この素晴らしい世界にHUNTERを! (たらスパの巨匠)
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この素晴らしい世界にHUNTERを
そしてこの頃このすばにはまったので書いてみようと思い書いてみました。設定とかいろいろ間違っているかもしれませんがそれでもかまわない方は読んでみてください!お願いします。
俺は目を覚ますと地面に転がっていた。
ここはどこだ?見たことのない土地だ。長くこの村に住んでいるがこんな場所は初めて見た。
俺は改めて自分の状況を確認する。
リオソウル装備に身を包み、背中には愛刀である飛竜刀【八重桜】が装備されている。しかし、頭装備であるリオソウルヘルムはひしゃげてしまっている。
そうだ。俺は村に迫っていた未知のモンスターを狩りに行ったのだ。死闘を繰り広げ、渾身の一太刀を喰らわせたところであのモンスターは断末魔をあげたはずだが・・・。それ以降の記憶がない。
普段であればその小さな体のどこにそんな力があるのだと突っ込みたくなるような猫が、木製の台車に乗せてキャンプベースまで連れて行ってくれるはずなのだが。
あのモンスターは何だったのだろうか。俺も一流ハンターと呼ばれるようになり、世界各地のモンスターを狩ってきたが、あんなモンスターは初めて見た。
あの後どうなったのだろうか。村は大丈夫だろうか。そもそもここはどこなのだ。
そういえばあの後、女と話したような気がしたが・・・よく思い出せない。
俺は双眼鏡を取り出し周囲を見渡した。すると南の方角に人工的に作られた壁が見えたので、ひしゃげたリオソウルヘルムを片手に南に向かって歩き出した。
遠くから見えた壁は町を守るための防壁だったようだ。俺は町の中に入る。町の入り口には兵士と思われる者に話しかけることにした。
「どうしたんだ?お前は冒険者か?」
俺はハンターだ。この姿を見ればすぐわかると思うのだが、この辺りでは冒険者というのだろうか。
とりあえず話を合わしておこうか。
「そうか。稼ぎに来たんなら冒険者ギルドに行くといい。場所は・・・」
兵士は丁寧に冒険者ギルドの場所を教えてくれた。とりあえず行ってみることにするか。
冒険者ギルドの中は俺の知る集会所と似たような場所だった。受付にクエストボード、テーブルで飯を食い酒を飲む輩。しかし昼だというのに酒を飲むものが多いな。俺も昔酔っぱらった状態で狩りに行ったものだが、あれは危険だ。やはりハンターたるものベストコンディションで狩りに行くべきだ。いつどこでイビルジョーなどが突っ込んでくるのかわからないのだ。
とりあえず受付に話をしに行こうと歩き出す。周りの人間がこちらを見いている気がするが何かおかしいのだろうか。
リオレウスの装備などハンターをやっていれば見たことくらいはあるはずだ。
受付のお姉さんに話しかける。異様に露出の多い人だ。なぜあの服が下にずり落ちないのか不思議でならない。とりあえずこの街には初めて来たことを伝える。
「この町は初めてなんですね。ようこそアクセルへ。一度冒険者カードを確認させていただいてよろしいですか?」
この町はアクセルというのか。俺は同じものだと思いギルドーカードを見せた。
「あれ?これは初めて見るものですね・・・もしかしてかなり辺境の地からいらっしゃいましたか?」
俺はとりあえず村の名前をいった。
「聞いたことない地名ですね。1000エリスかかりますが冒険者登録をお勧めします。冒険者登録すればクエストを受けられますし、この町での身分証明になりますので。」
なるほど。確かに冒険者登録しておいて損はなさそうだ。しかし1000エリスか。エリスという通貨単位は初めて聞いたな。
俺はダメもとで金を見せてみたが、やはり通貨が違うようだ。
どうしようかと思い立ち尽くしていると、後ろから声をかけられた。振り返るとそこにはモヒカンに肩パッドという奇抜な男が立っていた。俺の仲間に似たようなファッションセンスを持つ者がいて、そいつはヒャッハー!ヒャッハー!うるさく、倒れるときにはひでぶなど叫び、わけのわっからない奴だったがこいつも同族じゃないだろうな。正直あいつの相手はめんどくさいのだ。
「見かけない顔だな。それになんだその鎧は?」
・・・これは絡まれているのか。
「まあいい、さっきから見ていたがどうやら登録料が払えないみたいだな。」
男はそういうと俺に金を渡してきた。おそらく1000エリスなのだろう。これは礼を言わなければならないな。
「なに、いいってことよ。命知らずめ。ようこそ地獄の入口へ!」
そういうと男は笑いながらテーブルに戻っていった。人は見かけによらないものだ。疑ったことも含め今度料理をご馳走しよう。
とりあえず俺は冒険者登録ができるようになった。
「ではこのカードに触れてください。」
俺は言われたとおりにカードに触れた。
「はい、ありがとうございます。HUNTERさんですね。こ、これはすごい数値ですね。筋力、敏捷性、生命力、器用度が非常に高いです。後の値は平均的ですかね。あ、魔力あまり高くないので魔法職以外なら上級職になれますよ!」
何を言っているんだこの女は。俺には目の前の受付のお姉さんが何を言っているのかわからなかった。そもそもカードに触れただけでそんなことがわかるわけがないだろう。あと魔法なんてあるわけがない。
しかし、周りの人達はそれが当たり前のように見ている。・・・おかしいのは俺なのか?
お姉さんは上級職のことを丁寧に説明してくれたが、いろんな武器を使う俺たちハンターにとって一極集中のようなことになるのは避けたい。
俺はそのことをお姉さんに伝えた。
「えーっと、ないことはないんですけど。冒険者という職ならば、職を問わず様々なスキルを覚えることができます。しかし、本職の方と比べてあまり強くなれないので、巷では最弱職といわれています。」
なるほど。しかし様々なスキルを覚えられるというのは魅力的だ。装備ごとに発動スキルが違い、いかにうまいことスキルを構成するかに頭を悩ませることがハンターの宿命といってもいい。それにどうやら後から上級職にクラスチェンジも可能だという。
俺は冒険者になることをお姉さんに伝えた。
「え?ほ、本当に冒険者でいいんですか?あなたなら上級職について有名な冒険者になるのも夢じゃないですよ!?」
俺がなることができる上級職の説明を聞いたが、俺たちハンターならだれでも持っていそうなスキルが多かったし、装備やアイテムで事足りるものばかりだった。俺になることができない上級職の中では、回復や強化が自由自在なアークプリースト、遠距離から強力な魔法を打ち込めるアークウィザードには興味をひかれた。アークプリーストなど狩猟笛を装備したうえでもう一つ武器を装備できるようなものだし、アークウィザードに至ってはボウガンや弓がいらなくなりそうだ。近距離、遠距離に対応でき戦略の幅が広がりそうである。俺がこの二つの職に就けないということが残念極まりない。
「そ、そうですか・・・。では冒険者として登録しておきますね。後から変更も可能なので気が変わったらいつでも言ってくださいね。」
そういってお姉さんは俺に冒険者カードを渡してきた。ちなみにこのお姉さんはルナという名前らしい。
とりあえず金を稼がないことには寝床どころか飯にもありつけないのでクエストを受けてみることにした。受付のお姉さんことルナさんが言うにはジャイアントトードの討伐が初心者にはお勧めらしい。俺はハンターとしてはともかく、冒険者としては初心者なので簡単なものから受けていこうと思う。
俺はルナさんにジャイアントトードの討伐依頼を受ける旨を伝え、冒険者ギルドを後にした。
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