シンフォギア キエル未来 (時雨の思い)
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希望のオワリ、絶望のハジマリ
楽しかった日々、平和だった日常、続く戦いの日々、何時も隣にいてくれた大切な人、未知に溢れた未来、その全てが今全て崩れ去る。
?「ゴホッ………大丈夫だよ…私は響の事を信じてるから………」
口から大量の血を吐きながら腹を黒い人の形をした者の右腕で貫かれている少女小日向未来が言う。
?「ァ………アッ………ア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ア"‼」
目から涙を流し、まるで荒れ狂う獣のように叫んだ。
未来「響………泣かないで………」
自分の右手を響の頬に当て優しく撫でる。
響「アァ………………ミ………ク………………」
頬に当てられてる未来の手に自分の左手を震えながら重ねる。
未来「ヒビ……キ………ヒビ………………キ………………」
未来は響に何かを言おうとするが体から段々力がぬけ声にも力が入らなくなって行く。
響「………………………」
ダラリッと響の頬に当てられた右手が力無く落ちる、響の頬は血で汚れて赤くなっていた。
未来「………………………………」
響「………………ミク………………………」
ビシャッ!
響は右手を未来の体から抜き、両手で優しく抱え地面に寝かせる。
響「ワタ……シハ………………」
真っ赤に染まった自分の手を見る。
響「未来を………コロシタ………………」
ドックンッと鼓動がギアペンダントから鳴る、そして黒く濁り輝きだした。
響「胸が熱い………!、何……コレ?ウグッ!ハァ‥ハァ‥ハァ‥‥」
呼吸が速くなる、『怖い』その一つの感情が今の響を支配していた。
響「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……力が抑えられない……!」
そして、黒く染まりきったペンダントから黒い何かが響の全身を包んだ。
響「これは、暴s……………」
黒い何かに包まれた響はそのまま意識を落とした、暗い暗い闇の底に。
響を包んだ黒い何かは増殖を続け、約5階建ての家の大きさまで膨らみ、その形は黒い禍々しい色をした卵だった。
ミシッミシッパキッ
そして卵にヒビが生まれ砕け散り、中から魔神が生まれた。
?「………………」
背中に四枚の翼を持ち滑らかなラインの尻尾を二本生やし、頭には四本の鋭い角、目は白い所が黒に黒い所が紫に色を変えていた、体は刺々しいしく成った鎧らしき物を身につけ赤いラインが全身に走っていた。
?「‥‥‥‥‥‥‥‥ニヤァ」
禍々しい姿に生まれ変わった立花響は、三日月の様な笑みをした。
響「アハ‥‥‥‥アハハハハ‼」
響の壊れた笑い声が街に響いた。
?????
?「絶望が始まる、白から黒へ、善から悪へ、その壊れた心はもう直せない、この世界はアノ子《立花響》に残酷過ぎた」
ハッハッハッハッ!!また次回!!
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