スカサハの娘に産まれて人理焼却で死にました。 (ホワイダニット)
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第1部一章
ケルトbyセスカ


はじめまして皆様。私の名前はセスカと言いましてスカサハとクー・フーリンの娘として生を受けました。この度はケルトにいた頃の話をして欲しいとのことで拙い身ではありますが話をさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は影の国にて生を受けました。母は女王スカサハ、父はケルト版ヘラクレスと名高きクー・フーリンというおそらく最強の血筋でもって生まれたわけですがそんな事赤子には全く関係ありません。しかし私という存在が生まれたことにより変わった事があります。正史?では仲の余り良くなかった母スカサハと叔母のオイフェの仲がある程度良くなったのです。といっても母は影の国の女王ですのでそれなりに忙しいのでその間オイフェ叔母さんに面倒を見てもらいある程度成長したら二人で私を鍛えていく程度ですが。

そんな私には年の離れた姉と年の近い兄がいます、姉は種違い、兄は腹違いで兄はオイフェ叔母さんとクー・フーリンとの間に生まれた武の才に溢れた兄ですが、私は少し苦手です。ちなみに姉は大好きです。

 

・・

 

幾ばくかの時が経ちそんな私も14となり母スカサハから武を、叔母のオイフェからはルーンを学んでいたのですがそんな折、母からクリードを倒し、証拠としてその頭蓋骨を持ち帰るという内容の試練を言い渡されました。期限は時間にして一ヶ月、その間にクリードを見つけて倒し、その頭蓋骨を持ち帰らなければなりません。早速準備を整え翌日に出発しました。

 

 

1週間かけてクリードの棲息域にたどり着き、更に二日かけてクリードを見つけ、四日がかりでクリードを倒して母の所に戻るのに十日掛かりなんとか期限内に終えることができました。母は持ち帰ったクリードの頭蓋骨からゲイ・ボルクを作り私にくれました、ただし父のとは違い因果の逆転は出来ないそうで、代わりに全力の投擲は山をも消し飛ばす威力が出るらしく使用には充分注意するように釘を刺されました。

 

その後二年をかけてのゲイ・ボルクの扱いを習熟するための訓練が始まり、ルーンの修行は母と叔母の二人がかりとなり、その最中に兄のコンラが私を抱こうとしてくるのを返り討ちにする生活が始まりました。兄コンラが私を抱こうとしてくる事については二人の修行になるからと放置です、骨の一本でも折っておいたほうがいいですかね。

 

 

 

 

 

 

 

母と叔母の修行の傍ら兄を返り討ちにする生活も二年が経ち、私は一度生まれ育った影の国を出て見聞を広げる旅をすることになりました。兄はまだ修行があるので此処でお別れすることになります、これで貞操の心配をしなくてすむと思うと晴れやかな気分になります。

 

 

取り敢えずの目標は母からの頼まれ事をこなすことですが、えっ、内容ですか?内容は父を殴り倒すことです。自分たち姉妹を孕ませるだけ孕ませて顔を見せにも来ない父ことクーフーリンを影の国から出られない私達に代わり殴れと頼まれました。私にも思うところがあったので今から腕が鳴ります。ですが叔母さまは父と結婚していませんでしたか?

 

 

 

国を出て二年、父クーフーリンの居る都に着きました。…この二年色々ありました、コノートに寄った際に男達に求愛、もとい迫られたのが嫌で目に涙を浮かべながらちぎっては投げちぎっては投げの大立ち回りをしていたらコノートの女王であるメイヴさんまで出て来て思わず助けて!って叫んじゃいましたし。メイヴさんは一瞬驚いた顔をしましたが、すぐに男達を解散させると私の元へ来たため思わず抱き締めて思いっきり泣いてしまいました、お恥ずかしい限りでメイヴさんには今でもその事でたまにからかわれます。しかもこれがメイヴさんとの初邂逅だったのですからお恥ずかしい限りで。

 

初対面でいきなり泣きながら抱きついてきた私に毒気を抜かれたのかメイヴさんは私に優しくしてくれました、…いえ、私が女性で先程の惨状から自身の(NTR的に)脅威たり得ないと判断したのかもしれません。

 

 

そんな出会いだった私とメイヴさんとのコノートでの生活も一年が経ち私はコノートを出て旅を再開することにしました。別れ際にメイヴさんが凄くいい笑顔でサムズアップをしながらズッ友発言をしてました、はて?私メイヴさんにズッ友宣言されるようなことしましたっけ?

 

さて、話を父のいる都へと戻しましょう、

 

私は今、父クーフーリンのいる都を焼き串食べながら散策しています。焼き串うま~♪

 

大通りをふらふらとしていると遠くから喧騒が聴こえてきたからよってみたら赤い槍を持った男と青年が死合いをしていて、よく見るとそれは父と兄でした。なにやってんのあの二人?しかも兄に至っては攻め時に一瞬躊躇ってるし、取り敢えず近くで野次馬ってたおじ…お兄さんに話を訊いてみたところ、どうやら兄が強い奴はいないのか!と街中で暴れており、兄を手がつけられないと請われた父がとめにきたってことらしい。阿保くさいうえに頭の悪いってあっ、兄が私に気付いたって、あ~バカ…死合い中に意識を反らすなんて、兄は父の槍で頭をグサリと刺されました。………父はどうやら自分が殺した相手が息子と知って放心してしまいました。今父に話しかけるほどバカな真似はしません、放心している戦士ほど警戒しなければいけない者はいません。今の父が放心から復帰したら何をしでかすか分かったものじゃないですし。

 

巻き込まれるのが嫌で都を後にした私は今度は宛のない旅を始めました。正直この選択をした私の浅はかさを少し…理由はこの旅で多く…いえそこそこの精霊や神霊の類いを屠ってしまい母と同じ寿命において不老不死に成りました。ちょっと泣いたのは生涯の秘密です。

 

 

母と同じ状態になった私はこのことを報告する為に一度実家に戻ってその事を報告すると母と叔母は黙って頭を撫でてくれました……あの、そろそろ撫でるのやめませんか?私一応もう二十代なんで恥ずかしいのですが?

 

 

 

 

その後数年を実家で過ごした私は再び旅に出ます、今度は世界を見て回ることにし、その一歩を踏み出しました。まず最初の目的地はアーサー王の治めるブリテンです。

 

 




次話はブリテンが舞台となります。


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ブリテンbyモードレット

ブリテンが舞台となります。


おう!オレ様の名前はモードレットだ。ブリテンで円卓の騎士ってのをしてたんだが。父上であるアーサー王に反逆して死んじまった。これからその頃の事を話すからよ、まあ死んじまった後の事もって…何でもねぇ!気にするな!あーほらっあれだ!暇なら聴いていってくれや。

 

 

 

 

 

オレ様は今ムカつくことが起こるとわかっていながら母であるモルガンの所へ向かっている。理由?ッハ、聖杯探索でダチだったギャラハットが聖杯と一緒に逝っちまって頭にきたのが理由だ。

 

けどよ、まさかこんなことになるなんて夢にも思わなかったぜ。何せモルガンが一度も見せたことのねぇ笑顔で談笑してたんだからよ。遂にイカれちまったかと思ったがなんてことはねぇ、友人と話してただけって…おい待て?モルガンテメェ談笑する友人居たのか!?

 

 

それでよ、その友人とモルガン…あーめんどくせぇ!

その友人と母上の話じゃいつの間にか意気投合してブリテンの未来についてディベ…ディベートってのもしたんだと。まあ、そんな小難しい事なんざどうでもいい。それよりもなんだぁ!?父上を王から引きずり降ろす理由が父上に一人の女の子として生きてほしいって行き過ぎたシスコンの結果かよ!

 

しかもブリテンに未来はないだと?ふざけるな!だったらオレ様が父上を王の座から引きずり下ろしてオレ様がブリテンを建て直す!なんて叫べば二人して笑いやがる………って、コイツら酔ってやがる!

 

ムカついたオレは部屋を出ようとしたんだがいきなり意識が途切れちまった。

 

次の日に意識が戻ってキャメロットに向かうオレを母上が優しく抱きしめてきた。なんだよ!今さらまっとうな母親みたいな事してんじゃねぇよ。

 

その後は歴史の通りオレ様は父上に反逆して最後にカムランの丘で父上にロンの槍に突かれて死んじまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………筈だったんだが?何でオレは赤ん坊になってんだ?しかもオレを抱き抱えてんのは母上と話してた女じゃねぇか、それに後ろを振り返れば町娘が着てるような服を着ている父上が………父上!?何で父上が居やがる!そんな慈愛に満ちた目で見るんじゃねぇ!

 

くそっ何がどうなってやがる!死んだはずが赤ん坊になってやがるし、知らねぇ女に抱き抱えられてるし、ガレスに殺されたはずの母上とカムランの丘で致命傷を与えたはずの父上が慈愛に満ちた目で見てきやがるし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…それから数年の時間がたって赤ん坊から幼女位に成長したオレは母上…この場合は今のオレを産んだ背の高い、母上(モルガン)と一緒にいた…ややこしいな、よし!これからはモルガンの事を母上。今のオレを産んだ奴をお袋って呼ぶことにする。

 

それでよくよく話を聞いてみれば母上のシスコンを知らなかったのはオレだけでガウェインやアグラヴェイン、ガレスの野郎は始めから知ってやがったらしい、ガレスの野郎が母上を刺したのもやらせだった。しかも当のガレスは既にフランスに渡ってるときたもんだ。

 

もう、なんかあれだ。ブリテンは既に滅んでるし父上と母上は生きてるしで、もういろんな事がどうでも良くなって自暴自棄になりかけてたんだが父上がオレを抱き締めながら謝ってくるんだ。最初は今さらって思ってたんだけどよ、父上の目から涙が流れるのを見ちまったらもうなんも言えなくなっちまった。そっ、それによ。息子としては認められないけど娘としてなら歓迎するって……おい、今チョロいとか思わなかったか?

 

 

 

 

 

他には父上の雰囲気が柔らかくなってて違和感があったんだが何でも世界と契約して参加した聖杯を得るための戦いで好きな男ができたらしい。父上に好きな男ができたことも驚きだが、父上を女にした男が居たってのも驚きだ。普段…というか今までのオレならその男にキレていたところだが、今のオレは父上が幸せなら良いかって思っちまってる、これもブリテンがなくなって新しく生まれ直した結果なんだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから更に数年たったオレは今…お袋に抱えられて疾走してる。隣には魔力放出で追随する父上と飛行魔術で付いてくる母上、速度はおよそ人間が出せる速度を優に越えている。何故そんな速度で疾走しているかだが理由は単純に逃げてるからだ。オレ達四人の後ろからは数えるのがめんどくさくなる数の死霊が追っかけて来てんだが本来この程度の奴に遅れを取るような面子じゃねぇ。始めは襲って来る悪霊どもを倒しながら進んでたはずがどうやら倒せば倒すほど集まって来るらしくたった数分でピクト人やサクソン人と殺りあってた頃のように増えやがった。

 

てなわけでこうして走って逃げているわけだ…あぁ、そういや今オレ達がいる場所を言ってなかったな。オレ達が今いるのは影の国って所らしい。昔どっかで聞いた事があったかも知れないがあんま覚えてねぇわ。

 

それで悪霊どもから逃げ切ってでけぇ門をくぐったら追いかけて来てた悪霊どもが門の前で立ち往生しやがった。どうやら悪霊どもは門を通ることができないようだ、だが一安心ってな訳にはいかねーな。オレ達が向かう先には朱い槍を持った女が立ち塞がってたんだからよ。あわや一触即発かと思ったらお袋がただいまなんて言い出しよ、思わずお袋を凝視しちまった。

 

聞けば女はお袋の母親でつまりオレの祖母ってことらしい、更に突如現れたローブを着た双子のように祖母にそっくりな女まで出て来て状況が二転三転して理解が追い付かねぇ、だが分かったことがある。お袋の母親の名前がスカサハってことだ、まさかオレでも知ってるビックネームが今のオレの祖母って事に驚きが隠せねぇ。

 

 

それで多分一年位だと思うがオレ達は影の国に滞在した、どうやらオレには魔術の才が多少はあるようでばーさんの双子の妹…まさかとは思ったがまじで双子だった…に魔術を教わった。

 

一年間の帰省も終わりオレとお袋、父上の三人は影の国から現世に戻ったわけだ。母上は影の国に残ることにしたらしい、何でも抑止がどうとか言ってたが。

 

 

 

 

その後は、お袋はオレが二十歳になるまで愛情一杯に育ててくれた。きっとお袋がいなかったらオレは荒んだまま素直になれなかったかもしれない。

 

二十歳になったオレは独り立ちをして旅を始めた。お袋も旅に出るとか言ってたからまたどっかで会うこともあるかも知れねぇな、今頃お袋はどこを旅してんだろう。

 

 




簡易人物紹介。

セスカ

今作の主人公、基本的にのりと勢いで行動するがこれでも秩序・善。
然り気無く処女受胎をやらかす。
モードレットを出産して母性愛に目覚める。

アーサー王

つまりアルトリア、死にかけの時に世界と契約して参加した聖杯戦争で士郎に落とされる、答えを得て戻って来たが死なない事に疑問を持ち困惑している所へセスカとモルガンが現れて事情を知る。

モルガン

シスコン、予めアルトリアに条件発動型の蘇生や治癒の魔術をかけていた。セスカとアヴァロンから脱走したマーリンと共に老化遅延宝具【あヴぁろん君(仮)】を作成、アルトリアに施術する。現在は影の国で抑止や世界意識に捕まらないように隠居中。

モードレット

セスカの娘として第二の人生を得た。
性格は丸くなり肉体も人間的に成長した。
アルトリア(父上)との確執もなくなりけっこう幸せ、母親になったセスカを母親と認めており、恩を感じている。

マーリン

未登場、老化遅延宝具【あヴぁろん君(仮)】の作成後モルガンの手によってアヴァロンに幽閉される。


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日本by清姫

あら、今回は私の番なのですね。それでは僭越ながら語るといたしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

はじめに、私にまつわる話は数あれど『大日本国法華験記』や『今昔物語集』の「安珍・清姫伝説」が出典となります。まあ、どちらも私の名前は出て来てはいないらしいのですが。そんな事私には全く関係ないことでございます。ええ、人様から見たら私の人生は語られる物と大して変わらないと仰る方もいらっしゃることでしょう、しかしもし私の人生にあの方がいらっしゃらなければ私も物語のような事になっていたと思うと少々恐ろしいですね。

 

 

 

 

 

さて、次は安珍・清姫伝説の大まかな話しをするといたしましょう。簡単な内容は、私が一目惚れをした安珍様に夜這いをかけたのに断られ、嘘を吐いてまで逃げられたので私は怒り狂い蛇と成り、道成寺の梵鐘の中に隠れた安珍様を焼き殺し、自らも入水して死んでしまうというものです。

 

ですが「熊野参詣が終わったら愛し合おう」と言っていらっしゃったのに「人違いです」「私は安珍など知りません」等と嘘を重ねたのがいけません。私も安珍様の嘘の真相を問い詰める為に侍女を伴い追いかけました。結果は梵鐘の中に隠れた安珍様を問い詰め、真相を聞き出し、私に何を感じたのか錯乱した安珍様を梵鐘ごと火にくべてしまいました。だって安珍様が衆道なんてあまりにもあんまりな真相なんて百年の恋も覚めると言うもの。

 

 

 

 

こほん。ごめんなさい、少々話が脱線してしまいました。

 

では、私の生涯について少々口を使いましょう。

 

私は国造(くにのみやつこ)の家に生まれた所謂お嬢様でした。生まれつき私付きの侍女兼乳母がおり私にとっては侍女としてだけでなく、姉でありもう一人の母です、私はその侍女に様々なことを教えていただきました。上位階級としての立ち居振舞いや女性としての所作、相手を立てつつ自身が被害を受けない強かさに広い視野。冷静な思考に料理や裁縫、護身術に至るまで幅広く…ですが一目で安珍様を好いてしまった私は体に染み付いた所作はともかく思慮はまともではいられません。恋とはとかくあのように猛る炎のようなものだった事をあの時初めて知りました。抑えられぬ感情のまま安珍様に夜這いをかけすげなく断られ、安珍様の嘘を信じて待ても会いに来てぐださらない。暫くして漸く嘘をつかれていたことに気付いた私は侍女に安珍様の居場所を探させました。そして安珍様を見つけたとの報告の元、安珍様を追いかけ、のらりくらりと嘘を重ねながら逃げる安珍様を道成寺まで追い詰め梵鐘に隠れた安珍様に優しく何故逃げたのか?何故嘘を付いたのか?何故何故何故何故何故なぜなぜなぜ何故なぜなぜなぜナ・ゼ

 

 

 

 

(暫くお待ち下さい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………あら、失礼しました。私の問い掛けに何故か恐慌状態になった安珍様はいろんなことを話してくださいました。元々私と添い遂げる積もりがなかったこと。実は衆道で、尚且つ雅な方が好みな事。その他にも多々ありましたがそこは安珍様の名誉の為に割愛させていただきます。私出来る女ですから。…えっもう十分酷い?いえいえ、そんな事はありません。本来の私を思い出してください、ほら、私とても温情が有り、理性的だとは思いませんか?いいから先に進め?…仕方有りませんね。

 

 

安珍様を梵鐘を使いBBQした私は物語通りに入水する等と云うことはなく、一度実家に戻り、安珍様を常世に送ってしまった事を伝え出家いたしました。私の出家に侍女がついてきました。私は一人で良いと言ったのですが同行し、止めなかった自分にも責任があると言ってついてきてくれたのは実はちょっと嬉しく思っていたり。

 

 

出家に伴い生活水準は劇的に変わりましたが人間とは馴れるもので質素な生活にも慣れました。時折何処からか美しい尼僧がいると噂を聞きつけた方が婚姻を求めに私の所へいらっしゃいましたが出家した我が身はどなたの家にも入る積もりはありませんので丁重に御断りいたしました。中には強引に事に及ぼうとする方もいらっしゃいましたが侍女によりすげなく追い返される事となり。流行り病で私が鬼籍に入るまでの三十に届かなかった時ではありましたが、彼女が居てくださったことが私の幸福でございます。

 




簡易人物紹介

清姫

ある程度理性的になった清姫。

と言っても狂化EXからDになる程度。

安珍に結婚詐欺まがいの約束(遠回しの御断り)と重ねられた嘘、更に安珍が衆道だったことにはさすがに我慢の限界に達しファイヤーする。

ファイヤーしたあとは出家して尼僧に。
流行り病で鬼籍に入る、享年28。

サーヴァント適正は、ランサー、アサシン、キャスター、バーサーカー。大体侍女のせい。


安珍

ガチホモ、清姫の対応を初手で間違えて梵鐘の中で死亡。


セスカ

日本での生活の為奉公に出るがまさかの清姫の実家。
清姫が生まれてから死ぬまで侍女として清姫と共にいる。影の国の姫がそれで良いのか?

本当に侍女としてかはけっこう怪しい。
この話の清姫を作った原因。


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日本by玉藻の前

三話でお気に入りが120を越えるとは思ってませんでした。ありがとうございます。と思ったらいつのまにやら130を越えてて驚きです。

あと、この一話の間に☆5鯖、獅子王二枚、モードレット一枚、すり抜けでオリオンとジャック、エルキドゥ一枚引きました。ランスロット(剣)の宝具lvも5になったし。


おや、清姫さんのつぎは私ですか?連続で日本を舞台にするとはどういった心算でしょう?まあ、彼女とは浅い付き合いではありませんし、同じ職場の同期ですし。

帝に仕えていた頃の唯一同性のお友達ですし。メル友の清姫ちゃんがお世話になった方でもありますし。マスターがお休みになっている間だけでしたらほんの少し話をしてもいいのですが。そうですねぇ一体どこから話しましょう?

 

おや?しゃべり方がおとなしいですか?それはそうでしょう、だって直ぐ近くでマスターがお休みになっていらっしゃいますもの。普段の私のテンションでしゃべってしまったらマスターを起こしてしまいます。安らかにお眠りになっていらっしゃいますマスターを起こすなどできません。だって私良妻ですもの。

 

 

 

そうですねぇ、まずは出会った時の印象でしょうか?まず、こいつ日本人の骨格してねぇ!そしてなんてイケ魂!でしょうか。まあ、実際日本人ではないと仰っていましたので日本人の骨格をしてないのは当然でございましょう。なに、永くなりそうだから巻いてくれ?まだ四百文字程度で巻きを要求するとは堪え性のない方ですね、貴方の事ですよ作者さん♪ですが私が何を言っても馬の耳に念仏糠に釘、さほど意味などないでしょう。

 

ですが私も私と彼女についてお話すると申しました以上話す事をやめる積もりはございません。なぜかですか?…普段他の方を誉めるなど余りない私ですが、あっマスターは別ですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

(マスター関係ののろけが暫く続きます)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おや、話が脱線してしまいました、修正修正っと♪

 

 

 

私達が出会ったのは宮仕えに出た最初の日でしたね。第一印象は先ほど言った通りなので割愛しますがもうひとつ気になったことがありました。なんと言うか、おや?この方少し私と近しいものがあるような?等と思い、取り敢えずファーストコミュニケーションは大事ですので私から話かけました。まあ、結果から申し上げますと彼女は遥か西にある処の太陽神のお孫さんで常世至る処の女王の娘、つまりはこの国における帝の一族のようなものですが。彼女全く自分の立場と云うものを分かっていません。いえ、分かっていても気にしていないと言った方が正しいかと。それに太陽、常世と等、まあそんな幾つかの共通点もあり私達は出会ったその日に友人と相成った訳です。

 

 

そして私達は目標を立てました。私は良妻を、彼女は賢母を目指した訳ですが…ぶっちゃけ彼女は既に賢母だったのでは?と今の私は思うのです。

 

そんな目標を立てながらさりげな~く帝を、ひいては都を陰ながら守護していた私達ですが、まぁ~来やがったのでございますよ!あの暗黒イケもんが!!お陰で私と彼女は都を追われる事に為った訳です、訳ですが!追われる事に為ったとはいえ私さほど運動は得意ではありません、むしろ苦手な部類かと。戦闘中は常に身体強化を施している程ですから私の運動能力は察していただけるかと。つまりは彼女の高い運動能力におんぶに抱っこで逃げたわけです、それもお姫様抱っこでですよ!?お姫様抱っこ!しかも天然でやってるのでなおのこと質が悪いってもんです。私もう少しで本気になるところでした、天然はこれだから……

 

 

まあ、無事…無事に?いえ、精神的に無事にとはちょっと言えないかも知れませんが。……都から逃げた私達ですが実はその後の私が反英霊の定めになぞり討たれる迄の間は存外に心が満たされる日々でした。互いにバカな事で笑い合い時に些細な理由で喧嘩もし、いつかやってみたいと技を考え過ごしたのは生前の私の確かな宝です。

 

そうして私は私達を討つためにやって来た大軍と相対し敗れたのでございます。あっ彼女はちゃんと生き残りましたよ、というよりは戦いに私が参加させなかったのが正しいのですが、これは私のけじめであり彼女が討たれる謂われはありませんし。

 

出来れば、またいつか彼女と共にお酒を交わしながら笑える時があればと思います。

 

 

 

 

 

さて、そろそろ夜も明けマスターもお目覚めになる頃ですので、私の話はここまでです。彼女の話が知りたいのでしたら他の方を訪ねるのもよろしいかと。そうですねぇ、次はフランス等いかがでしょう?

 




玉藻の前

セスカと技を考える。その技は後に

太陽面爆発に比類する女子力の発露(フレアスカート・バンカーバスター)となる。

セスカ

いつもどうりだが玉藻と考えた技を何時使うか思案するその技は後に

核力崩壊に比肩する母性愛の吐露(クーロンドライブ・バンカーレイザー)となる。


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フランスbyジャンヌ+S

無課金単発五回でプーサーを二枚引いたら妹に死ねと言われた作者です。


始めましてルーラーのサーヴァント、ジャンヌ・ダルクです。と言っても今は座に居るので正しくはサーヴァントではありませんが。

 

今回は私がお母さんについての話を仰せつかってのこと。生前の事を振り返ると随分な親不孝な娘だったと反省して……あのぉカトリーヌ?そろそろ正座は、これから私なりにお母さんについて話さないといけないので。えっダメですか?でしたらせめてグリーブを外させてください、グリーブを着けたままというのは。それに西洋人は正座が苦手ですし…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ、なんとかグリーブは外させてもらえました。…正座は継続中ですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、未だ妹に正座を強要されている私ジャンヌ・ダルクですが実は余り話すことがありません。16才で家を出て17才からの活動開始。家を出てから一度も実家には帰らなかったのと、活動開始から二年後の1431年五月三十日に魔女として処刑されましたので結局私は家に帰ることはありませんでした。

 

はぁ?母子仲ですか?いえ、母子仲は悪くありませんでした。ただ、私がお母さんからの勉強が嫌で逃げていたので…あっ、体力とか筋力なら自信があります!…えっ識字率ですか?どうでしょう?(目そらし)数学ですか?なんですかそれ?…私に出来る事ですか?えっと、聖書を諳じる事と走ること、あとは…あっ旗を振るのとか得意ですよ!それに生涯において一度も病気になった事が無いのがちょっとした自慢です。

あれ?カトリーヌ、何で私の後ろに回るんですか?その立てた指をどうする積もりですか!?ひゃっ!ちょっと!?足、足正座で痺れてるんですから突つかないてください!?止め~~~~~!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あら、ごめんなさい。初めまして皆様、私カトリーヌ・ダルクが姉さんに代わって……姉さんですか?姉さんなら私の後ろで悶えているわ。全く死後聖女として祀られているのに当の本人はこれだもの。

 

姉さんならまだしもなぜ私が座に居るかですか?それはまた後で説明するから今は置いておきましょう。今は私達の母様について話す場なのですから………心配しなくても私達の事についても触れる事になるのだから話の腰は折らないでちょうだい。

 

 

 

そうね、私達家族は父と母、私とすぐ上の姉である姉さん、さらにその上に兄達が三人の七人家族。しかしこうしてまとめた資料を見ても母様達はよくやったと言わざるおえないわね。1405年の結婚から十年程で五人も子供をこさえるなんて、まあ、母様は無類の子供好きな上、少々性欲が強めだと生前から聞いていましたし、母様が真っ当な年月を生きていない規格外な人なのは兄妹五人のなかで母様の血を一番強く継いだ私と本人である母様との秘密でしたから今さらですし。

 

 

私達兄妹が小さい時分から母様は私達兄妹に勉強や常識を学ばせながら二十ヘクタールの農地を管理し、時折農地を荒らす害獣を仕留めては食卓に並べる等という多忙にして多芸な所を見せていました。私や姉さんは調理の手伝いをよくしていましたが……まぁ、姉さんは極々簡単な作業しかさせてもらえなかったけど。理由?一度家を燃やしかければ当然じゃないかしら、それでも姉さんに台所を手伝わせていた母様は剛胆と言わざるおえないわ。

 

ああ、そうだわ。母様がしている日課があったわね。母様は1日の終わりに天井に掛けてある朱い槍を手入れをするわ。何でも母様のお母様から頂いた物で大切な思い出の品なのだそうよ。槍を手入れしている母様の姿はまるで刀匠のそれね、とても神秘的で吸い込まれれそうになるわ。まぁ本物の刀匠なんて観たことないのだけど。

 

 

そして、運命の時が来たわ。姉さんが神からの啓示が来たって家を出ていったの。母様は不安なのか様々な御守りを渡していたけど、姉さんが見えなくなった後にぼそりと、『あいつ、娘を見捨てたら殺す』なんて言って家に入っていったのだけど正直、あの時の母様は全身の毛が逆立つほどのプレッシャーがあったわ。

 

 

 

 

そして1431年5月30日。姉さんは魔女として処刑された。その報を聞いた私と母様は直ぐに準備を整えて家を飛び出したわ、と言っても母様は天井にあった槍を持って着の身着のまま準備らしい準備をせずに出てしまったのだけど。

 

私?私は母様と違って事前に準備を整えておかないといけないから出立までに数日程かかり、先ずは姉さんを処刑した男を殺す為にオルレアンに走っていったわ。ああ、勿論馬なんて余計な荷物は無しよ、自分で走った方が馬より早くて小回りも利くのだから当然よね。

 

 

 

それで実際に姉さんを処刑した男に会ったら。『自分は真の聖女を処刑してしまった』と懺悔をしたのち自分の命を差し出して来たので殺すことはせずにその罪の意識を命尽きるまで抱えて生きることを罰として見逃しました。

 

しかし、そんな罪に駆られ思い悩む者は彼以降おらず、大抵は命乞いか取引を持ちかけたりと救い用のない愚図ばかりでしたが。特にピエール・コーション司教にいたっては殺すことすら生ぬるい豚だったわ。いえ、食料として役に立つ分豚の方がまだましね。そんな司教にはその命燃え果てるまで存分に恐怖と災渦を味わってもらったわ。

 

 

 

………カトリーヌ、貴女私が処刑されたあとそんなことをしていたのですか?

 

ええ、お陰様でこうして座に至ってしまったわ。

 

そうですか。それで……お母さんは一体……

 

わからないけど、誰かを殺しに行ったことは間違いないはず…

 

 




ジャンヌ・ダルク

史実(fate)とは違い母親からの勉強から逃げるために母親から教えてもらった鮭跳びの術を使っているうちに体力と筋力が付く。学力はお察し。
ポンコツ残念具合に拍車がかかる。

駄目な姉。

苦手なのは勉強、家事

得意なのは運動系。

能筋

該当クラス。セイバー、ランサー、ルーラー。



カトリーヌ・ダルク

ダルク家五人兄妹の末っ子。

勤勉で真面目、出来る妹。

好きなのは家族。

嫌いなのは姉(ジャンヌ)を辱しめた男どもとピエール・コーション司教

該当クラス。アサシン、キャスター、アヴェンジャー。


見た目は邪ンヌ、ただし肌の色は病的な白ではなく健康的な美白。



セスカ

娘(ジャンヌ)の処刑の報を聞き、ゲイ・ボルクを持って着の身着のまま飛び出す。一体誰を殺しに行ったのやら。

性欲は両親が両親だから仕方ない。


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***by■■■■

今回セスカが人生初のガチギレします。
しかし約1000年の人生で初のガチギレがこれとは……

あと、お気に入りが200人になりました!

やったー(///∇///)


嘘だ!嘘だ!嘘だ!!あり得ぬ!?有ってはならぬ!なぜこの儂が!全知全能たる儂が、神であるこの儂がこのような小娘に遅れを取らねばならぬ!ミカエルもサキエルも我が配下たる天使どもも何故人を超越せし我らがたった一人の人間に蹂躙されればならぬ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

儂は、全知全能たる神である儂は間違って等いなかった。多くの古き神々が現世から離れて尚、儂は留まり続けた。多くの信者を抱え、世界に蔓延る人間どもに儂を信仰させた。信仰を弾圧されようとも儂の信仰は世界に広まった、この世界に唯一残った神として儂は絶対のはずだった。だから此度も配下を使いに出し村娘に啓示を与えその成果をもって儂の信仰をさらに引き上げるだけで終わるはずであった。それが何故このような事になった、啓示を与えた娘によって確かに儂の信仰は増えた。だが娘が英国に捕まり魔女として遇される様になってから信仰の上昇が止まった。それどころか儂の力にて娘を救えば信仰が下限に向かう、ならばと娘を切り捨て人間の総意に任せた。したらどうだ、娘が処刑されてから3日であの小娘はここに来た。人には辿り着く事のできぬ現世から位相のずれた儂の領地に何の前兆もなくだ。

 

「一体、一体貴様は何なのだ!?何故神である儂に仇なす!」

 

思わず、いや、その場の感情に任せた叫びにあの小娘は。

 

『貴方は、私の逆鱗に触れた。ただ…ただそれだけです。』

 

その時儂は初めてやつの瞳を見た。やつの瞳は神の血縁を示すような赤い瞳、だがやつからは神としての力は感じない。であるはずなのに、配下である天使隊の悉くを地に降れさせ全知全能であるはずの儂を圧倒する。

 

「いや、いやいやあり得ぬ!儂は今も尚現世に留まり続ける神!離れていった古き神々とは違う!」

 

 

儂の声としてのそれに……

 

 

『貴方は勘違いをしています。貴方はあちらへ行かなかったのではありません。行けなかったのです。それは、貴方が世界にとって矮小だから』

 

 

わ、矮小!!矮小だと!?この儂が世界から見向きもされておらぬだと!!

 

「そんな筈はない!儂は現世で多くの奇跡を魅せてきた、その儂が矮小などとあるはずがない!」

 

だが……

 

 

 

『矮小ですよ。貴方が起こした奇跡はあちらへ行った神々が現世に遺していった僅かな権能(やさしさ)を掬って起こしているだけなのですから』

 

 

な、な……

 

 

『それに、貴方は自身を全知全能と謳いますが、真に貴方が全知全能であるならばこのような醜態はさらしていないでしょう』

 

なら、なら!!儂は一体何なのだ!?

 

『貴方が何者なのかなどそんなことは私にはどうでもいいのです。誇りなさい、貴方の最期の奇跡は私を初めて本気で怒らせた………………さようなら』

 

 

 

核力崩壊に比肩する母性愛の吐露(クーロンドライブ・バンカーレイザー)!!

 

 




やっちまったぜ!

作者的に本気で怒ると凄い丁寧口調になる人って超怖い

次回は1500年代に移ります。


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イギリスbyフランシス

遅くなりました。引っ越しとか風邪とかMHXXとか………


やぁ、なんだい?こんな所にわざわざ。

 

へぇ、アタシの昔の話かい。まぁ話してやってもいいけどタダって訳にはいかないねぇ。…何を呆けてるんだ、当然じゃないか。何であれ海賊から無償で物も情報も引き出せるなんて甘い考えは辞めておくんだね。しかしそうだねぇ、わざわざこんな辺鄙な所迄訪ねてきたんだ、タダで帰すってのも座りが悪いし、何よりアタシは海賊兼商人だからね。そうさねぇ、ならあんたが持ってる酒を対価に貰おうじゃないか。

 

 

 

おや、この酒…もしかしてあの酒場のやつかい?いやー懐かしいね、生前はガキの頃から好く行ったもんだよ。なんだい、ガキが酒場に行くもんじゃないって?心配しなくてもガキに酒を出すような店じゃないさね。それにガキが一人で行っても門前払いがオチッてもんさ。

 

だが、子供なら親と同伴で普通に入れる上にジュースと焼き菓子が無料でってなんだいその顔は、失礼だねアタシにだって子供の頃ってのはあるさ。

 

 

ん?酒場についてかい?変な所を気にするねぇ、ああ良いよ、話そうじゃないか。お気に入りの酒場の自慢を酒の肴にするのも悪くないかもね。

 

 

そうだねぇ、先ず特徴といやぁ当時としちゃあ珍しく女二人で切り盛りしてるとこかい。あと、よく海賊と海軍が飲みに来ていてね。

 

海賊と海軍が一緒で大丈夫なのかかい、問題ないね。あの酒場がある区画で揉め事をおこすと海賊と海軍連中は海の藻屑になるって噂があるからね、だからそんな事をするのはよっぽどのバカか命知らずのどっちかさ。

 

アタシが生まれる前にある海賊があの区画で騒ぎを起こしたんだが次の日から二度と現れなかったなんて事があったらしく噂の真実味を持たせちまった。

 

 

……怖くなかったかって?そりゃ真相を知らないってんなら怖いけどね、真実ってのは大体在り来たりなもんだ、残念だけど真相は教えてやれないね、あんたの想像に任せるよ。

 

大人になってからもって、そういや酒場を切り盛りしてる二人の名前を言ってなかったね。セスカとアルトリアってんだ、セスカがアイルランド人、アルトリアがイギリス人で酒場の名前がワイルドハント。女二人でやってる店にしちゃ多少厳ついが客の大半が海賊と海軍なら問題むしろ丁度いいってね。それに、二人ともそりゃあ目を見張るほどの美人でね、毎日の様に男連中から誘いがひっきりなしさ。まあ、全員見事に玉砕したんだけどね。それあの二人は強い。以前、無理やり自分の物にしようとしたバカがいたんだが呆気なく返り討ちにあってたよ。

 

 

 

アタシも海賊になっていろんな修羅場を潜ったから解るんだがありゃ人の範疇を越えてるね。世界を一周したアタシだけどあれに挑む気は起きないよ。

 

だがまぁ身内で酒を飲みながら騒ぐには持ってこいの場所さ、店は広いし酒も充ても旨い!何より安い!店の人間も美人で目の保養にもなる。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

しかしアタシも遠くに来たもんさ。生まれは農民の子だったのに海軍中将、市長、英国艦隊副司令官。揚げ句の果てに死んだら死んだで英霊なんてものになっちまうんだから人生なんて分からないもんだ、まぁ人生分からない方が面白いからアタシとしちゃあ満足して……いや、こうして英霊になったんだアタシの知らない時代を駆け抜けるのも悪くないね、もしアタシを喚ぶことがあったら一緒に廻ろうじゃないか、きっと最高の旅になるよ。

 

 



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カリブbyアンメア

今回、アン。メアリーの生涯において今まで以上の改変があります。


メアリー今回は私達の番みたいですわよ。

 

そうなんだ、僕もアンのお母さんには会ったことないから教えてね。

 

勿論ですわ。でも少々…いえ、かなり変わった母ですわよ。

 

でも、アンのお母さんなんでしょ?なら問題ないさ。

 

いえ、私の母だから注意が必要と云いますか。

 

そうなの?

 

ええ、何せ自分を死んだことにして娘が引き取られた先でメイドとして潜入しているような方ですわよ?

 

それは確かに変だね。

 

それにですわ、駆け落ちをするために夜中にこっそり屋敷を抜け出したはずなのに外門で待ち伏せされていたんですの。

 

そうなんだ。それで、やっぱり連れ戻されたの?

 

いえ。少し強めに抱きしめられた後に頭を撫でながら行ってらっしゃいと送り出されましたわ。

 

そっか。いいお母さんだね。

 

はい。少々変わってはいますが大好きな母です。

 

アンはその後お母さんとは一度も会わなかったの?

 

いえ、実はそうでもないんですの。メアリー、私達は妊娠を理由に処刑日が延期になっていましたでしょう?

 

うん、でも僕は出産時の熱で死んじゃったけど。

 

はい、それでメアリーが居なくなって後に母が来ましたの。

 

お母さんが?

 

ええ、しかもそのまま私を釈放させたんですの。

 

そうなんだ、じゃあアンはまた日常に戻ったんだね。

 

流石に名前を変える必要はありましたが……そうでした、メアリーの子供は私と母で責任を持って育てましたので安心してくださいね。

 

ありがとうアン。それじゃ僕の血もアンの血も次代に続いてるんだね。

 

もし私達が召喚されることがあるのでしたら子孫に会ってみたいですね。

 

それもいいね!でも僕はアンのお母さんにも会ってみたいかな。

 

きっとメアリーも気に入ると思いますわ、でも気をつけてくださいね。母は生粋の子供好きですのでメアリーの見て目ですとひたすら甘やかされかねませんから。

 

そうなんだ……そういえばアンは82歳まで生きたんだよね。

 

ええ、記録上1700年に生まれて1782年に死んだことになってますわね。

 

じゃあさ、誰か有名人に会ったりとかってあった?

 

ありましたわ。実は私、幼少の頃のマリーの世話をしたことがありましたの。

 

マリー?

 

マリーアントアネット王妃のことですわ。

 

マリーアントアネットってあのパンがなければの人?

 

それ、有名ですわよね。実際はマリーが言ったのではなくて、他の方が流したデマなんですのよ。

 

へぇそうなんだ。

 

母もマリー付きのメイドをしていましたが。

 

あれ?アンのお母さんって幾つ?

 

私も当時60になろうという歳だったのですけど母のお陰で見た目は30代でした。

 

えっと…つまり?

 

つまり、母はそれ以上ということです。昔、母が全く老いない事を問い詰めた時には確か1300~1400歳位だと言っていました。

 

せん!…アンのお母さんて何者なの!?人としてその年はおかしくない!?

 

まあ、普通はそう思いますわよね。でも母の両親の名前を聞いたら納得してしまって。

 

………名前

 

クー・フーリンとスカサハですわ……

 

クー・フーリンとスカサハってあのケルト神話の?

 

はい。

 

そ、そうなんだ。なんか、凄い納得したよ。

 

ですわよね。

 

 

 

 




セスカ

アンを出産。だが相手が誰だったか覚えていないし何時したかも覚えてないが、どうでもいいし娘が可愛いので無問題(年と両親の血のせいで性に緩くなってきた主人公)アンに身ばれする。

アン父

アンを娘と思って引き取るが実は全く血の繋がりはない。

アン

セスカによって釈放されたあとメアリーの子供を引き取り育て上げる。後年、母セスカと共にマリーアントアネット付きのメイドに。

当時の見た目は30代前半とされ、また偽名であるためそのメイドがアン・ボニーであることは知られていない。1782年、見た目こそ若かったものの老衰にて死去。


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フランスbyマリー

今話で第1部一章が終わり、マテリアルをはさんで二章聖杯編に移ります


ヴィヴ・ラ・フランス♪

 

今回は私マリーアントアネットがお話しするわ。

 

私の生まれはオーストリアでフルネームはフランス読みでマリー=アントアネット・ジョセフ・ジャンヌ・ド・アブスブール=ロレーヌ・ドートリシュというの。名前が長いですって?私もそう思うわ。名前はシンプルにかつ分かりやすくよね!だから私のことは気軽にそして親愛を込めてマリーと呼んでちょうだい。ミス・マリーでもマドモアゼル・マリーでもなくマリーさんがいいの、だって羊さんみたいで可愛いもの!

 

ーーー

 

 

だけど私の人生は私が語るべきことではないわ。だって私の人生は歴史が証明して皆さんがどう感じるかですもの。だから今回は私の人生以外のことを聞いてくださいな♪

 

 

 

 

 

 

 

私、生前からお会いしたかった方の一人にフランスを救うべく立ち上がった救国の聖女ジャンヌ・ダルクがいるの、だけど同じフランスの英霊なのに座でもお会いすることができなくて、楽しみだっただけに少ししょんぼりしてしまうわ、出会えたら一緒にお茶をしたかったのに。それに、ごめんなさいと言うの。フランスの愚かな王族が抱く聖女への小さくても当然の罪の意識……でももし出逢い叶うならお友だちになりたいわ!だってきっとフランスのために立ち上がった彼女はとても素敵な筈だもの♪

 

 

 

 

 

 

 

 

アマデウスについて?確か前にアマデウスから『人の良いところしか見ないのがマリアの悪い癖だ。たまには相手を叱り、否定する事も大切だ』と言われたから『この音楽バカ!人間のクズ!音階にしか欲情しなくなった一次元フェチズム!そんなに楽譜が恋しいならいっそ音符にでもなったらどう!?』なんて言ったら彼、『的確に僕のことを言い表してるけどなんだろうね、君に罵倒されながら僕という人間を表現されるとなんとも言えない感情がわき上がる』なんて言うのよ失礼しちゃうわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

それにね、私付きのメイド二人が心配性なの!二人は私が小さい頃から一緒なのだけどまるで娘や孫を見ているような時があって…確かに私は少しお転婆だったかもしれないけどそこまでではないと思うのよ?

 

 

 

あと、後年の私なら見劣りはしない自信があるのだけど、それでもふたりとも私から見てもとてもきれいなの、いつまでも若々しい二人がうらやましいわ。

 

 

 

二人の特徴?そうね、二人とも女性としては背が高かったわね。170は越えていたのではないかしら?髪も長くて綺麗なのよ!スタイルもよくて宮殿内でも人気があったわ。貴族の殿方から声をかけられることもあるのだけれどすべて袖にしているみたい。そのせいで女性貴族からはあまり好かれてはいないみたいで……

 

 

 

あら、ごめんなさい。少し暗くなってしまったわ、他に何か聞きたい事があったら聞いてちょうだい、私に答えられることなら喜んで答えるわね♪

 

処刑の時にメイドは助けてくれなかったのかって?そのときには一人は既に亡くなっていて、もう一人は私の指示でオーストリアにある実家に行ってもらっていたの、だから私の処刑のときは二人はその場にいなかったの。

 

 

 

 

 

 

 

あら、そろそろお別れね。それじゃ最後にみんなで…せーの、ヴィヴ・ラ・フランス!!



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第一章マテリアル

第1章のキャラクターマテリアルって評価に色付いてるーーー!?


セスカ

 

*セスカはサーヴァントとして召喚された時のステータス

 

クラス・ランサー

 

星5

 

CV-能登麻美子

 

ステータス

 

 

保有スキル

 

魔境の智慧A

 

自身にさまざまな効果をランダムで付与

 

原初のルーン

 

味方単体のBusterカード性能アップ(1ターン)

 

神殺しB

 

自身に[神性]特攻状態を付与(1ターン)

 

 

クラススキル

 

対魔力A

 

自身の弱体耐性をアップ

 

神性C+

 

自身に与ダメージプラス状態を付与

 

人脈形成EX

 

自身の「人型」の敵からの攻撃に対する防御力をアップ

 

 

 

宝具

 

Buster

 

解き放つ山崩の槍(ゲイ・ボルク・オルタナティブ)

 

ランク:B

 

種別:対山宝具

 

自身の宝具威力をアップ(1ターン)〈オーバーチャージで効果アップ〉+敵全体に強力な防御力無視攻撃

 

 

コマンドカード

 

Quick×1

 

Arts×2

 

Buster×2

 

 

プロフィール

 

ケルト・アルスター伝説の戦士にして女王スカサハの娘。

異境・魔境「影の国」の生まれであり母であるスカサハと叔母であるオイフェに鍛えられた天才。

 

 

パラメーター

 

筋力・B

 

俊敏・A

 

幸運・C

 

耐久・A

 

魔力・B

 

宝具・B

 

 

身長/体重:170㎝・56,5㎏

 

出典:ケルト神話(オリキャラ)

 

地域:アイルランド

 

属性:秩序・善 性別:女性

 

我が子というのは幾つになっても可愛いものよ。

 

 

 

人脈形成EX

 

生前どれだけ他者と友好関係を築いたかを表すスキル。Aランクもあれば初めて会った人も短い間に友好を結ぶことができる。EXともなれば会ったその日のうちに女神とすら友好を結ぶことができる。

 

 

 

『解き放つ山崩の槍』

 

ランク:B 種別:対山宝具

ゲイ・ボルク・オルタナティブ。

形は似ているが、スカサハやクー・フーリンの持っている槍とは別物。母スカサハがセスカの為にクリードの骨から造り上げた一点物。

 

 

誇り高い母とは違い多少人懐っこい。他人の面倒をみることを好む。受けた愛情をそれ以上にして返すことを自明とする。才能に溢れ、凡人と違うことを理解しながらも群衆の中で生きることを選ぶ。

 

 

他者の素質と気質を見抜く(特に人物としての善し悪し)確かな目を有している。

 

 

多くの神霊、精霊を屠り母スカサハと同じ半ば神霊と化したセスカ。人の様に死ぬことはなく、世界が消えるその時まで生き続ける。聖杯に願うことがあるならば敬愛する母達との穏やかな日常をーー

 

 

ーーーーー

 

 

 

モードレッド

 

クラス・キャスター

 

星5

 

CV-沢城みゆき

 

 

ステータス

 

 

保有スキル

 

自然の魔力C

 

自身のNPを増やす。自身のスター集中度をアップ(3ターン)

 

ルーン魔術B

 

自身のクリティカル威力をアップ(3ターン)

 

直感B

 

スターを大量獲得

 

 

クラススキル

 

 

陣地作成D

 

自身のArtsカードの性能をアップ

 

神性D

 

自身に与ダメージプラス状態を付与

 

剣杖戦術

 

自身のスター発生率をアップ

 

 

宝具

 

Arts

 

我が雷鳴の剣杖(クラレント・ツインボルト)

 

ランクB

 

種別:対軍宝具

 

敵全体に強力な攻撃&攻撃力ダウン(3ターン)〈オーバーチャージで効果アップ〉&スタン状態を付与&NPリチャージ〈オーバーチャージで効果アップ〉

 

 

コマンドカード

 

 

Quick×1

 

Arts×3

 

Buster×1

 

 

プロフィール

 

 

彼女は円卓の騎士モードレッドの生まれ変わりである。騎士の頃とはうってかわって心優しいドルイドとなった。

 

 

パラメーター

 

筋力:E

 

俊敏:C

 

幸運:C

 

耐久:D

 

魔力:B+

 

宝具:B

 

 

身長/体重 166㎝・47㎏

 

出典:アーサー王伝説

 

地域:イギリス

 

属性:中立・中庸

 

性別:女性

 

俺様にドーンと任せな!

 

 

キャスターとしての彼女はセスカの娘として産まれた。相手にはアルトリアの遺伝子が使われている。

 

 

第2の生を受けたモードレッドは親の愛情を一身に受け心優しい女性となった。

 

 

幼少の頃、オイフェにドルイドとしての才能を見出だされたモードレッドはオイフェの修行を受けた。

 

 

新たな生を受け、大人になったモードレッドは旅に出た。自身の知らない外の世界を知るために。

 

 

ーーー

 

 

 

 

清姫

 

クラス・バーサーカー

 

星4

 

CV-種田梨沙

 

ステータス

 

 

 

保有スキル

 

追跡術B

 

敵単体の防御力ダウン(3ターン)&敵単体のチャージを確率でダウン

 

淑女の嗜みB

 

自身のHPを回復&自身の弱体状態を解除

 

焔色の情慕A

 

自身の攻撃力アップ(1ターン)&Busterカードの性能をアップ(1ターン)

 

 

クラススキル

 

 

狂化D

 

自身のBusterカードの性能をアップ

 

尼僧の心得C

 

自身の弱体耐性をアップ

 

宝具

 

Buster

 

梵鐘火生三昧(ぼんしょうかしょうざんまい)

 

ランクEX

 

種別:対人宝具

 

敵単体に超強力な攻撃&低確率でスタン状態を付与(1ターン)&やけど状態を付与(10ターン)〈オーバーチャージで効果アップ〉

 

 

プロフィール

 

 

愛しくて、でも叶わぬ恋をいたしました。憎くて、悲しくなったーーだから焼き殺しました。

 

 

パラメーター

 

筋力:E

 

俊敏:C

 

幸運:D

 

耐久:E

 

魔力:D

 

宝具:EX

 

 

身長/体重:162㎝・44㎏

 

出典:『清姫伝説』

 

地域:日本

 

属性:秩序・悪

 

性別:女性

 

あの頃のことはお恥ずかしい限りで。

 

 

「清姫伝説」に登場。熊野詣途中に一夜の宿を求めた美形の僧、安珍に一目惚れした。だが、夜更けに安珍の下を訪れた清姫は、すげなく拒絶される。それでも安珍は熊野詣の帰りにまた会おうという約束を交わす。ところがーー

 

 

清姫を恐れた安珍は約束を破り、清姫に会うことなく逃げてしまう。そのことに気付いた清姫は侍女を伴い追跡を開始、追い付いた先で鐘に隠れていた安珍を焼き殺した。

 

 

安珍を焼き殺した後、尼僧となった清姫は質素に慎ましく短い生涯を終えたという。

 

 

この姿で召喚された清姫は二十代前半の状態である。慎ましく気立ても良く見た目にも華があり料理もできるまさに理想の嫁だが付き合うには高い誠実さが必要だろう。

 

 

ーーーー

 

 

ジャンヌ・ダルク

 

クラス・ルーラー

 

星5

 

CV-坂本真綾

 

ステータス

 

保有スキル

 

啓示A

 

自身に毎ターンスター獲得を付与(3ターン)

 

真名看破B

 

敵単体〔サーヴァント〕の宝具威力を大ダウン(1ターン)

 

神明裁決A

 

敵単体〔サーヴァント〕を確率で行動不能状態にする(1ターン)

 

 

クラススキル

 

対魔力EX

 

自身の弱体耐性をアップ

 

神性E

 

自身に与ダメージプラス状態を付与

 

鮭跳びの術A

 

自身のQuickカードの性能をアップ

 

 

宝具

 

Arts

 

我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)

 

ランクA

 

種別:結界宝具

 

味方全体に無敵状態を付与(1ターン)&防御力をアップ(3ターン)&毎ターンHP回復状態を付与(2ターン)〈オーバーチャージで効果アップ〉

 

コマンドカード

 

Quick×1

 

Arts×3

 

Buster×1

 

 

 

プロフィール

 

 

主よこの身を委ねます――――

 

 

パラメーター

 

ルーラーによる補正あり

 

 

筋力:B

 

俊敏:A

 

幸運:C

 

耐久:C

 

魔力:A

 

宝具:A++

 

 

身長/体重:159㎝・44㎏

 

出典:史実

 

地域:フランス

 

属性:秩序・善

 

性別:女性

 

数少ない特殊クラス、ルーラーの一人。

 

 

世界で最も有名な聖女。僅か二年の活動期間で歴史に名を刻んだ。

 

幼少の頃のジャンヌはかなりのお転婆だったようだ、村ではよく母親とのおいかけっこが目撃されていた。

 

かなりの健啖家で体力も成人男性を大きく上回っており。いくら食べても崩れないスタイルは仲間内でも有名だった。

 

『紅蓮の聖女』

 

ランク:CまたはEX 種別:特攻宝具

 

〝主よ、この身を委ねます――〟という辞世の句で発動する概念結晶武装。固有結界の亜種であり、心象風景を剣として結晶化したもの。

 

だが、セスカ又はカトリーヌのいる処では使えない。だって物理的に止められるから。

 

ーーーー

 

 

 

カトリーヌ・ダルク

 

クラス・アサシン

 

星5

 

CV-坂本真綾

 

ステータス

 

保有スキル

 

鮭跳びの術A

 

自身のQuickカードの性能をアップ

 

拷問技術B

 

敵単体の防御力をダウン(3ターン)

 

母の教えB

 

自身に回避状態を付与(1ターン)&自身に無敵貫通状態を付与(1ターン)

 

 

クラススキル

 

気配遮断A

 

自身のスター発生率をアップ

 

神性E

 

自身に与ダメージプラス状態を付与

 

単独行動A+

 

自身のクリティカル威力をアップ

 

 

 

宝具

 

Quick

 

汝の罪を知れ(カルマ・ティアーズ)

 

ランクA

 

種別:対人宝具

 

自身に〔男性〕特攻状態を付与(1ターン)敵単体に超強力な〔悪〕特攻攻撃〈オーバーチャージで特攻威力アップ〉

 

コマンドカード

 

Quick×3

 

Arts×1

 

Buster×1

 

 

プロフィール

 

筋力:C

 

俊敏:A

 

幸運:B

 

耐久:C

 

魔力:C

 

宝具:A

 

 

身長/体重:158㎝・44㎏

 

出典:史実

 

地域:フランス

 

属性:秩序・悪

 

性別:女性

 

不埒な男性は私が断罪します。

 

 

彼女は聖女ジャンヌ・ダルクの妹。髪の毛の色と性格以外はジャンヌ・ダルクとほぼ同じ外見をしている。

 

カトリーヌはさほど有名な英雄ではないがジャンヌ・ダルクの処刑を進めた男性の殆どを暗殺しピエール・コーション司教を発狂させた逸話を持つ。

 

言葉遣いは少々皮肉染みているがそれは相手を心配しているから。

 

マスターの一人に対して少々過保護なきらいがあり、事情を知る者からはシスコンと揶揄されることも。

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

アメリア・リース(アン・ボニー)&セシリア・カート(セスカ)

 

ライダー、アーチャークラスはメアリー・リードとコンビとなる。

 

クラス・アサシン

 

星4

 

CV-川澄綾子&能登麻美子

 

ステータス

 

保有スキル

 

万能職A

 

味方全体の攻撃力をアップ(3ターン)&味方全体のスター発生率をアップ(3ターン)

 

メイドの誉れA

 

自身のクリティカル威力をアップ&自身の攻撃力をアップ

 

現場指揮B

 

味方全体の防御力をアップ(3ターン)&味方全体のスキルチャージを1進める。

 

 

クラススキル

 

気配遮断A

 

自身のスター発生率をアップ

 

陣頭指揮A

 

自身の披ダメージ時に獲得するNPアップ

 

 

宝具

 

Quick

 

百合の花に幸あれ(マリー・フリーバード・アクト)

 

ランクC++

 

種別:対人宝具

 

自身の宝具威力アップ&敵単体に超強力な攻撃&確率でチャージをダウン〈オーバーチャージで確率アップ〉

 

コマンドカード

 

Quick×2

 

Arts×2

 

Buster×1

 

プロフィール

 

アメリア・リースとセシリア・カート。マリーアントアネット付きのメイドだがその正体はアン・ボニーとセスカである。

 

パラメーター

 

筋力:D

 

俊敏:A

 

幸運:A

 

耐久:C

 

魔力:D

 

宝具:A

 

 

身長/体重:171㎝・54㎏

 

出典:史実(オリ設定)

 

地域:フランス

 

属性:中立・中庸

 

性別:女性

 

アメリア・リース(アン・ボニー)のプロフィール

 

 

身長/体重:170㎝・56㎏

 

出典:史実(オリ設定)

 

地域:フランス

 

属性:中立・中庸

 

性別:女性

 

セシリア・カート(セスカ)のプロフィール

 

 

○万能職A

 

手にどれだけの職を身につけたか。Aともなればお茶入れから暗殺まで幅広い。

 

アメリアがセシリアについてくるかたちでオーストリア王宮に奉仕することに。二人は後に産まれたマリーアントアネット専属となる。

 

アメリアはマリーアントアネットが処刑される1793年の11年前、1782年に死去。セシリアはマリーアントアネットの処刑時にマリーアントアネットの指示によりオーストリアにいたためマリーアントアネットの処刑には立ち合っていない。

 

 

 

 

 

 

 




もう、聖杯編はオリジナルをふんだんに入れてもいい気がしてきた。擦り合わせとか矛盾とか……って、あ………二次なんだから原作に沿う必要ないじゃん。自重するのはもうやめだ!!4次5次原作ブレイクしてやる!

アイリもイリヤも救済してやる!

セスカさん家の今日のご飯みたいなのも書きたいしシリアスや鬱は性に合わん。あとセスカとアイリでママ友したい。



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二章
冬木の聖杯製作に関する文献


お気に入りが300人を越えました!

少ないながらも評価をつけてくださる方もいらっしゃりありがたい気持ちでいっぱいです。

あと、4/21日と22にレディプレイヤー1を計二回見てきました。あれは良いものだ(*´ω`*)


後半セリフ多めです。



19XX年、イギリス時計塔の資料室、閲覧禁止の棚から冬木の聖杯戦争に関する資料が発見された。それは聖杯製作まつわる日誌のようなもので魔術的な護りもないありふれた日記帳だった。

 

 

 

 

今後この日誌が何かしらの意味があることを願いこの日誌を遺すことにします。

 

まず、聖杯の製作にはかつて第3魔法に至り現在はホムンクルスの大家として有名なアインツベルン。時計塔でも話題に取り上げることを禁忌とされていたマキリ。第2魔法の使い手であり宝石翁、万華鏡等といった二つ名を持つはっちゃけじ……失礼、キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ。現地冬木にて宝石翁に聖杯製作の間宿を提供し、魔術の手解きを受けた遠坂。そしてたまたま冬木に居を構えており宝石翁に誘われた藤丸。

 

それぞれの提供や成した役割は、

 

アインツベルン:聖杯が宿る器(小聖杯、大聖杯)、英霊召喚の基盤には第三法の一部

 

遠坂:土地(教会の管理下ではない霊地)、世界に孔をうがつ秘術、サーヴァントを象るシステム

 

マキリ:サーヴァントというシステムの考案、素材安定のための呪い、令呪を考案し編み出す(第二次から)

 

藤丸:各家の術式に不具合が出ない様に調節、さらに召喚されるサーヴァントの判定地域の拡大(アインツベルンの術式では欧州周辺に偏るため)宝石翁の小間使いなどの雑用、

 

時折、藤丸が宝石翁をど突く場面もありましたが些細なことです。ええ、二人のじゃれあいの余波で空洞が広がりその分作業の開始に影響したとしても。

 

 

開始前にトラブルはありましたが順調に作業が進みますが途中で作業が難航、実に3年の月日をかけ冬木の聖杯は一様の完成を見ました。

しかし最初の儀式はあえなく失敗、原因はサーヴァントを制御するシステムが無いためにサーヴァントが暴走、それによる全滅、もとい時間切れ。ですから彼女がサーヴァントを制御するシステムを付けるべきと朕言したというのに。

 

一回目の儀式が失敗に終わり、マキリは反省を生かしサーヴァントを制御するためのシステムとして令呪を組み込みました。

 

 

 

 

 

著者:A・P

 

 

 

 

 

 

「と、まぁこれが約100年前に発見された聖杯戦争に関する一番古い資料ってことになるけど…ムカつくことに後半の部分はごっそり無くなってるのよね。まあ、大方これに書かれていることを知られたくない誰かが持ち去ったんでしょうけど」

 

パタンと先程まで読んでいた本を閉じ本棚にしまう女性。

 

「だけど遠坂、今さら聖杯戦争について調べる必要なんてあるのか?」

 

先程本をしまった女性、遠坂凛に疑問を投げ掛ける赤銅色の髪をした青年。

 

「はぁ、いい士郎。今年はね、ロード・エルメロイと共同で大聖杯を完全解体する重要な年なの。機能自体はアイリさんや雪香さんが封印処理を施してくれたお陰で聖杯戦争自体は起こらないけどあんな危険物を放置なんてできないでしょ」

 

遠坂凛は赤銅色の髪の青年、士郎にやれやれといった仕草をする。

 

「でも、姉さん。調べるならセイバーさんが以前住んでいた家か母さんに聞けばよかったんじゃ」

 

そう言葉にするのは遠坂凛と同じ黒髪をした女性であり、凛の妹の桜。

 

「嫌よ。自分で調べないで答えを知ってる人に直ぐに答えを聞きに行ったんじゃまるで負けたみたいじゃない」

 

どうやら知りたいことを知ってる人がいるにも関わらず自分で調べていたのは単なる自尊心からだったようだ。

 

「それにね桜、いくら私達が聖杯戦争を生き残ったマスターで現界してるサーヴァントがいたとしても聖杯の解体なんて大事が看過されるわけ無いでしょ。私達はともかくほとんどの魔術師なんてのは目的のためなら町一つが消えても構わないっていうろくでもない連中ばっかりなんだから確実に邪魔しに来るわよ」

 

それでも他の人の協力があったとはいえ、最終的に大聖杯の機能を封印した二人がいるならそこまでする必要はないんじゃないのでは?と思う士郎と桜。

 

「今あなた達が何を考えてるか当ててあげましょうか。雪香さん達がいるのにこんなところまで来て調べる必要なんて無いんじゃないか?でしょ」

 

凛の言葉に士郎と桜は視線を横に反らす。

 

「はぁ、いい。二人ともこれはね聖杯を解体するためだけじゃないの。私達が聖杯を解体したあとの出向先にも関係することよ」

 

「出向先ってカルデアですか?」

 

凛達三人は聖杯解体後フィニス・カルデアに出向というかたちで所属することが決まっている。凛は講師として、士郎は料理人として、桜は医療スタッフとして。

 

「ええそうよ、あと解体後に皆無事なことが前提で聞くけど桜、ライダーは大丈夫なのよね?」

 

「はい、ライダーも私と一緒にカルデアに来てくれるって言っていました」

 

「そう…次は士郎……って聞くだけ無駄か。どうせ無理やりでもセイバーは士郎についていくでしょうし」

 

「確かにアルトリアは一緒に来てくれるけど、アルトリアは俺と同じ厨房業務だぞ?」

 

士郎が凛の言葉に返答する。

 

「そうなのよね。人って変わるんだ~、なんて本当に実感する瞬間を一人に二度も思うことになるなんて……ってそうじゃなくてカルデアのことよ!いい、あのロマニがカルデア内じゃ警戒しっぱなしなのよ」

 

「でもロマニって普段から誰も信じてないって感じだったろ?」

 

「そんな事わかってるわよ。ただ、カルデア内だと普段以上に警戒してるって言ってるの」

 

「遠坂……」

 

「なによ」

 

「通信機、壊さなかったか?」

 

「失礼ね。私じゃ機械が壊れるからイリヤスフィールにやってもらったわ」

 

「「遠坂/姉さん」」

 

「なによ、しょうがないじゃない私が触ると壊れちゃうんだから、壊したせいで弁償なんて嫌だもの。」

 

「あっ、そういえば姉さん。私達は大丈夫ですけど姉さんは誰かサーヴァントを連れていくんですか?アーチャーさんは座に帰ってしまいましたし」

 

このままだと地雷を踏みかねないと桜が話題を変えるために別の話を振る。

 

「私?私にはアサシンが付いて来る予定よ。仕事も落ち着いてきたからそろそろ英霊の仕事もしないとって言ってたから」

 

「そうか、遠坂にカト姉が付くなら安心だな」

 

「ちょっと士郎それどういう意味かしら?」

 

凛が士郎を軽く睨む。

 

「ほら、カト姉なら遠坂の機械音痴に対応できるだろ。カルデアは精密機械が多いからさ」

 

「うっ……そ、そりゃあ私だってその……」

 

「あっ、姉さん。そろそろ出ないと日本行きの飛行機に間に合わなくなっちゃいます」

 

「えっうそ!やべ、マジだ!?ほら二人とも急ぐわよ!間に合わなくてチケット代を無駄にしたなんてことになったらチケット代を出してくれた雪香さんにますます頭が上がらなくなるじゃない」

 

こうして三人は急いで空港に向かって行った。

 




この話は第5次聖杯戦争も終わり凛達がカルデアに出向する前聖杯を完全解体するためのやり取りと聖杯製作に関する冒頭以外が紛失した資料の話になります。

資料を持ちさったのは一体誰なんでしょうね。

桜の髪が黒い理由は、桜が母さんと呼ぶの人とは一体。

次回、雪の聖女、聖杯の管理人(タイトルではない)時系列は第4次聖杯戦争前になります


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母親の決意

冬の城、アインツベルンの城に一人の訪問者が現れた。深い赤みがかった黒髪に完全防寒の出で立ち、しかし完全防寒にもかかわらず端から見てもその人が女性とわかるライン。その人は吹雪の中、アインツベルンの結界を通り抜けて中に入っていく。雪をかき分け遠くに見える城を目指して人影は進む。

 

「雪香さま、ようこそいらっしゃいました。奥で旦那さまがお待ちです」

 

玄関に到着した女性…雪香にアインツベルン謹製のホムンクルスメイドが出迎える。

 

メイドの案内の下、この城の当主であるアハト翁の居る部屋へと歩を進める雪香。

 

コン、コン。

 

「旦那さま、雪香さまがいらっしゃいました」

 

扉を開け雪香が部屋へ入室する。メイドは一礼すると自分の持ち場に戻っていった。

 

「遠路はるばる当家にようこそいらっしゃった。雪香どのにおかれましてもご健勝のようでなにより」

 

アハト翁は雪香に対しアインツベルンの当主としてはあり得ないような丁寧な挨拶をする。

 

「心にも思ってないこと言わないでさっさと要件を言ったらどう」

 

どうやら心のこもっていない社交辞令はいらないとばかりに本題を求める雪香。

 

「ふん、貴様はあいも変わらずアインツベルンが嫌いか、セスカ」

 

するとアハト翁の口調が大きく変わる。

 

セスカと呼ばれた女は軽く鼻を鳴らすと

 

「別にアインツベルンが嫌いなんじゃないわ。私はあんたが嫌いなのよ坊や」

 

齢百数十年を数えるアインツベルン現当主のアハト翁して坊やと呼ぶセスカ。

 

「ふん、1500年以上を生きる貴様からしたらこの儂も小僧か…」

 

鼻を鳴らすもののため息をついて天井を仰ぐアハト翁。

 

「ふう、しかしマキリが滅んで60年ほどか。ゾォルケンも延命に人食等という真似をしなければ貴様に滅ぼされることもなかったろうに」

 

かつて共に大聖杯を作り上げた家が目の前の女に容易く滅ぼされている実状になんとも言えないアハト翁。

 

「言っておくけどアインツベルンもグレーということを理解していますか?次に冬木の民草を巻き込む様なことがあれば大聖杯の管理者兼他家の裁定者としてアインツベルンに槍を向けることになることを忘れないでくださいね」

 

そしてもう話すことはないと言わんばかりに立ち上がったセスカは踵を返し部屋を後にする。

 

「………最後通告か。我がアインツベルンもイリヤの代で終わるのかもしれんな」

 

アハト翁はアインツベルンの最後も近いかもしれないと本来なら備わっていないはずの直感を感じていた。

 

「しまった、本題に入るのを忘れておった。…………仕方あるまい、後程場を設ければよいか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アインツベルン城のとある部屋の扉の前に来たセスカは扉をノックする。

 

「どうぞ、開いてるわ」

 

その言葉にセスカは扉を開けて部屋に入る。

 

「やっほーアイリ久しぶり、元気してた?」

 

部屋に入ったセスカはアハト翁の時とはうってかわって友人に話し掛けるような声色で挨拶をする。

 

「いらっしゃい雪香、久しぶりね。どうしたの?」

 

「いやーアハトの枯れ木に呼ばれてさぁ。というのは建前で。アイリとイリヤちゃんに会いに来ちゃった」

 

どうやらアハト翁の呼び出しに答えたのはアイリとイリヤに会いに来るための口実だったようだ。

 

「あれ?イリヤちゃんは?」

 

セスカはイリヤの姿が見当たらないのか周りをキョロキョロする。本来の彼女なら気配を探れば簡単に見つけらるのだがそれをすると城中のメイドが過剰に反応するため気配探知はしないようにしている。

 

「イリヤなら切嗣と一緒よ」

 

アイリは窓の外を見ながら優しく微笑む。セスカも窓に寄り眼下に広がる雪景色に目を向ける。すると黒いコートを着た男性と紫色の暖かそうな子供用のコートを着た幼女がセスカの目に留まる。

 

「ああ、あれね。相変わらず似てない父娘ね」

 

セスカは外に見えるイリヤと切嗣を見た率直な感想を口にする。

 

「そうでもないの、イリヤも結構切嗣に似てるところもあるのよ」

 

だが、アイリは夫と娘にも似ているところもあるという。

 

「いや、アイリ。女の子であれに似てるところがあったらレディとしてはマイナスでしょ、いいの?」

 

「あら、切嗣にも可愛いところもあるのよ」

 

「そお?まぁアイリが言うならいいけど」

 

セスカは部屋にある椅子をアイリの前に移動させて腰を下ろす。

 

「それじゃ二人ともいないことだし今の内に進めちゃお」

 

二人は周りに誰も居ないことを確認しセスカによる認識阻害の魔術も使い話しを進める。

 

 

ー二時間後ー

 

 

「それじゃあれに必要なのはこっちで用意しておくわね」

 

「ありがとう、それにしても雪香の予想だと次の聖杯戦争まであと5年なのよね。私もちゃんと覚悟を決めないといけないわね。」

 

アイリはその優しい瞳に決意の意思がこもる。

 

「だけどまさか箱入りのアイリが家より家族を選ぶなんて思わなかったわ」

 

初めて会ったころと比べるとやや世間ずれをしてはいるものの、人間そのものと言える感情をだすようになったアイリ。

 

「あら、私がこう思えるようになったのは切嗣と雪香のお陰なのよ?」

 

等と言われ、それが切嗣はともかく自分も影響を与えた側というのが少々気恥ずかしくなる。

 

「私はアインツベルンのホムンクルスの一人だけど。やっぱりイリヤの母親としての気持ちの方が大きいみたいなの……だから私は次の聖杯戦争でアインツベルンを捨てるわ」

 

アイリの家を捨てるという言葉と瞳にセスカは本気の色を見た。

 

「だけどイリヤを聖杯戦争に連れて行くわけにはいかないし、最悪の事態もあるかもしれない。だから、聖杯戦争が終わったらお願いできるかしら」

 

聖杯戦争という何があるかわからない戦いに愛娘を連れて行くわけにはいかない。だから聖杯戦争の間はイリヤを家に置いていくことになる。彼女も聖杯戦争の間は息子を知り合いに預ける事にしたと言っていた。それに彼女なら私にもしものことがあってもイリヤを任せられる。

 

「それは別にいいけど……アイリもちゃんと生き残ることを優先しなさいよ。じゃないとイリヤちゃんに私が怒られるんだから」

 

「わかってるわ、私だってイリヤを悲しませたくないもの」

 

 

その後戻ってきた切嗣をからかったりイリヤに構ったり、イリヤが眠ったあとにアハト翁がイリヤに施したものをアイリと一緒に手を加えたりして、次の日に雪香は冬木に帰っていった。

 




さて、次は4次になりますが出演する英霊が決まっていません。キャスター、セイバー、アサシンは決まっていますが他の鯖が未定状態なので活動報告に意見があればお願いします。


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養子

大事な話なのに書き忘れてた。(。>д<)

すまない、表現不足ですまない。


遠坂邸の応接室にて遠坂時臣と藤丸雪香が向かいあっていた。二人の表情は真剣そのものでこの話が大変重要である事を物語っていた。

 

「……では、桜をお願いします。」

 

ーーーーー

 

 

 

私はなんとなく子供ながらに理解していた。妹の桜がこの家を出て養子にいくのだと。だけど養子に行く先が家と古くから親交のある藤丸さんの家だったのは良かったと思う。雪香さんは優しくて面倒見もいいし、あの家には士郎もいるからきっと寂しくはないだろう。雪香さんの家は新都にあるから少し遠いけど今の私でも会いにいこうと思えば会いに行ける距離。本当は一緒にいたかったけど、魔術師の家に産まれた子供が二人の場合。神秘の秘匿のため、魔術刻印を一子相伝で伝えなくてはいけない都合で他所の魔術師に養子に出すか魔術を知らずに生涯を終えるかのどちらかだ。だから桜が他所の魔術師の家に養子にいくのは…………

 

 

お父様と雪香さんの話し合いがあった日の夜。明日のお昼に雪香さんが改めて桜を迎えに来ることになっているから今日が家族四人で過ごす最後の日なった。

 

 

 

翌日、雪香さんが桜を迎えに来た。桜とは今日でお別れ、だから私はお気に入りのリボンの一つを桜にあげることにした。

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

私は明日、遠坂の家から藤丸さんの家に養子に出ることになりました。藤丸さんは今お父さんと応接室で話をしています。藤丸さん……明日からは私の母親になる人で、なんだか不思議な雰囲気のある人。とても温かくまるで太陽のようで。でも、たまに月のような優しく見守っているようなそんな人。姉さんもあの人のことを信頼してるみたい……

 

 

 

次の日、藤丸さんが迎えに来て、姉さんから姉さんが大切にしていたリボンを一つ渡してくれました。顔には出さないけどきっと姉さんも……

 

 

ーーーー

 

雪香

 

 

今日、遠坂家から桜ちゃんを養子に迎えることになったけど大丈夫かな?桜ちゃん凛ちゃんと反対でけっこう内向的だから…まぁそこは士郎に任せればだけど。桜ちゃんの魔術特性はかなり珍しくて才能が凡庸の域を出ない時臣じゃ魔術師として導くなんてできないし、普通の子供として過ごすにも時臣は父親としての情はあっても魔術師よりだから期待薄……魔術師としてはまあ間違ってはないの、間違っては。でも、私も一人の親としてちょっとね。それに遠坂は魔術師としてまだ200年位でどんな時でも余裕をもって優雅たれって家訓はまだ早いし。いえ、時臣が今位になれたのは、たゆまぬ努力と家訓を守ってきた強い克己と自律の精神の賜物なのは知ってるけど……次の聖杯戦争、遠坂の呪いが発動しなければ良いのだけど。発動……しちゃうんだろうな~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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避難先は

冬木には藤村組というヤクザ者がいる。しかし彼らはかたぎに手を出すような今時の跳ねっ返りではなく、古き良きヤクザ者であり、地元住人からも慕われている。道を聞かれれば教えてくれるし、老人の荷物を持ってくれる。祭りでは率先して盛り上げ、正月には地元の寺に参拝に訪れ藤村組の女人の晴れ着を拝むことができるだろう。そんな藤村組を束ねるのは藤村雷画という元気な老人だ。彼の見た目ははっきり言って強面だが孫には弱い好好爺であり年の始めに寺の住職と大勝負をするほどの気持ちいい御仁だ。さて、そんな藤村雷画には孫娘がいるが知り合いで名字が同じ藤から始まる藤丸雪香曰く世界に甘やかされた女、不幸が土下座して謝ったかのような幸運と証言しており、元気が服を着たような人柄は冬木のアイドルと言ってもいい。

 

 

そんな藤村組に和服を着込み、覗くうなじは色気に満ちた女性が訪れていた。

 

「こんなしっかり和服を着るなんていつ以来かな」

 

 

 

ーーーー

 

 

「それで…暫く子供らを預かって欲しいか」

 

藤村組組長である藤村雷画の言葉に女性はしっかりと頷く。

 

「まぁ預かるのは構わねぇが珍しいな、おめぇさんが頼みごとをするなんてよ。もしかして騒ぎごとか?」

 

「近々新都の方で外部の連中による抗争がありそうなので」

 

女性の言葉に雷画は煙を吐くと。

 

「うちにはそんな話は来てねぇが確かか?」

 

雷画は女性の目に抗争が起こることを確信した。

 

「しかしおめぇさんがうちに頼むとなると相当だな。それで、こっち(深山)へ拡がる可能性はどんぐらいだ。こっち(深山)に来るようならうちのもんを出すが」

 

雷画の申し出に女性は首を横に振ると

 

「いえ、それはやめたほうが。この抗争に出てくるのはヤクザ者がかたぎに思えるような連中です。雷画さんには町内会に連絡して夜間の外出の自粛を徹底させてください」

 

その言葉に雷画はわずかに目を見開くとキセルを煙草盆に置き話の続きを促す。

 

「数は約14人と少人数ですが、一人一人が殺しや制圧に長けたもの達です。中にはかたぎを巻き込むことを躊躇わないようなのもいます。どうやら新都を中心にするようで深山のほうにはおそらく来ないでしょう……絶対とは言えませんが」

 

「成る程、町内会の連中には明日にでも言い含めておく……だが、おめぇさんの言葉、儂には自分は首を突っ込むと言ってるように聞こえるが」

 

「…………はい」

 

「ったく、なら約束しろ。無事に帰って来てガキ共にただいまを言ってやれ、それがガキ共を預かる条件だ」

 

女性は深く頭を下げて礼をのべると藤村組をあとにした、

 



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召喚

誤字報告ありがとうございました。

聖杯云々については彼女達の解釈ですので公式がどうのこうのは遠慮していただきたいと……


とある部屋にて二人の女性が床にサーヴァントを召喚するための陣を書いていた。

 

「それにしてもまさか私がマスターになるとは思っていませんでしたよ」

 

二人の女性の内、金の長髪をした女性はため息をついた。

 

「まあ、出てしまったものは仕方ないと諦めましょう、それに考えようによってはよかったじゃない。適当な魔術師や一般人に令呪が現れるよりよっぽどね」

 

もう一人の女性が陣を書きながら答える。

 

「それはそうですが、セスカは参加したことがあるのですからいいですが私なんてサーヴァントとして参加した経験しかありません」

 

金髪の女性は長方形のケースから一振りの西洋剣を取り出す。

 

「私だってマスターになったのは初めてよ?それに参加といっても監視が主だし。サーヴァントとして参加したことのあるアルトリアの方がまだましでしょうに、全く形だけとはいえ監督役に負担かけすぎなんですよ、大聖杯の管理だってあるのにユスティーツァは何を考えてるのか」

 

女性はため息をつくと書き終わったのか立ち上がり、箪笥から小箱を取り出した。

 

「いえセスカ?さすがに彼女に文句を言うのはどうかと。大聖杯に組み込まれている彼女に自由意思はない訳ですし」

 

「確かに自由意思はないですが意思自体はあるんですよ。じゃないと『 』に孔を空けるのに障害となる抑止力を誤魔化す為の何でも願いが叶うという触れ込みにも影響しますし。まぁ、正直。願いが叶う云々は副産物なんですけど」

 

むしろ聖杯の詳しい機能や細々としたのはアインツベルンやマキリの方が詳しいだろう。いくら術式の調節をし、サーヴァントの判定地域を広げたとしてもそれはあくまでもサポートであり、ケルト出身の彼女に大聖杯のような超精密魔術の結晶を隅々まで詳しく理解しろというのは酷というものだ。

 

セスカは部屋の壁に背を預けてジェスチャーでお先にどうぞとアルトリアを陣へ促す。

 

「はぁ、仕方ありません。召喚については幸いにも触媒があるので多少安心ではありますが」

 

正直、この触媒で召喚される英霊は一人しかいないため問題はないのであるが一つ問題を挙げるとすればセイバーでは来てほしくないといったところか。アルトリアは完成した陣に剣を置くと陣の外側へ移動し詠唱を始める。

 

詠唱を始めると召喚陣からエーテルが溢れだす。詠唱が進むにつれエーテル量は増加していき終盤の頃にはエーテルは部屋全体を覆い激しく乱舞している。

 

アルトリアの詠唱が終わると部屋は激しい光に包まれた。そして光がおさまり召喚陣に目を向ければ召喚陣の上には、金の長髪をポニーテールにまとめ赤い竜の刺繍を施した白いローブに身をつつみドルイドの杖を携えた女性がいた。

 

「サーヴァント、キャスター。召喚に応じて来てやったぜ。この俺さまをキャスターで喚ぶなんて数奇なマスターだな、だが安心しろ。俺さまが……来た……から」

 

召喚された女性。キャスターは名乗りの途中で自身のマスターの姿を認めるとだんだんと声が途切れていった。

 

「はぁ、暫く見ない間にずいぶんと態度が大きくなりましたね。これは再教育が必要でしょうか」

 

アルトリアの言葉にどんどん顔色が青ざめていくキャスター。アルトリアはキャスターの首根っこを掴み引きずり倒すとそのままキャスターを引きずりながら部屋を出ようとする。

 

「ちょ!?待て!待って父上!!悪かった!謝るから!」

 

キャスターが暴れながら叫ぶがそれを意に介さないアルトリアはずんずんと歩いていく。暴れるキャスターはそこでセスカの姿を認めると

 

「お袋!頼む!助けてくれ!!」

 

セスカに助けを求めるが、セスカは何処から取り出したのか白いハンカチをヒラヒラと降っていた。

 

「チキショーーー!!」

 

キャスターのそんな叫びを最後にパタンと部屋の扉は閉められたのだった。

 

 

「全くアルトリアも照れ屋なんだから」

 

どうやら今しがたの一件をアルトリアの照れ隠しと判断したらしい。セスカは召喚陣に向き直り、小箱から取り出した毛髪を陣の中央へ置いた。

 

セスカも詠唱を始め、サーヴァントを呼び出す。

 

「サーヴァント、アサシン。召喚の呼び掛けに応じ参上しました。よろしくお願いします…母様」

 

召喚されたのはくすんだ金色の髪と黒い軽装の甲冑に白い肌をした十代後半と取れる少女だった。

 

「よろしくお願いねカトリーヌ。でもまさかあなたが本当に座に至ってるなんて……」

 

セスカが呼び出したのは自身の娘であるカトリーヌ・ダルクだった。セスカはカトリーヌの服装を確かめると洋服棚から女性用衣類をカトリーヌに手渡した。

 

「とりあえずそれに着替えなさい。軽装とはいえこの時代に甲冑姿は目立ちます」

 

カトリーヌはサーヴァント故に魔力で編まれた甲冑を消すと渡された服をいそいそと着替えはじめる。

 

 

セスカはアサシンとして召喚されたカトリーヌと幾つか確認作業を行い召喚に使った部屋を後にする。確認作業は問題なく、さすが親子といえるほどにスムーズに終了した。

 

 

確認作業を終えたセスカとカトリーヌがリビングに移動するとリビング中央に設置された食卓にTシャツにジーンズ姿のキャスターが突っ伏していた。心なしか頭から湯気が昇っている気がしないでもない。

 

「そんな机に突っ伏して大丈夫?」

 

セスカは机に突っ伏したキャスターに話し掛ける。キャスターは身体を起こすと。力のない声で

 

「うるせー、危うく父上にフリフリのワンピースを着せられるところだったんだぞ」

 

キャスターは心底疲れたといわんばかりに大きなため息をついた。と、そこでセスカの後ろにいるサーヴァントに気づく。

 

「ん?お前がお袋のサーヴァントか?」

 

「アサシンです。貴女がキャスターですか?」

 

「ああそうだ。にしても、あんたがアサシンねぇ…」

 

キャスターはアサシンを軽く観察すると。

 

「フランス系だな、大丈夫か?」

 

キャスターはセスカにアサシンが闘えるのか聞くが。

 

「私の娘なんだから大丈夫、大丈夫」

 

「…………は?」

 

セスカの返答に呆気にとられるキャスター。

 

「だから、この娘はあんたの妹だって言ってるのよ。それに私とアルトリアで同盟組んでるからモードレッドもカトリーヌもサーヴァント同士とはいえ姉妹仲良くしなさいよ~」

 

そう言ってセスカはリビングを後にする。

 

リビングに残されたモードレットとカトリーヌに気まずい空気が流れたのはいうまでもない。二人の気まずさはセスカとアルトリアが料理を運んで来るまで続いた。

 



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倉庫街

感想・評価ありがとうございます!




聖杯戦争の開催地である冬木の倉庫街にて黒髪全身タイツに軽装、手に槍を携えたランサーのサーヴァントが闘気を垂れ流しながら他のサーヴァントが現れるのを今か今かと待っていた。

 

しかし、すでにこの場で待つこと数時間。日もすっかり落ち此度のサーヴァントもマスターも穴熊を決め込む軟弱者と思い始めた頃、この倉庫街にカツ、カツ、と靴の音を響かせながらランサーに近づく人影が現れた。

 

「ようやく現れたか、どの陣営も穴熊を決め込むものばかり、俺の呼び掛けに応じたのは貴殿が最初だ」

 

雲が流れることにより隠れていた月が顔をだし対峙する二人を照らし出す。片方はランサーを、もう片方は現代服に身を包んだ女性…

 

「しかし俺の呼び掛けに最初に応じたのがよもやマスターとは」

 

身に纏う気配から生者、その佇まいからマスターと判断したランサーはまさか自身の前に現れたのがサーヴァントではなくマスターという事実に密かに落胆したが気になることもあったため注意を反らす等ということはしない。だか、どうしてもマスターでありながらサーヴァントである自身の前に現れた理由が気になるランサー、手に持つ布に包まれた長物も気になるがランサーが最も気にしていたのは相手から感じる集中していなければ感じ取れないほどの僅かばかりの気配。これは自身がよく知るケルトの戦士特有のもの、ならば問わねばならない。

 

「貴殿のその気配、ケルトに縁のあるものと推察する。俺の真名は名乗ることはできないが貴殿もさぞかしなの知れた女傑なのだろう」

 

聖杯戦争故に名乗りをあげることができないことを口惜しく感じるランサー。

 

「名乗りは結構です。貴方のことは知ってますから、フィオナ騎士団、輝く貌のディルムッド」

 

女性は手に持っていた長物を包んでいた布を解くとランサーに向かって構える。

 

対峙する女性が先程まで布に包まれたていた獲物を構えるとランサー…ディルムッド・オディナは言い知れない感覚に襲われた。それは女傑というにはあまりにも強く練り込まれた闘気、その姿を表した身の丈ほどの赤い槍。そしてなによりその槍からこれでもかと感じられる力強さ。自身の名を知り、かつマスターでありながらサーヴァントに獲物を向ける相手にランサーは無意識に口角をあげる。

 

「ほう、ランサーのサーヴァントである俺に槍で打ち合おうとは。その意思に見合う実力か…」

 

ディルムットも二槍を構えると二人の周りにピリピリとした緊張感が漂う。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

「ライダー、こんなとこで見てないで下に降りよう」

 

冬木大橋の上でライダーとそのマスターがランサーの動向を観察していた。いや、マスターの方は自分のいる場所の高さにビビって声が震えているが。

 

「何を言っておるか、ここからが絶景スポットなのであろうが。それにな、これ以上近づけば見つかりかねん」

 

どうやらライダーは敵を観察するのにこの場所がギリギリのラインらしい。

 

「はあ!?待てよライダー!これ以上近づいたらってランサーの所から一㎞以上も離れてるんだぞ、それなのにランサーに気付かれるっていうのか?」

 

「何をたわけたことを。気付かれるのはランサー等ではなくもう一人の方だ」

 

ライダーのマスターは改めてランサーではなくもう一人の方に注視した。魔術を使い視力を上げた彼の目に映るのは、高速で槍を突き合う二人の人物。ライダーのマスター…ウェイバー・ベルベットにはもはや彼らの槍捌きは槍同士が触れ合ったさいに発生する火花しか見えていない。

 

「しかしまあ二人共なかなかの強者だのぉ。なんと心踊る打ち合い、是が非でも我が臣下に遇したいが」

 

ライダーは髭を撫でながら考え事を始めるがその目は槍を突きあっている二人の動きを一瞬たりとも逃すまいとしている。

 

「うむ、やはりぐたぐたと考えるのは性にあわん。それに死なすには惜しい」

 

ライダーは立ち上がるとウェイバーを片手で持ち上げ

 

「さあ、行くぞ。勝利してなお滅ぼさぬ。制覇してなお辱しめぬ。それこそが真の征服である。それが征服王イスカンダルの生き様よ!」

 

呼び出したチャリオットに乗り征服王イスカンダルはランサーのもとへ雄々しく駆けていった。

 

 

 

ーーーーー

 

 

アイリスフィールとセイバーは倉庫の物陰に隠れながら期をうかがっていた。

 

「凄い……ねえ、セイバーには見えてる?」

 

二人の激しい槍捌きにアイリは目が離せずにいた。

 

「はい、なんとか。しかしあの女性は何者でしょう?ランサーのサーヴァント相手に互角以上の闘いをするなど」

 

セイバーはランサーと死闘を繰り広げている女性に対して何かしらの直感を感じていた。

 

(あの女性、下手をすれば私よりも)

 

暫く観察を続けていると雷鳴を轟かせチャリオットに乗ったサーヴァントが闘いにわって入っていくのが見えた。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

「双方、剣を納めよ。王のまえであるぞ」

 

突然チャリオットに乗って現れたサーヴァントに二人の動きが止まる、すると。

 

「我が名は征服王イスカンダル此度の聖杯戦争においてはライダーのクラスを得て現界した」

 

両の手を大きく広げ、自身の真名をばらすバカがいた。

 

 




結局ランサー。ライダーは変わらず。やっぱりケルト出身は一人は欲しいしね


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集結1

zeroで大切なフラグを拾うのを忘れていたので次話はその話をサブタイ『召喚』の前に投稿します。多分二話位になると思う(;・ω・)


ライダーがランサーの闘いを中断させ名乗りをあげるという周りを唖然とさせる行動のあと。

 

「なにを考えてやがりますか!?このバカは!」

 

ウェイバーはいきなり真名をばらすライダーを怒鳴るがライダーのデコぴんを受けて沈黙する。ライダーはランサーとランサーと打ち合っていた女性を交互に見ると。

 

「うぬらとは聖杯を求めてあい争う巡り合わせだが、まずは問うておくことがある。うぬら、一つ我が軍門に下り聖杯を余に譲る気はないか?さすれば余は貴様らを朋友として遇し世界を制する快悦を共に分かち合う所存である」

 

等と堂々と宣った。 

 

ランサーは首を横に振ると。

 

「その提案には承諾しかねる。俺が聖杯を捧げるのは今生にて誓いを交わした新たなる君主ただ一人だけ。断じて貴様ではないぞ、ライダー」

 

ランサーと死合っていた女性も。

 

「私も立場としては未だ姫の身であれ、いずれ女王を継ぐものとして、そのような戯れ言を受け入れたのであっては偉大なる母に会わせる顔がありません。ですのでお断りさせていただきます」

 

二人がはっきりと否をしめすが

 

「ん~、待遇は応相談だが?」

 

「「くどい!」」 

 

ランサーと女性の声が重なる。 

 

「うむ。まあ、しかしなんと、うぬは一国の姫であったか。まさか現代にこれ程の強者がおるとはのう」

 

ライダーは現代にも骨のある娘がおるもんだと感心していたがランサーは女性を凝視していた。

 

「姫……赤い槍……赤い瞳に、ケルト独特の気配……まさか……」 

 

ランサーの独り言が聞こえたライダーは。

 

「なんだ?どうしたランサー。そのような幽霊でも見たような顔をして」 

 

「まさか御身は、影の国の女王、スカサハの娘にしてスカサハとオイフェに鍛えられた影の国の姫。影姫セスカか?」

 

「……やはり同郷の人を相手にこれだけ情報が揃うと気づかれますか」

 

「いや、あり得ない!かの姫君がなぜこのような!?」

 

「ランサー。私が誰の娘か分かっているのなら、おのずと答えは出るでしょう」

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

セスカのやりとりをコンテナの影から覗いていたアルトリアとモードレット。

 

「どうする?完全に出るタイミング逃しちまったが」

 

「大丈夫です。おそらくライダーが何かしらのアクションを起こすはずですのでそれに合わせて私達もセスカと合流しましょう」

 

「了解。にしてもお袋の真面目ぶった口調の違和感がスゲーな」

 

「本人もこういった口調は苦手なようです。それよりも他のサーヴァントやマスターは見つかりましたか?」

 

「おいアサシン、そっちはどうだ?」

 

モードレットは通信機を使いコンテナの上で待機しているアサシンに通信を入れる。

 

『こちらアサシン。アルトリアさんの言う通りライフルを構えた黒いコートを着た男性を見つけたわ。それと埠頭側のコンテナにセイバーとアイリスフィール・フォン・アインツベルンを確認。どうやらこちらと同じく出るタイミングを失したみたいね』

 

「オッケー、とりあえず監視続行だな……しっかしなんだあの筋肉ダルマ、ここからでも暑苦しさが伝わって来るぜ」

 

「いえ、実際に暑苦しいですよ。豪快なバカでありながらキレ者とめんどくさい御仁です」

 

「マジか。オレ苦手なんだよなそーゆーの」

 

『報告よ、ライダーが動いたわ。母様の集音マイクに繋げるから注意しなさい』

 

『……ザッ、ザザッ……他にもおるだろうが!闇に紛れて覗き見しておる連中は!』

 

セスカに取り付けたマイクがライダー大声を拾いあまりの大声に二人は若干顔をしかめる。

 

『どうゆう事だ、ライダー』

 

『ランサー、それに女よ。うぬらの真っ向切っての競いあいまことに見事であった。あれほど清澄な剣撃を響かせては惹かれて出てきた英霊がよもや余一人ということはあるまいて……聖杯に招かれし英霊は、今ここに集うがいい!尚も顔見せをおじるような臆病者は、征服王イスカンダルの侮蔑を免れぬものと知れ!!』

 

 

「へぇ~、言うじゃねーの。んじゃ、呼ばれたことだし、行くとしますか」

 

「ええ、行きましょうキャスター」

 

 

 

ーーーー

 

 

「よう、ライダー。呼び掛けにこたえて来てやったぜ」

 

「おう、早速来たか。そのローブ姿、うぬはキャスターのサーヴァントで相違ないな、しかし」

 

ライダーはアルトリアとキャスターを交互に見ると。

 

「女同士の主従とはの。これはいい目の保養になるわい」

 

「そうかよ、だったら喜びな。女の主従ならそっちにもいるぜ」

 

キャスターに言われてライダーが振り返るとそこには雪香と雪香に寄り添う少女のサーヴァント。全身白コーデのアイリスフィールとスーツ姿のセイバーがいた。

 

「ほう、こいつは驚いた。少女よ、いつからそこにおった」

 

ライダーは雪香に寄り添うサーヴァントに声をかけるが。

 

「ふん、いつからなんて答える義理はありません。それに貴方と違って真名は名乗るつもりはないから好きに呼びなさい」

 

アサシンはライダーに静かな敵意を向ける。母親でもあるマスターに粉をかけたライダーが気に入らないらしい。

 

そんな思惑なぞ知らないライダーは次にセイバー陣営に意識を移した。

 

「そっちはそっちでなんと堅苦しい。それはなにか?シークレットサービスか何かかセイバー」

 

ライダーはスーツを着ているサーヴァントの雰囲気からセイバーと当たりをつける。

 

「私が選んだの。ねっ、セイバーに似合うでしょう」

 

「いえ、アイリスフィール、似合うとか似合わないではなく…………」

 

そこでセイバーは視界に映ったキャスターの違和感に気づく。

 

「キャスター……まさか貴女はモー」

 

セイバーが思わずキャスターの真名を口にしかけると。

 

「おい、こんな人が集まった状況で何を言おうとしてやがるセイバー。オレの真名を口にするってことはてめぇの真名を口にするのと変わんねぇぜ」

 

キャスターに指摘され口を閉じるセイバー。すると

 

「よもやこの妾を差し置いて王を名乗る不届きものがいようとはな」

 

何処からか傲慢な意思がありありとわかるほどの女性の声があたりに響き、近くの街灯の上に黄金の鎧を纏った長い金紗のように輝く髪をした女が現れた。

 

 

 




連休明けで速度低下……頑張ろう。


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集結2

お気に入りが500名。UAが56000を越えていました。ありがたやありがたや。


街灯の上に現れた全身黄金のサーヴァントに視線を向ける一同。まず最初に口を開いたライダーは

 

「難癖つけられたところでなぁ、イスカンダルたる余は世に知れわたる征服王に他ならぬのだが」

 

と、現れたサーヴァントに己の頬を掻きながら返すが。

 

「たわけ、真の王たる英雄は天上天下に妾ただ一人よ。後は有象無象の雑種にすぎぬわ」

 

黄金のサーヴァントはこの場に集った英霊を有象無象とはきすてた。

 

「そこまで言うならまずは名乗りを上げたらどうだ。貴様も王たる者ならばまさか己の異名を憚りはすまい」

 

ライダーは黄金のサーヴァントに問いかける。

 

「問いを投げるか、雑種ふぜいが。王たるこの妾に向けて、妾の拝謁の栄に触れてなおこの面貌を見知らぬと申すなら、そんな蒙昧は生かしておく価値すらないわ!」

 

黄金のサーヴァントの背面から波紋が立ち中から武器が出現した。

 

それを見て。セイバー、キャスター、アサシンはそれぞれのマスターと黄金のサーヴァントの間に立ち警戒を強める。

 

黄金のサーヴァントがその波紋から現れた武器をライダーに向けて放とうとした時、コンテナの影から人影が現れた。

 

「いやーわりぃわりぃ、ゴールデン遅くなっちまった。やっぱライダーじゃねぇとベアー号がねぇから移動するのも一苦労だな」

 

一同に会する場に現れたサーヴァントはこの場の爆発寸前の空気にも我関せずといった様子で歩いてくる。

 

「なっ、なんだ?あのサーヴァントは。バーサーカーなのに喋ってる」

 

その言葉にアルトリアとアイリスフィールもバーサーカーと呼ばれたサーヴァントを注視して確認すると確かにクラスがバーサーカーとなっていた。

 

しかしバーサーカーの突っ込み所はバーサーカーなのに喋ってるだけではない。金髪おかっぱなのはまあいい、過去の偉人であるはずなのにシャツとジーンズにサングラスなのもスーツ姿のセイバーが居るのでなんとか飲み込めるだろう。着ているシャツがはち切れんばかりの筋肉は武人だったのだろう。だが

 

「……モードレット」

 

「なんだよ。つか今はクラス名で呼べよ」

 

「私はアレが日本人だという事実を直視したくないのですが」

 

その姿で日本人ということだった。まあ一目でアレが日本人だと理解していたのはアルトリアと雪香、そして黄金のサーヴァントであるアーチャーの三人だけだが。

 

「ほう、雷神の息子がバーサーカーか。しかしまた随分と頭の悪そうなサルよな」

その言葉にバーサーカーはアーチャーを見上げる。

 

「うおっ!なんだ!?すげぇゴールデンなサーヴァントがいるじゃねぇか」

 

等と聞いている側からしたら理解できないのにほんのちょっとだけ理解(わかって)しまいそうな謎解釈に頭を抱えそうになるウェイバー。

 

「貴様、それは褒めているのか?よもや妾を侮辱する類いであるなら命はないと思え」

 

アーチャーの意識がライダーからバーサーカーへ移る。

 

「残念だけどアレで褒めてるつもりのようで…金、もう少し場の空気を読みなさい。それと、何ですか?その格好は」

 

「いや、金じゃなくてゴールデンって呼んでくれ。その方がカッコいいからよ」

 

バーサーカーがアーチャーから雪香の方に顔を向けるとまるでピキッと音が聞こえてきそうなほどバーサーカーが固まってしまった。

 

「お…お、お。ゆ、雪の大女将。何でこんなとこにいるじゃん」

 

「雪香。知り合いですか?」

 

「ええ、昔にちょっと」

 

「ちょっとって言う割にめちゃくちゃびびってね」

 

「そうね。まるで不良をしているのを母親に見つかった男の子のようね」

 

そしてバーサーカーは公衆の面前?で正座で説教を受けるはめになった。その光景にその場にいた殆どの者達から同情の視線を向けられるのであった。

 

 

 

「どうしましょう、完全に出るタイミングを失ってしまいました。私は……どうすれば……」

 

だが。倉庫街の端で出るタイミングを完全に見失った少女がいたことはまだ誰も知らない。

 

 

 




女体化ギルガメッシュの口調、性格は今作用のものなのでご了承くださいませ。


お気に入りが500名を越えたので『ボツネタ』を一つ。ちなみにデッドエンド。






魔神王、ゲーティアの放った第3宝具によって視界が白む。


……それは、時間が止まったかのような光景だった。ゲーティアの宝具による熱が終わりを告げ、その光景がカルデアのマスターの視界に映る。そこに残っているのは少女の盾、幾度となく自分達を守ってきた盾だけを残し、マシュ・キリエライトは蒸発した。

「マシュ……」

カツン、カツン。

絶望と悲しみに打ちひしがれるカルデアのマスターとこの戦いを無意味と言ったゲーティアの元に二人分の足音が響く。

「令呪を持って命ずる。タマモ、その霊基を解放せよ」

その声は未だその姿が遠くにあるにも関わらず玉座に強く、冷たく響く。

「重ねて命ずる。タマモ、その霊基を解放せよ」

それはマスターと共に戦ってきたサーヴァントの中でも自重を知らない二人だった。

「令呪を持って命ずる。タマモ、その身神話に至り回帰せよ」

二人は、ゲーティアとマスターに近づきながらそのあり方を変えていく。

「令呪を持って命ずる。我が身、我が霊基を解放せよ」

「重ねて命ずる。我が身、神話にて回帰せよ」

「令呪を持って命ずる。我が神性を解放せよ」

二人がマスターの横にたどり着いた時には二人はマスターも見たことがない姿をしていた。タマモはまるで太陽の神話を幻視する姿『*CCCタマモ、神話礼装』に、以前は三尾が限度と言っていたのに九つに増えた尻尾。そして、特異点Fで初めて召喚したサーヴァント。セスカもまた深い紫のシックなナイトドレスに金と銀の装飾品を纏った姿に変わっていた。

二人はマスターを自分達の後ろに据えるとタマモは左手を、セスカは右手を重ねるように前に差し出す。二人の重ねられた手に球体のエネルギーが現れる。マスターにはそのエネルギーが理解できなかったが幸か不幸かゲーティアはそれを理解してしまった。そして、何の兆候も見せずにそれは発動した。

「「ステラドライブ・ハイパーノヴァ(星間消滅せし終焉の星)」」




それは時間神殿を中心に次元を越え地球を巻き込み、はるか数光年先の星系をも巻き込んですべてを消し飛ばした。




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カオス

タイトル通りどこか混沌とした一話。二人目の完全オリキャラ登場。


他のマスターに正座で説教を受けるバーサーカーという全く聖杯戦争らしくない出来事から一番早く復活したアーチャーは興が削がれたのかさっさと霊体化して帰ってしまった。次に復活したランサーは姿を見せなかったマスターがこの場を去るらしく皆に律儀に挨拶をしてからその場を後にした。残ったのは未だ状況を飲み込めないセイバーとアイリスフィール。優しさか、それとも同情からかバーサーカーから目を反らすキャスター陣営とアサシン。何かしら昔を思い出しているのか苦い表情のウェイバーにアルトリア(マ)に声をかけようとするライダー。

 

「のう、キャスターのマスターよ」

 

「何ですか?征服王」

 

「余の目にはアサシンのマスターとバーサーカーは旧知のようにみえるのだがお主の目にはどう見えておる」

 

「そうですね。マスターやサーヴァントというのを抜きにすれば息子をしかる母親、もしくは駄目な夫に説教をする妻といったところでしょう。ですが、バーサーカーの態度からこの二つの線はないようですし。いえ、そもそもバーサーカーは雪香の男性の好みから大きく外れているので、前提があり得ませんが」

 

「ほう、その口ぶりからしておんしらは知人か。しかしのう、アサシンのマスターとバーサーカーが旧知というのもおかしかろう、先ほどのランサーの様子からアサシンのマスターはケルトに縁が有るのはわかったが、どうやらバーサーカーは日本人のようだしの。時代も国も随分と離れていると思うが」

 

「済まないが私はその疑問に答えることはできない」

 

と、目の前の現象について話を始めるライダーとアルトリア(マ)。一方キャスターはセイバーに捕まっていた。

 

「キャスター、説明をしてもらおうか」

 

「説明?何の説明が必要なんだ、この状況なら見たまんまだろうが」

 

「いえ、この聖杯戦争らしからぬ状況もそうですが。なぜ、貴女がキャスターとして召喚されているのか」

 

「はあ?なんだよ、そんなみみっちぃことが聞きたいのかよ。んなのオレはドルイドだからな、キャスターなのは当然だろ」

 

キャスターのドルイド発言に目を見開くセイバー。

 

「口と足癖が悪くて突撃するしか能がなかった貴女がドルイド!?」

 

「驚くことかよ……ってそういやこの頃の父上はまだ知らねぇんだっけ」

 

「なんです?」

 

「いや、何でもねぇ。つうか、まさかあんたから話しかけてくるとは思ってなかったからよ。一体どうゆう風の吹き回しだ」

 

「……私とて貴女に声をかける積もりはありませんでした。しかし、アイリスフィールに無理やり……」

 

「ああ………まあ、なんだ。お互いマスター運が無かったと思って諦めようぜ」

 

「ほう、誰のマスター運が無いと」

 

後ろからキャスターにかかる。

 

「そりゃオ……オレとアサシン以外の連中だな」

 

キャスターは反射的に答えようとするが相手が誰かを理解し即座に言おうとした言葉を変える。

 

「嘘をつきなさい。まったく、どうやらその性格はちょっとやそっとでは矯正されないようですね」

 

が。そんなその場しのぎは無意味となる。

 

「待ちなさいキャスターのマスター。聞きたいことがあります。貴女とキャスターの仲がマスターとサーヴァントにしては随分と近いのは何か理由でもあるのですか?」

 

だが、以外な所からモードレット的にナイスアシストがセイバーから入る。

 

「仲……ですか?」

 

「はい、私には貴女達から主従を越えた何かを感じました。もし理由があるのなら聞かせて欲しい」

 

「そうですか……ですが」

 

「なぁ……」

 

アルトリアとキャスターは互いを見るが答えなど言えるはずがない。このセイバーがこの先どんな未来に進むのかわからないが、アルトリアからしたら過去のIF。易々と自分とキャスターの関係を口にすることはできない。もし話してしまえば、最悪セイバーの精神状態に異常をきたしかねない。

 

「これといって特に……強いて言えば、親子ような感覚に成れればよいのでは?」

 

「親子……ですか」

 

親子のようにと言われて少し暗い雰囲気になるセイバー。

 

「マスター、今のセイバーには無理だと思うぜ。セイバーの親子関係はマスターも良く知ってるだろ」

 

「知っているから頭が痛いのです。……まさか、かつての自分を見るのがここまで痛いものだとは

 

そこへ苦い回想から脱したウェイバーは一人になったアサシンに話しかけた。

 

「なあ、あんたは誰かに話しかけないのかよ」

 

「私?ないわね、話に花を咲かせる相手もいないし。それとも貴方が話し相手になりますか?」

 

「話題があるなら構わないけど、生憎と僕は伝説を残すような女性に振る話題は持ってないよ」

 

 

 

そしてバーサーカーはまだアサシンのマスターに正座をさせられていた。

 

 

「………それで?貴方のマスターは誰ですか。縁も少なく、触媒もあまり出回っていない貴方が一体誰の召喚に応じたんです?」

 

バーサーカーを前にしている雪香の姿はもはや仁王の風格、だがそんな雪香の詰問に答える人物がいた。

 

「私ですお義母様」

 

現れたのは背丈が150㎝そこそこの金髪少女だった。

 

「……成る程……確かに貴女なら金を喚ぶには充分ですね。しかし随分と久しぶりですね妻呑(さいてん)。それにしても暫く会わない間に随分と成長したようで、角と妖力もしっかり隠せていますし気配遮断も合格。服装も現代にあわせていてとても可愛いです」

 

そう言って雪香は現れた少女に親指を立てる。すると妻呑(さいてん)と呼ばれた少女も親指を立てる。

 

「勿論です。私はとと様のようにTPOを弁えない訳ではないですし、かか様のように刹那的でもないので」

 

「金、どうやら貴方はTPOを弁えないダメな父親だそうですよ」

 

「俺の格好ってそんなにゴールデンじゃねぇのか」

 

「むしろその格好のどこが貴方的にゴールデンだったんです?いえ、言わなくて結構」

 

 

と、さらに一人人数が増えたところでキャスター陣営とライダー陣営、セイバー陣営にアサシンが合流する。

 

「おいライダー、アサシンのマスターの所にまた人が増えてるぞ。こんなに集まってくるなんてお前が煽ったりするからだこのバカ!」

 

ライダーと合流したウェイバーは早速この事態の発端を築いたライダーに食って掛かる。

 

「なんゆえそんなことで怒っておる、今日一日ですべてのサーヴァントを自身の目で確認できたのだ、態々使い魔とやらでチマチマ調べる手間が省けて良かったではないか」

 

「でしたら、もっと穏便に集まって頂きたかったです」

 

と、どこか疲れた雰囲気を纏った少女が近づいてきた。その造形はアサシンに似ており、違うのは髪と目の色に銀色の軽装をしていることだった。

 

「あら、姉さん?どうして……ああ、少し前から気付いているのに誰も話題にしてくれなくて寂しくなったんですね」

 

「気付いていたんですか!?……いえ、寂しかった訳では。ただ、アーチャーがいなくなってから皆さんが和気あいあいとしているのはいいなぁとは……いえ、何でもありません」

 

また新たに現れたサーヴァントにライダーが話しかけた。

 

「それで、お主は何者だ。どうやらサーヴァントのようだが既に七騎すべて揃っておる、後ろめたい事が無いならお主のクラスを言うてみい」

 

「私はルーラーのクラスをもってこの聖杯戦争が逸脱しないように呼ばれましたジャンヌ・ダルクといいます。もしあまりにも度が過ぎる行いをしていると判断した場合、ルーラーの特権である令呪で自害させますのでそのつもりで」

 

はっきりと自害させますと宣言したルーラーたるジャンヌ・ダルクだがその顔は少々疲れが見てとれる。

 

「ほう、あの有名な旗振りの聖女か。しかしかの聖女がなぜそのような疲れた雰囲気を纏っておる」

 

「当たり前です。冬木の地に全騎揃ったその日に全員集合したうえに一触即発。最悪この倉庫街が消えて無くなるかもしれなかったのですから……まさか召喚されたその日にこんなとこになるなんて」

 

そう言って肩を落とすルーラー、ジャンヌ・ダルク

 

「まあよい、今日の所は帰るとするか。ほれ坊主、さっさと乗らんか、ではの次に会うときは酒でも交わそうぞ」

 

ライダーはマスターをつまみ上げるとチャリオットに乗せ雷鳴を轟かせながら帰っていった。

 

「セイバー、私達も帰りましょ。この状況だと戦いになったら私達が断然不利よ」

 

「わかりましたアイリスフィール。キャスター!次こそは詳しい話を聞かせて貰います」

 

そしてセイバー陣営も倉庫街から去って行った。

 




ジャンヌ出ました。あと、新たに出てきたオリキャラ妻呑。父親はバーサーカーのようですが母親は誰なんでしょうね(すっとぼけ


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日中1

沖田ちゃん和むわ~。


アサシンのマスターであるセスカこと藤丸 雪香の朝は早い。毎朝何時に寝ようとも必ず四時半に起床し家の事を始める。数日前から食事をする人数の増えた分、料理の量をいつもの数倍に増やす必要があったため他の作業を後回しにして調理に取りかかっていた。内容は鮭の塩焼き、ほうれん草のおひたしのごま和えに沢庵、二升炊きの白米と生卵と納豆、出汁から取ったワカメと豆腐の味噌汁、大きなボウルに入ったサラダ。好みでふりかけや豆乳、鮭茶漬けにするための出汁等も用意している。冷蔵庫には他にも食材が揃っており、足りない者は勝手に調理したりすることもある。午前五時頃にキャスターがジャージ姿で家からランニングに出ていく。六時前にはアルトリアも加わって二人で作業を進める。すべての朝食の準備が終わる七時前、まずはアサシンが二階から降りてくる、次に朝のランニングを終えたキャスターがシャワーを浴びにリビングを通り抜ける。そして先日雪香の提案を受けた妻呑がリビングに現れて朝食の配膳を手伝っているとルーラーとして召喚されたジャンヌが半分目を閉じた状態で洗顔に降りてくる。午前七時十五分キャスターがシャワーから、ルーラーも洗顔を終え、朝食の配膳もすべてが整いこの家で夜を明かした全員が食卓につく。

 

 

 

しかし元々同盟を組んでいるアサシン、キャスター陣営はともかくなぜバーサーカーのマスターとルーラーが同じ食卓を囲んでいるかは先日の倉庫街での出来事までさかのぼる。

 

 

~倉庫街~

 

 

「ところで三人は聖杯戦争中の生活拠点は決まってるの?」

 

雪香の何気ない言葉に目を背ける三人。

 

「実は、冬木に着いたのは今日の夕方でまだ宿は決まっていないんです」

 

「まあ、俺の召喚場所が大江山だったからな。マスターはあいつを呼びたかったみたいだけどよ」

 

「それはそうでしょうね。頼が首を跳ねるのを止められなかった上、育児放棄の父親より母親を召喚しようとするのは当然ね……なら妻呑、今住んでる私の家にくる?」

 

「いいの?」

 

「いいわ。妻呑の見た目だとホテルで相手にされない可能性もあるし、金にホテルの部屋を取るなんて無理でしょ、部屋は余ってるから今さら二、三人増えても大丈夫よ。代わりに家の中では戦闘行為禁止のセルフギアスロールにサインしてもらうけど」

 

「それぐらいなら」

 

妻呑はその提案に承諾するが。

 

「だったら俺はパスするぜ」

 

バーサーカーは否を示した。

 

「女だらけのところに俺一人だけとか居心地が悪いしな」

 

ただのへたれだった。

 

「「へたれ」」

 

思わず口に出すのもいるが。

 

「まあまあ……金、家が嫌なら貴方は一体聖杯戦争中の宿を何処にするつもりですか?貴方のマスターは家を拠点にするのに同意しましたよ?まさかマスターであり娘でもある子を一人で他の陣営においておくつもりですか」

 

「別にそこは心配してねぇよ。大女将が義理とはいえ自分の娘に手ぇ出すなんざ俺がゴールデンをやめる位あり得ないじゃん。それに俺はサーヴァントだからな、睡眠も飯も必要ねぇ。いざとなりゃ霊体化すりゃいいからな」

 

「そうですか……寂しくなったら何時でも来ていいですから」

 

「ゼッテー行かねぇじゃんよ!」

 

バーサーカーは捨て台詞を吐くと霊体化していなくなってしまった。

 

「あっ……因みにジャンヌ。貴女は強制です、話しがたっぷりとあるのでそのつもりで」

 

その一言で裁定者であるはずのジャンヌは恐怖で動けなくなってしまう。

 

 

少しして意識を復帰させたジャンヌは直感というよりは生前の経験からくる虫の報せに従いその場から逃走をはかるが、生前から一度として母親から逃げ切れたためしがないためやはり今回もあえなく捕まってしまう。

 

***

 

 

時間は戻り朝食の席。用意した二升の白米の3/4が胃袋に消えおかずが足りないものは自分で用意してさらに食べる。因みに摂取量は上から、アルトリア。ジャンヌ。モードレット。カトリーヌ。雪香。妻呑の順になっている……ジャンヌはちょっと遠慮したらいいと思わなくもない。

 

そして、朝食を終えた各人は戦闘のほぼない日中はわりと好きに過ごしている。まず、八時五十分頃にモードレットは図書館に漫画の続きを読みに出かけ。十時前にジャンヌはカトリーヌにジャンヌの服を買いに連れていかれる。今現在ジャンヌは妹であるカトリーヌの私服を借りている状態になっていてカトリーヌの聖杯戦争中の私服が足りなくなったからだ。一部の例外はいるがサーヴァントが現代のお金を持っているわけはないので軍資金は母親でありマスターである雪香からそこそこ貰っている……数百年ぶりの娘に再会したせいなのか雪香は母親としてかなり甘やかしているようだ。妻呑は冬木の町並みや裏路地等を自らの足で歩き夜の闘いに備えていた。

 

さて、大人組でありマスターである雪香とアルトリアはといえば。朝食に使った食器を洗い終えると次は家の掃除に洗濯と完全に専業主婦のそれだが、別に仕事をしていないわけではない。歳を誤魔化し現代に隠れて今なお長い時を生きる二人はなにかと忙しいのだ。

 

 



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日中、キャスター。

朝食を終え図書館に漫画の続きを読みに出かけるキャスター。冬木の街道を堂々と歩くキャスターの姿は道行く人々の視線を集める。しかし住民がキャスターに視線を向けるのは外国人だからと云うわけではない、元々冬木は外国人がそこそこにおり、定住しているもの、仕事で訪れている者、祖先が外国人の者と様々で冬木の住民は外国人になれている。ならなぜキャスターが住民の視線を集めるのか。それは、外国人の多い冬木でもそうそう拝むことのできない美少女がシャツとジーンズというラフな格好で堂々と迷いなく歩いていたからだ。

 

そんなラフな格好にも関わらずキャスターが過ぎ去ったあとには、キャスターを注視した一部の男性がそばにいた彼女や妻に頬をつねられたり焼きもちや冷たい目を向けらたりしている。

 

しかしキャスターは住民のそんな視線に気づきながらも一切気にすることなく図書館へむかう。……それが漫画を読むという理由でなければ、例えばハードカバーの書籍ならさぞかし絵になっているが、これから読もうとしているのは漫画である。いや、ラフな格好であるなら漫画でいいのかもしれない。

 

 

***

 

 

図書館に到着したキャスターは数冊の漫画を手に館内の読書スペースにある椅子に腰かける。

 

……背もたれに背中を預けて漫画を読んでいるキャスターの後ろからキャスターに声をかける人物がいた。

 

「おお!なんと、キャスターではないか。このようなところで奇遇だな、ん?マスターは一緒ではないのか?」

 

声をかけてきたのは、ウェイバーとイスカンダルのライダー陣営だった。

 

「おう、ライダーなんだお前らも漫画読みに来たのか?」

 

「そんな訳ないだろ、調べものだよ。てゆうかお前は漫画読みに来たのかよ……ずいぶんと余裕だなキャスター、聖杯戦争中に漫画を読んでるなんてさ」

 

と二三、会話を交わすとライダーから今度酒宴を開くから来ないかと誘われたがマスターの許可が出たらなと返事を保留にし夕方になる前にキャスターも図書館を後にし深山の方へ足を向ける。

 

 

***

 

 

深山に到着したキャスターは商店街をぶらついていた。目的は人探しだが面倒事を起こせば更に面倒事が自身に降りかかりかねないのでそこは自重する。そうして商店街の中程で目的の人物を見つけたキャスターは慎重にその人物に近づいて話しかける。

 

「すまねぇが、場所を聞きたいんだがいいか?」

 

「いいけど、お姉さん誰?」

 

キャスターが話しかけたのは、赤銅色の髪色をした少年と少年の後ろに隠れた少年より年下と思われる黒髪の少女だった。

 

「オレか?オレはお袋がこっちに住んでてよ、顔を出しに来たんだ。で、折角だから日本の菓子を食ってみたくてよ、どこかいいとこ知らねぇかなって。こう言うのは大人より子供の方が建前とか高いだけのじゃなくて純粋にうまいとこを知ってたりするからな」

 

「……わかった。なら、うまいたい焼きの店があるから案内するよ」

 

そう言われて納得したのか案内を買ってでる少年。

 

「わりぃな、案内までしてもらって」

 

「いいよ、お姉さんこっちに来たばっかりで道分からないだろうし。困ってる人がいたら助けてあげなさいって母さんにも言われてるから」

 

「そっか……」

 

(お袋子供の教育しっかりし過ぎだろ。しかも案内してる間も意識はしっかりこっちに向いてるし)

 

などと、母親が現代でも子供の教育はしっかりとしている事に呆れつつ少年に感心していた。

 

「ここだよ」

 

目的のたい焼き屋に到着したキャスターはたい焼きを三尾購入し少年と少女に一尾ずつ差し出す。

 

「くれるの?」

 

少年は差し出されたたい焼きとキャスターを交互に見つめる。

 

「ああ、ここまで案内してくれた礼だ、受け取ってくれればこっちも有り難いんだが」

 

そう言われては仕方ないと少年は差し出されたたい焼きを受け取り一つを少女に手渡した。

 

キャスターは帰り出す少年少女を見送りながら誰もいない場所に話しかけた。

 

「で、なんでテメェはあの二人に張り付いていやがった」

 

するとなにもないとこからバーサーカーが現れたではないか。

 

「護衛だよ、今世話になってるとこの旦那に頼まれた。最近物騒だからってよ」

 

「そうか」

 

キャスターは買ったたい焼きを食べきると歩きだした。

 

「なら、護衛のやる気が出る情報をくれてやるよ。あの二人はお袋……アサシンのマスターのガキだ、あの二人に何かあったら……あとは想像つくだろ」

 

そういってキャスターは拠点である家に帰っていき。バーサーカーはあわてて護衛対象の二人を冷や汗を流しながら追いかけていく。



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日中、アサシン&ルーラー

暑い………


朝食を終え、寝間着のままのルーラーを無理矢理着替えさせたアサシンはルーラーを連れてルーラーの着る普段着を買いに出た。いくら体型がほぼ同じの姉妹でも生前の時ならいざ知らず、現代では嫌なこともある……。

 

ルーラーの服を買う軍資金はアサシンのマスター……まあ、母親が十分な額を出している。

 

ちょっと甘やかしている気がするが大体563年ぶり位の娘との再会なので構いたいだけで暫くすれば落ち着くだろうとアサシンは理解している。

 

アサシンとルーラーの二人はバスを使い駅前までいき、地元では有名なブティックに入り二人は服を物色し始めるがルーラーは機能性重視で選ぶためその都度アサシンが軌道修正した結果白のワンピースとツーピースを始めとした秋物の服七着何故か冬物の服も買い足し、下着や靴も買いそろえ郵送で送り支払いはカードで済ますアサシンだがその手に持っているカードの色は黒かった。

 

とりあえず主目的の買い物を終えた二人は雑貨などの細々したものを買う前に昼食をとるために移動を始める。

 

駅前まで来た二人はそこで見知った人物に出会う。それは新都の散策をある程度終えたバーサーカーのマスターだった。

 

「おや、バーサーカーのマスター。新都の散策は終わったのですか?」

 

「必要な分は終わりました。二人は服を買いに出たと思ったのですが、何も買わなかったのですか?」

 

「いいえ、少し量が多くなったから郵送してもらったわ」

 

買い物に出たはずなのに手ぶらな二人に妻呑が疑問を投げ掛けるがアサシンの郵送したとの答えに一体どれだけ買ったのか知りたいような、知りたくないような気になる妻呑だった。

 

そのあと昼食を一緒にすることになった三人はファミレスで視線を集めることになる。

 

 

***

 

 

ファミレス内のある一席に大学生くらいの男女がいた。

 

「なあ、あそこの席見てみろよ」

 

男子の一人が一つのテーブルを指さしてもう一人の男子にそのテーブルを見るように促す。

 

「ん、何?どうしたの」

 

「あの席の三人、レベル高くね」

 

「どれどれ……うお!?マジでレベルたけぇ。あ、いやあれ外人じゃん。いくらレベル高くても言葉が通じなかったらダメじゃん」

 

「いやいや、聞こえてくる声が日本語だから大丈夫だって」

 

そんなしょうもない会話をしている男子の奥の席で爪の手入れをしていた女子が会話に入ってくる。

 

「いや、あんたたち。彼女の目の前でよく他の女の話をするとかひどくない?」

 

「いやいや、お前もあれ見てみろって」

 

その言葉に少々不貞腐れながらも言われた席に目を向ける。

 

「なに…あれ」

 

「なっ、凄いだろ?あんな綺麗所初めてみるわ」

 

「ただいま~、な~に~なんの話してんの?」

 

最後の一人が化粧室から戻って来た。

 

「あれ見てよ、凄い美人が居るから」

 

席に戻った一人を件のテーブルへと視線を促す。

 

「へ~凄い美人~。ん?あのジャケット着てる金髪の娘って」

 

思い当たる何かがあるのかバックから一冊のファッション雑誌を取り出すとパラパラと捲り始めた。ページを捲る手を止めると、そのページには件の席にいる一人の少女そっくりの人物が写っていた。

 

「やっぱり~。あの席の娘って雑誌モデルの大江 山里(おおえ さんり)だわ~」

 

残りの三人はその言葉に各々雑誌を覗き込む。雑誌にはバーサーカーのマスターが写っていた。

 

***

 

ファミレスでお昼を終え、仕事の為に駅前でバーサーカーのマスターと別れたアサシンとルーラー。帰りも何事もなかったが使った金額を聞いたキャスターが大いに呆れ、届いた荷物の量にバーサーカーのマスターは意外と少ないのね、の発言にほとんど衣服にお金をかけないキャスターが頭を抱えた。

 



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新生アイリ

皆さん夏をいかがお過ごしでしょうか。私はサバ☆フェスに忙しいです。

以前のfgoイベント3nd、anniversaryでは、スカサハ=スカディが実装されました。見た目がセスカのイメージにとても近くびっくりしましたがそれはそれ、今回の夏イベは今作に大量のネタが降り感謝です!

近状獲得☆5鯖

ダ・ヴィンチちゃん

スカサハ=スカディ

ジャンヌ・ダルク(水着)


ってそうじゃない!遅くなってすいませんでした!


子供達が出掛けて静かになった家の掃除洗濯を終えた雪香はガレージにて、封印の呪符の貼られた大人ほどの大きさの棺桶をバンに積み込んでいた。

 

「本当にいくのですか?、今はまだ一騎のサーヴァントも脱落していないのですよ」

 

アルトリアはまだ一騎のサーヴァントも脱落しておらず、切嗣もサーヴァントの頃の自分も精神状態に幾らか余裕があるとはいえ、倉庫街の一件で切嗣に要注意人物と認定されているだろう彼女がアインツベルンのアジトに赴くのを良しとは思っていない。

 

それに切嗣なら狙撃による暗殺、周りの建物や住民を巻き込んだ強行手段などとテロリスト染みた行動に出ないか心配したが、その程度でどうにかなるなら彼女はこのような時代まで怪我らしい怪我を負わずに生きていけはしないと直ぐに不安は晴れる。アルトリアも伊達に彼女とブリテンの頃から長い付き合いをしてはいない。

 

「大丈夫よ、今のアルトリアならいざ知らずサーヴァントの頃の貴女に後れを取るほど私は弱くはないわ」

 

「それは……そうですが、切嗣のこともあります。いくら貴女でも。いえ、貴女だからこそ彼は本気で殺しに来るでしょう」

 

それでも切嗣なら何かしてくるかもしれないという不安だけは拭えない。

 

「それこそ問題にすらならないわ。切嗣の殺り方と私の加護は相性が最悪だもの」

 

棺桶をバンに積み込み終え、エンジンキーを回してエンジンをかける。

 

「それじゃあ行ってくるわね。多分夜になると思うけど後の事はよろしくね」

 

雪香はあとのことをアルトリアに任せ、アインツベルンに向けてアクセルを踏むのであった。

 

 

車をアインツベルンに向けて出発した雪香を見送ったアルトリアは車が見えなくなってからそこそこ重要な事を思い出した。

 

「あっ……そろそろ征服王が聖杯問答をする時期だというのを言うのを忘れていました。……まあ、雪香なら大丈夫でしょう。さて、昼食の準備も終わっていますし私はそろそろ夕食の買い物に出るとしましょう」

 

サーヴァントを辞め、それなりの年月を生きようともアルトリアの食欲は高かった。むしろサーヴァントの頃はオミットされていた竜の心臓があり、生きるために食べなけれはいけない分その摂取量はサーヴァントの頃を遥かに越える。

 

 

さて、順調に目的地に向かって車を走らせた雪香はアインツベルンの森の前まで来ていた。ここから先はアインツベルンによって結界が張られているため、勝手に侵入すればアラートが鳴り相手に察知される。しかも結界を破壊すれば聖杯戦争中に常駐している戦闘用ホムンクルスがすっ飛んでくるためとてもめんどくさいが、しかし雪香は助手席に置いてあるやや口径の大きな銃を空に向け、引き金を引く。すると青い雲線が空へと昇り一分程でアインツベルンの城から黄色い雲線が帰ってきた。

 

それを確認した雪香は車をアインツベルンの城に向けて走らせた。

 

***

 

その光景を城の四階の窓から視ている人物がいた。今回の聖杯戦争におけるセイバーの本当のマスターである衛宮切嗣である。彼は今回の聖杯戦争において、妻アイリスフィール・フォン・アインツベルンの旧知たる彼女がこの聖杯戦争のキーパーソンになると考え、早急に手を打たなければならないとしているが、自分と彼女の相性が致命的に悪いことも理解している。自分が調べた限りでも最低二百年以上を若い姿で生きる人外でアハト翁からは無闇に手を出すなと忠告までされた。それにアレは数日前の倉庫街の戦闘でランサーのサーヴァントを押していた。

 

サーヴァントと正面から戦えるマスターにマスター殺しに定評のあるアサシンのサーヴァントの主従は早急に脱落してもらいたいが他の陣営も健在でありアサシン陣営の対策も十分でないため今回は見送ることにする。

 

「まったく、アイリもとんでもないのと知り合いになったな」

 

切嗣はアイリとアサシンのマスターが知り合ったのがここ数年以内の事と思っているが、切嗣がアインツベルンに来る前から二人は顔見知りであり、切嗣はドイツにあるアインツベルンの本邸で彼女を見たのがおよそ五年前の一度きりなのもあり彼女の事を図りかねていた。実は年に二三回のペースで二人が会っていた事など知らなかったりする切嗣は他者とのコミュニケーションをもっと取っていればアイリはもちろんの事、アハト翁や本邸のホムンクルス、イリヤからも情報を引き出せたはずだったのに。

 

そんな事を考える時間が思っていたより長かったのかバンが城の玄関の前に停車した。城からはアイリとメイドのホムンクルスが出迎え、バンから大人が一人は入るであろう長方形のケースを運び込む。

 

 

***

 

 

城の前に停車した雪香はアイリとアインツベルンのホムンクルスに出迎えられ、呪符の貼った棺桶の運搬をホムンクルスに任せ、アイリと二人でアインツベルンの地下工房へと向かう。

 

地下工房へと向かう間メイドのホムンクルスは元より二人も終始無言を貫いておりその顔からは一切の明るい気配は感じられない。地下へ向かう螺旋階段を降る一向は行き止まりにたどり着き厳かに扉をあける。扉の先には二十平米程の空間が広がっており、幾つもある棚には魔術的に稀少な触媒や魔道書が鎮座している。部屋の中央には直径三メートルの陣が書かれており、メイドは運んできた棺桶を陣の横におろした。

 

雪香は置かれた棺桶に貼られている呪符を剥がし蓋をどかす、すると中にあったのはアイリスフィールそっくりの体だった。雪香は棺桶の中にあるアイリスフィールそっくりの体を抱き上げると陣の中央から少しずらした所に横たえた。…雪香が抱き抱えている間アイリの顔が赤く目がキラキラしていたのは気にしない。

 

棺桶から出した体の反対側にアイリが横たわり準備が完了した。これから行うのは魂を別の体に移す魔術でアインツベルンの得意とする魔術の一つだが魂を移すのが本人ということもありこうして仰々しく陣を書いたり色々下準備を重ね実行に移すこととなった。

 

結果から言えば魂の移動は成功した。現在アイリは移った体の調子の確認をしており、雪香は脱け殻になった体の小聖杯としての機能を何重にも封印していき最後にアイリの体から小聖杯の機能を持ってきていた杯に写し込んだ。

 

「ん~、凄いわね。違和感が全然ないなんて、こんなとんでもない完成度の人形、一体どこでてに入れたの」

 

「人形師の青崎 橙子っているでしょ、彼女に依頼したのよ」

 

「青崎 橙子って封印指定の!?何処に居るかわからないって有名じゃなかった?見つけられるものなのね」

 

「まあ、依頼料に一億と脱け殻になったアイリの体を要求されたけど、アインツベルンの神秘とかもうアイリには関係ないし一億でアイリの命が救えるなら安いものよ」

 

などと言いながら渡す体から小聖杯の機能はしっかり抜き取っている。青崎 橙子の要求は製作した人形の元である本人の体で、小聖杯の機能は手に余るのから他に移すなり封印してから持ってこいとの事だった。




次は聖杯問答までいきたいな。


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聖杯問答前編

遅くなってごめんなさい。




「酒宴。ですか?」

 

夕方、日も半分ほど落ちた頃。アインツベルンの城に行ったきり帰ってこない雪香を除いたメンバーに、キャスターが図書館で会ったライダー陣営に誘われた事を話していた。

 

「おう。王の格だか聖杯に掛ける願い事なんかを語り合うんだと……まあ、オレたちは聖杯に掛ける願いなんざねえし、王の格だか言われても父上以外、王の経験なんざ未経験も良いとこだからな。正直行く理由なんて無いんだが」

 

実際、アーサー王として王の経験があるアルトリアを除き、生前の生活はどうあれ王族としての血を引いてはいても三人とも王の経験など無い。それに、騎士やドルイドの経験をもつキャスターを除きルーラーとアサシンに至ってはやらかした内容はともかく一般人もいいとこなので参加する理由はない。

 

 

「しかし聖杯戦争に参加している陣営全員に声をかけているのなら、ルーラーとして参加をしなければいけませんね」

 

特定の陣営の世話になっているとはいえ、一応今回の聖杯戦争の例外たるルーラーとして参加する積もりらしい……あと、アサシンとルーラーはライダーと遭遇していない為に声をかけられていない。

 

「が。集合場所がセイバー陣営のアジトな上、監視に出してる使い魔にアーチャーの奴が参加すると言ってきやがった。そこら辺の木っ端英雄なら無視してもよかったんだが相手が英雄王じゃそういう訳にもいかねぇ」

 

キャスターの放った使い魔にわざわざ参加を示してきたという事は貴様も参加しろと暗に言っているようなもので、図書館でギルガメッシュ叙事詩に目を通していたキャスターはアーチャーの危険度をある程度理解している。つまりこの時点で何を言おうと参加が決まったようなものであり………

 

 

・・・・

 

 

 

「それでは不本意ではありますが、これからアインツベルンの城に向かうこととします」

 

結局アインツベルンの城に向かう事にかわりないのにぐだぐだと時間を伸ばした一向は最も関係ないバーサーカーのマスターを留守番として拠点に置きアインツベルンの城へと向かった。

 

「ライダーが発案したアインツベルンの城で行われる酒宴。もとい聖杯問答での注意点を話しておきます」

 

アインツベルンの城を目指す最中、アルトリアがキャスター達に注意事項を説明する。といってもあまり多くなく、セイバーに聖杯が汚染されていることを明かさない(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

。英雄王の問いには正直に答える。キャスターはセイバーに喧嘩を売らない等当たり前のことからライダーには真面目に取り合わないといったものまで。

 

・・・

 

キャスターとアーチャーに酒宴に誘い、先ほどランサーに声をかけようとするも接触することができなかったライダー陣営はアインツベルンの城へチャリオットを走らせていた。すると森の入り口にキャスター、アサシン陣営を見つけたライダーはチャリオットを両陣営に方向を変える。

 

 

「どうやら、征服王に見つかったようですね」

 

晴れているにも関わらず雷鳴と二人分の魔力を感じ取ったアルトリアは空を見上げ、それに釣られて三人もアルトリアと同じ所へ視線を投げる。視線の先には大声をあげながらチャリオットで此方へ向かってくるライダー陣営がいた。

 

「おう!キャスターにアサシン。それになんと、ルーラーまでおるとは」

 

チャリオットから降り、四人の前に立つライダー。

 

「倉庫街以来ですね、征服王。あいも変わらず騒がしい」

 

「なに、余がおとなしくしておればそれは既に余ではない。それに、このような場所で会ったのだ。どうだ、共にセイバーの奴のねぐらに同行せぬか?」

 

「バッ、何を言ってやがりますか!ルーラーがいるとはいえキャスター、アサシンと同行するなんて襲われたらどうするんだ!」

 

チャリオットから顔だけ出していたライダーのマスターがライダーに怒鳴り付けるがライダーのデコピンであえなく撃沈する。

 

その後、アルトリアがライダーの同行を承認し六人でアインツベルンの城へ向かう。

 

 

・・・

 

 

「アイリ、ライダーが酒宴をするためにここに聖杯戦争の参加者を集めたみたいなんだけど。なにか聞いてる?」

 

アルトリアからの通信を受けアイリにその事を尋ねるセスカは今現在調理場でフライパンを振るっていた。理由はアイリスフィールの『私、セスカの手料理が食べたいわ』の言葉が切欠だったのだがセスカは嫌な顔ひとつせずに厨房へ向かい調理を始めたのだ。

 

「初耳ね、一体何の積もりで……」

 

アイリスフィールは一体どんな裏があるのか考えているがセスカは全く気にしていない。倉庫街で受けた印象から裏のある人物ではないと感じ取ったからだ。

 

 

・・・

 

 

アインツベルンの城の前までたどり着いたライダー陣営を加えたアルトリア一向は帰れと言わんばかりの顔をしているセイバーと少し困った顔をしているアイリスフィールに出迎えられた。ライダーがここで酒宴を行うと言って持ってきていた酒樽を置いてどや顔をする。しかしそんな事は聞かされていないセイバーは不可視の剣を構える。さらにそこへアーチャーまで現れ混沌の度合いが増していくが、現界初日に色々あったルーラーがなけなしの勇気を振り絞り場をおさめ、アインツベルンの城から現れたアサシンのマスターが持ってきた料理を前に聖杯問答という酒宴が開始された。




セスカ(オリ主)相関図?

アルトリア(マスター側)。友人

キャスター(モードレット)。娘【セイバー召喚時除く】

アサシン(カトリーヌ・ダルク)。娘

ルーラー(ジャンヌ・ダルク)。娘

アイリスフィール。ママ友。

妻呑。酒呑童子の忘れ形見。(義理の娘扱い)

バーサーカー(坂田金時)。酒呑童子の連れ合い、オリ主は二人をくっ付けた張本人。


士郎。オリ主の息子。もてる。

桜。遠坂からの養子。原作よりやや明るい。


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聖杯問答後編

先に謝っておきます。

短い上にあれな内容でごめんなさい(つд;*)


結果から言えば、ライダーが開いた聖杯問答は比較的平穏に終わったといえるだろう。王としての在り方にセイバーが多少苛められはしたものの誰一人脱落し、座に還ることなく済んだのだから。

 

 

 

 

しかし、何もなかったわけではない。アインツベルンの城にいたアサシンのマスターの振る舞った料理をライダー、キャスター、ルーラーが取り合ったり。

 

円卓時代には一度として見せなかったキャスターの刺々しさのない生き生きとした表情を見て驚きの顔をするセイバーやいつの間にか薄紫色のドレスを着ていたアサシンのマスターにちょっかいをかけようとしたライダーに格が違うと嗜めるアーチャー。

 

周りが最低でもA級の有名英霊に終始ビビりまくるライダーのマスターに、そんなライダーのマスターを気にかけるアイリスフィール。

 

 

厳かな雰囲気があり、しかし夜故にどこか不気味な雰囲気のするアインツベルンの城の庭に響く喧騒。ライダーから端を発した聖杯問答も事が終われば宴会となる。

 

そんなバカ騒ぎをかつて王として民を率いていたアーチャーとして顕現したギルガメッシュとキャスターのマスターであるアルトリア、この場に身内の多いアサシンのマスターであり影の国の姫であるセスカはどこか優しい表情を浮かべ、喧騒を肴に酒を嗜なんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宴会もとい聖杯問答も終わり、アサシン・キャスター陣営がアジト兼セスカの家に戻る途中、新都と深山を繋ぐ橋の真ん中にて立ち塞がるギルガメッシュ。

 

セスカを一人呼び出しセスカはアルトリア達を先に帰した。二人きりになり話を始めるギルガメッシュは千里眼で見たという彼女から語られた今回の聖杯戦争の顛末と。セイバーとアルトリアの危うい関係性、そして2015年に起こりうる人類終焉の可能性。その話を聞いたセスカはアーチャーと個人的な同盟を提案しギルガメッシュもそれを受諾、今回の聖杯戦争において最も犠牲者が出ない道筋に大聖杯の最も犠牲者が少なくする解体案やそこまでにかかる年月。今回の聖杯戦争で受肉させ、解体時の戦力とする者の選定等、現時点での出来うる話し合いを始める。

 

その話し合いは日を跨ぎ翌日の朝まで続いたとか。

尚、ギルガメッシュは頃合いを見てマスターとの契約を断ち自身の宝具による独立現界をするとの事で、セスカにも出来るだけ早くキャスター・アサシン・ルーラーを受肉させるように念を押し自身の拠点へと戻っていった。

 

セスカは家に戻るとちょうど起きてきたアルトリアと入れ違いとなり自身のベッドに潜り込むと直ぐに眠ってしまい、その日の夜まで寝続けてしまいもう若くないなと思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

現・人物紹介

 

第1段

 

主人公

 

セスカ(偽名・藤丸雪香)

 

今作の主人公、冬木市では名士の一族として知られている。偽装した戸籍上の年齢は第4次聖杯戦争時で29歳であり実子に士郎、養子に桜がいる。なお、オバサン呼びはタブーである。イリヤのおば様呼びはOKらしい。

 

聖杯戦争の監督役も兼任しているが今まで令呪が発現したことはなかった為マスターとしては4次が初。

 

できる事は多く戦闘方法は徒手空拳から武器戦闘、魔術もこなし4次のセイバーとランサーが二人がかりでも押しきれる。

 

私生活では会社経営に不動産や土地を貸したりと金銭面も潤沢。家事もおよそ出来ない事は無い程のオーバースペック。

 

1500年以上を生き、何人もの子供を産んでいるが結婚は一度しかしていない。とても世話焼きであり子煩悩、一般人から使用人、貴族に王族と幅広い身分を経験しているため身分差別はしない。

 

戦闘時は槍を使うことが多く魔力も神代寄りで現代魔術師を遥かに越える魔力量な為サーヴァントと間違われた事がある。

 

第4次聖杯戦争にて触媒を使い娘の一人であるカトリーヌ・ダルクをアサシンとして召喚。

 

もし縁による召喚を行った場合適合する英霊は以下のとおりになる。

 

清姫(キャスター)

 

玉藻の前(キャスター)

 

モードレット(キャスター)

 

アン・ボニー、メアリー・リード(アーチャー)

 

酒呑童子(アサシン)

 

カトリーヌ・ダルク(アサシン)

 

メイヴ(ライダー)

 

オイフェ(キャスター)

 

マリー・アントアネット(ライダー)

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ(キャスター)【現、本作未掲載】

 

 

 

このキャスター率の高さよ10騎中5騎がキャスターとか……

 

 

セイバー陣営のアイリとは仲が良く娘のイリヤにも良く懐かれている。切継との仲は悪くはないが良くもなく切継からは多少警戒されており。

切継はイリヤが自分より彼女に懐いているのは気に入らない。

 

かつて共に大聖杯を造り上げたマキリを滅ぼした張本人、その結果、桜は間桐ではなく彼女の家に養子に行くことになった。

 

大聖杯製作時に受肉関係しか願いが叶わない限定的な小聖杯を作成。現在は英霊3騎を受肉させるだけの魔力が蓄積されているが本人は何処に仕舞ったが分からなくなっており、使用するためにはまず家中を探さなければならない。

 

 

 

 




この作品の姫ギルは好い人です。原作のギルガメッシュみたいな愉悦はほぼありません。

念のため言っておきます。ギルガメッシュに関してはもはや半オリキャラ化しつつあります。彼女にはSNまで居てもらわなければなりませんので……


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顛末

死んだモチベーションを総動員してこの結果……この一話でzeroが終了してさっさと次へ。fgoがサービス終了する前にfgo編に入れるのか不安になってきた……。


シトナイ?ああ、イリヤね。勿論我がカルデアにお越しいただきました。

よかったなキリツグ。ドンマイ、シロウ。

あと、この話か次の話で年内の投稿は終わると思う……


……あの精神的に疲れたライダー陣営主催の酒宴の後の顛末を此処に記録する。

 

 

ライダー陣営主催の酒宴が終わった後は、まるで今までの数日が嵐の前の静けさとでもいうかのように目まぐるしく戦況は推移していた。

 

あの頭の痛くなる出来事の2日後、ランサー陣営がアサシン陣営によって脱落した。本来ならマスターはマスター同士、サーヴァントはサーヴァント同士で事を進めるがアサシン陣営はサーヴァントがランサーのマスターを、マスターがランサーの相手をしていた。結果はランサーは善戦はしたもののアサシンのマスターに敗北、ケイネス・エルメロイ・アーチボルトは令呪を失い聖杯戦争の参加資格を失った。アサシンのマスターは聖杯戦争の監督役も兼ねている為脱落したマスターを保護する役割があるが、むしろ冬木に滞在している方が危険と説得され、ランサーのマスターであるケイネス、ソラウ両名は翌日の飛行機でイギリスへ帰国することなった。しかし両名が帰国する当日の早朝、新都の裏道の奥で二人の遺体が発見された。遺体を回収し検証した結果、二人の死因は内臓破裂によるもので外傷は腹部に拳大の痣があるだけだった。

 

ランサー陣営の脱落を契機に事態は加速の一途をたどった。最初の脱落から2日後、キャスター、アサシン、ルーラーのサーヴァント反応が消失した。

 

 

さらに橋の上でライダーとアーチャーの戦闘が発生。何故かライダーのマスターの側にバーサーカーのマスターを発見するもバーサーカー自体を確認する事はできなかったが恐らく近くには居ると思われる。因みに戦闘の結果はアーチャーの勝利で終わった。恐らくライダーの宝具により戦いの内容は確認できなかったがライダーが脱落した為、これで残るはセイバーとアーチャー、それにバーサーカーの三騎となった。ライダーが脱落した後、ライダーのマスターがアーチャーと何かを話しているのは確認したがアーチャーがライダーのマスターの頭を撫でるという行動に僕は驚愕の感情を隠せないでいる。あの歴史に残る暴君である英雄王がそのような行動に出るとは思わず唖然としているといつの間にかアーチャーが姿を消していた。

 

 

 

 

………まさか聖杯があのような物だったなんて。僕は夢?で知った聖杯の本質を知り聖杯を破壊する事を決めた。あれは有ってはいけないものだ。

 

 

 

そういえば記録の上ではランサー、ライダー、キャスター、アサシン、ルーラーが聖杯戦争から脱落した筈なのにアイリの体調に変化が無い。アイリは小聖杯の機能を持ったホムンクルスだ、ルーラーが対象外だとしても四騎のサーヴァントが脱落していればもう殆ど身動きが出来ないほど人間としての機能を失っている筈なのに、僕の目の前にはセイバーに笑顔で話しかける妻の姿が。

 

 

……最後についてはあまり思い出したくは無いが結果として聖杯はセイバーの宝具を使う事で破壊した。使わなかった令呪を三画使用しセイバーに強制的に宝具を使わせた。その事に後悔はないが最後に僕を見るセイバーの目がとても恨みがましかったのは覚えている。まあ、もう会うこともない。

 

 

 

 

だが、破壊した聖杯から呪いが零れ落ちるのを防ぐことは出来ずに呪いは新都に溢れ死者186名、倒壊家屋67棟の災害となった。倒壊家屋の数に対して死者が少なかったのは脱落したはず(・・・・・・)のルーラー、キャスター、アサシンの三騎とアサシンとキャスターのマスターが積極的に被災者を救出していたのが大きい。英霊による人間以上の能力、多くの戦場と地獄のような現場を知っているからこその迅速な救助活動の賜物だろう。

 

 

バーサーカーはいつの間にか消えていたが救助された人のなかには金髪でサングラスをかけた大男に助けられたという人が少なからずいたからバーサーカーも救助活動に参加していたのだろう。

 

 

この冬木に起きた災害をもって第4次聖杯戦争は正しい勝者を迎えぬまま幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現・人物紹介

 

 

第2段

 

アルトリア・ペンドラゴン

 

 

 

恐らく今作のヒロイン、ブリテン時代から生きる騎士王本人。サーヴァント時代の教訓から家事に積極的に参加、セスカ程ではないにしろ家事はおよそ万能であり好きな料理は和食。第4次の時点では士郎との面識を避けているがたまに後ろをつけており半ストーカー状態、本人曰く自主的な護衛だそうだ。聖杯戦争中は流石に自粛していたが冬木に聖杯の呪いが零れた日にたまたま士郎が新都にある実家に忘れ物を取りに戻ったため士郎は災害に巻き込まれる。結果、切嗣が士郎を助けたこと知り抑止による修正力に歯痒い思いを感じた。

 

 

 

見た目は17~18の美少女。胸は勝ち組。聖杯戦争終了後セスカと共にアインツベルンに殴り込みをかけイリヤを救出。イリヤに一目で自分がセイバーと看破された。尚、切嗣は全く気付かなかった模様。

 

恋愛は士郎以外一切目に入っておらず女性としての経験は無い。アルトリアの士郎に対する想いは清姫を遥かに越える程深く重い。

 

アルトリアが最優先として置くのは士郎をアーチャーの様にしないこと、士郎との幸せな家庭を持つことの二つ。

 

目下最大のライバルは桜。



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1994冬~1995年

100.000万UA達成!!

前話のアルトリアの容姿の捕捉ですが17~18は本来の姿ですが、普段は魔術なり礼装なりで20代半ば位の見た目で過ごしています。

でないと青ペンやキリツグにバレかねませんし人間社会で長い年月を生きるには見た目を偽る位は必須項目かなと。

追記、士郎は記憶を失なっておりません。しかし衛宮家には入れました。

あとPU2で始皇帝三枚とすり抜けで刑部姫を引きました……今年は星5引いたな~、作者来年死ぬのかな?


1994年冬。

 

衛宮切嗣が深山に用意していた武家屋敷を主に藤丸家が主導となって徹底的に掃除し、衛宮家と藤丸家が共同で暮らす事となった。藤丸家が同居する事になった理由は色々あるが決めては。

 

「それで?一体誰がこの広い家の家事をするんです?」

 

の一言であった。

 

12月

 

セスカとアルトリアがイリヤ救出の為、アインツベルン城へ。

 

「アルトリアは一階から、私は先にイリヤを救出します」

 

「わかりました。では、また後程ここで合流を」

 

アルトリアは一階から迎撃に出るであろうアインツベルンのホムンクルスの対処に向かい。セスカはイリヤスフィールの救出に向かった。

 

結果的にアインツベルンのホムンクルスはアハト翁を含め全滅、セラとリズがイリヤのオプションでついてきた。

 

 

1995年

 

1月

 

藤村大河、ジャンヌ、カトリーヌが高校受験の為勉強をするものの、もっぱらカトリーヌが二人の勉強を見る流れが出来上がっていた。

 

「姉さん、そこの公式違うわよ」

 

「え、あれ?」

 

「それと大河、その文法は接続詞じゃなくて助動詞で括るのよ」

 

「キュー」

 

因みに4月に同高校の三年に編入予定のモードレットは……

 

「ブリテンの政務の方が万倍ヤベーから全然ヨユーだぜ」

 

楽勝らしかった。

 

2月

 

眼鏡がスイッチになっている某人形師に頼んでいたイリヤ、リーゼリット、セラの新しい体が出来上がったとのことで早速新しい体に移し変えた。

 

「へぇ、新しい体っていっても意外と違和感って無いのね」

 

「セラ。また、キボウできた?」

 

「ふん!」

 

セラとリズも子供の体格の新しい体に移ったため一部の差が殆どなくなったからか成長という希望が出てきたセラにリズが地雷を踏んだりしていた。

 

 

3月

 

穂群原への入学と編入も決まり。大河の卒業式も終え、衛宮家で宴会が行われた。

 

「しっかし4月から俺らが高校生ねぇ。どっちかってと見た目的に大学生だろ」

 

「大学に行くためには高校卒業資格が必要です。偽造してもよかったのですがこれを機にこの時代の事を学ぶのもいい経験になるでしょう。所でモードレット」

 

「なんだ」

 

「学生に喧嘩を売る様な事はしないでくださいね」

 

「売らねーよ!!」

 

 

4月

 

 

二学期の途中で新都の小学校から深山の小学校に転校した士郎と桜、士郎の1学年上に編入したイリヤスフィール。六年生に無理矢理入れられたセラとリズ。なんとか無事に高校受験を乗り越えたジャンヌと大河、うっかり新入生総代になってしまったカトリーヌ。そこにセスカが利用している酒屋の娘の蛍塚音子や柳洞寺の息子の零観も合流し賑やかな学校生活が始まった。

 

「おはよう、遠坂」

 

「おはよう、士郎。私達二人とも同じクラスみたいよ」

 

「みたいだな。一成も同じクラスだってさ」

 

5月

 

黄金週間を利用して兵庫県に家族旅行に来たセスカは一人姫路城へ足を運んだ。

 

「姫ちゃん入るわよ」

 

「ちょっ!?セーちゃん、姫の聖域に勝手に入らないでよ!!」

 

「姫ちゃん。部屋、前来たときより凄いことになってるわね」

 

6月

 

季節も雨季に入り部屋干しをする機会も増えたのだが。

 

「人数も多くなり洗濯物の量も増えたのでこの時期の乾燥部屋の稼働率が凄いことになりましたね」

 

「まさか魔術を乾燥機として利用するなんて現代の魔術も変わったのね」

 

「いえ、こんなことに魔術を使うのは彼女位なので参考にしないでください」

 

7月

 

夏休みになり、夏休みの間解放されている学校のプールに来たイリヤ、士郎、凛、桜と保護者として同伴したモードレット。

 

まだ上手に泳げないイリヤと桜は下級生用の浅いレーンでのんびりし、凛と士郎は上級生用の深いレーンで勝負をして監視員に怒られたりしていた。

 

「ちょっと、監視員に怒られちゃったじゃない!」

 

「まてよ、勝負を提案してきたのは遠坂だろ」

 

8月

 

夏休み中でも登校日というものがある。

 

「久しぶり一成」

 

「おはようございます。柳洞先輩」

 

「うむ、衛宮に藤丸嬢か。久しいな、いや息災のようで何より」

 

9月

 

二学期の始業式を明日に控えた夜。

 

「間に合ったー!」

 

「結局夏休みの課題が終わるのはギリギリになってしまいましたね」

 

「姉さんも終わったのは昨日ですけどね」

 

10月

 

「はぁ、仮装喫茶?」

 

穂群原の学園祭の出し物を決める話し合いでモードレットの所属しているクラスの出し物が仮装喫茶になった。

 

「そうなの。それでモーちゃんの衣装はこの二つから選んでもらいます」

 

クラスメイトに提示された写真に写っていたのはクラシカルな女性(・・)給仕服と燕尾服の二種類。モードレットはまだましという事で燕尾服を選択した。

 

11月

 

「姉さん、士郎がお母様から料理の手解きを受けるそうですよ?」

 

「それはとても楽しみですね、姉として温かく見守りましょう」

 

「姉さんも教わりに行ったらどうですか?」

 

「さて、中間考査も近いですし部屋に戻って勉強をしないと」

 

「逃げる気ですか?」

 

12月

 

「じゃーん!」

 

期末考査の返却が行われた中休みに藤村大河が点数と順位が記載された紙を出す。

 

「全教科赤点回避!」

 

「あまいですよタイガ。私は全教科平均点に近い点数です」

 

そう言ってジャンヌが出した紙には各教科の平均点に近い点数があった。

 

「あなた達、もう少し高いレベルの戦いをしなさいよ」

 

「じゃあカトリーヌはどうだったのよ?」

 

「私ですか?全教科満点でしたけど……」



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199X年

本垢でネロ(水着)BB(水着)玉藻(術)モードレット(剣)美遊(術)


サブ垢で紅閻魔と李書文(殺)アルテラ(剣)イリヤ(術)を引きました。



春の穏やかさも過ぎ、しかし夏の暑さの訪れも今だ感じないある日、金色の髪と赤い瞳。濃い紫を思わせる黒い髪に赤い瞳の二人の二十代半ば程にみえる女性がいかにもお高そうな店のテラス席でお茶をしていた。

 

「それで、あの羽虫の種を使うと?」

 

「生存を第一にしたら切嗣の固有時制御は悪くないの」

 

お茶をしていた二人。金髪の女性は第四次聖杯戦争でアーチャーとして召喚され今だ現界している英雄王ギルガメッシュ。文献や叙事詩では男性として書かれているが召喚されたギルガメッシュは何故か女性だった。そしてギルガメッシュは偶然千里眼で見た未来の対応策の一つを目の前の女性……聖杯戦争の監督役であり第四次には自身もアサシンのマスターとして参加した藤丸雪香と進めていた。

 

「なるほど。身体強化と固有時制御を使い逃げ残り機を待つと言う訳か」

 

「基本的にはそうなるわ。それにもし固有時制御を受け継く事が出来なかったとしても鮭跳びは教えるつもり」

 

「だとしても、それでは攻勢には出れぬであろう。そこはどうするつもりだ、妾はそこまで手を貸すつもりはないぞ」

 

「そこは心配してないわ。ギルガメッシュの見た未来を考えれば私も死ぬのでしょう?……なら、私も座に登録されるのだろうし召喚に割り込めばいいだけよ」

 

「ふん。貴様がそれでいいのであれば妾は構わぬ。しかし人理を救う旅は未だ妾達の予想の外としれ」

 

ギルガメッシュは目の前のグラスの中身を煽り、飲み終わったグラスを王の財宝に仕舞い立ち上がった。*なお、グラスもその中身もギルガメッシュの持ち込みです。

 

 

 

???

 

 

また冬木に来ることがあるなんて思ってなかったなぁ。まさか各地を巡ってたら特級サーヴァント並のお爺さんにちょっと行って帰って来るだけだからと無理矢理連れてこられて、放置されるんだもんなぁ。

 

「はぁ、冬木に連れてこられたって事は僕にここでやってほしい事があるってことかな。でも、1990年代終わりごろの冬木で一体何をすれば……」

 

 

!?

 

 

 

「ほう、どのようなネズミが紛れ込んだと来てみれば、これはおもしろい、平行世界からとんだ道化が迷いこんできたものよ」

 

なっ、なんか!?何かとんでもないのが後ろにいる気がする!英雄王並の何かが。嫌だな~振り返ったら………

 

 

 

 

「それはなんと言いますか。その、御愁傷様でした」

 

今、僕の目の前には二人の女性がいる。しかも二人とも現代ではあり得ない時代の魔力をしていた。二人から自己紹介をされたが金髪の女性はまさかの英雄王?えっ?英雄王って男だったよねしかも隣にいるのはスカサハの娘?あれ、彼女に娘って居たっけ?平行世界だとこうゆうことなんかも違うものなのかい?それに僕がなぜここに来ることになった経緯を説明したらなんかものすごい同情されたんだけどあのご老人は一体彼女と何があったんだ。

 

 

 

彼女達の話によれば彼女達の未来にもそう遠くないうちに世界規模の災いが起こるらしい。詳しい内容は教えてもらえなかったけど。

 

僕がここにいる間は新都にあるホテルに泊まることになった。スカサハの娘、今は藤丸雪香と名乗っているらしいけどその彼女が取ろうとした部屋は一泊うん万円もする僕がまず関わる事のないお高い部屋だったからあわててランクをいくつか落とした部屋にしてもらった。

まあ、代わりに採血程度の血と髪を数本程提供する事になったけどそれで元の世界軸に戻るまでの間久しぶりにゆっくり過ごせると思えば安いよね、彼女達を警戒しないといけない感じはなかったし大丈夫だよね。

 

 

 

 

 




次回はアーネンエルベの1日を数話に分けて投稿します。FGOの登場人物も出すよていで、AATMらしくメタネタアリの話にしたいと思います。

なお、時間軸に矛盾点がありますが仕様です。


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五次、一人目、凛

先にこっちが書き上がったので先に上げます。

あっ、CCC復刻のキングプロテアはきっちり引きました。


いらっしゃい。それで、私に聞きたいことって何かしら?対価も貰ってるし、その分の話をするのはかまわないから取り敢えず言ってみなさい。

 

今回の聖杯戦争のマスターとサーヴァント?それだとマスターの名前と召喚したサーヴァントのクラス位しか言えないけどいいのかしら?……そう、それじゃあ一度しか言わないからちゃんと聞いておきなさい。

 

今回の聖杯戦争に参加した七人マスターとサーヴァント……と言っても私が知ってるのは私を含めた五騎なんだけど本当にいいのね?わかったわ、それじゃ教えてあげる。

 

私、遠坂 凛の召喚したサーヴァントのクラスはアーチャーよ。これがとんでもない皮肉屋でね。しかも、男の癖にとんでもなく家事が上手なのよ!ふざけんじゃ無いわよ!こちとら知り合いの母親に頼んで料理覚えたってのになんで英霊のっ、それも男に家事全般で負けた上に鼻で微笑われたあげく『君の身の回りの面倒は私が見よう。なに、君の様なじゃじゃ馬の相手には覚えがあってね』よ!!ってなによ。

 

 

 

(不適切な発言が多々あります。少々お待ちください)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ、ごめんなさい。ちょっと熱くなりすぎたわ。いい、今のは忘れなさい。OK?、よし。それじゃあ続けるわよ。

 

 

二人目はイリヤスフィールね。彼女が召喚したサーヴァントのクラスはアサシン。私はサーヴァントの姿を見てないから何とも言えないのだけど、アーチャーも『真っ当なアサシンに気配遮断をされたらいくら私でも感知できんよ』って言ってたからそこはイリヤスフィール本人に聞くのがいいんじゃ無いかしら?

 

次に三人目だけど、三人目は桜ね。桜の召喚したサーヴァントはライダーよ。ライダーの見分け方は簡単でね、メガネをかけた紫色の長髪に長身の美人が彼女よ。話を聞きに行くなら桜に話を通しておいてあげる。

 

四人目と五人目はまとめていくわよ。四人目は私達が通ってる穂群原の教師の葛木宗一郎でサーヴァントのクラスはキャスター。アーチャーの話だとよく商店街で見かけるみたいね。そして五人目はサーヴァントのみがわかっていて、クラスはランサー。マスターはわかっていないから運よくランサーに会ったら聞いてみるのも手でしょうね。

 

 

バーサーカーとセイバーは正直わからないわ。藤丸のおば様の紹介で新都郊外の教会に勤めているシスターの浅上さんの話だとバーサーカーの召喚はされているみたい、セイバーの召喚はまだされていないから実質後一騎で聖杯戦争は本格的に開幕する事になるわね。

 

 

取り敢えず話せるのはこんなところかしら?次は誰に話を聞きに行く?……そう、イリヤスフィールの所ね。なら、行くのは明日になさい。ああ、事前に連絡は入れておくのよ、あの子突然の訪問は嫌がる質だから。それじゃあまたね。



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二人目、イリヤスフィール

イリヤの口調がムズイ。成長分口調を変える必要もあるし。書いてると凛と被って混乱するし……。

つまり、全然ダメ。

あっ、大奥のカーマPUはカーマ×1、パール×1でした。



ごめんなさい。今リズもセラも出かけてて簡単のしかないけど、ゆっくりしていってね。

 

他のみんな?仕事と学校で居ないから今家にいるのはワタシとアサシンだけね。

 

それで?ワタシに聞きたいことがあるんでしょ。貴方の事はアサシンから報告は貰ってるから。

 

えっ、学校には行かなくていいのか?ワタシは三年生でもう自由登校になってるから登校の必要はないの。士郎と桜?

 

士郎は部活で遅くなるし、桜はライダーとおば様の倉庫で調べものをしてから帰るって言ってたし。

 

リンから簡単な参加者は聞いたんでしょ?だからワタシはその補足をしてあげる。

 

まず、リンのアーチャーだけど。………説明っているかしら?

 

え、いらない?予想通り?。それじゃあライダーの真名ってわかる?へぇーちゃんと調べてるんだ、なら一体誰の情報が欲しいの?。

 

触媒?そんなのが知りたいんだ。それって楽しいの?ふーん、触媒からどんなサーヴァントが出るか想像するのがたのしいんだ、変わった人ね。だったら教えてあげるけど、教えてあげるのは四人だけよ。

 

 

ワタシが召喚に使った触媒はいくつも鈴の付いた組み紐よ。

 

触媒は新都の方にあるおば様の家の地下宝物庫から好きなのを使っていいって言ってたからワタシとランサーのマスターはそこにあったのを触媒にしたの。

 

ランサーのマスター?ランサーのマスターはワタシの小学校からの友達なんだけど血筋はロシア系の娘でワタシはアーニャって呼んでるの。触媒はおば様の槍だったんだけど。おば様、アーニャが持ってきた触媒を見てお腹を抱えて笑ってたわ。それでいざランサーが召喚されるとおば様、ランサーの脇腹を全力で殴りにいったわ……あれって所謂肝臓打ちというのよね、ランサーが召喚直後に暫く使い物にならなくなったけど、正直ワタシもアーニャも思わず笑ってしまったわ。

 

 

 

バーサーカーのマスターはワタシ()の末妹で、まだ三歳なんだけど令呪が出たせいでそれはもう大騒ぎだったんたから。最初は令呪を外す予定だったの。けど、マスターの体が耐えられないということで誰かが魔力供給の代行をすることになったんだけど、令呪が出ていなくて母親のおば様が代行する事、触媒も幼い娘にあった物を選んだの。それで、召喚されたのが子供好きなバーサーカー……おば様、あんな毛皮まで持っているのには驚いたけどおば様だものね今さらよね。

 

最後は桜なんだけど、桜は触媒を使わないで召喚をしたの。それで彼女が召喚されるんだからよっぽど相性がよかったのね………

 

 

 






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三人目、桜

ライネス引きました。


ええと、こんばんは。藤丸 桜です。

それで、今日はどのような用で。と言いますかどうやって入って来たんです?この家、登録した魔力を照合した認証システムを使っているので登録していない人は入れないはずなんですが?

 

ああ、お母さんからゲストパスですね。それじぁ、まずはゲストの方のこの家での注意事項の説明をしますね。

この家は地上二階地下三階構造になっています。

地上部分は一般家庭の家屋と特別変わった所はありませんが。ただし、地下は完全な魔術工房に成っているので注意が必要になります。ゲストの方が入れるのは地下一階迄で二階からは魔力認証と網膜認証が必要になりますから注意してくださいね、無理矢理侵入しようとすると即死系のトラップが発動しますから勝手に入ろうとしちゃダメですよ。振りじゃありませんから、本当にダメですからね。

 

地下にあるのは、一階が主に魔導書とスクロールですね、古いものはそれ自体がかなりの神秘を宿しているので入念な下準備をしないと触れただけで廃人になりかねないのもありますからくれぐれも触らないでください。どうなっても自己責任でお願いします。

 

二階は主に魔術に使う素材や様々な地域の宝物なんかが保管されてますね。サーヴァントの召喚に使う触媒もだいたいはここにあるものを使うんですよ。

 

え、どんな物があるかですか?そうですね。例えば、源氏物語の原本や茨木童子の腕の木乃伊。ジャンヌさんの毛髪にレオナルド・ダ・ヴィンチの借用書。マリーアントアネットのへその緒とか、もっと古い物になるとアッティラ・ザ・フンの頭蓋骨にフェイルノートでしょうか。お母さんの話だと最も古いのはギルガメッシュさんの時代の粘土板らしくて、ギルガメッシュさん本人に本物であると保証をいただいた物だそうです。お母さんはその粘土板をギルガメッシュさんに返そうとした事があったみたいなんですけど。『よい、それは貴様が持っているがいい、例えそれを触媒にしたところで顕れるのはあのシドゥリであろうよ』と言うことで厳重に保管されています。

 

えっ?何か封印しているような危険な遺物は無いのかですか?。ええと…その……。あ、あるにはあるんですが。その、古代エジプトのネフェルタリ王妃の首飾りなんですけど。お母さんも『いい、これには例え何があっても触ったら駄目だからね』なんて言っていて、姉さんも『あっ、これダメなやつだわ』って…。

 

あっあとですね。地下三階は召喚陣が書いてあって、今回の聖杯戦争で 私やイリヤさん達がサーヴァントを召喚をしたのもこの場所なんですよ。

 

 

今日私がここにいる理由ですか?その、私まだ自分の魔術の精度がいまいちで参考になる魔導書がないか探しにですね。私の魔術特性はかなり希少なのと魔術師は基本秘密主義なので資料が少ないんです。こういった時、姉さんの魔術特性の基本にして万能みたいなのって羨ましくなりますね。

 

 



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四人目、キャスター

この話のキャスターはホロウ及びFGOイベント並みにシリアスさが欠如しています。


いらっしゃい、なに?さっさと上がりなさい、いつまでも玄関に立っていられるとあの嫌みッたらしい小姑にねちねち嫌みを言われるのよ。――仕方ないじゃない私はここの居候なのだから、それに私のわがままで宗一郎様に迷惑をかけるわけにはいきませんからね。

 

 

ああ、これ?さっきまでボトルシップをね。何よその目は、何?私がボトルシップを作ったらいけないとでも。それで、わざわざ宗一郎様にアポを取り付けてまで私に聴きたいことは何かしら?は?今回の聖杯戦争をどう思うかですって?。なに?あなた、そんなことを聞くために宗一郎様に苦労をかけたというの。

 

 

はぁ、わかったわよ答えてあげるから一成くんを呼ぶのはやめなさい。聖杯戦争ねぇ…そうね、どうでもいいのではないかしら。だって、殆どの参加者が戦う意思がない子達ばかりですもの。アサシンは情報収集以外は基本マスターの側、ライダーは部屋か図書館で本を読むか骨董品店でアルバイトをしているか。バーサーカーはマスターが幼児ということで基本的に付きっきり……というかあの子、あんなに子供好きだったかしら?まあいいわ、戦いに発展しそうなのはアーチャーとランサーなのだけどこの二人もマスターを観察してる限り可能性は低そうね。問題はどんな英霊がセイバーとして召喚されるかだけど。

 

 

それでね宗一郎様が……あら、どうやら坊やがセイバーを召喚をするみたいね。外には…駄犬がいるわね、足止めしてるのは…あら、あの子、もしかしてルーラー?おかしいわねルーラーが召喚されたなんて情報は……いえ、確か前回の聖杯戦争でルーラーの召喚が…。

 

こほん。さて坊やは一体どんな英霊を喚ぶのかしら。私としては小柄で金髪のちょっと強気な可愛らしい子がいいわね。あなたはどんな娘が召喚されてほしいのかしら?ふふ、あなたもなかなかね。――召喚されるのは女の子だとわかっているような感じたった?何を言ってるの、もちろん私の願望に決まっているでしょう。むさ苦しい男より可愛らしい女の子の方がいいに決まっているじゃない。それにもし可愛いい娘なら坊やを仲介させてかわいい服を着てもらうのもいいわね。ついでに宗一郎様との未来を見据えるのと練習を兼ねて立花ちゃんに服を作るのもいいわ、デザインはどんなのがいいかしら、薄いピンクにフリルをふんだんにあしらったのとかどうかしら?でも今は冬ですしウサミミフードのパーカーというのも捨てがたいのよね。…ってあら?いない、いつの間に…。!!宗一郎様が帰ってきたわ、玄関までお迎えにいかないと。宗一郎様~今お迎えに参ります~。




ごめん……メディアさんほんとごめん。


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セイバー

ガチャ報告。

魔王信長一枚

水着ノッブ一枚

ラクシュミー、二枚

他星4そこそこ。


「あっ、てめジャンヌ!?オレのおかずとんじゃねぇ!」

 

「食卓は戦場です。油断大敵ですよ」

 

どうもおはようございます、昨晩セイバーのクラスで召喚されましたセイバーです、故あって真名は伏せさせていただきますのでセイバーとお呼びください。まあ、わたしの真名はここにモードレット卿や前回の聖杯戦争に参加していたサーヴァントやマスターがいる時点で隠すことは無意味なのですが……。

 

「あっ!リズ、それわたしの卵焼き!」

 

「先手必勝」

 

それよりもこの状況にわたしはどうすればいいのでしょうか?わたしを召喚したマスターであるシロウやシロウの義妹であるサクラはいいとしても、同じテーブルに前回のマスターである切嗣の奥方のアイリスフィールに娘のイリヤスフィール。キャスターとして召喚されたモードレット、ルーラーにアサシン。アインツベルンのメイドが二人。

 

「セラ~、悪いけど追加の大皿持ってってー」

 

「かしこまりました。……皆さま追加のおかずをお持ちしました。それとリズ、朝から食べ過ぎです。太りますよ?」

 

「大丈夫、ほら、わたし栄養貯めとく袋あるし」

 

「おいセラ、あまり殺気をだすな。マスターが泣いたらどうする」

 

今回の聖杯戦争で召喚されたバーサーカーが居て、しかも言葉を話し。自身のマスターとおぼしき幼女の世話を焼いています。今回といい前回といいバーサーカーとは理性を失ったクラスではなかったのですか?。

 

「ライダー、お醤油取ってもらっていいかな?」

 

「はい、どうぞサクラ」

 

「ありがとうライダー」

 

いえ、どうやらサクラもマスターだったようです。

 

「どうしたセイバー、早く食べないとみんなに全部とられるぞ」

 

「いえ、少々…すみません、かなりこの状況に困惑しているようです」

 

何せこの部屋にわたしを含め総勢十三名、キッチンにはマスターの母君……いえ、前回ランサーを槍で圧倒したアサシンのマスターとモードレットのマスターが、おや、この卵焼き出汁がいい感じで美味しいですね。

 

「すいませんおかわりをお願いします」

 

しかし、もきゅもきゅ、なぜでしょう?キャスターのマスターには何か違和感を感じます。どことなくわたしに近しいような…。彼女もわたしと同じイングランドの出なのでしょうか。

 

「シロウ、サクラ。そろそろ家を出ないと早朝練習に遅れますよ」

 

「あれ?もうそんな時間か。サクラ、遅刻して美綴にどやされるのは勘弁したい」

 

「そうですね、急ぎましょう兄さん」

 

シロウもサクラもどうやら学校へ行くようですね。それならわたしもシロウのサーヴァントとして同行するとしましょう。

 

 

「それじゃ、いってきます」

 

「いってらっしゃい、シロウ。サクラも車や自転車の飛び出しには気をつけて下さい」

 

「うん、ありがとね。ライダー」

 

それでは、わたしもシロウのサーヴァントとして同伴しましょう。

 

「待ちなさいセイバー」

 

「……何の真似ですか?ライダー」

 

ライダーがわたしの肩を掴み立ち上がるのを阻止します。

 

「まさかシロウ達に同行して学校へ行くつもりですか?」

 

「当然です。わたしはシロウのサーヴァントとしてマスターを守る義務があります」

 

「学校でしたら問題ありません。校内には教師としてモードレットが常駐していますし、道中はアサシンが霊体化して同行していますので」

 

しかし、たとえそうであってもわたしはシロウのサーヴァントとして、そして騎士としてマスターを守る義務が。

 

「それに、触った感触で分かりましたが。セイバー、あなた、霊体化が出来ないのではないですか?ついていくなら最低でも周りの事を考慮し霊体化が必須になります」

 

ぐっ、確かにわたしは霊体化が出来ません。しかしそれを触った感触だけで分かるものなのですか。

 

「なぜ触っただけでわたしが霊体化出来ないことが分かったのですか?」

 

「エーテルの流れです。肉体を持たない通常のサーヴァントと肉体のある授肉したサーヴァントではこの流れが違います」

 

まさかそんな見分け方があったとは。……待ってください先程ライダーはなんと?

 

「すみませんライダー、聞き間違いでしょうか?モードレットが教師と言いましたか?」

 

あり得ません、あのモードレットが人にものを教えているなど何かの間違いでしょう。しかしそんなわたしの願いを否定するかのようにモードレットがヘルメット持って玄関に現れました。

 

「今日は随分とゆっくりですね……成程、今日はハヤブサに乗って出勤ですか」

 

ハヤブサ?鳥に乗って出勤するのですか?しかしこの時代に人が乗ることのできる大型のがいたでしょうか?

 

「まぁな、そろそろ車検の時期だしよ、ついでに持ってくわ」

 

車検?ああ、成程。バイクの話ですか。ハヤブサ等と言うのでてっきり鳥の話かと。

 

「ああそうでしたセイバー。今日はマスターの母君が冬木の要所を案内すると言っていましたのでどちらにせよマスターとの行動は出来ないと思ってください」

 

こうしてわたしの聖杯戦争の1日目の朝が過ぎていくのでした。

 

 




モードレットのバイクの車種はGSX1300Rハヤブサをイメージ。


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アルトリア

遅くなりました。

恒例の星五報告をば。

ナポレオン(弓)×1

宮本武蔵(狂)×4

ダヴィンチちゃん(騎)×1

アルトリア(栽)×2

マーリン(術)×1

ギルガメッシュ(弓)×1

酒天童子(殺)×1

イシュタル(讐)×1

諸葛孔明(術)×1

でした。

セイバーウォーズの最後の手配書のダークラウンズを51ターンで突破しました。ジャンヌ、マシュ、アルトリア(栽)、朕、マーリン、えっちゃんパーティー。多分ガレスが一番厄介だったです。
無敵貫通怖い((( ;゚Д゚)))


どうもお久しぶりです。現在わたしアルトリアはかつてシロウに別れを告げた場所に来ています。と言ってもまだシロウもサーヴァント時代のわたしも来てないんですけどね!しかしサーヴァント時代の私の言い逃げのあとに私は居た!ってするの、これって寝とりになるんですかね?ちなみに今は徹夜テンションですので深くは突っ込まないで下さい。

 

……聖杯戦争の内容ですか?勿論全カットです。…………そんなに知りたいのですか?仕方ありませんね、アーチャーは座に帰りました。まあ、精神的にいろいろあってですね。まさか平行世界の自分がこんな大家族とは思っていなかったようですから。ランサーは大聖杯を破壊したあとに逃げるように退去しました。え?ちゃんと内容を話せ?そうですね、簡単に言ってマスター同士で日にちをあわせて大聖杯を強襲、これに対抗して新たに七騎のサーヴァントを大聖杯が召還しましたが、そもそもサーヴァントと戦える人材はこちらの方が圧倒的に多いのでこれを殲滅、キャスターのルルブレに加え宝具の多重攻撃。当然大聖杯が耐えられる訳もなく……。と言いますかサーヴァントのわたしチョロ過ぎませんか?なんでたった数日でシロウに落とされてるんですか?チョロいんですか?

 

 

 

夫、とこれでは意味が違いますね、おっとどうやらシロウとわたしが来たようです、相変わらず貧相ですね。いや、昔の事とはいえ自分の事なんですけどね、それにしてもこうしてスッキリと肩の力が抜けた状態で見るとよくこの見た目で男のフリだとかトチ狂った演技をしたんでしょう?カリバーンを抜いた後の旅だと姫騎士って呼ばれてませんでしたっけわたし。ガウェインとかランスロットとかその頃のわたしの事を知らないなどないでしょうしどう認識してたんですかね。王であるわたしが女と知りつつ黙っていてくれていたのでしょうか?ああ、いけませんやめましょう。今さらあの頃の事を振り返ってもいいことなどありません!今のわたしのミッションは二人に気づかれることなくでばがめをする事です。

 

さて、とりあえずわたしの観察に戻り…ってもうわたしが消える寸前じゃないですか!?しまった!わたしが思い出せる決まったと確信している台詞を見逃すなんて!

 

仕方ありません。見逃してしまったものは諦めましょう。ついでにここの部分の記録は誰にも知られないようにしないといけませんね、こんなのを他の人に知られてしまったらとてもではないですがはずか死にますからね。

 

……よし、シロウに最後のアタックです!1500年におよぶわたしの研鑽に死角はありません!いざ、約束された勝利の告白!。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よし、とりあえずこの記録は個人用として隠蔽ですね。こんなわたしをもし恥ずかしいわたしをセスカ達に見られようものなら剣を抜くのもやぶさかではありません。

あっ、ちなみに今わたしがいる場所を移動しています。

聞いて驚いて下さい!なんと今わたしがいるのは穂村原のシロウの教室前なんです!言っておきますけど不法侵入じゃありませんよ?今日からわたしもここの生徒なんです。いい年して高校にとか言わないで下さいよ?

 

 




その後、アルトリアが同じクラスに編入してきた衝撃に士郎の時間が止まり。クラスの男子は歓喜し、アルトリアの編入を聞きつけた凛と桜が士郎のクラスに突撃したり。モードレットが頭を抱えたりしたとか……。


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