このすばらしい世界で勇者になった少年に祝福を! (灰原衛宮)
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第1章「勇者と転生と冒険者」

ーー本当にいいんだな

当たり前だこれであいつらが幸せになれるなら

ーーもう後悔はないのか

ないって言ったら嘘になる

でも、辛いんだ俺はあいつらにこんなつらい思いはして欲しくない。だから、あいつらの体を戻してもらえるんだったら俺は脚だろうが腕だろうが心臓だろうがくれてやる。その代わり、神樹様に捧げられた供物は返してもらう。

ーーそうか、じゃあはじめよう

どこからともなく聴こえる声がそう言った瞬間、俺の視界はだんだん暗くなっていった。

さよなら、勇者部

そして、幸せな人生を送ってくれよ。

そう言って俺の意識は途切れた。

 

「....ここは?」

目が覚めるとそこは、真っ暗闇の世界だった。

と言うか、いつの間にか椅子に座らされてるし

「伊予島総悟さんですよね?」

俺の後ろから声が聞こえた。

その声の主はコツコツと足音をたてながらこちら側に迫ってきて、そして俺の前にあったイスに座った。

「あなたは?と言うか、ここどこですか?」

「ここは死後の世界。あなたは、仲間、勇者部の人達の供物を取り戻すために、神樹に全てを捧げ、死んでしまいました。あ、そう言えば名乗ってなかったわね。私の名はアクア。女神よ」

「女神、ですか。それで、俺はこの先どうなるんですか?」

「貴方に与えられた選択肢は2つ、魔王を倒すために奮闘している世界に転生して生きるか、このまま天国にいっておじいちゃんみたいに暮らすかどっちがいい?」

天国に行くかか転生するか、か。

答えはもう、決まっている

「転生します」

「転生ね、分かったわ。それじゃこの中から特典として、持っていけるものを選びなさい」

アクアさんはそう言うと、俺に1冊の本を渡してきた。

その本を開くと、なんか、凄い強そうな武器や防具が沢山書かれていた。

俺が特典を迷っているとアクアさんが俺にこう聞いてきた。

「そう言えば、あなたは勇者じゃなかったの?」

「....違います。大赦からの任務で勇者の監視、そして、損害や、状況などの報告をするのが俺の役目でした」

「ふーん。じゃあ質問を変えるわ、あなたは勇者になりたいと思わなかったの?」

「なりたいとは何度も思いましたよ。人が死ぬ所だって見てきたし、戦いで体のほとんどの機能を失った人だって見てきた。だから、俺はできることをしたくて、自分の全てを捧げた」

「そうなのね。じゃあ、なる?勇者」

「....はい?」

アクアさんが言ったことにたいして思わず間抜けな声が漏れてしまった。

「だから、その特典の装備を勇者のものにしてあげようかという事なんだけど?」

「出来るんだったらお願いします」

「分かったわ。武器の方は....なんか使いたいのある?」

「特にないので勝手に決めちゃってください」

「分かったわ。じゃあ、剣とショットガンの2つにしておきましょうか。あ、転送のために魔法陣だすから、ちょっと動かないでね」

そう言ってアクアさんは椅子から立ち上がり、手を前に出し、俺の下に魔法陣を展開させる。

「大量にいる勇者候補の中から魔王を倒した者はひとつ願いを叶えることが出来る。とにかく、新しい世界で頑張ってきなさい!」

そう言われた瞬間、俺の視界は真っ白に染まった。

 

「ふぅ、仕事おーわり、じゃあ帰ってスナック菓子でもたーべよ!え?もう1人この場所に来た人がいる?死因はショック死?うわだっさ。

まあいいわ。ちゃっちゃと終わらせて、ゴロゴロしよっと」

この時アクアは知る由もないだろう。この台詞がフラグになる事を。

 

目を覚ますと、俺は広い草原にいた。

「ここが、俺の生きる新たな世界、か」

俺は着ていたパーカーのポケットに手を突っ込み、中からスマホを取り出した。

「....あのアプリもちゃんと入ってる」

スマホの画面には勇者のみが使えるアプリがしっかり入っていた。と言うか、それしかなかった。

「うし、じゃあとりあえずここから見えるあの場所に行ってみるか」

俺はそう言ってその場所に向かって歩き出す。

 

眼の前に見えた場所にたどり着いた俺は今、この街のギルドという場所に来ている。

あらかじめアクアさんが転生前に貰ったお金、エリスと呼ばれるお金は超大量にある。なんでこんなに渡したし。

「ようこそ、冒険者ギルドへ。ご要件をお伺いします」

「えっと、冒険者の登録をしたいのですが」

「わかりました。では、お名前を教えてください」

「伊予島総悟です。」

「イヨジマソウゴさんですね。少々お待ちください....ってあなた凄いですね、魔力以外のステータスはほぼ平均値を上回っています。あ、でも幸運は平均値ピッタリですね。では、この中からなりたい職業を選んでください」

「えっと、この勇者ってやつで」

「勇者ですね。わかりました....最近、増えてきましたねこの職業」

なんか、ぼそっと言った気がするが気にしないで置こう。もしかしたら俺以外にもいるのかな、勇者って。

「お待たせしました。こちらがソウゴ様の冒険者カードでございます」

「ありがとうございます」

そう言って俺はギルドからでる。

とりあえず宿屋探した。

そう思い俺はこの街を歩き始めた。

……To be continued




というわけで今回の物語いかがだったでしょうか?
鷲尾才人の方と並行してやって行こうと思うのですが、もしかしたらこっちの方が更新ははやいかもししれないです。
それでは、次回また会いましょう。


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第2章「俺とカエルと女神様」

宿屋で1夜を過ごした俺は今、クエストボードを見ていた。

冒険者はクエストの報酬でお金を稼ぐことができるらしい。

「実験もかねて、討伐系のクエストにするか」

俺はそう言って目に付いたジャイアントドードの討伐と言うクエストを引き受ける事にした。

 

草原、当たりには目的のジャイアントドードが沢山いる。

冬眠から出てきたって言ってたけど多いなこれ。

そう思いながら俺はパーカーのポケットからスマホを取り出し、あるアプリを開き、真ん中にある、花のマークを押した。

その瞬間、俺の周りは光に包まれた。

光がなくなると、俺の姿はさっきの讃州中学の制服にパーカーを着た格好ではなく、白をベースとして、ピンクのラインがある、服へと変わっていた。

「これが、俺の勇者装備か、武器は、剣というより刀か、これ」

そう言いながら俺は手に持っていた鞘に収まった刀を顔の前に持ってくる。

「....まあいいや。んじゃ試し斬りしてみるか」

そういった後、俺は居合いの構えをとる。

そして、俺はジャイアントドードに向かって一太刀浴びせた。

その瞬間、ジャイアントドードは綺麗にスパッと切れて、真っ二つになった。

「うっわ、凄い斬れ味いいなこの刀」

そう思いながら俺は刀の刀身を見てみる。

「....刃こぼれなしか、なかなかチートじみてるなこの刀」

そう言いながら俺は、刀を鞘に収める。

「さて、目標数倒してないからもうちょい倒すか....ん?あれは」

目の前に見えたのは、ジャイアントドードの、口にくわえられている人の姿だった。その近くには、もう1人人がいる。

「ぜったいヤバいやつだよなあれ、急ごう」

俺は全速力でその場所まで走り、刀を引きそして、切る。

「ふっ!」

その瞬間先程とほぼ同様、ジャイアントドードはスパッと切れた。

そして、刀を鞘に収め、男の人の方に近ずく。

「大丈夫ですか?」

「ああ。危ない所を助けてもらってありがとう」

そんな会話をしていると、ドードの、なんだこれ、粘液?のようなもながたくさん付着した女性が俺達の方に近ずいてきた。

「ちょっとカズマ!酷いじゃない!」

「いやいや、勝手に突っ込んで食われに行ったのお前だろうが!」

そんな会話を聞いていると、俺はある事に気づいた。

「もしかして、アクアさん?女神のアクアさんですよね?」

「え?確かに私は水の女神アクアだけど....ってあなた伊予島総悟!?」

「はい、そうです」

「え?なに、おたくら知り合いなの?」

「いや、アクアさんは俺を転生させてくれた女神様なんですけど」

「転生?もしかしてアンタも別の世界から来た人なのか?」

「?そうですよ?もしかしてあなたも」

「俺も転生してきたんだ。俺の名はサトウカズマ、カズマでいいよ」

「伊予島総悟。伊予島でも総悟でも好きな方で呼んでください」

そう言って俺とカズマは互いの手を握り、握手をする。

「ところで、なんでアクアさんはここに?」

「いやー実はこのカズマに特典として無理やりこの世界に連れてこられて」

女神って特典で選べるんだ。

あ、俺もあの本にない項目の特典だから似たようなもんか。

「まあ、とりあえず立ち話もなんですし、1回ギルドに戻りません?」

と俺が提案すると

「そうだな。俺もやりたいことがあるし、1回戻ろうぜ」

そう言って俺達は3人でギルドにもどった。

……To be continued




はい。というわけで今回の話はいかがだったでしょうか。
今回はカズマとアクアとの出会いですね。
このすばの中心人物とも言っていい人物でしょう。
まあ、察しの言い方ならこの先の展開とか簡単に読まれそうですけどねw
それでは、ここから、おまけとして、キャラ紹介をQ&A形式で紹介していきましょう。
それでは、今回のキャラはこちら、
今作の主人公の、伊予島総悟さんです!
それでは、早速始めて行きましょう。
Q.お名前と元いた世界の出身と所属場所を教えてください
A.讃州中学3年、勇者部所属、伊予島総悟です。
Q.自分の特徴を教えてください
A.周りからは結構おとなしい方と思われてるみたいです。
Q.趣味を教えてください
A.趣味は読書、ジャンルは何でもホラー以外ならなんでも読みます。
Q.異世界に来ても讃州中学にいた時と同じ格好をしていますが、それには何か理由があるのですか?
A.単純に服がこれ意外ないだけです。まあ、わざわざ買うのもあれなんで
Q.今着ているパーカーは寝る時以外ずっと着ていますが何かあるのですか?
A.このパーカーはある子からの贈り物で、ずっと大切にしていたいので肌身離さず持ってるんですよね
Q.ドードと戦う際居合いを使っていましたが、そういうのはどこで覚えたのですか?
A.本読んでたらそれが出てきたので、完全にその本だよりです。
質問は以上です。ありがとうございました。

はい、というわけでおまけも無事終了しました。
それでは、次回また会いましょう。


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第3章「再開と再来と爆裂魔法」

投稿が遅くなりすみませんでした!
最近はずっともう一作品の方ばっかり投稿してたのでこれは、まずいと思い、急いで作りました。
それでは本編へどうぞ


カズマさんとアクアさんに出会ってから丸1日がたった。

あの後、俺達はギルドに戻り、クエスト達成の報告した後、宿に戻った。

そして今、俺は再びカズマさんとアクアさんの所にいた。

「と、言うわけで仲間を募集しようと思うわ!」

「上級職求むって書いてあるけどここに初心者の人が集まる街だから上級職なんていないんじゃ」

「それは俺も言ったんだけどな、こいつが聞かなくって」

「だって私達の目的は魔王討伐よ!?」

「そもそも居たらすでに他のパーティにいそうな気が」

「ちなみに総悟もすでにパーティに入ってるわよ?」

「なっ、いつの間に」

「俺とアクアで相談して決めたんだ。というわけで入ってくれ」

いや、別にそのうち誰かとパーティ組もうと思ってたからいいけど。

予定が少し早まったくらいどうってことない

「いいよ、これからよろしく、アクアさん、カズマさん」

「よろしくな、総悟」

「さて、正式にパーティに1人加わったところで上級職を待って見るわよー」

「募集の張り紙、見させて貰いました」

アクアさんがいったと同時だった。

「....誰?」

「我が名はめぐみん!アークウィザードを生業とし、最強の爆裂魔法を操る者!」

と、眼帯を付けた少女が自己紹介?をしてきた。

すごく....厨二臭いです。

「めぐみん?あだ名かなんかか?」

「いえ、本名です」

「あ、この子紅魔族ね、紅魔族は魔力や知力が高く、優秀な魔法使いが、多いのよ」

へぇー、つまりこの子は上位クラスの魔法を幾つも使えるってことになるのかな?

「ちなみにその眼帯は?」

「これは、私の強大すぎる魔力を抑えるべく付けているマジックアイテ....あー!!引っ張らないでください!嘘で嘘ですから!」

「よし、じゃあ試しにこの子を連れて昨日のドードーでも倒しに行くか」

そう言ってカズマさんは眼帯を手から離した。

「イッタイメガー!」

うっわ、すごい痛そう。

 

めぐみんをパーティに加えた後、俺達は昨日アクアさんが食べられかけたドードーのいる平原に来ていた。

「私の爆裂魔法は強大すぎるうえ、詠唱に時間がかかります。それまでの時間稼ぎをお願いします」

「わかった、じゃあ俺は適当にいるドードー倒してるから近くにいるあのドードーを狙って打ってみてくれ」

「わかりました、それでは、行きますよ」

そう言ってめぐみんは杖を正面に構え、唱え始めた。

さて、俺は適当に倒しときますか

「黒より黒く、闇より暗き漆黒に

 

わが真紅の混交に望み給もう

 

覚醒の時来たれリ、

 

無謬の境界に堕ちし理

 

むぎょうの歪みと成りて現出せよ!

 

踊れ、踊れ、踊れ、

 

我が力の奔流に望むは崩壊なり。

 

並ぶ者なき崩壊なり。

 

万象等しく灰燼に帰し、深淵より来たれ!

 

これが人類最大の威力の攻撃手段!!

 

これこそが!究極の攻撃魔法

 

エクスプロォージョンッ!!!」

その爆発は、ドードーだけでなく、地面までえぐり、まるで、隕石の跡地みたいだった。

そして、何故かめぐみんが倒れた

「爆裂魔法は余りの強大さのせいで使用後倒れ、動けなくなります。あ、助けてくださいドードーに食われま、あ」

あ、食われた、ってなんかいつの間にアクアさんまで食われてるぅ!?

ちなみに後に分かったことだが、アクアさんはドードーに素手で殴りかかった結果柔らかすぎて特にダメージを与えることなく、食われたそうだ。

....あれ?このパーティなんか苦労しそうじゃね?

まあ、いっか

俺はそう思い、とりあえずまずめぐみんをくわえているドードーを切りつけようとした。

その時だった。

俺の後からドードーめがけて、斧が1本飛んできた。

その斧はそのままドードーを貫き、一撃で仕留めた。

さらに、今度はアクアさんをくわえてる方まで斧を飛ばして倒している。

一体誰がこんな芸当をやったんだ。

そんな疑問を持つと、その疑問はすぐ晴らされた。

「危ない所でしたね」

と俺の後から聞き覚えのある声がした。

「....銀、なのか?」

「あ、誰かと思ったら総悟じゃん、久しぶり」

三ノ輪銀、俺の世界の大橋で勇者をしていた3人の内の1人だ。

だが、銀は勇者のお役目の中、死んでしまった。

「所で、あの食われてた青髪の人、アクアさんか?」

「ああ、なんかあの人、カズマさんに特典として一緒にこっちに来てしまったらしい」

「ああ、なるほど....女神って特典で選べるんだ」

「というか、銀はここで何してんだよ?」

「アタシはクエストだよ?ドードーを倒すやつ、多分、総悟達も同じクエストだよね?」

「あー、なるほどそれでは、食われてる二人を見つけてとっさに斧を飛ばしたと」

「そういうこと」

俺と銀がそんなに会話をしていると

アクアさんとめぐみんを抱えてるカズマさんが来た。

「なになに、あなた達知り合いなの?って三ノ輪銀じゃない」

「ご無沙汰してます、アクアさん」

「助けてくれて、ありがとな、俺はサトウカズマよろしく」

「三ノ輪銀です、呼び方は何でもいいですよ」

と銀とカズマさんは互いの紹介をした。

「あ、そうだ銀、今誰かとパーティ組んでる?」

「いや、組んでないぞ?」

「じゃあこのパーティに来てくれないか?お前が来てくれるなら心強い」

「あ!そうね!あなたならきっととてもいい戦力になるわ!」

「ん、いいよ、総悟もいるみたいだし、そろそろソロはきついしね」

「よし、じゃあこれからよろしくな、銀」

「よろしく!」

俺と銀はそう言って握手を交わした。

……To be continued

 

 




さて、今回もいかがだったでしょうか?
いやー結構急いで書いたので雑ですねw
今回はめぐみんと三ノ輪銀登場となりました。
いずれ勇者部のメンバーもしたいと考えてるけど....出せるかな?
まあ、それはまた後で考えましょう
それでは、また次回お会いしましょう


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