宇宙の救世主と魔法少女 改稿版 (如月スト)
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作者誕生日記念作品
第1回 作者誕生日記念座談会
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
アリス「始まりました。座談会!」
なのは「今回は作者さんの誕生日記念も兼ねてるんだよね?」
ラッキー「そーなのか?」
アリス「そうだよ。今日が誕生日なんだ。」
なのは「おめでとう。」
アリス「ありがとう。さて、これまでのなのはちゃんたちの物語を振り返ってみるよ。」
なのは「過去を振り返ることも大事だもんね。」
アリス「物語の始まりは小太郎くんが元の世界でこの世界の古代遺失物(ロスト・ロギア)を拾ったことが切っ掛けだったよね?」
ラッキー「ああ。俺たちは元々小太郎のお袋さんのお墓参りのためにチキュウに降りてたんだ。お墓参りが終わったあとは、小太郎の弟に会いに行くつもりでいたから宝石を拾った時はまさか俺達が飛ばされるとは思わなかったけどな。」
なのは「そうだったんだ。」
アリス「飛ばされた先で見たのはインダベーの大群とモライマーズだったよね?」
ラッキー「ああ。まさかこの世界にインダベーとモライマーズが存在してるなんて思わなかったからな。」
なのは「私は地上が襲われてる状況しか知らなかったんだけど、そんなにいたの?」
ラッキー「ああ、次から次へと表れてキリが無かったからな。」
アリス「そこから皆でインダベーとモライマーズを撃破してはやてちゃんに保護されて機動六課で今もお世話になっている訳だよね。」
ラッキー「ホントに。はやてには感謝してもしきれないぜ。」
アリス「機動六課で開かれた歓迎会ではハミィちゃんと小太郎くんが歌ってラッキーがシシ座の王様だってこともみんなの前で話したし。」
なのは「まさかラッキーさんが王様だなんて思わないもん。」
ラッキー「実はあれ小太郎の意見でな。俺はイヤだって言ったんだけど、小太郎に言われて仕方なくな。」
なのは「そうだったんだ。」
アリス「デバイスに関しては設定の面で苦労したんだよ。本来だったら部隊の保有魔力の総計規模を大きくオーバーしてるから、能力限定をかけなきゃいけないけどラッキー達はあくまで協力者という立場上なのはちゃんたちみたいに能力限定がかけられないからね。」
ラッキー「そうだったのか。」
アリス「そこで、考えたのが頑丈なデバイスを作って魔力の扱い方を覚えてもらうことにしようって設定なんだ。」
なのは「デバイスはどう?」
ラッキー「元の戦闘でも大剣を使ってたから扱いには慣れてるさ。」
なのは「そう、良かった。」
アリス「この世界に来て最初の救難信号もなったよね。」
ラッキー「ああ、まさかエリードロンが復活してたなんてな。」
なのは「確かカローって各惑星に1体ずついるんだよね?」
ラッキー「ああ。俺たちが元の世界で一番最初に戦ったカローでもあるからな。」
アリス「そして、エリオくんとキャロちゃんの2人がキュータマを持ったことで変身できるようになったしね。」
なのは「あれは管制室で見ていた私たちも驚いたな。特にフェイトちゃんは2人の保護者みたいな感じだから、戦闘が終わった後で「ここまで成長してたんだ。」って言ってたよ。」
ラッキー「戦力が増えたことで、戦闘のバリエーションも増えたしな。」
アリス「そして巨大化したエリードロンも無事に撃破したよね。」
なのは「あんな巨大な敵にも勝てちゃうなんてやっぱりすごいよ。」
ラッキー「皆の力が合わさってエリードロンを撃破できたんだ。だから皆のお陰さ。」
アリス「うん、みんなの力が合わさって掴んだ勝利だからね。」
なのは「私、ラッキーさんたちが居てくれて良かったなって思ってるんだ。」
ラッキー「俺たちが?」
なのは「うん。私たちだけだったら、ジャークマターに怯えていただけだったかも知れないから。」
ラッキー「そっか、なら俺たちはなのは達がいてくれて良かったかもな。」
なのは「私たちが?」
ラッキー「ああ。この世界に来て右も左も分からなかった俺達を保護してくれて、帰る方法が見つかるまで面倒を見てくれてるから俺たちとしても助かってるんだ。」
なのは「ラッキーさん・・・」
ラッキー「なのは・・・」
アリス「何だか甘い空気が漂ってるよ・・・」
ラッキー「あ、つい・・・」
なのは「にゃはは・・・ゴメンね。」
アリス「とまあここまでのお話を振り返って来たけど、ここからの物語もまだまだ続くよ。」
なのは「どんな風に続くの?」
アリス「先ずなのはちゃんにはちょっとした危機に陥ってもらうよ。」
なのは「ちょっとした危機?」
アリス「おっと、これ以上喋っちゃうと楽しみが減るから続きは本編でね。」
なのは「えー気になるな。」
アリス「うーん、しょうがないな。じゃあ、ヒントをあげちゃおうかな。 ヒントはラッキーだよ。」
ラッキー「俺が?」
アリス「うん。ラッキーにとって因縁の敵が登場するよ。」
ラッキー「俺にとって因縁の敵・・・」
アリス「これ以上は本編を読んでね。」
なのは「続きが気になるけど仕方ないか。」
アリス「さて、楽しい時間はあっという間に過ぎるものだよね。そろそろお別れの時間が近づいてきました。」
なのは「もう?」
ラッキー「もっと話していたかったぜ。」
アリス「まあまあ、また来年誕生日記念で座談会をやるからさ。」
なのは「なら来年まで待とうかな。」
ラッキー「俺も来年まで待つぜ。」
アリス「来年はフェイトちゃんとスティンガーも呼ぶよ。」
なのは「フェイトちゃんとスティンガーさんも来るんだ。」
アリス「うん。その時は本編もだいぶ進んでるからね。」
ラッキー「今から来年まで待ちきれねーぜ。」
なのは「私も。」
アリス「嬉しいな。 では、読者の皆様はまた来年ということでお相手はアリスと。」
なのは「高町なのはと。」
ラッキー「スーパースター シシレッドことラッキーが・・・」
アリス・なのは・ラッキー「お送りしました。」
いかがでしたか?今回はいつもの本編や番外編ではなく私アリスの誕生日記念座談会と題してお送りしました。
次回はいつも通りの更新をするので次回の更新にご期待ください。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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第2回 作者誕生日記念座談会
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
アリス「始まりました!第2回誕生日記念座談会!」
ラッキー「待ってたぜ!」
なのは「1年待った甲斐があったよ。」
アリス「いやーごめんね。1年も待たせちゃって。誕生日って1年に1回しか巡ってこないからその年の誕生日が終わると次は来年でしょ?それまでに物語を進めなきゃって気持ちにさせてくれるんだよね。っと無駄話は置いといて・・・時間が無いから早速ゲストさんを呼んじゃうね。 今回のゲストはフェイト&スティンガーペアでーす!」
フェイト「初めまして、フェイトです。宜しくね。」
スティンガー「スティンガーだ。宜しく頼む。」
ラッキー「待ってたぜ!」
なのは「いらっしゃい、2人とも。」
フェイト「今回は作者さんの誕生日記念ということで呼ばれたんだけど、なのはとラッキーも呼ばれてたんだね。」
なのは「にゃはは・・・呼ばれたというより、前回の座談会の時も居たんだよね。」
ラッキー「ああ。去年の座談会の終盤で来年はフェイトとスティンガーも呼ぶって作者が言ってたからな。楽しみにしてたんだぜ。」
フェイト「そうなの?」
アリス「うん。去年の誕生日記念座談会で言ったからね。」
スティンガー「時間は大丈夫か?」
アリス「いっけない!ありがとう。さて、今回もここまでの物語を振り返ってみるよ。」
なのは「前回は何処で終わったんだっけ?」
ラッキー「確かなのはがピンチに陥るって作者が話して終わったんじゃなかったか?」
アリス「正解!よく覚えてたね。そう、なのはちゃんがピンチに陥るって話したと思うけど、ラッキーに因縁のあるフクショーグンと言えば・・・」
ラッキー「ククルーガ以外考えられないぜ!」
アリス「またまた正解!そう、なのはちゃんにはククルーガに連れ去られるという形でピンチに陥って貰いました。」
なのは「まさか敵幹部の1体が出てくるなんて思わなかったよ。」
アリス「まあ、ラッキーと言えばククルーガだからね・・・」
ラッキー「ああ。」
フェイト「連れ去られた後、両腕を鎖で拘束されてたんだよね?私は見てなかったから知らなかったんだけど、どうだったの?」
なのは「あれは結構大変だったよ・・・」
ラッキー「その気持ちは俺も分かる。あとスパーダもだな。」
フェイト「ラッキーとスパーダも捕まったことがあるの?」
スティンガー「ああ。ラッキーは、シシ座の住民たちを庇ってスパーダは、リュウコマンダーになる前の司令には、変身可能時間に制限があってな、その制限時間を超えて力尽きた司令を庇うためにそれぞれ捕まってたからな。」
フェイト「そうだったんだ。」
アリス「そして、ラッキーの発案で救出作戦が始まったよね。」
ラッキー「ああ。」
アリス「ハミィちゃんによって助け出されて無事に皆と合流してそこから怒涛の勢いだったよね。」
なのは「ラッキーさんのお陰で私は助けられたから、ラッキーさんには感謝してもしきれないです。」
ラッキー「あの時も言ったが、なのはが無事でホントに良かったぜ。」
アリス「助け出した後、ヴィータちゃんがなのはちゃんを思う気持ちをククルーガにぶつけたことで、スキルキュータマが新たにチェンジキュータマに変わったしね。」
フェイト「確か変わったキュータマはカニキュータマだったよね?」
アリス「うん。」
なのは「まさかヴィータちゃんが変身するとは思わなかったな。」
アリス「ヴィータちゃんも加わっての戦闘でククルーガも撃破することが出来た訳で、ヘリから降りた後なのはちゃん大泣きしてたもんね。」
なのは「にゃはは・・・恥ずかしいかも。」
アリス「しかも六課に帰ってからも泣いていた上に泣きつかれてラッキーの腕の中で眠っちゃってるしね。」
なのは「ラッキーさんの腕の中って陽だまりみたいな暖かさがあるから。」
ラッキー「なのは・・・」
フェイト「なんだか2人から甘い空気が漂ってるんだけど・・・」
アリス「そこは同感・・・ていうかこの2人去年も甘い空気を漂わせてるんだよ・・・」
フェイト「そうなんだ・・・」
アリス「惚気組は放っておいて話を進めるよ。」
スティンガー「だな。」
フェイト「ちょっとかわいそうな気もするけど・・・時間がないしね。」
アリス「新兵研修は特に書くこともないから飛ばすね。」
フェイト「確かに。無駄に惚気話が増えるだけだもんね。」
スティンガー「それが、賢明な判断だな。」
アリス「次のお話は、スティンガーのお兄さんが絡むお話が6話とVシネマの敵であるザンダバルドが絡むお話が3話だったよね。」
スティンガー「ああ。」
フェイト「私がヒロインのお話が9話もあるんだね。」
スティンガー「こんなに良かったのか?」
アリス「うん。元々くっつける予定だったしね。」
スティンガー「橋渡しをしてくれたのがミカなんだよな。ミカには感謝してもしきれないな。」
フェイト「ミカさんと話が出来たから私とスティンガーも付き合うことになったんだよね。」
なのは「まさか、フェイトちゃんとスティンガーさんが付き合うことになるなんてね。」
ラッキー「不器用なスティンガーがな・・・」
なのは「それを言ったらフェイトちゃんだって不器用だよ。」
アリス「あ、惚気から帰ってきた・・・」
フェイト「お帰りなのは、ラッキー、随分と長い惚気だったみたいだね。」
なのは「そんなに長かった?」
アリス「うん長い。」
なのは「バッサリ言われた・・・」
アリス「それに比べてフェイトちゃんとスティンガーのペアは、惚気がないから話が進むよ。」
フェイト「そうかな?」
アリス「うん。誰かさん達も見習って欲しいな~。」
なのは「う・・・善処します・・・」
アリス「さて、楽しい時間はあっという間に終わるものだよね。今年の座談会もそろそろ終わりが近づいてきました。」
フェイト「もう?時間が経つのは早いね。」
アリス「来年にはもっと話も進んでるよ。」
なのは「ゲストさんも来たりするのかな?」
アリス「うーん・・・来年はハミィちゃんとナーガ辺りでも呼ぼうかな。」
フェイト「いいね。」
アリス「また物語を考えなきゃ。」
ラッキー「大変そうだな。」
アリス「実際大変だよ・・・本編の更新をしたり番外編は季節に合わせなきゃいけないのにホワイトデーとお花見の話も書ききれてないし、コラボのお話も続きを書かなきゃいけないし。」
スティンガー「山積みなんだな。」
アリス「うん・・・でも1つずつ片付けていくよ!」
なのは「さすが!私達も応援するよ。」
アリス「ありがとう。さて、今回はここまでお相手は私アリスと、」
なのは「高町なのはと、」
ラッキー「スーパースター シシレッドことラッキーと、」
フェイト「サンダースター ヘラクレスネオンゴールドことフェイト・T(テスタロッサ)ハラオウンと、」
スティンガー「ポイズンスター サソリオレンジことスティンガーが・・・」
アリス・なのは・ラッキー・フェイト・スティンガー「お送りしました。」
いかがでしたか?第2回となる座談会をお届けしました。需要があるかどうかはわかりませんが、また来年も座談会をお届けできたらと思いますのでまた来年お会いしましょう。
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第3回 作者誕生日記念座談会
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
スト「始まりました!第3回誕生日記念座談会!」
なのは「待ってました!」
ラッキー「1年に1回しか誕生日は来ねーもんな。」
スティンガー「今回は改元&改名一発目の座談会だと聞いたが?」
スト「そうだよ。さて、時間も惜しいから早速ゲストを呼んじゃうね。今年のゲストはナーガとハミィちゃんだよ。」
ハミィ「キタコレ!作者さん呼んでくれてありがとう。そして、お誕生日おめでとう。」
スト「ありがとう!嬉しいな。」
ナーガ「ナーガ・レイだ。シクヨロ。ふと思ったのだがラッキー達は最初から居るのか?」
ラッキー「ああ。最初の座談会で俺となのはが呼ばれて・・・」
フェイト「その次の年に呼ばれたのが私とスティンガーだったね。」
ハミィ「そうなんだ。座談会ではどんなことを話すの?」
なのは「主に本編の振り返りがメインなんだけど・・・」
ラッキー「去年は一話だけしかしてねーな。」
フェイト「しかも更新されたお話が次の次だから話せないんだよね。」
スト「うぐ・・・あれもこれもと手を付けているうちにだんだん収集がつかなくなっちゃって・・・結果一話しか更新できてないんだよね・・・」
なのは「そのやる気を書きかけのお話に向ければいいのに・・・」
スト「そうなんだけどね・・・中々お話が浮かばないんだよね・・・」
ナーガ「確かに。話が浮かばなければ書けないからな・・・」
スト「うん。続きが浮かぶまでは他のお話を書いてみたりしてるんだけどね・・・それでも中々浮かばないんだよね・・・」
ハミィ「書き溜めてるお話って何があるの?」
スト「本編4話分、番外編もいくつか溜めてるし、昔話にフィーチャーしたお話もあるし、これはミッドに出現したジャークマターを倒した後の物語になるんだけど未来のお話も溜めてるんだよね・・・」
ラッキー「その溜めてるやつ全部の話が浮かばないって訳か・・・」
スト「うん。季節ものもあるからなるべくその季節中に収めたいと思うんだけどね・・・」
フェイト「お話が浮かばないから書けなくて季節が過ぎると・・・」
スト「うん。まさにそれ・・・一本時季外れにもほどがあるやつを出したんだけどね・・・」
スティンガー「何を出したんだ?」
スト「ホワイトデーのやつをね・・・本来なら3月中に出さなきゃいけないんだけど投稿したのが9月なんだよ・・・」
なのは「夏の終わりに冬の終わりのお話を出したんだ・・・」
スト「そう・・・時期を考えろって感じだよね・・・」
ハミィ「夏の終わりに冬のお話ってものすごい時期がずれてるよね・・・」
スト「これも結構な難産だったんだよ・・・」
なのは「苦労に苦労を重ねたお話だったんだね・・・」
スト「これからは時期を考えて書いていこうかな。」
ラッキー「その前に本編の更新だろ?」
スト「そうだった・・・まあ、来年の座談会までには本編を進めておくよ。 さて名残惜しいけど今年の座談会はここまで。来年ははやてちゃんとスパーダをゲストに迎えて座談会をするよ。 お相手は如月ストと・・・」
ラッキー「シシレッドことラッキーと・・・」
なのは「高町なのはと・・・」
スティンガー「サソリオレンジことスティンガーと・・・」
フェイト「ヘラクレスネオンゴールドことフェイト・T(テスタロッサ)ハラオウンと・・・」
ナーガ「ヘビツカイシルバーことナーガ・レイと・・・」
ハミィ「カメレオングリーンことハミィが・・・」
全員「お届けいたしました!」
いかがでしたか?第3回となる座談会をお届けいたしました。この次は本編を更新できるように頑張りたいと思います。
それではまた来年お会いしましょう。
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設定資料集
キャラ設定 キュウレンジャー1
それでは本編をどうぞ。
ラッキー・・・キュウレンジャー側の主人公。シシ座系の出身だが、後にオリオン座系の血も流れていることが発覚した。宇宙一の強運を自称している。戦闘中でもそうでなくても何かしらのトラブルが起こるが、それらは全て彼に味方するケースが多い。なのは達と出会って魔法の存在を知り、ミッドにも宇宙幕府ジャークマターの支配が及ぼうとしている事を聞くと、困っている人を放っておけない性格もあり、助けたいと思うようになる。元の世界に戻れるまでの間、再編成された機動六課に異世界渡航者として仲間共々保護される。再編成された機動六課ではスターズ・ライトニングに次ぐ3つ目の前線部隊要員として、戦いに身を置くことになる。後にスターズの隊長であるなのはと付き合うようになる。一人称は「俺」で口癖は「よっしゃ、ラッキー!!」である。よくラジオの88星座占いを聞いている。 シシ座系惑星カイエンの王様でもある。
所持キュータマ
シシキュータマ・・・ラッキーをシシレッドにスターチェンジさせる力を秘めている。 変身時の名乗りはスーパースターである。
ペガサスキュータマ・・・宇宙ペガサスである、ペガさんの意思が宿っているキュータマ。ラッキーはペガさんを乗りこなすために彼とともにダンス特訓に打ち込んだ。変身前後を問わずペガサスキュータマを使うと、胸にペガサスアーマーが装着される。但し、キューエナジー(星座に息づく生命パワーの集合体)を大量に使うため戦闘で使われたのはたった一度きりである。変身時の名乗りはダンシングスターである。
ヒカリキュータマ・・・リベリオン本部から送られた特殊なキュータマ。飛ばされる前のチキュウにいた頃、ダイカーンによって真っ暗闇だった地域をヒカリキュータマで照らすことによって、敵を引きずり出す事が出来るようになる。リバーシブル仕様になっており、赤い方を下にすればタイヨウシシレッドに、黄色い方を下にすれば、シシレッドムーンにそれぞれスターチェンジが可能。シシレッドムーンにチェンジした際は、口調が丁寧なものに変わり、性格もムーディーな性格になる。また、タイヨウモードの場合はバランスが、ツキモードの場合はガルがそれぞれ強化される。シシレッドの強化変身形態の一つである。変身時の名乗りはタイヨウモードだとシャイニングスター、ツキモードだとムーディースターである。
サイコーキュータマ・・・シシ座とオリオン座の力が一つになり生まれたキュータマ。ラッキーをシシレッドオリオンにスターチェンジさせる力を秘めている。シシレッドオリオンにチェンジした際は、口調が低く落ち着いたものになり、自身の武器を含めて全員分の武器や星座の力を操ることが出来て、高速移動と空間の支配能力を組み合わせて戦うことが出来る。変身時の名乗りはミラクルスターである。
コジシキュータマ・・・コジシ座系惑星ルースで見つかったキュータマ。ラッキーの子供のころからの唯一の友達であるシーザーを元の大きさに戻すために使われる。普段のシーザーは手のひらに乗るサイズの機械生命体である。
オリオンキュータマ・・・ラッキーのはるか昔のご先祖様である、オライオンの魂に触れたことで生成されたキュータマ。バトルオリオンシップ起動の為のキーでもあった。
新生機動六課での所属
前線部隊レグルス分隊隊長。コールサインはレグルス1
所持デバイス
インテリジェントデバイスのレグル・シオン 愛称はレオン(セットアップ時は戦闘で使用している大剣形態となり、スタンバイモード時はシグナムのレヴァンティンと同じミニチュアサイズの剣になる。後にカートリッジシステムを組み込まれる。)
魔力光・・・赤
魔法術式・・・ミッドチルダ式
魔導師ランク・・・陸戦EXランク
所持アイテム
セイザブラスター・・・ツルギとショウ司令官を除く全員が装備している変身アイテム兼通信機
所持ウェポン
キューソード・・・キューザウェポンの部品全てを使用するシシレッド専用の固有武器。必殺技はセイザブラスターで使用すると「レグルスクラッシュ」となり、ウェポンで使用すると「レグルスインパクト」となる。
所持ボイジャー
シシボイジャー・・・シシレッド専用のライオン型スペースクルーザータイプのボイジャー。中には操縦者のほかに数人ほど乗ることが出来る。前足部分からミサイルを口からはシシレーザーを放つことが出来る。キュウレンオー,リュウテイキュウレンオー,キュータマジンの上半身を構成する。キュウレンオーに合体できるパターンはクマボイジャーを含めると3024通りとものすごい数である。 キュウレンオーではメインとなる胴体部分を構成するために、リュウボイジャー同様互換性が利かない。
オリオンボイジャー・・バトルオリオンシップに搭載されているスペースオービタータイプのボイジャー(宇宙船)。変形すると、こん棒型武器としてオリオンバトラーの右腕兼主だった攻撃手段となる。
コジシボイジャー・・・こちらも同じくシシレッド専用のライオン型のサイボーグマスコットタイプのボイジャー。キュータマコックピットが合体することでコジシボイジャーとなる。また、シシボイジャーと合体することでスーパーシシボイジャーにもなれる。合体するとスーパーキュウレンオーになれる。シシボイジャー同様スーパーキューレンオーでも胴体部分を構成するため、互換性が利かない。
スティンガー・・・キュウレンジャーの一員。銀河系最強と名高いサソリ座系惑星ニードルの出身。当初は宇宙幕府ジャークマターの一員として登場したが、それは一族を裏切り、ジャークマターについた彼の兄を探して放浪していた際に支配していたカローの部下になっていた為だった。カローを倒した後はキュウレンジャーの仲間として行動を共にしている。後から加入した小太郎に兄貴と慕われている。また小太郎が製作した自分以外の人形の制作者でもある。本人曰く「針仕事は蠍座の戦士のたしなみ」らしい。チャンプからは当初、彼の生みの親であるアントン博士を毒殺したと思われていたが、実は真犯人は彼の兄であった。スティンガーは解毒をしようと試みていたところをチャンプに見られていた。チャンプとのわだかまりが解けた後は彼を相棒と呼んでいる。変身前後を問わずサソリの尾があるが、これは伸縮自在になっており、しっぽの先の毒針から神経毒を出すことが出来る。同様に解毒も可能。後に最初は敵対する者同士だったフェイトと意気投合し、付き合うようになる。
所持キュータマ
サソリキュータマ・・・スティンガーをサソリオレンジにスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りはポイズンスターである。
イッカクジュウキュータマ・・・ジョウギ座系の惑星解放中に新たに見つかったキュータマ。元々は何もないエンプティキュータマだったのだが、現地の女性のキューエナジーが宿ったことで、イッカクジュウキュータマへと変化した。
新生機動六課での所属
前線部隊レグルス分隊副隊長。コールサインはレグルス2
所持デバイス
インテリジェントデバイスのアンタレスティア 愛称はレスティ(セットアップ時は戦闘で使用しているキュースピアと同じくらいの長槍形態となり、スタンバイモード時はオレンジ色のドッグタグとなる。ラッキーのデバイス同様後にカートリッジシステムを組み込まれる。)
魔力光・・・ティアナよりも濃いオレンジ色
魔法術式・・・近代ベルカ式
魔導師ランク・・・陸戦Aランク
魔力変換資質・・・毒
所持ウェポン
キュースピア・・・コグマスカイブルー,コイヌレモンイエローと共通のキューザウェポン。グリップ部分と剣先のパーツ更にグリップに収められている青いパーツを引っ張り出して完成する武器。必殺技はセイザブラスターで使用すると「アンタレスクラッシュ」となり、キュースピアで使用すると「アンタレスインパクト」となる。
イッカクジュウアーム・・・セイザブラスターにイッカクジュウキュータマをセットすることで使えるサソリオレンジ専用武装。必殺技は「ユニコーンアンタレス」となる。
所持ボイジャー
サソリボイジャー・・・サソリオレンジ専用のサソリ型多足歩行タンクタイプのボイジャー。地中を掘り進むことが可能で、尻尾の部分からレーザービームを射出するほか、スティンガー同様毒を持っているのでその毒を流すこともできる。合体すれば両腕や両脚のパーツとしてシシボイジャー,コジシボイジャー,リュウボイジャー,ホウオウボイジャーを除くすべてのボイジャーとの互換配置が可能である。 なお、リュウテイオーへの合体時は右腕のパーツとなる。
いかがでしたか?
それでは、次回の設定でお会いしましょう。
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キャラ設定 キュウレンジャー2
それでは本編をどうぞ。
ガル・・・オオカミ座系の出身。左右で瞳の色が違う。語尾は、「~ガル」。時折広島弁のような言葉が混ざる。故郷の惑星をジャークマターに襲われたのみならず、自分以外の一族全員を殺された。それからは、戦いに消極的になり、惑星ジャグジャグの一軒家で暮らしていたが、仲間集めをしていたラッキー達に出会い、そこで起きた戦闘を目にしたことで、一念発起し、以前から所持していたオオカミキュータマに認められ、戦士として目覚める。仲間になって以降は、ラッキーに全幅の信頼を寄せており、ラッキーがアンラッキー続きで落ち込んだ際にはかつて、自分がされたようにラッキーを励ましている。ラッキーがシシレッドムーンにスターチェンジした際は月の光によってガルが強化される。口調が変わり語尾が「ムーン」になる。
所持キュータマ
オオカミキュータマ・・・ガルをオオカミブルーにスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りはビーストスターである。
新生機動六課での所属
前線部隊レグルス分隊隊員コールサインはレグルス3
ガルのデバイス
インテリジェントデバイスのルプスニア 愛称はルプス(セットアップ時は戦闘で使用しているクロー形態となり、スタンバイモード時は青いブレスレットになり、左腕に装備される。)
魔力光・・・青
魔法術式・・・ミッドチルダ式
魔導師ランク・・・陸戦AAランク
所持ウェポン
キュークロー・・・グリップ部分とキューアックスでも使用するパーツを逆向きに取り付けたダブルクロータイプのキューザウェポン。必殺技はセイザブラスターで使用する場合は「ルプスクラッシュ」となりウェポンで使用すると「ルプスインパクト」となる。
所持ボイジャー
オオカミボイジャー・・・オオカミブルー専用のオオカミ型サイボーグビーストボイジャー。サソリボイジャーと同様に両手、両脚への互換が可能である。
バランス・・・テンビン座系の出身。機械生命体。一人称は「僕」。性格はお調子者且つノリのいい性格で当初はガルともウマが合わなかったが、ヒカリキュータマが届くまでの間にお互いを認めあっている。キュウレンジャーに加入する前は、ナーガと共にジャークマターを対象とした義賊「怪盗BN団」として活動していた。キュウレンジャーに加入した後は、機械の身体を生かして、キュウボイジャーのメンテナンスなどを担当している。ロボットや機械と言われると「ロボット(機械)ではなく、機械生命体。」と言って否定してくる。ラッキーがタイヨウシシレッドにスターチェンジした際は太陽の光によってバランスが強化される。
所持キュータマ
テンビンキュータマ・・・バランスをテンビンゴールドにスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りはトリックスターである。
新生機動六課での所属
後方支援部隊ロングアーチの所属。コールサインはロングアーチ4 有事の際はレグルス4になる。
バランスのデバイス
インテリジェントデバイスのリブラニア 愛称はリブラ(セットアップ時はキュウレンジャーとしての戦闘で使用しているビーム矢ではなく、本物の矢が撃てるアロー形態となり、スタンバイモード時はイヤリングとなり、左耳に装備される。ラッキー達のデバイス同様後にカートリッジシステムを組み込まれる。)
魔力光・・・金色(フェイトよりも濃い目)
魔法術式・・・ミッドチルダ式
魔導師ランク・・・陸戦Aランク
所持ウェポン
キュークロスボウ・・・グリップ部分とキューアックスでも使用するパーツをグリップ部分の別のジョイントに取り付けることで完成するキューザウェポン。弓と言ってもこちらは実際の矢が撃てるわけでは無く、矢のようなビームを撃てる。狙った獲物は百発百中。必殺技はセイザブラスターで使用すると「リブラクラッシュ」となりウェポンで使用する場合は「リブラインパクト」となる。
所持ボイジャー
テンビンボイジャー・・・テンビンゴールド専用の人型戦闘マシンボイジャー。合体後はシールドで敵の攻撃を防いだり、ヨーヨーの要領で投げ飛ばすことも可能。サソリやオオカミと言ったほかのボイジャー同様、両手,両脚への互換性を持つ。
いかがでしたか?
それでは次回の設定でお会いしましょう。
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キャラ設定 キュウレンジャー3
それでは本編をどうぞ。
チャンプ・・・オウシ座系の工業惑星出身で戦闘行動に特化したロボット。一人称は「吾輩」。彼を作ったアントン博士から教わった「人間の心」を大切にしている。ロボレスリング通称「ロボレス」のチャンピオンである。アントン博士を殺したサソリの尾を持つ男を探していたが、惑星ニードルで出会ったスティンガーこそアントン博士を殺した男に違いないと思い込み、単独で彼に挑んだ。後に彼の兄であるスコルピオが犯人だと聞かされた時は、スティンガーに対して、ずっと黙っていた事に怒りをぶつけた。それからは彼を一方的に相棒と呼び、スティンガーが単独行動をさせて欲しいと言った時も、彼が本当にスコルピオを倒せるか気にかかり一緒に付いて行った。そしてついにスコルピオを見つけ出し、博士の敵を討とうとした際スコルピオの必殺キックによって倒されそうだったスティンガーを庇って大破した。修復されて、ラッキー達のピンチに駆けつけ、共に戦った。既に暴走は収まっている。 後にキュータマを持つことになるなのは達の戦闘教官として活動することになる。ロボットであるために魔力を持たず、バックで力仕事などを担当している。
所持キュータマ
オウシキュータマ・・・チャンプをオウシブラックにスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りはリングスターである。
新生機動六課での所属
後方支援部隊ロングアーチ所属。コールサインはロングアーチ5
所持ウェポン
キューアックス・・・オウシブラック専用の武器。グリップ部分とキューソードの剣先のパーツを使わないで完成する武器。必殺技はセイザブラスターで使用すると「アルデバランクラッシュ」となりウェポンで使用すると「アルデバランインパクト」となる。
所持ボイジャー
オウシボイジャー・・・オウシブラック専用のバトルタンク型マシンボイジャー。キャタピラが付いているので主に足のパーツとして使われるが、攻撃に際しての力押しも可能である。
ナーガ・レイ・・・ヘビツカイ座系の出身。キュウレンジャーに加入する前は、バランスとともに、ジャークマターをターゲットにした義賊「怪盗BN団」として活動していた。ナーガの一族ははるか昔に争いを避けるために一切の感情を捨てたのだが、ナーガは感情に興味を持ち、感情を手に入れることを夢としている。いまだに感情について勉強している為に、その時のセリフと感情が違う時もある。一族はナーガを含め全員が同じ顔である。また、特殊能力として蛇の目が使える。これは、相手の動きを一定時間留めることが出来るという能力である。ただし、能力使用中に攻撃を受けると強制的に解除されてしまう。 ホシ★ミナトの一件以来ハミィに好意を寄せている。
所持キュータマ
ヘビツカイキュータマ・・・ナーガをヘビツカイシルバーにスターチェンジさせる力を秘めている。ただし、怒りの感情をコントロールできるようになってからは、任意でヘビツカイメタルキュータマにチェンジさせることが出来るようになった。変身時の名乗りはサイレントスターである。
ブラックホールキュータマ・・・ヘビツカイメタルにチェンジしている間だけ使用できる必殺技専用のキュータマ。
新生機動六課での所属
前線部隊レグルス分隊隊員。コールサインはレグルス5
ナーガのデバイス
インテリジェントデバイスのヒューリア 愛称はヒューリー(セットアップ時はキューシックルと同様のカマ形態となり、スタンバイモード時は、チョーカーとなる。ラッキー達のデバイス同様後にカートリッジシステムを組み込まれる。)
魔力光・・・銀色
魔法術式・・・近代ベルカ式
魔導師ランク・・・陸戦Aランク
所持ウェポン
キューシックル・・・ヘビツカイシルバー専用の武器。グリップ部分とグリップに収められている青いパーツ更にキューソードの剣先のパーツをひっくり返した状態で完成する武器。必殺技はセイザブラスターで使用すると「オフュ―カスクラッシュ」となりウェポンで使用すると「オフューカスインパクト」となる。ヘビツカイメタルで使用する場合はそれぞれ「メタルオフュ―カスクラッシュ」と「メタルオフュ―カスインパクト」となる。
所持ボイジャー
ヘビツカイボイジャー・・・ヘビツカイシルバー専用の人型戦闘マシンボイジャー。テンビンボイジャーとの連携攻撃が可能。サソリボイジャーたちと同様、互換性を持つ。
いかがでしたか?
それで次回の設定でお会いしましょう。
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キャラ設定 キュウレンジャー4
ハミィ・・・カメレオン座系惑星の出身。1人称は「私。」宇宙くノ一で体を周囲と同化させる能力を持っている。当初は引っ込み思案だったが、後に克服している。「(゚∀゚)キタコレ!!」などの女子高生的スラングを会話に用いている。ホシ★ミナトにファン以上の感情を抱いている。ホシ★ミナトの一件以来、ナーガに好意を寄せている。キュウレンジャーになるために努力してきた自分と違い、ラッキーは持ち前の運だけでキュウレンジャーになれたと思い込んでいた。その為にペガさんを乗りこなそうとダンス特訓をしていたラッキーの姿とショウの言葉を受けて、ラッキーに対する認識を改めている。
所持キュータマ
カメレオンキュータマ・・・ハミィをカメレオングリーンにスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りは忍びスターである。
新生機動六課での所属
前線部隊 ポラリス分隊隊員。 コールサインはポラリス3
所持デバイス
インテリジェントデバイスのカミ―リア 愛称はリア(セットアップ時は戦闘で使用しているレイピア形態となり、スタンバイモード時は髪留めとなる。)
所持ウェポン
キューレイピア・・・キューザウェポンのグリップ部分のみで完成する武器。グリップ部分に収納されている青いパーツを引っ張り出せば、キューレイピアとなる。必殺技はセイザブラスターで使用する場合は「ハミリオンクラッシュ」となりウェポンで使用する場合は「ハミリオンインパクト」となる。
所持ボイジャー
カメレオンボイジャー・・・カメレオングリーン専用のスペースホバー。本物のカメレオン同様舌を伸ばすことが出来、伸ばした舌を鞭代わりに使用したり、建物にかけてダイカーンを転ばせるといった攻撃が可能。また、光学迷彩システムの力でボイジャーそのものを透明にすることが出来る。合体すると、基本はキュウレンオーの右腕のパーツだが、これまでに紹介してきた他のボイジャー同様互換性を持つ。
魔力光・・・緑(シャマルやユーノよりも濃い目)
魔法術式・・・近代ベルカ式
魔導師ランク・・・陸戦AAランク
ラプター283・・・リベリオン製アンドロイド。バトル・オリオンシップのパイロット兼ショウ司令の秘書。スパーダ・小太郎に次ぐ常識人であり、いつも適当な指令を叱っている苦労人でもある。当初はキュータマを所持しておらず、バックアップを担当していたが、皆と一緒に戦いたいと願ったことでワシキュータマが現れて変身できるようになった。アンドロイドであるため魔力を持たず、バランスと一緒に情報収集を担当している。後にキュータマを持つことになるなのは達の新人教育も担当することになる。 バトル・オリオンシップに搭載されたオリオン砲を撃てるのはラプターのみでありまた、キューボイジャーの発進ナビゲーションも担当している。
所持キュータマ
ワシキュータマ・・・ラプターをワシピンクへとスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りはスピードスターである。
新生機動六課での所属
後方支援部隊 ロングアーチの所属 コールサインはロングアーチ6である。
所持ウェポン
キューショット・・・キューザウェポンの中で最もシンプルなウェポンである。他のメンバーと違い、グリップ部分のみの武器となる。必殺技はセイザブラスターで使用する場合は「アルタイルクラッシュ」となりウェポンで使用する場合は「アルタイルインパクト」となる。
所持ボイジャー
ワシボイジャー・・・ワシピンク専用のサイボーグバード。基本的には単体で敵に攻撃をするが、右腕として合体した場合には、鷲の羽で攻撃を背面に合体した場合は、キュウレンオーの翼として空中戦をサポートしている。
いかがでしたか?
それでは次回の設定でお会いしましょう。
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キャラ設定 キュウレンジャー5
それでは本編をどうぞ。
スパーダ・・・カジキ座系の惑星出身。1人称は「僕。」弟や妹がたくさんいたので自分から料理を作っていた。オリオンシップでも変わらずみんなの食事を一手に引き受けている。機動六課でも料理の腕前を披露し、スバルたちの胃袋をつかんでいる。発言に際しては料理にたとえた言い回しや、フランス語,イタリア語を多用している。普段は六課隊舎と隊員寮のキッチンを自分の城としているが、訓練にも参加している。小太郎,ラプターに次ぐ常識人でもあり、料理においてははやても一目置く存在である。 また、恋の相談をよくされるお兄ちゃん的な立場でもある。後に、料理のことで意気投合したはやてと付き合うようになる。
所持キュータマ
カジキキュータマ・・・スパーダをカジキイエローにスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りはフードマイスターである。
新生機動六課での所属
前線部隊 ポラリス分隊副隊長並びに六課食堂 コールサインはポラリス2
所持デバイス
インテリジェントデバイスのドレディア 愛称はディア(セットアップ時は短剣形態を取り、スタンバイモード時は指輪形態となり、右手の人差し指に装備されている。これまたラッキー達と同様後にカートリッジシステムを組み込まれる。)
魔力光・・・黄色
魔法術式・・・ミッドチルダ式
魔導師ランク・・・陸戦Aランク
所持ウェポン
キュースラッシャー・・・カジキイエロー専用の武器。キューザウェポンのグリップと剣先のパーツのみで完成する武器。必殺技はセイザブラスターで使用する場合は「ドラドクラッシュ」となりウェポンで使用する場合は「ドラドインパクト」となる。
所持ボイジャー
カジキボイジャー・・・カジキイエロー専用のカジキ型スペースサブマリンタイプのボイジャー。キュウレンオーへの合体では左腕のパーツを構成するとともに、尖った上あごでの突貫攻撃が可能なので剣にもなる。
ショウ・ロンポー・・・リュウ座系惑星の出身。キュウレンジャーの司令官。1人称は「僕ちん」や「私」。司令官とは言いつつも、いい加減な態度や、適当な性格が目立つ。当初はスキルキュータマであるリュウキュータマと変身銃であるリュウツエーダーを組み合わせて戦っていたが、時間制限があった。その後も1人で戦おうとしていたところへラッキー達が駆けつけ叱咤し、ともに戦った。
所持キュータマ
リュウキュータマ・・・もともとスキルキュータマだったのだが、ラプター同様みんなと一緒に戦いたいと願ったことでチェンジキュータマへと変化した。ショウをリュウコマンダーにスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りはドラゴンマスターである。
新生機動六課での所属・・・後方支援部隊ロングアーチ所属 コールサインはロングアーチ7 有事の際はポラリス4ともなる。
所持アイテム
変身銃リュウツエーダー・・・ショウが普段から持ち歩いている変身アイテム兼武器。竜の上あごを開けてキュータマをセットすることで変身や、ボイジャーの召喚が出来る。
所持デバイス
インテリジェントデバイスのドラゴニア 愛称はドラゴ(セットアップ時はライフル銃形態を取り、スタンバイモード時はリュウツエーダーの杖飾りとして装備されている。デバイスの関係上、最初からカートリッジシステムを搭載している。ショウは主に弾丸生成の為にカートリッジを使用する。)
魔力光・・・紫(シグナムよりも濃い目)
魔法術式・・・古代ベルカ式
魔導師ランク・・・陸戦AAランク
所持ウェポン
変身銃リュウツエーダー・・・ショウが持つ変身アイテム兼武器。普段はロッドモードで持ち歩いているが、戦闘時にはライフルモードへ切り替えての狙撃攻撃が可能。必殺技を放つ場合はライフルモードに切り替えて発動させることができる。その際の必殺技は「ドラゴクラッシュ」となる。
所持ボイジャー
リュウボイジャー・・・リュウコマンダー専用のリュウ型サイボーグモンスタータイプのボイジャー。リュウテイオーを構成するためのメインであるため互換性が利かないが、腕のパーツはキュウレンオーと同様に互換性が利く。基本的な構成は左腕がクマ、右腕がサソリという構成である。
いかがでしたか?
それでは次回の設定でお会いしましょう。
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キャラ設定 キュウレンジャー6
それでは本編をどうぞ。
佐久間 小太郎・・・チキュウ出身の少年。大人たちは頼りにならないと弟と2人だけでジャークマターに抵抗していた。ラッキー達に出会ったことで自分の生まれた場所を守りたいと思うようになり、キュウレンジャー入りを強く志願した。今は亡きリベリオン総司令のビッグベアに「希望の星になる」という思いが認められ、コグマキュータマが出現し、コグマスカイブルーへと変身できるようになった。ラプター,スパーダに次ぐ常識人であり、ツルギとスティンガーのお目付け役的存在。特にツルギは生まれた年は違えど、同じチキュウの出身なので、なにかと苦労している。戦闘においては、伸縮自在のマフラーで攻撃したり、ビッグベアの魂が宿ったオオグマキュータマで一時的に巨大化して戦うことが出来る。スティンガー同様、手先が器用で彼の人形を作ったのも小太郎である。スティンガーを兄貴と慕っている。 リベリオン本部での研修中に異世界にわたることもあるだろうからと、座学を担当していた教官によって異世界の文字を教えてもらって、読んだり書いたりができる。当然魔法文化のある世界の文字も教わっているので、読み書きができる。書くことに関してはミッド文字,ベルカ文字の双方をマスターしており、読むことに関しては、解読が難しいとされる古代ベルカ語までも読むことが出来る。その際はポルトに古代ベルカ語の解読表を出してもらい読むことをしている。
所持キュータマ
コグマキュータマ・・・今は亡きリベリオン総司令であるビッグベアから生成されたキュータマ。小太郎をコグマスカイブルーへとスターチェンジさせる力を秘めている。変身時の名乗りはビッグスターである。
オオグマキュータマ・・・ビッグベアの魂が宿っているキュータマ。ラッキー達が使用すると、ビッグベアの幽霊を召喚できるが、小太郎(コグマスカイブルー)が戦闘で使用すると、オオグマの名の通りに巨大化することが出来るキュータマ。
新生機動六課での所属
前線部隊 ポラリス分隊隊長 コールサインはポラリス1
所持デバイス
インテリジェントデバイスのポルトニア 愛称はポルト(セットアップ時はスティンガー同様、戦闘で使用している長槍形態をとり、スタンバイモード時は、水色のアミュレット形態を取っている。これもラッキー達と同様にカートリッジシステムを組み込まれる。)
魔力光・・・水色
魔法術式・・・古代ベルカ式
魔導師ランク・・・陸戦AAランク
魔力変換資質・・・凍結
所持ウェポン
キュースピア・・・サソリオレンジ,コイヌレモンイエローと共通の武器。本来はキューザウェポンを使わないのだが、リベリオン本部で修業をしたことにより、扱えるようになった。スティンガーのスピア同様グリップと剣先のパーツ更にグリップに収められている青いパーツを引っ張り出して完成する武器。必殺技はセイザブラスターで使用する場合は「ポラリスクラッシュ」となりウェポンで使用する場合は「ポラリスインパクト」となる。
所持ボイジャー
クマボイジャー・・・コグマスカイブルー専用のクマ型ローバータイプのボイジャーである。召喚時はオオグマの背中にコグマが乗った2体1組の形で登場する。オオグマボイジャーからコグマボイジャーを分離させて行動することが出来、負傷した仲間の救助も可能である。リュウテイオーへの合体では、左腕のパーツとなる。
鳳ツルギ・・・チキュウ出身の青年。伝説として語られているアルゴ船にてコールドスリープしていた男。目覚めた当初は、ラッキー達のことを盾としか見ていなかった。はるか昔に宇宙探検に出かけ、ホウオウ座系で事故死しかけるが、現れたホウオウキュータマに命を助けられ、一度は不死身の力を得るも、ジャークマターのボスである ドン・アルマゲを倒すために、不死身の力を捨てた。それからは、ラッキー達と共にもう一度ドン・アルマゲを倒すために行動を共にしている。 後に同じ炎の剣を扱い古い時代から生きている者同士のつながりでシグナムと付き合うようになる。
所持キュータマ
ホウオウキュータマ・・・ツルギをホウオウソルジャーにスターチェンジさせる力を秘めている。また、生命を司っている為、瀕死の重傷を負ったメンバーの回復などにも使えるが、その際はツルギ自身の体力を大きく消耗させる。
新生機動六課での所属
前線部隊 ポラリス分隊隊員 コールサインはポラリス5
魔力光・・・赤(ラッキーよりも濃い目)
魔法術式・・・古代ベルカ式
魔導師ランク・・・陸戦Sランク
魔力変換資質・・・炎熱
所持デバイス
インテリジェントデバイスのフェニックス 愛称はニック(セットアップ時は鞘のない片手剣形態を取り、スタンバイモード時は、ペンダント形態を取る。これもラッキー達と同様後にカートリッジシステムを組み込まれる。)
所持ウェポン
ホウオウシールド&ホウオウブレード・・・ツルギが使用する変身アイテム兼武器。ブレードの柄の部分にキュータマをセットすることで効果が発動される。ボイジャーの呼び出しや必殺技の発動までできてしまう。必殺技は「フェニックスエンド」となる。
所持ボイジャー
ホウオウボイジャー・・・ホウオウソルジャー専用のスペースロケットタイプのボイジャー。ホウオウステーションとドッキングすることでギガントホウオウへの合体となる。これはツルギだけの操縦となるため、キュウレンオーのシシボイジャーやスーパーキュウレンオーのコジシボイジャーさらにはリュウテイオーのリュウボイジャー同様互換性が利かないし、腕や脚の組み替えも不可能である。
いかがでしたか?
それでは次回の設定でお会いしましょう。
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キャラ設定 リリカルなのは1
エリオ・モンディアル・・・時空管理局辺境自然保護隊に所属している。機動六課へは出向扱いである。キャロと共に密猟者対策業務などにおいて活躍。幼い頃に家庭問題で荒れていたところをフェイトに保護された。キャロとはJ・S事件の折に出会っており、同じフォワードメンバーとしてパートナーとして絆を深めてきた。所属している自然保護隊の拠点であるスプールスがジャークマターの襲撃に会った際、保護対象の動物や、お世話になっている人たちを守りたいと願ったことからキャロと共にキュウレンジャーへと覚醒した。エリオにはコイヌキュータマがチェンジキュータマへと変化して、コイヌレモンイエローへとスターチェンジが可能になるほか、コグマスカイブルーと同様にオオイヌキュータマの力で一時的に巨大化することも可能である。 キュータマを持ったことでキャロと共に機動六課の別室で新兵研修を受講することになる。
所持キュータマ
コイヌキュータマ・・・キャロと共に自然保護隊の保護動物や、お世話になっている人たちを守りたいと願ったことでスキルキュータマからチェンジキュータマへと変化した。変身時の名乗りは「ライトニングスター」である。
オオイヌキュータマ・・・コイヌレモンイエロー専用キュータマ。オオグマキュータマと同様にコイヌレモンイエローが戦闘で使用すると、一時的に体を巨大化させることが出来る。
所持ウェポン
キュースピア・・・サソリオレンジ,コグマスカイブルーと同じキューザウェポンを使用する。元々デバイスが槍型ということもあり、スピアの扱いは慣れたものがある。必殺技はセイザブラスターで使用する場合は「プロキオンクラッシュ」でキュースピアで使用する場合は「プロキオンインパクト」となる。
所持ボイジャー
イヌボイジャー・・・コイヌレモンイエロー専用のローバータイプのボイジャー。クマボイジャー同様召喚時はオオイヌボイジャーの背中にコイヌボイジャーが乗った2体1組で召喚される。
キャロ・ル・ルシエ・・・エリオと同じく時空管理局辺境自然保護隊に所属している。機動六課へはエリオ同様自然保護隊からの出向扱いである。生まれは時空管理局が管理している管理世界の出身だが、手にした力があまりにも強大なため故郷の集落を追放された。それから事情を知ったフェイトに保護されるまで、各地を転々としていた。エリオ同様所属している自然保護隊の活動拠点であるスプールスがジャークマターに襲撃された際にエリオと共に保護動物や、お世話になっている人たちを守りたいと願ったことにより、エリオと共にキュウレンジャーへと覚醒した。キャロにはオトメキュータマがチェンジキュータマへと変化して、オトメミントグリーンへのスターチェンジが可能になる。エリオと共にキュータマを持ったことにより、機動六課の別室で新兵研修を受講することになる。
所持キュータマ
オトメキュータマ・・・エリオ同様自然保護隊の保護動物や、お世話になっている人たちを守りたいと願ったことでスキルキュータマからチェンジキュータマへと変化した。変身時の名乗りは「ワイバーンスター」である。
所持ウェポン
キューショット・・・ラプターと同じタイプのキューザウェポンを使用する。前線に出るタイプではないキャロに合わせたウェポンである。必殺技は、セイザブラスターで使用する場合は「スピカクラッシュ」でキューショットで使用する場合は「スピカインパクト」となる。
所持ボイジャー
ワイバーンボイジャー・・・オトメキュータマのキューエナジーを浴びたキャロの使役竜であるフリードが変化する小型輸送船タイプのボイジャー。翼の部分にはワイバーンミサイルが搭載されており、変身した状態でキュータマを倒すことでミサイルが全弾発射される。 なお、キャロがチェンジを解除すると、同時にボイジャーから元の竜の姿に戻れる。
いかがでしたか?
それでは、次回の設定でお会いしましょう。
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本編
プロローグ 前編
それでは本編をどうぞ
ーバトルオリオンシップー
ショウ「皆、チキュウの解放ご苦労だったね。」
ハミィ「これでチキュウがジャークマターの支配から解放されたのね、(゚∀゚)キタコレ!!」
ツルギ「俺様にとっては悲しい別れになってしまったがな。」
小太郎「チキュウの皆を代表して俺からもお礼を言わせて。ありがとう皆。」
ラッキー「俺たちは救世主だからな。それにその救世主には、小太郎お前も入ってるんだからな。」
シーザー「キャルー。」
小太郎「そうだった、チキュウを守る希望の星になるって言ったのは俺だった。」
チキュウに襲来しようとしていた宇宙幕府ジャークマター。その首領である、ドン・アルマゲを倒して早3日が経とうとしていた。
ショウ「ドン・アルマゲを倒したことでチキュウのプラネジュームを吸い取られることも無くなったし、早速次の星に向かいたいところなんだけど、ここのところ皆戦いっぱなしだったよね。そんな状態で次の星に向かっても疲労から動きが鈍っちゃうのが目に見えてるから、今日は一日休暇とするよ。さらに本来ならキューエナジーの節約のために数人ずつにするところを全員一緒にチキュウに降りちゃおう。」
小太郎「ホントに!?次郎たち元気にしてるかな・・・皆のことも次郎や叔父さん達に紹介したいし、お母さんのお墓参りだってしたいし・・・ありがとう司令。」
ナーガ「お墓参りとは何だ?」
小太郎「亡くなった人をお見送りすることだよ。惑星トキで俺のお母さんの幻が現れたことは、知ってるよね?ホントはちゃんとお見送りしなきゃいけなかったんだけど、ここのところバタバタしててお見送りして無かったでしょ?どこかでお見送りしなきゃって思ってたから丁度良かった。俺、部屋で準備してくるからちょっと待ってて。」
そう言うと、小太郎はメインルームから出て行き個人にあてがわれたプライベートルームへと向かって行った。
ー小太郎のプライベートルームー
メインルームを出た小太郎は、どこにも寄らずに真っ直ぐに自分にあてがわれた部屋へと戻って来た。お墓に供える花は昨日のうちに購入済みだし、お墓にかける水と焼香の為の線香は霊園に行く途中の店で購入すればいいので、小太郎は花だけを持ってメインルームへと今来た道を引き返した。
ーメインルーム―
小太郎「お待たせ。」
そう言って戻って来た小太郎の手に先程は持っていなかった花束を見て小太郎以外のメンバーは納得した。実は昨日出撃も無かったのに小太郎がチキュウに降りたいと言っていたのを疑問に感じていたのだが
小太郎の手に持ってる花束を見て疑問が解けた。あの手に持っている花束を買いに行く為だったのかと。
ショウ「準備はいいみたいだね。」
小太郎「後2つ準備するものがあるんだけど、それはお墓に行く途中で買うから。 皆は準備出来たの?」
ラッキー「準備って言っても何も持たないからな。皆、小太郎が戻ってくるのを待ってたんだぜ。」
小太郎「そうなんだ。じゃあ、もう降りられる?」
ラッキー「ああ。皆も降りられるよな。」
キュウレンジャー「モチロン!」
シーザー「キャルー。」とシーザーも付いて行きたそうに鳴いている。
ガル「ラッキー、シーザーはどうするガル?」
ラッキー「うーん・・・連れて行きたいのはあるんだけど、墓参りなんだよな?」
小太郎「うん。あまり騒がしくしちゃうと、霊園を管理してる人やそこで眠ってる人たちの迷惑になっちゃうから、ゴメンねシーザー。キミは連れて行けないんだ。」
小太郎がそう言うとシーザーは悲しそうに「キューン・・・」と鳴いた。
小太郎「でも、帰ってきたら遊んであげるからね。」
その言葉を聞いたシーザーは嬉しそうにメインルームのテーブルをクルクルと回りだした。
小太郎「皆行こう。」
キュウレンジャー「オッキュー。」
既にみんなからの賛同は得られているので小太郎はボイジャーの格納庫に向かいながら、これからの予定を立てていた。
小太郎(まずはお母さんのお墓参りだよね。それが終わったらおじさんのところへ次郎の様子を見に行ってそれから帰還かな。)
と大体の予定を立てていた。
えー改稿した本作はいかがでしたでしょうか?ここでは今後本編中に登場したキュータマの紹介をしていきたいと思います。
また、感想を付けてくださる方はありがたいですし嬉しいのですが、誹謗や中傷はやめてください。
それではまた次回の本編でお会いしましょう。
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プロローグ 後編
それでは本編をどうぞ。
ーチキュウに着陸後ー
チキュウに降り立った一同は小太郎を先頭に彼の母が眠るお墓までの道を歩いていた。すると、近くにコンビニを見つけた小太郎は、全員を止めて言った。
小太郎「降りる前に言ったこと覚えてる?後2つだけ準備するものがあるって言ったと思うけど、その二つをここで買って行くから少しだけ待ってて。」
そう言うと小太郎はコンビニの中へと入っていき、中で買い物をしていく。それから10分後・・・
小太郎「お待たせ。」
そう言って出てきた小太郎の手には入っていったコンビニのものと思われるポリ袋が握られていた。
ラッキー「何を買ったんだ?」と尋ねたラッキーに対して小太郎は「お墓にかける為の水と焼香の為の線香だよ。」と答えた。
そこからさらに歩くこと30分・・・
小太郎「着いた。」
足を止めた小太郎に続くように全員の足が止まった。そこには宇宙共通文字で佐久間家の墓と書かれた墓石が立っていた。
ラッキー「ここが、小太郎のお袋さんのお墓か?」
小太郎「うん。」
一言答えた小太郎は、コンビニ袋に入れていた水を取り出して墓石にかけ、花立に水を入れ持ってきた花の包みをポーチに入れていたハサミで切り、花立に立てた。次に取り出した線香に火をつけようとしてマッチもライターも持っていないことを思い出した。
小太郎(そうだ、マッチもライターも危ないから持って行かないって決めてたんだった。)
後ろを振り向き仲間たちに声をかけた。
小太郎「ねえ、誰かロキュータマを持ってない?線香に火をつけようと思ったんだけど、マッチもライターも危ないから持って来なかったんだ。」
スティンガー「持って来てるぞ。」
小太郎の声に答えたのはスティンガーだった。
小太郎「ありがと、兄貴。ちょっとだけこれを持っててくれる?」
スティンガー「ああ。」
スティンガーの返事を聞いた小太郎は、自分が持っていた火のついていない線香をスティンガーに渡し代わりにスティンガーからロキュータマを受け取ると自分のセイザブラスターにセットした。
セイザブラスター<ロ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>
小太郎はハッと言う掛け声とともに、セットしたキュータマを手前に倒して、火を起こさせそれをスティンガーが持つ線香に向けて発射した。火がついたことを確認した小太郎がスティンガーから線香を受け取り、手で扇いで火を消すと横向きに置いた。
ラッキー「小太郎、俺たちはどうすれば良いんだ?」
小太郎の作業を見ていたラッキーが尋ねた。
小太郎「手を合わせて目を閉じて。」
小太郎が答えると、ラッキー達も小太郎と同じように手を合わせて目を閉じた。
小太郎(お母さん、俺やったよ。チキュウを守ったよ。これから次の星に向けて旅立っちゃうけど、お母さんはいつでも俺の心の中に居てくれるんだよね。だから、泣かないよ。お母さんも心配しないで眠ってね。)
小太郎「良し。」
小太郎はそう言うと目を開けた。
ラッキー「終わったのか?小太郎。」と尋ねたラッキーに対して
小太郎「うん、ありがとう皆。」
霊園を出た一行は再び小太郎を先頭にして彼の叔父の家へと向かった。その途中、霊園に行くときには見なかった赤い宝石に気付き全員が足を止めた。
小太郎「なんだろう?この宝石お墓参りに行くときは無かったよね?」
ツルギ「ああ、俺様たちが最初に通った時は無かったはずだ。」
ラッキー「とすると、俺たちが通った後で誰かが落としたってことだよな?」
小太郎「ひとまずこれを交番に届けなきゃ。」
そう言って小太郎が宝石に触れたとき、宝石からまぶしい光が溢れてきた。
小太郎「うわ!なにこれ!眩しいよ。」
ラッキー「小太郎!」
ラッキーが叫ぶや否や全員で小太郎の手を握っていた。そうしているうちに宝石から発せられる光は段々強くなっていき、ついには全員の姿が宝石と共に消えた。彼らは一体どこへ行ったのだろうか?
読んでくださりありがとうございます。さて前話の後書きで言った通り、キュータマの紹介と解説をしていきます。
《キュータマ解説コーナー》
ロキュータマ・・・ロ座を司るキュータマ。主に火を起こす用途で使われる。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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1話 宇宙の救世主と魔導師の解逅 前編
それで本編をどうぞ。
ーどこかの道路の上ー
ラッキー「痛っつー 皆大丈夫か?」
スティンガー「ああ、何とかな・・・。」
ハミィ「ここはどこ?」
ハミィの一言を聞いて残りのメンバーは周りををぐるりと見まわした。
スパーダ「あそこにビルみたいなものが見えるよ。」
ツルギ「俺様たちが居たチキュウにはあんな建物は無かったはずだ。」
小太郎「じゃあ、この宝石を持った途端に瞬間移動したってこと?」
バランス「う~ん・・・どうやらそうなるっぽいね~。」
スパーダ「マンマミーア・・・そんなことってあるの?」
ラッキー「でも、現に移動してるわけだし・・・」
小太郎「チキュウの言葉で、事実は小説より奇なりって言葉があるんだけど、この瞬間移動が思い切り当てはまりそうな状況だよね。」
その時、どこかから大きな機械が転がってきた。
ラッキー「うお、何だこの大きな機械は?」
小太郎「何だかどこかで見覚えがあるような大きさなんだけど・・・」
スパーダ「小太郎の意見に同意するよ・・・チキュウに落とそうとしていたスーパービッグモライマーズに似てないことも無いかな・・・。」
スパーダが小太郎の意見に同意していると、今度はダベ、ダベという声が聞こえてきた。
ラプター「皆さん、あれを見てください!」
ラプターの声がした方を見ると、インダベーの大群がこちらに向かってきているのが見えた。
ガル「インダベーの大群ガル!」
ツルギ「なんてこった!何故この世界にインダベーが?」
小太郎「それだけじゃないよ。向こうを見て!」
今度は小太郎の声のするほうを見ると、巨大化しているダイカーンや、プラネジューム吸収装置であるモライマーズまで見ることが出来た。
ショウ「ダイカーンやモライマーズまで!?」
チャンプ「モー!一体何がどうなってるんだ!?」
ラッキー「とにかく、あのデカい機械とインダベー達を倒すぞ!」
キュウレンジャー「オッキュー!」
そう言うと、ラッキー達はそれぞれ自分のチェンジキュータマを取り出して変身アイテムへとセットする。
セイザブラスター<セイ・ザ・チェンジ!>
ブラスターから音声が聞こえると、セイザブラスターをしているメンバーは地面に向けてトリガーを引きながら「スターチェンジ!」と叫ぶ。ショウとツルギに至っては、ショウは変身アイテム兼銃であるリュウツエーダーの先端を地面に向けて一突きし「ガリョウテンセイ!」と叫び、ツルギはホウオウシールドに納刀されているホウオウブレードにキュータマを装填し、「スターチェンジ!」と叫びながらホウオウブレードを抜刀して変身する。
全員の変身が完了すると、順に名乗りを名乗ってラッキーが「お前らの運、試してやるぜ!」と決め台詞を言ってインダベーの大群や謎の機械との戦闘を始めた。
アリスです。いかがでしたか?改稿前の物を読んでくださっていた方はお気付きだと思いますが、基本的には前の物をそのまま流用してます。まあ、一部は加筆してますが・・・ 年越しまで、あまり無いですが、1日1日を噛み締めて行きましょう!
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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1話 宇宙の救世主と魔導師の邂逅 中編1
それでは、本編をどうぞ。
ーキュウレンジャーがインダベーの大群や、謎の機械の群れと戦闘を始める一時間前 時空管理局地上本部 八神はやて特別捜査官の執務室ー
その部屋の主は自身にあてがわれた部屋にて捜査資料の整理をしていた。ショートカットの茶髪を黄色いヘアピンでクロス状に留め、地上本部の特別捜査官だということが分かる青い制服を着用している。 名を八神はやて。20歳にして陸上二佐という高位の階級にいる管理局の局員なのだ。
はやて「J・S事件以後は大きな事件もなく平和やね〜。」
リイン「そうですね~。」
そこへ、通信を知らせる電子音が鳴る。何事かと思い、コンソールを操作して応答すると画面に現れたのは金髪を紫色のリボンで留めた女性だった。
はやて「カリム、どないしたん?」
カリムと呼ばれた女性は、挨拶もそこそこに用件を話し出した。
カリム「はやて、今から来られない?話したいことがあって・・・」
はやて「分かった。今からそっちに行くわ。」
カリム「待ってるわね。」そう言うと通信は切れた。
はやて「リイン、聞いての通りや。出かけるよ。」と言うと、リインと呼ばれた身長30センチほどの少女が答えた。
リイン「了解です、はやてちゃん。」
ー聖王教会 カリムの執務室ー
そこには先程はやてに通信をしていた女性 カリム・グラシアが座っていた。
カリムははやてへの通信を切ると、続けて自身の秘書であるシャッハ・ヌエラに通信をつないだ。
カリム「シャッハ、今いいかしら?」
シャッハ「はい、何でしょう 騎士カリム?」
カリム「はやてを呼んだから、お茶を2つ用意してくれる?ファースト・リーフの良いところをミルクと砂糖付きでね。」
シャッハ「かしこまりました。すぐにお持ちいたしますので少々お待ちください。」
それから20分後・・・ワゴンに2つ分のティーカップとポットを載せたシャッハが、カリムの執務室へと入ってきた。
シャッハ「お待たせ致しました、騎士カリム。お茶をお持ちしました。」
カリム「ありがとう。それから、私の部屋まで案内をお願いね。」
シャッハ「かしこまりました。」
それからさらに10分後・・・宗教上のしきたりに倣ってヒシャブとローブを羽織ったはやてとリインがシャッハに案内されてやって来た。
シャッハ「失礼します、騎士カリム。騎士はやてをお連れしました。」
カリム「ありがとう、あらリインも一緒に来たのね。」
リイン「こんにちはです、騎士カリム。」
カリム「いらっしゃい。」
はやて「カリム、どないしたん?」
カリム「はやては、私の稀少技能(レアスキル)を知ってるわよね?」
はやて「預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)やんね?よう知っとるよ。」
ここで、読者の皆様に説明をせねばなるまい。稀少技能(レアスキル)とは主に古代ベルカ式魔法を扱う魔導師が魔法以外で持つ非常に希なスキルの事である。現在確認されている稀少技能(レアスキル)保有者は、聖王教会のカリム,本局査察部に務めているヴェロッサ・アコース,そしてはやての3名のみである。
年内最後の更新となります。改稿前のものを読んでくださっていた皆さんも、改稿した後のものを読んでくださっている皆さんも、今年やり残した事は無いでしょうか?やり残したことがなければ皆さんで笑って良い年を迎えましょう。
それではまた来年更新の本編でお会いしましょう。
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1話 宇宙の救世主と魔導師の邂逅 中編2
それでは本編をどうぞ。
ー聖王教会 カリムの執務室ー
はやて「どないしたん?預言書の作成なんてまだ先のはずやろ?」
カリム「それが、緊急の預言が出てしまったの。」
はやて「緊急の預言?」
カリム「読むわね。」
そう言うと、カリムは紙束を束ねていた紐を解き、一枚の紙を自分の目の前に浮かべて読み始めた。
カリム「惑星の破壊者によって破られる平穏。民は逃げ惑いその目に浮かぶのは涙。されど、それを救わんとする救世主が空の彼方より舞い降りる。 これが、今回緊急で出た預言よ。」
はやて「何か物騒やね・・・」
カリム「そうなのよ。やっとJ・S事件が解決したと思ったら、次は惑星消滅危機だもの。」
はやて「惑星の破壊者ってどういう意味なんやろうか?」
カリム「分からないわ。」
はやて「これは、その宇宙の救世主とやらに直接聞いてみた方がええやろうな。」
カリム「八神はやて二等陸佐、時空管理局 本局理事官として命じます。速やかに機動六課を再結成し、事態の解決に当たってください。」
はやて「了解しました。全力を持って事態の解決に当たります。」
はやては椅子から立ち上がると敬礼して答えた。
ー地上本部 はやての特別捜査官室ー
聖王教会から帰って来たはやては、執務室の自分の椅子に座り、なのはとフェイトに通信を繋いでいた。
はやて「なのはちゃん、フェイトちゃん久し振りやね。」
なのは「うん。」
フェイト「どうしたの?はやて。」
はやて「実は、さっきまでカリムに呼び出されて聖王教会本部まで行っとったんよ。そこで拙い預言が出てしもうてな・・・」
なのは「騎士カリムの預言?でも預言書の作成はまだ先のはずじゃ・・・」
はやて「それが、緊急の預言だって言うもんやから聞いてきたんよ。」
フェイト「まさか、また大きな事件が起きるの?」
はやて「そのまさかや。しかも今度のは都市テロレベルやない。下手をすれば惑星1個が消滅するって話や。」
フェイト「そんな大事件に?」
はやて「うん。それで、カリムから速やかに機動六課を再結成して、事態を解決するようにって言われたよ。」
なのは「機動六課再結成!?」
はやて「うん。」
フェイト「確かに都市型テロ事件と言われたJ・S事件を解決した機動六課なら白羽の矢が立つもんね。」
はやて「急で申し訳ないんやけど、来月から・・・」
その時、局内に緊急事態を知らせるアラートが鳴り響く。
はやて「なんや!?」
なのは「何事なの!?」
フェイト「もしかして、さっき話してた惑星消滅の実行犯じゃ?」
はやて「そうかも知れん。」
そこへ、新たな通信画面が開く
ゲンヤ「八神!」
はやて「ナカジマ三佐?」
通信の相手は、はやてが指揮官研修をしていた時にお世話になった時空管理局 陸士108部隊の部隊長であるゲンヤ・ナカジマだった。
ゲンヤ「第8臨海空港跡地でガジェットが出現したんだ。なぜ今になってガジェットが姿を現したのか・・・それから謎の機械生命体も出現していて空港跡地はパニックになってる。」
はやて「映像出せますか?」
ゲンヤ「ああ、これだ。」
そう言うと、ゲンヤは第8臨海空港跡地の現在の様子を映した映像をはやてに送った。
はやて「これは・・・」
なのは「はやてちゃん、どうしたの?」
なのはの声にゲンヤが気付く。
ゲンヤ「高町嬢ちゃん?」
なのは「ナカジマ三佐お久しぶりです。テスタロッサ・ハラオウン執務官も一緒です。」
ゲンヤ「なんだ、ハラオウンのお嬢も一緒だったのか。」
フェイト「はい。丁度八神二佐から機動六課再結成の話を聞いていたものですから。」
ゲンヤ「機動六課再結成だって?」
はやて「はい。自分もつい先ほど聞いたばかりなのですが、本局理事官より機動六課を再結成し今回の事態の解決に当たって欲しいと依頼を受けました。」
ゲンヤ「そうか・・・奇跡の部隊の復活か。あー、それと空港跡地にて次元震が観測された。」
はやて「次元震ですか?」
ゲンヤ「ああ、今は収まってるがな。」
はやて「了解しました。すぐに現場に向かいます。」
そう言うと、はやてはゲンヤからの通信を切った。
なのは「どうするの、はやてちゃん?」
はやて「異世界渡航者やったら保護せなあかん。それが私らの仕事やろ?」
なのは「だね。」
フェイト「とりあえず通信画面は開けっ放しにしておくから、何か分かったら連絡ちょうだい。それから機動六課再結成の話は私からシャーリーとティアナに伝えておくよ。」
はやて「うん、お願いや。」
なのは「私もヴィータちゃんに機動六課再結成の話を伝えるよ。」
はやて「おおきにな。」
なのは「とりあえずはやてちゃんは現場へ行きなよ。」
はやて「おっと、そうやった。なのはちゃんも通信画面は開けっ放しで頼むで。」
なのは「了解。」
はやてはなのはの返事を聞くと、展開していた画面を閉じ臨海第8空港跡地へ出動するための準備をしながら心の中でつぶやいた。
は(このミッドで何が起ころうとしてるんや・・・それ以前に惑星の消滅何てさせへんよ。)
いかがでしたか?
ここで各会話の表現の仕方を載せておきます。
通常会話・・・「」
念話・・・{}
心の声・・・()
セイザブラスター・・・<>
デバイスの音声・・・[]
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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1話 救世主と魔導師の解逅 後編1
それでは本編をどうぞ。
ー臨海第8空港跡地ー
ラッキー「次から次へとキリがないぜ。」
スティンガー「確かに。おまけに近くに街がある影響でキュウレンオーたちも使えない。」
スパーダ「それ以前にボイジャーが呼べるかどうかでしょ?」
ラプター「せめて動きが止められたら良いんですけど・・・」
そう言うと、ラッキー達はナーガの方を見る。
ラッキー「あの機械どもにナーガの能力が通じるかは分からねーけど試してみる価値はあるか。」
ラッキーのその言葉を聞いたスティンガーはナーガに向けてこう言った。
スティンガー「ナーガ、お前の蛇の目が使えないか試してくれないか。」
ナーガ「分かった、やってみよう。」と言ったと同時にナーガは能力を発動させた。
すると、インダベーはおろか機械の群れの動きまでも止まった。それを見たラッキーは、
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!動きが止められる。」
動きが止められると分かったら、ナーガの能力も活用しつつインダベーと機械の群れへと攻撃していく。
暫くすると、インダベーと機械の群れを完全に倒したことで、残りはモライマーズだけになった。
ラッキー「後は、モライマーズだけか、ボイジャー呼べるかだよな・・・」
そう言うと、ラッキーはキュータマのついたセイザブラスターを左に倒した。するとブラスターから<セイ・ザ・ゴー!>という音声が鳴ったのだ。その音声を聞いたラッキーは・・・
ラッキー(ボイジャーが呼べるってことはバトルオリオンシップもこっちに来てるってことなのか?)と心の中で考えながら全員にボイジャーを呼ぶように指示した。
ラッキー「皆、ボイジャーを呼ぶんだ。合体は出来ないけどボイジャーの一斉攻撃でモライマーズを倒す。」
ラプター「ボイジャーを呼ぶって出来るんですか?」と尋ねたラプターに対してラッキーは、
ラッキー「そう思って俺もキュータマを左に倒したら呼べたんだ。もしかしたらバトルオリオンシップもこっちに来てるのかも知れない。」
ラップター「なるほど。確かにこちらに来てなければ、呼べないですもんね。」と納得したラプターに対して、ラッキーは「そういうこと。」と言いながら、シシボイジャーに搭乗してモライマーズとダイカーンに攻撃をしていく。それを見たスティンガー達も各々のボイジャーを呼び出し、攻撃を加えていく。
それを空から見ていた人物がいた。リインとユニゾンし、ベルカ式のバリアジャケットである騎士甲冑をまとったはやてだ。
はやて(なんやろ、あの人たち。ガジェットの動きを止めたと思ったら、小型の飛行機を召喚して大きな機械に攻撃して。)
一方、はやてに見られていることを知らないラッキー達は、全員一斉の必殺技でモライマーズとダイカーンを撃破したところだった。
キュウレンジャー「宇宙は俺(私 俺様)たちが取り戻す!」とこれまた決め台詞を言って戦闘を締めた。
その言葉を聞いたはやてはもしかしてと考えていた。
はやて(カリムの預言にあった空の彼方より舞い降りる救世主ってあの人たちの事なんかな。)
はやて「ってこんなことしてる場合やなかった!あの人たちから話を聞かな。」と言うと、先程までの考え事モードからお仕事モードへと頭を切り替えて、変身を解除したラッキー達に聞こえるように大声で呼びかけた。
はやて「そこの人たち~!すみませんが話をさせてくださ~い!」
ラッキー「どこから声がするんだ?」とラッキー達はあたりをキョロキョロと見る。
小太郎「上からだよ。」と小太郎の声のする方をみると、良く分からない服装に身を包み、杖を持った女の子がこちらに向かって大声を出していた。そのまま見ていると女の子はラッキー達の3メートル手前で着地した後にまとっていた服を解除して歩いてきた。尚、ユニゾンしていたリインは騎士甲冑を解除すると同時に外に出てきて、はやての肩にちょこんと腰かけた。
はやて「初めまして。私は、時空管理局特別捜査官の八神はやてと言います。そして、私の肩に乗っているのが・・」
リイン「初めまして。リインフォースツヴァイです。」
ラッキー「時空管理局?聞いたことねーな・・・」
ハミィ「うん。」
小太郎「えっと、はやてさんって言いましたよね?その時空管理局ってどんな組織なんですか?」と小太郎が尋ねるとはやては・・・
はやて「それらを踏まえて話をしますので安全な場所へ移動しましょう。ここにいたらまたガジェットに襲われますから。」
はやての一言でラッキー達は、地上本部のはやての特別捜査官室に移動することになった。
えー先程書きかけで投稿するというミスを犯してしまいました。今後はそんなことが無いようにしていくのでこれからも応援や感想お待ちしております。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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1話 救世主と魔導師の解逅 後編2
それでは本編をどうぞ。
ーはやての特別捜査官室ー
はやての特別捜査官室にやって来たキュウレンジャー達は、来客用のソファーに全員が座れるわけもなく何人かは立ったままはやての話を聞くことになった。ちなみにはやてはなのはとフェイトとの通信回線を再度オープンさせている。
はやて「改めて八神はやてです。そして通信画面越しではありますが、左の画面に映っているのが・・・」
なのは「高町なのはです。なのはって呼んでください。」
はやて「そして右の画面に映っているのが・・・」
フェイト「フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウンです。長いのでフェイトと呼んでください。」
ラッキー「なのはに、フェイトに、はやてだな。俺はラッキー宜しくな。」
スティンガー「スティンガーだ。」
ガル「ガルだガル。」
バランス「バランスだよ~シクヨロ。ちなみに機械やロボットじゃなくて機械生命体だから、そこんとこもシクヨロ~。」
チャンプ「我輩はチャンプだ。」
ナーガ「ナーガ・レイだ。」
ハミィ「私はハミィ、宜しくね。」
ラプター「ラプター283と申します。」
スパーダ「やあ、僕はスパーダ。」
ショウ「ハロー。ボクちんの名前はショウ・ロンポー皆の司令官をやってるよ。」
小太郎「僕は佐久間 小太郎。」
ツルギ「俺様は鳳 ツルギだ。宜しくな、お嬢さん方。」
はやて「えらい大所帯なんですね・・・」
なのは「確かに・・・12人?」
はやて「皆さんはどちらからいらしたんですか?」
ラッキー「俺たちは普段宇宙空間で生活してるからな・・・」
なのは「宇宙空間で!?地上で生活してないんですか?」
ラッキー「ああ、出撃があるときだけは地上に降りてるんだけどな。」
はやて(宇宙空間で生活してるってことは、やっぱりこの人たちが空の彼方より舞い降りる救世主ってことで確実やな。)
フェイト「その出撃というのは?」
小太郎「僕たちは飛ばされる前のチキュウで宇宙幕府ジャークマターから全宇宙を解放するために戦っていたんです。」
なのは・フェイト・はやて「宇宙幕府 ジャークマター?」
ラッキー「ああ。全宇宙の99%を支配している巨大組織だ。」
なのは「支配って宇宙を?」
なのはの問いにラッキーは「ああ。」と頷いた。
ラッキー「ほとんどの惑星はジャークマターに支配されちまってるから解放してやらなきゃいけないんだ。」
はやて「そんな戦いをずっと・・・?」
小太郎「うん、ふふ。」はやての質問に答えた後、突然笑い出した小太郎を見たはやて達は不思議に思い小太郎に尋ねた。
なのは「小太郎君、どうしたの?」
小太郎「皆さん、驚かないんですね。」
はやて「どういうこと?」
小太郎「僕、ツルギ以外の皆は宇宙人なんですよ。」
はやて「ラッキーさんたちが宇宙人?」
小太郎「はい。ガルは獣人でバランスが機械生命体、チャンプはロボットで、ラプターはアンドロイド、そして司令は龍人なんですよ。」
はやて「宇宙人も戦ってるってこと?」
小太郎「はい、僕たちは宇宙幕府ジャークマターの壊滅のために集められた救世主なんです。」
はやて「やっぱり・・・。」
はやてがつぶやいた一言をなのは達は聞き逃さなかった。
なのは「はやてちゃん、何がやっぱりなの?」
はやて「あー、これは機動六課が再結成されてカリムの呼び出しを受けたときに話すからそれまではごめんけど・・・」
なのは「分かった。」
小太郎「と話がそれちゃったね、どこまで話したっけ?」
スティンガー「ジャークマターから宇宙を解放してるってところまでだ。」とスティンガーから助け舟が出された。
小太郎「ありがと、兄貴。」
小太郎「当然チキュウも支配されてたんだけど、ラッキー達のおかげでチキュウはジャークマターの支配から解放されたんだ。」
なのは「そうだったんだ。」
ラッキー「今度は俺たちが聞いてもいいか?はやての言葉に出てきた時空管理局っていったい何なんだ?」
はやて「時空管理局はここミッドチルダが中心となって設立された次元世界平和管理組織で、ここ以外にも数多ある次元世界の管理と、平和を守る組織だと思ってもらえたらええですよ。」
小太郎「はやてさん、話しづらいなら普段通りで構わないよ。僕も普段みんなに接するみたいな口調で話してるから。」
はやて「ホンマに?助かるわ。他にも局内には、自然保護隊や教育隊、戦技教導隊など様々な部署があるんよ。」
ラッキー「へー、そんな部署があるんだな。」
はやて「さて、宇宙空間で生活してるってことは所属は・・・」
ラッキー「宇宙解放組織 リベリオンの所属だ。」
なのは「宇宙解放組織 リベリオン・・・聞いたことある?」
フェイト「聞いたことがないよ。はやては?」
はやて「私も無い。 となると・・・異世界渡航者って扱いになる。困ったな・・・」
小太郎「困ったってどういうことなの?」
はやて「管理局は次元世界の管理と、平和を守る機関だって言うのはさっき話したと思うねんけど、管理局でも干渉してない世界があるんよ。ラッキーさん達が飛ばされてきた地球には、時空管理局が存在していない、つまり異世界ってことになる。で、管理局は異世界に干渉する術を持ってないんよ。やから、ラッキーさんたちの事は異世界渡航者って扱いになり元の世界に帰る方法が見つかるまで管理局で保護扱いになるんやけど、どうやろうか?」
ラッキー「帰る方法が分からないんじゃしょうがないよな。」
はやて「おおきにな。それと聞きたかったことがもう一つ。さっき皆が攻撃してた大きい機械と機械生命体そして、巨大化してた敵は何やの?」
小太郎「あれは、機械生命体の名前がインダベーで、巨大化してた敵はダイカーン、そして大きな機械はモライマーズっていうんだけど、どれもさっき話したジャークマターの戦力なんだよね。インダベーとダイカーンを倒せばいいんだけど、一番有効なのはモライマーズを破壊するか停止させること。そうすれば、プラネジュームの吸収が止まるからそれが一番有効なんだよね。
なのは「プラネジューム?」
スティンガー「惑星を構成しているエネルギーの事だ。これを全部吸い取られた惑星は爆発し、文字通り宇宙の塵になってしまうんだ。」
なのは「宇宙の塵に!」
スティンガー「そうならないように俺たちはモライマーズを破壊もしくは停止させてるんだ。」
小太郎「そう言えば、これ飛ばされる前のチキュウで拾ったんだけど・・・」
そう言って小太郎は、腰に下げていたポーチに入れていた赤い宝石を取り出した。
はやて「それは、古代遺失物《ロストロギア》レリック!」
小太郎「古代遺失物《ロストロギア》って何?」
なのは「既に消滅した世界や、古代文明を歴史に持つ世界において発見される危険度の高い古代遺産。特に大規模な事件や災害を巻き起こす可能性のあるロストロギアは、正しい管理をしなきゃいけないんだけど、盗掘や密輸による流通ルートが存在してるんだ。」
はやて「説明ありがとう、なのはちゃん。で私たちはそうした危険なものから市民の安全を守るのも仕事の1つというわけや。」
小太郎「つまり、危険なものって訳だね。」
フェイト「うん、それが原因で大規模な火災やテロまで起きてるしね。」
はやて「で、その為の対策専門部隊を再度立ち上げようとした矢先に皆の反応をキャッチしたって訳や。」
ラッキー「対策専門部隊?」
なのは「うん、時空管理局本局古代遺物管理部 機動六課。」
小太郎「古代遺物管理部 機動六課・・・」
はやて「それに今回の敵の事もあるしな。」
スパーダ「つまり、僕たちは帰る方法が見つかるまでそこでお世話になるって訳だね?」
フェイト「うん、そういうことになるかな。」
小太郎「それに、ジャークマターまでいるとなったら、救世主の出番じゃない?」
スティンガー「ああ、保護してもらうばかりではなく、ジャークマターとの戦闘は俺たちの得意分野だからな。力になれると思うぞ。」
はやて「ほんなら決まりやね。契約書にサインをって思ったんやけど・・・この世界の文字って分かる?」
ラッキー「いや、分からねー。分かるとしても宇宙共通言語くらいだな。後はみんなの生まれた星の文字だけだと思う。」
小太郎「僕なら分かるよ。」
小太郎の言葉にスティンガー達は、小太郎の方を見る。
スティンガー「小太郎、こちらの世界の文字が分かるのか?」
小太郎「うん、ツルギは知らないと思うけど、元の世界でイカーゲンを倒した後リベリオン本部で研修を受けるために一時離脱したじゃない?研修の中で若しかしたら異世界に行くこともあるかも知れないからって、座学を担当してた教官がいろんな世界の文字を教えてくれたんだ。読み方から書き方まで。」
ツルギ「なんてこった。じゃあ、この中でこの世界の文字がわかるのは小太郎先輩だけってことか・・・」
小太郎「皆にも教えてあげるよ。」
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!!皆も小太郎から教えて貰って少しずつ慣れていこうぜ。」
小太郎「はやてさん、この世界で主流な文字ってミッド文字とベルカ文字だよね。どっちで書けばいいの?」
はやて「ミッド文字でええよ。」
小太郎「オッキュー。それから紙とペンってある?」
はやて「あるけど、どうするん?」
小太郎「皆に名前を書いてもらって、それを僕がまとめてミッド文字に直して契約書にサインしようと思って。」
はやて「確かに、その方がええやろうね。ちょっとだけ待っとってくれる?」
小太郎「うん。」
スパーダ「ゴメンね、小太郎12人分もサインさせちゃって。」
小太郎「気にしないで。たまたまこの世界の文字を知ってたのが俺だけなんだから。」
スパーダ「そう言ってくれると、僕としても荷が軽くなるよ。今日の夕食は小太郎の好きな物1杯作ってあげるよ。」
小太郎「ホント?やった。」
はやて「小太郎君、お待たせや。」
そこへ、紙とペンを持ったはやてが戻って来た。
小太郎「ありがとう、はやてさん。」
小太郎はそう言うと、はやてから紙とペンを受け取り、全員の名前を書いてもらいそれをミッド文字に直して契約書にサインした。
はやて「改めて決まりやね、ようこそ管理局へ。皆さんが元の世界に戻れるよう尽力しますので、この世界を惑星消滅の危機から救ってください。」
ラッキー「こっちこそ、帰る方法が見つかるまで宜しく頼むぜ。」
こうして宇宙の救世主と魔導師の少女が邂逅し、共に惑星消滅の危機に立ち向かうことになった。
何とか収めることが出来ました。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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2話 部隊の皆に挨拶を
それでは、本編をどうぞ。
ラッキー達がはやて達に協力することになり早1ヶ月・・・その間にはやて達は、部隊の再始動の為に大忙しであった。それぞれの場所に散ってしまった六課の面々に声を掛け、出向が必要なメンバーは、必要な書類を揃えて提出し、部隊の運営を見守る後見人には、カリム,クロノ,リンディが再度付いてくれることになった。そしてついに今日、新生機動六課が発足する。
はやては、部隊の隊長室で自分にあてがわれた机を指でなぞり、リインも自分のサイズに合った机と椅子に座って感傷に浸っていた。すると来客を告げるブザーが鳴りはやてが返事をすると、なのは達と一緒にラッキー達が入ってきた。
ラッキー「制服の着方ってこうで合ってるか?」
はやて「うん、バッチリや。」
ラッキー達の服装は今まで着用していたキュウレンジャージャケットではなく、管理局地上部隊の証である茶色い陸士制服を着用していた。 チャンプに至ってはキュウレンジャージャケット着用時と同様に肩にかけているだけであるが・・・
ラッキー「キュウレンジャージャケットなら毎日着てるから着慣れてるけど、他所の組織の制服は初めてだから、着るのに手間取っちまった。」
スティンガー「俺も、サソリの尾の関係で着るのに手間取ってしまった。」
はやて「まあ、しゃあないよ。」
なのは「でも、皆1回教えたらすぐに着方を覚えてくれたよね。」
フェイト「うん、皆制服のサイズは大丈夫?」
ラッキー「ああ、バッチリだぜ。」
フェイト「さて、そろそろ・・・」とフェイトが姿勢を正すとラッキー達も姿勢を正して機動六課への出向挨拶をラッキー達は機動六課に協力していく旨の挨拶をした。 そこへ、また来客を告げるブザーが鳴り入って来たのは、前の機動六課でもはやての副官をしていた青年グリフィスだった。
グリフィス「皆さん、勢ぞろいですね。」
はやて「グリフィス君、今回もよろしゅうな。」
グリフィス「はい、協力者の皆さんも宜しくお願いします。」
ラッキー「ああ、宜しくな。」
グリフィス「あ、報告します。新生機動六課フォワード4名をはじめスタッフ一同揃いました。今はロビーに集合、待機させています。」
はやて「うん、了解や。ほんなら皆、部隊の皆にご挨拶や。」
ラッキー「これから一緒にやっていく仲間たちに挨拶って訳か。どんな奴らがいるんだろうな。」
ハミィ「うん。」
話をしながらロビーへ行くと、グリフィスの言葉通りフォワードをはじめ機動六課のスタッフが勢ぞろいしていた。
はやて「時間になったので始めさせてもらいます。皆さんお久しぶりです、機動六課課長そしてこの本部隊舎の総部隊長 八神はやてです。一年前に解散したばかりなのに、また再結成となってしまいましたが、皆さんの力を借りて今回の事態に立ち向かっていきたいと思います。あまり長い挨拶は嫌われるんで、以上八神はやてでした。」
その後も挨拶が進み、発足式が終わった。
なのは「フォワードの皆、久しぶり。」
スバル・ティアナ・エリオ・キャロ「お久しぶりです、なのはさん。」
なのは「ティアナは、フェイト執務官の補佐官として、スバルは特別救助隊でそれぞれ頑張ってるみたいだね。」
スバル・ティアナ「ありがとうございます。」
なのは「さてと、今から訓練に入りたいんだけど、良いかな?」
スバル・ティアナ・エリオ・キャロ「はい。」
なのは「それから、皆に紹介したい人たちがいるから、訓練を始める前に紹介するね。」
スバル「じゃあ、着替えたら前回と同じように訓練場で良いですか?」
なのは「うん。」
スバル「分かりました、皆行こう。」
なのは「待ってるからね。さてと、皆さんお待たせしました。更衣室へ案内しますね。」
ラッキー「ああ、頼むぜ。それから、俺たちの事は公式の場以外では呼び捨てで呼んでくれないか?普段からさん付けで呼ばれることに慣れてないから返事に困っちまうし、敬語も無しで頼む。これから一緒にやっていく仲間なんだしな。」
なのは「分かった。皆の事も公式の場以外では、呼び捨てでバランスさんたちと、小太郎君に関してはこのままでいくね。」
そこからなのはは、更衣室へと移動しながら六課の隊舎を案内していった。
なのは「ここが更衣室だよ。男女別で別れてるから、着替えたらまたここに集合してもらって良いかな?訓練場まで案内するから。」
ラッキー「ああ、ありがとな。」
なのは「それじゃ、待ってるね。」
10分後・・・着替えを終えたラッキー達が再度集合したことでなのはは、再び六課の隊舎を案内しながら、訓練場へと向かった。
ー機動六課 訓練場ー
なのは「ここが訓練場だよ。今は何もない海辺だけど、端末を操作することで色々なステージに変化させることが出来るんだ。」
ラッキー「へーすげーな。」
なのは「後で皆の実力を見させてもらうね。 はーい、集合!」
フォワード「はい。」
なのは「訓練に入る前に皆に紹介するね。この人たちは民間協力者の・・・」
ラッキー「ラッキーだ、宜しくな。」
スティンガー「スティンガーだ、宜しく頼む。」
ガル「ガルだガル、宜しく頼むけぇ。」
ナーガ「ナーガ・レイだ、シクヨロ。」
ハミィ「私はハミィ、宜しくね。」
スパーダ「僕はスパーダ、宜しくね。こう見えてコックだから、皆の食事についても僕にお任せ。」
小太郎「僕は佐久間 小太郎、宜しくね。」
ツルギ「俺様は、鳳ツルギだ宜しくな。」
なのは「じゃあ、皆も自己紹介してね。スバルから。」
スバル「はい。スバル・ナカジマです。宜しく願いします。」
ティアナ「ティアナ・ランスターです。」
エリオ「エリオ・モンディアルです。」
キャロ「キャロ・ル・ルシエです。そして、この子は私の竜のフリードです。」
フリード「キュクルー。」
ラッキー「ドラゴンか、司令みたいだな。」
キャロ「司令さんですか?」
ラッキー「ああ。」
なのは「皆の訓練の後で彼らの実力を見させてもらおう。」
フォワード「はい。」
眼鏡をかけた女性「なのはさ~ん。」
なのは「シャーリー!」
シャーリー「スバルたちも久しぶりだね、デバイス達の調子はどう?」
スバル「大丈夫です。むしろ、一番最初に貰った時よりも今の方がすっかり馴染んでます。」
シャーリー「そう、それは良かった。 協力者の皆さんは初めましてですよね?機動六課通信主任兼メカニックマイスターのシャリオ・フィニーノ士長です。皆からはシャーリーと呼ばれているので皆さんも良ければそう呼んでください。皆さんのデバイスの開発や調整、有事の際はオペレートを担当するので宜しくお願いします。」
ラッキー「ああ、宜しく頼むぜ。」
シャーリー「もちろん、皆のデバイスの調整も引き続き担当するからね。」
フォワード「ありがとうございます。」
なのは「じゃあ、紹介も終わったところで、訓練に入ろうか。シャーリー?」
シャーリー「は~い、機動六課自慢の訓練スペース。なのはさん完全監修の陸戦用空間シミュレーター、ステージセット。」
シャーリーは空中に展開したホロキーボードを操作して最後に現れたモニターをタップする。すると、何もなかった海辺にビルの群れが出現した。
ラッキー「おー、すげー!オリオンシップのトレーニングルームとは大違いだな。」
なのは「そうなの?」
ラッキー「ああ、オリオンシップのトレーニングルームは何も変わらないから、景色が変わるなんて新鮮なんだ。」
なのは「そうなんだ、行ってみたいな。」
ラッキー「今度オリオンシップの画像を見せてやるよ。」
なのは「ホントに?」
ラッキー「ああ。」
なのは「さてと、皆聞こえる?」
フォワード「はい。」
なのは「私たちの主な仕事は特定捜索ロストロギアの保守管理と新しく任務が追加されて、惑星破壊者の殲滅。その為に私たちが戦うことになる相手はこれ。」
説明をしながらターゲットを出していく。ターゲットとして出されたのは、ガジェットやジャークマターの戦闘員であるインダベーたちだ。
なのは「ガジェットについては説明しなくても分かるよね。だけど、新しく出した敵については、ラッキーさんたちの方が詳しいから、代表してラッキーさんに説明してもらうね。」
ラッキー「確かに、こいつらに関しては、俺たちの方が専門家だもんな。今お前達の前に出ている敵は宇宙幕府ジャークマターの戦闘員であるインダベーだ。こいつらは遠距離だろうと近距離だろうと関係なく攻撃してくるからな。」
なのは「だそうなので、どうすれば良いか素早く考えて、素早く動く。 では、第1回模擬戦訓練。ミッション目的逃走もしくは攻撃してくるターゲットの破壊もしくは捕獲並びに殲滅。目標時間30分以内。」
なのは・シャーリー「スタート!」の合図と共に新生機動六課の訓練が始まった。
制服の着方に関して、補足説明をさせてもらいます。 ラッキー、バランスは通常の着用方法で着用し(バランスに至っては中のYシャツも込み キュウレンジャー本編で着用していた宇宙竜宮城の執事服が管理局の制服になっただけだと認識してください。)、スティンガーはサソリの尾が出るように着用しており、ガルは制服のジャケットだけ着用し、下のズボンをはかずに元々はいていたズボンを着用しており、ナーガとハミィはラッキー達同様通常の着用方法で着用しているが、制服のジャケットの下にそれぞれ防寒着として冬用のセーターを着用しており、スパーダ(に関してはトレードマークのハンチング帽もかぶっている。)と小太郎もラッキー同様通常の着用方法で制服を着用しており、ショウは制服のサイズが合わなかった為にキュウレンジャーとしての服装のままで、ツルギに関しては、制服のジャケットを着用せず、臙脂色のロングコートを着用しているというスタイルです。
ややこしいと思いますが、宜しくお願いします。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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3話 実力試験
それでは、本編をどうぞ。
ー機動六課 訓練場ー
その後も順調にフォワードたちの訓練が続けられ、最後のインダベーを倒したことで訓練は終了となった。
なのは「はーい、そこまで。皆どうだった?」
スバル「ガジェットに関しては今まで戦ってきたので、動きも分かりやすかったですし、破壊しやすかったですけど、新しい敵として出てきたインダベーという機械生命体についてはどんな攻撃をしてくるのか全く分からなかったです。」
なのは「だよね。けどこれからはガジェットばかりではなく、インダベー達も殲滅対象になってくるから、気を抜かずにね。」
フォワード「はい。」
なのは「さて、これから皆には協力者の皆さんの戦闘を見学してもらうよ。これから先みんなと協力することになるから戦い方を知っておけば、作戦も立てやすくなるし。どうかな?」
ティアナ「賛成です。戦力を知っておけば、センターガードとして作戦も立てやすくなりますし、どういった連携が取れるのか新たな発見が見つかるかも知れませんし。」
なのは「だね、私もどうやって戦うのか気になってたし。という訳で皆さんには実力試験を受けてもらいます。ルールは簡単、私たちが指定するターゲットをすべて撃破すればクリアです。ターゲットの難易度はどうしますか?」
ラッキー「そうだな・・・さっきの機械は1番低い難易度でインダベーに関してはその逆で1番高い難易度で頼む。」
エリオ「難易度A!?僕たちでも1番低い難易度で苦労したのに、最初から難しくすることはなかったんじゃ・・・」
ラッキー「俺たちにとっては、あいつらとの戦闘は日常茶飯事だったし、これくらいでなきゃ試験にもならねーだろ。」
ハミィ「確かに。私たちにとってはあんなやつら朝飯前よ。」
なのは「じゃあ、皆さんは中に入ってください。」
ラッキー「オッキュー。」
ラッキーの返事を合図にラッキー達は、訓練場へと入っていった。
なのは「じゃあ、試験を始めますね。制限時間はフォワードの子たちと同じく30分です。ガジェットとインダベーをすべて撃破すればクリアです。」
ラッキー「分かった。」
なのは「それでは、スタート!」
その言葉を合図にラッキー達の実力試験が始まった。
なのは「お手並み拝見と行こうかな。」
一方、訓練場のラッキー達は・・・
ラッキー「皆、行くぞ!」
キュウレンジャー「オッキュー。」
ラッキーの言葉を合図に、全員がチェンジキュータマを手にし変身する。その様子をモニターで見ていたティアナたちは・・・
ティアナ「バリアジャケット?フルフェイスタイプなんて初めて見たわ。」
エリオ「ですが、彼らから魔力が感じられません。」
スバル「つまり、魔力を使ってないってこと?」
キャロ「そもそも、魔法そのものを知らない可能性もありますよ。」
ティアナ「そう言えば、本局でフェイトさんが解決した事件の捜査資料を整理していた時に、こんな話を聞いたわ。」とティアナが語りだした。
ティアナ「宇宙が心無き者の手に陥り、人々が涙するとき、キュータマに選ばれた12人の究極の救世主が宇宙を救うとね。」
スバル「どういう意味なんだろう?」
ティアナ「分からないわ。試験が終わったら、彼らに聞いてみましょう。」
一方モニターで見られていることを知らないラッキー達は・・・
ラッキー「とは言え、どこから来るか分かってねーからな・・・」
スティンガー「確かに。ボウエンキョウキュータマを使って見るか。」
そう言うと、スティンガーは青いキュータマを取り出し、自身のセイザブラスターへとセットした。
セイザブラスター<ボウエンキョウ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>
すると、望遠鏡で覗いたかのように、遠くからの敵が見えた。
スティンガー「敵の数は30。インダベーが20体と1ヶ月前に飛ばされた道路で見た機械の群れが10体だ。」
ラッキー「30か、実力を見せるにはちょうどいい数だな。」
小太郎「どうする?」
ラッキー「インダベーはいつも通りに片づけて、機械の群れにはこの間の戦法が通じるか試してみよう。」
小太郎「そうだね。」
それからラッキー達は30分以内にインダベーとガジェットを全て撃破することに成功し、なのはから合格を言い渡された。
いかがでしたか?それでは今回もこのコーナー行ってみましょう!
《キュータマ解説コーナー》
ボウエンキョウキュータマ・・・ボウエンキョウ座を司るキュータマ。遠くの敵を映し出す能力を秘めている。
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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4話 歓迎会 前編
それでは、本編をどうぞ。
ー試験終了後の訓練場にてー
なのはから試験の合格を言い渡されたラッキー達は・・・
ラッキー「合格出来て良かったぜ。」
スパーダ「だね。経験の差を見せられたかな。」
すると、先程まで何もなかった空間にモニターが展開され、そこになのはが映っていた。
なのは「凄いターゲット全機撃破だよ、おめでとう。」
ラッキー「言ったろ?俺たちにとってあいつらとの戦闘は日常茶飯事だって。攻撃パターンが分かってるからな。」
なのは「うん、見ていて実感したよ。」
ラッキー「見てた?」
なのは「うん、モニターで見てたんだ。」
ラッキー「じゃあ、変身するところも?」
なのは「うん、バッチリ見てた。」
ラッキー「そうか・・・そこも含めて説明するから、そっちへ戻るな。」
なのは「うん、待ってるよ。」
その言葉を最後にモニターは閉じられた。
スパーダ「ラッキー、今のなのはちゃんだよね?どうしたの?」
ラッキー「変身するところから全部モニターで見てたんだとさ。」
スパーダ「そうなの?」
ラッキー「ああ、で説明するから戻るって言ったんだ。」
スパーダ「確かに。この力のこと説明しないとね。」
スティンガー「こちらの世界に保護してもらった時には話せてないことがたくさんあるからな。」
ハミィ「それよりまずは目先の事を考えようよ。どうやって戻る?」
小太郎「ウサギキュータマでも使う?あれなら一発で皆のところへ戻れるんじゃない?」
スティンガー「やみくもに歩き回るより、良いかも知れない。誰かウサギキュータマを持ってるやつは?」
小太郎「俺が持ってるよ。ちょっと待ってて。」そう言うと、小太郎は取り出したキュータマを自分のセイザブラスターへセットし、手前に倒した。
セイザブラスター<ウサギ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>
小太郎は「八ッ」という掛け声とともにトリガーを引いた。するとラッキー達の足元にピンク色のエネルギーが付与された。足元にキュータマの力が付与されたことを確認してラッキー達はその場で軽くジャンプする。すると、キュータマの力でより高くジャンプしてなのは達のところへ戻る。
一方、訓練場の入り口で待つなのは達は・・・
なのは「凄い、30分以内に全機撃破しちゃったよ。」
シャーリー「あの機械生命体との戦闘は、日常茶飯事だって言ってましたよね?てことはどこかの管理世界ではあんなのがたくさんいるってことなんですかね?」
なのは「残念、シャーリー。彼らは管理外のそれも異世界の出身なんだよ。」
シャーリー「異世界から!?どういうことなんでしょうか?」
なのは「それも含めて彼らに説明してもらおう。それより、戦闘については、どうだったティアナ?」
ティアナ「凄いです。バリアジャケットの事とか聞きたいことがたくさんありますが、今は純粋に彼らの戦闘技術が私たちの何倍も上です。宇宙を救う救世主ってもしかしたら、彼らの事かも知れませんね。」
なのは「宇宙を救う救世主?」
ティアナ「はい、スバルたちにはモニターを見ながら話したんですけど・・・」とティアナは先程スバルたちとしていた話をなのはにも聞かせる。そこへ、ウサギキュータマの力で跳躍力が上がっているラッキー達が戻って来た。
いかがでしたか?それではこのコーナーに行きましょう
《キュータマ解説コーナー》
ウサギキュータマ・・・ウサギ座を司るキュータマ。跳躍力の強化で主に使用され、自分以外の仲間にも力を付与することが出来る。
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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4話 歓迎会 中編1
それでは後編をどうぞ。
ー訓練場入り口ー
飛んで戻って来たラッキー達になのは達はもしかしたら、魔力があるのでは?と思いながら、説明してもらうためにラッキー達の近くまで歩いて行った。
なのは「お疲れさま。飛んでたように見えたけど、あれは何なの?」
ラッキー「あれは、キュータマの力でジャンプ力を上げてたんだ。」
機動六課「キュータマ?」
ラッキー「ああ、小太郎見せてやってくれ。」
小太郎「うん。」そう言うと、小太郎はセットしたままのウサギキュータマを外して言った。
小太郎「このキュータマの力を使ったんだよ。やみくもに歩き回るより手っ取り早いと思って。」
なのは「へー、このキュータマの力で?他にはどんなのがあるの?」
ラッキー「それも含めて全部説明したいから食堂に全員を集めてくれないか?」
なのは「全員ってバックヤードのスタッフも?」
ラッキー「いや、前線メンバーと後方支援のメンバーだけでいい。」そう言うと、ラッキーは左腕に巻かれたセイザブラスターに呼びかけた。
ラッキー「バランス、チャンプ、ラプター、司令 食堂に集まってくれないか?俺たちの事を説明したいから。」すると、4人から「オッキュー。」という返事が返って来た。
スバル「他にも仲間がいるんですか?」と尋ねたスバルに対して、
なのは「うん、居るよ。全員で12人。」と答えたのは、なのはだった。
フォワード「そんなにいるんですか!?」とフォワードたちも驚いている。
スパーダ「最初は、スティンガー、チャンプ、ハミィちゃん、僕の4人だけだったんだけど、ラッキーに出会ったことで残りの5人が全員見つかって、さらに小太郎とツルギそして元々戦っていた司令を合わせたら、12人に増えたんだ。」
スバル「そうなんですね。」
小太郎「それからもう1つ重大発表があるんだけど、それは皆がいるときに食堂でするね。」
ラッキー「だな。着替えたら、更衣室の前で待ってるから食堂まで案内してもらって良いか?」
なのは「うん。」
その一言を最後に実力試験は終わり、一同は更衣室へと向かった。
ー六課隊舎 女子更衣室ー
スバル「重大発表って何なのかな?」
ティアナ「分からないわ。」
キャロ「私たちもビックリすることですか?」
ハミィ「うん、これを聞いたら、ちょっとどころの騒ぎじゃないよ。」
スバル「へーちょっと楽しみだね。」
キャロ「はい。」
その時、着替えのために外していたハミィのセイザブラスターに通信が入った。
ラッキー「ハミィ、今いいか?」
ハミィ「ラッキー、どうしたの?」
ラッキー「さっきエリオから聞いたんだが、食堂で俺たちの歓迎会を開いてくれるそうだ。そこで、お礼の意味を込めて、久しぶりに歌わねーか?」
ハミィ「歌って潜入捜査の時の?」
ラッキー「そう、既にナーガにも話をしたんだ。そしたら、良いアイデアだってナーガも賛成してくれてな。」
ハミィ「なるほど、でも衣装はどうするの?」
スティンガー「それなら、俺が持ってるが。」と今度はスティンガーの声が聞こえた。
ハミィ「持ってるの?(゚∀゚)キタコレ!!1日限りのQQQ(トリプル・キュー)再結成ね!」
小太郎「俺も聞きた~い。」と今度は小太郎の声が聞こえてきた。
小太郎「俺兄貴と皆の衣装作った後は、ずっとオリオンシップにいたからハミィ達の歌聞いてないんだよね。あ、そうだ俺も歌っちゃおうかな。」
ラッキー「お、小太郎も歌うか?」
小太郎「うん、ついでに俺が司会やってもいい?」
ラッキー「ああ、良いぜ。」
小太郎「やった、ありがと。」
その言葉を最後に小太郎の声は聞こえなくなった。
ハミィ「そうなると準備がいるよね?」
ラッキー「だな。とりあえず食堂まで案内してもらう道すがらで考えよう。じゃあ、後でな。」
その声を最後にラッキーからの通信は切れた。それと同時に着替え終わったスバルから声をかけられる。
スバル「ハミィさん、何の話だったんですか?」
ハミィ「ん、内緒。」
そうこうしているうちにハミィも着替え終わり、更衣室から出て行くとすでに着替えを終えていたラッキー達にだけ聞こえるようにひそひそ声で話し始める。
ハミィ「段取りはどうする?」
ラッキー「ひとまずは普通に食事をして、皆がスパーダの料理に夢中になってる隙にこっそり抜け出して歌うという手筈で行こうと思うんだが、どーだこのプラン?」
小太郎「俺が司会をやるってことも忘れないでよ。」
ラッキー「そうだったな、小太郎頼むぜ。」
小太郎「ラッキーがシシ座の王様だってことも言うんだよね?だったらさ、あれもやろうよ。」
ラッキー「おいおい、やめてくれよ。皆は家来じゃ・・・」
小太郎「やらなきゃダメ。」
ラッキー「う・・・分かった。スパーダ料理の腕は任せていいか?」
スパーダ「Oui.お任せあれ王様。」
ラッキー「だからやめてくれよ・・・」
スパーダ「普段は止める立場だけど、今回は僕も乗らせてもらうよ。」
ラッキー「仕方ねーか。」
そうこうしているうちに食堂に到着した。
スパーダ「ここが食堂?」
なのは「うん、訓練の後はみんなここで食事をとるんだ。 さっき指示された通り、前線と後方支援のメンバー並びに皆がこれからお世話になる人たちを呼んでおいたよ。」
スパーダ「腕の振るいがいがありそうだね。」
その時、スバルのお腹が盛大に鳴った。
スバル「あはは、動きっぱなしでお腹が空いちゃった。」
ラッキー「確かに、俺たちも腹が減ったな。スパーダ早いとこ飯にしてくれ。」
スパーダ「Oui.腕によりをかけて作るから、1時間くらい待ってくれるかな?」
それからキッチリ1時間後・・・
スパーダ「お待たせ皆。完成したからテーブルまで運んでくれるかな?」
この時スバルたちはラッキーからスパーダの扱いについて注意を受けていた。
ラッキー「スパーダは、オリオンシップでもみんなの食事の用意を一手に引き受けてたんだ。だから、キッチンでは誰もスパーダに逆らってはいけないという暗黙のルールがある。逆らったら何があるか分からねーからな。だから、キッチンではこの一言だけが許される。「Oui.シェフ。」この一言が無ければ、最悪飯抜きになることもあるからな。」
なのは「さすがにそれはイヤかも・・・」
ラッキー「だろ、だからスパーダからなにか頼まれたらすべて引き受けること。」
その言葉通りなのは達は、スパーダが作った料理を手分けしてすべてテーブルへと運んでいき、食事へとありつくのだった。
いかがでしたか?
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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4話 歓迎会 中編2
それでは、本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
スパーダから出された料理を見て目を輝かせるスバルたちフォワード一同。すべての料理を運び終えると、スパーダがエプロンを外してテーブルへとやってきた。
スパーダ「さあ皆、ボナペティ―ト。」
その言葉を待っていましたとばかりにスバルとエリオが取り皿に大量によそい始めた。
ティアナ「前の時も思ったけど、あんたたちホントによく食べるわね。」
スバル「このくらい食べなきゃ動けないよ。」
エリオ「そうですよ。僕なんか保護隊で一番動いてますから、。エネルギー摂取は大事なんです。」
スパーダの料理を食べたスバルは・・・
スバル「ん~!おいしい!もしかしたら六課の料理よりおいしいかも。」
ティアナ「確かに、おいしいわ。」
その時、スパーダが近くを通りながら言った。
スパーダ「お口に合ったようで何よりだよ。料理はまだまだあるから存分に食べてね。」
スバル「ありがとうございます。」
スバルがその一言を言い終わると同時にスパーダは、フォワードたちの座るテーブルを離れ、なのは達隊長陣が座るテーブルへとやってきた。
スパーダ「どうかな、僕の料理は?」
なのは「おいしいよ。」
フェイト「うん。」
はやて「なんやろ・・・料理をしている人間として負けた気がする。」
スパーダ「良かった。いっぱい作ったからたくさん食べてね。」
スパーダはそう言うと、ラッキー達の方へと歩いて行った。
スパーダ「皆良い感じに食べてくれてるよ。ラッキー達はそろそろ良いんじゃない?」
ラッキー「だな。ナーガ、ハミィ、小太郎行くぞ。」
ナーガ・ハミィ・小太郎「オッキュー。」
そう言うと、ラッキー達は準備のためにこそこそと足音を立てないように食堂から出て行った。
それから20分後・・・小太郎だけが再度食堂に入って、マイクを持つとこう言った。
小太郎「皆さん、僕たちのシェフ自慢の料理はいかがでしたか?ここからは僕、佐久間 小太郎が
司会をさせていただきます。宜しくお願いします。」
その言葉を聞いたフォワードを始めとした食堂に集められたメンバーは一斉に食堂の前方に注目した。
はやて「あれ、小太郎君だけや。ラッキーさんたちはどこへ行ったんやろうか?」
小太郎「今日は僕たちの為に歓迎会を開いてくださり、ありがとうございます。早速ですが本日のメインイベントに行きましょう。僕たちが飛ばされる前のチキュウの宇宙ナンバーワンアイドル ホシ★ミナトの遺伝子を持つ3人組QQQ(トリプル・キュー)この為だけに1日限りの再結成。曲は「からっきし」です、どうぞ。」
小太郎の挨拶が終わると、ハミィ達が現れてステージに立った。
ハミィ「皆さん、初めまして。QQQ(トリプル・キュー)です。今日は1日限りの再結成ですが、心を込めて歌います。聞いてください「からっきし」。」
ハミィの挨拶が終わるとラッキー達はスタンバイし、歌い始めた。そして歌が終わり・・・
ハミィ「ありがとうございました。」そう言ってハミィ達はステージから降りた。
ハミィ達がステージから降りるのを待って小太郎が再度マイクを持った。
小太郎「皆さん、どうでしたか?もう一度大きな拍手をお願いします。」
すると、先程とは違う大きな拍手が食堂のあちこちから響いた。
すると、そこへラッキーがやってきて小太郎のマイクを取るとこう言った。
ラッキー「俺たちだけじゃないぜ。ネクストシンガーは佐久間 小太郎!」
小太郎は、食堂に案内してもらうまでの会話を思い出していた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小太郎「先にラッキー達が歌って、それから俺が歌うっていうのはどうかな?」
ラッキー「それ良いな!じゃあ、小太郎が歌う時は俺が司会をやるってことでどーだ?」
小太郎「賛成。」
スティンガー「流石に小太郎用の衣装を作る時間は無いから、小太郎は悪いがそのまま歌ってくれ。」
小太郎「気にしないで。元々ラッキー達が歌うって時に俺もって言い出したわけだし。」
スパーダ「小太郎の歌期待してるよ。」
小太郎「任せといて。皆の期待に答えてみせるよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして現在・・・
ラッキーの言葉が終わると、小太郎がステージに立った。
小太郎「ラッキー、紹介ありがとう。 改めて佐久間 小太郎です。精一杯歌うので聞いてください。曲は「BLUE SKY BOY」」
そう言うと、小太郎も曲を歌うためにスタンバイし、曲がかかり始めると元気よく歌い始めた。 そして曲が終わると・・・
小太郎「ありがとうございました。」小太郎がそう言うと、食堂から盛大な拍手があちこちから響いてきた。
ステージのそばで聞いていたラッキー達からも・・・
ラッキー「カッコよかったぞ、小太郎!」
スパーダ「Si.本当に大観衆の前でよく歌い切ったね。」
ツルギ「流石小太郎先輩。やるじゃないか」
と賞賛の言葉をかけられた。
ここまで読んでくださりありがとうございます。次で4話を完結させられるように頑張るので次もぜひ読んでみてください。
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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4話 歓迎会 後編
それでは、本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
ラッキー達と小太郎の歌が終わり、まだ先程の余韻が残っていたところを再度小太郎がマイクを持って話し始めた。
小太郎「ありがとうございます。さて、ここで重大発表があります。ラッキー!」
ラッキー「おう。」
名前を呼ばれたラッキーが再度ステージに登壇した。
小太郎「皆さんは何故ラッキーを呼んだのか疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。彼はキュウレンジャーの一員だけのはずと・・・ですが、ラッキーには驚くべき身分があります。それは、元の世界では88星座系の1つシシ座系惑星カイエンの王様だということです。」
小太郎のその言葉を聞いた途端、グラスを持っていた全員がテーブルの上に置き謁見するかのように恭しく頭を下げた。
それを見たラッキーは・・・
ラッキー「皆、やめてくれ。皆は家来じゃないからな。俺たちの大事な仲間だ。」
その一言を聞いた食堂に集められた六課のメンバーは頭を上げた。
はやて「小太郎君たちは知っとったんか?」
小太郎「うん、僕たちも最初聞かされた時は、六課の皆さんと同じ反応をしたからね。」
はやて「そうなんや。」と感心する一方で、はやてはこんなことを思っていた。
はやて(スパーダさんの料理の腕に完敗や。 は~料理には自信あったんやけどな・・・ん?ちょい待ち。もし付き合えたらスパーダさんからいろんな料理を教わるチャンスやなかろうか。絶対にモノにしてやるで!)
一方、なのはも相手は違えど同じことを考えていた。
なのは(ラッキーさんが王様ってことはお父さんは引退したってことだよね。皆を引っ張っていくことの大変さは私には分からないけど、せめて隣でラッキーさんのお手伝いがしたいな。)
と考えていたことをラッキーとスパーダが知ることになるのは、もう少し後の話である。
とここで小太郎が真面目な表情をした。既にラッキー達も支給された管理局の制服に着替えている。
小太郎「皆さんを呼んでもらったのは、他でもありません。僕たち自身について皆さんにお話しする為です。」
その言葉を聞いた六課の面々は先程までの和やかな雰囲気から一転して緊張が走った。
小太郎「まず、最初に僕たちは元々この世界の住人じゃないんだ。」
ティアナ「どういうことなの?」
小太郎「僕たちは古代遺失物(ロスト・ロギア)レリックの力でこの世界に飛ばされたんだ。」
ティアナ「レリック!?まだ残ってたの?」
その質問に答えたのはなのはだった。
なのは「うん、1ヶ月前に八神部隊長がラッキーさんたちを保護した際に元の世界で拾ったみたいでね。おまけに皆が訓練で戦った機械生命体は、ラッキーさんたちが元居た世界からこの惑星を消滅させるために飛来したみたいでね。」
スバル「惑星の消滅!?それが起こるとどうなるんですか?」
ラッキー「惑星の消滅はプラネジュームを完全に吸い取られると起こる爆発だ。」
エリオ「プラネジューム?」
ハミィ「惑星を構成しているエネルギーの事だよ。これを全部吸い取られた惑星は爆発し、文字通り宇宙の塵になってしまうんだ。」
フォワード「宇宙の塵に!?」
ラプター「そうならないように私たちはモライマーズを破壊もしくは停止させているんです。そうすれば、プラネジュームの吸収は止まりますから。」
キャロ「モライマーズって何ですか?」
スパーダ「プラネジュームを集める為の瓶みたいなものかな。」
小太郎「キュータマについては僕とハミィから説明するね。キュータマはキューエナジーが集まって出来てるんだ。」
なのは「キューエナジーって何なの?」
小太郎「その星座に息づく生命エネルギーって言ったら分かる?」
なのは「つまりその星座を構成する命そのものってこと?」
小太郎「うん、大体そんな感じにとらえてもらって構わないよ。キュータマはそのキューエナジーが集まってこんな風に天球儀みたいな形で現れるんだ。」そう言いながら小太郎はポケットに入れたキュータマを取り出しながら説明した。
ハミィ「88の星座系に1つずつあって、数が多いから大きく分けて2種類に分けられるの。」
小太郎「なのはさんたちは訓練場で見たと思うけど、僕たちが変身に使っていたのがチェンジキュータマで、戦闘や日常生活の補助の役目を担ってくれているのが、スキルキュータマなんだ。」
ラッキー「スキルキュータマがチェンジキュータマに変化するってパターンもあるけどな。」
そう言うと、キュウレンジャー一同は一斉にショウの方を見た。
ショウ「確かに、ボクちんのリュウキュータマは元々スキルキュータマだったしね。」とショウは自分のチェンジキュータマであるリュウキュータマを取り出しながら説明した。
スバル「つまり、キュータマは88個存在するってことですか?」
スティンガー「いや、88個以上存在する。」
ティアナ「そんなにあるんですか?」
小太郎「うん、全部あげちゃうとキリがないけどね。」
スティンガー「そして一番肝心な話である宇宙幕府ジャークマターについてだが、これは俺から説明させてくれ。」
エリオ「スティンガーさんから?」
スティンガー「ああ、俺は一時期ジャークマターにスパイとして潜入してたから、内部の事情には少し詳しいんだ。」
ラッキー「そーだな。俺たちよりも潜入してたスティンガーの方が、詳しい説明もできるだろうし、説明を頼めるか?」
スティンガー「オッキュー。高町たちには保護してもらった時に話したと思うが、ジャークマターは、宇宙そのものを支配している。」
シャーリー「支配って宇宙全体を!?」
スティンガー「ああ、ジャークマターは階級制で一番下から戦闘員>ダイカーン>カロー>フクショーグン>そして、一番上がショーグンという風に上がっていくんだ。」
スバル「じゃあ、そのショーグンが一番強いってことですか?」
スティンガー「ああ、奴は強かったからな。」
ラッキー「俺も、過去に行った時に戦ったけど、全く歯が立たなかった上に死にかけたからな。」
ラッキーがそう言うと、機動六課のメンバーは、一斉にラッキーを見た。
はやて「ラッキーさんが死にかけたってそれホンマなん!?」
スパーダ「Si.本当だよ、はやてちゃん。」
はやて「でも、現にラッキーさんは生きてるし、どうやって・・・?」
ツルギ「それは、俺様の力だ。」
ティアナ「ツルギさんの?」
ツルギ「正確には、俺様の持つホウオウキュータマの力でだがな。」
ティアナ「どういうこと何ですか?」
ツルギ「俺様が持つホウオウキュータマは生命を司っているんだ。俺様もホウオウキュータマの力に助けられたからな。 その力を使ってラッキーを蘇生させたって訳だ。」とホウオウキュータマを取り出しながらツルギが説明した。
はやて「そうやったんか。そう言えば肝心なことを聞いとらんかった。そのジャークマターのショーグンの名前は?」
スティンガー「ショーグンの名はドン・アルマゲだ。」
はやて「ドン・アルマゲ・・・」
エリオ「あの、質問良いですか?」と手を挙げたのはエリオだった。
スティンガー「何だ?」
エリオ「話に出てきたカローって何体いるんですか?」
スティンガー「カローは各星座系に1体しかいないから、すべて合わせると88体存在してる。」
エリオ「そんなにいるんですか!?」
スティンガー「ちなみにフクショーグンはカローの1つ上の階級でこの地位にいるのは3体だけだ。」
ラッキー達の話を聞いた機動六課一同は、改めてこの星の消滅を阻止してみせると決意した。
いかがでしたか?前話の前書きで5部作と言いましたが、うまく収めることに成功し、4部で収まりました。この調子で書いていくので今後も応援や栞、感想などお待ちしてます。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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5話 魔導師ランク検査
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 医務室へと向かう廊下ー
ラッキー達の話を聞き終えた機動六課の面々はそれぞれが残された業務をするために、各々の持ち場へと戻っていった。なのは、フェイト、はやての3人はラッキー達を伴いなのはの先導で医務室へと向かっていた。ラッキー達に魔導師の魔力の源であるリンカーコアの有無の検査をするために。
廊下を歩くこと10分・・・
なのは「着いた、ここが医務室だよ。ここで皆には魔法を使う人の事を魔導師って言うんだけど、その魔導師の魔力の源であるリンカーコアが存在するか、存在するのであれば、皆がどの程度魔法を使うことが出来るのかを医務官の先生に検査してもらうね。」
そう言うと、なのははドアの前に立ち入室を求めるブザーを鳴らす。すると中から「どうぞ。」という返事が返って来たのでなのは達は医務室に入った。
なのは「シャマル先生、お願いしていた検査って出来ますか?」と尋ねた。 実は医務室に向かう前になのはは、予めシャマルに「ラッキーさんたちのリンカーコアの有無の検査をしたい。」という旨の通信をしていたのだ。
シャマル「できますよ。でも、その前に・・・」そこでいったん言葉を切ると、ラッキー達に歩み寄り挨拶をした。
シャマル「初めまして、機動六課主任医務官のシャマルと言います。六課の皆の健康管理が主な仕事なので皆さんも病気やケガや、何か困ったことがあれば遠慮なく私に相談してくださいね。」とシャマルが挨拶を終えると、キュウレンジャーを代表してラッキーが挨拶を返した。
ラッキー「俺たちの方こそ、宜しく頼むな。」
シャマル「さて、皆さんにはこれから、魔導師の魔力の源であるリンカーコアがあるかどうかの検査をさせていただきます。魔導師が魔法を使う上で重要になってくるのがこのリンカーコアです。皆さんにリンカーコアがあれば、魔法を使うことができますし、リンカーコアがなくても、前線のバックアップや後方での力仕事など、みなさんの得意分野を生かせることもありますよ。」
ラッキー「へーそーなのか。」
シャマル「はい。 では、検査を始めましょうか。12人いるから2人ずつそこのベッドへ横になってもらえますか?」
ラッキー「ああ、分かった。誰からでも良いのか?」
シャマル「はい、誰からでも構いませんよ。」
ラッキー「分かった。少し話し合わさせてくれ。」
そう言うとラッキー達は、円陣を組んで話し合いを始めた。
小太郎「誰から行く?」
ハミィ「ラッキーは一番最後にしてもらった方がいいと思う。シシ座だけじゃなく、オリオン座の血も流れてるんだから、何があるか分からないし・・・」
ラッキー「そーだな。じゃあ、ツルギから逆順で行くか。」
ハミィ「うん、賛成。」
ハミィの一言を最後に話し合いは終わり、ラッキーが言った。
ラッキー「話し合いの結果、ツルギから逆順で行かせてもらおうと思う。」
シャマル「分かりました。逆順というと・・・」
ラッキー「最初はツルギと小太郎からだな。」
小太郎「うん。」
ツルギ「俺様たちが一番最初か。」
シャマル「分かりました。では、お2人とも靴を脱いでそこのベッドへ横になってください。」
ツルギ・小太郎「オッキュー。」
そう言うとツルギと小太郎の2人は、靴を脱いで、ベッドに横になる。その隣へシャマルが立ちモニターとホロキーボードを展開して行った。
シャマル「じゃあ、検査を始めますね。」そう言うとシャマルは、ホロキーボードを操作してツルギと小太郎の体を調べて行った。
シャマル「2人とも、終わりましたよ。」シャマルの声でベッドから起き上がる。
シャマル「リンカーコアの有無に関しては、お2人とも存在が確認出来ました。それから魔導師としてどのくらいの力量があるのかも同時に調べていたのですが、それは全員の検査が終わってから発表しますね。」
その後も順調に検査が進み、残るはラッキーとスティンガーのみとなった。
シャマル「最後の2人ですね。ベッドへお願いします。」
ラッキー・スティンガー「ああ。」
そう言うと2人はベッドへ横になる。
シャマル「お2人にもリンカーコアが存在しています。魔導師としての力量は・・・へ!?計測不能!?」
ラッキー「あー、やっぱりか。」
なのは「どういうことなの?」
ラッキー「俺は、シシ座の生まれなんだが、同時にオリオン座の血も引いてるんだよ。最も俺も過去に行くまで、自分にオリオン座の血が流れてるなんて知らなかったけどな。」
はやて「そうなんか。」
フェイト「本来だったら、能力限定で抑えなきゃいけないんだけど、ラッキー達はあくまで協力者という立場だから、正規の局員である私たちと違って能力限定がかけられない・・・」
小太郎「はやてさん、能力限定って何?」
はやて「具体的に言えば、リミッターのようなものや。皆も後から持つデバイスが主に対象になるんやけど、人に用いれば保有している魔導師ランクを下げることが出来て、1つの部隊に優秀な魔導師を多く所属させられる。まあ、裏ワザ中の裏技やね。」
フェイト「1つの部隊で保有できる魔導師ランクの総計規模というものがあるんだけど、六課はそれを優にオーバーしちゃってるんだ。だから、前に出て戦う人たち・・・フォワードって言うんだけどそのフォワードの隊長、副隊長と後方支援のはやてには魔力の出力リミッターをかけてるんだ。」
小太郎「はやてさんも能力限定の対象なの?」
はやて「うん、元々の魔導師ランクが高いからな。」
シャマル「とりあえずリンカーコアの有無の検査結果から発表するわね。これから名前を呼ぶ人は全員リンカーコアの存在が確認されました。 ラッキーさん、スティンガーさん、ガルさん、バランスさん、ナーガさん、ハミィさん、スパーダさん、ショウさん、小太郎君、そしてツルギさん。 以上の10人よ。」
小太郎「バランスにも存在してたんだ。機械とは言え生命体だから?」
バランス「どーなんでしょ~。」
チャンプ「我輩はロボットだからな・・・」
ラプター「私はアンドロイドですからね・・・」
シャマル「2人とも気を落とさないで。リンカーコアがないからと言って魔導師になれないと決まったわけじゃないわ。私たちの中にも魔導師じゃない一般局員が多数いるから、その人たちはそれぞれ自分の得意分野で仕事をしている人たちもいるの。」
ラプター・チャンプ「私(我輩)たちの得意なことでお手伝いを・・・?」
シャマル「ええ。」
ラプター「そうですよね。皆さん、情報収集は引き続き私にお任せください。」
バランス「僕も、リンカーコアが存在してるけど情報収集ならお任せだよ~ン。」
チャンプ「我輩もこう見えて筋力トレーニングは欠かさずにやっているから、力仕事をするなら吾輩を頼ってもらっても構わねーぜ。」
なのは「ありがとうございます。」
シャマル「次に魔導師としてのランクと陸戦魔導師か空戦魔導師かの適性検査さらに魔法の術式に関する検査もリンカーコアの有無の検査と一緒にやってたんだけど、全員が陸戦魔導師という結果が出ているわ。」
ラッキー「魔法の術式って何なんだ?」
小太郎「僕が説明するよ。」
なのは「小太郎くん、分かるの?」
小太郎「うん、文字だけじゃなくて魔法の術式だったり、なぜ魔法が使われるようになったかの歴史とかも特別講習で教えて貰ったんだ。」
なのは「そうなんだ。」
小太郎「うん。 さて、説明するね。」
ラッキー「頼む、小太郎。」
小太郎「魔法の術式は大きく分けてミッドチルダ式とベルカ式の2種類が存在するんだけど、ベルカ式は古い時代から生きている人達と、今を生きている人達が使ってる魔法陣が同じなんだ。だから、古い時代から生きている人達が使うベルカ式を古代ベルカ式、今を生きている人達が使うベルカ式を近代ベルカ式というふうに分けているんだ。」
ラッキー「さっきの検査で俺達が使う魔法の術式も調べてた訳か。」
シャマル「ええ。魔法の術式は、小太郎くんが説明してくれたようにミッド式、近代ベルカ式、古代ベルカ式の3種類。先ずは、最もメジャーなミッド式から発表していくわね。 ラッキーさん、ガルさん、バランスさん、スパーダさんの4人よ。」
ラッキー「この4人がミッド式魔法が使えるってことなのか?」
シャマル「ええ、次に近代ベルカ式のメンバーをこれもまとめて発表していくわね。 スティンガーさん、ナーガさん、ハミィさんの3人よ。」
ハミィ「私たち3人が近代ベルカ式を使えるって訳だね?」
シャマル「ええ。」
スティンガー「あと呼ばれていないのは・・・」
ラッキー「司令に小太郎にツルギだけだよな。」
シャマル「ええ。この3人は全員古代ベルカ式の魔導師という結果が出ているわ。 それから、今から名前を呼ぶ人は魔力変換資質を持っているわ。スティンガーさん、小太郎君、ツルギさんの3人よ。それぞれスティンガーさんが毒、小太郎君が凍結、ツルギさんが炎熱の変換資質を持っているわ。」
ラッキー「魔力変換資質って何だ?」
小太郎「魔法で電気や炎、僕だったら凍結を発生させるためには魔法を変換させるために変換プロセスを踏まなきゃいけないんだけど、変換資質を持っていたら、変換させるためのプロセスを踏むことなく直接攻撃に付加させることが出来るんだよ。」
シャマル「小太郎君、正解。そしてこれは珍しい属性でもあるの。」
ラッキー「珍しい?」
シャマル「炎熱と電気の変換資質は2人ずついるんだけど、凍結と毒は変換資質を持っている人がいないの。」
ラッキー「凍結と毒の変換資質を持ってるやつっていないのか?」
シャマル「ええ。リインちゃんが凍結の魔法を使ってるんだけど、あれは、六課の中に使い手がいないから自分から学んでリインちゃんの魔法にしてるから魔力変換資質と言う訳ではないの。」
ラッキー「そーなのか。」
シャマル「ええ。最後に魔導師ランクを発表するわね。これは魔導師の力量をアルファベットで表したもので、普通は一番下のGから上がっていって最高はSSSで終わるんだけど、検査の結果とんでもないことが発覚したの。」
ラッキー「とんでもないこと?」
シャマル「他の皆さんは正常な範囲内の検査結果だったんだけど、ラッキーさんあなただけ計測不能なのはさっき言った通りよ。」
ラッキー「どうするんだ?」
シャマル「本来なら能力限定をつけてもらうんだけど、はやてちゃんラッキーさんたちの事はどうなっているの?」
はやて「異世界渡航者やから、元の世界に帰れる方法が見つかるまで管理局で保護という事にしてる。」
シャマル「じゃあ、私達正規の局員と違って能力限定をかけられないわね。」
はやて「提案なんやけど、ラッキーさんの魔力に耐えられる頑丈なデバイスにするっちゅうのはどうやろう?」
シャマル「それは良いアイデアです、はやてちゃん。デバイスが頑丈なら魔力の暴発が起こることもありませんし、それにデバイスだけになら出力リミッターをかけられますしね。」
なのは「私も、はやてちゃんの意見に賛成だよ。」
シャマル「っと話がそれちゃったわね、ランクの話に戻りましょうか。」
はやて「そうやった、魔導師ランクの発表してないのにデバイスの話をしてもしゃーないやんか。」
シャマル「AAランクからまとめて発表するわね。 AAランクはガルさん、ハミィさん、ショウさん、小太郎君の4人よ。次にAランクの人たちはスティンガーさん、バランスさん、ナーガさん、スパーダさんの4人よ。そして、今名前を呼んだ人達より上の魔導師ランクの持ち主が2人いるわ。 ラッキーさんとツルギさんよ。」
小太郎「ラッキーは大声が出てたから何となく分かるけど、ツルギまで僕達より上なの?」
シャマル「ええ、検査の結果Sランクの値が出てるのよ。」
小太郎「Sランクって言うと・・・」
シャマル「AAAランクの1つ上よ。」
小太郎「流石、伝説の男・・・」
シャマル「そして、Sランクのツルギさんよりもさらに上のランクはラッキーさんただ1人よ。」
ハミィ「流石、オリオン座の子孫・・・」
シャマル「本来なら2人には能力限定をつけてもらうんだけど、協力者という立場上能力限定がつけられないので、デバイスを頑丈なものにして、魔力の扱い方を覚えてもらいます。」
はやて「皆は、元の世界で戦っとったというのは保護した時にも聞いたし、歓迎会の場でも聞いた。そやから6人ずつの分隊を2つ新たに設けようかと思っとるんやけど、どうやろうか?」
なのは「つまり、前線の分隊を2つ増やすってこと?」
はやて「その通りや、なのはちゃん。」
フェイト「となると、分隊分けがいるよね?どういう風に分けるの?」
ラッキー「12人いるからな6人ずつとなると、俺からナーガまでが俺の分隊でハミィからツルギまでがもう1つの分隊のメンバーって感じでどーだ?」
なのは「なるほど、数の前半、後半で分ける形だね。」
フェイト「その方が一番シンプルかも。」
ラッキー「バランスに関しては普段は後方メンバーとして動いてもらうが、有事の際は俺の分隊のメンバーとして動いてもらうってことでどーだ?」
バランス「その振り分けに賛成で~す。」
はやて「チャンプさんとラプターさんに関しては、ロングアーチに確定ってことでええかな?」
チャンプ・ラプター「はい(ああ)。」
なのは「じゃあ、メンバーが決まったところで分隊名と隊長、副隊長も決めちゃおっか。」
ラッキー「おう。」
フェイト「デバイスに関しては、シャーリーが資格を持ってるからシャーリーを呼ぶね。」そう言うとフェイトは通信画面を呼び出し、副官のシャリオを呼び出した。
なおラッキー達は6人ずつに分かれて誰が隊長、副隊長をするかの話し合いをしている最中である。
なのは「誰が隊長になるか決まったかな?」
ラッキー「ああ、ついでに言えば副隊長と分隊名もな。」
なのは「そうなんだ。隊長は誰がやるの?」
ラッキー「隊長は俺で副隊長をスティンガーに任せようと思ってる。そして分隊名は俺の生まれたシシ座の一等星から取ろうと思ってるぜ。」
なのは「シシ座の一等星って確か・・・」
ラッキー「レグルス。」
なのは「思い出したレグルスだ。つまりレグルス分隊か、良い響きだね。」
ラッキー「だろ。」
なのは「ラッキーさんたちはこれで決定?」
ラッキー「ああ。」
ラッキーのその言葉を聞くと、なのははもう一方のグループへと状況を尋ねた。
なのは「そっちのグループの皆はどうかな?」
小太郎「こっちは、僕が隊長をすることになり、副隊長をスパーダにお願いしたんだ。」
スパーダ「他の皆じゃ上手くまとめられないだろうし、司令だとテキトーで頼りないからね。」
ショウ「えー、僕ちんじゃ頼りないの?」
キュウレンジャー「うん、頼りないもん(ぜ、です、からな、)!」とキュウレンメンバーから普段のテキトーさを肯定されたショウは・・・
ショウ「僕ちんじゃ頼りないのね・・・」と落ち込んでしまった。
小太郎「まあまあ、司令も普段は後方メンバーとして動いてもらうけど、有事の際は僕の分隊のメンバーとして動いてもらうから。」
ハミィ「確かに、このメンバーの中で一番常識があるのは小太郎とスパーダそれからラプターくらいだもんね。人選は正しいと思うな。」
小太郎「分隊名は僕が変身するコグマ座の一等星から取ろうと思ってるんだ。」
なのは「コグマ座?私たちの世界では聞いたことがないよ。どんな星座なの?」
小太郎「コグマ座は北半球では、1年じゅう見ることが出来る星座で一等星のポラリスが最も明るい星座なんだ。」
なのは「へえ、そうなんだ。」
そこへ、フェイトの通信を聞いたシャーリーが医務室へとやってきた。
シャーリー「デバイスに関することは私にお任せください。」
小太郎「シャーリーさん!そっか、メカニックってことはデバイスに関する資格も持ってるってことだもんね。」
シャーリー「うん、自己紹介の時も言ったけど、皆のデバイスの開発や調整も担当するから一回皆でデバイスルームまで来てくれる?」
キュウレンジャー(チャンプ・ラプターを除く)「オッキュー。」
デバイスルームに行くと聞いたシャマルは、後方でデータをまとめていたがまとめ終わるとシャーリーに渡してこう言った。
シャマル「シャーリーこれを一緒に持って行ってくれる?デバイス製作に役立つはずよ。」
シャーリー「これは魔導師ランクの検査結果ですね。ありがとうございます。」
そう言うと、シャーリーはシャマルから魔導師ランクの検査結果のデータを受け取り、デバイスルームへと歩き始めた。
魔導師ランク検査から分隊分けまで書くことが出来ました。
いかがでしたか?それでは次回の本編でお会いしましょう。
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6話 デバイス
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 デバイスルームー
なのは達は医務室を出ると、シャーリーを先頭にデバイスルームへと来ていた。
シャーリー「ここがデバイスルームだよ。私は普段ここにいるからメンテナンスや機能の追加をしたいときは私に声をかけてね。」
小太郎「うん。」
シャーリー「さて、デバイスを製作する前に皆の魔導師ランクを見させてもらうね。」
そう言うと、シャーリーはシャマルから受け取っていたデータを端末に挿してラッキー達のデータを確認し始めた。すると・・・
シャーリー「これはシャマル先生が頑丈な機体にしてくれって言ったのも頷けるわ・・・」
シャーリーは医務室を出る前にシャマルから言われていた言葉を思い出していた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シャマル「ラッキーさんとツルギさんに関して何だけど、ラッキーさんは計測不能、ツルギさんはSランクの値を示しているの。本来なら能力限定をつけるところなんだけど、ラッキーさんたちはあくまで協力者という立場上、私たち正規の局員と違って能力限定を付けられないの。だから、頑丈な機体をよろしくね。」
シャーリー「分かりました。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その時は半信半疑だったが、モニターに展開した情報を見てシャーリーは決意した。
シャーリー(絶対に頑丈な機体にしてみせる!)
シャーリー「さて、これからデバイスを製作していくんだけど、デバイスについて希望はある?」
小太郎「僕とスティンガーは戦闘で長槍を使っているから、デバイスは槍型が良いかな。」
シャーリー「小太郎君たちは槍型だね、了解。」
ラッキー「俺は戦闘で大剣を使ってるから、デバイスも使い慣れた大剣形態で頼むぜ。」
シャーリー「ラッキーさんは大剣形態ですね、了解しました。」
その後も希望を聞いていき、全員の希望を聞き終えるとこう言った。
シャーリー「皆さん、ありがとうございました。いただいた希望通りにデバイスを製作しますね。完成するまでの目安は大体一ヶ月くらいですので、楽しみにしていてくださいね。」
小太郎「ちょっと待って、デバイスを作る前だよね?」
シャーリー「うん、もしかして機能の追加を希望する?」
小太郎「うん、その追加する機能を今話し合って大丈夫?」
シャーリー「うん、大丈夫だよ。」
小太郎「良かった。 司令、はやてさん、ちょっと良い?」
ショウ・はやて「どうしたんだい(どないしたん?)小太郎(くん)?」
小太郎「ジャークマターはいつ、何時どの世界を襲うか分からないでしょ?その時に僕たちだけじゃ対処が難しいと思うんだ。」
ショウ「確かに、それにボクちんたちはこの世界に詳しくない。」
はやて「なるほど、もし連戦なんてことになったら、体力を消耗してるのに小太郎君たちが出動せなあかんから、負傷するのは確実やもんな。」
小太郎「それにキューエナジーだって無限にある訳じゃ無いんだ。使い続ければいつかは枯渇しちゃう。」
なのは「そうなんだ。」
小太郎「だからブラスターをデバイスに組み込ませる形で量産してもらおうと思うんだけど、どうかな?」
はやて「それは、ええアイデアや。」
ショウ「うん、ボクちんも小太郎の意見に賛成だ。」
小太郎「ありがとう、2人とも。 シャーリーさん、決まったよ。」
シャーリー「どうするのかな?」
小太郎「僕たちが使っているセイザブラスターをデバイスに組み込んでもらえないかな?」そう言って左腕に巻かれたセイザブラスターを見せた。
シャーリー「理由を聞いても良いかな?」
小太郎「ジャークマターはいつ、何時どの世界を襲うか分からないし、もし連戦なんてことになったら、僕たちだけじゃ対処しきれないんだ。それにキューエナジーだって無限にある訳じゃ無いから。」
シャーリー「なるほど、分かったよ。」
小太郎「六課の中でデバイスを持っているのは?」
はやて「前線メンバーは全員が持ってるし、後方メンバーは、私とシャマルとリインと、ヴァイス君もやったかな。それからデバイスは持ってないけど、シグナムの融合騎のアギトと、ザフィーラも六課の一員やよ。」
小太郎「つまり全員で14人?」
はやて「うん。」
小太郎「その人たちを全員呼んでもらって良い?」
はやて「さっきの説明をするためやね。」
小太郎「うん。」
小太郎の言葉を聞いたはやては、呼び出しをするためにデバイスルームに設置してあるマイクに近づくと、呼び出し音を鳴らして全員をデバイスルームに呼んだ。 それからしばらくして、はやての呼び出しを受けた六課のメンバーがデバイスルームに集まった。
ティアナ「八神部隊長から呼び出しを受けたんですけど、何かあるんですか?」
小太郎「うん、僕がお願いしたんだ。」
キャロ「小太郎君が?」
小太郎「うん、皆のデバイスに新しい機能を加えてもらおうと思ってね。」
エリオ「新しい機能?」
小太郎「うん、僕たちが使っているセイザブラスターを皆のデバイスにも組み込もうと思って。」
スバル「理由を聞いても良いかな?」
小太郎「ジャークマターはいつ、何時どの世界を襲うか分からないし、僕たちが使っているキュータマのエネルギーだって無限にある訳じゃ無いから戦力の増強をしたいんだ。」
ティアナ「なるほど、そういうことなら全然問題ないわよ。」
スバル「うん、それに自分たちの世界は自分たちで守りたいし。」
小太郎「ありがとうございます。 それから僕たちも前線のメンバーとして戦うので宜しくお願いします。」
スバル「それって前線の分隊が増えるってこと?」
なのは「そうだよ。12人いるから6人ずつの分隊が2つ。」
ティアナ「部隊分けは、どうなっているんですか?」
ラッキー「俺が隊長を務めるレグルス分隊と、小太郎が隊長を務めるポラリス分隊の2つの分隊だ。」
エリオ「レグルス分隊とポラリス分隊・・・」
ティアナ「戦力が増えてくれれば、戦術の幅が広がるわ。」
エリオ「はい、今までとは違う連携もできるかも知れません。」
キャロ「私も賛成です。」
小太郎「ありがとう、皆。 ブラスターの機能を組み込むために皆のデバイスを預かることになっちゃうけど大丈夫?」
キャロ「組み込んでる間はデバイスがないから訓練が出来ないですよね?」
なのは「その間は訓練をお休みにするから問題ないよ。」
小太郎「ゴメンね、皆。」
エリオ「気にしないで、むしろ僕たちの方がお礼を言うべきなんだから。」
キャロ「そうだよ。惑星の消滅を阻止するために戦ってくれるんだから、私たちがお礼を言うべきなのに。」
小太郎「ありがと。エリオ、キャロちゃん。」
はやて「デバイスを持ってる人たちは皆シャーリーに預けてな。それ以外の人たちはどうしようか・・・」
小太郎「デバイスを持っていない人は直接シャーリーさんに作ってもらおうと思ってるよ。」
はやて「私はどうしよう・・・」
小太郎「はやてさんってデバイス持ってるんだよね?」
はやて「持ってはいるんやけど、AI機能が搭載されてないんよ。」
小太郎「AI機能が搭載されてないの?」
はやて「うん、私は小太郎くんたちと同じ古代ベルカ式の魔導師何やけど、デバイスとAI機能の相性が悪うてな。」
小太郎「そうなんだ。」
はやて「そやけど、ブラスターの機能を組み込むならAI機能があった方がええよね?」
小太郎「でも、相性悪いんじゃ・・・」
シャーリー「八神部隊長、セイザブラスター機能使用時のみAIを付けましょうか?」
はやて「そんなこと出来るん?」
シャーリー「はい、流石にセイザブラスター機能使用時は、音声が無いと分かりづらいと思いますし。」
はやて「ほんならお願いしようかな。」
シャーリー「では、ラッキーさん達のデバイス製作と同時進行で八神部隊長のデバイスにAI機能を取り付けますね。」
小太郎「ブラスターを組み込むなら、僕達のブラスターも組み込んでもらっていいかな?」
シャーリー「理由を聞いても良い?」
小太郎「デバイスとブラスター両方持つのは大変だし、持ち運びの観点から見ても1つの方が楽だしね。」
シャーリー「なるほど、確かに両方持つのは大変だもんね。分かった。小太郎くんのセイザブラスターも組み込ませてもらうね。」
小太郎「ありがとう。」
そう言うと小太郎は、自分の左腕に巻かれていたセイザブラスターを外してシャーリーに預けた。それを見ていたラッキー達は・・・
ラッキー「確かに、持ち運びの観点から見たら1つの方が良いよな。俺のブラスターも組み込んでくれねーか?」
シャーリー「もちろん、皆さんのデバイスにもお使いのセイザブラスターを組み込ませて頂きますよ。」
ラッキー「ホントか!?」
シャーリー「持ち運びの観点から見て1つの方が良いですよね?」
スティンガー「確かに、デバイスとブラスター両方持つのは荷物が増えるだけだしな。」
ハミィ「賛成!!」
ナーガ「小太郎、ゴイスーなアイデアだ。」
バランス「確かに、小太郎ナイスアイデアで~す。」
そう言うと、ラッキー達も自分の左腕に巻かれているセイザブラスターをはずしてシャーリーに預けた。
ショウ「ボクちんは杖飾りとして、そのままリュウツエーダーに装備しようかな。」
ツルギ「俺様は、普段は持っていないが皆がデバイスに格納させるというのであれば、俺様のホウオウシールドも格納してもらうとするか。」
シャーリー「皆さん全員デバイスに組み込ませるということでよろしいですか?」とシャーリーが尋ねたので代表でラッキーが「ああ。」と答えた。
シャーリー「分かりました。では皆さんのデバイスにお使いのセイザブラスターを組み込ませてもらいます。他に何か要望はありますか?」
小太郎「あ、じゃあ僕からもう1つ良いかな?」
シャーリー「何かな?小太郎くん?」
小太郎「大声じゃ言えないことなんだ。」
そう言うと、小太郎はシャーリーの近くまで来ると耳元で小声で呟いた。
小太郎「もう1つって言うのはツルギに関する機能なんだ。」
シャーリー「ツルギさんに関する機能?」
小太郎「うん、六課の人たちは知らないと思うけど、ツルギってああ見えてかなりの脱ぎたがりなんだよね。で、六課には女性が多いじゃない?その前でツルギが突然脱いだら、当然騒ぎになるし、セクハラにもなりかねないでしょ?」
シャーリー「確かに。騒ぎになるし、セクハラにもなるわ。」
小太郎「そこで、ツルギが脱ぎそうになったら、警報が鳴る機能を僕のデバイスに追加でつけて欲しいんだ。」
シャーリー「なるほど、セクハラ防止をする訳か。良いよ。」
小太郎「ありがとう。」
シャーリー「今言った機能だけで大丈夫?」
小太郎「うん、大丈夫。デバイスって精密機械だから一機作るのにどれくらいかかるか分からないけど、頑張ってね。」
シャーリー「ありがとう、最高のデバイスを作るから楽しみにしててね。」
その言葉を最後になのは達はデバイスルームを出た。廊下をしばらく歩いたところで小太郎がラッキー達にこう言った。
小太郎「さて、皆にはミッド文字とベルカ文字を覚えてもらわなきゃね。」
ラッキー「そうだったな、頼むぜ小太郎。」
小太郎「オッキュー、ビシビシ行くから覚悟してね。」
こうして、デバイスの完成を待つ間に小太郎は、ラッキー達にミッド文字とベルカ文字更には古代ベルカ文字や魔法の始まりなどの歴史を教えながら、日々を過ごしていった。
いかがでしたか?デバイス所持まで書けませんでした。この次はデバイス所持から書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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7話 マスター認証
シャーリーにデバイスの製作を依頼してから一ヶ月が経過した頃・・・
小太郎に持たされた通信端末にシャーリーから通信が入った。
シャーリー「小太郎くん、皆のデバイスが完成したからラッキーさんたちを呼んでデバイスルームに来てもらえる?」
小太郎「本当に!?」
シャーリー「うん。」
小太郎「分かった、皆を呼んですぐ行くね。」
それから10分後・・・ラッキー達はデバイスルームの前にいた。代表して小太郎が入室を求めるブザーを鳴らす。すると中から「どうぞ。」という返事が返って来たので、ラッキー達はデバイスルームへと入った。
シャーリー「いらっしゃい、待ってたよ。」
小太郎「完成したの?」
シャーリー「うん、見てみる?」
小太郎「見たい!」
シャーリー「そう言うと思ってたよ。 さあ、これが皆が持つことになるデバイスだよ。」そこには色々なアクセサリ形態になっているデバイスが宙に浮いていた。
ラッキー「これが俺たちのデバイス?」
小太郎「凄い、皆のパーソナルカラーに分かれてるんだ。」
シャーリー「誰がどのデバイスを持つのか説明するね。まず、ミニチュアの剣型デバイスがラッキーさんのデバイスになります。」
そう言われて、ラッキーは自分の目の前に浮かばれたミニチュアの剣を手に取った。
シャーリー「次に、オレンジ色のドッグタグ型デバイスが、スティンガーさんのデバイスになります。」
そう言われてスティンガーが自分の目の前に浮かばれたオレンジ色のドッグタグを手に取った。
その後も順調にわたり、最後にツルギが受け取ったことで、キュウレンジャー全員にデバイスが渡った。
シャーリー「展開したら、皆の希望通りの形態で作ってあるから、違和感は無いはずだよ。」
小太郎「ありがとう。 それから、ブラスター組み込めた?」
シャーリー「うん、なのはさんたちの分も含めてバッチリ組み込めたよ。 ただ、デバイスとして展開しちゃうとブラスターの機能が使えないから、ブラスター機能を使う時はスタンバイモードに戻してから使うように伝えてね。」
小太郎「オッキュー。」
シャーリー「デバイスの話に戻るよ。この子達、実はマスター認証がまだなんだ。良かったら名前を付けてあげてね。」
ラッキー「どうすれば良いんだ?」
シャーリー「説明しますね。」
と一通りシャーリーから説明を受けてマスター認証を済ませたラッキー達は早速自分の愛機となるデバイスに声をかけた。
ラッキー「これからよろしくな、レオン。」
スティンガー「魔法は使ったことが無いんだ。だからサポートを頼む、レスティ。」
ガル「これからよろしく頼むガル、ルプス。」
バランス「これからシクヨロ、リブラ。」
ナーガ「魔法に触れたのはこれが初めてなんだ。だから宜しく頼む、ヒューリー。」
ハミィ「これからよろしくね、リア。」
スパーダ「ピアチェーレ。これからよろしくね、ディア。」
ショウ「これから使いこなしていくから、魔法の事色々教えてねドラゴ。」
小太郎「限界まで目いっぱい使うから、これからよろしくねポルト。」
ツルギ「俺様と一緒に伝説を作っていこう、宜しくなニック。」
全員が一言ずつ声をかけるとそれぞれのデバイスがキラリと光った。
マスター認証は書けましたが、訓練までは書けませんでした。すみません(´;ω;`)次は、魔法の訓練を書きます。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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8話 魔法の訓練をしよう
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 ある日の訓練場ー
ラッキー達は、訓練場にて真紅の髪の毛を左右で三つ編みにしたスターズの副隊長兼戦技教導官であるヴィータから防御魔法の基礎について実戦形式で教わっていた。
ヴィータ「自己紹介がまだだったよな。機動六課前線部隊 スターズ分隊副隊長兼戦技教導官のヴィータだ。さて、戦闘において最も重要なもの・・・攻撃もそうだが、それよりも重要なものがある。それが防御だ。」
ラッキー「防御?」
小太郎「ラッキーもだけど皆にも言えるからね。僕もリベリオン本部へ研修に行って戦闘担当の教官から、防御について何度も言われてきたから防御に関しては、僕もヴィータ教官に賛成するよ。」
ヴィータ「小太郎の賛同を得られたところで説明を続けるぞ。防御魔法と一言で言っても覚えてもらう魔法は2種類。1つは受け止めるバリアタイプ、そしてもう1つは弾いて逸らすシールドタイプだ。」
小太郎「最後の1種類は・・・?」
ヴィータ「残りの1種類はデバイスを展開しちまえば、武器と一緒に出てくるからな。説明はいらねーだろ。」
小太郎「そうか、バリアジャケット。あれも防御魔法の1種だもんね。」
ヴィータ「そう、そして説明しなかった身にまとうタイプの防御魔法でもあるからな。」
ラッキ「そーなのか。」
ヴィータ「口で説明するより、実戦でやった方が早いか・・・アイゼン!頼むぞ。」
ヴィータが首にかけたミニチュアのデバイスであるグラーフ・アイゼンに声をかけると(既に全員のデバイスをそれぞれの持ち主に返却済みである。)返事を返し、訓練用の服装のままで手にはお年寄りが趣味としてたしなみそうなゲートボールのスティック形態となったグラーフ・アイゼンがヴィータの手に握られていた。
ヴィータ「あたしがこれから鉄球を打つからバリアで防げよ。」
小太郎「確かに、こういうのは口で説明するより、実戦でやった方が身につくかも・・・」
ヴィータ「そう言うこった。誰からでもいいから、さっさとデバイスを展開しろよ。」
ラッキー「じゃあ、俺から。 頼むぞレオン。」
ヴィータに指示されたとおりにデバイスを展開し、ある程度離れた位置に立つとヴィータが大声で言った。
ヴィータ「良いか! 行くぞー!」
ラッキー「レオン!」
レグル・シオン[protection]
レオンによって張られたバリアにヴィータが打った鉄球が当たり、しばらくお互いの力が拮抗していたが、やがてラッキーが張ったバリアがヴィータが打った鉄球を押し返し、上空へ跳ね上げた。それを見たヴィータがぽつりとつぶやいた。
ヴィータ「おいおい・・・堅すぎねーかお前のバリア。」
ラッキー「そんなに堅かったか?俺のバリア。」
スパーダ「うん、ヴィータちゃんが打った鉄球を上空へ跳ね上げさせたんだから、相当固いと思うよ。」
ヴィータ「ラッキー、お前魔導師ランク幾つだ?」
ラッキー「それが、どうも俺だけ計測不能みたいで事実上のEXランクだ。」
ヴィータ「EXランク!?道理で堅いと思ったわけだ。」
ラッキー「で、強度に関してはどうなんだ?」
ヴィータ「強度に関しては全く問題なしだ。」
ラッキー「よっしゃ!!」
ヴィータ「そのくらいの強度があれば、前線に出ても充分通用するさ。」
ラッキー「ホントか!?」
ヴィータ「ああ、ホントさ。バリアに関しては合格だ。2人目の奴、前に出てきな。方法は
1人目の奴と一緒だ。」
その後もヴィータは、実戦形式でバリア魔法とシールド魔法を教えていった。 そして訓練終了後・・・
ヴィータ「魔法を使うのが初めてにしてはうまいじゃねーか、おめーら。」
ラッキー「元の戦闘に魔法が加わっただけだからな。防御魔法の重要性も教えてもらったし。」
ヴィータ「確か、宇宙の解放のために戦ってたんだよな?はやてから聞いた。」
ラッキー「ああ、宇宙幕府ジャークマターから宇宙を取り戻すために戦ってた。」
スパーダ「その過程で、ここにはいないけど、司令が正式に戦士になったり、小太郎も「チキュウを守る希望の星になる。」って言って、ホントになっちゃうし、コールドスリープから目覚めさせた伝説の救世主様には振り回されちゃうし。」
小太郎「僕の場合、カローによって弟と一緒に人質にされてたのを皆に助けられて、それから希望の星になるって決めて皆を探してたからね。」
ツルギ「俺様もかつて倒したはずのドン・アルマゲが生きてるって知って、最初はラッキー達を盾としてもう一度ドン・アルマゲを倒す事しか考えていなかったが、ラッキーに「今の救世主と昔の救世主で力を合わせてドン・アルマゲを倒そう。」と言われて、一緒に戦うことになったしな。」
ヴィータ「そうなのか。」
ラッキー「この世界もジャークマターの標的にされてるからな。究極の救世主が必ず救ってみせる。」
ラッキーの言葉にキュウレンメンバーは首を大きく縦に動かした。
ヴィータ「今のところはお前たちにしか惑星消滅阻止を頼めないのが悔しいが、キュータマだったか?それがあたしにも現れたら、あたしも戦うからこの世界を救ってくれないか?」
ラッキー「おう、俺たちに任せてくれ。」
こうして機動六課と究極の救世主の結束はさらに固いものになっていった。
いかがでしたか?魔法の訓練編を書ききることが出来ました。次回はキュウレンジャーとしての初出動を書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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9話 救難信号
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 デバイスルームー
小太郎はシャーリーにデバイスの簡易チェックを頼もうと思い、デバイスルームに来ていた。
小太郎「シャーリーさん、居る?」
シャーリー「いるよ。 どうしたの、小太郎君?」
小太郎「ポルトの簡易チェックを頼めないかな?」
シャーリー「簡易チェック?」
小太郎「うん。」
シャーリー「どこか調子が悪いの?」
小太郎「ううん、その逆だよ。」
シャーリー「つまり、簡易チェックで調子の悪いところを探してほしいってことだね。」
小太郎「うん。」
シャーリー「そういう事なら任せて。デバイス預かっていいかな?」
小太郎「どうぞ。」
そう言うと、シャーリーは小太郎からデバイスを預かり、検査機にかけて機能チェックを始めた。そして、10分後・・・
シャーリー「はい。小太郎くん、チェック終わったよ。どこも異常なし。」
小太郎「ありがとう、シャーリーさん。 うーん・・・」
シャーリー「どうしたの?」
小太郎「何だか、大事なことを忘れてるような気がして。」
シャーリー「大事なこと?」
小太郎「うん、 うーん・・・何だろう?」と小太郎は1人考えていた。
小太郎(俺達がこの世界に来たのが2ヶ月と少し前だったよね。そもそもこの世界に来る原因になったのは、俺がレリックを拾ったからであって、そのレリックを拾う前に俺たちはお母さんのお墓参りに来ていたわけで、お墓参りの後にシーザーと遊んであげる約束を・・・ってあー!思い出した!)
小太郎「シーザーだ!」
突然、大声を上げた小太郎にビックリしたシャーリーは、端末の操作を誤りそうになったが、チェック画面を消して小太郎に尋ねた。
シャーリー「シーザー?」
小太郎「シーザーはラッキーの子供のころからの唯一の友達だよ。」
シャーリー「子供のころからの唯一の友達?」
小太郎「うん、元の世界に居たときに休暇で地上に降りる前にいっぱい遊んであげるって約束して降りたら、レリックを拾ってこの世界に飛ばされたから、当然シーザーも置いてきたままなんだよね。寂しがってないと良いんだけど・・・ それに、救難信号だって何時あるか分からないし・・・」
シャーリー「救難信号?」
小太郎「惑星からのSOSの事だよ。 僕たちは普段宇宙空間で生活してるんだけど、ジャークマターが現れるか、救難信号を受信したときは、僕たちの出番と言う訳なんだ。」
シャーリー「へー。 そもそも小太郎君はどうしてキュウレンジャーに?」
小太郎「元々は弟と2人だけで抵抗してたんだけど、ラッキーたちに出会ったことで、チキュウを救えると思ったんだ。」
シャーリー「そうなんだ。 はい、ポルト。」
小太郎「あ、そうだった。ありがとう、シャーリーさん。」と小太郎は、簡易チェクをしてもらう為に預けたままだったポルトニアを受け取り、ジャケットのポケットに入れたその時だった。
突然、鈴の音を鳴らしたような音が鳴り響き、次いで一級警戒態勢を知らせるアラートが隊舎中に鳴り響いたのだ。
小太郎「救難信号!?それに、このアラートは一級警戒態勢!?」
シャーリー「何が起きたの!?」
すると、モニターにショウの顔が映った。
ショウ「小太郎、今どこだい?」
小太郎「ポルトの簡易チェックをしてもらってたからデバイスルームにいるよ! 何があったの、司令?」
ショウ「ジャークマターが現れたんだ。救難信号の発信元に関しては、ラプターが調べてくれている。ラッキー達と管制室に来てくれる?」
小太郎「オッキュー。すぐに行くね!」
ショウ「待ってるよ!」
その言葉を最後にショウからの通信は切れた。
小太郎「シャーリーさん、ラッキーたちを探して管制室に行くから管制室まで案内お願いしてもいいですか?」
シャーリー「任せて!」
この世界で、救世主としての戦いが始まろうとしていた。
いかがでしたか?次回は救難信号を受けての出動並びに機動六課の誰か2人が変身するところまで書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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10話 守りたい
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 管制室に向かうまでの廊下ー
小太郎とシャーリーが管制室へと走っていると、同じようにショウの通信を聞いたであろうラッキー達が走ってきた。
ラッキー「小太郎、シャーリー!」
小太郎「ラッキー、皆も!」
ラッキー「こっちの世界で救難信号が鳴るなんて、一体だれが組み込んだんだろーな?」
小太郎「大方、司令だったりして。いつもはテキトーなのに・・・」
ラッキー「だろうな。 それより小太郎はどうしてシャーリーと一緒に?」
小太郎「デバイスの簡易チェックを頼んでたんだ。」
ラッキー「デバイスの簡易チェック?」
小太郎「うん、貰ったばかりだけど、使っているうちに不具合が見つかっても嫌だし、だから簡易チェックを頼んでたんだ。」
スティンガー「確かに、戦闘中に不具合が出れば致命的なダメージを負うからな。正しい判断だと思うぞ。」
小太郎「ありがと、兄貴。 六課の皆はブラスター機能を組み込んで最初の戦闘だね。大丈夫かな?」
ラッキー「まさか、小太郎が司令とはやてに頼んで全員のデバイスにブラスター機能を組み込むように頼んでたなんてな。」
小太郎「うん、俺たちって基本的には全員で出撃してる訳じゃないでしょ?」
スパーダ「確かに。基本は5~6人で出撃してるね。」
小太郎「で、そうなると俺たちだけじゃフォローできない部分も出てくると思わない?」
ツルギ「確かに。次元世界って幾つあるのか分からないが、俺様たちだけじゃカバーできない部分も出てくるな。」
小太郎「だから、デバイスを製作してもらう際に一緒にお願いしてたんだよ。」
シャーリー「皆さん、ここです!」
先頭を走っていたシャーリーの声で気が付くと、どうやら目的地についていたらしい。ドアが開き全員が管制室に入ると、既になのは達前線メンバーも管制室にいた。
ー機動六課 管制室―
小太郎「ラプター、救難信号の発信元って特定できた?」
ラプター「はい、発信元は第61管理世界スプールスからです。」
その言葉を聞いたエリオとキャロが強く反応した。
スティンガー「スプールス・・・どんな世界なんだ?」
エリオ・キャロ「僕(私)たちが説明します。」と名乗り上げたのはエリオとキャロのライトニングフォワードの2人だった。
エリオ「第61管理世界スプールスは、自然が豊かな世界なんです。」
キャロ「豊かな自然のおかげで動物たちものびのびと暮らせる世界なんですよ。」
スパーダ「Wow!2人とも詳しいんだね。」
エリオ「僕たちは辺境自然保護隊の隊員なので。」
ラッキー「そうだったのか。確かに自分達が所属している組織の事は自分達が一番よく分かってるもんな。」
キャロ「豊かな自然を壊そうとするなんて、保護隊の隊員として許せません。 私たち、先に行きます!」
そう言うと、キャロはデバイスを展開し、足元にピンク色のミッド式魔法陣を展開させ、エリオと共に転移していった。
ー第61管理世界スプールスー
スプールスに転移したエリオとキャロの2人は、被害の状況を確認していった。
キャロ「ひどい・・・」
エリオ「確かに、これはひどいかも・・・」
その時2人の上司に当たる女性が木の陰から姿を現した。
女性「エリオ、キャロ!」
エリオ・キャロ「ミラさん!」2人はミラに駆け寄った。
エリオ「何があったんですか、ミラさん?」
ミラ「それが、突然変な機械生命体が現れて「キュウレンジャーを呼べ。さもなくばここを破壊する。」って言ってきたの。」
エリオ「ラッキーさんたちを?」
ミラ「知ってるの?」
キャロ「はい。彼らは、2ヶ月前にこの世界に来た民間協力者です。」
エリオ「機械生命体の目的はこの惑星を消滅させることです。それを防ぐために、僕たちに協力してくれているんです。」
その時キャロがとある方角を見て叫んだ。
キャロ「エリオ君!あれ見て!」
エリオ「あれは、モライマーズ!」
キャロ「とにかく、私はこのことを六課に知らせてくる!」
エリオ「お願い、キャロ!」
キャロ「任せて!」
そう言うと、キャロは六課の本部へと通信をつないだ。
キャロ「こちら、ライトニング4 本部応答願います。」
ー機動六課 管制室―
シャーリー「こちら、ロングアーチ1シャリオ キャロ、状況は?」
キャロ「だいぶひどいです。現状を送ります。」
キャロによって送られてきたスプールスの現状を見た六課のメンバー並びにキュウレンジャーは絶句してしまった。
シャーリー「確かに、これは酷いかも・・・」
ラッキー「ドン・アルマゲが復活したってことなのか?」
ショウ「理由はどうあれ、救難信号を受け取ったのだから救世主の出番だよね。キューレットで出撃メンバーを決めちゃうから、皆自分のチェンジキュータマを入れてね。」
そう言うと、ショウはどこから取り出したのか商店街の福引で使われるガラポンに似たアイテムを取り出し、自分のチェンジキュータマであるリュウキュータマをその中に入れていた。それを見たキュウレンジャーは・・・
キュウレンジャー(司令、いつの間に出したんだろう・・・)と全員が同じことを思っていた。
一方、いきなり出されたキューレットを見た機動六課のメンバーは・・・
機動六課(出撃メンバーがガラポンで決まるってアリなの!?)と驚愕していた。
そうこうしているうちに全員のチェンジキュータマが入ったことをを確認したショウが福引の要領でキューレットをまわすと中から6個のキュータマが出てきた。出てきた色は赤、オレンジ、緑、黄、紫、水色の6個のキュータマだった。
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!!」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!」
スパーダ「グラッツェ。」
ショウ「ボクちんもだね。」
小太郎「やった。」
出撃するメンバーが決まったところでラプターが言った。
ラプター「皆さん、行き方分かってますか?」
小太郎「そっか、宇宙に行くわけじゃないから、ボイジャーだと行けないんだよね。」
ラプター「はい、ですが皆さんには魔法の力がありますので転移魔法で行けますよ。」
ラッキー「離れたところへ行くには転移魔法がピッタリって訳か。」
ラプター「はい。」
小太郎「ねえ、俺が使ってみてもいい?」と小太郎が尋ねたので、
ラッキー「ああ、良いぜ。」と答えたのはラッキーだった。
小太郎「シャーリーさん、転移魔法ってインストールされてるんだよね?」
シャーリー「うん、転移魔法発動って言った後に転移したい場所を言えば、発動するよ。」
小太郎「オッキュー。皆俺の周りに集まって。転移魔法で行くから。」
ラッキー「頼むぜ、小太郎。」
小太郎「任せて。」そう言うと小太郎は待機状態にしているポルトニアを取り出していった。
小太郎「ポルト、出番だよ。俺たちをスプールスまでお願いね。」
ポルト・ニア[任せて、お兄ちゃん。]
小太郎「転移魔法発動!座標は第61管理世界スプールスヘ!」
小太郎がそう言うと、足元に水色のベルカ式魔法陣が展開され、ラッキー達をスプールスへと転移させた。
いかがでしか?前書きで出動と六課の誰か2人が変身するって書きましたが、書けませんでした。ごめんなさい(´;ω;`)
次回は六課の誰か2人が変身するので、お楽しみに。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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11話 エリードロンを倒せ!前編
それでは本編をどうぞ。
ー第61管理世界スプールスー
小太郎の転移魔法でスプールスへとやって来たラッキー達は、映像で見ていた状況と現状を見て改めて悲惨さを知った。
小太郎「映像で見てたけど、実際に見るとまたひどいね・・・」
ラッキー「ああ、ジャークマターの奴らはこんな豊かな自然を壊そうとしてるのか。絶対に許さねーぜ!」
スティンガー「だな。」
スパーダ「とりあえず、先に転移してきてるエリオ君とキャロちゃんに合流しようよ。僕らはこの世界の事に詳しくないわけだし。」
ハミィ「だね。スパーダの意見に賛成。」
ハミィの意見を聞いた小太郎が自分の愛機であるポルト・ニアに指示を出した。
小太郎「ポルト、2人の魔力反応を探して。」
ポルト・ニア[了解、任せてお兄ちゃん。]
その言葉を聞いたラッキーが言った。
ラッキー「小太郎、貰ったデバイスと仲良くしてるんだな。」
小太郎「まあね、これから長い付き合いになる訳だし。」
とその時ポルト・ニアから反応があった。
ポルト・ニア[見つけた!西に10メートルの距離に2人の反応があるよ。]
小太郎「西に10メートルの距離にいるみたい。」
ラッキー「よっしゃ、早速行こうぜ。」
キュウレンジャー「うん。」
一方、エリオとキャロは・・・
エルオ「く・・・こいつ、強い。」
キャロ「エリオ君・・・」
エリオとキャロは2人の上司であるミラを守りながら、戦闘員を相手に善戦していたのだが後から現れた戦闘員よりも強い相手に苦戦していた。
カロー「我が名はジャークマターのカローが1人、エリードロンである。」
エリオ「カロー?どこかで聞いたような・・・」
キャロ「エリオ君、スティンガーさんが話してくれたジャークマターの階級って覚えてる?」
エリオ「ジャークマターの階級・・・下から戦闘員>ダイカーン>カローと上がっていくんだよね・・・」
キャロ「うん、そしてカローは下からも上からも3番目に来てるから・・・」
エリオ「じゃあ、相当強い・・・?」
キャロ「おまけにあのエリードロンってやつの左の腰についてるのって権力の象徴だよね。」
キャロに言われてエリオは改めてエリードロンの方を見る。見てみると確かにジャークマターの権力の象徴であるキョダインロウが付いていた。
エリオ「多分あいつを倒すとあの黒いのが割れるんだと思う。そうなったら、僕たちに勝ち目はないかも・・・」
キャロ「だよね・・・でもこのまま何もしないのはイヤだよ。あいつにこれ以上豊かな自然を壊されたくない。」
エリオ「僕も、キャロと同じでこのまま何もしないのはイヤだし、何より僕もだけどキャロがお世話になっている人たちをこれ以上傷つけられたくない。」
エリオ・キャロ「僕(私)たちが、絶対にスプールスを守り抜いてみせる!」
その時、2人の目の前にキューエナジーの渦が現れ、それぞれコイヌ座とオトメ座の星座を形作り、キュータマが出現した。
エリオ「これってキュータマ?」
キャロ「そうだよ。私たちの強い思いに答えてくれたのかも知れないよ。」
その時エリードロンがしびれを切らしたのか攻撃しようとしていたのだが、攻撃をする前に光弾が飛んできた。
ラッキー「そこまでだ、ジャークマター!」と言いながら、ラッキー達がセイザブラスターのグリップを押しながら駆け付けた。
エリードロン「久しぶりだな、キュウレンジャー!」
スティンガー「お前は、イテ座系カロー エリードロン!」
ハミィ「ウソ!元の世界で倒したはずなのに!」
小太郎「やっぱり、ドン・アルマゲが復活したとみて間違いないのかな。」
その時、エリードロンが小太郎を見て言った。
エリードロン「そこの水色の小僧も久しぶりだな。」
小太郎「エリードロン・・・」
エリードロン「お前もキュウレンジャーの一員になっていたのか。」
小太郎「そうさ!チキュウを守る希望の星になれたんだ!」
キュウレンジャーとエリードロンの会話を聞いていたエリオが尋ねた。
エリオ「皆さん、あいつと知り合いなんですか?」
スティンガー「知り合いなんてレベルじゃない。俺は一時期スパイとして活動する為にあいつの部下として行動していたし、小太郎に関してはあいつの人質だったからな。」
ラッキー「ああ。」
エリオ「一度倒した敵が復活・・・」
その時、小太郎がエリオとキャロの手に握られているキュータマに気付いた。
小太郎「エリオ、キャロちゃん、その手に持っているものって・・・」
エリオ「うん、キュータマが現れたんだ。」
キャロ「私たちがスプールスの自然とここでお世話になっている人たちを守りたいって願ったら、キュータマが現れたんだ。」
ラッキー「そうだったのか。よっしゃ、ラッキー!」
小太郎「皆は先に変身してて、俺は2人にブラスターの使い方を説明しながら戦うから。」
スパーダ「確かに。大人の僕たちが説明するよりも、同い年の小太郎が説明した方が分かりやすいかもね。」
小太郎「そう言うこと。」
ラッキー「小太郎、説明は任せたぞ。」
小太郎「オッキュー、任せて。」
その言葉を聞いたラッキー達は、一足先に変身して、エリードロンとの戦闘を始めた。
戦闘を始めたのを見た小太郎は、2人に向き直り説明を始めた。
小太郎「さて、説明するね。」
エリオ・キャロ「うん、お願い。」
小太郎「まず、2人とも申し訳ないんだけど、デバイスを待機状態に戻してくれる?」
エリオ「デバイスを?」
小太郎「うん、僕たちも受け取った時に聞いたんだけど、デバイスとして展開しちゃうとブラスターの機能が使えなくなるんだって。だから、ブラスターの機能を使う時は待機状態にしてから使うようにしてね。」
エリオ・キャロ「分かった。 ストラーダ(ケリュケイオン)モードリリース。」
小太郎の言葉を聞いたエリオとキャロは、それぞれのデバイスを待機状態に戻した。
小太郎「待機状態に戻したら、「セイザブラスターモード起動!」って言ってみて。」
エリオ・キャロ「うん。 セイザブラスターモード起動!」
ストラーダ・ケリュケイオン[All Right. SetUp constellationblastermode.]
ストラーダとケリュケイオンが変わったのを見て、エリオが声を上げた。
エリオ「ストラーダとケリュケイオンが変わった・・・」
キャロ「これがセイザブラスター・・・」
小太郎「うん、変身の仕方を説明するね。2人が今手に持っているキュータマは、見てもらったら分かると思うんだけど、絵柄が完全じゃないんだ。どうやって完全な絵柄にするのかって言うと、キュータマの丸い部分をまわして絵柄を完成させるんだ、やってみて。」
小太郎に言われてエリオとキャロの2人は、キュータマをまわして星座のシンボルを完成させた。
小太郎「次に、完成させたキュータマをブラスターの1番大きな穴が開いてる場所にセットしてね。そうしたらブラスターから音声が鳴るはずだから。」
そう言われてエリオとキャロは、先程まわしたキュータマを小太郎に言われたとおりにブラスターの1番大きな穴が開いている場所へとセットした。するとブラスターから<コイヌ・オトメ キュータマ!>という音声が聞こえてきた。
小太郎「音声が聞こえたら、セットしたキュータマを前に倒して。」とここまで説明しながら、小太郎も自身のキュータマをまわしてセイザブラスターにセットし、前に倒した。するとセイザブラスターから<コグマ キュータマ! セイ・ザ・チェンジ!>という音声が聞こえてきた。エリオとキャロも前に倒したようで、同様にブラスターから<セイ・ザ・チェンジ!>という音声が鳴った。
小太郎「前に倒したら、ブラスターのトリガー部分が上がってるから、これを下に下げてブラスターをしている左手を地面か正面に向けてトリガーを引いて。そうしたら変身できるよ。」
そう言われてエリオとキャロは、地面に向けてトリガーを引いた。すると地面に水色とレモンイエローそしてミントグリーンの星が現れ、正面にキュータマが出現したときに見えた星座のシンボルが再度浮かび上がり、フェイスマスクを形成した。
いかがでしたか?変身したのはエリオとキャロの2人でした。 また長くなりそうなので前後編に分けたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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11話 エリードロンを倒せ!中編
ー第61管理世界 スプールスー
変身を終えた3人は救世主としての名乗りを名乗る。
エリオ「ライトニングスター コイヌレモンイエロー!」
キャロ「ワイバーンスター オトメミントグリーン!」
小太郎「ビッグスター コグマスカイブルー!」
小太郎「究極の救世主 宇宙戦隊・・・」
小太郎・エリオ・キャロ「キュウレンジャー!」
そこまで名乗ると、小太郎はキュースピアを取り出し、スピアの先端をエリードロンに向けて叫んだ。
小太郎「お前の勇気 試してやる!」
そう言うと小太郎は、先に戦闘を始めていたラッキー達に合流しエリードロンに攻撃をしていきエリオとキャロもインダベーを相手に戦闘を始めた。
ー機動六課 管制室ー
今までの状況をモニターで見ていた機動六課の面々及びキュウレンジャーは歓声を上げていた。
ラプター「凄いです!まさか、この世界で救世主が見つかるなんて!」
バランス「ごいすー!これは司令やラプターと同じパターンだよ」
スバル「エリオとキャロが変身した・・・」
ティアナ「あの2人やるじゃない。」
ー第61管理世界スプールスー
ラッキー達はエリードロンの攻撃をそれぞれのウェポンでいなしつつ、攻撃をしていった。ちなみにエリオとキャロは、ウェポンの組み立て方も小太郎に教わりキュースピアとキューショットにして攻撃をしている。
ラッキー「1番最初に会った時よりも、俺たちは成長してるんだ!」
小太郎「あの時は何もできなかったけど、今は違う!」
キャロ「私たちの居場所をこれ以上!」
エリオ「お前に壊させやしない!」
そう言うとラッキー達は、セイザブラスターにセットされているキュータマを外してウェポンに取り付けるとウェポンから<ギャラクシー!>という音声が鳴った。エリオとキャロも同じようにブラスターにセットされているキュータマをウェポンに取り付けると、一斉にエリードロンの方へ向けた。 そして・・・
キュウレンジャー「オールスターインパクト!」とウェポンによる一斉攻撃を仕掛けた。
全員のウェポンによる一斉攻撃をまともに受けたエリードロンは爆発し、後方へと吹き飛ばされた。
小太郎「今更だけど、エリードロンにはキョダインロウがあったよね?てことは・・・」
その時、倒したエリードロンに装着されていたキョダインロウが割れ、「ヒカエオロー!」と言いながらエリードロンは巨大化した。
ー機動六課 管制室ー
シャーリー「撃破しました!」
ラプター「油断はダメです!」
バランス「うん、キョダインロウを持ってるってことは絶対に巨大化する。」
その時モニターを見ていたスバルが叫んだ。
スバル「何か割れたよ!」
その声にラプターが反応を示した。
ラプター「やっぱり・・・」
ティアナ「やっぱりってどういうこと何ですか?」
ティアナの疑問に答えたのはバランスだった。
バランス「これは説明して無かったよね。ジャークマターは権力の象徴としてダイカーン以上になると、黒い印籠型のアイテム キョダインロウを持ってるんだよね~。これは所有者が倒れると割れて巨大化するようになってるんだ。 僕らの世界じゃ当たり前の光景だけどね・・・」
ティアナ「皆さんはそんな戦いをずっと続けて来たんですね。 頑張ってエリオ、キャロ・・・」
ー第61管理世界スプールスー
ラッキー「皆、ボイジャーを呼ぶんだ!」
小太郎「ラッキー、シーザーを呼んであげなよ。」
ラッキー「シーザーを?」
小太郎「こっちの世界に来てから呼んでないでしょ?」
ラッキー「確かに、元の世界で小太郎のお袋さんの墓参りに行くのに置いて来たきりだからな・・・」
小太郎「そう言うこと。 エリオ、キャロちゃんキュータマを左に倒してトリガーを引いて!」
小太郎に言われたとおりにキュータマを左に倒してトリガーを引いた。 すると、エリオはボイジャーを呼べたのだが、キャロにはボイジャーが現れなかった。
小太郎「ボイジャーが来ない・・・何か条件でもあるのかな?」
ショウ「スティンガー、小太郎 合体いくぞ!」
スティンガー・小太郎「オッキュー。」
2人の返事を聞いたショウは、リュウツエーダーの上あごを開閉し合体モードを起動させ、リュウテイオーへと合体した。
キャロ「どうして私にはボイジャーが来てくれないの?小太郎君が言うように何か条件でも・・・」
その時キャロのそばにフリードが来て決意の籠もった目で「キューイ!」と一鳴きした。
キャロ「え、フリードも一緒に戦いたいの?」キャロが尋ねるとフリードは、再度決意の籠もった目で「キューイ!」と一鳴きした。
キャロ「そうだよね。フリードも一緒に戦ってきたんだもんね。これからも私や、エリオ君たちと一緒に戦っていこう。 行くよ、フリード!」
キャロはそう言うと再度キュータマを左に倒し、フリードに向けてトリガーを引いた。 すると<ワイバーン ボイジャー!>という音声が鳴り、フリードの形状が竜から翼を持った輸送船型ボイジャーに変わる。 その様子を見ていたエリオがぽつりとつぶやいた。
エリオ「フリードがボイジャーになった・・・」
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!!これで合体できるぜ!」
そう言うとラッキーはキュータマを右に倒した。するとブラスターから<セイ・ザ・ドッキング!>という音声が鳴った。
コジシボイジャーを胴体とし、左右の腕にカジキとワイバーンボイジャーがくっつき、左右の脚にカメレオンとコイヌボイジャーが合体し、右肩にキャノン砲が装備されてスーパーキュウレンオーとなった。
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!!」
エリオ「ロボになった・・・」
キャロ「これなら、巨大化したエリードロンにも勝てるよ。」
ラッキー「行くぞ!」
ラッキーの一言でスーパーキュウレンオーはエリードロンとの戦闘を始めた。
いかがでしたか?前後編で分けるつもりが収まらず、3部作となります。続きは出来上がり次第投稿するので楽しみにしていてください。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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11話 エリードロンを倒せ!後編
それでは本編をどうぞ。
ー第61管理世界スプールスー
スーパーキュウレンオーとなったラッキー達は、巨大化したエリードロンと戦闘を始めた。
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!! 行くぜ!スーパーキュウレンオー!」
キャロ「あなたを倒して、スプールスの平和を取り戻して見せます!」
スパーダ「エリオくんとキャロちゃんの初陣に華を添えさせて貰うよ。」
キャロ「皆さん、ここは私に任せてください。 いくよ、フリード!」そう言うと、キャロはキュータマを手前に倒した。すると、ブラスターから<オトメ キュータマ セイ・ザ・アタック!>という音声が聞こえてきた。
キャロ「ワイバーンミサイル 発射!」その声と同時に翼の部分からミサイルが一斉に発射された。
エリオ「やるね、キャロ。僕も負けてられない!」そう言うと、今度はエリオがエリードロンに攻撃をしていった。
ラッキー「やるな、お前ら。 だったら俺も シーザー、ラッシュモードだ!」そう言うと、ラッキーもキュータマを手前に倒し、シーザーのラッシュモードを発動させた。
すると右肩に装備されたキャノンから、絶え間無く弾丸が発射された。
ー機動六課 管制室ー
その様子をモニターで見ていた機動六課の面々とキュウレンジャー達は・・・
バランス「うわ〜 これ、エリードロンが可哀想に見えてきたぽよ・・・」
ツルギ「まさに伝説級の無双だな・・・」
スバル「これ・・・なんて最終戦争・・・」
ティアナ「まあ、あいつがエリオとキャロの第2の故郷を破壊しようとしていたのだから、自業自得よね・・・」
ティアナの言葉にその場にいた全員の首が大きく縦に動いた。
ー第61管理世界スプールスー
スーパーキュウレンオーと巨大化したエリードロンとの戦闘は佳境に差し掛かっていた。
ラッキー「とどめだ!」そう言うと、ラッキーはブラスターにセットされたキュータマを2回手前に倒した。
ショウ「ボクちんたちもとどめ行くよ!」ショウはリュウツエーダーの上顎を開閉し、必殺技発動モードを起動させた。
小太郎「エリオ、キャロちゃん!キュータマを2回手前に倒して!そうすれば、必殺技発動モードに変わるから。」
小太郎に言われてエリオとキャロもセイザブラスターにセットされているキュータマを2回手前に倒した。 するとブラスターから<ギャラクシー!>という音声がなった。
ラッキー・ハミィ・スパーダ・エリオ・キャロ「スーパーキュウレンオー ファイナルブレイク!」
スティンガー・ショウ・小太郎「リュウテイオー メテオブレイク!」
全員で声を合わせてトリガーを引いた。すると、セイザブラスター及びリュウツエーダーから極太の光が発射され、その光がエリードロンに当たり、エリードロンは爆散した。
キュウレンジャー「宇宙は俺(ボクちん、私)たちが取り戻す!」と言って戦闘を締めた。
ー機動六課 管制室ー
ラプター「今度こそ完全に撃破です!」
ティアナ「やったのね、あの2人!」
フェイト「ここまで成長してたんだね・・・エリオ、キャロ。」
バランス「モライマーズも撃破したし、これでこの管理世界はプラネジュームを吸い取られることは無くなったよ。アゲポヨウェ~イ!」
ー第61管理世界スプールスー
戦闘が終わったことで変身を解除した一同。キャロは変身を解除すると同時にボイジャー形態だったフリードも元の竜の姿に戻っていた。
キャロ「なるほど。変身を解除すると、フリードも元の姿に戻るんだね。」
ラッキー「やったな、エリオ、キャロ!」
エリオ「そんな、お礼を言うのは僕たちの方です。 この世界を救ってくれてありがとうございます。」
小太郎「ううん、2人がこの世界を救いたいと願ったからキュータマが現れた。だから、2人はこの世界を救った救世主なんだよ。」
キャロ「私たちがこの世界を救った救世主・・・」
小太郎「そうだよ、だからもっと自信を持っても良いんじゃない?」
その時、エリオがラッキーの肩に乗っていたシーザーに気付いた。
エリオ「ラッキーさん、ラッキーさんの肩に乗っているのって何ですか?」
ラッキー「そっか、エリオたちは初めて見るんだよな。」そう言うとラッキーは肩に乗っていたシーザーを掌に載せた。
ラッキー「こいつはシーザー。俺が子供のころからの唯一の友達さ。」
小太郎「ゴメンねシーザー、長い間ほったらかしにしちゃって。僕たちがお世話になっている人たちが働いてる施設に帰ったら、いっぱい遊んであげるね。」
その声を聴くとシーザーは嬉しそうに「キューン。」と鳴いた。
いかがでしたか?やっとエリードロン編を完結させることが出来ました。
ここで本編に関して補足させてもらいます。オトメキュータマの本来の機能は使用者をオトメにすることですが、戦闘で使用する際はワイバーンミサイルの発射トリガーとなります。
次回はなのはに迫るピンチを書きたいと思います。 漸くなのはとラッキーのカップル編に突入できます。 そしてラッキーと言えばフクショーグンのあいつも登場します。誰が登場するのかそれは、本編を見てのお楽しみ!
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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12話 なのはに迫る危機 前編
それでは本編をどうぞ。
その日は、はやての元に届いた通信から始まった。
ー機動六課 部隊長室ー
はやてが自分の机で事務作業をしていると、通信を知らせる電子音がなった。はやては何事かと思い、端末を操作して応答する。そこにはカリムの姿が映っていた。
はやて「カリム、どないしたん?」
カリム「はやて、今から教会本部まで来られないかしら?」
はやて「今から?今は特に急ぎの用もないから大丈夫やけど・・・」
カリム「なのはさんとフェイトさん、それからはやて達が保護したっていう協力者の人と一緒に来てもらえるとありがたいのだけど・・・」
はやて「なのはちゃん達と一緒に? そうは言うてもカリム、ラッキーさんたちは全員で12人もおるんよ。その中から代表して1人と一緒に来るって言うんはダメかな?」
カリム「あら、そうなの?分かったわ。 それから、クロノ提督もいらっしゃるそうだから。」
はやて「クロノ君も?」
カリム「ええ。」
はやて「分かった。ほんなら支度してそっちに行くさかい待っとってな。」
カリム「ええ、待ってるわ。」
カリムの声を最後に通信が切れた。
はやて「さて、なのはちゃんとフェイトちゃんに連絡して、ラッキーさんたちの中から誰を連れて行くか相談せなあかんな。」
そう言うとはやては、なのはとフェイトに通信を繋いだ。
はやて「なのはちゃんフェイトちゃん、今ええか?」
なのは・フェイト「どうしたの、はやて(ちゃん)?」
はやて「さっき、カリムから通信が来てな。 今から教会本部まで来られないかって言われてな。」
なのは「今は、特に何も無いけど・・・」
フェイト「私も特に何も無いよ。」
はやて「ほんなら大丈夫やね。それから、ラッキーさん達も一緒にって言われたんやけど、流石に12人全員は無理やさかい、誰か1人を一緒に連れていくことになるんやけど、誰を連れていこうか?」
フェイト「私は、小太郎がいいと思うよ。」
はやて「理由は?」
フェイト「ラッキー達の中で一番しっかりしてるし、なにより古代ベルカ語が読めるのって小太郎だけだよね? 小太郎が読んでくれれば私たちも内容を知ることが出来るからね。」
なのは「私もフェイトちゃんの意見に賛成。」
はやて「確かに、小太郎くんなら一番しっかりしてるし、古代ベルカ語も読める・・・うん、小太郎君で決定やな。 なのはちゃん、小太郎くんに連絡してくれるか?」
なのは「うん。」
はやて「ほんならまた後で。」そう言ってはやては、通信を切った。
一方通信を切られたなのはは・・・
なのは「さて、小太郎くんいるかな?」と言いながら空中に展開したホロキーボードを操作して、小太郎を呼び出した。
ポルト・ニア[お兄ちゃん、通信だよ。 なのはお姉ちゃんから。]
その声に小太郎は、遊び相手をしていたシーザーから顔を上げてポルトの方を見た。
小太郎「なのはさんから通信?何だろう? はい、小太郎です。」
なのは「小太郎くん今大丈夫?」
小太郎「大丈夫だけど、どうしたの?」
なのは「実はさっきはやてちゃんから通信で、聖王教会本部まで行くって言われたんだけど、小太郎くんって古代ベルカ語が読めたよね?」
小太郎「うん、読めるよ。 そもそも聖王教会ってどんな組織なの?」
なのは「聖王教会は管理局と同じように古代遺失物(ロスト・ロギア)の保守管理を主な任務としている組織だよ。」
小太郎「つまり、管理局と協力関係にある組織ってこと?」
なのは「うん、大体あってる。 で、そこの1番上の人がはやてちゃんと古い付き合いがあってその人がラッキーさんたちと一緒に来てねって言ってくれたんだけど、全員で行っちゃうと部屋が狭くなっちゃうからだれか1人を連れて行こうって話になって白羽の矢が立ったのが小太郎くんと言う訳。」
小太郎「何となく分かった。ラッキー達の中では僕が一番しっかりしてるし、なのはさんも言ってくれたように古代ベルカ語が読めるのは僕だけだから、ラッキー達を代表して僕が聖王教会に行くってことだね?」
なのは「その通り!流石小太郎くん!」
小太郎「分かった。スパーダに出かけることを伝えていくからどこに行ったら良い?」
なのは「隊舎の玄関前に集合ってことでどうかな?」
小太郎「了解。」
なのは「じゃあ、隊舎の玄関前に集合しよう。」
小太郎「分かった、また後で。」
小太郎がそう言ったのを聞くとなのはは、通信を切った。
小太郎「さて、スパーダに声を掛けて玄関前に行かなきゃ。 シーザーごめんね。俺は出かける用事ができちゃったからラッキーの所に行ってね。」
小太郎がそう言うと、シーザーは悲しそうに「キューン。」と鳴いた。
小太郎「帰ってきたらまた遊んであげるから。」と小太郎が言うと、シーザーは嬉しそうにくるくると回り始めた。
小太郎「スパーダは今の時間食堂かな・・・」と小太郎は、シーザーを肩に載せてスパーダがいるであろう食堂へ向けて歩き出した。
いかがでしたか?前書きでラッキーにとって因縁のある敵が登場すると書きましたが、まだ登場しません。タイトル詐欺のようで申し訳ないです。何部作になるかは分かりませんが、続きは出来上がり次第投稿します。
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12話 なのはに迫る危機 中編
ー機動六課 食堂ー
小太郎「やっぱりいた。」
そう言うと小太郎は、キッチンの方へと歩いて行った。
小太郎「スパーダ何作ってたの?」
スパーダ「皆の今日のおやつにと思ってマドレーヌを作ってたんだ。」
小太郎「マドレーヌか良いね。 ねえ、そのマドレーヌ出先で食べても良い?」
スパーダ「どうしたの?」
小太郎「これから出掛けなきゃいけなくなっちゃって。」
スパーダ「どこへ行くの?」
小太郎「聖王教会ってところ。」
スパーダ「聖王教会・・・どんなところなんだい?」
小太郎「俺もなのはさんから聞いたばかりなんだけど、管理局と同様に古代遺失物(ロスト・ロギア)の保守管理を主な任務にしている組織なんだって。」
スパーダ「つまり、管理局と協力関係にある組織ってこと?」
小太郎「うん。」
スパーダ「もしかして、僕達の中で古代ベルカ語が読めるのって小太郎だけだから僕達を代表して小太郎が行くってこと?」
小太郎「大当たり!」
スパーダ「なるほどね。じゃあ、何個か包んであげるよ。」
小太郎「ありがとう、スパーダ。」
スパーダ「どういたしまして。ところでシーザーが肩に載ってるけど、もしかして遊び相手をしてた?」
小太郎「うん、元の世界に居た時に約束してたからね。」
スパーダ「そうだったね。」
小太郎「ラッキーが来てくれれば、シーザーを返せるんだけど・・・」
その時マドレーヌの匂いに釣られたのかラッキーがやって来た。
ラッキー「お、今日のおやつはマドレーヌか よっしゃ、ラッキー!!」
小太郎「ラッキー、ナイスタイミング!俺これから出掛けなきゃいけなくなったんだ。だから、シーザーを返すね。」
ラッキー「そうか。シーザーの遊び相手をしてくれてありがとな、小太郎。」
スパーダ「小太郎、マドレーヌ渡しておくよ。」
小太郎「ありがとう、スパーダ。 じゃあ、行ってきます。」
ラッキー・スパーダ「行ってらっしゃい。(気をつけてな!)」
ー機動六課隊舎 玄関前ー
小太郎が隊舎の玄関前に行くと、既になのはたちが待っていた。
小太郎「お待たせ!」
はやて「大丈夫やよ。 ほんなら行こか。」
ー聖王教会に向かう車の中ー
小太郎「聖王教会の一番上の人ってどんな人なの?」と尋ねた小太郎に対して、答えたのは運転席のはやてだった。
はやて「聖王教会の騎士であると同時に管理局の理事官も兼任してる人で、一番付き合いが長いのが私なんよ。」
小太郎「そうなの?」
はやて「私が11の時からの付き合いやからな。」
小太郎「そうなんだ。」
そんなことを話していると、車は教会の最寄りの駐車場に到着していた。
ー聖王教会 敷地前ー
小太郎「ここが聖王教会?」
はやて「ここはまだ入口やよ。本堂に入るには宗教上のしきたりでこれを着いひんと入られんことになっとるさかい、小太郎くんも着てな。」とはやてが差し出したのは自分の分も含めて2人分のヒシャブとローブだった。
小太郎「郷に入っては郷に従えって言葉があるもんね。着方を教えて?」
それから小太郎とはやては、ヒシャブとローブを羽織り、本堂の入口で待っていたシャッハに案内されて、カリムの部屋へとやって来た。
いかがでしたか?次回はいよいよなのはにピンチが訪れます。そして、ラッキーの因縁の敵とは誰なのか?それは、本編を見てのお楽しみということで。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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12話 なのはに迫る危機 後編
それでは本編をどうぞ。
ー聖王教会 カリムの執務室ー
はやて「カリム、ご無沙汰や。」
なのは・フェイト「お久しぶりです、騎士カリム。」
小太郎「初めまして。民間協力者の佐久間 小太郎です。」
カリム「なのはさん、フェイトさん、はやても久しぶりね。そしてあなたは初めましてですよね?聖王教会 教会騎士団騎士 カリム・グラシアと申します。そして、私の隣に座っているのが・・・」
クロノ「時空管理局 本局提督 クロノ・ハラオウンだ。」
小太郎「ハラオウン?もしかしてフェイトさんの?」
フェイト「うん、クロノは私のお兄ちゃんなんだ。」
カリム「皆さん、座ってください。お茶しか用意していませんが・・・」
小太郎「お菓子は僕が用意してます。」
はやて「ホンマに!?」
小太郎「はい、スパーダ特製マドレーヌです。」
なのは「料理だけじゃなくお菓子作りも?」
小太郎「うん、元の世界でも作ってたから味は保証するよ。」
それから小太郎によって出されたマドレーヌを食べたカリムとクロノは・・・
カリム「美味しい。」
クロノ「確かに。これだけ美味しいと店が開けるな。」
小太郎「ありがとうございます。シェフも喜びます。」
全員がスパーダ特製のマドレーヌを食べ終えるとカリムが話し始めた。
カリム「今回、あなたたちを呼んだのは他でもありません。緊急の預言が出た為です。」そう言うとカリムは、紐で束ねた紙束を持って立ち上がった。
小太郎「預言?」
カリム「小太郎君は初めて見ると思うから説明するわね。私には古代ベルカの稀少技能(レアスキル)預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)という能力を持っています。これは最短で半年、最長で数年先の未来を古代ベルカ語による詩文形式で書きだすという能力なのですが、ミッドに存在する2つの月の魔力が上手く揃わないと発動できないからページの作成は1年に1回しかできないうえに、世界で起こる出来事をランダムに書き記すんだけど、解釈によって意味が変わることのある難解な文章なんです。解釈ミスも含めれば的中率や実用性は割とよく当たる占い程度 つまり、あまり便利な能力では無いんです。」
小太郎「古代ベルカ語・・・」
カリム「そんな私の能力が今回緊急の預言を書きだしたの。」そういうとカリムは、1枚の紙を自分の目の前に浮かべて読もうとした時小太郎が挙手して言った。
小太郎「カリムさん、その紙僕が読んで良いですか?こう見えて僕は古代ベルカ語が読めるんです。」
カリム「ホントに?」
小太郎「解読にちょっとだけ時間をもらえたら。」
カリム「じゃあ、お願いしてもいいかしら?」そう言いながらカリムは予言の書かれた紙を小太郎の方へ飛ばした。
小太郎「オッキュー、お任せください。 ポルト、古代ベルカ語の解読表出して。」
ポルト・ニア[任せて、お兄ちゃん。]そう言うとポルトは、古代ベルカ語の解読表を出した。
小太郎「えーと・・・ここの単語がこっちにかかって、この単語がこっちに行くから・・・」
カリム「どうかしら?」
小太郎「そんな!こんなこと絶対に防がなきゃ!」
なのは「読めたの?」
小太郎「はい、読みますね。 惑星の破壊者によって破られる平穏。民は逃げ惑いその目に浮かぶのは涙。されど、それを救わんとする救世主が空の彼方より舞い降りる。」
フェイト「惑星の破壊者って・・・」
小太郎「十中八九、ジャークマターの事だよ。」
カリム「ジャークマター?」
小太郎「説明しますね。ジャークマターというのは僕たちが元の世界で戦ってきた宇宙を支配していた存在です。」
クロノ「宇宙を支配?」
小太郎「はい。ジャークマターは、宇宙そのものを支配していた巨大組織で階級制が存在するんです。」
カリム「階級制?」
小太郎「はい。下から戦闘員>ダイカーン>カローという風に上がっていって一番上が・・・」と小太郎が言いかけたその時だった。部屋の外が騒がしいことに気付いたのだ。
はやて「なんや、外が騒がしいな。」
カリム「ええ。」
その時、部屋の扉が何者かによって破られた。 破られた扉から入ってきた影を見て小太郎は、敵意を剥き出しにして名前を叫んだ。
小太郎「お前は、フクショーグン ククルーガ!」
ククルーガ「久しぶりだな!小僧!」
小太郎「お前は、俺達が倒した筈!」
ククルーガ「俺がシシレッドを狙っていたのはテメーも知ってたはずだぜ。」
小太郎「まさか、ラッキーを狙って復活したの!?」
ククルーガ「その通り!だが、ここには居ないようだな。」
小太郎「知ってても教えるもんか!」
ククルーガ「そうか、なら居場所を吐かせる為にこうするまでだ!」そう言うとククルーガは左腕を前に出した。
小太郎「拙い!皆さん、僕の後ろに! ポルト セイザブラスターモード タテキュータマ!」
ポルト・ニア[了解、お兄ちゃん!セイザブラスターモード起動!タテキュータマセット!]
小太郎は、急いで自分の後ろに隠れるように言うとセイザブラスターモードを起動させ、タテキュータマを手前に倒した。
ブラスター<タテ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>
タテキュータマを起動させたと同時にククルーガが左腕の銃であるククルガンを発射した。
小太郎「間に合った・・・とは言えキューエナジーがいつまで保つか・・」
はやて「小太郎くん、あいつは誰なん?」
小太郎「ジャークマターの最高幹部とも言えるフクショーグンの1体 ククルーガだよ。」
フェイト「シシレッドって言ってたけど、ラッキーとあいつに何かあるの?」とフェイトが尋ねると
小太郎「拙い、もう限界かも!」と返事になっていない声が返って来た。
フェイトたちが見てみるとタテキュータマで出現させた盾が今にも消えそうになっていた。
なのは「もしかして、キューエナジーが?」
小太郎「うん。前も言ったけど、キューエナジーは無限にある訳じゃ無いから・・・」
そうしているうちに、とうとうタテキュータマのキューエナジーが切れてしまい攻撃を防ぐ手段をなくした小太郎は、ククルーガの攻撃をまともに受けてしまった。
小太郎「うわー!」
なのは・フェイト・はやて「小太郎(くん)!」
ククルーガ「所詮その程度ってわけか!」
ククルーガの攻撃によって後方に飛ばされた小太郎に駆け寄ったのはなのはだった。
なのは「小太郎くん、大丈夫?」
小太郎「ゲホッゲホッ 何とかね。」
そこへ、ククルーガがとどめを刺すために歩み寄って来た。
ククルーガ「ほう、まだ動けたか。だが、これで終わりだ!」
なのは「レイジング・ハート!セイザブラスターモード起動! 動かないで!1歩でも動けば、あなたを撃ちます!」
小太郎にククルガンが向けられていたのを見て咄嗟になのはは、セイザブラスターモードを起動させ、銃口をククルーガに向けて何時でも発射できる体制で、ククルーガを見据えた。
小太郎「なのはさん、攻撃はダメ!」
なのは「どういうことなの?」
小太郎「あいつは、僕達の攻撃を吸収してそれをそのまま跳ね返しちゃうんだ。ラッキーのシシレッドオリオンの力があれば何とか互角に持っていけるんだけど・・・」
ククルーガ「ほう、中々度胸のある女じゃねーか。先にガキをやる予定だったが、予定変更だ。先に女からやるとしよう。」
ジリジリと歩み寄って来たククルーガになのはは、セイザブラスターのエネルギー弾を数発発射した。
なのは「今のは威嚇射撃です!次は本気で撃ちます!」
ククルーガ「ほう、ならこの俺を撃ってみな!」という挑発にすっかり乗せられてしまったなのはは、エネルギー弾を連続で発射してしまった。 すると、左腕の武器であるククルガンになのはのエネルギー弾がすべて吸収され逆になのはが、自分が撃ったエネルギー弾を全弾お腹に貰うことになってしまった。
なのは「うっ!」
フェイト・はやて・小太郎・クロノ・カリム「なのは(ちゃん、さん)!」
気絶してしまったなのはを担ぐとククルーガは、こう言った。
ククルーガ「女は預かる。返して欲しければ、力ずくで取り返しに来るんだな!」と言うとククルーガは、自分が壊した扉ではなく窓ガラスを割って逃走した。
小太郎「拙い、皆に知らせなきゃ!」
と言うと、小太郎はラッキー達を呼び出す為に通信をかけた。
いかがでしたか?ラッキーにとって因縁の敵とはキュウレンジャーファンならご存知のククルーガでした。 次回は誘拐されたなのはの救出編から始まり、機動六課の誰か一人がここで変身します。
《キュータマ解説コーナー》
タテキュータマ・・・タテ座を司るキュータマ。敵からの攻撃を防いだり盾を並べて侵攻してくる敵の足止めなどに使われる。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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13話 なのは救出大作戦!前編
ー機動六課 訓練場ー
ラッキー達は訓練場で魔法を使った訓練を続けていた。そこへ小太郎から緊急通信が届いた。
小太郎「皆、今どこ?」
ラッキー「今はみんな揃って訓練場にいるけど、どうかしたのか?」
小太郎「緊急事態だよ!特にラッキーにはね。」
ラッキー「俺にとって緊急事態?」
小太郎「ククルーガが復活したんだ!しかもなのはさんを拐ってる。」
ラッキー「なんだって!」とあまりに大きな声だったので周りのハミィ達も集まってきた。
ハミィ「ラッキー、どうしたの?」
ラッキー「ククルーガが復活した・・・しかも、なのはを拐ってるって。」
ハミィ「ウソ!ククルーガまで復活してるの!?しかもなのはちゃんを拐ってるってどういうことなの?」
小太郎「なのはさんがククルーガの挑発に乗せられて、ブラスターを撃っちゃったんだ。それを吸収されて全部お腹に貰ってしまって。」
スパーダ「Mamma Mia・・・ククルーガはラッキーを狙ってたよね。じゃあ、なのはちゃんはラッキーを呼び出す為の人質ってこと?」
小太郎「うん・・・ククルーガも言ってたよ。 女は預かった。返して欲しければ、力ずくで来いって。」
ラッキー「ククルーガめ!」
スパーダ「ちょっと待って、ククルーガが復活してるってことは当然テッチュウや・・・」
ナーガ「アキャンバーも復活してると見て良さそうだな。」
スティンガー「それにアントン博士もだな。」
小太郎「それと、ククルーガの攻撃を防ぐのにタテキュータマを空になるまで使っちゃったからタテキュータマは暫く使えないよ。」
ラッキー「分かった。」
小太郎「とにかく、俺達もそっちに戻るから。皆を集めて緊急会議をしよう。」
キュウレンジャー「オッキュー。」
ラッキー達の返事を最後に小太郎からの緊急通信は切れた。
ナーガ「おそらく、ククルーガからメッセージが来るかもしれない。管制室に行かないか?」
スパーダ「だね。管制室に行こう。」
ー機動六課 管制室ー
ラッキー達が管制室に入ると、バランスとチャンプ、ラプターとショウが管制室にいた。
ラプター「ラッキー、どうしたんですか?」
ラッキー「ククルーガが復活した。」
ラプター「ククルーガが!」
ラッキー「ああ。しかもなのはを拐ってる。」
ショウ「なのはちゃんを?どういうことなんだい?」
ラッキー「俺達も小太郎から聞いたばかりなんだが・・・」と言いかけた時、目の前にモニターが展開された。 そのモニターは管制室のみならず、六課の建物全体に展開されており、機動六課で働いている局員たちは、何事かと思い展開されたモニターを見つめていた。管制室でも展開されたモニターを見ながらラッキーは叫びたくなる気持ちを必死に抑えていた。一方ラッキーの肩に載っているシーザーは、「ウー!」と低い唸り声を上げていた。なぜならモニターに映っていたのはククルーガだったからだ。
ククルーガ「この世界の人間どもは初めましてだったよな!そして、久しぶりだなキュウレンジャー共!特にシシレッド!俺はお前を倒すために地獄の底から蘇ったのさ!」
スティンガー「狙いはラッキーか!」
ククルーガ「そうだ! さて、餓鬼には言ったが、改めて言わせてもらおう。」そう言うと、ククルーガは自分が立っていた場所から少しズレて後ろにいる人物を映した。
スパーダ「なのはちゃん!」とスパーダが叫んだ。
モニターに映っていたのは天井から伸ばされた鎖で両腕を拘束されたなのはだった。
ラッキー「ククルーガ!なのはをどうするつもりだ!」
ククルーガ「この女にはシシレッド、テメーを呼び出す為の人質になってもらった。返して欲しければ、全員で来るんだな!」そう言うとモニターは消えてしまった。
ハミィ「ラッキー、どうするの?」
ラッキー「小太郎が帰って来たら会議をするって言ってたよな?バランス達も集めて対策会議をしよう。」
スティンガー「だな。」
それから30分後・・・
聖王教会に行っていた小太郎達が帰ってきた。
小太郎「ラッキー、帰りの車の中でククルーガからのメッセージ見たよ・・・」
はやて「何も出来んかった・・・小太郎くん聖王教会では守ってくれておおきにな。」
小太郎「謝るなら僕の方だよ。何とか守ろうとしたんだけど、飛ばされちゃったし・・・」
スパーダ「小太郎は良くやったよ。ククルーガの方が1枚上手だっただけさ。」
フェイト「謝罪合戦になりそうだからこの辺にしよう。どうする?」
ラッキー「はやて、皆を呼んでくれるか?」
スバル「その必要は無いです。」と声がした方を見れば、スバル達が管制室に集まっていた。
フェイト「スバル、ティアナ・・・」
ティアナ「ここじゃ狭いですよね。会議室に行きませんか?」とティアナの一言で、ラッキー達は会議室に移動した。
ー機動六課 会議室ー
ティアナ「どうぞ」
ラッキー「ありがとな。 さて、皆も映像を見ていたからわかると思うが、なのはが拐われた。」
エリオ「あいつは、一体何者なんですか?」と疑問を投げかけた。 すると・・・
小太郎「あいつは、フクショーグン ククルーガだよ。」と答えたのは小太郎だった。
キャロ「フクショーグンって確か・・・」
ラッキー「ショーグンの下の階級だ。」
エリオ「この前僕たちが倒したカローよりも強いってことですか?」
ラッキー「ああ、強さも半端じゃねーんだ。」
スバル「そんな奴が、なのはさんを・・・」
エリオ「なのはさんを助け出すって言っても具体的にはどうするんですか?」
ラッキー「方法としてはハミィがなのはを救い出して、それからククルーガに向けて一斉攻撃って感じだな。」
ティアナ「ハミィさんが?」
ハミィ「つまり私の能力でなのはちゃんを救出して、ラッキーの空間支配能力で皆のところへ戻って、それから一斉攻撃って感じ?」
ラッキー「ああ。」
キャロ「ハミィさんの能力って何ですか?」
ハミィ「私は、カメレオン座系の産まれだから姿を消すことが出来るんだ。」
はやて「保護色か。確かにそれならあのククルーガとかいうやつに気付かれずになのはちゃんを助け出せる。」
スバル「保護色ってなんですか?」
フェイト「カメレオンは敵から襲われないように自分の姿を周囲と同化することが出来るんだ。」
スバル「そうなんですね。」
エリオ「ラッキーさんの能力っていうのは?」
ラッキー「フェイト達には説明したけど、俺にはシシ座とオリオン座2つの星座系の血が流れてるんだ。その力を使った能力のひとつが空間支配能力ってわけだ。 これは離れた空間同士を繋ぐことで瞬間移動が可能になるんだ。」
ティアナ「そんなことが出来るんですか?」
ラッキー「ああ。」
小太郎「そしてラッキーにはもう1つ能力があるんだけど、これは説明するよりも実際に見てもらった方が良いよね。」
ラッキー「ああ。 皆、俺に力を貸してくれ。」
機動六課・キュウレンジャー「もちろん!」
エリオ「絶対になのはさんを助け出しましょう!」
その後の調べでなのはが囚われているのがラッキー達が飛ばされて来た第8臨海空港跡地であることが分かり、キュウレンジャーと機動六課のなのは救出作戦が始まった。
いかがでしたか?前編では救出作戦の始動を書きましたが、後編では救出作戦の実行と機動六課の誰か一人がここで変身するので、それを含めた戦闘を書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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13話 なのは救出大作戦!中編
この戦闘回では、キュウレンジャーの挿入歌であるミラクルスターシシレッドオリオンを流しながら読むことを強くオススメします。
それでは本編をどうぞ。
ー第8臨海空港跡地へ向かうヘリ及びボイジャーの中ー
ラッキーたちは、各々のボイジャーとヴァイスが操縦するヘリの2グループに別れて第8臨海空港跡地に向かっていた。
ラッキー「なのは、待っててくれ。俺が助けるから。」
それからしばらくして・・・
ヴァイス「見えてきましたぜ!第8臨海空港跡地!」
ラッキー「皆、作戦通りに!」
キュウレンジャー・機動六課「オッキュー!」
そう言うと、ボイジャーに搭乗しているグループはボイジャー本体とコックピット部分が外れて地上に着地し、ヴァイスが操縦するヘリに搭乗しているグループは、キャロの魔法で元の大きさに戻したフリードに乗り移り地上へ着地した。
ククルーガ「来たか!キュウレンジャー共!」
ラッキー「ククルーガ!なのはを返してもらう!」
ククルーガ「いいだろう、女は返してやる。だが、俺との勝負に勝ってからだ!」
ラッキー「ああ、ここでお前とは完全にケリをつけてやる!」
ツルギ「ラッキー、インダベーは俺様たちに任せてククルーガの相手をしてやれ。」
ラッキー「ああ!ハミィ、俺たちがククルーガたちを足止めしている間になのはの救出を頼む!」
ハミィ「オッキュー、任せて!」
ラッキー「皆、作戦開始だ!」
キュウレンジャー・機動六課「オッキュー! スターチェンジ!(セットアップ!)」
ラッキーの一言を合図に全員が変身あるいはバリアジャケットへの換装を行う。
戦闘が始まったと同時にティアナは、なのはに念話を飛ばした。
ティアナ{なのはさん、ティアナです。}
なのは{ティアナ?それに皆もどうしてここが?}
ティアナ{なのはさんを拐った機械生命体からメッセージが届いたんです。その発信場所をロングアーチが調べてくれて。}
なのは{そうなんだ。}
ティアナ{私たちがインダベーの足止めを、ラッキーさんがメッセージを送って来たククルーガという機械生命体の足止めをしている間にハミィさんがなのはさんの救出という手筈です。}
なのは{つまり、ハミィちゃんが保護色能力を使って私の所へ向かってるってこと?}
ティアナ{はい。 ハミィさんがなのはさんを助け出したらラッキーさんの能力で空間を繋いで私たちの所へ戻るという作戦です。}
なのは{分かった。}
ティアナ{じゃあ、通信を切りますね。}
なのは{うん。}
なのはの言葉を聞いたティアナは、念話による通信を切ると自分の前に押し寄せようとしていたインダベー達を魔力弾による射撃で掃射した。
ヴィータ「ククルーガとか言ったな!なのはを拐った落とし前キッチリ付けてもらおうか!」そう言うとヴィータは、魔方陣を展開し、空中に手を翳した。すると、鉄球が現れそれをハンマーヘッドのグラーフ・アイゼンでテニスのサーブの要領で射出した。
ラッキー「やるな!ヴィータ。俺も負けていられないぜ!」そう言うと、ラッキーはスティンガー達が使っているキュータマよりもひと周り大きなキュータマの上部のスイッチを押しセイザブラスターにセットした。
ラッキー「スターチェンジ!」そう言うと、ラッキーの姿が、シシレッドの姿から白い戦士であるシシレッドオリオンの姿に変わった。
エリオ「ラッキーさんの姿が変わった・・・」
ラッキーがシシレッドオリオンにチェンジしたのと同時にセイザブラスターに通信が入った。
ハミィ「こちらハミィ。ラッキー、なのはちゃんの救出完了!」
ラッキー「分かった。空間を繋ぐ。」そう言って通信を切ると空中に円を描いた。すると、
ラッキーの描いた円が遠く離れたハミィのところに現れた。
遡ること20分前・・・
ラッキー「皆、作戦開始だ!」ラッキーの声を聞いたハミィは、ラッキー達が動き出したと同時にカメレオン座系の能力を発動させて透明になるとなのはの元へと向かった。
なのはを探すこと10分・・・
ハミィ「見つけた!」そう言うとハミィは音を立てないようになのはに近づくと同時に透明化と変身を解除してなのはに声をかけた。
ハミィ「なのはちゃん、大丈夫?」
なのは「うん、大丈夫。」
ハミィ「今鎖を壊すからそのままじっとしててね。」そう言うとハミィはブラスターのエネルギー弾を発射した。するとなのはを拘束していた鎖が壊れて拘束するものがなくなったなのはが崩れ落ちる直前にハミィが支えた。
ハミィがなのはを支えながら、セイザブラスターに向かって呼びかける。
ハミィ「こちらハミィ。ラッキー、なのはちゃんの救出完了!」
ラッキー「分かった。空間を繋ぐ。」ラッキーの声と同時にハミィの前にラッキーによって描かれた空間移動の為のワープポイントが現れた。
ハミィ「来た!」
なのは「ティアナからの念話で聞いてたんだけど、この中に入れば皆のところに戻れるんだよね?」
ハミィ「うん。」
なのは「私ね、捕まってた間怖かったんだ。これから自分はどうなっちゃうんだろうって。だけど、みんなが助けに来てくれて良かったって思ってる。」
ハミィ「なのはちゃん・・・さあ、これを通れば皆の所へ戻れるよ。行こう!」
なのは「うん。」そう言うとなのはとハミィは、ワープポイントをとおり、ラッキー達がいる場所まで戻って来た。
フォワード「なのはさん!」
ヴィータ「なのは!」
なのは「皆、心配掛けちゃったね。ゴメンね。」
スバル「なのはさんが無事でホントに良かったです。」
ラッキー「なのは!無事だったか!」
なのは「ラッキーさん達もありがとうございました。」
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!!これで一斉攻撃が出来る!」そう言うと、ラッキーは再度空中に手を翳した。すると、ラッキーを除くスティンガー達13人分の星座のシンボルが現れ、その中からキュースピアやキュークローと言ったキューザウェポンが一斉に現れた。
キャロ「ウェポンが一斉に現れました!」
小太郎「そう、これがラッキーのもう1つの能力 オールウェポンサモン。僕達のウェポンや装備も操れるんだ。他にも高速移動や背中のマントを使って相手を拘束することも出来るよ。」
ヴィータ「マジかよ!スゲーな。」そう言うとヴィータは前を見据えて言った。
ヴィータ「ククルーガ!さっきも言ったが、なのはを拐った落とし前キッチリ付けてもらうからな!あたしは11年前からなのはとコンビを組まされることが多くて、側でなのはを見てきた。実質腐れ縁だがな。管理局に入局して2年目の冬に大怪我をしてそれ以来あたしはなのはを守ろうと心に誓った。それは今も変わらねー。だがな!今回のことでまた改めてなのはを守ると決めたんだ!地上でも空でも!」
とヴィータが声高らかに言ったその時、目の前にエリオとキャロにも現れたキューエナジーの渦が出現し、カニ座の星座を形作りキュータマが出現した。
ヴィータ「これって、キュータマか?」
なのは「ヴィータちゃん・・・」
エリオ・キャロ「ヴィータ副隊長・・・」
ラッキー「お!よっしゃ、ラッキー!!」
ヴィ―タ「どうすれば良いんだ・・・?」
エリオ・キャロ「僕(私)たちが説明します!」
ヴィータ「頼む!」
エリオ「まず、デバイスを待機状態に戻してください。」
ヴィータ「アイゼンを?」
キャロ「私たちも最初に変身するときに小太郎くんから聞いたんですけど、デバイスとして展開しちゃうとセイザブラスターの機能が使えないそうなんです。なのでセイザブラスターモードを使用する際は一度待機状態に戻して使うようにしてください。」
ヴィータ「分かった。アイゼン、モードリリース。」
グラーフ・アイゼン[Jawohl.]そういうとグラーフ・アイゼンは、ミニチュアのハンマーに戻った。
キャロ「待機状態に戻したら、「セイザブラスターモード起動!」と言ってください。」
ヴィータ「分かった。セイザブラスターモード起動!」
グラーフ・アイゼン[AllRight. SetUp constellationblastermode.]と言うとグラーフアイゼンの形状がミニチュアのハンマーから変わった。
ヴィータ「アイゼンの形状が変わった・・・これがセイザブラスター・・・」
エリオ「次に、今持っているキュータマを見てください。」
ヴィータ「キュータマを?」エリオに言われてヴィータは自分に現れたキュータマを見てみる。
ヴィータ「あ、絵柄が半分しか完成してない。」
エリオ「見てもらったと思うんですけど、絵柄が半分の状態なんです。これを完全な絵柄にするにはキュータマの丸い部分をまわしてください。そうすれば完全な絵柄になります。」
ヴィータ「分かった。マワスライド!」と言いながらヴィータはキュータマの丸い部分をまわして星座のシンボルを完成させた。
キャロ「絵柄が完全になったら、ブラスターの一番大きな穴が開いている場所にキュータマをセットしてください。そうしたらブラスターから音声が鳴るはずです。」
ヴィータ「おう。」と返事をしながらヴィータは先程完成させたキュータマをブラスターの一番大きな穴が開いている場所にセットした。するとブラスターから<カニ キュータマ!>という音声が聞こえてきた。
エリオ「音声が聞こえたら、キュータマを前に倒してブラスターのトリガーが上がっているのでこれを下げてブラスターをしている左手を地面か正面に向けてトリガーを引いてください!そうすれば変身できます!」
ヴィータ「分かった!」と言いながらヴィータはキュータマを前に倒した。するとブラスターから<セイ・ザ・チェンジ!>と言う音声が鳴った。音声が鳴ったことを聞いたヴィータは、トリガーを下げ左手を地面に向けてトリガーを引いた。すると足元に真紅色の星が現れ正面に星座のシンボルが再度現れフェイスマスクを形成した。
いかがでしたか?変身したのはヴィータでした。次回はククルーガ編の決着を書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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13話 なのは救出大作戦!後編
それでは本編をどうぞ。
ー臨海第8空港跡地ー
変身が完了すると救世主としての名乗りを名乗る。
ヴィータ「ブレイクスター カニスカーレット!」
ラッキー「ブレイクスターか。確かに打撃型のヴィータにピッタリだな。」
ヴィータ「お前の防御試してやるさ!」そう言うとヴィータは、ククルーガに攻撃をしていった。
エリオ「ヴィータ副隊長、やっぱりすごい。」
キャロ「なのはさんと長年コンビを組んでるから、なのはさんがパートナーみたいなものですし。」
スバル「それをあいつが拐ったから、今までのお返しも兼ねてるんだよ。」
ティアナ「うん。あれはあいつの自業自得ね。」とスバル達が次々と攻撃されていくククルーガを見ながら思ったことを言っていった。
ラッキー「やるなヴィータ。魔法を使った戦闘もだけど、変身しての戦闘もいい線行ってるぜ。」
ヴィータ「たりめーだ!大事なパートナーを拐われて、オマケに怖い思いまでさせたんだ。あいつにはキッチリ落とし前を付けさせてやるさ!」
ラッキー「だな。皆トドメだ!」
キュウレンジャー・機動六課「オッキュー!」
スバル「私とティアが先行します。行くよ、ティア!」
ティアナ「オッケー、スバル。あいつにたっぷりお灸を据えて上げましょう! クロスファイアー・・・」
スバル「リボルバー・・・」
スバル・ティアナ「シュート!」
スバルとティアナの射撃魔法がククルーガに命中する。
ティアナ「まだよ、皆さんお願いします!」
ラッキー「ナイス、射撃!次は俺達が決めるぜ!」そう言うとラッキーは、サイコーキュータマの上部のボタンを押した。するとキュータマから<オールスター!>という音声が聞こえてきた。
エリオ「ヴィータ副隊長!キュータマを手前に2回倒してください!そうすれば必殺技発動モードに変わります!」
ヴィータ「サンキュー!」そう言うと同時にヴィータはキュータマを2回手前に倒した。するとブラスターから<ギャラクシー!>という音声が鳴った。
ラッキー「インフィニッシュ・ブラスト!」
ツルギ「フェニックス・エンド!」
ラッキーとツルギを除く全員「オールスター・クラッシュ!」と言ってラッキーはサイコーキュータマのリングをまわし、ツルギは必殺技発動モードを起動させたホウオウブレードを抜刀し、スティンガー達はセイザブラスターの銃口をククルーガに向けてトリガーを引いた。すると、サイコーキュータマから<オールスターギャラクシー!>という音声が鳴り、全員の必殺技が合わさってククルーガの方へと向かって行った。必殺技が飛んできたククルーガは当初は防いでいたものの次第にラッキー達のパワーが上回り始めた為防ぎきれずに必殺技をもらい後方へと吹き飛んだ。
キュウレンジャー・機動六課「グッド・ラック!」と言って戦闘を締めると全員が安堵の表情となった。
スバル「とりあえず撃破で良いのかな?」
小太郎「気を抜いちゃダメ!キョダインロウがあるから巨大化する。そうなったらいくら僕たちでも庇いきれない。」
ティアナ「そうね。今のうちに私たちはヘリに避難しましょう。」
スバル「だね。エリオ、キャロ、ヴィータ副隊長、巨大化したら私たちは戦力になりません。なので、私たちはヘリから見守ってます。あいつを必ず倒してください。」
キャロ「はい。私たちが必ず倒します。」
ティアナ「スバル、急いで!」
スバル「了解、ウイング・ロード!」と言いながらスバルがリボルバーナックルを装着している方の手を地面に当てるとそこから空色の光道がヘリに向かって伸ばされた。
スバルたちがヘリに避難したと同時にククルーガに装備されていたキョダインロウが割れ「ヒカエオロー!」と言いながらククルーガは巨大化した。
キャロ「ヴィータ副隊長!キュータマを左に倒してください。そうすればボイジャーを呼べます! フリード!」
フリード「キュクルー!」
ヴィータ「サンキュー。ってフリードも戦うのか?」
キャロ「はい。私のボイジャーです。」
エリオ「フリードも僕たちと一緒に戦ってきた仲間ですからね。」
ヴィータ「そうだったな。」
ラッキー「皆、行くぞ!」
キュウレンジャー「オッキュー!」と返事を返すと、キャロはフリードに向けて、そのほかのメンバーは地面に向けてキュータマを左に倒した。するとセイザブラスターから<セイ・ザ・ゴー!>という音声が聞こえて各々のボイジャーを呼び出した。
ラッキー「合体、行くぞ!」
ショウ「エリオ君、キャロちゃん、ボクちんたちも合体、行くよ!」
エリオ・キャロ「はい!」とエリオとキャロが返事をしたのを聞くとショウはリュウツエーダーの上あごを開閉し、ラッキーはキュータマを右に倒して合体モードを起動させた。するとセイザブラスターとリュウツエーダーから<セイ・ザ・ドッキング!>という音声が鳴った。
ラッキーはコジシキュータマを使用していた為コジシボイジャーを胴体とし、コグマとカニが左右の腕として合体し、オオカミとオウシが左右の脚として合体した。ショウも合体モードを起動させると、リュウボイジャーが胴体から脚までをカバーし、コイヌとワイバーンが両腕として合体した。
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!! スーパーキュウレンオー!」
ショウ「これぞ正しくリュウに翼を得たるごとし!」
エリオ「別のロボにもなれるんだ。」
キャロ「初めてだけど、こういうのも有りかも。」とキャロが言うとモニターが現れた。
小太郎「そう言えば、言って無かったよね。」と言いながらモニターに映されたのは小太郎だった。
キャロ「小太郎くん。」
小太郎「ラッキーのシシとコジシ、司令のリュウボイジャーは、それぞれロボの胴体を構成するから組み換えができないけど、それ以外のボイジャーは腕や脚のパーツになるから自由に組み換えが出来るよ。最もツルギのボイジャーとラッキーのもう1つあるロボは僕達のボイジャーとは仕様が違うから腕や脚の組み換えが出来ないけどね。」
キャロ「そうなんだ。」
エリオ「ラッキーさんって幾つロボを持ってるの?」
小太郎「キュウレンオーに強化版のスーパーキュウレンオー、オリオンバトラーの3つだけど、基本的に操縦するのはキュウレンオーとスーパーキュウレンオーだけだよ。」
キャロ「オリオンバトラーは操縦しないの?」
小太郎「オリオンバトラーは高性能AIが備わってるから、無人でも大丈夫だよ。」
エリオ「そうなんだ。」
ショウ「ロボの話かい?」とショウが会話に加わった。
エリオ「はい、皆さん色んなロボを持ってるんですね。」
ショウ「そうだね~。アルゴ船がロボになったりはたまたボクちんたちの移動拠点兼生活拠点がロボになったりと何でもありだからね~。」
キャロ「アルゴ船?」
ショウ「詳しくは追々やるであろう新兵研修でね。それよりも今は目の前のククルーガだよ。」
エリオ「そうでした。」
ショウ「ラッキー達も行けるね?」
ラッキー「俺たちはいつでも行けるぜ!」
ショウ「じゃあ、なのはちゃんを怖がらせたあいつには、お灸をすえてあげようじゃないの。」
ラッキー「だな!皆、行くぜ!」
ラッキーの一言を合図に巨大化したククルーガとの戦闘が始まった。
決着まで書きたかったのですが、書けませんでした。次こそはククルーガとの決着編を完結させます。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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14話 ククルーガとの決着
それでは本編をどうぞ。
ー第8臨海空港跡地ー
近くに街があるにも関わらずロボになったことを小太郎は心配していた。
小太郎「近くに街があるのにロボになっちゃって大丈夫なの、ラッキー?」
ラッキー「そうだった!」すると、モニターにエリオが現れた。
エリオ「この辺りは既に廃棄都市区画だから、大丈夫だよ!」
小太郎「そうなの?」
エリオ「うん、どれだけ攻撃しても大丈夫だよ。」とエリオが言ったのを聞いたラッキーは・・・
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!!これで思う存分戦える!」と言った。
小太郎「だね。なのはさんの事を怖がらせて拐ったあいつにはキッチリ落とし前を付けて、なのはさんを安心させよう。」
ラッキー「ああ、そして俺の因縁もここで断ち切ってやるさ!」
ショウ「ラッキー、気合十分だね〜。」
ラッキー「ああ!それに、ヴィータの初陣でもあるからな!」
ヴィータ「おうよ!小太郎も言ったが、なのはを拐ったあいつにはキッチリ落とし前を付けさせてやるさ!行くぞ、皆!」
キュウレンジャー「オッキュー!」
ヴィータの喝を貰ったラッキー達は勢いそのままにククルーガに猛攻撃をしていった。
その様子をヘリの中で展開したモニターから見ていたティアナ達は・・・
ティアナ「凄い・・・」
スバル「ククルーガが攻撃出来ないほどに圧してるよ・・・」
フェイト「まあ、なのはを拐った落とし前があるからね・・・」
なのは「皆、私の為に・・・」
ー第8臨海空港跡地ー
ラッキー「シーザー、噛みつき攻撃だ!」ラッキーがそう言うと、シーザーは一度分離してククルーガに噛みつき攻撃をしていった。ある程度噛み付いたシーザーは、再びキュウレンオーに合体してスーパーキュウレンオーに戻った。
ヴィータ「お前にはまだまだ受けてもらうぜ、これでも喰らいな!」と言いながらヴィータはキュータマを左に倒した。するとブラスターから<カニ キュータマ セイ・ザ・ゴー!>と言う音声が鳴った。音声が鳴ったのを聞いたヴィータは、一時的にスーパーキュウレンオーから分離するとボイジャー単体で更に攻撃をしていった。左右のハサミによる連続パンチをマトモに受けたククルーガはふらついて後方によろめいた。よろめいた隙にヴィータは再度スーパーキュウレンオーに合体した。
ラッキー「お前には、俺の故郷を滅ぼした罪と・・・」
ヴィータ「なのはを拐い、怖い思いをさせた罪・・・」
ラッキー・ヴィータ「纏めて地獄で償ってもらう(ぜ、ぞ)!」
ラッキー「皆、とどめだ!」
キュウレンジャー「オッキュー!」
ラッキーの一言を合図にガル達は、キュータマを2回手前に倒しショウは、リュウツエーダーの上あごを開閉して必殺技発動モードを起動させた。
ショウ・エリオ・キャロ「リュウテイオーメテオブレイク!」
ラッキー・ガル・チャンプ・小太郎・ヴィータ「スーパーキュウレンオーファイナルブレイク!」と言うと双方のロボから<スーパーギャラクシー!>という音声が鳴り、必殺技を発動させた。
2体のロボの必殺技を受けたククルーガはジャークマターとドン・アルマゲの栄光を叫びながら爆散した。
ーヘリの中ー
スバル「撃破しました!」
ティアナ「やったのね!」
なのは「ラッキーさん、皆もありがとう・・・」そう言ったなのはの目には涙が浮かんでいた。
スバル「なのはさん・・・」
なのはの涙に気付いたスバルが声をかけようとしたのだが、ティアナによって止められた。
キュウレンジャー「この世界は俺達が取り戻す!」
ラッキー達が変身解除したのに伴って、スバル達がヘリから降りてくる。
スバル「皆さん、すごいです!」
ティアナ「ヘリから見てましたが、みなさんの連携は参考になります。」
小太郎「参考になるのかな・・・」
なのは「皆さん、助けてくださりありがとうございました。」
小太郎「ゴメンね、なのはさん守り切ってあげられなくて。」
なのは「ううん、元々小太郎くんが攻撃しちゃだめって言ってくれたのに挑発に乗って攻撃しちゃったんだし、私が悪いよ。」
ラッキー「なのはが無事でよかった。」
なのは「う・・・皆の前では泣かないって決めてたのに涙が出てきそう・・・」
ラッキー「泣いても良いんじゃないか。俺がしっかり受け止めるから。」
なのは「う・・・うわーーん!怖かった!このまま殺されるんじゃないかって不安で押しつぶされそうだった!」とラッキーの胸に顔をうずめて泣きじゃくるなのはをラッキーが背中をさすって宥めてあげた。
暫くしてもなのはが泣き止むことは無かったので、なのははラッキーのボイジャーでそれ以外のメンバーはヴァイスが操縦するヘリで六課の隊舎へと戻って来た。
ー機動六課 屋上ヘリポートー
六課の屋上ヘリポートに帰って来てからも泣きじゃくるなのはを見て、小太郎が言った。
小太郎「よっぽど怖かったんだね・・・僕もエリードロンに人質にされたときは泣きそうになったけど、弟の前だから我慢してたんだ。」
スパーダ「そうだったんだ。」
スティンガー「だけど、今回は訳が違うからな。思い切り泣かせてやろう。」
小太郎「だね。」
それから暫くして・・・漸く涙が収まったなのはは、ラッキーの腕の中で眠ってしまった。
小太郎「泣き疲れて眠っちゃったみたい。」
スパーダ「寮の部屋か医務室で寝かせよう。」
ラッキー「ここから近いのは医務室か。俺が連れて行く。」そう言うとラッキーは、なのはを横抱きにして医務室まで運んだ。
いかがでしたか?無事にククルーガとの決着を書き切る事が出来ました。次回はなのはの恋心とエリオやキャロヴィータの新兵研修編を書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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15話 なのはの恋心
ー機動六課 医務室ー
ここにはラッキー達によって助け出されたなのはが眠っていた。
なのは「ん・・・ここ六課の医務室?」
眠っていたなのはが目を覚ますと、サイドチェストにはなのはの制服の上着が畳まれた状態で置かれており、その上には赤い子獅子が気持ちよさそうに眠っていたのだが、なのはの声で起きたのだろう。子獅子は起き上がるとなのはの制服の上着からなのはが眠っていた布団まで移動するとクルクルと周り始めた。
なのは「この子は・・・?」となのはが疑問に思っていると、医務室のドアが開きラッキーが入って来た。
ラッキー「なのは!目が覚めたのか?」
なのは「はい。 あの、どうして私は医務室で寝ていたのでしょう?」
ラッキー「覚えてねーか?俺たちがククルーガから助け出した後、ひとしきり泣いて俺の腕の中で寝ちまったんだ。」
なのは「そうだったんですね。運んでくれてありがとうございました。それから私の布団の周りをクルクルと周っているこの子は?」
ラッキー「こいつはシーザー。俺の子供の頃からの唯一の友達さ。なのはの目が覚めるまで付いてもらってたんだ。」
なのは「そうだったんですね。ありがとう、シーザー。」となのはがお礼を言うとシーザーは嬉しそうに「キューン」と鳴いてなのはの肩に乗っかってきた。
ラッキー「シーザーに懐かれたみたいだな。」
なのは「私が?」
ラッキー「ああ。俺たちの中で一番最初に懐かれたのがガルなんだ。」
なのは「もしかしてガルさんもシーザーもラッキーさんを大事に思っているから意思の疎通が出来たとか?」
ラッキー「正解だ。」
なのは「へぇ。」
ラッキー「さて、俺はなのはが起きたことを知らせてくるから。 シーザー、もう少しだけなのはに付いてやってくれ。」と言うとシーザーは「キューン」と鳴いた。
なのは「ありがとうございます。シーザーもありがとう。」と言ったのを聞いたラッキーは、医務室を出て行った。
なのは(ラッキーさんの腕の中で寝たって言ってたよね。多分泣き疲れて眠っちゃったんだ。今思えば恥ずかしいな・・・でも同時にラッキーさんの腕は陽だまりのような暖かさだったな。この気持ちって何なんだろう?スパーダさんに聞いてみよう。)と思っていた頃、廊下に出ていたラッキーもまた、なのはのことを考えていた。
ラッキー(ククルーガの恐ろしさと、自分が殺されるんじゃないかっていう恐怖心がなのはの心を支配していた。俺が傍にいればそんな事は絶対にさせなかった。なのはの傍でなのはを守りたい。この気持ちって・・・俺には分かんねーな。スパーダにでも聞いてみよう。)とお互いのことを思っていたのはまだ少し先の話。
本来なら新兵研修まで書きたかったのですが、恋心を書いていたら、字数をオーバーしそうなので新兵研修の話は次に持ち越しとなります。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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16話 なのはの告白と新兵研修
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
ラッキーからなのはの目が覚めたと言うことを聞いていた機動六課の面々とキュウレンジャー達は、食堂にてなのはが来るのを待っていた。
そこへシーザーを肩に載せたなのはがやって来た。
なのは「あれ、皆もしかして待っててくれたの?」
ティアナ「はい。ラッキーさんから、なのはさんの目が覚めたと聞いてどうせならなのはさんとお昼を食べようと思って待ってました。」
なのは「そうなんだ。」
その時ガルがなのはの肩に載っているシーザーに気付いた。
ガル「なのはの肩に載っているのはシーザーガル。」
なのは「はい。シーザーが私に懐いちゃったみたいで。」
ガル「ほうじゃったか。」
スパーダ「なのはちゃん、お昼食べられそう?」
なのは「はい、お腹は空いているので食べられますよ。」
スパーダ「良かった。じゃあ、沢山作ったからお腹一杯食べて怖い思い出を忘れちゃお。」
なのは「はい。」
その後なのはも含めた機動六課とキュウレンジャーの面々は、スパーダが作った昼食をお腹一杯堪能し、午後に向けて英気を養った。
そして昼食終了後・・・ラプターが全員がいる内にと思ったのか発言した。
ラプター「皆さん、少し良いですか?」
ラッキー「どうした、ラプター?」
ラプター「ヴィータさん、エリオさん、キャロさんについて何ですけど・・・」
小太郎「3人について?」
ラプター「はい。小太郎は受講したから分かると思いますが、キュータマを所持している以上は新兵研修を受講することが義務付けられています。」
小太郎「確かに、エリオとキャロちゃんは研修なしで大きな戦いを2度もしてるし、ヴィータさんはキュータマに選ばれたばかりで戦力的に不安がある。 僕は良いと思うよラプター。」
ラッキー「俺も賛成だ。」
ショウ「ボクちんも良いと思うよ。」
エリオ「研修って言ってもどんなことをするの?」
小太郎「宇宙の歴史や88の星座、戦闘に関する基礎的なことを学ぶんだよ。」
ラプター「本来ならばリベリオン本部で研修をするのが良いのですが、ここは異世界なので当然リベリオン本部は存在しません。」
ラッキー「何処でするんだ?」
ラプター「ここの別室です。」
小太郎「ここで?」
ラプター「本当は、オリオンシップでやろうかなと考えていたのですが、出動があった時のことを考えると、ここの別室の方が良いだろうと思いまして。」
小太郎「確かに、オリオンシップからだと往復に時間がかかる。けど、ここの別室ならすぐに駆けつけられるから良いと思うよ。」という話を小太郎たちがしている裏では、なのはがラッキーに助けてくれたお礼を述べていた。
なのは「ラッキーさん、改めてありがとうございました。」
ラッキー「なのはが無事で本当に良かったぜ。」
なのは「小太郎君が忠告してくれたのに攻撃しちゃったから・・・」
ラッキー「そうだったのか。」
なのは「ハミィちゃんにも言いましたが、捕まってる間怖かったんです。自分はこれからどうなっちゃうんだろうって・・・」
ラッキー「なのは・・・」そう言うとラッキーは、なのはを抱きしめた。
なのは「ラッキーさん?」
ラッキー「泣きたい時は思い切り泣けば良いさ。俺が傍に居る。」
なのは「ラッキーさん・・・」と言うとなのはは、再び泣き出した。
それからしばらくして・・・
ラッキー「落ち着いたか?」
なのは「はい。 ラッキーさんの腕って陽だまりのような温かさがありますね。」
ラッキー「陽だまり?」
なのは「はい。助けてくれた時も、今もラッキーさんからは陽だまりのような暖かさが感じられるんです。」
ラッキー「俺が?」
なのは「はい。私はラッキーさんの陽だまりのような暖かさに惹かれたんだって実感しました。」
ラッキー「なのは・・・」
なのは「私、高町なのはは、ラッキーさんの事が好きです。私と付き合ってもらえま・・・ん!?」
「せんか?」と言い終わる前にラッキーによってなのはの唇を塞がれていた。
数秒後唇を離したラッキーが言った。
ラッキー「そこから先は俺に言わせてくれねーか? 俺はなのはを助けた時に決めたんだ。なのはの隣でなのはを守ると。だから、俺になのはを守らせてくれねーか?」
なのは「それって・・・」
ラッキー「俺もなのはの事が好きなんだ。こんな俺でよければ付き合って欲しい。」
なのは「はい。私で良ければ宜しく御願いします。」
ラッキー「ホントか?よっしゃ、ラッキー!!」と大声で言った為にスパーダ達がこちらに振り向いた。
スパーダ「ラッキー、どうしたの?」
小太郎「そうだよ。何かいい事でもあったの?」
ラッキー「ああ。しかもついさっきな。」
ラプター「つい先程?」
ショウ「何だろうね。」
ラッキー「なのは。」
なのは「はい。」
ラッキー・なのは「俺(私)達付き合う事になりました!」
スパーダ「Wow!おめでとう。」
フェイト「切っ掛けは、やっぱりあれ?」
なのは「うん。」
ショウ「こりゃ、おっタマげたね。」
はやて「なのはちゃん、おめでとう!」
なのは「ありがとう。」
ヴィータ「良かったな、なのは。」
なのは「ヴィータちゃん達が救い出してくれたお陰だよ。ありがとう。」
スバル「なのはさん、おめでとうございます!」
なのは「ありがとう、スバル。 ヴィータちゃん達の研修の話はどうなってるのかな?」
ラプター「はっ!そうでした。研修としてはここの別室を使わせて貰おうかなと思っています。」
なのは「なるほど。」
ラプター「3人には、小太郎が話してくれたように宇宙の歴史や88の星座それから戦闘に関する基礎的なことを学んで貰います。」
ヴィータ「座学と戦闘の両方をやるのか?」
小太郎「はい。」
キャロ「じゃあ、私達はラプターさんから宇宙の歴史や88の星座それから戦闘に関する基礎的なことを学んで行くんですか?」
チャンプ「戦闘に関しては、我輩が教官をさせてもらおうと思う。」
小太郎「チャンプ、エリオとキャロちゃんはそれぞれ別のウェポンを使ってるんだよ。」
チャンプ「そうなのか?」
小太郎「うん。エリオは、俺と兄貴が使ってるキュースピアだし、キャロちゃんは、ラプターが使ってるキューショットを最初の戦闘の時に使ってたから、今後もキューショットを使うと思うよ。」
キャロ「私、基本は皆のバックアップだからあまり前線に出ないんです。だから最初の戦闘でキューショットを使ったんです。」
エリオ「僕は、デバイスが槍型だからそれに近い形状のウェポンを使おうって思ってそうしたらスピアがあるって教えてくれて、だったらスピアを使おうって決めて最初の戦闘でスピアを使いました。」
チャンプ「そうか・・・」
ラプター「でしたら、戦闘訓練では私がキャロさんの専属に・・・」
小太郎「俺と兄貴がエリオの専属として指導しようか?」
チャンプ「確かに、同じウェポンを使っている人間の方が教えやすいか・・・分かった。相棒、ラプター、小太郎それぞれのウェポンの指導任せていいか?」
スティンガー・ラプター・小太郎「オッキュー。任せて(ろ、ください。)」
なのは「研修の期間としてはどのくらいかかるのかな?」
ラプター「ですよね・・・3人は魔導師という立場もありますから、研修は午前中のみとし、午後は魔導師としての訓練ということでどうですか?」
なのは「うん、その意見に賛成。」
小太郎「僕が研修を受けたときは2ヶ月くらいかかったかな。」
なのは「そんなにかかるの?」
小太郎「うん。宇宙の歴史や88の星座、それに戦闘の基礎知識だけでも覚えてもらいたいからね。」
なのは「分かった。」
ヴィータ「あたしは、ウェポンを使ってないからな・・・」
小太郎「そうだったね。僕も最初はウェポンを使わないで戦闘してたんだけど、修行のお陰でキュースピアを使えるようになったから、ヴィータさんもこの修行で自分の得意とするウェポンを探せば良いんじゃないかな?」
ヴィータ「ああ、そうさせて貰うさ。」
ラッキー「いつから始めるんだ?」
ラプター「そうですね・・・」
小太郎「チキュウの言葉に「思い立ったが吉日」って言葉があるんだけど、今からはどう?」
ラプター「つまり、お昼ご飯が終わってすぐということですか?」
小太郎「うん。」
ラプター「確かにこういう事はすぐの方が良いですもんね。小太郎の意見を採用します。」
小太郎「俺もアシスタントとして3人の研修に参加するよ。」
ラプター「ありがとうございます。小太郎!」
小太郎「じゃあ、お昼ご飯食べたら早速始めようか。」
エリオ・キャロ・ヴィータ「お願いします。」
こうしてラプターによる新兵研修が始まろうとしていた。
いかがでしたか?この回は結構難産でした。告白に関しては、何とか書き切れたのですが、研修の内容に関しては、次の回に書きます。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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17話 新兵研修 前編
ー機動六課 別室ー
昼食を終えたラプター達は、六課の空き部屋を利用してリベリオン式の新兵研修を始めようとしていた。
ラプター「それでは、研修を始めたいと思います。」
ヴィータ・エリオ・キャロ「お願いします。」
ラプター「先ずは宇宙の歴史から覚えてもらいますね。」
ヴィータ・エリオ・キャロ「はい。(おう。)」と3人が返事をしたのを聞くとラプターは宇宙の歴史について語り始めた。
それから30分後・・・
ラプター「と、言うわけでドン・アルマゲを倒したことで元の世界ではありますが、平和になったという訳です。」
ヴィータ「そんな大変な戦いがあったなんてな・・・」
キャロ「それが私たちの世界でも起きようとしているんだね・・・」
エリオ「絶対に惑星の破壊なんてさせない!」
と3人それぞれがラプターの話を聞いて感想や決意を語ると・・・
ラプター「皆さん、頼もしいです。」
小太郎「うん。」
ヴィータ「あたしらはそれぞれキュータマに選ばれた戦士だからな。それなりの覚悟はしてるさ。」
エリオ「そうだよ。僕達は自分達なりの覚悟を持ってこの力を手にしたんだ。その責任は重いと思って戦っていくよ。」
小太郎「その言葉戦い始めたばかりの頃の僕にも聞かせたいかも・・・」
キャロ「小太郎君は違うの?」
小太郎「僕の場合は、キュウレンジャーになれたってだけで過信してた部分があったから、兄貴に諭されるまで無茶な戦い方をしてたんだよね・・・」
エリオ「そうなんだ・・・」
小太郎「けど今は、ちゃんと状況をみて行動してるから最初に比べれば成長してるからね。」
キャロ「そうなんだ・・・」
小太郎「この話はお終い!次の内容行くよ!」
その言葉を聞いたヴィータたちは心の中で(誤魔化した・・・)と感じていた。
小太郎「次はキュータマの効果についてだよ。」
ヴィータ「キュータマって幾つあるんだ?」
エリオ「僕たちが、前に聞いた話だと各星座に1つずつあって、数が多いからチェンジキュータマとスキルキュータマに分けられるって話です。」
ヴィータ「宇宙の星座って何個あるんだ?」
小太郎「全部で88星座あるよ。」
ヴィータ「88もあるのか!?」
ラプター「はい。小太郎が説明してくれたように宇宙には88もの星座があります。その星座のキューエナジー、つまりその星座に息づく命そのものが集まってできたのがキュータマです。」
小太郎「3人とも、自分のキュータマを出してみて。」
そう言われてヴィータたちは、茶色い制服の上着のポケットに入っているキュータマを取り出した。
小太郎「今出してもらったキュータマは、元々チェンジキュータマとしてじゃなくて、戦闘の補助の役目を担っているスキルキュータマとして使われていたんだ。」
エリオ「じゃあ、それぞれ元の効果が違うの?」
小太郎「うん。それも含めて宇宙の88星座を全部見てみようか。」そういうと小太郎は上着のポケットから待機状態のポルト・ニアを取り出して言った。
小太郎「ポルト、宇宙の88星座表って出せる?」
ポルト・ニア[出せるよ。]という言葉を聞いた小太郎は・・・
小太郎「じゃあ、宇宙の88星座表出して。」と言った。
その言葉を聞いたポルト・ニアは空中に展開する形で宇宙の88星座表を出現させた。 ポルトから展開された88星座表を見たヴィータは・・・
ヴィータ「ホントに88星座存在するんだな・・・」と驚愕の表情を浮かべた。
小太郎「まずは、僕たちのチェンジキュータマの星座と皆のチェンジキュータマの星座を見て見よう。」
キャロ「うん。」
エリオ「シシ座、サソリ座、オオカミ座、テンビン座・・・」
キャロ「オウシ座、ヘビツカイ座、カメレオン座、ワシ座・・・」
ヴィータ「カジキ座、リュウ座、コグマ座、ホウオウ座・・・」
小太郎「そして、カニ座、オトメ座、コイヌ座が皆が変身する時に司っている星座だね。」
キャロ「見覚えのない星座もあるんだね。」
エリオ「うん。僕達が知っているのは・・・」
ヴィータ「シシ座、サソリ座、テンビン座、オウシ座、カニ座、オトメ座くらいだな。」
小太郎「有名な星座といえば、それくらいだもんね。」
ラプター「先程ヴィータさんが挙げられた星座は全て黄道12星座に当たります。」
キャロ「黄道12星座って確か・・・」
エリオ「小さい頃テレビで見てた占いの星座だね。」
ヴィータ「シシからホウオウまではラッキー達が変身する時に使ってるんだよな?」
小太郎「はい。」
キャロ「後の3つ カニ、オトメ、コイヌの効果は何なのかな?」
ラプター「では、カニキュータマから説明しますね。カニキュータマは、その名の通りカニ座を司るキュータマです。効果はカニのハサミで攻撃が出来ます。」
ヴィータ「つまり、攻撃に特化したキュータマって訳か。」
小太郎「その通り。次にエリオが持つコイヌキュータマについてだよ。コイヌキュータマは・・・」と小太郎が言いかけた時デバイスからアラートが鳴った。
エリオ「何?」
キャロ「一級警戒態勢じゃないよね?」
小太郎「ゴメン、僕のデバイス。」
ヴィータ「どういうことなんだ?」
小太郎「実は、デバイスを作ってもらう時にシャーリーさんには話したんだけど、ツルギはああ見えてかなりの脱ぎたがりなんだ。で、六課は女性が多いからそんな人達の前で突然脱いだら、騒ぎになるし、セクハラにもなるよね?だからそれを防止する目的でシャーリーさんに警報が鳴る機能を作ってもらってたんだ。それが作動したんだよ。」
ラプター「その警報が鳴ったってことは・・・」
小太郎「うん。間違いなくツルギが何かしたってことだね・・・」
エリオ「早く行った方が良いんじゃない?誰が被害にあってるか分からないけど・・・」
小太郎「だね。ちょっと行ってくる。」そう言うと小太郎は、研修をしていた部屋から飛び出すとツルギのいるところまで猛ダッシュで駆け出した。
いかがでしたか?1話で書き上げるつもりが書き切れず前後編に分ける形になりました。ツルギのセクハラの被害にあったのは誰なのか?それは後編で書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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17話 新兵研修 中編
ー機動六課 廊下ー
小太郎が全力で廊下を駆けていくと、ツルギに壁ドンをされているなのはの姿が目に入った。
小太郎「ツルギ!何やってるのさ!」
ツルギ「なんてこった!なぜここがわかった?」
小太郎「ツルギの事だから何かしでかすだろうと思ってシャーリーさんに警報機能を付けてもらってたんだ!そしたら、案の定だよ。おまけになのはさんを襲うなんて良い度胸してるね。」
そこへ肩にシーザーを載せたラッキーが通りかかろうとしていたが、小太郎とツルギをみて尚且つ自分の彼女であるなのはがツルギに壁ドンをされているのを見て叫んだ。
ラッキー「ツルギ!俺のなのはに手を出そうなんていい度胸してんな!」
その言葉を聞いたなのはは顔を真っ赤にした。
なのは(ラッキーさん・・・恥ずかしいけど嬉しいな。)
また隣で聞いていた小太郎もラッキーの台詞に心の中で呟いた。
小太郎(ラッキー、あんな恥ずかしい台詞を堂々と言えるなんて流石なのはさんを落としただけの事はあるかも。)
ツルギ「ラッキー、俺のなのはってどう言う?」
ラッキー「そのまんまさ!俺はなのはと付き合ってるんだからな!」
ツルギ「なんてこったー!誰も居ないかと思ったらラッキーが居たのか!」
小太郎「まさか狙ってたの?」
ツルギ「狙ってたと言えば狙ってたな。」
ラッキー「残念だったなツルギ。なのはは絶対に渡さねーからな!」
ツルギ「シシ座の王様にああ言われては仕方ないか。」
その言葉とともにツルギはなのはを解放した。
ラッキー「なのは何もされてないか?」
なのは「うん。」
小太郎「ラッキー、あんな恥ずかしい台詞良く言えたね。」
ラッキー「俺、何か言ったか?」
小太郎「覚えてないの?ポルト、録音してる?」
ポルト・ニア[バッチリ録音してるよ。再生する?]
小太郎「お願い。」
ポルト・ニア[了解。]
その後、ポルト・ニアに録音された音声を聞いたラッキーは・・・
ラッキー「俺、こんなこと言ってたんだな。」
小太郎「よく言ったよ。」
なのは「うん。恥ずかしかったけど嬉しかったな。」
小太郎「あんなセリフを堂々と言うなんて流石シシ座の王様。」
ラッキー「ツルギに何かされてるんじゃないかと思うと居てもたってもいられなくてな。」
小太郎「流石、なのはさんのハートを射止めただけのことはあるね。」
なのは「小太郎君・・・」
小太郎「さて、ツルギに関してだけど・・・」
なのは「私から1発撃たせてもらっていいかな?」と黒いオーラを全開にしたなのはが尋ねたので、小太郎が怯えながら答えた。
小太郎「ど・・・どうぞ・・・」
なのは「ありがと、小太郎君。」
答えた後で小太郎はツルギに心の中で呟いた。
小太郎(ツルギ、ご愁傷様・・・)
ラッキー「俺も参加するぜ!なのはの彼氏としてお灸をすえてやるから覚悟しろよ!」
ツルギ「なんてこったー!」と言った後逃げ出したツルギを捕まえる為に、なのは&ラッキーVSツルギの追いかけっこが始まったのだが、それはまた別の話。
いかがでしたか?前後編で分けるつもりが収まりきらずに3部作となります。次回は完結させられるように頑張るので次回も是非読んでください。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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17話 新兵研修 後編
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 廊下ー
ツルギの制裁のため廊下をドタバタと駆けていくのは、なのはとラッキーの2人だけだった。小太郎は、ラッキーにお灸をすえるように言ってヴィータ達の研修のために離脱したのだった。
小太郎「さてと、戻ってヴィータさんたちの研修の続きをしなきゃ。」
ー機動六課 別室―
小太郎が戻ってくると、ラプターが尋ねた。
ラプター「被害にあってたのは誰なんですか?」
小太郎「なのはさんだよ。しかもツルギに壁ドンされてた。」
ラプター「か・か・か 壁ドンですか~!」
小太郎「そういえば、ラプターもされたことあったもんね・・・」
エリオ「あれ、でもなのはさんって確かラッキーさんと付き合ってるんじゃ・・・?」
小太郎「うん、そのラッキーも来て今はなのはさん&ラッキーVSツルギの追いかけっこ状態・・・」
キャロ「なんて言うかツルギさんも度胸ありますよね。」
ヴィータ「確かに。」
小太郎「それよりも僕は、ラッキーの一言がいまだに頭から離れないんだよね。」
ラプター「ラッキーの一言?」
小太郎「聞きたい?」
ラプター・ヴィータ・エリオ・キャロ「聞きたい(です。てーな。)」
小太郎「そう言うと思ってポルトが録音してたんだ。ポルト、再生よろしくね。」
ポルト・ニア[了解。]
そしてポルトから再生された音声を聞いた一同は・・・
ヴィータ「情熱的だな。」
エリオ「よく言ったね、こんな恥ずかしいセリフ。」
キャロ「うん。」
ラプター「はう~ロマンチックで情熱的です~。」
小太郎「僕もそれは思った・・・でさっきも言ったけど、なのはさん&ラッキーとツルギの追いかけっこ状態になってるから、もしかしたら廊下をドタバタと駆けていく音がするけど気にしないでね。まあ、あまりにもうるさいようなら僕に言ってくれれば対処はするよ。」
ヴィータ「どうするんだ?」
小太郎「アンドロメダキュータマを使うかオヒツジキュータマで眠らせる。」
ラプター「確かに。その方が効果的ですもんね。」
小太郎「さて、研修に戻るよ。ってどこまで話したっけ?」
キャロ「コイヌキュータマの効果を説明しようとしたところじゃなかったっけ?」
小太郎「そうだったね。コイヌキュータマの効果は、自分に使う場合は仔犬のように敵にじゃれて他人に使う場合は仔犬のように大人しくさせることが出来るんだ。」
エリオ「じゃれるだけ?」
小太郎「うん、じゃれるだけ。」
エリオ「あんまり戦闘向けの効果じゃないんだね・・・」
小太郎「うん・・・」
キャロ「でも、きっと何かの役に立つことがあるんじゃない?」
エリオ「だと良いんだけど・・・」
ラプター「次にキャロさんが使っているオトメキュータマですね。」
キャロ「戦闘で使ったときはワイバーンミサイルの発射トリガーになったけど、元の効果は何なのかな?」
小太郎「元の効果は女の子が使う場合は・・・」と小太郎が言いかけたとき、廊下をドタバタと駆けていく足音が響いた。
ヴィータ「まだ続いてたんだな。追いかけっこ・・・」
キャロ「でも流石にちょっと・・・」
エリオ「うん、これ以上続けられると話が耳に入ってこないかも・・・」
小太郎「だね・・・こうなったら実力行使をするしかないか・・・」
ラプター「小太郎が隊長で良かったです。」
ヴィータ「スターズの隊長として情けないぜ・・・」
エリオ「小太郎、捕まえるって言ってもどうするの?」
小太郎「そうなんだよね・・・動き回る人間を捕まえるにはアンドロメダキュータマが効果的なんだけど、無関係な人まで巻き込みかねないんだよね。かと言ってオヒツジキュータマを使うのが効果的かといえばこれもまた無関係な人を巻き込むから迂闊には使えないんだよね・・・」
ラプター「でしたら、ナーガの力を使うのはどうでしょうか?」
キャロ「ナーガさんの?」
小太郎「蛇の目を使うってこと?」
ラプター「はい。」
小太郎「確かに、それなら動きを止められる。」
ヴィータ「蛇の目って何なんだ?」
小太郎「ヘビツカイ座系の人たちは、少しの時間だけなら相手の動きを止められる能力を持ってるんだ。」
エリオ「すごい!そんな事が出来るんだ。」
キャロ「動きを止めた後はどうするの?」
小太郎「オヒツジキュータマは目を閉じられたらアウトだから・・・アンドロメダキュータマを使う。」
ラプター「それが良いと思います。」
小太郎「ラプター、ナーガに連絡して。」
ラプター「はい。」と返事をしたラプターは端末を操作してナーガを呼び出した。
ナーガ「どうした?」
ラプター「ナーガ、今どちらに?」
ナーガ「管制室で読書中だったんだが。」
ラプター「少々こちらに来てもらえます?」
ナーガ「構わないが、何かあったのか?」
ラプター「それも含めて来ていただいたときに説明しますので。」
ナーガ「分かった。」
ラプター「ではお待ちしてますね。」と言ってラプターは通信を切った。
小太郎「どうだった?」
ラプター「来てくれるそうです。」
小太郎「良かった。動きを止めることが出来るのってキュータマ以外だとナーガの蛇の目が有効だもんね。」
それから数分後・・・ラプターの通信を受けたナーガがやって来た。
ナーガ「ラプターから通信を受けて来たんだが、どうしたんだ?」
小太郎「えっと、俺達がエリオ達にリベリオン式の新兵研修をやってるのは知ってるよね?」
ナーガ「ああ。」
小太郎「で、キュータマの効果について説明してたら廊下でドタバタと音がするから鎮めるのに力を貸してもらいたいって訳。」
ナーガ「成程、理解した。確かに騒がれては迷惑だからな。」
小太郎「理解してくれて助かるよ。」
ナーガ「俺はあまり騒がしいのは好きじゃないんだ。」
小太郎「やっぱり、サイレントスターだから?」
ナーガ「それもあるが、小太郎が貸してくれたこれを静かに読みたいと思っていたからな。」そう言ってナーガは手に持っていた冊子を掲げた。
小太郎「あー・・・ミッド文字とベルカ文字の違いを俺が分かりやすく纏めた冊子だね。まだ難しい?」
ナーガ「ああ。だが、小太郎が分かりやすく纏めてくれているお陰で違いについては何となく理解することが出来た。」
小太郎「そう、良かった。と、こんなことしてる場合じゃないや。ラッキー達が通り過ぎる前にナーガの力で皆の動きを止めてアンドロメダキュータマで拘束しなきゃ。」
ナーガ「だな。」
エリオ「ねえ、僕が使って見てもいい?アンドロメダキュータマ。」
小太郎「良いよ。」
エリオ「ありがとう。」と言うとエリオは、小太郎が持っていたアンドロメダキュータマを受け取り廊下に出るとラッキーたちが来るのを待ち構えた。
それから数分後・・・廊下をドタバタとかけてくる足音が段々近づいてきた。先頭を走っているのは追いかけられているツルギで、その後ろをラッキーとなのはが追いかけている状況だった。前方を見たツルギが叫んだ。
ツルギ「なんてこったー!挟み撃ちか!」
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!!やっと捕まえられるぜ。」
なのは「さあ、ツルギさん観念してください!」
小太郎「挟み撃ち?残念だけど、ツルギだけが目当てじゃ無いよ!」
エリオ「そうです!僕達の目的は3人にあるんです!」
小太郎「そうさ!ドタバタ廊下で騒がれてこっちはいい迷惑なんだからね!」
ナーガ「それに、廊下を走ると危ないとは思わないのか!」そう言うとナーガは蛇の目を発動させて尚も走ろうとするラッキーたちの動きを止めた。
なのは「う、動けない・・・」
ラッキー「ナーガの蛇の目か・・・」
なのは「蛇の目?」
ツルギ「ヘビツカイ座系の人間は少しの時間だけなら動きを止められる能力を持っているんだ。そいつを使われたな。」
ナーガ「エリオ、今のうちに。」
エリオ「はい!」と言うと持っていたアンドロメダキュータマをブラスターにセットした。
セイザブラスター<アンドロメダ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>
エリオはセットしたキュータマを手前に倒して、ブラスターの銃口をラッキー達に向けて発射した。
ラッキー「成程。ナーガの蛇の目で俺達の動きを止めた後、アンドロメダキュータマで拘束しようって作戦だったのか・・・見事に嵌ったな。」
なのは「つまり、私達成す術なし?」
ツルギ「動きを止められている以上大人しく捕まるしかないだろうな。」
こうして3人の追いかけっこは、アンドロメダキュータマによる拘束という形で幕を閉じたのだった。
なお、3人は罰として1週間食事抜きの刑となったことをここに追記しておく。
いかがでしたか?後半は研修から離れてしまった感がありますが、これ以上研修の話を続けると話が進まなくなってしまうので、アンドロメダキュータマによる拘束という形で締めさせてもらおうと思います。 それでは久しぶりのこのコーナーに行きましょう!
《キュータマ解説コーナー》
アンドロメダキュータマ・・・アンドロメダ座を司るキュータマ。鎖を生成し、対象者を捉えることができる他キュウレンジャー本編では、ミナミジュウジ座に張られた巨大なバリアを破ることが出来るキュータマの1つである。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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18話 フェイトに襲い来る蠍の毒 前編
それでは本編をどうぞ。
研修中のドタバタ騒ぎがあったもののそれ以後は何事も無くエリオたちは無事に研修を終えることが出来た。ヴィータのウェポンに関しては、座学が終わったあとの戦闘訓練にて指導してくれたチャンプと同じキューアックスが使い易いということからキューアックスをヴィータのウェポンとして使用することになった。ヴィータ曰く「アックスがあたしの性に合ってる。」とのこと。
そんな中ある日の機動六課隊長室では・・・
なのは「お休み?」
はやて「そや。皆入隊日からずっと訓練漬けやったし、ラッキーさん達も第8臨海空港跡地ばっかりやし、もう少し都会の街並みを見てみたいと思うしな。」
フェイト「そうだね。」
はやて「なのはちゃんもラッキーさんと2人きりになりたいやろうし。」
なのは「はやてちゃん・・・」
はやて「そんなわけやから、今日は丸1日お休みや!」
なのは・フェイト「了解!」
ー訓練場ー
スバル「え、今日一日お休みですか?」
なのは「うん、入隊日からずっと訓練漬けだったしね。」
フェイト「ラッキー達も出動があるときはずっと荒廃した空港だったし、ミッドの中心部の方とか来たことなかったよね?だから私たちが案内してあげようと思うんだけど、どうかな?」
小太郎「ホントに!?」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!嬉しい!」
スパーダ「確かに。中心部の方には来たことがなかったね。」
スティンガー「この街にはどんな手芸店があるのか楽しみだな。」
フェイト「手芸店?」
スティンガー「ああ。俺はこう見えて針仕事が得意でな。」
なのは「そうなの?」
小太郎「うん。元の世界でラッキー達のぬいぐるみを作ったのも兄貴だし、ラッキーの即位の衣装を作ったのも兄貴なんだよ。」
なのは「そうなの?」
ラッキー「ああ。」
フェイト「すごい。」
スティンガー「針仕事はサソリ座の戦士の嗜みだからな。」
なのは「嗜みなんだ・・・」
小太郎「ちなみに僕も手先が器用なほうだから、ボタン付けだとかそういった事でも引き受けるよ。」
ラッキー「そう言えば、小太郎も元の世界でスティンガーのぬいぐるみを作ってたな。」
なのは「ホントに!?見てみたいな。」
小太郎「良かったら皆のぬいぐるみも作ろうか?」
フェイト「良いの?」
小太郎「うん。皆にもお世話になってるからね。」
フェイト「楽しみにしてるね。」
ラッキー「さて、何も無ければ出掛けるか?」
小太郎「賛成。」
それから全員で支度をして、スバルとティアナはバイクで、なのはとフェイトは、フェイトの運転する車で、ラッキー達はそれぞれのボイジャーでミッドの街へと繰り出した。 ちなみにバランスたちは隊舎でお留守番である。
いかがでしたか?1話で書き上げたかったのですが、収まりきらずに前後編に分ける形になります。後編も是非読んでください。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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18話 フェイトに襲い来る蠍の毒 中編
それでは本編をどうぞ。
ーミッドチルダ市街地ー
ラッキー達はなのは達の案内で初めて来たミッドの中心部を楽しんでいた。
ラッキー「市街地ってこんな感じだったんだな。」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!可愛いショップが沢山あるよ。」
スパーダ「ブラボー!この世界の食料も興味が湧いたよ。」
小太郎「兄貴!あれ手芸屋さんじゃない?」
スティンガー「そうだな。小太郎良く見つけたな。」
小太郎「えへへ。なのはさんたちのぬいぐるみも作ってあげようかなって思っててさ。」
スティンガー「成程。そのぬいぐるみ作り俺も手伝って良いか?」
小太郎「うん。むしろ兄貴に手伝って貰わないと終わらないかも。」
と、それぞれが中心部の街並みを堪能している一方、バランス達隊舎組はというと・・・
ラプター「皆さん、今頃は街の中心部で遊んでますよね。」
バランス「だと良いよね〜。僕達は隊舎でお留守番だけど・・・」
ガル「しょうがないガルよ。建物が密集している場所は大抵動物お断り仕様なんじゃけん。」
チャンプ「我輩たちを連れて行けないお詫びとしてお土産を買って帰ってくるとも言ってたじゃねーか。」
ラプター「ですね。皆さんのお土産を楽しみにしながらお留守番をしていましょう。」
とラプターが言ったとき、一級警戒態勢を知らせるアラートが鳴り響く。
ラプター「一級警戒態勢!?状況を確認します!」
そこへ、部隊長室にいるはやての顔がモニターに映された。
はやて「一級警戒態勢のアラートが鳴ったけど、何事なん?」
バランス「今ラプターが確認中!」
ラプター「分かりました!ミッドの中心部にジャークマターが現れたんです。」
はやて「なんやて!?ミッドの中心部って言ったら今なのはちゃんたちが行ってる場所やないか!」
ラプター「それだけじゃないです!カローの姿も確認できました!」
はやて「インダベーのみならずカローまで!?」
ラプター「はい。」
はやて「確認されたカローは?」とはやてが尋ねると
ラプター「どうして・・・」と返事になっていない声が返ってきた。
バランス「どうしたのさってこれは・・・」
チャンプ「どうかしたのかってこいつは・・・」
はやて「どないしたん?」
ラプター「スティンガーになんて言えばいいのやら・・・」
はやて「今度のカローはスティンガーさんに関係あるん?」
バランス「関係あるどころじゃないよ。実のお兄さんだもん・・・」
はやて「なんやて!?」
チャンプ「カローの名はスコルピオ 元の世界で相棒を救った後、ドン・アルマゲの攻撃から我輩たちを庇ってくれたんだ。」
ラプター「とにかく、私は皆さんにこのことを知らせます!」
はやて「お願いや。」
はやての声を聞いたラプターは、自分のセイザブラスターに呼びかけた。
ラプター「皆さん、今どちらにいます?」
ーミッドチルダ市街地中心部ー
小太郎「あれ、ラプターから通信だ。 はい、小太郎です。」答えたのは小太郎だった。
ラプター「小太郎、皆さんは?」
小太郎「みんな一緒にいるけど、何かあったの?」
ラプター「皆さんに休暇は終了だと伝えてください。ジャークマターが現れました。」
小太郎「ホントに!?」
ラプター「はい。それからカローも出現しています。」
小太郎「誰なの?」
ラプター「スコルピオです・・・」
小太郎「そんな・・・」
ラッキー「どうしたんだ、小太郎?」
先を歩いていたラッキーが、小太郎が着いて来ていないと分かると同じように先を歩いていた仲間たちを止めて小太郎のところまで戻ってきた。
小太郎「ラッキー、皆を集めて。」
ラッキー「分かった。皆来てくれ。」
なのは「どうかしたの?」
小太郎「皆、ゴメンけど休暇は終了だよ。」
エリオ「まさか・・・」
小太郎「うん、そのまさかだよ。ジャークマターが現れたんだ。しかもカローも一緒に現れたみたい。」
ハミィ「カローって誰なの?」
小太郎「・・・・」
ナーガ「小太郎、どうした?」
小太郎「兄貴には酷かもしれない。」
スティンガー「俺にとって酷?」
小太郎「現れたカローは、スコルピオだって・・・」
スティンガー「な・・・なんだって・・・」
エリオ「スコルピオって誰なんですか?」
ナーガ「スティンガーの実の兄にしてサソリ座系のカローだ。」
キャロ「実のお兄さんがジャークマターの幹部って事ですか?」
スティンガー「ああ。とにかく今はジャークマターが先だ。」
それからラプターの案内でジャークマターの出現場所まで駆け付けた一同は、恐るべき光景を目の当たりにする。
いかがでしたか?前後編になるように書き切ろうとしましたが、収まりきらずに3部作に分ける形になりました。そして、名前だけの登場となりますが、スティンガーにゆかりのある人物と言えばキュウレンジャーファンならお馴染みのスコルピオです。(スティンガーにゆかりのある人物は2体います。)
そして小太郎の口調に関しても書いておきます。キュウレンジャーメンバーの前では従来通りの「俺」ですが、なのはやフェイトなどの年上組には「僕」エリオとキャロは同い年なので、小太郎とエリオはお互いに呼び捨てでキャロは小太郎君と呼んでいるという設定です。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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18話 フェイトに襲い来る蠍の毒 後編
それでは本編をどうぞ。
ーミッドチルダ市街地ー
ラプターの案内でジャークマターが出現した場所へ駆けつけたラッキー達は、恐ろしい光景を目の当たりにする。
ティアナ「な・・・何なのあれ?」
スバル「インダベーと地上の管理局員が何かに操られてる・・・」
エリオ「しかも、インダベーの色も変です・・・」
キャロ「全員紫色です・・・」
スティンガー「間違いない。兄貴の毒でインダベーや地上の局員たちを洗脳したんだ。」
なのは「洗脳ってそんなことが出来るんですか?」
スティンガー「可能だ。兄貴の毒は殺害はもちろんのこと、しっぽを巻き付けてケリ技とともに毒を撃ち込むことも出来るからな。」
ティアナ「対処法はあるんですか?」
スティンガー「対処法というより、一言アドバイスをするとすれば、兄貴の毒は決して受けるな。毒を受ければ感染するからな。」
フォワード「了解!」
その時、物陰からスコルピオが姿を現した。
スコルピオ「久しぶりだなキュウレンジャー、そしてスティンガー。」
スティンガー「兄貴・・・」
小太郎「どうしてお兄さんが!お兄さんは元の世界で兄貴からアンタレスの毒を吸い出してくれた上に俺たちを庇ってくれたじゃないか!」
スコルピオ「俺もなぜか知らないが復活してな。」
小太郎「こうなってくるといよいよドン・アルマゲが復活したとみて間違いないかもね。」
スティンガー「さっきも言ったが、兄貴の毒は決して受けるな。 行くぞ!」
機動六課・キュウレンジャー「オッキュー! スターチェンジ!(セットアップ!)」
全員が変身あるいはバリアジャケットに換装すると戦闘を始めた。
スバル「インダベーたちは倒しても問題ないけど、地上の局員たちは気絶させるだけにとどめなきゃ!」
ティアナ「そうね。とは言え毒に操られている以上、どこから攻撃が来るか分からないから慎重に行きましょう!」
なのはとフェイトも背中合わせになりながらインダベー達や操られた地上の局員達を相手にしていた。
なのは「次から次へとキリがない!」
フェイト「確かに。これじゃ鼬ごっこだよ!」
なのは「けど、負けられないよねフェイトちゃん。」
フェイト「うん。」
一方のラッキー達は、各々のウェポンでスコルピオやインダベーたちに攻撃していた。
ラッキー「お前はスティンガーの毒を吸い出してくれた上に俺たちをドン・アルマゲの攻撃から庇ってくれた!おかげで俺たちはドン・アルマゲを倒すことが出来た!けど、なんでまたお前と戦わなきゃいけねーんだ!」
スコルピオ「さっきも言ったが、俺も知らない間に復活してたんだ。それ以上の事はさすがの俺でも知らないがな。」
エリオ「実の兄弟で殺しあうなんてそんなの悲しすぎます!」
キャロ「あなたにどんな経緯があってジャークマターに加担したかは私たちには分からないけど、ミッドの平和を脅かそうとする人は絶対に許しません!」
スティンガー「エリオ、キャロ・・・」
その言葉は離れて聞いていたフェイトの耳にも聞こえてきた。
フェイト(エリオ、キャロ・・・キュータマに選ばれてから前よりもしっかりしてきたな。)
スコルピオ「餓鬼にしては、根性があるじゃないか。」と言いながらスコルピオは尻尾を伸ばしてきた。
スコルピオ「だが、その根性が命取りだと言うことを教えてやろう。」そう言うとスコルピオは、伸ばした尻尾をエリオとキャロに向けて攻撃しようとしたその時だった。
フェイト「危ない!」そう言いながらフェイトがエリオとキャロの2人を突き飛ばし、伸ばされたスコルピオの尻尾による毒攻撃をまともに貰ってしまった。
エリオ・キャロ「フェイトさん!」
なのは「フェイトちゃん!」
スバル・ティアナ「フェイト隊長!」
毒をもらってしまったフェイトは、まるで操り人形になってしまったかのようにラッキーたちに襲い掛かってきた。
ラッキー「フェイト!一体どうしちまったんだ!」
キャロ「私たちを庇ってお兄さんの毒をまともに貰ってしまったんです!」
ラッキー「なんだって!」
スティンガー「兄貴〜!」とスティンガーが怒りをあらわにしつつスコルピオに突っ込んでいこうとしていた。
小太郎「兄貴、落ち着いて!」
スパーダ「そうだよ。怒りで我を忘れたらそれこそお兄さんの思う壺じゃないか!」と小太郎とスパーダの言葉で、スティンガーは、冷静さを取り戻した。
スティンガー「スパーダ、小太郎ありがとうな。」
小太郎「兄貴にはもう二度とアンタレスを使って欲しくないから・・・」
スパーダ「そう言えば、スティンガーの毒を解毒したの小太郎だもんね。」
スティンガー「そうだったな。あの時も小太郎に助けられたな。」
小太郎「とは言え、この人数を1度に相手にするのは流石に無理があるかも・・・」
スパーダ「確かに。操られている人達の中にはフェイトちゃんもいる訳だからね・・・」
スティンガー「解毒剤の材料がこの世界にあるかどうか・・・」
小太郎「その前にお兄さんから離脱できるかどうかでしょ?」
スティンガー「フェイトを眠らせることが出来れば、ラッキーのヒカリキュータマで離脱が可能だと思うが・・・」
小太郎「兄貴、ナイスアイデア!」そう言うと小太郎は、スバルとティアナ、エリオとキャロ更にラッキーに向けて大声で叫んだ。
小太郎「スバルさん、ティアさん!バインドでフェイトさんを抑えてください!」
スバル「なにか作戦があるの?」
小太郎「作戦というより、一時撤退です!」
ティアナ「こっちは人数が少ないからこのまま戦い続けても不利になるだけか・・・了解!」
スバル「なるほど、ミイラ取りがミイラになるのを防ぐためだね。了解!」
小太郎「エリオとキャロちゃんは、スバルさん達が抑えてくれている間にオヒツジキュータマを使って!効果は研修で教えたよね!」
エリオ「オヒツジキュータマの効果は確か・・・」
キャロ「対象者を眠らせることが出来る!」
小太郎「ラッキー!一度撤退するからヒカリキュータマの準備をしておいて!」
ラッキー「オ、オッキュー!」
小太郎「各自行動開始!」
小太郎の一言を合図に、全員が動き出した。
バインド担当のスバルとティアナは・・・
ティアナ「まさか、自分の上司を拘束することになるなんて・・・」
スバル「そういえばフェイト隊長はティアの直属の上司だもんね・・・どうする?あたしが掛けようか?バインド。」
ティアナ「いいえ。私が掛けるわ。クロスミラージュお願い。」
クロスミラージュ[All Right.Chain bind.]
クロスミラージュの音声が聞こえた後、フェイトに向けて銃口を向けると、ティアナは心の中で呟いた。
ティアナ(フェイトさん、今だけ大人しくしていてもらいます。)そう呟くとティアナはクロスミラージュのトリガーを引いた。するとクロスミラージュからオレンジ色の鎖が射出されフェイトを捉えた。
ティアナ「拘束完了・・・エリオ、キャロお願い!」
エリオ「ティアさん、ありがとうございます・・・キャロ、行ける?」
キャロ「うん・・・スバルさん、ティアさん!今からオヒツジキュータマを使います。このキュータマの効果は対象者を眠らせることが出来るんですが、余波としてスバルさんたちも眠っちゃうことになります。それを防ぐには目を閉じてください。そうすればスバルさんたちは眠らずに済みます。」
スバル・ティアナ「分かった(わ)。」
キャロは自分のセイザブラスターにオヒツジキュータマをセットした。
キャロ「フェイトさん、今だけ眠ってください。」そう言うとオヒツジキュータマを手前に倒した。
セイザブラスター<オヒツジ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>という音声がセイザブラスターから鳴ると、スバルとティアナは目を閉じた。スバル達が目を閉じたのを確認するとキャロはトリガーを引いた。すると、羊の幻が回りながらフェイトのところへ向かいそれを見たフェイトはあっという間に眠ってしまった。
キャロ「小太郎君無事に眠らせられたよ!」
小太郎「了解!ラッキー!」
ラッキー「おう!」そう言うとラッキーは、太陽と月の装飾が施されたキュータマを持ち、赤い方を下にしてセイザブラスターにセットし2回左に倒した。
セイザブラスター<ヒカリ キュータマ! タイヨウモード! セイ・ザ・チェンジ!>
キャロ「ヒカリキュータマ?どんな効果があるの?」
小太郎「そういえば教えてなかったね。これは、ラッキーの強化変身に使われるキュータマだよ。」
エリオ「ラッキーさんていくつ強化形態持ってるの?」
小太郎「ペガサス、ヒカリ、サイコーキュータマの3つかな。」
キャロ「3つもあるんだね。」
小太郎「ヒカリキュータマはリバーシブル仕様だからどっちでも行けるんだけど、今回みたいに撤退したい場合だとか、懐中電灯が手元にない時はタイヨウモードの出番なんだ。」
エリオ「太陽光で照らすから?」
小太郎「そう。」
ラッキー「皆、この場から撤退する!各自撤退準備を!」
機動六課・キュウレンジャー「オッキュー!」
全員の返事を聞いたラッキーは、ヒカリキュータマの上部のボタンを押した。
セイザブラスター<テラシタイヨウ!>の音声と同時に太陽の飾りから眩しいばかりの太陽光が溢れてきて直視出来なくなったのかスコルピオは、目元を覆うと顔を逸らした。やがて光が収まると、ラッキー達の姿は無くなっていた。
スコルピオ「逃げたか・・・」
一方ラッキーたちは市街地の裏路地に逃げ込んでいた。
ラッキー「何とか逃げきれたか・・・」そう言うとラッキー達は変身を解除した。
エリオ「これからどうするんですか?」
ラッキー「一先ず、フェイトの解毒が最優先だ。スティンガー、頼む。」
スティンガー「オッキュー。」
キャロ「フェイトさんの解毒ってそんなことが出来るんですか?」
スティンガー「ああ。俺の尻尾は毒を注入することが出来るほか、解毒にも使えるんだ。」
キャロ「そうなんですね。」
キャロの言葉を聞きながらスティンガーは、フェイトの解毒をするために準備をしていたが、さすがにこのまま地面に横たわらせるわけにはいかないと感じたのか、エリオ達に向き直ると尋ねた。
スティンガー「すまないが、ブルーシートか何か無いか?」
エリオ「ブルーシートですか?あったかな・・・」
キャロ「うーん・・・」
スバル「無かったよね・・・」
ティアナ「それこそ、廃棄都市区画まで行かないと無いかもしれません。」
スティンガー「そうか・・・だったらこのキュータマの出番だな。」そう言うとスティンガーは、群青色のキュータマを手に取った。
なのは「そのキュータマは?」
スティンガー「テーブルサン座キュータマだ。」
なのは「テーブルサン座キュータマ?どんな効果があるんですか?」
スティンガー「その名の通りテーブルを出現させる効果がある。」
なのは「テーブルを?」
スティンガー「ああ。」そう言うとスティンガーは、自分のセイザブラスターに取り出したキュータマをセットし、手前に倒した。
セイザブラスター<テーブルサン キュータマ! セイ・ザ・アタック!>と言う音声がセイザブラスターから聞こえるとスティンガーは、ブラスターのトリガーを引いた。 すると、テーブルサン座の星座を描きながら折り畳みテーブルが具現化された。
いかがでしたか?スコルピオの毒に犯されたフェイトはどうなってしまうのか・・・それは次回の本編のお楽しみです。
それではこのコーナーに行きましょう。
《キュータマ解説コーナー》
オヒツジキュータマ・・・オヒツジ座を司どるキュータマ。対象者を眠らせることが出来るキュータマ。ただし、周りの人間も羊の幻を見てしまうため、発動者のそばにいるか、目を閉じる必要がある。
テーブルサンキュータマ・・・テーブルサン座を司るキュータマ。テーブルを出現させることが出来る。
オヒツジキュータマはキュウレンジャー本編に登場しているので効果が分かっている方は分かっていると思いますが、テーブルサンキュータマに関しては、キュウレンジャー本編に登場していないので効果に関しては完全にオリジナルです。またヒカリキュータマも登場しましたが、こちらに関してはキュウレンジャーの設定に載せているので省略とさせていただきます。
長々と解説失礼しました。それでは次回の本編でお会いしましょう。
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19話 スコルピオとの決着 前編
それでは本編をどうぞ。
ーミッド市街地路地裏ー
テーブルサンキュータマによって出現させた折り畳みテーブルを組み立てながら、スティンガーはフェイトを解毒した後の事を考えていた。
スティンガー(フェイトの解毒が済んだら、ボイジャーで隊舎まで連れて帰って、俺たちは地上の局員たちの解毒をして回って、兄貴と決着をつけなくてはな・・・)と考えていると、キャロから声が上がった。
キャロ「あの、さっきから気になってたんですけど、小太郎君が言ってたアンタレスっていうのは・・・?」
その質問に答えたのはなのはだった。
なのは「アンタレスっていうのはさそり座の1等星の事だよ。さそり座を作った時に1番輝く赤い星があるんだけど、その1等星がアンタレスなんだ。」
エリオ「そうなんですね。でも小太郎が二度と使って欲しくないって言ってたから他にどんな意味が・・・?」
スティンガー「アンタレスは、サソリ座の戦士にとって最後の手段なんだ。」
スバル「最後の手段?」
スティンガー「ああ。アンタレスはサソリ座の戦士に代々伝わる秘術なんだ。」
ティアナ「秘術?」
小太郎「うん。アンタレスは自分自身に猛毒を注入して戦闘能力の底上げが出来るっていうのがメリットなんだけどね・・・」
なのは「メリットが存在すれば当然デメリットも存在するんじゃ・・・?」
スパーダ「Si.デメリットは命の危険を伴うってこと。」
なのは「そんな!」
スティンガー「俺は命の危険を伴うと分かってて、アンタレスを使ったんだ。兄貴に勝つためにはこれしか方法がなかったからな。」
エリオ「じゃあ、今スティンガーさんが生きていられるのは・・・」
スティンガー「小太郎と兄貴のお陰だ。」
エリオ「小太郎とお兄さんの?」
小太郎「うん。俺とお兄さんがスティンガーの解毒をしたんだよ。」
キャロ「解毒剤あったの?」
小太郎「僕が使った分は元々お兄さんの毒を解毒するのに作ってたものが効くかもしれないからってラッキー達が持って来てたんだ。」
キャロ「それじゃお兄さんの解毒っていうのは・・・?」
スティンガー「今から俺がやる方法で解毒してくれたんだ。」そう言うとスティンガーは組み立てたテーブルにフェイトを横たわらせると、フェイトの首に尻尾の先の針を刺した。
スティンガー「俺の尻尾は、毒を注入することが出来るのと同時に解毒も可能なんだ。」
スバル「すごい・・・」
すると、フェイトの顔から青白さが抜けた。
エリオ「フェイトさんの顔から青白さが抜けました。」
スティンガー「解毒成功だ。」
スバル「良かった・・・」
スティンガー「とは言え兄貴の毒にやられたやつは大勢いるんだ。となれば、解毒して回った方が良いと俺は思うんだが、どうだろうか・・・」
ティアナ「賛成です。また被害者が出ないうちに地上の局員たちも解毒しましょう。」
スティンガー「ランスターからの賛成を得られたところで、解毒剤の材料があれば良いんだがな・・・」
キャロ「解毒剤無いんですか?」
小太郎「うん。バトルオリオンシップになる前の船 オリオン号になら幾らかあったんだけど、元の世界でチキュウに落とそうとしていたスーパービッグモライマーズに自分の意思で特攻しちゃって、当然解毒剤も積んでたから無くなっちゃったんだよね。」
スバル「そのスーパービッグモライマーズってどのくらいの大きさなの?」
小太郎「ガジェットの1番大きいやつとほぼ一緒くらいかな。」
ティアナ「ガジェットⅢ型とほぼ一緒!?よく特攻したわね。そのオリオン号って船。」
その時、通信画面が開いた。
ラプター「皆さん、大丈夫ですか?」通信をかけてきたのはラプターだった。
ラッキー「ああ。ヒカリキュータマの力で撤退したんだ。」
ラプター「そうでしたか。」
スティンガー「ラプター、解毒剤の生成法って覚えてるか?」
ラプター「解毒剤の生成法ですか?タブレットに記録してるので、大丈夫ですが・・・材料があるかどうか・・・」
スティンガー「だよな・・・とにかく、一度そっちに戻る。」
ラプター「分かりました。」そう言うとラプターからの通信は切れた。
スティンガー「皆、さっき言ったとおりだ。一度隊舎に戻って解毒剤の準備をしてそれからもう一度戻ってこようと思うがどうだろうか?」
キュウレンジャー・機動六課「賛成。」
スティンガー「ああ。さて何もなければ帰ろうと思うが何かあるか?」
なのは「あ・・・車、どうしよう・・・」
小太郎「車?」
なのは「うん、私とフェイトちゃんはフェイトちゃんの車で来てるんだけど、パーキングに車を止めっぱなしなんだよね。」
小太郎「なのはさん、免許持ってないの?」
なのは「お恥ずかしながら持ってません・・・」
ティアナ「どうしましょう。私とスバルはバイクで来てますし・・・」
エリオ「僕たちはボイジャーで来てますから・・・」
なのは「仕方ない・・・キュータマの効果が切れてフェイトちゃんが起きたら取りに行ってもらおう。」
小太郎「てことはなのはさんの帰りの手段が・・・」と言いかけた小太郎がラッキーを見て何かを思いついたのかニヤリとしながらラッキーに言った。
小太郎「ラッキー、ラッキーのボイジャーになのはさんを載せてあげたら?」
なのは「小太郎君・・・それ出かける前にはやてちゃんにも言われたんだよ・・・2人きりになりたいだろうからって。」
小太郎「あんな情熱的な告白されたら、誰だってねえ。」
ティアナ「情熱的な告白?」
スバル「何それ?」
小太郎「聞きたい?」
エリオ「また流すの?」
キャロ「聞いてる私たちも恥ずかしくなるよ。」
ラッキー「小太郎、やめてくれ!」
小太郎「まあ、ラッキーが言うなら仕方ないか。なのはさんは、ラッキーのボイジャーに乗るとしてフェイトさんはどうしよう?」
スティンガー「俺のボイジャーに乗せよう。」と言ったのはスティンガーだった。
小太郎「兄貴のボイジャーに?」
スティンガー「ああ。」
小太郎「確かに、その方がいいかも。」
ラッキー「皆、それぞれ隊舎に帰還後、解毒剤を準備してもう一度ここに来よう。」
キュウレンジャー・機動六課「オッキュー。」
いかがでしたか?1話で収まりきらず前後編に分ける形になってしまいました。後編では決着されられるように書き切りたいと思うので、後編もお楽しみに。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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19話 スコルピオとの決着 中編
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 隊舎ー
キュウレンジャーと機動六課の面々はそれぞれの方法で機動六課の隊舎に集合し、スティンガーの背中で眠っているフェイトを見て言った。
ティアナ「まだ、オヒツジキュータマの効果が続いてるんですね。」
スティンガー「ああ。俺は起こさないように医務室に寝かせて来る。」
なのは「お願いします。」と言ったなのはに首を縦に降るとスティンガーは、フェイトを起こさないように医務室に運んでいった。
スティンガーと入れ替わるようにタブレットを持ってやって来たラプターが発言した。
ラプター「何かあったんですか?」
小太郎「フェイトさんがエリオとキャロちゃんを庇ってスコルピオの毒をもらったんだ。」
ラプター「そんな・・・フェイトさんは大丈夫なんですか?」
ラッキー「ああ。オヒツジキュータマで眠らせて解毒したから大丈夫だ。」
ラプター「オヒツジキュータマの効果で眠ってるだけなんですね。良かったです。」
小太郎「市街地に戻れば、毒でやられた人が大勢いるから解毒して回ろうと思ってるんだ。」
ラプター「そのために解毒剤の生成法を覚えてるかって通信をしたんですね。」
ラッキー「ああ。」
その時、フェイトを医務室に寝かせてきたスティンガーが、合流する。
スティンガー「医務室に寝かせてきたぞ。」
なのは「ありがとうございます。」
スティンガー「兄貴を倒したら、そばにいてやろうと思う。」
なのは「スティンガーさん・・・」
スティンガー「似てるような気がする。俺とフェイトは・・・」
なのは「大当たりです。育ての親はいるけど、産みの親はもう居ないんです。フェイトちゃん。」
ラッキー「それってどういう?」
なのは「その話をする前にお兄さんの毒にやられた地上の局員たちを解毒してお兄さんも倒しましょう。それで良いですね、スティンガーさん?」
スティンガー「ああ。皆力を貸してくれ。」
キュウレンジャー・機動六課「もちろん!」
それからラッキー達は、解毒剤の材料を集めてラプターのタブレットに記録されている解毒剤の生成法通りに解毒剤を生成し、ミッドの市街地へと戻って来た。
ーミッド市街地ー
なのは「人数は戻ってくる前と変わらないみたい。」
ラッキー「皆、スコルピオの毒に当たらないようにな。」
キュウレンジャー・機動六課「うん。(はい。)」
ラッキー「じゃあ、行動開始!」
キュウレンジャー・機動六課「オッキュー!」
ラッキーの一言を合図に二人一組或いは三人一組で解毒剤を打ち込んで行った。
それから数分後・・・漸く最後の1人を解毒して全員が集合し、一息ついたときだった。スコルピオが現れたのだ。
スコルピオ「駒が少ないと思ったら、解毒して回っていたのか。ご苦労なことだな。」
スティンガー「兄貴・・・」
ラッキー「スティンガー、辛いとは思うが、倒さなきゃ被害者が増えるだけだ。」
スティンガー「分かってる。皆、俺に力を貸してくれ。」
キュウレンジャー・機動六課「もちろん!」
スティンガー「行くぞ!」
キュウレンジャー・機動六課「オッキュー! スターチェンジ!(セットアップ!)」
スティンガーの一言を合図に全員が変身或いはバリアジャケットに換装し、スコルピオとの戦闘を始めた。
いかがでしたか?前書きで完結させると言いましたが、収まりませんでした。なので、三部作に分けて投稿という形を取らせて頂きます。次回こそは完結させたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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19話 スコルピオとの決着 後編
それでは本編をどうぞ。
ーミッドチルダ市街地ー
ラッキー達は、それぞれのウェポンでスバルたちは、射撃や磨いてきた格闘技を駆使してスコルピオと闘っていた。
スティンガー「兄貴!兄貴は元の世界で俺を助けてくれた!兄貴が助けてくれなければ、俺はアンタレスの毒で死んでた。兄貴にもらった言葉を胸に刻んで俺達はドン・アルマゲと闘ってきた!」
小太郎「あの時お兄さんが、庇ってくれなかったら僕達は、ドン・アルマゲの攻撃で倒されてた!それに、兄貴にとってお兄さんは弟が誇れる兄貴だって思ってる!」
スティンガー「小太郎・・・」
小太郎「ちょっと退いて!」そう言うと小太郎は、同じ水色のキュータマをセイザブラスターにセットした。
ブラスター<オオグマ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>
ブラスターからそんな音声が聞こえ、小太郎がキュータマを手前に倒すと巨大化した。
エリオ「巨大化した・・・」
ラッキー「オオグマキュータマは小太郎専用なんだ。」
ナーガ「ああ。小太郎が使えば、少しの間だけ巨大化する事が出来る。」
キャロ「エリオ君、これ研修で習ったよね・・・」
エリオ「そうだけど、見ると聞くとじゃ大違いと言うか・・・」
キャロ「確かにね・・・」
エリオ「ここまで大きくなるんだね・・・」
巨大化した小太郎を見たエリオとキャロは、声にならない声を上げた。
一方スコルピオは、巨大化した小太郎によって空中に投げられ、そこをすかさずキューソードを持ったラッキー、スラッシャーを持ったスパーダ、レイピアを持ったハミィに攻撃され、とどめの一発を巨大化したままの小太郎のブラスターによる射撃で後方へと飛ばされた。
スコルピオ「ぐ・・・この俺が負けるなどあるはずが無い。」
そう言うとスコルピオは、立ち上がり自分の尻尾を足に巻き付けて蹴りを放とうとする。それを見たスティンガーは・・・
スティンガー「拙い!尻尾を巻いたということは蹴りに載せて毒を放つつもりだ!あれは貰ったら一溜りもないんだ!全員躱せ!」
スティンガーの言葉が終わるや否やスコルピオが蹴りを放ってきたのでラッキー達は左右に分かれて攻撃を躱した。
なのは「危なかった・・・スティンガーさんが教えてくれなかったら私たちもお兄さんの毒をもらってたんだ・・・2人とも怪我はない?」
スバル「大丈夫です。」
ティアナ「私も無事です。」
なのは「ラッキーさんたちの方はどうですか?」
ラッキー「俺たちは全員無事だ。」
なのは「良かった・・・全員無事ですね。」
ラッキー「ああ。」
なのは「とは言え、どうやって攻撃すれば・・・」
ラッキー「こいつを使う。」そう言って取り出したのは、ヒカリキュータマだった。
なのは「ヒカリキュータマ?どうするんですか?」
ラッキー「なのは、小太郎が言ったこと覚えてるか?」
なのは「小太郎君が言ったこと・・・」
なのはは、小太郎が言ったことを思い出していた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小太郎「ヒカリキュータマはリバーシブル仕様だからどっちでも攻撃が出来るよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なのは「そっかリバーシブル仕様だから、反対のモードを使うってわけですね?」
ラッキー「ああ、そのとーり。」
そう言うとラッキーは、ヒカリキュータマのツキモードを台座にセットし、2回左に倒した。
セイザブラスター<ヒカリ キュータマ!ツキモード セイ・ザ・チェンジ!>
スティンガー「俺も。」そういうとスティンガーは、紫色のキュータマを取り出し、セイザブラスターにセットし、上空へ向けてトリガーを引いた。
セイザブラスター<イッカクジュウ キュータマ セイ・ザ・アタック!>
するとラッキーは頭部に三日月をモチーフにした飾りが追加され、スティンガーは右腕にイッカクジュウの角をモチーフにした武装が追加された。
なのは「ラッキーさんとスティンガーさんの姿が変わった・・・」
ラッキー「ムーディースター シシレッド ムーン。」
スティンガー「サソリオレンジ イッカクジュウアーム。」
それぞれチェンジしたラッキーとスティンガーは、スコルピオに攻撃をしていく。
その様子を見ていたなのは達は・・・
スバル「凄い・・・」
ティアナ「なんてスマートな身のこなし・・・」
なのは「カッコイイ・・・」
一方のラッキーとスティンガーの戦闘は佳境に差し掛かっていた。
ラッキー「スティンガー、トドメ行くぞ。」
スティンガー「オッキュー。」
スティンガーの返事を聞いたラッキーは、ヒカリキュータマの上部のボタンを押し、スティンガーは、キュータマを2回手前に倒し、必殺技発動モードに変えた。
スティンガー「ユニコーン アンタレス!」
セイザブラスター<タイヨウ ツキ ニッショク!>と言う音声とともに日食のシークエンスが発動し、スティンガーが発動させたユニコーンアンタレスとともにスコルピオに向かっていった。
スコルピオは、ヒカリキュータマの日食攻撃とユニコーンアンタレスをもらい爆散した。
ラッキー・スティンガー「グッドラック!」そう言ってラッキーとスティンガーは戦闘を締めた。
小太郎「兄貴・・・」
スティンガー「良いんだ、小太郎。これ以上被害者を増やしちゃ行けないからな。」
小太郎「そうだよね・・・これで良かったんだよね・・・」
なのは「スティンガーさん・・・」
スティンガー「皆、帰るぞ。」
小太郎「あ!ラプター達へのお土産買ってない!」
なのは「そう言えば、バタバタしてたから買ってなかったね・・・」
小太郎「うん。何かお土産にオススメの物ってありますか?」
スバル「じゃあ、チョコポットはどうかな?」
小太郎「チョコポット?」
スバル「うん。私も健康診断の後は良く買って帰ってたから。」
ティアナ「うん。あれならお土産にもぴったりだし・・・いいんじゃない?」
それからラッキー達は、スバルの案内でミッドの市街地にあるスイーツショップへ行き、チョコポットを人数分購入し、六課の隊舎へと戻ってきたのだった。 なお、購入したチョコポットはラプター達から大変喜ばれたという。
いかがでしたか?最後は駆け足気味になってしまいましたが、なんとか完結させることが出来ました。
補足をさせてもらうと、ラッキー達はエリオやスバルが普通の人間ではないことを本人たちからすでに聞かされています。
ついにスコルピオを倒したキュウレンジャーと機動六課一同。次のお話ではスティンガーとフェイトがそれぞれの境遇を話すところから始めて、できれば、くっつけたいと思ってます。
キュータマ解説コーナーに関しては、前回のヒカリキュータマ同様、キュウレンジャーの設定のページに載せているので今回も割愛とさせていただきます。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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20話 フェイトとスティンガーの境遇
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 医務室ー
機動六課とキュウレンジャーによってスコルピオが倒された後出撃から戻って来たスティンガーは、今尚眠るフェイトの側に付いていた。
スティンガー「フェイト・・・済まないな。俺のせいでこんなことになってしまって・・・」
そう言うと、スティンガーは呟くように歌を歌い始めた。
どのくらい歌っていただろうか・・・スティンガーが歌い続けているとゆっくりと目が開かれた。
フェイト「ここ・・・六課の医務室?」
スティンガー「気が付いたか?」
フェイト「スティンガー?私はどうして医務室で?」
スティンガー「兄貴との戦闘中にエリオとキャロを庇って兄貴の毒を貰い、操り人形のようになってしまったお前をオヒツジキュータマで眠らせて解毒したんだ。」
フェイト「じゃあ、もしかしてその後ずっと?」
スティンガー「ああ、眠ってたことになる。」
フェイト「そうだったんだ。皆に迷惑かけちゃったな。」
スティンガー「仕方ないさ。兄貴の毒を貰ってたんだ。俺の場合は、秘術 アンタレスを使ってたことに加え、兄貴に毒を打ち込まれたことで自我を無くして、小太郎達に襲い掛かってたからな。」
フェイト「アンタレス?」
スティンガー「ああ。アンタレスは、サソリ座の戦士に伝わる秘術でな、使えば自身に猛毒を注入して戦闘能力を底上げできるが、代償として命の危険が伴うんだ。」
フェイト「命の危険を伴うって分かっててどうして使ったの?」
スティンガー「兄貴に勝つためにはこれしか方法が無かったんだ。」
フェイト「そうだったんだ。」
スティンガー「話したくなければ話さないでも良いのだが、産みの親はもう居ないってどういう意味なんだ?」
フェイト「誰から聞いたんですか?」
スティンガー「高町から聞いたんだ。」
フェイト「なのはから・・・分かりました。お話します。」
そう言うとフェイトは、小さい頃からの長い物語を話して聞かせた。
数十分をかけて語られた物語を聞き終えたスティンガーは・・・
スティンガー「そんな事が・・・俺と似たような境遇なんだな。」
フェイト「スティンガーと似てるってどういう事?」
スティンガー「俺の場合は、ジャークマターに加担した兄貴によって俺以外の一族皆を殺されてるんだ。」
フェイト「一族皆を!?」
スティンガー「ああ。」
フェイト「ホントに私達って似てるんだね。」
スティンガー「俺は、皆にフェイトが起きたことを知らせてくる。」
フェイト「待って!」
スティンガー「どうした?」
フェイト「助けてくれてありがとう。」
スティンガー「当然のことをしただけさ。」
そう言うとスティンガーは、医務室を出て行った。
フェイト(スティンガーには、まだ悲しい過去があるような気がする。それが何なのか私には分からないけど、せめてその寂しさが私で埋められるなら埋めてあげたい。この気持ちって恋なのかな・・・)と言う事をフェイトが感じていたのはスティンガーが医務室を出て行ってすぐだった。
いかがでしたか?フェイトとスティンガーの似た境遇に気づくことが出来た方は居るでしょうか?補足させてもらうと眠っていたフェイトに歌っていた歌は「サソリ座の歌」でした。スティンガーと言えば、な代表曲ですよね。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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21話 スティンガーの悲しい過去
そして今回は、スティンガーに所縁のあるカローが登場します。それが誰なのかは本編を読んでのお楽しみです。
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 オフィスエリアー
スコルピオとの戦いから1週間ほど経ったある日のことだった。
オフィスエリアで事務仕事をしていたフェイトの元をスティンガーが尋ねた。
フェイト「スティンガー、どうしたの?」
スティンガー「この世界でカモミールの花って売ってるのか?」
フェイト「カモミール?花屋さんに行けばあると思うけど、どうしたの?」
スティンガー「今日はこれの命日なんだ。」そう言って取り出したのはイッカクジュウキュータマだった。
フェイト「そのキュータマは?」
スティンガー「イッカクジュウキュータマだ。」
フェイト「イッカクジュウキュータマの命日ってどういう事?」
スティンガー「正確に言えば、イッカクジュウキュータマの中に宿ってる女の命日でな。その女の唯一の救いだったのがカモミールの花って訳なんだ。」
フェイト「そうなんだ。 良いよ、案内してあげる。出掛ける支度をしてくるから隊舎の玄関前で待っててもらえるかな?」
スティンガ「ああ。」
スティンガーの返事を聞いたフェイトは、纏め掛けていたファイルをセーブして椅子から立ち上がり、寮の部屋へ車のキーを取りに行き、スティンガーが待つ隊舎の玄関前へと行った。
フェイト「お待たせ。」
スティンガー「いや、寮の部屋までキーを取りに行っていたのだろう?だったら問題ないさ。」
フェイト「だね。じゃあ、行こうか。」
市街地へと向かう車の中でフェイトは、イッカクジュウキュータマの宿主の女性について尋ねてみた。
フェイト「ねえ、イッカクジュウキュータマの宿主の女性ってどんな人なの?」
スティンガー「名前はミカ・レーツ。俺とチャンプはミカって呼んでたがな。」
フェイト「ミカさん・・・」
スティンガー「ああ。ミカは、チキュウ人とイッカクジュウ座の獣人の間に生まれたハーフで右手がイッカクジュウ座特有のものだったんだ。」
フェイト「つまり、異形の存在だったってこと?」
スティンガー「ああ。それが原因で生まれ故郷の住人達から「化け物」呼ばわりされていたんだ。」
フェイト「酷い・・・生まれ方は人それぞれなのに・・・」
スティンガー「ああ。だが、それ以前に住民たちを痛めつけていた奴が存在してな・・・」とスティンガーが言いかけたときに車内に緊急事態を知らせるアラートが鳴った。
フェイト「一級警戒態勢!?何があったの?」
すると別のモニターが展開されそこに新たな顔が投影された。
チャンプ「相棒、我輩だ。」
スティンガー「何かあったのか?」
チャンプ「お前さんたち、今どこにいる?」
スティンガー「ミッドの市街地に向かう車の中だが・・・」
チャンプ「だったら丁度いい。お前さんたちが向かっている市街地方面にジャークマターの出現が確認された。」
スティンガー「なんだって!」
チャンプ「出現したのは、我輩たちにとってスコルピオ、アントン博士に続く因縁の相手 ジョウギ座系ダイカーン ザンダバルドだ。」
スティンガー「相棒、その情報は古いぞ。」
チャンプ「古いとは・・・?」
スティンガー「奴はジョウギ座系カローに昇格していたんだ。」
チャンプ「なんだと!?」
スティンガー「相棒が知らないのも無理はない。谷底に落とされた後また暴走状態となったお前は、そのまま何処かへ行ってしまっていたからな。」
チャンプ「そうだったな・・・」
スティンガー「俺たちが一番近いんだよな?だったら・・・」
フェイト「うん。パーキングに車止めてスティンガーのボイジャーで行った方が早いかもね。」
チャンプ「我輩たちもすぐにそっちに向かうから何とかそれまで持ち堪えてくれ!」
スティンガー「オッキュー。了解した。」
スティンガーの返事を聞いたのを最後にモニターは閉じられた。
フェイト「急いだ方がいいよね?飛ばすからしっかり捕まっててね!」
そう言うとフェイトは、最寄りのパーキングへとスピードを上げて走らせた。
いかがでしたか?ここで、本編に関して補足させてもらうと、フェイトは目覚めた後、なのはの話を聞いて自分たちが停めたパーキングまで車を取りに行っています。
名前のみの登場となりますがスティンガーに所縁のあるもう1体のカローと言えば、Vシネマに登場したジョウギ座系カローであるザンダバルドです。
次回は本格的に戦闘回と新しい戦士の登場そしてフェイトの告白まで書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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22話 新戦士の目覚め
それでは本編をどうぞ。
ーミッドチルダ 市街地ー
パーキングに車を停めた後、スティンガーの操縦するボイジャーで市街地までやって来た。
スティンガー「そこまでだ、ザンダバルド!」
ザンダバルド「誰かと思えば、あの時のキュウレンジャーではないか。」
フェイト「あいつがザンダバルド・・・」
スティンガー「ああ。やつは一般市民を痛めつけ、異形の存在であるミカに憎悪と復讐心を植え付けさせた張本人だ。手加減する必要は無い。」
フェイト「つまり全力全開で倒しちゃって良いって事だね。」
スティンガー「ああ。 行くぞ!」
フェイト「うん。 バルディッシュ・アサルト セットアップ!」
スティンガー「スターチェンジ!」
スティンガーの声を合図にフェイトは、バリアジャケットに換装し、スティンガーはサソリオレンジへとチェンジしたと同時にキュースピアを持ち、フェイトは汎用形態のアサルトフォームではなく近接戦闘に特化した形態であるハーケンフォームに変えてザンダバルドに攻撃を開始した。
ザンダバルド「インダベー、かかれ!」
ザンダバルドの声でギョイサーベルを持ったインダベーたちが一斉に2人に襲い掛かってきた。
一方その様子をモニターで見ていたキュウレンメンバーと機動六課の面々は・・・
スバル「インダベーが大量に!?」
ティアナ「そもそもなんで二人だけで出かけていたのかしら・・・?」
チャンプ「そうか・・・今日はあいつの命日だから・・・」
ラッキー「チャンプ、あいつって誰のことなんだ?」
チャンプ「そうか・・・ラッキー達は知らなかったんだよな。」と言うとチャンプもラッキー達に語って聞かせた。
チャンプの話を聞き終えたキュウレンメンバーと機動六課の面々は・・・
ラッキー「俺達が谷底に落ちたチャンプ達を探していた時にそんなことが・・・」
なのは「酷すぎる・・・生まれ方は違っても同じ人間なのに・・・」
キャロ「しかもそうさせるように仕向けた相手が目の前にいるなんて・・・」
エリオ「スティンガーさんにとっては因縁の相手という訳なんですね・・・」
チャンプ「我輩にとってもな。」
ショウ「とは言え、こうも大量だと目的の相手に辿り着けそうに無い・・・そこで追加戦力を送ろうと思う。 キューレット・ザ・チャンス!」その声と共にキューレットを回すと出てきたキュータマは、青、金、黒、桃、紫、紅色の6色だった。
ショウ「今回はこの6人だね。行こう!」
ショウの一言で出撃メンバーに選ばれた6人は六課の屋上ヘリポートから各々のボイジャーに乗り込み、市街地へと向かった。
一方、市街地のフェイトとスティンガーは、大量に現れたインダベー達に苦戦していた。
フェイト「数が多すぎる!」
スティンガー「ああ、このままだと奴の元へ着く前にこっちが疲弊する!」と言ったその時だった。
?「二人とも避けタマえ!」という声が聞こえた。
二人が左右に避けたのとほぼ同時に紫色の弾丸がインダベーの一体を撃ち抜いた。弾丸が放たれた方を見てみると、ショウが変身に使用しているリュウツエーダーをライフルモードにしてトリガーを引いていた。
スティンガー「司令、皆!」
ショウ「スティンガー、フェイトちゃん、大丈夫かい?」
ガル「インダベーどもの相手は俺達が引き受けるけえ。」
バランス「チャンプ達はあいつに集中しちゃってくださ~い。」
チャンプ「良いのか?」
ツルギ「良いも悪いもあいつはお前達の敵なのだろう?俺様たちはお前達が気兼ねなく戦える様にするだけだ。」
スティンガー「確かにこのままだと、ザンダバルドの所へ着く前に俺達が疲弊するからな・・・済まないがインダベー共の相手を頼めるか?」
バランス「野暮ったいな〜頼めるかじゃなくて頼むで良いんじゃい?」
ガル「そうじゃけえ。」
スティンガー「そうだな。 俺達がやつの元へたどり着けるようインダベー共の足止めを頼む!」
ガル・バランス・ラプター・ショウ・ツルギ「オッキュー!」
スティンガー「俺と相棒、フェイトは引き続きザンダバルドへの攻撃に専念しよう。」
フェイト「私も?」
スティンガー「ああ。」
チャンプ「相棒、フェイトはミカのことを知らないんじゃあ・・・」
フェイト「大丈夫。スティンガーから聞いた。」
スティンガー「ああ。話したんだ、ミカのこと。」
チャンプ「そうか・・・」
フェイト「私も生まれ方に関してはちょっと特殊だから分かるんだ。」
チャンプ「どういう意味なんだ・・・?」
フェイト「詳しくは戦闘が終わった後で話すね。今は目の前の相手を倒すことを考えよう。」
チャンプ「だな。皆、行くぞ!」
ガル・バランス・ラプター・ショウ・ツルギ「オッキュー! スターチェンジ!(ガリョウテンセイ!)」
チャンプの一言を合図にガルたちは変身し、インダベーの大群へと向かっていった。
インダベー達との戦闘を始めて数分が経過した頃、ガルとショウがぼやいた。
ガル「数が多すぎるガル!」
ショウ「こりゃタマらんね!」
バランス「けど、僕たつぃーが倒れたらスティンガー達の目的も果たせないよ!」
ツルギ「即ち俺様達は倒れるわけにはいかないって事だ。」
ガル「ほうじゃったな。俺達が倒れたらスティンガー達の目的が果たせんくなる。インダベー共覚悟しんさいや!」
ぼやいていたガルとショウもバランス達に正論を言われて改めて気合いを入れ直し、大量のインダベー達を再度相手にし始めた。
一方ザンダバルドを相手にしているフェイト達は・・・
スティンガー「ザンダバルド!あの時も言ったが、ミカの悲しみを利用したお前が、俺達に勝てると思うな!」
チャンプ「あの時は暴走状態で何も出来なかったが、今の我輩なら何でも出来る!」
フェイト「お前とミカさんとの間に何があったのか私は当事者じゃないから分からないけど、これだけは言える。人の悲しみを利用したお前に私たちは絶対に負けない!ミカさんの思いもスティンガーも、私が守る!」
とフェイトが言い切ったその時、目の前にエリオやキャロ、ヴィータにも現れたキューエナジーの渦が現れヘラクレス座の星座を形作り、キュータマが出現した。
フェイト「これって・・・キュータマ?」
すると、この様子を見ていたツルギが言った。
ツルギ「なんてこった!新たな救世主の誕生の瞬間を目撃したぞ。即ちこいつは伝説になるぜ!」
一方キュータマが出現したフェイトは、エリオとキャロに通信を繋いでどうすれば良いのか尋ねていた。
フェイト「エリオ、キャロ私にもキュータマが現れたんだけど、どうすれば良いのかな?」
エリオ「おめでとうございます!」
キャロ「説明しますね。まず、バルディッシュを待機状態に戻してください。」
フェイト「確か、デバイスとして展開しちゃうとセイザブラスターの機能が使えないんだったよね?」
キャロ「そうです。」
フェイト「分かった。 バルディッシュモードリリース。」
バルディッシュ[Yes Sir.]そう言うとバルディッシュは、台座に宝石が付いた待機状態へと戻った。
エリオ「待機状態に戻したら「セイザブラスターモード起動!」と言ってください。」
フェイト「分かった。 セイザブラスターモード起動!」
バルディッシュ[Yes Sir. SetUp constellationblastermode.]
バルディッシュは、返事を返すとその形を変えた。
形の変わったバルディッシュを見てフェイトが言った。
フェイト「これが、セイザブラスター・・・」
エリオ「はい。次に今手に持っているキュータマを見てください。」
フェイト「キュータマを?」
エリオに言われてフェイトは、先程出現したヘラクレスキュータマを見てみる。
フェイト「絵柄が半分しが出来てない・・・」
エリオ「見てもらったと思うんですが、絵柄が半分しか完成していないと思います。これを完全な絵柄にするにはキュータマの丸い部分を回してください。左右どちらでも構いません。」
フェイト「分かった。」返事をしたフェイトは、キュータマを回してヘラクレス座のシンボルを完成させた。
キャロ「キュータマが完成したら、セイザブラスターの一番大きな穴が開いている場所にキュータマをセットしてください。そうしたらブラスターから音声が鳴るはずです。」
フェイト「うん。」答えたフェイトは、キャロの指示に従ってセイザブラスターの1番大きな穴が開いている場所に先程完成させたキュータマをセットした。すると、セイザブラスターから・・・
セイザブラスター<ヘラクレス キュータマ!>という音声が鳴った。
フェイト「音声が鳴ったよ。どうすればいいの?」
エリオ「音声が鳴ったら、前に倒してトリガーが上がっているので、これを下げて、ブラスターをしている左手を地面か正面に向けてトリガーを引いてください。そうすれば変身できます!」
フェイト「了解、ありがとう。」お礼を言うとフェイトは、繋いでいた通信を消し、エリオの指示通りに前に倒し、トリガーを下げて、地面に向けてトリガーを引いた。すると、足元にバランスより薄い金色の星が出現し、正面に再度ヘラクレス座の星座が出現し、フェイスマスクを形成した。
いかがでしたか?1ページでは収まりきらずに分ける形になってしまいました。次回は決着と告白を書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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23話 決着と告白と
それでは本編をどうぞ。
ーミッドチルダ市街地ー
変身が完了すると、救世主としての名乗りを名乗る。
フェイト「サンダースター ヘラクレスネオンゴールド!」
スティンガー「フェイトが変身した・・・」
チャンプ「ヘラクレスネオンゴールドか・・・良いじゃねーか。」
大量のインダベー達を相手にしていたバランス達も攻撃の手を休め、フェイトの変身を見届けた。
バランス「ごいすー!凄いよ!」
ツルギ「新たな伝説を目撃しちまったぜ!なんてこった!」
ショウ「こりゃあ、おっタマげたね!」
この様子は、機動六課の隊舎のモニターでも見ることができる為、出撃メンバーに選ばれ無かったキュウレンメンバーとスバル達はモニターで状況を見守っていた。
なのは「フェイトちゃんが変身した・・・」
シグナム「ライトニングではエリオとキャロに続いて3人目ヴィータも入れれば4人目なんだな。」
なのは「ですね。」
一方、ミッドの市街地では・・・
フェイト「変身できた・・・」
スティンガー「ああ。フェイトが、ミカの思いや俺を守りたいって言ってくれたからキュータマが現れたんだ。」
フェイト「私そんなこと言ったの?どさくさに紛れて何言ってるんだろう・・・」
スティンガー「だが、俺としては嬉しかった。」
フェイト「と今はあいつを倒すことに集中しなきゃね。」
スティンガー「だな。」
チャンプ「2人とも行けるか?」
フェイト「うん。とは言え私はキュータマを持ったばかりで色々迷惑かけると思うけど、2人の足を引っ張らないように頑張るから。」
スティンガー「心配するな。俺達がフォローする。」
チャンプ「ああ。我輩も出来る限りお前さんのフォローをするさ。」
フェイト「ありがとう、行こうか。2人の因縁を断ち切る為に!」
スティンガー「ああ。 究極の救世主 宇宙戦隊 キュウレンジャー!」
そこまで名乗るとスティンガーはキュースピアを、チャンプはキューアックスを持って言った。
スティンガー「お前の強さ 試してやる!」
そう言うと2人はザンダバルドへ攻撃を開始した。
インダベー達の相手を引き受けていたガル達はトドメの1発を放とうとしていた。
ショウ「皆、トドメ行くよ!」
ガル「ああ。」
バランス「決めちゃおう!」
ラプター「はい!」
ツルギ「伝説級のトドメをさしてやろう」
ガル達は、セイザブラスターにセットされたままのキュータマを2回手前に倒し、ショウは、リュウツエーダーの上顎を開閉し、ツルギは1度ホウオウシールドに収めてそれぞれ必殺技モードを発動させた。
ツルギ「フェニックスエンド!」
ショウ「ドラゴクラッシュ!」
ガル・バランス・ラプター「オールスタークラッシュ!」
全員が、それぞれの技を告げると一斉にトリガーを引いた。すると、それぞれの武器から放たれた光がひとつに集約し、インダベーの大軍に向かって放たれ、一直線にインダベー達の大軍を貫いた。
ショウ「後はスティンガー達の相手だね。」
そう言うとショウ達は前方で今も戦っているスティンガー達に視線を向けた。
一方そのスティンガー達はザンダバルドに苦戦していた。
フェイト「こいつ、強い・・・」
チャンプ「確かにな・・・」
スティンガー「だが、俺は1度奴を倒してるんだ。今回だって必ず倒す。」
フェイト「けど、どうやって倒すの?」
スティンガー「そうだな・・・俺達3人の同時攻撃で倒すというのは?」
フェイト「3人同時か。良いアイデアだよ。」
スティンガー「俺はこいつを使う。」そう言って取り出したのは紫色のキュータマだった。
フェイト「それはイッカクジュウキュータマ・・・」
スティンガー「ああ。」
フェイト「ミカさんの力を使うって事だよね?」
スティンガー「ああ。あいつはミカの悲しみを利用していたからな。」
フェイト「人の悲しみを利用しようだなんて許せない!」
スティンガー「行くぞ!」スティンガーの一言で改めて気合をいれると、3人はそれぞれ決めたとおりに攻撃を展開していった。 スティンガーは、イッカクジュウキュータマをセットする前に心の中で呟いた。
スティンガー(ミカ、もう一度俺に力を貸してくれ)そう呟くとイッカクジュウキュータマの絵柄を完成させてセイザブラスターにセットした。
チャンプは、キューアックスにオウシキュータマをセットしていた。
フェイトはと言うと、スティンガーに教えてもらいウェポンを組み立ててキュータマをセットしていた。
スティンガー「2人とも準備はいいな?」
フェイト・チャンプ「うん。(何時でも行けるさ)」
スティンガー「ザンダバルド!これで決着をつけてやる! ユニコーン・・・」
チャンプ「アルデバラン・・・」
フェイト「人の悲しみを利用してのし上がろうだなんて間違ってる!私達が絶対に許さない! コルネフォロス・・・」
スティンガー・チャンプ・フェイト「アンタレス!(インパクト!)」
3人が放った必殺技はひとつに集約し、ザンダバルドの心臓を1センチの狂いもなく貫いた。
ザンダバルドが爆散する直前スティンガー達は後ろを向き、ゆっくりとした歩調でガル達の居る方へと歩いてきた。
ガル「倒せたようじゃな。」
ショウ「チャンプから大体のことは聞いてるよ。ミカさんの無念晴らせたみたいだね。」
スティンガー「皆がインダベー達の相手をしてくれたお陰だ。感謝する。」
フェイト「どんな人だったんだろう?1度で良いから会って見たいな。」
とフェイトが言ったその時だった。スティンガーの制服のポケットに入っているイッカクジュウキュータマが光だした。
フェイト「私の言葉に答えてくれたのかな?」とフェイトが言うと、それに答えるようにイッカクジュウキュータマは光を増していった。やがて直視出来ないほどまで光りだしたのでその場にいた全員が腕で目を覆った。
光が収まると、スティンガー、チャンプ、フェイトの3人は真っ白な空間に居た。
フェイト「ここは・・・?」
???「ここは、イッカクジュウキュータマの中だ。」
ふと声が聞こえたので声のした方を振り返ってみると、女性が立っていた。
スティンガー・チャンプ「ミカ!」
スティンガーとチャンプには、女性が誰なのか一目で分かったようで名前を呼んだ。
ミカ「久しぶりだな。スティンガー、チャンプ。」
スティンガー「あの時、お前を守り切れなかったことが俺の中でどんなに悔しかったか・・・」
ミカ「お前たち2人には感謝してる。ずっと闇の中にいた私を救ってくれたのだから。」
フェイト「あなたがミカさん・・・」
その時、ミカがフェイトに気付いたようでスティンガーに尋ねた。
ミカ「スティンガー、こちらの女性は?」
スティンガー「俺達がこの世界に来てから、世話になっている女性だ。」
フェイト「初めまして。フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウンです。長いので、フェイトとお呼びください。」
ミカ「フェイトか・・・良い名だな。」
フェイト「あなたの事はスティンガーから聞いています。助けたかったのに助けられなかったって。」
ミカ「あいつがそんな事を?」
フェイト「はい。」
ミカ「そうか・・・」
ミカはそう言うと暫く黙っていたが、やがてスティンガーに声を掛けた。
ミカ「スティンガー、済まないが少しフェイトを借りてもいいだろうか?」
スティンガー「ああ。構わないが・・・」
スティンガーから許可を貰ったミカは、フェイトに話したいことがあると告げ、スティンガーから少し離れた。
ミカ「済まないな。」
フェイト「いえ。私もミカさんと話がしたかったですから。」
ミカ「そうか・・・」
フェイト「スティンガーから聞きました。ザンダバルドに憎悪と復讐心を植え付けられたって。」
ミカ「私はこの右手のせいで町民から迫害を受けていたんだ。」とミカは、自身の右手をフェイトに見せながら話した。
フェイト「聞いています。町の人たちから化け物呼ばわりされていたって。」
ミカ「だが、あいつと出会って交流していくうちに一度は罪を改めることが出来たのだが、再び迫害を受けた私は、町民たちを虐殺してしまってな。」
フェイト「ミカさんは手を差し伸べようとしていただけなのに・・・」
ミカ「今だから言うが、私はあいつのことが好きだったんだ。」
フェイト「それってどういう・・・?」
ミカ「最初に助けてくれた時彼は故郷の歌を歌ってくれてな。」
フェイト「サソリ座の歌ですね。」
ミカ「知ってるのか?」
フェイト「私もスティンガーに助けられたときに聞きました。」
ミカ「そうなのか?」
フェイト「はい。私の場合は、お兄さんの毒に侵されて助けるために眠らされてたんですけど、眠っていた時に歌ってくれたんです。」
ミカ「そうか・・・」
フェイト「はい。」
ミカ「キューエナジーとして宿る前に告白出来たらどんなに良かったか・・・」
フェイト「私もスティンガーの事が好きなんです。それに、私にも救世主としての力が現れたんです。」
そう言うとフェイトは、制服のポケットに入っているキュータマを取り出した。
フェイト「私は、ミカさんの思いもスティンガーも守ると決めたんです。」
ミカ「そうか・・・フェイト、私の想いお前に託しても良いか?そして、私に変わってどうかスティンガーを守って欲しい。」
フェイト「はい。私が、ミカさんの分もスティンガーを守ります。なので、イッカクジュウキュータマの中から見守っていて下さい。」
ミカ「その言葉を聞いて安心した。さあ、戻ろう。」
そう言うとミカは、後ろを向きスティンガー達の居る場所へと歩き始めた。
戻ってきたミカとフェイトを見てスティンガーは・・・
スティンガー「話は終わったのか?」
ミカ「ああ。話したい事は話せた。」
フェイト「うん、私も。」
ミカ「そろそろお別れだな。」
スティンガー「もうお別れなのか・・・折角会えたのに・・・」
ミカ「心配しなくて良い。私の力が必要になれば何時でも使ってくれて構わないさ。」
スティンガー「分かった。またお前の力を必要としたときにはいつでも使わせてもらうさ。」
フェイト「外に出たら、カモミールの花お供えしておきますね。お供えするとは言っても花瓶に挿すだけになってしまいますが・・・」
ミカ「私の好きな花知っていたのか?」
フェイト「これもスティンガーから聞きました。」
スティンガー「お前のことに関しては全部話してある。」
ミカ「そうか・・・」
フェイト「はい。だから安心して見守っていてください。」
ミカ「ああ。そうさせてもらうさ。それと・・・」そこまで言うとミカは、言葉を切りフェイトにだけ聞こえるように小声で言った。
ミカ「スティンガーの事宜しく頼む。」
フェイト「はい。」
スティンガー「何の話をしてるんだ?」
フェイト「外に出たら教えるよ。」
スティンガー「?分かった。」
ミカ「本当にお別れだな。私はイッカクジュウキュータマの中に居るから力を必要とした時は何時でも使ってくれ。」
スティンガー「ああ。さっきも言ったが、必要な時はまた使わせて貰うさ。」
ミカ「皆元気で。」そう言うとミカは、段々と遠のいていき次第にスティンガー達はホワイトアウトしていった。
フェイト達が目を開けたときそこはミッドの中心部だった。
フェイト「イッカクジュウキュータマから出られたみたいだね。」
スティンガー「みたいだな。」
そこへ、ガル達が駆け寄ってきた。
ガル「いきなりキュータマが光りだしたと思ったら突然三人が消えるけえ何事かと思ったガル。」
フェイト「心配かけちゃったね。ごめんね。」
ショウ「まあまあ、無事に帰って来たんだし良しとしようよ。」
バランス「だね。」
スティンガー「皆、先に帰っていてくれないか?俺とフェイトは元々の用事を済ませて帰るから。」
ガル「それは構わんが元々の用事って何ガル?」
バランス「ガル、それを聞いちゃ野暮ってものだよ~。」
ガル「ほうか?」
バランス「そうだよ~僕たつぃーは、大人しく帰りましよ〜。」
バランスの一言でショウ達は、それぞれのボイジャーに搭乗し六課の隊舎へと帰還した。
チャンプ「相棒、我輩の分の花瓶とカモミールの花も買って来てくれないか?」
帰り際チャンプが、スティンガーに自分の分も購入するように頼んでショウ達と同じようにボイジャーに搭乗し、六課の隊舎へと帰還した。
フェイト「何だか意図的に二人きりにされたような・・・」
スティンガー「だが、誰もいないのなら好都合だ。」
フェイト「それってどういう・・?」
スティンガー「俺とフェイトの共通点と言えば、親を亡くしてることだろ?最も俺の場合は一族皆だが。」
フェイト「うん。」
スティンガー「それにフェイトには今回の件で世話になったからな。」
フェイト「ううん。そんなこと言ったら私もお兄さんの件でお世話になってるし、スティンガーにはまだ何かあるって感じてたから。」
スティンガー「そうなのか?」
フェイト「うん。それに、さっき離れてた時にミカさんと話したんだけど、ミカさんスティンガーのことが好きだったみたいだよ。」
スティンガー「あいつが俺を?」
フェイト「うん。ミカさんも言ってた。キューエナジーとして宿る前に告白できたらどんなに良かったかって。」
スティンガー「ミカ・・・」
フェイト「キュータマが現れたときも言ったけど、改めて言うね。ミカさんの思いもスティンガーも私が守るから隣に居てくれ・・・ん!?」
フェイトが「ますか?」と言おうとした瞬間スティンガーによって唇を塞がれた。 数秒後唇を離したスティンガーが言った。
スティンガー「そこから先は俺に言わせてくれないか?兄貴の毒をもらったお前を解毒した時に決めたことがあってな。」
フェイト「決めたこと?」
スティンガー「ああ。フェイトのことは俺が守るって決めたんだ。」
フェイト「そうなの?私もイッカクジュウキュータマの中にいた時に、ミカさんから言われていた事があって・・・」
スティンガー「ミカに?」
フェイト「うん。スティンガーの事を守って欲しいって言われていたから。」
スティンガー「ミカがそんな事を・・・」
フェイト「うん。だから私もスティンガーの事を守るよ。」
スティンガー「俺たちを繋いだのはミカなのかも知れないな。」
フェイト「確かにね。 返事まだだったよね。喜んでお付き合いをさせて頂きます。」
スティンガー「ホントか?」
フェイト「うん。」
スティンガー「あいつではないが、ラッキーだな。」
フェイト「私も、スティンガーを守るっていう役目があるから、告白してくれて嬉しかったな。 さて、カモミールの花束と花瓶を買って帰って皆に報告しなきゃね。」
スティンガー「ああ。」
それからスティンガーとフェイトは、ミッドの市街地にある花屋へ趣き、カモミールの花束と花瓶をそれぞれ3個ずつ購入し、隊舎へと帰還した。
いかがでしたでしょうか?補足をさせてもらうとフェイトの使用ウェポンはスティンガーや小太郎、エリオと同じくキュースピアです。キューアックスにしようかとも思いましたが、同じ武器の方がスティンガーも教え易いだろうと思い、キュースピアにしました。
前話とこのお話を書くにあたってVシネマの主題歌である岸洋佑さんが歌う「見えない絆」をBGMにして書いていました。
最後は詰め込みすぎた感がありますがこの話で完結させたかったので私なりに満足のいく話が書けました。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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24話 出張討伐 in海鳴市 前編
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
食堂ではお昼を迎えた職員達が銘々に昼食を楽しんでいた。
はやて「うーん、ここ最近まともにお昼を食べた記憶が無いから、こんなに平和なお昼は久しぶりな気がするな。」
なのは「だね。最近色々あったから。」
フェイト「私もキュータマに選ばれてそれがきっかけでスティンガーと付き合う事になって。なのはもラッキーと付き合ってるしね。」
なのは「うん。」
はやて「聞きたいんやけど、なのはちゃんとフェイトちゃんは、何がきっかけやったん?」
フェイト「私は、ミカさんの言葉かな。」
なのは「イッカクジュウキュータマに宿ってる女性だったよね?」
フェイト「うん。知ってるの?」
なのは「うん。ザンダバルドって奴が現れた時にチャンプさんから聞いた。」
フェイト「チャンプが皆に話したんだね。」
はやて「うん。さてお昼休みは限られてるし、そろそろ・・・」とはやてが言いかけた時、はやての通信端末にメールを知らせる着信がなった。
はやて「誰からやろう・・・」と疑問に感じたはやては、端末を開いてメールのチェックを始めた。 差出人の一番上の欄を見たはやては声を上げた。
はやて「おろ、アリサちゃんからや。」
なのは「アリサちゃんから?どんなことが書いてあるの?」
はやて「ちょっと待ってな・・・」そう言うとはやては、アリサから送られてきたメールの文面を読み始めた。
メールの文面を読み終えると・・・
はやて「なのはちゃん、フェイトちゃん、FWのみんなを司令室に集めてくれるか?どうやら出張任務になりそうや。」
なのは「スバル達を?何かあったの?」
はやて「海鳴市にジャークマターが出現したそうで、助けてくれって来とる。」
なのは「海鳴市に!?」
フェイト「海鳴市って言ってもどこに現れたのか正確な場所は書いてないの?」
はやて「それが海鳴市全域が黒いドームで覆われとるみたいで、太陽のあるうちに影に攻撃したら返り討ちにされたって来とるんよ。」
フェイト「影に向かって攻撃?」
なのは「影に何かあるのかな?」
はやて「さあ・・・兎に角急いで食べて招集掛けて、出掛けよう。」
なのは・フェイト「だね。」
その後、早急にお昼を食べ終えると、スバル達を司令室に呼び集め、出張任務に出掛ける事を告げた。
ー時空管理局 ミッドチルダ地上本部に向かうヘリの中ー
スバル「まさかまたなのはさん達の故郷に行けるなんて思わなかったです。」
ティアナ「スバル、遊びに行くんじゃないのよ。」
スバル「分かってるよ。ジャークマター討伐任務だよね。」
ラッキー「なのは達の故郷ってどんな所なんだ?」
なのは「ミッドと殆ど変わらないよ。空は青いし、太陽もひとつだし。」
ラッキー「そーなのか。行くのが楽しみになって来た。」
ー地球に到着後ー
その後も何度か転送ポートを中継し、ラッキー達が降り立ったのは湖畔に立つ別荘の前だった。
ラッキー「ここがなのは達の故郷・・・」
なのは「うん。と言っても今は黒いドームに覆われてるけどね。」
その時、1台の車がなのは達の前に止まり、中からブロンド色でセミロングの少女と紫色でロングヘアの少女が降りてきた。
???「なのは(ちゃん)!」
なのは「アリサちゃん!すずかちゃんも一緒だったんだ。」
すずか「うん。学部は違っても同じ大学だからね。」
なのは「そうだったね。 あ、紹介するね。こちら私達の幼馴染で友達の・・・」
???「アリサ・バニングスよ。宜しくね。」
フェイト「そして、もう1人も私達の幼馴染で友達の・・・」
???「月村すずかです。」
ラッキー「アリサにすずかだな。俺はラッキー。宜しくな!」
スティンガー「スティンガーだ。宜しく頼む。」
ナーガ「ナーガ・レイだ。シクヨロ。」
ハミィ「私はハミィ。宜しくね。」
スパーダ「僕はスパーダ。ピアチェーレ。」
小太郎「僕は佐久間小太郎。宜しくね。」
ツルギ「俺様は鳳ツルギだ。宜しくな。」
なのは「ちなみにラッキーさんは私の・・・」
フェイト「スティンガーは私の・・・」
なのは・フェイト「恋人です。」
アリサ・すずか「嘘ー!おめでとう!なのは!フェイト(ちゃん)!」
なのは「にゃはは・・・ありがとう。」
はやて「早速本題に入りたいんやけどアリサちゃん、メールで書いてくれた黒いドームって今も覆ってるこれのこと?」
アリサ「ええ。このドームが突然海鳴市を覆ってしまって・・・外部との連絡が一切できないの。」
はやて「妨害電波か何かやろうか・・・」
なのは「でも、電波だったら海鳴市全域を覆う必要は無いんじゃ・・・?」
すずか「それに、黒いドームに覆われた後から変なことが起きてて・・・」
はやて「変なこと?例えばどんな?」
アリサ「日照時間が長くなってるの。」
なのは「日照時間が?」
すずか「それだけじゃなくてあれを見てくれる?」と言ってすずかが高台の方を指した。
そこにはミッドで見慣れた遺跡のようなものが突き刺さっていた。
なのは「モライマーズ!?」
すずか「なのはちゃん達、あれが何か知ってるの?」
はやて「うん。あれと同じものを向こうの世界で見てるからね。」
アリサ「ねえ、あの遺跡みたいなものは一体何なの?」
フェイト「あれは、モライマーズ。惑星にあるプラネジュームを吸い取ってるんだよ。」
すずか「プラネジューム?」
はやて「惑星を構成してるエネルギーのことやよ。」
なのは「ミッドのプラネジュームだけを吸い取ってるのかと思ってたけど、こっちのプラネジュームも吸われてたんだね・・・」
フェイト「ねえ、このドームを壊すにはどうすればいいの?」
スティンガー「このドームを作っているダイカーンを倒せばドームは解除されるはずだ。」
なのは「でも、何処にいるのか分からないんじゃ攻撃のしようがないよ・・・」
はやて「確かに・・・せめて、場所さえわかればこっちからいけるんやけど・・・」とはやてが言った時だった。突然周囲が暗くなったのだ。
なのは「暗くなった・・・」
フェイト「だね。夜は普通に来るんだね・・・」
はやて「そやけど、日照が長いってことは夜の時間が短いって事やろ?」
ラッキー「お、はやて大当たりだ。夜の時間が短いから住民達は充分な睡眠が取れなくなっている。」
はやて「逆に言うと日照時間が長いから街の人達は過酷な労働を強いられているという訳やね。」
ハミィ「うん。」
フェイト「とにかく、このドームを作っているダイカーンを倒せればドームは解除され、町の人たちも元の生活に戻ることが出来る。」
ナーガ「だが、気を付けてくれ。このドームの中では通信が使えないんだ。」
はやて「なんやて!通信が使えないってホンマなんか?」
スパーダ「Si.元の世界に居たとき通信が出来なくて皆と連絡を取ろうにも取れなかったからね。」
小太郎「そうなんだ。」
はやて「小太郎くんも知らんかったんか?」
小太郎「僕はその時リベリオン本部に研修に行ってたから。」
はやて「そうやったんか。」
スパーダ「けど、小太郎が送ってくれたヒカリキュータマのお陰で、ドームを作っていたダイカーンを倒すことが出来たんだから今回も倒そうよ。」
ナーガ「だな。」
ラッキーとハミィは、これまでの話を聞いて推理していた。
ラッキー(暗いドーム、長い日照・・・)
ハミィ(通信妨害・・・陰からの攻撃・・・こんなことが出来るのはあいつしかいない)
長らく黙ったままだったラッキーとハミィに気づいたのはなのはだった。
なのは「ラッキーさん、ハミィちゃんさっきから黙ったままだけど、何か心当たりでもあるの?」
ラッキー「ああ。俺たちが元の世界に居たときに戦ったダイカーンの中に今回の特徴にピッタリ当てはまるダイカーンが居たなって思ってな。」
フェイト「そのダイカーンの名前は?」
ハミィ「名前はシャイドス。影の中を移動しながら自分の陰口を言った人物に対して闇討ちを仕掛けるダイカーンだよ。」
はやて「影から影へと移動する・・・つまり日陰者って訳か。」そう言った時だった。
フェイト「眩しい!」とフェイトが言ったので、何かと思って上を見ると太陽が出ていて辺りを照らしていた。それと同時に何処からか声がした。
???「俺のことを日陰者だと言った奴はだれだ!」
はやて「何処から声がするんやろう?」とはやてが言ったその時だった。突然はやてめがけて何かが攻撃をしてきた。
咄嗟のことに防御が間に合わないかと思われたが、ギリギリのところでシールド魔法を発動させて直撃を防いだはやてだった。
はやて「どこから攻撃が来たんや!?」
ラッキー「恐らくはやての影からだ。」
はやて「私の影から?そう言えば、日がでとったんやね。けど、それがどうして攻撃に繋がるん?」
ラッキー「さっきも言ったがシャイドスは、影の中を移動しながら自分の陰口を言った人物に対して闇討ちを仕掛けることが出来るからな。」
はやて「つまり、うちが言うた言葉が原因なんか?」
ラッキー「ああ。俺もあいつに何度か吹っ飛ばされたからな。」
はやて「そうやったんか。」
ラッキー「けど、俺達にはこれがあるからな。」そう言ってラッキーが取り出したのはヒカリキュータマだった。
なのは「ラッキーさん達は、宇宙を救った英雄なんだよ。」
フェイト「詳しくは後で話すね。」
アリサ・すずか「うん。」
ラッキーはヒカリキュータマをセイザブラスターにセットしながら言った。
ラッキー「今からヒカリキュータマを使ってシャイドスを引きずり出す。」
なのは「引きずり出せば、攻撃ができるようになるの?」
ハミィ「うん。ヒカリキュータマの効果は絶大だからね。」
ラッキー「引きずり出したらすぐに戦闘になるからな・・・アリサ達は建物の中に入ってくれ。」
アリサ「分かったわ。」そう言うとアリサとすずかは、コテージに入って行った。
アリサ達がコテージに入った事を確認したラッキー達は、変身しヒカリキュータマのタイヨウモードを使いシャイドスを引きずり出すことに成功した。
シャイドス「影がなくては隠れられない!」
ナーガ「こいつがシャイドスか?」
ラッキー「ああ。」
ハミィ「元の世界にいたときはヒカリキュータマが無くて苦労したけど、今回は一気に片が付きそうだね。」
ラッキー「ああ。シャイドス!今度こそお前を倒してやる!」
シャイドス「倒せるものなら倒してみろ!」
ラッキー「行くぞ、皆!」
キュウレンジャー・機動六課「オッキュー(了解!)スターチェンジ!(セット・アップ!)」
ラッキーの言葉を合図に全員が変身、或いはバリアジャケットへの換装を行い、インダベーやシャイドスとの戦闘を始めた。
いかがでしたか?1話では収まらず、何話かに分けて投稿する形になりそうです。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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25話 潜入 宇宙竜宮城 前編
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 訓練場ー
海鳴市への出張討伐任務から一週間後・・・訓練場では六課メンバーとキュウレンジャーが各々に充てられた訓練課題をこなしていた。
訓練終了後・・・
なのは「はーい。朝の訓練終了ー。どうだった?」
ティアナ「大分、倒せるようになって来ました。」
スバル「うん。最初はロング、ミドル関係無しの攻撃に戸惑ったけど、今は落ち着いて対処できるようになったよね。」
エリオ「僕とキャロ、ヴィータ副隊長、フェイトさんは主にキュウレンジャーモードで訓練することが多くなったけど、ウェポンの扱い方も最初に比べたら大分慣れました。」
フェイト「うん。私も最初に比べたら大分スピアの扱いに慣れたかな。」
スティンガー「嬉しいことを言ってくれる。飲み込みが早いお陰で、実戦に近い形で訓練ができるのはこちらとしても有難いからな。」
その時、空を見上げていたスバルが、何かを発見した。
スバル「皆さん、空を見てください。」
スバルの一言をきっかけに全員が空を見上げる。
キャロ「何か飛んでますね。」
ティアナ「ねえ、遠くのものが見えるようになるキュータマって無かったかしら?」
エリオ「ありますよ。ボウエンキョウキュータマが。ちょっと待っててください。」そう言うとエリオは、ボウエンキョウキュータマをセットし、手前に倒した。
セイザブラスター<ボウエンキョウ キュータマ セイ・ザ・アタック!>
エリオ「見えました。なんでしょうあれ・・・」
フェイト「何か見えたの?」
エリオ「はい。お城のような物が見えます。」
フェイト「お城?」
エリオ「お城というより、遊園地のような娯楽施設と言った方が良いのかな・・・」
ラッキー「何が見えたんだ?」
そう言ってラッキーがエリオがボウエンキョウキュータマで見ていた施設を見て言った。
ラッキー「あー・・・あれは宇宙竜宮城だな。」
ティアナ「宇宙竜宮城?何なんですか?」
ラッキー「それに関しては全員を集めてくれないかそこで説明するから。」
なのは「はい。という訳で皆、着替えて司令室に集合しよう。」
FW「はい。」
ラッキー「俺達も司令に報告して司令室に行こう。」
ハミィ「宇宙竜宮城って言うとあれを思い出すね。」
スティンガー「あれとはなんだ?」
スパーダ「そっかスティンガーとチャンプ、小太郎とツルギは知らなかったんだっけ?」
小太郎「うん。」
ラッキー「兎に角、司令に報告して指示もらおうぜ。」
スパーダ「だね。」
スパーダの賛成を得られたラッキーは、ブラスターに声を掛けた。
ラッキー「司令、訓練場の上空に宇宙竜宮城が現れたんだ。」
ショウ「宇宙竜宮城が!?」
ラッキー「ああ。ボウエンキョウキュータマを使ってみたから間違いないぜ。」
ショウ「分かった。皆も司令室に来てちょーだい。」
ラッキー「オッキュー。」
返事を返すとラッキーは、全員に言った。
ラッキー「司令室に来いだとさ。」
スパーダ「まあ、そうなるよね。」
スティンガー「俺達も着替えて司令室に行こう。」
その後、スティンガー達も服を着替えて、司令室に集合した。
ー機動六課 司令室ー
司令室には、はやてを始め前線メンバーが勢揃いしていた。
はやて「なのはちゃんから通信で聞いたんやけど、宇宙竜宮城ってなんなん?」
ラッキー「正確にはぜいたくヘヴン宇宙竜宮城だな。」
機動六課メンバー「ぜいたくヘヴン宇宙竜宮城?」
ラッキー「ああ。」
それからラッキー達は数分をかけて宇宙竜宮城のことを説明した。
ラッキー達の説明が終わると・・・
はやて「皆には贅沢させないで、自分だけ贅沢をするなんて許せん奴やな!」
なのは「うん。」
フェイト「若しかしたら最近頻発してる行方不明事件ってこの宇宙竜宮城を利用しているダイカーンの仕業だったりするのかな。」
ラッキー「行方不明事件?」
フェイト「うん。最近地上の局員や、民間人が相次いで行方不明になる事件が多発してるんだけど、もしかして宇宙竜宮城を利用しているダイカーンが連れ去ってるって事なのかな?」
スパーダ「Si.フェイトちゃん、その推理大当たりだよ。」
スティンガー「そのダイカーンの名前は?」
ラプター「ユーテルジャンです。」
ハミィ「皆が行ったあと話してたんだけど、私達1度宇宙竜宮城に潜入してるんだ。」
スバル「そうなんですか?」
ハミィ「うん。」
バランス「そう言えば、司令のムチャぶりが炸裂してたよね~。」と言うとバランスはジト目でショウを見た。
ガル「そうガル!俺なんてあれは二度とごめんガル!」
はやて「あれ?あれってなんなん?」
なのは「はやてちゃん、それを聞くのはトラウマを掘り返すんじゃ?」
フェイト「知らぬが仏って言葉があるの知ってるよね?」
はやて「そうやな。辞めて置く。」
ガル「聞かんでくれてありがたいガル。話すのもトラウマもんやけえ。」
スバル「潜入捜査って言ってもどうするんですか?」
ラプター「ユーテルジャンは大の女の子好きという事が分かっています。そこで、女性のみでユーテルジャンを接待して頂き、贅沢まみれにしてもらいたいと思います。」
ティアナ「女性のみでですか?」
ラプター「はい。」
スバル「男性がいないのは何か理由があるんですか?」
ラプター「ユーテルジャンは、男性に興味が無いと言いますか・・・単純に女の子が好きなだけなんです。なので、女性のみで接待すれば、ユーテルジャンの機嫌も上がるかと思われます。」
スバル「成程。」
ラッキー「ちょっと心配ではあるが、それしかねーもんな。」
スティンガー「何かされるのではと不安で仕方ないが、やむを得ないか・・・」
ラプター「では、こうしましょうか。ラッキー、スティンガー、ナーガ、スパーダ、そしてツルギさんは護衛のために陽動に回ってもらい、ガルたちは実行部隊としてモライマーズの内部に連れ去られた人たちの救出という手筈でどうですか?」
ラッキー「その方が安心かもな。なのは、俺がばっちり守ってやるからな。」
スティンガー「確かに。その方が守りやすいか。」
ガル「司令の指示じゃなくて助かったガル。」
バランス「確かに司令だったらまた無茶な要求がありそうだけど、ラプターだったらまともな意見を出してくれるからチョー助かるかも。」
ショウ「えーボクちんじゃダメなの?」
ラプター「当たり前です!」
ショウ「ショック・・・」とショウは肩を落としていたが、気を取り直して意見した。
ショウ「ボクちんから一つ意見がある。小太郎、エリオ君、キャロちゃんに関しては、陽動部隊ではなく、救出実行部隊にいれるということでどうかな?」
ラプター「それには賛同します。」
なのは「確かに。接待ってことはお酒の席でもありますし・・・さすがに未成年者にお酒を注がせるようなことは容認出来ませんから私も賛成です。」この言葉を聞いたショウは・・・
ショウ「この意見は聞くんだね・・・」と自分が出した意見ながら受け入れられたことに安堵した。
ラプター「皆さんには、宇宙竜宮城のスタッフに変装して内部へと潜入してもらいます。その間にガル達がモライマーズ内部に捕らわれている民間人や管理局員達の救出をお願いします。」
ラッキー「分かった。」
ナーガ「ユーテルジャンが持っているボタンの数は幾つなんだ?」
ラプター「前回同様5つです。」
はやて「確率は5分の1と言う訳やね。」
ラプター「はい。」
ラッキー「何も無ければ、さっさと乗り込んじまおうぜ。」
ナーガ「待て。そのままの格好では乗り込めないぞ。着替えてもらわなくてはすぐにバレる。」
なのは「潜入なのにバレたら意味が無いか・・・皆、着替えよう。」なのはの一言で潜入組は全員が着替えた。
数分後・・・着替えを終えたなのは達が出て来た。
なのは「着替え完了だね。」
フェイト「これホントに制服なのかな・・・」
なのは「どちらかと言うと遊びの要素が強いよね・・・」
はやて「うん・・・」
着替えを終えたはやて達は、口々にそう言った。何せ彼女達の服装はメイド服だったのだから。
ラッキー「けど、これが制服だって言うんだから仕方無いんじゃねーか?」と言いながら出て来たのはラッキーだった。バッチリと執事服を着こなしている。
なのは「ラッキーさん、執事服の着方覚えてたんですか?」
ラッキー「いーや、着たのは初めてだ。」
なのは「初めて着るのにどうしてバッチリと着こなせてるんですか?」
ラッキー「着る時にナーガに厳しく言われたからな・・・」
なのは「そうなんですか?」
スパーダ「Si.ついでに言えば、執事としての所作もナーガに叩き込まれたよ・・・」
はやて「それで遅かったんやね。」
スティンガー「ああ。」
ラッキー「なのは達のメイド服も中々似合ってるぞ。」
なのは「メイド服なんて普段は着ないから着るのに手間取ってしまって。」
フェイト「変じゃないかな?」
スティンガー「よく似合ってるぞ。」
フェイト「ありがとう。」
はやて「まあ、感想はその辺にして潜入任務開始やな。」
キュウレンジャー・機動六課「うん。(はい,おう!)」
はやての一言を合図に宇宙竜宮城への潜入捜査を開始した。
いかがでしたか?長くなりそうなので、いくつかに分けて投稿しようと思います。
なお、本編中にボウエンキョウキュータマが登場しましたが、前回登場した際に紹介しているので、解説コーナーに関しては割愛とさせていただきます。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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25話 潜入 宇宙竜宮城 中編1
それでは本編をどうぞ。
ー宇宙竜宮城 入口前ー
なのは達は潜入の為に宇宙竜宮城の入り口前までやって来た。
なのは「ここが、宇宙竜宮城ですか?」
ナーガ「ああ。中に入ればユーテルジャンが居るはずだ。」
ラッキー「俺達が足止めしつつ、本物のボタンを押して地下牢の扉を開ければ・・・」
なのは「捕まっている局員及び、民間人を助け出すことが出来る。」
フェイト「成功するかどうかは私たちの腕次第というわけだね・・・」
はやて「なんやろ・・・今から緊張してきた・・・」
ハミィ「まあ、私たちの手に捕まった人たち全員の運命がかかってるからね。緊張するよね・・・」
フェイト「うん・・・」
ラッキー「けど、俺達なら助け出せるさ。」
なのは「うん、女の子達には私から喫茶店流のもてなし方になっちゃうけど、みっちり指導したし・・・」
ラッキー「俺達はナーガからボーイとしての所作を叩き込まれたからな。」
はやて「後は実践あるのみやね。」
なのは「うん。」
その時、耳に付けた通信機に通信が入った。
ラプター「皆さん、準備はいいですか?」
ラッキー「ああ、何時でも行けるぜ。」
ラプター「では、作戦開始です。皆さんの健闘を祈ります。」そう言うとラプターからの通信は切れた。
ラッキー「皆、作戦開始だ。」
キュウレンジャー・機動六課「オッキュー。」全員の返事を合図に宇宙竜宮城への潜入任務が始まった。
ー宇宙竜宮城内 宴会の間ー
なのは「皆さん、ドリンクはまだまだありますからね。他にも要望があれば、なんなりとお申し付けください。」
ラッキー「本日は、精一杯おもてなしをさせていただきます。」
フェイト「お時間の許される限り当施設で疲れを癒してくださいね。」
ユーテルジャン「今回は前回と違って女の子達が沢山いるジャ〜ン。前回は男だけでむさくるしかったけど、今回は女の子がいるからいくらでも贅沢しちゃうジャ~ン。」
はやて「ありがとうございます。」
ユーテルジャンの言葉を聞いたラッキー達は小声で呟いた。
ラッキー「女の子好きっていうのは本当なんだな・・・」
ナーガ「ああ。だが、前回はハミィが居なくなったことで散々な目にあったからな。」
スパーダ「そうなの?」
ナーガ「ああ。主に司令による無茶ぶりの影響だがな。」
スティンガー「例えばどんな内容なんだ?」とスティンガーが言った時、頭の中に声が響いて来た。
なのは{た、助けてー!}
ラッキー{どうした?}
なのは{ユーテルジャンが私に対してちょっかいを・・・}
ラッキー{大丈夫か?}
なのは{何とか今は耐えてる・・・}
ラッキー{本物のスイッチを押して地下牢のカギを開ければ攻撃ができる。}
なのは{それまで何とか耐えてみせるよ・・・}
ラッキー{おう、鍵を開けるまでの辛抱だ。}
なのは{じゃあ、ちょっかいに対応するから通信を切るね。}
ラッキー{おう、頑張れ!}
なのは{うん。}そういうとなのはからの通信は切れ、代わりにスパーダが小声で尋ねてきた。
スパーダ「今のなのはちゃん?どうかしたの?」
ラッキー「ユーテルジャンにちょっかいを出されてるらしい。」
スパーダ「大丈夫なの?なのはちゃんはラッキーの彼女でしょ?」
ラッキー「まあ、本当に危なくなったら俺が止めに入るさ。」
スパーダ「その方が賢明かもね。」
スティンガー「とはいえ、このままだとまた誰かがユーテルジャンの被害にあうだけだ。何か手を打たないと・・・」
ナーガ「司令に頼んで何かキュータマを送ってもらうか?」
ラッキー「その方が良いか・・・。」
ラッキーの言葉を聞いたナーガが耳にセットした通信機に向けて声を発した。
ナーガ「こちら潜入チーム。本部応答願う。」
ラプター「こちら本部。どうしました?」
ナーガ「ユーテルジャンがなのはに対してセクハラともとれる行動をしている。事態の解決を図るために何かキュータマを送ってほしい。」
ラプター「なのはさんが!分かりました。どのキュータマを送れば良いですか?」
ナーガ「一先ず、ユーテルジャンの注意をこちらに向ける為のキュータマだな。」
ラプター「と、言いますと・・・ハトキュータマが適任ですね。」
ナーガ「ハトか・・・まあ、それが良いだろうな。すぐに送ってくれ。」
ラプター「オッキュー。すぐに送りますね。」
ナーガ「ああ。」そう返事を返すとナーガは通信を切った。
ナーガ「すぐに送ってくれるそうだ。」
スパーダ「良かったね。」
するとナーガの手元に銀色のキュータマが現れた。
スパーダ「それは・・・ハトキュータマだね。僕が使ったときは、リボンでインダベー化したチキュウ人を拘束したけど、他にはどんな効果があるのかな?」
ナーガ「マジックハットからダミーではあるがハトを出すことが出来る。ただ・・・」
ラッキー「何かあるのか?」
ナーガ「成功するかどうかはやる人の腕次第なんだ・・・」
ツルギ「なんてこった。ある意味ではギャンブルだな。」
ナーガ「ああ。だが、今は悠長なことを言っていられないからな。ラッキー頼む。」
スティンガー「なるほど。ラッキーなら1発で成功するかもしれないな。」
スパーダ「確かに。上手く行けばなのはちゃんへの注目が薄れてくれるかもしれない。ラッキーお願い。」
ラッキー「おう、任せとけ。」そう言うとラッキーはナーガからハトキュータマを受け取り自分のセイザブラスターにセットし、手前に倒して効果を発動させた。すると、目の前にマジックハットが出現した。
ラッキー「行ってくる。」
スパーダ「FIGHT!」
ラッキー「おう。」そう返事を返すとラッキーはマジックハットを持ってユーテルジャンの前に出て行った。
ラッキー「お客様、余興など如何でしょうか?」
ユーテルジャン「うーむ・・・確かに退屈を持て余していたからな・・・退屈しのぎには丁度良いかも知れない。楽しませてくれジャ〜ン。」
ラッキー「畏まりました。では、1つマジックを披露したいと思います。 こちらにありますのは種も仕掛けもないマジックハットでございます。」そう言いながらラッキーは、マジックハットの裏面を見せて何も無いことを示した。
ラッキー「今から自分が3つ数えて指を鳴らすと鳩が出てきます。 1・2・3!」そう言いながらラッキーは、マジックハットの中に手を入れて指を鳴らした。すると、手の中に鳥の形をしたレプリカが現れた。
ラッキー「はい!無事にハトが現れてくれました!」とマジックハットから手を出しながら言った。
ユーテルジャン「おー!凄いジャ〜ン。」
ラッキー「ありがとうございます。」とお礼を言いながらマジックハットとハトを仕舞った。
ユーテルジャン「マジックを見たらお腹が空いたジャ〜ン。何か美味いものを食わせてくれジャ〜ン。」
ラッキー「でしたら少々お待ちください。シェフが腕によりを掛けて美味しいものを作りますので。」
ユーテルジャン「楽しみにしてるジャ〜ン。」
ユーテルジャンの言葉を聞いたラッキーは、スパーダ達の待つ物陰へと引っ込んだ。
ラッキー「掴みは完璧だ。」
スティンガー「そうか。」
ラッキー「で、ユーテルジャンがお腹すいたって言うから引っ込んできたんだ。」
スパーダ「成程ね。て事は僕の出番かな。」
ラッキー「ああ、頼むぜ。スパーダ。」
はやて「ちょお、待ってくれんか?」
スパーダ「どうしたの、はやてちゃん?」
はやて「その役、私にやらせてもらえんやろうか。」
スパーダ「はやてちゃんに?理由を聞いても良いかな?」
はやて「理由は2つあってセイザブラスターモードを使ってみたいって言うのが1つめで、もう1つはユーテルジャンは女の子好きやろ?そやから男のスパーダさんが行くより、効果があると思うんやけど、どうやろうか?」
フェイト「確かに、はやての説明は最もだと思う。」
その時、ユーテルジャンから解放されたなのはもフェイトに同調した。
なのは「私もフェイトちゃんの意見に賛成。はやてちゃんは1度もセイザブラスターモードを使ってないし、男の人が行くより効果がありそうだよ。」
スパーダ「うーん・・・確かにそうだね。じゃあ、お願いしようかな。」
はやて「おおきにな。」
スパーダ「取り敢えずキュータマ送って貰うね。」そう言うとスパーダは、耳にセットされている通信機に声を掛けた。
スパーダ「ラプター聞こえる?」
ラプター「はい。」
スパーダ「ユーテルジャンがお腹を空かせてるからウオキュータマを送ってくれる?」
ラプター「オッキュー。すぐに送りますね。」
スパーダ「ありがとう。」
ラプター「皆さんのサポートが私の役目ですから。」
スパーダ「そう言ってくれると助かるよ。」
ラプター「いえいえ、ではキュータマを送りますね。」その言葉を最後に通信は切れ、通信が切れてから数秒後・・・スパーダの手元に青いキュータマが送られてきた。
フェイト「それは、ウオキュータマだね。」
なのは「どんな効果があるの?」
はやて「ウオやから、新鮮な魚を出すんや無いかな。」
ラッキー「お、はやて当たりだ。」
ナーガ「時々凶暴な魚も出て来てしまうがな。」
スティンガー「そうなのか?」
ナーガ「ああ、俺達が使った時は出てきた魚が凶暴すぎて料理が出来なかったからな。」
スパーダ「そうなんだ・・・」
はやて「うちに扱えるんやろうか・・・そのキュータマ・・・」
なのは「けど、ユーテルジャンが持ってるスイッチを押さないと地下牢に囚われてる人達を助け出せないよ。」
はやて「そうやったな。私達の手には囚われた人達全員の運命がかかってる・・・怖気付いとる場合やない!やるで!」
フェイト「その意気だよはやて。」
はやて「おおきにな。フェイトちゃん。 さてと、シュベルトクロイツ セイザブラスターモード起動や。」
はやてが声をかけると、短い返答の後にシュベルトクロイツはセイザブラスターモードへと姿を変えた。変わったシュベルトクロイツを見てはやては・・・
はやて「これが・・セイザブラスター・・・」
フェイト「はやて、キュータマの使い方解る?」
はやて「司令室のモニターで何度か見てたから使い方に関してはバッチリや。」
フェイト「そう。 スパーダさん、はやてにキュータマを。」
スパーダ「Si.どうぞ、はやてちゃん。」
はやて「おおきにな。」そう言うとはやてはスパーダからウオキュータマを受け取り、自分のセイザブラスターへとセットし、手前に倒しブラスターの銃口を真上に向けて効果を発動させた。
はやて「魚がでてきた・・・これは鯛?」
スパーダ「出てきた魚は僕に任せて。」そう言うとスパーダは、キュースラッシャーを取り出し空中で鯛を捌いた。尚、落ちてきた魚は予め用意しておいたお皿で受け止めた。
はやて「成功やね。良かった・・・」はやてがそう呟いた時、鯛が乗ったお皿を持ったスパーダが近くに来て言った。
スパーダ「成功だね。おめでとう。」
はやて「おおきにな。ほんなら、行ってくる。」
なのは「頑張れ!」
はやて「任せとき!」そう言うとはやては、ユーテルジャンが待つ表へと出て行った。
はやて「お待たせ致しました。白身魚のお刺身です。」
ユーテルジャン「お〜。美味しそうジャ〜ン。」
はやて「ごゆっくりどうぞ。」と言いながらはやては、ユーテルジャンの前に刺身が載ったお皿を置いた。
ユーテルジャン「頂きま〜す。」と言うとユーテルジャンは、お刺身を食べ始めた。
はやて「今がチャンスやな。」そう言うとはやては、ユーテルジャンに近付いた。その様子を物陰からラッキー達が見ながら言った。
ラッキー「お、難なく近付けてるな。」
スティンガー「ユーテルジャンは魚に夢中で近づいてることすら知らないんだな。」
なのは「でも、その方が好都合です。」
フェイト「確かに。気付かれないうちにスイッチを押せば救出ができるけど・・・」
スティンガー「本物のスイッチは1つだけ。後の4つはすべてトラップか・・・」
スパーダ「トラップのスイッチは当てたくないね・・・救出組の中に小太郎たちがいるから・・・」
フェイト「ですね・・・」
なのは「はやてちゃんが運良く本物のスイッチを押すことが出来ればあるいは・・・」
ラッキー「それ以前にボタンの色がどうなっているかだな・・・」
スティンガー「ボタンの色はランダムなのか?」
ナーガ「恐らくランダムと見ていいと思う。」
スパーダ「ランダムなうえに本物のスイッチを探して押さないといけないのか・・・」
スティンガー「これは骨が折れそうだな・・・」とスティンガーが呟くとその場にいた全員が頷いた。
いかがでしたか?前話から大分期間が空いてしまいましたが、続きが完成しました。果たしてはやては本物のスイッチを押すことが出来るのか?それは次回のお楽しみです。 それでは久しぶりにこのコーナーにいきましょう!
<キュータマ解説コーナー>
ハトキュータマ・・・ハト座を司るキュータマ。マジックハットが出現し、中からダミーのハトを出すことが出来る他ハトがのばしたリボンで、暴れる人物を拘束することが出来るキュータマ。
ウオキュータマ・・・ウオ座を司るキュータマ。新鮮な魚を出すことが出来るが、時々凶暴な魚も出て来てしまうキュータマ。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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25話 潜入 宇宙竜宮城 中編2
それでは本編をどうぞ。
ー宇宙竜宮城 宴会の間ー
自身が提供した刺身に夢中になっている隙に、ユーテルジャンが持つスイッチを押そうとしているはやては、難なくスイッチに近付くことが出来た。
はやて(何とか気付かれずにスイッチに近付けた。けど、本番はここからやね・・・色を見て5つあるスイッチのどれかが本物やからな。先ずは色からチェックせな。)そう呟くとはやてはスイッチの色を見た。
はやて「色は赤、黄色、白、桜色、金色の5色やね。この中のどれかが本物のスイッチっちゅう訳か・・・悩んでてもしゃーないし、先ずは押してみるのが1番やね。」そう言うとはやては、白いスイッチを押した。
はやて(まずは自分の魔力光と同じ白いスイッチを押してはみたけども当たりか外れかまでは分からんからな・・・)
一方救出チームは・・・
小太郎「何とかここまではインダベー達に見つからずに来られたね。」
ガル「そうじゃな。」
バランス「事前に見たマップによればこの先が地下牢だったよね~。何もなければこのまま行けるかもね~。」
チャンプ「何も起きなければな。」とチャンプが言ったその時だった。突然、足元の床が開きエリオ達は、落下し始めた。
エリオ「落下してます!」
キャロ「起きちゃったね・・・トラブル・・・」
ガル「ラッキーとスパーダもこんな気持ちじゃったんじゃろうか・・・」
バランス「皆、感傷に浸ってる場合じゃ無いよ!このままだと床に激突しちゃうよ!」
ガル「ほうじゃった!どうする?」
チャンプ「チェンジすれば、ある程度の痛みは軽減されると思うが・・・」
バランス「そのアイデア採用!皆急いでチェンジしよう!」
バランスの一言で落下中のエリオ達は、素早くチェンジを行い来るべき衝撃に備えた。そして・・・床に激突したと同時に外まで転がり出されて転がった先にあった木箱にぶつかったことで漸く止まることが出来た。なお、木箱にぶつかったことで、衝撃緩和の為にしていたチェンジも解けてしまっている。
小太郎「いたた・・・ここは・・・」
バランス「どうやら最初の場所に戻されちゃったみたいだね〜。」
ガル「てことは誰かがスイッチを押したが、押したスイッチがトラップじゃったっちゅう事か・・・」
エリオ「その線が確実ですね。」
その時バランスのブラスターに通信が入った。
はやて「状況は?」
バランス「トラップに嵌っちゃって最初からやり直しだよ~。」
はやて「嵌めたのは私や・・・ゴメンな、皆。」
バランス「気にしないで~。また進めば良いだけなんだから。」
はやて「そう言ってくれると、私としても助かるわ。」
バランス「何かあったら知らせてね~。」
はやて「了解や。」その言葉を最後にはやてからの通信は切れた。
バランス「はやてちゃんがスイッチを押したけど、どうやらそれがトラップだったみたい。」
小太郎「てことは・・・」
ガル「最初からやり直しっちゅう事か・・・」
チャンプ「ボタンの色はランダムなのか?」
バランス「聞いておけば良かったかもかも~。」
小太郎「二度あることは三度あるっていうし、言い方は悪いけど次に落ちた時にでも聞いてみようよ。」
キャロ「だね。今はとにかく進まないと。」
バランス「確かに、時間が惜しいから先に進もう。」そう言ってバランス達は、再度裏口から地下牢を目指して歩き始めた。
ー宇宙竜宮城 宴会の間ー
はやて(まさかトラップのスイッチを当てるとは・・・エリオ達に申し訳ないことをしてしもうたな・・・)
スイッチを押したはやてが肩を落としつつ、ラッキー達の待つ場所へと戻ってきた。
なのは「はやてちゃん、どうしたの?」
はやて「スイッチを押したまでは良かったんやけど、そのスイッチがトラップやったんよ・・・」
なのは「あちゃー・・・じゃあもしかして小太郎くん達は・・・」
はやて「そのもしかしてや・・・最初からやり直しってことになる・・・」
なのは「だから肩を落としてたって訳なんだね・・・」
はやて「うん・・・」
フェイト「はやて、やってしまったことをグチグチ言っても始まらないよ。」
はやて「そうやね。気持ち切り替えていこ。」
ラッキー「どうだったんだ?」
はやて「残念ながら、失敗や。」
ナーガ「スイッチの色はどうだったんだ?」
はやて「色は赤、黄色、白、桜色、金色の5色。そのうち白いスイッチはトラップっちゅうことが今分かった。」
スティンガー「成程・・・となると白いスイッチの可能性が消えて残る確率は4分の1という訳か・・・。」
ラッキー「ナーガ前回はどうだったんだ?」
ナーガ「前回の色は赤、青、黄、緑、ピンクだったと思う。」
スパーダ「赤いスイッチと黄色いスイッチは一緒なんだね。」
ナーガ「ああ。」
なのは「難しいですね・・・」といったその時表の方から声が聞こえた。
ユーテルジャン「暇ジャ~ン。誰か相手をしてくれジャ~ン。」
なのは「呼んでますね。はぁ・・・またちょっかい出されるのかな・・・」
フェイト「なのは・・・気を確かに。」
なのは「だね。ウジウジしてても、しょうがないし覚悟決めて行ってくる!」
はやて「なのはちゃん、ファイト!」
なのは「うん。」そう返事を返すとなのはは、表へ出て行った。
なのは「お待たせ致しました。ご要件をお伺いします。」
ユーテルジャン「食事が終わったのでまた余興が見たいジャ~ン。」
なのは「余興ですね。少々お待ちください。」そう言ってなのはは、ラッキー達が待つ裏手へと引っ込んだ。
スパーダ「どうしたの?」
なのは「食事が終わったからまた余興が見たいそうです。」
ナーガ「そうか。何をする?マジックは飽きられるだろうし・・・」
ハミィ「前は何をしたの?」
ナーガ「前はダンスを踊ったんだ。」
はやて「ダンスか・・・そらええな。 よし!その案採用や!」
なのは「はやてちゃん私達踊ったこと無いよ・・・。」
はやて「そうやった・・・どうすれば・・・」その時耳につけている通信機が鳴った。
バランス「心配ナッシング~。コトキュータマの力を使えば自然と体が動いてくれるよ。」
フェイト「そうなの?」
バランス「百聞は一見に如かずって言うんだっけ?とにかく試してみるといいよ。」
はやて「そうやな。それに論より証拠とも言うし、やってみよう。」
ラッキー「だな。じゃあキュータマ送ってもらうぞ。」そう言うと、ラッキーは耳につけた通信機に声をかけた。
ラッキー「こちら潜入チーム。本部応答願う。」
ラプター「こちら本部。どうしました?」
ラッキー「ユーテルジャンの余興の為にコトキュータマを送ってくれないか?」
ラプター「なるほど。マジックは先ほど披露しているから飽きられると判断したんですね。分かりました、すぐに送りますね。」
ラッキー「サンキュー。」そう言ってラッキーは通信を切った。
すると通信を切ってすぐにラッキーの手に黄色いキュータマが現れた。
なのは「それがコトキュータマですか?」
ラッキー「ああ。これを使えば踊ったことが無くても自然と体が動いてくれるはずだぜ。」
なのは「そうなんですね。やってみます。」
はやて「なのはちゃん、キュータマ使ったことあったっけ?」
なのは「ブラスターとして使ったことはあるけど、キュータマは使ったこと無いよ。」
フェイト「やり方教えようか、なのは?」
なのは「ホントに?ありがとう、フェイトちゃん。」
フェイトから一通りのレクチャーを終えたあとなのはは、キュータマを起動させようとしてふと疑問に思った事を言った。
なのは「ねえ、疑問何だけど、私達コトキュータマで踊ってる間はスイッチが押せないよね。誰が押すの?」
スパーダ「僕が押そうか?」
はやて「コトキュータマの効果がどこまであるか分からんけど、押さんよりはマシやろ。」
なのは「だね。スパーダさん、私達がコトキュータマで気を引いてるうちにスイッチをお願いします。」
スパーダ「Si.お任せあれ。」
なのは「じゃあ、効果発動させますね。」そう言ってなのはは、ブラスターにコトキュータマをセットし、効果を発動させた。すると、琴の音色が流れ出しなのは達の体が自然と動き始めた。
フェイト「凄い!ホントに自然と体が動いてる。けど、何のダンスなんだろう?」
ハミィ「キュータマダンシングだね。」と言ったのはハミィだった。
はやて「踊りやすくて助かるわ。」
一方、コトキュータマの効果から外れているメンバーは・・・
ナーガ「一糸乱れぬ動きとはこういう事を言うのだろうか。綺麗に踊れている。」
ラッキー「だな。お陰でユーテルジャンの機嫌も良いみたいだぜ。」
スティンガー「そのようだな。スパーダ、今のうちにスイッチを押した方が良くないか。」
スパーダ「そうだね。今のうちに押しちゃおう。」そう言うとスパーダは、足音を立てないようにユーテルジャンに近づいた。
スパーダ「ユーテルジャンがなのはちゃん達に夢中で助かった。さてとどのボタンを押そう?」そう言ってスパーダはスイッチの色を見て考えた。
スパーダ「白いスイッチはトラップだっていうのが分かってるから、白は無いよね。 そう言えば黄色いスイッチがあったよね。となるとこれかな。」そう言ってスパーダは黄色いスイッチを押した。
スパーダ「次こそ当たっていますように。」スイッチを押した後スパーダはそう言って祈った。
いかがでしたか?宇宙竜宮城中編第2話をお届けいたしました。
それではこのコーナーに行きましょう。
<キュータマ解説コーナー>
コトキュータマ・・・コト座を司るキュータマ。聞くと楽しい気分にさせてくれる音楽を奏でることが出来る。また自然と体が動き出すのもコトキュータマの特徴である。
うえで書き忘れましたが、日付が変わったと同時にもう1話投稿されるのでそちらもあわせて楽しみにしていてください。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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27話 会議
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 ブリーフィングルームー
ここには先の指名手配犯脱獄の報せを受けて機動六課のFW及びキュウレンジャーの面々が集まっていた。
はやて「皆、お揃いやな。今回集まって貰ったんは他でも無い。私らが一年前に苦労して捕まえたジェイル・スカリエッティが脱獄したちゅう報告を受けて集まって貰った次第や。」
ここで、スカリエッティのことを知らないキュウレンジャーを代表してスティンガーが質問した。
スティンガー「話の腰を折るようで済まないが、そのスカリエッティという男はどういう奴なんだ?」
その質問にはフェイトが答えた。
フェイト「ジェイル・スカリエッティ。私達が1年前に捕まえた広域次元犯罪者。」と空中にモニターを出しながら説明した。
はやて「ミッドチルダを混乱に陥れた都市型テロの首謀者や。」
小太郎「そんな男が脱獄したの?一体誰が手引きを・・・?」
なのは「幸い軌道拘置所の監視カメラが脱獄を手引きしたと思われる人物を映してたみたいだからフェイトちゃんが借りてきてくれたよ。」
フェイト「うん。どこへ逃げたとしても私がもう一度捕まえるよ。」
ナーガ「どういうことなんだ?」
フェイト「この男は機動六課結成前から私が長年追いかけてた一級捜索指定の広域次元犯罪者だからね。」
ナーガ「そうなのか。」
フェイト「うん。さあ監視カメラの映像を見てみよう。」
その後はやて達はフェイトが借りてきた軌道拘置所の監視カメラの映像をじっくり見てみることにした。
そこに映っていたのは牛型のロボットとケースに入れられた脳みそだった。 それを見たキュウレンジャーの面々は合点がいったように「成程ね。」と呟いた。その声に機動六課の面々は疑問を持った。
なのは「何か分かったんですか?」
小太郎「ゴメンね、僕達だけで納得して。脱獄の手引きをしたのは牛型汎用破壊兵器ゼロ号とアントン博士だよ。」
機動六課「牛型汎用破壊兵器ゼロ号とアントン博士?」
はやて「どういう人物なんや?」
バランス「アントン博士はチャンプの生みの親と言える存在で、ゼロ号はいわばチャンプのプロトタイプってところかな。」
エリオ「チャンプさんは元々リベリオンで作れたんじゃないんですか?」
スパーダ「チャンプは元々ジャークマターで破壊兵器として作られたんだ。」
ティアナ「チャンプさんが破壊兵器として作られたってホントなんですか?」
チャンプ「ああ。我輩もそのことを知ったのは過去に遡った時だったがな。」
シャーリー「過去に遡る・・・そんな事出来るんですか?」
ラッキー「ああ、トケイキュータマを使えば簡単に遡れる。」
小太郎「トケイキュータマを手に入れるのにかなり苦労したけどね・・・」
キャロ「苦労したって何があったの?」
小太郎「それに関してはまた改めて話すよ。 それよりもアントン博士達はどうやって軌道拘置所に侵入したのか考えてみようよ。」
なのは「そうだね。」となのはが言ったその時だった。六課の会議室に直接通信を報せる音が鳴った。
はやて「誰やろ?会議中やのに・・・」そう言いながらモニターを表示させると地上本部であることを表すエンブレムが浮かび上がった。
はやて「地上本部の上層部からや・・・ はい、八神です。」
地上本部の上層部「八神二佐、衛星軌道拘置所から囚人が脱獄したという報告が上がってきているが、これは事実なのか?」
はやて「はい、事実です。現在本事案に対する対策会議の只中です。」
地上本部の上層部「無論だ!1年前に地上を混乱に陥れた犯罪者を野放しにするなど言語道断!必ず捕らえるのだ!更に脱獄を手引きしたと思しき人物に関しても報告を頼みたい。」
はやて「分かりました。この会議が終わり次第、部隊長である私と、テスタロッサ・ハラオウン執務官、さらに民間協力者の方一名を伴ってそちらへ出向します。」
地上本部上層部「待っているぞ。」そう言うと、通信は切れた。
小太郎「はやてさん、今の通信何だったの?」
はやて「地上本部のお偉いさんが説明を要求してきたんや。」
スティンガー「成程、ジャークマターに関しての説明か。そう言えばこちらへ飛ばされてから一度も説明せずに今まで戦ってきてたんだな。」
フェイト「そう。さらにスカリエッティが脱獄したことでまた1年前のようなことが起きるのを恐れてるんだよね。」
ナーガ「都市型テロの再発か・・・」
なのは「うん。」
はやて「何にせよもう一度捕まえなミッド地上が再び混乱に陥るのは事実や。何としても逮捕せなあかん。」
小太郎「それに、アントン博士達は何を企んでるのか聞き出さなくちゃ。」
ラッキー「そうだな。」
ハミィ「うう・・・私またアントン博士に突っかかりそう・・・」
ナーガ「突っかかる前に止めるさ。」
ハミィ「ありがと。」
その後も監視カメラの映像を見ながらどうやって脱獄したのかなどを話し合っていった。
いかがでしたか?本編で地上本部の上層部から出向命令を受けたはやて達は誰を伴って地上本部へ行くのか?それは次回のお楽しみです。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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キュウレンジャーメンバーの誕生日などの番外編
番外編 1話 お正月
ー機動六課 食堂ー
はやて「皆、あけましておめでとさんや。」
小太郎「皆さま、あけましておめでとうございます。」
ラッキー「はやて、小太郎何やってるんだ?」
小太郎「年明けの挨拶だよ。チキュウでは、年が明けると今年も宜しくお願いしますという意味を込めてお互いに挨拶をするんだ。」
ラッキー「そーなのか?」
はやて「うん。」
小太郎「それから、年賀状が届くのもお正月だし、お年玉がもらえるのもお正月の楽しみの1つだよね。」
はやて「お年玉か~なんや懐かしいわ。」
小太郎「僕もだよ。今までずっとキュウレンジャーとして戦ってきたから、お年玉も年賀状ももらってないよ。」
スティンガー「お年玉に年賀状?」
なのは「説明するね。年賀状はお世話になった人に贈る挨拶状でお年玉は主に小さい子に親戚の叔父さんやおばさんからもらえるお小遣いの事だよ。」
小太郎「あとお正月の風物詩って言ったら、何があったっけ?」
なのは「凧あげ、駒回しくらいかな。」
ラプター「チキュウのお正月にはそんなことをするんですね。」
スパーダ「料理はどんなものがあるのかな?」
ツルギ「正月に食べる料理と言ったらおせちに決まってる。」
スパーダ「おせち?」
小太郎「うん。新しい年の始まりを祝って食べる料理だよ。」
スパーダ「どんな料理があるのかな?」
小太郎「俺が覚えてる限りでは煮物や栗金団、伊達巻なんかがあるよ。」
はやて「それぞれの料理に意味があるんよ。」
ナーガ「意味があるとはどういう事だ?」
フェイト「その料理に込められた願いがあるってことだよ。」
ハミィ「何の料理にどんな意味があるの?」
小太郎「まず、俺がさっき言った伊達巻から。 伊達巻は見た目が巻物に似ているんだけど、そこから学業が上手くいくようにという願いが込められているんだ。」
なのは「次にレンコンだよ。これは煮物にも使われているんだけど、切った時に穴が沢山開いてるんだ。でその穴から将来を見通せるようにという願いが込められているんだよ。」
その後も小太郎やなのは達を中心におせちに込められた願いを紹介していった。
小太郎「何だか話してたら久しぶりに食べたくなっちゃったな。」
はやて「ホンマや。ミッドにはおせちなんてあらへんし。」
2人はスパーダの方を見る。
小太郎「お願い、スパーダ 俺達も手伝うからおせち作って。」
スパーダ「Oui.お安い御用だよ。」
はやて「ホンマに!?」
スパーダ「僕も、小太郎たちの故郷の味についてもっと知りたいと思っていたし、お任せあれ。」
小太郎の一言からおせち作りが始まった。もちろんメインの料理人はスパーダだが、アシスタントとして味を覚えている小太郎とはやても一緒に厨房にたって調理をしている。
そして2時間後・・・
スパーダ「皆、完成したよ。本来なら完成したおせちは重箱に詰めるみたいなんだけど、ここにはないから直接お皿から取ってね。さあ皆ボナペティ。」
スパーダの言葉を聞いたラッキー達は我先にとお皿に取り始める。
スパーダ「シーザーにも分けてあげるよ。」
そう言うとスパーダは小さめのお皿を取り出し、シーザー用に幾つか取り分けそれをシーザーが食べやすいように小さくしてシーザーの目の前に差し出した。
シーザー「キャルー。」
シーザーは、嬉しそうに一鳴きすると差し出されたそれをほおばり始めた。
ラッキー「美味いか、シーザー?」
ラッキーが尋ねるとシーザーは、これまた嬉しそうに「キューン。」と鳴いた。
小太郎「これこれ、この味だよ。」
はやて「ホンマやな。海鳴の家で食べてた味と同じや。」
おせちの味を覚えているはやてと小太郎はそれぞれが感慨に浸っていた。
スパーダ「小太郎、はやてちゃん こんな美味しい料理を教えてくれてありがとう。」
小太郎「お礼を言うなら俺たちの方だよ。スパーダ無茶なお願いを聞いてくれてありがとう。」
スパーダ「無茶でも作る。それが、宇宙一の料理人を目指している僕の信条だからね。」
尚、お皿に大量に盛られた料理はキュウレンジャー及び六課前線メンバーが残さずに全て食べた。
スバル「あー美味しかった。」
ティアナ「そうね。なのはさんたちの故郷の味をまた1つ知ることが出来たわ。」
エリオ「僕は特に黒豆がおいしかったです。」
キャロ「私は栗金団が。」
小太郎「皆の口に合ったようで何よりだよ。」
ラッキー「いやいや、小太郎がいたから俺たちはこんな美味い料理が食べられたんだ。だから、俺たちは小太郎に会えてよっしゃ、ラッキー!」
小太郎「そう言ってくれると、俺としても嬉しいな。 さて皆、年明けの挨拶はまだ終わってないよ。」
ラッキー「そーなのか?」
小太郎「うん、みんなで一緒に言おうよ。」
ショウ「ラッキー、挨拶をするならこれを使いタマえ。」
そう言うと、ショウはオレンジ色のキュータマをラッキーに投げ渡した。
ラッキー「サンキュー、司令。行くぞ!」
そう言うと、ラッキーは投げ渡されたキュータマを、自分のセイザブラスターにセットして手前に倒した。
セイザブラスター<フリソデ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>
ブラスターの音声と共にラッキー達の服装が振袖と袴に小太郎は子供用の礼装に変わった。
はやて「私らが着ているのは振袖やね。」
小太郎「皆が着ているのは袴で俺は子供用の礼装だね。 では、改めて・・・」
キュウレンジャー・機動六課「「本年も、宜しくお願いします。」」
いかがでしたか?ジャンジャン投稿していくので今年も「宇宙の救世主と魔法少女改稿版」をよろしくお願いします。
《キュータマ解説コーナー》
フリソデキュータマ・・・本作オリジナルキュータマ。服装を変えることが出来るキュータマ。女子の場合は振袖に男子の場合は袴に、小太郎は子供用の礼装に変える力を秘めたキュータマである。
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番外編 2話バレンタイン 前編
ー2月13日夜 機動六課隊舎 食堂ー
はやて「さて、恋する女性の皆さんいよいよ明日に迫ってきました。」
なのは「明日か。」
小太郎「ハミィやなのはさんたちは分かるけど、何で僕まで食堂に呼ばれたのか分からないよ・・・」
ハミィ「明日って何かあるの?」
小太郎「チキュウでは明日2月14日はバレンタインデーと言って女の子が好きな男の子にチョコや花なんかを贈るっていう風習があるんだ。」
ハミィ「へー。」
フェイト「小太郎は私が呼び出すようにはやてにお願いしてたんだ。スティンガーの好みを知ってるのは小太郎だけだしね。」
小太郎「そうだったんだ。」
はやて「お菓子作りに関しては、実家が喫茶店のなのはちゃんと、私八神はやてが全面監修のもと皆さんの指導をさせて頂きます。」
小太郎「なのはさんの実家って喫茶店なの?」
なのは「うん、喫茶翠屋。家族で経営してる喫茶店なんだ。」
小太郎「そして、はやてさんはお菓子作りの経験があるの?」
はやて「元々一人暮らしやったさかい、料理全般が得意なんよ。」
なのは「私たちも作るけど、分からないことがあれば何でも聞いてね。」
小太郎「作るお菓子はもう決めてるの?」
はやて「厨房に残ってる材料を見て決めようかなって思っとるよ。」
小太郎「確かに。その方が何が作れるか分かるもんね。」
はやて「そういうことや。」
その後、厨房に入ったはやてからお菓子作りに必要な材料は一通り揃っているという報告を受けたなのは達は・・・
なのは「うーん・・・何を作ろう。」
フェイト「ねえ小太郎、スティンガーの好みって分かる?」
小太郎「兄貴はあんまり甘いものが好きじゃないんだ。だから、甘さ控えめのお菓子にしてみるのはどう?」
フェイト「甘さ控えめか・・・なのはに相談してみよう。」
はやて「私も小太郎君に相談があったんや。スパーダさんの好みって知らん?」
小太郎「スパーダは、基本食べる専門じゃなくて作る専門だからちょっと分からないや。」
ハミィ「スパーダと付き合いが長いのは私だから、私にも相談してね。とは言っても私も小太郎と同じ意見だから、あまり力になれないかも・・・」
はやて「そうやったんか。」
フェイト「なのは。」
なのは「どうしたの、フェイトちゃん?」
フェイト「スティンガーに甘さ控えめのお菓子を作ろうと思うんだけど、甘さ控えめのお菓子って何があるの?」
なのは「甘さ控えめか・・・トリュフチョコはどう?」
フェイト「トリュフか・・・うん、それにしようかな。レシピ分かる?」
なのは「分かるよ。小さい頃お店の手伝いしてたから。その前にちょっと待ってね。」
フェイト「小太郎に聞こうとしてたんだよね?」
なのは「うん。 小太郎君、ラッキーさんの好みって分かるかな?」
小太郎「ラッキーは、基本的には何でも食べるよ。」
なのは「うーん・・・とするとブラウニーか、パウンドケーキか、ガトーショコラって手もあるよね・・・」
小太郎「ハミィはもう決めたの?」
ハミィ「うーん・・・まだ。ナーガも基本的には何でも食べるでしょ?それで、悩んじゃって。」
小太郎「だよね。皆の好みが分かれば作りやすいけど、皆基本的には何でも食べるからね・・・」
ハミィ「そうなのよね、うーん・・」
ハミィやなのは達の悩む姿を見た小太郎は、自分も普段お世話になっているキュウレンジャーの皆や、ここに飛ばされて来てからお世話になっているなのは達に感謝の気持ちを込めて、お菓子を作ろうと考えた。
小太郎(うーん・・・何を作ろう?人数が多いからカップケーキやマフィンは無理だし、そもそも兄貴はあんまり甘いものが好きじゃないんだよな・・・あ、そうだ兄貴は甘さ控えめのスコーンにしようかな。そして、皆の分は・・・チョコチップクッキーにしよう。さてと、俺も作らなくちゃ!)
皆に作るお菓子を決めた小太郎は、チョコチップクッキーとスコーン作りを始めた。
一方のなのはは、未だにラッキーに渡すお菓子を決めかねていたのだが・・・
なのは「決めた!ラッキーさんに渡すお菓子はブラウニーにしよう。」
漸くラッキーに渡すお菓子が決まり、材料を準備してブラウニー作りを開始する。
一方のはやてとハミィは・・・いまだに何を作るか決め兼ねていた。
はやて「スパーダさんに渡すお菓子は何がええんやろうか・・・?」
ハミィ「ナーガに渡すお菓子、どうしよう?」
はやて「おろ、ハミィちゃんまだ決まらんかったんか?」
ハミィ「そういうはやてちゃんも、まだ決まらないの?」
はやて「そうなんよ。スパーダさんに渡すお菓子は何がええんやろうと思ってな。」
ハミィ「私も、ナーガに渡すお菓子は何が良いんだろうって思っちゃって。」
はやて「スパーダさんは料理人やろ?みっともないお菓子は出せへんから緊張してしまって。」
ハミィ「そうなんだ。私の場合は、元々ナーガって感情を捨てた種族の生まれなんだけど、私たちと過ごすうちにいろんな感情を覚えてくれて。それでお菓子でさらに距離を詰めたいなって思ってるし、出来れば告白したいとも思ってるんだよね。」
はやて「告白か~確かにバレンタインにはもってこいやね。」
ハミィ「ありがとう。だから、ナーガにはもっと喜んで欲しくて・・・」
その時、ピンクの髪をポニーテールに纏めたシグナムがやって来た。
シグナム「主はやて。テスタロッサと高町それからハミィも。皆さんで何をされているのですか?」
はやて「シグナム、これは明日のためのお菓子やよ。」
シグナム「明日・・・あー、バレンタインでしたね。その為のお菓子作りというわけですか?」
はやて「そうやよ。良かったらシグナムもツルギさんに作る?」
シグナム「そうですね、私も作りましょう。材料は厨房にあるものを使えばよろしいですか?」
はやて「うん。一通りの材料は揃ってるから、レシピを考えるとええよ。」
シグナム「では、そうさせて貰います。」
そう言うと、シグナムもツルギに渡すお菓子を作る為に制服の上着を脱ぎ、袖を捲る。
残っている材料を見るために厨房の中へ入ると、そこで小太郎と会った。
シグナム「何だ、佐久間も一緒だったのか。主はやてたちはテーブルの方で作業していたが、お前はなぜ1人で?」
小太郎「シグナムさんもツルギに渡すお菓子作りですか?あ、丁度いいタイミング。実は、ついさっき皆に渡す分のチョコチップクッキーが出来たんです。1つ味見してもらって良いですか?」
シグナム「ああ、主はやてに良かったら作ってみたらどうかと勧められてな。 成程、我々への感謝の気持ちを込めてという訳か、1つ頂こう。」
小太郎「それだけじゃなくて、普段からお世話になっているラッキー達にも感謝の気持ちを込めてるんです、どうぞ。」
そう言うと小太郎は、焼きあがって冷ましていたクッキーを1つ手に取りシグナムに渡す。
シグナム「美味しい。これは中々良い出来だ。」
小太郎「ホント!?良かった。」
ふと、シグナムは小太郎の作りかけのスコーンを見て尋ねた。
シグナム「このスコーンは誰に渡すんだ?」
小太郎「これは、兄貴もといスティンガー用にしようかなって。兄貴はあんまり甘いものが好きじゃ無いから。」
シグナム「成程。先程のチョコチップクッキーは、黙っていた方が良いか?」
小太郎「はい。出来れば、黙っていてもらえると助かります。」
シグナム「では、私達だけの秘密という事だな。と私は残ってる材料を見るために厨房に来たんだった。」
小太郎「材料はまだまだ十分に残ってますよ。」
シグナム「そうか・・・ツルギの好みは分かるか?」
小太郎「ツルギも基本的には何でも食べますよ。」
シグナム「そうか、戸棚に抹茶があったような・・・あ、あった。私は抹茶ガトーショコラでも作るとしよう。」
小太郎「抹茶ガトーショコラ・・・良いかも。」
シグナム「ところで、主はやてとハミィは何をしているのだ?」
小太郎「2人とも作るお菓子が決まらないみたいです。」
シグナム「あーそう言えば、スパーダはシェフでナーガは感情を捨てた種族の生まれだと言っていたな。それでか?」
小太郎「うん。ねえ、シグナムさん。」
シグナム「何だ?」
小太郎「シグナムさんは、どうしてツルギの事を好きになったの?」
シグナム「私は、最初聞いたときはまるで私たちと一緒だなと感じたんだ。」
小太郎「シグナムさん達と同じ?」
シグナム「ああ。特に私は、あいつと魔力変換資質も魔法術式も同じだし・・・」
小太郎「後、古い時代から生きてることや・・・」
シグナム「永遠の命を捨てたこともな。」
小太郎「確かに、何となく似てるかも。」
シグナム「前から聞こうと思っていたのだが、何故キュウレンジャーに志願を?」
小太郎「元々、弟と2人だけで抵抗してたんだけど、ラッキー達に会ったことで、宇宙全体を救えると思ったんだ。」
シグナム「成程。お前なりの信念があったという訳か。」
小太郎「はい。」
シグナムと小太郎は抹茶ガトーショコラとスコーンを作りながら話をしているうちに後は冷やすだけ、焼くだけとなった。
シグナム「後は冷蔵庫で冷やせば完成だな。」
小太郎「僕も後はオーブンで焼いて冷ませば、完成かな。」
シグナム「クッキーは誰かに見られないうちにラッピングした方がいいだろう。」
小太郎「そうですね。ラッピング用の袋と口を縛るものってありますか?」
シグナム「あったと思うが・・・少し待っていてくれ。 あったぞ。」
小太郎「ありがとうございます。」
小太郎は、差し出されたそれらをお礼を言って受け取ると、5~6枚ずつに分けて袋に入れていき、口を縛った。
小太郎「ハミィとはやてさんは、作るお菓子決まったのかな?」
シグナム「どうだろうな。」
そのハミィとはやては・・・
ハミィ「悩みに悩んだけど決めた。私は、マフィンにする。」
はやて「ほんなら私はカップケーキにしようかな。」
はやてとハミィも漸く作るお菓子を決めてお菓子作りに取り掛かろうとしていた。
1話で書き上げるつもりが収まりませんでした。何部作になるかわからないけど、続きを書くので楽しみにしていてください。
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番外編 2話 バレンタイン 中編
それでは、本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
漸く作るお菓子が決まったはやてとハミィは、それぞれが必要な材料を準備していた。
はやて「やっと作るお菓子が決まったわ。」
ハミィ「だね。早く決めた人達は、もう飾り付けとかラッピングしてるよね・・・」
はやて「まあ、私たちは決めたのが遅かったからね・・・」
ハミィ「けど、お陰で作るお菓子は決まったよね。私はマフィンで・・・」
はやて「私はカップケーキ。」
ハミィ「私マフィンって1回も作ったことがないんだよね・・・上手く出来るかな?」
はやて「大丈夫やよ、私が教えるから。」
ハミィ「ありがとう、はやてちゃん。」
はやて「ほんなら早速生地作りからいこうか。」
ハミィ「お願いします。」
こうしてはやてとハミィもマフィンとカップケーキ作りをスタートさせた。
一方厨房では、少々困った問題が発生してしまっていた。その問題とは・・・
小太郎「ちょっと待って、シグナムさん。」
シグナム「どうした、佐久間?」
小太郎「厨房の冷蔵庫に入れて冷やそうとしてますよね?厨房の冷蔵庫はスパーダが使うから冷蔵庫に入れてたら、スパーダに見つかっちゃいます。」
シグナム「む、確かにそうだな。」
小太郎「隊員寮の冷蔵庫も見つかる危険があるからアウトだよね・・・ここ以外で冷蔵庫のある場所・・・そうだ、オリオンシップのキッチンの冷蔵庫!」
シグナム「オリオンシップのキッチンの冷蔵庫?」
小太郎「オリオンシップっていうのは、僕達が普段生活しているバトルオリオンシップのことです。そこなら、今は誰もいないからガトーショコラを冷やすのにもってこいなんですよ。」
シグナム「成程。確かに厨房の冷蔵庫ならスパーダが毎日開けるから、ツルギへのバレンタインプレゼントが見つかってしまうという訳か。」
小太郎「多分、皆のプレゼントも匂いに敏感なラッキー達が嗅ぎつけるからここでの作業はこれ以上無理だよ・・・」
そこへ、マフィンとカップケーキを焼こうとはやてとハミィがやって来た。
ハミィ「どうしたの?」
小太郎「はやてさん、ハミィ 焼くのにどれくらいかかる?」
ハミィ「私は、20分ほどで焼けるよ。」
はやて「私は、30分ほどかな。」
小太郎「焼く分は問題ないか・・・」
そこへ、なのはとフェイトもブラウニーとトリュフを持って厨房に来た。
なのは「どうしたの?」
小太郎「なのはさんはブラウニーで、フェイトさんはトリュフか・・・」
なのは「小太郎君?」
小太郎「実はちょっと拙いことが発覚したんです。」
はやて「拙いこと?」
小太郎「オーブンを使うものは問題ないんですけど、冷蔵庫を使うものが拙いんです。ハミィ分かるよね?」
ハミィ「そうか、スパーダが冷蔵庫を開けちゃう!」
小太郎「正解。これじゃあ、プレゼントの意味が無くなっちゃうからどうしようかと思ってたんだけど、オリオンシップなら今は誰もいないから、冷蔵庫が使えるんです。」
はやて「確かに。この中で冷蔵庫を使うのは?」とはやてが尋ねると、フェイトとシグナムが手を挙げた。
はやて「ライトニングの隊長コンビか。後は全員焼いた物の粗熱を取るだけ?」
なのはが代表して首を縦に動かした。
小太郎「とりあえず、なのはさんのブラウニーって焼くのにどれくらいかかりますか?」
なのは「はやてちゃんのカップケーキと同じ30分だよ。」
小太郎「だったら、なのはさんとはやてさんそれからハミィはオーブンで一緒に焼いて。その方が時間短縮にもなるし、順番を待たなくても済むよ。」
なのは「確かに、その方が良いかも。」
小太郎「とりあえず僕は、ボイジャーの準備をしてくる。焼けたら、そのままオリオンシップまで直行しよう。」
ハミィ「だったら、私も準備した方が良いよね?はやてちゃん、マフィンをお願い。」
はやて「了解や。」
小太郎(本当はもう1人か2人来て欲しいんだけど、バレンタインプレゼントを見られるわけにはいかないから仕方ないか。)
それから30分後、マフィンとカップケーキそしてブラウニーが焼きあがったはやて達が、屋上ヘリポートへとやってきた。
小太郎「皆、ボイジャーの準備は完了したよ。忘れ物はない?」
はやて「大丈夫や。」
小太郎「本当は何機かに分かれて乗った方が良いんだけど、皆に見つかる訳にはいかないからね。この2機だけで行くから狭いと思うけど我慢してね。」
なのは「気にしないで。むしろ場所を提供してくれたことに感謝してるんだ。」
はやて「うん。小太郎君が言ってくれんかったら、隊舎の冷蔵庫で冷やしてたと思うし、私らも隊舎の中で粗熱を取ってたかも・・・」
小太郎「それから、熱をとる人の為にプライベートルームに寄った方が良いよね?熱をとる人は僕の部屋を貸すよ。」
ハミィ「私の部屋も貸すよ。」
なのは「ありがとう、小太郎くん、ハミィちゃん。」
小太郎「行こう、見つからないうちに。」
なお、ボイジャーへの搭乗振り分けはなのはとフェイトが、小太郎のボイジャーへ、はやてとシグナムがハミィのボイジャーへ乗っている。
ーバトルオリオンシップー
小太郎「着いたよ、ようこそ僕達の宇宙船へ。」
はやて「これが、小太郎くんたちの宇宙船・・・」
小太郎「付いてきてね。」
小太郎とハミィの案内でなのは達は、バトルオリオンシップのキッチンへと向かう。
小太郎「ここがキッチンだよ。」
はやて「凄い、設備が充実してる。」
小太郎「その言葉、スパーダもオリオンシップのキッチンに初めて入った時に言ってたんだ。」
なのは「そうなんだ。」
小太郎「さあ、ガトーショコラとトリュフ冷やしちゃお。」
フェイト「そうだね。」
フェイトとシグナムはそれぞれガトーショコラとトリュフを冷蔵庫に入れた。
小太郎「これで、キッチンでの用事は終わったね。後は、僕とハミィのプライベートルームで熱をとる人達だけだよね?」
なのは「うん。」
小太郎「じゃあ、部屋に案内するから付いてきてね。」
そう言うと、小太郎を先頭になのは達は、それぞれ小太郎とハミィのプライベートルームへと歩き始めた。
しばらくして小太郎たちは、それぞれバレンタインプレゼントを置いて、隊舎に帰ってきた。
ー機動六課 隊舎ー
小太郎「明日いつ取りに行く?」
フェイト「夕食の前に取りに行きたいかな。」
小太郎「だね。夕食の前に取りに行って、それぞれ自分の好きな人たちと2人きりの時に渡した方が良いよね。」
はやて「恥ずかしいけど、その案採用やな。」
小太郎「じゃあ、また明日。」
なのは・フェイト・はやて・シグナム・ハミィ「おやすみ、小太郎(君、佐久間)。」
中途半端な気もしますが、区切りがいいので、今回はここまでとさせてもらいます。
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 2話 バレンタイン 後編
それでは、本編をどうぞ。
いよいよ、迎えたバレンタイン当日。なのは達は、前日決めたとおりに夕食の前にそれぞれが渡すプレゼントをバトルオリオンシップに取りに行き、スパーダの夕食を舌鼓を打ちながら食べ終えた。食事が終わったことで解散しようとしていたラッキー達は、小太郎に呼び止められた。
小太郎「ちょっと待って。」
ラッキー「どうした、小太郎?」
小太郎「今日は何の日か知ってる?」
ラッキー「今日?特に何も無いような・・・」
小太郎「違うよ。女の子にとっては大事な日なんだ。」
スパーダ「女の子にとって大事な日?」
小太郎「うん。 今日はバレンタインなんだ。」
ラッキー「バレンタイン?」
ハミィ「私も昨日小太郎から聞いてね。女の子が好きな男の子にチョコや花なんかを送るんだって。」
ラッキー「へー、そーなのか。」
小太郎「うん。だから、なのはさん達のお菓子をラッキー達に受け取ってほしいんだ。モチロン2人きりの時にね。」
その言葉を聞いて、なのは達は顔を赤くした。
小太郎「その前に、僕から皆にバレンタインプレゼントだよ。」
そう言うと、小太郎は後ろに隠していたラッピングした袋をテーブルに置いた。
ラッキー「これ、小太郎が作ったのか?」
小太郎「まあね。僕も普段から皆にはお世話になってるからね、感謝の気持ちを込めてみたんだ。」
ラッキー「小太郎・・・」
小太郎「ラプターたちの分は別にあるからね。」
ラプター「私たちの分まで?」
小太郎「もちろん!皆大事な仲間だから。後で渡すね。」
ラプター「ありがとうございます。」
小太郎「皆、いつもありがと。」
ラッキー「俺たちの方こそ、チキュウの事色々教えてくれてサンキューな。」
スパーダ「あれ、スティンガーの分は?」
小太郎「兄貴の分は別に作ったんだ。兄貴は甘いもの苦手でしょ?だから兄貴には甘さ控えめのスコーンを作ったんだ。」
スティンガー「俺の好みを覚えてくれていたのか?」
小太郎「当たり前だよ。兄貴のことを見てるのはチャンプだけじゃないんだからね。」
チャンプ「相棒、小太郎に1本取られたな。」
ラッキー「確かに。小太郎でなきゃ、甘いものが苦手だなんて分からねーもんな。」
スティンガー「小太郎、ありがとな。」
小太郎「どういたしまして。 ラプターたちの分はお花だよ。」
ラプター「物が食べられない私たちのことを考えてくれたんですね。」
小太郎「うん。」
ラッキー「やるな、小太郎。」
小太郎「ありがとう。さて、僕からは以上だよ。後は、なのはさん達のプレゼントを受け取ってね。」
小太郎が言い終わると、なのはたちが一斉にラッキーたちの元へとやって来た。
なのは「ラッキーさん。」
フェイト「スティンガー。」
はやて「スパーダさん。」
シグナム「ツルギ。」
ハミィ「ナーガ。」
なのは・フェイト・はやて・シグナム・ハミィ「後で、寮の部屋に来て。」
ラッキー・スティンガー・スパーダ・ツルギ・ナーガ「分かった。」
告白まで書けませんでした。次のお話からしばらくバレンタイン個別編が始まります。
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 2話 バレンタイン個別編 ラッキー&なのは
それでは、本編をどうぞ。
ー機動六課隊員寮 廊下ー
隊舎の食堂にて小太郎からのバレンタインプレゼントを受け取ったラッキーは、その足で隊員寮のなのはの部屋へと向かっていた。
ラッキー「ここだよな。」
ラッキーは目的地としているなのはの部屋の前に来た。扉の前に立ち入室を求めるブザーを鳴らす。すると中から「どうぞ。」と返事が返ってきたので、ラッキーは中へと入る。
なのは「いらっしゃい、待ってたよ。」
ラッキー「おう。あれ、そのクッキーもしかして・・・」
なのは「私達も小太郎くんから貰ったんだ。こっちに来てからお世話になってるから、そのお礼にって。シグナムさんは知ってたみたいだけどね。」
ラッキー「そうなのか。」
なのは「私もバレンタインチョコ作ったんだ。受け取ってもらえると嬉しいな。」
ラッキー「もちろん、受け取るさ。」
なのはは、ラッピングした袋をラッキーに手渡した。
ラッキー「これ、ケーキか?」
なのは「うん、正確にはブラウニーっていうケーキだよ。」
ラッキー「ブラウニー?それがこのケーキの名前なのか?」
なのは「うん、味は保証するよ。」
ラッキー「どんなものでも、なのはが作ったものなら喜んで受け取るさ。」
そう言って、ラッキーはなのはからラッピングされた袋を受け取った。
ラッキー「チキュウにはいろんなケーキがあるんだな。」
なのは「うん、チーズケーキに、シュークリーム、アップルパイなど数えだしたらキリがないよ。」
ラッキー「そんなに種類があるのか?」
なのは「うん。」
ラッキー「それにしてもなのはってケーキの事詳しいんだな。」
なのは「うん、実家が喫茶店だからね。」
ラッキー「へー、今度行ってみたいな。」
なのは「任務で行くことがあれば、海鳴の街を案内してあげるよ。」
ラッキー「楽しみにしてるぜ。」
なのは「それからホワイトデーも楽しみにしてるね。」
ラッキー「ホワイトデー?」
なのは「うん、バレンタインの1ヶ月後に今度は逆で男性から女性にお返しをするんだよ。」
ラッキー「そーなのか。俺お菓子作りなんてしたことねーからな。」
なのは「そうなの?」
ラッキー「ああ。料理全般はスパーダの得意分野だからな。」
なのは「けど、小太郎君からも貰ってるんだよね?」
ラッキー「そうなんだよな。小太郎にはチキュウのことで世話になってるし、ああ見えて弟を守りながらたった2人だけでジャークマターのチキュウ支配に抵抗し続けていたから、それを労う意味でも何か返せたらって思ってるんだよな。」
なのは「うーん・・・何が良いのかな?」
ラッキー「小太郎は基本何でも食べるから、特にこれが好きだっていうものが分かればいいんだけどな・・・」
なのは「なるほど。じゃあ、小太郎君に渡すものについては私も一緒に考えてあげるよ。」
ラッキー「良いのか?」
なのは「うん、それに私達も小太郎君からもらってるし、小太郎君へのお礼のお菓子は私たち皆で作ろうよ。」
ラッキー「そうだな、その方が何かアイデアが出るかもしれない。サンキューなのは。」
なのは「私も、自分の分のお返し楽しみにしてるね。 お休みなさい。」
ラッキー「ああ、お休みなのは。」
その一言を最後にラッキーはなのはの部屋を後にした。
ラッキー「なのはのお菓子と小太郎へのお返しのお菓子、何が良いかスパーダたちと相談しながら作った方が良さそうだな。」
そう言うと、ラッキーは隊員寮の自分の部屋へと歩き始めた。
何とか書き上げることが出来ました。次はフェイト&スティンガーです。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 2話 バレンタイン個別編 スティンガー&フェイト
それでは、本編をどうぞ。
ー機動六課隊員寮 廊下ー
隊舎の食堂にて小太郎からのバレンタインプレゼントを受け取り、ラッキー達と別れてからスティンガーは、隊員寮のフェイトの部屋を目指していた。
スティンガー「ここだな。」と扉の前に立ち、入室を求めるブザーを鳴らす。すると中から「どうぞ。」という返事が返って来たので、スティンガーは中へと入る。
スティンガー「すまない、遅くなってしまった。」
フェイト「ううん、大丈夫。」
ふと、鏡台の方を見ると、ラッピングされたチョコチップクッキーが置いてあるのが目に見えた。
スティンガー「あれは?」
フェイト「小太郎から私たちにって。私達の分も作ったみたい。」
スティンガー「小太郎から・・・俺たちの分だけでは無かったのだな。」
フェイト「うん、私達にもお世話になってるからって作ってたみたい。シグナムは知ってたみたいだけど。」
スティンガー「そうなのか。」
フェイト「うん、私もチョコ作ったんだ。良かったら受け取ってもらえるかな?」
スティンガー「済まないが、俺は甘いものが苦手で・・・」
フェイト「そう言うと思って、甘さ控えめのお菓子にしたんだ。」
スティンガー「小太郎に聞いたのか?」
フェイト「うん、スティンガーの好みを知ってるのは小太郎だけだと思ったから。」
スティンガー「なら、ありがたく頂戴するとしよう。」
フェイトはラッピングしたチョコをスティンガーに手渡した。
スティンガー「これは・・・トリュフ?」
フェイト「うん、トリュフチョコ。レシピに関してはなのはに教わりながら作ったんだ。」
スティンガー「高町に?」
フェイト「うん、なのはの実家は喫茶店だからお菓子作りのプロなんだよ。」
スティンガー「なるほどお菓子作りのプロに教わりながら作ったのであれば、さぞ美味いだろうな。」
フェイト「うん、なのはにもお墨付きをもらったから味は保証するよ。」
スティンガー「そうか、後で自分の部屋に戻った時にいただくとしよう。」
フェイト「うん。来月のホワイトデー楽しみにしてるね。」
スティンガー「ホワイトデー?」
フェイト「うん、今日のお返しで男性から女性にお菓子なんかをプレゼントするんだよ。」
スティンガー「それに加えて小太郎へのお返しもしないといけない訳か。」
フェイト「だね。私たちも貰ってるから無関係とは言えないよね。」
スティンガー「小太郎は俺たちにとって大事な弟だ。それに俺はあいつに助けられたからな。」
フェイト「確か一族に伝わる秘術を使ったんだよね?」
スティンガー「ああ、俺は兄貴を倒すことばかり考えてたから、兄貴に勝つには秘術を使うしか方法が無かったんだ。それに兄貴から打たれた猛毒の影響で自我を失ってたからな。」
フェイト「それを、小太郎が捨て身の覚悟で解毒剤を打ち込んでくれたんだよね?」
スティンガー「ああ、あいつが解毒剤を打ち込んでくれなければ、俺は死んでたと思うし、お前にも出会えなかった。だから、小太郎には感謝しなければな。」
フェイト「うん、私も小太郎に感謝しなきゃね。私たちも小太郎へのお返しのお菓子考えてみるよ。」
スティンガー「俺も、お菓子作りに関しては専門外だから、スパーダたちと相談しながら考えてみるさ。 当然フェイトへのお返しもな。」
フェイト「うん、楽しみにしてる。 あ、もうこんな時間。早く部屋に帰って休んだ方が良いよ。」
スティンガー「もう、そんな時間なのか・・・風邪をひかないようにな、お休み。」
フェイト「ありがと、お休み。」
その一言を聞くとスティンガーはフェイトの部屋から退室した。
スティンガー「小太郎は俺たちだけではなく、高町達にもクッキーを渡したということか。この様子だと八神たちの分も作ったと考えてよさそうだな。これは、スパーダたちと相談しながら作った方が良さそうだな。」
スティンガーはそう言うと隊員寮の自分の部屋へと歩き始めた。
何とか書けました。次ははやて&スパーダです。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 2話 バレンタイン個別編 スパーダ&はやて
それでは、本編をどうぞ。
ー機動六課隊員寮 廊下ー
小太郎からのバレンタインプレゼントを受け取り、ラッキー達と別れたスパーダははやての部屋へと向かっていた。
スパーダ「ここだね。」スパーダは、ドアの前で立ち止まり、服装が乱れていないか近くにあった鏡でチェックして、乱れていないことを確認すると入室を求めるブザーを鳴らした。少しして中から「どうぞ。」と返事が返ってきたのでスパーダは、部屋の中へと入る。
スパーダ「お待たせ。」
はやて「気にしてへんよ。」ふとスパーダは、机の上にラッピングされたクッキーがあることに気づきはやてに尋ねた。
スパーダ「はやてちゃん、あのクッキーは誰からなの?」
はやて「小太郎くんからや。」
スパーダ「小太郎から?」
はやて「うん、スパーダさんたちだけやなくこの世界に来てからは私たちにもお世話になってるからそのお礼にって作ってたみたいやよ。シグナムは、ガトーショコラを作るのにキッチンに入ってたみたいでその時に1枚だけ味見させてもらったそうで、知っとったみたいやけど。」
スパーダ「そうなんだ。」
はやて「私からもバレンタインチョコがあるんよ。良かったら、受け取ってもらえると嬉しいな。」
スパーダ「僕のために?もちろん喜んで受け取るよ。」
はやて「ホンマに?良かった。」そう言ってはやてはラッピングした袋をスパーダに手渡した。
スパーダ「これ、カップケーキかい?」
はやて「うん。」
スパーダ「グラッツェ!後で部屋に戻った時に頂くね。」
はやて「スパーダさんの口に合うとええんやけど・・・」
スパーダ「もしかして、相当悩んだ?」
はやて「うん、みっともないお菓子は渡せへんと思ってハミィちゃんと2人で悩みに悩んで決まったお菓子なんよ。」
スパーダ「僕としては、どんなものでも嬉しいけどね。」
はやて「まあ、悩んだ甲斐もあって自分でも納得のいくお菓子が出来たから、そこは感謝しとるよ。」
スパーダ「そうなんだ。じゃあ、楽しみにしていようかな。」
はやて「楽しみついでに私は来月のホワイトデーもやな。」
スパーダ「ホワイトデー?」
はやて「うん、今日のお返しでスパーダさんから私にお菓子のプレゼントをしてもらうことやよ。」
スパーダ「それに加えて小太郎へのお返しもって訳だね?」
はやて「うん、正解。 小太郎くんて好き嫌いあるんかな?」
スパーダ「うーん、基本的には好き嫌いをなくしてもらうように、食事も工夫してるから好き嫌いは無いかな。」
はやて「さすが、スパーダさん。」
スパーダ「小太郎へのお返しのお菓子は僕たちみんなで考えてみようよ。」
はやて「そうやね。もらったのは私達だけやないやろうし、小太郎君へのお返しは私たち全員の共通プレゼントってことで。」
スパーダ「だね。」
はやて「っといかんもうこんな時間かはよ寝な。」
はやての言葉にスパーダもはやての部屋の壁に掛けられた時計を見る。
スパーダ「Wow!明日の仕込みがまだ少しだけ残ってるからそれをやりきらなきゃ。ボンニュイはやてちゃん。」
はやて「スパーダさんもお休みなさい。」
その言葉を聞くとスパーダは、はやての部屋を後にした。
スパーダ「小太郎へのお返しのお菓子は皆で作るから、近いうちに皆を集めて何を作るか考えなきゃね。」
そう言うと、スパーダはやりかけだった朝食の仕込みを終わらせるためにキッチンへと歩いて行った。
何とか書けました。実はこの番外編は台本を書かないで書いているので1話考えるだけでも大変なのですが、皆さんの応援や、感想が私の書く気力になっているのでこれからも応援や感想お待ちしてます。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 2話 バレンタイン個別編 シグナム&ツルギ
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課隊員寮 廊下―
隊舎の食堂にて小太郎からバレンタインプレゼントを受け取ったツルギは、その足で隊員寮のシグナムの部屋へと向かっていた。
ツルギ「ここか。」ドアの前で立ち止まり、入室を求めるブザーを鳴らす。すると、中から「開いてるぞ。」という返事が返って来たので中へ入る。
ツルギ「済まない、待たせたか?」
シグナム「いや、それほど待ってはいないさ。それに、隊舎から隊員寮までは距離があるからな。」
ツルギ「そうだな。」ふとツルギの視界の中に見覚えのある、ラッピングされた袋が入ってきた。
ツルギ「あれは俺様たちが貰ったクッキーか?」
シグナム「ああ。この世界に来てからは私達にもお世話になっているからそのお礼にと佐久間が作っていたクッキーだ。」
ツルギ「俺様たちは普段からお世話になっているからって小太郎先輩がくれたんだよな。」
シグナム「私は昨日の時点で知っていたんだ。」
ツルギ「そうなのか?」
シグナム「ああ、ツルギに渡すチョコを作ってはどうかと主はやてに勧められて、隊舎の厨房に入った際に何かを作っていた佐久間とあってな、尋ねたらツルギ達や私たちに感謝の気持ちを込めてクッキーを作ったと本人から聞いたんだ。」
ツルギ「そうだったのか。」
シグナム「それに冷蔵庫を提供してくれたのも佐久間だったしな。」
ツルギ「冷蔵庫?」
シグナム「ああ、ツルギに渡すチョコを冷やすときに隊舎ではスパーダに見つかってしまうし、隊員寮も見つかる危険があるからって冷蔵庫を提供してくれたんだ。」
ツルギ「そうだったのか。」
シグナム「かくいう私もケーキを冷やすのに、冷蔵庫を使わねばならなかったのでな、佐久間には感謝してもしきれないくらいだ。」
ツルギ「つまり、シグナムも俺様の為にバレンタインプレゼントを作ったということか?」
シグナム「ああ。受け取ってもらえるか?」
ツルギ「もちろん。」
シグナム「初めて作ったから、うまく出来ているかは分からないが・・・」そう言いながらシグナムは、ラッピングした袋を手渡した。
ツルギ「これは・・・抹茶ガトーショコラか。ありがたく頂戴するとしよう。」
シグナム「来月のホワイトデー楽しみにしている。」
ツルギ「お返しか・・・一緒に小太郎先輩へのお返しも考えなければならない訳か。お菓子作りは専門外なんだがな・・・よし、俺様がシグナムの為に伝説級のお返しをしようじゃないか。ホワイトデー当日を楽しみにしていろよ。」
シグナム「期待しているぞ。」
ツルギ「ああ。」
その一言を言うとツルギはシグナムの部屋から退室した。
ツルギ「さて、言ったからには実行しなくてはならない訳だが、何を贈ってやれば・・・それに、小太郎先輩へのお返しも併せて考えなくてはならないか・・・これはスパーダ達と話し合わなければならないか。」
と言うとツルギは寮の自分の部屋へと歩き始めた。
書き上げることが出来ました。長かったようで短かったバレンタイン個別編。最後の2人はナーガ&ハミィです。
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 2話 バレンタイン個別編 ハミィ&ナーガ
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課隊員寮 廊下ー
小太郎からのバレンタインプレゼントを受け取ったナーガは、その足で隊員寮のハミィの部屋へと向かっていた。
ナーガ「ここか。」足を止めて入室を求めるブザーを鳴らす。すると中から「どうぞ。」という返事が返って来たので、ナーガは部屋の中へと入る。
ハミィ「いらっしゃい。」
ナーガ「済まない、待たせたか?」
ハミィ「隊舎から寮までは、距離があるから気にしてないよ。」
ナーガ「そうだな。」ふと、ナーガはハミィの机の上にラッピングされた袋が置いてあるのを見た。
ナーガ「ハミィ、あれは小太郎からのバレンタインプレゼントか?」
ハミィ「うん、まさか私たちの分まで作っていたとは、知らなかったけどね。」
ナーガ「ああ、おまけに機動六課の面々の分まで作っていたのだから、小太郎はごいすーだ。」
ハミィ「うん。 私もナーガに渡そうと思って、マフィン作ったんだ。受け取ってもらえると嬉しいな。」
ナーガ「俺のために?」
ハミィ「うん、はやてちゃんからレシピを教わりながら作ったんだ。最も初めて作ったから、味の保証はできないけどね。」
ナーガ「だが、ハミィの手作りだということは分かる。」
ハミィ「私ってさ、思ったことを直ぐに口にしちゃうからナーガが悩んでた事も気付けなかったし、その後ナーガがアキャンバーに付いて行った時は、私の言葉が原因なんだって何度も自分を責めた。」
ナーガ「だが、怒りの感情をコントロールできたことで、俺はメタルに変身できるようになった。だからあまり自分を責めないで欲しい。」
ハミィ「私、ナーガに助けられてばかりだね。」
ナーガ「助けられてばかりとはどういうことだ?」
ハミィ「ミナティの一件で、戦えなかった私を慰めてくれたこともそうだし、カラス座系の惑星で怒りのあまりアントン博士の偽物に突っかかりそうになった時も私を止めてくれたよね、ありがと。」
ナーガ「あの時も言ったが、ホシ★ミナトの一件は俺のような被害者を出したくなかったからだというのと、アントン博士は宇宙一の頭脳を持つ天才だ。慎重に動いた方が良いと思っただけだ。」
ハミィ「私、今まで自分の中に芽生えたこの気持ちは何なんだろうって思ってたけど、ようやくわかったような気がする。私、ナーガに恋してたんだ。」
ナーガ「俺に恋?」
ハミィ「うん。さっきも言ったけどミナティの一件もそうだし、カラス座系の惑星の事もそうだし、何より私自身ナーガが戻ってきてくれて嬉しかった。この気持ちは恋以外の言葉じゃ表せないと思う。」
ナーガ「つまり、俺がハミィのハートを盗んだってことなのか?」
ハミィ「うん、そして私はハートを盗まれちゃったかな。」
ナーガ「だが、俺は泥棒だ。ハミィを幸せにできる自信なんて・・・」
ハミィ「こういうのは、気持ちが大事だよ。」
ナーガ「気持ち・・・」
ハミィ「改めて言うね。 私ハミィはナーガ・レイの事が好きです。こんな私でよければ付き合ってください。」
ハミィの告白を受けナーガは、しばし考えてから返事をした。
ナーガ「さっきも言ったが、俺は泥棒だ。そんな俺でも良いと言うのであれば、俺からも宜しく頼む。」
この言葉を聞いたハミィは・・・
ハミィ「つまり、私と付き合ってくれるってこと?」と尋ねた。
ナーガ「ああ。」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!嬉しい。」
ナーガの返事を聞いたハミィは、喜びの表情を見せた。
ハミィ「言い忘れてたけど、来月のホワイトデー楽しみにしてるね。」
ナーガ「ホワイトデーとはなんだ?」
ハミィ「今日の逆で、男の子から女の子にチョコとかのお返しをあげる事だよ。」
ナーガ「それに加えて小太郎へのお返しもという訳か。」
ハミィ「だね。小太郎へのお返しは私も一緒に考えてあげるよ。多分、私達全員とはやてちゃんたちの分を作ってプレゼントしただろうから、小太郎へのお返しは私達全員で、考えた方が良いアイデアが浮かぶよ。」
ナーガ「そうだな。」
ふと時計を見ると、夜中の12時を指していた。
ナーガ「長居をしてしまったな。朝練に間に合わなくなるから、そろそろ部屋に戻る。」
そう言って部屋をあとにしようとしたナーガを引き止めるように制服の袖を引っ張ったハミィは、振り返ったナーガの唇に自分の唇を当てた。 一瞬何をされているのか分からず、瞳を開けたままハミィからのキスを受けていたナーガだったが、次第に状況を理解し瞳を閉じてハミィからのキスを受けた。 やがてハミィの唇が離れるとナーガは尋ねた。
ナーガ「今のは・・・キス?」
ハミィ「うん、せっかく付き合うことになったのに、何もしないのは寂しいから。私からの初めてだよ。」
ナーガ「確かに、付き合うことになったのに何もしないのは寂しかったかもしれない。 ありがと、ハミィ。 と本当に朝練に間に合わなくなるから部屋に戻らないと。」
ハミィ「そうだね。私も引き留めちゃってゴメンね。お休み、ナーガ。」
ナーガ「ああ、お休みハミィ。」
その言葉を最後にハミィの部屋から退室したナーガは、廊下で考えていた。
ナーガ(ハミィへのホワイトデーのプレゼントか何を送ればハミィは喜んでくれるのだろうか・・・)と考えていたが、全くと言っていい程、浮かんでこなかった。
ナーガ(ダメだ、全く浮かんでこない。誰かに聞くのが一番早いか。 さて、誰に聞こう?バランスに聞くのは違うだろうし、ここは付き合いの長いスパーダに聞くのが良いか。)とスパーダに聞くことにしたナーガだが夜の遅い時間ということもあり、明日の朝聞くことにしようと考えながら、寮の自分の部屋へと足を進めた。
告白まで書くことが出来ました。長かったようで短かったバレンタイン個別編もこれで終わりです。次は番外編ホワイトデーになります。
それでは、次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 3話 ホワイトデー 前編
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
ホワイトデーを明日に控えたキュウレンジャーと機動六課の面々は、スパーダに残るように指示されて、小太郎を除く全員が食堂に残っていた。 そこへ、夕食後の後始末を終えたスパーダがエプロンを外してテーブルの方へとやって来た。
スパーダ「さて、みんなに残ってもらったのは他でもなく明日に迫ったホワイトデーにおいて、小太郎へのお返しをどうするかを話し合う為に残ってもらった訳だけど、何を作るか決めてる人はいるかい?」
その声を聞いた機動六課の面々とキュウレンメンバーは、全員が首を横に振った。
スパーダ「全員決めてないんだね。まあ、かく言う僕も決めてないけどね・・・」
はやて「小太郎くんにどんなお返しをあげたら喜んでくれるやろうか?」
ラッキー「小太郎は俺達にクッキーをくれたよな。」
なのは「うん。」
フェイト「あのクッキー美味しかったな。」
スティンガー「俺は、甘いものが苦手だから甘さ控えめのスコーンをもらったが、俺好みの味だった。」
スパーダ「みんなで同じお菓子っていうわけにも行かないし、それぞれが作りたいものを作ってそれを小太郎に渡すって言うのはどうかな?」
フェイト「賛成だよ。」
ラッキー「俺とスティンガーは、お菓子作りの経験ねーぞ。」
なのは「大丈夫だよ。私が教えるから。」
ラッキー「そうだったな、なのはの実家は喫茶店だったんだよな。頼りにしてるぜなのは。」
なのは「オッキュー、任せて。」
スパーダ「段々僕達の口癖が移ってきちゃったかな。」
ハミィ「皆、お菓子作りを始める前に私とナーガから報告があるんだ!」
ラッキー「どうした、ハミィ?」
ハミィ「私達、この度付き合うことになりました!」
スパーダ「Wow!おめでとうハミィちゃん!もしかしてナーガにハートを盗まれた?」
ハミィ「うん、あの時から既に盗まれてたかもだけど・・・」
ラッキー「やるなナーガ、怪盗の名は伊達じゃねーな。」
はやて「おめでとう、ハミィちゃん。」
ハミィ「ありがとう、皆。私たちからは以上だよ。 小太郎へのお返しのお菓子作り始めようよ。」
はやて「そうやね。皆各自パートナーと話し合って、お菓子作りを始めていきましょう。」
機動六課・キュウレンジャー「オッキュー。」
スパーダ「キッチンにいる間に、お菓子作りの為の材料が残っているか調べてたんだけど、材料は十分にあるから、皆存分に小太郎へのお返しを作ってもらって構わないよ。」
はやて「お、バレンタインの時と同じやね。」
スパーダ「そっか、はやてちゃんたちはバレンタインの時もキッチンを使ってたんだよね。」
はやて「うん、そのおかげで男性陣に喜んでもらえるチョコが出来たからな。」
スパーダ「ありがと、貰った男性陣を代表して僕が言うけど、皆もホワイトデー期待しててね。」
機動六課・ハミィ「うん。」
アリスです。ホワイトデーも分けて投稿することになりそうです。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 3話 ホワイトデー 中編1
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
それぞれのペアで分かれてホワイトデーのプレゼント作りを始めたラッキーたち、その様子を見てみよう。
ラッキー「何を作ったら良いのか分からねーな。」
なのは「ホワイトデーのお菓子も色々あるからね。私もバレンタインの時に何を作ろうか悩んだもん。」
ラッキー「そうだったんだな。 けど、あのブラウニー美味かったぜ。」
なのは「そう言ってくれると嬉しいな。」
ラッキー「ホワイトデー期待しててくれよな。」
なのは「うん、期待してるね。」
ラッキー「さて、何を作ろう?」
なのは「そうだね・・・ スノーボールとかどうかな?」
ラッキー「スノーボール?」
なのは「うん、雪玉みたいなお菓子だよ。」
ラッキー「雪玉か、元の世界でも見たことがねーな。」
なのは「そうなの?」
ラッキー「保護してくれた時も言ったと思うが、俺たちは普段宇宙空間で生活してるから、雪とか見たことが無いんだ。」
なのは「そうだったね。じゃあ、私達の小太郎くんへのホワイトデーのお返しは、スノーボールにしようか。」
ラッキー「賛成だ。」
ラッキーとなのはは、作るお菓子を決めてなのはの指導のもとスノーボール作りを始めた。
一方、フェイトとスティンガーのペアは・・・
スティンガー「バレンタインにくれたトリュフ美味かった。」
フェイト「ホントに?良かった。なのはのレシピと小太郎のアドバイスのおかげかも。」
スティンガー「そうか、小太郎に聞いて高町に甘さ控えめのお菓子のレシピを教えてもらったんだったな。」
フェイト「うん、スティンガーの事を知ってるのは小太郎だけだし、甘さ控えめのお菓子なら実家が喫茶店のなのはがたくさんレシピを知ってるから、なのはに聞いた方が良いと思って。」
スティンガー「甘すぎず、苦すぎず俺好みの味だった。」
フェイト「そう言ってくれると、作った私としても嬉しいな。 さて、小太郎へのお返しは何にしよう?」
スティンガー「クッキーでも良いのだが、クッキーはバレンタインに小太郎が作ってるからな。別のお菓子か、別の種類のクッキーを作るかだな。」
フェイト「うーん・・・となると、何があるのかレシピサイトを見てみなきゃね。」
そう言うとフェイトは、端末に某レシピサイトのホワイトデー特集のレシピ一覧を表示させた。
スティンガー「ホワイトデーのお菓子のレシピだけでもこんなにたくさんの種類があるんだな。」
フェイト「うん、この中から小太郎に渡すお菓子のレシピを考えてレシピ通りに作ってみよう。」
それからしばらくして・・・
フェイト「チョコキューブなんてどうかな?」
スティンガー「一口サイズだし、材料のビターチョコをミルクチョコに変えたら作れるか・・・よし、これにしよう。」
どうやら、スティンガーとフェイトのペアも作るお菓子を決めたようである。
いかがでしたか?中編は収まりきらずに分けることになりそうです。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 3話 ホワイトデー中編2
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
なのは&ラッキーペアそしてフェイト&スティンガーペアが小太郎へのお返しのお菓子を決めて作り始めたころ、はやて&スパーダのペアそしてナーガ&ハミィのペアは・・・
はやて「何を作ろう?」
スパーダ「うーん・・・フルーツたっぷりのカップケーキはどうかな?」
はやて「フルーツたっぷりのカップケーキか・・・うん、賛成や。」
はやてとスパーダは作るものを決め材料を準備して、カップケーキ作りに取り掛かった。
一方、ナーガとハミィは・・・
ナーガ「小太郎は何を送ったら喜んでくれるのだろうか。」
ハミィ「うーん・・・レシピサイト見てみようか。」
ハミィ達も作るお菓子が決まらず端末に某有名レシピサイトのホワイトデー特集のレシピ一覧を表示させた。
ハミィ「ホワイトデーのお菓子ってこんなにあるんだね。」
ナーガ「だな。俺達が作れそうなお菓子を探してみよう。」
そして調べ始めて数分後・・・
ハミィ「チョコマドレーヌはどうかな?」
ナーガ「材料のブラックチョコをミルクチョコに変えたら小太郎でも食べられそうだな。これにしよう。」
ハミィ「ついでだから皆とそれぞれが作ったものをシェア出来たら良いよね。」
ナーガ「それは、ゴイスーなアイデアだ。」
ハミィ「そうと決まったら、早速皆にも声を掛けなくちゃ。」
ナーガ「だな。俺は材料を準備しているからハミィが皆に声を掛けてくれないか?」
ハミィ「うん。となると倍の量がいるよね・・・今から皆に声を掛けて皆が作ってるお菓子の材料が余ってると良いんだけど・・・」と言いながらハミィは別々の場所で作業をしているなのは達に思い付いたアイデアを話しに行った。
ハミィ(みんなの材料余ってるかな・・・)と思案しながら歩いていると、はやてが声をかけた。
はやて「ハミィちゃん、どないしたん?腕組んで。」
はやての声に気付いたハミィが答える。
ハミィ「実はさっき思い付いたんだけど、皆がそれぞれ作ってる小太郎へのお返しを小太郎に上げるだけじゃなくて私達ともシェアできたらなと思うんだけどどうかな?」
はやて「確かに。皆が何を作ったのか気になるしな。名案や!ハミィちゃん。」
ハミィ「良かった。ただ、皆の分を作るとなると材料も倍の分がかかるのは知ってると思う。材料足りそう?」
はやて「うーん・・・まあ足らんかったら別に作るから大丈夫やよ。」
ハミィ「大丈夫?」
はやて「うん。ハミィちゃんはまだ皆に話に行かなあかんやろ?」
ハミィ「そうだった!ありがとう。」そういうとハミィは、はやての下を離れてなのはとフェイトにも同じ話をしに行った。結果は言わずもがな二人も賛成してそれぞれの材料が余るように調整して作ると言ってくれた。その言葉を聞いたハミィは、「ありがとう。」と言いながらナーガが待つ場所へと戻ってきた。
ハミィ「ナーガ、準備できた?」
ナーガ「ああ。そっちはどうだったんだ?」
ハミィ「皆賛成してくれたよ。」
ナーガ「そうか。よかったな。」
ハミィ「うん。私たちも作り始めよう。」
こうしてハミィたちも作るお菓子を決めレシピサイト通りに作り始めた。
いかがでしたか?今更ながらホワイトデーの中編を上げさせてもらいました。(季節を考えろー!)本来なら3月中に上げる予定でしたが、話が思い浮かばず6ヶ月もそのままにしてしまいました。なお、バレンタインとホワイトデーに登場している有名レシピサイトとは皆さんおなじみのクッ〇パッドです。
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番外編 5話 小太郎の誕生日
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
小太郎の誕生日をすぐそこまで控えた5月のある日のこと。食事を済ませた機動六課とキュウレンメンバーは、食堂から出ようとした時にラプターに呼び止められた。
ラプター「皆さん、ちょっと待ってください。」
なのは「どうしたんですか、ラプターさん?」
ラプター「5月ですよね?」
なのは「うん。」
ラッキー「5月に何かあるのか?ラプター?」
ラプター「有りますよ。私たちにとって大事なことが!」
スパーダ「僕達にとって大事なこと?」
ティアナ「誰かの誕生日とかですか?」
エリオ「誰の誕生日だろうね?キャロ分かる?」
キャロ「分からない・・・」
スバル「少なくとも私たちの誕生日じゃないのは確実だよね。」
ラッキー「とすると俺たちの誰かだよな・・・5月生まれのやつって誰かいたっけ?」
スティンガー「俺は11月生まれだから違うぞ。」
ツルギ「俺様も10月生まれだから当て嵌らない。」
スティンガーとツルギを筆頭に自分たちも違うと言うと全員がうーん・・・と唸った。
フェイト「ラッキーたちの中で名前が上がってないのって誰なの?」
ラッキー「えーと・・・俺、スティンガー、ガル、バランス、チャンプ、ナーガ、ハミィ、ラプター、スパーダ、司令、ツルギまでが上がってるだろ・・・」
ラッキーの一言がヒントになったかのようにキュウレンメンバーが一斉に答えを出した。
キュウレンジャー「小太郎だ!」
スパーダ「Mamma Mia!こんな大事なことを忘れてたなんて。ラプターが思い出させてくれたお陰だよ。Grazie.ラプター。」
ラプター「いえ、私もうっかり忘れかけてました。」
キャロ「小太郎くんって5月生まれなんだね。」
エリオ「うん。」
スバル「正確な日付って分かりますか?」
ラプター「キュウレンジャーに加入するにあたって一通りの個人情報を提出してもらっています。タブレットに記録してあるので、今データを出しますね。」そう言うとラプターは自身が愛用しているクリスタルタブレットを操作して小太郎のパーソナルデータを呼び出した。
ティアナ「5月5日生まれなのね。」とは出されたパーソナルデータを見て言ったティアナだった。
ツルギ「なんてこった!もうすぐじゃないか!」
スパーダ「今から誕生日プレゼントを準備しても間に合うかどうかだよ・・・」
ラッキー「いや、間に合わせようぜ皆!俺達は普段から小太郎の世話になりっぱなしだからな。」
スティンガー「確かにな。」
エリオ「僕たちも研修ではお世話になったから何かお返しがしたいね。」
キャロ「うん。」
バランス「けどけど、何を送ったら小太郎は喜んでくれるのかな?」
ガル「本人に聞くのが1番良いんじゃろうけど、難しいガル。」
はやて「11歲か難しいな・・・」
ラプター「皆さん、提案なのですがサプライズバースデーパーティーにしませんか?」
ラッキー「サプライズバースデーパーティー?」
なのは「成程、当日まで小太郎くんに内緒で準備しようってわけだね?」
ラプター「はい。」
はやて「なるほど、そのアイデア採用や。」
チャンプ「つまり小太郎に知られないように準備しなきゃいけねー訳か。」
スパーダ「バースデーパーティー用の料理を考えなきゃね。」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!バースデーパーティーなんて楽しみだね。」
ツルギ「これは、伝説的なサプライズバースデーパーティーになるな。」
ナーガ「ああ。」
その後も小太郎へのサプライズbirthdaypartyの計画が着々と話し合われ、いよいよサプライズbirthdayparty当日となった。
既に会場となる食堂の飾り付けとパーティー用の料理の準備は完了し、後は主役が来るのを待つばかりとなった。 そこへ・・・
エリオ・キャロ「お待たせしました。」の声とともにキャロに目隠しをされ、エリオに手を引っ張られる形で小太郎が食堂へとやって来た。
はやて「おおきにな。エリオ、キャロ。」
キャロ「いえいえ楽しかったですよ。エリオ君、テーブルまで誘導宜しくね。」
エリオ「了解、キャロ。」
キャロ「小太郎くん、目隠しはとっちゃうけど、私が良いよって言うまで目は閉じたままでね。」
小太郎「うん。」
小太郎の返事を聞いたキャロは、目隠しとして覆っていた手を外し、後の誘導をエリオに任せるとテーブルの方へと行った。
小太郎「今日って何かあるの?」
エリオ「小太郎、今日が何の日か覚えてる?」
小太郎「端午の節句だよね?他になにかあったかな?」
エリオ「忘れてるんだね。でもその方が好都合かも。」
小太郎「どういうこと?」
エリオ「まあ、それはお楽しみということで・・・」
キャロ「小太郎くん、目開けても良いよ。」
キャロの一言で目を開けた小太郎が見たのはテーブルに並べられた数々の料理だった。
小太郎「どうしたの?この料理の山?」
小太郎が疑問を投げかけるとラッキー達は一斉にクラッカーを鳴らした。
キュウレンジャー・機動六課「小太郎(君)誕生日おめでとう!」
小太郎「誕生日・・・そっか、5日前は俺の誕生日だったんだ、色々あって忘れてた。」
ラッキー「確かに色々あったもんな。」
なのは「うん。」
それから、蝋燭の火を消し、皆からの誕生日プレゼントを受け取り、スパーダが腕によりを掛けて作った料理を堪能し終えると小太郎は言った。
小太郎「皆、ありがとう。元の世界に居た時は、ジャークマターに支配されてて祝えなかったけどキュウレンジャーになって、成り行きでこの世界に来て、皆に祝って貰ったのは初めてだから嬉しかったな。」
キュウレンジャー・機動六課「小太郎(君)・・・」
ラッキー「サプライズ大成功だな!」
小太郎「皆、ありがとう。大好きだよ!」
そう言うと小太郎はラッキー達に飛び込んでいった。
5日程遅くなってしまいましたが、キュウレンジャー最年少小太郎のbirthdayparty編を書かせてもらいました。皆さんはキュウレンジャーの中で誰が1番好きですか?私はラッキー、スティンガー、小太郎の3人です。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 7話 七夕とラッキーの誕生日
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
ラッキーの誕生日を1週間後に控えた6月のある日のこと・・・機動六課の食堂にはお馴染みの女子メンバープラス小太郎が集まり談笑していた。
はやて「後1週間で7月か・・・」
なのは「今年が始まってもう半年経つんだっけ?早いね・・・」
フェイト「だけど、来週も楽しい行事が待ってるよ。」
小太郎「七夕だね。」
ハミィ「七夕って?」
なのは「天の川を挟んでそれぞれ離れ離れだった織姫様と彦星様が1年に1回会えるんだよ。」
ハミィ「どうして1年に1回しか会えないの?」
フェイト「これは私もなのはから聞いた話なんだけど、その昔織姫様はとても真面目な働き者だったんだって。だけど、彦星様をお婿さんに迎えてからは、機織りをしなくなっちゃったんだって。これに怒ったのが織姫様のお父さんで、2人を天の川を挟んで離れ離れにさせちゃったんだって。」
なのは「でも、1年に1回だけ会うことを許してくれた。それが7月7日なんだよ。」
ハミィ「へえ、そんなお話があるんだ。今年も会えるといいね。織姫様と彦星様。」
はやて「ホンマやな。」
ラプター「はい。そんな素敵なお話があるとはチキュウの文化も奥が深いですね。」
小太郎「あれ、7月だよね?誕生日の人が居たような・・・」
はやて「7月も誰か誕生日の人が居るんか?」
小太郎「うん。誰だっけ?」
ラプター「小太郎やスパーダは違いますし、ツルギさんもだいぶ先ですし・・・タブレットで調べてみますね。」
そう言うとラプターは、愛用しているクリスタルタブレットを操作して、キュウレンメンバーのパーソナルデータを呼び出した。
ラプター「分かりました。ラッキーです。」
フェイト「ラッキーって七月の生まれなの?」
ラプター「はい。誕生日の欄を確認したら7月7日でしたので。」
はやて「しかも思い切り七夕の日やないか。」
ラプター「こんな偶然てあるんですね。」
なのは「今月も誕生日パーティーやるんだよね?」
ラプター「はい、そのつもりです。」
なのは「じゃあ、ケーキは私が作っても良いかな?」
ラプター「ラッキーのバースデーケーキをですか?構わないですが、お菓子作りの経験は?」
小太郎「ラプター、なのはさんの実家は喫茶店なんだって。だから、お菓子作りに関してはプロ級だよ。」
ラプター「成程。でしたらケーキ作りはお任せしても宜しいですか?」
なのは「もちろんだよ。ラッキーさんが喜ぶケーキを作るから皆も期待しててね。」
はやて「ケーキはなのはちゃんにお任せするとして料理はやっぱスパーダさんかな?」
小太郎「だね。」
はやて「ほんなら早速スパーダさんに頼まな。」とはやてが言った時、厨房からスパーダが顔を覗かせた。
スパーダ「話は聞いてたよ。ラッキーの誕生日パーティーをやるんだよね?料理は僕にお任せあれ。」
なのは「ありがとうございます。スパーダさん。」
はやて「なのはちゃんにとっては初めての彼氏のバースデーやもんね。」
なのは「はやてちゃん・・・」
フェイト「そういうはやてだって先月スパーダと一緒に誕生日を祝ってもらってるもんね。まあ、はやての場合はシグナム達と出会った記念のパーティーも兼ねてたけどね。」
はやて「ホンマや。皆おおきにな。」
ハミィ「今度は私たちがラッキーの誕生日をお祝いしようよ。」
フェイト「うん。」
その後もバースデーパーティーの準備が着々と進み、いよいよ誕生日当日を迎えた。
一方、自身の誕生日を忘れているラッキーは・・・
ラッキー「今日ってなにかあったっけ?やけに皆に避けられてるような・・・シーザー分かるか?」と肩に乗っているシーザーに尋ねていた。
尋ねられたシーザーは、知ってるよという風に「キューン。」と鳴いた。
食堂に入ってきたラッキーを見て待機していたメンバーが一斉にクラッカーを鳴らした。
突然クラッカーを鳴らされたラッキーは、困惑していた。
ラッキー「皆、なんでクラッカー何か持ってるんだ?」
ハミィ「何でって言われたら・・・ねえ、皆。」
機動六課・キュウレンメンバー「ラッキー、お誕生日おめでとう!」
ラッキー「誕生日・・・なあ、今日って何月何日?」
スパーダ「今日は7月7日だよ。」
ラッキー「7月7日・・・確かに俺の誕生日だ。」
ハミィ「それに、今日は大事な日でもあるんだよ。」
ラッキー「大事な日?」
なのは「今日は1年に1度だけ織姫様と彦星様が出会える日でもあるんです。」
なのはの声が聞こえたので、ラッキーは振り返ってみると息を呑んだ。
ラッキー「なのは・・・キレイだ・・・」
登場したなのはの姿は織姫様の姿をしており、手にはバースデーケーキを持っていた。
なのは「ありがとう。実はこれハミィちゃん達のアイデアなんだよ。」
なのはが織姫様の衣装を着ることになった理由は数時間前に遡る。
ー数時間前 機動六課食堂ー
なのは「バースデーケーキ完成!」
スパーダ「料理の方も完成したよ。」
はやて「美味しそうやな!」
スパーダ「グラッツェ!最高の褒め言葉だよ。」
ハミィ「料理もケーキも完成。後はラッキーが来るのを待つだけなんだけど、ラッキー以外の皆を先に呼んでおこう。」
そう言うとハミィは、ブラスターモードに変えラッキー以外の全員を食堂に呼び出した。 呼び出された面々はなのは達から話を聞き、ラッキーへのサプライズについて大まかな話し合いが行われた。
はやて「七夕やからな・・・」
フェイト「織姫様と彦星様の格好をするっていうのはどう?」
なのは「私が織姫様の格好をして、ラッキーさんが彦星様の格好をするってこと?」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!ナイスアイデアだよ。」
スティンガー「今から衣装を作るのは間に合わないぞ。」
キャロ「あの・・・オトメキュータマの力を使うのはどうですか?」と提案したのはキャロだった。
エリオ「そっか。オトメキュータマの効果は対象者を乙女にすることが出来るからピッタリだよ。」
ティアナ「織姫はなのはさんにオトメキュータマを使ってもらうとして、彦星はどうするの?」
はやて「彦星は牛飼いやからな・・・ウシカイキュータマの力を使うのはどうやろうか?」
小太郎「うん、いいと思う。」
ラプター「じゃあ、これで決定ですね。ラッキーを呼びましょうか。」
なのは「待って、登場から織姫の姿でいきたいから・・・キャロ、オトメキュータマは今使ってくれる?」
キャロ「はい。」
はやて「なるほど、その方がより七夕感が出る。なのはちゃん、グッジョブや!」
なのは「にゃはは・・・ありがと。」
キャロ「なのはさん、行きますよ。」
なのは「うん。」
なのはの返事を聞いたキャロは、デバイスをセイザブラスターモードに変えオトメキュータマを使用した。
すると、なのはの姿が一瞬で変わった。変わった姿を見たはやて達は・・・
はやて「なのはちゃん・・・キレイや・・・」
フェイト「うん。今までの中で1番綺麗かも・・・」
なのは「にゃはは・・・ありがとう。」
はやて「後はラッキーさんが来て、彦星の格好をしてもらえば完璧やね!」
という流れがあり、場面はラッキーの登場まで戻る。
ラッキー「なのはもしかしてオトメキュータマを使ったか?」
なのは「うん。オトメキュータマって凄いんですね。」
ラッキー「ああ。オトメキュータマは対象者を乙女の姿に変えることが出来るからな。」
はやて「七夕と言えば織姫様だけやないで!彦星様にも登場してもらわな。と言う訳でフェイトちゃん、出番や!」
フェイト「オッキュー!ラッキー少しだけじっとしててね。」そういうとフェイトは、緑色のキュータマをセイザブラスターにセットし、手前に倒した。
すると、ブラスターから<ウシカイ キュータマ! セイ・ザ・アタック!>という音声が聞こえてきた。音声が聞こえたフェイトは、ラッキーに向けてトリガーを引く。すると、一瞬のうちにラッキーの姿が彦星の格好になった。
ラッキー「ウシカイキュータマってこんな使い方も出来たんだな。」
はやて「本来の用途は違うんか?」
ラッキー「ああ。本来はチャンプのパワーを上げる為に使われるからな。」
ティアナ「どういうことですか?」
エリオ「説明しますね。ウシカイキュータマはムチを持った牛飼いが現れるんです。」
キャロ「で、その牛飼いにムチを打たれると、チャンプさんのパワーが上がるんです。」
なのは「つまり、牛型ロボットだから出来るパワーアップって訳ですね?」
ラッキー「そのとーり!」
チャンプ「普段は我輩が変身した後に使ってるからな。変身前に使った効果がこうなるとは我輩も初めて知ったぞ。」
スパーダ「感想はそのくらいにして、皆料理が冷めちゃうよ。」と言ったスパーダの声で、機動六課及びキュウレンジャーの面々は、腕によりをかけて作られた料理となのはお手製のバースデーケーキに舌鼓を打った。
料理を粗方食べ終わったところで、ラッキーから挨拶があった。
ラッキー「皆今日は俺のためにありがとうな。こんなに素敵な誕生日になったのは皆が居てくれたおかげだと俺は思う。」
なのは「ラッキーさん・・・」
ラッキー「また来年はどうなるか分らないけど、出来たらまた皆で祝いたいなって思う。本当に今日はありがとな。」
そう言うとラッキーは、挨拶を終えテーブルへと戻って来た。
なのは「いつの間に挨拶を考えてたんですか?」.
ラッキー「いーや言いたいことを言っただけさ。」
なのは「そうなんですね。そうだ、皆には先に言われちゃいましたけど、改めて お誕生日おめでとうございます。」
ラッキー「なのは・・・」
なのは「皆は騒ぎに夢中だし少しくらい居なくても大丈夫だと思うから抜けませんか?」
ラッキー「だな。俺も抜けないかって誘おうとしてたんだぜ。」
なのは「そうだったんですね。 皆も騒いでるし、これなら抜けてもバレないですよね。抜けちゃいましょう。」
なのはの一言で、パーティー会場となっている食堂を抜け出した2人は、海辺に建っている訓練場の方へとやって来た。
ラッキー「皆に祝ってもらうのも良いけど、2人きりで祝うのも悪くねーな。」
なのは「皆が聞いたら怒るけど、賛成です。」
ラッキー「なのは、空見てみろよ。」
なのはは、ラッキーに言われて空を見上げる。
なのは「雲ひとつない星空・・・これなら織姫様と彦星様も会えますね。」
ラッキー「今頃、会ってたりするのかも知れねーな。」
なのは「1年に1度しか会えないから、この時を大事にして欲しいです。」
ラッキー「なのは・・・」そう言うとラッキーは、なのはの肩を抱き寄せ、自分の方へと寄せた。
ラッキー「俺は、何があっても絶対にお前を離さねーからな。」
なのは「ラッキーさん・・・私も何があっても絶対に貴方の側に居ます。」そう言うとまるで、織姫と彦星が手を取り合うようにお互いの手を握り合うと、どちらからとも無くキスを交わした。
やがて二人が唇を離したと同時に服装が管理局の制服へと戻っていった。
ラッキー「キューエナジーが切れたか。」
なのは「ですね。オトメキュータマはキャロへ返しておかなくちゃ。織姫様と彦星様は無事に会えたでしょうか?」
ラッキー「会えたんじゃねーかな。」
なのは「そうだと良いですね。」
ラッキー「いつまでも二人きりでいると皆が心配して探しに来ちまうからそろそろ戻らねーか?」
なのは「ですね。戻りましょう。」
二人が食堂へ戻ってみると、そこには抜ける前と変わらずどんちゃん騒ぎをしている機動六課の面々とキュウレンメンバーが居た。
なのは「抜ける前と変わらずみたいですね。」
ラッキー「だな。もう少し二人で居ても良かったかも知れねーな。」
なのは「ですね。」
ラッキー「皆!」ラッキーが大きな声で呼べば、その場に居た全員がラッキーの方へと向いた。
ラッキー「さっきも言ったけど、今日はありがとな。」
スパーダ「何言ってるの。大事な仲間の誕生日を祝わないなんてことはしないよ。」
はやて「それに先月私の誕生日を皆が祝ってくれてとっても嬉しかったんやよ。今日は、そのお礼も兼ねてるんやから遠慮なんかせんでええよ。」
ラッキー「スパーダ、はやて・・・」
小太郎「そうだよ。誕生日はその人が主役なんだから。一緒に祝うことが僕達のお祝いなんだからね。」
ラッキー「小太郎・・・ありがとな。 皆が祝ってくれてよっしゃ、ラッキー!!」と言うと笑いが巻き起こった。
いかがでしたか?3日遅れとなってしまいましたが、七夕&ラッキーの誕生日話を上げさせて頂きます。.*・♥゚Happy Birthday ♬ °・♥*.ラッキー。
《キュータマ解説コーナー》
オトメキュータマは、本編及びリリカルなのはのキャロの項目で紹介しているので、詳しく知りたい方はそちらを参照してもらうとしてここではオリジナルの機能のみを紹介します。
7月7日の1日限定でオトメキュータマを使用すると織姫の姿になれる。
ウシカイキュータマ・・・ウシカイ座を司るキュータマ。オウシブラックのパワーを上げるために使われる。こちらも7月7日限定で使用すると、彦星の姿になれる。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 8話 平和への誓い
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
食堂ではすっかりお馴染みのメンバー達が話に花を咲かせていた。
なのは「8月か・・・今年も残り4ヶ月だね。」
はやて「そうやね〜。」
フェイト「今月は誕生日の人居ないのかな?」
なのは「誕生日よりも大事なことがあるよ。」
小太郎「終戦記念日だね・・・」
はやて「うん。今年は終戦から73年が経過してる。」
なのは「73年前の8月6日に広島に原爆が落とされてその3日後に長崎に原爆が落とされた・・・」
その時、食堂にラッキーがやって来た。
ラッキー「なのは、なんの話をしてるんだ?」
なのは「ラッキーさん。今月は平和月間だなって話をしてたんです。」
ラッキー「平和月間?何だそれ?」
小太郎「今年は戦争が終わって73年経ってるんだ。8月6日に広島に原爆が落とされてその3日後に長崎に原爆が落とされたんだ。」
フェイト「そして、その6日後に日本は降伏宣言を受け入れて戦争が終わった。」
ラッキー「そんな歴史があったんだな・・・」
はやて「うん。今でこそ平和だけど、昔は食べ物も無かったんやよ。」
ラッキー「そーなのか?」
はやて「うん。今では当たり前に買えるものも昔は買えなかったからね。」
小太郎「それから、平和を願って鶴を折る風習もあるよね。」
ラッキー「平和を願って鶴を折る?鶴って折れるのか?」
フェイト「原爆の後で白血病を発症した女の子が回復を願って鶴を折っていたんだ。それも1羽や2羽じゃなくて1,000羽。」
ラッキー「1,000羽!?鶴ってそんなに折れるものなのか?」
小太郎「うん。1羽ずつ折ってそれを糸で繋げるんだよ。」
ラッキー「1本の糸で1,000羽繋げるのか?」
フェイト「1本の糸で繋げられるのは40羽が限界だから、何本も作って最後にリボンで纏めるんだよ。」
ラッキー「大変な作業なんだな。 そうだ、今から皆で折らないか鶴を。」
なのは「私も話していたら何だか折りたくなっちゃったな。」
小太郎「そうだね。皆を呼んで1,000羽折ろうよ。」
はやて「小太郎君、ナイスアイデアや!」
小太郎の提案にはやてが賛同したことでラッキーがブラスターで全員を呼び出し、なのはが1,000羽鶴の話を聞かせた。 その話を聞いた一同も折りたいと賛同し、小太郎達による折り紙講座が始まった。
折り紙講座が始まって数時間後・・・全員が協力したこともありどうにか鶴を1,000羽折り終えたラッキー達は、スティンガーと小太郎に後を託して食堂を去っていった。
食堂に残った小太郎とスティンガーは、先ほどなのは達が折った1,000羽鶴を纏める作業に取り掛かった。
スティンガー「さて、俺たちは皆が折った1,000羽鶴を纏めなければならないが、鶴を通す前にやるべき作業はあるか?」
小太郎「うん。いきなり鶴を入れちゃうと落ちちゃうから一番下にビーズを入れてね。そうすれば鶴が落ちないから。」
スティンガー「ビーズを入れればいいんだな?」
小太郎「うん。一番下と40羽入れ終わった一番上の2つ分だよ。」
スティンガー「2つ入れればいいんだな?」
小太郎「うん。」
スティンガー「鶴の羽はどうするんだ?」
小太郎「羽と羽の間に鶴を入れて重ねて。この作業を40羽分繰り返すんだよ。」
スティンガー「40羽分・・・長くなりそうだな。適度に休憩を挟みながら作業していくとしよう。」
小太郎「賛成。」
それから小太郎とスティンガーは、ところどころで休憩を挟みつつ、40羽の鶴を糸に通し終えた。
小太郎「まずは1本できたね。」
スティンガー「ああ。」
小太郎「この調子で1,000羽繋げていこうよ。」
スティンガー「だな。」
その後も数羽繋げては休憩を繰り返して数時間後・・・漸く全ての鶴が繋がった。
スティンガー「やっと全部の鶴を繋げられたな。」
小太郎「だね。後は繋げた鶴をリボンで纏めれば完成だよ。」
スティンガー「いきなり纏めても良いのか?」
小太郎「40羽通した糸が25本だからね・・・いきなりは難しいと思うから最初に固結びを2回して、大きいビーズで纏めてリングを結んでからの方がいいかな。」
スティンガー「その方が懸命か・・・分かった。」
それから2人は固結びをし、リングを結び、リボンで纏めた。
小太郎「完成!」
スティンガー「結構かかったな。」
小太郎「うん。」
その時なのはが食堂へと通りかかった。
なのは「完成したんだ。」
スティンガー「ああ。」
小太郎「なのはさん、フックか何かない?」
なのは「フックか・・・何処かに飾りたいってことだよね?」
小太郎「うん。」
なのは「探してくるからちょっと待っててね。」というとなのはは、今来た道を引き返してフックを探しに行った。
それから数十分後・・・小さめのフックを持ったなのはが戻ってきた。
なのは「お待たせ。見つかったよ。」
小太郎「ありがとう。どこに飾ろう?」
なのは「ロビーはどうかな?」
小太郎「皆が通るロビーに飾って平和への関心や意識を持ってもらうためだね?」
なのは「うん。」
小太郎「良いと思う。」
スティンガー「俺も賛成だ。」
なのは「じゃあ、ロビーに飾るよ。」
なのはの一言で千羽鶴はロビーに飾られ、飾られた千羽鶴を見てなのはが言った。
なのは「こうして見ると本当に千羽折ったんだって実感するね。」
小太郎「皆の協力のおかげだね。」
スティンガー「同時に折り方を教えてくれた小太郎たちのおかげでもあるな。」
小太郎「そう言ってくれると僕たちも教えた甲斐があるよ。」
なのは「はい。皆さんが協力してくれたおかげで千羽折ることが出来ました。」
その時はやて達がロビーの方へとやってきた。
はやて「完成したんやね、千羽鶴。」
ハミィ「すごい。これ2人で全部繋げたの?」
スティンガー「1本の糸では40羽が限界なんだそうだ。そこで40羽繋いだものを25本作ってそれをまとめた形だな。」
スパーダ「40羽!?大変だったんじゃない?」
小太郎「時々休憩を挟みながら繋げたから大丈夫。」
ラッキー「そっか。ありがとーな!小太郎、スティンガー。」
ナーガ「完成した鶴を飾る場所としてロビーを選んだのか?」
なのは「はい。皆さんに平和への関心と意識を持ってもらいたいなと思いまして。」
ナーガ「なるほど。確かに良いアイデアだ。」
はやて「ここならみんなの目にも留まるしね。なのはちゃん、グッジョブや!」
なのは「にゃはは、ありがとうはやてちゃん。」
はやての賞賛を得たことで千羽鶴の居場所は隊舎のロビーで確定した。
はやて「なんやろう。千羽鶴を見てると平和になったんだって実感する。」
フェイト「うん。」
なのは「これからも平和な日々を守っていきたいね。」
ラッキー「その為にもジャークマターを倒して平和な世界を取り戻そうぜ。」
スパーダ「だね。1日でも早くこの世界を平和にしなくちゃね。」
なのは達の話を聞いて千羽鶴を見て居たラッキー達は、改めてこの世界に平和を取り戻して見せると誓うのだった。
いかがでしたか?前書きでも書きましたが、今回のお話は平和月間にちなんで書かせていただきました。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 10話 ハロウィンとツルギのBirthday
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
食堂ではハミィ達を初めとしたメンバーが集まっており、談笑に花を咲かせていた。
なのは「もう10月か・・・早いね。」
はやて「そうやね〜。今年も残り2ヶ月か・・・1年が過ぎるのはあっという間やね〜。」
フェイト「10月と言えば、もうすぐあれがあるね。」
ハミィ「ハロウィンだね。けど、ハロウィンだけじゃ無いよ。」
小太郎「だね。今月も誕生日の人が居るし。」
なのは「今月も!?」
ハミィ「12人も居れば、毎月誰かしらの誕生日があるからね。」
はやて「それで、今月は誰の誕生日なん?」
小太郎「ツルギだよ。」
なのは「ツルギさん?いつなの?」
ハミィ「31日だよ。」
フェイト「ハロウィンの日なんだ。」
小太郎「うん。そこで提案なんだけど、ハロウィンパーティーとツルギのバースデーパーティーを一緒にやるのはどうかな?」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!ナイスアイデアだよ!小太郎。」
そこへシグナムが通りかかった。
シグナム「主はやて。それに、高町にテスタロッサにハミィに佐久間も一緒か。何の話をされていたのですか?」
はやて「シグナム。ちょうどええタイミングやな。今月も誕生日の人がおるんやけど、誰やと思う?」
シグナム「今月も?ということは毎月誰かしらの誕生日があるということですか?」
はやて「そうやよ。」
シグナム「それで、今月が誕生日の人物が誰かという質問でしたね。」
はやて「うん。」
シグナム「ツルギですか?」
なのは「当たりです、シグナムさん。」
はやて「もしかして、本人から聞いてたとか?」
シグナム「いいえ、完全に当てずっぽうです。」
フェイト「それでも当てるって流石です。」
シグナム「何せ私はツルギの彼女だからな。」
はやて「それで、小太郎君からの提案なんやけど、ハロウィンとツルギさんのBirthdayパーティーを一緒にやったらどうかって話があるんやけど、どうやろうか?」
シグナム「私も賛成です。」
小太郎「シグナムさんの賛成を得られたところで、ハロウィンなんだから仮装しなきゃ意味が無いんだよな・・・」
なのは「そうだね・・・それに、皆に配るお菓子だって準備しないといけないし、Birthdayパーティー用の料理だって準備しないといけないから準備は早い方がいいよね。」
ハミィ「そうだね・・・今日から準備しよう。ただし、ツルギにみつからないようにね。」
なのは「だね。仮装用の衣装に関してはスティンガーさんと小太郎君に頼みたいんだけどいいかな?」
小太郎「うん。兄貴には僕から話をしておくね。」
なのは「ありがとう。」
はやて「ほんなら、バースデー&ハロウィンパーティーの準備開始や。」
はやての一言を合図にツルギにバレないようにBirthdayパーティーとハロウィンパーティーの準備が始まった。
小太郎から話を聞いたスティンガーもツルギを除く全員分の仮装用の衣装をこれまた全員から聞いて小太郎と一緒に作ってくれた。
そして迎えた誕生日当日・・・
なのは「お菓子とパーティーの準備はバッチリ!後はツルギさんが来れば、いつでも始められるね。」
はやて「そうやね。まあ、それに関しては抜かりなしや。今、シグナムが迎えに行ってくれとる。」
フェイト「そうなんだ。」とフェイトが言ったその時だった。
シグナム「お待たせしました。」という声とともにシグナムに連れられてツルギがやってきた。
はやて「ご苦労さんや。」
シグナム「いえいえ、私としても楽しかったですよ。」
ツルギ「シグナム、そろそろ話してくれないか。何があるのか気になって仕方がないぞ。」
シグナム「そうだな。もう目を開けても構わないぞ。」
ツルギ「やれやれ、やっとか。いきなり目を閉じてついてきてくれと言われたときは、どこへ連れていかれるのかと思ったぞ。」そう言いながらツルギが目を開けると、そこにはめいめいに仮装したラッキー達の姿があった。
ツルギ「これは・・・?」
ラッキー「せーの・・・」
キュウレンジャー・機動六課「ツルギ(さん)お誕生日おめでとう(ございます)!」
ツルギ「今日が俺様の誕生日だと覚えてくれていたのか?」
ラッキー「当たり前だ!1年に1度しかない誕生日なんだから忘れるわけねーだろ!」
なのは「皆さんがいるから私達の世界はジャークマターに対抗できているんだなと改めて実感しました。」
フェイト「今日は、日頃のお礼の意味も込めて私達からBirthdayパーティーのプレゼントをさせてもらいます。」
はやて「それに、今日はハロウィンや。皆で楽しまな損やろ?」
ツルギ「そうだな。今日は目いっぱい楽しむとするか。」
はやて「そうと決まれば、パーティー開始や!」
キュウレンジャー・機動六課「おー!」
はやての一言を合図にハロウィン&ツルギのバースデーパーティーが始まるとそれぞれが何の仮装をしたのかなどの披露や、スパーダお手製の料理やお菓子に舌鼓を打った。
料理やお菓子がなくなったころ、ツルギが食堂の前方に出てきて、全員をぐるりと見まわすと声を出した。
ツルギ「皆、今日は俺様のためにありがとう。今日が今までで一番最高の誕生日だ。これから先はどうなるか分からないが、俺様はいつまでも皆と一緒に居たいと思う。こんな俺様でよければ、これからもよろしく頼む。」
キュウレンジャー・機動六課「ツルギ(さん)・・・」
ラッキー「水くせーぞ、ツルギ。」
ツルギ「ラッキー?」
スパーダ「そうだよ。ラッキーの誕生日の時も言ったけど、仲間の誕生日を祝わないなんて事はしないよ。」
小太郎「そうだよ。誕生日は一年に一度の主役の日なんだからもっと堂々としても良いんじゃない?」
ツルギ「だな。改めて言わせてもらおう。皆、今日はありがとうな。」
キュウレンジャー・機動六課「どういたしまして。」
こうして賑やかなBirthdayパーティーは、何時までも続いたのだった。
いかがでしたか?本来は2週間前にあげる予定だったのですが、ストーリーに悩みあげることが出来ませんでした。遅くなってしまいましたがHAPPYBirthday ツルギ!
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 11話 スティンガーのBirthday
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
11月の最初の日曜日。六課隊舎の食堂では、ハミィ達が集まりガールズトークに華を咲かせていた。
ハミィ「11月だね。」
はやて「そうやね〜。」
なのは「11月と言えば何があったっけ?」
はやて「う〜ん・・・どうでもいい日なら2つ浮かんだんやけど・・・」
ハミィ「どうでもいい日?何が浮かんだの?」
はやて「犬の日とプッキーの日。」
フェイト「確かにその日もあるよね。でも、私にとっては大事な日がある様な気がするんだ。」
その時、ご機嫌な様子で小太郎が食堂に入ってきた。
はやて「小太郎くん、ご機嫌やね。」
小太郎「うん、もうすぐ兄貴の誕生日だからね。」
その言葉を聞いたなのは達ははっとした。
なのは「そうだよ。毎月誰かしらの誕生日があるんだから今月も誰かの誕生日があるのは確実だよね。」
はやて「そう言えば、5月の時にスティンガーさんが言うとったやんけ。11月生まれだから違うって。」
フェイト「けど、詳しい日付までは聞いてなかったよね。何時なんだろう?」
その時、意外な人物が食堂へとやって来た。
小太郎「司令。」と小太郎が声を掛けた。
やって来たのはショウだったのだ。
ショウ「小太郎だけかと思ったらなのはちゃん達も居たんだね〜。」
なのは「はい。ショウさんもお昼ですか?」
ショウ「そうだよ〜。」
はやて「なのはちゃん、ショウさんなら知っとるかもしれんよ。」
なのは「確かに。キュウレンジャーの司令なら全員の誕生日を把握してるかも。」
ショウ「何の話?」
なのは「今月はスティンガーさんの誕生日だと言うことを以前本人から聞きまして。」
はやて「何日なんだろうって話をしてたんです。」
ショウ「成程ね〜。そういうことなら喜んで教えちゃうよ〜。スティンガーの誕生日は11月11日だよ。」
フェイト「ありがとうございます。」
はやて「見事に1が4つ並んどるんやね。」
なのは「ホントだ。」
フェイト「誕生日が分かったことだし、今月もやろうよ。」
小太郎「Birthdayパーティーだね。ただ、フェイトさんはバレンタインの時に作ったから知ってると思うけど、兄貴は甘いものが苦手だから甘さ控えめのケーキを作ってもらわなくちゃ。」
フェイト「だね。」
その時、スパーダがキッチンからテーブルへと歩み寄ってきた。
スパーダ「 話は聞いていたよ。今月もBirthdayパーティーをやるんだよね?」
なのは「はい。ただ、ケーキ何ですけど・・・」
スパーダ「甘さ控えめだよね。」
なのは「お願いしてもいいですか?」
スパーダ「Si.もちろんだよ。腕によりをかけてBirthdayケーキと料理を作るから期待しててね。」
なのは「ありがとうございます。」
そして迎えた誕生日当日・・・既にパーティーの準備が完了しており、後は主役が来るのを待つばかりとなっていたその時だった。目を閉じたスティンガーがフェイトに手を引かれてやって来た。
フェイト「お待たせ。」
なのは「大丈夫だよ。呼びに行ってもらってる間にパーティーの準備が終わったからナイスタイミングかな。」
フェイト「そう、良かった。」
スティンガー「フェイト、そろそろ教えてくれないか?」
フェイト「そうだね。もう、目を開けていいよ。」
フェイトの言葉を聞いたスティンガーは、閉じていた目を開けた。 目を開けたスティンガーが見たものは沢山の料理と仲間たちの笑顔だった。
スティンガー「これは・・・?」
なのは「せーの・・・」
キュウレンジャー・機動六課「スティンガー(兄貴、相棒、さん)お誕生日おめでとう!」
スティンガー「どうして俺の誕生日が今日だと知っているんだ?」
フェイト「ショウさんから聞いたんだ。」
スティンガー「そうだったのか、ありがとな。」
はやて「主役が来たことやし、Birthdayパーティー始めるで!」
キュウレンジャー・機動六課「おー!」
はやての一言を合図にスティンガーのBirthdayパーティーが始まり思い思いに楽しんだ。
いかがでしたか?1日遅れとなってしまいましたが、スティンガーのBirthday話を上げさせてもらいます。
HAPPYBirthday スティンガー!
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 12話 クリスマス
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 食堂ー
食堂ではお馴染みの面々が話に花を咲かせて居た。
はやて「今年も残すところ後3週間と少しか・・・ホンマに1年はあっという間やね。」
なのは「だね。後はクリスマスが来れば、1年の行事は全部やり切ったよね。」
フェイト「だね。間に何回か誕生日を挟んだりもしたけど、1年間の行事は全てやり切った感があるね。」
小太郎「今年は皆が心から笑顔になれるクリスマスを過ごせたら良いな。」
はやて「去年は笑顔になれんかったん?」
小太郎「最終決戦の前だったって言うのもあるし、ラッキーは悲しい出来事もあったから・・・去年は気休めになればと思ってクリスマスパーティーをやったんだ。」
はやて「そうやったんか・・・ほんなら今年は皆が心から笑顔になれるクリスマスパーティーをしようか。」
小太郎「うん。」
そこへハミィが通りかかった。
ハミィ「何の話?」
はやて「ハミィちゃん。もうすぐクリスマスやろ?そやからクリスマスパーティーをやろうって話してたんよ。」
ハミィ「クリスマスパーティーか去年もやったよね、小太郎?」
小太郎「うん。なのはさん達にも話したけど、去年は気休め程度だったじゃない?だから今年は盛大にクリスマスパーティーをやりたいって話してたんだ。」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!どんなパーティーになるか楽しみ!」
なのは「パーティーと言えばクリスマスケーキと料理だけど、そこはスパーダさんに頼んでみるとして、パーティーの内容をどうするかだよね。」
フェイト「サンタコス着てみたいな。」
なのは「定番だよね。」
はやて「とにかくクリスマスケーキと料理頼まな。」
その時スパーダが厨房から顔を覗かせた。
スパーダ「話は聞いてたよ。クリスマスパーティーをやるんだよね?料理とケーキは任せて。」
はやて「おおきにな。」
スパーダ「そっかもうクリスマスだもんね。1年が経つのは本当に早いね。」
フェイト「サンタコスの方はどうする?」
はやて「今から作るっちゅうのは無理やしね・・・」
小太郎「クリスマスキュータマ使ってみる?」
なのは「クリスマスキュータマ?どんな効果があるの?」
ハミィ「クリスマスの衣装に着替えることが出来るよ。」
フェイト「凄い!」
はやて「それって全員が着替えられるん?」
小太郎「うん。」
なのは「どんな感じになるんだろう。」
小太郎「それは当日のおたのしみに。」
はやて「確かにその方がええやろうね。」
その後もクリスマスパーティーの内容について話し合いが行われ、いよいよクリスマス当日を迎えた。
ークリスマスパーティー当日 機動六課 食堂ー
パーティー会場となる食堂は普段とは打って変わり豪華に飾り付けられていた。
はやて「普段の食堂とは打って変わって豪華やね・・・」
なのは「うん・・・何だか別の場所みたい・・・」
フェイト「けど、アリサの家でやってたクリスマスパーティーもこんな感じだったよね。」
はやて「そうやったね。」
そこへ小太郎達がやって来た。
小太郎「なのはさん達、待ってたよ。」
はやて「小太郎くん、ここまで豪華に飾るの大変やったんやない?」
小太郎「皆、パーティーとか大好きだからノリノリで準備してたよ。」
なのは「そうなんだ。」
小太郎「皆も食堂に集まってるよ。なのはさん達が最後かな。」
フェイト「ホントに!?待たせちゃったかな。」
小太郎「うん。それに全員が揃わないと衣装も替えられないしね。」
なのは「クリスマス衣装だね?」
小太郎「うん。」
はやて「そうや。ずっと気になっとったんよ。」
小太郎「まあ、それは食堂でキュータマを使ってみてのお楽しみだよ。早く行こう。」
フェイト「そうだね。皆を待たせてるしね。」
フェイトの一言でなのは達は、パーティー会場となっている食堂へと足を踏み入れた。
ラッキー「お、やっと来たか。」
なのは「皆さんお待たせしました。」
フェイト「遅れてゴメンね。」
スティンガー「気にするな。」
スパーダ「全員揃ったことだしパーティー始めようか。」
ラッキー「ああ。司令キュータマを。」
ショウ「オッキュー。ラッキーお願いね。」そう言いながらショウはラッキーにキュータマを手渡した。
ショウから受け取ったキュータマを自分のセイザブラスターにセットしながら全員に声をかけた。
ラッキー「行くぞ。」そう言うとセットしたキュータマを手前に倒して効果を発動させた。すると全員の衣装がクリスマス衣装に変わった。
なのは「凄い。」
フェイト「一瞬でサンタコスになった・・・」
はやて「可愛い!」
ラッキー「バッチリ似合ってるな。」
ハミィ「うん。」
はやて「ホンマに?おおきにな。」
ラッキー「さあ、クリスマスパーティーを始めようぜ。」
はやて「そうやね。皆さんクラッカーを持ってください。」はやての一言で、全員がクラッカーを持った。
はやて「準備はよろしいでしょうか?それではMERRYクリスマス!」
はやての一言で一斉にクラッカーが鳴らされクリスマスパーティーが始まった。
いかがでしたか?何とか年内に更新することが出来ました。6日遅れになってしまいましたが、クリスマスストーリーが完成しました。今更かよ!と突っ込みたくなる気持ちもわかりますが、今はただ見てください。そして皆さんにとって良い新年を迎えることが出来ますようにお祈りします。
それではこのコーナーにいきましょう。
<キュータマ解説コーナー>
クリスマスキュータマ・・・クリスマス限定キュータマ。使用すると全員をクリスマス衣装に変えることが出来る。
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番外編 13話 世間を騒がす快盗と正義を貫く警察 前編
それでは本編をどうぞ。
ー機動六課 部隊長室ー
それは、よく晴れた日のことだった。
はやてが部隊長室のオフィスの自分の机で仕事をしていると、携帯端末が鳴り響いた。
はやて「誰からやろう?」そう言いながら着信の主を確かめるために端末を開く。
はやて「おろ、アリサちゃんからや。何やろう?」そう言いながら、はやては返事を返した。
はやて「もしもし、アリサちゃん。どないしたん?」
アリサ「ゴメンなさい。仕事中だったからしら?」
はやて「かまへんよ。どないしたん?」
アリサ「海鳴に新しいフレンチレストランが出来てね。紹介しようかなって思って。」
はやて「フレンチレストラン?フレンチって結構値段がするんじゃ・・・?」
アリサ「それがそうでもないの。料理は本格的なんだけど、値段はリーズナブルだから、また来たいって評判なのよ。」
はやて「そうなんや。アリサちゃんとすずかちゃんはもう食べに行ったん?」
アリサ「ええ。お店の場所が大学の近くにあったからランチとして食べに行ったんだけど、味は美味しいし、内装も完璧だったわ。」
はやて「そうなんや。」
アリサ「ええ。はやて達も食べに来てみる?」
はやて「そうやね・・・今日のお昼にでも良いかも知れんね。」
アリサ「幸い今日は日曜日で大学もないし、私もすずかも予定はないから、案内できるわよ。」
はやて「ホンマに!?じゃあ、お願いしようかな。」
アリサ「じゃあ、コテージで待ち合わせましょう。」
はやて「了解や。ほんなら後でな。」そう言ってはやては、端末を切った。
はやて「さて、なのはちゃん達に連絡してヘリポートに来てもらわな。この時間やとまだ訓練場かな。」
そう言いながらはやては、なのは達に連絡を取る為に通信画面を開けた。
ー海上訓練場ー
なのは達は海上訓練場にて朝の訓練の真っ最中だった。
なのは「うん、いい感じだね。」と言ったその時通信が鳴った。
なのは「はやてちゃんから?なんだろう?皆、しばらく休憩しててね。」そう言ってはやてからの通信に答えた。
はやて「教導中にゴメンな。」
なのは「大丈夫だよ。休憩にしてるから。どうしたの?」
はやて「実は、さっきアリサちゃんから連絡があってな海鳴市に新しくフレンチレストランがオープンしたんやって。で良かったら食べに来ないかって誘われたんよ。」
なのは「フレンチレストラン?フレンチって結構値段がするんじゃない?」
はやて「アリサちゃん曰く料理は本格的ながら、値段はリーズナブルだから評判良いみたいやよ。」
なのは「へー。行ってみたいな。」
はやて「そういうと思って案内をお願いしとるんよ。そやから今日のお昼は海鳴に戻ることになるけどそれでもええかな?」
なのは「成程・・・了解。じゃあ訓練が終わったら着替えてヘリポートに集合で良いかな?」
はやて「うん。それでええよ。」
なのは「じゃあ私は皆に知らせるから切るよ。」
はやて「うん、お願いや。」
なのは「了解。じゃあ後でね。」そう言ってなのはははやてからの通信を切った。
なのは「さて、皆に知らせなくちゃね。 皆、集合。」
フォワード・キュウレンジャー「はい。(おう、うん)」
なのは「今日のお昼なんだけど、シャワーを浴びたら食堂に行かずに私服に着替えて屋上ヘリポートに来てもらっていいかな?」
ティアナ「どういう事ですか?」
なのは「実は・・・」そう言ってなのは、FWやラッキー達に海鳴に戻る事を説明した。
なのはの話を聞いた一同は、行ってみたいと全員が賛同した。
なのは「皆行きたい気持ちは分かった。けど、お店の規模がどれくらいか分からないから全員で行っちゃうと他のお客さんの迷惑になると思うから人数を制限させてもらうよ。」
ティアナ「確かに、大人数で行けばそれだけでテーブルを占拠することになりますよね。私はなのはさんの意見に賛成です。」
ラッキー「行けなかったヤツらはどーするんだ?」
なのは「お店でなにか売っていれば、それをお土産に持って帰るっていうのはどうでしょう。」
ラッキー「そりゃあ良いな!」
なのは「そうと決まったらちょっと早めに教導を終えようか。キリがいいから次で最後にするよ。」
キュウレンジャー・機動六課「はい(おう、うん。)!」
そうして最後の課題も全員がクリアしたことで教導は終了となった。
なのは「はーい。朝の訓練終了ー。」その声を聞いたFWやラッキー達は整列した。
なのは「さて、さっきも言ったように今日はこれから海鳴に戻るからシャワー浴びて着替えたら屋上ヘリポートに集合してね。」
ラッキー「俺達は一度指令室に行ってもいいか?」
なのは「そっか人数が人数だから誰が行くか決めるわけですね?」
ラッキー「そのとーり!」
なのは「分かりました。ではラッキーさん達はメンバーが決まったら屋上へリポートに来てください。」
ラッキー「サンキュー。」
なのは「そうなると私達も人数減らしたほうが良いかな・・・私個人としては分隊の4人全員で行きたいんだけど、お店のことを考えるとな・・・」
ラッキー「さっき言ってた店の規模ってやつか・・・難しいな。」
なのは「そうですね・・・」
ラッキー「俺達は先に司令室に行って決めてるからなのは達も決まったらヘリポートに来いよ。」
なのは「はい。」
なのはの返事を聞いたラッキー達は、司令室へ向かった。
ー機動六課 司令室ー
ラッキー達は司令室に着くと中央に展開されているモニターとにらめっこをしているショウ達にランチのことを告げた。
ラッキー「という訳で司令にキューレットを廻して欲しいんだ。」
ショウ「ふむ。そうなると、ラプター達は抽選から外して廻した方が良さそうだね。」
ラプター「そうですね。」
ショウ「取り敢えずラプターを除く皆はキュータマを入れてね。」
ラッキー「おう。」
自身が取り出したキューレットにラプターとショウを除く全員のキュータマが入ったことを確認したショウは、キューレットを廻した。すると中から5色のキュータマが出て来た。
ショウ「これから名前を呼ぶ人は海鳴市に行けるよ。 ラッキー。」
ラッキー「よっしゃ、ラッキー!」
ショウ「スティンガー。」
スティンガー「ああ。」
ショウ「ナーガ。」
ナーガ「ああ。」
ショウ「ハミィ。」
ハミィ「(゚∀゚)キタコレ!!」
ショウ「ラストはツルギくん。」
ツルギ「なんてこった。俺様か。」
小太郎「出てこなかった俺とスパーダは六課でお留守番だね。」
スパーダ「選ばれなくて良かったよ。」
小太郎「確かに。スパーダが選ばれちゃうと皆のご飯が無いからね。」
ラッキー「さてと、俺達はヘリポートに行こうぜ。」
ハミィ「そうね。なのはちゃん達が待ってるかもしれないわ。」
小太郎「お土産待ってるね。」
ラッキー「ああ。行こうぜ。」
ラッキーの一言で選ばれたメンバーは、なのは達が待つ屋上ヘリポートへ向かった。
ー屋上ヘリポートー
屋上ヘリポートではなのは、フェイト、はやての3名が待っていた。
はやて「お、今回はこの5人なんやね。」
ラッキー「ああ。なのは達は3人だけなんだな。」
フェイト「うん。アルコールとか出るだろうし。」
なのは「私も最終的にティアナ達は置いて行こうと思って。」
はやて「まあ、残ってもらった人達にはお土産を渡すってことで納得してもらったよ。 そしたら行こか。」
キュウレンジャー「おう(うん、ああ。)」
はやて達は、地上本部を経由して海鳴市の湖畔のコテージに降り立ちアリサたちと合流したのち、フレンチレストラン「BITROT Jurer」へと向かうのであった。
いかがでしたか?コラボストーリーは数話ほど続くので続きをお楽しみに!
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 13話 世間を騒がす快盗と正義を貫く警察 中編
それでは本編をどうぞ。
ー海鳴市 市街地ー
湖畔のコテージに集合した一同は、アリサ達の案内でフレンチレストラン「BISTROT Jurer」へと歩いていた。
なのは「どんな料理が出てくるんだろう?」
アリサ「それは実際に見てのお楽しみよ。ただ・・・」
はやて「ただ?何かあるん?」
すずか「お店が気まぐれなんだよね・・・」
はやて「気まぐれ?どういうことなん?」
アリサ「食事中でも急用が入るとお店を閉めちゃうのよね。」
すずか「お店を閉める際にはお詫びとしてマカロンを渡してくれるからフォローも完璧なんだよね。しかもこのマカロンがまた美味しくて中には食事目当てじゃなくてマカロンが目当てで来る人も居るくらいなんだ。」
ラッキー「そーなのか。食ってみてーな。その料理もマカロンも。」
アリサ「それもお店に着いてからのお楽しみよ。」
暫く歩いていると漸く「BISTROT Jurer」が見えてきた。
すずか「見えた。あのお店だよ。お店が開いてるか見てみるから少し待ってて。」そう言うとすずかはドアの方へと歩いていった。
数秒後・・・首を横に振りながら戻って来た。
すずか「カーテンが閉まってたし、CLOSEの看板が出てるから開いてないみたい。」
アリサ「タイミングが悪かったか・・・」
すずか「今日って定休日だっけ?」
アリサ「定休日は明日じゃ無かったかしら?」
ラッキー「じゃあ、何で開いてないんだ?」
フェイト「もしかしたらまだ開店前かも。ほら、まだお昼少し前だし」そう言ってフェイトは腕時計を見せた。
はやて「それなら仕方ないなぁ」
アリサ「お店が開いてないんじゃ食べられないし・・・どうする?」
なのは「それなら家で時間を潰す?」
アリサ「そうね・・・そうしましょうか。」
すずか「けど、がっつり食べちゃうとJurerの料理が食べられなくなっちゃうから紅茶程度にしておこうよ。」
はやて「そうやね、そうしようか。」
と一同が喫茶翠屋へ足を向けかけたその時遠くのほうから銃声が聞こえてきた。
フェイト「銃声!?誰かが戦ってる!?」
ラッキー「とにかく行ってみるぞ!」
なのは「アリサちゃん達は危ないから先に翠屋へ行ってて。」
アリサ・すずか「わかった(わ)。」
なのは達は、アリサ達に先に翠屋へ向かうように言うと銃声が聞こえた方へと走って行った。
一方機動六課では・・・
小太郎「お土産何を買って帰って来てくれるんだろう?楽しみだな。」
ガル「小太郎、ご機嫌ガルね。」
小太郎「ガル!うん、なのはさん達がどんなお土産を買って帰って来てくれるのか楽しみなんだ。」
ガル「そう言えばラッキー達がいないガルね。市街地の方へ行っとるんか?」
小太郎「そうじゃないよ。アリサさん達のお誘いで故郷に帰ってるんだよ。何でも新しくフレンチレストランが出来たっていうんで食べに帰ったみたい。で、ラッキー達もそれに着いて行ったって訳。」
ガル「な!?俺らは留守番なんか!?」
小太郎「動物の毛が入ったりしたら衛生上問題だし。」
ガル「そうじゃな。」
小太郎「それにスパーダも外れてるからお昼ご飯もおやつも作って貰えるよ。」
ガル「ほぅじゃったか。それなら楽しみにしちょるけぇ早く昼飯が食いたいガル。」
小太郎「俺は、お土産のスイーツもね。」
ガル「ほうじゃな。そしたら食堂へ行くか。」
小太郎「賛成!俺、お腹すいちゃったよ。」
小太郎とガルは連れ立って食堂へと向かった。だが、彼等はこの後の事など知る由もなかった。
いかがでしたか?次はいよいよルパンレンジャーの登場です。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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番外編 13話 世間を騒がす快盗と正義を貫く警察 中編2
それでは本編をどうぞ。
ー海鳴市 市街地ー
銃撃の音を聞いたなのは達は、アリサ達に先に翠屋に向かうように言うと銃撃戦が行われている場所まで走っていた。
なのは「何が起きてるのかな?」
はやて「分からへん。」
ラッキー「そもそも、市街地で銃撃なんて普段からあるのか?」
フェイト「有り得ないよ!普段から戦争してる国だったら銃撃もあるけど・・・」
なのは「それは現地で確かめようよ。」
はやて「そうやね。ここであれこれ詮索してもしゃあないし、急いで銃撃戦が行われとる場所まで行けば何か分かるかも知れん。」
なのは「そうだね。兎に角!今は急ごう!」
なのはの言葉で一同は足を早めて銃撃戦が行われている場所まで走った。
漸く銃撃が行われている場所まで着いたなのは達は、そこで驚きの光景を目にする。
なのは「何だろうあれ・・・?」
はやて「3人で1体を相手にしてるんやろうか・・・?」
ラッキー「敵の怪物はどう見てもジャークマターじゃねーな。」
フェイト「それに3人のスーツのモチーフって怪盗なのかな?」
一方フェイト達に見られていることを知らない3人と一体は・・・
???「ったく!ちょこまか動きやがって!」
???「ああ、おかげでコレクションも取りづらい!」
???「けどけど、コレクションさえ盗っちゃえばこっちが有利になるんだから頑張ろう!レッド、ブルー。」
レッド「だな。最初にも言ったけど改めて・・・予告する。アンタのお宝頂くぜ!」
???「盗れるものなら盗ってみやがれ!」
その言葉を聞いたなのは達は・・・
なのは「お宝って金庫か何かに入ってるのかな?」
ハミィ「見て!怪物の右足のところ!」
ナーガ「金庫がある。だが、その金庫はテンキーによって閉じられているようだ。」
スティンガー「テンキーか・・・」
ハミィ「ナーガ、怪盗としてどうみる?」
ナーガ「テンキー式は初めて見るからな・・・桁の数がわからない上に適当に押してもダメだと思う。正しい桁、正しいナンバーでなければこの手の金庫は開けられない。」
はやて「成程。流石怪盗として活動してるだけの事はあるやん。って感心しとる場合や無いで!被害が広がるのを防がな!」
なのは「だね!」
ラッキー「皆、行くぞ!」ラッキーの一言でなのは達はバリアジャケットを展開し、ラッキー達はキュウレンスーツを纏うと戦闘に乱入しようと駆け出し、ブラスターで射撃した。
ギャングラー「ぬおっ!?」
ブラスターの攻撃でギャングラーは吹き飛ばされた。
ルパンレッド「なんだ?」
ルパンブルー「パトレンジャーか?」
ルパンイエロー「え?もう来たの!?」
ギャングラーが吹き飛ばされてルパンレンジャーたちは驚く。
シシレッド「加勢するぜ!」
ルパンレッド「あん?誰だよ、アンタら」
シシレッド「俺たちはキュウレンジャー!宇宙の救世s…ルパンレッド「そらっ!」うおっ!?いきなり何すんだよ!?」
ルパンレッド「いきなり出て来て意味不明なこと言うならだろ?ギャングラーの仲間かもしれないしな」
はやて「いや、私たちは…」
ルパンレッド「おばさんたち、そんな格好して恥ずかしくないの?」
はやて・フェイト・なのは「「「なっ!?」」」
ルパンイエロー「ちょっ、レッド!言い過ぎだよ!」
ルパンブルー「いや、確かに少し恥ずかしいだろ。あれは」
ルパンイエロー「ブルーまで!」
一方、自分たちの格好を指摘されたなのは達は・・・
なのは「コスプレだって思われてるのかな・・・」
はやて「うん・・・」
フェイト「戦闘用の服装なんだけどな・・・」
なのは「でも傍から見ればコスプレだって思われても可笑しく無いよね・・・この格好。」
はやて「うん・・・」となのは達がそれぞれのバリアジャケットを見ながら話している間にも話が続いていた。
???「でも、手伝ってくれるっていうなら助かる。」
ラッキー「良いのか?」
???「ああ、俺達としてもあいつを倒したいところだったからな。」
???「その前にコレクション回収が残ってるけどね。」
なのは「コレクション?」
???「詳しいことは後で話す。と自己紹介もしてなかったんだな。俺はルパンブルー。本名もあるが今は敵の前だからな。これだけ名乗らせてもらう。」
???「じゃあじゃあ、次はあたしだね。あたしはルパンイエロー。ブルーと同じく本名もあるんだけど、今は敵の前だからこれだけ名乗らせてもらうね。 そして・・・」
???「俺はルパンレッド。2人と同じように本名もあるが、今はこれだけ名乗らせてもらうぜ。」
はやて「私らも自己紹介したほうがええんやろうけど、今は敵がおるからな・・・私らは後で名乗らせてもらうってことでええかな?」
ルパンイエロー「うん。そのほうが良いよ。」と言ったその時だった。
???「おい!俺を無視するな!」と怪物が声を荒げて言った。
ルパンレッド「いけね!すっかり忘れてた!」
ルパンイエロー「けどけど、どうするの?あいつ素早いからダイヤルファイター当てようとしても避けられちゃうよ。」とルパンイエローが言ったその時だった。
???「動くな、ギャングラー!」と男性の大きな声が聞こえてきた。
ルパンブルー「ようやく本命のお出ましか。」
フェイト「彼らは?」
ルパンイエロー「お巡りさんだよ。あたしら快盗にとっては天敵だけどね。」
???「国際警察の権限において実力を行使する!」男性がそういうと、一斉に銃を構えて撃ちだした。
ルパンイエロー「やばやば!まだコレクション盗ってないよ!どうするの?」
ルパンレッド「コレクションを盗る前にやられるのは癪にさわる。お巡りさん!まだ盗ってないから足止めくらいで止めてよ!」
???「な!?快盗!居たのか!?」
ルパンレッド「俺たちの目的はコレクションなんだから居るに決まってんじゃん。」
???「さっき足止めで止めてくれって言ったな。」
ルパンレッド「まだ、コレクション盗ってねーからな。」
???「分かった。咲也、つかさ聞いたな?俺達はキャングラーの足止めをして、快盗の援護をする。」
つかさ「了解。」
咲也「分かりました、圭一郎先輩。」
二人が返事を返したのを聞いた圭一郎は、足止めをするために銃を撃とうとするが、ルパンレンジャー達と同様に避けられてしまう。
圭一郎「早い!射撃がダメとなるとどうすれば・・・」
その言葉を聞いたラッキー達とルパンレンジャー達は思案した。
ルパンレッド「お兄さん達、あいつらの動きを止められそうなアイデアって有る?」
ラッキー「動きが早くて捕らえられない敵か・・・」
はやて「皆さんは何か有るんですか?」
するとルパンイエローがベルトのバックルを外して言った。
ルパンイエロー「このバックルにはワイヤー射出機能があるんだけど、あのギャングラー あ、怪物の事ね。そいつに効くかどうか分からないから試せてないんだよね。」
フェイト「つまりそのバックルによる捕縛が失敗した時の保険としてって事ですね?」
ルパンレッド「そう!流石金髪のおねーさん。話が早くて助かる。」
フェイト「こう見えて外国で警察官をやってるから。」
ルパンイエロー「そうなんだ。」
ラッキー「うーん・・・ナーガの能力が使えるなら使いつつ、捕縛系のキュータマで捕縛するっていう戦法はどーだ?」
なのは「うん。良いと思います。」
ラッキー「良かった。じゃあ話すぞ。」
ラッキーは、先程自身が思いついた戦法をルパンレンジャーに伝えた。
ラッキー「・・・という戦法で行こうと思うんだが、どーだ?」
ルパンレッド「成程・・・良いな。」
ルパンイエロー「あたしも賛成。」
ルパンブルー「確かに利にかなっているな」
ラッキーの案にルパンレンジャーたちは賛同する。
ラッキー「賛成を得られたところで、金庫はナンバーロック式。加えて俺達は金庫の番号を知らねー訳だが、そっちは知ってるのか?」
するとルパンレッドが銃の上部に付いたままの赤いジェット機をラッキー達に見せて言った。
ルパンレッド「俺達が持ってるダイヤルファイターは、ありとあらゆるものを開けることが出来るぜ。」
なのは「ありとあらゆる・・・例えばどんなものが開けられるんですか?」
ルパンブルー「ギャングラーの金庫はもちろん、通常の鍵穴まで様々だ。」
フェイト「すごい!」
圭一郎「快盗まだか!早くしてくれ!」
ルパンレッド「お巡りさん達お待たせ!作戦が決まった!」
作戦が決まり、ルパンレッドがパトレンジャーたちの方に叫ぶ。
圭一郎「漸くか・・・どうするつもりだ?」
ルパンレッドの声に反応してパトレン1号が聞く。
ルパンイエロー「作戦が2つあって、1つ目はワイヤーで捕縛して解錠するパターン。」
咲也「いつものパターンって訳だね。もう1つは?」
ラッキー「俺達の仲間の中に相手の動きを止められる能力を持ってる奴がいるんだ。そいつの能力を使いつつ捕縛系のキュータマで捕縛するって作戦だ。」
ルパンレンジャーのいつも使う作戦に加えてもう1つのことを聞く。
つかさ「成程。2つ目のプランは1つ目が失敗したときの保険として考えたのか?」
ルパンブルー「ええ。」
ルパンレッド「金庫の位置は右足か・・・お巡りさん達の銃で倒せる?」
つかさ「成程。倒れたところをすかさずワイヤーで捕縛して金庫を開ける作戦という訳か。」
ルパンイエロー「はい。」
咲也「ということは・・・僕達はひたすら足止めをすれば良いわけだね?」
ルパンレッド「そうなる。お巡りさん達の負担がでかくなるけど、やれそう?」
圭一郎「我々を甘く見ないで貰おう、やれるさ。」
ルパンレッド「OK。お兄さん達も手伝ってくれる?」
ラッキー「俺達も良いのか?」
ルパンブルー「1つ目の案ははともかく2つ目は貴方達が考えてくれた訳ですから居てもらわないと困ります。」
ラッキー「そうだな。と・・・なのは、はやて危ないから安全な場所に隠れててくれ。」そう言うと、なのはに近づき小声で続けた。
ラッキー「魔法があるとは言え、あくまでなのは達は一般人と変わらねーからな。」
なのは「そうですね。大人しく隠れてます。 はやてちゃん安全な場所に隠れよう。」
はやて「そうやね。」
なのは「フェイトちゃん、私達は安全な場所に隠れてるから金庫の付いた怪物は任せるよ。」
その言葉を最後になのはとはやては、攻撃が来ない場所へ避難した。
なのは達が避難したのを見届けるとラッキー達は、ギャングラーに向き直った。
ラッキー「待たせたな!この街の平和を脅かそうとする奴らは俺達が許さねー! 行くぞ!」
圭一郎「了解した。 咲也、つかさやるぞ!」
咲也「はい!」
つかさ「任せろ!」
咲也とつかさが返事を返すと、それぞれが三角形の頂点に来るように展開した後ギャングラーに向けて一斉に変身に使用している銃のトリガーを引いた。
???「な!?これでは逃げられない!?」
つかさ「逃げようなどと思うな!」
ルパンイエロー「そうそう!きっちり金庫の中のコレクション頂いちゃうもんね!」
圭一郎「快盗!今のうちに!」
ルパンレッド「サンキューお巡りさん! ブルー、イエロー!今だ、行け!」
ルパンブルー「ああ。」
ルパンイエロー「おけおけ、任せて!」
そう言うと2人は、ベルトのバックルを外してギャングラーの方へ向けてワイヤーを放つがギャングラーの素早い動きにワイヤー同士が絡まってしまった。
ルパンブルー「早い!」
ルパンイエロー「うそうそ!ワイヤーが絡まってるよ!」
ルパンレッド「こうまで動きが早いとワイヤーじゃ捕まらないか・・・お巡りさんプラン変更!」
圭一郎「成程、先ほど話していた2つ目のプランというやつか。了解した。」
ラッキー「となると・・・ナーガの力が必要になってくるわけか・・・」
ルパンイエロー「ねえ、さっき話してた相手の動きを止められるってどれくらい止められるの?」とルパンイエローの問いにナーガが答えた。
ナーガ「効果がとても短いんだ。それに何かしらの攻撃を受けると強制的に解除されてしまう。」
ルパンレッド「つまり、動きを止めている間にもう1つアイテムを使って捕縛し、そこをダイヤルファイターで解錠するってわけか・・・」
ナーガ「さっきも言ったが、短時間しか効果がないからな。止めていられる間にハトかアンドロメダで捕縛してくれ。」
フェイト「分かりました。」そう言うとフェイトは、ハトキュータマを手に持ちいつでも効果を発動させられるようにスタンバイした。
フェイト「準備完了です。お願いします。」
ナーガ「ああ。」そう言うとナーガは能力を発動させた。 その隙を逃さずフェイトがハトキュータマを起動させるとハトからリボンが伸び、ギャングラーを捕縛した。
???「このモブラー・パパチーノ様を捕縛するとは大した奴らじゃねーか。だがなそう簡単には捕まらねーよ!」そう言うとナーガの能力とリボンを破り逃走した。
ギャングラーに逃げられて残ったキュウレンジャーとルパンレンジャー及びパトレンジャーの面々は、変身を解除した。
???「くそっ!逃げられた。」
ナーガ「捕縛までは良い線だったんだが・・・」
フェイト「まさかリボンまで破られるなんて・・・」
???「捕縛の腕前見事だった。」
???「うん。」
ラッキー「あの怪物随分と逃げ足が早いんだな。」
ハミィ「だね。ナーガの能力とハトキュータマの力を借りてもダメなんて・・・」
その時物陰に隠れていたなのはとはやてが出てきた。
なのは「逃げられちゃったみたいだね・・・」
はやて「惜しかったな〜。」
ラッキー「ああ。けど、次は絶対捕まえて手伝えたらって思うぜ。」
???「そう言えばまだ本名を名乗ってなかったな。」
???「おねーさん達、「BISTROT Jurer」まで来てもらって良い?そこで全部話すから。」
フェイト「そのお店私達が行こうとしてたお店だよ。」
???「ならちょうど良かった。圭ちゃん達も来るだろ?」
圭一郎「我々もお昼がまだだからな。同行させて貰うつもりだ。」
???「じゃあじゃあ、行きましょうか。」
はやて「あの 友達も一緒じゃダメですか?」
圭一郎「我々がこれから話そうとしている内容は機密事項が含まれている話もあるからな・・・出来れば遠慮してもらいたい。」
はやて「分かりました。となると・・・」
なのは「もう少しだけ翠屋で待っててもらう?」
はやて「その方がええやろうね。 連絡するので少しだけ待ってもらえますか?」
???「分かった。ここで待ってるから連絡するといいよ。」
はやて「ありがとうございます。」そう言うとはやては、少し離れてアリサに連絡するために携帯端末を取り出し連絡する。 数秒ほどで連絡を終えるとなのは達が待つ場所へと戻ってきた。
なのは「アリサちゃん達なんて?」
はやて「話が終わったら連絡して頂戴って言ってた。」
フェイト「そう。じゃあ、行こうか。」
はやて「そうやね。 お待たせしました。」
???「今度こそ大丈夫そうだね。行こうか。」
少女の言葉と共になのは達は「BISTROT Jurer]へと歩き出した。
いかがでしたか?新しい時代を迎えて最初の投稿となります。これからも応援や感想どしどし送ってください。待ってます。
なお今回登場したキュータマに関しては、前回登場した際に解説しているので、恒例となっている解説コーナーに関しては割愛とさせて頂きます。
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番外編 13話 世間を騒がす快盗と正義を貫く警察 中編3
それでは本編をどうぞ。
ーBISTROT Jurer店内ー
なのは達は、赤いタキシードを着た青年らに案内されフレンチレストラン「BISTOROT Jurer」へと歩いていた。 しばらく歩いていると・・・
???「見えてきたぜ。BISTROT Jurer。」
なのは「あのお店ですか?」
???「うん。」
???「看板はcloseにしてますが、入ってください。」
はやて「ありがとうございます。」
はやて達が入ったのを見届けるとドアとカーテンを再度閉めた。
???「着替えてくるので少しだけ待っててもらえますか?」
フェイト「その服装じゃダメなんですか?」
???「これは快盗活動用の礼服だからさすがに料理や給仕には不向きなんだよね。」
なのは「分かりました。待ってます。」
???「ありがチュー。」そう言うとタキシードを着た青年らは着替えるために店の奥へと引っ込んだ。 数分後・・・
???「お待たせしました。」その言葉と共にラフな服装に着替えた3人が店の奥から出てきた。そこへ・・・
???「Bonjour.お邪魔するよ。」と店のドアを開けて白地に金のラインが入った制服を着た青年が入ってきた。
???「ノエルさん。いらっしゃい。」と少女が声をかけた。
圭一郎「ノエル。丁度呼ぼうと思っていたんだ。」
ノエル「ということはタイミングが良かったってことかな。」
???「ああ、そうなる。」
ノエル「おや、圭一郎君の他にもお客様が居たんだね。 初めまして、僕は高尾ノエルです。宜しくね、マドモアゼル&ムッシュ。」
なのは「初めまして、高町なのはです。」となのはが自己紹介をしたのをきっかけにフェイト達も自己紹介をした。
???「あと名乗ってないのは俺達だけか。 では改めて 俺は夜野魁利。宜しくな。」
???「次はあたしだね。 あたしは早見初美花。宜しくね。」
???「最後は俺か。 俺は宵町透真。宜しく。」
なのは「早速聞きたいんですけど、先ほどまで皆さんが戦っていた怪物は一体何なんですか?」
圭一郎「その説明は我々から。と、その前に自己紹介を。 自分は国際特別警察機構 戦力部隊所属の朝加圭一郎です。 宜しくお願いします。」
なのは「あれ?あと2人居ましたよね?彼らは?」
圭一郎「彼らは報告のために本部に戻りました。報告を終え次第こちらに来る手筈になっています。」
なのは「そうなんですね。」
圭一郎「説明しますね。あなた方が先程見た怪物。奴らは異世界から出現した犯罪者集団 集団の名はギャングラーと言います。」
はやて「ギャングラー・・・」
圭一郎「はい。」
初美花「あいつらは体のどこかにテンキー式の金庫を持ってるんだ。」
フェイト「その金庫って右足についてた?」
透真「ええ。」
魁利「奴らはその中にルパンコレクションを入れて元々の犯罪能力とコレクションの能力を組み合わせて犯罪行為をしてる。」
なのは「ルパンコレクション?それってどんな物なんですか?」
なのはの質問に答えようとすると何処からか・・・
???「その質問には私がお答えしましょう。」という声が聞こえてきた。
はやて「誰や!?」と言いながらはやて達が声のした方を向いてみると燕尾服を着用した男性がポットから紅茶を注いでいるところだった。
初美花「わっ!?コグレさん。いつの間に・・・」
透真「相変わらず神出鬼没ですね・・・」
コグレ「これが私の仕事ですから。と申し遅れました。私ルパン家の執事をしておりますコグレと申します。以後お見知りおきを。」
なのは「初めまして、高町なのはと言います。」となのはが自己紹介をしたのをきっかけにフェイト達も再度自己紹介をする。 全員の自己紹介が終わるとはやてが尋ねた。
はやて「あの、先程から話に上がっているルパンコレクションとは一体どのようなものなんですか?」
コグレ「ルパンコレクションは我が主アルセーヌ・ルパンが密かに集めた不思議な骨董品です。1つ1つが強大な力を秘めておりその力は正しく扱えば人類を繁栄させることが出来ますが間違った使い方をすれば人類を滅ぼす作用があります。」
フェイト「アルセーヌ・ルパンって世紀の大怪盗と言われたあのアルセーヌ・ルパンですか?」
コグレ「ええ。」
はやて「そんな危険なものが何故敵に?」
ノエル「奪われたんだよ。ギャングラーによって大半をね。」
ラッキー「奪われた!?」
ノエル「うん。奴らコレクションを奪うのみならずコレクションの主であるアルセーヌを殺害するというオマケつきだったけどね。」
なのは「殺害!?どうしてそんな事が出来るの!?」
ノエル「恐らくコレクションを奪うのに邪魔だったんじゃ無いかな。」
はやて「そんな理由で殺害までしてしまうなんてとんでもない奴らやな、そのギャングラーって奴ら!」
魁利「俺達も相手は違えどギャングラーによって大事な人達を失ってたからな。ノエルの気持ちも分からなくは無いぜ。」
フェイト「ルパンコレクションを全て集めるとどうなるの?」
ノエル「コレクションの力で何でも願いを叶えてくれる。」
なのは「何でも!?」
ノエル「うん。」とそこまで言った時不意に誰かのお腹が鳴った。 音の主を見るために振り返ると、苦笑いをしながらラッキーが言った。
ラッキー「あはは・・・実はさっきから腹減ってて。」
はやて「確かに。なのはちゃん達はどう?」
なのは「うん。確かに空いたかも。」
魁利「どうする?来る前に言ってたお友達には悪いけど先に食べちゃう?」
はやて「うーん・・・そうやね。アリサちゃん達には悪いけど先に頂こうかな。」とはやてが言った時、圭一郎の通信機に着信が入る。
つかさ「圭一郎、今報告が終わった。私たちはこれからそちらに向かうが店は開いてるか?」
圭一郎「いや、看板はcloseなんだが、魁利君達の厚意で先に入ってる。」
つかさ「成程。じゃあ、私達もそのまま入れば良さそうだな。」
圭一郎「ああ、待ってるぞ。」その言葉を最後につかさからの通信は切れた。
魁利「圭ちゃん、今のつかささん?」
圭一郎「ああ、報告を終えたのでこれからこちらに来るそうだ。」
魁利「OK。どうする?先に注文しちゃう?」
圭一郎「そうさせてもらおう。」
魁利「じゃあ、おねーさんたちの分も含めてメニュー持ってくるね。」
なのは「お願いします。」
数分後・・・人数分のメニュー表を持った魁利と初美花がそれぞれのテーブルにメニュー表を置いて言った。
魁利・初美花「こちらが当店のメニューとなります。決まりましたらお呼びください。」
魁利達からメニューを受け取ると代表してなのはがお礼を述べてメニュー表を開く。
なのは「凄い!メニューが充実してる。」
フェイト「けど、なのはの家だって喫茶店なんだし、ここと似たり寄ったり何じゃないかな。」
なのは「うちは軽食よりもスイーツに重きを置いてるから。そもそもフレンチレストランと喫茶店は別物だと思うな。」
その言葉を聞いたのか魁利達がなのは達の会話に混ざってきた。
魁利「おねーさん達喫茶店って言ってたけど、おねーさん達の中で喫茶店を営んでる子が居たりするの?」
なのは「はい。 私の家が家族で喫茶店を営んでるんです。」
はやて「喫茶 翠屋。ご存知ありませんか?」
初美花「そこって確か商店街に店舗を構えてる喫茶店だよね?材料とレシピを厳選され、盛り付けのセンスも良くて遠方からもお客さんが来るって言う・・・」
なのは「そう!そこ!嬉しいな。フレンチレストランの従業員にもうちの店を知ってもらえてるなんて。」
初美花「時々商店街に買い出しに行くからお店の前を通ってるんだよ。」
なのは「そうなんだ。」
コグレ「魁利君、私も注文よろしいですか?」
魁利「あれ、いつもなら突然現れて突然いなくなってるくせに、コレクション以外で注文があるなんて珍しい。」
コグレ「私もたまには透真君の料理を食べてみたくなったのですよ。とは言っても注文は紅茶ですけどね。」
魁利「承りました。 透真、コグレさんから紅茶の注文だ。」
透真「コグレさんが?珍しいな。すぐ準備する。」
そう言うと透真はテキパキと紅茶の準備を進めた。 そして・・・
透真「お待たせしました。コグレさん。」と言いながら紅茶のセットをコグレのいるテーブルのカウンターに出した。
コグレ「Merci.」とお礼を言いながら受け取り再度ティータイムを始めた。
その様子を見ていたなのはは魁利に声を掛けた。
なのは「ねえ、魁利君、コグレさんが何か頼むのって珍しいの?」
魁利「ああ、いつもはコレクションに関する情報を持ってくるだけなんだ。」
なのは「そうなんだ。」
魁利「ああ。」と言った時入り口のドアが開いた。
初美花「いらっしゃいませ。って咲也さん、つかささん。お待ちしてました。」
つかさ「すまない。遅くなってしまったな。」
初美花「いえいえ、お席は圭一郎さんと一緒の方がいいですよね?ご案内します。」そう言うと初美花は、咲也とつかさを席に案内した。
初美花が咲也達を席に案内したとほぼ同時にコグレがティーカップを置いて席を立ち透真に告げた。
コグレ「紅茶、美味しかったですよ。ご馳走様でした。」とそこまで言うと一度言葉を切り小声で続けた。
コグレ「引き続きコレクションの方宜しくお願いします。」
透真「分かりました。回収したコレクションはいつも通り台帳に納めますね。」
コグレ「Merci.助かります。」そう言うと、コグレはJurerから出て行った。
なのは「話終わったのかな?」
魁利「みたいだな。」
その後、注文が決まったはやて達がオーダーを済ませて、オーダーした料理が到着した。
はやて「お、漸く来たな〜。早く食べよう。私もうお腹ペコペコや。」
なのは「そうだね。いただきます。」そう言ってなのは達は各自がオーダーした料理に感想を言いながら舌鼓を打った。
しばらくして料理を全て食べ終えると、食後のティータイムと題した話し合いが再開された。
いかがでしたか?区切りがいいので今回はここまでとさせてもらいます。次回はこの続きから書きたいと思います。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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昔話編
昔話編 シンデレラ
それでは本編をどうぞ。
その昔ある所に貧しくとも幸せに暮らす1人の娘がいました。その娘の名はなのは。
なのはには3人の姉がいますが、この姉達は亡くなった父親の再婚相手の連れ子でした。
なのはの本当の母親は彼女がまだ幼い頃に病気で亡くなっていたのです。母親がいないことを不憫に思った父親が今の母親と再婚し暮らしていましたが、その父親も病気でこの世を去り母親も流行り病でこの世を去ると3人の娘たちが本性を表して家事をすべてなのはに押し付けて自分たちは、いつか王子様から舞踏会に招待されてもいいようにと歌やダンスの練習をしています。
なのは「はあ、私も舞踏会に出たいな・・・」そう言いながら、今日も姉たちに押し付けられた家事をこなしていると、王宮から使者がやって来ました。
ラプター「明日、お城にて婚約者決めを兼ねた舞踏会が行われます。」
シグナム「明日?随分と急ですね。」
その言葉を家事を終え、到底部屋とは言えないような屋根裏部屋から聞いていたなのはは、舞踏会という言葉に反応します。
なのは「使者の人舞踏会って言ってたよね。ついに私も舞踏会に出られるんだ。」となのはが舞踏会への想像を膨らませていると使者の人から貰った舞踏会への招待状を持った一番上の姉であるシグナムがなのはの部屋へと入って来ました。
ドアノブが回される音を聞いたなのはは、自分も舞踏会に参加したいという旨を伝えるためにシグナム達を部屋へと入れました。
なのは「お姉様、私も舞踏会に参加したいです。」
すると、シグナムはなのはのみすぼらしい格好を見て言います。
シグナム「そんな格好のお前をどうやって舞踏会に連れて行けというのだ。」
はやて「そうよ。それに、ドレスだってないやないの。」
フェイト「はやて姉様の言う通りだわ。お前は大人しく家の事をしていれば良いのよ!」
と2番目と3番目の姉であるはやてとフェイトの声を聞いたなのはは、姉達に言い返しました。
なのは「姉様たちだってドレスが無いのは同じはずです。」
すると、シグナムはこう言い返します。
シグナム「そのドレスの修繕をお前に頼んでいるけど、一向に持ってこないじゃないか。」
そう、なのははシグナムたちからドレスの修繕を言い渡されているのですが、裁縫が苦手ななのはにはドレス1着を修繕するのも一苦労なのです。
それにとシグナムはこうも付け加えます。
シグナム「招待されているのは私とはやてとフェイトの3人だけ。お前の事は一言も書かれていないのだ。」
その言葉を聞いたなのはは、愕然としました。
はやて「とにかく、ドレスの修繕今日中におねがいや。」
それだけ言うと、シグナムたちは部屋から退室しました。
なのはは、その場に泣き崩れました。
なのは「どうして私は舞踏会に行けないの?」と暫く泣いていましたが、姉たちを怒らせるとどうなるか分かっていたので、ドレスの修繕に取り掛かることにしました。
漸く3着すべてのドレスを修繕したなのはは、屋根裏部屋に戻るとクローゼットの扉を開けました。そこには青いパーティドレスが1着だけ入っていました。 これは、亡くなった母親がいつか着られるようにと、自分のドレスを娘であるなのはに譲り渡したなのはにとって唯一とも言える母親の形見でした。
なのは「はやて姉様はドレスがないって言ってたけど、私には亡くなったお母様から譲り受けたドレスがある。けど、これだと寂しいから飾りになりそうな物がいるかな。」そう言うと、なのはは装飾に使えそうなものを探して屋敷内をくまなく歩きました。その結果手に入ったのは白いネックレスと、金色のリボンでした。
なのは「さあ、急いでドレスを仕上げなきゃ。」そう言うと、なのはは手に入れたネックレスとリボンをドレスに取り付けます。
そして舞踏会当日・・・
なのはは、3人の姉たちのドレスの着付けを手伝うと、自分も屋根裏部屋へ掛け戻り、ドレスを着ます。 そして、お城から迎えの馬車が来る前に屋敷の玄関に辿り着き、姉達に自分も「舞踏会に連れて行ってください。」と頼みました。
シグナム「ドレスがあったんだな。」
はやて「シグナム姉様、なのはもこう言ってることですし、連れて行ってあげても・・・」とそこで、はやての言葉が止まる。
はやて「あー!それ、私が失くしたと思ってたネックレス!」
フェイト「それに、肩のところのリボンは私が失くしたと思ってたリボンじゃない! 返してちょうだい!」
となのはの格好を見たはやてとフェイトによって、リボンとネックレスを取り上げられてしまいました。
はやて「それに、大体あんたにこんなドレスなんて似合わへんよ。」
そう言うと、はやては取り出した裁ちバサミでなのはの青いドレスを切り始めたのです。
なのは「辞めてください!このドレスは亡くなったお母様から譲り受けた大事なドレスなんです!」
はやて「似合わんもんを着てどうするつもりや?それよりもっと相応しい服が有るやんか。」と言いつつ、ハサミを動かす手を休めることなく、はやてはなのはの青いドレスを切り続けました。 そして・・・
はやて「どうやろうか?」そう言って裁ちバサミをしまいながら二人の妹に尋ねます。
フェイト「中々いい出来ですわ、はやて姉様。」
はやて「やろ、なのはにはこれが一番お似合いやと思わんか。」
シグナム「ふむ、確かに良い裁ち具合だな。」とシグナムもドレスの裁ちぶりを褒めました。
一方なのはは、大事なドレスを切り刻まれて居てもたってもいられなくなり、泣き出して走り去ってしまいました。 そのすぐ後お城から迎えの馬車が到着し、3人の姉たちは馬車に乗って舞踏会に行ってしまいました。
泣いて走り去ったなのはが来たのは、今はもう使われていない噴水の前だった。そこで、嗚咽と共に涙がどんどん溢れて来ます。その時噴水の水面がキラキラと輝きだし、やがて光の中から魔法使いのお姉さんが姿を現しました。
ハミィ「どうしたの?」
その声になのはは泣くことを止め顔を上げ泣いていた理由を説明します。
なのは「今日、お城で舞踏会が行われるんです。その為にドレスを着ていたのですが、姉たちにドレスを切り刻まれてしまって。私にはドレスがこれしかないんです。だから、もう舞踏会には出られません。」
ハミィ「私に任せて。えっと名前は?」
なのは「なのはって言います。あなたは?」
ハミィ「私はハミィ。見ての通り魔法使いよ。」
なのは「魔法使いさん?」
ハミィ「うん。舞踏会に行きたいんだよね?馬車とか用意しなきゃいけないんだけどそれ以外で準備してもらいたいものがあるんだ。」
なのは「準備してもらいたいもの?」
ハミィ「うん、ネズミを2匹とアヒルを1羽用意してくれる?馬車に必要なカボチャは私が準備するから。」
なのはは、言われた通りにネズミを2匹とアヒルを1羽用意して、再度噴水の前まで戻って来ました。
ハミィ「見ててね?」
そう言うと、ハミィは左腕にセットした銃のようなものに天球儀のようなアイテムを次々とセットし、かぼちゃの馬車を呼び出し、ネズミを一角獣のような馬に変え、アヒルをウマの手綱を持つ御者に変えました。 なのはが驚いていると、ハミィは言いました。
ハミィ「後はあなたのドレスだけだよ。」
なのは「私のドレスまで準備してくれるんですか?」
ハミィ「せっかくの舞踏会なのにドレスがそれだと王子様に恥ずかしいでしょ? 大丈夫、私に任せて。」そう言うと、ハミィは魔法の杖を一振りした。すると・・・さっきまでボロボロだったドレスが一瞬で桜色のドレスに変わったのです。
なのは「わあ・・・!凄い一瞬でドレスが変わった。」
ハミィ「ふう・・・私にかかればこんなものかな。だけど、気を付けてね。かぼちゃの馬車と、馬と、御者に使ったエネルギーには限りがあるの。もちろんドレスもだけど夜中の12時を過ぎると魔法やエネルギーが切れちゃうからそれまでに帰ってきてね。」
なのは「はい!何から何までありがとうございました、魔法使いさん。」
ハミィ「そして、何より舞踏会を楽しんでね。」
なのは「はい!ありがとうございます。行ってきます!」なのはがお礼の言葉を言い終えたと同時にカボチャの馬車は王宮に向けて出発していきました。
ー舞踏会 会場ー
舞踏会会場となっている王宮では、4人の王子が招待された娘達を見ながら話をしていました。
ラッキー「俺、婚約なんてする気は無いんだけどなー。」
スティンガー「仕方ないだろう、王宮の決まりなんだ。」
スパーダ「確かに、望まない婚約なんてしたくは無いけど、王宮の決まりなんだからしょうが無いよ。」
ツルギ「なんてこった!俺様まで婚約者を決めなきゃいけないなんてな!」
その時、下のホールが騒がしいことに気付きます。
ラッキー「下のホールが騒がしいな。」
スパーダ「多分、あの女の子が来たからじゃない?」
そう言ってスパーダが見ると、桜色のドレスを着たなのはが、ホールをゆっくりと歩いて来ているのが見えました。
その様子を見ていたツルギ達は、それぞれ「キレイだ。」と口を揃えていたのに対し、ラッキーは口よりも体が先に動いていました。それを見ていたスティンガーは、ラッキーに「どこに行くんだ!」と尋ねます。するとラッキーは、「決めた!俺あの子と最初のダンスを踊る!」と言って、階段を駆け降りて行きました。
その様子を見ていたスパーダ達は・・・
スパーダ・ツルギ・スティンガー(珍しい、ラッキーが自分からダンスを踊りに行きたいだなんて・・・)と心の中で驚いていました。
一方のなのはは、初めて来た舞踏会に感動と不安が入り交じって俯いています。
なのは(ここが舞踏会の会場なんだ。魔法使いのお姉さんに助けられてここまで来ることが出来たけど、うまく踊れるかな・・・)
その時、階段を駆け下りてくる足音に気付き、顔を上げました。
ラッキー「お嬢さん、最初のダンスをあなたと踊りたいのですが、宜しいですか?」
なのは「私ですか?生憎私はダンスが苦手で・・・」
ラッキー「俺も苦手です。ですが、俺は一目見てあなたと躍りたいと思えたのです。」
なのは「そうだったんですね。では、精一杯あなたのお相手を努めさせていただきます。」
ラッキー「さあ、ホールの中央へ。」
ラッキーが差し出した右手に自分の左手を載せて、ホールの中央へとリードされた。その様子を見ていたスティンガーが、演奏しようとしていたオーケストラを止めて「俺が歌う。」と言って階段をゆっくりと降りて行きました。
オーケストラの演奏がなかなか始まらないことを疑問に感じたラッキー王子でしたが、階段を下りてきたスティンガー王子を見て納得します。
ラッキー「オーケストラの演奏じゃない。スティンガーが歌ってくれるみたいだ。」
なのは「スティンガー王子が?」
ラッキー「ああ、スティンガーはああ見えて歌が上手いんだ。」
なのは「では、スティンガー王子の歌に合わせて踊れば良いのでしょうか?」
ラッキー「ああ。」
ラッキーとなのはがホールの中央でスタンバイしたのを見ると、スティンガーはラッキーとなのはが踊りやすいように、スローテンポの曲を数多く歌いました。 そして、ダンスが終わると・・・
ラッキー「ありがとう、あなたと踊れて良かったです。」
なのは「私こそ、あなたと踊れて嬉しかったです。」
その様子を見ていたのが、シグナムやフェイト、はやてといったなのはの姉たちでした。
はやて「なんやのあの子、ラッキー王子と一番最初に踊るなんて・・・」
シグナム「出鼻をくじかれた様な気がするな。」
フェイト「最初のダンスを踊るのは私だったんだけどな。」
シグナム「とにかく、私達も踊るぞ。」
はやて「そや、私達も今日のために練習してきたんやから。」
フェイト「それにしてもあの娘は誰なのかしら?」
一方、一番最初に踊ったことでホールにいた女性全員の注目を浴びることになったなのはとラッキーは、これ以上周りの注目を集めないように、ラッキーの案内で彼の部屋に来ていました。
ラッキー「ここなら、誰にも邪魔されないな。」
なのは「何故私を?」
ラッキー「話をしたかったって言うのが本音だな。」
なのは「そうなんですね。」
ラッキー「さて、自己紹介しておくぜ。俺はラッキー。見ての通りこの国の王子だ。」
なのは「私は・・・」
なのはも自己紹介をしようとしたとき、お城の鐘が12時を告げるように12回鳴りました。
なのは「12時!?いけない帰らないと!」
そう言うとなのははラッキーの部屋を出て慌てて階段までの長い廊下を走っていきました。
ラッキー「どうしたんだ!」
ラッキーは突然走り出したなのはを追いかけつつ理由を聞こうとします。
なのは「ごめんなさい!」
だが、なのはは走る速度を緩めることなくひたすら長い廊下を駆け抜け、漸く城門に行くことが出来る階段にたどり着き、階段を駆け下ります。 階段の中ほどまで来た時でした。なのはは、階段を踏み外しそうになってしまいました。何事かと思って自分の足元を見てみるとガラスの靴が片方だけ脱げてしまったのです。なのははガラスの靴が脱げたことに気付き、履きに戻ろうとしましたが時間が迫っていることもあり、片方だけ脱げたまま階段を駆け下りかぼちゃの馬車に乗って帰ってしまいました。
片方だけ残ってしまったガラスの靴を拾いながら、ラッキー王子は大臣を呼ぶとこう言いました。
ラッキー「決めた。俺は、このガラスの靴の持ち主の女の子と結婚する。 明日からこのガラスの靴を国中の娘全員に試してもらい、ピッタリ合う娘を探してくれ。」
その言葉を聞いたバランスとラプターの両大臣は、馬の手配やらで、城内を慌ただしく駆けていきました。
一方のなのはは、魔法使いに掛けてもらった魔法が完全に解ける前に自宅に帰り着くことが出来ました。
なのは(折角王子様は名乗ってくれたのに、自分は名乗らず逃げるように帰って来てしまって印象を悪くしただろうし、ガラスの靴も片方脱げちゃったんだ。 今頃お城では私を探す準備がされているのかな。)
そこへ、3人の姉たちが帰って来る馬車の音が聞こえてきました。
なのは(いけない!ガラスの靴を隠さなくちゃ。見つかったら舞踏会に行ってたことがバレちゃう!)
そう考えると、なのはは一目散に屋根裏部屋へと駆け上がり、ガラスの靴を隠し、姉たちを出迎える準備をしました。
そして、10分後・・・姉たちが帰って来ました。
なのは「お帰りなさい、お姉様方 舞踏会はどうでした?」
はやて「どうもこうもあらへん。王子様と最初に踊るのは私らやと思ってたのに、桜色のドレスを着た娘が一番最初に踊ったんや。お陰で私らは出鼻をくじかれた。」
はやての言葉を聞きながら、その桜色のドレスを着た娘というのは自分だと言いたくなりそうな気持ちと戦いながら、はやての言葉に疑問を投げかけました。
なのは「それは、どなたなのでしょうか?」
はやて「分かるわけないやろ。」
なのは「ですよね。」
その後もなのはは、舞踏会に行っていたことを悟られないように注意しながら姉たちに押し付けられた家事をこなしていきました。
翌日、お城の掲示板にこんな張り紙が張られました。
{ガラスの靴の持ち主を大捜索!淑女の皆様には王宮にて舞踏会参加者が落としたと思われるガラスの靴を履いてもらいピタリと当てはまる方をラッキー王子のお妃に内定いたします。尚、遠方に住居を構えている方は大臣がご自宅までお伺いします。}
ラッキー王子のお妃になれるという張り紙を見た国の娘たちは我先にと王宮へ駆け込みました。 ところがガラスの靴はあまりに小さすぎたために国の娘たちの足にはピタリと合わず、自分たちに合わないと分かったとたんに肩を落とす娘や、泣き出す娘たちが出てくる始末でした。
それから何日か経ったある日のこと・・・大臣たちが王宮から離れた場所にある一軒の家へとやってきました。そう、なのはの家です。
大臣であるラプターがドアをノックするとシグナムが顔を出しました。
シグナム「王宮の大臣がこのような場所へどのような御用でしょうか?」
ラプター「ただいま王宮では、ラッキー王子の命により国の淑女全員にガラスの靴を履いて貰っています。つきましては、あなた方にもガラスの靴を履いてもらいます。」
一方なのはは、ラプター大臣がガラスの靴を持ってきたことに感謝するとともにガラスの靴を履けると聞いて自分にも権利があるのだと実感していました。
そこでなのはは、自分の事を知らせる為に屋根裏部屋の窓を開け歌を歌い始めました。
一方のシグナム達はガラスの靴を履いてみましたがシグナム達の足には小さすぎて入りませんでした。
ラプター「この家で他に女性の方はいませんか?」
シグナム「うちにはこの3人だけです。」
その時、風に乗って歌声が聞こえてくるのをラプターたちは聞き逃しませんでした。
ラプター「ではお伺いしますが、なぜ風に乗って歌声が聞こえてくるのでしょう?」
シグナム「それは・・・」
ラプター「この歌声はこの家にもう1人居るという証拠になります。歌声の持ち主の方を呼んできてもらえませんか?」
シグナム「彼女は使用人です。」
ラプター「ですが、ラッキー王子の命令で国の娘全員にガラスの靴を履いてもらっています。当然、歌声の持ち主の彼女にもガラスの靴を履く権利があります。呼んできてもらえますね?」
シグナム「分かりました。はやて、なのはを呼んできなさい。」
はやて「ですが、お姉様!」
シグナム「王宮の大臣の命令には逆らえない。」
シグナムの言葉を聞いてはやては、渋々と言った様子で屋根裏部屋へなのはを呼びに行きました。
一方屋根裏部屋のなのはは、母屋の方が静かな事に疑問を抱いていました。
なのは(どうしたんだろう?母屋の方が静かな気がする。)
その時、屋根裏部屋のドアノブが回される音がしました。
はやて「なのは、王宮の大臣がガラスの靴を履いてもらいたいそうだから降りていらっしゃい。」
なのは「分かりました、少しお待ちください。」そう言うと、なのはは3人の事だから何かしら妨害をするだろうと算段を付け、隠していたガラスの靴を割らないように、そして見つからないように懐にしまい込むと母屋の方へと行きました。
なのは「お待たせいたしました。」
ラプター「先程の歌声はあなたが?」
なのは「はい、なのはと申します。」
ラプター「ではなのはさん、あなたにもガラスの靴を履いてもらいます。 ガラスの靴を!」
ラプターの声で後ろに控えていたバランスがガラスの靴をラプターに手渡すと再び後ろに下がりました。
バランスからガラスの靴を受け取ったララプターは、落とさないように慎重に歩いてなのはの元へ行こうとしたその時でした。 シグナムが足を出していたことに気が付かなかったラプターは、シグナムの足に見事に引っ掛かり、その拍子でガラスの靴が宙を舞いガシャンと割れてしまいました。
ラプター「はわわ・・・どうしましょう!王子からお預かりした大事なガラスの靴なのに・・・」
シグナム達は目論見が上手くいったことに隠れて喜んでおりましたが、なのはの一言で驚愕することになりました。
なのは「気を落とさないでください。実はもう一足ガラスの靴を持っているのです。そちらを履いてみれば分かって頂けると思います。」
はやて(もう一足持ってるなんて聞いてへんよ!)
フェイト(なんてこと!これじゃあ、なのはがラッキー王子と結婚しちゃう!)
シグナム(読みが浅かったか!)
ラプター「良いんですか?」
なのは「はい。」
ラプターは、なのはからガラスの靴を受け取ると手近にあった椅子に座らせ、ガラスの靴を履かせました。すると、なのはの足にピタリとはまりました。
ラプター「ついに、ついに見つけました!あなたがあの舞踏会の日にラッキー王子と踊っていたお相手の方だったんですね!」
なのは「はい、王子様にも申し訳ないことをしました。王子様は名乗ってくれたのに、自分は名乗らずに帰ってしまって・・・」
???「見つかったのか?」
ふと聞き覚えのある声がしたので、声のした方を見ると大臣たちが並んでいましたがその中の1人が馬から降りてきてなのはの前に立つと、バサリと服を脱ぎました。すると、大臣だと思っていた人物は何とラッキー王子だったのです。
なのは「王子様!」
ラッキー「君がこのガラスの靴の持ち主だったのか。」
なのは「はい。」
ラッキー「漸く会えたぜ。あの日君といちばん最初に踊った時に俺の中で君をお妃に迎えたいと思っていたからな。 大臣!すぐに王宮に戻って結婚式の準備をしてくれ!」
ラプター・バランス「畏まりました。」
なのは「あの・・・すぐにってどういうことですか?」
ラプター「王子は、あなたがガラスの靴を落とされてからずっと探していたのですよ。」
ラッキー「ああ、国中の娘にガラスの靴を試してもらい、ピタリとはまる娘と結婚するって宣言してたんだ。」
なのは「そうだったんですね。」
ラッキー「そして今日、ガラスの靴がピタリとはまるキミを見つけた。だから、結婚式をやりたいんだ。」
なのは「つまり、私がラッキー王子のお妃様ということですか?」
ラッキー「と、プロポーズもしてなかったんだな。 こんな場所ではあるが、なのは 俺と結婚してくれないか?」
なのは「嬉しいです!そのプロポーズお受けします。」
ラッキー「ホントか!?」
なのは「はい。 それからお願いと言ってはなんですが、王宮で行われる結婚式に姉たちを招待させて下さい。 私達は両親が不在で良縁に恵まれませんでしたから、結婚相手を探しているのです。」
ラッキー「そうなのか・・・実は王宮の決まりで、全員婚約しているのがルールなんだが、俺達も良縁に恵まれなくて全員結婚相手を探してたんだ。」
なのは「そうなんですね。」
ラッキー「ああ。だから、招待は大賛成だ。」
なのは「そう言えば、まだ名乗っていませんでしたね。私はなのはと言います。」
ラッキー「なのは・・・良い名前だな。」
なのは「ありがとうございます!」
ラッキー「さあ、お姉さんの所へ行ってさっきの話をしてやれよ。」
なのは「はい!」そう言うとなのはは、シグナム達の所へ行き、ラッキー王子と話していた内容について話して聞かせました。
シグナム「王子様、話はなのはから聞きました。王宮で行われる結婚式に招待していただけるということで大変光栄に思います。」
ラッキー「君達も婚約相手を探しているんだってな。話はなのはから聞いた。なのはにも言ったけど、俺達も婚約者を探しているんだ。だから、もし良ければ兄貴達と結婚してやってくれないか?」
シグナム「宜しいのですか?」
ラッキー「ああ。」
シグナム「ありがとうございます。はやて、フェイト、大急ぎで支度をしよう。」
はやて「どういうことや、シグナム姉さま?」
シグナム「ラッキー王子から聞いたのだが、王宮で行われる結婚式に私たちを招待してくれるそうだ。」
フェイト「王宮の結婚式に招待してくれるってどういうこと?」
シグナム「ラッキー王子のお兄様たちも婚約相手を探しているんだそうだ。」
はやて「じゃあ、私たちも結婚出来るってこと?」
シグナム「ああ。」
はやてたちは、なのはに家事の押し付けをしてきたことを謝り、口々に祝福の言葉を述べました。
結婚式は王宮でおこなわれラッキー王子となのははいつまでも幸せに暮らしました。
ここで、追記しますと本編中になのはが歌っていた歌は、リリカルなのはStrikerS ファーストエンディングテーマの「星空のSpica」という曲です。
本編に登場したキュータマを紹介していきます。
カボチャキュータマ・・・本作オリジナルキュータマ。使用すると、かぼちゃの馬車を呼び出すことが出来る。
イッカクジュウキュータマ・・・対象者をイッカクジュウのような馬に変える。(キュウレンジャーTVシリーズに登場しているので、オリジナル設定のみ記載します。)
ギョシャキュータマ・・・対象者を馬の手綱を引く御者に変える力を秘めている。(劇場版に登場しているので、こちらもオリジナル設定のみ載せます。)
いかがでしたか?初めて昔話を題材にした話を書いたのですが、普段の口調と高飛車な口調があっているのかどうかも分かりません。
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未来編
未来編 1話 崩壊へのカウントダウン
それでは本編をどうぞ。
ーシシ座系 惑星カイエンー
ドン・アルマゲの脅威からミッドチルダを救ったキュウレンジャーと機動六課は部隊を解散しそれぞれの夢に向かって歩き出していた。 なのはは管理局を退局しシシ座系を統べる国王となったラッキーを傍で支えるために王妃として嫁入りし、養子であるヴィヴィオを含めて5人のママをしている。
なのは「王妃様のお仕事って大変なんだね・・・それに加えて5人の子育てもしないといけないからさらに大変・・・おまけに何だか身体が怠い・・・」となのはは自分に宛てがわれた事務机に身体を凭れさせていた。
そこへドアをノックする音が響き慌てて体を起こすと返事を返す。するとカートに紅茶のセットを載せた爺やがやってきた。
爺や「王妃様、ご休憩をされてはいかがですか?」
なのは「爺やさん。 ありがとうございます。丁度休憩にしようかと思っていたんです。」
爺や「左様でございましたか。」と爺やは返事を返しながら用意した紅茶をなのはに淹れる。淹れ終えるとカップにミルクと砂糖を添えてソーサーごとなのはの前に差し出し「どうぞ。」と言って勧める。
なのは「ありがとうございます。」そう言ってなのはは淹れてもらったばかりの紅茶を一口飲む。
なのは「美味しいです。」
爺や「有り難きお言葉です。」
なのは「うーんお茶を飲んだらケーキが食べたくなって来たな・・・実家に買いに行こうかな。」
爺や「陛下からお伺いしたのですが王妃様のご実家は喫茶店を営まれているとか。」
なのは「そうです。母が作るケーキはどれも美味しいので学校帰りの中学生や高校生が来店しますよ。」
爺や「左様ですか。なんだか私も食べたくなってまいりました。」
なのは「じゃあ、今から実家まで行って買ってきましょうか?」
爺や「よろしいのですか?」
なのは「ええ。先ほども言いましたが、私も食べたくなってきましたから。」
爺や「では、お言葉に甘えてお願いいたします。」
なのは「分かりました。私が行ってる間子供達のことをお願いします。」
爺や「畏まりました。」
爺やの返事を聞いたなのはは実家に連絡を入れるために携帯端末で連絡を取った。 すると数コールで母親が応答した。 なのははそちらに行く旨を伝えると母親からケーキの準備をして待ってると返事があった。
なのは「有難う、お母さん。」そう言ってなのはは端末を切った。
爺や「どうでしたかな?」
なのは「帰ることを伝えたらケーキの準備をして待ってると言ってくれました。」
爺や「左様でございましたか。」
なのは「はい。なので今から行ってきますね。」
爺や「王子達の事は私が見ております故行ってらっしゃいませ。」
なのは「爺やさん・・・有難うございます、そうさせて頂きます。」そう返すとなのはは、支度を済ませて王宮の庭から転移魔法で湖畔のコテージへと転移した。
ー海鳴市 湖畔のコテージー
転移魔法で湖畔のコテージへと転移したなのはは、光が収まるのを待って目を開けた。
なのは「無事に着いた。」
ホッとする間もなくなのはは商店街の方へと歩き出した。 暫く歩いて漸く商店街のアーケードまで後数mの距離まで来た時だった。突然メタルカラーで頭部が駒のような形をした宇宙人がなのはの目の前に現れた。
長年管理局に勤務していたなのはは即座にこの宇宙人は危険人物だと判断し、首に提げていたレイジングハートを何時でも起動できるようにした状態で警戒しながら声を掛けた。
なのは「異世界渡航者の方ですか?正規の手順を踏んでいるのであれば問題ないですが、違法手段を用いて渡航している場合は管理局に通報させて頂きます。」
怪しいと睨んではいるが、管理局の局員時代の形式に則り尋ねた。
???「・・・・・・」
だが、宇宙人からの返答は無い。
なのは「黙秘ということは肯定と受け取り、強制連行しますよ。」とレイジングハートを握りながらなのはがそう言った時だった。
遂に宇宙人が口を開いたのだ。
???「それを使えば貴様は大切な者達を失うことになるぞ。」
なのは「どういう事ですか?」なのはが質問をするとその人物は巻物を取り出し広げた。すると巻物にホログラム映像が浮かび上がったのだ。
浮かび上がった映像を良く見ると薄暗い部屋に鎖で繋がれた人物が映し出されていた。
???「高町ヴィヴィオ。貴様の娘だったな・・・」
なのは「っ!?ヴィヴィオをどうするつもり!?」ヴィヴィオの名が出たことで一瞬動揺したが、直ぐに警戒態勢に戻りレイジングハートを取り出し構えようとした。
???「動くな。 動けば娘の命は無いと思え。」
この言葉を聞いたなのはは取り出しかけたレイジングハートから手を離した。
???「明日の正午 指定するポイントへ来い。そこで娘の解放条件を言う。ただし、誰かに話せば命は無いと思え。 これがそのポイントだ。」そう言うと謎の宇宙人は場所が書かれた巻物を渡して来た。
???「この巻物に場所を書いてあるが誰にも見られないような場所で開け。」
なのは「分かり・・・ました・・・」そう言ってなのはは差し出された巻物を受け取った。
???「では、明日の正午待っているぞ。」そう言うと謎の宇宙人は煙玉を取り出し姿を眩ませた。
謎の宇宙人が姿を消した後なのはは1人悩んでいた。
なのは(私・・・どうすれば良いの・・・?ヴィヴィオを解放する為にはあの人に従った方が最善だけど、それだと皆を裏切ることになっちゃう・・・それに、あの人誰にも言うなって言われてるから相談したくても相談も出来ない・・・)
結局悩んでも答えは出ないままケーキを買いに翠屋へ行き再び転移魔法で王宮へと転移すると爺やに誰も部屋に入らないように言い付け巻物を開いた。
巻物は日本語でもミッド文字でも記されていない為に解読に時間を要したが、レイジングハートに翻訳してもらい何とか読むことが出来た。
なのは「明日の正午、市内の廃工場にて待つ・・・」読み終えたなのはは巻物から顔を上げた。
なのは「その場所へ行けばヴィヴィオを解放する為の条件を教えてくれる・・・だけど、そうすると皆を裏切ることになっちゃう・・・私はどうすれば良いの・・・?」暫く考えていたが軈て決心が固まったのか右手を握りしめて言った。
なのは「ヴィヴィオの母親は私だけ。 例え皆を裏切ることになろうともヴィヴィオを必ず助け出してみせる。」そう決意したなのはは、行動を開始した。
行動を開始するにあたってなのはは心の中でかつての仲間達や夫であるラッキーに詫びた。
なのは(皆、ゴメンね。ヴィヴィオを救出するまで私は皆を裏切ることにします。そしてラッキーさん、私が居ない間和音達の事お願いします。)
本編の補足をさせてもらいますとキュウレンジャーの世界となのは達の世界はつながっています。ジュウオウジャー本編最終回で人間界とジューランドがつながった世界となりますがあれのキュウレンジャー版だと認識してよろしくお願いします。
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未来編 2話 日常の崩壊
それでは本編をどうぞ。
ー海鳴市 廃工場ー
翌日なのはは、巻物に書かれていた場所に来ていた。
なのは「巻物に書かれて居たのはここだよね・・・」と言ったその時だった。建物の奥の方から昨日会った宇宙人が姿を現した。
???「ここへ来たという事は仲間を裏切る覚悟が出来たと見て良いな?」
なのは「・・・・・・」
???「黙秘という訳か・・・娘の為なら嘗ての仲間を平然と裏切るとはな・・・」
その言葉を聞いたなのはは喉元まで出そうだった言葉をぐっと堪えて言った。
なのは「昨日の約束履行して頂けるんですよね?」
???「私の最終計画が成功した暁には娘を解放してやるさ。」
なのは「最終計画?」
???「それについては追追話す。」
なのは「分かりました・・・」
???「付いてこい。案内しよう。」宇宙人はそう言うと廃工場の地面を軽く蹴った。
するとなのはと宇宙人の前の地面が左右に割れるように開かれ、地下へと通じる階段が現れた。
階段が現れて宇宙人は降りていく。
なのはもその後を付いていく。
なのは「っ!?」
一番下まで行くとなのはは顔を青ざめた。
地下には筒状の機械が左右に並んでおり、中には緑色の液体と液体に浸けられている生物たちが眠るように入っていた。
機械についたプレートにはその生物の名前と出身地か出身の星が書かれていた。
宇宙人はその開けられた道を歩き奥へ進んでいく。
なのはもその後を付いていくが筒の中に浸けられている生物たちを見て気分が悪くなりそうになっていた。
?「ここは俺が目的のために集めた研究材料たちだ。ま、3人ほど捕まえ損ねたがな」
青ざめ、気分が悪くなりそうになっているなのはに宇宙人はそう説明した。
宇宙人の言葉通り、奥3つの筒は空で名前部分には"RZ"、"RG"、"GG"、出身地は"地球"とプレートに書かれていた。
?「コイツら3人は他のとは比べ物にならなかった。闇を宿し光の超人、人を食らう仮面、神殺しの竜、それぞれの異名に違わぬ強さだったよ。この俺が逃げるので精一杯だった」
懐かしそうに宇宙人は語る。
?「だが、次はしくじらん。貴様がいるからな」
なのは「それってどう言う…」
なのはが聞き返した瞬間、宇宙人は両腕から触手を伸ばしてきた。
伸ばされた触手はなのはが反応する前になのはの背中に回り込み、針を出して刺した。
なのは「あぐっ・・・いったい・・・何を・・・・・・」
?「悪いが今からは貴様は俺の命令だけ聞く人形になってもらう。そうでもしないと、仲間と接触されでもしたらこっちが困るからな」
宇宙人はそう言うと触手を通して何かがなのはの体内に入っていく。
なのは「あが・・・あ・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
頭を押さえてなのはの苦しみの悲鳴が轟く。
なのは(な、何!?何かが・・・入って・・・くる・・・!?あ、頭が・・・頭が焼けるみたいに痛い・・・・・・!!)
頭を押さえて苦しむなのは。
?「苦しいのは一瞬だ。貴様に注入しているのはとある組織が使用した『改造ナノマシン』だ。内部から貴様を改造する」
宇宙人はそう言って何か―『改造ナノマシン』をなのはに向かって入れ続けた。
なのは(頭が焼けるみたいに痛い・・・み、皆との・・・思い出が・・・焼ける・・・消えてく・・・嫌だ・・・消え・・・な・・・い・・・で・・・助・・・け・・・・・・・・・)
なのは「・・・・・・・・・・・・」
やがてなのはは声も上がらなくなった。
?「改造完了だな。貴様は今から俺の手足となって働く人形、改造人間・デビルマジシャンだ。いいな?」
デビルマジシャン「はい・・・」
宇宙人に聞かれてなのは―いや、"改造人間・デビルマジシャン"は虚ろな目をして答える。
?「よし、じゃあ貴様と仕事をする奴らの所へ案内してやる。着いて来い」
宇宙人が言って歩きだすとデビルマジシャンもその後を付いていくのだった。
いかがでしたか?デビルマジシャンとして謎の宇宙人の手下となってしまったなのは。これから一体どうなるのでしょうか・・・それはこれからの展開に期待しましょう。また、この後なのはのパートナーを決める為のアンケートを行います。皆様奮ってご参加ください。
それでは次回の本編でお会いしましょう。
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未来編 3話 なのはの裏切り
それでは本編をどうぞ。
ー海鳴市 廃工場ー
改造ナノマシンによってなのはをデビルマジシャンへと改造し終えた宇宙人が名乗った。
???「まだ名乗っていなかったな。私の名はデモスト。「幻魔空界十二使徒」のひとりにして「宇宙忍者暗黒団の首領」だ。」
なのは(デビルマジシャン)「デモスト様・・・畏まりました。今後はあなたの命令に従います。」
デモスト「頼むぞ、デビルマジシャン。」
なのは(デビルマジシャン)「お任せ下さい。必ずやあなたのお役に立って見せます。」
改造を終えたデモストはデビル マジシャンとなったなのはを連れて奥の部屋へ行こうとした時だった。
?「そこまでよ、デモスト!」
女性の声が聞こえて振り向くとそこには忍び装束姿のハミィがいた。
ハミィ「何を企んでるか知らないけど、この世界であんたの好きには・・・」させないと言おうとしてハミィはデモストの隣に立っている人物を見て驚愕した。
ハミィ「なのはちゃん!?何でここにいるの!?」
だが、デビルマジシャンとなったなのはの耳には届かない。声が届かないと分かったハミィは、デモストの方を見て叫ぶ。
ハミィ「なのはちゃんに何をしたの!」
デモスト「知りたければこの俺を倒してみるんだな。最も倒せたらの話だが。」
その言葉を聞いたハミィは、即座にチェンジし戦闘を始めようとしたがその前に立ち塞がった人物がいた。
デビルマジシャン(なのは)「デモスト様には1歩たりとも近付かせはしない!」
ハミィ「なのはちゃん・・・お願い!そこを開けて!」
デビルマジシャン(なのは)「言ったはずだ。1歩たりとも近付かせはしないと。」
デモスト「丁度いい。戦闘能力を見ていなかったからな。腕試し程度に潰してやれ。」
デビルマジシャン(なのは)「畏まりました。」そう言うとハミィに攻撃を始めた。
ハミィ「闘うしかないの・・・はっ!」ハミィは、嘗ての仲間だったなのはに攻撃されてショックを隠せないでいる間に距離を詰められてしまい慌ててキューレイピアで防御した。
ハミィ「お願いなのはちゃん!元に戻って!」
デモスト「何を言っても無駄だ。俺の言葉しか聞こえないからな。」
ハミィ「そんな・・・」と落胆すると同時にキューレイピアでひたすら防御に徹していた。
防御する中で何とか隙を作りデモストに攻撃できないかと思案しつつデモストの方を見ていると・・・
デビルマジシャン(なのは)「余所見をするな!!」
デビルマジシャンの容赦ない魔力攻撃がハミィを襲う。
カメレオングリーン「うわあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
デビルマジシャンの攻撃をキューレイピアで防いでいたが力でごり押しされ吹き飛ばされてしまい、同時にチェンジも解けてしまった。
ハミィ「うう・・・強い・・・」
デモスト「嘗ての仲間には攻撃できないか。」
ハミィ「く・・・何を・・・しようと・・・してるの?」
デモスト「この宇宙を教祖フメイン様に献上するのさ。」
ハミィ「この宇宙を教祖フメインに献上・・・?そんな事させる訳無いでしょ!」
デモスト「だが、現に貴様は私の配下であるデビルマジシャンですら倒せていないじゃないか。」
ハミィ「それは・・・」
デモスト「つまり貴様は嘗ての仲間には攻撃出来ないということさ。フハハハハハ!」とデモストが高笑いをしている陰では・・・
ハミィ(どうしたら・・・私にできることは・・・)とハミィが思案していた。
いかがでしたか?宇宙忍デモストの企みを聞き、さらになのはが敵に寝返ったことで攻撃ができないハミィは、どうなるのかこの続きは次回の本編で。
さらに、活動報告で書きましたが、アンケートを再度実施します。皆様そちらもぜひご参加ください。
アンケートの期限は前回と同様一か月後とします。
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