問題児たち+四天の龍を継ぐ者が異世界から来るそうですよ? (ネヘモス)
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呼ばれたのは問題児と半吸血鬼だそうですよ?

何で書いたかは、作者にも分からない(´・ω・`)


幻想郷、紅魔館の一室。

 

「暇だ」

 

暇を持て余す1人の少年がいた。

真っ赤な屋敷の中で黒い学ランを着ているその少年は、生まれた時から何もかもを与えられて育った。父は博麗神社の神主、母は幻想郷最凶と恐れられた吸血鬼の間に生まれたというハイブリッドの血筋。

半吸血鬼(ハーフヴァンパイア)という半妖であるにも関わらず、生まれながらに霊力を持ち、本来の吸血鬼の弱点が効かない特異体質。

 

そして、父から受け継いだ「四天の龍」と呼ばれる4体のドラゴン。

 

故に、齢15にして少年は母に次ぐ「紅魔館で最も危険な存在」に認定され、行動を著しく制限されている状態だった。

母は内に秘めた狂気を父の血を吸うことで抑えていたらしいが、少年は自力でコントロールすることが出来た(尤も、自身が冷静であることが前提ではあるが)。

 

外に出たい、そう考えていた矢先にふと窓を開ける。何故開けたのかは分からない。何故か開けた方がいいと思った。そして、空から何かが降ってきた。

 

「手紙?これは、俺宛?」

 

手紙の差出人は不明、宛名は「ユウ・博麗・スカーレット」

少年ーユウがそれを開けた瞬間、

 

 

 

 

ユウは上空4000メートルはあろうか場所に放り出された。

 

まあ、空を飛ぶのは慣れてるから大丈夫かと隠していた翼を広げた矢先だった。

 

ユウの視界に1人の少年と2人の少女、と1匹の猫が目に止まった。ユウは咄嗟に力を行使した。一度目を閉じ、それを見開く。元は赤色だった瞳が翠に染まり、掌に現れた白いカードを砕くように握り潰して、召喚した。

 

「来い!クリアウィング!!」

 

グオォォォォォォォ!!

 

虚空より、透き通るような緑色の翼を生やした白い龍が現れ、3人を回収していく。ちなみに、猫はユウ自身が回収した。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「全く、招待した先が地上じゃないってどうゆう了見よ」

 

「右に同じだクソッタレ。幸いどうやら水の上だったらしいが、そこの金髪が助けなかったらヤバかったかもしれないぞ」

 

うん、思ったより元気そうで安心した。俺はとりあえず、

 

物凄く疲れていた。先程の術?は「ペルソナ(早苗さん命名)」と言い、四天の龍を己が心の鎧として顕現する力で、まあ、自分をもう1人作るみたいな術だ。当然、3人を抱えた負担が一気に来る訳で、正直吸血鬼じゃなかったら死んでた…、いや、父さんなら余裕って言いそう…。

 

「それで、さっき私を助けてくれたのはそこでいかにも死にそうにしてるあなたかしら?」

 

長い黒髪の如何にも令嬢の様な風貌の少女が俺に話しかけてきた。

 

「そうだな。俺の名前はユウ・博麗・スカーレット、長いからユウでいい」

 

「そう、私は久遠飛鳥。よろしくユウ君。それで、私以外の女の子のあなたは?」

 

「春日部耀、以下同文」

 

もう1人の、ショートヘアのボーイッシュな少女が猫を抱えて自己紹介をした。

 

「そう、よろしく春日部さん。で、最後にそこの野蛮そうなあなたは?」

 

最後に、俺以外の、ヘッドホンをつけている金髪の少年が笑いながら答えた。

 

「高圧的な自己紹介ありがとよ、お嬢様。見ての通り野蛮な逆廻十六夜です。粗野で凶暴で快楽主義と三拍子揃ったダメ人間なので、用法用量守って接してくれよ、お嬢様?」

 

「そう、取扱説明書を作ってくれたら考えてあげるわ」

 

十六夜の態度にやや引き気味の飛鳥だった。そして、俺はこの中の誰とも該当しない力の波動を木陰から感じ取った。

 

「さて、とりあえずそこに隠れてる奴から事情を聞こうぜ?御三方」

 

「「「それもそうだ(そうね)」」」

 

ふむ、どうやら俺以外の3人もただの人間(俺は半分人間じゃないけど)ではないらしい。

すると、俺は掌から紫のカードを取り出し、先程と同じ様に砕く。これは、やったことがないが、ものの試しだ。

 

偽創(ぎそう)蝕毒の龍鞭(ヴェノム・ウィップ)』!!」

 

結論言えば、出来た。四天の龍の1体「紫毒龍スターヴ・ヴェノム」の力を顕現した紫色の鞭を誰かが隠れてるであろう場所に叩きつけ、そして、それを捕まえた。

それは永遠亭にいる月の兎がコスプレをしたような、人間のような何かだった。

 

「さあ、コンティニュー出来なくなるまで痛めつけられたいか、それとも、俺達を呼んだ理由を話してくれるのか…どっちがいい?」

 

その兎はユウの背後の4つの気配、ユウ自身から放たれる圧倒的なプレッシャーに気圧されて、話すことにした。

 

「や、やっと話ができるのですよ…。とりあえず様式美として、コホン。ようこそ、『箱庭』の世界へ!」

 

兎ー本人曰く黒うさぎが言った内容を纏めるとこうだ。

・自分たちは稀有な才能(この世界では恩恵(ギフト)と呼ぶらしい)を持って生まれた人間である。

・なので、この箱庭の世界で行われる修羅神仏が開催するギフトゲームへの参加資格を与えられた。

・それと、この世界で過ごすにあたってどこかの「コミュニティ」に属さなければならない。

・ちなみに元の世界に戻る方法は、あるにはあるが、今は使えない。

 

「「はい、ダウト」」

 

黒うさぎの話に待ったをかけた人間がいた。他ならぬ、ユウと十六夜だ。ここまでの話を聞いて、とある違和感を感じたからだ。

 

「な、何でございましょう?」

 

黒うさぎの動揺が目に見えて分かる。そして、十六夜が話を切り出した。

 

「なら、何で俺たちは召喚された?別に他の人間でも良かったはずだ」

 

その通り。幻想郷で言うならうちの父さんを召喚してもいい筈…。そこまで思ってある結論に至った。

 

仮に俺の父さんが全力出したら世界が1個滅びかねない…。

 

だから、妥協案としてその息子である俺か。でも、そんな事提案するのは、八雲紫(あのババア)か…。帰ったら覚えとけ。

 

「いや、だから、私はあなた方に面白おかしく過ごして貰おうとですね…」

 

「十六夜、でいいか?もう核心突いてもいい?いいよね?答えは聞かないけど」

 

「おう、ユウも分かってるんだろ?言えよ」

 

ちなみに、お嬢様方2人は何がなにやらさっぱりのご様子。

 

「それを言いたいが、黒うさぎ。『魔王』って何だ?」

 

「なっ!?なぜそのワードが…」

 

「そんじゃ、答え合わせと行くか…。偽創『第三の目(ザ・サード・アイ)』」

 

ユウはスペルカードを宣言すると、自分の心臓あたりに球体のようなものを作り出した。そして、それを見開き、大体の事情を察した。

 

・黒うさぎのコミュニティは3年ほど前に「魔王」と呼ばれる箱庭の災厄にゲームを挑まれ、敗北、どんどん廃れていった。

・黒うさぎはコミュニティ再建のために異世界の超人的な能力者を召喚することにした。

・ちなみに、その過程でユウの父親の事も知ったが、知り合いの魔王に「そいつはダメだ。下手すると箱庭が滅ぶ」と言われ、断念。そこで、息子のユウに白羽の矢が立った。

 

ちなみに上記の事を共有すると、ユウを含めて4人とも、黒うさぎのコミュニティに入ることを決めた。

 

魔王に滅ぼされたコミュニティを再建させてくれ?何それ、楽しそう。

 

俺たちは黒うさぎのコミュニティ目指して、歩み始めた。…途中で十六夜が「世界の果て見てくる」とか言ってどこかに行ったが、聞かれなかったのでスルーした。

 

それにしても流石は父さん。「覇王龍」の名前は伊達じゃないね。

 

 

 




オリ主の大まかな設定
・ユウ・博麗・スカーレット
種族:半吸血鬼
性別:男
年齢:15
幻想郷における能力
森羅万象の全てを破壊する能力
儚き偽りの神具を創り出す程度の能力(通称:偽創)
四天の龍を己が分身として顕現する能力(早苗命名:ペルソナ)
容姿:ペルソナ4の番長の髪を金髪に、目を赤色にした感じ。


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