バディファイト@サイバーダイバーズ (辻 逆月)
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プロローグ


バディファイトの小説。
前のはちょっと先の展開が創れずなあなあになったっすけど、今回は違うっす(多分)
それから、ハカメモからかなり引用をしたため、この展開ハカメモで見たぞって感想が来るのは覚悟してるっす。


青いブロックが舞う空間の中。

青いパーカーを着た青年が歩いている。

 

?「どうだ?聞こえるか。」

 

青年の耳元で声が聞こえる。

しかし周りには誰もいない。

 

?「聞こえるよ。リーダー。」

 

リーダー「そうか。ライナ、ターゲットの位置情報を送ってやれ。」

 

聞こえる声は電話の類らしく、その向こうで少女の声が聞こえる。

 

ライナ「うん。ハイ、これがターゲット。倉橋長人の位置情報だよ。」

 

?「確認した。所で、プラグは?」

 

リーダー「プラグなら別の依頼に行っている。」

 

プラグ「いーや、もう戻ったよ。」

 

更に電話口の声が増える。

 

プラグ「今ダイブ中なの、新人君か?辰馬。」

 

プラグという名前らしい男は、リーダーを辰馬と呼ぶ。

 

辰馬「ああ、倉橋を追ってダイブ中だ。」

 

プラグ「なるほどね。それじゃ店番やっとくよ。」

 

辰馬「ああ、頼んだ。」

 

プラグの声が離れる。

 

青い空間の青年が移動を始める。

 

新人君「それじゃ、行ってくる。」

 

ライナ「うん、サポートは任せて。蒼。」

 

蒼「ああ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青年の名前は蒼(アオ)。

ネットカフェ兼カードショップ。アンダーズの店員だ。

当面の目標は、記憶を取り戻すこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――数週間前

 

記憶の無い自分は、ネット&カード、アンダーズの前に倒れていた。

どう見ても厄介ごとの種でしかない自分を、アンダーズの皆は受け入れてくれた。

アンダーズの皆がどんな人かはまた今度な。

 

 

・・・え?自分がいる青い空間は何だって?

ここは、cyber buddyfight system network(サイバーバディファイトシステムネットワーク)、通称CBSNの中だ。

簡単な話、元々遠くに居る人とバディファイトをする為、バディファイトをサイバー空間で行えるようにしたモノだったのだ。

それが今では企業の会談。手軽なチャットルームとして等、様々な使い方をされているそうだ。

通常のネットワークとも繋がっているからURLを使えば、専用のポータルから別の場所にひとっ飛び、なんてことも出来る。

 

バディファイトが何かは・・・まあ、知ってるだろう。

 

とにかく自分は、ここに用があってきた。それは・・・。

・・・自分の目の前にスーツを着て眼鏡をかけたアバターが現れる。

歳は、16歳になるかどうかといったところか?

アバターアイテムで会社員っぽく見せている。

こっちには気づいていない。

 

蒼「倉橋長人だな?」

 

倉橋「!?だ、誰だ!?」

 

蒼「アンダーズだ。ハッカー、倉橋長人のアカウントを破壊せよという依頼を受けてきた。」

 

倉橋「くそっ!早すぎるだろうが!」

 

ライナ「蒼、そこら辺のエリア。封鎖したよ。」

 

蒼「了解。このあたりのエリアは封鎖されている。自分とバディファイトで勝てばここから出れるぞ。」

 

倉橋「ふざけるな!俺が何した!?」

 

蒼「依頼人含め、13人のログイン権限を奪い、権限を人質に計260万を払わせたことだ。」

 

倉橋「そ、そんなの払わなきゃいいだけだろ!」

 

蒼「その人にとって大事な・・・CBSNに存在する自分の証を、お前は奪ったんだ。アカウント破壊をされてお前が困るのと同じ理由だ!」

 

今まで作り上げたバディファイトの実績や人との繋がり。それらを奪い、金儲けに利用する。

少なくとも、自分はそれが気に食わない。

 

倉橋「わ、分かった!バディファイトすればここから出れるんだな!?」

 

蒼「ああ。勝てばな。」

 

バディファイトに勝利した方が正義。

それに従うのは自分たち、『ハッカー』のルールだ。

勝ったうえでアカウント破壊をしなければ他のハッカーに対しての印象が悪くなり孤立する。

だから、バディファイトを仕掛けなければ、アカウント破壊の足掛かりすらない。

逆に言うと、倉橋が勝てば自分たちは少なくとも1日、奴にアカウント破壊を掛けたファイトを仕掛けられない。

 

倉橋「よし!(アンダーズと言ってもこんなモブ顔楽勝だ~。)」

 

蒼「・・・・・・。」

 

そう、自分が所属しているのはただの店ではない。

ハッカー集団アンダーズ。

ネットカフェであり、カードショップ。

そして、頼まれた仕事をなんでもこなす、CBSNの何でも屋。

これが自分たちの仕事だ。





年齢、?
性別、男
■記憶喪失で、アンダーズに拾われた青年。
■容姿はハカメモの主人公を元にしている為、知っての通りのモブ顔である。
■一人称は自分。
■使用ワールド、サイバーワールド


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サイバーワールド

今回はいきなりファイトっす。


蒼「繋がった道、行く先は電脳世界!ルミナイズ、サイバーコネクトルートver電脳生命!」

 

倉橋「金持ってるやつが正義なんだよ!ルミナイズ、エコノミクスジャスティス!」

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

蒼&倉橋「「オープン・ザ・フラッグ!!」」

 

倉橋「ヒーローワールド!」

 

倉橋

ヒーローワールド

エコヒーローソーラーパネルマン

 

蒼「サイバーワールド!」

 

サイバーワールド

サイバープロトバディ サイズ1

 

 

『先攻、蒼。 第一ターン』

 

 

倉橋「何だそのフラッグ!それに、ば、バディ?ただのでっかいカードじゃねえか!?」

 

倉橋は旗と僕の横のカードに交互に指を向ける。

 

蒼「自分にはバディがいない。こいつがバディゾーンに居ると、サイズ1のサイバーワールドのモンスターを手札からコールしたとき、1度だけ1ドローできる。バディコール出来ないけれどな。サイバーワールドは、説明の必要はないだろ、ただ自分のフラッグだ。」

 

倉橋「聞いたことないぞそんなフラッグ!」

 

蒼「そんなこと言われてもな・・・。チャージ&ドロー。」

手札6 ゲージ3

 

蒼「ゲージ1払い、センターにコール。電脳生命セキュリティハウンド!」

手札5 ゲージ2

 

電脳生命セキュリティハウンド

サイズ2 攻撃力6000 防御力2000 打撃力2

 

――アタックフェイズ

 

蒼「ハウンドでファイターに攻撃!」

 

ハウンド「ガールル!」

 

倉橋「ぐえっ!?」ライフ10➡8

 

蒼「ターン終了だ。」

 

 

『後攻、倉橋、第二ターン』

 

 

倉橋「ドロー、チャージ&ドロー。ライトにバディコール、エコヒーローソーラーパネルマン!」ライフ8➡9

手札6 ゲージ3

 

エコヒーロー・ソーラーパネルマン

サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力2

 

倉橋「更に、ゲージ1払い、第一の戦士アインダーに変身!」

手札5 ゲージ2 

 

第一の戦士アインダー

サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力2

 

倉橋「機動戦鬼ゴウマガツをレフトにコール!」

手札4 ゲージ2

 

機動戦鬼ゴウマガツ

サイズ2 攻撃力7000 打撃力2 防御力5000

 

―――アタックフェイズ

 

倉橋「まずは犬を俺が攻撃だ!」

 

セキュリティハウンド破壊

 

蒼「っく。」

 

倉橋「今度はゴウマガツでファイターに攻撃!」

 

蒼「がっ!」ライフ10➡8

 

倉橋「ソーラーパネルマン!ファイターを攻撃しろ!」

 

ソーラーパネルマン「了解した!」

 

蒼「ぐあっ!」ライフ8➡6

 

倉橋「ターン終了だ!投了でもしたらどうだ、モブ顔!」

 

 

『蒼、第三ターン』

 

 

蒼「ドロー、チャージ&ドロー!モブ顔は余計だ、これでも気にしてるんだ!」

手札6 ゲージ3

 

倉橋「事実だろ!さっきのモンスターだって、ゲージ1でサイズ2の割にすぐやられるようなザコじゃねえか!こんなのに俺はビビってたとは、我ながらねえ…。」

 

蒼「…ドロップゾーンのセキュリティハウンドの能力を発動する。」

 

倉橋「ん?」

 

蒼「"サイバールート"!自分の手札のカード1枚をコストに、ドロップゾーンから場にルートを繋ぎ、ハウンド自身をライトにコールする!」

手札5 ゲージ2

 

倉橋「何!?」

 

ハウンド「グルルル、ワウ!!」

 

蒼「更にコイツは"サイバールート"と名の付いた能力で場に出たとき、相手の場のサイズ2以上のモンスター1体を破壊する。ゴウマガツだ!」

 

ゴウマガツ破壊!

 

蒼「同時に手札から捨てられた、バックドアメイクの”サイバールート”!こいつは、本来はゲージ1とライフ1払い、手札のモンスター1枚を捨ててカードを2枚引くカード。けれど、効果で手札から捨てられたとき、このターン中自分のモンスターが相手に与えるダメージが+1される!」

 

倉橋「ふざけるな!効果ダメージも含まれるのか!?」

 

蒼「そして、レフトに電脳生命ウイルスパイダーをコール!サイズ1なので、プロトバディの能力で1度だけ1ドロー!更に、ウイルスパイダーの”サイバールート”でデッキトップと手札1枚ずつをゲージにルートを繋げ、その後ドロー!」

手札5 ゲージ4

 

電脳生命ウイルスパイダー

サイズ1 攻撃力3000 防御力2000 打撃力1

 

空色の蜘蛛が現れる。

 

―――アタックフェイズ

 

倉橋「や、やめろ!」

 

蒼「ウイルスパイダー!ソーラーパネルマンに攻撃!」

 

倉橋「・・・なんてな、キャスト!ツメが甘いな。攻撃力5000以下のスパイダーを破壊!ソーラーパネルマンの能力で払うゲージは0だ!」

手札3 ゲージ2

 

ウイルスパイダー破壊

 

蒼「スパイダー!ならハウンド、ファイターに攻撃!」

 

倉橋「もう一枚キャスト!正義の鉄槌!ウイルスパイダーを破壊し、俺のライフを+2!ソーラーパネルマンの能力で払うゲージは3から2になる!」ライフ9➡11

手札2 ゲージ0

 

ハウンド破壊

 

蒼「……。」

 

倉橋「なーっはっはっは!どうだよ、年下にこんなにいたぶられる感想は!お前本当に『あの』アンダーズかよ!?」

 

蒼「ん・・・。」

 

倉橋「悔しくて何も言えないか!?アンダーズのメンバーはお前らのリーダーがスカウトするんだろ?目が腐ってんじゃねーの!こんな雑魚をメンバーにするとか!?」

 

蒼「…おい。」

 

倉橋「あ?なんだよ。ザーコ!」

 

蒼「自分は現状お前のライフをロクに削れていない。それで弱いと言われるのは仕方ない。けれど・・・。」

 

自分は一度大きく息を吸い、吐く。

そして、倉橋を睨み付け。

手を横に向け、現れたコンソールを操作する。

位置情報をハッキングして、自分の口と倉橋の耳の間に路を繋ぐ。

そして

 

蒼「それとこれとで辰馬は関係ないだろう!自分への中傷にアンダーズの名前を使うな!!」

 

倉橋「!?ばへ、いっぎぎいい!?」

 

精一杯耳元で叫ぶ。

倉橋は驚いて倒れる。

 

蒼「このターン中、《電脳生命》が場を離れているならドロップゾーンの《電脳生命》2枚をデッキの下に戻しゲージ3払い、手札の電脳生命アジ・ダサイバーの"サイバールート"!アジ・ダサイバーをコストを払わずにライトにコールする!」

手札5 ゲージ1

 

電脳生命アジダサイバー

サイズ3 攻撃力10000 防御力10000 打撃力2

「3回攻撃」

 

アジダサイバー「ハゼェアアアアア!!」

真っ青な三つ首の竜が、現れ叫ぶ。

 

倉橋「な、なんだこりゃ…?」

 

蒼「アジ・ダサイバーでファイターに攻撃!こいつは「3回攻撃」を持っている!」

 

倉橋「っは?」

 

蒼「アジ・ダサイバー!ファイターに攻撃!バックドアでダメージ+1!」

 

巨体から繰り出される爪による一撃が倉橋を襲う。

 

倉橋「ぐえっ!?」ライフ11➡8

 

叩き潰され。

 

蒼「2回攻撃!」ライフ8➡5

 

倉橋「がはっ!?」

 

壁にたたきつけられ。

 

蒼「3回攻撃だ!」

 

倉橋「ーーー!!?」ライフ5➡2

 

壁ごと殴られる。

 

 

倉橋「っがはっ、はあ、はあ、た、耐えたぞ。結局このターンじゃ倒せなかったじゃねえか。せっかくの防御力10000をライトに出してよ・・・。」

 

『ファイナルフェイズ』

 

システムボイスが流れ、息切れしながら笑っていた倉橋の顔が渋面を作る。

 

倉橋「・・・え?・・・ちょ、ま、待って。待ってください!ホントにごめんなさい!もうアカウントハックなんてやりません!だから、アカウント破壊だけは!別のアカウントに変えたらハッカーってばらすようなもんだ。ここでやっていけなくなる!だから―――。」

 

蒼「キャスト、ハッキング サイバールート乱舞!!、自分の場にサイバーワールドのモンスターが居るならゲージ1払い、自分がこのターン中発動した”サイバールート”と名のついた能力の数だけ相手にダメージ!発動した回数は、4回。」

 

倉橋「なあ、冗談だろ!?」

 

蒼「ダメージ4だ、喰らって逝け!」

 

4人に分身した自分が、カード達が創ったルートをハッキングし、繋がった先の倉橋にかかと落としや拳を叩き込む!

 

倉橋「がっ!ぐえっ?!ぶぐっ!うぐっ!がああああ!!?・・・」ライフ2➡0

 

『ゲームエンド、ウィナー。蒼。』

 

痛みに耐えかねた倉橋は叫び声をあげながら消えていった。

アカウントが破壊されたのだ。

ファイトに勝利した瞬間、ライナがハッキングしたのだろう。

 

ライナ「お疲れ、蒼。依頼達成だよ。倉橋がお金を奪った証拠も警察にリークしておいた。」

 

蒼「・・・ああ、すぐ戻る。」

 

――自分が消したみたいで、後味が悪い。

元来たログアウトポイントから自分は現実に戻った。




ま、ちょっと現実の痛みっぽいのも表現しようと思ったんすけど、大丈夫っすかね?

サイバープロトバディ サイズ1
サイバーワールド
属性、バディ
サイズ1 攻撃力0 防御力1000 打撃力0
■このカードはデッキに入れることが出来ず、君はバディコールが出来ない。
■このカードが君のバディゾーンにあるなら、サイズ1のサイバーワールドのモンスターが手札から君の場にコールされたとき、このカードをレストする。そうしたら君はカードを1枚引く。

電脳生命 セキュリティハウンド
サイバーワールド
属性、電脳生命
サイズ2 攻撃力6000 防御力2000 打撃力2
コールコスト、ゲージ1払う
■[起動]”サイバールート”ドロップゾーンにこのカードがあるなら、君の手札を1枚捨ててよい。そうしたら、ドロップゾーンのこのカードをコールコストを払わずコールする。
■このモンスターが、”サイバールート”能力で場に出たとき、相手の場のサイズ2以上のモンスター1枚までを破壊する。

バックドアメイク
サイバーワールド
属性、マルウェア
使用コスト、ゲージ1払い、ライフ1払う
■君の場に《電脳生命》があるなら使える。
■君の手札のモンスター1枚を捨てる。そうしたら、カードを2枚引く。
■このカードが、カードの効果で手札から捨てられたとき、このターン中自分のモンスターが相手に与えるダメージは+1される。


電脳生命 ウイルスパイダー
サイバーワールド
属性、電脳生命
サイズ1 攻撃力3000 防御力2000 打撃力1
■”サイバールート”このカードが登場したときデッキから1枚、手札から1枚を君のゲージに置く。置いたらカードを1枚引く。「電脳生命ウイルスパイダー」の”サイバールート”は1ターンに1度だけ使える。

電脳生命 アジダサイバー
サイバーワールド
属性、電脳生命 神 
サイズ3 攻撃力10000 防御力10000 打撃力2
コールコスト、ゲージ4払う
■"サイバールート"このターン中、《電脳生命》が場を離れているならドロップゾーンの《電脳生命》2枚をデッキの下に戻しゲージ3払ってよい。手札のこのカードをコールコストを払わずにコールする。
「3回攻撃」

ハッキング サイバールート乱舞!!
サイバーワールド
属性、サイバールーター
必殺技
使用コスト、ゲージ1払う
■君の場にサイバーワールドのモンスターがいるなら使える。
■このターン中、君が「サイバールート」と名のついた能力を発動した回数だけ相手にダメージ!
■このカードを使ったターン、君は必殺技を使用できない。


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アンダーズ(全員じゃないよ)

今回の話でプロローグは一応終了っす。
活動報告で色々募集するかな?


プラグ「よ、新人君。今ご帰還かい?」

 

現実に帰った自分に見た目はチャラそうな男、山井プラグが話しかけてくる。

青のパーカー、アンダーズのユニフォームを着て、ネカフェの方の店番をしていたらしい。

 

蒼「ああ、今戻ったところ。」

 

プラグ「それじゃあ、お嬢の部屋に行くんだな~。そのデッキのグレードアップもしたいだろうし。」

 

蒼「そういうこと、それじゃ。」

 

プラグ「おう。依頼人には俺が報告しとくよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今話に出たお嬢の部屋。

通称ライナルームは、ほぼ1日部屋の主、下田ライナが引きこもっている部屋だ。。

・・・小学3年生なのだが、引きこもりである。

 

辰馬「おう、戻ったな。ライナルームに用か?」

 

背の高い男が自分の横に立つ。

この男が下田ライナの兄にしてアンダーズのリーダー、下田辰馬である。

アンダーズパーカーを腰に巻いている。

 

蒼「ライナにデッキを診てもらおうと思ってさ。やっぱり、デッキの大半がプロトタイプカードの有り合わせじゃな…。」

 

辰馬「そういやそうだったな。フラッグはあるのに対応するカードが見つからないってのは、不便だな。」

 

蒼「確かに不便だけど、元々あったカードを元に、ライナが、カードを創ってくれたしな。」

 

辰馬「そう言ってくれると、兄としても嬉しい限りだ。お前も仕事にだいぶ慣れてきたのが分かるぞ。」

 

そう言って辰馬がライナルームの扉を開ける。

部屋の主は・・・・・・。

 

ライナ「ふへへ、戦闘データを元に作ったけど、どんなデザインにしようかな~。」

 

蒼「・・・・・・」

 

辰馬「・・・・・・」

 

ライナ「《マルウェア》もかなり有用性あったし、《電脳生命》とは別の属性作って、大量コールに特化したサイバールート作ってもいいかな~。仕事が増えますなぁ!」

 

お取込み中のようだ。

邪魔するべきではないな。

開けた扉は、閉じた。

 

辰馬「あいつも、ちゃんと学校行かせないとな・・・。」

 

蒼「ごめん。」

 

辰馬「いや、別にお前のせいじゃない。カードを作る前から学園の方に通ってなかったからな・・・・・・。・・・俺は店の方に行ってくる。」

 

ライナは、絆ヶ丘学園という学校の初等部の3年生だそうだ。

なのに、勉強はついていけるからという理由で引きこもり、惰眠をむさぼりながらハッカーとして行動しているのだ。

最近は週2で行っているからと言い、そこから一切の進歩が無い。

 

ライナ「蒼ー。居るなら入ってきて、デッキ調整試したいから。」

 

蒼「!・・・は、はい!」

 

突然扉の向こうから声が聞こえ、肩を一瞬跳ね上がらせ、息を整えてから入る。

アンダーズパーカーを羽織った少女、ライナがたくさんのパソコンと格闘している。

しばらくして、ライナがこちらに向き直った。

 

ライナ「デッキ貸して、さっき創ったカードを使ってみたいから。」

 

蒼「ああ、ハイ。」

 

ライナ「ありがと。とりあえず、ハウンドは抜こっと。」

 

蒼「うえ!?」

 

ライナ「ん?どしたの。」

 

蒼「いや、どうしてかなと。」

 

ライナ「ハウンドのサイバールートは、「対抗」持ってないから。さっきもメインで『ライトの、移動も何もない』ゴウマガツ破壊しただけで終わってたでしょ。」

 

蒼「あ・・・。」

 

ライナ「だったら別のカードにした方が良いでしょ?」

 

蒼「おっしゃる通りです・・・。」

 

ライナ「今欲しいのは破壊耐性だと思うから・・・・・・。」

 

こうやって自分のデッキをライナに強化してもらうのだ。

サイバーワールドのフラッグは自分が持っていた数少ない持ち物。

対応するカードも少ない為、新しいカードをライナに作ってもらうしかないのだ。

 

 

辰馬「蒼!カードショップの方の店番頼む!星空だけではさばききれん!」

 

星空?「蒼ー!ヘルプにゃー!!」

 

辰馬とバイトの子の呼び出しだ。

 

蒼「了解ー!」

 

依頼をこなしてカードショップとネカフェの営業。

忙しいけど、充実している。

これが自分の日常だ。




雪咲さんの作品に出てくる学校の名前を使わせていただきましたっす。
他の作品のネタが割と出たりするっス。(ほらそこにも・・・。)

山井プラグ
年齢、24
性別、男
■アンダーズの店員。他のハッカーとの交友関係が広く、アンダーズが他のチームと軋轢を生んだりしないように走り回り、軽そうに見えて一番苦労している。
■一人称、俺
■容姿はハカメモの今井千歳と同じでマルウェアの構築が得意。
■女の子が大好きで独自のナンパ術を持っている。
■使用ワールド、マジックワールド


下田辰馬
年齢、25
性別、男
■ネット&カード アンダーズの店長にしてハッカーチーム、アンダーズのリーダー。
■容姿はハカメモの竜司を元にしていて、自分にやたら厳しい。
■アンダーズの掲示板サイトの運営をしている。
■一人称は俺。
■使用ワールド、?

下田ライナ
年齢、9歳
性別、女
■絆ヶ丘学園初等部3年にしてアンダーズの引きこもりハッカー。
■容姿はハカメモのエリカを元にしているが、性格は152°逆。
■アンダーズに所属していない人に対してはコミュ障。
■一人称は私。
■デッキビルド専門のため、自分のデッキを持っていない。



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日常編
バディポリスの依頼


本遍最初の依頼は、活動報告にあったものを使ってみたっす。
・・・なかなか難しいっすね。
人の作品のキャラを間借りするのって。


ある日の昼下がり、店の備品の買い足しをしていると辰馬が突然呼び出しを掛けたので、買い物をすぐ済ませてアンダーズに戻った。

 

辰馬「戻ったな。」

 

星空「おそいよ~!ちゃんと備品買ってきたにゃ?」

 

スタッフルームにはカードショップ側のバイト、星空凛が居る。

ハッカーではないが、アンダーズの理解者の一人だ。

ん?今日は凛しかバイト来てなかったはず。

 

蒼「凛、何でこっちに?ショップの店番は・・・」

 

凛「プラグに任せてるにゃ!ネカフェの方はかよちんにヘルプ頼んだ~。」

 

今日は日曜だから、大会ラッシュが来る忙しい日。

・・・プラグには後でジュースでも奢ろう。

 

蒼「じゃあ、何で居るの?」

 

凛「それは・・・。」

 

辰馬「それはこれから来る依頼が星空の知り合いだからだ。」

 

凛「ぶー、それ凛が言いたかったのにー。」

 

辰馬「どちらが言っても同じことだ。先方の情報は仕入れておいて損はない、相手がこちら側に、つまり《ハッカー》についてどんな印象を持っているかも分からないうちは特に、な。」

 

ハッカーに対して悪い印象を持っている人は少なくない。

しかし、そのスキルに頼らなければ事態を打開できない人は稀にアンダーズに依頼を頼んでくる場合があるのだ。

今回はそういう可能性がある依頼ということだろう。

無論、凛からはあくまで相手の性格を聞いているだけで情報の補足の為だろう。

 

蒼「なるほど。でも、依頼に2人以上を駆り出すってことは大きい仕事なのか?」

 

凛「え?二人って、一人だよ。」

 

蒼「?、じゃあなんで辰馬が自分を呼んだんだ?」

 

辰馬「・・・、ライナにアカウントを止められた。そのせいで丸一日アクセス出来ん。」

 

蒼「へ!?何で。」

 

凛「ライナちゃんの楽しみにとってたお菓子。プラグが食べちゃったにゃ。」

 

蒼「それで、何で辰馬のアカウントが?」

 

凛「プラグが、自分が食べたのがライナちゃんのおやつだって気づいて、慌てて新しいの買いに行ったんだけど、お菓子の袋をそのままにしてて・・・。」

 

辰馬「俺がその袋を見て捨てたら、捨てたところを見たライナが、犯人を勘違いしてアカウントを停止させたんだ。ライナルームは立ち入り禁止になっていて、弁解も出来ん。」

 

蒼「・・・。」

 

辰馬にも後でジュースを奢ろう。

 

凛「だから今回は蒼しかダイブ出来ないにゃ。プラグはヘトヘトになって戻ってくるだろうし。」

 

蒼「なるほど・・・。」

 

納得した瞬間、スタッフルームの外から声が聞こえる。

 

?「ごめんください。アンダーズに依頼をした者なんですが。」

 

辰馬「依頼人の到着だな。入ってくれ!」

 

?「失礼します。」

 

?「失礼します・・・。」

 

凛「久しぶりにゃー!サツキくん!」

 

サツキ「久しぶり、凛ちゃん。初めまして、盛谷サツキです。」

 

辰馬「こちらこそ、俺は下田辰馬だ。・・・そちらは?」

 

入ってきた二人の内、凛に手を振った男性の方は辰馬と握手をする。

辰馬は後ろのもう1人に目を向ける。

 

サツキ「美奈ちゃん?」

 

星野「・・・・・・星野美奈です。」

 

少し暗い顔をした少女の方はこちらに目を向けずに名乗る。

・・・さっき辰馬が言ったことが、本当になったかな。

 

辰馬「早速で悪いが、何があったかもう一度聞かせてもらえないか。」

 

サツキ「ああ、掲示板でも見たと思うんだが――。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――2日前、バディモンスターを利用した銀行強盗が発生したんだ。

 

犯人「ハハハ!捕まってたまるかよ!」

 

逃げ回っていた犯人を追いつめたんだ。

ところが・・・。

 

サツキ「もう観念しろ!逃げ場はどこにもない!」

 

犯人「くそ、こうなったら・・・戻れ!」

 

犯人はバディをカードに戻すと、後ろにあったアクセスポイントからBCSNに意識を飛ばしたんだ。

 

犯人「体の方はくれてやる、あばよ!」

 

サツキ「待て――!」

 

 

 

 

 

 

 

 

サツキ「そうやって、まんまと意識だけに逃げられたんだ。」

 

辰馬「なるほど、体だけってわけには行かないからな。・・・しかし、電脳の中はまずいな。」

 

蒼「何でだっけ?前に聞いた気が・・・。」

 

辰馬「CBSN内での犯罪が警察の管轄だからだ。もうわかったと思うが盛谷達はバディポリスだ。警察は電脳空間に入ってきたら、自分たちの管轄だって主張する。犯罪を犯したのが外でのことでもな。」

 

サツキ「そういうこと。それで、僕たちは警察の方に掛け合ったんだけど取り次いでもらえなかったんだ。それで、電脳犯罪対策課って部署に行ってみたんだ。そしたら・・・。」

 

辰馬「・・・いかつい顔したオッサンに、又木さんにここを紹介されたか?」

 

サツキ「うん――。」

 

 

 

 

 

 

 

――昨日

 

又木「わざわざご苦労だったな、おれは凩又木って言うんだ。この窓際部署の、一応課長だ。」

 

僕の前に座ったは60代位、いや、それより元気に見える人物だった。

 

サツキ「盛谷サツキです。突然なのですが・・・。」

 

又木「電脳空間をバディポリスの管轄に変えろってのはさすがに俺でも出来ねえぞ。上が何しだすか分かったもんじゃないしな。」

 

サツキ「そう、ですか。」

 

又木「・・・だが。」

 

又木は組んでいた腕をほどいてサツキに顔を近づける。

 

又木「民間人がそいつを捕まえて、バディモンスターを使った犯罪を起こしたからって理由でバディポリスに引き渡す。そういう形なら上も矛を収めると思うんだよ。」

 

サツキ「・・・え?」

 

又木「おれにはそういう当てがある。このサイトの掲示板に貼っ付けとけば対応してくれるはずだ。」

 

そういって又木さんは僕にURLが書かれた1枚の紙きれを渡してくれたんだ――。

 

 

 

 

 

 

 

 

サツキ「頼む、犯人を、唐沢を捕まえてくれ!正式なバディポリスが直接捕まえると警察と軋轢を作ることになる。」

 

辰馬「・・・了解した。又木さんの紹介を断るわけには行かないしな、蒼。」

 

蒼「あ、はい?」

 

辰馬「お前は星野と組んで唐沢を捕まえろ。俺は盛谷の権限で、その犯人の肉体のあるアクセスポイントで待機しておく。バディポリスが管理してるはずだからな。」

 

蒼「えー。了解・・・。」

 

美奈「サツキさん、私!」

 

サツキ「美奈ちゃん。」

 

美奈「!?」

 

サツキ「頼んだよ!」

 

美奈「・・・はい。」

 

辰馬「ログアウトポイントとアバターの位置情報は後で送るからな。行くぞ。」

 

サツキ「分かってる、二人とも任せた。」

 

辰馬とサツキが出て行った部屋は、気まずい空気が流れ始めた。

 

蒼「えっと、ダイ――。」

 

美奈「お構いなく、方法は知ってます。」

 

星野ちゃんも出て行った。

 

凛「店長の言ってたこと、当たってたにゃー。」

 

蒼「そうみたいだな・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――CBSN内

 

美奈「唐沢の位置は分かるんですか。」

 

蒼「いや、いつもならライナ、仲間にアカウントを調べ上げてもらうんだけど、今日は拗ねてるから辰馬からの情報を待つしか・・・。」

 

美奈「分からないんですか、ハッカーなのに。」

 

多分この子、ハッカーのこと・・・。

 

蒼「・・・ハッカーのこと、嫌いか?」

 

美奈「嫌いですよ、みんなの情報を奪って好き勝手して。そんな人ばっかりの集団になんで依頼なんて・・・。」

 

蒼「・・・・・・狭いな。」

 

美奈「何がですか。」

 

むっとした顔を無視する。

 

蒼「視野と見識だよ。君が知ってるのは、『テレビで見たような悪い人たち』だろ?」

 

美奈「?」

 

蒼「ハッカーの中で犯罪行動をしてるやつは3割、残りの7割はそいつらを抑制してるか、ただ自分の技術を磨きたいだけの奴だ。」

 

美奈「・・・え?」

 

そう、ハッカーの大体は、コンピュータの専門技術を持っているだけの人だったりする。

といっても、ハッカーについては言葉だけでは分かるわけがない。

だから・・・。

 

蒼「ちょっと寄り道するか。」

 

美奈「ちょ、ちょっと!?」

 

星野ちゃんの腕を引き、移動ポータルに乗った。

行き先は、下だ。

 

美奈「ひゃあああああああああああああああ!!?」

 

最初はびっくりするよな。

暗いところに引っ張られてる感覚で。

しばらくすると下に向いていた頭が反転して、地に足がつく。

 

蒼「ほいっと、着いた。」

 

美奈「ここ、どこなんですか!」

 

蒼「ハッカーの巣窟。」

 

美奈「はあ!?」

 

自分たちが居るのはディープジュール。

ハッカーたちがたむろする、『たまり場』だ。




美奈ちゃんはハッカーに対する世間の印象、を付ける為にこんな感じのことを言ってもらったっす。
ちょっとすんません。

凩又木(こがらし またぎ)
■年齢、62歳
■性別、男
■警察の窓際部署の課長で警察内でも煙たがられているが、彼を慕う警官はとても多い。
■容姿はサイスルとハカメモの又吉刑事と同様で、真実を追うしつこさは日本一。
■バディファイトはルールすら知らない。
■アンダーズに何度も依頼をしたりしている。


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ディープジュールにて

前回の続きでディープジュール、略してジュールからスタートっす。
だがしかし、いつになったらファイトが出来るのか・・・。


ディープジュール

 

ハッカーのたまり場として知られる場所だから、一般のユーザーはあまり近寄らない場所だ。

そんな場所にバディポリスの星野美奈ちゃんを連れてきたんだが。

 

美奈「何でこんなところに連れてきたんですか!私たちは唐沢を捕まえないといけないのに・・・。」

 

気さくなハッカー「あれ?そのモブ顔、蒼か。って女連れかよ!」

 

知り合いのハッカーが話しかけてきた。

ってモブ顔は余計だ。

 

蒼「依頼人だよ、依頼人。あとモブ顔呼びやめろ。」

 

気さくなハッカー「ええー、彼女とかじゃねえのかー。けど、かわいい子連れてくるとこがココっての見ると納得かな。」

 

モブ顔のくだりスルーか。

 

気さくなハッカー「それなら、お嬢さん。俺とデートとか。」

 

美奈「えっと、お断りします。」

 

気さくなハッカー「ぐへあっ!」

 

ハッカーは吹き飛んだ!

 

気さくなハッカー「な、何故に。好きな人でもいるの・・・?」

 

美奈「へ、ええ!ちょ、何言って!」

 

星野ちゃんは顔を赤らめた。

居るんだなー。

 

気さくなハッカー「そん、な。ガクッ・・・。」

 

そのままハッカーは気絶した。

・・・そっとしておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――その後もいろんなハッカーと話をした。

ハッカーになった経緯も様々だった。

自分の金をだまし取ったハッカーに復讐する為にハッカーになったもの。

友人に勧められたもの。

CBSNの秩序を守りたいもの。

女の子にもてる為にプログラミングを学んでいたらいつの間にかハッカーとなっていたもの。

それらを聞くたび、星野ちゃんは複雑な表情を浮かべていた。

 

蒼「ハッカーと言っても色んな奴らが居るだろ?日本人はこういう民族って決めつけれないのと一緒だよ。」

 

美奈「・・・はい。」

 

ちょっと落ち込んでるな。

自分の時は、ハッカーのことすら記憶になくて、悪い印象もあんまり持ってなかったからな。

こういう悪い印象を持っていた人がもう一つの側面を見たとき、何を考えるか分からない。

どうするか、そう思ったその時。

 

?「だからよ~、お前ハッカーなんだからさ、出来るだろ~?」

 

抵抗するハッカー「ふざけんな!誰が他人に体を渡すんだよ!」

 

?「こうして丁寧に『お願い』してんのにその態度はなんだよ!」

 

岩で出来ている、首が二つの巨大な犬に喰われそうになっているハッカーと、見たことがない、髭をそり残した30代前半ぐらいの男が揉めている?いや、ハッカーの方が一方的に脅されてるのか。

 

美奈「!?ちょっと、何してるの!」

 

?「あ、何だテメエ。体くれんの?」

 

抵抗するハッカー「あ、アンダーズ!助けてくれ。コイツ、いきなり襲ってきて。」

 

蒼「あ、ああ!」

 

その時辰馬から通信が入る。

 

辰馬「蒼!唐沢の居場所が特定できた。」

 

蒼「すまん、辰馬。今それどころじゃ・・・。」

 

辰馬「お前の目の前だ。」

 

蒼「!?」

 

辰馬「お前の目の前に居る、そり残したような髭をつけた男、ソイツが唐沢だ。」

 

目を丸くして男の顔に目を向ける。

 

唐沢「おれさ、今体が無いんだよ。だから誰かに体譲ってもらわないといけないんだよなあ。ハッカーならだれがどこにログアウトするとか選べるんじゃない~?」

 

星野「体が無いからと言って人の身体を奪っていい理由には――!」

 

蒼「星野ちゃん、ソイツが唐沢だ!」

 

美奈「!え――。」

 

唐沢「な、バディポリスか!」

 

蒼「アンダーズだ!唐沢、お前の確保を言われてきている。」

 

唐沢「へっ、おいおいお~い確保っていうけど人質、こっち人質いますけど?」

 

抵抗するハッカー「ひっ。」

 

まずい、あのハッカーを逃がさないと。

 

唐沢「ああ、ハッカーってのはロクでもない集団だっけ?そいつ1人守る必要も無いか~。」

 

ん?星野ちゃんの方から、歯ぎしりの音が。

 

美奈「少し前なら、私もそう考えてしまったかもしれない。けど・・・。」

 

唐沢「ああ?」

 

美奈「その人も、バディポリスが守るべき人だと今なら自信を持って言えます!彼のアバターを解放しなさい!」

 

星野ちゃんが言い放つ。

 

唐沢「あっそ、じゃあこいつのアカウント壊すわ。オルゴレム!」

 

オルゴレム「グッヒャアアアア!!」

 

抵抗するハッカー「うわああああ!?」

 

犬のモンスターがハッカーを喰おうとする、そのとき。

 

?「よく言った、バディポリス!蒼くん、ルートを。」

 

蒼「!、了解!」

 

上から落ちてきた影が叫び、オルゴレムを一太刀の元に切り伏せる。

響いた声に応じ、隙をついて抵抗するハッカーの足元にルートを作る。

 

抵抗するハッカー「うひゃあああああ!?」

 

自分の横にハッカーが落ち、影の正体、巨大な剣を持ったハッカーがその横に着地する。

そのハッカーを見て、抵抗していたハッカーと自分は驚愕する。

 

?「すまない、君たちの依頼のことはコガラシさんから聞いていたんだが、試させてもらった。」

 

抵抗するハッカー「・・・な、何で。あなたがここに!?」

 

蒼「夜剣!?」

 

唐沢「何だテメエ!」

 

美奈「だ、誰?」

 

夜剣「小生の名前は蒼くんが言ったはずだよ。」

 

突然現れたハッカーはアカウント名、夜剣

CBSN内で最大のハッカーチーム、シャーロックのリーダーだ。




夜剣
年齢、15
性別、女
■ハッカーチーム、シャーロックのリーダー。アンダーズに仕事を頼むことがある。
■容姿はサイスル、ハカメモのユーゴを悠子よりにして、悠子より髪を伸ばした感じ。
■現実では・・・。
■一人称、BCSN内では小生。
■使用ワールド、レジェンドワールド

うーん、どうしてこんなにイケメンな女の子ができてしもうた・・・。
感想&活動報告お待ちしてるっす!


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電脳の剣聖

お待たせしましたっす!
今回はバディファイトあり!

あ、皆さんに伝えるべきこととして、前回出た夜剣っすけど、読みは(よつるぎ)っす。


ディープジュールの一角で自分は驚愕した。

自分の横に降り立ったのが、CBSN最大勢力シャーロックのリーダー。

夜剣その人だからだ。

 

蒼「何で、夜剣がここに。」

 

夜剣「コガラシさんがね、知り合いのハッカー達に注意喚起をしていたんだ。小生達のところにも来たよ。」

 

 

 

 

――50分前

 

又木「辰馬のところに依頼に行かせたんだが、盛谷が言うにはその銀行強盗は電脳内に入って、あっさりと体を捨てやがったんだ。」

 

夜剣「それで、何故こちらに?」

 

又木「分からねえか?あっさりと捨てるってことは、現実に戻る。つまり、体を手に入れる方法に当てがあるってことだ。・・・例えば、手近で脅しやすそうなハッカーを脅して、ソイツに誰かのログアウト先を奪わせる。つまり誰かの体に自分の精神データが入れるようにさせるとか、な。」

 

夜剣「なっ!?」

 

又木「ま、俺の勘だがよ。」

 

夜剣「あなたの勘は、当たるから恐ろしい・・・。タクソン、今の情報をシャーロック全員に通達だ!パトロールに行ってきます!」

 

タクソン「了解です!」

 

又木「おう、そんじゃな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

夜剣「それで、見回りをしていたら、君たちがジュールに降りてくるのが見えたというわけなんだ。」

 

蒼「な、なるほど?ということは・・・。」

 

夜剣「最初から見ていたよ。君がディープジュールの案内なんて、面白いことをしていたからね。」

 

蒼「星野ちゃんを見極めてたのか。」

 

夜剣「そうだよ、今言ったはずだけどね。」

 

美奈「見極めるって・・・。」

 

蒼「こいつのアカウントを見殺しにしてたら、星野ちゃんがあそこのワンちゃんみたいになってたってことだな。」

 

自分がオルゴレムを指さし、星野ちゃんは身震いする。

 

唐沢「は~、めんどくせえよキャスト、入魂の産土。」

 

砕かれていた土がオルゴレムの形をとる。

 

オルゴレム「グルルルル・・・。」

 

夜剣「さて、彼らは君たちの獲物だとは思うのだが、小生に譲ってもらえないか?」

 

夜剣が唐沢に、背負っていた剣を向ける。

相当腹が立っているんだろう。

星野ちゃんもそれに気づいたらしい。

 

蒼「分かった。初めて会った時の礼もまだだったしな。」

 

美奈「・・・分かりました、どっちにしろバディポリスはこの場所で唐沢を捕らえる訳にはいきませんし。」

 

夜剣「ありがとう・・・。」

 

夜剣はデッキケースを構える。

 

唐沢「獲物とか言ってんじゃねえよ。ファイトをこっちが素直に受けると思ってんの~?」

 

夜剣「CBSNではターゲットをロックオンしたうえでルミナイズすれば、バディファイトをはじめ、相手を逃がさないこともできる。」

 

唐沢「はっ?」

 

そう、この電脳の世界ではあまりに悪質にその機能を使わない限り、それが認められている。

電脳に入った犯罪者は、大体この機能のおかげで捕まっているのだ。

 

夜剣「誓いが、覚悟が、執念が、そして熱い高揚が、小生を動かし剣を握らせる。ルミナイズ、血濡れの剣聖!」

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

唐沢「ちっ、畜生に喰われて砂に潰されて、命乞いでもしてみるか~?ルミナイズ、土砂仕掛けの畜生!」

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

夜剣&唐沢「「オープン・ザ・フラッグ!!」」

 

唐沢「デンジャーワールド!」

 

唐沢

デンジャーワールド

双岩機兵 オルゴレム

 

夜剣「レジェンドワールド。」

レジェンドワールド

降魔王剣レヴァンティン

 

 

『先攻、夜剣。 第一ターン』

 

夜剣「チャージ&ドロー、装備 王剣の鞘スルトクロス」

手札5 ゲージ3

 

王剣の鞘スルトクロス

アイテム 攻撃力3000 打撃力1

 

唐沢「襤褸切れ?犬にでもちぎられたか。」

 

夜剣「スルトクロスを装備したとき、手札を1枚捨てデッキから小生のバディ「降魔王剣レヴァンティン」を手札に、更に捨てられたカード、アルヴィドルの能力でゲージを+1し1ドロー。」

手札5 ゲージ4

 

夜剣「装備変更、偽王剣ナーゲルリング・レプリカを装備しスルトクロスを手札に。」

 

偽王剣ナーゲルリング・レプリカ

アイテム 攻撃力1000 打撃力2

「装備変更」

 

美奈「これでスルトクロスの能力がまた使えるけど、あんなにアイテムをデッキに?ざっと見ただけでも3種類、全部が装備変更を持ってるわけじゃないし対抗装備も持ってないみたいだし・・・。」

 

夜剣「見ていれば分かる、ゲージ2払いバディ装備!降魔王剣レヴァンティン!」ライフ10➡11

手札4 ゲージ2

 

降魔王剣レヴァンティン「拝承しました、主。」

 

降魔王剣レヴァンティン

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

 

夜剣「レヴァンティンは、あるだけで何枚ものアイテムの装備を可能にするアイテムだ!」

 

唐沢「ふへっ!?」

 

美奈「なっ!じゃあナーゲルリングはドロップゾーンに置かれずに残るの!?」

 

夜剣「そう、ただし小生のアイテム装備には、追加でゲージ1が掛かる。ライフ1とゲージ1で装備、偽王剣ダインスレイブ・レプリカ!」ライフ11➡10

手札3 ゲージ1

 

偽王剣ダインスレイヴ・レプリカ

アイテム 攻撃力6000 打撃力1

 

―――アタックフェイズ

夜剣、装備

 

降魔王剣レヴァンティン

偽王剣ナーゲルリング・レプリカ

偽王剣ダインスレイヴ・レプリカ

 

 

夜剣「ファイターに攻撃する、ダインスレイヴ!」

 

唐沢「ギッ!」ライフ10➡9

 

夜剣「ダインスレイヴの”偽王吸血”でゲージ+1しライフ+2、更に《英雄》が3枚あることで1ドロー!」

ライフ10➡12

手札4 ゲージ2

 

夜剣「ターン終了。さあ、どこからでもかかってくるといい。」

 

 

『後攻、唐沢、第二ターン』

 

唐沢「幾ら手札増えてもライフ1減らしただけで余裕すぎない~?ドロー、チャージ&ドロー。」

手札7 ゲージ3

 

唐沢「早速バディコールのお時間だ、ソウル1枚入り、ゲージ2払ってライトに双岩機兵オルゴレムをバディコール!」ライフ9➡10

手札6 ゲージ1

 

双岩機兵オルゴレム

サイズ3 攻撃力10000 防御力1000 打撃力4 ソウル1

『貫通』『2回攻撃』『ソウルガード』

 

美奈「打撃力4の2回攻撃!?」

 

唐沢「それだけだと思ってんの?装備、土塊岩魔掌」

手札5 ゲージ1

 

土塊岩魔掌

アイテム 攻撃力7000 打撃力3

 

唐沢「レフトには弾けるゴレムをコールっと。」

手札4 ゲージ1

 

弾けるゴレム

サイズ0 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1

 

―――アタックフェイズ

 

唐沢「まずは、オルゴレムでファイターに攻撃ってことで~。」

 

オルゴレム「グルグヒャアア!」

 

夜剣「キャスト、血濡れの聖杯!オルゴレムの攻撃を無効化し、ドロップゾーンの《英雄》、アルヴィドルを手札に。」

手札4 ゲージ2

 

唐沢「ちょっとまずいね。オルゴレムは攻撃の終わりに破壊されてソウルガードで残るよ。更に土塊岩魔掌の能力で1ドローっと。」

手札5 ゲージ1

 

夜剣「ではキャスト、ゲージ2とライフ2を払い、大魔法ヴァイシュタッツ!君のアタックフェイズは終了だ。」

ライフ12➡10

手札3 ゲージ0

 

唐沢「へっ!?」

 

夜剣「ファイナルフェイズにやることは?」

 

唐沢「・・・ターン終了。」

 

 

『夜剣、第三ターン』

 

夜剣「ドロー、チャージ&ドロー、キャスト、英雄譚デッキから4枚をゲージに。」

手札3 ゲージ5

 

夜剣「装備、ゲージ1払いスルトクロス。手札のアルヴィドルを捨て、デッキから偽王剣カラドボルグ・レプリカを手札に加えゲージ1払い装備!アルヴィドルの能力でゲージ+1し1ドロー!」

手札2 ゲージ3

 

王剣の鞘スルトクロス

アイテム 攻撃力3000 打撃力1

 

偽王剣カラドボルグ・レプリカ

アイテム 攻撃力2000 打撃力2

 

夜剣「残りの手札、不滅王剣デュランダルとミュニアスの宝物庫―王剣の間-を装備!」ライフ10➡9

手札0 ゲージ0

 

不滅王剣デュランダル

アイテム 攻撃力7000 打撃力2

「装備変更」

 

ミュニアスの宝物庫―王剣の間-

アイテム 攻撃力0 打撃力0

 

美奈「?あれは。」

 

蒼「あのアイテム、舐めてると痛い目見るやつだよ。」

 

――アタックフェイズ

 

夜剣、装備

降魔王剣レヴァンティン

偽王剣ナーゲルリング・レプリカ

偽王剣ダインスレイヴ・レプリカ

王剣の鞘スルトクロス

偽王剣カラドボルグ・レプリカ

不滅王剣デュランダル

ミュニアスの宝物庫―王剣の間―

 

夜剣「まずは、ナーゲルリングでファイターに攻撃!能力でゲージ+1!」

手札0 ゲージ1

 

唐沢「キャスト、ストーンパージっと。攻撃無効のゲージ+1。」

手札4 ゲージ2

 

夜剣「今度はデュランダル!」

 

唐沢「ホイ、闘気四方陣で無効化。」

手札3 ゲージ2

 

夜剣「ダインスレイヴ!」

 

唐沢「ドローされるのは嫌だけど、1点なら通しとこ。グッ。」ライフ10➡9

 

夜剣「よし、ゲージ+1、ライフ+2、1ドロー!・・・君はこうすると思った。」ライフ9➡11

手札1 ゲージ2

 

唐沢「?」

 

夜剣「ナーゲルリングとデュランダルの、いま最も打撃力の高い攻撃を防いだ。ということは、相手に手札を増やさせないことよりも、ダメージを減らすことに重きを置く。そう思ったんだ。」

 

唐沢「はあ、それで?」

 

夜剣は手を、高々と空に向ける。

空無いけど。

 

夜剣「レヴァンティンのある能力の発動には、手札とゲージがそれぞれ1枚ずつ要る。もし君を倒せるだけのアイテムをデッキから持ってきたら、どうなる?」

 

唐沢「あ?・・・あー。・・・まずった。」

 

夜剣「降魔王剣・・・。」

 

  

 

夜剣「レヴァンティン。」

 

  

 

夜剣「逆天殺!」

 

  

 

夜剣「逆天殺とは、ファイト中一度だけ使える力、レヴァンティン!」

 

レヴァンティン「我が剣技ご照覧あれ、ゲージ1払い、手札1枚を捨て、デッキから5枚をドロップゾーンに置き、その中のアイテム3枚までをノーコストで装備します。」

手札0 ゲージ1

 

ドロップゾーン、置かれたカード

 

王剣エクスカリバー

偽王剣ナーゲルリング・レプリカ

偽王剣ナーゲルリング・レプリカ

マーリンの助言

ミュニアスの宝物庫―王剣の間―

 

夜剣「小生が装備するのは、王剣エクスカリバー、偽王剣ナーゲルリング・レプリカ、ミュニアスの宝物庫―王剣の間―の3枚!」

 

王剣エクスカリバー

アイテム 攻撃力10000 打撃力3

「2回攻撃」

 

偽王剣ナーゲルリング・レプリカ

アイテム 攻撃力1000 打撃力2

「装備変更」

 

ミュニアスの宝物庫―王剣の間-

アイテム 攻撃力0 打撃力0

 

唐沢「あ、これ大丈夫かも。」

 

夜剣「行くぞ、エクスカリバーでファイターに攻撃!」

 

唐沢「キャスト、裂帛闘壁。攻撃無効化~の。ライフ回復」ライフ10➡11

手札2 ゲージ2

 

夜剣「2回攻撃!」

 

唐沢「ガヒュッ!?」ライフ11➡8

 

夜剣「スルトクロスで攻撃!」

 

唐沢「いでっ!」ライフ8➡7

 

夜剣「カラドボルグ!」

 

唐沢「ギヒャイ!?・・・っと、これでレヴァンティンとナーゲルリングしかないよな?宝物庫は打撃力0だし」7➡5

 

夜剣「ゲージ1払い、宝物庫の能力発動。エクスカリバーをスタンド、これで再攻撃!」

手札0 ゲージ0

 

唐沢「ええー、これ以上手札使わなくていいと思ったのに、キャスト闘気四方陣で攻撃無効化!」

手札1 ゲージ2

 

夜剣「ナーゲルリング!ゲージ+1。」

手札0 ゲージ1

 

唐沢「ちょ、ちょ、鳳凰壁でダメージ2軽減!」

手札0 ゲージ2

 

夜剣「もう一枚の宝物庫でエクスカリバーをスタンド!はあ!」

 

唐沢「ぐばあ!?」ライフ5➡2

 

夜剣「これで終わりだ。レヴァンティン!」

 

レヴァンティン「痴れ者よ、散れ!」

 

唐沢「あ、は、あは。あああああああああ!!?」ライフ2➡0

 

『ゲームエンド、ウィナー。夜剣。』




諸事情で今回はここまでっす。
彼女に使わせるカード、レヴァンティンかアトラかで結構悩んだんすけど、結局レヴァ剣にしたっス。
あと、この小説、商品として出ているバディファイトのカードもすぐ使いだすっす。
次で今回の話はラスト、それではっス。


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ハッカーコネクション

毎度思うんすよ。
バディファイトよりストーリーに力入れすぎたかなって。


唐沢「がっ、だっっ、ぐべえ!?」

 

夜剣に斬り飛ばされた唐沢は3度体を打ち付ける。

夜剣は唐沢に剣を向ける。

 

夜剣「小生の勝ちだ、投降してもらおう。」

 

唐沢「・・・ッ、わ、分かったよ。分かったから剣・・・降ろしてくんねえ、かな?」

 

夜剣「・・・」

 

夜剣が剣を下したその時。

 

唐沢「あ、ありがと、・・・よ!」

 

唐沢は全力で逃げ始める。

 

美奈「あっ!待ちなさい!ヴァインスベルク!」

 

ヴァインスベルク「任せ・・・!」

 

星野ちゃんはバディモンスターを出すが。

 

唐沢「おっと~、バディポリスは、何だっけ~?」

 

ヴァインスベルク「くっ・・・。」

 

美奈「ウッ・・・、!そうだ。蒼さん、ルートを!」

 

蒼「いや、それはしない。」

 

美奈「何でですか!?」

 

蒼「それは・・・。邪魔になるからだよ。」

 

美奈「何のですか!?」

 

夜剣「さっきのはそういうことか。」

 

夜剣がレヴァンティンをしまい、こちらに来る。

 

美奈「え?さっきのって・・・。」

 

夜剣「此処に居たはずの誰かが居ないとは思わないか?」

 

美奈「?・・・、・・・あ。」

 

夜剣「それなら問題はないね。では小生はこれで失礼しよう。」

 

美奈「あ、ありがとうございました。」

 

夜剣「礼などいいさ。」

 

そう言って夜剣は去っていった。

 

美奈「・・・彼は、何者なんですか?」

 

蒼「?夜剣は女だけど。」

 

美奈「え、え?えええええええええええええええ!!?」

 

おおう、今日一番驚いたって顔だな。

 

 

 

 

 

 

 

唐沢「はあっ、はあっ、はあっ。くっそ~、体の痛みが鈍いから動けたけど、もう現実に帰れねえじゃないの~。」

 

唐沢は廃ビルのオブジェクトの柱にもたれ、悪態をつく。

幾ら痛みを感じようが、ログアウト先は恐らくバディポリスに見張られているはずなので強制ログアウトで現実に戻るわけには行かない。

アカウントを破壊されたり、余りにアバターが傷つくと安全のために強制ログアウトさせられるのだ。

 

唐沢「また手近なハッカー脅すしかねえよな・・・。」

 

唐沢はハッカーを探すために歩き始めようとしたその時。

 

唐沢「・・・ん?」

 

マップを確認したところ、辺りにたくさんのハッカーらしきアイコンがある。

それら全てが、まっすぐこっちに向かってくるのだ。

違法アバターハッキングデータ、レーダーハイドを使っている唐沢の居場所は本来分からないはずなのに。

 

意気の良いハッカー「見つけたぞ!」

 

唐沢「!?」

 

気さくなハッカー「こいつが例の、強盗犯か?」

 

抵抗するハッカー「間違いない!さっきは良くもやってくれたな!?」

 

唐沢「な、な・・・。」

 

辺りからハッカーが集まってくる。

しかも、全員が唐沢に敵意を向けている。

 

唐沢「何だよ、これ・・・。」

 

唐沢の表情から一切の余裕が消える。

 

抵抗するハッカー「アンダーズがお前に発信機タイプのマルウェアを仕掛けたんだよ!そのシグナルを発信してるやつが銀行強盗だって周りのハッカーに伝えろって言って俺を逃がしたんだ!」

 

コギャル系ハッカー「ていうかさ~、アンタそんだけ派手に動いてハッカーが何もしないとか思ったの~?」

 

ボーイッシュなハッカー「私らハッカーは、アンダーズやシャーロック以外は基本他のチームにはあまり干渉しない。バディファイトで勝負はするけど。」

 

?「けどさ。」

 

廃ビルの頂上からガレキを押しのけ、山井プラグが姿を現す。

 

プラグ「他のハッカーがやられそうになってんのを、黙っていられるほど、ハッカーは薄情でもないんだ。お互い持ちつ持たれつでやってるしな。」

 

唐沢「あ、あ、あああ・・・。」

 

プラグ「ゲームエンドだ、唐沢。少し痛いぜ?俺今機嫌悪いし。」

 

周囲のハッカー全員がバディコールを行う。

そして・・・。

 

唐沢「・・・・・・ああああああああああああああ!?」

 

 

 

 

 

 

 

現実に戻った自分たちは辰馬たちと合流した。

 

サツキ「任務完了だ。やったな、美奈ちゃん。」

 

美奈「いえ・・・。私は・・・。」

 

星野ちゃんは煮え切らない様子で口ごもる

 

美奈「・・・あの、サツキさん。」

 

サツキ「どうした?」

 

美奈「ハッカーのこと、どう思いますか?」

 

サツキ「どう、って?」

 

美奈「アンダーズを、ハッカー集団を紹介された時、抵抗はありませんでしたか?」

 

星野ちゃんの質問の意図を察したサツキは頬を掻く。

 

サツキ「抵抗か。最初はあったかもしれない。」

 

美奈「・・・。」

 

サツキ「けど、そんなのは杞憂だったと気づいたよ。」

 

美奈「え?」

 

サツキ「青いパーカーが証だって聞いてたから、店先でまじめに働いてた彼を見てすぐに彼もアンダーズだって気づいた。」

 

プラグのことだな。

 

サツキ「その仕事ぶりで、多分信用できる人たちだろうと思ったんだ。」

 

美奈「そうですか・・・。」

 

サツキ「それになにより、凛ちゃんと君かな?」

 

美奈「え、・・・あ。」

 

サツキ「彼女があんなに心を許すってことは相当いい人だったんだろうって思ったし、蒼と言ったかな。彼の君にハッカーを実際に見せるなんていう大胆な対応を見せられるとね・・・。」

 

ん?自分がどうした。

 

美奈「・・・。ふぅ。蒼さん!」

 

蒼「ん?どうした星野ちゃん。」

 

美奈「今回は、いい経験になりました。ありがとうございます。」

 

蒼「どういたしま「後!」ん?」

 

美奈「今度会うときは、下の名前でお願いします。」

 

蒼「あ、あー。了解?」

 

サツキ「ふふ。」

 

辰馬「くっくっく。」

 

美奈「っちょ、何ですかその気の抜けた返事。というか二人とも笑わないでください!」

 

サツキ「いやー、ごめんごめん。」

 

辰馬「くく、すまん。」

 

美奈「何々ですかーー!?」

 

星・・・美奈ちゃんの声が往来にこだましたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

――2日後

 

プラグ「お、おいこれ・・・マジか。」

 

花陽「す、すごいです・・・。」

 

凛「どうしたにゃ?二人とも。」

 

自分と辰馬が渡した紙を見て、プラグと凛の友達の小泉花陽が感嘆の声を漏らす。

 

プラグ「こ、これどこで手に入れたんだ!」

 

花陽「は、ハッキングですか!?ハッキングしたんですか!?」

 

蒼「いや、ハッキングはそんなに万能じゃないしそんな方法で手に入れないっての。」

 

辰馬「まあ、これを手に入れられる友人が居てな・・・。」

 

2人に渡した紙は、大人気アイドル、ツルギヒメの団体ライブチケットだ。

あのあと、花陽とプラグが店と電脳の両方で後始末までしてくれたと知り(プラグに至っては唐沢を体に戻すとこまでやっていた。)、もうジュース奢るのではすまないのではということになり辰馬と相談、使いたくないコネを使う羽目になったのだ。

チケットを手に入れてもらう代わりに様々な『お使い』をこなし、最後にバディファイトをしてようやく手に入れたのが早朝。

苦労はしたけれど、ありがとう。ニコッチさん!若干怒りマークが滲むけど!

 

蒼「これ、プラグ達で楽しんできなよ。」

 

辰馬「俺たちは少し寝・・・。」

 

自分と辰馬は疲れをリセットする為、寝床に向かおうとするが。

 

プラグ「いや、俺たちだけ楽しむわけには行かねえよ!」

 

花陽「そうです!幸い今日は定休日、チケットも5人まで入れます。」

 

凛「あ、凛も行っていいにゃ?」

 

花陽「当然!ライナちゃんも連れて行きたかったですが、珍しく学校に行って居ないですし、これでチケットは人数ちょうどです!」

 

・・・ジーザス。

 

辰馬「ちょっとまて、二人とも。」

 

蒼「そうだ、落ちつこ。」

 

プラグ「遠慮の必要はねえよ!お前らも一緒だ!」

 

自分はプラグに、辰馬は花陽に引っ張られる。

 

蒼&辰馬「ああああああああ・・・。」

 

2人して、情けない声が出たのだった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

ライブ会場は人、人、人でごった返している。。

ただ、熱気と圧力で押しつぶされそう、ということはなくどうやら上の団体専用席に座れるらしい。

 

凛「このチケット凄いにゃー。ほんとにこの二人、どこで手に入れたの。」

 

蒼「くあー。」

 

辰馬「んごおおおおお。」

 

プラグ「今気づいたけどさ、何でこの二人ボロボロなわけ?」

 

花陽「さ、さあ?」

 

ステージの方から凄まじい歓声が聞こえだし、それが少し自分の目を覚ます。

 

花陽「あ、始まるよ。」

 

プラグ「イェーイ!待ってましたー!」

 

 

 

 

 

 

 

蒼(歓声が聞こえる。)

 

それに混じって何か、響きわたるような声が聞こえる。

マイクで広がってる・・・。

この声、歌をどっかで。

どこかで聞いたような。

・・・確か、電脳の中で。

そうだ、この声。

 

 

 

 

 

 

ツルギヒメ「~~♪~♪」

 

プラグ「ツルギヒメ!ツルギヒメ!」

 

花陽「わああああああ!感激で~~す!」

 

凛「二人のテンションがすごすぎるにゃ・・・。ん?蒼、起きたかにゃ?」

 

蒼がむくりと起きて口を開いたかと思ったら。

凛にしか聞こえないぐらいの声で。

というか横の2人の声で聞こえにくいけど。

 

蒼「・・・ヨ・・・ギ?・・・くかー。」

 

といってまた寝ちゃったにゃ。

 

何を言ったかは気になったけど、多分ただの寝言だよね?

とりあえずこのライブを最後まで楽しむことにしたにゃ。




今回はここまでっす。
ライナの通う学校での話、「DDDオジサン」を考えてるんすけど、早く出したいな。
なのにちょっとした過去話が遅らせる・・・。


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初めてお前と会った頃

突然の過去編っす。
今回、夜剣と蒼の話を出すっす。


夢の中だって気が付いたのは後のことだけれど、大体夢ってそんな感じだろう。

やけにリアルな夢だったって思う。

というか、倉橋を捕まえてすぐの頃の出来事だったけれど。

このとき、確か。

 

 

 

 

 

 

 

 

?「・・・お、あお、蒼!聞いてんのか?」

 

プラグが耳元で叫んでいる。

 

蒼「あー、ごめん。ボーっとしてた。」

 

プラグ「ったく。お前が来て初めての大きな仕事なんだからな?」

 

辰馬「なら、改めて説明しておこう。今回の仕事は、CBSNに現れた野良バディモンスターの保護だ。」

 

蒼「捨てられたのか?」

 

辰馬「いや違う。たくさんのファイターとモンスターが闘っているCBSN内では、蓄積されたデータが電脳生命という形で現れる場合がある。」

 

ライナ「そういうのモンスターがたまーにいて、捕まえてくれ。研究したいっていう電脳生命体研究者ってアカウント名の人が依頼するの。」

 

辰馬「お前の使っている。ウイルスパイダーとかもその捕獲したモンスターがカード化して送られてきていたものだ。」

 

蒼「え、あれ?そうだったのか。」

 

プラグ「ま、お前にとって役立つカードが得れるかもしれないわけだな。ただ、依頼自体はちょーシンプルだけど、何故かマップに映らないからどこに居るか分からない。当然IDが無いから位置情報もハッキングでハイ発見ってことができねえんだ。」

 

蒼「なるほど、ということは。」

 

ライナ「そういうこと。頑張ってね?」

 

ライナだけは現実でサポートらしい。

人数が増えただけでいつも通りだな。

 

辰馬「いつも通りだって顔だな。」

 

蒼「ん?違ったか。」

 

プラグ「いんや。変に硬くなられるよりいいと思うってことだ、よな?」

 

辰馬「そういうことだ。それでは、ログインだ。」

 

各自が配置につき、ダイブ用の機器を頭につける。

意識が電脳に潜っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼「さてと、ファイターが居ないモンスターだったよな・・・。」

 

少し歩きだす。

ディープジュールの一層、Lv1はジュールで最も狭いと聞くが、それでも随分広いと感じる。

少し高いところにハッカーを見つけた。

 

蒼「なあ、そこの人~。野良バディモンスターのこと知らないかー!?」

 

気さくなハッカー「ん?お前だれー!」

 

蒼「最近アンダーズに入った、蒼って言うんだー!」

 

気さくなハッカー「え?!アンダーズって。」

 

ハッカーが下に降りてきた。

 

気さくなハッカー「んー?確かにそのイカした蒼色はアンダーズのパーカーだけど・・・。」

 

蒼「うん、もう言いたいこと分かった。モブ顔って言いたいんだろ。」

 

気さくなハッカー「あ?あー、・・・バレちった?」

 

蒼「バレバレだ。」

 

気さくなハッカー「わるいわるい。ま、わざわざアンダーズの名前使ってもメリット特にないし信じるよ。」

 

そう言ってハッカーはマップを開き、一点を示す。

 

気さくなハッカー「ここ、この層のここらへんで変な生物を見たぞ。」

 

蒼「ほうほう、サンキュー、参考になったよ。」

 

気さくなハッカー「おう!それじゃまたな。」

 

 

 

 

 

 

 

気さくなハッカーから聞いていた場所に向かったが、モンスターの影すらない。

そりゃそうだ。ずっと同じ場所に居るわけがないよな。

一旦辰馬達に連絡しようか。

そう思ったその時。

 

蒼「ん?歌か・・・。」

 

どこからか歌が聞こえる。

上の方か?

 

?「♪~~♪~。」

 

蒼「その歌、好きなのか?」

 

?「!な、何者だ!?」

 

慌てた声で上から、白いロングヘア―の、中性的な顔立ちのアバターが・・・・・・女性?男性?

多分声の高さから女性だろうが、警戒心を持たれてるのは分かる。

だってこんなに鋭そうな剣向けてくるんだもん。

 

蒼「自分は蒼だ。この辺りに居たっていうモンスターを保護っていうか捕獲に。」

 

?「・・・証拠は。」

 

いやいや、いきなり証拠って言われても。

・・・あ。

 

蒼「辰馬に、今ジュールの3層に居るはずなんだけどアンダーズのリーダーで、そいつと話せばって、アンダーズっていうのは・・・。」

 

?「いや、知っている。時々仕事を頼むからね。」

 

少女?は半分警戒を解いて、剣を下した。

 

蒼「あ、それなら・・・。」

 

?「だが、一つ。小生が歌を歌っていたことは秘密にしてもらいたい。」

 

蒼「ん?何で。」

 

?「いいから止めて。」

 

強い語気で押し切られた。

ん?今の喋り方、こっちが素だろうか。

 

蒼「それで、そのモンスターのことなんだけど。」

 

?「それは、多分このカードのことではないか?」

 

少女が見せたカードは、見慣れたサイバーワールドのフレーム。

成長電子生命グレートバイトドラゴン

間違いない、・・・多分、恐らく。

 

蒼「えーっと、多分合ってると、思う。」

 

?「何だその煮え切らない回答は。・・・さっき小生が倒した野良バディモンスターはこのモンスターだ。このカード、渡してもいい。」

 

蒼「え、いいのか?」

 

?「別にいい、ただし、小生とバディファイトをすればの話だ。」

 

蒼「はい?」

 

?「君の姿を見れば、彼らの関係者だということは分かる。だが、それと君本人を信用できるかは別問題だ。」

 

あ、あーなるほど。

 

蒼「あー、そういうことね。完全に理解した。」

 

?「・・・それは理解していない人のセリフだ。」

 

蒼「要はファイトで、自分の人柄をはかりたいと。」

 

?「理解してくれていたようで何よりだ。」

 

蒼「あ、ファイトの前に、教えてくれよ。君の名前聞いていいか?」

 

夜剣「小生は夜剣。流しのバディファイターと思ってくれ。」

 

ああ、そうだ。

これが自分と夜剣のファーストコンタクトだ。

ちょっと記憶が曖昧だけど、たしかそうだったと思う。




ヤギリさん。
やっぱ名前の一部しか使えなかったっす・・・。
デジモンそのものは出せねえや。


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蒼の歌

今回、夜剣と蒼のファイトっす。
今回の話で完全に皆さん夜剣の立ち位置に気づくと思うっす・・・。


夜剣「誓いが、覚悟が、執念が、そして熱い高揚が、小生を動かし剣を握らせる。ルミナイズ、血濡れの剣聖!」

 

蒼「電脳世界を飛び回り、縦横無尽に流れてく!ルミナイズ、コネクトサイバーバウンサー!」

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

夜剣&蒼「「オープン・ザ・フラッグ!!」」

 

蒼「サイバーワールド!」

 

サイバーワールド

サイバープロトバディ サイズ1

 

夜剣「レジェンドワールド」

 

夜剣

レジェンドワールド

降魔王剣レヴァンティン

 

夜剣「ほう、それは初めて見るフラッグだ。」

 

蒼「そっちのバディ、剣なのか。」

 

夜剣「バディに出来るアイテムは珍しいかい?」

 

蒼「すごく。」

 

夜剣「はは、素直でよろしい。」

 

『先攻、夜剣。 第一ターン』

 

夜剣「チャージ&ドロー、おやこれは、キャスト剣聖神話、手札の偽王剣カラドボルグ・レプリカを捨てて2ドロー。」

手札6➡4➡6 ゲージ2➡3

 

夜剣「そして、ライフ1払い、偽王剣ダインスレイヴ・レプリカ」ライフ10➡9

手札6➡5

 

偽王剣ダインスレイヴ・レプリカ

アイテム 攻撃力6000 打撃力1

 

夜剣「そしてゲージ2払いバディ装備、降魔王剣レヴァンティン!」ライフ9➡10

手札5➡4 ゲージ1

 

レヴァンティン「待っていました。主!」

 

降魔王剣レヴァンティン

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

 

蒼「ん?あれ。アイテムって2枚装備できたっけ?」

 

夜剣「レヴァンティンはアイテムを何枚でも装備可能だ。ただし、モンスターがコール出来ないうえ、アイテムの装備コストで払うゲージが+1される。」

 

蒼「あ、なるほど。」

 

――アタックフェイズ

夜剣、装備

 

降魔王剣レヴァンティン

偽王剣ダインスレイヴ・レプリカ

 

夜剣「それでは、レヴァンティンを喰らってもらおうか!」

 

蒼「ぐぎぃ!?いっだああ!」ライフ10→8

 

夜剣「小生はこれでターン終了だ。」

 

『後攻、蒼。 第二ターン』

 

自分のデッキはライナに無理言って破壊耐性よりサイバールートによる対抗を増やしてもらったんだ。

 

蒼「自分のターン、ドロー、チャージ&ドローっと。」

手札6➡7 ゲージ2➡3

 

蒼「電脳生命ウイルスパイダーをレフトにコール!プロトバディの能力で一度だけ1ドロー。」

手札7➡6➡7 ゲージ3

 

電脳生命ウイルスパイダー

サイズ1 攻撃力3000 防御力2000 打撃力1

 

夜剣「バディゾーンのカードの能力か。」

 

蒼「ご名答。んで、ウイルスパイダーの”サイバールート”で手札とデッキトップをゲージに追加して、1ドロー!」

手札7➡6➡7 ゲージ5

 

蒼「装備、ゲージ1払い電脳靴サイバーグリーブ!」

手札7➡6 ゲージ5➡4

 

電脳靴サイバーグリーブ

アイテム 攻撃力0 防御力4000 打撃力0

 

蒼「ゲージ1払いセンターにコール、ウイルス知能バウンワーム!レフトにコール、ウイルス知能バグドラン!」

手札6➡4 ゲージ4➡3

 

ウイルス知能バウンワーム

サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1

 

ウイルス知能バグドラン

サイズ2 攻撃力6000 防御力1000 打撃力2

 

――アタックフェイズ

 

蒼「まずは、バグドランでファイターに攻撃だ!」

 

バグドラン「バグなめんじゃねーぞ、コラァ!」

 

夜剣「くっ。」ライフ10➡8

 

蒼「お次は、ウイルスパイダーだ。」

 

夜剣「受けよう。」ライフ8➡7

 

蒼「バウンワーム!」

 

夜剣「・・・これで終わりか。」ライフ7➡6

 

蒼「いや、キャスト!ゲージ1とライフ1払ってバグアタック!場の《ウイルス》2体、バグドランとバウンワームをスタンド!」ライフ8➡7

手札4➡3 ゲージ3➡2

 

バグドラン スタンド

バウンワーム スタンド

 

夜剣「なるほど打撃力が低いから連撃しようということか。」

 

蒼「そういうこと、バグドランで攻撃!」

 

夜剣「うっ。」ライフ6➡4

 

蒼「バウンワームで攻撃!」

 

夜剣「・・・それでもライフは0にならないよ。」ライフ4➡3

 

蒼「ここで、グリーブの”サイバールート”場のモンスター1体、ウイルスパイダーをデッキの下に戻し手札1枚をドロップゾーンに置き、デッキから手札に必殺技、ハッキング サイバールート乱舞!!を手札に加える!」

手札3➡2➡3 ゲージ2

 

夜剣「必殺技か・・・。」

 

蒼「更に、バグドランの”サイバールート”でコイツを破壊する代わりに相手の場のアイテム、降魔王剣レヴァンティンを破壊だ!」

 

バグドラン破壊

 

夜剣「何をする気か知らないが、レヴァンティンは能力で破壊されないよ。」

 

蒼「げ、そうなの?ま、いいか。」

 

『ファイナルフェイズ』

 

夜剣「そう来たか。」

 

蒼「キャスト、ハッキング サイバールート乱舞!!ゲージ1払い、発動したサイバールートの能力の数だけ相手にダメージを与える!」

手札3➡2 ゲージ2➡1

 

三人に分身した自分が夜剣に襲い掛かる!はずが・・・。

 

夜剣「だからサイバールートの能力を何度も発動したのか・・・。しかし、キャスト知将の閃き、場のダインスレイヴをドロップゾーンに置きライフを+4する。」ライフ3➡7

 

蒼「はっ!?」

 

夜剣「ぐ、が、ぐほっ!?・・・どうかな?使えるサイバールートとサイバールート乱舞はまだあるか。」ライフ7➡4

 

蒼「・・・無い。あったとしてもサイバールート乱舞はターン中1度しか使えない・・・。ターン終了。」

 

『夜剣、第三ターン』

 

夜剣「では、遠慮なく行こう!ドロー、チャージ&ドロー!」

手札4➡5 ゲージ1➡2 

 

夜剣「見せてあげよう。小生の本気を!」

 

蒼「本気!?」

 

夜剣は手でメ、木と字を書く。

 

夜剣「降魔王剣・・・。」

 

  

 

夜剣「レヴァンティン。」

 

  

 

夜剣「逆天殺!」

 

  

 

両手を大きく広げ、宣言する。

 

夜剣「逆天殺とは、ファイト中一度だけ使える力、レヴァンティン!」

 

レヴァンティン「我が剣技ご照覧あれ、ゲージ1払い、手札1枚を捨て、デッキから5枚をドロップゾーンに置き、その中のアイテム3枚までをノーコストで装備します。」

手札5➡4 ゲージ2➡1

 

ドロップゾーン、置かれたカード

 

王剣エクスカリバー

不滅王剣デュランダル

偽王剣ナーゲルリング・レプリカ

大魔法ヴァイシュタッツ

精霊王剣タンキエム

 

夜剣「小生が装備するのは、王剣エクスカリバー、不滅王剣デュランダル、精霊王剣タンキエムの3枚!」

 

蒼「うわ~。としか言いようが無いな・・・。」

 

王剣エクスカリバー

アイテム 攻撃力10000 打撃力3

「2回攻撃」

 

不滅王剣デュランダル

アイテム 攻撃力7000 打撃力2

「装備変更」

 

《精霊王剣 タンキエム》

 アイテム

 攻撃力8000/打撃力2

 

夜剣「キャスト、英雄譚。ゲージを+4。」

手札4➡3 ゲージ1➡5

 

――アタックフェイズ

夜剣、装備

 

降魔王剣レヴァンティン

王剣エクスカリバー

不滅王剣デュランダル

精霊王剣タンキエム

 

夜剣「では、デュランダルでバウンワームを斬らせてもらおう!」

 

蒼「そいつを待ってた!バウンワームの”サイバールート”でバウンワームを破壊し、お前のレヴァンティンを手札に!」

 

バウンワーム破壊。

レヴァンティン、手札

 

夜剣「何!?」

手札3➡4 ゲージ5

 

これでドロップゾーンに他の武器も送られ。

 

夜剣「ならば、ここで、精霊王剣」

 

  

 

夜剣「タンキエム。」

 

  

 

夜剣「逆天!」

 

蒼「はあ!?」

 

夜剣「逆天は逆天殺と同じようにファイト中一度だけ使える。この逆天は場に3枚以上の《英雄》があれば使える。押し出しの前に使わせてもらう!ライフ2を払い、ドロップゾーンの「王剣」と名のついたアイテム3枚を手札に加える。」ライフ4➡2

手札4➡7 ゲージ5

 

加えたカード

偽王剣ダインスレイヴ・レプリカ

偽王剣カラドボルグ・レプリカ

ミュニアスの宝物庫―王剣の間―

 

夜剣「そして、エクスカリバーとデュランダルはドロップゾーンに送られる・・・。」

 

蒼「手札は増えたけれど、こっちはライフ7だし、どうする気だよ?」

 

夜剣「それはこの攻撃を喰らってみてからだよ!タンキエム!」

 

蒼「ぐばっ!?」ライフ7➡5

 

夜剣「そして、ゲージ1払い、手札の王剣を捨てることで“湖の黎明”を発動。タンキエムは再攻撃できる!」

手札7➡6 ゲージ5➡4

 

蒼「な、ぶぃ!?」ライフ5➡3

 

夜剣「“湖の黎明”!はっ!」

手札6➡5 ゲージ4➡3

 

蒼「ぐげぇ!」ライフ3➡1

 

夜剣「終わりだ!“湖の黎明”!」

手札5➡4 ゲージ3➡2

蒼「ぐはあ!?」ライフ1➡0

 

『ゲームエンド、ウィナー。夜剣。』

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼「あー、負けた。」

 

夜剣「良い手だったよ。打撃力が少ない代わりに、サイバールート乱舞のダメージを高める為にサイバールートを連発するデッキとは。」

 

蒼「ああ、ただ、色々カードが足りなくて、軸になるカードも決まってないんだよな。」

 

夜剣「それで属性がバラバラだったのか。」

 

蒼「そゆこと。」

 

夜剣「では、このカードを役立ててくれ。」

 

このカード?あ、忘れてた。

成長電子生命グレートバイトドラゴン

 

夜剣「このカードはなかなか強力だ、とおもう。」

 

蒼「確かにこの能力は、強い、と思う。」

 

・・・アバウトな言い方しかできない。

 

蒼「とにかくありがとな。」

 

夜剣「ああ、今度君の話を聞かせて欲しい。君に興味が出た。」

 

そう言って、夜剣が去っていく。

 

・・・この30分後。シャーロックのことと夜剣の正体を辰馬に聞いたんだ。

あと、渡されたカードはちゃんと依頼人に送った。

その後も夜剣と時々、仕事で会った時に話をするように、な、って・・・。

 

意識が・・・。

 

 

 

 

 

 

蒼「・・・っふが?」

 

プラグ「あ、起きたか。」

 

凛「もう2曲終わっちゃったにゃ。」

 

花陽「辰馬さんも起きてください!次の曲がラストなんですよ!」

 

3人の声を聞き、たくさんの人を前に歌っている少女を見て気づいた。

 

蒼「ああ、あれはそういうことだったんだな。」

 

プラグ「ん?何の話。」

 

蒼「いや、ちょっとな。」

 

あれが、今現実に居るお前なんだな。

どっちも。

 

ツルギヒメ「次の曲がラストだよ!皆楽しんで聴いて行ってもらえると、わたくしも嬉しいよ!」

 

プラグ&花陽「楽しんでまああああす!!」

 

ツルギヒメ「最後の曲は初披露の曲だよ!・・・聞いてください、『蒼』。」

 

蒼「ん?」

 

この曲名・・・。

 

凛「?これって。」

 

プラグ「いや、偶然じゃね?」

 

ああ、気づいた。

自分の話。そのまま歌になってる。

 

ツルギヒメ「~♪~~~♪~♪」

 

この曲は聞いておこう。

一言一句。聞き逃さないようにしよう。

 

花陽「でも、歌詞が・・・。」

 

蒼「ふふっ。」

 

プラグ「おい、蒼。お前まさか・・・。」

 

蒼「さて、何のことかな?」

 

プラグ「おい、ツルギヒメと知り合いなのか!?答えてくれ、紹介してえええ!!?」

 

プラグの懇願は笑って流した。




はい、今回は雪咲さんに提供していただいたオリカを使ってみたっす。(若干修正)
能力は下に書いてる通りっす。

それから、次回の予告としては、前回言ってたトリプルディーおじさんを出そうかなっと。
トリプルディーおじさんは別の作品から許諾を頂いて出すつもりのキャラなんすけど、次回ギャグ回になる(かも)っす!

後、余談なんすけど蒼のデッキも強化しないといけないし、そろそろ誰か活動報告にプリーズっす・・・。
ちなみに、能力の例として、ウイルスは相手を害するサイバールート。
電脳生命は自分や仲間をコールしたり、場を整えるサイバールートっす。

電脳靴サイバーグリーブ
サイバーワールド
属性、サイバールーター
アイテム 攻撃力0 防御力4000 打撃力0
装備コスト、ゲージ1払う
■「対抗」”サイバールート”君の場の《サイバールーター》かモンスター1枚を君のデッキの下に置く。置いたら、君のデッキから《サイバールーター》の必殺技を1枚手札に加える。「電脳靴サイバーグリーブ」の”サイバールート”は一ターンに1度だけ使える。
■君の必殺技で、相手のライフが0になった場合、相手のカードで、相手のライフは変更されない。(復活できない)

ウイルス知能バウンワーム
サイバーワールド
属性、ウイルス
サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1
コールコスト、ゲージ1払う。
■「対抗」”サイバールート”君の場のこのカードを破壊してよい。そうしたら相手の場のカード1枚を相手の手札に戻す。「ウイルス知能バウンワーム」の”サイバールート”は一ターンに一度だけ使える。


ウイルス知能バグドラン
サイバーワールド
属性、ウイルス
サイズ2 攻撃力6000 防御力1000 打撃力2
■「対抗」”サイバールート”君の場のこのカードを破壊してよい。そうしたら相手の場のモンスターかアイテム1枚を破壊する。

バグアタック
サイバーワールド
属性、ウイルス
魔法
使用コスト、ゲージ1払い、ライフ1払う。
■このターン中、君が「サイバールート」と名のついた能力を使用しているなら使える。
■「対抗」君の場の《ウイルス》2枚までを選び、スタンドする。

精霊王剣 タンキエム
レジェンドW 
属性、英雄 武器
アイテム 攻撃力8000 打撃力2
装備コスト、ドロップゾーンの名前に「王剣」を含むカード3枚をデッキの下に戻し、ゲージ2を払う。
■“湖の黎明”【対抗】君のアタックフェイズ時、ゲージ1を払い君の手札にある、名前に「王剣」を含むアイテム1枚を捨ててもよい。そうしたら、このカードをスタンドする!
■〈逆天〉(君の場に《英雄》のカードが3枚以上ある時、ライフ2を払う)君のドロップゾーンの「王剣」と名のついたアイテム3枚までを手札に加えるか、1枚を装備コストを払わずに装備する!


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アンダーズ、小学校に全員集合!

さて、トリプルディーおじさんの話始まるっす。
バディファイトは、ちょおッとお預けっす。
・・・これバディの小説のはず・・・。


蒼&プラグ「トリプルディーおじさん?」

 

時刻は朝8時。

ライナが週に2日登校する日なのだが、

ライナが店を出て1分後、辰馬の口から出た言葉を自分とプラグは反芻していた。

 

辰馬「ああ、トリプルディーおじさんだ。」

 

プラグ「イヤイヤ、突然なんの話だよ?」

 

蒼「そうだぞ?いきなり知らない固有名詞を言われても、頭の中で変なおじさんしか浮かばないっての。しかも、ライナが学校行ったのを見計らって・・・なんで。」

 

自分たちの反応に辰馬は頭を掻き、少し思案した後、椅子に座った。

 

辰馬「実は、ライナが通う学校は絆ヶ丘学園って言うんだが・・・、昨日そこに出た不審者の名前なんだ。」

 

誰かがつけたあだ名なのだろうが、不名誉極まりない名前だ。

 

プラグ「えーっと、そのトリプルディー、おじさん?どんな奴なのさ?」

 

辰馬「聞いた話では、幼女にバディファイトを仕掛け、負けたら誘拐し緊縛・・・その友達を緊縛した写真でおびき寄せ、同じことを繰り返すという不審者だそうだ。」

 

蒼&プラグ「それガチの変態じゃねえか!?」

 

プラグ「え、ソレをどうすんの!捕まえろっての?」

 

辰馬「いや、そういうわけじゃない。一応学園から依頼が来たんだ。そいつに関する情報を、壊されていた監視カメラからサルベージしてくれってな。だが・・・。」

 

蒼「用意周到だなその変態。・・・どうした?」

 

辰馬「不審者トリプルディーおじさんが出没した学校が自分の通っているところだとライナにばれるのが時間の問題なんだ。もしそれを知ったらライナはそれを理由に学校に行く日数をさらに減らすのではないかと思っている!」

 

蒼&プラグ「!」

 

その言葉に、自分たちは重要なことに気づいた。

ライナがこれ以上出席日数を減らしたら・・・。

 

プラグ「ちょっと待て、いくらお嬢が天才でも進学校なんだろ!?」

 

蒼「ライナの成績が下がる可能性は、確かに潰しておかないと。」

 

辰馬「ということだ。このままでは不味いんだ。トリプルディーおじさんが居ないという確実な安心を届けなければならない。」

 

蒼「了解!」

 

プラグ「それなら俺と蒼でサルベージだな。辰馬はその後のおじさん出現地域を洗ってくれ。」

 

辰馬「ああ。必ず、トリプルディーおじさんを殲滅する!」

 

・・・だめだ、辰馬の思考回路がヤバい方向に

時々こんな感じで暴走するんだ。

 

プラグ「いやいや、待ってくださいお願いします!何で殲滅!?確保か痛めつけるで良いだろ!?」

 

辰馬「何を言ってる!ライナの出席日数と変態の命。どっちが大事なんだ!?」

 

プラグ「え、えーっと。・・・いの、命は粗末にするもんじゃありません!?」

 

辰馬「ふざけるな!トリプルディーおじさんの守備範囲は幼女なんだぞ!ライナも例外じゃない。これは見せしめだ、二度とそんな不届きを働かないようにする!殲滅がダメなら指を詰めさせる!」

 

プラグ「そのハチキューサン的発想やめろよ!とにかく、殲滅禁止!指詰め禁止!特にお前のバディの砲撃が絶対禁止!」

 

そういえば辰馬のバディを見たことがない。

そんなどうでもいいことを考えてしまった。

 

プラグ「とにかく、変なことするなよ!?」

 

辰馬「分かっている・・・!」

 

辰馬の歯がギシリと鳴り、腕がミキリッと音を立てる。

顔の方にはくっきりと額に青筋が浮かび、眼光は鋭く光っている。

絶対分かってない・・・!

 

プラグ「イヤイヤ、その顔で言われても説得力0どころかマイナスだっての!良いか、お前は情報を集めるだけ!お前がバディコールしたらマタギさんが飛んでくるって!」

 

怒りが満ちて若干漏れている顔から怒りが抜けるのにしばらくかかったが。

 

辰馬「・・・・・・、・・・・・・。分かった。」

 

沈静化した。分かってくれたらしい。

 

プラグ「宜しい。そんじゃ、行くか。絆ヶ丘学園だったよな?」

 

辰馬「・・・ああ。」

 

プラグが歩いていく。

・・・辰馬が緊急停止した機械のようだ。

 

蒼「大丈夫か?」

 

辰馬「大丈夫だ。」

 

蒼「なら行こうぜ。」

 

自分もプラグを追って歩き出す。

しかし、この時自分は気づくべきことに気づけなかった。

辰馬の目に、竜のごとき光が宿っていたことに。

腰のコアデッキケースを強く握りしめていたことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

――絆ヶ丘学園

 

小田川「初めまして、アンダーズの皆さん。今、教頭や校長などが会議中でして私、小田川拓郎が対応させていただきます。」

 

若く見えるが小太りの先生が出迎えてくれた。

 

プラグ「はい、それで依頼内容は監視カメラの情報サルベージでよろしいでしょうか?」

 

プラグがいつもとは別種の笑顔で絆ヶ丘学園の教師と話している。

これが営業スマイルか・・・。

 

小田川「それなんですが、件のトリプルディーおじさんに関する情報が出来るだけ多く欲しいので、生徒たちにも聞いてくださいませんか?実際に会ってなくてもウチの生徒、千歳百花ちゃんを誘拐するところを見ている生徒が居ると思うんです。」

 

辰馬「そちらで聞き込みできないのか?」

 

小田川「先生が生徒たちにトリプルディーおじさんについて教えると混乱を招くというので、ストップがかかっているんです。私達が教壇で言うよりも、それについて調べてる人から確定でない情報として聞いた方が生徒たちも不安がらないと。」

 

プラグ「なるほど、拝承しました!」

 

蒼「じゃあ、監視カメラってどこにありますか。」

 

小田川「こちらです。」

 

辰馬「じゃあ俺は子供たちに聞き込みをしてくる。」

 

蒼「まかせたぞー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

小田川「では、これ全部お願いします。」

 

プラグ「え、え?あー、はい、かしこまりました!」

 

若干ひきつったスマイルを修復したプラグが、小田川さんが部屋を出た後、目の前の監視カメラを見る。

想像以上に多かった・・・。

25個もあるとか、この学園警備が厳しくないか?

 

蒼「この監視カメラ全部、おじさんに壊されたのか?」

 

プラグ「らしいな。あー、一旦辰馬も呼び止めときゃよかった。」

 

蒼「言っても仕方ないし、始めるか・・・。」

 

プラグ「そうだな・・・。」

 

カメラから壊される1時間ほど前の情報を抜き出しそれを早送りにして流しで見ていく。

一つにつき、大体15分。分担しても最短4時間半はかかるだろうな。

地獄が始まる、はずだった。

 

 

 

 

 

 

プラグ「おい、これ見てみろよ、バディファイトしながら告白してるぞ!あ、フラれた。」

 

蒼「こっちは、マッチョが小学生追いかけてるぞ!?持ってるのは・・・、入部届か?振り切ったっぽいな。」

 

プラグ「この子、メチャクチャアクロバティックじゃん!?突然テンション跳ね上がったみたいだけど大丈夫か?」

 

この学園、監視カメラの内容が面白すぎるのだ!流しで4倍速のはずが倍速に落として確認する羽目になった。

なんと恐ろしい罠だ。

これがトリプルディーおじさんの策略か!?

 

蒼「ん、ライナ?」

 

プラグ「え、お嬢!?」

 

自分が見たカメラの中にライナが映っている。

入った建物の中にも監視カメラが確認できる。

 

蒼「プラグ・・・。」

 

プラグ「分かってる、これは。」

 

もう調査そっちのけでライナが映ってるやつを選別し、上映会を開催することにした。

 

蒼&プラグ「ライナ(お嬢)の、思春期の記録大公開!!」

 

ライナ「させるわけないでしょ!」

 

辰馬「誰がさせるか!」

 

突如ライナと辰馬の蹴りが自分たちに襲い掛かる。

 

蒼&プラグ「ぐべえ!?」

 

プラグ「な、なんで、辰馬とお嬢が・・・。」

 

ライナ「お兄ちゃんが聞き込みしてるのを見つけたの。それで、トリプルディーおじさん?の話を聞き出したの。」

 

蒼「え、じゃあ。学校は・・・。」

 

ライナ「私、そんなに信用無いの?一応行くって。」

 

プラグ「じゃあ、俺たちの苦労って、何だったの・・・。」

 

自分とプラグは落胆して肩を落とす。

って、ん?

カメラが壊れる直前に・・・。

 

辰馬「映像を見て遊んでただけだろう。」

 

プラグ「そうだけどよ、事前に聞いてた片側だけ丸眼鏡付けた執事服の奴なんて映ってないぞ。ほんとにその被害者の子が言ったんだよな?」

 

ライナ「もうちょっと探してみなよ。案外映ってるかもよ?」

 

蒼「・・・・・・もしかしてコイツか?」

 

辰馬「何!?」

 

ライナ「居たの!?」

 

プラグ「ちょ、どこどこ!?」

 

発見報告ノータイムで、3人が一気にのしかかってくる。

 

蒼「重い重い!全員自分の上から退去しろ!?」

 

って聞いてないし。

 

辰馬「間違いない、コイツだ!」

 

ライナ「抱えてるの5年生の人だ!」

 

プラグ「まさかの犯行現場抑えちったぞ!?」

 

小田川「見つけましたか!?」

 

辰馬「お、ああ、ついでにそれらしい人物が事件以降も時々目撃されていた情報も確認できた。」

 

スタンバってたらしい小田川さんが躍動感ある腹を揺らしながらアクロバティックに部屋に突入してくる。

というか辰馬、それついでじゃなく最初に自分たちに伝えろ!

 

小田川「分かりました!」

 

小田川さんはスマホのカメラで映像を写真保存し、それをどこかにメールで送ったらしい。

すぐに着信音が鳴った。

 

『お兄ちゃん、メールが来たよ!・・・早く、見て?』

 

小田川「YES!・・・校長からです、追加でトリプルディーおじさんの出没地域の特定をお願いしたいそうです。」

 

アンダーズ『・・・・・・。』

 

その依頼、多分辰馬は引き受けるだろう。

最後まで仕事をするのが辰馬だしアンダーズだから。

だが、その前に。

 

 

 

 

 

・・・その着信音何とかしろよ!

                   byアンダーズ一同




勝手に絆ヶ丘学園に教師が就任したっス。
キャラが少し濃いかもっす。

小田川拓郎
年齢、男
性別、28
■絆ヶ丘学園の教員で生粋のオタク。
■走る速さはそこまでではないが、コ〇ケで鍛えられた小回りの躍動感が凄まじい。
■一人称、今は私と言っているが本来は拙者
■使用ワールド、?


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辰馬の雷帝軍

今回は妙に長いっす。


自分たちは、学校からの追加依頼でトリプルディーおじさんを探していた。

しかし、有力な情報は全然出てこない。

 

蒼「そっち、どうだった?」

 

プラグ「だめだ、やっぱり画像で見つけるにしても姿恰好は変えてるかもしれねえや。辰馬からは?」

 

ライナ「連絡無し。」

 

このままでは八方塞がりだ。

どうすれば、変態を探し出せる。

あきらめかけたその時。

 

ライナ「っ!うあ!?」

 

突然ライナが苦痛に顔をしかめ、耳から何かを外した。

 

プラグ「ちょ、お嬢!?」

 

蒼「どうした。」

 

ライナ「お兄ちゃんが、トリプルディーおじさん見つけて叫んだみたい。」

 

蒼「ハイ!?」

 

プラグ「何でわか、って盗聴機か!」

 

どうやら、辰馬はトリプルディーおじさんを見つけても自分たちに教えず処理すると読まれていたらしい。

一切信用されてないことを辰馬が知ったら・・・。

 

プラグ「けど、そんなのいつも持ってんの?」

 

ライナ「そんなわけないでしょ、5年生に機械を作るのが得意な人がいてその人に作ってもらったの。」

 

プラグ「ああ、なるほど。」

 

ライナ「ほら行くよ。発信機の反応は割と近いし。」

 

蒼「了解。」

 

プラグ「辰馬の奴。殺人は犯すなよ・・・。」

 

 

 

 

 

 

辰馬の後ろ姿を見つけたのはそれから5分。

 

プラグ「居た、辰馬!」

 

辰馬「!お前ら、何でここが。」

 

ライナ「それより、あれがトリプルディーおじさん?」

 

トリプルディーおじさん?「と、トリプルディーおじさんとは、またおかしな呼び名が付けられているようですね・・・。」

 

執事服に片方だけの丸眼鏡。

映像の中のトリプルディーおじさんそのものだ!

 

辰馬「観念しろ、トリプルディーおじさん!今なら下半身欠損程度で許してやる!」

 

プラグ「さっきよりひどくなってるじゃねえか!?」

 

倉野「一つ間違いを正させていただきますと、私はそんな一発屋の芸人のような名ではなく、倉野竜誠と申します。」

 

辰馬「どうでもいい。そんなことより、おとなしく殲滅されろ!」

 

蒼「ストーップ!」

 

ライナ「お兄ちゃん、一旦黙って。倉野・・・さん?貴方、女の子を誘拐して緊縛したり、それで友人をおびき寄せて誘拐を重ねようとした。ってことであってる?」

 

倉野「まあ、合っていますが。」

 

辰馬「じゃあ他人の家に侵入して幼女の下着を奪ったとか、幼女の誘拐を重ねて幼女ランドを創ろうとしているという話はどうなんだ!!?」

 

倉野「事実無根です!そんな噂が広まっているのですか!?」

 

プラグ「いや、もっとエグイ話聞いたぞ。・・・言ってやろうか?」

 

倉野「聞きたくありません・・・。私はただ、主の命で結様に御同行願いたかっただけでして。」

 

蒼「結って被害者の新代結ちゃんのことだよな、どこに連れてくつもりだったんだ?」

 

ライナ「幼女ランド?」

 

倉野「そのような場所は存在しません!」

 

辰馬「どっちにしろ、お前が誘拐を犯したことは変わらん!もう下らん問答は無しだ!」

 

辰馬がコアデッキケースを取り出す。

完全な臨戦態勢が整っている

 

プラグ「あー、もう無理だわ。おいアンタ、うちのリーダーのバディはシャレになんないからさ、バディファイトビジョンシステム起動させとかないと周りごと消滅するぞ?」

 

倉野「で、ではバディファイトで穏便に済ませましょう。何故このようなことに・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

少し広いところに出て、(怒る辰馬は自分とプラグが抑えて運びました。)バディファイトの準備を整える。

 

辰馬「お前の未来は塵芥になる未来だ!!!ルミナイズ、ドラガオンデストロイヤー!」

 

倉野「拘束解除、例外処理を実行。ルミナイズ、『SYSTEM:ECLIPSE』」

 

 

蒼「なあ、辰馬のバディ。どんな奴なんだ」

 

プラグ「はっきり言って、鬼だな。」

 

蒼「鬼?」

 

プラグ「前に辰馬とファイトした奴が、『プァミリカミムリフォミニムリニファリンマッマーッ!!』って発狂して走ってった。」

 

蒼「そんなにか!?」

 

 

辰馬&倉野「「オープン・ザ・フラッグ!!」」

 

辰馬「ドラゴンワールド!」

 

辰馬

ドラゴンワールド

航空戦艦竜ドラガオンモガミ

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

倉野「『プロジェクト・DDD』」

 

倉野

プロジェクト・DDD

黒き太陽 C・アジ・ダハーカ

ライフ15 手札5 ゲージ1

 

 

 

ライナ「プロジェクト・DDD!?」

 

倉野「これは我が主がお与えくださったフラッグ。《太陽竜》《ネオドラゴン》《黒竜》がそれぞれ使えるのです。ライフは15、手札は5枚、ゲージ1でスタートします。」

 

蒼「ライフ15で始まるのか。」

 

ライナ「うへ、うへへ。改造したい・・・。」

 

プラグ「早速改善点見つけなーいの。てかあれがトリプルディーおじさんの所以か?」

 

こちら3人を見て倉野は少し残念そうにしている。

 

倉野「結様や百花様ほどは驚かれませんね。塵芥ほどとはいえあの方の力を見てこの反応とは・・・。」

 

辰馬「・・・15でいいのか。」

 

倉野「と、言いますと?」

 

辰馬「まともに機能する防御カードが黒竜の盾か太陽の盾ぐらいしかない状況でたった15とは、俺たちも舐められたものだな!」

 

叫びをあげた。

 

倉野「・・・は?」

 

 

辰馬「俺の先攻だ。チャージ&ドロー!」

手札6 ゲージ2➡3

 

辰馬「ライトにコール。乱射魔グロブス、レフトにドラガオンヘプタ!ライフ2払いヘプタの能力で、サイズ5の「ドラガオン」1枚、「航空戦艦竜ドラガオンモガミ」を手札に加える。」ライフ10➡8

手札6➡4➡5 ゲージ3

 

乱射魔グロブス

攻撃力3000 防御力1000 打撃力1

 

ドラガオンヘプタ

サイズ1 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1

 

ヘプタ「ヘプタッ!ヘプタッ!風邪ひいたかも・・・、ハイこれ。」

 

グロブス「更に俺の能力でゲージ+1に加え1ドローだぜ。」

 

辰馬「ああ!」

手札5➡6 ゲージ4

 

辰馬「そして、デッキから2枚をソウルに入れゲージ4払い、航空戦艦竜ドラガオンモガミにバディコールで着任!」ライフ8➡9

手札6➡5 ゲージ4➡0

 

 

そういうと辰馬は後ろを振り向き空にカードを投げる。

カードから出てきたのは。

 

ドラガオンモガミ「ヌアアアアアア!!辰馬!来い!」

 

超巨大な戦艦と一体化したような姿の竜。

 

辰馬「ああ!行くぞモガミ!」

 

辰馬とモガミが互いに近づき、辰馬が、モガミに喰われる。

 

倉野「な、何故。」

 

プラグ「まあ見てな。モガミの上の機械っぽい部分。」

 

よく見ると、辰馬が、すごい勢いでせりあがったらしいコックピットに座っていた。

 

辰馬「着任完了!」

 

航空戦艦竜ドラガオンモガミ

サイズ5 攻撃力12000 防御力6000 打撃力3

「ソウルガード」「着任」

ソウル2

 

――アタックフェイズ

 

辰馬「モガミ!」

 

ドラガオンモガミ「了解!発射ー!」

 

倉野「グッ」ライフ15➡12

 

辰馬「ファイナルフェイズ開始、ドロップゾーンの「ドラガオン」2枚をモガミのソウルに入れ、ターン終了だ!」

 

ドラガオンモガミ

ソウル2➡4

 

倉野「この程度の攻撃、私のライフは10にすらなっていません、私のターンです。ドロー、チャージ&ドロー。」

手札5➡6 ゲージ1➡2

 

倉野「レフトにフレアファング・ドラゴンSD、センターにアビゲール・CCCをコールし、登場時の能力でグロブスを破壊します。」

手札6➡4 ゲージ2

 

フレアファング・ドラゴンSD

サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1

 

アビゲール・CCC

サイズ3 攻撃力6000 防御力1000 打撃力2

 

辰馬「グロブス!」

 

倉野「フレアファングの能力で1ドローし更に、アビゲールをブラックリチュアルで破壊し、ゲージとライフを+1し、2ドローします。破壊時の能力でヘプタも破壊です。」

ライフ12➡13

手札4➡5➡4➡6 ゲージ2➡3

 

辰馬「っち!」

 

倉野「さらに、ゲージ1払いセンターにコール、バルドラゴン・CCCです」

手札6➡5 ゲージ3➡2

 

バルドラゴン・CCC

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力1

「貫通」

 

ライナ「さっきから知ってるモンスターの知らない姿が多いね・・・。」

 

蒼「フラッグもどこか作られた感じがするな。」

 

倉野「レフトに首狩の獄卒サイをコールです。」

手札5➡4 ゲージ2

 

首狩の獄卒サイ

サイズ0 攻撃力1000 防御力3000 打撃力1

 

――アタックフェイズ

 

倉野「まずは・・・。」

 

辰馬「残念だったな、手札1枚をコストにラウドヴォイス!お前の場のカード全ての攻撃力と防御力を-3000し、打撃力を-1する!」

手札5➡3 ゲージ0

 

モガミ「ぐわああああ!!」

 

モンスターがモガミの叫びに委縮する。

 

サイ

攻撃力0 防御力0 打撃力0

 

フレアファング

攻撃力4000 防御力0 打撃力0

 

バルドラゴン・CCC

攻撃力2000 防御力0 打撃力0

 

倉野「な!・・・ですが、サイで攻撃します、能力でお互いのドロップゾーンにカードを1枚置きます。」

 

倉野ドロップゾーン3➡4

 

辰馬ドロップゾーン6➡7

 

辰馬「デッキが・・・?」

 

倉野「フレアファングで攻撃します。そして、サイとフレアファングが単体攻撃を行い今バルドラゴン自身が攻撃したことで、バルドラゴンの攻撃力は+15000 打撃力+3されています!行きなさい。」

 

辰馬「なるほどっ、なぁ!」ライフ8➡6

 

倉野「ターン終了です。」

 

辰馬「ファイナルフェイズは存在する、ドロップゾーンのドラガオンをモガミのソウルに入れる!」

 

ドラガオンモガミ

ソウル4➡6

 

 

 

 

辰馬「ドロー、チャージ&ドロー!レフトにコール、ドラガオンペンタ!俺がモガミに着任していることで”補給補修”で2ドロー!」

手札3➡4➡3➡5 ゲージ0➡1

 

ドラガオンペンタ

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2

 

ペンタ「修理するペーン!」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

辰馬「ペンタ!バルドラゴンをやれ!」

 

倉野「受けるとしましょう。」

 

辰馬「行くぞ、モガミ!」

 

ドラガオンモガミ「発射ー!」

 

倉野「っく。これでようやく10とは、これでは削り切るなど不可能です。」ライフ13➡10

 

辰馬「誰がこれで終わりなどといった!モガミのソウルをデッキに戻し能力発動!デッキから3まいをドロップゾーンに送り、その中の「ドラガオン」か《艦載機》を好きなだけコールする!」

 

倉野「なんと!?」

 

ドラガオンモガミ

ソウル6➡5

 

ドロップゾーン、送ったカード

豪竜ドラガオンバッツ

航空戦艦竜ドラガオンモガミ

ドラガオンデルタ

 

辰馬「ライフ1払い、センターにドラガオンモガミ、ライトにバッツ、ゲージ1払いレフトにデルタをそれぞれコール!モガミはコールされた時ゲージ+2!そしてサイズオーバーでペンタと共にドロップゾーンに!」ライフ7➡6

手札5 ゲージ1➡3➡2

 

航空戦艦竜ドラガオンモガミ

サイズ5 攻撃力12000 防御力6000 打撃力3

「ソウルガード」「着任」

 

豪竜ドラガオンバッツ

サイズ2 攻撃力7000 防御力3000 打撃力2

 

ドラガオンデルタ

サイズ1 攻撃力8000 打撃力1 防御力2000

 

蒼「モンスターとして場に出せばゲージが増えるのか!」

 

辰馬「バッツは効果で場に出たとき、打撃力+1され2回攻撃を得る!行け!」

 

バッツ「おらあああああ!」

 

倉野「仕方ありません!キャスト、黒竜の盾!そのダメージは0になりライフ+1です!」ライフ10➡11

手札4➡3 ゲージ2

 

辰馬「2回攻撃!」

 

バッツ「2撃目ならどうだ!」

 

倉野「がはっ!」ライフ11➡8

 

辰馬「デルタ行け!能力はドローを選択だ」

手札5➡6 ゲージ2

 

デルタ「ハイ!」

 

倉野「うぐぅ。」ライフ8➡7

 

辰馬「ファイナルフェイズにソウルインしてターン終了だ!次で決めてやる。」

 

ドラガオンモガミ

ソウル5➡7

 

 

 

倉野「存外、面白いファイトになりましたね・・・。ドロー、チャージ&ドロー!」

手札3➡4 ゲージ2➡3

 

倉野「サイをコストにブラックリチュアル!」ライフ7➡8

手札4➡3➡5 ゲージ3➡4

 

倉野「キャスト、サン・イン・ザ・ダークネスで1ドローし、ゲージ+1です!」

手札5➡4➡5 ゲージ4➡5

 

倉野「そして、ドロップゾーンのバルドラゴンをソウルに入れ、センターにジャックナイフ・CCCをコールです。」

手札5➡4 ゲージ5

 

ジャックナイフ・CCC

サイズ3 攻撃力5000 防御力4000 打撃力2

「ソウルガード」

ソウル1

 

倉野「そのジャックナイフをコストに、黒き太陽 C・アジ・ダハーカをセンターにバディコールです!」

手札4➡3 ゲージ5➡2

 

黒き太陽 C・アジ・ダハーカ

サイズ4 攻撃力10000 防御力10000 打撃力2

「ライフリンク3」

 

ジャックナイフが黒い炎に包まれ、叫び声を上げ消えていく。

完全消滅の寸前、わずかに残った炎が急に勢いを増し、中から三つ首の機械竜が現れる。

 

蒼「アジ・ダサイバー!?」

 

ライナ「違うよ、けどサイズ4、ドラゴンスローンも無いのに何で。」

 

倉野「プロジェクト・DDDの旗の元ではバディモンスターは必ずサイズ3として扱われるのです。」

 

辰馬「・・・。」

 

――アタックフェイズ

 

倉野「では、アジダハーカで、ファイターに攻撃です!このカードの能力“イラージュオブエスカトロジー”は攻撃対象以外の相手モンスターにも同時に攻撃ができるのですよ。行きなさい!」

 

C・アジ・ダハーカ「我が前に、立てるものは無し。イラージュオブエスカトロジー!」

 

アジ・ダハーカの攻撃が辰馬達に襲い掛かる。

 

蒼「辰馬!」

 

しかし、自分の横のお二人は急に倉野に合掌し、葬式でもするような顔つきになる。

 

蒼「ん?どしたの、お二人さん?」

 

辰馬「ぐおおおおおおおお!!航空戦艦竜!」

 

  

 

辰馬「ドラガオンモガミ・・・」

 

  

 

辰馬「逆天!!」

 

倉野「!?」

 

辰馬「モガミのソウル五枚をデッキの下に戻し、相手の場のカード全てを破壊し、相手に3のダメージを与える!逆天砲用意!ってえええええええええええええ!!」

 

ドラガオンモガミ

ソウル7➡2

 

ドラガオンモガミ「ぐおおおおおおおあああああああああ!!」

 

ドラガオンモガミから、えげつない量の弾薬が発射され、フレアファングとアジダハーカが反応する間もなく消えていく。

 

倉野「面白い!うぁっ!!」ライフ8➡5

 

プラグ「よし、これでアジ・ダハーカのライフリンク3でライフ2だ!」

 

煙が晴れる。しかしそこにはアジダハーカが居た。

 

ライナ「破壊耐性があったの?」

 

倉野「アジ・ダハーカは、破壊された時、手札、から、2枚を、ゲージに置けば復活できるのです・・・。逆天には対抗できませんが、対抗能力でないなら使えますからね・・・。」

手札3➡1 ゲージ2

 

辰馬「ッぐ。」ライフ5➡3

 

アジ・ダハーカが再び辰馬たちに襲い掛かり、バッツとデルタも破壊される。

 

倉野「破壊されても、場に残っていれば攻撃は続行されますので。ターン終了です。」

 

辰馬「ドロップゾーンのドラガオンペンタをソウルに入れ、2枚入らなかったことでダメージ2を受ける!が!」 ライフ3➡1

 

ドラガオンモガミ

ソウル2➡3

 

 

辰馬「ドロー、チャージ&ドロー!」

手札6➡7 ゲージ2➡3

 

辰馬「ゲージ1払いレフトにデルタ、ライトにヘプタをコール!能力は使わない。」

手札7➡5 ゲージ3➡2

 

ドラガオンデルタ

サイズ1 攻撃力8000 打撃力1 防御力2000

 

ドラガオンヘプタ

サイズ1 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1

 

――アタックフェイズ

 

辰馬「モガミ!目標アジ・ダハーカ、撃てっ!」

 

モガミ「おらあああ!」

 

倉野「ゲージ1払いキャスト、ダークエナジーでアジ・ダハーカの破壊を無効にし、このターン中反撃を与えます。」

手札1➡0 ゲージ2➡1

 

辰馬「アイテム扱いのモガミは破壊されない!デルタとヘプタで連携し、デルタの能力でゲージ+1!」

手札5 ゲージ2➡3

 

倉野「ドロップゾーンの戦域の支配者アビゲールの能力で、ゲージ1払いアビゲールをデッキの下に戻し攻撃を無効化です。」

 

辰馬「モガミの能力発動だ!」

 

ドラガオンモガミ

ソウル3➡2

 

ドロップゾーン、置かれたカード

 

ドラガオンジャギー

乱射魔グロブス

豪天覇王竜バールバッツ・ドラグロイヤー

 

辰馬「よし!ジャギーをレフトにコールだ!能力でこいつの攻撃力は+5000され打撃力+1だ!」

 

ジャギー「お、俺を呼ぶんじゃねーよ!期待してなかったんだからな!?」

 

ドラガオンジャギー

サイズ1 攻撃力6000 防御力1000 打撃力2

 

倉野「これなら確かにアジ・ダハーカは破壊出来ますね。」

 

辰馬「行け!ジャギー、アジ・ダハーカに攻撃だ!」

 

倉野「ライフリンク3ですが、ライフは2残っています・・・。」ライフ5➡2

 

辰馬「ファイナルフェイズ!」

 

倉野「・・・そうですか、ならば見せていただきましょう。」

 

モガミの口が開き、中から巨大な槍が飛び出す。

槍を掴んだ辰馬の半身が黒く変色する。

 

辰馬「キャスト!」

手札5➡4 ゲージ3➡0

 

蒼「・・・(スッ)」

 

プラグ「・・・(スッ)」

 

ライナ「・・・(スッ)」

 

自分たちは倉野・・・いや、トリプルディーおじさんに敬礼した。

辰馬は槍と共に降ってくる。

そして・・・!

 

辰馬「雷槍!×天バスタアアアアアアアアアアアアア!!」

 

おじさんに槍がぶち込まれた。

 

倉野「っく、うああ!」ライフ2➡0

 

ライナ「ゲームエンド、ウィナーお兄ちゃんっかな?」

 

倉野「まさか、このような・・・。」

 

辰馬「・・・・・・フシュウウウウ。」

 

辰馬の体は元に戻っているが、機械が壊れたように一歩も動かない。

 

プラグ「今のうちに行けよ、もう幼女緊縛とかすんなよ?」

 

倉野「・・・いいのですか。」

 

プラグ「俺らの目的はお前を探して、ハザードマップ作ることだ。殺すことじゃない。」

 

蒼「正直、ここでもうやりませんって誓ってくれると助かるんだけどな。」

 

倉野「・・・・・・分かりました、別の方法にしましょう。」

 

蒼「別の方法って、結局やるのかよ。」

 

ライナ「それはほら、結って人の周り誰かに見張っていてもらったら?」

 

プラグ「ああ、そういやコイツの目的ってその子だっけ。」

 

倉野「それでは、いつかまた会うかもしれませんね。」

 

蒼「二度とごめんだな。」

 

倉野は踵を返そうとするが。

急に振り返って、怪訝そうな顔をした。

 

倉野「・・・?あなたは。」

 

蒼「?何だその反応。」

 

倉野「いえ、その声をどこかで。顔は、その、見覚えがありそうで無いのですが。」

 

プラグ「もしかして、記憶なくす前の蒼と知り合いとか?」

 

蒼「モブ顔呼ばわりが気になるけどな。自分を知ってるのか?」

 

倉野「記憶が?・・・・・・いえ、恐らく勘違いだと思います。」

 

そう言って倉野は今度こそどこかに歩いていった。

 

プラグ「・・・よし、行くか。」

 

蒼「ああ、学園の方に報告しないとな。」

 

プラグ「うんにゃ、その前に。被害者の子にちょっと挨拶を。」

 

蒼&ライナ「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

結「私に話って何かあったんですか?」

 

学校への報告が済んだ後。

被害者、新代結に話を聞きたいとか言っていたプラグだが、ナンパでもする気か?

ちなみにライナは自分の教室に戻り、辰馬は×天バスターのダメージを治すために保健室。

 

プラグ「いや、話って程じゃないんだけどさ。・・・何でウソついたの?」

 

結「・・・え?」

 

蒼「ん?嘘って、この子が被害者じゃないのか?倉野も結様とか言ってたろ?」

 

プラグ「俺さ、辰馬に聞いたんだよ。君がバディポリスに、名前も知らない誰かに助けてもらったって言ったってさ。けど、おかしいんだよ。」

 

プラグの言葉に、頭をフル回転させる。

倉野の言葉に何かあったか。

知らない誰か・・・。被害者二人。ロリコン。変態。お巡りさんこっちです。

 

蒼「・・・あ、倉野は一度も被害者二人のこと以外しゃべらなかった?」

 

プラグ「そういうこと、そいつのことが一度も話に出ないのはおかしい。ファイトしたのは多分この子だ。」

 

結「あ、えっと・・・。」

 

プラグ「人に言えないこと?」

 

結「・・・はい。」

 

プラグ「そっか、じゃあ帰るか。」

 

プラグは席を立つ。

 

結「ぅえ!?」

 

蒼「いいのか?」

 

プラグは笑顔で言う。

 

プラグ「ナンパの心得その一、常日頃から女の子を困らせるな、だ。言いたくないなら聞くべきじゃねえよ。」

 

蒼「・・・。」

 

プラグ「けど一つ忠告だ。倉野が捕まったとして事情聴取されたら、話の相違点からウソがばれる。そこは覚悟した方が良い。」

 

結「あ!・・・はい。」

 

落ち込んだ。

プラグは結ちゃんの頭をなでる。

 

プラグ「ま、あんな目立つ格好のくせに全然情報が見つからない奴が捕まるわけねえよ。・・・・・・確かもうすぐだったよな、絆杯頑張れよ。」

 

蒼「じゃあ、帰るか。」

 

プラグ「ああ、そんじゃな。」

 

結「は、はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、アンダーズについた自分たちは、気づいた。

 

凛「お帰りにゃー、あれ、店長は?」

 

蒼「あ。」

 

プラグ「あ。」

 

辰馬、忘れてた!

 




今回はここまでっす。
トリプルディーおじさんはあくまで第三者の妄想によって膨れ上がった噂っス。
本人が否定しないといつか、街ごと砲撃されることに・・・。
ちなみに、ドラガオンモガミへの着任シーンはアークグレンラガンの合体シーンを想像すればいいと思うっす。
感想&活動報告お待ちしてるっす。

航空戦艦竜ドラガオンモガミ
ドラゴンワールド/ヒーローワールド
属性、戦艦 ドラゴン 雷帝軍
サイズ5 攻撃力12000 防御力6000 打撃力3
コールコスト、ライフ1払う
■このモンスターがコールされた時、デッキから2枚をゲージに置く。
■「対抗」【起動】このカードのソウルにあるカードを1枚デッキの一番下に置いてよい。置いたらデッキの上から3枚をドロップゾーンに置き、その中の「ドラガオン」と名のついたモンスター好きな枚数を、君の場の別々のエリアにコールする。この能力は一ターンに一度だけ使える。
■ファイナルフェイズ開始時、君のドロップゾーンのサイズ3以下の、《艦載機》か「ドラガオン」と名のついたモンスター2枚をこのカードのソウルに入れる。2枚入らなかった場合、君はダメージ2受ける。
■<逆天>(このカードのソウル5枚をデッキの一番下に置く。)相手の場のカード全てを破壊する。その後、相手にダメージ3!!
「ソウルガード」「着任」(君のデッキから2枚をソウルに入れ、ゲージ4払う。)



ドラガオンヘプタ
ドラゴンワールド
属性、雷帝軍 ドラゴン
サイズ1 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1
■このカードが場に出たとき、ライフ2払ってよい。払ったら君のデッキからサイズ5以上の「ドラガオン」と名のついたモンスター1枚を手札に加える。

豪竜ドラガオンバッツ
ドラゴンワールド
属性、雷帝軍 ドラゴン
サイズ2 攻撃力7000 防御力3000 打撃力2
■君のターン中、君の場のこのカードは破壊されない。
■君の場のカードの能力でこのカードが登場したとき、「2回攻撃」を得て、このカードは打撃力+1される。

ドラガオンデルタ
ドラゴンワールド
属性、雷帝軍 ドラゴン
サイズ1 攻撃力8000 打撃力1 防御力2000
コールコスト、ゲージ1払う
■このカードが攻撃したとき、君が「ドラガオン」と名のついたモンスターに「着任」しているなら、カードを1枚引くか、デッキから1枚をゲージに置く。

ドラガオンペンタ
ドラゴンワールド
属性、雷帝軍 ドラゴン
サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2
■”補給補修”君の場に「ドラガオンモガミ」と名のついたカードがあるなら、カードを2枚引く。”補給補修”は1ターンに1度だけ使える。

ドラガオンジャギー
ドラゴンワールド
属性、雷帝軍 ドラゴン
サイズ1 攻撃力6000 防御力1000 打撃力2
■このカードはセンターにコール出来ない。
■君の場のカードの能力でこのカードが登場したとき、このカードの攻撃力は+5000打撃力+1される。

こっからは提供されたモンスターっス。

黒き太陽 C・アジ・ダハーカ
ダークネスドラゴンワールド
属性、太陽竜 神 カオス
サイズ4 攻撃力10000 防御力10000 打撃力2
コールコスト、ゲージ3払い場のモンスター1枚をドロップゾーンに置く。
■“イラージュオブエスカトロジー”このカードが攻撃する時、追加で相手の他のモンスター全てに攻撃する!
■君の攻撃が無効になった時、このカードをスタンドする! この効果は1ターンに1度だけ使える。
■このカードが相手によって場を離れる時、手札2枚をゲージに置いてもよい。そうしたら、このカードを場に残す。
「ライフリンク3」
 『その先には進んではいけなかった。彼らはプロジェクト・CCCを蘇らせてしまったのだ』

バルドラゴン・CCC
ドラゴンワールド
属性、太陽竜 カオス
サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力1
コールコスト、ゲージ1を払う。
■君のカードが1枚で攻撃した時、そのターン中このカードの攻撃力+5000、打撃力+1!
「貫通」
『対応する感情は怒り。炎渦巻く争いの連鎖。アレが切り離した感情の一つだ』

アビゲール・CCC
ダークネスドラゴンワールド
属性、黒竜 カオス
サイズ3 攻撃力6000 打撃力2 防御力1000
■このカードが登場した時か攻撃した時か破壊された時、相手の場のモンスター1体を破壊する。
『対応する感情は悲しみ。暗闇苛む慟哭の連鎖。アレが切り離した感情の一つだ』

ジャックナイフ・CCC
スタードラゴンワールド
属性、ネオドラゴン カオス
サイズ3 攻撃力5000 打撃力2 防御力4000
コールコスト、ドロップゾーンのモンスター1枚までをソウルに入れる。
■君の場の他のモンスターが破壊された時、そのカードをこのカードのソウルに入れても良い。
「ソウルガード」
『対応する感情は喜び。自尊心を煽る驕りの連鎖。アレが切り離した感情の一つだ』


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馬鹿と炎の外れた道

前回言い忘れてたんすけど、特殊フラッグが存在する関係でライフ手札ゲージを最初に表示しとくっス。

あと今回はプラグ視点っす。


プラグ「おーい、依頼来てたぞ。」

 

俺はネカフェの店番をしてた辰馬に依頼が来ていた旨を伝える。

普通は一人で依頼をやるから辰馬は怪訝な顔をする。

 

辰馬「二人以上を呼ぶ必要がある依頼か?」

 

プラグ「ああ火を追うものってアカウント名の依頼人なんだけどさ、ゲドウって奴がなんかやらかしたらしいど、これ外道だよな。」

 

辰馬「・・・またか、あのバカ。今度は何した?」

 

プラグ「電脳封印区からS級危険モンスター解放したらしい。」

 

辰馬「はあ・・・、専門家を呼べ。」

 

プラグ「りょーうかい。」

 

辰馬が眉間に手を置く理由も分かる。

外道、俺たちが時々手を焼く無所属ハッカーの名前だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

凛「そういえば、なんで蒼いないにゃ?ドロー2にゃ。」

 

ミセリア「さあ?ドロー2だよ。」

 

花陽「確かに朝から見ないね~。私もドロー2。」

 

ドーン伯爵「吾輩も見ていないな。ドロー2。」

 

ライナ「今日は依頼で居ないみたい。ドロー4、緑で。」

 

凛「なあああ!!?」

 

お嬢は・・・いたいた。

女性陣は基本出してないバディたちとUNO中だった。

 

プラグ「お嬢~。」

 

ライナ「どしたの?」

 

プラグ「外道がやらかしたから専門家プリーズだってよ。」

 

ライナ「そういえば二人共連絡先持ってなかったね、待ってて。」

 

凛「12枚・・・。負からないにゃ?」

 

ミセリア「ルールはルールだよ。ほらごねないの。」

 

凛「にゃああああ・・・。」

 

凛ちゃんが唸る横でお嬢はパソコンでメールを送信する。

3秒後

 

ライナ「すぐ来るって。」

 

プラグ「相変わらず早いな。そんじゃ、ありがとな。」

 

凛「プラグ!リンの手札半分あげるから一緒にやらないかにゃ!?」

 

プラグ「・・・。」

 

俺は笑顔を凛ちゃんに向ける。

 

凛「!・・・。」

 

それを見た凛ちゃんも笑顔を浮かべる。

・・・それを見た俺は。

 

クルリと。

 

踵を返して。

 

走り出した。

 

  

にゃあああああああああ!?

 

 

そんな断末魔をしり目に俺は辰馬の元に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

辰馬「戻ったか、どうだった。」

 

プラグ「おう、すぐ来るらしい。」

 

?「ごめんくださーい!」

 

アンダーズに入ってきたのは、長い黒髪をポニテに纏めた女の子が入ってきた。

 

辰馬「来たか、天ノ崎。」

 

プラグ「京ちゃん!久しぶり。」

 

天ノ崎京ちゃん、さっき言ってたソトミチの幼馴染で苦労人だ。

チームには無所属だが一応ハッカーだ。

 

京「お久しぶりです!それで、ソトの奴今度は何したんですか?」

 

プラグ「電脳封印区で受刑中のモンスター解放したらしいんだよ。」

 

京「電脳封印区?」

 

プラグ「要は、デカくて暴れ出すと手が付けられないモンスターを閉じ込めとくためのCBSN内に作られた牢獄だよ。」

 

京「それって、刑務所から危ない人逃がしたのと同じじゃないですか!?」

 

辰馬「これまでは、やってることも又木さんが後始末をさせてどうにか穏便に済んでたが、今回ばかりは犯罪者逃走幇助。つまり犯罪に加担したのと同義だ。」

 

プラグ「今回ばかりは、アカウント破壊と少年院覚悟してもらわねえとな・・・。」

 

京「そ、そんなぁ。」

 

辰馬「依頼人の火を追うものもそこの監視をしているバディポリスだろう。」

 

又木「そうだな。流石に今回はかばいきれねえや。」

 

店内に入ってきたのは又木さんだった。

この人が来たイコール・・・。

 

又木「バディポリスと警察が合同でソイツの捕獲作戦を実行したんだが、全員アカウントぶっ壊されて終わった。」

 

完全にお尋ね者じゃねえか。

てか、全員アカウント破壊されるぐらいの威力って、どんなモンスターだよ。

 

プラグ「ちょっと、依頼人に連絡とってくる!」

 

又木「必要ねえ。俺がお前らの依頼人からそのモンスターの情報を持ってってくれって言われたんだ。」

 

又木さんは懐から紙切れを取り出して俺たちに見せた。

 

カグヅチバーニング・ドラゴン

そのモンスターの特徴。

体が燃えていることなどが書かれていた。

捕まった経緯などは書かれていなかったが、ヤバいモンスターだということだけはヒシヒシと伝わってくる。

 

辰馬「・・・今までが甘すぎたみたいだな。」

 

プラグ「辰馬。・・・京ちゃん、今回は。」

 

京「行きますよ。あのバカがコテンパンにされるのが見たいわけじゃないけど、言ってやらないといけないことがありますから。」

 

プラグ「そっか。じゃ、行くか。・・・・・・エル。」

 

?「任せておけ、動きを封じればいいんだな。」

 

俺は、自分の影から小さく響く返事に満足してダイブ機器に手をかけた。

 

 

 

 

 

 

えーっと、ここからはCBSN内のアカウント名で通すんでそこは宜しく。

 

辰馬「プラっ、CODE。ソトミチの居場所はどこだと思う。」

 

CODE「俺が思うに、アイツ自分がやったことの重大さに気づいてないからLv1当たりをほっつき歩いてるんじゃねえか?又は共用スペース。たつ、ドラッヘ。お前どっちだと思う。」

 

辰馬改めドラッヘ「共用スペースは無いな。多分ジュール1だ。」

 

俺、プラグのアカウント名はCODE、辰馬はドラッヘ。

蒼や、話に出た外道みたいに本名使ってるやつはあんまり居ない。

京ちゃんだって・・・。

 

京「遅れました!」

 

CODE「おーっす、ミヤちゃん。」

 

ミヤって名前を使ってる。

 

ミヤ「で、どこを調べます?」

 

ドラッヘ「ディープジュールLv1だ。」

 

ミヤ「じゃ、そこでフレンドリスト開きますね。」

 

CBSNでは同じエリアに居ないとフレンドリストの表示が暗くなる。

ソトミチの居場所はそれで調べられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけでジュールに来たら。

 

ミヤ「あ、反応あった。あのバカこんな浅いところでほっつき歩いてるんじゃないよ、全く。」

 

ドラッヘ「なら、電話かけてくれ。」

 

ミヤ「ハイ。」

 

パーソナルコンソールを操作し、ミヤちゃんが通話を繋げる。

 

外道「もしもーし。どした、ミヤ?」

 

ミヤ「・・・・・・すううぅぅぅ。どした、じゃないこのオバカ!!」

 

ミヤちゃんが液晶オブジェクトに思いきり叫ぶ。

 

外道「~~!!?っぐ、急に叫ぶことないだろ!」

 

ミヤ「叫ぶっての!」

 

ドラッヘ「外道、お前は警察とバディポリスに追われている。アカウントのはく奪か少年院。どちらかは覚悟しておけ。」

 

外道「は、何でそんなことになってんだよ、辰さん!」

 

ドラッヘ「ドラッヘだ。お前の解放したモンスターに聞け、後自分の胸に聞け。」

 

外道「カグヅチのことか?心当たりって・・・、?」

 

CODE「バディポリスと警察の機動隊、両方を蹴散らしただろ。」

 

外道「はぁ!?あれどうせフェイクアーヴァインの連中だろ。」

 

CODE「正真正銘ポリスメンだ。フェイクアーヴァインの連中じゃねえぞ。」

 

警察マニアのハッカーチームの名が挙がるがアイツら一切関係ないから!

 

カグヅチ「6年前に己を抑えたやつらと同じ格好だったが、偽物だったのか?」

 

全身顔以外が燃えた竜が画面に映る。

コイツがカグヅチか。

 

ドラッヘ「今すぐカグヅチを元に戻したところで、許されると思わんが、どうする。」

 

外道「知るか!あばよ辰さん’s!」

 

外道はいきなり通話を切った。

逃げるつもりかよ!

 

CODE「お嬢!位置情報は。」

 

ライナ「追えてる、探知出来てるよ。そっちに送るね。」

 

CODE「くっそ、蒼が居ればルート繋げんのに。」

 

お嬢から届いた位置情報を見て、悪態をつきながら俺たちは外道を追い始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

気さくなハッカー「あれ、ドラッヘにCODEじゃん。」

 

ドラッヘ「外道を見なかったか!?」

 

気さくなハッカー「ゲドウのことか?あいつなら燃えてるモンスターとオブジェクト破壊して道作ってった。」

 

ハッカーが指さす先には、壁が抉れて道が出来ていた。

 

CODE「ああ、なるほど・・・。」

 

気さくなハッカー「あ、そういや。蒼に依頼頼んでたんだけど、なかなか戻ってこねーんだよ。見てないか?」

 

ドラッヘ&CODE「オマエかよ!」

 

気さくなハッカー「ブべえ!?」

 

ドラッヘと俺のアッパーカットが決まり、ハッカーは倒れた。

・・・何で適切な人材がこういう時に抜けてるかな!

 

CODE「まあ、これなら外道らしくて分かりやすいし、行くか。」

 

ミヤ「そうですね。」

 

 

 

 

 

 

 

道を進むと外道が居た。

 

ドラッヘ「外道、もう逃げられないぞ。」

 

外道「げ、辰さん。」

 

カグヅチ「こうも早く2度も追いつめられるとは、外道。お前は馬鹿だろ。」

 

外道「うるへえ!こうなったら、バディファイトで勝たねえことには・・・。」

 

カグヅチ「なら、己がデッキに入るぞ。」

 

外道「ああ、俺っちの手に入れた新デッキ。アンタで肩慣らしだ!」

 

 

 

ドラッヘ「ほう、面白い・・・!」

 

外道「何てな!辰さんの相手なんてこっちの身が持たねえ!」

 

外道はくるりと踵を返し、逃げ出す。

 

ミヤ「あ!?」

 

CODE&?「させねえよ。」

 

俺の影から地面を走ったプログラムが外道たちの動きを止める。

位置情報の変更を禁じるプログラムだ。

 

カグヅチ「こいつは!?」

 

外道「何だよこれ!おい、ナンパ師匠何した!?」

 

CODE「アバター位置情報の変更を禁じた。これでお前らは足だけ動かない。」

 

?「くみ上げるのに苦労したぞ?」

 

俺の影から巨大で不気味な人型が姿を現した。

すぐに人と同じサイズになった。

 

CODE「紹介する、俺のビジネスパートナー。死灰魔導エルシニアスだ。」

 

エルシニアス「こいつとは利害関係が一致していてね。互いに電脳の病魔と現実の病魔に関しての知識を共有したり、ウイルスを作りあったりしているのだ。」

 

エルシニアスを見てカグヅチが驚愕する。

 

カグヅチ「貴様・・・!」

 

エルシニアス「おやおや、怖いね。6年前のあの日を恨んでいるのか?結局抜け出したじゃないか。」

 

ドラッヘ「何?知り合いか。」

 

CODE「多分。コイツが親父のバディだったときに色々あったんだろ。」

 

ミヤ「ということは、CODEさん。お父さんがバディポ・・・。」

 

CODE「そりゃねえ、医者だよ。」

 

カグヅチ「忘れもしねえ・・・!問題を起こし過ぎて、ばでーぽりすに追われていた俺は、コイツと一緒に居た白衣の男に、なすすべもなく何をされたかも分からないまま倒され、追いかけてきた連中にあの場所に閉じ込められた・・・!」

 

ばでーぽりす。バディポリスのことだな。

 

CODE「親父は護身用に自分で作ったウイルスを仕込んでんだ。試験管から出せば20秒で死ぬが、吸ったらひどい目に会う。まだ全身硬直で助かったな。」

 

カグヅチ「あの白衣男の息子・・・!ぶっ潰す!」

 

CODE「ドラッヘ、ここは俺に譲ってくれ。多分、俺じゃねえと荒れる。」

 

ドラッヘ「ああ、任せたぞ。」

 

バトンタッチ。

ここからは俺たちのオペだ。

 

エルシニアス「位置情報の変更禁止を一部解除。」

 

外道「カグヅチとはあんたら因縁があるみてえだな。バディファイトで勝負しようじゃねえか。」

 

CODE「親父だよ、俺じゃねえ。」

 

俺、あんまりバディファイトはしないけれど、今回は別だ。

影から出た、タブレット型のコアデッキケースからカードを出し、エルシニアスと半分同化し姿を変える。

 

CODE「It's my cracking business!」

エルシニアス「これも我らが仕事の内。」

 

CODE&エルシニアス「ルミナイズ、ワールドクラックシックネス!」

 

外道「王道を行くのは群れた雑魚の言い訳、俺たちは外れた道を突き進む!ルミナイズ、炎の邪道!」

 

『ルミナイズを確認しました。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・。』

 

CODE&外道「「オープン・ザ・フラッグ!」」

 

CODE「マジックワールド。」

 

CODE

マジックワールド

死灰魔導エルシニアス

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

外道「ドラゴンワールド!!」

 

外道

ドラゴンワールド

超武装炎竜 カグヅチバーニング・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

早く終わらせるか。




今回はここまでっす。
バディファイトは次回っす。

実は、ずっといたんすよ。
エルシニアスは影の中で見てたんす・・・。(蒼とバイト達は知りません。)


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炎の騎竜VS病魔

投稿されたモンスターは割と原型とどめてないかも?

とにかく、今回からコストの宣言をあまりしなくなるっす。
間違いはないように書くんで、そういうもんだと思ってくださいっす。
あと、プラグの過去が見えたり(チラッ)。

・・・あと、外道のことで。
海より広い心は無理。


CODE

マジックワールド

死灰魔導エルシニアス

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

外道

ドラゴンワールド

超武装炎竜 カグヅチバーニング・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

『先攻、CODE。 第一ターン』

 

 

CODE「チャージ&ドロー。キャスト、大魔法デュアノグーシスでデッキから「死の学術書アナト・ミカイ」を手札に加える。」

手札6➡6 ゲージ2➡3➡2

 

CODE「んで、そのアナト・ミカイを装備っと。」ライフ10➡9

手札6➡5 ゲージ2

 

死の学術書アナト・ミカイ

アイテム 攻撃力3000 打撃力2

「ソウルガード」

 

CODE「アナト・ミカイの能力で、ドロップゾーンからソウルを増やしてライフ+1だ。」ライフ9➡10

 

アナト・ミカイ

ソウル0➡1

 

CODE「センターに死病術師バリセラをコール。」

手札5➡4 ゲージ2

 

死病術師バリセラ

サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1

 

バリセラ「ヒヒッ、ボクが出たら”ベノムバブル”でデッキから3枚見て《病》のアイテムか魔法を手札に加えるよ。どれにする?」

 

CODE「それじゃ、大魔法 GSラーニングで。」

手札4➡5 ゲージ2

 

バリセラ「良い趣味してるね~。」

 

CODE「レフトにコール。死病術師ルベラス、“イラプティブ・フィーバー”でアナト・ミカイにソウル追加だ。」

手札5➡4 ゲージ2

 

ルべラス「ヒャフヘー!ヘッヘッヘ!」

 

死病術師ルべラス

サイズ0 攻撃力3000 打撃力1000 打撃力1

 

アナト・ミカイ

ソウル1➡2

 

 

カグヅチ「・・・。」

 

ドラッヘ「・・・。」

 

外道「気持ちわりい・・・。」

 

ミヤ「すいません、しばらく離れていいですか?」

 

ドラッヘ「ああ、俺が許可する。」

 

 

おい、外野と内野。

そんな反応するなよ。

これだからバディファイトはしたくない、ナンパした女の子に何度も逃げられてるからな。

 

エルシニアス「フフフ、序の口でこれとは、後が楽しみだな・・・。」

 

CODE「・・・さて、どうかな。キャスト、大魔法GSラーニング。ゲージと手札を増やしてライフ+2。」

ライフ10➡12

手札4➡3➡4 ゲージ2➡3

 

CODE「お、インキュベーション・ピリオド。デッキから2枚見てその中の《病》の魔法をアナト・ミカイのソウルに、って両方《病》だから2枚ともソウルだ。」

手札4➡3 ゲージ3

 

アナト・ミカイ

ソウル2➡4

 

CODE「そしてライトにコール、死病神官ザイルエボラ!」

手札3➡2 ゲージ3➡1

 

死病神官ザイルエボラ

サイズ3 攻撃力4000 防御力8000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」

ソウル1

 

外道「攻撃力4000・・・サイズ3でか?」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

外道「攻撃力の低さは気になるが、さあ来い!」

 

 

『後攻、外道。第2ターン』

 

 

システムボイスを聞いた外道が口をポカンと開く。

 

外道「・・・、は?」

 

CODE「ターン終了、お前のターンだ。」

 

エルシニアス「何をほうけている?」

 

俺とエルシニアスが少し煽るような声を出し、それを聞いたカグヅチと外道は・・・・・・。

見事に引っかかったらしい。

 

カグヅチ「・・・な、舐め腐りやがってテメエエエエエ!」

 

外道「・・・俺っちらを舐めたこと、後悔させてやるよ!ドロー、チャージ&ドロー!装備、気炎剣モエタギル!」ライフ10➡8

手札6➡7➡6 ゲージ2➡3➡2

 

気炎剣モエタギル

アイテム 攻撃力7000 打撃力2

 

外道「レフトにコール。武装炎竜 ファイアダガー・ドラゴン!」

手札6➡5 ゲージ2

 

武装炎竜 ファイアダガー・ドラゴン

サイズ0 攻3000 防1000 打撃1

 

外道「その能力でダガーをレストしてゲージ+1!」

手札5 ゲージ2➡3

 

外道「バディコール!超武装炎竜 カグヅチバーニング・ドラゴンをライトにバディコールだ!」ライフ10➡11

手札5➡4 ゲージ3➡0

 

ファイアダガーを掴み砕きソウルに入れ、カグヅチが前に出る。

 

超武装炎竜 カグヅチバーニング・ドラゴン

サイズ3 攻11000 防6000 打撃2

[3回攻撃][ライフリンク6]「ソウルガード」

ソウル1

 

カグヅチ「テメエらだけは、粉々に砕いてやる!ブエアアアアアアア!」

 

カグヅチが吐いた炎が俺の場のモンスター達を焼いて破壊する。

ソウルガードを持つザイルエボラ以外がそのまま消え去る。

 

CODE「何っ!?」

 

外道「カグヅチが場に出たとき、相手の場のモンスター全て破壊し、場を離れるまで、破壊した数1枚につき攻撃力+2000 防御力+2000されるんだ!」

 

つまり今カグヅチは攻撃力17000 防御力12000の化け物になってるわけか。

本来なら、めんどくせーってなるんだろうな。

 

外道「んでレフトにコール!武装炎竜 バーンライフル・ドラゴン!”バーンスナイプ”でライフルをレストしてライトのザイルエボラを破壊だ!」

手札4➡3 ゲージ0

 

武装炎竜 バーンライフル・ドラゴン

サイズ0 攻3000 防2000 打撃1

 

CODE「キャスト、マリグナント・テューマー。ザイルエボラは場に残るし、カグヅチは意味ないし・・・。バーンライフルには消えてもらうぜ。」

手札2➡1 ゲージ1

 

バーンライフルがザイルエボラの瘴気に巻き込まれ、苦しみながら消えていく。

 

外道「な、何だそれ?」

 

CODE「ザイルエボラは俺が魔法を使ったから防御力を持つバーンライフルの防御力を-3000して、ソイツの防御力が0になったら破壊するんだ。」

 

外道「くそ、手札にモンスターが無い・・・。」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

外道「こうなったら、モエタギル!」

 

CODE「喰らってやるよ。」ライフ12➡10

 

カグヅチ「いつまで涼しい顔できる!?」

 

カグヅチの攻撃がヒットした。

 

CODE「っつ。」ライフ10➡8

 

外道&カグヅチ「2回攻撃!」

 

CODE「ぐっ。」ライフ8➡6

 

外道「これでどうだ!」

 

カグヅチ「3回攻撃を喰らええええ!!」

 

CODE「っが!?」ライフ6➡4

 

外道「俺っちのライフが多くて命拾いしたな。ターン終了だ!」

 

 

『CODE、第三ターン。』

 

 

CODE「ザイルエボラの能力でアナト・ミカイにソウルを増やす。ついでにアナト・ミカイの能力、ソウルが3枚以上なので1ドロー。ドロー、チャージ&ドロー。」

手札1➡3 ゲージ1➡2

 

アナト・ミカイ

ソウル4➡5

 

CODE「センターにバディコール。俺のビジネスパートナー、“死灰魔導”エルシニアス・・・!」ライフ4➡5

手札3➡2 ゲージ2➡0

 

“死灰魔導” エルシニアス

サイズ3 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

 

俺からナニカが分離され、センターに巨大な呪術師エルシニアスの存在を形作る。

ドロップゾーンの魔法2枚がソウルに入る。

ザイルエボラはサイズオーバーのため消えた。

 

エルシニアス「実に半年ぶりだな、この場所に立つのは。」

 

CODE「エルシニアスのソウルからキャスト、インキュベーション・ピリオド。デッキの上2枚の内1枚が魔法なので、アナト・ミカイのソウルに。」

 

アナト・ミカイ

ソウル5➡6

 

カグヅチ「何!?」

 

外道「何だよそりゃ!」

 

CODE「エルシニアスはソウルの《病》の魔法をコストさえ払えば使える。更にアナト・ミカイの能力でソウルを追加してライフ回復」ライフ5➡6

 

アナト・ミカイ

ソウル6➡7

 

CODE「キャスト、大魔法 ラテント・インフェクション。お互いのライフを+5」ライフ6➡11

手札2➡1

 

外道「は?俺っちのも!?」ライフ8➡13

 

CODE「一応使っとくか。」

 

二本指を天高く挙げ、宣言する。

 

CODE「死灰魔導・・・。」

 

  

 

CODE「エルシニアス。」

 

  

 

CODE「逆天殺!」

 

  

 

CODE「ライフ2払い、俺のデッキから6枚をゲージに置く!」ライフ11➡9

手札1 ゲージ0➡6

 

外道「ゲージ6!?」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

『外道、第四ターン。』

 

外道「って攻撃しねえのかよ!?」

 

カグヅチ「ファイトする気がねえならサッサとやめろ!」

 

CODE「やめねえよ。そっちのターンだ。」

 

2人がイライラしている。

ここからだ。

 

外道「くそっ、舐め腐ってやがる。ドロー、チャージ&ドロー!ライトにコール、武装炎竜バーンライフル・ドラゴン!」

手札3➡4➡3 ゲージ0➡1

 

武装炎竜 バーンライフル・ドラゴン

サイズ0 攻3000 防2000 打撃1

 

外道「能力発どっ・・・!」

 

CODE「おっと、エルシニアスの能力でソウルのナルコレプシーを使う。本来ゲージ3と手札1枚が必要だけど、アナト・ミカイのソウルが6枚以上だから、ゲージは免除される。」

手札1➡0 ゲージ6

 

CODE「お前の場のカード全て、レストしてもらう。“バーンスナイプ”もこれで発動できないよな。」

 

カグヅチとバーンライフルが倒れ伏す。

モエタギルも外道の反応からして重く感じるらしい。

 

外道「くっそおおお!?」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

外道「モエタギルの能力!アタックフェイズ開始時レストしてるモンスター1体をスタンドしてモエタギル自身は「貫通」を得る!」

 

カグヅチ「ぐぅ、がぁ。っは!?くそ、さっきからふざけやがって。もう許さねえぞ!」

 

別にふざけてないんだけどな。

 

外道「・・・ナンパ師匠。あんたのこと、見損なったぜ。こんなにバディファイトで勝つ気のない奴は初めて見た。」

 

CODE「・・・・・・。」

 

外道「このターンでは勝てねえみたいだけどよ、見せてやる。俺っち達のバディファイト!これでお前の目覚ましてやる!」

 

外道「超武装炎竜」

 

 

外道「カグヅチバーニング・ドラゴン・・・」

 

 

外道「逆天!!」

 

外道「ライフ3払えば、俺っちの場のモンスター全ての打撃力を+2する!」13➡10

 

カグヅチ「まずは木偶の坊!テメエから潰す!」

 

エルシニアスにカグヅチが攻撃し、破壊する。

 

カグヅチ「2回攻撃!」

 

CODE「ぐあっ。」ライフ9➡5

 

外道「もういっちょ!」

 

CODE「ふぐっ!?」ライフ5➡1

 

外道「どうだ!少しは響いたろ!」

 

CODE「・・・どうだろうな。」

 

 

『CODE、第五ターン』

 

 

エルシニアス「これであのカードを引けば我らの勝利だな。」

 

外道「ふざけんな!ライフの差を見ろ。カグヅチじゃねーが、もうアンタらは俺っちらにぶっ潰されるしかねーだろうが!」

 

CODE「アナト・ミカイの能力でドローして、ドロー、チャージ&ドロー。・・・お前、周りのハッカーにゲドウなんて呼ばれてるけどよ。」

手札0➡2 ゲージ6➡7

 

外道「?それがどうした。」

 

CODE「お前はゲドウなんかじゃねえよ。他の奴らと同じで、王道を行ってるように思えるんだよ。・・・・・・真っ直ぐにライフ獲ることしかしねえんだからな。」

 

外道「・・・・・・何が言いたいんだ。」

 

CODE「見てれば分かる。キャスト、発症 -アウトブレイク-でドロップゾーンのエルシニアスを回収しゲージとライフを増やす。」ライフ1➡2

手札2➡1➡2 ゲージ7➡8

 

CODE「ライトにエルシニアスをコール。」

手札2➡1 ゲージ8➡6

 

“死灰魔導” エルシニアス

サイズ3 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

 

エルシニアス「さて、終わらせようか。CODE。」

 

CODE「ああ。ドロップゾーンからアナト・ミカイのソウルを増やし、ライフ+1。」ライフ2➡3

 

アナト・ミカイ

ソウル7➡8

 

CODE「エルシニアスのソウルからキャスト。究極大魔法・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

バディファイトは嫌いだ。

やる度、俺の周りから友達を自称していた他人どもが離れていく。

しかも、そいつらの底の暗い所を見せてくる。

病院の院長の息子だから近づいてきた奴らがほとんどだった。

 

誰も周りに居ないせいで他にやることがなく、中学生の頃にはパソコン技術をハッキングの技術に昇華させ、ハッカーになった俺は、CBSNでも一人で対戦相手を潰し続けた。

そして高校生になりたての頃、CBSNでも嫌われだした俺の前に、辰馬が現れた。

 

辰馬『荒れてるな。病魔のCODE』

 

プラグ『・・・・・・誰だよ。』

 

辰馬『俺とバディファイトをしないか。』

 

そう言った、辰馬と俺はバディファイトをした。

いつも通り、一回叩き潰して勝てば消える。

そう思っていた。

 

辰馬『完敗だ。』

 

プラグ『・・・・・・。』

 

この時違和感を感じた。

いつもなら見えてくる他人どもの暗い部分が見えてこない。

 

辰馬『もう一度ファイトしないか!』

 

プラグ『っは!?』

 

辰馬『ん?どうした。』

 

そして、辰馬ともう一回ファイトをした。

俺に負けて、2回目以降に挑んできた奴は初めてだった。

 

プラグ『な、ま、負け・・・た?』

 

辰馬『ナルコレプシーの使い方は上手かったが、来ると分かっていれば、ドラガオンの使いどころをいくらでも変えれる。』

 

変な奴だった。

・・・いや、変なのはもう一人いたな。

ファイトのすぐ後、30代位のオッサンに話しかけられた。

 

?『素晴らしいファイトだったよ。』

 

辰馬『アンタは?』

 

?『この世界を創った一人とでも言っておこうか。君たち、よくファイトはするのかい?』

 

プラグ『・・・いや、初対面。』

 

?『それにしては、とても活き活きとしていたね。』

 

辰馬『ああ、ずっとファイトをしてみたかったし、楽しかったからな!』

 

プラグ『俺とのファイトが、か?』

 

辰馬『当たり前だろ!』

 

?『君はズバッと言うね。』

 

プラグ『・・・、変わってるなお前。』

 

辰馬『俺は普通だ!』

 

馬鹿みたいに笑った。

俺はコイツにある意味救われた。

 

?『・・・・・・君たちは、チームを組む気はないかい?』

 

そしてオッサンの発言が、アンダーズの始まりだった。

 

辰馬『チーム?』

 

?『チームは、バディファイトを共にする仲間だ。君たちはかなり馬が合いそうに感じるが。』

 

プラグ『チーム・・・。』

 

辰馬『面白そうだ。組まねえか!』

 

ホントに今考えると馬鹿な考えだ。けど、

 

プラグ『・・・、俺が必要なら入ってやる。』

 

辰馬『ああ、必要だ!』

 

?『フフフ、君たちは面白いね。』

 

辰馬『オッサンも入らないか?』

 

?『・・・自分にはまだやるべきことがあるからね、それを終わらせたら入らせてもらうよ。』

 

そう言って別れたオッサンとはそれきり会ってない。

ま、ガキとの約束なんて覚えてなくて当然か。

それでも、俺はあの二人に救われた。

居場所が出来た。

バディファイトはあまりしなくなったが・・・。

 

外道に覚まされなくても、もう眼はバッチリ覚めてるんだよ。

 

 

 

 

 

 

CODE「ワールド・パンデミック!アナト・ミカイのソウルが8枚以上なら使えて、外道のフラッグを裏にする!」

手札1 ゲージ6➡0

 

外道&カグヅチ「・・・・・・あ?」

 

エルシニアス「これぞ我が編み出した。世界を閉じる終焉の魔術!」

 

ドラゴンワールドの旗が封印される。

 

カグヅチ「な、なんだそr、グアアアアアアアアア!!?」

 

カグヅチが消えていく。

 

外道「な、ライフリンク・・・は、無い?」

 

CODE「フラッグが裏向きになったことで、お前はドラゴンワールドのカードもジェネリックも使えねえ!白紙のカードにはライフリンクも何もねえ!」

 

外道「な、そのためにソウルを・・・。」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

CODE「行け、エルシニアス!」

 

エルシニアス「デッドリーヴァイラス。」

 

外道「ぐぼがぼごぼ・・・。」ライフ10➡8

 

エルシニアス「2度めを喰らえ。」

 

外道「おぼぐは!?」8➡6

 

 

『外道、第六ターン。』

 

 

外道「何が俺っちのターンだ、終了だ!」

手札3➡4 ゲージ1

 

 

『CODE、第七ターン。』

 

 

CODE「ドロー。」

手札2 ゲージ0

 

 

――アタックフェイズ

 

エルシニアス「デッドリーヴァイラス!」

 

外道「ぎゃごぼがば!?」ライフ6➡4

 

プラグ&エルシニアス「2回攻撃!」

 

外道「ぐべええ!」ライフ4➡2

 

プラグ「最後は俺の、アナトミカイだ。」

 

外道「あだっ!?」

 

『ゲームエンド、ウィナー。CODE。』

 

クラッキングビジネス、遂行完了だ。




今回はここまでっす。
感想&活動報告お待ちしてるっす。
割と投稿されたキャラはその通りに出来ないっす・・・。

火神 外道(かがみ そとみち)
年齢、17歳
性別、男
■高校2年でフリーのハッカー。
■ゴーイングマイウェイ。あまり人の話を聞かない。
■一人称、俺っち
■トラブルメーカー
■使用ワールド、ドラゴンワールド


天ノ崎 京(あまのさき みやこ)
年齢、17歳
性別、女
■高校2年生でシャーロックに友人が多いフリーのハッカー。
■幼馴染の外道を出来るだけ早く捉えられるようにとハッキング技術を磨いた。
■一人称、私
■割とナイーブ。
■使用ワールド、スタードラゴンワールド


超武装炎竜 カグヅチバーニング・ドラゴン
ドラゴンワールド
属性、武装騎竜 火 雷帝軍
サイズ3 攻11000 防6000 打撃2
コールコスト、ゲージ3払い、君の場の《火》のモンスター1枚をソウルに入れる。
■このカードはセンターにコールできず、センターに置くことができない
■このカードの能力は無効化されない。
■このカードが登場した時、相手の場のモンスターを全て破壊し、破壊した枚数分だけこのカードが場を離れるまでこのカードの攻撃力+2000、防御力+2000!
『逆天』(君のアタックフェイズ開始時、ライフ3払う)
そのターン中君の場のモンスター全てを打撃力+2して、さらに君のライフが4以下ならこのカードの打撃力が+1され、攻撃は無効化されない!
[3回攻撃][ライフリンク6]「ソウルガード」

気炎剣モエタギル
ドラゴンワールド
属性、火 武器
アイテム 攻撃力7000 打撃力2
コールコスト、ゲージ1払い、ライフ2払う
■君のアタックフェイズ開始時、君の場の「武装炎竜」と名のついたモンスターがレストしているなら、レストしているカード1枚をスタンドし、このカードは「貫通」を得る。

武装炎竜 バーンライフル・ドラゴン
ドラゴンワールド
属性、武装騎竜 火
サイズ0 攻3000 防2000 打撃1
■【起動】“バーンスナイプ”君の場にこのカード以外のカード名に「武装炎竜」を含むモンスターがいれば、このカードをレストしてよい。レストしたら、相手の場のモンスターを1枚破壊する!”バーンスナイプ”は一ターンに一度だけ使える。

武装炎竜 ファイアダガー・ドラゴン
ドラゴンワールド
属性、武装騎竜 火
サイズ0 攻3000 防1000 打撃1
■【起動】場のこのカードをレストしてよい。レストしたら、君のデッキから場のこのカード以外の《火》の枚数分、君のデッキの上からゲージに置く。


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その後の話と火種の接近

今回は外道の処遇に関する話っす。


プラグと辰馬が受けていたらしい依頼のことを聞いたのは、プラグが、ソトミチ?を倒した次の日、ネカフェののことだった。

又木さん曰く、バディポリスと警察に対するアカウント破壊、公務執行妨害で犯人のソトミチはもう少しで少年院行き待ったなしだったらしい。

 

蒼「じゃあ、何で今回はお咎めなしだったんですか?」

 

又木「いや、流石にお咎めなしってわけにはいかない。アカウント破壊の後、警察がブラックリストに登録した。つまり火神外道がハッカーだって公表したんだ。」

 

蒼「あー、それは嫌だな。」

 

又木「むしろ、これで済んだんだからまだ良い方だろ。」

 

蒼「そりゃ、現実でやったら最悪死傷者が出てるしな。実際アカウントに『死者』が出てるし。んじゃ、カグヅチはどうなったんですか?やっぱ封印区に戻された?」

 

又木「いや、それがな。無理だった。」

 

蒼「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

又木さんが言うには、今まで超危険とされていたカグヅチが封印区に囚らわれていたのは、10割方プラグの親父さんのウイルスで体が思い通りに動かなかったかららしい。

それを見かねたソトミチはカグヅチを解放したのだ。

 

火を追うもの「また、ここに戻ったんだな。」

 

カグヅチ「仕方ねえだろうが!」

 

警察「暴れるな!」

 

火を追うもの「拘束プログラム作動完了っと。」

 

カグヅチ「またここで、あと何年とじこめられるのかよ・・・。寝るか、よっと、おっととと!?」

 

カグヅチの寝転がる勢いで拘束が破壊されたらしい。

ウイルスはほとんど効力を無くしていたらしく、本来の力を取り戻したカグヅチを縛れなかったらしい。

 

結果、カグヅチが逃げても捉えた後の拘束が出来ず・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外道「暴れないことと保護観察処分を条件に俺っちのバディとして登録されたんだ。」

 

又木「おう、外道じゃねえか。」

 

アンダーズにご来店したのは今回の火種だった。

何しに来たんだろうか。

・・・ん?あれは。

 

カグヅチ「あの病人に今度は勝つ、そのために来た!」

 

外道「そういうこった!ナンパ師匠居るんだろ!?」

 

又木「ああ、山井なら、ムガッ!?」

 

蒼「プラグなら多分、店の備品の買い足しと修理に行ったからしばらく帰ってこないと思うぞ!?」

 

自分は又木さんの口をふさぎ、言葉をかぶせる。

 

外道「・・・本当か?アンタは?」

 

蒼「蒼だ。アンダーズの店員だ。」

 

外道「ふーん、居ないのかよ。・・・ホントか?」

 

蒼「ああ、ホントだ!」

 

カグヅチ「なら早く行こうぜ。」

 

外道「あ、おいカグ!?うーん、戻ったら連絡しろよ!」

 

外道とカグヅチは店から出ていった。

 

又木「・・・もご、もごもごご。」

 

蒼「あ、すいません。」

 

又木「ぶはっ!何す、ってああ、そういうことか。」

 

さすが又木さん。

自分の行動の理由を理解してくれた。

 

蒼「もういいぞー。」

 

プラグ「あー、サンキュー。昨日からしつこくてさ。」

 

又木「それじゃ、もう俺は帰るわ。」

 

プラグの頭が丁度あの二人の死角に見えたのだ。

多分隠れてるんだろうなと黙ったのだ

一番の最優先事項は店の仲間の安全だし。

 

蒼「けど、あの言い方だとバディファイトをしたのは1回きりなんだよな?何で受けないんだ、もう1回ぐらいやってもよかったんじゃ?」

 

プラグ「ま、そうなんだろうけどさ。ああいう奴は勝つか体力切れるまでやるからな、昔の辰馬みたいだよホント。」

 

蒼「昔の辰馬?・・・あんな感じなのか?想像できないなー。」

 

プラグ「ああ、あんな感じ。のがもうちょっと分別ついた感じだな。」

 

頭の中で辰馬にさっきのソトミチの行動をさせてみる。

・・・ダメだ、想像出来ない。

 

プラグ「ま、今回の件であいつも少しは懲りればいいんだけどな。・・・そうすりゃ、アンダーズ流ブラックリストから外せるのによ。」

 

アンダーズ流ブラックリスト、スタッフルームに飾ってある指名手配風の紙だ

 

蒼「あれ、結局何なんだ?」

 

プラグ「前にアンダーズが手を焼いた連中を表裏問わずに張り出してあるんだ。店の方で問題起こした奴がほとんどだな。裏の方には、外道と銃奈の2人が貼り付けてある。」

 

蒼「ん、その銃奈って?」

 

プラグ「よく異世界で大問題起こしてはバディポリスに捕まってる銃刀法違反者の女の子だよ。」

 

蒼「はぁ?」

 

ライナ「簡単な話。愛銃片手に違法に異世界に渡航してバディ探ししてるの。本人に異世界へのゲートを創る能力が備わっててそれを乱用してるの。」

 

ライナがドリンクサーバーでジュースを作りながら説明してくれる。

ちなみに今日は水曜日だ。

 

蒼「それが何でウチのブラックリストに?」

 

プラグ「あの子さ、アンダーズの預かりになってたんだよ。いつの間にか。」

 

蒼「んなアバウトな理由で!?」

 

プラグ「いや、バディポリスの部署でも担当がたらい回しになってたらしくてさ。警察に回すわけにもいかんしってことで、もう民間に丸投げしちゃえってことで、辰馬が押し切られたんだよ。」

 

蒼「そんなにめんどくさい子なのか~?自分は会いたくないな。」

 

プラグ「ま、最近はあんまり活動してないし、問題ないだろ。中学にもちゃんと通ってるらしいし。」

 

ライナ「それフラグだよ?あの先輩、知らない間にやらかすから。」

 

蒼「しかも絆ヶ丘かよ・・・。あそこ関係者のキャラ濃いんだよな、余計いやだ。」

 

プラグ「まだ問題起こして5ヶ月経ってないし大丈夫だって。あ、らっしゃー・・・。」

 

プラグは入ってきたオキャクサマに目線を向け、凍った。

ソトミチが戻ってきたのだ。

 

外道「探したぜ、ナンパ師匠!」

 

カグヅチ「俺たちとファイトだ、病人!」

 

プラグ「わ、分かった。分かったから待ってくれるか?」

 

プラグは後ずさりし、上から垂れ下がる紐を握る。

 

カグヅチ「あ?」

 

紐を引っ張たプラグの姿が、突然開いた穴に消える。

この店、忍者屋敷だっけ。

 

外道「あああああ!?追いかけるぞ、カグ!」

 

カグヅチ「当たり前だ!逃がさねえぞー!」

 

ソトミチとカグヅチも続く!

 

プラグ「勘弁してくれええぇぇぇぇ!?」

 

プラグの悲鳴が響き渡った。

 

ライナ「・・・。」

 

蒼「・・・、何かあった?」

 

ライナ「何もなかったと思うよ、プラグもここには居なかった。」

 

・・・グッバイ、プラグ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――とある異世界

 

?「さーて、着いちゃいましたよどっかの異世界!バディ探し、始めちゃおうー。」

 

?「誰だ貴様。ここが吾輩の城と知って乗り込んできたのか?」

 

?「え?あんた誰。」

 

?「質問しているのはこちらだ!」

 

?「ふん!あたしの名前は、天王銃奈ちゃんだーー!」

 

アンダーズは知らない。最も恐れていた火種が後、数話ぐらいのところまで迫っていることを。

 




今回はここまでっす。
感想&活動報告(特にサイバーワールド。)お待ちしてるっす。


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無駄骨サーチング

今回の展開は強引っすよ。
どれくらい強引かというとディスガイアのフロンぐらい強引っす。


ライナ「ハイ、これ。この前の依頼者から届いたカード、デッキに組み込んどいたよ。」

 

時刻は深夜2時。

ライナルームで自分は新デッキを組んでもらった。

この前夜剣に貰った「成長電子生命グレートバイトドラゴン」をバディにしたデッキになっている。

 

?「ふー、毎日毎日検査検査で大変だったよ。」

 

グレートバイトドラゴンがSD化してカードから出てきた。

 

蒼「お勤めご苦労様。これから頼むぞ、グレー。」

 

グレー「グレートだからグレー?ま、いいけどさ。こっちこそよろしく!」

 

ライナ「それじゃ、また何かあったら言ってね。カードの改造とかも出来るし。」

 

蒼「ま、気が向いたらな。」

 

グレー「お、おぼぼぼ。」

 

改造という言葉におびえるグレーを連れて自分はライナルームを出た。

 

 

 

 

 

 

 

prrrr。prrrr

 

蒼「ん?」

 

グレー「ひゃあ!?」

 

珍しいな、こんな時間に電話が鳴るなんて。

大方、凛が忘れものでもしたか。

だとしても店のマニュアル通りの対応をするのが真の店員というもの。

 

蒼「お電話ありがとうございます。ネット&カード、アンダーズです!」

 

?『私・・・。』

 

蒼「はい?あの、少々聞き取りづらかったので、もう一度お願いします。」

 

?『私、メリーさん。今、池袋駅に居るの。』

 

その声と同時に電話が切れた。

 

蒼「・・・いたずら電話か?」

 

 

 

 

 

 

――5分後

 

prrrr。prrrr。

 

グレー「これ、さっきのイタズラデンワって奴じゃない?出るの?」

 

蒼「店の電話だからな。出ないと最低限の礼儀も欠いたことになる。お電話あr。」

 

メリー?『私、メリーさん。今、アンダーズが見えたところ。』

 

また切れた。

 

蒼「・・・。」

 

グレー「蒼?」

 

 

 

 

 

 

――1分後

 

prrrr。prrrr。

 

蒼「お電話ありがとうございます。」

 

メリー『私、メリーさん。今、アンダーズのま・・・。』

 

それを聞いた瞬間。

自分は店のガラス戸を開け、シャッターを上げ、持っていた釘バットを振り被った。

 

メリー「あ、ちょ、ちょっとタンマ!その顔でその凶器は止めてくださいまし!!?」

 

自分の目線を少し下にずらす。

人形がおびえていた。

 

 

・・・・・・もう一度言おう、人形が、おびえていた。

 

 

 

 

 

 

 

蒼「依頼ならあんないたずら電話するなよな。」

 

プラグ「ぷっ!メリーさんの話知らなかった奴ってそんな反応とるんだな!初めて知った!アッハッハッハ!」

 

店に泊まりで寝ていたプラグが起きて経緯を聞くと笑いだした。

 

ライナ「メリーさんって実在したんだ。って、貴女レジェンドワールドの「呪いの人形メリ姐さん」?」

 

メリ姐さん「よくご存じですわね。そう、私はレジェンドワールドのモンスターですわ。」

 

プラグ「はは、あはは、あー笑った。んで、そのメリ姐さんが何の依頼?」

 

メリ姐さん「それは、私達の主を探してもらいたいのですわ。」

 

グレー「主?」

 

ライナ「それって、「トイレの華子さん」のこと?」

 

メリ姐さん「ええ・・・。」

 

メリ姐さんは明らかに覇気のない様子で話し始める。

 

メリ姐さん「2日前、私は仲間たちとこの地球にやってきたのですわ。」

 

蒼「2日前?何でその日に。」

 

メリ姐さん「それは、あり得ないぐらい驚異的な3つの力がほぼ同じ場所で放出されるのを確認して、それが私たちモンスターの脅威となるかどうかを確かめる為ですわ。」

 

蒼「驚異的な力?」

 

ライナ「多分静岡県の沼津ってところだよ。確か3日ぐらい前にバディポリスの観測機がドラゴン、スタードラゴン、ダークネスドラゴンの異常な力の高まりを観測してるから。」

 

プラグ「お、お嬢。バディポリスのコンピュータ、ハッキングしてたの?」

 

ライナ「当然。レアカードのデータが真っ先に集まるところを何でハッキングしないかな。」

 

グレー「・・・えーっと、現地には行かなかったの?」

 

ライナ「外熱いし、東京出るのは冬になってから。」

 

めんどくさいんだな、冬になっても行くつもりはないだろうな。

・・・ん?

 

蒼「ここ、東京だけど?」

 

メリ姐さん「3つの力はすぐにカードとして収束したのか、反応が途絶えたのですわ。そして目的地が途中で消えた私達はこのトウキョウという地で、はぐれてしまったのですわ。」

 

プラグ「なるほどな、じゃあ質問。なんで俺達なんだ?バディポリスに行った方が確実じゃないのか?」

 

メリ姐さん「一度はそう思ってバディポリスに行ったのですわ。けれど、あのクソ野郎・・・!」

 

蒼「何かあったのか。」

 

メリ姐さん「仲間にマサダとか呼ばれていた奴がこっち見てビビって箒を振り上げてきたのですわ!当たったらどうしやがる気だったんですの!」

 

ライナ「それで、そんな連中に頼るのが嫌だって意固地になっちゃったわけだ。」

 

メリ姐さん「ま、まあ、そうとも言えるですわね。それで当てもなく池袋駅でこの店の張り紙の裏に何でも屋の情報を見つけて、ここに来たというわけですわ。」

 

プラグ「なるほどな。どうする、報酬は期待できなさそうだけど。」

 

蒼「このまま追い返すのも可哀そうだしな、華子さんを探してみる。」

 

プラグ「だな、じゃあお嬢。さっき言ってたバディポリスのシステムで華子さんを・・・。」

 

プラグがライナの方に目を向けるとライナがパソコンで調べ物をしていた。

調べ物が終わったのかライナはこっちにパソコンの画面を向ける。

 

ライナ「そんなことしなくても、つい最近の都市伝説を調べればわかるよ。」

 

蒼「え?何でさ。」

 

ライナ「話を聞いてて思い出したんだけど、2日前に東京で妖怪目撃情報が相次いでるってネットでニュースになってた。」

 

パソコンの画面に映っていたのは・・・。

 

 

怪奇!空を征く一旦木綿!?

紙切れが大量に夜の東京の上空を埋め尽くしていたそうだ。

 

 

恐怖!?右だけナイスガイ!

右はホスト、左は人体模型の男が某有名女子校でナンパを行っていたらしい。

 

 

震撼・・・百年開かずのトイレ・・・?

某有名女子校にトイレに引きこもろうとするモンスター反応のある老人の姿が目撃されたという。

 

 

 

 

蒼「内2件が完全に不法侵入した不審者情報じゃないか?特に最後おかしい!」

 

プラグ「つーか、確かメリ姐さんって・・・《トイレ》のモンスターだったよな・・・。」

 

ライナ「うん、1件目は多分一反木綿ペーパー、2件目はミギー・ナイスガイ、3件目はベンジョ―博士だと思う。」

 

蒼「最初の奴、上空にトイレットペーパーが舞ってたのか!?いやだあああ・・・。」

 

メリ姐さん「仲間に好き勝手言ってくれやがりますわね・・・!」

 

メリ姐さんがガン飛ばしてきた。

ちょっとー、自分だけじゃなくプラグの微妙な表情にも飛ばしてやってくれ。

 

グレー「じゃあこの情報を元に散ったモンスターを探していけば、華子さんも見つかるってことなの?」

 

ライナ「多分ね。少なくとも一反木綿たちは空から華子さんを探していたと思うよ。何か情報を得ることは出来るはず。」

 

蒼「じゃあ、今日はもう遅いし明日から行動するか。」

 

全員が頷き、寝ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――次の日

 

目撃情報のあった場所で聞き込みを開始してみた。

勿論、昨日居なかったため話に全くついていけない辰馬は、居ても邪魔ということで店番だ。

 

蒼「放心してたな。」

 

プラグ「お嬢が外に出ることに喜んでただけに、ショックもデカいよな。「お兄ちゃんは邪魔になるから来ちゃダメ」って・・・辰馬、指詰めてないといいけどな。」

 

ライナ「言っても仕方ないでしょ。メリ姐さんの方はどうかな。」

 

プラグ「お嬢にコミュ力があればな~。」

 

ライナ「ムッ。」

 

プラグ「痛い痛い、そんなに叩くなって。」

 

有名女子校、音ノ木坂に出るミギー・ナイスガイとベンジョ―博士はメリ姐さんに任せることにした。

理由は、女子校である音ノ木坂学院に自分たち《アンダーズの男達》は入れないのだ。

ついでにコミュ力0という無慈悲なステータスのせいでライナも入れない。

消去法でメリ姐さんが行くことになったのだ。

いかに、ハッカーといえど潜り込めない場所はあるのだ。

 

?「もし~、メリ姐さんとおっしゃいましたか~?」

 

上から声が降ってきた。

上を見ると予想通り、トイレットペーパーが宙に浮かんでいた。

 

蒼「お前が一反木綿ペーパーか?メリ姐さんから事情は聴いてる。」

 

ペーパー「そうでしたか~。では、華子様を探していただけるのですね~。」

 

プラグ「そういうこと、華子さんのことは俺たちアンダーズが見つけるから心配すんな。」

 

その時だった、辰馬が歩いてくるのが目に映った。

 

ライナ「あれ?お兄ちゃん。」

 

辰馬「おい、忘れもんだ。」

 

少し、魂が抜けていらっしゃる?

って、ん?

 

その場の全員「あーーー!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――15分後

 

メリ姐さん「あなた方、後でお仕置きですわよ!」

 

ベンジョー「いや、新しい閃きを得る為にトイレに入りたくなって・・・。」

 

ミギー「女子校って響きに負けちゃった・・・。」

 

蒼「メリ姐さんー。」

 

メリ姐さんが、モンスターを引き連れて戻ってきた。

 

メリ姐さん「あら、ペーパーを見つけたんですのね。後は主を探し出すだけですわね。・・・ってその汗はなんですの!話をするなら目を泳がさない!」

 

辰馬「なら、これで依頼達成だな。」

 

辰馬が自分の後ろに隠れていた、華子さん(・・・・)を前に差し出す。

 

メリ姐さん「華子様!?」

 

ベンジョー「華子さん!」

 

ミギー「華子さん!?」

 

華子さん「心配をかけたようじゃな。すまなんだ。」

 

辰馬「お前たちの名前をつぶやいてた客が居て、もしかしたらと話しかけたら華子さんだったんだ。」

 

ライナ「お兄ちゃん・・・。」

 

ペーパー「しかし、何故その店におられたのですか?」

 

華子さん「そこの設備でねっととやらからお前たちのことが騒ぎになっていればと思って目撃情報を探しとったんじゃ。」

 

蒼「じゃあ、今までどこにいたんだ?」

 

華子さん「沼津という場所で、レジェンドワールドにとっての脅威が無いか確かめとった。」

 

モンスター達「ええええ!?」

 

そりゃ驚くよな。

 

華子さん「あの娘っ子たちなら脅威になるなどありえんじゃろ。」

 

ミギー「じゃ、僕たち東京を探す必要なかったの・・・?」

 

ベンジョー「私とミギーは何もしてなかったけどね。」

 

華子さん「しかし、目的を果たしたとはいえ他に何もしていかないのはつまらんの・・・。」

 

華子さんは数秒考えたのち、何かをひらめいたらしい。

 

華子さん「うむ、アンダーズよ。ワシらとファイトせよ!」

 

アンダーズ「!?」

 

メリ姐さん「ソレは名案ですわね!」

 

突然の申し出に、俺たちは円陣を組んで話し合う。

 

蒼「どうする?」

 

プラグ「そりゃ受けるしかないけど、辰馬とかどうだ?」

 

ライナ「いや、デッキデータが欲しいから蒼にしよう。」

 

辰馬「なるほど、それなら蒼だな。」

 

プラグ「異議なし。」

 

蒼「了解。」

 

円陣を解いてモンスター達に向き直る。

 

蒼「それじゃ、自分が相手するぞ。」

 

華子さん「よかろう。それでは、どこでやろうかのう・・・。」

 

凛「それならいい場所があるにゃーー!」

 

突如凛ちゃんが話に割って入る。

 

辰馬「星空?今日はシフトに入ってなかったよな。」

 

凛「シフトが無くても来るときは来るにゃ!アンダーズはカードショップでもあるし。てかここアンダーズじゃないにゃ!オーナーは兎も角、店長が不在はまずいにゃ!」

 

辰馬「そうだった!すまん、俺は店に戻る。」

 

辰馬が店に戻っていく。

ん?オーナー、店長?

とか言ってる間に凛ちゃん、誰か連れて来た。

若く見えるが、何故か成熟した雰囲気を感じる人だ。

 

理事長「初めまして、音ノ木坂学院の理事長です。」

 

プラグ「ええ!ここの理事長!?」

 

ライナ「そういえば凛って音ノ木坂のOBだった。もしかしていい場所って・・・。」

 

理事長「はい、生徒たちにあなた方のバディファイトを見せてあげて欲しいのです。」

 

蒼「自分たちのファイトを?」

 

理事長「はい。元々、今日は学院でバディポリスの方々によるバディファイトが行われるはずが、急用で来れなくなってしまい・・・。」

 

華子さん「埋め合わせというわけか、まあ良いじゃろう。」

 

蒼「自分たちでいいんですか?バディポリスの代わりでカードショップ店員、だと反感が起きるんじゃないんですか?」

 

理事長「あなた方が実力派の集団だというのは聞いています。受けていただけますか。」

 

ま、悪いことではないだろう。

 

蒼「了解しました。」

 

こうして自分たちは音ノ木坂学院でバディファイトをすることになったのだった。




今回はここまでっす。
次回はグレートバイトドラゴンの実力をお見せするっす!(多分)

感想&活動報告待ってるっす。

『あと少し、あと少しであたしは、あの椅子に座れる・・・!』


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音ノ木坂でファイト!

今回はトイレVSサイバーワールドっす。


――音ノ木坂学院ファイティングステージ

 

放送委員「さあ、本日バディポリスとのバディファイト企画がポシャって代わりに池袋のネット&カードアンダーズの店員さん、蒼さんが来てくださいました!さらに対するはレジェンドワールドのモンスター、トイレの華子さん!」

 

生徒A「アンダーズ、行ったことあるけどあんな人いたっけ。」

 

生徒B「放送席にいる人見たことある!」

 

生徒C「どんなファイトするのかな?」

 

モブ顔のせいで覚えにくいんだろうよ。

 

プラグ「同じくアンダーズ店員、山井プラグでーす!今回は解説ってことでオーナーの声を代弁させてもらうぜ!」

 

オーナーって、ライナのことだったのか!?

 

放送委員「それじゃ、両者ルミナイズプリイィィッズ!!」

 

 

華子さん「有象無象に潜む怪異の正体。知りたくばお前の命を差し出せ!ルミナイズ、畏怖されし都市伝説!」

 

蒼「データの海にダイビング、電脳竜と落ちていく!ルミナイズ、サイバードラゴンバイト!」

 

 

放送委員「それじゃあ皆さん張り切って!」

 

生徒達「バディー、ファイッ!」

 

蒼&華子さん「オープン・ザ・フラッグ!!」

 

華子さん「レジェンドワールド!」

 

華子さん

レジェンドワールド

トイレの華子さん

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

蒼「サイバーワールド!」

 

サイバーワールド

成長電子生命グレートバイトドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

生徒B「あれ何?見たこと無い。」

 

生徒D「サイバーワールド?」

 

放送委員「サイバーワールド、見たことがないフラッグですがあれは何でしょうか!解説のプラグさん。」

 

プラグ「あれは蒼自身もどこで手に入れたか知らないそうですが、蒼のフラッグです。なかなか面白い動きをしますよ。」

 

放送委員「よくわかりませんが、ファイトを見れば全てが分かる!先攻は華子さん!」

 

 

華子さん「チャージ&ドロー。おぬしの世界はどこにあるのじゃろうな・・・。」

手札6 ゲージ2➡3

 

蒼「?何の話だよ。」

 

華子さん「いや、気にせんでくれ、骨格標本スカル・ダンディーをライトにコールじゃ。」

手札6➡5 ゲージ3

 

骨格標本 スカル・ダンディー

サイズ0 攻撃力1000 防御力1000 打撃力1

 

ダンディー「ウィ・ムッシュ。私めの”紳士的なエスコート”でデッキから3枚のカードをドロップゾーンへエスコートいたします。おや、華子様、つまり《妖精》たる「トイレの華子さん」をエスコートしことで、手札にチップが入ります。」

 

ドロップゾーンに落ちたカード

都市伝説ロボ ハナコWC

トイレの華子さん

ベンジョー博士

 

華子さん「でかしたぞ、1ドローじゃ、装備、校舎3階 -手前から3番目のトイレ-!」

手札5➡6➡5 ゲージ3➡1

 

校舎3階 -手前から3番目のトイレ-

アイテム 攻撃力4000 打撃力2

「ソウルガード」

ソウル3

 

 

放送委員「あ、あれは何でしょうか。プラグさん。」

 

プラグ「えーっと、個室・・・っすね。」

 

いや見ればわかるわ!

 

華子さん「おぬしはこの中から出る脅威に恐怖することになるぞえ、へっへっへ。」

 

蒼「・・・。」

 

ツッコミ待ちすか。

 

華子さん「キャスト、オースィラ・ガルド。スカル・ダンディーをドロップゾーンに置き、ゲージと手札を増やすぞ。」

手札5➡4➡5 ゲージ1➡2

 

華子さん「更にイング・ガルドで手札1枚をコストに2ドローじゃ。・・・もうそろそろ良いな」

手札5➡3➡5 ゲージ2

 

 

――アタックフェイズ

 

華子さん「トイレで攻撃じゃ!」

 

蒼「ぐぶえ!?」ライフ10➡8

 

水飛んできた。

バディファイトヴィジョンと分かってても、嫌だ・・・。

 

周りからイヤーとか聞こえてくるし・・・。

 

放送委員「こ、これはきついですね。プラグさん」

 

プラグ「これは長期戦になると蒼の精神へのダメージは半端なものではありませんよ。」

 

もう0だ・・・。

8だけど0だ・・・。

 

 

華子さん「ターン終了じゃ、ほれ、見せてみよ。サイバーワールドとやらの力を。」

 

 

蒼「もう精神がブルーだ・・・。。ドロー、チャージ&ドロー。レフトにコール、電脳生命ウイルスパイダー。」

手札6➡7➡6 ゲージ2➡3

 

電脳生命ウイルスパイダー

サイズ1 攻撃力3000 防御力2000 打撃力1

 

蒼「ウイルスパイダーの”サイバールート”で手札1枚をゲージに置き、1ゲージ、1ドロー・・・。」

手札6➡5➡6 ゲージ3➡5 

 

蒼「装備、電脳靴サイバーグリーブ。」

手札6➡5 ゲージ5➡4

 

電脳靴サイバーグリーブ

アイテム 攻撃力0 防御力4000 打撃力0

 

放送委員「蒼選手、どうにも気分がすぐれないようですね。やはり精神的に来ているのでしょうか?」

 

プラグ「確かに、このままだとファイトに支障が出ますね。・・・・・・蒼!このファイトに勝ったら、俺の金で映画2本借りていいぞ!」

 

む、映画?

 

プラグ「前に言ってた、『バカデカーイワシVS8兆人のジジイ軍団』と『養殖ウナギと天然アナゴ5万年の友情』でどうだ!?」

 

 

蒼「・・・そこまで言われたら本気出さないわけには行かないな!センターにコール、ウイルス知能バウンワーム!」

手札5➡4 ゲージ4➡3

 

ウイルス知能バウンワーム

サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1

 

放送委員「あの、今の映画のタイトルって・・・。」

 

プラグ「アイツノコノミデス。」

 

放送委員「そ、そうですか。」

 

 

蒼「レフトにコール、ドラゴンコード・バスタフラグ!」

手札4➡3 ゲージ3➡2

 

ドラゴンコード・バスタフラグ

サイズ1 攻撃力5000 防御力3000 打撃力1

 

 

――アタックフェイズ

 

プラグ「・・・気になるな。」

 

放送委員「え?なにがですか。」

 

プラグ「スカルダンディーを何でセンターにコールしなかったのかだよ。」

 

放送委員「オースィラ・ガルドでコストにするからどうでも良かったのでは?って、あ。」

 

プラグ「オースィラ・ガルドは「対抗」を持ってる、わざわざダメージを2にしなくてもいい。何を狙ってる・・・。」

 

 

 

蒼「バウンワーム!ファイターに攻撃!」

 

華子さん「グッ!ワシが攻撃された時、トイレのソウルをドロップゾーンに送る。」ライフ10➡9

 

校舎3階 -手前から3番目のトイレ―

ソウル3➡2

 

蒼「ソウルが?・・・ウイルスパイダー、ファイターだ!」

 

華子さん「ふんっ。トイレのソウルは残り1枚じゃ。」ライフ9➡8

 

校舎3階 -手前から3番目のトイレ-

ソウル2➡1

 

蒼「バスタフラグ、続け!」

 

華子さん「喰らってソウルが0じゃ。」ライフ8➡7

 

 

生徒D「どのモンスターも打撃力が低いね。」

 

生徒S「それだけの能力を持ってるのかな?」

 

 

蒼「・・・能力発動!グリーブの能力で場のウイルスパイダーをデッキに戻し、「ハッキング サイバールート乱舞」1枚を手札に加える!」

 

ウイルスパイダーが潜り込んだルートから必殺技カードが出てくる。

それを手に取ろうとしたその時。

 

華子さん「ではそれに対抗し、トイレの能力、このカードにソウルが無いとき、このカードをドロップゾーンに送り、ドロップゾーンからワシ、「トイレの華子さん」をライトにバディコールじゃ。」ライフ7➡8

 

トイレの華子さん

サイズ3 攻撃力9000 防御力7000 打撃力2

「3回攻撃」

 

個室が全方向にオープン・ザ・トイレ。

中から華子さんが登場する。

 

放送委員「どうやら、トイレのソウルが0になるように攻撃させるためだったようですね。」

 

プラグ「そうらしいっすね。」

 

メリ姐さん『ちょっ、主!早すぎですわ!私達の出番は!?』

 

ペーパー『私達サイズ2ですので、出番は無いかと。』

 

メリ姐さん『そんなアアアアですわああああああ!?』

 

華子さん「ワシの能力発動と行きたいところじゃが、バディファイトはターンプレイヤーの方が効果処理は先に行われる。ほれ、サッサとせい。」

 

蒼「それじゃ、デッキからサイバールート乱舞を手札に加え、それに誘発するバスタフラグの”サイバールート”で華子さんは自身の場のカードを1枚選び、破壊する!」

手札3➡4 ゲージ2

 

華子さん「くっ、ワシしかおらん!まさか出た瞬間破壊されるとは。しかし、登場時能力でおぬしの場のカード全て破壊じゃ!」

 

華子さんが吹っ飛ぶが、こっちの場にあるカード全てが消え去る。

 

蒼「はっ!?」

 

華子さん「破壊した数だけライフ回復じゃ。」ライフ8➡11

 

 

 

 

プラグ「不味い、蒼の場にはカードが無い。サイバールート乱舞は使えないし、次のターンもキツイな。」

 

ライナ「心配ないよ。」

 

プラグ「え?」

 

放送委員「それは、どういう。」

 

ライナ「え、あ、あ・・・。ごにょごにょ。」

 

お嬢が俺に耳打ちをする。

 

プラグ「何か分かんないんだけど、今の状況を打破するのが蒼のデッキなら可能らしい。」

 

蒼「成長電子生命グレートバイトドラゴンの”サイバールート”!」

 

放送委員「え?」

 

何!?

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼「このターン中2回以上”サイバールート”が発動しているなら自身を手札からコストを払ってライトにバディコール!」ライフ8➡9

手札4➡3 ゲージ2➡1

 

場に登場したのは、蒼いデータが川の如く体中を流れる神秘的な竜。

いつも見ているCBSNに似ていて、安心感も覚える。

 

成長電子生命グレートバイトドラゴン

サイズ2 攻撃力7000 防御力2000 打撃力2

「2回攻撃」

 

華子さん「ほう、ここでバディコールか。」

 

グレー「僕は”サイバールート”で場に出たら攻撃力+3000打撃力+1されるしこのターン破壊されない!うおおおお!」

 

華子さん「ぬっ!」ライフ11➡8

 

蒼「2回攻撃だ!」

 

華子さん「仕方ないの、キャスト、グレムリンの嘲笑で攻撃は無効じゃ。」

手札5➡4 ゲージ2

 

 

蒼「ファイナルフェイズ!」

 

手に取ったカードによって、サイバールートが可視化され、それをハッキングする。

出口は全て、華子さんの前に設定!

ルートに向けて、走り出す。

 

蒼「キャスト、ハッキング サイバールート乱舞!」

手札3➡2 ゲージ1➡0

 

ルートの数だけ自分が現れ、華子さんに襲い掛かる。

 

華子さん「何じゃとっ!?ぐっがっ、ばっ、ぐはっ!?」ライフ8➡4

 

蒼「んで、キャスト、メールボックス!このターン発動した”サイバールート”の数だけドローして、手札を1枚捨てる!つまり、4枚ドローして1枚ドロップゾーンに!」

手札2➡1➡5➡4 ゲージ0

 

 

放送委員「な、なんというドロー性能!あんなカード見たことありません!」

 

プラグ「お嬢か?あんなの創ったの。」

 

ライナ「私がバディファイターだった頃に使ってたカードとバッツ×リンクを見て思いついたんだ。」

 

放送委員「へ、へえ。」

 

 

 

蒼「ターン終了だ!・・・プラグ、『サバきの時 JUDGE OF 鯖』も追加で頼む!」

 

プラグ「お、おう。」

 

華子さん「何故、映画の名前全てに魚の名前がついてるかは知らぬが、勝ってから言うんじゃったな。ドロー、チャージ&ドロー。」

手札4➡5 ゲージ2➡3

 

華子さん「装備、トイレじゃ。」

手札5➡4 ゲージ3➡1

 

校舎3階 -手前から3番目のトイレ-

アイテム 攻撃力4000 打撃力2

「ソウルガード」

ソウル3

 

華子さん「ロキ・ザ・エアガイツをレフト、ベンジョ―はかせをライトにコールじゃ。」

手札4➡2 ゲージ1➡0

 

ロキ・ザ・エアガイツ

サイズ0 攻撃力3000 防御力5000 打撃力0

 

ベンジョーはかせ

サイズ0 攻撃力100 防御力100 打撃力1

 

ロキ「僕が場に出たのでトイレのソウル。すべてドロップゾーンに送ろう。」

 

校舎3階 -手前から3番目のトイレ-

ソウル3➡0

 

華子さん「ベンジョーはかせの能力で名前の違うカードを好きなだけデッキに戻すぞ。」

 

骨格標本スカル・ダンディー

オースィラ・ガルド

ベンジョー博士

イング・ガルド

呪いの人形メリ姐さん

ベンジョーはかせ

一反木綿ペーパー

グレムリンの嘲笑

 

ベンジョー「私の能力は戻したカードが4枚以上ならゲージを2枚追加し、8枚以上なら1ドローだ。」

 

華子「感謝するぞ!これで攻撃開始じゃ!」

手札2➡3 ゲージ0➡2

 

 

――アタックフェイズ

 

 

華子さん「ベンジョー、ファイターに攻撃じゃ!」

 

蒼「くっ!?」ライフ9➡8

 

華子さん「トイレで攻撃じゃ!」

 

蒼「させるか!キャスト、フェイクアクセスポイント!攻撃対象を相手の場のモンスターに変更する!ロキを選択!」

手札4➡3 ゲージ0

 

ロキがずぶぬれになり破壊される。

 

華子さん「ならば!ここで、トイレの能力で手札からワシ、「新生!トイレの華子さん」をコールじゃ!」

手札3➡2 ゲージ2

 

新生!トイレの華子さん

サイズ3 攻撃力7000 防御力9000 打撃力2

「3回攻撃」

 

華子さん「相手の場のカード全てを手札に戻し、その数だけ相手にダメージじゃ!」

 

グレー「む、むずむずしてきた。わあああ!?」

 

蒼「グレー!うおわ!?」ライフ8➡7

手札3➡4 ゲージ0

 

華子さん「ワシのラバーカップによってトイレに沈め!」

 

蒼「沈んでたまるか!?ドロップゾーンのファイアウォールガードの”サイバールート”!ファイアウォールガードがこのターン中使われていないなら、このカードをデッキに戻し、相手の場のカード1枚をレストする!華子さんはもう攻撃出来ないぞ!」

 

 

放送委員「必死ですね。ラバーカップは嫌なんですね。」

 

プラグ「誰でもそうでしょ。というか、ラバーカップ以前に3回攻撃喰らったらライフ0ですから。」

 

放送委員「ああ、確かに。」

 

 

華子さん「ならば、ファイナルフェイズじゃ!」

 

蒼「絶対耐える!」

 

華子さん「BENZAオン!GO!ハナコWC!ドロップゾーンからトイレをノーコスト装備じゃ!」

手札2➡1 ゲージ2➡1

 

校舎3階 -手前から3番目のトイレ-

アイテム 攻撃力4000 打撃力2

「ソウルガード」

ソウル0

 

華子さん「そして、ドロップゾーンからセンターにコールするのは、「都市伝説ロボ ハナコWC」じゃ!」

 

トイレが変形する。

そんなひどい絵面を見せられる自分たちの前に現れたのは。

 

都市伝説ロボ ハナコWC

サイズ3 攻撃力9000 防御力9000 打撃力2

「ソウルガード」

ソウル1

 

巨大なロボットだった。

 

華子さん「はーっはっはっは!これでワシの勝ちは決まったぞ!」

 

蒼「3回攻撃ないよな?」

 

華子さん「まあ、攻撃を喰らえ。」

 

蒼「茶でもすすれみたいなノリで言うな!ぐべえあ!?」ライフ7➡5

 

華子さん「ハナコWCはドロップゾーンの《トイレ》のアイテムをデッキに戻すことで何度でも再攻撃が可能じゃ!」

 

蒼「な!?ぐあ!?」ライフ5➡3

 

華子さん「さあ、喰らえ!」

 

蒼「・・・ドロップゾーンの「ドラゴンコード・フリーズリペア」の”サイバールート”!ドロップゾーンのこのカードをデッキの下に置き、ライフ+2!ぐはっ!?」

ライフ3➡5➡3

手札4 ゲージ0

 

華子さん「何!?くっ4回目の攻撃!・・・ターン終了じゃ。」

 

蒼「ぐぼっ!」ライフ3➡1

 

放送委員「なんと蒼選手、ライフ1で耐え抜きました!」

 

プラグ「けれど、蒼の場とゲージには何もない。頼れるのは手札とこれから増える1ゲージだけだ。どう巻き返すかな。」

 

蒼「ドロー、チャージ&ドロー!レフトにコール、ウイルスパイダー!」

手札4➡5➡4 ゲージ0➡1

 

電脳生命ウイルスパイダー

サイズ1 攻撃力3000 防御力2000 打撃力1

 

蒼「”サイバールート”でゲージと手札を増やす!」

手札4➡3➡4 ゲージ1➡3 

 

プラグ「お、こっからどうする。」

 

蒼「って、ん?なんだこれ。」

 

あんまりデッキの確認は出来てなかったが、こんなカードが入っているとは知らなかっ・・・て何だこのカード!?

 

蒼「あ、あの!ライナ・・・さん?これ、何?」

 

ライナの声が周りから響いてくる。

 

ライナ「何ってなんのこと?・・・ああ、あのカードのこと。使えばいいんじゃない?何って言われても答えようがないよ。グレーが現出させられるから頼んで、後はコピペ連打かな?」

 

改めてカードを見る。

名前と能力が書かれているが、絵柄が白紙になっている。

 

蒼「”サイバールート”!手札のセキュリティスネークをセンターにコールし、ゲージ+1!」

手札4➡3 ゲージ3➡4

 

これで2回。後1回!

 

 

――アタックフェイズ

 

蒼「アタックフェイズ開始時、グレートバイトドラゴンの”サイバールート”、グレーをライトにコールだ!」

手札3➡2 ゲージ5➡4

 

セキュリティスネークは押し出された。

 

成長電子生命グレートバイトドラゴン

サイズ2 攻撃力9000 防御力2000 打撃力2

「2回攻撃」

 

グレー「勝つよ、蒼!」

 

蒼「分かってる!グレー、ハナコWCに攻撃だ!」

 

グレー「うおおお!」

 

華子さん「ソウルガードじゃ!」

 

都市伝説ロボ ハナ子WC

ソウル1➡0

 

蒼&グレー「2回攻撃!くらええええ!」

 

センターに仁王立ちしていたハナコWCが完全に砕かれる。

 

蒼「ウイルスパイダーで華子さんに攻撃!」

 

華子さん(ライフが3になってはサイバールート乱舞とやらでライフが0になるな、ならば。)

 

華子さん「キャスト、エリネドの指輪。攻撃は無効じゃ、今ワシのライフは4。サイバールート乱舞とやらを使ってもダメージ3。どうする?」

手札1➡0 ゲージ1

 

 

蒼「ファイナルフェイズ!」

 

華子さん「ほう?」

 

蒼「グレー、頼んだぞ!キャスト!」

手札2➡1 ゲージ4➡1

 

グレー「うん!サイバーリアライズプログラム、起動。「サイバー×天バスター」のリアルワールドへの現出、開始します!」

 

グレーが口から、蒼い槍を吐き出す。

射出された槍、自分はそれを、コピー&ペーストし、100に増殖させる。

そして、発動していたサイバールートの出口を華子さんの元につなぎ、100の槍全てがルートを通っていく。

 

 

 

蒼「うおおおおおお、喰らえ!「ハッキング コピー&ペースト サイバー×天バスター!!」ああああああああああああ!!」

 

ルートを通り抜けた槍が四方から華子さんを貫く。

 

華子さん「何じゃと!ぐあああああああああああああああ!?」ライフ4➡0

 

 

放送委員「げ、ゲームエンド。ウィナー、蒼!」

 




今回はここまでっす。
次で、華子さんの話は終わるっす。
感想&活動報告待ってるっす。

『ふ、ふふふ。次で、私が、私が。』


ドラゴンコード・バスタフラグ
サイバーワールド
属性、電脳生命 
サイズ1 攻撃力5000 防御力3000 打撃力1
コールコスト、ゲージ1払う
■”サイバールート”君のカードの「サイバールート」と名のついた能力が使われたとき、相手は自分の場のカードを1枚選び、破壊する。この効果でカードが破壊されなかったとき、カードを1枚引く。「ドラゴンコード・バスタフラグ」の”サイバールート”は1ターンに1度だけ使える。

成長電子生命グレートバイトドラゴン
サイバーワールド
属性、電脳生命 サイバールーター
サイズ2 攻撃力7000 防御力2000 打撃力2
コールコスト、ゲージ1払う
■[起動]「対抗」君のターン中、君のカードの「サイバールート」が2回以上発動しているとき、手札のこのカードをコールコストを払ってコールできる。「成長電子生命グレートバイトドラゴン」の”サイバールート”は1ターンに1度だけ使える。
■このカードが「サイバールート」と名のついた能力で場に出たとき、このターン中このカードは破壊されず、攻撃力+3000、打撃力+1される。
「2回攻撃」

メールボックス
サイバーワールド
属性、サイバールーター ドロー
魔法
■君のターン終了時、君の場にモンスターがあるなら使える。
■「対抗」このターン、君が「サイバールート」と名のついた能力を使った数だけカードを引き、手札を1枚捨てる。「メールボックス」は1ターンに1度だけ使える。

ドラゴンコード・フリーズリペア
サイバーワールド
属性、電脳生命
サイズ1 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1
■「対抗」君のドロップゾーンのこのカードをデッキの下に置いてよい。置いたら君のライフを+2する。


電脳生命セキュリティスネーク
サイバーワールド
属性、電脳生命
サイズ2 攻撃力0 防御力6000 打撃力2
■「対抗」”サイバールート”手札のこのモンスターをコールし、デッキから1枚をゲージに置く。「電脳生命セキュリティスネーク」の”サイバールート”は1ターンに1度だけ使える。

ファイアウォールガード
サイバーワールド
属性、防御
魔法
■「対抗」君が次に受けるダメージを2減らす。
■”サイバールート”君がこのターン中、「ファイアウォールガード」を使っていないなら、このカードをデッキの一番下に置いてよい。置いたら、相手の場のカード1枚をレストする。

ハッキング コピー&ペースト サイバー×天バスター!!
サイバーワールド
属性、サイバールーター
必殺技
使用コスト、ゲージ3払う
■相手のライフが5以下で、相手のセンターにモンスターがないとき、君の場にサイズ2以上のサイバーワールドのモンスターがいて、君が「サイバールート」と名のついた能力を3回以上使っているなら使える。
■相手の場のカードの能力を無効化し、相手にダメージ5!!このカードで相手のライフが0になった場合、相手のカードで、相手のライフは変更されない。(復活できない)


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華子さんの仮説

今回は特にファイトは無いっす。
けど、物語の核心を割と突く回っす。


華子さん「んー!満足したぞ、おぬし中々やるではないか!」

 

蒼「ははっ、あんなカード入ってたなんて知らなかったけどなー・・・。」

 

自分の視線からライナは目をそらす。

 

ライナ「観客は楽しんでたし、理事長さんも喜んでたし、いいでしょ・・・。」

 

プラグ「すっげー串刺しだった気がしたけどな。そんじゃ、帰るか。」

 

蒼「そうだな。確か明日は新パックの発売日だし、人手が要るだろ。」

 

華子さん「おお、その前に蒼、おぬしと二人で話がしたい。良いか?」

 

蒼「え、あー、ええっと。」

 

プラグ「いいんじゃないか?店には辰馬と花陽ちゃん、それに銀子も響も居るしな。」

 

ライナ「暗くなる前に帰ってね。」

 

蒼「了解。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼「それで、話って?」

 

話をする為、近くの公園のベンチに腰掛けた。

ちなみにデッキはライナがグレーも込みで持って帰った。

 

華子さん「おぬしは、バディファイトの存在をどう思う?」

 

蒼「・・・ん?」

 

言ってることが分からない。

 

華子さん「ふむ、言い方を変えよう。バディファイトが地球に於いてどんな役割を担っていると思う。」

 

蒼「バディファイトが、・・・。」

 

楽しいゲームと言えばそこまでだ。

けど、地球に於いてって言われると、深く考えてしまう。

地球、・・・異世界?

 

蒼「・・・異世界同士の交流のツールか?」

 

華子さん「そうじゃ、理解が早くて助かる。」

 

蒼「それで?何でその話を自分にする。」

 

華子さんは一旦黙り、それから喋り始めた。

 

華子さん「ワシは、様々な世界を知っておる。大妖怪を自称するには、様々な知識を持っていることは重要じゃ。先日発見されたボイジャーワールドの情報も得ておる。実際に足も運んだ。じゃが・・・。」

 

自分は背筋が凍るような感覚がした。

突然冷や水を掛けられたみたいだ。

さっき、放送委員の子や観客に言われた。

他にもたくさんの人に言われてきた言葉が、雪崩のごとくフラッシュバックしてくる。

 

蒼&華子さん「サイバーワールドを知らない(?)」

 

華子さん「そうじゃ、サイバーワールド。そんな世界はお前さんを知るもの以外、誰も知らん。」

 

蒼「・・・じゃあ、サイバーワールドは存在しないのか?」

 

華子さん「いや、お前さんの手にその世界を示す旗がある。サイバーワールドは存在せねばならん。」

 

蒼「けど、・・・だがそれでは、何でこんな話を自分にする必要があるか余計分からん。」

 

華子さん「必要はある。なぜなら・・・サイバーワールドのありかに心当たりがあるからじゃ。そしてこれが真実だとしたら、とんでもないことじゃからな。」

 

蒼「心当たりって・・・?」

 

華子さんはベンチから降り、こちらに向き直る。

夕日を背に華子さんは無表情で答える。

 

華子さん「お前さんたちがCBSNと呼んでいる場所じゃ。」

 

蒼「・・・あ。」

 

グレーがどこから来たか、思い出した。

デッキに入っているモンスターの中には、CBSNで捕獲されたモンスターも居た。

けど、それが本当なら。

 

蒼「人間が、モンスターの生まれる異世界を創ったってのか?」

 

華子さん「そう、人間が異世界を創ったのじゃ。」

 

そんな滅茶苦茶な。

 

華子さん「おぬしが記憶を無くしとるのは察しとるが、記憶を失う前のおぬしがそれに何らかの形で関わっているのは間違いないじゃろう。何か思い出せんか?」

 

蒼「何か、何か。」

 

浮かんできたものは、・・・今晩のおかずだ。

 

蒼「すまん、鯖の味噌煮しか浮かばん。」

 

華子さん「むしろ何故それが浮かんだ?」

 

華子さんはため息をついた。

 

華子さん「まあ、一つおぬしに追加依頼じゃ。どれほど時間がかかってもいい、サイバーワールドの正体とその始まりを白日の下にさらしてほしい。」

 

蒼「・・・。・・・分かった。その依頼、引き受けた。」

 

華子さん「では、連絡を取れるように連絡先を交換しておくか。」

 

華子さんはスマホを取り出す。

 

蒼「店に来なくてもそれであいつらの居場所、調べられたんじゃ?」

 

華子さん「それがな、今月は使用限度の4ギガを超えてしもうてたんじゃ。遅いったらありゃせん。」

 

・・・なるほど。

 

それから色々すったもんだの後、華子さんと連絡先を交換した。

 

華子さん「それではの。また今度、近くの学校に出没するわい。」

 

蒼「なんでだよ。・・・それじゃな。」

 

自分は公園を後にした。

・・・しばらくは皆には黙っておくか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラグ「おー、蒼。戻ったか。」

 

辰馬「遅かったな。」

 

どうやら品出し作業は終わったらしい。

バイト達は帰った後だ。

 

ライナ「華子さん、何て言ってた?」

 

蒼「いや、大した話じゃなかった。」

 

ライナ「?、そっか。」

 

プラグ「そんじゃ、飯にするか。」

 

自分は、この店が好きだ。

自分を受け入れ、空っぽを満たしてくれたこの場所が。

確かに、華子さんの言ってたことがどうにも引っかかる。

 

記憶を失う前に自分は何をしてたか。

何故、そのフラッグを持っていたか。

疑問は尽きないけど、今は過去を追うよりこの場所で笑えることが重要だ。

少なくとも、この時はそう思えた。

 

・・・あの日が来るまでは。

 




今回はここまでっす。
・・・そろそろ感想&活動報告が欲しいなあ・・・。(*´Д`)

『ちょ、今回でないの!?あたし出番無いの!?』

『ふっ、次こそは吾輩の力。存分に見せてやる!』


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ライナ誘拐事件

さあ、今回から〇〇がでて〇〇〇〇〇で〇〇と〇〇〇が〇〇〇〇〇〇〇〇〇に〇〇っすよ!


日曜日。

ショップ大会が終わった後、人が少なくなった時間帯。

俺は辰馬に怒鳴っていた。

 

プラグ「はあ!?蒼に行かせたのか、よりによって店で流す映画のチョイスに!」

 

辰馬「そんな大きな声で言わなくてもいいだろ。俺のカードを貸したし、戸籍が無いことについては問題ないはずだ。」

 

俺は辰馬に食ってかからずにはいられなかった。

なぜなら。

 

プラグ「あいつの映画チョイスは、どれもクソ映画と言って丁度良いぐらいなんだよ!」

 

凛「あ、この前蒼、『メバルマン』借りてたにゃ。はっきり言って元ネタに喧嘩売ってたにゃ・・・。」

 

辰馬「そ、そんなにか?」

 

プラグ「例えば、アイツが見たがった『バカデカーイワシVS8兆人のジジイ軍団』って映画。アレは、映画批評で0.1点すら与えるのが惜しいとされたクソ映画だ!」

 

俺たちの話を聞いて、2人の男女が歩いてくる。

バイトのミュージシャン、南條響と女子高生、弁天銀子だ。

 

響「むしろ、それ内容が気になるっすね。」

 

銀子「あの人、なんでんなもん借りてんのよ・・・。」

 

プラグ「聞きたいか。」

 

全員がうなずく。

 

プラグ「内容は、バカデカーイワシと8兆人のジジイが闘った、「後」の話になっててな。バカデカーイワシは出てこない上に、8兆人とは程遠い、4~5人のジジイがひたすら意味不明に2時間半も引っぱたきあい、途中でお婆さんが、「ついに、あの方が」とかいうセリフを言うが、説明無いうえその後一切出て来ない。」

 

他全員「・・・・・・。」

 

プラグ「そして最後は庭から金塊出てジャックとアリスが結婚してハッピーエンド。」

 

他全員「何だそりゃ!?」

 

響「邦題マジックにも程があるっすよ!」

 

凛「しかも、最後の2人誰にゃ!??」

 

銀子「ちょっと、それ作ったとこ行ってくる。ペンタ!アタシの釘バットどこ!?」

 

ペンタ「ここにあるペン!」

 

辰馬「ちょっと待て、俺も乗り込もう。」

 

プラグ「いやいや、流石にやめろって!」

 

銀子と辰馬をなだめようとしたとき。

 

?「ちょっとー!ライナちゃん居る!?」

 

・・・・・・幻聴かな?

何故か、このタイミングで最も聞きたくない声が。

しかし、聞き間違えたかもしれない。

ほら、首を90°曲げてごらん?そこにはきっとお客様が・・・。

 

プラグ「げっ!」

 

銀子「ちょっ!あんた。」

 

凛「何でにゃ!?」

 

響「俺レジに戻るっす!」

 

辰馬「・・・何の用だ。銃奈!」

 

最悪のブラックリスト登録者がご来店した。

 

銃奈「そう!主人公を超えた超主人公!天王銃奈ちゃん参上!よーく見ておけミナノシュー!」

 

辰馬「だから、何しに来た!?」

 

銃奈「いや、バディ出来たからさ。ライナちゃんにデッキ改造してもらおうと思ってさ。ついでに主人公の座奪いに!」

 

ピースサイン止めろ。

 

プラグ「お嬢は居ないから!帰って学校の宿題しなさい!」

 

銃奈「そんな全国の学生がドキッとすること言うなー!?」

 

ライナ「うーん、うるさーい。せっかく寝てたのに・・・。」

 

お嬢ー!?

真昼間にパジャマ姿でお店に出るなよ!?

 

銃奈「居るじゃん。」

 

銃奈はお嬢を抱えると異世界へのゲートを開き、その中に入る。

 

ライナ「んあ・・・?」

 

銃奈「そんじゃね!」

 

辰馬「ライナ!」

 

辰馬は手を伸ばすが、ゲートは閉じる。

 

蒼「たーだいま!まさか伝説の『トランスボーラー』と『サメイド!アキバへの挑戦』に加えて『鰯革命~我らは魚強と書くのだ~』がレンタルしてるなんてな。・・・・・・ん?どしたの皆。」

 

丁度、クソ映画紹介機が戻ってきた。

 

銀子「誘拐事件発生!バディポリスに連絡して!?」

 

響「了解っす!」

 

蒼「え?な、何のことだよ!?自分は誰も誘拐なんてしてないぞ?!」

 

プラグ「うっさい!誰もお前のことだって言ってねえよ、クソ映画紹介機!」

 

蒼「何だそのあだ名!?」

 

 

 

 

 

戻った瞬間、突然誘拐事件がどうとか言われたのは驚いた。

事情は聞いたが、ちょっと理解しがたい。

そして辰馬が警察への連絡に待ったをかけたのにはもっと驚いた。

 

銀子「何でダメなのさ、店長!」

 

辰馬「銃奈の件は俺たちアンダーズの管轄ってことになっているんだ。俺自身、アイツに一発ぐらい叩き込んでやりたい気分でな、警察なんぞにいちいち報告してられるか。」

 

プラグ「そういうことだ、まあ辰馬は留守番な。」

 

辰馬「何だと!?」

 

プラグ「当たり前だろ。店長がオーナー不在の店ほっぽり出すわけには行かねえ。」

 

響「けど、移動手段とかどうするんすか?居場所も分かんないんんじゃ探しようもないし。」

 

プラグ「ま、そこはだな。蒼、ついてこい。」

 

蒼「あ、自分も行くんだな。分かった。」

 

近くに居た響に借りてきた映画を渡してプラグについて行く。

 

響「えっと?こ、これは・・・。」

 

凛「わあ、タイトルからもうアウトにゃ・・・。」

 

 

 

 

 

花陽「あの、カードショップの方で騒いでたけど、何かあったんですか?そっちにライナちゃんが歩いていったんですけど。」

 

プラグ「ごめん!説明してる暇ない!」

 

蒼「ってここライナルームじゃ?」

 

ライナルームに入ったプラグは床に敷かれたカーペットを取り払う。

そこには、地下への扉があった。

 

蒼「何だこれ。」

 

プラグ「ライナドックへの入り口だ、入るぞ。」

 

 

 

中に入ると、巨大な地下空間が広がっている。

 

蒼「店の地下にこんなとこが・・・。」

 

プラグ「おい!ギアゴッド。お嬢誘拐事件発生だ。」

 

プラグの声にナニカが反応する。

 

歯車で構成されたように見える体。

巨大なモノアイと両腕についたブレードが目を引く。

4つのビット型の腕がぐるりと回る。

 

ギアゴッド?「・・・・・・状況ハ把握シテイル。ダンジョンワールドヘノゲートをイツデモ創リ出セル。」 

 

蒼「・・・で、でか。」

 

今まで見たモンスター達の中でも5本の指に入るぐらいデカい。

 

ギアゴッド「蒼、トイウ新人ダナ。私ハ元ギアゴッドVER10000(コンプリート)。現在ハギアゴッドVER99ライナノバディダ。」

 

ん?ライナのバディって。

 

蒼「プラグさーん?ライナってバディ居ないんじゃ?」

 

プラグ「んー。詳しいことは辰馬にでも聞け。お嬢は事情があってバディファイトをするのが苦手になってな。」

 

蒼「?」

 

ギアゴッド「ソノ問答ハ現在不要ダ。早急ニライナノ救出ヲ。」

 

プラグ「ああ、悪い。蒼も乗れ。」

 

蒼「あ、了解。」

 

自分たちはギアゴッドの背中?歯車?に乗った。

 

ギアゴッド「ダンジョンワールドヘノゲートヲ開ク。バディポリスノ警戒網システムヲハッキングシ、私達ノ存在ヲ隠ス。」

 

割と犯罪臭漂うこと言ってるんですが。

しかし、今はライナ救出が最優先だ。

 

ギアゴッド「行クゾ!」

 

ギアゴッドが開いたゲートに包まれるようなおかしな感覚を覚えながら自分たちはダンジョンワールドへと向かった。

・・・・・・本当にダンジョンワールドで合ってるのか?

 

 

 

 

 

――バディポリス本部

 

ハザードランプが灯り、けたたましいエマージェンシーコールが響いていた。

 

司令「どうした!?」

 

隊員「分かりません!急に次元監視網システムがシャットダウンされました!」

 

サツキ「誰かがハッキングでも仕掛けたのか!?」

 

隊員「それだけはあり得ませんよ。バディポリスはCBSN運営のイグドラシルサーバに次いで堅牢なファイアウォールが構築されてるんですから。」

 

隊員「そうそう、ハッキングなんてされませんよ。お、治った。」

 

大きな音も赤い光も消えた。

隊員たちが世間話に戻る中、盛谷サツキは首を傾げていた。




今回はここまでっす。
感想&活動報告待ってるっす。
ってあ、情報の更新を随分忘れてた。

『待て!何故吾輩の出番が無い!?小娘しか出番がないではないか!』

情報を更新しました。


■クソ映画マニア。
■グレートバイトドラゴンがバディになった。

山井プラグ
■エルシニアスはバディではなく、ビジネスパートナーと言っている。

下田辰馬
■バディはドラガオンモガミ。

下田ライナ
■以前はギアゴッドがバディだったが現在はバディ解消に近い状態にある。

南條響
年齢、20
性別、男
■ストリートミュージシャンにしてアンダーズのバイト。
■一人称、俺
■時々、アンダーズ内でライブをしている。
■蒼と同時期にアンダーズに入った。
■現在、バディファイトはあまりやっていない。

弁天銀子
年齢、16
性別、女
■ペンギン大好き女子高生。釘バットとペンギン風に改造したアンダーズパーカーがトレードマーク
■一人称、アタシ
■バディは補給員ペンタでデッキのモンスターは全てペンタ。
■バットを振って鍛えた筋肉で増えた体重を、太ったせいだと勘違いしている。
■使用ワールド、ドラゴンワールド


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そうだ、ライナの過去を聞こう

ここを逃すと、タイミング逃しそうなので、ライナの過去を書いてみるっす。


――ダンジョンワールド

 

ゲートを10分ほどかけて通り抜けた先には、のどかな風景が広がっていた。

 

ギアゴッド「ダンジョンワールドニ到着シタ。ココカラ東ニ2032m進ンダ場所ニライナノ生命エネルギーヲ確認シタ。」

 

蒼「そんなことまで分かるのか。凄いな、お前。」

 

ギアゴッド「凄イ。ソノ評価ハ間違イダ。」

 

蒼「え?」

 

ギアゴッド「正シクハ、トッテモ凄い、ダ。」

 

プラグ「ハハッ、お嬢がお前に言った言葉だな。」

 

なるほど、ライナのことを気に入ってるんだな、コイツ。

 

ギアゴッド「故ニ、現状バディファイトヲ辞メテシマッタライナヲ残念ニ思ッテイル。」

 

プラグ「・・・・・・。」

 

蒼「・・・なあ、こっから2キロもあるんだよな?」

 

ギアゴッド「ソウダガ?」

 

蒼「なら、歩きながら話してくれないか?何があったか。ついでに銃奈って子のことも。」

 

プラグ「・・・俺は辰馬に聞けって言ったぞ。」

 

蒼「当事者って意味なら、多分2人も一緒なんだろ?それに、2人が言わないぐらい重大なことを、ライナを大事に思ってる辰馬が話すわけないだろ?プラグ、そのこと分かって自分に言ったんだろ?」

 

プラグ「・・・、バレてたか。お前のその察しが良いとこ、時々嫌だな。」

 

ギアゴッド「・・・。了解シタ、蒼ヲ信用シ話ソウ。」

 

 

 

 

 

 

プラグ「そもそも、俺が辰馬と高校なりたての頃にCBSNで会って、その頃お嬢は1歳になるかどうかってぐらいだったんだ。」

 

蒼「あー、なんか想像できる。あの二人兄妹ってより・・・。」

 

ギアゴッド「親子ニ見エタカ。」

 

蒼「そうそう、ギアゴッドもそう思ってたんだな。」

 

プラグ「んで、小さい頃から俺たちのバディファイトとハッキングの技術をずっと近くで見ていたお嬢は育っていくにつれ、ハッカーとしての才能を開花させ、6歳で天才と言えるまでのハッキング技術とバディファイトのデッキビルド能力を持っていたんだ。」

 

あのハッキング技術は子供の頃から本人たちも知らぬ間に与えた英才教育の結果だったんだな。

 

ギアゴッド「ソンナライナニ私ハ興味ヲ示シタ。私ハ、彼女コソガ私ノ真ノバディデアルト確信シ、接触ヲ図ッタ。」

 

プラグ「知らぬ間にお嬢はギアゴッドとバディになってて、前の学校で一番のバディファイターだったんだぜ?」

 

蒼「ほうほう。で、何でそれがあんなグレート引きこもり娘になってしまわれたんですか?」

 

プラグ「ま、強くなり過ぎたんだ。お嬢は、巷でたまに使われてる、俺も使ってる<逆転殺>を2回使う方法に気づいたり、色々な方法で自分のデッキとギアゴッドを強化してったんだ。」

 

蒼「・・・まさか?」

 

プラグ「気づいたか。強くなりすぎて、クラスいや、学年全体の壮絶ないじめの標的になっちまったのさ。」

 

クラスどころか、学年全体かよ。

そりゃ、ひどいで済む話じゃないな。

 

ギアゴッド「昔カラ自分ノ研鑽ヲタダ行ッテキタライナニハ友人モナク、孤立ヲ深メテイッタ。」

 

蒼「・・・。」

 

プラグ「それで、いじめに気づいた俺たちや親父さん。あの兄弟の両親はお嬢を別の学校、絆ヶ丘学園に転校させることに決めたんだ。」

 

蒼「それで、次の学校でも同じことになること恐れて、バディファイトを辞めたのか?」

 

ギアゴッド「違ウ。コノ話ニハ続キガアル。」

 

プラグ「ああ、お嬢はバディファイトを辞めようかと考えてたらしいのは事実だ。けど、まだバディファイトをする気はあった。だが・・・。」

 

 

 

 

 

――2年前

 

司会『まさかまさか!なんと小学生、下田ライナちゃんが勝ち上がり!決勝戦にコマを進めたー!』

 

お嬢は、優勝賞品も知らずに無茶苦茶大掛かりなバディファイトの大会に参加したんだ。

俺たち18歳以上が保証人になる必要があったけど、俺たちもまあ、只の大会じゃないって知ってたが、あれだけの優勝賞品がある大会だ。

良いバディファイトが出来ればお嬢の冷めかけたバディファイト熱も戻るんじゃないかって俺たちはどうにか無い知恵絞って大会に参加させたんだ。

・・・けど。

 

ライナ『C・デルタでとどめ。』

 

デルタ『ひゃはっはー!』

 

対戦相手『がはっ!?』ライフ2➡0

 

司会『なんということでしょう!歴戦の大人たちが、一人の少女に倒されてしまいました!優勝は下田ライナ選手!』

 

俺達の想定を超えた事態が発生した。

それはお嬢が軽々と優勝したこと。

 

そしてもう一つ。

 

対戦相手『ぐ、ううっ、な、納得いくかああ!?』

 

 

対戦相手のオッサンが大人げなく、お嬢に襲い掛かったんだ。

 

対戦相手『こんなちびっ子に俺が負けるなんて!あっていいはずが!って、何だお前ら!は、放せ!』

 

警察『警察だ。障害未遂の現行犯で逮捕する。』

 

対戦相手『ふ、ふざけん・・・ぐぶっ!?』

 

又木『ふざけてんのはお前さんだ。大人げないと思わんのか!』

 

・・・結局、又木さんがお嬢への暴行を止めてくれたんだが、後数メートルのとこまで大男が迫ってきた、バディファイトをしたせいでな。

その時、たった7歳の女の子がどんだけ怖かったろうな。

 

けど、それ以上に。

大会から3日後。

 

辰馬『ライナ、俺とバディファイトをしてくれ!俺が勝ったら、もう一度向き合ってくれ。お前が勝ったら好きにして構わない!』

 

辰馬はお嬢に、バディファイトを嫌いになってほしくなかったんだ。

それで1回だけバディファイトをした

なのに、お嬢が引きこもる最大の原因となった、あの事件が発生した。

 

ライナ『こ、れ。』

 

お嬢は、辰馬にその必殺技を使うべきか、悩んだ。

けど、もうバディファイトを辞めたかったお嬢は、プレッシャーに潰されながら、使ったんだ。

 

ライナ『きゃ、キャスト、「神槍C・×天バスター」!』

 

辰馬の愛用のフィニッシュブロー。「雷槍×天バスター」

それとよく似た必殺技でお嬢は勝利し、辰馬の倒れる姿を見て、お嬢の心は限界を迎えた。

 

それで、さっきの優勝賞品として、お嬢はあるテナントの持ち主になったんだが。

 

ライナ『好きに使って。』

 

それだけ言って引きこもった。

 

俺たちは、お嬢の好きなもので気を引き、引きこもりを解消しようとした。

んで、パソコンとかが好きで、CBSNにダイブも時々してたからネットカフェアンダーズを開店して、外の様子が気になったら、顔出してくれるんじゃないかって思ったんだ。

 

だが、お嬢は用意周到でな。

ダイブ用機器も、優勝時の賞金でそろえてやがった。

それに気づいた俺たちは、次の手が無くて、困りはてた

 

蒼「手札少なすぎだろ、もうちょっとドローソース用意しとけ。」

 

うっさい。

ともかく、困ってた俺たちに、開店当初からのバイトちゃんだった花陽ちゃんが。

 

花陽『友達に相談してみたら、もっとよくその子のこと観察してみたら?って言ってました。』

 

正直、神棚みたいに毎日ライナルームの前でお祈りをささげる店長を見ていられなかったそうだ。

 

蒼「店長・・・。」

 

花陽ちゃんのアドバイスで、お嬢の観察を続ける中、内通者(ギアゴッド)が重要な情報をくれた。

お嬢が、触りもしてなかったカードを、手に取りだしたんだ。

少しすると手を放しちまってたらしいけど、そういう変化があった。

しかし、カードを触っていたからといって、どうすればいい。

バディファイトに未練があったとしても、それを俺たち引きこもらせた当事者が言ったってカードを触ることすらやめるかもしれない。

んで、困ったときの花陽様だった。

 

蒼「・・・・・・。」

 

それで、今度は花陽ちゃんの仲間、μ’sにも意見を求めた。

そしたら、リーダーの穂乃果って子が。

 

穂乃果『だったら、カードがいっぱいすぐ近くにあったらいいんじゃ!?』

 

海未『そんなの無理でしょう。』

 

真紀『カードを集めるのも一苦労だし、一時的なものだとすぐにまた引きこもるでしょ?』

 

辰馬&プラグ『それだ!?』

 

μ's『えっ!?』

 

んで、その言葉をヒントに、俺たちはライナルームのすぐ横にあった、テナントの使っていなかった部分をカードショップにした。

 

 

 

 

 

 

 

蒼「ということは?ネット&カードアンダーズは、引きこもりお嬢の天岩戸だったのか。」

 

プラグ「ああ、それからしばらくしてお嬢は外に少しずつ出るようになって、食卓に姿を現したとき、辰馬がどんだけ泣きじゃくったと思う?お嬢に抱き着いて、俺110番しかけた。」

 

蒼「へえ、じゃあ何でも屋は?」

 

プラグ「あれは、元々俺と辰馬がやってたのをお嬢が手伝いたいって言って、しばらく休業してたのを復活したんだ。まあ、お嬢は結局今もバディファイトはしないけど、反動でカードコレクター&改造マニアになっちまったんだ。」

 

蒼「なるほどな。」

 

ギアゴッド「残リ、10m右方向ダ。」

 

おい、ギアゴッド。

カーナビみたいなナビゲーション止めろ。

そう思いながら右の方に顔を向ける。

そこには巨大な城があった。

 

プラグ「って、デッカイ城だな。此処に居るのか?」

 

ギアゴッド「ソウダ。他ニモ、微弱ナモンスタート人間ノ生命反応ガある。」

 

プラグ「モンスターは知らんが、人間は銃奈だろうな。」

 

蒼「・・・入るか。」

 

プラグ「おう。」

 

ギアゴッド「私ハココデ待ツ。」

 

 

 

 

 

 

 

城内は、なかなか入り組んでいた。

最上階に行くのに20分もかかった。

 

蒼「ライナー。助けに来たぞー!」

 

ライナ「あ、蒼。プラグも。」

 

銃奈「おっそーい!もうデッキ完成してんのよ!?」

 

恐らく、黒いモンスターの横に居る銃刀法違反が銃奈なんだろうが、ライナが、普通にしてる?

 

蒼「・・・ライナって、コミュ障じゃ?」

 

プラグ「慣れるもんなんだよ、お前の時みたいに。」

 

蒼「なるほど。」

 

銃奈「そんじゃ、誰かバディファイトして!」

 

プラグ「誘拐やらかした奴の言うセリフじゃねえな、仕方ねえ。俺が・・・。」

 

蒼「いや、自分が行く。」

 

プラグを静止して自分が前に出る。

 

プラグ「蒼?」

 

蒼「ひとまず完成したデッキを試してみたいんだ。」

 

プラグ「それなら任せたぜ。ほれお嬢、こっちで観戦しようぜ。」

 

プラグがライナを手招きし、ライナはそれに応じる。

 

銃奈「あんたがあたしの相手すんの?」

 

蒼「ああ、そうだ。」

 

銃奈「あんま強そうに見えないけど、本当にあんた主人公?」

 

蒼「何の話だ・・・?」

 

銃奈「こっちの話、とにかくあんたを倒せば主人公の座が手に入る!」

 

何そのルール。

自分を倒せば主人公になれるなら既に夜剣が主人公だっての。

 

?「すまんな、吾輩が興味を持った人間が頭の残念な人間で。」

 

横に居た黒いタキシード?っぽい服を着たモンスターがため息をつきながら言う。

 

銃奈「ちょっと!あたしが残念みたいに言わないでよ。デスタール!」

 

デスタール「事実だろう。さて、バディファイトを始めよう!」

 

 

蒼「了解。」

 

コアデッキケースを取り出す。

 

 

蒼「データの海にダイビング、電脳竜とって、あ・・・。」

 

…やっべぇ、トンデモナイ事実に気づいちゃった。

どうしよう。 

 

プラグ「どうした?蒼。」

 

蒼「プラグ、驚かずに聞いてくれ。」

 

プラグ「どうした?」

 

蒼「グレーがスタッフルームで留守番してたの忘れてた!」

 

 

 

 

 

 

グレー「そんなー!?蒼ひどいよ!僕を置いて異世界にレッツラゴーなんてさ!」

 

凛「まあまあ、これ見て落ち着くにゃ。」

 

グレー「これ絶対蒼が借りてきた映画じゃん!嫌だよ!」

 

 

 

 

 

 

プラグ「あ、そういや一言もしゃべんないなと思ったら、居なかったのか。」

 

蒼「・・・どうしよ?」

 

ライナ「今回はバディ無しでやれば?」

 

それは無いでしょー。

・・・バディゾーンのカードが無いんじゃバディファイトそのものが成立しないしな。

 

?「ナラバ、私ノ持ツデッキヲ使エ。」

 

蒼「・・・え?ギアゴッド。どっから声が?」

 

ギアゴッド「ヌウウウウウ!!」

 

突如、後ろから轟音が鳴り響き、砕けて瓦礫となる壁をぶち抜いて、ギアゴッドが姿を見せた。

 

ライナ「え、ぎ、ギアゴッド?何で。」

 

プラグ「お嬢が心配だったんだよ、コイツもな。」

 

ギアゴッド「私ヲバディトシタデッキヲ使エ。」

 

ギアゴッドから射出されたデッキを手にする。

 

ライナ「そ、そのデッキは。」

 

 

蒼「すまんライナ、今は使わせてくれ!ルミナイズ、ギアゴッドのデッキ!」

 

銃奈「地獄が天国に思えるくらい、ズタボロにする、んであたしは主人公に!ルミナイズ、銃奈ちゃんイン・ザ・ヘル!」

 

 

蒼&銃奈「オープン・ザ・フラッグ!」

 

 

銃奈「灼熱地獄!」

 

銃奈

灼熱地獄

深紅の契約者デスタール

ライフ8 手札6 ゲージ4

 

銃奈「これが銃奈ちゃんの最強フラッグ。灼熱地獄!ぶっ倒してやんよ!」

 

デスタール「やはり、目的を果たした暁にはお前から再教育だな。」

 

銃奈「だから!再教育なんて必要ないって。あ、そっち早くフラッグ開けて。」

 

 

蒼「そんじゃ、the Chaos!」

 

the Chaos

Cの超越者 ギアゴッド ver.Ø99

ライフ10 手札4 ゲージ2

 

自分の後ろに、とても巨大なモノが現れるのを感じた。

フラッグだと、すぐに気づいた。

 

銃奈「何そのフラッグ!銃奈ちゃん見たことねーですぞ!」

 

蒼「知らん!」

 

とにかく、バディファイト開始だ!




次回、地獄VSカオスっす。
感想&活動報告待ってるっす。

デスタールはダークネスドラゴンワールドのモンスターなんすけど、ダンジョンワールドに居る理由は次回っす。

情報を更新しました。

天王銃奈
年齢、13
性別、女
■アンダーズが最も警戒しているブラックリストの銃刀法違反。
■一人称、あたし
■バディのデスタールに、「全世界地獄化計画」の最初の再教育対象者に選ばれている。
■主人公になるため、色んなことをやらかす。
■異世界へのゲートを創れる特異能力者。
■容姿は、朝霧アサギを参照。
■使用ワールド、灼熱地獄


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地獄の教育者

今回の一件で、灼熱地獄を小説に出すのはアウトだと思ったっす。

ドロップゾーンに落とすカードをどうするかと同時に、何枚なのかデッキ枚数上限で数えなあかんし、一ターン一ターンが長いし、ドロップゾーン全体把握せなアカンしキツイ・・・。
結局何が言いたいか、それは。
しばらく銃奈の出番はないかも。

「ちょ、ふざけんなー!あたしの出番返せー!?」

まあ、自分が「Masked Necromancer」とか「魔立邪悪学園」とか色々聞きまくってたのが遅れた理由の一つなんすけどね。
ではどうぞっす。


銃奈

灼熱地獄

深紅の契約者デスタール

ライフ8 手札6 ゲージ4

 

the Chaos

Cの超越者 ギアゴッド ver.Ø99

ライフ10 手札4 ゲージ2

 

 

銃奈「そんじゃ、あたしの先攻だからね!チャージ&ドロー!設置、裁きの門 -ジャッジメント-!」

手札6➡5 ゲージ4➡5

 

裁きの門 -ジャッジメント-

「設置」

 

銃奈「ジャッジメントの能力でデッキから2枚をドロップゾーンに置いて、そん中に《地獄》があるから、ゲージ+1!」

手札5 ゲージ5➡6

 

銃奈ドロップゾーン2、置かれたカード

インフェルノ・ルール

獄炎業火の地獄竜 ガガルガリオス

 

銃奈「んで、ダミアンズ・ディシジョンでデッキから2枚ドロップゾーンに置いて、《地獄》があるからゲージ+1&1ドロー!」

手札5➡4➡5 ゲージ6➡7

 

銃奈ドロップゾーン5、置かれたカード

蜘蛛糸の術

ダミアンズ・ディシジョン

 

銃奈「まだ足りないし、吸血鬼 シュラをライトにコール!」

手札5➡4 ゲージ7

 

吸血鬼 シュラ

サイズ0 攻撃力3000 防御力1000 打撃力1

 

銃奈「出たとき、”血塊刃”でお互いがデッキから3枚ドロップゾーンに置いて、あたしだけゲージ+1!」

手札4 ゲージ7➡8

 

銃奈ドロップゾーン8、置かれたカード

吸血鬼シュラ

銃奈の二丁愛銃

ヘルズシールド奈落の盾

 

蒼ドロップゾーン3、置かれたカード

試作型抹消機神 ギアゴッドver.Ø88

エドワード・ザ・C

騎竜機 C・ケーゲル・バイド

 

蒼「自分のもドロップゾーン送りか。」

 

プラグ「・・・お嬢、どんなデッキにしたんだ?今のところ普通の動きしかしてないけど。」

 

ライナ「サイズ3を灼熱地獄ではありえないぐらい入れた。」

 

プラグ「はあ!?じゃあ、銃奈のデッキ、無茶苦茶重いじゃねえか!」

 

ライナ「それが問題ないモンスターだったの、あのデスタールは。」

 

蒼「ロクでもない予感が・・・。」

 

銃奈「キャスト、鬼道 緋しぐれ!デッキから2枚ドロップゾーンに置いて、1ドローして更にドロップゾーンが10枚以上だから更に1ドロー!」

手札4➡3➡5 ゲージ8➡7

 

銃奈ドロップゾーン12、置かれたカード

榛樹の獄卒 エールキング

ガガルガリオス “焦炎獄熱魔波!”

 

 

銃奈「んで、ドロップゾーンが10枚以上なら、あたしの愛銃、銃奈の二丁愛銃を装備できる!」

手札5➡4 ゲージ7

 

銃奈の二丁愛銃

アイテム 攻撃力5000 打撃力1

「2回攻撃」

 

銃奈「ほんなら行こうか!よーく目ん玉掘り返して見ろ!バディコール、ライトに深紅の契約者デスタール!」

ライフ8➡9

手札4➡3 ゲージ7➡5

 

デスタール「さあ、再教育を始めるぞ。貴様らにはイワシの力を教えてやろう!」

 

深紅の契約者デスタール

サイズ2 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

「貫通」

 

銃奈「イワシはいいって!ジャッジメントの能力でゲージ3払い、ドロップゾーンからヘルズシールド 奈落の盾を回収!更にこの時点でドロップゾーンは15枚以上だから1ドロー!」

手札3➡4➡5 ゲージ5➡2

 

――アタックフェイズ

 

 

銃奈「デスタール!ファイターに攻撃!」

 

デスタール「うむ。」

 

蒼「ぐっ!」ライフ10➡8

 

銃奈「銃奈の二丁愛銃の能力!デッキから1枚をドロップゾーンに送って、それが《地獄》ならゲージ+1、そいつがモンスターであたしのターン中だったら1ドロー!」

手札5➡6 ゲージ2➡3

 

銃奈ドロップゾーン17、置かれたカード

乱獲の獄卒 走狗

 

銃奈「お、走狗じゃん。デスタール、頼んだ!」

 

デスタール「ああ、堕落した獄卒は再教育だ!”血涙の更生”!」

 

ドロップゾーンに行った走狗が、センターに現れた!

 

乱獲の獄卒 走狗

サイズ1 攻撃力1000 防御力1000 打撃力2

 

蒼「何だそれ?」

 

銃奈「ふっふっふ、これこそがデスタールの”血涙の更生”!デッ・・・!」

 

デスタール「デッキからドロップゾーンに《地獄》のモンスターが送られた時、コールコストを払えば、そいつをサイズ0として再教育し、ドロップゾーンからコールするのだ。」

 

銃奈「あー!あたしのセリフ取るなー!」

 

デスタール「誰が言おうと変わらん。」

 

銃奈「もー。走狗の“棘網漁(とげあみりょう)”でデッキから2枚をドロップゾーンに置いて、《地獄》があるから1ドロー!」

手札6➡7 ゲージ3

 

銃奈ドロップゾーン18、置かれたカード

地動黒竜 ソールヴァーグ

猛毒の獄卒 シルエット・ルロイ

 

銃奈「ターン終了ー、そんじゃ今度はそっちね!」

 

 

 

蒼「ようやくか!ドロー、チャージ&ドロー!」

手札4➡5 ゲージ2➡3

 

蒼「キャスト、機神始動!デッキから、・・・えーと、・・・あれ?・・・。」

手札5➡4 ゲージ3

 

ギアゴッド「ドウシタ?」

 

蒼「お前が、Cの超越者 ギアゴッド ver.Ø99が、ないんすけど。」

 

ギアゴッド「・・・理解不能。ライナ、回答ヲ求メル。」

 

ライナ「あ、そのデッキ、もう99は抜いたから。」

 

蒼&ギアゴッド「ナニ!?」

 

ライナさん、ここでとんでもないカミングアウト!

 

ライナ「だって、正直防御面は心配ないから・・・。別のギアゴッドを入れたんだ。」

 

蒼「え、ええ?」

 

ギアゴッド「・・・蒼、デッキ内ノギアゴッドヲ手札ニ。」

 

蒼「りょうかい?じゃあ、超進化増進機 ギアゴッド ver.1ØØØを手札に加えセンターにコール!」

手札4➡5➡4 ゲージ3➡0

 

超進化増進機 ギアゴッド ver.1ØØØ

サイズ90 攻撃力70000 防御力7000 打撃力3

「C・テリトリー」「ソウルガード」

ソウル1

 

ギアゴッドに足が生え、更に城を破壊しながら降臨した。

 

デスタール「吾輩の城が・・・。」

 

銃奈「サイズ90って、ルール違反じゃないの!?」

 

蒼「the Chaosはサイズ合計99まで出せるフラッグ。だから問題ない!」

 

銃奈「そんな!?」

 

ギアゴッド「私ノ逆天殺ノ発動ヲ提唱。」

 

蒼「当然だ!超進化増進機・・・」

 

  

 

蒼「ギアゴッド・・・ver.1ØØØ。」

 

  

 

蒼「逆天殺!」

 

  

 

ギアゴッド「スペシャルコード、逆天殺。手札1枚を捨て、デッキカラアイテムヲ1枚装備コストヲ払ワズ装備シ、デッキカラモンスター1枚ヲコールコストヲ払ワズコールスル。」

手札4➡3 ゲージ0

 

蒼「機神剣C・ドラグロイヤーを装備、んでライトに機神竜C・バッツをコール!ドラグロイヤーの能力で、《機神軍》が場に出たことで1ドロー!」

手札3➡4 ゲージ0

 

機神剣 C・ドラグロイヤー

アイテム 攻撃力3000 打撃力1

 

機神竜C・バッツ

サイズ3 攻撃力10000 防御力7000 打撃力2

「2回攻撃」

 

蒼「お、手札からセンターにコール、C・ダリルベルク、”武人の本能”でデッキから3枚を見て、その中の1枚を手札に加え、残りをドロップゾーンに置く!」

手札4➡3➡4 ゲージ0

 

C・ダリルベルク

サイズ3 攻撃力7000 防御力3000 打撃力2

 

銃奈「ちょいちょいちょーい!センターにはギアゴッドが居るでっしゃろ!?」

 

ギアゴッド「私ノ能力「C・テリトリー」、センターニモンスターヲ2体マデ置ケル。」

 

銃奈「へ、ほへー。」

 

蒼「レフトにコール、C・オシリス。”支配者の傀儡”でデッキから1枚をゲージに置き、1ドロー!」

手札4➡3➡4 ゲージ0➡1

 

C・オシリス

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力1

 

蒼「キャスト、オシリスをコストに存在還元!2ドロー!」ライフ8➡7

手札4➡3➡5 ゲージ1

 

蒼「その上でレフトにC・オーサー・クラインツをコール。“ヘビークエリエイト”でドロップゾーンのオシリスと騎竜機 C・ケーゲル・バイド、それに機神始動の3枚をデッキの下に戻し、ゲージとライフを+1し、1ドロー!」ライフ7➡8

手札5➡4➡5 ゲージ1➡2

 

C・オーサー・クラインツ

サイズ3 攻撃力5000 防御力6000 打撃力2

 

 

――アタックフェイズ

 

蒼「ギアゴッドの能力で、ドロップゾーンのエドワード・ザ・Cをコールコストを払ってセンターにコール!」

手札5 ゲージ2➡0

 

エドワード・ザ・C

サイズ3 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」

ソウル1

 

竜に乗った男が、センターのダリルベルクをソウルに入れ、場に踊り出る。

 

銃奈「えーっと?2回攻撃が2体、んで、打撃力3が1体で、もう1体おかわりがいると・・・。・・・っふざけるなー!?なんだこりゃ-!?何の罰ゲームだこの盤面は!しかもバッツっぽい奴絶対に破壊耐性持ってるじゃん!」

 

蒼「まあ、運が無かったとあきらめろ。ウチのお嬢様のデッキだからな。」

 

ライナの方をちらと見る。

機神始動を使ってデッキを見たときに思ったがこのデッキ、場合によっては手札の数が凄いことになる。

ライナが、小学3年生がこんなデッキを思いつくなんてな。

 

蒼「とりあえず、エドワードが場に出たとき、相手の場のモンスター、デスタールを破壊する。」

 

銃奈「残念!デスタールはあたしのドロップゾーンが15枚以上なら効果で破壊されないのだ!」

 

蒼「げっ、バウンス選んどきゃよかった。まあいいや、自分がドラグロイヤーで走狗に攻撃!」

 

銃奈「ならキャスト、シャドウ・クルセイダー!デッキから3枚ドロップゾーンに置いて、次に受けるダメージは3減る!」

手札7➡6 ゲージ3

 

銃奈ドロップゾーン22、置かれたカード

地動黒竜 ソールヴァーグ

深紅の契約者デスタール

鬼道 緋しぐれ

 

銃奈「お、ソールヴァーグを再教育だー!やっちゃえドS教師!」

手札6 ゲージ3➡1

 

デスタール「”血涙の更生”!後でお前を再教育決定だ。」

 

地動黒竜 ソールヴァーグ

サイズ3 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

 

銃奈「ソールヴァーグが場に出たらお互いデッキトップ2枚ドロップゾーンじゃー!あ、ついでにオーサー破壊ね。」

 

銃奈ドロップゾーン25、置かれたカード

剣角の獄卒 ザギュラス

裁きの門 -ジャッジメント-

 

蒼ドロップゾーン12、置かれたカード

機神竜C・バッツ

超進化増進機 ギアゴッド ver.1ØØØ

 

蒼「なら、C・バッツの”機神軍召集”でライフ1使いデッキから補給機C・ペンタをレフトにコール!」ライフ8➡7

 

オーサーが破壊されたレフトにC・ペンタが現れる。

 

蒼「加えて、ドラグロイヤーがあることでペンタの“補給機の任務”でゲージとライフを+1し1ドロー!」ライフ7➡8

手札5➡6 ゲージ0➡1

 

補給機 C・ペンタ

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力2

 

 

プラグ「すげえな、互いに手札が減る気配が全くないな。」

 

ライナ「当然。私が創ったデッキだもん。」

 

プラグ「けど、前は《機神軍》がもっと入ってたように思えるんだけど、どうなってんの?」

 

ライナ「《機神軍》が多いとC・バッツ頼りになって《カオス》以上の安定と防御性能は望めないから、《カオス》のドローソースやゲージソースと《機神軍》のドローソースとゲージソース、アタッカーをそれぞれ入れてあるの。因みにデッキ自体は使ったことはないよ。」

 

プラグ「ふーん、で、デルタとかテトラとかは?」

 

ライナ「そっこー抜いた。あ、テトラはピン差しで残してる。」

 

プラグ「お、おう。末恐ろしいな・・・。」

 

 

蒼「なら、C・バッツでソールヴァーグに攻撃!」

 

銃奈「ああ!?けどソールヴァーグは登場時の能力を破壊されても使えるのだー!今度はエドワードを破壊!」

 

銃奈ドロップゾーン28、置かれたカード

剣角の獄卒 ザギュラス

変貌を迎えし竜 パラダイス・ロスト

 

蒼ドロップゾーン15、置かれたカード

PCM ギアゴッドVIII

マシニング・サクリファイス

 

蒼「初めてこの能力使うな・・・、ソウルガード!」

 

エドワード・ザ・C

ソウル1➡0

 

蒼「じゃ、エドワードでデスタールに攻撃!攻撃したとき手札を1枚ゲージに置き、ライフ+1し1ドローする!」ライフ8➡9

手札6➡5➡6 ゲージ1➡2

 

銃奈「キャスト、ヘルズシールド 奈落の盾!ゲージ2増やすうえに相手にダメージ1!」

手札6➡5 ゲージ1➡0➡2

 

蒼「うぼあ!?」ライフ9➡8

 

蒼「っ、ならファイターに2回攻撃!もう一回能力発動!」ライフ8➡9

手札6➡5➡6 ゲージ2➡3

 

銃奈「シャドウ・クルセイダーでダメージ0だっつーの!」

 

ギアゴッド「蒼!」

 

蒼「OK、ギアゴッド!ファイターに攻撃だ!」

 

ギアゴッド「ターゲット、天王銃奈。アタック!」

 

銃奈「ぎゃああ!?」ライフ9➡6

 

蒼「もう一回、C・バッツで2回攻撃!」

 

銃奈「させるか!?シルエット・ルロイをコールで対象変更じゃ!?」

手札5➡4 ゲージ2

 

猛毒の獄卒 シルエット・ルロイ

サイズ1 攻撃力1000 防御力1000 打撃力2

 

とつぜん登場したサソリにC・バッツの攻撃が阻まれた。

破壊したけど。

 

蒼「ターン終了!」

 

銃奈「その前に二丁愛銃の能力でデッキから1枚ドロップしてゲージ+1!」

手札5 ゲージ2➡3

 

銃奈ドロップゾーン32

ダミアンズ・ディシジョン

 

 

 

銃奈「今度はこっちがぶっ飛ばしてやんよ!ドロー、チャージ&ドロー!」

手札4➡5 ゲージ3➡4

 

銃奈「ジャッジメントの能力!デッキから2枚ドロップゾーンに置いてゲージ+1!」

手札5 ゲージ4➡5

 

銃奈ドロップゾーン34、置かれたカード

蜘蛛糸の術

疾風の獄卒 ヘル・クーガー

 

銃奈「ナイス!"血涙の更生"でヘル・クーガーをレフトにコール!」

手札5 ゲージ5➡4

 

疾風の獄卒ヘル・クーガー

サイズ2 攻撃力7000 防御力2000 打撃力1

「2回攻撃」

 

銃奈「んー、もうアタックしてもいいかな?その前にジャッジメントの能力でゲージ3と引き換えに、奈落の盾を回収して、1ドロー!」

手札5➡7 ゲージ4➡1

 

 

 

――アタックフェイズ

 

銃奈「それじゃ、まずはデスタールでセンターのギアゴッド ver.1ØØØに攻撃!」

 

蒼「ソウルガード!ぐっ!?」ライフ9➡7

 

超進化増進機 ギアゴッド ver.1ØØØ

ソウル1➡0

 

銃奈「貫通いっちょあがり~。んで今度はヘル・クーガーでエドワードに攻撃!」

 

エドワードを破壊したヘル・クーガーから出た光が銃奈の手札に変わる。

 

銃奈「クーガーが攻撃で相手を破壊したとき、あたしはドローしてライフ回復できるぞよ!」ライフ6➡7

手札8➡9 ゲージ1

 

銃奈「クーガー2回攻撃!ギアゴッドをやっておしまい!」

 

今だ!

 

蒼「キャスト、マシニング・サクリファイス!ギアゴッドをコストに、ドロップゾーンからセンターにC・ペンタをコール!“補給機の任務”でゲージ、ライフ、手札を補充し、ドラグロイヤーで1ドロー!」ライフ7➡8

手札6➡5➡6➡7 ゲージ3➡4 

 

補給機 C・ペンタ

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力2

 

銃奈「あ!攻撃からぶった!?なら、愛銃でペンタを破壊するだけ!」

 

蒼「C・バッツの能力!ライフ1払いデッキから機神の相棒C・牙王をセンターにコール!」ライフ8➡7

 

機神の相棒 C・牙王

サイズ3 攻7000 防4000 打撃2

 

C・牙王「ひゃははははは!オレ様が場に出たとき、場に《機神軍》のモンスターが居れば!”創られた相棒”でゲージ3プラスだぜ!」

手札7 ゲージ4➡7

 

銃奈「へえ、とりあえずどいてね!2回攻撃!」

 

C・牙王「ぐはっ?!」

 

銃奈「うーん、ロクにダメージ与えられてないじゃん。ってあ、キャスト、インフェルノルール。C・バッツ破壊、忘れてたや。」

手札9➡8 ゲージ1➡0

 

蒼「げえ、C・バッツも倒された・・・。」

 

ライナ「蒼ー、私のデッキで負けたら。分かってるよね?」

 

蒼「分かってるって、勝てばいいんでしょ勝てば。」

 

ライナ「じゃ、このターンで勝って。」

 

蒼「え゛?」

 

ライナ「勝って、そろそろパジャマから着替えたい。そのデッキならできるから」

 

蒼「あ、はい。」

 

銃奈「愛銃の能力でデッキから1枚ドロップゾーンに置いて、ゲージ+1っちぇ、モンスターじゃないから手札は増えないや。」

手札8 ゲージ0➡1

 

銃奈ドロップゾーン38、置かれたカード

裁きの門 -ジャッジメント-

 

 

 

 

蒼「ドロー、チャージ&ドロー!センターにコール、C・ダリルベルク!”武人の本能”で手札を増やす。」

手札7➡6➡7 ゲージ7

 

C・ダリルベルク

攻撃力7000 防御力3000 打撃力2

 

蒼「レフトにC・ペンタ。”補給機の任務”で更に補給!そしてドラグロイヤーの能力で1ドロー!」ライフ7➡8

手札7➡8➡9 ゲージ7➡8

 

補給機 C・ペンタ

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力2

 

蒼「センターにコール。試作型抹消機神 ギアゴッドver.Ø88!」

手札9➡8 ゲージ8➡5

 

ペンタとダリルベルクがソウルとして取り込まれ、蒼白いギアゴッドが登場した

 

試作型抹消機神 ギアゴッドver.Ø88

サイズ90 攻撃力60000 防御力6000 打撃力3

「C・テリトリー」「ソウルガード」

ソウル2

 

銃奈「うひゃあ、またデッカイの来たねえ。」

 

ギアゴッド「私ノ能力デ、ドロップゾーンのC・バッツヲノーコストデコールスル。」

 

ライトにC・バッツが現れた。

 

蒼「そして、レフトにコール。軍師機C・ファニング!」

手札8➡7 ゲージ5➡4

 

軍師機C・ファニング

サイズ3 攻撃力6000 防御力4000 打撃力3

 

蒼「センターにコール、C・オーサー・クラインツ。”ヘビークエリエイト”でデッキにC・ペンタとC・ダリルベルク、マシニング・サクリファイスをデッキに戻し、ゲージ、ライフ、手札を増やす!」ライフ8➡9

手札7➡6➡7 ゲージ4➡5

 

C・オーサー・クラインツ

サイズ3 攻撃力5000 防御力6000 打撃力2

 

 

 

 

 

――アタックフェイズ

 

蒼「オーサーでファイターに攻撃!」

 

銃奈「うぎゃ!」ライフ7➡5

 

蒼「今度はファニング!」

 

銃奈「なら、キャスト、シャドウ・クルセイダー!」

手札8➡7 ゲージ1

 

銃奈ドロップゾーン42、置かれたカード

地動黒竜 ソールヴァーグ

乱獲の獄卒 走狗

変貌を迎えし竜 パラダイス・ロスト

 

デスタール「走狗、貴様にイワシのすばらしさを叩き込んでやる、”血涙の更生”!」

 

乱獲の獄卒 走狗

サイズ1 攻撃力1000 防御力1000 打撃力2

 

銃奈「んじゃ、“棘網漁(とげあみりょう)”でデッキから2枚ドロップして1ドロー!」

手札7➡8 ゲージ1

 

銃奈ドロップゾーン43、置かれたカード

 

 

 

蒼「んじゃ頼んだ、ギアゴッド。」

 

ギアゴッド「デリート!」

 

銃奈「キャスト、ヘルズシールド奈落の盾!まだまだ耐えれんぞごらー!」

手札7➡6 ゲージ1➡0➡2

 

蒼「んげ。」ライフ9➡8

 

蒼「んじゃ、C・バッツの”機神軍召集”でセンターに騎竜機 C・ケーゲル・バイドをコール!」ライフ8➡7

手札7 ゲージ5➡3

 

オーサーがソウルに入り、腕が槍になっている竜が登場した。

 

騎竜機 C・ケーゲル・バイド

サイズ3 攻撃力7000 防御力7000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」

 

蒼「このカードのソウルにカードがあるなら、コイツは打撃力+1し、「貫通」を得る!」

 

銃奈「お、おう。」

 

蒼「ケーゲル・バイドで走狗を攻撃!」

 

銃奈「キャスト、インフェルノルール!ケーゲル・バイドを破壊して「貫通」消してやるー!」

手札6➡5 ゲージ2➡1

 

蒼「あ、なら2回攻撃!」

 

銃奈「あたしの主人公級の粘り舐めんな!ヘルズシールド奈落の盾!」

手札5➡4 ゲージ2➡1➡3

 

蒼「C・バッツ!」

 

銃奈「げっ、ぎゃー!?」ライフ5➡3

 

蒼「2回攻撃!」

 

銃奈「どひゃー!?っぷはー、耐えた耐えた!余はそろそろ限界じゃー・・・。」ライフ3➡1

 

 

蒼「行くぞ、ギアゴッド!」

 

ギアゴッド「イエス、蒼!」

 

蒼&ギアゴッド「ファイナルフェイズ!」

 

銃奈「はあ!?」

 

 

 

 

 

 

プラグ「ん?」

 

ライナ「どしたのプラグ。」

 

プラグ「いや、それよりお嬢、震えてね?」

 

ライナ「・・・そんな、こと。」

 

プラグ「無理すんな。ほら、目つむってろ。」

 

やっぱ、あの必殺技はトラウマなんだな。

・・・辰馬が居たら殺されてたな。

 

ライナ「・・・うん。で、どしたの?」

 

プラグ「いや、蒼が一瞬。あれー?」

 

蒼が、ノイズみたいにブレたように見えたんだけど。

疲れてんのかな、俺。

 

 

 

 

 

 

蒼「おおおおおおおお!?」

 

腕組みをして仁王立ちする自分の右半身が真っ黒に染まっていく。

 

ギアゴッド「ファイターヘノ異常ダメージフィードバック、キャンセル。人工竜化スタート。」

 

そして、空から降ってきた槍を掴み、ぶん投げる!

槍を駆け上がり、蹴り上げエビ反りの体勢で宙を舞う。

重力に引かれ降ってきた槍の穂先を握り、思いっきり銃奈めがけて自分ごと叩きつける。

 

蒼「ぐぐぐぐぐ・・・・・・ッ!く、ら、ええええええええええええ!キャスト、神槍C・×天バスター!!」

手札7➡6 ゲージ3➡0

 

ライナ「オーバーキルだから!オーバ・・・!」ライフ1➡0

 

デスタール「勝負あったな。貴様らの勝ちだ。」

 

蒼「っよし!」

 

ギアゴッド「当然ノ結果ダ。」




今回はここまでっす。

次はデスタールの身の上話になると思うっす。
感想&活動報告待ってるっす。

ライナのデッキは《機神軍》と通常の《カオス》の複合タイプっす。
このデッキ場合によっては手札13枚になったことも・・・。
デスタールはデスタールが居る状態でカウントして、ターン中最初にモンスターがドロップゾーン送りになった時に発動するフレアファングみたいなめんどい効果っす。
けどはまれば強いっすよ。


機神の相棒 C・牙王
ドラゴンワールド
属性、機神軍 カオス
サイズ3 攻7000 防4000 打撃2
■手札のこのカードは君の場に《機神軍》があるならコールできる。
■”創られた相棒”このカードが場に出たとき、君の場に他の《機神軍》のモンスターがあるなら、君のデッキから3枚をゲージに置く。”創られた相棒”1ターンに1度だけ発動する。
「その程度の実力しかねえのか?がっかりだぜ。」

深紅の契約者デスタール
ダークネスドラゴンワールド
属性、地獄 深淵
サイズ2 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2
コールコスト、ゲージ2を払う
■”血涙の更生”君のデッキから《地獄》のモンスターがドロップゾーンに置かれたとき、その中の《地獄》のモンスター1枚までを、【コールコスト】を払ってコールする。そのカードは場から離れるまで、サイズが0になる。 ”血涙の更生”は1ターンに1度だけ発動する。
■君のドロップゾーンに《地獄》15枚以上があるなら、このカードは効果で破壊されない。
「貫通」
「全世界の地獄化と再教育。全て自分への誓いだ。奴との約束では、ない!」

銃奈の二丁愛銃
デンジャーワールド
属性、地獄 銃奈 武器
アイテム 攻撃力5000 打撃力1
■君のドロップゾーンのカードが10枚以上でないならこのカードは装備出来ない。
■「対抗」[起動]メインフェイズ以外で君の場に《地獄》があるとき、君のデッキの上から1枚を君のドロップゾーンに置いてよい。置いたカードの中に《地獄》があるなら、君のデッキの上から1枚をゲージに置く。更に、その中に《地獄》のモンスターがあるならカードを1枚引く。この能力は1ターンに1度だけ使える。
「2回攻撃」
「あたしの愛銃、黒くて長いお揃いの銃身がグッド!」


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イワシを語り、事実を騙る

今回流れるように状況が変わるっす。なので少しずつかみ砕いて読んでいただけると分かりやすいと思うっす。


銃奈「納得いかーん!もう一回、ねえもう一回!」

 

蒼「や、やめろって、パーカー引っ張るな!」

 

ファイトのすぐ後、銃奈はごねだした。

何でそこまでファイトしたいんだ。

 

銃奈「主人公になるために決まってるでしょ!看板あたしが奪って、「銃奈ちゃんウォーズ」の開幕なんだから!」

 

なんとも理由がメタいな。

自分が主人公に見えるのか、この群衆に紛れるモブ顔が。

 

プラグ「んで、アンタは何でコイツのバディになったんだ。えーっと、デスタールで合ってるよな?」

 

ライナ「それにあなたダークネスドラゴンワールドの《深淵》で《地獄》のモンスターだよね。ダンジョンワールドは地獄に近いわけでもないのに何でここに居るの?」

 

デスタール「ああ、吾輩は人間とモンスターを知るために此処に居たのだ。ここは異世界にして、人間に近いモンスターがそれぞれ個として生きているからな。地球に行く前に知っておきたかったのだ。」

 

デスタールはガレキと化した城を見上げて、他の世界にも行ったがなとぼやく。

不用意に槍降らせてすいませんでした。

 

ライナ「じゃあ、あなたの目的は何なの?」

 

デスタール「吾輩の目的は、この世の全ての世界を地獄に変えることだ!」

 

っちょ、とんでもないこと言いだしたぞこの人!

あ、人じゃないか?

って待て待て!

 

蒼「地獄にって、どういうことだ。それが人間とモンスターを知ることと関係あるのか!?・・・だから離せて!」

 

デスタール「それは!全てを地獄に変えたのち、全ての生き物に再教育を施すのだ!」

 

ライナ「再教育ってさっきも言ってたよね?何をするの?」

 

デスタール「それぞれの正しい生き方を叩き込んでやるのだ!あまりにも世界は変容し過ぎた。ダークネスドラゴンワールドのモンスターが畏怖の象徴とされなくなり、エンシェントワールドの竜たちは身近になった。ドラゴンワールドは進化し前に進むことより古い知識の保護が目的であるかのように振る舞う。煉獄騎士団の同胞の未来を守ろうとする生き様を忘れてな!」

 

色々言ってるが一切頭に入ってこない・・・。

 

ライナ「つまりあなたは、堕落したモンスターを、真モンスターに変えるって言いたいの?」

 

デスタール「そう、そして犯罪を犯す人間もだ!我らが堕落しなければ人間を戒めることが出来た。下らぬ争いに、消えぬ命もあったはずだ・・・。人間の、モンスターの、守るべき生き様を、吾輩は性根の腐った連中に示さなければならんのだ!」

 

遠い過去に思いをはせるような顔をしたデスタールは、その後に立てた爪で自分の心臓を叩く。

血の涙すら流しそうな表情だ。

何かあったのか?

 

デスタール「吾輩はあの日誓ったのだ。全てを再教育する、再生のための地獄を創るとな!そして、吾輩はついに見つけたのだ!」

 

プラグ「え、何をだ?」

 

デスタール「最初に地獄に落とし、社会の規範を教え込むべきアホをだ!」

 

あ、なるほど。

バディと言うより、再教育対象ね。

 

デスタール「このアホは恐ろしいほどアホでな!イワシのうまさも知らん特大のアホなのだ。そのうえ、異世界に行ける能力の使用を自重もできんアホだ!よってこのアホに吾輩は自らのアホさ加減とイワシの全て、能力のみだりな使用を抑えることを叩き込んでやるのだ!」

 

銃奈「アホアホうっさーい!地獄になんて落ちるつもり無いって!」

 

銃奈は耳をふさぐ。

 

プラグ「まあ、そっちの話はそっちでやってもらうとして、銃奈。とりあえず地球に戻ろうぜ、な?ギアゴッドで戻るといちいちバディポリスのシステム落とさないといけないからさ、お前のゲートで戻りたいんだよ。」

 

ん?てことは。

 

蒼「銃奈が創るゲートだとバレないのか?」

 

銃奈「ちょっとー、いきなりの名前呼びは無いと思うよー。」

 

プラグ「いや、ギアゴッドが自由にゲートを創れることがばれたくないんだ。故郷の物でもないゲートを自由に創れるやつが銃奈以外に、しかもアンダーズに居るってばれたら正直めんどいからな。」

 

銃奈「後でもう一回ファイトするなら!」

 

銃奈は自分を指さし、プラグとライナが親指を立てる。

要は、生贄になれ・・・と。

 

蒼「りょ、了解。」

 

そうしないとバディポリスハッキングでアンダーズが疑われるかもしれないからな・・・。

 

ライナ「ギアゴッド、戻って。」

 

ギアゴッド「イエス、ウィ・・・。ライナ。」

 

ギアゴッドがカードになってライナのコアデッキケースに入る。

 

銃奈「ほんじゃま、せいれーつ。ホイッと。」

 

銃奈は両手で空間をこじ開けた。

こんなあっさり・・・?

 

プラグ「じゃ、行こうぜー。」

 

プラグが飛び込むのに続き、銃奈、デスタール、ライナ、最後に自分がゲートに入っていった。

 

 

 

 

 

 

――アンダーズ店内

 

プラグ「ふー、到着っ、ぶげえ!?」

 

銃奈「よっとおおお!!ごめんねプラさん、あべし!?」

 

デスタール「上が留守だ、ぐごぁ!?」

 

ライナ「あ、ごめん。・・・ふん!」

 

蒼「ぐぶっはああ!?」

 

開いたゲートは床に平行になるように開かれたので、上から降りたプラグを銃奈が明らかに力の入ったストンピングをかまし、デスタールは銃奈にかかと落とし、落ちてきたライナがデスタールの頭にぶつかり、自分はライナに蹴り飛ばされた。

 

蒼「い、てて。」

 

銀子「ちょ、蒼ッチ。大丈夫?プラッチもライナちゃんも。」

 

銀子が歩いてきた。ってことはアンダーズについたのか?

 

響「銃奈ちゃんにかかと落とししたの誰すか?」

 

凛「店長、ライナちゃん戻ったにゃ!」

 

辰馬「・・・。」

 

店の奥から辰馬がゆらりと出てきた。

 

ライナ「あ、お兄ちゃん。」

 

辰馬「ライナ・・・。」

 

銀子「店長、ライナちゃんが心配で仕事中ずっとあんな感じだったの。仕事中失敗しなかったのが逆に不気味で奥で休んでもらってたのよ。」

 

辰馬「ライナぁえあああぁああああ!」

 

辰馬が叫び声を上げながらライナを抱きしめる。

このシスコン、通報してやろうか。

と、思ったら周りのほぼ全員がスマホを構えていた。

 

ライナ「ちょ、ちょっとお兄ちゃん。苦しいって。」

 

辰馬「心配だったんだ!異世界に、誘拐、なんぞされて。」

 

ライナ「もう・・・。こうして帰ってきたんだし大丈夫だよ。」

 

抱きしめてくる辰馬をライナは困った顔で見る。

あまり嫌という訳ではなさそうだ。

 

銃奈「じゃ、じゃああたしはこの辺で、ごゆっく・・・。」

 

?「おっと、そうはいかないよ?」

 

銃奈は店を出ようとするが、店に入ってきた誰かに阻まれる。

 

銃奈「わぶ、ちょ、誰よ、あたしは今、てっバディポリス!?」

 

店内の全員が銃奈のいる店の入り口に目を向ける。

 

辰馬「おまえは。」

 

プラグ「おいおい、ここはバディポリスの制服着てくるとこじゃないと思うぞ?盛谷。」

 

サツキ「いや、それは申し訳ない。仕事できたわけじゃないんだけど、気になることがあって。」

 

バディポリスの盛谷サツキが店内に出現した。

その事実にファイターたちは騒ぎだす。

 

子供「盛谷サツキさん!?」

 

ファイター「バディポリスのエースが何でここに、か、カメラどこ!?」

 

女の子「ケータイで撮ればいいでしょ!ファイトしたい・・・!」

 

女ファイター「あ、あの!私とファイトしてください!」

 

結論、イケメンよ。大爆発するがよい。

プラグと響と自分の意見は一致した。

 

サツキ「あ、あはは。それはまた後で、天王銃奈ちゃん、あと多分蒼くん。それに、店長さんとライナちゃんに話があるのだけど。」

 

そのメンツに話ということは・・・。

何したかバレてないけど何かしら疑われてるってことでいいのか?

 

サツキ「もちろん任意ではある、任務ではないしね。けど、僕の予想が合っていたらそれは、とんでもないことだから、出来れば君たちの話を聞きたいんだ。」

 

プラグ「多分当事者は俺と蒼だ。話には俺も加わるがいいか?」

 

サツキ「勿論。」

 

プラグ「というわけだ。銃奈、しばらく帰れると思うな?」

 

銃奈「オーマイデビル・・・。」

 

蒼「それならデスタールも、ん?デスタール、どうした?」

 

さっきから喋らないと思ったらデスタールは店内の画面に釘付けだった。

 

デスタール「どうしただと?これは、この映画は『鰯革命~我らは魚強と書くのだ~』ではないか!?」

 

!?確かに自分の借りた『鰯革命~我らは魚強と書くのだ~』が放映されていた。

 

響「あー、実は内容が気になって。・・・流してたっす。」

 

デスタール「人間の身勝手さからイワシが口にされなくなった世界で、自らの味の真価を人類に見せつけるべく蜂起したイワシたちの感動超大作!まさかこの場所で見られるとは!」

 

蒼「お前、この映画を知ってるのか!」

 

デスタール「当然だ!イワシ映画界に生まれた奇跡とされる映画を何故知らずにいられる!この映画を知らぬものは皆地獄行きの罪人だ!」

 

蒼「なら、『限海突破イワシガラン』は!」

 

デスタール「イワシ力に目覚めた主人公が仲間と獣人の支配に抗いやがて自らの運命に気づき宇宙に旅立つバトルものだろう!逆に聞こう。『イワシの墓』とは!?」

 

蒼「戦争に巻き込まれたイワシたちが自らの死期を悟って書いた遺書が見つかり、それをめぐる子孫のイワシたちの骨肉の、いや、すり身の争いを描いた長編映画!」

 

デスタール「・・・ふっ。」

 

蒼「・・・ははっ。」

 

蒼&デスタール「同士よ!」

 

銀子「クソ映画仲間できちゃった・・・。」

 

響「しかもイワシ限定って・・・。」

 

 

 

 

 

 

――スタッフルーム

 

蒼とデスタールを放置して、俺たちは盛谷に色々説明することになった

 

辰馬「んで、何を話せばいい。」

 

サツキ「バディポリスの次元監視網をシャットダウンさせたのは君たちなんだろう?」

 

プラグ「・・・ああ。けど何でそうしたかってのを説明する気は無いからな?こっちも隠したいことがあってしたんだ。」

 

サツキ「そうか。それが聞ければ十分だ。むしろ君たち以外がハッキングしていたら、サーバに何をされるか分かったものじゃない。」

 

盛谷は安堵のため息をついて、こう切り出した。

 

サツキ「実は、バディポリスの方で銃奈ちゃんがゲートを創ったのを観測したんだ。長官がカンカンだったよ。」

 

銃奈「うへー、もしかしなくてもあの神童ヤマトとかいうオッサンでしょー?あのオッサンの説教はこりごりだってー。」

 

サツキ「何か様子がおかしかったから、バディポリスが君の身柄を抑える前に君たちに話を聞こうと思ったんだ。」

 

辰馬「様子がおかしい?ああ、ハッキングの件か。」

 

ライナ「あ・・・。」

 

辰馬もお嬢もギアゴッドがやったことには気が付いてるんだろ。

頬を掻いている。

 

サツキ「それで、銃奈ちゃんが最初にゲートを開いたアンダーズに何かあると思ったんだ。しかも外で話を聞く限り、この場合誘拐事件として扱われるわけだけど・・・。」

 

銃奈「ん?どしたの。」

 

サツキ「予想以上に厄介な状況で、銃奈ちゃんは誘拐犯として捕まることになるけど、場合によっては君たちがバディポリスサーバのハッキングをした悪質なハッカーとして捕まるかもしれない。」

 

辰馬「・・・どうしろと。」

 

プラグ「創られたのは銃奈のゲートだけだってことだ。お嬢も早く着替えないと見つかった時面倒だから着替えとけ。」

 

頷いたお嬢はスタッフルームから出た。

ライナルームに向かったな。

 

サツキ「本当ならただ説明するだけのつもりだったけど、・・・仕方がないから僕も話を合わせるよ。」

 

辰馬「・・・恩に着る。」

 

銃奈「そ、そんであたしは・・・。」

 

サツキ「ゲートの勝手な発生の件と誘拐まがいの行為について。多分こってり絞られると思うよ。」

 

銃奈「うぼふ・・・。」

 

 

 

 

 

 

スタッフルームから出た俺たちはまずスタッフ一同に話し合いの内容を説明した。

全員、納得してくれた。

そして5分後、店にバディポリスが来た。

 

バディポリス「天王銃奈、確保しました。」

 

銃奈「は、離しとくれえええ!?あたしは、誘拐しかしてないんじゃー!」

 

完全な犯罪だろうが。

 

蒼「んじゃ。またな、フル!」

 

デスタール「ああ、楽しみにしているぞ蒼!」

 

当然バディとなったデスタールも連れてかれることになった。

バディポリスの車が遠ざかっていた。

って、フル?

 

プラグ「・・・・・・ん?蒼、フルって誰のことだ?」

 

蒼「ん?ああ、デスタールのことだよ。アイツ元々は『黒蛇暴君フルーデーク』って名前なんだってよ。」

 

プラグ「・・・ん?んんーー?」

 

蒼の言葉に自分の耳を疑う。

それは俺も知ってる名前だったからな。

 

蒼「どした?」

 

プラグ「いやあり得ねえって、フルーデークってのは地球にもそのおとぎ話が伝わるレベルの化け物だぞ?一撃で世界を破壊すると言われた力を私欲じゃなく、相手の堕落をただすために振るったっていうダークネスドラゴンワールドでも変わり者の堅物で傑物。流石にあのイワシバカ一代は違うだろ。」

 

蒼「へえ?」

 

プラグ「さ、今日は疲れたし、売り上げと在庫の確認だけして上がろうぜ。」

 

蒼「了解、・・・あ。」

 

店に戻ろうとした俺の耳に蒼の「あ」が響く。

 

プラグ「どした、まだなんかあるのか?」

 

蒼「グレー。」

 

プラグ「あ。」

 

 

 

 

 

 

グレー「もう知らないもん!バーカバーカ、実家に引きこもってやるもん!」

 

蒼「落ち着けグレー!そこはライナルームだ!」

 

それから、ライナルームに引きこもっていたグレーを引っ張り出すのに、3時間奮戦することとなった・・・。




蒼にデスタールが言ったことの真偽はさておき、次回からどうしよう・・・。

感想&活動報告お待ちしてるっす。


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突然始まる「デートォ!」と、各サイド。

最近、「雨宿バス停留所」や「夕暮れ叙事詩」、そして何より「被虐のノエル」に惹かれるようになったっス。
一回見てみるのおススメっす。
そして今回はいろんな視点から物語がはじまるっす。


先日、自分はフル・・・デスタールと友人になった。

 

その時デスタールが言っていたことが何となく気になっていた。

 

 

 

 

 

 

デスタール『今日は素晴らしい日だ、イワシ映画でここまで語れる友が出来たのだからな!』

 

蒼『自分もだ、皆自分の持ってくる魚映画をすぐ酷評するからな~。』

 

辰馬達がスタッフルームから出てくるまで自分はデスタールとイワシ映画討論会を開催していた。

んで、最後に。

 

デスタール『そうだ、友の証として真名を明かそう。』

 

蒼『真名?』

 

デスタール『昔の吾輩の名だ。ほとんど呼ばれぬからな、吾輩を呼び出すための呪いに使える。』

 

蒼『要は、それを呼んだらお前が瞬間移動するってことか?』

 

デスタール『正確には吾輩という個を呼び出す意思と共に、名を呼ぶのだ。貴様は不思議なことに巻き込まれる運命にあるようだからな・・・。』

 

蒼『?』

 

デスタール『いや、こちらの話だ。では聞け、吾輩の、『黒蛇暴君フルーデーク』の名を!』

 

その5分後、デスタールはわっぱ掛けられてお巡りさんに連行されてったんだ。

けど、デスタールが言ってた運命。

華子さんの仮説と関係あるのか?

 

 

 

 

 

 

蒼「・・・。」

 

それはさておき、・・・暇だ。

何となく秋葉原の人ごみに紛れてみたが・・・特にやりたいことが見つかるわけでもない。

 

蒼「フルを呼ぼうかな?けど、今バディポリスだよな。」

 

ホントにやることがない。

このあたりのクソ映画は大体制覇した。

 

蒼「映画館でも琴線に触れるものは全然ないしなー。」

 

?「ちょ、ちょっと通してください。」

 

記憶を無くす前の自分って、何してたんだろ。

トリプルディーおじさん、倉野竜誠ならなんか知ってるかな。

 

?「ちょっと待ってくれ。」

 

けど、アイツ簡単には見つからないだろうからな。

というか、執事服着てたけど誰かに執事として雇われてるのか?

 

?「こっちを見ろ。」

 

蒼「どうするかな~?」

 

?「蒼くん、こっちを向け!」

 

蒼「ほぴゃっ!?」

 

後ろからの声に飛び上がる。

おそるおそる振り向くと・・・。

 

?「やっと気づいたか、やはり蒼くんだったな。」

 

灰色のフードを目深に被った、多分女の子。

だ、誰だっけ。

 

蒼「って、レヴァンティン!」

 

背中に担がれていたのは降魔王剣レヴァンティン。

 

レヴァンティン「お久しぶりです、青年。」

 

蒼「ということは、夜剣か?」

 

女の子は少しフードを持ち上げる。

その顔はCBSNで何度も見た夜剣の物だった。

・・・背が小さい気もするが。

 

夜「そうだよ、と言っても小生いや、わたくしはリアルでの名前は剣野(つるぎの)(よる)というんだ。現実では夜剣と呼ぶのは止めておいて欲しい。あくまであれはCBSNでの名前だ。」

 

蒼「そうか、じゃあ夜?質問いいか?」

 

夜「なんだい?」

 

蒼「縮んだ?」

 

夜「ふぐっ!?・・・・・・、あ、あれは。アバターアイテムで、その、ちょっと・・・。」

 

アバターアイテム?

ハッキングで見た目をごまかしてるんじゃなくてか?

背の伸びるアバターアイテム、背の・・・。

 

蒼「あ、靴。」

 

心当たりがあった。

上げ底ブーツ。

ライナが前にこっそり履いて身長をごまかしていた。

そうだ、夜剣の靴。よく考えたらライナの物と色違いで同じデザインだ。

確かアレは靴自体が上げ底な上、アバターの身長を伸ばすプログラムが仕込まれてたはず。

 

夜「・・・そ、そうだよ!悪いか、チビをごまかすのが悪いかー!?」

 

蒼「お、おい。」

 

こんな公衆の面前で大声を上げるんじゃありません。

一部の人が見てるぞ。

 

通行人A「ん?あの子の声、どっかで聞いたような。」

 

通行人AE「お前またそんなこと言って。」

 

通行人A「またってなんだよ。」

 

通行人G「あれ、確かにどっかで・・・。」

 

まずい。

確かよつる・・・夜はツルギヒメって芸名のアイドルだったはず。

 

夜「あ、まずい。蒼くん!離れるぞ、ついて来てくれ。」

 

夜も周りのざわつきに気づいて自分の手を引き、走り出した。

 

通行人P「ん?なあお嬢、今の蒼じゃね?」

 

通行人R「多分、面白そうだから追いかけよう。」

 

通行人P「りょうかーい。」

 

 

 

 

 

 

夜「ここまで来ればいいかな?」

 

蒼「おま、はぁ、はぁ、息切れ、しないの、か?」

 

レヴァンティン「主はある事情でそこいらの人間より身体能力が高いのです。」

 

蒼「ああ、アイドルだったっけ。」

 

アイドルって普段から厳しい練習してるんだよな?

 

夜「ああ、そ・・・・・・何でそれを!?」

 

蒼「いや、偶然ライブに足を運ぶ機会があってさ。」

 

夜「それでも、メイクで素顔を分かりにくくしていたしどうして!」

 

蒼「それはほら、初めてあった時に聞いたアレ。」

 

夜「え?・・・・・・あ。」

 

最初にあった時、歌っていたことを聞かれていたのを思い出したらしい。

 

蒼「目閉じて聞いてたらなんと無く気づいた。ま、新曲に自分の名前使ったのが決定打だったな。」

 

実際には爆睡して夢見た後に無意識で聞いていたからなのだがな。

 

夜「それは、・・・・・・済まない、ほとんどノリで。」

 

蒼「別に謝ることじゃないだろ。何で自分だったんだとは思ったけど。」

 

夜「う、あ、それは。」

 

顔を赤らめている。

顔を赤らめている理由は知らんが、こうしてみると夜剣と同一人物とは思えないな。

何となくだが、しばらく見ていたいな。

だがしかし待ってほしいポリスメン、自分はロリコンではない。

夜はたしか本人曰く女子高生だったしな。

 

夜「・・・知りたいかい?」

 

蒼「・・・え?」

 

突然の質問に一瞬ビビった。

 

夜「だから、歌の理由を知りたいかい?」

 

蒼「んあー、・・・知りたいな。」

 

夜「うん、なら少しわたくしに付き合ってくれないか?」

 

蒼「散歩か?」

 

夜「デートのまがい物だな。」

 

おう?デートですか。

デート、その言葉はアンダーズの男達には縁遠いものだと思っていた。

しかし、今日自分はその都市伝説のように思えた言葉の実在を確認した。

皆、自分は「デートォ!」に行ってきます。

 

蒼「そういうことなら喜んで。」

 

夜「じゃあ行こうか、こっちに行こう。」

 

自分は夜のさした方角に、夜と歩き出した。

 

 

 

 

 

 

プラグ「な、なんだよ。アイツ、女つくってやがった!?」

 

蒼がフードの人物と走っていくのを見た俺、ついでにお嬢!

話の内容は聞こえなかったが、雰囲気は完全にデートだ!

 

ライナ「いや、女の子とは限らないでしょ?フードで顔もよく見えなかったし。」

 

プラグ「お嬢、甘いな。お嬢がドリンクコーナーで作るブレンドドリンクぐらい甘いな。」

 

ライナ「たとえが分からないよ。」

 

プラグ「蒼の顔見てただろ!?あれは絶対、『皆、自分は「デートォ!」に行ってきます。』って顔だっ!」

 

ライナ「何でデートの最後を強調するの?どっちにしろ追うけどね。」

 

お嬢もこういう時ノリがいい。

 

プラグ「さて蒼よ、俺たちを非リアのたまり場に置き去りにしたんだ。覚悟しな・・・!」

 

 

 

 

 

 

蒼「ん!?」

 

夜「どうした?」

 

蒼「いや、多分気のせいだ。」

 

視線を感じた気がしたんだが、気のせいだな。

 

蒼「それより、どこに行くんだ?」

 

夜「どこと言うと、・・・・・・決めていないな。」

 

蒼「そ、そうか。」

 

こういう時、どうすればいいんだろう。

分からん。

 

 

 

 

 

 

まずい、人ごみの中でアンダーズパーカーを着ていたから蒼くんだなと勢いで話しかけ、更にぶらりと歩くだけのはずがデートもどきなどと言ってしまった。

 

蒼「なら、池袋の水族館にするか?あそこなら面白いものが見れるぞ。」

 

夜「ふむ、じゃあそこにしようか。」

 

水族館は最近行ってない。

池袋にもあまり行ってないからな、何か新しい発見もあるかもしれない。

理由はその後に言うとしよう。

わたくしたちは駅の方に歩き出した。

 

 

 

 

 

 

銀子「んー、やっぱアイスは最高ねー。」

 

ペンタ「冷たくて最高だペン!」

 

ホント、暑い時期に食べるアイスは最高よ!

最近はホントに暑いし、ライナちゃんじゃないけど、太陽自重しろ!

 

響「ふーっ!気持ち良かったっす。」

 

あれ、あれって響ッチよね。

響ッチが汗ふいてる。

それに楽器がそばにある。

 

銀子「何してんの響ッチ。」

 

響「あ、銀子ちゃんじゃないすか。何って、ちょっと仲間とライブハウスで3時間ほど。」

 

そういや、コイツミュージシャン志望だっけ。

あんなに音鳴らし続けて、よく耳とか体力が持つわね。

 

響「ん?あれは、蒼っ、す、よね。」

 

銀子「え~、蒼ッチ~?今日はよく知り合いに会う日ねーってえ゛!」

 

なんということでしょう。

店の仲間であるはずの蒼が女の子を連れて歩いていたのです。

 

銀子「・・・・・・。」

 

響「・・・・・・。」

 

銀子「ペンタ。」

 

ペンタ「ペン?」

 

銀子「ペンタ第一、第二、いっそ第三と第四小隊にも連絡!蒼たちの情報を集めて!」

 

ペンタ「了解ペン!」

 

ペンタがガラケーを取り出し、電話をかけ始める。

アタシのバディ、補給員ペンタには部下のペンタがいっぱい居て5匹ごとに小隊組んで、色んな事やるのよね。

サボってるのとか、適当なのとかもいて本人たちも正確な数は把握してないらしいけど。

 

銀子「行くわよ響ッチ!蒼ッチに彼女が出来たか。それとも誘拐かを確かめに!」

 

響「ぎ、ぎ、ギブ。首締ま、る、っ、す・・・ガフッ。」

 

ん?響ッチ急に重くなったわね。ま、どうでもいいか。

アタシは行かねばならない、蒼ッチをどうするか判断する為に・・・!

けど、あの顔見るとラブの匂いが漂ってくるわ!

 

 

 

 

 

 

 

――ある芸能プロダクション

 

?「ふー、ようやく書類が片付いた。ありがとうございました、辰馬くん、君たちのおかげです。」

 

辰馬「仕事だからな。」

 

芸能プロダクションの書類整理に呼ばれ、俺は2時間かけて書類を片付けた。

 

辰馬「んで、仕事を手伝ってもらっといて悪いが、何で星空と小泉が居る。」

 

頼まれた書類整理の仕事中は聞けなかったが、何故か仕事の開始前にバイトの2人が来ていた。

 

凛「お店定休日でかよちんと散歩してたら店長がビルに入ってくのが見えて、追いかけただけにゃ。」

 

花陽「すいません、何故かここに行きたいと思って・・・。」

 

ミセリア「花陽ちゃんのアイドルへの嗅覚はすさまじいね。」

 

ドーン「本当に、引き込まれるように入っていったな。」

 

2人のバディが呆れていた。

 

辰馬「全く・・・。それで、最近依頼が来てないが、シャーロックの方はどうなってる、タクソン。」

 

拓馬「その名前じゃなく、現実では拓馬と読んで下さい。今は特に問題なしです。」

 

この男、園田拓馬。

芸能プロダクションでプロデューサーをやっているが、実はシャーロックの幹部、タクソンとしての顔も持っている。

しかも、リーダーである夜剣の片腕として活動している。

・・・だが何故こいつがシャーロックに入っているかは知らない。

 

?「大変よ、タクちゃ~ん!」

 

急におと。

・・・おと、・・・こ。

急にオカマ…、オネエ?が息を切らしながら部屋に入ってきた。

 

拓馬「社長、どうしたんですか?また下らない話じゃないでしょうね。」

 

社長!?

 

凛&花陽「社長!?」

 

2人も驚いている。

胸の空いた服を着たマッチョが入ってきてそれが社長と呼ばれたらそれは驚くだろう。

 

社長「あら~、もしかしてアンダーズの子たち!?タクちゃんったら全然合わせてくれないし、1度会ってみたかったのよ~!」

 

オネエが俺たちを値踏みをするように見回す。

殴りたい。

 

拓馬「・・・・・・社長。大変だなどと言っていましたが要件は無いのですか?無いのですね、お帰り下さい。」

 

拓馬がこの芸能事務所の社長らしいオネエを外に追い出そうとする。

こいつはオネエが苦手なのか。

 

社長「あら、そうだったわ。大変なのよ!夜ちゃんが、夜ちゃんが!」

 

拓馬「夜がどうしたんですか?」

 

夜というのが誰かは知らないが、多分この事務所に所属している誰かなのだろう。

関係ない俺たちは帰った方がよさそうだ。

 

社長「男の人と歩いてたのよ!こんな感じのパーカー着た!」

 

帰ろうとした俺のパーカーが突然引っ張られる。

しかも、社長はパーカーについたエンブレムを指さしている。

・・・アンダーズの、店のエンブレムだ。

 

辰馬「・・・・・・なんだと?」

 

社長「やっぱりあの子も女の子、恋をしたのよ~!」

 

もし店の関係者が、人様の事務所のアイドルに手を出したなどと言われたらどんな後ろ指をさされるか分かったものではない。

一体誰が、・・・プラグだ!

 

凛「店長店長。」

 

辰馬「どうした星空。」

 

星空が汗をかきながらこちらを見ている。

プラグだと気づいたか?

 

凛「多分蒼にゃ。」

 

予想外の答えに面食らう。

 

辰馬「何?プラグじゃないのか。」

 

花陽「はい、多分……あの、すいません拓馬さん。」

 

拓馬「ど、どうしました?」

 

小泉は拓馬に話しかける。

 

花陽「もしかしてその夜って人。ツルギヒメじゃないですか?」

 

拓馬「・・・・・・そうですが、何故分かったんですか?」

 

凛「ツルギヒメのライブに行ったとき、歌の歌詞と反応で蒼とツルギヒメが知り合いってのは分かってるにゃ。つまり、もしかしたら・・・。」

 

次の瞬間、俺は走り出した。

同じ速度で社長も隣を走っていた。

 

辰馬「蒼!店のために消させてもらうぞ!」

 

社長「夜ちゃんの貴重な青春の一ページ!見守るわよ~!」

 

 

 

 

 

 

拓馬「ちょ、待って父さん!」

 

カメラ片手に疾走する社長さんと辰馬さんを捕まえようと拓馬さんが手を伸ばすけれど、2人は既に走って行ってしまった。

 

花陽「ど、どうしよう凛ちゃん。このままじゃ蒼さんが消される・・・。すぐ追いつけなくなりそうだし…。」

 

凛「何言ってるにゃ、かよちん。」

 

凛ちゃんの方を見ると、ドヤ顔をした凛ちゃんが見たこともないアプリを起動させていた。

 

凛「プラグお手製発信機で追えるにゃ!」

 

拓馬「でかしました星空さん、追いましょう!」

 

凛「りょうか〜い!」

 

花陽「あ、ま、待って~!」

 

蒼さん、無事でいて。

無理な気もするけど。

 

 

 

 

 

 

ギアゴッド「・・・ライナ。」

 

ライナ「どうしたの?ギアゴッド」

 

意志リンクセンサーで念話という形でギアゴッドと会話が出来るけれど、ギアゴッドが自分から話しかけてくるなんて珍しい。

何かあった?

 

ギアゴッド「アンダーズノ店員タチガ蒼タチヲ追イ始メタ。」

 

ライナ「それって、蒼が人を連れてるのを見つけたってこと?」

 

ギアゴッド「オソラク、シカシ蒼ガ連レテイル女性ニモ問題ガアルヨウダ。」

 

ライナ「女性だったんだ。分かった、じゃあ他の皆の監視を続けて、情報を報告して、必要ならミニギアゴッズを使ってもいいから。」

 

ギアゴッド「イエス、ウィズダム。」

 

ギアゴッドから皆のデータが送られてくる。

・・・・・・何だか事態が面白くなってきたみたい。

当代ウィズダムの総力以って更に面白くしてやる・・・!

 

プラグ「お嬢、蒼たち電車乗るみたいだぞ、行こうぜ。」

 

ライナ「分かった。」

 

最近は本当に面白いことが増えてきたな・・・。




最近感想減っちったな・・・・・・。
感想&活動報告待ってるっす。

さて、蒼のデートォ!の結末と蒼の命はどうなるのかな!?

以下の情報が更新されました。

剣野夜
年齢、15
性別、女
■夜剣の正体。
■ツルギヒメとして活動しているアイドル、しかし普段は灰色のパーカーで目立たないようにしている女子高生。
■自分の現状にコンプレックスを抱いている。
■一人称、わたくし
■当然バディは降魔王剣レヴァンティンで使用ワールドはレジェンドワールド。

園田拓馬
年齢、21
性別、男
■入社1年目の新人プロデューサーで、眼鏡とスーツが特徴。
■裏の顔としてシャーロックの幹部、タクソンのアバターを持っている。
■以前活動していたとあるスクールバディチームのメンバーの従兄弟。
■短期大学からの卒業後、生き別れの親がオカマになっていたことに1年前絶望した。
■一人称、僕
■バディは電子忍者紫電で使用ワールドはカタナワールド

社長
年齢、ヒ・ミ・ツ❤
性別、元男
■とある芸能プロダクションの社長。
■ある事情で家族と離れており、芸能プロダクションを興すまで何をしていたか、そしてオネエになった経緯は不明。
■人の名前を一度聞いたら忘れない
■一人称、私
■バディ、魔岩竜機ドル・ドラゴレムで使用ワールドはデンジャーワールド


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デートor逃走劇

被虐のノエルやってたら遅れたッス・・・。


池袋の水族館は思ったより人が居た。

夏休み前だからか平日の昼間なのに学生の集団やカップルが多い。

 

蒼「うわぁ、割と人がいるな~。どうする、別の場所にするか?」

 

夜「いや、ここにしよう。」

 

自分と夜は受付で入場料を払って入る。

ん?

 

夜「どうしたんだい、顔にしわが寄ってるよ?」

 

蒼「いや、なんか。見慣れたペンギンが釘バットとミュージシャン背負ってた気がして・・・・・・。」

 

・・・・・・いや、アイツも水族館ぐらい来るだろう。

響が背負われてた理由は知らないが、知るべきじゃないだろ。

しかし・・・。

 

夜「・・・蒼くん。感じたかい?」

 

蒼「ああ、殺気が近づいてる?へんな言い方だけど、そうとしか言えないな。」

 

自分に向けられた殺気が自分を探してる。

そんな感じがする。

外からだな。

 

蒼「中に入るか。」

 

夜「そうだね、逃げた方が良い。」

 

自分は夜と小走りで水族館の奥の方に入っていった。

 

 

 

 

 

 

辰馬「蒼、どこに行った・・・!」

 

凛「は、般若になってるにゃ。」

 

拓馬「なまはげの方が近くないですか?」

 

ようやく辰馬さんに追いついた私たちは、鬼のオーラを放っている辰馬さんが蒼さんを探しているのを見つけた。

これは、不味いかも。

 

花陽「辰馬さん落ち着いて!」

 

凛「そうにゃ、そもそも蒼は気配を感じることだけはモンスター並だし、パパラッチが居たら気づくにゃ。」

 

社長「そう、あの子が蒼なのね!最近夜ちゃんの話に出てくる蒼ちゃんなのね!」

 

私たちの声を聞いた、社長さんはコアデッキケースに入っていたカードに話しかけた。

余計なことしちゃった気がする。

 

社長「ドラちゃん、レヴァちゃんの気配はどこ?」

 

ドラちゃん?「グゴルヴァッハー。」

 

カードから聞こえた声(?)を聞いた社長さんは水族館の方に目を向ける。

 

社長さん「水族館ね!ウハハハハッハッハー!」

 

辰馬「オウグヴァグファー!」

 

凄い笑い声をあげて社長さん、と見た目が竜っぽく変化した辰馬さんが走り出す。

あ、ああ・・・・・・。

って、大人しく入場料払ってる。

 

拓馬「追いましょう!僕が入場料を払います。」

 

あ、ホントだ、追わないと!

 

 

 

 

 

 

ペンタ「第一小隊から入電、今二人は3しゃ、え?あ、ラグーンエリアでイワシに夢中だペン!」

 

ペンタ小隊からの連絡を受け、水族館に響ッチの金で入った私達。

今他のペンタ達からの情報を待っていた。

 

銀子「イワシ?」

 

ペンタ「そのエリアだったら絶対イワシだペン!」

 

銀子「それアンタの願望でしょ!」

 

響「あ、あのー。銀子ちゃん、起きたから降ろしてほしいっす・・・。」

 

銀子「あ、響ッチ!ラグーンエリア行くわよ!」

 

響「え?あれ、いつの間に水族館に!?」

 

響ッチがなんか動揺してるなー。

その横でペンタが驚いた顔をしている。

 

ペンタ「!、第3小隊が気づかれたペン!」

 

銀子「へ!?何で!」

 

ペンタ「蒼のことを甘く見てたペン・・・。」

 

こちらを見上げたペンタは口を開いた。

 

ペンタ「観測機ミラーペンタが見つかったペン。」

 

 

 

 

 

 

――5分前

 

夜「ん?あれはペンギンか。このエリアには居ないはずだけど。」

 

蒼「・・・ペンギン?どれどれ?」

 

ペンギンと聞いて嫌な予感がした。

まさかペンタか?こっち探りに来たってのは考え過ぎか?

そう思って夜の視線を追うと、予想外のモノが鎮座していた。

 

子供「うわー!ペンギンさんだー!」

 

ペンタ?「ウィーン、観測中だ。邪魔をするなペン。」

 

ペンタらしき機械の首が180度回り、子供に目・・・バイザーを向ける。

 

子供「ペンギン、さん・・・?」

 

ペンタ?「二度言わせんじゃねえ、3つ数える前にどっか行けペン。さもないと。」

 

ペンタ似の機械から更に小さなペンタ人形がビックリドッキリなあれの如く出てきた。

 

子供「う、うわあああ!おかーさーん!」

 

子供は泣きだし逃げてしまった。

因みにペンタ人形はダンスを始めた。

 

ペンタ?「ふぅ、さてラブ度の観測の継続を、ん?」

 

こちらが見ているのに気づいたらしい。

・・・逃げようと回れ右

 

蒼「させるかこのペンタもどき!」

 

ミラーペンタ「ぐあああ!?貴様、俺を観測機ミラーペンタと知っての狼藉かペン!」

 

蒼「知るか、お前何でこっち見てた!」

 

ミラーペンタ「な、何の話だペン!」

 

蒼「銀子。」

 

ミラーペンタ「な!何故気づかれ、ふごぉ!?」

 

蒼「やっぱりか、さて何してたか吐いてもらうぞ。」

 

 

 

 

 

 

銀子「それでアンタ、そんな安いカマかけに引っかかってラブ度観測してたこと話しちゃったの!?」

 

ミラーペンタ「面目ないペン・・・。」

 

銀子「はあ、もういいから。見つかりやすいペンタは引き上げるように伝えて。」

 

蒼ッチの感知スキルを甘く見てたわ。

これじゃC・ペンタも見つかるかな。

 

ペンタ「了解ペン!」

 

ミラーペンタ「それから、蒼のラブ度は21~23だったのに対して相手のラブ度は?~18~71を行ったり来たりと忙しかったですペン。自分の感情が何か分かりあぐねているようペン。これだとこっちも友情とラブの見分けがつかないペン。」

 

銀子「なるほどね、ありがと。」

 

そういうとミラーペンタが帰っていった。

 

響「んで、これからどうするんすか?」

 

銀子「決まってるわよ!アタシたちも直接追うの!」

 

響ッチの腕をつかんで蒼ッチの居る方向に走る。

 

響「ちょ、痛い痛いっす!腕もげる~!?」

 

 

 

 

 

 

プラグ「響、お前に腕があったことは忘れない・・・。んでお嬢、何してんの?」

 

響が銀子にもがれていくのをこっそり見送っていた俺は、お嬢の不審なパソコン操作にすぐ響のことを忘れた。

 

ライナ「ミニギアゴッズを使う。」

 

プラグ「何で?」

 

ミニギアゴッズ、お嬢専属の爆発兵器の名前だ。

確かウチの店に大量に保管してあったはず。

 

ライナ「水族館は長くて2時間、お兄ちゃんに見つかったらもっと早く出るだろうから、その後2人をおしゃれなカフェにでも誘導するの。」

 

プラグ「何でカフェ。あと爆発兵器で誘導とかロクなことにならないと思うんだが・・・。」

 

ライナ「どこでもいいから2人だけの空間になりそうな場所を提供すれば、雰囲気は変わると思う。ミラーペンタの得た情報をハックしたけど、こんな曖昧なデータじゃ何がどうなるか分かんないからカフェとかが無難かなって。」

 

プラグ「カフェ以外だと?」

 

ライナ「リア充の密室空間ことカラオケ。またはラ・・・。」

 

プラグ「ストーップ!小3が知らなくていいこと言おうとしたな!?」

 

ライナ「そんなことだから日本の性教育は表向き衰退して裏が無法地帯になるんだよ。検索のリソース数を100万単位にしたら別情報の検索でもそんな情報出るのにやれ規制だなんだの言って・・・。」

 

プラグ「お嬢もういい!そんな情報求めてないから!」

 

これ以上お嬢に話させるとまずい気がする。

 

ライナ「あ、そうだった。それじゃ、お願い。」

 

お嬢がネット電話でミニギアゴッドに指示を出す。

 

ミニギアゴッド「了解よ、任せておいてねん?」

 

すっごく不安を駆り立てられる声だと思ったのは俺だけか?

 

 

 

 

 

 

蒼「・・・ペンギンショーっつーか、ペンタショーだったな。」

 

夜「しかも内容が、イワシの3枚下ろしの過程を見せるって・・・。」

 

しかも無駄に技術が高く、見事に過ぎる3枚下ろしだった。

バカデカーイワシの邦題マジックに引っかかった時と同じ感覚だ。

・・・というかどこから入ったあのペンタ達。

 

蒼「ん?」

 

夜「あ、近づいてくる・・・。」

 

殺気が近づいてくる。

ペンタ達は殺気を感じて逃げ出した。

 

辰馬「あ、おおおおおおおおおお!!!」

 

!?この声、た、辰馬 ?

 

社長「いや~ん、夜ちゃんと彼氏ちゃん発見で~ん!」

 

んでオカマ!?

いや、「オカマVSオネエ!地獄のカツオ節」で見たときは…あれはオネエだ!

 

夜「あ、しゃ、社長。」

 

しゃちょう。しゃちょう?社長。

・・・・・・え゛。

 

夜「逃げよう!社長はむしろ恋愛OKとか言ってる所がたちが悪い!」

 

蒼「よく分かんないがこっちは店長だ!」

 

本当に辰馬なのか!?モンスターに取り込まれたとかか!?

 

?「蒼!こっちだ!」

 

!?どこに逃げるか考えようとしていた矢先、聞きなれた声が叫んでいる。

非常口か!自分は夜を抱えて飛び込んだ。

 

夜「ちょ、蒼くん!?」

 

蒼「捕まってろ!!?」

 

辰馬「店の為に行方不明になってもらうぞおおおお!!!」

 

なんと物騒な辰馬さん。

まだ遠い辰馬の姿を確認して非常口の扉を閉めた。

 

蒼「・・・ふう、助かった。」

 

プラグ「辰馬の暴走、最近多くないか?蒼、お前災難だったな。」

 

蒼「プラグ、ああ、助かった。」

 

自分に声を掛けたのはプラグだったのか。

 

プラグ「ん?」

 

プラグは夜を見て疑問符を浮かべる。

 

夜「えっと、何か?」

 

プラグ「いや、どっかで見たような気がして・・・。まあ、気のせいだよな。」

 

夜「・・・・・・。」

 

蒼「で?何でここに居るんだ?確か今日、カオスモンスターの材料集めにライナとジャンクパーツとドラゴンワールドのカードのサンプル集めに行ってたはずだろ?」

 

プラグ「あ、いや、た、辰馬が暴走して中に入っていくのが見えたからさ!なんだろなーって思って入ったら偶然、な。」

 

怪しい・・・。

だが今、そんなこと詮索してる暇はないな。

 

蒼「まあ深くは聞かないが、ここ以外に出口は?」

 

プラグ「それは、そこを右に曲がってすぐだ。」

 

蒼「了解、夜、走れるか?」

 

夜「行けるよ、感謝するよCODEくん。」

 

プラグ「おう、そんじゃな。……ん?俺そっち名乗ったっけ?…蒼が言ってたか?」

 

自分たちはプラグの言っていた出口から脱出した。

 

 

 

 

 

 

凛「まさか三人そろって金欠では入れないとは、恐ろしいミラクルだにゃ・・・。」

 

拓馬「面目ない・・・。」

 

花陽「拓馬さんの責任じゃないですよ、私達も忘れてたし。」

 

3人ともお金が足りなくて入れなかったにゃ・・・。

大体水族館の入場料って高いにゃ!

そう思ってた凛の視界に・・・。

 

蒼「はっ、はっ、はっ、はっ。」

 

夜「・・・追いかけてくる様子はないね。」

 

蒼「そう、みたい、だな・・・。」

 

凛「あ、蒼。」

 

花陽「ええ!?」

 

拓馬「夜!」

 

こっちには気づいてないみたいだにゃ。

 

蒼「これからどうする?あんなハンターと逃走中してたらこっちが持たないぞ。」

 

夜「できれば距離を取りたいから、少し走るよ。」

 

2人とも走ってっちゃった。

 

拓馬「あ、あれが蒼だったんですか。辰馬の横に居たモブ顔がまさか・・・。」

 

凛「そんなことより追うにゃ!」

 

拓馬「は、はい!」

 

ある意味入れなくてよかったかも・・・。

 

 

 

 

 

 

蒼「辰馬もこれならしばらくは見つからないか?」

 

夜「いや、そうとは限らない・・・。」

 

夜がレヴァンティンに目を向けてため息をつく。

 

夜「社長のバディ、魔岩竜機ドル・ドラゴレムは、近くの《カオス》のモンスターの気配を感じれるんだ。アイテムとはいえ《カオス》だからわたくしのレヴァンティンも例外じゃない。」

 

蒼「えーとつまり、あの社長って人と辰馬は?」

 

夜「わたくしたちと居場所の分かる逃走中をしているということだ。」

 

最悪の状況だ・・・。

 

レヴァンティン「申し訳ありません、主。かくなる上は・・・。」

 

夜「いや、レヴァンティン。君を誰かに任せるつもりはない。」

 

レヴァンティン「主・・・。」

 

蒼「けどどうする?せめてこっちも相手の位置が分からないと逃げようがない。」

 

夜「そうだね・・・。」

 

レヴァンティン「せめて辰馬殿のそばにこちらの間者が居れば・・・。」

 

レヴァンティンの意見はもっともだが、そんなスパイの適役なんてそうそう・・・。

 

グレー「あれ?蒼じゃん。何してるの?」

 

蒼「グレー!別ショップでのあそバディカップは終わったのか?」

 

グレー「うん、ライナに借りたデンジャーワールドが強くて、優勝した。」

 

アンダーズとは別のショップでグレーはあそバディカップに参加してきたのだ。

さぞ、ファイター達は驚いただろうな。

 

夜「君は?」

 

グレー「僕は蒼のバディでグレーだよ。」

 

夜「グレー・・・もしかして、グレートバイトドラゴンかい?」

 

あ、夜というか夜剣に貰ったカードがグレーだったな。

 

グレー「あれ?僕のこと知ってるの?」

 

夜「え、あー・・・、それは。」

 

蒼「ほら!お前のこと、自分が話してたんだよ!」

 

グレー「ふーん?」

 

というか、居た!

スパイの適役居た!

 

蒼「・・・なあ、それよりグレー。お前、辰馬のスマホにアクセスして位置情報をこっちに送れるか?」

 

グレー「プラグに頼んで僕自身をストーカーアプリとしてマルウェア化してもらえば出来るけど、なんかあったの?」

 

蒼「店長isハンター。」

 

グレー「わけが分からないよ。」

 

蒼「とにかく、本物の鬼よりヤバい鬼と鬼ごっこ中で大変なんだ。辰馬の状態は知らなくていいと思う、頼む!」

 

グレー「了解・・・。じゃ、先にプラグのとこ行ってアクセスするから、プラグと辰馬のアドレス頂戴。」

 

蒼「恩に着る!」

 

自分はスマホからグレーにプラグと辰馬のスマホのURLを送った。

半分電脳体だからグレーは端末さえあれば自身をCBSNに送れるのだ!

グレーは自分のスマホに吸い込まれるように消えていった。

 

夜「こんなことが出来るとは。」

 

蒼「サイバーワールドの特権って奴だ。」

 

さて、後はどこに行くかだな。

 

蒼「これからどこ行く?辰馬がこっち来るとしたら一定の場所にとどまるわけには行かないしな・・・。」

 

夜「そうだな・・・うわっ!?」

 

後ろから何かがぶつかり夜が転ぶ。

すんでのところで抱き留め、ぶつかったものの正体を確認する。

それは・・・。

 

?「あーらごめんなさいね、私周り見てなくて~。」

 

派手な色、ショッキングピンクの機械?

 

ピンク「私ピンクっていうの~。あなた達カップルなの?」

 

蒼「いや、えー・・・。」

 

ピンク「カップルよね、そうなのよね!いいわねー、私もそういう日があったわー。」

 

夜「・・・・・・。」

 

自分と夜はお互いの顔を見合わせる。

 

ピンク「カップルさんなら、こういうところどう?」

 

ピンクと名乗る機械が渡してきたのは、チラシだった。

 

蒼「ついにオープン、『キャッスルモール』?」

 

夜「たしか、この近くに出来るっていう大型ショッピングモールだったはず。今日がオープン日だったのか。」

 

ピンク「とっても広いし、色んなお店があるのよ〜。それじゃね〜。」

 

蒼「あ、ちょい…。」

 

ピンクは足?早にどこかに去っていった。

 

夜「何だったんだ彼、女?は。」

 

蒼「分からんが、どこかで見た気が・・・。」

 

しばし呆けていると。

 

辰馬「あ、おおおおおぉおおお!!」

 

社長「このすぐ先よ~!」

 

鬼の声が響いてくる。

 

蒼「げ、ハンターが!」

 

夜「チラシにある所なら逃げやすい。ここに行こう!」

 

また自分たちは走り出す。

正直自分は、何をしているのかと思ってしまった。

 

銀子「なるほど、アタシ達も行くわよ、ハッスルモールに!」

 

響「キャッスルモールっす・・・。腕が・・・。」

 

 

 

 

 

 

プラグ「ふう、これで終わりだ。」

 

グレー「ありがとう。それじゃ行ってくるよ!」

 

プラグ「おう、バレるなよ。」

 

突然グレーが来たときはなんだと思ったけど、蒼も考えたな。

グレーは俺のスマホから辰馬のスマホにインストールされていった。

 

ライナ「全く・・・。対お兄ちゃん用にプランを練り直すの大変だった。」

 

ミニギアゴッド・ピンクにカフェのチラシを渡させようとしたら、辰馬たちが来たせいで渡すチラシを変えざるを得なくなった。

カフェだとすぐ辰馬と発信機の人に見つかるしな。

ネットをあさったらすぐにキャッスルモールが出た。

 

プラグ「たしか、キャッスルモールってバディファイトヴィジョンシステムを館内全体に張り巡らしてんだっけ。よくできるよな。」

 

ライナ「運営がヴァルハラ社だからね。CBSN創ったんだからそういうシステムの管理は簡単に出来ると思うよ。」

 

プラグ「え!?マジかよ。」

 

ライナ「うん、システムの基礎が他と違って、出るのはモンスターの電脳体だから施設の破損も心配ないって。土地面積もバディファイトする前提だから広くとってあるし。少し狭い商業施設としてのCBSNってとこかな。」

 

ヴァルハラ社。

大体9年前、CBSNを一般開放した大企業だ。

お嬢の誕生日に開放されたって所を考えるとちょっと面白い。

 

ライナ「私達も行こう。おもし、心配だし。」

 

プラグ「俺も思ってるから本音は出そうな。」

 

そんなに遠いわけでもないし、行ってみるか。

 

?「あれ、あの時の・・・。」

 

プラグ「ん?あ。」

 

後ろを振り返ると、以前話をした新代結ちゃんがいた。

 

プラグ「おお、久しぶり。」

 

?「ク・・・ユイ。この人は?」

 

透き通った空色の小さなドラゴンが結ちゃんの横を飛んでいる。

色合いのせいかグレーに似てるな。

 

結「あ、そっか、あの時ハル寝てたっけ。この人はプラグさん。まあ、色々あって知り合ったんだ。」

 

ハル「へー。」

 

結「プラグさん、こっちは私のバディでハルです。」

 

プラグ「SD状態のグレーに似てるな。」

 

結「グレー?」

 

プラグ「蒼のこと覚えてるか?アイツのバディな。」

 

一瞬、どんな顔してたっけって顔したな。

 

結「へー。ってあれ、その子は?」

 

ライナ「ぁ、ぇっと・・・。」

 

プラグ「ウチのお嬢、一応絆ヶ丘の生徒。」

 

結「もしかして、『不登校姫』?」

 

プラグ「ん?何それ。」

 

結「絆ヶ丘で噂になってるんです、あんまり学校に来ないけど外で怖い人や面白い人に守られてるお姫様が居るって・・・。」

 

プラグ「え、そんな噂になってんの?」

 

ライナ「わ、私、最近、学校、行ってる・・・。」

 

お嬢、声小さい。

あと片言。

 

プラグ「ほら、そんな感じじゃキャッスルモールにも行けないぞ。」

 

結「え、キャッスルモール?」

 

プラグ「ああ、これから行こうと思っててな。」

 

結「私も友達とそこで待ち合わせてるんです!一緒に行きませんか?」

 

ライナ「え゛」

 

声がまさに蚊が鳴くぐらいだから結ちゃんにはお嬢の声は聞こえてない。

 

ライナ「わ、たし。」

 

プラグ「お嬢、行こうぜ。人との付き合い方もそろそろリハビリだ。」

 

お嬢の手を引いて俺もキャッスルモールの方に向かう。

・・・これから起こるとんでもないことも知らずに。




今回、逃走中というよりメアリスケルターだな・・・。
つまり辰馬はナイトメアだった?

とりあえず、感想&活動報告待ってるッス。

あと一つ宣伝を、監獄塔メアリスケルター2が6月ぐらいにPS4で発売予定っす。
コンパイルハートのサイトみて驚いたッス。


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デートの犠牲者

キャッスルモールのイメージソングとして『Welcome to This Wonderful Space - Digimon Story: Cyber Sleuth [OST] 』をお勧めするッス。


キャッスルモール。

今日オープンってだけあって、買い物をしている人もいればバディファイトをしている人もいる。

とにかくすごい人だかりでごった返していた。

すごい以外の感想が出ない。

 

蒼「うわ、すごいな。」

 

夜「ああ・・・、ここまでとは思わなかった。それで、辰馬君は今?」

 

蒼「ちょっと遠いけど近づいてるな、早く入るぞ。」

 

夜「分かっているよ。」

 

足早に館内に入ろうとした、そのとき。

 

蒼「ん!?」

 

おかしな感覚が体を走る。

 

夜「蒼くん?どうかしたかい。」

 

蒼「いや、サランラップをすり抜けたような違和感が・・・。」

 

夜「?」

 

蒼「多分、気のせいだな。」

 

気を取り直して歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

銀子「んー?」

 

響「どうしたんすかー・・・。」

 

おっす、おら響・・・。

腕と財布がいつの間にか死にそうっす・・・。

 

銀子「なんか、ここピリピリしない?」

 

銀子ちゃんが変なこと言うっすけど、自分は何にも感じないっす。

 

響「ピリピリって、全然感じないっすけど。」

 

ペンタ「ここら一体に濃いデータの流れ、デジタルウェイブが出来てるペン。多分上についてる装置から流れてるペン。これがあることで周りの人間やモンスターが半電脳体になってケガと施設への被害を防いでるペン。」

 

上を見ると、あったのは天井に埋め込まれた黒い機械・・・なんすかね?

それがペンタの言ってる機械みたいっすね。

 

響「よく分かんないっすけど、銀子ちゃんそれを感じれるんすか?」

 

銀子「うん、けどどっか別の場所でも同じ感じがしたことあんのよね。どこだっけ・・・。」

 

銀子ちゃんは唸って記憶を引っ張り出そうとするっすけど出ないみたいっすね。

 

響「出てこないなら仕方ないっすよ。それより蒼たち追った方が良いと思うっすよ。」

 

銀子「あ、ホントだ!行くわよ2人とも!」

 

銀子ちゃんが走り出していくのを見て俺とペンタも歩き出すけど、ペンタの孫を見る優しいじいちゃんみたいな顔が気になるっすね

 

響「ペンタ、銀子ちゃんのこと内心どう思ってるっすか?」

 

ペンタ「・・・、早くしないと見失っちゃうペン!」

 

あからさまに話そらしたっすね・・・。

けど、これで蒼を探すのに苦労して、あんなタイミングで見つけることになるとは、思わなかったっす・・・。

 

 

 

 

 

 

花陽「今のって、銀子ちゃんと響さんだよね?」

 

凛「2人も蒼たち追ってたみたいにゃ。」

 

ペンタと響が何話してたかは結構気になるにゃ。

 

 

拓馬「彼らもアンダーズの店員なんですか。」

 

凛「そうにゃ。響は路上ライブをやったりするし、銀子は不審者が来たとき店長とタッグ組んでボコボコにするにゃ。」

 

拓馬「あの辰馬と、タッグ!?人間なのでしょうか・・・?」

 

花陽「人間ですよ?」

 

凛「まあ、何が言いたいかは分かるにゃ。」

 

ミセリア「彼が暴走したときの力はサマエル・アポカリプスを投げ飛ばすぐらいだからね。」

 

いつの間にか外に出てたミセリアも、蒼が店に来る前に起こった”あの喜劇”を思い出してるみたいだにゃ。

 

拓馬「何かあったんですか?」

 

ドーン「逃走中のクリミナルファイターが池袋近くの通行人を人質に取ろうとしたとき、丁度暴走した下田辰馬から山井プラグが逃げようとしたのだ。」

 

ミセリア「プラグ君を捕まえるのをクリミナルファイターに邪魔された辰馬君はそのバディ、サマエル・アポカリプスを投げ飛ばしたんだ。」

 

拓馬「そんなことが・・・。」

 

ミセリア「ところで、彼ら行っちゃったけど良いの?」

 

3人「あ。」

 

それから蒼たちを探すのに時間がかかって、まさかあんなことになってるとは・・・。

 

 

 

 

 

 

蒼「色々店があるな、どうする?」

 

夜「やっぱりバディファイトだよ!」

 

夜は目を輝かせている。

表情を見ていると、夜剣の姿とどうにも重ならない。

 

夜「蒼くんはどうする?」

 

蒼「あー、グレーが居ないから今は無理だ。」

 

夜「そうか・・・。それじゃ、わたくしのファイトを見ていてくれ。」

 

蒼「おう。」

 

 

 

 

 

 

その頃――。

 

社長「う、ふふふ。メモリアルよー・・・。」

 

辰馬「・・・・・・。」

 

オレンジ色に竜化した辰馬と顔面が犯罪者になっている社長がキャッスルモールに到着していた。

 

 

 

 

 

 

夜「エクスカリバー!」

 

対戦相手「うわぁ!」ライフ2➡0

 

蒼「あの剣、盾で無効化できないのか。」

 

夜「ああ、コストが厄介だけど、魔法で簡単に装備できるよ。」

 

蒼「なるほ、んぐ!?」

 

突然、頭に痛みが走る。

 

夜「蒼くん?」

 

蒼「なんでもな・・・。」

 

次の瞬間、目に映ったのはどこまでも暗いどこか。

 

蒼「・・・なんだこれ?」

 

夜「気分が悪いなら今日は。」

 

蒼「いや、大丈夫だ。」

 

なんだこれ、目の前が真っ暗にって貧血か?

いや、昨日のメニューはニラレバだ。

鉄分は足りてると思う。

・・・じゃあなんだ?

 

夜「本当かい?ならいいんだが。」

 

グレー「辰馬が近づいてきたよ!」

 

蒼「げ!」

 

スマホから聞こえたグレーの声に鬼の存在を思い出す。

ゆっくり考えている余裕はない。

 

社長「発見よ~!」

 

辰馬「ニガ、サン!」

 

蒼「・・・あれか?」

 

夜「ドラッへくん、人間離れが進んだね。」

 

色合いがドラガオンモガミと同じか。

って呆けてる場合じゃない!?

 

蒼「逃げるぞ!」

 

夜「ああ!」

 

あんなハンターに捕まったら牢屋どころかひき肉だ!

 

 

 

 

 

 

結「あれ?」

 

プラグ「ん?どした。」

 

結「あっちの方で大きな音が。」

 

プラグ「・・・お嬢?」

 

ライナ「蒼が、お兄ちゃんに、見つかった。」

 

お嬢はボッチ分が不足しているみたいだ。

結ちゃんの友人、千歳百花ちゃんはお嬢を心配そうに見ている

 

百花「あの、この子。酸欠みたいになってますけど大丈夫ですか?」

 

リン&プラグ「ああ、大丈夫大丈夫。」

 

これまた結ちゃんの友人、帆風リンちゃんはなぜか俺の言葉にハモるし。

 

結「何でハモるの!?」

 

リン「なんとなく~。」

 

もう蒼の追跡はカメラだけでやっていた。

 

だが、しばらく目を離したばっかりに、あんなことになるとは・・・。

 

 

 

 

 

 

蒼「くそ、辰馬のひゃつッ!奴、何であんな姿に。」

 

噛んだ、舌が、痛い。

 

夜「不味い、このままじゃ。」

 

人ごみなら速度を落とすかと思ったが、するりと抜けてくる。

暴走してるように見えるのに、何だあの無駄のない動き!

 

辰馬「おおおおおおおおぉぉぉ!!」

 

社長「カモンお二人さ~ん!」

 

横の顔面が凄いことになってる社長も持ってるカメラと体の軸がぶれない。

こっちは走ってるのに、歩いて追いついてくるあの物体は人間か?

 

夜「何であの人あんなに早いんだ!?」

 

蒼「もう前だけ見よう・・・。」

 

少し諦めかけたその時。

 

銀子「ちょーッと待った!」

 

上から何故か釘バット持ったJKが降ってきた。

 

銀子「こっから先は通さーん!蒼ッチ、逃げて。」

 

蒼「銀子!・・・すまん!」

 

縞々なの見て。

 

夜「あ、ありがとう!」

 

銀子「良いって、ことよッ!!?ググッ、ガア!」

 

釘バットで辰馬と応戦しているのが見える。

 

社長「辰馬ちゃん、貴方の努力は無駄にしないわ!」

 

あ、まだ社長いた!

 

夜「ほいっ。」

 

夜が黄色いものを投げる。

・・・バナナっすか。

 

社長「あらっ!?」

 

すごいスピードで滑って転んで大分県。

これで距離は稼げるか。

 

蒼「バナナなんてどこにあった。」

 

夜「いや、ゴミ箱が見つからなくて持ってた。ポイ捨てするつもりはなかったんだが・・・。」

 

なるほど。

 

夜「これからだけど、いっそモールを出るかい?」

 

蒼「いや、寧ろあの二人は分断されてる。辰馬はモールを出てくれることを祈るとして、社長さんはどうにか逃げる。」

 

夜「逃げてどうする?」

 

蒼「・・・えーっと。」

 

外道「あれ?モブじゃねえか。」

 

前の方で外道が歩いてる。

というか、モブ呼び止めろ。

超能力漫画の主人公みたいだから!

 

蒼「丁度良かった!後ろからくる人に追われてる!止めてくれ!」

 

外道「え、何の話だ?」

 

社長「待ってーえへへっへっへっへ~!」

 

涎を垂らす社長さんを見た外道の反応は。

 

外道「何だあの化け物!?」

 

カグヅチ「よく分かんねえが、あの化け物を止めるぞ!」

 

デッキケースから出たカグヅチが頼もしくも囮を申し出る。

 

蒼「じゃ、頼んだ~!」

 

外道「全然わかんねえが、おい、おっさばさん!ファイトだ!」

 

 

 

 

 

 

社長「ん?何よ、邪魔しないで!今、あの子のメモリーを・・・。」

 

 

外道「王道を行くのは群れた雑魚の言い訳、俺っちたちは外れた道を突き進む!ルミナイズ、炎の邪道!」

 

 

社長「ぬう!?」(仕掛けられたファイトから逃げるのは、私のポリシーに反するわ・・・。ここは。)

 

俺っちがルミナイズしたのを見て、おっさばさん(仮)は渋面を作る。

 

 

社長「私の兵団に、すりつぶされても文句言うんじゃねえぞワッパ!ルミナイズ、魔岩圧殺軍!」

 

突如、「、」のあたりで顔面が凄い犯罪者面になってルミナイズした。

コイツなんだ!?

 

外道「って、怯むかよ!ドラゴンワールド!」

 

 

外道

 

ドラゴンワールド

超武装炎竜 カグヅチバーニング・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

社長「デンジャーワールドオオオオオオオォォォ!!!」

 

 

社長

 

デンジャーワールド

魔岩竜機 ドル・ドラゴレム

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

う、うるせえ。

 

社長「私の先攻よ!チャージ&ドロー!ライトにコール。剛角のビトゴレム!」

手札6➡5 ゲージ2➡3

 

 

剛角のビトゴレム

サイズ1 攻撃力2000 防御力1000 打撃力4

 

外道「は?サイズ1で打撃力4!?ファーストアタックから重いな!?」

 

社長「何言ってるの。私の《デュエルゴーレム》が、こんなので終わると思ってるのかしら~?ライトにバディコール、魔岩竜機 ドル・ドラゴレム!」

手札5➡4 ゲージ3➡1

 

魔岩竜機 ドル・ドラゴレム

サイズ2 攻撃力10000 防御力6000 打撃力4

『移動』『ソウルガード』

ソウル1

 

手札から出てきた土気色の竜が、場に居たビトゴレムを飲み込んで、場に出てきた。

 

社長「うふふふふ、磨り潰してあげるわ・・・!魔岩竜機!」

 

 

 

社長「ドル・ドラゴレム!」

 

 

 

社長「逆天殺!」

 

 

 

社長「ゲージ1払えば、このターン中ドラちゃんの打撃力は+4、つまり8になり、攻撃は無効化されないわ~!」

手札4 ゲージ1➡0

 

 

外道「攻撃が無効化できない!?それに打撃力8って!?」

 

社長「砂塵連結掌を装備!ドラちゃんが居ればコスト踏み倒しよ~!」

手札4➡3 ゲージ0

 

砂塵連結掌

アイテム 攻撃力9000 打撃力2

 

 

 

 

 

 

――アタックフェイズ

 

社長「ドラちゃん!ワッパを食い殺しなさい!」

 

外道「キャスト!ドラゴンシールド緑竜の盾!ライフ1回復だ、ごはあああああ!?」ライフ10➡11➡3

手札6➡5 ゲージ2

 

社長「そ・れ・じゃ・あ~、キャスト、有事燃料調達、ドラちゃんを破壊する代わりにゲージ3増やしてライフ2回復よ~!砂塵連結掌の能力で相手にダメージ1でゲージ1も追加よ!」ライフ10➡12

手札3➡2 ゲージ0➡3➡4

 

外道「うお!?」ライフ3➡2

 

社長「ドラちゃんはソウルガードで場に残るわ!」

 

魔岩竜機 ドル・ドラゴレム

ソウル1➡0

 

カグヅチ「ソト!こいつ恐らく、必殺技を打つ気だぜ!?」

 

外道「わーってるよ!」

 

 

社長「ファイナルフェイズ!」

 

外道「来いやあああああああ!」

 

社長「良い叫びよワッパァアアアア!キャスト!破岩流 豪血壊震撃!ダメージ2よおおおおおおお!」

手札2➡1 ゲージ4➡2

 

おっさばさんがダイブして拳を振り上げる。

ダメージ2なら・・・!

 

外道「キャスト!ドラゴ根性!ダメージ1受けるがライフ3+だ!ガブグ!?」ライフ2➡1➡4➡2

手札5➡4 ゲージ2

 

た、耐え・・・。

 

社長「・・・この必殺技は。」

 

外道「・・・あ?」

 

社長「ゲージ1追加で払えば、ダメージ2を追加で与えるのよ!」

手札1 ゲージ2➡1

 

外道「は!?ぐぶ・・・ぶああああああああ!!?」ライフ2➡0

 

先攻、ワン、キル・・・?

顎に来た衝撃と共に悟った。

 

社長「ゲームエンド、勝者私よ!」

 

観客『ワアアアアアアアアアアアアアアアア!!』

 

観客A「すっげえ!」

 

観客E「先攻ワンキルとか初めて見た!」

 

観客V「相手、吹っ飛んでったけど大丈夫!?」

 

見事な先攻ワンキルに観客が沸く中、俺っちは意識を手放して吹っ飛んでいった・・・。

 

 

 

 

 

 

?「あれ、ソトにぃは?」

 

京「あいつ、まーたどっか行って、千里ちゃん、電話かけて。」

 

千里「・・・繋がんない。」

 

京「あ・い・つ~!絶対遊んでるわね!探すこっちの身にもなりなさいっての!」




黙とうを捧げやしょう・・・。

感想&活動報告お待ちしてるッス。


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デートの果てに

前回の、サイバーダイバーズ!
押し付けたら吹っ飛んだ。

ま、それはともかく、エイプリルフールはごちうさのサイトやスマホゲームが楽しいッス!
そしていつも通り、大会は決勝行ったらワンキルされたッス・・・。
プリドラは突破できても貫通付与した軍団長がな~。

とりあえずどうぞっす。


蒼「ハア、ハア、ハア。」

 

走って辿り着いたのは屋上の庭園だ。

こんなにキレイな場所が造られてるんだな。

 

夜「社長とさっきの彼はどうなったんだろう。」

 

蒼「分からん、・・・というか、勢いで屋上まで来たけど、下から社長来たら詰みじゃないか?」

 

夜「・・・その時は。」

 

夜の視線がある方向に向かう。

 

蒼「やるしかないか?」

 

夜「ああ、けど、今は落ち着いて話せるし、言っておこうかな。」

 

蒼「?、何をだ。」

 

夜は視線を向けた方に遅い歩調で歩き出す。

 

夜「『蒼』の理由だよ。」

 

蒼「あ。」

 

すっかり忘れていた。

デート、店長、社長のコンソメパンチにすっかり頭から吹き飛んでいた。

 

夜「忘れてたのかい。」

 

蒼「その後のインパクトが強くてな。」

 

夜「確かに、あれは仕方ないね。」

 

くすりと笑う夜は完全に年相応、よりちょっと幼く思える。

 

夜「それじゃあ、わたくしが君を曲に使った理由だけど。」

 

蒼「・・・。」

 

夜「一つの願望かな。」

 

蒼「・・・ん?」

 

夜「憧れという奴だよ。」

 

蒼「・、・、・、ん?」

 

・・・、・・・。

脳の鯖が容量オーバーです。

kwsk説明きぼんぬ。

 

・・・・・・、頭が一瞬エラーを起こした。

 

夜「詳しい説明が必要だね。」

 

蒼「頼む。」

 

夜「知っての通り、わたくしは夜、剣野夜だ。」

 

蒼「そりゃそうだ。」

 

夜「同時に、シャーロックのリーダー夜剣であり、アイドルのツルギヒメだ。」

 

蒼「・・・。」

 

夜「元々わたくしはアイドルとして多忙な日々を送っていて、大好きなバディファイトもあまりできなくなっていたんだ。」

 

蒼「じゃあ、いつCBSNに?」

 

夜「わたくしの精神面を気遣って、拓馬さん、マネージャーがスケジュールを減らして息抜きにと紹介してくれた。そこではツルギヒメとも、夜とも違う自分、小生がそこに居たんだ。」

 

夜の眼光が鋭くなる。

初めて会った頃の夜剣の目だ。

 

夜「のめり込む内に、CBSNの治安に目を向けるようになった。」

 

蒼「そこでハッカーに出会ったのか。」

 

夜「そう。ディープジュールを探索するようになって、彼らと話すようになった。今思えば割と危ないことをしてたなって思うよ。」

 

蒼「そりゃ危ないだろ!」

 

ディープジュールでハッカー相手に初期設定レベルのプロテクトしか施されてない状態で対峙とか、こっそり自殺するようなものだ。

 

夜「まあ、ジュールでファイトを重ねるうちに、知り合ったハッカーからハッキングスキルを教わったんだ。そうやってわたくしはハッカーになって、そのうちCBSNの治安を守るハッカーチームを創ろうなんて考えるようになった、それがシャーロックの始まりだ。」

 

けど、と夜は顔を暗くする。

 

夜「いつの間にかシャーロックは巨大なチームになって、夜剣もまたわたくしのようにその立場に縛られていった。」

 

蒼「・・・なるほど、アイドルの自分と巨大ハッカーチームのリーダーとしての自分。どっちも自由が少なくなって行ったわけか。」

 

夜は頷く。

だが、それと自分の名前の件とどう関係があるんだ?

 

夜「時々無理を言って、パトロールという名目でジュールの誰も居ないエリアで歌を歌っていた。アイドルであることに嫌気がさしても歌を歌うことは好きだったから、息抜きにね。丁度その時、わたくしの前にグレートバイトドラゴンが現れて、倒した。」

 

蒼「え?あ、自分と会った日か。」

 

夜「そうだよ、あの日にファイトをして、それから君と関わるようになって、それから君の話を聞いたり周りとの関わり方をみて、わたくしとの違いに惹かれていったんだ。」

 

蒼「違い?」

 

夜「そう、君は、余裕でわたくしに出来ないことをやらかすんだ。シャーロックのハッカーたちともすぐに打ち解け、立場に縛られることなく生きている。記憶のことで言うつもりは無いけど、君はあこがれた姿だったんだ。」

 

蒼「・・・。」

 

夜「君の生き方へのあこがれが、『蒼』の歌の理由だよ。」

 

蒼「夜は、・・・。」

 

話を聞いて自分はこれを言うべきか迷った。

けど、言った方が良いとおもった。

 

蒼「多分・・・、隣の芝生を見たんだと思うぞ。」

 

夜「え?」

 

蒼「自分の場合は、ハッカーたちと打ち解けたというより、誰かに知ってほしいって思っただけなんだ。・・・多分な。」

 

夜「それは・・・、どういう。」

 

蒼「自分は、知っての通り記憶がない。記憶が無いから、過去が無いから、いつか突然自分が消えてしまうんじゃって、おかしなこと考えてるんだ。」

 

夜は自分を見ている。

だけど、見ていたのは(じぶん)で、自分(あお)じゃない。

 

蒼「今は前よりましだが・・・消えないように、自分が見えなくならないように、誰かに自分を覚えてもらおうとするんだ。」

 

夜「そう、なのか・・・?」

 

蒼「立場って意味じゃ、記憶喪失、出身地不明、該当する戸籍も行方不明者も無し。夜よりも自分は危うい立場にいる。今に限って言えば店長にも立たされてる」

 

夜「・・・・・・。」

 

蒼「・・・わるい、自分は、蒼って名乗ってる誰かは、誰より消えたくないって恐怖に縛られてる。」

 

夜がどんな反応を取るか待った。

 

蒼「・・・。」

 

夜「・・・・・・。」

 

たっぷり時間が経って、夜は口を開いた。

 

夜「・・・、・・・、ごめん。」

 

蒼「ん、え?」

 

何で謝る。

謝るのはこっちだ。

こんな話をされて、夜は辛いだろうに。

 

夜「それを知らずに、君はわたくしと違うと思って、顔のことでいじられても気にせず、飄々と生きてるって、思い、こんで、て。」

 

夜の目から涙が落ちる。

 

え、ちょ。

 

蒼「な、泣くなって。自分は・・・。」

 

夜「わたく、しは、蒼くんが、辛いって、思って、なくて。それ、なのに。」

 

こういうとき、どうすればいい。

女の子が泣いている。

どうすれば。

 

レヴァンティン「蒼殿。」

 

「どうしたレヴァンティン。」

 

レヴァンティン「主を抱き寄せるのです。」

 

「・・・・・・はい?」

 

突然しゃべりかけてとんでもないこと言いだしたぞ降魔王剣。

 

レヴァンティン「主を泣き止ませるためです。」

 

「・・・言っておくが自分は女の子と密着したことは無い。どうなっても知らんぞ。」

 

レヴァンティン「蒼殿がそんな不埒で破廉恥な行為に及ぶことは無いと、五分五分で信じております。」

 

お前の頭(?)の中がどうなってるのか本気で知りたくなった。

 

蒼「・・・ええい!」

 

だが、今はとにかく夜だ。

 

夜「わぶっ!?」

 

蒼「・・・しばらく、こうしておく。」

 

夜「・・・・・・う、ん。」

 

夜の頭を撫でながら、座るためにベンチに向かった。

 

 

 

 

 

 

社長「う、うう。夜ちゃん、鼻水が、止まらないわ・・・。」

 

拓馬「社長、見つけましたよ。」

 

社長「タクちゃん、あれ。」

 

拓馬「ん?あ、あれは!っぶ!?」

 

凛「蒼たちいい雰囲気にゃ?」

 

花陽「けど、泣いてる?」

 

やっと社長と蒼を見つけたと思ったら、これどうなってるにゃ?

 

社長「お互いさらけだしちゃったのよ。夜ちゃんも全部見せちゃってそれで・・・。」

 

拓馬「誤解を招きそうなこと言わないでください。あなたが連想させようとしていることと事実は多分違います。」

 

凛「何を話してたか気になるにゃ。」

 

ミセリア「凛ちゃん、それを聞くのは野暮だよ。」

 

ドーン「若い二人に任せて我々はこの場所を去るべきではないかね?」

 

花陽「くぅ、そうするべきなのは分かるんだけど、気になります!」

 

 

 

 

 

 

夜「蒼、くん。」

 

蒼「・・・どうした?」

 

夜「・・・あり、がとう。」

 

蒼「ん?」

 

夜「わたくしに、言わずにいる選択肢もあったのに、君の辛さ、わたくしに伝えてくれてありがとう。」

 

蒼「・・・。」

 

確かに、言わない選択肢もあった。

なんで自分はそれを、渋らずに伝えたんだ?

今までプラグや辰馬、ライナにも伝えずにいたことを。

 

 

 

 

『分からないだろうね。君は、その感情に立ち会ったログが無いからな。・・・以前からか。』

 

誰だ?

 

『おや、私に関するメモリーも消えているのだったな。失敬。』

 

だから誰だ。

自分を、知ってるのか?

 

『私は君にとって$#&’@*だ。』

 

『そして、今は?@{%”&でもあり、私の#%’&は)&#$。』

 

いや、肝心なところが聞こえん。

もっと詳しく・・・。

 

『すまないが、デートの$%&’をするわけ%)#&($。』

 

『私は君が本気で君の中の%)&を探った結果、現れた#”に過ぎないからね。』

 

『では、さよならだ。』

 

ちょ、おい!

 

 

 

 

夜「蒼くん?」

 

蒼「・・・ん?どうした。」

 

夜「いや、急に黙りこくって。」

 

蒼「ちょっと考え事だ。」

 

今の、何だ?

 

蒼「あ、れ?」

 

目から何かがこぼれる。

涙だと分かっても理解できない。

 

夜「なんで、泣いて。やっぱりさっきのは辛かっ。」

 

蒼「いや、これは。」

 

なんで、声の主のことを考えると、悲しくなってくる。

さっぱり、分からん。

 

夜「・・・。それならいいんだけど・・・、一つ聞いてほしいんだ。」

 

蒼「なにかあったのか?」

 

夜「わたくしは、君の話を聞いたうえで、君のこ・・・。」

 

夜が何かを口に出そうとする。

その時!下の方から何かが吹っ飛んできた!

 

蒼&夜「!?」

 

それは、

 

銀子「いったたたた・・・。」

 

銀子!?

 

銀子「あ。蒼に彼女ちゃん。ごめん、あれ無理。」

 

銀子が吹っ飛んできた方向に、目を向ける。

 

辰馬「ぐ、ご、ぎ、があああああああああああああああ!!」

 

竜化辰馬が飛んできた。

 

蒼「ちょ!?何だあれ!?ぐぼあっ。」

 

辰馬のラリアットで連れ去られる。

 

夜「蒼くん!」

 

?「ちょ、あれ不味いにゃ!?」

 

?「追いかけましょう!」

 

 

 

 

 

 

蒼「えぶし!?」

 

グレー「ごめん蒼!あんな高いとこ登れるとは思わなくて!」

 

ラリアットから解放され、ケツから落ちる。

そして視界には、・・・ドラゴンば、店長。

 

蒼「あ、あの、辰馬さん。そういえばさっきから何で追っかけてくるんすか・・・?」

 

辰馬「・・・。」

 

辰馬は一歩近づく。

 

蒼「おーぼぼぼぼぼ!チョイタンマ!」

 

辰馬「・・・・・・。」

 

蒼「自分を沈めるのは待ってください組長!いや店長!」

 

しかし辰馬の足は自分の方に一歩一歩進んでくる・・・。

\(^o^)/オワタ。

 

辰馬「・・・・・・、・・・、・・・・・・。」

 

あ、あれ?

止ま、った・・・?

 

辰馬「・・・やめだ。」

 

辰馬は体の力を抜く。

竜みたいな姿からは戻ってないが。

 

辰馬「・・・・・・お前、今日お前といた子とどういう関係だ。」

 

蒼「・・・多分、友人だな。」

 

辰馬「とてもそうは見えなかったがな・・・。」

 

蒼「・・・暴走してたかと思ったら正気じゃねえか。」

 

辰馬「当然だ。俺が本当に暴走していたら周りの被害を気にしたりしない。・・・と言いたいが、半分無意識だったな。」

 

蒼「おお、それは怖い。」

 

グレー「・・・ねえ。」

 

辰馬「俺は別にお前の行動にケチをつけるつもりはない。だが、行動には責任と覚悟を持て。」

 

蒼「覚悟?」

 

辰馬「ああ。」

 

・・・どういう意味で言ってるかさっぱりだ。

 

グレー「ねえってば。」

 

グレーが俺たちの方とは別の所を見ながら袖を引っ張る。

 

辰馬「ん?どうした。」

 

グレー「あれ、パトカーだよね?」

 

え?

自分と辰馬は目を見合わせ、いっせーのーせで後ろを振り向く。

 

又木「おー、ようやくこっち向いたか馬鹿ども!」

 

パトカーと一緒に此処に居て欲しくない人が・・・。

 

蒼「ま、又木さん?」

 

辰馬「な、何故ここに。」

 

又木「お前らが水族館やらどこやらで暴れてるって警察に苦情が来てんだ、全く。」

 

又木さんはこっちに歩いてくる。

そして・・・・・・。

 

又木「お前らがとくに被害出したわけじゃないが、場所変えたいからな、着いて来てもらうぞ。」

 

恐らく人生初、腕にワッパかかりました。

 

蒼「・・・・・・はい。」

 

辰馬「迷惑かけます、又木さん。」

 

又木「迷惑かけたってんなら、あのバケモノと嬢ちゃんにも言え。」

 

辰馬「ん?」

 

蒼「え?」

 

又木さんパトカーを指さす。

まさか。

パトカーの中を確認する。

中には・・・。

 

夜「す、すまない。こんなことになって。」

 

社長「うふふ、捕まっちゃったわ。」

 

この二人もか!

後ろから凛と花陽も見てる、いつから居たんだ?

 

又木「ま、そういうこった。んじゃ、入れ。」

 

又木さんに促されてパトカーに乗る。

・・・ホントに重罪人になったような心持ちだった。

 

 

 

 

 

 

プラグ「いやー、悪いな。俺の買い物にまでつき合わせちまって。」

 

結「大丈夫です!けど、エタノールにサラシ粉、他にもいっぱい何に使うんですか?」

 

プラグ「商売仲間が欲しがっててな、使い方は知らない方が良いと思うぞ?」

 

精一杯悪い顔をしてみる。

結ちゃんが顔面に気を取られてる間に影の中に諸々の薬品を落とす。

大事に使えよ?エル。

 

エルシニアス(心得ている。)

 

結「へ、へー。」

 

百花「・・・商売仲間ってもしかして、影の中に・・・?

 

プラグ「お嬢も割と馴染んだみたいで何よりだ。」

 

ライナ「す、少し、かな。」

 

まだおどおどしてるが、さっきよりはマシだ。

 

蒲公英「ねえ、今外にパトカーが居るみたい!」

 

リンちゃんのバディ、蒲公英が走ってきた

 

リン「そういえばさっきあっちの方で凄い音がしてましたね~。」

 

プラグ「はは、開店初日の店の前でパトカーにしょっぴかれるってどんな奴だ?ちょっと見てみるか。」

 

結「あ、私も見たいかも。」

 

百花「ダメよ、そろそろ帰らなきゃいけないし、趣味が悪いわ。」

 

結「ちょ、ちょっとだけ!ちょっとだけだから!リンちゃんも行っちゃったし。」

 

百花「え!?はあ、仕方ないわね。ちょっとだけよ。」

 

 

 

 

 

 

プラグ「・・・・・・ウソだろ?」

 

結「どうしたんですか?」

 

遅れて私はパトカーが見える位置に出る。

そこから見えた、パトカーの中に乗っていたのは。

 

ライナ「お兄ちゃん、蒼・・・。」

 

百花「お、お兄ちゃん?ということは・・・。」

 

ライナ「パトカーの中の、真ん中の筋肉が私のお兄ちゃん。右のモブが蒼。」

 

結「えーーー!?何であんな所に!?」

 

プラグ「多分、暴走逃走中の果てに又木さん呼ばれたな。」

 

リン「プラさんも又木さんの知り合いだったんですね~。」

 

プラグ「・・・そっちはどういう案件で?」

 

リン「お昼寝してたら、何回か危険だから降りなさいーって声かけられたんです。」

 

プラグ「どこで昼寝したら警察が出動するんだよ・・・。」

 

結「けど、このままじゃあの人たち警察に連れてかれますよ!?」

 

結ちゃんは取り乱してるが、大丈夫だなと気づく。

 

プラグ「あー、さっきは取り乱したけど、多分大丈夫だろ。お嬢、実害出たか?」

 

ライナ「出てないよ、ただ街中での追いかけっこが危険極まりないから通報されたみたい。口頭注意程度で済みそう。」

 

水を得た魚=パソコン得たお嬢かよ。

 

プラグ「はあ、今日の食事当番俺だな・・・。帰るか、そんじゃな。」

 

ライナ「うん、あ。」

 

プラグ「ん、どした?」

 

ライナ「これ。」

 

結ちゃん達3人にカードを渡す。

 

結「え、良いの?」

 

百花「このカードは?」

 

リン「見たこと無いです~。」

 

プラグ「何渡したんだ?」

 

ちょっと後ろから3人が受け取ったカードを見る。

 

プラグ「って、サイバーワールドのカードじゃねえか!」

 

蒼。

お前の知らないところでカード拡散してるぞ!?

 

プラグ「って、フラッグがサイバーワールドじゃないと使えないだろ。」

 

ライナ「違うよ。ファイト開始時に選んだバディが特定のモンスターならそれぞれ使えるように創ったから。」

 

百花「サイバーワールドというのも気になりますが、これをさっき創ったというの?」

 

ライナ「う、うん、ファイトデータを、元に、組み上げた。」

 

結「そんなことできるんだ!?」

 

リン「すごいですね~!?もしかして、さっきプラさんが使ったデッキは全部。」

 

プラグ「俺も一応型は作るんだが、そっからの改造はお嬢の役目だな。」

 

ライナ「と、とにかく、使って、みて。」

 

お嬢は今日一日で進化したな。

アイツらがお勤め終えたら話してやろう。

 

 

 

 

 

 

――3時間後、アンダーズ。

 

辰馬と蒼、グレーが帰ってきた。

 

プラグ「お前ら、ラリアットで人攫いに街中で逃走中とか何考えてんだ!」

 

後からコイツらの逃走中の録画を見て爆笑してたことは秘密だ。

 

プラグ「ほら、飯出来てんぞ。」

 

蒼「おー、サンキュー。」

 

辰馬「すまんな、今日は俺が当番なのに。」

 

プラグ「気にすんな。それより今日な、お嬢に友達が出来たんだぞ!」

 

蒼&辰馬「「!!?」」

 

蒼「プラグ、それはホントか!?」

 

辰馬「う、嘘じゃないんだな!?」

 

プラグ「そんな嘘つくかよ。学年はお嬢より上でな?」

 

お嬢は部屋にこもってるが、そのお嬢の話題と・・・。

 

辰馬「それもそうだが蒼。」

 

蒼「ん、どうした?」

 

辰馬「あの子とはどうなんだ?」

 

蒼「ぶほっ・・・。ちょい待て・・・。何でいきなり夜の話に。」

 

プラグ「あの子夜って名前なのか、俺にも紹介してくれよ!」

 

蒼「それ似たセリフを前にも聞いたぞ。というかプラグにだけはしばらく紹介しないぞ。」

 

プラグ「何でだよ!ちらっと見たけどあんなにレベル高い子そうはいないぞ!お友達にも絶対美女いるって!」

 

蒼「やっぱそれが目的じゃんか!何となく紹介したくねえ!」

 

プラグ「そんな~!」

 

お嬢と蒼の隣の子の話で割と盛り上がった。

 

 

 

 

 

 

――ライナルーム

 

ライナ「・・・やっぱり。」

 

ギアゴッド「コノデータヲドウ見ル。」

 

ライナ「分かんないよ。けど、前例もあるしあり得ないことじゃない。」

 

ギアゴッド「ダトスレバ、蒼ハ。」

 

ライナ「・・・ギアゴッド。」

 

ギアゴッド「何ダ?」

 

ライナ「怪しいところはどこだと思う?」

 

ギアゴッド「最モ現実ト電脳ノ交ワリヲ生ミダス場所。ツマリ。」

 

ライナ「そうだね。」

 

ライナ&ギアゴッド「――。」

 

私とギアゴッドの意見が一致する。

 

ライナ「ちょっとこの問題は裏が取れるまで後回しにするしかないけど、一応ヴァルハラ社を探っておいて。ばれないようにハッキング以外の手段で。」

 

ギアゴッド「イエス、ウィズダム。」

 

ライナ「・・・あと、・・・蒼のことも探って。」

 

ギアゴッド「・・・了解シタ。」

 

確認していた動画を閉じ、パソコンをシャットダウンする。

真っ暗闇の中で私は今日の出来事を思い返しながら眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

――そのころ。

 

外道「だから、モブにおっさばさん押し付けられてワンキルされて伸びてたんだよ!」

 

京「嘘つくならもうちょっとマシな嘘つきなさい!大体何よ、モブにおっさばさんって!」

 

外道「辰さんとこのモブ顔と追いかけてたオカマだ!嘘じゃねえよ!」

 

京「いやいや、打撃力8とか信じられるか!ノヴァ、やっておしまい!」

 

ノヴァ「おう!わりいなソト坊。バディの頼みとあっちゃ断れねえや。」

 

外道「お、おいちょっとま!」




近々、長編出そうかなって思うんすけど、学校始まるし遅くなるかも・・・。

あと、巻波さん。
響の件。竜牙雷帝は無理かもッス。

感想&活動報告待ってるッス!


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響竜アクセス編
響のバディ


今回から長編(多分)入るッス。


オッス、俺響ッス。

ネット&カードアンダーズのバイトっす。

バイト仲間の蒼を追う羽目になって、その途中一緒にいたこっちもバイト仲間の銀子ちゃんとはぐれてそのバディ、ペンタと一緒に探し回ってたっす。

けど、探し当てたと思ったら、竜化したバイト先の店長と釘バット装備に履いてたズボン膝まで引きちぎった銀子ちゃんが、バディファイトよりエグいリアルファイトをしていて手も声も出せなかったっす。

その後、屋上まで吹き飛ばされた銀子ちゃんを回収して、店長と蒼がオカマと、パーカー着た女の子を道連れに警察にしょっ引かれるのを見て、「何してたんだろう」となんか空しい気分と財布の中身で帰ることになったっす・・・。

 

響「あ~、今日はなんだったんすかね。」

 

銀子「ホントよ!蒼は刑事のオジサンコールされてしょっ引かれたし!何があったか気になるわよ!」

 

ペンタ「まあまあ、屋上に居た凛たちに明日聞けばいいペン。」

 

響「そんじゃ、俺はこっちなんで。」

 

銀子「はーい。」

 

ペンタ「バイバイペン~。」

 

 

 

 

 

 

響「うおお!?天気予報、あてになんないすね・・・。」

 

銀子ちゃんたちと別れてすぐ、割と強めの雨が降ってきたっす。

夜から小雨になりますって言ってたのに結構強い雨っすね。

 

響「傘も持ってないし、このまま走って。いや、ギターが濡れるのはな・・・。」

 

少し遠いけど、アンダーズで止めてもらおうかな?

 

響「ん?」

 

視界の端で何かが動いたような・・・。

CBSNのアクセスポイントボックスから出てきた何かがフラフラと歩き始めて。

自分の前で倒れたっす。

 

響「ちょ、ちょっと!?」

 

?「こひゅー、こひゅー。」

 

小さなドラゴン?

呼吸が浅いし、すごく弱ってる。

カバンを首から下げたドラゴンが目の前に居た。

 

響「これ不味いっすよね!?」

 

ギターを背負ってドラゴンを抱え、超特急で家に走る。

まず、風呂で温めてやって、それから、それから・・・!

パニックを起こしながらも、まずやるべきことを思い浮かべて。

 

響「ただいまっす!」

 

響姉「おかえり、遅かったじゃん。」

 

響「姉貴、風呂沸いてるっすか!?」

 

響姉「沸いてるけど、どしたってなにその。」

 

響「サンキューっす!」

 

響姉「ちょ、待つじゃん!?」

 

姉貴をすり抜けて風呂の湯を桶に移して、そこにチビドラゴンをつからせる。

 

響姉「・・・響、そのモンスターは?」

 

響「よく分かんないっす。目の前で倒れて、弱ってたみたいで。」

 

響姉「ふーん。」

 

?「う、うぅ。」

 

響姉「お?」

 

チビドラゴンは目を開ける。

 

?「ここどこ?」

 

響「えーっと、俺の家っす。君、CBSNのアクセスポイントから出てきて、倒れたんすよ?」

 

?「いえ・・・、しーびーえすえぬ…。もしかして青いとこ?」

 

響「多分、合ってるっちゃ合ってるっす。」

 

ぐぅ。

腹の音が風呂場に響く。

 

?「・・・お腹すいた。」

 

響姉「じゃ、うちがなんか適当に作るから、体拭いてリビングで待ってるじゃん。」

 

響「お、サンキュー姉貴。」

 

姉貴は風呂から出ていった。

んで、体をまず拭いてやる。

 

?「わぶっ。」

 

響「それにしても、何でアクセスポイントボックスから出てきたんすか?CBSNにログインしてたわけじゃないっすよね?」

 

?「逃げてきた。」

 

響「どこから?」

 

?「えと、研究施設。」

 

響「研究施設?」

 

?「電脳内生物研究所ってとこ。あんまり長い時間閉じ込められたから。」

 

響「へ?」

 

でんのうない・・・。

ってことは?

 

響「ちょっと待った。君はどこのワールドのモンスターなんすか?」

 

?「分かんない。ワールドっていうと、そこの人がサイバーワールドって言ってたことを覚えてる。」

 

響「サイバー、ワールド・・・!?」

 

頭に、フラッグのマークが浮かび・・・きる前にモブ顔が飛んで邪魔してきたっす。

 

 

 

 

 

 

響「てことは、君はサイバーワールドのモンスターなんすか?」

 

オーバードライブ「君じゃないよ、んぐんぐ。オーバードライブって名前があるんだ。」

 

唐揚げほうばって名乗られても。

 

響姉「長いからチビでいいじゃん?」

 

チビ「じゃ、それでいいや。」

 

チビ確定。

本名との差が・・・。

 

響姉「で?響はチビをどうする?」

 

響「どうって、普通ならバディポリスに任せるんすけど…。」

 

前に蒼が、サイバーワールドってどこにあるの?って聞かれて困ってたのを思い出す。

サイバーワールド、多分バディポリスも把握してないんだろうな。

 

響「多分、バディポリスに任せてもコイツが故郷に帰れるか分かんないっす。だから。」

 

俺は目の前でご飯をよく噛みもせず食べてるチビを見て、なんとなく自分のバディが欲しかったんだろうなって思ったっす。

 

響「帰る宛が無いなら、俺んちに来ないすか?まあここなんすけど。」

 

チビ「ガツガツ、ハフハフ。ヒヒホ?」

 

良いの?って聞いてるんすね。

 

響「代わりに俺のバディになってくれないすか?いや、バディになってくれっす!」

 

チビ「ばでぃ?なにそれ。」

 

響姉「要は一緒に居てくれってこと。」

 

姉貴の言葉を聞いたチビはちょっと首を傾げた後、うーんと唸って。

 

チビ「良いよ。なんか面白そう。」

 

チビは快諾(?)して今度はサラダを口いっぱいにほうばった。

 

響姉「あんたがバディをね~。初めてじゃん?」

 

響「相棒の居ないバディモンスターに会う機会が少なかったし、コイツはびびっと来たんすよ。」

 

響姉「びびっとねえ。…実は声で決めましたーとか?」

 

響「まあ、正解っす。」

 

チビの声の見た目のイメージに合わない、ほんの少しハスキーな声が、ウチのバンドの曲に合ってるんす。

 

響「それでちょっと、歌ってみないっすか?」

 

チビ「?」

 

 

 

 

 

 

響「というわけなんすけど、穂乃果はどう思うっすか?」

 

次の日、チビをバンドメンバー達に紹介する為、ライブハウスに呼び出したっす。

 

穂乃果「いいと思うよ!ヴォーカルが居なかったし、この声なら問題なしだよ!」

 

ベースの高坂穂乃果。

ウチのバンドの紅一点で一番人気のメンバーっす。

 

響「ゲンは?」

 

ゲン「…異議なし。」

 

ドラム担当、大原ゲン

無口で不器用だけど性格は良い奴っす。

たしか、バディが最近見つかったワールドのモンスターって言ってたっす。

 

響「玲・・・。」

 

玲時「響さん僕が断らないって知って言ってるだろ。」

 

キーボード担当、黒野玲時

うちの最年少で沼津から引っ越して来た高校生っす。

3体もバディが居て、腕の良いバディファイターでもあるっす。

 

響「じゃ、決まりっすね!」

 

チビ「よろしく。」

 

玲時「よろしく!」

 

穂乃果「けど、どこの世界のモンスターなの?」

 

響「それが、前に言った蒼の持ってるサイバーワールドってとこらしいんす。」

 

玲時「へー、じゃあデッキ手に入れたらファイトしませんか!?サイバーワールドの闘い方、結構気になってたんだ!」

 

穂乃果「あ、ずるい!穂乃果も良いよね!」

 

響「お、俺バディファイトはあんまり詳しくないっすよ・・・。」

 

ゲン「・・・あとで教わればいい。」

 

こりゃ、逃げ道は無さそうっすね。

 

穂乃果「そう決まれば、早速アンダーズに直行しようー!」

 

響「ちょ、一旦合わせようって言ったじゃないすか!」

 

玲時「そうですよ。バディファイトは後でもできるし。」

 

穂乃果「えー。ま、良いか。それじゃやろ!」

 

 

 

 

 

響「という訳なんす。チビのことなんか分かるっすか?」

 

蒼「いや、自分に聞いても分かんないだろ?奥でライナに聞けよ。」

 

2,3回セッションした後、アンダーズで蒼に事情を話したんすけど、そりゃ記憶喪失で分かるわけ無いっすよね。

 

穂乃果「花陽ちゃん凛ちゃん久しぶりー!」

 

凛「久しぶりにゃー!」

 

花陽「響さんのバンドメンバーって穂乃果ちゃんだったの!?」

 

穂乃果が異様に盛り上がってるっすね。

まさか、あの2人と同じバディチームだったとは。

 

ドラム「よ、ミセリアに伯爵!」

 

ミセリア「久しぶりだね。」

 

ドーン「あまり長く離れていた気がしないがな。」

 

響「そんじゃ俺はオーナーのとこに行ってくるっす。」

 

蒼「おう。」

 

 

 

 

 

 

――ライナルーム

 

ライナ「なるほどね。それじゃ、一回カードになってみて?」

 

チビ「うん。ほいっ。」

 

ライナ「『目覚めの響竜 オーバードライブ』。確かにサイバーワールドのモンスターだし、《響竜》、これは見たことがない属性。」

 

響「デッキって出来ますか?」

 

ライナ「この子が首に下げてたカバンの中に《響竜》が色々入ってる。枚数が足りない物も複製可能だし、出来るよ。」

 

響「あざす。」

 

ライナ「けど。」

 

響「?どしたんすか。」

 

ライナ「何でこの子そんなに弱ってたんだろう?」

 

響「さ、さあ?」

 

この時のオーナーのセリフ。

気になったけど、チビに聞きそびれて。

あんなことになるなんて、思いもしなかったっす。




ついに蒼以外のサイバーワールド使いが出せるッス!
感想&活動報告、お待ちしてるッス!

以下の情報が更新されました。

南條響
■サイバーワールドのモンスター、オーバードライブ、通称チビがバディになる。

黒野玲時
年齢、17歳
性別、男
■都内の高校2年生で高校に上がるとき沼津から引っ越してきた。
■バディが同じドラム族ということで穂乃果にファイトに誘われ、その後なんやかんやでバンドに入った、キーボード担当。
■沼津に居たとき、「太陽のような女の子」に片思いしていたらしいが、結局思いを伝えられないまま引っ越すことに。
■一人称、僕
■バディは超武装逆天竜 ドラムバンカー・ドラゴン、逆天忍者 月影、デュエルズィーガー・センチュリオンの3体。使用ワールドもそれぞれの3ワールド。

大原ゲン
年齢、20
性別、
■無口で落ち着いた大学生。
■感情表現が苦手で、友人が出来ずに落ち込み、叩くのが好きだったドラムを見ていた所、穂乃果に誘われバンドに入った、ドラム担当。
■使用ワールドは?ワールド。バディは???。
■一人称、自分のことは指を指して表現するため一人称不明。

高坂穂乃果
年齢、22
性別、女
■伝説のバディチーム、μ'sのリーダー。
■ストリートでパフォーマンスをしていた響とギターに興味を示し、最終的にバンドを組むことに、ベース担当。
■製菓大学で家業を継ぐため勉強中。
■一人称、私 穂乃果
■使用ワールドはドラゴンワールド。バディは五角の継承者 ドラム

そういや、花陽と凛の紹介文まだだった…。


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竜のバンド

ツクモガミーズにアンダーテイル。
誘惑が多くて全然進まん。
あと大学の授業で…。



前回から少しして、オーナーがカードの束と、コアデッキケースって言うんすよね?

まあ、丸いのがついた箱を渡してくれたっす。

 

ライナ「一応デッキの形は出来たから、使ってみて。データがとりたいから。」

 

響「了解っす。・・・えーと、誰かファイトしてみるっすか?」

 

ライナルームを出て外に居た皆に声を掛けると、玲時が来たっす。

 

玲時「じゃあまずは僕から。」

 

響「りょうか。」

 

ライナ「あ、ちゃんと店の外でやってね。」

 

響「了解っす・・・。」

 

 

 

 

プラグ「へー、蒼以外がサイバーワールドを使うっての、なんか新鮮だな。」

 

穂乃果「それもバディファイト初心者の響君がとなるとね。」

 

俺の初ファイト!

出来れば勝ってみたいッスね。

 

玲時「拳とドリルで貫ききる!ルミナイズ、ドリルインパクト!」

 

響「俺のギター、コイツの歌、響き渡れえええぇぇぇ!!ルミナイズ、竜響サイバンド!」

 

玲時&響『オープン・ザ・フラッグ!』

 

玲時「ドラゴンワールド!」

 

玲時

ドラゴンワールド

超武装逆天竜 ドラムバンカー・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

響「サイバーワールドっす!」

 

サイバーワールド

目覚めの響竜 オーバードライブ

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

玲時「僕の先攻だな、チャージ&ドロー。」

手札6 ゲージ2→3

 

玲時「装備、ドラゴプラス!」ライフ10➡9

手札6→5 ゲージ3➡2

 

紅蓮拳 ドラゴプラス

アイテム 攻撃力4000 打撃力2

 

玲時「レフトにコール。紅蓮闘士 ロックバンカードラゴン!」

手札5➡4 ゲージ2

 

紅蓮闘士 ロックバンカードラゴン

サイズ1 攻撃力4000 防御力1000 打撃力2

 

ロックバンカー「俺が出たことでゲージ1プラスだぜ、オラ、ゲージ増やした程度じゃ勝てねえぞ。どうすんだ、玲時ィ〜!?」

手札4 ゲージ2➡3

 

玲時「今は先攻、一度しか攻撃出来ないんだ。なら攻撃するのは。」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

玲時「僕自身!ドラゴプラスは僕のモンスターの数だけ打撃力が上がる。つまり打撃力3だ!」

 

響「どぅわ!?」ライフ10➡7

 

ロックバンカー「ケッ、次は殴らせろよ。」

 

玲時「出来たらな。ターン終了!」

 

 

響「んで、俺のターンッスね。チャージあ、」

 

プラグ「ストップストップ!?お前後攻だからチャージ&ドローの前にドローすんの!」

 

響「え、そうなんすか?じゃあ、ドロー、チャージ&ドロー。」

手札6➡7 ゲージ2➡3

 

響「んーと…。」

 

な、悩むッスね、どういう順番でカードを出せば…。

 

蒼「…響、ウチで働いて、バディファイトのルール知らないのか。」

 

プラグ「レジ打ちに品出し、仕事内容にバディファイトのルール覚える要素が0だしな。」

 

響「確か、センターを固めないと攻撃が飛んで来たはずだから・・・。センターに殴打の響竜 バスをコールっす!」

手札7➡6 ゲージ3➡2

 

殴打の響竜 バス

サイズ2/攻7000/防2000/打撃3

「貫通」

 

響「んで、コイツが・・・。キャスト、チューニング・アップ!場に《響竜》であるバスが居るんで、デッキから3枚をドロップゾーンに置くっす!その中に「DB(ドラゴンバンド)」を持つカードがあったから1枚ドローっす!」

手札6➡5➡6 ゲージ2

 

響ドロップゾーン、置かれたカード

増強の響竜 ブースター

ディレイギター

目覚めの響竜 オーバードライブ

 

玲時「ドラゴンバンド?聞いたことない能力だな。」

 

蒼「サイバールートとは別の能力か?」

 

響「レフトにコール、電音の響竜 アクティブ!」

手札6➡5 ゲージ2

 

電音の響竜 アクティブ 

サイズ0/攻4000/防2000/打撃1

 

響「そんで、ゲージ2払ってライトにバディコール!目覚めの響竜 オーバードライブっす!」ライフ7➡8

手札5➡4 ゲージ2➡0

 

目覚めの響竜 オーバードライブ

サイズ1/攻6000/防4000/打撃2

 

チビ「ホイホ~イ。」

 

響「チビの能力、"DB(ドラゴンバンド)・ギター"っす!デッキから5枚をドロップゾーンに置いて、その中から場にある、名前の違う「DB(ドラゴンバンド)」の数だけ《響竜》を手札に加えるっす!」

 

響ドロップゾーン、置かれたカード

チューニングアップ!

電音の響竜アクティブ

増強の響竜 ブースター

サイバーギター・ディレイ

ドラゴンリハーサル

 

響「場のドラゴンバンドはギター、ドラム、ベースの3種類。だから電音の響竜アクティブ、ドラゴンリハーサル、サイバーギター・ディレイの3枚を手札に加えるッス!」

手札4➡7 ゲージ0

 

玲時「3枚も!?」

 

響「ドラゴンバンドの能力だけはオーナーに耳にタコ出来るぐらい説明されたっすから、どう使えばいいか分かるっす!」

 

デッキを作る途中でもドラゴンバンドはこういう能力だからよく読めって何度も言われたっすからね。

 

響「更に、サイバーギター・ディレイを装備ッス!」ライフ8➡7

手札7➡6 ゲージ0

 

サイバーギター・ディレイ

アイテム 攻撃力2000 打撃力1

 

 

――アタックフェイズ

 

響「アタックフェイズ開始時、アクティブの”DB・ベース”で、場の名前の違うDB(ドラゴンバンド)の数だけ場の《響竜》1体の打撃力を上げる!チビの打撃力を+3っす!」

 

玲時「うはあ、2回攻撃持ちに使われてたらまずかったな。」

 

 

響「まずは、チビ!ファイターに攻撃っす!」

 

チビ「了解ー。ゴアアアアアア!!」

 

チビが急にでかい声を出して、しびれたっす・・・。

 

玲時「キャスト!ドラゴンシールド青竜の盾!攻撃を無効化してゲージ+1!」

手札4➡3 ゲージ3➡4

 

響「なら、アクティブ、ファイターっす!」

 

玲時「これなら喰らっても大丈夫か。」ライフ9➡8

 

響「バスも続くっす!」

 

玲時「グほっ!」ライフ8➡5

 

響「ターン終了っす。」

 

蒼「ん?おーい、響。アイテムアイテム。」

 

響「え?アイテムって、センターにモンスターが居たら・・・ってあれ?」

 

サイバーギター・ディレイ

■君の場に《響竜》のモンスターが2枚以上あるなら、このカードは君のセンターにモンスターが居ても攻撃できる。

 

響「あ。」

 

玲時「ま、まあ、打撃力1だし、大した差にはならないと思いますよー。」

 

玲時「とにかく、僕のターンってことで、ドロー、チャージ&ドロー、・・・!!」

手札3➡4 ゲージ4➡5

 

玲時が引いたカードを見つめ、そして・・・。

 

玲時「響さん!僕の勝ちだ。」

 

響「へ!?」

 

勝利宣言!?

 

玲時「行くぞ、螺天!ライトに、バディコール!超武装逆天竜 ドラムバンカー・ドラゴン!」

手札4➡︎3 ゲージ5➡︎3 

 

超武装逆天竜 ドラムバンカー・ドラゴン

サイズ2 攻撃力7000 防御力5000 打撃力3

「貫通」「ソウルガード」

ソウル1

 

螺天「おおおお!!オレ様のドリルで、ぶち抜いてやるぜ!」

 

蒼「螺天?ドラムバンカー・ドラゴンだよな。」

 

穂乃果「私のバディと名前がかぶるからニックネームをつけたんだ。」

 

プラグ「へー、んで、アイツ逆天持ってんだよな?どんな逆天なんだ?」

 

穂乃果「すぐにわかるよ。」

 

怜時「キャスト、ドラゴニックチャージ・プラス!ライフ5以下だからデッキから5枚をゲージに!」

手札3➡︎2 ゲージ3➡︎8

 

−−アタックフェイズ

 

怜時「行くぞ、らて。」

 

響「その前に、バスの”DB(ドラゴンバンド)・ドラム”で場のモンスター2体、ロックバンカーと螺天を破壊っす!」

 

バスのドラムの音でロックバンカーは居なくなったけれど、螺天は残ったっす。

 

怜時「ソウルガード!」

 

超武装逆天竜ドラムバンカー・ドラゴン

ソウル1➡︎0

 

響「あ、やべ。」

 

怜時「改めて、螺天と僕で連携攻撃!そして!」

 

た、確か螺天は・・・。

 

玲時「超武装逆天竜。」

 

 

玲時「ドラムバンカー・ドラゴン…!」

 

 

玲時「逆天!」

 

玲時「連携攻撃時、ゲージ1を払うことで、螺天の打撃力を+2して攻撃力は∞になり、相手は対抗を使えない!」

 

螺天「つまり、オレ様の打撃力は、5だ!貫通もあるぜ!」

 

響「なあ!?ぐぎああああ!?」ライフ7➡︎2

 

バスをぶち抜いた螺天のドリルが俺を貫いた。

 

玲時「ファイナルフェイズ!」

 

響「い、いてて。って、え?」

 

空に巨大なコブシが現れ、玲時がその中に入っていく。

 

玲時「この必殺技は、螺天の打撃力3とドラゴプラスの打撃力3を加えて放つ必殺技、キャスト!」

 

コブシは俺にそのまま降ってきて…。

 

玲時「竜王直伝 ギガハウリング・クラッシャーーーーーーー!!」

手札2➡︎1 ゲージ8➡︎5

 

響「ぐはあああああああ!!?」ライフ2➡︎0

 

 

蒼「ゲームエンド。ウィナー、黒野怜時だな。」

 

響「お、おぼあああ。」

 

玲時「さっきの3枚も手札に加えるって能力には驚いたけど、そこから繋がってなかったな。」

 

こ、こんなあっさり負けるとは…。

 

プラグ「…なあ、ちょっとデッキ見せてみろ。」

 

響「ぅえ?」

 

よくわかんすないけど、はい。

 

プラグ「……、やっぱりか。お嬢、さっき、ファイトしてみてじゃなく、使ってみてって言ったたよな?」

 

ライナ「…うん。」

 

オーナーが店からは出ずにプラグの質問に答える。

全然意味が、分かんないっす。

 

プラグ「このデッキ、黒野の螺天みたいな、メインで攻撃を担うカードが無いんだ。」

 

え?

 

プラグ「お嬢、さすがに、説明ぐらいはしとけ!このデッキは、勝てないからデータを取ることだけを目的にしてるってことじゃねえか。」

 

ライナ「…ごめん、響は勝ちたかっただろうけれど、オーバードライブやチューニングアップででアドを取れるけれど、それにはメインのアタッカーとなるカードが欠けてたの。下手にゲージのかかるカードを入れても、ゲージを増やすカードに乏しいそのデッキじゃ出せないから。カードを創れなかったの。」

 

蒼「あ、ライナはコミュ症だから、不用意に近づくと喋れなくなるからな?」

 

穂乃果「あ、それは聞いてる。」

 

怜時「あの子がアンダーズのデッキビルダーなんだな。」

 

後ろで約3名、ゴニョゴニョと喋ってるのは無視して。

 

響「大丈夫っすよ、このファイトでそれも創れるんすよね?」

 

ライナ「問題ないよ、時間はかかるけれど必ず完成させる。」

 

響「ならオッケーっす。」

 

チビ「ねえ。」

 

ライナ「何?」

 

チビ「僕を解析すれば早くできるかもよ?」

 

ライナ「……うん、お願い。」

 

オーナーが一瞬妙な顔をした気が?

 

ライナ「しばらくはバディファイトのルールと基本を教わって。」

 

響「了解っす!」

 

こうして、デッキの形が出来て、俺とチビの、バディとしての一歩が踏み出せたんす。




ドラゴンバンド、少々ややこしい能力ッスけど、ハマれば強いッス。
感想&活動報告、お待ちしてるっす。

以下の情報が更新されました。

目覚めの響竜 オーバードライブ
サイバーワールド
属性、響竜 
サイズ1/攻6000/防4000/打撃2
■君のドロップゾーンに《響竜》が2種類以上あるならコールできる。
■[コールコスト]ゲージ2払う。
■”DB・ギター”このカードが場に出たとき、デッキから5枚をドロップゾーンに置き、その中の《響竜》を君の場の名前の違う「DB」の数だけ手札に加える。「目覚めの響竜 オーバードライブ」の”DB・ギター”は1ターンに1度だけ使える。
[ライフリンク2]


殴打の響竜 バス
サイバーワールド
属性、響竜
サイズ2/攻7000/防2000/打撃3
■[コールコスト]ゲージ1払う。
■”DB・ドラム”相手のアタックフェイズ開始時、君の場に名前の違う「DB」が2つ以上あるなら、相手の場のモンスター2枚までを選ぶ。選んだカードを破壊する。


電音の響竜アクティブ 
サイバーワールド
属性、響竜
サイズ0/攻4000/防2000/打撃1
■このカードは君のドロップゾーンの「DB」が2種類以上ならコールできる。
■”DB・ベース”君のアタックフェイズ開始時、君の場の《響竜》1枚を選ぶ。選んだカードの打撃力を名前の違う「DB」の数だけ増やす。

サイバーギター・ディレイ
サイバーワールド
属性、響竜 武器
アイテム 攻撃力2000 打撃力1
装備コスト、ライフ1を払う
■君の場に《響竜》のモンスターが2枚以上あるなら、このカードは君のセンターにモンスターが居ても攻撃できる。
■君の場にサイズ3の「DB」を持つモンスターがあるならそのモンスターの攻撃力を+5000し「貫通」を与える。

チューニングアップ!
サイバーワールド
属性、ドロー
■君の場に、《響竜》があるなら使える。
■君のデッキから3枚をドロップゾーンに置き、その中に「DB」を持つモンスターがあるならカードを1枚引く。


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炎の龍と豪砲竜(アンダーズside)

けっこう変更が多くなってしもうた。


カードショップアンダーズ。

二人の男がその店の大きなモニタに映る映像を見ていた。

 

画面に映る男は項垂れ、しかし強い目をしている。

 

『キンメ、お前の思いは受け取った…。メラル、サシミ、一気に行くぞ。……変形だ!』

 

『その言葉、待っていた!』

 

『サシー!』

 

男が声をかけた一人と一匹がその声に応える。

そして、巨大なイワシの形をした戦艦ロボットが変形していく。

船体をぶち破り、足が生え、腕が姿を現し、イワシのカシラに巨大なグラサンが鎮座する。

さっきまで船が沈んでいた黒い海がイワシの如き色に変わっていく中、そのロボットは腕組みをしたまま浮き上がる。

 

盟友(とも)の謂いを鱗に刻み…無限の闇を、光に変える…!』

 

血涙を流し、盟友の死を、生き様を胸に刻み、男は怒りを、その力に変える。

 

『天上海下、一匹当神!』

 

その力の名は!

 

『大銀河 イワシガラン!!!』

 

『イワシの力、見せて、やるぜ!』

 

 

 

蒼&デスタール「うおおおおお!!」

 

プラグ「うるせえよ!店のモニタ使って何やってんだ!」

 

アホ2人が店のモニタの前で叫ぶのを見て傍にあった空の段ボールを投げつける。

 

蒼「アダッ!いや、テレビ版再放送「限海突破イワシガラン」の25話を見てただけだろ。」

 

デスタール「そうだ、何もおかしなことは無い!」

 

プラグ「いやおかしいだろ!夏休みの昼過ぎで忙しい時期に、店員がアニメ見てサボるとかおかしいだろ!あとお前銃奈どうした!」

 

夏休み、子供たちは皆宿題ほっぽり出してここに来る。

こんな忙しい時期に何してやがるコイツら。

 

デスタール「学校で補修を受けている、バディポリスからの特別ペナルティだ!」

 

プラグ「そいつは良かったけど見張っとけよ!」

 

デスタール「しかし、再放送もいいものだ。再放送ではゴーグルの掛け方が変わるのだな。BGMも良い。」

 

蒼「ああ、やっぱ自分はこのシーンは劇場版よりアニメ版の方が好きだ。」

 

華麗に俺の言葉をスルーしやがる。

 

プラグ「俺の話を聞け、手が空いてるなら手伝え!」

 

響「よっしゃ100円ダークネス、3BOXっすね!えっと、9480円になるっす!」

 

辰馬「大会の点呼を取る!用意は良いか!」

 

子供達「おう!」

 

辰馬の点呼は統制されてんな。

けど、気にしてる暇がねえ!

 

グレー「貸出デッキもあるよ!」

 

グレーは辰馬の横で貸出デッキ配ってんな。

んでこっちの相手はこの行列だよ!

 

プラグ「5world build masters、4780円になります!」

 

デスタール「仕方がない、手伝ってやろう。スリーブ3点で計2472円だな。」

 

蒼「2パックで、324円になります!」

 

響「6パックで648円っす!」

 

 

 

 

 

 

――40分後

 

響「…ぶはー。こんな忙しかったのいつぶりっすか。」

 

蒼「7月入ってすぐの頃の新ブースター発売日だなー。」

 

デスタール「接客がここまで精神をすり減らすものだとは…再教育の内容に加えようか。」

 

プラグ「大会の方は、今日は誰が勝ったんだろうな。」

 

って、決勝か。

机一つに子供が密集してるな。

 

少年「あ、プラグ!いま決勝でケンちゃんとファイトしてる奴凄いぞ!」

 

プラグ「へー、ケンの奴が決勝に来て追いつめられるなんて久しぶりじゃないか?」

 

1ヶ月半に一回は大会で優勝してるケンがまさかな。

 

?「行くぜ、クリムゾンブルグで攻撃だ!」

 

ケン「キャスト、忍法 半殺し!攻撃を無効化してクリムゾンブルグのソウルを全部ドロップだ!」

手札2➡1 ゲージ4

 

?「まだ2回攻撃があるぜ!」

 

ケン「ああ、くらっちゃった!」ライフ9➡5

 

?「ファイナルフェイズ!キャスト、ブルグボルグ・アルティメット炎斬!!ダメージ8だ!」ライフ5➡1

手札3➡2 ゲージ5➡1

 

ケン「負けたーー!!?」ライフ5➡0

 

少年「すごいっしょ!?」

 

プラグ「ああ、すげえな。打撃4の2回攻撃とかどうなってんだ?」

 

少年B「俺がファイトしたとき、必殺モンスターがどごーんってコールされたんだ!それを見てたケンちゃんは影縫いの術とかでクリムゾンブルグをスタンドしないようにしたり、手札を回させないために絶命陣で星砕き使ったのに、さらに攻撃してきて今知らない必殺技使ってた。」

 

プラグ「辰馬がしごいたお前らが、押し負けたのか・・・?」

 

このショップのガキ共は全員辰馬が鍛えた精鋭?といってもいいぐらいの奴らだ。

そのせいでグレーが全然勝てず、ウチのショップ大会には参加しなくなって他の店に行くようになったほどだ。

 

?「このショップどうなってんだ?他のショップで戦った連中とは明らかにレベルが違うんだが・・・。」

 

優勝したやつもそれには違和感を感じたらしい。

 

辰馬「俺が鍛えた。」

 

子供A「鍛えたじゃねえよ!」

 

子供K「全然鍛えるってレベルじゃないよ!ドラガオン砲で俺たち何度撃たれたと思ってんだ!」

 

辰馬「お前らは強くしてくれって俺に言ってきただろう。ドラガオン砲の事も何度も説明したし、過程がお前らの思い通りでなくとも結果的には強くなったんだ。文句あるか?」

 

子供A.K.D「うっ!?」

 

他のこども「納得できるか!?」

 

実際辰馬の特訓は厳しくて賛否両論に別れてるんだ。

あのデッカいドラゴンにドラガオン砲撃たれるぞって事前に説明してるが、それを甘く見て多くの子供が結局涙目になる。

 

?「あんたがか?」

 

辰馬「そうだ。それがどうした?」

 

?「じゃあ、俺とファイトしてくれ!」

 

その場の全員「!?」

 

ケン「は、話聞いてた!?」

 

少年B「僕たちボロ雑巾にされたよ!なんでそれ聞いてそんなこと言うの!?」

 

デスタール「若人、命を無駄に散らすでない。イワシでも食って落ち着け。」

 

生で差し出すんじゃねえよ。

つーかいくつイワシ持ってんだ、さっきはサイリウムみたいに振ってたし。

 

?「俺は冷静だ!…どうしても倒したい奴が居るんだ…!」

 

辰馬「…話だけでも聞いてやる、名前は?」

 

炎斬「焼野炎斬だ。」

 

 

 

 

 

 

辰馬「なるほど、倒したい奴がいると…。」

 

炎斬が話したのは倒したい奴がいることと、そのために強くなろうと武者修行中と言うことだった。

 

炎斬「そいつをぶっ倒そうとしたんだが、完敗だった…。」

 

辰馬「ソイツを倒したいのか。」

 

炎斬「そうだ!頼む、今は強くなるために強い奴とファイトしたいんだ!」

 

プラグ「辰馬、どうする?」

 

辰馬「…。」

 

響「店長?」

 

辰馬はどう答えるんだ?

 

辰馬「断る。」

 

炎斬「は!?」

 

予想外の答えに炎斬の顔に焦りが浮かぶ。

多分、ホントに強くなりたいんだな。

 

辰馬「お前は、何の為に強くなりたいんだ。」

 

炎斬「そりゃあいつを…。」

 

辰馬「倒したいのは何でだ?」

 

炎斬「ソイツは…。…あいつは俺の仲間たちを--。」

 

辰馬「違うな。俺がお前の頼みを断るのはそこを履き違えてるからだ。」

 

炎斬「!?そんなことは!っつか、じゃあアンタは何が理由だって言うんだ!」

 

辰馬「簡単な話だ。強い壁を倒したい、その強さを同じモノで勝って自分が上に立っていると思いたい。その一点だ。」

 

炎斬「な!?そんなことは」

 

辰馬「なら、なんでバディファイトを選んだ?恨みを晴らしたいならバディファイトでなくともできる。」

 

炎斬「…!、アイツはあんな事までしたのに、俺はそんな自分勝手な…!」

 

辰馬「自分勝手だろうが!」

 

炎斬「な!?」

 

辰馬「自分の気持ちを他人の為のものだと偽ってる時点で自分勝手の何者でもないだろう!」

 

炎斬「おれは…。」

 

辰馬「バディファイトを選んだってことはそういうことだろ!そのくせ内心ビビってるんだろう!」

 

炎斬「ビビッて!?」

 

辰馬「ああ!そもそも多少ファイトをした程度で相手を倒せる程強くなれると思っていることが間違いだ、勝ちたいなら、まずビビっている現状をなんとかして、遠慮も躊躇も慈悲も無く、全力で叩き潰す気構えを持て!」

 

炎斬「…。」

 

響「俺、バディファイトがそんな恐ろしいカードゲームだって知らなかったんすけど…。」

 

プラグ「辰馬の持論だ、気にすんな。」

 

辰馬「ふぅ…。目的もハッキリ見えずに強くなれば強くなればとがむしゃらにファイトするだけでもカードを集めるだけでも駄目だ。負けてからまずやるべきは自分を見つめ直すことだ。」

 

辰馬は心臓の辺りを強く叩いて言う。

 

炎斬「見つめ直す…。」

 

辰馬「……話はこれで終わりか?」

 

炎斬「……いや。」

 

辰馬「何?」

 

炎斬「俺を鍛えてくれ!」

 

プラグ「おいおい、また突然何言って。さっきことわ…。」

 

辰馬「良いだろう」

 

プラグ「良いのかよ!さっきは断るって言って、あ。」

 

響「え?あ、ってどうしたんすかプラグ。」

 

プラグ「あー、そういうことね。ファイトするだけなら断るけど鍛えるならオッケーってか。」

 

辰馬「プラグ、悪いが潜らせてもらう。店は任せた。」

 

プラグ「へーいへい、とっとと行けよ。」

 

炎斬「ありがとな!」

 

辰馬「感謝なんてするな。お前、CBSNのアカウントは持ってるか。」

 

炎斬「いや、持ってない。」

 

辰馬「ならすぐ作ってアクセスしろ。横のネカフェから出来るからフロントエリアに来い。」

 

炎斬「お、おう!」

 

炎斬はネカフェの方に走って行った。

 

プラグ「…お前も大概甘いよな。」

 

辰馬「余計な世話だ。」

 

 

 

 

 

 

--2時間後

 

俺たちが接客したり、カードの買取をしている中、性懲りも無く蒼とデスタールはイワシガラン見てやがる。

 

デスタール「そういえば、かれこれ2時間経つが、奴らは戻ってこないのか?鍛えるというのが何をしているかは知らんが。」

 

蒼「案外、炎斬だっけ?アイツにドラガオン砲ずっと連射してるとか!?」

 

プラグ「そりゃ無え。……よな。……よな!?」

 

蒼が変なこと言うから心配になってきた。

辰馬、変なことしてねえよな?

 

響「俺、見てくるっす。」

 

プラグ「おう、頼む。」

 

ライナ「あ、だったらこのカードをその人の居るブースに置いといて?」

 

お嬢が突然ライナルームからでてきた。

 

ライナ「ついさっきカードの進化を確認してデータを盗み見て。面白かったからそれを元に創ってみた、カードデータも渡して。」

 

響「了解っす。」

 

お嬢も面白いこと好きだよな。

 

 

 

 

 

 

ヒビキ「ここっすよね?」

 

今俺はCBSN内の玄関口、フロントエリアにいるっす。

さっきここで待つって店長が言ってたっすよね。 

 

炎斬「辰さん、俺とファイトしてくれ!」

 

お、炎斬の声。

あっちっすか。

 

ドラッへ「ああ、コッチも熱くなってきた所だ!お前の手に入れた力、試してやろう!」

 

店長、服脱ぎ捨てて筋肉露出。

まさかの。

 

炎斬「行くぜ、ブルグ!」

 

クリムゾンブルグ「おお!」

 

ヒビキ「お、おーい!」

 

ドラッへ「ん?どうした響!」

 

ヒビキ「炎斬、君にお届けものっす!」

 

持たされたカードを投げ渡す。

 

炎斬「何だこりゃ?フラッグ…。は!?コイツは!」

 

フラッグを見てすごく驚いてるっすね。

 

炎斬「コイツは、新しいデッキを組まねえとな。辰さん!ちょっと待ってもらうぜ!」

 

ドラッへ「ああ、待ってやる。」

 

 

 

 

 

 

--10分後

 

炎斬「出来たぜ、コイツが俺の新デッキだ!」

 

ドラッヘ「なら俺も本気を出してやろう!」

 

炎斬「硬い信頼、熱い絆!俺たちの旗印、燃え上がれ!ルミナイズ、ぶっ込み炎頼隊!!」

 

ドラッヘ「俺の前に立つ、豪砲をものともしない猛者ならば本気で喰ってやる!ハックスタート、雷砲謳歌ああああああ!!」

 

で、でか、!?

音量デカいッス…。

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

?「むむむー!ちょっと待ったー!」

 

ドラッへ&炎斬「…あぁん!?」

 

ファイト開始しようとしたところで誰かが横槍を入れて来たっす…って何かこの声どこかで?

 

?「うひゃあ!怖いけど、そのファイトボクに実況させてよ!面白そう!」

 

金髪のツインテールに碧い瞳、外国人の子だとはわかるんすけど、あのフリフリの服、…。

あ!

 

ドラッへ「…どうする。」

 

炎斬「…別に良いだろ?」

 

ドラッへ「勝手にしろ。」

 

店長たち知らないのか!

 

響「もしかしてベリルチャンネルのベリルちゃん!?」

 

ベリル「そうだよ!今をときめく友チューバー!ファイトに実況いっぱいやりますベリルチャンネル!見てくれてるんだね!」

 

CBSNで話題の友チューバー、ベリルちゃん!

こんな所で会えるとは!

カメラをスタンバイして。

 

ベリル「みんなー! 元気ー? ボクは今日も元気だよー!皆お待ちかね、ベリルチャンネル、生放送の時間だよ!」

 

空中に大量のモニターが浮かんでそこに人が映ってる。

数え切れないっすね。

モニターの数=視聴者数っすから、ベリルちゃんの人気の高さが分かるっすね。

 

観客『うおおおお!!』

 

観客『ベリルちゃんこっち向いてー!』

 

炎斬「…なんか初陣なのに調子狂うな…。」

 

ドラッへ「CBSNはこういう所だ、気にしたら負けだ。」

 

ベリル「今回はファイター達のファイトを実況!対戦するのは!各地のショップ大会で頭角をみせてるファイター焼野炎斬と、CBSNの凄腕ファイター、豪砲のドラッへのファイト!炎斬さんはアカウント持ってたんだってボクも驚きだよ!」

 

そりゃついさっき創ったばっかっすから。

 

ベリル「そんじゃ、映ってない所でルミナイズは済んじゃってるんで、皆掛け声行くよ!バディ〜…」

 

観客『ファイッ!!』

 

ドラッへ&炎斬「オープン・ザ・フラッグ!!!」

 

ドラッへ「竜牙雷帝!!」

 

ドラッへ

竜牙雷帝

雷砲豪天竜ドラガオンモガミ・ブラスターノ

ライフ11  手札7 ゲージ1

 

炎斬「炎軍侵龍」

 

炎斬

炎軍侵龍

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/(スラッシュ)

ライフ9 手札7 ゲージ3

 

ベリル「おお!?特殊フラッグ同士の対決だ!とても珍しい竜牙雷帝に見たことない特殊フラッグ!これはどうなるか目が離せない!」

 

ドラッヘ「久々に見せてやるか…。俺の大逆天を…!」




ついに炎斬登場ッス!
次回は響が来る2時間前からお届けッス。

そんじゃ、感想&活動報告お待ちしてるッス。 

以下の情報が更新されました。

焼野炎斬
年齢、17
性別、男
■強盗に両親を殺され、現在は中卒の熱血漢。
■短気で自分が間違っていると思ったことはハッキリと言う。
■バトルジャンキー予備軍
■少しずつ人間離れが進んでいるという噂も…。
■一人称、俺
■使用フラッグは炎軍侵龍でバディは炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/


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炎の龍と豪砲竜(炎斬side)

今回は炎斬たちの成長(?)をお届けするッス。
それにしても、終焉の世界、ロクデモナイカードが入ってるッスね…。

前回のあらすじ!

暗黒の海に落とされた大イワシ団!
次々と倒れる仲間、特攻を決意したキンメの死にイワンの怒りが爆発!
散ったもの達のイワシ力と共に大銀河イワシを変形させ、ついに大銀河イワシガランを覚醒させるのだった!

プラグ「って前回お前らが見てたアニメじゃねえか!」

デスタール「我輩はイワシガランの素晴らしさを伝えようとしただけだ!」

蒼「というかまだ、『最強トカイナカ3〜丸呑みドジョウ〜』と『ジャングル調査隊587、密ウナギの奥の秘宝、無い悲報』の紹介が!」

プラグ「どうでもいいだろうがあああ!!!」




――響が来る1時間前

 

ドラッヘ「グオラアアア!!」

 

ゴッ!

 

炎斬「グハッ!?、チッ、ナリャアアアア!!」

 

ドカッ!バギィ!

 

ドラッヘ「ドハア!?」

 

ドラッヘ&炎斬「ウラ!ドリャア!喰らえええ!!」

 

グシャッ、ベキッ、ゴシャ、ビキッ!

 

ドラッヘ「ハア、ハア、やるじゃねえか。」

 

炎斬「ゲハッ、ゲホゲホ、ハア、ハア、アンタも、な。」

 

俺たちはもうかれこれ、……何分ぐらいかは忘れたが、殴りあっていた。

 

クリムゾンブルグ「なあ炎斬、これ、意味あるのか?」

 

モガミ「ワシもあまり意味があるとは思えんのじゃが、辰馬。」

 

モガミ達が心配そうにコチラを見てくる。

 

ドラッヘ「さて、ウォーミングアップはこれくらいだ。」

 

モガミ「ウォーミングアップじゃったのか。」

 

ドラッヘ「当然だ、ただ殴りあうことになんの意味がある。」

 

クリムゾンブルグ「お前がそれを言うのか。」

 

炎斬「ブルグ…俺は、まだまだ強くなれる気がするんだ。」

 

クリムゾンブルグ「いや、そういう強さはまた違うだろ。」

 

炎斬「いいや、新しい高みが見える。ボロ船が停めてある川だけどな…。」

 

クリムゾンブルグ「それはサンズノカワってやつだろう!戻れ!」

 

 

 

 

 

 

炎斬「あー、ヤベえ、本気で渡りそうになった…。」

 

ドラッヘ「どうせ誰もが通る道だ、振り返るな。」

 

いーや。アレは普通に暮らしてたら見れないやつだ。

だが…。

 

炎斬「けど、そこで何か見えたんだ。」

 

ドラッヘ「?何がだ。」

 

辰さんが振り返る。

俺は見たものを伝える。

 

炎斬「炎龍?ブルグみたいな連中が、何か言ってきたんだ。聞いたはずなのに覚えてなくてな…。」

 

さっき、川からブルグみたいなモンスター達が出てきて何かを訴えかけたんだ。

 

ドラッヘ「なるほど、ならもう一度聞いてこい。」

 

炎斬「は?」

 

ドラッヘ「ドラガオン砲用意!」

 

モガミ「ま、待て、本気か辰馬!」

 

ドラッヘ「アカウント破壊ギリギリにしておけ。そして本気だ。その炎龍達ってのに聞けば強くなるヒントもあるかも知れん、どこに強くなる為のヒントがあるか分からない、ならそこに賭けてみろ!」

 

クリムゾンブルグ「お前!炎斬を殺す気か!?」

 

炎斬「良いぜ、やって来れ。」

 

クリムゾンブルグ「炎斬!?」

 

炎斬「強くなるためなら何でもやる。ファイトだけじゃ得られないもの、得て帰ってきてやる!」

 

ドラッヘ「いい度胸だ、撃てーー!」

 

そこで俺の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

炎斬「ん、あ?」

 

またさっきの川だ。

おどろおどろしい異様な雰囲気に、1隻のボロ船。

そして、川から這い出てくる、ブルグに似たモンスター達。

 

?「怨みを…。」

 

?、なんだ。

 

?「恨みをはらせ。」

 

?「我らの憎しみ…。」

 

?「ドラゴンワールドへの復讐を…。」

 

?『我らを従えし者よ!炎龍の、追いやられし者たちの無念を、晴らせ!』

 

炎龍を従える…俺のことだな。

だが、炎龍のウラミ?

確か、炎龍はドラゴンワールドの他のモンスター達にあの狭い島に追いやられたんだよな…。

 

?『同胞を恐れ、遠方へ追いやり、数多の炎龍を殺した、我らが故郷、ドラゴンワールド。ああ、憎らしや、憎らしや。』

 

炎斬「待てよ、ドラゴンワールドに復讐って、ソイツはもう昔、の…。がっ!?」

 

記憶が流れ込んで来る!?

炎龍達の、憎しみの記憶が。

コイツらの名前も。

 

スカーレットブルグ「奴らは力の弱い子供らも、炎龍と見るや襲いかかった。」

 

ヴァーミリオンボルグ「私の帰る場所を消された。」

 

レッドラストブルグ「何故、炎龍の名のみが殺意の矛先となる…。」

 

フルファイア「我らの話に聞く耳持たぬ。」

 

ヴァンキッシュ「何故、何故。」

 

カルドブルグ「そして、炎龍の存在も忘れようとしている。」

 

イェーガーブルグ「俺達は一度も忘れたことはない。」

 

炎龍達『あの日の炎を!同胞の血を!朽ちゆく生命を!怨恨の炎は今も、消えることなく燃えている!』

 

炎斬「ぐっ、が、ごあああああ!!?」

 

炎龍の、島で聞いた、話、ブルグの奴、随分オブラートに包んでたじゃねえか…!。

のみ、こまれ、る。

俺は、俺は、炎龍の…炎龍…。

 

クリムゾンブルグ「先代、炎斬にこれ以上の負担を与えるな。」

 

は…!

 

炎斬「ブルグ…?」

 

俺の横に、ブルグが立っている。

 

クリムゾンブルグ「よう炎斬、ちょっと様子がおかしかったんでな。俺達も撃たれてきた。」

 

炎斬「撃たれてきたって、それに俺達?」

 

ドラッヘ「まさか、ドラゴンワールドをここまで恨んでる奴らが居るとはな。」

 

辰さんまで…。

 

レッドラストブルグ「貴様ら、ワシらの末裔にこの者をここに導いた者か!」

 

ヴァーミリオンボルグ「なんの為に!」

 

ドラッヘ「コイツを殺さないためだ。ドラガオン砲でアカウント破壊まで行かない、つまり強制ログアウトにならないとだいたい三途の川に来る。それでもあそこまで苦しむということは何かあるということだ来て正解だったな。」

 

辰さん、死にかけるのに慣れすぎてないか?

 

ドラッヘ「別にお前らの復讐に俺は関係ない、勝手にやってくれって話だ。」

 

だが…、と辰さんは付け加えて。

 

ドラッヘ「お前ら、炎斬を使ってそれをやろうとしたんじゃないのか。」

 

イェーガーブルグ「ああ、そうだ、文句あるか!」

 

ドラッヘ「文句なら一つだけある…!」

 

辰さんは腕を組み、仁王立ちをして、言い放つ。

 

ドラッヘ「テメエらは、自分の復讐を他人任せにするような情けない連中なのかってことだ!」

 

炎龍達「!?」

 

すかさずブルグが補足する

 

クリムゾンブルグ「炎斬を使って代わりに復讐をさせるということは、自分の手を汚さずに誰かに汚名を着せる、まさに外道の所業!先代方は復讐に駆られ、そんなことも分からなくなったか!」

 

ブルグの言葉を聞き、炎龍達はハッとなる。

 

フルファイア「そうだ…!我らは《炎龍》!あらゆる敵を、己が力と同胞の信頼で砕き燃やす、最強の存在!」

 

スカーレットブルグ「仲間を守る為、胸の中の誇りと生命を燃やす!」

 

カルドブルグ「そうだ、復讐は自らの手で行ってこそ!」

 

辰さんとブルグが俺の後ろに身を引く。

…。

 

炎斬「お前ら。」

 

ヴァーミリオンボルグ「何かしら。」

 

炎斬「俺らと一緒に来いよ!多分、外に出れなくても、カードとしてバディファイトでなら活躍出来るんだろ!?」

 

炎龍達「……。」

 

炎龍達は少しの間、互いを見渡す。

そして決意のこもった瞳で。

 

炎龍達「よろこんで、復讐と共に。そしてただ戦場での心躍る戦いを!」

 

全員カードになって俺の手元に来る。

スカーレットブルグ

ヴァーミリオンボルグ

フルファイア

レッドラストブルグ

カルドブルグ

ヴァンキッシュ

イェーガーブルグ

全員俺の新しい仲間だ…!

 

炎斬「俺らは互いを信頼する。炎で火傷させあって、その痛みだって絆になる。俺達は《炎頼隊》だ!」

 

クリムゾンブルグ「《炎頼隊》、いい名前だな。俺も、その炎頼隊だ、仲間も燃やすこの力で、全力で敵を焼き尽くす!」

 

そういったブルグの姿が、変わっていく。

銃器と共に、剣も備わっている!

 

炎斬「へへ、これからも頼むぜ、相棒!」

 

クリムゾンブルグ「ああ、これからも、お前になら背中を預けられる。」

 

俺とブルグは拳をぶつけ合う。

 

ドラッヘ「もうここに用は無いな、早く戻るぞ。」

 

炎斬「その前に辰さん、あんた、ここがどんな場所か、知ってたのか?」

 

おかしいと思った。

川が見えたなんて、普通ならネタ扱いだ。

なのにアンタは。

 

ドラッヘ「…俺も、ここの事はCBSNで死にかけるとアクセスしてしまうことしか知らないんだ。」

 

炎斬「アクセス?」

 

ドラッヘ「ここは、電脳都市伝説の一つとして語られる場所で、行けなかったあの世って所らしい。」

 

炎斬「行けなかったあの世?」

 

ドラッヘ「現実で死にかけると賽の河原ってのが本当に見えることがあるだろう、それが意識ってのがアバターの中にあるのか、それとも意識だけが形を持ってるのか、それは知らないが、電脳世界で起こったら?」

 

炎斬「うぇ!?」

 

ドラッヘ「要は、賽の河原というURLに無理矢理アクセスさせられるんだ。この現象は解明できていない点が多くてな。俺も実際に来るまではただのホラ話だと思っていた。」

 

じゃあここは、ホントにあの世なのかよ。

 

ドラッヘ「グズグズするな、置いて行くぞ。」

 

あ、待てよ!

 

 

 

 

 

 

炎斬「ふう…。」

 

ドラッヘ「アバターの格好だけは直しておいたぞ。面倒なことになるからな。」

 

炎斬「なあ…。」

 

ドラッヘ「ん?」

 

炎斬「辰さん、俺とファイトしてくれ!」

 

ドラッへ「ああ、コッチも熱くなってきた所だ!お前の手に入れた力、試してやろう!」

 

辰さんは服を脱ぎ捨てた。 

 

炎斬「行くぜ、ブルグ!」

 

クリムゾンブルグ「おお!」

 

ヒビキ「お、おーい!」

 

ん?確かアイツはさっき店に居た…。

 

ドラッへ「ん?どうした響!」

 

ヒビキ「炎斬、君にお届けものっす!」

 

俺に?

カードが飛んでくる。 

 

炎斬「何だこりゃ?フラッグ…。は!?コイツは!」

 

炎軍侵龍!?こんなピッタリなフラッグがあるのかよ!?

 

炎斬「コイツは、新しいデッキを組まねえとな。辰さん!ちょっと待ってもらうぜ!」

 

ドラッへ「ああ、待ってやる。」

 

 

 

 

 

 

--10分後

 

炎斬「出来たぜ、コイツが俺の新デッキだ!」

 

ドラッヘ「なら俺も本気を出してやろう!」

 

俺達、炎頼隊の初陣!

見やがれ!

 

炎斬「硬い信頼、熱い絆!俺たちの旗印、燃え上がれ!ルミナイズ、ぶっ込み炎頼隊!!」

 

ドラッヘ「俺の前に立つ、豪砲をものともしない猛者ならば本気で喰ってやる!ハックスタート、雷砲謳歌ああああああ!!」 

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

オープと言おうとした所で。

 

?「むむむー!ちょっと待ったー!」

 

ドラッへ&炎斬「…あぁん!?」

 

誰だ?俺らのファイトに横槍入れてくんのは! 

 

?「うひゃあ!怖いけど、そのファイトボクに実況させてよ!面白そう!」

 

金髪のツインテールに碧い瞳、フリフリの服を来た、小学生か?

 

ドラッへ「…どうする。」

 

炎斬「…別に良いだろ?」

 

ドラッへ「勝手にしろ。」

 

響「もしかしてベリルチャンネルのベリルちゃん!?」

 

ベリルチャンネル?

 

ベリル「そうだよ!今をときめく友チューバー!ファイトに実況いっぱいやりますベリルチャンネル!見てくれてるんだね!」

 

もう一人がカメラを用意してたみたいだな。

んでカメラ目線で?

 

ベリル「みんなー! 元気ー? ボクは今日も元気だよー!皆お待ちかね、ベリルチャンネル、生放送の時間だよ!」

 

空中に大量のモニターが浮かんでそこに人が映ってる。

色んな奴がこのファイトを見てるってことか!

 

観客『うおおおお!!』

 

観客『ベリルちゃんこっち向いてー!』

 

ってアイツ目当てかよ!

 

炎斬「…なんか初陣なのに調子狂うな…。」

 

ドラッへ「CBSNはこういう所だ、気にしたら負けだ。」

 

ベリル「今回はファイター達のファイトを実況!対戦するのは!各地のショップ大会で頭角をみせてるファイター焼野炎斬と、CBSNの凄腕ファイター、豪砲のドラッへのファイト!炎斬さんはアカウント持ってたんだってボクも驚きだよ!」

 

そりゃついさっき創ったばっかだからな。

 

ベリル「そんじゃ、映ってない所でルミナイズは済んじゃってるんで、皆掛け声行くよ!バディ〜…」

 

こうなったら、とことん辰さんを踏み潰す!

 

観客『ファイッ!!』

 

ドラッへ&炎斬「オープン・ザ・フラッグ!!!」

 

ドラッへ「竜牙雷帝!!」

 

ドラッへ

竜牙雷帝

雷砲豪天竜ドラガオンモガミ・ブラスターノ

ライフ11  手札7 ゲージ1

 

炎斬「炎軍侵龍!」

 

炎斬

炎軍侵龍

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/スラッシュ

ライフ9 手札7 ゲージ3

 

ベリル「おお!?特殊フラッグ同士の対決だ!とても珍しい竜牙雷帝に見たことない特殊フラッグ!これはどうなるか目が離せない!」

 

さあ、ファイトだ!

 

ドラッヘ「久々に見せてやるか…。俺の大逆天を…!」

 

!?大逆天って!




さ、次回からファイトッス。
感想&活動報告お待ちしてるッス!


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炎の龍と豪砲竜(ドラッヘside)

禁止カードのおかげで地雷枠とされてたデッキたちが多少マシになった気がするッス。

そういや、殺戮の天使がアニメ化するし、ツクモガミーズは増えてるし、ゲームマガジンが熱いッスよ。

(今回のファイトは戦闘曲、MYSTICKER BATTLE #1をお勧めするッス)


ドラッへ

竜牙雷帝

雷砲豪天竜 ドラガオンモガミ・ブラスターノ

ライフ11  手札7 ゲージ1

 

炎斬

炎軍侵龍

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/スラッシュ

ライフ9 手札7 ゲージ3

 

ここからは漢の闘いだ。

 

『先攻、ドラッヘ。 第一ターン』

 

 

ドラッヘ「俺の先攻、行くぞ!」

 

モガミ「応ッ!」

 

ドラッヘ「雷砲豪天竜!」

 

   

 

ドラッヘ「ドラガオンモガミ!」

 

   

 

ドラッヘ「ブラスターノ!」

 

   

 

   

 

   

 

ドラッヘ「大逆天!」

 

炎斬「いきなり何が起こってんだ!?」

 

ドラッヘ「大逆天とは、逆天同様、ファイト中一度のみの力!モガミの大逆天は、俺のターン開始時に発動でき、このファイト中、俺の《雷帝軍》全ては「ドラガオン」の名を得る!」

手札7➡6 ゲージ1

 

炎斬「名前を得るってそれになんの意味が!」

 

ドラッへ「この後分かる。更に大逆天のコストで手札から捨てられたヴィネアの"はい、ここにおります"で、ヴィネアは手札に戻りゲージ+1!」

手札6➡7 ゲージ1➡2

 

ベリル「大逆天の能力の意図は不明だけど、手札の数は変わらないうえゲージも増えちゃった!ドラッへ選手が動きやすくなったよ!」

 

ゲージが増えたことが竜牙雷帝では大きな意味を持つ。

さてと。

 

ドラッへ「チャージ&ドロー!レフトにコール、コネクト忍者 友之心。ライトにコール、ドラガオンヘプタ、能力でデッキから逆天戦艦 サツキGを手札に!」ライフ11➡9

手札7➡5➡6 ゲージ2➡3

 

ベリル「大逆天でドラガオンの名前を持ってるからサツキGを手札に加えれるんだね!」

 

友之心「更に俺の能力でデッキから3枚見てその中の「戦士たちの誓い」を手札に加えるぜ!」

手札6➡7 ゲージ3

 

コネクト忍者 友之心

サイズ1 攻撃力4000 防御力1000 打撃力1

 

ヘプタ「ヘプタッ!ヘプタッ!、ズーッ、今回本気出すペン?」

 

ドラガオンヘプタ

サイズ0 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1

 

ドラッへ「当然だ、着任!おおおおおおおおお!!」

手札7➡6 ゲージ3➡0

 

逆天戦艦 サツキG

サイズ5 攻撃力12000 防御力5000 打撃力3

「貫通」「ソウルガード」「着任」

ソウル4

 

俺はサツキの上に仁王立ちする。

 

サツキG「着任宣言確認、これよりドラッヘの指揮下の元、勝利を飾ります。」

 

ベリル「着々と場が整えられる中、ドラッへ選手はサツキGに着任!サツキの逆天は攻防一体、使いどころが気になるよ!って、ドラッヘ選手、着任というか上に載ってるけどいいの?」

 

ドラッへ「ああ!ドロップゾーンにあるモンスター2枚をサツキGのソウルに!」

 

サツキG

ソウル4➡6

 

ドラッヘ「そしてキャスト!戦士たちの誓い(ファイターズ・オース)、デッキから3枚をゲージに置き、ライフを+3!」ライフ9➡12

手札6➡5 ゲージ0➡3

 

 

ーーアタックフェイズ

 

 

ドラッへ「サツキG!ファイターに攻撃だ!」

 

炎斬「ぐあが!」ライフ9➡6

 

ドラッへ「俺はコレでターン終了だ、さあ、お前達、《炎頼隊》の力、見せてみろ!」

 

 

『後攻、炎斬、第二ターン』

 

 

炎斬「そんなに見てえなら見せてやる!ドロー、チャージ&ドロー!「龍化」、炎魂兵装 イェーガーブルグ!」

手札7➡8➡7 ゲージ3➡4➡3

 

炎魂兵装 イェーガーブルグ

サイズ3 攻撃力9000 防御力4000 打撃力2

「龍化」「貫通」

 

炎斬の背後にイェーガーブルグの魂が立ち、炎斬はイェーガーブルグと同化した姿でマシンガンを手にしている。

 

イェーガーブルグ「俺の役割は露払いと蹂躙だ!」

 

炎斬「だな。キャスト!炎頼隊侵攻でライフを+2して、更に手札のカード1枚、炎魂業火龍 スカーレットブルグをドロップゾーンに置いて3ゲージ追加だ!」ライフ6➡8

手札7➡6➡5 ゲージ3➡6

 

ベリル「こんなにゲージを増やして何をするつもりなのかな!」

 

炎斬「行くぜ・・・バディコール!炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/(スラッシュ)!!」ライフ8➡9

手札5➡4 ゲージ6➡3

 

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/(スラッシュ)

サイズ3/攻9000/防5000/打撃力2

「2回攻撃」 「ソウルガード」

ソウル2

 

クリムゾンブルグ「行くぞ、炎斬!」

 

新たな発射機構に弾薬を積み込み、剣を足に装備したクリムゾンブルグが場に踊り出た。

 

炎斬「ああ、燃え散らすぞ!レフトに、征炎機龍ヴァンキッシュをコール!」ライフ9➡8

手札4➡3 ゲージ3➡2

 

征炎機龍ヴァンキッシュ

サイズ3 攻撃力6000 防御力3000 打撃力2

 

ヴァンキッシュ「我、征服す。」

 

炎斬「ヴァンキッシュは他のサイズ3の《炎龍》が場に居るなら、サイズ0になる!」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

炎斬「まずは!」

 

ドラッヘ「ここだ!逆天戦艦。」

 

   

 

ドラッヘ「サツキG。」

 

   

 

ドラッヘ「逆、天!」

 

ドラッヘ「サツキGの逆天は、手札1枚をコストに、このターン中、俺のモンスターは能力が無効になるが、俺はサツキGのソウルにあるモンスター達をコストを払わずコールできる!更に捨てたヴィネアは”はい、ここにおります”で手札に戻りゲージ+1!」

手札5➡4➡5 ゲージ3➡4

 

炎斬「何、・・・さっきベリルが言ってた攻防一体ってこれのことか。だが、丁度そいつをぶち破れるフォーメーションが完成してんだ。全部ぶっ壊す!」

 

ドラッヘ「そうこないとな・・・!センターにコール、魔王補佐官 ヴィネア!」

 

サツキG

ソウル6➡5

 

魔王補佐官 ヴィネア

サイズ1 攻撃力4000 防御力1000 打撃力1

 

ベリル「物量で守るドラッヘ選手と攻撃するモンスターとアイテムがそろってる炎斬選手、どっちがこのターンで自分の有利に持ち込めるかな!?」

 

炎斬「行くぜぇ。オラアアアアアアア!!」

 

炎斬の撃つマシンガンでヴィネアがハチの巣になる。

 

炎斬「貫通!」

 

ドラッヘ「ぐう!」ライフ12➡10

 

炎斬「んで、俺の場の他の《炎龍》が攻撃したことで、クリムゾンブルグの能力、辰さんのドラガオンヘプタを破壊する!」

 

クリムゾンブルグ「喰らえぇ!」

 

クリムゾンブルグの発射したミサイルがヘプタをオーバーキルする。

 

ドラッヘ「くっ!」

 

炎斬「しかも!ヴァンキッシュは《炎頼隊》が攻撃したとき、相手の場のアイテムか魔法を破壊する!サツキGのソウル、貰った!」

 

サツキG「あぐあ!?ソウルガードで場に残ります!」

 

サツキG

ソウル5➡4

 

ドラッヘ「なかなかやるな。」

 

炎斬「へへ、まだこっからだ!イェーガーブルグのバトル終了時、手札の《炎頼隊》のアイテム1枚を装備できる!ありがとな!」

 

イェーガーブルグ「良いってことよ、手札のアイテム、バーニング・炎ジンを装備だな!」

 

炎斬「ああ!装備、バーニング・炎ジン!」

手札3➡2 ゲージ2

 

バーニング・炎ジン

アイテム 攻撃力5000 打撃力1

 

ドラッヘ「センターにコール!雷神竜王 デュエルズィーガー!」

 

雷神竜王 デュエルズィーガー

サイズ3 攻撃力8000 防御力8000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」

 

サツキG

ソウル4➡3

 

炎斬「関係ねえ!バーニング・炎ジンで攻撃!ブルグ!ズィーガーを破壊だ!んでヴァンキッシュもサツキGを破壊だ!」

 

クリムゾンブルグ「応ッ!!」

 

ヴァンキッシュ「はあッ!」

 

ズィーガーが一撃で破壊され、サツキGにも弾丸が襲いかかる。

 

サツキG

ソウル3➡2

 

炎斬「バーニング・炎ジンをゲージに置いて、デッキからクリムゾンブルグと名のついたモンスター「炎武装集中放火クリムゾンブルグ”OKB(オーバーキルバーン)”」を手札に加える!」

手札2➡3 ゲージ2➡3

 

サツキG「このままでは…どうしますか。」

 

ドラッヘ「出さなかったとしてもクリムゾンブルグとヴァンキッシュの攻撃も残っている。そして貫通は無いなら、センターに乱射魔グロブスをコールだ!」

 

乱射魔 グロブス

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力1

 

サツキG

ソウル2➡1

 

炎斬「まだ居るのかよ。ならヴァンキッシュで攻撃!サツキGと友之心を破壊だ!攻撃でグロブスも破壊したぜ!」

 

ドラッヘ「ここでサツキGのソウルにある雷帝への覚醒 バッツをセンターにコール!」

 

雷帝への覚醒 バッツ

サイズ2 攻撃力7000 防御力4000 打撃力2

「2回攻撃」

 

サツキG

ソウル1➡0

 

サツキG「ドラッヘ!退避を、うああ!?」

 

すまんサツキ!

 

ベリル「サツキが残っても次のブルグの攻撃でサツキGは破壊されちゃうからね!炎斬選手は後はクリムゾンブルグの2回攻撃だけ、貫通は持ってないからライフを削り切れない!これは炎斬選手ピンチだよ!」

 

炎斬「・・・、かまわねえ。ブルグ!バッツに攻撃だ!」

 

クリムゾンブルグ「分かっている!効果でバッツを破壊だ!」

 

バッツが破壊され、俺の場にはもう何も残っていない。

 

炎斬「ブルグは、他の《炎頼隊》が攻撃する度に打撃力が上がる。今、ブルグの打撃力は、5だ!喰らえ!」

 

ベリル「打撃力5の2回攻撃!?あれだけ破壊してさらにこんなに!」

 

ここでライフを5にされてもバッツの能力は使えない。

ライフがここで減るとどんな事態になるか分からん。

さっきは破壊効果でどうにもならんから使わなかったが。

 

ドラッヘ「キャスト!ラウドヴォイス!手札を3枚使ってクリムゾンブルグの攻撃力-9000 防御力-9000 打撃力-3だ!ぐが!?」ライフ10➡8

手札5➡1 ゲージ4

 

ダメージは抑えた。

だがバーニング・炎ジンで手札に加えたカードが気になる。

 

炎斬「なら、ブルグのバトル終了時にゲージ3払って、手札の炎武装集中放火クリムゾンブルグ”OKB(オーバーキルバーン)”をコールだ!!」

手札3➡2 ゲージ3➡0

 

炎武装集中放火クリムゾンブルグ”OKB(オーバーキルバーン)

サイズ3 攻撃力10000 防御力4000 打撃力3

「移動」「ソウルガード」「ライフリンク2」

ソウル3

 

やはりか!

火炎放射器を取り付けたクリムゾンブルグがこちらに狙いを定める。

 

クリムゾンブルグ「俺が攻撃したとき!このターン破壊された相手の場のモンスターの数、相手にダメージを与える!!」

 

炎斬「ぶちかませえ!!」

 

ドラッヘ「グ、ガア!?」ライフ8➡2

 

ベリル「6ダメージ!?ラウドヴォイスは効果ダメージまでは軽減してくれないから、もろに受けちゃった!」

 

炎斬「ゲージは足りねえ、手札にレッドラストブルグが居ねえから、このターンじゃ倒しきれねえ・・・。ターン終了!」

 

 

『ドラッヘ、第3ターン』

 

ベリル「あ、あれ?あ、そうだった、まだ3ターン目だった」

 

ドラッヘ「このターンで、殲滅し尽くす!ドロー、チャージ&ドロー!」

手札1➡2 ゲージ4➡5

 

ドラッヘ「バディコール!そして着任!雷砲豪天竜 ドラガオンモガミ・ブラスターノ!!」ライフ2➡3

手札2➡1 ゲージ5➡2

 

雷砲豪天竜 ドラガオンモガミ・ブラスターノ

サイズ5 攻撃力12000 防御力5000 打撃力4

「ソウルガード」「着任」

 

モガミ「乗れ!ドラッヘエエェェェェェ!!」

 

ドラッヘ「オオォォォォ!!」

 

モガミの頭に乗り、臨戦態勢を整える。

 

モガミ「ワシに着任したことで!ドロップゾーンのカード全て、15枚をソウルに入れる!」

 

ドラガオンモガミ・ブラスターノ

ソウル0➡15

 

ベリル「ソウルがいっぱい!これでどうするのかな!」

 

ドラッヘ「モガミ!能力発動だ!」

 

モガミ「おう!ソウル4枚をデッキの下に置けば!デッキから3枚を公開して、その中の「ドラガオン」と名のついたモンスターと魔法を、コストを支払って使えるんじゃ!」

 

炎斬「何!?」

 

ドラガオンモガミ・ブラスターノ

ソウル15➡11

 

公開されたカード、3

雷帝への覚醒 バッツ

キイロバット

乱射魔 グロブス

 

ドラッヘ「グロブスをセンター、キイロバットをレフトに、モガミをコストにバッツをライトにコールする!」

 

乱射魔 グロブス

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力1

 

キイロバット

サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1

 

雷帝への覚醒 バッツ

サイズ2 攻撃力7000 防御力4000 打撃力2

「2回攻撃」

 

バッツ「ぶっ飛ばしてやる!」

 

モガミ「ソウルガードじゃ!」

 

ドラガオンモガミ・ブラスターノ

ソウル11➡︎10

 

ベリル「最初の大逆天で、デッキ内のモンスターと魔法が全て使える!それにグロブスとキイロバットが一緒に出たから!」

 

グロブス「”報酬山分け”、ゲージ+1の1ドローだ。」

手札1➡︎2 ゲージ2➡︎3

 

ドラッヘ「キイロバットが場に出た時、手札を1枚捨てればゲージ+1のうえ1ドロー!」

手札2➡︎1➡︎2 ゲージ3➡︎4

 

 

――アタックフェイズ

 

炎斬「ブルグ!移動だ。」

 

クリムゾンブルグ「了解した!」

 

センターにクリムゾンブルグが居座る。

防御力が低いが、ソウルガードもある。

キイロバットとグロブスは連携の必要があるし、この状況だと、バッツの能力の邪魔になるが…。

 

ドラッヘ「キイロバットとグロブスでクリムゾンブルグに連携攻撃だ!」

 

2体がクリムゾンブルグを破壊する。

 

クリムゾンブルグ「ソウルガード!」

 

クリムゾンブルグ

ソウル3➡︎2

 

ドラッヘ「バッツ!クリムゾンブルグに攻撃だ!」

 

バッツ「分かってる!いちいち指図すんじゃ、ねええええ!!」

 

クリムゾンブルグ「く、ソウルガード!」

 

クリムゾンブルグ

ソウル2➡︎1

 

バッツ「2回攻撃を!喰らええええ!」

 

クリムゾンブルグ「ぐおお!?」

 

クリムゾンブルグ

ソウル1➡0

 

ドラッヘ「雷帝への覚醒 バッツの能力で、ゲージ1払いキイロバットをスタンドする!更にライフ4以下ならバッツもスタンドだ!」

手札2 ゲージ4➡3

 

炎斬「何!?」

 

バッツ「おっらああ!!」

 

クリムゾンブルグ「あとは、任せたぞ!」

 

クリムゾンブルグが破壊され、爆散する。

 

炎斬「ブルグ!っち!?ライフリンク!」ライフ8➡6

 

ドラッヘ「キイロバット!ファイターだ!」

 

炎斬「ぐおっ。」ライフ6➡5

 

ドラッヘ「モガミの能力でデッキに3枚ソウルを戻し!デッキから2枚を公開し、その中の「ドラガオン」を使う!」

 

炎斬「おいおい、数が減ってねーか?」

 

ドラッヘ「モガミはメインフェイズとアタックフェイズで能力を使う際のデッキに戻すソウルの数と、公開するカードの数が違う。ついでにアタックフェイズの場合は魔法は使えんが必殺技が使える。」

 

ドラガオンモガミ・ブラスターノ

ソウル10➡7

 

公開されたカード

航空戦艦竜 ドラガオンモガミ

覇王剣・解放

 

ドラッヘ「モガミをセンターにコール!登場時の能力でゲージ+2し、サイズ超過でまずはグロブスをドロップゾーンに送り、その後モガミをドロップゾーンに置く!」ライフ3➡2

手札2 ゲージ3➡5

 

炎斬「げ、センターが空いた。」

 

ドラッヘ「モガミ、あれを用意しろ!」

 

モガミ「ぐおらあああ!ドラッヘ砲、装填、準備完了じゃ!」

 

俺自身をモガミの攻撃として撃ちだす、これがドラッヘ砲だ。

ッ喰らえ!

 

ドラッヘ&モガミ「オオオオオォォォォ!!」

 

撃ちだされ、炎斬を殴り倒す。

 

炎斬「ぐべえ!?」ライフ5➡1

 

ドラッヘ「モガミ!」

 

モガミ「おう!3枚使って2枚を見せるぞ!」

 

ドラガオンモガミ・ブラスターノ

ソウル7➡4

 

公開されたカード

モガミ竜装“完全竜化(ドラゴンシフター)”辰砲竜

ドラガオンヘプタ

 

モガミ「ふ、このタイミングで来よったか。」

 

モガミは呆れたような、嬉しそうにも聞こえる声を出す。

 

炎斬「?」

 

ベリル「何か、来たのかな?とにかく炎斬選手のライフは1!ここでモンスターを増やされるのは辛いよ!」

 

ドラッヘ「デッキからモガミの能力でこのカードが公開されたなら、手札1枚とライフ1を払い、俺は!竜化する!」ライフ2➡1

手札2➡︎1 ゲージ5

 

モガミ竜装“完全竜化(ドラゴンシフター)”辰砲竜

サイズ3 攻撃力10000 防御力1000 打撃力3

「竜化」(君の場の「モガミ」と名のついたカードをソウルに入れる。)「貫通」「ソウルガード」

 

俺は、オレンジ色の装甲を纏い、背中に大量の砲門がついた竜となる!

モガミは場から消えるが、俺の背後に魂となって立つ。

 

炎斬「すっげえ。まだこんな手持ってたのか。けど、モガミが居なくなったぞ。」

 

辰馬「問題、無い!うおらああ!」

 

砲門から弾丸、レーザーなどを発射する。

 

炎斬「が、ぐう!、このままじゃ…負けちま…。」

 

その時、炎斬の手札のカードが炎斬に話しかける。

 

フルファイア「主、我を使え。」

 

炎斬「けど、お前の能力は…。」

 

フルファイア「何もせず負けるか?我らの存在をこの世に再び見せつけるのではなかったのか?「共に来い」というあの言葉は何だったのだ?」

 

炎斬「!」

 

フルファイア「炎頼隊、仲間と傷をつけ合い、痛みを恐れず強さを求める。その言葉は偽りか?」

 

炎斬「…なわけねえだろ、使ってやる。炎魂解放 フルファイアの能力!手札のコイツをドロップゾーンに置いて、俺と辰さ、ドラッヘにダメージ1を与えて俺は1ドロー!ぐ、う、がああああ!?」ライフ1➡︎0

 

ドラッヘ「なに!ぐああああ!?」ライフ1➡︎0

 

『ゲームエンド。ノーウィナー。』

 

ベリル「引き分け、こんなファイト、見るのは初めてだよ…。」

 

観客『ワー!!』

 

響「え、えええ?」




感想&活動報告お待ちしてるッス。

以下の情報が更新されました。

炎魂兵装 イェーガーブルグ
サイズ3 攻撃力9000 防御力4000 打撃力2
■このモンスターはコール出来ない。
■このカードのバトル終了時、このカードを破壊する。そのとき、君の場にサイズ3の《炎龍》があるなら、君の手札の《炎頼隊》のアイテム1枚をコストを払わずに装備する。
「龍化」(ゲージ1払う)「貫通」

炎頼隊侵攻
ドラゴンワールド
属性、炎龍 炎頼隊
魔法
■君のライフを+2。その後、君の手札1枚を捨ててよい、捨てたら君のデッキの上から3枚をゲージに置く。「炎頼隊侵攻」は1ターンに1度だけ使える。

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/(スラッシュ)
ドラゴンワールド
属性、炎龍 炎頼隊
サイズ3/攻9000/防5000/打撃力2
コールコスト、君のドロップゾーンの《炎龍》1枚と《炎頼隊》1枚をソウルに入れ、ゲージ3を払う。
■君の場のこのカード以外の《炎龍》が攻撃した時、相手の場のモンスター1枚を破壊する。
■このカード以外の《炎頼隊》が攻撃した時、そのターン中、このカードの打撃力+1。
「2回攻撃」 「ソウルガード」

征炎機龍ヴァンキッシュ
ドラゴンワールド
属性、炎龍 炎頼隊
サイズ3 攻撃力6000 防御力3000 打撃力2
コールコスト、ゲージ1払い、ライフ1払う
■君の場の《炎頼隊》が攻撃したとき、相手の場のアイテムか魔法を1枚破壊する。
■君のライトに元々のサイズが3の《炎龍》がいるなら、レフトのこのカードのサイズを3減らす。

バーニング・炎ジン
ドラゴンワールド
属性、炎龍 炎頼隊 武器
アイテム 攻撃力5000 打撃力1
装備コスト、ゲージ1払い、ライフ1払う
■このカードが攻撃したバトル終了時、君のフラッグが「炎軍侵龍」なら、このカードをゲージに置いてよい。置いたら、デッキから「クリムゾンブルグ」と名のついた必殺モンスター以外のモンスター1枚を手札に加える。

炎武装集中放火クリムゾンブルグ”OKB(オーバーキルバーン)
ドラゴンワールド
属性、炎龍 炎頼隊
サイズ3 攻撃力10000 防御力4000 打撃力3
コールコスト、このカードを君の場の「クリムゾンブルグ」と名のついたモンスター1枚の上に重ね、ゲージ3払う
■炎武装集中放火クリムゾンブルグ”OKB(オーバーキルバーン)”は1ターンに1度だけコールできる。
■「対抗」[起動]君の場の《炎龍》が、3回以上攻撃しているなら、手札のこのカードをコールコストを払ってコールできる。
■このカードが攻撃したとき、このターン破壊された相手の場のモンスターの数、相手にダメージ!!
「移動」「ソウルガード」「ライフリンク2」

雷砲豪天竜 ドラガオンモガミ・ブラスターノ
サイズ5 攻撃力12000 防御力5000 打撃力4
■<大逆天>(君のターン開始時、このカードがバディゾーンにあるなら手札1枚を捨てる。)
ファイト中、君の《雷帝軍》全ては「ドラガオン」と名のつくものとして扱う。
■君がこのカードに着任したとき、君のドロップゾーンのカード全てをこのカードのソウルに入れる。
■【起動】このカードのソウル4枚を君のデッキの下に置いてよい。置いたら、君のデッキから3枚を公開して、その中の「ドラガオン」と名のついたモンスターと魔法を、コールコストか使用コストを払って使える。
■「対抗」【起動】このカードのソウル3枚を君のデッキの下に置いてよい。置いたら、君のデッキから2枚を公開して、その中の「ドラガオン」と名のついたモンスターか必殺技をコールコストか使用コストを払って使える。
「ソウルガード」「着任」(ゲージ3を払う)


モガミ竜装“完全竜化(ドラゴンシフター)”辰砲竜
ドラゴンワールド/ヒーローワールド
属性、雷帝軍 ドラゴン
サイズ3 攻撃力10000 防御力1000 打撃力3
■君の場の「モガミ」と名のついたカードの能力で、デッキからこのカードが公開されるか、ドロップゾーンに置かれた時、手札1枚を捨て、ライフ1を払ってよい。そうしたら、君はこのカードに「竜化」する。
■このカードは能力を無効化されず、レストされない。
■このカードの攻撃力と打撃力は極まっている。(上がりも下がりもしないぞ。)
「竜化」(君の場の「モガミ」と名のついたカード1枚をこのカードのソウルに入れる。)「貫通」「ソウルガード」

炎魂解放 フルファイア
ドラゴンワールド
属性、炎龍 炎頼隊
サイズ3 攻撃力4000 防御力3000 打撃力4
■「対抗」君の場に《炎龍》があるなら、手札か場のこのカードを捨ててよい、そうしたら君と相手にダメージ1を与え、君はカードを1枚引く。


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新たな店員

スパイラル絆竜団、エンシェントが主人公枠に!
こんなに嬉しいことはあんまり無いっすよ!
これを機にエンシェント使いが増えないかなー。

とりあえずどうぞ。


ドラッへ「ハア、ハア、ハア…。」

 

炎斬「グッ、ハア、ハア…。」

 

フルファイアってモンスターの能力で店長と炎斬、両方のライフが同時に0になったッス。

 

響「ひ、引き分けって、バディファイトで引き分けって聞いたことないんすけど…これありっすか?」

 

ベリル「え、えーと。・・・ま、まさかの引き分け!こんなレアケースなファイトを実況したのは初めてだよ!」

 

あ、普通のことじゃないんすね。

 

ベリル「というわけで!皆どうだった!?バディファイトはこんなことも起こるから面白いよね!それじゃあまた次の動画で会おうねー!」

 

カメラの人が退散していく。

ベリルちゃんがこっちに来て。

 

ベリル「ありがとう!とってもいいファイトだったよ!」

 

炎斬「おーよ。」

 

ドラッへ「当、然だ。」

 

このあと、この2人をログアウトポータルに置くために引きずるハメになったッス…。

 

 

 

 

 

 

ーーライナルーム

 

ライナ「それで、頼みって何?」

 

響「炎斬に店長が言ってた、『目的もハッキリ見えずに強くなれば強くなればとがむしゃらにファイトするだけでもカードを集めるだけでも駄目だ。負けたなら、自分のココを鍛えろ。まず自分を見つめ直せ』って言葉が気になってて。強くなる目的ってのも強くなる方法も分かんなくって…。だからこそ、自分に出来るかなってことを習いに…。」

 

ライナ「何を習いに来たの、私に習いに来ること?」

 

響「俺に、ハッキングを教えて下さいっす!」

 

ライナ「………、え?」

 

面食らった顔のオーナーは耳をトントンと叩いて…。

 

ライナ「何を習いに来たの、私に習いに来ること?」

 

テイク2突入。

厳しいライナ監督だ。

 

響「えーっと、チビの体って半電脳体?ってやつらしいじゃないすか。体に不具合が起こったとき、グレーは蒼たちがハッキングで整備みたいなことしてるって聞いたんで…。」

 

ライナ「蒼に聞いたんだ。けど、ハッキングを教わることに抵抗は無いの?」

 

響「それはないっす。」

 

ライナ「…分かった。けど、教えるのは基礎とチビの整備に関連すること、ついでにハッカーからの身の守り方くらい、それでいい?」

 

響「むしろそこを教えて欲しいっす。」

 

ライナ「じゃあ、まず、ハッキングの今を教えるよ。」

 

響「ハイっす。」

 

オーナーがホワイトボードを引っ張り出す。

 

ライナ「昔はハッキングを行うためには、パソコンに関しての深い知識が必要だったの。ネットワークについては初歩の初歩として、プロトコルに関しても深く知る必要があった。」

 

響「プロトコルって、なんすか?」

 

ライナ「コンピューター同士が通信をする際の手順や規約のこと。ネットワークでコンピューターが使う言葉みたいなもの…って。」

 

全然わかんないっす…。

 

ライナ「はあ、…要は、無いと通信できない物ってこと。まだ簡単に説明してる方なのにこれじゃついてこれないよ?」

 

響「いやあ、パソコンはあんま使ってなくて、CBSNのネットワークサポートに頼りきりで…。」

 

オーナーは呆れ顔を向けてくるけど、わかんないものはわかんないっす。

 

ライナ「…じゃあ歴史の方は早めに切り上げるとして、いろんな知識がないとハッキングは出来なかったけど、CBSNが出来て、ネットワークへの侵入が前提の「アバターというツール」が登場したの、これで、メールアドレスとパスワード、同時にそのアドレスにCBSN運営、ヴァルハラ社から割り振られる秘密のコードさえ知ればパソコンや繋がってるサーバーに簡単に侵入したりできるようになったの」

 

響「へー、で、チビの体にもメアドがあるってことすか?」

 

ライナ「そう、サイバーワールドのモンスターは、体にドメイン。メールアドレスに似たものが各一体一体に存在するの。まあ、整備にはプログラムの知識が必要だけど。」

 

響「え?なんでっすか。」

 

ライナ「彼らの体がプログラムとデータ片で構築されてるから。言っとくけどCBSNでもハッキングにはプログラミングの知識は要るからね。プラグだってその知識を使ってウイルス組んでるんだから。」

 

響「え、ええ?」

 

ライナ「ハッキングに必要な知識がプログラミングに絞れるから、今みたいにハッカー大増殖なんて事態になったの。これでCBSNのハッカーの歴史はおしまい。というわけで、次はハッキング技術の基礎だけど…。」

 

響「それってさっき言ってたプログラミングを?」

 

ライナ「うん、けど、あと10分で新パック情報解禁で手が離せないから、プラグお願い。」

 

プラグ「へーい。」

 

いつの間にか後ろにプラグが!?

 

プラグ「とりあえず、この本の内容を覚えて、相手が美女じゃないからやる気の出ない俺の指導を合わせて3日やれば、一応ものにはなるはずだ。」

 

響「え?、3日?」

 

プラグは俺の肩に手を置いて。

 

プラグ「3日以内に覚えさせないと今月の臨時ボーナス無しってメールが来たんだ。死ぬ気でハッカーになれよ…。」

 

え、え。あ、あれ?

 

ライナ「頑張ってねー。」

 

響「ちょ、ま、ああああああああああ!!?」

 

プラグに引っ張られ、ライナルームを後にした俺は、3日でハッカーにはなったけど、終わった頃には精根尽き果て、10時間丸々爆睡することになったっす…。

 

 

 

 

 

 

−−4日後

 

辰馬「お前ら、今日は新人バイトがウチに来た。仲良くしてやれとかは言わん、しごいてやれ!」

 

辰馬の大声が店内に響く。

 

プラグ「いやお前、大声でそんなこと言うなよ!それでびびったバイトの子が俺らに馴染めなくてやめちまったんだろうが、結構可愛い子だったのによ。」

 

辰馬「知るか!入れ、炎斬。」

 

炎斬「初めて会う以外は4日ぶりだな。今日からここで世話になる、焼野炎斬だ!」

 

チビ「あー、この前の人だー。」

 

蒼「なんでアンダーズでバイトするんだ?」

 

炎斬「まー、馴染めそうな奴らが多そうだったからな。あと、300万も逃したからな…。」

 

銀子「300万?え?円のこと!?どういうこと!?」

 

炎斬「賞金300万の大会に参加したんだが、決勝で太陽竜使いのガンマ、ガンウーマン?に負けてな。んで、所持金尽きかけてた。」

 

プラグ「300万円って、所得税差し引かれても192万は残るじゃねえか!決勝とか惜しいなあ…。」

 

凛「凛も出たかったにゃー!」

 

やいのやいのと全員が騒ぎ始める。

300万円の話に盛り上がる中…。

 

辰馬「静かにしろ!」

 

辰馬の一喝で静かになる。

 

辰馬「こいつに話を聞くなら、開店準備を終えてからだ!解散!」

 

アンダーズ「はーい…。」

 

締まらない空気の中、俺らは開店準備に取り掛かった。




今回はこれで終わりっす。
感想&活動報告、特にモチベ維持のため感想をガチでお願いしますッス!


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閲覧注意事件発生

皆様、本日バディファイト@サイバーダイバーズは、念の為つけといた「残酷な描写」タグが本気でやべえ方向に火をふくんで、精神的に心配って方は今回閲覧を控えたほうがよろしいかと。


チビ「プラグー、なんで僕のカードまだ出来ないの?」

 

チビが昼過ぎ、アンダーズの店内で不満そうな声を漏らす。

同時に手に持った自分入りのデッキを振り回す。

危ねえって。

 

プラグ「ちょ、あんまり振り回すなよ。お嬢はバランスを考えてる最中なんだよ。」

 

チビ「バランス?」

 

プラグ「カードパワーが強すぎるとバディファイトのバランスを壊しかねないんだよ。かと言って弱くしたら作った意味がない。お嬢はカードの試作品を多いときだと400作って、バディファイトの全カードとのバランスを極端に崩さないようにカードを作るんだ。ファイト中一度の魔法、とかデッキに1枚だけとかならそこまで考える必要ないんだけどな。」

 

多分結ちゃんたちに渡したカードもそういうほぼ一度きりのカードだな。

 

プラグ「チビのカードをそれだけ一生懸命考えてるってことだ、気長に待てよ。」

 

チビ「はーい。」

 

チビは言うことを素直に聞いてくれるんだよな。

どっかの釘バットスラッガーとは大違いだ。

 

蒼「プラグ。次これ流すぞ。」

 

プラグ「おー、もうクソ映画でもなんでも流せなが、せ…。」

 

蒼がいつもどおりクソ映画を流そうとする。

そのもはや見慣れた光景のはずが、トンデモナイモノが目に映る。

まさかアレは、アノパッケージハ。

 

プラグ「じゃねえ!流すな!何流そうとしてんだ!」

 

蒼「え?『超シーチキン☆シャイニングドリーム!!』に決まってるだろ?」

 

やっぱりか!

 

プラグ「子供がいる前でそんなヤバい代物流すな!ビデオ屋に返してこい!」

 

凛「また今度は何借りてきたにゃ?」

 

ナイス凛(最高だぜ)!

 

プラグ「凛!蒼からその映画を取り上げろ、早く!」

 

凛「え?あ、ハイ。」

 

蒼「いででででで!?ちょっ、待て待て!プラグ、何を。」

 

凛が奪ったDVDを受け取る。

マジかよ、本物だ。

 

プラグ「何をじゃねえ!伝説の『見る劇薬』を流そうとしやがって。というか良く見つけたな!発売して2日で絶版になったのに!」

 

凛「その映画って何かあるにゃ?」

 

プラグ「ああ、他の奴らにも伝えとかねえと。炎斬と響を呼んでくれ。」

 

 

 

 

 

 

出勤中のアンダーズ店員全員が蒼を除いて集まった。

蒼はネカフェの方に行かせた。

多分、蒼はコレの内容を知った上で大丈夫だろって思ってやってるんだ。

 

炎斬「んで、何で映画一つで大騒ぎしてるんだよ。」

 

響「そうっすよ。たかが映画一つで。」

 

プラグ「それを今から説明するって言ってるだろ。まず、この『超シーチキン☆シャイニングドリーム!!』だが、元々子供達に生き物の命の大切さを学ばせる目的で製作された映画だ。」

 

凛「それなら別に問題ない気がするけど。」

 

プラグ「ああ、コンセプトは確かに良かった…。だが、映画が完成したとき、まず50枚発売された結果、大事件が起こった…。」

 

アンダーズ「?」

 

プラグ「ストーリーは漁師に釣られたカツオがシーチキンにされる過程を魚自身の視点で描き、あまりにリアルな描写と感情表現に、見た子供達は感情移入しすぎて一部が発狂し、見た全員が子供とは思えない考えを持ったんだ。」

 

炎斬「子供とは思えないって?」

 

プラグ「この世に本当に大切な物は無いっていう死ぬ前の老人みたいな考えを持ってたんだ。」

 

全員沈黙する。

 

プラグ「発狂した子供の更に一部は、意識が戻ったあと、悟りを開いて僧侶になって俗世を離れたり、自分の生き方に疑問を抱いて老け顔になったまま戻らなくなったそうだ。発売から2日、コレは絶版になり、『見る劇薬』として伝説になった。」

 

響「あ、危ないじゃないすか!!というか何でプラグは知ってたんすか!?」

 

プラグ「俺のビジネスパートナーがその事件のことを知って探し回ったんだ、遂に見つからなかったがな。まさか俺らが探してた劇物をあのクソ映画紹介機、いとも簡単に見つけてくるとは思わなかった。」

 

ふと見ると足元の影が揺らめいている。

エル、後で見せてやるから存在の証拠を出すな。

 

クリムゾンブルグ「なら、やつの借りてくる物は検閲しないとな、騒動になるとこっちが迷惑する。」

 

SD状態のクリムゾンブルグが最もなことを言う。

確かにそうだな。

 

プラグ「ああこれからは蒼が借りてきた映画は一度検閲にかける。このことは今日居ない店員にも伝えとくからな。」

 

凛「りょーかいにゃ。」

 

炎斬「ああ。」

 

響「了解っす。」

 

ミセリア「で、その映画どうするの?」

 

プラグ「あー、さっき言ったビジネスパートナーに見せてやらないとな。割と本気で残念がってたしな。んじゃ、解散!」

 

 

 

 

 

 

蒼「あー、見たかったな…『超シーチキン☆シャイニングドリーム』」

 

ネカフェの店番をしながらぼやく。

あの伝説の、『見る劇薬』とまで言われた映画作品。

見るしかないと思って借りたのに、よりによって見る直前に奪われるとは。

 

蒼「見たいだろ!怖いもの見たさってあるだろ!」

 

独り言がついつい大きくなる。

それを聞きつけて、ハタキで備品を掃除していたグレーが声をかけてくる。

 

グレー「蒼…僕もプラグから聞いてきたけど、その趣味はどうかと思うよ。」

 

蒼「人の趣味は千差万別!大画面で見るのが映画の楽しみだしあそこしかないと思ったんだよ!」

 

呆れ顔のグレーに力説するが良さが伝わっていないのか表情が一切変化しない。

解せぬ。

 

グレー「はた迷惑な趣味を…。そもそも、なんでそんなもの知ってるのさ。」

 

蒼「…ん?そんなの、好きだからに決まってるだろ。」

 

グレー「いやそうじゃなくて、蒼ってさ、記憶喪失なんだよね?」

 

蒼「だな、大体5ヶ月前に拾われた。」

 

グレー「じゃあ、映画の趣味はその5ヶ月でできた趣味なの?」

 

グレーの言葉を考えてみる。

自分が映画好きな理由…。

 

蒼「いやそれは……そういえばなんでだ。目が覚めて、えーと、記憶を失う前から好きだったのか?」

 

グレー「えー?それじゃあ、昔の蒼は結構ひねくれてたのかな。」

 

蒼「そんなわけないだろ。自分は多分今も昔も善良な一般ハッカーだったに違いないだろ!」

 

グレー「あ、ハッカーなのは確定なんだ。」

 

グレーは驚いている。

 

蒼「目が覚めて、覚えてることがパソコン関連の技術と、好みの映画のことばかりだったしな。多分ハッカーだった。」

 

名前も覚えてないが、それらだけ覚えてたからなんでも屋アンダーズの仕事も手伝うようになった。

 

グレー「じゃあさ、蒼って名前は誰がつけたの?」

 

蒼「ライナ。拾われたときの自分が枯れかけでなりそこないの干し草みたいだからって理由でつけられた…。」

 

今でもあの衝撃は胸の奥に残っておりますとも。

 

蒼「自分より年下の女の子にそんな理由で名前つけられて、落ち込むに決まってるだろ。他に助けを求めたら、プラグは『ごはんだいすき』、辰馬は『ヤス』なんて名前出すから他よりマシだと『蒼』に落ち着いた。」

 

グレー「うわぁ、辰馬はともかくプラグは絶対ふざけてたよね?」

 

蒼「ああ。殴りたいこの笑顔、と何度思ったか。…ってなんの話してたんだ?」

 

グレー「さあ?」

 

最初に何話してたか忘れた。

これで沈黙するとなんかムズムズする。

 

蒼「あ、映画の――。」

 

言いかけたところでお客様がご来店。

 

蒼「あ、いらっしゃいませー!」

 

?「なあ、ちょっと聞きたいことあるっしょ。」

 

蒼「はい?」

 

なんだこの客。

染めてるっぽい金髪に全身真っ黒な服。

手にはバディファイトのカードを持ってる。

んで、背中に大きめのバッグ。

雰囲気も異様だ。

 

?「ここの店長って誰っしょ?」

 

蒼「あ、店長の辰馬でしたら、今所用で席を外しております。お呼びしましょうか?」

 

辰馬はネカフェの深夜営業に備えて寝ているはずだ。

 

?「あー、大丈夫っしょ。じゃあ噂の釘バットガールって居る?」

 

…ちょっとおかしいな。

 

蒼(…グレー。こいつ怪しいぞ。)

 

グレー(うん、アンダーズ最大戦力(物理www)が居るかいないか聞いてきてる。銀子は今日いないけど、居ることにしておこう。)

 

蒼「弁天に御用でしたらお呼びいたしますが。」

 

?「あー、ダイジョブダイジョブ。そっかー、居ないのか。」

 

蒼&グレー「!?」

バレた!?

 

?「いや、ごにょごにょ話して相談した後に居るって言われても説得力皆無っしょ。じゃ、嘘つきの悪い子には…。」

 

男は手に持っていたカードを上に投げる。

カードが光り、モンスターに変わる。

バディカードか!

 

?「痛い目見てもらうっしょ。」

 

 

 

 

 

 

プラグ「ん?ネカフェの方騒がしいけどどうした?」

 

ネカフェですごい騒音と、叫び声?が聞こえる。

ちょっと見に行くか。

 

?「おーい、店員さーん。」

 

プラグ「はい!何かございましたか?」

 

ネカフェの方に行こうとしたらお客さんに止められた。

緑がかった髪の女性だ。

 

?「そこのドラゴン、名前なんていうんですか?」

 

チビ「僕のことー?」

 

プラグ「あ、コイツはチビって言うんす。」

 

?「チビ?…えーっと、そうじゃないんです。」

 

プラグ「え?」

 

チビを確かに指差してる。

なのにそうじゃないってどういう?

 

?「そいつは、オーバードライブって名前でしょー!?」

 

突如、女性がチビを、懐から取り出した袋に詰め、走り去っていく。

 

チビ「うわー!?」

 

プラグ「チビ!?まちやが…!」

 

?「ネカフェの店員さんがどうなってもいいのー!?」

 

なんの話だ。

俺が構わず追おうと走り出した時。

 

響「あ、あお!?あ、あんた!なに、を何してんすかあ!!?」

 

響の大声が響いてくる。

ネカフェの方を見ると真っ赤なチェーンソーを持った男と、あれはバズソーロアー・ドラゴン?が走り去っていった所だった。

 

プラグ「どうした!…!?」

 

響「プラ、グ…。あお、あ、蒼が。」

 

目に映ったのは、全身が切り裂かれチマミレノアオ。

横で、グレーが怯えて震えている。

 

プラグ「お、おい。蒼、何してんだ。冗談きついぞ、お前、どうせ、これ、ケチャ。」

 

ぬるりとした質感。ケチャップじゃない。

じゃあこれは…。

 

グレー「あ、あ、蒼。カバンからさっきのやつがあれ出して、あの、あれで、あおが。」

 

まじ、かよ。

蒼が、蒼が、

 

……死んだ?

 

ライナ「蒼…プラグ、蒼は。」

 

お嬢…。

 

プラグ「お嬢…蒼が、蒼が、死ん



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行動開始

前回は主人公いきなりチェーンソーで解体などというお見苦しいシーンをすいませんした…。


プラグ「お嬢…蒼が、蒼が、死んだ…。」

 

ライナ「……。」

 

押の視線の先には、血まみれで、体の所々が切り離された蒼。

生臭い鉄に似た匂いが辺りに漂う。

 

プラグ「チビもよく分かんねえ奴にさらわれた…。」

 

響「え?チビが…?」

 

プラグ「チビをさらった理由は分からないが多分、蒼は、チビをさらいやすくする為に、囮として殺された。」

 

まだ小学生のお嬢に、見せるべきじゃないんだろうが、見られたものは仕方がない。

ちゃんと事実を簡潔に…。

 

ライナ「………プラグ、蒼は、死んでないよ。」

 

プラグ「…へ?」

 

予想外の答えに一瞬思考がフリーズ。

 

ライナ「どいて、蒼にこれを繋ぐから。」

 

お嬢が手に持っていた物を見せてくる。

それは。

 

プラグ「…お嬢、冗談はやめてくれ。そりゃ、半電脳体用の接続コードだろ?」

 

半電脳体、つまりグレーとチビに繋いで、主にメンテのために使っているコードだ。

そんなものがあってもなんの役にも立たない…。

 

ライナ「いいから。」

 

お嬢は俺を押しのけて、蒼の体にコードを突っ込む。

…そうすると。

 

プラグ「は…?」

 

響「どうなってるんすか…?これじゃまるで。」

 

蒼の体に微妙にノイズが走り、コードがささった。

 

ライナ「蒼は、半電脳体だよ。だからこのダメージも、外傷だけはハッキングで無理矢理治すことも出来るの。」

 

なんだ、そりゃ。

 

グレー「ど、どういうこと?蒼が半電脳体なら僕がわかると思うんだけど…。」

 

ライナ「…蒼の体を構成するデータは、直接ハッキングしようとしないと解析不可能なレベルでプロテクトがかかってるの。同じ半電脳体だからって、触れた程度じゃ分からないよ。」

 

お嬢が渋面を浮かべる。

チビが解析協力を申し出たときのように。

 

プラグ「……なら、お嬢はそれをどこで。」

 

ライナ「蒼が以前、ダンジョンワールドで神槍C・×天バスターを放ったとき、蒼の体が、一部ブレたことをギアゴッドが観測してたの。」

 

プラグ「×天バスター…、あ。」

 

あの時か。

蒼の体がブレたように見えたのは、見間違いじゃなかったのか。

 

ライナ「その映像を見て、蒼はグレー達と同じ半電脳体なんじゃって思って、ミニギアゴッズに寝てる蒼の体を解析させて、この結論に至ったの。」

 

そんなことまでしてたのか。

お嬢がパソコンを操作して蒼の体をハッキングする。

飛び散っていた血…傷ついたデータ片が少しずつ修復され、皮膚の代わりになるアバターデータの一部を貼り付けていく。

 

ライナ「一応これで、……えっと、ちょっと不格好だけど治ったよ。」

 

治った、のか…?

確かに、蒼が治ったらしい。

けどこれ、治ったっつーか。

 

響「不格好とかいうレベルじゃなくて、皮膚の色とか、継ぎ目とか、完全に貼っつけて治しました感あるんすけど」

 

皮膚の色が、所々違う。

コレジャナイ感。

 

客「お、おい!バディポリスと警察呼んどいたけど、良かったよな!?」

 

ネカフェの利用客がポリスを呼んでくれたみたいだ。

通報忘れてた…。

 

響「はい!ありがとうございますっす。」

 

ちょうど凛も戻ってきた。

 

凛「備品買って来たにゃー!って、なんにゃこの匂い…。」

 

ミセリア「そこで蒼くんが伸びていることと関係あるのかな?」

 

プラグ「……お前ら。」

 

全員「ん?」

 

プラグ「辰馬を起こせ、銀子を呼び出せ、店汚してうちの店員に危害を加えた奴らに、オトシマエつけさせてやる…!」

 

凛「え?危害って、何があったにゃ!?」

 

響「分かったっす、んで蒼のかたきは必ず討つっす!」

 

ライナ「ちょうど私も言うところだった。何が目的かなんて関係ない…チビも奪い返して蒼の仇もとろう。」

 

プラグ「ああ、蒼、絶対仇はとってやる…ハック開始だ!」

 

蒼「………おーい、自分死んだみたいになってるぞ…。というか本人にやらせろよ。」

 

プラグ「…。」

 

響「…。」

 

ライナ「…。」

 

意識を取り戻していたらしい蒼が、体勢を変えずに抗議する。

 

プラグ「いやー…お前外面は治っても痛み引いてないんだろ。体勢変えてないし。病院で見てもらえ。」

 

蒼「いやいや、何をおっしゃいぐりひゃはあああああああ!!?」

 

ちょっと斬られてた所を蹴ってみると、奇声を発した。

やっぱ痛み残ってんじゃねえか。

 

ライナ「蒼は今回絶対安静ね。」

 

こいつが退院するまでに終わらせてやる。

 

 

 

 

 

 

警察「なるほど、店内に入ってきた男に今救急車に乗った店員さんが激しく暴行され、そこの人のバディも、どさくさに紛れて連れ去られたと?」

 

プラグ「はい、多分目的がチビ、アイツのバディの誘拐だったのかと。」

 

あれから2分。

バディポリスと警察に事情を説明した。

治ってる蒼の体を男の持っていたチェーンソーから道に垂れた血液の量に合わせて、怪我した状態にするなど、つじつま合わせも万全だ。

ネカフェの客や品出ししてカードショップの方に戻ってた炎斬にも根回ししたし、これで蒼の正体がバレてめんどいことなるってことも無いだろ。

 

バディポリス「では傷害の犯人の捜索は警察、誘拐されたモンスターの捜索はバディポリスにおまかせください。」

 

警察「本当は共同で走査線がしければいいんですが…。」

 

プラグ「仕方ないですよ、それぞれの捜査の進展に期待します。」

 

又木さんが来なかったのは幸いだった。

あの人絶対蒼の肌の色で俺たちの隠し事に気づくからな。

 

バディポリス「はい、情報提供ありがとうございました。そちらもお気をつけて。」

 

バディポリスも警察も引き上げていく。

 

プラグ「はい、ありがとうございましたー!」

 

顔から営業スマイルを引っ剥がす。

 

プラグ「……、お気をつけてか…。」

 

今回の件、警察とバディポリスに任せる気は一切無い。

 

プラグ「ああ、気をつけるよ。又木さんにバレないようにな。」

 

ここに来なかったってことは非番か別の事件を追ってるかのどっちかだ。

戦争しかけて、バレて説教されるのはゴメンだ。

 

プラグ「お前ら、行くぞ。」

 

店の方に歩く。

 

響「まずはどこにっすか?」

 

アンダーズ全員が揃ってる。

蒼の件を知っているから全員の顔が、険しい。

全員に役割があるから、ハッカー以外もミーティングだ。

 

ライナ「チビをさらった目的を確かめるために、チビが前に居た『研究所』に行くの。」

 

銀子「あ、確かにチビも研究所がどうとか。」

 

凛「けど、そこで何聞くにゃ?」

 

花陽「チビくんの能力だよね?」

 

辰馬「ああ、そうすりゃその連中の目的と向かう先も自ずと絞りこめる。」

 

炎斬「じゃ、誰が行く?店を空にはしないんだろ?」

 

プラグ「決まってる、お嬢…。」

 

売られた喧嘩は買ってやる。

んで、戦争にして売り返してやる。

 

ライナ「うん行くよ、プラグ、響、炎斬。」

 

プラグ&響&炎斬「応っ!」

 

it's my cracking bussiness

これは仕事だ。

報復っていう切なお仕事だ。

仕事は必ず成功させなきゃな。

だから余計な仕事増やしてくれた奴らに、必ず後悔させてやる。




感想&活動報告お待ちしてるッス。

さ、ここからワケの分からない襲撃への反撃ッスけど。

次のファイトから6月2日からの限界突破ルール及び、新ルールを適用することを伝えるッス。

最初に限界突破ルールの方ッスけどこれは簡単な話、禁止制限ッス。

特にバディファイト開発チームはループがお嫌いらしく。
あの先攻デッキアウトの悪魔のワンキル、デスタリカループやベンジョー博士のループも断ち切られたッス。(まだマスタークラヴィスのツヴァイループは消えてないんすけど。)
個人的には、太陽竜のデュオス&ラウド自重しろ…ってのがあるんで加えて欲しいッス…。

んで、新ルールについてなんすけど。

これはまず、先攻ドローありッス。
仲間内で、デンジャー先攻ワンキルありじゃね?と意見があがったんすけど、後攻環境の今にはいい薬かなと一瞬思ったこともあったッス…。
太陽竜のデュオス立てるのが割と安定した…。

…次に、1回のバトルで使える【対抗】制限無ーしッス。
魔法無効の上から更に盾使えるんすけど、これラディスを使う立場から見ると、相手の出方によっては手札切らせやすいから気に入ってるルールッス。
こっちはテスタリアとマルゲリータ…じゃなくマルゲルードで手札増やせるし、カオスからお引越ししてくるあの子も居るッスからね…。

最後に、自分の追加ターン中に追加ターンを得る能力を使っても、追加ターンは得られないッス。
これはどういう意味か。
簡単な話、メンジョー博士は仲間に殺されました。
ただ、見る限り逆天アビゲールは相手ターン挟むからアクターナイツのアレと合わせて何かやってみたいなーって思ったりしたッス。


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ジュールLv4

響竜アクセス編、主人公病院送りからのスタートでどうなるか正直作者も予定通り行くかどうか、内心ビクついてるッス。
それでもバディスマの事前登録は忘れないのがワシッスけどね。


――CBSN

 

チビをさらった連中の行方を探すため、現在CBSNにダイブ中だ。

炎斬と響はジュールに行ったことが無いからそこのログインポータルをまだ使えない。

だからフロントエリアから直接行く必要があった。

 

炎斬「で?その研究所ってのはどこにあるんだ?」

 

CODE「ジュールだって言っても分かんねえな。ディープジュールって言うここからずいぶん下に降りたらある地下世界だ。」

 

ヒビキ「俺も実際に行ったことは無いッスね。ハッカーの溜まり場って言われてて印象悪いし。」

 

クリムゾンブルグ「なら何故そんな所にあるんだ?そもそもこの電脳空間に。」

 

ライナ「行くよ、このポータルに乗って。」

 

お嬢、完全に俺らの会話無視だな。

…ポータルに乗ると、空に浮かぶような感覚を覚える。

実際目的地に向かって飛んでるんだが。

 

クリムゾンブルグ「くぉっ!?」

 

ライナ「ジュールに着く前に説明するけど、今言ってた研究所はジュールに時々出現するサイバーワールドのモンスター達の研究をしてるの。グレーもそこに一旦送られて、研究が終わってうちに来たの。」

 

ヒビキ「へー。」

 

炎斬「つーか、サイバーワールドってどこにあるんだ?蒼の奴もなんではん、でんのうたいっだっけ?それだったのか分かってないしよ。」

 

ライナ「一応仮説はあるけど、確証がないから知らないって言っとく。…もう着くよ。」

 

ジュールLv4。

ジュールの中層一歩手前の準危険区域。

ここに電脳内生物研究所がある。

 

CODE「気をつけろ。ここは「ドラゴン狂」「アーミットボンバー」「シルバーバイツ」っていう3つの武闘派ハッカーチームがたむろしてるからな。」

 

ヒビキ「了解ッス。」

 

炎斬「ああ、っておい爺さん!そこに居たら危ないぞ!」

 

炎斬が声をかけた先には、90代にも届いてそうな老人。

 

老人「フガフガ…。」

 

炎斬「おーい!聞こえてないのか!」

 

炎斬が近寄っていく。

不味い!

 

ライナ「炎斬、その人は。」

 

炎斬「ん?どうし」

 

老人「かかりおったな…真白きこの歯の輝き!入れ歯でないと知らしめてやろう!ルミナイズ!ゴロータイゴリンジュー!」

 

遅かった…。

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

炎斬「ん?え、あれ、?」

 

炎斬は何がなんだか分かっていないらしい。

 

CODE「あー、すまん。説明不足だった。その爺さんシルバーバイツのメンバーだ。」

 

炎斬「は!?」

 

CODE「シルバーバイツは平均年齢81歳、参加人数32人の高齢者ハッカーチームなんだよ。」

 

ハッカーチームっつってもシルバーバディチームと言ったほうが正しいんだけどな。

 

ヒビキ「あ、もしかしてシルバーバイツのシルバーって…。」

 

ライナ「そういうこと…。そして、この人『健康な歯』っていうアバター名で…シルバーバイツのリーダーだよ。」

 

健康な歯「おお、CODEではないかい。この先の研究所に行くのかな?」

 

CODE「おう、じゃそういうことで〜。」

 

ライナ「炎斬、また後でねー。」

 

ヒビキ「お先っす〜。」

 

 

 

 

 

 

炎斬「え、ちょ、おい!待てよお前ら!ここに来て置いてけぼりか!」

 

ひでえよ、アイツら置いていきやがった。

 

クリムゾンブルグ「仕方ないな、こうなったら早めに爺さんをぶっ倒して行かねえとな!」

 

炎斬「それしかないよな!」

 

健康な歯「フハハ!来い若造!」

 

炎斬「硬い信頼、熱い絆!俺たちの旗印、燃え上がれ!ルミナイズ、ぶっ込み炎頼隊!」

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

健康な歯&炎斬「オープン・ザ・フラッグ!」

 

健康な歯「カタナワールドじゃあ!」

 

健康な歯

カタナワールド

霧露水天神仙 七瀬

ライフ10 手札6 ゲージ1

 

炎斬&クリムゾンブルグ「炎軍侵龍だ!!」

 

炎斬

炎軍侵龍

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/スラッシュ

ライフ9 手札7 ゲージ3

 

七瀬「友チューブで見たフラッグか、どう動くか楽しみであるな。」

 

健康な歯「フハハ!オイの戦術を崩せるか、お手並み拝見じゃな!」

 

炎斬「勝つぜ、お前ら!」

 

炎龍達「当然ッ!」

 

 

 

 

 

 

――病院

 

蒼「…ああ、映画が見たい…。」




感想&活動報告お待ちしてるッス。

以下の情報が更新されました。

健康な歯
年齢、97
性別、男
■平均年齢81歳の武闘派ハッカーチーム、シルバーバイツのリーダー。普段はジュールLv4でファイト相手を探すか、仲間内でゲートボールに勤しんでいる。
■孫の勧めで始めたCBSNにどハマリし、現在はジュールの有名人ハッカー。
■一人称、オイ
■使用フラッグはカタナワールドでバディは霧露水天神仙 七瀬


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炎VS水

前に出たこのカードにコールターン1制限のエラッタかけたッス。
効果ダメージの量が場合によってはアウトなんで。

炎武装集中放火クリムゾンブルグ”OKB(オーバーキルバーン)
ドラゴンワールド
属性、炎龍 炎頼隊
サイズ3 攻撃力10000 防御力4000 打撃力3
コールコスト、このカードを君の場の「クリムゾンブルグ」と名のついたモンスター1枚の上に重ね、ゲージ3払う
■炎武装集中放火クリムゾンブルグ”OKB(オーバーキルバーン)”は1ターンに1度だけコールできる。
■「対抗」[起動]君の場の《炎龍》が、3回以上攻撃しているなら、手札のこのカードをコールコストを払ってコールできる。
■このカードが攻撃したとき、このターン破壊された相手の場のモンスターの数、相手にダメージ!!
「移動」「ソウルガード」「ライフリンク2」

それでは今回炎斬のデッキ内全ての《炎頼隊》のモンスターが出る予定ッス。
というわけで、どうぞ。


健康な歯

カタナワールド

霧露水天神仙 七瀬

ライフ10 手札6 ゲージ1

 

炎斬

炎軍侵龍

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/スラッシュ

ライフ9 手札7 ゲージ3

 

『先攻、健康な歯。 第一ターン』

 

爺さんには悪いが、俺のターンになったら速攻で倒させてもらうぜ。

ライナお嬢に改造して貰ったこのデッキなら出来るはずだ。

 

健康な歯「オイの先攻!ドロォ、チャージ&ドロォ!ライトにコール、夭逝 美々蛙!」

手札6→7→6 ゲージ2→3

 

夭逝 美々蛙

サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1

 

健康な歯「美々蛙の能力で、デッキから《髑髏武者》か《水》のモンスターを2枚ドロップゾーンに置く!」

 

ドロップゾーン、置かれたカード

夭逝 美々蛙

霧露水天神仙 七瀬

 

健康な歯「そしてセンターにコール!白竜仙人 七瀬!」

手札6→5 ゲージ3→2

 

白竜仙人 七瀬

サイズ2 攻撃力5000 防御力5000 打撃力2

「ソウルガード」

ソウル2

 

七瀬「さあ、更なる研鑽のため、私らの戦術をどうか突破しておくれ。」

 

炎斬「戦術ってどんな戦術だ?」

 

健康な歯「見てりゃ分かる、手札のデモンズアサシン ジオーガの能力、手札のジオーガを相手に見せ、その後このカードを七瀬のソウルに裏向きでセットする!」

 

白竜仙人 七瀬

ソウル2→3、1枚裏向き

 

七瀬「そして私の能力、ソウル1枚をドロップゾーンに送ることで相手のゲージを1枚ドロップゾーンに。」

 

白竜仙人 七瀬

ソウル3→2、1枚裏向き

 

炎斬「何!?」

手札7 ゲージ3→2

 

不味い!俺のデッキはゲージが足りねえと動ききれねえ。

 

七瀬「もう一度発動。」

 

白竜仙人 七瀬

ソウル2→1、1枚裏向き

 

炎斬「俺のゲージが!?」

手札7 ゲージ2→1

 

七瀬「最後のソウルも使う。」

 

白竜仙人 七瀬

ソウル1→0

 

炎斬「くそ、ゲージがねえとブルグ達が出せねえ!?」

手札7 ゲージ1→0

 

健康な歯「それだけではない!デモンズアサシン ジオーガの「奇襲」発動!レフトにコールじゃ!」

 

デモンズアサシン ジオーガ

サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1

「奇襲」

 

炎斬「だがよ、場に出たからって驚くような奴じゃないぞ!」

 

健康な歯「どうかのう。キャスト、明鏡止水!デッキから3枚をゲージに!」

手札5→4 ゲージ2→5

 

健康な歯「更にキャスト!鬼道 鮮血甘露でデッキから霧露水天神仙 七瀬を持ってきて、センターにバディコールじゃ!」ライフ10→11

手札4→3→4→3 ゲージ5→4→2

 

霧露水天神仙 七瀬

サイズ2 攻撃力6000 防御力6000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」

ソウル2

 

七瀬「これからが面白い所だ。」

 

健康な歯「レフトに天網恢恢 具足観音をコール!レフトに元からいたジオーガはドロップゾーンに置かれ、具足観音の能力で七瀬はサイズ0になる!」

手札3→2 ゲージ2→0

 

ジオーガが爆散し、そこに足が沢山あるモンスターが鎮座する。

 

天網恢恢 具足観音

サイズ3 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

「貫通」「ソウルガード」

ソウル1

 

健康な歯「具足観音の能力で美々蛙を破壊しゲージとライフを+1!」ライフ11→12

手札2 ゲージ0→1

 

健康な歯「オイの場のモンスターが破壊されたことでキャスト、水術 曲水の宴でドロップゾーンのジオーガを回収。続けてキャスト、鬼道 緋しぐれ!デッキから2枚をドロップゾーンに置いて1ドロー!ドロップゾーンのカードが10枚以上なので更に1ドロー!」

手札2→1→3 ゲージ1→0

 

健康な歯ドロップゾーンのカード12、置かれたカード

悪の凶宴

鬼道 桜吹雪

 

健康な歯「キャスト、隠れ鬼!具足観音のソウル1枚をドロップゾーンに置いて、デッキから1枚をゲージに置いて2ドロー!その上で手札のジオーガを七瀬のソウルに!」

手札3→2→4 ゲージ0→1

 

霧露水天神仙 七瀬

ソウル2→3

 

クリムゾンブルグ「まずいぞ、炎斬。」

 

炎斬「分かってるっての、ゲージがないとまずいことぐらい…!」

 

 

−−アタックフェイズ

 

 

健康な歯「七瀬でファイターに攻撃じゃ!」

 

炎斬「ぐっ!?」ライフ9→7

 

健康な歯「ターン終了じゃな。」

 

『後攻、炎斬、第二ターン』

 

本来の力を発揮するのにゲージが必要なのに、それが0からスタートとは厳しいな。

 

炎斬「ドロー、チャージ&ドロー、お!?」

手札7→8 ゲージ0→1

 

炎斬「キャスト、炎龍の破壊衝動!デッキから3枚ドロップゾーン送りにして、ゲージ2増やして2ドロー!」

手札7→6 ゲージ1

 

炎斬ドロップゾーン6、置かれたカード

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/(スラッシュ)

炎魂兵装 イェーガーブルグ

バーニング・炎ジン

 

健康な歯「ではキャスト、鬼道 桜吹雪!その魔法を無効化じゃ。」ライフ12→10

手札4→3 ゲージ1

 

炎斬「何!?」

手札6  ゲージ1

 

それを見たヴァーミリオンボルグが囁く。

 

ヴァーミリオンボルグ「なら、私の出番でしょう。」

 

炎斬「ああ、レフトにコール!命炎龍 ヴァーミリオンボルグ!」

手札6→5 ゲージ1

 

命炎龍 ヴァーミリオンボルグ

サイズ3 攻撃力6000  防御力5000  打撃力4

 

ヴァーミリオンボルグ「私の能力、“命の火”で、手札1枚と炎斬を燃やします!」

 

炎斬「がああ!!、っつ!代わりにゲージ+3して1ドローだ!」ライフ7→5

手札5➡4➡5 ゲージ1➡4

 

デッキからドローしたカードを確認する。

…使うしかねえか。

 

健康な歯「ほう、オイ達が減らしたゲージと同じだけのゲージを用意して見せたか。」

 

炎斬「こうしねえとコールもままならねえんだよ!ライトにバディコール、炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/!」ライフ5➡6

手札5➡4 ゲージ4➡1

 

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/

サイズ3 攻撃力9000 防御力5000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」

 

ヴァーミリオンボルグ「私はサイズオーバーで消えます、あとは頼みました。」

 

クリムゾンブルグ「一気に行くぞ、炎斬!」

 

炎斬「ああ!装備、バーニング・炎ジン!」ライフ6→5

手札4→3 ゲージ1→0

 

バーニング・炎ジン

アイテム 攻撃力5000 打撃力1

 

--アタックフェイズ

 

炎斬「まずは俺が、七瀬に攻撃だ!んで、ブルグ!」

 

クリムゾンブルグ「応っ!」

 

ブルグの能力で七瀬を破壊する。

その瞬間。

 

七瀬「私は破壊された時、相手の場のモンスターを破壊し、相手のゲージを破壊し、我らのゲージを1枚増やすのだ。」

 

霧露水天神仙 七瀬

ソウル3→2

 

クリムゾンブルグ「何っ!?ぐああ!?っつ、ソウルガード!」

 

炎頼機龍 クリムゾンブルグ・/

ソウル2→1

 

炎斬「ブルグ!?」

手札3 ゲージ0

 

健康な歯「どうじゃ、自分の行動がバディを破壊しておるぞ?自身の攻撃も残っておるしのう。」

手札3 ゲージ1→2

 

炎斬「くそっ!ブルグ、すまねえ!」

 

俺が腕につけた炎ジンが七瀬を破壊する。

代わりにブルグが破壊される。

 

霧露水天神仙 七瀬

ソウル2→1

 

クリムゾンブルグ

ソウル1→0

 

クリムゾンブルグ「大丈夫だ!…だが、具足観音の能力は確か。」

 

健康な歯「覚えておったか。じゃがその前に確かバーニング・炎ジンは…。」

手札3 ゲージ2→3

 

炎斬「…デッキから炎武装発射形態 クリムゾンブルグ“FBMS”を手札に加えて、炎ジンはゲージに置かれる。」

手札3→4 ゲージ0→1

 

健康な歯「そんじゃここで具足観音の能力で七瀬を破壊じゃ!これでお前さんのゲージはまた0でクリムゾンブルグは破壊じゃ。その上デモンズアサシン ジオーガが「奇襲」でライトに出おる。」ライフ10→11

手札3 ゲージ3→4→5

 

霧露水天神仙 七瀬

ソウル1→0

 

デモンズアサシン ジオーガ

サイズ0 攻撃力2000 防御力1000 打撃力1

「奇襲」

 

炎斬「…こんな戦術、初めてだ。」

手札4 ゲージ1→0

 

俺の場が、更地にされた。

 

健康な歯「フハハハハ、これで驚いていたらジュールで歩くたび驚くじゃろうな。」

 

炎斬「何?どういうことだよ。」

 

一瞬、爺さんの言葉の意味がわからなかった。

 

健康な歯「オイたちハッカーはいろんな奴がおる。警察のふりをして本当に警察のようなことをする奴もいれば、強くなるため手段を選ばん奴、自由に遊ぶ奴、色んなバディファイターがおる。しかしCBSN内のハッカーは全員が一つの価値観を持つようになるんじゃよ。」

 

炎斬「価値観?」

 

健康な歯「今の自分が古い自分と思い、研鑽を忘れないようにしようとするんじゃ。発展し続けるこの場所では、若者もオイみたいな老いぼれも、ハッカーとしてバディファイターとして、まるで子供のように新しい戦術、技術を発達させていく。今のオイ、古いオイに驚くだけなら取り残されるぞ?」

 

今が古いって…。

 

健康な歯「前に、自分は強いからといって他人をバカにするファイターがここでも他人をバカにするためにかは知らんが、ハッカーにバディファイトを仕掛けた、そしたら散々性格をバカにした相手、9歳の小学生ハッカーに、何もできずに1ターンキルをされた。研鑽を怠り、おごり高ぶるとそうなる。お前さんはどうじゃ?」

 

…。

 

炎斬「…なるほど、毎日進化し続けるとはな。恐れ入ったぜ。」

 

健康な歯「恐れ入るだけか?」

 

炎斬「…んなわけねえよ。次のターン、耐えてアンタに勝利する!俺の研鑽は強い相手を喰うことでしかできねえからな!ターン終了だ!」

 

健康な歯「言うたな、なら耐えてみせい!ドロー、チャージ&ドロー!七瀬をコールし直す!」

手札3→4 ゲージ5→6→4

 

霧露水天神仙 七瀬

サイズ2 攻撃力6000 防御力6000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」

ソウル2

 

−−アタックフェイズ

 

七瀬「まずは私の攻撃、受けよ。」

 

炎斬「こうなったら、カルドブルグ!頼んだぜ。」

 

カルドブルグ「承った、復讐の活路をいざ開かん!」

 

俺の目の前に吹き出した炎の壁が七瀬の攻撃を防いだ。

 

七瀬「!?」

 

炎斬「相手のターン中、俺がダメージを受けるなら手札を全部捨てて、俺の場のカード全てをドロップゾーンに置く代わりに、このターン中、俺はダメージを受けない。更にデッキから4枚ドローしてデッキから2枚をゲージに追加する!」ライフ6

手札4→0→4 ゲージ0→2

 

 

健康な歯「ほう、なんというカードを隠し持ってたんじゃ。」

 

炎斬「だが、俺は次のターンであんたに勝てないと、負ける。」

 

健康な歯「なるほど…面白い。具足観音で七瀬を破壊じゃ!」ライフ11→12

手札4 ゲージ4→6

 

霧露水天神仙 七瀬

ソウル2→1

 

炎斬「ゲージ破壊は怠りなしかよ…。」

手札4 ゲージ2→1

 

健康な歯「ターン終了じゃ。」

 

 

『炎斬。 第四ターン』

 

 

炎斬「ドロー、チャージ…&、ドロー!!」

手札4→5 ゲージ1→2

 

ドローしたカードは…炎魂業火龍 スカーレットブルグ。

最高だ…!

 

炎斬「ライトにコール、炎魂業火龍 スカーレットブルグ!」ライフ6→5

手札5→4 ゲージ2→0

 

炎魂業火龍 スカーレットブルグ

攻撃力9000 防御力5000 打撃力2

「2回攻撃」

 

スカーレットブルグ「今度は反撃の隙も与えん!」

 

炎斬「こいつはクリムゾンブルグとしても扱われる!キャスト、炎龍の破壊衝動!手札とゲージを+2だ!」

手札4→3→5 ゲージ0→2

 

炎斬ドロップゾーン23、置かれたカード

炎武装発射形態 クリムゾンブルグ“FBMS(フルバーストメニーソード)

赤錆炎頼龍 レッドラストブルグ

炎斬龍化剣

 

健康な歯「桜吹雪が手元に無いわい、通すしかないのう。」

 

炎斬「更にキャスト、炎頼隊侵攻!手札をコストに、ライフとゲージを増やす!んで、キャスト、ラストリベンジ!!手札のサイズ3の《炎頼隊》1枚とライフ2、それにゲージ1をコストに、デッキから4枚ドロー!ラストリベンジ!!を発動したターン中に勝てないと負けるが、カルドボルグの能力があるから関係ねえな。」ライフ5→7→5

手札5→3→2→6 ゲージ2→5→4

 

−−アタックフェイズ

 

炎斬「行くぜ。スカーレット!七瀬に攻撃だ!」

 

スカーレット「おお!」

 

健康な歯「すまんが、キャスト、忍法 蛇睨みじゃ」ライフ11→10

手札4→3 ゲージ6

 

炎斬「だったら「対抗」でキャスト、炎龍メンテナンス!手札の《炎龍》を捨てればデッキから4枚をゲージに置く!」

手札6→4 ゲージ4→8

 

健康な歯「なんと!しかしそのゲージでなにをする?」

 

炎斬「そいつを見せる前に、クリムゾンブルグ扱いのスカーレットがレストされたことで、炎武装発射形態 クリムゾンブルグ“FBMS”をコール!」

手札4→3 ゲージ8→5

 

炎武装発射形態 クリムゾンブルグ“FBMS(フルバーストメニーソード)

サイズ3/攻10000/防4000/打撃力1

[4回攻撃] [ソウルガード]

ソウル1

 

炎斬「こいつが場に出た時、センターの七瀬を能力を無効化して破壊する!」

 

健康な歯「なら先に、「対抗」で具足観音の能力。七瀬を破壊し、この時点でなら無効化されていない七瀬の能力でクリムゾンブルグを破壊してゲージをドロップゾーンへ!」ライフ10→11

手札3 ゲージ6→8

 

炎斬「ソウルガード!」

手札3 ゲージ5→4

 

炎武装発射形態 クリムゾンブルグ“FBMS(フルバーストメニーソード)

ソウル1→0

 

七瀬はブルグの飛ばした剣で縫いつけられ、破壊される。

 

炎斬「そんじゃ、喰らいな。ブルグの4回連続攻撃!」

 

健康な歯「ぐぬうは!?」ライフ11→10→9→8→7

 

炎斬「ここで、赤錆炎頼龍 レッドラストブルグの能力で、俺は、龍化する!」ライフ5→1

手札3→2 ゲージ4

 

赤錆炎頼龍 レッドラストブルグ

サイズ3 攻撃力8000 防御力3000 打撃力0

「龍化」(君のライフを1にする。)「貫通」

 

俺の後ろに、魂になったレッドラストブルグが立ち、俺の右腕に何メートルあるんだって思う長いまっすぐな、錆びた砲台が装着される。

 

レッドラストブルグ「我の打撃力、ドロップゾーンのサイズ3の《炎頼隊》1種類につきこのカードの打撃力+1なり。」

 

健康な歯「たしか、お主のデッキのモンスターは見た所、全てサイズ3じゃったな。」

 

炎斬「んで、今こいつの打撃力は、9だ!喰らい、やがれ!」

 

特大の赤錆砲から放たれたエネルギー弾が爺さんを。

 

健康な歯「キャスト、影縫いの術!ふう、警戒して使わなくてよかったわい。」

手札3 ゲージ8→7

 

砲撃は影を縫い付けられ途中で止まり、霧散した。

 

健康な歯「それで、どうするんじゃ?」

 

炎斬「まだ俺には、最後の切り札があるんだ。使わせてもらうぜ。」

 

 

『ファイナルフェイズ』

 

 

健康な歯「ほう?」

 

炎斬「おおおおおお!!キャ、ス…トオオォォォ!!」

 

ジュールの天井を突き破れそうな巨大な機械龍の口が姿を現す。

口は勢いよく開き、中から刀身のごとく濃密な黒炎が吹き出し、剣の様相を呈す。

俺自身は、《炎頼隊》のモンスターたち全員の力を受けて、紅黒く、龍化していく。

《炎龍》たちの全兵装を装備し、俺自身からも赤いナニカが立ち上る。

これ後で戻れるのかとも思ったが、今はこっちだ。

この大剣を、爺さんに。

 

炎斬「こいつは、レッドラストブルグと同じダメージ変化を持ち、そこに+2するカード、更にコストで手札の炎魂解放 フルファイアを捨てた今、12ダメージを与える必殺技だああああああ!」

 

振り下ろす!

 

炎斬「エンライシンライ ダイナミック炎斬んんん!!!!」

手札2→0 ゲージ4→2

 

健康な歯「ぐほほおおおお!?」ライフ7→0

 

『ゲームエンド。ウィナー、炎斬。』

 

炎斬「…は、はは、っしゃあー!!」

 

勝っ、た!




ちなみにこのファイト、最終的に炎斬のデッキ、1桁行っててそっちの意味でも危なかったッス…。
今回も感想&活動報告待ってるッス。

あ、ちなみに炎龍の破壊衝動は別の作品で登場したカードッス。

以下の情報を更新しました。

炎魂業火龍 スカーレットブルグ
ドラゴンワールド
属性、炎龍 炎頼隊
攻撃力9000 防御力2000 打撃力2
【コールコスト】ゲージ1払い、ライフ1払う
■このカードは「クリムゾンブルグ」と名のつくモンスターとしても扱う。
■君のターン中、君の場の《炎頼隊》はカードの効果で破壊されない。
「2回攻撃」

命炎龍 ヴァーミリオンボルグ
ドラゴンワールド
属性、炎頼隊 炎龍
サイズ3 攻撃力6000 防御力5000 打撃力4
■このカードは、君の場に《炎龍》2枚以上があるか、君のフラッグが「炎軍侵龍」ならコールできる。
■“命の火”このカードが君の場に出た時、君のライフを2払ってよい。そうしたらデッキから3枚をゲージに置き、カードを1枚引く。“命の炎”は1ターンに1度だけ使える。
「戦うため、流れる血は焼いて止める。当たり前でしょう?」

赤錆炎頼龍 レッドラストブルグ
ドラゴンワールド
属性、炎頼隊 炎龍
サイズ3 攻撃力8000 防御力3000 打撃力0
■このモンスターはコールできない。
■君の場の《炎龍》のバトル終了時、君は手札のこのカードに「龍化」する。
■このカードはスタンドできない。
■君のドロップゾーンのサイズ3の《炎頼隊》1種類につきこのカードの打撃力+1!
「龍化」(君のライフを1にする。)「貫通」

防壁炎龍 カルドブルグ
ドラゴンワールド
属性、炎頼隊 炎龍
サイズ3 攻撃力4000 防御力5000 打撃力2
■君のドロップゾーンにサイズ3の《炎龍》が5種類以上無いなら、このカードの“逆火防壁”は使えない。
■“逆火防壁”相手のターン中、君がダメージを受ける時、手札のこのカードを相手に見せ、手札全てを捨ててよい。捨てたら、君の場のカード全てをドロップゾーンに置いて、カードを4枚引き、デッキから2枚をゲージに置く!更に、そのターン中、君はダメージを受けない。次の君のターン終了時、君はファイトに敗北する。“逆火防壁”はファイト中に1度だけ使える。

エンライシンライ ダイナミック炎斬!!
ドラゴンワールド
属性、炎頼隊 炎龍
必殺技
■このターン中、君の場の《炎龍》が3回以上攻撃し、君と相手のセンターにモンスターが居なくて、君の場に「クリムゾンブルグ」と名のついたカードがあるなら使える。
【使用コスト】君の手札の《炎頼隊》5枚を捨て、ゲージ2払う。君のドロップゾーンのサイズ3以上の《炎頼隊》が15枚以上なら捨てる手札の枚数は1枚になる。
■君のドロップゾーンのサイズ3の《炎頼隊》の種類の数+2の数値分、相手にダメージ!その後ファイナルフェイズを終了する。このカードは無効化されない。このカードで相手のライフが0になった場合、相手のカードで、相手のライフは変更されない。(復活できない)

ラストリベンジ!!
ドラゴンワールド
属性、炎龍 ドロー
魔法
【使用コスト】君の手札のサイズ3の《炎頼隊》1枚を捨て、ゲージ1払いライフ2払う。
■デッキから4枚ドロー!このカードを使ったターンの終了時、君はファイトに敗北する。“ラストリベンジ!!”はファイト中1度だけ使える。

炎龍メンテナンス
ドラゴンワールド
属性、炎龍 チャージ
魔法
■君の場にサイズ3の《炎龍》がいるなら使える。
【使用コスト】君の手札の《炎龍》1枚を捨てる。
■「対抗」君のデッキから4枚をゲージに置く。“炎龍メンテナンス”は1ターンに1度だけ使える。

炎龍の破壊衝動
ドラゴンワールド
属性、炎龍 チャージ
魔法
■君のバディモンスターがカード名に「クリムゾンブルグ」を含むカードなら使える。
■【使用コスト】君のデッキの上から3枚をドロップゾーンに置く。
■君のデッキの上から2枚をゲージに置き、君はカードを2枚引く。「炎龍の破壊衝動」は1ターンに1度だけ使える。


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チビ担当

地震で昨日は散々だったッスよ…。
今日も今日とて電車は遅れて、大学の授業間に合わない。他にも色々あったッス…。


−−電脳内生物研究所

 

CODE「邪魔するぞ!」

 

さっき炎斬を置いてけぼり、じゃなくて残ってもらって先を急いだ俺達は研究所のドアを開けた。

 

ヒビキ「お邪魔しますっす〜。」

 

ライナ「…。」

 

研究員「あ、アンダーズさん!?何でここに?」

 

近くにいた研究員が事情を聞くため近づいてくる。

前々からアンダーズの方に依頼を通してくるやつだ。

 

CODE「オーバードライブってモンスターについて聞きたいんだ、担当だったやついるか?」

 

研究員「……うえ?…オーバー、ドライ、ブ?」

 

ん?今反応がおかしかったな。

 

研究員「今、オーバードライブと言いましたか!?」

 

CODE「?ああ、ソイツののうりょ…。」

 

研究員「お願いです!オーバードライブのことを彼女に伝えて下さい、そうしないと彼女が!彼女が!」

 

CODE「は?彼女って、……おい、彼女って、女性だよな。」

 

嫌な予感がしてきた。

電脳内生物研究所、もといハッカー集団「ジーニアス」ここにいる女性って、一人しかいねえ。

 

ライナ「もしかして、ノアのことじゃ…。」

 

CODE「すぐ案内しろ!」

 

研究員「はい、こちらです!」 

 

あの死にたがりが担当とかふざけるなよ!

 

ヒビキ「……すんません、全然話についてけないんすけど。誰のことすか?」

 

ライナ「同性嫌いの死にたがり、つまりめんどくさい人なの。」

 

ヒビキ「それって一部オーナ、やっぱ何でもないっす。…何でもないっすから!ちょ、なんすかそれ!ロボットアーム!?嫌ああああ!?」

 

 

 

 

 

 

CODE「おい!ノア!生きてるか!?」

 

研究員「荒神君!オーバードライブの情報源が来たよ!フィリア君!荒神君は、ログアウトしてないよね!?」

 

研究所のたくさんの扉の一つを大の大人が血相変えてドンドンと叩く。

その大騒ぎを聞いて、他の部屋からも研究員が出てきた

 

研究イン「CODEじゃないか、君がここに来るとは珍しい。」

 

研究in「oh、プラーグ。ヒサ、シブリ、ダネ。Over driveノコト、知ッテルノ?」

 

CODE「ちょっと今それどころじゃねえ!返事しろって!」

 

?「そんなに慌てなくても今開けるから、待ってて。」

 

扉の奥から女性の声が聞こえてくる。

扉が開いて、中から黒髪の女性が出てきた。

 

研究員「フィリア君!良かった、荒神君は生きてるんだね!?」

 

フィリア「当然でしょう。バディを死なせるようなこと、私がさせるわけ無いわ。」

 

黒星の巫女 フィリア。

さっきから話に出てくるノアのバディだ。

 

?「んー、んー!」

 

そして、フィリアが出てきた部屋の奥で、目隠しした上で簀巻にされている芋虫みたいな何か、多分ノアが這いつくばっている。

 

CODE「おい、ノア。オーバードライブの事を聞きたいんだ。お前、担当だったんだろ?」

 

この際簀巻状態はスルーしてと。

まあ、喋れるようにガムテープは外そう。

 

ノア「んー!んー、ブハッ!?はー、はー、私を死なせて下さいー!」

 

CODE「第一声がそれかよ。とりあえず落ち着け。」

 

これがノア。

死にたがりのめんどくさい奴だ。

頭もいいし天才と言える、科学者志望らしいが…昔なんかあったらしく自殺癖を持ってる。

 

ノア「オーバードライブを外に出しちゃって!ムグッ!?」

 

もう一度口を塞ぐ。

 

CODE「俺らがそのオーバードライブを保護してた。けどよ、問題が発生したんだ。それでアイツに関する情報が欲しいんだ!」

 

ノア「んー!んぐぐ、んうー!んうー!」

 

CODE「勿論ただとは言わねえよ。情報をくれたら…。」

 

フィリア「くれたら、何すんの?」

 

扉にもたれかかったフィリアがノアの代わりに聞いてくる。

ノア相手にするとめんどくさい、俺はそもそも嫌いなことだからやりたくなかったが。

 

CODE「バディファイトの、相手してやる。」

 

瞬間、時間が凍った。

 

研究員「ふぇっ!?」

 

研究イン「……。」

 

研究in「Ms.アラガミ、ト?」

 

5秒後、ノアに変化が訪れた。

 

ノア「………ふ、へへ、ふへへ、えへへへへへ。バ、ディ、ファ〜イ、ト〜?」

 

ノアを簀巻にしていたロープから、ノアがゆっくりと抜け出し、灰色のロングヘアが姿を現す。。

付いたままだった目隠しも、強引に剥がし、青色と銀色のオッドアイだということが分かる。

 

CODE「ああ、バディファイトだ。」

 

バディファイトと聞く度にノアの目は見開かれていき、ヤバいという語彙力0の言葉でしか表現出来ない顔になってきた。

 

ノア「俺と、バディファイトしたいの!?」

 

さっきまでの気弱な態度はどこへやらだ。

 

CODE「できればやりたくない。だけどよ、やらないと表のお前が落ち着いてくんないだろ?」

 

ジーニアスのハッカー、ノア。

本名アラガミ ノア、漢字でどう書くか知らないが、そこはどうでもいい。

このハッカー、なんと二重人格なのだ。

普段は死にたがり。けれど一度バディファイトと聞けば。

 

ノア「じゃあよ、俺に勝てたらお前にオーバードライブの情報くれてやる。」

 

CODE「ああ、助か「ただし!」…。」

 

ノア「負けたらお前の体、アバターだけでいいから殺させろぉ、勿論ログアウトなんてすんなよ?。」

 

あら不思議、死にたがりが一変。

殺したがりに大変身。

ちなみに、更にめんどくさい事にファイトでガス抜きされないと表の方に戻っても死にたがったままだ。

つまりバディファイトで勝たなきゃならねえ。

 

CODE「…それで良い。さっさとお前を負かしてやる。」

 

エル、死事の時間だ。

影からエルが出てくる。

 

エルシニアス「ククク、ノアか。初めてファイトする相手だな。」

 

どうでもいい、早く終わらせればいい話だ。

その為にまず、精いっぱい怒らせてやる。

2人揃って変顔をしてみる。

 

ノア「お前ら…俺のことなめてんの?」

 

CODE「なめてねえ、こんだけ離れてて舐めるとか物理的に無理だろ。」

 

ノア「……やっぱ舐め腐ってんじゃねえか…!」

 

エルシニアス「腐ったものなど舐めても腹を下すのみ、舐める理由が分からんな〜。」

 

ノア「クソがッ!?」

 

ノアが殴りかかろうとするが、フィリアがそれを抑える

 

フィリア「ノア落ち着いて」

 

ノア「……ハッ!刻み殺す!」

 

互いにデッキを構える。

 

ノア「殺されるお前らの姿!黒い星から観察させてもらうぜ!ルミナイズ、ブラックオブサーヴェイション!」

 

悪いが、早めに勝たせてもらう。その為に、お嬢特製の本気デッキを持ってきたんだ。

 

CODE「オペの時間だ、悪い子は実験台。ハックスタート、ハッピークラックバッドエンド…」

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・。』

 

CODE&ノア「「オープン・ザ・フラッグ!(…)」」

 

CODE「マジックワールド…」

 

CODE

マジックワールド

機神大魔導 C・エルシニアス

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

ノア「ダークネスドラゴンワールド!」

 

ノア

ダークネスドラゴンワールド

黒星の巫女 フィリア

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

先攻は俺、つまりこのファイト、3ターン後につまらない幕引きになることが決まった。

 

 

 

 

 

 

ー−病院

 

蒼「お、グレー!映画借りてきてくれたのか!『コブダイ怒りの爆発』に『ホッケー』、どっちも荒々しい作品だな!って…ここ病院だけどどうやって見ればいいんだよ?え、ちょ、帰るって、待った!パソコン無いのか!?グレエエエェェ!!」




次回、CODE対ノアッス。
感想&活動報告お待ちしてるッス。

ちなみに今回登場したノアは投稿されたオリキャラッス。

以下の情報が更新されました。

ノア
年齢、17歳
性別、女
■電脳内生物研究所、もといハッカーチーム、ジーニアスの科学者の一人で高校中退。
■性格は気弱を通り越して死にたがり、女性にかなり苦手意識を持っている。
■二重人格で、バディファイトという言葉がスイッチになり、凶暴な人格になる、何故バディファイトなのかは不明。
■容姿は、長髪の灰色で、青と銀のオッドアイと、どう見ても日本人離れしている。
■一人称、私、又は俺。
■使用ワールドは、本来はスタードラゴンワールドらしいが、現在はダークネスドラゴンワールドを主に使い、バディは黒星の巫女 フィリア。


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VS黒星

結構遅くなりましたッス。
理由は簡単、被虐のノエルseason8公開のせいッス!(言い訳)

まあ、それは兎も角。
CODE対ノア。
勝つのはどっち!


CODE

マジックワールド

機神大魔導 C・エルシニアス

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

ノア

ダークネスドラゴンワールド

黒星の巫女 フィリア

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

他の研究員達は黙ってくれてるな、結構結構。

んじゃ、…やるか。

 

CODE「俺のターン、ドロー、チャージ&ドロー。」

手札6→7 ゲージ2→3

 

CODE「大魔法 ディアグノーシスで機神大魔導 C・エルシニアスを手札に加え。装備、死の学術書 アナト・ミカイ」ライフ10→9

手札7→6→7→6 ゲージ3→2

 

死の学術書 アナト・ミカイ

アイテム 攻撃力3000 打撃力2

「ソウルガード」

 

CODE「アナト・ミカイをレストして、ドロップのディアグノーシスをアナト・ミカイのソウルに入れ、ライフ+1。さらに、大魔法インキュベーション・ピリオド。デッキから2枚を見る。この中の病の魔法、大魔法 インキュベーション・ピリオドと究極大魔法 ワールド・パンデミックをアナト・ミカイのソウルに」ライフ9→10

手札6→5 ゲージ2

 

死の学術書 アナト・ミカイ

ソウル0→1→3

 

ノア「ちっ、そういや病魔のCODE。まともなファイトはしない野郎って聞いたな。そうか、ワールド・パンデミックか!」

 

ノアが舌打ちをする。あの音の感じは苛立って居るというよりワールド・パンデミックを打たれたくない。つまり対抗手段を一切持っていないってことだな。元々ダークネスにそんなカードなかったが。

 

CODE「…どうだかな。お嬢に強化してもらった俺のビジネスパートナー、センターにバディコール。機神大魔導 C・エルシニアス。」ライフ10→11

手札5→4 ゲージ2→0

 

機神大魔導 C・エルシニアス

サイズ3 攻撃力6000 防御力6000 打撃力2

「貫通」「ソウルガード」

ソウル1

 

目のような意匠をつけた杖を持ち、エルが現れる。

 

エルシニアス「我らが望むは貴様らの苦悶。死の病に苦しむがいい!」

 

フィリア「そんなラスボスみたいなこと言って、ぶっ倒されても知らないよ?」

 

エルシニアス「そうはならぬことを祈ろう。では、CODEよ。」

 

CODE「ああ、機神大魔導」

 

 

CODE「C・エルシニアス」

 

 

CODE「逆天殺………。」

 

 

エルシニアス「クハーッハッハッハ!!おお、なんとおぞましい!手札1枚が、3枚の《病》の魔法に書き換わる!」

 

エルは芝居がかった口調で喜びの叫びをあげる。

 

CODE「エルシニアスの逆天殺で、手札1枚を捨て、デッキから名前の違う《病》の魔法を3枚手札に加える。ナルコレプシー、エニグマウイルス、レゼルボアの大魔法陣だ。」

手札4→3→6 ゲージ0

 

ノア「デッキから直接サーチかよ!て、エニグマウイルスとか嫌な物持ってきやがって!」

 

嫌がらせも俺の戦闘スタイルなもんで。

 

CODE「じゃ、レゼルボアの大魔法陣を設置、エル。」

手札6→5 ゲージ0

 

エルシニアス「うむ、魔法が使われたことでデッキの上から1枚をゲージに置き、ライフを+1、更に貴様にダメージ1だ!」ライフ11→12

手札5 ゲージ0→1

 

ノア「ぐおっ!」ライフ10→9

 

CODE「レフトにコール、死病術師 ルベラス。“イラプティブ・フィーバー”で、アナト・ミカイに振り撒く者をソウル追加だ。」

手札5→4 ゲージ1

 

死病術師 ルベラス

サイズ0 攻撃力3000 防御力1000 打撃力1

 

死の学術書 アナト・ミカイ

ソウル3→4

 

ルベラス「へひゃーふへへへへへひぃーふぁあああ!!」

 

CODE「ついでだ、大魔法 GSラーニング。デッキから1枚をゲージに置き1ドロー、ライフも2回復する。レゼルボアの大魔法陣の能力で更にゲージ+1だ。」ライフ12→14

手札4→3→4 ゲージ1→2→3

 

ん?こいつは。

 

CODE「ボツリヌストキシン、2枚ドローしてこのカードをアナト・ミカイのソウルに入れる。」

手札4→3→5 ゲージ3→2

 

死の学術書 アナト・ミカイ

ソウル4→5

 

ノア「あ?んだそのカードは!」

 

CODE「ウチには優秀なカードクリエイターが居るんだよ。」

 

お嬢。まさかコイツを入れてるとは。

 

 

――アタックフェイズ

 

 

『後攻 ノア 第二ターン』

 

ノア「攻撃しねえか、聞いたとおりだな………ふう。」

 

落ち着いたのか?思ったより冷静だったな。

まあいい。

 

ノア「切り刻む…俺のターン。ドロー、チャージ&ドロー!」

手札6→7 ゲージ2→3

 

ノア「設置、エグゼキューション・グラウンド!レフトにバディコール!お前の力を見せてやれ!黒星の巫女 フィリア!」ライフ9→10

手札7→6 ゲージ3→1

 

黒星の巫女 フィリア

サイズ2 攻撃力5000 防御力1000 打撃力1

「移動」

 

フィリアのコールコストでノアのデッキから5枚がドロップに行った。

 

ノア、ドロップ7、送られたカード

黒竜装機 シャドーダイバー

カオティック・ペイン

ブラック・リチュアル

戦域の支配者 アビゲール

黒星の巫女 フィリア

 

CODE「じゃあ、コールに対抗だ。エニグマウイルスでこのターン、お前は能力でモンスターをコールできない。エルの能力とレゼルボアの能力も発動だ。今度はフィリアの攻撃力、防御力がそれぞれ2000、打撃力が1下がる」ライフ14→15

手札5→4 ゲージ2→3→4

 

黒星の巫女 フィリア

攻撃力5000→3000 防御力1000→0 打撃力1→0

 

ノア「ぐべっ、百も承知だ!装備、黒の印 ゲールエンブレム!」ライフ10→9

手札6→5 ゲージ1→0

 

黒の印 ゲールエンブレム

アイテム 攻撃力4000 打撃力0

 

これで、設置魔法は破壊できないな。

そこからどうする。

 

ノア「キャスト、カオティック・ペイン!デッキから3枚をドロップゾーンにおいて、ゲージ+3!」ライフ9→8

手札5→4 ゲージ0→3

 

ノア、ドロップ11 、送られたカード

死地への誘い

黒竜装機 ドッペルヴィジョン

封じられし黒印竜 ガンマール

 

ノア「更にセンターにコール、封じられし黒印竜 エルゴッド!目の前のエルシニアスの能力を無効化だ!」

手札4→3 ゲージ3→2

 

封じられし黒印竜 エルゴッド

サイズ0 攻撃力3000 防御力2000 打撃力0

「ソウルガード」

ソウル1

 

おう?

 

ノア「エグゼキューション・グラウンドの能力で、カードにソウルが入ったんで、ゲージと手札を増やす!キャスト、ブラックリチュアル!エルゴッドを破壊してゲージとライフを増やして2ドローだ!」ライフ8→9

手札3→4→3→5 ゲージ2→3→4

 

ノア「レフトにコール!黒竜装機(ブラックアームズ) ドッペルヴィジョン!本当ならドロップからコール出来たのに、エニグマウイルス放ちやがって…、「星合体」!」

手札5→4 ゲージ4→2 

 

黒竜装機(ブラックアームズ) ドッペルヴィジョン

サイズ1 攻撃力6000 防御力1000 打撃力1

「星合体」

 

システムボイス『竜装機(ドラグアームズ)、ロード開始。対象『黒星の巫女 フィリア』ロールシフト ボディアウトフォーム オールデバイスリンケージ FCSアクティブ ロードフィレッジ』

 

フィリア「クロスナイズ完了、ね。」

 

黒星の巫女 フィリア

ソウル0→1

ドッペルヴィジョン:「対抗」このカードがソウルにある「黒星の巫女 フィリア」をスタンドする。この能力は1ターンに1度だけ使える。

 

ノア「もう一体ドッペルヴィジョンをコールしてクロスナイズだ!」

手札4 ゲージ2→0

 

黒星の巫女 フィリア

ソウル1→2

ドッペルヴィジョン:「対抗」このカードがソウルにある「黒星の巫女 フィリア」をスタンドする。この能力は1ターンに1度だけ使える。

ドッペルヴィジョン:「対抗」このカードがソウルにある「黒星の巫女 フィリア」をスタンドする。この能力は1ターンに1度だけ使える。

 

そろそろか。

 

CODE「振り撒く者。アナト・ミカイのソウルに入れて、このターンアナト・ミカイは能力で破壊されない。」

手札4→3 ゲージ4

 

死の学術書 アナト・ミカイ

ソウル5→6

 

ノア「設置!死地への誘い、これで行くぜ!」

手札4➡3 ゲージ0

 

 

――アタックフェイズ

 

 

CODE「キャスト、ナルコレプシー。手札1枚を捨てて、お前のカード全てをレストだ。」

手札3→2→1 ゲージ4

 

ノア「んあ!?」

 

エルゴットとフィリアが眠そうになる。レストされない能力は無いらしい。

 

フィリア「な、ら…、ドッペルヴィジョンの能力、私をスタンドする!」

 

CODE「げ。」

 

ノア「あー、焦ったぜ。その上フィリアは、自身以外の場のカードの数だけ、攻撃力と防御力を+2000、打撃力+1する。つまり、今のフィリアは打撃力4だ!」

 

黒星の巫女 フィリア

攻撃力11000 防御力7000 打撃力4

 

フィリア「正直、これじゃ私達の勝ち筋は薄いけどね。」

 

ノア「何言ってんだ!このターンでやれなくても、次のターンに最後の1枚が入らなきゃ発動出来ねえよ!おらフィリア!エルシニアスを破壊だ!」

 

エルシニアス「では、次のターンにまた会おう。」

 

フィリア「あんまし見たくない。」

 

エルが破壊され、センターがガラ空きになる。

 

ノア「ドッペルヴィジョンで、スタンドだ!」

 

フィリア「ホイッ!」

 

CODE「ぐぁっ。」ライフ15→11

 

ノア「切り刻みたい…切り刻みたい…。次は切り刻む…。」

 

『CODE 第3ターン』

 

CODE「アナト・ミカイの能力でドロー。んで、ドロー、チャージ&ドロー。アナト・ミカイにある2枚の振り撒く者の能力でドロップから2枚をゲージに置く。」

手札1→3 ゲージ4→6

 

CODE「発症 -アウトブレイク-で、”死灰魔導“エルシニアスを手札に加えゲージとライフを増やし、ライトにコール、“死灰魔導” エルシニアス。」ライフ11➡12

手札3➡2➡3 ゲージ6➡7➡5

 

“死灰魔導” エルシニアス

サイズ3 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

「ソウルガード」「2回攻撃」

ソウル2

 

エルシニアス「アーッハッハッハ!このターンで発動するのだな?」

 

当然だ。

 

CODE「エルのソウルからキャスト、ボツリヌストキシン、2ドローしてアナト・ミカイにソウル追加だ。」

手札3➡2➡4 ゲージ5➡4

 

死の学術書 アナト・ミカイ

ソウル6➡7

 

CODE「アナト・ミカイの能力で、ドロップゾーンから1枚ソウルに追加。そしてキャスト、マイコトキシン。ゲージとライフが増える。」ライフ12➡13➡15

手札4➡3 ゲージ4➡6

 

死の学術書 アナト・ミカイ

ソウル7➡8

 

あーあ、一方的に、いつもの結果だ。ほとんど覆らないバディファイトだ。

 

ノア「・・・そろっちゃいましたか。」

 

フィリア「あれ?戻ったんだ。」

 

・・・。

ノアの表情がさっきまでとは打って変わって、穏やかになっている。

人格が引っ込んだってことか。

 

ノア「うん、ふて寝しちゃった。」

 

CODE「そうか、ならファイトを最後までやる理由は無いよな。もう落ち着いたんだろ?」

 

一刻も早くこんなものは終わらせたい。

 

ノア「・・・いえ、続けてください!」

 

だから、ノアの返答には耳を疑った

 

CODE「ん?・・・何でだ。」

 

ノア「バディファイトはどんな状況でも最後まで続けるものだって、フィリアに教わりましたから。」

 

CODE「はー、精神論かよ。」

 

これがあの死にたがりか?

正直無駄に体力使うだけだと思うんだが・・・。

 

CODE「・・・ま、いいか。エルのソウルから」

 

エルシニアス「キャスト。」

 

CODE「究極」

 

エルシニアス「大魔法」

 

CODE&エルシニアス「「ワールドパンデミック!!」」

手札3 ゲージ6➡0

 

この後、俺たちの総攻撃でノアは倒された。

 

『ゲームエンド。ウィナー、CODE』

 

ああ、結ちゃんたちとしたような、このデッキを使わない穏やかなファイトがしたい。

 

 

 

 

 

 

――病院

 

グレー「蒼?何してるの。」

 

蒼「あ、グレー!ちょうどいいとこに、心臓のあたりから何か出てきて、取れないんだがちょっと引っ張ってくれ。」

 

グレー「わーかった。にしてもこれどこかで見たような・・・。」

 

蒼&グレー「「ふぐぬぬぬぬぬぬぬ!!」」

 




今回はここまでッス。
感想&活動報告お待ちしてるッス!

バディファイトが嫌いな奴の方がバディファイト強いって理不尽だと思うッスかね?

以下の情報が追加されました。

黒星の巫女 フィリア
スタードラゴンW/ダークネスドラゴンW
竜人 ネオドラゴン 黒竜
サイズ2 攻5000 防1000 打撃力1
■【コールコスト】ゲージ2払い、君のデッキから5枚を捨てる
■君の場のこのカード以外のカード1枚につき、攻撃力+2000、防御力+2000、打撃力+1
■このカードは「ソウルガード」を得られない
■「黒星の巫女 フィリア」が君のバディなら、君の場のカードが相手のカードの能力で破壊されるとき、ライフ1払ってよい。そうしたらそのカードは場に残る。
「移動」

黒竜装機(ブラックアームズ) シャドーダイバー
スタードラゴンW/ダークネスドラゴンW
属性、竜装機 黒竜
サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2
【コールコスト】ゲージ1払う
■君の場に「黒星の巫女 フィリア」がいるなら、ドロップのこのカードを【コールコスト】を払ってコール出来る。
■このカードがネオドラゴンのソウルにあるなら、そのカードは、相手のセンターにモンスターが居ても相手を攻撃出来る。
「星合体」

黒竜装機(ブラックアームズ) ドッペルヴィジョン
スタードラゴンW/ダークネスドラゴンW
属性、竜装機 黒竜
サイズ1 攻撃力6000 防御力1000 打撃力1
【コールコスト】ゲージ2払う
■君の場に「黒星の巫女 フィリア」がいるなら、ドロップのこのカードを【コールコスト】を払ってコール出来る。
■「対抗」このカードがソウルにある「黒星の巫女 フィリア」をスタンドする。この能力は1ターンに1度だけ使える。
「星合体」

ボツリヌストキシン
マジックワールド
属性、病 ドロー カオス
【使用コスト】ゲージ3払う。君の場に《病》のアイテムがあるなら払うゲージは1になる。
■カードを1枚引く。君の場の《病》が2枚以上なら、このカードを君の場のアイテム1枚のソウルに入れ、カードを1枚引く。ボツリヌストキシンは1ターンに1度だけ使える。


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多分色々動き出す話

本日より、サイバーダイバーズで、キャラにハッカーランクを導入するッス。

ハッカーの技術とかで決まるんすけど、内訳はこんな感じッス。

F、一般人
E、一般人だが、ハッカーの制作したツール等を利用してハッカーに似た行為を行う人
D、プログラミングの技術を覚えた、見習いハッカー
C、ハッキングそのものに慣れ、経験を積んだ中堅ハッカー
B、ハッキング技術で、特に突出した得意分野を持つようになった専門技術持ちハッカー
A、企業サーバーに1人で容易にアクセス出来るレベルの、要注意ハッカー
S、バディポリスなど、特に強固なプロテクトに守られた場所を陥落させられる危険なハッカー。

まあ、一種の指標ということで。


ファイトを終わらせて、俺はノアからチビの情報を得た。

のだが…。

 

ノア「では、私に出来る事があったら呼んで下さいね。」

 

CODE「ああ…、サンキュ。」

 

さて、どう報告したもんか。

 

 

 

 

 

 

ライナ「あ、戻ってきた。」

 

研究所の入り口でお嬢たちが居、あ。

炎斬も戻ってきてたな。

 

炎斬「…よう、成果はあったのかよ…?」

 

置いてったこと怒ってた。

いやいや、置いてかせたのは健康な歯だ。つまり健康な歯が悪いんだよ。

って、これじゃ歯の自慢してるみたいだ。

 

CODE「ああ。どうやらチビには音響関連のデータや現実の音響機器を、ハッキングできる能力があるらしい。」

 

ヒビキ「音響をハッキング?」

 

ヒビキが首を傾げる

 

CODE「簡単な話。チビは聞いた音をリアルタイムで知らない誰かのスピーカーとかで流すことが出来るってことだ。」

 

ライナ「世界中の音響機器をハッキング出来るとしたら、多分チビを誘拐したのは誰かに音を聞かせたい人…。私達の知ってる範囲でそれをしたがる人は、……。」

 

お嬢が露骨に嫌そうな顔をする。

気づいたか。

 

CODE「そうだよ…アイツ、デイモン山田しか居ねえ。つまり、アイツの手下が、デイモン様☆お人形クラバーが勝手にやったんだ。」

 

横で聞いてた二人も名前だけでゲンナリとしている。

 

ヒビキ「……ええ、山田っすか〜?。」

 

炎斬「…なんだそりゃ。」

 

CODE「デイモン山田、ハッカーだ。同時に歌手活動もしてるんだが。」

 

ヒビキがコンソールを操作して動画を拾ってくる。

 

ヒビキ「こいつっす。」

 

ヒビキが見せた動画の中では白塗りメイクに肩の部分がギザギザに切り裂かれた服を着た男が、ギターを持っていた。

 

デイモン山田『オ・レ・サ・マのおッ人形ちゃん達〜!?よく来た、なッ!オレサマに魅せられたくなったんッしょ!分かるぜいそのフィーリン

 

 

動画をヒビキが途中で止める。

 

ヒビキ「…今のこいつは、キャラの濃さについてけないんすよ。ハッカーだってことは今知ったっす。」

 

炎斬「有名なのか?」

 

CODE「この前音楽チャートで4位取ったミュージシャン。」

 

ヒビキ「高校時代の友人の成れの果てっす」

 

あー、…割と衝撃的な情報が出たがこの際無視だ。

 

炎斬「…こいつが命令した、とかは無いのかよ?どうにも疑いたくなる。」

 

炎斬の質問にヒビキは少し考えてから答える

 

ヒビキ「あー、ソイツは無いと思うっす。そういうことするとしたら目立つために自分で手を汚す奴なんで。」

 

炎斬「へぇ。」

 

ライナ「いくらファンの数が多くても、多分クラバーの本拠地を張ってればすぐに店に来た2人を見つけられる。…けど。」

 

お嬢が困った顔でコッチを見る。

だよな。

 

ヒビキ「どしたんすか?」

 

ライナ「クラバーはいつも集団で行動してるチームで、特定の2人を同時にピンポイントで襲撃するのがすごく面倒。」

 

CODE「こっちも、色々と腑に落ちない点はあるが、ひとまずはそういうことだ。」

 

ヒビキ「いや、ひとまずって…腑に落ちない点って何すか?」

 

CODE「今度説明してやるから。店戻んぞ。」

 

ヒビキ「…はいっす。」

 

んな顔すんなよ。

…こんなこと言ったらややこしくなる。

 

 

 

 

 

 

アンダーズに戻った俺達は店に居たメンバーに得た情報を報告した。

どっちかというと話はデイモン山田の件で盛り上がった。

お嬢はライナルームに引っ込んだ。

 

銀子「へぇ、あの白塗りの奴。音楽チャート入ってたんだ。」

 

響「そこすか!?」

 

銀子「そこでしょ!」

 

凛「ハッカーってどこにでも居るように思えてきたにゃー。」

 

花陽「μ'sからも一人ハッカーが出たからね。それに、私も知識だけ見たらハッカーとあんまり変わらないね。」

 

プラグ「ソイツは…、確かにそうだな。」

 

とある、グラサンをかけた女性ハッカーの姿が思い浮かぶ。

 

ミセリア「ねえ、プラグ君。」

 

店番をしていたミセリアが歩いてくる。

何かトラブルか?

 

プラグ「どうした?」

 

ミセリア「君にお客さんだよ。」

 

俺に?

そう思っているとしばらく前に見た少女達が入ってきた。

 

結「おじゃましまーす!」

 

リン「こんにちは~。」

 

プラグ「結ちゃん、リンちゃん?ファイトしにきたのか?」

 

凛「にゃ?」

 

プラグ「いや、凛じゃねーよ。」

 

結「えっと、さっきカードショップ通り魔事件ってニュースに出てて。」

 

リン「この前聞いたショップの名前だったんで〜、飛んで来ました〜!」

 

プラグ「なるほどな、もうニュースになってんのか…。」

 

又木さんが来るのも時間の問題か。

 

プラグ「一人大怪我負ったけど、今は病院でピンピンしてるぜ。ホラ、この前のモブ顔。」

 

結「あ、あの人!」

 

流石だ蒼、モブ顔で検索ヒットしたぞ。

 

リン「私は会ったことないけど〜、その人の方にお見舞いして行く〜?」

 

結「うん。プラグさん、その人って今は?」

 

プラグ「あ〜。」

 

ピンピンしてるって言っちまったし、面会謝絶とかいう言い訳は出来ない。

又木さんじゃあるまいし、蒼の皮膚の色で情報が漏れることも…無いよな?

 

プラグ「えっと、今地図だすから待ってくれ……、ほら、ここの病院。」

 

結「ありがとうございます。」

 

リン「それでは〜!」

 

結「ちょっ、リンちゃん速い速い!」

 

リンちゃんがかなりの速度で走り始め、それを結ちゃんが追いかけて行った。

 

凛「一方凄い子だったにゃ…。」

 

プラグ「だろ?」

 

 

 

 

 

 

――電脳犯罪対策課

 

又木「……。」

 

俺は凩又木。

ある事件の捜査を終わらせ、電脳犯罪対策課の部屋でニュースを見ていたんだが…。

 

部下「カードショップ通り魔事件?さっき雉沼が言ってた事件じゃん。又木さん、怖い顔して見てますけど、どうしたじゃん?」

 

部下の犬塚マキナが不思議そうな顔をして俺の顔を覗き込んで来る。

 

又木「…俺の目が間違ってなけりゃ、ここはアンダーズだ。」

 

犬塚「アンダーズって、噂のなんでも屋じゃん!?何でんなピンポイントに!」

 

それも気にはなるが、俺が一番気になるのは。

 

又木「おい!犬塚、雉沼と猿渡を呼べ。アンダーズに行く。」

 

犬塚「お、刑事のカン発動じゃん?なら呼んでくるじゃん!」

 

お前らが何かしでかすんじゃないかって、こっちは気が気じゃねえのによ。

何も連絡して来ねえってことは俺に知られたくないことがあるんだろ。

 

2分ほどで部下たちが来た

 

猿渡「猿渡轟竜とバディ、ガルガンチュア・ドラゴン到着であります!」

 

雉沼「雉沼燕、バディの天占竜クロス・アストルギアと到着しやしたー。」

 

犬塚「犬塚マキナ、雷斧アギトと戻ったじゃん!マタギ3人衆、いつでも出れるじゃん!」

 

又木「おう、テメエら。…悪ガキ共が何してるか見に行くぞ!」

 

マタギ3人衆「応っ!」

 

何する気か、確かめさせてもらうぞ…!

 

 

 

 

 

 

――病院

 

結「おじゃましまーす。」

 

リン「こんにちは~。って、アレ?」

 

蒼「ありゃ?君は前の…。」

 

グレー「蒼ー、全然抜ける様子ないよ。」

 

リン「何してるんですか〜?」

 

蒼「誰かは知らんが助けてくれ、心臓から何か出そうなんだが、抜けないんだ!」

 

リン「それじゃ〜、ふん〜!」

 

結「うーぬー!」

 

グレー「痛い痛い!僕を引っこ抜いてどうすんの!」

 

?「何をしてるのかと思ったら…。本当に何をしてる?」

 

蒼「んお?」




今回はここまでッス。
感想&活動報告お待ちしてるッス!

以下の情報を更新しました

犬塚マキナ
年齢、24歳
性別、女
■元ヤンキーの現警官。自分を更生させてくれた又木に恩義を感じ、電脳犯罪対策課に又木が送られたと知って自分から異動願いを出した。
■バディファイトの腕自体は警察の中でもトップクラスの集団、マタギ3人衆の武闘派
■口癖はじゃんで好物はジャーキー。
■一人称、オレ
■使用ワールドはエンシェントワールドでバディはヤンキー時代から共にいる雷斧アギト。
ハッカーランク、F

雉沼燕
年齢、30
性別、男
■不真面目な警官として有名で、自分から動くことはしない、が、立てこもり事件で彼を作戦担当として又木が推薦し、結果一人の怪我人も出さずに事件を解決してみせた。以後、左遷させられた又木の頭脳担当としてついて行くように。
■一人称、ボク
■相手の心を読むことが得意分野で、マタギ3人衆では他の2人が暴走しないように気を配っている。
■好物はチキンナゲット
■使用ワールドはドラゴンアインかスタードラゴンワールドで、バディは天占竜クロス・アストルギア。
ハッカーランク、D

猿渡轟竜
年齢、26
性別、男
■筋骨隆々の警察官で、又木の打ち立てた逮捕伝説に憧れ、警官になった。しかし、憧れたのはあくまで逮捕伝説で、本人もその伝説を越えようと頑張り、又木よりも荒っぽい捜査が目立つ。現在は又木と共に早くも左遷され、警察官として大切なことを覚え直している。
■一人称、私
■好物は根菜類
■マタギ3人衆の1人で、マキナと同じ武闘派
■使用ワールドは暫定でドラゴンワールド、バディはガルガンチュア・ドラゴン。
ハッカーランク、F


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夜サイドフィーリング、蒼サイドインサイド

今回の話は……特に言うことないんで、さつてん宜しく、とだけ。


前回のあらすじー。

大きなカブにメンバー増えて今、夜来た。

昼だけど夜来た。

 

夜「君は病院でも変なことをしているね。」

 

蒼「夜!なんでここに?」

 

夜「見舞いだよ。といっても、見舞いの品は何もないんだが。…もう一度聞くけど何をしてるんだい?」

 

蒼「何してると思う?」

 

夜「えっと、グレー君が張り付いて、それをそこの小学生達に剥がしてもらってる?」

 

グレー「全然違ーう…。」

 

蒼「ん?つーか、自分が怪我したのはさっきだよな?何で自分が怪我したって知ってるんだ?」

 

夜「ん!?あ、それは。」

 

 

 

 

 

 

――先日、某芸能プロダクション

 

夜「ふあ…、そろそろ寝よう…。」

 

皆はわたくしの事を覚えてますか?夜です。

家庭の事情で、今は芸能プロダクションの一室を間借りしています。

 

レヴァンティン「主、歯は磨きましたか?」

 

夜「あ、忘れてた。」

 

眠さで葉を磨いたかどうかも忘れかけてた。

 

社長「夜ちゃん?ちょっといいかしら。」

 

プロダクションの社長が入ってきた。

 

夜「ひゃひょう?うぃわ、ふぁーふぃふぁいへるんへふは。」

 

社長「試験勉強お疲れ様、仕事も一段落ついたじゃない?」

 

夜「ほーへふは?」

 

社長「蒼ちゃんに会いに行ってみる?」

 

次の瞬間、喉のあたりに歯磨き粉が届いて、思いっきり咳き込んだ。

もう、眠気が全部吹っ飛んだ。

 

夜「ぶげはっ!もごげ、ガラガラガラガラー、ペッ!ちょっ、社長!何言って!」

 

社長「いやーん!夜ちゃん反応がシンセンー!やっぱり彼にほの字!?」

 

社長が腰をくねらせる、ハートマークを撒き散らす。

けど、その言葉を聞いて何かが、そんなに無い胸に刺さるような感覚を覚える。

 

夜「……それは、分かりません。あの時、屋上で彼に『好きなのかも』、と言おうとしたんですが…、後から考えてまた分からなくなっちゃって。」

 

警察に補導された後、言おうとした言葉に責任が持てないことに気づいた。

だから、あの時のドラッへ君の横槍にはある意味感謝していた。

 

社長「そうねえ。夜ちゃんはそういうの感じたことないものねえ。」

 

夜「ただ彼の自由に興味を持っただけのか。それとも、彼自身が自らを自由じゃないと言ったあの時も尽きていなかった彼への興味のようなものが、社長が前に言っていたソレなのか。何も分からないんです。」

 

レヴァンティン「……なら、ソレを確かめる良い方法があるのでは?」

 

レヴァンティンが声を上げる。

多分、言いたいことは分かる。

 

夜「蒼くんに会いにいけ、かい?」

 

レヴァンティン「お察しの通り。」

 

このレヴァ剣がぁ…わたくしはそれが難しいんだって!

 

社長「レヴァちゃんの言うとおりだわ!明日行ってみたら!?」

 

夜「社長!?」

 

逃げることは無理でした。

結局いつもとパーカーの色を変えて、N&Cアンダーズに行くハメに…

 

 

 

 

 

 

――15分前、アンダーズ

 

夜「蒼くん、今日は出勤してないのかな…。」

 

店のテーブルの1つに座って彼を探すが、見つからない。

ネットカフェの方かな?

 

?「おじゃましまーす!」

 

?「こんにちは~。」

 

店をキョロキョロと見回していたら、見知らぬ幼女達が店に入ってきた。

彼女達とCODE君の話を盗み聞きしていると、蒼くんが入院していると聞いた。

それで、彼女達のあとを付けて…。

 

 

 

 

 

 

――現在、病院

 

言えるか!お店で盗み聞きしましたとか、幼女のあと付けて男の病室に入りました、なんて!

 

夜「それは、アレだよ!…ニュースでやっていて、店に行くと蒼くんが居ないからもしかしたらと…」

 

病院の場所をどうやって知った、とか言われたら終わりだがこれで通すしかない!

 

蒼「そうか、心配かけて悪かった。」

 

夜「本当に心配したよ!」

 

通せた、危なかった。

 

蒼「ところで3人共。」 

 

リン「はい〜?」

 

夜「どうした?」

 

結「あ、これ。」

 

元気な方の子が蒼くんの左胸の辺りから出かけている物を指差す。

これは?

 

蒼「なんか出てきてるけど、抜けないんだ。」

 

夜「そうなのかい?」

 

私はソレに手を伸ばし、掴む。

引っこ抜こうとするが、確かに動かない。

 

蒼「だからグレーに大きなカブ風に抜いてもらおうとして、全く動かない…。」

 

結「じゃあ、全員で!」

 

夜「……。」

 

リン「どうしたんですか〜?えっと〜。」

 

夜「夜だよ、君達は…。」

 

結「新代結です!」

 

リン「帆風輪です〜。よろしく〜。」

 

夜「よろしく、…全員、見ていてくれ。」

 

グレー「え?どしたの、まさかこれから本気出すとか!」

 

私は、掴んだソレを…横にスライドさせる。

そうしてから抜こうとすると、いとも簡単に引き抜けた。

 

蒼「うごええあ…、…って引き戸式かよ!」

 

夜「バディファイトのカードのようだね。これは…サイバーワールドのモンスター?」

 

蒼「は!?サイバーワー、…ル、ド…。」

 

夜「ん、蒼くん?」

 

蒼くんが、倒れた…?

 

 

 

 

 

 

蒼「…ここは?」

 

前に、夜とデートォ!をしている途中に見た場所だ。

 

?「やれやれ、こんな所になぜまた君は来るのだ。」

 

横から聞こえた声。

声の主は、黒と青が混ざったような色合いの、おそらくモンスター。

 

蒼「お前は…?」

 

?「そうだった、君は私を忘れているんだったな。」

 

モンスターは甲冑を着けた騎士のような風貌。

 

?「私は、電脳騎士(サイバーナイツ) コネクト・アルファード、始まりを繋ぐものだ。」




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蒼組行動開始

とりあえず、アンダーズのハッカーランクを上げときますッス。

蒼   ハッカーランクB
プラグ ハッカーランクB
辰馬  ハッカーランクA
ライナ ハッカーランクS
響   ハッカーランクD
花陽  ハッカーランクD
凛   ハッカーランクE
銀子  ハッカーランクE
炎斬  ハッカーランクE


自分は病院に居たのに、今はなぜか暗い部屋に居る。

その上。

 

アルファード「今の君は、抹茶は飲むかな?」

 

蒼「緑茶を飲んでる。抹茶は…多分飲める?」

 

アルファード「ハハ、そこは変わらないのだな。」

 

コネクト・アルファード。

と名乗ったモンスターとお茶会(抹茶)を開催しようとしてる。

 

蒼「…1つ良いか?」

 

アルファード「なんだい?」

 

蒼「お前、それ点てるとこから始めんの?」

 

行動を観察してたら、なんか茶を点て始めた。

 

アルファード「私が私本人でなくとも、半分癖でね。茶道の存在は君に教わったんだよ?」

 

蒼「え?そうなのか?」

 

アルファード「そうさ。…趣味というものはする必要の無いアクションだというのに、始めてみると、止められない止まらない状態に陥るから不思議だよ。」

 

趣味=ヤク扱いかよ。

 

蒼「記憶をなくす前の自分を、お前は知ってるんだよな?」

 

手は無骨なのに茶筅の動きは繊細だ。

泡を細かくして、…茶筅を茶碗の真ん中に動かしてすっと上げる。

 

アルファード「どうぞ、作法は気にせずに飲んでくれ。」

 

蒼「んあ。」

 

差し出された抹茶を飲む。

苦味、それに加えて強い甘味を感じる。

ほんの僅かに塩っぽい味もして、同時にこの茶を、どこかで飲んだ気が…。

 

アルファード「少し、思い出してくれたかな。」

 

蒼「…確かに、自分はこれを飲んだ……いや、というか茶を勧めたの自分じゃなくてアイツだろ!」

 

アイツ、顔は思い出せないし名前も分からない。けど、今少し思い出した。

この数ヶ月何しても思い出せなかったのに。

 

 

?『¥*、ア^にも%#!みるのはどうだ?』

 

蒼?『面白そうだな、どうする?』

 

アルファード『やってみよう。これを、こうするのか。なに、すぐに上達してみせ…アレ?上手く行か、ないな…泡があまり出んぞ。』

 

 

アルファード「そうだ、ちゃんと思い出せてるようだね。」

 

蒼「ノイズ混じりだがな。」

 

アルファード「それでも、僅かに思い出してくれたなら私もここにいた意味があるというもの。少し安心できる。」

 

蒼「…ここ、か…。ここは…。」

 

アルファード「かつて、私の意識というデータの入れ物だった体、その中だよ。今は君の体だ。」

 

蒼「お前の、体?」

 

アルファード「君は忘れているが、私の体に君の意識を入れて、今蒼と名乗る君が居る。」

 

蒼「それって…お前の体を自分が勝手に使ってるってことか!?」

 

アルファード「そう。けど別に気に病む必要はない。その行動は、私のエゴでしかなかったのだからね。」

 

蒼「…あー、…ありがとな…。」

 

アルファード「なに、隣にいるものを支えるのがバディと言うものだろう?」

 

そう言われて、また思い出す。

そうだった…、電脳騎士(サイバーナイツ)の1人。

コネクト・アルファードは自分のバディだったんだ。

 

アルファード「まさか、あれだけかかるとは思わなかったが。」

 

蒼「何がだ?」

 

アルファード「いや、なんでもない。…もう少し話していたかったが、あんまり引き止めていると原因不明の昏睡なんてことになりかねないから、そろそろ君を送ろうか。」

 

蒼「あーそうか。夜たちから見たら多分突然倒れたんだよな。」

 

アルファード「だから、早くしないとね。ああ、そうそう、あの体はもう君の物。コネクト・アルファードの力、存分に振るうといい。」

 

一瞬なんのことか分からなかったが、すぐにあのカードのことが思い至る。

 

蒼「分かった。それじゃ、また来る。」

 

アルファード「…待っている。ドランザーにも、伝えてくれ。」

 

蒼「え?おい誰のこ

 

 

 

 

 

 

蒼「とだよ、ってあれ?」

 

目の前にはコネクト・アルファードは居ない。

景色は病院に戻っていた。

 

結「あ、目が覚めた。」

 

リン「良かった〜、突然白目を向くからびっくりしましたよ〜。」

 

夜「もう少しで医師を呼びに行くところだったよ、驚かせないでくれ!」

 

蒼「…。」

 

グレー「どしたの蒼、突然黄昏て。」

 

グレーたちが心配そうに見つめて来る。

 

蒼「いやなんでも、夜。」

 

夜「なんだい?」

 

蒼「そのカード、渡してくれないか?」

 

夜「ああ、どうぞ。元から君のカードだと思うけれど。」

 

渡されたカードに目を落とす。

同時に今言われたことを思い出す。

 

蒼「ドランザーって誰だよ…。」

 

グレー「ん!?ドランザーって、そのカード、なんて書いてあるの!?」

 

グレーが突然カードを覗き込もうとする。

 

蒼「おいおい、暴れるなよ!?いや、ドランザーによろしくって、言われたんだよ!」

 

グレー「誰に!?誰に言われたのさ!」

 

グレーの反応がおかしい。

 

グレー「デリータ・ロード!?ウォールファイア・アルティマ!?プロセス・オーバー・ゼロタイム!?だれ!?」

 

蒼「いや、それらの名前初耳だ!?コネクト・アルファードだよ!自分の体はもともと、コネクト・アルファードの体を間借りしてたらしいんだ!」

 

夜「グレー君、ちょっと落ち着いて。」

 

夜がグレーを引き剥がす。

 

グレー「うわっ!?……コネクト・アルファードって。」

 

グレーは少し落ち着くためか深呼吸をする。

そのあとストレッチを始めて、ラジオ体操を1番丸々終わらせる。

 

 

蒼「グレー、どうしたんだよ。」

 

グレー「ごめん、ちょっと取り乱した。…それで、蒼の体がコネクト・アルファードの体ってどういうこと?」

 

自分はさっき見たこと聞いたこと、全てをグレーに話した。

 

グレー「蒼がアイツのバディ、だったの?」

 

蒼「らしい。自分が誰か、グレーは聞いたりしてないか?」

 

グレー「…分からないけど、蒼の体がコネクト・アルファードなら、同胞(はらから)に隠し事はなしだよ。」

 

そう言ってグレーは自分の体から何かを取り出す。

真っ赤なデータの塊。

 

グレー「正直、あの姿に戻る気は無かったけど。蒼、君は、電脳世界の守り手、電脳騎士(サイバーナイツ)の力、まずどう使う?」

 

どう使うって…。

 

蒼「まずやりたいことは、突然人にチェーンソー向けてきたアイツ、一発殴りたい。」

 

グレー「OK、私怨マックスで分かりやすい。アホな使い方はやめてよね。なら、同胞(はらから)のために、僕も存分に力を振るうよ!…だから。」

 

蒼「だから?」

 

グレーが赤いデータを体に戻して、後ろの3人に向き直る。

 

グレー「3人とも、明日また来てくれない?もう夕方だし、明日の朝、病院から抜け出すのに協力して。」

 

とんでもないこと言いだしたよコイツ。

そんなの引き受けてもらえるわけ…。

 

リン「オッケ〜。」

 

結「もちろん!」

 

夜「状況はよく分からないが、断る理由もないよ。」

 

…うそおん。

 

?「結!?良いの!?」

 

結ちゃんのデッキケースから青い竜が出て来る。

 

結「ハル。よく分かんないけど、私は今この人を助けたいの、ハルも、力を貸して?」

 

ハル「え?えーっと。」

 

粘れ、見知らぬドラゴン!正直その子ら巻き込んだら多分後で保護者さん的な意味でしっぺ返しが!

 

ハル「結が決めたなら、僕もやるよ。」

 

リン「蒲公英ちゃんはどうします〜?」

 

蒲公英「面白そうだし、参加する!」

 

全会一致かよ!

おーいレヴァンティン、最後の希望はお前だ。

 

レヴァンティン「…。」

 

おい!おしゃべりソード!剣のくせにこんな時だけ剣のフリするな!(?)

 

グレー「じゃあ、明日の朝、病院が開いたらここに集合!脱出ルートは知り合いに頼んどくから。」

 

全員「はーい。」

 

自分抜きで話進んでく…。

なんでこんなにノリノリだよ、君たちぃ…。




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とっても素敵な雰囲気ぶち壊し

タグにラブライブをつけたほうがいいのかな…。

説明を一つ、本来現実では警視庁と警察庁がありますが…サイバーダイバーズでは一つに纏まってることになりますッス。


グレー「というわけなんだけど、なんか良い案ない?」

 

ライナ「その話、なんで私に持って来たの?病院からけが人動かせるわけないでしょ。」

 

病院からの気づかれない脱出経路のこと。

ライナなら良い案があると思ってライナルームに来たんだけど、断られそう。

 

グレー「だめ?」

 

ライナ「…余程のことがないと私は動かないよ。」

 

んあー…、ライナを動かせるとしたらなんだろう。

おやつ?そこそこ備蓄してあるし持って来ても意味がない。

女の子の喜びそうなものは絶対ライナには当てはまらない…。

なら、……、あ、そういえばプラグが、ライナはカードマニアって言ってたっけ。

 

グレー「ライナ。」

 

ライナ「何?」

 

パソコンに向かおうとしていたライナを呼び止める。

 

グレー「電脳騎士(サイバーナイツ)ってモンスター達が、サイバーワールドには居るんだ。」

 

ライナ「サイバーナイツ?」

 

グレー「サイバーワールドを守るため、世界樹によって見出されたモンスターたち。多分バディファイトでもその強さはかなりのものだと思う。」

 

ライナ「それで?病院からの逃走ルート提供とそれが、なんの関係があるの?」

 

グレー「僕と、蒼が、サイバーナイツだって言ったら、ライナはそれを信じる?」

 

ライナ「…見せて。」

 

グレー「うん。」

 

カードになってからその中で、蒼に見せた赤いデータを、解凍する。

 

ライナ「…電脳騎士(サイバーナイツ) ヨタバイト・ドランザー。…これが、グレー?これは…。」

 

グレー『僕はサイバーナイツの仕事を退屈に感じて、いろんなことをほっぽり出したんだ、体を構成するデータの0.001%を残し、データを圧縮して。んで、サイバーワールドを出た瞬間、びっくりした顔のハッカーに斬られて、色々あってここに来たんだ。』

 

ライナ「その思い出話はどうでもいい。」

 

グサッ。

やるせなさを抱いて、カードから元に戻る。

 

ライナ「けど、それはつまり。」

 

グレー「?」

 

ライナは僕のカードのデータを入力して。

 

ライナ「新しいカードを見れる機会が増えるってことでしょ?デッキ構築の幅が広がる・・・、ぐへ、えへ、ぐへへへ~。」

 

ショウガクセイがしない表情と笑い声をしてる・・・。

見たことないカードに反応するって本当だったんだ。

プラグもこの前言ってたなあ。

 

プラグ『お嬢はな、カードマニアで見たことないカードにはすごい反応を示すんだ。この前もチビのカードを見て、ぐへへって笑ってたぜ?』

 

グレー「・・・。」

 

ライナ「さてと、退院許可を改ざんしてもすぐばれるから、普通に病院からの逃走ルートを作るね、まずは、看護師の行動が…。」

 

恐ろしい子に頼んじゃったかもしれない。

 

ライナ「ぐへ、ぐへへ、レアカード〜。レアカード〜。……1ヶ月以内に私の知らないカード持ってきてね、バディレアも可。」

 

グレー「…了解であります。」

 

 

 

 

 

 

――翌日

 

グレーが、なんか連れてきた。

 

グレー「えーっと、…今回の作戦の立案者の、『歯車少女』だよ。」

 

歯車少女「宜しく…。」

 

ギアゴッドのお面を付けてるけど…アンダーズパーカーで誰か分かるんだが…。

 

蒼「コミュ症発症しないようにか?」

 

歯車少女「どうでもいいでしょ…。」

 

夜「…、えっと。」

 

リン「ライナちゃん〜?」

 

結「うん…だよね?」

 

歯車少女「ノーコメントで。」

 

コミュ症なのに、なんで無理してここに来たんだ…。

 

歯車少女「じゃあ、まず、蒼。」

 

蒼「ん?」

 

ライナが自分に何か挿した。

半電脳体用接続端子…って、自分の体に…何すんの?

 

蒼「何!自分に何する気!?」

 

ライナ「蒼には窓から飛び降りてもらうから。」

 

蒼「ファッ!?何言っ、ニャー!ニャンニャニャニャ、ニャニーニャニャニャンニャン!」

 

てる!そんなこと、できるわけないだろ!

って言えてない。

 

結「え?うええ!?」

 

リン「かわいい〜。」

 

夜「これは、どういう!?」

 

自分、多分猫化してるんだよな。

うん、分かんニャい。

 

ライナ「詳しい説明は省くけど、蒼は半電脳体っていう体で、アバターデータを書き換えるとこんなことができるの。Unityで、ボーンの動作は確認してるから猫の動きを再現できるよ。」

 

グレー「だから自分を連れてけって言ったんだ。……けど、顔はどうにかならない?」

 

夜「うん…、蒼くんらしいと言うと、蒼くんらしいけど。」

 

蒼「ニャ、ニャーニャーニャニャ?」

 

おい、それどういうこと?

自分猫になってもモブ顔なの?

 

ライナ「…だって、お気に入りの猫画像の猫が蒼っぽいモーションで動くのは腹立つし…かと言ってブサイク猫にしたら逆に目立つし、これが丁度良かったから。」

 

悲報、猫でもモブ顔確定。

衝撃を受けた顔の猫動画が撮れそうだ…。

 

結「これはこれで可愛いと思うけどな。」

 

リン「うちの子に合わせてみたいな〜」

 

背中を女の子に撫でられる、しかし、猫になってもモブ顔という事実の衝撃に何も感じねえや…。

 

ライナ「じゃあ、私達は個別に病院を出るから、蒼は飛び降りて、正面から出て、左側に暫く歩いた辺りで合流ね。」

 

蒼「ニャーニャー…。」

 

へーへー。

全く、猫遣いの荒いお嬢様だこと。

 

ライナ「それじゃ、まず私とグレ…。」

 

結「ライナちゃん。」

 

ライナ「え…?」

 

ライナが病室を出ようとすると、結ちゃんからストップ入った。

もう、お面かぶってても正体隠すつもり無いな。

 

結「蒼さん、と合流したあとはどうするの?」

 

ライナ「私はアンダーズに戻って2つのチーム、蒼達とプラグ達、両方に指示を飛ばすつもり。」

 

結「なら、私のデッキ調整を手伝ってもらえない?」

 

ライナ「……どんなデッキ?」

 

結「前に貰ったサイバーワールドのカード、アレを元に、知り合いのカードクリエイターに作ってもらったサイバーワールドの《魔法少女》カードで作ったデッキ。」

 

ライナ「…!?」

 

蒼「ニャー…。」

 

あー…。

サイバーワールド、増えてきたな。

自分が没個性になってく予兆か?

 

ライナ「了解、蒼やお兄ちゃんのデッキも見直すつもりだったし、そのついでで。」

 

結「ありがとう!」

 

って、まさかとは思うが、その子ら戦力にカウントするのか!?

 

ライナ「それじゃ、グレー。」

 

グレー「ハイハイ。」

 

まずはライナとグレーが外に行った。

それから…。

 

結「じゃあ、多分今度は私達だね。」

 

リン「そうだね〜、百花ちゃんも来れればな〜。」

 

1分後、小学生組が出発した。

 

 

 

 

 

 

夜「…蒼くん。」

 

蒼「ニャア?」

 

二人きりで…、猫になった蒼くんに独り言をつぶやくように言ってみる。

 

夜「半電脳体って…どんな感じだい?」

 

蒼「ニャー。」

 

蒼くんはよく分からんとでも言うように、首を振って窓の外に出た。

 

夜「……知らないことを知りたいって、なんで思うんだろう。蒼くんは、記憶が無いことに苦しんでるのに、わたくしは記憶を無くせたらなんて思ってそのうえ…。」

 

半電脳体、人間でない体で蒼くんは、そこにも苦しみを感じるかもしれない。

なのに、わたくしは、半電脳体に…形を変えれる姿に、魅力を感じてる。

なんでだろう。

 

 

 

 

 

 

蒼「……にゃ。」

 

経験したことの、違いとしか言えないな。

……今猫だからニャーとしか言えないな。

 

 

 

 

 

 

――同時刻、ライブハウス。

 

響「というわけなんす。」

 

穂乃果「チビがさらわれたって、大変!」

 

ゲンが椅子から立って、どこかに行こうとする…

 

玲時「ゲンさん!待った待った!相手がどこに居るか分かんないでしょ!」

 

…のを玲時が止める。

 

響「ゲンま、ず落ち着い、て…!?」

 

ゲン「チビをさらった奴らは…?」

 

どこに行ったとか誰だとか言いたいんだろうけど、ギロリと睨むの止めて!

というか、ゲンそんなにチビのこと気に入ってたんすか!?

 

響「ゲン、犯人の身元は割れてるっすから!後で教えるから話を聞いてほしいっす!」

 

ゲン「…。」

 

ゲンは静かに椅子に座り直す。

 

響「あー、言い方はダイジェストになるっす。チビをさらった奴らは、蒼。ウチのモブ顔に怪我をさせてって、今他の店員もカンカンになってて、もうソイツらの身元を特定してるっす。」

 

玲時「早いな。それで、どうするつもりですか?」

 

響「当然報復!なんすけど、襲撃の為に人数が足りなくて。だから、手伝ってくれっす!」

 

頭を下げる。

 

穂乃果「当然!ドラム、やるよね!」

 

ドラム「おうよ!いっちょ捻ってやるぜ!」

 

ゲン「…本気出す。」

 

玲時「響さん、ホント僕達が断らないって知ってて言ってるだろ。」

 

響「皆……、!、やるっすよ!」

 

全員「応っ!」

 

 

 

 

 

 

――同時刻、アンダーズ

 

プラグ「辰馬〜、お嬢がどこ行ったか知らないか?」

 

辰馬「幸せそうな顔して、グレーと出ていったぞ」

 

幸せそうな顔?お嬢が?

まさかお嬢、ぐへへと笑ってレアカード漁ってるのか…?

作戦開始には間に合ってくれよ。

 

凛「ただいま〜、暑いにゃー…。」

 

丁度、備品の買い出しに行っていた凛が帰ってきた。

外がよほど暑かったのか、猫背になっている。

 

花陽「お疲れー、凛ちゃん。」

 

凛「かよちんただいま〜。」

 

プラグ「お返り、作戦開始は16時だから、それまで休んどけ。」

 

凛「了解にゃ〜。」

 

凛がスタッフルームに引っ込む。

 

プラグ「ちょっとしたら銀子と響、ペンタも来るはずだから、後はお嬢とグレーだけか」

 

ドーン「しかし、早く行動すればそれだけ、又木刑事に作戦を知られる怖れが無いのではないか?」

 

店番の伯爵が尋ねることも最もに見えるが…。

 

プラグ「あの人については逆だ。あの人は刑事の勘なんて生易しい物じゃない。レーダー持ってんだよ。一つ違和感を感じりゃ、直ぐに真実に気づく。もし作戦開始を早めにすれば、人数の問題で店はその間閉めなきゃなんねえ。」

 

ドーン「なるほど…店を閉じているとネットに書き、それを元に、アンダーズが何かをしているとあの御人は分かるのか。」

 

プラグ「そういうことだ。店員を負傷させられたから今日は閉店なんてこと、俺らは辰馬を警備に配置して対応するって向こうに知られてる。だから、ちょっと早く閉店って形にしないとな。」

 

ドーン「襲撃対象の行動は既にライナ嬢が監視してると言うから問題無いが、まさか警察を一番に警戒することになるとは…。」

 

伯爵がこめかみを抑える。

 

プラグ「ホントだよ…。この行動もマタギ3人衆が来たらおじゃんだからな…。」

 

そこが一番の不安の種だ。

 

ドーン「マタギ3人衆…。確か、又木刑事揮下の精鋭だと聞いたが。」

 

プラグ「精鋭…いや、問題児達の間違いだろ。確か…」

 

猿渡轟竜、手柄を立てるためにした、強引な捜査を上層部に直接注意された要注意人物。

逃走した銀行強盗グループを追跡して、パトカーを犯人の車に、逆走してぶつける。その後全員殴って怪我を負わせて、体の各所の骨が砕けてたっていう悲惨な事件を起こしたそうだ。

本来なら解雇待ったなしだが、結果的に本人が民間人に被害を出さなかったこと、後は強盗の被害者遺族の嘆願を無視した場合の風評被害を恐れた上層部がクビに出来なかったそうだ。

まあ、それだけの事件を起こしたんだから当然左遷。又木さんの部下として性根から鍛え直してるそうだ。

 

 

雉沼燕、こっちは業務をしない怠け者。

あまり仕事をせずに昼寝をしていて、警官になった理由も「給料が良いから」。

だが、確か、立てこもり事件があったときに又木さんが雉沼に意見を求めたときに未来が見えているかのように、犯人の行動をピタリと当てて血の一滴も流さずに犯人を捕らえさせ、それから少しやる気を出して人質の心のケアもしてたって話だ。

喜んだ上層部は雉沼を取り立てようとしたが、雉沼は又木さんに付いて行った。

 

 

犬塚マキナ

不良チーム、ドラバンゴングの元ヘッド。

詳しい経緯は知らないが、又木さんに更生させられ、難しい国家試験を突破して現役合格。

ここまでなら良かったが…、捜査にドラバンゴングの後輩を使ったり、又木さんを左遷した上層部に喧嘩ふっかけて、その末に異動願いを出し、電脳犯罪対策課に無理矢理移るなど、警察として色々間違ってる話を聞く。

現在又木さんの元でその警官としては間違ってる力を振るってるそうだ。

 

 

ドーン「3人とも、中々癖のある人間のようだな。」

 

プラグ「ああ、かなり厄介だがアイツらを俺らの所に連れてくることは無いだろ。」

 

又木さんには何も連絡してない。

ボロが出るようなことはしてないから、刑事の勘も働かないはず。

 

客「へー、そいつはどうだろうな。」

 

?客の一人が近寄ってくる。

 

プラグ「アンタは?」

 

マタギ3人衆、じゃないよな?

髪は完全に金のワカメ。

私服警官にしても不良っぽさが強

 

客「7代目ー!やっぱコソコソしてやした!」

 

………。

 

ドーン「まさか、ドラバンゴング…。」

 

しまった!!

客全員が、膝に手を当てて店に入ってくる3人の道を作る。

今日の客全員が、斥候だったのかよ!

 

マキナ「サンキューじゃん、ヤス!」

 

轟竜「やはりでありますか。」

 

燕「まあ、又木さんにニュースの事で連絡よこさない時点で怪しいよねー。」

 

コイツらがマタギ3人衆!?

というかニュースって、は!?

 

 

結『えっと、さっきカードショップ通り魔事件ってニュースに出てて。』

 

 

しまったあーー!

又木さんも、あれ見てるかもって思ってたじゃねえか!

時間の問題って考えてただろうが!

 

又木「……邪魔して悪いなんて言わねえぞ、悪ガキ。何しようとしてるか、答えろ。」

 

いつもと雰囲気が違う…、ダメだ、言い訳不可能だ…。

 

又木「犯人は俺らが捕まえてやる、だからこれから手を引け…!」

 

答える必要ないだろそれ…。

もう分かってんだろ。

 

又木「……黙るってことは、引くつもりはねえな。」

 

プラグ「もう、犯人は突き止めてる。相手はハッカー、同じ土俵なら…」

 

又木「そういう問題じゃねえだろ!」

 

怒気だけでその場に居た全員が押し黙る。

 

又木「テメエら、俺に話せない何かがあるな。それは言わなくていいだがな。」

 

又木さんは、スタッフルームを一瞥した後、俺をキッと睨む。

 

又木「プラグ。お前は、一回捕まってる。次はもう俺は、上の奴らからお前を庇ってやれねえんだ!」

 

苦い思い出が蘇る。

昔、俺は一度、依頼人に裏切られて捕まってる。

後で知ったが、その依頼人は最初から俺を、病魔のCODEを嵌めるために依頼を出していた。

それで前科持ちになった。

 

プラグ「俺は…。」

 

口ごもるしかない。

何も言えねえ。

 

マキナ「ついでに、お前らがこの件から手を引かないってんなら…。」

 

犬塚のデッキから斧のような尾をした四足の赤い竜、雷斧アギトが飛び出す。

 

アギト「周りに被害が出ないように、バディファイトで痛めつけるしかないぞ!」

 

燕「ボク…以外の3人がなんとかするからさ、大人しくしてなよ。」

 

雉沼のデッキからは、鋭い顔をした黄色い竜、天占竜クロス・アストルギアが

 

クロス「貴方がバディファイトをしたくないことは知っています。どうか、穏便に。」

 

轟竜「私は、下田辰馬という人とリアルファイトがしたいでありますが?」

 

猿渡のデッキから、背中に剣を背負った覇気に満ちた竜、ガルガンチュア・ドラゴンが出現する。

 

ガルガンチュア「引け、我らは闘いは望むとも、無意味な流血は望まぬ。」

 

アンダーズに居られなくなる…。

俺は、あの頃に。

 

エル(…聞くに耐えんな。プラグよ、奴らの言葉を受け入れるか?)

 

プラグ「……、決めた業務は、しっかりやらねえと。けれど、俺はあの場所に居られないのは…。」

 

エル(なら、前を見ろ。当然の光景が広がっている。)

 

エルの言葉に違和感を覚え、前を見る。

そこには。

 

辰馬「聞きづてならないな。」

 

プラグ「!」

 

ドーン「ああ、納得も行かん。」

 

花陽「プラグさんはが何かしたら捕まるなら、もうとっくに猥褻罪で捕まってます!あの時のプラグさんは、嵌められたから捕まっただけなのは又木さんも知ってるはずですよね!」

 

凛「かよちん、どっちの味方にゃ。」

 

ミセリア「けど、ファイトによる脅しも入った。つまり、花陽ちゃんの言ってることは正しいってことだよ。」

 

辰馬「それに、俺達がさせません。ハッカーは、証拠を残さずにデータを盗むことも出来る。プラグがそれをした、そんな証拠も、残しはしない。」

 

客「ああん!?テメエら、7代目に口答えすんの、がっ!?」

 

近くに居たドラバンゴングのメンバーが辰馬にガンを飛ばし、辰馬は、金のワカメが乗ったそれを、片手で持ち上げる。

 

辰馬「お客様、それ以上口聞くと、砲丸投げの砲丸を体験させるぞ。」

 

と言ってると、ワカメがブチッと音を立て、本体地面に落下した。

 

ヤス「あふん!?」

 

客「ヤス、のワカメエエエ!テメエ、良くもヤスのワカメを!」

 

客「やっちまえ!」

 

客「ひゃはー!」

 

ドラバンゴング達が辰馬に飛びかかろうとするのを犬塚が制止する。

 

マキナ「止めな!」

 

客「7代目!?」

 

マキナ「ヤスのワカメ程度で狼狽えてんじゃねえじゃん!みっともねえ。」

 

いや、もうちょいヤス大切にしてやれよ…。

ワカメも大切かもしれんが。

 

プラグ「……ブッ、ハハハハハハハハハハ!!?」

 

思わず笑ってしまう。

 

轟竜「彼は突然笑ってどうしたでありますか?」

 

「ワカメじゃない?」

 

又木「そうか…。」

 

…いや、ワカメの笑いで大体察してくれたらしい、流石又木さんだ。

 

プラグ「ああ、アハハ、……又木さん、俺にはお節介な道連れが居てくれたわ。」

 

なんで俺悩んでたんだよ。

ワカメ、じゃねえ、ヤス……、のワカメがチラつく!

えっと…俺には仮に獄中でも会いに来てくれる連中が居るみたいだ。

 

轟竜「では、私達は…撤収でありますか?」

 

又木さんは、一旦そっぽを向き、そして…。

 

又木「……なわけねえだろ!全員戦闘準備!勝ったら引いてもらうぞ!」

 

轟竜「了解であります!」

 

ガルガンチュア「うむ!ワカメの事もあるしな」

 

燕「やっぱこうなるかー。」

 

クロス「仕方ありません、ワカメ1枚分は痛い目を見てもらいましょう。」

 

マキナ「サッサとおっ始めようじゃん!」

 

アギト「おう!ヤス、お前のワカメは無駄にしないぞ!」

 

プラグ「ええええ!?」

 

そういう展開じゃないでしょ!?

 

辰馬「ほう、それなら…!って、ん?デッキが、無い?あ。」

 

辰馬、お前デッキはお嬢に渡してたろ。

けど、それじゃ、ファイトする気の無い俺を除いてこっちは2人か…。

 

銀子「……あんたら何してんの?」

 

ナイス。

 

プラグ「銀子!お前、とりあえず、そこのヤンキー婦警さんとファイトしてくれ!」

 

マキナ「誰がヤンキー婦警だ!逮捕するじゃんよ!」

 

いや、貴方はヤンキーです。

 

銀子「よく分かんないけど、ホームランしてやるわ!」

 

ペンタ「これ誰のワカメペン?」

 

凛「なら、凛はやる気無い方のひとにゃ!」

 

燕「ほーい。」

 

ドーン「そんなワカメは捨てなさい。」

 

花陽「私達が勝ったら、私達に手を貸して下さいね!」

 

又木さん、しばし考えて。

 

又木「ああ、勝って考え通すのが俺らだけじゃ不公平だからな。」

 

轟竜「では、バディファイトであります!」

 

ミセリア「ワカメは僕が捨てておくよ。」

 

外にあるバディファイトスペースに移動してファイトすることにした。

 

通行人T「おい、ファイトするみたいだぞ!」

 

見物客S「3組同時ファイトか、面白そうだな!」

 

 

 

銀子「フルスイングでぶっ飛ばすから、弾部隊用意!ルミナイズ、ペンタ軍フルブラスト!」

 

マキナ「オレら絆竜団、数を強さとする漢達!ルミナイズ、ド根性絆竜団!」

 

 

 

凛「皆まとめて氷漬けにゃー!ルミナイズ、氷王の戦略!」

 

燕「刺し突くよ、天球竜の矢で。ルミナイズ、天占ツバクラメ・アイン。」

 

 

 

轟竜「敵全員、我らが血祭りに上げ皆殺しであります!ルミナイズ、EVOLブレード"ドラゴン"!」

 

花陽「角王たち、レジェンドワールドの旗に集ってください!ルミナイズ 角王の軍団!」

 

 

 

頼んだぞ、女性陣。

 

 

観客たち『バディー、……ファイッ!!』

 

 

6人「「「「「「オープン・ザ・フラッグ!」」」」」」

 

 

銀子「ドラゴンワールド!」

 

銀子

ドラゴンワールド

補給員ペンタ

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

マキナ「エンシェントワールド!」

 

マキナ

エンシェントワールド

雷斧アギト

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

凛「ダンジョンワールド!」

 

ダンジョンワールド

逆天の氷王 ミセリア

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

燕「ドラゴン・アイン。」

 

ドラゴン・アイン

天占竜 クロス・アストルギア

ライフ12 手札4 ゲージ2

 

 

花陽「レジェンドワールド。」

 

花陽

レジェンドワールド

不死の賢王 ドーン伯爵

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

轟竜「ドラゴンワールドであります!」

 

轟竜

ドラゴンワールド

ガルガンチュア・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

ミセリア「ワカメ捨ててきたよ。」




感想&活動報告お待ちしてるッス。

前に活動報告でもらったフォルトゥーナ・ミセリアにしようかとも思ったんすけど、レジェンド担当花陽にしようってことで今回はレジェンドッス。

以下の情報を追加しました。

星空凛
年齢、20
性別、女
■一人称、凛
■アンダーズの店員、以前はスクールバディチーム、μ'sに所属していた。
■猫アレルギーのくせして猫大好きで、ミセリアに猫カフェに行くのを止められる。
■使用ワールドはダンジョンワールドとレジェンドワールド、バディはミセリアで、彼かライナにデッキ構築を任せている。
■ハッカーランク、E

小泉花陽
年齢、21
性別、女
■アンダーズ最初期からのバイトで、凛の幼馴染。プラグにナンパされた経験がある。
■スクールバディチーム、μ'sでは情報収集を担当していた。ほとんどハッカーになりかけ。
■一人称、私
■性格は昔に比べ落ち着いているが、たまーにパニックを起こす。
■白米大好き。
使用ワールドは、基本レジェンドワールドだが、バディの特性を利用して様々なワールドを使用することがある。バディはドーン伯爵
■ハッカーランク、D


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ペンギンバッター 弁天銀子VSマタギ3人衆 犬塚マキナ

久々の投稿で、皆様にお詫びを申し上げなければなりません。
この小説の中で登場する、剣野夜の所属する芸能プロダクションの社長についてですが、登場人物情報に「オカマ」と表記していましたが正しくは「オネエ」であったことに気づきました。
「オカマ」の皆様、「オネエ」の皆様、加えて読者の方々に重ねてお詫び申し上げます。
今、修正を行うつもりですので、お待ちください。

それとは関係なく、今回のペンギン対元ヤン婦警、ご覧ください。
ちなみにオススメの戦闘BGMは被虐のノエルより「Mechanical」ッス


銀子「フルスイングでぶっ飛ばすから、弾部隊用意!ルミナイズ、ペンタ軍フルブラスト!」

 

マキナ「オレら絆竜団、数を強さとする漢達!ルミナイズ、ド根性絆竜団!」

 

 

観客たち『バディー、……ファイッ!!』

 

 

銀子&マキナ「オープン・ザ・フラッグ!」

 

 

銀子「ドラゴンワールド!」

 

銀子

ドラゴンワールド

補給員ペンタ

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

マキナ「エンシェントワールド!」

 

マキナ

エンシェントワールド

雷斧アギト

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

 

妙にこのバットデッキケースが懐かしく思えるわね。

久々に大暴れよ!

 

銀子「一回表、バッターアタシ!ドロー、チャージ&ドロー!装備、機雷棒 カミナリ釘バット!」ライフ10→9

手札6→7→6→5 ゲージ2→3→2

 

機雷棒 カミナリ釘バット

アイテム 攻5000 打撃2

 

マキナ「おい、オレの前で何懐かしいもん振ってんじゃん!逮捕するじゃん!」

 

銀子「引きこもりお嬢様特製の釘バットデッキケースを、そんじょそこらの釘バットと一緒にすんなっての!ドロップの「ペンタ」と名のついたモンスター2枚をソウルに入れて設置、補給員固定砲台 カタペント!」

手札5→4 ゲージ2→1

 

補給員固定砲台 カタペント

魔法

「設置」

ソウル2

 

銀子「センターに補給機 C・ペンタ!“補給機の任務”でゲージライフ手札、それぞれ追加!」ライフ9→10

手札4→3→4 ゲージ1→2

 

補給機 C・ペンタ

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力2

 

C・ペンタ「補給を推奨します、具体的にはザギンデシースー。」

 

銀子「高いわ!私の財布を南極にする気か!」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

銀子「おっりゃああああ!!釘バット喰らえ!」

 

マキナ「ぐっ!」ライフ10→8

 

銀子「チェンジ!一回裏!」

 

 

 

マキナって名乗った警官はよろめくけど、吹っ飛びも膝を折りもしない。

バディファイトヴィジョンで幾らかダメージ軽減されてるとはいえ、アタシの釘バットを、しかもどてっ腹に喰らってこれとか、足腰化物じゃない…!

 

マキナ「じゃ、その裏で決めてやるじゃん?ドロー、チャージ&ドロー。雷斧アギトをライトにバディコールじゃん!」ライフ8→9

手札6→7→6 ゲージ2→3→1

 

雷斧 アギト

サイズ1 攻撃力6000 防御力2000 打撃力2

「貫通」「ソウルガード」「D・シェア」

「D」このカードが攻撃した時、そのターン中、このカードは「2回攻撃」を得る

ソウル1

 

ペンタより少し大きい、赤い竜がライトに現れる。

 

アギト「自分達絆竜団の力、見せてやるぞ!」

 

銀子「エンシェントワールドなのにサイズ1がバディって…どゆこと?」

 

マキナ「黙って見てるじゃん!レフトにコール、満腹 ハラハラ!」

手札6→5 ゲージ1

 

満腹 ハラハラ

サイズ1 攻撃力4000 防御力4000 打撃力1

「D・シェア」

「D」このカードが攻撃した時、君のライフ+2!

 

ハラハラ「マキナー、腹減ったぜーい!」

 

マキナ「あとでジャーキー分けてやるじゃん!センターにコール、早耳 ジセン!」

手札5→4 ゲージ1

 

早耳 ジセン

攻撃力3000 防御力1000 打撃力2

「D・シェア」

「D」このカードは相手のカードの効果で破壊されない。

 

ジセン「お待たせしました、ゲージをどうぞ!」

 

マキナ「サンキュ!装備、団斧 "ワイルドアクス"じゃん!」

手札4→3 ゲージ1→2

 

団斧 "ワイルドアクス"

アイテム 攻撃力3000 打撃力1

「D・シェア」

「D」君のターン中、このカードの攻撃力+3000!

 

マキナ「キャスト!絆竜団の狩りでライフ回復して3ドロー!」ライフ9→12

手札3→5 ゲージ2→1

 

ドラバンゴング「7代目の十八番、来るぜー!」

 

マキナ「オレらを繋げる絆の鎖、どんな蛮行も一緒にやるじゃん!?」

 

絆竜団「おーー!!」

 

マキナと絆竜団達の背中から鎖が飛び出して、互いに刺さる。

しかも…明らかにパワーアップしてるし。

 

マキナ&絆竜団「ドラゴン・シェアーー!!」

 

銀子「何が来るのか知らないけど、打ち返してやる!」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

銀子「んじゃ、C・ペンタ!釘バットの能力で…。」

 

C・ペンタ「了解しました。」

 

目の前に来たペンタを、ハラハラ目掛けて…カッ飛ばす!!!

 

銀子「おりゃああああああ!!」

 

ハラハラに激突して、轟音と土煙が上がる。

 

マキナ「あっ?は、ハラハラー!?」

 

銀子「釘バットの能力!ペンタを弾にする代わりにモンスターを破壊する能力があんのよ!ジセンには破壊耐性があるしアギトにはソウルガードがあるからめんどいけど、ハラハラなら破壊できるでしょ。」

 

マキナ「…は、へへへ。なら無駄死にだなてめえのモンスターは!」

 

土煙の中からハラハラが飛び出す。

 

ハラハラ「危ないじゃねいかー!」

 

銀子「!?ハラハラに破壊耐性なんて無いはずでしょ!?」

 

驚いてると場外のプラッチが叫びだす。

 

プラグ「銀子!ドラゴン・シェアだ!ジセンの破壊耐性はドラゴン・シェアにくっついた「D」だ!」

 

どらごんしぇあ?でぃー?

 

マキナ「そう、ドラゴン・シェアはオレらの絆!くっついてる「D」能力を同じドラゴン・シェア持ちと共有しあえる能力じゃん!」

 

銀子「ええー!?」

 

それって、全部の、でぃー…あった、「D」ね。

 

 

マキナの場

「D」このカードが攻撃した時、そのターン中、このカードは「2回攻撃」を得る

「D」このカードが攻撃した時、君のライフ+2!

「D」このカードは相手のカードの効果で破壊されない。

「D」君のターン中、このカードの攻撃力+3000!

 

銀子「はあああああああ!!?」

 

これ、つまり…よくわかんないけどヤバいわよね?

 

マキナ「そんじゃ…じゃんじゃんぶっ込むじゃん!ハラハラ!ファイターに攻撃!」ライフ12→14

 

銀子「うっ、じゃあカタペントの能力でソウルから、補給員ペンタをセンターにバディコール!」ライフ10→9→10

手札4 ゲージ2

 

補給員固定砲台 カタペント

ソウル2→1

 

補給員 ペンタ

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2

 

ペンタ「銀子、これあげるペン!」

 

ペンタがカードを1枚持ってくる。

 

銀子「サンキュー!」

手札4→5 ゲージ2

 

マキナ「ほー?ならアギト、やっちまうじゃん!」ライフ14→16

 

アギト「おう!自分には貫通があるぞ!」

 

ペンタにアギトが襲い掛かる。

そしてアタシはペンタの後ろに立ち・・・。

釘バットを構える。

 

銀子「のう、りょっく!ハツドーーー!!」

 

ペンタ「ぺぎぇええっ!?」

 

ペンタがアギトにぶつかる。

破壊は出来なくてもセンターのペンタが破壊されたからアギトの貫通は受けない!

 

アギト「ぐええ!?っく、自分のバディに容赦ないぞ!」

 

雷斧 アギト、スタンド!

 

銀子「なんにも知らない奴にそんなこと言われてたまるか!カタペントの能力!今度は観測機 ミラーペンタをセンターにコール!」

 

補給員固定砲台 カタペント

ソウル1→0

 

観測機 ミラーペンタ

サイズ3 攻撃力7000 防御力3000 打撃力2

 

カタペントはソウルがなくなった瞬間デッキの下に行くから無くなっちゃったわね。

 

ミラーペンタ「観測を開始するぜ…ペン。」

 

マキナ「貫通は避けられるし、ハラハラ!2回目行くじゃん!」ライフ16→18

 

ミラーペンタ「なら“観測任務”だ、2ドローしな。」

 

銀子「オッケー!」

手札5→7 ゲージ2

 

マキナ「今度はジセン!」ライフ18→20

 

銀子「がっ!」ライフ10→8

 

マキナ「ジセン、2回攻撃!」ライフ20→22

 

銀子「っつ!」ライフ8→6

 

マキナ「ワイルドアクス、2連で喰らうじゃん!」ライフ22→24→26

 

銀子「いっ!あだっ!?」ライフ6→5→4

 

マキナ「アギト!最後ブッこむじゃん!」ライフ26→28

 

アギト「おう!」

 

銀子「いっ!?」ライフ4→2

 

マキナ「ターン終了じゃん!」

 

 

 

 

ライフの差が…。ライフ28とかふざけてんの?

…ま、削れるっちゃー削れるけど。

 

銀子「チェンジ!二回表、バッターアタシ!ドロー、チャージ…。」

手札7→8→7 ゲージ2→3

 

あの必殺技を引き込めばもうこっちのもの。

けど、それが来るかバッツ×リンクで引き込めなければ負け。

さーて、……来い!

 

銀子「アンド、ドロー!」

手札7→8 ゲージ3

 

ってちがーう!!「ペンタゴナル・ロック」防御魔法じゃない!

もうバッツ×リンクに頼るしかないか…。

いや、こいつらで行けば。

 

銀子「もう一度カタペント設置!ソウルにはミラーペンタとペンタ!」

手札8→7 ゲージ3→2

 

補給員固定砲台 カタペント

魔法

「設置」

ソウル2

 

銀子「ライトにコール!心機 ギアペンタ!」

手札7→6 ゲージ2→1

 

心機 ギアペンタ

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力2

 

 

――アタックフェイズ

 

 

銀子「んじゃ、まずはギアペンタ、センターのジセンに攻撃!」

 

ギアペンタ「了解した」

 

ジセンが破壊された!これなら他も破壊できる。

けどその前に。

 

銀子「心機」

 

 

銀子「ギアペンタ」

 

 

銀子「逆天殺!」

 

 

ギアペンタ「逆天殺の発動を確認。ノーコストでの1ドローを承認。そして更に1ドロー承認。」

 

銀子「サンキュー、んで…。ぶっ飛べハラハラあああああ!!」

手札6→7→8 ゲージ3

 

ハラハラとギアペンタがぶつかり今度こそどちらも破壊される。

 

マキナ「おいおい!まさかその目。オレのライフ28、このターンで削る気か!?」

 

銀子「そのまさかよ!ミラーペンタをカタペントから射出!」

 

補給員固定砲台 カタペント

ソウル2→1

 

測機 ミラーペンタ

サイズ3 攻撃力7000 防御力3000 打撃力2

 

銀子「ミラーペンタで警官に攻撃!」

 

マキナ「うおっ。」ライフ28→26

 

銀子「くらえアギト!」

 

ミラーペンタをアギトに向けてぶっ飛ばす。

 

アギト「ごおおお!?そ、ソウルガードだ!」

 

雷斧 アギト

ソウル1→0

 

 

銀子「“観測任務”で2ドロー、ペンタをカタペントからセンターに射出!」

手札8→10 ゲージ3

 

補給員固定砲台 カタペント

ソウル1→0

 

補給員 ペンタ

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2

 

カタペントがデッキに戻る

 

銀子「ペンタ!警官に攻撃!」

手札10→11 ゲージ1

 

ペンタ「オッケーペン!」

 

マキナ「うおっ。」ライフ26→24

 

銀子「キャスト、バッツ×リンク!デッキから3枚を見て、その中の1枚を手札に加えて…。!、残りをゲージに、ライフも+1!」ライフ2→3

手札11→10→11 ゲージ1→3

 

マキナ「その面…。目当てのカードが来たみたいだな。」

 

銀子「来た。…見せてやるわよ、アタシ達の逆天!ファイナルフェイズ!行くわよ!」

 

ペンタ「オッケーペン!」

 

ペンタと目を合わせ、互いに頷く。

手札のこのカードを使う!

 

銀子&ペンタ「キャスト!「ペンタ軍 逆天!!」」

手札11→10 ゲージ3

 

マキナ「何!?んだその名前は!」

 

銀子「このカードは、場に「ペンタ」がいれば<逆天>の力を今すぐに使う、アタシたちの可能性を拡張するカード!」

 

マキナ「おいおいマジかよ…。」

 

銀子「ということで、補給員!」

 

 

銀子「ペンタ!」

 

 

銀子「逆天!」

 

ペンタ「アタックフェイズをもう一度始めて、そのアタックフェイズ中、手札の「ペンタ」と名のついたモンスターを【コールコスト】を払っていくらでもコールできるペン!!」

 

 

――アタックフェイズ

 

 

 

銀子「まずはコイツ!弾丸補給員 タマペンタ!レフトにコール!」

手札10→9 ゲージ3

 

弾丸補給員 タマペンタ

サイズ1 攻撃力4000 防御力1000 打撃力1

 

タマペンタ「自分コールッスね!ライフ2払えば“吹っ飛び補給”でペンタ全部が打撃力+1、加えて1ドローッス!課金しますか?」

 

銀子「するに決まってんでしょ!んでタマペンタ、ファイターに攻撃!」ライフ3→1

手札9→10 ゲージ3

 

弾丸補給員 タマペンタ

打撃力1→2

 

マキナ「ぐお!」ライフ24→22

 

銀子「これで、全滅だー!」

 

タマペンタをアギトに当て、両方破壊する。

 

マキナ「アギトオォーーー!」

 

銀子「お次はC・ペンタをライトにコール!」

10→9 ゲージ3

 

補給機 C・ペンタ

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力2→3

 

C・ペンタ「手札、ライフ、ゲージ、追加。」

 

銀子「ナイス!んじゃやれえ!」ライフ1→2

手札9→10 ゲージ3→4

 

マキナ「っち。」ライフ22→19

 

銀子「んで、ライトにコール!ペンタ・ザ・ソル!」

手札10→9 ゲージ4→2

 

ペンタ・ザ・ソル

サイズ1 攻撃力3000 防御力2000 打撃力1→2

 

ソル「たいよーう!充填完了ペンペン!」

 

銀子「アタシとソルで連携!」

手札9→10 ゲージ2→3

 

ソル「銀子は《雷帝軍》で《機神軍》だからゲージ+1の1ドローペンペン!おりゃ!」

 

マキナ「グオッ!」ライフ19→15

 

銀子「レフトにコール!補給員 ペンタ!」

手札10→9 ゲージ3

 

補給員 ペンタ

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2→3

 

ペンタ「行くペン!ペンペーン!」

手札9→10 ゲージ5

 

マキナ「こっの!」ライフ15→12

 

銀子「ライトとレフトのソルとペンタ、2体をコストにライトに補給竜 ペンタゴンをコール!」

手札10→9 ゲージ3→1

 

補給竜 ペンタゴン

サイズ2 攻撃力6000 防御力2000 打撃力2→3

「2回攻撃」

 

ペンタゴン「ライフ7以下だから本気になって攻撃力無限大だペン!」

 

補給竜 ペンタゴン

攻撃力6000→∞

 

マキナ「おいおい…。んなのまで居んのかよ。」

 

ペンタゴン「本気ペーン!ついでに2回攻撃!」

 

マキナ「ぐご!が!…っふ!これで終わりか!?」ライフ12→9→6

 

銀子「ライトにコール、C・ペンタ!」

手札9→8 ゲージ1

 

補給機 C・ペンタ

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力2→3

 

C・ペンタ「任務遂行できず。」

 

C・ペンタは1ターンにつき一度しか能力が使えないしね。

 

銀子「それでもいい!ファイターに攻撃!」

 

マキナ「グオッ!」ライフ6→3

 

銀子「最後は、補給員ペンタをまたコール!」

手札8→7 ゲージ1

 

補給員 ペンタ

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2→3

 

ペンタ「行くペン!」

 

銀子「行くわよ!ファイターに攻撃!!」

手札7→8 ゲージ1

 

マキナ「…へっ、俺らの負けかよ…。」ライフ3→0

 

ペンタの攻撃が炸裂して、アタシの勝ちが決まった。

 

 

銀子「ゲームエンド、ウィナーアタシってね!」

 

ペンタ「…ナイスなファイトだったぜ。やったペン!」

 

……あ、他の二人は!?




今回はここまでッス。
感想&活動報告お待ちしてるッス!

ちなみに提供してもらったカード、今回能力を変えたりして登場ッス。

以下の情報が更新されました。

補給員固定砲台 カタペント
ドラゴンワールド
属性、雷帝軍
魔法
【使用コスト】君のドロップのモンスターを2枚このカードのソウルに入れ、ゲージ1払う
■「設置」
■「対抗」【起動】このカードのソウル1枚を選ぶ。そのカードがカード名に「ペンタ」含むモンスターなら【コールコスト】を払ってコールする。
■場のこのカードにソウルがないならこのカードをデッキの下に置く。
■「補給員固定砲台 カタペント」は1枚だけ設置できる。

ペンタ・ザ・ソル
ドラゴンワールド
属性、太陽竜 雷帝軍 機神軍 カオス
サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力1
【コールコスト】ゲージ2を払う。
■このカードが《太陽竜》と連携攻撃した時、君のライフ+1!
■このカードが《雷帝軍》と連携攻撃した時、君のデッキの上から1枚をゲージに置く。
■このカードが《機神軍》と連携攻撃した時、君はカード1枚を引く。

心機 ギアペンタ
ドラゴンワールド
属性、心竜 機神軍
サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力2
【コールコスト】ゲージ1を払う。
■このファイト中、君が〈逆天殺〉を使っているなら、このカードのサイズを2減らす。
■君が〈逆天殺〉を使った時、カード1枚を引く。
■〈逆天殺〉(君のターン中に使える)カード1枚を引く。この能力は1ターンに1回だけ使える。

弾丸補給員 タマペンタ
ドラゴンワールド
属性、雷帝軍 ドラゴン
サイズ1 攻撃力4000 防御力1000 打撃力1
■“吹っ飛び補給”このカードが場に出た時、ライフを2払ってよい。そうしたらこのターン中、カード名に「ペンタ」を含むモンスター全てを打撃力+1し、君がカード名に「釘バット」を含むアイテムを装備しているなら更にカードを1枚引く。“吹っ飛び補給”は1ターンに一度だけ使える

観測機 ミラーペンタ
ドラゴンワールド
属性、カオス 機神軍 ドラゴン
サイズ3 攻撃力7000 防御力3000 打撃力2
■“観測任務”このカードが場からドロップゾーンに置かれた時、君が《機神軍》のアイテムを装備しているなら、カード2枚を引く。“観測任務”は1ターンに1度だけ発動する。

補給竜 ペンタゴン
ドラゴンW
属性、ドラゴン 雷帝軍 ×フォース
サイズ2 攻撃力6000 防御力2000 打撃力2
【コールコスト】君の場のカード名に「ペンタ」を含むカード2枚をドロップゾーンに置き、ゲージ2を払う。
■【起動】君が《雷帝軍》のアイテムを装備しているなら、君の場の《雷帝軍》1枚をドロップゾーンに置く。払ったら、カード1枚を引く。この能力は1ターンに1度だけ使える。
■君のライフが7以下なら、このカードの攻撃力を+∞!
「2回攻撃」

機雷棒 カミナリ釘バット
ドラゴンワールド
属性、雷帝軍 機神軍
アイテム 攻撃力5000 打撃力2
【装備コスト】ゲージ1を払い、ライフ1を払い、手札を1枚捨てる。
■君の場のカード名に「ペンタ」を含むサイズ1以上のモンスターを破壊する。そうしたら相手の場のモンスター1枚を破壊する。

ペンタ軍 逆天!!
ドラゴンワールド
属性、機神軍
必殺技
■このカードの使用は、カードの使用ではなく<逆天>の発動として扱う。
■君の場にカード名に「ペンタ」を含むカードと、「釘バット」を含むカードがあるならこの必殺技の<逆天>を使える。
■<逆天>(君のターン中)アタックフェイズをもう一度行い、君はそのアタックフェイズ中、手札のカード名に「ペンタ」を含むモンスターを【コールコスト】を払ってコールできる。


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策士

今回は凛VS燕。
ダンジョンVSアインになるッス。


凛「皆まとめて氷漬けにゃー!ルミナイズ、氷王の戦略!」

 

燕「刺し突くよ、天球竜の矢で。ルミナイズ、天占ツバクラメ・アイン。」

 

 

観客たち『バディー、……ファイッ!!』

 

 

凛&燕「オープン・ザ・フラッグ!」

 

 

凛「ダンジョンワールド!」

 

ダンジョンワールド

逆天の氷王 ミセリア

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

燕「ドラゴン・アインー。」

 

ドラゴン・アイン

天占竜 クロス・アストルギア

ライフ12 手札4 ゲージ2

 

 

ドラゴンアイン…、懐かしいようなフラッグにゃ。

けど、バディは見たことないモンスター、どんな攻め方するにゃ?

というかミセリア、掃除は早く終わらせてくるにゃ!

 

 

燕「まずはボクのターンねー。ドロー、チャージ&ドロー」

手札4➡5 ゲージ2➡3

 

燕「……キャスト、天竜開闢。ライフ2を使って2枚ドロー。設置、宣告 「占闘準備」」ライフ12→10

手札5→4→6 ゲージ3

 

宣告 「占闘準備」

魔法

「設置」

 

燕「センターにコール、ボーデュア」

手札6→5 ゲージ3→2

 

管星竜 ボーデュア

サイズ1 攻撃力4000 防御力3000 打撃力1

 

燕「能力でデッキから《天球竜》のアイテムを手札に加えるー。バビロンを手札に加えて、更に占闘準備の能力で手札が更に増えてライフも回復ー」ライフ10→11

手札5→6 ゲージ2

 

燕「そしてーライトにコール、工作員スフィア」

手札6→5 ゲージ2

 

工作員 スフィア

サイズ1 攻撃力4000 防御力1000 打撃力1

 

スフィア「"破壊工作"だ。ゲージとライフを増やし、場のワールドの数が2種類以上だから1ドローだ。」

 

燕「ありがとう。それじゃ設置、ドラゴンスローン 竜の玉座。」ライフ11→12

手札5→6→5 ゲージ2→3

 

ドラゴンスローン 竜の玉座

魔法

「設置」

 

燕「これでボクは合計サイズ4までモンスターをコールできる。そしてレフトにー、輝ける クロス・アストルギアをコール。」

手札5→4 ゲージ3→2

 

輝ける クロス・アストルギア

サイズ2 攻撃力5000 防御力4000 打撃力2

「ソウルガード」「2回攻撃」

ソウル1

 

燕「ここでキャストー、覇王剣・解放、デッキから場のワールド数、3枚ドロー。」ライフ12→10

手札4→3→6 ゲージ2→1

 

燕「……センターにもー、輝ける クロス・アストルギアをコール。」

手札6→5 ゲージ1→0

 

輝ける クロス・アストルギア

サイズ2 攻撃力5000 防御力4000 打撃力2

「ソウルガード」「2回攻撃」

ソウル1

 

燕「竜王伝でゲージ、ライフ、手札を補充して、バビロン装備ー」ライフ10→11

手札5→4→5→4 ゲージ0→1→0

 

占弓 バビロン

アイテム 攻撃力6000 打撃力2

 

アタックフェイズ

 

 

燕「センターのクロスで攻撃、ギャラクシーフォーメーションでライフを2回復」ライフ11→12→13

 

凛「にゃっ!!」ライフ10→8

 

燕「ターン終了ー、そっちね。」

 

 

 

やたら動いたけど、多分加えたいカードを場や手札に揃えたってことだよね。

なら、やることは一つにゃ!

 

ミセリア「ワカメ捨ててきたよ。」

 

ミセリアも戻ってきたし、ここからどんどんいくにゃ!

 

凛「お疲れにゃー。それじゃあ、ドロー!チャージ&ドロー!魔王制御機 C・コンストラクターをセンターにコールにゃ!」

手札6→7→6 ゲージ2→3→2

 

魔王制御機 C・コンストラクター

サイズ3 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

 

凛「更にその能力でライトにサイズ0としてバディコール!逆天の氷王 ミセリアーー!!」ライフ8→9

手札6→5 ゲージ2→0

 

逆天の氷王 ミセリア

サイズ3→0 攻撃力8000 防御力6000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」「ライフリンク2」

ソウル1

 

よし、コンストラクターのコールコストで払ったゲージが魔法だからミセリアがソウル持ちにゃ!

 

ミセリア「凛ちゃん、ゲージを!」

 

凛「オッケーにゃキリ!キャスト、魔眼解放!相手のゲージを破壊して私のゲージを2枚増やすにゃー!」

手札5→4 ゲージ0→2

 

燕「ボクゲージ無いけどねー。」

 

凛「けどこれで!」

 

ミセリア「うん!僕の逆天を!」

 

凛「発動にゃ!逆天の氷王…」

 

 

凛「ミセリア!」

 

 

凛「逆天にゃー!!」

手札4 ゲージ2→0

 

ミセリア「僕も含めた全てのカードの能力を無効化し、その上で僕以外のカードを手札、ゲージ、ドロップゾーン、場の順でデッキに戻していく!」

 

手札4→0 ゲージ0

 

手札4→0 ゲージ0

 

全てのカードがデッキに戻っていく。

これで相手の場もガラ空きに…。

…え?

 

カードが全て凍りついてデッキに戻っていく中、2体のクロスが場に残ってる…?

 

凛「どういうことにゃ!?」

 

燕「どうもこうも、ソウルガードだよ。」

 

輝ける クロス・アストルギア

ソウル1→0

 

輝ける クロス・アストルギア

ソウル1→0

 

ミセリア「けど、能力は無効化されていたはず、クロスには能力無効はないのに一体何が!」

 

クロスたち『ふ、我々は能力を無効にされてなどいません。何故なら占闘準備が場に設置されて居るのですから。』

 

ミセリア「え?占闘準備って…。」

 

ミセリアがハッとする。

 

ミセリア「そうか、しまった!」

 

占闘準備?確かに設置してたけど一体どんな能力があるにゃ?

カード使用履歴を確認すると…。

 

宣告 「占闘準備」

■君の場の《天球竜》全ての能力は、相手のカードの効果で無効化されない。

 

凛「にゃっ!?」

 

燕「普段なら君は能力チェックは欠かさなかっただろうねー。けど、占闘準備の能力はボーデュアをコールした時一度発動した、比較的せっかちな君は能力は一つしかないだろうと思っただろう。君の仲間の使っていたダークヒーロー第一基地、能力の似たカードが一つしか能力を持っていなかったから。」

 

凛「うっ…。」

 

燕「けど君のせっかちな性格を君のバディ、ミセリアがいつもならカバーできた。けれど、ミセリアはヤスのワカメを処理しに行った。だからボクが占闘準備を設置したことを見ていなかったから場にどっしりと構えてるクロスの方に目が行ったことだろう。加えて場には設置魔法2枚にソウルガード持ちのサイズ2が2体居て、アイテム装備だ。さぞ逆天が決まったら気分がいいだろうね。」

 

ミセリア「まさかあの時、ヤスをけしかけたのは…。」

 

燕「ちょっと煽っただけだよー。まさかいつもモブ顔と一緒に掃除担当もしているとはいえ、ピンポイントで捨てに行ってくれるとは思わなかったけどね。しかもただ君の近くにさり気なく近づいただけでファイト相手に選ばれて、それでこういうことになっちゃったってだけだよ。」

 

全部…仕込まれてたにゃ…?

 

凛「けど、逆天を本当に使うか分からないのにそんなこと考えて対策をしたにゃ…?」

 

燕「ああ、ドローを無理矢理にでもして手札を保ったから使ってくれたのもあるんだろうね。ボクの手札が1枚程度だったら君らは絶対逆天を温存してただろうし。」

 

ミセリア「まさか…。こんな方法で僕たちを驚かせてくるなんて。しかも僕らの今月の仕事分担まで把握してこんなことを…。」

 

凛「けど、クロスが場に残ったからって何になるにゃ!お互いデッキから6枚ドローしてゲージにも2枚カードが置かれるにゃ!」

手札0→6 ゲージ0→2

 

燕「これから分かるよ。レフトのクロスはドロップゾーンに送られる。」

手札0→6 ゲージ0→2

 

凛「にゃ〜…、センターにコール!剛雷大魔王 バッツ!」

手札6→5 ゲージ2→0

 

剛雷大魔王 バッツ

サイズ3 攻撃力7000 防御力7000 打撃力2

「2回攻撃」「ライフリンク2」

 

バッツ「魔王たち!大魔王たる俺様に従い、力を貸せ!」

 

凛「装備、グラウルズ・ワンド!その能力でゲージ1枚追加にゃ!」ライフ9→8

手札5→4 ゲージ0→1

 

凛「ボーナスクエスト!手札のバッツを捨ててゲージ2,ライフ1増やして、2ドローにゃ!」ライフ8→9

手札4→2→4 ゲージ1→3

 

凛「手札1枚を捨ててバッツの能力でデッキから!超星大魔王 ジャックナイフをレフトにコールにゃ!」

手札4→3 ゲージ3→1

 

超星大魔王 ジャックナイフ

サイズ3 攻撃力7000 防御力5000 打撃力2

「ソウルガード」

ソウル1

 

凛「そしてまたキャスト!魔眼解放!ゲージを増やすにゃ!」

手札3→2 ゲージ1→3

 

燕「お…そう来る。」

手札6 ゲージ2→1

 

アタックフェイズ

 

 

凛「ジャックナイフの能力でドロップゾーンのカード1枚をジャックナイフのソウルに入れるにゃ!」

 

超星大魔王 ジャックナイフ

ソウル1→2

 

凛「そのジャックナイフでセンターのクロスに攻撃にゃー!更に「貫通」と「2回攻撃」を得るにゃ!」

 

燕「やっぱり……キャストー、通告 「不動占術」ジャックナイフの攻撃とスタンドを封じるよ。」

手札6→5 ゲージ1→0

 

凛「にゃ!?」

 

燕「君のファイト記録の中に面白いものがあったねー。…能力を無効化されないソウルガード持ちのモンスターが相手のセンターに居る状況で、ジャックナイフで突破口を開いて、他のモンスター達にもダメージを与えさせて、デモンナイトの必殺コールで勝利、だっけ。相手はライフをそれなりに増やしていたけど、ジャックナイフの貫通で敢え無く敗北…。君達は逆天に対して対策された時の為に貫通だって入れている。ここまで言えばわかるかな?」

 

ミセリア「クロスを場に残したのは、《天球竜》が場にあることが使用条件のそのカードを使うために…全てこの状況の為の布石…!」

 

燕「まあ、後はデモンナイトが来るだろうからどうなるか分かんないけどねー。」

 

どうせ何か持ってるくせして何を言うにゃ!

 

凛「くう!バッツでクロスに攻撃にゃ!」

 

今度こそクロスを破壊にゃ。

 

燕「っ!いきなりだねー。」

 

バッツ「2回攻撃だ!」

 

燕「うっ。」ライフ13→11

 

凛「ミセリアで攻撃にゃ!」

 

燕「うごっ」ライフ11→9

 

ミセリア「2回攻撃!」

 

燕「がぼっ!」ライフ9→7

 

凛「……ファイナルフェイズ!」

 

燕「…そりゃそうするよね。」

 

凛「必殺コール!デウクルーザ “第二形態:デモンナイト”をセンターに必殺コールにゃ!」

手札2→1 ゲージ3→0

 

デウクルーザ “第二形態:デモンナイト”

サイズ3 攻撃力9000 防御力5000 打撃力3

「ソウルガード」

ソウル1

 

バッツ「おい!俺様をソウルに入れぐおわああああ!?」

 

凛「にゃっ!」ライフリンク9→8

 

バッツのライフリンク2!

装備してるグラウルズ・ワンドの能力でダメージが1減って1になったにゃ

 

凛「手札の《魔王》1枚をファイナルフェイズ中の攻撃を可能にした上、サイズ0にしてノーコストコールするにゃ!逆天の氷王 ミセリアをレフトにコールにゃ!」

手札1→0 ゲージ0

 

逆天の氷王 ミセリア

サイズ3→0 攻撃力8000 防御力6000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」「ライフリンク2」

 

ジャックナイフが消えて2体目のミセリアが現れたにゃ。

 

ミセリア「更に僕の攻撃だ!」 

 

燕「ぐ、ぶ!」ライフ7→5→3

 

凛「デウクルーザでとどめにゃ!」

 

燕「キャスト、ドラゴンシールド 緑竜の盾」ライフ3→4

手札5→4 ゲージ0

 

凛「にゃあ!?」

 

決められなかった…。

 

凛「ターン終了にゃ……。」

 

クロス「では…そろそろ。」

 

燕「そうだねー。ドロー、チャージ&ドロー。キャスト、布告 「星命操作」デッキから4枚見て、その中の天占竜 クロス・アストルギアを手札に加えて、残りの3枚をゲージに」ライフ4→3

手札4→5→4→5 ゲージ0→1→4

 

燕「設置、ドラゴンスローン。センターにバディコール、天占竜 クロス・アストルギア。」ライフ5→6

手札6→5 ゲージ5→3

 

天占竜 クロス・アストルギア

サイズ2 攻撃力6000 防御力5000 打撃力2

「2回攻撃」「ソウルガード」

 

クロス「これが私の本気です。さあ、行きますよ!」

 

燕「その前にー、キャスト、天竜開闢。更にキャスト、布告 「宣占」でドロー。」ライフ6→4→5

手札5→4→6→5→7 ゲージ3→1

 

燕「おっと、ようやく来た。装備、占弓 バビロン。そしてフレットをコールして、ゲージと手札を好き増やすよ。」

手札7→6→5→6 ゲージ1→0→2

 

占弓 バビロン

アイテム 攻撃力6000 打撃力2

 

管星竜 フレット

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2

 

クロス「これでギャラクシーフォーメーションが発動、私を含めた場のカード全てが打撃力+1され、「貫通」を得ます。」

 

凛「それって…。」

 

冷や汗が流れる。

 

燕「ライトにコール。工作員スフィア、"破壊工作"も発動するよ。」ライフ5→6

手札6→5→6 ゲージ2→3

 

工作員スフィア

サイズ1 攻撃力4000 防御力1000 打撃力1→2

「貫通」new!

 

ミセリア「場のカード全てってことは…。」

 

ミセリアが場のカードの情報を映し出すと…。

 

天占竜 クロス・アストルギア

サイズ2 攻撃力6000 防御力5000 打撃力2→3

「2回攻撃」「ソウルガード」「貫通」new!

 

占弓 バビロン

アイテム 攻撃力6000 打撃力2→3

「貫通」new!「2回攻撃」new!

 

管星竜 フレット

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2→3

「貫通」new!

 

工作員スフィア

サイズ1 攻撃力4000 防御力1000 打撃力1→2

「貫通」new!

 

凛「にゃあああああ!?」

 

 

アタックフェイズ

 

 

燕「さ、終わらせよう。バビロンは自身の能力で2回攻撃を持ってる。ボクとクロス、フレット、スフィアでセンターのデウクルーザに攻撃するよ。」

 

打撃力は全部で、11…。

 

クロス「喰らいなさい!」

 

凛「にゃああああああああああ!?」ライフ8→0

 

負け、た、にゃ。

 

燕「あれ、犬ちゃん負けたんだ。さて猿は…?」




今回はここまでッス。
ミセリアに合わせて作れるデッキがワシ的にはこのモーションの魔王デッキしかなかったッス。(個人的には最初につかったC・コンストラクターとバッツを4積みにしたい感じだったッス。)

これで一勝一敗、次回で3人衆戦ラスト、花陽VS猿渡ッス。

とりあえず感想お願いしますッス、モチベ安定剤になるんで。(活動報告も)


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驚きの結果

さて、今回は面白いというかとても「ぶっ飛んだ」ファイトになるッス!

しかし、サツキが最近環境トップに行きそうで怖いッス。
もっとエンシェント強化してよって思うんすけどねー。


燕「…うっそ。」

 

もうファイトが終わっていた。

あまりに静かで気づかなかった。

何がどうなったのさ。

 

銀子「何これ…?どうなってんの。」

 

凛「分かんないにゃ…。」

 

 

 

 

 

 

 

数分前

 

 

轟竜「敵全員、我らが血祭りに上げ皆殺しであります!ルミナイズ、EVOLブレード"ドラゴン"!」

 

花陽「角王たち、レジェンドワールドの旗に集ってください!ルミナイズ 角王の軍団!」

 

 

 

観客たち『バディー、……ファイッ!!』

 

花陽「「オープン・ザ・フラッグ!!」」

 

 

花陽「レジェンドワールド。」

 

花陽

レジェンドワールド

不死の賢王 ドーン伯爵

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

轟竜「ドラゴンワールドであります!」

 

轟竜

ドラゴンワールド

ガルガンチュア・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

轟竜「私からであります!ドロー、チャージ&ドロー!」

手札6→7 ゲージ2→3

 

確か、轟竜さんのガルガンチュア・ドラゴンはG・EVOって能力で姿を変えていくモンスターだったはず。

次でモードブラストを出されたくないし…。

よし、決めた。

 

轟竜「装備!ガルブレードであります!」

手札6→5 ゲージ3→2

 

神竜剣 ガルブレード

アイテム 攻撃力6000 打撃力2

 

このファイト…。

 

轟竜「ライトにガルキャットであります!能力で1ゲージ1ドローであります!」

手札5→4→5 ゲージ2→3

 

ガルキャット

サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力1

 

ワンショットキルで勝とう。

元からそのつもりだったけど。

 

 

アタックフェイズ

 

 

轟竜「ガル!ブレード!」

 

花陽「うっ!」ライフ10→8

 

轟竜「ターン終了であります!」

 

 

花陽「…ドロー、チャージ&ドロー。」

手札6→7 ゲージ2→3

 

花陽「センターにバディコール、不死の賢王 ドーン伯爵。」ライフ10→11

手札7→6 ゲージ3

 

不死の賢王 ドーン伯爵

サイズ0 攻撃力4000 防御力1000 打撃力1

 

ドーン「いくら日傘があろうが、我輩は太陽の下は苦手なのだぞ。」

 

花陽「ごめんなさい。すぐに終わらせますから。ライトにコール、C・オシリス。“支配者の傀儡”でゲージを増やしてカードを1枚引きます。」

手札6→5→6 ゲージ3→4

 

C・オシリス

サイズ3 攻撃力5000 防御力3000 打撃力1

 

…1枚

 

花陽「キャスト、存在還元。オシリスをドロップに送り、2枚ドローします。さらに装備、ギュミルの杖」ライフ11→10

手札6→5→7→6 ゲージ4→3

 

ギュミルの杖

アイテム 攻撃力0 打撃力0

 

…2枚目

 

花陽「能力でゲージを1枚増やし、それから手札のアルヴィドルをドロップし、1ドローします。更にアルヴィドルの能力でゲージと手札を増やします。」

手札6→5→6→7 ゲージ3→4→5

 

…3枚目、次で。

 

花陽「キャスト、オースィラ・ガルド。ドーン伯爵をドロップに送ってゲージと手札を増やします。更に、不抜の影王 ムクロに変身します。」

手札7→6 ゲージ5→6→5

 

4枚目、うん揃った。

 

不抜の影王 ムクロ

攻撃力6000 防御力5000 打撃力2

「2回攻撃」「変身」〔ゲージ1を払う〕

 

花陽「そして、ライトに角王を継ぐ者 ムクロをコールして、レフトに怪腕の獣王 ジウンをコールします。」

手札6→5→4 ゲージ5→4

 

角王を継ぐ者 ムクロ

サイズ2 攻撃力6000 防御力6000 打撃力2

「変身」〔ゲージ2を払う〕

 

怪腕の獣王 ジウン

サイズ3→1 攻撃力6000 防御力1000 打撃力3→5

「貫通」「ソウルガード」

ソウル1

 

轟竜「!?ジウンのサイズが下がったでありますが!」

 

花陽「このジウンは場の角王の数だけサイズを下げ、打撃力を上げるんです。」

 

 

アタックフェイズ

 

 

花陽「不抜の影王 ムクロの能力で、センターに角王をサイズ0扱いでコールします。激動たる角王 ジウンをコール!角王が増えたので別のジウンも強化されます!」ライフ10→9

手札4→3 ゲージ4→3

 

激動たる角王 ジウン

サイズ3→0 攻撃力6000 防御力1000 打撃力4

 

怪腕の獣王 ジウン

サイズ3→0 攻撃力6000 防御力1000 打撃力3→6

「貫通」「ソウルガード」

 

花陽「モンスター3体で連携攻撃!総打撃力は12です!」

 

轟竜「ははは!まさか打撃力12とは、しかし!キャスト、ドラゴンシールド 神・緑竜の盾であります!」

手札5→4 ゲージ3

 

花陽「キャスト、ブレッフェン・ガルド。魔法を無効化します。」

手札3→2 ゲージ3→1

 

轟竜さんの前に現れた盾が壊れる。

 

轟竜「む!?しかしもう一枚使えばいいはな…、あ、あれ?しまった、ゲージにぐああああ!?」ライフ10→0

 

 

花陽「私の勝ちです、ありがとうございました。」




今回はここまでッス、感想&活動報告お待ちしてるッス。


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蒼リブート

マタギ三人衆を下した前回の続きからッス!


花陽「これで、私たちの勝利ですよね、又木さん。」

 

又木「お、おお。」

 

又木さんは驚いた顔で花陽ちゃんを見ている。

俺も正直驚いてるが…よっぽどあの3人の勝利を信じてたんだな。

 

又木「……分かった、俺らも協力しよう。お前らも二言はねえよな。」

 

マキナ「うっす!オレも女だ、結果にとやかく言うようなことはしねえッス。」

 

轟竜「防御カードを手札に残していなかったのも私の弱さ、勝者には従うであります。」

 

燕「3分の2が負けちゃったしね、しかたないねー。」

 

どうやら又木さんには従ってくれるみたいだな。

 

マキナ「…おい雉、ちょいとツラ貸せ。」

 

燕「いやー、犬ちゃんこわーい。」

 

轟竜「雉さん、叩き潰してよろしいですか!」

 

燕「いや、それ猿くんの場合シャレになんないから。しかも顔笑っちゃってる!半殺しの時の顔になってる!」

 

……不安だ。

 

ライナ「みんな何やってるの…?」

 

結「すごい音がしてましたけど、バディファイトしてました?」

 

お嬢が結ちゃんを連れて帰ったみたいだな。

なんか、お嬢がこの短期間で成長したように思える。

 

プラグ「あー、お帰りお嬢。結ちゃんもいらっしゃいだ。」

 

猫「なーご…。」

 

辰馬「ライナ、良く帰った!…ん?その猫は?」

 

お嬢の足元に猫がいる。

灰色の毛に……すっごくパッとしない顔の、なんというか蒼みたいな猫だな。

 

ライナ「えっと…拾った?」

 

プラグ「なんで疑問形なんだよ。まあいっか、首輪もないし野良か?」

 

猫の頭をなでるとちょっと嫌そうな顔をする。

猫にこんな顔されると傷つくな…。

 

プラグ「4時から作戦だし、店の備品壊させないようにしろよ?」

 

ライナ「分かってる。行こう先輩。」

 

結「うん、お邪魔しまーす!」

 

二人は猫を連れて店のライナルームに入っていった。

 

プラグ「なんか怪しいな…。エル?お前はどう思う」

 

エル(ライナ嬢達が何を考えているか、我には分からん。だが気になることが一つ。)

 

プラグ「デッキ調整をお嬢に頼むのは、俺たちアンダーズなら問題ないがってことだろ?」

 

エル(ああ、ライナ嬢がデッキビルダーとして優れていることを知っているのは、アンダーズの面々を含めても少人数。ライナ嬢がデッキビルダーであることをひけらかすとは思えんし。)

 

プラグ「…。まさか。」

 

スマホに手を伸ばし、ある番号に電話をかける。

数秒後、うざったいほどハイテンションな声が響いてくる。

 

銃奈「いえーい!この受話器の向こうには超次元突破系美少女主人公!銃奈ちゃんが居まーす!」

 

プラグ「おい銃奈、お前誰かにお嬢がデッキビルダーだって言ってねえよな。」

 

銃奈「ノリわるーい!って、そうだよ、後輩の女の子3人組に教えたぜい!」

 

プラグ「…もういい。色々納得できた。」

 

電話を切る、銃奈の奴ベラベラと……。

こんなのが先輩、お嬢と結ちゃん達が不憫に思えてくる。

……ん?なんか引っかかったような。

気のせいか…?

 

 

 

 

 

 

 

 

ライナルーム

 

ライナ「あんまり時間ないし、サッサと調整するよ。」

 

結「う、うん。」

 

蒼「にゃご!」

 

いや、自分を元に戻せよ。

 

ライナ「後でアバターを元に戻すから。それとも、来てた病衣は病院なのに小学生の前で蒼100%やるつもり?」

 

そういや全裸でした。

着てた病衣も置きっぱなしだしな。

そして、自分の横にはいつの間にかグレーが居る。

グレーがこんなでかいと感じるとは思わなかったな。

 

グレー「で、これが君の言ってたカード?」

 

結「うん。」

 

電脳結晶 クリスタにDD オリハルコンP(デバイスドラゴン オリハルコン プリズム)、電脳結晶 サイリウム、電脳結晶 ファイバー、電脳結晶 グラス、他にもモンスターと、それに魔法とかが細々か。

 

ライナ「いろんなカードのワールドを書き換える能力にそれを参照する能力…。」

 

蒼「ニャン。」

 

独特の闘い方だな。

 

結「サイバーワールドのカードの知識はあんまりなくて、というかあの時初めて知って、あんまりカードプールもないから途方に暮れてたの。」

 

ライナ「なるほど…、それで私に頼んだんだ。」

 

結「うん、それにライナちゃんがデッキビルダーってことを中等部の銃奈先輩に教えてもらったから。」

 

その場の1人と2匹『……。』

 

あいつは……姿を見る見ないに関係なく余計なことしかしないんだな…。

まあ、今回は逆か。

 

ライナ「これらでもうデッキは作れるから、一旦蒼のデッキに移るね。」

 

ライナは自分のデッキを広げる。

そこに、グレーがカードを置く。

ついでに自分もアルファードのカードを置く。

 

ライナ「これだけ、《サイバールーター》が揃ってるなら、《電脳生命》よりそっちを組んで必殺技特化にするのがいいかもね。主軸はこれ。」

 

そういうとライナはアルファード、電脳騎士(サイバーナイツ) コネクト・アルファードを手に取る。

 

ライナ「サイバーワールドは属性によって戦い方が変わるみたい。例えばグレーたち《電脳生命》は、どこからでもモンスターが現れる自由さが特徴だし、《サイバールーター》は今まで数が少ないからよくわからなかったけど、これで強力な必殺技を手札に持って来て決める必殺技特化ってことが分かった。」

 

蒼「にゃおん。にゃ?」

 

まあ、それぐらいは感覚でわかった。んで?

……というか自分が何言ってるか分かるのか?ライナ。

 

ライナ「その体に設定した言語に対応した翻訳機を作って耳に仕込んでるから分かるの。…特にコネクト・アルファードは、サイバー・グリーブの能力と似た能力を持ってるから、必殺技を持って来やすいの。サイバールートも持ってるからメールボックスも使いやすいし、それに…」

 

結「それに?」

 

ライナ「この能力を見て。」

 

ライナが能力を指し示す。

…あ。

 

 

 

 

 

 

 

40分後

 

デッキ調整と試運転を終わらせて、自分たちはプラグたちより先にターゲットの居場所に先行することにした。

 

ライナ「じゃあ、蒼とグレーはここのパソコンから直接CBSNにダイブして。」

 

蒼「にゃーお。…にゃーにゃにー。」

 

了解。

…やり方わかんないんだが。

 

グレー「えっと、普通にパソコンに入ろうとしたらできるよ。」

 

そういってグレーはライナのパソコンに入る。

じゃあ行くか。

 

ライナ「ちょっと待って。」

 

蒼「にゃー?」

 

どした?

ライナは小さなバッグを自分の首にかける。

 

ライナ「服とアバターのデータをこのカバンに圧縮して、デッキも入れてあるから、着いたら開けて。」

 

蒼「にゃ?にゃーにゃー」

 

いや?カバンなんてパソコンを通れるわけないだろ。

 

ライナ「これは、グレーの半電脳体を解析して、同じように現実に存在できる電脳体としてギアゴッドが創った半電脳カバンなの。コアデッキケースも半電脳体のサイバーデッキケースになってるから、現実と電脳を行き来しやすくなるよ。」

 

蒼「にゃー…。」

 

ほえー…。

ライナ、さらっととんでもないもの作ってないか?

 

グレー「蒼ー、早くしないと置いてくよ?」

 

蒼「にゃ!……にゃんにゃす。」

 

待った!……行ってくる。

 

ライナ&結「行ってらっしゃい、蒼(さん)。」

 




今回はここまでッス。
感想&活動報告、お待ちしてるッス!

さて、それぞれが行動開始ってことで面白くなってまいりました!

以下の情報が更新されました。

半電脳カバン
■ギアゴッドお手製シリーズ、第1弾
■グレーや蒼の半電脳体を解析して作られた、半電脳体達に便利なサイバーグッズ。
■CBSN内でデータを入れたり、現実で保存したデータをそのまま置いておくことが可能。

サイバーコアデッキケース
■ギアゴッドお手製シリーズ、第2弾
■コアデッキケースの半電脳体版。
■中に刺さっているカードも、ルミナイズのカード光子化技術の応用で電子化できるため、直接カードを電脳内に持っていける。


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ミッションスタート

分けたほうがいいなーって思ってさっき上げた話を二つに分けたッス。

とりあえず、この物語の核心一つに触れますか。
どうぞッス。


 

 

 

 

 

 

 

パソコンに入ると、そこには見慣れた蒼い景色が広がっていた。

しかし同時に

 

蒼「にゃ?」

 

グレー「どうしたの?」

 

蒼「にゃー、にゃー?」

 

あれは、なんだ?

見たことがないものが下にある。

樹?

あまりに巨大な樹が目の前にあった。

 

グレー「あー、そういえば理由はわからないけど、CBSNからは見えなかったもんね。…あれは、電脳世界サイバーワールドを護る、意志持つ大樹たる神、ユグド・ラジールだよ」

 

蒼「にゃいにゃーにゃーにゅ!?にゃにゃにゃ、にゃいにゃーにゃーにゅにゃ。…にーにゃーにゃしみゅうにょにゃうににゃーにゃす!?」

 

サイバーワールド!?

…まさか、サイバーワールドって。

CBSNの真上にあったのか!?

 

グレー「うん、けど、あそこにはワールドURLがあるか、ユグド・ラジールから行き来を許可されないと行けないんだ。それに、今はこの世界のことより、CBSNでやることがあるよね?」

 

蒼「…にゃあ!」

 

…ああ!

そして、どこまでも落下して行く。

CBSNに。

 

蒼「…にゃにゃいにゃ。」

 

ただいま。

そんなに離れていないはずなのに、最後にダイブしたのが随分前に感じる。

そして、着いて早速、カバンを開けて自分のアバターを元に戻して服を着る。

 

蒼「ふー、にゃかにゃかいいデザインだにゃ。あ、やべ。」

 

服は、黒と青の混ざった、クールなパーカー。それとジャージズボン。

フードで顔も隠せる。

喋り方は、すぐに戻さないとな。

 

蒼「そんじゃ、いくか。グレー!」

 

グレー「オッケー、蒼!」

 

あのドラゴンとジャラジャラした奴には借りを返さないとな!

 

 

 

 

 

 

 

結「じゃあ、行くね。」

 

ライナ「(こくん)ネットカフェに、二人ともいる…はず。」

 

結「うん!また後でね。」

 

先輩はネカフェサイドに向かう。

それじゃあ、私も行こう。

さっさと資料を用意する。

 

プラグ「お嬢、準備は整ったぜ。店は閉めたし、又木さんたちにも協力してもらう。」

 

ライナ「うん、私も準備は出来てる。」

 

凛「じゃあ、レッツゴーにゃ!」

 

銀子「一番槍は任せてよね!」

 

マキナ「あ!?オレが行くに決まってんだろ。」

 

又木「面倒なことになっちまったな…。ネットカフェの方でログインすりゃあいいんだよな?」

 

花陽「はい。ログインの仕方は…。」

 

又木「いや、これでもあっこには何度も行ってんだ。ログインの仕方はわかる。」

 

他のみんなも全員準備を終わらせたみたいだね。

 

ライナ「じゃあ、やろう。」

 

ダブルミッション、スタート。

 

 

 

 

 

 

 

数分前

 

?「今、この世界に近づき遠ざかったもの。…もしや。」

 

?「ドランザーだよな、なんで猫とスキューバしてんだ?」

 

?「なんでもいいじゃないか、彼はもうサイバーワールドを護る任を降りたんだ。好きにさせてあげても。」

 

?「…いや、ドランザーではない。猫の方、あれは。」

 

?「?どした。あれが何だってんだ。」

 

?「アル…。」

 

?&?「!?」

 

?「確かなのかい?彼は。」

 

?「本当だってんなら、ちぃとツラ貨してもらわねえとな。」

 

?「何故だ、8年も姿を見せず、何故今現れたのだ…。」

 

盟友(とも)




今回はここまでッス。
感想&活動報告お願いしますッス!


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強襲

そろそろサイバーワールドのカードであれをお披露目できるかな…。



作戦開始10分前、アンダーズ

 

ライナ「チビを連れ去った女と蒼を襲った男、この二人に、昨日のことを報復すると同時に、チビを奪還することが今回の目的だけど、まず二人の情報を出すね」

 

お嬢が店の大画面にpowerpointを写す。

あの時に見た二人の写真とプロフィールが写っていた。

 

 

男の方は、黒川たけし

27歳

バディモンスターはバズソーロアー・ドラゴン

デイモン様☆お人形クラバーの初期メンバーの一人。

狂信者という言葉の典型みたいな人物で、ハッカーではないがジュールに入り浸る「犯罪者」。

 

 

炎斬「犯罪者?」

 

ライナ「黒川は、バッグの中に大量の凶器を隠していて、デイモン山田を馬鹿にした人間をことごとく殺害してるみたい。」

 

又木「なんだと!?どういうことだ、ライナちゃん。」

 

お嬢は又木さんに1枚の写真を見せる。

 

又木「…あいつの、蒼の遺体?」

 

アンダーズ『!』

 

ライナ「色々あって生きてるけど、この写真の斬られ方、又木さんは覚えてる?」

 

又木「……ライナちゃん、ハッキングは。」

 

ライナ「けどこれで、又木さんも自分が担当してた事件、解決できるかもよ?」

 

訳がわからない。

 

辰馬「…俺たちにも分かるように説明してくれ。なぜ蒼のバラバラ写真が又木さんの担当事件にに関係あるんだ?」

 

又木さんは渋るように帽子を一度目深に被り、それから重そうな口を開く

 

又木「俺は少し前から複数の殺人事件を調べててな…。どの事件も不自然な共通点があって犯人も被害者の身元は何人かがまだ不明。体を6つに分けて顔を潰すだのなんだのと、そりゃあひどいモンだった。」

 

ライナ「蒼がやられる時の監視カメラの映像で、あまりに手際が良かったからもしかしたら蒼が初めてじゃないかもって警察とバディポリスにハッキングを仕掛けてみたら、情報が非公開の、蒼と似た事をされた人が複数居たの。」

 

ドーン「つまり、黒川たけしは、又木殿の追っている事件の犯人かもしれず、それが真実なら本物の殺人鬼でもあると。」

 

ライナ「多分。」

 

ミセリア「…次の情報を見よう。相手が殺人犯でも、捕まえちゃえばどうとでもできる。何よりここに担当刑事がいるから後の処理にも困らないしね。」

 

又木「ああ、捕まえた後は任せておけ。」

 

ライナ「それじゃあ次は。」

 

今度は女の方が写った。

 

田沼カラコ

年齢、19歳

バディモンスターは世界の中心 メアリー・スー

大学生で、デイモン山田のストーカー。自分から逃げ切った人に好意をつのらせ、更にストーキングをするという特殊な性癖の持ち主。

デイモン山田は何度も彼女の追跡を逃れており、デイモン山田の為にと時々暴走を繰り返しては捕まっている。

 

マキナ「……コイツかよ。」

 

燕「この前もワッパかけられてたね。」

 

もう警察に世話になってるのかよ

 

プラグ「……とりあえず、どっちもしょっぴこうぜ?」

 

アンダーズ『異議無ーし。』

 

燕「だね。」

 

轟竜「早速行くでありますか!」

 

又木「…いや、あと一人居ねえな。響はどうした?」

 

又木さんが店内を見渡す。

そういえば響のやつ遅いな、自分のバディを取り返すってのに何してるんだ。

そう思って響の番号にかけようとした時、店のシャッターが開いた

 

響「遅れましたっす!」

 

銀子「遅いわよ!ひびっ…」

 

銀子が、入ってきた響に怒ろうとして響の方を向くと、前にも見た響のバンドメンバーが入ってきた。

 

穂乃果「お邪魔しまーす!」

 

玲時「こんにちはー、加勢しに来ました。」

 

ゲン「…どうも。」

 

響「連れてきちゃったんすけど、良いっすよね?」

 

プラグ「アー…結果オーライ。」

 

響「って、又木さん!?なんでここに。後ろの人らも誰!」

 

この後、響達にさっきまでの出来事を説明するのに少しだけ時間がかかった。

 

 

 

 

 

 

その頃、CBSNフロントエリア

 

僕は、蒼と対峙していた。

こんなことになるはずじゃなかったのに。

なんで。

 

蒼「ふっふっふ、これで終わりっぽいな。」

 

グレー「そ、そんな。」

 

ありえない、僕が、負ける!?

こんな…。

ってあれ?

 

グレー「蒼、UNO言った?」

 

蒼「え?あ。」

 

グレー「じゃあ1枚引いてー。」

 

蒼「しまった!」

 

ふう、危うく負けるところだった。

それじゃ…。

 

グレー「UNO!」

 

蒼「あー!?使えるカードが無…」

 

夜剣「……蒼くん、何をしている?」

 

突然後ろから聞こえた声にびっくりした。

 

グレー「ほぴゃ!?」

 

蒼「お、よr…夜剣。何って、UNOだけど。」

 

夜剣「…。」

 

後ろに居たのは夜。

集合場所で僕らがUNOやってたことに呆れてるんだろうけど…。

 

グレー「一つ良い?」

 

夜剣「なんだい?」

 

グレー「夜ってさ、落ちてきた僕のこと斬った?」

 

蒼「あ」

 

夜剣「…あの時はすまなかった。」

 

やっぱり。

けど、あの時のびっくりした顔は覚えてるし、怒る理由もないかな。

 

グレー「いや、怒ってるわけじゃないよ。けどさ、次は気をつけてね。飛び出した善良な一般人をビックリして斬っちゃうーなんて洒落にならないからさ。」

 

夜剣「…分かった。」

 

 

 

 

 

 

数分後、リンとユイが走ってきた。

 

リン「ちょっと遅れましたー。」

 

結「お待たせしました!、……あれ、夜さん?しんちょムガッ!?」

 

夜、というか夜剣はすごい速度で結の口を塞いだ。

 

夜剣「すまない、その話はしないでほしい。CBSNでの夜剣。つまり小生の沽券に関わるんだ。」

 

結「もご…?」

 

夜剣「それと、ここでは小生のことは夜剣と呼んでほしい。リアルでの名前はCBSNだと少々不都合があってね。」

 

結「ぷは、えっと分かりました。じゃあ、えっと、夜剣さん。改めて、私はここではクリスタって名前です。」

 

リン「私はリナです〜。」

 

夜剣「分かった。けど、なんで遅れたんだい?」

 

クリスタ「それは、ライナちゃんに会議の様子を見ておいてって言われて渡されたタブレットで見てたんです。」

 

蒼「会議って、何話してたんだ?」

 

クリスタ「蒼さんが言ってた人のことを話してました。あともう一人の女の人のことも。」

 

グレー「女の人って、チビを連れ去ったっていう人のことだね。」

 

蒼「てことはあっちも動いてたんだな。あの時言ってた作戦はそれか。」

 

夜剣「なら、こちらも早く動こう。彼らより早くターゲットを仕留めないと。」

 

蒼「よしなら、行くか。」

 

蒼はUNOセットをカバンにしまってフードを脱ぐ。

 

夜剣「…蒼くん。」

 

蒼「ん?どうした。」

 

夜剣「病院でもずっと気になってたんだが、肌が変色してるのはなんでだい?」

 

蒼「ん?あ!なんだこれ、体がツギハギみたいだ!」

 

気づいてなかったんだ…。

ライナの応急処置で肌が多国籍になってること。

 

 

 

 

 

 

アンダーズ、ライナドック

 

ライナ「…始めよう、ギアゴッド。2つの作戦指示。」

 

ギアゴッド「イエス、ウィズダム。」

 

会議を終えて、二つのチームに作戦指示をしないと行けない私はライナドックでギアゴッドの演算システムで2つのチームが途中まで鉢合わせない予定表を作ってそれをちょうど終えた。

 

プラグ「さっきの猫どうしたー、…お嬢?」

 

ライナ「プラグ…。」

 

そして作戦指示を始めようとした時に、プラグがドックに入って来た。

 

プラグ「あれさ、蒼だろ。」

 

プラグは突然核心をついてくる。

 

ライナ「え。」

 

プラグ「あまりのモブっぽさに既視感があったからさ、ライナルームの前で会話を聞いてたんだ。」

 

ライナ「…どうす「どうもしない」…。」

 

プラグ「どうもしない。言ったろ、戦力は多いほうがいいって。本当に動けるなら働いてもらおうや。」

 

けど、とプラグは付け足す。

 

プラグ「店員総勢の説教は受けてもらわないとな、病院抜け出して何してるって。」

 

ライナ「…分かった。それじゃ

 

プラグ「んで、その後、結ちゃんが部屋から出た後の独り言も聞いたんだ。」

 

ライナ「…。」

 

時間が止まったように感じた。

背筋を冷や水が昇ってくるかのような感覚が走り、反射的にトラップ発動のボタンを押す。

 

プラグ「やっぱ忘れられないよな。あれだけすきだ

 

次の瞬間、プラグの声が聞こえなくなった。

私が仕掛けた落とし穴を作動させたからだ。

 

ライナ「……無理。」

 

ポツリとつぶやく。

先輩が外に出た後に確かに私は呟いた「私もファイト班で参加したかったかな。」って、けれど、あれを聞かれてたなんて。

 

ギアゴッド「ライナ。今回ノ作戦。」

 

ライナ「却下。私は出ないよ」

 

ギアゴッド「……理解不能。何故、バディファイトヲシナイ。タッタ二人ヲ正確二強襲スルナラ周リノ排除ヲ行ウ要因ガ多ク必要ダロウ。指揮ナラバ今落トシタプラグニモ可能ナハズ。」

 

ライナ「私、歳が離れてる人や身長高い人には特に人見知りが激しいの。先輩達はそんなに身長差ないから大丈夫だったけど。」

 

ギアゴッド「理解。」

 

ライナ「…。もうこの話は終わり、始めよう。」

 

ギアゴッド「イエス、ウィズダム。」

 

 

 

 

 

 

 

CBSN、ジュール第2層 デイモン様☆お人形クラバー本拠近く

 

ライナ『みんな聞こえてる?』

 

穂乃果「聞こえてるよ!」

 

ドラッヘ「いつでも行けるぞ。」

 

又木「チビってドラゴン、居たぞ。檻に入れられて奥に押し込められてたぞ。」

 

響「チビ…!」

 

燕「あれ、山井の彼は?」

 

ライナ『ちょっと遅れる。』

 

 

 

 

 

 

近く

 

蒼「これ終わらせたら、みんなでTATAKI〜チリチリマグロボンバー〜見ような。」

 

夜剣「丁重に断らせてもらうよ。」

 

リナ「蒲公英ちゃん、じゅんびおっけですか〜?」

 

蒲公英「行けるよ!」

 

クリスタ「サイバーワールドでのファイトは初めてだけど、行けるよね。ハル!」

 

ハル「もちろんだよ!」

 

グレー「…電脳騎士として、バディファイトに参加することになるなんて思わなかったな。」

 

蒼「自分なんかファイターのくせしてアレだぞ。」

 

グレー「そうだったねー。」

 

夜剣「レヴァンティン、本気で行くよ。」

 

レヴァンティン「了解です、我が主。」

 

ライナ『作戦開始だよ、まず。』

 

飛び出す瞬間をいまかと待つ。

 

ライナ『響以外のアンダーズ全員、正面から襲って!』

 

向こうの面々『応っ!』

 

こちら側全員『…。』

 

向こうは締まったスタート切ったんだろうな…。




感想、活動報告お待ちしてるッス。

あと、最近気付いたッス。

バディファイトって、サーチとドローが支離滅裂だって。
デンジャーワールドの万象イズマインはなんでもゴッドヤンキーのモンスターかアイテムを持って来るカード、こちらはゴッドヤンキーがあるならとか条件はないッス。
それに対して、永世スピーチ!はゴッドヤンキーが無いと使えないというドローカード。

これ逆なら素敵なバランスになると思いません?

永世スピーチ!は汎用カードになって他のデッキの強化になってました。
というか、条件をゴッドヤンキーじゃなくアイテムにすればいい感じにバランス取れてたと思います。

それに属性指定のサーチカードが条件なしというのもおかしな話だと思いません?
個人的にはドローよりサーチの方が好きなもの持ってこれるから強いと思ってます。
何よりドロー爆雷やオブストラクトに引っかかりませんし。

バディファイトはワールドシステムという区分で分かれているのだから、それを意識してエンシェントやマジックみたいに汎用カードをそれぞれのワールドに充実させてほしいなって思うッス。

小説のオリカフラッグでもそれぞれの汎用カードは作っとこうかなと思う今日この頃ッス。


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アサルトファイトスタート

デイモン様☆お人形クラバー本拠

 

クラバーハッカーT「おら!」

 

ライブ会場の様相を呈して居るこの場所で、黒川は所属の同じハッカーに殴られていた。

 

黒川「いでっ!?…てめえ、何いきなり人殴ってるっしょ!ふざけるんじゃないっしょ、切り刻まれたいっしょ?」

 

クラバーハッカーV「なんだ喧嘩か?」

 

クラバーハッカーE「今夜デイモン様ライブなんだからあんま派手にやりすぎんなよー。」

 

クラバーハッカーT「…ふざけんなよカロクワ!そこのチビ竜、てめえアンダーズからかっさらってきたらしいじゃねえか!」

 

黒川改めカロクワ「…カードショップ一つのことで目くじら立てんじゃないっしょ。どうせ足ついてもオレ的にはデイモン様の歌を世界に広めれればいいっしょ。」

 

クラバーハッカーT「カードショップだぁ?あそこはカードショップなんかじゃねえ!悪魔の巣窟なんだよ!」

 

Tは怯えた顔で頭をかかえる。

そこに緑がかった髪の女性、田沼がちかよる

 

田沼「アンダーズの噂は聞いてるけどさ、あなたビビりすぎじゃない。どう見てもただのショップ店員だしハッカーなんて言ってもここに幾らでもハッカーがいるのよ?攻めてきたらやり返せばいいじゃない。」

 

クラバーハッカーT「…もう終わりだ。あんな顔の広い連中に手を出したら、もう。」

 

田沼「はあ、こいつダメね。カロクワ、段取りは覚えてるわね。」

 

カロクワ「ああ、デイモン様の前にアレ投げ入れて能力使わせる。そうすりゃ今夜は全世界にデイモン様の曲を生中継だ。」

 

田沼「そのためにも、ちょっと後で怖い目見てもらわないと。」

 

田沼の目は檻の中のチビを見た。

その瞬間

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

突然システムボイスが響きわたり、あたりが静まり返る。

 

クラバーハッカーR「…え?誰かロックオンされた?」

 

クラバーハッカーK「あ、あたし!?」

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

続けざまにシステムボイスが鳴る。

明らかにカロクワと沼田の近くにいるハッカー達がロックオンされていた。

 

?「行くわよあんたら!」

 

?「…!」

 

?「大・逆・天!」

 

クラバーハッカーI「アンダーズだあ!?」

 

クラバーハッカーF「おい、警察もいるぞ!逃げろ!」

 

そして

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

沼田「…なんで私まで。」

 

?「昨日ぶりだな、盗人さん。」

 

沼田「昨日の…!」

 

堂々と正面から入ってきたのは昨日沼田が話したチャラそうな店員。

それに多数の男女がデッキを構えていた。

 

 

 

 

 

 

カロクワ「おーおー、ずいぶんなことする連中っしょ…。正直なめてた。」

 

周りの連中はロックオンってのをして、目の前にいるこいつだけが残っているんだが、こいつが本当にそうなのか、確かめてから捕まえねえとな。

 

又木「大人しく捕まってくれりゃ楽なんだが、一つ聞きたい。」

 

カロクワ「ん?」

 

又木「おまえさん、人殺したことあるか?」

 

そう聞くと黒川、いやカロクワって名前だったかの表情が笑いで歪んだ。

 

カロクワ「あー、あんた警察か。あれさ、全部正当防衛だから。」

 

又木「バカなこと抜かすな。アレのどこが正当防衛だ。」

 

カロクワ「あいつらオレがせっかくデイモン様の曲を聴かせてやったのに、デイモン様のファンにはなれないとか言ってきたっしょ?その時点でオレから見たら向こうが犯罪行為犯してるの。だから悪い奴にお仕置きしてやったっしょ。だから正当防衛。」

 

何を言ってるんだこいつは。

 

カロクワ「オレのいうこと聞けないって時点で暴力振るって犯罪犯してると一緒なの。だからそれに暴力振るったって良いっしょ。」

 

又木「…言いたいことはそれだけか。」

 

カロクワ「それだけじゃねえよ。…しんでくれや。」

 

カロクワが殺意をむき出しにした瞬間全身紫色で真っ赤な服を着たドラゴンが上から襲いかかってきた。

 

又木「くっ!?」

 

バズソーロアー・ドラゴン?「よーけんじゃーねーの。おーれのこーげきうーけろー!」

 

カロクワ「おいおい、バーサークソー・ドラゴン。一撃で仕留めねえとダメっしょ?」

 

バーサークソー・ドラゴン「ごーめーん!」

 

又木「そいつ、バズソーロアー・ドラゴンとかいう名前じゃないのか?」

 

プラグはそういう名前のドラゴンとこいつが逃げて行くのを見たと言ってたが。

 

カロクワ「間違えるのも無理ねーっしょ。オレも最初見た時見間違えたっしょ。けどこいつは違うんだよな。」

 

又木「…。」

 

どうする。

ロックオンってのは確か目線の先にいる複数人の誰かのうち一人、できるだけ近くにいるやつをを捕捉するシステム。

だからこそ多数で誰か一人は黒川を捕まえれる算段だったが、人数が足りなかったか。

 

ライナ『又木さん、大丈夫。計画通りだよ。』

 

又木「何!?」

 

ライナ『蒼チーム!奇襲開始!』

 

?「待ってたぞ!」

 

突然黒川の後ろ側から、置かれていたステージを破壊して、病院にいるはずの蒼が飛び出した。

 

カロクワ「んな!?お前ら!」

 

突然後ろから人が飛び出して驚いた黒川だったが、逃げていなかった奴らに向かって声を張り上げる。

 

カロクワの部下「へーい!ボックが相手よ!?」

 

?「わたげは風に吹かれ、彼方へ神託を送り届けん!ルミナイズ、神託の風!」

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

どうやらカロクワの部下らしいが、蒼以外の誰かに邪魔される。

 

カロクワの部下2「まだい

 

?「小生の覚悟、剣に割かれ知るが良い。ルミナイズ、骨破微刃!」

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

カロクワの部下3「お前ら何やって」

 

?「サイバーワールドに、魔法少女誕生!ルミナイズ!電脳魔法少女団!」

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

黒革の部下3人共が蒼以外に釘付けにされ、蒼が黒川の元に辿り着く。

 

蒼「お前ら、あの時はよくも自分を斬ってくれたな!」

 

カロクワ「なんで生きてるっしょ!?」

 

バーサークソー「あーいきてるー!」

 

蒼には答えるつもりはないらしいく、デッキを構える。

 

蒼「どこにだってルートを繋ぐ!それがサイバールーターだ!ハックスタート、ヴィクトリールート!」

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

カロクワ「くそ!?…気に入ったものの為なら気に入らねえもんは斬っていいっしょ!ルミナイズ、ズァクズァクバーサーク!」

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

―――しばらく同じシステムボイスが響いていた。

 

 

 

 

 

 

クリスタVS部下3

 

部下3「っく、デンジャラスな槍で一撃死!ルミナイズ、デンジャーランス!」

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

クリスタ&部下3「オープン・ザ・フラッグ!」

 

クリスタ「サイバーワールド!」

 

クリスタ

サイバーワールド

DD (デバイスドラゴン) オリハルコン(プリズム)

ライフ10 手札6 ゲージ2 

 

部下3「なんだそりゃ!?デンジャーワールド!」

 

ブッサシ

デンジャーワールド

アーマナイト・ケルベロス “A”(エース)

ライフ10 手札6 ゲージ2 

 

『先攻、ブッサシ。 第一ターン』

 

あの人ブッサシっていうネームなんだ…。

 

ブッサシ「見たことないフラッグだが、相手が悪かったな!」

 

多分デンジャーワールドの武器1ターンキル戦術で来る…けど、勝てる!




今回はここまでッス。
感想&活動報告お待ちしてます。

まずはクリスタこと結のファイト、次回雪咲さんの「バディファイト! ~フューチャーヒーローズ~」の主人公が、暴れます!

以下の情報が更新されました

新代 結
年齢、10歳
性別、女
■絆ヶ丘学園小等部5年生で魔法少女に憧れる女の子、その憧れのなせる技か、独力で「宝石魔女 クリスタ」を手に入れ、変身できるようになった。
■パッと見元気で天真爛漫だが、本質は意外と達観していて「正義の味方」よりも「誰かの味方」になる事を望んでいる。
■一人称は私、CBSNネームはクリスタ
■使用ワールドは本来ヒーローワールド。他にも様々なワールドを使うが、今回サイバーワールドも使えるようになった。バディはオリハルコン、最近卵から孵化した。


帆風リン
年齢、10歳
性別、女
■新代結の友人で、同じく絆ヶ丘学園小等部所属の5年生。
■のんびりおっとりした少女だが、ファイトになると突然キリッとするつかみどころがない、両親と3人の兄姉、動物たちに囲まれて結構な豪邸で過ごしている。
■一人称は私、CBSNネームはリナ
■使用デッキはダンジョンW及び「????」でバディは《神へと至る依代 幻想蒲公英》。しっかり者で、忘れ物の多いリンの事を叱ることも多いが、逆に様々なルールに縛られて苦しそうな蒲公英をリンは心配している。


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電脳魔法少女

雪咲さん、すんません。
提供してもらったカードにかなりの改変を加えて、すごいことになりやした…。


クリスタ

サイバーワールド

DD  オリハルコンP

ライフ10 手札6 ゲージ2 

 

ブッサシ

デンジャーワールド

アーマナイト・ケルベロス “A”

ライフ10 手札6 ゲージ2 

 

 

『先攻、ブッサシ。 第一ターン』

 

ブッサシ「見たことないフラッグだが、相手が悪かったな嬢ちゃん!ドロー!チャージ&ドロー!キャスト、斬魔招来!デッキから1枚をゲージに置いてデッキから3枚を公開して、その中の斬魔1枚を手札に加える!」

手札6→7→6 ゲージ2→3→4

 

公開カード

牙槍斧 オウガ斬魔  《斬魔》《武器》《タイラント》

雷戟 ヴァジュラ斬魔 《斬魔》《武器》《雷帝軍》

闘気暴走       《闘気》《チャージ》

 

ブッサシ「先行ならオウガ斬魔だな、残りはドロップな。んで装備!」

手札6→7→6 ゲージ4→3

 

牙槍斧 オウガ斬魔

アイテム 攻撃力5000 打撃力2

 

ブッサシ「キャスト、裂神呼法で2ドロー。んで、ライトにバディコール、アーマナイト・ケルベロス “A”」ライフ10→9→10

手札6→5→7 ゲージ3→2

 

アーマナイト・ケルベロス “A”

サイズ2 攻撃力6000 防御力6000 打撃力3

 

ケルベロス「出番か、まかせろ!」

 

クリスタ「ここでケルベロス?けどたしかケルベロスの能力って。」

 

■【起動】君のライフが5以下なら、場のこのカードを君の《武器》のソウルに入れてよい。

■このカードが君の《武器》のソウルにあるなら、その《武器》を、打撃力+2する。

■【起動】“ガルチャージ!” このカードが君の《武器》のソウルにあるなら、ゲージ3を払ってよい。払ったら、そのターン中、その《武器》を、打撃力+3する。

 

クリスタ「の3つのはずだけど、ここで出したって…。」

 

ブッサシ「へへ、そいつはこういうことだ!キャスト、闘気暴走!ライフ9払って9ゲージ追加!」ライフ10→1

手札7→6 ゲージ2→11

 

クリスタ「え!?バディギフトも全部使っちゃった!?」

 

ブッサシ「当然、ライフは自分で使ってこそだろ。んでオウガ斬魔のソウルにケルベロスを入れる!」

 

ケルベロス「魔装、合体!」

 

牙槍斧 オウガ斬魔

アイテム 攻撃力5000 打撃力2→4

ソウル0→1

 

ブッサシ「更に!ガルチャージを3回使って打撃力9追加!」

手札6 ゲージ11→2

 

牙槍斧 オウガ斬魔

アイテム 攻撃力5000 打撃力4→13

ソウル1

 

クリスタ「打撃力13…?」

 

ブッサシ「これだけじゃあない。キャスト、餓狼深気功でライフ8回復して、オウガ斬魔の能力でライフ5払って斬魔の打撃力を5追加だ。」ライフ1→9→4

手札6→5 ゲージ2

 

牙槍斧 オウガ斬魔

アイテム 攻撃力5000 打撃力13→18

ソウル1

 

 

ハル「クリスタこれ…。」

 

クリスタ「うん…。」

 

多分、手札に牙竜喝破がある。攻撃されたら終わり…!

 

 

 

–––アタックフェイズ

 

ブッサシ「さーて、アタックファエイズだ。」

 

クリスタ「キャスト!」

 

ブッサシ「ん?」

 

クリスタ「『地下世界冒険譚!』手札から違うワールド名を持つカード2枚を捨てて、場のカード1枚を私のドロップゾーンのカードのワールド名2種類のカードにします!オウガ斬魔をサイバーワールドとマジックワールドのカードにします!」

手札6→3 ゲージ2

 

捨てられたカード

『ワクチンバスターズ!』 サイバーワールド マジックワールド

『地下世界冒険譚!』   サイバーワールド ダンジョンワールド

 

 

ブッサシ「は!?」

 

デンジャーワールドのカードで無くなったオウガ斬魔はデンジャーワールドのフラッグでは存在できないからドロップゾーンに行く!

オウガ斬魔が爆散した。

 

ブッサシ「マジか、ターン終了。」

 

 

『後攻、クリスタ。 第二ターン』

 

 

クリスタ「ドロー、チャージ&ドロー!キャスト、ログイン!デッキからカードを2枚引きます!」ライフ10→9

手札3→4→3→5 ゲージ2→3→2

 

クリスタ「来た!変身!電脳結晶 クリスタ!」

手札3→4→3 ゲージ2→3→1

 

電脳結晶 クリスタ

サイズ2 攻撃力5000 防御力5000 打撃力2

「ソウルガード」「変身」(ドロップの魔法1枚までをソウルに入れ、ゲージ2を払う。)

ソウル1

 

私の姿が白と青のアクセントとたくさんの透明なフリルがあしらわれた服になる。

魔法少女クリスタに変身したんだ。

けどいつもと少し違うのは、服の所々に水色で線状の光が流れていること。

 

クリスタ「私は“プリズムセンス”の能力でソウルの魔法、『ワクチンバスターズ!』のマジックワールドを得たカードになってる!更にソウルの『ワクチンバスターズ!』の“抗体作成”でゲージ1払って1ドロー!」

手札3→4 ゲージ1→0

 

電脳結晶 クリスタ

ソウル1

サイバーワールド ヒーローワールド マジックワールド

 

ブッサシ「あらら、ゲージ0んなっちったけど大丈夫か?」

 

クリスタ「大丈夫です!レフトに電脳結晶 テクネをコール!テクネのプリズムセンスで私が使う《魔法少女》の魔法はワールド名にマジックワールドを得ます。」

手札4→3 ゲージ0

 

電脳結晶 テクネ

サイズ1 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1

 

クリスタ「そしてライトにバディコール!デバイスドラゴン、オリハルコンプリズム!」ライフ9→10

手札3→2 ゲージ0

 

DD (デバイスドラゴン) オリハルコン(プリズム)

サイズ1 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1

 

ハル「行くよクリスタ、僕の能力を使って!」

 

クリスタ「うん!ハルの“空白結晶”!手札1枚を捨てれば次に使う魔法のワールド名を、宣言した7つのワールドのものに変更する!」

手札2→1

 

ブッサシ「へえ…。」

 

クリスタ「私が選ぶのはドラゴンワールド!スタードラゴンワールド!ダークネスドラゴンワールド!エンシェントワールド!カタナワールド!レジェンドワールド!ヒーローワールドの7つ!そしてキャスト、染め上げる色彩!染め上げる色彩そのもののワールド名の数だけ、4枚までドロー!」

手札1→0→4

 

クリスタ「更に、電脳結晶 クリスタの能力でクリスタのソウルに染め上げる色彩を追加!3ワールド以上のカードなので1ドロー!テクネの能力でゲージも追加!」

手札4→5 ゲージ0→1

 

電脳結晶 クリスタ

ソウル1→2

サイバーワールド ヒーローワールド マジックワールド ドラゴンワールド スタードラゴンワールド ダークネスドラゴンワールド エンシェントワールド カタナワールド レジェンドワールド ヒーローワールド

 

クリスタ「これで私は「2回攻撃」を得て、《デバイス》、つまりハルは打撃力が2上がって「2回攻撃」を得る!」

 

電脳結晶 クリスタ

サイズ2 攻撃力5000 防御力5000 打撃力2

「ソウルガード」「2回攻撃」new!

 

DD オリハルコンP

サイズ1 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1→3

「2回攻撃」new!

 

 

–––アタックフェイズ

 

ブッサシ「こりゃあ、負けたね。」

 

クリスタ「ハル!ファイターに攻撃!」

 

ハル「うりゃあ!」

 

ブッサシ「ぐふぇ」ライフ4→1

 

クリスタ「2回攻撃!」

 

ブッサシ「ぶっふぁ!?」ライフ1→0

 

『ゲームエンド、ウィナー。クリスタ』

 

これが、サイバーワールドの魔法少女の力…!




今回はここまでッス。
感想&活動報告お待ちしてるッス。

以下の情報が更新されました。

ログイン
サイバーワールド
属性、ドロー
魔法
■【使用コスト】ゲージ1を払い、ライフ1を払う
■カードを2枚引く。「ログイン」は1ターンに1度だけ使える。

電脳結晶 クリスタ
サイバーワールド/ヒーローワールド
属性、魔法少女
サイズ2 攻撃力5000 防御力5000 打撃力2
■【コールコスト】ゲージ3を払い、ライフ1を払う。
■君が魔法を使った時、そのカードをこのカードのソウルに入れる、入れたカードのワールド名が3種類以上ならカードを1枚引く。
◼️“プリズムセンス”このカードのソウルにあるカードのワールド名全てをこのカードが得る。
■このカードのワールド名が4種類以上ならこのカードは「2回攻撃」を得、10種類以上なら君の場の《デバイス》全ては打撃力+2して「2回攻撃を得る」。
「ソウルガード」「変身」(ドロップの魔法1枚までをソウルに入れ、ゲージ2を払う。)

『ワクチンバスターズ!』
マジックワールド/サイバーワールド
属性、病 インストール
魔法
■相手の場のカード1枚を選ぶ、このターン中君の場の《魔法少女》すべては選んだカードのワールド名全てを得る。
■【起動】“抗体作成”このカードが君の場のアイテムのソウルにあるなら、ゲージ1を払う。払ったら、カード1枚を引く。“抗体作成”は一ターンに一度だけ使える。

電脳結晶 テクネ
サイバーワールド
属性、魔法少女
サイズ1 攻撃力4000 防御力2000 打撃力1
■“プリズムセンス”君が使う魔法は、ドロップに置かれるまで、ワールド名にマジックワールドを得る。
■君が《魔法少女》の魔法を使った時、デッキの上から1枚をゲージに置く。


染め上げる色彩
サイバーワールド
属性、魔法少女 ドロー
魔法
■君の場に《魔法少女》があるなら使える。
■このカードのワールドの数だけ、4枚までカードを引く。「染め上げる色彩」は1ターンに1回だけ使える。

『地下世界冒険譚!』
サイバーワールド/ダンジョンワールド
属性、インストール 冒険者
■君が「変身」しているならこのカードの【使用コスト】を払わずに使える。
■【使用コスト】手札の、異なるワールド名を持つカード2枚を捨てる。
■「対抗」場のカード1枚のワールド名を、君のドロップのカードのワールド名2つに変更する。

DD オリハルコンP(でばいすどらごん おりはるこんぷりずむ)
サイバーW
属性、ドラゴン デバイス サイバールーター
サイズ1 攻撃力4000 打撃力2 防御力2000
■【起動】“空白結晶”君はバディファイトに存在するワールド名を7つまで宣言し、君の手札1枚をドロップゾーンに置く。置いたら、君が次に使う魔法のワールド名はドロップゾーンに置かれるまで宣言したワールド名7つになる。“空白結晶”は一ターンに一度だけ使える。


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CODEの敗北

投稿かなーり遅れちまいました、すんません。

一つお知らせとして一部のオリカにエラッタかけました。
内容は一番下にあります。


ヒビキ「チビー!」

 

大型テントのあちこちでファイトが起こる中、俺はチビが捕まっているケージに辿り着いたっす。

 

チビ「響、きのうぶりー。」

 

チビはバンザイしながら跳ねてるっす。

 

ヒビキ「よかった、何もされてないみたいだな。というかお前マイペースすぎないかー?」

 

チビ「だってー、誰かが見守ってくれてたんだもん。」

 

ヒビキ「?」

 

チビ「蒼が知らない子達とびゃーって出てきたあたりの、お箸の方から聞こえてたんだ。」

 

ヒビキ「誰が、というか何て言ったんだ?」

 

チビ「確かー、あいつらおれさまのライブで余計なことする気かー。チビ竜ちゃんに危害加えようってんなら、生贄やってもらうかーって。」

 

ヒビキ「…は?」

 

ライブ、ここで?

そんなことする奴といえば。

 

?「なーんだよ、俺様がいることバレてーんの?」

 

ヒビキ「お前は…!」

 

?「ちょーっとツラ貸してもらうぜー、ヒビキィ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

CODE

マジックワールド

機神大魔導 C・エルシニアス

 現在ライフ8 手札4 ゲージ5

 

 

田沼

マジックワールド

世界の中心 メアリー・スー

 現在ライフ 手札5 ゲージ5

 

 

田沼「キャスト!大魔法 マイ・グランファーザークロック!」

手札5→4 ゲージ5→3

 

CODE「アブラ・カタブラで無効だ。」

手札4→3 ゲージ5→3

 

田沼「はあ!?」

 

CODE「ターン終了か?」

 

俺の挑発に田沼は苛立った顔を見せる。

 

田沼「メアリー・スーで攻撃!」

 

CODE「…。」ライフ8→6

 

田沼「…終了よ!」

 

CODE「振り撒く者3枚でゲージ3追加、アナト・ミカイでドロー。ドロー、チャージ&ドロー。…来ないか。キャスト、GSラーニングで…。」

手札3→4→5→4 ゲージ3→6→7

 

田沼「残念ね!アブラ・カタブラ!その魔法を無効化よ!」

 

…やっぱりか。

 

CODE「…二つ気になることがある。」

 

田沼「答える義理があるわけないでしょ!」

 

CODE「田沼に黒川、ハッカーじゃないお前らが何でここにいる。」

 

田沼「は?」

 

CODE「ファイトをして分かった。ここでお前が警戒すべきはGSラーニングじゃなく、病の切り札と言えるワールド・パンデミックのはずだ。だがお前は目先のドローカードを無効化した。現実とはファイターのレベルが違うCBSNで、それもジュールでファイトをしている奴はそんなプレイミスをする奴はほとんどいない。」

 

田沼「お前がボソッと言ったでしょうが、来ないかってね!」

 

CODE「キャスト」

 

田沼「は?」

 

影からエルが姿を表し、ニタリと笑う。

 

CODE &エルシニアス「ワールド・パンデミック!」

手札4→3 ゲージ7→1

 

田沼「なんで持ってんのよ!フ、フラッグが、メアリー・スーが!」

 

田沼のフラッグがモノクロになりメアリー・スーも消滅した。

 

CODE「あんな嘘にも簡単に引っかかる。ハッカーどころかファイターとしても二流、そんな奴がここにいる理由が分からない。」

 

田沼「うっさいわね!デイモン様のライブ目的に決まって!」

 

CODE「誰かにそそのかされたな。」

 

田沼「!?」

 

図星だな、研究所でチビの能力について知った時に感じた違和感の正体がこれだ。ハッカーっぽくない行動をとった二人組、恐らくハッカーではない二人がどうやって研究所にしかないはずのチビの情報を得たのか。

それは別の誰かがチビの情報を二人に売ったんだ。

 

CODE「チビの情報はそいつにもらったんだろう?お前らみたいなのがチビについて知るきっかけなんか想像つかないしな。」

 

田沼「…だ、ったら何なのよ!」

 

CODE「ソイツの特徴を教えろ、フレンドになっているならIDもだ。目的は知らないがあんな結果を生んだ元凶を野放しにしてやるつもりは無い。情報を渡せばお前のアカウントのクラッキングはしない。」

 

コイツはデイモンに異常な興味を持っている以外は普通の人間だ。

ある程度交渉の余地はあるはず。

 

田沼「…嘘ってことは?」

 

CODE「周りを見ろ、μ'sの高坂穂乃果や近くの警官達、他にも知ってる顔はあるんじゃないか?俺がそんなことしたらハッカーじゃない連中が黙ってないだろ。」

 

情報引き出すだけ引き出してこっちは約束反故にしました、なんてことしたらどうなるかは分かりきってる。

それにハッキングを商売をしているこっちとしては口約束でも守らないと信用は無くなるも同然だ。

少なくとも誰が聞き耳たててるか分からない状況でそんなことはしない。

 

田沼「…分かったわ、確かIDはぜ

 

田沼がIDを口走ろうとした次の瞬間

 

田沼「は、ぐ、け?!」

 

田沼が急に苦しそうな声を上げて倒れた。

 

CODE「!?どうし…

 

すぐに原因に気がつく。

何で気がつかなかった!

田沼のアカウントにウイルスが仕込まれている可能性は十分に合ったはずなのに!

 

CODE「くそ!」

 

田沼のアカウントを急いでハッキングする。

起動のタイミングの良さからして犯人はこのアカウントから会話を盗聴していて遠隔でウイルスを起動したはず、なら盗聴に使ったウイルスかアプリの類が残っているはず、もしかしたらそれを手掛かりに逆探知できるかもしれない。

だが。

 

CODE「…。」

 

それらしい物はあった。

だが、既にソレは粉々のデータ片になっていた。

「自爆」したんだろう。

 

『田沼カラコのアカウントが削除されました。ファイトを強制終了します。』

 

今の俺にとどめを刺すアナウンスと共に田沼のアカウントは消えた。

正体不明の犯人につながる証拠が、消え去ったってことだった…。




こんかいはここまでッス。
ファイトがお流れになったのは初めてッスね。
感想&活動報告お待ちしてるッス!


以下の情報が更新されました

ハッキング サイバールート乱舞!!
サイバーワールド
属性、サイバールーター
必殺技
使用コスト、ゲージ1払う
■君の場にサイバーワールドのモンスターがいるなら使える。
■このターン中、君が「サイバールート」と名のついた能力を発動した回数だけ相手にダメージ!
■このカードを使ったターン、君は必殺技を使用できない。

バックドアメイク
サイバーワールド
属性、マルウェア
使用コスト、ゲージ1払い、ライフ1払う
■君の場に《電脳生命》があるなら使える。
■君の手札のモンスター1枚を捨てる。そうしたら、カードを2枚引く。
■このカードが、カードの効果で手札から捨てられたとき、このターン中自分のモンスターが相手に与えるダメージは+1される。


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意味のないファイト

被虐のノエルドラマCDがキャスト決定、さらに《原初竜》サポートが絆竜団とかにも使えるなどハッピーなことが増えて来ました。
それではどうぞッス。


夜剣「小生の覚悟、剣に割かれ知るが良い。ルミナイズ、骨破微刃!」

 

カロクワという男の号令で飛び出した3人の男の一人を釘付けにした。

蒼君も目的の男を捕らえられたらしい。

 

カロクワの部下2「ほう、シャーロックの首領とはまたなかなかの強者ではないか。」

 

目の前にいる壮年の男は眉根を寄せる。

 

夜剣「小生を知っているのか。」

 

カロクワの部下2「私もハッカーの一人。目立つ行いをする者たちの情報ぐらい持っている。」

 

そう言って男はこちらを見る。

男の顔を見た時に私は違和感を覚えた。

 

夜剣「……ちょっと待て、何故あの男に従っている。」

 

カロクワの部下2「雇われたのだよ。」

 

夜剣「そういうことじゃない。」

 

カロクワの部下2「?ならばどういうことだ?」

 

夜剣「あなたのことは知っている。タロット、普段10層で占い師をやっているあなたが何故ここで傭兵の真似事などしている!」

 

目の前の男、タロットはジュール最下層で占い師をしている男だ。

その占いはもはや未来予知に近いと噂されるほどの的中率。

私も数日前に捨て垢で占って貰ったから顔は覚えていた

 

タロット「……そうかその声色、数日前の。身長がのび」

 

夜剣「そんなことはどうでも良い!!私の質問に答えろ!」

 

バレた…絶対占いの内容覚えてる…。

 

タロット「…あの子はどうしても直に確かめたかったそうじゃ。」

 

夜剣「え?」

 

タロット「裏から来るファイターは4人と分かった。だからこそでん…いや、蒼のみがあの子にたどり着くように調整するため3人のファイターを雇う必要があった。」

 

夜剣「…この状況は貴方がカロクワと仕組んだことなのか!?」

 

タロット「…。」

 

タロットは黙り込み

 

タロット「…さて、ルミナイズをするか。私とバディの占いは必ず当たる、ルミナイズ。託宣:レジェンドワールド」

 

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

夜剣&タロット「「オープン・ザ・フラッグ」」

 

夜剣「レジェンドワールド!」

 

夜剣

レジェンドワールド

降魔王剣 レヴァンティン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

タロット「レジェンドワールド」

 

タロット

レジェンドワールド

アクターナイツ・ザ・ワールド

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

『先行、夜剣。第1ターン』

 

 

レヴァンティン「主、この状況がカロクワの思惑通りなら恐らく蒼ど

 

夜剣「分かってる!手早く済ませるぞ!ドロー、チャージ&ドロー!装備、業魔王剣 レヴァンティン・アビス!」ライフ10→9

手札6→7→6 ゲージ2→3→2

 

業魔王剣 レヴァンティン・アビス

アイテム 攻撃力10000 打撃力3

 

夜剣「更にイングガルドで手札の降魔王剣 レヴァンティンを捨て2ドロー。そしてキャスト、率いる者!ドロップのレヴァンティンをノーコストでバディ装備する上、ダインスレイヴ・レプリカもノーコスト装備!」ライフ9→8→9

手札6→4→6→5 ゲージ2→1

 

“降魔王剣” レヴァンティン

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

 

偽王剣 ダインスレイヴ・レプリカ

アイテム 攻撃力6000 打撃力1

 

 

タロット「降魔王剣による無限装備か。」

 

夜剣「更に設置、難攻不落の剣壁(アンフォールン・ブレイドウォール)を2枚!キャスト、マーリンの助言!デッキから3枚を見て《英雄》を1枚手札に加えて、残りをゲージとドロップにそれぞれ置く。」

手札5→3→2→3 ゲージ1→2

 

手札に加えたカード、血濡れの聖杯(ブラッディ・ホーリーグレイル)

 

ドロップに置いたカード、大魔法 ヴァイシュタッツ

 

 

––アタックフェイズ

 

夜剣、装備

 

業魔王剣 レヴァンティン・アビス

アイテム 攻撃力10000 打撃力3

 

“降魔王剣” レヴァンティン

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

 

偽王剣 ダインスレイヴ・レプリカ

アイテム 攻撃力6000 打撃力1

 

聖魔王剣 エクスカリバー・レプリカ

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

「貫通」「2回攻撃」

 

 

夜剣「レヴァンティン・アビスの能力!デッキから《英雄》のアイテム1枚をノーコストで装備する!聖魔王剣 エクスカリバー・レプリカ!」

 

聖魔王剣 エクスカリバー・レプリカ

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

 

夜剣「ダインスレイブ・レプリカを喰らえ!」

 

タロット「ぐ」ライフ10→9

 

 

夜剣「ゲージとライフ、手札が増える。…来た、降魔王剣…」ライフ9→11

手札3→4 ゲージ2→3

 

  

 

夜剣「レヴァンティン。」

 

  

 

夜剣「逆天殺!」

 

  

 

レヴァンティン「我が剣技ご照覧あれ、ゲージ1払い手札1枚を捨て、デッキから5枚をドロップゾーンに置き、その中のアイテム3枚までをノーコストで装備します。」

手札4→3 ゲージ3→2

 

ドロップゾーン、置かれたカード

 

聖魔王剣 エクスカリバー・レプリカ

偽聖剣 ガルガーノ・レプリカ

血濡れの聖杯

業魔王剣 レヴァンティン・アビス

イングガルド

 

夜剣「この中のエクスカリバー・レプリカ、ガルガーノ・レプリカ、レヴァンティン・アビスを装備!」

 

業魔王剣 レヴァンティン・アビス

アイテム 攻撃力10000 打撃力3

 

偽聖剣 ガルガーノ・レプリカ

アイテム 攻撃力2000 打撃力1

 

聖魔王剣 エクスカリバー・レプリカ

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

「貫通」「2回攻撃」

 

夜剣「更に逆天殺のコストで捨てたのはアルヴィドル。ゲージと手札を増やす!」

手札3→4 ゲージ2→3

 

タロット「なるほど、設置魔法の生贄の選択肢を増やしたか。」

 

夜剣「小生のターンはここまでだ。」

 

 

『後攻、タロット。第2ターン。』

 

 

タロット「…ドロー。ターン終了だ」

手札6→7 ゲージ2

 

夜剣「何?難攻不落の剣壁の効果、場のガルガーノ・レプリカをドロップに置いてカードを1枚引く。」

手札4→5 ゲージ3

 

『夜剣、第3ターン』

 

夜剣「ドロー、チャージ&ドロー。まさか、手を抜いたということは無いな。戦術か?」

手札5→6 ゲージ3→4

 

タロット「必要がないのだ。」

 

夜剣「それはどういうことだ。」

 

タロット「私と君の戦いに、今意味は無い。私はこのファイトを放棄する。」

 

夜剣「…キャスト。選ばれし者へ、手札のアイテム2枚。精霊王剣 タンキエムと破壊の王剣 トリシューラを装備する。」

手札6→3 ゲージ4

 

精霊王剣 タンキエム

アイテム 攻撃力8000 打撃力2

 

破壊の王剣 トリシューラ

アイテム 攻撃力7000 打撃力2

「2回攻撃」

 

 

––アタックフェイズ

 

夜剣、装備

 

業魔王剣 レヴァンティン・アビス

アイテム 攻撃力10000 打撃力3

 

“降魔王剣” レヴァンティン

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

 

偽王剣 ダインスレイヴ・レプリカ

アイテム 攻撃力6000 打撃力1

 

聖魔王剣 エクスカリバー・レプリカ

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

「貫通」「2回攻撃」

 

業魔王剣 レヴァンティン・アビス

アイテム 攻撃力10000 打撃力3

 

偽王剣 ダインスレイヴ・レプリカ

アイテム 攻撃力6000 打撃力1

 

聖魔王剣 エクスカリバー・レプリカ

アイテム 攻撃力10000 打撃力2

「貫通」「2回攻撃」

 

夜剣「アビス2枚の能力でデッキから不滅王剣 デュランダルと王剣 ダインスレイヴをノーコスト装備する!」

 

不滅王剣 デュランダル

攻撃力7000 打撃力2

「装備変更」

 

王剣 ダインスレイヴ

攻撃力7000 打撃力2

「装備変更」「2回攻撃」

 

夜剣「行くぞ!」

 

タロット「…。」ライフ9→8

 

夜剣「エクスカリバー・レプリカの攻撃中、貴方は対抗を使えない!ハァ!」ライフ11→13

手札3→4 ゲージ4→5

 

タロット「ぬぅ…。」ライフ8→6

 

夜剣「2回攻撃!」

 

タロット「…。」ライフ6→4

 

夜剣「エクスカリバー・レプリカはもう一本ある。ハッ!」

 

タロット「ぬう…!」

 

夜剣「2回攻撃!」

 

タロット「…用は済んだ。帰るとしよう。」ライフ2→0

 

『ゲームエンド。ウィナー、夜剣』

 

夜剣「待て!聞きたいことが

 

去ろうとするタロットを呼び止めようとした。

だが、次の瞬間。

 

 

ここだよ。

 

 

突然大声が辺りに響き渡り、注意がそちらに向く。

 

夜剣「なんだアレは…。」

 

あまりに巨大過ぎる竜がこの場所、クラバーアジトであるサーカステント型のオブジェクトに口を突っ込んでいる。

だがあまりに大きくて口の、多分5分の1も入っていない。

竜は一度上に向かって飛びジュールを飛び出す、そして巨大な口を大きく開いた。




タンキエムは以前登場したオリカッス。
まあ、本日はお見苦しいファイトで申し訳ございませんでした…。

感想&活動報告お待ちしてます!ガチで原動力になるので…

以下の情報が更新されました。

タロット
性別、男
年齢、?(推定40〜50)
■ディープジュール最下層で占いをしている無所属のハッカー。
■占いはもはや未来予知の類と噂され、的中率は100%。
■蒼について何かを知っている様子だが詳細は不明。
■使用ワールドは複数。バディは、アクターナイツ・ザ・ワールド
ハッカーランク、B


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電脳騎士初陣

お待たせしました、今回は蒼VSカロクワ。
蒼の新しいデッキはどんなものかご期待くださいッス。

…といっても蒼は前に斬られた痛みを押してファイトしているのであまり頭が回らずにプレイイングが雑です。
BGMはハッカーズメモリー『TERROR』でどうぞ


マキナ「センターに断固 ヒラテをコールじゃん!」

 

クラバーハッカー「その前に鬼道 水泡隠しであなたのライトの早耳 ジセンを手札に。」

 

マキナ「ならもっかいコールじゃん!」

 

クラバーハッカー「その前に祀法 天羽々矢でヒラテを破壊です。」

 

マキナ「キャスト、絆竜団集合!ヒラテと絆鎖刃 ワイルドチェーンを手札に加えてコール&装備じゃん!」

 

クラバーハッカー「!」

 

–––アタックフェイズ

 

クラバーハッカー「手札に戻せないなら、水の電神 ミヅハノメの能力でアギトをレストです。」

 

マキナ「ヒラテとワイルドチェーンにはカードをレストされないD・シェアがあるじゃん!」

 

クラバーハッカー「は…!?」

 

マキナ「さーて、ボコらせてもらうじゃん?」

 

 

 

 

燕「あべし。」ライフ0

 

『ゲームエンド、ウィナー。音厨』

 

音厨「…お前さ?なんでさ、何もしないで負けたのさ。」

 

燕「だって、ボクらの目的はあそこの黒川だからさ。こんなバディファイトに勝つ必要はないんだ。」

 

音厨「あ、そうなのさ?」

 

 

 

 

炎斬「エンライシンライ ダイナミック炎斬んんん!!!!」

 

クラバーハッカー「うごああ!?」ライフ0

 

『ゲームエンド、ウィナー。炎斬』

 

炎斬「つーかよ、なんで蒼がいるんだ。なんか聞いてるか?ブルグ。」

 

ブルグ「いや、何も聞いていないぞ。」

 

 

 

 

クラバーハッカー「ぐはっ!?」ライフ0

 

ゲン「…。」

 

『ゲームエンド、ウィナー。ゲン』

 

勝利した男、ゲンは相手のハッカーに頭を下げる。

その後ろにいた巨大モンスターもゲンと同じように感謝の礼をする。

 

ゲン「ありがとうございました…。」

 

巨大モンスター「此度の戦いに感謝を…。」

 

 

 

 

それぞれファイトで勝敗が決していた。

その数分前

 

 

 

 

蒼「どこにだってルートを繋ぐ!それがサイバールーターだ!ハックスタート、ヴィクトリールート!」

 

システムボイス『ロックオンが発生しました。ルミナイズを行ってください。』

 

カロクワ「くそ!?…気に入ったものの為なら気に入らねえもんは斬っていいっしょ!ルミナイズ、ズァクズァクバーサーク!」

 

システムボイス『ルミナイズを確認。サイバーバディファイト。承認します。バディファイト・・・』

 

…バディファイト承認のシステムボイスが鳴り響くが、黒川は自分を睨みつけてルミナイズをしない。

 

カロクワ「…もっかい聞くっしょ、なんで生きてるっしょ。」

 

蒼「…さあ、亡霊がダイブしてきたのかもな。」

 

カロクワ「…。」

 

蒼「…。」

 

カロクワ「…はは。オープン・ザ」

 

蒼&カロクワ『フラッグ!』

 

カロクワ「ドラゴンワールドっしょ!」

 

カロクワ

ドラゴンワールド

バーサークソー・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

蒼「サイバーワールド!」

 

サイバーワールド

電脳騎士(サイバーナイツ) ヨタバイト・ドランザー

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

『先攻、蒼。 第一ターン』

 

蒼「ドロー、チャージ&ドロー。まずは装備、電脳模拳 サイバーインパクト!」ライフ10→9

手札6→7→6 ゲージ2→3

 

電脳模拳 サイバーインパクト

アイテム 攻撃力4000 打撃力1

 

蒼「んで、ライトにコール!コネクター・ワイファーイ!」

手札6→5 ゲージ3

 

コネクター・ワイファーイ

サイズ1 攻撃力8000 防御力1000 打撃力0

 

ワイファーイ「ピピ(⌒▽⌒)」

 

出て来たのはモニターに表情が表示され、モニターにつながった赤と青の糸2本がよりあって体を作っているモンスター。

一言も喋らないが、振り返って見せたモニターの顔文字で喜んでいるのがわかる。

 

蒼「ワイファーイの“サイバールート”!自分の場に他の《サイバールーター》があるなら、手札の必殺技「ハッキングフィールド サイバーサーキット」を相手に見せてデッキに戻し、デッキから2枚ドローして1ゲージチャージ!」

手札5→4→6 ゲージ3→4

 

蒼「さらにキャスト、ルートサーチ!自分の手札を全て相手に見せる!」

手札6→5 ゲージ4

 

カロクワ「は、正気っしょ?」

 

蒼の手札

コネクター・ワイファーイ

ハッキング サイバールート乱舞

ルートサーチ

ハッキング プロトコルチェンジ

電脳騎士(サイバーナイツ) コネクト・アルファード

 

蒼「その後自分はデッキから好きなカードを2枚手札に加えて、手札を1枚捨てる。」

手札5→7→6 ゲージ4

 

捨てたカード

ルートサーチ

コネクター・ワイファーイ

 

カロクワ「リスクがでかいけど得るもんの方がでかいってことっしょ…。」

 

蒼「そういうことだ。」

 

 

–––アタックフェイズ

 

 

蒼「サイバーインパクト、喰らえ!」

 

カロクワ「ぐ」ライフ10→9

 

蒼「サイバーインパクトの“サイバールート”でワイファーイをゲージに置いて、更に“サイバールート”でグレートバイトドラゴンをセンターにコール!」

手札6→5 ゲージ4→5→4

 

成長電子生命グレートバイトドラゴン

サイズ2 攻撃力7000 防御力2000 打撃力2

「2回攻撃」

 

グレー「オッケー!これで3回!」

 

蒼「ファイナルフェイズ。キャスト、サイバールート乱舞!」

手札5→4 ゲージ4→3

 

分身した自分がルートを通ってカロクワに襲いかかる。

 

カロクワ「ぐがべらばごあ!?」ライフ9→6

 

蒼「メールボックスで3ドローして、手札1枚を捨てる。ターン終了だ。」

手札4→7→6 ゲージ3

 

捨てたカード、

 

『後攻、カロクワ。第二ターン』

 

 

カロクワ「くっそ、ドロー、チャージ&ドロー!リカバーベールでゲージ2増やしてライトにバディコール、切り刻んで皆ごろせ!バーサークソー・ドラゴンっしょ!」ライフ6→7

手札6→7→6 ゲージ2→3→5→0

 

バーサークソー・ドラゴン「でばーん!」

 

バーサークソー・ドラゴン

サイズ3 攻撃力20000 防御力7000 打撃力4

「ソウルガード」「貫通」

ソウル1

 

おいおい、何の冗談だ?

いきなり打撃力4かよ。

 

カロクワ「装備!神竜剣 ガルダガーっしょ!ダガーの能力でゲージとライフを増やして、センターとレフトにブーメラン・ドラゴン・リターンズ2体をコールっしょ!」ライフ7→8

手札6→3 ゲージ0→1

 

神竜剣 ガルダガー

アイテム 攻撃力2000 打撃力2

 

ブーメラン・ドラゴン・リターンズ

サイズ0 攻撃力3000 防御力1000 打撃力1

 

ブーメラン・ドラゴン・リターンズ

サイズ0 攻撃力3000 防御力1000 打撃力1

 

ブーメラン「「ブーメラン、ぶん戻らん!」」

 

 

–––アタックフェイズ

 

 

カロクワ「バーサークソー、青トカゲがターゲットっしょ!」

 

バーサークソー「いえー!」

 

バーサークソーがチェーンソーをグレーに向けて振りかぶる。

 

蒼「キャスト、フェイクアクセスポイント!相手センターのブーメランに攻撃対象を移す!」

手札6→5 ゲージ3

 

バーサークソーの攻撃がブーメランに向けられ、ブーメランが刻まれる

 

カロクワ「だが、バーサークソーのバトル終了時。俺の手札、ゲージ、場のカードを合わせて3枚ドロップにおいてバーサークソーをスタンドして打撃力+1っしょ!この能力はライフ2をカードの代わりにできるからゲージ1とライフ4を払ってスタンドっしょ!」ライフ8→4

手札3 ゲージ1→0

 

バーサークソー・ドラゴン

サイズ3 攻撃力20000 防御力7000 打撃力4→5

 

なるほど、それでガルダガーを入れてたのか。

 

カロクワ「今使ったカード、さっきの魔法で手札に加えたカードっしょ。…もう1枚あるのか?」

 

蒼「さーてどうかな。もしかしたらドローで偶然きたのかもな。」

 

カロクワ「…。」

 

さっき手札を見せたのが効いてるな。

手札の一部が見えてるカードでさっきは防御札が1枚、防御札を持ってきてるかもしれないしフェイクかも分からないよな。

それにメールボックスでもドローしたからそこから防御札が増えたのかもしれないって思わせればそれだけでもプレッシャーがかけられる。

グレーを破壊できれば貫通5点を与えれる、だがもし成功しなかったら一気に自分が優位になる。

見せた1枚で防ぐかもしれないからリスクがデカイ。

さあ、どうする?

 

カロクワ「ブーメランで青トカゲに攻撃っしょ!」

 

そうなるよな。

 

グレー「うわあ!」

 

グレーが破壊されて自分のセンターがガラ空きになる。

 

カロクワ「ブーメランの能力で手札1枚をゲージに置けば1ドロー!ブーメランも手札に戻るっしょ!んで、ガルダガーを喰らうっしょ!」

手札3→2→4 ゲージ0→1

 

蒼「ぐおっ!」ライフ9→7

 

カロクワ「バーサークソー!攻撃っしょ!」

 

バーサークソー「マーチキレーネーーーー!!」

 

蒼「ガヒュッ!?」ライフ7→2

 

カロクワ「はは!手札2枚とゲージ1使ってスタンドっしょ!どうっしょ!お前を切ったチェーンソーにもう一度刻まれる気分は!」

手札4→2 ゲージ1→0

 

バーサークソー・ドラゴン

サイズ3 攻撃力20000 防御力7000 打撃力5→6

 

蒼「…。」

 

カロクワ「トドメ刺すっしょ!バーサークソー!」

 

バーサークソー「ジャハー!」

 

蒼「…キャスト!ハッキング プロトコルチェンジ!バーサークソーを選ぶ!」

手札5→4→3 ゲージ3→1

 

バーサークソーの攻撃がこちらに届かなくなる。

 

カロクワ「は!?」

 

蒼「相手の場のカード2枚までを選んで、このターン中選ばれたモンスターの攻撃で自分はダメージを受けなくなるって必殺技だ。」

 

カロクワ「…てめえ。俺のライフとゲージを削るために、わざと攻撃受けたっしょ!」

 

蒼「確実に決めるならそうしないとな…。手札に必殺技があってもゲージ0から放てる必殺技なんてそうはないだろ…?」

 

カロクワ「…ちっ!ターン終了!」

 

 

 

『蒼。 第三ターン』

 

 

蒼「…ふぅ。ドロー、チャージ&ドロー。キャスト、リコールルートでドロップのワイファーイを回収してレフトにコール。ワイファーイのサイバールートで「ハッキング サイバールート乱舞」をデッキに戻して2ドロー&ゲージ+1。」

手札3→4→3→4→3→2→4 ゲージ1→2→3

 

コネクター・ワイファーイ

サイズ1 攻撃力8000 防御力1000 打撃力0

 

蒼「んで、ライトにコール。自分が借り受けた体の持ち主の姿だ、電脳騎士(サイバーナイツ) コネクト・アルファード!」

手札4→3 ゲージ3→1

 

自分の体の形が変化する。

少しくすんだ青色の体、全身が甲冑を着た騎士の姿に変化する。

あの時見た、バディの姿だ。

 

電脳騎士(サイバーナイツ) コネクト・アルファード

サイズ2 攻撃力7000 防御力3000 打撃力1

「2回攻撃」

 

カロクワ「お前、モンスターだったっしょ?」

 

蒼『体はな。』

 

 

––アタックフェイズ

 

 

蒼『まずは、サイバーインパクトをくらえ!バーサークソーはゲージ送りだ!』

 

バーサークソー「ソールガードー!」

 

バーサークソー・ドラゴン

ソウル1→0

 

カロクワ「喰らうわけないっしょ!キャスト、ドラゴンシールド 青竜の盾!」

手札2→1 ゲージ0→1

 

蒼『なら、このアルファードの拳受けてみろ!』

 

カロクワ「はっ!どうってことないっしょ」ライフ4→3

 

蒼『2回攻撃!』

 

カロクワ「それでどうするっしょ!」ライフ3→2

 

『ファイナルフェイズ』

 

蒼『リカバーベールでゲージ2を増やしてから、手札の電脳騎士(サイバーナイツ) コネクト・アルファードを捨てて場のコネクト・アルファードの”サイバールート・繋”を発動!』

手札3→2→3 ゲージ1→3

 

カロクワ「それがあの電脳騎士の…。」

 

蒼『手札1枚と引き換えに、デッキから必殺技を手札に加える!今回は必殺モンスター、電脳騎士(サイバーナイツ) ヨタバイト・ドランザーを手札に加える。』

手札3→2→3 ゲージ1

 

手札にあった2枚目のアルファードがグレーのカードに変わっていく。

 

蒼『必殺コール!』

 

周りの全てが灰色に見えてくる。

手札のヨタバイト・ドランザーを構えると自分の目は一瞬蒼色の光しか見えなくなる。

 

蒼『電脳騎士(サイバーナイツ) ヨタバイト・ドランザーをセンターに必殺バディコール!ぐっ…うおわ!?」ライフ2→3

手札3→2 ゲージ4→1

 

自分がコネクト・アルファードから蒼に戻る。

ヨタバイト・ドランザーのコールコストでアルファードもワイファーイもソウルに持ってかれたんだ。

 

電脳騎士(サイバーナイツ) ヨタバイト・ドランザー

必殺サイズ3 攻撃力12000 防御力7000 打撃力4

「ソウルガード」

ソウル2

 

カロクワ「…どこっしょ、何にも居ねえっしょ?」

 

蒼「…。」

 

おかしいな…。

必殺コールしたはずのグレーがどこにも居ない

どこに行った?

 

 

グレー『ここだよ。』

 

 

蒼「え?……はあ!?」

 

声が聞こえた上の方に目を向けるとそこには…。

余りにも、巨大な目があった。

近い場所にいるとはいえ、黄色い眼球とその周りの真っ赤な皮膚しか見えない。

グレーが飛んでジュールから離れたことでようやく顔の全体が見えた。

 

グレー『僕の名前は、ヨタバイト・ドランザー!“存在”で電脳世界を護る電脳騎士だ!』

 

声が凄まじい音で耳を塞ぎたくなる。

 

蒼「グレー!お前そんなデカかったのか!それとお前、最初のあれ逆立ちしてたのか!」

 

グレー『そうだよ、ジュール狭いしもう一般エリアからも見えちゃってるから。あんまりこの姿で居続けるのも悪いし早く倒そう!』

 

お前よく自分の声が聞こえるな…。フロントエリアに居るんだろ…?

…まあいいや。

 

蒼「…ああ!頼む、ヨタバイト・ドランザー。」

 

グレー「"サイバールート・圧"!!僕以外の全てが、潰されてドロップゾーンに置かれる!」

 

バーサークソー・ドラゴンと自分が装備していたサイバーインパクトが消える。

 

カロクワ「これは負けっしょ…。」

 

グレー「蒼、アレは。」

 

蒼「カロクワじゃないな。」

 

自分を斬ったカロクワは、あんなに人にモノを聞いて嘘を吐かれたら青筋立てて斬りかかってくるような奴だった。

今目の前にいるのは何て言うべきか、アレより言葉の端々に理性と知性を感じる。

 

蒼「とりあえず攻撃だ!」

 

グレー「うん!うおおおおおお!!!ドラゴンダイブ!!」

 

カロクワ「へー、バレてたんだ。グオ!?」ライフ2→0

 

『ゲームエンド、ウィナー。蒼』




今回はここまでで、感想&活動報告待ってます…。

以下の情報が更新されました。

電脳模拳 サイバーインパクト
サイバーワールド
属性、サイバールーター 武器
アイテム 攻撃力4000 打撃力1
■【装備コスト】ライフ1払う
■“サイバールート”君が“サイバールート”を使ったターン中にこのカードが攻撃した時、場のカード1枚をゲージに置く。「電脳模拳 サイバーインパクト」の“サイバールート”は1ターンに一度だけ使える。

コネクター・ワイファーイ
サイバーワールド
属性、サイバールーター
サイズ1 攻撃力8000 防御力1000 打撃力0
■“サイバールート”このカードが場に出た時、君の場に他の《サイバールーター》があるなら君の手札の必殺技1枚を君のデッキに戻し、デッキをシャッフルする。そうしたら君はカードを2枚引き、デッキの上から1枚をゲージに置く。「コネクター・ワイファーイ」の“サイバールート”は1ターンに一度だけ使える。

ルートサーチ
サイバーワールド
属性、ゲット
魔法
■君の場に、《サイバールーター》が2枚以上あるなら使える。
■【使用コスト】君の手札を2枚以上全てを相手に見せる。
■君のデッキからカードを2枚手札に加え、その後手札を1枚ドロップに置く。「ルートサーチ」は1ターンに1度だけ使える。

ハッキング プロトコルチェンジ
サイバーワールド
属性、サイバールーター 防御
必殺技
■【使用コスト】手札1枚を捨て、ゲージ2を払う
■相手のターン中、君の場に《サイバールーター》があるなら使える。
■相手の場のカード2枚までを選ぶ、選んだカードの攻撃で君はダメージを受けない。

リコールルート
サイバー
サイバーワールド
属性、サイバールーター ゲット
魔法
■“サイバールート”君のドロップの《サイバールーター》のモンスターか必殺技1枚を手札に加える。「リコールルート」は1ターンに1度だけ使える。

電脳騎士(サイバーナイツ) コネクト・アルファード
サイバーワールド
属性、サイバールーター
サイズ2 攻撃力7000 防御力3000 打撃力1
【コールコスト】ゲージ2払う
■このカードは全てのフラッグで使える。
■「対抗」"サイバールート"君の場のモンスター1枚を手札に戻し、ライフ1払う。そうしたら手札のこのカードを【コールコスト】を払ってコールする。「電脳騎士(サイバーナイツ) コネクト・アルファード」の"サイバールート"は1ターンに1度だけ使える。
■「対抗」"サイバールート・繋"君の手札のモンスター1枚を捨ててよい。そうしたら君のデッキから必殺技を1枚手札に加え、デッキをシャッフルする。"サイバールート・繋"は1ターンに1度だけ使える。
「2回攻撃」

電脳騎士(サイバーナイツ) ヨタバイト・ドランザー
サイバーワールド
属性、サイバールーター 電脳生命
必殺サイズ3 攻撃力12000 防御力7000 打撃力4
■【コールコスト】ゲージ3を払い、君の場のモンスター全てをこのカードのソウルに入れる。
■"サイバールート・圧"このカードの登場時、このカード以外の場のカード全てをドロップに置く。
■このカードの能力は無効化されず、このカードの攻撃は無効化されない。
「ソウルガード」

バーサークソー・ドラゴン
ドラゴンワールド
属性、武装騎竜
サイズ3 攻撃力20000 防御力7000 打撃力4
■【コールコスト】ゲージ5を払い、君のデッキの上から1枚をこのカードのソウルに入れる。
■このモンスターが攻撃したバトル終了時、君の手札、ゲージ、場のカードを合計3枚ドロップに置いてよい。そうしたらこのカードの打撃力+1し、スタンドする。
■このカードの能力でカードをドロップに置く時、代わりにライフ2を払うこともできる。
「ソウルガード」「貫通」


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紅い色の

ちょっとナレーの書き方変えてみました。
一人称と三人称どっちが良いか迷ってます。


カロクワ…いや、カロクワに入っている誰かは地面に倒れ伏してため息をつく

 

カロクワ?「はあ……。負けたよ、まさか途中でカロクワの中身が黒川じゃないって気づかれるなんて思わなかった。」

 

蒼「お前が誰かは気になるけど、今は黒川だ。本人はどこにいる。」

 

カロクワ?「…ここに居るよ。」

 

蒼「?」

 

カロクワ?「意識データを奪って記憶を抽出して僕のものにした。残ったものはフォーマットしてポイしといた。つまりさ、黒川だった意識はもうどこにもないけど記憶はここにある。戻る体は一生抜け殻だけど。」

 

蒼「……お、まえ…。人の存在を、奪ったのか……?」

 

カロクワ?「あなたなら怒るよね。存在を奪われることが何より怖いから、他人が存在の証明を奪われるのも余程のことが無いと許容出来ない。」

 

蒼「当然だ…!お前、何したか分かってるのか!」

 

カロクワ?「けど同時に人の存在を奪うやつには容赦しないでしょ。」

 

蒼「?」

 

カロクワ?「黒川はね、気に入らないって理由だけで16人も殺してるんだ。」

 

蒼「は…?」

 

カロクワ?「ソレを知ったらあなたは僕になんて言う?」

 

蒼「……何も。」

 

言えるわけがない。

自分が倉橋長人のアカウントを破壊した時と同じだから。

正確には破壊したのはライナだが、ファイトで勝った自分が倉橋長人の存在を殺したようなものだ。

目の前にいるコイツも同じことをしただけ、何も言えない。

 

カロクワ?「だよね。…目的は果たしたから僕は帰るよ。」

 

引き止める理由も無い、現実のアンダーズに戻ろうか。

 

CODE「待てよ、黒幕。」

 

夜剣「少し話を聞かせてもらおうか」

 

蒼「プラ、CODE?それに夜剣。」

 

かなり不機嫌そうなCODEと夜剣がカロクワ?を呼び止める。

 

カロクワ?「なんだい君達は。僕はもう帰るつもりなんだけど。」

 

CODE「チビの情報を誰があの二人に渡したか、なんでこんな事を起こしたかが気になってた。お前がそれをしたんだろ?」

 

カロクワ?「……へぇ、何でそう思った?」

 

CODE「俺がさっき戦った田沼。意識がウイルスに破壊されたんだが、意識そのものに干渉するウイルスを創るなんて人間業じゃない。ユーザの意識を護る為のプロテクトはここでも特に厳重になってるからな。」

 

夜剣「更にそのプロテクトを突破して、黒川という男の意識から記憶を奪ったという君が現れた。君が黒幕だと思うのは当然だよ。」

 

カロクワ?「なるほどね…。女の子の方はタロットにヒントを貰ったかな?」

 

夜剣「…そうだ。」

 

カロクワ?「全く、直ぐに僕が黒幕だって気づくなんてね…。」

 

CODE「つまりお前が」

 

カロクワ?「そう、黒幕だよ。」

 

グレー「なんであんな事をし…じゃなくてさせたのさ!」

 

グレーの顔がイライラしている。

 

カロクワ?「タロットに占わせたんだよ。コネクト・アルファードを炙り出すにはどうすればいいか。その結果さ」

 

夜剣「…!」

 

グレー「は?」

 

蒼「アルを…?」

 

CODE「蒼がさっき使ったモンスターだな、それがどうした。」

 

カロクワ?「アイツが居た事で確認できたんだよ、蒼と名乗るあなたが誰か。」

 

蒼「お前、自分が誰か知ってるのか!?」

 

カロクワ?「うん、今は教えないけど。」

 

CODE「教えないけどじゃねえよ、蒼のこと知ってるなら洗いざらい吐いてもらうぞ」

 

カロクワ?「残念、僕はもう帰るよ。流石に疲れた。」

 

CODE「あちょい待て!」

 

CODEがカロクワ?を止めようとするがもうアバターの中から「ソイツ」は抜け出していた。

カロクワのアバターが倒れると同時に消えさる。

 

蒼「…誰なんだよお前は、……自分は。」

 

 

 

 

 

 

プラグ「…、クソ、完敗だ!よりによって俺らがここを襲うこともアレの思い通りだったなんて、胸糞悪いぜ…。」

 

夜剣「アレは…結局何だったんだ…。」

 

蒼「……。」

 

アレが去った後に残された三人の表情は暗かった。

プラグに至っては怒りが滲んでいる。

そこにドラッへがやってくる。

 

ドラッへ「……蒼、何でここにいる。それに夜剣もだ。」

 

蒼「……病院抜け出してきた。」

 

ドラッへ「……お前、ライナが言っていたんだぞ…!お前の体は見た目だけ治ったように見えているだけで、実際には体中ボロボロなんだと!なんで治療を優先しない!」

 

ライナ『ごめん、お兄ちゃん。私が手引きしたの。』

 

ドラッへ「ライナ…?」

 

現れたモニターから聞こえたライナの声に辰馬は驚く。

 

ライナ『グレーに頼まれて病院に行ったら思ったより元気そうだったから問題ないと思って。』

 

蒼「そうなんだよ、自分の体はもうスッカリ完治してイギャアアアアア!!?」

 

蒼の足にドラッへのローキックが炸裂し、蒼の 素早さが 下がった。

 

ドラッへ「…以前同じことをした所でこんな悲鳴は上げなかったぞ。」

 

蒼「……悪かった。」

 

ドラッへ「早く病院に戻れ、それで今回のバカやったことは見なかったことにする。」

 

蒼「……ああ。ライナ、自分を戻してくれないか?普通のログインじゃないからそのままログアウト出来ないんだ。ポータルも近くに無いし。」

 

ライナ『分かっ

 

ライナの、「た」が聞こえるか否かという時に、クラバーテントが音を立てて崩壊する。

 

プラグ「なんだ!?」

 

夜剣「誰か居るよ!」

 

夜剣が指を指した先には響とパンクな格好をした黒い男が立っている。

 

玲時「ヒビキさん!」

 

蒼の居る位置から少し離れた場所に居た玲時が叫ぶ。

目線は恐らく響達の先を見ている。

紅い鎧が歩いて蒼達の場所に向かっている。

 

?「見つけたぜ、アルファード!!」

 

蒼「!?」




今回はここで終わりッス。
次回のネタバレ、サイバーダイバーズの物語で初めてオリジナルルールのカードが登場します。
物語の中核をなすデッキですので要チェックッス。
というわけで感想&活動報告お待ちしてます

あと、前回書きそびれたカードの情報追加しときます。

以下の情報が追加されました。

フェイクアクセスポイント
サイバーワールド
属性、サイバールーター
魔法
■相手のターンの攻撃中に使える。
■「対抗」攻撃しているモンスター全ての攻撃対象を相手の場のバトル中でないモンスター1体に変更する。


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戦闘直前の飛行

今回の話で登場するはずだったのにな…。
デッキが出る話は早めに投稿しますんで、お待ちくださいッス。


10分前

クラバーアジトから少し離れた場所で響はあぐらをかき、チビは今日の晩飯は何か想像しながら響に座り、二人の目の前にいる人物はポーズを決めていた。

 

?「お久だなヒビキィー!!」

 

ヒビキ「おう、久しぶり。…本当に変わったな、山田」

 

白塗りメイクに肩の部分がギザギザに切り裂かれたパンクな服。

そう、奴こそが、音楽チャート現在4位のギタリスト、デイモン☆山田である。

 

デイモン☆山田「ヒャハー!俺には「っす」って付けないのかよ!?」

 

ヒビキ「高校時代の友人にあの口調使えると思うか?」

 

デイモン☆山田「ハハー!そのとーりだなー!!お前変わったなー!」

 

ヒビキ「……。」

 

デイモン☆山田「アー?どうしたよ。」

 

ヒビキ「いや、やっぱ違和感が。」

 

デイモン☆山田「ナレナァ!これが俺様だ。」

 

ヒビキ「…はあ。」

 

チビ「響ー。どしたの?」

 

ヒビキ「なんでもない。それより、なんでここに連れて来たんだ?」

 

デイモン☆山田「ハハハ!ずいぶんご無沙汰してたから挨拶しようと思ってなー!」

 

山田はチビに目線を移す。

 

デイモン☆山田「ツーカー!このチビ竜!お前のバディだったのかよー!」

 

ヒビキ「そうだ、俺の相棒だよ。」

 

デイモン☆山田「ハ!昔のお前みたいで面白いじゃねえの!?んでバディファイトはどんだけやった!?」

 

ヒビキ「まだ一回。」

 

デイモン☆山田「ハハ!たった一回かよ!」

 

デイモンは大きな声で笑う。

 

ヒビキ「悪かったな、まだチビと出会ってそんなに経ってないし大学の期末にバイトやらハッカー座学で地獄見てたんだよ。」

 

デイモン☆山田「ホーウ!ならお互いのことはまだ知らない感じか!?」

 

ヒビキ「…。」

 

確かに、とヒビキはチビを見下ろしながら思案する。

思い返してみれば、あまり時間がなかったとはいえチビの事情を何も知らなかった。

ライナルームでもオーナーが気づいたチビが弱っていた理由も気に留めなかった。

今ならチビが、あの二人に追われていたことが分かる。

チビは過去をあまり振り返らないタイプで引きずらないから1日経って気にしなくなったのだろうが、ヒビキは気にするべきだった。

 

ヒビキ「なぁ、チビ」

 

チビ「気にしなくてもこれから知ってくはずだよー。」

 

チビが発したのはヒビキが予想だにしなかった。けれどヒビキにとって心地よい言葉だった。

 

ヒビキ「!」

 

チビ「2人の人が襲いかかって来て、あの時響が僕を拾って唐揚げくれなかったら僕はニンゲンフシンにおちいってたと思う。響が居たからそうならなかった、だから僕は君の申し出を受けたんだ。一緒にいようって思ったんだ。」

 

ヒビキ「チビ…、唐揚げなんだな。」

 

ヒビキ「うんー!あれすっごく美味しいんだもーん!僕の大好物ー!」

 

チビがヒビキの膝の上で両手をバタバタさせる。

 

ヒビキ「ハハ、じゃあ帰ったら目一杯唐揚げ食べるか!?」

 

チビ「当然!」

 

ヒビキ「…山田、ありがとな。ある意味お前のおかげだ。」

 

デイモン☆山田「……。」

 

ヒビキ「山田?」

 

ヒビキがデイモン☆山田に目を向けると、デイモンの視線は響とは反対の方向に固定されている。

 

?「心地良いなぁ、敵意が向けられるなんて久々だ。」

 

そこに居たのは、赤い鎧。

赤い鎧が響達のほうに向かって歩いてきていた。

 

ヒビキ「え…?あんた誰?」

 

チビ「!響…。」

 

ヒビキ「どうした…チビ?」

 

チビ「逃げよう…?」

 

ヒビキ「……え?」

 

チビ「なんで来たのか知らないけど、あんなのが来るなんて…。」

 

恐らく以前チビが会っている人物、しかも過去はあまり振り返らないタイプのチビが怯えている。

その事実がヒビキにも不安を与える。

 

赤い鎧「……そのテントの中か。」

 

鎧はヒビキ達を軽々と飛び越える跳躍力でテントに接近し、テントを破壊した。

中から悲鳴が聞こえると同時、鎧は元の位置に降りる。

また歩きはじめ、そして叫ぶ。

 

赤い鎧「見つけたぜ、アルファード!!」

 

アルファードという単語が何を意味するのか、ヒビキには分からない。

だが、後ろを振り向き誰のことを言っているのか何となく気づいた。

 

ヒビキ「まさか、蒼のことか…?」

 

赤い鎧が近づいてくる。

恐らくは自分達ではなく蒼の居る場所に向かっている。

 

デイモン☆山田「ヒビキィ、あれテメェの知り合い…じゃねえんだよな。」

 

ヒビキ「多分…仲間の蒼って奴の…だと思う。」

 

グレー「……久しぶりだね、ロード。」

 

ヒビキ「…え?あ、グレー!?なんで。」

 

いつの間にかグレーがヒビキの横に居た。

 

グレー「彼は僕の同胞なんだよ、僕に話させて。」

 

チビ「デリータ・ロードのはらから…?それって。」

 

赤い鎧、デリータ・ロードが立ち止まる。

 

デリータ・ロード「久しぶりだな、ドランザー。つっても俺からしたらさっきお前と…アイツを見かけて以来だがな。」

 

グレー「僕がサイバーワールドを通り抜けた時か…。迂闊だったよ、君なら…アルファードの居場所を知ったら突進してくると分かってたのに。」

 

デリータ・ロード「ああ、お前らのスキューバ見るのは面白かったがアイツが…アルファードが居るってのは見過ごせねえよ。」

 

グレー「どうするの?」

 

デリータ・ロード「何度も殴って吐かせる、8年間も何してやがったのか全部だ。」

 

グレー「認められない、そもそも彼は答えられない。」

 

デリータ・ロード「ほう…?だがお前が認めなくたって俺はアイツに確かめなきゃいけないことがある。闘ってどっちが言い分通すか決めるのが手っ取り早そうだが、やるか。」

 

グレーは顔に僅かな怒りを滲ませる、イライラしているらしい。

 

グレー「冗談言わないでよ。僕と君が闘って、サイバーワールドの地形を変えたことをもう忘れたって言うの?」

 

サラリと恐ろしい事を言うグレーの目はいつものグレーの目ではなかった。

先程の、ドランザーとしての目だった。

 

デリータ・ロード「あー、確かにそれで聖上に怒られたんだったな。つまんねぇなー…、ここで闘ってもどうせ来るんだろ。」

 

グレー「当然だよ、ユグド・オメガ様はあんな惨状を2度とお許しにならない。今度こそデリータ・ロードがデリートされた・ロードだよ。」

 

デリータ・ロード「……言ってくれるじゃねえか。なら被害が出なきゃいいんだろ。」

 

デリータ・ロードは空中に手をかざす、するとそこにデッキが現れた。

バディファイトで決着しようということだ。

 

グレー「それしか無いね、蒼。もういっせ…

 

グレーが蒼を見ると。

 

蒼「ちょま、けがに…ぐべ、おご、がふ!?」

 

夜剣、CODE、ドラッへの3人が蒼を蹴っていた。

 

ドラッへ「すまん、コイツは戦闘不能だ。別の誰かに頼りたい。」

 

夜剣「蒼くん駄目じゃないかこんな所で寝ていたら。」

 

CODE「とっととログアウトさせるぞー。」

 

蒼は恨みがましい目をしながら、しかし一言も発さずに運ばれていった。

 

デリータ・ロード「……何やってんだ?」

 

チビ「……。」

 

ヒビキ「チビー…今のうちに。」

 

デイモン☆山田「ヒャハー!なら、適任が居るじゃねえか!」

 

今まで黙っていたデイモン☆山田が、逃げようとしていたヒビキを指差す。

 

ヒビキ「え…。」

 

デリータ・ロード「ほー…。コイツが代役か?」

 

デリータ・ロードが顎に手を当て、首を傾げる。

 

ヒビキ「おい!なんで自分なんだよ。」

 

チビ「響…。ゴメン、ファイトしてもらっていい?」

 

ヒビキ「チビ!?」

 

さっきは逃げようと言っていたチビが何故か逆の発言。

ヒビキは目を白黒させる。

そしてヒビキの驚愕をよそに、チビがグレーの方を向く。

 

チビ「響のシンゾーがさっき、強くなりたいって感じにバクバクしてたから、良いよね。」

 

グレー「オッケー、といってもデッキは大丈夫?」

 

ヒビキはチビの言葉に更に驚いた。

え?心臓の音で決めたの?と

 

ヒビキ「ちょっとま」

 

チビ「それに…ちょっと前から凄いアガる音がしてるんだー。」

 

ヒビキ「チビ?なんの話」

 

チビのマイペースは今に始まったことではないが、今回は本当に訳がわからない。

 

チビ「とにかく聞きたい!ヒビキの鼓動は間違い?それとも正解?」

 

正解か間違いか。

正直な話、ヒビキにはチビの言うバクバクがいつ鳴ったのか分からない。

けれども、久しく忘れていたものを思い出しそうな気がした。

それを思い出せる、思い出したい、そんな気がしたヒビキは答えた。

 

ヒビキ「……間違いなんかじゃない、正解だ!」

 

デリータ・ロード「……おい、ドランザー。」

 

グレー「うん…よく分からないけど、何か凄いのが来そう。」

 

デイモン☆山田「ハー!?何だこの、エッグいのは!?」

 

ヒビキ「だから何が!」

 

デイモン☆山田「上だ!」

 

ヒビキは上を向く。

そこには、異世界へのゲートが現れている。

 

ヒビキ「……へ?」

 

そのゲートは少しずつ壊れていき、割れる。

空間に穴が空いている、そう言うべき状態になった。

 

システムボイス『おめでとうございます、ID635183、ヒビキさんがクロスワールドに招待されました。』

 

ヒビキ「え、俺!?ちょっちょ!」

 

ヒビキの体が浮いて空間の穴に吸い込まれる。

体が空中で回転し、目には走ってくるバンドメンバー最後にが映っていた。

 

穂乃果「ハァ、ハァ!何これ!」

 

ゲン「響…!」

 

玲時「あれ、ゲートなのか!?」




今回はここまでッス。
感想&活動報告お願いしますッス!


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クロスワールド

急ピッチで話を仕上げたために話の流れはきゅうになってますが、サイバーダイバーズだけのデッキ、登場ッス。


ヒビキ「……ん…。……ここは?」

 

ヒビキが目を覚ました場所は真っ青なデータが上に流れ、そのデータの逆滝を白い線が高速で走っている、という景色に囲まれた場所だった。

 

チビ「何ここー!」

 

ヒビキ「チビも連れてこられたのか、どこなんだここ…。」

 

ヒビキがコンソールを呼び出し現在地を確認する。

しかし、マップには何も表示されない。

ただ『クロスワールド』と書かれている。

 

ヒビキ「クロス…ワールド?ここは異世界なのか?」

 

?「ここは、異世界ではない。CBSNという電脳世界に隠された秘密の一画だ。」

 

ヒビキ「!?」

 

そこには一人の男がいた。

白衣を着たその男は、柔和だがどこか寂しげな哀愁漂う笑顔を浮かべ、ヒビキとチビを見つめていた。

 

ヒビキ「アンタは?」

 

デンカイ「自分の名前はデンカイ。CBSNを深く知るものだ。」

 

ヒビキ「じゃあ、ココに俺とチビを呼んだのは。」

 

デンカイ「自分だ、君達の絆の形に純粋な欲望と信頼を感じたから呼んだ。」

 

ヒビキ「……欲望?」

 

デンカイの言葉に疑問を持つヒビキ。

自らのどんな欲望がデンカイに呼ばれるきっかけになるのか分からなかった。

 

デンカイ「バディと共に「楽しめる強さ」を。バディファイトも、バンドも、これからバディと追求していきたい。そういった純粋な欲望が今回君達をクロスワールドに呼び出し、またこれから新しい力となるのだ。」

 

そういったデンカイの手元に1枚のカードが現れる。

 

デンカイ「『最高のバンド竜 オーバードライブ・シンガー』、か。」

 

ヒビキ「え?そのカードは!」

 

それはヒビキが作戦開始の直前に持たされていた、サイズ3のチビだった。

ストレージに入れていたそれが今デンカイの手元にあった。

 

デンカイ「このクロスワールドは、絆の交わりと欲望を新たな力という成果と糧に変える。この、クロスデッキに入るクロスカード達という形で。」

 

ヒビキ「カードが!?」

 

カードの裏面が真っ白になったと思ったら青く染まり、白く細い線が走る。

そしてバディファイトのロゴにある赤と青の火が若干白くなり、形を交差するX字に変えバディファイトのロゴが最後に張り付く。

そしてヒビキの手元に戻る。

 

ヒビキ「……『最高のバンドドラゴン オーバードライブシンガー!!』これが…。」

 

デンカイ「そしてこれが、あらゆる世界と交差する世界。クロスワールドのフラッグだ。」

 

ヒビキ「クロス…ワールド。」

 

デンカイが手渡したそのフラッグは、サイバーワールドにどこか似た色合いのマークだった。

 

デンカイ「このフラッグがあることでクロスデッキは使用可能になる。君の助けになれば…そして願わくば現実もクロスワールドと交差できれば…。」

 

ヒビキ「それってどういう…?」

 

デンカイ「……いや、今言っても詮無きことだな。」

 

チビ「ねぇ、話し終わったー?」

 

チビはクロスワールドの景色と音に満足したらしい。

 

ヒビキ「多分?」

 

デンカイ「もう終わったよ。クロスデッキのルールはアカウントにインストールしてある。帰りがてら読むといい。」

 

ヒビキ「あの、ありがとうございますッス!」

 

デンカイ「礼には及ばない。人とモンスターの欲望が世界を広げる、その様を私が見たいだけだからね。」

 

ヒビキとチビは出口らしき場所に走る。

 

デンカイ「ああ、そうそう。」

 

ヒビキ「え?」

 

デンカイ「クロスワールドへの行き方はだれにも言ってはならないよ。」

 

ヒビキはそれを聞き、落ちていった。

 

 

 

 

 

 

ヒビキ「っとぉ!ぐええ!!」

 

CBSNに戻ったヒビキはいきなり穂乃果にタックルされる。

後ろではゲンが微笑している。

 

穂乃果「戻ってきたぁ!!」

 

玲時「どこ行ってたんだよ響さん!」

 

ヒビキ「えっと…説明しづらいッス…。」

 

グレー「響、戻ってきてすぐで悪いけどバディファイトして。このままだとロードがキレそう。」

 

グレーがキレそうと言う割にはデリータ・ロードは落ち着いているように見える。

 

デリータ・ロード「キレそうだったが…気が変わった。」

 

グレー「ん…?ああ、うん面白いもの見たよね。」

 

デリータ・ロード「ああ、おもしれえ。」

 

グレー「じゃあそろそろ満足したんじゃない?帰っていいよ。」

 

デリータ・ロード「ふざけんな。聖上が言っていた可能性。それに久々のバディファイト!こんな面白え死合を逃すわけねえだろ!」

 

グレー「……ちっ。ヒビキ、負けたら多分アカウント崩壊するよ。」

 

ヒビキ「…了解ッス。」

 

チビ「楽しもー!」

 

 

デリータ・ロード「じゃあ、俺からだな。ルミナイズ、破壊騎士!」

 

ヒビキとチビが隣同士に立ち、そしてヒビキは右足チビは左足を突き出し向かい合う形になる。

そしてルミナイズをする。

 

ヒビキ&チビ『響くバンドミュージック!俺らのボンドエミュージック!!ハックスタート!クロスバンドリサウンド!!』

 

システムボイス『ルミナイズを確認、サイバーバディファイト。承認します。バディ…。』

 

3人『バディ…』

 

穂乃果「ファイッ!」

 

デリータ・ロード&ヒビキ『オープン・ザ・フラッグ!!』

 

デリータ・ロード「サイバーワールド!」

 

デリータ・ロード

サイバーワールド

電脳騎士(サイバーナイツ) デリータ・ロード

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

チビ「サイバーワールドだよ!」

ヒビキ「そして、"ワールドクロス"!クロスワールド!」

 

ヒビキ

サイバーワールド&クロスワールド

目覚めの響竜 オーバードライブ

ライフ10→9 手札6 ゲージ2

 クロスデッキ1

 

玲時「フラッグが2つ!?それに、青いデッキ!」

 

デイモン☆山田「イカスジャネエカ!!ヤーハー!!」

 

デリータ・ロード「良いねぇ…良いねぇ!楽しめそうだ!!」




話の展開はゴリ押しになってしまったけれど、遂に出せたクロスワールド!
ヒビキのデッキはクロスしたことでどう変化したのかご期待ッス。
クロスデッキのルールは今度載せます。

では感想&活動報告待ってるッス!!!

以下の情報が追加されました、

クロスワールド
フラッグ
■君は「クロスワールド」のカードを使える。
■このカードはファイト開始前に君のフラッグの下に置いておく。
■"ワールドクロス"ファイト開始時、ライフ1払って良い、払ったらフラッグの下にあるこのカードを君のフラッグの横に置き、君はクロスデッキをこのカードの上に置き、そのクロスデッキを使える。"ワールドクロス"はファイト中一度だけ使える。


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クロスコール!オーバードライブシンガー!!

久々の投稿の前に、カードにエラッタをかけた報告をします。

またかよ、なんて言われそうっすけどご了承のほどお願いしますッス。

改定前

目覚めの響竜 オーバードライブ
サイバーワールド
属性、響竜 
サイズ1/攻6000/防4000/打撃2
■君のドロップゾーンに《響竜》が2種類以上あるならコールできる。
■[コールコスト]ゲージ2払う。
■”DB・ギター”このカードが場に出たとき、デッキから5枚をドロップゾーンに置き、その中の《響竜》を君の場の名前の違う「DB」の数だけ手札に加える。「目覚めの響竜 オーバードライブ」の”DB・ギター”は1ターンに1度だけ使える。
「ライフリンク2」


改定後
目覚めの響竜 オーバードライブ
サイバーワールド
属性、響竜 
サイズ1/攻6000/防4000/打撃2
■君のドロップゾーンに《響竜》が2種類以上あるならコールできる。
■[コールコスト]ゲージ2払う。
■”DB・ギター”このカードが場に出たとき、デッキから5枚をドロップゾーンに置き、その中の《響竜》を君の場の名前の違う「DB」の数だけ手札に加える。「目覚めの響竜 オーバードライブ」の”DB・ギター”は1ターンに1度だけ使える。
「ライフリンク2」
[チビ]

バディファイトクロスシリーズでは名前の横にキャラたちの個別名がありました。
それと同じものをチビにつけさせてもらいます。
これで[チビ]はモンスター名がオーバードライブでもハイパードライブでも個人の名前で能力発動に役立ったりします。
グレーにも同じ処置をするつもりです。

そして今回のクロスワールドはその措置と深く関わったりします。
期待して、ついでに「Royal Knights Battle」でも流しながらどうぞ。


デリータ・ロード

サイバーワールド

電脳騎士(サイバーナイツ) デリータ・ロード

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

ヒビキ

サイバーワールド&クロスワールド

目覚めの響竜 オーバードライブ

ライフ10→9 手札6 ゲージ2

 クロスデッキ1

 

クリスタ「これ、どうなってるの!?」

 

リナ「テントが崩れたと思ったら〜、バディファイトが始まりましたね〜。」

 

ブッサシ「嬢ちゃんのと同じフラッグが2つ、それに一方はフラッグが2つ?」

 

ブッサシが目を向けた先には、真っ青な地に白い線が走りキーボードを触る腕のようなマークが大きくあしらわれた旗を掲げるモンスターと、鉄紺色の丸い穴に、群青と白の線が走り中心で太くなり交差しているデザインのフラッグを掲げる人間が居た。

 

 

 

 

『先攻、スペシャルゲスト。 第一ターン』

 

ヒビキ「スペシャルゲスト…?デリータ・ロードのことすか?」

 

デリータ・ロード「俺のターンか、ドロー。チャージ&ドロー。センターにレムタスナイトをコール。レフトにエクスプロナイトをコールだ。」ライフ10→8

手札6→7→5 ゲージ2→3

 

レムタスナイト

サイズ1 攻撃力2000 防御力2000 打撃力3→4

 

エクスプロナイト

サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力1→2

 

エクスプロナイト「聞け、愚かなるもの。我は場にいる限り《ウイルス》の打撃力を上昇させるものなり!」

 

 

–––アタックフェイズ

 

 

デリータロード「レムタスナイト!ファイターに攻撃しろ!」

 

レムタスナイト「はっ!」

 

ヒビキ「ぐ!?」ライフ9→5

 

『ファイナルフェイズ』

 

デリータロード「設置必殺、ハッキングフィールド サイバーサーキット!こいつがある間は俺の場のカード全ては能力を無効化されない上、手札に戻す能力が効かなくなる!」

手札5→4 ゲージ3

 

ハッキングフィールド サイバーサーキット

必殺技

ソウル2

「設置」

 

デリータロード「これで俺のターンは終了だ。次はお前のターンだがその前にサイバーサーキットは自身の効果でソウル1枚がドロップに置かれる。…だが。」

 

ハッキングフィールド サイバーサーキット

ソウル2

 

エクスプロナイト「我の能力により、お互いはカードの能力でソウルをドロップに置くことが出来ない状態となる!よってサイバーサーキットのソウルは減らぬ!!」

 

 

『後攻、ヒビキ。 第ニターン』

 

 

ヒビキ「いきなりダメージ4の上それとか…ちょいキツイっすね…。ドロー、チャージ&ドロー。調整の響竜 メトロノム、センターにコールっす!」

手札6→7→6 ゲージ2→3

 

調整の響竜 メトロノム

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2

 

メトロノム「オートーアーワーセー」

 

ヒビキ「"音合わせ"で手札の《響竜》1枚をドロップに置いて、デッキから《響竜》1枚、「目覚めの響竜 オーバードライブ」を手札に加えるッス!んで、チューニングアップ!デッキから3枚をドロップしてその中に「DB(ドラゴンバンド)」を持つモンスターが入れば1ドローッス!」ライフ5→6

手札6→5→6→5 ゲージ3

 

ヒビキ、ドロップしたカード

 

“音合わせ”

  チビシャウト!

 

チューニング・アップ!

  サイバーギター・ディレイ

  目覚めの響竜 オーバードライブ 「DB(ドラゴンバンド)・ギター」

  ログイン

 

ヒビキ「1ドロー!そんじゃ電音の響竜 アクティブをレフトにコール!ライトにオーバードライブをバディコール!!」

手札5→6 ゲージ3→1

 

電音の響竜 アクティブ 

サイズ0 攻4000 防2000 打撃1

 

目覚めの響竜 オーバードライブ

サイズ1 攻6000 防4000 打撃2

「ライフリンク2」

[チビ]

 

チビ「「DB(ドラゴンバンド)・ギター!」デッキから5枚をドロップに置いてその中の《響竜》2枚を手札に加えるよー!」

手札6→9 ゲージ1

 

ドロップに置いたカード

ログイン

目覚めの響竜 オーバードライブ

サウンドウォール

ライブハウス“サウンドドラゴン”

ライブハウス“サウンドドラゴン”

 

手札に加えたカード

サウンドウォール

ライブハウス“サウンドドラゴン”

 

ヒビキ「そんじゃ、クロスデッキのカードを…。」

 

デリータ・ロード「ロイヤルティをキャスト!これ以上お前はモンスターをコールできない!聖上の言っていたクロスコールをされたくはないからな。」

手札4→3 ゲージ3→2

 

ヒビキ「ええ!?…キャスト、ライブハウス“サウンドドラゴン”。ドロップの《響竜》2枚をソウルに入れて、手札1枚をデッキに戻して設置っす。」

手札9→8→7 ゲージ1

 

ライブハウス“サウンドドラゴン”

魔法

「設置」

ソウル2

 

 

––アタックフェイズ

 

 

ヒビキ「アクティブの「DB(ドラゴンバンド)・ベース」でメトロノムの打撃力が3増えて、サウンドドラゴンの能力で場の《響竜》全ては場の「DB」1種類につき攻撃力+2000っす!」

 

調整の響竜 メトロノム

サイズ1 攻撃力3000→7000 防御力1000 打撃力2→5

 

電音の響竜 アクティブ 

サイズ0 攻4000→8000 防2000 打撃1

 

目覚めの響竜 オーバードライブ

サイズ1 攻6000→10000 防4000 打撃2

 

ヒビキ「アクティブ!レムタスナイトに攻撃っす!」

 

アクティブ「喰らえ。」

 

レムタスナイト「があ!…知れ、無知なるもの。我の破壊がデリータ・ロード様出陣の狼煙だ!"ウイルスルート"!!」

 

デリータ・ロード「よくぞ役目を果たした!後は俺の勝利を信じ待て!デッキから俺をセンターにバディコールする!!」ライフ8→7→8

手札5→4 ゲージ2→0 

 

電脳騎士(サイバーナイツ) デリータ・ロード

サイズ2 攻撃力8000 防御力4000 打撃力3→4

 

レムタスナイト「この身に余る、光栄にございます…ぐ!」

 

レムタスナイトが場から消えると同時に、ヒビキのゲージが消えた。

 

ヒビキ「ゲージが!?どうなってるんすか!?」

手札7 ゲージ1→0

フラッグの下1

 

デリータ・ロード「レムタスナイトはドロップに置かれた時、お互いのゲージを持ち主のフラッグの下に置く。最後まで俺に尽くした忠臣の力だ。」

 

ヒビキ「ゲージが少なくても良いけど、全く無いのは次のターンが厳しいっすね…。」

 

デリータ・ロード「安心しな、次で終わる。」

 

ヒビキ「……チビ!デリータ・ロードを攻撃ッス!」

 

チビ「うん!スゥゥ…グォワアアアア!!」

 

デリータ・ロード「俺が攻撃されたとき、相手の場のモンスター1枚をドロップに置く。"サイバールート・滅"!オーバードライブ、お前だ!」

 

チビ「わあ!?」

 

ヒビキ「チビ!サウンドドラゴンの能力!ソウルをドロップに置いてチビがドロップに置かれな…。」

 

エクスプロナイト「我の存在を忘れたか!」

 

サウンドドラゴンのソウルがエクスプロナイトの能力でドロップに置けない。その為ソウルがドロップに置かれなければチビを守れないサウンドドラゴンの能力は意味をなさない。

 

ヒビキ「そうでした……。って、ん?なんでチビのカードがフラッグの下に?」ライフ6→4

手札7 ゲージ0

フラッグの下2

 

デリータ・ロード「俺のバトル中にドロップに置かれたカードは全てフラッグの下に置かれる。俺のカードも、お前のカードも全てだ。」

 

ヒビキ「ええ……。けど、メトロノムでデリータ・ロードに攻撃!もう"サイバールート・滅"ってのは使えないッスよね!」

 

デリータ・ロード「そのとおりだ。だがキャスト、破壊ウイルス:ターゲットモンスター。相手の場のモンスター2枚までを破壊する。」

手札4→3 ゲージ0

 

場のメトロノムとアクティブが破壊され、カードがフラッグの下に消える。

 

ヒビキ「俺のモンスターたちが……。」

手札7 ゲージ0

フラッグの下4

 

デリータ・ロード「どうする。」

 

ヒビキ「ターン終了っす…。」

 

デリータ・ロード「本来ここでサイバーサーキットのソウルが減るがエクスプロナイトが居るので減らない。」

 

 

『スペシャルゲスト。 第三ターン』

 

 

デリータ・ロード「ドロー、チャージ&ドロー。デリートバンカーを装備!アタックフェイズだ!」

手札3→4 ゲージ0→1→0

 

デリートバンカー

アイテム 攻撃力3000 打撃力2→3

 

 

––アタックフェイズ

 

 

デリータ・ロード「デリートバンカーの能力で俺達《ウイルス》は「移動」を得る。だから俺はセンターからライトに移動する。」

 

電脳騎士(サイバーナイツ) デリータ・ロード

「貫通」「移動」new!

 

エクスプロナイト

「移動」new!

 

デリータ・ロード「まずは、エクスプロナイト!」

 

エクスプロナイト「はっ!我が剣を受けよ!」

 

ヒビキ「くっ!」ライフ4→2

 

デリータ・ロード「俺の攻撃だ、喰らえ"サイバールート・滅"!!」

 

"サイバールート・滅"で場のサウンドドラゴンが消え、ソウルのカード2枚と共にフラッグの下に行きそうになる。

 

ヒビキ「確か…効果に対抗して、"サイバールート・滅"に対抗してキャスト、サウンドウォール!相手の攻撃を無効化した上で、場に《響竜》があればゲージを増やすッス!」

手札7→6 ゲージ0→2

フラッグの下4

 

デリータ・ロード「防いだか。ならデリートバンカーの能力で俺をスタンドする!」

 

ヒビキ「げ!」

手札6 ゲージ2

フラッグの下8

 

デリータ・ロード「おっらあああああ!!」

 

ヒビキ「キャスト!リカバーベールでダメージ0っす!」ライフ2

手札6→5 ゲージ2

フラッグの下9

 

デリータ・ロード「デリートバンカーで、トドメだ!」

 

ヒビキ「キャスト、バディブロック!これ以上ダメージは通らない!」ライフ2

手札5→4 ゲージ2→1

フラッグの下11

 

デリータ・ロード「…まさか、耐えられるとはな。」

 

ヒビキ「まだ、何かあるっすか?」

 

デリータ・ロード「…ターン終了だ、必殺技も来ていない。」

 

 

『ヒビキ。 第四ターン』

 

 

ヒビキ「良かったー。…ドロー、チャージ&ドロー。センターにアクティブをコールっす。」

手札4→5→4 ゲージ1→2→1

 

 

電音の響竜 アクティブ 

サイズ0 攻4000 防2000 打撃1

 

 

ヒビキ「キャスト!チビシャウト!!俺のライフを3回復して、ゲージ+1して2ドローッス!」ライフ2→5

手札4→3→5  ゲージ1→2

 

ヒビキ「ライトにチビをコール!」

手札5→4 ゲージ2→0

 

目覚めの響竜 オーバードライブ

サイズ1 攻6000 防4000 打撃2

[チビ]

 

チビ「デッキからドロップに5枚落として、今回は手札に2枚だよー。」

 

ドロップに置いたカード

バディブロック

リカバーベール

調整の響竜 メトロノム

殴打の響竜 バス

殴打の響竜 バス

 

手札に加えたカード

調整の響竜 メトロノム

殴打の響竜 バス

 

 

ヒビキ「サンキュ!じゃあ、チビ!」

手札4→6 ゲージ1

 

チビ「いつでもオッケー!」

 

ヒビキ「ライブラリーアクセス!クロスワールド!」

 

ヒビキのすぐ前、地面に大穴が空く。

 

ヒビキ「クロスコール、セットアップ!クロスコールコスト、[チビ]1体と《響竜》1体を、ソウルに!」

 

チビ「うりゃーー!」

 

ヒビキがチビと〇〇の2体とともに大穴にダイブする。

 

ヒビキ「キャッチ!最高のバンドドラゴン オーバードライブシンガー!!をセンターにクロスコールっす!」

 

ヒビキが大穴、クロスワールドの奥でキャッチしたカードにチビとバスが吸い込まれ、カードをヒビキが外に向けて放つ。

ヒビキも強制的にクロスワールドから弾かれ、戻ってくる。

 

ヒビキ「っとと、クロスコール完了っす!」ライフ5→3

 

チビのライフリンクが発動し、ヒビキがダメージを受ける。

 

オーバードライブシンガー!!「うおーーーーーーーーーーー!僕、パワーアーップー!」

 

クロスコールされたチビは体のサイズは変わらず、大きなマイクを手にしてスピーカーでできた鎧を装着している。

 

最高のバンドドラゴン オーバードライブ・シンガー!!

クロスワールド

属性、響竜

サイズ1 攻撃力10000 防御力4000 打撃力2

■【クロスコールコスト】「DB(ドラゴンバンド)」を持つモンスター1枚と[チビ]1枚をカードのソウルに入れる。

■「最高のバンドドラゴン オーバードライブ・シンガー!!」は場に1枚まで出せる。

■このカードはこのカードのソウルにある「DB(ドラゴンバンド)」全てを得る。

■「DB(ドラゴンバンド)・ヴォーカル」君のアタックフェイズ開始時、君の場の「ヴォーカル」と名の付かない「DB(ドラゴンバンド)」を持つカード全てに「2回攻撃」を与える。

「ソウルガード」

ソウル2

[チビ]

 

デリータ・ロード「ほー、それがクロスコールか。」

 

穂乃果「あれ、チビだよね!?凄い!」

 

玲時「クロスデッキからモンスターをメインフェイズにコールできる。それがクロスワールドってことか!」

 

ゲン「…。」

 

ゲンの目が輝いている。

 

銀子「何アレ、サイズ1のステータスじゃないでしょ!」

 

ヒビキ「オーバードライブ・シンガー!!はソウルの「DB(ドラゴンバンド)」を全て得られるっす!登場時に「DB(ドラゴンバンド)・ギター」が発動っす!」

手札6→9

 

ドロップに置かれたカード

爆音の響竜 ボンブ

爆音の響竜 ボンブ

サウンドウォール

チビシャウト!

ロイヤルティ

 

手札に加えたカード

爆音の響竜 ボンブ

爆音の響竜 ボンブ

サウンドウォール

 

ヒビキ「そしてセンターにコール!爆音の響竜 ボンブ!」

手札9→8 ゲージ1→0

 

爆音の響竜 ボンブ

サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力2

 

ボンブ「バンバン鳴らすぜ!爆音源!!「DB(ドラゴンバンド)・ミュージック」で相手の場のモンスターとアイテム、破壊出来るぜ!!」

 

ヒビキ「頼むッスよ!手札を2枚捨ててボンブの「DB(ドラゴンバンド)・ミュージック」発動ッス!!」

手札8→6 ゲージ0

 

ボンブ「オラァアアアアアア!!!」

 

デリータ・ロード「何!?ぐおお!」

 

デリータ・ロードとエクスプロナイト、デリートバンカーが破壊される。

 

 

ーーアタックフェイズ

 

 

ヒビキ「チビ!」

 

チビ「オッケェ!いっくよぉ!!「DB(ドラゴンバンド)・ヴォーカル」!!ボクの歌を、聞けぇえええええええ!!!」

 

ボンブ達「「ウオオオオオオオオ!!爆発だあああ!!」」

 

チビ「ヴォーカル以外の「DB(ドラゴンバンド)」を持つカードに!「2回攻撃」を与えるよおおおお!!!」

 

最高のバンドドラゴン オーバードライブ・シンガー!!

サイズ1 攻撃力10000 防御力4000 打撃力2

「ソウルガード」 「2回攻撃」new!

 

爆音の響竜 ボンブ

サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力2

「2回攻撃」new!

 

ヒビキ「ボンブはもちろんチビも今はベースとギターを持ってるから「2回攻撃」っす!さらにベースでチビの打撃力+4ッス!」

 

最高のバンドドラゴン オーバードライブ・シンガー!!

サイズ1 攻撃力10000 防御力4000 打撃力2→6

「ソウルガード」 「2回攻撃」new!

 

––アタックフェイズ

 

 

ヒビキ「ボンブ!ファイターに攻撃っす!」

 

デリータ・ロード「キャスト!ラブバグ!俺の場にモンスターがいない時、相手の攻撃を無効化し相手のフラッグの下のカードの数まで、相手の場のカードを選んで破壊する!」

 

ボンブ「ん?メール着信したぞ、どれどれ……?これは!ラブレぐああ!?」

 

ボンブが受信したメールを開くと爆発した。

 

チビ「うわー!…ソウルガードー!」

ソウル2→1

 

デリータ・ロード「……ここまでか。クロスワールド、カードゲームとしての強さだけじゃない何かを感じるな。」

 

ヒビキ「チビ!ファイターに攻撃ッス!」

 

チビ「ゴオオオオオオ!!」

 

デリータ・ロード「なら聖上の…、ぐ!」ライフ8→6

 

ヒビキ&チビ「2回攻撃!」

 

チビ「ボエエエェェェェ!!」

 

デリータ・ロード「力の底は…!っくは!?」ライフ2→0

 

 

『ゲームエンド、ウィナー。ヒビキ』

 

ヒビキ「やったッスよ!初勝利ッス!」

 

ヒビキが後ろにVサインを向ける。

 

 

穂乃果「すごい!すごいよ響君!」

 

玲時「すげえよクロスコール!俺も使いたい!」

 

ゲン「ん!」

 

ゲンは親指を立てている。

 

ヒビキとチビは仲間の元に駆け出した。




クロスデッキのルール。
■クロスデッキは1〜10枚まで。
■クロスデッキの内容はいつでも確認することができる。
■クロスデッキのカードは手札にあるカードとと同様にコストを払って使用できる。

クロスデッキはクロスワールドが無いと使えませんが普通に強いのでこの小説でも主力として出せるようになったらいいなと思ってます。
ただ、コストはできるだけ払いにくくしたりするなど、パワーバランス崩壊対策はするつもりです。

とりあえず感想&活動報告お願いしますっす!
少ないどころか無いとガチでモチベが上がらなかったりするので何卒…。


以下の情報が更新されました。

レムタスナイト
サイバーワールド
属性、ウイルス
サイズ1 攻撃力2000 防御力2000 打撃力3
■【コールコスト】ライフ2払う
■“ウイルスルート”君の場のこのモンスターが破壊された時、君はデッキから「電脳騎士 デリータ・ロード」1枚を【コールコスト】を払い君の場にコールしデッキをシャッフルする。
■場のこのカードがドロップに置かれた時、お互いのゲージ全てをフラッグの下に置く。
「頭が悪いぞ!」

エクスプロナイト
サイバーワールド
属性、ウイルス
サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力1
■お互いのカード全てのソウルは、カードの効果でドロップゾーンに置かれない。
■君の場の《ウイルス》全ては打撃力+1される。
「ガードが脆いぞ!」

ハッキングフィールド サイバーサーキット
サイバーワールド
属性、サイバールーター
必殺技
■【使用コスト】君のデッキの上から2枚をこのカードのソウルに入れる。
■「設置」
■君の場のカード全ては手札に戻されず、能力を無効化されない。
■君のターン終了時、このカードのソウル1枚をドロップに置く。
■ソウルが無いこのカードはドロップに置かれる。
「自分のハックしやすい環境を整える、当然だろ。」

調整の響竜 メトロノム
サイバーワールド
属性、響竜
サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2
■"音合わせ"場にこのカードが出たとき、君の手札の《響竜》1枚をドロップに置く。そうしたら君のデッキから《響竜》1枚を手札に加える。"音合わせ"は1ターンに1度だけ発動する。
「きょーりゅーだー」


ライブハウス“サウンドドラゴン”
サイバーワールド
属性、響竜
魔法
■「設置」
■【使用コスト】君のドロップの《響竜》2枚をこのカードのソウルに入れ、君の手札1枚を君のデッキの下に置く。
■君の場の《響竜》全ては場の名前の違う「DB(ドラゴンバンド)」の数だけ攻撃力が+2000される。
■君の場の「DB」を持つカードが場を離れる時、このカードのソウルを1枚ドロップに置いてよい。そうしたらそのカードを場に残す。
「僕らの歌を、聞けええええええ!」


電脳騎士(サイバーナイツ) デリータ・ロード
サイバーワールド
属性、サイバールーター ウイルス
サイズ2 攻撃力8000 防御力4000 打撃力3
■【コールコスト】ゲージ2とライフ1払う。
■“サイバールート・滅”このカードが攻撃した時か攻撃された時、相手の場のカード1枚をドロップに置く。“サイバールート・滅”は1ターンに1度だけ発動する。
■このカードのバトル中、カードがドロップに置かれた時そのカードを持ち主のフラッグの下に置く。
「貫通」
「消滅しろ!!」

デリートバンカー
サイバーワールド
属性、武器
アイテム 攻撃力3000 打撃力2
■【装備コスト】ゲージ1払う
■君の場の《ウイルス》全てに「移動」を与える。
■「対抗」君の場の「電脳騎士(サイバーナイツ) デリータ・ロード」1枚をスタンドする。この能力は1ターンに1度だけ使える。
「消去の役割を持つ電脳騎士の、パイルバンカー」

サウンドウォール
サイバーワールド
属性、防御 響竜
魔法
■相手のターンの攻撃中に使える。
■「対抗」その攻撃を無効化し、君の場に《響竜》があるならデッキから2枚をゲージに置く。
「耳塞いでたら聞こえねえぞおおおおお!」

チビシャウト!
サイバーワールド
属性、響竜 ドロー
魔法
■君のバディが[チビ]なら使える。
■君のデッキの上から1枚をゲージに置き、君のライフを+3し、カード2枚を引く。「チビシャウト!」はファイト中、1度だけ使える
「唐揚げ食べたーーーーーーーい!!」

最高のバンドドラゴン オーバードライブ・シンガー!!
クロスワールド
属性、響竜
サイズ1 攻撃力10000 防御力4000 打撃力2
■【クロスコールコスト】「DB(ドラゴンバンド)」を持つモンスター1枚と[チビ]1枚をカードのソウルに入れる。
■「最高のバンドドラゴン オーバードライブ・シンガー!!」は場に1枚まで出せる。
■このカードはこのカードのソウルにある「DB(ドラゴンバンド)」全てを得る。
■「DB(ドラゴンバンド)・ヴォーカル」君のアタックフェイズ開始時、君の場の「ヴォーカル」と名の付かない「DB(ドラゴンバンド)」を持つカード全てに「2回攻撃」を与える。
「ソウルガード」
ソウル2
[チビ]
「みんなで組んだこのバンド、つよいよー!」

爆音の響竜 ボンブ
サイバーワールド
サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力2
■【コールコスト】ゲージ1払う
■「対抗」「DB(ドラゴンバンド)・ミュージック」君の手札を2枚捨てる。そうしたら君の場の名前の違う「DB(ドラゴンバンド)」の数まで相手の場のモンスターかアイテムを破壊する。
「バンバン鳴らせええ!!」

破壊ウイルス:ターゲットモンスター
サイバーワールド
属性、破壊
魔法
■君の場にカードが3枚以上あり、《ウイルス》が2枚以上あるなら使える。
■「対抗」相手の場のモンスター2枚までを破壊する。
「特定のデータを破壊するウイルスは意外とポピュラーだ。」

ラブバグ
サイバーワールド
属性、破壊 ウイルス
■相手のターンの攻撃中、君の場にモンスターが無いなら使える。
■「対抗」その攻撃を無効化し、相手のフラッグの下にあるカードの数まで相手の場のカードを選び破壊する。
「ラブレター…と見せかけてウイルス。」


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その後の話

この話の最中、アンダーズの店内ではチビお帰りパーティーの真っ最中でした、とさ。


響「ってな感じでデリータ・ロードに勝ったっす!」

 

蒼の病室で響は元気良くファイトの結果を報告している。

のだが、蒼は包帯で全身を覆われ喋ることができずプラグは不機嫌な表情でリンゴを剥きながら箱型の機械を持ったグレーに食べさせ、辰馬も険しい表情で梨を齧っている。

4人の雰囲気に何かを感じた響はプラグに質問する。

 

響「…何かあったんすか?」

 

プラグ「蒼の2ヶ月入院が決まった。」

 

響「へ?」

 

辰馬「コイツの体が予想以上に酷い状態だったらしい。特に左肩はバディファイトで斬られた時に酷く損傷したらしい。その上背骨や肋骨が折れていたそうだ。」

 

響「ええ、背骨と肋骨もって何で……。」

 

ハッと響の脳裏に辰馬とプラグ、そして夜剣の三人が蒼を蹴っていた時の姿が浮かぶ。

良く見れば蒼は恨めしげな視線を辰馬とプラグに向け、プラグと辰馬はうっすら汗をかきながら気づかないフリをしている。

 

響「あれ?蒼を蹴ってたもう一人の女の子ってどうしたんすか?」

 

プラグ「雇い主のことか?あの人なら確かめたいことがあるってジュールの奥に潜った。」

 

響「確かめたいことって?」

 

辰馬「俺達も知らん。」

 

辰馬は更に見舞いの品のグレープフルーツに手を伸ばし、皮ごと齧りつく。そして今までリンゴを頬張っていたグレーは響に目を向ける。

 

グレー「それで、ロードの奴はどうしたの?トドメ刺した?」

 

響「刺してないッスよ、あの後今回は退くって言って帰ったッス。…CBSNでも舌打ちとかしてたけどグレーってデリータ・ロードのこと嫌いなんすか?」

 

グレー「嫌いというより何でも暴力沙汰にしようとするのが腹立つ。」

 

響「え、けどバディファイトに了承して…。」

 

グレー「あそこでも言ったじゃん、負けたらアカウント消されるって。アレCBSNのシステムに守られてなかったらサンズサーバにアクセスしてたよ?殺し合いどころじゃない、虐殺のはずだよ。」

 

響「……。」

 

グレー「アイツは何でもかんでも命のやり取りにしようとする。だから嫌いなんだ、模擬試合でも僕を殺す気で攻撃してくるから本気で応戦してサイバーワールドの大部分を破壊する結果になったし。」

 

グレーは遠い目をして過去を振り返る。ヨタバイト・ドランザーという名の電脳騎士は、同胞たるデリータ・ロードにそれほど手を焼かされていたのだ。

 

辰馬「…ん?グレー、サンズサーバというのは何だ。」

 

グレー「僕たちサイバーワールドのモンスターが死んだ扱いになると強制アクセスさせられるサーバだよ。そこに行った者は最終的に戻れなくなって消えるけど場合によっては戻ってくるって話。」

 

辰馬「…そこは人間や他のモンスターも行ったりするのか?」

 

グレー「分かんない。そもそも戻ってくるケースがレアすぎるし、サーバなんて名前も僕たちが飛ばされるから多分サーバなんじゃないって言われてついた名前だし。…で、何でそんなこと聞くの?」

 

辰馬「少し気になってな、それに長年の謎の答えだった。」

 

グレー「ふーん?」

 

蒼「もご、もごごごおご、もぐご。」

 

グレーの持つ箱から『お前ら見舞いの品喰いにきただけなら帰れよ』と錆びた音声が流れる。

口のふさがった人の声を翻訳する機械のようだ。

 

グレー「了解。みんな帰る?」

 

プラグ「いや、蒼とグレーには質問がある。…って何だよその機械。」

 

辰馬「なら、俺は帰るか。」

 

響「俺もバンド仲間と練習があるっすからこれで。」

 

辰馬と響は病室から出ていき、グレーは椅子に座り、プラグはミカンを剥き始める。

 

グレー「じゃあ、どこから話そうか。」

 

プラグ「まずはその機械どこで手に入れた?」

 

グレー「電車で遠出した時に出会った友達が作ったメカだよ。」

 

プラグ「へー?じゃあソイツで翻訳頼む。…まずはお前、モンスターだったのか?」

 

蒼「もぐう。」

 

『違う』

 

グレー「補足説明するなら、僕の同胞の体を蒼が借りてる状態らしいよ?」

 

プラグ「ってことはモンスターの中に人間ってことか…じゃあ、次の質問だ。今回の黒幕に心当たりはあるか?」

 

蒼「ふぁい」

 

『無い』

 

グレー「ボクも無い、けど確実に狙いは蒼の正体を確かめることだった。多分アレの正体は蒼の記憶が戻らないと確かめにくいと思うよ。」

 

プラグ「…だろうな。次、何か思い出したことはないか?」

 

蒼「…まう」

 

『ある』

 

蒼が話したことは茶室での出来事だった。

顔にノイズが走っている二人の男。

初めてお茶を点てるアルファード。

片方の男がアルファードにお茶の点て方を教え、白衣を着た男がそれを見守っている。

点て方を教えている男の傍らには鞘に収まった大剣が置かれている。

 

それらの光景の詳細をプラグとグレーに話した。

 

プラグ「茶室ねぇ……。」

 

グレー「チャシツが何か分かんないけど、途中のチャガシの美味しさは伝わったよ。」

 

グレーの腹が少し鳴る。

 

プラグ「日本全国の茶室調べる訳にも行かないし、ヒントが曖昧で分かんないな。」

 

グレー「なら、一旦帰る?」

 

プラグ「あー、いや。グレーにも聞きたいことがあったんだ。」

 

グレー「ん、ボクに?」

 

プラグ「お前らが言ってたユグド・オメガ、それに電脳騎士って何なんだ?」

 

グレーはプラグを真顔で見つめ、目を瞬かせる。

 

グレー「えっと、なんでユグド・オメガ様と電脳騎士を分けて聞くの?」

 

プラグ「ん?ソイツも電脳騎士だったのか?」

 

思えばグレーとデリータ・ロードはユグド・オメガの事を電脳騎士などとは言っていない。

だからプラグの質問のしかたは当然のものだった。

しかし、この質問の仕方はグレーにとって重い内容となっていた。

 

グレー「……そういえば言ってなかったね。ユグド・オメガ様も電脳騎士だよ、モンスターとしての名前は電脳騎士皇《サイバーナイツ・デウス》 ユグド・オメガ。世界たる電脳騎士《サイバーナイツ》としてあの世界を守る最優の騎士で皇帝。」

 

プラグ「……凄いモンスターなんだな。」

 

グレー「うん、常に正しさとは何かを考え続け進化し続ける存在なんだ。」

 

プラグ「……ん?いや待て?皇帝なのにデウスっておかしくないか?まるで神みたいな…。」

 

グレー「おかしくないよ、だって神だもん。」

 

プラグ「はぁ?」

 

グレー「人間の世界では騎士ってさ。神に仕えてて、王に力を貸すって形を取ってるよね?」

 

プラグ「あれ、そうなのか?」

 

プラグは騎士が仕えるのが神だとは知らなかった。王に仕えるものだと思いこんでいた。

 

グレー「そうだよ。んで、神からの言葉は必ず従うのが騎士。王からの命令はある程度拒否できるんだ。電脳騎士もそうなんだ。」

 

プラグ「……ってことは。ユグド・オメガの命令を電脳騎士《サイバーナイツ》は拒否できるってことなのか?」

 

グレー「うん、神のままだと僕達は逆らうわけにはいかない。それだと万が一ユグド・オメガ様が間違った判断を下したとき進言すら許されない。だからユグド・オメガ様は皇帝に身を窶されているんだ。」

 

プラグ「窶すって…、その神はその体とは別に体があるのか…?」

 

蒼「……ふへー。」

 

『グレー』

 

今まで喋らなかった蒼に二人の注目が集まる。

 

グレー「ん?どしたの蒼。」

 

蒼「むむごふぁひーるふぁ?」

 

『ユグドラジールか?』

 

プラグ「……ユグドラジール?」

 

グレー「正解…。蒼、アホなのか頭良いのか分かんないね。」

 

蒼「うぉうほは」

 

『おいこら』

 

蒼の怒りを真摯に受け止め、ずにグレーは説明を続ける。

 

グレー「プラグの疑問の答えだよ。サイバーワールドを守る世界樹にして神、ユグド・ラジール。それこそがユグド・オメガ様の正体。ユグド・オメガ様の体は神が自ら行動するために作った器なんだよ。」

 

プラグ「…なるほどな。その世界樹が自分が間違った判断をした時の保険として皇になったと。」

 

グレー「うん。けど、あの方は今までに一度も間違いを犯されてないんだよね。本当にそんな形をとる必要があったのかって電脳騎士のほぼ全員が疑問に思ってるはずだよ。」

 

プラグ「へえ…。…ありがとな、おかげでサイバーワールドについて色々分かった。」

 

グレー「どういたしまして。」

 

プラグ「じゃあ、俺とグレーは一旦帰るわ。蒼は体、早く治せよ。」

 

蒼「ふぇーふぇー」

 

『へーへー』

 

 

 

 

 

 

 

プラグ「情報くれた例だ、帰りにラーメン奢ってやるよ。」

 

グレー「あ、じゃあボクしめり丸って店の豪華絢爛ラーメン食べたい。」

 

プラグ「しめり丸…八丁堀か、この時間だと遠いな…。」

 

グレー「じゃあ、横浜一族ラーメンは?」

 

プラグ「そこなら近いな。」

 

 

 

 

 

 

 

プラグとグレーはエルシニアスも含めた三人で並んでラーメンをすする。

 

グレー「うぇーはー。」

 

プラグ「ん?」

 

グレー「んぐんぐ、ぷはー。プラグがやたらサイバーワールドについて聞いてきたのは、サイバーワールドに黒幕がいるかもって思ったの?」

 

プラグ「…ずるずる、…当たりだ。ユグド・オメガ、サイバーワールドのモンスター……なのかは良くわからんが、ソイツが意識を他の体に入れられる。それにハッキ…、クラッキングで人の意識を消すなんて事態、人間の技術では多分無理だ。」

 

エルシニアス「ごくごく。ふぅ…、お前が研究所に送られていた時。唐沢という犯罪者が、CBSNに逃げ込み他人の身体を乗っ取ろうと、ハッカーを脅したことがあったのだ。」

 

グレー「えー。それ大丈夫だったの?」

 

プラグ「大丈夫だ。それに、そもそも他人の身体を乗っ取るなんてことはCBSNでは出来ないようにあらゆる対策が講じられているんだ。」

 

グレー「ずずー、へー。そのカラサワは人を乗っ取れないことを知らなかったんだ。」

 

プラグ「ああ。だからハッカー達とボコった後に教えてやった。」

 

グレー「わーお。」

 

エルシニアス「して、グレーよ。何か心当たりは無いか?他者の体を乗っ取り、意識の破壊が可能なモンスターに。」

 

グレーは箸を止め、眉根を寄せる。

そして口の中に僅かに残っていた麺を飲み込んでから話す。

 

グレー「あるわけないよ。体を乗り換えるなんて力はユグド・オメガ様以外にはアルファードしか持ってないし、そのアルファードだって意識は蒼の中っぽいし。そもそも人やモンスターの意識を破壊するだのって《ウイルス》にも相当難しい芸当だよ。」

 

プラグ「マジかー……。じゃあアレはどこから来たんだ…。」

 

グレー「こっちが聞きたいよ。」

 

プラグ「はぁ…じゃあ後の手がかりは蒼の記憶か……。」

 

グレー「けどソレこそ手がかりにならないじゃん。」

 

プラグ「いや、そうでもない。」

 

グレー「え?」

 

エルシニアス「ずごご……。話を聞けば、記憶の中に居た二人の男の内一人の傍らに大振りの剣があったそうだな。」 

 

グレー「確かにそう言ってたけど…。鞘のせいでどんな剣か分からなかったんでしょ?」

 

プラグ「はぐ…。いや、分かる必要は無い。当てずっぽうになるがその剣は恐らくその男のバディだ。」

 

グレー「え、その剣モンスターなの?」

 

プラグ「バディファイトの中にはバディにできるアイテムがある。お前も会ってるはずだぞ。」

 

グレー「んー……?あ、夜の持ってたお喋りソード!」

 

あの時見た剣の名前をグレーはまだ知らない。

 

プラグ「異様にデカい剣でバディって条件に該当するカードは、少なくとも俺が知る中ではソイツしかない。もしかしたら雇い主の親族かもしれないから今度聞いてみる。」

 

グレー「意外なところに手がかりがあったね。」

 

プラグ「だな。ズズズ…。」

 

グレー「ガツガツ。」

 

エルシニアス「フゥ、美味であった。」

 

全員がラーメンを食べ終わる頃、プラグは違和感に気がついた。

 

プラグ「……あれ?グレー、お前夜って言ったか?」

 

グレー「ん?言ったけど、どしたの?聞くんだよね。」

 

プラグ「夜……。……あ!」

 

プラグは気がついた。以前蒼とデートをしていた少女が夜剣と似ていることに。

そして頭を抱える。

 

プラグ「マジかー…。あの子雇い主だったのかー…。」

 

プラグは後悔した。

あの日の映像を『デート逃走中〜警察にしょっぴかれるまで〜』などとタイトルをつけ、大爆笑しながら見ていたことを。




今回はここまで。
流石に情報出しすぎましたかね、とりあえず感想&活動報告お待ちしてます。


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パーティー

今回はアンダーズでのパーティーの模様ッス。
少し湿っぽくなるかも


――N&Cアンダーズ。

 

凛「それじゃあ、チビの無事を祝してー!」

 

全員「カンパーイ!」

 

店内ではチビお帰りパーティが開催されていた。

いつもはカードゲームの対戦に使われる机が、スナック菓子やジュース。たくさんの冷凍食品で埋め尽くされていた。

 

チビ「響は?唐揚げはー?」

 

穂乃果「響君は病院に行ってるの、けど唐揚げはもうすぐくるよ。」

 

チビ「うおおおーー!」

 

ライナは隅っこでポテチを頬張っていたが、リンと結に見つかり連れていかれる。

玲時と炎斬はファイトをし、ゲンはそれを隣から見ている。

銀子、凛、花陽、マキナは女子トークをしている。

バディモンスター達も各々ご飯を食べたり、プリンの取り合いをしたり、世間話もしている。

そんな中、ドーン伯爵とミセリア、それにペンタはトランプをカモフラージュにしながら今回の事件について話していた。

 

ペンタ「さて、俺らの話に聞き耳立ててる奴はいねぇ。だから素で行かせてもらう。」

 

ドーン「了解した。では、今回の件の真犯人についてなのだが…我輩は手がかりを持っていない、二人はどうだ。」

 

ミセリア「僕も手がかりと言える物は持ってないです。」

 

ペンタ「俺は、あの場に居たカロクワの言うことを聞いていた奴らが気になる。」

 

ドーン「あの三人か。」

 

ペンタ「まず、一人はブッサシ。さっき調べたが、ジュール5層、ファイトステージ・ボンヤードでファイトと酒を楽しんでいるのをよく見かける元傭兵。恐らくは雇われだ。」

 

ミセリア「だったら情報は持ってなさそうだね。」

 

ペンタ「ああ、だから除外だ。次はタロット、コイツはなんとジュール10層、つまりあのテリトリー・デプスで占い師をやっている。」

 

ミセリア「テリトリー・デプス?」

 

ミセリアは首を傾げ、ドーンが情報を捕捉する。

 

ドーン「ジュール最下層の俗称だ。元々は存在しなかった空間なのだが、6年前に突如として現れ奥に何かが潜んでいるとされるエリアだったな。」

 

ペンタ「そう、そしてあの場所で活動するハッカーはタロットを除いて他に居ない。薄暗いが、タロットの占いを目当てに多くの人間が訪れる。そういう場所だ。」

 

ミセリア「なるほど、じゃあドン。タロットの経歴は分かりますか?」

 

ペンタ「ああ、さっき放ったC・ペンタからの報告が入った。どうやらタロットは……。」

 

ドーン「どうした。」

 

ペンタ「……現役でヴァルハラ社の常務をやっている男だ。」

 

ドーン&ミセリア「な!?」

 

二人はペンタのくちばしから飛び出した会社の名前に驚愕し、声を上げる。

 

凛「ん?どうしたにゃー。」

 

ミセリア「な、何でもないよ!」

 

ドーン「い、いやぁ!まさかド…ペンタに先に上がられるとはな!」

 

ペンタ「……やったペン!」

 

3体は慌ててごまかす。

ペンタはトランプをこっそりと隠し、ババ抜きで上がった様に見せる。

 

凛「もー、それで大声出してたにゃー!?びっくりしたにゃ!」

 

ドーン「すまない…。所で、花陽はどうした。さっきそこで…。」

 

凛「ついさっきスタッフルームの電子レンジを…。にゃ?」

 

ミセリア「どうしたの?」

 

凛「かよちん…?怖い顔してどうしたにゃ?」

 

ドーン「何!?」

 

後ろを振り向くと、そこにはスタッフルームから顔を出した花陽が眉間にシワを寄せていた。明らかにペンタ達に疑惑の目を向けている。

 

ドーン「……花陽、後で話がある。良いだろうか。」

 

花陽「……うん。」

 

その場が気まずくなり、モンスター3体の情報共有はお開きとなった。

 

 

 

 

 

 

銀子「そういえば、又木さんと後の二人はいいの?」

 

銀子はマキナ以外の警察が居ないことに気づき、マキナに問いかける。

 

マキナ「あいつらは来ねえよ。猿はバーサークソー・ドラゴンをバディポリスに引き渡しに行ったし、雉はこういう席だと軽く一つ摘んですぐに消えるような奴じゃん。又木さんに至っては…奥さんが死んでから騒がしいところにはあんまり近寄らなくなってるじゃん。」

 

銀子「ふーん。って、又木さん結婚してたの!?」

 

マキナ「知らなかったのかよ。もうお孫さんが5歳くらいになるじゃん。」

 

銀子「へぇー……アノ又木さんが。……全然想像できない!」

 

マキナ「それは分かるじゃん。」

 

マキナはそう言うと手当たり次第に料理を腹に突っ込み始める。

 

銀子「あ、ずるい!」

 

銀子も負けじと食べ続ける。

その横では床に置かれた皿に乗った料理をアギトが犬食いしている。

 

アギト「むぐむぐ。ごくん、そういえばデストロイヤーはどうしてるんだろうな。自分達の元から消えてもう随分経つぞ。」

 

マキナ「んなこと言われても俺はソイツに会ったことねぇじゃん。どんなやつかも知らねえよ。」

 

銀子「デストロイヤーって?」

 

アギト「可奈の…、又木の嫁さんのバディだぞ。というか、ガルガとクロス、それに自分も元は可奈の相棒だったんだぞ。」

 

銀子「え、そんなのあり?」

 

バディモンスターは一人の人間に対して、一体が基本である。

この場に玲時という例外が居るが、それはバディポリスがほとんど認めないレアケースだ。

 

アギト「細かい話は省くが、自分は元違法モンスターで人間から食べ物を奪って生活していたんだ…。そんな中、自分の前に現れたのがバディポリスの可奈とデストロイヤーだったんだ。」

 

銀子「へー、ってバディポリス?なら何で又木さんはバディファイトのルール知らないの?奥さんからバディファイト教えられそうだけど。」

 

アギト「…そいつは言えないぞ。又木も触れられたくないはずだ。」

 

アギトは悲しそうにうなだれる。

 

銀子「あ、なんかごめん。」

 

銀子は分からないなりに自分の発言がまずいと気づく。

 

アギト「とにかく…自分は可奈に取り押さえられて、その後にエンシェントワールドに帰る訳にはいかない事情を汲んだ可奈の元で保護観察と言う形で居候することになった。その後は可奈が死んだ後に、又木に紹介されてマキナのバディになったんだぞ。」

 

マキナ「ちなみに、コイツはエンシェントワールドじゃ弱くてネイキッドドラゴンにぶっ殺されそうになってたってのが帰れない理由じゃん。」

 

銀子「ええ…。」

 

アギト「それは自分の黒歴史だぞ…。」

 

 

 

 

 

 

炎斬と玲時のファイトは佳境に突入している。

 

玲時「超武装逆天竜。」

 

 

玲時「ドラムバンカー・ドラゴン…!」

 

 

玲時「逆天!」

 

玲時「連携攻撃時、ゲージ1を払うことで、螺天の打撃力を+2して攻撃力は∞になり、相手は対抗を使えない!」

 

炎斬「カルドブルグ!対抗じゃねえから能力が使える!」

 

玲時「んな!?っく、ターン終了。」

 

炎斬はメインフェイズで手札にクリムゾンブルグの新形態を手札に加える。

そしてアタックフェイズで。

 

炎斬「クリムゾンブルグ“S E M(スコーチド アース メイカー)”!!登場時能力で場のカード全てのソウルをドロップに!更にこのカード以外の場のカード全てと俺の手札2枚を破壊だ!」

 

玲時「自分の手札も犠牲になるのか…!」

 

炎斬「行くぜ!ブルグでファイターに攻撃!コイツはカードの能力でスタンドできない代わりに、場の空いたモンスターエリアの数だけ打撃力が上がる、つまり今コイツの打撃力は8だ!行け!!」

 

玲時「キャスト、緑竜の盾!」ライフ2→3

 

攻撃を防がれた炎斬は目が点になった。

そして、しばらく放心した後。

 

炎斬「……あー、ターン終了。」

 

玲時「これで、カルドブルグの能力で炎斬の敗北ってことだね。」

 

炎斬「かー!通ると思ったぜ…。」

 

玲時「正直冷や汗掻いたよ。螺天の逆天を止められたのは初めてだ。」

 

 

 

 

 

 

ライナ「使い心地は、どう…?」

 

結「バッチリだよ!」

 

リン「結ちゃんの新デッキ、前より攻撃の主軸がはっきりしてますね〜。」

 

ハル「僕があんなに強い攻撃ができたなんて本当に驚いたよ!」

 

ライナは結のデッキビルドをしながら、リンのデッキも確認していた。

この後、パーティーは夜更けまで続いた。

 

 

 

 

 

 

花陽「ヴァルハラ社常務、朱司未来さん…。この人が夜剣さんと戦ってた人だったの?」

 

パーティーの後、ドーン伯爵は花陽にペンタから得た情報を共有していた。

 

ドーン「そのようだ。それに加えて、帆風リンという少女が戦った男はファイト履歴を消していたようだが、その男はとあるハッカーチームの下っ端だった。」

 

花陽「それってどこなの?」

 

ドーン「…ハッカーチーム、イグドラジュール。CBSN1層で多くのイベントを主催しているハッカーチームで、ヴァルハラ社とのつながりを噂されるハッカーチームだ。」




そろそろ響竜アクセス編が終わります。
今見ると、最初に考えてた蒼の設定が随分と変わりましたw
実は本来なら蒼はテロリストで、記憶を取り戻して敵になり主人公は夜剣にシフトする筈だったのに、無理があるなと設定変えたらかなり他の設定にも影響があって当初の予定とは全く別の物語になってしまいました。
万事オッケーですけどw

感想&活動報告待ってます。


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抱える又木

調べると、刑事ドラマでよく見る会議室のホワイトボードに詳細を書いて事件の状況を整理するってやつ。あれどうやら現実では進展を部外者が見ないように黒板に貼った方眼紙に文字だけ書いてやるみたいッスね。


警察、電脳犯罪対策課

凩又木は険しい顔で黒板に貼られた模造紙を睨んでいる。

 

轟竜「又木さん?どうされたでありますか。」

 

又木「……。」

 

入ってきた轟竜が声をかけるも又木は全く気づかず、模造紙に書かれていた文字の下に新たに文字を書き込む。

 

追っていた事件の犯人であった黒川の名前の下には死亡と書かれ、少し離れたスペースには黒幕、すぐ横に蒼と黒幕の名前が線でつながれ「何らかの関係?」の文字が見える。

 

轟竜「又木さーん!どうされたで!ありますかあああ!!」

 

轟竜は腹の底から声を出し、その声に驚いた叉木が飛び上がる。

 

又木「うご!?……猿渡、俺をショック死させる気か。」

 

轟竜「そんなつもりは無いであります。それよりも、被害者と犯人の名前を見てどうされたでありますか?」

 

又木「……まぁいい。蒼、被害者の方は今年の4月までの記憶を失って居る。それは話したか?」

 

轟竜「いえ、知りません。」

 

又木「少し前に言った気がするんだがな…、まぁいい。今回のホシ、黒川と田沼の二人は誰かに唆されて事件を起こした訳だが、その誰かはどうやらこの蒼の正体を確かめるために二人を唆したそうだ。」

 

轟竜「被害者の正体でありますか?ということは、被害者と黒幕は知り合いだったと。」

 

又木「だが、それだと余りに不自然だ。」

 

轟竜「不自然とは?」

 

又木「知り合いなのに蒼を顔で判別が出来ないなんてことがあるか?」

 

轟竜「おや…?確かにそうであります。」

 

轟竜は首をかしげる。

 

又木「恐らくだが、蒼は顔を変えている。コネクトなんちゃらっていうモンスターになった所を見ると、見た目を何から何まで自由に変えられるのかもしれん。」

 

轟竜「そういうことでありますか、誰なのかわからないというのは厄介でありますな。」

 

又木「ああ、蒼がどこの誰なのか突き止めるのが難しくなった。結果的に黒幕の正体も確かめにくくなったんだ。」

 

轟竜「だから眉をひそめていたのでありますか。」

 

又木「そうだ、だがもう一つ。二人が知り合いだと考えると蒼の顔が問題になってくる。」

 

轟竜「……顔。オナゴに好かれなさそうな顔でありましたが、あの顔がどうされたでありますか。」

 

本人の知らないところで蒼のモブ顔が酷評される。

 

又木「そう、それだ。コイツの顔はパッとしないんだ。」

 

轟竜「はあ…。」

 

又木「これはただの勘だが、記憶を失う前の蒼は黒幕に追われていた可能性が高い。」

 

轟竜「なんと、ですが何故モブ顔だとそうなるでありますか?」

 

又木「蒼のモブ顔なのは、黒幕から隠れるために目立たない顔にした結果だったんじゃないのかってことだ。」

 

轟竜「おお…?ですがそれでは、あの時襲わなかった理由が分からないでありますが。」

 

又木「確かにな、そこがまだよく分からねえ。」

 

又木は不可解な黒幕と蒼の関係を想像する。

もしそれを突き止められなければ、黒幕の居場所が分からなければ何かとんでもないことになりそうな気がしているのだ。

 

又木「蒼は別の人物から逃げていたのか…?」

 

そして黒幕は寧ろ蒼を援助する側だとすればある程度話の筋が通る。

だが、それでもどこかに引っ掛かりを感じる。

 

又木「何かを見落としてるのかもしれねえな…。」 

 

又木は黒板の模造紙を畳むと、机にしまい鍵をかける。

 

又木「猿渡、今言ったことは誰にも言うな。ガルガンチュアもだ。」

 

轟竜「了解であります。」

 

ガルガンチュア・ドラゴン「心得た。」

 

そう言って又木が部屋を出た。

それからしばらくして…。

 

轟竜「しまった…。」

 

ガルガンチュア・ドラゴン「どうした?」

 

轟竜「又木さんにバーサークソーの処遇が決まったこと、伝え忘れたであります。」

 

ガルガンチュア・ドラゴン「あ…。」

 

 

 

 

 

 

街を歩きながら、又木はどこで晩飯を食べるかを悩む。

スマホを取り出し、周りの店を調べるが選択肢が多い。

 

又木「……、可奈のカレーが食いてえなぁ…。」

 

そう呟くと、GOGOGO壱カレーの場所を調べ、そこに向かう。

 

 

 

 

 

 

又木「…ご馳走さん、お勘定。」

 

店員「はい、968円になります!」

 

 

 

 

 

 

 

又木「店のカレーも、中々良いもんだな…。」

 

又木は警察に戻るために来た道を戻る。

その道中も蒼の正体の手がかりがある場所を想像していた。

 

?『未練がましいものだな。可奈はすでに死んだのだぞ。』

 

又木の服の胸ポケットから低い声が響く。

その声は又木を嘲笑する様で諭す様にも聞こえる。

 

又木「煩え、お前もあいつらから隠れてこんなところでしみったれてるだろうが。人の事は言えないだろう。」

 

?『それは違うぞ、現に我は今まさに新たなる相棒候補の選定を行なっている。』

 

又木「…またその話か、俺はバディファイトなんぞ。」

 

?『貴様の心は可奈が死んだあの時、あの瞬間。生前よりも強く可奈を求めている。いつかその欲望と喪失感はお前を潰すぞ。可奈のように発散する場所が必要ではないか。』

 

又木「……。発散って何の話だ、可奈は何を発散してたんだ。」

 

又木は立ち止まり、ポケットから1枚のカードを取り出す。

それは黒と紫の混じったおぞましいカードだった。

バディファイトのロゴが砕けかけている。

 

?『可奈は又木、貴様にずっとそばにいて欲しかった。依存していたのだ。だが現実はそうはいかない。仕事中は貴様に会えない事実をバディファイトでクリミナルファイターを倒し続けることで忘れていた。その心の闇は我の力になったが、あまりの闇の大きさに我ですら心配を覚えるほどであった。』

 

又木は驚き、カードを握りつぶしそうなほどに腕に力を込める。

カードの中の存在は向けられた怒り、又木が自身に向ける失望を感じ取る。

 

又木「…。お前は、可奈はそんな大事なこと黙ってたのか…!」

 

?『……結果、今の貴様が胸の底に抱えた闇はその時の可奈の比ではなくなった。他の人間に相棒の可能性を感じないほどに。加えて、貴様は新たな謎の正体にたどり着けずに焦り始めている。』

 

又木は歪んだ顔をすぐさまポーカーフェイスに戻す。

しかし、感情が治まってはいない様で歯が音を立てる。

 

?『他人を気にして闇を発さずにいれば、そのうち貴様は自ら心を壊す。…そしてバディファイトをその発散方法とすれば法を守ることを是とする貴様にその未来は訪れないだろう。』

 

又木「可奈の命を奪ったバディファイトを、俺がやれってのか。」

 

?『違う、可奈の命を奪ったのはバディファイトではないバディファイトを、バディモンスターの力を犯罪に悪用した醜く薄汚い犯罪者ども、そしてそれに従ったバディモンスターだ。それとも、貴様の目にはあの犯罪者と店で楽しそうに遊ぶ童たちが同じに見えるのか。』

 

又木「っ!」

 

又木は唇を血が流れるほど強く噛み締め、そして強く手を握る。

カードはバディカードだからか潰れなかった。

 

?『それだけではない。可奈を殺したあの犯罪者と同じような連中をその手で屠れるぞ。』

 

又木「それはバディポリスの仕事だ。俺にそんな権限は無い。」

 

しかし、又木はそう言いながらも目の光が鋭くなっている。

 

又木「…質問だ。お前が居ればバーサークソー・ドラゴンに斬られかかった時の様に足手まといにはならないか。黒幕にも対抗できるか。」

 

デストロイヤー『当然だ。我が、この凶乱魔骸神竜 ヴァニティ・終・デストロイヤーが貴様の敵は排除してくれよう。思うがままに力を振るえ!』

 

又木「なら、バディファイトを教えてくれ。知っての通りルールも知らんのでな。」

 

デストロイヤー『……。』

 

デストロイヤーは饒舌だった先ほどとは打って変わり、喋らなくなる。

 

又木「……、どうした。」

 

デストロイヤー『その願いは叶えられん……。』

 

又木「アンダーズに行くか。…ん?」

 

又木はデストロイヤーの物忘れを悟る。

同時に電話がなっていたことに気づく。

 

又木「猿渡か?…知らない番号か。」

 

又木は電話に出る。

 

又木「もしもし。」

 

?『そちらは、凩又木の携帯で間違いはないか。』

 

又木「……お前は誰だ。」

 

?『貴殿に頼みがあって電話をかけたものだ。画面を見よ。』

 

 

又木のスマホには■■■■の姿をしたモンスターが映っている。

■■■■■が■のように体を成していた。

 

?『この身の名は––

 

 

 

 

 

 

−−次の日、9時20分 アンダーズ

 

プラグ「蒼一人が居るか居ないかで変わるかと思ったら、案外変わらないな。」

 

グレー「僕が居るからじゃない?」

 

辰馬「だろうな。あと炎斬か」

 

アンダーズの開店準備をする2人と1匹。

ライナはお泊まり女子会の末に今も寝ている。

 

グレー「…ねえ、あれって又木さんじゃない?」

 

辰馬「ん?…確かに又木さんだな。昨日の件で何かあったか?」

 

プラグ「又木さんなら俺らに報告なんかしないだろ。」

 

三人の視線の先には又木が歩いている。

しかもアンダーズにまっすぐ向かってきている。

 

プラグ「おい、お前らなんかやったか。」

 

グレー「辰馬だね。ブロテイン罪で書類送検しにきたんだ。」

 

辰馬「お前書類送検の意味わかってないだろ。そもそも又木さんの横にもう一人いるぞ。道案内じゃないのか。」

 

又木の横に居るのは真っ赤なスーツを着て、仏頂面でポケットに手を突っ込みながら歩くガラの悪そうな若い男。

又木が三人の目の前で立ち止まる。

 

又木「よう。昨日、あれからどうした。」

 

辰馬「三人揃って蒼の見舞いです。又木さんは何故ここに?」

 

又木「道案内と、孫が大きくなった時のためにバディファイトを習おうと思ってな。」

 

プラグ「あー、なるほど。それで、道案内というのは彼。」

 

グレー「ねえ、ここで何してんのさ。」

 

悪い男「あ?何ガン飛ばしてやがるドランザー。」

 

グレーは精一杯の嫌な顔をし、ガラの悪い男もガンを飛ばす。

プラグと辰馬は訳が分からず眉をひそめる。

 

グレー「何でロードが人間のふりして、ここに来るの?僕の質問に答えてよ。」

 

プラグ「ロード?……デリータ・ロード!?」

 

デリータ・ロード「この姿でアンダーズ全体を監視しろと、聖上からのお達しが来たんだよ。」

 

プラグも辰馬も、目の前の男がデリータ・ロードだという事実に気づき顔面が驚愕に染まる。

その日、アンダーズに店員が増えた。

 

 

−−蒼退院まで大体59日




今回はここまで。
感想&活動報告お待ちしてます。(次回はついに…。)


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物語は動き出し

今回でこの章は終わりなんですが、今回の話は直接関わりのなかったところの模様をお伝えする形になります。


都内某所の薄暗い部屋。

この場所で一人の老人がパソコンを操作している。

真剣な顔で、一切瞬きをせずに老人は何かを解析している様だ。

その背後の扉から部屋に誰かが入ってくる。

 

?「ゴースト様、お疲れ様です。頼まれたものを借りてきましたよ。」

 

ゴースト「……む?おお、倉野ではないか。お前が感じていた違和感の正体、ある程度掴めたぞ。」

 

老人に話しかけゴーストと呼んだのは、以前蒼達にDDDおじさんと呼ばれた男、倉野竜誠だった。

老人は少し遅れて倉野を認識し、老人の言葉に倉野は少し顔を緩める。

 

倉野「ありがとうございます。それでは、世界が我々の知る過去と違う部分があるのはなぜだったのでしょう。」

 

倉野はしばらく前からこの世界に違和感を覚えていた。

彼の知る歴史では暴君とされていたモンスターが英雄と物語の中で称えられていたり、倉野の知るある人物が記憶喪失になっていたり、果てはCBSNという電脳世界が存在するなど、彼が知らない歴史がこの世界には幾つも存在したのだ。

 

ゴースト「もう結論からぶっちゃけるぞ。この世界は、ワシらの知る過去ではない。そもそもこの世界は未知の世界だったのじゃよ。」

 

倉野「…は?どういうことでしょうか。」

 

ゴースト「ワシらが居た世界とは次元が異なった。パラレルワールドと呼ばれる世界だったのじゃ。」

 

倉野「……パラレルワールド、ですか。」

 

ゴースト「証拠としては角王の歴史じゃな。まず、ワシらが居た世界の歴史ではどうなっておった。」

 

ゴーストは説明のために手元にあった資料に目を通す。

 

倉野「確か、武装騎神デュナミスにより選ばれたヤミゲドウを倒すため集められた存在が角王、一角獣王ジウン、二角魔王アスモダイ、三角水王ミセリア、四角炎王バーンノヴァ、五角竜王天武、六角嵐王ヴァリアブル・コード、七角地王ドーン伯爵、八角神王グランガデスが死闘の末にヤミゲドウを封印したと聞いておりますが。」

 

ゴースト「まず、この世界においては角王はヤミゲドウとは別の巨大なモンスターに立ち向かう為に集められた存在じゃった。」

 

倉野「ヤミゲドウとは別の、ですか。ということはヤミゲドウはこの世界に存在しないということでしょうか。」

 

ゴースト「いや、存在はする。じゃが、……いや、これは後で説明しようか。」

 

倉野「?何故でしょう。」

 

ゴースト「その方が面白いからじゃよ。話を戻すが、元の世界ではそこには九角勇王キャプテン・アンサーが間に合わなかった。じゃが、この世界では間に合っている。どうにかヒーローワールドの動乱を鎮めてな。」

 

倉野「なんと、9人の角王が揃ったのですか。」

 

 

ゴースト「違う、8人じゃ。」

 

倉野「……ああ。別の角王が遅れたのですか。ではこの世界では誰が巨大モンスターを封印したのでしょうか。」

 

ゴースト「確か、三角水王ミセリア、四角炎王バーンノヴァ、五角竜王天武、六角嵐王ヴァリアブル・コード、七角地王ドーン伯爵、八角神王グランガデス、九角勇王キャプテン・アンサー」

 

倉野「ジウンとアスモダイが?これでは7体になるのでは。」

 

ゴースト「そして、百角鬼王ヤミゲドウじゃ。」

 

倉野「百角鬼王ですか!?」

 

ゴースト「そう、この世界では百角鬼王という角王が存在しているじゃよ。そして、そやつは自らの意思で自身を淵神の一族に封印させておった。」

 

倉野「なんと…。」

 

ゴースト「それだけではない。後に巨大モンスターが復活した際、前に合流出来なかった者達も含めた九人の角王がバディを持ち、やっとの思いで巨大モンスターを倒したのじゃが。その時五角竜王がドラムという武装騎竜になっていた所までは同じじゃが、九角勇王はキャプテン・アンサーのままじゃった。」

 

倉野「では、九角勇王ムクロはどうなったのですか。」

 

ゴースト「分からぬ。存在してはいると思うが…。そのへんもデュナミスに聞いておくべきじゃったか。」

 

倉野「分かりませんか…。……え、デュナミス?」

 

ゴーストは倉野を一瞥し、ため息をつく。

そして手に持っていた資料を倉野に渡す

 

ゴースト「今語った歴史はこの次元に存在するデュナミスから聞いたものじゃぞ?誰に聞いたと思っておった。」

 

倉野「やけに詳しいと思えば…。この場所を離れてまで調査しておられたのですか。貴方にしては珍しい。」

 

ゴースト「研究中のモンスターを使いにやった、まさかドラゴンワールドに出向かせることになるとは思わなんだが。いい動作テストにはなったわい。」

 

倉野「そうですか。しかし、この場所が私達の知らない、次元。だとすればあの方に報告し戻った方が良いのでは。」

 

ゴースト「それなのじゃが、あやつに報告はした。しかし今は戻れない事が分かった。」

 

倉野「な!?それでは私達はこのまま」

 

ゴースト「今はと言ったじゃろう!そもそもワシらがパラレルワールドに来てしまったのはこの世界に原因がある。それを取り除けばアレを使って帰還できる場筈じゃ。」

 

倉野「そ、そうなのですか。良かった…。」

 

ゴースト「今はこの事態を産んだ元凶。仮に"エネルギー吸収高エネルギー体"と呼ぶとして、そやつを探すことから始めるからお前は情報が無いか探してこい。」

 

倉野「分かりました。」

 

倉野は自らの知る世界に帰るため、情報を集めにその場を立ち去、ろうとしたがゴーストに呼び止められた。

ゴーストの手にはディスクの入ったケースがある。

 

ゴースト「おい倉野、何じゃこれは。」

 

倉野「ご注文にあった映画のDVDです。私自身戸籍が無いのでレンタル出来ずに買ってきました。」

 

ゴースト「ワシが頼んだのはナイスメバルク!!漢・ザ・シーチキンじゃぞ!?何故元映画のナイスバルク!!漢・ザ・プロテインと間違える!」

 

倉野「そんな違い分かりません!」

 

ゴースト「ええい!見るだけ無駄の中堅マッスルクソ映画と聞いておったからどれだけ時間を無駄に出来るか気になっておったのに…!」

 

倉野「先程の言葉と矛盾してませんか!?」

 

この後、ゴーストをどうにか納得させた倉野であった。

 

 

 

 

ーー?

 

とある高層ビルの最上階、スーツを着た青年がPCのキーボードを叩いている。

青年の顔には眉根が寄り、真っ黒な髪は手入れが行き届いているようで肩のあたりで整っている。

 

青年「そろそろ外部のハッカーにでも発注しないと、セキュリティ強化が間に合わないか…。」

 

?「失礼します。」

 

青年「どうぞ。」

 

部屋の扉をノックする音が響き、青年の許可を得て初老の女性が入ってくる。

柔らかな笑みを浮かべた女性はタブレットを抱えて青年の座る机の前まで歩く。

 

初老の女性「昨日のことで報告があります。」

 

青年「ヨタバイト・ドランザーが現れたって話なら聞いてるよ。サイバーワールドのモンスターをバディにした人間が現れたのなら、それは喜ぶべきだ。」

 

青年は椅子に持たれながら、芝居がかった口調で話しながら上を向く。

 

初老の女性「その事ではなく。ヨタバイト・ドランザーのバディと見られる人物が少し気になったので、ファイトデータを見ていたら、面白いことになっていましたよ。」

 

青年「……、見せてくれ。」

 

青年は映像を見るが、最初のターンは気になる点が見つからない。

 

青年「これの何が面白いことなんだ?」

 

初老の女性「1ターン目のファイナルフェイズです。」

 

そこにタイムラインを合わせ、カードを確認し愕然とする。

 

『ハッキング サイバールート乱舞!!』

 

青年「…なんだと?」

 

初老の女性「それだけではありません。このあと、3ターン目のメインフェイズです。」

 

『電脳騎士 コネクト・アルファード』

 

青年「………あの人なのか?」

 

初老の女性「見た目は20代前半ですし、……あの人は私の目の前で死にました。ですから違います。ですが、ハッキング サイバールート乱舞はあの人が創り上げた、世界に一枚だけのカード。蒼という人が、どうやって手に入れたのかが気になります。」

 

青年「…しかも、コネクト・アルファードが従っている人間か。調べて見る必要があるか。」

 

初老の女性「はい、ですが。データを調べるよりも本人に聞いた方が良いかも知れませんよ。」

 

青年「なぜだ?そんな時間は」

 

初老の女性「この人、随分お嬢様と仲良くされているみたいです。キャッスルモールでデートをなされていました。」

 

初老の女性は

 

青年「な!それは本当ですか!?」

 

初老の女性「おほほ、久々に素が出ましたわね。」

 

青年「う、……一度、仕事に区切りをつけて会いに行こうか。」

 

初老の女性「ええ、必ず。」

 

初老の女性は満足気な顔で部屋を後にした。

 

青年「……。仙崎さんも、おせっかいが過ぎるというか…。」

 

青年は上を向いてため息をついた。

 

青年「…。もう『ニーズヘッグ事件』から8、いや9年になるのだったな。」

 

青年「……そろそろ10年、良い機会だ。早めに会いに行こう。」

 

青年は、再びPCに向き直り仕事を再開する。

青年の名は、剣野太陽。

現ヴァルハラ社、代表取締役たる男。




というわけで響竜関係ないところで響竜クロスワールドアクセス編終わりです。
今回は初登場の面々を紹介することはできませんが、その内また。
感想&活動報告待ってます。



ーー未確認のデータが複数あります。

解析中、解析中。
スマホ音声データ解析完了。
家庭内見守りカメラ映像データ解析完了。

響「ふー、すっかり遅くなった。ただいまー…。」

チビ「ぐごー。」

響がアンダーズでチビを拾い、背中におぶって家に帰ったのは午前2時のこと。
家の明かりは当然消えていた。

響「姉貴は、寝てるだろうな…。ってあれ?」

響は姉の部屋のドアが開いていることに気がつく。
中を覗くと、中に姉はいない。
同時に、リビングのメモに気がつく。

響「会社に泊り込む、多分仕事が終わらない…か。」

チビ「ぐー、むにゃにゃ。」

響の姉は響が家で暮らするようになるずっと前から根を詰めることが日常茶飯事だったらしい。
偶に家に帰らず、会社に寝泊まりすることがあった。

響「実は、ヴァルハラ社ってブラック企業なのか…?」

チビ「ぐー、ぴー、すー、ひゅー。」

響「…風呂入って寝るか。」


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再びの日常編(蒼入院)
ティーチング・バディファイト


今回のバディファイトでは一期のカードが大量登場します。
懐かしい感じがしながら書きました。


蒼「え、それ本当か?」

 

再入院から数日。やることが無くなった蒼は自分の中に居るコネクト・アルファードと茶を飲み菓子を食べ、談笑していた。

だが、アルファードから突然、とんでも無いことを暴露され蒼は困惑していた。

 

アル「本当だ、あの時は君の意思を妨げると思って言わなかったが、私はコネクト・アルファード本人ではない。記憶データのかけらが集まったイレギュラー。だ」

 

蒼「じゃあ、本人は今…って分からないよな。」

 

アル「ああ…私自身。何かから君を取り出してこの体に避難させた記憶が残っているのに、何かとは何か、その後なぜこの体から意識を出してしまったのか。その辺りの記憶がどこで起こったことなのかも含めてわからない。」

 

蒼「謎が増えちまったかー…。というか、お前も記憶喪失みたいなものだったんだな。」

 

蒼は衝撃のカミングアウトの割に収穫の少なさと増える謎を嘆く。

そして茶をすする。

 

アル「あまり役に立てずすまない。だが、記憶の手がかりになるかもしれない物はある。」

 

蒼「え、本当か!?」

 

アル「記憶の一部に、その何かと私達サイバーナイツが戦った記憶があるのだが、戦いの後にあるサイバーナイツとの話に救出というワードが含まれていた。」

 

蒼「コネクト・アルファードはグレーやデリータ・ロード以外の誰かに自分を助けることを伝えていたってことか。誰なんだ、そのサイバーナイツは。」

 

アル「名は、プロセス・オーバー・ゼロタイム。あらゆる演算を瞬時に終わらせる、『完璧すぎる電脳騎士』だ。」

 

 

 

 

 

 

ーーアンダーズ

 

プラグ「今言った通り、ショーケースに並べてみな?」

 

?「たく…何で俺がこんな。」

 

辰馬「自分の食い扶持は自分で稼げ。蒼もグレーもそうしてここで生きてきたんだ。」

 

開店直前の状況で、新しい店員に仕事を教えるプラグとそれを見守る辰馬の姿があった。

辰馬の後ろでは凛とグレーがニュースに目を通している。

さらに凛は時折新しい店員にエールを送っている

 

グレー「あ、この前噂になってたのクリミナルファイター。逮捕されたみたいだね。しかも民間のファイターが倒したみたい。後、僕がニュースになってる。」

 

辰馬「やはり通常エリアからもグレーは見えていたか、犯罪の方はファイト映像残ってたら後で見せてくれ。概要も今音読してほしい。」

 

グレー「オッケー、クリミナルファイターはドラゴンワールド、民間のはスタードラゴンワールド。サイズ1で爆撃アーミーの竜装機(ドラグアームズ)を中心に展開したのち、最後はバディモンスターのネオドラゴン、の別形態をアタックフェイズ中にコール。大量の効果ダメージを与えて勝利してるよ。」

 

凛「緋(アカ)ー、頑張るにゃー。」

 

緋「だからー!俺の名前はデリータ・ロぐえ!?」

 

新しい店員の名前は緋、本来の名前は電脳騎士(サイバーナイツ) デリータ・ロード。

先日、又木が連れて来た彼はスーツを着ていることでより柄の悪さが目立っていた。

アンダーズの監視任務を命じられていた彼を何もさせず置いておくとアンダーズが不良の居座る店という印象を周りに与えかねない、店員として労働力になってもらったほうが良いということになり、人間の姿で雇うことになった。

そして人間としての名前、「緋」(読み仮名:アカ。ライナ命名)が与えられ今、プラグに首を絞められた。

 

プラグ「おい…絶対に自分の正体明かすなよ。グレーはどうにか地球への来訪記録偽造して蒼のバディに無理矢理登録させた。チビは怪我してたから『トラブルで地球に流れ着いて、しかも帰れないモンスター』って説明してどうにか地球滞在も認められてる、だが人間が直接対応する類の記録は短期間に何度も偽造できないんだ。しかもサイバーワールドは一般には未知の…。」

 

緋「だー!分かったっつーの!」

 

プラグ「本当かー…?」

 

緋「……面倒起こしたら聖上の任務も果たせなくなるからな。」

 

緋は苦虫をかみ潰したような顔をしながらも従う意志は見せている。

 

グレー「けど、何であの方が監視任務にロ…緋を選んだの?他に適任なサイバーナイツは居るんじゃないの?」

 

ニュースを見終わったグレーは緋に目を向け、ジト目で質問する。

グレー自身、緋には来てもらいたくなかったようだ。

 

緋「適任というより仕事がサイバーワールドの敵を破壊することである俺が一番仕事してなかったからだろ。今は人手が足りないからな。」

 

グレー「え…、モーターは?彼なら物をいくらでも作れるよね、大抵の仕事なら彼とプロセス・オーバー・ゼロタイムに任せておけば他にも人材は…。」

 

緋「……お前は知らないんだったな。1ヶ月前、マテリアル・プロモーターは意識不明の重体で発見されて意識を取り戻したがまだ療養中だ。プロセス・オーバー・ゼロタイムに至っては、つい最近まで俺も気づかなかったがどこにも居なかったんだよ。」

 

グレー「はぁ!?」

 

辰馬「昨日聞いたサイバーナイツって奴らか、なんでそんなことになってる。」

 

緋「知るか。モーターならともかくゼロについては何も分からずじまいだ。」

 

グレー「僕が騎士団を抜けてた間にそんなことが…。犯人は?」

 

緋「悪いが聖上に口止めされてる、サイバーワールド以外じゃ言えねえよ。」

 

グレー「…。ごめん、ちょっと行くとこができた。僕の退勤記録作っといて!」

 

凛「グレー!?」

 

辰馬「待て」

 

グレーは走り出すが、いつの間にか辰馬に頭を掴まれ足が地面を離れていた。

そして右手でグレーを掴む辰馬は左手をポケットに突っ込む。

 

グレー「痛い痛い!辰馬お願い、モーターの容体を確かめないといけないんだ…!」

 

辰馬「誰も行くなと言ってない。」

 

そう言って辰馬はグレーを解放し、グレーは華麗に着地を決めた。

そしてグレーが辰馬の顔を見上げると、野口が優雅に舞い降りてくる。それを反射でキャッチする。

 

グレー「これは?」

 

辰馬「走り出すほど大事な友人の見舞いに行くときに、リンゴの一つも持っていかないバカがどこにいる。買ってから行け。」

 

グレー「あ、ありがとう。」

 

プラグはタブレットを操作してグレーの退勤記録を作り、それを尻目にグレーは走っていった。

 

緋「…てめえら、ドランザーに甘すぎだろ。」

 

プラグ「店員の事情に合わせてある程度の対応をしてやるのが優良店だ、覚えておけよ。」

 

緋「ほーん……。」

 

緋は興味なさそうにため息をつくと、ショーケースに持っていたカードを並べる。

 

 

 

 

 

 

――午後4時

 

緋が又木に連れてこられた日は時間の都合で又木にバディファイトを教える時間が取れなかった。

その為、この時間に急遽初心者講習を開くことになった。

又木とプラグが座る机の周りでは常連達が

 

又木「悪いな、時間取らせて。」

 

プラグ「又木さんには仕事を貰ったりしてますし、これぐらいはどうってこと無いッスよ。じゃあ、今回はこのデッキを使いますか。」

 

プラグが手にしたのは、紙の箱だ。

開けると中にはカードの束が入っている

 

又木「これは、デッキってやつか。」

 

プラグ「コイツは、初心者講習用にウチで作った特製デッキです。」

 

プラグはデッキを一つ開け、又木に渡す。

 

プラグ「まずはデッキの中にあるフラッグカードと、相棒になるモンスターをプレイマットのココとココに置いてください。」

 

又木「フラッグはあったが、相棒ってのはどれだ。」

 

プラグ「詳しい事はデッキ構築の話をするときにでも説明します、このデッキの場合はどんなモンスターでも相棒にして良いようになってるんで、どれか一枚を白い面が上になるように置いてください。」

 

又木「じゃあ、コイツにするか。」

 

又木は1枚のカードを机に用意されたプレイマットの右手前。バディゾーンに置き、それを見たプラグも1枚をバディゾーンに置く。

 

プラグ「次に、こんな風にシャッフルを終えたらデッキの上から6枚を手札、2枚をゲージに置きます。」

 

又木「どこに置けばいい。」

 

プラグ「手札は相手に見えないように自分で持っておくんです。んでゲージはここです。」

 

プラグはゲージ置き場を指し示し、カードを引く。

又木もそれに従い、裏向きでゲージにカードをおく。

 

プラグ「じゃあ、先攻後攻をじゃんけんで決めますか。」

 

又木「ん?なんだそりゃ。」

 

プラグ「ターン制って分かりますか?」

 

又木「ああ、ババ抜きの時に聞いたな。要は行動するのはどっちが先か決めるのか。」

 

プラグ「そういうこと、それじゃ。じゃーんけん」

 

又木「ほい。」

 

プラグはチョキ、又木はパーだ。

 

プラグ「勝ったほうが先攻なんで、俺が先攻です。」

 

又木「じゃあ、始めるか。」

 

プラグ「じゃあ、バディーファイトの掛け声の後に、オープン・ザ・フラッグって言ってフラッグを裏返してなんていうワールドか宣言してください。」

 

又木「おう。」

 

机の周りで見ていた観客達が、プラグの目配せを見てニヤリと笑う。

 

観客「バディー…!」

 

又木「お!?」

 

観客「ファイト!」

 

プラグ「オープン・ザ・フラッグ!」

 

又木「お、オープン・ザ・フラッグ」

 

 

又木

フラッグ、ドラゴンワールド

バディ、ライジングフレア・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

プラグ

フラッグ、ドラゴンワールド

バディ、ドラムバンカー・ドラゴン

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

プラグ「じゃあ、俺が先攻なんでこっちから動きます。まずファイターはターンが回ってきたらデッキからカードを1枚引きます。これがドローって言います。」

手札6→7 ゲージ2

 

プラグ「次に手札を1枚ゲージにおいて1枚ドローするチャージ&ドローってのがあります。」

手札7 ゲージ2→3

 

又木「そのチャージ&ドローってのは何回までできるんだ。」

 

プラグ「ドローの直後に1回だけ出来ます。ドローは必ずしないといけないんけれど、チャージ&ドローはしないって選択肢もあります。」

 

又木「なるほどな。」

 

プラグ「ここまでがスタートフェイズって言う時間で、次はメインフェイズ。基本はメインフェイズ中だけモンスターの召喚と魔法の使用、後アイテムの使用ができます。

で、場には見ての通りセンター、ライト、レフトの3つのエリアがあってここに仲間となるモンスターを出すんです。

俺は、センターにエクストリームソード・ドラゴンをコール。」

手札7→6 ゲージ3

 

エクストリームソード・ドラゴン

サイズ2 攻撃力5000 防御力4000 打撃力3

 

プラグ「こんな風にモンスターを場に出す際は、サイズに注意にする必要があるんです。」

 

又木「このサイズ2ってやつか。」

 

プラグ「はい、サイズは合計で3までしか出せないようになってます。で、俺はプレイドウイング・ドラゴンをライトにコールします。」

手札6→5 ゲージ3

 

ブレイドウイング・ドラゴン

サイズ1 攻撃力2000 防御力2000 打撃力2

「移動」

 

 

ーーアタックフェイズ

 

 

プラグ「これで、俺はやりたいことを全て終わらせたので、メインフェイズは終了。次はアタックフェイズです。このタイミングでは俺が又木さんに攻撃を仕掛ける番なんでエクストリームソードで又木さんを直接攻撃します。」

 

プラグはエクストリームソードのカードを90度回転させる。

又木はそれを見てうなずく。

 

又木「それが攻撃したって合図か。」

 

プラグ「そうなります。この状態をレストって言ってレストしているモンスターはもう攻撃できません。話を戻しますけどファイター、つまり又木さんへの攻撃はこのカードの白い数字。打撃力で計算します。」

 

又木「そいつの打撃力は3。…俺のライフって書かれたのが置いてあるんだが、これから3つ数字を減らせばいいんだな。」ライフ10→7

 

プラグ「はい、こうやってモンスターやアイテムを自分の場に出して、相手に攻撃を仕掛けて相手の10あるライフを0にしたほうが勝つんです。そして、俺は今回モンスターをセンターに置きましたが、センターにモンスターが居るときは相手からの攻撃を俺自身は受けないんです。」

 

又木「センターが邪魔だからこじ開けろってことか。」

 

 

プラグ「流石、飲み込みが早い。次にファイナルフェイズっていう必殺技カードを使うタイミングがあるんですが、俺はこれでターン終了。次は又木さんのターンです」

 

 

又木「おう。まずはドロー、でチャージ&ドローだったな。」

手札6→7 ゲージ2→3

 

 

又木「これがアイテムってやつか。竜剣ドラゴブリーチってのを使うぞ。」

 

又木はアイテムを使うと言ったが、どうすれば良いか分かっていない。

 

プラグ「やべ、説明出来てなかった。アイテムはここ、フラッグの上に置くんです。それと、ドラゴブリーチは使う為にコストってのがかかるんです。ここを見てください。」

 

プラグが示したのはドラゴブリーチに書かれた【装備コスト】の部分。

 

■【装備コスト】ゲージ1を払い、ライフ1を払う。

 

プラグ「こんな風にコストが書かれてるカードは使うときに指定された対価を払わないと使えないんです。

今回は、又木さんのゲージを1枚ドロップゾーン、デッキの前の部分に置いて、ライフを1つ減らせば装備できるようになります。」

 

又木「なるほどな、改めて装備だ。」ライフ7→6

手札7→6 ゲージ3→2

 

竜剣 ドラゴブリーチ

アイテム 攻撃力5000 打撃力3

 

又木「じゃあセンター……。…プラグ」

 

プラグ「どうしました?」

 

又木は何かに違和感を感じて手を止める。

 

又木「センターにモンスターが居たら相手に攻撃されないみたいだが、俺のセンターにモンスターが居たら俺が武器で攻撃する時邪魔じゃないか?」

 

プラグ「おお…よく気づきましたね。自分のセンターにモンスターが居る時は攻撃されない代わりにアイテムで攻撃できないってルールがあります。」

 

又木「やっぱりか。ならライトにサウザンドレイピア・ドラゴンをコール、だな。」

手札6→5 ゲージ2

 

サウザンドレイピア・ドラゴン

サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力2

 

又木「レフトにガストチャージング・ドラゴンをコールだ。」

手札5→4 ゲージ2

 

ガストチャージング・ドラゴン

サイズ2 攻撃力6000 防御力3000 打撃力3

 

又木「……。ドラゴンフレイムを使用する。攻撃力5000以下のモンスター、お前のセンターに居るエクストリームソード・ドラゴンを破壊だ。で、破壊ってのはなんだ。」

手札4→3 ゲージ2

 

プラグ「結果だけ言えば、ドロップゾーンに置かれるって事です。攻撃されてもカードは破壊されてドロップゾーンに置かれますよ。」

 

プラグのセンターがガラ空きとなった。

 

――アタックフェイズ

 

又木「じゃあ、コイツらで」

 

プラグ「おっと、ブレイドウイング・ドラゴンの移動を使います。」

 

プラグはライトに居たブレイドウイング・ドラゴンのカードをセンターに置いた。

 

又木「何…?」

 

プラグ「モンスターの中には能力を持ってるやつがいまして、移動はアタックフェイズの開始時にモンスターエリア、つまりライトレフトセンターを移動出来る能力なんです。」

 

又木「なるほどな。ならサウザンドレイピア・ドラゴンでブレイドウイング・ドラゴンを攻撃だ。…で、倒せるのか?」

 

プラグ「カードの左側にある数字、この打撃力を挟んだ数字をそれぞれ見てください。上の赤い方が攻撃力で下の青い方が防御力。攻撃した側は攻撃力で、攻撃されている側は防御力で計算するんですが、要は攻撃力が防御力以上なら攻撃された側が破壊されます。反撃っていう能力が無い限りは攻撃する側にデメリットはありません。」

 

ブレイドウイングが破壊され、ドロップに置かれた。

 

又木「数字が同じでも相手だけが破壊されるって訳か、ガストチャージング・ドラゴンでプラグを攻撃。」

 

プラグ「受けます。」ライフ10→7

 

又木「ドラゴブリーチで攻撃だ。」

 

プラグ「……、キャスト!ドラゴンシールド 緑竜の盾!」ライフ7→8

 

又木「何?」

 

プラグ「対抗能力がついたカードはメインフェイズじゃなくても能力が使えたりするんですよ。これは相手の攻撃を無効化するカードです。……というか又木さん。必殺技の使い方に気づいてました?」

 

又木「バレたか。ファイナルフェイズってタイミングに使えるんだろ。」

 

観客「けど、ゲージが無いでしょ?」

 

観客の少年が指摘する。

だが、他の観客の何人かはあるカードの存在が頭に浮かんでいたのか「あれか」「あれだな」と口々に言う。

 

又木「このドラゴニック・チャージってカードで足りるんじゃないか?」

 

観客「あ!」

 

プラグ「やっぱりか…油断ならないな。というか、対抗の意味も分かってましたね?」

 

又木「とりあえず、ターン終了だな。」

 

又木はしたり顔でターンを返す。

 

プラグ「こっちの予想を軽々超えてくるな…。ドロー、チャージ&ドロー。センターにドラムバンカー・ドラゴンをバディコール」ライフ8→9

手札5→6→5 ゲージ3→4→3

 

ドラムバンカー・ドラゴン

サイズ2 攻撃力5000 防御力5000 打撃力3

ソウルガード

ソウル1

 

プラグはデッキの上のカードを1枚ドラムバンカーの下に置き、ライフを1つ増やす。

 

又木「ライフが増えたのは何だ?あと、コストに書いてるソウルってのと入れたカードは何だ」

 

プラグ「ファイトの最初に決めたバディモンスターをコールする時、バディコールを宣言してするとファイト中1回だけライフが増えるんです。ソウルっていうのは場のカードの下にカードが入った時それをソウルって呼ぶんです。さらにドラムバンカーはソウルガードって言って破壊を含む場から離れる状況でソウルを身代わりにできる能力があるんです」

 

又木「なるほどな。次のターンでそいつを2回倒さないとプラグには攻撃が通らない訳か。」

 

プラグ「そういうことです、ライトにブーメラン・ドラゴンをコール。レフトにサウザンドレイピア・ドラゴンをコール。」

手札5→3 ゲージ3

 

 

ブーメラン・ドラゴン

サイズ0 攻撃力2000 防御力2000 打撃力1

 

サウザンドレイピア・ドラゴン

サイズ1 攻撃力5000 防御力1000 打撃力2

 

 

――アタックフェイズ

 

 

プラグ「又木さんのライフは6、コイツらは打撃力が全部で6、手札の分からないカードは1枚だけ…。ここから逆転できますか?」

 

又木「分かるわけないだろ。」

 

プラグ「ですよね、…まあ、せっかくなんで連携攻撃について説明しておきます。ブーメラン・ドラゴンとサウザンドレイピア・ドラゴンで又木さんに連携攻撃。」

 

又木「それはなんだ?」

 

プラグ「モンスター2体以上で同時に攻撃すれば攻撃力と打撃力を合わせて攻撃出来るんですよ。つまり、今はこの2体で攻撃力7000、打撃力3の攻撃をしてるんです。」

 

又木「なるほどな。なら受ける」ライフ6→3

 

プラグ「ブーメランは能力で手札に戻る。ドラムバンカー・ドラゴンで又木さんに攻撃。」

手札3→4 ゲージ3

 

プラグは又木の目をチラっと見て、ヤレヤレとため息をつく。。

 

又木「ドラゴンシールド青竜の盾だ、攻撃を無効にしてデッキから1枚ゲージに置くんだよな。」

手札3→2 ゲージ2→3

 

プラグ「やっぱりか。ターン終了です。」

 

又木「ドロー。……チャージ&ドロー。ドラゴニック・チャージでゲージを増やす。……プラグ、モンスターがいる所にモンスターは出せるか?」

手札2→3→2 ゲージ3→4→6

 

プラグ「出来ますよ。元々いたモンスターはドロップ行きでサイズが3を超えてたら別のモンスターも消えますが。…というか、それを使ったってことは必殺技は送っちゃいましたか。」

 

又木「ああ、だからここからは綱渡りになる。もう一度必殺技カードを引かなきゃ勝てねえだろうからな。レフトにバディコール。ライジングフレア・ドラゴン。」ライフ34

手札2→1 ゲージ6→4

 

ライジングフレア・ドラゴン

攻撃力5000 防御力4000 打撃力2

 

場にバディと同じカードが置かれ、レフトに居たガストチャージングがドロップに置かれる。

 

又木「コイツは確か、場に出たらサイズ2以下を破壊だったな。センターのドラムバンカー・ドラゴンを破壊だ。」

 

プラグ「なら、ソウルガードです。」

 

ドラムバンカー・ドラゴン

ソウル1→0

 

又木「んで、ドラゴニック・グリモだ。手札を全部捨てて手札を3枚増やす。」

手札1→0→3 ゲージ4

 

プラグ「それ引いてたかー…。」

 

又木「…。」

 

 

――アタックフェイズ。

 

又木「サウザンドレイピア・ドラゴンでドラムバンカー・ドラゴンを攻撃だ。」

 

プラグ「受けますよ。これでセンターは空きました。」

 

又木「ドラゴブリーチで、プラグを攻撃だ。」

 

プラグ「6です。」ライフ9→6

 

又木「ライジングフレア・ドラゴンでプラグに攻撃だ。」

 

プラグ「受けます。これで終わりかー…。」ライフ6→4

 

又木「ファイナルフェイズってやつはだいたい分かった。ガルガンチュア・パニッシャーだ。」

手札3→2 ゲージ4→0

 

プラグ「負けました。」ライフ4→0

 

観客A「おおー!」

 

観客B「又木さん強いじゃん!」

 

観客K「けど、プラグが3体で連携してたらドラゴニック・グリモが使えなかったよね。そこは分かってたはずだよね。」

 

プラグ「ああ、けど見たかっただろ?又木さんのプレイイング。と言っても、実はグリモ入れてたことすっかり忘れてたんだ。」

 

プラグの告白に笑いが起こる。

プラグ自身が組んだであろうデッキで入れたカードを忘れていたとは誰も思っていなかったのだ。

 

プラグ「どうでしたか、又木さん。」

 

又木「悪くねぇな、バディファイトってのは。」

 

プラグ「でしょう?」

 

又木「少し前に言ってたスタートデッキって奴を買いたい。3種類ほど見繕ってくれねぇか?」

 

プラグ「ありがとうございます!どれが良いかなー…。」

 

プラグはカウンターの方に引っ込んだ。

そのタイミングを見計らって、観客達は又木にファイトを挑む。

又木もそれを受けて暫くの間、バディファイトを楽しんだ。

その後、テーブルに戻ったプラグは又木に話しかけるタイミングを完全に見失ったのであった。




今回はここまでです。
バディファイトって最初期はこんな感じだったよなぁって思い出しました…。
次のファイトからはいつもの調子に戻りますが。

感想&活動報告待ってます


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話せない過去

もう少し、清算してからアクセス編を終えた方がよかったかな…。
けど、日常と響竜は分けた方がいいかな。


前回から2日後、病院では。

 

蒼「手以外が動かせないだけのことが、こんなに暇と疲れを生むなんてな。」

 

医者と、自分の中から戻った蒼が人生ゲームに興じている。

蒼は結婚後に男子を一人設け、9億稼いでいるが不満そうだ

 

医者「こうやって、私と人生ゲームを楽しんでいるのに何が不満なんだい。」

 

蒼「こんなハチャメチャ人生。何度も見てると逆にパターンが読めてくる…。飽きが来やすいんだ。このボード内で、基本が自分の選択だけで終わるとなると特にな。」

 

医者「なるほど、なら対人戦ができるものならいいかい?」

 

医者の手にはバディファイトのカードとUNO、トランプが握られている。

 

蒼「その前にこんなことしてていいのか?先生はこの病院の院長なんだろ。」

 

医者「サイバーワールドという世界の住人は患者として初だからね。初のケースは私が担当している。だから君の保護者から提供されたデータと君の現在を照らし合わせながら…君の頭上の機械で精密検査しているんだ。君の入院が2ヶ月になったのは半分が医療データを採るためなんだ。」

 

蒼「へー。」

 

蒼の頭上にはパーマをかけそうな機械が浮かんでいる。

この機械を目の前の医者が組み上げたそうだから驚きだ。

 

医者「それにしても、君の体は凄いね。データ素材があれば復元可能で皮膚にすらプログラムが仕込める。これじゃあ体が犯罪や戦争に使われてもおかしくない。君の保護者がひた隠しにしてきたのも頷ける。」

 

蒼「前に客が持ってきたライトノベル風に言うと不死身の兵士、または人間爆弾ってあたりか?」

 

蒼の言葉を頷くことで肯定した医者は手元にあったタブレットと書類を見る。

そこには「仮称『コアアバター』について」と書かれ、赤い極秘の文字が捺印されていた。

 

医者「勿論、皮膚は直せても奥にある君の電脳体を支える中核。仮に『コアアバター』と呼ぶけど、それが傷ついていたら今回みたいに体中に痛みが走るし、動けなくなる。そういう体が更に傷つくのを防ぐ機構が幾らか備わってるから兵器にするとしたら他にもっと良いものがあるはずだ。けど、普通の人間と見分けがつかないことが問題だよ。」

 

蒼はその言葉の恐ろしさに身震いする。

 

医者「まあ、運び込まれた病院がウチで助かったね。ここはモンスターも地球の人間も分け隔てなく治療するから君の正体がバレずにサイバーワールドの住人として治療を受けられる。山井君の息子さんは本当に良い判断をしたよ。」

 

蒼「プラグ?何でプラグがそんなこと知ってたんだ。」

 

医者「彼の父親は大学時代の先輩でね。変人だったが医者としての腕は確かだったから勉強させてもらったんだ。」

 

蒼「へぇ。そういえばプラグの父親って危ない薬持ち歩いてるって聞いてたけど、医者だったんだな。」

 

医者「ハハ、確かにあの人は昔から危険な薬物を研究して、その対策を立ててたからね。だから敬遠されてたよ。」

 

蒼「そんな人間に教えてもらおうとする先生も十分変人だろ。」

 

医者「かもしれないね。じゃあ、その変人とバディファイトでもどうかな。」

 

蒼「OKだ。」

 

 

 

 

 

 

――某プロダクション

 

ドラマの撮影を終えた夜が廊下で社長を見つけ、声をかけた。

 

夜「社長、少しお時間よろしいでしょうか?」

 

社長「あ〜ら、夜ちゃん撮影お疲れ様〜。どうしたの、恋愛相談?」

 

夜「い、いえ。それはまたの機会に…。」

 

夜が「いえ」と言った瞬間、社長は眉根を潜め真面目そうな顔になる。

一瞬、彼女の持つカバンに目を向け、デッキケースを見つけると夜に目を戻す。

 

社長「……。夜ちゃんがそこまで堅い喋り方するってことは、なにか重要な話?」

 

夜「はい。ヴァルハラ社についてお聞きしたいことが。」

 

社長「……それは、どうして?私より詳しい人が居るはずよ。」

 

夜「わたくしや御兄様が産まれる以前からヴァルハラ社でお父様と仕事をされていた社長の方が分かることは多いのではと。」

 

社長「何を、聞きたいの?」

 

夜「それが。」

 

夜は社長に数日前の出来事、そしてタロットという男のことを話した。

 

 

――数日前、ディープジュール最下層

『テリトリー・デプス』

 

辺りは暗い闇に閉ざされ、一寸先も見えない中、夜剣は少し前に交戦した男。

タロットを見つけた。

 

夜剣「……逃げないのか。」

 

タロット「……逃げるつもりなどない。あの子を放っておくつもりは無いのじゃよ。」

 

タロットの背後から、大きなナニカが荒い息遣いで横たわっている。

夜剣には、その大きさは自身の本来の身長の5倍はあるように見えた。

 

夜剣「…まさか、黒幕の正体がこれだと?まるで、モンスターのような。」

 

タロット「そう、モンスターじゃよ。今はヨタバイト・ドランザーから受けた攻撃が予想以上に中核を貫いたゆえに休眠を余儀なくされている。」

 

夜剣「これはなんだ、答えろ!」

 

タロット「……我らヴァルハラ社は…世界を守るために生贄を捧げた…。」

 

夜剣「…ヴァルハラ社だと?」

 

夜剣は予想外の名前に驚いた。

タロットは気にせず話し続ける。

 

タロット「生贄を捧げねば世界は方向性無き欲望に飲み込まれる。だが、捧げた生贄にも待つものが居るのだよ。」

 

夜剣「何を言って…。」

 

タロット「真実は残酷だ、この子には耐えられないだろう。だから、奴がただ記憶を失っているだけだと言うしかなかった。」

 

夜剣「蒼くんは、ヴァルハラ社に関わりのある人間なのか…。」

 

タロット「……。もう帰るといい。占いなら受けるが。」

 

夜剣「まて、蒼くんは誰なんだ!」

 

タロット「……それを言ったところで何になる。」

 

夜剣「え?」

 

追及しようとした夜剣にタロットは恐ろしい形相を向ける

タロットが初めて怒りを露わにしたのだ。

 

タロット「奴はもう、人間だった頃とは違うのじゃ!残った亡骸に真実を伝えてどうする!この子が真実を思い出したらまたどれほどの被害が出るかも分からんぞ!奴に伝えて人格が壊れたら君は責任を取れるのか!!」

 

夜剣「っ……。」

 

阿修羅のごとき怒りの形相を見て夜剣は立ち尽くす。

そして、直ぐに元の表情に戻ったタロットはタロットカードを取り出す。

 

タロット「これ以上聞こうとするならば……お主の恐ろしい恋愛運を暴くぞ。」

 

夜剣「か、帰ります。」

 

 

 

 

 

――現在

 

夜「ということなんです。」

 

社長「……未来ちゃん。」

 

夜「やはり知っていたのですね。なら、教え。」

 

社長「ごめんなさい。」

 

夜「え?」

 

夜の言葉を遮り、社長は俯く。

 

社長「夜ちゃんが聞きたいことが分かったわ。…だから」

 

夜「だから?」

 

社長「貴方に、伝える訳にはいかない。それを知ったら、貴方もすごく悩む。蒼ちゃんに至っては、無いと信じたいけど、最悪の場合は自殺してしまうわ。」

 

夜「……え?な、んで。」

 

社長「…夜ちゃん、貴方が例えば誰かに毛糸の帽子を貰ったとするわ。それをカラスに盗まれてしまった。」

 

夜「はぁ…。」

 

社長「それが、ひな鳥が凍えないように巣の材料にする為だったら。夜ちゃんは取り戻す?」

 

夜「…取り戻さないと思います。」

 

社長「それはどうして?」

 

夜「だって、それを取ったらひな鳥が…。」

 

社長「そういうことよ。」

 

夜「え?」

 

社長「今は分からなくていいの。……夜ちゃん。」

 

社長は夜を優しく抱きしめる。

 

夜「な、何を!?」

 

社長「貴女が惚れた人は、世界を滅ぼさないために犠牲となったの。あの人がもしも、真実を知ってしまったら…絶望してしまわないように、側にいてあげて。」

 

夜「……え?」

 

社長「……この後、テレビ局で仕事でしょ?がんばってね」

 

社長は悲しそうな目で夜を見つめた後、去って行った。

 

 

夜「どういう、ことなんだ。」

 

蒼が犠牲になった。

二人の人間から聞いたその言葉の意味を夜は全く理解できなかった。

その後、ツルギヒメとしてのテレビ収録に身が入らず、周りに体調を心配されることとなった。

 

 

――蒼退院まで、大体57日

 




今回はここまで、感想&活動報告お待ちしてます。

以下の情報が更新されました。


年齢、?
性別、男
■アンダーズの監視を命じられてやってきたモンスター。
■人間のふりをして、現在はアンダーズでバイトをしている。
■一人称、俺
■使用デッキ、サイバーワールド。

グレー
■アンダーズのマスコットで蒼のバディ。
■自分たちのニックネームが色の名前にされているので、かつての同僚たちは何色がいいかを考えている。
■現在はアンダーズを離れている。


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サイバーワールドにて

新年明けましておめでとうございます。


今回出てくるサイバーナイツのセリフ考えるのに時間かかって投稿遅れてしまいました。


――サイバーワールド

 

データで荒野や草原が構築され、小説に出るような未来都市すら存在する電脳世界、サイバーワールド。

そのサイバーワールドに一匹のドラゴンが侵入した。

友人の現状を聞いたグレーだ。

そして、グレーが急いで向かった場所は世界樹ユグド・ラジールの根元。

そこに建てられた、サイバーナイツの本拠地たる巨大な宮殿だった。

 

――電脳宮殿オメガパレス

 

 

グレー「はぁ、はぁ…。コーダ!」

 

コーダ「ん?ドランザー!どうしてここにいるんだい、もう戻らないって言っていたはず。」

 

グレーの存在に気づいたのは、騎馬型のモンスター。大きく真っ赤な弓を持ち、体は所々が凍っている。

コーダと呼ばれたそのモンスターは

 

グレー「ロードに聞いた…!モーターは!?」

 

コーダ「そういう事か。マテリアル・プロモーターは今医務室でリハビリをしているよ。それよりコネク。」

 

グレー「ごめん、それ本人じゃない!」

 

コーダ「え、どういうこと!?ちょっと待っ!」

 

 

 

 

 

グレー「モーター!」

 

マテリアル・プロモーター「ん?」

 

 

 

マテリアル・プロモーター「ドランザー?どうしてここに。」

 

グレー「ロードに聞いて、お見舞いに来た、はい。」

 

グレーは首から下げていた電脳カバンからリンゴを取りだし、マテリアル・プロモーターに手渡す。    

 

マテリアル・プロモーター「これは…電脳外の物質がデータ、いや半電脳体と化している…?ドランザー、これはいったい。」

 

グレー「電脳世界の外に、仲間ができたんだ。その中の一人が作ってくれたこの鞄ならこうして外の物を中に持ち込めるんだって。」

 

マテリアル・プロモーター「ほう……興味深い…。このような方法で電脳に外のマテリアルを持ち込むとは…。」

 

グレー「それお見舞いの品だから後で食べてね。…それで、君は誰にやられたの。サイバーワールド以外では口止めって余程の奴なの?」

 

驚いた表情でグレーを見つめ、マテリアル・プロモーターは頭を掻く。

少しの間考え込み、話し始める。

 

マテリアル・プロモーター「……そこまでロードは喋っていたのか。実はな…、プログラム・ボスに襲われたのだ。彼の配下と、ワールド・プランナーも一緒にいた。」

 

グレー「………は?」

 

グレーにとって、その名前は予想外だった。

なぜならその名前は、サイバーナイツの名前だからだ。

更に言えば、ワールド・プランナーはある事情で8年も前に自室に引きこもっていたはずだ。

 

グレー「なんで…、なんで二人が。ワールド・プランナーに至っては引きこもってたんじゃ。」

 

マテリアル・プロモーター「それは分からない。…だが、君も聞いたことがあるはずだ。彼らが始まりの御方に不満を抱いていると。」

 

グレー「……。」

 

始まりの御方、ユグド・ラジールのことだ。

 

マテリアル・プロモーター「某も、彼らの行動に理由があったことはわかる。だが、プログラム・ボスは某を攻撃した。それが事実としてある。それに、8年前に篭ったワールド・プランナーが今になって外で活動しているということは、今回の行動は彼の立案した計画であり、この世界に仇をなす計画である可能性も高い。」

 

グレー「…仲間同士で、戦争になるってこと?」

 

マテリアル・プロモーター「可能性としてはある。だが、できれば穏便に済ませたいな。」

 

グレー「…けど、ワールド・プランナーは実行したんでしょ、だったら必ず次の動きを見せるよ。今彼らがどこかは分かる?」

 

マテリアル・プロモーター「…分からぬ。そもそもサイバーワールドで彼らの存在が捕捉できないのだ。」

 

グレー「それって、まさか。」

 

 

 

 

 

 

――病院

 

蒼「じゃあ、ファイナルフェイズでサイバールート乱舞だ。」

 

患者の少年「あー、負けた…。」

 

蒼は自分がいた病室とは別の病室の患者の少年とバディファイトを楽しんでいる。

院長は別件で居ない。

 

蒼「その時空王の剣ってアイテム、見たことないカードだな。どこで手に入れたんだ?」

 

患者の少年「預言者っていうおじさんに貰った。」

 

蒼「おじさん?」

 

少年がカードに手をかざすと、カードは剣として実体化する。剣に装飾は少なく、未来の剣という説明がしっくりくるスマートなデザインだ。

 

蒼「かっこいいな。けど、何で預言者?はその剣を渡したんだ?」

 

患者の少年「うん、べつじげん?の俺…がすべてのじげんのかんしする王様になってるんだって。俺にもそうなってほしいって。」 

 

蒼「別次元…?」

 

患者の少年「俺、産まれた時から王様になりたかったんだ。だから、それを聞いたときに嬉しかった。俺、王様になれるんだって。」

 

蒼「王様ねぇ……。じゃあ、どんな王様になりたいんだ?」

 

患者の少年「どんな、王様?もちろん、すごい王様だよ。」

 

蒼「あー、そう言うのじゃなくて王様になりたいって一言で言っても、色んな王様が居るだろ?自分の国の国民に酷い事をして、自分はヌクヌクと暮らす王様。逆に他の人を活かして皆と一緒に笑えるようにする王様。2つ目の王様にもいろんな奴がいるんだが、どんな王になりたいんだ?」

 

蒼は記憶喪失なので、本来現実の王のことはよく知らない。

全てはバイト達がアンダーズに持ち込んだ異世界転生小説の知識である。

そして、「映画ボラえもん ごぼう太様の世界支配〜ひれ伏せ下民ども〜」も影響している。

 

患者の少年「俺が……どうなりたいのか。」

 

蒼「まあ、今すぐ結論出さなくても、その内自分なりの答えが出せるだろ。その時にでも聞かせてくれ。」

 

患者の少年「うん、分かった!」

 

?「あー!もうバディファイトしてる!」

 

少年が頷いた直後、病室の外から大きな声が響く。

少年は声の主である焦げ茶色のロングヘアーが特徴的なアホ毛の少女を見て笑顔を浮かべる。

 

少年「まお!来てくれたんだ。」

 

まお「ソラとファイトしたかったんだもん。あなたは?」

 

蒼「蒼だ。病室が隣なんだが、隣は自分以外に居ないから遊び相手を探してたんだ。」

 

まお「そうなんだ!わたしまお。だいまおうになるんだよ!」

 

蒼「お、おう。王様多いな。」

 

ソラ「まだまおは姫様でしょ。王様には俺が先になるよ。」

 

まお「だからそう言ってるのはわたしのバディの部下たちだよ!それにわたしが先に大王様になるんだし!」

 

蒼「どちらが先にとかじゃないと思うぞー。」

 

ソラ「あ、…確かにそうかも。」

 

まお「?」

 

蒼「このままだと言い合いになりそうだし、バディファイトでもして落ち着け。」

 

まお「落ち着いてるもん!んー、けどやる!」

 

蒼はこの2人とのバディファイトを、医者に呼び戻されるまで楽しんだ。

だが、2日後。入院していた少年ソラは退院してしばらく2人とは会えないこととなった。

 

――蒼退院まで、大体55日




今回はここまで、感想と活動報告お待ちしてます。


以下の情報が更新されました。

大王 まお
年齢、9
性別、女
■絆ヶ丘学園初等部4年。
■バディには「いずれ自身に匹敵しうる大器」として見出された大王候補の少女。
■同じ王になるという目的を持つ少年、ソラといがみ合ったりすることが多いが、基本的に仲良し。
■使用ワールドはエンシェントワールドとダンジョンワールドで、バディは武神大王 デュエルブリンガー


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アンダーズのファイト大会

お久しぶりのダイバーズ投稿です!
今回は、実はお店の立地的にファイトシステムを利用しづらいアンダーズの初、システムを利用した大会です。
炎斬初登場時もそうでしたが、基本アンダーズはアナログで大会開いてる設定になります。


  

 

響「へー。又木さんもバディファイト始めたんすか。でも、何でいきなり。」

 

プラグ「多分、バーサークソーに攻撃された時ファイターだったらロックオンで止められたから、うお…。とか、じゃないか?」

 

二人の他愛のない会話は、外から響く大勢の人の歓声にかき消されそうになる。

驚いた響は目を瞬かせ、机に座るチビもゴロンと倒れた。

 

響「なんかあったんすかね。」

 

プラグ「ウチは今日外でジュニア大会なんだよ。大会の名簿と対戦表、このタブレットに入れたから持って行け。」

 

響「え、外で大会って邪魔になるんじゃないすか?」

 

タブレットを持たされた響は、少し前に6人のファイターが外でファイトをしたという話を思い出しながら疑問を呈する。

その時は少しだけ交通に不便があったらしい。

 

プラグ「辰馬のやつ、俺達に秘密で、モガミの中でやる大会だってバディポリスに申請出してたらしい。」

 

響「モガミの中でってことは、空で大会やるんすか。」

 

プラグ「ああ、安全確保の為にモガミの中でのファイトを実際にバディポリスにしてもらったり色々とやってたそうだ。この前蒼がやられた前の日も、夜にその件でバディポリスに行って朝帰りだったから寝てたんだ。」

 

響「まさか店長がそんなこと。」

 

プラグ「カードショップはファイティングステージみたいな目玉が無いと売り上げがそこそこで止まるからな。ステージ作るスペースが無いウチが元気にやっていく方法としては上手い方法だ。宣伝にもなるしな。」

 

響「へぇ。けど、なんで夜に行ってたんすか?夜だったらあんまりバディポリスが居ないんじゃ。」

 

プラグ「あー、それはアレだ。夏休みは日中バディポリスが忙しいから、夜に行くって予め言ってたんだ。」

 

響「あ、そういうことすか。」

 

プラグ「それより早くタブレット持っていってやれ。大会始まらないぞ。」

 

響「しまった、行ってきまーす!」

 

スコアデータの入ったタブレットを受け取った響は外に向かい、その後ろを近くの椅子に座って居たチビがついていく。

 

プラグ「……。」

 

 

 

 

 

 

 

響「おー、本当にモガミが居る。」

 

空に浮くモガミの下にはモガミ艦橋でのファイトを中継するモニターが浮かび、大勢の観客がモニターを見ている。

そして近くのビルの屋上では、数名のバディポリスと銀子が警備をしている。

モニターにはモガミの中でファイトの準備をする子供達の姿が映っている。

 

辰馬「響か、詳細はプラグから聞いているな?」

 

響「モガミの中で大会っすよね。はいタブレット。」

 

辰馬「ああ、もうすぐ1回戦だ。お前も見ていくといい。」

 

響「はい。あ、けど店は。」

 

辰馬「周りの連中は大会で盛り上がってる。店の中に入るやつは少ないだろう。」

 

響「それもそうっすね。けど、よく許可出たっすね。お客さんが道路に出たら危ないーとか言われそうじゃないすか。」

 

辰馬「バディポリスの上が何考えて許可を出したのか、俺にも分からん。」

 

そういうと辰馬は両足を曲げ、次の瞬間空へとぶっ飛びモガミに突っ込む。

モニターに辰馬が映り、その手にはマイクが握られている。

 

辰馬「これより、小学生以下限定あそバディカップアンダーズエディションを開催する!」

 

観客は歓声を上げ、1回戦のファイターがモガミ艦橋で相対する。

 

辰馬「一回戦の対戦カードは、ファイターネーム、ケンとファイターネーム、ダイチ!前に出ろ。」

 

二人のファイターが向かい合って艦橋のステージに立ち、ファイトの準備をする。

 

ケン「進めば間合い、引いても罠。身動き一つさせないよ。ルミナイズ、秘剣の間合い。」

 

ダイチ「ギラギラ熱い大冒険!俺達が最強だ!ルミナイズ、最強冒険団!」

 

辰馬「あそバディカップ一回戦を開始する!

 

観客は待っていたとばかりに歓声を挙げ、辰馬がコールを始める。

 

辰馬「バディ〜!」

 

観客『ファイト!!』

 

ケン&ダイチ『オープン・ザ・フラッグ!!』

 

ケン「カタナワールド!」

 

ケン

カタナワールド

絶命忍者 飛燕

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

 

ダイチ「ダンジョンワールド!」

 

ダイチ

ダンジョンワールド

轟雷の勇者 牙王

ライフ10 手札6 ゲージ2

 

ダイチ「ケン、今日こそお前を倒すぜ!ドロー!チャージ&ドロー!」

手札6→7 ゲージ2→3

 

ダイチ「ダブル装備!オーダーガードとオーダーエッジ!」ライフ10→9

手札7→5 ゲージ3→2

 

栄光の盾 オーダーガード

アイテム 防御力5000 打撃力0

 

栄光の剣 オーダーエッジ

アイテム 攻撃力3000 打撃力2

 

ダイチ「オーダーエッジは攻撃力が10000になって攻撃が無効化されない!」

 

 

ーーアタックフェイズ

 

 

ダイチ「オーダー、エッジ!!」

 

ケン「うっ。」ライフ10→8

 

ダイチ「次のターンで仕留めてやる!ターン終了!」

 

 

 

ケン「ボクには、もう君を倒す算段が立ってるよ!ドロー、チャージ&ドロー。」

手札6→7 ゲージ2→3

 

ケン「レフトにコール、忍ドッグ!能力で2枚の忍ドッグを手札に。」

手札7→6→8

 

忍ドッグ

サイズ1攻撃力6000 防御力1000 打撃力1

 

ケン「ライトにバディコール!絶命忍者 飛燕!」ライフ8→6→7

手札8→7 ゲージ3

 

絶命忍者 飛燕

サイズ2 攻撃力6000 防御力1000 打撃力2

「2回攻撃」

 

飛燕「ニンジャ…!」

 

ケン「装備、秘剣 絶命丸。」

手札7→5 ゲージ3

 

秘剣 絶命丸

アイテム 攻撃力2000 打撃力2

 

 

ーーアタックフェイズ

 

 

ケン「行くよ僕と飛燕で連携攻撃!」

 

ダイチ「うっ、オーダーガードの能力で1軽減だ。」ライフ9→6

 

ケン「飛燕2回攻撃は忍ドッグと連携!」

 

ダイチ「うっ。」ライフ6→4

 

ケン「ファイナルフェイズ!絶命忍者…!」

 

  

 

ケン「飛燕。」

 

  

 

ケン「逆天!」

 

 

ケン「手札全てがゲージとなり、デッキにある絶命陣を好きなだけ使える!更に絶命丸の能力で必殺技の使用にかかるゲージは1減る。絶命陣2枚と超・絶命陣3枚を発動!」

手札5→0 ゲージ3→8

 

IMPACT STANDBY

CHANGE LEG SWORD

 

ケンが手に持つ刀がシステムボイスを流すと同時にケンの足に装着される。

 

秘剣 絶命陣 ソウル1

秘剣 絶命陣 ソウル1

超・絶命陣 ソウル1

超・絶命陣 ソウル1

超・絶命陣 ソウル1

 

 

ケン「ターン終了。」

 

 

ダイチ「行くぜ!ドロー、チャージ&ドロー!ミッションカード“パーティ結成!”を。」

手札5→4 ゲージ2

 

ケン「させないよ。相手が魔法を使った時に秘剣 星砕き!魔法を無効にし、ダメージ3だ!」

手札0 ゲージ8→6

 

 

ダイチ「うが!?けど、ダメージは抑えてる!まだいけるぜ。」ダメージ4→2

 

ダイチ「ミッションカード “冒険者ギルド 相棒アカデミー”を設置して、レフトに影断の騎士 レオニードをコール!」

手札4→3 ゲージ2→1

 

影断の騎士 レオニード

サイズ2 攻撃力5000 防御力2000 打撃力2

 

ダイチ「んで、ライトに轟雷の勇者 牙王をバディコール!」ライフ2→3

手札3→2 ゲージ1

 

轟雷の勇者 牙王

サイズ1 攻撃力3000 防御力1000 打撃力2

 

ダイチ「牙王の能力でレオニードは打撃力+1!これでアタックフェイズだ!」

 

影断の騎士 レオニード

サイズ2 攻撃力5000 防御力2000 打撃力2→3

 

 

ーーアタックフェイズ

 

 

ダイチ「行くぜ!オーダーエッジとレオニードで連携攻撃!レオニードは貫通と2回攻撃を得る!お前お得意の流星は受けても問題ねえ!アイテムは破壊はできないし、ダメージもオーダーガードで2にできる!」

 

ケン「僕はいつも流星で君に勝ってたから警戒してたんだね。いいファイト運びだった。…けど。」

 

ダイチとレオニードの連携攻撃がケンにあたる寸前で動きを止められ、ケンはそっぽを向いて足の絶命丸についた3つのボタンを押し、エネルギーをチャージする。

 

ダイチ「なんだ!?」

 

ケン「この状況で勝利を呼び込めるカードはある。君が連携攻撃したからね。」

 

ONE

 

ダイチ「なんだよ、そんなカードがあるのか!けど、秘剣カードはダメージ3与える必殺技のはずじゃ。」

 

ケン「ダメージ5。それが今回僕が発動するカードが君に与えるダメージだ。」

 

TWO

 

ダイチ「マジか。」

 

ケン「悪いけど、アンダーズで簡単に負けるわけにはいかないんだよ。辰馬さんの前では特に。」

 

THREE

 

ケン「秘剣…綺羅星!!」

 

KIRABOSHI!!

 

ケンの回し蹴りがダイチにヒットし、勝敗が決した。

 

ダイチ「うわおおお!?」ライフ3→0

 

辰馬「ゲームエンド、ウィナーケンだ!」

 

外から歓声が響きわたる。

その後のファイトも大盛り上がりで、アンダーズ初の外でのショップ大会は成功と言える終わりを見せた。

 

響「あー、楽しかったっすね!」

 

チビ「最初の時のキック凄かったねー!」

 

響とチビもかなり楽しんだ。

そんな笑顔あふれる2人の前に、バディポリスの制服を着た人物が話しかける。

盛谷サツキだ。

 

サツキ「やあ。君はアンダーズの店員さんで良かったよね?」

 

チビ「だれー?」

 

響「銃奈ちゃんの時のイケメン。盛谷さんでよかったっすか?俺は南條っす。」

 

サツキ「うん、見回りでたまたま来たんだけど凄い盛り上がりだったね。」

 

響「ですねー。店長がこんなこと企画してたなんてびっくりっすよ。」

 

サツキ「え?店長って、下田店長かい?プラグ君、副店長じゃなくて。」

 

響「え?違うんすか、俺プラグから店長がプラグにも秘密で準備してたって…。」

 

サツキ「…そうなんだね。そうか…少し彼らへの見方を変えないといけないのかもね。」

 

響の話を聞いてサツキの目の色が変わる。

失望の色を含んだ目に響は少し困惑する。

 

響「ど、どうしたんすか?」

 

サツキ「いや、なんでもない。今日はこれで失礼するよ。あ、良ければプラグ君の電話番号を教えてもらえないかな?彼に聞きたいことがあったんだけど、この盛況ぶりじゃあ…。」

 

響「あ、俺もそろそろ戻らないと。」

 

響はサツキにプラグの電話番号を伝えて店に戻り、後に残されたサツキは暗く沈んだ顔をしていた。

サツキのデッキケースからはバディであるモンスター、アポカドラスがSD状態で姿を表し、サツキを心配する様に足元に寄り添う。

 

アポカドラス「サツキ、やはりハッカーは一度の関わりで良い人間だと判断したのは早計だったな。」

 

サツキ「…プラグ君と話をするよ。下田店長とバディポリスに来たことを隠した理由を教えてもらわないと。もしあの時悪事を働いたなら、その時は…」

 

この大会の準備のための手続きに応対したバディポリスは、盛谷サツキその人だったのだ。

そして、サツキの覚えている限り申請の為に来た人物は、辰馬とプラグの二人のはずだ。

 

――蒼退院まで、大体53日




今回はここまで、感想&活動報告お待ちしてます。

以下の情報が更新されました。

ケン
年齢、12歳
性別、男
■本名「足立 剣」アンダーズの常連で大会の優勝候補の一人。
■バディは「絶命忍者 飛燕」。カタナワールドで相手の行動を逆手に取るカウンター戦術を得意とする。


絶命忍者 飛燕
カタナワールド
属性、忍者 秘剣
サイズ2 攻撃力6000 防御力1000 打撃力2
【コールコスト】ライフ2を払う
■君の場の「絶命」と名のつくカードは能力を無効化されず、破壊されない。
■<逆天>(君のファイナルフェイズ中、君の手札1枚以上全てをゲージに置く。)君のデッキの中にある「絶命陣」と名のついたカード1枚以上を【使用コスト】を払って使う。
「2回攻撃」
「構えた瞬間、既に間合い。」

秘剣 絶命丸
カタナワールド
属性、日本刀
アイテム 攻撃力2000 打撃力2
■【装備コスト】手札1枚を捨てる。
■君が使う<カタナワールド>の必殺技の【使用コスト】に書かれている払うゲージの数値は1になる。


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