カラスに転生した (MK/シュウ)
しおりを挟む

カラスに転生した

どうも、あけましておめでとうございます。MK/シュウです。
今年は戌年なのに酉というか鳥です。更にもっと言えば烏です。
まぁ暇つぶしにでもなれば幸いです。では、どうぞ


どうも、只の中学3年です。

受験勉強の途方の無さに明け暮れて、帰り道を歩いていたら、カラスが轢かれそうになっていたので助けました。

…まぁ、自分は死にそうだけど。

皆さんなら、カラス如きどうでもいいじゃん、むしろ死ねと思うだろう。

俺はそうは思わなかった。

雀も、目白も、カラスも所詮は鳥だ。ならば平等に愛すべきなのでは?

それに俺はカラスが大好きだ。

あーあ…せめて生きている内にエースコンバットやりたかったなぁ…あとラストレイヴンのラスジナ倒してない…それに艦これのイベント制覇してない…

…………………………………………………………………………………………………………

目が覚める。

辺を見回す。

なんか枯れた植物っぽいのに囲まれている。青いのはなんか金属っぽい…ハンガーかな?

自分の姿を確認する。

なんかピンク色の体。腕に相当する部分が手羽。

バサバサと羽音がする。

音がした方向を見る。

カラスだ。

くちばしの太さからしてハシブトガラスだろう。

結論。

ハシブトガラスに転生した。

とりあえず、お腹空いたからご飯ください。

…………………………………………………………………………………………………………

斯くして、俺はハシブトガラスの三男坊として生まれたのだ。

最初のうちは、食べては寝て食べては寝ての繰り返し。

三ヶ月もすれば黒い羽が生えた。

で、その間にいくつかわかったことがある。

自身のスペックが何故か確認可能なのだ。

現在がレベル2、保持スキルが燃費向上。レベルが1上がることによってスキルが1つ追加されるようだ。

次に、レベルは食事、狩り等で上がっていく。

そしてスキルにはスキルレベルが設定されており、任意のスキルを使っていく内にそれは上がるということだ。

尚、燃費向上とは簡単に言えばお腹が空きにくくなるのだ。

特に餌の少ない冬の時期にはすっごい便利。でもあくまでも腹が減りにくくなるだけだから、餓死の可能性もある。

で、いつ空を飛べるようになるんだっけ?

「とりあえず巣の外に出てみるか。」

一応人間語で表記してあるが実際はカーカー言ってるだけです。悪しからず。

で、実際出てみたっけいつも見ている風景とは違った。

木の中間部から見た風景は、少し違った。木の天辺から見るほどの清々しさは無い。

だが、人間の頃じゃ味わえない風景。

「…良いじゃねぇか。」

ああ、飛ぶのが楽しみだ。

これからの未来が尚更楽しみになった。

そのときは知らなかった。これから自分がある戦争に巻き込まれ、その中でとんでもない奴らと出会うことを。




現在メインで更新してる電脳鎮守府とは別の世界です。
ちゃんとした現実です。
こっちは下手すりゃ電脳鎮守府より更新が遅いかもしれません。悪しからず。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

梟に襲われた。

どうも、第2話です。
余談ですがカラスは猛禽類が種族的に嫌いだそうです。


さて、俺は三歳になった。ちゃんと空も飛べるし餌も取れる。

だが、夜は行動できない。

何故かって?

それはフクロウがいるからだ。

カラスの天敵は、意外にもフクロウである。まず、カラス全般は夜目が効かない。そして飛行能力は高くない。むしろ普通である。

そしてフクロウは飛行能力が高い上、夜目が効く。まぁ夜行性だしな。

そしてカラス中でも有名であろう銀の星もフクロウの手によって最後を迎えた。

草食のフクロウにでさえカラスは警戒する。ハシブトハシボソ関わらずである。

故に、フクロウはカラスの天敵である。

流石に死にたくないので、いつもは寝床で寝てるが…

「ちくしょうめ…」

落ちた。気づいたら落ちてた。

さて早くもどらないと…

 

ほうほう

 

悪寒。警戒レベルを最大限まで引き上げる。各感覚を澄ます。

どこから来る…

 

ばさ

 

後ろか!

右に転がって回避する。

現在持っているスキルで夜目の効かなさは克服した。故に、しっかりとフクロウを捉えた。

フクロウが急旋回してこちらへ向かってくる。

「手間ぁかけさせるな」

フクロウがそう言い、足を出してこちらを仕留めようと襲いかかる。

ジャンプして回避。

その跳躍は普通のカラスにはできない高さ。

そのまま、背中にしがみつく。

離せと言わんばかりにフクロウがいろんな機動を取る。

「いい加減に落ちろ!イレギュラー!」

それでもしがみついて…嘴をフクロウの首に叩き込む。

「ぐぁっ」

いきなりの痛みに、フクロウが失速。

さらに嘴を深く突き刺す。

それでも落ちない。

しっかりしがみついて、嘴を引き抜いて、再度ぶち込む。

今度は背骨を狙って。

背骨を咥える。

「あ゛…が…ががっ…」

それを思いっきり引き抜く。

そのショックで、墜落するフクロウ。

念のため、離れる。

そして、落ちた死に損ないに嘴を何度も叩き込む。

何度も、何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も叩き込む。

気づけば、そいつの頭部は見る影もなくグチャグチャになってた。嘴は、所々が欠けていた。

〈レベルが上がりました 4→10〉

〈スキルが追加されました。〉

〈空中戦闘適正S〉

〈動体視力強化〉

〈色彩拡張〉

〈飛行能力強化〉

〈接近戦闘能力強化〉

〈治癒能力強化S〉

 

体の形状が変化する。

嘴は切れ味が良くなり、翼周りは強靭になり、視界が鮮明になる。

久々の視界。

色の付いた景色。

嬉しさのあまりに空へ飛翔する。

「グギャアアアアアアアアアアアアア」

カラスとは、到底思えない鳴き声。

それが、夜の空に響き渡った。

 

………………………………………………………………………………………………………………………………

彷徨ってるとき、そいつを見た。

かつての職業と同じ名前の鳥。

ああ、自分が憧れたのはこれだったな。

俺は、この時、かつて自分が望んだ目標を思い出した。

………………………………………………………………………………………………………………………………

転生して以来、変わらないと思った毎日が、変わった。

恐らくあれはハシブトガラスだ。

だが、所々が異常に発達してる。

あれが転生者であれ、進化した烏であれ、初めて面白いと思えた。

只の識別番号じゃ面白くない。

名付けるならば『Night Crow』が妥当だろう。

こいつは、絶対、面白いと確信した。

 




主人公がチートの入り口に立ちました。
そしてまだ艦娘が出ない。
最後新しいキャラが出ましたが二人とも転生者です。
それでは。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

別の転生者

かなり遅れてしまいましたが、第三話です。
今回は第二話の最後にでてきた観察していた人とのお話です。


俺がカラスのようなものになって以来、ヤケに同族にビビられるようになった。

因みに長兄が俺を見たときは卒倒した。

まぁ、こんな身体じゃモテるどころか化物扱いなので、独り立ちした。

多分、もう三歳だし独り立ちしても大丈夫だと思う。

まだ嘴の中が赤いガキだが。

因みに、カラスは群れの中で強い個体がモテる。

その上離婚率が低い。

以上、豆知識。

そういえば最近視線を感じるんだけど…何でかな?

………………………………………………………………………………………………………………………………

今日も『Night Crow』は独りだ。

こいつを発見して以来、僕はこいつを観察している。

発見したのは一ヶ月前だ。

夜分、森の中で鳥の生態を調べてたら梟を仕留めた小ガラスを見つけた。

すると、小ガラスの身体は急に変形しだした。

最終的には猛禽類より…いや、今まで見てきた猛禽類より禍々しくなった。

羽の黒さと嘴の原型からかろうじてハシブトガラスと認識できる。

僕は2つの仮設を立てた。

一つは、ホントの本当に突然変異。

もう一つは、僕と同じ転生者であるという事だ。

僕は前世はただの女子中学生だった。と、言ってもオタクの類ではあった。

この世界に転生して、親は共働きで暇だったので、鳥の観察を始めたら、意外と面白かった。

 

カシャン

 

ベランダに何かが当たる…いや、音からして着地?

ベランダを見てみると…

 

「………」

「⁉」

『Night Crow』がそこにいた…と言うかこちらを見てた。

 

………………………………………………………………………………………………………………………………………

ふむ、こいつが視線の主か。

何か畏怖とも違った人間の視線だから来てみれば…なんとまぁ中学生ぐらいの女子じゃぁありませんか。

「ど…どうして!?気配消去は使ってたハズなのに!?」

「カ!?」

気配消去?ひょっとして転生者?。

「…ひょっとして…僕の言葉に反応?いや、理解している?」

察しがいいな。にしても僕っ娘か…アリだな。

取り敢えず頷く。

「⁉やっぱり…じゃあ…君は転生者?」

頷く。

「じゃあ…喋れる?」

勿論横に振る。

「筆談は?」

頷く。行けるかどうかはわからんが。

「じゃあ…」

僕っ子がベランダの窓を開ける。

ありがたく入らせて頂こう。

一礼して、開かれたベランダの窓に入った。

………………………………………………………………………………………………………………………………………

(さて、部屋に入れてしまったが…なんと呼ぼう)

紙とペンを用意しながら考える。

今考えてるのは彼をどう呼ぶかだ。

取り敢えずそれは置いといて、彼の前に紙とペンを置く。

彼が脚で掴み、文字を書く。

[ありがとうございます。ところで、なんとおよびすればいいでしょうか。]

「禄崎夜目。夜目でいいよ。」

[わかりました。やめさん。今はひらがなやカタカナしかつかえないのでごりょうしょうください。]

「わかったよ。じゃあ…何時ぐらいに生まれた?」

[さんねんまえです。さんねんまえにフクロウにおそわれて、ぎゃくにたおしたらこんなからだになりました。]

襲われて…倒す?

「スキルの影響ですか?」

[おそらくそれです。それとレベルがあがったのもあるとおもいます。]

レベルって…あったんだこの世界。

…………………………………………………………………………………………………………

俺がこの僕っ娘…いや、夜目からの質問を受けて一時間ちょい経った。

夜目もどうやらオタクの類だったそうだ。

しかもSTGの方が得意だとか。

どうやら既にスキルの事も知っており、その内容は『気配消去』と『観察強化』と『R開発』だそうだ。

『気配消去』は、シンプルに自分の気配を消す。レベルも上がりやすいが、それ以上の索敵系スキルには効かないそうだ。そう聞くと何かゲームっぽい。

『観察強化』は、文字通り観察力に関わるモノ…目や集中力を強化するモノだそうだ。

『R開発』は、なんとSTG『R-TYPE』にでてきたR-戦闘機を作れるというモノだ。しかも元々の人が乗れるサイズからラジコンサイズまで自由自在だそうだ。

本人はR-TYPEはちょっとやったことがあるだけと言ってるが、真偽は定かではない。

尚、俺につけられた『Night Crow』はエースコンバットのオリジナル機体『X-49 NightRaven』から取ったそうだ。キース挾み機とか言っちゃいけない。

「ところで…」

[はい、なんでしょうか?]

「『Night Crow』だと呼びにくいから…『クロ』って呼んでもいいかな?」

おお、あだ名か…そういやあだ名で呼ばれたことってなかったな…

[べつにかまいません。]

実際嬉しいです。

「あと、敬語じゃなくてもいいんだよ?」

[では、おことばにあまえさせていただこう。]

「じゃ、これからよろしく、クロ」

[おう]

紙に返事を書いて、差し出された手を翼で握り(?)返した。

 

 

 

 

 

 

 




観察してた子は僕っ娘でした。
因みに『夜目』と書いて『やめ』と呼びます。
決して『よめ』では無いのでご注意を。
さて、夜目と聞いてR-9Eが思い浮かんだ人はどれくらいいるのだろう…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

転生したらしきヤツら

あけましておめでとうございます。
一段落したので投稿です。
あとエースコンバット7出ましたね。
大統領落とさないと話進まないのはショックでした。
あと懲罰部隊のヒャッハー具合好き。


さて、あの日以降時々夜目の家に来たりしている。

どうやら最近、夜目が『転生者感知』なるスキルを手に入れたそうで、現在わかっている転生者を教えてもらった。

「先ずは、『蛇』についてだ。ぱっと見カナヘビっぽいが、カナヘビにはない特徴があるので詳細は分からない。」

[カナヘビ…]

爬虫類の転生者もいるのか。だとしたら両生類や魚類の転生者もいそうだ。

「あと特徴でバンダナを巻いてる。」

[ダンボールに潜んでそうだ…]

脳裏には某潜入ゲームの主人公がよぎった。

「次、『エビフライ』について。どう見てもオオスカシバ。でも通常のオオスカシバより素早く、鱗粉に認識阻害効果もある。」

[コジマ粒子ってよりはGN粒子みたいだな。]

「因みに自己防衛で鱗粉を収束、ビームみたいなモノを撃ってた。」

[鱗粉とは(哲学)]

因みにオオスカシバはスズメガの類だが蛾とは思えないほどかわいい。

「次、『赤鷹』。鷹だけど翼が前進翼見たくなっている。そして赤い。こいつもビーム…というよりはレーザーが撃てる。」

[鷹…ADF-01かな?]

脳裏にはエースコンバット5のTAS動画がよぎった。TLSであんな芸当ができるのはTASさんか変態ぐらいだと思う。

「次、『赤鷲』。羽毛が赤い事以外は普通の鷲。こいつもレーザーを撃てる。」

[鷲…ADA-01かな?エースコンバットの機体が動物化するだなんて…怖い。]

そのうちワイバーンとかアニ機とかイカとか出そう。

「次、『リボン付き』。一見ただのハヤブサ。でも、右翼にリボンのような柄が付いている。」

[リボン付き…まさかメビウス01とかじゃないよね?]

「あり得る。」

できれば、会いたくないなぁ。出会ったらデス・ノボリが立ちそうだ。

「次、『カブト』。カブトムシだけど黄色い。そして角からミサイルが出る」

[む…し?]

ついに生物かどうか怪しくなった。

「ついでに体内に正六角形の熱源。」

[…メダロットかな?]

「ありうる。」

『カブト』、非生物説が濃厚になった。

因みに俺はメダロットだとシアンドックが好きです。

「今のところはこれぐらいかな。」

[人外ばっかだな]

「誰でも人間に転生できる訳じゃ無いからね」

[ご都合主義なんて無い。]

 

 

その後、夜目の家を出た。

とくに何も食べなくて良いのでしばらく海沿いを旋回飛行する。

すると、遠くから機械音。

いや、プロペラが空気を切る音だ。

音の主が視認できる距離まできた。

その体は真っ黒だった。黒の中でもどす黒く、底の見えない色。

その体は機械的だった。なおかつどこか生物的でもあった。翼と思わしき部分には爆弾らしきもの。体の下部には機銃と思わしきモノ。

そして、そいつは機銃を撃ってきた。

「あぶねっ」

ブレイクして回避する。俺がただのカラスだったら確実にただの死体だっただろう。

こいつがどういう存在で、どんな目的があるかは解らない。

でも、俺にとって敵でここで仕留めないと俺が死ぬのは理解した。

 

機銃もなく、ミサイルも特殊兵装も無い。エースコンバットだったら詰みだ。

でも今は近接攻撃ができる。近づけるかが問題だが。

「クロ エンゲージ」

小さくつぶやき、ほぼ無理ゲーな戦闘に突入した。

 

 

 




やっと、艦これタグ回収できそう。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。