真剣に生きる男に恋しなさい! (フェル難DESU)
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少年期 1話 少年、知り合いの家に向かう

はじめまして、フェル難DESUです。

読みから書き手に移ってみようと思い、はじめることにしました!

至らぬ点は多々あると思いますが、よろしくお願いします!

なお、一人称で進んでいく予定です。


 

 

 

 

 

「父さん、どこ行くの?」

 

「ん~?」

 

 

 妻が運転する車の中、ふと息子である明が質問をしてくる。当然俺、下埼望は答えることを即座に判断する。

 どこに行くか……

 

 

「知り合いの家だよ~」

 

 

無難に知り合いと答える。まあ実際は親友と言える位仲が良いけどな。

 

 

「しりあい?」

 

「そうだよ? 父さんの数少ない知り合いさ」

 

「すくない?」

 

「そうさ」

 

「……ぼっち?」

 

「ぐふっ!」

 

 

 短いやり取りながらも的確に急所を突いてくる息子。ま、待ってくれ、ぼっちとか言わないでくれ! 今のは本気で聞いた! たとえ首を傾げながら可愛らしく言ってくれても! 本来なら写真に収めるんだけど!! それをぶっ飛ばしてもいいくらいに効いた!! やばい、心の中で涙が…。

 

 俺は息子のオリハルコン並みのえげつなく斬れた言葉に何とか耐えきると、まず間違いなくそのオリハルコンの元凶であろう妻兼現在運転手である、雪奈に恨みを込めた視線を送る。

 

 

「あぁら何かしら? 私の顔に何かついてる?」

 

「ああそうだな、憎たらしいくらいに綺麗な顔のパーツがついてるな! てめぇ! また明にいらんことを教えただろう!」

 

「エ~~、ワタシワカンナ~イ」

 

「いやいや! 片言だから! バレバレだから! 普通6歳の子がぼっちなんて言うか!」

 

「無きにしも非ず」

 

「かもしれんが基本ないだろ!?」

 

「可能性は、無限」

 

「その無限が通用するか!」

 

 

 運転しながらも俺の言葉の追撃を躱す雪奈は完全なるドS! 見てみろあの正面向きながらも確実に笑ってるであろう顔を! バックミラーで見えんだぞ!

 

 

「やぁね、勉強よ、べ・ん・きょ・う、はーと」

 

「何が勉強、ハート、だ!」

 

「頭は良いに越したことはないのよ?」

 

「でもね? この言葉はいかんよ? いじめっ子の言葉よ?」

 

「いじめられるなら、いじめてしまえ、ホトトギス」

 

「最低じゃねえか!」

 

 

 まるでコントの様に会話をする俺と雪奈。勿論、会話に使われる玉は、俺はドッジボール、雪奈は12.7x99mm NATO弾と表現しよう。ついでに妻の弾である12.7x99mm NATO弾はアンチマテリアルライフルのあれである。

 

 

「はいはい、何でもいいけどそろそろ京都なんですけどそれは?」

 

「え? あ、もう?」

 

「どんだけ周り見てないのよ……当の昔に高速降りてるでしょうが。ね~パパはダメダメよねぇ、明」

 

「……ダメオ?」

 

「やめろぉぉぉぉぉ!! MA・DA・O並みに嫌な言葉だぁぁぁぁぁ!!!」

 

「じゃかあしぃ!」

 

「ぼぐふっ!!」

 

 

 叫びすぎたのがイケなかったのだろう、目にも見えない速度のよそ見左ストレートが横腹に刺さる。当然無防備なのでダメージ倍率は2倍くらいになる。つうか、超いてぇ……

 

 

「ほらそろそろ道言ってよ、ミサゴちゃんちまでの」

 

「げほっ、げほっ……とりあえず、しばらくまっすぐで」

 

「はいは~い」

 

 

 ああくそ、痛みを堪えて言ってもこの流されようだぜ。まあ今更なんだけどな。

 

 とりあえず、痛みを治めつつ道順を教えながら親友である『松永家』を目指すのであった。

 

 つうか、マジいてぇよ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






幼馴染? 正妻になると思います?(黒笑)
ところどころネタ入ってます。

ちょっと短めですがご容赦を( ;∀;)


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少年期 2話 初幼馴染 かっこ年下かっことじる

もう少しで今年もさよならですね(´◦ω◦`)


 

 

「雪奈~~~!」

「ミサゴ~~~!!」

 

 

 松永家について早々車から降りると雪奈と俺の親友の奥さん、松永ミサゴさんは久方ぶりの再開にはしゃぎながらハグをする。

 歳を取ってもまるで若いそこらの女子大生の様にはしゃげるのは、ある意味若いのかもしれない。いや実際まだ若いけどね。うん、俺も、雪奈も、松永夫妻も、20代。

 

 

「ひっさしぶり~~~!! どう! 元気してた!?」

 

「まあまあねぇ。相も変わらずのんびりとして生活を送ってるわ」

 

「でもいいじゃん! メールで見たけど、子供、産まれたんでしょ!」

 

 

 しっかしあれだよなぁ、いつも思うんだけど、よくもまぁこんなべっぴんさんを捕まえたもんだあの野郎。正直釣り合いが取れてない感が凄い。

 

 

「そうそう、そうなのよ! 可愛いわよ!」

 

「ぜひとも見ないと! 名前は?」

 

「名前はね、つb」

 

「ミサゴ~~~、燕ちゃんが~~~!」

 

 

 ミサゴさんが名前を言おうとしたとき、玄関の奥から何とも情けない声が響く。そしてその声を聞いたミサゴさんはというと…

 

 

「はぁ…」

 

「あ~あ…」

 

 

 案の定頭に手をやり、呆れと共に溜息をこぼしていた。まあミサゴさん、性格的に情けない男は嫌いだからなぁ。だからこそ、どうやってゲットしたのかが謎なんだよなぁ。

 そうこうしてるとどたどたと走る音がし、玄関に俺の親友である、松永久信が姿を現した。つうか、何で作業着?

 

 

「全く……今度は何?」

 

「燕ちゃんが泣き止まないんだよ~! あ、望君、雪奈ちゃん、いらっしゃ~い! 明君もよく来たね!」

 

「どうもです」

 

「おう、お邪魔してるぞ」

 

「こんばんわ、久信おじさん」

 

「うん、上がってってね! でさ、燕ちゃんがn」

 

「はいはい、さっさとこっちによこしなさいな」

 

 

 挨拶も程々にすると、要件をミサゴさんに言った久信は相も変わらずの情けなさ全開である。おい雪奈、俺の顔を見ながらお前も人のこと言えんだろ? みたいな顔をするな! そこまで情けなくなかったはずだ!……たぶん。

 

 

「全く……ごはんの時間以外なら対処出来るでしょうに」

 

「うぅ、ごめんよミサゴ~」

 

「はぁ…はぁい燕ちゃん、今度はどうしたのかなぁ?」

 

 

 久信から娘の燕ちゃんを受け取るとさっきとは打って変わって母親の顔で燕ちゃんに喋り掛けながら家の中に入っていった。

 

 

「とりあえず上がって良いか?」

 

「いいよ~、上がって上がって~」

 

「お邪魔します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 上がってすぐに軽い挨拶と、しばらくこっちで生活すること、最近の私生活等々、いろんな話で盛り上がった。その間明は眠っている燕ちゃんを楽しそうに見ていた。時折撫でる時に浮かべる表情はどう見ても妹を大切にする兄のもの。さすが我が息子! 出来る! その調子で1日も早く俺を抜くんだぞ! お前はできる、確信!

 

 

「今回は長くなりそうなんやね」

 

「そうねぇ。『(クズども)』や『お化けちゃん(化け物)』がいるからねぇ。特に後者は日本はそういうの、多いから。伝説上の生き物とか」

 

 

 ふと仕事の話に変わる。確かに今回は長くなりそうではある

 

 

「そうねぇ。しかもよりによって京都だしね」

 

 

 なんせ歴史が深い。清明とか陰陽師が大量にいたんだし。それだけそういう類が一杯いたってことだ。なら残りが大量にいてもおかしくねえ。

 

 

「でも今でも信じられないよ。そんな化け物が居るなんて。悪いやつはいるけどさ」

 

 

 そりゃそうだろな。前者の人間はともかく、後者のやつらは烏天狗や鵺なんて空想、物語、ゲームでしか普通出てこない。俺だって今の仕事してなきゃ信じらんねぇよ。でも実際そういうやつらは居る。

 テレビでよくここらにはどうたら、あそこはどうたらッて言って、そんなわけねぇだろうって言ってたりするけど、いくつかの内容には本物も混じってる。だからと言ってそんな話をしたところで一部以外今時の日本人が信じるわけもないし、動くわけはない。直江の旦那のいう、危機感の無いやつらだし。

 まあ、俺らみたいな裏稼業専門の奴らが動いてるからってことも原因だから、何とも言えないけどな。

 

 

「あんまり無茶しないでよ? まだ親友を亡くしたりしたくないし」

 

「今のところその心配はないわよ。それこそ富士の悪い意味で有名なあそこや、川神山の深部じゃあるまいし」

 

「だといいけど……時々不安になるんよ」

 

「ありがとね。それだけで生きてけるわ」

 

 

 珍しく本気で心配している様子のミサゴさん。まあ心配になってもおかしくはない。事実、俺の仕事仲間がそいつらに討たれてるから。しかもつい最近だ。その時の遺体の状態は惨いなんてものじゃなかった。明日は我が身……洒落にならん。

 

 

「明君にそれを継がせる気?」

 

「ん~~~……意思尊重で」

 

「だな。武術とかは親ばかかもしれんが、俺らを抜いて将来最強の名を背負える素質もあるし。あいつがしたいというなら、止める気はないぜ。たとえ、それであいつが死ぬことになるって分かってても」

 

「そう」

 

 

 俺達にはどうしようもないことだ。明が俺達のする裏家業を本気でしたいというならたとえ止めても止めきれないだろ。人間なんてそんなものだ。一度火が付くとなかなか収まらんもの。火は燃えればすぐに燃え滾る。まあ、早い段階で手を打てば良いだけなんだが、それをしては子供の成長範囲を縮めちまうからしない。

 

 

「まあとりあえず、飯食おうぜ! せっかく久々に会ったんだしよ! ほら牛肉! A5ランクだぜ!」

 

「お~~~!! これはもうはしゃぐしかないね!!」

 

「全く、久信君はすぐに調子に乗るんだから」

 

「まあ、それはうちの旦那もだし」

 

 

 しみったれた話は強引にシャットダウン! 久々の再会なんだ! 楽しまなきゃ!

 

その後、酔いつぶれるまで久信と俺は飲みまくり、喰いまくり、次の日は死ぬほど激しい頭痛と吐き気で死にかけた。勿論、軽く飲む程度だったワイフ勢はあっけカランとしており、明や燕ちゃんの相手をしていた。不覚……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




年齢は適当ですすいません

主人公の視点になかなかならんとはこれ如何に。

出来る限り早く主人公と燕ちゃんを交流させねば!

え? 化け物ってなんやねん?いや、日本だし、マジ恋だし(何でもあり論)


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