幼女ファンタ! (矢倉は純文学)
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第1話

神鍋君の一人称や言葉使いが難しすぎる……

グッダグダですが、よろしくお願いしますm(__)m


(何ということだ……)

 

(幼き童女が、我が手先になりたいというので試練を与えたのだが……)

 

戦後最長手数を記録した第60期帝位戦紅白リーグ第4戦。

激闘の末に敗れた神鍋 歩夢は翌日に東京に戻り、ほんの少しだけ窶れた顔をしてシュネーヴィットヒェンの元へと赴いた。

(強かった…!しかし、次は負けぬ…!!)

 

「よくぞ混沌の泥沼から帰ってきた。我が愛しき弟子よ(ゴットコルドレン)

ドアを開け、待っていたのは歩夢の師匠。≪エターナルクイーン≫釈迦堂 里奈。

師匠(マスター)……竜殺ゲオルギウス(神鍋流36香)を使い、後少しのところまで追い詰めたものの討ち取ることには及びませんでした……」

 

歩夢はグッと爪が食い込むほど手を握る……

負けて悔しい棋士などいない。

それがライバルなら尚更だ。

 

「もうよい。お前の気持ちは余が一番理解している。悔しかろう……」

「はい。師匠(マスター)…」

釈迦堂は優しく慈しむ。その愛は単純な親子や師弟といった間柄以上の物がある。

 

 

「それはそうと、お主を訪ねて可愛い童が来ておる。今は2階で待っておる。」

「童?」

「そうじゃ。会ってみれば分かる。面白い(・・・)童だぞ。」

 

歩夢は師匠の言葉通り、2階へ上がった。

 

「か、神鍋先生!!弟子にしてください!!!」

 

そこに居たのは、メイド服を着て、涙を浮かべる幼女。

頭には猫耳カチューシャが付いていた。

 

「どうじゃ?面白いであろう。お主の弟子になりたいと訪ねてきたから一捻り遊んでやったのだ。」

師匠(マスター)!!私はまだ弟子をとる身分ではないとあれほどーー

 

「一局、一局指してみてくれ。さすれば全てを理解するだろう。」

 

(我が師(マスター)が一捻りと言い、メイド服を着ているということは、師と既に対局済み。しかし、それでも紹介するとは……?面白い。遊んでやろう。)

 

「童女。我が配下(弟子)になりたくば、試練を与えよう。我と一局指すのだ。手合いは平手。ただし先手は譲ろう」

そう言って盤と駒を用意する。

 

「はっ、はい!!」

マントを着たイケメン少年と猫耳メイド幼女の事案(対局)が始まった。

 

戦型は矢倉。オーソドックスな昔から続く将棋の純文学だ。

(矢倉……昔から続く良き戦法だ。しかし、すまぬな童女よ。我は手加減が苦手なので一気に行かせてもらうぞ!!)

 

幼女の矢倉に対して歩夢の繰り出したのは雁木。

一時期は否定されたが、近年コンピュータによる研究が進み、再評価された戦法だ。

特に矢倉に対しては大変な強さを見せる。

それでも幼女は落ち着いた指し回しをみせる。

 

(ほう……この童女は中々に勉強熱心なようだ。しかし、この手は知らぬであろう?)

神鍋流の研究手を披露する。

若手特有の強気の急戦策を含みにした手だ。

 

ここで幼女の手が止まった。

 

(ここで手が止まる……?まさか、この年端もいかぬ童女がもうここで気付いたというのか!?)

神鍋流の新手は、一目見れば手順前後の囲いに他ならない。

一流のプロでもひょっとしたら見逃すかもしれない、そう言った手であった。しかし、この幼女は一瞬でその狙いに気付いたのだ。

そして小考の末繰り出した手。

(これは……私の研究に無い手だ……)

 

その後も対局が進む。

 

(有り……得ない……)

対局は既に中盤に差しかかろうとしていた。

盤面は幼女有利。

歩夢の作戦負け(・・・・)

(なんだと言うのだ!!私の研究手をあの小考で上回ったというのか!?)

 

(しかし、このまま押し切られる訳には行かぬ!!)

 

その後は歩夢がプロの意地で盛り返し、様々な手筋を用いて幼女陣形を見出し、投了図だけ見たら歩夢の完勝であった。

 

「負けました……」

 

泣きながら声を振り絞る幼女。

最初歩夢が見た涙は、羞恥心ではなく、釈迦堂に負けて浮かべた涙が残っていただけだと歩夢は悟った。

 

そして、その様子を見て、歩夢は邪道(ロリババア教)から王道(純粋ロリ教)へと昇華した。




設定:幼女は序盤巧者

ヤンロリの棋力を序盤力30 中盤力30 終盤力60 (劣勢時終盤力+25)

ツンロリの棋力を序盤力40 中盤力40 終盤力40 (劣勢且つ守勢時中盤力と終盤力それぞれ+10)
位のイメージだとすると、

幼女の棋力は 序盤力70 中盤力 35 終盤力 15
位の想定です。
※最低限のプロ棋士の棋力はオール60以上かな?という想定で書いてます。また、超独断と偏見が入ってます。


神鍋きゅんは邪道から王道に舞い戻りました。
これでドラゲナイと同じ舞台にたてますね!


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第2話

話の構成纏まらなすぎて、失踪してました。
書きたい対局はいっぱいある!
けれど文才が無いから仕方ないじゃん!(ひらきなおり)



紆余曲折あって、神鍋歩夢は幼女をゲットした。

そして、彼の師匠、≪エターナルクイーン≫こと、釈迦堂とまだ何色にも染まっていない幼女を一ヶ月かけて染めた……

 

 

「今宵も良い月だ……」

 

純朴だった幼女が、目はカラコンを入れてオッドアイに。

夜の月を見て妖艶な笑みを浮かべ、手には少しだけ赤みの強いトマトジュース。

服はメイド服。クラシックロングな昔懐かしのメイド服だ。

 

 

あえて言おう。

 

 

 

ど う し て こ う な っ た

 

 

 

 

この幼女は、神鍋歩夢六段門下に内弟子として入門。

ちなみに、この際彼女の保護者とも面談をしたが、その時の話はいろいろとあったので省略する。

 

ただ重要なのは、釈迦堂と神鍋という、将棋界の劇薬と同棲をするということだ。

 

 

 

彼女は将棋の棋力を得るために、物凄く大切な何かを失った。

 

 

 

 

 

 

「≪吸血姫≫よ。少しこちらに来い。」

「了解しました、マスター。」

 

そして、失わせた張本人、≪ゴッドコルドレン≫こと神鍋は、幼女を呼び付けパソコンの前に座らせる。

 

彼らにとってはさりげなくスルーされるが、幼女は≪吸血姫≫と名乗っている。

何故こうなったかはわからないが、恐らく幼女がトマトジュースが好きだった。原因はただそれだけだ。

 

 

「今から対局をしてもらう。相手は……ドラゴンキングの寵愛を受ける娘だ。年齢はお前と同い年。」

「!!」

 

何故この流れになったか。単純に親バカなグズ龍と厨二がうちの娘の方が凄い的なあれで言い合いになったから。だったら白黒つけようじゃねぇか、的なノリで対局をさせることになった。

 

『よろしくお願いします』

 

キーボードのローマ字が打てないので平仮名入力の一本打ちで頑張って打った幼女。

 

ただし、キーボードは打てなくても、将棋は打てる。

 

 

先手はドラゴンキングの娘。

▲26歩

堂々とした居飛車宣言。

幼女は歩調を合わせるかのように、84歩と居飛車宣言。

 

その後も手が進み、戦型は相掛かり力戦で確定。

 

〜〜〜以下、師匠である神鍋きゅんの心の声で実況します。〜〜〜

 

(ドラゴンキングめ……我が愛しき吸血娘の方が素晴らしいに決まっているであろう!!)

 

(ふむ、吸血娘はローマ字入力が出来ないか。後でタイピング練習のソフトをダウンロードしてやらねば。)

 

(後手を引いたか……しかし、我が吸血娘にとっては問題ないだろう。)

 

(戦型は相掛かりか……あいつの得意形だ。やはり親の姿を見て育つという事か。後手を引いた故、戦型を姫から選択する事は出来ない。しかし、我が姫ならば、問題なし!)

 

(ほら見ろ!いきなりポイントを稼いだぞ!竜王の寵愛を受ける娘といえども、我が姫に敵うはずがなかろう!!!)

 

(ヌハハハハ!!我が姫は着実に最善手を積み重ねていき、圧倒的勝勢!!!場面は既に終盤。いつものように失敗しても流石にこれは引っ繰り返らん。勝ったな!!)

 

 

(姫よ!何故そこに!!あーーー!!だが、まだまだ……)

 

(ほら、相手から攻められるきっかけ与えてしまったではないか!!

いや、だがこれは無理攻め……上手く2択を突き付けてはいるが、正しく応対すr……

ぬあああああああ!!!!)

 

(負けた……か。あの局面から……っく、ここは相手の娘を褒めるべきなのか?いや、だが師として、姫にはもっと厳しく接さなければ……終盤の指し方を教えなければ…(遠い目))

 

〜〜〜歩夢きゅんの実況終了〜〜〜

 

『負けました』

 

タイピングしながら涙を流す幼女。

彼女とて解っている。

終盤までは圧倒的な勝勢だった。

だけど、ひっくり返された。

いつもこう。

 

マスターやオールドマスターと練習将棋をしても、いつも終盤で間違える。

 

終盤力の高さは、将棋の才能の証明をするものの一つ。

 

それが悲惨なまでに欠けている。

 

同い年の少女に圧倒的な終盤を見せつけられた……

 

(私には、将棋の才能が……)




おまけ話
幼女の学校生活

「ヌフフ……人間どもと交わる事もまた良き哉……」

「ねー、1時間目体育だよー?朝の会までに早く着替えないと!」

「はっ!∑(゚Д゚)感謝するぞ生娘!!」

「どういたしましてー(生娘って何だろう?)」



優しい世界。



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第3話

展開を創れず放置していたこの作品。
今朝の師弟アベック昇級なるかというニュースをテレビで見て、ふと思い出したので頑張って3話を書いてみた。


「マスター、わたしには将棋の才能が……

 

 

 

打ち拉がれた幼女。

終盤力。およそプロ棋士と呼ばれる人たちは皆終盤力がある。

 

考えてみたら当たり前だ。どんなに序盤が有利になったとしても、終盤力が無ければ相手の王を追い詰めることができない。

逆に、どんなに劣勢になっても終盤力さえあれば、マジックや妖刀、秘術を駆使する能力さえあれば、逆転勝ちを収めることが出来る。

 

低聞叡玉は妖刀を駆使してタイトルを取った事を思い出して頂ければ終盤力の大切さというものがわかるだろう。

 

“才能の壁”

 

幼女は幼い年齢ながら、その辛い現実に目を向けてしまった。

 

 

 

 

 

「黙れ小童」

 

しかし、彼女の師匠は、そんな悩みを一蹴した。

 

「貴様が才能なんてものを口にするなんて1億年早い。

才能がない?それがなんだ。プロ棋士になるのに才能なんていらない。ただひたすらに努力すればいい。

それに、俺は今でも忘れない。渾身の研究手をたった数分の考慮で上回った。

その時に感じた、末恐ろしさを"才能”と呼ばずして何と呼ぶか?」

 

 

神鍋は、涙を浮かべうつむく少女の頭に手をポンとのせる。

 

「姫よ……其方が目指す将棋を今から我輩が見せてやろう。」

 

 

神鍋は盤と駒を用意する。

 

「何をボサっとしている。」

 

今から指すぞ。

 

 

 

 

(偉そうに言ったものの……今の姫にそれを見せれるだけの力が俺にあるのか?いや、出来る出来ないじゃない、やらなければいかんのだ……それが師としての義務だ!)

 

先手は例によって幼女に譲った。

お互いに角道を突き合い、3手目、幼女が指したのは▲75歩

 

(あっ、やっべ。相居飛車ばかり考えていて、対抗形考えてなかった)

 

 

その後も手が進み、幼女は早石田に組んだ。機敏な仕掛けで僅かにリードを奪う幼女。

しかし、そこで崩れないのがプロ。

腕力でもって強引にリードを奪い直す。

 

(一瞬ヒヤリとしたが、ここからが本番だ……)

 

幼女も、女子小学生とは思えない中盤の底力によって、アヤを求めて手をつくりまくる。

 

しかし、それを受ける。受ける。受ける。

 

神鍋はと金を作ってじわりじわりと攻めてくる。

焦った幼女は飛車を打ちおろすが、持ち駒を投入しての鉄壁の受け。

 

金銀を惜しみなく自陣に投入し、絶対に負けない形を作り出す。

そして、と金でじわりじわりと……

 

幼女は大駒を自陣に引きつけ、徹底抗戦の意思をみせるものの、歩一枚渡さない激辛の指し回しで圧倒的なリードを作る。

 

3枚の大駒が幼女のもとに集っていたが、指す手が無く、投了した。

 

 

「姫よ……終盤力が無いと感じるなら、終盤の勝負に持ち込ませなければいいのだ。

相手の手駒をできうる限り召し捕り、相手の手を無くしてしまえ。

 

将棋は相手の玉を捕まえたら勝ち……たしかに、それは正しい。

が、相手に投了をさせても勝ちである。

王様なんて目もくれるな。飛車が一番大事な駒だ。次に角、それらが難しそうならひたすら小駒を取り自陣に打ち付け、取り返されないようにしろ。攻めたいときはと金を使え!

寄せなんて考えるな!!いざとなったら持将棋に持ち込んで点数勝ちだ!!

 

激辛流……!!それが姫に示す栄光への道標(ヴィクトリーロード)だ!!」

 

中盤までで全てを決める。

 

 

神鍋の示したその道は、たしかに理にかなっていた。

 

しかし、それは時として友をも失いかねない、険しい孤高の道であったのだ……




一応某企画のS見女流vsN瀬バナナ段の対局をイメージ……

幼女は振り飛車もさせる。


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