俺の名前はバルトロメオ (名無しの匿名 )
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俺の名前はバルトロメオ

バリバリの実は最強。ハッキリわかんだね。


 俺の名前はバルトロメオ。

 

 名字は無く、悪魔の実の能力者…の筈だ。

 

 ついでに言えば転生者でもある。

 

 バルトロメオだと言っても、(にわとり)ヘヤーでもなければパンクな格好もしてない。

 共通点と言えば、精々が緑の髪(染めている訳では無く地毛である)な事、それとバリバリの能力者な事くらいだ。

 実際に自分で実を食べた訳じゃないからそれも怪しいがな。

 

 原作と大きく違う点はかなりハイスペックな身体能力と(実を食べてないから)カナズチじゃ無い事だな。

 

 あ、あと覇王色以外の覇気(武装色と見聞色)は使うことが出来るみたいだ。財布をスった時になんとなくで使えたから間違いない。

 

 物心付いた時には一面ゴミだらけのスラム?みたいな所で暮らしてた。

 名前がバルトロメオだし、バリバリの能力者だしで、不確かな物の終着点(グレイ・ターミナル)かと思ったが違うらしい。

 ここに住んでる奴等(何故かガスマスクを付けてる)が言うには流星街と呼ぶそうだ。

 何でも此処の人間は戸籍が無いそうで、此処の住人をギャングやマフィアに斡旋し金品や物資、兵器などと交換してるらしい。

 

 此処はいろいろと物騒だが、そのお陰で俺みたいな(見た目)ガキでも金を稼げる訳だから感謝はしないが有り難くは思っている。

 

 そんな感じで傭兵紛いな事をやったりして金を稼いでた俺だったが、先日、仕事仲間もある数少ない友人から興味深い事を聞いた。

 何でも【ハンター】とやらになって【ハンター(ライセンス)】と呼ばれるカードを手に入れれば戸籍の代わりになるという話だ。

 

 …正直生まれ故郷とは言え、こんなゴミ溜め、或いは掃き溜めと呼ばれるこんな場所にずっと居たくはないと常々思っていたこともあり、その話を聞いた瞬間から俺の心は決まった。

 

《冒険王に俺はなる!!》

 

 …言ってみたかっただけだ。いろいろ違うとはいえ、ワンピース世界の住人だからな。

 

 ともかくして俺は【ハンター】になるべくしてこの流星街を旅立とうと思い至った訳だ。

 

 

 

「ん?…バルじゃないか、どうしたんだ?こんなところで」

 

 流星街を出ようとしたところ声を掛けられた。

 

 視線を声の方に向けるとそこにはブックカバーを付けた本を片手に、眼鏡を掛けた友人が座っていた。彼の名前は『クロロ・ルシルフル』流星街(ここ)の人間としては珍しく外に興味を持っている奴の一人だ。

 

「おお?クロロじゃねぇか!お前こそこんな場所でどうしたんだ?この前なんたら族の眼を取りに行くって言ってたろ?」

 

「あぁ、それなんだが……お前も来ないか?」

 

「来ないかって、俺をか?」

 

 クロロが俺を誘うなんて珍しい。

 

「んー…、宝は山分け、つーかその宝は金になるのか?」

 

 金額次第では【ハンター】になるのを一旦置いといてこっちを優先してもいい。

 

 …あー、でもなぁ、クロロが動くって事は必然的にあいつ等も着いてくるよな…。俺、あいつ等苦手なんだよなぁ…。

 

「ああ、宝は山分け、宝の価値は確か…一対のセットで最低額1億位だった筈だ」

 

 1億…最低額?…オークションか。

 

「…最低額ってのはヨークシン次第って事か?」

 

 前に仕事の戦利品を売っ払った時に行ったが…予想額の10倍は行ってたな…。希少品ばっかだった事もあるが。

 

「ああ、その通り。いっても裏ルートを使って売り払うから手元に入るまで多少時間が掛かるがな。ついでに言えばクルタ族の緋色の眼は世界三大美色とも言われている。お前の好きな金の匂いがするだろ?どうだ、やる気になったか?」

 

「ああ、俺も参加させて貰うぜ」

 

 流石に10億は見逃せんわ。世の中金だよ金。

 

「それは良かった。決行は一週間後の11月20日、場所は…携帯は持ってるか?」

 

 懐から抜き出し、見せる。

 

「…よし、詳細は携帯に転送したからそっちを見てくれ」

 

 早速ファイルを開き、場所を確認する。…OK、アイジエンね。

 

 確認したところでクロロに1ついい忘れていた事を聞く。

 

「そういや、お前の他に誰が来るんだ?」

 

「実行は、俺、マチ、ノブ、ウボォ、シャル、パク、フランクリン、フィン、フェイ、の9人。つまり全員だ」

 

「…そんなに強ええのか?そのクルタ族ってやらは」

 

 俺の苦手なマチとウボォがいるのは置いといて、クロロは基本合理主義者だ。不必要な過剰戦力投入は絶対にしない。そんなクロロが全員で行くとは…どんなバケモンだよクルタ族ってやつは。

 

「…一説によるとクルタ族は赤鬼と呼ばれる戦闘種族の末裔らしい。小柄な体躯からは予想もつかない筋力、膂力を持ち何より回復力がずば抜けて高いらしい」

 

 外見と一致しない筋力…心当たりがある。

 

「…念か?」

 

 念は一応、俺も使えるが覇気の方が使い勝手が良いからつい、覇気の方を使っちまうんだよなぁ。そろそろ訓練するか?

 

「恐らくな、ただその練度は予想がつかん。」

 

 念はなぁ、外見じゃ分からんし、何より突拍子もなく発動したりするから出来れば相手にしたくない部類の相手だな。バリバリの能力者の俺が言うのも何だけど。

 

「…さて、お前に伝えたし、俺はアジトへ戻る。それじゃあな」

 

 そう言い、クロロは右手に先程持っていた本とは違う、何処か異質な本を出現させ、その場から消える。

 

「…やっぱ便利だな~クロロの念能力(スキルハンター)

 

 俺もなんか創ろうかな?念は使えるんだし。攻撃と防御は覇気と能力で何とかなってるから良いとして、問題は回復能力と機動力かなぁ。その辺はおいおい考えとくとして…、そろそろ移動しないと間に合わなさそうだな。

 

 先ずは、バリアで土台を造り、乗る。そして俺を囲うようにしてバリアを出せば、即席…つーか俺の何時もの移動手段の完成だ。

 

 一応安直(且つ適当に付けた名)だが技名もある。

 

守護領域(バリアガーデン)守護車(ボクス・カー)

 

 この守護車は俺の能力の届く範囲内なら思い通りに動き、進む。つまり俺を乗せながら移動するこれは実質何処でも行けるって訳だ。

 

 そして俺の意思で物質(今は大気)を通過させ、逆に俺にとっての害的要因は全て排除(カット)される。

 

 そんな(適当に作った割には高性能な)守護車に乗り、アイジエン大陸へ向かった。

 

 …機動力はこれで解決じゃん。思考が念能力に縛られてたかね?

 

 




続かない


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