ないじゃないですか!」

 

目の前に裂け目を出現させると、

 

聖 「なっ!!?」

 

すぐさまドリフトして避けようとしたみたいだが間に合わず中へと入っていった。そして自分もきさらぎ駅へと向かう。残った耶狛はというと、

 

神子「ほう君が残ったか

 

耶狛「うん♪それと神子ちゃんさっき両方選ばせて

   あげるって言ったけど何を選ばせえくれるの

   かな?」

 

神子「無論で赤か青かださぁ両方選ばせてやろう」

 

赤と青のマントが此方へと向かってくる。だがそれについての返答はもう決まっている。

 

耶狛「なら私は黒色を選択しようかな♪」

 

と、言ったと同時に箱を開けると黒い無数の手が出てきて神子のマントを鷲掴みにして箱へと引きずり出す。

 

神子「なっ!?」

 

抵抗するみたいだし最後の引導だっけ?を渡さないとな。引きずられる神子へと向かってニコリと笑い、

 

耶狛「神子ちゃん」

 

神子「何だ‥‥」

 

耶狛「神子ちゃん何時からバカの子から聡明キャラ

   に転職したの?」

 

神子「‥‥‥‥へっ?」

 

耶狛「だって自分のキャラがぶれてるのに気づいて

   ないの?」

 

神子「お前メメタいってっなぁぁ!!?」

 

気を反らしたために変に力を力ませた結果、神子はコトリバコへと吸い込まれ箱が閉じられ、

 

ピチューーン

 

と、被弾音が鳴り響いた。

 

耶狛「ふふん♪耶狛ちゃんの勝利!」

 

そうして神子を倒し耶狛の勝利となったのだった。そしてきさらぎ駅へと送られた聖はというと、

 

聖 「っ!ここは‥‥」

 

聖は線路の上を爆走していた。そして目の前に光が点りその先には電車が此方に向かって直進してきていた。そしてその電車の上には、

 

亜狛「聖さんこれで決着としましょうか」

 

亜狛が電車の上で腕を組ながら立つ。そう聖はバイクで爆走しきさらぎ駅の前の駅である、かたす駅ときさらぎ駅を繋ぐ間の線路にいたのだ。そのため仕方なく自分は電車の上に移動したのだ。

 

亜狛「覚悟をしてくださいね?」

 

聖 「逃げてもその速度で追い付かれるのなら潔く

   真っ向から勝負しましょう!」

 

速度を上げて聖は此方へと突っ込んできた。どうやら本気で真っ向勝負する気だ。

 

亜狛「暴走電車VS暴走バイクですか」

 

まるでB級映画の題名だな。だがその散り際をしかと見届けよう。そしてバイクと電車は近づいていきやがて、

 

ドゴーーン!!ピチューーン!

 

鈍い衝突音が聞こえると聖が空を舞い撥ね飛ばされていた。すぐに裂け目を作り聖を元の世界へと返す。

 

亜狛「これで自分の勝利ですね聖さん」

 

そうしてこの勝負は亜狛の勝利となり亜狛も元の世界へと戻るのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし今回は聖がだいぶ壊れたの」

怠惰「まぁ深秘録だとこんな感じだよ?」

千 「そうなのか!?」

怠惰「怠惰さんは書くにあたってその既存キャラ達
   のセリフは調べて大体こんな感じかなってい
   うので書いてるからね」

千 「そして聖は」

怠惰「原作でもバイクで暴走しています」

千 「おふ‥‥」

怠惰「更には怪ラストワードのカットインだと楽し
   そうにバイクで突撃してくるから」

千 「楽しみすぎじゃろこの住職!?」

怠惰「神子ちゃんに限っては前回の心綺桜よりかは
   真面目かつ聡明になったんだよね」

千 「前回は色々と聡明(笑)じゃったもんな」

怠惰「そうそうあっそれとレア台詞が神子ちゃんだ
   とあってね赤と青じゃなくて黄色を選んだら
   ミカンをあげようかなみたいな台詞があるみ
   たいだよ?」

千 「そうなのか!?」

怠惰「うん以外にもお茶目な所があるんだよね」

千 「じゃな‥‥」

怠惰「さて時間も時間もだし今回はここまでにしよ
   うか」

千 「うむそれと怠惰よ」

怠惰「あぁそうだったね日曜日といっても今日にな
   るのかな?の17時ぐらいにポケモンを投稿
   するのでよろしくね」

千 「うむ見てくださるのならお楽しみにな」

怠惰「では今度こそ今回はここまで」

千 「また次回の月曜日もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第517話 宗教家達との戦いを終えて

こんばんは読者様、東方キャノンボールを見てやってみようと思いやりだした怠惰のクソ悪魔です。ガチャでは妖夢とレミリアが出ました。そして新キャラとして文や美鈴にルナサそして橙にルーミアと出てくるみたいですね。これから先、色々とキャラが増えていきそうですね。さてこんな話もそろそろ終わりにしてそれでは本編へどうぞ。


きさらぎ駅から裂け目を通り元の幻想郷へと戻るとそこには、

 

耶狛「よいしょっ!」

 

耶狛がコトリバコを開けひっくり返している光景が目にはいる。どうやら神子には勝利したみたいだな。

 

亜狛「神子さんを出しているのか?」

 

耶狛「あっお兄ちゃんそうだよ♪」

 

そしてひっくり返しコトリバコを揺さぶるとその中から、

 

ポロッ‥‥

 

耶狛「何これ?」

 

亜狛「ミカン?」

 

何故かは分からないがミカンがポロリと出てくる。

 

耶狛「お兄ちゃんこれ‥‥まさか」

 

亜狛「いっ嫌々!?ないだろ絶対にないだろ!?」

 

まさか神子さんはミカンに成れの果てなのか。いやそんなバカなどんなメルヘンな話だよ。だが待てよ確か霊夢は狐の姿にされて成り代わりをされていた筈だ。つまりそれを考えると、

 

亜狛「嘘だろ‥‥」

 

耶狛「神子ちゃん本当に‥‥」

 

これどう説明をすれば良いんだ。そう思っていると、

 

布都「お~い!」

 

と、布都の声が聞こえ振り向くとそこには布都は勿論の事で一輪に肩を貸され歩く聖もいた。それを見た自分と耶狛は冷や汗がダラダラと流れ出す。

 

布都「お主達ここにおったか」

 

一輪「それと亜狛さん聖を投げ出すとか危ないじゃ

   ないですか!」

 

聖 「私は大丈夫よ一輪‥‥それよりも‥‥」

 

布都「うむ太子様はどこにおるんじゃ?」

 

一輪「言われてみると」

 

聖や布都ましてや一輪までもが神子を探しキョロキョロとしだす。冷や汗で服がビチョビチョになる。

 

布都「所で何故そこミカンが?」

 

亜狛 Σ(`д´;)

 

耶狛 (゜ロ゜;)

 

どうしよう。本当にどうすれば良いんだ。布都さんの主人はミカンになってしまった何て口が裂けたとしても言えないぞ。そんな事を思いながら冷や汗を流していると、

 

? 「うぅ‥‥」

 

と、唸る声が聞こえだす。すると耶狛が持つ箱から何かが飛び出す。

 

耶狛「わぉ!?」

 

亜狛「なっ!?」

 

何だと思っているとそれはミカンになっていたかと思っていた神子だ。

 

神子「ふぅやっと出れたな」

 

ヘッドホンをかけ直しながらマントをなびかせて神子が俗にいうスタイリッシュな感じで出てきたのだ。

 

布都「おぉ太子様ご無事でしたか!」

 

神子「あぁ」

 

亜狛「‥‥‥‥なぁ耶狛」

 

耶狛「うん凄く紛らわしいね」

 

自分達が冷や汗を流したのが馬鹿馬鹿しく思えてくるじゃないか。どうしてくれるんだこの聖徳太子はギャグ系の世界に送ってやろうか。

 

神子「あぁそうそう」

 

そう言い神子は落ちているミカンを拾い耶狛へと差し出す。

 

神子「赤か青かで黒と答えたからな面白かったから

   ミカンをやろう」

 

耶狛「わぁ~い♪」

 

亜狛「ってなんでそうなるんですか!?」

 

神子「はっはっはっ♪別の色を答えたらミカンをや

   ろうと思っていたからな♪因みに次答えるな

   ら出来れば黄色と答えてくれると嬉しいんだ

   がな♪」

 

耶狛「は~い答えま~す!」

 

そう言い受け取ったミカンの皮を剥き食べ始める。

 

聖 「まったく貴女はふざけすぎですよ?」

 

神子「いやそれはお前だけには言われたくないんだ

   がな白蓮」

 

亜狛「それは言えますね」

 

聖 「ふぇ!?どこがですか!?」

 

どこって‥‥さっきの弾幕ごっこを振り返ってみろ。バイクによる特攻そしてキャラの変貌とツッコミ出来る所が多々とあるじゃないか。

 

一輪「聖その‥‥申し訳にくいけど今回は亜狛さんと

   そこの仙人が正しいですよ」

 

聖 「一輪まで!?」

 

ショックを受けた顔をするがぶっちゃけ事実なんだよな。そんな事を思っていると、

 

耶狛「キュー~ー!!しゅっぱい!?」

 

酸っぱいのか耶狛が顔をすぼめる。どうやら貰ったミカンは酸っぱかったみたいだ。

 

亜狛「まったく大丈夫か?」

 

耶狛「大丈夫‥‥」

 

神子「はっはっはっ♪まぁそんな時もあるさ」

 

耶狛からも良い教訓になっただろう。無闇やたらと宗教家達から物を貰ってはいけないと。

 

耶狛「うう~ん‥‥所で2人のオカルトって何?」

 

それは自分も気になるな。バイクを乗り回すオカルトなんてあったかな。それにあの赤と青のマントも聞いたことがないな。そして聞かれた聖と神子は楽しそうに語り出した。

 

聖 「私はターボババアですね」

 

神子「私は赤マントと青マントだ」

 

亜狛「‥‥何か名前からしてその」

 

耶狛「えと‥‥赤マントと青マントって完璧に変態な

   オカルトだよねそれとターボババアは‥‥ぷっ

    ババア、‥‥‥‥ふふふ‥‥♪」

 

笑いだした耶狛を見た2人は不服そうな顔をしだす。

 

亜狛「こっこら耶狛!すっすいませんでした!」

 

聖 「いえいえ」(#^ω^)

 

神子「あぁ全然怒ってないから気にするな」(#´∀`)

 

いや完璧に眉間にしわ寄せて怒るの我慢しているよ。

 

亜狛「謝れ!?」

 

耶狛「ごめんなさい」

 

頭を下げさせ謝らせる。この2人と仲を悪くさせるとマスターにも迷惑がかかるからな。

 

神子「まぁ許そう耶狛は耶狛だしな」

 

聖 「悪気はあったかもしれませんが耶狛さんです

   からね‥‥」

 

耶狛の人徳いや狼徳は凄いな。

 

耶狛「えへへ‥‥」

 

亜狛「やれやれ‥‥所で聖さん神子さん自分達は勝利

   しましたよねそれなら玉をいただけませんで

   しょうか?」

 

と、言うと聖と一輪は渋い顔をし困った顔をすると神子は懐から玉を取り出し渡されるが、

 

耶狛「あれたったの1個?」

 

亜狛「何かあったって感じですかね?」

 

神子「あぁ‥‥さっき化け狸に化かされてな」

 

聖 「アハハ‥‥」

 

この2人は本当に宗教家のトップなのかどうなのか不安になってきたな。というか化け狸か。

 

耶狛「化け狸ってマミゾウちゃん?」

 

聖 「えぇまぁ‥‥」 

 

マミゾウちゃん‥‥二ツ岩マミゾウだったかな。確か遥か昔にマスターを相手に無謀な喧嘩を吹っ掛けて茶釜にされた狸がいたな。そのせいか今でもマスターを目の敵にしているんだったよな。

 

耶狛「また何かしているんだマミゾウちゃん」

 

聖 「えぇそのようで」

 

神子「幾つか取られてな」

 

だがマミゾウはあれでも佐渡の大将をしていた妖怪だ。恐らく何かしらの理由があるのだろう。

 

聖 「所で御2人は何故またあんなボールを?」

 

耶狛「マスターの命令だよ♪」

 

神子「理久兎さんの?」

 

亜狛「えぇ集めてどうするかは分かりませんがこれ

   をばらまいた黒幕を引っ張り出すのが仕事で

   すかね」

 

この面々になら自分達の目的を話しても大丈夫だろうと思い話すと、

 

神子「黒幕を引っ張り出す?」

 

耶狛「そう多分これをばらまいたのは何か陰謀があ

   るとマスターは思ったからだと思うんだそれ

   でこれをばらまいた黒幕を引っ張り出して尋

   問してと落とし前をつけさせると思うよ?」

 

一輪「言ってる事がヤクザみたいだな‥‥」

 

布都「しかし黒幕のぉ」

 

耶狛「所で2人は何でこれを集めてたの?」

 

と、耶狛が聞くと聖と神子はそれについて語り出す。

 

神子「私はこれを有効活用しようと思ってな」

 

聖 「私はその逆でこれを封印しようとしていまし

   た‥‥そして神子と私とで意見が割れ弾幕ごっ

   こで対峙をしていたら」

 

神子「あの狸に乱入されて持っていかれてな」

 

成る程そういうことか。しかし話を聞いてると調査に来る前の自分達みたいだな。

 

亜狛「つまり玉はマミゾウさんが所持しているとい

   う認識で大丈夫なんですね?」

 

聖 「えぇ」

 

神子「だと思うがな」

 

耶狛「成る程ねぇ‥‥お兄ちゃん次の目的が決まった

   ね♪」

 

亜狛「だな」

 

次の目的はマミゾウを探すことだな。

 

亜狛「だとしたら自分達は行かせていただきます」

 

耶狛「うんマミゾウちゃんに聞きたい事が出来たか

   らね♪」

 

とりあえずマミゾウに会い何の目的で玉を回収しているのかを聞かないとな。

 

神子「そうかならそっちは任すぞ」

 

聖 「お願い致しますね」

 

布都「太子様に任せられるじゃ光栄に思うじゃぞ」

 

一輪「態度がでかいって」

 

耶狛「ふふん泥船に乗ったつもりでいてよね♪」

 

と、耶狛が言うと皆は黙り不安そうな顔をする。まぁ確かに泥船だよな。ただ、

 

亜狛「泥船は泥船でも陶器のように硬い船ですけど

   ね♪」

 

耶狛「お兄ちゃん‥‥うんそうだよね♪」

 

自分と耶狛は2人で1つだ。だから誰にも負ける気がしないんだ。例外でマスターだとかを除いてはだがな。

 

聖 「あらあら♪」

 

神子「良い兄妹だな」

 

亜狛「ありがとうございます♪」

 

耶狛「ふふんっ♪それじゃ行こうお兄ちゃん」

 

亜狛「あぁ!」

 

そうして自分達はマミゾウを探すために幻想郷の空へと上がり命蓮寺から去るのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし神子と聖のオカルトは一体なん
   なんじゃ?」

怠惰「え~とまずターボババアはネタみたいな名
   前をしてるけど立派な都市伝説でね道路を
   走っていると車の窓を叩いてきて脅かして
   くるお婆さんのオカルトだね因みにバイク
   とかじゃなくてランニングでね?」

千 「ほう‥‥って走ってる車の窓を叩くってどの
   位の速度で走っておるんじゃ!?」

怠惰「さぁねそして神子ちゃんのオカルトについ
   て赤マントと青マントこれはまぁ赤い紙と
   青い紙と怪人赤マントを合わせたかのよう
   な感じだよね」

千 「何かごっちゃじゃな」

怠惰「そうなんだよね‥‥で赤マントってのは学校
   の女子トイレに隠れて女子が来た瞬間に飛
   び出して誘拐からの暴行で殺すってのが赤
   マントだね昔はこの話を信じたお巡りさん
   達で見回りまで起きたね」

千 「ほう‥‥そうなのかお巡りさんにっとては迷
   惑な話じゃな」

怠惰「まぁこれは昭和とか昔だけどねそして赤い
   紙と青い紙これも学校の怪談で知られてる
   都市伝説でトイレでお花を摘んでいると赤
   い紙と青い紙どっちが欲しいなんて質問さ
   れて赤い紙を選ぶと辺りを鮮血で真っ赤に
   するような殺され方をされ青い紙と答える
   と全身の血を吸われ極度の貧血を起こされ
   て真っ青になって死ぬってのがお決まりだ
   ねぇ」

千 「つまりその2つを足したのが?」

怠惰「そう神子ちゃんのオカルトの赤マントと青
   マントだねこれは紙の代わりにマントにな
   ってまた出てくるのは女子トイレっていう
   ねまぁそういった都市伝説だよ」

千 「ほう人間達はよくこんな噂を考えるの」

怠惰「そうだね‥‥っとそろそろ時間だね」

千 「おっとそうじゃそれでは読者様、今回はこ
   こまでじゃ!」

怠惰「また次回もよろしくね」

千 「それでは読者様さらばじゃ!」


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第518話 狸の大将の捜索

こんばんは読者様、モンストの6周年記念でガチャのために塔をささっとクリアしていってる怠惰のクソ悪魔です。皆さんは良いキャラは出ましたでしょうか。怠惰さんはまだ回してないので分かりませんが良いキャラが欲しいです。それではそろそろ本編へどうぞ。


聖と神子との戦いに勝利し自分達は情報にあったマミゾウを探すために捜索を開始していた。

 

耶狛「マミゾウちゃんどこ~」

 

亜狛「ここにもなしか」

 

しかしマミゾウは何処にも見つからない。森やら川やらを見たが何処にもいないんだよか。

 

耶狛「う~んお兄ちゃんどうしよう」

 

亜狛「あぁ」

 

見つからないと困るんだよな。それにマミゾウが黒幕の存在については恐らく知る唯一の存在だろう。黒幕を引っ張り出すためにはどうあがいてもマミゾウの力がいるんだ。

 

亜狛「そういえば耶狛お前は前にマミゾウさんと戦

   ってたよな?」

 

耶狛「えっあぁうんそうだね」

 

前の騒動で耶狛が動いた際の結果報告で耶狛がマミゾウと戦っていた事を話していたのを思い出したのだ。

 

亜狛「お前ならマミゾウさんの匂いとか分からない

   か?」

 

耶狛「匂いかぁ」

 

自分は聴覚には自信があるが耶狛は嗅覚においては地霊殿一だと自負できる程に敏感だ。そのためもしかしたらと思い聞いてみたのだ。

 

耶狛「う~んマミゾウちゃんの匂いねぇ野性味を帯

   びた匂いにプラスしてお酒の匂いがあったけ

   れどそれは幻想郷だと普通に近いしねぇ」

 

確かに幻想郷の妖怪の中には動物から妖怪になった者なんてざらにいて珍しいものなどいない。だがその匂いを頼りに探しても良いんじゃないかと思ったのだ。当てずっぽうに探すより断然良い。

 

亜狛「だが当てずっぽうに探すよりかは断然に良い

   と思うがな」

 

耶狛「むむむ‥‥確かにお兄ちゃんの言い分はもっと

   もだよね‥‥うん分かったなら探してみるよ」

 

そう言い耶狛は鼻をピクピクと動かし東西南北と向きを向けて匂いを嗅ぐと、

 

耶狛「こっちからそんな匂いがするね」

 

そう言い指差す方角は南東を指差す。あの方角は確か迷いの竹林がある方角だな。

 

亜狛「よしなら行ってみるか」

 

耶狛「でもお兄ちゃん当たらないかもしれないんだよ

   本当に良いの?」

 

亜狛「だから言っただろ当てずっぽうに探すよりかは

   こっちが良いってな♪」

 

耶狛「お兄ちゃん‥‥うん♪なら行こう」

 

亜狛「あぁ♪」

 

そうして耶狛が示した方向へと向かって飛んでいくのだった。地上または空にマミゾウがいないかと思いながら探しつつ自分達は迷いの竹林の近くへとやって来る。

 

亜狛「ついちまったな迷いの竹林に」

 

耶狛「だねぇ~」

 

亜狛「それでどうだ?匂いはあるか?」

 

耶狛「う~ん‥‥」

 

鼻を再びピクピクと動かすと耶狛は北東を指差す。

 

耶狛「こっちからさっきよりも強く匂うよ!」

 

亜狛「ふんふん‥‥あぁ確かに狸、独特の匂いに酒が

   混じった匂いがするな」

 

自分も匂いがしてくるのにようやく気がつく。というか本当に耶狛の嗅覚は相変わらず凄いな。

 

耶狛「今日の晩御飯は狸汁かな♪それとも狸肉を使

   った焼き肉でも‥‥」

 

亜狛「俺達は良いけど黒さんやさとりさんはあの味

   に抵抗が有ると思うからな?」

 

狸の肉は結構な位に野性味を帯びている味のため好き嫌いが大きく別れる。自分と耶狛は昔ながらの味のため平然と骨までしゃぶれるが他のペット達は食べたりしないんだよな。

 

耶狛「だよねぇ‥‥けど?」

 

亜狛「久々に食べたいよな」

 

幼少の頃に食べたあの肉の味が中々に忘れられないんだよな。

 

耶狛「マスターに頼んで美味しく調理して貰おうよ

   お兄ちゃん」

 

亜狛「それは良いな」

 

マスターなら美味しく調理してくれるだろうしマミゾウさんもある意味で本望だろう。って耶狛のペースに乗せられ過ぎだ。

 

亜狛「いや今、思ったが食べちゃだめだろ!?」

 

耶狛「えぇ~お兄ちゃんノリノリだったじゃん」

 

亜狛「いや食べたらこれから先の関係に埋まらない

   溝が出来るからな!?というかマスターから

   とんでもないお仕置きが‥‥」

 

耶狛「ひっ!?」

 

そうなったらマスターに腹を捌かれ成れの果てとなったマミゾウの肉が外科的方法で取り出されるのががオチとして見えてしまった。

 

耶狛「むぅ‥‥しかたないか」

 

亜狛「いや初めから食べようとするなよなぁ」

 

そう言いながら進んでいくとその先から、

 

? 「まぁとりあえずこんだけ集めれば後はやって

   くれるじゃろう」

 

と、聞こえてくる。耶狛と顔を合わせて、

 

亜狛「偵察する合図で動いてくれ」

 

耶狛「了解♪」

 

音、揺れ、気配それらに気をつけ木の上から覗くとそこには大きな尻尾に頭には葉を乗せ煙管を咥える女性がいた。間違いないあれは探していた二ツ岩マミゾウだ。そしてマミゾウが向く方向には5つのボールが転がっていた。

 

亜狛「あの中には聖さんや神子さんから取った物も

   あるんだろうな」

 

しかしマミゾウは何のために回収をしているのだろうか。いやそれは直接、聞いた方が速いな。手で行けの合図を耶狛に送ると耶狛は音をたてて直進していく。自分も木から降りて耶狛の横に並び草むらから出る。

 

マミ「ん?‥‥げっ!?お主らは」

 

自分達を見たマミゾウは苦虫を噛み潰したかのような表情をする。

 

亜狛「こんにちはマミゾウさん」

 

耶狛「やっほ~マミちゃん元気してる?」

 

マミ「元気してるかじゃと?お主達を見ただけで今

   胃がムカムカとしだしたわい!」

 

と、マミゾウはこちらを睨みながらそう言うのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ所で怠惰よ面白いゲームは何かないかの
   退屈なんじゃよ」

怠惰「面白いゲームねぇ丁度良いね明日ぐらいに注
   文しておいたゴーストリコンが届くから一緒
   にやろうか?」

千 「おぉゴーストリコンとな!ついに購入か」

怠惰「まぁねマルチで4人まで出来るし天子ちゃん
   と衣玖さんでも誘おうか?」

千 「名案じゃな!よしならば呼びに行ってくるぞ
   それではな!」

怠惰「あっちょ千ちゃん‥‥まったくもうまぁ良いか
   それでは今回はここまでまた次回もよろしく
   お願い致しますそれでは読者様サラダバー」


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第519話 協力者現る。

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。また昨日は投稿できずですいませんでした。理由はまぁその寝落ちしました。はい‥‥申し訳ないです。それでは改めまして本編へどうぞ。


苦虫を噛み潰したかのような顔でマミゾウは此方を見て大きくため息を吐く。

 

マミ「何故またお主達が出てくるんじゃ?」

 

耶狛「う~んとねマスターからの指示♪」

 

マミ「どうせそうだろうと思ったわい!?」

 

と、大きくマミゾウはツッコミをいれてきた。感じからしてやはり毛嫌いされているな。

 

マミ「それに耶狛の次はそこの兄貴の方まで来ると

   は‥‥お主達は何が目的いや言わずとも分かる

   これが目的じゃろ?」

 

そう言いマミゾウは少しだけ退きその先にあるボールを見せる。

 

亜狛「えぇその通りです自分達兄妹の目的はそれで

   すよ」

 

耶狛「うん‥‥でもマミゾウちゃんは何でまたこんな

   玉を集めてるの?」

 

と、耶狛が聞くとマミゾウは頭を掻きそして煙管を吹かせると、

 

マミ「まぁ色々とな儂は儂で手を組んでおる者がお

   るんじゃよ」

 

亜狛「つまり協力者という事ですか?」

 

マミ「まぁそんな所じゃ」

 

手を組んでいる者か。恐らくその者とマミゾウで玉を集めて何かをする気でいるというのは間違いはないだろうな。

 

マミ「こっちは話したんじゃそっちも何故またこん

   なボールを集めておる?まぁ理久兎の奴の事

   じゃから何かあるのは間違いはなさそうじゃ

   がな」

 

耶狛「お兄ちゃん‥‥」

 

亜狛「ここは俺が言うから良いよ」

 

耶狛の頭を撫でマミゾウに向き合いマスターが考えている事を話すことにした。

 

亜狛「マスターもある意味で勘づいているんですよ

   何処から出たかも分からないボールをを揃え

   たら願いが叶うとかいう下らない噂話まず揃

   えた者がこの幻想郷にいる筈もないと考えら

   れましたそしてそれを考慮した上でマスター

   は自分達にこのボールをばらまき噂を流した

   黒幕を特等席から引きずり降ろせと指示を下

   したんですよ」

 

マミ「ほう理久兎もそこまで勘づいておったか流石

   は生涯の宿敵じゃ‥‥所で肝心の理久兎は?」

 

耶狛「マスターならこの前に腹を鋸状の鉈でお腹を

   捌かれて療養中だよ」

 

マミ「どうしてそうなった!?またあやつは女の事

   で問題でも起こしたのか‥‥」

 

何故またそんな身内的な話を知っているんだ。

 

耶狛「わぉ何処から知ったのそんな話」

 

マミ「部下達が噂しておったわい妖怪総大将ぬらり

   ひょんは常日頃から女難の相が出ておるとな

   ‥‥違うのか?」

 

亜狛「いやまぁ‥‥」

 

耶狛「うん‥‥」

 

いやまぁ確かにマスターは常に女難の相に見回れているよな。さとりさんもそうだし紫さんや永琳先生と事あるごとにボコボコにされてるもんな。そう考えている一方で地霊殿では、

 

理 「ふぇっくしゅん!っあたたた‥‥」

 

さと「大丈夫ですか理久兎さん?」

 

理 「あぁどいつかは知らないが俺の噂をしてやが

   るな‥‥」

 

さと「考えすぎですよ‥‥それよりもこっちにも印を

   お願いします」

 

理 「あぁはいはい」

 

何て事が起きているがこの場の者達に知るよしもない。

 

マミ「その感じからしてやはりか」

 

耶狛「まぁ昔からマスターって勝手すぎる所がある

   からねぇ」

 

亜狛「確かになぁ」

 

そのせいか皆にいらぬ心配をさせてその限界点に到達した結果ボコボコなんてのがザラだよな。今はそれでもさとりさんがマスターという暴れん坊に手綱を握ってくれてるからまだ安心なんだけど。

 

マミ「ほうこれはこれで面白い話が聞けたわい」

 

亜狛「って何でこんな下話になっているんですか!

   マミゾウさん貴女は何が目的でこんなボール

   を!」

 

と、言うとマミゾウはケタケタと笑いだす。

 

マミ「さて何故じゃろうな」

 

耶狛「とぼけてると剥製にでもして飾っちゃうけど

   良いんだよね?」

 

マミ「相変わらずお主はバイオレンスな物言いをす

   るの‥‥一応はヒロインなんじゃからもう少し

   オブラートに包まぬか」

 

亜狛「メメタ!?」

 

言ってることがメメタ過ぎるぞ。

 

耶狛「わぉ!?でもねマミゾウちゃん何時から私が

   ヒロインだと思ったの?」

 

マミ「なっ何じゃその含みのある言い方は‥‥」

 

耶狛「私は‥‥」

 

もう面倒になってきたな。ペシャリと耶狛の頭を優しく叩く。

 

耶狛「あだっ!?もう何よお兄ちゃん」

 

亜狛「話がズレるからお前は黙ってろ」

 

耶狛 ( ;´・ω・`)

 

耶狛は黙ると改めてマミゾウの顔を見る。

 

亜狛「マミゾウさんの目的は恐らく自分達と同じで

   黒幕を引っ張り出す気ですよね?」

 

マミ「ほうその心は?」

 

亜狛「マミゾウさんはマスターと同等でとても聡明

   な方です理由がない限りは行動はしないと思

   っているからですよ」

 

と、言うとマミゾウは複雑そうな顔をする。

 

マミ「理久兎と同じというのは癪に触るがまぁ良し

   としてやろう‥‥儂を聡明と答えたお主は中々

   に見る目があるぞ」

 

亜狛「それはどうも‥‥それでさっき聞こえましたが

   マミゾウさん誰かと協力していますよね?誰

   と協力をしているんですか?」

 

マミ「お主、聞いておったのか」

 

亜狛「忍者は情報収集してこそなんぼです‥‥それか

   らここからは自分の仮説なんですが、さっき

   から貴女の言動は不自然なんですよね自棄に

   耶狛のペースに乗っかっていましたし‥‥大方

   はその協力が此方に来るための時間稼ぎのつ

   もりで乗っていましたよね?」

 

と、言うとマミゾウは煙管を吹かせニヤリと笑うと、

 

マミ「やはりお主は見る目が養っておるわい‥‥お主

   が良ければ儂の百鬼夜行に加わらぬか?」

 

亜狛「いいえ断らせていただきますよ血まみれにな

   ったとしても主人はマスターだけなんで」

 

耶狛「‥‥‥‥ぷはぁ黙るのもう限界!!?」

 

黙るのがもう耐えられないのか耶狛はそう叫ぶが無視だ。マミゾウはやれやれと顔を横に振ると表情が変わるのを見逃さなかった。

 

耶狛「お兄ちゃん別の匂いが物凄い勢いで迫ってき

   ているよ!」

 

そう耶狛が言った瞬間、空から1つの影が降りてきた。見てみるとそれは桃色のショートヘアーに右手が包帯でグルグル巻きになっている女性が降りてきた。

 

マミ「遅かったではないか」

 

? 「えぇ集めるのに手間取りましてね」

 

それはかつての面影は残っていても姿がだいぶ変わっている者だった。

 

? 「あなた達‥‥えっ!?」

 

耶狛「えっえぇ!!?」

 

亜狛「華扇さん!?」

 

それは蒸発していたとされていた茨城華扇だったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「こやつは寝落ちしておってからに」

怠惰「申し訳ない」

千 「まったくとりあえず天子達を呼んできたが」

天子「あぁムカつく!また死んだ!」

衣玖「総領娘様バカみたいに突進しすぎですよ」

天子「だってこれ撃ちゲーって言ってたでしょ?」

衣玖「いやステルスゲームって聞いたような‥‥?」

千 「もうこんな感じなんじゃよな」

怠惰「ありゃりゃ‥‥まぁ仕方ないね今作のゴースト
   の難易度は普通ですらハードモードレベルと
   いう難易度レベルだからね‥‥」

千 「そんなにか?」

怠惰「ノーマルのソロで行ったらもうボコボコにさ
   れたんだけど?」 

千 「Oh‥‥」

怠惰「まぁ俺達も混ざるか」

千 「じゃなそれでは読者様今回はここまでじゃ」

怠惰「また次回もよろしくね」

千 「それでは読者様」

怠惰「バイバイ♪」


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第520話 元鬼組

こんばんは読者様そして投稿が遅れて申し訳ないと思っている怠惰のクソ悪魔です。スマホの充電切れを起こしまして充電するために放置してゲームしていたらいつの間にかこの時間です。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


姿を現した華扇には驚愕で空いた口が閉じれない。まさかマミゾウと手を組んでいたのが華扇だったとは思いもしなかった。

 

華扇「どうしてあなた達が!」

 

耶狛「それはこっちの台詞だよ華扇ちゃん何で華扇

   ちゃんがこんな所に?確か蒸発して行方不明

   ってされてたよね?」

 

と、言うとマミゾウが首をかしげる。

 

マミ「蒸発?行方不明?どういう事じゃ?」

 

華扇「あぁ!あぁ!あぁ聞こえないわねぇ!!?」

 

慌てながら華扇は包帯でグルグル巻きになっている右手を耶狛へと向けると何とその腕がまるでロケットパンチみたいに飛び出し耶狛の口を塞いだのだ。

 

耶狛「むぅ!?」

 

華扇「あなた方は何か勘違いしてるのよそうきっと

   そうよね!」

 

亜狛「えっいやでも‥‥」

 

華扇「そうですよね!?」

 

とてつもない圧をかけてくる。つまり「余計な事を言ったら躊躇なく殺るぞ」という意志があるような感じがした。

 

亜狛「えっえぇとすいません勘違いでした」

 

華扇「そうよね♪アハハ♪」

 

凄い苦し紛れな笑いだな。昔のクールだった頃の華扇は何処へ旅立ったのか。耶狛の口を押さえる包帯を外すと元の右腕にすっぽりとはまる。というか華扇の右腕がなくなっていて少しばかりビックリしたが余計な事を言うと後が怖いため黙っていよう。

 

耶狛「もう酷いなぁ危うく窒息死しちゃう所だった

   よ‥‥華せ‥‥ムグッ!?」

 

また喋られると困るため即座に耶狛の口を塞ぐ。まったく耶狛には困ったものだ。

 

亜狛「しかし昔の知り合いに似ていたものでそれな

   らばどうお呼びすれば?」

 

華扇「そうですね‥‥その方が何かは分かりませんが

   私は仙人の茨城華扇‥‥そうお呼びなさい決し

   て鬼だとかではないですから」

 

いやそれ自分で答えを言っているよ。まぁでもここはノリに乗っておかないと怖いからな。

 

亜狛「分かりましたよ華扇仙人‥‥」

 

華扇「仙人‥‥そっそうよそれで良いんですよ」

 

何でまたこんな嬉しそうなんだ。もう訳がわからないよ。

 

耶狛「ぷはぁ!?って結局それどっちも華扇ちゃん

   じゃん!?」

 

おうおうまたメタい事を言っちゃったよ。

 

華扇「それはまぁその‥‥」

 

どうするんだよ折角線路に乗ってきた話がどんどんややこしくなってきたよ。

 

マミ「待て待て色々とややこしくなってきて収集が

   つかぬぞ‥‥お主達は知り合いかそれとも知り

   合いではないのかどっちじゃ!?」

 

と、マミゾウが改めて聞いてくる。それには自分と華扇も頷き耶狛の耳元で、

 

亜狛「良いか耶狛、頼むから違うって言えよ?」

 

耶狛「えっ何‥‥」

 

亜狛「いいからそれが華扇さんのためだからだ」

 

そう言うと耶狛は渋々と顔をうなずかせる。そして自分達は、

 

亜狛「いいえ知り合いにそっくりでしたが違いまし

   たね」

 

耶狛「うん‥‥」

 

華扇「私も初めてですね」

 

耶狛は凄く不服そうな顔をする。無理もないか嘘は嫌いだもんな。だけど人を思ってする嘘と人を追い詰める嘘は全然違うんだ。

 

マミ「ならそれで良いじゃろ‥‥」

 

華扇「えぇ‥‥それで?あなた達はどうしてここへ来

   たのかしら?」

 

と、華扇が聞いてくる。自分は耶狛の隣に立ち、

 

亜狛「貴女達が回収しているそのボールを自分達が

   回収するためですよ」

 

マミ「気を付けろよこやつ達は儂達のライバルみた

   いな者達じゃからな」

 

華扇「‥‥聞いていると確かにそのようね」

 

ジーと自分達を華扇は見てくる。襲い掛かられてもすぐに対応が出来るように刀に柄を掴めれるように心構えると、

 

耶狛「ねぇ2人はこのボールをばらまいた黒幕を引

   きずりだすために動いているんだよね?」

 

華扇「えぇそうよそれがどうかした?」

 

耶狛「マスターもそうだったけど何で引きずり出そ

   うとしたのかなって」

 

華扇「何でね‥‥それはこのボールは幻想郷を滅ぼし

   かねない物だからよ」

 

あれ何か話が急に壮大になり始めたぞ。何でまた幻想郷が滅ぶことが前提になるんだ。

 

華扇「貴女達は知らないかもしれないけどこの玉を

   7つ集めたらどうなるか‥‥その瞬間に幻想郷

   を覆う現実と幻想を分ける博麗大結界に穴が

   開くのそして穴がもしも無数に開けばどうな

   るか分かる?」

 

亜狛「‥‥結界はズタズタって所ですか?」

 

マミ「その通りじゃ」

 

耶狛「でも何でまた博麗大結界を壊そうとしてるい

   るのかな?やる意味があるのそれ?」

 

確かにそれをやれば怖れによって生まれた妖怪達はもれなく死んでしまうだろう。だがはたしてそのためなのかという疑問も残るんだよな。

 

華扇「恐らくそこまで大それた方法で壊して妖怪を

   殺すというよりかは一部に穴を開けて行き来

   するのが目的だと推測しています」

 

亜狛「行き来?」

 

マミ「うむこんな物質は幻想郷にはないし普通では

   作れんこれらには外の世界でいう不思議な力

   のある場所それもありとあらやる場所の力が

   込められておる故に幻想郷で作るのは不可能

   なんじゃそうなるとではこれは何処から来た

   のかという話じゃ?」

 

つまりそれらを当てはめるとまさか、

 

亜狛「まさか外の世界からですか!?」

 

マミ「その通りじゃ理久兎は分からなかったかもし

   れぬがワシは元は外界に住んでおったからな

   そしてそこの仙人はすぐにこのボールがこの

   幻想郷にはない物質と見抜いた程の眼力じゃ

   それを互いに知った上で協力してこのボール

   を幻想郷にばらまいた黒幕には一杯食わせて

   やろうと思っての」

 

華扇「えぇ幻想郷に住む者としての仕返しですね」

 

成る程、自分の嫌な感じはそういう事だったのか。

 

亜狛「成る程‥‥ある程度は理解しました」

 

マミ「そうか‥‥ならばお主達のボールを」

 

耶狛「お兄ちゃん‥‥」

 

確かにここでボールを渡すのが良いのかもしれない。だがその選択肢は自分いや耶狛にもない。

 

亜狛「ですがそれは出来ません」

 

華扇「何故ですか?」

 

亜狛「自分達はマスターに信頼の元で動いています

   ここで2人に託すとマスターの信頼を無下に

   してしまうからですよ」

 

耶狛「お兄ちゃん‥‥うんそうだよね‥‥ごめんねだか

   らボールは譲れないんだよね」

 

マスターは自分達を信頼してこの仕事を託してくれたんだ。その信頼を無下には絶対にしない。結果を残してこそマスターは喜ぶんだ。そして自分達の意見を言うと華扇とマミゾウは少し困った顔をする。

 

華扇「そうですか‥‥残念ですね」

 

マミ「そうなってしまうとお主達から力づくで奪う

   しかなくなってしまうの」

 

つまりお決まりの弾幕ごっこで決着をつけるという事か。耶狛と顔を合わせ互いに頷き、

 

耶狛「良いよ相手してあげる」

 

亜狛「元よりその覚悟ですので」

 

マミ「ならば‥‥仕方ないの」

 

華扇「すいませんが倒しますので!」

 

華扇とマミゾウは臨戦態勢をとる。自分は耶狛を見つめ、

 

亜狛「やるぞ耶狛」

 

耶狛「うんお兄ちゃん!」

 

そうして夕暮れ時の弾幕ごっこが幕を開けたのだった。




怠惰「こちらパンサーこの角度なら2の敵を葬れる
   けどアサルトそっちは?」

天子「アサルトって何よ‥‥まぁ良いけど1はやれる
   わよ」

怠惰「オーライ‥‥シューターそっちは?」

衣玖「シューター此方からなら3は狙撃可能ですね
   りゅ‥‥コホンえっとメディックは大丈夫です   
   か?」

千 「うむ問題ない3カウントの合図で撃つんじゃ
   ぞ‥‥3‥‥2‥‥1‥‥Go!」

天子「当たった!‥‥って近接してるんだけど!?」

怠惰「天子ちゃんCQCは大切だよ?」

衣玖「此方は狙撃は大丈夫ですそちらは?」

千 「うむ片付けたぞ」

怠惰「クリアよし物資あさりだ!」

千 「ヒャッホ~!」

天子「アサルトライフル良いの来い!」

衣玖「って私も取るんですから待っていて下さい」

怠惰「いや~皆やるねぇ本当に俺と同じで初心者な
   のかね?」

天子「こんなの朝飯前よ♪」

衣玖「えぇ思ったよりかは」

千 「そう思うじゃろ?」

天子「‥‥へっ?」

怠惰「ソロ勢がどれだけプランを練ってやっている
   のか分からんよね‥‥一度のミスで即座に戦死
   確定ルートだぜ?特に今作のはね」

千 「それにまだ難易度はお主達のためにイージー
   モードじゃからな?」

衣玖「えぇと怠惰さんと龍神様は普段は」

怠惰「俺は今の所はノーマルだね」

千 「ワシはハードじゃな」

天子「なっならそこまで言うなら難易度を上げよう
   じゃないの!」

怠惰「はいはい難易度を上げてね」

千 「うむ‥‥って怠惰よカメラが!」

怠惰「えっ?あぁ後書きが始まってるんですけど!
   えぇとそれでは今回はここまで!」

千 「うむ!ほれそなた達に譲るぞ!」

衣玖「え~とそれでは読者様はい総領娘様」

天子「えっえぇと‥‥まっまた見なさいよね!」


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第521話 VS華扇&マミゾウ

こんばんは読者様、遅くなってしまいすいません。停電でスマホの充電ができずでボーとしていた怠惰のクソ悪魔です。スマホゲームをやり過ぎて充電切れ起こして挙げ句の果てに停電とは。しかも途中まで書いていた小説が自動保存されてなくてで悲惨でした。皆様、台風は大丈夫でしたか?私の所は停電で苦しみました。マジで台風ふざけんな。失礼それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


自分達やその他の者達それらの行動源はそれぞれだ。マミゾウと華扇はこの異変を起こした者を引きずり降ろしこらしめるために動いている。そして自分達はマスターの信頼の元で依頼された事を行っている。それらの思いは弾幕ごっこという形でぶつかり合っていた。

 

華扇「竿打!」

 

華扇は腕を掲げると空から鷹が翼を羽ばたかせ両足の爪を煌めかせ襲いかかってくる。

 

耶狛「狼ちゃん餌の時間だよ!」

 

耶狛は神力を練り上げて狼を作ると狼達は竿打と呼ばれた鷹に目掛けて牙を向け駆け出す。狼達の攻撃を避けきれないと思ったのか竿打は上昇し後退する。

 

華扇「っ!ならば行きなさい彭祖!務光!」

 

彭祖と呼ばれたであろう虎が何処からともなく現れ強靭な前足と牙で狼達を引き裂き噛みついていき、その上には電気を纏う姿はまるでピ(ピー)チュウみたいだがそれに比べて似てはいない電気を纏う鼠の務光が飛び出しその電撃で狼達を焼き焦がされ

 

耶狛「わぉ!虎にそれからピ(ピー)チュウまでいるんだ

   凄いね♪」

 

華扇「ピカ(ピー)ュウ?違いますねこの子は雷獣ですよ

   耶狛さん!」

 

耶狛「ふぅ~んまぁどっちでも良いやそっちがそん

   な凄い子達を使うなら‥‥ふふっ私も使わない

   とね♪ケリュネちゃんサラちゃん!」

 

錫杖を振るうと耶狛の後ろに金色の角を持つケリュネイア鹿のケリュネちゃんとサラマンダーのサラちゃんが現れケリュネちゃんは彭祖とぶつかり合いサラちゃんは炎を吹き務光の電撃とぶつかり合う。

 

華扇「なっ貴女も動物をそれも火蜥蜴に金色の角を

   持つ鹿!?」

 

耶狛「ふっふっふ‥‥地底No.1ペット使いである私

   こと耶狛ちゃんの実力を見よ!」

 

ケリュネちゃんの角で彭祖は吹っ飛ばされサラちゃんの炎で務光は焼かれ後退していく。因みに普段は放し飼いしてあるのは言うまでもない。

 

華扇「やりますね‥‥私の動物達がこうも糸も容易く

   やられてしまうとは‥‥竿打!」

 

と、叫ぶと先程の鷹がやって来て華扇の隣で飛ぶと

 

華扇「鷹符 ホークビーコン」

 

スペルを唱え大きな光玉を放つとそれに向かって竿打は突っ込み体当たりすると大きな光玉は弾け無数の弾幕が飛び交う。それを避けようとしてケリュネちゃんとサラちゃんは避けるが密度のせいか避けれず見事に直撃し消える。

 

耶狛「あぁん酷いな‥‥」

 

華扇「黄帝!その吐息で敵を打ち砕け!」

 

と、華扇が叫ぶと今度は龍が現れ口を膨らませブレスを吐いてきた。

 

耶狛「仙術十三式空壁!」

 

空壁を張り攻撃を防ぎ角度を変え横へと受け流す。だが華扇は干からびた腕を構えると、

 

華扇「正直言ってあなた達に構ってる程の時間はな

   いんですよ‥‥逃れらない猿の手」

 

と、唱えるとその腕が妖力を纏って巨大化し一気に近づくと自分を掴む。

 

耶狛「ふぇ!?」

 

華扇「黄帝やりなさい!」

 

黄帝は口を膨らませブレスをはいてくる。これじゃ動けないよ。

 

耶狛「理符 理神の狼巫女」

 

マスターの力を少しだけ授けて貰い一気に腕を振りほどきブレスを回避する。

 

華扇「今のは‥‥」

 

耶狛「ふふん耶狛ちゃんをなめないでよね!」

 

そんな戦いを耶狛は行っていた。そして亜狛はというと、

 

マミ「ほれっお主達ワシのために来い」

 

マミゾウの号令で何匹もの化け狸達が出てくる。これはまさかマミゾウの部下達か。

 

マミ「まずはっと!」

 

1匹の化け狸がお化け提灯へと化けるとマミゾウはそれを掴み振るうと無数の弾幕が飛び出してくる。

 

亜狛「二刀一迅!」

 

腰に差す二刀を逆手ですぐさま抜刀し向かってくる弾幕を切り裂く。そして回転し、

 

亜狛「弾幕かまいたち!」

 

無数の斬撃波を放ちマミゾウへと攻撃するが、

 

マミ「効くかっ!」

 

お化け提灯となっている化け狸をぶん投げマミゾウは巨大な球体を取り出しぶん投げそれを盾にしてかまいたちを避ける。

 

マミ「妖怪つるべぇ変化!」

 

先程、投げ飛ばされたマミゾウの部下が高くジャンプし自分の頭上に来ると今度はつるべ落としに変化し降ってくる。その瞬間に弾幕で代わり身を作りすぐさま裂け目を作り逃げるとつるべ落としとなった部下は代わり身に攻撃した同時に見事にピチュッて落ちていった。

 

マミ「なっ!?」

 

亜狛「弾幕忍術 代わり身の術」

 

マミ「ほう‥‥妹といいお主といい面白い戦い方をす

   るのじゃな」

 

亜狛「それはどうもっ!」

 

刀を腰に納め右手を広げつつ掲げて神力を練り上げて巨大な手裏剣を作り、

 

亜狛「そらっ!」

 

振りかぶって投擲する。マミゾウは煙管を吹かせてケラケラと笑いながら、

 

マミ「そんな大それた攻撃は簡単に避けれてしまう

   ぞ♪」

 

そう言いすんなりと避けるがこれはまだ序の口だ。裂け目を作り手裏剣を入れると即座にマミゾウの背後に裂け目を作ると中へと入っていった手裏剣が飛び出してくる。

 

マミ「ん?‥‥のわっ!?」

 

気づいたマミゾウはギリギリで避けるがまた裂け目を操り手裏剣を入れる。そしてそれを繰り返していく。

 

マミ「お主やっておる事が地味に汚いぞ!?」

 

亜狛「汚くて結構ですよ主人の汚れ仕事をするのが

   忍者なので♪」

 

マミ「言い切りおった!?こいっ!」

 

マミゾウの部下が確かアミキリだったかな。そんな妖怪に変化しその両腕のハサミで手裏剣を破壊し即座に退場する。

 

マミ「やってくれおったなお主!そうなればこれは

   どうじゃ?」

 

そう言うとマミゾウは大きな鳥居を作り出し上に乗り煙管を吹かせながら悠々とすると、

 

マミ「変化 百鬼妖怪の門」

 

スペルを唱えるとその門から無数の妖怪達が現れ此方へ向かってダッシュしてきた。二刀を抜き刀身と刀身を合わせて、

 

亜狛「鏡之剣‥‥強攻!」

 

刀身から無数の白い異形が現れ向かってくる妖怪達とぶつかり合う。異形は倒されていくと消えていきまた妖怪達は倒されると狸になって地面へと落ちていく。ってこれも部下達かよ。そして全員出し終えたのかマミゾウは鳥居を消すと自分も異形を刀へとしまう。

 

マミ「その刀は何じゃ?何時からそんな物を?」

 

亜狛「よく覚えてはいないんですよね!」

 

刀と刀を擦り合わせ発火させ火種を作り出し、

 

亜狛「忍術 炎狼の牙」

 

その火種に刀を構えて突進し自分に炎を纏わせマミゾウへと向かって突っ込む。

 

マミ「自爆特攻か!?ならば!」

 

またマミゾウの部下が現れると今度は大きな釜に返信しマミゾウはすぐさま全裸になるとその中へと入り、

 

マミ「変化 分福熱湯風呂」

 

熱気を帯びた風呂とぶつかり合う。そして見てしまう。

 

亜狛「ぶっ!!!?」

 

マミ「ほ~う♪意外じゃな♪」

 

亜狛「っ!!」

 

すぐさま煙幕を張り後退し息を整える。何なんだあの2つの物はあゆなとんでもない物は見なれてないため焦ってしまう。

 

マミ「ほうほうお主はどうやらムッツリスケベとみ

   たのぉ♪」

 

亜狛「誰がムッツリだ!!?」

 

振り向くとマミゾウは既に服を着ていてくれていた。これなら目のやり場が少なくて助かる。

 

マミ「いやその鼻血をたらしておると説得力はない

   に等しいんじゃが‥‥」

 

亜狛「なっ!?」

 

いつの間にか鼻血がたれていた。すぐさま腕で拭いとる。

 

マミ「しかし儂みたいな年で鼻血をたらすとはの

   中々に可愛い所があるんじゃな♪」

 

亜狛「いやあの‥‥多分年齢は同じぐらいですよ?」

 

だって俺と耶狛って平安時代より前に生まれてるしな。多分年齢は同じかそれよりも下だろう。だからまだ若いとは思うけどな。

 

マミ「そうじゃとしたらお主は相当なとっちゃん坊

   やじゃのう♪」

 

亜狛「誰がとっちゃん坊やだ!?」

 

マミ「ほっほっほ♪さて少し化け狸らしくしてみよ

   うか!」

 

服を外界で言うレディーススーツへと変化させメガネをクイッと上げた瞬間、先程に仕掛けたままとなっていた玉が開きそこからSFでいうグレイが円盤に乗って凄い数で襲いかかってきた。

 

亜狛「今度は何の真似ですかっ!」

 

残っている糸つきクナイを放ちグレイ達の眉間に直撃させると煙が上がり狸へとなると地面に向かって落ちていく。

 

亜狛「忍術 水狼の強襲」

 

裂け目を作り大量の水を噴出しだすとその中に刀身を入れ一気にマミゾウへと振るうと勢いのある水滴がマミゾウへと向かっていく。

 

マミ「ほうやりおるのっそうでなくてはな!」

 

と、言った時に気づく自分の回りには沢山のカプセルがいつの間にか設置されていたことに。いつの間にこんな量を。

 

マミ「化け狸は化かしてなんぼじゃよ」

 

カプセルが開封し無数のエイリアンが現れ此方へと向かってくる。というよく見てみるとエイリアン達に狸の尻尾がある。これ絶対にマミゾウの部下の化け狸達だ。

 

亜狛「ふぅ雷狼の咆哮!」

 

裂け目から雷を出現させ周りの化け狸達に直撃すると黒焦げとなって地面へと落ちる。

 

マミ「その裂け目は中々にチートと見た」

 

亜狛「さてそれはどう‥‥」

 

何て言っている次の瞬間、自分達に向かって何かが飛んできた。

 

亜狛「なっ!?」

 

マミ「ぬっ!?」

 

すぐさま避けるが何だったんだ。するとまた飛んできた方向からまた何かが飛んできた。すぐさま回避し見てみると、

 

耶狛「うっとと‥‥」

 

耶狛が吹っ飛ばされてきた。そしてマミゾウの隣には華扇がたつ。

 

亜狛「大丈夫か耶狛?」

 

耶狛「うんなんとかね‥‥華扇ちゃん強いよ‥‥」

 

あの耶狛に元気が感じられない。やはりさっきの嘘で少し憔悴しているのか。

 

華扇「そっちは?」

 

マミ「やりおるわいじゃが攻略法は見つけぞ」

 

華扇「そうですかそれは何よりです」

 

マミ「ふむ」

 

あっちももう自分達を倒そうとしているな。ここは耶狛のためにも俺が華扇さんと話し合いをしないとな。

 

亜狛「耶狛お前はマミゾウさんを頼む」

 

耶狛「えっうっうん?」

 

華扇「あら?なら貴方から先にやりましょうか」

 

そう言い干からびた腕を取り出し、

 

華扇「*猿の手よ!敵を握りつぶせ!*」

 

と、叫ぶと干からびた腕は禍々しく大きなり自分を握り潰そうと襲いかかってくる。すぐさま裂け目を作り中へと入り華扇の背後へと立つ。

 

亜狛「なら華扇さん少し話しましょうか!」

 

華扇「なっ!?」

 

亜狛「*ようこそ、きさらぎ駅へ*」

 

裂け目へ華扇を落としすぐに自分もきさらぎ駅へと向かうのだった。残った耶狛とマミゾウはというと、

 

マミ「お主さっきの元気はどうした?」

 

耶狛「アハハうん‥‥」

 

まだ迷っている。あの嘘は果たして良かったのかと。それに華扇ちゃんは自分達をもう友達とは思ってはくれていないのかな。何だか悲しいな。

 

マミ「かぁ~変な考えをしておると儂がお主を倒す

   ぞ!」

 

そう言うとマミゾウは此方へと一気に距離を摘めると、

 

マミ「お主のその記憶を消してやろう」

 

耶狛「えっ!?えぇぇ!?」

 

マミゾウに酒瓶等でフルボッコにされると、

 

マミ「*宇宙機密漏洩!直ちに処置せよ!*」

 

と、叫ぶとマミゾウはいつの間にかスーツに着替えその腕には光る棒が握られていた。そしてそれが発光すると同時に、

 

ピチューーン!

 

被弾し吹っ飛ばされる。友達って何なんだろう自分がしてきたことは意味があったのか疑問に思えてきてしまう。嫌そんな事ない。私達が狂った時、皆は血や涙を流しながらも助けてくれたんだもん。

 

マミ「心の無い戦いはここまで虚しいとは」

 

耶狛「リザレクション!」

 

奥の手を使い即座に怪我を直す。そして自分の頬をバチンと叩き活を入れる。

 

マミ「なっ!?」

 

耶狛「ありがとうマミゾウちゃん少し気が楽になっ

   たよ!」

 

マミ「そうかそうか‥‥」

 

耶狛「とりあえずこのダメージ分の落とし前でこの

   箱に取り込まれてね♪」

 

マミ「‥‥‥‥へっ!?」

 

懐からコトリバコを取り出し構え、

 

耶狛「*全てを絶するコトリバコ*」

 

と、唱えると箱の蓋が開き無数の禍々しい腕が出現しマミゾウへと向かっていきマミゾウの四肢や体を掴みひきずりだす。

 

マミ「くぅ!?お主そこはこうもっとバトル系みた

   いにまとめる所じゃろ!?いきなり極道物に

   しおって!?」

 

耶狛「だってやられたらやり返さなきゃね♪」

 

マミ「こっこの外ど‥‥‥‥っ!?」

 

マミゾウはコトリバコへと引きずられ蓋がしまる。そして、

 

ピチューーン!!

 

と、音が鳴り響く。コトリバコを拾いあげて、

 

耶狛「ありがとうマミゾウちゃん♪」

 

この勝負は耶狛の勝利となったのだった。そしてきさらぎ駅へと行った2人はというと、

 

華扇「このっ!」

 

亜狛「っ!」

 

蹴られ吹っ飛ばされるがすぐさま駅のホームに自分達は着地する。

 

華扇「ここは?」

 

亜狛「あの世とこの世の境界にある場所きさらぎ駅

   です‥‥ここでなら話せますからね」

 

自分はどうしても華扇に言いたいことがあるんだ。

 

亜狛「華扇さん貴女が何をしようが何の企みがあろ

   うが知ったことではありませんですがせめて

   妹‥‥耶狛に一言だけ謝って下さいあの子が友

   達じゃないなんて嘘をつくのは自分のルール

   に反する行為なんですだから一言だけで構い

   ません謝ってはいただけませんか」

 

耶狛は友達をとても大切にする。それ故に嘘であっても友達じゃないなんて何て事は絶対に言わない。そんな事を言えば言った本人である耶狛自身の心が傷つくからだ。だかこそ耶狛は頑張ったんだ。

 

華扇「‥‥‥‥善処しましょう」

 

亜狛「ありがとうございます‥‥」

 

奥の方から光が灯りだす。どうやら電車が向かってきているみたいだ。一気に華扇へと近づき押す。だが華扇は何の抵抗もなく押され線路へと落ちていく。

 

亜狛「なっ」

 

華扇「亜狛さんこれは私なりのけじめですから勘

   違いしないで下さい」

 

そう言うと華扇は電車に激突し吹っ飛ばされ、

 

ピチューーン!!

 

と、大きく被弾する音が鳴り響いた。すぐさま裂け目を作り華扇を元の世界へと帰し、

 

亜狛「‥‥‥‥そう言う所は昔と変わりませんね」

 

そう呟き笑うのだった。そうしてこの勝負は亜狛の勝利となったのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「お主まずは言う事があるじゃろ」

怠惰「あぁはいすいませんでした停電でスマホを使
   うにも充電切れだったもので皆様は台風は大
   丈夫でしたか?私の住む場所は見事にぶち当
   たりましてお陰で停電でした今は電気は戻っ
   てますが何とかなりなりました」

千 「もう少し早め早めに投稿をせぬか」

怠惰「充電切れ起こしちゃってスマホが付かなくて
   ね‥‥付いたら付いたで自動保存されていた部
   分がクリーンナップされてたから書いてたん
   だよ‥‥」

千 「まったくこんな話をしていても仕方ないしの
   小説の話をしよう‥‥所でマミゾウのあの不思
   議は何なんじゃ?まんま有名SF映画のメ(ピー)
   ・イン・ブラックじゃったろ」

怠惰「えっそうだよあれは?」

千 「うぇ!?」

怠惰「まぁ詳しい事は次回にでも話すけど実際にそ
   れなんだよ?元々はアメリカ産のオカルトだ
   った筈でそれを題材にして作られた映画こそ
   殆んどの人が好きなメン・(ピー)ン・ブラックで
   す」

千 「ほう‥‥というかこれまんま映画をモデルにし
   ておるよな」

怠惰「だろうねだってまんまニュー(ピー)ライザーなん
   だもんねぇ」

千 「何か久々に見たくなったわい」

怠惰「DVDならそこにあるから」

千 「うむ」

怠惰「さてと時間も良いし今回はここまで」

千 「うむそれでは読者様」

怠惰「サラダバー」


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第522話 狐の侍登場

こんばんは読者様、盾の勇者の成り上がりを見ていたらいつの間にかこんな時間になっていた怠惰のクソ悪魔です。いやはや異世界カルテットの新キャラで出るみたいなので見ようかなと思っていたらいつの間にかこんな時間に‥‥すんませんした。それでは本編へどうぞ。


きさらぎ駅から帰り裂け目から出るとそこには、

 

耶狛「よいしょっ!よいしょっ!よいしょっ!」

 

コトリバコを逆さまにして上下に激しく振っていた。その姿はさながら何処か怪しげな宗教みたいだ。しかしどうやらこっちはしっかりと倒したみたいだ。

 

亜狛「終わったのか?」

 

耶狛「あっお兄ちゃんうん終わったよ♪」

 

ニコリと笑い耶狛は更に激しく上下に振るう。そうしていると箱から葉っぱやメガネや徳利はたまた何かグラサンを掛けた人間がエイリアン達と戦うSF映画で出てくるマイクみたいな物が落ちてくる。

 

耶狛「う~んしぶといなぁ!!」

 

更に激しく残像が残る速度で振ったその瞬間、

 

マミ「キャフッ!?」

 

マミゾウがコトリバコから飛び出してきた。しかも、

 

亜狛「ぶっ!!?」

 

耶狛「わぉ‥‥意外にもグラマー‥‥」

 

マミ「つつ‥‥ってなんじゃこれは!?」

 

全身が真っ裸でだ。胸やら下を両手で隠しながらすぐさま落ちている葉を頭に乗せると煙が上がり元の服を着たマミゾウへと戻る。

 

マミ「おっお主達は儂の身ぐるみを剥いでこんな卑

   猥なこれはエロ同人誌か何かか!?客受け層

   は凄いマイナー的な同人誌になるぞ!?」

 

耶狛「何でそうなるのマミゾウちゃんお兄ちゃん違

   うよね‥‥お兄ちゃん?」

 

亜狛「おっおう‥‥」

 

中々に立派な物をお持ちでした。ありがとうございます。

 

耶狛「もうお兄ちゃんのエッチ!!」

 

バチんっ!

 

亜狛「そげぶっ!?」

 

何だ何が起きたんだろうか。気づいたら自分は宙を舞って何回か回転し地面に落ちた。

 

亜狛「つつ‥‥何がどうなって」

 

耶狛「本当にお兄ちゃんはムッツリなんだから」

 

亜狛「誰がムッツリだ!!!?」

 

本当にいい加減にしろよ。誰がムッツリだ俺はムッツリでもオープンでもない。ノーマルそうただのノーマルなんだ。異論は認めない。

 

マミ「先からお主その鼻から垂れているもので説得

   力は皆無に等しいんじゃがなぁ」

 

亜狛「えっ‥‥」

 

鼻を触って見ると何かが手につく感触が残る。見てみるとそれは血だ。まさかまた鼻血を出したのか。すぐさま腕で拭い鼻血を拭く。

 

耶狛「ラッキースケベが多いよねお兄ちゃん‥‥もし

   かしてエロ同人誌の主人公か何かなのそれと

   もその世界から時空を渡って来たの?どうな

   のお兄ちゃん?」

 

亜狛「違うって!?それにそんな怖いことを言うな

   よ!?」

 

俺ってエロ同人誌とかから来たキャラではないよな。絶対に違うと思いたいんだが。それとラッキースケベは余計だ。

 

マミ「しかしこの年の肉体で興奮されても少し所か

   ドン引きなレベルなんじゃがなぁ」

 

苦笑いを浮かべマミゾウは頬を少し掻く。いやさっきも言ったと思うが自分達よりも年下または同い年くらいだろ。

 

耶狛「マミゾウちゃんって私達と同い年くらいまた

   は少し年下だよね?」

 

マミ「‥‥‥‥にしてはお主達には貫禄がないのぉ」

 

亜狛「そこは余計です!?」

 

それは仕方がない。不老不死になって何千年と過ごせば貫禄もあったもんじゃないんだから。というか見た目が現代の中学生で止まっている自分は少しは身長やら顔つきが成長したいと悩んでいるんだからな。

 

マミ「ふむ‥‥そなたが良ければやはり儂の下に来な

   いか?というか責任と‥‥」

 

亜狛「遠慮しておきます」

 

耶狛「お兄ちゃんは渡さないよ?」

 

マミ「くぅ残念じゃなぁ」

 

数時間前にも言ったがマミゾウの軍門に下る気は更々ない。

 

耶狛「ねぇ所でマミゾウちゃんのオカルトって何?

   あんなヘンテコな機械を取り出すんだからそ

   れ相応のオカルトだよね?

 

マミ「まぁ良いか儂のオカルトはMIBじゃ」

 

MIBってまんま前に地霊殿で見た映画メ(ピー)・イン・ブラックの略だろ。国内をぶっ飛んでハリウッドに怒られるぞ。

 

マミ「何じゃその諦めきったその目は‥‥」

 

亜狛「いやその怒られそうだなって」

 

マミ「怒られるも何もあるか」

 

耶狛「ねぇねぇマミゾウちゃんはエイリアンを何体

   退治したの?」

 

マミ「そうじゃな退治はしてはおらぬがエイリアン

   というか幻想郷のエイリアンというのかとは

   友達じゃな」

 

幻想郷のエイリアンか地上にはそんな者がいるんだな。

 

耶狛「ふぅ~ん」

 

マミ「お主も何じゃその表情は?」

 

耶狛「何ってそろそろマミゾウちゃんも言いたい事

   は言ったかなぁって」

 

マミ「それはどういう」

 

あれ何でだろうか耶狛の顔が何か怖い。耶狛はニコリと微笑むと、

 

耶狛「マミゾウちゃんは今日、私に解体されて食卓

   に並ぶからさ♪」

 

マミ「おっおい冗談じゃよな?」

 

亜狛「さっさぁ?」

 

この感じからして恐らくはガチだな。しかし何でまたこうなるんだ。

 

マミ「おっお主らは!」

 

耶狛「良し今日は狸汁だね♪」

 

亜狛「おいおい冗談が」

 

耶狛「これ冗談に聞こえるの?」

 

すいません全然、冗談な話に聞こえません。というか本当に耶狛はヒロインとしてあるまじきバイオレンスな言動がここ最近になってより一層に目立つようになったな。そんな事を思っていると背後から何か変な音がなる。それには耶狛も気づいたのか後ろを振り向くとそこには、

 

? 「えっ‥‥あっ!」

 

長い髪を結び腰には刀を差し顔もちはどこか幼さを残す少年がいた。いやあれは自分達もよく知る者だ。

 

マミ「おっお前さんは」

 

耶狛「ん?」

 

亜狛「あっ貴方は」

 

そこには地上に存在する博麗神社に住み幾度とマスターを退けてきた者こと蓮がそこにいたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「しかしこれは全年齢対象の小説じゃよな」

怠惰「えぇそうですよ‥‥というかマミゾウさんは原
   作の心綺桜や深秘録そして憑依華とかでも唯
   一でサービスシーンを提供してくれるキャラ
   だね」

千 「ほう」

怠惰「因みに聞いた話だとマミゾウに化けた部下の
   子狸は本当のマミゾウよりも胸を大きくして
   化けて出た瞬間に本物に蹴られて退場させら
   れるっていうバトル登場シーンがあるとかな
   いとかね」

千 「ワシと同じ属性を感じるのにこうも違うと言
   うのか‥‥くっやはりお色気なのか‥‥」

怠惰「そこ悔しがらないそんでMIBについてこれ
   はまぁ分かる通りで本当にその映画を題材に
   しているのかニュー(ピー)ライザーが出てきたり
   マミゾウの眼鏡がグラサンに化けたりと結構
   凝った演出をするんだよ服もスーツだしね」

千 「ほう‥‥それと幻想郷のエイリアンとは誰じゃ
   ったかのぉ?」

怠惰「それは封獣ぬえまたの名をぬえちゃんだね」

千 「そうじゃったな」

怠惰「もしかしたら星蓮船でこのネタになったのか
   もしれないねZUN様の考えは深いからね」

千 「神主様、さまさまじゃな」

怠惰「だねさてそろそろ時間だし今回はここまでに
   しようか」

千 「うむ♪‥‥」

スッ‥‥

怠惰「はいそこ肩を見せないロリババア属性のお色
   気とか需要あると思ってる?ねぇねぇ♪」

千 「貴様は言うてはならぬ事を!?」

怠惰「では読者様サラダバー!」

千 「待てコラ怠惰ぁぁ!!」


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第523話 作戦説明

こんばんは読者様、寝オチしていた怠惰のクソ悪魔です。ここ最近、学校に行くのが嫌になってきているこの頃です。主に友人関係が酷くて‥‥失礼それでは本編へどうぞ。


現れた蓮に自分達はビックリする。というか何で蓮さんがこんな所に来たんだ。

 

亜狛「蓮さんどうしてここへ?」

 

蓮 「えぇと空を飛んでいたら光弾が見えたもので

   して何かと思ってきてみたらという事ですか

   ね?」

 

どうやら自分達がドンパチしていたの目撃して来たみたいだ。

 

耶狛「わぉ凄い目が良いんだね」

 

蓮 「あの耶狛さんさりげなく僕をディスっていま

   せんか?」 

 

亜狛「こら耶狛!すいません蓮さん」

 

耶狛の頭を掴み頭を下げさ自分も下げる。

 

蓮 「いえそんな気にしていませんよ」

 

亜狛「そう言って頂けるとありがたいです」

 

蓮さんとの友好関係をもし絶ってしまう行為をしようものなら自分達はマスターの手によって鍋で骨になるまで煮込まれるのがオチだ。

 

蓮 「あっいえ全然気にしてませんよ♪所で2人も

   ボール集めですか?」

 

耶狛「うんそうだよ」

 

亜狛「えぇ‥‥」

 

蓮さんはこの事をいやこの異変の全貌を知っているのか。いや知っていようがいなかろうが話す義務がある。何故ならば蓮さんはれっきとした異変解決者の1人なのだから。

 

亜狛「蓮さんはこの異変の事についてもう分かって

   いますか?」

 

蓮 「この異変の事‥‥それってその玉をばらまいた

   黒幕がいるみたいな話ですよね」

 

どうやら知っているみたいだな。それなら話が助かる。

 

耶狛「つまり私達と同じ場所にいるって事だよね」

 

蓮 「よく分かりませんが僕は華扇さんあっえっと

   博麗神社によく来る仙人の方に頼まれていま

   してそれでボール集めをしていますが‥‥」

 

それを聞き耶狛と顔を合わせる。

 

耶狛「お兄ちゃん」

 

亜狛「あぁ構えてはおけよ」

 

つまり蓮はマミゾウそして華扇のグループの仲間という事だろう。これはすぐにでも争い事になっても大丈夫なように心構えだけはしておこう。そういえば華扇は何処に行ったのか。裂け目から外に出して暫く経つがな。そんな事を思っていると近くの草むらが揺れ華扇が左腕を押さえて出てくる。

 

華扇「ふぅ私としたことが少し眠りすぎたわ」

 

どうやら暴走電車にはねられて気絶していたみたいだったのかようやく出てきたという事か。

 

蓮 「華扇さん?それに何でそんなボロボロに」

 

華扇「さっきそこの2人とで弾幕ごっこをしたもの

   で‥‥」

 

マミ「結果はご覧のありさまじゃがな」

 

それを聞くと蓮は自分達と華扇とマミゾウを交互に見て、

 

蓮 「つまりボールは」

 

華扇「えぇ取られたわね」

 

そういえば賭け的には自分達がボールの所持者になるのか。というかボールっていくつあるんだよ。マミゾウ達のと合わせて10個ぐらいあるぞ。聞いた話だと7個集めれば良いとかって話しはどうなってるんだ。

 

蓮 「‥‥すいませんがそれは必要なものなんですが

   返しては‥‥いただけませんよね?」

 

刀の柄に手をかけて蓮はそう言ってくる。やはりやるしかないのかな。

 

亜狛「えぇこっちもこっちでマスターに信頼されて

   この仕事をやっているんで」

 

耶狛「蓮くんその刀に手をかけるって事は私達と抗

   争するって意味があるっていう事で良いんだ

   よね?」

 

やるなら徹底的にだ。蓮さんには悪いけどここで暫く眠ってもらうか。自分は後ろに差す小太刀を構えようとし耶狛は縮めてある錫杖を取り出した瞬間、

 

華扇「待ちなさい!」

 

華扇が自分達の間に入り止めに入った。

 

華扇「あなた達そして私達の目的は同じそうわよね

   亜狛に耶狛?」

 

と、聞かれたため耶狛と顔を合わせ自分達は武器を構えるのを止め、

 

亜狛「えぇ自分達の目的はこのボールをばらまいた

   黒幕を引きずり出す事ですがそれが?」

 

華扇「そう‥‥なら蓮さんは?」

 

蓮 「僕も亜狛さんと同じです黒幕の正体を突き止

   めてこんな事を止めさせるつもりです」

 

華扇「それならここにいる私達は同じ相手が敵って

   事なら手を取り合うべきじゃないかしら?」

 

そう言われ蓮さんと顔を合わせる。

 

耶狛「お兄ちゃん」

 

亜狛「‥‥‥‥あぁここは大人になろう」

 

前へと踏み出し蓮に手が届く距離まで行くと手を差し出す。

 

亜狛「蓮さん共闘といきませんか?」

 

蓮 「亜狛さん‥‥分かりました」

 

刀に手を添えていた手を差し出し互いに握手をする。

 

華扇「これなら問題はなさそうね」

 

マミ「お主達と相手した労力を返して欲しいんじゃ

   がなぁ」

 

耶狛「だってそれは2人が先に喧嘩を売ってきたよ

   ね?」

 

それを言われたマミゾウと華扇は苦し紛れな表情で顔をそらす。耶狛の言い分はもっともだ先にそっちから共闘を申し込めば戦う必要はなかったよな。

 

蓮 「まぁまぁ‥‥」

 

亜狛「それよりも華扇仙人さん何か策はあるんです

   かね?」

 

耶狛「おっお兄ちゃん?」

 

と、わざと仙人とつけて言うと華扇は冷や汗を流し拳を作り口に当て、

 

華扇「コッコホン!なら作戦を話ましょうですがま

   ずは蓮さんにこの作戦をするに当たっての黒

   幕は何処にいるこか何をしようとしているの

   かの説明をさせて頂いてもよろしいでしょう

   か?」

 

蓮 「黒幕ってそれじゃ」

 

華扇「そこも含めて話いんですが」

 

亜狛「構いませんよ」

 

華扇「すいませんでは‥‥」

 

そうして華扇とマミゾウは自分達に話した事を蓮さんにも話すのだった。

 

蓮 「そういう事ですか」

 

華扇「えぇそういう事ですねそしてこの作戦は外界

   に出て黒幕を此方に誘きだすためにある事を

   して欲しいという事です」

 

亜狛「ある事とは?」

 

マミ「これじゃよ♪」

 

そういいマミゾウはボールを1つ取り出して見せてくる。これで何をするんだ。

 

耶狛「ってそこにあるボールと何が違うの?」

 

マミ「これは儂の手作りで黒幕が作った物とは全然

   違うんじゃよ」

 

華扇「えぇこれらのボールには外の世界にある謂わ

   ばパワースポットなるものがありますそこに

   ある石などを埋め込んで作られた可能性があ

   るんです‥‥ならそのシステムを利用して幻想

   郷の力を封したこのボールを相手の黒幕へと

   送り相手を此方に来させるという事です」

  

マミ「まぁ早い話これは幻想郷への片道切符みたい

   なもんじゃ」

 

いやそれだったら自分とか紫さんに頼んだ方が早い気がさるんだがな。いやでもそれは華扇とマミゾウには出来ないか。この2人からしたら紫さんとマスターの2人とは対立し合う関係になる。何せ幻想郷のルールを破る行為に等しいのだから。それ故に頼みにくいから作ったんだろうな。

 

耶狛「へぇ‥‥でも何でまた幻想郷に連れてくるの?

   あっちで殺っちゃえば良くない?」

 

蓮 「やっ殺る!?」

 

亜狛「殺るっておいおい‥‥」

 

何か本当に言っている事が物騒だな。そんな事すれば外界は大きく騒ぐことになるだろうが。マミゾウと華扇はニコリと笑うと、

 

マミ「外の世界の黒幕は幻想郷に住まう儂達に喧嘩

   を売ったんじゃからの♪少しはこらしめない

   とのぉ♪」

 

華扇「えぇ少しは幻想郷の怖さを知ってもらおうと

   思いまして♪」

 

成る程、確かに力を持たぬ者それも外の世界という事は人間である可能性が高い。つまり幻想郷の妖怪達からしたら幻想郷のルールを知らない外来人は格好の餌食という事か。

 

蓮 「えっまさか本当に殺す気なんですか!?」

 

華扇「まさか殺しはしませんよただ臨死体験にだい

   ぶ近い‥‥ですけどね」

 

亜狛「いやそれ近いって言うより」

 

蓮 「最早、臨死体験ところか走馬灯を見て死んで

   しまいますよ!?」

 

自分達みたいな不老不死なんかではない。一度死んだらもう終わりだ。

 

マミ「安心せい儂の部下に監視させるからの」

 

耶狛「う~ん何か泥船に乗った気分だよね」

 

マミ「おいコラそこの妹それは皮肉か?」

 

華扇「まぁまぁそれで作戦なんですがそのボールを

   黒幕に渡さなければ話しは進みませんので」

 

亜狛「わざと負けるなりして渡せって事ですね」

 

そう言うと華扇は頷きマミゾウはニヤリと笑う。ならその道化を自分達がやってやるか。

 

亜狛「分かりましたならその役は自分と耶狛でやり

   ましょう耶狛、協力してくれるか?」

 

耶狛「うん良いよ♪」

 

マミ「なら儂は見届け人としてついて行こうかの」

 

つまり外の世界に行くのは自分と耶狛そしてマミゾウの3人は決まりだな。

 

華扇「分かりましたなら蓮さんは私とここに残って

   いただけませんか?」

 

蓮 「構いませんが何でまた?」

 

華扇「もしものための実行隊として動くためですよ

   それにもう夕暮れですが霊夢は大丈夫なんで

   すか?」

 

蓮 「‥‥‥‥はっ!!!?」

 

一気に蓮の顔が血の気を引き真っ青になる。どうやら蓮さんからしたら霊夢は怖いみたいだな。何かマスターに似ているな。

 

華扇「霊夢をなだめさせる事が出来るのは貴方だけ

   ですからねそれと霊夢達にも話すとしたらそ

   ろそろ都合もいい頃合いですので話してもら

   ってきても良いですか?」

 

蓮 「分かりましたならやらせていただきます」

 

華扇「お願いしますね蓮さん」

 

蓮 「はいそれでは!」

 

そう言い蓮は颯爽に去っていった。残った自分達は、

 

マミ「それじゃ後少し待っていてくれ残りの調整を

   してしまうからの」

 

そう言いマミゾウは座りボールを手に取り作業を開始する。自分は華扇の顔を見てニコリと微笑みそして一気に表情を変えて睨む。それを見た華扇は困った顔をするとため息を吐き出す。

 

華扇「はぁ‥‥耶狛ちょっと良いかしら」

 

耶狛「えっあっでも‥‥」

 

亜狛「言っておいで何かあったら呼ぶから」

 

耶狛「うっうん‥‥」

 

そうして耶狛を送る。1人残った自分は、

 

亜狛「華扇さん俺は別に貴女がどうしようがどうで

   も良いんですよただ耶狛を傷つけたのならそ

   の時は‥‥‥‥」

 

と、言いかけ止める。これ以上は言って何にもならないからな。日が沈む空を眺めながら準備が終わるのを待つのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「亜狛ってあんなキャラか!?」

怠惰「何時もはギャグでコミカルに書いてるだけで
   実際にシリアスに書くとあんな性格だよ」

千 「意外じゃなぁ」

怠惰「まぁね基本的には耶狛と同じで社交的なんだ
   けれど耶狛と根本的に違うのはあまり人を信
   用しないんだよねそういった意味では耶狛と
   は真逆だよね」

千 「ほう」

怠惰「まぁ境遇とかもあるけど元々の性格が結構疑
   り深いからねぇ」

千 「唯一心を開いているのは理久兎達ぐらいなの
   かの?」

怠惰「まぁそうだね話し方も基本は下から出て丁寧
   に話すけど1人とか耶狛だけなら素の口調が
   出てくるんだよね」

千 「確かに1人とかだと俺とか言っておるのぉ」

怠惰「でもマスターである理久兎くんには凄い敬意
   を表してるから一人称は自分とかって言って
   いるんだよそれと今の所で耶狛以外で仲が良
   いのは同業者で後輩にあたる黒君とか昔から
   の馴染みで妹紅とかとは仲は良かったりする
   よね後はツッコミ仲間、同じ苦労人として蓮
   くんとも仲は良い方なんだよ?」

千 「聞いてると意外じゃな本編ではやる気満々で
   あったのに」

怠惰「因みに読者様が気になるであろう狗神さんは
   どう思っているかと言うと」

千 「言うと‥‥?」

怠惰「内緒♪」

千 「こやつ」

怠惰「それ言ったらつまらんよさてそろそろ時間な
   ので今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「では読者様」

千 「さらばじゃ」


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第524話 いざ外界へ

こんばんは読者様、眠気に負けてしまっている怠惰のクソ悪魔です。毎度毎度と投稿できずですいません。それでは本編へどうぞ。


日も暮れて夕焼け空から夜の闇へと空は変わる。耶狛は華扇についていき少し離れた場所に来る。

 

耶狛「ねぇまだ歩くの?」

 

と、聞くと華扇は立ち止まりこちらを振り向く。

 

華扇「‥‥‥‥」

 

そして黙って暫く立ち尽くしだす。華扇ちゃんは何がしたいのかな。すると頭を下げて、

 

華扇「さっきはごめんなさい」

 

耶狛「ふぇ?」

 

華扇「だからその突き放すような事を言ってしまっ

   た事よ‥‥」

 

つまり呼び出したのはこれを伝えるためって事だったんだ。でも気になるのは何でまた突き放すような事を言ったんだろう。

 

耶狛「ねぇ華扇ちゃん何でまた私やお兄ちゃんを突

   き放すような事を言ったの?」

 

華扇「えっそれは‥‥」

 

ぐるぐる巻きになっている右腕を掴み目をそらす。もしかしたら伝えにくい理由なのかな。

 

耶狛「やっぱり良いや」

 

華扇「えっ?」

 

耶狛「伝えたくない事は言わせるなって何時もお兄

   ちゃんやマスターに言われてるからね♪だか

   ら言わなくて良いよそれに華扇ちゃんも言い

   にくいでしょう?」

 

華扇「耶狛‥‥」

 

耶狛「ただ改めて私と友達になって下さい華扇ちゃ

   ん♪」

 

嘘偽りのない笑顔で手を差し出す。華扇は戸惑ったような顔をするがゆっくりと手を握る。だがその時になって気づいた。あの頃みたいな華扇ちゃんから鬼としての力があんまり感じられないのだ。

 

華扇「耶狛?」

 

耶狛「‥‥ううんありがとう♪」

 

だが力あろうが無かろうが華扇ちゃんは華扇ちゃんだ。それは変わることはない。握手をして互いに手を離す。

 

華扇「戻りましょうかそろそろ準備も終えてる頃だ

   と思うし」

 

耶狛「うん♪」

 

そうして耶狛と華扇は亜狛とマミゾウが待つ場所へと戻るのだった。一方その亜狛は、

 

亜狛「‥‥‥‥何か狸が多くなったな」

 

ぞろぞろと狸妖怪達がマミゾウの行っている作業を覗きに来ていた。というか覗きに来すぎだろ。しまいには、

 

狸 「キャハハ」

 

狸 「わぁい!」

 

自分が座る岩場の近くで遊びだす始末だ。元気があるのは良いことだが、こういうの親分としてしっかりと教育しておけよな。

 

マミ「うむこんなもんじゃろ」

 

立ち上がり大きく体をそらし伸ばし始める。

 

亜狛「終わったんですか?」

 

マミ「うむ‥‥お主達そろそろ遊びは止めぬか」

 

そう言うとマミゾウの部下達はピンと立ち止まりそそくさと林の中へと駆けていった。

 

亜狛「それ上司として教育してますか?」

 

マミ「うるさいわい‥‥ここ最近は血生臭い事が少な

   くなったから自惚れておるだけじゃよ」

 

そういう事なら是非とも地底に来て欲しい。そんな甘ったるい考えはすぐに抜ける。だが今の地上ではその位の方が丁度良いのかもしれないな。マミゾウの言う通り血で血を拭う時代なんかではない。そんな時代はもうとうに過ぎたのだから。

 

マミ「何をそんな笑っておる?」

 

亜狛「いいえ‥‥時代の流れを感じたもので」

 

マミ「‥‥‥‥そうか先程の貫禄がないと言ったが取り

   消そうお主には貫禄があるわい」

 

亜狛「そうですか♪」

 

まさかそんな台詞がマミゾウから出てくるとは。耶狛の話だと自分達を毛嫌いしていると聞いていたがそうでもなさそうだな。

 

マミ「しかしあやつ達は何時になったら戻ってくる

   のか‥‥」

 

亜狛「多分そろそろだと思いますが‥‥」

 

そう言いながら待つこと数分後、

 

耶狛「ただいま~♪」

 

華扇「遅れました‥‥」

 

2人が戻ってきた。それも耶狛は最初の時みたいに元気いっぱいになってだ。見た感じからしてどうやら仲直りは出来たみたいだな。

 

亜狛「お帰り耶狛♪」

 

耶狛「うん♪」

 

頭を撫でてニコリと微笑む。本当に元気になってくれて良かったよ。もし元気になってなかったらその時は無駄な血が流れてたかもしれないからな。そんな事が起きなくて良かった。

 

マミ「何処に行っておったんじゃ?」

 

華扇「まぁその少し‥‥」

 

マミ「そうかまぁ良いわいそれでそなた達は準備は

   大丈夫なのか?」

 

大丈夫かと聞かれたため撫でるのを止めてマミゾウの顔を見て、

 

亜狛「えぇこっちは何時でも」

 

耶狛「こっちも何時でもOK!」

 

と、返事をするとマミゾウは頷く。そして華扇の方を向くと、

 

マミ「とりあえず任すぞ」

 

華扇「えぇとりあえずそろそろ蓮さんが何かしらの

   トラブルに巻き込まれてそうだから収拾をし

   てくるわ」

 

マミ「うむ」

 

そう言い華扇は去ろうとすると耶狛は前へと出て、

 

耶狛「華扇ちゃん」

 

華扇「何ですか?」

 

耶狛「またね♪」

 

そう言い手を振る。それを見た華扇は微笑み、

 

華扇「えぇさようなら♪」

 

そう言って華扇は夜空へと飛び上がり博麗神社がある方角へと向かって飛んでいったのだった。

 

マミ「さてとそれでは行くかの」

 

亜狛「えぇそれじゃ送りましょうか」

 

そう言い裂け目を出そうとするとマミゾウは首を横に振る。

 

マミ「そんなものは不要じゃよ」

 

耶狛「えっそうなの?」

 

マミ「うむ‥‥そらっ!」

 

マミゾウは地面に思いっきり手をつくと大きな陣が現れる。

 

亜狛「なっ!」

 

耶狛「わぉ!」

 

マミ「これでいっきにオカルトボールごと外界へと

   送るからの!」

 

自分達は光に包まれていく。その時、耶狛は手を差し出してきた。

 

耶狛「お兄ちゃん」

 

亜狛「‥‥‥‥あぁ」

 

不安なのかもな耶狛も自分もお互いに。差し出された手を握り頷くと耶狛は楽しそうに微笑んだ。そうして亜狛と耶狛そしてマミゾウは光の中へと飲まれその場から跡形もなく消えたのだった。そしてその同時刻、地霊殿の一室では理久兎は突然立ち上がる。

 

理 「‥‥‥‥っ!?」

 

突然、亜狛と耶狛の2人の気の反応が幻想郷からロストして驚いた。あの2人にいったい何があったんだ。

 

黒 「主よどうかしたのか?」

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「えっあっあぁ大丈夫だ‥‥」

 

とりあえず目立つため座り考える。死ぬことはないとは絶対にない筈の2人の反応のロストは何かあったのか。

 

理 「亜狛‥‥耶狛‥‥頼むから無茶はするなよ」

 

信じて送り出したんだ最後まで信じなければな。地底の空を眺めそう呟き理久兎は2人を心配するのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「もうワシはツッコまん‥‥それで次回はつい
   に黒幕の登場か?」

怠惰「はいそうです次回ついに黒幕が登場です」

千 「因みにその黒幕を一言で表すなら」

怠惰「ボッチなオカルトっ子ちゃん」

千 「止めんか!?」

怠惰「なら公式が認めた眼鏡っ子(ボッチ)」

千 「じゃから止めんか!?」

怠惰「とまぁ黒幕は正直な話でボッチです今のと
   ころはね」

千 「お主はいい加減にせんとファンから色々と
   苦情が来るぞ」

怠惰「その時は怒られます‥‥でも千ちゃんボッチ
   には2つのパターンがあるんだよ?」

千 「何じゃいきなり語りだして」

怠惰「1つはいつの間にかボッチになっている例
   2つ目は自分からボッチになる例の2つの
   パターンがあるんだ今回の黒幕とリアルの
   怠惰さんは後者の方のボッチタイプだね」

千 「止めんか!?」

怠惰「ただ辛いのは学生時代の「はいペア組んで
   ねぇ~」の一言が拷問だったけどね」

千 「こっ心が抉られるのぉ」

怠惰「ハハハ‥‥高校が一番楽しかったな中学時代
   は裏切りが多かったから」

千 「何があったんじゃ‥‥怠惰よ泣いて‥‥良いん
   じゃぞ?」
  
怠惰「うるせぇやい、とりあえず時間も時間だし
   今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしく頼むぞ!」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第525話 秘封倶楽部初代会長 現る

こんばんは読者様、ドラビル2に久々にはまっている怠惰のクソ悪魔です。久々にやるとこれがまた楽しいんですよね。それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


光に包まれてから暫くして光が止み目を開けるとそこは先程の風景とは逸していた景色が広がっていた。

 

耶狛「わぉ!」

 

マミ「成功じゃな♪」

 

亜狛「‥‥‥‥来たんですね外界へ」

 

無数に建ち並ぶビルの摩天楼と薄暗い夜空はとてもマッチしていた。この光景はかつてマスターが地上の者達との戦いの場として描いた楽園のエレホンにとても酷似していた。しかしマスターの描いたエレホンの方が昔ながらの風景も取り入られたりしているためあっちの方が好みだな。

 

耶狛「せっかくだし外の世界のお洋服を見てみたい

   なぁ♪」

 

亜狛「耶狛これは遊びでもなんでもない仕事だから

   な?そこは忘れるなよ」

 

耶狛「はぁ~い‥‥‥‥」

 

本当なら粗方片付いたら買い物とかもさせてはやりたいが忘れてないだろうか。ここは幻想郷でも地底でもない。そのため通貨が全然違うから買い物なんてものは出来ない。せめてマスターがいたら外界の通貨を持っていたんだろうけどな。

 

マミ「ほう服に興味あるんじゃな」

 

耶狛「あるよ女の子だもん‥‥まさかマミゾウちゃん

   はないの?」

 

マミ「じゃっじゃから何じゃ」

 

耶狛「それは現代の女の子として終わって‥‥」

 

亜狛「コラッ!」

 

ピシャリと耶狛の頭を叩きすぐさま頭を下げさせ自分も頭を下げる。それは失礼すぎるだろ。

 

亜狛「すいません!本当にすいませんでした!」

 

耶狛「いったぁ~い‥‥」

 

マミ「いっいや‥そうか‥‥‥‥終わってるか」

 

遠い目をして闇夜の空の先を眺め動かなくなる。あっこれダメなやつだ。

 

亜狛「終わってませんからもっと気を持ちましょう

   マミゾウさん!」

 

耶狛「マミゾウちゃんお兄ちゃんですら女装したん

   だから頑張ろうよ!大丈夫だよ私これでもね

   コーディネートに自信あるんだから♪

 

マミ「そうか‥‥って何か不審なワードがなかったか

   の?」

 

亜狛「ってちょっと待てぇぇ!?何時どこで知った

   その永遠に封印したいその黒歴史を!?」

 

本当にその黒歴史をどこで知ったんだ。マスターにはあれ程なまでに口封じするように言った筈なのに。耶狛はニコリと楽しそうに笑い顔をそらす。

 

亜狛「なっなぁそれを本当に何処で知ったんだよ!

   なぁ耶狛さ教えろよ」

 

耶狛「え~とね‥‥」

 

と、耶狛が話そうとしたその瞬間、どこからか風を切る音が聞こえだす。

 

亜狛「何の音だ」

 

マミ「音?」

 

全神経を耳に集中させて神経を尖らせ耳を澄ますと何かが風を切る音を立てて向かってきていた。

 

亜狛「待避!!」

 

マミ「なっ!」

 

耶狛「ふぇ!?」

 

と、指示をし耶狛とマミゾウはすぐさま避けた瞬間、真横から長い何かが飛んできて自分の頬をかすめた。

 

耶狛「何なの今の‥‥ってお兄ちゃん大丈夫!?」

 

亜狛「あぁ平気だ」

 

何だったんだと思っていると、

 

? 「あちゃ今のを避けちゃうか」

 

そう言いながら1人の怪しい奴が自分達と同じように空を飛びながら出てきた。その風貌はマントに眼鏡そして大きな黒い帽子を被っていた。何よりも声からして女性だ。

 

亜狛「お前か異変の黒幕は?」

 

? 「黒幕?何を言ってんの私は秘封倶楽部そして

   その初代会長、宇佐美菫子その人よ!」

 

と、高々に話す。それを見た耶狛は菫子と名乗った子を指差して、

 

耶狛「ねぇお兄ちゃん変人だよ変人がいるよ」

 

亜狛「こら指差したらダメだよ変人が移るから」

 

あんなのを指差したら変人が移る。ただでさ耶狛は不思議キャラなんだこれ以上、変な属性が増えても困る。

 

菫子「誰が変人よ!?」

 

耶狛「えっとなら‥‥彼処に厨二病の痛い子が」

 

菫子「厨二病じゃないわよ!」

 

マントをなびかせるとその内側に見慣れた文字が見える。あれはマスターの断罪神書の文字と同じルーン文字だ。つまりそれを知って書いているとするなら相手はなりの手練れか。気を引き締めないとな。

 

菫子「それよりもよあなた達を見た感じ巫女と忍者

   と‥‥商人かしら?あれあっちの世界は江戸時

   代か何かなの?」

 

亜狛「言っておきますが江戸時代は既に終わってい

   ます」

 

耶狛「そうだよ」

 

マミ「それと儂は商人ではないの‥‥」

 

菫子「ふぅ~ん‥‥ならその格好はコスプレなのかし

   らその服といい耳と尻尾といい?」

 

コスプレな訳がないだろ。コスプレだったら仕込み暗器だとか出ないだろ。それから尻尾と耳がないとか動物としてキツいだろ。

 

亜狛「コスプレじゃないですよ証拠にほら」

 

耳と尻尾を動かすと菫子は眼鏡をクイ上げしてまじまじと見つめる。

 

菫子「へぇ‥‥それじゃちゃんとした妖怪なんだ」

 

マミ「ほうお主は儂達を見て妖怪とは中々に察しが

   良いではないか」

 

菫子「そりょあねぇさっきも魔女だとか白髪の不老

   不死の娘だとか小さくて可愛い一寸法師の娘

   とかも来てたしね」

 

魔女に白髪の不老不死‥‥恐らく空き巣常習犯の魔理沙と人里で戦った妹紅そして針妙丸までもが来ていたのか。というか妹紅はボールがないとか言っていたし針妙丸は自分達に負けてボールがなくなった筈なのにも関わらず自分達よりも速く集めたとでも言うのか。

 

耶狛「それよりもさっきの危ないじゃん!当たった

   らどうしてくれるの!」

 

菫子「それはほらあんなのに当たるレベルだったら

   戦う価値もない雑魚って事になるじゃない」

 

マミ「ほう雑魚とは戦わぬと?」

 

菫子「えぇ雑魚に構っていても時間の無駄なのよ私

   は謎を解き明かすのよあなた達の住む世界の

   謎を!そして見つけるの消えたあの人を!」

 

そう言うと菫子は不適に笑ったかと思うとビルの建設途中となっている場所に手を向けると無数の鉄骨が菫子へと引き寄せられ宙にふわふわと浮きだす。

 

菫子「さぁて結界が壊れれば私はあなた達の世界へ

   と行けるその邪魔をするならここで塵にでも

   なりなさい」

 

不適に笑い強者の余裕を見せてくる。人間にしてあそこまでの余裕は称賛に値する。蓮さんですらあんな余裕はなかったのだから。

 

マミ「分かっておるな?」

 

亜狛「えぇお任せを‥‥」

 

耶狛「マミゾウちゃんには後々の交渉をしてもらう

   から下がっててよ」

 

マミ「なら任せるぞ」

 

そう言いマミゾウは煙と共に消える。

 

菫子「あら?3人で来ないの?」

 

亜狛「貴女程度なら妹と自分だけで充分なので」

 

そう言い自分達は臨戦態勢をとる。

 

菫子「そうなら異界の者に敬意を称しここで果て

   なさい!」

 

菫子はそう言い無数の鉄骨を此方へと放ってきた。

 

耶狛「‥‥この常闇の空と」

 

亜狛「光輝く摩天楼を見つつ‥‥」

 

耶狛「異界へと足を」

 

亜狛「踏みいることなく」

 

そこまで言い自分と耶狛は呼吸を整えて、

 

2人「「ここで散れ!!」」

 

と、言い自分は二刀を耶狛は錫杖を構え向かってくる鉄骨へと突っ込む。そうして菫子との外界での弾幕ごっこが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ」

怠惰「やっと出てきた菫子ちゃん実は狐組の方だと
   少し名前が出ていたり」

千 「そうなのか!?」

怠惰「まぁね♪菫子ちゃんは龍組よりも狐組との絡
   みが楽しみなキャラの1人だったするんだよ
   ね怠惰さん的にはだけど」

千 「ほうしかし狐組の方が色々と絡み合い多い気
   がするんじゃよなぁ」

怠惰「まぁあっちは地上だから仕方ないね」

千 「それは、そうなんじゃがなぁ」

怠惰「まぁそれでも理久兎を目当てで来たりする客
   も多いけどね」 

千 「旧都の住人達から始まり地上だと‥‥今の所で
   客人として来たのって若造と天邪鬼とかゲス
   な河童達とかエセ新聞記者ぐらいな気がする
   のは気のせいではないよな‥‥」

怠惰「理久兎の人望は理禍畏異変で落ちたからねぇ
   仕方ないね」

千 「止めんか!?」

怠惰「その時は死んだ扱いだったさらある意味で神
   聖視されてたけど生きてましたからのさとり
   の折檻やらでカリスマブレイクしたからね‥‥
   しまいなは止めと言わんばかりに千ちゃんが
   乱入して更にキャラ崩壊を加速させたのが原
   因だからね?」

千 「うっ‥‥悪かったの!?」

怠惰「まぁでも付き合いだったり元来の性格は変わ
   らないから皆揃って尊敬してるんだよ?」

千 「本当かの‥‥」

怠惰「まぁそこは人それぞれだからね‥‥さてそろそ
   ろ頃合いだからここまでね」

千 「それではまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第526話 VS宇佐美菫子

こんばんは読者様、ドラビルが楽しくて2轍している怠惰のクソ悪魔です。月曜は休みだったのでもう2轍してますね。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


闇夜に光るビル郡の摩天楼に照らされる中、自分と耶狛は黒幕である菫子を相手に八百長弾幕ごっこを行っていた。

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「はいはいそれ縮小!」

 

向かってくる鉄骨を耶狛が能力による縮小で小さくし軽々と避け菫子へと間合いを詰める。

 

菫子「そんなのあり!?」

 

亜狛「散れ!」

 

二刀を逆手持ちして菫子へと斬りかかるが、

 

菫子「うわっ!?とっ!?」

 

ギリギリの所で回避される。やはり戦い慣れしてないのか避け方がド素人だ。その証拠に避け方に無駄な動作が多い。

 

亜狛「耶狛!」

 

斬るのを止めすぐさま離れると耶狛は妖力を使い無数の狼弾幕を形成し、

 

耶狛「行って!」

 

と、指示をしたと同時に狼達が菫子目掛けて襲いかかる。だが菫子は黙って立ち尽くすとニヤリと笑う。

 

菫子「‥‥‥‥テレポーテーション」

 

狼達が牙を向け噛みつこうしたと同時に菫子はそう唱えると一瞬で姿を消した。

 

亜狛「なっ」

 

耶狛「何‥‥今の!?」

 

それよりも何処に行ったんだ。探そうとしたその時、布がなびく音が近くで聞こえる。この音からして下にいる。

 

亜狛「忍術煙幕陣!」

 

すぐさま煙幕を放ち耶狛と共に煙に紛れる。

 

耶狛「お兄ちゃん!?」

 

亜狛「しっ!静かにして匂いを辿れ‥‥」

 

この煙の中なら早々にやられないそう思っていたが、

 

菫子「無駄よ‥‥エアロキネシス!」

 

突然の突風が煙幕を消す。煙が晴れるとそこには自信ありげに菫子が立っていた。

 

菫子「驚いてからの演技も中々に大変ね」

 

亜狛「あの避け方は演技だったとでも?」

 

そうだとしたら自分を騙すレベルという事になるため凄い役者だぞ。

 

菫子「そっそうよあれも演技よ!」

 

あっこれは嘘だな。つまりさっきの一瞬の移動の時に見せた不適の笑いが演技ということか。つまり元々は回避する際は瞬間移動で行っていたためガチのギリギリ避けをしていなかったんだな。

 

菫子「それよりもそんなボサッとしてると火傷する

   わよ?」

 

亜狛「どういう‥‥なっ!?」

 

耶狛「何時の間に!?」

 

いつの間にか自分達の周りに無数の火球があり今にも爆発しそうな雰囲気なのだ。

 

菫子「パイロキネシス!」

 

菫子の一言で火球は更に光だし爆発した。

 

耶狛「仙術十三式空壁!」

 

だがその直後に耶狛が空壁を周りに張り巡らせ爆発を防ぐ。

 

亜狛「やるじゃないか」

 

耶狛「まぁねお兄ちゃん反撃よろしくね」

 

亜狛「あいよ」

 

そう言うと耶狛は結界を解くと煙の中へと自分は突っ込む。そして刀身と刀身を擦り合わせながら進み煙から出る。

 

菫子「なっ!」

 

亜狛「鏡乃剣‥‥進軍!」

 

刀身から無数の白い化け物達が出現し菫子へとその不気味な腕を伸ばし掴もうとするが、

 

菫子「念力 サイコキネシスアプリ」

 

板のような物を取り出し指で何かの操作をすると無数のボロボロなテレビ等の電化製品や廃材ましてや家具などの所謂、粗大ゴミがこちらに向かって飛んできた。

 

亜狛「っ!!」

 

すぐさま刀を擦るリズムを変え向かってくる粗大ゴミに腕を伸ばし粉々に破壊していく。

 

菫子「そんな攻撃じゃ当たらない当たらない♪」

 

耶狛「ならこの攻撃は当たるかな♪お兄ちゃん頭を

   借りるね」

 

亜狛「頭を借りるって‥‥」

 

どういう事だろうと思ったその瞬間、

 

ゴンッ!

 

亜狛「げぶしっ!!?」

 

頭に何か衝撃が響き唸り声を出してしまう。何が起きたんだ。上を視ると耶狛が高くハイジャンプしていた。つまり自分の頭を踏み台にしてハイジャンプしたのか俺の妹は。

 

耶狛「大小 大きな葛と小さな葛」

 

2つの葛が出現し耶狛は錫杖で2つの大小異なる葛を触れるとそれらは開き中から無数の弾幕やレーザーが放たれる。 

 

耶狛「ありゃりゃ‥‥外れだよ」

 

亜狛「おい耶狛、人の頭を踏み台にするな!?」

 

背中はともかく頭は普通は無いだろ。素人なら首の骨が折れて逝ってるぞ。

 

耶狛「テヘ☆」

 

相変わらず反省の色が見えないな。まぁ耶狛だから仕方がないか。

 

菫子「そんな話し込んでると風穴が空くわよ!」

 

放った弾幕を回避しながら見た感じから玩具の銃を両手持ちし構えると、

 

菫子「銃符 3Dプリンターガン」

 

引き金を引き発砲するととんでもない速さで弾丸が飛んでくる。

 

亜狛「ちっ!」

 

裂け目を作りそこから大量の水を出現させ、

 

亜狛「忍術 水狼の強襲」

 

スペルを唱えながら水に刀身を入れ一気に振るい水流を菫子へと放つと向かってきた高速の弾丸は水に埋もれて消えそのまま菫子へと向かっていく。

 

菫子「水には水で対抗よ!ハイドロキネシス マン

   ホール!」

 

腕を上へと振るうと下から水が吹き出し自分の放った水を防ぐ。

 

亜狛「なっ‥‥」

 

菫子「ふふんどうよ♪」

 

耶狛「からの~スイッチ!」

 

と、また耶狛が意味の分からない事を言う。今度は何をする気だと思っていると、

 

耶狛「理符 理神の狼巫女」

 

耶狛の体が神々しく光輝くと一気に菫子へと間合いを詰め錫杖を振るう。

 

菫子「うわっちょっあぶなっ!?」

 

つまり今度は自分が援護しろと言うのか。仕方ないが、なけなしの数少ないクナイを全て使うか。刀を納刀して残りのクナイを取り出し投擲する。

 

菫子「今度はクナイあぁもう!」

 

菫子は腕を振るいクナイを不思議な力で弾き飛ばす。だが甘いぞ今、投げたのは糸付きクナイだ。弾かれたクナイは壁等に突き刺さり複雑に絡み合いワイヤートラップとなる。

 

亜狛「耶狛!」

 

耶狛「じゃあね菫子ちゃん♪」

 

合図と共に裂け目を耶狛の足元に作るとその中へと入る。耶狛を逃がし自分の隣に来ると共に裂け目が閉じた瞬間に糸を引くとワイヤートラップが菫子へと迫る。

 

菫子「甘いんじゃないのテレポーテーション!」

 

耶狛「あっまた逃げた!?」

 

そう言いまた消えていなくなる。だがそれを見越してこっちもやっているんだよ。神経を尖らせ音を頼りに探すとマントがなびく音が聞こえる。今度は後ろか。グイッと糸を引っ張る。

 

菫子「これで終わ‥‥なっ!!」

 

気づいただろう。相手は恐らく自分達の近くに出てくるのは間違いない。何故なら耶狛と自分はすぐ近くにいるのだから。そこを一気に叩きたいはず。それこそが罠なのだよ。だって四方に張り巡らした特別なクナイを引けば電柱などの大きな物がこちらに飛んでくるのだから。

 

菫子「念力 テレキネシス電波塔!」

 

向かってくる電柱を何とそれよりも大きな電波塔が倒れてくるとそれを壁にしてガードされ弾き飛ばされると共に糸がブチ切れてしまう。菫子はドヤ顔をしてこっちを見てくる。正直な感想としてはウザい。

 

耶狛「しぶといなぁ」

 

菫子「しぶとくて結構よチェインメール!」

 

無数の怪しく光る便箋が此方に向かって飛んでくる。刀を抜き全て斬ると気づく。いつの間にか菫子がいない事に。

 

耶狛「あれ!?」

 

亜狛「今度は何処に」

 

と、探していると耶狛は自分の裾をクイクイと引っ張って、

 

耶狛「お兄ちゃん‥‥あれ‥‥‥‥」

 

亜狛「何だ‥‥よ!?」

 

上空を見て驚く。真っ暗な空に光が見えるのだ。そしてその近くの高い塔に菫子は両手を広げて立っていた。まさか大技を打つ気か。

 

耶狛「お兄ちゃん作戦は覚えてるよね?」

 

亜狛「あぁもう少し続けたかったが仕方ないか」

 

自分達は何もせずその場でその光を眺めながら、

 

亜狛「耶狛、怪我を治す用意はしておけよ」

 

耶狛「お兄ちゃんこそね」

 

そう言いあっていると菫子の周りにオカルトボールが浮き出すと声が直接、頭の中に響いてくる。

 

菫子「*幻視せよ!異世界の狂気を!*」

 

と、響いた瞬間に光が自分達に降り注ぎそして、

 

ピチューーン! ピチューーン!

 

自分達は被弾しこの勝負というか八百長試合として菫子が仮初めの勝利を納めたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし八百長試合か‥‥」

怠惰「ボールを渡すのが仕事だからねただ八百長す
   るもの大変なんだよ?八百長だからって手を
   抜くと怪しまれるからね」

千 「確かにのぉ」

怠惰「そういった意味だと菫子よりも亜狛と耶狛の
   方が役者だったかもね」

千 「しかしあの娘の能力は何じゃ何とかキネシス
   とか言っておるがまさかエスパーなのか?」

怠惰「その通り彼女は正真正銘のエスパー少女なん
   です」

千 「ほう‥‥‥‥」

怠惰「ただボッチなのか世間体的にズレてるけれど
   ねぇ」

千 「そうなのか」

怠惰「うんパンダカーに乗って受け狙ってくるし」

千 「ぷっあの成りでそれはのぉ」

怠惰「だからズレてるのさ‥‥さて時間も時間だしそ
   ろそろ終わろうか」

千 「うむそれでは読者様、今回はここまでじゃ」

怠惰「また次回もよろしく」

千 「それでは読者様!」

怠惰「さらばじゃ!何てね♪」

千 「それはワシの台詞じゃぁ!?」


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第527話 女子高生は幻想郷へ

こんばんは読者様、ドラビル1をやろうか悩んでいる怠惰のクソ悪魔です。2も面白かったため1も面白いよなと思っている次第です。それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


光の嵐に飲まれた後、

 

亜狛「つつ‥‥」

 

目を覚ました自分は周りを見る。すると隣にはボロボロの耶狛が眠っていた。

 

亜狛「おい耶狛‥‥」

 

耶狛「うぅん‥‥もう少し」

 

まったくまだ眠る気なのか。やりたくない手だが仕方ないあの方法で起こすか。

 

亜狛「耶狛‥‥悪いマスターから俺とお前は解雇だっ

   て知らせが‥‥」

 

耶狛「うぅん‥‥‥‥‥‥‥‥へっ!!!!!?」

 

飛び起き耶狛は驚くほどの汗を流しながらキョロキョロと辺りを見だす。

 

耶狛「マスター!!ごめんなさい!捨てないで!」

 

亜狛「冗談だ!冗談だから落ち着けって‥‥」

 

耶狛「ふぇ?」

 

落ち着いた耶狛は自分を見て両肩を掴むと、

 

耶狛「大丈夫だよね!解雇されてないよね!」

 

亜狛「してない‥‥してない‥‥それにマスターが俺達

   を捨てるわけ無いだろ‥‥」

 

耶狛「だっだよねぇぇ‥‥‥‥」

 

耶狛は力が抜けたのかへたりこむ。そして安堵の息を漏らす。自分達のマスターへの忠義は今も忘れたことはない。だからこそ「いらない」「解雇」なんて言われた日には耶狛と共に溶岩ダイブするかもしれない。

 

耶狛「ってお兄ちゃんそんな冗談つかないでよね!

   心臓が止まるかと思ったよ」

 

亜狛「ごめんというかお前が起きないからだぞ?」

 

耶狛「うっうぅん‥‥」

 

耶狛は目をそらし頬を掻く何時もの癖だな。

 

亜狛「それよりも菫子さんは?」

 

耶狛「言われてみると‥‥それよりも再生しない?」

 

亜狛「だな‥‥リザレクト」

 

耶狛「リジェネーション!」

 

自分達は傷や服を元に戻し改めて菫子を探すと、

 

? 「あらやっと目覚めたの」

 

声がして向くと貯水タンクの上に菫子が楽しそうにニヤニヤしながら座っていた。

 

菫子「どう私の実力は♪」

 

耶狛「うん凄いねー」

 

亜狛「えぇ‥‥」

 

って凄い棒読みで耶狛は言うよな。まぁ仕方ないか、だって自分達がした試合はこっちが負けるように仕組んだ弾幕ごっこだったからな。

 

菫子「そうでしょう♪そうでしょう♪」

 

棒読みなのに気づいてないのか菫子はケタケタと嬉しそうに笑う。棒読みで褒められて嬉しいのだろうか。というか気づけよ。やれやれと呆れていると、

 

? 「ほう中々に見事じゃったぞ!」

 

パチパチと拍手する音と共に声が聞こえる。すると菫子の後ろにマミゾウが楽しそうに笑いながら飛んでいた。そしてビルへと降りるとニコやかに含みのあるような顔をする。

 

菫子「どうよ貴女の子分達はちょちょいと片付けた

   わよ?」

 

耶狛「むぅ‥‥マミゾウちゃんの子分じゃないのに」

 

亜狛「落ち着け後で言えば良いだろ?」

 

耶狛「うん‥‥」

 

ここでぶち壊したら作戦が台無しだ。

 

マミ「して?その言い方じゃとお主は儂との戦いを

   望むとでもいうのか?」

 

菫子「まぁ貴女がやるなら‥‥ね?」

 

顔をあげて見下したかのような表情で笑う。恐らくマミゾウを甘く見ているな。というかマミゾウはともかく自分達を甘く見られている事にイラッとくるな。

 

マミ「まぁ待て待て流石にお主の実力は分かったか

   らのそれで挑むのは野暮でもあるそれにお主

   の先程の言動から幻想郷に行きたいと言って

   おったが?」

 

菫子「えぇそれよりも戦う気はないと言うの?」

 

マミ「うむお主の実力では到底に及ばないと判断し

   たからのぉ~」

 

手をぶらぶらさせて変な演技をしだす。何が実力では到底に及ばないだよ。耶狛の顔を見ると耶狛も若干ながらに呆れてしまっていた。

 

菫子「フッフッ♪そうよね何せ私みたいなサイキッ

   カー少女は強いものね♪もののけなんてのは

   足元の存在よ♪」

 

マミ「中々に勝ち気じゃの‥‥ならそんなお主にはこ

   れを譲ろうかの」

 

そう言いマミゾウは例のボールを菫子へと渡す。

 

菫子「これオカルトボールじゃない‥‥でも私が作っ

   たのとは違う性質ね?」

 

マミ「ご名答それは幻想郷のオカルトボールじゃそ

   れを使えば幻想郷に‥‥」

 

菫子「行けちゃうって訳ね!」

 

嬉々としてオカルトボールを掲げて楽しそうにくるくると踊る。

 

マミ「まぁ故に破壊するまでもないという事じゃ」

 

菫子「そうねまぁもう破壊はしないであげるわよ♪

   そんじゃ早速!」

 

そう言い菫子は踊るのを止めボールを掲げたその瞬間、光輝いたかと思うと菫子は光の中へと消えこの場からいなくなった。

 

耶狛「ありゃりゃ!?」

 

亜狛「‥‥‥‥これは幻想郷に行ったという事で良いん

   ですよねマミゾウさん?」

 

マミ「うむ‥‥まぁこれであの娘にとって長くて辛い

   夜が始まるという訳じゃな」

 

ニヤニヤと笑いながらマミゾウは煙管を大きく吸い溜めて大量の煙を吹く。

 

マミ「しっかし上から目線な娘じゃったな‥‥」

 

言動からして若干だがイラついていたみたいだな。まぁ確かに上から目線での物言いはあまり感心しないな。

 

亜狛「現代人は皆あんな何ですかね‥‥」

 

耶狛「確かにね‥‥」

 

そうだとしたら今の現代は昔よりも人の心は穢れているのかもしれないな。といっても昔も昔で汚かったけどな。

 

マミ「まぁ後はあっちの者達に任せるかのぉそんで

   もって時間が来たら様子見だけしようかの」

 

亜狛「1人だけ高見の見物ですか」

 

マミ「まぁの全てを出し抜き騙すのが化け狸の大将

   じゃからの♪」」

 

やっぱりマミゾウは食えないな性格していらっしゃる。そこはある意味でマスターとは違うよな。

 

耶狛「はいはい!」

 

と、突然、耶狛が手を挙げてぴょんぴょんと跳ねる。

 

マミ「何じゃ狼の妹?」

 

耶狛「仕事したんだから何かご褒美を受けとる権利

   があると私は思いま~す!」

 

マミ「こやつは‥‥まぁ良いか何じゃ服でも買えとで

   も言うのか?」

 

耶狛「うん買って♪」

 

眩しい満面の笑顔でそう言うとマミゾウは煙管を落とし固まる。

 

マミ「まっまぁあれじゃ‥‥良いぞ‥‥‥‥」

 

震えながらに落とした煙管を拾うと煙管の中身を捨て服の内ポケットにしまう。

 

耶狛「わぁい♪」

 

亜狛「はぁ‥‥耶狛がすいません」

 

マミ「まぁ一理はあるからの‥‥それではさっさと行

   くぞ!そんでさっさと帰るぞ!」

 

耶狛「おぉ~♪」

 

亜狛「はぁ‥‥」

 

そうして自分達はビルを降りて夜の街を歩くのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかしあの菫子なる者は大丈夫なのか
   不安になるのぉ」 

怠惰「まぁ幻想郷を舐めてかかると死ぬからねぇ」

千 「確かにのぉ」

怠惰「因みに幻想入りしてしまったら会った方が
   良い子とダメな子そして行くべき場所と行
   ってはダメな場所を紹介しようか」

千 「ほう」

怠惰「会った方が良い子は慧音先生に妹紅ちょん
   それから鈴仙にアリスそして聖に神子達と
   いった宗教組だったり早苗や霊夢といった
   具合かな?」

千 「その理由は?」

怠惰「それはね博麗神社に連れていってくれるか
   らだよ外来人達は博麗神社まで来てやっと
   帰れるからねアリスとか妹紅それから聖や
   神子になると家に泊めてもくれる筈だよ」

千 「ほう‥‥」

怠惰「で行った方が良い場所は博麗神社を筆頭に
   命蓮寺か人里になるかな?そこでなら殺し
   はご法度だしね」

千 「成る程なそれで会ったらダメな者と場所に
   ついては?」

怠惰「え~と会ったらダメな子は例で言ってしま
   うとルーミアだとか吸血姉妹だとかだった
   りとか後は‥‥幽香だとかになるのかな?」

千 「食われてしまうという意味じゃな」

怠惰「そういう事‥‥会ったら真っ先に夕食になる
   からね幽香の場合は‥‥殺しに来るよね」

千 「それで場所は?」 

怠惰「あぁ場所としては上記の行くべき場所以外と
   述べれば良いのかな?ただそれでももっとも
   行ってはダメなのは紅魔館と妖怪の山と魔法
   の森そして地底とかになるよね」

千 「妖怪の山は侵入すれば天狗などの妖怪に襲わ
   れて紅魔館になれば食事にされ魔法の森とな
   ると妖怪が潜んでいたり地底になるとそれよ
   りも狂暴な妖怪がおるしの‥‥」

怠惰「そうだから基本行ったらダメなんだよね食わ
   れて終わるかなぶり殺されるから」

千 「じゃな‥‥って怠惰よ時間が!」

怠惰「ヤバッオーバーしすぎたそれでは読者様今回
   はここまで」

千 「また次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第528話 現代を満喫

こんばんは読者様、リアル強欲君にモンストの人気投票ガチャの結果を見せたらガッデムと言われた怠惰のクソ悪魔です。因みに出たのはシャーロック・ホームズでした。マルチガチャでワトソンも当たっていたのでホームズ探偵メンバーが集まったかのような感覚ですね。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


菫子を見事、幻想郷(人間にとってこの世の地獄)へと送ったた自分達は現在、

 

耶狛「わぁ~♪」

 

亜狛「こらあんまりでしゃばるなよ‥‥」

 

マミ「相変わらず元気じゃなぁ狼の妹は」

 

現代で言うショッピングセンターなるものに来ていた。というか時間的に、ここしか空いてなかったため来たというのが正しい。

 

マミ「それとそんな走り回るでない術が解けるぞ」

 

耶狛「はぁ~い♪」

 

因みに自分達の服は忍装束と巫女服のため悪目立ちしてしまうためマミゾウの術で服を現代の服へと変化させて貰っているのだ。因みに耳と尻尾は、

 

亜狛「耶狛‥‥尻尾を動かすのは我慢しろ‥‥」

 

耶狛「うぅ~ん無理だよ~」

 

尻尾は服のなかに隠し耳は帽子の中に隠している。そのせいか色々と窮屈だし耳を隠しているため音が地味に聞こえにくいのだ。

 

マミ「お主達も変化の術ぐらいは使えるようになっ

   ておけば色々と便利じゃぞ?」

 

因みにマミゾウは変化の術のプロなのか自身の耳と尻尾を完璧に隠しておりその姿は人間と何一つ変わらない姿をし服はハイカラな着物を着ていた。これを見ると覚える価値は充分にあるよな。

 

耶狛「うぅ~んマミゾウちゃんやっぱり尻尾とかは

   隠せないの?」

 

マミ「自分が変化するのは馴れておるが他人を変化

   させるのに馴れてないんじゃよ」

 

亜狛「耶狛わがままばかり言うなよ?」

 

耶狛「そうだよね‥‥」

 

他人を変化させ馴れていないのは仕方ないだろ。何せマミゾウの周りにいるのは化け狸達だ。変化させる者がまず身近にいないのだから。

 

亜狛「それよりもこんな所で話してると買う時間が

   なくなるぞ?」

 

耶狛「あぁそうだった!お兄ちゃんマミゾウちゃん

   早く行こう!」

 

マミ「こっこれそんな引っ張るな!?」

 

亜狛「そう慌てるなって‥‥」

 

こうして耶狛に手を引っ張られながら自分とマミゾウはショッピングセンター巡るのがスタートされた。

 

耶狛「おぉ夜だからかお客さんが少ないね」

 

マミ「まぁこういう所は昼間は多いが夜に近づけば

   人は減るものじゃからな」

 

人は少なく店の従業員達も時間も時間なのか片付けの準備に取りかかろうとする者が多かった。

 

耶狛「う~んとあっ!あっち行こうよ!」

 

手を引っ張られ連れてこられた先は男女の服を取り扱う店だった。

 

店員「こんばんは何かお探しですか?」

 

耶狛「うん幾つか見させてもらうね♪」

 

店員「かしこまりましたそれではごゆっくり♪」

 

そう言い店員は下がると耶狛はハンガーにかけられている服を漁り始める。その顔つきはまるでプロのスタイリストか何かのような顔だ。

 

マミ「表情の変わり方が凄いの‥‥」

 

亜狛「まぁ耶狛ですから」 

 

何かを飾り付ける、何かを作る際のコンセプト作りなら恐らく地底では鬼達と並ぶ実力だろう。ただし耶狛の場合は作るもそうだが飾り付けるそれが耶狛の一番の強みとも自分は思っていたりしている。そんな事を思っていると耶狛は幾つか服を選び試着室へと入り数分すると、

 

耶狛「どうかな♪」

 

試着室のカーテンを開けその姿を見せる。半袖の何か文字が刻まれているシャツに下は短パン腿が見える程の生地の少ないジーパンに頭に帽子を着用しているファッションだ。

 

マミ「ほう中々に似合っておるな」

 

亜狛「あぁ」

 

耶狛「えへへ♪」

 

だが似合ってはいるが多方面から男(害虫)の視線を集めそうで嫌だな。そんな視線を送った挙げ句にナンパなんてしてこようとする奴は地獄への片道切符いやきさらぎ駅への片道切符をくれてやる。

 

耶狛「うんこれは流行りそうだよね♪」

 

マミ「確かに注目は集めそうじゃが幻想郷でその格

   好はするでないぞ変な虫につかれるぞ?」

 

耶狛「わぉ!?オカンな台詞だね‥‥まぁそれもそう

   だよね外行き用かなだ‥‥まぁでも今は外だし

   帰るまではこれで良いや店員さん!これをそ

   のまま着ていきたいからお会計よろしくね後

   それから紙袋も頂戴」

 

店員「はいただいま♪」

 

そう言い店員はすぐさま紙袋を耶狛へと渡すと耶狛は試着室に入り着ていた巫女服をしまいそして変化の媒体として使われた葉をマミゾウへと返す。

 

マミ「うむ確かに‥‥それよりも値段は」

 

マミゾウは値札を確認すると黙り深く考え、

 

マミ「以外にも安いんじゃな」

 

耶狛「まぁね耶狛ちゃんのコーデはお財布にもお優

   しいコーデだからね♪」

 

マミ「なら買う物は買ったしそれでは‥‥」

 

耶狛「何を言ってるのマミゾウちゃんは♪」

 

マミ「へっ?」

 

この耶狛の笑顔は何かを企んでる顔だな。マミゾウの手をすぐ掴みそのまま試着室へと連れ込む。

 

マミ「なっ何を!?」

 

耶狛「それじゃこれ着てみて♪」

 

そう言いマミゾウに服を何処から持ってきたのか一式渡しカーテンを閉める。

 

亜狛「何を渡したんだよ?」

 

耶狛「ふっふん見てのお楽しみ♪」

 

そうして暫くすると、

 

マミ「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

マミゾウは黙ってカーテンを開ける。その服は緩い感じの紺と白のボーダー服にレースのロングスカートそして靴もかかとが地味に高い靴にカンカン帽子といったファッションになっていた。 

 

亜狛「へぇ」

 

耶狛「おぉ!似合う似合う♪元からある丸眼鏡との

   相性もバッチリなシンプルかつカジュアルに

   まとめてみました♪」

 

マミ「何か悪いとも言えぬが本当に似合ってるのか

   も分からんわい‥‥」

 

耶狛「大丈夫♪これでも私は地底1のファッション

   センスの持ち主なんだから♪」

 

亜狛「お~い嘘をつくなよ~初耳だぞ~」

 

確かにセンスはあるが先程の発言は初めて聞いたぞ。

 

マミ「因みにこれ値段は‥‥」

 

耶狛「大丈夫♪安く押さえてありますから♪」

 

亜狛「因みにこの全身コーデでいくらなんだよ」

 

耶狛「え~と私のが閉めて1万ちょいくらいでマミ

   ゾウちゃんはそれに5000円ぐらい足した

   感じの額だった筈だよ?」

 

おいおいそれは安いな。意外にもマミゾウのお財布を気遣っているんだな。

 

耶狛「何せここは安く良い品が揃うユ‥‥」

 

亜狛「名前は出したらダメだからな!?」

 

マミ「流石に本気で怒られるぞ!?」

 

耶狛「まぁでも安いでしょ?」

 

マミ「それはな‥‥お主と同様に外界に行ったらこの

   服はまた着ようかのすまぬがこれも買うぞ」

 

どうやら買うみたいだな。それを聞いた店員はニコニコと、

 

店員「はいありがとうございます♪」

 

そうして服を摘めてマミゾウは紙袋を手に持つと耶狛はそれをマミゾウから奪うと耶狛の紙袋とマミゾウの紙袋を自分に渡してくる。

 

耶狛「お兄ちゃん持って♪」

 

亜狛「おいおい自分でその位は‥‥」

 

耶狛「こういうのは男性がエスコートするものなん

   だから♪」

 

亜狛「はぁ‥‥やれやれ」

 

仕方ないなと思いながら渋々と荷物持ちを受ける。

 

耶狛「とりあえず店員さんお会計ね♪」

 

店員「かしまりました♪」

 

そうして会計を済ませた自分達は店を出て暫く耶狛に引かれながら歩きまた別の服屋に入る。

 

店員「いらっしゃいませ」

 

亜狛「おいおい‥‥」

 

明らかにあっちよりも高そうな服が並んでいる。チラッとジーパンの値段を見ると6000円レベルの物があったりと目が回りそうだ。

 

耶狛「う~んとこれとそれからこれかな♪」

 

幾つかの服を取り自分に差し出してくる。

 

耶狛「着てみてよ♪」

 

亜狛「おいおい高いだろどうみても‥‥」

 

耶狛「お兄ちゃんが今回で一番頑張ったからね」

 

亜狛「そんな‥俺は‥‥‥」

 

頑張ったつもりなんて何にもないのにな。仕方がないが着てみるか。服を受け取ると耶狛は紙袋を変わりに持つと自分は試着室に入り服を着る。

 

亜狛「どうだ?」

 

緩やかな白服に膝ぐらいのカーゴパンツそして皮の首飾りにキャスケット帽子とカジュアルかつ自然的なファッションだな。カーテンを開けると耶狛はキラキラした目で見てくる。

 

耶狛「お兄ちゃん格好いい!」

 

マミ「似合っておるじゃないか」

 

亜狛「どっどうも‥‥」

 

因みに値札を見ると2万以上はするんだけど。

 

亜狛「俺だけ高くて良いのかよ!?」

 

耶狛「良いの♪お兄ちゃんが一番頑張ったんだからそ

   のご褒美だよ♪」

 

マミ「まぁ一理はあるの‥‥その位は痛くも痒くもない

   わい」

 

ニコニコと2人は笑う。何かいがみ合っていた筈なのに耶狛が中心に立つとそんなのどうでもよくなるのかな。クスリと笑い、

 

亜狛「ならいただきますね」

 

マミ「うむそれではこれを!」

 

そうして自分の服も購入し元の忍装束を紙袋に入れ変装用の葉っぱをマミゾウに返す。

 

耶狛「ねぇねぇ折角だからスイーツだけでも食べて

   行こうよ!」

 

マミ「金を払うのは儂じゃぞ?」

 

耶狛「良いじゃん♪マミゾウちゃんは器大きいんで

   しょ?」

 

マミ「そっそれはのぉ」

 

ムフッと笑うマミゾウは何処か嬉しそうだ。

 

亜狛「ただし食べ過ぎるなよ?クレープ1つとかに

   しておけよ?」

 

耶狛「は~い♪」

 

そうして自分達はほんのもう少しだけ現代を満喫するのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむこうして見るとマミゾウは保護者みたい
   じゃな」

怠惰「まぁしっくりしてるからね‥‥ある意味でイヌ
   科どうしで仲が良いのかもね」

千 「そういえば狸もイヌ科じゃったな」

怠惰「そうそう」

千 「そういえば怠惰よイヌ科といえば飼ってみた
   い犬とかおるのか?」

怠惰「そうだね‥‥甲斐犬かな?」

千 「またリッチな犬を‥‥」

怠惰「因みに千ちゃんは?」

千 「ワシか?ワシはもう高天ヶ原に干支神の犬が
   おるから満足しておるわい」

怠惰「わぁすげぇ‥‥」

千 「ほっほっほ♪因みに他の干支神の神獣もおる
   からの動物天国とまでいかずとも夢見心地な
   世界ではあるの♪」

怠惰「楽しそうで何より何よりさて時間も時間だし
   今回はここまで」

千 「おっとそうじゃなそれでは読者様また次回も
   よろしくの!」

怠惰「それではバイバイ♪」


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第529話 亜狛と耶狛の帰還報告

こんばんは読者様、実習の日時が決まった怠惰のクソ悪魔です。今回はそれでも駅1つなんでまだ近くて楽なんで良かったです。恐らく投稿は前よりかは出来るかなと思ってはおります。それではそろそろ本編へどうぞ。


服を買いその後にファミレスで季節デザートなるものを食べたを終えた自分達は人の気配を感じない路地裏へとやって来る。

 

マミ「お主達‥‥本当に大丈夫か?」

 

亜狛「えぇ行きはやってくれたので帰りは自分達が

   送りますよ」

 

耶狛「うん♪」

 

行きはマミゾウが送ってくれたから帰りは自分達が送ろうと思いここに来たのだ。

 

マミ「まぁ良いが‥‥どのようにして帰ると?」

 

亜狛「こうするんですよ」

 

手を壁へと向け裂け目を作る。

 

亜狛「とりあえず何処におりますか?」

 

マミ「そうじゃな‥‥先に送ったあの小娘の様子を確

   認したいからのその近くで降りる事は可能か

   の?」

 

亜狛「分かりました‥‥ふぅ」

 

菫子の近くで下ろすか。深く呼吸をして裂け目に全神経を集中させ気配をたどる。そして菫子のいる場所の景色が裂け目に広がる。生い茂る木々にどこからか満ちて溢れる魔力は間違いない魔法の森だ。

 

マミ「ここにおるのか?」

 

耶狛「ううんあくまでこの近くだと思うよ」

 

マミ「そうかまぁ探せば良いしここまでの労力もな

   いから全然マシじゃな‥‥それでこの中に入れ

   ば良いんじゃよな?」

 

亜狛「えぇ」

 

マミ「そうか‥‥」

 

そう言いマミゾウは裂け目へとゆっくりと手を伸ばし腕を中へと入れる。

 

マミ「面白い能力じゃ‥‥お主達えっとあれじゃ色々

   と楽しかったぞ理久兎の従者としての考えは

   抜きとしてな」

 

耶狛「私も楽しかったよマミゾウちゃんまた遊んで

   ね♪」

 

マミ「ふん‥‥まぁたまになら考えてもよいか」

 

クスリと笑いマミゾウは裂け目へと入ると、

 

マミ「世話になったわい」

 

と、言う声を最後に裂け目が閉じられる。それを確認した自分達は大きく体を伸ばす。

 

耶狛「う~んはぁ‥‥楽しかった♪」

 

亜狛「良かったな」

 

マミゾウは色々とマスターへの不満は垂らしてはいたがどことなく言動の1つ1つはマスターを認めているような感じがしていた。マミゾウにとってマスターは越えるべき壁という存在なのかもしれないな。

 

亜狛「それじゃそろそろ帰るかマスターも心配して

   いるだろうし」

 

耶狛「うん♪土産話が沢山できたねお兄ちゃん♪」 

 

亜狛「ふっ‥‥そうだな♪」

 

耶狛の前向きな所は見習わなければな。そんな事を思いながらも自分達は裂け目を作り中へと入り外界から帰還をするのだった。同時刻頃の地底では、

 

理 「くぅ~~‥‥はぁ‥‥‥‥」

 

座って書類との睨めっこが終わり体を大きく伸ばす。

 

さと「ふぅこちらも終わりました」

 

黒 「こっちも書類の整理を終わらせたぞ」

 

理 「おつかれさん2人共」

 

先月の決済をまとめ更には美寿々達が壊した物や建物の被害額などについてまとめていた。本当に頼むから物を壊すなよな。

 

理 「黒これもまとめておいてくれ」

 

黒 「あぁ預かるぞ」

 

さと「ありがとうございます」

 

理 「さとりはもうあがって良いぞ」

 

さと「そうですね‥‥分かりましたなら私はこれで」

 

そう言い筆記具などを片付けて立ち上がり部屋の扉を開けて出ていった。

 

理 「とりあえず黒それももう終わるだろ?終わり

   次第に上がれ残りの後片付けはしておくよ」

 

黒 「良いのか?主も疲れているだろそれに怪我も

   あるだろ」

 

理 「いいや今はそんな事はないさ」

 

痛みも朝に比べればだいぶ落ち着いてきているのだ。やはり地底の温泉の効能は流石の一言だ。

 

黒 「そうか‥‥分かったそれなら」

 

と、黒が言い立ち上がったその瞬間、

 

? 「ひゃっほ!」

 

黒 「ぐあっ!?」

 

上から何かが落ちてきた。それはよく見てみると、

 

耶狛「着きました~♪」

 

耶狛だ。しかも何故か服が現代かぶれしている。黒というクッションから離れると、

 

黒 「こっこの‥‥」

 

立ち上がろうとしたその直後、

 

? 「おっと」

 

黒 「ごふっ!?」

 

また上から落ちてきた。それは耶狛と同様に現代かぶれした服を着ている亜狛だ。

 

亜狛「あれ何だこの感触‥‥」

 

黒 「いい加減、俺をクッションにするな!?」

 

亜狛「あぁ!?黒さんごめんなさい!」

 

すぐさま離れると黒は眉間にシワを寄せながら立ち上がり服の埃を払う。

 

理 「おっおい大丈夫か黒?」

 

黒 「あぁ何とかな」(#`Å´)

 

しかし一気に凄い不機嫌になったな。

 

耶狛「黒くんどうしたのそんなに怒って?」

 

黒 「亜狛こいつにブレス吐いて良いよな?」

 

亜狛「あぁすいません妹が!ほらお前も謝れ!」

 

耶狛「よく分かんないけどごめ~んね♪」

 

黒 「あぁ良いぞ俺の心はヨーロッパ大陸のように

   雄大で広いからなぁ」( #^ω^)

 

いや黒お前の心の広さはヨーロッパ大陸にあるバチカン市国なみに狭いだろ。本当にそのくらいあったら眉間にシワをよせないって。

 

理 「とりあえず上がってくれ黒こいつらから話を

   聞くからな」

 

黒 「承知した」

 

そう言い黒は一礼して部屋から出ていった。

 

理 「さてそれじゃお前達の報告を聞こうじゃない

   か色々と話してくれ亜狛に耶狛♪」

 

椅子に腰掛けながら笑うと亜狛と耶狛は口を開き、

 

耶狛「え~とね」

 

亜狛「まず異変についてですが」

 

そうして亜狛と耶狛は異変の全容を語りマミゾウと華扇そして蓮とで連携して異変に片をつけている事。そして今現在で黒幕がここ幻想郷に来ている事やマミゾウと外界で遊んだことを語った。

 

理 「成る程な‥‥」

 

亜狛「えぇなのでボールをばらまいた黒幕の宇佐美

   菫子は現在は幻想郷で地獄を見ている筈です

   よ」

 

耶狛「お望みなら私達が落とし前つけさせに行くけ

   れど?」

 

と、言うが自分は首を横に振る。

 

理 「いや必要ないだろマミゾウと華扇が片をつけ

   ると言ったんだからなあの2人は頭は良く切

   れるからな」

 

華扇は鬼の中では知恵袋レベルで頭が良くマミゾウも佐渡の方では総大将を務めた程の実力者だ。そのためあの2人なら全然問題ないだろ。

 

亜狛「分かりました」

   

耶狛「は~い」

 

理 「それよりもその服をマミゾウに買って貰った

   と聞いたがしっかりお礼は言ったか?」

 

耶狛「勿論♪」

 

亜狛「えぇそこは神使として当然ですよ」

 

そうかそれなら良い。何時かマミゾウに何か珍しい土産でも持っていくか。

 

理 「そうか‥‥報告をご苦労様お前達も疲れている

   だろうしもう上がって良いぞ」

 

耶狛「うん♪」

 

亜狛「分かりましたそれでは‥‥」

 

そう言い2人も一礼して部屋を出ていく。1人書斎に残った自分は天井を見上げ、

 

理 「はぁ楽しそうだなぁ」

 

亜狛と耶狛が楽しく冒険し出会いをするのを聞いて少なからず羨ましいなと思ってしまう。

 

理 「こんな事を思うって事は俺も歳だな」

 

そう呟き黒に頼もうと思っていた書類整理を行うのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむして怠惰よ次回は‥‥」

怠惰「うん久々に狐組だねもう何ヵ月ぶりだよって
   話だけどね」

千 「ついに狐組の投稿か」

怠惰「こっちも一段落はついたからね」

千 「じゃな」

怠惰「それと来週の月曜日から怠惰さんはまた実習
   ですね」

千 「またか」

怠惰「1回目は学校に強制され2回目は自分から行
   ったけど変な噂に尾ひれがついて疑われて嫌
   になったから内定を蹴り飛ばしそして3回目
   はついに内定を決めて先方から実習に来てと
   言われてって感じかな」

千 「ほう‥‥」

怠惰「専門学校だから就職課なるものがあるんだ
   けれど就職課は内定を蹴ってすぐに新たに
   内定を取ったからお前もう少し苦しめよ!
   とか言われたよね」

千 「蹴ってどのくらいじゃったかの‥‥」

怠惰「え~と5日目には決まったよね」

千 「うわぁ速いの‥‥」

怠惰「まぁ田舎だからね‥‥人手が足りないのさ‥‥
   さてそれではそろそろ時間だから今回はこ
   こまで」

千 「うむまた投稿をしたらよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第530話 もう1つの姿

こんばんは読者様、元からの赤日だったためドラビル2で建築しまくっていた怠惰のクソ悪魔です。これがまた楽しくて楽しくて‥‥失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


亜狛と耶狛が調査から帰還した翌日の事。理久兎は風呂場の鏡の前に立っていた。

 

理 「ふぅ‥‥ルールを制定‥‥力の枷を50解放」

 

持ってきた身代わり木板の束を投げると束が弾け飛ぶ。それを代償に力を解放しその後はルールに頼らずに自力で力を抑えその姿を見る。その鏡に映っていたのは何時もの自分の姿ではなくあの暗い世界で話したもう1人の自分こと災禍をもたらす狂神の姿になっていた。

 

理 「これがさとり達が恐れる姿か‥‥」

 

この姿こそがさとり、紫、蓮といった者達にとって恐怖の象徴になっている姿なのか。頬に触れ体のあちこちを触り不思議な感じになる。そして改めて見てみると目線が何時もよりも下になっていて何とも不思議な感覚だ。

 

理 「‥‥‥‥」

 

そして同時に悩む。この姿に出来る限りならないようにした方が良いのか。それともこの姿にちょこちょことなって皆を慣れさせた方が良いのか。前者は他人から嫌われずに済むが自分を偽っている感じがしてならない。後者は手放したくないと思えるかけがえのない者達が離れていくような感じがしてしまう。自分にとってどの選択こそが正しいのか分からなくなってしまう。

 

理 「はぁ‥‥‥‥」

 

ため息を吐きながら浴槽に再び浸かりこの状態で力を抑制する。そして腹をさすりながら思う。憤怒の怪我はだいぶ癒え痛みも段々と引いたきたため風呂にも浸かれる位には回復したが無理はまだできないよなと。

 

理 「どうしたものかな」

 

何て述べていると風呂場の戸が開き、

 

亜狛「やっぱり一仕事を終えたら風呂ですね」

 

黒 「だな」

 

と、述べながら2人が入ってきて自分を見て止まる。

 

亜狛「えっえぇと」

 

黒 「主‥‥だよな?」

 

理 「あぁ‥‥ほらこれで分かるだろ?」

 

頭に生える龍角をポンポンと触り更には隠している翼と尾を見せる。

 

亜狛「みたいですね‥‥それよりも何でその姿なんで

   しょうか?」

 

理 「まぁちょっとなぁ‥‥とりあえず体を流して浸

   かれよ」

 

黒 「そうするか」

 

亜狛「ですね」

 

そうして2人は桶で体を流し風呂へと浸かる。

 

亜狛「ふぅ‥‥」

 

黒 「それでどうしてその姿なんだ?」

 

理 「色々と確認だよそして今はどうするべきかと

   悩んでいる所だ」

 

それを聞いた2人は首をかしげる。これは一から説明する必要があるかな。

 

理 「まぁ~あれだよさとりや他の者達にとっては

   この姿は恐怖の象徴みたいでな凶変しいた時

   は今の姿で暴れていたのが今も印象に残って

   いるとしたら他の連中はこの姿を見たら恐れ

   て俺から離れていってしまうのかなと思って

   いてな」

 

黒 「それは心配しすぎだろ?」

 

亜狛「えぇ‥‥」

 

理 「そうなんだけどなぁ」

 

しかし皆の心にトラウマを植え付けたこの姿を受け入れてくれるのか不安なんだ。この姿を見たら皆は恐らく‥‥

 

亜狛「隠すという案は?」

 

理 「それも考えてはいるんだ‥‥しかしそれをやっ

   ていると自分を偽っているんじゃないかとか

   思ってしまう‥‥いや思っているの間違いか」

 

黒 「‥‥‥‥俺達には良く分からんそんな子供の姿な

   ど見ても何ら怖くなどないからな」

 

亜狛「えぇ現にマスターと同じでその時の記憶なん

   てぶっ飛んでますしね‥‥なのでその姿を見て

   も怖いとは思いませんね恐らくは知らないか

   らというのが正しいんでしょうが‥‥」

 

理 「そうか‥‥」

 

それぞれの感性の違いか。初めて会う奴ならこの姿を普通に見せれるが既に知っている者にはどうなるなのか分からないな。

 

亜狛「いっその事でまずは、さとりさんや紫さんに

   永琳さん辺りにその姿を見せてみたらいかが

   ですか?」

 

理 「さとりと紫に永琳にか?」

 

亜狛「えぇさとりさんと紫さん後は永琳さんだ辺り

   なら絶対にその姿のマスターも受け入れてく

   れる筈ですよ」

 

黒 「紫だとか永琳だとかそれらの人物はそんなに

   詳しくは知らないがさとりなら受け入れてく

   れるとは俺も思うぞ主よ‥‥」

 

理 「‥‥‥‥」

 

そんなに言うならやってみるか。拒絶されたならされたで後で考えるのが一番だな。

 

理 「分かった‥‥ありがとうな相談にのってくれて

   よ‥‥」 

 

立ち上がり浴槽から出ると共に翼と尾をしまう。

 

黒 「なぁその姿で着る服はあるのか?」

 

理 「ん?あぁ~まぁ大丈夫だろ?」

 

手をかざすと断罪神書が現れその中に手を突っ込み漁ると中から小学生~中学生くらいの服が出てくる。

 

理 「‥‥‥‥気難しすぎるな」

 

また手を突っ込みなかった事にする。

 

黒 「ないんだな」

 

理 「まぁささっとアロハシャツを作って着るか」

 

亜狛「結局アロハシャツですか!?」

 

理 「おっそのツッコミはどういう意味だ?アロハ

   シャツをバカにしてるのか亜狛」

 

アロハシャツなめるなよ。動きやすさ丈夫さ更にはこの地底の気候ともマッチしてる服だ。これ以上に着心地の良い服の何処がいけないというのだ。

 

亜狛「いえそういう訳ではないですがアロハシャツ

   に対してのこだわり強くないですか?」

 

理 「そうか?普通だけどな‥‥」

 

流石に外界に出る時には少しはオシャレするぞ。ハワイとかグアムならまだしも東京のド真ん中でアロハシャツだと変に目立つからな。

 

亜狛「まったく‥‥せめて少しはその姿に合った服を

   着たらどうですか?」

 

黒 「確かにな‥‥」

 

理 「う~ん‥‥分かったよならなりに考えてはおく

   って」

 

とりあえずどうあれ服を作らないとな。変に気難しい服だとこっちが疲れるしな。

 

理 「相談にのってくれてありがとうな♪」

 

亜狛「どういたしまして」

 

黒 「頑張れよ‥‥」

 

そうして自分はとりあえず力を抑制して普段の姿へと戻り一度部屋へと戻るのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし狂神としての姿か‥‥」

怠惰「ある意味で理久兎にとってはコンプレックス
   になりかけてる部分だよね」

千 「みたいじゃな‥‥」

怠惰「果たして受け入れられるのかどうかだね」

千 「うむむ不安じゃ」

怠惰「まぁあの姿で殺人未遂をバリバリ犯してるか
   らねぇしまいにはさとりちゃんや千ちゃんに
   限っては胸を手で貫かれているしある意味で
   トラウマになるよね」

千 「確かにのぉあれは今も少し答えておるわい‥‥
   しかしワシは傷跡もなく治ったがの」

怠惰「俺様の医療技術は魔界1番♪あっ因みに壊す
   のも大の得意だよ♪」

千 「自慢するでないわ拷問官」

怠惰「元ね?今はしがないニートさ」

千 「あの頃の威厳は‥‥もうないかのぉ」

怠惰「ハッハッハッ♪さてそれではそろそろ時間
   だから終わろうか」 

千 「うむでは今回はここまでじゃ!」

怠惰「それでは読者様また次回えっと実習中なの
   で今週以降は毎日投稿になりますのでよろ
   しくね」

千 「うむでは投稿されるまでさらばじゃ!」


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第531話 受け入れられる喜び

こんばんは読者様、何とか投稿できた怠惰のクソ悪魔です。後残り3日で実習も終わりだ‥‥失礼それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


自室へと戻った自分は手際よく服を作っていた。

 

理 「こうして‥‥それからこれを錬金釜にぶちこ

   みましてと」

 

粗方の形を作り最後に錬金釜にぶちこんで各種の素材と合わせたら完成だ。

 

理 「約5分か」

 

出来るまでの5分間どうするかな。さとり達に言う言葉を考えるかいや台詞を考えた所で意味はないな。こういうのは素直に自分の気持ちを伝えるべきだしな。そうなるとどうするか。とりあえず紫や永琳にこの姿を見せるのはそうだが問題は他の連中だ。例で言えば蓮や霊夢達だ。彼奴等はこの姿を見て何と思うのか。

 

理 「‥‥‥‥簡単には受け入れてはくれねぇよな」

 

何て呟きながら頭を掻いているとチャキン!という音が鳴り響く。どうやら服ができたみたいだな。

 

理 「ルールを制定‥‥2分の間だけ力の枷を4つ解

   放する」

 

指を牙で少し切り血を流す代償で力を少し解放してもう1つの姿へと変化する。そしてその状態で力を抑制する。そして錬金釜を開けて出来た服を取り出し早速着替える。カジュアルに半袖と短パンそして竜の翼のネックレスを着ける。そして部屋の鏡で確認する。

 

理 「中々だな」

 

おかしくはないな。とりあえずこれでいってみるか。

 

理 「ルールを制定‥‥この姿になる時は服は自動で

   この服になる」

 

と、呟きながら置いてある身代わり木板の束を投げるとその束の内の3枚が弾け飛び残りをキャッチする。

 

理 「これで良しさて行きますか」

 

そうして部屋を出ると同時に何時もの普段と変わらぬ姿へと変化したのか視線の高さが元に変わる。どうやら丁度2分か。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

深く呼吸をしてさとりの部屋へと歩き出すのだった。そうしてさとりの部屋の前へと来る。ノックしようと手を出すが、

 

理 「‥‥‥‥」

 

ノックできずに止まってしまう。俺にしては珍しく緊張してビビっているのだろう。だが緊張していてもビビっていても先には進めない。

 

理 「よし!」

 

覚悟を決めてノックを3回する。すると、

 

さと「どうぞ」

 

と、さとりの声が響く。扉を開けて中へと入る。

 

理 「邪魔するよ‥‥」

 

扉を開けて中へと入るとさとりは机に向かって本を読んでいたのか眼鏡をかけ椅子に座りながら此方を向いていた。

 

さと「理久兎さんでしたか何用ですか?」

 

理 「えっあぁ~まぁその何だ‥‥」

 

さと「‥‥?あっまさか書類の方に不備が」

 

理 「嫌そうじゃないぞ書類に不備なんてなかった

   からな」

 

言葉がでないやっぱり台詞を考えるべきだったか。嫌それが通じるのはプレゼンぐらいだしいざという時にも言えないしどっちにしても無駄だな。

 

さと「‥‥‥‥どうしたんですか?そんなに固まってい

   て?」

 

そう言い立ち上がるとさとりは此方へと近づいてくる。そして爪先立ちをして手を自分の額に乗せる。

 

さと「熱とかと思いましたがないですね?」

 

理 「熱じゃねぇって‥‥う~ん‥‥なぁさとりに聞き

   たいんだけどよ」

 

さと「何ですか?」

 

理 「前にほら俺のあの少年の姿が恐いってとかそ

   う言ってたろ?」

 

さと「えぇまぁ恐いには恐いですが何故また?」

 

苦笑して少し後ろに下がりそして、

 

理 「ルールを制定‥‥力の枷を50解放」

 

先程と同様に身代わり木板の束を1つ取り出し投げた瞬間に砕け散ると視線が低くなりさとりと同じくらいになるのを確認して力を自力で抑制する。そしてさとりの顔を見るとさとりは驚いた顔をしていた。

 

理 「やっぱりお前にとってはこの姿は恐いよな‥‥

   ごめんな変な事を聞いてよ」

 

やっぱり受け入れてはくれそうにもないよな。正直な話で分かっていたどうせ受け入れてはくれないと。元の姿に戻ろうかと思ったその時、さとりは近づいてくると、

 

さと「恐いには恐いですよ‥‥ですがあの時みたいに

   狂気に染まって一方的に他者を傷つけるよう

   な事をしていた理久兎さんとは全然違います

   から‥‥だから私は平気です」

 

理 「‥‥‥‥!?」

 

さと「昔に理久兎さんは私やこいしが嫌われている

   覚妖怪だと知っても受け入れてくれたじゃな

   いですかだから今度は私のいいえ私達の番で

   す私は‥‥貴方のその狂神としての姿も受け入

   れます!」

 

真剣な顔でそう言うとニコリと微笑んだ。何故だろうか言われたかった言葉の筈なのに目から涙が出てきた。

 

さと「理久兎さんまさか泣いて!?」

 

理 「ハハハ違うよ目にゴミが入っただけさあぁ~

   どうしてこうタイミングよく目から汗が出て

   きたのかねぇ」

 

目を擦りながら笑うとさとりも楽しそうに笑う。

 

さと「それに視線が同じだと見上げなくても良いで

   すし後は‥‥」

 

そう言うと手を優しく握ると、

 

さと「手も握りやすいですしね♪」

 

これまで視線が高かったためか気づかなかったがこうして同じ視線の高さぐらいになるとさとりの笑った顔ってこんなにも可愛いもんなんだな。

 

さと「どうかしましたか?」

 

理 「えっ?あぁいいや何でもないよまぁあれだよ

   ありがとうな受け入れてくれて」

 

さと「ふふっどういたしまして♪」

 

さとりは受け入れてはくれた。しかし他の者は受け入れてはくれるのか不安だ。だが今は受け入れてくれた事が素直に嬉しくてたまらない。するとさとりはハッとした顔をする。

 

さと「そういえば理久兎さん宛に手紙が」

 

理 「手紙?」

 

誰からだろうと思っているその時だった。突然、背後の扉が勢いよく開きそこから耶狛が現れる。

 

耶狛「大変だよマスターにさとりちゃん侵入者が来

   たよ!」

 

と、耶狛は叫びながら入ってきたのだった。




千 「ではでは今回はここまでじゃな」

怠惰「はいはい」

千 「しかし良かったと同時に心配して損したぞ」

怠惰「まぁね‥‥」 

千 「狂神の姿か‥‥ワシも受け入れなくてはな」

怠惰「まぁ少しずつ受け止めていけば良いとは思う
   けどね」
   
千 「うむ」

怠惰「そして因みにな話で理久兎に新しく狂神状態
   が使えるようになった訳だけど実際これね後
   付け設定だったりしているんだよね」

千 「ふぇっそうなのか!?」

怠惰「そうほら狐組の蓮くんいるでしょ?」

千 「うむおるな」

怠惰「あれがどんどん強化されていっているからね
   理久兎にもテコ入れしないとなぁ何て思って
   いたらしいんだよねリアル怠惰さんは」

千 「テコ入れのぉ」

怠惰「そう亜狛や耶狛に黒はどんどんテコ入れされ
   ていってるのにメイン主人公の理久兎がテコ
   入れされないのはなぁという事であの狂神の
   姿のテコ入れが入ったっていうねぇ」

千 「やはり狂神状態になると‥‥」

怠惰「まぁね小さくなった分、小回りや弾幕だとか
   の被弾率も大幅にダウンするから当たりにく
   いし理久兎の挑発が入ればある意味で回避盾
   みたいな立ち回りが出来るかもね」

千 「ほう」

怠惰「それと枷は50の解放であの姿に変化かつ自
   力で力を抑制するのに慣れれば通常の理神の
   姿と狂神の姿をバトル内でも変えれたり」

千 「意味あるか?」

怠惰「まぁでもあまり詳しく話すとつまらないから
   理久兎のバトル回になったら詳しく説明して
   いこうかな♪」

千 「じゃなさて時間も時間じゃし今回はここまで
   じゃな」

怠惰「はいはいではではまた次回もよろしくね」

千 「それでは読者様さらばじゃ!」


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第532話 来たる秘封倶楽部初代会長

こんばんは読者様、実習という名のハデスを倒し安息の休みを満喫していた怠惰のクソ悪魔です。ようやく終わった長かったような短かったような‥‥失礼それでは久々に本編へどうぞ。


勢いよく開かれた扉から耶狛が侵入者と言いながらやってきた。

 

さと「耶狛さん?」

 

理 「それに侵入者だ?」

 

耶狛「そう侵入‥‥ってえぇ!?」

 

驚いた顔をすると耶狛は此方へと近づき顔やら体をペタペタと触り更には鼻を動かし匂いまでかぎだす。そして、

 

耶狛「まさかのまさかでマスター!?」

 

理 「あぁそのまさかのまさかでな‥‥というか離れ

   てくれないか?」

 

というかいい加減にペタペタと触るな。というか身長が低くなっているからお前の胸の肉が当たったりして息苦しいったらない。

 

耶狛「わぉ!ごめんねまさかマスターが子供のよう

   な姿になっているとは思わなくってそれに‥‥

   その姿だからまさかと思って‥‥」

 

そういえば耶狛は少し覚えているだの言ってたもんな。ならこの姿にトラウマを持つ者の1人なんだよな。これは耶狛にも慣れさせるしかないかな。

 

さと「それよりも耶狛さん侵入者とは?」 

 

耶狛「わぉ!そうだった侵入者がえぇっと昨日報告

   したあの秘封倶楽部初代会長がね!」

 

理 「あぁ確か絶賛お仕置き中の小娘か」

 

耶狛「そうそう!その子が地霊殿に入ってきてそれ

   でもう辺りを物色しまくってて」

 

おいおい黒だとか亜狛は何を‥‥そうだ彼奴らまだ風呂に入っているんだった。

 

理 「やれやれ‥‥さとり悪いが用事が出来たみたい

   だな」

 

さと「そのようですね」

 

理 「とりあえずその小娘は何処にいる?」

 

耶狛「えっとまだエントランスに‥‥」

 

理 「分かった俺が直々に行くよ」

 

その秘封倶楽部初代会長とやらには亜狛と耶狛が世話になったみたいだしな。挨拶はしておかないとな。

 

さと「付いていきます」

 

耶狛「あっ私も!」

 

理 「なら行くか‥‥」

 

力を更に自力で抑制し元の姿へと戻るとエントランスへと向かう。そうして向かっていると、

 

? 「わぁ!こんな所にもあんな所にも猫ちゃんに

   犬が!えっあれってまさかハシビロコウ!」

 

と、声が聞こえてくる。どうやら地霊殿のペット達に驚いているみたいだな。エントランスへと出るとそこには動物達を観察する変な服装にマントを着用しそして眼鏡をかける女子が板のような物で何かをしていた。

 

理 「へぇ君が侵入者か」

 

? 「えっ?あんた誰よ?」

 

理 「おっとその前に自分から名乗るのが筋だと

   思わないかい?」

 

? 「それ普通なら私の台詞よね‥‥」

 

理 「まっこういうのはレディーファーストだ早く

   言えよ?」

 

そう言うと眼鏡少女はクイッと眼鏡を直すとマントをなびかせ、

 

? 「ならば言いましょう私は秘封倶楽部初代会長

   にして世界の神秘や謎を探し求める者その名

   を宇佐美菫子よ」

 

自信満々にそう言うが確か報告が正しいとしたらこの菫子と言った娘は絶賛幻想郷に幽閉されて迷子になってる憐れな子羊(笑)の黒幕だった筈だ。

 

菫子「名乗ったんだからあんた達の名を‥‥」

 

耶狛「やっほ~♪」

 

菫子「げっ何であんたがここに!?」

 

耶狛を見た菫子はそう言い固まる。とりあえず名乗ってはおくかさとりを見てお先にどうぞとアイコンタクトをするとさとりが前へと出て、

 

さと「私はこの地霊殿そして旧地獄の管理をしてい

   る古明地さとりです」

 

耶狛「もう知ってるだろうけど私は深常耶狛で~す

   レディーファーストだから先に言いました♪

   それとお久びさだね菫子ちゃん」

 

と、2人が自己紹介を終えるを確認し最後は自分が名乗る。

 

理 「そんで俺はさとりと同様に旧地獄と幻想郷の

   間の外交官をしている深常理久兎ってもんだ

   お前の事は俺の神使の耶狛とその兄の亜狛か

   ら色々と聞いているぜ」

 

菫子「えっあんたとあの忍者は確か性悪眼鏡タヌキ

   の部下でしょ!?」

 

耶狛「えぇ~酷いなぁあれは主人でも何でもないよ

   あくまで友人?悪友?としてマミゾウちゃん

   の手伝いしただけだよそれに狸ごときに私達

   狼が従う訳がないよね?」

 

サラリと毒を吐いていくな。本当にヒロインの1人とは思えないぜ。

 

菫子「それじゃ真のラスボスはあんた?」

 

理 「ハハハラスボスとか酷いなぁ」

 

自分に指差してラスボスとか言ってきたよ。地味に失礼な奴だな。すると、

 

さと「理久兎さん」

 

理 「どうした?」 

 

小声でさとりが呼んできたため耳を傾けると、

 

さと「どうやら彼女はここに来るまでに相当な数と

   戦って心身共に参ってるみたいですねそのせ

   いなのか先程からソワソワしているんですよ

   ね‥‥」

 

理 「言われてみると」

 

言われてみると確かにビビっているのかソワソワキョロキョロもしているな。これは結構なぐらいに堪えているみたいだな。

 

理 「少しカマかけてみるか何かしらの事情があり

   そうならコンタクト頼むぞ」

 

さと「はい」

 

小声で話すのを止め菫子を見てニヤリと笑い、

 

理 「お前の事は色々と報告で聞いているぜ化け狸

   に化かされて幻想郷に閉じ込められたんだっ

   てな~♪何でまたお前は罠かもしれないのに

   関わらず幻想郷に?」

 

菫子「っ!あんたには関係ないでしょ!」

 

若干だが言葉に怒りが籠っているな。これは何かしらの事情があるとみた。さとりをチラリと見るとアイコンタクトしてくる。やはり事情はあるみたいだな。

 

理 「まぁそこは別にどういでも良い問題はどうし

   てこんな危険で無法的な地底に?」

 

菫子「知らないわよ!逃げてたらいつの間にかここ

   へと来てたんだから!」

 

成る程ね。地上で追いかけられている際に誤ってここへと来てしまったという事か。しかしその道中の間でよくもまぁ無事で来れたものだ。そこは褒めてやりたい。

 

菫子「ここに来るにも殺されるかと思ったしもう本

   当に嫌になってきちゃう‥‥あの人ももしかし

   たら」

 

あの人か。どうやらその事情はあの人という者にかかわり合いがあるとみた。再びチラリとさとりを見ると今度は頷く。どうやらビンゴみたいだな。

 

理 「まぁ詳しい事は知らねぇがここに人間なんぞ

   いないぞ?いるのは嫌われた妖怪だとか交渉

   なんて通用しない奴達だけだからな言わば人

   間のお前なんかは妖怪の好物だぜ?」

 

菫子「ひっ!たっ食べる気!?」

 

理 「生憎な話で俺は人肉を食べる趣味はないんで

   な安心しな」

 

菫子「そっそう‥‥ねっねぇ地上にいえ外界に帰れる

   方法なんて何かない?」

 

あるにはあるんだよな。現に亜狛がその一例だからな。だが教えるわけにはいかない。教えたりして帰すとこいつは懲りずにまたしでかして来そうだからな。

 

耶狛「えっと帰れる方法は‥‥」

 

理 「耶狛♪」

 

ニコリと微笑むと耶狛は顔を青くして黙る。あれそんなに怖いか俺の顔。

 

理 「コホンッ!まぁ外界については皆目検討はつ

   かないが地上には帰してやれるぞ」

 

菫子「それ本当!」

 

理 「あぁ‥‥ただ」

 

ニヤリと笑うとさとりと耶狛はまさかといった顔をする。流石は察しが良いな。

 

理 「俺のリハビリに付き合えよここ最近、動いて

   なくてな‥‥」

 

どのくらいの力でやれるかリハビリ兼ねて試したいんだよな。まぁ所詮は弾幕ごっこつまりごっこ遊びだけどな。

 

菫子「へぇその顔に似合わず爺臭い事を言うのね

 

理 「アハハ君から見たらいくつに見える?」

 

菫子「う~ん貴方も妖怪よね?」

 

理 「さぁどうだろうね♪」

 

菫子「大方は高く見積もって3000歳?」

 

おやこれはこれは嬉しい事を言ってくれるな。これには少しニコニコしてしまう。まだそんな若く見えるのかそうかそうか。少し加減してやろうかな。

 

さと「因みに理久兎さんは幻想郷の中でも屈指いえ

   1番の年寄りですよ?」

 

菫子「うぇ!?」

 

理 「えっさとりいきなり何なの!?」

 

さとりの顔は不貞腐れ気味な顔をしていた。何あれか焼き餅か焼き餅なんですか。

 

菫子「えぇとそうなると6000歳とか!」

 

さと「いえ軽く50億は行っていますし世界の誕生

   をこの目で見ている方です」

 

菫子「Why!?」

 

理 「さっさとりさ~ん軽く人のまぁ人じゃないけ

   れど歳を言うのは止めて貰っても良いかな」

 

さとりは何故か楽しそうにクスリと笑う。あれどこに笑う要素があるんだろう。

 

耶狛「マスターとさとりちゃんはやっぱり仲が良い

   ようで♪」

 

菫子「てことは世界の全てを知る全知全能!」

 

理 「それは俺じゃないなまぁいいやとりあえず相

   手を頼むぜ小娘こっちは出来る限りで手加減

   して‥‥」

 

菫子「まぁ構わないわそれから言っておくけど私は

   年季の入ったお爺ちゃんに負けるほどの心の

   広さはないし優しくもないわよ!」

 

こいつ言うてはならぬ事を言いやがったな。手加減してやろうかと思ったが止めた爺らしく加減抜きで叩き潰す。

 

理 「良し分かったお前には手加減抜きでボコボコ

   にしてやろう♪」

 

菫子「えぇ!?」

 

耶狛「マスター大人げないなぁ」

 

さと「耶狛さんとりあえず下がりましょう巻き添え

   を受けますよ」

 

耶狛「はぁ~い」

 

大人げない?結構だ。喧嘩を売られたら買うのが俺の主義だ。それにまだ会っても数分も満たない小娘に年季の入ったお爺ちゃんと言われたのは流石に俺も少しキレる。

 

さと「理久兎さん無理しない程度でやって下さいね

   傷口が開いたりしても困りますので」

 

理 「へいへい‥‥」

 

2人が離れるのを確認し自分は菫子を見て笑う。俺にお爺ちゃん呼ばわりして喧嘩を売った事を軽く後悔させてやろう。

 

理 「さぁてめぇの勇気、知恵、力を全てを持って

   俺に挑めそしてお前の価値を俺が見定めてや

   るよ!」

 

菫子「貴方ごときに私の価値を見定めてもらおう気

   なんて更々ない私の価値を知るのは私だけで

   充分よ!」

 

そうして地底での弾幕ごっこが幕を開けたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし理久兎もついに爺呼ばわりか」

怠惰「まぁ仕方ないまだこの時の菫子は若干なが
   らも理久兎達いや幻想郷の住人達を嘗めて
   るからねそれに従者達を倒したっていうの
   もあってかその主人も弱いなんて思ってい
   るのかもね」

千 「あやつ死んだな‥‥」

怠惰「まぁ恐らくリハビリがてらでやられるよね」

千 「やれやれ‥‥して次回はやはり」 

怠惰「えぇ戦闘回ですそしてついにこれまで後書
   きにて語らていた理久兎のオカルトが分か
   るね」

千 「おぉ!」

怠惰「まぁそんなんもあるから次回に狂神だった
   りオカルトについて語っていこうか」

千 「うむ楽しみにしておるぞ」

怠惰「あいあい‥‥さて時間も時間だし今回はここ
   までにしようか」

千 「うむでは読者様今回はここまでじゃ!」
   
怠惰「また次回もよろしくね」

千 「それでは読者様」

怠惰「さようなら~♪」


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第533話 リハビリという名のお仕置き

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。そして今回は本来ある筈のない都市伝説が出てきたり菫子がゲームにはないような技を使ってきますがそこは場所が場所というのでご察しをお願い致します。それでは本編へどうぞ。


地底での弾幕ごっこが幕を明けた同時に、

 

菫子「先手必勝よ!」

 

菫子は置いてある家具などを浮かせて此方へとぶん投げてきた。だが、

 

理 「他人の家の家具を武器に使うな!」

 

圧を放ち物を止め下へと強制的に降ろす。

 

菫子「なっ!ならパイロキネシス!」

 

人差し指に火が灯されたかと思うとその火は荒れ狂う炎へと姿を変え此方へと放射してきた。手を龍化させて霊力を纏わせて炎を受け止める。

 

菫子「なっ何で効かないのよ!」

 

理 「何で?簡単だ圧倒的な年季の差だ小娘」

 

受け止め火玉へと収縮させた炎をそのまま菫子へと返す。炎は自分の霊力と絡み合い火龍の姿となって菫子へと炎の牙を向け襲いかかる。

 

菫子「っ!サイコ‥‥」

 

理 「させるかよ!」

 

返した火龍よりも素早く動き菫子の前へと一気に移動する。

 

菫子「へっ!?」

 

理 「ここじゃあれだからな表に出ろ!」

 

そう言い気を纏った拳を菫子の体に当たらぬように打つ。

 

菫子「えっ‥‥えぇキャー~!!?」

 

打った拳から気が放たれ衝撃波となり菫子を玄関から地霊殿の外へと追い出す。そして、

 

理 「やれ!」

 

絡み合った霊力を操り火龍は菫子を追いかけ玄関から飛び出す。それを追い玄関を出ると、

 

菫子「ハイドロキネシス温泉!」 

 

旧都の温泉宿の温泉から水竜巻をお越し火龍の攻撃を防ぐと共に火龍は消滅する。

 

菫子「まさか私の火を利用してくるとは」

 

理 「使えるものは何でも使うのが流儀だただ人様

   に迷惑をかけてんじゃねぇよ小娘」

 

流石の俺も‥‥墓を踏み台にしたりとか鎮圧と言いつつ建物を破壊したりとか未遂だったが迷いの竹林に隕石弾幕を落とそうとしたりとかしているため人に言えなくないと内心思った。

 

菫子「何をぼさっとしているのかしら!」

 

そう言われハッとすると菫子の手には河童の水鉄砲みたいな玩具っぽい銃が握られていた。菫子はニヤリと笑いながら引き金を引き、

 

菫子「銃部 3Dプリンターガン!」

 

引き金を引ききるとバキュンといった発砲音が鳴り響き銃弾が此方へと向かってくるが凄く遅く見える。

 

理 「やれやれ断罪神書レクイエム!」

 

断罪神書を呼びレクイエムを注文すると勢いよくレクイエムを吐き出す。

 

理 「モード魔力」

 

魔力へと切り替えすぐさまにレクイエムを手に取り、

 

理 「恋符 マスタースパーク【六連砲】」

 

引き金を引くと弾倉が回転し銃口からマスタースパークを放ち向かってくる銃弾を消し炭にして菫子へと向かっていく。

 

菫子「くっ!それってあの魔女の!」

 

理 「ほう魔理沙を知っているのか」

 

菫子「えぇ2回戦ってるからね」

 

理 「そうか‥‥まぁこれは彼女から教わったのさ代

   わりに本を貸してとGive&Takeして

   な」

 

菫子「そうだけどその技は見破っているわ!それは

   高火力ゆえに1発しか撃てない!」

 

そう言い菫子は無数の岩石を浮かせ投げ飛ばしてくる。まぁ確かに普通のマスタースパークは1発しか撃てないな。ただそれはあくまでただのマスタースパークならの話だ。俺のマスタースパークは改造を施したため6連射できるんだよ。再び引き金を引きマスタースパークを放つ。投げた岩を砕き菫子へと向かうがそれをギリギリで回避される。

 

菫子「嘘っでしょ1発だけの筈じゃ!?」

 

理 「俺のマスタースパークは射程及びに威力を落

   とす事で射速を上げそして6連射できるよう

   に改造してあるんだよ」

 

引き金を連続で4回引き無数のマスタースパークを放つ。だがそれを、

 

菫子「うっうわっとと!?」

 

ぎこちなく明らかにダサい避け方だがギリギリでレーザーを避けていく。

 

菫子「この‥‥アーバンサイコキネシス!」

 

無数の瓦礫や瓶などのゴミ更には無数の落石物をぶん投げてくる。また懲りずに物を投げてきたか。

 

理 「モード妖力‥‥空紅、黒椿!」

 

レクイエムを断罪神書へとしまい妖力へと切り替えて空紅と黒椿を取り出し向かってくる物を全て木っ端微塵切りにしていく。だが投げてきた物を全て木っ端微塵にして気づく。菫子の姿が消えているのだ。

 

理 「あいつ何処に‥‥」

 

何て思っていると上から気配を感じ見るとそこには、

 

菫子「オカルトボール!」

 

無数のボールが浮くとそれらは一斉にレーザーを放ってくる。密度が濃く間が凄く狭いがどう避けるか。

 

理 「折角だ試させてもらうぜ!」

 

二刀を投げて力の抑制を少し解除し狂神の姿へと変化して翼を羽ばたかせレーザーへと向かっていき、

 

理 「遅い!」

 

翼を折り畳み狭いレーザーとレーザーの間をギリギリの所で潜り抜けながら菫子へと間合いを詰める。

 

菫子「なっ何よその姿!?」

 

理 「驚いてる間があったら回避に専念したらどう

   だ?」

 

菫子へと腕を伸ばすと先程に投げた空紅と黒椿が菫子にめがけて直進していく。

 

菫子「っ!サイコキネシス!」

 

と、言い空紅と黒椿をその場で止めるが自分自身はまだ止まっていない。

 

理 「手と足と首のある物を渡せ」

 

霊力、妖力、魔力、神力を合わせ深紅の巨大なハサミを作り出し重なりあう刃を広げ菫子の腕を目掛けて攻撃をする。

 

菫子「テレポーテーション!」

 

だが一瞬で姿を消したため閉じた刃は空を切ってしまう。刃を肩に乗せて気配のする方に体を向けると菫子は不思議そうな顔をして見てくる。

 

菫子「それが貴方のオカルトよね」

 

理 「どうだろうね♪」

 

菫子「そのオカルトで体まで縮むなんて」

 

理 「それは特異体質なだけさ」

 

力を抑制し元の姿へと戻る。ハサミを片手で持ちながら、

 

理 「スナッチ」

 

浮いたままの空紅と黒椿を指と指の間に柄を挟むように持ち断罪神書へとしまう。

 

菫子「貴方のそのハサミといい私がまだまだ知らな

   いそして見たことのないオカルトみたいね」

 

理 「へぇ~そうなのか」

 

オカルトそれは外界のホラー的の都市伝説だ。亜狛と耶狛の報告ではその都市伝説となっているものを使い弾幕ごっこをしているのだとか。そしてどうやら俺のオカルトはその黒幕すらも知りえないものみたいだな。

 

菫子「良いわ!その不思議をもっと見せてちょうだ

   いよ!」

 

理 「おいおい生憎な話で俺もあんまり知らねぇん

   だよな‥‥モード霊力」

 

霊力へと切り替えて拳を構え、

 

理 「瞬雷」

 

超高速移動で一気に菫子の背後へと回り、

 

理 「遅いぞ小娘?」

 

菫子「なっ!」

 

ハサミの刃を広げ再びその右腕に向かって斬りかかる。

 

菫子「どわっ!?」

 

連続で何回もハサミを開いては閉じてを繰り返し斬ろうとするが絶妙なタイミングでダサ回避される。

 

理 「反射神経が良いな」

 

菫子「これでも私は奢侈文弱なんだけど!?」

 

理 「アハハ面白い冗談が言えるじゃないか♪」

 

総重量で約1000kgの家具を持ち上げたり何千Lもの温泉で火龍を撃退したり言わずとも重たい落石や建材を持ち上げたりとしていて何処が奢侈文弱だ。全国の奢侈文弱に謝れ。

 

菫子「ひぇ酷い!?なら!」

 

先程に動物達に向けていた不思議は板を取り出し構えると、

 

菫子「念力 サイコキネシスアプリ」

 

そう言い指でその板を操作すると無数の瓦礫や岩などが此方へと四方八方から向かってくる。

 

理 「やれやれ‥‥ふんっ!」

 

抑制するのを止めて狂神となり四方八方から飛んでくるゴミの数々を衝撃波で吹っ飛ばす。

 

菫子「そっそんなのもありなの!?」

 

理 「ありだね!」

 

ハサミを閉じた状態で構え菫子の顔を目掛けて突く。

 

菫子「うわぁ!?」

 

だがまたしてもダサ回避されてしまう。本当に反射神経は素晴らしいな。ならば、

 

理 「恐符 伝染する絶望」

 

巨大な髑髏が口から煙を吐きながら出現し菫子へとその大きな口を開き噛みつきをおこなう。

 

菫子「っ!」

 

だがすぐさま後退され回避されてしまうがそれこそが狙いなのだ。噛みついた同時に髑髏は弾け飛び無数の髑髏が菫子を一点狙いして襲いかかる。

 

菫子「チェインメール!」

 

マントを靡かせ手紙封筒型の弾幕をばらまき髑髏達を相殺させる。

 

理 「まだそんな手を残していたんだ」

 

菫子「敢えて言いましょうか?そろそろ限界なんだ

   けど!?」

 

何だよ限界なのかよ。ならさっさと楽になればいいのにな。

 

理 「ならささっとお前の首か手足を渡せよ大丈夫

   綺麗にこのハサミで断ってやるよただ血の噴

   水は出るかもな!」

 

菫子「ひぇ恐い!?」

 

ハサミの先による突きの攻撃や展開からの断ち斬りまたは峰を利用した払いをするが、

 

菫子「ほんっ!とうっ!きつっ!いぃ!!?」

 

こいつの回避能力はガチで凄まじいな。すると菫子は手を上へと払うと下から四肢に胴体そして首のある飾りの木彫り人形を投げてくる。

 

理 「っ!」

 

その人形は不味い。持っているハサミは菫子よりもその人形へと刃を展開し人形の右手をちゃん切るとハサミは消滅してしまう。それを見た菫子は一気に後ろへと下がる。

 

菫子「ふぅふぅ‥‥」

 

理 「ありゃりゃ」

 

菫子「人形を切ったと同時に消えるいえ四肢ある物

   を切って満足した‥‥たしかそんな不思議があ

   った筈そう地方に伝わるえぇっと何だったか

   しら‥‥う~んダメだ思い出せない!」

 

この不思議を知っているとでもいうのか。ならばバレる前にさっさと潰さないとな。このハサミいや俺の不思の弱点こそ言葉通りの手と足と首のある物を渡せなのだから。

 

理 「神符 理神に仕える従者郡」

 

抑制し元の理神へと戻り玉型の弾幕を大量展開する。そして大量展開した無数の弾は小さな狼の形や竜の形へと変わり牙を向けて突撃していく。

 

菫子「エアロキネシス!」

 

突風をお越し弾幕を消していくが生き残った弾幕郡が物凄い執念で襲いかかっていく。狼と竜という単語で亜狛と耶狛そして黒を連想して作ったのは言うまでもない。

 

菫子「テレポーテーション!」

 

またしても消えていなくなるが無駄だ。このスペルは亜狛や耶狛に黒の執着心を具現化して出来たスペルだ。瞬間移動で逃げようがこいつら追いかける。弾幕郡は真逆に方向転換し向かっていく。

 

菫子「まだ追いかけてくるの!?」

 

理 「終わりか小娘?」

 

正直な話で出切るなら後20秒ないとハサミのクールタイムが終わらないんだよな。

 

菫子「サイコキネシス 岩石!」

 

落ちている岩を大量に持ち上げ狼達と竜達へと投げ飛ばし直撃した弾幕郡は消えてなくなる。

 

菫子「避けられないなら真っ向からブロック!」

 

理 「ほう‥‥小娘いやたしか菫子だったなお前には

   敬意を現そう遊びとはいえここまで持ったん

   だからな」

 

菫子「ふふっんどうよ」

 

理 「その敬意を称して教えてやるよ俺の不思議は

   『コトワリ様』だ」

 

それを聞いた菫子は黙ると考え何かを思い付いた顔をした。

 

菫子「そうよたしか手と足と首のある物を好んで切

   ってしまう深紅の巨大ハサミを持つ怪異!」

 

理 「よく知っていたな‥‥ただ半分は不正解だ怪異

   ではないんだよ‥‥そう怪異とはな!」

 

クールタイムも終わり再びハサミを出現させ構え一気に菫子へと間合いを詰める。

 

菫子「っ!」

 

そしてハサミを振るい菫子を上へと吹っ飛ばす。

 

理 「コトワリ様が断つのは手と足と首のある物‥‥

   まぁ当たっているが実際は違うコトワリ様は

   その者の縁を断ち前へと進ませることこそが

   コトワリ様の真の在り方だ‥‥」

 

力を解放し狂神へと姿を変える。

 

理 「そろそろフィナーレと行こうか」

 

そしてハサミ構えぶっ飛ばした菫子の方へと向かう。

 

菫子「私の縁を‥‥勝手に断つな!!」

 

空から無数の落石を落としてくるがハサミで全てを粉々に

破壊しながら直進し、

 

理 「安心しろ断つのはお前を取り巻く悪縁だけだ

   からな!良縁は断たないよ」

 

手を菫子の方へと向け赤黒い霧を発生せて菫子を包み込む。そして、

 

理 「*さぁもう嫌だと言ってごらん!*」

 

最後のスペルを宣言し自分も赤黒い霧の中へと突っ込む。そしてそこに浮かぶ菫子へと深紅の巨大なハサミを広げ、

 

理 「その悪縁は断つ」

 

ジャキン! ピチューーン!

 

ハサミで断つと同時に被弾音が鳴り響く。そして落ちないように菫子の襟を持ち上げると霧が晴れる。

 

理 「まぁざっとこんなもんだな」

 

ハサミの刀身を肩に当てながら理久兎はニヤリと笑いながらそう言うのだった。そうしてこの弾幕ごっこは理久兎の勝利となったのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「コトワリ様か‥‥」

怠惰「えぇ因みにコトワリ様は実際にはオカルトと
   しては存在はしません」

千 「そうなのか!?」

怠惰「もしかしからベースになったものがあるかも
   しれないけどコトワリ様じたい元々は深夜廻
   っていうゲームに出てくるキャラだしね」

千 「ほう‥‥」

怠惰「理久兎と名前が似てるとかその在り方が似て
   いるだとか色々と共通点があったりとかした
   から使ったってのが理由かな」

千 「そうじゃったか‥‥しかしコトワリ様は手足と
   首のある物を渡せととかって意味は」

怠惰「そこは是非ともゲームを見て欲しいんだけど
   コトワリ様の好物みたいなもんなんだよね元
   来は人の悪縁を断つってのが仕事だったんだ
   けれど人間の汚い心がコトワリ様を歪めてい
   ってしまったために荒神になったとか」

千 「信仰を意味を間違えれば自ずとそうなるの」

怠惰「そのため手足と首のある者すなわち人間を断
   つみたいな感じになったと思われるかなただ
   誰これみたいなものではなくて悪縁のある者
   を執念的に追いかけるんだけどねただその身
   代わりとして手足があり頭がある人形だとか
   をあげればその場しのぎだけど退散してくれ
   るんだよね」

千 「それ見つけるの大変じゃろ」

怠惰「えぇ大変ですよしかも中にはゴミ捨て場から
   ロボットのパーツを見つけて組み立てながら
   コトワリ様の猛攻を避けないといけないよう
   な場面もあるからね大変だよそれと見た目の
   割には凄い慈悲深い神様っていう設定なんだ
   けどね人の心が荒神にしてしまうって怖いよ
   ねぇ‥‥」

千 「うむ確かにの‥‥所でそのキャラは人気なのか
   の?」

怠惰「うんまぁそうだねそのキャラがまた不気味な
   モンスター感を漂わせて格好良いんだよねし
   かも後日談がまたコトワリ様の性格を知れた
   りもするからねぇ」

千 「ほう‥‥やってみようかのそのゲーム」

怠惰「やるならお小遣いでやってね‥‥さて時間も時
   間だから今回はここまで次回は理久兎の戦闘
   について語っていくからよろしくね」

千 「うむそれでは読者様」

怠惰「バイバイ」


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第534話 とりあえず帰す

こんにちは読者様、小説を書いてる最中に寝落ちしてしまった怠惰のクソ悪魔です。いやはや申し訳ない。それでは本編へどうぞ。


弾幕ごっこに勝利した自分は理神へと戻り菫子を持ちながら地霊殿の玄関前へと降りハサミを消す。すると、

 

耶狛「お帰りマスター」

 

さと「お疲れ様です理久兎さん」

 

そう言い2人が出迎えてくれる。

 

理 「出迎えありがとうな」

 

さと「所で理久兎さんその怪我は?」

 

理 「ん?あぁ~」

 

首を回しながら調子を確かめ、

 

理 「大丈夫そうだな?しかし良いリハビリになっ

   たぜ」

 

動かした感じそして先程の弾幕ごっこの結果を考慮してこのくらい動ければもう大丈夫そうだな。

 

さと「そうですか何事もなくて良かったです」

 

耶狛「ねぇ~♪」

 

と、言ってくれている所を悪いがあることを思い出す。

 

理 「そういえば家の中が散らかってるんだったよ

   な‥‥」

 

そう菫子が家具を浮かせてぶつけてこようとしたためめちゃくちゃになっているのだ。まったくこいつはどれだけ人様に迷惑をかければ気が済むのか。

 

さと「それなら問題はありませんよ」

 

理 「えっ?」

 

どういう事だと思っていると玄関の扉が開きそここら、

 

亜狛「あっマスターお帰りなさい」

 

黒 「帰ってきたか主よ」

 

お燐「理久兎様お帰りなさい♪」

 

と、3人が出てきた。チラリと玄関の扉から中を覗くと綺麗に物が片付いていた。どうやら皆が片付けてくれたみたいだな。

 

理 「片付けをやらせちまってすまねぇな」

 

亜狛「いいえ‥‥それよりも」

 

黒 「あぁ」

 

皆は自分が掴んでいる菫子を見る。菫子は未だに気絶しているのかピクリとも動かない。あれこれまさか‥‥

 

耶狛「ねぇこれ死んでない?」

 

理 「嫌々それは流石に‥‥」

 

寝かせて手首を触り確かめると心拍はある。これは普通に生きているな。

 

理 「普通に生きてるぞ」

 

亜狛「なら良かったぁ‥‥それやったら華扇さんだと

   かの苦労だとかが水の泡ですよ」

 

耶狛「ねぇ~」

 

さと「その話は聞いてはいましたが本当に死んでい

   たら大問題ですよ」

 

まぁそうなったら仕方ないとは思うけどな。それに地上のルールと地底のルールは似てはいるが全然、非なるのだからな。結論的には地底に迷った菫子が悪い。

 

お燐「とりあえずこの子どうします?」

 

黒 「聞いていた話からして地上に帰すんだろ」

 

理 「まぁ帰すには帰すが赤の他人に迷惑をかけま

   くったからな軽く脅しをかけても良いと思う

   けどな♪」

 

自宅の家具を投げて壊そうとしたり温泉宿の温泉を使って攻撃してきたり瓦礫だとかも旧都に散乱させたりとこいつ地味に迷惑をかけまくっているからな。少しぐらい脅した所で誰も怒りはしないだろ。

 

さと「理久兎さん笑顔が黒いですよ」

 

黒 「流石は嗜虐に定評のある主だな」

 

耶狛「マスターって意外にもドSだよね」

 

亜狛「異論ないな」

 

お燐「確かにねぇ」

 

こいつら俺を何だと思っているんだ。自分自身が言うのもあれだけどよ、これでも慈愛と優しさや情があるんだからな。そんな事を思っていると、

 

菫子「うぅん‥‥」

 

菫子の目がしょぼしょぼと動き出していたためこれは起きそうだと思った。しゃがみ菫子の首に自身の不思議であるハサミを広げ、

 

理 「おはよう菫子ちゃん」

 

菫子「えっここ‥‥えっ!?」

 

理 「おっと動くとハサミで首をちょん切るよ♪」

 

菫子「ひぇ!?」

 

ビクビクしながら止まる。とりあえず瞬間移動させないために、

 

理 「それと瞬間移動したならお前の右足をちょん

   切るからそのつもりで頼むな♪」

 

菫子「おっ鬼~!?」

 

誰が鬼だ自分で考えるのもあれだが、これでも優しさと慈愛に満ち溢れてる神様だぞ。

 

理 「とりあえずさ言うことが幾つかあるよな?」

 

菫子「言うことって‥‥」

 

理 「人様の家の家具を投げてきたりとか商売道具

   を投げてきたりとか初対面の俺に向かって爺

   呼ばわりした事とかな」

 

菫子「ちょっ調子に乗ってしまって本当すいません

   でした!!」

 

と、高々に叫んだ。今、頑張って誠意を見せても人間ましてや妖怪も神だとかもすぐ忘れる。そのためもう少しだけ脅しをかけるか。

 

理 「まぁそこまで言うなら許してやろうただし次

   俺の目が黒い内にそんな事をしたらその時は

   ‥‥そうだねぇ♪」

 

ニコリと笑うと菫子は再び気絶してしまった。

 

理 「あれっ‥‥」

 

ただ笑っただけなのに気絶するとは失礼な奴だな。

 

理 「なぁおい菫子が気絶‥‥」

 

そう言いながら皆の方を見ると冷や汗を流す者や目を反らす者や呆れている者などがいて若干だが先程よりも距離を置かれていた。

 

理 「おっお~いどうして距離を‥‥」

 

少し近づくとさとり以外の者は少し後ろへと下がる。あれこれってあれかな‥‥やり過ぎた的な感じなのかな、

 

さと「理久兎さんやり過ぎです」

 

理 「で‥‥ですよねぇ~」(|||´Д`)

 

何時もの魔理沙と同じようなノリでやったが外界の者には刺激が強かったのかもしれないな。というか魔理沙の場合はこれでも反省しないから脅しを考えるの一苦労なんだぞ。

 

理 「はぁまったく‥‥」

 

ハサミを消し菫子の胸ぐらを掴み揺らす。

 

理 「おい起きろ!頼むから起きろ!?」

 

菫子「うっうっう~んここは誰?私はどこ?」

 

こいつは何を急に典型的な記憶喪失者みたいな事を言い出しているんだ。

 

理 「お前はここの住み込み労働者だぞ?」

 

記憶喪失してるなら軽く刷り込みして労働力を増やそうと試みると、

 

菫子「ってそんな訳ないでしょうが!?」

 

綺麗なノリツッコミをかましてきた。こいつ亜狛と同じぐらいのツッコミの才能がある。というか記憶喪失ではないみたいで少し残念だ。

 

理 「ちっ」

 

菫子「何その舌打ち!?あんたまさか私のか‥‥」

 

理 「言っておくが俺にはもう既に心に決めている

   子が生憎は話でいるんでね単純に人手不足を

   補う労働力ほしさだよ‥‥」

 

念のために警戒の意味を込めてチラッとさとりを見ると顔を真っ赤にさせ小さなサードアイで顔を必死に隠す仕草をしていた。

 

菫子「えっまさか‥‥えぇぇっ!?あんたガチのロリ

   コン的な‥‥」

 

理 「誰がロリコンだ!?」

 

というか俺から見たらほぼ老若関わらず全員がロリみたいなものだからな。

 

さと「あら?誰がロリですって?」

 

ニコリと微笑みながら向かってくるためすぐさまさとりの後ろへと移動しホールドする。

 

理 「さとりさ~ん何を考えるのかは分からないけ

   れど流石に止めような?頼むから!?」

 

さと「理久兎さんギャグ補正って言葉をご存じです

   よね?」

 

いやそれは俺とか地霊殿の面々だからギャグ補正が効くだけであってそれ以外にやったら下手しなくても殺戮現場の出来上がりだ。

 

理 「おっおい菫子!すぐに謝れじゃないとお前の

   頭にナイフだとかが刺さるぞ!?」

 

菫子「えっ!?えぇとごめんなさい!」

 

さと「‥‥‥‥はぁまぁ今回だけですよそれからナイフ

   なんて刺しませんよただあなたを縛りつけて

   大衆の面前でこれまでの黒歴史を永遠とを読

   み上げるつもりだったんですよ」

 

菫子「単純にえげつない!?」

 

身体的に無傷だが心には物凄い大ダメージが入るやつだ。確かにナイフで刺すよりもえげつない。

 

さと「とりあえず帰すんですよね?」

 

理 「あぁそういえばそうだったな」

 

お燐「理久兎様それは忘れてはいけないやつですよ」

 

まぉすっかり忘れていたんだよな。

 

菫子「そこは忘れないでもらえない!?」

 

理 「まぁまぁ‥‥亜狛」

 

亜狛「えぇだと思いましたよ地下への入り口で良い

   ですよね?」

 

理 「あぁその辺りで良いだろ」

 

亜狛「分かりました」

 

そう返事をして亜狛は裂け目を作る。

 

理 「それに入れそうしたら地下への入り口に出る

   からよ」

 

菫子「あっありがとうございます」

 

理 「良いよ別に‥‥それと最後にもう一度だけ忠告

   しておくぞここではある程度の常識をかなぐ

   り捨てろ相手の見た目には騙されるなよロリ

   みたいな見た目していて油断すると生き血を

   全てすすられてミイラにになるかもしれない

   からな?」

 

案外にも菫子は幻想郷や地底だとかを嘗めているし妖怪達も下に見る傾向があると思ったため純粋な良心で忠告をする。

 

菫子「つまり見た目に騙されるなと?」

 

理 「そういう事だそれと歳を気にしている奴は沢

   山いる無下に歳をネタにして煽ると死んだ方

   がマシと思える地獄を味わう羽目になるから

   気をつけろよ?」

 

菫子「つまりさっきみたいな‥‥」

 

理 「そういう事だ♪また俺を相手にまた歳をネタ

   にして煽るような発言してみろよらお前の永

   久就職先はミンチ肉からのペットフード確定

   だからな?」

 

因みにこれはガチの経験談だ。特に女性陣に対して歳ネタをいれると命はない。

 

菫子 ((( ;゚Д゚)))

 

脅しが効いたのか菫子は顔を青くさせながら震えだす。このくらい脅しておけば魔理沙と違ってもうしないだろう。

 

理 「分かったなら行きな」

 

菫子「どっどうも‥‥えっと忠告から何から何まであ

   りがとうございました」

 

ペコリと頭を下げて菫子は裂け目へと入ると裂け目は閉じられた。

 

理 「さてと‥‥」

 

とりあえずこれで一難去ったな。ゆっくりしたいなんて思っていると、

 

黒 「そういえば主よさとりの部屋でこんな物を見

   つけたんだが」

 

理 「ん?何ださとりの黒歴史ノートか?」

 

さと「何ですって?」

 

軽くジョークを交えたんだがさとりには受けなかったみたいだ。というかその冷ややかな雰囲気を醸し出すのはやめて。

 

理 「えっいや何でもないです‥‥それで何だ」

 

黒 「これだ‥‥主がいないから探し回っている時に

   見つけてな」

 

そう言い黒は手紙が入っているであろう封筒を差し出してきた。

 

さと「そうそう理久兎さん宛なんですよね」

 

理 「さっき手紙がどうこう言ってたもんな」

 

菫子の来訪で忘れていたな。手紙を受け取り見ると確かに俺宛になってる。しかし差出人の名がないチラチラと表裏をひっくり返しながら確認しようやく差出人が分かった。

 

理 「月の封蝋か」

 

恐らくこれを差し出したのは十中八九で姪のツクヨミだろうな。しかし差出人を書かないとはツクヨミにしては珍しいな。こういうのって大体は嫌な知らせになるフラグなんだよな。封を開けて手紙を取り出し内容を確認する。

 

理 「‥‥‥‥‥‥‥‥っ!!」

 

おいおい嘘だろこれが本当なら‥‥

 

さと「理久兎さん?」

 

黒 「どうかしたのか?」

 

亜狛「マスター?」

 

耶狛「ねぇどうしたの?」

 

お燐「その顔からして嫌な予感が」

 

お燐の言ってることは正解だ。書いてある内容はある意味でとんでもない事であり大惨事まった無しの内容なのだ。

 

理 「亜狛!耶狛!すぐに菫子を帰した地底の入り

   口に‥‥」

 

と、言っているとその時だ。

 

? 「理久兎さん!」

 

? 「あんた達そんな所でなにしてんのよ?」

 

聞いたことのある声が聞こえだす。その方向を見るとそこには本来なら地上にいるべき筈の蓮と霊夢がこちらへと向かってきていたのだった。




怠惰「てな訳で今回は予告した戦闘スタイルだとか
   について述べていくね」

千 「うむ頼むぞ」

怠惰「はいはいまずは狂神状態についてもう分かる
   通りで低くなり同時に腕や足も短くなるつま
   りは千ちゃんと同じくらいの体格になるわけ
   だそうなると普段から使う刀とか槍は体格的
   に扱いにくいしリーチも短くなるまぁ‥‥ぶっ
   ちゃけると使いにくい体格に合ってないんだ
   よねぇ」

千 「うむワシはそれを何度も経験しておるためそ
   うなんじゃよいかんせ体格が童体格なために
   苦労するんじゃ飛ばないと自販機の一番上の
   ボタンすらも押せぬしの」

怠惰「そこで理久兎の狂神状態は溢れでる自身の気
   で刀や槍だとかを浮かせることが出来るよう
   になるんだよね」

千 「そうなることで武器をビットンのように扱え
   たりする訳なんじゃよな」

怠惰「その通りそれこそが狂神理久兎の戦闘の型に
   なる訳なんだよね空紅と黒椿そして天沼矛が
   意思あるかのように踊り出して攻撃してくる
   から見たかんじがダンシングカトラスみたい
   なんだよね」

千 「まぁ反面で弱点になると同時に操作するため
   操作が結構大変なんじゃ」


怠惰「流石は同じ系統の戦闘スタイルなだけあるよ
   ね‥‥そして体術についてこれは正直な話で理
   神の方が強い」

千 「そうなのか?」

怠惰「うん腕と足の長さのリーチを考えると理神の
   方が有利だから物理を使う時は理神になるか
   な?」

千 「成る程のぉそういえばあのハサミってどのく
   らいの大きさがあるんじゃ?」

怠惰「えぇと女の子を1人真っ二つに出来る大きさ
   だから結構あるよ?」

千 「そんな大きさの物を理久兎は狂神状態でよく
   持てたの」

怠惰「あれは理久兎の気で作った物だから重さはな
   いに等しいんだよだから突き、断ち、払いが
   重さなんてないから簡単に行えるそういった
   意味を含めると狂神状態でも余裕で振り回す
   事が可能なんだよね」

千 「成る程のぉ」

怠惰「更に理久兎は分裂技も持ってるから本当に原
   作のコトワリ様みたいな事が分身攻撃も行え
   たりも‥‥」

千 「あれで分身はえげつないぞ」

怠惰「まぁそこは理久兎が加減してくれるかしてく
   れないかだからね‥‥さて時間も時間だし今回
   はここまで」

千 「うむ遅くなってしまってすまぬなそれでは読
   者様また次回もよろしくの」

怠惰「それではバイニャラ」


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第535話 異変の真実

こんばんは読者様、現在は東京にいる怠惰のクソ悪魔です。因みに昼間は秋葉原に行って気に入りそうな物はないかなと探しておりました。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


自分の名前を呼びながら蓮と霊夢が向かってくる。何でまたこいつらがここに来たんだ。

 

耶狛「あっ蓮くん霊夢ちゃんヤッホ~♪」

 

亜狛「蓮さんに霊夢さんどうしてここへ?」

 

2人はお出迎えムードだが今はそれ所ではないんだけどな。

 

理 「何の用だお前達?」

 

蓮 「えっとお聞きしたい事があるんですここに

   異変の黒幕って来てませんか?」

 

霊夢「化け狸達がここへと逃げたとか言っていた

   みたいでわざわざ来たのよ」

 

つまり菫子に用があるということか。なら残念だがもう彼奴は地上に帰しちまった。

 

理 「生憎な話で彼奴なら地上に返しちまった所

   さ‥‥後数分早ければな」

 

まぁといってもまた彼奴にちょっとした用が出来たから別れた直後にまた会いに行くんだけどな。

 

蓮 「そうでしたか」

 

霊夢「なら安心ね」 

 

理 「まぁそうとも言えないけどな」

 

霊夢「どういう意味よそれ?」

 

どういう意味かねぇ。まぁこの2人というか霊夢はよく知らんが蓮は関わっていると亜狛と耶狛が言ってたからな。だから知る権利はあるな。この異変に隠された真実というものが何なのか。

 

理 「さとりにお燐すまないが2人は席を外してく

   れないか?」

 

お燐「んにゃ?」

 

さと「私もですか?」 

 

理 「あぁこの話は少し危険が伴う‥‥まぁ殆どの確

   率で大丈夫だと思うがもしも何かあったらの

   ためだ‥‥だからさとり頼むから席を外してく

   れないか?」

 

と、言うとさとりは溜め息を吐き、

 

さと「分かりましたですが約束ですからねそんな下

   らない確率通りにならないで下さい」

 

理 「あいあい」

 

さと「行きますよお燐」

 

お燐「分かりました!」

 

そう言い2人は下がっていった。そして待たせた蓮と霊夢に顔を向けて、

 

理 「それじゃ話そうか‥‥俺の知っている限りの話

   を‥‥まず事の発端は黒幕である彼女がこの幻

   想郷にボールをばらまきそしてここへと入る

   事こそが発端であり彼女の目的‥‥相違はない

   な亜狛と耶狛?」

 

亜狛「えぇ実際に彼女からそう聞いております」

 

耶狛「うん」

 

霊夢「で?それが何なのよ?面倒だからいちいち周

   りくどい言い方しないでサクッと言ってもら

   えないかしら?」

 

蓮 「霊夢ったら言い方が‥‥」

 

端からそのつもりだが念のためにもおさらいを含めて言っているのだからな。もう少し聞いてほしいものだ。

 

理 「まぁもう少しだけな‥‥これは黒幕を懲らしめ

   無事に外の世界へと送って異変は終わり‥‥の

   筈だったのさある一点を外してな‥‥つい先程

   に信じられない事が書かれた手紙が俺宛に届

   いたんだ」

 

そうそれこそがこの異変のやってはいけない事なのだ。

 

黒 「さっきのか?」

 

理 「そう送り主は匿名で言えないが書いてある事

   は信じられるものだ‥‥」

 

霊夢「内容は?」

 

理 「‥‥簡単に直結で言うなら現在起きている幻想

   郷の異変にある者達が介入をしてしまったそ

   のため貴方にはその介入者達の企てを片付け

   てほしいでなければ過去の過ちがまた繰り返

   されるとな」

 

といってもこれはまだ手紙の半分に満たない内容だ。全てをここで言えば恐らく混乱が起こる。そのため今の状況を知らせることだけを話す。

 

蓮 「過ち?」

 

理 「そうかつて妖怪達が仕掛けた大きな戦争それ

   はその勢力と妖怪達とで血を流しあった程の

   戦いがまた繰り返されるかもしれないのさ」

 

霊夢「でもそんな戦争を妖怪達に仕掛けても‥‥」

 

理 「いや十中八九で妖怪陣営は負けるだろうな」

 

それを聞いた全員は驚く。いや亜狛と耶狛お前達は少しだけ経験しているんだから驚くなよ。

 

理 「話を整理すると幻想郷と地底も含まれるかは

   微妙だがそれらの第一勢力と黒幕という第二

   の勢力そしてそれらの対決で漁夫の利をしよ

   うとしている第三の勢力がいるっていう事だ

   まぁそこまではマミゾウも聡明と唄う華扇す

   らも予想がつかなかっただろうな現に俺もま

   ったくもって気づかないわけだしな」

 

霊夢「あんたですらも気づかなかったて‥‥というか

   漁夫の利って何よそれ‥‥どこの誰がこんなこ

   とを!」

 

どこの誰ねぇ。普通はそう言うよな何せ普通なら地上だとかにはいる筈のない奴達なんだから。

 

理 「お前達は俺の弟子‥‥いやこういえば良いか?

   八雲紫が中心になって起こした大きな大戦争

   第一次月面戦争は知っているか?」

 

それを聞いた皆はまさかという顔をするが霊夢と黒だけはキョトンといった顔をして首をかしげる。黒は知らないのはともかく霊夢は巫女なんだからその位は頭に入れておけよな。

 

亜狛「まっマスター‥‥」

 

耶狛「ねぇそれって‥‥」

 

蓮 「つまりその漁夫の利を狙うのは月の都の民達

   って事ですか?」

 

理 「その通りだ」

 

流石は頭の回転が早くて助かる。とりあえず霊夢達にも分かりやすく話すか。

 

理 「分からなそうだからざっくりと教えると第一

   次月面戦争それは紫を中心とした当時の百鬼

   夜行と月の民達で起きた大戦争だその結果は

   紫達の大敗で幕を閉じた」

 

霊夢「あの紫が負けたって‥‥」

 

理 「そして次に色々と話を聞いて知ったがお前達

   は月に行ったんだよな?」

 

霊夢「えぇ」

 

理 「そこで戦争とまではいかないが月の民と戦っ

   たまぁそれがいわゆる第二次月面戦争ってや

   つなのさこっちから進軍しているんからな」

 

その時は少しだけ驚いたものだ。まさか月に行って無事に帰れるとは思わなかったからな。だがこんな思い出に浸っている場合ではないな。

 

理 「そしてこの異変とそれらはどう関わるのか‥‥

   それは第三次月面戦争の発端となりかねない

   って事なのさ」

 

霊夢「それって前みたいな弾幕ごっことかじゃ」

 

理 「ないな恐らく今度は奴等が武器を手に持ちな

   がら進軍してくるからな奴等がここに進軍し

   てくれば一方的な虐殺で終わるだろうね」

 

蓮 「どっどうしてまたそんな事に!」

 

どうしてか‥‥それはまだ言えないことだ。言うとこいつらの頭の要領的にオーバーして混乱してしまうだろう。だからこそここははぐらかすか。

 

理 「今はそれよりも奴等はどうやって進軍してく

   ると思う?彼奴らは地上の穢れを嫌う訳だが

   どうすると思うよ?」

 

それを聞くと2人は黙る。すると、

 

黒 「俺だったら自分に適した環境にして進軍を開

   始するな」

 

理 「ほう‥‥黒、百点満点の回答だ!」

 

亜狛「えっ」

 

耶狛「どういうことなの?」

 

だってそうだろ。自分達に適さない環境なら変えたてっとり早いのさ。

 

理 「お前らだってそうだろ?自分達に適さない環

   境で不利になるようなら自分達に合った環境

   にして有利に戦うのが一番と思わないか?」

 

霊夢「それはそうだけど」

 

蓮 「でも出来るんですかそんなことが?」

 

理 「あぁ霊夢と黒はともかくお前達3人は知って

   いるだろオカルトボールが何で出来ているの

   かだ」

 

それを聞くと亜狛と耶狛は分かったような顔をする。そして蓮も閃いた顔をする。

 

蓮 「ボールの材料はパワースポットの石などで作

   られている‥‥つまり」 

 

理 「そうあったんだよ普通では到底辿りつくのは

   不可能なイレギュラー的スポットが1つだけ

   それこそが月の都いや月の裏側にある石だと

   かで作られたボールだ」

 

霊夢「待って確か話によるとそれで結界に穴を開け

   てたのよね?」

 

理 「あぁ黒幕の作った物ならそうだろうなただし

   月の都のオカルトボールは恐らく違うだろう

   推測になっちまうがそのボールのエネルギー

   と残りの黒幕の作ったボールのエネルギーを

   合わせて幻想郷に第二の月の都の土台を作る

   みたいな計画だろうな」

 

もしもそんなことが起これば大惨事になりかねない。今度は地上で月の都の民達との争いが起きる。

 

霊夢「それ不味いじゃない!」

 

理 「あぁそれもまずいにはまずいが更にまずいの

   はそのボールを黒幕が持っていてそれを現世

   へと運んだら‥‥こればっかりは月の都の連中

   も予想外だっただろうなまさか黒幕がここに

   乗り込んでくるとは思わなかっただろう」

 

霊夢「そうなると外界と月の都とで争いが起きるか

   もしれないってこと!」

 

理 「あぁそういう事だそうなればどちらにせよで

   大量の血が流れる争いが起きるだろうな」

 

全員は一気に顔を青くさせる。だからこそ彼女を何としてでも止めなければならない。

 

理 「亜狛に耶狛‥‥出るぞ裂け目を繋げ!」

 

亜狛「りょっ了解!」

 

耶狛「あいあい!」

 

そう言い2人は大慌てで準備を始める。

 

理 「黒お前は留守番を頼めるか?俺らの代わりに

   頼むぞあぁ後さとり達には出かけると伝えて

   くれ」

 

黒 「承知した」

 

そう言い黒は中へと地霊殿の中へと入っていった。蓮と霊夢の方を向き、

 

理 「まぁあれだ‥‥お前達の手を借りたい手を貸し

   てくれないか?」

 

霊夢「当然よ何せ私は巫女だし」

 

蓮 「手助けしますよ理久兎さん」

 

理 「何故かな‥‥心強いったらありゃしないな」

 

蓮と霊夢は何故か心強く感じてしまうな。そうしていると、

 

亜狛「準備できました!」

 

耶狛「こっちも良いよ!」

 

2人の準備が完了し地下への入り口の場所へと裂け目が繋がる。

 

理 「あぁ亜狛に耶狛お前らも付いてこいよ」

 

亜狛「えぇ!」

 

耶狛「当然!」

 

この2人は終始で異変に関わったからこそ来させる意味がある。それにもしかしたら必要になるかもしれないしな。

 

理 「なら行くぞ!」

 

蓮 「はい!」

 

霊夢「えぇ!」

 

耶狛「レッツゴー!」

 

亜狛「あぁ!」

 

そうして自分達は争いの火種を根絶するために地上へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで‥‥」

衣玖「はい♪」

怠惰「あれ衣玖さん千ちゃんと天子ちゃんは?」

衣玖「それでしたら‥‥」

千 「くがぁ~ZzZzz」

天子「誰が絶壁ですって‥‥」

怠惰「まったく千ちゃんと天子ちゃんは‥‥まぁ旅行
   ではしゃいだから仕方ないか」

衣玖「えぇそれよりも秋葉原はコスプレ者が多いと
   いう噂がありましたがいないんですね」

怠惰「まぁそれは偏見とどこぞの脱がしゲームに影
   響されすぎだよそりゃお祭りだとか秋葉では
   ないけれど博麗神社例大祭みたいなコミケが
   行われたりすれば多いけどね」

衣玖「へぇ‥‥」

怠惰「ただアニメだとかの娯楽文化発祥の地である
   のは間違ではないと思うけどね」

衣玖「成る程‥‥」

怠惰「さてと2人共、寝ちゃったし良ければ晩酌に
   付き合ってもらえる?」

衣玖「構いませんよ♪」

怠惰「ならお願いしますっとそれではそろそろ時間
   なので今回はここまで」

衣玖「また次回もよろしくお願い致します」

怠惰「ではではまた次回」

千 「さらばじゃ~グガァ~Zzz」

怠惰「‥‥‥‥凄いな」

衣玖「寝ていても譲る気ないですねえっとそれで
   はありがとうございました♪」


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第536話 親友のもとへ

こんばんは読者様、東京から島根へと行きその旅行の疲れで爆睡してしまいやっと投稿できた怠惰のクソ悪魔です。そしてポケモンを注文しているのにも関わらずやりたさのあまりに島根の現地でポケモンを買ってやってしまうという愚行をしています。やべぇよポケモンのグラフィックが良すぎて止まらねぇよ‥‥そして短時間にしては手持ちが少し豪華になったかなと思います。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


裂け目を通り自分達は地上へと出ると亜狛と耶狛が通り裂け目は閉じられる。

 

霊夢「便利ねぇその能力」

 

耶狛「ふふんどやぁ♪」

 

亜狛「いやまぁ確かに耶狛の力もあるがベースは俺

   だからな?」

 

確かに耶狛がドヤる事ではないな。とりあえず行動に移さないとな。内容を話していたら結構なくらいに時間が過ぎてるしな。

 

理 「さてと行動方針だが‥‥亜狛に耶狛お前達は蓮

   と霊夢に同行して菫子を追跡しろ」

 

亜狛「えっ?マスターは?」

 

理 「俺は単独で探しながら野暮用を済ませてくる

   だからお前達はその持てる力を全て使って蓮

   と霊夢に協力してやれ‥‥」

 

と、言うと亜狛と耶狛は最初は戸惑った顔をしていたが互いの顔を見て頷き、

 

耶狛「うん」

 

亜狛「マスターもお気をつけて」

 

理 「あぁ頼むな‥‥蓮に霊夢こいつ達を頼むな」

 

蓮 「まぁお世話になるのは僕達かもですけどね」

 

霊夢「まぁ世話になるわ」

 

この2人なら大丈夫だろう。

 

理 「それじゃ頼むな」

 

そうして自分は翼を広げて羽ばたき空へと飛び立つのだった。空を飛び翼を羽ばたかせ、

 

理 「とりあえず彼処に行くか」

 

抵抗を無くすために狂神の姿へと変え一気に加速しとある場所へと向かうのだった。目的地の近くまで来ると滑空し地面へと着地する。

 

理 「さて着いた」

 

肩を回しながらそう呟く。今いる場所は迷いの竹林にある屋敷それは永琳に輝夜が住む永遠亭だ。しかしここに来るのは久々だな最後に来たのはたしか退院した日だったな。そんな事を述べつつ歩いているとその時だ。突然、空から何か風を切る音が聞こえてくる。

 

理 「龍終爪」

 

爪を変質させ空に向かって凪ぎ払うと何かが当たる感触がし弾き飛ばす。見てみるとそれは金色のナイフだ。

 

? 「子供だと思ったがどうやら違うみたいだね」

 

声のした方向を見るとそこには不思議な感じの優男が瓦屋根の上に立っていた。どうやら彼奴がこのナイフを投げてきた張本人か。

 

理 「誰だお前?」

 

? 「僕は雪竹と名乗っている者さ‥‥君こそ何者だ

   い?」

 

理 「俺は理久兎‥‥深常理久兎で八意見永琳の友

   人の1人だ」

 

そう言うとその優男はジーと此方を見つめると下へと降り、

 

雪竹「そうか‥‥それは無礼を働いたね」

 

理 「あぁそれは‥‥っ!」

 

雪竹と名乗った男は腕から刃物を瞬時に取り出し斬りかかってきた。すぐさま避けて後ろへと下がる。

 

理 「何の真似だ?」

 

雪竹「深常理久兎だったよね彼と君の姿は聞いた話

   通りであるならば似て非なる姿だね理久兎と

   言う者は長身で白混じり長髪だと聞いている

   けどね?」

 

あっいけねそういえば姿が狂神だったため全然違うんだった。はてさてどうするか恐らく元の姿になっても化けただけとか言われて信用されないしな。どうしたもんかな。そんな事を思っていると、

 

? 「ふわぁ~」

 

あくびをしながら縁側を歩く者がいた。長く艶やかな黒色の髪に整った顔それは現代人からしたら歓声を上げるであろう姿を持つ少女こと蓬莱山輝夜だ。

 

輝夜「どうしたの雪竹さん‥‥」

 

雪竹「輝夜さん不届き者が」

 

輝夜「不届き‥‥えっえぇ!?」

 

どんどん輝夜の顔が真っ青に変化していく。あの感じからして恐らくは、

 

輝夜「大変よ!!!」

 

大声を上げて叫ぶ。十中八九で俺の姿を見てあぁなっているよな。すると輝夜の声を聞いたのかあちこちの障子が開かれそこから、

 

鈴仙「姫様どうか‥‥っ!?」

 

永琳「どうし嘘‥‥そんな何で!」

 

鈴仙や永琳達が出てきて俺の顔を見て青くさせる。

 

永琳「何故、何故また理千が狂神に!」

 

輝夜「もう終わった筈なのに何故また!」

 

鈴仙「てことは理久兎さんは‥‥」

 

全員は臨戦態勢をとりだす。

 

雪竹「永琳先生こいつは‥‥」

 

永琳「構えて雪竹さん狂神は危険よ!」

 

やっぱりこれだよ。とりあえず手を上げて敵意がない事を示すが永琳は弓を構え鈴仙はメガホンのような物を構えジーと睨んでくるし雪竹と名乗った男も金色のナイフを構えてくるしでどうしたもんかとりあえず説得するか。

 

理 「まっまぁ待て永琳!とりあえず話をしよう!

   俺に敵意なんてものはないからな!」

 

念のために懐の断罪神書も地面へと置く。

 

鈴仙「しっ信じらるものですか!」

 

輝夜「残念だけど‥‥」

 

この2人はダメかすると永琳は目を細めて、

 

永琳「そうなら聞くわ‥‥貴方は私達が知る理神とし

   ての理千なの?それとも災いをもたらす禍津

   神の狂神としての理千どっちなのかしら?」

 

理 「事と返答によっては?」

 

永琳「容赦なく全身に風穴が開けてあなたを完璧に

   治すわ」

 

医者らしい台詞だがあえて言おう。物騒すぎるだろもう少しは人‥‥まぁ人じゃないけど話を聞こうぜ。とりあえずどう返答するか思いのままに言うしかないか。

 

理 「どっちも‥‥というのが答えになるのか?深常

   理久兎まぁ俺は世界に秩序をもたらす理神で

   もあり同時に世界に厄災もたらす狂神でもあ

   るそれ故にどちらも俺であるのは間違いない

   ‥‥これで満足か永琳?」

 

永琳「‥‥‥‥」

 

黙って永琳は考え出す。その間にも鈴仙と雪竹はジリジリと近づいてくる。この状況はサバンナの弱肉強食を描いているかのように錯覚しちまうな。

 

永琳「そうよく分かったわ‥‥鈴仙それに雪竹さん構

   えるのを止めて良いわよ」

 

そう言い永琳は弓を下ろすとそれに続きしぶしぶと2人も武器をおろす。助かったぜこのまま戦闘になったら時間の無駄だしな。

 

輝夜「永琳その大丈夫なの?」

 

永琳「えぇ問題ないですよ‥‥だって彼は私達の知る

   理千ですもの恐らくあの時のようは狂神の時

   は私達の名前なんか呼びませんしそれに私の

   知る理千は昔から考え事をする時は何時も右

   眉だけが異様に曲がる癖があるもの♪」

 

理 「えっそれ嘘だろ永琳それを早く言ってくれな

   いかな!?」

 

それ初耳なんだけど。そこは気を付けないとな。

 

永琳「それにあんな驚き方もすると思います?」

 

輝夜「ないわね」

 

理 「だから俺は俺だって‥‥」

 

今なら大丈夫だろうと思ったためそう言いながら力を抑制し元の理神としての姿に戻る。

 

鈴仙「何時もの理久兎さんだ」

 

雪竹「永琳先生が述べた情報通りですね申し訳ない

   理久‥‥いえ理千さん?」

 

理 「どっちでも良いよ好きな方で呼びな」

 

しかし雪竹か。本当に変わった雰囲気が漂う男だよな。何者なんだこいつ。

 

輝夜「とりあえず色々と聞きたいんだけど何で今に

   なって狂神の姿に?」

 

理 「あぁ~何て言えば言いか少し悩むんだよな適

   当にやったらなれるようになったってのが正

   しくてよ‥‥」

 

現にどうやってこうなったのかも理解しがたいんだよな。そのため説明ができなくて困る。

 

理 「‥‥‥‥まぁお前達の反応を見るとあの姿はいや

   だよな?」

 

と、聞くと輝夜と鈴仙は難しい顔をして目をそらす。無理もないよな。ある意味でこいつらにとってもトラウマなんだし。すると、

 

永琳「あら別に?姿はどうあれ貴方は貴方よ理千」

 

雪竹「永琳先生が仰るなら私は怖くもなんとも♪」

 

輝夜「あぁもう馬鹿馬鹿しいわ‥‥私だって怖くはな

   いわよ!えぇさっきのは単純に少し驚いただ

   けよ」

 

鈴仙「えぇ~と私はその怖いには怖いですが少しず

   つ慣れていければなぁ~なんて」

 

理 「それでも構わないよ‥‥」

 

空を見上げ本当に思う。永琳の一言で皆が納得してしまうとはな。

 

理 「はぁ‥‥やっぱ旧知の女共には敵わないや‥‥」

 

旧知の女集には何時になっても勝てる気がしないや。しかもそれらをずば抜け永琳は誰よりも貫禄があるしな。それを考えるとやはり互いに年を‥‥

 

永琳「理千♪前みたいに痛ぶられたいのかしら?」

 

理 「Oh‥‥」

 

何時から永琳は覚妖怪になったんだと常々と思う。とりあえず考えるは止めよう。?

 

雪竹「それで理久兎さんどのようなご用件で?」

 

理 「あぁこれさ」

 

そう言い受け取った手紙を懐から取り出し真剣な顔でこの場の全員を見るのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「お主だけずるいぞ!」

天子「ちょっとそれ私にもやらせなさいよ!」

怠惰「tace(おだまり)!」

衣玖「龍神様に総領娘様ここはホテルですよお静か
   にしてください」

千 「じゃって‥‥」

天子「って何であんた平然とゲームやってるの!」

怠惰「あっ衣玖さんダイマックス使いますね」

衣玖「お願いしますね」

千 「っておい!ワシ達を抜きにやるでない!」

怠惰「千ちゃんと天子ちゃんのは届くでしょう!
   まぁ俺もだけど‥‥あっ終わった」

千 「こやつは‥‥」 

天子「衣玖すこしはやらせなさいよ!」

衣玖「仕方ないですねぇバトルも終わりましたし
   どうぞ‥‥」

怠惰「はぁ衣玖さんが渡すなら俺も大人になろうか
   ほら少しだけな‥‥」

天子「やりぃ♪」

千 「そうでなくては‥‥ってお主は何時の間にこの
   ポケモン揃えた!?」

怠惰「いやねぇやってればね‥‥ただサザンドラがね
   ソードにしか出ないからさぁ欲しいんだけど
   ねぇ」

衣玖「あげましょうか?」

怠惰「いやいいや帰ったら届くし」

千 「こやつは」

怠惰「まぁとりあえず時間だし今回はここまでにし
   ようか」

衣玖「そうですねそれでは今回はここまでです」
 
千 「ポケモンとじゃれ合えるのはえぇのぉ」

天子「あっカレー作り失敗した!?」

怠惰「えっとこっちは放っておいてそれでは読者
   様」

衣玖「ありがとうございました♪」


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第537話 手紙の書き主

こんばんは読者様、そしてお久々です怠惰のクソ悪魔です。39.0度の高熱が1週間近く続き寝込んでいました。島根の寒さには勝てずで帰って早々に頭痛に息切れに咳と鼻水に腹痛さらに全身筋肉痛でしまいには医者の診断で肺炎1歩2歩手前の検査結果だぞ?何て言われ毎日の点滴に飲み薬と薬漬けの1週間は三途の川を渡りかけていました。久々に酷い風邪でした。失礼それでは久々の本編へどうぞ。


送られた手紙の内容それは、

 

深常理久兎乃大能神、慈愛あり嘘を嫌う神の中の神の貴方に頼みがある。今現在で月の都は純化した穢れを持つ地獄よりのいでし者の集団に取り囲まれ月の住人達はとある場所へと避難している。しかしこの状態は長くは持たない。そのため私達が生きるために都を地上へと遷都しようという計画を建てている。その際にそこで結界を壊そうとする者の動きを知り環境を月の都を遷都するに相応しいようにするようボールを作成した。それが上手くいけば都をそちらへと遷都するだろう。だからこそ貴方にはそうならないようするためにそれを止めて欲しい。でなければ過去の戦争がまた起こり得てしまう。変な願いだがどうかよろしく頼む。

 

と、書かれている手紙を取り出し永琳へと渡す。

 

永琳「これは?」

 

理 「まぁ見れば分かるさ」

 

そう言うと永琳はそれを見る。そうして数分し永琳は手紙を読み終え目を閉じて黙る。

 

鈴仙「えっとそれ何なんです?」

 

理 「手紙♪」

 

鈴仙「あぁ~なる程ら手紙ですかってそうじゃない

   ですよ!?内容ですよ内容!」

 

理 「内容は‥‥まぁ少し言いにくくてなぁ」

 

全部を説明すると困るんだよな。目を閉じて黙っていた永琳は目を開き此方を見ると、

 

永琳「どうやらまた色々と面倒ごとに巻き込まれた

   みたいね理千」

 

理 「そうなんだよねぇ~‥‥所で永琳それ誰の字か

   分かるかい?」

 

実はこれツクヨミの字だと思っていたのだが全然違うのだ。何せツクヨミの字はその‥‥達筆?みたいな字だったがこれは違くとても見やすい字で書いてある事も堅苦しいのだ。そのためこれは誰の字か訪ねると、

 

永琳「これはサグメの字ね」

 

理 「サグメ?」

 

永琳「えぇ稀神サグメ」

 

何かどっかで聞いたことのあるような、ないような名前だな。思い出せないって事は会ってはいないな。

 

鈴仙「ささささサグメ様!?」

 

鈴仙は知っているのか驚いていた。輝夜は楽しそうに笑い、

 

輝夜「懐かしいわねぇ」

 

と、呟く。輝夜も知っていて鈴仙が慌てるような存在か。恐らく永琳が名前にさんとか様を付けない事から同じ位の立ち位置つまり賢者の1人かそれに近い者という事だろうな。

 

理 「まぁそのサグメだったか?が何でまた黙って

   いれば自分達が得するのに何故に不利益な事

   を書いて手紙に出したんだ?」

 

そこがよく分からない。永琳は真剣な顔で、

 

永琳「彼女は聡明であり傲慢ではあるけれどそこい

   らの月の重臣とは訳が違うのよ‥‥それに私達

   がここに逃げて来れたのもある意味で彼女の

   お陰なのかもしれないわね‥‥」

 

つまり敵ではないという認識で良いのだろうか。傲慢だけれもそこいらの傲慢な重臣ではない月人ね‥‥昔から重臣達は傲慢で自己中心的な奴は多かったがそのサグメとやらとは仲良くなれるかどうかだな。

 

理 「ふ~ん仲良くなれっかな?」

 

永琳「貴方ならなれるわよ♪月の都の事を一番に考

   えて律儀な子よ」

 

鈴仙「ただクールに見えてちょっとおっちょこちょ

   いな方ですけどね‥‥」

 

苦笑いしながらそう呟く。クールに見えておっちょこちょい‥‥あれ?何でかな何時もそんなのは見慣れている気がするんだよな。

 

雪竹「へぇ‥‥」

 

理 「所でお前はえ~と雪竹だったか?」

 

雪竹「あっえぇとはい!先程はすいませんでした」

 

理 「あぁ良いんだ気にすんなとりあえずよろしく

   な雪竹」

 

雪竹「こちらこそ理久兎さん♪」

 

そう言い握手をすると雪竹は突然、固まったかのように動かなくなったかと思うと突然ふらつきだす。

 

理 「おっおいどうした?」

 

雪竹「うっえっあっいや‥‥何かどこか懐かしい感じ

   がし ていて‥‥何でだろうっすらと貴方の顔

   に見覚えがあるような気がして」

 

理 「言っておくがお前とは初対面だぞ?」

 

雪竹「そうですか‥‥」

 

何故か残念そうな顔をして手を離す。どういう事だと思い永琳を見ると、

 

永琳「実は彼は記憶喪失なのよ」

 

理 「記憶喪失なのかお前?」

 

雪竹「えぇまぁ‥‥」

 

だが見覚えと言われてもこいつとは初対面な筈なんだがな。地底でもこいつを見たことはないしな。

 

輝夜「感じからして理久兎さんも知らないみたい」

 

理 「あぁすまないな」

 

雪竹「いえいえ‥‥」

 

理 「まぁお前のその容姿を見たことないかくらい

   なら地底の奴等に聞いておくよ」

 

雪竹「ありがとうございます」

 

結構、律儀な感じだな。出来る限りで協力はしてやりたいな。

 

永琳「それよりもこの手紙に異変と書かれているけ

   ど貴方は動かなくても大丈夫なの?」

 

理 「今、動いてる真っ最中さ永琳の所に来たのは

   他でもないその地獄の集団に対抗するための

   策を考えて欲しいのさ」

 

永琳「策って‥‥」

 

理 「残念ながら俺自身は動けない何故ならその戦

   いには地獄の者が関わっているからだ」

 

ここで地獄の者達を敵に回すと旧都が危ないのだ。

 

鈴仙「理久兎さんが出れないとなるとどうする気だ

   と言うんですか!」

 

出れないからといって月の都の民を蔑ろにはしたくはない。そのために考えた事がある。

 

理 「蓮や霊夢を行かせようと思っているんだ」

 

永琳「あの2人を?」

 

理 「あぁ彼奴等ならこの事件に片をつけてくれる

   と思ったからな」

 

永琳「それと私に策ってどんな関係があるの?」

  

それを聞いていたか。まだ推測の域だが話せることは話すか。

 

理 「これは恐らくな話になるがその地獄の集団の

   指揮をとっているのはへカーティアと呼ばれ

   る地獄の女神だそいつは三界の地獄を統べる

   程の実力を持つ女神だ俺ならともかく蓮や霊

   夢だと下手をすれば殺される」

 

永琳「そこで考えて欲しいという事ね」

 

理 「あぁ任せれるか?」

 

永琳「理千この私を誰と思っているの?これでも私

   は元月の頭脳と呼ばれていたのよ?」

 

ニコリと笑いながら言ってくる。どうやらやってくれそうだな。

 

理 「そうだったな‥‥頼むぜ頭脳担当」

 

永琳「そっちこそね肉体担当」

 

拳を差し出すと永琳も拳を差し出す。そして互いに拳を当て合う。こうしていると昔を思い出すな。まだ永琳の髪の毛が黒髪だった時のことを。しかし白髪になったのかやはり、

 

永琳「ふふっえいっ♪」

 

理 「ゲブシッ!?」

 

強烈な右フックが横腹に命中し唸る。

 

永琳「次、変な事を考えたらこの倍でぶっ飛ばすか

   らね理千?」

 

理 「相変わらず良い拳をお持ちのようで‥‥」

 

本当に永琳はどうやって見破っているんだ。まさかさっきみたいに顔で見分けているのか。

 

雪竹「‥‥‥‥なんか良いなあんな関係になれて」

 

理 「いや良いもんじゃないぞ?ただの腐れ縁なだ

   けだからな」

 

雪竹「いやその‥‥」

 

何故に恥ずかしそうに‥‥こいつまさかそういう事か。雪竹の肩に自身の腕を置き、

 

理 「少しこいつ借りるぞ」

 

永琳「えっえぇ?」

 

少しだけ離れた位置まで来ると、

 

理 「お前の本命ってまさか彼奴か?」

 

雪竹「あっアハハ‥‥分かっちゃいます?」

 

理 「あぁまぁ‥‥お前ってまさか年上好きか?」

 

雪竹「そうですね‥‥」

 

ならせめてこれだけは伝えておかないとな。

 

理 「まぁあれだ彼奴の場合は言わないと無理だか

   らな?」

 

雪竹「詳しいんですね」

 

理 「まぁな‥‥」

 

彼奴とはいた時間はさとりや紫と同じくらい長いからな。だから大体は分かるんだよな。

 

理 「それともうとんでない堅物女だから気をつけ

   ろよ?やるなら段階踏んで計画的に行かない

   と攻略は無理だからな?まぁお節介になるが

   何か協力して欲しいならしてやるからよこの

   件も記憶の件もな」

 

雪竹「あっありがとうございます」

 

そうして腕を置くのを止め永琳達のもとへと戻る。

 

輝夜「何を話していたの理久兎さん?」

 

理 「まぁ少しな‥‥なっ♪」

 

雪竹「そっそうですねアハハ」

 

鈴仙「はぁ?」

 

永琳「それで理千あなたこの異変を片付けるって

   いう用事はないの?」

 

そういえば菫子の事をすっかり忘れていたな。

 

理 「おっとそうだった!すまないが俺は行くぜ」

 

押さえている力を少し解放し狂神状態へとなり龍翼を展開する。

 

永琳「とりあえず依頼の件は請け負ったわそれから

   また元気な姿で来なさいよ」

 

理 「あぁまた来るさそれと依頼の件は任せたぜ」

 

そう言い翼を羽ばたかせ空を飛び空を蹴り一気に加速して空を飛ぶ。

 

理 「とりあえず博麗神社にでも行ってみるか」

 

そうして目的地を博麗神社に合わせて飛んでいくのだった。




千 「てな訳でここまでじゃ」

怠惰「ゴホッゴホッ‥‥ういっす‥‥」

千 「咳は大丈夫か?」

怠惰「えぇリアル怠惰さんは1度も顔を見たことの
   ないリアル姉貴が三途の川が流れてる川原で
   ハイハイしているのを見たとかなんだとか」

千 「賽の河原とか洒落にならんわい!?」

怠惰「そして治ってきたにも関わらず今は蓄膿症で
   また鼻が壊れてます」

千 「どんだけ体を壊せば気が済むんじゃ‥‥」

怠惰「もうね‥‥原因は島根のコタツ船だね」

千 「それはそうじゃ寒い中で上2枚しか着ないで
   乗船すれば風邪をひくわい」

怠惰「いやはや本当に死にかけた読者様も風邪だっ
   たりインフルエンザの対策は万全にして暖か
   くして寝てください」

千 「でないとこやつみたいになるからの」

怠惰「はい‥‥ではでは時間も時間なので今回はここ
   までね」

千 「うむそれでは読者様また次回もよろしくの」

怠惰「それではバイニャラ‥‥」


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第538話 到着すればまた怖がられる

こんばんは読者様、ポケモンで現在サザンドラを育成している怠惰のクソ悪魔です。ギルガルドは終わったから次はサザンドラ育成してからミミッキュそしてリザードン辺りを育てようか。こうなってくるとクレセリアアローラキュウコンとかの起点要員も欲しいんですが内定されてない筈だしな‥‥失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


翼を時々、羽ばたかせつつも翼を折り畳み高速で移動しつつ菫子を探しながら博麗神社を目指し飛行ていた。

 

理 「彼奴達は上手くやってくれたのか」

 

菫子が見つからないため上手くやってくれたのかなと思いながら飛んでいると博麗神社の方から何か騒ぐような声が聞こえる。

 

理 「ふんっ!」

 

空を蹴り飛ばし速度を上げそして一気に地面へと滑空して着地し翼を折り畳む。

 

理 「ついたついた‥‥」

 

土煙がやむとそこには神子に聖そして華扇とマミゾウそして亜狛と耶狛がいた。

 

耶狛「マスターったらやっと来たよ」

 

亜狛「遅いですよ」

 

いやはや待たせて悪かったな。自分の姿を見た亜狛と耶狛そして華扇以外は青い顔をしすぐに臨戦態勢をとってきた。

 

聖 「りっ理久兎さんがまた狂神に!」

 

神子「っ!」

 

マミ「噂には聞いてはおったがただらぬ覇気じゃ

   まるで本物の」

 

理 「化け物とでも言いたいのかマミゾウ?それか

   ら神子ちゃんに聖さん構えるのを止めて貰え

   ないかな?」

 

と、出来る限りで物腰柔らかく言うと3人は驚き疑問のあるような顔をして固まる。

 

理 「あぁ~あれだ俺は敵じゃないんだが‥‥まぁその

   感じからして信用はないよなぁ」

 

聖 「敵ではないという確証が欲しいんですが‥‥」

 

神子「ふむ‥‥確かこの時の理久兎さんは私達の事は

   みんな忘れている筈だよな?」

 

なるほど、この時の俺は記憶喪失みたいな感じだった訳か。なら言えることを全て言ってやる。

 

理 「そうだなぁ‥‥まず聖ちゃんは堅物僧侶で酒は

   飲まないから宴会の席とかだと浮きまくりな

   人でかつ変わり者で‥‥」

 

聖 「あらあら」( #^ω^)

 

理 「神子ちゃんは気取ったような感じだけれど実

   際は物凄いおっちょこちょいで人よりも感覚

   のズレが激しくて‥‥」

 

神子「いっ言うじゃないか‥‥」(# `∀´)

 

理 「マミゾウは‥‥‥‥ふっ♪」

 

マミ「何故、儂だけ鼻で笑う!?」

 

3人は眉間にシワを寄せながらもひきつった笑顔を見せる。

 

聖 「その憎まれ口はどうやら本当に理久兎さんみ

   たいですねぇ」

 

神子「そっそのようだな‥‥」

 

マミ「儂だけ鼻で笑いおってからに‥‥」

 

理 「で?証拠は見せたけど判決的には信用してく

   れたみたいだね」

 

それを言うと3人は頷いてくれる。やれやれと思いながら理神の姿へと戻る。

 

神子「その方が安心と信頼の姿だな」

 

聖 「そちらの方が馴染みありますね」

 

マミ「どっちにせよ憎たらしい姿には変わらないが

   な‥‥」

 

憎たらしいとはなんだ憎たらしいとは。自分で言うのもあれだが理神は凛々しいし狂神は愛くるしい見た目じゃないか。どこが憎たらしいんだ。

 

理 「まぁとりあえず亜狛に耶狛、状況の報告を頼

   めるか?」

 

と、言うと2人は敬礼し、

 

亜狛「はいまず黒幕の菫子に関してですが‥‥」

 

耶狛「現世に帰っちゃったよ」

 

理 「ふむ‥‥」

 

現世に帰ったか。っておいちょっと待てそれ一番やってはダメな奴だ。

 

理 「お前らまさか間に合わなかったのか!?」

 

亜狛「えぇとそれなんですが‥‥」

 

耶狛「蓮くんと霊夢ちゃんが現世に‥‥」

 

理 「あちゃ~」

 

おいおいまさか現世にまで行くことになるとはな。これなら最初にサグメからの手紙を読んでおけばこんな事にはならなかったのにな。すると、

 

華扇「理久兎さん教えてください今、現在で何がど

   うしてこうなっているのか」

 

理 「‥‥‥‥良いぜ教えてやるよどうして俺達が動き

   蓮や霊夢が菫子を追って現世にまで行ったの

   かそしてこの異変に隠された真実を」

 

そうして蓮と霊夢に教えた通りに話す。当然だがサグメの事や月の都がどのような危機に陥っているのかその辺は上手くごまかしながなら話す。

 

神子「月からの介入か‥‥」

 

聖 「にわかに信じがたいですが‥‥」

 

マミ「その話しは本当なんじゃろうな理久兎?」

 

理 「あぁ俺ですらさえ気づかなかったんだ月の連

   中も俺達が気づくとは思わなかったろうな」

 

 

華扇「しかし理久兎さん幾つか疑問があるんです‥‥

   どうしてそれを知ったんですか?」

 

華扇の奴、要らぬ事を言いやがってそんなことを言えば、

 

神子「確かに言われてみると」

 

聖 「どうして知ったんですか?」

 

マミ「怪しいぞお主‥‥」

 

理 「うぇ!?」

 

ジーとこっちを見てくる。華扇め何時か仕返しに家の中に鬼達が共通して苦手な鰯の頭と柊の葉の飾りを大量にばらまいてやろうか。

 

理 「あれだよ俺の相方が気づいてな!」

 

さとり、本当にすまない。誤魔化すために名前を使わせてくれ。だって間違ってはいない手紙が来ていた事に()()()()のはさとりだからな。

 

華扇「‥‥あぁ地霊殿の」

 

理 「あぁそれと露骨に地底嫌いみたいな顔するな

   よな‥‥」

 

亜狛の報告から何となくは聞いてはいたがどうやら華扇は単に地底嫌いな感じだな。それは嫌われ者達の巣窟だから仕方はないけどさ。

 

神子「まぁしかし彼女が気づいたなら」

 

聖 「何となくは納得しますね」

 

マミ「聞いておるとお主よりしっかりしてそうじゃ

   しなぁ」 

 

理 「そいつはどうも♪」

 

何時かこいつらの頭上にタライを落としてやる。そんでもって大衆の信者や部下の前で恥をかかせてやる。

 

華扇「まぁ大体の事は分かったので良いでしょう」

 

理 「そんでどうするかなんだよな」

 

マミ「どうするか?」

 

理 「あぁだって‥‥」

 

と、言いかけた次の瞬間、幻想郷の空に裂け目が現れるとそこから、

 

蓮 「うわぁぁぁ!?」

 

菫子「きゃぁぁ!!?」

 

霊夢「っ!!」

 

蓮と霊夢そして菫子がその裂け目から落ちてきたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ」

怠惰「それと次回からは狐組なのでお楽しみに」

千 「ついにか」

怠惰「えぇそろそろ投稿しないとね」

千 「じゃな」

怠惰「そういえばポケモンどう?」

千 「ふっふっふ‥‥聞いて驚けメタモンの高個体値
   が出ての育成が楽しくてのぉ」

怠惰「うわぁ羨ましいなちくしょうめ」

千 「ゲームでなら負ける気はせんわ」

怠惰「ならリアルで勝負する?俺のポケモン達がす
   ぐにボコボコにしてあげるよ」

千 「お主の場合はえげつなさ過ぎるわい!?」

怠惰「まぁね相棒があれだからね」

? 「‥‥‥‥‥‥」

怠惰「あぁ悪いけどお前はそっちで掃除しててね」

? (´・ω・`; )

千 「お主のはダークライは感情豊かじゃな」

怠惰「おぉっと名前は言ってはいけないからこれ
   東方だから!」

千 「メメタイし今更か!?」

怠惰「さてメタい話が多くなりそうだから今回はこ
   こまでまた次回もよろしくね」

千 「終わらせ方が‥‥まぁ良いわそれでは読者様」

怠惰「バイバイ♪」


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第538話 蓮と菫子の関係

こんばんは読者様、昼夜逆転生活が板についてきている怠惰のクソ悪魔です。この生活が止められない止まらないんですよね。因みにリアル暴食氏と夜中の12時~4時までLINEで楽しく会話してたりしています。失礼それではこんな話もあれなので本編へどうぞ。


悲鳴と共に蓮に霊夢そして黒幕の菫子が空から地上に向かってまっ逆さまに落ちてくる。

 

理 「おいおい‥‥」

 

彼奴ら俺と違って簡単に空を飛べるだろうが。何て思うが落ちてしまって死んだなんて洒落にもならないため、

 

理 「仕方ねぇなっ!」

 

自身の気で残留するレーザーを放ち軌道をコントロールして大きなネットを作るとそこへ向かって3人は見事に落ちるとそのネットがクッションになり3人は跳ねて地面に落ちる。

 

霊夢「あだっ!」

 

菫子「ぐふっ!?」

 

蓮 「っと!!」

 

霊夢は尻から落ち菫子は背中から落ちそして蓮は見事に一回転して地面に着地する。そこは蓮も失敗して芸人魂的なものを見せてくれよと内心思ったが黙っておこう。

 

マミ「お主はそんな芸当も出来るのか?」

 

理 「まぁねこれでも編み物は得意だから♪」

 

聖 「あのこれ編み物とは違うような‥‥?」

 

神子「聖この人いやこの神を相手にツッコミしたら

   負けだ‥‥」

 

うん神子ちゃんはさりげなく酷いな。ネットを消して3人に近づき、

 

理 「お疲れさん」

 

蓮 「理久兎さん‥‥」

 

理 「でだ‥‥どうなった?」

 

月のオカルトボールについて聞くと蓮は何とも言えないような顔をして懐から真っ二つになったボールを見せる。

 

蓮 「その何とか止めれたんですがその‥‥ボールが

   真っ二つになってしまって」

 

申し訳なさそうにしている蓮に自分はニコリと微笑むと、

 

理 「いいや別に良いさ真っ二つになってもしっか

   りと封印すれば何にも被害とかはなかったん

   だろ?」

 

蓮 「まぁただ斬った時に上へと光が昇っていって

   いたのでどうなのかというのがありまして」

 

恐らくそれはボールが壊されたりした時、それを知らせるためのものだろうな。月の民達って結構用心深いからな。

 

理 「まぁ問題はないと思うがな」

 

蓮 「だと良いんですが‥‥」

 

ただ月の民って地上にいた時から結構、執念深いところがあるからな。恐らくは何かしらの強行手段を用いるかもしれないな。

 

理 「まぁ念はいれておけよ?」

 

蓮 「勿論です」

 

何て話していると菫子と目が合うと菫子はドキッとした表情を取るとササッと蓮の後ろに隠れる。

 

蓮 「どうしたの菫子?」

 

菫子「さっさっきそいつにボコボコにされて‥‥」

 

理 「それはお前が悪い」( #^ω^)

 

罪状は営業妨害、器物破損、初対面な奴(自分)に向かって爺呼ばわりした事だ。故に9割方は菫子が悪い。

 

菫子「ひっ!?」

 

蓮 「理久兎さん脅さないで下さいよ‥‥」

 

菫子「そそそれにそこの淫乱ピンクとかお婆ちゃん

   臭い狸とかにもボコされて!?」

 

と、言った瞬間に華扇とマミゾウの眉間にシワがよる。

 

華扇「誰が淫乱ピンクですって?」

 

マミ「お婆ちゃん臭いは余計じゃぞ小娘」

 

菫子「ごめんなさい!!」

 

出会ったときよりも更にビクビクしているな。だいぶ懲りたみたいだな。しかし何か菫子は初対面の筈の蓮に懐いてるな。すると、

 

耶狛「何か2人の臭いが似てる気がする?」

 

亜狛「あぁ確かにな」

 

臭いが似てるって‥‥というか霊夢が怒ったかと思えば戸惑った顔したりと何とも言えないような顔しているんだが本当にどうした。

 

神子「ふむ‥‥どんな関係なんだ?」

 

聖 「まさか二股なんて」

 

蓮 「しませんよ!?」

 

まぁこいつに限ってそれは皆無だな。現に霊夢が般若みたいな顔で怒るとか言ってるしな。しかしよく見てみると顔がにているような。

 

蓮 「その‥‥菫子が色々と迷惑をかけてしまって本

   当にごめんなさい僕からも謝罪します」

 

菫子「迷惑をかけてごめんなさい!」

 

と、蓮は頭を下げる。それに続き菫子も頭を下げるがいったいどんな関係なんだ。

 

理 「まぁ迷惑だったが別になぁそれよりとお前ら

   どんな関係なんだよ」

 

耶狛「うんうん」

 

そう言うと蓮と菫子は互いに顔を合わせて、

 

蓮 「えっと何と言えば良いのか菫子は僕の親戚と

   いうか再従姉妹って言えばいいんでしょうか

   ね?」

 

理 「‥‥‥‥へっ?」

 

全員「再従姉妹!?」

 

霊夢そして自分以外の皆が驚く。まさか菫子が蓮の再従姉妹だったとは。その再従姉妹がこの異変を起こしていたとは思わなかった。

 

耶狛「通りで臭いが似ていたんだ」

 

亜狛「確かによく見てみると顔持ちは何となく似て

   いる気がする」

 

マミ「特に眼鏡を外すと目の当たりとかが若干なが

   ら似ているような‥‥?」

 

華扇「にしては性格云々は似てはいませんが」

 

皆はまじまじと蓮と菫子を見比べると菫子はまた蓮の後ろに隠れる。

 

聖 「あらあら」

 

神子「面白い繋がりなんだな」

 

蓮 「まぁ‥‥」

 

何て言っていると膨れっ面になりかけている霊夢が菫子に、

 

霊夢「ちょっと!蓮にくっつきすぎよあんた!」

 

と、恐らくは焼きもちを焼いたのか言ってくる。

 

菫子「ちょっえっと蓮お兄ちゃんと貴女ってそう言

   えばどんな関係なのよ!さっきの弾幕ごっこ

   とかだって息が合ってたし」

 

霊夢「えっそれは‥‥」

 

蓮 「菫子これだよこれ」

 

小指を立てて言うと菫子は蓮と霊夢を何度も見て驚いた顔をする。

 

菫子「嘘あの蓮お兄ちゃんにこれが!?」

 

霊夢「そうよ悪い?」

 

菫子「いや悪いことはないけど行方不明になってい

   る間に彼女を作るとかリア充になったなって

   思って」

 

現代の言葉はよく分からんな。リラ充‥‥リアル充実的な意味なのか。たしかに蓮は充実しているな。だが俺と同じで厄介ごとに常々と巻き込まれるが。

 

理 「まぁそれはさておきでだ」

 

霊夢「そうね‥‥」

 

自分達は菫子を見ると菫子は涙目になりながら怯え蓮の服の袖を掴む。

 

理 「こいつをどうするかなんだよな」

 

そう自分は呟きどうするか悩むのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでまた今日から龍組
   がスタートです」

千 「うむ所で怠惰よ」

怠惰「何かな?」

千 「そろそろクリスマスじゃが何か予定はある
   のか?」

怠惰「ないよ?あってもポケモンを投稿できるか
   出来ないかの瀬戸際に立ってるくらいだか
   らね」

千 「おいおい‥‥」

怠惰「それりゃリアルは毎年ボッチだし仕方ない
   よね」

千 「お主は自由じゃなぁ」

怠惰「アハハまぁね?でもボッチにはボッチなり
   の楽しみ方があるから良いんだよ」 

千 「どうせゲームじゃろ」

怠惰「うるせぇやい!まったくもう‥‥おっと失礼
   さてさてでは今回は少し早いけどここまで
   にしようか」

千 「うむそれでは読者様、今回も見てくれてあ
   りがとうじゃわい‥‥」

怠惰「それではまた次回」

千 「さらばじゃ!」


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第539話 判決

こんばんは読者様、深淵の青眼龍が欲しいなぁと思いつつ財布の中身を見ている怠惰のクソ悪魔です。青眼デッキを作ってあるので欲しいんですよね。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


先程までの和やかな空気から一変し場は張り積めたような空気へと変わる。これから菫子の運命が決まろうとしていた。

 

神子「せっかく帰したというのになぁ」

 

聖 「どうしましょうか」

 

理 「‥‥‥‥‥‥」

 

正直な話でこうなるのだったらさとりを連れて来れば良かったと後悔する。さとりの読心術でこの場の者達の考えを読み取り判決ってのが簡単だからだ。こうなると1人1人と意見を聞いていくしかないんだよな。そう思っていると、

 

? 「その話に私も参加させろ!!」

 

聞いたことのある声が聞こえてくると空から何かが降ってきて土煙を上げた。土煙に浮かぶシルエットそして先程に聞いたことの声からしてもう定番となりつつある魔理沙だ。

 

霊夢「また面倒なのが」

 

霧雨「誰が面倒だと霊夢」

 

菫子「あんたこの前の!」

 

霧雨「よっ久しいな♪まったく受けた傷を癒すのに

   時間をくったぜ」

 

受けた傷って何だよ。また懲りずに魔理沙はドンパチしていたのか。そう思うと相変わらずだし考えるのはよそう。土埃を払いながら自分の方へと歩き、

 

霧雨「こいつの処分について考えているんだろ」

 

理 「あぁ俺はどうでも構わないが皆の各々意見を

   まずは聞こうと思っていてな」

 

霧雨「ほう」

 

どうやら魔理沙も参加したいみたいだな。なら先にこの真実の異変を片付けた蓮と霊夢そして勇気ある乱入をしてくれた魔理沙から意見を聞くか。

 

理 「まぁ色々と聞きたいわけだがそうだな乱入し

   てくれた魔理沙それから蓮くんに霊夢ちゃん

   君達の意見を聞かせてもらおうか♪あっ皆に

   も聞くけど決して多数決とかでは決めないよ

   意見を言い理由を述べ納得させるのが大切だ

   からね♪」

 

と、緊張させずに微笑ながら聞く。こいつらの事だからそうすれば変な誤解を勝手にして慎重に意見を述べてくれるだろう。すると蓮は口を開き、

 

蓮 「僕は帰したいと思っています」

 

そう答えるとそれに続き、

 

霊夢「私的にも帰した方がいいと思っているわ」

 

霧雨「おっ奇遇だな私もだぜ」

 

霊夢と魔理沙もそう述べてきた。どうやら3人は帰す側みたいだな。

 

理 「ほうなら3人共にその理由は?」

 

帰したい理由を聞くと霊夢そして魔理沙は互いに顔を合わせて、

 

霊夢「元々、私は帰すつもりだったのよそれに彼女

   は外来人よ外来人は自分が残りたいと言うな

   ら話は別だけど基本は帰還させるそれが巫女

   であり人間の味方である私の仕事よ!」

 

霧雨「私はこいつと2回だけだが弾幕ごっこしてい

   るがここ幻想郷での弾幕ごっこでこいつビク

   ビクしながらしていてよ本当は家に帰りたい

   のかなんて思っちまってな‥‥」

 

つまり霊夢のその巫女という立場から魔理沙は菫子の様子を見てって事か。

 

理 「なるほど‥‥蓮の理由は?」

 

蓮 「僕は‥‥菫子は外の世界での未来を尊重して帰

   したいと思っています菫子にはまだこれから

   先で輝かしい未来があるだから僕は彼女を帰

   したいんです」 

 

そして蓮はこの後の未来を考えてか。確かに霊夢の言う通り本人がここにいるのを望まずに縛るのはどうかと思うし魔理沙の話を聞き菫子を見ると目を泳いでいて恐怖している感じはある。そして蓮の言う未来、それを考えれば確かに帰すのが得策ではあるな。何せこちら側とあちら側ではルールが違うってのが理由だ。

 

理 「なるほどなるほど‥‥となると聖に神子ちゃん

   君達の先の話的には菫子を外界へと帰すとい

   う考えで良いんだよね?」

 

先程、聞いた話的にはこの2人は菫子を現世に帰したと聞いていたためあちら側に帰す気があるつまりは蓮達と同じ意見という事だろうから聞くと、

 

神子「えぇそのために帰したんで」

 

聖 「蓮さん達の言う通り彼女のこれからを考えれ

   ば‥‥」

 

理 「なるほど」

 

華扇「それは同意見ですね」

 

マミ「元々はそうじゃったしな」

 

聖と神子に続き華扇とマミゾウも意見をのべる。どうやらこの4人は菫子を帰すという意見に賛同みたいだな。ここまで来ると多数決的には「帰す」という意見になるのだが、

 

亜狛「マスターよろしいですか?」

 

理 「おう、どうした?」

 

亜狛「彼女の処分についてです」

 

亜狛は自分に宣言してきた。どうやらこの感じからして反対意見を述べるつもりかな。それは楽しみだ意見の話し合いにおいて必ず反対意見があった方が意見を言う場としては面白い。亜狛ペコリと頭を下げると、

 

亜狛「自分的には帰すよりかはここにいて貰った方

   が良いとは思います彼女は確かに利用されて

   いましたしかし利用されていてもこの幻想郷

   の結界を壊そうとしたのは相違はない筈です

   それに関しては蓮さんや霊夢さんそして黒幕

   の菫子さんそして御3方共に相違はあります

   でしょうか?」

 

蓮 「ないです」

 

霊夢「ないわよ」

 

菫子「あっありません‥‥」

 

理  (-_-;)

 

おいおい亜狛にこっぴどくやられているぞ。せめて何か言えよな。

 

亜狛「そして自分や耶狛は見ました彼女のその力を

   それはマスターも同じ筈です」

 

自分と耶狛を見て意見をという顔をしてきた。ここはまぁ正直に述べるか。

 

耶狛「うん凄かったよねあんな重たい金属を浮かせ

   たりとか」

 

理 「確かに常人じゃ無理だわな‥‥」

 

亜狛「えぇ力も並みの者の力ではないそうなってく

   ると彼女を野放しにはできかねますというの

   が私の意見ですまた結界を壊されそうになっ

   てこっちから赴く事になったら面倒でもあり

   ますしね」

 

立派な反対意見で素晴らしいな。これに対してどう対処するのか。

   

菫子「もう壊さないわよ!」

 

亜狛「あくまで可能性としての話ですそうと言いき

   れるかが分からない所ではありますから」

 

言ってはおくが亜狛の言っている事は確かに正論バカかつ要らぬ直球しやがってと思うが亜狛なりに心配して言っているのは事実だ。そこは分かっては欲しい。すると、

 

霊夢「確かにこいつがやった事はとんでも行為では

   あったわただそんなのこれまでの異変になれ

   ばまだ可愛いものよ中には反省の色すら示さ

   ず未だに何処かで逃亡している天邪鬼だって

   いるんだから」

 

亜狛「まぁそれは言えますね‥‥」(¬_¬)

 

理 「おう何だ亜狛それについて文句があるならば

   是非とも聞こうじゃないか♪」

 

亜狛「いっいえ文句なんてないです!」

 

まぁでも確かに正邪のやったことに比べればまだ可愛いと言えば可愛いな。現に悪意はなく蓮を探すのが目的っぽいしな。ならここは少しカマをかけてみるか。

 

理 (耶狛‥‥聞こえてるか)

 

耶狛(聞こえてるよ♪どうしたの念話なんかして?)

 

理 (あぁ内容を話すから少し菫子を試してほしい)

 

耶狛(良いよ♪)

 

とりあえず話してほしい内容を速やかに分かりやすく話す。

 

理 (とまぁこんな感じだいけるか?)

 

耶狛(合点♪)

 

理 (そんじゃ頼んだぜ)

 

そうして念話を止めると耶狛は口を開き、

 

耶狛「まぁまぁ‥‥でも菫子ちゃん的にはどうなのか

   な?」

 

菫子「えっ?」

 

耶狛「残りたいのか残りたくないのかだよ」

 

耶狛にそう言われた菫子は黙る。そして耶狛は更に話を続けていく。

 

耶狛「でも帰っちゃうとしたらもう蓮君には会えな

   いかもしれないんだよ?」

 

菫子「どういうことそれ‥‥蓮お兄ちゃんは帰るよね

   ねぇ帰るよね!」

 

蓮 「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

これこそ菫子の意思を測るものだ。菫子の目的は蓮を外界へと連れ戻すというのが考えであり理想だったのだろうが蓮はそれを望む筈がない。何せ蓮はもう幻想郷の住人でもあり捨てれない者達が多々といるそれ故に蓮は残る。ならばそれが叶えられないと知った菫子はどうでる。その意思を知りたいがためにカマをかけたさせたのだ。

 

理 「蓮お前も言うことは言えよ?」

 

蓮 「分かってますよ‥‥」

 

これはもう菫子ただ1人の問題ではない。蓮の意思表示も大切だ。だからこそ蓮には覚悟を決めてもらう必要がある。でなければ菫子は一生の後悔をし続ける事になるからだ。蓮は菫子の方を向き、

 

蓮 「‥‥菫子ごめんね今の僕の居場所はここなんだ

   だから現世に帰ることはない」

 

菫子「そん‥‥な‥‥‥」

 

耶狛「菫子ちゃんが求めた理想それは蓮くんを連れ

   て帰ることだったかもしれないけどね真実と

   なった今それはもう叶わぬ夢それでも帰りた

   い?」

 

流石はこういうカマかけに関しては耶狛の方が上ではあるな。純粋だからこそこうした事が言えるからな。

 

菫子「‥‥‥‥蓮お兄ちゃん私は」

 

蓮 「菫子お前は帰るんだお前ならまだ外の世界で

   も生きてはいける」

 

菫子「それなら蓮お兄ちゃんだって!」

 

蓮の奴さっさと自分の思いをぶつけろよな。お膳立てはしてやったんだから。そんな事を思っていると蓮は首を横に振るう。

 

蓮 「人は決めた事には真っ直ぐに貫くんだそれは

   僕だってそうだもう僕にとって外の世界での

   生活は息苦しくてねそれに‥‥」

 

霊夢の方を向き蓮はニコやかに微笑み、

 

蓮 「ここに残りたい理由ができたから」

 

チラリと隣を見ると霊夢はポーカーフェイスを装うとしてはいるが赤面しているのがバレバレだ。本当、熱々なことでまいるよな。だが合格だ蓮はしっかりと自分の思いをぶつけれたのだからな。

 

菫子「そう‥‥蓮お兄ちゃんはやっぱり蓮お兄ちゃん

   だよねはぁ‥‥本当に蓮お兄ちゃんが消えてか

   らのこれまでしてきた私の苦労は何だったの

   かなぁあぁ~あ‥‥‥‥」 

 

菫子は泣くのを我慢して満面の笑顔で、

 

菫子「連れていくことは出来ないけれどでも会えて

   嬉しかったよ生きていてくれてありがとう蓮

   お兄ちゃん♪」 

 

もうあまりこれ以上はカマをかける必要もないな。

 

理 「それで決まったのか公式メガネ?」

   

菫子「誰が公式メガネよお爺ちゃん!」

 

全員「ふぁ!!!?」

 

菫子「‥‥‥‥はっ!?」

 

言いたいが何故にそんなビビるんだよ。まったく仲があまり良くない奴にお爺ちゃん呼ばわりされたのは少し気に触るがそこまでキレないってのにな。失礼しちまうぜ。

 

理 「大人だからキレはしないよおいおい何をそん

   なに驚いているのさ♪それで帰るで良いのか

   菫子」

 

その結論について間違いないか聞くと菫子は頷き、

 

菫子「うんそれで良いわ‥‥」

 

理 「そうかい‥‥なら後は巫女の仕事になりそうだ

   な‥‥なら判決を言い渡そうか菫子お前、後で

   神社の裏な♪」

 

と、軽く冗談を交えて言うと菫子は顔を青くさせ、

 

菫子「ボコボコにせれるの!?」

 

っておいおい冗談だって。別にそんな驚かなくても良いのにな。そうだ折角だしあれには参加させても良いかもな。

 

理 「な~んてな冗談だよ‥‥まぁ折角だしせめても

   宴くらいは参加したらどうよ?」

 

霊夢「えぇそれは良いわね」

 

菫子「宴?」

 

蓮 「うん凄い楽しいよ参加しようよ菫子♪」

 

菫子「そっそういうなら」

 

せめて最後の思い出を作には良いかもな。もう蓮には会えないだろうしな。

 

理 「決まりだな‥‥さてとそろそろ俺も帰るとしま

   すかねぇあんまり待たせるとさとりが怖くて

   怖くて‥‥」

 

亜狛「アハハですね‥‥」

 

耶狛「うん」

 

黒に任せているけれどさとりがマジで怖いんだよな。それにさっきからこっちの様子見している奴と話さないといけないしな。

 

理 「そんじゃ俺達は帰るよ宴会の日程が決まった

   ら知らせてくれよ楽しみにしてるからさ♪」

 

そう言うと理久兎は翼を広げて空へと羽ばたき消えていった。

 

亜狛「って裂け目は使わないんですかマスター!」

 

耶狛「あぁ待ってよ!」

 

亜狛と耶狛も空を飛び追いかけるのだった。そして空では、

 

亜狛「マスター待ってくださいよ!」

 

耶狛「待ってぇ~!」

 

理 「‥‥‥‥ここまで来ればいいな」

 

その場で滞空し2人を見て、

 

理 「お疲れさん亜狛に耶狛お前達の活躍でもう菫

   子もあんなことはしないだろう」

 

2人に労いの言葉をかけると亜狛は照れ臭そうにうつむき耶狛は苦笑いを浮かべる。

 

亜狛「いえ自分は述べたい事を述べただけですし」

 

耶狛「私の場合はもう訳わかんないからね♪」

 

亜狛「えっお前さっき良い事を言ったろ!?」

 

耶狛「残念マスターの指示で~す♪」

 

亜狛「嘘だろ!?」

 

それを聞いた亜狛のこの顔はついつい笑いたくなっちまうな。さてこっちも最後の仕事をしますかね。それを感じたのか亜狛と耶狛もキリッとした顔に戻る。どうやらこの2人も気づいていたみたいだな。

 

理 「おい‥‥さっきから覗き見するとか良い趣味と

   は言えないな紫?」

 

と、言うと自分の背後にスキマが現れそこから、

 

紫 「やはり御師匠様は凄いですわねぇ‥‥」

 

まいったような顔をして紫がスキマから出てくるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ‥‥怠惰よ」

怠惰「ん?」

千 「深淵の青眼龍を是非とも‥‥」

怠惰「高いからダメ♪」

千 「ケチじゃな!?」

怠惰「あのさぁお財布の事を考えてもらって良いで
   すかねぇ?あれだけで財布の金が一気に消え
   るからね?」 

千 「むぅ‥‥ならばデュエルでワシが勝てば買って
   くれ!」

怠惰「えぇ!?‥‥それなら俺が勝ったら?」

千 「次回までワシの名前を好きなように変える権
   利をくれてやろう!ポチでも何でも好きにす
   れば良い!」

怠惰「おぉ強気だねぇ‥‥ならまぁやるかその高い鼻
   を折ってあげる♪」

千 「こい!デュエルじゃ!!」

数分後‥‥

怠惰「スターヴ・ヴェノム・フュージョンドラゴン
   の攻撃」

千 「おのれぇぇ~ー!!?」

怠惰「‥‥‥‥千ちゃん諦めたらもう3連敗してるんだ
   けど‥‥」

千 「まだじゃ!これでラストじゃ!!」

怠惰「はぁ‥‥やれやれ千ちゃんがしぶとそうなんで
   今回はここまで」

千 「読者様よ応援を頼むぞ!」

怠惰「それではまた次回バイバイ♪」

千 「ではワシが先行じゃ!」

怠惰「って汚ぇ!?」


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第540話 不規則な弟子

こんばんは読者様、そしてメリークリシミマス読者様。ポケモンを書いていたりしたらいつの間にか火曜日になっていた怠惰のクソ悪魔です。昨日は投稿できずで申し訳ないです昼夜逆転生活をしていると時間感覚が狂ってしまいますね。失礼それでは本日もどうぞ。


スキマから出てきた紫は自分達を見る。そして自分は紫を見て思った事があり口を開き、

 

理 「紫‥‥また少し太ったか?」

 

紫 「んっ!!?」

 

亜狛「ってえぇ!!?」

 

耶狛「初っぱならからそれなの!?」

 

だって久々に見たけど本当にそうなのだから仕方ない。するとその一言でひきつった顔をした紫は扇子で口許を隠し目を反らすと、

 

紫 「ささささぁ?なっ何のことだか‥‥」

 

理 「そうかそうか‥‥そう言うなら何時か1週間ぐ

   らい泊まり込みでお前の弛みきったその体と

   心を叩き直してやろうかねぇ♪」

 

紫 「よっ余計なお世話ですわ!というかそんな太

   ってなど‥‥ってそうでないわ!」

 

コホンというジェスチャーで仕切り直すと紫はこちらを見て、

 

紫 「まったく‥‥とりあえず御師匠様そして亜狛に

   耶狛、あなた達2人にもお話したい事がある

   のですが御同行は可能でしょうか?」

 

可能かだってそんなの決まっている。

 

理 「あぁ構わないぜ端からお前と話すつもりだっ

   たからな」

 

紫には話したい事が幾つかあったからな。

 

理 「亜狛に耶狛お前達も来るか?」

 

亜狛「えぇ少しなら構いませんよ」

 

耶狛「うん♪」

 

理 「だとよ」

 

紫 「分かりましたわ」

 

そう言い大きなスキマを開いてくれる。その中へと自分達は入るのだった。そうしてスキマを出た先は紫達の住む家の縁側へと出る。

 

理 「久々だなここに来るのも」

 

何て言いながらチラリと見ると汗を拭う藍の姿を発見する。そして藍もこちらに気づいたのか慌てて軽く身なりを整え、

 

藍 「理久兎様!それに亜狛さんに耶狛さん本日は

   ようこそ」

 

亜狛「こんにちは藍さん」

 

耶狛「藍ちゃんこんにちは♪」

 

理 「どうも♪‥‥紫から俺達をここに連れてくると

   か言われた感じ?」

 

藍 「えっえぇまぁ‥‥」

 

理 「ふぅ~ん‥‥」

 

チラチラと屋敷の中を見るといたるところが妙に不自然なくらいにピカピカになっていた。それに廊下の端の方には雑巾とバケツがありどうやら俺達が来るために掃除していたみたいだな。

 

理 「藍ちゃんお掃除ごくろうさま♪」

 

藍 「えぇっ!!?」

 

まったく紫は頭を使っているから仕方ない何て思っていたがやっぱり一回は俺が指導した方が良いのかもしれないな。そんな事を思っていると、

 

紫 「来てはいますわね」

 

理 「あぁ何とかな‥‥なぁ紫1つ聞いて良い?」

 

紫 「あら何でしょうか?」

 

理 「この掃除って藍ちゃんがやったの?」

 

と、聞くと紫はキョトンした顔をすると頷き、

 

紫 「えぇ藍は優秀な式よこのくらい造作もないわ

   ね♪」

 

理 「そうかそうか♪紫ちゃん‥‥成敗」

 

そうして紫の両頬を優しく引っ張る。

 

紫 「なっにゃんにゃんれすふぁ!?」

 

理 「紫♪そろそろスキマに頼り過ぎる生活は止め

   ろと言ってるよね♪」

 

しかし何だこのぷにぷにした感触はどうしたらこうなるんだよ。

 

藍 「理久兎様ご乱心はお止めください!?」

 

亜狛「マスター止めてくださいって!?」

 

耶狛「流石にそれは止めてあげて!?」

 

そう言われ仕方なく離すと紫は悔しそうな顔を浮かべて、

 

紫 「おっ御師匠様の変態!」

 

理 「誰が変態だ!?というかお前は本当に弛み過

   ぎだろ平和ボケし過ぎていないか?」

 

紫 「失礼ですわね!昔から変わらず普通に生活を

   して‥‥」

 

と、紫が言いかけるがチラリと藍を見ると藍はサッと目を反らす。これは何かあるな。

 

理 「紫♪ちょっと台所を見せてよ」

 

紫 「‥‥‥‥えっ?」

 

とりあえず縁側で靴を脱ぎ屋敷の台所へと向かうとそれを追いかけるように紫達も追いかける。台所には冷蔵庫に食器などを入れる棚などはあるのは知っているためとりあえず真っ先に冷蔵庫を開けてみると、

 

紫 「本当に何して!?」

 

理 「おい‥‥これ何だよ」

 

冷蔵庫の奥から箱を取り出し見て驚く。そこには小さな容器に入ったプリンが16個でてきたぞ。更に冷凍庫にはアイスだったり甘い物のオンパレードで出てくる。

 

理 「‥‥‥‥」

 

紫  (ーωー;)

 

紫の方を見ると藍と同じようにサッと顔をそらす。主人も従者も似ているよな。次に棚を見るとそこから今度はポテチにチョコやらといったお菓子が大量に出てきたぞ。

 

耶狛「わぁ凄い量」

 

亜狛「えっとこれは‥‥」

 

理 「紫‥‥お前さっき昔から変わらない生活って言

   ったよな?」

 

扇子で顔を隠しつつ紫は申し訳なさそうにするが、

 

紫 「いっ良いんですのよ!このくらいの間食なん

   て普通ですわ!」

 

こいつ開き直りやがった誰に似たんだか。

 

理 「いや流石にこれを毎日と食べ続けているとな

   るとなぁ」

 

こういった外のお菓子って高カロリーだったり油分が多かったりするから食べて動けば良いが食べて何もせずごろごろしていれば誰だって太る。しかも油分で肌やらも荒れるぞ。これは近いうちにブートキャンプ的な感じで本格的に修行させないとダメかもな。

 

紫 「って!ここに御師匠様を連れてきたのはこん

   事をするためではありませんわよ!」

 

理 「えっ?あっそういえばそうだったな」

 

紫 「まったくもう‥‥本当に御師匠様は何時も話が

   脱線するんだから」

 

理 「そこは悪いな‥‥とりあえず話すかね」

 

いや直さないといけないのは分かるけどこれがなかなか直らないんだよな。面目ないな。

 

紫 「えぇ藍お茶の用意をお願いね後はお菓子‥‥」

 

理 「あ?」

 

紫 「えぇと御師匠様達だけに出して頂戴ね」

 

藍 「わっ分かりました」

 

そうして藍はお茶の準備を開始すると、

 

耶狛「あっ私も手伝うよ」

 

亜狛「自分もやりますよ‥‥大丈夫ですよね?」

 

と、亜狛が聞いてくる。そんなの当然、決まっているじゃないか。

 

理 「良いぞ行ってきな」

 

亜狛「はい!」

 

耶狛「行こうお兄ちゃん!」

 

そうして亜狛と耶狛は藍の手伝いを始める。紫の方を向き、

 

理 「俺達は先に行こうか話すこともあるしね」

 

紫 「そうですわね‥‥」

 

そうして自分と紫は先に居間で待つことにしたのだった。




怠惰「ではではメリークリシミマス読者様」

? 「おい前々から何じゃそのクリシミマスって
   クリスマスじゃろ!」

怠惰「怠惰さんは毎年メリークリシミマスなんだ
   よ!!」

? 「こやつは‥‥して何故にワシの名前が?にな
   っておるんじゃ!?」

怠惰「前回のあれがあるからねそれじゃ結果発表
   ね‥‥ダラダラダラダラ‥‥」

? 「効果音をつけるでないわ‥‥」

怠惰「だん!」

千 「結果は勝利じゃぁぁ!!」

怠惰「はいはいまぁ最後の最後で負けしましたよ
   えぇ‥‥ちっ神宣を使うタイミングしくじっ
   ちまったからなぁ‥‥」

千 「ほれほれ深淵の青眼龍をよこせ♪」

怠惰「ちっほらデビルクロースからプレゼントだ
   受け取りな‥‥」

千 「っとと‥‥なっ包装されておる」

怠惰「元からこの日に渡す気だったんだよ‥‥それ
   を言いせかすから」

千 「怠惰‥‥」

怠惰「やれやれ‥‥嫌になっちゃうよね‥‥さてそれ
   じゃ今回はここまでにしようか」

千 「うむ♪あっそれとあれじゃろ」

怠惰「あぁそうそう明日の正午にポケモンを投稿
   するのでよろしくね‥‥それと見るなら覚悟
   しておいてね」

千 「‥‥へっ?」

怠惰「それじゃ今回こそここまで」

千 「それどういう‥‥」

怠惰「それではバイバイ♪」


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第541話 弟子との会談

明けましておめでとうございます読者様、怠惰のクソ悪魔です。ここのところ投稿できずで申し訳ありません。色々とリアルが多忙で多忙で‥‥実家で大掃除させられ親と喧嘩するわ今度は親同士で冷戦状態になるわで‥‥はぁ最後の最後で勘弁してほしかったです。そんな最中で何とか書けましたので投稿します。それではどうぞ。


居間へと移動した自分と紫は藍達を待ちつつ話をする。

 

理 「そんで‥‥紫の話ってのはなんだ?」

 

紫 「えぇ今回の異変についてかしらね御師匠様は

   もう気づいていらっしゃいますわよね」

 

理 「どういう意味だ?率直に言って欲しいんだ

   けど?」

 

そんな含みのある言い方をせずとも昔みたいに率直に言えば良いのにな。これが大人になったということなのかな。

 

紫 「なら率直に申しましょうか月の都のオカルト

   ボールと言えばよろしいかしら?普通では到

   底たどり着く事が不可能である筈の月の裏側

   のオカルトボールが何故にあったのか‥‥御師

   匠様はもう既に気づいていると言いたいんで

   すわ」

 

理 「根拠は?」

 

紫 「様子をチラチラと見させていただいたからと

   言えばよろしいでしょうか?生憎な話で私達

   は地底への干渉は普通はしませんですが地上

   に出た御師匠様は何かしらの目的があったか

   のような行動が目立ったものでして‥‥それで

   聞いているんですわ」

 

まったく不規則な生活しているくせして勘だとか考察力だとかが相変わらず凄いな。ここはどういう状況なのか紫にも話す必要があるのかもしれないな。

 

理 「はぁ~紫にはまいったよ‥‥まぁお前なら話を

   しようかこの異変の本当の真実をそして何故

   俺がそれを知る事となったのか」

 

紫 「お願いしますわ」

 

理 「なら手紙の事から話すか」

 

そうして紫に自身が知っている事そして考察それらを全て話す。紫はその話を何の疑問を抱くことなく聞き、

 

理 「とまぁそんな訳なんだが‥‥」

 

紫 「月の都からの手紙それも遷都するのを阻止を

   して欲しいという内容‥‥どうも信じがたい話

   ではありますわねあの身勝手で傲慢の塊みた

   いな月の都の連中がそんな手紙なんて‥‥所で

   差出人は?」

 

理 「サグメって聞いたけどな俺は知らねぇんだよ

   ねぇ第一次月面戦争から関わってないし」

 

そういえばもうあれから数千年近くたつのか。時が経つのがとても速いな。

 

紫 「ふむサグメ‥‥その名前を覚えておきましょう

   か‥‥それで御師匠様はどうなさるつもりなん

   ですか?」

 

理 「というと?」

 

紫 「この月の都の凍結についてですわ私からした

   ら楽しくて仕方ないのですが御師匠様はどう

   なさるつもりなのかしらと」

 

理 「あぁそれで困っているんだよね‥‥」

 

本当にそれで頭を抱えるぐらい困っているんだよ。

 

理 「月の都の連中は知り合いだったり教官時代に

   育てた連中がいたりして助けてやりたいんだ

   が片や相手は地獄の連中それも恐らく月の都

   に深い因縁を持つであろう地獄の女神ヘカー

   ティアが関わっているであろうと思われるん

   だよねぇ個人の問題で地獄との関係を悪化さ

   ると旧都が危なくてなぁ」

 

それにヘカーティアにはなりの恩義もあるからな。だかこそどちらにもつけずで困っているって所だ。

 

紫 「なるほど‥‥」

 

理 「‥‥紫1ついいか?」

 

紫 「何でしょうか?」

 

理 「蓮や霊夢達の力を貸させてくれないか?」

 

と、言うと紫は首をかしげて、

 

紫 「どうしてまた?」

 

理 「恐らく月の都はまだ遷都する計画を諦めては

   いないそうなれば幻想郷にまた被害が出るの

   も時間の問題だ故に根本から直す必要がある

   そのためには蓮や霊夢の力が必要でな‥‥無論

   ただとは言わない何かしらの報酬は支払うつ

   もりだ‥‥頼めないか?」

 

紫 「‥‥構いませんわそれに御師匠様がお願いごと

   をするだなんて珍しいですしね」

 

理 「そうか‥‥すまないな」

 

紫 「いえ」

 

本当に紫には助けられてばかりで面目ない限りだ。そんな事を思っていると、

 

亜狛「マスターお茶の支度が終わりました」

 

耶狛「持ってきたよ」

 

藍 「お待たせいたしました」

 

そう言い3人はお茶に豆大福を置くと耶狛は速攻で食べ始める。

 

亜狛「こら耶狛」

 

耶狛「おいふぃ~♪」

 

理 「‥‥‥‥紫お前も食えば?」

 

そう言い自分の茶菓子を差し出すと紫は首を横に振り、

 

紫 「いえ私は‥‥」

 

理 「今日くらい食っておけよ‥‥今日くらいはな」

 

そう言うと紫の顔がひきつった顔になる。どうやら意味が理解できたようだな。

 

紫 「はぁまぁ久々に修行のお相手をお願い致しま

   すわ」

 

理 「任せておけ‥‥蓮で加減のしかたを覚えたから

   な♪」 

 

藍 「蓮さん御愁傷様です」

 

そうしてお茶を飲みながらも会話は進んでいく。

 

理 「そういえば菫子の後始末はあれで良かったか

   紫?」

 

菫子の判決について聞くと紫はお茶を飲み、

 

紫 「えぇ構いませんわむしろお礼を述べたい所で

   すわそれにどこぞの天人は反省すらしてくれ

   ませんしそれに比べれば可愛い方です」

 

理 「天人‥‥あぁ~比那名居のガキかまぁあれより

   かはなぁ」

 

彼奴に至っては反省はしない、悪びれもしないと超弩級の我が儘だからな。せめてもう少しはそういった所を直すべきなんじゃないかとは思うんだけどな。おふくろはよく彼奴と遊んでいるらしいが‥‥あぁおふくろも我が儘だから気が合うのか。

 

紫 「しかし御師匠様は食べないのですか?」

 

理 「あぁ今はそんな気分じゃなくてな‥‥」

 

月からの侵略に地獄の者達の介入もう頭が痛くなりそうでな。というか一番恐れているパターンが来ないか心配で溜め息が止まらないし食欲もでないんだよ。

 

理 「はぁ‥‥」

 

溜め息を交えつつも自分は紫達と話し合いをするのだった。そうして一通りの話し合いを終え、

 

理 「さてとそれじゃそろそろおいとましますか

   亜狛、耶狛たのむぞ」

 

亜狛「分かりました」

 

耶狛「はいは~い♪」

 

そう言い2人は外へと出ると裂け目の準備を始める。

 

紫 「もう行ってしまうんですか?」

 

と、紫は寂しそうに言ってくる。ニコリと笑いながら、

 

理 「あぁそろそろ帰らないとな‥‥まぁどうせ嫌で

   も数週間後には来るから安心しろ♪それまで

   には覚悟を決めてはおけよ?」

 

紫 「うっそれは安心しかねますし‥‥余計に不安に

   なるじゃない」

 

藍 「アハハ‥‥」

 

まぁ現にその弛んだ根性を叩き直すんだ。それくらいの覚悟はしておいてもらわないとな。そんな事を言っていると、

 

亜狛「準備できました!」

 

耶狛「行けるよマスター♪」

 

理 「おう♪それじゃあな紫また数週間後にな♪」

 

紫の頭に手を乗せて優しく微笑みかけて離し裂け目へと向かって歩くと、

 

紫 「御師匠様‥‥」

 

理 「ん?」

 

紫 「‥‥心待ちしておりますわ♪」

 

理 「分かったありがとうな♪」

 

そう言い自分は裂け目へと入りそれに続き亜狛と耶狛も入り裂け目は閉じられたのだった。そして地霊殿の自室に自分達は出てくる。

 

理 「ふぅおつかれさん」

 

亜狛「はい」

 

耶狛「でもマスター本当に紫ちゃんを相手にブート

   キャンプするの?」

 

理 「キャンプって程ではないけど泊まり込みでは

   やるよ‥‥いかんせ自堕落すぎるからな」

 

台所のお菓子の山とか紫の体型とか見てこれからが心配で仕方ないんだよな。師匠‥‥いや育ての父親として尚更にな。

 

亜狛「まぁその行くなら前もってさとりさんにもお

   伝えしてくださいね?」

 

理 「分かってるよ‥‥とりあえずお前らも持ち場に

   戻って仕事をしてくれ」

 

耶狛「アイアイサー♪」

 

亜狛「分かりました」

 

そう言い2人は部屋から出ていく。とりあえず俺も帰ってことをさとりに伝えないとな。

 

理 「さて俺も行きますかね‥‥」

 

そうして自分も部屋から出て今回の事を報告するためにさとりの元へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむそして明けましておめでとうじゃ!」

怠惰「今年もよろしくお願いします」

千 「しかし何故にまた1週間近く休んだ?」

怠惰「リアルがもう忙しいのよ卒業研究発表しろ
   だのなんだのってしまいには大掃除だとか
   しててね」

千 「なるほどのぉ」

怠惰「もう本当に嫌になっちまうしまいには年明
   けガチャはダブり多いしさ!」

千 「それを言うでないわ!?」

怠惰「おっと失礼しました‥‥さてさて年明け1発
   目からこれですが本年度もよろしくお願い
   致しますそして9時にポケモンを投稿しま
   すのでそちらも良ければどうぞ」

千 「うむさてそれではそろそろ終わりにするか
   のぉ」

怠惰「あいあいそれではまたえ~とポケモンを見
   る方はまた後でそうでない方はまた次回」

千 「うむさらばじゃ!」


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第542話 恐れていた事態

こんばんは読者様そして5日ぶりですね怠惰のクソ悪魔です。今年は初っぱなからリアル事情が重なりに重なって散々でした。何時になったら安息が訪れるのか。失礼それでは本編へどうぞ。


菫子が起こした異変から数日後、自分達は何時もの異変解決後の宴会に参加していた。

 

理 「ゴクゴク‥‥ぷはぁ~!」

 

さと「なかなかいけますね‥‥」

 

理 「だろ?」

 

趣味の1つである醸造でようやく完成したビールをお披露目もかねて持ってきて皆で飲んでいた。まぁ皆といっても地霊殿の面々だけどな。それも、

 

こい「うんこのお酒なかなか良いね♪」

 

今回はこいしも一緒だ。偶然にも帰ってきてせっかくだからこうして皆で飲むために誘ったのだ。こいしがいるとシスコンのさとりも喜ぶしな。

 

お燐「良いですねこの苦味」

 

お空「おかずと合うね♪」

 

亜狛「2人共程々にしておくんだぞ」

 

と、亜狛は2人を注意し、

 

黒 「‥‥くぅ~たまらん!」

 

こい「黒お兄ちゃんったらおっさん臭いよ」

 

黒 「失礼だな‥‥」

 

黒も帰ってきたこいしと仲良く飲んでいた。すると、

 

黒 「ん?‥‥耶狛どうした?」

 

耶狛「うっう~ん私は合わないかなってこの苦味が

   なぁ」

 

どうやら耶狛にはビールは合わなかったみたいだ。なら別の酒を渡すか。

 

理 「耶狛にはきつかったか‥‥ほらワインも持って

   きたからこれ飲みな」

 

耶狛「わぁ~い♪やっぱりワインだよね♪」

 

そう言い受け取るとワインを飲み始める。だいたいこういう風に酒を飲んでいると誰かしら近づいてくる筈なんだが今回は誰も近づいてこないな。珍しい酒もあるのに来ないとはなんでだろうか。

 

さと「理久兎さんもう1杯お願いします」

 

理 「飲み過ぎるなよただでさえ下戸なんだから」

 

さと「むっ下戸じゃないですよ!」

 

理 「よく言うぜ‥‥」

 

やれやれと思いながらビールを注ぎ渡す。あっそうか恐らくさとりがいるから皆は近寄って来ないのか。流石は生きた妖怪除けだけあるな。

 

さと「‥‥今なんか失礼な事を考えませんでした?」

 

理 「うぇ!?そんな訳ないだろ」

 

さと「ふぅ~ん‥‥」

 

ジーと見つつもビールを飲んでいく。まったくここ最近になってさとりの勘が鋭くて困る。

 

理 「やれやれ‥‥」

 

話したいのか興味があるのかチラチラと見てくる奴等はいるがやはり誰も話しかけてこないな。そういえばこんだけ人がいるがさとりはあれを着けてきたのか。

 

理 「なぁさとりシャットアウトの指輪って」

 

さと「着けてきてますよこんなに妖怪や人がいたん

   じゃ落ち着いてお酒も飲めませんしね」

 

そう言いながら左手の薬指にはめた指輪を見せてくる。

 

理 「さとりさ~ん薬指にはめるのはまだ早いとは

   思うんだが?」

 

さと「まだ早いですか‥‥ふふっそうですか♪」

 

やけに嬉しそうだが変なことを言ったかな。まぁ良いか。そんな事を思いつつも周りを見ていると永琳と目が合うと手招きをしてくる。顔からして楽しくお喋りって訳じゃなさそうだな。

 

理 「‥‥さとりすまないけど少し席を外すぞ」

 

さと「えっえぇ‥‥仕事みたいですね」

 

理 「すまないなすぐ戻ってくるよ」

 

さと「分かりました」

 

とりあえず立ち上がりさりげなく親指で林の方を指差し林へと向かう。そして林に入り木によりかかって待つこと数分後、

 

永琳「待たせたわね」

 

理 「いやこっちこそな」

 

永琳が来たため寄りかかるのを止めると永琳は口を開き、

 

永琳「とりあえず貴方に伝えたい事が2つあるけど

   良い情報か悪い情報かどっちから聞きたいか

   しら?」

 

理 「あっうんじゃぁ良い情報から」

 

永琳「分かったわまず報告としては数日もあれば例

   の道具は作れそうよ」

 

理 「ほうそれはそれは‥‥」

 

それは確かに良い報告だ。流石はかつての相棒だけあって仕事が速くて助かるな。そして悪い情報って何だろう。

 

理 「それで悪い情報は?」

 

永琳「えぇ‥‥これよ」

 

そう言うと手紙を差し出してくる。宛先人は月読になっていた。手紙を開き見ると、

 

親愛なる永琳へ、月に穢れを持つ者達が跋扈し私達は夢の世界へと避難しています。だけどもうこれ以上は持つことが不可能なんです。失礼なのは重巡理解してはいます。けれどどうか私達、月の民を助けて。

 

と、書かれていた。うん流石は残念な姪だけあって文面も残念このうえない。

 

理 「成る程‥‥」

 

永琳「えぇだから私の所からはウドンゲを送るつ

   もりでいるわ」

 

理 「そうか‥‥」

 

やはり月は危機的状況みたいだな。現在の月の民達の殆どは俺は好かない連中ばかりだ。身勝手で我が儘で月の民以外の奴など知ったことではないというその心、それらがあるためあまり好かない。だがかつて共に戦った月影の部隊の連中や姪の月読は話は別だ。

 

理 「こちらも何かしらの策を考えてみるよ」

 

永琳「そう‥‥でもね理千、今の貴方には守るべきも

   のがあるのを忘れてはダメよ?」

 

理 「分かってるさ‥‥だがその守るべきものの中に

   はお前らだって入っているからなそこを忘れ

   るなよ」

 

永琳「ふふっ♪相変わらずね‥‥でもまぁそこが貴方

   の良いところね‥‥」

 

そう言うと永琳は後ろを向き、

 

永琳「月読‥‥いいえ月の事をどうかお願いね」

 

理 「あぁ」

 

それだけ言い永琳は帰っていった。お願いか‥‥よりによって彼奴がそんな事を言うとはな。まぁ受けた恩義は返すだけだがな。そう思いながら帰ろうとすると、

 

? 「そこの貴方‥‥」

 

理 「ん?」

 

声が聞こえたため向くとそこには小さな体に黒い羽を生やし妖精がいた。この羽の形状からして恐らく現世の妖精ではなく地獄の妖精って感じだな。

 

妖精「ここに理久兎っている?」

 

理 「俺がそうだが?」

 

妖精「そうなの!ならこれをどうぞ」

 

そう言うと手紙を渡してくる。それを受け取るとニコリと笑って消える。何なんだと思いつつも中を見ると、

 

親愛なる我が友の理久兎へまぁこんな堅苦しいのは仕事の手紙だけにしてこうして貴方に手紙を書くのは久々ね。もちろんこの私、へカーティア・ラピスラズリの事は覚えているわよね。実は貴方に手紙を差し出したのは他でもなく手伝って欲しい案件があるからなの。今、私は友人そして部下のクラウンピースを含めた地獄の妖精達を引き連れムカつくfucking女神の嫦娥って奴そしてそれを守る奴等をぶっ殺軽く捻ってあげるために動いているんだけど連中が現世の雑草みたいにしつこくて出来れば貴方にも協力して欲しいのよ。

だからもしも暇だったら来てくれないかしら。貴方の返信を心から待っているわ。 へカーティアより

 

と、書かれていた。というか本性といべきか殺意と言うべかが現れすぎて誤字がでていて斜線を引いてる。これ結構ガチな感じだな。というか恐れていた事態が起きたぞ。

 

理 「どうしようか‥‥」

 

本当にどうしようか。考えても仕方ないとりあえず考えるのは止めよう。後でこれは深く考えようそうしよう。

 

理 「とりあえず戻るか」

 

そうして戻るとそこには、

 

さと「理~久~兎さ~ん遅いですよ~♪」

 

ジョッキを片手に酔っぱらって極楽になっているさとりがいた。だからあれ程、飲み過ぎるなよって注意したのにな。

 

こい「ごめんね理久兎お兄ちゃんお姉ちゃん変に飲

   み過ぎちゃって‥‥

 

やっぱり下戸じゃないか。こいしがいるせいか楽しくて飲み過ぎたかな。

 

理 「やれやれ‥‥」

 

だがこういう風に皆と飲むのも悪くないなと思う。だって楽しいんだからな。

 

理 「ふぅ‥‥」

 

色々とあるが今は皆とこの時間をもっと楽しもうと思い自分も再び酒をのだった。




怠惰「今回はここまでです‥‥」

千 「うっうむ‥‥怠惰よ大丈夫か?」

怠惰「大丈夫うん‥‥大丈夫」

千 「この5日間お主に何があったんじゃ」

怠惰「いやね‥‥今年から仕事が始まるからそれに
   向けてのリアル事情が重なって色々と忙し
   くてね」

千 「正月から大変そうじゃなリアル怠惰は」

怠惰「お陰でスランプになってる始末ですえぇ本
   当に‥‥」

千 「おいおい」

怠惰「まぁあれです投稿は頑張っていくんでよろし
   くお願いします」

千 「うむ‥‥」

怠惰「とりあえず終わろうか」

千 「そっそうじゃなそれでは今回は早いがここま
   でじゃ!」

怠惰「それではまた次回もよろしくね」

千 「ではさらばじゃ!」


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第543話 女子高生のお見送り

こんばんは読者様、学校が始まり憂鬱な気分な怠惰のクソ悪魔です。本当に何が楽しいのやら。失礼それでは本編へどうぞ。


宴会の翌日、自分はある意味で窮地に立たされていた。

 

理 「どうする‥‥」

 

まじめな話で究極的な二択、1つは月読達の月の民達に力を貸してへカーティア達の地獄軍団を追い払うか。2つ目は逆にへカーティア達の軍に協力し月の民を含め嫦娥とか言う女神を倒すか。

 

理 「はぁ‥‥」

 

だがどちらを選択しても重大な損失が出てしまう。月の民に協力すればへカーティア達を含め地獄の連中に目をつけられ旧都の維持が難しくなる。逆にへカーティア達に協力すれば月読に嫌われ挙げ句の果てにはそれは高天ヶ原にいる自分の弟や姪に甥といった奴等に目をつけられ何かしらの処罰が下る。それに、

 

理 「どちらにもなりの恩があるからなぁ」

 

どちらにも恩がある故に無下にしたくない。だからこそ悩むのだ。

 

理 「マジでどうしよう」

 

いっそのことで協力を2つ共に断るか。嫌々そうすれば永琳との約束は破ることになるしへカーティア達から文句を言われるだろうし。これが八方塞がりってやつか。

 

理 「う~ん‥‥」

 

と、考えていると部屋の扉が開きそこから亜狛と耶狛が入ってきた。

 

理 「ん?どうかしたかお前達?」

 

亜狛「マスター今日が何の日か覚えてませんか?」

 

理 「えっ?えぇ~と‥‥なんだっけ?」

 

耶狛「もう~菫子ちゃんのお見送りする日だよ」

 

あぁそういえば今日、彼奴は帰るんだったな。この案件に悩んでいたためすっかり頭から離れていた。

 

理 「そういえばそうだったな‥‥なら見送りに行く

   としますか」

 

耶狛「なら作るね」

 

亜狛「やりますか」

 

立ち上がると亜狛と耶狛は裂け目を作り出す。そしてその作った裂け目へと自分達は入るのだった。そして裂け目を通り出るとそこには菫子や蓮は当然のことながら他には泥棒でお馴染みの魔理沙に聖、神子に華扇やマミゾウと揃い踏みだった。

 

亜狛「今日お帰りとのことで見送りに参りました」

 

耶狛「来たよ♪」

 

理 「これはこれは幻想郷の有力者達が揃い踏みの

   ようで」

 

そういえば霊夢はどこだと思い探すと神社の本殿の方へ向かって黙って意識を集中させ瞑想していた。恐らく菫子を帰すための何かしているんだろうな。

 

菫子「私なんかのためにわざわざ?」

 

霧雨「おいおい悲観するなよ」

 

魔理沙の言う通りなんか悲観した言い方をするな。まぁもう初対面って訳ではないからな。

 

理 「だな‥‥まぁお前がどう思おうが知った事では

   ないが繋がり方はどうであれお前とここにい

   る奴達がいやお前と関わった奴達は何かしら

   の不思議な形で繋がっているのさ‥‥俺はそれ

   を良く知っているそれを教えたのは他でもな

   くこいつだからな♪」

 

チラッと蓮を見ると蓮は顔を赤くして照れ臭そうに顔を背ける。

 

菫子「蓮お兄ちゃんが?」

 

理 「あぁ俺はこいつのその繋がりの強さを幾度と

   見せつけられてきただからこそ分かるのさ繋

   がりは力になるってなそれに一度繋がっちま

   うと捨てても捨てきれないもんだぞ?」

 

現にその繋がりで俺は幾度と敗れ時には救われたりしているからな。だから繋がりはとても強い力だ。

 

菫子「繋がりね‥‥言うことが本当にコトワリ様なの

   かって疑問に思うけど?」

 

理 「うるせぇやい断つのは悪縁だけだっての」

 

断つ者だからこそ、その繋がりを語れるのだよ。ただ断つだけが取り柄じゃないっての。

 

蓮 「えっとさっきから何の話をそれにコトワリ様

   って‥‥?」

 

理 「俺のオカルトさ‥‥だから気にすんなよ♪」

 

こいつの表情からして気になるって感じで見てくるな。まぁいずれ機会があったら見せれるかもな。機会があればの話だけど。

 

菫子「昨日も思ったけど誰かと話すのって面白いも

   のなのね‥‥考え直す必要があるわねありがと

   う少しくらい人と話してはみるわよ」

 

蓮 「おぉ菫子‥‥」

 

良い傾向に向かっていきそうだな。ここで得た幻想郷の住人達との繋がりを是非とも現世でも有効に使って欲しいな。というか菫子に対する蓮のバカっぷりは笑ってしまうよな。

 

菫子「もう大袈裟よ」

 

蓮 「だってさぁ」

 

だがそれくらい菫子の身を案じているのは容易に分かるな。菫子は面白くそして良い繋がりを得たんだな。そんな事を思っていると瞑想していた霊夢はこちらへと振り返ると、

 

霊夢「準備できたわ」

 

どうやら準備は完了のようだな。

 

菫子「そう‥‥やっとの思いで見つけたお兄ちゃんは

   こっちで幸せに暮らしているそれを取り上げ

   る権利は私にはない‥‥けどやっぱり寂しい」

 

蓮に対して最後の別れの言葉を言い出すと霊夢は呪文を唱え出す。すると菫子の体は徐々にと光の粒子となって消えていく。

 

理 「へぇ」

 

亜狛「どんどん透けていっていますね」

 

耶狛「おぉ面白いね」

 

正規で帰す方法ってこんなにも幻想的でやられたらパニックになりそうな感じなんだな。そんな事を思っていると、

 

蓮 「菫子‥‥僕は今とっても幸せだよ皆がいて菫子

   がこうして成長してくれて僕はとても幸せ者

   だよだから菫子‥‥同じように幸せになってよ

   僕の事を思い出しても良いからさ♪」

 

そう言うと蓮は優しく菫子の手を握ると悲しみを堪え微笑んでいるのが容易に分かる表情をする。すると菫子はゆっくりと蓮へと顔を近づけ、

 

菫子「蓮お兄ちゃん‥‥」

 

蓮 「菫っ!?」

 

大胆にも蓮の口にキスをする。突然の事で俺もビックリする。

 

菫子「んっ‥‥」

 

蓮 「!!?」

 

霊夢「なぁっ!?」

 

霧雨「おっおっおっおう‥‥」

 

理 「おぉ~!」

 

これを見ていて思うのは今の人間それも女達って昔に比べると大胆になったんだな。

 

菫子「何年もの私の思い受け取ってよね♪」

 

蓮 「それって‥‥」

 

菫子「ふふんっ内緒よ蓮お兄ちゃん大好きだよ♪」

 

そう言い菫子はニコリと笑うと光の粒子となって消えた。しかし蓮は罪作りな奴だな。何時か衆合地獄にでも落ちるんじゃないか。

 

聖 「へっへへぇ!?」

 

神子「おっおお落ち着け素数をだな!」

 

華扇「だっ大胆なことするわねぇ」

 

マミ「いや~青春じゃなぁ♪」

 

慣れてない奴は顔を赤くさせパニックになり見慣れた奴達は俺と同じような感じで冷静だな。

 

耶狛「面白かったねお兄ちゃんお兄ちゃん?」

 

亜狛 (゜ρ゜)

 

理 「おいおい‥‥」

 

亜狛に限っては免疫が無さすぎて何時もと同じように気絶している始末だ。まったく何千年と生きているんだから少しは慣れろよな。そんな事を思っていると、

 

霧雨「おっおいこいつ立ったまま気絶してやがる」

 

と、魔理沙が言うため向くとそこには立ち尽くし微動だにしない霊夢の姿があった。しかしよく見ると霊夢の目は光を失っていた。

 

蓮 「えぇ!?」

 

理 「くくく‥‥まっマジかよ」

 

器用な奴だな。というかそれくらいショックを受けたのかよ。もうこれには笑うことしかできないな。

 

理 「アハハハ面白いなぁお前達は♪」

 

蓮 「笑い事じゃないですよもう!」

 

そうして1人の高校生が起こした波乱な異変は幕を閉じたのだったが視点は変わり凍結されている月の都では、

 

?「‥‥‥‥事態は悪くなる」

 

と、片翼の1人の少女がそう呟く。それを見て聞いていた仲間であろうマイペースな感じの少女と細身の男性は、

 

? 「やれやれこれで事態が収集すると良いんです

   けれどねぇ」

 

? 「そうですねしかしサグメ様の能力は凄まじい

   の一言ですねドレミー様」

 

? 「まぁねぇ‥‥それとドレミーで良いですよ貴方

   の方が全然、立場は上ですから仲瀬さん」

 

ここ月の都の都において知恵たる者である月の賢者の1人こと舌禍をもたらす女神、稀神サグメそして夢を支配するドレミースイートそして現、月の都の軍の半分を受け持つ責任者の1人である大将の一堂仲瀬といった面々が凍結されている月の都に集まっていた。

 

ドレ「しかし八意見様はどういう援軍を出すのかど

   ちらにせよ何とかしないと刻は迫るだけ」

 

仲瀬「ですね‥‥」

 

稀神「‥‥‥‥」

 

凍結された月の都では極度の穢れをもつ妖精がはびこり跋扈していた。これらが他の民に穢れを蔓延させる前に何とかしなければ。

 

仲瀬「とりあえず私はまた門の警戒に入りますので

   何かありましたらまた連絡を」

 

ドレ「よろしくお願いしますね」

 

稀神「頼むよ」

 

ペコリとお辞儀し仲瀬は外へとでる。残ったサグメとドレミーは凍結した都を眺め、

 

ドレ「どうにかなると良いですね」

 

稀神「えぇ‥‥」

 

そうして何時、来るのか分からぬ助けをただ待つのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし月は大変な事になっておるのぉ」

怠惰「ねぇ~何か報告あった?」

千 「うむまぁイザナギから色々と聞いてはおるが
   月読も立派な大人じゃからのぉ自分の事ぐら
   いは自分でやってもらわねば困るわい」

怠惰「でも最悪は手を貸すんでしょう?」

千 「本当に最後の手段じゃがの‥‥」

怠惰「やれやれ甘いねぇ」

千 「ふん言うでないわ」

怠惰「まぁでも理久兎くんも大変だねぇ」

千 「じゃなどっちにつくかと考えさせられると
   はなぁ」

怠惰「ねぇ~俺は優柔不断すぎて決めれないんだ
   よねぇこういうの」

千 「じゃろうな」

怠惰「アハハカードゲームとかならサクサクって
   決めれるんだけどね」

千 「世の中は甘くないからのぉ」

怠惰「そうなんだよね‥‥っとそろそろ時間だねそ
   れじゃ今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それではまた次回」

千 「さらばじゃ!」


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第544話 解決策

こんばんは読者様、酷いスランプに陥っている怠惰のクソ悪魔です。小説が書けなくて書けなくて‥‥失礼。それでは本編へどうぞ。


菫子が帰った翌日、自分はまた例の案件に頭を悩ませていた。

 

理 「マジでどうすんだよこれさぁ」

 

月の連中に協力はするがそうすればへカーティア達そして地獄の頭の固い連中にに白い目で見られるしへカーティア達に協力すれば月の民もとい自分の姪そして永琳を裏切るようなものだしどうすんだよこれ。

 

理 「はぁ‥‥」

 

こんだけ悩むと十円ハゲが出来そうだな。そんな事を思っていると部屋の扉が開き、

 

亜狛「マスター大丈夫ですか?」

 

耶狛「ここ最近、やつれている感じだったから見に

   来たよ」

 

黒 「主よ無事か?」

 

心から信頼する従者達3人が部屋に入ってきた。3人に心配させないために作り笑いをして、

 

理 「まぁ大丈夫‥‥大丈夫だから」

 

黒 「絶対に大丈夫じゃないな」

 

耶狛「ねぇ何を悩んでるの?」

 

亜狛「教えていただけませんか?」

 

従者達にそう言われたため流石に教えないわけにはいかないよな。

 

理 「分かったなら教えるよ」

 

そうして今、自分がおかれている状況について話す。月の都の事にへカーティアのことそれらを包み隠さずに述べる。

 

理 「とまぁそんな感じなんだよ」

 

亜狛「なるほど‥‥」

 

耶狛「ありゃりゃ」

 

黒 「それで悩んでいるってことか」

 

理 「あぁ」

 

お陰でこのざまだよ本当にどうしたもんかな。

 

黒 「‥‥‥‥なぁ双方共に主の力を欲しているって

   事なんだよな?」

 

理 「そうなるな」

 

黒 「ならば主は貸さなければ良いだけだろ」

 

理 「はいっ?」

 

黒 「さっきの話であの薬師は自分の部下を送るの

   だろう?ならばそれと同じように」

 

そうか確かにそれがあったな。ニヤリと笑い、

 

理 「ありがとうな黒お陰で解決策は分かったんだ

   が亜狛に耶狛に黒お前達は俺のために命を賭

   けれるか?」

 

それはどういう事なのか。簡単に言うなら俺自身は手を貸さない。あくまでも貸すのは自分の従者達という事だ。それと月に地獄の双方の派閥に従者を送るという意味だ。そして自分の言葉を聞いた3人は笑いながら、

 

亜狛「マスターは何を言っているんですか自分達は

   もう死ねないんでマスターの仕事に命ぐらい

   賭けれますよ」

 

耶狛「まぁね♪ただ黒くんはどうかな?」

 

黒 「なめるな簡単には死なぬそれにお前達が不老

   不死なら俺は不死身だ」

 

いやお前の場合は不死身ではないよな。確かに決定的な一撃さえ気を付ければ不死身ではあるが不死身ではないだろうが。まぁでも嬉しいには嬉しいか。

 

理 「ありがとうな」

 

亜狛「いいえ」

 

耶狛「うん」

 

黒 「それでどうするんだ?」

 

どうするかねぇ。とりあえず送るなら送るで双方共にどうしてこうなっているのかの調査およびに内部事情等々も調べられる良い機会だからな。だが人選を謝ればそこまでは到達は不可能な話だ。

 

理 「恐らく蓬莱の薬を飲んだ亜狛と耶狛は月の民

   達からしたら異端児も良いところだからなぁ

   月の派閥には黒お前が行ってくれついでに俺

   の分身である骸共もお前に貸すだから有効に

   活用してくれ」

 

黒 「分かった」

 

亜狛「となると地獄の方は自分と」

 

耶狛「私だね」 

 

理 「あぁ」

 

とりあえず人選はそれで決まりだな。後は何をどうするかの指示だな。

 

理 「亜狛に耶狛お前達は地獄の派閥にいく訳だか

   らどうしてこうなっているのかそして前に報

   告したケルベロスについても何かありそうか

   調べてくれ」

 

亜狛「分かりました!」

 

耶狛「あいあい」

 

次に黒への仕事の内容の指示だな。

 

理 「黒お前にやってもらいたい仕事は亜狛と耶狛

   と同様にどうしてこんな事になったのかそし

   て月の内部事情についてそして今回の裏で行

   われていた遷都計画をここにしたのかという

   のも調べてくれ」

 

黒 「了解した」

 

とりあえず派遣先は大丈夫そうだな。後は双方に手紙を書くとしますか。

 

理 「とりあえず明後日頃には出発できるように

   準備を頼むな俺はささっと手紙を書いちま

   うからさ」

 

黒 「あいよ」

 

耶狛「はぁ~い」

 

亜狛「分かりました」

 

そう言い3人は部屋を出ていく。そうして自分は月読そしてへカーティア宛の手紙を書きだすのだった。そして時間は経ち明後日、地霊殿の玄関では3人を見送るためさとり、お燐、お空も集まっていた。

 

理 「さてお前達、準備は万端か?」

 

亜狛「はい」

 

黒 「あぁ」

 

耶狛「大丈夫だ問題ない‥‥」

 

とりあえず耶狛以外は問題なさそうだな。

 

理 「そうか」

 

耶狛「‥‥あれスルー?ねぇスルーなの!?お願いだ

   から突っ込んでよ!?」

 

突っ込んでよと言われてもな。いちいちツッコミするのご面倒くさいんだよな。

 

さと「やれやれですね」

 

お燐「アハハ‥‥」

 

お空「え~と‥‥何でやねん!」

 

さとりとお燐は呆れお空は悲痛の叫びをあげる耶狛を思ってかツッコミをいれる。

 

耶狛「唯一でツッコミしてくれるのはお空ちゃんだ

   けだよぉ」

 

亜狛「まったく‥‥お燐にお空しばらく俺達はいない

   からその間マスターや地霊殿の事を頼むな」

 

お燐「任せてよ父さん」

 

お空「うん!何か来ても1発で壊すから♪」

 

黒 「何故だか安心できん」

 

まっまぁ最悪は俺がいるから問題ないさ。恐らくきっと多分だけど。

 

理 「まぁ何とかなるだろうよ亜狛に耶狛に黒もし

   何かあったり危なくなったら逃げろぶっちゃ

   けた話で任務の達成も大切だが何よりもお前

   らが無事で帰ってくる事にこそ意味があるも

   のだからな」

 

亜狛「はい!」

 

耶狛「頑張って五体満足で帰ってくるね」

 

黒 「死なずに帰るさ」

 

理 「あぁ頼むな♪」

 

そう自分が言うと亜狛と耶狛は頷き裂け目を作る。

 

亜狛「黒さんはこちらへ」

 

黒 「分かった‥‥行くぞ骸共」

 

そう言うと黒は背を向け骸達を連れて裂け目へと歩き出す。

 

理 「無事に帰ってこいよ黒」

 

さと「黒さんがいない間は庭の事はやっておきま

   すね」

 

お空「頑張って黒さん」

 

お燐「いってらっしゃい黒さん」

 

と、皆が送りの言葉を言うと黒は此方を向き、

 

黒 「行ってくるそれと庭は頼むな」

 

そう言い裂け目へと入っていくと裂け目は消える。そしてまた新たに亜狛と耶狛は裂け目を作る。

 

亜狛「それじゃ俺達も行くか」

 

耶狛「そうだね♪」

 

そう言い黒と同様に裂け目へと歩いていく。

 

理 「気を付けてな」

 

さと「亜狛さん耶狛さんどうかご無事で」

 

お燐「いってらっしゃい父さん母さん!」

 

お空「お土産を楽しみにしてるね!」

 

と、言うと2人は笑って、

 

亜狛「行ってきます♪」

 

耶狛「お土産を楽しみにしててね♪」

 

そうして亜狛と耶狛も裂け目を通りいなくなるのだった。

 

理 「さてといない間は俺達が3人の仕事をする

   けど‥‥」

 

お燐「それじゃ私はお父さんの仕事をやるよ」

 

お空「なら私はお母さんの仕事をするね」

 

さと「それでは予告通り私は黒さんの仕事を兼任し

   ますね理久兎さんはもしも私達に何かあった

   らバックアップをお願いしますね」

 

バックアップねぇ。だけどお燐もお空もやる気になっているしここはさとりの言う通りバックアップにまわるな。

 

理 「了解したそれじゃやりますか」

 

さと「はい」

 

お燐「おぉ~♪」

 

お空「うん!」

 

そうして従者達は旅立ち自分は従者達の仕事をやりながら自分達の仕事をこなすのだった。

 




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかしここ最近になって投稿頻度が落ち
   ておるぞ」

怠惰「いやね‥‥スランプに陥って前よりも抜け出す
   のに時間がかかるぐらい酷くてさ」

千 「おいおい」

怠惰「今回はもう本当にスランプから抜け出すのに
   苦労してんだよね」

千 「まぁこんだけ書いてくると余計にか」

怠惰「うん‥‥」

千 「ここまでくると無理せずにの」

怠惰「あい‥‥」

千 「すまぬがしばらく不定期になるやもしれぬ
   が許してくれ」

怠惰「すいません」

千 「それでは今回はここまで」

怠惰「また次回もよろしくね」

千 「それでらさらばじゃ!」


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第545話 旅立った後

こんばんは読者様、ポケモンの追加などで少し興奮気味な怠惰のクソ悪魔です。個人的にはクレッフィー辺りが欲しかったなぁ何て思っていたりしています。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


従者達が旅立った地霊殿では、

 

お燐「にゃっこら!逃げるなぁ!」

 

お空「うにゅ!!?」

 

理 「そういえば今日って検診日だったな」

 

亜狛と耶狛が不在の間、業務を引き継いだお燐とお空だが今日はペット達の検診日で健康状態のチェックやメンタルチェックを行う日だったのだ。この手の仕事に2人はあまり手慣れてはいない感があるな。

 

理 「大丈夫か?」

 

お燐「えぇ皆やんちゃで困っちゃうよ」

 

お空「口を開けて」

 

まぁやんちゃなのって放し飼いしているのが原因なんだよな。放し飼いするなって言いたいだろうが放し飼いしておかないと旧都に悪霊が蔓延するからだ。ペット達の食事は実は悪霊達であり悪霊達を食すことによって動物は妖怪化する。そうすることでお燐やお空のようなペットが出てくる訳なのだ。まぁそれが仇になったのかやんちゃになってるけどな。

 

理 「無理はしないようにな?」

 

お空「はぁ~い」

 

お燐「勿論だよ」

 

ペットの中にはアフリカのサバンナ出身の肉食獣もいるため注意しないとガブリと即死なんてこともあるかもしれないからな。

 

理 「気を付けてな」

 

そうして次は黒の仕事をしているだろうさとりの様子を見に庭へと出ると、

 

理 「やってるか」

 

さと「あっ理久兎さん」

 

園芸用のグローブを着けて水やりをしていた。チラリと見ると隅には雑草が小さな山となって置いてあったためさとりが抜いたのだろうな。

 

さと「こうして植物を育てるのは不思議な感じがし

   ますね」

 

理 「まぁ何時も事務仕事に読書と室内でやれる事

   くらいしかしてないもんな」

 

さと「そうですねぇ‥‥しかし黒さんの作った庭は凄

   いの言葉しか出ませんね最初はあれだけ荒れ

   果てていたのに今では緑となってペット達の

   憩いの場にもなっていますしね」

 

理 「だな」

 

本当に黒は凄いんだよ。というかある意味、凄いのは黒って今の趣味は園芸だけど昔の趣味は生きてる奴を串刺しにしたり真っ二つにしたりと殺戮大好き血の気も多い趣味の持ち主だったが今では園芸が趣味になっているんだもんな。環境の変化って怖いな。

 

さと「それに凄いのは事細かく植物にあげる肥料の

   種類に水の分量が書いてあるメモが置いてあ

   ったりと相当、手を込んでいますね」

 

理 「彼奴そういう所は細かいからな」

 

本当は字ももう少し細かく書ければ良いんだけどな。

 

理 「さっきお燐やお空にも言ってきたが無理はし

   ないようにな?」

 

さと「はい♪何かあったら頼らせていただきますね

   理久兎さん」

 

理 「あぁそれじゃ俺は仕事を片付けてくるよ」

 

さと「分かりました」

 

そう言いさとりは再び水をあげ始める。自分は部屋へと戻り自分の業務を全うするのだった。そして時は遡り月へと移動した黒はというと、

 

黒 「ほう‥‥」

 

魔界とも地底とも変わるこの大地の感触そして闇夜のような空なのにも関わらず明るい世界そして果ての方には現世にしかない筈の海があったりとこの光景を見て笑みを浮かべる。

 

黒 「おっと、とりあえず都とやらに行くか骸共は

   俺の後に続け」

 

骸達「カタ!!」

 

骸達を引き連れ空を飛び都へと向かう。そして何事もなく大きな塔へとやって来る。

 

黒 「もしかしたらと思ったんだが誰もいないか等

   と言うとでも思ったか!」

 

速攻の氷魔法を気配のする方へと放つと一瞬で刃はかき消される。すると先程までいた場所に見た目は優男といった感じの男が両手に珍しい武器、トンファブレードを構えて出てくる。

 

? 「まさか見破るとは」

 

黒 「見事だった俺でなければ見逃していたかもし

   れぬな‥‥してお前は俺の敵か?それとも見方

   かどっちだ?」

 

? 「自分は月影の部隊のリーダーをしている一堂

   仲瀬と言いますそして階級についてですけど

   まだ日は浅いですが大将をしています」

 

仲瀬という名をどこかで聞いたことがあるような、ないような‥‥まぁどうでもいいか。とりあえずこいつは月の民の1人で間違ってはないだろうな。

 

黒 「ほうなら仲瀬とやらサグメとやらはどこにい

   るんだ?」

 

仲瀬「待ってください自分はまだ貴方の事を知りま

   せん貴方のお名前は?そして貴方こそ自分達

   の敵にあたる地獄の者ですか?」

 

と、聞いてきた。まぁここは地獄といっても旧地獄の者だが変な誤解を生むのもあれだから言わないでおき自身の名と敵ではないこと伝えるか。

 

黒 「俺は黒‥‥そして俺は敵ではなく言うなれば援

   軍とでも言えば良いのか?」

 

仲瀬「援軍?貴方がですか?冗談だとか下らない嘘

   は抜きにしていただけますか?」

 

とりあえずこいつは何時か殺すリストに加えておくか悩むな。まぁまだ怪しんでいるだけだろうからここは我慢しておこう。

 

仲瀬「援軍というなら貴方は何処の部隊ですか?」

 

黒 「俺は月の民ではないそして俺の主は貴様共も

   王である月読の伯父にあたる理久兎之大能神

   の神使だ」

 

仲瀬「理久兎乃大能神だと!」

 

黒 「あぁそれを知ってもなおその狼藉を働きそし

   てその物言いを言うのならば俺は今この場で

   貴様を執行官の名の元に処刑するぞ?」

 

仲瀬「お前みたいなのが神使とは理久兎乃大能神も

   地に落ちたものだな!あの妖怪に力を貸した

   事といい本当に災いしか呼ばぬな!」

 

黒 「主への侮辱は万死‥‥いや死にたいと思える程

   の絶対的な苦しみを与えてゆっくりと処刑を

   してやる!骸共お前らは手を出すなよこいつ

   は俺の粛清対象だからなぁ!!」

 

殺気を込めて言うと仲瀬はトンファブレードの刃を向けて構えてくる。自身も影を使いハルバードを作り構えたその直後、

 

? 「仲瀬さんそこは少し穏便にしてくれませんか

   ねぇ?」

 

と、声がした方を向くと何か腹立つ顔をした女が上からこちらへと降りてきつつそう言ってきた。

 

仲瀬「しかしドレミーさん」

 

ドレミーと言われた女は気取ったお辞儀をすると、

 

ドレ「失礼しましたね私はドレミースイートと言う

   者で漠です以後お見知りおきを」

 

黒 「ほうそこの奴よりかはまだマシな対応をする

   ようだな俺は黒そして‥‥」

 

ドレ「えぇ話しは聞いておりましたよサグメ様を知

   っている更には理久兎乃大能神の使いとまで

   は聞いておりますがせめて証拠となる物はご

   ざいますかね?」

 

黒 「あぁほら主からの手紙だ」

 

そう言い手紙を差し出すとそれを受け取ったドレミースイートは手紙を開けて読む。

 

ドレ「成る程‥‥仲瀬さんどうやら彼は本当に理久兎

   乃大能神の使いのようですよ」

 

仲瀬「そうでしたか」

 

そう言いトンファブレードをおろすと自分も武器をしまう。

 

ドレ「まぁここでの話もあれなのでどうぞ」

 

そう言うと扉を開ける。どうやらこの先に例のサグメとやらはいるみたいだな。

 

黒 「あぁ」

 

ドレ「ただそこの4人は少し待っていてくれるかな

   疑っている訳ではないんだけどもしものため

   に‥‥ね?」

 

少なからずで警戒しているみたいだな。まぁ骸などはおまけみたいなものだからな。自分1人で充分だ。

 

黒 「‥‥良いだろう俺1人で充分だ」

 

ドレ「ならどうぞ‥‥仲瀬さん頼みますね」

 

仲瀬「はい」

 

そうして自分は塔の中へと入るのだった。そしてまた視点は変わり亜狛と耶狛はというと、

 

耶狛「う~ん久々の月の空気だね」

 

亜狛「まぁな」

 

実に亜狛と耶狛が月へと来たのはもう数千年ぶりだろうな。

 

亜狛「さて俺達も仕事を終わらせるか」

 

耶狛「だね♪」

 

そうして亜狛と耶狛は地獄の独特な匂いを辿りつつも周囲警戒を怠らずに進むと、

 

妖精「キャハハハ」

 

妖精「わぁ~い」

 

耶狛「お兄ちゃんあれって」

 

亜狛「あぁ地獄に生息する妖精達だな」

 

やはりこっち側にいるって感じだよな。そんな事を思っていると1匹の妖精が此方に近づいてくる。その妖精はひときわ目立つ赤と青のハデハデな道化師のような服を着て片手に松明を持つ妖精の少女それは、

 

クラ「あれ?お前達ってどこかで‥‥」

 

ヘカーティアの部下のクラウンピースだ。過去に耶狛に脅迫されおごらされた時にいたのをよく覚えているぞ。

 

亜狛「お久しぶりですねクラウンピースさん」

 

耶狛「やっほ~クラちゃん元気♪」

 

クラ「あぁ!やっぱりそうだ理久兎のところの!」

 

どうやらやっと思い出したみたいだな。

 

クラ「何でこんな所にいるんだい?なに?発狂して

   来てるの?」

 

亜狛「まぁある意味で正気の沙汰ではないですね」

 

耶狛「ねぇねぇクラウンピースちゃんヘカちゃんは

   何処にいるの?マスターから手紙を扱ってい

   るんだけど」

 

クラ「おっならこっちだ着いてきな」

 

そう言うとクラウンピースは案内を始める。

 

亜狛「行こうか」

 

耶狛「うん!」

 

そうして亜狛と耶狛もまた動き始めるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむこうみると和やかな感じじゃな黒竜の
   小僧は除いて」

怠惰「黒さんは仕方ないね元から血の気の多い男
   だから」

千 「いや血の気が凄すぎて月の者も警戒してお
   るじゃろ‥‥」

怠惰「正直な話で言うとね黒さんが一番の問題児
   だから仕方ないね」

千 「耶狛ではないんじゃな」

怠惰「あれは礼儀を覚えないだけだし亜狛は初対
   面の者には基本的には不信そして黒はムカ
   つけばすぐ殺るんだよね‥‥」

千 「いや怖すぎじゃろ」

怠惰「だから理久兎達に関わるなら出来れば耶狛
   から関わることがおすすめだよまぁやりす
   ぎると亜狛に屠られるけど‥‥」

千 「救いがないのぉ!?」

怠惰「仕方ない‥‥理久兎の従者達はどいつもこい
   つも血の気が多すぎるから‥‥さて時間もそ
   ろそろだし今回はここまでにしようか」

千 「じゃなまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第546話 地霊殿は大惨事

こんばんはそしてお久しぶりです読者様、何十日近く失踪していた怠惰のクソ悪魔です。リアルでストレスがたまる事が多々とあったため気が乗らずずっと書いてませんでした。本当に申し訳ないです。その理由は後書きにありますが最早、愚痴になっておりますので見たくないなら飛ばしてください。それでは久しぶりに本編へどうぞ。


やるべき事務仕事を終えた自分は大きく背中を伸ばす。

 

理 「うぅ~んはぁ‥‥終わったぜぇ」

 

こういった事務仕事はもう慣れてはいるがやはり多いと面倒くさい。そういえばさとり達はあの後、来なかったけど大丈夫かな。

 

理 「様子見をしておくか」

 

とりあえず立ち上がり皆の様子を見るために部屋の扉を開けた直後、自分の目の前を無数の動物達がダッシュで横断する。そして動物達が去った後から、

 

お燐「コラァ!!暴れまわるなら外でやって!!」

 

お空「言うこと聞かないとこれを撃つ!」

 

そう言うと制御棒を構えると先が光輝き始める。彼奴ここであんな物をぶっぱなす気か。正気の沙汰じゃねぇ。

 

理 「お燐にお空そこで止まれ!!」

 

と、叫ぶと2人はピタリと止まる。そして此方を冷や汗を流しながら見てくる。

 

理 「何してんだお前たち?」

 

お燐「いっいえペット達が運動会を始めまして」

 

お空「そしたら地霊殿の中が滅茶滅茶で‥‥」

 

お燐「おっお空!?」

 

滅茶滅茶って‥‥チラリと後ろを見るとペット達の足跡がカーペットを汚し壁は傷だらけで壁紙は捲れ更には置物なども壊れてたりともう目茶苦茶だ。

 

理 「Oh‥‥」

 

お燐「えっえぇとごめんなさい直しておきます!」

 

お空「ごめんなさい理久兎様‥‥」

 

理 「いや俺は良いんだがさとりがなぁ‥‥」

 

さとりが何て言うかだよな。それにお燐とお空では壁紙だとかは直せないしそれは専門業者(鬼達)に頼むしかないからな。

 

理 「そこは後日に俺が業者に依頼しておくだから

   2人はペット達を地霊殿の外に追い出せそれ

   から粗方は片付けてくれ」

 

お燐「了解!

 

お空「分かりました!」

 

そう言っているとペット達が再びこちらへとダッシュで向かってくる。やれやれと思いながら、

 

理 「てめぇら外でやれ

 

と、殺気を軽く含めて言った瞬間、ペット達は怯え吠えながら後ろへと向かってダッシュしていった。

 

理 「たく‥‥」

 

お燐「おっおっかないねぇ理久兎さまは」

 

お空「うっうん」

 

いやお前達までビビってたら駄目だろ。

 

理 「とりあえず後は頼むな期待してるよ」

 

と、言うとお燐とお空は驚いたかのような表情をして互いに目を合わせ頷くと、

 

お燐「はい!お任せ下さい理久兎様!」

 

お空「うん任せて!」

 

そう言いペット達を追いかけていった。

 

理 「やれやれ‥‥とりあえずさとりに報告だな」

 

と、呟き庭にいるであろうさとりの元へと向かう。そして庭に出ると、

 

理 「なっ何じゃこりゃ~ー!?」

 

先程までの整った庭から一変し禍々しい庭へと変化していた。花々は毒々しく不気味な色に変化し中には形を変えているものもありその見た目はまるで食虫植物のような見た目になっていた。

 

理 「ってさとりは!?」

 

この原因を作ったであろうさとりを探すと少し先に見慣れた靴が片足だけ落ちていた。その上を見上げるとそこには粘液を出しながら大きく袋を膨らませた植物があり口らしき部分から見たことのある靴下が履かれている足が片方だけ出ていたがチュルリと吸われモグモグと植物が動き出す。

 

理 「おっおいおいまさか‥‥」( || д )

 

まさかだとは思うが思いたくはないんだけどな。声を張り上げて、

 

理 「さとりそこにいるのか!おぉい!!いるなら

   返事をしてくれ!」

 

と、声をあげるとその袋は大きく暴れる。どうやらやっぱりそこにいるみたいだな。

 

理 「待ってろすぐ助ける!」

 

断罪神書から黒椿を取り出し一気に駆け出し、

 

理 「ふんっ!」

 

その植物の茎を切断する。斬った感想としては重くズッシリとした感じでまるで大きな岩を斬ったかのような感覚だ。そして斬った植物は地面に落ちる。そのまますぐに袋を斬ると中から、

 

さと「うっうう‥‥」

 

全身粘液まみれのさとりが出てきた。やっぱり補食されていたみたいだ。

 

理 「大丈夫かさとり!?」

 

さと「ありがとうございます理久兎さん‥‥」

 

とりあえず手を貸すとさとりは自分の手を掴み立ち上がる。粘液まみれになっているさとりの手はぬるぬるとしていて何とも言えない感触だ。それにさとりから流れる妖力が少ないような感じがする。

 

理 「本当に大丈夫か?」

 

さと「えぇ少しふらつきますが‥‥それよりもベト

   ベトのぬるぬるでそれに臭いも‥‥」

 

理 「後で風呂に入ろうか‥‥」

 

そこはさておきで少しふらつくか。恐らく妖力を吸収されたのだろうな。そして吸うだけ吸ったら最後は溶かすなりしておいしくいただくって感じの植物なんだろうな。しかし何でまたあんな物が、

 

理 「何があった?」

 

さと「水をあげ終えて肥料をあげていたら突然、視

   界が真っ暗になったと思ったら気づいたらあ

   の中にいまして」

 

つまり背後からパクリとやられたって感じか。チラリと花壇の近く見ると袋が落ちていた。

 

理 「あの袋は?」

 

さと「肥料袋です元気がなさそうなのがあったので

   肥料をあげたら」

 

理 「肥料‥‥そういえば‥‥」

 

ここでふと思い出す。昔に黒が特殊肥料を作ったとかいう話を。枯れた植物を再び元気にさせるがあげすぎると大変な事になるとんでも肥料の話を。恐らくそれを誤って使った結果があれか。すると斬った植物から再び花が咲くと蔦を蠢かせ此方へ構えてくる。

 

さと「なっ何て生命力なんですか!」

 

理 「これは雑草よりひでぇな‥‥」

 

あの植物をあのまま野放しにすればペット達にも被害が及びかねない。ここで処理した方が良いな。

 

理 「ちっどうやらこれは俺が後片付けするしかな

   さそうだな!さとりは下がれ」

 

さと「いえ!手伝いますこれは蒔いた私が自分で刈

   り取らなければ!」 

 

理 「だが今のお前に何が!」

 

さと「それでもです!」

 

チョロいくせしてこうなると頑固だからな。下がれといってもこうなったさとりは絶対に聞かないんだよな。

 

理 「はぁ‥‥分かった‥‥ただし無理だけはするなよ

   無理だと思ったら下がれ」

 

さと「えぇ分かってますよ私も黙って理久兎さんの

   足手まといになるつもりはありません!」

 

理 「気の強いことで‥‥ならやるぞ」

 

さと「はい!」

 

そうして地霊殿では名状しがたき植物との戦いが幕を開けたのだった。

 




怠惰「お久々です皆様‥‥」

千 「怠惰よ何があったんじゃ何十日も失踪して
   おってからに!?」

怠惰「いや‥‥ハハハまぁリアルで色々とあってね
   それが原因でスランプになってね‥‥」

千 「前書き通りのストレスか?」

怠惰「えぇまぁクソゴミ担当教師の班分けで犬猿
   の自分至上主義のゴミ野郎と組まされてね
   そいつのウザったい文句の数々や罵倒それ
   から人の意見を全否定していらぬ修正等々
   で巻き込まれて怒られクソゴミエコヒイキ
   担当教師からは嫌みを言われ続けストレス
   が溜まり続けてね」

千 「うわぁ‥‥」

怠惰「ここで言うのもあれだけど言わせてもらう
   ね♪リアル怠惰さん曰く殺意の波動に目覚
   めかけたね♪何度、階段から突き落として
   やらうかと思ったぐらいにね♪」

千 「おいおい‥‥顔が怖いぞ」

怠惰「因みにそいつらの不幸があったら聞こえる
   ように鼻で笑ったりもしてやったけどね」

千 「もはや愚痴じゃな‥‥」

怠惰「まぁねまぁそれももう終わりだから少しは
   楽になったけどね‥‥」

千 「なんかやってる事が子供じゃなぁ」

怠惰「子供じゃないやい‥‥あぁそいつら思い出し
   ただけでもムカついてきたとりあえずこん
   な感じだけど終わりにしようか」

千 「じゃっじゃな!うむそうしよう!それでは
   読者様、今回はここまでじゃ!」

怠惰「明日もこれまで通り投稿するのでよろしく
   お願いします」

千 「それでは読者様」

怠惰「バイバイ♪」


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第547話 植物退治

こんばんは読者様、バイオのリメイク新作が4月に出るのを知りネメシスか‥‥と呟いた怠惰のクソ悪魔です。オペラクで戦ったことはありますがガトリングが痛いんだよな。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


旧都にある地霊殿そこは普段は静かで聞こえても動物達の鳴き声ぐらいなのだが今は違う。

 

植物「ギュァァァ!!!」

 

さとりのちょっとした手違いで誕生したこの怪物プラントは咆哮を上げ伸びる蔦を振るい鞭のように攻撃してくる。

 

理 「避けるぞ!」

 

さと「はい!」

 

お互いに蔦の攻撃を避けると自分は断罪神書からレクイエムを取り出しそのまま引き金を引き発砲しさとりは弾幕を放つ。それらは見事に怪物プラントに直撃する。

 

さと「やりましたか!」

 

理 「さとり‥‥それはお約束的なあれだから言わ

   ないでもらっても良いかな?」

 

さと「‥‥‥‥あっ」

 

煙がなくなると弾け飛んだ植物は再び再生し気味の悪い配色をしたラフレシアのような花を再び咲かせ、

 

植物「ギュァァァァァァァ!!!」

 

粘液を飛ばしながら再び大きな咆哮を上げる。というか見てみると花弁の場所には歯がぎっしりと生えていてさながら何かのウィルスで発生した植物モンスターみたいだ。

 

さと「っ!」

 

理 「‥‥‥‥さとり‥‥あの怪物を簡単に片付ける方法

   があるけどやって良い?」

 

さと「と言いますと?」

 

理 「こう‥‥空紅で軽く‥‥」

 

さと「ダメです!そしたらここら一帯が焼け野原

   になります!」

 

理 「ですよねぇ‥‥」

 

空紅の全発火能力の解放の火力はダントツ的だが問題は爆炎の範囲が規格外に大きくここで撃てば地霊殿は火事で焼け跡になるんだよな。何て事を言いつつ考えていると怪物プラントはその花弁から無数の何かを飛ばしてくる。

 

理 「天沼矛!」

 

さと「くっ!」

 

即座にレクイエムから天沼矛へと代え弾き飛ばし、さとりはギリギリ回避で避ける。

 

理 「大丈夫か?」

 

さと「えぇギリギリでしたが‥‥って!」

 

理 「ん?‥‥うげぇっ!?」

 

先程の飛ばした何かは地面で発芽しムクムクと巨大化し植物の人型へと進化する。形は人だが異質的な大きな花弁の顔は花開きその気色悪い顔をのぞかせる。一言で言うなら不気味な怪物だ。

 

理 「さとり‥‥ここはお空の核融合の一撃で」

 

さと「それこそ駄目です!?そんなの撃ったら旧都

   は綺麗さっぱり消し去りますよ!?」

 

理 「だよねぇっと!!?」

 

花人「グジュルルル」

 

花人間達は怪物プラント同様に体の蔦を伸ばして攻撃してくるが当たるギリギリで体を反らして避ける。だが追撃と言わんばかりに怪物プラントがさとりへと目掛けて紫色の唾液を飛ばしてくる。

 

理 「仙術十三式空壁!」

 

当たるギリギリで空壁を展開させさとりを守る。

 

さと「ありがとうございます理久兎さん!」

 

理 「あぁっておいおい‥‥」

 

空壁へと当たった紫色の液体は煙を上げ地面へと滴った液体はまた煙を上げ地面のタイルを溶かす。これはまさか強酸的な猛毒だよな。あんなもん当たったら皮膚どころか肉まで溶かして骨になるぞ。これを間近で見たさとりは顔を青くさせる。

 

さと「りっ理久兎さん‥‥」

 

理 「これはヤバイね‥‥」

 

どうにかして打開策を考えないと。そんな事を思っている間にも花人間達は体から無数の針を生やすとそれを容赦なく飛び散らせてくる。

 

理 「ざけんなっ!」

 

天沼矛を回し針を弾くがそれに続いて怪物プラントが強酸毒を放ってくる。それを天沼矛で弾き飛ばし植物人間に当てると、

 

花人「グジュ~ーーーー!!?」

 

花人間の花は枯れやがて倒れると灰になって消える。

 

さと「そうです!元々は植物すなわち!」

 

理 「除草剤か!」

 

そうだったこいつらはこんな気持ち悪い見た目だが元々は植物。つまり科学的な薬物である除草剤は弱点だ。

 

さと「しかしただの除草剤が‥‥」

 

理 「大丈夫それなら考えがある!だが問題なのは

   どうやって除草剤を取るかだ!」

 

さと「えっあるんですか!?」

 

理 「あぁ肥料部屋の奥だ!」

 

そう除草剤があるのはこの先の肥料などが置いてある部屋の一番奥だ。何故一番奥なのか?簡単だまず使わないからだ。もしかしたら使うかもと思い1個だけ買ってあったんだが結局は使わずにそのまま奥にという事なのだ。だが肝心なのはそこじゃない。まずどうやって行くかだ。なにせ、

 

植物「ギュァァァ!!!」

 

怪物プラントがその扉のすぐ近くでその花弁を咲かせているからだ。それに花人間達の包囲網もあり容易には突破できない。

 

さと「理久兎さん私が除草剤を引っ張り出します!

   だからそれまでの援護をお願いできませんで

   しょうか!」

 

理 「‥‥‥‥やれやれそれしかないよな分かった援護

   するぜ」

 

さとりへと近づき空壁を解き抱き抱え一気に駆け出す。花人間達はその蔦を伸ばし攻撃を仕掛けてくるが、

 

さと「想起 反する者への執行」

 

さとりはスペルを唱えると自分の周りに黒い槍が幾つかか生成されると飛び交いそれらは花人間達の頭に突き刺さり花人間達を倒していく。

 

理 「やる~!」

 

さと「伊達に皆さんの心は読んでませんよ」

 

となるとこれは元々は黒のスペルだな。それを想い起こしたって事か。流石はさとりだ。そんな事を思っている間にも扉へと近づいてくるがその上に咲く怪物プラントは強酸毒を無数に花弁から放ってくる。

 

理 「それしき!断罪の鎖!!」

 

断罪神書から魔法の鎖を出現させ強酸毒を弾き飛ばすがその飛沫が服に付着し煙を上げて皮膚も少し溶かしてくる。

 

理 「っ!」

 

さと「理久兎さん!」

 

理 「安心しろお前には吹っ掛けないよう守るから

   な!」

 

そしてそのまま一気に突っ切り扉に向かってライダーキックをぶち当て破壊しさとりを放り投げる。

 

理 「頼む!」

 

さと「はい!」

 

奥へと向かうのを見送り振り替えると花人間達がゆっくりゆっくりとおぼつかない足取りで近づいてくる。

 

理 「これがバイオ○ザードなら死んでるかもな

   来い!」

 

さとりが除草剤を出すまで時間を稼ぐ。そのためにもここから先へは一歩たりとも進ませない。花人間達は体から無数の針を生成させ飛散させる。

 

理 「断罪神書!」

 

断罪神書を巨大化させそれを壁にして針攻撃を防ぐ。そして今度は植物プラントが強酸毒を放ってくる。断罪神書を広げ再びレクイエムを取り出し、

 

理 「くらうか!」

 

飛んでくる毒液にレクイエムを発砲し攻撃を防ぐ。

 

理 「さとりまだか!」

 

さと「ありましたよ理久兎さん!」

 

そう言いさとりは大きなプラスチックの容器を持ってくる。それには強力除草剤と書かれていた。間違いなくそれだな。

 

理 「その蓋を開けろ!」

 

さと「はい!」

 

蓋を開けたのか強烈な薬品臭が漂う。即座に人差し指を指で噛み切り血を出すと、

 

理 「ルールを制定するこの滴る血は呪を払う力

   を得る」

 

と、言うと胸ポケットの板が何枚か割れ滴る血は光輝く。

 

理 「それを蓋ごとくれ!」

 

さとりからそれを貰い薬品の中に自身の血を入れ蓋を閉めて振って混ぜる。そして、

 

理 「さとり今度はお前が援護をしてくれ!」

 

さと「分かりました!」

 

そう言いレクイエムと薬液の入ったプラスチック容器を持って駆け出す。花人間達が蔦や針を使い自分の進む進路を妨害してくるが、

 

さと「想起 飛行中ネスト!」

 

無数の光の玉が出現しそれらは花人間へと直撃していき道が切り開かれる。

 

さと「行ってください!」

 

理 「あいよ!」

 

一気に駆けて怪物プラントの前へと来ると跳躍しその口に目掛けて、

 

理 「そらよ!」

 

薬液が入ったプラスチック容器を花弁に目掛けてぶん投げる。そしてレクイエムを構え、

 

理 「くたばりやがれ!」

 

バギューン!!

 

引き金を引き発砲しプラスチック容器に直撃させるとそれは爆発四散し薬液が飛び散るとその薬液は怪物プラントを枯らしていく。

 

植物「ギャァァァァァ!!」

 

物凄い叫びを上げて怪物プラントは枯れて消え去り同時に花人間達も徐々に枯れ消えてなくなり辺りは枯れた草木が残る。

 

理 「こんなもんだな」

 

さと「えぇ‥‥っ」

 

ふらつき倒れそうになるさとりをすぐさま抱き抱える。

 

理 「おっと大丈夫か?」

 

さと「はい‥‥少し疲れが」

 

無理もない怪物プラントに妖力を吸われ更にはこの戦いで妖力を使ったからな。

 

理 「少し休もうか‥‥部屋まで送るから」

 

さと「はい‥‥ですが黒さん悲しみますよね」

 

理 「あぁ‥‥」

 

これはどうするかだな。最悪の奥の手もあるがやりたくないんだよな。だがまぁ帰ってきた黒が悲しむ姿を想像するとやるしかないか。

 

理 「まぁ何とかしてみるよ」

 

さと「何とかなるんですか?」

 

理 「まぁ‥‥ねぇ?」

 

何とかはなるだろう。とりあえずまずはさとりを休まさせないとな。

 

理 「とりあえず行こう」

 

さと「はい‥‥」

 

そうして自分達は屋敷へと戻るのだった。

 




怠惰「それでは今回はここまで」

千 「怪物プラントのぉ‥‥」

怠惰「因みにこれのモデルはバ(ピー)オハザードだった
   りしています」

千 「じゃと思ったわいあの見た目から‥‥」

怠惰「まぁバ(ピー)オハザードに出てくるプラント42
   そしてプラント43をモデルにしましたあっ
   それとあくまでモデルにしただけですよなの
   でサボテンみたく針とかは飛ばさないですの
   でご安心を♪」

千 「そこまで聞いておらんわいしかしあれか‥‥‥‥
   1、2で出てくる奴等じゃよな?」

怠惰「そうだね♪因みに余談だけどプラント43は
   リメイク前と後ではだいぶ姿が変わっていた
   りしています」

千 「えっ!?そうなのか!?ワシはリメイク後し
   かやっておらんから分からんかったぞ!あの
   植物人間ではなかったのか!?」

怠惰「当時の姿は下半身は人間、上半身は蕾とツタ
   って感じなんだよねぇ」

千 「ひぇ~そうじゃったのか」

怠惰「実はそうなんだよ昔に動画でリメイク前の物
   を見てたからね因み近接で負けると頭を溶か
   されるという衝撃的なゲームオーバーを見る
   ことに‥‥」

千 「おっおう‥‥」

怠惰「しかしバイオは思い出すなぁリアル怠惰さん
   が小学生の時に父親がバイオ4をやってたの
   を隣で見ててさラスボスが勝てなくって俺に
   コントローラーを渡してきたのを今でも思い
   出すねそれがまぁバイオデビュー戦だったけ
   どね」

千 「‥‥勝ったのか?」

怠惰「最初は負けたけどまぁ目玉だとかにショット
   ガンをぶちかまして本体の目玉をナイフで刺
   すのを繰り返して後は流れに任せてロケット
   ランチャーでエンドだったね」

千 「よく勝てたのぉ」

怠惰「あれはまだ簡単だよバイオ5のラスボス戦に
   入る前を考えればね」

千 「あれは連打が疲れるからパスじゃ」

怠惰「俺もださて時間も過ぎてるし今回はここまで
   だね」 

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様、また次回」

千 「さらばじゃ!」


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第548話 月での各々の行動

こんばんは読者様、オセロニアのガチャで見事に大爆死した怠惰のクソ悪魔です。何故‥‥超駒とこらかS駒すら来ないのか。ちきしょうめ‥‥失礼。それではそろそろ本編へどうぞ。


地霊殿で植物の反乱が起こっている一方で月の都では、

 

ドレ「サグメ様はこの先ですよ」

 

黒 「ほう」

 

ついにサグメとの対面だ。言われた先へ進むとそこには片翼で白髪の女がこちらを見ていた。

 

黒 「お前がサグメか?」

 

稀神「‥‥‥‥‥‥」

 

黙ってこちらを見て暫くして頷く。

 

黒 「お前が我が主、理久兎乃大能神に手紙を送っ

   た事に相違はないな?」

 

と、聞くと黙って頷く。

 

黒 「そうか‥‥お前少しは喋ったらどうだ?」

 

そう言うと後ろにいるドレミーが申し訳なそうに、

 

ドレ「申し訳ないんだけどサグメ様は能力のせいで

   あまり喋りたがらないですよ」

 

黒 「能力?」

 

ドレ「えぇサグメ様の能力は口に出すと事態を逆転

   させる程度の能力でして無闇やたらに発言を

   すれば色々と逆転してしまうんですよね」

 

黒 「成る程‥‥それならば仕方ないな」

 

ならば仕方はない。もしも訳も知らずにこのまま話を続ける気ならキレて殺っちまうところだった。

 

ドレ「とりあえずこれを」

 

ドレミーはサグメに主からの手紙を渡す。それを読んだサグメは驚いた顔をすると此方を見て、

 

稀神「‥‥そう貴方が」

 

と、声を発する。その声は透き通る程のなめらかな声だ。聞いていて心地良い声だ。

 

黒 「ほう聞いてみると良い声をしているんだな」

 

稀神「っ!!?」

 

顔を赤くして少し後ろへと下がる。いったい何なんだ。

 

ドレ「うわぁ~早速口説き落としにいくねぇ~」

 

口説き落としたつもりはないんだがな。

 

黒 「悪いが口説いてはいないただ正論を述べただ

   けだ」

 

稀神「‥‥そっそうそれよりも来てくれた事に感謝を

   します‥‥えっと」

 

黒 「黒‥‥それだけの名だ」

 

稀神「そうですか‥‥」

 

ペコリと頭を下げてきたため自分も会釈程度で下げる。

 

ドレ「それで黒さん現在の月の状況は分かってはい

   ますよね?」

 

黒 「あぁ主からの粗方は聞いたそしてお前達から

   したら月から幻想郷への遷都は望んでいない

   ということもな」

 

ドレ「話が早くて助かりますね‥‥まぁその遷都する

   に至った経緯が‥‥」

 

ドレミーの向ける視線の先を見るとそこには地獄にいる妖精達が飛び回っていた。

 

黒 「奴等か」

 

ドレ「えぇ普段は純狐っていう厄介な神霊がいてね

   それが度々に襲いかかってくるんだけど月の

   賢者達が何とか知恵を振り絞って追い返すん

   だけど」

 

黒 「ど?」

 

ドレ「今回は更に厄介な事に地獄の連中と手を組ん

   でいてねぇ奴等が黒く光っているのは見える

   かい?」

 

遠くの方で楽しそうに飛んでいる妖精を見てみるとそれは黒い光を放っていた。

 

黒 「あぁ黒く禍々しい光だろ」

 

ドレ「そうあれこそ穢れだよ穢れはここの民にとっ

   ては嫌悪感を与える物がでねあれを受ける訳

   にもいかないために今は民達を夢の世界に避

   難させているんだけど」

 

黒 「もう限界に近い‥‥だろ?夢とは精神を蝕んで

   いくからなそれも生身なら尚更にな」

 

そう言うとドレミーは驚いた顔から関心を示した顔をする。

  

ドレ「詳しいねぇ」

 

黒 「似たような事をしたからな」

 

まぁお陰で聖に会えたんだがな。

 

ドレ「あの数の穢れは月の民には猛毒でね賢者達も

   無闇に手が出せないってことさ」

 

成る程な。それであの穢れから逃げるために遷都する計画やらを行ったという事か。とりあえずは彼奴らを追い出すのが優先的になりそうだな。

 

黒 「簡単にようやくすれば奴等を追い出せば良い

   だろ?」

 

ドレ「その通りなんだけど‥‥」

 

と、言っていると穢れを纏った妖精達が波のように東の方角から大群で押し寄せてくるのが見える。このまま行くとこの塔にぶつかるな。

 

黒 「とりあえず話しは後だこっちに来てる妖精共

   を片付ける」

 

ドレ「ほう流石は援軍‥‥それじゃ仲瀬さんと‥‥」

 

黒 「いらん」

 

ドレ「そういら‥‥えっ!?」

 

俺が認めた者、例で言えば主や仲間の亜狛や耶狛達ならまだしもあんな文句ばかり言い、それでいて実力もよく分からんあんな奴など足手まといだ。とりあえずそのまま飛び降り地面へと着地すると、

 

仲瀬「うぉっ!?」

 

近くにいた仲瀬が驚く。

 

黒 「‥‥ふんっ」

 

鼻で笑い自身の鱗を影で変化させハルバードを作りあげ構えると穢れを纏った妖精達が近づいてくる。ハルバードの先端を構え、

 

黒 「理に反する者は全てこの執行者である俺が処

   刑してやる骸共このゴミ共を片付けるぞ」

 

骸達「カタ!!」

 

仲瀬「なら私も!」

 

黒 「お前は見てろ文句しか言わぬ足手まとい風情

   が‥‥」

 

仲瀬「なっ!!?」

 

黒 「さぁ‥‥執行の時間だ!」

 

そうして黒はこの戦闘もとい執行を行うのだった。そして時間は少し遡り月の海がある方側では、

 

クラ「この先だよ」

 

クラウンピースに案内され亜狛と耶狛はヘカーティアの元へと向かっていた。そして案内された途中で無数の地獄の妖精達が楽しく遊んでいた。

 

耶狛「わぉ凄い数」

 

亜狛「あぁ異常レベルでな」

 

この数はある意味で圧巻としか言えない。数百うんぬんの話ではない。恐らく1万はいるだろうな。

 

クラ「ほらこっちこっち」

 

亜狛「あぁ」

 

耶狛「はぁ~い」

 

そしてここから更に少し歩き先へと進むとそこには黄色い長髪に変なシャツそして3つの惑星のような大きなアクセサリーを身につけた女性が立っていた。

 

クラ「御主人お客をつれてきましたよ」

 

? 「あらクラウンピースそれに‥‥あら!」

 

その者の匂いに特徴は間違いなくかつて旧都に訪れたヘカーティアそのものだ。

 

ヘカ「亜狛に耶狛じゃないお久しぶりね」

 

耶狛「ヘカーティアさんお久しぶり♪金髪に染めた

   って事はイメチェンをしたの?」

 

ヘカ「ん?あぁこれねこれは‥‥」

 

頭の上に乗っている黄色い球体を外し赤い球体を乗せると髪色が知っている赤色へと変化する。

 

ヘカ「こういうことよ♪乗せてる世界によって私の

   髪色や性質もガラリと変わるのよ」

 

耶狛「わぉ!それじゃ服に合わせて髪染めできるん

   だね!」

 

ヘカ「えぇお気にの服に合わせてね♪」

 

亜狛「‥‥‥‥お気にの服って」

 

どうみても同じ変なシャツだよな。クラウンピースは苦笑いしながら耳元で、

 

クラ「因みに御主人の服はみんなあんな感じ‥‥」

 

亜狛「ですよねぇ~」

 

やはりそうか。というかまともな服はないのかよ。

 

耶狛「でもその服それも特にそのシャツのセンスは

   良いよね」

 

ヘカ「あら!流石は耶狛ね貴女のセンスはバッチリ

   じゃない♪そうだ!何時かこれに似たのをあ

   げるわん♪」

 

耶狛「本当!ねぇねぇなら何時か外界に行こうよそ

   こならシャツに合う小物とかもあるし」

 

ヘカ「あら良いわね♪」

 

と、耶狛とヘカーティアのガールズトークは続いていく。とりあえず何とか終わらせて話を進めなければ。

 

亜狛「あっえっとヘカーティアさん」

 

ヘカ「ん?どうかした?」

 

亜狛「ヘカーティアさんにこれを」

 

そう言い手紙を差し出すとヘカーティアは受け取りそれを見る。

 

ヘカ「ふむ‥‥理久兎は急用で来れないと」

 

亜狛「えぇなので」

 

耶狛「私達が来ちゃいました♪」

 

ヘカ「そう‥‥理久兎が来れなかったのは残念だけど

   でも理久兎が心から信頼する従者を2人もよ

   こしてくれたものそれだけでも嬉しいわ♪」

 

満面な笑顔でヘカーティアはニコリと笑う。相変わらず変わらないな何て思っていたその瞬間ゾッと自分の背筋に悪寒が走る。振り向くとそこには、

 

? 「ヘカーティアその子達は?」

 

ヘカ「あら純狐♪」

 

長い金髪の女性こと純狐と呼ばれた女性が無表情で此方へとやってくる。

 

亜狛「っ!」

 

亜狛は無意識にも後ろへと後退してしまう。

 

純狐「‥‥あら」

 

この時に亜狛は思った。野生で培ってきた勘が危険と判断するぐらいの純狐は純粋で汚れなき殺気の持ち主であると。これは下手すればマスターの殺気を軽々と越えかねない程の純粋な殺気であり何よりも自分の手は震え冷や汗が止まらないのだ。

 

ヘカ「ふふっ♪紹介するわねこの子達は私の友人の

   理久兎っていう神様の神使達よ」

 

純狐「ほうヘカーティアの‥‥」

 

耶狛「はぁ~い♪私は深常耶狛ちゃんです♪それで

   ‥‥お兄ちゃん?」

 

亜狛「しっ深常亜狛です」

 

無表情で此方をジーと見てくる。とてつもないぐらいに怖すぎる。

 

ヘカ「出来る限りで隠させている純狐の殺気に鋭い

   わねぇ」

 

耶狛「えっ?殺気なんてあるの?」

 

ヘカ「‥‥‥‥‥‥」

 

クラ「Wowマイペースだねぇ耶狛!」

 

本当にそのマイペースな所が羨ましい限りだ。すると純狐はニコリと笑い、

 

純狐「ふふっ気に入ったわ♪出来る限りで隠してい

   るのだけどその殺気に気づく勘の鋭さとても

   凄いわ」

 

亜狛「えっあっどっどうも」

 

ニコニコと微笑みながらこちらへと近づき優しく頭を撫でてくる。純粋な殺気で恐れてしまうがその手は不思議なことにとても優しい手で気持ちいい。

 

耶狛「お兄ちゃんだけずる~い」

 

純狐「ふふっいらっしゃい撫でてあげるわ」

 

耶狛「わぁ~い」

 

そうして自分達は純狐に頭を撫でられると、

 

ヘカ「コホンそろそろ良いかしら?」

 

純狐「あらそうね」

 

そう言い手を離すが純狐は何故かまだ触りたそうにしているのは何故だろう。

 

ヘカ「意外にも気に入ったのね」

 

純狐「兄妹揃って魅惑の触り心地だったわ」

 

そんな触り心地が良いものなのか。

 

耶狛「エヘヘヘ」

 

亜狛「それでヘカーティアさん話しとは?」

 

ヘカ「えぇ話しは簡単よ月の都を本格的に攻めるわ

   今なら亜狛に耶狛もいるし」

 

耶狛「ふむふむ」

 

亜狛「分かりました」

 

と、返事をすると3人は楽しそうに笑う。

 

純狐「なら亜狛に耶狛2人も純化させてあげる」

 

亜狛「純化?」

 

ヘカ「まぁ分かりやすくいうと強化的な?」

 

耶狛「わぉ!」

 

純狐「ふふっ♪」

 

そうして純狐から放たれた光が自分達を包み込むと黒く鈍い光が体から出てくる。

 

耶狛「うん不思議と力が出てくるね」

 

亜狛「だな」

 

純狐「それじゃヘカーティア」

 

ヘカ「えぇ進軍するわよん月の都へ!」

 

そうして月の都へと進軍が開始されたのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかし遅れたのぉ」

怠惰「いやねちょっと色々と設定の問題でね」

千 「まったくこやつは‥‥」

怠惰「アハハ‥‥」

千 「しかし純狐か‥‥噂で聞いてはおったがやはり
   危険じゃな」

怠惰「千ちゃんが危険って言うの珍しいね」

千 「あやつの強さは桁が違うんじゃあの月読です
   ら恐れておる驚異の1つじゃからな」

怠惰「へぇ~」

千 「まぁ理久兎達が何とかしてくれると思っては
   おるがな」

怠惰「まぁそこはね」

千 「うむ‥‥しかし怠惰よガチャで大爆死したと聞
   いたぞ♪プギァーww」m9(^Д^)

怠惰「うぜぇ~えぇそうですよ爆死したよそれが何
   だよこの野郎!?」

千 「うわぁこやつ開き直りおったぞ!?」

怠惰「千ちゃん♪久々に俺のガチデッキでボコボコ
   にしてやるよ選びなよどのデッキが良いか」

千 「こやつ大人げないぞ!?」

怠惰「ハハハ!知らんな!さぁ来いせめて抗い続け
   るだけ抗って楽しませろよ?最後は苦しませ
   ながら無様に敗北させてやるよ」

千 「くっ!読者様よワシの勇姿を見ていてくれ!
   そんな訳で今回はここまでじゃ!」

怠惰「また次回もよろしくね」

千 「それではさらばじゃ!」

怠惰「バイバイ♪」


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第549話 対立 月影の部隊

こんばんは読者様、専門学生生活も、もうじき終わりを迎える怠惰のクソ悪魔です。そしてこれから先は仕事と少し鬱になりそうです。何はともあれ高校生活が一番、楽しかったな。失礼、それではそろそろ本編へどうぞ。


理久兎達が奮闘している頃、月の都では黒が穢れを纏った妖精達を相手に奮闘をしていた。

 

黒 「失せろ低級の雑魚妖精共が!」

 

ハルバードを振るい突風を巻き起こし妖精達を吹き飛ばす。だが、

 

妖精「キャハハ!」

 

妖精「ユーストロング!」

 

妖精「ナブリ~コロシマ~ス!」

 

凄い片言の英語というか英語ですらない言葉を放ちながら純粋な穢れを持った妖精達が再び向かってくる。雑兵のクセしてしつこい連中だ。

 

黒 「骸共フォーメーションβ!」

 

骸1「カタ!」

 

素早い身のこなしで移動し妖精達を囲い混むように配置すると、

 

黒 「シャドーモンスター!」

 

ハルバードを突き刺し能力を解放すると骸達の影は揺らめくとそれは浮き出て異形の怪物と化す。

 

妖精「オーマイゴッド!?」

 

妖精「インポシボー!?」

 

と、怪物達にビビっているがそんな悠長に驚いていていいいのやら。能力で影の怪物を動かし妖精達にその鋭爪を振るう。

 

ピチューーン!!ピチューーン!!

 

妖精「キャー~!?」

 

妖精「クレイジー~!?」

 

妖精「撤退!撤退よ!!」

 

と、断末魔の悲鳴をあげながらピチュられた妖精達は回れ右をして逃げていく。

 

黒 「ふん造作もない」

 

ハルバードを引き抜くと異形的な影の怪物達は骸達の足元へと消え元の影へと戻る。

 

黒 「戻ってこい」

 

と、指示を出すと骸達は即座に後ろへと並び隊列を組むと敬礼をする。見た感じから損傷はなしミッションコンプリートだな。そして遠くで見ている仲瀬へと振り返り、

 

黒 「ふんっこれが俺の力の末端それも本気のほの

   字すらない末端的な力な訳だが俺の力を否定

   した貴様に感想を聞こうじゃないか?」

 

仲瀬「‥‥‥‥」

 

不機嫌そうな顔をした仲瀬はため息を吐き、

 

仲瀬「実力だけは認めはします‥‥」

 

黒 「ふんっ結構だ」

 

互いに睨み合う。どうもこいつとは馬が合いそうにない。最初に会った時のあの態度そして今の態度はどう考えても俺を下に見ている。そして主への侮辱は絶対に許さん。この件が片付き次第こいつを地獄野底の奈落に叩き落としてやる。そう思っていると、

 

ドレ「お見事お見事‥‥」

 

パチパチと軽い音の拍手をしつつドレミーがふわりふわりと落ちてくると地面に着地する。

 

ドレ「いやはやあの大軍を撤退させるとは」

 

黒 「造作もない‥‥」

 

ドレ「ただ仲瀬さんともう少し仲良く‥‥」

 

黒 「こんな奴とはありえん」

 

仲瀬「ドレミーさん申し訳ないですがないですね」

 

と、言った瞬間に眉間にシワを寄せ双方は再び睨み合う。

 

仲瀬「図に乗らならい方がよろしいですよ?」

 

黒 「お前がな‥‥それとその台詞を鏡の前でそっく

   りそのまま言ってこい」

 

やはりこいつとな気が合わない。

 

ドレ「まぁまぁとりあえずはサグメ様の所に戻りま

   しょう貴方の事は信用はしますので‥‥それと

   仲瀬さんも来てください」

 

仲瀬「えっ何故でしょうか?」

 

ドレ「そろそろ帰ってくる頃だと思うので」

 

仲瀬「成る程たしかにそうですね‥‥かしこまりまし

   た!」

 

上司に対してはこれか。もう少し他の奴に対等に接せないのか。というか上司に対しての発言から思うのは主の元で働けて良かったと常々と思う。あんな堅苦しすぎる言葉遣いとか自分には合わないからな。

 

ドレ「それじゃ行きましょうか」

 

黒 「あぁ‥‥骸共はここで警護していろ」

 

と、骸達に指示を出すと1~4はそれぞれ散開する。

 

ドレ「鍛え上げられていることで」

 

黒 「まぁ‥‥な」

 

確か骸達の骨は元々は月の民達の骨みたいだが黙っておくか。そうして自分達はサグメの元へと向かうのだった。一方、亜狛と耶狛はというと、

 

亜狛「こうしてみると京の都を思い出すな」

 

耶狛「ねぇ」

 

ヘカーティア達に連れられ月の都のすぐ近くへと来ていた。そして目に写る都の景色を見て京の都を思い出し懐かしむ。

 

ヘカ「ふふっ昔の日本はこんな感じだったと聞く

   わよん?」

 

耶狛「うん大きな都はね」

 

亜狛「小さな所ではここまでは」

 

何て言っていると妖精達の大群が都から此方へと向かってくる。それにクラウンピースが近づきその妖精達と何かを話すとこちらへと戻ってくる。

 

クラ「ご主人、斥候部隊から報告だよあそこの塔

   に稀神とその部下達を発見とのことなんだ

   けど‥‥」

 

ヘカ「けど何?」

 

クラ「その斥候達が月では見たことのない5人に

   ボコされて撤退してきたって」

 

見たことのない5人‥‥どうみても黒さんだ。どうやら上手く取り入ったみたいだな。

 

耶狛「わぉ」

 

ヘカ「あらら‥‥どうするん純狐?」

 

と、ヘカーティアは黙る純狐に聞くと薄笑いを浮かべる。

 

純狐「変わらないわ私達の邪魔をするのなら誰が

   相手でも殺すわ」

 

その一言にゾッとする。純狐の粘りつくような冷たい殺気は正直な話で気味が悪い。そんな事を思っていると、

 

ヘカ「亜狛に耶狛に聞きたいわその5人に月軍の

   大将そして第一目標の稀神に勝てると思う

   かしら?」

 

あれこれまさかヘカーティアにはバレているのか。だとしたら自分達の行動もと考えると耶狛は口を開き、

 

耶狛「行けると思うよ♪だってヘカーティアさん

   も純狐さんもクラちゃんそれにお兄ちゃん

   も強いもん行けるよ♪」

 

と、言うと3人はニコリと笑う。どうやらバレてはなさそうだな。

 

ヘカ「そう♪‥‥なら指示を出すわクラウンピース

   貴方は妖精達の本体軍を連れて都を攻め落

   としなさい‥‥そして亜狛と耶狛はその腕の

   たつ5人をお願いするわ」

 

クラ「了解♪ご主人そして御友人のためにあたい

   が道を切り開くよ」

 

耶狛「任せて♪」

 

亜狛「えぇ多分大丈夫でしょう」

 

最悪は黒さんと戦っているフリをして情報交換をするか。

 

ヘカ「ふふっ心強いわ♪」

 

純狐「そうね」

 

と、言われると嬉しいな。だがこの時に変な音が聞こえだす。聞いたことのある不思議な金属の擦れるような‥‥これは確か蓮さんが抜刀する時と同じような音だ。

 

耶狛「どうしたのお兄ちゃん?」

 

亜狛「静かに‥‥」

 

つまさきで地面を軽く蹴り意識を集中させると近くで此方へと向かって誰かが走ってくる音が聞こえだす。方向からして狙いは‥‥

 

亜狛「そこで何をしているっ!!」

 

クナイをその方向へと飛ばした瞬間、

 

カキンッ!

 

と、金属と金属がぶつかり合う鈍い音と共にクナイが弾かれる。そしてクナイを投擲した方向から刀を手にした1人の女性が出てくる。

 

? 「どうやって今のを!」

 

妖夢よりも長いミディアムくらいの髪型をした女性だ。確かマスターの記憶で見たことがある。

 

亜狛「あれはマスターの」

 

耶狛「えぇと花ちゃんだったよね?」

 

亜狛「あぁ確かな」

 

間違えていなければそうだ。念のためにも聞いてみるか。

 

亜狛「名を名乗れ雑兵が!」

 

花 「雑兵?私達は雑兵ではないわ!私は月影の

   部隊の副隊長の花よ!」

 

やっぱり花だった。そしてそれを聞いた純狐は顔をしかめ、

 

純狐「面倒なのが来たわね」

 

亜狛「面倒?」

 

ヘカ「えぇそうよ月影の部隊‥‥聞いた情報では5人

   という少数ながらその実力は月軍が誇る最強

   と謳われる精鋭小隊ね」

 

つまり少数精鋭そんなのがいるんだな。それもあれは副隊長とでた。まぁ正直な話で自分は耶狛や黒さんと比べるとあまり争いは好まない方なんだけどな。

 

花 「純狐!ここはお前やその地獄の女神がいて良

   い場所ではないわ即刻ここから去りなさい」

 

ヘカ「ですって純狐」

 

純狐「愚かな‥‥なら貴様から殺してやろう蛮勇なる

   月人よ!」

 

ヘカ「決まりね‥‥クラウンピース」

 

クラ「はぁ~い♪みんなこいつが壊れるまで遊んで

   良いってよ」

 

と、言った瞬間に妖精達は歓喜し笑いその羽で舞う。だがこの時に微かだが風切り音が響くのを耳にした瞬間に純狐のほぼ目の前で槍が出現し純狐へと向かっていく。

 

亜狛「なっ間にあわな‥‥」

 

耶狛「せないよ!」

 

近くにいた耶狛が身をていして壁となり槍で腹部を貫かれ吹っ飛び槍が腹を貫通した状態で地面に突き刺さる。

 

純狐「‥‥!!」

 

ヘカ「耶狛ちゃん!」

 

花 「なっあの不意打ちをしかも身をていして」

 

クラ「‥‥‥‥殺すお前達、彼奴を惨たらしく肉塊にな

   るまでぶち殺しちゃえ!!」

 

クラウンピースの号令で妖精達が一斉に襲い掛かり花の姿が見えなくなるぐらいの数が群がる。だがまとわりついて数秒もしなかっただろうか。突然の突風が巻き起こり妖精達はぶっ飛び地面に倒れると目を回しながら気絶する。

 

クラ「何!」

 

ヘカ「月影の部隊」

 

先程の花がいた場所には突剣を構えた男性に大剣を構えたゴリマッチョに持たざる者の男が花を守るように立っていた。成る程どうやら彼奴達も月影の部隊みたいだな。確か突剣を持っているのが蒼、大剣を持っているのが力、そして何も持たざる者が幸だった筈だ。この4人がかつてマスターと共に死線を潜り抜けた戦友達か。

 

花 「ありがとうございます皆さん」

 

幸 「まさか壁になって受けるとは」

 

力 「相変わらず甘いなお前は」

 

蒼 「まぁまぁ1人やれれば」

 

そう蒼が言ったその瞬間に3人は、

 

全員「いいわけねぇだろこのナルシスト!」

 

3人は大声で罵声を浴びせる。この人達ってマスターの戦友ってのは知っているが軍人じゃなくて芸人か何かかな。すると、

 

ヘカ「亜狛ちゃん耶狛ちゃんが殺られたというのに

   やけに冷静ね」

 

ヘカーティアが心配そうな顔をして聞いてくる。そういえばヘカーティア達は知らないんだったよな。

 

亜狛「まぁ‥‥自分達からしたら死なんて怖くないの

   で‥‥だって‥‥」

 

何て言っていると、

 

耶狛「いった~い!!」

 

と、言いながら地面に刺さっている槍を引き抜き耶狛が立ち上がる。これには自分以外の者達は目を点にする。

 

クラ「くっクレイジー!!?」

 

花 「うっ嘘!?」

 

力 「おいおい何だあの巫女!?」

 

蒼 「こっ殺してるよね!?」

 

幸 「当たり前だろ!あれは奥の手中の奥の手の

   必中必殺なんだぞ!」

 

と、この場の全員は驚きまくる。

 

純狐「どういう事かしら?」

 

ヘカ「亜狛、説明してくれる?」

 

亜狛「そういえば言ってませんでしたよね‥‥え~と

   地霊殿へ来訪している時よりも以前から耶狛

   ‥‥いえ自分達兄妹はこの世の理を破って生き

   ている不老不死なんですよ」

 

何て言っていると耶狛は腹に刺さった槍を引き抜きながら此方へと戻ってくる。

 

耶狛「あ~痛かったってこの巫女服にまた穴が空い

   ちゃったよ!お気に入りの巫女服なのに!」

 

空いた腹の穴はすぐさま塞がると耶狛は錫杖を取り出し回転させると薙刀へと変化させる。というかキレる理由がそれかよ。

 

耶狛「もう怒ったよ!ボコボコにしてやるんだから

   ね!!」

 

クラ「なっならあたいも!」

 

亜狛「いえ折角ですし自分達の力を少し見せますよ

   純狐さんやヘカーティアさん達に自分と耶狛

   の実力を見せて少しでも信用させなければい

   けませんからね」

 

ヘカ「へぇ面白そう♪」

 

純狐「そこまで言うのならやってみてちょうだい」

 

亜狛「はい♪‥‥さてやるぞ耶狛」

 

耶狛「うんボコボコのギチョンギチョンしてあげる

   から!」

 

やる気があってよろしいことだ。俺もやる時はやらないとな。

 

亜狛「自分達の実力をこの場の皆様に少し披露を致

   しましょうか」

 

力 「てめぇら2人で勝てると思ってるのか?」

 

蒼 「嘗められたものだね!」

 

幸 「いやえぇと自分は槍を~」

 

花 「早く取ってきなさいその間に片付けておく

   から」

 

言ってくれるじゃないか。

 

亜狛「言いますね‥‥はぁ‥‥なら数分でお前達を潰し

   て見せてやろうか本当の格の違いってのをな

   そして俺達のために引き立て役になれ」

 

耶狛「おぉ!お兄ちゃんも本気だね!なら私も!」

 

腰に差す二刀の忍者刀を抜き構え抑制している力を解放するだけ解放する。そして同様に耶狛も力を解放する。

 

亜狛「さぁ狩られる覚悟をしろよ妹に手を出したん

   だからな」

 

耶狛「アハハ簡単には死なないでね!」

 

そうして亜狛と耶狛は月影の部隊の4人と戦闘を開始したのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ」

怠惰「しかし月の都では大乱闘だね」

千 「じゃな‥‥過去の理久兎の戦友達と現、理久兎
   の従者達とで対立と構図で頭がおかしくなり
   そうじゃ」

怠惰「ねぇ~」

千 「大乱闘といえば結局お主に勝てなかったな」

怠惰「アハハまっこれが格の違いさ」

千 「くぅムカつくのぉ!」

怠惰「竜パ、魔パ、神パ、バランスとどれに対して
   も負けてたねぇ♪ほらほら勝者の名前を言っ
   てみなよ」

千 「くぅ本当にムカつくのぉ!!というかお主の
   デッキは何なんじゃ!ワシが予測したのとは
   大きく違ったではないか!」

怠惰「まぁ速攻竜パとか単純な殴り神パとかヨシノ
   型の魔パとかには少し飽きてたからね♪それ
   にね俺の勝負はライフの懸け引きがあるから
   こそ面白いじゃん♪まぁ魔パに限っては単純
   に千ちゃんを一方的なサンドバッグにさせて
   たけどさ」

千 「本当に覚えておくのじゃぞ!リベンジしてや
   るからの!

怠惰「心折れるまで何度も挑んでくると良い」

千 「はっ腹立つのぉ」

怠惰「アハハ‥‥さて時間も時間だし今回はここまで
   です」

千 「うむ!そういえば伝えることがあるじゃろ」

怠惰「あぁそうだった!明日というか今日の11時
   にポケモン投稿するのでお楽しみにね因みに
   後書きでちょっとしたお知らせもあるからよ
   ろしくね」

千 「まぁそこはポケモンでの‥‥さてそれでは読者
   様、また次回もよろしく頼むぞ!」

怠惰「それじゃバイバイ♪」


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第550話 月での戯れ

今晩は読者様、昨日は疲れきって寝落ちしてしまった怠惰のクソ悪魔です。投稿できずすいませんでした。それでは遅れましたが本編へどうぞ。


戦闘が始まり自分達は月影の部隊なる者達に牙を向ける。

 

力 「あの女なんなんだ!」

 

幸 「知りませんよ!!」

 

耶狛「ねぇねぇどうしたの?話し込んでいて大丈夫

   なのかな?」

 

気を練り合わせ狼弾幕を作り、

 

耶狛「ゴー!」

 

号令すると狼達は2人に向かって襲い掛かる。

 

力 「とりあえずてめぇは槍を回収してこい!」

 

幸 「えっちょあぁぁぁ!!!」

 

幸をぶん投げると大きな剣を振るいその一撃で狼達を吹き飛ばす。

 

耶狛「わぉ!凄い筋肉バカなんだね!」

 

力 「誰が筋肉バカだ!?」

 

大剣を上段で構え思いっきり振り下ろすと地面に亀裂が生まれ地割れを引き起こすと此方へと亀裂が向かってくる。

 

耶狛「わわわわ!!」

 

すぐさま横へとジャンプして避けるが、

 

力 「今だやれ!」

 

幸 「本当に人使い荒いんだからなぁ!?」

 

その合図と共に槍を構えた幸が此方へと突進してくる。もうまだ立ってないのにな。

 

耶狛「カモン!オルちゃん!」

 

と、オルちゃんを呼ぶと何処からともなくオルちゃんが現れ自分の襟首を噛み突っ走り攻撃を避ける。

 

幸 「なぁ避けられたぁ!?」

 

力 「本当に何なんだよお前!?」

 

耶狛「アハハハ♪そんなんじゃ耶狛ちゃんは倒せな

   いんだなぁ♪さぁ~て皆様お待ちかね!」

 

オルちゃんの頬を軽く叩くと襟首を噛むのを止めて離す。そして薙刀を大きく振るい、

 

耶狛「獣符 フレンズモンスターパレード」

 

と、唱えると自分の周りに友達のヨルちゃん、ケリュちゃん、サラちゃん、レアちゃんそして勿論の事でオルちゃんもだがその面々が並び立つ。そしてオルちゃんの背に乗り、

 

耶狛「みんな~行くよ!!」

 

と、合図を送ると全員でダッシュし2人に向かって突撃する。

 

力 「何なんだ彼奴はぁ!!?」

 

幸 「にっ逃げろぉぉ!!」

 

そんなふざけた戦いが巻き起こる一方で、

 

花 「っ!!」

 

蒼 「はっ早い!!」

 

亜狛「遅い遅すぎる!!」

 

亜狛は2人を相手に鍛え上げたその足で相手を翻弄し斬撃の嵐をおみまいさせる。相手の2人は見た感じでは防戦一方って感じだがはてさてどうなるかと思っていると蒼は花の守るような立ち回りで攻撃を防いでいく。そして肝心の花は目を瞑り深く呼吸をしだす。

 

花 「‥‥‥‥ふぅ‥‥見切った!!」

 

ガギンッ!

 

突然、斬撃の嵐は甲高い金属音で止まる。何とまさかと言いたい事に刀と鞘で自分の猛攻を止めたのだ。そしてその隙を狙い、

 

蒼 「はぁぁ!!」

 

突剣で自分の眼球を目掛けて突いてくる。見事な連携プレイだ。そこは感服せざるえないな。普通の者ならここで絶命するだろうが自分は違う。

 

亜狛「仕方ない」

 

あんまりやりたくはないが耶狛と同じように見せてやるか。生死の理から外れた者の力を。その突きを自分はわざと受け右目の眼球は潰れ血とゼリー的な物が混じって吹き出す。

 

蒼 「どうだい痛いだろう?」

 

亜狛「っ‥‥まぁ痛いですよそれはねっ!」

 

花 「っ!!?」

 

花の顔面に蹴りを入れて突剣を目から抜きそのまま独楽のように回転し斬撃を叩きいれる。

 

蒼 「危ない!」

 

だがその攻撃を蒼に防がれてしまうがすぐさまお手製筒爆弾を袖から落とし足元に転がせ、

 

亜狛「足元には気を付けろよ」

 

蒼 「これは?」

 

一気に回転を早め火花を散らさせる。

 

花 「まさか!蒼さん!!」

 

散った火花は筒爆弾へと引火しそして爆発しそれが誘爆となって他の筒爆弾も爆発を起こし連鎖爆発を起こす。

 

蒼 「がぁ!!」

 

花 「っ!!!」

 

亜狛「くっ!」

 

本当はこのやり方はマスターは望んではいない。だがこいつらを生かして撤退させるにはこれしかないからな。さっきはあんな事を言ったが本当なら戦わずして任務を遂行したいんだがな。そんな事を思いながら爆発で片足となった状態で地面に着地する。そして爆煙が消えるとそこには、

 

花 「くっ!」

 

蒼 「ぐふ‥‥」

 

煤だらけとなってボロボロになっている2人が立っていた。

 

亜狛「まだやりますか?」

 

花 「それを貴方が言いますか足は片方しかなく片

   目も潰れたその状態で?」

 

亜狛「‥‥何のことですかね?」

 

花 「何を言って‥‥って!?」

 

蒼 「うっ嘘だろ‥‥」

 

2人は目にするだろう。ふっ飛び消えた片足は徐々に再生して元に戻りそして潰れさて閉じている片目はもう止血されているためゆっくりと開くと2人が驚き怯えている表情がよく見える。

 

花 「まさか貴方も不老不死‥‥」

 

亜狛「えぇ妹と同様に♪」

 

蒼 「不老不死そうか‥‥まさかお前達は!」

 

と、言いかけた瞬間、大きな絶叫が響きたわたる。その方向を向くと、

 

力 「ざけるなぁ!?」

 

幸 「ひぇぇぇ!!?」

 

耶狛「待て待てぇ♪」

 

そこには逃げる力と幸そしてそれを追いかける耶狛とその友達達がいた。彼奴はこういうガチな戦いでは必ずシリアスブレイクしてくるよな。お陰でシリアスな雰囲気がシリアルになっている始末だ。まぁそこは百歩譲って良いんだ。問題なのはそこではなく、

 

亜狛「っておっおいこっちに来るな!?」

 

花 「えっえぇ!?」

 

蒼 「おいおいおいおい!?」

 

そう‥‥問題はこっちにまで被害が及んでいるんだ。

 

耶狛「ストップ!ストップ!お兄ちゃんにまで被

   害がでちゃうから!」

 

と、言いながらこっちに向かってくる。何なんだよ本当に。月影の部隊の連中と並走しながらダッシュして逃げる。

 

幸 「ひぇぇぇ!!」

 

力 「お前の妹はどうなってんだよ!?」

 

亜狛「妹が本当にすいませんねぇぇ!!?」

 

花 「というか何で貴方まで!?仲間じゃないんで

   すか!」

 

蒼 「それよりも死なないのに何故に‥‥」

 

亜狛「貴女達は外道ですか!?痛いからに決まって

   ますよね!?」

 

不老不死だから潰されても死なないぞ。だが半端じゃなく痛いからくらいたくはないんだよ。この状況を見て察しろ。何て思いつつダッシュしていると、

 

耶狛「もう強制帰還しちゃえ!」

 

と、唱えると耶狛のフレンズは消えていなくなる。それを見た直後に、

 

亜狛「っ!」

 

すぐさま耶狛の隣に来るとピシャリと頭を軽く叩く。

 

耶狛「痛い~!?」

 

亜狛「あんなのまともち受けたらこの100倍は痛

   いからな!?」

 

耶狛「ごめんってば‥‥」

 

まったく本当に勘弁してくれ。というかこれ絶対に俺1人の方がスマートにこなせてるよな。

 

力 「さっきからふざけやがって!」

 

花 「力さんここは引きましょう!」

 

力 「あぁん何でだよ!?」

 

花 「蒼さんの傷もありますがこの2人を相手にす

   るのは得策ではないですそれに倒したとして

   も恐らく疲弊しますそこを純狐達にやられる

   だけです!」

 

蒼 「あぁそれにあの2人は自分の見立てが正しけ

   ればとんでもない事になるこれは仲瀬くんや

   サグメ様にも伝えなければならない!」

 

どうやら撤退してくれそうだな。それなれ計画通りに進みそうだな。

 

耶狛「えぇ~帰っちゃうの~!私の服をボロボロに

   したその仕返しが‥‥」

 

亜狛「耶狛あの4人は撤退させろ‥‥あんなんだけれ

   どマスターの元戦友なんだから‥‥」

 

耶狛「ちぇ‥‥」

 

地上に帰ったら機嫌直しに地獄の屋台で何か買ってやるか。すると、

 

力 「ちっ!てめぇら次に会ったら覚えておけよ」

 

幸 「そらっ!」

 

何かを投げると強烈な閃光が走る。そしてその後に煙が上がると4人を包み込む。そして煙が消えると4人はいなくなっていた。

 

耶狛「良かったの?」

 

亜狛「あぁとりあえず純狐さん達の所に行こうか」

 

耶狛「はぁ~い」

 

そうして戦いというより戯れを終え純狐達の元へと戻るのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「しかし不老不死は改めて見ると凄いのぉ」

怠惰「まぁね朽ち果てても死なずにリボーンするか
   らねぇ」

千 「それを考えるとやはり月人達よりも実力は上
   になるのか?」

怠惰「かもねぇただそんなのは一般兵士とかにしか
   通用しないと思うけどね」

千 「何故じゃ?」

怠惰「考えてみなよ千ちゃん月の都には月読を初め
   とした神達がわんさかいるんだいくら死なず
   の不老不死でも相手するのは大変だと思うけ
   ど?」

千 「確かにのぉ」

怠惰「多分、戦力的には月と地獄の軍勢の差は大差
   変わらないと思うけどね」

千 「そうか?」

怠惰「うんだって黒の能力があれば使い捨て兵士は
   作り放題だから数はほぼ互角そして月の陣営
   にはサグメ様もいるからねぇ」

千 「確かにそう考えると丁度良いのかもしれぬ
   のぉ」

怠惰「まぁどう転ぶのかはこれからやってくる者達
   の介入で変わってくるからね分からないんだ
   よねぇ」

千 「なるほどそういう事か」

怠惰「えぇそういう事です‥‥さて時間も時間なので
   今回はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」  


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第551話 各々の行動

どうも読者様、小説を書いていたら投稿が遅れた怠惰のクソ悪魔です。えっ?まさか徹夜してるのかって?はい現在徹夜中です。というより昨日はバイトで疲れて早く寝過ぎて10時くらいに目覚めたら眠れなくなってしまいして。おっと失礼しました。それではそろそろ本編へどうぞ。


戦いも終わり見守っていた純狐達の元へと向かうと、

 

クラ「なっ何ともないの!?」

 

クラウピースは自分と耶狛の体をペタペタと触り確認してくる。

 

亜狛「えぇ♪せいぜい服がダメになるぐらいですよ

   クラウピースさん」

 

耶狛「はぁ折角のお気にの巫女服なのになぁ」

 

何てさっきから言っているが実際の所で耶狛の巫女服は何度も何度も破れダメになっていくためマスターが量産して約10着近くあるから1着ダメになっても実は全然平気なんだよな。まぁそれを言うと耶狛がうるさいから黙っておこう。

 

耶狛「あっそういえば純狐さん大丈夫?」

 

亜狛「そういえば大丈夫でしたか?」

 

と、聞くと純狐は黙って目を瞑り少したつと微笑み、

 

純狐「えぇ‥‥ありがとう身を呈して守ってくださり

   まして」

 

耶狛「エヘヘこんなの日常茶飯事♪」

 

亜狛「これには突っ込めない自分がいる‥‥」

 

現にマスターに何かあれば率先して肉壁になる覚悟はあるからな。だからある意味で本当に日常茶飯事なんだよな。

 

ヘカ「そう頼もしいわねぇ♪それから色々と聞か

   せえもらえないかしらね?」

 

と、言われ耶狛と顔を合わせて、

 

亜狛「まぁ話せる限りでですがね」

 

耶狛「う~んとねぇこれはもう何億年前‥‥」

 

亜狛「違う!?何億とかたってないから!?」

 

そんなツッコミを交えて話していく。自分達は蓬莱の薬を飲んだ蓬莱獣である事、それ故に死という選択がないという事を話す。

 

亜狛「そんな感じですかね‥‥」

 

耶狛「いや~あれはステルスミッションだったね」

 

ヘカ「蓬莱の薬ねぇ‥‥でも月人が人間に送ったその

   薬を強奪して飲むだなんてやるわねぇ♪」

 

クラ「でも後悔してないの?」

 

耶狛「全然♪」

 

亜狛「‥‥‥‥」

 

そうか耶狛には分からないんだよな。見送るという意味の悲しさ、虚しさ、寂しさそれらを知らないから言えるんだよな。出来るなら1人の兄としては知っては欲しくはないと思うが知らなければならないのかもしれないという複雑な感じだ。そんな耶狛の心配をしていると、

 

純狐「ふふっ貴方は良いお兄ちゃんね」

 

亜狛「えっ‥‥」

 

少し‥‥本当にほんの僅かな一瞬だったが楽しそうに純狐は笑った。

 

耶狛「えっえっ?どういう事?」

 

純狐「ふふっ耶狛ちゃんには少し速いかもしれない

   わね♪」

 

耶狛「えぇ~そんなぁ!?」

 

そんな光景を見ているヘカーティアとクラウンピースは、

 

クラ「何かご友人、楽しそうだね」

 

ヘカ「えぇあんな楽しそうに笑う純狐は久々ね」

 

何て事を述べていた。そして自分達は月の都を見て、

 

亜狛「一度、引くのが懸命かと妖精達の回復の事も

   考えて」

 

耶狛「それは私も思うよたったの4人であの数の妖

   精達が数秒もせずにやられちゃったしね」

 

と、言うと純狐は仕方ないという顔をして、

 

純狐「2人には恩義があるしここは従うわ」

 

ヘカ「そうね現に数で押しきっている私達としては

   ここは引くべきね♪ならクラウンピース妖精

   達を頼めるかしら?」

 

クラ「おまかせ♪」

 

そうして皆は一時撤退の用意を始める。

 

亜狛「とりあえずは‥‥か」

 

耶狛「だね‥‥」

 

あの4人の事は黒さんに任せようか。とりあえず何処かで黒さんと情報交換を出来る場所を作らないとな。

 

亜狛「耶狛とりあえず俺達は俺達で出来る事をする

   ぞ」

 

耶狛「アイアイサー♪」

 

そうして自分達も一時撤退の手伝いをするのだった。視点は変わり月の都の塔では、黒は妖精達を撃退しサグメのいる塔へと戻っていた。

 

稀神「撃退に感謝します」

 

黒 「構わんお前らの手助けをしろと主から言われ

   ているからな」

 

実際の所でそれは事実だ。亜狛と耶狛にはヘカーティア達を手助けしろという指示が下り自身は月の都の者の手助けをしろと指示されているのだからな。まぁこいつらの裏を探るのも指示された仕事の1つだがな。

 

ドレ「しかし君の部下達は凄いねあんなの出せると

   はねぇ~」

 

黒 「何を言っているんだお前は‥‥あれは俺の能力

   だ」

 

そう言い自身の影を操り端から見たら禍々しい腕を出して見せる。

 

仲瀬「その性格に似合った腕だことで」

 

黒 「皮肉だろうが俺からしたら誉め言葉だ」

 

キッと睨んでくるが知ったことではない。

 

ドレ「影を統べる者ってところかな?」

 

黒 「悪くないなその2つ名」

 

いずれそのように名乗ってみるか。それよりも色々と聞いていみるか。

 

黒 「それで?幾つか質問したいんだが良いか?」

 

ドレ「答えれる範囲でなら」

 

黒 「そうか‥‥今、戦える者は俺と骸達を含めて何

   人だ?」

 

ドレ「それは仲瀬さんから答えてもらいましょうか

   お願いできますか?」

 

と、ドレミーの一言で仲瀬は頷き口を開く。

 

仲瀬「現段階で戦えるのサグメ様にドレミー様それ

   から私そして私達の部隊の4人ですがサグメ

   様とドレミー様はいわば最重要人物達であり

   私達の護衛対象でもあるため戦わせたくない

   というのが本音です‥‥」

 

黒 「成る程‥‥一応、頭数に入れるとして俺達を含

   めて12人か敵の数は?」

 

仲瀬「数千の数と思っていますそこに純狐にヘカー

   ティアを含めるとその戦力差は‥‥」

 

最早壊滅的だな。まぁ数の差をうめる程度なら俺の影でどうにかなるが最後に言った2人が問題といった感じか。純狐とやら知らないが問題はヘカーティアだ。1度だけ会ったことがあるが雰囲気で分かるあれは確かに危険な存在だな。それにもっとも厄介なのはその戦力差で亜狛と耶狛の2人が荷担しているという事だ。そんな事を思っていると、

 

黒 「‥‥侵入者か」

 

下の階から音が聞こえてくる。下にいるのは骸達のみそれも骸達は指示がなければ絶対に動かない。つまりは侵入者という事だ。すると仲瀬は首を横に降り、

 

仲瀬「いいえ恐らくこの足音の数からしてどうやら

   帰ってきたみたいですね」

 

と、言っていると階段から4人の月人が登ってくる。その内の3人は男で1人は女そして男の1人は怪我を負っているためか肩を貸されながら登ってきていた。

 

仲瀬「皆さん!」

 

月人「よぉ帰ったぜ‥‥」

 

この数からして恐らく先に述べた部隊の4人か。

 

仲瀬「って大丈夫ですか!」

 

月人「問題ないよ‥‥ただ‥‥」

 

月人「えぇ厄介な事になりましたが」

 

月人「そうっすね‥‥所で仲瀬隊長その方は?」

 

と、1人が言うと皆は俺を見てくる。

 

仲瀬「あっえぇと‥‥」

 

黒 「自分でやる‥‥俺の名は黒‥‥我は理久兎乃大能

   神の神使だ」

 

その一言で4人の顔が変わる。その顔は一言で例えるなら憎たらしいといった顔だ。だが仲瀬は困ったような顔で首を振ると4人は無理し無表情を作る。

 

仲瀬「えっと紹介します私達の月影の部隊の隊員達

   の‥‥」

 

月人「御剣 花」

 

月人「天夢 幸」

 

月人「火軽美 蒼」

 

月人「大門字 力」

 

と、4人は各々の名前を答える。この辺の名前は聞いたことがある。マスターの戦友だった筈だな。

 

蒼 「それで?理久兎乃大能神の神使が何故にまた

   ここに?」

 

黒 「貴様達の援護をしろ‥‥とな詳しくはサグメと

   やらに聞いてくれ」

 

花 「様をつけろ地上の者」

 

黒 「‥‥ほう誰の神使かを知った上で喧嘩を売る気

   なのか小娘?」

 

力 「やる気かダサ黒眼鏡?」

 

こいつ今、何と言った。ダサ黒眼鏡だと‥‥主の‥‥主からいただいたこの贈り物に対してダサいと言ったか。殺すただ殺すだけではなく死ぬほうが楽と思わせるぐらいの絶望を与えてから殺してやる。

 

幸 「えっいや争いは止めようって‥‥」

 

花 「どうやら相手はそうでもなさそうですよ」

 

喧嘩を売ってきている月影の部隊の連中4人の影を操り、

 

黒 「シャドーゲンガー!!!」

 

その者達と同じ姿と形をした影人を作る。

 

力 「こいつ!」

 

黒 「主からいただいたこの贈り物を侮辱した貴様

   達は万死に値する今この場を持って断罪して

   やる!」

 

4人は武器を各々に構える。だが、

 

黒 「ふっ‥‥仕事もこなせぬような雑魚達が俺に勝

   てると思っているのか?」

 

こんな連中に負ける程、俺は弱くはないのでな。

 

蒼 「いい度胸だ!」

 

力 「ぶっ殺す!」

 

花 「っ!!」

 

幸 「ちょっ止めようって‥‥」

 

と、言っているとサグメと仲瀬が間に入る。

 

仲瀬「お前達いい加減にしろ!」

 

稀神「黒さん彼らの失礼な対応まことに申し訳ござ

   いません代わりに私が頭を下げます」

 

仲瀬「なっサグメ様ここは監督不行き届きであった

   自分のミスですここは自分が頭を‥‥」

 

全員「なっ!?」

 

全員が驚く中、サグメそして仲瀬が頭を下げようとするが、

 

黒 「そんな事をせずとも良い‥‥‥‥こいつらの上に

   立つ存在がそんな事をするなだがその気持ち

   は受け取ってはおく」

 

稀神「そうですか」

 

仲瀬「‥‥申し訳ない」

 

黒 「あぁ‥‥ただし主を侮辱する事をまた言ってみ

   ろその時はそいつら全員を串刺しにでもして

   腹を割き臓物を引きずり出してやるからな」

 

4人は此方を睨んでくるが知ったことではない。主の戦友と聞いて少しばかりどんな者達かと思い期待していたのだが非常に残念で仕方ない。影を元に戻すと全員は臨戦態勢を解く。

 

ドレ「ふぅ危機一髪って感じねぇ‥‥それじゃ聞かせ

   てもらえるかい?何故、純狐の討伐に失敗を

   したのかを」

 

花 「はい‥‥」

 

そうして4人は何があったのかを治療を交えながら話し始める。純狐およびにヘカーティアの討伐に失敗した事そしてそれをこの辺りでは見たことのない獣人の兄妹に止められたという事を話す。

 

花 「という訳なんです」

 

仲瀬「兄妹の獣人か」

 

どうやら亜狛と耶狛も派手に暴れているみたいだな。

 

蒼 「えぇそれが普通の獣人なら良かったんですけ

   どね‥‥」

 

ドレ「というと?」

 

蒼は思い詰めた顔をしながら、

 

蒼 「その兄妹‥‥腹部を槍で貫かれ更には足がもげ

   ても即座に驚異的な速度で自己再生をしたん

   ですよ‥‥」

 

ドレ「なにそれ‥‥」

 

仲瀬「それは本当の話しなのか?」

 

力 「あぁ間違いねぇこの目で見た」

 

幸 「現に致命傷は免れない一撃だったんだ‥‥」

 

どうやらこいつら亜狛と耶狛の逸脱した再生力を目の当たりにしたみたいだな。良い反応だ、後の報告会で2人に教えてやるか。

 

花 「そして蒼さんはそこから導く答えを帰り際に

   話してくれましたその獣人達は月の都で禁忌

   とされる蓬莱の薬の服用した」

 

蒼 「蓬莱人です」

 

稀神「っ!!?」

 

ドレ「なっ‥‥」

 

サグメとドレミーは驚いた顔をするのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかしこうも喧嘩沙汰になるとはなぁ」

怠惰「理久兎が憎まれるのは仕方ない何せ第一次月
   面戦争で暴れてるからね」

千 「確か戦術十九式で名乗っておったのぉ」

怠惰「まぁそこから憎しみ対象って事だよね」

千 「それはもう理久兎が悪いのぉ」

怠惰「そのシワ寄せが現在、黒に降りかかってるけ
   どね」

千 「はぁ竜の小僧が何もせねば良いがな」

怠惰「まぁそれは願うばかりだね」

千 「じゃな」

怠惰「さてと前までは色々と後書きも長かったから
   今回はここまでにしようか」

千 「そうじゃなコホン!それでは読者様また次回
   もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第552話 次に向けて

こんばんは?おはようございます読者様、昼夜逆転生活が板につき始めている怠惰のクソ悪魔です。それと昼夜逆転生活は体に悪いので皆さんは真似はしないで下さい。風邪などを引くとその代償が返ってきますので。それではそろそろ本編へどうぞ。


蓬莱の薬といった瞬間この場の雰囲気が一気に冷たい空気になる。

 

仲瀬「蓬莱の薬をどこで」

 

確か、亜狛と耶狛から聞いたことがある。昔に永遠亭に住む輝夜の置き土産の蓬莱の薬を人間達から強奪し不老不死となっただとか。そんな経緯はどうあれ蓬莱の薬の事を聞いてはいたがここ月では禁忌として扱われているのか。おりあえず空気を変えるかこんないずらい。

 

黒 「そんなのどうでも良い今は目の前の事に集中

   したらどうだ?」

 

と、言うと皆は各々に互いの顔を見て頷く。

 

仲瀬「良いことを言いますね」

 

黒 「当たり前の事を述べたにすぎん」

 

ドレ「ただ厄介‥‥ですね」

 

稀神「‥‥‥‥」

 

皆は黙り出す。不老不死とは厄介であるのは分かるがそこまで危険な物なのか。

 

黒 「何故にお前らは蓬莱の薬を禁忌とするのだ」

 

と、聞くと仲瀬は口を開き、

 

仲瀬「この世に出回ってはならない物だからです」

 

ドレ「蓬莱の薬が出回ればどうなると思うよ?」

 

それは亜狛と耶狛がいっぱい‥‥いっぱい‥‥駄目だ想像したら気持ち悪くなってきた。というか耶狛がいっぱいと考えただけでも頭が痛くなる。

 

黒 「すっすまん」

 

ドレ「はぁしかしこれはまた運命なのか何なのか」

 

黒 「どういう事だ?」

 

ドレ「黒さんには話しておきましょうか純狐そして

   ヘカーティアが狙っているのが何なのか‥‥」

 

と、ドレミーが言いかけるとサグメ以外の5人が動揺する。その中でも花が割って入り、

 

花 「ドレミー様それは!」

 

ドレ「花さんこれは黒さんにも知って貰わなければ

   ならない事だから」

 

そう言うと花は下がる。ドレミーはこちらを向き、

 

ドレ「話しますと月の都にはある月の女神が幽閉さ

   れています」

 

黒 「‥‥月読ではなくてか?」 

 

ドレ「違いますね‥‥まず話を戻すと蓬莱の薬それを

   作ったのは八意見様ですそしてそれに協力を

   した者が2人存在しております1人は月の姫

   である蓬莱山輝夜様そしてもう1人は先にも

   述べた幽閉されている女神です」

 

黒 「因みに名前は?」

 

ドレ「✕✕✕✕✕✕✕様です」

 

今、何て言ったんだ。まったくもって聞き取れない言語だったんだが。よく分からず黒は首をかしげていると、

 

ドレ「おっと失礼しましたこれは月の民達のみしか

   言えぬ名前ですね地上では嫦娥(じょうが)と呼ばれてお

   ります」

 

黒 「丁寧にすまないはつまり純狐やヘカーティア

   はそいつを狙っているという事か?」

 

ドレ「えぇその通りです」

 

なるほどな。これがどういう経緯で起きているのかは大体は理解した。どこかで亜狛と耶狛とで情報を交換しないとな。そのためにもこいつらに亜狛と耶狛を戦わせる訳にはいかない。それにあの2人は仲間であるため戦う意味すらないとからな。とりあえずここは上手く事を運べれるようにするか。

 

黒 「その蓬莱の薬の服用者は俺が殺っても構わ

   ないか?」

 

仲瀬「何を言って」

 

黒 「実は俺も不老不死みたいなものでな‥‥」

 

言うだけでは意味がないため試しに自分の右腕を左腕で引き千切る。千切れた腕からは血がさながら噴水のように吹き出す。

 

力 「おっお前なにしてんだ!?」

 

黒 「見ておけ‥‥いや影をよく見てみろ」

 

幸 「影って‥‥えっ?えぇ!?」

 

蒼 「なっ」

 

皆は驚くだろう。何せ自分の影は腕がしっかりと引っ付いているのだから。試しに引き千切った腕を落とすと腕はムクムクと動き千切れた先へとくっつくと一気に傷口から再生し元に戻る。

 

花 「ばっ化物‥‥」

 

ドレ「凄い特技をお持ちで」

 

黒 「まぁ俺は不老不死ではなく不死身なだけだか

   らな」

 

魔力生命体でもあるから実質、不老みたいなものだし寿命死なんかもない。ただあるとしたら全身挽き肉にでもならなければまず死にはしないな。

 

黒 「とりあえずだその兄妹は俺がやる他の面子は

   お前らに任せる‥‥それで良いか?」

 

力 「なっちょっ‥‥」

 

仲瀬「異論はないです」

 

花 「良いんですか?」

 

仲瀬「えぇ黒さんの性格だとかはともかくとしてで

   すが実力は本物ですそれにさっきのを見せら

   れると‥‥了承せざる得ません」

 

それを言うと皆は仕方ないといった顔をする。話が早くて助かるな。

 

黒 「助かる」

 

仲瀬「勘違いはしないで下さいあくまでも自分達を

   含め皆が助かる道を進むただそれだけですよ

   その道中で余計な私怨を持って行動しようも

   のなら身の破滅ですので」

 

黒 「ふん‥‥だが互いの利害の一致は変わらんだろ

   仲瀬」

 

仲瀬「えぇそこは間違いなく」

 

亜狛と耶狛をこいつらにぶつける訳にはいかないからな。あの2人に当たって変に恨まれると絶対に逃げられない。奴等の嗅覚、視覚、聴覚などを駆使され追い付かれて殺されるだけ。それに亜狛はともかく耶狛が変に口を割りかねない。割ろうものなら任務は失敗どころか月の民そして地獄の連中との仲は最悪になる。そうなればこれから先の事を考えるとマスター共々不利になるからな。

 

稀神「黒さん骨が折れる仕事になってしまいますが

   よろしくお願い致します」

 

黒 「了解したとりあえず次に向けての作戦を考え

   たらどうだ?」

 

仲瀬「ですね」

 

ドレ「なら考えましょうか‥‥」

 

そうして黒達は次の侵攻に備え作戦をねるのだった。視点は代わり地獄陣営では、

 

ヘカ「うん似合ってるわ♪」

 

耶狛「良いねこのラフな感じ♪」

 

耶狛は破れてボロボロとなり着るには着れるが露出が多く危ない巫女服となった服を脱ぎヘカーティアにとりあえずの間に合わせとして服を貸してもらっていた。当然その服はヘカーティアの着ているシャツと殆んど同じのシャツだ。そして下はヘカーティアが着ているスカートとは違い金属が所々にあしらわれているスカートだ。

 

耶狛「どうどうお兄ちゃん♪」

 

亜狛「似合ってるがシャツの露出がな‥‥」

 

だがボロボロとなった巫女服よりかはマシだがへそ、肩さらには首もとから覗く胸の谷間といい露出が結構とあるんだよな。

 

耶狛「う~んそうなるってくると革ジャンが欲しい

   なぁ後はこのファッションに合わせてニット

   帽とかアクセも欲しいなぁ」

 

亜狛「また小遣いを貯めて買いなさい」

 

耶狛「はぁ~い所でお兄ちゃん何で狼形態なの?」

 

因みに今の自分は人型ではなく獣型というより本来の姿になっている。理由は耶狛と同様に服がボロボロになったためだ。つまり現在、裸なのだ。

 

亜狛「‥‥公衆の面前で人型の男の裸を見せるだとか

   バカだとは思わないか?」

 

耶狛「えっえぇ‥‥うんごめん」

 

亜狛「まぁそういう事だ」

 

裸を見せるなら人型よりもマシなのだ。だが問題なこともあるんだ。それは、

 

クラ「凄いモフモフ!」

 

妖精「わんわんお!」

 

妖精「わんわんお!」

 

クラウンピースを含めた妖精達が離してくれないのだ。言っておくが俺そして耶狛も含め人型から狼形態になると大きさは全長で6m近くあり立った状態での大きさは4mと黒さんの竜形態には及ばないが大きい部類だ。それでいて自分達はちょっと長毛なためこうやってモフられているわけだが言おう決してわんわんおではない。

 

ヘカ「クラウンピースそれに貴女達も亜狛ちゃんに

   迷惑かけちゃダメよん」

 

クラ「ご主人この感触を知ると止められないよ~」

 

亜狛「‥‥凄い満喫してるなぁ」

 

耶狛「お兄ちゃんの毛って意外にも魅惑の触り心地

   なんだよねぇ‥‥」

 

亜狛「いやそれはお前だろ」

 

昔に触ったが耶狛の方がふんわり感は断然上だ。それに俺よりも手入れを欠かさないため上質な毛であるのは間違いないだろうな。

 

クラ「おぉ!なら耶狛の毛も‥‥」

 

耶狛「あっ基本的に私はNGだからごめんね♪」

 

クラ「Oh my god!?」

 

ヘカ「ピース‥‥その神は今、貴女の目の前にいるん

   だけど?」

 

クラウンピースは苦笑いを浮かべながら頭を掻く。まぁ基本的に耶狛へのお触りは厳禁だ。何故って?考えてみろ。いきなり女性に対して体を触らせてくださいって言っているものだぞ。

 

クラ「うぅ~ん触ってみたいなぁ‥‥」

 

耶狛「気が向いたらねぇ♪」

 

何て言っていると純狐が此方へと歩いてやって来る。

 

純狐「亜狛さん‥‥」

 

そしてその手には自分が着ていた忍者装束があった。ゆっくりと立ち上がり見るとマスター程ではないが綺麗な修繕がされていた。

 

純狐「何とか亜狛さんのは直せたわ耶狛ちゃんのは

   もう少し待っていてくれないかしら?」

 

亜狛「純狐さん‥‥わざわざありがとうございます」

 

獣から人型へと戻り即座に煙玉で身を隠し腕を伸ばし純狐から忍者装束を受け取りすぐさま着替える。

 

亜狛「ふぅやはりこれですね」

 

耶狛「お兄ちゃんセーラー服なんかも♪」

 

亜狛「絶対に着ないからな!?」

 

あのトラウマを呼び起こさせるじゃない。そんなツッコミを入れていると笑い声が聞こえてくる。

 

ヘカ「本当に仲が良いわね♪」

 

耶狛「エヘヘお兄ちゃんとはこれから先もずっと仲

   良しだよ♪」

 

亜狛「すいません兄妹話になってしまって」

 

ヘカ「いいのよん見ていて和むしそれに‥‥」

 

ヘカーティアは純狐を見る。純狐の顔を見ると、

 

純狐「ふふっ♪」

 

純狐は楽しそうに微笑んでいたがすぐさま真顔になり、

 

純狐「‥‥何かしら?」

 

ヘカ「いいえ何も♪」

 

ヘカーティアさんって純狐さんの事をずっと気にかけているんだな。純狐を初めて見た時に抱いた感情は恐怖の塊という感じだった。だがこうして改めて見ていくと恐怖の奥底には優しさがあるんだと思った。

 

純狐「そう何もないならいいわとりあえず妖精達が

   復帰しだいまた攻めるわ‥‥それと耶狛ちゃん

   それまでには直しておくわ」

 

耶狛「うんありがとう純狐さん♪」

 

純狐「‥‥‥‥ふふっ」

 

微笑みをこぼし純狐は振り返り去っていった。

 

クラ「友人様、今日はよく笑うなぁ」

 

ヘカ「本当にねぇ彼女のあんな顔を見るのは久々

   ね‥‥あなた達、兄妹には嫉妬しちゃうわ」

 

亜狛「そんな嫉妬するようなことは‥‥」

 

耶狛「何で嫉妬なの?」

 

ヘカ「ふふっ♪でもありがとう亜狛に耶狛♪」

 

そう言いヘカーティアは純狐と同様に微笑みを浮かべ、

 

ヘカ「出撃まで時間があるからそれまでゆっくりし

   ていて頂戴♪」

 

耶狛「ならクラちゃんと遊んでいい?」

 

クラ「あたいも遊んでいたい!」

 

ヘカ「次の出撃に支障をきたさない程度なら良いわ

   よん♪」

 

と、言うと耶狛とクラウンピースは互いの顔を見て大喜びしてハイタッチをする。

 

耶狛「それじゃ遊ぼう」

 

クラ「うん!」

 

そうして耶狛とクラウンピースは遊びだす。

 

亜狛「すいません妹が」

 

ヘカ「良いのよ‥‥耶狛ちゃんを大切にね」

 

亜狛「はい♪」

 

そうしてヘカーティアは純狐の後を追って去っていった。クラウンピースと遊ぶ耶狛を眺めながら次の出撃に備え休養をとるのだった。  




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ」

怠惰「ところで千ちゃんはその幽閉されている神に
   ついては知ってるの?」

千 「あぁ~月読から話しは聞いてはおるが会った
   ことはないのぉ」

怠惰「なるほどね」

千 「いったいどんな神なんじゃろうかのぉ‥‥」

怠惰「ちなみに東方の産みの親であるZUN様の話
   だとその姿は述べられいるみたいだよ」

千 「そうなのか!?」

怠惰「うんまぁそこはpixivだとかで見てほしいんだ
   けどねここで言うとねぇ?」

千 「まぁそうじゃのう」

怠惰「まぁ気になる方は是非ともpixivなどで検索を
   してみて下さいね」

千 「うむさて時間も時間じゃしここまでにするか
   のぉ」

怠惰「だねそれでは読者様、今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それではバイニャラ」


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第553話 本心とこれからの育み

どうもお久しぶりです読者様、風邪で寝込んでいた怠惰のクソ悪魔です。ポケモンの厳選作業の徹夜+昼夜逆転生活が仇となりました。やっているとついつい時間を忘れてやってしまう。失礼、それでは久々に本編へどうぞ。


視点は変わり地獄の地霊殿では、

 

理 「とりあえずこれで良し」

 

さと「申し訳ございません理久兎さん」

 

理 「良いってことよ気にすんな」

 

現在、怪物プラントによって粘液まみれになったさとりを風呂に入れて体を洗っていた。

 

さと「1人で出来れば‥‥」

 

理 「まぁ仕方ないこればっかりは‥‥」

 

怪物プラントに妖力を吸われ更にその後には強情を張り無理して戦闘をしたため枯渇状態になりかけている感じだ。そのため上手く体を動かせないこともありこうして洗っているといった感じだ。

 

理 「とりあえず体を拭いて髪の毛を乾かすぞ」

 

さと「はい‥‥」

 

申し訳なさと悔しさが入り交じるような表情で返事をするのだった。そうして髪の毛を乾かし体を拭きパジャマに着替えさせて、背中におぶり部屋まで運ぶ。

 

さと「‥‥理久兎さん聞いてもよろしいですか?」

 

理 「うん何だ?」

 

さと「‥‥私の裸を見ても何も感じませんか?」

 

理 「‥‥‥‥これといって何も‥‥」

 

さと「ムッ」

 

何でなのかは分からないが突然、俺の右耳をさとりはギュッと強く引っ張ってくる。

 

理 「痛い痛い痛い!?」

 

さと「どうせ私みたいなロリ体型なんかに魅力を感

   じるわけないですよね」

 

理 「どうしたんだよ急に!?」

 

さと「もういいです」

 

何でそんなツーンとした態度なんだよ。本当に女心ってのは何時まで経っても分からないもんだな。そうこうしている内にさとりの部屋まで辿り着く。扉を開けて中へと入り、さとりをベッドに寝かせる。

 

理 「とりあえず具合は大丈夫か?」

 

さと「えぇ問題ないですよ」

 

本当に何でまた急にそんなツーンとした態度になるんだ。何か変な事を言ったかな。

 

さと「理久兎さん貴方にはまだ仕事があると思いま

   すし部屋から出ていって貰っても構いません

   よ」

 

理 「いやまぁやることは粗方は何とかなってるか

   ら問題ないんだよね」

 

さと「廊下だとかの惨状はどうするつもりですか?

   言っておきますがそのままは許しませんよ」

 

理 「そこは今日中に鬼達へ依頼するから問題ない

   それに庭だってまぁあんまり頼りたくはない

   けれど宛はあるにはあるからそいつに依頼を

   しようと思っているからな」

 

何て言いながら断罪神書からお手製アロマストーンを取り出しベッドの隣のテーブルに置き調合したアロマオイルを垂らす。

 

さと「そっそうですか‥‥もうそこまで計画を経てる

   とは仕事が早いですね」

 

理 「まぁな‥‥」

 

次に断罪神書からティーポットと小さな雪平鍋そして湯飲みを取り出し浮かせる。まず雪平鍋に魔法で水を入れその後に人指し指に火を灯して下から温めその間に昔に永琳から貰った気力回復の効果があるブレンド漢方茶の茶葉を取り出しティーポットに入れ沸騰したお湯をポットに注ぐ。

 

さと「それは?」

 

理 「漢方茶さ今のさとりにはもってこいの物だ」

 

そうして蒸らしたお茶を取り出したカップにお茶を入れてさとりに渡す。

 

理 「ほらっ」

 

さと「いっいただきます」

 

湯気が立ち上るお茶を少しずつ飲んでいく。その間に使った道具を断罪神書に納める。そして全て飲み終えるとホッと一息つき、

 

さと「ふぅ‥‥何というか苦味のあるお茶ですね」

 

理 「とりあえず安静にして寝てなよその方が妖力

   も速く回復するから」

 

さと「はい‥‥理久兎さん」

 

理 「ん?何だ?」

 

さと「少しだけで良いです本当に少しだけ‥‥理久兎

   さんは私の事をどう思っているのか聞かせて

   下さいませんか?」

 

と、言ってきた。とりあえずベッドに座り、

 

理 「どう思っているかねぇ‥‥恋人?」

 

ズコッ

 

さとりは前へと倒れるがすぐに体勢を立て直し、

 

さと「いえまぁそうですけれどもっとこう具体的に

   話してくれませんか?」

 

理 「具体的‥‥具体的って?」

 

そう言われても何て言えばいいんだろうかと悩むんだよな。どう言うか悩んでいると、

 

さと「なら理久兎さんは私の事をどう思っています

   か?」

 

理 「それをつまり詳しく言えってこと‥‥か?」

 

さと「はい」

 

どうするかな。嘘をつくのは嫌いだしここは思ったことを口に出すか。

 

理 「大切な存在であり手放したくない存在かな」

 

さと「といいますと?」

 

根掘り葉掘りと聞いてくる気だな。仕方ない、告白を受けたあの時に思った本当の事を伝えるか。

 

理 「実はなお前から告白を受けた時、俺は嬉しか

   ったと同時にある事を思ったんだ」

 

さと「あること?」

 

理 「あぁ~うん‥‥最終的には俺に愛想つかして俺

   よりも良い男を見つけるのかなってねぇそれ

   ならそれで構わないって最初は思っていたん

   だけどね‥‥」

 

自分よりもいい男を見つけるのでは‥‥何て事を実は心の内では思っていた。俺って対して何もしてやれずのつまらない奴だから。それならそれで別れても、さとりが幸せなら問題ないとも思っていたんだよな。

 

さと「理久兎さん‥‥そこまで私は尻軽女では!」

 

理 「あぁ分かってるから‥‥最後まで言わせろ‥‥」

 

さと「‥‥続けてください」

 

もちろん、それは重々承知はしている。だがあくまで、もしの話で思っていただけだ。

 

理 「だがなお前と結ばれ関わっていく事にある感

   情が込み上げてきいた‥‥紫に対してもなかっ

   たあるものが心から込み上げてきたかな」

 

さと「そそ‥‥それって恋愛感情‥‥ですか?」

 

モジモジと顔を紅くさせて言ってくる。可愛い表情だな。恋愛感情に似ているけど違うような気がするが言って欲しそうだし言っておくか。

 

理 「そうとも言うかもしれないが少し違うかな‥‥

   込み上げたものそれは‥‥」

 

顔をさとりへと近づけニコリと微笑み、

 

理 「独占欲かな♪」

 

さと「ふぇ‥‥!?」

 

顔を近づけるのを止め元の体勢に戻り、

 

理 「言ったろ大切な存在であり手放したくない存

   在だって」

 

さと「理久兎さん‥‥」

 

理 「それにお前といる内に俺の独占欲は更に強く

   なった気がするんだ‥‥不思議な事にな♪」

 

実際、手放したくはないんだよな。前にもそんな不安な気持ちにもなっているしな。さとりの顔を見るとさとりは顔を真っ赤にさせ煙を吹かせてうつむいていたがキッと睨み、

 

さと「なっなら!私の裸を見ても何も思わないって

   どうなんですか何故なんですか!理久兎さん

   から見てもやっぱりこんな子供体型は‥‥」

 

と、声を荒げ最後は悲しそうに言ってくる。最後の方の言葉の強さからして恐らくコンプレックスになっているのかもしれないな。どうやら部屋に向かう途中での俺の何気ない言葉で不機嫌になっていたっぽいな。さて何て言うべきかな。

 

理 「う~ん俺ってさぁそういった事には疎くてな

   裸を見たからといっても他の男性陣とは違っ

   て何とも思えなくてな‥‥それが愛するお前で

   あったとしても‥‥な」

 

現にそれは事実だ。こうして長く生き過ぎているとそういった事に対しても虚しい事に何も思えなくなってくるんだよな。それに俺からしたら皆、年下であるため余計に何も感じれないのだ。

 

さと「‥‥そうなんですか」

 

理 「だが勘違いはするなよそれは誰であってもだ

   からな‥‥そしてさっきも言った通り俺はお前

   の事を大切に思っているそれはまごう事なき

   事実だ」

 

さと「‥‥大丈夫です知りたかった事は分かりました

   からどうやら私は色々と誤解をしていたみた

   いですね」

 

吹っ切れたような顔をしてさとりは、

 

さと「ですので理久兎さん私は貴方にそういった感

   情を抱かせてみせます見ていてください」

 

まさかな事を言ってきた。これには面白くつい、

 

理 「クク‥‥アハハハ♪そうか‥‥なら楽しみにして

   いるよさとり♪」

 

さと「はい♪」

 

やっぱり面白いそうでないとつまらないよな。

 

理 「さてとりあえず気力の回復もあるから横にな

   りなよ」

 

さと「えぇ‥‥」

 

湯飲みを預り断罪神書に入れる。そしてさとり布団をかけようとした時に思う。さっきの突然の耳引っ張り攻撃の仕返しをしてなかったなと。軽く仕返ししてやるか。

 

さと「理久兎さん?」

 

理 「そういえばさとりってさ今、普段よりも体が

   動かないんだったよな」

 

さと「まっまぁ段々と力が入るようにはなってきま

   したがそれが‥‥」

 

さとりが言いかける前にベッドドンなる行為をして押し倒す。

 

さと「ふぇ!?」

 

理 「体もあまり動かせないそしてさっき独占欲が

   強くなったって言ったじゃんそれなら~俺に

   何かされちゃうかもね♪」

 

さと「ふぇあっえっえぇ」

 

顔を紅くさせ、うるうるとした瞳が自分の見つめ恥ずかしそうにするさとりの顔がとても可憐だ。クスリと笑ってさとりの耳もとに顔を近づける。ここで「何てね」と言おうとしたが、

 

さと「理久兎さん‥‥遊びが過ぎますよ?」

 

理 「おっ!?」

 

さとりにそう言われすぐさまベッドドンを止める。さとりはジト目で此方を見て、

 

さと「さっき理久兎さんからあんな話を聞いてドキ

   ドキする訳ないじゃないですか」

 

理 「‥‥あちゃ~バレたか」

 

さと「まったくもう‥‥」

 

理 「ごめんごめん♪ほら今度こそ布団をけてやる

   からさ」

 

そうしてさとりを今度こそ寝かせ布団をかける。

 

理 「それじゃ俺は行くなまた様子は見に来るから

   その時に何かあったら言ってくれ」

 

さと「はい」

 

そうして部屋を出て体をグーと伸ばす。

 

理 「まぁあんなのさとりからしたらバレバレだよ

   なぁ」

 

チョロいから上手く引っ掛かってくれるかな何て思ったが引っ掛かってくれなくて残念だ。せめて赤面して気絶ぐらいしてくれたら面白かったんだけどな。

 

理 「さてとまずは彼奴らのところに行くか」

 

そうして自分はある場所へと向かうのだったが、さとりの部屋では、

 

さと「どっドキドキしたぁ‥‥」

 

先程の理久兎の悪戯は効果抜群だったみたいだ。

 

さと「なっ何とか真顔になれましたがはっはたして

   理久兎さんから見て真顔だったのか‥‥うぅ!

   理久兎さんのバカ‥‥!」

 

理久兎の顔を思いだし布団を深くかぶり悶えながらも、さとりは気力回復のため眠りにつくのだった。




怠惰「ではでは今回はここまでです」

千 「お主のリアル‥‥ここ最近、病弱すぎぬか?」

怠惰「ねぇ~俺も思うよ」

千 「どうせあれじゃろポケモン厳選作業をしてい
   て徹夜しまくって風邪引いたんじゃろ?」

怠惰「もう正解だね‥‥ブイズ厳選からラプラス厳選
   と遊びに遊んでいたら風邪引いて寝込んだみ
   たい」

千 「1回リアルのお主をシバ気に行くかの」

怠惰「止めて!?そんな事したら小説が今度こそ止
   まるから!?」

千 「まったく‥‥そういえばお主にこれをやろう」

怠惰「何これ?」

千 「チョコじゃよ遅れたがの」

怠惰「おぉありがとうね」

千 「今回はリア充を爆破とか言わぬのじゃな」

怠惰「まぁね何か知らないけどポケモン世界の相棒
   とか手持ちのポケモンから木の実とかチョコ
   とか貰ったからね」

千 「そっそうか‥‥」

怠惰「どうしたの何か複雑そうな顔をして?」

千 「なっ何でもないわい」

怠惰「そう?‥‥まぁありがとうね」

千 「うむ‥‥っとそろそろ終わろうか」

怠惰「だねそれでは今回はここまで」

千 「明日も投稿するからよろしくの‥‥投稿するん
   じゃよな?しないと‥‥分かるよのぉ?」

怠惰「流石にしますって‥‥えっとでは読者様!」

千 「さらばじゃ!」


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第554話 鬼の住みかへ

皆様どうも、怠惰のクソ悪魔です。
何とか出来上がったので投稿させていただきます。それでは本編へどうぞ。


さとりを寝かせ、すぐに理久兎は地霊殿を出て旧都へと赴いていた。

 

理 「彼奴らはどこにいるんだか‥‥」

 

何時もの居酒屋に来てみたが奴等の姿はなかった。そのためまた探しながらふらふらと歩いていると、

 

? 「あら常連の理久兎様じゃないですか♪」

 

と、聞き慣れた女性の声が聞こえ見るとそこには眼鏡をかけた知的な見た目の女性いや何時もお世話になっている、よろず屋の店主がいた。

 

理 「これはハーゲンティさんこんにちは」

 

ハーゲンティ、何時からここ地底に来たのかは分からないが彼女の売るアイテムの数々は珍しい品が多く多種多様のアイテムを売っている。錬金術書や魔法のアイテムを等も取り扱っておりその中には俺の使う身代わり札なんかも扱っている程だ。

 

ハー「そうそう理久兎様、貴方の使う身代わり札を

   また入荷しましたわ♪」

 

理 「おっそれは嬉しい報告だなあるだけでいくら

   になる?」

 

ハー「そうですわねぇ‥‥」

 

懐からそろばんを取り出しカチカチと動かし、

 

ハー「入荷した分はざっと千枚で700万といった

   所ですが何時もご贔屓にしていただいていま

   すので色をつけて500万でどうですか?」

 

理 「買った♪」

 

断罪神書から金庫を取り出し10万ずつでまとめられている束を50束取り出す。

 

理 「確認頼む」

 

ハー「かしこまりました♪」

 

ペラペラと束を確認しハーゲンティは頷き、

 

ハー「確かにいただきましたわ品は家に届ければよ

   ろしいですか?」

 

理 「あぁ何時ものように頼むな」

 

ハー「かしこまりました♪」

 

受け取った金を懐へとしまう。そうだもしかしたらハーゲンティなら美寿々達の場所を知っているかもな。

 

理 「なぁハーゲンティさん美寿々達を何処かで見

   ていないか?」

 

と、聞くとハーゲンティは顎に手を置き考えると、

 

ハー「そうですねぇ‥‥そういえば昨日、酒樽を勇儀

   さんと萃香さんとで買っていましたね‥‥その

   他にも仲の良い妖怪達が漬物だったりを買っ

   ていましたね‥‥おそらくそれらから推察する

   と宅飲みではないですかね?」

 

理 「宅飲みねぇ」

 

というかそんな小さな事をよく覚えてられるな。しかし宅飲みとなると何処で飲んでるんだ。

 

理 「う~んせめて何処で飲んでるかが分かれば」

 

ハー「多分、美寿々さまのお家ですよ彼女の家の大

   きさは理久兎様達の家に比べれば小さな平屋

   なものの人が集まるには集まりやすい大きさ

   の家ですからね」

 

理 「ほう‥‥って彼奴に家ってあったんだ‥‥」

 

ハー「えっ!?」

 

しかし、敢えて言いたい。美寿々に家があったのかと。ぶっちゃけ彼奴は居酒屋とかで飲んでるためそこを宿代わりにしている、または酒瓶を抱えて路地裏で寝泊まりしている等とずっと思っていたため家なんてあるとは思ってもみなかった。

 

ハー「理久兎様って意外にも失礼な発言をしますね

   ‥‥それを本人の前で言ったらダメですよ?」

 

理 「そこは勿論のことで分かっていますよ」

 

しかしハーゲンティは俺より年下の筈なのだが何かこう俺よりも年上って感じが時々するんだよな。

 

ハー「その感じからして場所も分かってはいなさそ

   うなのでよろしけば案内をしましょうか?」

 

理 「本当ですかなら‥‥お言葉に甘えさせていただ

   きますよ」

 

ハー「分かりましたどうぞこちらへ♪」

 

そうしてハーゲンティに案内され美寿々の家へと向かう。そこは旧都中心地から離れじゃっかん北東の場所、そこにはかつて平安の都の隠れ家として使っていた屋敷と同じくらいの屋敷があった。

 

理 「ここですか?」

 

ハー「えぇでは案内しましたので私はこれで」

 

理 「えぇありがとうございました」

 

互いに一礼をしてハーゲンティは旧都へと帰っていった。

 

理 「さてと‥‥」

 

とりあえず塀の扉を開けて中へと入ると笑い声が聞こえてくる。笑い声のする方向へと向かうと、

 

美 「さぁ飲め飲め!」

 

萃香「プハァ~良い酒だねぇ」

 

勇儀「あぁ今日は本当についてる」

 

縁側とすぐ近くの部屋で酒やつまみを食べる美寿々達や、

 

黒谷「つまみも良い感じ」

 

パル「えぇ」

 

キス (*´∀`*)

 

パルスィ、ヤマメ、キスメの3人がいた。どうやら仲の良い連中達だけでの宅飲み会って感じみたいだな。とりあえずさりげなく入っていくか。ゆっくりと歩を進め、

 

理 「ほぉ楽しそうな事をしてるじゃないか」

 

と、言うと6人は自分に気づくと、

 

美 「理久兎!?」

 

萃香「うぇ!?」

 

勇儀「珍しいなお前がここに来るなんて」

 

理 「まぁな♪」

 

美寿々達に近づくと美寿々はニカッと笑うと、

 

美 「折角だお前もいっぱいやっていけよ!」

 

と、楽しそうに誘ってくれる。だが地霊殿には、まだ少しの補助が必要なさとりもいるし晩飯の事もあるため長くはいられないんだよな。

 

理 「せっかくの誘いだがまだやることがあってな

   少しだけなら参加させてもらうよ」

 

萃香「おぉ珍しいね理久兎の事だから仕事の話かと

   思ったんだけどなぁ」

 

理 「いや仕事の話だが?」

 

萃香「Oh‥‥」

 

勇儀「まっまさかまた‥‥っ!」

 

仕事と聞いた瞬間、この場の空気が冷ややかな空気へと変わる。そして美寿々は此方を細めた目で見てくる。そして楽しく飲んでいた者達は、

 

パル「また理久兎が‥‥」

 

黒谷「どっどうすんのこれ?」

 

キス ((( ;゚Д゚)))

 

勇儀「何かあったらすぐに皆を避難させるよ」

 

萃香「分かってる‥‥」

 

何て声が上がる。正直な話でそこまで警戒しなくても大丈夫なんだがな。

 

美 「言っておくがもうタダ働きはしないよ?」

 

理 「流石に前回の分でチャラになってるからそこ

   は安心しな」

 

美 「‥‥‥‥‥‥」

 

美寿々の沈黙からの細めで此方を睨んでくる。美寿々以外の面々がぎこちなく、中には冷や汗を流す者もいた。せっかく楽しんでいた雰囲気をぶち壊してしまい申し訳ないな。そんな事を思っていると美寿々はご機嫌な顔で、

 

美 「なぁ~だそう言うのは早めに言えよなぁ♪」

 

と、楽しそうに言ってくる。それを聞いた他の5人はホッと胸を撫で下ろす。

 

美 「で?今回は何の仕事だい♪」

 

理 「まぁそれよりも‥‥つまみが少ないなしょうが

   な一品、俺が何か作ってやるよ」

 

それを聞いた皆の目がキラキラと輝きだす。

 

美 「本当かい!」

 

理 「あぁ良い酒には良いつまみがないとな厨房を

   借りるぜ」

 

美 「おう♪何でも使ってくれ」

 

理 「なら遠慮なく‥‥まずこれを使わせて貰うよ」

 

置いてあるもう空になっている酒瓶を取り本当にほんの僅かな量の酒を飲む。これならあれがよさそうだな。

 

理 「うん作る物が決まった待ってな」

 

美 「おう♪」

 

そうして自分は美寿々の家の厨房を借りて料理を始めるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむしかしまた新キャラを‥‥」

怠惰「ちなみにハーゲンティって検索すると‥‥?」

千 「何じゃよ」

怠惰「まぁそこは自己責任ってことで」

千 「こやつは」

怠惰「まぁまぁ‥‥しかし前回のあれは変に入れ込み
   過ぎたかなぁ」

千 「殆ど深夜テンションで作っておったじゃろ」

怠惰「まぁねぇそれとしつこいようだけどこの小説
   の東方キャラ達の性格が色々とおかしくなっ
   ているかもしれませんのでご了承を」

千 「その結果、さとりだとかの性格が‥‥」

怠惰「まぁでも案外にもねぇSに見えるのも能力故
   だからかもね本来は大人しい子だよ‥‥」

千 「大人しい‥‥?」

怠惰「まぁ理久兎のバカで軟化しているけどね」

千 「良い影響なのか悪い影響なのか」

怠惰「どっちつかずだね‥‥さてとりあえず今回はこ
   こまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」


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第555話 美寿々宅での依頼

こんにちは読者様、軽く爆睡してしまった怠惰のクソ悪魔です。そしてここ最近、ポケモンにもはまっていますがパソコンが手に入り昔に親のパソコンでやっていた幻想人形演舞をプレイしています。今、この値段を見たらアマゾンで1万以上もしてビックリしていたりしています。続きの夢の欠片もやりたいけど何処も売ってないんですよね。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


美寿々の家の厨房を借り理久兎は今回の酒に合う1品を作っていた。

 

理 「このぐらいが丁度良い固さだな」

 

大きな鍋には沸騰したお湯そしてそこには麺が浮かぶ。鍋を持ち上げザルへとお湯ごと麺を流し込みすぐさま流水で冷まさせる。そして茹でている時に下ごしらえ等を済ませている、梅干し、刻んだ大葉、鶏肉のささみを近くに寄せ、冷やしたパスタを盛り付けその上に先程の材料をのせ最後に冷やした和風出汁を少しかけて完成だ。

 

理 「出来上がりと」

 

自身を除いた人数分の皿を盆に乗せて美寿々達の元へと運ぶ。

 

理 「ほら出来たぞ」

 

料理をテーブルへと乗せると各々は1皿ずつ持っていく。

 

萃香「この爽やかな香りは梅干しだね」

 

勇儀「あぁ」

 

理 「その梅を箸で崩して他の薬味と一緒に食べて

   みてくれ」

 

そう言うと皆は箸で梅を崩すと梅の爽やかな香りが自分の鼻孔をつく。

 

黒谷「良い香り~」

 

パル「かっ香りはともかく味よ」

 

美 「だねぇ‥‥」

 

キス「‥‥いっいただき‥‥ます」

 

皆は一斉に麺をすすると目を煌めかせてもくもくと食べ進めていく。

 

美 「うめぇ‥‥まさか‥‥」

 

何を思ったのかは分からないが酒をクイッと飲むと凄く幸せそうな顔をする。それを見ていた他の者達も酒を飲むと幸せそうな顔をする。

 

理 「どうよお味の感想はさ♪」

 

美 「間違いなくうめぇ‥‥」

 

理 「今回は酒が何時もよりも良い酒だからな料理

   に合わせず酒に合わせてみたのさ」

 

パル「だからさっき飲んだのね」

 

理 「そういうことさ」

 

飲んだあの酒に残っていた冷たさ、外にある水が入ったタライから恐らく外のタライは氷水だったのだろう。そこに酒瓶を入れて冷酒として飲んでいたんだろうな。残っていた酒がやけに口当たりが良かったからな。

 

黒谷「ほへぇ‥‥考えているんだね」

 

理 「まぁな家には働きづめの奴が多かったり変な

   心配事だとかで栄養失調になる奴とかいるか

   ら少しでも栄養をつけて貰うために色々工夫

   しているんだぜ?」

 

まぁ俺は地獄から送られてくる資料の片付けとかしかやらないから家事やらは全然しないからな。だからこそあんなデカイ家の家事やらをしてくれる者達には栄養をつけてもらわないとな。それに言った通りで放浪癖の妹を心配しすぎて栄養失調になるような恋人もいるしな。

 

萃香「やだぁイケメン」

 

理 「誰がイケメンだっての‥‥そんな冗談はやめて

   くれや‥‥」

 

酒を飲み味の余韻に浸りながらそんな事を呟く。すると美寿々は満足げな顔から一転し、

 

美 「さてと仕事について聞こうじゃないか」

 

理 「あぁそういえばそうだ」

 

料理に夢中になりすぎて忘れる所だった。とりあえず仕事の話をするか。

 

理 「まぁとりあえず明日ぐらいに見積もりに来て

   くれないか?」

 

美 「見積もりって何するんだい?」

 

理 「実はまぁ~ねぇ‥‥」

 

とりあえず美寿々達には地霊殿の惨状を話しておくか。そう思いありのままの事を話す。ペット達の大運動会により壁紙はおろか窓やらも割れたことや偶然だったが怪物プラントが生まれそこから出た被害それらを話す。

 

理 「とまぁそんな感じなんだよね」

 

美 「なるほどね‥‥何かお前も大変だな‥‥」

 

理 「まぁなぁ」

 

美 「とりあえずは分かった明日の昼までには向か

   うとするよ」

 

理 「すまないが頼むな」

 

美 「良いってことよ♪さぁさぁもっと飲みなよ」

 

そう言い酒瓶を渡してくる。盃に酒を注いでもらい一気に飲み干す。

 

美 「おっ良い飲みっぷり♪もういっぱい‥‥」

 

理 「悪いそろそろ行かないとさとりが怖くてな」

 

そう言うと皆は残念そうな顔をするが納得いった顔をする。

 

萃香「まぁ理久兎からしたら恐いかぁ」

 

勇儀「1人の女にそこまで恐れるとはかつて妖怪達

   に総大将と呼ばれ恐れられた男とは本当に思

   えないねぇ」

 

理 「年をくって丸くなっただけさそう‥‥ただ単純

   にね‥‥」

 

菫子に爺呼ばわりされたが実際の所、爺であるのは否定は出来ないからな。まぁ初対面の奴に爺呼ばわりはされたくはないがな。それに言っておくが昔から怖かった女なんて何人もいたからな。紫、諏訪子、神奈子、永琳ともうあの辺は怒らせたら怖いの何の。

 

理 「さてとそんじゃ俺は行くよ」

 

美 「おうまた明日な♪」

 

理 「あぁ頼むな♪」

 

そうして部屋を出て美寿々の家から出ると地霊殿へと帰る。

 

理 「さてとまずはこれで良し後は‥‥」

 

何て言っていると玄関に木箱が置かれておりその上には1枚の紙が置かれていた。

 

理 「ハーゲンティからの荷物か」

 

紙を見ると荷物は届けましたと書かれており下にはハーゲンティのサインと印が押されていた。

 

理 「間違いないな」

 

木箱の蓋をこじ開けると中には注文していた身代わり板が大量に入っていた。

 

理 「よしよし」

 

それらを断罪神書へと入れ木箱も中へといれる。

 

理 「こういうのは物入れに便利なんだよなぁ♪」

 

何て述べながら中へと入ると、

 

お燐「お帰りなさい理久兎様」

 

お空「お帰り理久兎様」

 

と、お燐とお空が笑顔で迎えてくれる。

 

理 「おうただいま‥‥掃除か?」

 

お燐「えぇあと少しで終わりですよ」

 

お空「あと少しだよ」

 

理 「そうかそうかありがとうな♪」

 

何て言っているとお燐は少しかしこまった表情になると、

 

お燐「えっと報告させていただきますね理久兎様が

   留守の間、掃除そして出来る範囲で後片付け

   しておりました」

 

お空「後はさとり様をトイレにも連れていったよ」

 

理 「あっそうだったのか掃除とさとりの介助をあ

   りがとうな」

 

2人は褒められて嬉しそうだ。お空は背中の翼をパタパタと動かしお燐は2本の尾をピンと伸ばす。だがすぐに2人の表情は暗くなりお空の翼も動かなくなりお燐の尻尾は小刻みに動く。

 

お空「理久兎様‥‥さとり様はずっとあんな感じなの

   かな?もう前みたいに普通に歩けない?」

 

お燐「実際の所で‥‥どうなんですか?」

 

さとりの事を案じていてくれるなんて亜狛と耶狛は良い娘達を持ったな。

 

理 「安心しろ妖力を吸われた直後で無理してあん

   な感じになってるだけだからすぐ良くなるよ

   だから心配するな♪それに妹だとかを残して

   くたばるような女じゃないよ第一に俺を動か

   した女なんだからな」

 

と、言うと2人は胸を撫で下ろす。それに続き自分は口を開き、

 

理 「ごめんな亜狛や耶狛みたいに気のきいたこと

   を言えなくて頼りない主人だよな」

 

お燐「そんなことないですよ!」

 

お空「うん理久兎様は頼りになるよ!」

 

理 「そう言ってくれると少しは楽になるよ‥‥」

 

ニコリと微笑み2人の頭をなで、

 

理 「さて俺は俺の仕事をしますか残りの仕事を頼

   むな」

 

お燐「はい!」

 

お空「うん!」

 

そうして自分達は自分達がやれる事をするのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむ所で怠惰よこれを選ぶなら誰が良いん
   じゃ?」

怠惰「えっあぁ‥‥最初ねぇ‥‥誰でも良いんじゃな
   い?コンセプトは嫁キャラとプレイっての
   がコンセプトだしね」

千 「そうじゃのう‥‥リアルのお主は誰を選んだ
   のかのぉ?」

怠惰「リアルの俺?リアルの怠惰さんは‥‥確か神
   綺を選んだよね」

千 「何故にまた?」

怠惰「いや~何か感じることがあったんじゃない
   かな?」

千 「何じゃ感じることとは‥‥」

怠惰「さぁ?あっでも人形演舞で使いたいキャラ
   がいないって時はとりあえず神綺を選べっ
   てのはあるよね」

千 「そんなに強いのか‥‥」

怠惰「うん純粋に強い夢の欠片だと弱点が増えて
   弱体化したにはしたけどそれでも強い」

千 「ほう‥‥良し決まったワシは天子を選ぼうか
   のぉね

怠惰「結局、天子ちゃんなのね‥‥」

千 「馴染みは深いからのぉ」

怠惰「良いんじゃない好きなのを選べばさ」

千 「うむ‥‥さてそれではそろそろ終わろうかの」

怠惰「あいあいそれでは今回はここまで」

千 「また次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「またの!」


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第556話 見積もり

こんばんは読者様、怠惰のクソ悪魔です。毎度毎度と投稿できずで申し訳ありません。遅くなりましたが本編へどうぞ。


色々な事が起こった翌日、もう少しでお昼時の時間では、

 

理 「さとり無理しなくても良いんだぞ?」

 

さと「大丈夫ですよ私もやらなければならない事も

   多いためおちおち寝てられませんよ」

 

理 「そうか‥‥」

 

昨日ぐっすりと眠り療養したためかさとりは体も動かせれるようになったみたいだ。本当ならもう1日は寝ていても良いんだがな。

 

さと「そっそれに介助生活はもう嫌なので」

 

理 「気持ちは分かるがただ頼むから無理だけはし

   ないでくれよ」

 

さと「ふふっ大丈夫ですって理久兎さんは心配性で

   すね」

 

心配性いぜんにチョロいくせして変な所で頑固だから言っているんだよ。

 

理 「やれやれ‥‥」

 

何て言っている自分達は何をしているのかというとそろそろ約束の時間のためロビーで美寿々を待っているのだ。すると扉が開き、

 

美 「おっす理久兎、約束とおり来たよ」

 

と、美寿々が入ってくる。自分とさとりは会話を止め、

 

理 「うっすわざわざありがとうな」

 

美 「気にすんな仕事だからな♪」

 

さと「美寿々さん今回はよろしくお願いします」

 

美 「あぁ任せなよそれよりも‥‥」

 

美寿々は何かを言いかけるが、さとりは即座に心を読んだのか、

 

さと「えぇ具合は問題ありませんよ昨日はしっかり

   と眠りましたので」

 

美 「そうか無茶‥‥」

 

さと「はしませんよ‥‥心遣いを感謝しますそれより

   理久兎さんあまり周りに言わないでもらえま

   すかね?」

 

ジト目でこちらを見てくる。これには目をそらし苦笑いを浮かべることしか出来ない。

 

理 「いやついね‥‥」

 

さと「まぁ構いませんけどね‥‥おっと失礼しました

   美寿々さん理久兎さんから粗方の事は聞いて

   おります見積もりですよね?」

 

美 「あぁどこまで被害があるのかそしてそれを直

   す材料費やらの計算しなきゃならないからね

   何処が壊れてるか見せてもらえるかい?」

 

理 「あいよ着いてきな」

 

そうして自分達は美寿々に地霊殿の被害状況を見せる。そうして数時間後、

 

理 「とりあえずこんなもんだな」

 

美 「ふむふむ‥‥窓ガラス20枚の損傷に新たに貼

   る壁紙の面積合計そして他の備品やちょっと

   した所の修理を全て含めてこの額だな他に何

   かしらの注文はあるかい?」

 

理 「だったら庭にレンガの道を敷きたいんだがそ

   れもやってくれるか?」

 

美 「あいよレンガの道ねならまずは庭を見せてく

   れるかい?」

 

理 「あぁもちろんだ」

 

庭へと出ると美寿々はキョトンした顔をすると、

 

美 「話では聞いてはいたし窓からも覗いて見ては

   いたかまさかここまで植物が枯れるとは」

 

理 「アハハ‥‥まぁ仕方なかったよ」

 

さと「本当にすいません‥‥」

 

理 「そんな謝んなくても良いよわざとじゃないん

   だしな」

 

正直な話で俺に謝られても困るんだよな。そこはしっかりと黒に謝ってほしい。

 

理 「まぁ宛はあるからな」

 

美 「ほう宛ねぇどうなるか楽しみにさせて貰おう

   かねぇ」

 

理 「まぁ見ておきなよ」

 

美 「ハハハあぁ♪さてどういう感じでレンガの道

   を敷くんだい?」

 

理 「そうだね‥‥」

 

とりあえずおおまかに敷く所を教えると美寿々は設計図を書くと、

 

美 「うんこんなもんだね」

 

理 「良い感じじゃん」

 

美 「お誉めの言葉をありがとうな‥‥そんで注文は

   これで全部かい?」

 

と、他に注文がないかを聞いてくる。とりあえずは注文はそれぐらいだな。

 

理 「あぁ」

 

さと「そうですね」

 

美 「あいよちょっと待ってな」

 

そう言い見てササッと計算しすると見積書を見せてくれる。その額はある程度は予測できていた額だったが、

 

理 「ある程度は予測範囲内の額だが少し安すぎや

   しないか?」

 

さと「そうですね」

 

額は予測の額より少し安かったのだ。そのため聞くと美寿々は笑いながら、

 

美 「まぁ昨日だとか世話になったからな少しだけ

   だが色をつけておいたよ」

 

理 「そんなんで本当に良いのかよ‥‥」

 

美 「ハハハ気にしない気にしない‥‥だが金だけは

   先に払って欲しいんだレンガだとか張り替え

   の窓だとかの材料を発注するのにも金がかか

   るからねぇ」

 

理 「それならお安いご用だよ」

 

断罪神書から見積書で要求された金額を取り出し美寿々に渡す。

 

理 「念のために数えてみてくれ」

 

美 「あいよ‥‥ひ~ふ~み~」

 

渡した金を美寿々は丁寧に数えていく。そして数え終えると笑顔で、

 

美 「確かに受け取ったよ」

 

理 「あっそういえば工事は何時からするんだ?」

 

肝心な工事は何時するのかを聞き忘れたため聞くと美寿々は顎に手を添えて、

 

美 「そうさねぇ窓ガラスだとかレンガの発注だと

   かもあるから3日後になるかねぇ」

 

理 「3日後ね了解した」

 

さと「美寿々さんよろしくお願いします」

 

と、さとりはペコリと頭を下げると美寿々はニカッと笑い、

 

美 「あぁ任せておきなよ♪そんじゃ私は行くよこ

   の後は皆で飲む約束があるからね」

 

理 「あいよそんじゃ3日後よろしくな」

 

美 「おう♪」

 

そう言い美寿々は扉を潜り出ていった。

 

さと「とりあえずはこれで何とかなりそうですね」

 

理 「あぁ後はこの庭だな」

 

さと「そういえば考えがあると言っていましたが何

   をするんですか?」

 

考えが何かって。昔の古い友人に助力してもらいに行くだけさ。

 

理 「ちょっと友人に頼ろうかとね‥‥すまないけど

   俺は今から地上に行くよ」

 

さと「えっ構いませんけど何時、帰りますか?」

 

理 「出来る限りですぐに帰るよ遅くなっても夕方

   くらいには帰るさ」

 

さと「分かりました気を付けてくださいね」

 

理 「大丈夫だって♪そんじゃ行ってくるな」

 

そうして自分も昔の友人に会いに地上へと向かうのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「もうワシはお主のダメな所にはツッコミは
   せぬからな?」

怠惰「いやはや本当にすんませんね」

千 「まったく‥‥しかしこうして思うのじゃが聞
   いても良いか?」

怠惰「なにかな?」

千 「さとりは実際の所で強いか弱いかといわれ
   たらどうなんじゃ?」

怠惰「あぁ~なるほど‥‥ならそこの所を怠惰さん
   の考察で答えようかね‥‥皆大好きなさとり
   ちゃんだけどそこまで病弱ではないよただ
   戦闘については不得意って感じかな」

千 「不得意ってそうでもない気が‥‥」

怠惰「さとり妖怪の十八番の能力である読心術が
   あるからこそさとりちゃんは恐れられてい
   るってのが事実なんだよ戦闘になれば相手
   の心を読み取って相手のトラウマだとかを
   利用した精神攻撃だとかを得意としている
   けどそれを除いた戦闘能力は低いんだよね
   これがまた」

千 「何故に低いと言いきれるのじゃ?」

怠惰「理由としては漫画の茨華仙で魔理沙のイメ
   トレとして、さとりが出てくるけどそこで
   瞬殺されてピヨっていたってのが理由にな
   るのかな」

千 「なるほどのぉ」

怠惰「まぁそりゃ普通のごくごく一般の人間が戦
   おうものなら瞬殺されるのがオチだけれど
   霊夢だとか魔理沙みたいな人間になってく
   るとそっちの方が分があるよね」

千 「あやつ達は手練れておるからのぉ」

怠惰「そうなんだけどね‥‥っともうこんな時間か
   それと次回からは狐組を投稿します」

千 「2、3ヶ月はサボっておるじゃろ」

怠惰「そうなんだよねだからそろそろと思ってね
   なのでよろしくお願いしますそれでは今回
   はここまで」

千 「うむまた次回もよろしくの」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」
   


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第557話 突然の襲撃

皆様、お久し振りでございます。怠惰のクソ悪魔です。いやはや本当にお久し振りですね。実は龍組を投稿するのは1年近く久しぶりだったりしています。放置してしまって申し訳ないです。それではそろそろ本編へどうぞ。


地霊殿を出た理久兎は現在、地上と地底を繋ぐ地下洞窟を飛行していた。

 

理 「亜狛がいないとやっぱし不便だなぁ」

 

亜狛がいればもう少し楽だったんだがなぁと思いながらも進んでいく。正直な話で買い物があるとかなら別に良いんだが、ただ直行するのは面倒で嫌になる。

 

理 「はぁ‥‥」

 

ため息を吐きながらも進んでいると目の前に光が差し込む。どうやらもう外へと出れるみたいだな。

 

理 「そういえばヤマメとキスメに会ってないな」

 

だいたいこの通路にいるんだがな。あっそういえばさっき美寿々が飲む約束とか言ってたから飲んでいるのかな。待てよそれって2日連続で飲んでるってことか。

 

理 「彼奴達は2日連ちゃんの飲み会でよくもまぁ

   飽きないものだなぁ」

 

何て吐露しながら外へと出る。外は昼時となっており太陽の日差しが眩しく地底の灼熱地獄には及ばないが暑いな。そうか季節的にはもう夏なのか。

 

理 「こうして考えると季節の移り変わりそして

   時間の流れも速いもんだな‥‥」

 

時間の流れか‥‥気づいたら蓮や霊夢に魔理沙とかもシワだらけの爺さんや婆さんになるのかな。そう考えると時間の流れとは非常に残酷だよな。

 

理 「おっといけねぇ‥‥こんな事を考えるとは俺も

   もうろくしたものだな‥‥」

 

友人であるのは変わりないが俺は腐っても理神であり世界の秩序を保つ役割がある。故にそこは仕方のない事だと割りきらなければな。

 

理 「さてとやることをやらないと‥‥」

 

何て呟いていると何か気配を感じる。気配のする方向を向いた瞬間、何か小さな物がこちらへ飛んでくる。

 

理 「っ!」

 

すぐさま回避すると何かは地面に当たり小さな焦げ跡を作る。見た感じからしてこれは弾丸だ。

 

理 「何者だ!」

 

と、叫ぶと空から6人近くのスーツを着た黒ずくめが現れる。

 

理 「‥‥‥‥俺に何の用だ?」

 

黒ス「敵は消音されている銃による銃弾を回避その

   実力は未知数‥‥各自警戒し目撃者をやれ」

 

と、1人の黒ずくめの指示で残りの5人は外の世界の近代兵器であるアサルトライフルを構える。何者かは分からないが俺に敵対したってのは容易に分かった。

 

理 「俺はこれでも優しい方だ故に一度だけ警告を

   するぞ即刻にこの場から去れでなければこの

   場は真っ赤に染まることになるぞ?」

 

念のために言うと黒ずくめ達は引き金を引き一斉に発泡してくる。

 

理 「やれやれ‥‥まったくなぁ!!」

 

翼を展開し自分を包み込み銃弾の嵐から身を守る。だが受けてみて感じたことがある。

 

理 「っ!これは魔力か成る程どうやらあの連中は

   ただ単に銃をぶっぱなす連中ではないって事

   だな」

 

近代兵器に頼る弱い人間だとかなら加減しようと思ったがただ者ではないのはよく分かった。そうなれば加減なくやるか。拳を構え、

 

理 「ふんっ!!」

 

思いっきり地面を殴り辺りの地面を割ると割れた地面は大地の剣となって黒ずくめへと向かっていくが黒ずくめ達は見事なフットワークで回避する。どうやら身のこなしも普通ではなさそうだな。

 

理 「ふぅ‥‥仙術十八式瞬雷」

 

超加速による跳躍と高速移動一気に移動し黒ずくめの1人の背後へと回り込み、

 

理 「くらっとけ‥‥」

 

脊髄を目掛けて霊力を込めた蹴りで思いっきり蹴り飛ばす。

 

黒ス「っ!!?」

 

蹴りが炸裂し黒スーツを地面へと叩きつける。そして龍翼を翻し近くの木へと飛び足をかけ、

 

理 「瞬雷」

 

再び跳躍からの高速移動で次なる黒ずくめへと狙いを定め、

 

理 「そらよっ」

 

黒ス「くっ!!?」

 

また1人、地面へと叩きつけるのだが、

 

黒ス「対象目掛け機銃掃射!」

 

その瞬間を狙って黒スーツの2人はマシンガンを残りの2人はどこからともなくガトリング砲を取り出し自分へと銃を向け乱射してくる。

 

理 「仙術十三式空壁!」

 

球体状に自分を包み込むように空壁を張り巡らせ放ってきた弾丸を押さえ込む。

 

理 「たく彼奴らどっからあんなもんを」

 

物理法則を無視しやがってと思いつつ待っていると発砲音が鳴り止む。

 

理 「爆!」

 

それを見計らい空壁を爆発させ押さえ込んだ弾丸を全て弾き飛ばす。

 

黒ス「ライオネットシールド!」

 

黒ス「ぐぁぁ!!」

 

黒ス「おっおのれ!!」

 

黒ずくめはすぐさまライオネットシールドを取り出し弾き飛ばした弾丸を防ぐがその内の2人は反応が遅れ弾丸が体を貫いていく。空壁が消え地面へと降りると残り2人となっていた。

 

理 「そんで‥‥まだ俺と遊ぶか気かい?」

 

黒ス「っ!」

 

何て言っていると突然、カランコロンと変な音が聞こえてくる。足元を見るとそこには、

 

理 「なっ!?」

 

片手で持てるぐらいの大きさの筒が転がってきたのだ。これってまさか。

 

理 「っ!!」

 

すぐさま翼を展開し防御の姿勢を取った瞬間、筒から煙が発せられた。

 

理 「なっスモークグレネード!?」

 

ただのグレネードかと思いきやスモークグレネードだったとは。翼を消し何があってもいいように構えるながら気配をたどるのだが、

 

理 「気配がない‥‥」

 

先程までの魔力だとかが感じられない。どういう事だと思っていると煙が止みその答えが現れる。

 

理 「彼奴ら逃げやがったな」

 

先程までいた黒ずくめ達は消えていたのだ。しかも倒した4人もいなくなっている始末だ。

 

理 「ちっ喧嘩を吹っ掛けて逃げるとか質の悪い連

   中だな」

 

本当にピンポンダッシュされた気分だ。だがそんな損をした訳ではないんだよな。何せ、

 

理 「彼奴ら逃げるのに必死で忘れ物してやがる」

 

それは彼奴らの使っていた近代兵器がそのまま落ちていたのだ。アサルトライフル4丁、ガトリング砲2丁、ライオネットシールド2つとアイテムを置き土産してくれている。

 

理 「迷惑料として貰っていくか」

 

それらを断罪神書へとしまうと時計を見て驚く。彼奴らのせいで予定よりもタイムロスしているのだ。

 

理 「はぁ‥‥まったく彼奴らのせいでタイムロスし

   ているじゃねぇかったくよ‥‥喧嘩を売ってく

   るんじゃねぇよ」

 

次もしも会ったら彼奴らの頭を粉砕してやる。

 

理 「時間も時間だしさっさと行くか」

 

そう呟きながら翼を再び展開させ目的地の場所へと向かうのだった。




怠惰「では今回はここま‥‥」

千 「怠惰このアホがぁぁぁ!!」

怠惰「えっちょアアアアアア!!!!?」

千 「このバカたれが!貴様よくもまぁ1年近くも
   放置しよってワシに愛想つかしたのか!」

怠惰「あっあぁ‥‥しっ死ぬぅ‥‥」

千 「貴様は1回‥‥いや10回は死んでこんかい!
   このアホが!」

怠惰「ゴンザレス!!?」

千 「ふぅ‥‥まったく2つは半年近くじゃろうが
   1年近く放置しよってからに‥‥」

怠惰「ふぅ‥‥死んだ死んだ‥‥‥‥いきなり酷いなぁ
   あぁ~頭蓋骨が陥没してるし背骨なんてね
   酷いね客観的に見ると‥‥」

千 「‥‥‥‥ちっ‥‥やはり死なぬか」

怠惰「もう千ちゃん酷いなぁ‥‥悪かったよ~後で
   仁王2一緒にやろう手伝ってあげるから」

千 「‥‥秘伝書」

怠惰「えっ?」

千 「利家の秘伝書に義経と頼光の秘伝書が全部
   出るまでやってもらうからの!!」

怠惰「うわぁ面倒くさいやつ!?‥‥まぁ分かった
   よやるよ‥‥たく」

千 「うむなら許す」

怠惰「はぁまったく‥‥おっと千ちゃん尺が」

千 「おっとそうじゃなそれでは今回はここまで
   じゃ!」

怠惰「また投稿したらよろしくね」

千 「それでは読者様!」

怠惰「バイバイ♪」


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