輝きのAqoursとゼロ (ズラマヨ)
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First season
はじまり


途中、文が無茶苦茶になるかもしれませんがその際は指摘お願いします
原作の話を中心に展開して行くのでアニメ本編の内容を省略することもあると思います


「分かったような事を言うな!」

 

「レッキングバースト!」

 

衝突し合う2対の巨人

そこから発せられた光線がぶつかり合う

 

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「ジーードォォォォォォォォォォ!!」

 

「さよなら…父さん」

 

激闘の末闇の巨人ウルトラマンベリアルは息子であるウルトラマンジードによって倒された

 

ーーーーーー

ここ浦の星学院高校は数年前まで女子校であったがどうゆう訳か男女共学となっている

 

桜が舞い、新入生が門を通って行く、これから高校生活が始まるのかと期待に胸を弾ませる。そう今日は入学式

 

あらゆる部活動の勧誘が校舎の外で行われている中、桜の木下でダンボールの上に立ち勧誘してる1人の女子高生とビラ配りをするもう1人女子高生

 

「スクールアイドル部でーす!春から始まるスクールアイドル部!よろしくお願いしまーす!あなたも!あなたも!スクールアイドルやってみませんか?」

 

「輝けるアイドル!スクールアイドル!」

 

「千歌ちゃん…」

 

「スクールアイドルでーす…

今大人気の…スクールアイドルでーーーす!」

 

彼女の頑張りとは裏腹に誰も興味を示さない

 

「あっいたいた、お疲れ様〜」

 

「あ!零斗くん」

 

「どう?メンバーは集まった?」

 

「それが…」

 

曜が千歌の方を向く。疲れ果てたのか、はたまたやる気が無くなったのか千歌はダンボールの上に座って俯いている

 

「だ、大丈夫?千歌?」

 

「零斗くん…みんなスクールアイドルに興味ないのかな?」

 

「まぁそう落ち込むなよ、まだ分からないだろ」

 

「はぁ〜」

 

そう言った途端千歌が何かに気付いた、その方向には2人の女子高生、おそらく新入生だろう。他の新入生と比べてもとても可愛らしい顔をしており、曜は美少女?と声を漏らす

 

 

「あの!スクールアイドルやりませんか?」

 

千歌はその2人の前に行き勧誘をし始める

 

「ずら?」

 

黄色のセーターを着た子が聞きなれない言葉を口にする

 

「ずら?」

 

「い、いえ、」

 

「大丈夫!悪いようにはしないから、あなた達きっと人気が出る。」

 

その子が困っているともう一人の赤髪の子がチラシを凝視している

 

「興味あるの!?」

 

「ライブとかあるんですか!」

 

 

「これから始めるところなの、だからあなたみたいな可愛い子に是非!」

 

「へ?」

 

途端その子の顔が青ざめる。それを見た黄色いセーターの子が耳を塞ぐ

 

「ピギャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

 

「ルビィちゃんは究極の人見知りずら」

 

びっくりするほど大きな声で叫び始めた。まさかあんなに大きな声が出るとは…

 

すると

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ〜!」

 

今度はなんだと思ったら、空から女の子が降ってきた。明らかに痛そうな着地をして顔を隠していると空からバックが頭の上に落ちてきた。なんてかわいそうな子なんだ

 

「「色々大丈夫?」」

 

千歌と零斗が口を合わせそう言うと

 

「ここはもしかして地上ぉ?」

 

「「「大丈夫じゃない」」」

 

今度は零斗、千歌、曜の3人が口を合わせる

 

(今年はすごい子達が入学したなぁ〜)

 

「と言うことはあなた達は下劣で下等な人間ということですか?」

 

曜は軽く引いていた

 

「これより足大丈夫?」

 

「いっ…痛いわけないでしょ、この身体は単なる器なのですから!ヨハネにとっては、この姿はあくまで仮の姿。おっと、名前を言ってしまいましたね。堕天使ヨハ〜」

 

「善子ちゃん?」

 

「やっぱり善子ちゃんだ!花丸だよ。幼稚園以来だねぇ〜!」

 

どうやらセーターを着た子は花丸、空から降ってきたのが善子というらしい。

 

「はぁ、なぁ、まぁ、るぅう⁉︎人間風情が、何を言って⁉︎」

 

「じゃーんけーんポン!」

 

急に繰り出されたじゃんけんで喜子ちゃんが出したのは妙な形をしたチョキだった

 

「そのチョキ!やっぱり善子ちゃん!」

 

「善子言うな!私はヨハネ!ヨハネなんだからねー!」

 

そう言って逃げ去っていく善子

 

「どうしたの善子ちゃーん!」

 

「待って〜!」

 

続いて花丸と赤髪の子ルビィも走り出した

 

「あの子達……後でスカウトに行こう!」

 

「ははは……」

 

すると後ろから

 

「貴方ですの?このチラシを配っていたのは

いつなん時、スクールアイドル部なるものがこの浦の星に出来たのです?」

 

振り返るとそこには黒い髪をした女の人が立っていた

 

(あれ?確かこの人)

 

「あなたも1年生?」

 

「千歌。違うよ。この人は新入生じゃなくて3年生しかも〜」

 

「嘘…生徒会長?」

ーーーーーー

 

千歌と曜はその生徒会長に呼び出され生徒会室へ向かった。

零斗も行こうとしたのだが、特に何もやってないと言うことで来なくていいと言われた。

結構することもなかったので仕方なく家に帰ることにした

 

「スクールアイドルか…」

 

千歌が始めると言い出した時は本当に驚いた。東京でスクールアイドルに興味を持ったと言っていたが本当に大丈夫だろうか?そんなことを考えながら眠りにつく

 

 

ーーーーーー

 

謎の違和感で零斗は目が覚めた。地響きが鳴り、辺りが揺れ始めたのだ。最初は地震だと思っていたが外を見た途端、それが間違いだと理解した。海の中から何が出てきたのだ

 

「なんだよアレ、怪獣?」

 

 

その怪獣を見たは者全てはこの世の終わりを悟った




主人公の名前は神田零斗
零斗はジードの伊賀栗レイトから
見た目はさくら荘のペットな彼女の神田空太くん設定
Aqoursの高海千歌、渡辺曜は小学校からの友達(幼馴染)
そして現れた怪獣はゲスラ
果たして零斗とゼロはどのようにして出会うのか?
まぁジードなどを視聴した人は分かると思いますが笑


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光の戦士

零斗とゼロのファーストコンタクト


海から現れたトカゲのような魚のような怪獣は建物を蹂躙していく。

零斗はただ黙って見ているしかなかった。周りには逃げ惑う人々で溢れている。

 

(俺今日死ぬのかな…)

 

誰もがそう感じてたその時だった。

 

 

 

 

空に大きな穴開く、ワープホールとでも言うのだろうか。そしてその中から銀色の鎧を纏った巨人が姿を現した。

 

[デュアァァァ!!]

 

巨人は右腕に付いている剣で怪獣の背びれを切り裂いていく。

するとさっきまであんなに凶暴だった怪獣がおとなしくなっていったのである。

 

[お前の弱点は背びれってことは知ってんだよ]

 

鎧が左腕のブレスレットに消えていく。

突如現れた謎の巨人の登場に人々は立ち尽くしている。

 

[さぁ!決めてやるぜ!]

 

そう巨人が言うと両腕をL字型にすると腕から光線が放たれる。

 

[ワイドゼロショット!]

 

放たれた光線は怪獣に直撃し、そのまま爆散していった。

怪獣の消滅と共に沢山の歓声が上がった。

 

 

「助かったのか?……はぁ」

 

緊張の糸が切れたように座り込む零斗

すると聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「零斗くーん!無事だったんだね!」

 

声のする方を見てみると千歌がこちらに走ってきているのが見えた。

どうやら無事みたいだと安心した。

千歌にむかって手を振ろうとした瞬間、建物の瓦礫が千歌めがけて落ちてきたのだ。

 

「千歌ぁぁ!」

 

「えっ?」

 

言葉にするよりも足の方が早かった。零斗は千歌を押し瓦礫の下敷きとなってしまう。一瞬のことで状況を掴めない千歌

 

「………れ…いとくん?…」

 

返事がない。赤い血が流れるだけ。

 

「零斗くん!起きてよ!目を覚まして!何で私を庇ったの?零斗くん!」

 

千歌は感情を抑え切れず大きな声で泣き崩れた。

彼女の声は先ほどの巨人にも聞こえていた。

 

[なんて、無茶な奴だ]

 

 

ーーーーーー

 

すぐ病院に運ばれてた零斗だった。命は繋ぎ止めたらしいが意識が回復しない。いわゆる植物状態だと聞かされる千歌。話を聞いてすぐに駆けつけた曜も驚きと悲しみを隠せない。

 

「私がいなければ、零斗くんはこんなことにはならなかった」

 

「千歌ちゃんは何も悪くないよ…」

 

「でも…でも…」

 

それから時間がたち2人は疲れ果て眠ってしまう。

すると、ベットで横になっている零斗の正面にさっきまで戦っていた巨人が姿を見せたがサイズは普通の人間とサイズだ。

 

[お前の勇気のある行動感動したぜ]

 

そう言って巨人は零斗の中に消えていく。

 

ーーーーーー

 

「高海さん、渡辺さん面会時間は終わりです。」

 

そう看護師さんが2人に告げる。

 

「はい…」

 

2人は病室を出て行こうしたその時。

 

「ん…あれ、どこ?ここ?病院?」

 

声のした方を振り返るとさっきまで寝ていた零斗が目を覚ましていた。

 

「零斗くん…」

 

「よかった…よかったよ!零斗くん!」

 

「ぐぇ!苦しい!苦しい!」

 

2人は泣きながら零斗に抱きつく、なぜこんなことにはなっているのか全く理解のできてない零斗は混乱していた。が1番してたのは看護師さんだったかもしれない

 

ーーーーーー

 

「えぇ!植物状態?俺が?」

 

「そうだよ、意識は戻らないって言われてたんだけど奇跡は起きたよ!」

 

「うーん、まぁ今元気だからいっか!」

 

「「軽いよ」」

 

2人に突っ込まれる零斗。精密検査でなんの異常も見つからず次の日に退院し、学校に向かっているところである。

 

「ところで零斗くん、その左腕に付いてるのなに?」

 

「え?ん…なんだこれ!?」

 

「今気づいたの?」

 

曜が冷静に突っ込みを入れる。

 

(確かになんだこれ、今までこんなもの付いてなかったぞ)

 

と左腕のブレスレットに意識をむけると

 

[よう!俺はゼロ、ウルトラマンゼロ、]

 

突如謎の声が聞こえる

 

「ん?千歌?何か言った?」

 

「え?なにも言ってないよ?」

 

「じゃあ曜?」

 

「私も何も言ってないけど?」

 

「あれ?おかしいな?幻聴か?」

 

[幻聴じゃない、もう1回言うぞ、俺はゼロ、ウルトラマンゼロだ]

 

間違いなく聞こえたその声はまるで自分の脳に直接語りかけているみたいだった。

 

「う、ウルトラマン?」

 

「「え?」」

 

 




零斗について
零斗の両親は海外で仕事をしてるため内浦で一人暮らし中
幼馴染の高海家によくお世話になっている。

ついにゼロと零斗が出会いましたね
次はアニメストーリーを進めるつもりです


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桜の転校生

私センター試験を受けてきました。
なかなかタフな時間でしたね〜


「つまりゼロが俺を助けてくれたってこと?」

 

[そうゆうことだ。まぁ一体化した理由は他にもある。]

 

「他?どんな?」

 

[この星で本来の姿のままだと活動がしにくいんだ。だから宿主を探す必要があった。まぁ俺たちはウィンウィンの関係になったわけだな]

 

「ウィンウィンねぇ…」

 

あの時怪獣と戦っていた巨人が今は自分の身体の中にいるなんて実感が湧かない

周りを見渡してみると教室のほとんどは2日前の巨人と怪獣の事で盛り上がっていた

 

(まさかその巨人がクラスメイトの中に入ってるとは到底思わないんだろうな)

 

[まぁこれからよろしく頼むぜ零斗]

 

「お、おぉう…つかなんで俺の名前知ってんだよ」

 

[お前の中に入ってるんだから当然だろ?]

 

(当然なのか?)

 

そんな事を考えていると机に突っ伏した千歌と曜が目に入る。

そういえば生徒会長のところにスクールアイドル部の申請書を提出しに行ったんだっけ?

 

「千歌〜曜〜どうだった?」

 

「それがね〜」

 

ーーーーーー

 

「作曲ねぇ…それは問題だな」

 

まさかスクールアイドルをやるためには作曲ができないといけないなんて思っても見なかった。やはりそう甘くはないとゆう事だ。

 

「生徒会長の言う通りだった」

 

「大変なんだね、スクールアイドル始めるのも」

 

「こうなったら!」

 

そう言って机の中から何かを取り出す千歌

どうやら音楽の教科書のようだ、それも小学校低学年のものみたいだった。

 

「私がなんとかして!」

 

「できる頃には卒業してると、思う。」

 

「だよね〜」

 

[なんの話をしてるんだ?]

 

 

「あぁ、スクールアイドルだよ。その名の通り学校でアイドル活動するんだ。まぁ部活の一種だね」

 

 

「零斗くん誰と話してるの?」

 

「え?……あっ」

 

千歌にそう言われて思い出す。

この2人はゼロのことを知らないし何も聞こえない

 

「い、いや、なんでもないよ。ただの独り言。そういえばあの巨人すごかったね!」

 

不自然ながらも話をそらした。よく分からないが、これはバレてはいけないそう感じた

 

「怪獣を一瞬で倒しちゃたもんね!かっこよかったなぁ」

 

[へへ、それほどでもないぜ!]

 

(こいつ、まんざらでもないくせに)

 

「また会えるのかな?」

 

<当たり前だぜ!怪獣が現れたら俺がまたぶっ飛ばしてやるよ>

 

千歌の言葉にそう返した。だが零斗の意識とは関係なく口が勝手に動いていた

 

(まさか?)

 

「「零斗くん?」」

 

2人が不審そうにこちらを見る。

 

「おい、ゼロ今俺の身体勝手に使った?」

 

そう小声で言った。

 

[あぁ、悪りぃ、身体借りた]

 

「なんだと…」

 

どうやら、ゼロも零斗の身体を動かすことができるらしい。

もう誰の身体なのかよく分からなくなってきた。すると

 

「はーい、皆さん、ここで転校生を紹介します」

 

そう先生が言うと教室がざわめき始めた。

そしてドアから長髪の少女が教室に入ってくる。

少女の綺麗な髪がなびく

 

「今日からこの学校に編入することになった」

 

そして少女が口を開く

 

「東京の音乃木坂という高校から転校してきました。桜内梨子です。よろしくお願いします」

 

 

「おぉ…かなりの美人だな」

 

「奇跡だよ!」

 

そう千歌がいきなり立ち上がり転校生にむかって手を伸ばしそう言った。

 

「あなたは!」

 

「…え?お知り合い?」

 

それが全てのはじまりだった

 

 

「一緒にスクールアイドル始めませんか?」

 

千歌の一言に転校生は笑顔を浮かべ

 

「ごめんなさい」

 




これでサンシャインの1話終了。次回からは2話に入っていきます。
次の怪獣はなにを出そうかな〜


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スクールアイドルにむけて

今回はウルトラマン要素ほとんどないです。


「どうしても作曲できる人が必要で!」

 

「ごめんなさーい!」

 

「待って…ぐぇ」

 

ずっこける千歌。もう何回あの転校生、桜内梨子にお願いしたか分からない。廊下でも食堂でも頼んでみたがいつも

「ごめんなさい。」の、一言だけ。

普通なら諦めるのだろうが、この浦の星に作曲ができる子なんて多分あの子だけだろうから仕方がない。

 

「ほんと頑張るな、あいつ」

 

[あの転校生もなんであんな頑なに断るんだ?]

 

「さぁな?こっちが聞きたいよ。」

 

ーーーーーー

 

「1、2、1、2、1、2、1、2〜」

 

中庭でダンスレッスンの最中。

まだ認められてないのに頑張るなぁ〜と感心する。

 

「またダメだったの?」

 

「うん。でもあと一歩あと一押しって感じかな?」

 

「本当かよ。」

 

そう言って曜は流れていた曲を止める。

練習してた曲はμ'sの始まりの曲であるSTART:DASH!!

千歌がスクールアイドルになりたいと思った曲である。

 

「だって最初は」

 

「ごめんなさい!だったのが最近は!」

 

「ごめんなさい…になってきたし!」

 

「嫌がってるようにしか思えないんだけど。」

 

「大丈夫!いざとなったら!ほい、なんとかするし!」

 

また見覚えのある音楽の教科書を取り出す。

というかどこに隠し持ってたのだろうか

 

「それはあんまり考えない方がいいかもしれない。」

 

「それより曜ちゃんの方は?」

 

「あぁ!描いてきたよ!」

 

「曜のって衣装だっけ?」

 

ーーーーーー

 

「「うぉー」」

 

「どう?」

 

「すごいな。でも衣装というより制服みたいだな」

 

「スカートとかないの?」

 

「あるよ!はい!」

 

「うーん、これも衣装っていうか」

 

絵は上手いがとてもアイドルのような服装という感じはない

駅の車掌さんの制服や婦人警察の制服、挙げ句の果てには迷彩柄の軍事服にライフルを持った絵まであった。

 

「もー、もっと可愛いスクールアイドルっぽい服だよ」

 

「と思ってそれも描いてみたよ。ほい。」

 

今度のは間違いなくスクールアイドルぽい衣装だ。

さすが渡辺曜だ。

 

「おぉ!すげぇ!」

 

「キラキラしてる!」

 

「でしょ!」

 

「こんな衣装作れるの?」

 

「うん!もちろん!なんとかなる!」

 

「本当!?」

 

これで少しは希望が見えてきた。

ひとまず衣装についてはなんとかなりそうだ。

 

「じゃあ!挫けてる訳にはいかないな!」

 

「うん!じゃあもう一回生徒会室に行ってみるよ!」

 

「じゃあ俺も付き合うよ。」

 

「ありがとう!」

 

ーーーーーー

 

「お断りしますわ!」

 

「こっちも!」

 

「「やっぱり」」

 

まぁ確かにそうだ。部活の申請には最低5人必要だし肝心の作曲もできてないのだから。そのことも生徒会長の黒澤ダイヤに問い詰められる。

 

「それは〜多分〜いずれ!可能性は無限大!」

 

「…」

 

「でも最初は3人しかいなくて大変だったんですよね、u'sも」

 

「知りませんか?第2回ラブライブ優勝!音乃木坂学院スクールアイドルu's!」

 

ダイヤの機嫌がさっきより悪いのを感じた。

 

「それはもしかしてμ'sのことを言ってるのではありませんですわよね?」

 

そう言い立ち上がるダイヤ。

そのまま顔を見合わせる3人。

 

「もしかしてあれミューズって読む…」

 

「お黙らっしゃーーーーーーーい!」

 

ーーーーーー

 

「だって、前途多難すぎるよ〜」

 

「じゃあ、やめる?」

 

「やめない!」

 

「だよね〜」

 

あれから生徒会長のスクールアイドルμ'sについてのお説教を受けた。μ'sの名前を間違えたことが癇に障ったようだった。

 

「しかし、まさか生徒会長があんなに詳しいとは思わなかったな。」

 

「意外だったよね〜」

 

スクールアイドルが嫌いだと思っていたが、今日の感じだとそうでもないようだった。

 

「あっ!花丸ちゃーーん!」

 

「こんにちは」

 

後ろを振り返ると入学式でみた新入生がいた。

礼儀がいいなと感心する。

 

「あ〜やっぱり可愛い…」

 

「あっ!ルビィちゃんもいる!」

 

どうゆう視力をしてるのか不思議だった。

 

「じゃあ、俺帰るから。またなぁ〜」

 

「「バイバイ!零斗くん!」」

 

零斗家は千歌の家である旅館と浦の星と大体真ん中くらいにある。

少々体力があり運動神経の悪くない零斗は基本的に歩いて帰ることにしている。

 

ーーーーーー

 

その日の夜

 

「そういえば俺、ゼロのこと全然知らないんだけど」

 

[まぁ名前以外特に何も言ってないからな]

 

そう、零斗はゼロについてほとんど知らない。なぜ地球に来たのか。あの時の怪獣は何か。わからないことだらけだ。

 

[俺はM78星雲光の国から来たんだ。といってもこことは別の宇宙だけどな。]

 

「光の国?別の宇宙?」

 

[あぁ、実はこの地球での任務を命じられてな。本来この世界には怪獣や俺たちウルトラマンは存在しないんだ。だが何者かの力によってこの星に危機が迫っている。俺はその調査兼解決を命じられたんだ。]

 

「この前現れた怪獣もその一つってことか?」

 

[そうなるな。まぁ気にするな!俺がいればなんも心配いらねぇからよ!]

 

「そうか、ちなみに戦う時はどうするんだよ?俺の身体から出るのか?」

 

[いや、零斗の身体を借りる。]

 

「えぇ!?何言ってんだ?俺があんなのと戦える訳ないだろ!」

 

[大丈夫だ、動かすのは俺だ。お前は見てればいいんだよ]

 

「でも痛いだろ?」

 

そんな言い合いをしていると、携帯に連絡が入る。

千歌からだった。なんでも次の日曜日に海の音を聞きに行くから付き合ってくれみたいなことが書いてある

 

「……海の音ってなんだ?」

 




START:DASHはμ'sの始まりの曲ではありませんがアニメ的にということで

次で2話完結させたいと思ってます。
ラブライブの世界に怪獣を呼び寄せる何者かについてもお楽しみに。


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変身

初変身ですが、特殊な場所で変身します。


「つまりスランプってやつだね。だからここに来たってわけか〜」

 

「うん。だから海の音を聞ければ何か変わるかもって」

 

桜内梨子はピアノをしていたが最近伸び悩んでいるらしい。そこで環境を変えるため、海の音を聞くためにここ内浦に来たそうだ。

スクールアイドルができない理由がはっきりした

 

ーーーーーー

 

海の音を探しに海に入った3人。その間、零斗と浦の星の3年生松浦果南の2人だけとなった。現在彼女は家の事情で休学中。

2人は千歌と曜を通じて知り合った仲である。

 

「あれ?零斗くん。そのブレスレット何?かっこいいね」

 

「あぁ、これはウルトラm…」

 

「ん?ウルトラ?」

 

「あぁ、いや、この前買ったんです。あはははっ」

 

「そう…なの?」

 

危うく喋ってしまいそうになる。気をつけなければいつか喋ってしまいそうだ

 

 

ーーーーーー

 

しばらくして千歌と曜が出てきその後梨子が出てきた

 

「だめ?」

 

「残念だけど…」

 

「イメージか、確かに難しいよね」

 

「簡単じゃないわ。景色は真っ暗だし」

 

「真っ暗?」

 

「そうか。分かった。もう一回いい?」

 

そう言い千歌と曜はまた海に入る

 

[…!零斗、身体借りるぞ」

 

「えっ?ちょっ…まっ…」

 

零斗の許可なく身体の支配権をゼロに変わる

 

<何か海にいやがる>

 

(嘘だろ?また海?)

 

「零斗くん?どうしたの?」

 

<あんた、早く陸に戻るんだ!>

 

「えっ?…え?」

 

(ゼロ!海には千歌たちが!)

 

<あぁ!分かってる>

 

周りを見渡す。すると既に3人は海から顔を出していた

雰囲気的に海の音を聞けたみたいでホッとしたが今はそれどころではない

 

<お前ら、早く乗れ!>

 

「え?零斗くん?」

 

<早くしろ!>

 

「う、うん…」

 

いつもと雰囲気が違う零斗に千歌と曜、果南は動揺していた。

 

<あんたボートを出せ!>

 

「分かった!」

 

急いでボートを動かす。徐々にスピードが出てくる。

 

<行くぜ!零斗!>

 

(いや、ちょっと…まってぇーーー)

 

そのまま海に飛び込む。零斗とゼロ。

一瞬の出来事に4人は状況を飲み込めないでいる。

 

「「零斗くーん!!」」

 

ーーーーーー

 

海に入った状態で左にあるウルティメイトブレスレットから眼鏡のようなものウルトラゼロアイがでてくる

 

<デュア!>

 

それを装着すると身体がみるみる変わっていく

海中なのではっきりはしないがあの時みた巨人へと

 

(あれ?苦しくない…)

 

[そりゃそーだろ]

 

海の底に着くとそこにはゼロのいう通り巨大な生物がいた。

 

(あれか?あの芋虫みたいなやつ)

 

[あぁ、ツインテールだな]

 

(ツインテール!?)

 

[知ってんのか?]

 

(いや別に)

 

怪獣のいない世界ではツインテールは髪型のことを想像してしまう

 

 

[行くぜ!]

 

ゼロは正面からツインテールにぶつかっていく。

するとツインテール頭部の鞭で応戦してくる。

 

[ぐわぁ、ちっ!海の中なのになんてスピードだよ]

 

本来ならかわすことが出来るだろうが海の中ではやはり思うように体が動かない。とりあえず距離をとるゼロ

すると泳いでゼロに突進してきたのだ。その突進をもろに受けてしまう。

 

(大丈夫か?ゼロ!)

 

[あぁ、だが思ったより厄介だな。海の中だと動きづらい。

ならこれだぜ!]

 

水中ではパンチもキックも大した威力にならない。そしてゼロは次の手段に出る。頭にあった2つの武器ゼロスラッガーを合体させ、大剣ゼロツインソードに変形させ泳いできたツインテールに斬りかかる。

 

[デュア!]

 

「ギャァァア!」

 

斬り付けられ悲鳴をあげるツインテール。

 

(ゼロ、あいつ目が4つあるぞ)

 

[あれは目じゃない。そうだ、ツインテールはそこが弱点だ!]

 

そのままゼロは弱点である三半規管を斬りつける。

するとみるみるツインテールの動きが鈍くなってくる。

 

[決めるぜ!]

 

ゼロツインソードが2つに分かれてそれぞれがゼロのカラータイマーの左右に装填される。

そして放たれる光線。ゼロツインシュート

 

[ウォッーー!]

 

まともに食らったツインテールはそのまま爆散する。

 

ーーーーーー

 

「零斗くーん!零斗くーん!」

 

陸では千歌たちが零斗を探していた。突然海に潜ったまままだ帰らない。

 

「千歌ちゃーーん!」

 

「曜ちゃん!梨子ちゃん!果南ちゃん!零斗くんは?」

 

「だめ、見つからない…」

 

「どこ行っちゃったんだろ」

 

千歌の目がだんだん涙目になってくる。

みんなが諦めかけた時。

 

「イッテテェ、マジで死ぬかと思ったぞ。」

 

「零斗くん!よかった…無事で…」

 

「もう見つからないかと思ったよ。」

 

「ごめん。迷惑かけた。」

 

「もう!すっごい心配したんだよ!何してたのよ!」

 

ものすごい怒られた。こんなに怒られるのは久しぶりだった。

 

「本当!ごめん!」

 

そうして4人に深々と頭を下げる。

 

(結局迷惑かけちゃったな…)

 

[すまなかったな。零斗。次は気をつける。]

 

「あぁ、気にするな。」




なんかシリアスで終わっちゃいましたね。
次はもっと明るくいきたいです。


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好きなもの

サンシャイン2話完結!


ツインテール戦を終えた夜、零斗は傷の手当てをしていた。

 

[零斗、なんで俺を責めないんだ?]

 

「なんでって、責める必要がないからに決まってるだろ」

 

[でも、俺が無茶したからお前は怪我をした、それにあの後許してもらうのも大変だったじゃねーか。]

 

「ゼロがいなかったら俺たちみんなあの怪獣に襲われてたんだ。

形はどうであれ俺たちを助けてくれた。そして俺に護る力をくれた。感謝してる」

 

[零斗…]

 

「……なーんてな!俺湿っぽいの苦手なんだよ。これからも頼むぜ!ゼロ!」

 

[おう!]

 

ーーーーーー

 

「嘘?」

 

「本当に?」

 

「えぇ」

 

「まじか…」

 

「ありがとう…ありがとう!」

 

どうゆう風の吹き回しか曲作りを手伝ってくれるらしい。

やっぱり海の音を聞けたことが大きいのかもしれない。

 

「まって勘違いしてない?」

 

「私は曲作りを手伝うって言ったのよ。スクールアイドルにはならない」

 

「えぇー」

 

「そんな時間はないの」

 

「そっか」

 

「この際無理は言えないだろ」

 

「そうだよね」

 

「じゃあ詞を頂戴」

 

「し?」

 

ーーーーーー

 

当然だが作曲するのだから作詞するのも必要

なぜそんなことも気がつかなかったのか?

 

「あれ?ここ旅館でしょ?」

 

「そうだよ」

 

「ここなら時間気にせず考えられるから。バス停近いし帰りも楽だしね〜」

 

「いらっしゃい。あら曜ちゃん。それに零斗くんも。」

 

「どうもご無沙汰してます」

 

千歌の姉、志満姉だ。とても朗らかでいい人である

 

「それじゃあ、俺はこの辺で失礼します」

 

「えぇ!?零斗くんも一緒に歌詞作り手伝ってよ〜」

 

「え?いや、俺いちよう部外者だよ?」

 

「何言ってるの?零斗もスクールアイドル入ってくれるんでしょ?」

 

「いやいやいや、それはまずい。そもそも俺男だし」

 

「そっかぁ〜じゃあマネージャーとか!」

 

「マネージャーねぇ」

 

まさか自分に勧誘がくるとは思ってなかった零斗

 

「だめ…かな?」

 

千歌と曜が物欲しそうな顔でこちらを覗いてくる

 

「そうだなぁ〜じゃあ正式に部として認められたらマネージャーやってるよ」

 

「本当!やったぁ!」

 

(まったく、俺なんか入れて何が楽しいんだか…あれ?そう言えば桜内さんは…)

 

そう思い、梨子の方を向く。すると高海家の犬しいたけを凝視していた

 

「ワンッ!」

 

「ヒィィィィ!」

 

(あれ?この子もしかして?)

 

ーーーーーー

 

「うぅん…」

 

「やっぱり恋の歌は無理じゃない?」

 

「嫌だ。μ'sのスノハレみたいな曲を作るの」

 

「でも恋愛経験ないんでしょ?」

 

「なんで決めつけるの?」

 

「……あるの?」

 

「……ないけど……」

 

「やっぱり。それじゃあ無理よ」

 

「ていうことは、μ'sの誰かがこの曲を作ってた時恋愛してたってこと?ちょっと調べてみる」

 

そうしてパソコンを操作しだす千歌

 

「なんでそんな話になってるの?作詞でしょ?」

 

「でも気になるし」

 

「千歌ちゃん、スクールアイドルに恋してるからねぇ」

 

「本当に……」

 

曜の言葉に何か気づいた3人は、顔を見合わす

 

「なにー?」

 

「今の話、聞いてなかった?」

 

「スクールアイドルにドキドキする気持ちとか、大好きって感覚とか」

 

「それなら、書けるんじゃない?」

 

千歌の表情が明るくなっていく。

 

「うんっ!書ける!それならいくらでも書けるよ‼︎」

 

「よかった。これで進みそうだ」

 

「はい!」

 

「もう出来たの?」

 

「参考だよ。私、その曲みたいなの作りたいんだよ」

 

ユメノトビラ

μ'sの代表曲の1つである。

 

「私ね、それを聞いてね、スクールアイドルやりたいって、μ'sみたいになりたいって、本気で思ったの!」

 

「μ'sみたいに?」

 

「うん!頑張って努力して、力を合わせて、奇跡を起こしていく。私でもできるんじゃないかって、今の私から変われるんじゃないかって、そう思ったの!」

 

「…本当に好きなのね」

 

「うんっ!大好きだよ!」

 

 

 

作詞がひと段落つき各々家に帰宅する

 

[どの道あの生徒会長を説得しないとな]

 

「あっ…そうだったぁぁぁぁぁぁー!」

 

ーーーーーー

 

ピアノのメロディーと少女の歌声が聞こえる浜辺に佇む1人の男

 

「今度も次も楽しませてくださいよ……ウルトラマンゼロ…」

 

その男の手には2つの黒いカプセルが握られていた

 

 

 




突如現れた謎の男の正体は!?
この人にはFirst live後に出てもらう予定です。



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First liveまで何回かパートに分かれます


「「「ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、スリー、フォー」」」

 

「はいストップ!」

 

「どう?」

 

「だいぶ良くなってきてる気がするけど」

 

「ここの蹴り上げがみんな弱いのと、ここの動きも」

 

「うわっ、本当だ〜」

 

浜辺でダンスの練習をする千歌、曜、梨子の3人

作詞をした次の日なんとスクールアイドルをやってくれると言ってくれたのだ。

その練習風景を少し遠くから眺めている零斗。

スクールアイドル部ができたらマネージャーをやると約束してしまった以上放ってはおけない。

 

「まさか、桜内さんがスクールアイドルやってくれるなんてな〜」

 

[あれは何かあったな]

 

「そりゃ何も無かったらやってくれないよ」

 

[聞けば千歌と梨子は家が隣同士なんだろ?千歌が説得したとかな]

 

「どうなんだろうな…」

 

何がともあれ梨子が参加したのは心の強い

すると上空にヘリコプターが飛行していた。

 

「随分と低空飛行だな…ってこっちに近づいてないか?」

 

徐々にこちらに近づいてくるヘリコプターに動揺する4人。

 

「3人の近くだ!」

 

ヘリコプターは練習中の3人の近くに寄ってくる。

 

「大丈夫か?みんな!」

 

するとヘリコプターから1人の女性が姿を現した。

 

「ちゃお!」

 

ーーーーーー

 

「えっ?新理事長?」

 

「YES!」

 

「でもあまり気にせずマリーって呼んで欲しいの」

 

(いや、普通にこの学校の生徒だよな…?理事長ってどうゆう…)

 

「あの、新理事長」

 

「マリーだよ!」

 

「ま、マーリー…その制服は?」

 

「どこか変かな?3年生のリボンもちゃんと用意したつもりだけど〜」

 

「理事長ですよね?」

 

「しかーし!この学校の3年生生徒兼理事長。カレー牛丼みたいなものねぇ!」

 

「「例えがよく分からない…」」

 

「分からないのぉ〜?」

 

「分からないに決まってます!」

 

するとどこからかやってきた生徒会長黒澤ダイヤが入り込んでくる。

 

「生徒会長?」

 

「おぉう!ダイヤ久しぶり!随分大きくなって〜」

 

「触らないでいただけます?」

 

「胸は相変わらずねぇ〜」

 

「やかましい!ですわ…」

 

「イッツジョーク」

 

どうやら新理事長と生徒会長は知り合いのようだった。

 

「まったく、1年の時にいなくなったと思ったら、こんな時に戻ってくるなんて一体どうゆうつもりですの?」

 

「シャイニーーーー!」

 

生徒会長の話しをまったく聞かない新理事長。

すると生徒会長は新理事長のネクタイを掴むが新理事長本人は笑顔を崩さない。

 

「人の話を聞かない癖は相変わらずのようですわね!」

 

「イッツジョーク」

 

「とにかく、高校3年生が理事長なんて冗談にも程がありますわ。」

 

「そっちの方がジョークじゃないけどね」

 

「はぁ?」

 

「私のホーム、小原家のこの学校への寄付は相当な額なの」

 

(あぁやっぱり、世の中お金なのかな…あはは)

 

「うそ…」

 

「そんな…なんで?」

 

「実はこの浦の星にスクールアイドルが誕生したという噂を聞いてね」

 

ーーーーーー

 

どうやら新理事長は千歌たちがスクールアイドルをやることを応援してくれるみたいだった。

 

「ここを満員にできたら人数に関わらず部として承認してあげますよ。」

 

そこは浦の星の体育館決して大きくはないが小さいわけでもない。

満員にするのは容易じゃない。がやることを告げると新理事長は体育館を後にした。

 

「まって!この学校の生徒って全部で何人?」

 

「えっと…あっ…」

 

「…そうか、そうゆうことか」

 

「え?なになに?」

 

「分からない?全校生徒全員来てもここは満員にならない…」

 

「うそ…」

 

「まさか鞠莉さんそれ分かってて」

 

ーーーーーー

 

[あの鞠莉ってやつ思ったより意地悪なやつなんだな]

 

「確かに。でも満員にできないようじゃこの先もやっていけないってことなんだろうな」

 

新理事長小原鞠莉の条件をクリアすることがこの先にも必要なんだと

実感する。

 

「さぁどうするかな〜」




出して欲しいウルトラマンがいればコメントで書いてください。
出せるかどうかわかりませんが、検討します。


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Aqours

サブタイトルの通りグループ名の決定
ウルトラマンゼロ見た人ならちょっと懐かしい名前も出てきます。


「高校のやつは全員来るとしてだな」

 

「中学のやつらは遠いから難しいだろうな」

 

全校生徒全員を集めても満員にできない以上学校外の人も来てもらう必要があるため零斗は自分の知り合いの中で来れそう人を考えていた。

 

「嘘だろ…俺高校以外で知り合いほとんどいないぞ。」

 

「うーん。あっ、ゼロは来てくれそうな知り合いとかいないのか?」

 

[俺の知り合いってほとんどウルトラマンだぞ。ウルトラマン呼ぶ気か?]

 

「あ…だめか」

 

ーーーーーー

 

「東京に比べると人は少ないけどやっぱり都会ねぇ〜」

 

「そろそろ部活終わった人たちが来るころだよね」

 

「よし!気合い入れて配ろう!」

 

沼津駅でビラ配りをして人を集めることにした。手段としては悪くないだろう。千歌はそれ以外に美渡さんの会社の人にお願いしてもらうように頼んだと言っていたが大丈夫だろうか。

 

「お願いします!あれ?」

 

そう言いビラを渡すが受け取ってくれる人は思ったより少ない。

 

「思ったより難しいな」

 

「こうゆうのは気持ちもタイミングだよ。見てて」

 

曜は歩いている人に声をかける。結構グイグイと話しかけ見事ビラを渡すことに成功する。

 

「すごいな。さすが曜だ。」

 

「よーし!私も!」

 

すると1人の女子高生に対し壁ドンをし出した。

さっきの曜以上に強引だ

 

(お前は曜の何を見てたんだよ。)

 

すると梨子もビラ配りをはじめる。

 

「あの!ライブやります!来てね。」

 

「「なにやってるの?」」

 

「練習よ、練習」

 

ポスターに向かって練習する梨子。まぁ気持ちは分からんでもないが。

 

「よし、俺もやってみるかな。」

 

ーーーーーー

 

その日の夕方ビラ配りを終え浜辺でダンスの練習がスタートする。しかし1つ決めなきゃならないことができた。それはグループ名である。

あの後1年の花丸ちゃんとルビィちゃんに遭遇しルビィちゃんにグループ名を聞かれたのだ。まさか決めてなかったとは、

 

「浦の星スクールガールズとか?」

 

「まんまじゃない」

 

「じゃあ梨子ちゃん決めてよ。」

 

「えっ?」

 

「そうだね、ほら東京で最先端の言葉とか!」

 

「えっと、じゃあ、3人海で知り合ったから、スリーマーメイドとか」

 

「「1.2.3.4.5.6〜」」

 

「待って!今のなし!」

 

どうやら2人には気に入らなかったようだ。

 

(俺は結構いいと思ったんだがな)

 

「ゼロは何か案あるか?」

 

[ならとっておきのがあるぜ!]

 

「えっ!なになに?」

 

[その名もウルティメイトフォースゼロだ!これはな俺が出会った仲間たちと結成した新しい宇宙警備隊でだな。ミラーナイトとグレンファイヤーに〜]

 

「ごめんそれはないわ。」

 

[えぇ!なんでだよ!]

 

「スクールアイドルの名前だぞ、かっこいいけどそれはないわ!」

 

「零斗くんは何かいい案とかない?」

 

「えっ?あぁ…ウルティメイ…いや、ないな」

 

ーーーーーー

 

浜辺にいろんな名前を書い後、結構言い出しっぺが決めるということになる。すると1つの名前を見つける。

 

「これなんて読むの?」

 

「A q ours?」

 

「あきゅあ?」

 

「もしかしてアクア?」

 

「水ってこと?」

 

「「「「おぉう」」」」

 

「水か〜なんか良くない?グループ名に」

 

「これを誰が書いかたもわからないのに?」

 

「だから良いんだよ!名前決めようとしてる時にこの名前に出会った。それってすごく大切なんじゃないかな!」

 

「そうかもしれないな」

 

「このままじゃいつまでも決まりそうにないし」

 

「じゃあ決定ね!この出会いに感謝して今から私たちは!」

 

ーーーーーー

 

浦の星スクールアイドルAqoursとして決まった3人、

放送をはじめビラ配りや練習などを重ねついに本番の日がやって来たのだ。




次回ついにFirst live


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最初の一歩

原作の3話は最高でしたよね〜
今回も基本的にはストーリーは原作と変わりません



まもなくステージが始まるというのにこの日はあいにくの雨

別に今日降らなくても良いものを

 

「おっと、いたいた。みんな頑張れよ!舞台裏から見てるからな!」

 

「うん!ありがとう!」

 

零斗が訪れた時3人は手を繋ぎ円になっていた。

 

「さぁいこう!今全力で輝こう!」

 

「Aqours!」

 

「「「サンシャイン!」」」

 

 

 

暗幕が上がっていく。少しずつ露わになる体育館。しかしそこには受け入れがたい光景があった。

 

「えっ…」

 

[嘘だろ?]

 

そこには体育館の中央に数人が集まっている程度だった。

満員とは程遠い。やはりショックなのだろう。俯いていた3人。だがそれでも諦めない

 

「私たちはスクールアイドル!せーの」

 

「「「Aqoursです!」」」

 

「私たちはその輝きと」

 

「諦めない気持ちと」

 

「信じる力に憧れてスクールアイドルを始めました。目標はスクールアイドルはスクールアイドルμ'sです!」

 

「きいてください!」

 

《ダイスキだったらダイジョウブ!》

 

観客の数は少ないけど今は全力でこのライブを成功させてほしい。後のことは後で考えればいい。そう思っていた。しかし

 

「うわっ…なんだ」

 

突如体育館中の電気が消える。すると外で降っている雨の音が聞こえ出す。

 

(停電か…)

 

おそらく電線が切れたのだろう。ここまで不運が続くと神をも恨みたくなる。

 

「みんな…」

 

 

 

 

「どうすれば…」

 

「一体、どうすれば…」

 

もう駄目なのか。誰もがそう思った時。千歌が歌い出す

 

「気持ちが 繋がりそうなんだ」

 

千歌に続いて曜と梨子も歌い始める

 

「知らないことばかり なにもかもが」

 

「それでも期待で足が軽いよ」

 

「温度差なんて…いつか…消しちゃえってね…

元気だよ… 元気を…出していくよ…」

 

やはり限界のようだった。今の3人は正直見ていられない

 

 

「ちくしょう…どうして…こんな…」

 

[零斗…]

 

 

 

その時だった。

ステージに光が射す。その光の先には

 

「バカチカ!あんた開始時間間違えたでしょ!」

 

美渡さんだ。ナイスタイミングすぎて怖いくらいだ

すると電気が復旧する。さっきまで全然いなかった体育館に沢山の人が来ていた

 

「奇跡が起きたのか?」

 

[違うな]

 

「ゼロ?」

 

[これは奇跡なんかじゃない。零斗、それにあの3人が信じたものの結果だ]

 

もう3人の顔には悲しみの表情は見受けられない。

その顔には希望に満ちているようだった。

 

「本当だ私、バカチカだ…」

 

ーーーーーー

 

「彼女たちは言いました」

 

「スクールアイドルはこれからも広がっていく。どこまでだった行ける。どんな夢だって叶えられると」

 

 

「これは今までのスクールアイドルの努力と町の人たちの善意があっての成功ですわ。勘違いしないように」

 

生徒会長の言う通りだ。

 

「分かってます!」

 

「でも…でもただ見てるだけじゃ始まらないって!うまく言えないけど、今しかない瞬間だから、だから!」

 

「「「輝きたい!」」」

 

千歌の言葉を聞いた人たちからの拍手が送られる。

 

「よく頑張ったよ…みんな」

 

[何泣いてんだよ!?]

 

「うっ、うっせーよ!」

 

ーーーーーー

 

「お疲れ様!みんな、よく頑張った」

 

「零斗くんが見守ってくれたからかな?」

 

本当にやり遂げた3人。これなら文句なしで部活として正式に許可をいただけるだろう

 

「リーダーとして努力したからさ」

 

「曜も衣装作ってくれた」

 

「へへへ、それほどでも」

 

「桜内さんも、曲作ってくれてありがとう」

 

「ううん。いいの。私が決めたことだから

それからね、私のことも名前で呼んでくれたら嬉しいな」

 

「うん。じゃあ、梨子ちゃん改めてよろしく」

 

 

 

全てが終わったころにはあんなに激しかった雨は止んでいた

これからどんなことが起こってもみんななら乗り越えられる。そう確信した




途中ゼロが言ったセリフ。あれは分かる人には分かるってやつですね。
ちなみに最後の梨子ちゃんと零斗の絡みですが、千歌ちゃんと曜ちゃんは名前で呼んでるのでこの際梨子ちゃんもということで。

これにて3話終了。そろそろまた変身させたいと思ってます。


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謎の敵

久しぶりにゼロに変身してもらいます。
そしてあいつが登場!?


「これでよし!」

 

「それにしてもまさか本当に承認されるなんて」

 

「部員足りないのにね」

 

「それにこれで零斗くんもマネージャーやってくれるし」

 

「約束だからな」

 

ライブが大成功に終わりAqoursは正式に浦の星のスクールアイドルとして認められ部室をもらうことができた。新理事長に感謝しなくては

 

「でもどうして理事長は私たちの肩を持ってくれるのかしら?」

 

「スクールアイドルがすきとか」

 

「それだけじゃないと思うけど」

 

「とにかく入ろうよ」

 

ーーーーーー

 

「うわー」

 

「片付けて使えって言ってたけど」

 

「これ全部!?」

 

部屋に入ると荷物が散乱しており片付ける必要かあった。これはかなり大変そうだった。

 

「ん?何か書いてあるな」

 

「歌詞かな?」

 

「どうしてここに?」

 

置かれてあったホワイトボードには歌詞のようなものが書いてあった。誰が書いたのだろう。

 

ーーーーーー

 

片付け始めると図書室の本らしきものが沢山出てきたので千歌、曜、梨子の3人は図書室に返しに行った。

 

「片付けほんとめんどくせー」

 

[零斗、ちょっと体借りるぞ]

 

「あ、うん」

 

体の支配権がゼロに移る。

 

<行くぜ!>

 

するとゼロはものすごいスピードで片付け始める。ウルトラマンの身体能力を駆使したのだ。

 

(すごいな)

 

<まぁな!>

 

 

 

 

それからしばらくして3人は帰ってきた

 

「ただいま〜って…え!」

 

「片付いてる…」

 

「これ全部零斗くんが?」

 

<当たり前だろ!俺はマネージャーだぜ>

 

そう言ってゼロは元に戻った。

 

「そ、そう」

 

「じゃあ、零斗くんが早く終わらしてくれたことだしどこか行こうよ」

 

「ヨーソロー!」

 

[片付けたの俺だけどな]

 

ーーーーーー

 

体力をつけるため階段ダッシュをすることになった。どうやらμ'sも階段ダッシュで体力をつけていたらしい。最初こそ順調だったが淡島の階段は想像以上に長い。

さすがの曜もバテていた

 

「お前ら情けないぞ」

 

「なんで零斗くんは疲れないの?」

 

「俺は体力はすげーあるんだよ」

 

「嘘だ、零斗の体力って私と同じくらいだったじゃん」

 

と曜に言われる。零斗もこの階段をまともに走れば3人と同じようになっていただろう

 

(まぁ全部ゼロのおかげなんだけどね)

 

すると階段の上から聞いたことのある声が聞こえる

 

「千歌?」

 

「もしかして上まで走っていったの?」

 

「いちようね日課だからね」

 

「日課!?」

 

「千歌たちこそどうしたの?急に」

 

「鍛えなくちゃって、ほらスクールアイドルで」

 

「あっそっかまぁ頑張りなよ。じゃあ店開けなくちゃいけないから

 

そう言い果南は階段を降りていった。

息が全く切れていないとは一体どんな鍛錬したらそうなるんだ?

 

 

「ギャァァァァァァァァァァァッ!!」

 

「な、何?」

 

[零斗!来るぞ]

 

(まさか、怪獣?)

 

すると山の方から怪獣がこちらに近づいて来るのがはっきり見えた。

 

「何あの怪獣?どうしよう」

 

梨子が困り顔でそう言う。この状況で取る道は1つ

 

「みんなとにかく逃げるんだ!」

 

ここは幸い離れ小島だ。島の裏側に行けば時間を稼げる。

3人が先頭を走り零斗はその後ろについて行く。

そして零斗は物陰に隠れて、ウルティメイトブレスから出てきたウルトラゼロアイを掴む。

 

「行くぜ!ゼロ!」

 

「[デュア!]」

 

ーーーーーー

 

[デェーーーア!]

 

ゼロの蹴りが怪獣に炸裂する。その攻撃に怪獣は倒れこむ。

 

「千歌ちゃん!あれ!」

 

「あ!あの時の!」

 

「巨人?」

 

千歌と曜は2回目の対面である。

 

[俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ!]

 

「「「ウルトラマンゼロ?」」」

 

「…そういえば零斗くんは?」

 

梨子が零斗がいないのことに気づく。

 

「零斗くん!?どこいっちゃったのよ」

 

千歌は心配そうにそう言う。

 

 

 

 

 

(ゼロあの怪獣は?)

 

[奴はパンドン、なかなか厄介な相手だな]

 

(勝てるのか?)

 

[まぁ任せとけ]

 

ゼロはパンドンに急接近して行きパンチとキックを連続で繰り出す。負けじとパンドンは口から火球を放つがゼロはそれを片手で払いのける。

 

(なんだ?最初に戦った時より動きが)

 

[海じゃ戦いづらかったからな。だが今度はそうはいかないぜ!]

 

ゼロとパンドンの戦いは圧倒的にゼロの方が優勢だった。

ゼロの攻撃に次第に動きが鈍くなるパンドン

それを見逃さなかったゼロは畳み掛ける

 

[ワイドゼロショット!]

 

一瞬だった。

ゼロの放った光線はパンドンに直撃しそのまま爆散する。

 

[俺に勝とうなんて2万年早いぜ!]

 

 

 

 

 

「まだですよ。ウルトラマンゼロ。まだおわりではありませんよ。」

 

ウルトラマンゼロの戦いを見ていた1人の男はそう呟く。

 

「エレキング。エースキラー。さぁ終焉の時だ。」

 

「フュージョンライズ!エレキング。エースキラー。ウルトラマンベリアル!サンダーキラー!」

 

ゼロの後ろに今までとは違う怪獣が姿を現わす

 

[なんだ!…っ!ベリアル融合獣!まさか]

 

(なんだよ。この怪獣)

 

 

 

「また怪獣!?」

 

曜が驚く

 

「と、とにかく逃げよう!」

 

千歌がそう言うと2人はうなづきまた走りだす。

 

 

 

[零斗。気をつけろよ、こいつは今までとは違う]

 

(言われなくても分かるよ!)

 

再びファイティングポーズをするゼロ

 

[行くぜ!]




ついに登場ベリアル融合獣
ゼロと零斗はどう戦うのか


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限界を超える力

サンダーキラーとの一騎打ち
今回で投稿スピード落ちます。すいません。


突如現れた怪獣サンダーキラーと向かい合うゼロ

緊張がはしる中最初に動いたのはゼロだった。

 

「デェア!!」

 

高く飛び上がりそのまま怪獣に向かってゼロの全力の蹴りを繰り出す。ウルトラゼロキック。しかし

 

[なに?!]

 

ゼロの一撃を食らったにもかかわらず怪獣は微動だにしていない。

 

(なんだよ、こいつ)

 

そして怪獣の発した電撃によって感電するゼロ

 

[ぐわぁ…]

 

(おいゼロ!大丈夫か!)

 

[あぁ、なんとかな、しかしこいつ伏井出ケイの時よりも手強い]

 

至近距離の攻撃では電撃攻撃を受けてしまう

 

[なら!こいつでどうだ!]

 

[セェア!]

 

ゼロの額のビームランプより緑色の光線が放たれる。エメリウムスラッシュだ。

だか怪獣はその攻撃を吸収しそのままゼロに跳ね返した

 

[どあっ!]

 

自分の攻撃をもろに受けて倒れこむゼロ。先程のパンドンと違い今はゼロが劣勢なのは明らかだ。

カラータイマーが点滅を始める

 

(ゼロ!ゼロ!)

 

 

 

 

「このままじゃゼロ負けちゃう。」

 

遠くからゼロと怪獣の戦いを見ている3人。さっきの怪獣を瞬殺したゼロが今はなすすべなく倒れている。

 

「それに零斗くんもいなし」

 

「っ!」

 

「「千歌ちゃん!?」」

 

千歌はゼロの方にむかって走りだす

 

 

 

[くっそ…このヤロー]

 

立ち上がろうとするが力が入らない。

 

(もう駄目なのかよ…)

 

 

するとどこから声が聞こえる。

 

「ゼローー!がんばってぇーーー!」

 

([千歌!)]

 

 

その少女高海千歌が大きな声を出し近づいてくる。

 

[ばか!あぶねぇだろ!早く逃げろ!]

 

ゼロは声を張り上げるが千歌は逃げようとしない。

むしろ前にむかってきている

すると曜と梨子も後に続く

 

 

「立ち上がって!ゼロ!全速前進!だよ!」

 

「私たちがついてるから負けないで!」

 

[みんな…ぐっ…グウォーーーーーー!]

 

 

全ての力を振り絞り立ち上がるウルトラマンゼロ。

 

(ゼロ。いけるのか?)

 

[あぁ、待たせたな。本当の戦いはここからだ!]

 

ゼロは全力疾走で怪獣にむかう。走りながら頭部のゼロスラッガーを操り直撃させる。対して効いていないようだったがその攻撃を緩めない。

 

「キュァァァァァァァァァァァァァ!」

 

不気味な咆哮を上げる怪獣。ゼロスラッガーがゼロの元に戻ってくる。

 

[零斗。こいつを使え]

 

(これは?)

 

[ニュージェネレーションカプセルだ。こいつを使って限界を超える!行くぜ零斗!」

 

(おう!)

 

([ギンガ!オーブ!])

 

カプセルを起動させる。すると2人のウルトラマンが現れる

そのカプセルを装填ナックルにセット

 

([ビクトリー!エックス!])

 

もう一つのカプセルも起動させるとさらに2人のウルトラマンが現れそのカプセルもセットする。

そしてジードライザーにウルトラゼロアイを装備させセットしたカプセルをスキャンする。

 

「ネオ!フュージョンライズ!」

 

([俺に限界はねぇ!デェア!])

 

「ニュージェネレーションカプセルα!β!ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

 

[俺はゼロ。ウルトラマンゼロビヨンド]

 

ウルトラマンギンガ、ウルトラマンオーブ、ウルトラマンビクトリー、ウルトラマンエックスの力を使い変身したウルトラマンゼロの強化形態、ウルトラマンゼロビヨンド

 

 

 

「ゼロが変わった…」

 

「かっこいい…」

 

曜と梨子はゼロの新たな姿に見惚れている。

 

「いっけー!ゼロー!」

 

 

 

 

[クワトロスラッガー]

 

頭部から4つの刃が現れそれを怪獣の中心、光線を吸収する部位に命中させる。予想外の攻撃に後退する怪獣。

 

「キュァァァァァァ!」

 

ゼロは攻撃を止めずそのまま次の攻撃に移る

怪獣の間合いに入り目にもとまらぬ速さで連続のパンチを繰り出す

その攻撃を食らい吹き飛んでいく怪獣。

 

[これで決める]

 

するとゼロの周りに8つの球体が現れる。その球体に力を込め

 

[バルキーコーラス]

 

8つの球体から放たれた光線を受け怪獣はそのまま爆散した。

 

 

ーーーーーー

 

「おーい!千歌!曜!梨子ちゃーん!」

 

「「「零斗くん!」」」

 

「無事だったんだね」

 

今回も千歌に怒られると思っていたがそんなことはなく冷静を保っていた。

 

「う、うん。逃げてたらこけちゃってさ」

 

「もーう!」

 

4人は顔を見合わせ笑いあう。

 

「零斗くんも見てたでしょ?あのウルトラマン」

 

曜がそう切り出した。

 

「うん。驚いたよ」

 

「ウルトラマンゼロって名前だったかしら?」

 

「また助けてもらっちゃたね」

 

[いや、助けてもらったのは俺の方だ]

 

ーーーーーー

 

「すごいな。このカプセルの中に他のウルトラマンの力が宿っているのか」

 

[この1つで戦況を一転させるほどの力を秘めてるんだ]

 

ウルトラマンの力がこんな小さなものに秘められているなんて想像できない。

 

[それより今日現れた怪獣だ。やつはサンダーキラー。ベリアル融合獣で本来ならもういないはずなんだが、なぜか現れた。]

 

「本来なら?」

 

[やつは以前伏井出ケイという宇宙人がウルトラマンベリアルというウルトラマンの力を使い変身していたんだ]

 

[そいつはもう死んでいるしウルトラマンベリアルもウルトラマンジードという仲間に倒されたはずなんだ]

 

 

「それってつまり…」

 

[あぁ、ウルトラマンベリアルの力を持つものがこの世界にいる]

 

ーーーーーー

 

「本当!」

 

「はい」

 

「よろしくお願いします!」

 

次の日だった1年の花丸とルビィが体験入部を希望してきたのだ。




早く使えよ!って思った人いるかもしれませんが…それじゃあ面白くないのでギリギリまで使いませんでした。
ビヨンドはもう少し後にしたかったんですけど、我慢出来ずつい

スカルゴモラではなくサンダーキラーにしたのは僕がサンダーキラーの方が好きだからです。


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君のために

4話完結



「ウルトラマンゼロビヨンドですか。想像以上でしたね。」

 

某廃工場

1人の男はそう独り言をつぶやく。

 

「お前、奴とやり合って負けたそうだな」

 

その男に話しかける宇宙人が1人。

 

「デスレムさん。居らしてたんですね。彼はなかなかの強さでしたよ」

 

「お前が本気で戦ってれば勝てたんじゃないのか?」

 

「さぁどうですかね」

 

「なんなら俺が奴を殺してやろうか?策謀宇宙人と言われるこの俺がな!」

 

「焦りは禁物です。じっくり行きましょうよ。私の力が完全なものになるまでね」

 

「ケッ!相変わらず甘い奴だな、なぁストルム星人さんよぉ」

 

ーーーーーー

 

ルビィの姉ダイヤのこともあり仮入部として練習に参加することになった花丸とルビィ

これからの練習場所を探し校内を歩き回る

 

「中庭もグラウンドもいっぱいだね、部室もそこまで広くないし」

 

「砂浜じゃダメなの?」

 

「移動の時間を考えると練習場所はできれば学校内で確保したいわ」

 

「屋上はダメですか?」

 

「屋上?」

 

「μ'sはいつも屋上で練習してたって」

 

確かに普通の部活は屋上では練習はしないだろう。とてもいいアイデアだ

 

「じゃあ行って見ますか」

 

ーーーーーー

 

予想通り屋上は誰も使っておらず広々としていた。それに加え富士山も見える。これほどよい練習場所はなかなかないだろう。

 

「思ったよりもいい場所じゃん」

 

しばらく雰囲気を味わった後円陣を組み練習スタートだ

みんなが真ん中に手を合わせていく

 

「零斗くんも!」

 

「え?俺も?」

 

「当たり前だよ。零斗くんもAqoursの一員だよ」

 

目頭が熱くなるのを感じた。

 

「わかった。じゃあやるか!」

 

そして零斗の手も加わる

 

「じゃあいくよ!Aqours〜」

 

「「「「「「サンシャイーン!」」」」」」

 

それから5人は曜の指導のもと練習を始める。

仮入部の花丸とルビィはついていけるか心配だったが思った以上にできており驚いた。

 

ーーーーーー

 

「今日までって約束だったはずよ」

 

「思いつかなかったんだもん」

 

作詞が関係してない千歌は梨子に怒られていた。

 

「何かあったんですか?」

 

「新しい曲今つくってて」

 

「花丸ちゃんも思いついたら何か言ってね」

 

「はぁ…」

 

花丸はルビィの方に目を向け少し微笑む。

すると何か思い出したように零斗に話しかける

 

「あの、神田先輩」

 

「先輩はよしてくれ。零斗でいいよ」

 

「じゃあ零斗さん。その左手にあるブレスレットかっこいいですね」

 

「あぁ…これ?これはね〜はっ!」

 

「どうしたんですか?」

 

「この前買ったんだよ」

 

危うくまたポロリと言ってしまうところだった。

 

(それにしてもなんでみんなこのブレスレットが気になるんだ?)

 

ーーーーーー

 

一日の締めくくりとして淡島の階段ダッシュが始まった。

 

「じゃあ、μ's目指して、よーいドーン!」

 

千歌の一声で階段を登ってく5人。零斗はそれを眺めていた。

 

[零斗は登らないのか?]

 

「別に登ってもいいんだけどこの練習のメインはあいつらだから」

 

[そうか。じゃあせめて様子を見に行ったらどうだ?]

 

「それもそうだな、一応マネージャーだし」

 

そう言ってゆっくり階段を歩き始める。しばらく歩くと脇道に見覚えのある人影が見えた

 

「花丸ちゃん?何やってんだ?」

 

バレないように尾行することにした。一体何をするつもりなのか

すると

 

「何ですの?こんなところに呼び出して」

 

(うげ!生徒会長!)

 

花丸は生徒会長に近づき

 

「あの、ルビィちゃんの話をルビィちゃんの気持ちを聞いてあげてください」

 

「ルビィの?」

 

そう言い一礼した後走って階段を降りて言ってしまった。

 

「おぉい!花丸ちゃん!?」

 

零斗はすかさず跡を追いかける。途中生徒会長に一礼をして

 

 

 

 

「そんなの分かってる。」

 

「お姉ちゃん!?」

 

「ルビィ!?」

 

ーーーーーー

 

「おーい!待ってくれよ花丸ちゃーん!」

 

その言葉に気づいた花丸は動きを止めて後ろを振り返る。

 

「零斗さん!?」

 

「どうしたの?急に?階段走ってたんじゃないの?」

 

「あの…それは…その…」

 

何か隠しているようだった。あまり詮索するのは良くないと思ったが放ってくのはもっと良くないと思い

 

「話してくれないかな?もしかしたら力になれるかもしれないから」

 

「あの…実は」

 

ーーーーーー

 

「そうゆうことか。それで生徒会長をあそこに呼び出した訳か」

 

「はい…」

 

「でもだからって花丸ちゃんが手を引かなくてもいいんじゃない?」

 

「でも、私体力ないですし、センスもないから向いてないんです」

 

「そんなことな…」

 

「失礼します!」

 

「あっ!…」

 

零斗の話しを聞かずそのまま走って帰ってしまった。

 

「……」

 

ーーーーーー

 

「よろしくお願いします」

 

「よろしくね」

 

「はい!頑張ります!」

 

「そういえば国木田さんは?」

少し微妙な表情をするルビィ

すると勢いよく零斗が部室に入ってきた

 

「ルビィちゃん!」

 

「ピギィ!?」

 

「うわっ!なんだ零斗くんか〜」

 

「ルビィちゃん、花丸ちゃんを迎えに行って欲しい」

 

零斗がそう言うとルビィは驚いた

 

「でも…」

 

「今彼女を救えるのは君しかいないんだ。ルビィちゃんが花丸ちゃんと一緒にスクールアイドルをやりたいって気持ちをぶつければきっと分かってくれる。俺はそう信じてる。」

 

しばらく黙り込んでいたルビィだが決心したのか部室から飛び出していった。そのあとを4人も追う。

 

ーーーーーー

花丸は図書室の受付で座っていた

 

「ルビィね!」

 

「ルビィちゃん?」

 

「ルビィね!花丸ちゃんのこと見てた!ルビィに気をつかってスクールアイドルやってるんじゃないかって、ルビィのために無理してるんじゃないかって。心配だったから。」

 

 

そう花丸がルビィのことを気にしていたのと同時にルビィも花丸のことを気にしていたのである

 

 

「でも練習してる時も、屋上にいるときも、みんなで話してる時も、花丸ちゃん、嬉しそうだった!それ見て思った」

 

 

「花丸ちゃん好きなんだって!ルビィと同じくらい、好きなんだって!スクールアイドルが!」

 

「ま、マルが…?」

 

 

「ルビィね!花丸ちゃんとスクールアイドルできたらって、ずっと思ってた!一緒に頑張れたらって!」

 

「それでもオラには無理ずら。体力ないし、向いてないよ…」

 

「そこに写ってる凛ちゃんもね、自分はスクールアイドルに向いてないって、ずっと思ってたんだよ」

 

「…!」

 

 

 

「でも好きだった。やってみたいと思った。最初はそれでいいと思うけど?」

 

「ルビィ、スクールアイドルがやりたい!花丸ちゃんと!」

 

「マルにできるかな?」

 

 

「私だってそうだよ。1番大切なのはできるかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ!」

 

千歌の手を掴む花丸。そこに他のみんなの手も重なる。

 

 

 

 

「ようこそ!スクールアイドル部に!待ってたよ君が来るのを」

 

「零斗さん…」

 

ここに新生Aqoursが誕生した。




忘れてるかもしれないので再度書いておきます。
主人公の名前は神田零斗。
千歌、曜とは幼馴染で両親は両方とも海外で働いており本作の登場予定はありません。
外見はさくら荘のペットな彼女の主人公神田空太くんをイメージしてくださると分かりやすいと思います。(まぁ外見は読者にお任せします)

花丸ちゃんとルビィちゃんの入部まででした。
今回零斗くんには主人公らしいことをしてもらいました。


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接触

なかなかの強敵が現れます
おそらく知ってる人も多いのではないでしょうか


「昨日が4856位で今日が4768位」

 

「まぁ落ちではないけど」

 

スクールアイドルとして正式にスタートきったAqoursだが現実はそう甘くはない。

 

「ライブの歌は評判いいんですけど…」

 

「それに新加入の2人も可愛いって」

 

「そうなんですか!?」

 

「特に花丸ちゃんの人気がすごいんだよね」

 

「どれどれ?花丸ちゃん応援してます。花丸ちゃんが歌ってるところ早く見たいです。だってさ」

 

「ね!ね!大人気でしょ!」

 

それに感動したのか花丸は少しずつパソコンに近づいてくる

 

「こ、これがパソコン?」

 

「「そこぉ?」」

 

「もしかして、これが知識の海に繋がっているというインターネット?!」

 

「そうね、知識の海かどうかはともかくとして」

 

「うぉー!」

 

まさかこのご時世パソコンを始めて見る人がいるとは

 

[俺もパソコンとかインターネットなんて知らないぞ]

 

(そりゃあなたはねぇ)

 

「ずら!」

 

「[えっ?]」

 

するとパソコンの電源が落ちる

 

「な、何を押したのいきなり?」

 

「あっ、えへっ、一個だけ光るボタンがあるなと思いまして…」

 

曜と梨子はものすごいスピードでパソコンのもとに向かう

 

「大丈夫!?」

 

「衣装のデータ保存してたかな?」

 

「ま、マル何かいけないことしました?」

 

「大丈夫、大丈夫」

 

「うぅん」

ーーーーーー

 

「それよりランキングどうにかしないとだよね」

「毎年スクールアイドル増えてますから」

 

「しかもこんな何もない場所の地味!&地味!&地味!なスクールアイドルだし…」

 

「やっぱり目立たなきゃダメなの?」

 

「人気は大切だよ」

 

「何か目立つことかぁ」

 

「そうねぇ〜例えば名前をもっともっと奇抜なのに付け直してみるとか?」

 

「奇抜ってスリーマーメイド?あっファイブだ!」

 

「ファイブマーメイド〜」

 

練習前にあーだこーだ始めるメンバー

 

「あははっ」

 

苦笑いの零斗。これからもこんな調子が続くのだろうか

 

[零斗、階段の方に何者かの気配がする]

 

(うそ?敵か?)

 

[いや、殺意や悪意は感じられない。おそらく人間だ]

 

階段の方をむいてみる。するとたしかに誰かがこちらを覗いていた。

 

「あれ?あの子どこかで見たことが…」

 

「善子ちゃん?」

 

「零斗さんちょっと失礼します」

 

「え、あっうん。いってらっしゃい」

 

花丸も気づいたのだろう。その子のあとをつけていった

 

ーーーーーー

 

バスに乗った千歌、曜、梨子を見送り家まで歩いて帰る

夕陽で真っ赤になった海を見ながら歩いて行く

 

「初めまして。神田零斗くん」

 

後ろから話しかけられる

 

「えっと…誰ですか?何で俺の名前を?」

 

そこに立っていたのは至って普通の男だった

 

「私は東仙カイ。早速ですがあなたにはこいつと戦ってもらいます」

 

「えっ、あんた何言って…」

 

「イズマエル」

 

男のはカプセルを起動させ装填ナックルにセットする

 

[変われ零斗!]

 

起動させた漆黒のカプセルをスキャンすると怪獣が姿を現した

 

<てめぇ何者だ!なにが目的だ>

 

「ウルトラマンゼロですね。会えて光栄です。なに、ちょっとしたゲームですよ。ゲーム」

 

<ゲームだと…前のベリアル融合獣の正体もお前か?>

 

「察しがいいですね。そうその通り。私が変身したんです」

 

<何でお前がそんな力を持ってやがる!>

 

「それよりいいんですか?イズマエルは街に向かっています。戦わなければ多くの死人が出ますよ」

 

<くっそ>

 

気になることは山ほどあるが怪獣を倒さなければ沢山の犠牲者がでるそれだけでは何としても止めなくてはならない。

ウルトラゼロアイを取り出し装着する

 

<デュア!>

 

ーーーーーー

 

[行くぜ!]

 

ゼロは怪獣との距離を一気に狭めて行く

蹴りやパンチを交互に使うゼロだが想像以上にタフなそいつはゼロの攻撃を受けてもビクともしない

 

[なに?]

 

すると怪獣は体のあらゆう部位から光弾を発射する。

至近距離にいたゼロはかわすことができかった。

 

[ぐおっ!]

 

吹き飛ばされるゼロ。しかしすぐに立ち上がり頭部のゼロスラッガーを両手に持ち再び立ち向かう。

少しは切れて入るが決定打には程遠い。怪獣は尻尾を振り回してゼロの腹部に直撃させる。

 

[…っ!]

 

興味が失せたようにそのまま街の方に方向転換し再び歩き始める怪獣

 

[待て!]

 

(ゼロ!またあれを使おう)

 

[そうだな、じゃあ全力でいくぜ!]

 

 

 

([ギンガ!オーブ!)]

 

([ビクトリー!エックス!)]

 

「ネオ!フュージョンライズ!」

 

([俺に限界はねぇ!])

 

([デェア!])

 

「ニュージェネレーションカプセルα!β!ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

 

 

 

 

[クワトロスラッガー]

 

4つの刃を操り怪獣に向けて発射する。

ブーメランのように戻ってきたそれを今度は2つの大きな大剣に変化させる。

 

[セェア!]

 

「ギャァァァァァァァァ!」

 

2つの大剣を使い怪獣の腹部を切り裂き怪獣が咆哮をあげる

 

 

 

[ワイドビヨンドショット]

 

強化されたその光線は怪獣に直撃し爆散した

 

ーーーーーー

 

<ちっ!やっぱりいないか>

 

もとの場所に戻ってきたが男の姿はなかった

 

「あいつは一体誰だったんだ?」

 

[わからない。だがあいつが全ての元凶なのははっきりした]

 

ーーーーーー

 

「どうして止めてくれなかったのーー!せっかくうまくいってたのに」

 

「まさかあんなもの持ってきてるとは思わなかったずら」

 

「どうゆうこと?」

 

「ルビィもさっき聞いたんですけど。善子ちゃん中学時代はずっと自分は堕天使だと思い込んでたらしくて。まだその時の癖が抜けきっててないって」

 

津島善子今年から浦の星に入学した1年生

自分は堕天使だと思い込んでしまっている。世に言う中二病というやつだろう

堕天使としての儀式を教室で行ってしまったらしい

 

 

「わかってるの。自分が堕天使のはずなんてないって…そもそもそんなのいないんだし…」

 

「だったらどうしてあんなもの学校に持ってきたの?」

 

「それは、まぁヨハネのアイデンティティみたいなもので、あれが無かったら私は私でいられないって言うか!…あっ!」

 

「なんか心が複雑な状況にあるということはよくわかった気がするわ」

 

性格が変わったように話し始める善子を冷静に分析する梨子

 

[ずいぶんと変わった奴だな]

 

(地球にはこんな少し風変わりな子も存在するんだよ)

 

「ですね。実際今でもネットで占いやってますし」

 

ルビィが検索をかけてみると堕天使のコスプレをした善子がパソコン画面に映し出される

 

「やめて!とにかく私は普通の高校生になりたいの!なんとかして!」

 

「ずら…」

 

さすがに困り果てる花丸とルビィ

 

「…かわいい」

 

「これだ!これだよ!」

 

「千歌ちゃん?」

 

「どうした千歌?」

 

「津島善子ちゃん!いや、堕天使ヨハネちゃん!スクールアイドルやりませんか?」

 

「………なに?」




東仙カイという名前が出てきました
前にも書いた通り彼はストルム星人です
なぜベリアル融合獣に変身できるのかなどは追い追い書いていこうと思います


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そのままの姿

なんとか5話分を書き終えられました
なかなか進まなかったっす


堕天使の衣装を着るため千歌の家に行くが着替えるということで現在家の外で待機中の零斗

 

「こんにちは美渡さん」

 

「零斗くん。いらっしゃい」

 

「お邪魔してます。おっ、しいたけも久しぶり」

 

高海家の犬しいたけとじゃれ合うのが想像以上に面白いのだ

 

「どう?最近の千歌たちの様子は?」

 

「いろいろと試行錯誤してるみたいですよ。いろんな発見があって結構楽しいです」

 

「そうなんだ。あれ?零斗くんそのブレスレットかっこいいね」

 

「そ、そうですよね」

 

ほんとなぜみんなこのブレスレットを気にするのだろうか?

 

「うーん。待機するのも大変だな。ちょっと外と空気を吸ってきます」

 

そう言い外に出る零斗

外に出たからといって特に何かする訳ではないが

 

「暇だなー」

 

[じゃあ今での俺の戦いの全てを教えてやろうか?]

 

「面白そうだけど長くなりそうなんで遠慮します」

 

ーーーーーー

 

「イヤァァァァァァァァ!!」

 

「コラ!しいたけ!」

 

「梨子ちゃん?」

 

しいたけに追い回される梨子

 

「やめて!来ないで!」

 

「大丈夫?しいたけはおとなし…うぶっ」

 

襖を蹴り倒し逃げ回る梨子

 

「梨子ちゃん?!」

 

「とーりゃーーーー」

 

千歌の部屋から梨子の部屋に飛び移ろうとする。が

 

「きゃぁぁぁぁ!」

 

思っていたよりもスピードが出なく途中で減速しまい落下する

 

「梨子ちゃん危ない!」

 

千歌が叫ぶ。

しかし横から現れた何者かによって梨子は救われる

 

 

 

「「「「「えっ」」」」」

 

 

 

<まったく無茶するな>

 

「れ、零斗くん?」

 

「大丈夫か?怪我してないか?」

 

「う、うん。大丈夫。ありがとう」.

 

「そうか。よかった」

 

梨子は頰を少し染める。零斗に助けられるなんて思ってもなかった

 

「つか、すごいなその格好」

 

「こ、これは…その〜」

 

「「零斗くーん!」」

 

部屋からみんなが出てきた。

 

「ねぇ!どうやったのさっきの!?」

 

「あ、あれは…なんか体が勝手に動いてさ」

 

曜に言われて気づいたがさっきのは普通の人間が出来るようなことではなかった

 

「つか、その格好でスクールアイドルするのか?」

 

ーーーーーーーーーー

 

「はぁーい!伊豆のビーチから登場した待望のニューカマーヨハネよ!みんなで一緒に!堕天使しない?」

 

「「「「「しない?」」」」」

 

「やってしまった…」

 

ガラスに顔をつけて後悔する梨子。そんなに嫌だったのだろうか?

 

「どう?」

 

「まって、今。あぁ!」

 

「嘘!?一気にそんなに?」

 

「じゃあ効果あったってこと?」

 

「これはすごいな」

 

現在953位までランキングが上昇していた。恐るべき堕天使

 

「コメントもたくさん!すごい」

 

「ルビィちゃんと一緒に堕天使する!」

 

「ルビィちゃんのミニスカートがとても良いです」

 

「ルビィちゃんの笑顔…」

 

「いやーそんな!」

 

(ほとんどルビィちゃんのことしか書かれてないな)

 

ーーーーーー

 

「オゥ!プリティーボンバーヘッド!」

 

「プリティー?こうゆうものは破廉恥と言うのですわ!」

 

「いやーそうゆう衣装と言うか」

 

「キャラと言うか」

 

「えっと…ダイヤさん。こいつらも悪気があった訳じゃ…」

 

「あなたは黙ってなさい!」

 

「はい!すいません。」

 

「そもそもわたくしがルビィにスクールアイドル活動を許可したのは節度を持って自分の意思でやりたいと言ったからです!こんな格好をさせて注目を浴びようなど」

 

「ごめんなさい。お姉ちゃん」

 

「とにかくキャラが立ってないとか個性がないと人気が出ないとかそうゆう狙いでこんなことするのは頂けませんわ」

 

「でも一様順位は上がったし」

 

「そんなもの一瞬に決まってるでしょ。試しに今ランキングを見てみればいいですわ!」

 

生徒会長はパソコンを机の上で回転させこちらに渡してくる

曜がうまくそれはキャッチしランキングを確認する

 

「あっ!」

 

すると生徒会長の言った通りランキングはどんどん下がっていた

 

「本気で目指すのならどうすればいいかもう一度考えることですね!」

 

「は、はい…」

 

ーーーーーー

 

「失敗したなぁ〜確かにダイヤさんと言う通りだね。こんなことでμ'sになりたいなんて失礼だよね」

 

「千歌さんが悪い訳じゃないです」

 

「そうよ」

 

俯きながら善子は話し出す

 

「いけなかったのは堕天使」

 

「え?」

 

「やっぱり、高校生にもなって、通じないよ」

 

「それは!…」

 

「なんか、すっきりした。明日から、今度こそ普通の高校生になれそう」

 

「じゃあ、スクールアイドルは?」

 

「うーん。やめとく。迷惑かけそうだし。じゃあ」

 

「少しの間だけど、堕天使に付き合ってくれて、ありがとね。楽しかったよ」

 

そう言って善子は帰っていた

 

「…どうして、堕天使だったんだろう」

 

「マル、わかる気がします」

 

梨子が疑問に思うと花丸は口を開く

 

「ずっと、普通だったんだと思うんです」

 

「私たちと同じであまり目立たなくて。そういう時思いませんか?

 

「これが本当の自分なのかなって…もともとは天使みたいにキラキラしてて何かの弾みでこうなっちゃってるんじゃないかって」

 

「そっか…」

 

「確かにそうゆう気持ちあった気がする」

 

「俺もだ…」

 

今はウルトラマンの力を得て忘れていたが心のどこかで何もない自分、無力な自分を呪ったことがあった

 

「幼稚園の頃の善子ちゃん、いつも言ってたんです」

 

 

 

 

「私本当は天使なの!いつか羽根が生えて天に帰るんだ!って…」

 

津島善子。少し変な風に見えても本当は自分たちと何も変わらない

 

ーーーーーー

その夜千歌から着信が入る

 

「なんか用か?千歌」

 

「うん。それがね」

 

 

 

 

「わかった。明日の朝に沼津な」

 

要件を聞き電話をきる

 

[また誘いに行くのか?彼女を]

 

「あぁ、千歌がそう決めたなら俺は従うだけだ」

 

「このまま何もしないってのも目覚めが悪いからな」

 

[ジーっとしててもドーにもならねぇ!だな]

 

「…?まぁそんなところだ」

 

ーーーーーー

 

そして朝、善子が自分のマンションから出てきてダンボールを捨てに行く

 

「堕天使ヨハネちゃん」

 

「「「「「「スクールアイドルに入りませんか?」」」」」」

 

「はぁ?」

 

堕天使の格好をして善子にそう言うメンバー

 

「うぅん。入ってくださいAqoursに堕天使ヨハネとして」

 

「何言ってるの?昨日話したでしょ?もう…」

 

「いいんだよ!堕天使で!自分が好きならそれでいいんだよ!」

 

「…っ!だめよ」

 

逃げ出す善子それを追いかける

 

「生徒会長にもおこられたでしょ?」

 

「うん。それは私たちが悪かったんだよ。善子ちゃんはいいんだよ。そのまんまで」

 

「どうゆう意味!?」

 

逃げる善子を追いかけるメンバー。さらにその後ろをついて行く零斗

 

(全力で走ったら追いつくけど、なんかダメな気がする)

 

善子はかなり逃げ回り展望水門"びゅうお"まで来たところで体力がきれる

 

「ステージの上で自分の好きを迷わずに見せることなんだよ」

 

みんな息がきれており喋るのも大変なはずなのにそれでも千歌は話し続ける

 

「お客さんにどう思われるかとか人気がどうとかじゃない」

 

「自分が一番好きな姿を、輝いてる姿を見せることなんだよ!だから善子ちゃんは捨てちゃダメなんだよ!自分が堕天使を好きな限り!」

 

好きなことを封じ込めるんじゃない自分の好きなことを解放することそれこそが大切なんだと

 

「いいの?変なこと言うわよ」

 

「いいよ」

 

「時々儀式とかするかもよ」

 

「そのくらい我慢するわ」

 

「リトルデーモンになれって言うかも」

 

「それは〜…でもやだだったらやだって言う」

 

そして善子の前に行き黒い羽根を差し出す

 

「だから!」

 

千歌の手に手を添える善子

大丈夫。みんななら普通の壁を超えられる

そう信じる




正直オチが思いつかなくて原作と対して変わらくなっちゃいました
そろそろ他のウルトラマンの登場も考えてます


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2人の天才

今回は1期6話「PVを作ろう」にオリジナルストーリーを挟みます。自分が考えたストーリーなので内容ごちゃごちゃになるかもしれません



朝のホームルーム

 

「はーい。今日は予告通り特別講師をお呼びしています。5、6校時に講義をおこなってくれます」

 

我が浦の星には月2ぐらいのペースで外部から特別講師が学校に来て講義を行ってくれるのがカリキュラムの1つだ

 

「今日の特別講師はすごい人らしいよ!なんでもたくさんの博士号を取得した人が2人も来るんだって!」

 

「らしいね。確かなんとか物理学だっけ?」

 

「なんとかじゃわからないよ〜」

 

曜は興味津々で零斗、千歌、梨子にそう話した

 

「 浦の星ってそんなにすごい人が来るの?」

 

「いや、今回が特別みたい」

 

梨子の疑問に答える曜。だが千歌はイマイチな表情を浮かべていた

 

「お前、あんまり興味なさそうだな」

 

「うぅん。難しい話は苦手で…」

 

「まぁ確かに」

 

こういった話は嫌いではないが難しいと理解に頭がついていかない

それに相手はかなりの天才2人と聞く

 

[俺も難しい話は苦手だから寝てるかもしれないな]

 

(ウルトラマンって寝るのかよ!)

 

ーーーーーー

 

昼の休憩時間

 

「「「「「「統廃合!?」」」」」」

 

「そうみたいです。沼津の学校と合併して、浦の星学院は無くなるかもって…」

 

「そんな!」

 

「いつ!?」

 

「それは、まだ…」

 

「一応、来年の入学希望者の数を見て、どうするか決めるらしいんですけど」

 

「なん…だと…」

 

統廃合まさかその言葉が出てくるとは思ってなかった

確かにここ浦の星は生徒が少ない。少子化というやつなのだろうか

もしかすると男女共学になったのもそのためなのかもしれない

 

「廃校…?」

 

「「「え?」」」

 

皆が暗い雰囲気になっているのに対し千歌は嬉しそうに顔を上げ

 

「きた!ついにきた!統廃合ってつまり、廃校ってことだよね?学校のピンチってことだよね⁉︎」

 

「千歌ちゃん?」

 

「まぁそうだけど」

 

「なんだか、心なしか嬉しそうに見えるけど」

 

「だって!廃校だよー⁉︎音ノ木坂と、一緒だよ〜‼︎」

 

何がそんなに嬉しいのか全く分からないがそう言って部室を飛び出し周囲を駆け回る

 

「これで舞台が整ったよ!私達が学校を救うんだよ!そして輝くの!あの、μ'sのように!」

 

「そんな簡単にできると思ってるの?」

 

右手の人差し指を天に突き立て左腕で善子を抱える千歌

 

「頭が痛くなってきた…」

 

「花丸ちゃんはどう思う?」

 

「と、統廃合〜」

 

「こっちも⁉︎」

 

千歌と同じ状況の奴がもう1人いた。

沼津の高校に通えることを嬉しがっているみたいだが大丈夫だろうか

 

「よ、ヨハネちゃんはどう思う?」

 

「そりゃ統合したほうがいいに決まってるわ!私みたいに、流行に敏感な生徒も集まってるだろうし!」

 

「よかったずらね〜!中学の頃の友達に会えるずら!」

 

「統廃合絶対反対ー!」

 

「見事な手のひら返しだなぁ〜」

 

善子の昔を知ってる人が沼津には沢山いる。今会うのは嫌なのだろう

すると千歌は机を叩く

 

「とにかく!廃校の危機が学校に迫っているとわかった以上、Aqoursは学校を救うため……行動します!」

 

「ヨーソロー!スクールアイドルだもんね!」

 

「で、具体的には何をするつもり?」

 

一瞬の沈黙。そして

 

「へぇ?」

 

「「「「「「え?」」」」」」

 

ーーーーーー

 

「廃校か〜いったいどうなるんだろうな?」

 

[まだ決定ではないんだろ?]

 

「まぁそうなんだけどね」

 

ゼロの言う通りまだ決定事項ではない、なんとか入学希望者の数を増せれば

 

「みんな席について。と言うわけで特別講師2人に来てもらいましょう」

 

先生がそう言うと案の定2人の男性が入ってきた。

その人たちを見て零斗は

 

(若っ!えっ?えっ?)

 

「曜?確か博士号を取得してる人が来るって言ってたよな?あの人たち明らかに若いぞ?」

 

小声で曜にそう告げる

 

「そうだよ。若くして博士号を取った天才の2人なんだよ」

 

まさかここまでとは思わなかった。博士号ってあんなに若い人が取れるとは思っておらずてっきりそこそこ年のいった人が来ると想像してた零斗は驚きを隠せないでいる。

 

「皆さん。はじめまして。僕は高山我夢です」

 

「俺は藤宮博也だ。よろしく」

 

 

 

 

2人はアルケミー スターズと呼ばれる天才が集まる機関に所属していたらしい。経歴等を簡単に教えてもらったが凄すぎて何が凄いのか分からない

 

「すごいよ!ねぇ!零斗くん!」

 

「あぁ…そうだな」

 

どうやらこの2人は曜の憧れの存在のようだ。

 

[あれ?この2人…]

 

「ゼロ?」

 

[いや、なんでもない]

 

 

 

 

それからその2人の講義が始まった。難しい話を連想してたが

さすが天才、こちらにも分かりやすいように色んなことを教えてくれた。

 

ーーーーーー

 

「さて次はとっておきを見せましょうかね。これであなたは最後かもしれませんね。ウルトラマンゼロ」

 

その男東仙カイは学校の方を見ながら呟く

 

「ゾグ第1形態。さぁ終焉の時だ」




自分この2人について対して詳しくないので間違ってることがありましたら教えてください

ちょっと短くなってしまいました、 、、
第2形態のカプセルがあるなら第1形態のカプセルがもあってもおかしくないですよね


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大地と海のウルトラマン

お待ちかねの彼らの登場です


「じゃあ行きましょうか」

 

「うん!全速前進!ヨーソロー!」

 

「零斗くんも」

 

「はいはい分かってるって」

 

梨子の一言で皆が部活に向かう。学校のために何をするかまだ決まってないのだが

教室を後にしようとした時

 

「何?あれ?」

 

「すごい…」

 

「神様?」

 

他のクラスメイトが窓に集まり騒いでた。

 

「どうした?」

 

「あ、あれ」

 

零斗は生徒が指さした方を向く。すると

 

「おい、なんだよあれ」

 

[やつは一体…]

 

そこには目を疑うほどの大きさの1人の女神が立っていた。

体の周囲から眩しいほどの光を放ちこちらを覗く

もしかしたらウルトラマンの味方なのかもしれない

 

「何!あれ!」

 

「女神様かな?」

 

千歌と曜はその女神をまじまじと見ていた

 

「ちょっと気味が悪いわ」

 

しかし梨子はあまりいいように思ってはいなかった

 

(そうだ…梨子ちゃんの言う通りだ…)

 

あいつが味方である証拠はない。今できることは

 

「みんな!とりあえず逃げるんだ!あいつが味方かどうかわからないだろ!」

 

零斗はクラス中に言った。

すると我に返ったようにみんな教室から出て行った。

 

「零斗くんも逃げよう!」

 

「俺は逃げ遅れた人がいないか見て来る。お前たちはルビィちゃんたちと合流して避難場所に行くんだ」

 

「で、でも…」

 

「心配するな。俺も後で行くから」

 

「…分かった。じゃあ待ってるね」

 

千歌は心配そうに教室を出る

 

「気をつけてね。零斗くん」

 

「待ってるから」

 

「ありがとう梨子ちゃん。曜も」

 

そうしてクラスに誰もいなくなったのを確認しウルトラゼロアイを取り出す

 

「[デュア!]」

 

 

ーーーーーー

 

[おいお前、何者だ!]

 

ゼロは巨大な女神にそう問うがゼロをみて微笑んでいるだけだ

 

[けっ!無視しやがって]

 

 

 

 

 

 

 

逃げているなか見覚えのある人が見える。

 

「おーい!花丸ちゃーん!ルビィちゃーん!善子ちゃーん!」

 

「ヨ・ハ・ネ!!」

 

「無事だったんだね!よかった」

 

「理事長!それにダイヤさんまで!」

 

「皆さん!そんなことより早く校庭に避難してください!」

 

「校庭で大丈夫なんですか?」

 

「建物の中では壊された時に下敷きになってしまいます」

 

そういうところはちゃんと考えられているようだ。

 

「千歌さん。零斗さんは?」

 

千歌はルビィの質問に答えずらそうにすると

 

「零斗くんは後から合流するって言ってたよ」

 

梨子のフォローがはいる

 

「あ、千歌ちゃん!梨子ちゃん!ウルトラマンゼロだよ!」

 

千歌と曜と梨子はお互いに顔を見て見合わせている。

 

「ウルトラマンゼロって何ですの?」

 

理事長にダイヤに1年生の3人はゼロの名前は知らない

 

「そこのにいる赤と青の巨人です」

 

「おぉう!クールですねぇ〜!」

 

ーーーーーー

 

[ワイドゼロショット!]

 

ゼロは光線を放つ。するとその女神は片手でゼロの光線を受け止める

 

[…っ!]

 

しかし攻撃をしたゼロに反撃をする仕草をみせない

 

(まさか本当に敵じゃないのか?)

 

そう思いゼロは少しずつ女神に近づいていく。そのとき

女神から光線が放たれる。

 

[ぐぅぉぉぉ!]

 

不意打ちで回避することができなかった 。ただが一発でゼロのカラータイマーが点滅を始める

しかしこれではっきりした奴は敵である

 

(ゼロ!ニュージェネレーションカプセルを!)

 

[ああ、わかってる]

 

しかしゼロがそれを使おうとすると女神はゼロの体を操り始めた

 

「[な、なんだ?]」

 

ある程度の高さまで上げられそのまま地面に叩きつけられる

 

[…くっそ…]

 

「ふははははははははははははははははっ!!」

 

女神は不気味な笑いを上げる

 

ゼロが立ち上がった瞬間、女神から波動弾が放たれ周りの建物が風圧で壊れていく

 

[ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!]

 

信じられないほど吹き飛ばされるゼロ

浦の星より遠くに飛ばされてしまう

 

 

 

 

 

 

「ゼロ!…っ!」

 

「「千歌ちゃん!?」」

 

「どこへいくのです?」

 

「ゼロを助けに!」

 

「あなたが行ってどうにかなると思っているのですか?」

 

「そ、それは…」

 

ゼロのもとに行こうとする千歌だがダイヤに止められる

 

「信じましょう…ゼロの勝利を」

 

 

 

 

 

「ウォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

ウルトラゼロキックをしながら女神に向かうゼロ

しかしその攻撃を放った光線で相殺する

 

[なに?]

 

女神は光線の威力をあげその光線をもろに受けてしまい浦の星の近くで倒れてしまう

 

(くっそ…こんなに強いとはな…)

 

[すまねぇ…零斗…]

 

ゼロはそのまま消滅してしまう

 

「ふはははははははははははははははははははははっ!」

 

笑い声を上げその女神は姿を消す

 

ーーーーーー

 

「…………………と…………………………………ん………………………………れ………………くん…………」

 

誰かの声で意識が戻ってくる

少しずつ目を開くとそこには千歌の姿があった

 

「…………ちか?」

 

「零斗くん!?」

 

「どうして…ぐっ…!」

 

起き上がろうとすると全身からものすごい激痛が走る

 

「大丈夫!?無理しないで」

 

そうして周りを見渡すとAqoursメンバーに理事長にダイヤも近くにいた

 

「よかった…このまま目を開けなかったらどうしようかとおもったよ…」

 

「本当に心配したんですよ。零斗さん」

 

「みんな…すまない。でもどうして?」

 

「あの天使が消えてからみんなで零斗くんを探したんだよ」

 

「そしたら道路に倒れているんですもの。ビックリしましたわ!」

 

あの女神のような奴と戦って気がついたらここに…

 

「ゼロは!ゼロ!」

 

ブレスレットを確認すると石化していた

 

「ゼロは消えたの…」

 

「うそ…だろ?」

 

「本当よ…」

 

曜と梨子は俯きながらそう告げる

 

「………」

 

「こうなったら、私の力で!…………」

 

善子のいつもの癖が出るが誰も反応できない

 

 

 

「くっそ…」

 

ーーーーーー

 

あの女神によってもたらされた被害は甚大で皆が復興作業に追われている

 

 

「あいかわらずゼロの声は聞こえないや…」

 

もしかしたらゼロは死んでしまったのではないのかそんなことを考えてしまう

 

「どうすればいいんだよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだだよ。まだ諦めちゃいけない。零斗くん」

 

「そうだ。お前はウルトラマンだろ?」

 

声がした。誰かが自分を呼んだ

 

「た、高山さん?藤宮さん?」

 

そこにいたのは天才の2人だった。

 

ーーーーーー

 

「まさか、あなた達もウルトラマンだったなんて」

 

「実際は僕達もゼロと同じく別の宇宙からきたんだけど」

 

「まさかこの世界でもあいつを見る羽目になるとはな」

 

「あいつ?」

 

「君が戦ったあの天使さ」

 

「!!」

 

「奴は根源的破滅天使ゾグ。見た目はあれだがウルトラマンを抹殺するために存在する奴だ」

 

「ですけどもうゼロはいない。もうそいつが現れることはないですよ…」

 

ゼロのいない今ゾグが現れることはないそう思った

 

「いや、そうとも限らない。それにゼロはまだ死んではいないよ」

 

「えっ!?」

 

「君が諦めない限りゼロは戻ってくる。だから諦めちゃいけない。

大丈夫。この世界は滅んだりしない」

 

ーーーーーー

 

3日が経ち復興が進む中ゾグはまた姿を現す

その時は部室におり、なぜかダイヤと理事長の鞠莉もいた

 

「みんな!逃げるんだ!」

 

「零斗くんは!?」

 

「俺は…逃げ遅れた人が…」

 

「…もう隠さなくていいよ」

 

「えっ?」

 

「このブレスレット。今は石になってるけどゼロの持ってたのと同じだよね?」

 

「…いつから気づいてたの?」

 

「ファーストライブの後かな」

 

まさかそんな前からバレていたとは

 

「えっじゃあ曜と梨子ちゃんは…」

 

「私たちも同じ日にね」

 

「花丸ちゃん達は…」

 

「マル達はこの前ウルトラマンがつけていたブレスレットを見たときにね」

 

「全く。隠すのでしたらもっと上手になさい」

 

「まぁまぁダイヤは怒りん坊さんなんだからぁ〜」

 

どうやら全員にバレてしまったようだった

 

「幼馴染だし。知ってたよ零斗くん、嘘つくの下手だから」

 

「千歌…」

 

「みんな…行ってくるよ」

 

零斗が行こうとすると千歌と曜が抱きつく。

 

「っ?!」

 

「必ず帰ってきて」

 

「私たち待ってるから…」

 

「わかった。約束する」

 

振り返るとみんなが笑顔でこっちを見ていた。

 

「行ってきます!」

 

ーーーーーー

 

ゾグの方に走りながら零斗は大きな声で叫ぶ

 

「なぁゼロ!俺は護りたいものができた!千歌に曜に梨子ちゃん!花丸ちゃんにルビィちゃんに善子ちゃん!それ以外の人もみんなを護りたい!だから俺に力を貸してくれ!ゼロ!」

 

[あぁ、護りに行こうぜ!みんなを!]

 

石になっていたブレスレットが砕け、もの姿に戻る

 

「[行くぜーーー!]」

 

ーーーーーー

 

[セア!]

 

[よお、待たせたな!]

 

ゼロとゾグは再び向かい合い攻撃を始める

 

ーーーーーー

 

「行こう。藤宮」

 

「あぁ我夢」

 

我夢はエスプレンダー、藤宮はアグレイターを取り出す。

 

「ガイアァァァァァァァ!」

 

「アグルゥゥゥゥゥゥゥ!」

 

2人の体が光に包まれて行く。

 

ーーーーーー

 

[あんた達は!?]

 

ゼロの横に現れた赤いウルトラマンと青いウルトラマン

 

(高山さん!藤宮さん!)

 

「行こう!ゼロ!零斗くん!」

 

[へへへっ、じゃあ行くぜ!]

 

 

「デュアァァ!」

 

「ドゥアァァ!」

 

[セア!]




ジードのオマージュを入れました。
次回以降また原作パートに戻ります


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共闘

遅れてしまい申し訳ないです。
2月中は基本的にかなり遅いペースで更新します


[ワイドゼロショット!]

 

「デェアァァァァァ!」

 

「ドゥアァァァァァ!」

 

ゼロのエメリウムスラッシュ、ガイアのクァンタムストリーム、アグルのリキデイターがゾグに命中する

 

[エメリウムスラッシュ!]

 

「オォアァァァ!」

 

「ディアァァァ!」

 

続け、ゼロのエメリウムスラッシュ、ガイアのフォトンエッジ、アグルのフォトンクラッシャーがゾグに命中する。

流石のゾグも3体のウルトラマンの連続攻撃を受け悲鳴を上げる

 

「はっ!」

 

するとゾグから波動弾が発射される

あれは風圧だけで周りの建物が崩壊するほどの威力を持っている

 

[まずいっ!…]

 

しかしその攻撃はガイアとアグルのバリアによって押し戻される

 

[助かったぜ、、、]

 

(さすが高山さんに藤宮さんだ)

 

一瞬の隙を逃さないゼロ

頭部の刃ゼロスラッガーがカラータイマーの両サイドに装着されそこから放たれるゼロツインシュート

 

[ウオォォォォォ!!]

 

威力のあるその光線を受けたゾグはもがき苦しみだす

 

 

 

 

 

 

 

「みんな見て!ウルトラマンが3人もいるよ!」

 

曜がいち早く気づき皆にそう伝える

 

「本当だ、これなら勝てるよ!」

 

ガイアとアグルの登場に希望を持つ千歌とほかのAqoursメンバー

 

「でも、本当に大丈夫かしら、あの女神すごい強いし…」

 

梨子が少し不安に思っていると

 

「ふっ、ならばこのヨハネの力を解放する時が!」

 

「どこにそんなのあるずら」

 

「うっさい!」

 

と善子と花丸のボケとツッコミが入る

 

「零斗さーん!ゼロさーん!がんばルビィ!」

 

「零斗さん!ゼロさん!絶対に勝たないとぶっぶーですわ!」

 

「さぁ!決めちゃって!」

 

ーーーーーー

 

ゼロの渾身の一撃を受けたゾグが苦しんでいると突如姿が変化していった。今までの神々しさは消え完全な怪獣となる

大きさも今までの倍ほどの大きさに変化する

 

(うぉっ…なんだこいつ)

 

大きさに圧倒される零斗、すると

 

「ガイア!変身だ!」

 

アグルの一声に頷くとガイアは両手を高く上げる。すると体全体が光に包まれてガイアの姿が変化する

ウルトラマンガイアスプリームヴァージョンである

 

「デェアァァ!」

 

「ドゥアァァ!」

 

ガイアとアグルは空高くに飛びそのまま変形したゾグにの頭部に蹴りを入れ角のようなものを破壊する

 

 

「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

ゾグはとてもつもない咆哮をあげる

 

 

[さすがガイアとアグルだな、よっしゃ!俺たちも行くぜ!]

 

(おう!)

 

 

「[ギンガ!オーブ!]」

 

「[ビクトリー!エックス!]」

 

「ネオ!フュージョンライズ!」

 

「[俺に限界はねぇ!]」

 

「ニュージェネレーションカプセルα!β!ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

[ガイア、アグル行くぞ]

 

3体のウルトラマンは各々が持つ最強の光線の溜め、同時に放つ

 

 

[セア!]

 

「ジュア!」

 

「ドゥア!」

 

ゼロのバルキーコーラス、ガイアのフォトンストリーム、アグルのアグルストリームが重なりゾグの腹部を貫通する

しかしゾグはギリギリのところで踏ん張り爆散をしなかった

 

[ならこれでとどめだ]

 

ゼロはビヨンドの姿を解き左腕のウルティメイトブレスから現れた銀色の鎧。ウルティメイトイージスを装着する

 

[ウルティメイトイージス!]

 

銀色の鎧が瞬時に変形し巨大な弓の形へと変化しガイアとアグルはその弓へエネルギーを放出する

 

[行くぜ!これが!これが俺たちの全力だぁぁぁぁぁぁ!]

 

ゼロの最大の技ファイナルウルティメイトゼロを受けたゾグは形も残らず爆散する

 

[俺たちに勝とうなんざ2万年早いぜ!]

 

 

ーーーーーー

 

「ありがとうございました。高山さん。藤宮さん」

 

「礼なら必要ない。奴に勝てたのは俺たちの力だけじゃないからな」

 

「え?」

 

「君とゼロ、それに君の仲間達との絆だ」

 

「仲間達との絆…」

 

「この星に生きるみんなの想いが俺たちウルトラマンの力になる」

 

「あぁ、これからは君とゼロそして君の仲間達とでこの星を護るんだ」

 

ウルトラマンとして戦ってきた2人。

学ぶべきことがたくさんある

 

「はい!本当にありがとうございます。また会えますか?」

 

「会えるさ。僕たちは同じ地球の子なんだから」

 

ーーーーーー

 

「ただいま。みんな」

 

「お帰りなさい。零斗くん」

 

我夢と藤宮との話しを終え部室に帰る零斗

そこには零斗の帰りを待つAqoursのみんなが待っていた

 

「千歌…みんなありがとう」

 

自分を信じてくれたみんなに深々と頭を下げる

 

「ねぇ!いつウルトラマンになったの!?」

 

「ウルトラマンってどんなかんじなんですか?」

 

とみんなからの質問責めが始まる。

 

「おっけ!おっけ!とりあえず落ち着いて」

 

それからみんなの質問に答えながら今までのおいたちを話し始める

 

 

 

 

「というわけで俺は今ゼロと一体化してるわけなんだよ」

 

「えぇっと…」

 

「どうしたの梨子ちゃん?」

 

「うぅん。なんかやっぱり実感が湧かなくて」

 

[なら、俺が話してやるよ]

 

「「「「「「……??!!」」」」」」

 

零斗の声質が一瞬で変わり驚くみんな

 

「い、今のって?」

 

[俺はゼロ、ウルトラマンゼロ。よろしくな!]

 

「「「やっぱり!ゼロだ!」」」

 

2年生の3人が大きな声にビビるゼロ

ゼロが表に出て出てきた途端みんなの目の色が変わりさらなる質問責めが始まってしまった

 

ーーーーーー

 

ゾグとの戦いから2日がたち改めて廃校を阻止するために何をするのかを考えるAqours

 

「PVを作ろう!」

 

「PV?」

 

千歌がそうみんなに提案する。どうやらμ'sもPVを作ってたらしい

なるほど先輩から学ぶのはいいことだ

 

「具体的にはどんなものを撮るの?」

 

梨子が質問をする

 

「それはね〜」

 

ーーーーーー

 

「まさかゾグを倒すとは思いませんでしたね」

 

「お前はウルトラマンを舐めすぎなんだよ」

 

「いえいえ、そんなつもりはありませんよ。ただウルトラマンガイアにウルトラマンアグルが現れるのは予想外でしてね」

 

デスレムと対話している東仙カイ

机の上には沢山の黒いカプセルが置いてある

 

「そういえばデスレムさんの仲間はいつ来られるんですか?」

 

「さぁな?まぁそろそろだろうな」

 

「そうですか。ではそれまでは僕の力を使い力を溜めておきましょう」

 

「そうか。お前のストルム器官は特殊だからな」

 

「そのおかげでここまでベリアルの力が増大しているのですから」

 

光の入らない暗い廃工場の中で2人の宇宙人は静かに笑いあう




ウルトラマンガイアとアグルはやっぱり最高ですよね!
また登場してくれるかは未定です
東仙カイについての謎も明かしていきたいですね


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PV作りと赤い小さな怪獣

今回は原作を観てないと内容がわからないと思います。そして今回は長いです


「内浦の良いところを?」

 

「そっ!東京と違って外の人はこの町のこと知らないでしょ?だからまずこの町の良いところ伝えなきゃって!」

 

「それでPVを?」

 

「うん!μ'sもやってたみたいだし。これをネットで公開してみんなに知ってもらう」

 

「知識の海ずら〜」

 

「という訳でひとつよろしく!」

 

「わぁ!いや、マ、マルには無理ずr…いや無理…」

 

「…っ!ピギィ!」

 

「うぅん?あれ?」

 

「見える!あそこーよ!」

 

「嘘?マジ??」

 

「違いますぅ!べー」

 

「さっ!」

 

「うっ…ピギィ!」

 

「おぉ!なんだかレベルアップしてる!」

 

「そんなこと言ってる場合!!」

 

この町の魅力をたくさんの人に知ってもらうために動き出したAqours

「零斗くんも映ってみる?」

 

「これはお前たちが主役だろ?マネージャーが出しゃばるのはダメだと思うぞ」

 

「じゃあゼロに変身して撮影しようか!」

 

「千歌さん、人の話聞いてた!?つかそんなことしたら大変なことになるわ!!」

 

 

 

 

ーSCENE1ー

 

「どうですか!この雄大な富士山!」

 

ーSCENE2ー

 

「それとこの綺麗な海!」

 

ーSCENE3ー

 

「さらに!みかんがどっさり!」

 

 

 

「そして町には!…えっと、町には……特に何も無いです!」

 

「それ言っちゃダメ」

 

「うーん、じゃあ」

 

ーーーーーー

 

「バスでちょっと行くとそこは大都会、お店もたーくさんあるよ!」

 

 

 

「そして…ちょっと…」

 

「自転車で…坂を超えると…そこには…伊豆長岡の…商店街が…」

 

「全然…ちょっとじゃない…」

 

「沼津に行くのだって…バスで500円かかるし…」

 

「…ぐへっ…いい加減にしてよ…」

 

「う〜ん、じゃあ」

 

 

 

「フフフフフフフッ、リトルデーモンのあなた堕天使ヨハネです。今日はこのヨハネが堕ちてきた地上を紹介してあげましょう」

 

「まずこれが…土!!アーハハハハハハハハハハッ!」

 

「やっぱり善子ちゃんはこうでないと!」

 

「うぇ…」

 

「根本的に考え直した方がいいかも…」

 

「そう?面白くない?」

 

「面白くてどうするの!?」

 

「はぁ…今までの苦労は何だったんだ…」

 

[お前何もしてないだろ]

 

「うっさいわ!」

ーーーーーー

丸一日を使いなんとかPVの撮影がひと段落つく

そして現在は喫茶店で休憩中のAqours

 

「どうして喫茶店なの?」

 

「もしかしてこの前騒いで家族の人に怒られたり…」

 

「うぅん、違うの梨子ちゃんがしいたけいるなら来ないって」

 

「行かないとは言ってないわ!ちゃんと繋いでおいでって言ってるだけ」

 

「いや、でも」

 

「ここら辺じゃ家の中だと放し飼いの人の方が多いかも」

 

「そんな〜」

 

ワンッ!

とどこからか犬の鳴き声が聞こえてくる

 

「またまた〜」

 

ワンッ!ワンッ!

 

「えっ?」

 

声の正体はこの喫茶店で飼われている子犬わたあめちゃんだ

首に緑色のスカーフを巻いた黒くて可愛らしい子犬である

 

「ひぃぃぃぃぃ!」

 

「こんなに小さいのに!?」

 

「大きさは関係ないわ!その牙!そんなので噛まれたら…死!」

 

「噛まないよ、ね〜、わたちゃん」

 

「あ、危ないわよそんな顔を近づけたら…」

 

「そうだ!わたちゃんで少し慣れるといいよ」

 

そう言って千歌はわたちゃんの顔と梨子の顔を近づける

わたちゃんは梨子の顔をペロンと舐めると、ものすごいスピードでトイレの中に入っていった

 

「梨子ちゃん!?」

 

「話は聞いてるから早く進めて!」

 

「しょうがないな〜」

 

梨子の犬嫌いは相変わらずの様だ

そして話を進めようとした時

 

「おぉう、皆さんお疲れ様です〜どう?順調ですか?」

 

「あ、零斗くん。やっと来たね」

 

「待ちくたびれたよ」

 

「悪いな、忘れ物して学校に戻っちゃって」

 

「「お疲れ様です。零斗さん」」

 

「おう!花丸ちゃん、ルビィちゃん」

 

喫茶店に行くとなった時学校に忘れ物をしてしまったことに気づき慌てて取りに戻りようやく皆に合流できた零斗

 

「みんないるな〜ってあれ?梨子ちゃんは?」

 

「あぁ、梨子ちゃんなら…」

 

「いやだいたい分かったから言わなくていいよ」

 

「本当に?」

 

千歌がわたちゃんを抱いているのを見ればある程度は予想はつく

 

「それで?PVの方は?」

 

「あぁ、そうだ、できた?」

 

「簡単に編集しただけだけど…お世辞にも魅力的とは言えないわね」

 

「やっぱりここだけじゃ難しいんですかね?」

 

「そんなことないと思うけどな〜」

 

「うーん。じゃあ沼津の賑やかな映像を混ぜて〜」

 

「そんなの詐欺でしょ!」

 

「なんで分かったの!?」

 

「つかこそにいたのか、てっきり帰ったのかと思ってたよ」

 

確かにだいたいは予想はつくがそれもそれでいいアイデアだと思ったがそうはいかないのだろう。

そう思った時外にバスが来るのが見え

 

「うわっ!終バスきたよ!」

 

 

 

 

 

 

「フフフッ、でははまた」

 

「よーしこ!」

 

新しい掛け声を発しバス停に向かった曜と善子

 

「結局何も決まらなかったな…」

 

「あぁーー!こんな時間、失礼します!」

 

ルビィは花丸を引っ張り急いで帰っていった

 

「おい!ちょっと待ってくれよ〜!」

 

零斗の家もそっちの方面なのでルビィたちを追いかける

 

「意外と難しいんだな、いいところを伝えるのって」

 

「住めば都。住んでみないと分からない良さもたくさんあるだろうし」

 

「うん。でも学校がなくなったらこうゆう毎日も無くなっちゃうんだよね」

 

「そうね」

 

「スクールアイドル。頑張らなきゃ」

 

「いまさら?」

 

「だよね、でも今気がついた。無くなっちゃダメだって。私この学校好きなんだ」

 

「うん」

 

ーーーーーー

 

「ようやく追いついた」

 

「あ、零斗さん。一緒に帰ってくれるんですか?」

 

「まぁ、家の方向そっちだし、最近は何かと物騒だからな」

 

どっちも本当のことである。千歌と梨子は家がすぐそこだし、曜と善子はバスに乗る。

1番危ないのはこの2人だと思ったのである

 

「ほら、怪獣とか宇宙人とかが現れたら大変だろ?」

 

「ピギィ!?」

 

「いや、そんなにびっくりしないで」

 

「零斗さんがいれば安心ずら」

 

3人は自分の家に向かって歩いて行く、すると何かにぶつかり尻餅をつく零斗

 

「な、なんだ?」

 

「ピギュァアアアアアア!!」

 

「ずらァァァァァァァァ!!」

 

花丸もルビィは悲鳴をあげる。零斗は顔を上げぶつかったものを見る

そこには全身が赤く少々不気味な顔をした怪獣が立っていた

 

「うおぉぉぉぉぉ!!伏線回収早い!!」

 

[ピグモンじゃねーか]

 

「へ?」

 

[安心しろ、悪いやつじゃない]

 

「そうなのか?」

 

[あぁ、友好的な怪獣なんだ]

 

それを聞いてホッとしたがルビィと花丸は何も知らないので気絶していた

 

「おい、ルビィちゃん?花丸ちゃん?どうしようか」

 

[そうだな、とりあえず2人を家に返さないとな]

 

ーーーーーー

 

ピグモンにも手伝ってもらいルビィと花丸を担ぎ家まで送り届ける。

花丸は何とか家に送り届けることができた

 

「花丸ちゃんのおばあちゃん、思ったよりも冷静だったな」

 

驚かれるかと思っていたがそんな様子はなく落ち着いていた

 

「さて次はルビィちゃんだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ルビィ?遅かったですね、一体どこまでいってたのでs…ピギャァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

「やってしまった」

 

生徒会長にルビィを引き取ってもらおうとしたところその生徒会長もピグモンを見て倒れてしまった

恐らくはこれが普通の反応だ

 

[とりあえず、親はいないみたいだから部屋に連れて行くぞ」

 

ーーーーーー

 

「あぁ、これは明日生徒会長に呼び出されるなこれ」

 

[それはしょうがない。それよりこいつはどうするんだ?]

 

「こっちの台詞だわ」

 

「てゆうか、お前何であんなところにいたんだ?」

 

ピグモンは何か伝えているようだが全く理解ができない

 

[迷子になったんだとよ]

 

「なるほど、迷子か」

 

ルビィと花丸を担ぐのを手伝ってくれたのを見て害はないと確信したが普通の人が遭遇すれば大変なことになりかねない

 

「というわけで俺の家まで来てもらった訳だが、さてどうしたもんかな」

 

[何か問題あるのか?]

 

「俺が引き取るのは問題ないんだがこいつを常に家においては置けないだろ?昼間は学校に行くんだし」

 

[そうか、それじゃあ俺が小さくしてやろうか?]

 

「そんなことできるのか?」

 

[まぁな、じゃあ身体借りるぜ]

 

零斗の身体を使ったゼロはピグモンに光を浴びせる。するとみるみるピグモンの大きさが手のひらサイズに変わっていく

 

<済まないな、しばらくこのままで我慢してくれ>

 

(こうしてみると随分可愛いな)

 

<これなら学校に連れていけるな>

 

(そうだなって…あれ?いいのかこれで?)

 

ーーーーーー

 

千歌たちは理事長に完成したPVを見てもらうために理事長室に向かった。零斗は昨日のことがあり案の定生徒会黒澤ダイヤからお呼び出しを受ける。それもなぜか体育館にだ

 

「昨日のことを説明していただけますか?」

 

「いや、それが自分でもなんだか?」

 

零斗の曖昧な返事にイラッときたのか目を細め睨まれる

 

「いや、花丸ちゃんと妹さんと帰ってたらたまたま遭遇したんです」

 

「あの怪獣?とですか?」

 

「えぇ、でも問題ありませんよ。気絶したルビィちゃんを運んでくれたりするとっても優しい怪獣なんです」

 

「…は、はぁ」

 

「あ、こいつです。こいつ」

 

「こ、これが昨日のですか??」

 

生徒会長に小さくなったピグモンを見せると思いのほかびっくりしていた。昨日は人間と同じサイズだったので無理もない

 

「か、可愛いですわぁ〜」

 

「え?生徒会長?」

 

「はっ!いえ、何でもありませんわ。さぁ、話は済みましたのでもう帰って結構ですわ」

 

「あれ?これだけですか?」

 

「ええ、私は昨日のことをお聞きしたかっただけですので」

 

「わかりました。ダイヤさんは帰らないんですか?」

 

「私は生徒会の仕事が残っていますので」

 

「そうですか…それでは失礼します」

 

一礼してその場を立ち去る。なるほどそれで体育館に呼び出したというわけだ納得納得。

そんなことを考えながら体育館を出ようとした時

 

「あれ?零斗くん?」

 

「ん?千歌か、どうしたんだ?」

 

「忘れ物しちゃって」

 

「あれ?その小さな子なに?」

 

「こいつは昨日知り合ったんだ」

 

「へー、可愛いね」

 

ピグモンを見ても驚く様子はなくむしろまじまじと見ていた

そして部室に戻ろうと体育館に入る千歌。すると先程まで零斗と話していた生徒会長が目にとまる

とても気持ちよさそうに踊っていたのだ

「すごいです!わたし感動しました!」

 

「な、何ですの?」

 

「ダイヤさんがスクールアイドルが嫌いなのは分かってます。でも私たちも学校続いて欲しいって、無くなって欲しくないって思ってるんです。一緒にやりませんか?スクールアイドル」

 

「残念ですけど、ただあなたたちのその気持ちは嬉しく思いますわ。お互い頑張りましょ」

 

「ルビィちゃん。生徒会長って前はスクールアイドルが…」

 

「はい、ルビィよりも大好きでした」

 

「……っ!」

 

「今は言わないで!」

 

「ルビィちゃん…」

 

「ごめんなさい」

 

「ルビィちゃんよりスクールアイドルが好きだったのにどうしてもこうなったんだ?」

 

ーーーーーー

 

「あぁ、ごめん。今日はパス」

 

「えぇ!?何で?」

 

千歌の家に誘われたが今日だけは断ることにした

 

「明日朝早いだろ?俺は弱いから早めに寝ようと思ってさ」

 

「そっか〜それじゃあ仕方ないね」

 

「そうゆうこと、じゃあまた明日」

 

「じゃあね〜零斗くーん!ゼロとピグモンちゃんもね!」

 

<おう!>

 

 

 

 

 

[つか、零斗。明日ってなにがあるんだ?]

 

「海開きだよ。夏も近いし」

 

それを聞いたピグモンも喜びだす

 

「そうか、お前も楽しみか。じゃあ一緒に行こうな」

 

[お前随分と仲良くなったな]

 

 

 

 

明日の海開きによってAqoursはさらなる一歩を踏み出すことを零斗はまだ知らない




今作のピグモンは対してストーリーには対して重要ではありませんがウルトラゼロファイトのモロボシくんが可愛いので登場してもらいました

それより平成ウルトラマン特有のサブウルトラマンを誰にするか考えないとですね


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ウルトラサイン

ジードの映画の予告すごい良かったですね。これは名作になるんじゃないかなと思ってます


「そんなことがあったのか」

 

「うん。私たちはこの町や学校の魅力を理解してないって」

 

我々はまだこの町のことを理解できていないと理事長に言われたらしい。

だがその魅力を聞かなかったことは正解であろう

 

「おーい!梨子ちゃーん!」

 

「おはヨーソロー!」

 

「おはよう」

 

「グットモーニング!」

 

[なんで英語なんだ?]

 

「いや、なんか響がよくない?」

 

[…?そうか?]

 

「曜ちゃん、零斗くん」

 

零斗とゼロの下らないやりとりをしていると梨子に話しかけられる

 

「ん?」

 

「なに?」

 

「毎年海開きってこんな感じなの?」

 

「うん、どうして?」

 

「この町ってこんなに人がいたんだ」

 

「うん!町中の人が来てるよ。もちろん学校のみんなも」

 

「そうなんだ」

 

「まぁ東京と比べたら少ないけどね」

 

「東京と比べちゃダメだよ」

 

曜に完璧なツッコミをされる

 

「これなんじゃないかな?この町や学校のいいところって」

 

「……なるほどね。そうゆうことか」

 

すると千歌は何か思いついたのか階段の上に立つ。そして

 

「あの!皆さん!私たち浦の星学院でスクールアイドルをやっているAqoursです!」

 

「私たちは学校を残すために!ここに生徒をたくさん集まるために!皆さんに協力して欲しいことがあります!」

 

 

「みんなの気持ちを形にするために!」

 

 

そうこの町の魅力は建物や景色だけじゃない。

この町に住む多くの人との絆、人が集まり生まれる絆。それこそがこの町 内浦 の本当の魅力

そしてAqoursと町のみんなで作り上げた新たな曲

 

《夢で夜空を照らしたい》

 

内浦の人々の協力で大量のランタンを飛ばしこの町の魅力を詰めた本物のPVが完成した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私心の中でずっと叫んでた、助けてって、ここには何もないって」

 

「でも、違ったんだ。追いかけてみせるよずっと…ずっと

この場所から始めよう!できるんだ!」

 

 

ーーーーーー

 

PV撮影を成功させたその夜

 

「なぁピグモン?今日のPVはどうだった?……だよな」

 

零斗は小さな怪獣にそう呟く

もちろん言葉は通じないが褒めてくれていることはなんとなく分かった

 

「ほらここからの景色なかなかいいだろ?」

 

[おい、空を見ろ]

 

「ん?空?」

 

ゼロに言われるがまま空を見上げるするとそこには見たことのない文字が描かれていた

 

「え?なに、あれ?」

 

[親父からのウルトラサインだ。俺たちウルトラマンの通信手段なんだ]

 

父親であるウルトラセブンからのウルトラサインを受け取る

 

「何て書いてあるんだ?」

 

[1週間後に月面に何者かが現れるからそいつの撲滅だとよ]

 

「何者ってなんだよ」

 

[多分怪獣だな]

 

「ふーん。つか1週間後だろ?よくわかるな〜」

 

[まぁな、これでも宇宙の平和を護る宇宙警備隊だからな]

 

「じゃあ俺、月に行くんだな?ワクワクして来たぞ」

 

[あのな、遊びじゃないぞ。これは任務だからな」

 

「はいはい、分かってるって」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシャーーーーン!!

 

 

突如大きな音が響き渡る

なんの前触れもなく現れたその巨大ロボットは内浦の町に静止している

 

[出やがったな]

 

「あれもあいつ。東仙カイの呼び出した奴なのか?」

 

[さぁな、ただどの道このままにしたらまずいってことは確かだ。行くぞ!]

 

 

 

 

[セァ!俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ!]

 

ゼロの姿を確認したロボット、ギャラクトロンはゼロに向かってくる

 

[行くぜ!デェァァァァァァァ!]

 

ゼロはすかさずギャラクトロンに蹴りを入れ、休まずパンチを連続で繰り出す。一瞬だけ怯んだギャラクトロンは頭部にエネルギーを集中させ破壊光線。ギャラクトロンスパークを放つ。

 

[うぉ!]

 

間一髪で攻撃を避けたがその破壊力は絶大で周りのものを一気に消していく

 

(まずいぞゼロ、このままじゃ町が」

 

[そうだな、そんじゃあ短期決戦だ!]

 

するとゼロの体が赤色に変化する。ゼロビヨンドではないゼロの別の強化形態

 

[ストロングコロナゼロ!]

 

すると両手から炎のパンチをギャラクトロンに決める。威力の上がった攻撃にギャラクトロンは後退する。

 

[うぉりゃーー!]

 

ギャラクトロンを持ち上げ空高くへと放り投げる。

 

[ガルネイトバスター!!」

 

右腕から撃ちだす高熱エネルギー弾。強力な一撃を食らったギャラクトロンは一瞬にして消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれがダイナとコスモスの力を得た姿、ストロングコロナゼロですか。なるほど、そうでなくては面白くない」

 

その男、東仙カイはその一言だけ発するとそのまま闇に消えていった

 

ーーーーーー

 

「零斗くん!昨日変身したよね!?」

 

「えっ、あ、うん。千歌気づいたんだ」

 

「当たり前だよ、あんなに派手に戦ってんただから」

 

それもそうだ。あれで気づかない人はまずいないだろう

 

「でもすごかったわね、私避難しようと思ったらすぐ倒しちゃったんだもの」

 

<へへ、まぁな>

 

梨子に褒められ少し喜び気味のゼロ。

 

「でもなんで急に怪獣が現れるようになったんだろう?ゼロは知ってるの?」

 

<いや、俺もよく分からないんだ。今調査中でところだな>

 

東仙カイの存在を教えても混乱するだけだと思い千歌の質問を適当に誤魔化す

 

「そっかーまぁいいか。いざとなったら零斗くんとゼロが護ってくれるし!」

 

千歌は満遍の笑みを浮かべる

 

 




話がごたごたで申し訳ないです。何とか起動修正していきますのでよろしくお願いします。


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月面の戦い

ジードの映画公開記念として彼らが登場します


「この前のPVが5万再生?」

 

「本当に?」

 

「ランタンが綺麗だって評判になったみたい。ランキングも〜」

 

「99位!?」

 

「ずら?」

 

「すげーなこれ」

 

「きた…きたきた!それって全国でってことでしょ?5000以上いるスクールアイドルの中で100位以内ってことでしょ?」

 

「一時的な盛り上がりってこともあるかもしれないけどそれでもすごいわね!」

 

「ランキング上昇率では1位」

 

「はぁ〜すごいずら」

 

「なんかさこのまま行ったらラブライブ優勝できちゃうかも」

 

「優勝?」

 

「そんな簡単なわけないでしょ」

 

「分かっているけどでも可能性はゼロじゃないってことだよ」

 

「まぁこれからの努力次第じゃない?」

 

するとパソコンに一通のメールが入る

 

「Aqoursの皆さん。東京スクールアイドルワールド運営委員会」

 

「東京?」

 

「って書いてあります」

 

「東京ってあの東にある京の」

 

「そのまんま」

 

「なんの説明にもなってないけど」

 

そして皆の思考が一瞬止まる。そして

 

「「「「「「「東京だ!!」」」」」」」

 

「あ、ちなみにその日付っていつ?」

 

「えっと〜」

 

ーーーーーー

 

東京のスクールアイドルイベントに参加することとなったAqours。

だがここで問題が発生した

 

「東京トップス!東京スカート!東京シューズ!そして!東京バッグ!」

 

「一体何がどうしたの?」

 

「…こりゃダメだ」

 

「東京行くからってそんなに構えなくても」

 

「梨子ちゃんはいいよ、内浦から東京に行くなんて一大イベントなんだよ!それなのに零斗くんが来れないなんて…」

 

「すまん。ちょっと月まで行かなきゃならないんだ」

 

「月?」

 

「いや、なんでも。まぁ安心しろ、こっちの用事が済んだら合流するからさ」

 

そう零斗とゼロはウルトラセブンからの指令により月に向かわなければならない。みんなを見送った後に出発する予定だ

 

 

 

「「おはようございます」」

 

「うっ…」

 

「こ、これは…」

 

「どうでしょう…ちゃんとしてますか?」

 

そこには全身をピンクで着飾ったいわゆる原宿系ファッションのルビィがいた。そしてもう1人

 

「こ、これで渋谷の険しい谷も大丈夫ずらか?」

 

渋谷を何と勘違いしてるか分からないがまるで探検家のような格好をした花丸がいた

 

「なに?その仰々しい格好は」

 

「「がーん!」」

 

「それに渋谷は険しくない」

 

「2人とも地方感丸出しだよ」

 

「お前が言うなよ」

 

「えぇーー!!」

 

ーーーーーー

 

志満さんの運転する車に乗り込み沼津駅への向かう御一行

 

「結局、いつもの服になってしまった…」

 

「その方がいいと思うぞ」

 

「本当ずら?」

 

「そうね、でもそのずらは気をつけた方がいいかも」

 

「ずら!?」

 

「あははっ」

 

ーーーーーー

 

「遅いなぁ」

 

「フフフフフフッ、天つ雲居の彼方から堕天したるこの私が魔都にて冥府より数多のリトルデーモンを召喚しましょう」

 

いつも通り中二病が発動中の善子、それに群がる人々。中には珍しさのあまり写真を撮っている者も少なくない

 

「ものすごく注目されてるんですけど…」

 

「「「くくく」」」

 

「善子ちゃんも」

 

「やってしまいましたね」

 

「善子ちゃんもすっかり堕天使ずら」

 

「みんな遅いよ〜」

 

 

 

「善子じゃなくて……ヨハネ!せっかくのステージ溜まりに溜まった堕天使キャラを解放しまくるの!」

 

 

 

 

 

 

「梨子ちゃん」

 

「はい」

 

「みんなあんまり東京慣れてないからよろしくね」

 

「はい」

 

「そうだな、頼りになるのは梨子ちゃんだけだから」

 

「分かったわ。でも1人じゃ限界かも知れないから早く私を助けに来てよね」

 

「はいはい、分かってるって」

 

 

 

 

 

 

 

「千歌〜!」

 

「あっむっちゃん!」

 

「イベント頑張ってきてね」

 

「これ、クラスみんなから」

 

渡された袋の中にはたくさんののっぽパンが入っていた。みんなAqoursに期待している証拠だ

 

「ありがとう!」

 

「それ食べて浦の星のすごいところ見せてやって!」

 

 

 

 

 

 

「「「「いってらっしゃーい」」」」

 

「いってきまーす!」

 

ーーーーーー

 

千歌たちを見送り志満さんの車で内浦に帰る零斗

 

「零斗くんにも付いて行って欲しかったんだけどな」

 

「それなら心配いりませんよ。僕も用事が済めばあっちに行きますから」

 

「あら?そうだったの?それは心強いわ」

 

ーーーーーー

 

「よし!じゃあ行きますかゼロ」

 

[あぁ、そうだな]

 

「ん?お前も行くだろ?ピグモン」

 

ピグモンは嬉しそうに身体を動かす

ゼロの力でピグモンを元のサイズに戻す

 

「よし!行こう!」

 

例のごとく左腕のウルティメイトブレスから現れたウルトラゼロアイを装着し、超スピードで月に向かっていく。

 

ーーーーーー

 

[さぁーて、着いたぜ月面]

 

(へーこれが月か〜薄暗い暗いな〜)

 

[ここに何者かが現れるらしいけど本当に来るのか?]

 

ゼロがそういった瞬間だった

地響きが起き地面から大きな影が現れた

 

[おっと、ようやくお出ましか]

 

うさぎのようなシルエットの怪獣否超獣ルナチクスは現れると同時にゼロに向かって突進しだす

 

[お前は隠れてろ]

 

ピグモンを岩陰に隠しファイティングポーズを構えて怪獣に立ち向かう

 

[デェーア!]

 

ゼロは高く飛び上がりウルトラゼロキックを繰り出す。それによりルナチクスは大きく転倒する

 

[おいおい、こんなもんかよ]

 

ゼロの挑発に怒り出したルナチクスは眼球をマシンガンのように連射しだすがそれをバク転で華麗に避ける。

ある程度の距離が開くとエメリウムスラッシュで放たれた眼球を相殺していく。攻撃をやめた一瞬の隙をみて間合いを一気に詰めルナチクスに摑みかかる

 

「[うわっ、あっち!]」

 

するとルナチクスは口から炎を吐きゼロに浴びせ後退させる

 

[ワイドゼロショット!]

 

再び距離をとったゼロの光線を受けルナチクスは爆散した

 

(やったな!)

 

[あぁ、じゃあ帰ろうぜ。みんなのところに]

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴォォォォォォォォォォォ!!

 

 

しかしこれで終わりではなかった。あたりが揺れ出し新たなルナチクスが姿を現した。それも1体や2体ではなく100体を軽く超えるほどの数だった。

 

[くっ、なんて数だ]

 

(どうすんだよ!)

 

[やるしかねぇだろ!]

 

そしてファイティングポーズを構えて大量のルナチクスの中に飛び込んでいった

 

ーーーーーー

 

[キリがねぇ]

 

何体倒してもルナチクスの数は計り知れなくついにはゼロに体力の限界が迫り片膝をつく。カラータイマーも点滅している

ルナチクスは一斉に炎を吐き出そうとしていた

 

[くっそ、ここまでか]

 

ゼロが諦めかけたその時だった。上空から大量の火球が降り注ぎルナチクスが次々に爆破していく

 

[な、なんだ?]

 

 

 

 

「諦めるなんてお前らしくないぞ、ゼロちゃんよ」

 

[お、お前ら…]

 

そこには4人の巨人がいた。ゼロと共に戦った戦士たちが

 

「そうですね。あなたが諦めるなんてありえませんよ」

 

「さぁ立つんたゼロ」

 

「共に戦おう」

 

[グレンファイヤー、ミラーナイト、ジャンボット、ジャンナイン!]

 

ベリアルを倒すために戦ったウルティメイトフォースゼロがそこにいた

 

(この人たちがウルティメイトフォースゼロ…)

 

「さぁ行くぜ、ゼロ!」

 

[あぁ、デェア!]

 

ウルティメイトフォースゼロのメンバーが加わり再び戦闘が始まる。

フャイヤースティックを使い次々に切り倒して行く者。

鏡の力を使い敵を翻弄して行く者。

バトルアックスを使い敵を倒していく者。

持前の怪力で敵を吹き飛ばす者。

彼らの協力もあり最後の1体となったルナチクス

 

[トドメだ!ウォーーーーー!]

 

ゼロスラッガーをカラータイマーの左右に装着して放つゼロツインシュートが炸裂し最後のルナチクスは消滅した

 

 

ーーーーーー

 

[ありがとうな、みんな]

 

「なーに、照れるじゃねーかよゼロ〜俺たち仲間だろ?な!焼き鳥!」

 

「私は焼き鳥じゃない!ジャンボットだ!何度言ったら分かるのだ!」

 

「グレンの言う通りです。礼など必要ありません」

 

「ん?ゼロこのちびすけは?」

 

「新たな有機生命体か」

 

[こいつは地球にいたピグモンだ。そうだこいつもエメラナのところに連れて行ってやってくれ。いいよな?零斗]

 

(まぁ地球にいても住みづらいだろうし仲間のところに行けるならそっちの方がいいかもしれないな)

 

「分かりました。私たちが責任を持って連れて行きます」

 

[頼むぜ、ミラーナイト]

 

「おいおい、もう行っちまうよかよ」

 

[あぁ、すまない。地球の仲間たちとの約束でな]

 

(じゃあな!ピグモン!また会おうな!)

 

「またな!ゼロ」

 

「マイティベースで待っていますよ」

 

[あぁ!]

 

ウルティメイトフォースゼロのメンバーとピグモンに別れを告げゼロは地球に帰還して行った




ウルティメイトフォースゼロの登場でした。次回はゼロと零斗の不在の間のAqoursメンバーの物語です。まぁ基本的にはアニメ本編と同じですがオリジナルを加えると思います。それでは次回をお楽しみに


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忍び寄る影

零斗不在中のAqoursメンバーの物語


沼津駅を出発しあらゆる電車に乗り換えようやく目的地である東京にたどり着く

 

「ここが遍く魔の者が闊歩すると言い伝えられる約束の地、魔都東京」

 

「見て見て!ほらあれスクールアイドルの広告だよね!?」

 

「はしゃいでると地方から来てると思われちゃうよ」

 

「そうですよね、慣れてますーって感じにしないと」

 

「そっか」

 

 

「ほんと原宿っていっつもこれだからマジやばくな〜い?おーほほほっ」

 

「千歌ちゃん…」

 

「ここアキバ」

 

「てへぺろ」

 

千歌の茶番に冷静に突っ込みを入れる曜と梨子。通行人がそれを見てすくすく笑っていた

 

ーーーーーー

 

「輝くぅ〜缶バッチもこんなに種類がある。おぉ!このポスター見るの初めて!」

 

「はぁ、かわいい!」

 

スクールアイドルのグッズを漁る千歌に衣装を漁る曜

本来の目的を忘れて楽しんでいる

 

「時間なくなるわよ」

 

「あれ?花丸とルビィは?…堕天使……うっ」

 

「制服100種類以上……うっ」

 

 

「さぁ、じゃあみんなで明日のライブの成功を祈って神社の方へ!……あれ?」

 

店を出るとそこには梨子しかいなかった

 

 

 

 

「うん、うん、大きなビルの下、見えない?」

 

「あ、いました!」

 

「すみませ〜ん」

 

ようやくはぐれていたルビィと花丸と合流を果たす

 

「善子ちゃんと曜ちゃんは?」

 

「2人とも場所は分かるからもう少ししたら行くって」

 

「もう少しって?」

 

「さぁ?」

 

「もう!みんな勝手なんだから」

 

「しょうがないわね…ん?、はっ!壁…クイ…」

 

「梨子ちゃん?」

 

「わあっ、何でもない!」

 

「何が?」

 

「わ、私ちょっとお手洗い行ってくるね!」

 

「えぇー!」

 

ーーーーーー

 

「もう、時間なくなっちゃったよ。せっかくじっくり見ようと思ったのに」

 

「な、なによ!だから言ってるでしょ!これはライブのための道具なの!」

 

「そんな格好して…」

 

「だって神社に行くって言ってたし似合いますでしょうか!」

 

「敬礼は違うと思う」

 

そうして目的地にたどり着く

 

「ここだ…」

 

「これがμ'sがいつも練習していたって階段」

 

「登ってみない?」

 

「そうね」

 

「よーし!じゃあみんな行くよ!よーい!」

 

憧れのμ'sのいた階段を夢中で駆け上がる千歌。

そして上にたどり着くと2人の少女が歌っていた

 

 

 

「こんにちは」

 

「こ、こんにちは」

 

「千歌ちゃん?」

 

「まさか天界直視?」

 

「あら、あなた達もしかしてAqoursの皆さん?」

 

「嘘?どうして?」

 

「この子脳内に直接…」

 

善子の中二病はいつになく健在である

 

「マルたちもうそんなに有名人?」

 

「ピギィ」

 

「PV見ました。すばらしかったです」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「もしかして明日のイベントでいらしたんですか?」

 

「はい」

 

「そうですか。楽しみにしてます」

 

するとツインテールをした子がアクロバティックな動きをしAqoursの後ろに立つ

 

「でわ」

 

それだけ言って2人の少女は帰って行った

 

「すごいです」

 

「東京の女子高生ってみんなこんなにすごいずら?」

 

「あったりまえでしょ!東京よ!東京!」

 

「歌、綺麗だったな」

 

ーーーーーー

 

神社でお参りを済ませ旅館に向かうAqours。その姿を後ろから見つめる2人の影がいた

 

 

「あいつらか?ウルトラマンゼロと繋がりのある人間ってのは」

 

「間違いない、東仙カイからの情報と一致している」

 

「奴らがここにいるということはウルトラマンゼロもここにいるということだろ?」

 

「さぁな?ただゼロを倒すには絶好の機会だ」

 

「フフフ、覚悟しておけウルトラマンゼロ」

 

そして2人の影は闇の中に消えていった

 

ーーーーーー

 

「ふぅ〜落ち着くずら〜」

 

「気に入ってくれたみたいで嬉しいわ」

 

「なんか修学旅行みたいで楽しいね!」

 

「堕天使ヨハネ降臨!ヤバイかっこいい」

 

「ご満悦ずら」

 

「あんただって東京のお菓子でご満悦のくせに!「

 

「降りなさい!」

 

「うっ…」

 

「そうだ梨子ちゃん、零斗くんってまだ来れないの?」

 

「分からない。さっき千歌ちゃんにも聞いたんだけど昼から連絡が返ってこないの」

 

「何かあったのかな?」

 

「「うーん」」

 

するとルビィが押入れから布団を取り出すとあまりの重さに倒れてしまい皆を巻き込む

 

「ねぇ!いま旅館の人に聞いたんだけど…あれ?」

 

 

 

 

 

 

「音乃木坂ってμ'sの?」

 

「うん、この近くなんだって」

 

「梨子ちゃん!今からさ行ってみない?みんなで!私一回行ってみたいと思ってたんだ。μ'sが頑張って護った高校。μ'sが練習していた学校」

 

「ルビィも行ってみたい」

 

「わたしも賛成!」

 

「東京の夜は物騒じゃないずら?」

 

「な、な、何?怖いの?」

 

「善子ちゃん震えてるずら」

 

するとずっと黙っていた梨子が口を開く

 

「ごめん。私はいい」

 

「「「「「え?」」」」」

 

「先寝てるからみんなで行ってきて」

 

「梨子ちゃん…」

 

「やっぱり寝ようか」

 

「そうですね、明日ライブですし」

 

ーーーーーー

 

そしてライブ当日の朝

誰よりも早く起きた千歌は1人練習着に着替え東京の町を走る

そして大きなスクリーンの前にたどり着く。それは忘れもしない千歌がスクールアイドルを知った始まりの場所

 

「ここで始めて見たんだ。μ'sを」

 

「千歌ちゃん」

 

振り返るとそこにはみんながいた

 

「やっぱりここだったんだね」

 

「みんな」

 

「練習行くなら声かけて」

 

「1人で抜け駆けなんてしないでよね」

 

「帰りに神社でお祈りするずら!」

 

「だね」

 

「うん!」

 

その時後ろから大きな音がし振り返る。スクリーンに映し出されたLove Liveの文字。今年のラブライブが発表されたのだ

 

「ついにきたね」

 

「どうするの?」

 

「もちろん出るよ!μ'sがそうだったように!学校を救ったように!さぁ行こう!今全力で輝こう!」

 

6人は手を合わせそして叫ぶ

 

「「「「「「Aqours!」」」」」」

 

「「「「「「サンシャイン!」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すみません。Aqoursの皆さんですよね?」

 

「え?はい。そうですけど」

 

話しかけられ後ろを振り返るとそこには2人の男が立っていた。

 

「今日のライブの事でお話があるのですがよろしいでしょうか?」

 

「あ、はい!」

 

今日のライブの関係者だろう、そう思い千歌は2人の男性に近づいていった。突如2人の男の体が変化し宇宙人へ変わっていった

 

「…っ!」

 

2体の宇宙人から放たれた光線が千歌を襲い磔にされてしまう

 

「千歌ちゃん!!」

 

「邪魔だ」

 

「ぐっ…」

 

「曜ちゃん!」

 

近づいてきた曜を吹き飛ばす宇宙人

 

「おい貴様ら、ウルトラマンゼロはどこにいる」

 

「何よ!あんた達!ゼロなんてここにはいないわよ!」

 

善子が声を張り上げそう言う

 

「そうかなら仕方がない」

 

2人の宇宙人は巨大化し町のど真ん中に立つ

 

「聞け!ウルトラマンゼロ!この娘をかえしてほしくば大人しく出てこい!さもなくば…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ミラクルゼロスラッガー]

 

突如上空から無数の刃が飛来し2体の宇宙人に命中する。すると2体だった宇宙人が1体になっていく。町中に降り立った巨人は宇宙人の前に立つ

 

 

 

「「「「「ゼロ!零斗くん(さん)!」」」」」

 

「…ゼロ?」

 

磔にされている千歌がゆっくり上を向くとそこには見覚えのある顔がそこにあった。今の攻撃で救出されたのだ

 

「零斗くん!にゼロ!遅いよ!!」

 

(ごめんごめん)

 

[まぁこう言うだろ、主役は遅れて来るってな]

 

ゼロの力によって解放される千歌。

 

「現れたなウルトラマンゼロ!貴様を地獄に送ってやる!」

 

[ガッツ星人、卑怯な手使いやがって…許すわけにはいかねぇな]

 

「ほざけ!」

 

ゼロとガッツ星人の戦いが始まるしかし

 

[悪いな!こんな町中で暴れられたら迷惑なんだよ!だから一瞬で終わらせてやるぜ!]

 

するとゼロの体が青から赤へと変化する

 

[ストロングコロナゼロ!うぉりゃーー!ウルトラハリケーン!]

 

ガッツ星人を高く持ち上げるそして右手に力を集中させる

 

[くらいやがれ!ガルネイトバスター!]

 

炎の一撃を受けたガッツ星人は一瞬で爆散する

 

ーーーーーー

 

「零斗くん!怖かったよ」

 

「ごめんな、怖い目に合わせちゃって」

 

泣きながら零斗に抱きつく千歌。あんな目に会えばしょうがない

 

「随分と遅かったね」

 

「そうなんだよ。ウラシマ効果?ってやつらしいんだけど」

 

「え?零斗さん宇宙に行ってたんですか?」

 

「さすが花丸ちゃん話が早い……それより早く旅館に戻った方がいいんじゃないか?ライブ始まっちゃうぞ」

 

「そうよ!早くしなきゃ!ほら千歌ちゃん」

 

「う、うん」

 

梨子に連れて行かれる千歌

 

「はぁ、疲れた」

 

[俺たちは全然休んでないからな]

 

「俺たちも行くか」

 

月面での戦いの後すぐに地球に戻ったためヘトヘトのゼロと零斗

休息がてら千歌達の旅館に向かうことにした

 

ーーーーーー

 

「ランキング?」

 

「えぇ会場のお客さんの投票で出場するスクールアイドルのランキングを決めることになったの」

 

「上位に入れば一気に有名になるチャンスってことですか?」

 

「まぁ、そうだね。Aqoursの出番は2番目元気にハッチャケちゃってね!」

 

「2番?」

 

「前座ってことだな」

 

「仕方ないですよ。周りは全部ラブライブの決勝に出たことがあるグループばかりですから」

 

「そうずらか」

 

「でもチャンスなんだ。頑張らなきゃ」

 

「そうだな全力でやってこい!」

 

「うん!じゃあ行ってくる」

 

ーーーーーー

 

「ふぁ〜」

 

[おい、零斗寝るなよ?]

 

「わかってるよ。それに2番目だからすぐだし」

 

そしてイベントがスタートし、1番目のグループがステージに上がる

 

「Saint Snowか」

 

[お手並み拝見だな]

 

Aqoursの前に踊るグループは一体どんなパフォーマンスをするのだろうかそんなことを考えながら曲が流れ出す

 

 

《SELF CONTROL!!》

 




宿舎のちかりこのくだりは省略しました
次回から原作通りに進めます。そして3年生組の加入までオリジナルストーリーは無いと思います。多分


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RESTART

最近録画してた仮面ライダービルドを一気に見たんですが面白いですね。ウルトラマンネクサス並みにシリアスで結構好きです

本編に関しては8話分のストーリーを何とか1つにまとめたので少々長いです


「高いよ〜怖いよ〜」

 

[お前俺に変身してる時は平気じゃねーか]

 

「流石に高すぎるよ〜」

 

無事イベントを終え東京を散策するAqoursと零斗。そして現在はスカイツリーに登っている最中である

 

「零斗さん高いところ苦手なんですか?」

 

「う、うん」

 

「でもこの前宇宙に行ったって」

 

「いや、そこまでくると高いとかじゃないし」

 

「それにしても、どこまでいってもビルずら」

 

「あれが富士山かな?」

 

「ずら」

 

「ふふふ、」

 

「「「「「「ん?」」」」」」

 

「最終呪詛プロジェクト、ルシファーを解放。魔力2000万のリトルデーモンを召喚!……カッコいい!」

 

「善子ちゃんは元気だね」

 

「善子じゃなくて!ヨ・ハ・ネ!」

 

「ライブ終わったのにヨハネのままずら」

 

善子は相変わらずのようである

 

 

「お待たせー!わっ!何これすごーい!キラキラしてる!」

 

人数分のアイスクリームを持って戻ってきた千歌

 

「千歌ちゃん…」

 

「それにこれもすっごく美味しいよ!食べる?」

 

「あ、うん」

 

「はい、ルビィちゃんたちも」

 

「あ、ありがとう」

 

「全力で頑張ったんだよ、私ね今日ライブ今まで歌ってきた中で出来は1番良かったって思った。声も出てたしミスも1番少なかったし」

 

「でも」

 

「それに周りはみんなラブライブ本選に出場してるような人たちでしょ?入賞できなくて当たり前だよ」

 

「だけどラブライブの決勝に出ようと思ったら今日出ていた人達くらい上手くないといけないってことでしょ?」

 

「それはそうだけど…」

 

「私ねSaint Snow見たときに思ったの。これがトップレベルのスクールアイドルなんだって。このくらい出来なきゃダメなんだって。なのに入賞すらしていなかった。あの人達のレベルでも無理なんだって」

 

「それはルビィもちょっと思った」

 

「マルも…」

 

「な、何言ってるのよ、あれはたまたまでしょ?天界が放った魔力によって〜」

 

「何がたまたまなの?」

 

「何が魔力ずら?」

 

「へ?いや、それは…」

 

「慰めるの下手すぎずら」

 

「な、何よ!人が気効かせてあげたのに!」

 

 

「あーはいはい、とりあえずこの話は一旦おしまい!」

 

「そうだよ、それよりさ折角の東京だし、みんなで楽しもうよ」

 

すると千歌の携帯に着信が入る

 

「はい、高海です。え、はい。まだ近くにいますけど」

 

ーーーーーー

 

封筒を渡し忘れたということで再び会場に戻る。今回のイベントの集計結果だそうだ。出場したグループには全員に配布しているらしい

 

「正直どうしようかなぁ〜って少し迷ったんだけど出場してもらったグループにはちゃんと渡すようにしてるから」

 

「はぁ」

 

そうしてレポーターは帰っていた

 

「見る?」

 

「うん」

 

「上位入賞したグループだけじゃなくて出場グループ全部の得票数が書いてある」

 

「Aqoursはどこずら」

 

「えっと、あ、Saint Snowだ」

 

「9位かもう少しで入賞だったのね」

 

「Aqoursは?」

 

みんな一生懸命Aqoursの文字を探す

 

「ところで迷ったって一体どういうことだろう?」

 

[呼び戻すことを迷ったのか、渡すことを迷ったのか]

 

「後者の場合だったらどうゆうことかさっぱりだ」

 

「30位…」

 

「30組中30位…」

 

「え、うそ」

 

「ビリってこと?」

 

「わざわざ言わなくていいずら」

 

「得票数はどのくらい?」

 

「えっと……0…」

 

そこには0の文字があった。Aqoursに票を入れてくれた人は1人もいなかったのだ

 

「…そうかそういうことか」

 

「お疲れ様でした」

 

「Saint Snowさん」

 

そこにはSaint Snowの2人がたっていた

 

「素敵な歌でとてもいいパフォーマンスだったと思います。ただもしμ'sのようにラブライブを目指しているのだとしたら」

 

「諦めた方がいいかもしれません」

 

「……っ!」

 

姉の方が去って行くと妹の方がじっとこちらを睨みそして

 

「馬鹿にしないで!ラブライブは…遊びじゃない!」

 

そう言い残し妹も去っていった

その子の目には涙が溜まっていた

 

「あいつら好き勝手言いやがって、ちょっと文句言ってやるか」

 

「いいの零斗くん」

 

「でもよ…」

 

千歌はそれ以上何も言わなかった

 

ーーーーーー

 

帰りの電車の中。Aqoursの順位やさっきの2人に言われたことが胸に刺さり重い空気が漂う

 

「泣いてたねあの子…きっと悔しかったんだね優勝できなくて…」

 

「ずら…」

 

「だからってラブライブを馬鹿にしないでなんて…」

 

「でもそう見えたのかも…」

 

「私は良かったと思うけどな」

 

「千歌ちゃん?」

 

「……」

 

「精一杯やったんだもん。努力して頑張って東京に呼ばれたんだよ。それだけですごいことだと思う。でしょ?」

 

「それは…」

 

「だから胸張っていいと思う今の私たちの精一杯ができたんだから」

 

「千歌ちゃん…」

 

「うん?」

 

 

 

「千歌ちゃんは悔しくないの?」

 

「………!…」

 

下げていた顔を上げみんなが曜と千歌の方を向き直す

 

そして畳み掛けるように繰り返す

 

「…悔しくないの?」

 

「そ、そりゃちょっとは…でも満足だよみんなであそこに立てて…私は嬉しかった」

 

「そっか……」

 

再び重い空気が漂う

 

零斗はかける言葉が見当たらず結果帰るまで一言も発しなかった

 

ーーーーーー

 

「はぁ戻ってきた」

 

「やっとずらって言えるずら」

 

「ずっと言ってたじゃない!」

 

「ずらー?!」

 

この2人の漫才もいつも通りだ

 

「おーい!」

 

「みんな」

 

「おかえりー」

 

そこにはクラスのみんなが手を振ってお迎えに来てくれていた

 

「どうだった?東京は!」

 

「あー、うん!すごかったよ!なんか、ステージもキラキラしてて……」

 

「ちゃんと歌えた?」

 

「緊張して間違ったりしなかった?」

 

「うん。それはなんとか…ね?」

 

「そうね、ダンスのミスも無かったし」

 

「そうそう、今までで一番のパフォーマンスだったね!って、みんなで話してたところなんだ!」

 

「なんだぁ心配して損した〜!」

 

「じゃあじゃあ!本気でラブライブ決勝狙えちゃうってこと⁉︎」

 

「……えっ?」

 

 

「そうだよね!東京のイベントに呼ばれるくらいだもんね!」

 

「そ、そうだねー!だといいけど…」

 

(…もう見てられない)

 

そう思ったのは零斗だけではなく俯く者もいた

やはりいつも通りではいられない

 

 

 

 

 

 

 

「おかえりなさい」

 

後ろから聞こえたその声に全員が振り返る。そこにはルビィの姉黒澤ダイヤがいた

 

「お姉ちゃん?」

 

すると今まで押し殺していた感情が溢れてダイヤの胸に飛び込み涙を流すルビィ

 

「よく頑張ったわね」

 

ルビィが泣く姿をただ黙って見守ることしかできなかった

 

ーーーーーー

 

「いつ以来かなこうやって呼び出されるの」

 

「ダイヤから聞いた千歌達のこと」

 

「そう」

 

「どうするつもり」

 

お互いに向き合う3年生松浦果南と小原鞠莉

 

ーーーーーー

 

「得票…ゼロですか…」

 

「はい…」

 

「やっぱりそういうことになってしまったのですね。今のスクールアイドルの中では」

 

「先に言っておきますけどあなた達は決してダメだった訳では無いのです。スクールアイドルとして十分練習を積み、見てくれる人を楽しませるに足りるだけのパフォーマンスもしている。でもそれだけではダメなのです」

 

「どういうことです?」

 

「7236。何の数字か分かります?」

 

「ヨハネの…」

 

「違うずら」

 

「ツッコミはや!」

 

「去年最終的にラブライブにエントリーしたスクールアイドルの数ですわ」

 

「そんなに多いんですか」

 

「えぇ、第1回大会の10倍以上」

 

そう、もともと以前からスクールアイドルは人気があった。そしてラブライブの大会が開かれそれは爆発的なものとなりA-RISEやμ'sの登場によりその人気は揺るぎないものになる

 

その結果アキバドームで決勝が行われるようになる。そしてレベルの向上を生むことになった

 

「じゃあ…」

 

「そう、あなた達が誰にも支持されなかったのも私達が歌えなかったのも仕方ないことなのです」

 

「ん?私達?」

 

「どうゆうこと?」

 

「2年前、すでに浦の星には統合になるかもという噂がありましてね」

 

今の3年生である松浦果南、黒澤ダイヤ、小原鞠莉は今のAqoursより前にスクールアイドルとして活動をしていたのだ

 

ーーーーーー

 

「その何が悪かったの?町の人も学校の人もスクールアイドルを応援してくれたじゃない」

 

「ライブもうまくいったしね、でも…」

 

ーーーーーー

 

「でも…歌えなかったのですわ。他のグループの凄さと巨大な会場の空気に圧倒され…何も歌えなかった。あなた達は歌えただけ立派ですわ」

 

「じゃあ反対してたのは」

 

「いつかこうなると思っていたから…」

 

ダイヤはスクールアイドルが嫌いなのではなく我々のことを思っていてくれたのだ

 

ーーーーーー

 

「外の人にも見てもらうとかラブライブに優勝して学校を救うとかそんなのは絶対に無理なんだよ!」

 

「だから諦めろって言うの?」

 

「私はそうすべきだと思う」

 

一度下を向き再び前を向いた果南の前には両手を広げた鞠莉がいた

 

「果南…」

 

しかし果南はそれを無視して行ってしまう

 

「誰かが傷つく前に」

 

「私は諦めない…必ず取り戻すのあの時を!果南とダイヤと失ったあの時を!」

 

「私にとって宝物だったあの時を…」

 

ーーーーーー

 

「早くお風呂入っちゃいなよ!」

 

「うん…」

 

「梨子ちゃんと零斗くんも早く休んでね」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「千歌」

 

「大丈夫?」

 

「うん。少し考えてみるね。私がちゃんとしないとみんな困っちゃうもんね」

 

「そっか……」

 

美渡さんに千歌の家まで車で送ってもらい後は歩いて帰ることにした。家まで送っていくと言われたが申し訳ないので遠慮した

 

ーーーーーー

 

「……………」

 

[千歌のことが気になるのか?]

 

「…まぁな、曜がああ言ったのにあいつ何も言わなかったからな」

 

ーーーーーー

 

「千歌ちゃん…辞める?」

 

「……」

 

「辞める?スクールアイドル」

 

「……」

 

ーーーーーー

 

「肝心な時に何もできない。俺ってマネージャー失格だな」

 

[そうかもしれねぇ。でもこれはあいつらが決めなきゃいけないことだ]

 

「………あー!落ち着かねぇ!よし!外でも散歩するか!なんか気がついたら外もう明るいし!」

 

ーーーーーー

 

目が覚めた梨子はなんとなく千歌の部屋を覗いてみる。すると海の方に歩いていく千歌を目撃し一目散に駆け出していく

 

「千歌ちゃん!千歌ちゃん!千歌ちゃん!千歌ちゃん!」

 

「あれ?梨子ちゃん?」

 

「はぁ…一体何してるの!?」

 

「え?あ、うん…何か見えないかなぁ〜って」

 

「えっ?」

 

「ほら梨子ちゃん海の音を探して潜ってたでしょ?だから私も何か見えないかなぁ〜って」

 

「それで?…それで?見えたの?」

 

「うぅん。何も」

 

「何も?」

 

「うん。なにも見えなかった」

 

「でもねだから思った。続けなきゃて…私まだ何も見えてないんだって先にあるのもが何なのか。このまま続けても0なのかそれとも10

になるのか」

 

「ここでやめたら全部分からないままだって」

 

「千歌ちゃん…」

 

「だから私は続けるよ!スクールアイドル。だってまだ0だもん!」

 

「0だもん…0なんだよ。あれだけみんなで練習して、みんなで歌を作って、衣装も作ってPVも作って、頑張って頑張って…みんなにいい歌聞いて欲しいって…スクールアイドルとして輝きたいって…」

 

 

「なのに0だったんだよ⁉︎悔しいじゃん!!」

 

 

「差がすごいあるとか!昔とは違うとかそんなのどうでもいい!悔しい…やっぱり私、悔しいんだよ…」

 

これが千歌の本心。今まで隠していたが堪えられなくなり泣きながら全部を吐き出す

 

 

 

「よかった…やっと素直になれたね…」

 

「だって私が泣いたら、みんな落ち込むでしょ?今のまで頑張ってきたのに、せっかくスクールアイドルやってくれたのに、悲しくなっちゃうでしょ?」

「だから…だから…!」

 

梨子が千歌を抱きしめ本音を打ち明ける

 

「馬鹿ね、みんな千歌ちゃんのためにスクールアイドルやってるんじゃないの。自分で決めたのよ」

 

「私も、曜ちゃんも、ルビィちゃんも、花丸ちゃんも、もちろん善子ちゃんも」

 

浜辺にはいつのまにかみんながいた

 

「でもっ!」

 

「だからいいの。千歌ちゃんは、感じたことを素直にぶつけて、声に出して」

 

「千歌ちゃん!」

 

みんな続けて海に入ってくる。千歌のことがみんな心配だったのだ

 

「みんなで一緒に歩こう!一緒に!」

 

そして感情を完全に抑えられなり千歌は大きな声を上げて泣く。でもそれでいい、何も隠さず素直になってくれればいいのだ

 

「今から0を100にするとは無理だと思う。でももしかしたら1にすることはできるかも!」

 

「私も知りたいの、それが出来るか」

 

「うん!」

 

曇り空から太陽の光が差し込む。少しだが希望の光が見えてきた

 

 

 

 

「おーい!お前らいつまで海に浸かってんだ!いつまでも入ってたら夏でも風邪引いちまうぞ!」

 

そこには人数分のバスタオルを持った零斗が浜辺にいた

 

「「「零斗くん!」」」

 

「「零斗(さん)!」」

 

今の零斗に出来ることはこれくらいだがそれも大切なことだと思う

 

[よかったな、零斗]

 

「あぁ」

 

ここからAqoursの快進撃が始まる。そんな気がした




3月10日のジードの映画楽しみですね〜

次回は3年生加入までの予定です。加入後オリジナルストーリーの予定です



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それぞれの想い

今回もこの1つで9話分のストーリーとなってます




「夏祭り?」

 

「屋台も出るずら」

 

「これは痕跡…僅かに残っている気配…」

 

「どうしよう東京行ってからすっかり元に戻っちゃって」

 

「ほっとくずら」

 

「それよりしいたけちゃん本当に散歩でいないわよね?」

 

「千歌ちゃんは夏祭りどーするの?」

 

「そ〜だね〜決めないとね〜」

 

毎年この季節になると沼津では花火大会が行われる。そこで是非踊ってほしいと運営からオファーがきたのだ

 

「Aqoursを知ってもらうには1番ずらね」

 

「でも今からじゃ練習も限られるし」

 

「私は今は練習を優先した方がいいと思うけど」

 

「千歌ちゃんは?」

 

「うん!私は出たいかな?」

 

「そっか」

 

「今の私たちの全力を見てもらうそれでダメだったらまた頑張るそれを繰り返すしかないんじゃないかな?」

 

「ヨーソロー!賛成であります!」

 

「ギラン!☆」

 

「まぁリーダーがそう言うならね」

 

そうしてAqoursは花火大会に参加することとなった

しかし千歌は浮かない表情をしていた

 

「どうした?」

 

「果南ちゃんどうしてスクールアイドルやめちゃったんだろ?」

 

「生徒会長が言ってたでしょ?東京のイベントで歌えなかったからだって」

 

「でもそれでやめちゃうよう性格じゃないと思う」

 

「確かに」

 

「そうなの?」

 

「うん。小さい頃はいつも一緒に遊んでて」

 

零斗達が知っている松浦果南は常に前向きで例え失敗したって次に向かって走り続けるそんな性格だった。そう考えればその程度でスクールアイドルをやめるとは考えにくい

 

「とてもそんな風には見えませんけど…はっ!すいません」

 

「まさか!天界の眷属が憑依!?」

 

「はぁ…」

 

「もう少しスクールアイドルやってた頃のことが分かればなぁ〜」

 

「聞くまで全然知らなかったもんね」

 

「…………ん?」

 

「ピギィ?」

 

「ルビィちゃん、ダイヤさんから何か聞いてない?」

 

「小耳に挟んだとか」

 

「ずっと一緒に家にいるのよね?何かあるはずよ」

 

ダイヤの妹であるルビィなら何か知っているかも知れない。そう思いルビィに質問責めである

 

「へ……ふぁ……おぉ……うっ…ウギィ〜〜」

 

「あ!逃げた!」

 

「どおりゃあああ!堕天使奥義!堕天龍鳳凰縛!」

 

[すげぇ…何だあの固め技は]

 

「はははっ…」

 

すると善子の頭にチョップが入る

 

「やめるずら」

 

「……はい」

 

ーーーーーー

 

「ルビィが聞いたのは東京のライブがうまくいかなかったって話くらいです。それからスクールアイドルの話はほとんどしなくなっちゃったので、ただ…」

 

「「「「「「ただ?」」」」」」

 

「あ、あはははっ……」

 

ーーーーーー

 

「逃げてる訳じゃありませんわ。だから果南さんの事を逃げたなんて呼ばないで」

 

ダイヤが鞠莉に向けて言った一言

言ってる事が正しければ果南は逃げたのではないのだ

 

ーーーーーー

 

「逃げた訳じゃない…か」

 

「こうなったら確かめる必要がありそうだな」

 

「確かめるってどうやって?」

 

「それはもちろん!」

 

ーーーーーー

 

「ふぁ〜まだ眠いずら」

 

「毎日こんな朝早く起きてるんですね」

 

毎朝果南が町をジョギングすることは皆知っている。その後を尾行して確かめる魂胆だ

 

「それにしてもあの体力はすごいな。多分俺と同じくらいかそれ以上だ」

 

山の上の弁天様の前にたどり着いた時にはみんな息を切らしていた。あの曜でさえ体力が尽きるほどなのだから果南の体力はかなりのものである

 

「うん?………………綺麗……」

 

そこで果南が華麗に踊っているのを目撃した。さすが以前スクールアイドルをやっていただけのことはある。身のこなしもなかなかのものだ

 

すると

 

「復学届け提出したのね」

 

「やっと逃げるのを諦めた?」

 

どこから現れたのかそこには小原鞠莉が立っていた

 

「勘違いしないで学校休んでいたのは父さんの怪我が元でそれに復学してもスクールアイドルはやらない」

 

「私の知っている果南はどんな失敗をしても笑顔で次に向かって走り出していた。成功するまで諦めなかった」

 

(確かにその通りだ)

 

「卒業まであと1年もないんだよ」

 

「それだけあれば十分。それに今は後輩もいる」

 

「だったら千歌達に任せればいい」

 

「果南…」

 

「どうして戻ってきたの?私は戻ってきてほしくなかった」

 

(……!)

 

「果南…!ふっ…相変わらず果南は頑固なn…」

 

「もうやめて、もうあなたの顔見たくないの」

 

ーーーーーー

 

「ひどい…」

 

「無愛想ずら」

 

「やっぱり何かありそうだね」

 

「逃げるのを諦めたか…」

 

「ん?」

 

「うぅん。何でもない」

 

ーーーーーー

 

そして次の日いつも通り学校に行くはずだった

 

「ああーーーー!寝坊したー!!」

 

時計を見るとなんと11時を回っていた。もうすぐでお昼の休み時間になってしまう

 

「ゼロも起こしてくれればいいのにさー」

 

[そのくらい自分でやれ]

 

「はいはい、すいません」

 

急いで準備をする。が途中で手が止まる

 

「なぁ、果南さんについてどう思う?」

 

[そうだな、俺は果南について詳しく分からないからな。ただ嘘をついているそんな気がしたな]

 

「なんでそう思うんだ?」

 

[いや、あくまで勘だ]

 

ゼロの言ったことは零斗も薄々感じていた

知りたいことは山ほどあるがとりあえずは学校に向かうことにした

 

ーーーーーー

 

「遅かったね、零斗くん。寝坊?」

 

「……正解」

 

「そうなんだ。まぁいいや、それより放課後果南ちゃん達が部室に来るから零斗くんもきてね」

 

「え?何があったの?」

 

「それがね…」

 

梨子と曜から起きた起きた出来事を聞いた。なんでも3年のクラスで果南達が揉めていてそれを千歌が止めに入り詳しい話を聞くため部室に来るように言ったそうだ

 

ーーーーーー

 

「だから東京のイベントで歌えなくって!」

 

「その話はダイヤさんから聞いた。けどそれで諦めるような果南ちゃんじゃないでしょ?」

 

「そうそう、千歌っちの言う通りよ!だから何度も言ってるのに」

 

「何が事情があるんだよね?…………ね?」

 

「そんなものないよ。さっき言った通り私が歌えなかっただけ」

 

黙っていた果南だが返ってきた言葉は変わらず

 

「うぅん〜イライラするぅ〜」

 

「その気持ちよーくわかるよ、ほんと腹立つよねこいつ」

 

「勝手に鞠莉がイライラしてるだけでしょ!」

 

「でもこの前弁天島でおどっていたような…」

 

ルビィに痛いところを突かれたのか果南の顔が真っ赤に染まっていた

 

「おぉ?赤くなってる」

 

「うるさい」

 

「やっぱり未練あるんでしょ〜」

 

「うるさい!未練なんてない!とにかく私はもう嫌になったの。スクールアイドルは絶対にやらない」

 

そう言って部室を後にした果南

 

「…まったく」

 

「ダイヤさん何か知ってますよね?」

 

「えっ?私は何も…」

 

「じゃあどうしてさっき果南さんの肩を持ったんですか?」

 

さすが梨子だ。なかなかの洞察眼である。やはりダイヤは何かを隠している、その証拠にダイヤは一目散に逃亡する

 

「善子ちゃん!」

 

「ギラン!☆」

 

再び堕天龍鳳凰縛が炸裂する。以前ルビィにかけた技だがびっくりすることにダイヤの反応はルビィと変わらない。さすが姉妹だ

 

ーーーーーー

 

「わざと?」

 

「そう東京のイベントで果南さんは歌えなかったんじゃない。わざと歌わなかったんですの」

 

「どうして?」

 

「まさか闇の魔じゅっ…わっ!」

 

善子の空気の読まない発言をしようとした途端花丸がそれを阻止に入る

 

 

「あなたのためですわ」

 

「私の?」

 

「あの日鞠莉さんは怪我をしていたでしょ」

 

足を怪我しているにもかかわらずステージに立とうとした。それを見かねた果南はあえて歌わなかった

 

「そんな、私はそんなことして欲しいなんて一言も…」

 

「あのまま進めていたらどうなってたと思うんですの?怪我だけでなく事故になってもおかしくなかった」

 

「でも…」

 

「だから逃げたわけじゃないって」

 

「でもその後は?」

 

「そうだよ怪我が治ったら続けても良かったのに」

 

「そうよ。花火大会に向けて新しい曲作ってダンスも衣装も完璧にして…なのに……」

 

「心配していたのですわ。あなた留学や転校の話があるたびに全部断っていたでしょう」

 

「そんなの当たり前でしょ!!」

 

耐えきれなくなり声を張り上げる

 

「果南さんは思っていたのですわ。このままでは自分達のせいで鞠莉さんから未来の色んな可能性が奪われてしまうのではないかって」

 

鞠莉のために果南はスクールアイドルをやめることを決意した。大切な友達のために

 

 

「まさかそれで?……くっ」

 

「どこへ行くんですの?」

 

「ぶん殴る!そんな事一言も相談せずに!」

 

「おやめなさい。果南さんはずっとあなたのことを見てきたのですよ。あなたの立場も。あなたの気持ちも。そして…あなたの将来も」

 

「誰よりも考えている」

 

「そんなの分からないよ。どうして言ってくれなかったの?」

 

「ちゃんと伝えていましたわよ。あなたが気づかなかっただけ」

 

鞠莉はそのまま家を飛び出していった

 

ーーーーーー

 

「なに?」

 

「いい加減話をつけようと思って」

 

鞠莉は果南と再び話すため部室に呼び出した

 

「どうして言ってくれなかったの?思ってることちゃんと話して。果南が私のことを想うように私も果南のこと考えているんだから」

 

「……」

 

「将来なんか今はどうでもいいの!留学?全く興味無かった。当たり前じゃない、だって果南が歌えなかったんだよ」

 

「放っておけるはずない」

 

鞠莉は果南の頰を全力で引っ叩いた

 

「私が…私が果南を想う気持ちを甘く見ないで!」

 

「だったら…だったら素直にそう言ってよ!リベンジだとか負けられないとかじゃなくちゃんと言ってよ!」

 

「だよね…だから」

 

自分の頰を指差す。お互いに叩いておあいこにしようと思ったのだろう。果南もそれを察し手を上げようとする

 

ーーーーーー

 

「み、見つかったら怒られますわ」

 

「平気だよ」

 

「ん?」

 

「ピギャ!」

 

「あなたは?」

 

「は、はぐ…」

 

「え?」

 

 

 

 

「ハグ…」

 

ーーーーーー

 

「…しよう」

 

ハグすることこそが果南の愛情表現のやり方である。誰よりも鞠莉のことを見てきたからこそできる2人の友情の形である

 

和解した果南と鞠莉は再びスクールアイドルになることになった

そしてもう1人

 

ーーーーーー

 

「ダイヤさんて本当に2人が好きなんですね」

 

「それよりこれから2人を頼みましたわよ。ああ見えて2人とも繊細ですから」

 

「じゃあ!ダイヤさんもいてくれないと!」

 

「え?私は生徒会長ですわよ。とてもそんな…」

 

「それなら大丈夫です。鞠莉さんと果南ちゃんとあと6人…いや7人もいるので」

 

「親愛なるお姉ちゃん。ようこそAqoursへ!」

 

ーーーーーー

 

そして花火大会が行われた

Aqoursが9人となり初めての舞台

 

 

 

《未熟DREAMER》

 

 

 

ーーーーーー

 

「Aqoursか」

 

「どうしたの?」

 

「私たちのグループもAqoursって名前だったんだよ」

 

「え?そうなの?」

 

「そんな偶然が…」

 

「私もそう思ってたんだけど」

 

「じゃあ」

 

「千歌達も私も鞠莉もきっとまんまと乗せられたんだよ」

 

 

 

「誰かさんに」

 




これでAqoursに3年生が加わりパーフェクトナインとなりましたね

次回はオリジナルストーリーです。
予告します。次回はゼロ以外のウルトラマンが登場します
ではお楽しみに

ps 質問等がありましたら気軽にどうぞ


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受け継がれてゆく魂の絆

察しのいい人ならサブタイトルだけでわかるかもしれませんね


ある日少女は夢を見た。夕日に沈む遺跡の夢を

最初は遠くからそれを眺めるだけだったが次第にその遺跡へと近づいていく自分。そして遺跡の中に入り一つの石像を見つける

 

「これは?」

 

興味本位でその石像に触れると自分の身体が光に包まれる。すると目の前に銀色の巨人が現れたのだ

 

「えっ?ウルトラマンゼロ?…いや違う、あなたは?」

 

巨人は少女の方を向く何も言わずに消えてしまう

 

 

 

 

 

 

 

「うわっ!……夢?ん?何これ」

 

少女の手には白い短剣のようなものが握られていた

 

ーーーーーー

 

「皆さん集まりましたか?」

 

「どうしたんですか?ダイヤさん?」

 

「これから夏本番です。スクールアイドルとして活動するためには体力が必要不可欠!ですから今日から1週間体力トレーニングを行います!」

 

「えー!!」

 

「マルついていけるかな?」

 

「まぁいいんじゃない?」

 

みんなが嫌々文句を言ってる中果南だけは違い楽しそうであった

 

「あなたもですわ!零斗さん!」

 

「何で俺まで」

 

「Aqoursのマネージャーとして我々のことをしっかり知ってもらわなければなりません!ならば一緒に行うのが1番!」

 

「まぁ別に構いませんよ」

 

「ただしゼロさんの力を借りてはいけませんよ」

 

「え?嘘でしょ?」

 

「当たり前です!一体何のための練習だと思ってるのです!」

 

[あーこれはしょうがないな。諦めろ]

 

「はぁ…マジですか」

 

ーーーーーー

 

体力づくりで基本的な走り込みである。というわけでひたすら走り続けた

 

「はぁ…はぁ…さすがにきついわ」

 

「マルもうダメ…」

 

「堕天使の力が…」

 

校庭を3周ほど走ると梨子と花丸に善子が限界を迎えその後も次々とダウンして行った。言い出しっぺであるダイヤも5周ほどでダウンし、最終的に残ったのは果南と曜と零斗の3人となる

 

「あの3人すごい…あんなに体力があるなんて」

 

 

 

 

 

 

しばらく走り続けてきたがペースが落ち始め果南の姿がどんどん遠くなる

 

「はぁ…マジか果南さん…凄すぎる」

 

「零斗くん…私そろそろ限界…」

 

「俺もだ……あっ…ぐぇ」

 

すると零斗は足がもつれ盛大にコケてしまう。それを見た曜も力尽きその場でしゃがみこむ

 

「あれ大丈夫?零斗くん?」

 

「はい…大丈夫でぇ〜す」

 

後ろでコケた零斗に気づき近づいてくる果南にそう言いして退場する

今までゼロの力を借りて楽をしていたことを思い返し反省する

 

そしてこんな練習が続いた

 

ーーーーーー

 

「それにしても零斗くん。昔に比べたら随分体力ついたね。驚いたよ」

 

「まぁこう見えても中学の時はテニス部に入ってましたし、そこである程度体力つけたんですよ。まぁ果南さんにはかないませんでしたけどね」

 

「でも2年ぐらい前のことでしょ?」

 

「まぁそうですけど…」

 

「零斗くんってテニス部だったの?」

 

「意外ずら」

 

零斗と果南がむかし話をしていると梨子と花丸が横槍を入れる。そんなにびっくりすることでもないだろうに

 

「そうだよ〜これでも零斗くん昔はすごいテニス上手だったんだよ」

 

「確か県大会でそこそこ勝ってたよね?」

 

「そんな昔の話を忘れたよ」

 

「何で高校でテニス部入らなかったの?」

 

「うっ…」

 

鞠莉に聞かれた質問に動揺する零斗

最後の大会で負けてしまいそのままトラウマを抱えているなんて恥ずかしくて口が裂けても言えない

 

「えぇっと、まぁ高校ではいいかな〜って思いまして」

 

「そうなの」

 

曖昧な返事をして誤魔化すがそこまで気にしていないようで助かった

 

ーーーーーー

 

「じゃあまた明日!」

 

「「お疲れ様でした!」」

 

厳しい体力トレーニングを終えみんなそれぞれ家に帰宅する

 

「よし!帰るか」

 

「零斗くん今日も歩き?」

 

「うん、そうだけど?」

 

「え〜たまにはバスに乗ってよ〜」

 

「いやーそんなに遠くないからさ」

 

「わかった…じゃあ私も今日は歩く!」

 

「えっ…」

 

いつも通り歩いて帰ろうとすると千歌に止められ挙げ句の果てに一緒に帰ると言われた

 

「千歌歩くの?じゃあ私も」

 

「ちょっ果南さんまで」

 

「じゃあわたし達もいいよね?」

 

「曜!梨子ちゃんも!?」

 

「たまにはいいじゃない、こういうのも」

 

というわけで千歌、果南、曜、梨子と一緒に歩いて帰ることになる。まるでラブコメのワンシーンのような光景である

 

ある程度歩いた時どこかで見覚えのある人とすれ違う

 

「ん?どうしたの?」

 

「いや、さっきの人どこかで………っ!」

 

[零斗!]

 

「あぁ、間違いない。あいつは確か東仙カイだ」

 

「零斗くん?」

 

「ごめん!急用ができたから先に帰ってて」

 

「あっ零斗くん!」

 

そう言って零斗は来た道を戻り東仙カイの後を追った

 

 

 

 

「おい待ってくれ」

 

「ん?誰かと思ったら神田零斗くんじゃないですか」

 

「あんた一体何者なんだ?」

 

「………」

 

<正直に答えろ。お前は一体誰だ?>

 

ゼロが零斗の体を使い話し始める

 

「そうですね。もう隠すこともないでしょう……」

 

観念したのかその男は話し始める

 

「では改めて自己紹介しましょう。私の名前は東仙カイ。あなたもよく知る伏井出ケイと同じストルム星人です」

 

<ストルム星人だと!?>

 

(ストルム?星人?)

 

<聞かせろ、なぜお前は怪獣を呼び出したりベリアル融合獣になれる?あれはベリアルの力がないとできない筈だ」

 

「その通りです。順を追って話しましょう。私は伏井出ケイよりも前に多次元宇宙の地球で静かに暮らしていました」

 

そして伏井出ケイが現れウルトラマンジードとゼロの壮絶な戦いが始まった

 

「ウルトラマンジードの光線によって爆発したウルトラマンベリアルの力の一部が奇跡的に私の中に入って来たのです。あの異次元の入り口を通って」

 

<なるほど、それでベリアルの力が使えるというわけか…だが力の一部が入っただけならすぐに力は枯渇する筈。なぜだ?なぜお前はそんなに力が残っている?>

 

「私のストルム器官は特別でね、得たベリアルの力を一旦光に変換することができるんですよ。そしてその光の力をさらに闇の力に変換する。私は力を光から闇に変換するとき力は増大するんです。あとはそれを繰り返すだけ」

 

<そんなことが…>

 

「もちろんデメリットもあります。私は一度フュージョンライズするとしばらくできなくなります。なので怪獣を召喚し力を貯める必要がある」

 

<じゃあお前の目的は何だ?>

 

「この力を使い私が新のウルトラマンベリアルになるのですよ。そしてこの星を始め全宇宙を私のものにして見せますよ」

 

<へ!くだらねぇ。その野暮俺が叩き潰す!>

 

「……ほう、面白い。なら試してみましょう」

 

すると東仙カイは黒いカプセルを起動させナックルに装填する

 

<……っ!>

 

「さぁ終焉の時だ!」

 

「ダークザギ!」

 

 

ーーーーーー

 

「ヌゥアァァァァァァァァァァァ!!」

 

 

山の方から突如不気味な叫び声が聞こえる。千歌達はその声のした方を向くとそこには全身が真っ黒の巨人がいたのだ

 

 

 

「えっなに?黒いウルトラマン?」

 

「違う…あれはウルトラマンじゃないよ!」

 

「と、とにかく逃げよう、果南ちゃん早く!」

 

「でも零斗くんは?」

 

「零斗くんなら大丈夫だよ!」

 

「そうね、零斗くんなら大丈夫ないわ」

 

果南が零斗を心配したが千歌と梨子はそう言い張る。どうやら曜もそう思っているみたいだった

 

「……うん。分かった避難場所は?」

 

「この近くだと学校だよ」

 

4人は学校に向かって走り出した

 

ーーーーーー

 

 

<貴様…!>

 

「私に構ってる暇があったらあっちを処理したほうがいいですよ。勝てるかどうか分かりませんがね」

 

そう言って東仙カイは姿を消した

 

<あいつはいずれ倒す!それより今はあいつだ>

 

 

ウルトラゼロアイを装着してウルトラマンゼロに変身する

 

 

ーーーーーー

 

[俺はゼロ、ウルトラマンゼロだ!]

 

 

「……ヌゥアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

[デェーーーア!]

 

2人の巨人の戦いが始まった。ゼロはウルトラゼロキックやワイドゼロショット、エメリウムスラッシュなどあらゆる技を駆使するがダークザギには全く歯が立たない

 

[俺に限界はねぇ!]

 

 

4人のウルトラマンがゼロと融合しウルトラマンゼロビヨンドとなる

 

[クワトロスラッガー]

 

 

4つの刃がダークザギに向かって繰り出されるがそれを簡単にはじき返し拳から光線を複数放つ。その技をもろに受けて倒れるゼロ

カラータイマーが鳴り始める

 

 

(ゼロ!大丈夫か?)

 

[あぁ…だがこのままじゃまずいぜ]

 

すぐに立ち上がり一気に畳み掛ける

 

[バルキーコーラス]

 

ゼロビヨンドの最強の技バルキーコーラス。しかしダークザギは上空に旋回し簡単に回避する

 

「ドァァァァァ!」

 

漆黒の光線ライトニング・ザギを放つ、その光線の威力は凄まじくゼロは再び倒れて込む

 

[くっそ…やろ…]

 

 

 

ーーーーーー

 

「どうしよう…このままじゃゼロが!」

 

「何?あの黒い巨人は…」

 

浦の星の校庭に集まった人々はゼロとダークザギの戦いをひたすら見ていた。

メンバーのみんなもゼロの勝利を信じている。がゼロが不利なのは誰が見ても分かることだった

 

「……っ!」

 

「千歌!」

 

「「千歌ちゃん!!」」

 

「待って千歌っちどこに行くつもり 」

 

「ゼロのところに…」

 

「行ってどうなるの?私たちが行っても何もできない」

 

「でも!このままじゃ零斗くんが!」

 

その瞬間千歌は我にかえる。自分はとんでもないことを言ってしまった。果南は零斗とゼロのことを知らないのだ

 

「…………」

 

「いえ、違いますのこれはその…」

 

「そうずら。近くに零斗さんがいるかもしれなくて」

 

「もういいよ、隠さなくて」

 

「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」

 

「零斗くんがゼロなんだよね?分かってた」

 

「で、でも一体いつから?」

 

 

その直後ゼロの体が徐々に消えていきそれと同時に校庭の隅に零斗が倒れて込んだ

 

「あっ!零斗くん!!」

 

曜がいち早く気づき零斗に寄り添う

 

「大丈夫ですの?零斗さん!」

 

「零斗くん!?しっかり!」

 

「「零斗さん!!」」

 

 

「………あぁ大丈夫。平気だ」

 

「はぁ…よかった…ゼロは?ゼロは無事なの?」

 

<あぁ、なんとかな>

 

零斗とゼロの無事なのを確認し安心したメンバー。しかしダークザギは今だ健在だ。ゼロがいなくなったことにより町を蹂躙し始める

 

「やっぱりウルトラマンゼロは君だったんだね」

 

「果南さん…すいません。今まで黙ってて」

 

「うぅん。いいの分かってたから」

 

「……っ!」

 

「零斗くんは休んでて」

 

「果南?」

 

「果南ちゃん?」

 

果南はそして1人で歩き出した。まるで自分が今から戦いに行くような素振りをみせる

 

「待って!どこに行くつもりですか?」

 

果南は何も言わず少し笑うと白い短剣を取り出した

 

「今度は私が護るよ。この光で…それが…私に与えられた使命だから」

 

「……はっ!」

 

短剣を抜くと果南は眩しい光に包まれる。そして目を開けるとそこには銀色の巨人が立っていた

それはアンファンスと呼ばれる基本形態

 

ーーーーーー

 

「ヌゥアァァァァァァァァァァァ!!」

 

「シュア!」

 

黒い巨人と銀色の巨人が向き合っている。黒い巨人は拳から光線を放つ。最初は耐えていた銀色の巨人も耐えられなくなり飛ばされる。

そしてすぐに立ち上がり腕を十字に組み光線を放つ。クロスレイ・シュトロームだ

 

「グゥワァァァ!」

 

しかしダークザギはその光線を受け止めそして弾く。猛スピードで迫ってきたダークザギに銀色の巨人は回し蹴りを食らわせる。一発入るがあまり効いていないようだ。

 

すると銀色の巨人の姿が変化し銀色から青色へと変化した

強化形態ジュネスブルー

 

「シュッ!」

 

先程までと違いスピードが格段に上がり攻撃を回避できるようになる。しかしそれでもダークザギの方が圧倒的に優勢である

 

「ハァァァァ…シュア!」

 

「ウォォォォォォォ!」

 

左腕の光の弓を引き絞り放ったが簡単に弾かれてしまう

 

 

ーーーーーー

 

 

「……果南がウルトラマンに…」

 

「そんな…」

 

「まさか!天界からの授かりもの!」

 

「ちょっと黙るずら」

 

 

 

「果南さん…くっそ!」

 

「零斗くん!?何すつもり?」

 

「決まってる!果南さんを助けに行く」

 

「その体じゃ無理よ」

 

「そうですよ。今は果南さんを信じるしか…」

 

 

しかし果南の変身したウルトラマンもダークザギには到底及んでいないこのままだと負けてしまうのは皆が分かっていた

 

だが

 

 

 

 

 

 

「かなーーーん!頑張ってー!!」

 

「果南さん!負けたら許しませんわよ!」

 

「ピギィ!」

 

「勝ったらヨハネのリトルデーモンにしてあげる!!」

 

「ファイトずら!」

 

「果南さん!頑張ってください!」

 

「果南ちゃん!負けないで!」

 

「行けるよ!果南ちゃん!」

 

鞠莉、ダイヤ、ルビィ、ヨハネ、花丸、梨子、曜、千歌が全力でエールを送る。自分たちにはこれしかできない。なら今できることを精一杯やるだけ

 

するとそれに答えるように巨人が眩しいほどの光に包まれる。先程以上に光沢のある銀色の巨人へと変化した

 

<あれは!ウルトラマンノア!>

 

「ウルトラマンノア?」

 

<俺たちウルトラマンの中でキングのじいさんに並ぶ伝説の巨人だ。俺にウルティメイトイージスの力を授けてくれたのもウルトラマンノアだ>

 

「そんなにすごいんだ」

 

ーーーーーー

 

伝説の巨人は再びダークザギに向かっていく。ダークザギの攻撃を華麗に避けカウンターを決める

 

「シュア!」

 

「ウォォォォォ」

 

そして炎を纏った拳をダークザギの腹部に直撃される。するとダークザギは空彼方へと吹き飛んで行った。ノアはそのまま十字に交差した腕から虹色の光線。ライトニング・ノアを放った

 

 

宇宙空間まで吹き飛ばされたダークザギはウルトラマンノアの光線を受け跡形もなく消滅した

 

 

ーーーーーー

 

「かなーーーん!」

 

「うわっ痛いよ痛い」

 

「一体いつからウルトラマンになれたのよ!私を差し置いて!」

 

「うーん、本当に覚えてないんだよね」

 

みんなが果南の帰りを心待ちにしていた

 

「大丈夫でしたか?果南さん」

 

「うん。全然平気」

 

すると果南は零斗と目が合う

 

「…零斗くん。私ウルトラマンとして戦えたよ」

 

しかし次の瞬間握っていた短剣エボルトラスターは消えていった

 

「……!」

 

「消えちゃいましたね」

 

「これで良かったのよ。私にはウルトラマンとして戦うには荷が重いから」

 

「果南さん…」

 

「少しの間だけだったけど、私はウルトラマンになった。どうして私に光が訪れたのか、それがどんな意味を持つのか分からないけどとても大切な事だと思うの」

 

 

「それに私達には君とゼロがいる。だから私が変身しなくても大丈夫だよね?」

 

「えぇ!任せてくださいよ!俺とゼロがみんなを護ってみせますよ!」

 

「「「「「「「「えぇーー?」」」」」」」」

 

「さっきボロボロにやられてたけど?」

 

「う、うるさい!」

 

[おい、零斗!言われてるぞ!]

 

みんなに冷やかされる零斗

 

 

「"諦めるな"」

 

「え?どうしたの?」

 

突然口にした言葉に千歌はそう聞いた

 

「彼がそう教えてくれたそんな気がするの」

 

「諦めるな…か」

 

 

与えられたその光は長い時を超えて多くの人々に受け継がれてきた

それを得た人々は時には大切なものを失いながらも必死で戦ってきた

そして選ばれたのだ。その継承者として

 

 

NEXUS それは受け継がれてゆく魂の絆

 




東仙カイについて
本編ではわけわからない人が多いと思いますので簡単に整理します

爆発したウルトラマンベリアルの力が東仙カイの体内に入る→特殊な
ストルム器官を使いベリアルの力を光に変えさらにもう一度闇に戻す事によって力を増幅する→怪獣を召喚する

前半は果南ちゃんに焦点を当てるためどうでもいい話にしました


今作のウルトラマンネクサスについて

ジュネスブルーにしたのはウルトラ10勇士やウルトラマンXに登場したのがジュネスなので今作ではジュネスブルーにしました。
皆さんはジュネスとジュネスブルーどっちが好みでしょうか?是非コメント等で教えて下さいね

ダークザギとネクサス(ノア)の戦いはネクサス最終回を想像してくださるとより面白いかもしれません


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夏への扉

ジードの映画ついに公開されましたね。自分はまだまだ見てないのですが楽しみです


「そいつはもう使い物にならねぇな」

 

「光線の威力が強すぎたのでしょう」

 

「せっかくのダークザギのカプセルがな」

 

ヒビの入った黒いカプセルを眺める1人の男にそう言った宇宙人デスレム

 

「しょうがないですよ。なんせ相手はあのウルトラマンノアでしたから」

 

「まさか神を崇める日が来るとは思わなかったな」

 

太古の昔から全宇宙の平和を守ってきた伝説の巨人ウルトラマンノア

その能力は未知数でM78星雲光の国の伝説の巨人ウルトラマンキングと同等、もしくはそれ以上と言われている

 

「それにしてもあの地球人、私の想像を超えるほどの何かを持っていますね」

 

「ゼロと融合してるあのガキのことか?」

 

「神田零斗くんですね。それもそうなのですがあのAqoursの人たち。もしかしたら零斗くんやゼロを上回る脅威になるかもしれません」

 

「所詮は人間だ。俺の敵ではない」

 

「まぁそうなのですが。油断は禁物ということですよ」

 

ーーーーーー

 

「あーつーいー」

 

「ず〜らぁ〜」

 

「うぅ…天の業火に闇の翼が…」

 

炎天下の中真っ黒のマントを羽織る善子。普通の人より何倍も暑いだろう。なぜこんな日に屋上にいるのかと言うと

 

「ンフフ、さて!いよいよ今日から夏休み!」

 

「サマーバケーションと言えば?」

 

「はい!あなた!」

 

「うぅ…!やっぱり海だよね?」

 

「夏休みはパパが帰ってくるんだ」

 

「マルはおばあちゃん家に」

 

「夏コミ!」

 

みんな想像以上にバラバラである

この時期もっと大切な事があると言うのに

 

「なっ……れ、零斗さんなら分かりますわよね?」

 

「ふっ!当然ですよ。こんなの一般常識」

 

「流石ですわ!ズバリ何です?」

 

「それはもちろん!昆虫採集!」

 

「………っ!ぶっぶーですわ!!

 

「あなた達それでもスクールアイドルとそのマネージャーなのですか!?片腹痛い片腹痛いですわ!」

 

「「「「「「「ごくり」」」」」」」

 

ーーーーーー

 

「いいですか皆さん。夏と言えば?はい!ルビィ」

 

「多分ラブライブ!」

 

「さすが我が妹可愛いでちゅねぇよくできまちたねぇ〜」

 

「がんばルビィ」

 

「何?この姉妹コント…」

 

「コント言うな!夏と言えばラブライブ!その大会が開かれる季節なのです!」

 

夏のこの季節全スクールアイドルにとって重要なラブライブが開催される季節なのだ

 

「ラブライブ予選突破を目指してAqoursはこの特訓を行います!これは私が独自のルートで手に入れたμ'sの合宿のスケジュールですわ!」

 

「すごいおねぇちゃん!」

 

「遠泳10キロ…」

 

「ランニング15キロ…」

 

「こんなの無理だよ〜」

 

遠泳やランニングだけではなく腕立て伏せ20セットや精神統一まである

 

(精神統一って仏道修行じゃあるまい)

 

ついこの間も体力トレーニングを続けたのにまたやらないと行けないのかと皆微妙な顔をし出す

 

「まぁ何とかなりそうね」

 

「「「えっ!」」」

 

(そうだ果南さんは普通の人間じゃないんだ…体力オバケだった)

 

「熱いハートがあれば何でもできますわ」

 

「ふんばルビィ」

 

「この前と言い何でこんなにやる気なの?」

 

「ずっと我慢してただけに今までの思いがシャイニーしたのかも」

 

「何をごちゃごちゃと!さぁ外に行って始めますわよ!」

 

 

 

 

しかし誰も動こうとはしない。流石にスケジュールがハードすぎる

 

「そういえば千歌ちゃん海の家の手伝いがあるって言ってなかった?」

 

「あー!そうだそうだよ!自治会で出してる海の家手伝うように言われてるのです!」

 

「あ、私もだ」

 

「そんなぁ〜特訓はどうするんですの?」

 

「残念ながらそのスケジュールでは…」

 

「もちろんサボりたいわけではなく…」

 

と言ってるもののサボりたいのがバレバレである

ダイヤもそれに気づいているようだった

 

「じゃあ昼は全員で海の家手伝って涼しいMorning and eveningに練習ってことにすればいいんじゃない?」

 

「それ賛成ずら」

 

「それでは練習時間が」

 

「じゃあ夏休みだしうちで合宿にしない?」

 

「「「「「「「「「合宿?」」」」」」」」」

 

「ほらうち旅館でしょ?頼んで一部屋借りればみんな泊まれるし」

 

「そっか千歌ちゃん家なら目の前が海だもんね」

 

「移動がない分早朝と夕方時間とって練習できるもんね」

 

「でも急にみんなで泊まりにいって大丈夫ずらか?」

 

「なんとかなるよ!じゃあ決まり!」

 

ということで千歌の家で合宿をすることなった。確かに効率は良さそうである。そしてダイヤから朝の4時に集合を告げられ皆家に帰宅する

 

ーーーーーー

 

そして夜が明けた次の日

 

ピピピピピピピピピッ!

 

とやかましい目覚ましで目がさめる。寝ぼけた目で時計を見ると3時50分となっていた

 

「…………げっ!やばい、寝坊したぞこれ!」

 

昨夜の時点である程度の準備をしていたがそれでも間に合うような時間じゃない。急いで服を着て顔を洗い歯を磨く

 

「やべーよ、これまたダイヤさんに叱られるよ〜"マネージャー失格ですわ!"とか言われちゃうぞ〜」

 

朝食を食べる暇などなかったので食パンをくわえながら家を飛び出す。ラブコメのワンシーンでよく見るやつだ。だが別に学校に向かうわけではないので女性と交差点で衝突なんてあるわけない。そもそも何時だと思ってるんだ

 

「お願いゼロ力を貸してくれ」

 

[しょうがねぇな〜]

 

ゼロが体を操りとてつもないスピードで海の家を目指す

 

 

 

 

 

「うおーー!!とうちゃーく!」

 

ようやく到着した。その時点で時刻は4時10分で結果としては間に合わなかった。がふと冷静になると違和感を感じた

 

「あれ?誰もいない…いや、いた1人だけ」

 

そこには涙目をした花丸が1人で体操座りをしていた

 

「お、おはようございます。花丸さん。お早い到着ですね」

 

「れ、零斗さん…………遅いずら!!マネージャー失格ずら!!」

 

「うぅ…申し訳ないです」

 

まさか花丸に怒られるとは想定外だった

 

「というか誰も来てないのか?」

 

「マルはちゃんと時間通りに来たのに誰もいなかったずら」

 

「はぁ…何だよみんな結局遅刻かよ」

 

こんなことならもう少し寝ておけばよかったと少し後悔したがそれは花丸に申し訳ない

 

「朝早く起きたから眠いずら」

 

「海の家で少し寝てきていいよ。遅刻してきたから責任とって俺が待ってるよ」

 

「いやそれは悪いずら」

 

「遠慮しなくていいよ。これから忙しくなるんだか出来るだけ休んだ方がいいと思うぞ」

 

「おぉ〜まるでマネージャーみたいずら」

 

「マネージャーだよ!」

 

ーーーーーー

 

結局他のみんなが来たのは8時を回ったころだった。やはり4時というのは流石に厳しすぎだ

 

そしてくるなり海に飛び込んで行くみんな。やはりこうなってしまうのは仕方ないことだろう

 

「結局遊んでばかりですわね」

 

「朝4時に来たらマルと零斗さん以外誰もいなかったずら」

 

「あったりまえよ。無理に決まってるじゃない」

 

「ま、まぁ練習は後からキチンとするとして…それより手伝いは午後からって言ってましたわね確か」

 

「はて?そのお店はどこですの?」

 

そこにあったのは今にも崩れるのではないかと思わせるようなボロ屋台が立っていた

 

「現実を見るずら」

 

「それに比べて隣は人がいっぱい」

 

「これは厳しいな」

 

隣にあったのは我々のお店とは違いおしゃれで綺麗な海の家があった。これではお客が来ないのも頷ける

 

「都会ずらぁ」

 

「ダメですわ…」

 

「都会の軍門に下るのデースか?私たちはラブライブの決勝を目指しているんでしょ?」

 

「あんなチャラチャラした店に負けるわけにはいかないわ!」

 

「鞠莉さん…あなたの言う通りですわ!」

 

ーーーーーー

 

鞠莉の言葉で火がついたダイヤはありとあらゆる手段を使い始める

 

「「これ…なに?」」

 

「それでこの海の家にお客を呼ぶのですわ。聞けば去年も売り上げで隣に負けたそうではありませんか。今年は私達が救世主となるのです!」

 

「「救世主!?」」

 

「グハハハハッ!何だよその格好!こいつは傑作だ!ハハハハハハハハッ!グウェ!…」

 

零斗は大声を上げて大笑いしていると千歌と梨子によるダブルライダーキックが炸裂する

 

 

「果南さん!トゥ!」

 

屋根の上に立っていたダイヤが勢いよく降りてきそのまま果南に急接近し

 

「さぁ!果南さんはこのチラシを!商売もスクールアイドルも大切なのは宣伝!」

 

「は、はぁ…」

 

「あなたのそのグラ〜マラスな水着姿でお客を引き寄せるのですわ!他のジャリどもでは女の魅力に欠けますので!ンフッ」

 

「なんか顔が怖いんだけど」

 

「ジャリってなーに?」

 

「知らない方がいいと思う」

 

 

厨房では

 

「そして鞠莉さん曜さん善子さん」

 

「ヨハネ!」

 

「あなたたちには料理を担当してもらいますわ。都会の方々に負けない料理でお客のハートを鷲掴みにするのですわ!」

 

「面白そうだね」

 

「堕天使の腕の見せどころ」

 

「じゃあレッツクッキング!」

 

「「おーう!」」

 

 

 

 

そして

 

「最後にルビィ花丸さん零斗さん」

 

「はい」

 

「あなた達は私と一緒にウェイターをしてもらいますわ」

 

「オラ初めてずら」

 

「よし、じゃあ頑張ろうぜ!」

 

 

これでようやく皆配置につき仕事が始まる

 

「さぁこれで客がドバドバと!」

 

と思ったが相変わらずこっちのお店には客が1人も来ない

 

「なんでこないんですの!?」

 

「こんにちは」

 

「あ、はーい」

 

「ここが千歌達が手伝ってる海の家?」

 

「みんなに連絡したらすぐ来てくれたよ」

 

「最初からこうすればよかったんだね。ほーんとダイヤはおバカさん」

 

「ほんと!オ・バ・サ・ン!」

 

「一文字抜けてますわ!」

 

ーーーーーー

 

店の仕事が終わりここからはスクールアイドルとして合宿メニューをこなしていく。しかし練習は想像以上にハードで皆すぐにバテ始める。この前の体力トレーニングは何だったのか分からなくなるほどだ

 

「流石にお店の後だとちょっときついね」

 

「こ、こんな特訓をμ'sはやっていたのですか…」

 

「す、すごすぎる」

 

それから体幹トレーニングやダンスレッスンに遠泳、結局精神統一まで行った

 

ーーーーーー

 

1日の練習を終える。Aqoursの全員は千歌の家で合宿なのでそのままそこに残ったが流石に零斗は泊まれないので帰ることにした

 

「やべーよ明日絶対筋肉痛だな」

 

ダイヤに強制させられ零斗と特訓をしていた。そのおかげで体は既に鉛のように重い

すると携帯にメールが入る。送り主は千歌だった

 

「なんだ?………」

 

[飯食べに来いだとよ]

 

「見ればわかるよ」

 

[行かないのか?]

 

「行きたいが体が動かん」

 

人間としての限界を迎えた零斗は疲れで体が動かなかった

 

[しかたない]

 

<よし行くぜ>

 

ゼロが体を使い再び海の家に戻る。なんやかんだで幸せなひと時

 

 

だがこの時1人ある大きな悩みを抱えていたものがいたことをまだ誰も知らなかった




最後の一文は本編見てれば誰か明らかですね

10話は何パートかに分けます。今回みたいにちょくちょくオリジナルを加えて行く予定です


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新たな決意

接客のアルバイトなどの経験がある人ならわかる迷惑な客をスカッと成敗します


「美渡ねぇが余った食材は自分たちで処分しなさいって」

 

「そんなに余ったの?」

 

「ヨキソバはほぼ売り切れたんだけどシャイ煮と堕天使の涙全く売れてなくて…」

 

「申し訳ない」

 

「デース!」

 

見たことない謝り方をする2人。土下座か?

 

「それってどんな味がするんですか?」

 

「ちょっと興味あるね」

 

「そうですね」

 

「マルも食べてみたいずら」

 

「「いいですわ!」」

 

食卓に並んだシャイ煮と堕天使の涙はひときわ異彩を放っていた。ここまで得体の知れないと注文する客も少ないだろう

 

「「さぁ!召し上がれ!」」

 

「「「「「「「い、いただきます」」」」」」」

 

まずシャイ煮から口をつけていく。すると驚いたことに思っていた以上に美味しいのだ。

 

「シャイ煮はワターシが世界から集めたスペーシャルな食材で作った究極の料理デース!」

 

なるほどそれは美味しいわけだ。世界中の美味しい食べ物を鍋に入れて煮込めば不味い訳ない。だが1つ気になることがある

 

「で一杯いくらするんですのこれ?」

 

「さぁ10万円ぐらいかな?」

 

流石の値段の高さに吐き出すみんな

 

「じゅ、10万円?」

 

「高すぎるよ!」

 

「え?そうかな?」

 

「これだから金持ちは」

 

「あははっ次は堕天使の涙を」

 

先陣切って堕天使の涙を口に入れたルビィの体が硬直する

 

「ん?ルビィ?」

 

するとルビィの顔がどんどん赤くなっていく

 

「ピギュアァァァァァァァ!!」

 

叫び声をあげてルビィは外に出て行った

 

ーーーーーー

 

<よし着いたぞ。あとは自分で歩け>

 

「おう、悪いな」

 

遅れてみんながいるであろう海の家に到着した。すると家の前で"辛い"を連呼する少女が1人

 

「な、何?何がどうなってんの?」

 

今話しかけても無駄な気がしそのまま海の家に入る

 

「おっす皆さん!お疲れ様っス!」

 

「おつかれ〜零斗くん」

 

「お疲れ様であります!」

 

「飯食いにきた……ってまさかこれ?」

 

「うん。そうだよ。シャイ煮と堕天使の涙」

 

花丸が夢中になって食べているので不味い訳ではなさそうだが

 

「オーウ!零斗も食べて〜」

 

「い、いただきます。………うまっ」

 

想像の5倍は美味しい。高級食材を使っていると聞いた時は驚いた

 

「でこのダークマターは?」

 

「ダークマターって何よ!堕天使の涙!」

 

もう焦げているようにしか見えないそれは1番食べずらかった

 

「あーでも美味しいじゃん。このたこ焼き」

 

「だ・か・ら!堕天使の涙!」

 

 

 

しばらくしてソースがなくなってしまったと曜から言われ家に取りに行く千歌。戻って来た時少し様子が違う気がした

 

「おい、どうかしたか?」

 

「ううん。なんでもない」

 

ーーーーーー

 

次の日も海の家の手伝いが始まった。昨日と同じ定位置につき仕事をしている

そんな中ちょっとした事件が起こった

 

「ねぇ、そこのお嬢ちゃん」

 

「は、はい。何でしょう」

 

「この焼きそばの中に虫入ってたんだけどさ、どうしてくれるの?」

 

「え?本当ですか?少々お待ちください」

 

2人組のカップルがダイヤにそう言った。髪の毛を無駄に派手に染めピアスの穴が空いている2人。つまりクレーマーのヤンキーカップルだ

 

その話を聞いたダイヤは曜に確認するがそんなことは絶対にないと言い張る。第一曜に限ってそんなミスをする訳がない

 

「あのお客様。こちらも細心の注意を払っておりますのでありえないと思うのですが」

 

「あぁ!?何だとゴラァ!」

 

「うぅ…」

 

男はでかい声でダイヤを怒鳴りつけた。周りの客もどうしていいのか分からず気まずそうにしている

 

「こんなもん食べさせられて気分わるいんですけど」

 

女の方も言いたいことを言い放つ

 

「申し訳ございません。今回お代は結構なので…」

 

「あぁ?代金分だけ?」

 

「こんなもん食べさせといてそれはないでしょ?」

 

言いたい放題のカップルについに我慢できなったものがいた

 

<おい。ちょっと待てよ>

 

「何だ?てめぇ」

 

零斗は男の方を指差し

 

<そこのお前ら。ふざけたこと言ってんじゃねーよ。うちのスタッフに限ってそんなミスは絶対にないんだよ>

 

「じゃあ何か?お客様がわざと入れたとでも言うのか?」

 

<そう言ってんだよ。言いがかりつけんならもっと利口な真似しろよおっさん>

 

「このガギ!ぶっ飛ばされないのか!!」

 

完全に頭に来た男は零斗に殴りかかる。がその拳を片手で止めそのまま店の外へ放り出す

 

<ダイヤの言う通りお代はいらねぇからさっさと行っちまいな>

 

「何しやがる!ゆるさねぇぞ!」

 

我を忘れた男は零斗に向かって突進してくる

 

<善子!技借りるぜ!>

 

「え?何?」

 

向かって来た男の間合いに入りどこかで見たことがある固め技を決め込む

 

<堕天使奥義!堕天龍鳳凰縛!んでもってウルトラハリケーン!>

 

以前善子がルビィとダイヤに決めた固め技堕天龍鳳凰縛(コブラツイスト)を男に決めそのままお得意のウルトラハリケーンをかます

 

ウルトラハリケーンといってもただ海に向かって投げ飛ばしただけなので正確にはウルトラハリケーンではないのだが

 

<俺たちに喧嘩売るのはなぁ……2万年早いぜ!>

 

海に吹き飛ばされた男と女は居場所がなくなり一目散に帰っていった

 

「お前も無茶するよな」

 

<俺は何もしてねぇよ>

 

カップルがいなくなったのを確認して海の家に戻るとそこにいた客と曜たちからの拍手を浴びる

 

「さすが零斗さんずら」

 

「零斗くん!ありがとう!」

 

「あれは俺じゃなくてゼロだ。そんなことはいいから塩撒いとけ」

 

「結構古いこと知ってるのですわね」

 

ーーーーーー

 

色々あったが今日の仕事も終わり例のごとく特訓を済ませる。

結局今日もシャイ煮と堕天使の涙は売れ残る結果となった

 

「できた!カレーにしてみました!」

 

「船乗りカレーwithシャイ煮と愉快な堕天使の涙たち」

 

余り物を全てカレーの中にぶち込んだ一品

 

「ルビィ死んじゃうかも…」

 

「流石に死にゃしないと思うぞ?」

 

そうは言ったものの見た目だけ見るとそう思っても不思議ではない

 

「じゃあ梨子ちゃんから召し上がれ」

 

恐る恐るカレーを口の中に運ぶ。すると

 

「美味しい。すごいこんな特技あったんだ」

 

「んん〜デリシャス!」

 

「パパから教わった船乗りカレーは何にでも合うんだ」

 

さすが曜だ抜け目がない

 

「ンフフフッこれなら明日は完売ですわ」

 

「お姉ちゃん?」

 

「おかわりずら」

 

「はや!」

 

色々あったが曜特性カレーを食し帰宅した。ダイヤからラブライブの歴史の講義が始まろうとしていたと後から連絡が入った時は参加しなくてホッとした

 

ーーーーーー

 

「………んートイレ…」

 

用を足したくなりふと目が覚めた。それをすませるとふと窓から2人の人影が見えた

 

「あれ…千歌に梨子ちゃんか?」

 

そう、そこに立っていたのは零斗もよく知る高海千歌と桜内梨子の2人だ。なぜこんなところにいるのだろうか?

 

「なんか話してるな…よし!」

 

2人に気づかれないようにそっと近づく。そして声が聞こえる場所にたどり着く

 

「梨子ちゃん」

 

「ん?」

 

「ピアノコンクールに出て欲しい」

 

「…!」

 

(!?)

 

「こんなこと言うの変だよね。スクールアイドルに誘ったのは私なのに…梨子ちゃんAqoursの方が大切って言ってくれたのに…でも……でもね!」

 

「私が一緒じゃ嫌?」

 

「違うよ!一緒がいいに決まってるよ!」

 

「思い出したの最初に梨子ちゃん誘った時のこと」

 

「あの時私思ってた。スクールアイドルを一緒に続けて梨子の中の何かが変わってまたピアノに前向きに取り組めたら素晴らしいなって素敵だなってそう思ってたって」

 

「でも」

 

「この町や学校やみんなが大切なのはわかるよ。でもね梨子ちゃんにとってピアノは同じくらい大切なものだったんじゃないの?その気持ちに答えを出してあげて」

 

「……」

 

「私待ってるからどこにも行かないってここでみんなと一緒に待ってるって約束するから…だから」

 

千歌の言葉を聞いて梨子が勢いよく抱きつく

 

「ほんと…変な人」

 

「大好きだよ」

 

朝日が昇った。まるで梨子に新たな光が降り注いだようなそんな気持ちにさせてくれるような優しい光だった




クレーマーのくだりは僕の高校の後輩から聞いた話をちょっとアレンジしました

さて10話までが終わりましたね。次回はサンシャインの中でも人気の高い11話です


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複雑な気持ち

11話の前半です。そろそろ戦闘シーンも入れていきたい


「しっかりね」

 

「お互いに」

 

「梨子ちゃんがんばルビィ!」

 

「東京に負けてはダメですわよ!」

 

ここは沼津駅。今スクールアイドルとは別の挑戦をしている者がいた。そう桜内梨子である

 

ラブライブの予備予選が開かれる日に東京でピアノコンクールが開催されるそうだ。最初はラブライブを優先した梨子だが千歌の後押しもあり結果ピアノコンクールへ参加することなった

 

「そろそろ時間だよ」

 

「うん」

 

「チャオ梨子」

 

「気をつけて」

 

「ファイトずら」

 

「良い知らせ期待してるよ」

 

手を一回振り改札を通っていく梨子を見守っていると千歌が呼び止め

 

「梨子ちゃん!次は次のステージは絶対みんなで歌おうね!」

 

「もちろん!」

 

そう言いホームに向かっていった

 

「さぁ!練習に戻りますわよ」

 

「よし、これで予備予選で負けるわけにはいかなくなったね」

 

「なんか気合が入りマース!」

 

「ね!千歌ちゃん…ん」

 

ほかのみんなが戻っていく中最後まで改札の方をずっと向いていた千歌

 

「千歌ちゃん…」

 

ーーーーーー

 

「特訓!ですわ!」

 

「………」

 

「また?」

 

この前も特訓をやってるのにまだやると言うのか

 

「本当にすきずら」

 

「あぁ!」

 

とルビィが大きな声を上げる。そしてパソコンに映し出されたとあるグループをみる

 

「これってSaint Snow」

 

「あの時の2人か」

 

「先に行われた北海道予備予選をトップで通過したって」

 

「へぇーこれが千歌たちが東京で会ったっていう」

 

「頑張ってるんだ」

 

「気持ちは分かるけど大切なのは目の前の予備予選。まずはそこに集中しない?」

 

「果南にしては随分堅実ね」

 

「誰かさんのおかげでいろいろ勉強したからね」

 

「では!それを踏まえて」

 

ーーーーーー

 

「なんで…こうなるの!」

 

「文句言ってないでしっかり磨くのですわ」

 

「俺関係ないのに〜」

 

なぜかプール掃除をする羽目になった。掃除をしていないので足場はヌルヌルして気持ち悪い上滑りやすく花丸とルビィがずっこけていた

 

「これで特訓になるの?」

 

「ダイヤがプール掃除の手配を忘れていただけね」

 

「忘れていたのは鞠莉さんでしょ!?」

 

「言ったよ〜夏休みに入ったらプール掃除何とかしろって」

 

「だから何とかしてるじゃないですか!」

 

「へぇ〜何とかねぇ」

 

何やかんだでこの2人も仲良しである

 

「まぁでもみんなで約束したもんね。生徒会長の仕事は手伝うって」

 

「そうだよ。みんなちゃんと磨かなきゃ!ヨーソロー!」

 

「うっ…」

 

「デッキブラシと言ったら甲板磨きとなればこれです!…うわぁ…いたぁ」

 

そこいたのは真っ白な衣装に身を包んだ曜がいた。

水兵の衣装であろうか曜が着るとよく似合う

 

「あなたその格好は何ですの!遊んでいる場合じゃないですわよ本当にいつになったら終わるのやら」

 

まぁいろいろあったがプール掃除を何とか終わらせることができた。流石に9人でやればかなり効率はいい

 

「綺麗になったね」

 

「ピッカピカずら」

 

「ほら見なさいやってやれないことはございませんわ」

 

「「「「「「「「えぇー!!」」」」」」」」

 

ほんまこの人は…

 

「そうだここでみんなでダンス練習してみない?」

 

「オーウfunny!面白そう〜」

 

「滑って怪我しないでよ」

 

「ちゃんと掃除したんだし平気よ」

 

「じゃあみんなも一緒について」

 

プールのど真ん中で本番と同じ位置につきスタンバイする

 

「ん?なんか違和感が」

 

「……お、あれ?」

 

そこに本来いるはずの梨子がいない。そうなれば違和感が生じても不思議ではない

 

「そっか梨子ちゃんがいないんだよね」

 

盲点だった。梨子が抜ければ当然そこに穴ができるのは当たり前だ。なぜ今まで気づかなかったのだろう

 

「そうなると今の形はちょっと見栄えがよろしくないかもしれませんわね」

 

「変えるずら?」

 

「それとも梨子ちゃんの位置に誰かが代わりに入るか」

 

「代役っていってもね〜」

 

「今の千歌に1番合わせられそうなのは……ん」

 

梨子の代わりを務められかつ千歌との相性がいい人。少し考えると全員の目線が1人の少女に集中した。そう曜だ

 

「私!?」

 

ーーーーーー

 

急遽梨子の代わりとして曜が抜擢された。そのため屋上で千歌とダンスの合わせをすることになった

 

「わっあれ?」

 

「まただ」

 

「これでもう10回目ですわね」

 

「曜ちゃんなら合うかと思ったんだけどな」

 

「私が悪いの同じところで遅れちゃって」

 

「あー違うよ、私が歩幅曜ちゃんに合わせられなくて」

 

「まぁ身体で覚えるしかないよ。もう少し頑張ってみよ」

 

もう一度チャレンジするがやはり同じところでぶつかってしまう。まぁ急な代役なので無理ないのかもしれない、むしろそれ以外はほぼほぼ完璧にこなしていた。むしろそれだけでもすごいことだ

 

ーーーーーー

 

コンビニ内

 

「みかん味美味しいずら」

 

「奢ってくれてありがとうございます」

 

「あぁ気にするなって」

 

「リトルデーモンの皆さん!私に力を!漆黒教の力をこの隻手に!」

 

そう言ってコンビニのくじを勢いよく引く。そして

 

「D賞でーす」

 

「堕天のD……」

 

「2人まだ練習してるんだね」

 

コンビニの横で千歌と曜はまだ練習を続けている。せっかくなので少し覗いてみる

 

「もう一度梨子ちゃんと練習してた通りにやってみて」

 

「え?でも…」

 

「いいから、いくよ。せーの」

 

「1、2、3、4、5、6、7、8、1、2、3、4、5、6、7、8」

 

するとどうしたことか今まで一度も合わなかったタイミングが今度は一発で成功した

 

「おぉ!天界的合致!」

 

「曜ちゃん!」

 

「これなら大丈夫でしょ」

 

流石曜だ。昔からこうゆうことはずば抜けていた。もともとの運動神経は零斗とほぼ互角。零斗の運動神経は一般男子の中でも悪い方ではない。その零斗と互角ということは曜はかなりのものだ

 

「やっぱりすごいなあいつ」

 

[……なんかちょっと変じゃないか?]

 

「え?何が?」

 

[いや、何でもない]

 

ゼロがなんとなく誤魔化すと千歌の携帯の着信音が響いた

どうやら梨子からのようだ

 

「梨子ちゃんは今ごろ東京か〜いいな〜」

 

[じゃあ今から行くか?]

 

「え!連れていってくれるの?」

 

[いや自分で行け]

 

「なんだよ」

 

 

 

 

「花丸ちゃん!」

 

「あぁ…え、えっとー…もすもす?」

 

「もしもし?花丸ちゃん?」

 

「み、未来ずらぁ〜」

 

梨子と少し話した後気を利かせてみんなにも変わってあげる千歌

 

「何驚いてるのよ。流石にスマホぐらい知ってr」

 

「あれ?善子ちゃん?」

 

「フフフッこのヨハネは堕天で忙しいの。別のリトルデーモンに代わります!」

 

「もしもし?」

 

「ピッ!ピギィ〜〜!」

 

と悲鳴を上げて奥の木の陰に隠れるルビィ

 

「どうしてそんなに緊張してるの?梨子ちゃんだよ」

 

「電話だと緊張するずら。東京からだし」

 

「東京関係ある?」

 

「じゃあ俺が代わりに〜」

 

「零斗くんはダメ」

 

「な、何で俺だけ」

 

今日はいつになく意地悪な千歌だった

 

「じゃあ曜ちゃん、梨子ちゃんに話しておくことない?」

 

「うん…」

 

ピーーピーー

 

と携帯から別の音が鳴った

 

「わっ!ごめん。電池切れそう」

 

 

 

「……確かに」

 

「「えっ?」」

 

「いや何でもない」

 

零斗の独り言は花丸と善子に聞こえていた

 

「よかった。喜んでるみたいで」

 

少しだが梨子と話し電話を切る

結局零斗は話しはしなかったが梨子が何事もなく東京に着けて安心した

 

「じゃあ曜ちゃん。私たちももうちょっとだけ頑張ろうか」

 

「……うん。そうだね」

 

ーーーーーー

 

[言った通りだろ]

 

「うん。確かに今日の曜はどこか変だった」

 

普段なら気づかないだろうが最初にゼロに指摘されて曜を少し気にしていたが確かにいつもと比べて元気がないように思えた

 

「特に梨子ちゃんから電話がかかってきた時だ。普段ならすぐにでも話したがると思ったのに」

 

[まさか梨子と喧嘩でもしてるんじゃないか?]

 

「あいつに限ってそんなことはないだろ」

 

考えても全くわからない。なら明日本人から直接聞いてみることにしようと決めた

 

ーーーーーー

 

「面白い話を持ってきたぜ」

 

「何です?」

 

「仲間の1人が到着したらしいぞ」

 

「本当ですか?彼は今どこに?」

 

「確か東京だか神奈川だかそこら辺と言ってたな」

 

2人の影は暗い廃工場の実験室のような場所にいた。見た目はただの人間である。1人はもともと地球人とほぼ同じ姿をしているがもう1人は人間に擬態しており宇宙人だとは判別しづらい

 

「そこで少しばかり暴れ来るらしいぞ」

 

「それはおもしろいですね。ちなみに誰がきたんですか?」

 

「それはな…」




11話「友情ヨーソロー」の前半でした。なんとも複雑な悩み抱える曜ちゃんですが今作では伝わりづらいのでアニメ視聴をお勧めします。まぁ未視聴の人はいないと思いますが

終盤に出てきた2人はご存知東仙カイとデスレムです。
そして東京に到着したというデスレムの仲間とは!?そこには梨子ちゃんがいますが果たしてどうなってしまうのか!
11話完結後明らかに!ではお楽しみに



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ひとつになる想い

サブタイは完全に想いよひとつになれですね。
最近ようやくウルトラマンジードの映画を観ました。感想などはまた別の機会にでも話そうと思います


[うぉぉりゃー!]

 

「キュァァァァ!」

 

現れた怪獣を自前の怪力で吹き飛ばす

 

[朝っぱらから現れやがってこっちも暇じゃねーんだよ!]

 

そこにいたのは以前もゼロと戦った敵サンダーキラーだ。そいつは前回同様電撃攻撃で攻めてくるが

 

[へ!毎回毎回同じ手が通用するわけねぇだろ!]

 

仕掛けてきた攻撃を避けカウンターを入れる。相手が孕んだのを確認するとゼロは全身を青色に変化させた

 

[ミラクルゼロスラッガー!]

 

無数の刃がサンダーキラーを切り裂いていく。奴には光線技は一切通用しないが物理攻撃は有効だということは把握済みだ

 

[トドメだ!]

 

元の姿に戻ると持っていたゼロスラッガーを組み合わせ巨大な刀ゼロツインソードをつくりそして一気に畳み掛ける

 

[セア!]

 

ゼロの斬撃技プラズマスパークスラッシュを受けサンダーキラーは爆散した

 

ーーーーーー

 

「オーバーヒートを起こしていますね」

 

ころがった2つのカプセルを拾い上げ東仙カイはそう呟く

 

「流石に以前使ったことのある変身だとダメでしたか……まぁいいでしょう。次は彼に任せることにしましょう」

 

少し笑みを浮かべ東仙カイは闇の中に消える

 

ーーーーーー

 

「この前はあんなに苦戦してたのにこんなにあっさり勝つとはな」

 

[一度戦ってるからな。そう何度もやられる訳にはいかないだろ]

 

一度見た技は通用しないとはまさしくこのことだろう。だがそれが分かったら敵も戦い方を変えてくるかもしれない

 

「まぁいっか。それより学校に向かわないとな」

 

[そうだな。それに曜に聞かないといけないしな]

 

「あっそうだすっかり忘れてた」

 

昨日からあまり元気のない曜。原因を考えるが一向にわかる気がしなかったのでもう本人に確かめるという手段に出る

 

ーーーーーー

 

制服に着替えて学校へ向かう

学校へ向かう途中の坂道で零斗は見覚えのある人を見かけた

 

「あれ…曜か?」

 

[間違いないな、今がチャンスだ!]

 

そこにいたのは紛れもなく渡辺曜だ。周りに人はいないこれは絶好の機会だ

 

「お、おはようございます。曜さん」

 

「え?あ、零斗くんおはよう。何で敬語なの?」

 

「いや、別に深い意味はない…あはは」

 

「?」

 

[おい早く切り出せ]

 

「こういうデリケートな問題はタイミングが重要なんだよ」

 

[じゃあ代わりに俺が聞いてやる]

 

「それはダメ!」

 

「どうしたの?」

 

「いや、なんでもないよ!それより早く部室行くぞ」

 

途中何度か言おうと試みたがタイミングが掴めず何も聞かぬま部室に着いてしまった

 

「おはようー!」

 

「おっす!おはよう」

 

「あ!曜ちゃん!零斗くん!」

 

「みてみてこれ、ほら!」

 

千歌の右腕に付いていたのはオレンジ色のシュシュだった。昨日までそんなものなかった筈だが

 

「可愛い!どうしたの?これ」

 

「みんなにお礼だって送ってくれたの。梨子ちゃんが」

 

確認すると他のみんなの腕にもシュシュが付いていた。どうやら全員分あるようだ

 

「へぇー」

 

「…!」

 

[まただな]

 

「やっぱり梨子ちゃんと関係ありそうだな」

 

「どうしたの?」

 

「いや、なんでも」

 

梨子の名前を聞いた時曜の顔からほんの一瞬だが笑顔が消えたのを見逃さなかった

 

「梨子ちゃんもこれ付けて演奏するって」

 

「曜ちゃんと零斗くんのもあるよ」

 

「え?俺も?」

 

千歌は曜に水色のシュシュそして零斗に赤と青のシュシュが渡された

 

「やったぞ!しかもこの色ゼロのカラーだぞ」

 

[これだけ作るの大変だっただろうな]

 

手の込んだシュシュに見惚れているとダイヤから練習開始と言われる

 

「千歌ちゃん!………頑張ろうね」

 

「うん!」

 

「なぁ曜」

 

「なに?」

 

「あのさ、えっと…………いやごめん。なんでもない」

 

それから何度か聞くタイミングを探っていたが結局聞かずにその日は終わってしまった

 

ーーーーーー

 

「結局聞けなかったなぁ〜」

 

[全くなんで早く聞かないんだよ]

 

「なんか聞きづらいんだよね」

 

こういった繊細な事情はあまりズカズカと踏み入ってはいけない気がしてならなかった

 

「まぁまだ時間はあるしそのうち何とかなるよ」

 

モヤモヤ気分を抑えて目的地であるコンビニに到着した。一人暮らしをしている零斗だが最近忙しくなり買い物に行くのを忘れてしまい近場のコンビニで何とかしようとした

 

「まぁこんなもんでいいだろう」

 

会計を済ませて帰ろうとした時

 

「零斗くーん!ヤッホー!」

 

「千歌?」

そこに現れたのは運動着を着て自転車に乗っている千歌だった

 

「何してるの?こんなところで」

 

「見りゃ分かるだろ飯買ってたんだよ。それよりお前こそどうしたんだよ」

 

「うん。曜ちゃん家に行こうと思って」

 

「曜の家に?」

 

「うん。実は」

 

ーーーーーー

 

「なるほど、俺も言っていいか?」

 

「いいけど、どうやって行くの?」

 

「そんなの決まってるだろ」

 

千歌が曜の家に行くということはこの上ない絶好な機会。今度こそ曜から確かめようと決めた。そして行く手段は

 

「よし!いっくぞー」

 

「おーう!」

 

千歌を自転車の後ろに乗せ零斗が運転する。いわゆる2ケツだ

警察に見つかれば捕まるがそんなこと言ってる場合じゃない。2人はそのまま曜の家に向かった

 

ーーーーーー

 

そのころ曜は家のベランダに出て考え事をした。すると曜の携帯に着信が入る。

 

そこには桜内梨子の名前があった

 

「もしもし?」

 

「うぅん。平気平気何かあったの?」

 

「うん。曜ちゃんが私のポジションで歌うことになったって聞いたから。ごめんね私のわがままで」

 

「うぅん。全然」

 

「私のことは気にしないで2人でやりやすい形にしてね」

 

「でももう…」

 

「無理に合わせちゃダメよ。曜ちゃんには曜ちゃんらしい動きがあるんだし」

 

「そうかな?」

 

「千歌ちゃんも絶対そう思ってる」

 

「そんなことないよ…」

 

「え?」

 

「千歌ちゃんの側には梨子ちゃんが1番合ってると思う。千歌ちゃん梨子ちゃんといると嬉しそうだし、梨子ちゃんのために頑張るって言ってるし…」

 

歓喜余ってしまい、つい目から涙を浮かべてしまう

 

「……そんなこと思ってたんだ」

 

「千歌ちゃん前話してたんだよ」

 

ーーーーーー

 

「うん。じゃあ」

 

梨子からある事実を聞きそして通話が終了した

 

「千歌ちゃんが…」

 

すると

 

「曜ちゃん!」

 

とどこからか千歌の声が聞こえた。玄関の方を向くがそこには誰もおらず気のせいだと思い込む。が

 

「曜ちゃーん!」

 

「千歌ちゃん?どうして?」

 

そこにいたのは紛れもなく高海千歌だった

 

「練習しようと思って!」

 

「練習?」

 

「うん!やっぱり曜ちゃん自分のステップでダンスした方がいい!合わせるんじゃなくて一から作り直した方がいい!曜ちゃんと私の2人で!」

 

ーーーーーー

 

梨子との電話の時に千歌の本音を聞いた

 

「あのね千歌ちゃん前話してたんだよ。曜ちゃんの誘いいっつも断ってばかりでずっとそれが気になってるって」

 

「だからスクールアイドルは絶対一緒にやるんだって」

 

「絶対曜ちゃんとやり遂げるって」

 

ーーーーーー

 

玄関から曜が後ろ向きに出てきた。そして右腕にあのシュシュをつけて

 

「汗びっしょりどうしたの?」

 

「バス終わってたし美渡ねぇ達も忙しいって言うし〜さっきまで零斗くんに送ってもらってたんだけど…」

 

「だけど?」

 

「途中で足攣っちゃってそれで…」

 

「曜ちゃんずっと気にしてたっぽかったから居ても立っても居られなって〜えへへ」

 

千歌は最初から曜のことをずっと想っていた。誰よりも。曜が勘違いをしていただけ。それに気づいた時曜の目から涙が溢れ出した

 

 

「私バカだ……バカ曜だ」

 

「バカ曜?」

 

ずっと千歌の気持ちを分かってあげられず、勝手に自分ばかり嫌われていると決めつけていた自分自身の情けなさ。自分の不甲斐なさに涙がこみ上げ泣きながら千歌に飛び込んでいった

 

 

 

 

[どうやら何の問題もないみたいだな]

 

「そうだな。これで一安心」

 

曜の家の屋根の上から2人を見守るものがいた

 

足が攣ってしまい動けなかった零斗だがゼロが力を貸してくれて何とかたどり着くことができた

 

「結局俺たちには女性の悩みなんてわからなかったな〜」

 

[まぁ俺たち男だからな]

 

「[ハハハハハハハハハハハッ!!]」

 

ーーーーーー

 

そして始まったラブライブ予備予選

この日が訪れたということは東京でピアノコンクールが行われるということ

 

全員の腕にはあのシュシュが付いていた

 

「さぁ行こう!ラブライブに向けて!私たちの第一歩に向けて!今全力で輝こう!Aqours!!」

 

 

ーーーサーンシャイン!!ーーー

 

ーーーーーー

 

「うわっ始まっちゃうな〜なんかめっちゃ緊張するぅ〜」

 

[慌てるな、あいつらなら大丈夫だ。俺が言うんだから間違いない!]

 

その自身はどこから来るのだろうか?だがあのウルトラマンがそう言うのなら心強い

 

そして零斗の右腕にもしっかりとシュシュが付いていた

 

「梨子ちゃん。離れていても気持ちは1つだ」

 

ーーーーーー

 

「私ね、分かった気がするの。あの時、どうして千歌ちゃんがスクールアイドルを始めようと思ったのか。スクールアイドルじゃなきゃダメだったのか」

 

「うん。千歌ちゃんにとって輝くということは自分ひとりじゃなくて、誰かと手を取り合い、みんなと一緒に輝くことなんだよね」

 

「私や曜ちゃんや、普通の皆が集まってひとりじゃとても作れない大きな輝きを作る。その輝きが学校や聞いてる人に拡がっていく、繋がっていく…」

 

「それが、千歌ちゃんがやりたかったことスクールアイドルの中に見つけた」

 

 

 

「輝きなんだ」

 

 

 

 

 

 

 

《想いよひとつになれ》

 

 

何度やってもぶつかってしまいうまくいかなかった2人。無理やり合わせず自分のステップでダンスするにはどうすればいいか。答えは簡単だった。いっそのことぶつかってしまえばいい。それをダンスに取り入れてしまえばいい

 

 

 

 

 

 

 

 

パフォーマンスが終わり全員は腕を高く振り上げた。まるで遠くにいる梨子に向けるかのように




梨子ちゃんが送ったシュシュはハンドメイドなのかそれとも買ったのか分かりませんが零斗に送ったのは作った設定にしてます。まぁそんなに気にすることではないですが

想いよひとつになれについて
僕はこの曲が好きすぎてヤバいんですよ!1stでの奇跡も含めてこんなに感動するドラマはなかなかないですよね〜

そして次回はオリジナルストーリーの予定です
ここからストーリーが進展していきます


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レイオニクス

ラブライブ予備予選の結果が出るまでのオリジナルストーリー
今回は千歌や曜などの内浦にいるメンバーはほとんど出てきません。基本的に梨子ちゃん視点で話が進みます



無事にピアノコンクールが終わり満足のいく結果を残すことができた。零斗くんからのメールで千歌たちも予備予選を無事に終わらせることができ今は結果待ちとのことだった

 

「みんなに会うのが楽しみね」

 

内浦に帰るまで少し時間がある。ピアノコンクールが終わったことで今この東京で好きなことができる

 

「じゃあ池袋にでも行こうかしら」

 

せっかくの東京だ。いつもなら買えないものもここになら沢山ある。それが特に多いのは池袋だった

 

ーーーーーー

 

「はじめまして」

 

「誰だお前」

 

「私東仙カイと申しますと」

 

「あぁ!あのストルム星人かデスレムのやつから話は聴いてるぜ」

 

「それは光栄ですね。あのテンペラーさんに知ってもらえてるなんてね」

 

東仙カイは人間に擬態しているその宇宙人テンペラー星人に自分の正体を話す

 

「へ、お前あのウルトラマンベリアルの力を使うそうだな。そしてウルトラマンゼロと何度も戦ってるとか」

 

「えぇ、それがどうかしましたか?」

 

「奴は強いのか?」

 

「えぇ、かなりのものです。さすがは宇宙警備隊の戦士といったとこでしょうか」

 

 

「やっぱりな、そうでなくては面白くない」

 

「では私は戻ります。テンペラーさんはどうしますか?」

 

 

「俺はしばらくここにのこる。人間がたくさん集まるここなら暴れ甲斐があるってもんよ」

 

「そうですか。ではまた」

 

そう言い残し東仙カイは姿を消した

 

ーーーーーー

 

池袋の町を歩きまわり自分の欲しいと思った少々薄い本を片っ端から買い漁っていく。正直買いすぎではないかと思うぐらいだがたまにはいいだろう

 

しかしやはり買いすぎてしまい両手に大量の紙袋を持つ羽目となってしまった。いくら東京とはいえここまで大荷物の人は滅多にいないだろう。と言うわけで荷物を置きに部屋に戻ることにした

 

「もうお昼ね、ご飯でも食べに行こうかしら」

 

時計を見るとすでに1時を回っており朝から池袋を歩きまわったおかげでお腹が空いていた。ちょうどいい機会だと思い昼食を食べに向かった

 

そして近くにあったパン屋へ足を向けた。少しお洒落な店だった

 

「思ったより空いてるわね」

 

呟きながら、トレイを手に取る。今日はなぜか一緒に来ている母親が忙しいらしく珍しく一人で食べることになった。もともと住んでいたとはいえ何かやらなければならないことがあるのだろうか。そんなことを考え首を傾げつつ、梨子は足を進める

 

「サンドイッチ〜♫」

 

梨子の好物はサンドイッチとゆで卵である。当然それに目がいく。なのでたまごサンドなどは考えもせず手に取ってしまうのだ。そのためお会計の時にトレイの上はほぼサンドイッチで少し恥ずかしかった

 

どこに座ろうか迷うほどにがらがらだった。おそらく持ち帰りの人がほとんどなのだろう。座って食べていたのはせいぜい3、4人ほどだった

 

「いただきます」

 

呟いて、一口目

 

「……おいしい」

 

これは。

新発見だ。今まで多くのサンドイッチなるものを食してきたがここまでおいしいものは生まれてはじめてだった。そのおいしさに感動を覚え食べることに夢中になっていった頃

 

「あれ?桜内先輩?」

 

と。私を呼ぶ声が聞こえた。その方を振り向くとそこには一人の少年が立っていた

 

「……?」

 

「あいかわらずサンドイッチ好きなんっすね」

 

桜内先輩と言われたと言うことは後輩なのだろうか。しかし彼の顔を見ても全く思い出せない

 

茶色が混じっており零斗くんとほぼ同じぐらいの長さの髪。だがダイヤさん並みのストレートヘヤー。服装はいたってノーマル。普通の中高生らしい、ごく普通のファッションだった

 

「……あの、先輩?反応してくれないと寂しかったり」

 

「え、えっとその〜」

 

「もしかしての僕のこと忘れてます?ありゃりゃこりゃ参ったなぁ〜」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「いいんっすよ。まぁ確かにそこまで仲が良かったわけじゃなかったですもんね」

 

「では改めて自己紹介します」

 

「如月碧っす。どうぞお見知り置きを」

 

 

如月?碧?後輩?いろんな単語が頭の中で交差していく。頭をフル回転させていくと一人の人物が浮かんで来た

 

「如月くん!?」

 

「やっぱり覚えててくれたんですね!」

 

ーーーーーー

 

如月碧くんとの出会いは中学の時だった。私が中学2年の時に新入部として入って来た中に如月碧くんがいた。とは言っても特に仲が良かったわけでもなく2、3回話した程度だった。その上如月くんは半年ほどで別の部活に入ってしまいほとんど関わりがなかった

 

「こんなところで桜内先輩に会えるとは思わなかったですよ」

 

「私もまさか如月くんに会うなんて」

 

「どうですか?高校はうまくやってますか?」

 

「えっと、まぁそれなりにね」

 

「そうっすか。それはよかったです」

 

かつての後輩とはいえここまでフレンドリーに話せるとはたいしたものだ

 

「如月くんはどうなの?高校は順調?」

 

「まぁ楽しくやっていたんですけど」

 

けどとは?どう言うことか聞こうとした時

 

 

 

 

 

 

 

ガシャーーン!ドガァーーン!

 

突然大きな音がしそれと同時に大きな地震が起きた。何事かと周りを見渡すと人々は外を見上げていた

 

「な、なに?」

 

「あれは…」

 

そこにいたのは両手に大きなハサミを持った青色の宇宙人が立っていた。そして街を蹂躙していく。突然の宇宙人の襲来に戸惑い人々は取り乱し逃げ出していく

 

「早く逃げないと!如月くんもはやく!」

 

「え、ちょっと…どこに?」

 

「決まってるでしょ!逃げるの!」

 

私はとっさに如月くんの腕を掴み宇宙人と逆方向に逃げていく

 

「早く零斗くんに連絡しないと!」

 

急いで携帯を取り出し零斗くんに電話を入れるがかからない。おそらくこの騒ぎで回線が混み合っているのかもしれない

 

ーーーーーー

 

「ハハハハハハハハハハッ!!俺がこの星の人間を血祭りにあげてやる。ハハハハハッ!!」

 

テンペラー星人は声をあげて笑い出した。人々はただ逃げているだけだ

 

 

 

 

「ダメやっぱり繋がらない…どうしたら…」

 

やはり何度やっても零斗くんの携帯に繋がらない。私の目には涙が浮かび出したのが分かった

 

「桜内先輩…」

 

ーーーーーー

 

浦の星スクールアイドル部部室

 

「そういえば曜ちゃん地区予選の結果っていつ出るの?」

 

「確か2日後って言ってたよ」

 

「2日後か〜緊張するなぁ〜」

 

「心配するなって。あんだけ完璧にできたんだから自信を持てよ」

 

「零斗の言う通りデース!」

 

「その通りですわ!!心配するなんてぶっぶーですわ!」

 

「焦ってしょうがないもんね」

 

「フフフッ…このヨハネが天界からの光を闇の力へと変換しあなた達人間に闇のフォースを与えよう!」

 

あいかわらず何を言ってるかさっぱり分からない善子の台詞、まぁいつも通りといえばいつも通りだが

 

地区予選が終わっても練習は欠かさない。スクールアイドルとして意識が高まっている証拠である。そして今は休憩中である

 

「零斗さーん!!」

 

「大変ずらぁ〜!」

 

「ん?どうしたの?」

 

ルビィと花丸は焦りながらパソコンを持ってやってきた。ルビィはパソコンをこちらに見せるとそこには映像で臨時ニュースが映し出された

 

 

「臨時ニュースです!東京都心で突如青い宇宙人が現れ町を蹂躙しています!住民の方々は速やかに避難してください!」

 

 

 

「なっ!マジかよ」

 

[これはマズイぞ!梨子が危ない]

 

「わかってるよ!千歌!梨子ちゃんに連絡してくれ!」

 

「わかった!」

 

「梨子ちゃん…」

 

曜は動揺を隠しきれない。だがそれは曜に限ったことではないみんなかなり焦っていた

 

「ダメ…繋がらない」

 

「くっそ!ゼロ!すぐに行けるか?」

 

[あぁ!問題ない]

 

「よし!いくぜ!」

 

ブレスからゼロアイと出現させると

 

「零斗くん。梨子ちゃんを助けて」

 

「気をつけて下さいね。梨子さんのこと頼みましたよ」

 

「あぁ、任せろ!」

 

ゼロアイを装着しウルトラマンへと姿を変える

 

[よし!飛ばすぜ!]

 

超スピードで東京に向かっていった

 

ーーーーーー

 

宇宙人の猛攻は止まらない。人々は混乱し逃げ惑っている。

私と如月くんも全力で走っていたがいつの間にか如月くんの姿が消えていた

 

「如月くん?……如月くん!どこ!?」

 

しかし何度叫んでも彼の姿は見えない。宇宙人はどんどん近付き巨大な影が覆う。私は恐る恐る上をむく。すると巨大な宇宙人と目が合ってしまった

 

「なんだ?この人間は」

 

あまりの恐怖に足が竦んでその場にしゃがみ込んでしまう

 

「邪魔だ。死ね!」

 

「もう…だめ…」

 

私が死を覚悟したその時だった

 

 

 

バトルナイザー!モンスロード!

 

 

テンペラー星人の体に巨大生物が体当たりしてきたのだ。まるで恐竜のようなその姿はかっこよくすらある

 

「貴様はゴモラか?」

 

「ギャァァォォォォォォォォォォ!!」

 

現れた怪獣は再び宇宙人に向かっていった。宇宙人は火炎攻撃を浴びせるが怪獣の皮膚は硬く全く効いていなかった。そして体当たりをまともに食らってしまう

 

「なかなかやるな。ならこれでどうだ!」

 

頭部から毒霧を吐き散らし始めるテンペラー星人。しかし怪獣は自慢の長い尻尾で毒霧の届かない場所から攻撃をする

 

「ぐわっ!」

 

予想外の攻撃に回避できず吹き飛ばされる宇宙人。

ただの怪獣がここまで知能が高いとは思っておらず苦戦を強いられているようだった

 

 

「この強さ誰かが操っているのか」

 

ーーーーーー

 

「桜内先輩!大丈夫ですか!」

 

宇宙人と怪獣の戦いを無心で眺めていると如月くんが私を発見した

 

「如月くん…あれどうなってるの?」

 

「あの怪獣は味方ですよ」

 

「味方?」

 

「えぇ、僕の相棒です!」

 

彼の手には風変わりな形をした機械が握られていた

 

「相棒ってどうゆうこと?」

 

「詳しくはいずれ話します」

 

「さぁ!いくぞ!ゴモラ!」

 

持っていた謎の機械を高く振り上げ叫ぶ

 

怪獣と宇宙人という前代未聞の戦いが始まった




前半は完全に梨子ちゃんの趣味全開でしたね

そして初登場の今作オリジナルキャラの3人目
如月碧 (きさらぎ あおい)
梨子ちゃんの中学時代の後輩ですが本編通り2人にはほとんど接点がありません。そして彼は地球人のレイオニクスの1人

相棒をゴモラにしたのはやっぱりレイオニクスを登場させるならゴモラしかない!と思ったのでww


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激突する光と闇

今回は半分以上が戦闘です。ゴモラとテンペラー星人の戦いの行方はいかに!?


「さぁきやがれ!」

 

「ギャァァォォォォォ!!」

 

ゴモラの突進を両腕のハサミを振り下ろし対抗する。その攻撃は思いのほか強烈だ。しかしゴモラにそれを避けるほどの俊敏性はない

 

するとゴモラは再び尻尾を振り回しテンペラー星人に直撃させる。腹部に直撃しその場で転倒する

 

「よし!超振動波でトドメだ!」

 

碧が叫ぶ。

己の角に全エネルギーを集中させそのまま一気に放出させるゴモラ最強技、超振動波が放たれる

 

誰もが勝利を確信した。がそうはならなかった。テンペラー星人はギリギリのところで翼を広げ上空へと旋回した

 

宙に浮いたまま両腕のハサミから電磁ムチをゴモラに浴びせ出す。ムチの攻撃は素早くゴモラには避けることができない

 

「ぐはっ!」

 

「どうしたの!?」

 

「僕はあの怪獣…ゴモラとシンクロしてるんです」

 

「それじゃあつまり…」

 

「えぇ、ゴモラがダメージを受ければ僕もダメージを受ける。ゴモラが死ねば僕も死んでしまう」

 

「うそ…そんな」

 

事実を受け止められずにいる。完全に劣勢のゴモラこのままだと自分の目の前で後輩が死んでしまうかもしれない。梨子は恐怖と絶望に心を支配されていた

 

「ハハハハハッ!ここからなら貴様は自由に攻撃できまい!」

 

テンペラー星人のムチ攻撃をなんとか一発回避したゴモラは再び超振動波を放つ

 

「おっと、危ない」

 

しかしテンペラー星人は上空での方が素早く動けるため簡単に避けられしまう

 

今度は両腕のハサミから電磁弾を連続発射しだす。さっきよりもスピードの上がった攻撃になすすべなくゴモラを倒れ込んでしまう

 

「どわっ!うっ…」

 

「如月くん!大丈夫!?しっかり!」

 

「ダメです…早く逃げてください」

 

「そんなことはできるわけないでしょ!」

 

ゴモラが倒れたことによって碧自身もその場に倒れこんでしまう。テンペラー星人は地上に降りゴモラの目の前に立つ

 

「確かにお前はそこら辺のゴモラより強いが所詮俺の敵ではない。死ね!」

 

テンペラー星人が腕を振り上げる

 

「やめてーーーーーーーー!!」

 

梨子が叫んだ

 

その時だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[うぉおおおおおおお!!]

 

突如上空から炎を纏った蹴りがテンペラー星人に直撃する

 

「あ、あれは…」

 

突然の乱入者に人々は立ち止まってその正体を目で追った

 

「な、なんだ?何が起こった!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

[俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ!]

 

そこに現れたのは赤と青が特徴的な巨人だった。その巨人、ウルトラマンゼロを目撃した人々は歓声を上げた

 

(なんだ?怪獣同士が戦ってたのか?)

 

[らしいな。ってことは…」

 

ゼロが何かを言いかけた時

 

 

 

「ゼロ!零斗くん!来てくれたのね!」

 

[よう梨子!久しぶりだな、元気にしてたか?]

 

「うん!」

 

(はぁ…無事でよかった。これで安心だ)

 

ゼロの登場によって先ほどまで不安と絶望でいっぱいだった梨子の心は今は希望に満ち溢れていた。それほどにゼロはこの状況において頼りになるのだ

 

「現れたな、ウルトラマンゼロ!お前が来るのを待っていたぞ」

 

[そうかそれは待たせて悪かったな。なんて言っても主役は遅れてくるだろ]

 

「なら貴様を倒して俺が主役にふさわしいことを教えてやるよ」

 

[試してみるか?ブラックホールが吹き荒れるぜ!]

 

いつも通りのファイティングポーズを構えてテンペラー星人と向き合う。そしてゼロとテンペラー星人は同時に攻撃を仕掛ける

 

テンペラー星人の両手のハサミを交互に振り下ろして来るのを腕で受け止めて腹に蹴りを入れる

 

今度はそのハサミを振り回してくる。2発目をかわすとそのハサミでゼロの首を絞め上げる。苦しむゼロの背中を殴りゼロは転倒する

 

[どわっ!]

 

だがすぐに立ち上がり再びテンペラー星人に向かって走り出す。ギリギリの距離まで接近するすると額のビームランプから光線が放たれる

 

[エメリウムスラッシュ!]

 

至近距離からの攻撃によりテンペラー星人はゼロとの距離をとる。

するとそこから電磁ムチを振り回し始める。1発目の攻撃は見事に命中してしまう

 

[ぐわっ!]

 

2発目以降は前転してなんとか攻撃を回避する。それを見兼ねたテンペラー星人はムチを2本にしてくる。

 

[まずいな、ここだと被害が大きい]

 

考えたゼロは上空に旋回する。それを見たテンペラーもゼロの後を追いかける。途中テンペラーから電磁弾が放たれるがギリギリで回避する。そして空中で静止した

 

[よし!反撃開始!]

 

ーーーーーー

 

パソコンに中継で映し出された映像を見守る8人の少女

 

「2人とも…頑張って」

 

「ちょっと!見えないでしょ!」

 

みんなが近づいて見るせいで善子が後ろになり何も見えない

 

「あぁ、まずいですわ」

 

「大丈夫ずら」

 

「花丸さん?」

 

「そうだよ。零斗くんとゼロなら絶対に勝ってくれる」

 

「そうだね!千歌ちゃんの言う通りだよ」

 

曜は千歌のことを心底信用している。すると映像の中のゼロが反撃しだしたのを確認すると全員のテンションが一気に高まる。画面に向かって全員が大声で叫び始める。繁殖期の動物園並みにうるさい

 

「さぁ!レッツゴー!」

 

ーーーーーー

 

[ワイドゼロショット!]

 

光線はテンペラー星人の肩を掠める。それにより地上に落ちていく

 

[零斗。久しぶりにやるぞ]

 

(よし、任せろ!)

 

 

 

 

 

「[ギンガ!オーブ!]」

 

カプセルを起動させ2人のウルトラマンが出現する

 

「[ビクトリー!エックス!]」

 

もう一つのカプセルも起動させさらに2人ウルトラマンが出現する

 

「ネオ!フュージョンライズ!」

 

「[俺に限界はねぇ!]」

 

 

「ニュージェネレーションカプセル!α!β!ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

 

ゼロビヨンドとなったゼロは再び地上に降りてくる

 

「貴様専用の技お見舞いしてやる」

 

[そうか。ならこっちも本気で行かせてもらう]

 

2人の巨人は両手にエネルギーを集中する

 

「ウルトラマンゼロ必殺光線!」

 

[ワイドビヨンドショット]

 

2つ光線がぶつかり合いお互い一歩も引こうとしない。しかし徐々にゼロビヨンドが押されていく

 

[な、なに?]

 

「この技は貴様を倒すためにあみだした必殺光線だ!ウルトラマンゼロ!これで終わりだ!」

 

ウルトラマンゼロ必殺光線。かつてテンペラー星人がウルトラ兄弟を抹殺するために作られたウルトラ兄弟必殺光線を改良したものだった。これはウルトラマンゼロに対して絶大な威力を発揮する。

ワイドビヨンドショットがどんどん押されていく。このままでは押し負けてしまう。だがそこに

 

「ギャァァァァォォォォォ!!」

 

倒れていたゴモラが立ち上がったのだ。そしてゼロの横に立ち超振動波を放つ。ワイドビヨンドショットに超振動波の力が加わりテンペラー星人の光線をみるみる押し返していく

 

「な、なんだと?」

 

[手を貸してくれるのか、助かるぜ]

 

ゼロのワイドビヨンドショットとゴモラの超振動波の合体技ワイドビヨンド超振動波が炸裂する。

その合体光線に押し負けテンペラーは爆散した

 

 

今の一撃で力を使い果たしたのかゴモラは光に包まれみるみる小さくなっていく。そしてその光は1人の少年の持つ機械のようなものに消える

 

[なるほど、レイオニクスか]

 

(え?何?レイオニクス?)

 

[後で説明する]

 

ーーーーーー

 

「零斗くん来てくれてありがとう」

 

「いいんだよ。……というかそちらの方は?」

 

どう見ても先ほどゴモラを操っていた人物だ。2人は一体どうゆう関係なのだろうか

 

「私の後輩の如月碧くん」

 

「後輩!?」

 

驚きを隠せない。怪獣を操る人間と知り合いがいたなんて

 

「あなたがウルトラマンゼロと合体してる神田零斗さんですか」

 

「俺のこと知ってるの?」

 

「もちろん。ウルトラマンゼロの活躍はニュースや新聞で取り上げていますし」

 

「まさか俺のことも?」

 

「いえ、そこまでは書いてませんよ。自力で神田さんのことを調べただけです」

 

<お前、レイオニクスなんだな>

 

「えぇその通りです。僕は生まれつきレイオニクスの資格を持っていたんです」

 

(だからレイオニクスってなんだよ?)

 

[だから後で説明する!]

 

<お前は敵か?味方か?>

 

「敵でも味方でもありません。ただこの力を悪事に利用しようとは思いませんよ。僕も生まれはこの地球ですから」

 

<そうか。それならいいんだ>

 

「ちなみに神田さんと桜内先輩はどうゆう関係ですか?」

 

「あれだ、高校の同級生」

 

「えっ?桜内先輩たしか音乃木坂学院っていう女子校に行ったんじゃ…」

 

「今年から静岡県の浦の星学院高校に編入になったの」

 

「えぇ!本当ですか!」

 

すると零斗の携帯に着信が入った。まさかの黒澤ダイヤだった

 

「もしもし?」

 

「零斗さん!!!大丈夫ですか!!梨子さんは無事ですの!?」

 

「うわっ!…はい、なんとか」

 

想像以上に大きな声でもうすぐで鼓膜が破れるところだった

 

ーーーーーー

 

如月碧はその後用事があると言って帰宅していった。聞きたいことは沢山あるがまた会えると確信していたのでその時に聞けばいい。そして今は部屋の真ん中にピアノがある部屋にいる

 

「そっかピアノ上手くできたんだ」

 

「うん。みんなのおかげ」

 

そこには大きなトロフィーがあった。それを聞いて安心した

 

「よし、じゃあ帰るか。梨子ちゃんはどうする?」

 

「私はもう少しここに残るわ」

 

「そっかじゃあ先に帰って待ってるから」

 

「うん。みんなによろしくね」

 

梨子ちゃんの安否が確認できただけで満足だ。内浦のみんなも心配してると思い早めに帰ることにした

 

「よし、じゃあゼロよろしく」

 

[よろしくって何が?]

 

「だから変身してピューっと」

 

[そんなことで変身するかよ]

 

「な、なんだと!」

 

[と言いたいところだが今回は特別だ]

 

 ーーーーーー

 

「それじゃあ!……あ、そうだいつこっちに帰る予定なの?」

 

「予定だと3日後かなぁ」

 

「じゃあ予備予選の結果後か」

 

「ふふふ、そうね」

 

ゼロアイと装着しウルトラマンゼロと再び変身する

 

[それじゃーな、梨子]

 

梨子は手を振っていた。それにピースサインをしてゼロと零斗は沼津に帰っていった

 

 




今作オリジナルキャラの如月碧は今後も登場します。零斗に続くもう1人の仲間って感じになると思います。本当はサブウルトラマンにしようと思ったのですがどのウルトラマンもサブって感じがしなかったので完全オリジナルキャラを作りました

ゼロの登場シーンにウルトラマンゼロのテーマソングを脳内で流しながら見てくださると面白いかもしれません

そして次回は原作ストーリーに戻ります。僕はこの12話の話を見て号泣しました。それではお楽しみに



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輝きを探しに

僕のTwitterのアカウントのURLを乗っけたんでフォローしていただければ最新話が見やすくなると思います。


テンペラー星人を倒してから2日が経過していた。その日はラブライブ予備予選の結果が出る日であった

 

「まだ?」

 

「全くどれだけ待たせるんですの!?」

 

「あぁ!こういうの苦手!」

 

「落ち着いて」

 

携帯の画面は間もなく!と表示されてから動いていない。メンバーみんな落ち着かずにいた

 

「零斗くん一緒に走ろう」

 

「今からですか?」

 

「だって落ち着かないし」

 

「じゃあ結果出たら知らせるね」

 

「いいよ」

 

「じゃあ知らなくていいの?」

 

果南の気持ちも分からないこともない。零斗自身もこういう時間はあまり好きではない

 

「リトルデーモンの皆さん…この堕天使ヨハネに魔力を霊力を…全ての力を!」

 

地面に魔方陣を描きその周りにろうそくを立てる。そしてその中心に立ち儀式を始めた津島善子。するとトラックが通り過ぎ、ろうそくの火を全部消していった

 

「消すなぁぁーー!」

 

側から見たらかなり面白い。すると

 

「きた!ラブライブ予備予選合格者」

 

「緊張するぅ〜」

 

「Aqoursのアですわよ。ア!ア!ア!」

 

「イーズーエクスプレズ…」

 

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥーーーー

 

 

「うそ」

 

「落ちた…」

 

「そんなぁ〜」

 

「な、なんだと…」

 

「あ、エントリー番号順だった」

 

おいおいおい。勘弁してくれ…

 

「曜ちゃーん」

 

「ごめんごめん。えっと、イーズーエクスプレズ。グリーンティーズ。ミーナーナ。…Aqours」

 

「Aqours!あった!」

 

「ピギュァァアアアア!」

 

「やったぞー!!」

 

Aqoursは予備予選を突破することが出来たのだった

 

ーーーーーー

 

「テンペラーの野郎簡単にくたばりやがって」

 

「まぁまぁ、ですが邪魔さえ入らなければ間違いなくテンペラーさんが勝っていましたよ」

 

「あのゴモラは一体何だったんだ?」

 

「僕も詳しくはわかりません。もしかしたらレイオニクスが近くにいたのかもしれませんね」

 

薄暗い建物の中で2人の人間がいた。否、彼らは人間ではなく人間に擬態した宇宙人。デスレムとストルム星人東仙カイ

 

「レイオニクスか。そいつは面倒だな」

 

「まぁあくまで可能性の話です。それより完成しましたよ」

 

東仙カイは2つの黒いカプセルを取り出した

 

「おい、このカプセルは…」

 

「えぇ、伏井出ケイの設計したものを僕が完成させたものです。おそらく奴はこのカプセルを使いこなせないと思ったのでしょう」

 

新たに作り上げた2つのカプセル。それは今までのカプセルとは違う異様なオーラを放っていた

 

「だが今の僕なら…ふふふふっ」

 

ーーーーーー

 

「さぁ!今朝取れたばかりの魚だよみんな食べてね」

 

「うわ〜すげー美味そうですね」

 

テーブルにはなんとも豪華な舟盛りがあった。どうやら松浦家が釣った魚らしい。が零斗以外はそんなに興味を示していなかった

 

「なんでお祝いにお刺身?」

 

「だって干物じゃお祝いぽくないかなって」

 

「それ以外にもあるでしょ。夏みかんとか!」

 

「パンとか!」

 

正直どれも違うような気がしたが人それぞれだと思い。何も突っ込まなかった

 

「いっただきまーす!!」

 

「あぁ……」

 

夢中になってお刺身を食べ漁っていく零斗をジト目で見るメンバー

そこにパソコンを持ってルビィが勢いよく部室に入ってきた

 

「見てください!PVの再生回数が!」

 

「私たちのPVが!」

 

「すごい再生回数!」

 

「それだけじゃなくてコメントもたくさん付いていて!」

 

いろんなコメントが付いていた。最初の頃と比べるとAqoursは確実に実力をつけてきているのが分かる

 

すると千歌の携帯に着信が入る。桜内梨子だ

 

「予選突破おめでとう」

 

「ピアノの方は?」

 

「うん…ちゃんと弾けたよ。探していた曲が弾けた気がする」

 

「よかったね」

 

「じゃあ今度は9人で歌おうよ!全員揃ってラブライブに!」

 

「そうね、9人で」

 

誰よりもはやく曜がそう提案した

9人で歌う。それは誰もが思っていることだった

 

「そしてラブライブで有名になって浦の星を存続させるのですわ!」

 

「がんばルビィ!」

 

「これは学校説明会も期待できそうだね」

 

「説明会?」

 

「うん。September(9月)に行うことにしたの」

 

「きっと今回の予選で学校の名前もかなり知れ渡ったはず」

 

「そうねPVの閲覧数からすると説明会参加希望の数も……0」

 

「えっ?」

 

「0だね」

 

「そんなぁ」

 

「うそ…嘘でしょ!?」

 

例えラブライブで浦の星の名前が知れ渡ってもいざそこに入学したいと思う人はいないということ。シビアな世界である

ーーーーーー

 

「零斗〜そこの資料取ってくれる?」

 

「はーいっす」

 

「Oh thank you」

 

ここは生徒会室。学校説明会の準備の手伝いをすることになった。Aqoursのマネージャーとして当然のことである

 

「あ、そうだちょっとこれ見て」

 

「何ですの?これ」

 

「あ、これって」

 

鞠莉はパソコンに映し出された一つのニュースをダイヤと零斗に見せた

 

「東京に現れた凶悪宇宙人…ウルトラマンゼロと謎の怪獣によって倒され…へぇ」

 

「最近テレビや新聞でもゼロさんの話題で持ちきりですもんね」

 

「え?そうなんですか?」

 

「えぇ、まさか知らないのですか?」

 

「まぁ…」

 

そういえば以前東京で知り合った如月碧?だったっけ?が同じようなことを言っていた気がする

 

「あの恐竜みたいな怪獣は何だったの?」

 

「あ、あれは…僕もよく分からないんですよね」

 

[奴のことはまだ話さない方がいいぞ]

 

(分かってる)

 

レイオニクスである如月碧。敵である可能性はほとんどないがまだ絶対的な信頼を向けるべきではないという結論に行った

 

「そ、そんなことよりもどうです?説明会の参加希望者は増えましたか?」

 

「そんな簡単に上がらないわ」

 

「ですよね」

 

このままでいいのだろうか。ラブライブで有名になっても入学希望者の数は一向に増えない

 

「ダイヤさん。確かこの頃にはμ'sの人達は学校を救ってたんですよね?」

 

「その通りですわ。一体私たちには何が足りないのでしょうか」

 

「あっちは東京。人がいっぱいいるって言うのも理由の一つじゃないかしら」

 

確かにそれも理由の一つだろう。だがもっと大切なことがあるのかもしれない。しかし今の自分たちには何が必要なのか分からない

 

それから日が暮れるまで生徒会室で作業を続けた

 

ーーーーーー

 

その日の夜自宅にあるパソコンでμ'sについて色々と調べていた。なぜ廃校を阻止できたのか?なぜ伝説をつくれたのか?

 

「μ'sか…俺たちと何が違うんだ?」

 

[……]

 

「わかんねーなー」

 

大きな背伸びをした時だった。机の上に置いていた携帯に着信が入る。高海千歌のようだ

 

「もしもし、どうした?」

 

「あのね、実は…」

 

 

 

 

「なるほど、直接自分たちで探しに行くわけか」

 

「うん。零斗くんは来れる?」

 

「あぁ、大丈夫」

 

「よかった!じゃあまた詳しいことはまた連絡するね」

 

もう一度東京に行き自分たちとμ'sの違いを見つけその上でみんなで話し合いたいと千歌からの要望だった。これは願ったり叶ったりの展開だ

 

[ちょうどいいじゃねーか]

 

「こう言うのを渡りに船って言うんだろうな」

 

「そうか東京か……………って!また東京かよ!?」

 




1期の12話のパート1でした。
この回はμ'sを知る人なら涙無しでは見られないのではないでしょうか

そして東仙カイが作り出した新たなカプセルとは一体何なのか?お楽しみに


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自分たちの背中

ウルトラマンジードのアーツを買おうか迷ってるのですがもし買ったよ〜と言う人がいましたらコメント等でオススメかどうか教えてください


早朝から電車を乗り継ぎようやく東京に到着した。さすが東京。どこを向いても人だらけ

 

「みなさん心をしっかり!負けてはなりませんわ!東京に飲まれないよう!」

 

「大丈夫だよ。襲ってきたりしないから〜」

 

「あなたは分かっていないのですわ!」

 

「どうしてあんなに敵対視してるの?」

 

「まさか東京が嫌いとか?」

 

「お姉ちゃん迷子になったことがあるらしくて」

 

「トラウシだね」

 

「「トラウマね」」

 

善子とツッコミがハモった

 

「そう言えば梨子ちゃんは?」

 

「ここで待ち合わせだよ」

 

そろそろ待ち合わせ時間のはずである。あたりを見渡すとコインロッカーの前に確かに彼女はいた。何やら荷物を詰めている様子だった

 

「何入れてるの?」

 

「え、えーっと…お土産とかお土産とかお土産とか」

 

「全部お土産じゃねーか」

 

「わぁ!お土産!」

 

するとお土産袋が床に落ち中身が少し露わになった。それを確認しようとした千歌の目を塞ぐ梨子

 

[おい、梨子のあれは何だ?]

 

「まぁ世の中には色んな趣味があるからさ〜」

 

[答えになってねーよ]

 

ーーーーーー

 

「さぁ、じゃあ行きましょうか」

 

「とは言ってもまずどこに行く?」

 

「タワー?ツリー?ヒルズ?」

 

「ツリー賛成!」

 

「遊びに来たんじゃありませんわ」

 

「うっ……」

 

あっさり却下されてしまった

 

「そうだよ。まずは神社!」

 

「また?」

 

「うん!実はねある人に話し聞きたくてすっごく調べたんだ。そしたら合ってくれるって」

 

「ある人?誰ずら?」

 

「それは合ってのお楽しみ〜でも話しを聞くにはうってつけのすごい人だよ」

 

それよりも千歌の目元にくっきりと手形が残っているのに気が散って話が入ってこない。あの跡は梨子が千歌の目を塞いだ時にできたものだろう。かなりの力で押さえたようだ

 

「東京…神社…」

 

「すごい人…まさか」

 

「「まさか!まさか!まさか!まさか!」」

 

まさか伝説のあの人か?

 

 

 

「お久しぶりです」

 

「お久しぶり」

 

「「なーんだ〜」」

 

「誰だと思ってたの?」

 

そこにいたのは以前東京のイベントで出会ったSaint Snowの2人だった。千歌達はこの神社で初めて知り合ったらしい

 

3年生は初めて会うことになるのだろう。零斗も会ったことはあったがほぼ初対面と言ってもいいだろう

 

ーーーーーー

 

UTX高校のカフェスペースへ場所を移すことにした。ここは一般の人も使用ができるようになっており大学の食堂に少し似ているかもしれない

 

「予備予選突破おめでとうございます」

 

「クールなパフォーマンスだったね」

 

「褒めて褒めてくれなくて結構ですよ」

 

「再生数はあなた達の方が上なんだし」

 

「いえいえ〜」

 

「それほどでも〜」

 

「でも決勝では勝ちますけどね」

 

ものすごい自身だ。きっとそれだけの練習を積み重ねている証拠なのだろう。天狗になりかけていた我々とはやはり違う

 

「私と理亞はA-RISEを見てスクールアイドルを始めようと思いました。だから私たちも考えたことはあります。A-RISEやμ'sの何がすごいのか。何が違うのか」

 

「答えは出ました?」

 

「いいえ、ただ勝つしかない。勝って追いついて同じ景色を見るしかないのかもって」

 

どうやらそれがSaint Snowの出した答えのようだ。すると千歌は思いもよらない一言を告げた

 

「勝ちたいですか?」

 

「「えっ?」」

 

「ラブライブ勝ちたいですか?」

 

「…姉様この子バカ?」

 

おい、言い過ぎだろ

 

「勝ちたくなければなぜラブライブに出るのです?」

 

「それは…」

 

「μ'sやA-RISEはなぜラブライブに出場したのです?」

 

千歌は何か考えているようだったがまだはっきりと答えは出ていないそんな様子だ

 

「そろそろ今年の決勝大会が発表になります。見に行きませんか?ここで発表になるのが恒例になってるの」

 

ーーーーーー

 

UTX高校の入り口付近には大きなスクリーンがある。ラブライブの情報などはそこで発表になるのがほとんどである

 

「アキバドーム?」

 

「本当にあの会場でやるんだ…」

 

スクリーンに映し出されたのは決勝大会の会場名その名もアキバドーム。かつてμ'sの活躍によって行われるようになったそこは今では全スクールアイドルにとって憧れの舞台である

 

「ちょっと想像できないな…」

 

それもそのはずあんなに大きな会場でダンスをするなど今の自分たちに想像しろと言うのが無理な話しだ

 

みんなどこか不安げな表情を浮かべている。すると

 

「ねぇ音乃木坂行ってみない?ここから近いし。前私がわがまま言ったせいで行けなかったから」

 

「いいの?」

 

「うん!ピアノちゃんと出来たからかな。今はちょっと行ってみたい。自分がどんな気持ちになるか確かめてみたいの」

 

「みんなはどう?」

 

「賛成!」

 

「いいんじゃない?見れば何か思うことがあるかもしれないし」

 

「音乃木坂?」

 

「μ'sの?」

 

「「母校!?」」

 

梨子が提案してきたのはμ'sの母校音乃木坂学院を見に行くことだった。もしかしたら何か見つかるかもしれない、みんなが賛成した

 

「よし!じゃあ善は急げだレッツゴー!」

 

ーーーーーー

 

「この上にあるの?」

 

「なんか緊張する!どうしようμ'sの人がいたりしたら」

 

「へ、平気ですわ。その時はさ、さ、さ、サインと写真と握手…」

 

「単なるファンずら」

 

「まぁらしいちゃらしいけど」

 

黒澤姉妹のちょっとしたコントを見ていると千歌が何も言わずに走り出した。みんなその後を追いかける

 

無我夢中で走り息を切らしながらもたどり着いたそこにはμ'sが守り抜いた学校。音乃木坂学院があった

 

「ここがμ'sのいた…」

 

「この学校を守った」

 

「ラブライブに出て」

 

「奇跡を成し遂げた」

 

 

 

 

 

「あの?何か?」

 

「え?」

 

そこにいたのは女子高生だった。制服を見るからしてこの学校の生徒であろう。確かによく考えてみれば別の学校の生徒が別の学校の前で黙って立っていれば不審だ

 

「すみません。ちょっと見学してただけで」

 

「もしかしてスクールアイドルの方ですか?」

 

「はい。μ'sのこと知りたくて来てみたんですけど」

 

「そういう人多いですよ。でも残念ですけどここには何も残ってなくて…」

 

「ん?何も残ってない?」

 

どういうことであろうか。何かしらあるのではないのか?

 

「μ'sの人たち何も残していかなかったらしいです。自分たちのモノも優勝の記念品もモノなんか無くても心は繋がっているからって」

 

「それでいいんだよって」

 

それほどまでに強い絆で結ばれているということなのだろう。いつかAqoursもそうなれる日が来るのだろうか

 

「どう?何かヒントはあった?」

 

「うん。ほんのちょっとだけど、梨子ちゃんは?」

 

「うん。私は良かった。ここに来てはっきり分かった。私この学校好きだったんだなって」

 

千歌は深々と頭を下げた。それをみて他のみんなも続いて頭を下げていった。そして全員声を合わせて

 

「「「「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」」」」

 

「あ、ありがとうございました!」

 

と零斗は出遅れる。そして顔をあげるとさっきの女子高生はいなくなっていた

 

「あれ?どこいったんだろ」

 

[まさか幽霊だったりしてな]

 

「怖いこと言うなよ」

 

そして音乃木坂を後にした

 

ーーーーーー

 

「結局東京に行った意味はあったんですの?」

 

「そうだね、μ'sの何がすごいのか。私たちとどこが違うのか。はっきりとは分からなかったかな」

 

「果南はどうしたらいいと思うの?」

 

「私?…私は学校は救いたい。けどSaint Snowの2人みたいには思えない」

 

3人の話しを通路を挟んで黙って聞いていた。近くにいたルビィと目の前の花丸に善子。そして後ろにいる梨子と曜は熟睡中だった

 

今現在起きているのは3年生の3人と零斗と千歌だけだ。千歌の隣に座っていた零斗は妙に静かで寝てしまったのかと思っていたが外を眺め何か考えているようだった

 

「どうした?さっきから黙って」

 

「えっ?あっうん。色々と考えてて」

 

すると千歌は何か思いついたように立ち上がった

 

「ねぇ!海見て行かない?みんなで!」

 

「お、おい千歌」

 

[どうしたんだ?]

 

「あいつの考えることはよく分からん」

 

ーーーーーー

 

海に太陽が沈んでいくなんとも魅力的な光景が広がっていた

 

「私ね分かった気がするμ'sの何がすごかったのか」

 

「ほんと?」

 

「多分比べたら駄目なんだよ。追いかけちゃ駄目なんだよμ'sもラブライブも輝きも…」

 

「どうゆうこと?」

 

「さっぱり分かりませんわ」

 

「俺もだ」

 

「そう?私はなんとなくわかる」

 

「1番になりたいとか誰かに勝ちたいとかμ'sってそうじゃなかったんじゃないかな」

 

「μ'sのすごいところってきっと何もないところを何もない場所を思いっきり走ったことだと思う」

 

「みんなの夢を叶えるために…自由にまっすぐにだから飛べたんだ!」

 

μ'sのように輝くということはμ'sの背中を追いかけることはじゃなく自由に走るということ

 

「全身全霊!何にも囚われずに!自分たちの気持ちに従って!」

 

「自由に…」

 

「Run and run」

 

「自分たちで決めて自分の足で」

 

「なんかワクワクするずら」

 

「ルビィも!」

 

「全速前進だね!」

 

「自由に走ったらバラバラになっちゃわない?」

 

「どこに向かって走るの?」

 

「私は0を1にしたい!あの時のままで終わりたくない」

 

「そっか」

 

「それが今向かいたいところ」

 

「ルビィも!」

 

「そうね!みんなもきっと!」

 

自由走っても目的地は一緒である。0を1にすることそれがAqoursの目標となった

 

「なんかこれで本当に1つにまとまれそうなきがするね」

 

「遅すぎですわ」

 

「みんなシャイですから」

 

円陣を組み声をかけようとした時

 

「待って、指こうしない?これをみんなで繋いで0から1へ!」

 

「それいい!」

 

「でしょ!」

 

「じゃあもう一度!」

 

今度は曜の提案した方法で円陣を組む

 

「あれ?何やってるの?零斗くんもだよ」

 

「え?俺も?」

 

「当たり前だよ。零斗くんそれにゼロを含めてAqoursだから」

 

みんなの顔を見ると全員笑顔で迎えてくれていた。今更ながら気づかされた自分は1人じゃないことに

 

「おう!」

 

零斗が加わり10人で作り上げた大きな0の文字

 

「0から1へ今全力で輝こう!Aqours!」

 

 

 

サンシャイン!!!!!!!!!!

 

 

仲間だけを見て目の前の景色を見てまっすぐに走る。それがμ's。

 

それこそが輝くこと。

 

だからAqoursはAqoursの景色を見つける。μ'sの背中ではなく自分だけの景色を探して走る。いつの日か

 

 

今ここに新たな物語が幕を開けた

 




音乃木坂にいたあの穂乃果ちゃん似の少女のくだりは省略しました、、、すいません。

そろそろ1期分が終了しますがゼロと零斗くんにはまだ戦ってもらう予定です。そして2期に入る前に少しの間番外編を入れる予定です。もちろん主人公は零斗くんです


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未来を切り開け

アニメ本編最終回です。2期に突入はもう少し先になります


「はい。じゃあ休憩しよう」

 

みんなその場にしゃがみ込む。それもそのはず1時間も休まず練習をしていれば当然であろう

 

「おつかれ様。ルビィちゃんに花丸ちゃんほら飲み物」

 

「ありがとうございます」

 

「ずら」

 

ラブライブ予選を目前に控えこの炎天下の中でも努力を怠らない9人

感心感心

 

「今日もいい天気」

 

「休まなくていいんですの?日向にいると体力持っていかれますわよ」

 

「果南はシャイニーの子だからね〜」

 

とは言っても果南の体力は男の零斗以上である。この程度ではなんともないだろう

 

「はへぇ…」

 

「黒い服はやめた方がいいとあれほど」

 

「黒は堕天使のアイデンティティ。黒が無くては…生きていけない…」

 

強がってはいるがここにいる全員の中で1番汗をかいている。なのに露骨に脱ごうとしない

 

「千歌ちゃん!」

 

「ナイスキャッチ!」

 

「飲んで」

 

「ありがとう」

 

よく考えれば梨子がここで練習するのはかなり久しぶりだ。ピアノコンクールに出場が決まってからはピアノの練習を専念したためとても懐かしい気分だ

 

「わたし夏好きだな。なんか熱くなれる」

 

「私も!」

 

「よーし!そろそろ再開しようか!」

 

「ぶっぶー!」

 

「オーバーワークは禁物ですわ」

 

「By果南。みんなのこと考えてね」

 

「そっかこれから1番暑い時間だもんね」

 

大会直前に熱中症にでもなれば今までの努力が水の泡になってしまう。さすがスクールアイドルの先輩、体調管理もバッチリだ

 

「みんな100円出して」

 

「この人数だから2人でいいよね」

 

これはAqours恒例のちょっとした行事

 

「やってきたのですね…本日のアルティメットラグナロク…くっくっ…未来が時が…見える!」

 

「じゃあいくよ」

 

「じゃーんけーん!」

 

ーーーーーー

 

「なんでいつも負けるのかしら…」

 

「それは善子ちゃんが絶望的にじゃんけん向いてない証拠だよ」

 

「ヨハネ!」

 

「1258円です」

 

「誰よ!高いアイス頼んだの!」

 

「まぁまぁ」

 

毎回毎回このパシリじゃんけんは善子が負ける。理由は1つでいつも必ず変なチョキを出すからである。それを分かっててなぜ零斗が負けなのかと言うと

 

「忘れてました」

 

「え?」

 

「暑さで全てが吹っ飛びました」

 

「何よそれ」

 

グーを出せばまずは負けることはないのにこの暑さのせいもあり完全に忘れていた

 

ーーーーーー

 

「ずら〜」

 

「ぴぎぃ〜」

 

「よは〜」

 

1年生3人が扇風機を占領して風が全く来ない

 

「暑い〜」

 

「教室に冷房でも付いてたらな〜」

 

「統合の話が出てる学校なのに付くわけないでしょ」

 

「だよね〜」

 

「このままじゃ俺たちドロドロに溶けて怪獣ヘドロンになっちゃうよ〜」

 

この暑さにみんな参っていた。本当に冷房でもあればだいぶ変わるのだろうが梨子の言う通り付くわけがない

 

「そうだ。学校説明会の参加者って今どうなってるの?」

 

千歌の質問を受け鞠莉は机をあらぬやり方で飛び越えダイヤに、とはしたない注意されていた。

 

「今のところ…」

 

皆の視線が鞠莉に集中する

 

「0〜!!」

 

「そんなにこの学校魅力ないかな すこしくらい来てくれてもいいのに」

 

確かにそうだ。今やAqoursはラブライブ予選に出場できるほどの実力の持ち主である。それなのに1人もいないなんて笑い話にしたって出来が悪い。そんなことを考えていると図書室の扉が開いた

 

「むっちゃん達どうしたの?」

 

「うん。図書室に本返しに」

 

図書室に現れたのは零斗を含めた2年生4人と同じクラスメイト。よしみ、いつき、むつだった

 

「もしかして今日も練習?」

 

「もうすぐ地区予選だし」

 

「この暑さだよ」

 

「そうだけど毎日だから慣れちゃった」

 

「毎日?」

 

「夏休み」

 

「毎日練習してたの?」

 

「うん」

 

そんなにびっくりするほどでもない気がするが

 

「そろそろ始めるよ〜」

 

いつまでも休んではいられないふたたび練習に入る

 

「じゃあね」

 

「頑張ってね…」

 

 

「ねぇ零斗くん」

 

「ん?」

 

「千歌たち練習毎日やってたの?」

 

「そうだよ。さっき千歌も言ってたけど地区予選が近いからね」

 

「学校存続のためにやってるんだよね」

 

「うん」

 

「でもすごくキラキラしてて眩しいね」

 

「じゃあ俺も戻るから」

 

「うん。頑張って」

 

ーーーーーー

 

「ふぅー今日も目一杯だったね」

 

「でも日に日に良くなってる気がする」

 

「それで歌の方はどうですの?」

 

「花丸ちゃんと歌詞を詰めてから果南ちゃんとステップ決めるところ」

 

完成にどんどん近づいているAqours。これは本番が待ち遠しい

すると善子、果南、鞠莉がプールの中に飛び込んでいった。またダイヤに怒られていたがそんなことはお構いなしの様子だ

 

「あっ!いたいた千歌ー!」

 

「あれ?むっちゃん?」

 

さっき図書室に来た3人が目の前にいた

 

「帰ったんじゃなかったの?」

 

「うん」

 

「でもちょっと気になっちゃって」

 

「千歌たちさ夏休み中ずっとラブライブに向けて練習してたんでしょ?」

 

「そんなにスクールアイドルって面白いのかなって」

 

「私たちも一緒にスクールアイドルになれたりするのかな?学校を救うために」

 

「実は他にももっと自分たちにも何か出来るんじゃないかって考えてる子結構いるみたいで」

 

「そうなのですか?」

 

統廃合の話が出た時は誰もが諦めていた。だがみんなこの学校が好きで何とかしたいと思う気持ちは変わらない。みんな一緒だった

 

「千歌ちゃん?」

 

千歌の目から涙が溢れる。その涙は感動の方だ

 

「やろう!みんな一緒に!」

 

急遽そんな事が決まったが大丈夫だろうか

 

ーーーーーー

 

そしてついにラブライブ地区予選当日を迎えた。集合場所でみんなが来るのを待っていた

 

「むっちゃんたち来てないね」

 

「多分ここで合ってるはずなんだけど」

 

「……」

 

何だろうか。今日は梨子の様子が変だ。何かあったのだろうか

 

「千歌ー!」

 

「いた。ここだよ!」

 

「ごめんごめん。ちょっと道に迷っちゃって」

 

慣れない場所に来てる以上それはしょうがないことであろう

 

「他の子は?」

 

「うん…それなんだけど…実は…」

 

「あーなるほど…」

 

「そっか」

 

「しょうがないよ。夏休みなんだし」

 

「でも…どうしても!」

 

すると3人の表情が一転する

 

「みんなー準備はいい?」

 

 

いぇーーーーい!!!

 

 

「「「全員で参加するって!!!」」」

 

周りにはたくさんの浦の星の生徒がいた。そう全校生徒が集まったのだ

 

「これで全員でステージで歌ったら絶対キラキラする!学校の魅力も伝わるよ!」

 

 

 

「ごめんなさい!」

 

「ん?」

 

「梨子ちゃん?」

 

ーーーーーー

 

後で分かったことだがステージで歌えるのは事前にエントリーしたメンバーのみという決まりがあった。それに加えステージに近づくことも禁止だそうだ

 

「ん〜まぁしょうがないよね〜」

 

[それがルールだからな]

 

今更だがゼロの声は他人には聞こえない。側から見たら独り言を言っているやばい奴と思われてもしょうがない

 

「あれ?零斗くん?」

 

「え?あっ志満さん美渡さんこんにちは」

 

「今誰かと話してなかった?」

 

「い、いやそんなことないですよ。多分気のせいです。あははは」

 

「あら、そう…」

 

そしてもう1人零斗と志満さん美渡さんの間に座っている女性がいた

そういえばどこかで見たことがあるがどこだったっけ?

 

「零斗くん久しぶりね。3年は会ってなかったよね」

 

「………あっ!千歌のお母さん!お、お久しぶりです」

 

「千歌たちのマネージャーしてくれてるんだよね?」

 

「えぇまぁ」

 

「どう?あの子またすぐに飽きなかった?」

 

「あいつはこの少しの間で大きく変わりましたから」

 

「そう。それは良かった」

 

それからステージが始まるまで高海家の皆さんと少しお話をしていると

 

「そうなの。この前東京に宇宙人が現れて大変だったんだから」

 

「私もニュースで見たよ。どうだったの?」

 

「運良く被害範囲の外にいたんだけど交通機関とか麻痺してね」

 

「…………」

 

「でもあの巨人がやっつけてくれたから助かったわ」

 

「あの巨人ウルトラマンゼロって言うらしいよ」

 

「……」

 

「ここ最近はそのウルトラマンゼロの話題で持ちきりなのよ」

 

まさかそのウルトラマンゼロが隣に座ってるなんて思いもしないだろう

 

そんなことを思っているとついにAqoursのステージが始まった

 

ーーーーーー

 

今日は皆さんに、伝えたいことがあります!それは、私たちの学校のこと!街の事です!

 

「Aqoursが生まれたのは、海が広がり、太陽が輝く内浦という街です」

 

「小さくて人もいないけど、海には沢山の魚がいて、いっぱいみかんが取れて暖かな人で溢れる街」

 

「その街にある小さな小さな学校。今ここにいるのが、全校生徒!そこで私達は、スクールアイドルを始めました」

 

 

「アキバで見たμ’sのようになりたい!同じように輝きたい!でも…」

 

「「作曲っ!?」」

 

「そう。作曲ができなければ、ラブライブには出られません!」

 

「「ハードル高っ!!」

 

「そんな時、作曲のできる少女、梨子ちゃんが転校して来たのです!」

 

 

「奇跡だよ!」

 

「ごめんなさい」

 

「「がーん」」

 

「東京から来た梨子ちゃんは、最初はスクールアイドルに興味がなかった。東京で辛いことがあったから…でも」

 

「輝きたい!!」

 

「その想いは梨子ちゃんの中にもあった。そして」

 

 

「お、おら…私、運動苦手ずら…だし…」

 

 

「ルビィ…スクールアイドル好きだけど…人見知りだから…」

 

 

「堕天使ヨハネ、ここに降臨!!私の羽根を広げられる場所はどこ?」

 

 

「こうして6人になった私達は、歌を歌いました。街のみんなと一緒に」

 

 

「そんな時、私達は東京のイベントに出ることになった」

 

「未来ずら〜」

 

「人がいっぱい!」

 

「ここが魔都東京」

 

「ここで歌うんだね。頑張ろう!」

 

「でも、結果は…最下位」

 

 

「私達を応援してくれた人は0」

 

「スクールアイドルは、厳しい世界…」

 

「そんな簡単ではなかったのです」

 

 

「やめる…?

千歌ちゃん、やめる?」

 

 

 

「悔しい…!」

 

「0だったんだよ?悔しいじゃん!」

 

「その時、私たちの目標が出来ました」

 

「0から1へ」

 

「0のままで終わりたくない」

 

「とにかく前に進もう」

 

「目の前の0を1にしよう」

 

「そう心に決めて」

 

 

「そんな時、新たな仲間が現れたの!」

 

「生徒会長の黒澤ダイヤですわ!」

 

「スクールアイドルやるんだって?」

 

「Hello everybody」

 

「以前スクールアイドルだった3人はもう一度手を繋いで私たちは9人になりました」

 

 

「こうして、ラブライブ!予備予選に出た私達、結果は見事突破!でも…」

 

 

「入学希望者は0」

 

「忌まわしき0が」

 

「また私たちに突きつけられたのです」

 

 

「どうして0なのーー!!」

 

「私たちは考えました」

 

「どうしたら前へ進めるか」

 

「どうしたら0を1にできるのか」

 

 

「そして、決めました」

 

 

「私達は」

 

「この街と」

 

「この学校と」

 

「この仲間と一緒に!」

 

「私たちだけの道を歩こうと」

 

「起きること全てを受け止めて」

 

「全てを楽しもうと」

 

「それが…輝くことだから!」

 

「輝くって、楽しむこと。あの日、0だったものを1にするために!」

 

 

「さぁ行くよ!」

 

1、2、3、4、5、6、7、8、9

 

 

10!

 

「今全力で輝こう!0から1へ!Aqours!」

 

 

【サンシャイン!!】

 

 

《MIRAI TICKET》

 

 

ーーーーーー

 

全スクールアイドルのパフォーマンスが終了し結果発表を目前にしている。上位3組が決勝に進出できる

 

掲示板に映し出された名前は!?

 

 

 

 

ーーーーーー

 

ウゥアアァァァァァァァァァァァァァァ!!

 

結果発表ほぼ同時だった。それは人間が出せるような音ではない。もっと絶望的で悪意を感じる何者かの咆哮

 

[まさか…]

 

「このタイミングでかよ」

 

 

この星の運命をかけた最恐最悪の闘いが今幕を開けた




終盤のミュージカルは全くいじってません。書いてて思ったのですが3年生加入のくだりはしょりすぎでは?

そして次回は1期最後の戦い。1期を締めくくるには申し分ない強敵です。それではお楽しみに


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脅威のベリアル融合獣

1期最終話前半
ゼロvs新たなベリアル融合獣


「マガオロチ!アークベリアル!」

 

2つの漆黒のカプセルを起動させる

 

「さぁ終焉の時だ!」

 

「フュージョンライズ!マガオロチ!アークベリアル!ウルトラマンベリアル!」

 

「禍々アークベリアル!」

 

 

ウゥアアァァァァァァァァァァァァァァ!!

 

 

 

現れた怪獣は建物を蹂躙し零斗たちがいる会場に少しずつ近づいて行く。すぐに警報が発令された

 

自衛隊がすぐに出動し現れた怪獣に攻撃を与えていく。が全く効いていないようだ

 

「邪魔だ」

 

大きな尻尾を振り回し戦闘機や戦車を破壊し突き進んでいく

 

ーーーーーー

 

「怪獣が現れました。会場にお越しの皆様は係員の指示に従って速やかに避難して下さい。繰り返します…」

 

「怪獣?」

 

「そんな…」

 

会場中がパニックになっていく。本来なら冷静にならないといけないこの状態に皆焦りで冷静な判断ができていない

 

[零斗!早く外に出ろ!]

 

「分かってるよ!」

 

席を立ち上がり急いで出口に向かうが出口は我先にと逃げる人で溢れている。このままでは外に出られない

 

「零斗くん!どこいくの?」

 

「美渡さん、志満さん早くみんなを連れて逃げて下さい」

 

「分かってる。でも零斗くんは?」

 

「僕は…戦ってきます」

 

「えっ…戦うって……あっ!零斗くん!?」

 

そのまま零斗は走り出した

 

 

ーーーーーー

 

「零斗くん!零斗くん!どこ!?零斗くん!」

 

「零斗さーん!」

 

Aqoursのみんなが全力で零斗の名を呼ぶがこの会場騒がしさで掻き消される

 

「皆さん早く出場者専用の出口から避難してください」

 

会場の係員がAqoursメンバーにそう言った

 

「でも私たちの友達と合流できてないんです」

 

「一般の方とは出口が違います。さぁ早く」

 

本当はもっと探したいが仕方なく出口に向かう

 

「お姉ちゃん…学校のみんな…零斗さんは無事かな?」

 

「大丈夫ですわ。みんな無事です。信じましょう」

 

「そうだよ。大丈夫!絶対大丈夫だよ」

 

「千歌ちゃん」

 

千歌の言葉にみんな希望を持った。みんな無事なことを信じて

 

ーーーーーー

 

怪獣の進行は止まらない。どんどんと近づいてくる怪獣に人々は逃げるしかない

 

避難所へ向かう千歌たちの肉眼からも確認できるほど近づいていた

 

「あっ…痛っ!」

 

「善子ちゃん!」

 

「善子ちゃん大丈夫!?」

 

足元にあった何かに躓き善子は倒れてしまう。みんなが善子のもとに駆けつけるのと同時だった怪獣の口にエネルギーが溜まって行くのが分かった

 

「私はいいから早く逃げて!」

 

「何言ってるずら!」

 

「そうだよ!早く立って逃げようよ!」

 

花丸とルビィは大粒の涙を流す。すると果南が

 

「私が抱っこするから」

 

「無理よ。人1人背負って逃げられるわけないわ」

 

「いいから!」

 

果南が善子を背負おうとした瞬間怪獣が破壊光線を放った

 

全ての人が死を悟る。しかしそうはならなかった

 

大きな盾が怪獣の破壊光線を受け止めたのだ

 

[すまねぇ遅れたな]

 

そこにいたのは我らのウルトラマンゼロ。間一髪で間に合ったようだ

 

[善子担いで早く行け]

 

「うん!」

 

「ヨハネよ!」

 

「ゼロ!零斗くん!お願い!」

 

(おうよ!)

 

ゼロにガッツポーズをして再び走り出す。すると怪獣が話し始める

 

「久しぶりですね。ウルトラマンゼロ」

 

[貴様もしつこい奴だな。何が目的だ]

 

「前にも言ったでしょう。宇宙を我が物にすること」

 

[そんなベタな野望何がいいんだか]

 

「勘違いしないで下さい。ただ手に入れるだけじゃない、手に入れそして破壊し新たに創造するそれこそが私の真の使命」

 

[はぁ?]

 

「あなたもご存知でしょう。創造は破壊からしか生まれない。この価値のない世界を私が創り変える」

 

[価値があるかどうかを決めるのは貴様じゃない!この宇宙に住む全ての者たちが決めることだ]

 

「見解の相違ですね…なら私はあなたを倒して目的達成の足がかりとしましょう」

 

怪獣こと東仙カイはその強大な爪と尻尾を交互に使いゼロに攻撃を仕掛ける。爪攻撃は回避したが尻尾の攻撃は命中してしまいその場に倒れこむ

 

[ぐはっ…]

 

しかしゼロも負けじと後転し怪獣と距離をとり光線を放つ

 

[ワイドゼロショット!]

 

ゼロの放った光線は怪獣の口から放たれた破壊光線とぶつかり相殺する

 

ウゥアアァァァァァァァァァァァァァァ!!

 

怪獣の咆哮と共に謎の力がゼロを襲う

ゼロの体が勝手に浮かび上がったのだ。そして勢いよく地面に叩きつけられる

かつて根源的破滅天使ゾグが使った技に似ている

ゼロが叩きつけられた衝撃で地震が起こりあちこちの建物が崩壊していく。

 

 

ーーーーーー

 

「きゃぁぁぁ!」

 

「大丈夫!?梨子ちゃん!」

 

避難所の中でも地響きが鳴り梨子や周りの人々が悲鳴をあげる

 

「うん。平気…でも」

 

「零斗くん…」

 

会場にいたほとんどの人は指定の避難場所に行くことができたが外では今だにゼロと怪獣の戦闘が続いており不安は続く

 

「まだ痛む?」

 

「へ、平気よ。この程度堕天使の私にはなんの心配もいらないわ」

 

果南が善子の手当てをし具合を聞くがいつもの通り強がっているが痛いのは見ればわかる

 

「零斗さんとゼロさん大丈夫ずらか…」

 

「花丸ちゃん…」

 

すると美渡がそこに現れる

 

「よかったみんな無事だったんだね」

 

「美渡ねぇ!美渡ねぇも無事よかった」

 

「うん。他のみんなも無事だよ」

 

それを聞いてみんな安心する。が

 

「……千歌。零斗くんは?」

 

「えっ?」

 

「さっきどこかに行っちゃってもしかしたら千歌たちと合流してると思ったんだけど…」

 

「それは…」

 

零斗の話しをされみんな下を向く。まさか今戦ってるのが他でもない零斗だ。しかしそれを言うわけにはいかない。言ったところで混乱させてしまうだけ

 

ーーーーーー

 

「[ギンガ!オーブ!]」

 

「[ビクトリー!エックス!]」

 

「ネオ!フュージョンライズ!」

 

「[俺に限界はねぇ!デェア!]」

 

「ニュージェネレーションカプセル!α!β!」

 

「ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

ゼロはニュージェネレーションカプセルでウルトラマンゼロビヨンドに姿を変えた

 

[クワトロスラッガー]

 

4つの刃が怪獣を切り裂いていく。それに悲鳴をあげ破壊光線を使い反撃にでる

 

[ハアッ!]

 

破壊光線をゼロビヨンドのバリアー。ビヨンドディフェンサーで防ぐ。そしてそのまま破壊光線を跳ね返す

 

自分の光線が命中し再び悲鳴をあげる怪獣。その悲鳴と共鳴するかのように背部にある翠色の宝石が強く光りだす

 

[あれはエメラナ鉱石!そうかこいつどこかで見たことあると思ったがアークベリアルだな]

 

「その通り、アークベリアルそしてマガオロチの力で融合した私の新たな力。そしてこれが!」

 

背部のエメラナ鉱石の光が増しその全力エネルギーが怪獣の口に集まっていく

 

[まっまずい!]

 

「マガマガアークデスシウム!」

 

放たれた最恐の破壊光線は周りの建物を巻き込んでいく。ゼロはビヨンドディフェンサーを発動し受け止める。が

 

「[うわああぁぁぁ!……がはっ……]」

 

簡単にゼロのバリアーを破り光線をもろに浴びる。強大な破壊力によりカラータイマーが点滅を始めると同時にゼロの姿が元に戻る

 

(死ぬ…このままじゃ…死ぬ…)

 

立てなくなったゼロの正面に立った怪獣はゼロの喉元に爪をつきかざす

 

(やめて…やめて…やめて…やめて…やめて…やめてくれ…)

 

[零斗…しっかりしろ…]

 

(…!!)

 

「がっかりですよゼロ。そして神田零斗くん。今の怯えきったあなた(零斗)を倒しても意味がない。その命預けておきましょう」

 

「ハハハハハハハハッ!」

 

それだけ言い残し東仙カイは姿を消した

 

[……っ!くっそ!]

 

ーーーーーー

 

「零斗くん!」

 

「よかった無事で」

 

千歌たちと合流できたのは怪獣が消えてから数時間が経過した頃だった。怪獣被害により町は限界を留めてはいなかったが

 

「零斗くん?どうしたの?」

 

「………」

 

みんなが声をかけてもただ黙ってしゃがみこんでいた。零斗の目に生気を感じることは出来ない。じっと虚空を見つめるだけのその乾いた双眸からはなにも窺い知ることができない

 

「と、とにかく帰ろう。いつまでもここにいても仕方ないよ」

 

「……」

 

交通機関が麻痺したこの状態で沼津に帰ることができたのは戦闘があった3日後だった

 

ーーーーーー

 

壊された建物は少しずつ修復されつつある。今年中には元に戻るらしい。だが新たな問題が発生していた

 

「我々を幾度も救ってくれたウルトラマンゼロの敗北。住民の怒りの声…」

 

「何よ!この新聞の記事は!」

 

「そうずら!あんまりずら!」

 

「みんなゼロと零斗くんに助けてもらったのに…」

 

現れた怪獣に惨めに敗北し挙げ句の果てに見逃してもらったウルトラマンゼロに対して世間の声は厳しかった

 

「今日も零斗くんは来てないの?」

 

「うん…メールしても帰ってこないし電話も出ないの」

 

「そんな…」

 

「一体どうすれば…」

 

「いつも私たちが助けてもらってるのにこんな時に何も力になれないなんて…」

 

零斗の力になれないことに落ち込む9人。そんな時千歌が口を開く

 

「明日零斗くんが来なかったら家に行ってみようと思う。このまま零斗くんを放っておけない!」

 

「でも会ってどうするの?」

 

「それは…」

 

梨子の問いに何も返せない。ただ合って話しがしたいそれだけのことが出来ない

 

「でもこのままじゃいけないのも確かだよ。今度は私たちが零斗くんとゼロの力にならなきゃ!」

 

「曜ちゃん…」

 

「そうだね。行動しなきゃ何も始まらないもんね」

 

「フッ!この堕天使ヨハネも力を貸しましょう」

 

「マルも賛成ずら!」

 

「ルビィも!」

 

「みんはなどう?」

 

「仕方ありませんわね」

 

「私もこの前助けてもらったのにちゃんとお礼言えてないし。私も行くわ」

 

「みんな…よーし!行こう!零斗くんのところに!」

 

曜の言葉にみんなの心が動いた。どうなるかは分からないが動かなきゃ始まらない。零斗のために皆が立ち上がった




零斗は一体どうなってしまったのか?9人の少女はどうするのか!?
そしてベリアル融合獣禍々アークベリアルを倒すことができるのか!?
それでは次回をお楽しみに


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護る覚悟

1期最終回
強敵禍々アークベリアルとの決戦


「…………」

 

 

[おい]

 

 

「…………」

 

[おい!零斗!いつまでそうやってる気だ!]

 

「…………」

 

ゼロが何と言おうとも何も一切の返事をしない零斗。部屋は暗く2、3日何も食べていない日が続いていた

 

[いつまで負けたの引きずってんだよ!次は勝てばいいだけだろ]

 

「…………俺はもう戦わない」

 

[な、何!?]

 

「俺は戦わないって言ってるんだ。だけどゼロはあいつを倒さないといけないんだろ?だったら俺から離れて誰か別の宿主を探してくれ」

 

[零斗…お前本気で言ってんのか!!]

 

「今の俺に何ができるって言うんだ!!」

 

[…!]

 

「もう限界なんだ…」

 

それからしばらくの沈黙が続いた後零斗の腕からウルティメイトブレスが消滅する

 

「……くっそ…うぅ……」

 

 

 

ーーーーーー

 

「フハハハハハハハハハハハハッ!これですよ!これが私の求めていた力」

 

薄暗い建物の中で1人の男は声を上げて叫んでいた

 

「この力さえあればウルトラマンゼロはおろか光の国のウルトラマン共を血祭りにできる!全て私ものだ!」

 

「そうか、なら何故トドメをささなかった?」

 

「単純ですよ。それじゃあ面白くない。私はメインディッシュは最後にとっておくタイプでしてね」

 

「………」

 

「私は最強だ!断じて負けはしない!フハハハハッ!」

 

その男東仙カイはそのまま建物の奥へと入っていった

 

「……あいつ力に飲まれかけてやがるな」

 

ーーーーーー

 

ピンポーン

 

「……あれ?いないのかな?」

 

「家の電気はついてないわね」

 

ピンポーン

 

「……やっぱり留守なんじゃないかな?」

 

「何よ!せっかく来て上げたのに〜」

 

「まぁまぁ善子ちゃん」

 

「善子言うな!ヨハネ!」

 

「どうします?」

 

「うーん、そうだな〜」

 

「やっぱり出直した方がいいんじゃない?」

 

インターホンを鳴らしても一向に出てこない零斗。きっと留守にしているのだろう。そう思い出直そうとした時

 

ガチャ

 

「あ!な〜んだ零斗くんいるんじゃん」

 

「………何だお前たちか」

 

「心配したんだよ。部活に顔を出してくれないと」

 

「………ごめん」

 

「…ねぇ零斗くん。とりあえず部室に来てよ。そこで色々話したいからさ」

 

「………」

 

「ダメ…かな?」

 

「すまない…」

 

「あっ!ちょっと!」

 

千歌の言葉を最後まで聞かずにドアを閉めた。これで分かる通り今の零斗からはかつての雰囲気は感じ取れない

 

「こうなったら最終手段だよ。行くよ!曜ちゃん!果南ちゃん!」

 

「了解であります!」

 

「任せといて」

 

零斗かドアの鍵を閉める前に曜と果南によってドアが勢いよく開かれる

 

「うわっ!な、何だ」

 

「零斗くんちょーっと来てもらおうかな〜」

 

「大丈夫。悪いようにはしないから」

 

「悪いようにするのね」

 

と梨子が小声でつぶやく

 

「「さぁ!観念しなさい!」」

 

「う、う、ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ーーーーーー

 

部室に強制連行され部室の机に座らされる羽目となってしまった。状況的に取り調べに近い。ただ取り調べは1人か2人でやるのが基本だがこの取り調べは9人もいるのだ

 

「で、何が聞きたいわけ?」

 

「それはもう全部だよ」

 

「全部って何だよ」

 

「例えば今まで何してたのかとか」

 

「ずっと家にいたよ」

 

「…あれ?零斗くん腕のブレスが無くなってるけど…ゼロは?」

 

さすが果南さんだ。まさかそれに気づくとは

 

「……ゼロならもういませんよ」

 

「「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」」

 

「どういうことです?」

 

「いなくなったの?」

 

ーーーーーー

 

ありのままのことを話した。流石のことに皆動揺を隠せない

 

「そんな…」

 

「何でよ!何でそんなこと言ったのよ!」

 

「善子ちゃん落ち着くずら」

 

「そうだよ。今の零斗は零斗くんらしくない。一体どうして」

 

「何だよ俺らしさって」

 

「いつも私たちを支えてくれて頼りになって相談にものってくれる零斗くんのこと」

 

「………」

 

千歌の言葉に返す言葉が出てこない

 

「ねぇどうして?零斗くん…」

 

「……………………怖いんだ」

 

「えっ…」

 

零斗は全てをさらけ出し始める。心なしか零斗は震えているようだった

 

「あの時戦って分かったんだ。あの怪獣には勝てない。俺の力じゃどうにもならないって」

 

「「「「「「「「「………」」」」」」」」」

 

「そしたら思ってしまったんだ…死にたくないって。まだ生きたいって」

 

「今の俺にゼロと戦う資格なんてない」

 

禍々アークベリアルの力は想像をはるかに超えていた。ゼロビヨンドでさえ歯が立たない敵に零斗は始めて恐怖を覚えていた

 

「ありがとう」

 

「えっ?」

 

「私たち零斗くんに頼りすぎてた。零斗くんは特別だって思ってた」

 

「千歌…」

 

「だからもう心配しないで。零斗くんがいなくても私たちは大丈夫だから」

 

「……」

 

「零斗くんにはたくさん助けてもらったし!」

 

「だからもう1人で悩まないで、私たちに相談してね」

 

「曜…梨子ちゃん…」

 

「うん!」

 

「ずら!」

 

「ギラン!」

 

「Yes!」

 

「そうね」

 

「しょうがないですわね」

 

誰一人今の零斗を責めようとはしない。皆心の底から零斗には感謝していたのだ

 

「みんな…すまない…ありがとう」

 

 

 

 

 

ウゥアアァァァァァァァァァァァァァァ!!

 

町に怪獣の咆哮が響き渡る

 

ーーーーーー

 

「あの時の怪獣!」

 

「皆さん!早く避難を」

 

ダイヤの迅速な指示で避難場所に向かう。幸いに避難所はここ浦の星。

 

「みんな急いで!」

 

避難所である浦の星に次々と人が入ってくる。そんな時悲劇が襲った

怪獣が壊した建物の瓦礫が飛んできたのだ

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!」

 

「ち、千歌!」

 

「「千歌ちゃん!」」

 

運悪く千歌の足が瓦礫の下敷きになる

 

「待ってろ今どかしてやるから」

 

だが零斗一人の力では瓦礫はビクともしない。梨子と曜も加わるがそれでも動かない

 

「みんな!こっちにきてくれ!」

 

零斗はみんなを呼び9人で瓦礫を持ち上げようとするがそれでも動かない

 

「みんな私のことはいいから…」

 

「何馬鹿なこと言ってんだ!」

 

「そうよ!諦めないで!」

 

「千歌ちゃん!今助けるから!」

 

「鞠莉とダイヤはそっちを持って!」

 

「わかりましたわ!」

 

「オッケー!」

 

「ルビィちゃん!善子ちゃん!行くずらよ!」

 

「ヨハネ!」

 

「ピギィーー!!」

 

1年生は3人で同じ場所を持ち上げ3年生は分担して持ち上げる。だがそれでもビクともしなかった

 

「くっそ…くっそぉぉぉぉぉ!」

 

「みんなありがとう…だから早く逃げて」

 

なぜだ。なぜどいつもこいつも自分の命は後回しで他人のことを気遣うんだ

 

死ぬことを恐れていた零斗には分からなくなっていた。ただ1つだけ

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう一度…もう一度俺に!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「護る力を!」

 

 

 

 

 

 

零斗がもう一度瓦礫を押したその瞬間、大きく動いて千歌の足が露わになる

 

「…!?」

 

「れ、零斗くん?」

 

「まさか…」

 

零斗の左腕を見るとそこには無くなったはずのウルティメイトブレスがくっついていた

 

「ゼロ…ゼロなのか?」

 

[あぁ、久しぶりだな零斗]

 

「どうして?」

 

[色々探したが相棒はやっぱりお前しかいなかったよ。それにしてもお前もやる時はやるじゃねーか]

 

「……ゼロ。もう一度俺と戦ってくれるか?俺はもう逃げない。今度こそみんなを護りたいんだ」

 

[その言葉を待ってたぜ!]

 

「みんな、千歌のことを頼む」

 

「うん。任せて」

 

「気をつけてね」

 

みんなを信じて零斗はゼロアイを掴む

 

ーーーーーー

 

[俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ!]

 

ゼロは怪獣の前に再び立ちふさがった

 

「現れましたねウルトラマンゼロ。預けておいた命頂きにあがりました」

 

[へっ!預かった覚えはないけどな!]

 

先手を打ったのはゼロだった勢いをつけて怪獣の腹部に拳を入れる。大して効いてはいないが勢いがついており少し怪獣が後退する

 

怪獣も負けんと巨大な尻尾を振り回し遠心力を使いゼロに攻撃を仕掛ける

 

[うぉらぁぁ!]

 

振り回した尻尾を全力で受け止めてその尻尾を掴み遠心力を使い怪獣を投げ飛ばす

 

「なるほど、ならこれなら!」

 

怪獣の口にエネルギーが一気に集まっていく。背部のエメラナ鉱石からエネルギーを吸収しているのだ

 

(まずいぞまたあの技だ)

 

[俺に考えがある]

 

「くらえ!マガマガアークデスシウム!」

 

ゼロは自分前にバリアー貼る。しかし簡単に突破されていゼロの肩を掠めた

 

[ぐわっ!……やっぱな]

 

(えっ)

 

「何をごちゃごちゃと」

 

[何でもねぇよ!さぁ反撃だ!]

 

 

「[ギンガ!オーブ!]」

 

「[ビクトリー!エックス!]」

 

「ネオ!フュージョンライズ!」

 

「[俺に限界はねぇ!]」

 

「ニュージェネレーションカプセル!α!β!ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

 

 

[俺の刃を刻み込め]

 

展開した4つの刃を一つにまとめてゼロツインソードに変化させる

 

「そんなものでこの私を倒すことなどできませんよ!」

 

再びエネルギーを溜め始める怪獣。ゼロはゼロツインソードを構える

 

「マガマガアークデスシウム!」

 

再び放たれた破壊光線は真っ直ぐゼロに向かっていく

 

[うぉぉぉ!!]

 

ゼロは自身の体をそらし光線をギリギリでかわし一気に距離を詰める

 

[ツインギガブレイク!]

 

Zの文字を怪獣に刻み込んでいく。ゼロビヨンド最強必殺技の1つだ

 

怪獣こと東仙カイが反撃をしようとするが体が動かないことに気がついた

 

「ど、どうなってるんだ」

 

[その光線の威力は絶大だ。だがそれゆえに次の攻撃まで20秒ほどのインターバルがある]

 

1度目の光線でそれを見極め2度目で実行に移す。それはたくさんの修羅場をくぐり抜けてきたゼロだからできることだった

 

「調子に…調子に乗るな!!ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

[何だ]

 

「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

突如東仙カイの様子がおかしくなる。すると怪獣も見境なしに建物を破壊しだす。ウルトラマンゼロが目に入っていないようだった

 

(どうなってるんだ。あいつおかしいぞ)

 

[おそらく暴走だ。マガオロチとアークベリアルの力を制御できなくなったんだ]

 

冷静に分析するがそのまま放っておけば間違いなく内浦は更地と化すだろう

 

[一気に決める]

 

 

ゼロツインソードを4つの刃に戻しそれと同時に周囲に8つの紫色の球体を出現させる

 

[バルキーコーラス]

 

バルキーコーラスにクワトロスラッガーを加え同時に放つバルキーコーラスの強化技スラッギングコーラスを放った

 

「ぐぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

奇声を放ちながら禍々アークベリアルは爆散した

 

ーーーーーー

 

「うっ…くっそ!」

 

東仙カイの体はボロボロになって地面を這いずっていた

 

「情けねぇ奴だな」

 

「完全に舐めきってきた私のミスです」

 

そこに立っていたのはデスレムだった

 

「だろうな。それにあんな強大な力を使えば体が負担に耐えられるはずがねぇ」

 

「………」

 

「とりあえず帰るぞ」

 

デスレムは東仙カイを連れて姿を消した

 

ーーーーーー

 

「零斗くーん!ゼロー!」

 

「ただいまー!」

 

「おかえり」

 

「全く心配しましたわよ」

 

「まあまあ無事に帰ってきたんだし」

 

「千歌…足大丈夫か?」

 

「うん。少し痛むけど平気」

 

幸いにも怪我は大したことなく安心した

 

「みんな…ありがとう」

 

 

みんな笑顔を返した。そのみんなが思い出させてくれた、誰かを守ることが戦うということ。大切な何かを守ろうとした時人は本当に強くなれるということを




禍々アークベリアルを倒した方法は至ってシンプルでしたね
およそ攻撃と呼ばれるものはその威力が強いほど回数に制限がかかるものなのでそこを狙ったゼロの戦略勝ちです

1期最終回を迎えましたが2期があるので輝きのAqoursとゼロはまだ終わりませんよ
それでは2期突入までもう少しお待ちください


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μ's編
伝説のスクールアイドル


Aqoursと離れて零斗の短編物語が始まります
なのでしばらくはAqours9人はほとんど出てきません




「うわっ…気持ちわる」

 

「私ナメクジ嫌いなのに」

 

「梨子ちゃん多分あれウミウシだよ」

 

「ウミウシ?」

 

「うん。果南ちゃんとダイビングした時に見たことがあって」

 

「ちょっと!梨子ちゃん!曜ちゃん何してるの!早く逃げないと!」

 

千歌の言葉で2人我にかえる。怪獣が現れたのに呑気なものだ

 

「とにかく安全なところに逃げて!」

 

「うん。零斗くんも気をつけて」

 

3人はそのまま怪獣と逆方面に逃げたいった

 

「よし!行くぜ!」

 

ウルトラゼロアイを装着しウルトラマンゼロへと姿を変える

 

 

[俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ!]

 

ーーーーーー

 

3時間前

 

「もしもし?どうしたの?」

 

「零斗くん今日空いてるかな?」

 

「え?空いてるけどどうして?」

 

「今日千歌ちゃんと梨子ちゃんとで沼津まで買い物に行くんだけど零斗くんも来てほしいな〜って」

 

「女子同士の買い物なら別の人の方がいいんじゃない?」

 

「みんな誘ったんだけど今日は忙しいみたいで」

 

「そうなの…でもなぜ男の俺」

 

「服とかも買うから男の人の意見も参考にしたいの」

 

「なるほど」

 

というわけで3人の買い物に付き合うことになってしまったわけだ

 

ーーーーーー

 

(ていうか怪獣が現れるタイミング悪すぎるな)

 

[おい、目の前の敵に集中しろ]

 

全身が青色に包まれたその不気味な怪獣はゆっくりとゼロに近づいてくる

 

[うおぉぉぉぉぉ!]

 

お互い正面からぶつかり合いになる。2つの触手でゼロを威嚇するが

構わずに全力の拳をお見舞いする

 

[こいつ、確か…なんだったけな?一度メビウスから聞いたことがあるんだが]

 

(おい、目の前の敵に集中しなさいよ)

 

怪獣は触手をムチのように使ってくるがゼロの動体視力をもってすればこの程度の攻撃を避けられないわけがない

 

[エメリウムスラッシュ!]

 

エメリウムスラッシュと怪獣から放たれた電撃が相殺する。それが頭にきたのか怪獣は頭の触覚を動かし始めた

 

[な、なんだ?どうなってやがる]

 

ゼロの周りの時空がどんどん歪んでいくのだ。気がつけば周囲が何かわらなくなるほど歪んでいた

 

[な、う、うぉぉぉ!!]

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうなってるの?」

 

「ゼロと怪獣が…」

 

ゼロと怪獣を取り巻く空間がみるみる歪んでいき姿が薄れていくのだ

 

[うわぁぁぁぁぁぁ!!]

 

 

「「あっ!」」

 

「零斗くん!!!ゼロ!!!」

 

 

そして完全にゼロと怪獣はその場から姿を消した

 

ーーーーーー

 

「うわっー!痛ってぇー!」

 

コンクリートの上に背中から叩きつけられた。幸いゼロが憑依しているため死にはしないが痛いことには変わらない。それになぜか変身は解除している

 

「いてて…ゼロ平気か?」

 

[あぁ大丈夫だ]

 

 

「あぁー空が青いな〜」

 

背中の痛みで起き上がるのが面倒になりしばらくその仰向けのまま空を眺めていた

 

すると1人の少女が零斗の顔を覗き込んできた

 

「あの?大丈夫ですか?」

 

「えっ…おおぉあぁぁぁぁぁ!」

 

「び、びっくりした〜そんなに驚かないでよ。こっちの方が驚いてるんだから」

 

「千歌?…じゃないな」

 

「ん?千歌?」

 

確かに空から人間が降ってくれば驚くだろう。というか驚くなと言うのが無理な話しだろう。話しかけてきたのはオレンジ色の髪をした少女だった。一瞬千歌と勘違いしたが髪型が違う

 

「ねぇ、どこから来たの?」

 

今度はグレーの髪色をした長髪の少女。曜の髪色に似ている。そして何より信じられないほどのアニメ声だ

 

「というかここはどこですか?」

 

「ここは東京です」

 

零斗の問いに答えてくれたのは青い長髪の少女。一言で言うと大和撫子といったところか

 

「東京ですか?」

 

「えぇそうです」

 

なんと言葉遣いの綺麗な人なのだろうか。いやそんなことよりもなぜ東京にいるのだろうか?さっきまで沼津で戦っていたはずなのに

 

「あなたは誰なのかしら?」

 

「えっ…?俺…僕は神田零斗って言います。静岡県出身なんですけど」

 

「静岡県?静岡の人って空から降ってくるの?」

 

「いやいや、そんなわけないやん」

 

零斗に名前を聞いてきたのはまるでモデルのような体型をした金髪の少女

 

そしてその金髪の少女にツッコミを入れたのは紫っぽい色をした髪に飛び抜けたバストサイズの少女

 

「零斗って言ったわよね。どうして空から降ってきたのよ」

 

こんどは中学生のような身長の黒髪の少女だ。ツインテールでルビィとそっくりだ

 

「すいません。僕も何がなんだが」

 

「何よそれ」

 

「まぁまぁ零斗さんも困ってるにゃ」

 

「そうだよにこちゃん。もう少し優しく聞かないと」

 

「うるさいわねぇ。空から人が降ってきたら不審でしょ!」

 

「うるさい…」

 

「なんですって!」

 

「ちょっ…落ち着いてください」

 

ショートカットのボーイッシュな少女に優しい目をした曜にそっくりな髪型の少女に髪の毛をクルクルいじる赤髪の少女

 

「ねぇ零斗くん?だよね?私は高坂穂乃果よろしくね」

 

ん?高坂穂乃果?どこかで聞いたことがある気が…

 

「私は南ことり」

 

「園田海未です」

 

南ことり?園田海未?あれ?知ってる気がする

 

「私は絢瀬絵里」

 

「うちは東條希」

 

「……矢澤にこよ」

 

絢瀬絵里…東條希…矢澤にこ…あれ?あれ?

 

「星空凛にゃ!」

 

「小泉花陽です」

 

「私は西木野真姫」

 

星空凛に小泉花陽に西木野真姫…えっと〜

 

「ねぇねぇスクールアイドルって知ってる?」

 

「スクールアイドル?そりゃもちろん。僕スクールアイドル部のマネージャーですから」

 

「え!本当!?どこのグループなの?」

 

「浦の星のAqoursって言うんですけど」

 

「あくあ?」

 

まさかAqoursを知らないのか?まぁ人気が出てきたのは最近だからしょうがないか

 

「花陽ちゃん知ってる?」

 

「えっえっと〜」

 

パソコンを使って何かを調べ始める花陽と呼ばれた少女。おそらくAqoursのことを調べているのだろう

 

「Aqoursなんてグループありませんが…」

 

「えっ?」

 

グループの検索欄にAqoursの文字を打つがヒットしなかった

 

[そうか分かったぞ。ここは過去だ]

 

「過去?」

 

[さっきのウミウシみたいなやつはクロノームと言って時間操作のできる怪獣だ]

 

「つまり俺たちは過去に飛ばされたってことか」

 

[だからこの時代にはまだAqoursは存在しない]

 

なるほどそういうことか。なんとも厄介な話だ

 

「誰と話してるのよ、ちょっとあんた大丈夫?」

 

「ちょっとにこ」

 

「あぁすいません。ちょっと考え事してて」

 

「うーん。まぁいいか実は私たちもスクールアイドルなんだ」

 

オレンジ色の少女はかなりのポジティブな子のようだ

 

「へぇそうなんですか」

 

「私たちは音乃木坂学院のスクールアイドルμ'sです」

 

μ's?…

 

「……ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

これが零斗とμ'sの出会いだった

 

ーーーーーー

 

「つまり零斗くんはここから先の未来から来たってこと?」

 

「えぇそういうことになりますね」

 

「本当に?」

 

「確かににわかには信じがたいことですね」

 

「未来にはタイムマシンみたいなものがあるの?」

 

「いえ、僕のいた時代にはありませんね」

 

「じゃあどうやって?」

 

「それは…その…」

 

さすがに自分がウルトラマンということを話すわけにはいかない。むしろこの時代の人にウルトラマンと言っても分からないだろう

 

「僕もよくわからないんですよ。気がついたらこの学校の屋上に投げ出されたもんで」

 

「まぁ確かに空から降ってきたのは事実やから本当に未来から来たのかも」

 

「そうですね。それだと1つ問題があるんじゃ…」

 

そう。ここで1つ大きな問題が生じている

 

「これからどうするにゃ?」

 

「どうしましょうか。全く考えてないのですが」

 

「そうすると寝床もないよね」

 

そう行く場所がないのだ。過去ということは今の零斗には住む場所もなければお金もない。否財布はあるが残念なことに千円札しか入っていない

 

 

「じゃあ穂乃果の家にくる?」

 

「「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」」

 

「いやそれはまずいですよ」

 

「え?どうして?」

 

「そうですよ穂乃果相手は殿方です。もしものことがあったら…」

 

「もしものことって?」

 

「それは…その」

 

「さすがに野宿するわけにはいかないでしょ?行こうよ」

 

「穂乃果、本当にいいの?」

 

「大丈夫だよ。雪歩やお母さんにお父さんも賛成してくれるよ」

 

いや多分というか絶対にしないだろう。少女の家に野郎が上り込むのはPTA的にまずいことになるだろう

 

「それに明後日は合宿だから手伝ってもらおうよ。ほら未来のスクールアイドルのマネージャーさんなんだし」

 

「確かにそれはよし考えかもしれませんね」

 

え?

 

「衣装のことも聞きたいな」

 

ちょっと…

 

「未来のスクールアイドルはどんな曲を作ってるのか知りたいわ」

 

まじ?

 

「じゃあ決まりだね!」

 

「まじか…」

 

ーーーーーー

 

「ただいま〜」

 

「あ、お姉ちゃんお帰りn……」

 

「は、はじめまして。神田零斗と申します」

 

「うそぉ!お姉ちゃんが男の人を連れてきた!ちょっと!お母さーん!」

 

「ごめんね、騒がしくて」

 

「いえいえとんでもないです」

 

穂乃果の妹であろう高坂雪歩が部屋の奥に入っていった。何やら奥が騒がしくなった気がする

 

「はじめまして。高坂穂乃果の母です。よろしく」

 

「どうもはじめまして神田零斗です」

 

「お姉ちゃんも隅に置けないなぁ〜どうしたの?こんなイケメン連れてきて。何?彼氏?」

 

「もう!友達!」

 

出会って1日も立っていないのに友達だと思ってくれるその心意気はすばらしいと感心する。このフレンドリーで親しみやすいところが千歌と似ている

 

「3人とも上がって〜今お菓子持ってくるから」

 

零斗は穂乃果の家である和菓子屋 穂むらに連れてこられた。なぜか海未とことりもいる

 

「お構いなく」

 

 

階段を登り穂乃果の部屋に到着する。今考えれば女子の家に入ったのは小さい頃にいった曜の家と果南の家そして最近だと千歌の家ぐらいだ

 

「うち和菓子屋だからお饅頭とかしかないけどごめんね」

 

「いえいえとんでもない」

 

「…あのねお母さんお願いがあるの」

 

「実はこの零斗くんを…」

 

おそらくあの話だ

心臓の鼓動が信じられないほど早くなっていく。おそらくここまで緊張したのは生まれて初めてだ

 

「まってお父さんも呼んでくるから」

 

 

ドキッ!

 

ーーーーーー

 

 

 

「……まさかのオッケーとは…」

 

「よかったね。これで野宿しないで済むね」

 

「すいません。帰れる手段が見つかるまでお世話になります」

 

高坂家の家族会議に参加し全ての事情を話すと意外にもあっさり了承してくれた。正直穂乃果の父を見たときはビビって泣きそうになった…

 

[やつ(クロノーム)を倒せば俺たちの時間に戻れるはずだ。だから奴が次に現れた時がチャンスだ]

 

「なるほどね!なら早いとこやつ(クロノーム)を見つけないとな」

 

「零斗くん?誰と話してるの?」

 

「え?あっ!いやなんでもただの独り言」

 

そうだ。Aqoursの9人は零斗とゼロの関係を知っているため何も言わないがここにいる3人は何も知らない

完全に油断していた

 

「それで明後日の合宿って何です?」

 

「それがね」

 

ーーーーーー

 

「曲作りですか」

 

「はい。第2回ラブライブの予選で歌えるのは未発表のものと限られるそうなのです」

 

なるほどこの制度はここから始まったのか

 

「それで集中して曲作りをするために合宿をすることにしたの」

 

「真姫ちゃん家の別荘を使うんだよ」

 

Aqoursの夏の合宿を思い出す。なんだかかなり前のような感じがしてくる

 

「分かりました。せっかく泊めて頂くので僕でよければ力をお貸しします」

 

「やったぁ!」

 

「よろしくね!零斗くん」

 

「よろしくお願いします」

 

μ'sの作曲のお手伝いができるなんてもはや奇跡である

ここはラブライブ優勝する彼女たちから色々と学ばせてもらおう

 

「あ、そのブレスレットかっこいいね。光ってる」

 

「見たことないブレスレットですね」

 

「これは…なんだっけ?」

 

<ウルティメイトブレスレットだ>

 

「へぇーウルティメイトブレスレットかーどこで買ったの?それとも未来にしか売ってないのかな?」

 

<どこにも売ってる訳ないだろ。ウルトラマンノアから授かったものだぞ>

 

(ちょっ!ゼロ!)

 

<あ…>

 

「零斗くん?」

 

「ご、ごめんね。疲れてるのかな?ハハハハっ…」

 

「ウルトラマンノアって誰?」

 

「いや忘れてください。それより2人はいつ帰るのですか?」

 

もう9時半を回っているがそろそろ帰る頃ではないのか?

 

「何を言ってるのです?零斗が何か良からぬことをしないか見張るため今日は私とことりは穂乃果の家に泊まります」

 

「「えっ!」」

 

「ちょっと海未ちゃん!聞いてないよー!」

 

「ごめんね穂乃果ちゃん」

 

「仕方ありません。穂乃果を守るためです」

 

いや気持ちは分からんでもないがそっちの方が不味いと思うのだが…

 

本当にこの先やっていけるのだろうか。不安になってきた

 

「まぁ何とかなるよな」

 

 

零斗とμ'sの物語が今幕を開けた




今回登場したクロノームはメビウス本編で出てきた個体よりも強力で人間の記憶無しに時間を操作できるチート能力を持っています

そしてここからμ's編のスタートです。短編ストーリーなのでそこまで長くはならないと思います


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全員のために

μ's編第2話
山で合宿


「零斗くーんおはようー」

 

「うぅん…」

 

「もーう早く起きてよ〜そろそろ出発だよ」

 

「…うわぉぉぉぉ!!」

 

「うわっ!どうしたの?」

 

「穂乃果さん!何で俺の家に!?」

 

「何言ってるの?穂乃果の家だよ」

 

「あっ…」

 

そうだった。高坂家に居候しているのだ。全く慣れない。異性のモーニングコールなど幼稚園の時に千歌と曜に耳元で騒がれた事ぐらいしかない

ちなみに昨日は零斗の方が早く起きて穂乃果を起こしに行く羽目になった

 

「穂乃果さん今日は早いですね」

 

「だって今日は合宿だよ!」

 

遠足前の子供のようなはしゃぎっぷりだ

 

「だから零斗くんも早く準備して」

 

準備といっても特にすることはないのだが穂乃果の母が色々持たせてくれた。服や食べ物などだ服は基本的に着れなくなった穂乃果の父のものだ

 

ーーーーーー

 

「みんな!おはよう!」

 

「これでみんな揃ったわね」

 

「零斗くんもおはよう」

 

「おはようございます絵里さん」

 

「あれ?うちに挨拶はないの?零斗くん?」

 

「す、すいません希さん。おはようございます!」

 

「よろしい」

 

「ねぇねぇ!凛も!」

 

この下りは全員やるのか?

ここまで仲良くなれたのは理由がある

実は昨日μ'sの練習のマネージメントをしたのだ。Aqoursでやっていることが役に立った瞬間だ

その結果思ったより好評ですぐに打ち解けた

 

「じゃあ行くわよ」

 

赤髪の少女西木野真姫に連れられ駅の改札に向かう

その途中

 

「いたっ!……うぅん…うわーーん!」

 

まだ小学生ぐらいの少女が改札口まで盛大にコケているのを目撃してしまった

 

「大丈夫?」

 

「う、うん…」

 

さすがに無視することはできないので声をかけた。すると足を怪我していた

 

「いたいよ…」

 

「ちょっと待ってね〜……はい!これでよし!」

 

零斗は自分の持っていたハンカチを包帯代わりに使った

 

「もう痛くない?」

 

「うん!」

 

その少女は笑顔を取り戻してくれた。そういえばこの子見たことあるような無いような

 

「あっ!すいません。うちの子が」

 

「いえいえ〜…あれ?」

 

今度は確実に見覚えがあった。少女の母親らしき人この人は間違いなく梨子の母だ。となるとこの子は…

 

「ほら梨子もちゃんとお礼言わないとね」

 

「お兄ちゃんありがと!」

 

やはり間違いない。この子は小さい頃の桜内梨子だ。なるほどこの歳でここまで顔が整ってれば高校生になって化けるのも頷ける

 

「いいえ、どういたしまして」

 

「このハンカチは…」

 

「あぁ大丈夫です。持って帰って平気ですよ」

 

(また会うことになるし…)

 

「そうですか。すいません」

 

「ばいばい。またね」

 

「うん!お兄ちゃんばいばい!」

 

 

[お前いいところあるじゃねーかよ]

 

「未来のAqoursのメンバーだぞ。マネージャーとして当然のことをしたまでよ」

 

[え?未来のAqours?]

 

「え?気づかなかったのか?あの子多分だが梨子ちゃんだぞ」

 

[確かに言われればそんな気がするな]

 

「零斗くーん!何やってるの?早く早く!」

 

「今行きまーす!」

 

ーーーーーー

 

「はぁぁ〜綺麗!」

 

「空気が澄んでるねぇ〜」

 

「やっぱり真姫ちゃんすごいにゃ〜こんな所にも別荘があるなんて」

 

「歌もうまいし完璧だよね」

 

「と、当然でしょ!私を誰だと思ってるの!」

 

さっき聞いた話だとどうやらこの西木野真姫はかなりのお金持ちらしい。夏は彼女の所有する海の近くの別荘で特訓をしたと聞いた

 

「ふん!何自慢してるのよ?」

 

「べ、別に自慢して無いわよ!お願いされたから仕方なく紹介してあげたんでしょ!」

 

「まぁまぁ落ち着いてください」

 

「そうよ。早く別荘に移動しましょう。今回は本当に時間が無いんだから」

 

 

ドスーン!!

 

「その通りです!」

 

1人だけ本格的な登山用の服を着て大荷物のものが1人。園田海未だ

 

「海未ちゃんその荷物は?」

 

「何か?」

 

「ちょっと多くない?」

 

「山ですから」

 

(別に登山をしに来たわけじゃないのだが…)

 

「さぁ!行きましょう!山が呼んでいますよ〜」

 

妙に目がキラキラしている海未。おそらくかなりの登山好きなのだろう

 

「うーん。これは大発見だな。帰ったらダイヤさんに教えてやろう」

 

そんなことを思いながら駅を出る。だが何かが足りない事に気づく

 

「何か足りてない気がしないかにゃ?」

 

「忘れ物?」

 

「忘れ物じゃないけど何か足りてない気が…」

 

何だろうか。このもどかしさは何が足りないのかよく分からない

 

 

「……そういえば穂乃果さんは?」

 

 

「「「「「「「「……あっ!」」」」」」」」

 

 

ーーーーーー

 

「たるみ過ぎです!」

 

「だって!みんな起こしてくれないんだもん!ひどいよ!」

 

この人思ったより厳しいんだな。普通はまず安心するところだと思うが…Aqoursにもここまで厳しい人はいないぞ

 

 

 

 

とまぁそんなことがあったがなんとか別荘に到着できた。それは零斗が想像していたものよりも綺麗でしっかりしていた

 

「これが別荘…俺の家より大きい…」

 

 

ーーーーーー

 

「ピアノ!お金持ちの家でよく見るやつ!そして暖炉!」

 

「すごいにゃ!初めて暖炉見たにゃ!」

 

確かに暖炉は初めて見る。普通の家にはこんなのないから仕方ない

 

「すごいよね〜ここに火を!」

 

「つけないわよ。まだそんなに寒くないでしょ。それに冬になる前に煙突を汚すとサンタさんが入りにくくなるってパパが言ってたの」

 

「素敵なお父さんですね」

 

「ここの煙突はいつも私がキレイにしていたの去年までサンタさんが来てくれなかったことはなかったんだから」

 

新たな大発見。真姫はサンタさんを信じているらしい

 

「ぷぷっ…あんた…真姫がサンタ…」

 

「あぁ!にこさん!」

 

「それはダメよ!」

 

絵里と花陽がにこを抑える

 

「いたい!いたい!何よ!」

 

「ダメだよ!それを言うのは重罪だよ!」

 

「そうにゃ!真姫ちゃんの人生を左右する一言になるにゃ!」

 

いや、流石に言い過ぎのような気もするが…

 

ーーーーーー

 

「さぁ!まずは基礎練習から!」

 

作曲するチームとダンス練習チームの2つに別れる事になった。正直作曲は零斗は専門外のため練習組に参加している

 

「零斗くん。最初に何かすることある?」

 

「そうですね。とりあえずまずは準備体操ですね」

 

それから本格的に練習がスタートした。あのμ'sの練習風景を間近で観られる機会なんてもうこれだけだろう

 

[お前は何をするんだ?]

 

「いつもやってることをやるだけ」

 

 

 

 

 

「皆さんお疲れ様です。はい水です」

 

「ありがとうございます」

 

「流石に未来のマネージャーやね」

 

「いえいえとんでもない」

 

「ほら!零斗くん連れてきて正解だったでしょ!」

 

「そうね。サポートしてくれる存在がいるのはありがたいわ」

 

 

「にこさんと凛さんにも水が…ってあれ?いない?」

 

「あら?さっきまでいたのに」

 

「どこ行っちゃたんだろう」

 

「僕探してきますね」

 

「頼んだわ」

 

ーーーーーー

 

というわけで少し森の中を探しているが2人の姿が見えない。一体どこまで行ったのだろうか

 

「…これ足跡か?」

 

[間違いないな。それも2つ…まさか]

 

嫌な予感が脳裏をよぎる。足跡は森の奥に続いていた。確かにこの先は崖があって…

 

「まじかよ!」

 

ゼロの力を借り全力で坂を駆け下りる。急ブレーキができるように制限もかけている

 

「あっ…いた。おーい大丈夫ですか?」

 

「助けて〜」

 

「寒いにゃ〜」

 

どうやら川に落ちたらしい2人とも怪我がなかっただけ幸いだ。さてどうやって助けるか

 

<じゃあ俺に任せろ>

 

ここはゼロに任せることにした。零斗の体を操り驚異の跳躍力で川を飛び越える

 

「「とっ!跳んだ!」」

 

<よっと!ふう、大丈夫か?>

 

「あ、あんたどうしたのよそのジャンプ力は…」

 

「すごいにゃ!凛にもできないよ!」

 

<そんなことはいいから早く俺に掴まれ>

 

驚きながらもにこと凛は零斗の体に掴まる

 

<しっかり掴まってろよ!>

 

2人を抱え零斗は再びジャンプで崖を飛び越える

 

ーーーーーー

 

「もう、無事だから良かったけど」

 

「ごめんなさい…」

 

「すごい!本物の暖炉!」

 

「少しは心配しないよ!」

 

今考えればあの高さから落ちて無傷なのは奇跡だろう。鈍臭い善子なら大怪我をしてるだろうなんて考えていた

 

「そんなことより零斗さんのジャンプすごかったにゃ!」

 

「それ本当なの?」

 

「えぇまぁ昔からジャンプ力には自信がありましてね」

 

「そんなレベルじゃなかったわよ」

 

「まぁ細かいことは気にしちゃだめですよ。それより海未さんたちは上で作業してるんですから」

 

「あっそっか…真姫ちゃんは?」

 

さりげなく話をそらす。確かにピアノを使って作曲をしていると思われた真姫がなぜかいない。どこに行ったのだろうか

 

「お茶用意しました」

 

花陽がお茶を淹れてくれた。聞いていた通り優しい子のようだ

上にいるであろう海未とことりには穂乃果が持っていくと言って上へ向かった

 

 

それからしばらくして穂乃果が急いで2階から降りて外に飛び出していった

 

ーーーーーー

 

「「「「「「「スランプ!?」」」」」」」

 

何事かと思ったら3人ともスランプに陥っていた。今まで以上のプレッシャーやうまくいかなかった時のことを考えてしまい作業に集中できないらしい

 

「確かに3人に任せきりっていうのは良くないかも」

 

「そうね。責任も大きくなるから負担も掛かるだろうし…」

 

「じゃあみんなで意見出し合って話しながら曲をつくっていけばいいんじゃない?」

 

「それがいいですね」

 

「しょーがないわね〜私としてはやっぱり《にこにーにこちゃん》に曲をつけて…」

 

 

「なーんて10人で話してたらいつまでたっても決まらないよ」

 

正直それも聞いてみたい気もするが

 

それから絵里のアイデアで3組に分かれることになった

ことりを中心に衣装作りをする班。海未を中心に作詞をする班。真姫を中心に作曲する班である

 

 

 

「俺はどのチームかだって?俺はなぁ…」

 

[別荘でお留守番だ!]

 

「やかましい!」

 

零斗に分身の術が使えない以上3つのグループを同時にフォローするのは物理的に不可能だ

かといって1組だけに留まるのは不公平だという判断になった。なので零斗には別荘で掃除や食事の準備などの役割になる

 

「まぁこういう雑務は慣れてるからな。何の心配もない」

 

ーーーーーー

 

掃除を始めてから2時間が経過したが全く終わる気がしない。別荘自体が大きすぎのだ

 

作業をつづけているとふとAqoursのことが頭をよぎる

 

「……あいつらどうしてるかな」

 

[なんだよ急に]

 

「いや最近ずっと会ってないしさ。……なぁみんなと交信することは無理か?]

 

もうしばらく会っていない。零斗たちがここにいる間に怪獣が現れでもしたら大変だ

 

[時空を超えることはできるが時間を超えるのは無理だ]

 

[いや無理じゃないが…]

 

「ないが?」

 

[いやなんでもない。クロノームを倒せば未来に帰れるのは間違いない。奴が姿を現わすまで待つんだ]

 

「それなんだけどさ本当にそいつはこの時間にいるのか?」

 

[え?]

 

「俺たちを過去に閉じ込めて未来で暴れてるなんてことはないのか?」

 

[その可能性は低いな。奴は自分にとって厄介だと思ったものを過去に閉じ込めてそいつの過去をめちゃくちゃにしようとする]

 

[ただ厄介なのは今回現れたのが人間の記憶を使わずに過去に飛ぶことができるってことだ]

 

このまま野放しにすれば大変なことになる。なんとしてもクロノームを倒さなければならない

 

みんないる世界に帰るために

 

ーーーーーー

 

その夜

真姫と海未とことりはそれぞれの仕事をするため別荘に戻ってきた

3人の表情は昼の時とは違い何か大切なものを得たそんな様子だった

 

「どう?この曲」

 

「すばらしいです。よく1日でここまで仕上げましたね」

 

「みんなが教えてくれたわ。いつもどんな時も全員のためにって」

 

「全員のために…」

 

「零斗。私の作詞はどうでしょう」

 

「ユメノトビラ…そうかこれが」

 

これには見覚えがある

 

「何か?」

 

「いえ、いい歌詞ですよ。流石に海未さんだ」

 

「零斗くん衣装も見て」

 

その夜零斗を含めた4人で作詞、作曲、衣装を完成させた

 

そしてラブライブ予選が始まる

 




次回は本編の3話です
早いですがμ's編もクライマックスを迎えます


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A-RISEとμ's

μ's屈指の名曲ユメノトビラでおなじみの第3話
サブタイ通り彼女たちも登場


音乃木坂学院アイドル研究部部室にてまもなく行われるラブライブ予選について海未が説明をする

 

「各グループの持ち時間は5分、エントリーしたチームは出演時間が来たら自分達のパフォーマンスを披露、このパソコンの画面から全国に配信されそれを見たお客さんが、よかったグループに投票、順位が決まるのです」

 

「そして上位4組が最終予選にというわけね」

 

「4組…狭き門ね」

 

「特にこの東京地区は1番の激戦区」

 

「それに何と言っても…」

 

花陽の視線の先にはパソコン画面に映し出されたA-RISE

 

「おぉ!A-RISEだ!」

 

「知ってるの?」

 

「そりゃもちろん!A-RISEを見てスクールアイドルを始めた人たちも知ってますからね」

 

「そっか、零斗くんのいた時代でも知ってる人がいるのか…」

 

「ねぇ!μ'sは!?第2回ラブライブはどこが優勝したの!?」

 

穂乃果が興味津々で聞いてくる確かに未来から来た零斗なら知っているが

 

「それが僕知らないんですよ。マネージャーになったのも本当に最近なんです。すいません」

 

「そっかそれならしょうがないね」

 

なんとか誤魔化せた。μ'sが優勝することは知っている。がそんなことを言ってしまったら間違いなく歴史が変わる。それだけはしてはならない

 

「零斗のいた時代でも有名ってことはかなりの強敵。4組の内1つは決まったも同然よ」

 

「えぇ!ってことは凛達あと3つの枠に入らないといけないの!?」

 

「そういうことよ」

 

これはかなり厳しいな。今更だがここにいる人たちはよくこの狭き門をくぐり抜けたものだな

 

「でもポジティブに考えよう!あと3組進めるんだよ!今回の予選は会場以外の場所で歌うことも認められてるんだよね?」

 

「ええ」

 

「だったら、この学校をステージにしない?ここなら緊張しないで済むし!自分達らしいライブができると思うんだ!」

 

「いいかも!」

 

「甘いわね」

 

「にこちゃんの言う通り」

 

いい考えだと思ったのだが…意外と厳しいんだなこの2人

 

 

 

「中継の配信は一回勝負、やり直しは効かないの。失敗すればそれが全世界の目に晒されて」

 

「それに、画面の中で目立たないといけないから目新しさも必要になるのよ!」

 

「奇抜な歌とか?」

 

「衣装とか?」

 

「例えばセクシーな衣装とか?」

 

「……無理です」

 

「え?あの?海未さん?」

 

希の一言にその場にしゃがみ込む海未。そんなに嫌なのだろうか

 

「海未ちゃん!」

 

「えりちのセクシードレス姿も見てみたいな〜?」

 

希はかなりからかい上手のようだ。だが正直見てみたい気もする

 

「おぉ!セクシャルハラスメンツ!」

 

「セクシーダイナマイトじゃ」

 

「セクシャルハラスメンツはNGワードですね」

 

「セクシードレス…」

 

何を想像したのか知らないが海未はその場から逃走を図るが穂乃果に捕まる

 

「っていうかこんなところで話してるよりやることがあるんじゃない?」

 

「やること?」

 

「セクシー…ドレス…」

 

というか海未はいつまでそのままなのだろう?

 

ーーーーーー

 

校内放送を使い練習かつ学校のみんなに応援してくれるようにお願いをするため放送室に向かう

放送部の生徒は真姫の知り合いのようですぐに協力してくれた。途中凛と花陽が騒いでいたがまぁいろいろあるのだろう

 

 

 

「あ〜皆さんこんにちは!」

 

ごつん!

 

「いったぁぁぁ!!」

 

「頭にマイクをぶつける人初めてみたな…」

 

突然のトラブルにみんな焦り出すがなんとか話を元に戻す

 

「えぇっと、皆さんこんにちは私生徒会長の…じゃなかった。μ'sのリーダーをやってます高坂穂乃果です!…ってそれはもうみんな知ってますよね。実は私たちまたライブをやるんです。今度こそラブライブに出場して優勝を目指します。みんなの力が私たちには必要なんです!ライブ皆さん是非観てください!一生懸命頑張りますので応援よろしくお願いします!高坂穂乃果でした」

 

「そして他のメンバーも紹介!…あれ?」

 

緊張しまくりの海未と花陽。この2人がマイクで話すことになったのだが

 

「えっと…そ、園田海未役をやっています園田海未と申します…」

 

「…なんでこの3人なんですか?」

 

「リーダーと1番緊張しそうで練習は必要な2人」

 

「なるほど、なるほど」

 

「あの…μ'sのメンバーの小泉花陽です…えっと…好きな食べ物はご飯です…」

 

花陽に関しては声が全く出ておらずマイクを使っていても聞こえないだろうと思い真姫はボリュームを上げるように放送委員に頼む

 

「ら、ライブ頑張ります」

 

「お〜い、声もっと出して〜声!」

 

花陽に向けて言ったのだが何故か穂乃果がガッツポーズをする。嫌な予感がする

 

「いえぇぇぇぇい!!そんな訳で!皆さんμ'sをよろしく!…あれ?」

 

とんでもないボリュームの穂乃果の声が校内に響き渡りみんな耳を塞ぐ。これがμ'sのリーダー

 

ーーーーーー

 

実際にライブをやる場所を決める必要があるのだがあいにく校内はほぼ使ってしまった場所がほとんどで決まらない。一度使用した場所では目新しがなくなってしまう

 

そんなわけで学校外でライブに使えそうな場所を探しに行きUTX高校の前にたどり着く

 

「ここ懐かしいな〜」

 

[前はいつ来たんだっけか]

 

「確かみんなで東京に行った時だった気がする」

 

以前μ'sとの違いを探しにここに来たのだ。まさかそのμ'sが目の前にいるなんて

 

「UTX高校へようこそ!ついに新曲ができました!」

 

「今度の曲は今までで1番盛り上がる曲はだと思います」

 

「是非聴いてくださいね!」

 

この3人の人気は計り知れない。周りではキャーキャー言っている人で溢れかえっている

 

「やっぱりすごいね」

 

「堂々としています」

 

「…負けないぞ」

 

これが王者の威厳というものなのであろうか。完全にラスボス感が溢れている

 

 

 

 

「高坂さん」

 

と穂乃果に声をかけてきた1人の女子高生がいた。白い制服を着ているところからするとこのUTX高校の生徒さんだろう

見た目は完全にA-RISEの綺羅ツバサだ…………

 

「[えっ?]」

 

「………はっ!うわわわぁぁ…A-RISEの…」

 

もうすぐで叫びそうな穂乃果を止めそのまま腕を引っ張っていった

 

「うわっ!穂乃果さんが誘拐された…」

 

あれは間違いなくA-RISEの綺羅ツバサだ。花陽とにこの反応を見ても間違いない。すぐに穂乃果の後を追った

 

ーーーーーー

 

「ゆっくりくつろいでここはこの学校のカフェスペースになっているから遠慮なく」

 

「…なつかしいな」

 

[本当にな]

 

「あら?そちらの男性の方は始めてるけどどなたかしら?」

 

「あ、あぁ、ぼ、僕はですね…そのぉ〜」

 

「神田零斗くんです。少しの間だけ私たちのマネージャーをしてくれいるんです」

 

緊張のあまり言葉が出なかったのを穂乃果がフォローしてくれた

 

「あらそうだったの。よろしくね」

 

「よろしくお願いします」

 

綺羅ツバサ。A-RISEのリーダーでありセンターポジション。ショートヘアーに広がった額が特徴の少女だ。ダイヤが聞いたらさぞ羨ましがることだろう

 

「あの、さっきはうるさくてすいません」

 

「いいのよ。気にしないで」

 

この人は優木あんじゅ。パーマのかかったヘアーに癒し系オーラが特徴のA-RISEの1人

 

「素敵な学校ですね」

 

「ふん」

 

「ちょっと!何偉そうにしてるのよ」

 

「あなた達もスクールアイドルでしょ、しかも同じ地区」

 

「1度挨拶したいと思っていたの高坂穂乃果さん。下で見かけた時すぐあなただと分かったわ。映像で観るより本物の方が遥かに魅力的ね」

 

うんうん。それは間違いない

 

「人を惹きつける魅力。カリスマ性とでも言えばいいのだろうか。9人いてもなお輝いている」

 

そしてこの人は統堂英玲奈。なんとも落ち着いた雰囲気にロングヘアーが特徴のA-RISE最後の1人

 

「私たちねあなた達のことずっと注目していたの」

 

まさかの告白に声を出して驚く。A-RISEがμ'sのことを意識したいなんて衝撃の事実だ

 

「実は前のラブライブでも1番のライバルになるんじゃないかって思っていたのよ」

 

「そ、そんな」

 

「あなたもよ」

 

「絢瀬絵里。ロシアでは常にバレーコンクールの上位だと聞いている」

 

「そして西木野真姫は作曲の才能がすばらしく園田海未の素直な詩ととてもマッチしている」

 

「星空凛のバネと運動神経はスクールアイドルとしては全国レベルだし小泉花陽の歌声は個性が強いメンバーの歌に見事な調和を与えている」

 

「牽引する穂乃果の対になる存在として9人を包み込む包容力を持った東條希」

 

「それにアキバのカリスマメイドさんまでいるしね、いや元と言った方がいいのかしら」

 

なんだこの人達は探偵か何かか?それだけμ'sに注目していたということだろうが一周回って怖いくらいだ

 

「そして矢澤にこ…」

 

にこの番になった時なぜか緊張が走った

 

「……いつもお花ありがとう!昔から応援してくれているよねすごく嬉しいよ!」

 

「あっ…いや…そのぉ〜」

 

「にこさん…」

 

「にこそうなの?」

 

「知らなかったんやけど」

 

「いやーμ's始める前からファンだったから〜って!そんな事はどうでもよくて!私のいいところは!?」

 

「グループには無くてはならない小悪魔ってところかしら」

 

「はあわわわっ!小悪魔!にこは小悪魔!」

 

「どうしてそれだけ…」

 

「これだけのメンバーが揃っているチームはそうはいない。だから注目していたし応援もしていた」

 

「そして何より負けたくないと思ってる」

 

 

その一言で全員が言葉を失う。なんせ相手は第一回ラブライブの優勝のA-RISEだ

 

「でもあなた達は全国1位で私たちは…」

 

「それはもう過去のこと」

 

「私たちはただ純粋に今この時1番お客さんを喜ばせる存在でありたい。ただそれだけ」

 

一度優勝したからと言って図に乗らず更なる高みに挑戦しようとするこれこそがプロなのだろう。そういうところにSaint Snowの2人は心を惹かれたのかもしれない

 

「μ'sの皆さんお互い頑張りましょう。そして私たちも負けません」

 

そう言い残し出て行こうとした3人を穂乃果が呼び止める

 

「A-RISEの皆さん!私たちも負けません!」

 

「今日はありがとうございました!」

 

負けられないのはμ'sも同じだ

 

「あなたって面白いわね。ねぇ歌う場所が決まっていないならうちの学校でライブやらない?」

 

マジでか…いいのかそんなことして

 

「屋上にライブステージを作る予定なの。もしよかったら是非」

 

つばさは1日考えてる時間をくれたが穂乃果が即決してここを使うことになった

 

ーーーーーー

 

それから2週間A-RISEと同じステージで歌うということが決まりμ'sは集中して練習をしてきた。零斗はμ'sのサポートと穂乃果の家の手伝いをしながら過ごした

 

今考えれば以前ダイヤから第2回ラブライブ予備予選μ'sはA-RISEのUTX高校で歌ったと聞いたような気もする

 

「もうすぐA-RISEのステージか」

 

零斗は穂乃果の家で雪歩そして絢瀬絵里の妹の絢瀬亜里沙と一緒にパソコンで配信されるのを待っていた

 

「ドキドキするねぇお姉ちゃん達大丈夫かな」

 

「大丈夫だよきっと」

 

心配する亜里沙とは違い雪歩は冷静だった。きっと信じているのだろう自分の姉を

 

「そうですね絶対に大丈夫ですよ。だから皆さんを信じましょう」

 

「零斗さん…」

 

それを聞いて亜里沙の顔から不安の表情が消えていく

 

「あっ!零斗さん!A-RISE始まりますよ!」

 

「おぉ!マジか!」

 

ーーーーーー

 

《Shocking Party》

 

A-RISEの新曲。かつて1度聴いたことがあるがさすが伝説のスクールアイドルだけあって歌唱力もダンスのキレも桁違いだ。

 

 

だがμ'sも負けてはいない。合宿で完成させた全力のこの曲で予選突破を目指す

 

《ユメノトビラ》

 

 

ユメノトビラ

 

ずっと探し続けた

 

君と僕との

 

つながりを探してた

 

 

そしてμ'sのパフォーマンスも終了

 

結果は出ていないが零斗は知っている

 

予選を通過したことを




ユメノトビラはいい曲ですよね。聴いてると心が癒されます

そんなわけで次回はついにクロノームが現れます
零斗とゼロは未来に帰れるのか?それではお楽しみに


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ネクストステージ

μ's編最終回&Aqours2ndseason開幕


ラブライブ予選が終わりひと段落がついたということで

つかの間の休みを満喫しようという話になりちょっと遠くに遊びにいくことになった

最初は海という案が出たがこの時期に行くのは少し厳しいという結論になりいろいろ話し合った結果ピクニックになった

 

「というわけで富士山周辺に来てるわけなのだが」

 

「何か言った?」

 

「いえなんでも」

 

「それにしても結果が待ち遠しいよね〜」

 

「通過してるといいですね」

 

「穂乃果〜零斗くんこっちよ〜」

 

「絵里ちゃん!今行く!零斗くんも行くよ!」

 

穂乃果に引っ張られてμ'sの他のメンバーの待つところに連れて行かれる。やはりどこか千歌に似ている

 

 

 

 

キュルルルルルル…

 

 

[なんだ…]

 

「どうした?」

 

[いやなんでもない]

 

ーーーーーー

 

「未来に帰る方法はまだ分からないですか?」

 

「そうですね。探してはいるんですけど」

 

「凛達はいつまでいてくれても構わないよ」

 

「そうだよ!もうずっとここにいればいいじゃん!」

 

「それは…そうですね〜」

 

そう言ってくれるだけで本当にありがたい。だが零斗は本来この時間の人間じゃない惜しいがいずれ帰らなくてはならないのは分かっていた

 

「まぁ僕のことは気にしないでください。それより今日は楽しみましょう」

 

「うん!そうだね」

 

それからμ'sの9人と時間を忘れるほど楽しい時間を過ごした

 

 

 

そんな時、やつは唐突にあらわれた

どこからか海なりの音が聞こえて来たのだ

 

 

 

キュルルルルルルルルルッ!!

 

「え、なに?」

 

「今のは?」

 

「…まさか」

 

聞き覚えのある鳴き声が聞こえた。それもかなり近くで

我々の背後に霧が発生しその中から奴は現れた。全ての元凶クロノームだ

 

「来やがった!」

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

突如現れた怪獣にμ'sの9人は叫び冷静さを失う

 

「なんです!あれは!」

 

「逃げて下さい!出来るだけ遠くに!」

 

「うん!早く零斗くんも!」

 

「僕は…」

 

「ちょっと何やってるのよ!早くしなさい!」

 

「零斗さん!」

 

「にこさん花陽さん僕はいいから先に行って下さい」

 

「零斗くん?」

 

「…ようやく来ました…未来に帰れるチャンスが」

 

ウルティメイトブレスレットからゼロアイを出現させる

 

「みなさん黙っててすいません。僕の正体を見せます」

 

あらわれた怪獣よりも零斗の台詞の意味を理解出来ずその場に固まってしまうメンバー

 

それを承知の上で零斗はゼロアイを装着する

 

ーーーーーー

 

[俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ!]

 

ついにクロノームが目の前に現れた。しかも都合のいいことに人目のつかない場所に現れてくれた

 

[ようやく現れやがったな、お前を倒して俺たちは!]

 

(未来に帰る!)

 

クロノームに真正面から立ち向かい蹴りを入れる。クロノームも負けじとゼロにタックルをかます

 

[おら!]

 

クロノームの背後に回り全力のパンチを繰り出すと謎の窪みに腕をとられてしまう

 

[うおっ!なんだこれ!抜けねぇ!]

 

そこをうまく使われクロノームは体を回転させ身動きのとれないゼロを吹き飛ばす。それだけでは終わらなかったクロノームの体が目視できないほどの量の霧を撒き散らしていく。少しずつ霧が晴れるとそこには奴の姿は消えていた

 

 

[このやろ!どこ行きやがった!]

 

あたりにはクロノームの気配はなくまた逃げられたのかと不安になる。そう思った時クロノームの触手だけがどこからか現れゼロに攻撃を仕掛ける

 

[ぐはぁ!…こんにゃろ!卑怯な野郎だな]

 

 

 

 

 

「零斗くんが巨人に…」

 

「これはいったい…」

 

「どうなってるの?」

 

突然のことで皆理解ができない。目の前にいた少年がいきなりあんな巨人になり怪獣と戦っているなんて

 

「意味わかんない…」

 

「ちょっと何よあれ」

 

今まで見たこともないものが目の前で戦いを繰り広げて全員あっけにとられていた

 

 

 

ーーーーーー

 

[ぐほぉ!ちっ!どこからきてやがる!]

 

(何か手はないのか?)

 

少し考えるとゼロは何かいい方法が浮かんだのか体を変化させる。全身が青く染まった姿

 

[ルナミラクルゼロ]

 

[行くぜ!ミラクルゼロスラッガー]

 

分離した無数の刃がゼロの周囲を浮遊してき1つの刃が何かにぶつかる

 

[そこか!]

 

ミラクルゼロスラッガーを使いクロノームの位置を特定することができた。また逃げられるのは厄介だと確信したゼロは次の行動に移る

 

 

 

「ネオ!フュージョンライズ!」

 

「[俺に限界はねぇ!]」

 

「ニュージェネレーションカプセル!α!β!ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

ゼロビヨンドへと姿を変えクロノームを包み込んだ巨大なバリアーを貼り閉じ込める作戦に出る

 

[これで逃がさないで済む]

 

強化したゼロの能力でクロノームに猛スピードでパンチを入れる

その攻撃でクロノームは大きく後退する

 

[クワトロスラッガー……そこだ!]

 

クワトロスラッガーをクロノームの触覚にぶつける。それによってさっきまで響いていた海なりの音が消えた

 

[バルキーコーラス]

 

触覚を破壊されたことによって動きが鈍くなったところをバルキーコーラスで貫きクロノームは爆散した

 

ーーーーーー

 

「今まで黙っててすいませんでした!」

 

「うん。それはいいのそれよりあの姿は一体」

 

<それは俺が話す>

 

ゼロに体を預けて全てを話した。自分がウルトラマンであること、クロノームによってこの時代に来たこと

 

 

 

 

 

「さっきのはウルトラマンって言うんだね」

 

「確かにそれなら空から降って来たというのも頷けます」

 

「す、すごかったです」

 

ウルトラマンであることを話しても誰一人として零斗を警戒するものはいなかった。本当に心が優しい人たちだ

 

「それであんたこれからどうするのよ」

 

「クロノームを倒したことですし僕は自分の世界に帰ります」

 

「「「「「「「「「えっ」」」」」」」」」

 

すると零斗の後ろの空間にゲートが開いた。ゼロが時空を飛び越える際に現れるものと酷似しておりそこに入れば元の世界に繋がっているはずた

 

「そんな〜早すぎるにゃ」

 

「そうだよ〜もうちょっと一緒にいてよ」

 

凛とことりがそんな嬉しいことを言ってくれる

 

「分かりました。じゃあもうちょっとだけ」

 

 

とは流石に言えない。みんなには申し訳ないがここは本来零斗のいるべき世界じゃないのだ

 

「すいません」

 

「…そっかじゃあ仕方ないよ。零斗くん!元気でね!ファイトだよ!」

 

「穂乃果さん…」

 

「そうですね。零斗さんには帰るべき場所がありますから」

 

「寂しいけどしょうがないよね」

 

 

「海未さん…ことりさん」

 

 

「が、頑張ってくださいね!」

 

 

「凛も応援してるよ!」

 

 

「…まぁしっかりやりなさいよ」

 

 

「花陽さん…凛さん…真姫さん」

 

 

「ありがとうねμ'sのサポートしてくれて助かったわ」

 

 

「帰っても大丈夫なようにうちのスピリチュアルパワーを注入するやん!」

 

 

「絵里さん…希さん」

 

 

「……しょうがないわね〜にっこにっこにー!あなたのハートににこにこにー笑顔を届ける矢澤にこにこ!にこのこと忘れちゃダメダメ!」

 

 

「にこさん…皆さん本当にありがとうございました!いつかまた会える日が来ると信じてます!」

 

 

「あっそうだ穂乃果さん。雪歩さんやお父様やお母様にもよろしく伝えといてください」

 

「うん!わかった!」

 

 

そう言って零斗はゲートの中に入っていく

 

「ばいばーい!零斗くん!」

 

「お達者で!」

 

「ありがとう!」

 

「ラブライブ!絶対に優勝してくださいね!応援してます!」

 

μ's9人に見送られて零斗はゲートの奥に消える

 

「零斗くんありがとう」

 

ーーーーーー

 

浦の星は今日から2学期に突入する。残念ながらAqoursは全国大会に出場することが出来なかった。だが何も得られなかった訳ではない、Aqoursが目標にした0を1にすることができそして入学希望者の数も1から10になった

 

そして今日次のラブライブが発表になるAqoursはもちろん参加する

今度こそラブライブで優勝するために

 

 

 

というわけで再びラブライブに向けて練習がスタートした

 

「善子ちゃんは相変わらず体硬いよね、ちゃんとストレッチやってる?」

 

「ヨハネ!」

 

練習前の準備体操の真っ最中、善子の体の硬さをみて果南は全体重をかける。ゴキゴキ聞こえくるが大丈夫であろうか善子の体と口から悲鳴が聞こえてくるし…

 

「花丸ちゃんはずいぶん曲がるようになったよね」

 

「毎日家でもやってるずら。それに腕立ても」

 

「本当!?」

 

「見てるずら〜いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃち…完璧ずら…」

 

結局一回もできてないが…

まぁ確かに最初に比べたらこれでも花丸は成長している

 

「それで次のラブライブっていつなの?」

 

「多分来年の春だと思うけど」

 

「ぶっぶーですわ!その前に1つやるべきことがありますわよ」

 

「「えっ?」」

 

「忘れたんですの?入学希望者を増やすのでしょ」

 

「学校説明会」

 

9月に開催予定の浦の星の学校説明会、そこでライブを披露し入学希望者を増やそうとダイヤは試みていた

 

「それいい!それすごくいいと思う!」

 

当然千歌はそれに賛成した。説明会でライブを披露すれば魅力を伝えられる、まさにうってつけの行事である

 

ただ1つ

 

「でも…」

 

「千歌…」

 

「まだ見つからないずら?」

 

「うん…」

 

「どこにいっちゃったのかしら…」

 

「零斗くん…」

 

そうあの日、クロノームが現れた日以来零斗とゼロは行方不明になっていた。最後に目撃したのは千歌と梨子と曜の3人だがどこに行ったのか皆目見当もつかない。携帯にかけても通じず家に帰っている様子もない

あまりの手がかりのなさに警察もお手上げらしい

 

「皆さん!確かに零斗さんはまだ見つかっていませんが彼ならきっと大丈夫です。私たちは私たちのできることをしましょう!」

 

「ダイヤさん…」

 

「それに彼にはゼロさんがついていますから」

 

ダイヤの言う通りだ、今は零斗の無事を信じるしかない。とにかく練習に集中しようとした。その時

 

浦の星の上空に巨大なゲートが開いた

 

ーーーーーー

 

μ'sの9人に別れを告げゲートの中を進んでいく。ずいぶん長かったがようやく出口が見えてきた

 

「あれだな」

 

[ほら急げ!]

 

「そう茶化すなよ、よーし全力疾走だ!」

 

ゲートの中を全力で走り抜ける、まさかこんな空間の中に足場があるとは思っていなかったがこっちの方が好都合だ

走って出口を出ると

 

「……げっ!空…」

 

出るとそこは空中だった、つまり重力が働き地面に吸い寄せられる

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!またこれかよ〜!」

 

「ぐはっ!…いってぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

あの時の全く同じだ、背中からコンクリートの上に叩きつけられる。

まさか帰りまで同じ羽目になるとは

 

「これ絶対に骨折れた……あぁ〜空が赤いな〜」

 

似たようなセリフを前にも言った気がするな

 

ーーーーーー

 

「え?なに?」

 

「空から…何か…」

 

 

ドスンと屋上に何者かが降ってきた

空から降ってきた謎の訪問者に千歌は恐る恐る近づいていく

 

「千歌さん!危険です!」

 

「千歌ちゃん!」

 

「でも気になるし」

 

 

そこにいたのは紛れもなくあの神田零斗だった

 

「零斗くん!?」

 

「「「零斗くん!(さん!)」」」

 

「ん?あれ?穂乃果さん?」

 

「え?」

 

「…あっ千歌か、久しぶりだな」

 

「零斗くん…もう!今までどこに行ってたの!?心配したじゃん!」

 

「すまない、ちょっと色々とな」

 

「でも無事でよかったよ」

 

「本当よ、それに何で空から落ちてきたの?」

 

「まぁ色々とな」

 

後から聞いたが今日から2学期が始まったと聞いた時はかなりびっくりした。つまり2学期初日から学校をサボったことになってしまったわけだ

 

「そっか…帰ってこれたのか」

 

帰ることができた喜びとそれと同じくらいの寂しさが零斗の心を支配していた。少しの間だったがμ'sの人達と交流を深めることができ心のどこかでAqoursと同じくらい大切な存在となっていた

 

 

「穂乃果さんそれにμ'sの皆さんありがとうございました…」

 

空を見上げ零斗はそう9人の女神にそう呟いた




以上μ's編最終回と2期編のスタートでした
なんかオチが微妙な感じですが…
というわけでAqours編再始動です
それでは次回もお楽しみに


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Second season
新たな戦士


思ったより早く書き終えられたので早いうちに投稿しちゃいます
2期1話と同時並行で進みます


「そっか秋になると終バス早くなっちゃうんだね」

 

「そうずらね」

 

「日が暮れるのも早くなるから放課後の練習も短くなっちゃうかも…」

 

「それは困るな」

 

夏とは違い太陽が早く沈むようになるこの季節は練習時間が今までより短くてなってしまう。しょうがないことではあるが何とかしたい

 

「朝あと2時間早く集合しようか!」

 

 

うーん…

 

確かにそれも1つの手段だがそれはかなり厳しいものがある、実際にこんなことができるのは毎朝早起きの果南ぐらいだろう

 

「じゃあ決まりね!」

 

「早すぎるわよ!」

 

「それと善子ちゃんもう少し早く帰ってくるように言われてるんでしょ?」

 

「ギクッ!どうしてそれを…」

 

「うちの母親がラブライブの時善子ちゃんのお母さんと色々話したらしくて」

 

善子がこんな性格だから家でも色々あるのだろう、部屋にも入れてくれないそうだが大方部屋で例の生放送でもしているのだろう

 

「だからヨハネは堕天使であって母親はあくまで仮の同居人というか」

 

津島善子は2学期になっても相変わらず厨二病をこじらせている

 

「お母さんってどんな人なの?」

 

「学校の先生なんだって、善子ちゃん幼稚園まで哺乳瓶放さなかったからお母さん…」

 

「ぬぁぁぁぁぁぁ!!」

 

善子の知られたくない過去を暴露していく梨子

 

「待って沼津からこっちに来るバスは遅くまであるのかな?」

 

「仕事帰りの人がいるから」

 

むこう(沼津)で練習すればいいんだ!」

 

「それなら時間も確保できるずら」

 

「ルビィ賛成!」

 

たしかにそれが1番いいかも知れない

 

「そうだね、鞠莉は?」

 

「えっ?ノープロブレム!」

 

なぜか少し離れた場所にいた鞠莉だが話は聞いてきたようだ

 

そう決まり明日練習場所を探しに行くことになった

 

ーーーーーー

 

次の日の朝

1年クラスのHR

 

「皆さんおはようございます。実はですね今日からこのクラスに転校生がやってきます」

 

いつものHRが始まったと思ったがまさかの出来事だった

その一言でクラスがざわつき始める

 

「妙ね」

 

「善子ちゃん?」

 

「どうして?」

 

「廃校するかもしれない学校にわざわざ転校するなんて何かあるはずよ」

 

「考えすぎずら」

 

善子は不審に思っていると転校生が教室に入ってくる

 

「はじめまして。如月碧って言います。どうぞよろしく!」

 

「如月…」

 

「碧?」

 

「うゆ」

 

転校生如月碧は東京から引っ越して来たらしい。なんでも親の仕事の事情だそうだ。まぁ引っ越す理由はそのくらいだろう

 

 

「じゃあ如月くんはそこの席に座ってね」

 

教室で空いていたのは花丸の後ろの席だった。碧は言われるがままにその席に座った

 

「えっとはじめまして。如月碧です。よろしく」

 

「うん、国木田花丸です。よろしく」

 

正面にいた花丸に碧は話しかけた

初対面の人に"ずら"と言わないように注意しながら挨拶を返す

 

「あの1つ聞いていいですか?」

 

「なんずr…なに?」

 

「この学校に神田零斗さんと桜内梨子さんっていますよね?」

 

「「「えっ」」」

 

碧と花丸の会話を聞いていたルビィと善子も零斗と梨子の名前が出たことで思考が止まる。なぜこの人は零斗と梨子を知っているのだろうか

 

ーーーーーー

 

放課後部室に最初に来たのは2年生の4人だった。

いつも通り鍵を開け残りの1年生と3年生が来るのを待っている

 

「千歌ちゃんどこかいい場所見つかった?」

 

「ううん全然。曜ちゃんは?」

 

「パパに聞いたら知り合いに聞いてみるって」

 

沼津でダンスの練習が出来そうな場所を探してはいるがそう簡単には見つかるはずもない

 

「零斗くんは?」

 

「そうだな〜探してはいるんだけど」

 

「やっぱりそうだよね」

 

3人が頭を抱えていると梨子がお手洗いから帰ってくる。最初は気にしていなかったのが零斗はあることに気がつく

 

「梨子ちゃんそのハンカチって」

 

「これ?これは昔私が怪我した時に近くにいたお兄さんにもらったんだ」

 

「へ、へぇ…」

 

[あのハンカチ零斗のだよな?]

 

(多分な)

 

あれは確かμ'sの西木野真姫の別荘に合宿に行く時だったか。その時に応急処置をしたものだろう

まだ持っているのか

 

「そのお兄さんね…」

 

 

 

 

 

 

 

「私の初恋の人なの」

 

 

「[ブフォォ!]」

 

まさかの発言に零斗とゼロは同時に吹き出した

 

[アハハハハハハハハハッ!!零斗が初恋の相手…これは傑作だ!ハハハハハハハハッ!]

 

「おい!笑いすぎだろ!」

 

「どうしたの?」

 

「あぁいや、何でもないよ」

 

<おい梨子教えてやるよこのハンカチはな…>

 

「やめろぉぉぉー!」

 

ギリギリでゼロを抑え込んだ。本来ならゼロを抑えることなどできないのだが無我夢中になりなぜか出来た

 

零斗から見ればゼロの2人で話しているが側から見れば独り言を言っているやばい奴にしか見えない。事情を知っていても不審であろう

千歌と曜と梨子の頭の上にははてなマークが浮かんでいた

 

「「こんにちは〜」」

 

「ヨハネ!降臨!」

 

ここでようやく1年生が合流した。掃除当番で少し遅れたらしい。あとは3年生だがあの3人はそれなりに忙しいのでもう少しかかるだろう

 

「あの…零斗さんに梨子さん」

 

「どうした?」

 

「2人に会いたいって人がいるずら」

 

「私たちに?」

 

 

誰だ?スクールアイドル関連なら零斗ではなくむしろ千歌や曜の方が適任だと思うが…

 

2人して考えているとその人は部室に入ってきた

 

「久しぶりですね。桜内先輩それに神田さん」

 

 

「あっ!お前は!………誰だっけ?」

 

そこにいた全員がずっこける。本当にずっこけるのは初めてみた

 

「如月くんだよね。でもどうしてここに?」

 

「如月?」

 

「忘れたの?この前東京で…」

 

「あぁ!思い出した!あの時のレイオニクス!」

 

[如月碧か]

 

「ようやく思い出してくれたんっすね」

 

「…梨子ちゃん零斗くん彼は?」

 

「2人の知り合い?」

 

そうだ。千歌と曜は完全に初対面だった。それは話についていける訳がない

 

「自分桜内先輩の中学の後輩の如月碧って言います」

 

「へぇ〜梨子ちゃんの後輩か〜」

 

「びっくりしました。今日転校してきたんですよ」

 

どうりでここの制服を着ているわけだ

 

「ところで何で零斗くんまで知ってるの?」

 

「それはだな…」

 

ーーーーーー

 

東京にテンペラー星人が現れた日にゴモラを操りゼロと戦ったことを話した。碧本人は別に隠すつもりは無いと言っていたがあまり口外すると面倒なことになりそうなのでAqoursのメンバーにだけそれを伝えるようにした

 

「ところでこの集まりは部活ですか?」

 

「うん。スクールアイドル部」

 

「スクールアイドル?」

 

「うん!碧くんは知ってる?」

 

スクールアイドルの話になると千歌の目はいつもキラキラする

そんなところにみんなは惹かれていったのかもしれない

 

「すいません。知らないですね、僕が前いたのは男子校ですし」

 

「なーんだ、まぁしょうがないよね」

 

「ってことは神田さんもアイドル?」

 

「俺はここのマネージャー、それより神田はやめてくれ呼ぶなら零斗にしてくれ」

 

「了解っす!それで零斗先輩はアイドルのマネージャーですかおもしそうですね」

 

先輩と呼ばれるのもあまり好きではないがまぁいいだろう

 

「だろ?お前もやるか?」

 

「うーん。考えときます」

 

「えぇー!やってくれないの!?」

 

「すいません。いろんな部活の勧誘貰ってるんで」

 

そうこうしていると3年生が部室に入ってきた。これでようやく全員が揃ったわけだ

 

「おまたせ…あれ?」

 

「えっ?誰ですの?」

 

「あっご紹介が遅れました。今日からのこの学校に編入することになった如月碧です」

 

「オーウ!待ってたよ!」

 

「えっ…理事長なぜここに」

 

「知ってるんですか?」

 

「もちろん!今朝挨拶に来たもの」

 

「鞠莉さんはこの学校の生徒兼理事長を務める人なの」

 

「えっ…ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

そんなに驚くなよっと言いたいところだが恐らくこれが普通の反応だろう

 

 

 

 

それから数日が経過し曜の父の知り合いが借りているという場所が沼津にあると聞き全員で向かった

 

 

そこで重大な事実を告げられることになる




というわけで再登場しました。忘れてませんよ本作3人目のオリジナルキャラクター如月碧
過去話数を見た人なら分かると思いますが彼はゴモラを相棒に持つレイオニクスで今後零斗のパートナーになります

如月碧について
初登場回でも載せましたが茶髪混じりのストレートヘヤーで身体は零斗より気持ち小さいぐらい零斗が169cmなので碧は167cmぐらいです。
イメージとしてはアニメ銀魂の沖田総悟です。が如月碧はドSではありません
そしてレイオニクス以外に彼には特技があります
それは本編で登場までのお楽しみ


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運命に抗う時

2期1話後半パート
といっても前半でほとんど書いちゃったので短めです


「実は学校説明会は…中止になるの…」

 

「えっ…」

 

「中止…」

 

何を言っているんだ?説明会が中止?理解が追いつかない

 

 

曜の父の知り合いが借りているスタジオに到着し想像以上の大きさにテンションが上がっている時に鞠莉から告げられた現実

誰もが動揺を隠せない

 

「どういう意味?」

 

「言葉通りの意味だよ説明会は中止。浦の星は正式に来年度の募集を止める」

 

「そんな…」

 

「いきなりすぎない?」

 

「そうずらまだ2学期始まったばかりで…」

 

「うん」

 

「生徒からすればそうかもしれませんが学校側はすでに2年前から統合を模索していたのですわ」

 

「鞠莉が頑張ってお父さんを説得して今まで先延ばしにしていたの」

 

「で、でも入学希望者は増えてるんじゃ…」

 

「そうだよ0だったのが今はもう10になって」

 

「これからもっともっと増えるって」

 

「それはもちろん言ったわ。けれどそれだけで決定を覆す理由には」

 

「鞠莉ちゃん!どこ?」

 

「千歌っち!?」

 

鞠莉の言葉を遮る千歌。間を置かずドアを開けそのまま走り出す

 

「私が話す!」

 

「お、おい!千歌!」

 

「千歌ちゃん!」

 

「待ってアメリカよ!鞠莉さんのお父さんはアメリカなのよ。そうですよね?」

 

「…イエス…」

 

日本ならともかく海を越えたアメリカとなればそう簡単には行かない

それは千歌も分かっているはずだ

 

「美渡ねぇや志満ねぇやお母さん。あとお小遣い前借りして…前借りしまくってアメリカ行って…そしてもう少しだけ待って欲しいって頼む」

 

「千歌ちゃん」

 

「できると思う?」

 

「できる!」

 

例えアメリカに行けたとしても娘の鞠莉でさえ父を説得できないこの状態で赤の他人が何を言おうが何も変わるはずがない

 

善子がいつものテンションで厨二の台詞を発していたが誰も反応できない

 

「鞠莉はさこの学校が大好きでこの場所が大好きで留学より自分の将来よりこの学校を優先させてきた」

 

「今までどれだけ学校を頑張って学校を存続させようとしてきたか私たちの知らない所で理事長として頑張ってきたか」

 

「その鞠莉が今度はどうしようもないって言うんだよ」

 

「でも!でも!…」

 

何か思ったのか俯いていた鞠莉が口を開く

 

「千歌っちごめんね…てへぺろ」

 

「……違う…そんなんじゃ……」

 

「千歌…」

 

[……]

 

 

結局その日は何もせずに解散になった

 

 

ーーーーーー

 

もしあの時ラブライブの予選に勝って本大会に出場出来てたら未来は変わってたのかも知れない

 

未来は違ってたのかも知れない

 

 

そして翌日体育館に全校生徒を集め学校説明会の中止と統廃合が決定したことを伝える。当然生徒たちは動揺している

特に動揺してたのはこの男

 

「嘘でしょ?編入したばっかりなんっすけど…」

 

2学期から編入することになった如月碧だ。まだ編入して3日もたっていないのにこの始末である

 

 

 

 

次の日の朝

いつもなら寝坊する千歌が早朝から家を飛び出る

 

学校までの道をひたすら走る

溢れそうになる涙を必死に堪えて走る

無我夢中で目の前を走り続ける

 

そして

 

「がおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

「起こしてみせる!奇跡を絶対に!それまで泣かない!泣くもんか!」

 

「やっぱり来た」

 

「曜ちゃんどうして」

 

後ろにいたのは幼馴染の渡辺曜

 

「分かんないでもほら!」

 

向こうには残りの7人全員がいた

皆志を同じくする大切な仲間

 

「みんな…」

 

「気づいたら来てた」

 

「鞠莉ちゃん」

 

もちろんそこには鞠莉もいる

 

「以心伝心ずら!」

 

「うん!」

 

「聞こえたぞ闇の囁きが」

 

「なんかよく分かんないけどね」

 

「そう?私は分かるよ。きっと…」

 

「きっと諦めたくないんだよ」

 

「鞠莉ちゃんが頑張ってたのは分かるでも私もみんなもまだ何もしてない」

 

「そうね」

 

「無駄かもしれないけど最後まで頑張りたい!

足掻きたい!ほんの少し見えた輝きを探したい見つけたい」

 

「諦めが悪いからね昔から千歌は」

 

「それは果南さんも同じですわ」

 

「お姉ちゃんも!」

 

このまま終わりたくないのはみんな同じ

 

 

「みんなはどう?」

 

全員の目つきは強くたくましいものになっていた。それは言わなくても分かるという事なのかもしれない

 

「千歌っち…みんな」

 

「いいんじゃない?足掻くだけ足掻きまくろうよ」

 

「そうね、やるからには…奇跡を!」

 

「奇跡を!」

 

「奇跡を!」

 

「奇跡を!」

 

「奇跡を!」

 

「奇跡を!」

 

「奇跡を!」

 

「奇跡を!」

 

全員が同じ言葉を口にするそれはここにいる全員が同じ想いだということ

奇跡を起こす。それこそがこの9人が成すべきもの

 

太陽が昇り内浦の町を照らしていく

 

それと同時に鉄棒を掴み逆立ちをする千歌。危うく見えちゃいけないものが見えるところだった、いや実際には見えたのかもしれない

 

「起こそう奇跡を!足掻こう精一杯!全身全霊最後の最後まで!みんなで輝こう!!」

 

その時の彼女たちの笑顔を何者にも劣らない希望に満ちていた

 

ーーーーーー

 

「へぇこれがAqoursか…」

 

「面白いだろ」

 

「うおぉ!びっくりしたぁ!なんだ零斗先輩か」

 

校門前の坂道から9人の少女たちを見守る2人の少年

 

「なんでこんなところにいるんっすか?早く皆さんのところに行かないと」

 

「いいんだ。ここで…」

 

「え?」

 

「この物語の主人公はあいつらだ。俺はただ後ろから支えるだけ。それがマネージャーの役目だ」

 

そういった零斗の目はいつも以上に輝いていた

 

「それよりどうよAqoursは」

 

「えぇ、非常に興味深いっす。俺決めました。Aqoursの皆さんの奇跡を見てみたい。先輩と一緒に。だから…よろしくお願いします!」

 

「そうか…よろしく頼むぜレイオニクス」

 

「…如月碧です」

 

2人は拳を合わせてる

Aqoursに新たなメンバーが加わった瞬間だった

 




今更なんですがウルトラマンジードとラブライブ&ラブライブサンシャインってストーリーがなんとなく似てますね
両方とも運命に抗う物語ですからね

梨子ちゃんビームの下りはカットしました。したくなかったのですがあのシーンは第三者が関与しちゃいけない気がしたので


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大怪獣バトル

原作第2話と同時に並行で進みます
そして久しぶりのゴモラの戦闘


学校存続のため鞠莉が父にもう一度話しをつけている中

我々はただひたすら待っていた

 

「きっと何とかなるよね」

 

「しかし入学希望者が増えていないのは事実ですわ」

 

「生徒がいなくちゃ学校は続けられないもんね」

 

そうしていると理事長室から鞠莉が出てくる

 

「鞠莉さん」

 

「どうだった?」

 

「残念だけどどんなに反対意見があっても生徒がいないんじゃって」

 

「やっぱりそうよね…」

 

鞠莉があれだけ言ってもどうにもならなかったのに今更どうにかなるわけがない

 

「だから言ったのもし増えたら考えてくれるかって」

 

「え?」

 

「何人いればいいのって

何人集めれば学校を続けてくれるかって」

 

「それで?」

 

「100人」

 

「100人…」

 

「えぇ今年の終わりまでに少なくとも100人入学希望者が集まったら来年度も募集し入学試験を行うって」

 

「100人って今はまだ10人しかいないのですよ」

 

「それを年末までに100人」

 

今この浦の星に入学希望者が100人集まるのは至難の技

それでも

 

「でも可能性は繋がった。終わりじゃない可能か不可能か今はどうでもいい…だってやるしか無いんだから!」

 

「まぁ確かにそれもそうか」

 

「鞠莉ちゃんありがと!」

 

「可能性がある限り信じよう!学校説明会もラブライブも頑張って集めよう100人!」

 

「おう!やろう!」

 

「0から1へ!」

 

「1から10へ!」

 

「10から100!」

 

ーーーーーー

 

人の寄り付かない廃工場の中

2人の宇宙人がいた。1人は全身がボロボロで動けそうにない状態にある

 

 

「くっそ…身体が…」

 

「情けない奴だ。無理に強大な力を使いやがって体が負担に耐えられるとでも思ってたのか?」

 

「返す言葉もないです…」

 

以前マガオロチとアークベリアルの力でフュージョンライズをした時その強大な力で精神が負荷を受け今は立つこともままならない

 

「…まぁいい。丁度いい機会だこうなったらこの俺が…」

 

「その必要はない」

 

突如何者かの声が聞こえる。しかしそれらしい人物の気配を感じない

周りを見渡すと突如空間にヒビが入りそこから謎の影が現れる

 

「き、貴様は…ヤプールか」

 

「久しぶりだなデスレム…そいつかウルトラマンゼロにボコボコにやられたストルム星人のガキは」

 

「会えて光栄です」

 

「けっ!何が光栄ですだ」

 

「おいヤプールその必要はないってどう言うことだ?」

 

「そのままの意味に決まってるだろ。しばらく俺に任せて貴様はそこのガキの面倒でも見てろ」

 

「なんだと…何が目的だ」

 

「新たな実験対象ができただけだ」

 

それだけを告げヤプールは再び異次元に姿を消した

 

「実験対象…」

 

ーーーーーー

 

「というわけでよろしくお願いします」

 

「うん。よろしくね」

 

「聞いたよ梨子の後輩なんだよね?」

 

「少しの間でしたけどね」

 

如月碧がもう1人のマネージャーとして正式に加入することになりメンバー全員に挨拶をする

 

「ところでそのレイオニクス?って何なの?」

 

「レイオニクスってのは簡単に言えば怪獣使いです」

 

「怪獣を?」

 

「はい。実際に見せますよ」

 

「おい待て!今ここで出したら町中パニックになるぞ」

 

「あっ…そうですね」

 

危うく怪獣警報が発令されるところだった

 

「まぁそれはまた今度で、それじゃ練習始めよっか」

 

「そうですわねでは皆さん!行きますわよ」

 

果南が練習開始を促した時だった

 

 

グォォォォォォォォ!!

 

 

 

 

 

 

突如町に現れた両手に巨大な鞭をもつ怪獣が暴れ出す

結局怪獣警報が発令される羽目になった

 

<グドンだな、おいお前らは早く逃げろ>

 

「うん。わかった」

 

<よし行くぜ>

 

「ちょっと待ってください」

 

<な、なんだよ>

 

「ここは俺に任せてください。俺とゴモラの力を見せてあげますよ」

 

<…わかったじゃあ頼むぞ>

 

ここは碧に任せることにした。体を零斗に返しAqoursの9人と一緒に碧を見守ることにした

 

「さぁ!行くぜゴモラ!」

 

バトルナイザーよ呼ばれる装置を取り出し勢いよく起動させる

 

バトルナイザーモンスロード!

 

ーーーーーー

 

「ギャァァォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

グドンの前に立ちはだかるように現れた怪獣ゴモラは登場と同時に体当たりをかます

 

力技の得意なゴモラの体当たりはグドンを簡単に吹っ飛ばす

そして攻撃を休めず尻尾を使い敵を翻弄して行く

 

しかしグドンも負けじと鞭を使いゴモラに浴びせていく。もともとウルトラマンのように素早い動きができないゴモラは全ての攻撃を食らってしまう

 

「痛って!このやろ!」

 

怪獣同士の戦いはウルトラマンの戦い方とは全く異なり力と力の勝負となりなかなか見応えがある

 

尻尾と腕を使い戦うゴモラと鞭を使うグドンの戦いは激しさを増して行く

 

 

ーーーーーー

 

「あれが碧くんの怪獣なの?」

 

「えぇゴモラって言うらしいですよ」

 

「恐竜みたいずら」

 

「フフフッ、ゴモラ…そして碧…私の新たなリトルデーモンに任命しよう」

 

「オーウ!ベリーストロング!」

 

我々Aqoursは冷静に観ていられるが怪獣同士の戦いなどいままで見たことないものが多く避難民のほとんどは不安にかられている様子だった

 

 

 

 

ゴモラの連続パンチが炸裂しグドンは大きく転倒する

 

「超振動波でトドメだ!」

 

起き上がってきたグドンの腹に角を突き立て全エネルギーを集中していく

奇声を発しながらグドンは木っ端微塵に爆散した

 

 

「ギャァァァォォォォォォォォォォ!!」

 

 

ゴモラの勝利と共に多くの歓声が上がった。人類はゴモラを味方と認識した瞬間だった

 

ーーーーーー

 

ゴモラがグドンを倒してからは新聞や雑誌ではゴモラの話題で盛り上がっている

そんな中我々Aqoursに大きな問題が発生していた

 

 

「う〜ん…」

 

「でもこのまま全部千歌たちに全部任せっきりというのもね」

 

そう作詞である。ラブライブ用の曲と学校説明会用の曲を作る必要になり千歌が苦戦していた

 

残念ながら同じ曲を披露するのは禁じられている

ラブライブは想像以上に過酷だった

 

「じゃあ果南久しぶりに作詞やってみる?」

 

「いや、私はちょっと」

 

「前はつくってたじゃない」

 

「それ言ったら鞠莉だって曲づくりしてたでしょ」

 

「じゃあ衣装は?」

 

「まぁ私と」

 

ちらっとルビィの方をむく

どうやらダイヤとルビィが衣装をつくっていたそうだ。確かに裁縫が得意なルビィなら衣装をつくれるだろう

 

すると鞠莉がある提案をした

 

「じゃあ二手に分かれてやってみない?」

 

「二手ですか?」

 

「曜と千歌っちと梨子が説明会用の曲の準備をして他の6人がラブライブ用の曲を作る!そうすればみんなの負担も減るよ。それにマネージャーも増えたことだし」

 

「でもいきなりラブライブ用の曲とかなんて…」

 

「だからみんなで協力してやるの!一度ステージに立っているんだし千歌っちたちよりいい曲が出来るかもよ」

 

「かもでは無くつくらなくてはいけませんわね!スクールアイドルの先輩として!」

 

「俺たちはどうする?どっちにつくよ?」

 

「まぁ普通に考えて……こうでしょ!」

 

千歌たちのチームに零斗、鞠莉たちのチームに碧が入ることになった。まぁ当然と言えば当然だろう

 

「では!それぞれ曲を作るということで決まりみたいですね」

 

「よし!みんなで頑張ろう!」

 

「あれ?似たような作戦以前どこかで見たことあるような〜どこだっけ?」

 

そんなわけで二手に分かれ曲作りが開始した




グドンあっさりやられちゃいましたね
まぁ今回はゴモラの戦闘のために登場してもらったので〜笑

そして新たな敵にヤプールが登場しましたね
ヤプールなんで超獣なんかも出てきますが本格的に戦うのはもう少し後になります


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交わる個性

アニメ第2話パート2
今回は碧視点で進んでいきます

今作の第1話「はじまり」に話しをほんの少し付け加えたのでよろしければ再度ご覧ください



「じゃあ私たちは千歌ちゃん家で曲作ってるね」

 

「がんばるずら〜」

 

「碧〜そっちは頼んだぞ〜」

 

「了解」

 

とは言ったものの作詞なんて今までやったことがない。大丈夫だろうか

 

「さてとわたしたちはどこでやろうか」

 

「そうですね〜」

 

「ここら辺だとやっぱり部室?」

 

「なんか代わり映えしないんじゃない?」

 

「そうですわね、千歌さんたちと同じで誰かの家にするとか?」

 

「鞠莉とか?」

 

「えっ?私?」

 

「もしかして鞠莉ちゃんの家ってすごいお金持ち?」

 

「うん!そうみたい!」

 

「スクールカーストの頂点に立つ者のアジト…」

 

「どんなところなの?」

 

「淡島にあるあの大きなホテルだよ」

 

「えっ!あのホテルが鞠莉先輩の家!?」

 

「「「ごくり」」」

 

唾を飲む花丸と善子と碧の3人

 

「私はノープロブレムだけど4人はそれでいいの?」

 

4人とも手を高く上げ賛成した。1人違う手の形をしていたが

 

「賛成ずら!」

 

「右に同じ」

 

「ヨハネの名にかけて!」

 

「行くしかないっしょ!」

 

「Ok!Let's together!」

 

ーーーーーー

 

鞠莉の家に決まりいざ行ってみたがその大きさは想像をはるかに超えていた。そしてなにより中は信じられないくらい綺麗で

1年生の4人の目はキラキラしている

 

「ここが…鞠莉先輩の家」

 

「心の闇が晴れていく…あぁ…」

 

謎の台詞を発しながら倒れていく善子を無視し周りを見回す

これはもう自分の家には帰れそうにない

 

「そんなに?」

 

「初めて来た時はあなただって」

 

「そうだっけ?」

 

果南は初めて来た時はここに住むと断言したそうだ

こんなに大きな家を見ればそれが普通の反応だろう

 

「それよりもここに来たのは曲をつくるためですわよ。さぁ!」

 

 

場所は変わり日頃鞠莉が生活している部屋に招かれる

本当に同じ高校生の部屋なのかと疑いたくなる

 

「やべぇこれうめぇ」

 

出されたお菓子を無我夢中で腹に入れていく1年生

 

それから鞠莉の家で至福のひとときを過ごした

 

「ところで私たち何しに来たんでしたっけ?」

 

ーーーーーー

 

「やはり鞠莉さんの家ではまったく作業になりませんわ!まったく!」

 

「そんな繰り返さなくても…」

 

「あっちがいいずら」

 

「もっとポップコーン食べたかったのに!」

 

「やりますわよ」

 

「「へい…」」

 

このままでは曲をつくるなんて不可能だという結論にいたりダイヤに無理やり黒澤家に連れていかれる

 

「ではまず詩のコンセプトから。ラブライブの予備予選を突破するには」

 

「はい!ズバリ!"無"ずら!」

 

最初に手を挙げたのは花丸だ。が無?とはいったい?

 

「無?」

 

「そうずら!すなわち無と言うのは全てが無いのではなく"無"という状態があると言うことずら。それこそまさに無」

 

「はっ?」

 

「what?」

 

 

「なにそれ……かっこいい!」

 

「え?」

 

「善子さんその無があると言うことこそ私たちが到達できる究極の境地ずら」

 

「ヨハネ…無…つまり漆黒の闇。そこから出る力…」

 

「そうずら!」

 

「すごい2人とも!」

 

「それでラブライブに勝てるんですの?」

 

「テーマが難しすぎるし」

 

「Of course!もっとhappyなのがいいよー」

 

「そう言う鞠莉さんは何かアイデアはありますの?」

 

「まっかせなさーい!前から温めていたとびっきり斬新でhappyな曲がありまーす!」

 

そうして音楽プレーヤーにスマートフォンをセットしスタートボタンを押した

 

流れてきたのはロックに近い曲

とても激しいやつだ

 

「なるほど確かに斬新ですね」

 

「なんかいいね体を動かしたくなるって言うか」

 

「まぁ確かに今までやってこなかったジャンルではありますわね」

 

「音楽に合わせて体を動かせばhappyになれますね!」

 

「そうだねラブライブだもん勢いつけて行かなきゃ!」

 

3年生が盛り上がっていくと演奏中止ボタンが押された。何事かと思っら1年生の3人が倒れていた

 

「ルビィこういうの苦手…」

 

「耳がキーンしてる…」

 

「単なる騒音ずら…ぱたり」

 

「あれれ?困ったな〜あはは」

 

ーーーーーー

 

学校説明会用の曲をつくる担当になった千歌、曜、梨子、零斗

こちらもそれなりに苦戦していた

 

「う、うぅ」

 

「浮かびそうも無い?」

 

「うーん。輝きってことがキーワードだとは思うんだけどね」

 

「輝きね〜」

 

「輝き…glow、sparkle、shining…うーん」

 

「なぜ英語?」

 

「いや何となくね」

 

[シャイニング…]

 

「どうした?」

 

[いや何でもない]

 

「早くしないと果南ちゃんたちに先越されちゃうよね」

 

そういえば競争してたんだっけか

そうこうしていると千歌の携帯にメールが入る。差出人はルビィだった

 

「すぐに来てって」

 

「まさか!」

 

「嘘!本当に先越された!?」

 

こんなに早くできたのか?とりあえずルビィの言う通りみんなのいる黒澤家に向かった

 

そこで起きていたのは予想外の出来事だった

 

「まさかもうできた?…ん?」

 

「それではラブライブは突破できません!」

 

「その曲だったら突破できると言うの!?」

 

「花丸の作詞よりはマシデース!」

 

「むっ!」

 

「でも…あの曲はAqoursには合わないような…」

 

「新たなチャレンジこそ新たなフューチャーを切り拓くのデース!」

 

「さらにそこにお琴を!」

 

「さらに無の境地ずら!」

 

「入るわけないでしょ!」

 

「まぁまぁ皆さんちょっと落ち着いて下さい。喧嘩はダメっすよここはもう一度話し合いまs…」

 

「「「「「碧(くん)は黙ってて!!」」」」」

 

「うっ…すいません…」

 

ーーーーーー

 

今考えれば1年生と3年生で曲をつくるのはかなり無謀かも知らない。それもそのはず趣味が違うため話もこじれる

 

「いいアイデアだと思ったんだけどな」

 

「もう少しちゃんと話し合ってみたら?」

 

「散々話し合いましたわ。ただ思ったより好みがバラバラで」

 

「バラバラか」

 

「確かに3年生と1年生全然タイプ違うもんね」

 

「でもそれを言い訳にしていたらいつまでもまとまらないし」

 

「ところで碧くんはどっちなの?」

 

「どちらでもありません。碧さんは1年生と3年生両方ともの好みが分かるそうです」

 

「そうなのか」

 

要するに板挟みだろう。しかしなぜ碧には両方の理解があるのだろうか

 

「私たちには決定的にコミニケーションが不足しているのかもしれません」

 

「前から1年生と3年生あんまり話してなかったもんね」

 

逆にその状態でよくここまで来れたなと思う

 

「善子ちゃんと花丸ちゃんは積極的に話す方じゃないし鞠莉ちゃんも果南ちゃんもああ見えて人見知りなところあるし」

 

「となると!」

 

「何か作戦でもあるんですか?」

 

「えぇここは私にお任せください!」

 

ーーーーーー

 

「「「「仲良くなる?」」」」

 

「そうですわ。まずはそこからです」

 

「曲づくりは信頼関係が大事だし」

 

「そうっすね。じゃないと始まりませんからね」

 

「でもどうすればいいずら?」

 

「任せて!」

 

果南には何か考えがあるようだ

 

「小さい頃から知らない子と仲良くなるには!」

 

 

 

 

「一緒に遊ぶこと!」

 

「ナイスボール!」

 

「おぉさすが果南先輩」

 

確かに手段としては悪くない。だが別にドッチボールじゃなくてもいい気はするのだが…まぁ細かい事を気にしても仕方ない

 

「さぁいくよ!」

 

「マリシャイニング!トルネード!」

 

鞠莉は野球選手も驚きの1球を投げ込み見事に善子の顔面に直撃する。そのボールは花丸とルビィの頭にぶつかってトリプルアウトになった

 

「あれ?」

 

「……はぁ」

 

ーーーーーー

 

場所は変わり学校の図書室

全員で本を読んでいる訳だ

 

「碧くんはなに読んでるずら?」

 

「これはねシェイクスピアのロミオとジュリエット」

 

「本当ずら!?」

 

こんな会話をしている1年生に対し3年生は

 

「う〜ん退屈」

 

「そうだよ海行こうよ海」

 

「読書と言うのは1人でももちろん楽しいずら。でもみんなで読めば本の感想が聞けて〜」

 

「寝てるの?」

 

「2人は長い話しが苦手出すので」

 

 

いろいろやって分かったこと

それはアウトドアな3年生とインドアな1年生と見事に分かれていると言うことだ。要するに真逆の存在である

 

「仕方ないですわね」

 

「何かあるずら?」

 

「こういう時は互いの姿をさらけ出すしかありません!」

 

ーーーーーー

 

ダイヤが提案したのは裸の付き合いつまり温泉である

とは言っても碧が女子風呂に入れる訳がなく1人孤独に温泉に浸かる

 

「俺だけ1人で寂しい〜」

 

女子風呂の方で何やら声が聞こえてきたがあまり気にしなかった

 

「はぁ〜本当に大丈夫なんですかね?」

 

本当に曲が出来るのか不安になってきた

 

 

 

 

 

 

全員が風呂から上がった途端急な雨が降ってき現在は雨宿り中

 

「結局なんだったんですの?」

 

「確かに何しに行ったんだか」

 

「マルはご満悦ずら」

 

「ルビィも」

 

「あちらが立てればこちらが立たず…まったく」

 

「余計に違いがはっきりしただけかも」

 

突然の雨だったため傘がないしかもこのままだと間違いなく歌詞なんて出来る訳がないさてどうしたものか

 

「近くに知り合いのお寺があるにはあるずらが」

 

「花丸さんそれほんと?」

 

ーーーーーー

 

お寺の住職に連絡をすると自由に使っていいそうだ

ここで1番びっくりしたのは電気が通ってなくロウソクの火だけが頼りだということ

 

「どどどどうする?私はへ、平気だけど」

 

すると建物から音がし果南はとっさに柱にしがみつく

 

「果南先輩ってこわがりなんっすね」

 

「他にすることもないし曲づくり?」

 

「でもまた喧嘩になっちゃったりしない?」

 

「曲が必要なのは確かなんだしとにかくやれるだけやってみようよ」

 

「そうですわね」

 

「意外とぱっと出来るかも」

 

「だといいずらね」

 

「歌詞は進んでるんですの?」

 

「歌詞と言えば確か」

 

「善子ちゃんがちょっと書いてるのこの前見たずら」

 

「何勝手に見てるのよ!」

 

せっかく歌詞があるのなら是非それを使いたいところだ

さてどこにあるのだろうか

 

「よかろう。リトルデーモン達よだがお前達に見つけられるかな?このヨハネ様のアークを!」

 

「あったずら」

 

「コラァァァ!」

 

あっさり善子の歌詞ノートを見つけ中を拝見していく

 

「こ、これは…」

 

「うらはなれせいきし?」

 

裏離聖騎士団(りゅうせいきしだん)!」

 

「この黒く塗りつぶされているところは何ですの?」

 

「ブラックブランク!」

 

「その通りすぎるな…」

 

正直これを使うのはかなり難しいぞ

 

ーーーーーー

 

あれから作詞を試みたがなかなか前に進まない

善子のブラックブランクに虫がついていたりロウソクの火が消えたりとトラブル続きで皆疲れ果てる

 

「一体私達どうなっちゃうの…」

 

「全然噛み合わないずら」

 

「このままじゃ曲なんて…」

 

全員の気持ちが下がり諦めかけたそんな時

 

「ピギィ!」

 

「ピギァ!」

 

と黒澤姉妹が悲鳴を上げた

 

「雨漏り?」

 

「どうするの?」

 

「こっちにお皿あった」

 

「今度はこっち」

 

あちこちで雨漏りしているのを全員で手分けしてお皿やコップなどを持っていく

 

 

それからしばらく雨の音が奏でる音を静かに聴いていた。コツン、コツン、リンと音も違えばタイミングも違う

 

今の自分たちみたいだ

 

なのになぜこんなに心を惹かれるんだろうか

全員の表情が変わっていく

 

「テンポも音色も大きさも」

 

「一つ一つ全部違ってバラバラだけど」

 

「一つ一つが重なって」

 

「一つ一つが調和して」

 

「一つの曲になっていく」

 

「マルたちもずら」

 

そして肩を組み合いお互いに笑い合う

 

「…信じられない。さっきまでバラバラだったのにこんな一瞬で…」

 

 

「……これがAqours…か」

 

碧は目の前の6人の輝かしさを身をもって理解した

 

「よーし今日はここで合宿ずら!」

 

「まじか!」

 

ーーーーーー

 

朝日が昇った時にはあんなに強かった雨は止んでいた

 

屋根の上に座り登る太陽を見る千歌

 

「千歌ちゃん」

 

「そんなところで何してるの?」

 

「輝いてる。なんか見えたんだ今何を言いたいか何を思っているのか私が私に問いかけていた答えが」

 

 

「千歌!」

 

「あ、みんな!」

 

「曲はできた?」

 

「バッチリですわ!」

 

目指せ予選突破と書かれたノートをこちらに向ける

表情からするにかなり自身があるようだ

 

「ほんと一時はどうなるかと思ったっすよ」

 

「ほんと碧もお疲れ」

 

説明会用の曲そしてラブライブ用の曲が完成し希望が見えてきた

後は2曲分の練習するのみ

 

「学校とラブライブに向けて!」

 

 

 

そんな時鞠莉の携帯に着信が入る




お気付きの方いるかもしれませんが途中でアイドルマスターネタを挟みました。わかる人だけわかるシリーズですね


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叶えたい夢

敵である東仙カイが現在戦闘不能ためしばらく戦闘がないので中盤までは原作ストーリーが続きます


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

「今度はなに?」

 

鞠莉が携帯を片手に大声で叫ぶ。一体どうしたと言うのだ

 

「いい知らせではなさそうですわね」

 

「実は学校説明会が1週間延期になるって…」

 

「そんな…」

 

「1週間って」

 

「翌週の日曜ってこと?」

 

「Yes.雨の影響で道路の復旧に時間がかかるので1週間後にした方がいいと」

 

「確かにその考えは分かるけど」

 

「でもよりによって」

 

「タイミング悪すぎるな」

 

「どうしたのみんな?その分もっといいパフォーマンスになるよう頑張ればいいじゃん」

 

屋根の上を歩きこちらの近くに寄ってくる千歌。危なっかしい上にこの状況を理解できていないようだ

 

「問題です!ラブライブの予備予選が行われるのは?」

 

「学校説明会の次の日曜でしょ?」

 

「ですがそんな時その説明会が1週延びると言う知らせが届きました。ラブライブ予備予選の開催日は変わりません」

 

「「2つが開かれるのはさていつでしょう?」」

 

「そんなの簡単だよ!…ん?うわぁぁぁ!」

 

「危なっ!」

 

とバランスを崩し屋根から落ちる千歌。しかし地面に落ちる寸前で千歌の周りに金色に輝くバリアーのようなものが現れ無傷で済んだ

 

「大丈夫?」

 

「同じ日曜だ!」

 

危うく死ぬところだったと言うのに発するのはその言葉かい!とツッコミたいところだ

 

「今の碧さんの力ですか?」

 

「いえ僕にあんな力はないです」

 

「と言うことは…」

 

「こんなことが出来るのは1人だけですよ」

 

 

 

 

 

「あぁ〜朝っぱらから何危なっかしいことしてんだよ〜」

 

大きなあくびをしながら曜と梨子の窓とは違う窓からその男神田零斗が姿を現した

 

「ん?なに?どうなってんの?」

 

ーーーーーー

 

今朝の一連の出来事は果南から大体は聞いて理解している。曲は完成したがラブライブの予備予選と学校説明会の日がかぶったとか

 

「ここがラブライブ予備予選が行われる会場」

 

「ここ?」

 

「山の中じゃない」

 

「今回はここで特設ステージを作って行われることになったのですわ」

 

ラブライブ予備予選を終えてから学校説明会に間に合うかどうか全員であれこれ調べてみるがとても間に合うような距離じゃない

 

「到底間に合いません」

 

「空でも飛ばなきゃ無理ずらね」

 

「フフフッならこの堕天使の翼で!」

 

「おぉその手があった」

 

「堕天使ヨハネの翼で大空から会場入りずら」

 

「嘘よ!嘘!常識で考えなさい!」

 

「そうずら?」

 

「ふーん」

 

「あんた達!わざとやってるでしょ!?」

 

 

ルビィと花丸まさかのドS発言に笑いをこらえる零斗と碧

 

「そうだよ!空だよ!」

 

「…えっ?」

 

「空?」

 

千歌の考えは小原家の力でヘリを用意しそのままひとっ飛びという考えだ

 

「さすが千歌っち!その手がありました!すぐヘリを手配して…と言えると思う?」

 

「ダメなの?」

 

「Of course!パパには自力で入学希望者を100人集めると言ったのよ!今更力貸してなんて言えまセーン!」

 

というわけで小原家の力を借りるのは不可能ということになった。しかし千歌にはもう1つの策があった

 

「なら…零斗くん!」

 

「ん?」

 

「ちょっとお願いがあるんだけど〜」

 

「ゼロに変身して連れてってくれと言うつもりだろ?」

 

「そうそう分かってるじゃん!」

 

「うん。断る」

 

「えぇ!なんで!?」

 

「ダメなものはダメだ!」

 

[俺は別に構わないぞ]

 

(こういうのは自分たちでなんとかしないといけないんだよ)

 

ウルトラマンの力はそんなことのために使うものじゃない。いくら千歌の頼みでもそれを認めるわけにはいかない。厳しいようだがAqoursが進化するためには自分たちの力でなんとかしなければならないのだ

 

「空がダメなら海は?」

 

「船ですわね」

 

「うちはダメだよ。日曜仕事だし」

 

果南の家の船もダメで最後の頼みの曜の父の船もダメという八方塞がり状態になった

 

「なら俺が力を貸しますよ」

 

「ほんと!?」

 

「碧くんも船持ってるの?」

 

「いえそんなにお金持ちじゃありませんよ。だからゴモラの背中に乗って〜」

 

「いやさすがにそれは…」

 

「無理だろ」

 

「えぇ!なんでですか?」

 

「普通に考えて怪獣が現れたら学校説明会がなくなるだろ?」

 

「……たしかに」

 

「現実的に考えて説明会とラブライブ予選2つのステージを間に合わせる方法は…1つだけ」

 

「1つ…」

 

「あるの?」

 

「えぇ予備予選出場番号1番で歌った後すぐであればバスがありますわ」

 

「ほんと?」

 

「ただしそのバスに乗れないと次は3時間後つまり予備予選で歌うのは1番でなければいけません」

 

「それってどうやって決めるの?」

 

「そ…」

 

「それは!」

 

ーーーーーー

 

出場番号を決めるのは抽選だった。確かに基本的にどの部活の大会でも抽選が主流であろう

 

零斗と碧は抽選会場には行かずお留守番をしていた

そのため結果は後から聞いたのだがなんと抽選に参加したのは善子だそうだ。あの悪運の持ち主の善子に引かせるとは思ってもいなかった。結果は案の定24番というど真ん中

 

そのため我々はラブライブか学校説明会のどちらかを選ばないといけなくなった。当然両方共に参加したい、が現実を考えるとそうは行かない。全員は悩みに悩んだ結果1つの案が出された

 

「2つに分ける?」

 

「うん。5人と4人二手に分かれてラブライブと説明会両方で歌うそれしか無いんじゃないかな」

 

「でも…」

 

「それでAqoursと言えるの?」

 

「それに5人で予選を突破できるか分からないデース」

 

確かにこれなら両方ともに出場ができる。があまり良い作戦ではないのも事実

今時点これ以外に方法がないのだ

 

 

ーーーーーー

 

「ほんとうによかったのかな」

 

「よくはない…けど最善の策をとるしかない。私たちは奇跡は起こさないもの。この前のラブライブの予選の時も学校の統廃合の時も…だからその中で1番いいと思える方法で精一杯がんばる」

 

ガードレールを超えみかん畑の近くにいく梨子

 

「それが私たちじゃないかって思うの」

 

「そうだね…あっ」

 

「どったの?」

 

千歌の視線の先にはたくさんのみかんと畑用のモノレール

 

「もうこんなに実ってるんだ」

 

「そりゃ内浦のみかんはおいしくて有名だもんね」

 

「俺なんて朝昼晩みかん食べてるからね」

 

「嘘でしょ?」

 

「嘘です」

 

なんてしょうもないことを言っていると

 

「みかん!みかんだよ!」

 

「千歌ちゃん?」

 

「千歌?」

 

「みっかーーーん!」

 

ーーーーーー

 

そして学校説明会当日

つまりラブライブの予備予選の日でもある。Aqoursは二手に分かれて歌うことになっている

 

ラブライブ予選に千歌、曜、梨子、ルビィ、ダイヤ

学校説明会に花丸、善子、果南、鞠莉

マネージャーの2人は零斗がラブライブ予選に碧が学校説明会の担当となった。そしてまもなく本番が始まる

 

 

 

「志満さん美渡さんこんにちは」

 

「あら零斗くんも来てくれたのね」

 

「マネージャーですから」

 

「学校の方には行かなかったの?」

 

「あっちにはもう1人のマネージャーがいますから」

 

「えっ?もう1人?」

 

「あっ…千歌から聞いてませんか?じゃあ今度紹介しますね」

 

高海家の方々と話しをしていると会場の照明が消えAqoursの5人が登場した

 

「みんな!」

 

「頑張って!」

 

だがメンバーが少ない分迫力に欠けてしまうのか周りからの拍手が少ない。観客席から見ていても千歌たちが不安げな表情をしているのがよくわかる

 

 

 

 

 

「勘違いしないように!」

 

「やっぱり私達は1つじゃなきゃね」

 

そこには今学校にいるはずの4人の姿があった。これは一体どういうことだ?

 

「あっいたいた。零斗先輩」

 

「碧!お前どうして?」

 

「やっぱり9人でやらないと意味がないってことになったんですよ」

 

「そうか…」

 

「零斗くん彼は?」

 

「あっそうそうこいつがもう1人のマネージャーです」

 

「この人たち誰ですか?」

 

「千歌のお姉ちゃんの志希さんと美渡さんだ」

 

「おぉ!はじめまして如月碧です」

 

「はじめまして碧くん」

 

「よろしくね」

 

「はい!」

 

そして9人揃ったAqoursのステージが始まった。1年生と3年生でつくり上げた曲

 

 

《MY 舞☆TONIGHT》

 

 

1年生と3年生だからこそつくることが出来た

そこには全員の個性が詰まっている

 

踊れ踊れ

 

熱くなるため

 

ひとは生まれたはずさ

 

 

 

 

 

ラブライブ予選を無事に終わらせることができた

 

ーーーーーー

 

だがこれだけでは終わらない。ここからが本当の勝負だ

9人と合流し勢いよく走り出す

 

 

「ちょ…まさか」

 

「学校説明会に」

 

「間に合わせるつもり?」

 

その通り全員で学校説明会に参加するために

 

クラスメイトが所有しているみかん畑を経由して学校まで一気に向かう。そうすれば説明会に間に合う、最後まで諦めなかった千歌のアイデアだ

 

「おぉこれがね〜」

 

みかん農家で使われるモノレールを貸してもらえるのことになったのであとはこれを使って学校付近まで一直線だ

 

全員が搭乗し果南がエンジンをかけた。が

 

「冗談はよしこさんずら」

 

「ヨハネ」

 

何というか全くと行っていいほど進んでいない

 

「これなら歩いた方が早いんじゃ…」

 

「って言われても仕方ないないんだけどね」

 

「もっとスピード出ないの!?」

 

果南がハンドルを力強く動かした時

 

 

ガチャン!

 

嫌な音がした

 

「取れちゃった…」

 

「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」

 

そのまま猛スピードで坂を下っていき気がついたらもう見えなくなっていた

 

 

「おぉ早いな〜」

 

「感心してる場合じゃないっすよ!早く俺たちも行かないと」

 

「あぁそうかじゃあ走るぞ!」

 

2人もみんなの後を追いかけて走り出すがしばらくして

 

「おーい!何やってんだ遅いぞ!」

 

「はぁはぁ…ちょ…俺…普通の人間…なんですけど…」

 

「それ俺が普通の人間じゃないみたいじゃないか」

 

[まぁ俺がいるからな]

 

確かにその通りだ

しかしこのままだと追いつかない。しょうがない最終手段だ

 

<碧貸せ>

 

「…へぇ?」

 

何のことか分からぬまま碧は零斗に肩をかける

 

<飛ばすぞ!>

 

体をゼロに託しあとは自前の身体能力で学校まで走り抜けた

 

ーーーーーー

 

不可能だと思われたラブライブと学校説明会の両立をAqoursはやり遂げたのだ。それは最後まで諦めたかったことの結果である

 

今度は我々2年生が輝きをテーマにつくり出した新曲

 

 

《君のこころは輝いてるかい?》

 

今みらい

 

変えてみたくなったよ

 

だって僕たちは

 

まだ夢に

 

気づいたばかり

 

 

 

 

 

 

 

「どっちにするかなんて選べないし。どっちも叶えたいんだよ」

 

「だから行くよ!諦めず心が輝く方へ!」




今回は短めでしたね。まぁカットする部分が多かったですから
というわけで次回は第4話
次の戦闘は4話完結した後ぐらいを予定してます


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生徒会長の悩み

Aqoursのライブに参加したことないので一度でいいから参加してみたいですね


今日は先日行われたラブライブ予備予選の結果が出る日

みんな不安と緊張しているのに対し1人だけ例外がいた

 

「ずいぶん機嫌いいですわね」

 

「こんな時に」

 

「もしかして忘れてるのかも」

 

「その可能性が高い気がする」

 

「Really?」

 

「まぁ、あいつならやりかねないな」

 

「千歌ちゃん今日何の日か覚えてる?」

 

「ラブライブ予備予選の結果が出る日でしょ?」

 

燃えるゴミの日とか言われたらどうしようかと思っていたがそんな心配は無用で千歌はちゃんと覚えていた

 

「緊張しないの?」

 

「全然!だってあんなに上手くいってあんなに素敵な歌を歌えたんだもん絶対突破してる」

 

「昨日聖良さんにも言われたんだよ」

 

鹿角聖良。北海道に住むスクールアイドルSaint Snowのメンバー

どうやらその彼女にお墨付きをもらったらしい

 

「そりゃ安心だな」

 

「誰なんです?その聖良って人は」

 

「あとで説明するよ」

 

「いつの間にそんな仲良しさんに?」

 

確かにそれもそうだ。そうこうしているとパソコンに通知が入る。このタイミングということは間違いなく予備予選の結果だ

 

 

「緊張するずら」

 

「いきます!」

 

エンターキーを押すと1番最初に出てきたのはNo.24Aqoursの文字だった。つまりトップ通過である

 

「やったずら!」

 

「うむ!良きに計らえ!」

 

嬉しいさのあまり果南に抱きつく花丸

 

「鞠莉!」

 

善子とハイタッチをし決めポーズをする鞠莉

嬉しさを全面出して喜ぶ

 

「ダイヤさんも!」

 

千歌の差し出した手をたたくダイヤ

 

「はぁ〜これで一安心だな」

 

「そうっすね〜よし!記念にやっちゃおうかな!」

 

「え?何を?」

 

ーーーーーー

 

「これは一体…」

 

「どうした?エース」

 

「ヤプールが別の宇宙の地球で何やら不穏な動きを見せているようです」

 

「ヤプールが?奴はギンガとビクトリーともに倒したはずじゃなかったのか?」

 

ここはM78星雲光の国。宇宙警備隊のウルトラマンエースとウルトラセブンは宇宙の異常を調べている

 

「えぇしかし復活を遂げたようです」

 

「それはまずいな」

 

2対のウルトラマンの目の前に現れたのは胸に勲章であるスターマークが特徴のウルトラマン。宇宙警備隊隊長ゾフィー

 

「こことは別の宇宙となると我々が駆けつけるのはなかなか困難だ」

 

「しかしこのままヤプールを野放しにするわけには」

 

「いえ、もしかしたら心配ないかも知れません」

 

「どういうことだ?」

 

「ヤプールのいる地球にはゼロがいます」

 

「ゼロが?」

 

「えぇ報告によると地球人の少年に憑依してるそうです」

 

「そうか、ならヤプールはゼロとその少年に任せよう」

 

「頼んだぞゼロ」

 

ーーーーーー

 

ガチン!ウィーーン!

 

 

「とは言ったものの…」

 

机に突っ伏している千歌。また新たな問題発生か?

 

「今度はなに?」

 

「ほら説明会とラブライブと2つもあったでしょ?だからお金が…」

 

「この前1000円ずつ入れたのに」

 

 

ギィギィギィギィ!バチン!バチン!

 

 

「もう無くなっちゃったの?」

 

「うーん。困ったな」

 

「このままだと予算が無くなって〜」

 

アヒルボードで東京に行く羽目になる。いや無理だ

 

「いくら残ってるの?」

 

確認のため梨子が貯金場を上に上げると一枚のコインが出ていた

 

「おーう!綺麗な5円デース!」

 

 

ガシャン!ガシャン!ガシャン!

 

 

「ごごご…」

 

「5円!?」

 

「御縁がありますように」

 

「So happy!」

 

「言ってる場合か!」

 

「どうしたんです?」

 

「何か悩み事でも?」

 

「いえ果南さんも鞠莉さんもずいぶん皆さんと打ち解けたと思いまして」

 

「果南ちゃんはどう思うずら?」

 

「そうだね〜」

 

「果南ちゃん…」

 

 

ガチャ!ギーーン!

 

 

「…つかさっきからうるせー!何やってんだ!」

 

「あっちょうど良かった。完成したっすよ」

 

「えっ?」

 

さっきからうるさかったのは部室の端っこの方で碧が何かを発明?していたかららしい

 

「先輩これ被ってみてください」

 

「碧くんこれは?」

 

碧が差し出してきたのは何とも変な形をしたヘルメットのようなものだった。あまり被りたくはないが…

 

「これでいいのか?」

 

「オッケーです。よしじゃあ試してみましょう」

 

「えっ?何を?」

 

「おーい!ゼロ!聞こえます?」

 

[何だ?聞こえてるぞ]

 

ゼロが言葉を発した。特に何か変わった様子は無さそうだが…否零斗ではなく周りにいる連中の表情が固まっていた

 

「ゼロの声が聞こえる!」

 

「すごいずら!」

 

「どうなってるの?」

 

[うそ?聞こえるのか?]

 

「うん!聞こえてるよ」

 

「フフフッこの僕にかかればこんなもの朝飯前!」

 

どうやらこのヘルメットを被るとゼロの声が外に漏れるらしい。まさかこんな特技を持ってる奴がいたとは

 

「じゃあこれで私たちも気軽にゼロとお話ができるんだね!」

 

「なんか嬉しいね」

 

「良かったなゼロ」

 

[まぁな]

 

ーーーーーー

 

あの後5円玉を清めたりと神頼みをしてみたが最終的にバイトを探す羽目になった

一難去ってまた一難と言ったところ、ため息をついていると

 

「あら?今度はなんですの?」

 

「あっはい」

 

「お腹痛いんですか?」

 

「違います!…いえ何か見てらしたような」

 

「内浦でバイト探してるんですよ」

 

「なら沼津の方がいいかも知れませんわね」

 

確かに沼津の方が内浦よりバイトは充実している

 

「だったら色々あるよカフェとか!」

 

なるほど悪くない

 

「お花屋さんにとか!」

 

女の子の憧れの1つ

 

「変わったところだと写真スタジオのモデルさんとか!」

 

やはりいっぱいあるな

 

「おぉ!なんか楽しそう!」

 

「でしょ!」

 

「バイトは沼津に決定!」

 

「いぇい!」

 

バイトの話が盛り上がってきた時に彼女は動いた

 

「ぶっぶーですわ!安直すぎですわバイトはそう簡単ではありません!たいてい土日含む週4日からのシフトですので9人揃って練習っていうのも難しくなります!」

 

「だいたいなんでも簡単に決めすぎてはいけません!ちゃんとなさい!」

 

ど正論を言われてしまった。確かに考えが甘かった

 

ダイヤの言葉に考えを改めている中こちらを覗く2人の影があった

 

ーーーーーー

 

フリーマーケット

公園などを会場にし不要になったものなどを安価で販売すること

我々もフリーマーケットで資金集めをしようとダイヤが提案したのだ

 

「これならあまり時間も取られずお金も集まりますわ」

 

「すごいお姉ちゃん」

 

「ダイヤさんはこんなことも思いつくずらね」

 

「さすがダイヤさん!」

 

「それほどでもありますわ!」

 

「貴方にこの堕天使の羽根を差し上げましょう」

 

「光栄ですわ」

 

何を考えたのか分からないが一人で笑い出すダイヤ

そして遅れて千歌が姿を現した

 

「おい…」

 

「千歌先輩?」

 

「その格好…」

 

「美渡ねぇの会社で使わなくなったからってどう?」

 

みかんの着ぐるみを着た千歌がいた。一体これは何の目的で作られたものなのだろうか

 

「みかんのお姉ちゃん」

 

みかんのお姉ちゃん多分千歌のことだろう。小さい女の子がぬいぐるみが欲しいとお願いしてきたのだ

 

「これいくらですか?」

 

「え?どうしようかな」

 

まだ値段設定をしていなかった

 

「でもこれしかないけど…」

 

女の子がポケットから取り出したのは5円玉

千歌は少し困った顔をしたが

 

「まいどあり!」

 

5円で売った

 

「やった!倍だよ」

 

「ナイス!千歌!」

 

「何を言ってくれてるんですの?ちゃんとなさい!Aqoursの活動資金を集めてるためにここに来てるのでしょ。まずは心を鬼にしてしっかり稼ぎませんと!」

 

「だって…」

 

やはりこの人はかなり厳しいな…

 

「すみません。これ1000円でいいかしら」

 

「みてなさい!」

 

そこからはすごかった。ダイヤの迫力ある対応で次々と商品が売れた。のだが結果的にそこまでの成果は得られなかった

 

ーーーーーー

 

曜の紹介で伊豆・三津シーパラダイスという水族館でバイトすることになった

売店の担当は千歌、ダイヤ、花丸、零斗

 

「きつねうどんお待たせしました」

 

「うどんもう一丁!」

 

「マルは麺苦手ずら」

 

「そうだったんだ」

 

「ほら!のんびりしている暇はありませんわよ!」

 

「怒られちゃった」

 

[怒られちゃったじゃねーだろ。ちゃんとやれよ]

 

「はい」

 

「ゼロさんにも怒られてるずら」

 

「うぅ…」

 

碧のつくったヘルメットをかぶって仕事をしているためゼロの声は他の人にも届く

ダブルで怒られ落ち込んでいると急にダイヤの様子が一変する

 

「ち、千歌さん」

 

「は、はい?」

 

「今日はいい天気ですわね」

 

謎の発言にかなり動揺する千歌

 

「花丸さんうどんはお嫌い?」

 

「…!?!?」

 

「零斗さんそれにゼロさんいつもウルトラマンの業務お疲れ様です」

 

「[なっ…]」

 

明らかに様子がおかしいダイヤ流石に不審すぎる

 

「なに?何かあった?あったずら?」

 

「わからないずら、けど多分あれは…」

 

「間違い…」

 

[ないな]

 

 

「「「[すっごい怒ってるずらぁ〜]」」」

 

ーーーーーー

 

売店の仕事がひと段落ついたのでダイヤは清掃のお手伝いに向かった

 

「ダイヤさん」

 

「売店の方はいいの?お姉ちゃん」

 

「お昼過ぎて少し人が減ったのでこちらの手伝いに来たのですわ」

 

「仕事熱心っすね」

 

すばらしい心意気である

ちなみにこちらの担当は梨子、ルビィ、碧である

 

「それは何ですの?」

 

「アシカちゃんのご飯です」

 

「トレーナーさんに調教用の笛も借りたんだ」

 

するとタイミング良いところにプールからアシカが上がってきた

鳴いているようだがなにを言っているのかさっぱり

 

「ご飯が欲しいって言っているのですわ」

 

「でもアシカさんって近くで見ると」

 

「思ったより大きいのね…それに犬っぽい!」

 

「おぉ…」

 

アシカと目を合わせた瞬間突如アシカがこちらに向かってくる

おそらく餌が欲しいのだろうが恐怖でそれどころではない

 

「あっ!しまっ!」

 

 

ジャボーン!

 

 

梨子とルビィは高いところに逃げたのだが碧は足を滑らせプールに落ちた

 

「「碧くん!」」

 

「行けませんわ!」

 

ルビィが落とした笛を拾い上げ勢いよく吹く

 

「静かに!プールにお戻りなさい!」

 

ダイヤがそう言うとアシカは静かにプールに戻っていった

 

「すごい」

 

「さすがお姉ちゃん」

 

「ふぅ…ってダメですわ。こんな風にしてたらまた堅いと思われて…はぁ」

 

 

「碧さん!大丈夫ですか!?」

 

「えぇ何とか」

 

ダイヤの手を借りてプールから上がる碧

 

「死ぬかと思った……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

「な、何ですの?」

 

「バトルナイザー落とした…」

 

「え?バトルナイザー?」

 

プールに落ちた時バトルナイザーも一緒に落としてしまったようだ

すると

 

「あっアシカさん」

 

先ほどのアシカが現れ落としたバトルナイザーを届けてくれた

 

「おぉ!ありがとう!」

 

アシカは本当はいい子だった

 

ーーーーーー

 

「こ、これは…」

 

「零斗くん?」

 

「なに?この泡の量は…」

 

「早くキレイになるように洗剤全部入れたずら」

 

「かしこい!」

 

「まずいぞこんなところダイヤさんに見られでもしたら…」

 

頭を抱えていると花丸が持っていたお皿が手から外れる

 

「「「あっ!」」」

 

その皿は運が良いのか悪いのかダイヤの頭部に被る形で止まる

 

「3人ともお気をつけなさい」

 

「「「はーい」」」

 

ーーーーーー

 

「お姉ちゃんが変?」

 

「なんかすごい怒っていたような」

 

「悩んでいたような」

 

「あれは闇に染まりし者の微笑み」

 

どうやら他のところでもダイヤの不審な点があったようだ

 

「うーん謎だ」

 

 

その後果南と鞠莉に呼び出され真実を告げられる

 

「ダイヤちゃん?」

 

「うん。みんなともう少し距離を近づけたいってことなんだと思うけど」

 

距離を近づけたいと思うあまり空回りしてしまったわけだ。こう言うのを本末転倒と言うのだろうか

 

 

 

 

それからしばらくしてちょっとした事件が起きた。水族館に来ていた幼稚園生が自由に遊びだしたのだ

 

「わっ!なにこれ!」

 

「どうしよう!どうしよう!どうしよう!どうしよう!」

 

[落ち着けって、落ち着かせないといけないのはあっちだろ?]

 

「こうなったらゴモラを使って…」

 

「アホか!なに考えてんだよ!」

 

無邪気な子供たちに泣き出す子もいた、なぜか近くでルビィも泣いていた。もう収集がつかなくなってきたそんな時だった

 

 

ピピーーー!

 

 

どこからともなく笛を鳴らす音が聞こえてきた

 

「さぁみんな!スタジアムに集まれ!」

 

「園児のみんな走ったり大声を出すのは他の人に迷惑になるからぶっぶーですわ。みんなちゃんとしましょうね」

 

幼稚園児を大人しくさせたのはダイヤだった

ダイヤの真面目なところがこの状況を丸くおさめたのだ

 

 

ーーーーーー

 

「結局私は私でしかないのですわね」

 

「それでいいと思います。私ダイヤさんはダイヤさんでいて欲しいと思います。確かに果南ちゃんや鞠莉ちゃんと違ってふざけたり冗談言ったりできないなって思うこともあるけど」

 

「でもダイヤさんはいざとなった時頼りになって私たちがダラけている時は叱ってくれる。ちゃんとしてるんです!」

 

「だからみんな安心できるしそんなダイヤさんが大好きです。ね!」

 

笑顔を見せる。みんな一緒なのだ

 

「俺たちにはダイヤさんのような人が必要なんです。だから」

 

「だからこれからもダイヤさんでいて下さい!」

 

「私はどっちでもいいのですわよ。別に」

 

2人はクスクス笑っていたが何かあるのだろうか、

 

「せーの!」

 

 

【 ダイヤちゃん!!】

 




碧が発明したヘルメットはウルトラマンジードの本編で星雲荘の中で被ってたものに近いですが今作のはジード本編のよりも小さいです
如月碧は実は理系の天才なんです。まるでどこぞのてぇんさい物理学者ww


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ヤプールの陰謀

最近更新頻度が上がってますね
名作よしりこ回ですがあまり触れません。なので本編と同時並行で進んでると考えてください

そして今回は前半はただのギャグパートで後半はシリアス展開となってます


ここ最近雨の日が続いているため安全第一を考え練習を早めに切り上げている

地区予選も近く入学希望者も50人を超えてきているのになんとも災難な話だ

 

「まぁ気持ちは分かるけど安全第一今日のところは終わりにしよう」

 

「はい」

 

「なにこれ」

 

「カイロ?」

 

「待てばカイロの日和ありって言うしね」

 

はぁ…

 

 

 

というわけで今日は早めに解散となった

ありがたいことに千歌家の車に乗せてもらえるそうだ

 

「善子ちゃんと碧くんは」

 

「嵐が堕天使の魂を揺さぶる…秘めた力がこの羽に宿る!」

 

「ふざけてる場合じゃないよ」

 

「拠点は至近距離にあります。いざとなれば瞬間で移動できますので」

 

「というわけなんで僕らは歩いて帰りますね」

 

善子も碧も家が近いため車で送ってもらうまでもない。本当に家はすぐそこなのだ

 

「胸騒ぎがするこの空…最終決戦的な何かか始まろうと…」

 

独り言を呟いていると傘が風に煽られ飛ばされていった

 

「あぁ…気をつけて帰れよ善子」

 

「ヨハネ!」

 

いつもの返事を聞けたところでその場を後にした

 

ーーーーーー

 

千歌の家でラブライブの作戦会議が行われるためみんな千歌の家に集まった。なんか外がやかましいが

 

「騒がしいですわよ」

 

「梨子ちゃんがしいたけと目があって触れるかもって」

 

「ほんと!」

 

「どうぞどうぞ」

 

「あぁ……」

 

千歌に連れられ再チャレンジを試みる

 

「ワォン!」

 

「ひいぃぃ!ダメぇ!やっぱり無理!」

 

「う~ん…しいたけ梨子ちゃんの事大好きだと思うんだけどな~」

 

「そんな事無いでしょ!?」

 

「そんな事ある犬は見ただけで敵と味方を見分ける不思議な力があるって」

 

「えぇ?」

 

すると果南から始まりの声がかかる

 

「いい加減始めるよ~」

 

「はーい」

 

「ふぅ~」

 

「ワン!」

 

「はっ!?」

ーーーーーー

 

「今日こそ決めないと!」

 

「あんまり時間ないっすもんね」

 

「分かってるずら…」

 

「でもテーマって言われると…」

 

「かと言って、暗黒というのはあり得ませんけどね…」

 

暗黒とは分かる通り善子のアイデア

 

「どうしてよ!?」

 

「堕天使と言えば暗黒。Aqoursと共に歩んだ、暗黒の堕天使ヨハネの奇〜」

 

「やっぱり輝きだよ!」

 

「聞きなさいよ!」

 

「まぁ"輝き"って言うのは、千歌が始めた時からずっと追いかけて来てるものだしね」

 

「ですが、Aqoursの可能性を広げる為には、他にも模索が必要ですわ」

 

最近だと珍しいガラケーをいじりながら見せて来たのは北海道のスクールアイドルSaint Snowのライブ映像

 

[Saint Snowか]

 

「前見た時とはまた違った感じだな」

 

「1つにとどまらない多くの魅力を持っていなければ全国大会には進めませんわ」

 

「そうだね、次はこの前突破出来なかった地区大会」

 

「何か新しい要素が欲しいよね」

 

目新しさを考えている時どこからかいびきが聞こえてくる。まさか誰か寝ているのか?

 

「またこんなメガネでごまかして…あれ?」

 

寝ていたのは鞠莉でメガネの上に目がプリントされているシールを貼っていた。どんだけ寝たかったんだろうか

 

「待てば海路の日和ありだって」

 

「はぁ…」

 

「鞠莉ちゃん長い話とか苦手だから、ね善子ちゃん」

 

「ワン!」

 

「うわっ!」

 

さっきまで善子がいた場所にはしいたけが鎮座していた

 

「善子ちゃんがしいたけちゃんに!」

 

「そんなわけでないでしょ!?」

 

「騒がしいデスネー」

 

花丸の携帯に善子からの連絡が入る

 

「天界の勢力の波動を察知したため現空間より離脱…」

 

「どゆこと?」

 

「さぁ…?」

 

「要するに帰るってことずら」

 

[俺に気づかれずに帰るとはな…]

 

ーーーーーー

善子が帰りしばらく話し合いをしたがやはり決まらずその日は解散

特にすることもないのでまっすぐ家に向かう

 

「ただいま〜」

 

一人暮らしなのにとりあえずただいまと言ってみる。もう慣れた

ラブライブ予選はどうすべきなのかしばらく1人、否ゼロの2人で考えていると

 

ピンポーン!

 

「ん?なんだ?」

 

[誰か来たぞ]

 

「誰だ?千歌か?それとも曜?」

 

今日は来客の予定は入っていないが一体…

 

「今開けますね」

 

ガチャ…

ドアを開けたそこに立っていたのは…茶色い髪にポニーテールをした綺麗な女性

 

「零ちゃーーーーん!!!」

 

「なっ!なんで姉ちゃんがここに!?」

 

ーーーーーー

 

突然家に上がり込んで来たこの女性は神田鈴。零斗の実の姉である

どうゆう人間かと言うと超能力者なのではないかと思うほどすごい人だ。別に手から炎を出したり瞬間移動ができるわけじゃない、昔から見ただけでその人の本性を暴くことができる。そう洞察力が鋭いのだ

 

「どうなって…」

 

[姉なのか?]

 

「そうなんだが…親父と母さんのところにいるはずじゃ…」

 

今はテレビを見てくつろいでいる。もう何がなんだがさっぱり

考えていてもどうにもならないため携帯を取り出しすぐさまアメリカの両親の家に電話をかける。国際電話など気にしてられるか!

 

「あっもしもし母さん?俺だけど…」

 

「俺だ」

 

「げっ!親父…」

 

「ちょうど良かったお前に言っておきたいことがある」

 

 

「な、なんですか…」

 

 

「娘は絶対にやらんぞぉぉぉぉ!!」

 

ブチッ…

切られた。なんなんだこの人は

 

再び電話をかける今度はちゃんと母の携帯にだ

 

「問題です私は一体誰でしょう?」

 

「一番 楊貴妃 二番 クレオパトラ 三番 ヘァ!!」

 

「…もしもし母さん?…」

 

「あら零斗どうしたの?そんな疲れた声で」

 

「そりゃ疲れるだろ!頼むから電話ぐらい普通に出てくれ!こっちはただでさえ大変なのに!」

 

「なんで?」

 

「姉ちゃんだよなんかこっちに来てるんだけど」

 

「あぁ〜それはね〜」

 

 

ーーーーーー

 

「お母様お母様、零ちゃんは日本でいったい何をしているのですか?」

 

「それはねお前に隠れて日本の女の子とね…ふへへへへへへへへへ、とってもいやらしいことをいっぱいしているのさ〜!」

 

「あ〜れ〜」

 

ーーーーーー

 

「って言ったら会いに行くって言って聞かなくって」

 

「母さんの仕業か…」

 

「まぁそういう訳だからしばらく鈴のことお願いね」

 

「どういう訳ですか!?」

 

「あっそうだ今スクールアイドルのマネージャーやってるんでしょ?頑張ってね」

 

 

ブチッ…

ブーブーブー

 

 

「えぇ…それだけですか?」

 

[零斗の親って変わった人だな]

 

「はぁ…」

 

大きなため息をつく。しかしこのままでは話が先に進まない

さてどうするか

 

「姉ちゃん何しに来たのさ」

 

「何って普通に遊びに来ただけよ」

 

「用がないならアメリカ帰ってくれこっちは忙しいんだから」

 

「忙しいって?」

 

「マネージャーの仕事があるんだよ、それで〜」

 

「マネージャー!?何の?」

 

母は知っていたが姉は知らないようだ

 

「浦の星のスクールアイドルのマネージャー。ほら千歌と曜と果南さん覚えてるだろ?あいつらとやってるんだよ」

 

「懐かしいな〜千歌ちゃんと曜ちゃんに果南ちゃん元気にしてる?」

 

「びっくりするほど元気だよ」

 

「そっか〜」

 

結局その日はAqoursの話を一日中姉に話すことになった

 

ーーーーーー

 

「ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、そこでみんな近づいて、はい!」

 

練習の甲斐あってか以前よりも随分と成長しているのが分かる。地区大会までもう少しなので気合も入る

 

「ではもう一度と言いたいところですが」

 

「日が短くなってるからね」

 

「怪我するといけないしね、あとは沼津で練習する時にしよう」

 

この時期は太陽が沈むのが早くなってしまうのだ

不本意だが今日はここまでのようだ

 

「じゃあ終わり!?」

 

「うん。どうしたの?」

 

「へっ?いやぁちょっと…私今日は先帰るね〜」

 

「えっまた?」

 

「なにかあったずら?」

 

「そういえばこのところ練習終わるとすぐ帰っちゃうよね」

 

「…何かあるんっすかね?」

 

「そうだな…」

 

ーーーーーー

 

次の日

ちょっとした事件が起きた

 

「ノクターン…」

 

「ライラプス…」

 

「「うぅ…とってこい…はぁ」」

 

校庭で謎の行動をとる梨子と善子。謎すぎる

 

「シンクロ?」

 

「でもどうして2人が」

 

「まさか悪霊に取り憑かれたずら」

 

「なんかちょっと善子ちゃんぽいね、花丸ちゃん」

 

「ずらん!」

 

「なんだありゃ…」

 

「一体どうなって…」

 

 

 

「零ちゃーーーーん!!」

 

嫌な予感がした。いや気づいた時にはもう遅かった

向こうから姉である鈴がこちらに走ってくるのだ

 

「ちょっ!姉ちゃん!何やってんの!?ぐはぁ!」

 

姉からの体当たりをくらい吹き飛ぶ零斗

 

「ね、姉ちゃん?」

 

「あら、久しぶりね!千歌ちゃん曜ちゃんに果南ちゃん」

 

「まさか!」

 

「鈴さんですか!?」

 

「うん!2年ぶりぐらいね」

 

「零斗さんの姉さんですか?」

 

「はい、そうなんです。どうしたんだよ急に」

 

「せっかく来たんだら千歌ちゃんの家にご挨拶に行ってきたからそのついで」

 

「志満ねぇのところに?」

 

「えぇ同い年だからね〜」

 

えぇ!?

 

鈴を知らない鞠莉、ダイヤ、花丸、ルビィはかなり驚いていたが、そうなのだ実は鈴と志満さんは同い年

 

「うわぁ〜可愛い子たちいっぱいいるね〜おっとそっちにはイケメンさんもいるし」

 

「あっ…あ、あ…」

 

イケメンとはこの場合碧のことだが、当の本人は鈴を前に硬直していた

 

「あそこにも2人いるけど」

 

「あれはそっとしといてあげて」

 

その日結局梨子と善子には姉の存在を知らせられなかった

 

「んで?何しにきたの?今日帰るんだろ?」

 

「うん。だから会いに来たのよ」

 

「えっ?もう帰っちゃうんですか?」

 

「せっかく久し振りに会えたのに」

 

「鈴さん…」

 

「大丈夫よ。また会えるから心配しないで、さてそろそろ行かないと電車に乗り遅れちゃうわね」

 

「私も行きます!」

 

「私も!」

 

「じゃあ私も!」

 

千歌と曜と果南がすぐに手を挙げた

 

ーーーーーー

 

沼津駅の改札前

 

「じゃあね、みんなまた会いましょ」

 

「姉ちゃんも元気でやれよ」

 

「千歌ちゃんたちもスクールアイドル頑張ってね!応援してるから!」

 

「「「ありがとうございます!」」」

 

改札を通りホームに向かっていく途中鈴はもう一度こちらを向いた

 

「じゃあね零斗!それにウルトラマンさんも!」

 

「[なっ!?バレてた!]」

 

この人は本当に侮れないな…そう感じた

 

ーーーーーー

 

「さぁ始めるぞ!」

 

突如空が割れその中から黒い巨大な影が姿を現わす

 

「いけ!ドラゴリー!」

 

突如現れた怪獣は住宅街のど真ん中に現れ建物を蹂躙し始める

 

ーーーーーー

 

「まさかゼロにも気づくなんてね」

 

「信じられない…」

 

[俺もまさかバレるなんて…零斗!来たぞ]

 

「え?」

 

[怪獣だ]

 

「おぉう、分かった。千歌あとは頼む」

 

「うん。分かった」

 

ゼロアイを装着し怪獣の方に向かった

 

ーーーーーー

 

[エメリウムスラッシュ!]

 

上空からエメリウムスラッシュを発射する

不意を突かれ横転するドラゴリー

 

[こいつ超獣か]

 

(超獣?)

 

[異次元人ヤプールがつくり出した怪獣兵器ってところだな]

 

 

 

「ゼロー!零斗くん!」

 

どこからか声が聞こえた。声のする方を向くとそこには善子と梨子がいた

 

[お前らなんでこんなところに?]

 

「それはちょっと…」

 

[まぁいいや、さっさと逃げな]

 

立ち上がったドラゴリーは口から大量の火炎を噴射する

 

[うおっと!]

 

済んでのところでかわしドラゴリーに向かっていく

超スピードでドラゴリーに蹴りをいれ掴みかかり再び横転させる

 

倒れる寸前にドラゴリーの眼から赤黒い電撃を放電させゼロの体を痺れさせる

 

[ぐはぁぁぁ!]

 

すぐに立ち上がったドラゴリーは強力な怪力でゼロを殴っていく

 

[調子に乗ってんじゃねーぞ!]

 

全身を赤く染めた姿に変え力と力の勝負をする

 

[ストロングコロナゼロ!]

 

その後は両者一歩も譲らず殴り合いが行われた。しかし徐々にドラゴリーの動きが鈍くなっていった

 

(ゼロチャンスだ!)

 

[あぁ!いくぜ!ガルネイトバスター!]

 

炎の光線を放ち勝負がついたと思った時だった。ドラゴリーはガルネイトバスターを避け一気にゼロに接近。そしてゼロの右腕に噛み付く

 

[しまっ!ぐはっ!]

 

ドラゴリーの牙には毒がありゼロの身体を蝕んでいく。激痛によって片膝をついてしまう。それと同時に姿が元に戻る

それを見かねたドラゴリーは役目を終えたかのように現れた空の割れ目の中に戻っていこうとする

 

[に、逃すか!ワイドゼロショット!]

 

逃げる寸前にワイドゼロショットを喰らいドラゴリーは空中で爆散する

 

[危なかった…]

 

しかしそれと同時にゼロの姿が解ける

 

ーーーーーー

 

「零斗くん!ゼロ!」

 

「しっかりして!」

 

「梨子ちゃん…善子ちゃん…はははっ、このくらい問題ないよ」

 

「すぐに救急車を呼ぶから、ヨハネちゃんお願い」

 

「承知!」

 

道端で倒れていたところを梨子と善子に見つけられる。ヨハネが携帯で電話をしようとしたその時

 

「きゃぁぁぁ!」

 

「な、なんだ!」

 

[き、貴様は!?ヤプール!]

 

 

「フハハハハハっ!ウルトラマンゼロ!罠にかかったな、ドラゴリーは貴様の動きを止めるための陽動に過ぎない。本当の狙いは貴様ら人間だ!」

 

「な、なんだと…」

 

突如現れたヤプールによって梨子が捕らえられてしまった

 

「リリーを放しなさいよ!この!」

 

「ちょうどいい!貴様も一緒にこい!」

 

「きゃぁぁ!やめて!放して!」

 

「2人を放せ!」

 

身体を無理やり動かしヤプールに突撃するが簡単にあしらわれてしまい、しまいには腹部を蹴られその場に倒れこむ

 

「貴様には用はない。さらばだ」

 

<待ちやがれヤプール!!>

 

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!」

 

「零斗くん!零斗くん!」

 

「放しなさいよ!」

 

「梨子ちゃん…善子ちゃん…」

 

大きな声を上げヤプールは異次元の中に姿を消した

 

「くっそ………………………………………」

 

腕を伸ばしながら零斗はその場で意識を失った




前半に登場しました神田鈴は零斗の姉で本来ならアメリカの両親のもとで暮らしています
そのへんのくだりはさくら荘のペットな彼女のオマージュですね
もちろんまた神田鈴さんには登場してもらいます

そして後半からの急展開
さらわれてしまった梨子ちゃんと善子ちゃんに零斗とゼロのは戦闘不能。果たしてどうなってしまうのか?
それでは次回をお楽しみに


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異次元への潜入

ヤプールに捕らえられた梨子と善子果たしてどうなるのか?
それではどうぞ

余談
キセキヒカル神曲すぎません?


「…れ……く……と……ん……れ……と……」

 

(声が聞こえる…誰かの声が)

 

「れい…くん…れいと…ん…れいとくん…」

 

(知っている…知ってる声だ)

 

「零斗くん!零斗くん!」

 

視界が少しずつひらけていく。見えてきたのは見知らぬ天井とこちらを覗き込む少女たち

 

「ここは…」

 

「零斗くん!!」

 

「千歌そんなに大きな声出しちゃダメだよ」

 

「意識が戻ったんだね」

 

「よかった無事で」

 

「これで一安心ずら」

 

「うん!」

 

「ここはどこですか?」

 

「病院よ」

 

「病院?俺はいったい…」

 

「心配しましたわよ。道で倒れていたと聞いた時はどうなるかと思いましたわ」

 

「倒れていた?」

 

確か姉ちゃんを見送った後怪獣…いや超獣が現れて…そしたらそこに梨子ちゃんと善子ちゃんがいて……………………………………………

 

その瞬間我に帰る

周りにいるのは千歌、曜、果南、ダイヤ、鞠莉、ルビィ、花丸、碧の8人だけ

 

「零斗くん?」

 

「梨子ちゃんと善子ちゃんは!?」

 

「今日は連絡がとれてないんだけど、どうかしたの?」

 

「そんな…ゼロ…おいゼロ無事か?」

 

[……あぁ、俺も今さっき気がついてな]

 

「梨子ちゃんと善子ちゃんはまさか…」

 

[考えたくないがそうだろうな]

 

「どうしたの?ゼロまで」

 

頭には碧のつくったヘルメットが被せてありゼロの声も聞こえるようだ

 

「こうしちゃいられな…うっ!」

 

ベットから起き上がろうとした時身体中に信じられないほどの激痛が走る

 

「まだ動いちゃダメずら」

 

「そうですわ、かなり重症ですから休んでてください」

 

「ダメだ!このままじゃ梨子ちゃんと善子ちゃんが!」

 

「どういうこと?」

 

「先輩昨日何があったんですか?」

 

「実は…」

 

ーーーーーー

 

「うそ…そんな」

 

「梨子ちゃんと善子ちゃんが…」

 

昨夜の出来事を打ち明ける。全員の動揺は言うまでもない

 

「いったい誰に?」

 

[異次元人ヤプールだ。まさかあいつがこの宇宙にいたとはな]

 

「う、うぅ…うわぁぁぁぁぁぁん!」

 

「ルビィ!」

 

「ルビィちゃん…」

 

堪えきれずルビィが泣き出すとつられて花丸とダイヤも次第に涙目になっていく

千歌と曜は泣く寸前である

 

[すまない…俺がついていながら…]

 

「ゼロのせいじゃないよ…でもどうすれば…」

 

鞠莉も涙を堪えるのも限界に達していた

 

「何か方法はないのか?」

 

[……1つだけ方法はある]

 

 

「「「「「「「「えっ!」」」」」」」」

 

ーーーーーー

 

「…ここは…どこ?」

 

どこかの建物の中だろうか外の光がかすかに入り込む場所で目がさめる善子

 

「私は確か攫われて…零斗は…あっ!リリー!」

 

ガシャン!

 

「えっ何?これ」

 

 

 

足は鎖で繋がれ逃げられないようになっていた。よく見ると周りは鉄格子のようなものに囲まれている

 

「こんなもの私の魔力で!」

 

そういって鎖をひっぱるが普通の人間に鎖を断ち切れるわけがない

 

「あっ…リリー起きて!リリー!」

 

「…善子ちゃん?」

 

「ヨハネよ!よかった無事で」

 

「ここはどこなの?」

 

梨子の足にも鎖が繋がっており2人とも逃げられる状況にない

 

「お目覚めか」

 

「「きゃぁぁぁぁ!!」」

 

「だ、誰よ!あんた!」

 

「異次元ヤプール」

 

突如目の前に現れたのは

 

「早く私たちを解放しなさいよ!」

 

「それはできない。貴様らは我々の実験体だ。大人しくそこにいろ」

 

「実験体…?」

 

「でも零斗くんとゼロが助けに来てくれ…」

 

「残念だが無理だな」

 

「えっ…」

 

「奴は我々のつくった超獣の毒にやられて今頃動けまい。仮に来たとしてもそんな手負いの状態でこの俺に勝てるわけがない」

 

「そんな…なんてことを…」

 

「フハハハハハハッ!!そう言うことだ。貴様の実験は明日にでも行ってやるから楽しみにしておけ」

 

そう言い残しヤプールは去っていた

 

「どうしたら…いいの…」

 

「リリー…」

 

 

しだいに涙をこぼす梨子に善子は

 

「大丈夫よ。きっと助けはくる」

 

「でも…零斗くんは…」

 

「まだ碧もいるじゃない!それにAqoursのみんなも」

 

「……」

 

「諦めちゃだめ」

 

「ヨハネちゃん…」

 

善子から希望をもらった梨子の目にはいつの間にか涙は止まっていた

 

ーーーーーー

 

「方法ってどんな?」

 

「それで助けられるの?」

 

[助けられる保証はない。ただ助けに行けるだけだ]

 

「でも可能性があるなら!その方法は?」

 

[俺のイージスの力を応用すれば異次元に入りこめるゲートをつくれる。その中に入って2人を救出するしかない]

 

「それは敵の本拠地に乗り込むってこと?」

 

[そうなるな]

 

この方法にはとてつもない危険がつきまとう。さすがに言葉を失う

 

「しゃーない僕が行くしかないっすね」

 

「碧くんいいずらか?」

 

「零斗先輩がこの状態だから行けるのは僕しかいないでしょ」

 

「すまない…頼めるか?」

 

「任せてくださいよ!必ず2人を連れて帰りますよ」

 

こうして碧が行くことになった。しかしもう1人立候補したものがいた

 

「私も行く」

 

「千歌?」

 

「千歌さん?」

 

「本気?」

 

「本気だよ。私だって梨子ちゃんと善子ちゃんを助けたい」

 

「気持ちは分かるが危険すぎる、何があるか分からないし」

 

「でもじっとはしてられないの!!」

 

「千歌…分かった。じゃあ頼む」

 

[おい、いいかよ]

 

「千歌の目は死んでない。あいつなら大丈夫だ」

 

「うん」

 

「千歌ちゃんが行くなら私も行くよ」

 

「曜ちゃん…」

 

「私だって黙って待ってられない」

 

「2人が行くなら私がついてなくちゃね」

 

「果南ちゃんも?」

 

「いいんですか?果南さん?」

 

「2人のことを一番知ってるのは私だから」

 

「マルもいくずら!」

 

「る、ルビィも!」

 

「私だって!」

 

「わたしも!」

 

「みんな…」

 

千歌が立候補をすると他の全員も次々に手を挙げていくが

 

[すまないみんな…俺の今の力じゃ碧含めて4人が限界だ]

 

つまり3人である。話し合った結果千歌、曜、果南そして碧の4人が救出に向かうことになった

 

[じゃあいくぞ]

 

ウルティメイトブレスが光り病室の中央に異次元へのゲートが開く

 

「じゃあ行ってくるっす!」

 

「皆さん気をつけて下さいね」

 

「絶対に…絶対に生きて帰ってきてくれ!」

 

「がんばルビィ!」

 

「ファイトずら!」

 

 

「ヨーソロー!」

 

「ほらいくよ」

 

碧、曜、果南は早速ゲートをくぐって行った

千歌もゲートに入ろうとした時

 

「千歌!」

 

「なに?零斗くん?」

 

「これをお守り代わりに持っていけ」

 

「これは…」

 

「ゼロいいよな」

 

[あぁ、今の俺たちが持っていてもしょうがないからな]

 

零斗が差し出したのはライザーにナックルそして2つのニュージェネレーションカプセル

 

[本来ウルトラマンである俺しか使えないんだが]

 

「千歌なら奇跡を起こせるかもしれない…梨子ちゃんと善子ちゃんを頼む」

 

「うん!行ってきます!」

 

勢いよく千歌はゲートの中に入って行った

 

ーーーーーー

 

ゲートをくぐるとそこは何もない砂漠が広がっていた。唯一見えるのは奥にそびえ立つ巨大な建物

 

「ここが…異次元?」

 

「多分あの建物だよね?」

 

「早く行こう!」

 

千歌たちは巨大な建物を目指してひたすら走り続けた。本当なら走り続けられるような距離ではないのに2人のことを考えると足が勝手に動き出す

 

どれだけ走っただろうかついに巨大な建物にたどり着く

 

「どうやって入る?」

 

「入り口みたいなのはないの?」

 

周囲を見渡したがそれらしいものは見当たらない。なら仕方がないと言わんばかりに

 

「強行突破しかないっすね」

 

「どうやって?」

 

「こうするんですよ!」

 

 

バトルナイザーモンスロード!

 

「ギャャアアァァァォォォォォ!!」

 

「近くでみるとやっぱり大っきい…」

 

「うん…」

 

「みなさん下がって…ゴモラ!超振動波!」

 

ゴモラを召喚し角から発射される光線で建物の外壁に穴を開ける

 

「みなさん行きますよ!」

 

ーーーーーー

 

ゴゴォォォォォ!!

 

「な、なんだ!?…侵入者だと…まさかウルトラマンゼロ…」

 

「いや、違うなこれは人間か」

 

ヤプールがすぐさま事態を把握し侵入者の情報を手に入れすぐさま対処にうつる

 

ーーーーーー

 

 

「な、なに?地震?」

 

「一体どうなってるのよ!…まさか助けが?」

 

「わからない…でも」

 

 

 

 

 

 

 

「梨子ちゃーん!善子ちゃーん!」

 

「どこ!いるなら返事して!」

 

どこからか声が聞こえてきた。間違いなくこれは千歌の声と曜の声

 

「千歌ちゃん…曜ちゃん…千歌ちゃーん!曜ちゃーん!ここよ!」

 

 

 

 

「梨子ちゃんの声だ!」

 

「この声…この先っすね!」

 

「走って!」

 

薄暗い廊下を走り続けると多くの鉄格子が広がっていた。この中に2人はいるはずだ

 

「はぁはぁ…いた!梨子ちゃん!善子ちゃん!大丈夫!?」

 

「千歌ちゃん!助けに来てくれたのね!」

 

「でもどうやって…」

 

「それは後で話すからとりあえずここから出ないと」

 

果南は鉄格子をこじ開ける

 

「千歌ちゃん…千歌ちゃん…!」

 

「曜…果南…碧!」

 

嬉しさのあまり2人は大きな涙を流し抱きつく。感動の再会だ

 

「2人とも泣くのはここを脱出してからにしてもらっていいですかね?」

 

「でも…この鎖で逃げられないの」

 

「うーん…なら!」

 

都合よく鉄格子の外にあった巨大な斧を持ち上げ2人の鎖を断ち切る

 

「逃げますよ!」

 

「うん!」

 

2人を抱え建物の出口を抜ける。あとはゼロが開けているゲートを通るだけだ

 

 

 

「逃しはないぞ!」

 

「うわっ出やがったな!」

 

人間サイズだったヤプールは姿を大きくし巨大ヤプールとなり追いかけて来る

このままでは追いつかれてしまう

 

「僕が奴を引きつけます!その間に走って!」

 

「でもそれじゃ碧くんは…」

 

「いいから走って!!」

 

「……!うん!」

 

 

何か言おうとしたのを黙らせそのまま走らせた

 

「よし!もう一度いくぞゴモラ!」

 

 

バトルナイザー!モンスロード!

 

 

「ギャアァァァァァァァ!!」

 

「そうか貴様はレイオニクスか…残念だがお前には興味はないお前の相手はこいつらだ!」

 

「なに!?」

 

巨大ヤプールが手をふりかざすと地中から3体の超獣が姿を現した

 

「バキシム!ベロクロン!ジャンボキングだ!」

 

 

「くっ…3対1か…おもしれぇ!」

 

 

3体の超獣に向かって正面からぶつかっていくゴモラ

 

ーーーーーー

 

「あった!あれだ!みんな急いで!」

 

ようやくゲートが見えてきた。あそこを抜ければ帰れる

 

 

「あれが出入り口か…ならこうするまでだ!」

 

ヤプールの右腕から発射された光線がゲートに衝突する。その衝撃でゲートがだんだん閉じていく

 

「まずい!早く!」

 

「待って!」

 

あともう少し、あともう少しで届くそんなところでゲートが完全に閉じる

 

 

ーーーーーー

 

「なっ…ゲートが閉じやがった…」

 

「そんな…」

 

病室で待機していた零斗たちの目の前にあったゲートが突如消滅する。このままでは帰ることができない

 

「ならもう1か…い…」

 

「「零斗さん!!」」

 

「零斗しっかりして!」

 

この状態でゲートを作るだけでかなりの体力を消耗するためもう一度開けることは不可能だ。力を使い果たした零斗はベットから転げ落ちる

 

ーーーーーー

 

「そんな…」

 

「ゲートが…」

 

「もうダメなの…」

 

最後の希望であったゲートが封鎖されついに万策尽きてしまう。もう帰ることができない

全員脱力でその場にしゃがみこむ

 

「フハハハハハハハハッ!!せっかくだ貴様らもまとめて実験体にしてやる!」

 

 

「「「「「………」」」」」

 

 

「ダメです!まだ可能性はある!他にゲートがないか探して下さい!」

 

 

最初に叫んだのは碧だった。まだ彼は諦めていなかった

 

 

しかしゴモラ1体と3体の超獣が相手では力をの差は明らかだ

ベロクロンに体当たりしようとすればジャンボキングとバキシムが他方から攻撃を繰り出しバキシムを攻撃すればジャンボキングとベロクロンに邪魔をされてしまう

 

どんどんゴモラは追い詰められていった

 

「はぁはぁはぁはぁ……まだだ…」

 

しかしそんな時バキシム、ジャンボキング、ベロクロンの3体同時光線がゴモラを襲う。威力は絶大でゴモラそして碧は倒れ込んでしまう

 

「うっ…くっ……そ」

 

「碧!」

 

「碧くん!」

 

万事休す

 

もう誰もが諦めかけた時千歌が立ち上がった

 

「まだだよ。まだ諦めない!みんなはゲートを探して!」

 

「でも千歌…」

 

「私は…」

 

千歌は2つのカプセルを取り出す

 

「私には奇跡を起こす力はない…でも…もし起こるなら信じたい」

 

「千歌…」

 

「「千歌ちゃん…」」

 

「千歌…」

 

「零斗くん…ゼロ…力を貸して下さい」

 

すると千歌は2つのカプセルを起動させナックルにセットしていく

 

「信じるよ…」

 

ライザーのトリガーを引きカプセルをスキャンしていく

 

 

 

 

「奇跡を!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「ニュージェネレーションカプセル!α!β!」

 

千歌がトリガーを再度引いた瞬間、、、

どこからか4つのメロディーが聞こえてくるそのメロディーはこの危機的状況の中でも優しくそして力強く希望をくれるそんなメロディーだった

 

 

まばゆい光が目の前を包んでいく

 

 

 

 

 

 

「ニュージェネレーションヒーローズ!!!!」




潜入した異次元空間はBLEACHを読んだ人ならわかると思いますウェコムンドのようなイメージで書いてます。辺り一面砂漠が広がり遠くにそびえ立つラスノーチェスに梨子と善子は捕らえられてました
(分からない人はぜひ調べて見てください)

そして千歌が奇跡を起こしニュージェネレーションカプセルが起動!果たして何が起こるのか!
次回必見です。それではお楽しみに


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ニュージェネレーションヒーローズ

ウルトラマンジードグランドフィナーレの舞台挨拶がありましたね
濱田龍臣くん本当にお疲れ様でした!



覚醒せよ!オーブオリジン!!

 

 

 

 

ウルトライブ!ウルトラマンギンガ!!

 

 

 

 

エックス・ユナイテッド!!

 

 

 

 

ウルトライブ!ウルトラマンビクトリー!!

 

 

 

 

まばゆい光の中から現れたのは4体のウルトラマン

無限の可能性を秘めた新世代ヒーローズ

 

「君たちか?私たちを呼んだのは?」

 

「あ…あなた達は…」

 

「私たちは別の宇宙のウルトラマン」

 

「俺はオーブ。ウルトラマンオーブ」

 

「俺はウルトラマンギンガ」

 

「ウルトラマンビクトリーだ」

 

「そして私はウルトラマンエックス」

 

「あ…あの!ウルトラマンの皆さんお願いです!碧くんを…あの怪獣を助けてください!」

 

「心配するなそのために俺たちは来たんだ」

 

ビクトリーがそう答えると千歌の顔にはいつもの笑顔が浮かぶ

 

 

「ウルトラマンだと!?ふざけるな!」

 

突如現れた4対のウルトラマンに対して怒り出したヤプールと

倒れていたゴモラを無視してウルトラマンたちに向かっていく超獣たち

 

「どうやら話してる余裕はなさそうだな」

 

「皆さん行きましょう!」

 

 

向かって来た怪獣にウルトラマン達も立ち向かっていく

 

ギンガはバキシム

ビクトリーはジャンボキング

エックスはベロクロン

オーブは巨大ヤプールとの戦闘が始まった

 

ーーーーーー

 

「碧くん!しっかり!」

 

「大丈夫!?立てる?」

 

「果南先輩…曜先輩…平気ですこのくらい」

 

「ダメよヘロヘロじゃない」

 

「いや、俺も戦わないと…あっ」

 

無理やり立ち上がろうとしたが再び倒れこんでしまう

 

「もう大丈夫。あとはあのウルトラマンさん達に任せましょう」

 

「桜内先輩…」

 

「信じよう!あの人たちなら絶対に勝ってくれる!」

 

「千歌」

 

「千歌ちゃん」

 

「千歌先輩…分かりました」

 

ゴモラをバトルナイザーの中に戻す

千歌達はウルトラマン達の勝利を信じることにした

 

ーーーーーー

 

「シュォォラァァァァァァァ!!」

 

ギンガの蹴りがバキシムの腹に炸裂する。バキシムも負けじと拳を振り回す

 

「おっと、ならこれで」

 

青く光るギンガの体が赤色に変化していく。すると周りには火炎弾が出現する

 

「ギンガファイヤーボール!」

 

複数の火炎弾がバキシムに向けて発射され数百メートル吹き飛ばされる

 

するとバキシムは角を発射させギンガに向かって操作し出した

が残っていた火炎弾でその角を粉砕した

 

その勢いにのりバキシムにパンチと蹴りを加えていく

 

 

「いくぜ!ギンガクロスシュート!」

 

L字に組んだ腕から放たれた光線を受けバキシムは爆散した

 

ーーーーーー

 

「セヤァ!」

 

ビクトリーはジャンボキングに連続パンチを繰り出すが表面が頑丈なためあまり効いていないようだった

 

「ずいぶんと丈夫だな、ならこいつでどうだ」

 

 

 

ウルトランス!EXレッドキング!ナックル!

 

 

 

ビクトリーランサーにEXレッドキングのスパークドールズをリードするとビクトリーの腕にEXレッドキングの腕が出現する

 

その腕を使いジャンボキングに強力な一撃を浴びせていく

威力が跳ね上がった攻撃にジャンボキングも後退していく

 

「一気に決める!ビクトリウムシュート!」

 

ビクトリーの光線がジャンボキングに直撃した。かと思いきやバリアーによって無効化させてしまった

 

「何だと?」

 

ビクトリーの一瞬の動揺をジャンボキングは見逃さなかった。口から大量のミサイルを発射され全弾が直撃する

 

 

「ぐはっ!この…」

 

倒れ込んだビクトリーに近づきドドメを刺そうとした時

 

 

 

「ギンガサンダーボルト!」

 

ウルトラマンギンガの電気攻撃によってジャンボキングの注意をそらす

 

 

「大丈夫か?ショウ」

 

「あぁ、この程度なんともない。それよりこの怪獣はかなり強い。ヒカル!俺たちも全力でやるぞ!」

 

「あぁ俺もちょうど同じことを考えてたぜ。ショウ!」

 

 

「「見せてやるぜ!俺たちの絆!」」

 

 

 

「「ウルトラタッチ!」」

 

「ギンガァァァァァァァ!!」

 

「ビクトリーーーーー!!」

 

 

「「ギンガビクトリー!」」

 

ウルトラマンギンガとウルトラマンビクトリーが合体した戦士ウルトラマンギンガビクトリーが降臨した

 

ーーーーーー

 

「大地!いこう!」

 

「あぁ!」

 

ベロクロンに向かって正面からぶつかっていくエックスその勢いを使って飛び蹴りを炸裂させる。その場に転がり込んだベロクロンだがすぐに立ち上がり口から数発のミサイルを発射する

 

「ま、まずい!」

 

1発目と2発目は避けきれたが3発目は腹部に命中してしまう

ベロクロンは攻撃を止めず身体中のミサイルを一気に発射させる

エックスは空中に旋回しミサイルをかわしていく

 

全てのミサイルをギリギリで避けきり再び地上に降りる

腕を高く上げそのままエネルギーを集中させる

 

「「ザナディウム光線!」」

 

「ィィィィシュアァァァァァァァ!」

 

エックスの必殺技ザナディウム光線が命中した。がベロクロン倒れなかった。それどころか全く効いていないようだった

 

「な、なに!?どうなってるんだ?」

 

「奴はヤプールによって強化されている。おそらく奴にザナディウム光線は効かない」

 

「ならこれで!」

 

大地は銀色のスパークドールズを出現させエクスデバイザーにロードする

 

 

 

ウルトラマンエックスパワーアップ!

 

 

 

すると目の前に虹色に輝く刀が現れタッチセンサーを1回スライドさせる

 

「「行くぞ!エクシードエックス!!」」

 

ウルトラマンエックスの強化形態エクシードエックスに姿を変えた

 

 

「「エクスラッガー!」」

 

ーーーーーー

 

「オーブフレイムカリバー!」

 

「ナめるな!」

 

巨大な聖剣から放たれた炎の輪と鎌状の右手から放たれた光線がぶつかり合い相殺する

 

「ヤプール!なぜ人間を襲った!」

 

「我々は何度もウルトラマンに戦いを挑んだ。しかしその度にウルトラマンと人間の絆に敗北をした」

 

「……」

 

「人間の力を軽んじた我らのミスだ。だからこそウルトラマンゼロと関わりの深い人間を調べその絆とやらを探ろうとした。ただそれだけだ」

 

「お前に一つ教えといてやる。人間は無限の可能性を秘めている。お前らごときに計れるものじゃない!」

 

「ほざけ!」

 

オーブは巨大な聖剣オーブカリバーを握りヤプールに斬りかかろうとした時ヤプールの左手から謎のオーラが発せられオーブの動きが止まる

 

「なっ!体が…動かない!」

 

体が動かない状態でそのまま奥に吹き飛ばされる。諦めずもう一度立ち向かうが同じ技を受け攻撃が当たらない

 

 

 

 

解き放てオーブの力!

 

 

 

 

「オーブスプリームカリバー!」

 

オーブカリバーで空に円を描き虹色に輝く光線を放つ。が右手の鎌で簡単に消しとばされてしまう

 

「貴様の能力など効かぬは!」

 

「ならとっておきを見せてやる!」

 

 

 

 

「ギンガさん!」

 

 

 

ウルトラマンギンガ!

 

 

 

「ビクトリーさん!」

 

 

 

ウルトラマンビクトリー!

 

 

 

「エックスさん!」

 

 

 

ウルトラマンエックス!

 

 

 

トリニティフュージョン!

 

 

 

3枚のカードをオーブリングにリードし高く突き上げる。するとエクスラッガーにも似た武器オーブスラッシャーが現れそこにあるタッチセンサーを一回スライドさせる

 

「3つの光の力お借りします!オーブトリニティ!」

 

 

 

「なんだその姿は!」

 

 

 

「俺はオーブトリニティ。3つの光と絆を結び、今、立ち上がる!」

 

 

4体のウルトラマンが合体して誕生したウルトラマンオーブ究極の姿オーブトリニティが降臨した

 

ーーーーーー

 

「ウルトラマンガイアの力よ!フォトンエッジ!」

 

腕のウルトラフュージョンブレスを回転させウルトラマンガイアの光線を放つ。ジャンボキングの放った光線を貫き吹き飛ばす

 

「ウルトラマンネクサスの力よ!クロスレイシュトローム!」

 

次はウルトラマンネクサスの光線を放ちさらにジャンボキングを奥に吹き飛ばす

 

 

 

「あの技は」

 

「果南ちゃん?」

 

「あの時のウルトラマンの」

 

「そっか果南ちゃんなら分かるんだね」

 

「えっ?どういう…」

 

「果南ちゃんはねウルトラマンになったことがあるの」

 

「えっ…えぇ!?聞いてないっすよ!」

 

「あははっ!まぁ一瞬だったけどね」

 

松浦果南はかつてウルトラマンネクサスに選ばれ変身したことがある。その時に使った技を今目の前のウルトラマン、ウルトラマンギンガビクトリーが使用したのだ

 

 

 

「ウルトラマンゼロの力よ!エメリウムスラッシュ!」

 

ビームランプから放たれた光線はジャンボキングのバリアーをも貫いていく。連続光線によりジャンボキングの動きは鈍くなっていた

 

 

 

「あの技…」

 

「うん!間違いないわ!」

 

「そうね」

 

「「「「「ゼロの力!」」」」」

 

今度は千歌、曜、梨子、善子、果南の全員に見覚えのある技だった

 

 

「ヒカル決めるぜ」

 

「あぁ見せてやろうぜ」

 

 

「「これが人間とウルトラマンの力だ!」」

 

「「ウルトラフュージョンシュート!」」

 

ギンガビクトリー最大のウルトラフュージョンシュートを喰らいジャンボキングは跡形もなく爆散した

 

ーーーーーー

 

「「エクシードイリュージョン!」」

 

エックスの姿が4対に分かれてベロクロンを攻撃していく。怒り狂ったベロクロンは身体中のミサイルをエックスに向けて一斉発射する

 

エクスラッガーのタッチセンサーを2回スライドさせ

 

「「エクシードスラッシュ!」」

 

向かってきた全てのミサイルを目にも止まらぬ速さで切り落としていくエックス

さすがのベロクロンも動揺していた

 

「大地!このまま一気に決めよう!」

 

「よしいくぞエックス!」

 

エクスラッガーのタッチセンサーを3回スライドし向きを変えブーストスイッチを押すと剣先が伸びる

 

「「エクシード!エクスラッシュ!」」

 

虹色のオーラがベロクロンとエックスを包んでいく。エクスラッガーを右手に持ち替え高速で2回斬りつける。するとベロクロンの体内から邪気が抜けていき動きが途端に弱くなる

 

「「エクスラッガーショット!」」

 

タッチセンサーを上から下にスライドし放った光線はベロクロンを木っ端微塵にした

 

ーーーーーー

 

「うぉぉりゃぁぁぁ!」

 

オーブスラッシャーで使い巨大ヤプールに立ち向かっていくオーブトリニティ

 

巨大ヤプールも負けじと鎌を振り回していく。ある程度の間合いを取り新たな技を発動する

 

「トリニティウムシュート!」

 

タッチセンサーを2回スライドさせオーブスラッシャーから放つV字の光線により巨大ヤプールの鎌が吹き飛ぶ

 

「おのれぇ!」

 

「これで決めてやる!」

 

タッチセンサーを3回スライドしブーストスイッチを押す。するとオーブスラッシャーに巨大な光輪が現れる

 

「トリニティウム光輪!」

 

オーブトリニティ最強のトリニティウム光輪が巨大ヤプールを切り裂く

 

「うぅ…フハハハハハハハ!たとえここで敗れようと我々ヤプールは貴様らの持つマイナスエネルギーで何度でも復活を遂げる…だが貴様らはいずれ滅ぶ。あのストルム星人によってな」

 

「……」

 

「地獄の底で待っているぞ」

 

その言葉を最後に巨大ヤプールは跡形もなく爆散した

 

 

 

 

ーーーーーー

 

沼津にある病院で1人の患者が抜け出そうとしていた

 

「零斗さん!まだ動けるような状態じゃありません!戻りましょう!」

 

「でも俺が行かないと!あいつらが」

 

体に毒が回り立つこともままならない状態にもかかわらず零斗は変身しようとしていた

 

「そうよ零斗そんな体じゃ変身もできないでしょ?」

 

「零斗さん…」

 

[鞠莉達の言う通り、今の状態じゃ変身は無理だ]

 

「じゃあどうするんだよ!」

 

どうすればいいのか分からず途方にくれていると上空に大きな穴が空いた。それはヤプールが開けた異次元の扉ではなくゼロが時空を超える際に現れるゲートと同等のもの

 

そこから現れたのは4体の巨人

 

「なっ…あれは」

 

「う、ウルトラマンが…」

 

「4人も…」

 

「すごいずら…」

 

「ピギィ!」

 

鎧を纏ったウルトラマンに続いてゲートから3体のウルトラマンが現れた

 

「おーい!みんな!」

 

 

「千歌さん!曜さん!果南さん!碧さん!梨子さんと善子さんは?」

 

 

「ヨハネよ!」

 

「みんな!ただいま!」

 

と善子のいつもの返答が来て安心した。どうやら全員に無事のようだ

それもウルトラマンの手のひらに乗せてもらって帰ってきた

 

「よかった…」

 

地面に着地した4体のウルトラマンは全員を手のひらから降ろす

 

<そうか。お前たちが千歌たちを守ってくれたのか>

 

「気にしないでください」

 

「そうだぜゼロ」

 

「ゼロには世話になったからな」

 

ギンガ、ビクトリー、エックス、オーブ数多の戦いを切り抜けてきた戦士たちが今目の前に

 

「それじゃあ私たちも帰りましょう」

 

「そうだな」

 

「もう帰っちゃうんですか」

 

「あぁ。俺たちも帰る場所があるからな」

 

「おっと最後に」

 

 

ウルトランス!シェパードン!セイバー!

 

 

青色に光る剣から優しい光が発せられ零斗を包んでいく。すると身体中の毒素がみるみる抜けていった

 

「こ、これは?」

 

「これがシェパードンの力だ」

 

「では行きますよ…………」

 

エックスが並行世界への扉を開けようとした時ウルトラマンゼロアーマーが解けてしまった

 

「エックス?」

 

「大地…どうやら使いすぎたようだ」

 

「何やってんだよ」

 

大人数を運んだため限界が来たようだ

その様子を黙って見ていた零斗は静かにゼロアイを取り出す

 

「零斗くん?」

 

「ちょっと行ってくる」

 

「うん。いってらっしゃい」

 

ゼロアイを装着しウルトラマンゼロに姿を変える

今5体のウルトラマンが沼津の町に現れた

 

[しかたねぇ俺が送っていくぜ]

 

「おう悪いなゼロ」

 

「よろしくお願いします」

 

左腕のウルティメイトブレスが光を放ちゼロの体を包んでいく

銀色の鎧ウルティメイトイージスを装着する

 

[よし!いくぜ!]

 

ゼロを先頭に5体のウルトラマンは次元の扉の中に消えた

 




新世代ヒーローズの4体のウルトラマンに登場してもらいました
1話にウルトラマン4体はなかなか欲張りすぎましたねww

ギンガとビクトリー
ギンガビクトリーの放った光線はガイアとネクサスとゼロの技で今作に登場したウルトラマン達です

エックス
正直ベータスパークアーマーにするか迷ったんですが僕がエクシードエックスがものすごい好きなんでそっちにしました。ベロクロンには申し訳ないですがエクシードエックスのほとんどの技をを使わせてもらいました

オーブ
オーブは最初から最強フォームでしたが苦戦を強いてオーブトリニティにしました

ここまで来るともう1人の新世代ヒーローにも登場してもらいたいですね〜


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挑戦

ラブライブ2期第6話を半分に分けたので今回は短めです

まもなくウルトラマンルーブが始まりますね。ルーブジャイロは買うか未定です


ラブライブ地区予選の会場は前回突破することが出来なかった会場

つまりリベンジということ。そうなれば自ずと気合が入る

 

「疲れたずら〜」

 

「大丈夫?花丸ちゃん」

 

「ずら〜」

 

「おぉ、全国大会出場が有力視されてるグループだって」

 

「ずら?」

 

「なになに?そんなのあるの?」

 

「ラブライブ人気あるから」

 

この最近爆発的な人気を誇るラブライブならこういうサイトかあっても不思議ではない

 

「どんなグループがいるの?」

 

「僕も見せてください」

 

「えっと前年度全国大会に出たグループはもちろんで」

 

携帯をスワイプしていくと我々もよく知るグループ名が現れる

北海道のスクールアイドルSaint Snowである

 

「2人とも気合入ってるだろうな」

 

「そうっすね〜」

 

「あとは〜…あっ、Aqours!」

 

「本当?」

 

「ほら」

 

「うわぉ本当だ」

 

さらに下に進んでいくとなんと我々Aqoursの名前も載っていた

 

「ヘイ、なんて書いてあるの?」

 

「前回は地区大会で涙を飲んだAqoursだが今大会予備予選の内容は全国大会出場者に引けを取らない見事なパフォーマンスだった。今後の成長に期待したい」

 

「期待…」

 

「すごいっすね、優勝候補に選ばれるなんて」

 

「フフフッ…このヨハネの堕天使としての闇能力を持ってすればその程度造作もないことです!」

 

「そう、造作もないことです!……あっ」

 

「………へっ?」

 

謎のシンクロを見せる善子と梨子

 

「さすが我と契約を結んだだけのことはあるぞリトルデーモン、リリーよ!」

 

「無礼な!我はそのような契約交わしておらぬわ!」

 

 

「どうしたの?」

 

「リリー?」

 

「これが堕天使ずらね」

 

「うゆ」

 

「桜内先輩も染まっちゃいましたね」

 

とんだ茶番である。いつのまにかこの2人の間に謎の友情が芽生えていた

 

「違う!これは違くて!」

 

「Welcome to hell zone!」

 

「まてーい!」

 

「なんか楽しそうでよかった」

 

「千歌ちゃんまで〜」

 

「今回の地区大会は会場とネットの投票で決勝進出者を決めるって」

 

「よかったじゃん。結果出るまで何日も待つより」

 

「そんな簡単な話ではありませんわ」

 

ダイヤが口を挟んだ

会場には出場グループの所属する学校の生徒たちが応援に来るいくらネット投票があるとしても最初から生徒数の少ない浦の星は圧倒的に不利なのである

 

ーーーーーー

 

「Aqoursらしさ?」

 

翌日、千歌のその言葉は一言はAqoursが次に進むために必要なことだった

 

「私たちだけの道を歩くってどういうことだろう。私たちの輝きって何だろう。それを見つけることが大切なんだってラブライブに出て分かったのにそれが何なのかまだ言葉にできない」

 

「だから形にしたい。形に…」

 

Aqoursの輝きがまだ明確にできていない今の状態ではこの不利な状況を覆すのは難しい

千歌にはそれが分かっていた

 

「このタイミングでこんな話が千歌さんから出るなんて運命ですわ。あれ話しますわね」

 

「えっ?でもあれは…」

 

どうやら3年生には何か考えがあるようだ

 

「なに?それ何の話?」

 

「2年前私たちがラブライブ決勝に進むためにつくったフォーメーションがありますの」

 

「フォーメーション?」

 

「フォーリンエンジェルズ?」

 

「ずら?」

 

「ら…ら…ら?」

 

「しりとりじゃないから」

 

「ら…螺旋!…あっ」

 

碧が''ん"をついたのでしりとり終了…ってそんなことはどうでもいい

 

「そんなのがあったんだすごい!教えて!」

 

「でもそれをやろうとして鞠莉は足を痛めた。それにみんなの負担も大きいの今そこまでしてやる意味があるの?」

 

「なんで?果南ちゃん今そこまでしなくていつするの?最初に約束したよね精一杯足掻こうよラブライブはすぐそこなんだよ!今こそ足掻いてやれることは全部やりたいんだよ」

 

「でもこれはセンターを務める人の負担が大きいの。あの時は私だったけど千歌にそれができるの?」

 

千歌の手を振りほどこうとしたが千歌は手を離さなかった

 

「大丈夫。やるよ私」

 

「千歌…」

 

千歌の目は覚悟を決めていた

 

「決まりですわね。あのノートを渡しましょう果南さん」

 

「今のAqoursをbreakthroughするためには必ず超えなくちゃならないwallがありマース!」

 

「今がその時かもしれませんわね」

 

「…言っとくけど危ないと判断したら私はラブライブを棄権してでも千歌を止めるからね」

 

厳しいようだが果南は誰よりも千歌のことを考えている証拠である

 

そして千歌たちの新たな挑戦が幕を開けた

そのため千歌はその日の夜から猛特訓を始める

 

ーーーーーー

 

次の日の放課後

千歌を含めたAqoursが新たな挑戦を試みている時

 

 

[ふぅ、ようやく帰ってこれたぜ]

 

(あぁ〜疲れた)

 

[まさかあっちの世界でも戦いに巻き込まれるとは予想外だったからな]

 

銀色の鎧 ウルティメイトイージスに身を包んだ巨人ウルトラマンゼロが異次元のゲートをくぐり元の世界に帰還を果たす

 

「この時間だからあいつらは今頃学校で練習ってところだろうな」

 

[行くのか?]

 

「当たり前だろ」

 

学校付近で変身を解除したゼロは憑依している人間神田零斗に姿を変える

 

学校への坂道を登りようやく部室にたどり着く

 

「おっす!…って誰もいないし…」

 

勢いよく部室を開けたが誰一人としていなかった。体育館ではバレーボール部が練習をしているのが見えた

 

「じゃあ屋上か?」

 

と思い急いで屋上に駆け上がって行くが

 

「…いない。みんなどこいったんだよ」

 

[沼津じゃないのか?]

 

「この時間じゃ考えにくいけど…」

 

学校中を駆け回ってみたがみんなの姿が見えない。こんな時に限って携帯を忘れてきている。結局見つからないまま一周して部室に戻ってくる

 

「あれ?零斗くん?久しぶりだね」

 

「えっ?あぁ、いつきさんちょっといろいろあってさっき帰ってきたんだ」

 

「そうなんだ」

 

話しかけてきたのは同じクラスのいつきという少女

Aqoursのことを応援してくれている一人だ

 

「それより千歌達どこにいるかしらない?」

 

「千歌達ならほらそこに」

 

「あっ…いた何やってんだ?」

 

体育館のステージにマットをひいて何やらアクロバティックなことをしようとする千歌とそれを見守る他のメンバー

 

「これはどうなってんの?」

 

「実はね…」

 

ーーーーーー

 

 

「ようやくだな………」

 

「こっちは待ちくたびれたぜ…なぁ?」

 

薄暗い廃工場の中で佇んでいる1人の男に話しかけるもう1人の男

 

「東山カイよ」

 

「お待たせして申し訳ない。ですがこれでフュージョンライズか可能になったのですから良しとしましょう」

 

「ヤプールの野郎に感謝することだな。あいつが暴れていた間に貴様の傷が癒えたんだからな」

 

「そうですね」

 

「それよりまたフュージョンライズしても暴走はしないのか?」

 

「えぇ、今は力を完全にコントロールできていますし私のストルム機関も成長しています」

 

男は静かに微笑みながら漆黒のカプセルを握った

 

「待っていてくださいね、ウルトラマンゼロに神田零斗くん」




アニメ6話の前半でした
そして東仙カイも復活

ちなみにゼロが別宇宙で巻き込まれた戦いは番外編としていずれ書くかもしれません。書くかもしれません(大事なことなので2回言いました)


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呼び起こす奇跡の波

伊波さん全公演でロンバク成功させましたね。おめでとうございます

そしてウルトラマンルーブが始まりましたね。初回から爆笑してました。まだ謎が多いウルトラマンですがこれから楽しみですね


「うわっ!」

 

マットの上で転がる千歌とそれを見守る残りのメンバー達

 

「もう一回!」

 

「少し休もう。5日もこんな調子じゃ体壊しちゃうよ」

 

「ううん、まだ大丈夫。もうちょっとで掴めそうで」

 

「地区大会まであと2週間なんだよ。ここで無理して怪我したら…」

 

「うん分かってる。でもやってみたいんだ」

 

「私ね一番最初にここで歌った時に思ったの、みんながいなければ何も出来なかったって」

 

「ラブライブ地区大会の時もこの前の予備予選の時もみんなが一緒だったから頑張れた。学校のみんなにも町の人達にも助けてもらって…だから1つぐらい恩返ししたい!怪我しないように注意するからもう少しやらせて」

 

そう言って再びマットに飛び込んでいく

 

 

 

 

「おう、頑張ってるじゃねーかよ千歌」

 

「えっ?…あっ、れ…」

 

「「「「「「「「「零斗くん!!!!」」」」」」」」」

 

「ようやく帰ってきたっすね」

 

「まぁな」

 

ーーーーーー

 

[まず助走で勢いをつけて手を地面につけるんだ]

 

「うん」

 

[両腕で体重を支えることができればロンダートをすることはそんなに難しいことじゃない]

 

「うん」

 

[そしてロンダートの勢いを使ってどん!と行ってバン!だ!]

 

「うん?」

 

「いや、説明がぞんざいすぎるよ」

 

3年生達が考えたというフォーメーションに挑戦している千歌にゼロから直々に指導を受けているが教え方がうまいとは言えない

 

この技は難易度が高く本当に千歌に出来るのか不安になったが今の千歌からきっと成功させてくれると信じ協力することにした

 

[まぁやってみろ]

 

「わかった」

 

「!!うわっ!いって…」

 

だんだんとよくはなっているがまだ先は長そうだ

 

「大丈夫?」

 

「平気だよ〜」

 

[ならもう一回だ]

 

 

 

 

 

「気持ちは分かるんだけどやっぱり心配」

 

「だよね…」

 

「じゃあ2人で止めたら?私が言うより2人が言った方が千歌聞くと思うよ?」

 

「「うーん…」」

 

「嫌なの?」

 

「言ったじゃない、気持ちは分かるって…千歌ちゃん普通怪獣だったんです」

 

「怪獣ってあの?」

 

「そっちじゃなくて…普通怪獣ちかちー。何でも普通でいつもキラキラ輝いている光を遠くから眺めてて本当はすごい力があるのに」

 

「自分は普通だっていつも一歩引いて」

 

「だから自分の力で何とかしたいって思ってる…自分の手で」

 

何かを決心したのか無言で立ち上がり千歌のもとに行く果南

 

「千歌」

 

「果南ちゃん?」

 

「………」

 

ーーーーーー

 

その夜一度家に帰宅するも曜からの連絡を受けて再び浜辺に向かった

千歌がこんな時間まで練習をしているらしい

それには理由がある。果南から明日の朝までという制限をつけられたのだ

 

「今の千歌にできるのか…」

 

[信じるしかないだろ]

 

そう信じるしかないのだ。我々のリーダーを

 

何度も繰り返して完成まであともう少しのところまできている。のにどうしてもうまくいかない

 

「あぁ!もう!…どこがダメなんだろう私…」

 

「「千歌ちゃん」」

 

「焦らないで、力を抜いて練習通りに」

 

「梨子ちゃん…」

 

「できるよ。絶対にできる!」

 

「そうだぜ。諦めるな」

 

[…今の千歌なら出来てもいいと思うんだが…何か引っかかる]

 

「え?」

 

3人に励まされ再びトライを試みる。そこへ

 

「「「「千歌ちゃん(先輩)!!ファイト!!!」」」」

 

1年生も応援に来てくれていた

 

「ふん!…うわわっ!」

 

 

ドサッ

 

「あぁ!できる流れだろ!これぇ!」

 

 

「何でだろう…何で出来ないんだろう?梨子ちゃんも曜ちゃんもみんなこんなに応援してくれてるのに…」

 

「…嫌だ。嫌だよ!私なにもしてないのに!何も出来てないのに!」

 

 

 

 

[なるほど…そういうことか]

 

(しょうがねーな)

 

 

 

「びぃぃぃ!どっかーん!」

 

「ずびびびぃぃ!」

 

「普通怪獣ヨーソローだぞ!」

 

「おっと!好きにはさせぬりこっぴーもいるぞ!」

 

「こっちには正真正銘のヒーローもいるぞ!」

 

3人が謎の茶番を繰り広げるのを千歌は黙って見ていた

 

「まだ自分は普通だって思ってる?」

 

「えっ?」

 

「普通怪獣ちかちーでリーダーなのにみんなに助けられてここまで来たのに自分は何も出来てないって」

 

「だってそうでしょ…」

 

「たく、分かってないな」

 

「千歌ちゃん今こうしていられるのは誰のおかげ?」

 

「それは…学校のみんなでしょ…町の人たちに曜ちゃん、梨子ちゃん、零斗くん。それに…」

 

「一番大切な人を忘れてませんか?」

 

「なに?」

 

本人は気づいていない。一番大切なものを

 

「今のAqoursが出来たのは誰のおかげ?最初にやろうって言ったのは誰?」

 

「それは…」

 

「千歌ちゃんがいたから私はスクールアイドルを始めた」

 

「私もそう。みんなだってそう」

 

「他の誰でも今のAqoursはつくれなかった」

 

「それを可能にしたのは千歌、お前だ」

 

「千歌ちゃんがいたから今があるんだよ。そのことは忘れないで」

 

自分のことを普通だと思っている人間が諦めずに挑み続けるのにはかなりの勇気や力がいる。だがそれを千歌は持っているのだ。そんな千歌だからこそみんな触発されたAqoursを始めた

 

「千歌ちゃんと一緒に自分たちだけの輝きを見つけられるのを」

 

「みんな…」

 

 

「新たなAqoursのウェーブだね」

 

「千歌時間だよ。準備はいい?」

 

「さぁ行ってこい!」

 

みんなの間を走り抜け果南の方に向かっていく

太陽が姿を現し我々を照らしていく

 

「ありがとう。千歌」

 

ーーーーーー

 

最後まで諦めない選択をした千歌と共に挑む地区大会

そこで歌うのは

 

 

《MIRACLE WAVE 》

 

 

 

 

千歌は難関のロンダートバク転を成功させた

 




6話完結しました〜
なんか分かりませんけど長かった…
次回も原作ストーリーです



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存在した証

先日ようやくオリジンサーガを視聴したのですが僕が思ってたより面白かったです
やはり歴代ウルトラマンはかっこいいですね


ラブライブ地区大会全パフォーマンスが終了し結果発表が迫る

 

「それでは皆さん!ラブライブファイナリストの発表でーーす!」

 

「あわわ〜どうしよ、どうしよ、緊張する〜」

 

「落ち着けってとりあえずゼロアイを出して〜」

 

「いや、先輩も落ち着いてください」

 

電光掲示板に出場グループの星が投票数と比例して右上がりに延びていく

 

 

そして

 

 

「上位3組はこのグループです!」

 

1位にAqoursの文字が映し出されたのだ

 

 

「「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

嬉しさのあまり周りを気にせず思いっきり叫ぶ

 

「志満さん!美渡さんやりましたね!」

 

「うん!千歌ちゃん!おめでとう!」

 

「千歌!!」

 

周囲は喜びの声で溢れかえっていた

 

[あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!]

 

「どうしたよゼロ、お前も嬉しいのか?そうだよなぁ〜そりゃ」

 

[お前ゼロアイはどうした?]

 

「ゼロアイ?それなら俺の右手に……」

 

 

 

ない………ない!

なぜない!?

 

「まさかあの時!?」

 

喜びのあまり取り出したゼロアイをそのままどこかに投げちゃったのか?

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!やばい!」

 

[やばい!じゃねーよ!早く取りにいけ!]

 

「ごめんなさぁぁぁぁぁぁい!」

 

ーーーーーー

 

地区大会を制したAqoursは決勝が行われるアキバドームへ進むこととなった。これも努力の結果である

 

「見て!すごい視聴回数!」

 

「よ、4万8千人…」

 

「ほんと…こんなにたくさんの人が」

 

背後に設置されていたスクリーンに映し出されていたのは先程行われたラブライブ地区大会の映像とその視聴回数

 

「生徒数の差を考えれば当然ですわ。これだけの人が見て私たちを応援してくれた」

 

「あっ…じゃあ入学希望者も!?」

 

全員が鞠莉の方に目を向ける。が鞠莉はあまり良い表情ではなかった

その上何も言わない

 

「どうしたのよ?」

 

「うそ…」

 

「まさか…」

 

「携帯フリーズしてるだけだよね?昨日だって何人か増えてたし全く変わってないなんて…」

 

「鞠莉ちゃんのお父さんに言われている期限って今夜だよね?」

 

「大丈夫。まだ時間はありますわ。学校に行けば正確な数は分かりますわよね?」

 

「うん…」

 

ならやることは1つだ

 

「よし!帰ろう!」

 

「急いでな!」

 

ーーーーーー

 

学校に到着したのはすっかり日が沈んだ夜の8時ぐらいだった

鞠莉がパソコンを開き再び入学希望者の数を確認するが

 

「変わってない」

 

「そんな…」

 

「ばかな…」

 

「まさか天界からの邪魔が!?」

 

いつも通り善子に冷たい視線をおくった残りの1年生

 

8時ということは残りの時間は4時間といったところか

今でもAqoursの再生回数が増え続けているということはまだ可能性は充分ある

 

「パパに電話してくる」

 

鞠莉が父に電話をしに外に出た

それから戻ってきたのは1時間後のこと

 

「何とか明日の朝まで延ばしてもらいましたわ」

 

「朝?」

 

「そこまでに達しなかったら募集ページは停止すると」

 

「最後通告ってことね」

 

「でもあと3時間だったのが8時間に延びた」

 

「これで少しは…」

 

「あっ!今1人増えた!」

 

「やっぱり私たちを見た人が興味持ってくれたのよ」

 

「このまま増えてくれれば」

 

突如千歌が駆け出していく

 

「おい千歌!」

 

「どこ行くのよ?」

 

「駅前。浦の星お願いしますってみんなにお願いして!それから!それから…」

 

「本気か?」

 

「今からじゃ無理よ」

 

「じゃあ今からライブやろ!それをネットで!」

 

「準備してる間に朝になっちゃうよ」

 

「そうだ!…」

 

焦っている千歌を曜が飛びついて止める

 

「落ち着いて、大丈夫…大丈夫だよ」

 

「でも!何もしないなんて…」

 

「信じるしかないよ今日の私たちを」

 

「果報は寝て待てってやつっすよ」

 

「そうだよねあれだけの人に見てもらえたんだもん…大丈夫だよね」

 

不安を胸の内にしまい大丈夫だと自分を信じる

 

「さぁ、そうとなったら皆さん帰宅してください」

 

「帰るずらか?」

 

「なんか1人でいるとイライラしそう」

 

「落ち着かないよね気になって」

 

「たしかに」

 

「だって」

 

「仕方ないですわね」

 

おっ?まさかこの流れは?

 

「じゃあ居てもいいの?」

 

「皆さんの家の許可と理事長の許可があれば」

 

「もちろんみんなで見守ろう」

 

当然理事長の許可が下りる。他のみんなも各々家に連絡をとっていく

 

「零斗は電話しないの?」

 

「俺一人暮らしですから」

 

「そうだったんだ」

 

そういえば鞠莉にはそのことを言ったような言ってないような

 

ーーーーーー

 

それからしばらく待機して時刻は1時を回ったがあれから入学希望者は増えない

 

「これが現実なのですわ。これだけの人が浦の星の名前を知っても」

 

「例え町が綺麗で人が優しくてもわざわざここまで通おうとは思わない」

 

確かにそれもあるのかも知れない。だがもっと単純に

 

「そもそもこの時間だから寝てるんじゃ…」

 

「おぉ!零斗先輩天才!」

 

「そうでもないだろ」

 

ぐるぅ〜

 

と誰かのお腹が鳴る

 

「そういえばお昼寝食べた後何も食べてないわね」

 

「よーしなら買い出しに行くっすよ」

 

コンビニに買い出しに行ったのは1年生の4人だった

 

ーーーーーー

 

「94人…」

 

「あと6人…」

 

「時間は?」

 

「1時間もない」

 

残りはあと6人となったが約束の時間も刻々と近づいてくる。どちらが先になるか。少し周りを見渡すと目をつぶった曜がいた

 

「流石の曜ちゃんも睡魔には勝てないか」

 

「寝てないよ。けど待ってるのちょっと疲れてきた」

 

確かに何もせずにただ待ってるだけなのはしんどい。というわけで千歌達は外に気分転換に出た

 

 

 

 

「あと6人お願い!」

 

「お願いします!」

 

「おーーーーい!浦の星はいい学校だぞぉぉ!」

 

「私が保証するーーーー!」

 

「保証されちった」

 

「私の保証は間違いないわよ」

 

 

 

「……」

 

「立ち聞きっすか?」

 

「…うるせーよ」

 

千歌のやりとりを影からこっそり聞いていた零斗

そんな時

 

「千歌ちゃん!きて!」

 

ーーーーーー

 

「あと3人!」

 

「でも時間はもう」

 

あと10分というところだろうか

 

「お願い!お願い………」

 

みんな黙って見守っている。時刻はどんどん進んで行く

 

「98!」

 

「時計は?」

 

「大丈夫!大丈夫!絶対に届く!大丈夫!」

 

あと2人。学校存続は目の前でまもなく手が届く

 

しかし

 

「募集終了…」

 

「時間切れですわ」

 

「そんな…大丈夫だよ…あと1日あれば、ううん半日でいい1時間でもいい。それで絶対に大丈夫…」

 

「それが約束ですから」

 

「でもそれだけだったら…」

 

「そうだよ。ずっとじゃなくていいんだよ。あと1日だけ…」

 

「………くそ!」

 

「零斗さん!」

 

1番最初に耐えきれなくなった零斗はそのまま部屋を飛び出していった

 

「ちょっ…俺追いかけます!」

 

「お願いします」

 

碧も零斗の跡を追いかけ部屋を飛び出す

 

ーーーーーー

 

[おい!お前何してんだ落ち着け!]

 

「落ち着け?出来るわけないだろ!学校が無くなるんだぞ!落ち着けるわけないだろ!」

 

零斗は非常に混乱しており目の前が見えなくなっていた

 

「先輩!」

 

「……なんだ」

 

「少しは落ち着いてください。気持ちは分かりますけどとりあえず今は…」

 

「お前も…だから…落ち着けるわけが…」

 

「みんな同じです!みんな同じ気持ちなんだ!でも俺たちマネージャーが先に取り乱したら誰があいつらをサポートするんです!?」

 

 

「…!!」

 

「戻りましょう」

 

「あぁ…すまない」

 

碧の言葉で我に帰った零斗だがその目に光はなかった

 

ーーーーーー

 

「浦の星学院は次年度より沼津の高校と統合することになります。皆さんは来年の春よりそちらの高校の生徒として明るく元気な高校生活を送ってもらいたいと思います」

 

という理事長でもある小原鞠莉の言葉を聞いて全校生徒やはり動揺していた。今まで頑張ってきたのに結果としてこうなってしまった

 

「…………」

 

 

 

 

 

 

「学校が統合になったのは残念ですがラブライブは待ってくれませんは」

 

「昨日までのことは忘れ今日から気持ちを新たに決勝目指して頑張ろう」

 

「もちろんよ!5万5千のリトルデーモンの待つ魔窟だもの!」

 

「みんな善子ちゃんのすべり芸を待ってるずら」

 

「ヨハネ!」

 

「そ、それにお姉ちゃん達は3年生はこれが最後のラブライブだから…だから…だから絶対に優勝したい!

 

「ルビィ…」

 

「Yes!じゃあ優勝だね!」

 

「そんな簡単なことじゃないけどね」

 

「でもそのつもりでいかないと!」

 

「うん。優勝しよう」

 

みんな気持ちを入れかえこれから始まるラブライブ決勝に向けて進んで行く

 

「先輩俺たちも」

 

「そうだな」

 

練習のために準備体操をしていると異変が起きる

千歌の目から涙が溢れる

 

「千歌ちゃん…」

 

「あいつ…」

 

「どうしたの?みんな?」

 

千歌本人は無意識のようだった。だがそれでも心のどこかで後悔しているのかもしれない

 

「今日はやめておこうか」

 

「え?なんで?平気だよ」

 

「ごめんね。無理にでも前を向いた方がいいと思ったけどやっぱり気持ちが追いつかないよね…」

 

「そんなことないよ。ほらルビィちゃんも言ってたじゃん。鞠莉ちゃんたち最後のライブなんだよ。それに、それに」

 

「千歌だけじゃない…みんなそうなの」

 

「ここにいる全員そう簡単に割り切れると思っているんですの?」

 

「やっぱり私はちゃんと考えた方がいいと思う」

 

もうここまでくれば誰でも分かる。それは今のAqoursに必ず直面する問題

 

「本当にこのままラブライブの決勝に出るのか…それとも」

 

「………」

 

「そうっすね」

 

「ま、待ってよ!そんなの出るに決まってるよ!決勝だよ!ダイヤさんたちの」

 

「本当にそう思ってる?自分の心にそう聞いてみて。千歌っちだけじゃないここにいるみんな」

 

ーーーーーー

 

その日の夜家の外に出て暗い夜空を眺めていた

 

「情けないな…」

 

[何がだよ]

 

「碧の言った通りみんな同じ気持ちなのに俺だけ取り乱して…申し訳ない」

 

[……まぁ、無理もないのかもな]

 

「俺たちはこれからどうするべきなんだ」

 

[さぁな、だがそれはお前やあいつらが決めるんだ]

 

「……はぁ」

 

大きなため息をつきもう一度空を見上げる

 

「どうしたら…どうすればいいんですか?教えてください」

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果さん」

 

 

ーーーーーー

 

次の日の朝、全員屋上に集まった

一晩中考えみんな同じ答えを出した

 

「出た方がいいってのは分かる」

 

「でも学校は救えなかった」

 

「なのに決勝に出て歌って」

 

「たとえそれで優勝したって」

 

「確かにそうですわね」

 

「でも千歌たちは学校を救うためにスクールアイドルを始めたわけじゃない」

 

「輝きを探すため」

 

「みんなそれぞれ自分たちのだけの輝きを見つけるため…でも」

 

「見つからない…だってこれで優勝しても学校は無くなっちゃうんだよ…奇跡を起こして学校を救ってだから輝けたんだ。輝きを見つけられたんだ。学校が救えなかったのに輝きが見つかるなんて思えない!」

 

学校を救えなかった以上ラブライブに出ても仕方がない。それがAqoursのくだした結論

 

「私ね今はラブライブなんてどうでもよくなってる。私たちの輝きなんてどうでもいい学校を救いたい!みんなと一緒に頑張ってきたここを……」

 

 

 

 

 

「じゃあ救ってよ!」

 

どこから声が聞こえてきた。その声は真下から

 

「だったら救って!ラブライブに出て!」

 

「「「優勝して!!!」」」

 

そこにいたのはなんとこの学校の全校生徒

その先頭に立っているのは同じクラスの3人

 

「みんな…」

 

「できるならそうしたい!みんなともっともっと足掻いてそして!」

 

「そして?」

 

「そして…学校を存続させられたら…」

 

 

 

「それだけが学校を救うってこと?」

 

「私たちみんなに聞いたよ。千歌たちにどうして欲しいか。どうなったら嬉しいか」

 

「みんな一緒だった!ラブライブで優勝して欲しい千歌たちのためじゃない私たちのために!学校のために!」

 

「この学校の名前を残してきて欲しい!」

 

「学校の…」

 

「千歌たちしかいないの!千歌たちにしかできないの!」

 

「浦の星のスクールアイドルAqours!その名前をラブライブの歴史に!あの舞台に永遠に残して欲しい!」

 

「Aqoursと共に浦の星の名前を!」

 

「「「だから!だから!」」」

 

【輝いて!!!!!!】

 

学校の名前を永遠に残して欲しいそれがこの学校の全校生徒の願い

 

 

「優勝して、学校の名前を…!」

 

「ラブライブに…!」

 

感動のあまり千歌は俯いている。曜と梨子はからかい半分におかしなことを聞く

 

「千歌ちゃん」

 

 

「「や・め・る・??」」

 

「やめるわけないじゃん!決まってんじゃん!決まってんじゃん!決まってんじゃん!」

 

「優勝する!ぶっちぎりで優勝する!相手なんか関係ない!アキバドームも決勝も関係ない!優勝する!優勝してこの学校の名前を一生消えない思い出をつくろう!」

 

千歌たちは決心した。優勝して浦の星の名前を残すことを。

それはAqoursを新たなステージに連れて行く大いなる選択だった

 

 

 

「……ふっ」

 

「まーた立ち聞きですか?」

 

「まぁいいだろ」

 

「先輩ですよね?むつ先輩たちに…いや全校生徒に呼びかけたのは」

 

「ん?…さぁな」




この回は本当に素晴らしい話でした
というかなんやかんだでクライマックスを迎えつつありますね。

そして次回は皆さんもご存知のあの人たちの登場です



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聖なる雪の2人

今回は初っ端から戦闘シーンからです
そしてレッツゴー函館!


町に警報が鳴り響く

突如市街地に現れた全身が真っ赤に染まった怪獣が町を蹂躙して行く

 

ドスーン!

 

その怪獣の目の前に立ちふさがったのは赤と黒の巨人

 

「ハァ!!」

 

「キュァァァァァァァァァァ!!」

 

独特の構えをとり怪獣に立ち向かって行く巨人

両手で怪獣を掴み押し戻そうとする

 

しかし怪獣の怪力も負けておらず両者一歩も引かない。が徐々に巨人が押されて行く

 

「ぐはっ!」

 

怪獣の口から火炎が発射され当たらないようにかわしていく

 

「レム!あれはゼナさん達シャドー星人の怪獣なの?」

 

「非常に酷使していますが少し違うようです」

 

「じゃあいったい…」

 

秘密基地の中で人工知能と会話をする少女と宇宙人

 

怪獣は巨人に向かって連続で光線を浴びせ火花が撒き散る

巨人はどんどん押されていく

 

「ジードクロー!」

 

手を高く上げると光が集まり徐々に専用武器ジードクローに変化していく

 

「クローカッティング!」

 

 

「ハァァ!」

 

ジードクローから発せらせたクロー型の光線が怪獣にめがけて飛んでいく。しかしその怪獣はそれをいとも簡単にはじき返した

 

「そんな…」

 

「リク。カプセルの交換を」

 

「わかった」

 

 

 

「ユー!ゴー!

 

アイ!ゴー!

 

ヒヤ、ウィー、ゴー!」

 

 

起動したカプセルをナックルにセットしスキャンしていく

 

 

「フュージョンライズ!」

 

 

「守るぜ!希望!はぁぁ…はっ!」

 

 

「ウルトラマンゼロ!ウルトラの父!」

 

 

「ウルトラマンジード!マグニフィセント!」

 

 

強化されたその豪腕で怪獣に強力な一撃を入れると怪獣もそれに対抗し両手のハサミを使ってくる

怪獣と距離を取ると両腕にエネルギーを集中させていきそれと同じタイミングで怪獣もエネルギーを溜めていく

 

「ビッグバスタウェイ!」

 

巨人の右腕から発せらせた炎の光線と怪獣の光線がぶつかり合う。すると2つの力が干渉し制御が効かなくなり上空に巨大な異次元の入り口が開く

 

「キュァァァァァァァァァ!」

 

「なっ…しまった」

 

ゲートからの引力に体が引っ張られ怪獣と巨人が吸い寄せられていく

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「「リク!!」」

 

ーーーーーー

 

雪が降り積もりあたり一面真っ白で何も見えない。風も強くまるで天は我々を見放したようだった

 

「さ…寒い…」

 

「これがSnow white!ビューティフォ…」

 

「しっかりして!鞠莉!」

 

「雪め甘いわ!」

 

「善子ちゃん?」

 

「ヨハネ!避けるべし!避けるべし!避けるべし!」

 

この雪を避け切ることなど不可能がだそれでも続ける善子。ついには風に押し負けその場で大転倒を決め込む

 

「なんだか眠くなって…」

 

「私も…」

 

「ダメだよ!寝たら死んじゃうよ寝ちゃダメ!」

 

「これは夢だよ…夢」

 

「そうだよ、だって内浦にこんなに雪が降るはずないもん」

 

「じゃあこのまま目を閉じて寝ちゃえば自分の自分の家で目が覚め…」

 

「ないよ」

 

「だってここ…」

 

「「北海道だもーん!」」

 

「へっ?」

 

ーーーーーー

 

Aqoursはラブライブの地区予選を勝ち抜き決勝に進んだことにより運営側から別地方のゲストに招待されたのだ

 

つまりさっきのは盛大な茶番である

 

「さぁ!行くわよ!リトルデーモンリリー!」

 

「えぇ…」

 

「レッツニューワールd…きゃ!」

 

再び大転倒する善子まさかの尻から

 

「雪道でそんな靴履いてちゃダメだよ」

 

「そのとーりデース!」

 

「そんな時こそこれ!」

 

「「じゃーん!!」」

 

「これでバッチリデース!」

 

「さすがお姉ちゃん!」

 

みんなが履いていたのは雪道には絶対に欠かせないブーツを商品紹介のように説明するダイヤと鞠莉

 

「「これで例えこのような雪山でもご覧の通り!」」

 

 

ボフッ!

 

そのまま雪山にハマる2人。2人ともこんなキャラだったのか…

 

「お待たせずら〜やっとあったかくなったずら〜」

 

ドス!ドス!ドス!

 

と本来の体型の倍はありそうな姿で登場した花丸

どうやらかなり着込んでいるようだ

 

「花丸ちゃん?」

 

「マルはマルマルッと丸くなったずら〜」

 

「ちょっと…」

 

「マルは急には止まらないずらぁぁ!!」

 

そのまま足を滑らせ曜と善子と花丸を下敷きにして倒れこむ

 

「あらら、大丈夫っすか?」

 

「それより零斗くんはいつ来るの?」

 

「もうそろそろだと思うけど」

 

実は零斗は一緒には来てはいない。その理由は簡単で飛行機代等は全てラブライブの運営が経費として賄ってくれているがそれは出場しているAqours9人だけでありマネージャーは経費が落ちないのだ

 

「だからゼロに変身してくるんだよね?ところでなんで碧くんは来れたの?」

 

「僕も鞠莉さんほどではありませんがそこそこあるんですよ。マネーが」

 

碧はこの若さで理工系の天才のためそっち系のつながりでお金が入ってくるのだ

 

「あっ!あれじゃない?」

 

「ほんとだ!おーい!ゼロ!零斗くーん!」

 

なんて話をしていると遅ればせながらようやく到着した

 

[よう!お待たせ!]

 

人に見られないようにすぐに変身を解き零斗の姿に戻る

 

「[さっむ!]」

 

「なんだこれ!氷河期か!?」

 

「飛んできた時は気がつかなかったの?」

 

「その時は対策として体に炎を纏ってきたのよ」

 

火の力を扱えるストロングコロナゼロである

 

ーーーーーー

 

ラブライブ北海道地区の予選大会会場に到着した。今人気が急上昇中のラブライブということもあり会場にはものすごい数の人がいた

 

そして1番驚いたのはAqoursと写真撮影して欲しいとお願いがあったことだ。決勝に進んだことによりAqoursの知名度は格段に上がっていた

 

 

 

 

[碧、お前東仙カイは知ってるか?]

 

「東仙カイ?誰です?」

 

他のメンバーはSaint Snowに会いに行った。流石に男である2人は更衣室に入るわけにはいかないためすでに席に着いていた

 

[以前お前が戦ったテンペラーやヤプールの仲間の1人。おそらくこいつがこの星に怪獣を呼び寄せてる全ての元凶]

 

「そんな奴が…」

 

[だが奴の厄介なのはそこじゃない]

 

「えっ?」

 

[奴はベリアルの力を使う]

 

「べ…ベリアルってあのウルトラマンベリアル?」

 

[そうだ。奴はベリアルの力を使い怪獣を召喚したりベリアル融合獣となり何度も俺たちとぶつかり合った]

 

「でもよ東仙カイなら前に俺とゼロで倒したじゃん?」

 

以前禍々アークベリアルとなった東仙カイを倒したのは紛れもなくゼロだ

 

[奴のことだおそらくまだ死んでない。近いうちに必ず俺たちの前に現れる]

 

「…そういえば、桜内先輩と善子を助けに行った時…」

 

 

 

 

たとえここで敗れようと我々ヤプールは貴様らの持つマイナスエネルギーで何度でも復活を遂げる…だが貴様らはいずれ滅ぶ。あのストルム星人によってな

 

 

 

「たしかそんなことを言ってたような…」

 

[やはりなヤプールがそう言ったなら東仙カイは必ず生きている。お前も気を引き締めていけ]

 

碧に注意深く念を押したところで他のみんなが戻ってきた

 

「お待たせ〜」

 

「あっ…おう、あの2人はどうだった?」

 

「うん。気合十分だったよ」

 

「まぁ優勝候補だからね」

 

それからすぐに地区予選がスタートした。どのスクールアイドルも自分の全力を尽くしパフォーマンスをしていた

 

「Saint Snowさんは?」

 

「確か次のはずだけど」

 

「あっ始まるずら」

 

「イッツショータイム!」

 

 

ーーーーーー

 

それからのことは正直言うとあまり覚えていない。目の前で起こったことを理解できずただ立ちすくんでいた

我々はラブライブというものの恐ろしさを今日初めて知ることになった

 

「あんなことが起こるのか…」

 

[これがラブライブってやつなんだろうよ。一度でも失敗すれば立て直しが効かない]

 

「……」

 

Saint Snowのライブ中に起きたハプニング、優勝候補だった2人の失敗は我々にもそれなりの驚きを与えた。あとあと聞いた話によるとライブ前2人は喧嘩をしていたらしい

 

 

 

「まだ気になる?」

 

「うん…」

 

「2人でずっとやってきたんだもんね」

 

「それが最後の大会でミスして…喧嘩まで…」

 

「たしかに…」

 

「やっぱり会いに行かない方がいいのかな…」

 

「そうね!気まずいだけかも」

 

「私たちが気に病んでも仕方のないことデース」

 

「そうかもね」

 

「あの2人なら大丈夫だよ」

 

「仲のいい姉妹だしね」

 

「うん」

 

「そう…だな」

 

仮に会っても何を話せばいいのか分からない。ことによってはさらに傷つけてしまうかもしれない

そう考えて会うことをやめることにした

 

ーーーーーー

 

せっかく函館に来たので観光することにした。まず最初に向かったとは五稜郭タワーと呼ばれるもの

 

「すごい!すごーい!」

 

「なんだか美味しそうな形ずらね」

 

「え?どれが?」

 

「あれずら」

 

 

「なんという光景…間違いないこれこそ我が夢にまでみた魔法陣!」

 

「落ち着きなさい」

 

などと函館を満喫しまくる我々。中には

 

「全然平気平気!…はうん…」

 

「ち、ちょっと」

 

と強がりながらも怖がる者もいる

 

「うぅ……うぅ」

 

「れ、零斗さん?」

 

「ル…ルビィちゃん…た…助けて…」

 

「ど、どうしたんですか!?」

 

「た…高い…」

 

「へっ?」

 

[お前情けないぞ]

 

「う…うるさい…」

 

零斗はおそらく果南以上に高いところが苦手なのだ

 

五稜郭タワーを出た後はSaint Snowがいると言われている学校の目の前に来た。函館にもかかわらずどこか懐かしい雰囲気が漂っていた

 

「内浦と同じ空気を感じる」

 

「そっか、海が目の前にあって潮の香りがする町で坂の上にある学校で」

 

「繋がってないようでどこかで繋がってるものね、みんな」

 

 

と感傷に浸っているとどこからかドスドスと足音が聞こえて来た

 

「お待たせずら〜」

 

「ピギィィィ!!」

 

「えっ?誰?」

 

「何言ってるの?花丸ちゃんだよ」

 

「あっ…本当だ」

 

正直本当にわからなかった。それぐらい着込んでいるようだがここまで着るといくら北海道でも熱いだろうに

 

「また?」

 

「なんでまた着てくるのよ!」

 

「「「ぐぇ…」」」

 

と曜と善子とルビィを下敷きにずっこける花丸

 

「学習能力0ですわ」

 

 

 

 

「うぅ…寒い…」

 

「ティータイムにでもしますか?」

 

「賛成!」

 

「もうダメずら…限界ずら…」

 

「それだけ着といて…」

 

寒いのが苦手な花丸はそろそろギブアップ寸前のため少し歩いた先にあるくじら汁というお店に入ることにした

 

それにしてもこの和風な感じのお店

 

「なぁゼロこんな感じのお店前に見た覚えない?」

 

[………]

 

「なぁ?」

 

[………]

 

「おい!どうした!」

 

[うるせーな、寒いんだよ]

 

「寒いって…お前も寒いの苦手なのか?」

 

[俺たちウルトラマンは寒さにあまり強くないんだ]

 

「そうなのか…」

 

それは少し驚きだ。そんなゼロのためにも早くお店に入りたいところだ

 

「すいませーん…すいませーん……あれ?」

 

「商い中ってありマース」

 

「じゃあ営業はしてるってことかな」

 

「うぅ…とりあえず中に入れて欲しいずら…」

 

花丸は限界のため仕方なく入ることにした

 

「店の人はいないのかな?」

 

[いや、奥にいるな]

 

ゼロの言った通り奥からこの店の人と思わしき人が現れた。その人は我々もよく知るあの人だった

 

ーーーーーー

 

「うわぁキレーイ!」

 

目の前にあるのはこのお店のスイーツ。カラフルで見た目も素晴らしい

 

「すごい美味しそう」

 

「とても温まりますよ。どうぞお召し上がりください」

 

「いただきます。雰囲気のあるいいお店ですね」

 

「そうだね」

 

「その制服も可愛いし!」

 

ここはなんとあのSaint Snowの2人の住むお店だった。まさかこんなところで出逢うとは

 

「美味しそうですね。このぜんまい(・・・・)

 

「…先輩…ぜんざいです」

 

「………」

 

[………]

 

あたりが一瞬で静まり返るのが分かった

 

「いっただっきまーす!」

 

この沈黙を無理やり破りぜんざいに食らいつく零斗

 

「学校に寄られるかもとは聞いてましたが…でもびっくりしました」

 

「ああっはい、せっかくなのであちこち見て回ってたら偶然というか…」

 

「街並みも素敵ですね。落ち着いててロマンチックで」

 

「ありがとうございます。私も理亞もここが大好きで大人になったらこの店を継いで暮らしていきたいねって」

 

「そうなんだ…」

 

さっきからルビィの様子が少しおかしい気がするが…

 

「残念でしたわね…昨日は」

 

「いえ…でも」

 

「食べたらさっさと出て行って!」

 

「なっ!」

 

「理亞…なんて言い方を!」

 

鹿角理亞はそのまま奥の部屋に入って行った

 

「ごめんなさい。まだちょっと昨日のこと引っかかってるみたいで…」

 

「そうですよねやっぱり…」

 

「会場でもちょっと喧嘩してたらしいじゃ…ぐぼっ!」

 

デリカシーの無い発言をしようとした善子を花丸が抑える、

 

「いいんですよ。ラブライブですからねああゆうこともあります。私は後悔してません。だから理亞もきっと次は…」

 

「いや!何度言っても同じ!私は続けないスクールアイドルは!Saint Snowはもう終わり!」

 

「本当にいいの?あなたはまだ1年生。来年だってチャンスは」

 

「いい!だからもう関係ないからラブライブもスクールアイドルも」

 

そう言って再び奥に入って行った

 

「お恥ずかしいところを見せてしまいましたね。ごゆっくり」

 

ーーーーーー

 

「なにも辞めちゃうことないのに…」

 

「でも理亞ちゃん続けるにしても来年は1人になっちゃうんでしょ?」

 

「新メンバーを集めてRestart!」

 

「って簡単には考えられないでしょ」

 

今回のミスをきにしてラブライブを諦めることを決めたのだと誰もがそう思っていた。しかし

 

「違うと思う。聖良さんがいなくなっちゃうから…お姉ちゃんと一緒に続けられないのが嫌なんだと思う。お姉ちゃんがいないならもう続けたくないって…」

 

「なるほど…」

 

「ルビィ…」

 

「…!ピギィ!」

 

「あんた…」

 

「すごいずら」

 

「そうだよね、寂しいよね…」

 

「う、うぅん違うの!ルビィはただ理亞ちゃんが泣いて…あっ」

 

「泣いて?」

 

よくわからないがそれは恐らく禁句というやつじゃないかな?

 

「ピ…ピギィ!!」

 

小動物のようにルビィは店を出て行った

 

ーーーーーー

 

「始めるのか?」

 

「はい。ようやく新たなカプセルもできたことですし」

 

「また暴走するようなカプセルを作ったんじゃないだろうな?」

 

「その危険性があるとしたらこのエンペラー星人とダークルギアルのカプセルですね。安心してくださいこれは使いません。私には使いこなせませんし」

 

「そうか…なら始めるとしよう」

 

「えぇ、ベリアルの力を完成させこの宇宙を創り変えるために」

 

動き出す野望

零斗と碧そしてゼロとゴモラにさらなる困難が待ち受けていた




もうお気づきの人も多いでしょうが冒頭の戦闘はゼロではなく彼ですww
実は彼はこの小説を書く上で1番登場させたかったキャラです

というわけで次回もお楽しみに


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最強の遺伝子

Aqours1年生が函館であーだこーだしている間での沼津の様子のオリジナルストーリー

プレバンでエボルトラスターとブラスターショットが予約開始になりましたね。速攻でポチりましたよ


「おい、碧起きろそろそろ帰る時間だぞ」

 

「う〜ん。あと5分…」

 

「こいつ…」

 

函館も今日が最終日。そろそろ帰る支度を始めなければならない

行きはダメだったが帰りの飛行機はなんとかチケットを購入することができた

 

「おい!起きろ!」

 

「うわっ!!あっ…おはようございます…」

 

ーーーーーー

 

まもなく飛行機に乗る時間となったのだが1年生3人がどこかに行っていたため空港で合流した

 

そして

 

「ここに残る?」

 

「そうずら!理亞ちゃんが大変悲しんでいてもう少し励ましたいずら」

 

「そうそう塞ぎこんじゃっててどうしようもなくてさ!」

 

「うゆ」

 

あの子そんなにメンタルが弱そうには見えなかったが

 

「泊まる場所は?」

 

「幸い理亞ちゃんの部屋に余裕があるからそこで」

 

たしかに今は冬休み中でそれも可能ではある

 

「うわっ!なんか面白そう!」

 

「そうですわねこの際私たちも」

 

「あっでもそんなに広くないというかなんと言うか」

 

「そ〜うずら、それに理亞ちゃん色々ナイーブになってるずら」

 

「そ、そう」

 

そんなになるまで落ち込んでいるのか…

 

「ごめんね、お姉ちゃん。2、3日で必ず戻るから」

 

「別に私は構いませんけど」

 

「いいんじゃないの?1年生同士で色々話したいこともあるだろうし。ね!」

 

 

というわけでルビィたち1年生3人を置いて我々は飛行機に搭乗した

 

「お前も残ればよかったんじゃないか?」

 

「いやいや、それはちょっとね」

 

まぁ確かに女子の家に上がり込むのは良くないだろう。とは言っても零斗は少し前にやっているわけだが…

 

「ルビィ…」

 

「何か気に入らないことでもしたんじゃないの?」

 

「そんなこと!」

 

「お客様!?」

 

「あぁ、大丈夫です。でもあの様子明らかに何か隠してる感じだったけど」

 

「メンバーと離れてSaint Snowの家に…はっ!もしかして!」

 

ありもしないことを想像するダイヤ

 

「ぶっぶーーーーですわぁぁぁ!!」

 

 

「うわっ…びっくりした」

 

何を想像したのか突如ダイヤが大声を出しす

 

「そうじゃないと思うよ」

 

「えっ?」

 

「多分あれは…」

 

「あれは?」

 

「うーん。いーわない。もう少ししたら分かると思うよ」

 

「そんなぁぁぁぁぁぁ!」

 

ーーーーーー

 

それから3日ほど経過したがまだあの3人は帰ってきていない

 

「さっき連絡がありましてもうしばらくと…」

 

「まさか本当に新たにグループを結成して…」

 

「あぁ…」

 

「思いつきそうなのはあの堕天使ね!」

 

「目がマジだけど…」

 

「あいつらに限ってそんなことあるのかな?」

 

「大丈夫。大丈夫だよ」

 

「千歌ちゃんこの前何か知ってる感じだったけど」

 

「何か聞いてるの?」

 

「聞いたわけじゃないよただ…自分達だけで、何かやろうとしてるんじゃないかな?」

 

「何かって…」

 

そんな時悲劇は起きた

 

 

「フュージョンライズ!」

 

「キングジョー!ゼットン!ウルトラマンベリアル!」

 

「ペダニウムゼットン!」

 

ーーーーーー

 

市街地のど真ん中にその怪獣は姿を現わす

 

「うわっ!出た!」

 

[ようやくお出ましだな!]

 

「千歌!みんな!早く安全な場所に!碧行けるか?」

 

「えぇもちろん」

 

「零斗くん…碧くん…」

 

「大丈夫。そんな心配そうな顔するなって」

 

「で、でも…」

 

「今までもそうやってきただろ?」

 

「……」

 

「さぁ早く!」

 

「…うん!私たち待ってるから」

 

「無理しちゃダメよ」

 

「おう」

 

「さぁ行きましょう。零斗さんお願いします」

 

こちらを心配しながらも千歌たちは避難して行った

 

「熱いっすね」

 

「うるせーよ…じゃあやるぞ!」

 

ウルティメイトブレスからゼロアイを取り出し装着する零斗

バトルナイザーを起動し怪獣を呼び出す碧

 

 

「ギャアァァァァオオォォォ!!」

 

[よっしゃ!行くぜ!]

 

ゴモラと共に現れた怪獣に向かっていく。見事な連携をみせ怪獣を圧倒していく

ゼロが怪獣と掴み合いになった時

 

[よぉ久しぶりだな、東仙カイ]

 

「そうですね。あの時以来ですか」

 

[今度こそお前を地獄に送ってやるぜ!]

 

「いいですよ。君にそれができるならね」

 

お互いに距離を取りエネルギーを集中していく

 

[ワイドゼロショット!]

 

そして怪獣のレーザー光線が放たれゼロの光線とぶつかり合う

 

「よしゴモラ!超振動波でゼロを援護しろ!」

 

 

「ギャアァァォォォ!」

 

ゴモラの角にエネルギーが集まり一斉放射する瞬間

 

 

ドガーン!

 

「ぐはっ!…いった…なんだ」

 

 

 

「2対1は卑怯ってやつだろ」

 

[あいつは]

 

 

 

「デスレムさんちょうどいいところに」

 

「カイ、お前何一人で面白そうなことしたんだ?俺も混ぜろ」

 

「仕方ありませんね」

 

突如現れたのは左腕に巨大な爪をもつ策謀宇宙人デスレム

 

「俺はウルトラマンゼロをやる。お前はあのレイオニクスでも相手にしてろ」

 

「あっちょっと…まぁいいでしょう」

 

 

 

「ようやくお前と戦えるなぁウルトラマンゼロ」

 

[けっ!俺にそういうでかい口を叩くのはな…2万年早いぜ!!]

 

ゼロとデスレムの壮絶な戦いが行われた

一方カイと碧は

 

「超振動波!」

 

「ギャアァァァァォォォォォ!!」

 

角からの振動波を発射するとカイは一瞬でバリアーを貼り全て無効化する。そして一瞬で姿を消しゴモラの背後に回り込み赤い電気を放電させる

 

 

「ぐっ…まだまだ!」

 

「君の能力は後々厄介なことになりかねない。君に恨みはありませんがここで死んでもらいます」

 

「そう簡単にはいかないっすよ!」

 

ゴモラの尻尾がカイの腹部に直撃し横転する

 

「僕とゴモラを舐めるな」

 

「なるほど、それなりにはやるようですね。なら!」

 

すると再びペカイは姿を消しゴモラの上空に現れる。そこから間をおかず赤いレーザー光線を浴びせる

 

「こちらも本気で行きます」

 

「ぐっ…ゴモラ…もう一発!」

 

再び超振動波を放つがそれを寸前でテレポートで回避しその度にゴモラに攻撃を仕掛けていく

 

「ペダニウムメテオ!」

 

ペダニウムゼットンの両腕から連続の火球を浴びせられたゴモラは成すすべなく倒れる

 

「がはっ!……くっそ…」

 

 

 

[おい!碧!しっかりしろ!]

 

「よそ見してる暇はねぇよ!」

 

 

 

 

「碧くん!どうしよう碧くんが…」

 

「あの怪獣つよすぎるのよ…」

 

「私たちにはどうしようもないデース…」

 

「…!!」

 

「待って果南ちゃんどこにいくの?」

 

「碧くんは零斗くんと違って生身で戦ってる。だから支えないと!」

 

「気持ちは分かりますが、危険ですわ」

 

だが近くに行きたい気持ちは誰もが同じ

この危機的状況に板ばさみとなってしまっている

 

「よく頑張りましたよレイオニクス。ですがここまでです」

 

 

 

ドクン!ドクン!

 

 

 

「いつもそうだ…いつも俺は…」

 

「あの時も…あの時も…いつも誰かに助けてもらって…」

 

テンペラー星人やヤプールと戦った時いつもウルトラマンに助けてもらっていたことをどこかで悔やんでいた

 

「俺は…俺は…」

 

 

 

ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!

 

 

 

「さようならレイオニクス!」

 

 

 

 

 

 

 

「ああぁぁぁ……うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

「ギャャャャャアァァァァァァァァァァァァァァオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

 

 

 

[な、なんだ!?]

 

「何が起こってやがる」

 

(碧…)

 

碧の咆哮と共にゴモラが真っ赤に染まる。しかし変わったのはそれだけじゃない。碧本人の姿が人間のものとは思えない姿に変わっていた

ウルトラマンのようなその見た目に全身が真っ黒に染まったその姿は今までの碧とは全く違っている

 

 

「こ、これは…」

 

状況をいち早く理解した東仙カイことペダニウムゼットンはその場から一旦離れる

 

「おい、どうなってやがる」

 

「レイオニクスの力が…」

 

[暴走してやがる]

 

(暴走?)

 

レイブラット星人の力が高まり制御が効かなくなっている

 

「ウワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」

 

真っ赤に染まったゴモラは再び超振動波をペダニウムゼットンに放つ先ほどと同様にバリアーをはり防御するが

 

パキッ…パリッ

 

「なっ…まさか!」

 

パキーン!

 

とバリアーが簡単に破壊されてしまう

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

「な、なんて威力だ…」

 

「まさかこのバリアーをも凌ぐとは」

 

「うぅ……うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

しかしそれだけじゃなかった

 

[ちょっ…おい止まれ!ぐはっ!]

 

(碧!しっかりしろ!)

 

[このやろ!]

 

なんとゴモラがゼロに攻撃を仕掛けてきたのだ

 

「暴走で周りが見えてないのか」

 

「そのようですね…ゼロを潰すなら今がチャンスです」

 

そう考えデスレムとカイはゼロにめがけ火球を放つ

 

[しまっ…ぐわぁぁぁぁ!]

 

実質3対1となってしまいカラータイマーも点滅を始める

今のゴモラはゼロ以外は見えていない

 

[このままじゃまずいな]

 

(一旦引こう)

 

[今引けば碧は見境なく人を襲う。それだけはダメだ]

 

しかしこの状況でゼロに勝ち目はない

 

その時

 

上空に大きな空間の歪みが生じその中から怪獣が降りてくる

 

「キュュアァァァァァァァ!!」

 

「今度はなんだよ」

 

「あれは…」

 

「カイ知ってるのか?」

 

「えぇ、奴はネオゼガン。シャドー星人のゼガンを元に私が作り出した超時空破壊神ネオゼガン」

 

「なるほどなそれは都合がいい」

 

「奴は私の最初の実験体でした。ようやく帰って…まぁちょうどいい。これで4対1」

 

[てめぇら!卑怯だぞ!]

 

「戦いですからね。卑怯でも構いませんよ」

 

ますます不利な状態になってきている。いくらゼロといえどここにいるやつらをまとめて相手取るのは厳しい

 

ーーーーーー

 

「理亞!皆さんみてください沼津の町に!」

 

「なっ!何よこれ!」

 

「ピギィィィ!」

 

「どうなってるずら…」

 

「これは…」

 

テレビに映し出されたのは4体の怪獣に囲まれたウルトラマンゼロ

 

「碧は何やってるのよ!なんでゼロに攻撃してるの!?」

 

函館にいる3人にも情報が入り混乱していた

 

「お姉ちゃんに電話を!」

 

すぐさまダイヤに電話をするが繋がらなかった

 

「姉様これは…?」

 

「分かりません。一体なにが…」

 

ーーーーーー

 

「どうなってるの?碧くんがゼロを攻撃してる?」

 

「でもあれは碧くんじゃ無いみたい…」

 

「と、とにかく逃げましょう!」

 

遠くからゼロ達の戦闘を見ていた千歌達だがこの状況はかなりまずいとわかるほどだった

 

「零斗くん…碧くん…」

 

ーーーーーー

 

(ゼロ!ならニュージェネレーションカプセルを!)

 

[それもダメだ!それだと碧を殺してしまうかもしれない]

 

(なっ…)

 

ゴモラがエネルギーをため始めると同時にカイとデスレムもエネルギーをためていく。おそらくこの技を喰らえば間違いなくゼロは敗北する

 

そう思った次の瞬間

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ドゴーン!

 

次元の歪みから新たな影が現れた

 

[な、なんだ!次から次へと!]

 

 

 

「こいつは…まさか」

 

赤と黒のボディに目つきがまるであのウルトラマンベリアルのような形をしている謎の巨人

 

 

「いててっ」

 

[じ、ジード!?]

 

「えっ?ぜ、ゼロ!?なんでここに?」

 

そこにいたのは紛れもないベリアルの息子。ウルトラマンジード

 

[それはこっちのセリフだ…今はいいやそれよりジード動けるか?]

 

「え?あ、はい」

 

周りを見渡すと大体予想はついた

 

[あの赤い怪獣は敵じゃ無いんだ。奴をおとなしくするの手伝ってくれ!]

 

「わかった!」

 

 

 

「おい、なんだあいつは?どうなってやがる」

 

「これは予想外の出来事ですね。ここは一旦引きますよ」

 

ネオゼガンを連れて東仙カイたちは姿を消した

 

[なっ!あいつら消えやがった]

 

 

 

「ユー!ゴー!

 

アイ!ゴー!

 

ヒヤ、ウィー、ゴー!」

 

 

「フュージョンライズ!」

 

 

「見せるぜ!衝撃!はぁぁ…はっ!」

 

 

「ウルトラマンヒカリ!ウルトラマンコスモス!」

 

 

「ウルトラマンジード!マクロスマッシャー!」

 

 

 

 

[ルナミラクルゼロ!]

 

 

ジードとゼロはお互い青い姿であるアクロスマッシャー、ルナミラクルゼロに変化する

 

「スマッシュムーンヒーリング!」

 

[フルムーンウェーブ]

 

2体のウルトラマンのヒーリング技をかけられたゴモラと碧は大人しくなり静かにその場に倒れこむ

 

するとゴモラの色が戻りバルトナイザーへと帰っていった

 

ーーーーーー

 

「おい!碧!しっかりしろ!」

 

[安心しろ気絶してるだけだ]

 

すぐさま碧の元に駆けつけるが大きな怪我をしているわけじゃなかった

 

「大丈夫?」

 

「あ、あなたは?」

 

「僕は朝倉リク。ウルトラマンジードだ」

 

「ジード?」

 

[ちょっと変わってくれ]

 

ゼロとスイッチする

 

<さっきはすまない。助かった>

 

「やっぱりゼロだったんだ」

 

<あぁ、それにしてもなんでお前がここにいるんだ?ここはお前の宇宙とは違うが>

 

「えっと…それが…」

 

ーーーーーー

 

「説明してもらうぜ。ネオゼガンとさっきのウルトラマンについてな」

 

カイたちは本来の姿に戻り。状況の確認をしていた

 

「まずネオゼガンは私が最初につくった怪獣カプセルで召喚した怪獣でした。ですがその時の私にネオゼガンを操る力はなく与えた時空を超える能力を使い私の前から姿を消しました」

 

「なるほど、で?あのウルトラマンとの関係は?」

 

「さっきのはウルトラマンジード。ウルトラマンベリアルの息子です」

 

「そうか奴がそうなのか」

 

「ここからは私の推測ですが、私の元を離れたネオゼガンがあのウルトラマンジードの世界に行き暴れていた。そこでなにかのトラブルがありネオゼガンがウルトラマンジードをこの世界に連れてきてしまった」

 

「随分厄介なことをしてくれたな…だがなぜ引く必要があった?」

 

ウルトラマンが1人増えたところでこっち側が有利なのは変わらなかったはずなのだ

 

「私はウルトラマンジードのデータを大して持っていません。ですからあのまま戦うのはリスクが大きかったんです」

 

「……なるほど、で?どうするだ?これから」

 

「そうですね…では…」

 

ーーーーーー

 

「2人とも選考会は頑張ったずらね」

 

選考会。函館のイベントで歌うためにルビィと理亞が協力し合い無事に合格をもらうことができた

 

「でも本当に大丈夫かな?あんなこと言っちゃって」

 

「仕方ないでしょ。絶対満員になるって言わなきゃ合格できそうもなかったし」

 

「しょうがないわね〜いざとなったらリトルデーモンを召喚しt…」

 

「どこにいるずら〜」

 

「うっさい!てかずら丸ってばまた?」

 

「美味しいずら〜」

 

「くっくっくっ…フラグが完全に立ってるわよ」

 

「善子ちゃん」

 

「言っておくけどスクールアイドルも体重管理も大切だから泣き言言っても…」

 

「善子ちゃん」

 

「ってうっさい!てかヨハネ!」

 

シーソーの上に立っている善子だが違和感しかない

 

「すでにフラグは立っていたずらよ」

 

「むしろ見てて気づいたんだけど…」

 

ぷるん

 

と柔らかい弾力の善子の頰。まさかこんなことになるとは…

 

「なんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

「そういえば鞠莉ちゃんたちには連絡したずら?」

 

「うん!さっきメールきたよ。そういうことなら是非協力させてくれって」




ついに登場ウルトラマンジード(正確には前回から)
登場しているのはジード本編通り朝倉リクくんで今回はもうしばらくリクくんには活躍してもらいます


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目覚める力

9話完結。といってもほとんど書いてませんからね
前回同様今回もジードは登場します


「えっと…はじめまして。僕は朝倉リクです。よろしく」

 

「この前のウルトラマンがリクさん?」

 

「まぁそういうことかな」

 

スクールアイドル部の部室内

以前突如として現れたウルトラマンが誰なのか知りたいということで紹介することになった

 

「あの、この前は碧くんを助けてくれてありがとうございました」

 

千歌が深々と頭を下げるとそれに続いて曜も梨子も鞠莉そして果南が頭を下げる

 

「い、いやいいんだよ。気にしなくて」

 

「それよりも…君がゼロと一緒に生活してるっていう…」

 

「はい!神田零斗です!」

 

「えっ?れ、レイト?ゼロまたなの?」

 

[たまたまだよ]

 

「何の話ですか?」

 

「いや、何でもない」

 

目の前のリクとゼロは以前一緒に戦っていたと聞いたがどうやら本当のようだ

 

「ところでダイヤさんは?」

 

「ダイヤはね函館に行ったよ」

 

「函館に?何でまた」

 

「それがね〜」

 

ーーーーーー

 

「なるほど、それは面白そうですね」

 

「だよね!私たちも行こうってことになったんだよ!」

 

「えっ?どうやって?飛行機に乗るお金あるの?」

 

「それなら大丈夫だよ!ね!鞠莉ちゃん!」

 

「Yes!この私にまかせなサーイ!」

 

函館でルビィと理亞が共に歌うという知らせを聞きて我々もそれに参加することになった。なんと飛行機代は鞠莉が出してくれるらしい

 

「さすが金持ち…」

 

「でも1つ問題がありマース」

 

「え?」

 

「何ですか?」

 

「碧の分のチケットも買ったんだけどほら入院してていけないでしょ?だから余っちゃって」

 

以前の戦闘で体にダメージの残った碧は現在病院のベットの上

そうなると飛行機代が無駄になってしまう

 

少し考えていると梨子がある案を思いつく

 

「ならリクさんが替わりに行くのはどうですか?」

 

「えっ?僕?」

 

「梨子ちゃんナイスアイデア!」

 

「いいんじゃない?」

 

「いや、でも向こうにいる子たちは僕のこと知らないけど」

 

「大丈夫ですよ。ちゃんと説明しますから」

 

「そ、そう?じゃあせっかくだから行こうかな〜」

 

[よーし!決まりだな!]

 

「Ok!じゃあ今すぐ用意してね!」

 

「「えっ?今すぐ!?」」

 

ーーーーーー

 

函館山ロープウェイ乗り場に呼び出されたダイヤ

そこには鹿角聖良もいた

 

「聖良さん?」

 

「あら?どうしてここに?」

 

「いえ、ちょっとここに来るように言われまして」

 

「えっ?実は私もです」

 

指定された場所に行ってみるとそこにはルビィそして理亞が待っていた。2人はそれぞれ自分の姉に手紙を差し出した

 

「これは?」

 

「クリスマス…」

 

「プレゼントです」

 

「クリスマスイブにルビィと理亞ちゃんでライブをやるの」

 

「姉様に教わったこと全部使って私たちだけで作ったステージで」

 

「自分たちの力でどこまでできるか」

 

「観てほしい」

 

いつのまにかこんなにもたくましくなった妹たち

 

「あの〜」

 

「私のリトルデーモンたちも観たいって」

 

「誰がリトルデーモンよ!?」

 

「千歌ちゃん!みんな!」

 

「ルビィちゃん久しぶり!」

 

「来てたの?」

 

「鞠莉ちゃんが飛行機代出してくれるからみんなでtogetherだって」

 

「あったりまえデース!こんなイベント見すごすわけないよ」

 

「さすが太っ腹」

 

「太いのは善子ちゃんずら〜」

 

「ぬぁぁぁぁ!!」

 

「ところでそちらの方は?」

 

「あっどうも始めまして。朝倉リクです」

 

「マルたちもさっき紹介してもらったずら」

 

「碧くんが入院中だからその代わりにね」

 

「えっ?どうして?」

 

「んーとりあえずその話は後にしてさ、そろそろライブ観せてよ」

 

このままだと話が長くなると思い一旦話を置いて本題に戻る

 

「姉様」

 

「お姉ちゃん」

 

「「私たちのつくるライブ観てくれますか?」」

 

成長した妹に抱きつく2人の姉

 

「もちろん」

 

「喜んで」

 

そしてまもなくライブが始まる。が本当のサプライズはここからだ

 

ルビィと理亞がつくった曲。その名も

 

 

《Awaken the power》

 

始まるときは終わりのことなど

 

考えてないからずっと

 

続く気がして 前だけ見つめて

 

走り続けてきたから

 

ドコへ

 

ドコへ

 

次はドコへ行こう?

 

 

ルビィと理亞のライブ。否AqoursとSaint Snowの合同ライブは見事成功した

 

 

ーーーーーー

 

「キュアァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

「あいつは確か…ネオゼガン」

 

[俺たちを追ってきたのか]

 

AqoursとSaint Snowの合同ライブが終了した直後だった。突如全身が真っ赤に染まった怪獣ネオゼガンが姿を現した

 

「零斗くーん!リクさーん!」

 

「お、おい!何戻ってきてんだ。早く逃げろよ」

 

「でも…」

 

「…安心しろ。今度は必ず勝つよ。約束する」

 

「……うん」

 

「リクさんも逃げないと」

 

「僕は零斗くんと戦うよ」

 

「戦うって…」

 

まだ1年生の3人に鹿角姉妹はまだリクがウルトラマンであることは知らない。鹿角姉妹に関しては零斗の正体すら知らないのだ

 

「ちょっ…皆さん何を言っているんですか!?早くここから逃げないと!」

 

「ルビィ。これは一体?…」

 

「それは…その」

 

「ゼロこの2人ならいいよな?」

 

[お前がいいなら俺は止めない]

 

「よし、ルビィちゃん。聖良さんと理亞さんには後で本当のことを教えてあげて」

 

「えっ?でも…」

 

「大丈夫。その2人のことは信頼してるから」

 

「わかりました!」

 

かすかに微笑むと零斗とリクはみんなの前に立つ

 

「行きましょうリクさん!」

 

「うん。零斗くん」

 

<よーし!久しぶりに行くぜ!>

 

 

 

「ジーッとしてても!」

 

 

<「ドーにもならねぇ!」>

 

 

 

 

 

 

「[セアァ!]」

 

ゼロアイを装着する零斗

そして

 

 

 

 

 

 

 

「ユー!ゴー!

 

アイ!ゴー!

 

ヒヤ、ウィー、ゴー!」

 

 

「フュージョンライズ!」

 

 

「決めるぜ!覚悟!はぁぁ…はぁ!」

 

 

「ジィィーーーーーーーーード!!」

 

 

「ウルトラマン!ウルトラマンベリアル!」

 

 

 

「ウルトラマンジード!プリミティブ!」

 

光に包まれた2人の少年は光の戦士。ウルトラマンへと姿を変えた

 

 

[よっしゃ!行くぜジード!]

 

「はい!」

 

ネオゼガンの両腕から電撃が放たれるとゼロとジードは上空に旋回し避けて行く。ゼロはゼロスラッガー。ジードはジードクローでネオゼガンを上空から攻撃して行く。

 

カキーン!

 

鈍い金属音が響く

 

「硬った!」

 

[ゼガン以上に体表が硬いな]

 

ゼガンの体にエネルギーが集中していき。ゼロに向かって光線を放った

 

 

[うわっ!あっぶねぇ]

 

間一髪で避ける。が驚いたことに避けた先にあった建物が一瞬で異次元に吹き飛ばされたのだ

 

(うわっ!なんだよこれ!)

 

[ゼガン特有の光線だ。あれを喰らえば異次元行きだ]

 

 

ーーーーーー

 

「ちょっと!リクがウルトラマンなんて聞いてないわよ!」

 

「そうずら!説明するずら!」

 

「ちょっと落ち着いて」

 

走りながら2体のウルトラマンの様子を見ている最中状況が理解できていない善子は叫ぶ。だがこの状況で1番状況理解ができていないのはSaint Snowの2人だ

 

「皆さん!あれはどういうことなんですか!?」

 

「後で説明しますからとにかく今は逃げてください」

 

「まさかあのマネージャーがウルトラマンだったなんて…」

 

「そうだよ!零斗さんはウルトラマンゼロなの!」

 

「後でもっと詳しく教えてもらうからね」

 

この状況でもルビィと理亞は仲良しだった

 

ーーーーーー

 

「ユー!ゴー!

 

アイ!ゴー!

 

ヒヤ、ウィー、ゴー!はっ!」

 

 

「ウルトラマンベリアル!ウルトラマンキング!我、王の名の下に!」

 

 

「ウルトラマンキング!」

 

 

「変えるぜ運命!はっ!ジーーーーーーード!!」

 

 

「ウルトラマンジード!ロイヤルメガマスター!」

 

 

 

 

「[ギンガ!オーブ!]」

 

 

「[ビクトリー!エックス!]」

 

 

「ネオフュージョンライズ!」

 

 

「[俺に限界はねぇ!デェア!]」

 

 

「ニュージェネレーションカプセル!α!β!」

 

 

「ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

 

ウルトラマンベリアルとウルトラマンキングの力を1つにした姿ウルトラマンジードロイヤルメガマスター

ニュージェネレーションヒーローズの力を1つにした姿ウルトラマンゼロビヨンド

 

 

[ジード。奴があの光線を放つ前に倒すぞ]

 

「はい!」

 

 

まずゼロビヨンドがネオゼガンの下に入り込み両腕に紫色のエネルギーを集め目にも留まらぬ速さで連続パンチを繰り出していく。威力に押されネオゼガンは徐々に空中に上がっていく

 

 

「解放せよ!宇宙最強の力!」

 

 

「ロイヤルエーーンド!!」

 

空中に浮いたネオゼガンに対しロイヤルメガマスター最強の一撃ロイヤルエンドを放つ。しかし

 

「なっ!」

 

[消えやがった]

 

ロイヤルエンドが当たる瞬間突如ネオゼガンが姿を消した。否消えたわけではない。別の何かによって救われたのだ

 

 

 

「危うくやられるところでしたよ」

 

 

「あっ…あなたは…」

 

[東仙カイ!]

 

「ネオゼガンにはまだ死んでもらうわけにはいかないんですよ」

 

突如現れたのはペダニウムゼットンにフュージョンライズした東仙カイだった

 

 

「ネオゼガン!ゼロの相手をお願いしますね」

 

「キュアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

カイの命令でネオゼガンはゼロビヨンドに向かって襲ってくる

 

[上等だよ!]

 

ネオゼガンとゼロビヨンドが再び戦闘が始まる

 

 

「初めましてウルトラマンジード。私は東仙カイ。あなたもよく知る伏井出ケイと同じストルム星人です」

 

「それはゼロから聞いたよ」

 

「なら話しは早いですね。君の実力を見せてもらいますよ!」

 

テレポートでジードに急接近したカイを武器のキングソードを構えて立ち向かう

 

「スイングスパーク!」

 

「はぁ!……なるほどこれがウルトラマンキングの力ですか…ですが今の私の力ならその程度の攻撃はもう通用しませんよ」

 

「な、なに!?」

 

キングソードから放ったスイングスパークがギリギリでバリアーに止められてしまった

 

「伏井出ケイにも言われたでしょう。君は所詮ウルトラマンベリアルの息子ということ以外に価値はない」

 

「…確かに僕はベリアルの息子。でも…僕は僕だ!」

 

「ペダニウムメテオ!」

 

「スペシウムフラッシャー!」

 

ペダニウムゼットンの光弾とジードの光線がぶつかり合い相殺されていく

 

「僕にはペガやライハやレム、モアやゼナさん、レイトさんやゼロ…それに愛琉さんが!それだけじゃない。この星で出会った零斗くんにAqoursの人たちみんなに支えられて生きてる!誰にも価値が無いなんて言わせない!」

 

「なら見せて下さい。君の全てを」

 

 

「言われなくても見せてやる!僕の力を!」

 

 

 

 

 

 

「ウルティメイトファイナル!」

 

 

「アルティメットエボリューション!」

 

 

「つなぐぜ!願い!はっ!」

 

 

「ジード!」

 

 

「ウルトラマンジード!ウルティメイトファイナル!」

 

 

まばゆい光の中から現れたのはギガファイナライザーによって変化したジードの究極形態。ウルトラマンジードウルティメイトファイナル

 

「はぁぁ!」

 

ギガファイナライザーを巧みに使いこなし接近してくるペダニウムゼットンをあしらっていく

 

 

「ライザーレイビーム!!」

 

 

スライドスイッチを2回操作して発動する破壊光線がカイのバリアーをまるで紙のように簡単に破る

 

「ぐっ!…これが赤き鋼…ギガファイナライザー…」

 

 

「そう。これがあなたが価値が無いと言った力です」

 

「…なるほど」

 

 

「目覚めよ最強の遺伝子!」

 

 

スライドスイッチを3回操作する

 

 

「愛琉さん!行きます!」

 

ギガファイナライザーを構えて高く跳躍する

 

 

「クレセントファイナルジード!!!」

 

 

ギガファイナライザーに全エネルギーを集中、増幅させた三日月型の切断光線クレセントファイナルジードが炸裂する

 

その一撃を受けたペダニウムゼットンは木っ端微塵に爆散した

 

ーーーーーー

 

[俺の刃を刻み込め!]

 

4つの刃が1つの巨大な刃に変わる

 

[ツインギガブレイク!]

 

ネオゼガンをZ字に切り裂いて行く

 

[さぁトドメだ]

 

ゼロの周りに8つの球体が出現しエネルギーが集中していく

 

[バルキーコーラス]

 

バルキーコーラスを喰らったネオゼガンは木っ端微塵に消し飛んだ

 

 

その夜、函館の街を2体のウルトラマンが守り抜いた




ジード本編以来のゼロとジードの共闘でした
劇場版の後の設定なのでウルティメイトファイナルもしっかり登場

本編もそろそろクライマックスですが本当の戦いはここからですよ


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新年の災難

最近何かと忙しくなかなか投稿できませんでした。
しばらくはこの感じが続くと思いますがご理解ください


「ゼロ!あけましておめでとうございます!」

 

[おう!おめでとう!]

 

今日は1月1日元旦というやつだ。

つい先日函館から帰ったばかりなのだが、時が進むのは相変わらず速いものだと実感する

 

 

[そういやリクはどうしてるんだ?]

 

「リクさんなら今頃鞠莉さんのホテルで楽しく過ごしてると思うよ」

 

ーーーーーー

 

先日。函館の町で怪獣と戦った後

 

「ゼロ、ネオゼガンを倒したし僕もそろそろ帰りたいんだけど」

 

[そうだな。じゃあ俺に任せろ]

 

左腕のウルティメイトブレスをかざす。が

 

「…………」

 

[…………]

 

(…………)

 

なんとウルティメイトブレスが起動しない

 

(ちょっ…どうなってんの?)

 

「ゼロ?」

 

[まさかこの前のが…]

 

「この前って?」

 

[実はな、ちょっと前に合計4つの宇宙を飛び回ったんだがその時にだいぶエネルギーを使っちまってな、まだ回復してないのかもしれない]

 

以前、梨子と善子がヤプールに誘拐された時に力を貸してくれたギンガ、ビクトリー、エックス、オーブの4体のウルトラマンをそれぞれの宇宙に送った際に消耗したエネルギーがまだ完治しておらずイージスが起動しなかった

 

[悪いな。もう少しここにいてくれ]

 

「えぇ?僕どこで生活すればいいのさ?」

 

[う〜ん]

 

ーーーーーー

 

「んで、鞠莉さんに相談したら小原家のホテルの一部屋を貸してくれたんだよ」

 

[鞠莉の家なら安心だな]

 

「今頃いっしょに盛り上がってるかもね」

 

そんなことはさておき、今日は12時ぐらいからしっかりAqoursの練習が入っている。新年早々だが決勝を目前に控えてるためしっかり練習しなければならない

 

「とは言ってもまだ時間あるな」

 

時刻はちょうど10時と言ったところ

さて何をしようか

 

ピンポーン

 

と家のチャイムが鳴る

 

「ん?何だ?」

 

新年早々一体誰だろうか。まさかこんな時に新聞の勧誘か何かだろうか?

 

「はーい、今開けますね〜」

 

ガチャ

 

「あっ!零斗くん!あけましておめでとう!」

 

「おめでとう!」

 

「おめでとうであります!」

 

「お…おぉ!お前たちか。おめでとさん」

 

玄関の前にいたのは晴れ着を着た千歌、曜、梨子の3人

新年の挨拶と言ったところだろう

 

「せっかく来たんだからちょっと上がってく?」

 

「えっ!いいの!?」

 

「外寒いだろし。それに練習まで時間あるから」

 

「「おじゃましまーす!!」」

 

「ちょっと2人とも…!」

 

それを聞いて千歌と曜はすぐさま家に入り込んでいった

 

「梨子ちゃんも入ったら?汚いけど」

 

「いいの?」

 

「家の外で待つの嫌でしょ?」

 

千歌と曜だけ家に入れて梨子だけを外で待たせる訳にはいかない

 

ーーーーーー

 

「ウルトラマンジードにボロ負けしたらしいな」

 

「ウルティメイトファイナルは私の予想以上でした」

 

「ネオゼガンまで倒されて結局何しに行ったんだか」

 

薄暗い部屋の2人の宇宙人

デスレムとストルム星人東仙カイ

 

「なぜ私がわざわざ北海道まで彼らを追っていったのかわかりますか?」

 

「そんなのジードの力を測るためだろ?」

 

「確かにそれも1つです」

 

「1つ?つまり別の目的があったってことか」

 

「えぇ。それがこれです」

 

「なっ…こ、これは…」

 

ーーーーーー

 

「零斗くん」

 

「何だその手は?」

 

零斗に対して何かを欲しそうな目でこちらを見てくる千歌

 

「いやーお正月といえば」

 

「あぁ〜なるほどね。…ほれ」

 

と零斗は千歌の手にみかんを乗せる

 

「みかんだ!やったぁ!…って、違うよ!お年玉だよ!」

 

「お年玉?しょうがないな〜じゃあジャンケンで千歌が勝ったらお年玉くれてやるよ!」

 

「よーし!」

 

「千歌ちゃんみっともないわよ」

 

「大丈夫だよ梨子ちゃん。これ毎年やってるから」

 

「そうなの?」

 

曜は冷静に梨子に説明する。そう実はこのお年玉の争奪ジャンケンは千歌と零斗の恒例行事なのだ

 

「いくぜ!」

 

「「じゃーんけーん!!」」

 

 

ガチャ!

 

 

嫌な予感がした。

何か言い知れぬ不安が身体を一瞬支配する

 

「な、なんだ…この胸騒ぎは…」

 

「零斗くん?」

 

玄関の方に謎の気配を感じた。数は3。一体何者だ

 

「誰か家に入ってきた…」

 

「えっ?うそ」

 

「本当に?」

 

「鍵を開ける音がしたから間違いない」

 

その予感は的中していた。何者かの気配がだんだん迫ってくる

 

そして

 

「零斗!帰ったぞ!」

 

「零ちゃんただいま!」

 

「あら〜お客さんがいたのね〜」

 

「ね、姉ちゃん!母さん!親父!」

 

そこには零斗の実の両親と姉がいた

 

 

「零斗くんのお母さんとお父さんに鈴さん!」

 

「あっ!千歌ちゃんに曜ちゃん久しぶりね」

 

「あら?千歌ちゃんと曜ちゃん?ずいぶんと可愛くなって」

 

「ちょ…どうしたんだよ急に」

 

「新年だから帰ってきたに決まってるじゃない」

 

「帰るなら連絡してくれよ。何も聞いてないけど」

 

「その方が面白いと思って」

 

と母はドッキリ大成功のミニプラカードをこちらに向けた

このためにわざわざ用意したのだろうか

 

「あら?そちらの子は初めて見るわね」

 

「ん?あぁ、桜内梨子ちゃん。東京から来たんだよ」

 

「は、はじめまして」

 

「はじめまして。いつも零斗がお世話になってます」

 

「あれ?この前来た時はいなかったような気がするんだけど」

 

「あの時は色々あったからな」

 

戸惑いながらも話しをしていると今まで黙っていた父が動いた

 

「ん………」

 

父は千歌や曜に梨子を凝視する。その眼力はかなりのモノだろう。そして零斗の方を向いてこう言った

 

「俺は一夫多妻制を認めた覚えはないぞ!」

 

「あんたが認めるまでもなく国が認めてねぇ!」

 

これが神田家である。そうこうしているとあっという間に時間が経ち学校に向かった

 

ーーーーーー

 

というわけで学校に到着した。なぜか全員晴れ着を着ていたことはさておいて、、、それに今日はSaint Snowの2人が協力してくれると聞いている

 

「だからそろそろ〜」

 

とベストタイミングで車が到着した

あれは確か黒澤家の車

 

「あけましておめでとうございます」

 

「うわっ!本当に来た!」

 

「悪い?というかその格好…」

 

「ではみなさん!」

 

「改めまして!」

 

【あけましておめでとうございます!】

 

ーーーーーー

 

練習着に着替えたのはいいがみんな寒そうだ。まぁ晴れ着が暖かいからな

 

「あんたたちやる気あんの?」

 

「いちようお正月ってことで!」

 

「だからって晴れ着で練習できるかぁぁい!!」

 

怒られた、、、

 

「いい学校ですね。私たちと同じ丘の上なんですね」

 

「うん。海も見えるし」

 

「でも無くなっちゃうんだけどね」

 

「「「えっ?」」」

 

「今年の春統廃合になるの。だからここは3月でThe end」

 

「そうなの?」

 

「でもラブライブで頑張って生徒が集まれば」

 

「ですよね。私たちもずっとそう思ってきたんですけど」

 

かつてμ'sはそうして学校を救った。がそれは我々にはできなかった

 

「統廃合…本当なの?」

 

「えぇ、まぁ…ってリクさん来てたんですね」

 

「ついさっき来たんだけど……」

 

「あぁでも心配しないでください」

 

「学校のみんなが言ってくれたんだ。ラブライブで優勝してこの学校の名前を残して欲しいって」

 

「名前を残す…」

 

「浦の星のスクールアイドルがラブライブで優勝したってそんな学校がここにあったんだって」

 

「最高の仲間じゃないですか!ステキです」

 

浦の星の全員からその決意を託され我々にはその責任がある

 

「じゃあ遠慮しないよ。ラブライブで優勝するために妥協しないで徹底的に特訓してあげる」

 

「マジ…?」

 

「マジ」

 

「マジずら…」

 

「マジずら」

 

「マジですか」

 

「だからマジだって!」

 

まぁその方がありがたいといえばありがたい。無理やり気合を入れるのもありだろう

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

あれからすぐに練習を始めたがみんなバテバテの様子

 

「お正月ですからね皆さん」

 

「どういうことですの?」

 

「ずいぶん身体がなまっているってことよ」

 

「まぁ、しょうがないっちゃしょうがないけどね」

 

「身体を一度起こさないとダメですね。校門まで坂道ダッシュして校舎を3週してきてくれますか?」

 

【えぇぇ!!】

 

「さっ…」

 

「3週?」

 

思っていた以上にハードな練習内容だった

 

「さっき言ったよ。遠慮しないって」

 

「はい!スタートです」

 

「これやりがいあるよね」

 

1人を除いてみんなしぶしぶ坂道を駆け上がっていった

 

「頑張って〜」

 

と手を振る零斗

 

「なにやってるんです?」

 

「へ?」

 

「あなた達あのウルトラマンですよね?」

 

「まぁそうですけど」

 

「なら一緒に走ってください」

 

「「えぇー!」」

 

「ほらつべこべ言わず走る!」

 

理亞にそう言われて零斗そしてリクも走らされる

 

 

「じゃあ零斗くんお先に!」

 

と信じられないスピードで坂を登っていくリクに

 

[リクの奴…零斗!こっちもまけてられねぇぞ!]

 

「へぇ…?ちょっと?ゼロ?」

 

<よっしゃ!行くぜ!>

 

ゼロと入れ替わりリクを追いかけていく。人間離れした2人のスピードに先に走り出した他のみんなを一瞬で抜いていく

 

「は、はやい…」

 

「あれがウルトラマン…」

 

ーーーーーー

 

全員が走り終えた頃には全力疾走をしていた2人のウルトラマンは両方とも地面に仰向けになって休んでいた

 

「こんな調子で決勝なんて本当に大丈夫なのかな…」

 

「いけると思いますよ」

 

「ほんと?」

 

「ステージって不思議とメンバーの気持ちがお客さんに伝わるものだと思うんです。今の皆さんの気持ちが自然に伝わればきっとすばらしいステージになると思います」

 

それを聞いて全員に希望が湧いてきた

ところで

 

「鞠莉ちゃんは?」

 

「なにかご両親からお電話だったみたいですが」

 

「もしかして統廃合中止ずら?」

 

「ほほっこの学校を続けることにした…」

 

「まぁないと思うけどね」

 

善子の茶番を遮ったところで鞠莉が帰ってきた

 

ーーーーーー

 

「理事!?」

 

「Of course. 統合先の学校の理事に就任して欲しいって。ほら浦の星から生徒もたくさん行くことになるし私がいた方がみんなも安心できるだろうからって」

 

「理事って?」

 

「鞠莉ちゃん浦の星の理事長さんでもあるの」

 

「ええっ!?」

 

「マジか…」

 

うん。これが普通の反応である

生徒と理事長を兼任してるなんて普通考えもしない

 

「じゃあ春からも鞠莉ちゃん一緒に学校に!?Aqoursも続けられる!」

 

千歌の発言に曜がジト目でつっこむ

 

「いや、それ留年したみたいだし…」

 

「曜。ナイスつっこみ!」

 

「大丈夫。断ったから」

 

【えっ!?】

 

マジっすか…

 

「理事にはならないよ」

 

「じゃあこれからどうするんですか?」

 

「私ね、この学校卒業したらパパが薦めるイタリアの大学に通うの。だから、後3ヶ月。ここにいられるのも」

 

衝撃だった。まさか…そんな遠くに行くとは

 

ーーーーーー

 

「では」

 

「もう少しゆっくりしていけばいいのに」

 

Saint Snowの2人はここでお別れだ。とは言えべつにこれが最後というわけではないが

 

「ちょっと他にも寄る予定があるので」

 

「予定?」

 

このまま函館に帰るわけではないみたいだが一体どこに?

 

「ルビィ知ってるよ。2人で遊園地行くんだって!」

 

「言わなくていい!」

 

「ピギィィ!」

 

姉妹で遊園地か…なんてなか良しなのだろう

 

「これ。姉様と考えた練習メニュー」

 

理亞は千歌に紙を手渡す

 

「ありがとう」

 

その練習メニューをのぞいてみると…これはすごい

 

「うわっ!こんなに!?」

 

「ラブライブで優勝するんでしょ?そのくらいやらなきゃ」

 

「ただの思い出作りじゃない筈ですよ」

 

「必ず優勝して…信じてる」

 

決勝に進めなかった2人の分も頑張らなければと改めて思う

 

「うん!」

 

「任せてください」

 

「がんばルビィ!」

 

「………なにそれ」

 

一瞬あたりが沈黙に包まれる。まさか初だったのか

 

「ルビィちゃんの必殺技ずら」

 

「ピギィ…」

 

「技だったの!?」

 

「それでは後はウルトラマンのマネージャーさん頼みましたよ」

 

「神田零斗です。覚えておいてください」

 

「分かりました。では零斗さんに皆さんまた」

 

Aqoursに別れを告げ2人は駅の中に入っていった

 

ーーーーーー

 

Saint Snowの2人をお見送りし零斗はまっすぐ家に帰った。千歌達2年生がどこかに寄り道していて付いて行こうか迷ったのだが

 

「零斗ーお風呂入っちゃいなさーい」

 

「はいよ」

 

今日は久しぶりに家族全員が家にあるため少々やかましいがこんな日もありだろう

 

母に言われた通り風呂に入るとふと鞠莉のことそして学校のことを思い出した

 

「イタリアか…」

 

[気になるか?]

 

「まぁな、薄々感じてはいたんだが実際に本当になると…それに…」

 

ガラガラッ

 

「お?」

 

「チャンスは人を待ってはくれない!」

 

「んだぁぁぁぁ!あんた何してんのぉぉぉ!?」

 

突如親父が風呂に入ってきたのだ。狭い風呂場に裸の男が2人は気持ち悪い

 

「自分の準備が整ってないからと言って言い訳して目の前のチャンスを逃していると次のチャンスなど訪れはしないぞ!」

 

何言ってんだこの人は

 

「ちょちょちょ! …寄ってこないで!」

 

急いで風呂を出ようとした時

 

「何か悩みがあるんだろ」

 

「えっ?何故それを」

 

「俺はお前の親だそれくらい分かる。それに滅多に会えるわけでもない。だから聞いてやる」

 

「それで入ってきたの?」

 

「いいからさっさと話せ」

 

「風呂を出てからにしてほしいんだけど…」

 

「俺の目が黒いうちに1つ!人生の教訓をお前に話しておこう!チャンスは人を待ってはくれな…」

 

「わかったよ!学校のことだよ」

 

「学校?」

 

「親父も知ってるだろ?浦の星は今年で統廃合になるってのは。俺たちはそれを阻止するために頑張ってきたんだ」

 

「……しばらく見ない間に少しは立派になったな」

 

そう言った親父の目線は零斗の目でなくその下

 

「えっ?…ちょっ!どこに話しかけてんだよ!」

 

「息子だ」

 

「お願いだからもう死んでくれ!」

 

しばらく見ない間に親父が変になっていた

 

「で?今朝の3人のどの子が本命なんだ!?」

 

「へこたれないね。てかなに修学旅行の夜みたいな質問してんの!?」

 

「優柔不断はダメだぞ!お前をそんなケツの穴の小さい男に育てた覚えはない!」

 

「だからやめてもらえます!?」

 

「……廃校になるってのは母さんから聞いて知っている。お前がさっきの子達とそれを食い止めようとしてたこともな」

 

「…!!」

 

「結果は残念だったがお前達はそれに向かって全力を尽くした。何も後悔することはないはずだ」

 

「親父…」

 

「今の世の中結果が大切なのは間違いない。だがそれだけじゃないのも確かだ。それに向かって全力を尽くしたことそれはお前たちにとって誇りになる」

 

「そう…だよな」

 

先ほどまでの親父の馬鹿さはどこに行ったのだ…気難しい性格ではあるが本当はとても頼りになることを忘れていた

 

「……なぁ…零斗…」

 

「なんだよ?」

 

 

「のぼせて動けない…助けてくれ」

 

「まず謝れ!少しでもあんたのことカッコいいと思った俺に謝れ!」

 

「酒を飲んだのが間違いだった…」

 

「酔った状態で風呂に入ってくるなぁ!」

 

「馬鹿を言うな、息子と素面で話せる父親がどこにいる」

 

「あんたも十分ケツの穴小さいよ」

 

「零斗…」

 

「まだなんかあんの?」

 

 

「…あけましておめでとう」

 

「おっせーーーーよ!」

 

ーーーーーー

 

色々あったがいつもより濃い一日だったと感じた。1日からこんなに忙しいのは初めてだった

 

だがまだこれでは終わらなかった

 

「零ちゃーん」

 

「なんだよ姉ちゃん」

 

「零ちゃんにお客さんだよ」

 

「またか」

 

こんな時間…そこまでの時間ではないが一体誰だ?

考えながらドアを開ける

 

「あっお前」

 

「零斗先輩…」

 

「碧じゃねーか。そうかこの前退院したんだっけか」

 

「はい…実は先輩に…いや先輩とゼロにお願いがあります」




初の神田家全員集合
父も母も変わった性格ですね〜

前書きでも書きましたが最近忙しいので投稿頻度は下がりますが出来るだけ早く更新できるように頑張ります


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星に願いを

愛染マコトさんは何というか敵っぽくないですね
ルーブのこれからの展開が気になります


「はい…実は先輩に…いや先輩とゼロにお願いがあります」

 

「お願い?」

 

「僕に修行をつけて欲しいんです」

 

「え?どういう…」

 

なんの連絡もなくそう告げられる

 

「もっと強くなりたいんです…誰にも負けないぐらい」

 

[零斗ちょっと変われ]

 

ゼロに体を渡す

 

<お前この前のこと気にしてるのか?>

 

「はい…」

 

それは東仙カイにデスレムとの戦闘をしたとき碧の中のレイオニクスとしての力が暴走したこと。碧はずっと気にしていたようだった

 

「だからこの力を制御できるぐらいに強くなって今度こそ…」

 

<そうか…>

 

ゼロは零斗に体を返すと

 

[零斗。リクに連絡してくれ]

 

「えっ?リクさんに?」

 

ーーーーーー

 

[ようリク。こんな夜中に悪いな]

 

「それは別にいいんだけど…何するの?」

 

3人が向かったのは西伊豆スカイラインの山頂付近。人通りの少ない場所を選んだのだ

 

[こいつの修行だ]

 

「修行?」

 

[詳しい話は後だ。碧はまずゴモラを召喚しろ。リクも変身してくれ]

 

「「えっ?」」

 

「おい、ゼロ流石にそれは…」

 

「何のためにこんな人気の少ないところに来たと思ってるんだよ」

 

「でもさすがに変身したら大騒ぎになるんじゃ…」

 

[それについては問題ない]

 

すぐにゼロアイを装着しウルトラマンゼロに姿を変える

問題ないという言葉を信じリクと碧はゼロの指示に従う

 

 

 

「ウルトラマンジード!プリミティブ!」

 

 

「バトルナイザー!モンスロード!」

 

 

 

[準備はいいな?よし、行くぜ!]

 

ゼロの体が輝き始めるとジードとゴモラの体を光が包んでいく

 

 

そして目を開けるとそこには

 

 

「ここは…」

 

[シャイニングフィールドだ]

 

「シャイニングフィールド?」

 

[あぁ、細かい説明は後で話す。さぁ修行開始だ!]

 

ーーーーーー

 

ピンポーン

 

と再び家のチャイムが鳴り響く

 

「はーい…あら、千歌ちゃん。どうしたの?」

 

「零斗くんのお母さん。零斗くんはいますか?」

 

「それがねさっきふらっと出て行ったばかりなのよ」

 

「こんな時間からですか?」

 

「そうなのよ。…そういう千歌ちゃんたちもこれからどこかにいくの?」

 

神田家に訪れたのは千歌たちだった。鞠莉の運転で夜のドライブに行くつもりらしい

 

「そう言えば、リクさんもさっき出て行ったんだよね」

 

「リクさんも?」

 

鞠莉の証言で恐らく零斗はリクと共にいるのだと確信したがあいにくどこにいるのかは分からない

 

「そう言えばさっき誰か来たのよね」

 

「リクさんですか?」

 

「えっと…鈴〜」

 

零斗の母は零斗の実の姉、神田鈴を呼ぶ

 

「なーに?」

 

「さっき来たのは誰だったの?」

 

「確か〜あおい?って名前の人だったかしら」

 

「「「碧くん!」」」

 

「あら?知ってるの?」

 

「私たちのマネージャーですから」

 

つまりここには零斗、碧、リクの3人がいないということだ

 

「千歌ちゃん仕方ないわよ。私たちで行きましょう」

 

「う〜ん。残念だな〜」

 

零斗を含めた10人で行こうと思っていたから少しガッカリしたがいないものは仕方ないので本来の予定通り9人で再びワゴンカーに乗り込む

 

ーーーーーー

 

「おい。説明しろ。なぜこれがここにあるんだ」

 

「私が創ったからですよ」

 

「たしかにお前はかなり頭がキレる。大抵のものなら創れるだろうがいくらなんでもこいつは不可能だ」

 

「ではこれはどう説明するつもりです?」

 

「それは…」

 

デスレムがみたのは本来ここにはあるはずのないもの

 

「まぁデスレムさんの言う通りです。形こそオリジナルと変わりませんが実際の威力は遠く及ばない」

 

「だがそれでもどうやって」

 

「ジードの持つギガファイナライザーをご存知ですか?」

 

「名前だけならな、詳しくは何も」

 

「あれは本来ギガバトルナイザーと対になる存在。ギガファイナライザーを作る過程でギガバトルナイザーが誕生したのですよ」

 

「つまりお前がジードと戦った理由は…」

 

「そう、彼の持つギガファイナライザーのデータを収集しそれを元に新たに作り直すこと。それが私の目的」

 

カイが新たに開発したのはかつてウルトラマンベリアルが使った最恐最悪の武器ギガバトルナイザーだった

 

ーーーーーー

 

ワゴンカーを走らせようやく到着したのは標高800mの山の上、西伊豆スカイラインだ

 

「雨ですわね…」

 

「何をお祈りするつもりだった?」

 

「決まってるよ」

 

「ずっと一緒にいられますように?」

 

「これから離ればなれになるのに?」

 

「だからだよ。だからお祈りしておくの。いつか必ず、また一緒になれるようにって!でも…無理なのかな」

 

星に願いを聞いてもらうためにここまで来たのだが外はあいにくの雨

これではとても届かないそう思った時

 

「なれるよ!絶対一緒になれるって信じてる。鞠莉ちゃん!それいい?」

 

「えっ?」

 

鞠莉の持っていた星座早見盤を借り外に飛び出る千歌。借りたそれを空高く掲げる

 

「この雨だって、全部流れ落ちたら必ず星が見えるよ。だから晴れるまで、もっと!もっと遊ぼう!」

 

千歌の言葉を聞き他のみんなも掲げた早見盤に手を添える

 

「みんな…」

 

「晴れなかったら神様も勘当デース!」

 

鞠莉の冗談にみんな笑い合う。

すると空のを覆っていた雨雲が晴れていき星空が現れる

 

「すごい…本当に晴れた」

 

それは偶然なのかそれともAqours9人の起こした奇跡なのかもしれない

 

「あっ…」

 

「堕天使?」

 

「流れ星ずら」

 

「あっ!また!」

 

「あっ!こっちも」

 

星空を見上げ鞠莉は手を合わせる。それを見て果南、ダイヤも手を合わせる

 

「リトルデーモンの涙…」

 

「流れ星ずら」

 

「きれい…」

 

流れ星の降る夜空に千歌は1つ願いを込めた

 

 

「見つかりますように。輝きが。私達だけの輝きが。見つかりますよう」

 

 

 

ーーーーーー

 

(はぁ…はぁ…)

 

「よう…やく…だね…」

 

「はい!」

 

[完成だ…碧!]

 

シャイニングフィールドの中では想像を絶する修行が行われていた

そのため全員は疲れに疲れ果てていた

 

「それが…君の」

 

[新たな力だ!]

 

その結果、レイオニクス、如月碧は新たな力を手に入れた

 

[よーし!じゃあ元の世界に帰るぞ]

 

ゼロの一言と共にシャイニングフィールドが消えていき元いた場所に降り立つ。するとあるものに目が止まる

 

(ん?あれは)

 

「車?」

 

そこにあったのはピンク色のワゴンカーだった




10話後半なのでだいぶ短いですね。まぁそれでもかなり濃い内容だったんじゃないかなと思います



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ジードの宇宙

お待たせしました!

…って待ってるのかな?

今回はアニメ第11話の予兆なので短いです。っと言っても最近はずっとそうですよね〜


「それじゃあみなさんお元気で」

 

「リクさんもお元気で」

 

ウルトラマンジードこと朝倉リクはゼロのウルティメイトイージスが完治したため今日で本来いた世界に帰ることにした

 

「うん。ありがとう」

 

「千歌。というわけだからしばらく留守にするから後は任せた」

 

「うん。任せて」

 

「それに何かあっても碧がいるし」

 

「任せてくださいよ」

 

強い表情の碧を見て少し笑顔を見せると零斗はゼロに姿を変える

 

[よーし!じゃあそろそろ行くぜリク]

 

「わかったゼロ。ジーッとしててもドーにもならねぇ!」

 

 

 

「ウルトラマンジード!プリミティブ!」

 

 

 

「リクさん!ありがとうございました!」

 

「また遊びに来てくださいね」

 

「こちらこそ楽しかったよ。またどこかで」

 

ジードは最後のあいさつを終えイージスを纏ったゼロの後を追いゲートの中に消えた

 

 

「よーし!じゃあ私たちも私たちのできることをしよっか!」

 

「そうですわね。せっかくの閉校祭ですもんね!」

 

「零斗くんが帰ってくる前に準備終わらせちゃおう!」

 

ーーーーーー

 

閉校祭

それは先日

 

「これって…」

 

「今の私たちの気持ちです。相談したらみんなもやりたいって」

 

「卒業式は真面目にやった方がいいと思うので」

 

「でも最後は卒業生も近所の人もみーんなでドッカーンと盛り上がるイベントをやりたいって」

 

「3学期は受験とか色々あるのは分かっています。でも最後だし…」

 

「シャイニー…」

 

 

「ショーーーーーーニン!!!」

 

 

「「「えっ?」」」

 

 

と学校みんなの希望により閉校祭の開催が決まったのだ

 

ーーーーーー

 

[もうすぐで到着だジード]

 

時空のゲートをくぐっていき間もなくジードの世界につくところまで来た

 

[なんつーか。色々と手伝ってもらってすまなかったな]

 

「いやいや、ゼロには前からお世話になったからこのくらいなんともないよ」

 

[そうか…おっと到着だ]

 

ゲートを出ると目の前には青い星 地球があった。もちろんこの地球は零斗や千歌たちの世界ではない

 

「ようやく帰ってきたー!」

 

[久しぶりにライハ達に会っていくか」

 

(ライハ?)

 

「この地球にいる僕の仲間だよ。君にとっての千歌さんたちと同じようにね」

 

[そういうことだ。じゃあいくぞ]

 

ーーーーーー

 

地上に降り立つと謎のエレベーターのある天文台まで連れていかれ、されるがままに乗せられる

 

「このエレベーターは何ですか?」

 

「星雲荘に向かうためのものだよ」

 

「星雲荘?」

 

星雲荘というものがどんなものなのか色んなイメージを浮かべていると扉が開く

 

「リク!ようやく帰ってきたんだね!」

 

「ペガ!ただいま!心配かけてごめん」

 

「おかえりなさい。リク」

 

「ただいま。ライハ」

 

久しぶりに帰ったリクを明るく迎えてくれる星雲荘のペガとライハ

 

「リクそっちの人は?」

 

「あっそうか神田零斗くん」

 

「はじめまして」

 

「へぇ、零斗って言うのね」

 

「えぇ、はい」

 

"れいと"という名前に妙に反応する気がする。よく考えれば始めてリクさんに自己紹介したときも…

 

「私はライハ。鳥羽ライハ」

 

「よろしくお願します」

 

ライハという少女と挨拶をしたときリクの後ろの謎のシルエットが目に入る

 

「宇宙人ですか?」

 

「僕のこと見ても驚かないの?」

 

「宇宙人には慣れたからね。それに君は悪い宇宙人じゃなさそうだ」

 

「はじめまして零斗くん。僕ペガッサ星人のペガです」

 

「よろしくね」

 

「ねぇ零斗くん。宇宙人には慣れたって言ってたけどどういうこと?」

 

「あぁ、それは…」

 

 

 

「彼の中にウルトラマンゼロの反応を検知しました」

 

 

どこからか声がきこえた。だがあたりを見渡してもそれらしい人影は見えない。それにこの声…どこかで

 

「レム。それほんと?」

 

「はい。特にその左腕のブレスレットからかなり強い反応があります」

 

「確かにゼロと同じものみたいだけど…」

 

「そうなんだよ実はこの零斗くんは今ゼロと一体化してるんだよ」

 

「そうなの!?」

 

「……」

 

「あれ?零斗くん?どうしたの?」

 

「あの…どこからか女性らしき声がきこえるのですが」

 

「まだ紹介してなかったね。今のはレムって言って人工知能なんだ」

 

「人工知能?」

 

人工知能と知って安心したがまだ1つ疑問が残る。この声をどこかで聞いたことがある気がするのだ

 

<よう!ライハにペガ久しぶりだな!>

 

「もしかしてゼロ!?」

 

<あぁ!ギルバリスの一件以来だな>

 

と、こちらの了承なしに体を使い話し始めるゼロ

 

「何でゼロがリクと一緒にいるわけ?」

 

<それはな>

 

 

 

シュゥイーン

 

 

 

ゼロが話し始めた時後ろのエスカレーターが開く

 

 

「あっ!みなさんお久しぶりです」

 

 

<あっ…>

 

 

「「「レイトさん!!!」」」

 

 

(……へっ?)

 

そこに現れたのはメガネとスーツを着たサラリーマンだった

 

ーーーーーー

 

閉校祭が行われることが決まり生徒たちはその準備に取り掛かる

閉校祭と言ってはいるが雰囲気はもう完全に文化祭と何も変わらない

 

「ごめんね。碧くん。手伝ってもらって」

 

「いえいえ、千歌先輩の頼みなら断れませんし」

 

千歌たちと共に校門前のアーチの準備を手伝っていた碧。現在零斗不在のためそのヘルプに入ったというわけだ

 

「ところで1つ聞きたかったことがあるんだけど」

 

「何っすか?」

 

「この前零斗くんやリクさんと何をやってたの?」

 

「この前って…」

 

「ほらお正月の」

 

「あー!修行ですよ。修行」

 

「修行?」

 

「何の修行してたの?素潜り?」

 

「それともピアノ?」

 

「いや、そんなわけが」

 

千歌との会話に曜と梨子も入ってきた。自分の得意なことを聞いてくるがどちらも違う

 

「戦いのですよ」

 

「戦い?どうして?」

 

「強くなるためです」

 

「そっか…じゃあ期待してるよ!」

 

「そうね。よし!じゃあ早く終わらせましょ」

 

 

それから作業は続きあっという間にアーチが完成する

 

「できた!」

 

「立派ね」

 

「うん。これまでの感謝を込めて盛大に盛り上がろうよ!」

 

「ヨーソロー!」

 

浦の星最後のイベント

閉校祭が始まろうとしていた




レイトと零斗がついに出逢いましたね。

そして同時並行の浦の星閉校祭
こっちは零斗帰宅までの間久しぶりに碧視点で進む予定です


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ドタバタの閉校祭前夜

何というかホワホワしたサブタイですねww

ルーブは毎回しっかり見てますが見れば見るだけ謎が深まりますね



「も……だ…」

 

どこからだろうか。どこからか声が聞こえる。途切れ途切れだが確実に

 

「ふっ…と…は…い…」

 

「誰だ…おまえは」

 

「………」

 

しかしそれ以上は何も聞こえてこなかった

 

「いったい…」

 

 

 

 

「おい」

 

「……」

 

「おい」

 

「……」

 

「おい!カイ!聞いてるのか!?」

 

「なっ!…あぁデスレムさんですか…何ですか?」

 

「何ですか?じゃねーぞ、

ぼーっとしやがって…何かあったのか?」

 

「…いえ、何も」

 

「そうか、しっかりしろよ」

 

心配しつつもそのまま部屋の奥に変えるデスレム

 

「……」

 

ーーーーー

 

「そうなんだ。君が今ゼロさんと戦ってるんだね。でも驚いたよ。まさかそんな人と会えるなんて思ってなかったから」

 

この人は伊賀栗 令人。ゼロと一体化しウルトラマンジードの朝倉リクさんと共にこの星を守った人だ

 

「僕も驚きましたよ。それにレイトさんには家族がいるんですね」

 

「妻のルミナさんに娘のマユだよ」

 

「うらやましいなぁ〜」

 

「僕は2人を護りたくて最後まで戦えたんだ。君にも護りたいモノはあるのかい?」

 

「僕には…」

 

零斗がすぐに思いついたのは千歌を含めたAqoursの9人。浦の星に通う生徒に先生。そして零斗の家族。考えれば考えるだけたくさんの人が思い浮かぶ

 

「この先大変なこともたくさんあるかもしれないけど、その人たちのことを思ったら君は必ず頑張れるよ」

 

「はい…ありがとうございます!」

 

[レイトもたまにはいいこと言うじゃねーか]

 

「ゼロさん、たまにはは余計ですよ」

 

ウルトラマンゼロと共に戦った先輩からいろんなことを教わった。ウルトラマンとして戦うことの覚悟もその1つ

 

 

「レイトさんー!零斗くんー!こんなところにいたんだ!」

 

「リクくん。どうしたんだい?」

 

同じ"れいと"同士だとどっちがどっちだかわけわからない

 

「零斗くん。そろそろ帰らないと閉校祭に間に合わないんじゃないの?」

 

「閉校さ……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」

 

「閉校祭?」

 

「零斗くんのいる学校で閉校祭があるみたいなんだ」

 

「へぇーじゃあ早く行かないとね」

 

「すいません。バタバタしちゃって。じゃあ、ゼロよろしく」

 

ゼロアイと取り出し装着する

 

 

[じゃあな、リクにレイトまた会えて嬉しかったぜ]

 

「はい!こっちも」

 

 

「もう帰っちゃうんだ」

 

「もうちょっとゆっくりしていけばいいのに」

 

と横から別の声が聞こえてきた。振り向くとそこにはライハとペガがいた

 

[悪いな、こっちもいろいろ忙しいからよ]

 

「ゼロまた会えるよね?」

 

[もちろんだ。また会おうぜリク!]

 

そう言ってウルティメイトイージスを展開していく

 

[あっそうだ。AIBのモアとゼナによろしく伝えといてくれ]

 

「わかったよ」

 

 

[よし。セァア!]

 

 

その言葉を最後にゼロはゲームの中に入っていった

 

ーーーーー

 

浦の星

のとある空き教室

 

各々が自分の持ち場の準備に取り掛かる中

 

「とても間に合わないじゃない!ルビィはどうしたの?」

 

「ルビィちゃんは人気があるから引っ張りだこずら。ここは人気のないものが頑張るずらよ」

 

「どういう意味よ」

 

ぽろっと悲しくなることを呟いていると

 

「悪い。遅くなりました」

 

「遅い!アーチにいつまでかかってるのよ!」

 

「ご、ごめん。あれはあれで大変なんだよ」

 

満を持して碧が手伝いに来てくれた

 

「文句言ってる暇があったら手を動かすずら」

 

「は…はい」

 

と花丸に押さえ込まれると

 

 

テチ テチ テチ テチ テチ テチ

 

テチ テチ テチ テチ テチ テチ

 

「今の何…」

 

「どっかで見たことあるずらね…」

 

「うちっちー…?」

 

そう。うちっちーが…それも2体廊下を走り去っていった

 

「よし!追いかけよう!」

 

ーーーーー

 

2年生教室

 

「わぉ!」

 

「随分できて来たわね」

 

「あっお帰りなさい」

 

引っ張りだこのルビィがここで裁縫をしている真っ最中

 

「ルビィちゃんもお手伝いしてくれてたんだ」

 

「うん。こういう衣装も作って見たかったから」

 

「かわいい!」

 

「さすがルビィちゃん」

 

千歌たちがスクールアイドルを始める以前にダイヤと共に衣装を作っていたルビィだからできるのだろう

 

テチ テチ テチ テチ テチ

 

テチ テチ テチ テチ テチ

 

「「ん?」」

 

と見覚えのある影が廊下を過ぎて行く

 

「曜ちゃんだよね…」

 

「あと一体は誰?」

 

 

 

 

曜以外でうちっちーの格好をする者は一体…

 

「曜ちゃん!?」

 

と追いかけてみるが聞こえていないのかそのまま階段を降りていき見失う

 

「あれ?どこ行ったんだろう」

 

追いかけている途中で花丸と善子、そして碧とばったり会った。両方ともあの謎のうちっちー2体を追いかけて来た

 

「確かこっちに来たはずだけど」

 

「消えたずら!」

 

2体のうちっちーを見失ったと思った時

 

 

 

バサッ!!

 

 

 

「今度は?」

 

「オバケずらか?」

 

「「「えぇっ!?」」」

 

「そんな非現実的なことが」

 

「怪獣を操れるのに疑うずら?」

 

「それとこれとは別問題よ」

 

文系少女と理系男子。この2人は仲が良いのか悪いのかよく分からない

 

そんなことはほっといて謎のオバケ?が入っていった教室に恐る恐る侵入していく

 

「本当にここに入ったの?」

 

「うん。間違いない」

 

教室は薄暗く何か出てきても不思議じゃない雰囲気だ

 

「あぁ〜零斗くんがいれは1番最初に入らせるのに〜」

 

「あはは…」

 

さりげなくとんでもないことを呟く千歌

 

「何なの…ここ…」

 

「堕天使が怖いずらか?」

 

「まっ…まさか!むしろこの闇の波動が心地いい今日この頃…」

 

 

バサバサッ!!

 

と善子の足下を過ぎる白い影に驚き教室を飛び出しドアを閉める

 

「私はここまで結界を張ってみんなを守っています」

 

「ヘタレ堕天使…」

 

「ヘタレ言うな!」

 

恐る恐る辺りを見渡してみると白い何かが確かにうごめいていた

 

「でもやっぱりあれただのシーツよね…」

 

「確かめてみるね」

 

ゆっくりとその物体に手を伸ばしていく

 

そして

 

「おりゃぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

「大丈夫!?…ん?」

 

 

「これは…」

 

そこにいたのはここにいる全員がよく知っているアレ(・・)

 

 

「へっ?」

 

「なんだしいたけちゃんか…えっ?」

 

「どうしてここに…」

 

 

ワン!

 

 

「オバケなわけないじゃない」

 

「うゆ」

 

ホッとしているとその後ろには巨大な影が2つ…

 

「にゅぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「ピギャァァァァァァァ!!!」

 

ーーーーー

 

「申し訳ございません!!」

 

そこからはもう何が起こったのは理解するのに時間がかかった。

突如現れたうちっちー2体にシーツを被って前方が見えない状態で暴れ出すしいたけに入り口のアーチが大転倒

 

そして生徒会室に呼び出された始末

 

「器物破損。被害甚大。アーチの修復だけに10人がかりで4時間のロス!」

 

「だって…」

 

「そもそもなんでしいたけちゃんが学校にいたの?」

 

「なんか美渡ねぇ散歩してたらリード離しちゃったらしくて…」

 

「言い訳は結構です。とにかくこの遅れをどうするか…閉校祭は明日なんですのよ!」

 

「頑張ります…」

 

「それで済む話ですの?もう下校時間までわずかしかありませんわ」

 

「そろそろ終バスの時間ずら」

 

「準備間に合うかな…」

 

「だよね…」

 

「……」

 

間に合わなかったらせっかくの閉校祭が台無しになってしまう。何とかそれだけは避けねば

 

「Ok. そういうことであれば小原家が責任を持って送るわ。全員」

 

「ほんとずら!?」

 

「まじ…か」

 

「でも全員って?」

 

「準備で学校に残る生徒全員。もちろんちゃんと家には連絡するようにね」

 

「ありがとう!みんなに伝えてくる!」

 

「よっし!なら張り切るっすよ!」

 

まさかの朗報に希望が見えた

 

 

「本気ですの?」

 

「最後なんだもん許してよ」

 

「誰も許さないなんて言ってませんわ。最初からそのつもりでしたから」

 

ーーーーー

 

倒れたアーチの最後の調整を一人で行なっている人物がいた

 

「これをこうやってっと…あっ、もう1人欲しいな…」

 

両サイドを支えるためにもう1人手伝いが必要になってしまった。が周りを見渡しても人が見当たらない

 

「うーん。どうしよっか」

 

と悩んでいると

 

「手伝おうか」

 

「ん?あっ零斗くん。お帰り。帰ってきてたんだね」

 

「まぁね。俺も手伝うからさっさと終わらせようぜ」

 

「ありがとう。じゃあそっち持ってくれる?」

 

「了解」

 

零斗の手伝いもあって思ったより速く終わらせることができた

 

「これでよし!」

 

完成したアーチを眺めているとその横に1つの段ボールが目に入った。とても懐かしい光景だった

すると曜はその段ボールの上に乗る

 

「曜?」

 

「スクールアイドル部でーす!よろしくお願いしまーす!あなたもあなたも!スクールアイドル!やってみませんかー!」

 

「…なんか懐かしいな」

 

春にスクールアイドルを始めようと千歌が言い出したのを思い出していた。あれから本当に色々あった

 

 

「はい!」

 

「スクールアイドルやります!」

 

そう答えたのは紛れもない。千歌だ

 

「なんか静かだね。学校はあんなに賑やかなのに…」

 

「うん。なんかいいよね?そういうの。外は普通なのに、学校の中は皆の夢で、明日に向いてワクワクしてて。時が過ぎるのも忘れていて。好きだなそうゆうの…」

 

「ずっとこのままだったらいいのにね。明日も、明後日もずーーと!」

 

「そしたら…そしたら…」

 

「私ね、千歌ちゃんに憧れてたんだ」

 

少し驚いた様子を見せた千歌

 

「千歌ちゃんが見てるモノが見たいんだって。ずっと同じ景色を見てたいんだって」

 

「このままみんなでおばあちゃんやおじいちゃんになるまでやろっか!」

 

「うん!」

 

そんな曜の冗談に千歌は全力で頷きそして笑いあう

 

 

「……ぶえっくしょい!!!…失礼」

 

「あっ!零斗くん!帰ってたんだ!」

 

「今更ですか??」

 

 

こんな楽しい時間がずっと続けばいい。心からそう思っていた




このペースだと年内に完結するの厳しいかもしれません。
まぁそれでもいいという方はこれからも気長に応援よろしくお願いします

ちなみになんですけど、この小説が完結したら新作を書こうかな〜と思ってます。今作がウルトラマンなので次は仮面ライダーかな〜


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最悪の復活

今回でアニメ11話完結&本編いつもより長めです
そしてついに碧の修行の成果が!?


色んなことがあったが今日はついに待ちに待った閉校祭当日

学校だけでなく外部からの来客もくる大きなイベントとなる

 

「零斗くん、ケーキ2つお願い」

 

「あいよ!」

 

梨子からの指示でケーキを準備する零斗。2年生のクラスではコスプレ?和風?飲食店をやることになった

当然、千歌や梨子は接客。零斗は厨房係だ

 

「あぁ〜俺も接客やりたかったな〜」

 

「ごめんね。うち料理ができる男子、零斗くんぐらいだからさ」

 

「それはそうかも知れないけど、…ていうか他の男どもはどこ行った?」

 

「あぁ…みんなサボってどっか行っちゃった」

 

「あんにゃろ…」

 

ここに来て一人暮らしが仇となった

 

「つか、俺の衣装場違いじゃ…」

 

[おい。そういう事言うんじゃねーよ。カッコいいじゃねーか]

 

「あのなぁ…」

 

千歌たちが和風の衣装を着ている中、厨房に立つ零斗の衣装は和風とはただ遠いものだった。これはルビィがどうしても零斗に着て欲しいと作った衣装なのだ

 

「零斗くん。その衣装あれだよね?最近世間を騒がせている正義のヒーロー。ウルトラマンゼロの格好だよね?」

 

「う、うん。そうらしい」

 

「似合ってるよ」

 

「あ、ありがとう」

 

零斗の衣装はなんとゼロのコスプレである。実際に自分の中にその本人がいるためゼロが身体を使えばそれはもうただの小さいゼロである

 

 

 

 

 

「千歌!梨子!そろそろ交代の時間だよね?少し校内見てきなよ」

 

「ほんと?」

 

「梨子ちゃん一緒に行こっか?」

 

「ごめんなさい。私はちょっと用事があるの…」

 

「あっうん。じゃあ…零斗くん!零斗くんも交代だよね?一緒に行こうよ」

 

「おっけー」

 

梨子の用事とは何なのか気になるが細かい散策は野暮だろう

 

ーーーーー

 

曜と果南はうちっちーの着ぐるみを着て幼稚園児たちに向けてアクアリウムを作ったと聞いたがあの要領のいい2人なら心配はないだろう

 

「わぁー!すごい人!」

 

「多すぎるぐらいだな」

 

予想通り浦の星にすごい数の人が集まっていた

 

「零斗くんのお母さんと鈴さんは来てるの?」

 

「そう聞いてるけどどこにいるのやら」

 

この人混みの中から探し出すのは無理があるだろうと思っていると

 

「では次の問題ですわ!」

 

「「ん?」」

 

「つ、次の問題は得点が2倍になります。みんな正解目指してがんばルビィ!」

 

「おぉ」

 

「黒澤姉妹だ」

 

黒板に堂々と書かれたLove Live!!クイズの文字

姉妹での出し物とは斬新だ

 

「では問題!第2回ラブライブに出場!決勝まで進んだ福岡の2人組スクールアイドルといえば?」

 

ピンポーン!

 

回答者3人がほぼ同じタイミングでボタンを押す

 

「めんたいフォー!」

 

「はかったなー!」

 

「てんじんつー!」

 

 

「ぶっぶっぶっー!ですわ!正解はDream!」

 

ピンポーン!

 

「まだまだラブライブマニアには遠いですわよ」

 

「さすがお姉ちゃん!」

 

 

「すごい…」

 

「ダイヤさん本当にラブライブが好きなんだな」

 

「…そうだね」

 

すると2人の背中に指が当たる。振り返るとそこには

 

「「占いに興味はないずらか?」」

 

「花丸ちゃん?碧くん?」

 

「何してんの?」

 

と勢いに乗せて手を掴み

 

「「占いに興味はないずら〜」」

 

「「えっと〜」」

 

ーーーーー

 

花丸と碧に連れられてやって来たのは部屋一面が真っ黒の不気味な部屋

 

「お化け屋敷か〜テンション上がるな〜」

 

「占いずら」

 

「あっ、そうでした」

 

 

「くーくっくっく!ようこそ迷えるリトルデーモンたちよ」

 

「こんなのやってたんだ」

 

「どんな悩みもズキューンと解決してあげましょう」

 

部屋の奥に待ち構えていたのは黒いフードを被り水晶に手をかざす津島善子

 

「分かりました。恋の悩みですね」

 

「「いえ、全然」」

 

「どっちかと言えば人が来なくて悩んでたのはこっちずら」

 

「で、では最近太ってきて体重が気になる…」

 

「「いえ、さっぱり」」

 

「それは善子ちゃんずら」

 

「ずら丸は黙ってなさい!てかヨハネ!」

 

さっきから花丸のツッコミが面白すぎる。もうそっちにしか頭が行かない

 

「素直に何を占って欲しいか聞いた方がいいずら」

 

「そうそう意地張るなよ」

 

「うっさい!聞かなくても脳内に響く堕天のささやきが全て教えてくれるのです!いいわ、とにかく占ってあげましょう!」

 

「ミュージック!」

 

するとどこからかオルガン?の音が響き渡る

 

「うわぉ!本格的〜」

 

「占いっぽくなってきたな〜ん?」

 

 

 

「だから何で私が…」

 

「梨子ちゃん?」

 

「用事ってこれのことね」

 

オルガンを弾いていたのは紛れもなく梨子だった

 

「梨子ちゃんが勝手に手伝ってくれるって。さすがリトルデーモン リリィずら」

 

「花丸ちゃんだって1度ぐらい善子ちゃんの望みを叶えてあげたいって」

 

「マルはたまたま…」

 

「ずら丸…リリィ…」

 

[仲良しだな]

 

「うんうん」

 

「あっ!じゃあAqoursを占ってください!この先どんな未来が待っているのか」

 

「それなら占うまでもありません。全リトルデーモンがささやいています!Aqoursの未来は」

 

ーーーーー

 

善子の占いの館から出た後は外に出た

鞠莉も自分の屋台を出していた

 

「おぉすごい人…ん?志満ねぇ美渡ねぇ?それに…」

 

「ねぇ…姉ちゃん…」

 

「千歌ちゃんに零斗くん」

 

「来てたんだ」

 

「千歌ちゃんに零ちゃん相変わらず仲良いね」

 

「っるさい」

 

青いエプロンを着てそこにいた高海家の志満さんに美渡さんそして神田家の姉 鈴の3人

 

「食べる?」

 

「あっ!焼きミカンだ!もらうもらうこの時期美味しいよね〜」

 

「じゃあ僕も〜」

 

「零ちゃんはダメ」

 

「なんでよ!?」

 

「働かざる者食うべからず!」

 

「ちゃんと働いてましたー!」

 

姉は相変わらずである

 

「ほんとミカン好きよね千歌ちゃんは」

 

「うん!大好き!食べてるといつも思うんだよね〜はぁ〜ここに生まれて、はん。良かったって」

 

「それにしても変わってないわねここ」

 

「うん。匂いもあの頃のまま」

 

「本当にね」

 

「「匂い?」」

 

「うん。千歌ちゃんと零斗くんは毎日来てるから分からない気づかないかもしれないけど、あるのよここだけの懐かしい匂いが」

 

そんな話し今まで聞いたことなかった。まぁそんな機会がなかったのも事実だが

 

 

プシュ〜

 

「何の音?これ」

 

「あら?本当ね」

 

「おーい!千歌!零斗くーん!ちょっとこっちまできて!」

 

「んじゃ」

 

声をかけてくれたのは同じクラスのよしみちゃん。

姉3人に別れを済ませ近くに寄ると

 

「じゃーん!」

 

「おぉ!す、すごい」

 

大量のバルーンに浦の星ありがとうの文字で作られた巨大なアーチ

これは誰が見ても驚きを隠せない

 

「どうだ!サプラーイズでしょ!?」

 

「うん!嬉しいよ!」

 

「まだまだこんなもんじゃないよ!」

 

「えっ?」

 

「「「せーの!!!」」」

 

3人の声と共に青空に飛んでいく大量のバルーン。その光景はいつまでも見ていられる。そんな気がした

 

 

バン!バン!バン!

 

空に飛んでいった風船が次々と割れていく

 

「嫌な予感がする」

 

[同感だな]

 

運がいいのか悪いのかその勘は当たっていた

 

ーーーーー

 

「フュージョンライズ!キングジョー!ゼットン!ウルトラマンベリアル!ペダニウムゼットン!」

 

学校の付近に現れた2体の宇宙人

 

「出てこい!ウルトラマンゼロ!レイオニクス!」

 

「まぁまぁデスレムさん。大声を立てなくても奴らは出てきますよ」

 

 

招かれざる2体の宇宙人の登場に閉校祭に足を運んだ人々がパニックに陥っていた

 

「うわっ…最悪だな」

 

「零斗くんどうしよう…」

 

「千歌…鞠莉さんと協力してみんなの誘導を頼む」

 

「うん!零斗くんも気をつけて!」

 

そうして千歌は鞠莉の元に走っていた

 

零斗自身も人気のない場所に走る

 

「零斗せんぱーい!」

 

「碧!行けるか?」

 

「えぇ!準備は万端!」

 

「よし!いくぜ」

 

 

<セア!>

 

「ゴモラ!」

 

バトルナイザー!モンスロード!

 

ーーーーー

 

[俺はゼロ。ウルトラマンゼロだ!]

 

 

「ギャァァァァァオオォォォォォォォォォォ!!」

 

[ったくよ、せっかくの閉校祭だってのに少しは空気を読めねぇのか!]

 

(ほんと!まったくだ!)

 

[鞠莉!]

 

「ゼロ…?」

 

[こいつらは俺たちが食い止める!だから閉校祭は何としても中止にするなよ!]

 

「うん!」

 

[よし!碧、いくぜ!]

 

「言われなくても!」

 

ファイティグポーズを決めデスレムとフュージョンライズしたカイに立ち向かっていく

 

「ウルトラマンゼロ!今日で決着をつけてやる!」

 

[デスレムか、へっ!返り討ちだ!]

 

ゼロの前蹴りがデスレムの腹部に直撃する。デスレムも一瞬で形成を直し巨大な爪でゼロを襲う

 

「なら、こいつでどうだ」

 

[お、おい。なんでお前がそれを]

 

「こいつはただの模造品だ。本物じゃーよ」

 

[まったく、余計な物作りやがって]

 

「おらぁ!」

 

[なっ!ぐっ…]

 

握られたギガバトルナイザーとデスレムの右腕に合わせ上空に空いた異次元から火炎を降らしてくる。デスレムインフェルノだ

火炎を少しずつ見切り撃ち落としていく中1発の火炎を落とし損なう

 

[まずい!]

 

その火炎の軌道上には浦の星があった。このままでは衝突する

 

 

その時

 

 

 

 

「超振動波!」

 

火炎の軌道と逆からの光線で火炎が相殺される

 

 

[はぁ…すまねぇな碧]

 

「この程度どうってことなi…どぁぁ!」

 

 

「ほう…よそ見をするほど余裕ですか…舐められたものですね」

 

超振動波を放った直後その背後からカイからの攻撃を受けてしまう。

 

「それは悪い、あまりに弱かったもんでよ」

 

「それは申し訳ない。なら本気でいきましょう!」

 

 

 

[カイは碧に任せる!うっし!いくぜ零斗!]

 

(おう!)

 

 

「[ギンガ!オーブ!ビクトリー!エックス!]」

 

 

「ネオフュージョンライズ!」

 

 

「[俺に限界はねぇ!]」

 

 

「ニュージェネレーションカプセル!α!β!」

 

 

「ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

 

[はぁぁぁ!]

 

ゼロの両腕から紫色のバリアーを展開して浦の星を覆っていく

 

「おい、何してやがる」

 

[バリアーを貼らせてもらっただけだ。さぁかかってこい]

 

「上等!」

 

ーーーーー

 

カイは両手から作り出した火炎を連続でゴモラにぶつけ出す。ゴモラは俊敏性に欠けているため全弾をまとめて食らってしまう

 

「ぐっ…はっ!」

 

「さっきの威勢はどこに行ったのですか?それでは私を倒すことなど出来ませんよ」

 

「……そうかもな」

 

少しずつ体を起こしカイを睨みつける

 

「なら見せてやるよ。俺の…いや俺とゴモラの…」

 

バトルナイザーを空高く突き上げる

 

「新たな力を!!」

 

 

レイオニクス!エボルブ!

 

 

突如碧の身体とゴモラの身体が共鳴し合う。すると碧の身体がみるみるゴモラの中に吸い寄せられ姿が変わる

 

 

「なんだ…その姿は…」

 

 

「アルティメットゴモラ。零斗先輩とゼロにリクさんと共に手に入れた新たな力だ」

 

真っ赤に染まった荒々しいゴモラ姿に碧の意思が入り込んだレイオニクス。如月碧の究極形態 アルティメットゴモラ

 

「なるほど、君はレイオニクスの限界を超えたようですね。面白い、ならその力試させてもらいましょう」

 

「ギャァァァァァァァァァォォォォォ!!!!」

 

ゴモラのタックルがカイを襲う。突然のことにカイの体は数メートル先まで吹っ飛ばされる

だがそれだけでは終わらない。地面に落ちる瞬間に尻尾を巧みに操りさらにその奥まで吹き飛ばす

 

「……確かに攻撃力はありますね…なら!」

 

カイの腕からの火炎が再びゴモラを直撃する

 

「………どうした?」

 

「なっ…効いてない…だと…」

 

「ゴモラは確かに瞬発力に劣る。ならどうすればいいか?簡単なことだ。それはどんな攻撃も受け付けない最強の防御力」

 

「私の全力が効かないなど…そんなことが…」

 

「俺とゴモラを甘く見たな。これでトドメにしてやる!」

 

とゴモラが全身に力を込めていく

 

「レイオニクス超振動波!!!!」

 

「ギャァァァァァァァァァォォォォ!!」

 

全身から放たれた超振動波がカイを直撃し爆発する

 

 

 

 

 

 

(す、すげー)

 

[碧。やるじゃねーか]

 

「まさかあのレイオニクスがここまで進化するとはな」

 

デスレムはゼロへの攻撃を止めカイの方に向かう

 

「おい、あのレイオニクスは厄介だぞ。一度撤退するか?」

 

「ぐっ…」

 

「おい!立て!」

 

レイオニクス超振動の威力は凄まじくカイの身体に力が入らない

 

 

 

 

 

 

 

「ストルム星人…」

 

 

 

 

 

「俺に…変われ」

 

 

 

 

 

 

ドクン!

 

 

 

 

「………」

 

 

「カイ大丈夫か?」

 

 

「………」

 

 

「おい!」

 

 

「………」

 

 

 

ドカッッ!!!

 

 

 

 

「…!!?」

 

(これは一体…)

 

[何が起きてやがる…]

 

突然の出来事に動揺を隠しきれない

 

 

 

「て…テメェ…何しやがる…」

 

 

カイの右腕がデスレムの腹部を貫通していた

 

 

「仲間割れ?」

 

[いや、そんな雰囲気じゃないぞ]

 

 

 

 

「カイ…貴様…」

 

 

 

「貴様はもう用済みだ。消えろ」

 

引き抜いた右腕から漆黒の光線が放たれデスレムは木っ端微塵に消し飛んだ

 

 

「復活の時だ」

 

[お前は誰だ?]

 

「ウルトラマンゼロ。久しぶりだな」

 

[貴様は…まさか!]

 

 

「フハハハハハッ!」

 

みるみるカイの姿が変化していった。全身が真っ黒に染まった巨人へと

完全に姿が変わると落ちていたギガバトルナイザーを拾い上げる

 

 

[ベリアル…]

 

 

「なっ…まさか…そんなことが」

 

(えっ…リ、リクさん…?)

 

[よく見ろ。確かに目元は似ているがあいつはジードじゃない]

 

 

そこに現れたのは最恐最悪の巨人。ウルトラマンベリアル

 

 

[てめぇ…なぜだ!なぜ蘇った!]

 

「なに、大したことはない。あのストルム星人が俺の力を引き出せば引き出すほど俺の力を増大させていった」

 

[まさか…]

 

「俺はもともと(カイ)の一部だった。一つの肉体を共有するものの主従が変われば姿も変わる」

 

「生が支配する内は肉に覆われて死が支配すれば骨になる。同じ道理だ。俺の力が増大し支配権が俺に移り(カイ)は俺の一部になった。それだけだ」

 

 

[なら、ここでお前をもう一度地獄に送ってやるぜ!]

 

「おっと、悪いが復活したばかりだ。まだ完全にはこの身体を使いこなせていない。貴様との決着はまた今度だ」

 

そういうとベリアルは闇に包まれ一瞬にして姿を消した

 

[おぉい!待て!]

 

しかしもうそこにベリアルはいなかった

 

ーーーーー

 

楽しい時間というのは、いつもあっという間で

 

そこにいる誰もがこの時間がずーっと続けばいいのにって思ってるのに

 

でも、やっぱり終わりは来て…

 

時が戻らないこと、もう一度同じ時間を繰り返せないことが、とても寂しく思えるけど…

 

同時にやっぱりどうなるか分からない明日の方がちょっぴり楽しみでもあって

 

あぁ、これが時が進んでいくってことなんだなぁって実感できるずら

 

そして気付く。きっと二度と同じ時はないからこの時が楽しいって思えるのかな…今こうしていることがたった一度きりだって分かっているから…全力になれる

 

いつか終わりが来ることをみんなが知っているから…終わりが来てもまた明日が来ることを知っているから

 

未来に向けて歩きださなきゃいけないから…みんな笑うのだろう

 

ーーーーー

 

無事に怪獣騒ぎも収まり閉校際は中止にならずに済んだ

 

「これで浦の星学院閉校祭を終わります。途中怪獣が現れましたがウルトラマンゼロと仲間の怪獣が解決してくれました」

 

中にはゴモラを恐れる者もいたがほとんどの人はゴモラが人類の味方だと理解していた

 

「今日集まった人を見て私は改めて思いました。この学校がどれだけ愛されていたか…どれだけこの町にとって…みんなにとって大切なものだったか…」

 

「だから…この閉校祭は私にとって何よりも幸せで私にとって何よりも温かくて…」

 

「鞠莉さん…」

 

 

「ごめんなさい…」

 

 

深々と頭を下げる鞠莉。

分かっている。鞠莉は何も悪くないこと。鞠莉はここにいる誰よりも頑張っていたことを。それを考えると胸が痛む

 

「鞠莉先輩…」

 

「…くっ…」

 

[鞠莉のやつ…]

 

 

「ごめんなさい…ごめんなさい…もう少し頑張れれば…もう少し…」

 

鞠莉の謝罪に周囲が静まり返る。しかしその沈黙を破る

 

 

「Aqours…!Aqours…! Aqours…! Aqours…!」

 

「「 Aqours…!Aqours…!Aqours…!」」

 

「「「Aqours…! Aqours…! Aqours…!」」」

 

「「「「 Aqours…!Aqours…!Aqours…!」」」」

 

【Aqours…! Aqours…! Aqours…! Aqours…!…】

 

たくさんのAqoursコールに包まれダイヤが鞠莉の背中をそっとおす。

そして拍手が起こる

 

「みんな!ありがとう!じゃあラストに!みんなで一緒に歌おう!」

 

「最高に明るく!」

 

「最高に楽しく!」

 

「最高に声を出して!」

 

 

《勇気はどこに?君の胸に!》

 

やり残したことなど ない

 

そう言いたいね いつの日にか

 

そこまでは まだ遠いよ

 

だから僕らは

 

がんばって挑戦だよね




原作も残すところあと2話ですが、その前にとんでもないことが起こってしまいましたね
まさかの陛下の復活です。ゼロとベリアルの因縁の戦いが!

そして如月碧の新形態
この形態は今作オリジナルの姿です。イメージとしてはレイオニクスバースト状態で真っ赤になったEXゴモラですかね


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決戦前

毎日ちょっとずつ書いてたらかなり遅くなっちゃいました…



「決勝見ていけばいいのに」

 

「ごめんね。これ以上はいられないのよ」

 

「じゃあね、零ちゃん」

 

「姉ちゃん…その呼び方はやめろよな」

 

「いいじゃない」

 

神田零斗の父、母、そして姉は今日で日本を発ちアメリカに帰ることになっていた

 

「零斗。結果楽しみにしてるぞ」

 

「親父…あぁ楽しみにしてろよ」

 

本当はもっと一緒にいたいが悪い意味のいいタイミングでバスが到着した

 

「じゃあ、また来年帰ってた時にね」

 

「元気にやるんだぞ」

 

「私はまた遊びに来るかもねー!」

 

そう言ってみんなバスに乗り込み出発した

手を振って見送りをする

 

「じゃあ…また…」

 

ーーーーー

 

閉校祭も終わり我々に残された最後の仕事。ラブライブ決勝

その時は近づきつつある

 

千歌は1人教室であの時の紙を眺める。それはAqoursがまだ0の時の

 

「忘れ物ない?」

 

その千歌に声をかけたのは渡辺曜だった

 

「大丈夫」

 

「素敵な閉校祭だったね」

 

「うん!だから全力で出来る事は全部やって挑まなきゃね」

 

教室を出るとそこには桜内梨子が待っていた

 

「梨子ちゃん!」

 

「そうだね!この時の為にたくさん練習したんだもん!」

 

そして3人で歩き出すと

 

「確かに。毎日朝も早くから、夜も遅く暗くなっても」

 

「がんばルビィしたから!」

 

待っていたのは黒澤ダイヤと黒澤ルビィ

 

 

「それでも、みんな一度もさぼらなかった」

 

「弱音は言ったけどね!」

 

階段を降りたところには松浦果南と小原鞠莉が

そして薄暗い廊下を歩いていくと

 

「とにかく朝は眠かったずら」

 

「流石我がリトルデーモン達よ!褒めてつかわす!」

 

国木田花丸と津島善子…ヨハネがいた

 

そして校門には

 

「そしてようやくここまできたな」

 

「皆さんの輝き楽しみにしてるっすよ」

 

2人のマネージャー神田零斗と如月碧

 

 

「行ってきます!」

 

【行ってきます!!!!!!!!!!】

 

ーーーーー

 

朝から出発し昼前には東京到着した

相変わらず人が多いが

 

「お姉ちゃん?」

 

「もう大丈夫ですわ」

 

半年前までテンパりまくっていたダイヤが今は冷静さを崩さない。成長しているのだとわかる

 

「これからどうする?」

 

「本番は明日だしね」

 

「リリーはブクロに行きたいのよね」

 

「えっうっ…どこそれって!?」

 

「ブクロ?」

 

「ブクロというのは〜」

 

 

ガシッ!

 

 

「サイレントチェリーブロッサムナイトメア!」

 

何かいいかけた善子を固めあげる梨子

まぁブクロと言うから恐らくは池袋のことだろうけど

 

「本当に善子ちゃん化してるずら」

 

「おぉ!いいっすね!その技!」

 

「じゃあとりあえずあいさつに行こうか!」

 

あいさつに行くといえばもちろん

ーーーーー

 

見慣れた階段を駆け上がり1つの神社にたどり着く。そう神田明神だ

 

「オォウ!変わらずビューティフォー!」

 

「急な階段だったずら」

 

「でも前来た時と比べたら楽じゃなかった?」

 

「そういえば」

 

「成長って気づかない間にするもんだよ」

 

最後に来たのがいつだったかあまり覚えていいがその日から毎日辛い練習をこなしているのだ

 

「じゃあ…俺は…退化してるな…はぁはぁ…」

 

「零斗先輩大丈夫ですか?」

 

「ちょっち…休憩させてけろ」

 

「零斗くん情けないよ〜」

 

曜にそう言われて落ち込むがよくよく考えれば最近まともに運動してない。差がついて当たり前である

 

「すいません…」

 

「じゃあ、お祈りしようか」

 

ヘトヘトの零斗を引っ張りお祈りに向かう

 

「会場の全員に思いが届きますように」

 

「全力が出し切れますように」

 

「緊張しませんように」

 

「ズラって言いませんように」

 

「全てのリトルデーモンに喜びを」

 

「浦の星のみんなの想いを」

 

「届けられるような歌を歌えますように」

 

「明日のステージが最高のものになりますように」

 

「ラブライブで…優勝できますように」

 

言葉は違っても全員の願いは変わらない

 

「Aqoursの輝きが見れますように」

 

碧の願いも同じ

 

「ズラ!」

 

と花丸が声を発したのでそっちに向かってみる

 

「何?」

 

「これって…」

 

そこにあったのは神社ならではの絵馬だった。そこに書いてあったのはAqoursの優勝を込めた願い。浦の星の有志からだった

 

「11月って…」

 

「見て、こっちも」

 

違う絵馬には12月と書いてある

 

「みんな来てくれてたのね」

 

「こんなに…何回も…」

 

「私たちには一言も言わないで」

 

「やっぱりこの学校の生徒はみんなクールデース!」

 

その通りだ。わざわざこんな遠い所にAqoursのために集まってくれた。すばらしい仲間たちだ

 

だか、そこにあったのはもちろんそれだけじゃない

そこにあったのは沢山の優勝の文字が記された絵馬。みんなこの地で優勝の願いを込めて絵馬を置いてあったのが分かる

 

「お久しぶりです!」

 

と声をかけられた。割と聞き覚えのある声で

 

「聖良さん!」

 

「理亞ちゃん!」

 

「あぁ、確かに久しぶりだ」

 

Saint Snowの鹿角聖良とその妹鹿角理亞

 

 

「遂に…ここまで来ましたね」

 

「びびってたら負けちゃうわよ?」

 

「分かってるわよ!」

 

「アキバドームは今までの会場とは違うずら」

 

「どんなところか想像つかない」

 

「私もあのステージで歌えたことが今でも信じられない」

 

「自分の視界全てがキラキラ輝く。まるで雲の上を漂っているようだった」

 

「雲の上…」

 

「雲の上か〜俺もそこにいってみたかったな〜」

 

[お前は珍しくないだろ]

 

「そうね」

 

そんな冗談を内部でこっそりと

 

「だから!下手なパフォーマンスしたら許さないからね!」

 

「当たり前だよ!がんばルビィするよ!」

 

ルビィっていつからこんなに強くなったのだろう。これも成長ってやつなのか

 

「いい笑顔ですね」

 

「はい!」

 

「初めてあった時なんて弱々しいんだろうって思ってました。でも…」

 

「今のみなさんを見て思います。なんて頼もしいんだろうって…勝ちたいですか?千歌さんがいつか私に聞きましたよね…ラブライブ勝ちたいですか?」

 

聖良が突如告げたそのセリフはかつて千歌が聖良に向けて言ったセリフ

 

「それと誰のためのラブライブですか?」

 

「誰のため…か…」

 

ーーーーー

 

その夜。

宿に到着したAqoursの9人とマネージャーの2人

 

[……]

 

「ゼロ?」

 

「あのウルトラマンのこと考えてるのか?」

 

[あぁ、ベリアルが復活した以上何が起こっても不思議じゃない]

 

「そもそもベリアルって何なんだ?」

 

[奴はウルトラマンベリアル。かつて光の国を追放され闇に堕ちたウルトラマンだ]

 

「東仙カイが持ってた力はじゃあ…」

 

[あぁ…ベリアルのチカラだ]

 

「……」

 

最恐最悪のウルトラマンベリアルの復活に言葉が出ない。それに零斗の頭にあったのはそれだけじゃない

 

[おそらく、ベリアルとの戦いがこの星での最後の戦いになる]

 

「……」

 

それは覚悟していた。いずれそうなることは。だが

 

「ベリアルを倒したらゼロはどうするんだ?」

 

[そしたらここでの任務は完了だ。俺は自分の宇宙に帰るってことになるな]

 

「そうか…」

 

[どうした?]

 

「いや…なんでもない」

 

[だが奴も言った通り復活して時間は経っていない。奴が再び姿を現わすまでまだ少しの猶予があるはずだ]

 

「そうか…なら今は気持ちを切り替えようぜ。明日は大事な決勝なんだからよ」

 

[そうだな]

 

不安なことは山ほどあるが今はそれを心の奥に引っ込める

そう。ラブライブの決勝はもう目の前に迫っているのだ

 

「うぃーす。飲み物買ってきたっすよ」

 

「さんきゅー」

 

「何の話ししてたんすか?」

 

「いや、まぁそのなんだ…あのさ」

 

買い物を終えて戻ってきた碧に何か言いかけた時

 

ドタドタドタドタ!

 

となりの部屋が妙に騒がしくなってきた

 

「なんだ?」

 

「となりって…」

 

「あいつらか」

 

「賑やかでいいっすね」

 

「本当にな…でも」

 

何をしてるのか知らないがこのまま黙ってたらクレームで追い出されかねない

 

「ちょっと止めてくるわ」

 

「あぁ、じゃあ俺も行きます」

 

碧と共にとなりの千歌たちの部屋に向かう。そして勢いよく部屋の扉を開ける

 

「おい!うるせーぞ!テメェら!他の人に迷惑にn…ごふっ!……」

 

【あっ…】

 

扉を開けた零斗の腹部に枕が直撃し。その勢いのまま大転倒を決める

 

「あぁ…零斗くん…これはその…」

 

「…お前たち…覚悟…決めろよ!」

 

そして気がつけば全員で枕投げ大会が行われていた

 

ーーーーー

 

翌日

大会が始まる少しの間、それぞれ自分の行きたい場所に行くという千歌の提案に賛成し、皆それぞれ別れた。まぁ時間通りに会場に入ればいいわけで

 

「みんな自分の行きたい場所があっていいな」

 

[碧はどこいったんだよ]

 

「あいつは母校に行ったよ」

 

碧はもともと東京に住んでいたから行きたい場所は山ほどあるだろう

 

「あっ!そうだ俺も決めたぞ!」

 

[お?どこだ?]

 

「高坂穂乃果さんの店にね」




ようやくここまで来ましたね。途中省けるところがだいぶ省きましたが…
というわけで次回は原作12話「光の海」後半になります


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運命の日

ウルトラレプリカにメビウスブレス&ナイトブレスが登場したと聞いた時は本当に嬉しかったです。ただコスモプラックはいつになるのでしょうか



[高坂穂乃果ってあの高坂穂乃果か?]

 

「多分そう」

 

[確かに高坂穂乃果は俺たちのこと知ってるからな]

 

「そういうこった」

 

以前、とある怪獣の能力によって過去にタイムスリップした2人。その時知り合ったのが高坂穂乃果を含めたμ’sの9人

 

「久しぶりに伝説の先輩に会いたいからね」

 

[確かにな]

 

「よーし!じゃあゼロ!案内よろしく!」

 

[…………]

 

「…………」

 

[……は?知らないぞ]

 

「うそ…でしょ?お前も一緒にいったよな?」

 

[それはお前もだろ?]

 

「それはそうなんだけどその時の記憶が曖昧なんだよな」

 

[あぁ確かに…もしかしたら」

 

「なんだよ」

 

[変に時間を越えてしまったせいで記憶に影響が出てるのかもしれないな]

 

やはり時間を越えるというのはかなり無茶だということか。確かに穂乃果さん達と一緒にいた記憶はあるのに詳しく何をしたのかというのはイマイチ覚えていない

 

「それは困ったな」

 

[どうするんだ?]

 

「うーん。代わりと言っちゃなんだけど音乃木坂にでも行こうか」

 

ーーーーー

 

音乃木坂に向かう途中。昨夜、千歌に言われたことを思い出していた

 

 

 

「ラブライブ勝ちたい?」

 

「なんでその質問を俺に?」

 

「みんなに聞いてるから零斗くんも」

 

「そうだなぁ〜正確には勝つのは俺じゃなくてお前達だからマネージャーの立場から言わせてもらうとね」

 

「うん」

 

少し間をおいて自分の本心を話す

 

「俺は…お前達が納得する結果ならどっちでもいいと思ってる。俺の親父が言ってたんだ」

 

「零斗くんのお父さんが?」

 

「あぁ。結果がどうであれそこに向かって走り続けたことに意味があるってさ」

 

「そっか」

 

「でも…」

 

「でも?」

 

「どうせやるならやっぱり俺は勝ってほしいかな。勝って未来を掴んで欲しい!」

 

 

 

「千歌のやつなんであんなことを聞いたんだろ?」

 

考えても答えが出ることではないが少し気になった

そして気がつけば懐かしの音乃木坂学園の校門前にたどり着いた

 

「久しぶりだなここも」

 

[そうだな…ってなんか聞こえるぞ]

 

耳をすますと学校の方からピアノの音色が響いていた

 

「多分、梨子ちゃんだな。相変わらずいい音だよ」

 

[会っていくか?]

 

「いや、よそう」

 

どうせこの後に会うなら今することもないだろう

 

ーーーーー

 

それからアキバドームまでゆっくりと遠回りをしながら向かっていった。そしてふと気がついたことにテンペラー星人との戦いから随分経つたったため復興が進んではあるがやはりその傷跡は残っている

 

「………」

 

[そんなに気にするなよ。俺たちがいなかったらこれ以上の被害だったんだ]

 

「まぁそうなんだけどさ…」

 

分かっている。分かっているがどうしても考えてしまう。もっと早く気づいていれば被害はもっと抑えられたのではないかと…復興中の沼津の町を見た時も同じ感覚に陥ってしまう

 

そんなことを思い出しながら歩いていくと気がつけばUTX高校の正面に立っていた。そういえばここも穂乃果さん達μ’sの方々と来たことがある。そしてあのA-RISEとも…

懐古に浸っていると後ろから2つの足音が聞こえてくる

 

「まずい!隠れろ!」

 

とっさに柱の裏に隠れたはいいが冷静に考えるとなぜ隠れたのか分からない。

こっそり覗くとそこにいたのは千歌と曜の2人。本当になぜ隠れたのだろう

 

 

「見つかるかな…私があの時見つけたいと思った輝き」

 

「きっと見つかるよ…もうすぐ…あと少しで必ず」

 

「勝ちたい?ラブライブ勝ちたい?」

 

千歌の問いに対し曜は

 

「もちろん。やっと一緒に出来たことだもん。だからいいんだよ。いつもの千歌ちゃんで」

 

「1人じゃないよ!千歌ちゃんは!」

 

「ありがとう」

 

曜は千歌と何かを一緒にやりたいとずっと思ってきた。そしてその夢は今目の前にある

 

「あっ!梨子ちゃん!ピアノ弾けた?」

 

「もちろん」

 

隠れた柱とは別の柱の裏にいた梨子が2人の前に姿を現した

 

「梨子ちゃんはラブライブ勝ちたい?」

 

「うん!私自分が選んだ道が間違えてなかったって心の底から思えた。辛くてピアノから逃げた私を救ってくれた。千歌ちゃんたちとの出逢いこそが奇跡だったんだって」

 

「だから勝ちたい!この道で良かったって証明したい。今を精一杯全力で心から!スクールアイドルをやりたい!」

 

目に涙を浮かべながら3人が抱き合うその姿。

春はスクールアイドルを避けていた梨子ちゃんも千歌達と出逢い、スクールアイドルと出逢い大きく変わった

 

「千歌ちゃんは?」

 

「勝ちたい?」

 

静かに取り出したのはAqoursがまだ0だった時の紙。

 

「0を1にして一歩一歩進んできてそのままでいいんだよね。普通で…怪獣で…今があるんだよね!私も全力で勝ちたい!勝って輝きを見つけてみせる!」

 

その紙は風に飛ばされてどこかに飛んでいく

 

「ありがとう…ばいばい」

 

「もう大丈夫」

 

「行こっか千歌ちゃん」

 

「うん!」

 

3人は駆け出していった。ドームへと

 

 

飛んでいった紙を拾う1人の少年

 

「勝って輝きを…未来を掴んでこい!みんな!」

 

ーーーーー

 

「絵馬になんて書いてきたの?」

 

「それは内緒ですわ。でも…私が書いたことは現実になるんですわよ」

 

「そういえば私が転校するって話が出た時も書いてたでしょ。"ずっと一緒"って!」

 

「ほら御覧なさい!」

 

「そうかな…もうすぐバラバラになっちゃうのに…」

 

「一緒だよ!だってこの空は繋がってるよ!どんなに遠くてもずっと!いつでも!」

 

「姿は見えなくても!」

 

お互いに目を合わせ笑い合う。果南、ダイヤ、鞠莉

 

「さぁ!行きましょう!」

 

ーーーーー

 

「善子ちゃん?」

 

「ヨハネ!ちょっと話したいことがあんのよ。ルビィもよ」

 

「ピィ!」

 

柱に隠れていたルビィだがバレていたようだ

 

「なんズラ?」

 

「決まっています契約です。ライブが終わり統廃合になってもヨハネとの契約…」

 

「心配しなくてもマルと善子ちゃんとルビィちゃんの契約は絶対ずら。それにここにはいないけど碧くんも」

 

「新しい場所になっても」

 

「フン!何よ!人のセリフ勝手に!」

 

「ありがとう」

 

「えっ?」

 

「感謝すルビィ!」

 

永遠の契約を確認して駆け出す。花丸、ルビィ、善子

 

 

「あいつら…」

 

3人の後ろでその後ろ姿を見守る1人の少年。その少年の頰に熱いものが流れていた

 

ーーーーー

 

「なんかドキドキする!」

 

「どのくらい大きいんだろう!」

 

「全然想像つかないわね!」

 

「ズラ!」

 

「時間ピッタリね」

 

「この先にあるんだよね?ドゥームが!」

 

「その通りですわ!」

 

「アキバドーム!全国でも有数の規模を誇る会場!」

 

「ラブライブファイナル!」

 

気がつけば全員が揃って同じ道を走っていた。始まりが違う9人が今、同じ道を

 

「どのくらい走ったのかな…どこまで来たのかな…どこまで続くのかな…分からないけどあの時と今思ってること全てがあってここにたどり着けたんだと思う」

 

「雲の上だって空を飛んでるみたいだって思いっきり楽しもう!弾けよう!そして優勝しよう!私たちの輝きと証を見つけに!さぁ行くよ!」

 

「1!」

 

「2!」

 

「3!」

 

「4!」

 

「5!」

 

「6!」

 

「7!」

 

「8!」

 

「9!」

 

「0から1へ!1からその先へ!」

 

【Aqours!サーンシャイーン!!!!!!!!!】

 

ーーーーー

 

《WATER BLUE NEW WORLD》

 

イマはイマで昨日と違うよ

 

明日への途中じゃなく イマはイマだね

 

この瞬間のことが

 

重なっては消えてく

 

ココロに刻むんだ 

 

WATER BLUE

 

Aqoursの全てが詰まったこの曲をラブライブ決勝のこの舞台で歌う。輝きのために…全てのために…

 

イマを重ね そしてミライへ向かおう!

 

 

ーーーーー

 

 

 

何もない真っ暗な闇の世界。そこに佇む一体の巨人

 

「フハハハハハハハハハハハッ!!」

 

 

巨人は小さくも計り知れぬ邪気を放つ2つのカプセルを起動させる

 

 

「デモニックフュージョンアンリーシュ!」

 

 

「エンペラ星人!ダークルギエル!

ウルトラマンベリアル!」

 

 

 

「アトロシアス!」

 

 

恐怖と絶望の物語が始まろうとしていた




ついにアニメ12話も終了しました。そしていよいよ最期の戦いが幕を開けます
最恐最悪のウルトラマンベリアルと光の国の若き戦士ウルトラマンゼロとの戦いが


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浦の星

今作も最終章に突入しました
3年生の卒業と学校の閉校そして…


アキバドームで行われたラブライブ決勝が終わり今日は卒業式兼閉校式。浦の星も閉校祭以来の盛り上がりを見せている。そんな中驚くことがあった。まず桜内先輩家が犬を飼ったらしい。一体どういう風の吹き回しなのか。そして一番の驚きは高海先輩家のペットしいたけが子供を産んだということだ

 

「おはヨーソロー!」

 

「「ヨーソロー!!」」

 

「気合入ってるね」

 

「そりゃ最後だもん。ルビィちゃん達ももう来てるよ」

 

 

「いつまでそこにいるズラ?」

 

「式が始まっちゃうよー」

 

「なーにしてんだよ。早く降りてこいよー」

 

なぜか分からないが善子が桜の木によじ登ったまま降りてこない。何をしたいのかさっぱりである

 

「いいから先行って…ってまたかー!」

 

と降りてきたと思ったら頭を押さえたままどこかに走り去って行った

 

「な、何だよあいつ」

 

「どうしたんだろう…」

 

 

「どう?緊張してる?」

 

「まさか」

 

「むしろ誇らしいですわ。この場に立ち会えることが」

 

ーーーーー

 

あとあと聞いた話だと善子の髪が大爆発してたらしい。だからあんなに必死に隠してたわけだ。

というわけで現在花丸とルビィが善子の髪のセットをしている

そして現在、僕は2年生の先輩と合流して部室に来ている

 

「ここ、こんなに広かったんだ」

 

「いろんな物持ち込んでたから」

 

「ちゃんと整理整頓してればここでもっと練習できたかもね」

 

「そうかも」

 

と片付いた部室を眺めていると松浦先輩が入ってきた

 

「果南ちゃん」

 

「全部無くなっちゃったね…」

 

「そんなことないよ、ずっと残っていく。これからも」

 

「うん」

 

「あっ、そうだ千歌。零斗くんどこにいるか分かる?頼みごとがあるんだけど」

 

「そういえば今日はまだ見てないけど…梨子ちゃんと曜ちゃんは何かしらない?」

 

2人の表情を見ても零斗先輩のことは知らないようだった

 

「碧くんも?」

 

「はい」

 

今日は大事な日だというのにあの人はどこに行ったのだろうか

いや、今はそれよりも

 

「先輩方…少しいいですか?」

 

ーーーーー

 

今日の空はいつもと変わらず青く澄み切っている

こんな日は何も考えずボーッとしていたい

 

「………」

 

卒業・閉校式がまもなく始まると言うのに俺は屋上で仰向けになってただ青空を眺めているだけだった

 

「空…青いな」

 

[そろそろ式が始まる時間じゃないのか?]

 

「なんか気分が乗らないのよ」

 

[まぁそうかもな]

 

今日を過ぎれば俺は…いや俺たちは浦の星の生徒ではなくなる。そのことを考えたら1人でこうしたくなった

 

[下の方は何だか騒がしいけどな]

 

「どうせまた鞠莉さんあたりが何かやり出したんじゃないか?」

 

その勘は見事的中していた。がその内容を知ったのは卒業式が始まってからだった

 

ーーーーー

 

「続きまして卒業証書授与。卒業生代表、松浦果南」

 

「はい!」

 

3年生の代表として壇上に上がる果南さん

 

(顔に絵の具がついてるけど…)

 

[大胆な事やったなあいつら]

 

屋上でサボってる間、下で落書きしていたようだ。あいかわらずである

 

「卒業おめでとう!」

 

理事長(鞠莉さん)から卒業証書を受け取る果南さん。それに合わせて拍手が送られる

卒業証書授与の後は我が浦の星の生徒会長ダイヤさんによるスピーチ

 

「今日この日浦の星学院はその長い歴史に幕を閉じることになりました。でも私たちの心にこの学校の景色はずっと残っていきます。それを胸に新たな道を歩めることを、浦の星学院の生徒であったことを誇りに思います。皆さんもどうかそのことを忘れないで下さい」

 

一礼をしそして

 

「只今を持って浦の星学院を閉校します!」

 

 

「私たちはやったんだ!」

 

「ラブライブで!」

 

「優勝したんだ!」

 

 

そう。アキバドームで行われたラブライブ決勝。Aqoursは悲願の優勝を遂げたのだ。

その時アンコールで歌ったのは

 

《青空Jumping Heart》

 

見たことない夢の軌道

 

追いかけて

 

ーーーーー

 

卒業・閉校式も終わり…ついにその時は来た

 

 

「これで終わりずら」

 

「全部無くなっちゃったね」

 

「捨てられたわけじゃないずら。鳥みたいに飛び立っていったずら」

 

「パタパタって?」

 

「すごいなそりゃ」

 

「新しい場所でまた多くの人に読んでもらってとてもいいことだって思えるずら」

 

「ルビィたちも新しい学校に行くんだよね…」

 

「ちょっと怖いずら…」

 

「……」

 

「ルビィだって…でも花丸ちゃんたちとスクールアイドルやって来れたんだもん。大丈夫かな…」

 

 

「堕天!ほら!行くわよ!リトルデーモンたち!」

 

「「「うん!」」」

 

図書室から出て扉を閉めようと手をかけた時

 

「一緒に閉めよう」

 

「いやよ!」

 

「一緒に閉めるずら」

 

「一緒に閉めるずら!…お願いだから…」

 

花丸の声は少し震えていた

 

「……しょうがない。ほら善子も」

 

「わかったわよ」

 

「ごめんね」

 

「いいわよ別に」

 

「今までマルたちを守ってくれてありがとう」

 

「ありがとね」

 

「バイバイ…」

 

4人で図書室の扉を閉めた

 

 

「なぁ…お前たちに話しておきたいことがあるんだけどさ…」

 

「なに?」

 

いつ言うか。タイミングを見計らっていたのだがここで告げることにした

 

「短い間だったけど楽しかったよ。仲良くしてくれてありがとう」

 

「えっ?」

 

「何言ってるずら?」

 

「俺…東京の高校に戻ることになったんだ…だから今日でお別れだ」

 

ーーーーー

 

音楽室

ここで1人の少女がピアノを弾いていた。今までにないほどの美しい音色で

 

「いい音だね」

 

「ここのピアノとてもいい音がするの」

 

「広くて音が響くからかな?」

 

「そうかも」

 

「綺麗だよねこの景色」

 

「最初転校して思ったな〜東京じゃ絶対に見ることが出来ない景色だって」

 

「私ねずっと言っておきたいことがあったんだ」

 

「ん?」

 

「実は梨子ちゃんのことが…だぁーーーーーーーーーーいすき!」

 

「私も」

 

曜の愛?の告白で笑い合う2人

そして音楽室の扉から出る

 

「みんなと一緒に過ごせて本当に楽しかった!」

 

「うん!楽しかった」

 

そっと扉を閉め音楽室を後にした

 

ーーーーー

 

「いつまで見てるつもり?」

 

「わかってる…」

 

「鞠莉さん」

 

ダイヤの手にあったのは卒業生に配られる卒業証書兼感謝状

 

「あなたへの卒業証書ですわ」

 

「私の…」

 

「卒業証書感謝状、小原鞠莉殿。右の者は生徒でありながら本校のため理事長として」

 

「尽力してきたことをここに証明し、感謝と共に表彰します。浦の星学院全校生徒一同。代表、松浦果南」

 

「黒澤ダイヤ」

 

「果南…ダイヤ…」

 

「受け取って」

 

「鞠莉」

 

受け取ろうと手を伸ばすがどうしても掴めない

 

「大丈夫。空はちゃんと繋がってる。どんなに離れて見えなくなっても」

 

「いつかまた一緒になれる」

 

「ありがとう」

 

卒業証書を手にした鞠莉の目から涙が溢れ出した

 

 

 

「さよなら」

 

そして理事長室の扉を閉めた

 

ーーーーー

 

「最後はここ」

 

Aqoursにとって最も大切な場所

 

「ここがあったから」

 

「みんなで頑張ってこられた」

 

「ここがあったから前を向けた」

 

「毎日の練習も」

 

「楽しい衣装作りも」

 

「腰が痛くても」

 

「難しいダンスも」

 

「不安や緊張も全部受け止めてくれた」

 

「帰って来られる場所がここにあったから」

 

「さよならだ」

 

1人ずつ空っぽになった部室を出て行く

 

「じゃあ待ってるから」

 

千歌は最後まで部室に残って部の字を間違えたスクールアイドル部の札を外した

 

ーーーーー

 

夕日に沈む浦の星を全員で眺めていた。その名の通り全員で。これが最後かもしれない浦の星の姿を

中には涙を流す者もいた

 

「千歌ちゃん」

 

「千歌」

 

門を閉めるのを千歌は最後まで躊躇っていた

 

「千歌ちゃん…」

 

「……」

 

涙をこらえるのが精一杯だったのかもしれない。その悲しみを拭い去るように門に手をかけ無理やり引っ張り最後の一息のところで手が止まった

 

この時、千歌を含めたほぼ全ての人が涙を目に浮かべていた

俺だって泣きたい。でも泣くわけにはいかない。それはマネージャーとしてでもあり、なりより男としてのプライドでもある

 

「浦の星の思い出は…笑顔の思い出にするんだ!泣くもんか!泣いてたまるか…!」

 

 

「「千歌ちゃん」」

 

「一緒に」

 

「閉じよう」

 

「なぁ、千歌」

 

静かに頷いた千歌と俺たちの手で浦の星の門は…浦の星の歴史は幕を閉じた

 

 

 

 

 

だが…これだけでは終わらなかった

 

ーーーーー

 

ドゴーン!と上空から黒い影が飛来したのだ。大きく黒い金棒のような武器を持ったその影は内浦の町の真ん中に現れた

 

「あぁ〜ようやくこの時が来た」

 

首をコキコキ鳴らして現れたのは復活を遂げたウルトラマンベリアルだった。

突如現れた巨人の襲来でこの浦の星に来ていた人々は焦り混乱していた

俺の正体を知るAqours9人と1人の少年がこちらを見る

 

「………」

 

「零斗…くん…」

 

「浦の星とのお別れはもうしばらくお預けらしい…千歌、曜、梨子ちゃん、花丸ちゃん、ルビィちゃん、善子ちゃん、果南さん、ダイヤさん、鞠莉さん…ここにいるみんなのこと頼みます」

 

その一言に全員が頷いてくれた。

再び門を開け避難所であるここ浦の星に人々を避難させていく

 

「零斗くん…いってらっしゃい…」

 

「あぁ…」

 

千歌にそれだけ返すとベリアルの方に向けて歩き出す

 

「ちょっ…零斗先輩」

 

「碧。お前は手を出さないでくれ。あいつは俺が…いや、俺とゼロが倒す」

 

「…分かりました。避難指示は任せてください」

 

「頼む」

 

そう言って再び歩き出す

 

 

 

「なぁゼロひとつ聞いていいか?」

 

[なんだ?]

 

「一緒に戦うのってもしかしてこれが最後?」

 

[そうなりたくなかったら勝つしかないな]

 

「あぁ…その通りだよ!」

 

[いくぜ零斗!]

 

「絶対に守ってみせる!」

 

「[セァァ!!]」

 

ゼロアイを装着してウルトラマンへと変身した

 

ーーーーー

 

ベリアルの正面姿を現したゼロ。光と闇の巨人が対峙しあう

 

「待ちくたびれたぜウルトラマンゼロ」

 

[そうか…そいつはすまなかったな]

 

「今日がお前の最後の日だ。ここで地獄に送ってやる」

 

[けっ!ベリアル…そういう事を言うのはな…]

 

ゼロは左腕をブンブン回しベリアルに指を指し

 

[2万年早いぜ!!]




ついに現れたウルトラマンベリアルと最後の戦いを迎えるウルトラマンゼロと神田零斗。果たして戦いの行方は!?


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絶望の始まり

最終章パート1
ここから描写が少しキツくなるかもしれませんのでご了承下さい
それではどうぞ


[ゼロツインシュート!]

 

「うぉら!」

 

2体の巨人の光線がぶつかり相殺しあう。両者一歩も引かない戦いが繰り広げられている

 

[けっ!なかなかやるじゃねーか]

 

「貴様は大したことはないがな」

 

「減らず口も相変わらずだな!」

 

走りながらベリアルに接近しゼロスラッガーを合体させたゼロツインソードで先手を打つ。しかしベリアルもその攻撃をギガバトルナイザーで受け止める。お互い力はほぼ互角と言ってもいいほどだ

 

[ストロングコロナゼロ!]

 

ダイナのストロングタイプとコスモスのコロナモードの力を合わせたゼロの強化形態

その炎を纏った正拳でベリアルへと一撃を入れる。ベリアルもその攻撃で一瞬だけ怯む

 

[ガルネイトバスター!]

 

強力な炎の光線を放つ。がベリアルはギガバトルナイザーで簡単にそれを弾いてみせた

 

「どうした?こんなもんか?」

 

[てめぇ…だったらこれで!]

 

ゼロは赤から青へと姿を変化させた。それはダイナのミラクルタイプとコスモスのルナモードの力を合わせた奇跡と優しさの結晶

 

[ルナミラクルゼロ]

 

「さぁ来い!」

 

「ミラクルゼロスラッガー!」

 

無数に分裂した光のゼロスラッガーがベリアルの周りを囲み翻弄していく。が、ベリアルは全く動じない

突如、ベリアルの体から放たれた邪気によって全てを跳ね返されてしまった

 

[な、なに?]

 

「これで終わりか?なら次は俺からいくぜ]

 

ギガバトルナイザーを構え直したベリアルは上から振り下ろしてくる。間一髪で避けるが驚いたことにベリアルは振り下ろした勢いを殺さずに追撃してくる

さすがのゼロでも予想外の攻撃を避けることは出来ず吹き飛ばされる

 

[フハハハハハハハハハハッ!今までにない感覚だ。これがこの特殊なストルム器官の力。ウルトラマンキングを取り込んだ時と同じ、いやそれ以上の力だ]

 

[くっそ…このやろう]

 

「ウルトラマンゼロ。お前に勝ち目はない。諦めろ」

 

[諦めろだ?それは無理な相談だ!]

 

立ち上がり再び立ち向かうがギガバトルナイザーでいとも簡単に吹き飛ばされてしまう

 

[ぐはっ!]

 

「良いことを教えてやる。このギガバトルナイザーは所詮模造品だ。威力は本物の足元にも及ばない…だが俺が使用すれば!」

 

ベリアルはギガバトルナイザーを横に持ち正面に突き出した

 

「100体モンスロード!」

 

ーーーーー

 

浦の星から2体の巨人の戦いをただ祈って見ていた。私は一刻も早く終わって欲しいそのことだけを思っていた。だけどあの黒い巨人はすごく強い。ゼロが圧倒されている

 

「ゼロ…零斗くん…」

 

「千歌」

 

「果南ちゃん…」

 

「大丈夫。ゼロなら…零斗くんならきっと勝ってくれる。今までだってそうだったでしょ」

 

「そうだけど…」

 

「2人が戦ってるのに私たちが目を逸らしちゃダメだよ。最後まで信じてあげなきゃ」

 

「………」

 

周りを見ると避難してきた人たちもゼロの勝利を信じていた

梨子ちゃん、曜ちゃん、花丸ちゃん、ルビィちゃん、善子ちゃん、鞠莉ちゃん、ダイヤさんに果南ちゃん

みんな希望を捨てはいなかった

 

 

「うん…」

 

「そうよ千歌ちゃん」

 

「零斗くんならきっと!」

 

「梨子ちゃん…曜ちゃん…」

 

今にも泣きそうにだった。でもここは涙を抑えて最後まで信じる。

そして2人が帰ってきた時に最高の笑顔で迎えるために

 

でも…

 

 

「100対モンスロード!」

 

 

その黒い巨人の放った一言の直後周りに数えきれないほどの怪獣が現れたのだ

 

ーーーーー

 

(嘘でしょ…なんだよこの数…)

 

 

「さっさとこいつらを倒してみろ」

 

[このやろ!]

 

疲れている場合ではない。ゼロは怪獣軍団の中に飛び込んでいった

 

[ミラクルゼロスラッガー!]

 

さっきと同じ技を発動し次々と敵を倒していく

がそれでも数が多すぎる

 

 

バトルナイザーモンスロード!

 

 

「ギャァァァァオォォォォォ!!」

 

ゼロの背後に新たな怪獣が現れた。だがそれはベリアルに呼び出された怪獣じゃない。俺たちのよく知る奴のパートナーだ

 

[(ゴモラ!)]

 

「すいません。手を出すなって言われましたけど、どう考えてもこれはやばいでしょ」

 

[あぁ、感謝するぜ]

 

ゼロとゴモラはファイティングポーズを構え怪獣軍団に立ち向かっていた

 

「超振動波!」

 

ゼロとゴモラの連携で次々と怪獣が消えていく

 

 

レイオニクス!エボルブ!

 

 

碧とゴモラの最強形態、アルティメットゴモラに変身した

 

「ゼロ!ここは僕が引き受けます!ベリアルを止めてください!」

 

ゼロが頷くと空高く跳躍して怪獣軍団の後ろにいるベリアルに向かっていった

 

[ベリアル!遊びは終わりだ!]

 

「そうだな。今度こそ貴様を地獄に送ってやる」

 

 

 

 

 

「ネオ!フュージョンライズ!」

 

「[俺に限界はねぇ!]」

 

 

「デモニックフュージョンアンリーシュ!」

 

 

「ニュージェネレーションカプセル!α!β!」

 

 

「エンペラ星人!ダークルギエル!ウルトラマンベリアル!」

 

 

「ウルトラマンゼロビヨンド!」

 

 

「ウルトラマンベリアル!アトロシアス!」

 

 

ゼロはウルトラマンゼロビヨンドにベリアルはアトロシアスへと姿を変えた

 

[俺の刃を刻み込め!ツインギガブレイク!]

 

ゼロツインソードとギガバトルナイザーがぶつかり合う。

ゼロの斬撃をベリアルは受け止め、ベリアルの打撃をゼロが受け止める。今度も両者は一歩も引かなかった。だが徐々にツインギガブレイクがベリアルに届くようになりゼロが優勢になっていった

 

「なるほど前に戦った時よりも力を上げたな」

 

[当たり前だ。この星に来て数多くの戦いをしてきた。そう簡単にくたばるわけねーだろ]

 

「ほざけ!」

 

ギガバトルナイザーからゼロに向かってエネルギー弾を発射する。がゼロツインソードでその攻撃を真っ二つに切り後方に受け流した

そのままゼロは持っていた刃を地面に突き刺しエネルギーを集中する

 

[バルキーコーラス]

 

「おらっ!」

 

光球から放たれたバルキーコーラスをベリアルはギガバトルナイザーを回転させることで無効化した

するとベリアルが口を開く

 

 

「ウルトラマンゼロ。貴様は前に言ったな、守るべきものがあるから戦えると」

 

[それがどうした]

 

「貴様の強さはその守るものがあるからだったな…なら!」

 

突如ベリアルはギガバトルナイザーをゼロではなく全く違う場所へと向けた。その先は…浦の星だった

 

(まさか…)

 

[ベリアル!よせ!]

 

「遅い!」

 

ギガバトルナイザーから放たれた無数の光弾は浦の星学院の校舎を木っ端微塵に吹き飛ばしてしまった。

 

多くの悲鳴が聞こえてきた

 

 

(あっ……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)

 

俺は叫んだ。何もかも忘れて叫んだ

 

 

[ベ…ベリアル!貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!]

 

ゼロも俺も我を忘れ、突き刺していたゼロツインソードを引き抜き正面からぶつかっていた

 

 

「隙だらけだ。全てな」

 

 

 

 

 

 

次の瞬間。何が起こったのか理解出来なかった。腹部に違和感を感じふとそこに視線を移すとそこにはベリアルの腕が腹を貫通していた

 

 

[くっ…しまっ………]

 

「怒りで我を忘れたな。さよならだ。ウルトラマンゼロ!」

 

 

「待て!ベリアル!」

 

碧がこの状況に気づいた時には遅かった。すでにゼロの姿は元に戻りカラータイマーの点滅は今までにないほどの速さだった

 

ゼロから腕を抜き、両腕にエネルギーを集中し至近距離でゼロに向かって闇の光線、アトロスバーストを放った

 

 

[うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]

 

その光線を受けた直後ゼロのカラータイマーは点滅をやめ、光を完全に失った。そしてウルトラマンゼロは消滅した……

 

 

ーーーーー

 

「ベリアル!よくもゼロと先輩を!」

 

碧がベリアルにそう叫ぶと怪獣たちをギガバトルナイザーに戻した

 

「よう地球のレイオニクス。会うのはこれで2度目だな」

 

「何言ってやがる!」

 

「どうだ?俺と手を組まないか?」

 

とベリアルはそう碧に告げた

 

「どういうことだ」

 

「そのままの意味だ。俺とお前は同じレイオニクス。いわば兄弟だ」

 

レイオニクス同士なのは事実。そういう意味では確かに兄弟と言っても間違いじゃないのかもしれない

 

「お前はレイオニクスの中でも特殊な進化を遂げている。この俺と組めば間違いなくこの全宇宙を支配できる」

 

「………」

 

「同じレイブラットの遺伝子を受け継ぐ者同士仲良くやろうぜ」

 

「なら…死んだ方がマシだ」

 

「そうか…なら死ね!」

 

アルティメットゴモラとベリアルアトロシアスが戦いを始まった

 

ーーーーー

 

「………んっ…ここは…」

 

あれからどれだけ経ったのだろうか。考えても分からない。そもそもなぜ俺はこんな砂浜で寝ていたのだろうか

 

「ここはどこだ…」

 

周りを見渡してみてもここがどこなのか分からない。ただ正面に海が見え、その反対側にはたくさんの瓦礫が散らばっていた

 

「ぐっ!腹が…」

 

立ち上がろうとした時、腹部に信じられないほどの激痛が走った。出血こそしてはいなかったが痛みは尋常じゃない

 

「一体どこなんだよここは…」

 

再びゆっくり周りを見渡すがやはり見覚えがない。…………いや、かすかにある。そう思ったのはこの浜辺の大きさに向かいの瓦礫

その瞬間、信じたくないことが頭をよぎった

 

 

「ここは…千歌の家…か…」

 

腹を押さえ瓦礫の山の方に足を進めると確かに見覚えのあるものが出てきた。その中には"十千万"と書かれた看板が転がっていた

 

「そんな…まさかここは…」

 

そう。ようやく気づいた。ここは内浦の町だ。一目で見分けがつかなくなるほどに壊滅した内浦だった

 

「どうして…こんな……!そうだゼロ!ゼロ!」

 

思い出した。浦の星の門を閉めた瞬間にあのウルトラマンベリアルが現れ俺たちは戦いそして…敗北したことを

左腕のウルティメイトブレスレットは石化していた。かつて根源的破滅天使 ゾグに敗北した時と同じだった。ただその時と違うのは石化したウルティメイトブレスレットに大きなヒビが入っていた。そのせいだろうか、何度ゼロを呼んでも返事は返ってこない

 

「あぁ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

「…学校…学校は…!」

 

あの時ベリアルは学校を破壊した。避難所である学校を…

俺は痛む腹を抑えてながら学校に向かった

 

ーーーーー

 

千鳥足で学校に向かっていく途中に俺の家を見つけた時はっきり分かった。ここはもう間違いなく内浦の町であることを。その周辺の建物の何軒かは原型をとどめていないほどのものもあった

 

「ここが…学校なのか…」

 

坂道を登りやっとの思いで学校に着いたがベリアルによって破壊されたせいかすでに学校は完全に崩壊していた。これは現実なのか…それともただの夢なのか…もう分からなくなってきた。夢なら早く覚めてくれ。そう願いながら校舎の中に入る

 

「……これは」

 

そこに広がっていた光景は信じがたいものだった。内浦に住む人々が校庭や前庭、ありとあらゆる場所に倒れていた。…もしかしたら死んでいるのかも知れない。とても今の俺にそれを確かめる勇気は無かった

 

今にも流れそうな涙をこらえて進んでいくと、見覚えのある2人の後ろ姿が目に入った。しゃがんでいるところを見ると生きているようだった。それだけでホッとした

この2人は恐らく曜と梨子ちゃんだ

 

「曜、梨子ちゃん…大丈夫か?」

 

俺の声に気づいた2人がそっとこっちを振り向く。

…なぜ泣いてる

 

「零斗くん…」

 

「どうしたんだよ…」

 

2人の様子がおかしいのは一瞬で理解できた。一体何が…そう思った時、振り向いた2人の後ろで仰向けになっている人影を見た。その姿は紛れもない。あの…高海千歌の姿だった、、、

 

「おい…千歌…?おい…何やってんだよ!起きろよ!千歌!」

 

「零斗くん…私どうしたら…」

 

「千歌ちゃんが…」

 

「な、何バカなこと言ってんだよ。寝てるだけだろ?おい…いつもみたいに寝てるだけなんだろ?千歌?」

 

震える手で千歌の頰に触れると冷たかった…、、、

だが微かに心臓は動いていた。すると

 

「れ、れい…と…くん…ようちゃ…ん…り…こちゃん…」

 

「千歌ちゃん!しっかりして!」

 

「大丈夫だよ!ほら!」

 

「今救急車を呼んでやるから待ってろ!」

 

千歌が微かに目を開けたのだ。こんなに嬉しかったことはないかも知れない。俺は携帯電話を取り出した。圏外と記されていたにもかかわらず119番にかけようとした時

 

「零斗くん…いいの…」

 

「何言ってんだ…」

 

「千歌ちゃ…ん」

 

「私は幸せだった…私がスクールアイドルを…始めることができたのは…曜ちゃんと…零斗くんが…応援してくれた…から」

 

「おい、もう喋るな!」

 

「千歌ちゃん…もういいよ」

 

「梨子ちゃんが…作曲をしてくれた…から…みんながいたから…」

 

「まって…待ってよ千歌ちゃん!」

 

「曜ちゃんが…梨子ちゃんが…零斗くんが…みんなが…私を受け入れてくれた…」

 

「まだ…これからだろ?」

 

「そうよ!これからも曜ちゃんと零斗くんたちと一緒に…」

 

「ありが…とう…」

 

どんどん千歌の声が小さくなっていく。早く何とかしないと、、、こんな時ゼロがいれば…

 

「ねぇ、零斗くん…私の…最後のお願い…聞いてくれる?…」

 

「最後じゃねーだろ…お前の頼みなら何回でも聞いてやるからさ…だから…」

 

「曜ちゃんを…梨子ちゃんを…みんなを…護ってあげて…私の…最後の…ねが…い…………………」

 

「…お、おい!千歌!しっかりしろ!」

 

「ち…か…ちゃ…ん……」

 

「千歌ちゃーーーーーーーーーーーーーーん!!」

 

 

その言葉を最後に千歌は…高海千歌は動かなくなった




ベリアルアトロシアスに敗北したゼロと大切な友達を失った零斗たち。このままベリアルに全てを奪われてしまうのか?

というわけで最終章パート1でした
だいぶ絶望感が出てるのではないかと思います。この展開はこの作品を書く最初の段階で考えていたことなんです
それでは次回も楽しみに


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輝きのゼロ

最終章パート2
ウルトラマンだけじゃなく人間の持つ可能性の力にも必見です

ちなみにですがベリアルのcvは小野友樹さんではなくて宮迫さんをイメージしてます


「私は…幸せだった…私がスクールアイドルを…始めることができたのは…曜ちゃんと…零斗くんが…応援してくれた…から」

 

「おい、もう喋るな!」

 

「千歌ちゃん…もういいよ」

 

「梨子ちゃんが…作曲をしてくれた…から…みんながいたから…」

 

「まって…待ってよ千歌ちゃん!」

 

「曜ちゃんが…梨子ちゃんが…零斗くんが…それにみんなが…私を受け入れてくれた…」

 

「まだ…これからだろ?」

 

「そうよ!これからも曜ちゃんと零斗くんと一緒に…」

 

「ありが…とう…」

 

 

「ねぇ、零斗くん…私の…最後のお願い…聞いてくれる?…」

 

「最後じゃねーだろ…お前の頼みなら何でも聞いてやるからさ…だから…」

 

「曜ちゃんを…梨子ちゃんを…みんなを…護ってあげて…私の…最後の…ねが…い…………………」

 

「…お、おい!千歌!しっかりしろ!」

 

「ち…か…ちゃ…ん……」

 

「千歌ちゃーーーーーーーーーーーーーーん!!」

 

ーーーーー

 

俺の腕の中で千歌が動かなくなった…どんなに叫んでも目を開けることはない

俺はその時、ついに涙を流して泣いた。プライドも忘れて泣いた

となりにいる曜と梨子ちゃんと共に…

 

「千歌ちゃん!千歌ちゃん!しっかりして!」

 

「目を覚まして!お願い!千歌ちゃん!」

 

2人の呼びかけにも千歌はピクリともしない

 

「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「千歌…ちゃん……」

 

どうして…どうしてこうなってしまう…苦しい…いやだ…分からない…俺はどうすればいい…もう何も分からない…誰か助けてくれ…

 

溢れる思いが言葉となって俺の中から出てきた

 

「俺は…何も護れない!この町も!仲間も!大切な友達1人護ることも出来ない!俺たちがボロボロになるまで頑張ったってどうせ無駄なんだ!努力なんて報われないんだ!全部そうだ学校のことだって!どんなに頑張ったって俺たちにはどうしようもなかったんだ!…」

 

 

パチン!

 

 

俺の頰に何が当たった…なんだ…

ゆっくりと目を向けるとそこには曜がいた。涙を流しながら手のひらで俺の頰を叩いたのだ

 

「ねぇ…零斗くん…千歌ちゃんの最後の言葉聞いてた…?」

 

「……えっ?」

 

「千歌ちゃんはね…最後の願いを…希望を…零斗くんに託したんだよ…他の誰でもない君に」

 

「………」

 

「零斗くんなら出来ると信じて託したんだよ…でも」

 

「その零斗くんが諦めたら千歌ちゃんの願いも無駄になるの」

 

曜の震える両手が俺の両手を強く握った

 

「私たちにはもう何もできない…でも…零斗くんならまだ護れる…だから…私たちと一緒に立って」

 

「何言ってんだ…ゼロはもういないんだ…今の俺に何ができるって言うんだよ」

 

「ううん。ゼロは生きてるよ。零斗くんが諦めければきっと来てくれる。必ず」

 

「………」

 

何も言葉が出ずに俯いていると梨子ちゃんが手を握った

 

「私たちの願い…千歌ちゃんの願いを受け取って。

私たち信じてるから。零斗くんの輝きを見せて」

 

「輝き…」

 

Aqoursが求め続けた"輝き"

たしかに俺はみんなが追いかけた姿をただ見守っただけなのかもしれない。俺自身の輝きなんて考えもしなかった

 

俺はマネージャーとして…その輝きを示す義務がある

 

 

2人の顔を見てそれから千歌に目をやった

 

「分かったよ千歌。お前の望み聞いたぜ。約束だ。俺が…みんなを護るよ。そして…輝き見せてやる」

 

その時の千歌の表情は笑ってるように見えた

俺は立ち上がり3人に背を向けた

 

「護るべきものがある…」

 

 

大切な人を失っても…

 

 

俺にはある…

 

 

命を賭けて護るものが

 

 

まだだ…まだ…

 

 

「「零斗くん!」」

 

 

 

「「進んで!」」

 

 

 

 

曜と梨子ちゃんの声に背中を押されて俺は覚悟を決めた

 

 

 

「俺は!まだ飛べる!」

 

 

 

その瞬間!左腕のウルティメイトブレスレットがまばゆい光を放った

 

ーーーーーーーーー

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

「あいかわらずバカな奴だ。俺と手を組んでいればここで死ぬこともなかったのによ」

 

ゴモラとベリアルの死闘は壮絶さを極めた。がベリアルアトロシアスの力は創造を絶するほどの力だった

アルティメットゴモラでもベリアルには勝てなかった

 

「そうかもな…」

 

「もう一度聞いてやる。俺と手を組め」

 

「俺は…宇宙の支配なんて興味ないんだよ。…ただこの浦の星で出逢った仲間たちと生き抜く…ただそれだけだ」

 

「けっ!レイブラットの恥さらしめ!お望み通りここで死ね!」

 

ベリアルがギガバトルナイザーを振り上げた時、、、

突如。目を開けられないほどの輝きが現れた

 

「なんだ…この光は…!」

 

「…ハハハハッ」

 

「何がおかしい!」

 

「ようやく始まったんだよ…」

 

「なに?」

 

静かに笑いそして確信した。この光はまぎれもない

 

「希望の逆襲がな」

 

ーーーーー

 

「ゼロ…俺のいや…俺たちの輝きを…」

 

俺の身体が暖かい光に包まれていく。その光は凄まじく太陽の沈んだこの大地をまるで昼間と同じように照らしていく

その光は崩壊した内浦に人型の巨人となって姿を現した

 

 

「貴様は…まさか!」

 

 

 

 

[俺はゼロ…シャイニングウルトラマンゼロだ!]

 

 

「なんだと…!貴様はあの時倒したはずだ!」

 

[人間の勇気と絆の輝きが俺に力をくれた]

 

「人間だ?…何をぬかしやがる!」

 

ギガバトルナイザーを構えてゼロに攻撃を仕掛けた瞬間ゼロの腕から放たれた光がベリアルを吹き飛ばした

 

[………]

 

「おのれウルトラマンゼロ!」

 

[今度こそ…決着だベリアル!]

 

先手を打ったのはベリアルだった。ギガバトルナイザーを地面に突き刺しエネルギーを集中したアトロスバーストを放った。が、ゼロは難なくそれを回避し額のビームランプから超高密度の光のエネルギーを秘めたシャイニングエメリウムスラッシュを放つ。一瞬のことでベリアルも反応出来ずに直撃した

 

「ぐはぁっ…やはりその力は面倒だ」

 

するとギガバトルナイザーを再び前に突き出し

 

「100体モンスロード!」

 

100体の怪獣を召喚するギガバトルナイザーの能力。ゼロの周りに再び多くの怪獣たちが現れる

 

「俺とやりあう前にそいつらを倒してみろ。行け!おまえら!ウルトラマンゼロをひねり潰せ!」

 

ベリアルの指示により怪獣たちが一斉にゼロに向かって攻撃を仕掛けた。向かってくる怪獣にゼロは一切の動揺をせず左腕を横に伸ばす

 

[シャイニングワイドゼロショット!]

 

ゼロが放ったのは輝きの増した究極の光線 シャイニングワイドゼロショット。その光線を受けた怪獣は一瞬にして砕け散った

 

「なっ…なに!」

 

[ベリアル…遊びは終わりだと言っただろ…貴様は…貴様だけは!絶対に許さねぇ!]

 

「うるせぇ!」

 

ベリアルのどんな攻撃もゼロには一切効かなかった。まるで仕掛けた攻撃の先を読んでいるかのように回避を入れてはカウンターを繰り出していった

 

それによりベリアルの怒りは限界に到達した

 

「ウルトラマンゼロ!許さんぞ!ウォォォォォォォォォ!!」

 

ゼロのシャイニングワイドゼロショットで倒された怪獣たちの魂がベリアルの体に吸い寄せられていく。

みるみるベリアルの体は大きくなり巨大な怪獣となって現れた

 

[その姿は…!]

 

「100体の怪獣と俺のアトロシアスの力を1つにした。ベリュドライーヴィル」

 

ベリュドライーヴィルの口から発射された破壊光線はゼロを含んだ町全体を巻き込んでいった

 

[あのやろ…!]

 

ベリュドライーヴィルの二撃目の破壊光線をシャイニングワイドゼロショットで迎え撃った。しかし徐々にゼロが押されていった

 

「フハハハハッ!貴様ではこの技は止められない!トドメだ!」

 

[まだだ…まだ…負けてたまるか!]

 

 

 

 

 

 

 

光の巨人と超巨大の怪獣の光線の衝突を遠くで見る一匹の怪獣

 

「なぁ…ゴモラ。今の俺たちがこの技を出せば命を落とすかもしれない…それでもいいか?」

 

ゴモラの言葉など分からない。それでも気持ちは伝わってくる。この星を護るためなら命を賭けるというゴモラの覚悟が

 

「そうだよな…ゴモラ。いくぜ。最後の一撃だ」

 

全身に走る痛みを抑えてゴモラは立ち上がった

 

「レイオニクス超振動波!!」

 

 

シャイニングワイドゼロショットに碧とゴモラの捨て身の光線が加わりみるみるベリュドライーヴィルを押していく

 

「なっ、なに!」

 

(碧!)

 

[お前は無理すんな!]

 

「俺の心配してくれるならさっさとこいつを倒せ!」

 

本当にその通りだ。碧のためにも…何よりも千歌のためにもここで引き下がるわけにはいかない

 

「おのれ!この俺を舐めるな!」

 

ベリュドライーヴィルも威力を上げてきた。が

 

 

「いけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

 

[(うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!)]

 

 

2人の光線はベリュドライーヴィルの破壊光線を押し切った

 

 

「後は…頼みます…………」

 

 

力を使い果たしたゴモラは元の姿にもどり光となって静かに消えていった

 

 

「生意気な!………っ!な、なんだこれは!」

 

突如ベリュドラを構成していた怪獣たちが騒ぎ出した

 

「そうか…あのレイオニクスの異常な力に好悪して怪獣が分離しかかってるのか」

 

ベリュドライーヴィルの体が不安定になってきている。その状態をゼロは見逃さなかった

 

[今だ!]

 

ゼロはベリュドライーヴィルよりも高い位置に飛び、左腕を前に構えた。するとそこに巨大な弓矢 ウルティメイトイージスが姿を現した

ゆっくりと力強く光の弓を引く

 

 

 

[覚悟しろベリアル!これが俺たち!人間と!]

 

 

(ウルトラマンの!)

 

 

[(絆の力だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!)]

 

 

勢いよく弓を引き黄金に輝くファイナルウルティメイトゼロを発射した。それはベリュドライーヴィルの腹部に直撃する

 

「俺は!こんなところで!うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ファイナルウルティメイトゼロの一撃でベリュドライーヴィルは木っ端微塵に爆散した、、、

 

 

ーーーーー

 

ベリアルは消えた。戦いは終わったのだ。だが壊滅した町が元に戻ることはない。勝利と引き換えにした代償はとても大きすぎる

 

地上に降りたゼロは壊滅した町を見回す。そこにはもうかつての美しい内浦の姿はどこにもなかった

 

[…………セァ!]

 

 

ゼロが手を天空に向ける。すると突如小さな太陽が現れる。そこから発せられたまばゆい光は壊滅した内浦の町を強くそして優しく照らしていった

 

 

 

周囲の時間を巻き戻して、、、




千歌ちゃんの願いと曜ちゃんと梨子ちゃんの支え、そして神田零斗くんの諦めない心がゼロをシャイニングウルトラマンゼロとして復活させましたね。

そしてゼロが最後に使った技はチート級のあれです



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本当の平和

最終章パート3

年が明けてから本当に時間がなかったもので更新が遅れしまい申し訳ありません


「…………ここは…」

 

目がさめると草原の上にいた。空には太陽が昇っていた。あたりはいつも通りの綺麗な町が。そう壊滅する前の内浦が

 

「目が覚めましたか…」

 

不意に隣から話しかけられた。そちらを向くと身に覚えのある人影があった

 

「あっ…あんたは………」

 

「久しぶりですね…神田零斗くん…」

 

「東仙…カイ…!」

 

そこにいたのは間違いなくストルム星人。東仙カイだった。

だが見るからにだいぶ弱っている

 

「貴様!」

 

俺はとっさにやつの胸ぐらを掴んだ

 

「………」

 

「貴様のせいで千歌は…みんな死んだ…」

 

こいつのせいで…こいつがいたから…

次第に憎しみが大きくなっていく

 

「好きにしてください。今の君になら殺されても文句は言いません」

 

「……っくそ!」

 

憎しみは大きくなるのにどうしても奴を殺すことができない。そもそも俺にそんな勇気はない

 

「教えてくれ…どうなってるんだ?何で町が元に…」

 

「覚えてないのですか?まぁ無理もないですかね。ウルトラマンゼロの力でこの町の時間を巻き戻したんですよ」

 

「ゼロの?……はっ!ゼロ!大丈夫か!?」

 

だが返事はなかった。さっきまでウルティメイトブレスレットは石化していたが今はその石化も元に戻ってはいる。がいつもは光っているブレスは今は光ってはいなかった

 

「どうやら、彼はまだ意識を失っているようですね」

 

「…そうか」

 

東仙カイがそう言い安心した。ゼロは無事だ

 

「あんたも戻ったんだな」

 

「いえ…私は…私の命はもう長くないのですよ」

 

「えっ?」

 

「ゼロの力によって私の体からベリアルの力が消滅したことで私はまもなく死ぬ」

 

「どう言うことだよ…」

 

いったい…何を言っているんだろうか

 

「ベリアルの力を得る前はいつ死んでもおかしくない状態だったのです。もともと体は弱かったのでしょうがないのですが。そんな時私はベリアルの力を手に入れた。つまり私はあの強大な力によって生かされていたと言うことになります」

 

「………」

 

言葉が出なかった。こいつはそんな状態だったのかと思うと複雑な気持ちになった

 

「君がそんな顔をしないで下さい…これでリタのところに行ける…」

 

「リタ?いったい…」

 

「リタは…私と同じストルム星人で私の恋人でした」

 

「恋人?」

 

「はい。彼女は平和を愛する人でした……でも殺された」

 

「殺された……1つ聞きたい」

 

「何でしょう?」

 

「前々から思っていたことがある。なんでお前はベリアルの力で人を襲ったんだ?」

 

「前に言いましたよね。ベリアルの力でこの世界を破壊し作り直すため…」

 

「あぁ、それは聞いた。そうじゃない。なんでお前がそんなことをしたのか…その理由を知りたい」

 

「いいでしょう。私の話を聞かせてあげましょう」

 

東仙カイは自分の過去を話し始めた

 

ーーーーー

 

「分かったような事を言うな!」

 

「レッキングバースト!」

 

衝突し合う2対の巨人

そこから発せられた光線がぶつかり合う

 

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「ジーードォォォォォォォォォォ!!」

 

「さよなら…父さん」

 

ウルトラマンジードの一撃で消滅したウルトラマンベリアル

 

ーーーーー

 

「カイ…」

 

「すみません…リタそろそろ限界みたいだ」

 

「私…カイがいなくなったらどうしたら…」

 

「大丈夫…君なら大丈夫さ」

 

私は薄れてゆく意識の中で最後までリタの姿を見ていた

次第に視界は悪くなり体も動かなくなってきた。死を確信した

 

その時だった。突如私の中に膨大なエネルギーが入り込んできた

 

「はっ!ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!こ、これは…!」

 

「カイ!?どうしたの?しっかりして!」

 

体が焼けるようだった。しかしそれは一瞬で徐々に楽になってきた。気がつけば体が思うように動けるようになっていた

 

「はっ!これは…いったい…」

 

「カイ…?よかった…よかった!」

 

リタは私に抱きついた。私は助かったのだ

 

ーーーーー

 

「その時にお前の体に入ったのが…」

 

「そう。ウルトラマンベリアルのエネルギーでした」

 

「ベリアルの…」

 

「本当であればわたし達はあの星でずっと生活をするつもりだった…でもそれは叶わなかった」

 

「どうして…」

 

「私たちがいた星…君が知るウルトラマンジードの朝倉リクがいた星にはAIBという組織があった。伏井出ケイの一件以来、ストルム星人を恐れたのかわたし達を捕らえようとした」

 

「だからこの星に逃げてきたのか…」

 

「えぇ、わたし達は戦いは好まない。2人で静かに過ごしたかった」

 

「じゃあ…どうしてこうなっちまったんだよ」

 

「それは…」

 

ーーーーー

 

AIBから逃れるために別の宇宙の地球にたどり着いた

 

「リタ…ここなら誰にも邪魔されることなく生きられる」

 

「そうね、この星には怪獣もいなければウルトラマンもいない」

 

静かで何事もない生活に憧れていたわたし達はこの星に来た時は感動した。それから幸せな日々が続いた。

 

そんなある日

 

 

「今晩は何にする?」

 

「そうですね、」

 

人間の中に完全に溶け込んで生活をしていたわたし達はいつものように普通の人間と同じ生活を送っていた

買い物に出かけた私とリタはとある広場に足を運んだ。多くの人がいて子供が楽しく遊んでいる。本当に望んだ生活だった

 

そんな時、遊びに夢中になった子供が道路に飛び出したのだ

 

「危ない!」

 

「リタ!」

 

その子を助けようとリタはストルム星人の能力を使って助けた

その子は助かったものの周囲にいた人間たちにリタが普通の人間でないことがバレてしまった

 

駆けつけた警官たちに囲まれてそして銃を向けられた

 

「待ってくれ!私達はただ子供を守っただけなんだ!」

 

「く、くるな!このバケモノ!」

 

我々が人間じゃないと分かった瞬間、目の色を変えて銃を向けてきたのだ。何もしていない我々に

1人の警官が恐怖のあまり銃を発射した時だった

私の体をリタが突き倒した

 

 

ドキューン!

 

 

リタはただ子供を助けただけなのに…何もしていないのに…警官によって射殺された、、、

 

「リタ…!リタ!しっかりしてくれ!」

 

「あな…ただけ…でも…い…き…て…………」

 

リタの胸からは多くの血が流れ出ていた。そして気がついた時にはリタは死んでいた

 

 

ここは…いったいここは…どこだ!こんな世界…認めるものか!

 

 

その時から私は変わった。怒りに身を任せて気がついた時私は周囲の警官を殺していた

 

「リタ…もう一度…もう一度君のいる世界を創ろう…そして」

 

そう思った時、私のストルム器官が憎しみと同調してベリアルの力が増大させた

 

「君が望んだ世界を私が……!」

 

平和な世界を願ったリタの想いを私が継いだのだ

 

ーーーーー

 

「そんなことが…」

 

「この出来事は日本ではなく…別の国での話ですがね」

 

この事件のことを全く知らない理由はそれか

 

「私がこの星で圧倒的な力で君臨すれば誰も私に逆らえない。全てを統治する力を求めたのです」

 

今なら分かる。東仙カイの気持ちが。大切な人を失うことがどれだけのものか…大切な繋がりを断ち切られたらどれほどのものか

 

「あんたのことは理解した…でもそれでも…やっぱりあんたは許せねぇ…やっぱり憎い」

 

「では私とここで本当の決着をつけますか」

 

東仙カイの大切な人を奪われた者の気持ちは痛いほどわかる。俺も千歌を失った…たとえやつ自身の意思でないにしてもその原因は紛れもなくやつだから…でも…

 

「でも…憎しみに囚われてあんたを殺したらそれこそリタさんの想いは無駄だ」

 

「どういう…」

 

「リタさんは平和な世界を…全ての生き物が本当の意味で理解し合える時代が来ると信じていた…」

 

「………」

 

「なら俺はリタさんが信じたことを信じてみる」

 

「……何を…わかったようなことを…じゃあ私はリタを殺した人間たちがこの世界を平和にするのを黙って見てろとでも言うのか……」

 

「………」

 

「ふざけるな!人間なんて信じられるか!本当の平和などありはしないのだ!俺たちが呪われた世界に生きている限りそんなものありはしない!」

 

カイの言うことももっともだ…本当の平和…それは絵空事なのかもそれない

 

「たしかに…人間は昔から何度も過ちを続けてきた」

 

「人間など所詮は口だけ。大した力も持たない弱き存在。そんなやつらに一体何ができると」

 

「それは…助け合うことだ」

 

「助け合う…」

 

「あんたも知ってるだろ。俺たちAqoursのことを。Aqoursは最初は0だった。誰からも認められなかった。でも一人一人が手を繋ぎ可能性を信じて協力しあった。俺たちだけじゃない学校や町の人たちとだ」

 

「……」

 

「0だったものが今はこんなに大きくなった。みんなが助け合って夢を実現させた。だから出来ないことなんて無いんだ。だから俺を…いや、俺たち人間を信じてくれ」

 

「…なぜ、なぜ君はそこまで人間を信じられるんだ」

 

「命あるものは必ず前に進む。昨日までの自分を超えていく。それが人間だからだ」

 

カイの動きが止まった

 

「前に…進む」

 

「あぁ。それが人間の強さだ」

 

「なるほど、分かりました。人間を信じてみましょう」

 

「ありがとう」

 

するとカイの体が光に包まれていく

 

「お、おい。これは…」

 

「私もそろそろ限界のようです。この星の未来をあっちで楽しみにしておきます」

 

「あぁ、任せてくれ」

 

「ありがとう。最後に君と話せてよかった…」

 

カイが目を閉じると光の粒となり空に消えていった

 

ーーーーー

 

少しずつ意識が遠のいていく。足が震えて歩くのが難しい

ゼロは今も眠ったままで自分ではもう身体のコントロールができなくなってきている

 

「はぁはぁ…疲れかな…ははっ…」

 

だが、学校までもうすぐだ。もうすぐであいつらに会える…

 

「みんな………」

 

ついに限界が訪れ視界が暗くなる。

前のめりに倒れかけたその時。誰かの背中が俺の体を支えた

 

「お疲れ様でした。先輩」

 

「あ、碧か…」

 

そこにいたのはあの時消滅したはずの如月碧の姿だった

 

「どうして…」

 

「まぁ細かいことは気にしなくていいっすね」

 

ふと先ほどのカイの言葉を思い出した

 

 

ウルトラマンゼロの力でこの町の時間を巻き戻したんですよ

 

 

そうか…ゼロが…

ここに碧がいるということは…まさか

 

「なぁ、千歌は…」

 

「あぁ、高海先輩なら…ほらそこに」

 

碧が指をさした方に視線をゆっくり向ける

そこにはいた

 

「零斗くん…」

 

「千歌…よかった。お前が無事で」

 

「零斗くん…ありがとう!」

 

千歌は弱りかけた俺に抱きついてきた。苦しい…まぁいいか

 

「千歌…約束は守ったぜ」

 

「うん…うん!」

 

「まぁ、実際俺は何もしてないよ。ほとんどゼロのおかげさ」

 

「ゼロはどうしたの?」

 

左腕を見るとやはりまだ光は灯っていない

 

「お休み中みたいなんだ」

 

「そっか…」

 

「それより他のみんなは?」

 

「それならほら」

 

俺たちよりもさらに後ろでみんながこちらに向かって走ってきているのが見えた

 

「おーい!」

 

「千歌ちゃーん!零斗くーん!」

 

 

「みんな無事で何よりだ…」

 

あっ…限界…

 

「千歌…」

 

「なに?」

 

「少し寝かせてくれ…………」

 

その言葉を残して俺は目を閉じた

 

ーーーーー

 

[零斗…]

 

「…ん?ゼロか?」

 

[そうだ。今お前の夢の中からこうやって話しかけてるんだ]

 

「そうか、どうりで周りは何もないわけだな」

 

[俺はお前のおかげで復活してベリアルを倒すことができた。感謝してる]

 

「なーに言ってんだよ。お前だってこの町を元に戻してくれたじゃねーかよ」

 

[そうだな…それよりお前に話があるんだ]

 

「話?」




今回はかなり脇道にそれた内容でしたね。正直もう少し良い内容を考えたかったのですがなにしろ時間がなかったもので…
そしてついに次回で最終回を迎えます!(予定)



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ありがとう

今回でこの作品も最終回を迎えます
まぁ細かい話は本編後ということで



「話ってなんだよ」

 

[実はな…]

 

夢の中のゼロは何かを言おうとしているが戸惑っているようだった

 

[東仙カイが消えベリアルもいなくなった今、俺の地球での任務は終わった]

 

「それって…」

 

[あぁ、俺は俺の宇宙に帰らないといけないんだ]

 

「……」

 

分かってはいた。いつかはその時が来ることを…

 

「そっか…そうだよな…」

 

[………]

 

「ありがとうゼロ。この星を護ってくれて。ゼロと一緒に戦えて本当に良かったよ」

 

[零斗…]

 

「これで俺も普通の人間に戻るわけだ」

 

[そう…だな、千歌たちによろしく伝えといてくれ]

 

「分かった。……なぁゼロ…また会えるか?」

 

[この星に新たな危機が迫ったらすぐに駆けつけるぜ]

 

「それは…嬉しいのか嬉しくないのか分からないな」

 

[ハハハッ、そうだな…じゃあな零斗。お前のことは忘れないぜ]

 

 

すると目の前にいたゼロはゆっくりと姿を消した

 

 

 

「ゼロ!!」

 

俺は目を覚ました。そこにはなんだか見覚えのあるような無いようなそんな天井があった

 

「ここは…」

 

「あっ零斗くん目が覚めたんだ」

 

襖を開けて入ってきたのは見覚えのある顔だった

 

「千歌…ここは?」

 

「私の家だよ」

 

「千歌の?そうか…そう言えば俺、あのまま眠っちゃったんだっけ」

 

「そうそう。それに2日間も眠ってたんだよ」

 

「そんなにか…」

 

「何かいい夢でも見てたの?」

 

「夢?そうだなぁ、…………っ!!」

 

勢いよく体を起こして左腕を確信した

 

「どうしたの?」

 

「夢だけど…夢じゃなかった…」

 

左腕にはゼロと一体化した証であるウルティメイトブレスは消えていた

 

「ゼロ…俺も忘れないよ」

 

ーーーーー

 

それから数日が経った。ゼロの力で町は復興…というか何事もなかったと言っても不思議じゃないほど元の姿をしていた

 

 

そして

 

 

浜辺から海を見渡す一人の少女

 

その少女の後ろで話しかける一人の女性

 

「どうしてあそこなの?」

 

「みんなからよく見えるところが良かったから」

 

「いつきてもいつ戻っても出迎えてくれるようにね」

 

浜辺に刺さったラブライブ優勝旗

それはみんなのことを想いみんなのことを考えそこにあった

 

「おーい!千歌!きたよー!」

 

「新しい学校の制服!」

 

「はーい!」

 

廃校となったら浦の星の代わりに彼女たちが春から新しく通う高校の制服である

 

「春だねぇ〜。後輩の子と3年生の子達はもう発ったの?」

 

「うん。鞠莉ちゃんもダイヤちゃんも果南ちゃんも碧くんも、もういないよ…」

 

「ねぇ覚えてる?昔の千歌は上手くいかないことがあると人の目を気にして本当は悔しいのに誤魔化して諦めたふりをしてた」

 

そうして少女の母そっと紙飛行機をなげた

 

「紙飛行機の時だってそう」

 

「…ねぇ」

 

「なに?」

 

「私見つけたんだよね?私達だけの輝き…あそこにあったんだよね?」

 

「本当にそう思ってる?」

 

ラブライブで優勝して栄光を掴んでも果たして輝きを見つけることが出来たのか…あまり分かってはいない。その複雑な感情に比例するかのように紙飛行機は手前で失速し地に落ちる

 

「相変わらずバカ千歌だね!」

 

「何度でも飛ばせばいいのよ!千歌ちゃん!」

 

「本気でぶつかって感じた気持ちの先に答えはあった筈だよ」

 

「諦めなかった千歌にはきっと何かが待ってるよ」

 

そしてもう一度紙飛行機をなげた。また紙飛行機が落ちそうなった時

 

「いけ!飛べーー!」

 

強く吹いた風に乗った飛行機は空高く飛んで行った

その少女。高海千歌はそれを追いかけて走り出した

 

「行ってらっしゃい」

 

ーーーーー

 

ひたすらに走って走って走り続け、気がつけば学校の前にいた。

すると一つのことに気がついた。閉めたはずのシャッターゲートが少し開いていたのだ

 

「失礼しまーす。2年A組高海千歌でーす」

 

ゆっくりと扉を開けて校舎の中に入る。そして色々な場所を見て回った。廊下の掲示板に理事長室。2年A組のクラス

 

色々な思い出が脳裏をよぎり楽しかった時の声が聞こえてくるようだった

 

それから3年生のクラスに図書室。そして屋上。屋上についてからもみんなの声は聞こえ続けている

そこには空高く飛んで行った紙飛行機があった

 

その紙飛行機を拾おうとした時目から涙が溢れ一瞬紙飛行機を掴むのを躊躇った

 

「私は嘘つきだ。泣かないって決めたよね…千歌…」

 

涙をこぼさないような空を見上げてた。それでも涙は止まらない

 

「どうして…!思い出しちゃうの…どうして聞こえてくるの…どうして…」

 

するとどこかからまた聞いたことのあるような声が聞こえてきた。かすかに聞こえたその声の方を向くと一瞬だけだったが人影が見えた気がした。気のせいかもしれない。でもその人影が気になってただ向かって走り出した

 

 

 

普通の私の日常に、突然訪れた奇跡。

 

何かに夢中になりたくて、

何かに全力になりたくて、

わきめも振らずに走りたくて、

でも、何をやっていいかわからなくて。

 

くすぶっていた私の全てを吹き飛ばし、

舞い降りた。

 

それは.、その輝きは!

 

 

 

無我夢中で走り体育館の扉を開く。そこには…

 

「千歌!」

 

「遅いじゃん!」

 

「また遅刻だよ」

 

そこにはみんながいた。その通りみんな。浦の星の生徒たちみんな

 

「みんな…でもどうして?」

 

すると正面の幕が少しずつ上がっていった。そこには8人の少女がいた

皆がよく知る8人。共にラブライブを戦い抜いた8人の姿が

 

「夢じゃないよ」

 

「千歌とみんなで歌いたいって」

 

「最後に」

 

「この場合で」

 

「約束の地で」

 

「待ってたずら」

 

「千歌ちゃん」

 

「歌おう!」

 

8人は腕を千歌に向かって伸ばした

 

「「「「「「「「一緒に!」」」」」」」」

 

目の前の光景を信じららない千歌。するとその背中に2つの手が当たる

 

「さぁ!千歌先輩!」

 

「行ってこい!」

 

もう振り返らなくても誰か分かる

 

「碧くん…零斗くん…うん!!」

 

千歌はもう一度走り出した。目の前の仲間の元へ

 

 

 

《WONDERFUL STORIES》

 

夢を駆けてきた

 

僕たちの WONDERFUL STORIES

 

全力で

 

輝いた物語さ!

 

 

 

 

「分かった。私が探していた輝き。私達の輝き。足掻いて足掻いて足掻きまくってやっと分かった!最初からあったんだ。初めて見たあの時から、何もかも一歩一歩。私達の過ごした時間の全てが…それが輝きだったんだ!探していた私達の輝きだったんだ!」

 

ようやく見つけた。いや、最初から目の前にあった。

輝きはそれを目指した時点で既に持っていたのだ

 

「お前にもこの光景を見せたかった。ありがとう。ウルトラマンゼロ」

 

ーーーーー

 

青い星地球を黙って見つめる1人の巨人

 

[ありがとう。この星で出会った人間たち。千歌、曜、梨子、ルビィ、花丸、よし…いや、ヨハネ、果南、鞠莉、ダイヤ、碧。そして…零斗]

 

その言葉を最後にその巨人 ウルトラマンゼロは地球を背にして飛び去った

 

[………]

 

 

 

「なーに、感傷に浸ってんだよ。ゼロちゃん」

 

「珍しいこともあるのですね」

 

[なっ、お前ら…!]

 

「久しぶりだなゼロ」

 

「あぁ」

 

ゼロの前に現れたのはゼロ自身が組織した新しい宇宙警備隊

炎の戦士 グレンファイヤー

鏡の騎士 ミラーナイト

鋼鉄の武人 ジャンボット

その弟 ジャンナイン

 

[どうしてここにいんだよ?]

 

「知らなかったのですか?私たちのマイティーベースのある宇宙とこの宇宙は近くにあるのですよ」

 

[そ、そうだったのか]

 

「俺たちはお前を迎えにきたってわけよ、な!焼き鳥!」

 

「私はジャンボットだ!」

 

この下りもなんだか久しぶりだ。そうだ。俺だって1人じゃない

 

[よーし、じゃあ帰る……ん?]

 

とふと正面を見ると文字が映し出されていた

 

「ウルトラサインか…」

 

[……どうやら帰るのはお預けになりそうだ]

 

「新たな任務ですか?」

 

[そうらしい]

 

「よっしゃー!腕がなるぜ!」

 

ゼロは左腕のウルティメイトブレスを変形させウルティメイトイージスを装着する。そして別宇宙へと繋がるゲートを出現させる

 

[………]

 

ゼロは振り向き遠く離れた地球をみた

 

「どうかしましたか?」

 

[いや、最後に一言。また会おうぜ!みんな!]

 

そしてゼロとウルティメイトフォースゼロは別の宇宙へと去って行った




というわけで輝きのAqoursとゼロはこれにて完結です。
長い間お待たせして申し訳ない。言い訳をしますと新生活が始まりなかなか忙しかったもので…
見てくださった多くの方には感謝でいっぱいです!本当にありがとうございました!!

そして今後の話なのですが、まずラブライブサンシャインの劇場版ストーリーを書くかどうかはまだ決めてません。
そして別シリーズを作るかどうかですが〜正直これも決めてません。
皆さまからの要望があれば書くと思います。それではまたどこかで


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