この素晴らしい世界で追憶を! (六廻)
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この異世界転生に祝福を!(プロローグ+1話)

この作品がちゃんとした内容となるか、
それだけが気がかりです
だって…


ただ異世界で黒鍵を使いたい、そんな想いが

事の始まり…

 

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「伊藤幸奈様、大変お辛い事ですが、

貴女は先程、不幸にも死んでしまいました」

 

…死んだ

白い部屋の中、私は目の前の天使のような

見た目の女性に改めて実感させられる

私は再び、死んだ時を思い返す-

 

…時期は夏休み入りたての昼前

私はいつも通りの道を通り、

いつも通りの駅のホームで電車を待つ

夏休み言えど部活あり

私は弓道部の午後練のために

洗い立ての道着と愛用の弓を持って

間もなく来る電車を

音楽を聞きながら画像巡りして時間を

潰し待つ

夏休みとあってか、家族ずれが多く、

御機嫌にはしゃぐ子供達に、

ベビーカーで眠っている赤子もいる

この駅は若干電車側に傾いているので

親御さんには気を付けて欲しいところ

そんな楽しげな声の響く中に、

「はぁ…四郎も士郎も格好いいなぁ…」

小さな声で思わず漏れでる心の声

私はFateをこよなく愛している

弓道部に入ったのも士郎の影響

本当に菌糸類様様である

そして、とある二つの画像に

夢中になる

「黒鍵…使ってみたいなぁ…でも

干将・莫耶も捨てがたい…

…いっそ、黒鍵をこの形にしてみたり?」

それは型月界の聖堂教会御用達

黒鍵と

士郎の扱う夫婦剣

干将・莫耶

ゼロで麻婆神父が黒鍵をオーバーエッジに

した場面を思いだしながら考察する

例えば、黒鍵を自由に、変幻自在に

出来ればどうか

そうすれば、強度はかなり劣るが

干将・莫耶はおろか、

カラドボルグの真似事も可能

そうなればどれ程万能か…

…まぁ、どれも空想の推測に過ぎないけどね

「…もしもそんな事が出来たらなぁ…」

そんな想いに浸る中、

事は起きた

「わぁ‼」そんな驚いたような声が側で

響き、ドサリと落ちる音

みればはしゃいでたこの一人が

車線に落ちたようだ

そして無情にも

「…間もなく、~~~行き電車が

参ります。黄色い線の…」という放送

下で泣き出す子供

必至に助けようと降りようとして、

他の人に止められている親御さん

……何を思ったか、いや、何も無い

それを見ていた私は、自分までも車線に

降りた

目視で電車が見える

私は子供を掴むと、思いっきり

上に投げた

子供はホームの上に向かって落ちて行った

恐らく誰か受け止めてくれるだろう

私が安堵してしまったその一瞬

その一瞬の油断が、私の見える光景を

思いっきり横に殴り飛ばした-

 

「…すみません、あの…

あの子はどうなりましたか?」

もし私に未練があればそこだ

女性は優しく微笑み私に告げる

「無事ですよ、貴女の投げた後、

他の方々がしっかり受け止めました」

それを聞き、安堵する

自身の身で最後に幼い命を

救う

これ程名誉な死に様はないだろう

そう想い更けていると、

女性は私に声をかける

「それで、これからのお話ですが

勿論、このまま再び地球に生まれるも

天国へ行くも自由ですが…

異世界に、その身で転生する気は

ありませんか?」

「…詳しく」

「実は、魔王の進行や

モンスターに苦しめられている世界が

ありまして、そちらで死んでしまわれた

多くがその世界で生まれ変わるのを

拒否してしまい、人口不足で…

なので、こちらで死なれた方々を

そのままそちらへ送っているのです

勿論ただでは送りません

言語サポート等は此方でしますし、

更に特典として一つ持って行きたい

ものを持って行けるのです」

私は思わずおぉ…と感銘する

と、そこで一つ質問

「あの、服を変えたいのですが…

それも特典に含まれますか?」

「…場合によります

例えば、死ぬ時に持っていた衣服であれば、

今の貴女の服と交換します」

なるほど、それは朗報だ

ジャージならまだしも、

流石に制服でとか馬鹿げている

「じゃあ、私の道着と取り替えて

ください」

すると、一瞬服が淡くひかり、

いつもの道着姿になっていた

「では、改めて…

さぁ!選びなさい!異界に挑みし者よ!

貴女の求めし物を!」

その宣伝文句のような台詞を叫び、

女性は多くの紙を下に並べる

それは今までの特典が載ってるようで…

「…この中以外でも良いですか?」

「あ、はい勿論」

確かにめぼしい物の数々

しかし私の求める物は違う

それは…

「…じゃあ、

無限に出せて、自由自在に形を変えれる

黒鍵…でお願いします」

「…えっと、黒鍵とはピアノの…?」

「いえ、剣の方です、型月の」

「は、はぁ…あの、具体的な説明を」

そんなわけで…私は自分の考えうる

限りの方法を説明した

 

まず、黒鍵を無限に自由に出せる事

自身の意思で手の中は勿論、

王の蔵の真似事も可能というもの

次に、黒鍵の形を自在に変えること

刀身は勿論、柄に至るまでに、だ

これにより、扱い状投擲特化な

黒鍵を斬撃にも運用出来る物に

最後に投擲必中

私だって素人

本来投擲運用のこの武器を使うのは至難

故に投げた時のみ必中とした

おまけに身体強化

少し上乗せしてくれれば良いとして

 

以上を話すと女性は少し戸惑い

しかし再び微笑み

「分かりました、身体強化は別として、

その他の意見は受諾しました

…では、貴女にこれを」

女性の手の上には、

銀製の小さな十字架のネックレスが

恐らく特典を形に表したのだろう

これを装備する限り、黒鍵は

使い放題…

「では、そちらの門の前に

…貴女のこれからに、祝福を…」

私はネックレスを首にかける

そして示された門の扉を開き、

門の先へ、歩いていった-

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

始まりの街 アクセル

 

「ほおおぉぉ…!」

それはまさにファンタジー世界

見るもの全て今の地球では見られない

物からそもそもない物まで、

少し探索しただけで見るもの全てに

目が輝く

そして辺りを見ると、鎧姿の人達が

ちらほらと

私は巡っていると、恐らく同じ

日本人か、それらしき人がいたので

声を掛けた

「すみません、あの、彼等は…?」

「ん?…あぁ、もしかして君、

こっちに来たて?」

「はい、さっき来たばかりで…

よければ、色々教えてくれませんか?」

「おう、いいぜ

俺はサトウカズマ、気軽にカズマと

呼んでくれ」

「カズマさん、ですね

私はユキナと言います」

 

カズマさんのおかげで、カズマさん達が

冒険者であることやギルドの事など、

大まかながらこの街について

教えて貰った

そして私も冒険者として登録すべく、

カズマさんとギルドに向かった

 

「ここが、ギルド…」

中は、昼過ぎだと思われように騒がしく、

冒険者達が酒を飲んだくれていた

すると、カズマさんが指を指し、

「あっちで冒険者登録が出来る

けど、登録料が出るから特別に

その分出してやるよ」

「そんな!?何もそこまで…」

「良いって事よ

その代わり、今度酒でも奢ってくれよ?」

「!はい、必ず!」

カズマさんからこの世界の現金、

エリスを貰い、登録街の列に並んだ

 

やがて自分の番になり

受付の前に

そして登録料を支払うと、

自身の情報を紙に記していく

「はい、イトウユキナ様ですね

では今から冒険者カードをお作りしますので、

そちらの水晶に触れて下さい」

これがいわゆる、初期ステータス決めだろう

私はおそるおそる、水晶に触れた

すると水晶が淡く光り、下のカードに

記録していく

やがて光り終えた所で手を離すと、

カードを受付の女性が手に取る

「ステータスは…どれも平均値より高い

ですね…って、幸運がカズマさんと

いい勝負じゃないですか!?」

その声に隣でカズマさんが

お?っと言っていたが

特に気にす…

「…へ?」

「俺と並ぶ幸運とはやるじゃないか、

どうだ?このあと一勝負ポーカーでも」

「いや、それはいいですけど、

どうしてここに?」

「そりゃここまで案内したんだ、

その相手のステータスぐらい知りたい

もんだろ?」

…そんなものだろうか?

そして受付の女性が

「このステータスなら、中級職まで

選べますね…って、ん?

何でしょうこれは…?」

すると、見せてくれたリストの中

上級職に一つだけ黒塗りの物が

私がそれに触れると黒塗りされたのが消え、

そこには…

『アーチャー・オルタナティブ』と

記されていた

「!?これは、一体…?」と悩む受付嬢

隣で状況を纏めようとして

驚き顔のカズマさん

そして…

「…あの、これでも良いですか?」

状況を考えるのを即座に止めた私がいた

 

結果、私は先程の職になった

未だ理由は分からないが、

何かしらが働いた事だけは確かで…

「…考えても仕方ないかな…まぁ、でも…」

これから、私の異世界生活が始まる…

 

 

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次回  初クエスト!




異世界初のクエスト

黒鍵の真価はいかに?!


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この概念武装に真価を!

前回の不足分の説明ですが、
ユキナの見た目は日本人特有の黒髪、
黒茶色の目のとm…
アーチャー・インフェルノのとそっくり
髪は流石にポニテで肩くらいの長さです


 

無事登録した後、早速カズマさんと

クエストを選ぶ

今日はカズマさんのパーティーは

それぞれ別行動らしい

そして聞けば

カズマさん達のパーティーは

既に2体の魔王幹部を倒したそうな

私がすごいと言うと、自慢気に

話し出したが大方聞き流した

そしてパーティーへの愚痴も

始まったところ…

「めぐみんって名前も頭もおかしい

ロリっ子がいてさ、こいつが

またくせ者でな?

爆裂魔法しか使わない-って、

1日一回しか使えないってのに…」

「おい、私に関して文句があるなら

聞こうじゃないか」

と、後ろから声が聞こえ、

振り返るとそこにはなるほど、

確かに身長の低い魔法使いといった

格好の女の子がいた

「な、めぐみん!お前何でここに?」

「通りがかりに何となく寄ってみれば

掲示板を見ながら会話するカズマと

そちらの女性が見えたので声を掛けようと

思えば…」

と、カズマさんにその紅い目を

少し光らせながら向ける

「えっと…あなたが…めぐみさんで?」

「めぐみじゃないです‼めぐみんです!

…と、初めましてですね

あなたは?」

「私はユキナって言います

宜しく、めぐみ…んさん」

「おい、私の名前に文句があるなら

聞こうじゃないか」

 

…なんとかめぐみんさん…めぐみんで良いかな

をなだめた私達は、

ジャイアントトードというモンスターの

5匹討伐を受けた

めぐみんが

それを受けた瞬間顔色が悪くなってたけど

気にしない方面で

かくして私達3人は街を出て、

広い草原地帯に

みれば納得、

大岩くらいありそうなずんぐりした

蛙が、四方八方で跳ねている

あれを倒せと…

するとカズマさんが指を指し、

「よし、ユキナさん、あっちのカエルを

頼む

めぐみんは爆裂魔法の用意を

俺が狙撃で何体か周りのを倒すから、

出来るだけ集まってるとこに撃ってくれ」

「任せなさい‼我が爆裂魔法で一片たりとも

燃やし尽くしてくれましょう!」

そう言うと詠唱を始まるめぐみん

そして弓を出し

「狙撃ッ!」と妙なイケヴォで

矢を射るカズマさん

そして私は指示された場所にいる

カエルどもの元に行きながら

腕を組むようにして

「セット…」と告げる

すると手の中に1本ずつ黒鍵が表れて、

そして形を変える

それは二本にして一刀の両翼

決して離れることなき夫婦剣

色までは変えれないが、

確かに形は干将・莫耶となった

そして、それに力を込めながら回想する

今しようとする技は、士郎の必殺

2刀の両翼の特徴を生かした3連撃

士郎はそれを知り使うために

限界を超え倒れたが、

私はそれを知っている

故に倒れる事なく、これを使える

「…しんぎ むけつにしてばんじゃく」

手に持っていた2本を、渾身の限り

投げる

それは手前のカエルに向かって翔び、

口の横辺りを切り裂いて行く

「ちから やまをぬき…」

再び二本出し、同じく投げる

するとそれを真似した為か、

その4本は旋回するようにして

カエルのいたるところを切り裂き、

深々と突き刺さった

「つるぎ みずをわかつ…!」

更に出した二本

それを更にオーバーエッジ化させる

そして大きく上に振りかぶり

「鶴翼三連ッ!」

そのカエルに大きく縦に切り裂く

血が一面に飛び、私に降りかかる

私はそれも構わず次の獲物を捉える

剣は離すと、自然と消えていく

私が必要ないと思うと消えるらしい

そして改めて、今度は左手で上下に

刀身が出るように2本持、

更に1本右手に出す

すると2本の黒鍵は合わさるように

形を変え、刀身を曲げ、

先から線を引くように1滴落ちていき、

したにくっつく頃には

弓の形となっていた

そして右は先をレイピアのように

細く鋭いランス状になり

柄は風の抵抗の極力ない形に

それを先の弓に通し構え引き、

獲物を捉える

そして確実に標準を定め、

「…我が黒鍵は浄め貫くっ!」

と決め台詞を吐きながら射る

狙いは確実に遠くにいたカエルの眉間を貫き

絶命させた

確実な手応えを感じながら、次の獲物を…

「エクスプロージョンッ!」という

めぐみんの叫びと共に鳴り響く轟音

それを見た私はその威力に圧倒され、

自分に伸びる舌に気付かなかった…

 

はっきり言って新感覚だった

異世界にきて自分の属性が

更新されたかもしれない

カエルに捕まった私は、口の中に

入れられてはなんとか出るも

また口の中にを繰り返された

ヌルヌルの体液に身体中を濡らし、

なんとか出た一瞬に空中に黒鍵を出し

串刺しにして脱出したが、

もうちょっと…と一瞬思った私を

黒鍵でも刺して浄めたい

道着がベタつき動きづらい

見れば、遠くでめぐみんが食われているのを

カズマさんが一直線に助けに行ってる

私もと、空中に黒鍵を出し、それを飛ばす

必中によりそれはカエルの腹に突き刺さり、

そこにカズマさんが追い討ちをかけた-

 

どうにかクエストを終えての帰路

「…その、今日はありがとうございました」

「え、いえ、こちらこそ…その、

本当に大丈夫か?」

心配されても無理はない

先程私の元へかけよってくれた際、

体の火照りでか表情がわからなかったが

カズマさんが少し引きめな目だった辺り、

かなり危ない顔だったのだろう

そんな不安が脳裏をかけるが、

「えぇ、ヌルヌルで臭いですがなんとか…」

と、実はかなり体が熱いのをどうにか

誤魔化す

 

無事(?)ギルドに戻り報告を終えると、

討伐報酬に、更にトード計14体の討伐

売価が加算され、

計9万エリスとなった

よって1人3万エリスに分けると、

「実は私達のパーティーは屋敷に住んで

いるのですが、良ければ来ませんか?

先程の御礼も兼ねて、背中でも流しましょう」

「おい、普段助けてる俺に

御礼の一つもないのはどういう事だ」

なんていってにらみ合いする

二人を見て思わず苦笑する

「じゃあ…御言葉に甘えても?」

「良いけど、銭湯代くらいは出してくれよ?

500エリスで良いから」

「この男!!」

 

カズマさん達に連れられ、

彼等の屋敷につくと、めぐみんの

案内のままお風呂へ

お風呂は魔力を使って暖めるらしく、

実際にやってみると少し脱力感があるが、

しっかりとお湯が出た

そして桶でお湯を頭の上から浴びて、

ヌルヌルを流す

そして入れ替わり、

私がお湯に入るとめぐみんがつづいて

お湯を浴び、そして共に浸かる

ほぉっと息を吐き、全身で温もりに浸る

するとめぐみんが

「そういえば聞き忘れていたのですが、

ユキナさんの服は見慣れない物でしたね

あれは?」

「あれはDOUGIといって、私の国だと

BUDOUを習う人が着る服だよ

私のはKYUUDOU用のDOUGIだね」

「用、ということは、他にも?」

「あるよ

KENDOUとかNAGINATAとか色々ね」

「ほほぅ…ならば爆裂道も」

「それはない」

 

満足して湯からあがると、問題が起きた

そう、着るもの

道着しか着るもののない上、

その道着は絶賛ヌルヌル

とても着れた物じゃない

更に言えば下着も

「ど、どうしよう…」

困り果てているとめぐみんもあがり、

私の様子を察してか、

「私が他の仲間に掛け合いましょう

…アクア辺りサイズが丁度良いでしょう」

と言い、先に着替えて出ていく

…暫くすると上がギャーギャー

騒がしくなった

そしてめぐみんが戻ると、

水玉模様の可愛らしいパジャマを渡してくれた

「どうぞ、アクアからむs…借りてきましたよ

下着までとはいきませんでしたが…」

この子は一体何をしたのだろう…

上の喧騒を聞きながら、しかし

このままともいかず

「あ、ありがとね

下着は良いよ…ほら、これをこうして、ね」

私はタオルを1枚取るとそれを肌に合わせ、

黒鍵を止め金がわりに使う

形を変えるようにして良かった

タオルが良いものなのだろう

肌に抵抗がない

そしてめぐみんが持ってきたパジャマを

着ると、丁度良い事この上無かった

ここまで丁度良い事もあるんだなと

めぐみん共々感銘した

 

風呂場から出ると、カズマさんの足に

青髪の女性がしがみついてる

そしてカズマさんの手には高級そうな

酒瓶が

「お願いカズマ!私が生意気言いました!

パジャマは貸すから、

だから返して‼私のお酒返してよ!」

「良いから離せ!お前そう思うなら

下着も貸してやれよ、

どうせ履いてないんだから!」

「履いてるわよ!ちゃんと履いてるから!」

私が唖然としていると、

めぐみんがすたこらと

「何してるんです?ほら行きましょう

今日の料理番は私なのですけど

少し手伝って欲しいので」

「良いけど…あれは?」

「あんなの、日常茶飯事ですよ

ほら、行きましょう」

あれがいつも通り…

どうやら、この世界において静かという方が

おかしいのかもしれない…

 

夕食の手伝いとして

皿を広間のテーブルは並べていく

野菜が動き出した時は驚いたが

それよりもめぐみんの殺気の方が

野菜共々、恐かったです

めぐみん曰く、動く野菜は

脅した方が良いらしい

いやだからってあれはどうよ

ならび終えると、丁度降りてきた

金髪の美女が私を見て

「貴女が、めぐみんの客人だな?

私はダクネスと言う、宜しく頼む」

「はい、ユキナといいます

どうぞ宜しく」

実におしとやかな雰囲気のダクネスの

出した手に、私も手を…

「おや、ララティーナお嬢様、

今日はいつもと違っておしとやかですね

ララティーナお嬢様

パーティーに入りたがってた時の

あの威勢はどうしたんですか

ララティーナお嬢様

ユキナさん、ララティーナお嬢様の

握手は気を付けろよ、

ララティーナお嬢様の握力は骨を砕くぜ?」

「だからララティーナと呼ぶなと

言っているだろう‼

おのれ、ぶっ殺してやるっ!」

さっきの雰囲気は何処へやら、

顔を真っ赤にしてカズマさんに

襲いかかるダクネスさん…

「…お嬢様?」

「だからお嬢様は止めろと…

って…」

「あぁ、ユキナは知らなかったか

ダクネスはこの街の貴族の1人でな」

なるほど、それでお嬢様…しかし

「…ララティーナって名前も優しそうで

可愛らしいけどな…?」

「!?」

「ダメダメ、どちらとも縁遠いからな

ダクネスはって止めろ!殴りかかろうと

すんなこの!

お止めくださいお嬢様!暴力では

なにも解決されませよお嬢様!」

 

食事を終え、

食後の紅茶を頂いて飲んでいると、

ふとアクアさんが

「そう言えば、ユキナのステータスって

どんななの?ちょっと見せて見なさいよ」

と言う事なので、財布の中から出して

渡す

するとカズマさん以外がそれを

見ようと集まる

「?なんでしょう、この

『アーチャー・オルタナティブ』とは?」

「ステータスは…平均値より高いな…

って、幸運がカズマくらいあるじゃないか!」

「あら、スキルポイントが

かなり余ってるじゃない

折角だからスキル覚えてみたら?」

という声の数々

そしてアクアさんの言う通り、

スキルポイントがかなり溜まっていた

そこで試しにスキルを覚えて見ることに

「えっと…狙撃スキルに

武器攻撃威力上昇系スキルに…

心眼に啓示に洗礼詠唱まである…!」

このアーチャー・オルタナティブ…

偽弓兵…よし、これからは無銘とよぼう

これはいわゆる、私の黒鍵を更に

強化するためにあるような物のようだ

しかし、今日はジャイアントトード

三体しか倒してないと言うのに、

4レベなのは…それにポイントも多いし

「恐らく、食事をとった際の経験値でしょう

ポイントが多いのも、元々の

潜在的なのがあったりなどでしょう」

めぐみんの説明に納得し、

早速とっていく

カズマさん曰く、狙撃は技量と

幸運で命中が上がるので、どちらも

高い私には持ってこいで、

まさに、『射つ前から当たっている』が

実現出来るだろう

残りは、心眼、洗礼詠唱と片手剣の

威力上昇で見事に使いきった…

啓示もポイント結構食うし…

「…これは、暫くクエスト漬けかな…」

「であれば、ぜひ私も連れていってくれ!

そしてどうぞ、私を盾代わりに‼」

「おいダクネス、付いていくのは

いいが、あまり変態発言はしないでくれよ?」

「う、うるさい!

貴様にだけは言われたくない!」

等と言い合うダクネスさんとカズマさん

「…あの」

そこへ割り込むように、全員に

あるお願いをする

というか、元々こうするつもりだったのだが…

 

「私を、あなた達のパーティーに

一時的でも良いから入れてくれないかな?」

 

その言葉に、カズマさん達は……




次回 パーティー加入は叶うのか?

今回は、ユキナの新属性と、職業の
スキルが解放されたお話でした
これで今日の例の店でのネタが…
あぁ、いえ、こちらの話です、はい


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