砲流改虎は仮面ライダーである (シュワルツシルト半径)
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プロローグ「スタートする物語」

初投稿です。初投稿です。
急ぎ足で書いたのと、作者のクソザコ文才のせいで、誤字脱字•意味不明な表現•早過ぎな展開•変なテンションが多分に含まれているかもしれません。ご了承ください。
それでは、ご覧ください。


俺の名前は砲流改虎(ほうりゅうかいと)。晩飯(カレー)を買って、スキップしながら只今絶賛帰宅中だ!

「ヒャッホオオオオオオイ!夜はカレーっしょぉーーー!あっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ…………………ん?………なんだあれ............!?」

帰宅途中、俺はあるものを見た。そして、それに絶句した。

俺の目線の先には、道路を横切る一人の少女と、その少女に向かって爆走する車がいた。

「危ない!」

咄嗟に俺は晩飯を投げ捨て、無我夢中で少女の元へ走って行って、寸での所で少女を突き飛ばした。

そして、俺は最期に、カレー食いたかったなあ、と呑気なことを考えながら意識を手放した。

 

 

_________________

 

 

「ん………?」

あれ?おかしいぞ?何で意識があるんだ?俺は確かに、車に轢かれたはず………

「お、起きたかの?」

声のした方に目を向けると

無駄に神々しい幼女が居た。

「誰だてルルめぇ!」

「神じゃよ、神」

えっ神?神って言ったら土管から出てくる神ですか?それとも、ゴリラモンドにゲームオーバーされた神ですか?

「違うわバカ!」

うわ心読みやがったこの幼女。

しかも俺の事バカって言いやがったし。

「はあ………まあ良い。単刀直入に言うぞ。お主を、別の世界へ転生させてやろう」

「どうしてそんな唐突に?」

「お主、ここに来る前に少女を車から助けたじゃろ?そのご褒美じゃ」

これマジ?

「foooooooo↑テンション上がるううふっふううううう!」

「うわぁ、一人で盛り上がりすぎじゃろこいつ」

「まぁいいじゃろう。して、お主の転生したい世界はどこじゃ?」

「うーん…」

転生ねえ………俺は生前ビルドにはまってたからなあ………ビルドとなんかをクロスオーバーさせたいなあ………あっそうだ

「ん、決まったかの?」

「はい!俺は………………

 

 

 

 

 

 

 

仮面ライダービルド×ゆゆゆのクロスオーバー世界に行きたいっす!」

「ほほう……クロスオーバー物か………じゃが良いのか?日常系は楽で楽しいぞ?転生予定の世界より辛くなn「兎に角それでいいんだよ!!」お、おう」

「…………次に特典を1つ選んでおくれ」

「1つだけですかあ……」

「文句言うのではない。儂ではこれが限界なのじゃ。クロスオーバー物じゃしの」

「ハァ……」

しかし特典かあ…………1つだけはきついなあ…………うん、これにしよう。

「…………よし、決めました!」

「何かの?」

やっぱりビルドで欠かせないのはこれだな、うん

「ハザードレベル3以上の身体っす!」

「ほう、それから察するに……原作の人物の運命を変えたい、という目的じゃな?」

「え、えぇ、まあ、はい」

「あい分かった。それでは来るべき時に、その力を渡そう」

「え、特典は一個ってさっき……」

「送る時には、な。その後は自由じゃ。………基本、送った後は不干渉が原則じゃが…ま、お主は特別じゃ、その位はいいじゃろう」

「え、これマジ?」

「大マジじゃよ。して……本当にそれで良いのだな?」

「大丈夫です。問題ありません………………多分」

「…………心配じゃが、それでは転生を開始するぞ。………………あっ、そうじゃ。これから転生する世界は、少しばかり誤差があるぞ。クロスオーバー物じゃからな。まあ、頑張っとくれ」

「ウッス…………っしゃ!行くぞ!」

突然、俺をまばゆい光が包む。

そこで、また俺の意識は途絶えた。




なぜこんな物を投稿した!
やっぱりクソじゃないか(憤怒)
超てぇ↑んさい神作品書いてる人達は一体何者なんですかね……………
こんな小説書いてすいません!許してください!何でもしますから!
今の俺は、負ける気しかしねぇ!

幻徳!ナイトローグ!ベストマッチ!
暴かれる正体!氷室―グ!!スタァァァァァァァァァァァァァァァァク!!!


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砲流改虎の章
第1話「セレクトされし者」


遅くなって申し訳ナス!
あっそうだ(唐突)基本ストーリーはゆゆゆの方に沿って描きます。今話ではまだ絡みません。
文面崩壊しますけど、まあ、多少はね?(言い訳)
作者の文才ガタガタゴットンズッタンズタン!
それでは、ご覧ください。


「天才物理学者の……じゃなくて、普通の中学生、砲流改虎は、生前少女を助けた代償として車に轢かれ、命を落としてしまう。しかし、幼女の姿をした自称神様からご褒美として、ゆゆゆとビルドのクロスオーバー世界へ転生させてもらう。ありがとー神様!」

「え?神様?神樹様の事か?で、ゆゆゆってなんよ?」

「……ごほん、新しい世界での俺の運命や如何に?!どうなる第1話!あとこいつの正体は第2話で!」

「………なあ、転生ってどういう意味だ?」

「辞書で調べろよそのくらい!」

 

 

俺が転生してから13年。原作通り、神樹や壁があり、今のところライダーや勇者などのシステムの情報には触れられていない。

当たり前か。どっちも一般市民には機密情報にされてきたし、知ってるとすれば大赦しかいないだろうから、しょうがないね。

さて、今日は土曜日、すなわち休日。家でゴロゴロしてや

「宅配便でーす」

なんだよォ!人がせっかく気持ちよく休もうとしてるのにィ!

「はーい」

そういって玄関へと向かい、荷物を受け取る……宅配便の人、どっかで見たようなマーク付けてたな………

リビングに戻って、一旦冷静に考えてみる。

「なんだこれ?俺こんなの頼んでないぞ?」

いや、でも俺宛だって書いてあるもんなぁ………

誰かから送られてきた可能性もあるし。

「よし、開けるか」

我ながら不用心だが、開けてみなきゃ始まらない。

………爆弾とかだったらどうしよう。

「………え?なにこれ………」

中には説明書らしき物と

「ビルドフォンじゃんこれぇ………ん゙ん゙ん゙!?」

ゴツいスマホ(ビルドフォン)があった。

とりあえず説明書を読んでみる。

 

 

「なるほど」

分からん。いやマジで。

意訳すると

『仮面ライダーの適正があるんで、ビルドフォンとドライバー、フルボトル渡しときますね。頑張りやがれこの野郎』

って書いてあった。

いや、喜びよりも驚きの方がデカかった。

意味わかんないでしょ?何をがんばれって言うんだよ。てか、説明書長いし。

「はあ………どうしよ」

バーテックスの知識はある程度仕入れているけどなあ、あんま身体能力高くないし。ハザードレベル3だけど。

フルボトルは見た感じ

タイガー・キャノン・ボイラー・アルマジロ

って感じだ。ベストマッチはタイガーとキャノンで『タイガーキャノン』しか見つかってない。ベストマッチは説明書に書いてあった。

てか、これよく見たら大赦が送り主じゃん………

 

 

ファッ!?大赦ぁ!?やべーやつから送られてきてんじゃんこれぇ!

………兎に角、親が帰ってくる前に隠しとくか。

 

 

翌日、俺は誰もいない公園で仮面ライダーのテストプレイをしようとしていた。

来るべき戦いに備え、準備してなければならないしな。

「さて、と」

俺はビルドフォン内蔵のアプリ、「NARUKO」をタップ、さらに専用の画面に移動、画面をタップする。すると……

そしてビルドドライバーが虚空から出現した。ただ、左下のマークが違っている。

「…マジで出てきやがったよ」

スゲエ。大赦って凄いんだな。

次にドライバーを腰に巻く。ベルトはドライバーの機能で自動的にフィットするように巻かれる。

「で、ボトルを振って、挿す!」

『TIGER!』『CANNON』

『BEST MATCH!』

…………………あれ?待機音が鳴らねぇな……

試しにレバーを回してみる。これも反応なし。

「今の俺じゃダメってことか……?」

“誰かを守りたい”、“誰かの助けになりたい”って気持ちが必要なのかな?本編でも「クローズ」の件があるしな。

「ま、その時が来たらでいいか。平和が一番だしなー」

俺は伸びをしながら、自宅に帰った。

 

 

楽しい休日も終わり、今日から学校が始まる。

登校中、俺はフルボトルの製造について考えていた。

「パンドラボックスが無ければネビュラガスも無い。スマッシュなんていないはずなのにどうやってボトルを作ればいいんだ?」

スマッシュがいなければ、ライダーの戦力増強は難しい。しかし、居たら居たで厄介なのでこれで良いのかな?

ここで俺は重要なことに気付いた。

「ボトル浄化装置ないじゃーん………」

そんなことを考えていると、ふとこんな考えが浮かんだ。

俺の持っているボトルはどこで手に入れたんだ?スマッシュがいなければボトルを生成出来ないはずなのに………

あれこれ考えていたらいつの間にか学校に着いていたらしく、俺は席に着いた。

さあ、今週も頑張るぞ!

 

 

「あー疲れたー!……しかも最悪だ……」

今日1日の授業を終え、机に突っ伏す俺。口癖の「最悪だ」を言うのには、訳があった。

簡単に言うと、呼び出しを喰らった。

「なんも問題起こしてないはずなのにな………」

とりあえず、職員室に向かう事にした。

 

 

「失礼します。一年「待ってたぞ改虎!さぁ、中に入れ!」アッハイ」

そう言ってハイテンションに応接室に俺を引き入れた先生は、うちのクラスの副担任、園田槍太(そのだそうた)先生だ。

担当の教科は数学で、どこの部活の顧問かは知らない。

担任の先生が風邪で休んでいるんで、代わりに槍太先生が話を伝えてくれる、らしい。!……………どうして、そんな急に?」

「そこらは俺も知らん」

「拒否権は?」

「ナッシング」

えぇ………マジかよ。ブラック過ぎない?ハザードよりブラックだよこれ。

でもまあ、断る理由がないので

「分かりました。入ります」

「よし、んじゃ手続きとかはこっちでやっとくぞ」

「あ、ありがとうござ「よし、用件は以上!気を付けて帰れよ!」

感謝の言葉はちゃんと聞こうぜ、先生………

 

 

「たーだいまー」

ドアを開け、ドタドタと足音を立てながら自室に向かう。

「フゥー……お?」

自室に入った俺はあるものを見つける。それは…………

「パンドラパネル!?なんでここに!?」

朝、家を出る時には確かになかったはずだ。

しかも、数本ボトルが挿さっている。

早速手に入っているボトルを挿してみるが………

「ベストマッチなかった……」

だけど、これでパンドラボックスがあるのは、ほぼ確定したような物だ。

憶測だけど、大赦に保管されているんだろうな。

…………なんか、嫌な予感がする。

 

 

「何故、大赦はあんな一般市民を“戦士”として選んだ………?」

「ハザードレベルが3以上の人間は《俺達》とあいつだけ。勇者を守れる、貴重な存在には変わりないが………」

「……だからと言って、あんな子供にやらせる必要はないはず………」

 

 

 

 

「運命の日は明日、か」

「………戦うのは俺一人で十分だ」




文才が欲しいです(半ギレ)
いやー亀更新ですいません。構想が思いつかなかったんです!信じてください!
これからも応援よろしくお願いします。
こんなの応援しなくていいから(良心)


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第2話「ライダーの覚悟」

お ま た せ (待ってない)
遅くなってすいません!許してください!何でもしますから!
インフルとかで執筆出来ず、遅れてしまいました……
時間かけた割に展開が進行しないとか、恥ずかしくないの?
しかも原作キャラの口調が変かも知れないゾ……お兄さん許して!
お詫びにネビュラガス注入するゾ(ド畜生)




「今のところ普通の中学生である砲流改虎は、少女を助けたご褒美として、このクロスオーバー世界を転生した。」

 

 

 

「はあ……」

昨日からの嫌な予感が止まらない。そのせいでかなりイライラしてる。浅倉並に。

「なあなあ改虎~、そんなイライラしてどうし「あ゙?」すいませんでしたぁ!」

今話しかけてきた命知らずは、三条竜(さんじょうりゅう)。俺の旧友で、どっかの金持ちらしい。知ったこっちゃないけど。

「はぁ~……チクショー」

俺はイライラしたまま授業を受けた。

 

 

「あと数分、か………」

「あいつらを止めるには、どうしたらいい……?」

 

 

「凄まじき戦士になりたい……なりたくない?」

「何言ってんだお前、バカか?」

授業中、集中出来ないあまり、意味不明なことを言った俺に竜がつっこむ。

こいつだけにはバカって言われたくない。

俺がそう思ったその時、誰かの携帯が振動した。

「お前のじゃねぇのか?」

「バッカお前、そんな訳ねぇ……」

竜に指摘され、ビルドフォンを取り出す。その画面には、

 

 

 

 

 

樹海化警報と写し出されていた。

 

 

「……じゃん?」

時間が止まった気がした。

いや、気のせいじゃなかった。みんな止まっている。

クラスメイトも、先生も、空を飛ぶ鳥も、全部。

「おい………マジかよ、冗談だろ!?」

とりあえず廊下に出てみる。

他のクラスも止まっているみたいだ。

「最悪だ……まじで樹海化する寸前かよ……ん?」

すると、教室のドアを開ける音が聞こえた。

「あれは……樹ちゃん?」

あ、目が合った。

ファンなら気絶間違いなしのシチュエーションだが、如何せん状況が状況だ。

「すいませーん!」

駆け寄って、樹ちゃんに話しかけてみる。

「えっ……あ、あの……」

やっべぇ、完全に頭から抜けてた。

樹ちゃんあんまコミュニケーション得意じゃないんだった………最悪だ………

そう考えていると、階段を駆け上がって来た風さんが現れる。

……なんか遅くないか?これが神様の言ってた誤差って奴?ただのご都合主義なんじゃねぇの?

「お姉ちゃん!」

「樹!」

姉妹がお互いの無事を確かめ合う。あ^~たまんねぇぜ。じゃなくて……

「すいません。あの、この状況って……」

「え、あれ?なんで男子が……」

……やっぱりイレギュラーだよなあ、俺転生者だし。

「神樹様が光ってる!?」

あ、え、ちょっ、待って

 

 

「始まったか……」

「しかし、何としてでもあいつらを止める」

「大赦は、間違っている」

 

 

 

「うおっ!」

おぉ……生の方がキレイだなぁ。

周囲を見回してみる。

「あれ?」

樹ちゃんと風さんがいない………俺だけ違うとこに飛ばされたか?

「よう」

「うわああああああっ!!!?」

「そんなに驚くか……」

ボイスチェンジャーをかけた声がそう呟く。

「誰だお前!?サソリっぽいしサソリ男か!?」

「ヴェノムリークだ」

少しキレ気味に サソリ男(ヴェノムリーク)が言う。

………もしかして、ギャグキャラか?こいつ

「っと、早速来たみたいだぞ」

リークが指差す先には

「スマッシュ……!?」

なんで名前知ってんだ?……どうする?お前の持ってるドライバーであいつを倒す力を……って、ああ、まだ変身出来ないのか」

「しょうがねえ、俺がやるか」

そう言ってリークは、スマッシュの方へ駆け出して行き、

「はあッ!」

パンチ一撃でスマッシュを吹き飛ばし、

「もういっちょ!」

(スチームガン)で追撃した後、

「止めだァッ!」

槍で止め………

槍ィ!?

「んー、熱血!強力!爽快!」

「さーて、成分採取っと」

 

 

「これ、渡しとくぜ。俺が持っててもしょうがねぇしな」

いきなりスマッシュボトルを投げ渡される。

……そういや、実験体になった人はどこに行ったんだ?

「ほんじゃあな……

あ、すまん、嘘だ。早速来やがった」

「ウェ?なんのこと……!?」

リークが向いている方向には、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バーテックスの大群が迫っていた。

「おいガキ」

「…何だよ」

「仮面ライダーになって、あのバケモンから市民を守る覚悟はあるか?」

「…………その仮面ライダーって奴になれば、皆を守れるのか?」

「ああ、もちろんな……けど、俺はガキに仮面ライダーになって欲しくねぇんだ」

「……何でだよ」

「………仕事の都合と、俺のプライドだ。それに、変身すると、

 

 

 

 

 

死ぬ程後悔するぞ?」

「ッ!?」

ドスを効かせて言ったからか、言葉に威圧感があった。

「ま、戦う意思を見せなきゃ変身出来ねぇけどな。んじゃ先行ってるぜ」

そう言って、リークは、バーテックスの大群に飛んで行った。

 

 

「はあ……俺って、いっつも不器用だな……」

「でも、これも俺の()()()()の為なんだ」

 

「悪く、思わないでくれよ」

 

 

俺は、召喚したビルドドライバーを見つめていた。

「皆を守る覚悟?……そんなの、決まってんだろ……」

言葉の反面、自分でも分かる位、涙声になっている。

それでも、自分を奮い立たせる。

「待て、自分!俺が転生した理由はなんだ?勇者部の皆を、絶望から救うことだろ!?

ここで俺が絶望してどうする?俺が変えなきゃ、何も始まんねえだろ……!?」

そう言ってビルドドライバーを装着し、フルボトルを装填する。

 

「さあ、証明を始めようか」

 

『TIGER !』『CANNON 』

 

『BEST MATCH!』

 

テレビで散々聴いた待機音をバックに、ドライバーのレバー(ボルテックレバー)を回す。

そうすると、スナップライドビルダーが展開され、黄色と青銅のハーフボディを形成する。

『Aer You Ready?』

そう聞かれた時、俺はオリジナルの武術の構えの様なポーズを取り、こう叫ぶ。

それは、歴代の、平和を愛する戦士達が叫んできた言葉。

「変身ッ!!!」

その時、黄色と青銅のハーフボディが俺を挟む。

そして、

『巨砲の狩人!タイガーキャノン!!』

『YEAH!!!』

今ここに、新たな戦士が誕生した。




あー疲れた!(クソザコ体力)
あとamazonでBe The Oneとハザトリ注文出来てなかったゾ……(激寒自分語り)
ちなみに、改虎の変身する仮面ライダーのベストマッチにはモチーフの花がある(って設定)ゾ。
今回のタイガーキャノンはひまわりだゾ。
次回も楽しみに待っててください!

あっそうだ(唐突)活動報告でオリジナルベストマッチを募集してます。


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第3話「勇者達とガーディアンズ」

遅れて申し訳ありません!
ノリに乗って、3000文字超えちゃって見辛いし、文才ないから辞めるわこの仕事ぉ!(大嘘)

あと、今回から漫才追加するゾ。
仮面ライダーローグの正体は氷室幻徳だ。




「てぇんさい物理学者……ではないけど、この俺、砲流改虎は、市民と勇者部を絶望から守るため、覚悟を決め、仮面ライダーに変身した!」

「よう」

「何だリークかよ」

「何だよその塩対応……あっそうだ、お前まだ仮面ライダーの名前決めてないんだってな。ちなみに俺のイチオシは仮面「却下」……まだ言ってねぇだろ!?」

「言わなくても、嫌な予感がするんだよ。それに、どうせ今回で明かされるだろ」

「……?何言ってんだ?おま……」

「さあ、どうなる、第四話!」

「……俺の話を聞けよぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

「はあッ!」

リークの後を追って、俺もバーテックスの大群の中に飛び込む。

「まずは星屑か!」

右腕についた鉤爪(タイガブロウクロー)で敵を切り伏せていく。

名前?なんか表示してあったディスプレイに書いてあった。

「オラァァァァァァァァァァァ!」

雄叫びを上げ、気合を入れる。

力が湧いてくる感覚がある。でも

「慢心しちゃ、いけないよな、っと!」

 

 

「ついになりやがったか…っと!」

「あの……クソガキがぁッ!」

 

「でも、なんとしてでも止めてみせるぞ……ゴルァ!」

 

「ガキはガキらしく、公園で遊んでろよォ!」

 

 

「はぁ…はぁ……キリがねぇな……」

流石に星屑の数が多過ぎる。

そこで俺は、ドライバーのキャノンボフルボトルを抜いて、新しいボトルを装填する。

 

『BOILER』

 

ボルテックレバーを回し、スナップライドビルダーを展開。

黄色と白のハーフボディが形成され、準備が完了する。

 

『Aer You Ready?』

「ビルドアップ!」

 

ベストマッチではない、トライアルフォームの音声が鳴り、姿が変わった。

「どりゃあ!」

ボイラーハーフボディのCRSヒートショルダーの機能、攻撃に炎属性を加える効果で、タイガブロウクローに炎を纏わせ発射する。

星屑の数は、だんだん減ってきていた。

そこに追い討ちをかけるように、ボルテックレバーを回す。

 

『Ready Go!』

「喰らえぇぇぇ!」

『Vortex Attack !』

 

伸縮自在のタイガブロウクローを伸ばし、周囲の星屑を炎と共に一掃。

辺りの星屑は一掃された。が

突如として爆発音が広がる

「最悪だ……まだヴァルゴが残ってる!」

急いで爆発音のした方向へ向かっていく。

 

 

「星屑殲滅完了っと」

「あー俺も年だなぁ」

 

「あのガキ、もう乙女座の方に行ったのか」

「無茶だけは、すんなよ」

「ハアッ!」

 

 

「もう戦ってんのか、ってうわ!」

急に爆発が起きる。

てかやっぱりヴァルゴでけえな……

 

「ベストマッチで行くか!」

『CANNON 』

 

『BEST MATCH!』

 

『Are You Ready?』

「ビルドアップ!」

『タイガーキャノン!Yeah!』

「オラァァァァァァァ!!!」

ヴァルゴ・バーテックスをタイガブロウクローで切り刻むが、すぐに再生してしまう。

「ダメか!」

一旦後ろに飛んで、状況を確認する。

そこには、驚きの光景があった。

 

 

 

 

 

 

「銀……ちゃん?」

え、いや待て。銀ちゃんは二年前の『瀬戸大橋の戦い』で戦死したはずじゃ………

あーもう!思い出したらイライラしてきた!

「よう、調子良さそうだな!………ッ」

銀ちゃんの方をを向くと、うつむいた様に見えた…気がする。

あんにゃろぉ……銀ちゃんとどういう関係だ!?

「え!?なんか変なのが二人いる!?」

………銀ちゃんに変なやつって言われた。

生憎俺はMじゃないんだよ……

「変なの、じゃなくてヴェノムリークだ!」

そこにもツッコムのかよ!やっぱネタキャラじゃんか!

「あっ、で、俺は「コイツは仮面ライダークラッシュ」はぁ!?」

「それがお前の名前だ」

「え?そうなの?」「そうだよ」

せめて自分で決めたかった……

ってか、そう言う場合じゃねぇよな!

まず御魂を出さないと!

ここで風さんにあのバーテックスを倒す方法を聞く。

「あー、えーと、そこの緑のお姉さん!」

…やべえ呼び方したな、こりゃ。

ただの変質者だよこれ

「えっ!?私!?」

ほっ、良かった。ちゃんと反応してくれた。

じゃなくて!

「あのバケモン倒す方法ってありませんか?!」

「あっそうだそうだ!皆集まって!」

風さんの声で勇者部の皆が集まる。

俺も風さんの元へ向かう。

 

 

「バーテックスはダメージを与えても回復するの。封印の儀っていう特別な手順を踏まないと絶対に倒せない!」

「それで、その封印の儀って言うのは………?」

銀ちゃんが風さんに聞く。

「攻撃を避けながら説明するから、ちゃんと聞いててね!」

バーテックスの方を見ると、新たに爆弾を作り、発射していた。

「来た!皆避けて!」

全員がジャンプし、爆弾を避ける。

「それなら!」

 

『ARMADILLO!』

 

『Are You Ready?』

「ビルドアップ!」

 

防御力の高いトライアルフォームに姿を変え、バーテックスの攻撃を耐えようとする。

 

ー手順その一、敵を囲むー

 

全員がバーテックスへと向かっていく。

途中攻撃を受けるが、難なく突破して行く。

「位置に着きましたー!」

「こっちも着いたよ!」

「アタシも着きました!」

「俺も着きました!」

どうやら全員着いたみたいだ。

 

「よし!封印の儀、行くわよ!教えた通りに!」

そんなことを考えてると、風さんが声を挙げる。

「了解!」

「了解!」

「了解!」

「あっ、りょ、了解!」

皆が右腕を高く掲げる。

 

ー手順その二、バーテックスを抑えるための祝詞を唱えるー

 

……ありゃ?画面に祝詞が表示されねぇ……

バグったか?いやまさか。

「えっと……幽世大神_____」「憐給」

樹ちゃんと銀ちゃんが祝詞を唱え始める。

すると、樹ちゃんの精霊・木霊と、銀ちゃんの精霊・鈴鹿御前が現れる。もふりたい

「恵給」

友奈ちゃんも唱え始める。

「幸魂、奇魂」

同じく、友奈ちゃんの精霊・牛鬼も現れる。もふりたい

 

てか、俺だけ蚊帳の外じゃねえか!

どういうつもりだ大赦ァ!

 

「おとなしく…しろぉぉぉぉぉ!」

更に、風さんの精霊・犬神も現れる。もふりたい

「「えぇーーーーーーっ!?それでいいのぉー!?」」

と銀ちゃんと友奈ちゃんが風さんに抗議するが、風さん曰く

「魂を込めていれば言葉は問わないのよ」

……リアタイで見てた時、ここで俺と樹ちゃんの

「早く言ってよぉ!」

がハモったのは秘密。

すると、全員のイメージカラーを象った花びらが宙を舞い、バーテックスを拘束。

バーテックスから御魂が出現する。おー、でけぇでけぇ……

「なんかベロンと出たー!」

「封印すると御魂がむき出しになる。あれは言わば心臓。破壊すればこっちの勝ち!」

風さんが御魂についての説明をする。

「それなら、私が行きます!」

友奈ちゃんが御魂に向かっていく。

「あ、ちょっ、自分も行きます!」

俺もついていく。

「喰らえぇぇぇぇぇぇ!!!」

友奈ちゃんが勢いよく御魂にパンチを仕掛ける。が、

「かったぁーーーい!これ硬すぎるよー!」

案の定。やっぱり御魂は硬かった。

「俺が行きます!」

と言っても、御魂は硬い。多分、仮面ライダーローグ並みに硬い。

そこで、キャノンハーフボディ・CRSバーングローブの、パンチに爆発を加える機能で、破壊力を底上げする。

「おんどりゃァァァァァァ!」

精一杯の力を込めて殴りつける。

パンチと同時に、爆炎が御魂を包む。

少しだけ、ヒビが入ったようだ。

「ねえお姉ちゃん。なんか数字が減ってるんだけど、これ何?」

「それは私達のエネルギー残量。0になるとこいつを押さえらくなって倒すことが出来なくなる!」

「と言うことは……」

「こいつが神樹様にたどり着き、全てが終わる!」

風さんの言う通りだが、ヤバいな……ビルドライダーは通常形態で20~30tはある。

友奈ちゃんの攻撃の後、俺が渾身の一撃を喰らわせても、ヒビが入る程度だ。

こりゃかーなーり硬い。

「友奈!とえーっと……」

「あ、クラッシュでいいです」

「クラッシュさん!代わってください!」

……さん付けって慣れないな…

俺が御魂から飛び降り、風さんが大剣で一撃喰らわせる。

そして、もう一撃喰らわせる。すると、ヒビがほんの少し大きくなった気がする。

「風先輩!」

銀ちゃんも追撃する。

いくら御魂でも、銀ちゃんの攻撃には傷付けられずにはいられないみたいだ。

「よし、アレを使うか!」

「アレって……何ですか?」

銀ちゃんが聞いてくる。

「簡単に言えば必殺技…だと思いま「必殺技!?カッコいいッスね!」アッハイ……ん?」

あれ?樹海が枯れてきてね?ヤバい?ヤベーイ?

「始まった!?急がないと!」

やっぱりかよ!

「あーもー!やるっきゃねえ!」

そう言ってボルテックレバーを回す。

 

『Ready Go!』

 

「ハァァァァァァァ!」

 

ベストマッチフォームだけで出来る必殺技(ボルテックフィニッシュ)を発動する。

すると、大砲型のエネルギーが現れ、俺を御魂に向かって砲弾のように射出する。

 

『Voltex Finish!』

『Yeah!』

 

「おりゃァァァァァァァ!」

右足を突き出し、御魂を蹴りつける瞬間、虎型のエネルギーが噛み付き、爆発する。

爆炎が晴れたとき、御魂はいつ崩壊してもおかしくないほどヒビが入っていた。が、

次の瞬間、粉々に砕け散り、天に昇って行った。

バーテックスの体は、砂となって崩壊した。

「勝っ……た?…………はぁ」

その場に倒れこむ。

戦ってるときは気づかなかったが、かなり疲労が溜まってるみたいだ。

そのまま、俺は瞼を下ろした。

 

 

 

 




疲労!入浴!就寝!
後書きはあんまし書かねェェェ!

(作者の心が)割れる!(他の作者様に)喰われる!(オデノカラダガ)砕け散る!

ちなみに仮面ライダークラッシュの正体は砲流改虎だ。


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第4話「殺意のリベンジャー」

色々細かいとこ修正して遅れました

亀更新が仕事を始めましたね……更新遅くて駄文とか、これもうわかんねぇなぁ
ライダー助けて!


「強大なエネルギーを秘めたパンドラボックスを巡って、人類とバーテックスの戦争が勃発した。

仮面ライ……え?違う?あ、ホントだ!すいません!…え?尺がない?急いでくれ?はぁ…

俺は仮面ライダーに変身し、ヴァルゴを倒した後、気を失ってしまった!

さぁ、どうなる、第五話!………こうで良いすか?」

 

 

「ガタが来始めたか……」

「マジで年かもなあ」

 

「無理してでも止めなきゃな」

「……()()()()が何か余計な事しなきゃいいけどなあ」

 

 

「ん……あ?」

どうやら、あの戦闘の後、気を失っていたらしい。

保健室か?ここ

「お、起きたか」

声がする方向に顔を向けると、

「園田先生…?どうして?」

「どうして、って言われても……あぁ!後で話すから!」

なんか誤魔化されたけど、言えない事情でもあんのかな?

「ま、回復したなら嬉しいよ。それと!」

「明日の放課後に、勇者部部室に来い。あ、家庭科準備室だぞ!忘れんなよ!」

「え、あっはい!」

 

そういえば先生、授業とかってどうしたんだろう?

 

 

翌日。起床した俺は、前日手に入れたスマッシュボトルを眺めていた。

突然、脳裏にこんな考えが浮かんだ。

「レンジにこれ入れたらどうなるんだろう……試したい…試したい…」

行動は早かった。

すぐにリビングに向かい、ボトルをレンジでチンする。

「ボトル~ボトル~!フッフーーイ!」

早る気持ちを抑え、パンを食べながらボトルが浄化されるのを待つ。

そして、少し時間が経つと

チーン!

と言う甲高い音と共に、レンジの開閉口が開く。

「マジかよ…」

そうつぶやきながらレンジの中のボトルを取り出す。

出来たボトルは……

「なんだこれ?チーターか?」

黄色のボトル(チーターフルボトル)が出来たところで、自室に何故かあるパンドラパネルでベストマッチを探す。

「まずは…投映機!」

ベストマッチではない。

「えっ?んじゃ次は…ミサイル!」

ベストマッチではない。

「えー…最後は…ボイラー!」

ベストマッチ…………だ!

「ヒャッホホホヒャッホイ!」

不意に時計が目に入る。

「あ、そろそろ学校行かなきゃ。」

すぐに着替え、鞄を持って学校へ向かう。

「行ってきまーす!」

 

 

「今日はまたバーテックスが攻めてくる。どう対策しようかな……」

「ういーす改虎。何ぶつぶつ言ってんの?」

今日攻めてくるバーテックスへの対策を考えていると、竜が俺に話かけてくる。

「別に~」と、適当にあしらう。

「あっそうだ。竜、俺もさ、聞きたいことあんだけど。」

「何?」

「お前って良いとこ育ちのお坊ちゃんだよな?」

「ん?ま、一応な。それがどうした?」

「いんや、何でも…マジかよ……

十三年間一緒にいるけど、いっつも疑問に思うんだよな……

そう思った瞬間、不意にビルドフォンから警告音が鳴る。

「来たか…」

「来たって、何が?もしかして_____」

そこで竜のセリフが途切れる。

時間が止まった。

樹海化が始まる。

 

 

「今回はサジタリウス・キャンサー・スコーピオンの仲良し三体組か」

コイツらには個人的な恨みがある。

よし、丁寧、丁寧、丁寧に捻り潰してやる!

そんな物騒な事考えていると

「すいませーん!そこのひ…と…」

「あっ」

なんてこった。こりゃ伝説になるぜ。感動の再会だ……

ってか、バーテックスがどんどんこっちに来てるし。

急いでビルドドライバーを召喚する。

「それって!?」

「さあ、証明を始めようか」

 

『TIGER!』『CANNON』

『BEST MATCH!』

『Are You Ready?』

 

「変身!」

 

『タイガーキャノン!Yeah!』

 

「か、変わった…!?」

銀ちゃんも驚いてるみたいだ。

「……あ、前日はありがとうございました」

 

 

友奈ちゃんも合流して、全員が集まった。

「遠くの奴は放っておいて、近くの二匹をまとめて封印するわよ!」

俺?サジタリウスの方向を向いている。

あいつ何か射つんだもん。しょうがないね

そう思ってると、サジタリウスが矢を作り出し、風さんに発射する。

「わっ!」

「大丈夫ですか!?」

最悪だ…もう許さねぇからなあの理事長野郎。

そこで俺は、黄色と白のボトルを取り出し、ドライバーに装填する。

 

『CHEETAH!』『BOILER』

『BEST MATCH!』

『Are You Ready?』

「ビルドアップ!」

『エネルギーチェイサー!ボイラーチーター!Year!』

 

スピード極振りのフォーム・ボイラーチーターフォームへとビルドアップし、サジタリウスへ接近する。

「また変わった!?ってか速っ!」

そう銀ちゃんも言ってる通り、ボイラーチーターフォームは速い。

「この青い奴は任せてください!」

どんどんサジタリウスの身体を削っていく。

しかし、効いていないのか、大量に矢を射る。

ヤバいな……あー!もー!武器とか無いのかよ!?

そこに、独特な声が響く。

「あー、すまねぇ。少し遅れちまったが、こっからは俺の仕事だ。ガキは引っ込んでろ」

 

 

「!リーク!?」

突然リークが乱入し、皆混乱しているみたいだ。

「何言ってんだ?アンタだけじゃ封印は出来ねえはずだろ!?」

「ああ、俺だけじゃな」

そう言うと、何かを取り出した。

「それは…?」

「嘘だろ…?!」

リークが取り出したのは、思わず驚愕してしまう物だった。




三羽ガラス出したい

ビルドほんへやっとギャグ要素入ってきてウレシイ…ウレシイ…
さあ新ベストマッチが登場しました!
活動報告でもみなさんのオリジナルベストマッチを募集しています!
使うかどうかは……キミタチシダァイ…

???「黙れ。俺をライダーにしろ」
???「土下座して♡」

三月十三日 題名間違えてました。
???「土下座しろ」
氷室―グ「ぬわぁぁぁぁぁぁ!」


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第5話「封印のウェポン」

クソ亀初投稿です。

スランプだったんです!本当です!信じてください!
本当にすいませんでした…


「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、個人的に恨みのあるバーテックスを実験台に、新ベストマッチを試していたが、そこにリークが現れて……?」

「よぉ改虎!」

「お、今回は竜か」

「しっかし、お前もいいよな~!あーんなかわい子ちゃん達と一緒に居れるんだからさ~」

「……おい竜、後で体育館裏な。絶対来い」

「?ああ、分かった」

「さあ、どうなる、第六話!後、竜の体

「なんか寒気が…」

 

 

「嘘だろ…!?」

リークが取り出した物は

「フルボトルバスター!?でも、銀色……?」

「ハァッ!」

トリガーを引き、バーテックスに向かって打とうとする。が

「!?グッ!……ガァッ!……ハァ…ハァ…」

リークの身体に電撃が走り、膝をつく。

そこへ、サジタリウスが矢を射ろうとする。

「あっ!危ない!」

銀ちゃんがサジタリウスの矢を斧で弾き返す。

「すまねぇ、銀」

「え?何で名前を___________」

直後、スコーピオンが友奈ちゃんを尻尾で上空へ突飛ばす。

「ッ!あの野郎…!!」

リークが立ち上がろうとするが、直ぐに膝から崩れ落ちる。

「アンタは休んでろ!」

スコーピオンの方へ走っていく。

しかし、反射されたサジタリウスの矢が大量に飛んでくる。

「うおッ!?」

間一髪避けれた。

だが、連続して射ってくるので、中々近づけない。

「あぁっ!うぅ……」

友奈ちゃんが吹き飛ばされ、地面に叩き付けられる。

その後も執拗に追撃する。

原作通りなら、この後東郷さんが勇者に覚醒するはずだ。

「あっ!クラッシュさん!後ろ!」

「へ?グォッ!?」

完全に油断していたところを矢で射抜かれる。

最悪だ…

「…ん?何あれ?精霊バリアー?」

 

 

「マジ、かよ」

 

「ハァー……またこうなんのか」

 

()()を完成させなきゃ不味いな…」

 

「…そろそろ限界か…」

 

 

「あっ…」

ついに東郷さんが勇者になった。

ヤベェ…美しい…最高だ……

ハッ!危ない危ない…放心しかけた…気を引きしめないと。

スコーピオンが尻尾を振り上げる。

だが、すぐに撃たれて針を折られる。ざまぁねぇぜ。

「あれ?そう言えばリークさんは?」

気付くとあっと言う間に消えていた。

何だアイツ…急に戦いほっぽって、どこ行ったんだ?

リークを探していると、スコーピオンが落ちてくる。

「海老運んできたよー!」

「いやそれ蠍…」

とりあえず、スコーピオンとキャンサーの封印の儀タイム。

サジタリウスは東郷さんが抑えてくれているはずだ。

「赤い奴は任せてください!」

ドライバーのボルテックレバー回し、炎を纏う。

 

『Ready Go!』

 

『Voltex finish!』

 

『yeah!』

「ハァッ!」

まずはフェイントをかけて

「オラァッ!」

回り込んで殴る。

流石のキャンサーもこれは避けられずに傷が付き、吹き飛んだ。

「次はアタシが!」

その後、銀ちゃんが追撃する。

すると、御魂が砕け散る。

「ナァイスッ!」

「せんきゅー!」

フォォォォォォォォォォォ!!!!

銀ちゃんが返事してくれた!銀ちゃんが返事してくれた!

ふぅ…落ち着け自分。何興奮してんだ。

さて、スコーピオンの御魂は樹ちゃんが壊してくれた。

後はサジタリウスの御魂だけだ。

ただコイツが速い。

BCF(ボイラーチーターフォーム)のボルッテクフィニッシュ時のスピードだったら追いつけないことはないかなぁ_____

 

 

俺の思考を止めるように突然、銃声が響く。

「あ」

東郷さんが御魂を打ち抜いた音だ。

もうちょい見せ場作りたかったな…ま、いっか。

樹海化が解除され、元の世界へ戻る。

 

 

 

「ふー…イッテェ!」

ドライバーからボトルを抜くと、痛みで飛び跳ねる。何故だ。

全く、傍からみたら変人だぞ俺。

辺りを見わすと、いつもの屋上に転送されていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?屋上?

「あっ」

「あっ」

……早速正体バレかよ。最悪だ…

 

 




ボイラーチーターフォーム

炎による攻撃と、超高速移動が特徴のフォーム。
必殺技発動時には、炎の温度と移動速度が飛躍的にアップする。


待たせたお詫びに死のデータふりかけしてください。
駄文にしたお詫びにネビュラガス投入してください。


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第6話「バトル後の日常」

あ、亀投稿じゃなくなった。

今回は日常回です。
短いし描写うまくできてませんが許して。


「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は無事にサジタリウス・キャンサー・スコーピオンを勇者部の皆と撃破する。けど、油断していた俺は、変身を解除してしまい…」

「お前さ、早速正体バレかよ?」

「またお前かよリーク!」

「いいだろ別に」

「三回連続で野郎はキツイんだよ!あーもー!どうなる!第七話!」

「そこまで言わなくても良いじゃん…グスン」

 

 

「あ」

「あ」

ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい

正体バレたぁぁぁぁぁ!

どうしよう…大体こういうのは三十話くらいでバレるもんだろ!多分!

頭を抱えながらしゃがんでんでいると、声をかけられた。

「あのー、大丈夫ですか?」

この声…友奈ちゃんだな!

ニヤつきを抑えながら、顔を上げる。

やっぱ可愛いなぁ。

「すいません…」

くそぉ、なんか頭痛いし、最悪だ…

と、突然ドアが開く。

「はぁはぁ…皆、大丈…」

そこには、驚きの人物がいた。

「園田先生!?」

「あ…改虎!?」

 

 

「で、なんでお前があそこに居たんだ?」

放課後、勇者部部室に連れてこられ、質問を受けていた。

正直、どう返していいか分からない。

悩んでいると、園田先生が口を開いた

「まさか、お前…『仮面ライダー』の資格を持ったのか?」

「…『仮面ライダー』?」

まさか先生の口からこんな言葉が出てくるとは。

一応知らないフリをしておく。

「俺も前に似たようなもんやってたんだよ。仮面をかぶって、世界の平和を守るヒーローってやつ。今はやってないけどな」

ウェッ!?先生もやってたのか!?

ここで驚愕の事実発覚したぞ!?

ま、待て、おおお、おおおおお落ち着け。

「まさか…勇者部に選ばれたのも?」

「ああ。その通りだ」

ん?待てよ。てか、何でそんなこと知ってるんだ?

まさかこの人、大赦に勤めてるとか?いや、まさか。

「とにかく、むやみやたらにその力を使うな。この世界の、LOVE and PEACE(ラブアンドピース)の為に使え、いいな?」

「は、はい」

先生のライダーとしての考え方は、戦兎と同じか。良いぞ。

さて、この後、竜と行かなければいけない所がある。

 

 

「やっぱここだねぇ~!」

かめやだ。

勇者部の皆も通っているうどん屋だ。

のれんをくぐり、扉を開ける。

「いらっしゃーい!」

威勢のいい声を出したのは、五年来の付き合いの店員さん・岩垂総一郎(いわたれ そういちろう)さんだ。

中々のイケメンで、近所からの評判もいい、正義感の強い人だ。

……べ、別に泣いてねぇし。嫉妬してねぇし。

「で、()()()()で良いですよね?」

「はい、お願いします…」

「はい!」

無気力な状態で返事をする。

…竜はいつも元気だな…

少ししてから、俺たちのの大好物が運ばれてくる。

「はい、カレーうどんとプロテインうどん。お待ち!」

「やっほーぅ!!いただきまーす!」

ちなみにプロテインうどんは、竜のアイデアで作られたらしい。

なんで通ったんだ…

「どうした?改虎。はやく食わねぇと冷めるぞ?」

っと、はやく食わないと。

 

 

「はー、食った食った!」

「お前どんだけ食ってんだよ…五杯くらい食ってたか?」

うどんを食べ終わり、帰路につく。

竜が食いしん坊なのは知ってたが、日に日にパワーアップしている気がする。多分。

「あ、俺こっちだ。じゃあな!」

「ああ、じゃあ、また明日な」

 

 

「ハザードレベルは3.2、か…!」

「まったく、コイツは面白い!どんどんハザードレベルが上がって行く!」

 

「さーて、まだゲームは始まったばかりだ。楽しませてくれよ?」

 

 




どうでもいいですがマグマナックル欲しいです。



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第7話「笑顔のクラッシャー」

初投稿の反対です。
エボルカッコ良スギィ!でも額に星座早見があるのは遊び心忘れてなくてうき



「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、正体がバレた後、竜とかめやに行く…

あれ?台本続きがないですよ?え?作者がサボった?何やってるんですかぁ!あーもー!第八話、どうぞ!」

 

 

「んー、今日もいい天気だ!」

今日は休日。天気もいいし、散歩に出掛けようとする。

と、今日は()()があるんだった。

リビングにあるテレビを点ける。

時間はぴったり。さあ、始まるぞ~!

『恐竜戦士!ダイナファイター!』

「うひょー!これこれ!」

恐竜戦士ダイナファイターは、四国で放送されている特撮ドラマ。

地球の破滅を目論む悪の組織・ゼツメルツと、恐竜の力を使うヒーロー・ダイナファイターの戦いを描いている。

これが凄い面白い。どの位面白いかは語ると小一時間かかる位だ。うん。

 

 

さて、見終わった感想を言おう。

……素晴らしいッ!

全話面白いとか、誇らしくないのかよ?

ふぅ~、少し休む「キャーーーーー!」

突然悲鳴が響く。

もしかして…

ドアを開けて、外へ出てみる。

最悪だ…やっぱスマッシュかよ!

ドライバーを召喚し、フルボトルを振って装填する。

 

「さあ、証明を始めようか」

 

『TIGER!』『CANNON!』

 

『Best Match!』

 

『Are you ready?』

「変身!」

 

『タイガーキャノン!yeah!』

 

変身し、スマッシュに殴りかかる。

「今のうちに逃げて!」

「は、はい!」

コイツは…見たことないスマッシュだな。銃を持ってるし、『ガンナースマッシュ』とでも名付けるか。

そうなると、対処法が思い付かないな…うわっ!?

何だアイツ。いきなり銃で殴ってきやがった。危ねぇ、あと数秒遅れてたら死んでた。多分。

さて、どうするべきか。

普通に殴ればダメージは入るけど、殴り返されるかもしれないしなぁ。

何か武器ないのかー!?

と思っていた矢先に、ランナーが展開され、剣が生成される。

『スレイクラッシャー!』

 

 

おぉ~!やれば出来んじゃん大赦ぁ!

よっしゃ!やってやるぜ!

「おりゃぁぁ!」

スレイクラッシャーで相手に斬りかかる。

良し、怯んでいるようだし、ダメージは受けてるみたいだ。

その後も連続で斬りつける。

「グアアアアアアアッ!!」

スマッシュが雄叫びをあげ、発砲してくる。

そこで、すかさずボルテックレバーを回す。

 

『Ready Go!』

 

『Voltex finish!yeah!』

「ハアァァァァ!」

スマッシュの真上へ跳び、右足に全体重を加える。

その後、まるで砲弾のように急降下していき、踏みつける。

そして、緑色の爆炎が広がり、スマッシュがダウンする。

「成分成分…と」

成分をエンプティボトルで回収し、元の人に戻す。

「うっ…」

「大丈夫!?」

さっきの子だ。

もしかして、親友同士だったのか。

助けられて良かった。

「ふふっ」

おっと、思わず笑みが溢れてしまった。

「あっ、ありがとうございます!」

「いえいえ、礼には及びませんよ」

まったく、こんな可愛い子を怪人にするなんて、ファウストは極悪人だな。

許せん!

さて、早速家に帰ってボトルを浄化しようかね。

 

 

いつも通り______と言っても二回目だけど________ボトル浄化タイムだ。

レンジに入れて、五分待つだけ!

さーて、録画してたダイナファイターでも見よう。

瞬間、チーンと甲高い音が鳴った。

「えっ?!もう?!」

少し早すぎやしないか?

ま、いっか。出来れば早い方がいいし。

で、出来たボトルは?

「これは…ショットガンか?」

さて、ベストマッチは?

 

『ARMADILLO!』『SHOTGUN!』

 

あれ?ベストマッチにならない。

今持っている有機物ボトルはタイガー、チーター、アルマジロだけだ。

タイガーとチーターはベストマッチ発見済。じゃあ、ベストマッチ無し…?

うわあああああああああ!マジかよおおおおおおおおお!

 

 

「良し良し、そうだ。その調子でどんどんボトルを増やせ」

「そうすれば、()()()()もきっと喜んでくださる」

 

「さてと……アイツもそろそろ、かな」

 

 

 




あっそうだ(唐突)今改虎が持っているボトルは
・タイガー ・キャノン
・チーター ・ボイラー
・ミサイル ・アルマジロ ・ショットガン ・投映機
です。
有機物が少な過ぎる。


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第8話「悲しみのノーブル」

ギャグ回です。

それではどうぞ!


「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、スマッシュを倒しながら四国の平和を守っていた!」

「…」

「ん?誰だアンタ?」

「…」

「おーい?」

「……さあ、どうなる、第九話ァ!」

「うわッ!びっくりした!」

 

 

「と、言う訳で。今日からこの勇者部に入部した砲流改虎君でーす!はい、自己紹介!」

「いやどう言う訳ですか!?」

唐突な園田先生の発言に俺がつっこむ。

マジで意味分かんないよこの人!最悪だ!

「まぁまぁ良いじゃん!ホラホラ!」

「まったく…

えー、砲流改虎。13才の中1です。趣味は運動で、好きな食べ物はうどんです。以後宜しくお願いします」

くそ…何て羞恥プレイだ…

「えー、コイツは仮面ライダーだ。勇者の皆とは違うと思「え!クラッシュさんって改虎君の事だったの!?」っておーい!話を聞けーい!」

銀ちゃんが凄い勢いで迫ってくる。少し怖い。

でも可愛いから許す。うへへ。

 

 

「はぁはぁ…死ぬところだった…」

あの後質問攻めを受けた俺は、満身創痍の状態で廊下を歩いていた。

あんな可愛い子たちに質問攻めされたら俺のロイミュードが危うい。

昇降口へ行くと、竜が待ち構えていた。

「よっ!こってり絞られたみたいだな」

竜、その言い方やめろ。殺されるぞ。

「てか、なんで先に帰らなかったんだよ」

「い、いや~?お前が寂しくならないように仕方なく、な?」

「なるほど、一人で帰るのが寂しかったのか。そうかそうか」

「ち、違うし!」

くそ、必死に反論してくる竜可愛いな。

 

 

「なぁ、竜」

「ん?何だよ?」

ここで一つ、竜に質問してみる。

「竜は______もし、強大な力を持ったら、どんな風に使いたい?」

「力を持ったら…?うーん……」

しばらく悩んでいたが、突然あっ!と声を出して

「ダイナファイターみたいに、平和の為に使いてぇな!俺は」

「……そっか」

コイツなら、万が一仮面ライダーになったとしても、平和の為に正しく使える。

…まぁ、なることなんて無いと思うけど。

「あ、俺こっちだ。じゃあな!また明日!」

「ああ。また明日」

 

 

()の電話が鳴る。

「あ?()()?…もしもし」

「竜!お前か!?俺には構うな!ゴホッ!」

親父の声がスマホから聞こえる。

「え!?親父か!?どうしたんだ___________」「もしも~し。お電話変わりました。ブラッドスタークで~す」

いきなり、ふざけた口調の男に電話が変わる。

イラつきの余り、大声で怒鳴る。

「てめえ…!親父に何してんだ!!」

「なーに、ちょっとした人体実験だよ」

「人体…!?」

ふざけた口調の男(ブラッドスターク)の口から出た残酷な言葉に怒りが募る。

こんな外道、放っておいていられるか!

「テメェどこにいんだ!」

「そうだなぁ~…うーん、○○公園に来い。そうすれば、親父に会わしてやるよ」

○○公園…ここからなら近い!

俺は全速力で公園へ向かった。

 

 

「ここか…!おい!ブラッドスターク!出てきやがれ!」

「呼んだかぁ?」

俺が叫ぶと、ブラッドスタークが出てくる。

「親父は何処だ!?さっさと出しやがれ!」

「ああ、今出してやるよ…」

ブラッドスタークが指を鳴らすと、火の玉が突っ込んでくる。

そして、火が飛び散ると、中から怪物が現れる。

「コイツが…親父?」

「その通りだ。親父に会えて嬉しいかぁ?」

……ふざけんな。

「ふざけんなァァァァァァァァァァァァァァァ!」

ブラッドスタークに殴りかかるが、怪物に襲われる。

「親父!俺が分からねぇのか!!!」

「無駄だ。スマッシュになった時点で自我は失われる」

この野郎…ぜってぇにぶっ飛ばしてやる!

ブラッドスタークに注意が逸れた瞬間、怪物に殴られ、吹き飛ばされる。

「グエッ……クソがァァァァァァ!!!」

それでも諦めずに怪物を殴り続ける。

このままダメージを与え続ければ、親父に戻ってくれるかもしれない。

しかし、そんな希望も、怪物に殴られる度に薄くなっている。

怪物が、倒れて動けない俺に向かって火を撃ったとき、死を覚悟した。

「ハァッ!」

その時、仮面をつけたヒーローが怪物を斬りつける。

「アンタは…」

「!?……仮面ライダークラッシュ。コイツは俺が倒すから、君は逃げてろ!」

「ソイツを倒したら、どうなるか知ってるか?」

そこにスタークが口を挟む。

「ブラッドスターク!?」

「ビンゴ!まさか当てられるとはなぁ」

「おい!この怪物を倒すとどうなるんだよ!?」

「ああ、そうだったなぁ。

ハザードレベル1。身体の弱い人間は、スマッシュに変貌した時点で魂が消滅する。早い話、助かる道はない

話は終わりだ。チャオ」

ブラッドスタークは煙に巻かれ、その場から消えた。

…嘘だ。

確かに親父は病気で身体が弱くて、休養をしていた。

でも、こんな事信じられるかよ…

すると、怪物が火を自分に向かって撃ち始めた。

何で…

「まだ、自我が残ってるのか…?」

だったら…だったら!

「なあ、仮面ライダー……せめて…せめて最期は、親父を人間の姿にしてやってくれよ…」

 

 

無理な要求をしたつもりだった。でも…

「…分かった。やってみる」

次の瞬間、仮面ライダーの姿が変わり、炎の渦を作り、怪物に叩き込む。

そして、炎の渦の中から親父だけがはじき出される。

「!親父!」

「すまない…竜…お前を残して…死ぬなんて…」

「謝らないでくれよ……親父、誰が…誰がこんな事をした!?」

「悪の組織…()()()()()…」

「!?」

「ファウスト!?ファウストって奴らがやったんだな!」

「止めろ竜!」

「…え?」

「お前なら…ファウストと戦うかもしれない……でも、それは無謀だ!」

「親父…体が…」

「そろそろ、お迎えが来るころみたいだ。さようなら、竜…」

「…グッ、限界だ…!」

怪物が吹き飛ばされ、緑色の炎を上げ、爆発する。

それを、仮面ライダーが吸い取る。

「…君はこれからどうしたい?」

「……どうもできねぇよ」

「明日ここに来い。このボトルを浄化して、君に渡してやる」

「…」

「じゃあな」

 

 




シリアス回でした
すいません!許してください!何でもしますから!


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第9話「ドン底のチルドレン」

遅くなりました。

亀投稿が復活しましたね…申し訳ナス!
スランプはキツイっす…


 

竜の父親の死から1週間が経過した。

久しぶりのバーテックス襲来だ。

 

「はぁ…」

 

1週間前の出来事がまだ心に残っている。

かなり鬱な気分になっている。

 

「最悪だ…」

 

消滅は遺体が残らない。つまり行方不明として扱われる。

今も探し続けている竜の家族を思うと不憫でならない。

 

「改虎君、どうしたの?」

 

友奈ちゃんが話し掛けてくる。

 

「あ、いえ。何でもないです…」

 

1週間前の事は、口が裂けても言えない。

人の死を軽々しく口に出すなんて残酷な事、俺には絶対出来ないから。

でも、友奈ちゃんが話し掛けてくれたおかげで、俺の心が少し軽くなった気がする。

ふと気が付くとバーテックスが迫っていた。

 

 

まあ、案の定夏凛ちゃんが来て、バーテックスを封印しましたとさ。

…知ってたけど、もうちょっと出番欲しかったな…

新しいベストマッチだって見付けたのに!おのれディケイド!

 

 

「よお!」

 

「!…スタークか。何の用だ?」

 

「今日はちょっとした忠告だ……もう二度と、あのお方に歯向かうな」

 

「……」

 

「まぁ、従うとは思えないけどな。でもその時は_______」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「_______お前の()()()()()()を、消すからな」

 

「なんだと…!!」

 

「おぉ、怖い怖い。ただの忠告だって、言ったろ?じゃ、チャオ!」

 

「……クソッ」

 

 

勇者部部室にて。

 

「はい!勇者部新部員の、三好夏凛ちゃんでーす!拍手ー!」

 

と、園田先生がハイテンションに紹介する。

…どうでもいいけど、これ毎回やるのか…

夏凛ちゃん引いてるし、大丈夫かよ、この教師。

 

「と、とにかく!私が来たからにはもう安心ね!完全勝利よ!」

 

うん。やっぱり夏凛ちゃんは可愛い。

 

 

放課後。

今日の部活動が終わり、公園へ向かう。

 

「よう、竜」

 

公園で待っていた竜に声を掛ける。

 

「ん?…ああ、改虎か。どうしてここに?」

 

「……今日は、竜に()()を渡しに来た」

 

そう言ってボトルを手渡す。

 

「これって……まさか親父の!?ってことは、お前……」

 

「あぁ」

 

「何で…」

 

「ん?」

 

「何であんなことやってんだよ!怖いんだろ?痛いんだろ!?何で止めねぇんだよ!」

 

「…この世界を、皆を救えるから。それだけだ」

 

「ふざけんなよ!俺は…お前まで失いたくねぇんだよ…」

 

竜が震えた声で言う。

…確かに、竜の言う通りかも知れない。けど

 

「…お前に言われても…止める気はねぇよ」

 

「……そうかよ」

 

竜が公園から立ち去る。

………ごめん、竜。

 

 

「何なんだよ、改虎…」

 

人の為とはいえ、命を懸けるなんておかしいだろ……。

 

「…ふざけんなよ!」

 

イラついてボトルを持った手で壁を殴る。

 

「ん…うおッ?!」

 

何だコレ!?壁にヒビが入った!?

もしかして、このボトルの力か…?

 

「……俺、とんでもない事に首突っ込んじゃったかなぁ…」

 

 

「ハザードレベル2.2…もっとだ。もっと成長しろ_____」

 

 

 

 

 

「_____三条、竜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




二人の友情に亀裂が入ってしまったぁ!
どうなってしまうんだ!改虎!
次回!「砲流、死す」デュエルスタンバイ!


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第10話「プレップ覚醒?」

初登校です。短いよ。

亀投稿許してください
何でもしますから



「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、竜に仮面ライダーであることを告白す「おい改虎!あんな事もう止めてくれよ!」へ!?竜?」

「戦いとかはダイナファイターに任せて、お前は休んどけよ、な?」

「いやダイナファイターとか居ないだろ」

「夢がねえなぁ改虎!仮面ライダーも居るんだからダイナファイターも居るはず「さあ、どうなる、第11話」っておい!話聞けよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

「…寂しいなぁ」

 

親父の墓の前で呟く。

いきなり怪物にされて、そのまま消えちまって…スタークの野郎……!

 

「また来るよ」

 

墓地を立ち去ろうとしたその時、遠くから悲鳴が響いた。

まさか…あの怪物か!

 

 

最悪だ…散歩してたらスマッシュに遭遇しちまうなんてな。

ま、成分抜いてとっとと帰りますか。

 

「変し……うわっ!?」

 

いきなりスマッシュが爆発した。

物陰に隠れてたから良いものの、危ねぇ…

何だ?リークか?

 

「って竜じゃねぇか!どうしたんだよ!?」

「はぁ…はぁ…よう改虎…」

 

まさか…あのボトルの力か?

いや…そんなまさか…

てか早く成分抜かないと!

 

「ふぅ…さて、帰るか」

 

 

「ハザードレベル2.4!急激に上がったなぁ!三条竜!」

 

「これなら、()になるのも容易く行きそうだ」

 

「さーて、俺は()()を探さなきゃなぁ~…」

 

 

「ぬわー疲れたー!」

 

いきなり化け物に遭遇するなんて、ホントアンラッキーだなぁ…

 

 

 

「竜?荷物が届いてるわよ」

「え?俺宛に?」

 

まさか改虎からかな?

まぁ、開けてみるに越したことはないか。

 

「へい、オープ……ン?」

 

中に入っていたのは

 

「スマホ…にしてはゴツいな。で、これを送り付けたのは…!?」

 

たったたた、大赦ぁ!?

超大物から送り付けられちゃったよ!

どどどどどどどうしよう?!

 

「とりあえず、お袋にバレない様に………よし、これでいいだろ!」

 

はー、焦ったぁ…

なんでいきなり送りつけてくんだよ。大赦のバカ…

 

 

さーて、ベストマッチ発見タイムだ。

今日ゲットしたボトルはスパイダーフルボトル。

原作では冷蔵庫とベストマッチだったボトルだ。

 

「んー、勘で行くと…」

 

試しにミサイルボトルを嵌めてみる。

これは…

 

「反応なし。それじゃあ…」

 

次にショットガンボトルを嵌めてみる。

すると…

 

「お、ベストマッチ!」

 

今の所、見つかっているベストマッチは4つか…

て言うか、パンドラボックスってあるのか?

あるんだったら、大赦が保管してるとかか?

 

「…そうだ、大赦と言えば」

 

新しくベストマッチを見つけたら連絡しろって言われてたな。

あー面倒くせーマジで

 

「『スパイダーとショットガンのベストマッチ発見』っと…ふぁ~…」

 

んー!眠いなぁ。さっさと寝るかぁ。

 

 

 




え?物語が全然進行してないって?気にするな!

グレートクローズくんマグマくんよりもスペック低いらしいっすね…
でも僕は好きです(鋼鉄のブルーウォーリアー)


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第11話「毒蛇はボトルを求める」

遅くなりました。
明日ジーニアスが出ますね…楽しみ


「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、スマッシュを一撃で倒す竜に出会う。その後俺は新たなベストマッチを発見する」

「あれ?原稿短くない?」

「あ、銀ちゃ…銀先輩、こんにちは(やっべぇぇぇぇぇぇ!銀ちゃんが近くに!心臓がドキドキバクバク!そんな言葉じゃ形容出来ませんねぇ^~駄目だッ!緊張して銀ちゃんの顔が見れないッ!」

「おーい?改虎くーん?大丈夫ー?」

「ッは!すいません…兎に角!第12話、どうぞー!」

 

 

「ふぁ~……眠ぃ~」

 

今日は日曜日。

確か、勇者部の活動があったはず…

待て、今何時だ?

即座にビルドフォンを起動する。

 

「はぁ~…寝坊はしてない、っと。良かった~。それに…」

 

急いでテレビを点けに行く。

日曜と言えば…

 

「ダイナファイターっしょーーー!フーーー!!」

 

 

「いやぁ~、今回も面白かったなぁ~」

 

まさか主人公が乗っ取られるなんてなぁ~……

予想外の展開におじさん、涙が出るよ…

さて、いまからチャリで行けばまだ時間はあるか。

マシンビルダーは免許持ってないから無理なのは残念だけど、しょうがないね。

 

 

「ふー。いやぁ、子供の相手ってゆーのは疲れますねぇ……」

 

かめやでうどんを啜りながら呟く。

 

「お?改虎さん、女の子引き連れてデートですか?」

「そそそそそ、総一郎さん!?違いますってこれはー!」

 

いきなり爆弾発言してくるなよ総一郎さん……

あーあーあーもー勇者部の皆が赤面してるじゃないか…

 

「ははっ、それじゃ、ごゆっくりと~」

 

全く、総一郎さんないつも掴めない性格してるなぁ。

まるで蛇みたいに…

 

「というか、夏凜ちゃん、何で来なかったんだろう?」

 

友奈ちゃんがふいに呟く。

 

「まさか…風邪を引いて寝込んでるとか!?」

 

くそ…黙っているのは申し訳ない、本当に申し訳ないんだけど、それは違うんだ……

 

「よし!これから夏凛の家に行こー!」

 

はぁ~…分かってたけど、やっぱりこうなるのか……

女の子の家に行くのは気が引けるし……遠慮しておこう。

 

「すいません、俺はちょっと遠慮しときま「一緒に来て…くれないの?」うっ……わ、分かりました……」

 

くそぉ…上目遣いは卑怯だろ……

しかもこんな美少女にぃ……

 

 

「結局来てしまったよ…」

 

押しきられたけど、可愛いから許す!うん!

突然、ビルドフォンが震える。

 

「あ?何だこんな時に……!?」

 

画面には、スマッシュ出現の文字とマップが写っていた。

すげえな、スマッシュセンサーもついてんのか……ってそんな場合じゃねぇ!

 

「すいません!先に失礼します!」

「えっ!?あっちょっと改虎君!」

 

急がねぇと…!

 

 

さて、新ベストマッチを試す時が来たな!

 

「さあ、証明を始めようか」

『ARMADILLO!』『SWORD』

『Best Mach!』

「変身!」

『鉄壁のソードマスター!アルマソード!』

『YEAH』

スレイクラッシャーを召喚し、スマッシュへ斬りかかる。

スラッシュバーストアームの機能で切れ味は格段に上がっている為、スマッシュにどんどんダメージを与えて行ってる。

このまま押し切って、いつも通り成分採集するか…

 

『steam break!Scorpion!』

「あ?!何だ?」

 

突然、声が響いたかと思うと、光弾がスマッシュを撃破する。

まさか……

 

「よう。クラッシュ」

「……リークか」

 

まさかこんな時に現れるなんて……最悪だ……

 

「さてと…お前の持ってるボトルを全て、渡して貰おうか?」

 

はぁ~…なんて言うか、お決まりのセリフだな。

 

「……勿論、答えはNOだ」

「だと思った。荒っぽいが、力づくで奪うしかねぇか…」

 

そう言うとリークは、スチームガンで牽制しながらこちらに迫ってきた。

光弾をスレイクラッシャーで切り落としながら、こちらもリークへ走って行く。

突然、リークが槍を構えて突っ込んでくる。

不意討ちに驚き、俺に隙が出来た瞬間。

 

「取った!」

「あっ!」

 

リークの槍の一撃を受け、吹っ飛び、ボトルを落としてしまう。

 

「ボトルゲット、っと。じゃあな」

 

 

「フンフンフンフン♪フンフンフンフン♪フンフンフンフーンフフーン♪」

 

「さーてと、順調にボトルが集まって行ってるなぁ?リーク」

 

「……」

 

「なーにしょぼくれた顔してんだよ?あのお方が力を取り戻したら、お前の憎んでいるこの世界も変えられるんだぞ?」

 

「…フンッ」

 

「はぁ~、釣れないねぇ……まっ、俺もそろそろ動くとするか…」

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、破滅へのカウントダウンを始めようか…!」

 

 




短くなって本当に申し訳ない(無能博士)
あっそうだ。5日前に樹海に行きました。空気が美味しかったです(小並感)


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第12話「プレップの覚悟」

遅れてすいません。
完走できるか心配になってきました。


「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、スマッシュを撃破した後、リークに敗れ、ボトルを数本奪われてしまう。しかし、俺には大赦が居る!少々信用ならんが、必ずリベンジしてみせるぞぉー!リークゥー!」

「いい意気込みだ。感動的だな。だが無意「おりゃ!」ぐぶぉ!?な、何で……。」

「そのパターンはもう攻略済なんだよ!」

「ぐっ…第13話……どうぞ…。」

 

 

「親父……。」

 

ボトルをいじりながら呟く。

これで親父の仇をとれる、けど…

 

「怖いよ……。」

 

あんな怪物に立ち向かうなんて、俺には無理だ。

それが俺の復讐心とせめぎ合って_____

そんな時、ごついスマホが震える。

 

「あ?スマッシュセンサー?!」

 

と、画面に表示された後、地図が表示される。

スマッシュって……あの怪物か!

 

 

「お、やっと来たかぁ~。待ちくたびれたぞ~。」

「!スターク!?何で…。」

 

クソ、アイツを見るとあの時の記憶が……!

 

「ウォォォォォォ!!!!」

「オォッ!流石、威勢がいいねぇ。」

 

俺の事ナメやがって…!

親父の命をなんだと思ってやがるんだ!?

 

「ハザードレベル2.5!ほぉ~、怒りでハザードレベルが上がるのは本当だったのか…。」

「何ゴチャゴチャ言ってんだ!」

 

そう言いながらも、易々と俺の攻撃を受け止める。

とことんムカつく野郎だ…!

 

「ッラァ!」

「ハザードレベル2.6!だが……その程度の力で俺に勝てると思ったら……」

 

スタークが俺の腹に手を当てる。

 

「大間違いだ!」

「グッ!?」

 

すると、いきなり()()()()()で吹き飛ばされる。

イテェ…

 

「ま、ハザードレベルを0.2も上げたんだ。一つだけ、秘密を教えてやるよ。」

「お前の父親はな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがたい事に、俺たちファウストに資金提供してくれてたんだよ。」

「……は?」

 

何言ってんだコイツ?

俺の親父が?ファウストに?

 

「ま、信じるかどうかはお前次第だけどな。んじゃ、チャオ!」

「あ、おい!待ちやがれ!……はぁ、どう言う事だよ……。」

 

 

やっべぇ。いきなり抜け出しちゃったよ。

夏凛ちゃん誕生日イベあんのにぃぃぃぃ!

 

「急いで戻りたい!…けど。」

 

夏凛ちゃんの家わかんねぇわ。

……最悪だ。

 

だが!俺には心強い仲間が居る!

ビルドフォンを起動し、あるアプリをタップする。

NARUKO。

これさえあれば!勇者部のみんなとチャットが出来る!

いやー、持つべき物は友だ!フッハッハッハッハッハ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と思った時にはビルドフォンの電源が切れていた。

……諦めて帰るか……最悪だ……。

 

 

「竜…三条竜……。」

「…んあ?どこだココ?」

 

俺は色々疲れてんだ。後にしてくれよ……

 

「我は……神樹……。」

 

神樹……神樹、って、え!?

「神樹…様!?何で…。」

「汝の身に……天の……神が……。」

「え?……天の…神?とは何なのです?」

 

訳わかんねぇ。いきなり天の神が何とかと言われてもなぁ……。

と思った時、俺の視界を光が遮る。

 

「ここ……まで……か……。」

「え!?神樹様______」

 

「っはぁ!はぁ…はぁ………夢?」

 

いつの間にか寝てたらしい。

あー、頭イテェ……。

少し出掛けるか…。

 

 

最っ悪だ……。

ここら辺の土地感全く無いんだよなぁ。

初期のカシラみたいに方向音痴キャラ発動しちゃったかの?

ん?遠くに人影が見えるな。

 

 

「あー、やっぱ体動かさねぇと気がすまねぇ。」

 

これでまたスタークに会ったら最悪だな……。はぁ……。

 

「竜。」

「!?親父?」

 

はぁ……。幻聴かよ…。

寂しいなぁ…。なぁ、親父。

と、暗い道に人影が現れる。………念の為ボトル握っとくか。

 

「って、あれ?まさかアイツ……。」

 

 

いやー、まさか帰り道の途中で竜とばったり会うなんてな!ハッハッハッハッ……ハァ~……。気まずっ。

 

「よ、よう。元気してるか?」

「…ああ。」

 

やっべぇぇぇぇぇぇ。完全に掛ける言葉間違えたぁ~………。

 

「なぁ、改虎。」

「ひゃいっ!?」

 

緊張のあまり変な声出しちゃったよ!

どうしてくれんだ竜!

 

「俺も……一緒に……戦わせてくれ!」

「ごめん何言ってるか分からん。」

 

何でこいつまで戦わなきゃならんのだ?

てか絶対『戦うのが怖い~』とか言ってただろ。竜には詳しいんだ。

 

「いやいや!待てよ!?ようやく覚悟を決めたんだぞ?この俺の覚悟を無駄にする気か!?」

 

ほれやっぱり。

 

「はぁ~……無理に戦わなくていいんだぞ?」

「それは俺のプライドが許さん!それに……」

 

「ファウストに復讐も出来るからな。」

 

………はぁ~、全く………。

 

「一緒に戦うのも戦わないのも勝手にしろ。けど______」

 

 

 

「復讐で頭いっぱいになるなよ?」

「分ーかってるって!よし!これで仲直りだぁ!」

 

……竜は可愛いなぁ。

 

「ってやっべ!門限が!門限がぁぁ!じゃあな改虎!また明日!」

「あっ、ああ……」

 

モノスゲーイ速さで走って行ったな……。

……なんかスゲー心配なんだよなぁ。

 

 

 

 

 

 

 




エボルドライバー買いました。
今一万越えとかうせやろ!?

後、活動報告の方でオリジナルベストマッチ募集してます。
どしどしゴーボォ!お願いします!


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第13話「甦ったティラノ」

遅くなりました。
ちょっと火星滅ぼします。


「いやっほー!今日は俺があらすじ紹介じゃあ!……んんっ。

この俺、三条竜は、スタークと対決し、ハザードレベル?を上げる!ついでに改虎とも仲直りした!さあ、準備は万端。いざファウスト撃退の旅へぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………って今日は俺一人だけかよ!寂しいよ!美少女一人くらい来てくれぇーー!」

 

 

「いや~、改虎と仲直りできて良かった~。と、そう言えば……。」

 

ベッドの下に閉まっておいたゴツいスマホを取り出す。

イマイチこれの使い方が分かんないんだよなぁ。

 

「起動、っと。………お、点いた点いた。」

 

おぉ、結構アプリ有るな……。逆に困りそうなんだが大丈夫かよ。

しっかりしてくれ、大赦さん……。

とりあえず、何かアプリタップしてみるか。

 

「“NARUKO”……?見たことも聞いたこともねぇな。これにしてみるか」

 

んー、普通のSNSみたいな感じだな。特に変な所は______!?

 

「うおっ!?何だこのティラノサウルスみてぇなの!?うわっ、冷てぇ!冷てぇよ!」

 

いきなり何か吐いて来やがった!しかも冷てぇ!

ま、まさかティラノサウルスの子供……!?だとしたら大発見だぜぇ!

冷てぇ!いや、こいつティラノじゃねぇ!

 

「あーもう止めろ!止め……ってあれ?」

 

突然居なくなりやがった……自由すぎんだろ……。

 

 

「よぉ~、()()は完成したかぁ?リークゥ。」

 

「もう少しだ、スターク……これで、本当にアイツらを解放出来るんだよな。」

 

「それはお前の働き次第だ。ま、頑張れよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう少しだ、もう少しでお前達を楽に出来る。」

 

()()()()()()()()()………これさえ完成すれば………。」

 

 

「うへへへ…」

 

ゲスい笑い声だなぁ、と自分でも思う。

いやまぁ、よく考えてみーよ。

辺りを見回せば美少女ばかり、しかも(俺の精神年齢を考えれば)全員年下。

最ッ高かよ!!!!!!

と、園田先生が部室に入ってくる。

 

「おーっす。お、夏凛ちゃーん!どう?勇者部は?」

「えっ、いやあの…「そっかー!早速皆と仲良く出来てるのだね~!嬉しい限りだよ~!」ちょちょちょ!?まだ何も言ってませんけど!?」

 

「完全にコントじゃん………。」

「ですよね………。」

 

銀ちゃん、その通りで御座います。

なーんで園田先生が居ると必ずギャグ空間になるのかなぁ?

 

 

 

………そーいや、夏凛ちゃんの勇者システムってどうやって作ったんだろ?

銀ちゃんの勇者システムが基になって夏凛ちゃんの勇者システムが作られたはずなのに………。

うっ、思い出したら持病のゲーム病がっ!

 

「さて、この前見つけた可愛いにゃんこの飼い主捜しのポスターは出来ましたかな?」

「あっ、はい。出来ました。」

 

……うん。まぁ、実物で見るとこれは「これ妖怪?」

あぁぁぁぁ!?先生それアンタのセリフじゃないでしょうが!

 

「猫です!」

 

「いや先生!それは何でも失礼じゃ「はぁ……。」およ?」

「どうした樹?悩みでもあるんか?」

 

先生が机に座って聞く。

教師としてどうなんやアンタ……。

 

「はい。実は________」

 

 

「なるほど、今度の歌のテストが心配だから占ってたら………」

 

銀ちゃんが死神のカードに目を移す。

風ちゃんが口を開く。

 

「当たるも八卦、当たらぬも八卦って言うし、気にする事ないんじゃない?」

 

「そうだよ!もう一度占えば、きっと違う結果が出るはずだよ!」

 

「でも、樹の占いは結構当たるからねぇ~。ま、やってみなきゃ分かんないか。樹、やってみな。」

 

死神のカード。

 

死神のカード。んじゃったよ………最悪だ。

知ってたけど!流石に精神に来る!

 

 

まぁ、色々ありまして、今カラオケに来ております。

べ、別に書くのが面倒くさくなったとか、そうゆーんじゃないんだからね!

 

「あ、次俺の番ですか。さぁてと、本気出しますかね。」

 

with in the darkは……ない。

仕方ない、社長がやらかす歌は…ない。

忠誠の歌……ない!!!!?

はぁ~………ほんまつっかえ。

 

青狸の曲でも歌うか……。

 

 

「今集まってるボトルは16本かぁ~。」

 

「リークぅ、ってアイツ居ないのか。せっかく4本も取ってきたこと褒めてやろうと思ったのになぁ~。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺もそろそろ動くとするか。んんっ。」

 

 

「あー!楽しかったぁー!」

「本当だねー!また行きたいなぁ~。」

 

 

本当に勇者部の皆とするカラオケは本当に楽しかった。色んな意味で。

全く、こんな日常がずっと続けばいいのに______________!?

 

「よぉ、砲流改虎。悪いが、お前のボトルを頂きに来た。」

「スターク……!」

 

すぐにビルドドライバーを装着し、ボトルを装填する。

今日はコイツで行くか!

 

「さあ、証明を始めようか」

 

『SPIDER』『SHOTGUN!』

 

『Best match!』

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

 

 




葛城パパビルドってマ?
あと番外編書きたい。


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第14話「帝王のネーム」

初発明です。
ジーニアスフォーム電車ゴリラパンチ出来るとか怖スギィ!




「仮面ライダービルドである俺、砲流改虎は、カラオケの帰りにスタークと遭遇。戦闘になってしまう。そして、樹の歌のテスト、結果や如何に!?」

「改虎君、あの渋めのおじ様は一体……」

「東郷さん!?それは…………何でしょうね、アハハ。」

「改虎君……何か隠してない?」

「あああっああああ、ある訳ないですよ。さ、さぁ、どうなる、第15話!」

 

 

『SPIDER』『SHOTGUN!』

 

『Best Macth!』

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

『拡散するトラップマスター!スパイダーショット!』

 

『yeah!』

 

戦いが長引けば、皆を巻き込んでしまうかもしれない。

短期決戦しか方法はない、か……!

まずは蜘蛛の糸をスタークに発射する。が、その攻撃を見通してたかのように避けられてしまう。

 

「それで終わりかぁ?次は……俺の番だ!」

 

トランスチームガンを構え、俺に向かって来る。

対抗して、こちらも武器を呼び出す。

 

「スパイダーショットガン!」

 

おっ、ベストマッチウェポンを開発するとは……やるじゃん大赦!

 

「何だと!?」

 

スタークが動揺している間にポンプを稼働させる。

 

「バレット2!」

 

そんな声が響き、機械的な待機音が鳴る。

そして、トリガーを引く。

 

「スパイダー•2バースト!」

 

蜘蛛の巣がスタークに放たれ、爆発する。

……………結構エグいなコレ。

 

「ぬぅ……ハザードレベル3.2……まだまだ、だな。今回はこれ位にしといてやる。またな、チャオ。」

「あっ、おい!待てよ!……はぁ。あっ、勇者部の皆は!?」

 

 

「なぁ、お前の名前どうしようか?」

 

再び出てきたティラノサウルス擬きに質問する。

と言っても、返ってくるのはうるさい鳴き声。

どうしようかと悩んでいた時、一つ案が浮かぶ。

 

「ジーク………ジークなんてどうだ?格好いい名前だろ?」

 

おっ、心なしかコイツ、喜んでる気がするな。

良かった良かった。

 

 

「ふぅ、なんとか全員無事だった………。本当にすいません!突然あんな事になってしまって……。」

 

いや、マジでこんな事になるとは思ってもなかった………。

おのれスタークゥゥゥゥゥーーーー!

 

「ねぇ、改虎君。あの怪人って……何者、なの?」

東郷さんが聞いてくる。

………どう答えよう。

 

「…………ブラッドスターク。前に遭遇した時、少なくともヤツは自身をそう呼んでいました。それ以外はなんとも……」

 

よし、俺、ナイス!

心の中でガッツポーズする。

と、思ってたら。

 

「何ですぐに言ってくれなかったの?」

 

あっ。

 

ここから東郷さんの説教があったのは言うまでもない。

……………正直ご褒美だった。

 

 

さて、樹ちゃんのテストの結果はどうなるのかな?

いや、まぁ知ってはいるけど。神様の言ってた誤差ってやつもあるし、油断は出来ない訳だ。うん。

え?俺のメッセージ?

……恥ずかしいので言いません。

 

「あっ、樹。……テスト、どうだった?」

 

「……バッチリでした!」

 

やっ「いやったァァァァアアァァーーーーーーーーーーー!!!!!」

ちょっ、園田先生はしゃぎす「樹!何か買ってあげようか!?何かしてあげようか!?何がいいかな~!何でもいいぞ!」

 

「え?今何でもいいって……」

 

「あっ。」

 

 

「まさかカラオケで一曲歌えと言われるとは思ってもみなかった………。」

 

樹ちゃん、ナイス。

てか、滅茶苦茶音痴だったな先生………。

 

「うう、もうお嫁に行けない……。」

「いや先生の場合はお婿さんじゃ……。」

 

まぁ、何はともあれ、樹ちゃんのテストが成功して良かった!

 

 

「うーん……。」

 

「竜坊ちゃん、どうかしました?」

 

かめやでジークの事を考えていると、総一郎さんが話しかけてくる。

 

「………最近災難ばかりですからね。でも、考えすぎても体に毒ですよ。はい、プロテインうどん。」

「ああ、どうも……。」

 

総一郎さんの優しさが身に沁みる~……。

世の中こんな人ばかりだったらいいのになぁ……。

 

「そう言えば、最近街に正体不明の怪物とヒーローが出没してるみたいですよ。竜坊ちゃんも気を付けてくださいね?」

 

そう言って総一郎さんが肩を叩いてくる。

よし!励まされたら元気出てきた!明日も頑張るぜぃ!

 

 

「ハザードレベル2.5……ねぇ。」

 

「まだまだ、先は長いなぁ。ま、気楽にやってくかぁ…。」

 

「さぁて……暇だし、もっと面白いこと、やってやるか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




このあと、樹海の戦いが始まる!(クソテロップ)


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第15話「覚醒したウェポン」

ハザードトリガーくん初期の構想ではここで出そうと思ってました。
初陶工です。


「今日は俺、園田槍太だぁ!前回までのあらすじ!

ブラッドスタークと戦って撃退!樹の歌のテスト大成功!それと俺のカラオケ!以上!!!」

「ちょっ!?短っ!流石に短すぎますよ!」

「いや、あらすじってのはこの位の長さでいいんだよ、銀!」

「そ、そうなんですか…?」

「おうともよ!という訳で、さぁ、どうなる、第16話!」

 

 

「今回のバーテックスは」

 

今までの日常が壊された気分だわ……最悪だ。

……………ふぅ。

とりあえず、コイツら倒さなきゃ始まんねぇよな。

 

「さあ、証明を始めようか」

 

 

「ついに、始まったか。」

 

「これが終わってもアイツらは………っ。」

 

「…………………蒸血。」

 

 

「よっしゃ!行くぜぇ!」

 

タイガーの身体能力を活かして攻め込んで行く。

レオがどうにか出来るか分からないけど、他のやつらなら何とかなるだろう。

スパークリングさえあればなぁ……。

 

「悩んでても仕方ない。とっとと終わらせ______!」

 

その時、紫色の衝撃が走る。

まさか………。

 

「よお、調子はどうだ?」

「リーク……。」

 

案の定リークだった。

クソッ、こんな時に!

 

「俺が来たからにはもう安心だ。アイツらは俺が片付けてやる。だから、ボトルをよこせ。」

 

突然、リークの足元に火花が散る。

 

「東郷さん……。」

「改虎君、今の内に!」

 

須美…いや、東郷か。大した腕前…………だな。」

 

何かブツブツ言ってるけど、気にしないでおこう。

まずはバーテックス(コイツら)からだ。

………ちょっと待てよ?忘れてたけど、確かここら辺って、皆が満開する回だった気が………!

 

「やべぇ……!何としても満開だけは防がないと……!」

 

 

「……ボトルさえ揃えば、お前らは戦わなくてよくなるってのに……。」

 

「だからと言って、改虎君を見殺しにする訳にはいきません!」

 

 

 

「真面目で頑固な辺りは記憶を失っても変わらない……か。」

 

 

満開させないっつっても、どうすりゃいいんだ?

とりあえず、バーテックス全滅させりゃあいける………か?

 

「とりあえず…アリエスからか!」

 

ボルテックレバーを回し、必殺技を発動する。

 

「勝利の定理は決まった!」

 

『Ready go!』

 

『voltex finish!』

 

「うおぉぉぉぉぉ!!」

 

『yeah!』

 

御魂を踏みつけ、ヒビを入れる。

その後、友奈ちゃんが御魂を破壊する。

 

「よし、ナイス!……ってそうだ!タウラスのベルを________」

 

その瞬間、辺りに轟音が響き渡る。

クソッ、遅かったか!

 

「そっちがそう来るなら…!」

 

『Spider』『Shotgun』

 

『グッ……!ビルドアップ!』

 

『拡散するトラップマスター!スパイダーショット!』

 

蜘蛛の巣を巻き付ければ、ベルの動きは止められるか?

 

「やってみるか…!」

 

『パレット2!』

 

『スパイダー・2バースト!』

 

「行けぇぇぇーーー!!!」

 

タウラスのベルに向かって弾丸が発射され、蜘蛛の巣が絡み付く。

よし、ベルが止まった!

 

 

「ったく、煩かった。タウラスの野郎、もうチョイ手加減できねぇのかよ。それと……。」

 

『Steam break!』

 

「ピスケス。テメェは暴れすぎなんだよ。ちょっと黙ってろ。」

 

『Scorpion!』

 

 

「!?一撃で……。」

 

「さぁて、と。クラッシュのボトルを………って、アイツら、合体してやがる!?」

 

「聞いてねぇぞスターク……!しょうがねぇ、ここは一時休戦だ!」

 

 

「最悪だ……。遅かったか。」

 

スタークラスター(アレ)になっちまったら、もう打つ手なしなんじゃねぇか?

待て!砲流改虎!ネガティブになるんじゃない!

でもボトルほとんど取られてるからなぁ……。

 

「おいクラッシュ。」

 

「リリリリリ、リーク!?どうしてここに「そんなのは後だ。今はあの野郎を叩く。」お、おう!」

 

リークがボトルを渡してくる。

 

「……返せよ?」

 

「…Ok。」

 

『Cheetah!』『Boiler』

 

『Best macth!』

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

『ボイラーチーター!yeah!』

 

炎属性に特化したボイラーチーターならアレの攻撃を受け止められるかもしれない………!

よし、為せば大体なんとかなる!気合で行くぜ!

 

「うおぉぉぉぉおぉぉぉおお!!!」

 

勢い良く突っ込んで行った。が、

 

「グエッ!?………ク、ソ……。」

 

あぁ、やっぱダメかよ…。

でも皆やられてる……ここでやられる訳には……!

 

「おいリーク……。」

 

 

「……何だ。」

 

無愛想で無気力な声が聞こえる。

 

「前にフルボトルバス……変な大砲持ってたよな。」

 

「それ貸せ。」

 

するとリークは鬼の形相(仮面で見えないけど)で迫ってくる。

 

「いいかガキ。あれはオレにも扱えなかったシロモノだ!テメェに扱える訳ねぇだろ!!!」

 

「それでも!……皆を救いたいんだ。もう皆が傷つくのは、見たくないんだよ……。」

 

リークは呆れたように言う。

 

「はぁ~……しょうがねぇなぁ~……。ほら。」

 

そして、銀のフルボトルバスターを渡してくる。

よしこれなら!

 

「あ、後、チーターボトル貸せ。ソレ貸してやったんだから。」

 

………もしかして、コイツ結構貸し借り大切にする奴か?

まぁいいか。

 

「さあ、未知の証明を始めようか」

 

 

フルボトルバスターはボトルを入れることで必殺技を発動する。

これも同じなら…可能性は!

 

『tiger!』『cannnon!』『boiler!』『armadillo!』

 

『Ultimate Match!』

 

あれ?でーす!がねぇぞ?

まぁいい、これで……。

 

「喰らいやがれやぁぁぁあああぁぁぁぁぁああ!!」

 

レオに向かってトリガーを引く。

ボトルのエネルギーが発射される。

直後に、俺の身体を耐えがたい激痛が走る。

 

「ッ!!??グッ、アッ!!」

 

やべぇ……でも、ここで倒れたら、皆が…!

それだけはダメだ!

幸い御魂は出てるし、このままぶっ倒してやる!

 

 

「ふぅ……やっぱりトランスチームシステムじゃ、封印まではいかねぇか。」

 

「不便なこった……。早く()()()()()()()()()を完成させねぇと、な……。」

 

「……ごめんな、皆。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




駄文になってスマンだで……。
バットエンジン欲しいです。


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第16話「ウォーズの終幕?」

天才物理学者を天に召した冤罪かけられたので初投降です。


 

「うらぁぁあああぁぁぁあぁ!!!!!」

 

スレイクラッシャーを呼び出し、レオの御魂を切りつける。

しかし、傷一つ付かない。

 

「もっと威力を……!」

 

『Almadirro!』『sword!』

 

『Best match!』『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

『アルマソード!yeah!』

 

右腕に付いているアルマジロシールドを御魂に投げ、攻撃する。

俺もスレイクラッシャーで切り続ける。

それでも傷は付かない。どうすれば_______________

 

「改虎!助太刀するわよ!」

「改虎くーん!大丈夫ー!?」

 

「風先輩!銀さん!」

 

風ちゃんと銀ちゃんが起きたようだ。

一緒に攻撃し続ければ可能性はあるかも知れない。

 

「よし!行きましょう!」

 

スレイクラッシャーにボイラーボトルを入れ、更にボルテックレバーを回す。

 

『Ready go!』

 

「はぁぁぁ……。」

 

『Voltex break!』

『Voltex finish!yeah!』

 

「おりゃぁぁああぁぁあぁ!」

 

炎を纏わせ、威力を増強して切り裂く。

御魂に、少しだけヒビが入る。

 

「まだまだぁ!」

 

風ちゃんも負けじと攻撃を加える。

さっき入れたヒビがほんの少し広かった。

 

「もういっちょぉ!」

 

銀ちゃんも追撃する。

ダメージは与えられているようだけど、このままじゃマズイ。

カウントも結構減ってる。

どうする?…やっぱり満開するしか……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、またフルボトルバスター(コイツ)を使えばいいのか。

身体に負担はかかるだろうけど、皆の事を考えればこんな物……。

 

『Tiger!』『Cannon!』『almaddiro!』『Sword!』

 

『Ultimate matchでーす!』

 

『Ultimate match break!』

 

「_____________ッ!」

 

重い衝撃と鋭い電撃が身体を駆け巡る。

 

「改虎!?何やってるの!?」

 

そんな声が聞こえた気がしたけど、その時にはもう意識が無かった。

 

 

「んっ……ここは……。」

 

知らない天井って言いかけたその時。

 

「……えっ?改虎?……うわぁぁあぁーーーー!!!改虎ー!死んじゃったかと思ったよぉー!」

「ちょっ!?竜?何でここに……。」

 

えっとぉ……俺ってどうしてここに居るんだ?

……あぁ、無理してフルボトルバスター撃って、そのまま気絶したんだっけか。くそー。

それより、勇者部の皆は……。

 

「よぉ、改虎。」

「あれ?園田先生じゃないですか。どうしてここに?」

「そりゃ俺のセリフだ。竜こそ何でここに?」

「それは……知らない方が、いいと思います、よ?」

「こ、怖っ!?竜、お前ってこんなに怖かったっけ…?」

 

マジで怖い。

竜の周りになんか浮かんでるし。

 

「あー、はいはい分かりました。で、何か用ですか?園田先生?」

「あっ、そうだったそうだった。すまん竜、一旦席を外してもらえるか?………後で砲流改虎独占チケットやるから。

「はい!喜んで退出致します!」

 

どう言いくるめやがったんだ園田先生。

聞こえちゃいけないワードが聞こえたぞゴルァ。

 

「さて……お前、この前の戦いで相当無茶したっぽいな。」

「…はい。」

「はぁ……説教は後にするとして、お前、一週間ちょっとは寝てたぞ。どういう無茶したらそんなにぐーすか眠れるんだよ。」

 

「いいいいいっいい、一週間も!?」

「しーっ!ここ病院だぞ。少しは静かにしろよ!」

 

園田先生も結構煩くしてた気がするんですがそれは……。

まぁ、黙って話を聞こう。

 

「となると、学校にも行ってないことになるよな?……言いたいことは分かるよな?」

「あっ。」

 

そういやそうだった。

いくら大人の頃に転生したからとはいえど、頭使うのは少々得意ではないんだよなぁ……。

 

「今の内にしっかりと休んどけよ。無理してまた体壊したら元も子も無いからな。そんじゃ。」

「はい。ありがとうございます!」

 

その後、廊下から『今日はうどーん!ヒャッホーイ!』と聞こえたのは幻聴だと信じたい。

 

 

「やーっと退院かー。長かったなぁ。」

 

かれこれ三日ぐらい入院してた。

何か変な検査されるんだもん。男の血なんか採って需要あるの?

 

しかし、勇者部の皆も元気してるかな?

………まさか満開はしてないでしょうな?

 

「こーんにちはー!いやー、皆さんお久しぶりでーす!」

 

「改虎君!もー心配したよー!」

「あーいや、すいません。少し無理しちゃったみたいで……。」

 

「でも、これで皆さんはもう戦わずに暮らせるんです!」

 

「長い戦いはもう終わったんですよ!」

 

 

「砲流改虎……彼は実に優秀な人間だ。是非とも私の養子に迎えたいものだがね。()()()()?」

 

「ハハッ、流石の貴方でもアイツだけは渡せませんよ。南波(みなみ)さん?」

 

「意外に気難しいのだな、君は……。それより、メルホットシステムはどうなんだい?」

 

「まだまだですよ。ですが、もう少しで完成すると思います。」

 

「気長に待つとしよう。そうだ、スターク。たい焼きでもどうかね?」

 

「あー…遠慮しときますよ。うどんの方が好きなので。」

 

「そうか?旨いのに、残念だな……。まぁ、この世が天の神の手に渡ったら、食べてもらうとするか。」

 

「ええ、その時は喜んで。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、真の戦争はここからだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さあさあ不穏になってまいりました!
それはそうとブリザードナックルくんすこ


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第17話「リークの正体」

絶対初登場から正体に気付いてた人が居るであろうリークさんの正体今回で明かします。
銀ちゃんが生存している理由とかその内書きたい


「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、副作用の強いフルボトルバスターを使ってしまい、相当なダメージを負ってしまう。そして、ここから新たな戦いの幕が上がる!」

「えー……改虎、俺の出番はいつ来るんだよぉ…?」

「大丈夫大丈夫、すぐ来るから。」

「うぅ……第18話、どぞー。」

「あっ!おまっ!それ俺のセリフー!」

 

 

日曜日。

ダイナファイターを観た後、親父の墓に行く。

 

「親父……ごめん。大変だっただろ?……だから、あの世ではせめて、安らかに眠ってくれ………。」

 

墓参りの後、少し違う道を通って帰る。

ファウストのヤツらのアジトが見つかるかもしれない……って、そんな訳ないか。

 

「お?改虎じゃねぇか。どうしたんだよ、こんな所で。」

「り、竜!?あー、いや、ただの散歩だよ。体動かさなきゃ、ダルくなるしな!はははは!」

「お前……………何か隠してないか?」

 

 

やべぇ、大赦からファウストのアジトらしき場所を発見。急行せよとか言うメールに従ってきてみたら竜いるじゃねぇか!

どういうことや大赦ぁぁぁ!

あんまり竜を巻き込みたくないんだよぉ!

 

「いやいや!マジで散歩だって!信じてくれよぉ!」

「うーん………。」

 

竜が怪しげな目でこっち見てくる。

どうだ?どうだ?

 

「……分かった。」

 

あっぶねぇぇぇぇ!!!

渋々了解してくれたみたいだ。良かった………。

 

「あっ、そうだ。メアド交換しねぇか?」

「あっ、ああ……って竜!そのスマホ!」

「ん?ああ、何かお前のと同じのが届いたんだよ。丁度スマホも持ってなかったし、ラッキーだったぜ。で、メアド交換、早くしようぜ!」

「………おう。」

 

大赦め、問い詰めてやんぞゴルァ。

 

 

さて、竜も去ったし、そろそろ乗り込むとするか。

 

『TIGER!』『CANNON』

『Best macth!』

 

『Are you ready?』

 

「変身。」

 

『タイガーキャノン!yeah!』

 

よっしゃあ!ボトルとかボトルとかボトルとか奪ってやらぁ!後パンドラパネル!

まぁ、一番簡単なのは……。

 

「正面突破っしょーーー!ふーー!」

 

 

「フッ、ハァ!」

 

よくわかんないロボットを倒していきながら奥へ進む。

ガーディアンかコイツら?いや、まさかな……。

 

「よぉ、よくここが分かったなぁ?」

 

「あっ!スターク!」

 

堂々と高級そうな椅子に座って俺を待ち構えてた。

 

「ボトルとかボトルとかボトルとか渡してもらうぞ。」

 

「どうみても悪役のセリフじゃねぇかぁ?それ。」

 

スレイクラッシャーを呼び出し、スタークを切りつける。

今の俺はハザードレベルが上がっているはずだ。

すなわち、以前よりも強くなってる!

 

「おぉ!ハザードレベル3.5!中々だな!」

「アンタに褒められても嬉しくないんだけど!」

 

ただスタークのハザードレベルは(エボルトが取りついていればの話だけど)5.0以上。

今の俺が到底敵う相手じゃない。

だとしたら__________

 

「オラァ!」

 

「グォ!?……何だぁ?また侵入者かぁ?この後仕事があるってのに、忙しいな……。

 

「えっ?竜!?」

 

「よぉ!後つけてみてた!」

 

 

「おい竜!お前何したかわかってんのか?」

 

「分かってるぜ?ファウストのアジトぶっ潰しに来たんだよ!」

 

さらにスタークを殴りつける。

コイツにはかなり恨みがある……。

 

「ハザードレベル2.7…2.8…2.9!」

 

「親父の怒り……受け止めやがれやゴラァ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハザードレベル……3.0!」

 

「ついに覚醒したか………三条竜!」

「覚醒?意味わかんねぇ事、言ってんじゃねぇよ!」

 

この野郎……ぜってぇぶっ倒してやる!

 

「ふぅ、今日はこの位にしておこう。チャオ!」

「テメェ!待ちやがっ……いねぇ……クソがぁッ!」

 

「竜、落ち着け……ボトルとパネルがあった。」

「あ?スターク仕留められなかったんだぞ!?何で落ち着いてられ__________」

 

改虎が胸倉を掴んでくる。

 

「いいか竜!竜の親父さんの仇は俺も取りたい!けどな、竜の親父さんはそんな事竜に求めてねぇはずだ。

スタークに傷つけられてる人たちを助ける事をお前に求めてるはずなんだよ!」

「改虎……。」

 

「……ごめん、熱くなり過ぎた。とりあえず、このボトルとパネルを持って帰ろう。」

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、そのパネルってなんだよ?」

「………しーらね。」

 

 

 

「はい!今日は新入部員の紹介でーす!竜ー!」

 

……は?

おいおいおいおいおいおい待て待て待て。

何で竜が勇者部に?おかしいダルルォ!?

 

「えー、三条竜です!趣味は筋トレ!以上!」

「三条、って……あの三条家の!?」

「え?有名なの?」

「有名よ!どれ位かと言うと________」

 

「ちょちょちょ!ちょっと待って!そんな有名じゃないから!」

「おまっ!先輩だぞ?敬語で話せよバカ!」

「バカとは何だ!筋肉つけろ筋肉を!」

「バカ筋肉!」「そうじゃねぇ!」

 

「……かなり急ですね。」

 

「あー……いや、あの、上から言われてて……あっ。」

 

慌てて口に手を当てる。遅いわ。

 

「もしかして……竜も仮面ライダーに?」

「いや、まだそう決まった訳じゃない。もしかしたら、勇者になるかも……。」

「「「「「「「それはないです。」」」」」」」

 

「え、待って。頭が追い付かない。どゆこと?」

 

「あー、えーとね______________」

 

 

「……何?ボトルを盗られた?どういう事だ?スターク。」

 

「まぁまぁ、焦んじゃねぇよ。ボトルなんていつでも取り返せる。少し、アイツが成長する様を見たくなっただけだ。」

 

「あんなにも求めていたボトルを手放すなんて、読めないヤツだな。」

 

「そりゃ褒め言葉として受け取っておくぜ、リーク。いや__________________」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「園田先生?」

 

 




CMの前、リークの正体が明かされる!
劇場版が45話と46話の間ってうせやろ!?


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第18話「燃えろカイザー」

遅くなりました。

グリスブリザードめっちゃカッコいいけどカシラ退場怖い…アイアンマン!なので初凍結です。


「今日は俺、三条竜があらすじ紹介するぜ!

確かファウストのアジト見つけて壊滅させたんだっけ?で、その後俺が勇者部に入…ってジーク!勝手に出てくんなよ!

うわっ!冷てぇ!」

「竜の精霊って結構凶暴なのね~。」

「そうなんッスよ!ホント直してほし_______」

「おー、よーしよし。イイ子だね~。お前は本当にイイ子だよ~。」

「……………第19話、どうぞ。」

 

 

「よし、竜、ジークを呼びだしてみてくれ。」

 

ハザードレベルが3になったということは、本格的に戦いに巻き込まれるってことだ。

そのためにも、ジークの性能は確かめておかなくちゃならない。

 

「あぁ…ジーク、出てこい。」

 

形状はクローズドラゴンとほぼ同じ、か。

やっぱり、大赦は竜にも戦わせる気だったのか?

はぁ、最悪だ。

 

「竜、ジークとボトル貸してくれ。」

 

「?おう。」

 

ビルドドライバーを呼び出し、ジークにボトルをセットする。

 

『Reborn up!』

 

『Shutkaiser!』

 

待機音が流れない。

て事は俺じゃ変身はできないって事か。

ジークを竜に返す。

 

「ありがと、竜。」

「お、おう。」

 

 

「ったく、これでスマッシュ3体目か。」

 

夏休みに入ってから一週間、3体もスマッシュが出現してる。

勇者部の活動もあるのに、忙しいな。

 

「でも、人助けになるし、戦力も増えるぜ?一石二鳥じゃねぇか!」

「……それもそうだな。うし!帰るか!」

 

 

「おーい竜!こっちも手伝ってくれー!」

「はーい!」

 

暑い……鍛えといてよかった…。

水~。水をくれ~……。

 

「はぁ、助かった………ん?」

 

あれ?水が流れない。蛇口回したはずなのに……。

どーなってんだ?壊れたか?

……いや、これ、まさか。

 

「……樹海化?」

 

 

どうなってんだ…!?

おかしい、バーテックス襲来はもっと先のはずなのに!

 

「竜!大丈夫か!?」

「改虎!あぁ、こっちは大丈夫だ。けど……。」

 

竜の無事は確認できた。

良かった……。竜に何かあったら……。

 

「よし、ここを動くなよ?絶対だぞ?」

 

ビルドフォンを起動し、バーテックスを探す。

けど、何故か見当たらない。

 

「改虎!聞こえる!?」

「部長?どうなってるんですかコレ_______!」

 

突然、矢が飛んでくる。

まさか………!

 

「サジタリウ、ス?」

 

俺が見た先に居たのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人型になった、バーテックス達だった。

 

「ッ!?何だアレ……変身!」

 

『タイガーキャノン!Yeah!』

 

こちらも変身して対抗する。

ざっと数えて、6体くらいか…?

 

「改虎くん、これって……。」

「分かりません…けど、倒さなきゃ不味い、って事だけは分かります………行きましょう!」

 

 

「何だよ、アイツら……。」

 

聞いてたのと違うぞ……。どうなってんだ?

突然ジークが冷気を吐く。

凍った矢が数本、俺の足元に落ちる。

マジかよ……。改虎達、こんな恐ろしい物と戦ってたのかよ……。

 

「竜君!大丈夫?」

「樹!お前こそ大丈夫なのかよ?!」

 

ん?なんだアレ、無駄にデケェ板だな。

どんだけ目立ちたがり屋なんだよアイツら。

まるで俺と同じだな。もしかしたら、馬が合うかも_________。

 

「!竜君!危ない!」

 

ごめん、前言撤回。無理だった。

矢が反射して樹と俺に向かってくる。

 

「やっべ!」

 

イテェ……あの野郎、絶対許さねぇ!

そうだ!樹は!?

 

「うう………。」

「おい!樹!」

 

青い怪人が迫ってくる。

クソッ、さっきのダメージが…!ジークもやられちまってる……!

俺の人生、ここで終わりかよ……!何もできねぇで終わるのかよ…!

 

ついに怪人から矢が放たれる。

思わず目を瞑る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢が来ない。目を開けてみる。

 

「ガッ、グゥ……!」

「改虎!お前……!何で!」

 

改虎が攻撃を受け止めていた。

ウソだろ………!?

 

「友達を助けるのは……当たり前の事、だろ…!グァァァァッ!!!!」

 

改虎の変身が解除される。

青い怪人は改虎へ照準を変えた。

このままじゃ、改虎が……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スタークに傷つけられてる人たちを助ける事をお前に求めてるはずなんだよ!』

 

「だったら……俺が戦ってもいいよな。改虎。」

「竜?何言って________!」

 

改虎からベルトを奪う。

 

「おい竜!今のお前じゃ無理だ!」

「無理かどうかは……やってみなきゃわかんねぇだろーが。」

 

ベルトを巻いて、ジークをセットする。

 

『Reborn up!』

『Shutkaiser!』

 

『Are you ready?』

 

「…………変身!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Reborn up King!Get Shutkiser!yeaaaaah!』

 

「ふー……さぁ、覚悟は出来てるか?怪人共。」

 

 

 

 




ぬわああああああん疲れたもおおおおおおおん
あっそうだ(唐突)(ブリザードナックル予約出来ないの)頭に来ますよ!



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第19話「カイザーの初陣」

Be The Oneとenfilmが神映画だったので初投稿です。
途中で泣きそうになりました(隙有自語)


 

「ふー……さぁ、覚悟は出来てるか?怪人共。」

 

青い怪人に跳んで殴る。

すげぇ、どんどん力が湧いてくる!

 

「オラァ!」

 

その後もラッシュを喰らわせる。

てか武器ねぇのか武器!?ヒーローに武器は付き物だろ!

うおっ、なんか伸びてきた。

 

「おー、何だこれ?剣?」

 

かっけぇ~!最高だ!

よっしゃー!無双タイムだ!

 

「オラオラオラオラァーーー!」

 

ふー!気分爽快!

さぁ、まだまだ借りは残ってるぜー!

 

「竜!」

「お?改虎!かっけぇだろ?俺!」

「それはいいから!その剣の後ろ!そこ引っ張れ!」

「あー?ここか?」

 

Finale(フィ・ナーレ)!』

 

うおっ!びっくりしたー。

すげぇテンポいい曲流れてきたし、マジで最高だよこの武器!

 

「オリャアァー!」

 

『Cumblia break!』

 

よし、倒せた!

この調子でどんどん行くぜ!

 

 

アイツ、やりやがった………。

戦わせないつもりだったのに……。

何でこうなっちまうんだよ………。

 

「でも、あの姿、どっかで……。」

 

いや、気のせいか。

とりあえず、できる限りサポートしないと。

ハンマーボトルを竜へ投げる。

 

「竜!このボトル剣に挿せ!」

 

 

「おっ?おう、こうか?」

 

『Kaiser tune!』

 

また音鳴ったし!

どうなってんだ?作ったヤツどんなセンスしてんだよ。

 

『Finale!Finale!』

 

『Jurassic beast!』

 

「でりゃあぁーー!」

 

ハンマー型のエネルギーが敵を叩き潰す。

……剣じゃなくて鈍器じゃん。矛盾してね?

どうでもいいか。

 

「ふー。よし、二体目!ありがとな!改虎!」

 

これなら楽勝________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何か降ってきた!?

 

「楽しんでるじゃねぇか?」

 

この声……スタークか。

いつの間にか怪人達も消滅してる。

 

「何しに来やがった。」

「バーテックススマッシュのテストも終わったことだし、ついでにお前のハザードレベルを計って行こうかな~と思って。」

 

人の命を奪っておいてこんなヘラヘラしてられんのかよ……。

ふざけんなよこの野郎……。

 

「ウオオオオォォォォォォーーーーーー!」

「いい攻撃だな!これは将来が楽しみだ!」

 

ぶっ倒してやる……この野郎!

 

『Ready go!』

 

『Dynamic finish!』

 

スタークに蹴りをかます。

氷が辺り一面に飛び散る。

 

「グオッ!?ふー……ハザードレベル3.5、ねぇ。まだまだ育つな。よし、今日はこの位だな。そんじゃ、チャーオ!」

 

「そうは……させない!」

 

樹がワイヤーでスタークを縛ってる。

 

「何ッ!?」

「サンキュー樹!」

 

今度こそ正体を暴いてやる!

覚悟しろよスターク!

 

『Ready go!』

『Dynamic finish!』

 

「ガァッ!ハァ…ハァ…やるじゃねぇか。フンッ!」

 

あっ、逃げやがった!

……?何か落ちてる。

 

かめやの割引券?

スタークが持ってたのか?

 

「あっ…樹海が……写真撮っておけば良かった……。」

「写真撮っても写らねぇぞ、竜。」

 

 

「おい、ファウストの基地に乗り込んだってどういう事だ?」

 

ウッ、教師に説教されるなんて何年ぶりだ?

今まで優等生(上っ面は)だったのに!

ん?そう言えば、俺達がファウストの基地に潜入したのって誰にも教えてないはず_____________

 

「はぁ~、お前らさ、正義感で行動するのはいいけど、危険なことはするなよって教えたはずだよな?特に竜、お前親父さんが死んで、お前まで居なくなったら、家族の人悲しむぞ?」

「………はい、すいません。」

「……これ以上追及はしないけど、今度からは気を付けてくれ。命は一つしかないんだからな。」

 

 

「どうだ?バーテックススマッシュの性能は。」

 

「あぁ、まぁ、悪くはないなぁ~。」

 

「ボトルは取り返せなかったのか?」

 

「お前ならいつでも取り返せるだろ?それより、メルホットシステムの進行具合はどうだ?」

 

「もうじき完成する……何故、アイツら救うためにメルホットシステムが必要なんだ?」

 

「……余計な詮索はしないほうがいいぞぉ~?」

 

「……まぁ、俺はアイツらが救えればそれでいいんだが、な。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、救済を始めようか。」

 

 

 

 




グレートクローズドラゴンとクローズビルド缶一般販売して?


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第20話「ファミリーの生活」

犬飼さんと勝村さんがミラクル9に出てたので初変身です。
グリスライドウォッチ欲しい…欲しくない?


「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、未知のバーテックスと戦うが、性能の差で倒れてしまう。そんな中、竜がついに仮面ライダーへ変身し、未知のバーテックスを倒すのだった!」

「ついに俺も仮面ライダーか!名前決めてぇなぁ!」

「えー、じゃあ『仮面ライダークローズ』とか『仮面ライダー筋肉バカ』とかは?」

「……どっちもNGだ!前者とかパクリだろ!?」

「それじゃあ名前は『仮面ライダーダークキング』で決まりね!」

「ちょっ!?風先輩!?どっちかと言ったらカラーは白じゃ……。」

「じゃあ『仮面ライダーホワイトキング』かな?」

「それ色変えただけっすよ友奈先輩……。とりあえず第21話、どうぞ!」

 

 

「竜、園田先生か誰かに、ファウストの基地に乗り込んだって事話したか?」

 

竜がそんなことする訳ないけど、一応確認しておく。

 

「あ?俺もお前も損すること、する訳ねぇだろ?」

「……だよなー!!!」

 

ふー、良かった。

いい意味でこいつ単純だからなー。

 

「そんなことよりよ!」

「ん?何だ?」

「俺の初陣どうだったよ!」

「スタークが現れてから暴走してた。」

 

正直その点は直してほしい。

こう言う意味でも単純なんだよなぁ…。

 

「あー……やっぱそうだよな。でもスタークを見ると、何か感情が抑えられなくなるんだよ。」

 

……本当にそれだけなのか?

まさかエボルトの遺伝子が潜んでたりして。

って、あ!

 

「竜!前!」

「え?あっ__________」

 

あーもー!ぶつかっちゃったー!

 

「すすすす、すいません!」

「あー、いやいや、俺も前見てなかったので、すいません。」

 

ん?ボトル?

いや、気のせいか……?

 

「ヤベッ!あとちょいで門限だ!(ほむら)に怒られる!では、お気をつけて!」

 

アイツ……リア充か?爆ぜろやゴラァ。

 

 

「ごめーん!遅れちゃったぁー!……あれ?スタークさんは?」

 

「遅いですよ兄さん。スタークさんはバイト行ってくると言って出掛けました。」

 

「はぁ……でも、盗聴機仕掛けてきたし、俺って優秀だろ、(あお)?」

 

「なぁなぁ、碧!今日の飯は?」

 

「姉さんはご飯の事ばっかりですね……。今日は__________」

 

「焼肉っしょーーー!」

 

「ネタバレしな「焼肉!?やったぁーーーー!早く準備しよう!」遮らないで姉さん!」

 

「はぁ……じゃあ準備手伝ってください。あ、兄さんは超不器用なので結構です。」

 

「ショボーン……兄さん悲しい……。」

 

 

「……なにこれ。」

 

朝起きたらいつの間にかベルトが置いてあった。俺の部屋のど真ん中に。

誰だ?どこの誰の犯行だ?!

ととととととと、とりあえず改虎に連絡を!

 

「おー、竜、どうし「ききき、聞いてくれ改虎!俺の部屋にベルトが置いてあった!」落ち着け竜!何言ってるかわかんねぇ!」

「す、すまん……。」

「……とにかく、今日レクリエーションだからな、遅れるなよ?そん時話聞いてやるから。」

「……おう、わかった。じゃあな。」

 

よし、今日も1日頑張るぞ!

 

 

「ふー、平和だねぇ……。」

「何おばあちゃんみたいなこと言ってるのよ?」

 

平和を噛みしめていたら夏凜ちゃんにつっこまれてしまった。

てか俺の性別男なのに……。

 

「えーっと、これをこうして……おー!上手上手!」

 

竜は…上手く溶け込んでるな。

入部して1ヶ月ちょっとなのに、すげぇな。

 

「最高だ……。」

 

おっと、つい口癖が。

おっ?子供が服の端を引っ張てる。

 

「ねぇねぇおじさん!」

「ん?どうしたんだ?後おじさんじゃなくてお兄さんな?」

 

夏凜ちゃん、吹いてるのバレてるよ。

 

「変な鳥さんがお空飛んでるのー。」

「えー?どんなと……り?」

 

……あれフライングスマッシュじゃん。

ヤベェ、こっちに来てる!

 

「先生方!怪人がこっちに向かってきてます!今すぐ避難を!」

「ちょっ!改虎!いきなりどうし_______」

 

夏凜ちゃんがそこまで言いかけると、スマッシュが突っ込んでくる。

 

「皆!早く!…………よし、避難完了!行くか!」

 

『Tiger!』『Cannon!』

 

『タイガーキャノン!Yaeh!』

 

「ハッ!タァッ!」

 

とにかく、コイツを早く倒して成分回収しないと!

って!まだ逃げ遅れてる人がいるじゃん!

 

「しょうがない……!」

 

『Ready go!』

『Voltex break!』

 

よし、何とか場所を移動できた。

せっかくだし、新しいボトルを試してみるか!

 

『KURAGE!』『Hammer!』

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

トライアルフォームの変身音声が流れ、ハーフボディに挟まれる。

うおっ、重心が……。

 

「トリャッ!オリャァ!」

 

すげぇ!ぶっ飛んだ!流石ハンマーの成分。

ただ重いわ!すげぇ重い!

クラゲは、っと。予想だと触手系……あ!逃げようとしてる!

 

「あーもー!ハァッ!」

 

おぉ、触手が伸びた!

これなら絡めて……。

 

「一本釣りぃ!」

 

次のボトルは…コイツだ!

 

『KABA!』『Hammer!』

『Best match !』

 

「ベストマッチ……来たぁー!」

 

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

『噛み砕く鉄塊!カバハンマー!Yeah…!』

 

「勝利の定理は、決まった!」

 

うわ、更に重くなった!

筋肉が……!早めに決めるか!

 

『Ready go!』

 

『Voltex finish!Yeah!』

 

「ドリャアー!」

 

ふー、必殺ストレートパンチ!

スマッシュ=サンは爆裂四散!

あ、成分成分っと。

 

「改虎!大丈夫か?」

 

竜が走って来る。

 

「ああ。成分も回収出来たし、これで一件落着、だな。」

「てか早く戻らないと!」

「……そうだな。よし、帰りにかめや寄ろうぜ!」

「お、賛成!今日こそプロテインうどん食ってもらうからな!」

 

 

「ただいま~。」

 

「おかえり親父!聞いて驚くなよ!今日の晩飯は________」

 

「焼肉ですよ。父さん。」

 

「ちょ!ネタバレするなよ碧!」

 

「兄さんへのお返しです!」

 

「はっはっはっ、ずいぶんと仲がよろしいようで。ところでスタークは……バイトか。」

 

「どうせならスタークさんにも食べて欲しかったけど……早く食べようぜ!親父!」

 

「はは、そう焦るな焔………それじゃあ____________」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「天神様に感謝して、いただきます。」

 

 

 

 

 

 

 

 




ジオウくんとゲイツ君デザイン奇抜だけど好きだよ
が”わ”い”い”な”ぁ”ソ”ウ”ゴ”ぐ”ん”


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第21話「三条家のトゥルース」

祖父の家に帰省するので初投稿です。
ちなみに出雲市なので出雲大社に行きますよー行く行く。

あっそうだ(唐突)
ビルドのファイナルキャストトークショー当選しました(隙有自語)
ドライブも行ったことありますあります


「今日は私があらすじ紹介するよ!えーっと………仮面ライダークラッシュである砲流改虎は、部活動のレクリエーション中、スマッシュが現れ、戦闘しながら新しいベストマッチを発見し、見事スマッシュを打ち倒________」

「ッホーイ!」

「わぁっ!改虎君!?どうしたの?」

「新しいボトルが出来たんですよ!早速実験してきまーす!」

「あぁ…うん、行ってらっしゃーい。」

「……ご、ごほん。さぁ、どうなる、第22話!」

 

 

竜の部屋。

窓から夏の日差しがジリジリと照りつけている。

 

「お前が俺ん家に来るなんて久しぶりだよなー。で、話って何だよ?」

「ああ、ヴェノムリーク………通称リーク、って奴についてなんだけど_____」

 

話をしようとした所でビルドフォンが鳴る。

どうやらスマッシュが出現した様だ。

 

「よし、行くぞ、竜!」

「了解!」

 

 

「ここか………って、あっ!」

 

スマッシュの出現場所へ急行すると、ガンナースマッシュとリークが居た。

槍を肩に乗せ、ダレたポーズをしている。

 

「あー、待ちくたびれたぜ?人を待たせるのは止めた方がモテるぞ?」

「マジで?……じゃなくて、お前がヴェノムリークだな!成敗してやる!」

「おい、あんま格好つけんな。俺はスマッシュをやる。竜はリークを頼む。」

「OK!っしゃぁ!今の俺は勝利しか見えねぇ!」

「さあ、証明を始めようか」

 

『Tiger!』『Cannon!』

『ShutKaiser!』

 

「「変身!」」

 

『タイガーキャノン!Yeah!』

『Get ShutKaiser!Yeah!』

 

 

「ウオオォォォーーー!!」

 

一気に飛んでリークを殴る。

勢いはついていた筈だが、軽く受け止められる。

 

「まだまだ甘いな………。」

 

洗練された動きで、リークが槍を突き刺してくる。

ノーブルシャッターを召喚し、槍撃を防ぐ。

 

「お前もスタークの仲間か!?」

「……………そうだ。だからどうした!」

 

突然怒り、攻撃に勢いが増す。

 

(これ以上はまずい……なら!)

 

ノーブルシャッターのグリップエンドを二回引く。

 

『finale!finale!』

『JurassicBreak!』

 

「オラァアアァァァッ!」

「何ッ!?」

 

リークの攻撃を弾き返す。

よろめくリーク。

 

「ハザードレベル3.7……流石だな、竜…。」

「あぁ?何で俺の名前知ってんだよ?」

「竜!大丈夫だったか!?」

 

改虎がスマッシュを倒したらしい。

ボルテックレバーを回し、必殺技を発動する。

 

『Ready go!』

『DynamicFinish!Yeah !』

 

「行くぜェエェェ!」

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱ甘いな……。」

 

『RifleMode!』

『ElecSteam!』

 

「ハァッ!」

 

「!ヤバッ!」

 

軌道を修正し、回避行動をとる。

が、本当の狙いは___

 

「グアァァアアア!」

 

____改虎だった。

ボトルが数本散らばる。

 

「フンッ!」

 

ボトルを触手で奪われる。

 

「ボトルがっ…!」

 

「余所見してる場合か?」

 

リークに蹴りを入れられる竜。

 

「グゥッ!」

 

「ボトルは確かに頂いたぜ。それじゃあな。」

 

「《xsamll》…………これもお前達を救う為なんだ……許してくれ……!《/xsmall》」

 

 

「えぇ!?ボトル取られたのかい!?」

 

園田槍太がオーバーリアクションで驚く。

いつもハイテンションで疲れないのだろうか。

 

「とにかく二人共無事で良かった……ところで、ぼた餅作って来たのだけれど……食べる?」

「食べます食べます食べます!」

 

東郷のぼた餅と聞き、身を乗り出す改虎。

一つ、悲願が叶った。

 

「んー、やっぱり東郷先輩のぼた餅は美味しいっすねぇ~!最上級の才能もってますよ!」

 

「そう言えば、竜君も仮面ライダーになったんだよね?名前は?」

 

ハッとする勇者部一同。

ここから、命名合戦が始まった。

 

「それなら…『ゼロセン』というのはどうかしら?」

「おぉ!カッコイイっすね!」

 

何処からか持ち出したスケッチブックに大きく『零戦』と書かれている。

なんとも東郷らしいネーミングだ。

 

「『アナザークラッシュ』はどう?」

「おほぉ~!それもカッコいい~!」

 

東郷の持ち出したスケッチブックに、友奈が新しく『あなざ~くらっしゅ』と書く。

この物語自体が消滅しそうな名前だが、気にしてはいけない。

 

「いや!『筋肉バカ』だな!」

「却下!」

 

自信ありげに『きんにくバカ』と書いたスケッチブックを見せる。

流石に却下された。

 

「『シャット』!これどうだ?…ってうわっ!?」

 

改虎が『シャット』と書くと、ジークが竜のビルドフォンから出現する。

そして、そのページを気に入ったのか、改虎から奪う。

 

「……よしっ!シャット!俺の名前はシャットで決まりだ!」

 

ジークの判断で、竜の仮面ライダーの名前は『シャット』に決まった。

ジークも嬉しそうに鳴いていた。

 

 

「ただいまー!って誰もいないか。」

 

竜の母親は、夫が消滅してから忙しくなり、ほとんど家に居られなかった。

と、竜は以前から気になっていた部屋を思い出す。

両親から扉を開けてはならないと言われていた部屋だった。

 

「善は急げ、だな!」

 

 

「よっこい…しょっと!」

 

開かずの間、と三条家の間では言われている。

が、名前とは裏腹に、扉は簡単に開く。

竜は、ここには幼少期に誤って入ってから一度も近付いた事はない。

というより、近付けなかった。

 

ビルドフォンのライトを点け、捜索を開始する。

 

「ん?アルバム?」

 

まず目に飛び込んで来たのは、分厚いアルバム。

開いてみると、数々の写真が入っていた。

 

(おっ、この黒髪ロングの子、可愛い。)

 

どうでもいい事を考えながら、アルバムを一通り見終える。

開かずの間の捜索を再開する竜。

 

「ん?……何だアレ____!?」

 

竜は驚愕する。

視線の先には、一枚の青い板と、10本のボトル。

そして、こんな疑惑が竜の脳裏に浮かぶ。

 

「まさか…親父は____」

 

 

 

 

 

 

 

「ファウストと、繋がってた……?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




やってやったぜ(投稿日付と時間)


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第22話「アンサーはここにある」

出雲大社行ったら白い化け物に襲われたので初投稿です。
今回三人称で書きました。


「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、リークとの戦いでボトルを数本奪われてしまう。そして、部室では竜が変身した仮面ライダーの名前を決めたのだった。」

「聞いてくれ改虎!俺の家に開かずの間があることは知ってるよな?」

「あ、ああ、一応な。」

「それからな……。」

「それから?」

 

 

「可愛い子の写真がいっぱいあったんだよ!最高じゃね?!」

「読者に伝えるべきはそこじゃねぇだろ!……とにかく第22話、どうぞ!」

 

 

「ボトルとパネルが見つかった!?この世の終わりだぁー!」

「何言ってんだ改虎ぉ!?」

 

ボトルを前にし、錯乱した改虎を竜が抑える。

 

「でも、何で竜の家からボトルとこの板が見付かったのかしら?」

 

いつもの様に漫才をしている改虎と竜を横目に見ながら、風が呟く。

 

「分かりません……それと、こんな物も。」

 

竜がポケットからUSBメモリを取り出す。

槍太がメモリを受け取り、パソコンに挿す。

 

 

Project(プロジェクト)Crush(クラッシュ)?」

「クラッシュ、って改虎君の事?」

 

槍太が一瞬顔をしかめる。

メモリを抜き、ポケットに入れる。

 

「とりあえず、コレは俺の方で調べておく……って、あ!俺呼び出されたんだった!ヤッベェェ!」

 

教室を猛スピードで退室し、廊下を走って何処かに去っていくのであった。

……一方、教師が廊下を走るのは如何な物か、と思う勇者部一同でもあった。

 

 

「よぉ槍太。メルホットシステムは完成したのか?」

 

スタークが椅子に座りながら手をヒラヒラさせる。

イラッとしたのか、一瞬眉を顰める。

 

「ああ、コイツらだよな?」

 

懐から()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

そして、ボトルを3本取り出し、机に置く。

 

「おぉ~!コレを求めてたんだ!サンキュー槍太!」

「……で、何に使うつもりだ。」

 

そう槍太が聞くと、声を凄ませながら

 

「余計な詮索はするな……。」

 

と、ドライバーらを回収しながら脅す。

まぁ、すぐにいつもの調子に戻ったのだが。

 

「ハハッ、ま、気にすんな。そんじゃ俺、バイトだから。チャオ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「確実に……これは戦争の兵器になる…………!」

 

誰も居なくなったファウストのアジトで、一人そう呟くのだった。

もう一つのドライバーを、見つめながら。

 

 

「はい、特製大盛エビフライうどんお待ち……。」

 

一般人が見たらドン引きする程大盛のうどんを頼んだのは三条竜。

色んな意味で肝が据わっている。

 

「…あの~、竜お坊ちゃん、食べられます?ソレ。」

 

いつも笑顔の総一郎が顔を歪ませる。

 

「え?何すか?もしかして、総一郎さんも食べたいんですか?」

「いや、そういう訳じゃ…って早!食べるの早ッ!」

 

わずか一分程度で完食する竜。

竜は胃袋が人間ではないのかもしれない。

 

「すいませーん!もう一杯!」

「……かしこまりました~……。」

 

若干涙目になりながらも、うどんを作る総一郎であった。




初めての三人称でした。書き方についてご指摘があれば、感想で教えてください。
オナシャス!
これ終わる頃には百話行きそうっすね
たすけてベルナージュ


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第23話「最後のパーティー」

グリスブリザードナックル予約したので初投稿ではないです。
遅くなってすいません。


Law of the victoryの直訳が「勝利の法則」なのタマげました。


 

「今日は大切な話があって皆を呼んだ。」

「な、何スか?そんな真面目な顔して。」

 

珍しく真面目な顔をして槍太が言う。

一体どんな話をするのか、部員全員が固唾を飲む。

 

 

 

 

「____________パーティーしようぜ。」

「え?」

 

部員全員が呆気にとられる。

そんな事はお構い無しにと、言葉を続ける。

 

「いやだってさー、俺的にも十分絆を築けていると思うよ?うん。でも「良いですねソレ!やりましょう!」って話を最後まで聞けーい!」

 

 

「あー…集合場所とかはメールで送っておく。そんじゃ解散!」

 

 

「オラァ!ドリャ!」

 

人気のない空き地に、金属がぶつかり合う音が響く。

そこに居るのは、銅の素体に灰色のアーマーのライダー。

それと残骸と化したロボット____ガーディアン2(ツヴァイ)が数体転がっていた。

 

「ハッハッハッ……結構だ、影人(かげひと)。」

「だろ?親父。さ、焔達は……。」

 

「あれ?今終わったんですか?」

「遅いぞ兄貴~。」

 

ベンチに座り、飲料を飲みながら、影人に手を振る。

一方影人は________

 

(やっぱり焔と碧は優秀で可愛くて可愛い自慢の可愛い妹だな。)

 

と口には出さないものの、顔はニヤけていた。

 

 

「乾杯ー!!!」

 

勇者部全員がコップを合わせる。

 

「あ~美味しい!肉焼きましょう!肉!」

「ちょい待ち~。にぼ……んんっ、夏凛手伝ってー。」

「今にぼっしーって言いかけましたよね!?」

「さぁ?何の事かな?」

 

ある所では槍太と銀と夏凛が焼き肉の準備をし、

 

「うどんうどんうどん………。」

「目怖いよお姉ちゃん!?」

「うどんうどんうどん……。」

「竜君も!?」

 

ある所では風と樹と竜が流しうどんを行い、

 

「東郷さんのぼた餅美味しい~!」

「友奈ちゃん可愛い。」(ふふっ)

 

ある所では友奈と東郷がいちゃいちゃしていた。

 

「あー、やっぱゆうみもは最高ですねェ~。」

 

___________それを眺めているヲタク感丸出しの改虎も居た。

精神年齢を考えれば、完全に不審者である。

 

 

「ほい、アイス買ってきたぞー。」

 

影人がアイスが三つ入ったレジ袋をテーブルに置く。

 

「あっ!『ばりばり君ソーダ味』!流石兄貴!私の好み分かってる~!」

「だろ~!何年一緒に居ると思ってるんだこのヤロー!」

 

 

 

 

 

「でも、私たちは()()()()()()()()()んですよね……。」

 

碧の言葉に、影人達の顔が曇る。

が、影人は微笑む。

 

「なぁ、碧。そんな事どうだって良いだろ?俺たちが本当の兄弟じゃなくてもさ、そんなの些細な問題じゃねぇか。」

 

碧と焔を諭しながら、頭を撫でる。

 

「さ、アイス早く食おうぜ。溶けちまうよ?」

 

 

「ん?電話?今いい所なのに。」

 

ビルドフォンから着信音が鳴る。

画面に表示された相手は____。

 

「………。」

 

非通知だった。

怪しみながらも、着信に応える。

 

「もしもし。」

 

 

「ん~………やっぱ()()()()()の曲はいいよなぁ~。」

 

コンポから流れてくるツナ義ーズのデビュー曲•『夜は焼き肉っしょ!』に耳を傾け、ゆったりとくつろぐ影人。

部屋には、ツナ義ーズのグッズが無数に所狭しと飾ってある。

一般人が見たらドン引きするレベルで。

 

「昔のバンドだからってバカにしてた過去の自分を殴りたいわぁ……。」

 

突然席を立ち、設置してあるマイクに向かう。

そして、こう叫ぶ。

 

「ツナ義ーズ最高ー!」

 

 

 

 

「兄さんうるさいです!」

「あっ、すいません……。」

 

 

『よぉ、改虎。元気にしてっかぁ~?』

「スターク……。」

 

露骨にテンションが低くなる改虎。

対し、スタークは何処か生き生きとしていた。

 

「……何の用だ?」

『お前にとっておきの情報を持ってきてやったんだよ。』

「なんだと?」

 

スタークの協力的な態度に、虚を突かれる。

今までの経験から、嘘という可能性を考える方が大きかったが。

 

「その情報って言うのは?」

『そう焦るなよー………リークの正体だ。』

 

リークの正体と聞き、驚く改虎。

 

「本当にリークの正体について教えてくれるのか!?」

『ああ……教えてやるよ。リークの正体はな_________。』

 

だが。

 

 

 

 

 

『園田槍太。お前らの信じてた教師だよ。』

「…………は?」

 

それは改虎にとって、知りたくない真実だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




クローズドラゴン欲しいです。
再販しろ。
ウール君可愛い……可愛くない?
あっそうだ(唐突)タイガーキャノンのタイガー側の目はトラとは違って横顔になっています。


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第24話「グッバイ園田先生」

生徒たちを裏切ったので初投稿です。
のわゆAmazonで買いました。いずれのわゆ編も書きたい。




「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、勇者部の皆とパーティーを楽しんでいた。しかし、そこでスタークから電話が掛り、驚きの事実を知るのだった……………。」

「え?何?その驚愕の真実って。」

「現時点でネタバレなので言えません!」

「言わなかったら腕立て一万回と腹筋二千回やらせるけどいいの?」

「ダメです!分かりました、今回で教えるんで第25話、どうぞ!」

 

 

「もしもし。」

 

改虎が大赦に電話を掛ける。

ある物を創る為に。

 

「クラッシュの強化アイテムを創って欲しい。材料は_______。」

 

 

「よっしゃ、スマッシュ撃破!」

 

喜ぶ竜に対し、改虎の顔は浮かんでいなかった。

その事を怪訝に思い、改虎に声を掛ける。

 

「どうしたんだ改虎?あんまし、元気じゃなさそうなんだけど……。」

「………俺はいつも通りだよ。」

「そうかぁ?………改虎がそう言うんなら、深く追求はしねぇけどよ。」

 

とは言いつつも、やはり気になる竜であった。

 

 

「はぁ………最ッ悪だ。」

 

スマッシュとの戦闘後、川辺に寝転び、空を見上げる改虎。

スタークから衝撃的な事実を知らされた事で、彼の心はどんよりとしていた。

 

(どうしろってんだよ。)

 

と、そこに彼に近付く影が………。

 

「わぁっ!」

「うおあああああああああ!?」

 

オーバーリアクションだがこれが砲流改虎なのである。

所で、改虎を驚かせた張本人だが_________。

 

「はぁ……友奈先輩、あまり驚かさないで下さいよ……。」

「あはは……見つけたから驚かせちゃった。でも、どうしたの?顔色悪いよ?」

 

それについて聞かれると、途端に押し黙る。

知られたくない真実なので当たり前だが。

 

「勇者部五箇条その一!」

「……?」

「『悩んだら相談!』だよ?」

 

 

「プロテインカレーうどん超大盛……どうぞ。」

「ありがとうございます!」

 

さっきの改虎の態度が気になるのか、うどんをやけ食いする。

 

「ごくん……ふー。そういえば、いつも店に飾ってあるあのポスターのバンドって_____。」

「ツナ義ーズを知らないんですか坊ちゃん!?」

 

驚愕にも、落胆にも聞こえる叫びを総一郎が上げる。

当然、店の客に注目される訳だが。

 

「ツナ義ーズ?」

「はい!およそ300年前に流行った伝説のバンドグループなんです!夜は焼き肉っしょ!」

「は、はぁ………。」

 

総一郎の勢いに、竜が押される。

それはまさに、推しの魅力を他人に語るファンのようであった。

 

 

一方改虎は______。

 

「ふぅ……真実を知られる事は避けられた……。」

 

何とか友奈を説得し、重い足取りで帰路に着いた所であった。

 

(……スタークの言ってた事は本当なのか?)

 

もし本当ならば、今まで過ごしてきた時間は全て嘘、という事になりかねない。

そんな不安が、改虎の頭を過る。

 

「どうしろってんだよ……最悪だ。」

 

 

「うーん……。」

 

珍しく竜が悩んでいる。

長年の親友があの様な状態であったら、誰しもそうなるだろう。

 

「どうしたのよ竜?珍しく浮かない顔してるじゃない?」

「珍しくは余計ッス。実は________。」

 

 

「確かに怪しいわね。」

「でしょう?」

 

と、竜が一つ仮説を建てる。

とてつもなくくだらない物だったが。

 

「もしかして……彼女ができた、とか?」

「それはないわね。彼女が出来た位じゃそこまでよそよそしくしないと思うわよ。」

 

 

 

「まさか、改虎………。」

 

 

 

「もしもし。」

 

大赦から電話が掛かってくる。

 

「強化アイテムが完成した!?……わかりました。」

 

改虎の手に、銀色のボディにタイガーキャノンの複眼が描かれた缶が現れる。

 

「…………決戦の日は明日、か。」

 

その眼は『覚悟』に満ちていた。

 

 

「おう、じゃーなー!あっ、風!今度幼稚園で劇やるから、脚本書いといてー!」

「あの、先生。少し話が。」

「?おう、何だ?」

 

 

 

「ヴェノムリークの正体が分かったって本当か!?」

 

槍太が驚く。

改虎にとってはわざとらしく感じられたが。

 

「………はい。とりあえず、ついて来てください。」

 

 

 

改虎達がが来たのは、人気のない廃倉庫。

外は大雨が降っていた。

 

「誰もいねぇぞ?おい改虎、これはどう言う__________。」

「アンタがリークだって事は分かってんだ。」

 

槍太を睨み付けながらそう言う。

すると、槍太が呆れた様に肩をすくめる。

 

「………こーんな早くバレるつもりはなかったんだけどなぁ~……スタークか?」

「あぁ。」

 

突然、顔を手で覆い、大声で笑う。

その目は赤く染まっていた。

 

「ハッハッハッハッハッ!………ほーんと、俺の正体も知らずに慕ってくるお前らの姿、サイコーに笑えたぜ。」

「もっともっと利用するつもりだったんだけど。ま、しょうがねぇか。」

 

『Scorpion!』

 

「蒸血。」

 

『Scor…Scor…Scorpion!』

 

『Tiger!』『Cannon!』

『Best match!』

 

 

Are you ready?(覚悟は出来てるか?)

 

「……変身!」

 

 

「であぁぁあぁあぁぁぁぁぁ!!!!」

 

半ば自暴自棄になりながらも、スレイクラッシャーを振るう。

が、リークは簡単に受け止める。

 

「全く、ダメダメだよなぁお前は。いや、お前らは、か。」

「うるせぇェェ!」

 

『Cheetah!』『Boiler!』

 

「ビルドアップ!うああァァァァァァ!」

 

『ボイラーチーター!Yeah!』

 

叫びながら、炎を纏った攻撃を猛スピードで加える。

そんな攻撃も、リークは涼しい顔で受け止める。

 

「はぁ~……お前らは人を信じすぎてるんだよ。少しは疑わなきゃ、足元掬われるぞ?フンッ!」

「グッ…アァ……。」

 

どこからか召喚した槍・スチームスピアを改虎に突き刺す。

だが、その姿に本気さを感じないのは何故だろうか。

 

「その程度かよ?情けねぇなぁ~。折角世界を救うお役目を受けたってのになぁ~?」

「ッ!黙れェェェエエェェ!!」

 

『Spider!』『Shotgun!』

 

「ビルドアップ!」

 

『スパイダーショット!Yeah!』

 

スパイダーショットガンを召喚し、乱射する。

が。

 

「俺だってボトルは持ってるって事忘れんじゃねぇよ。」

 

『SteamAttack!FULLBOTTLE!』

 

トランスチームガンにバルーンフルボトルをセットし、風船の壁を作る。

当然割れるが、辺りに煙が立ち込める。

 

「何処だ!?」

「ここだよ。」

 

重いパンチを改虎に喰らわせる。

 

「そんなんじゃ世界を救うどころか仲間、親友すらも救えねぇぞ?ハハッ!」

「ハァ……ハァ………。」

 

変身が解除され、仰向けに倒れる改虎。

その手には、銀色の缶が握られていた。

 

「これで終わりだな……ッ。」

 

改虎に銃口が向けられる。

その手は、震えている気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「てりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

リークの手にノーブルシャッターが投げつけられる。

 

「竜………!?」

「ほー?」

 

「……変身!」

 

『Get ShutKaiser!Yeah!』

 

「ウォォォォォォ!」

「お前もか。フッ、竜、お前は騙してて一番面白かったぜ~?」

「俺は!!!……皆の思いを踏みにじったお前を!!絶対許さねぇ!!!!!」

 

ノーブルシャッターでリークを何回も切りつける。

まるでT-レックスの様な獰猛さで。

 

「無駄だ。どれだけ俺を憎もうと恨もうと、お前らに俺は倒せない。」

 

『RifleMode!』

『SteamShot!Scorpion!』

 

「ッ!?グアァァァァーーーー!!!」

 

リークの必殺技を受け、吹き飛ぶ竜。

 

「よーし、邪魔者も消えたし、これでやっと止めが刺せるな。んじゃ、アディオス、改虎。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……俺は、アンタが悪人だとは思えない。」

「あ?」

 

 

 

「前に言ってくれたよな……俺の、俺たちのこの力は愛と平和の力だって。」

 

改虎が立ち上がる。

心は外に降る雨の様にどんよりしていた。

だが、その目は確かに覚悟に満ちていた。

 

「俺は今まで……その言葉を胸に戦ってこれた。」

 

「アンタが悪人なら、こんな言葉、絶対に言わねぇはずだ。」

「だーかーらー、それはお前らを欺く為の言葉_____。」

 

「違う!」

 

「なら何でアンタはバーテックス撃破に協力してくれたんだ!?」

 

「あそこで俺らを見殺しにだって出来た筈だ!」

 

「それでも嘘だって言うのかよ!」

「ッ………。」

 

「俺は覚悟を決めた。俺は__________。」

 

「アンタが教えてくれた【Love and Peace(愛と平和)】の心。そして、この世界を守る為に、アンタを倒す!!!」

 

手に握られた銀色の缶を数回振る。

振るたびに炭酸がシュワシュワと鳴る。

そして銀色の缶__________タイガーキャノンスパークリングのプルタブを起こし、ビルドドライバーに挿す。

 

「さあ、証明を始めようか」

 

『TigerCannonSparkling!』

『Are you ready?』

 

 

「変身!」

 

 

 

 

 

 

『シュワっと弾ける!タイガーキャノンスパークリング!YeahYeah!!!』

 

 

 




園田先生は裏切りました。
と、同時に、クラッシュがパワーアップしました。
さぁ、これからの物語、一体どうなるのでしょうか。

そう言えばライダーのスペックとかって書いた方がいいですかね…?


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第25話「偽りのフレンドシップ」(前編)

Vシネ主役に抜擢されたので初投稿です。

今回は覇王龍さんのオリジナルベストマッチを登場させています。
活動報告でオリジナルベストマッチ案をくださった覇王龍さん、ありがとうございます!


 

タイガーキャノンが全体的に鋭利なデザインとなったタイガーキャノンスパークリング。

基礎能力(スペック)はタイガーキャノンの1.5倍となり、様々な泡を生成する能力を得た。

 

リークへ向かって跳ぶ、と同時にバーストバブルを発生させる。

速度が文字通り飛躍的に上がる。

常人では見えない程の速度でリークに突っ込む。

 

「テリャァ!」

「グッ!?」

 

リークを殴る。ショックバブルを発生させ、衝撃を増す。

これには、リークも調子を崩された。

 

「何だ、このフォームは……。」

「俺の…覚悟のフォームだ!」

 

その後もリークを圧倒する。

正に反撃する余地がない、スピードとパワーを兼ね備えたフォームである。

 

「こんなフォームを隠してたとはな………。」

 

リークが余裕の態度を崩す。

その隙も見逃さず、改虎は怒涛の攻撃を続ける。

 

「ダァ!フッ!ドリャァァ!」

「グッ……へっ、容赦ねぇな。」

 

「これで最後だ……先生。」

 

『Ready Go!』

 

『SparklingFnish!』

 

空高く跳び、ショックバブルとバーストバブルを大量に発生させる。

そして、バーストバブルを利用し、高速で蹴りを繰り出す。

 

「ハァァァァァァァ!!!」

「グッ、ヌアァァァァァァァァ!」

 

 

 

スパークリングフィニッシュを受け、変身解除されるリーク。

かなりのダメージを受けたのか、服が所々敗れている。

 

「………はっ、だらしねぇな、俺。」

 

槍太は自嘲する。

それは生徒に負けた情けなさか、それとも________。

 

改虎と竜が駆けつける。その胸中は複雑だった。

膝を付いている槍太に歩み寄る。

 

「……………戻って来てください、俺達の元へ。」

 

改虎が手を差し伸べる。

しかし_________。

 

「……戻る訳ねぇだろ、バーカ。戻れる訳ねぇだろ……。

 

差し伸べられた手をはね除ける。

その態度とは裏腹に、表情は哀しみを表していた。

 

「……俺達はいつでも待ってます。」

 

「…………フッ、好きにしろ……アディオス。」

 

煙に巻かれ、槍太の姿が消える。

空には、晴れ間が出ていた____________。

 

 

「そんな……園田先生が……?」

 

先日の出来事を勇者部全員に話す。

驚愕する者、涙を浮かべる者、反応は様々だった。

 

「なあ、改虎……お前、リークの正体知ってたんだよな?」

「あぁ。」

 

改虎に詰め寄り、胸倉を掴む。

目には涙が浮かんでいた。

声を震わせながらも叫ぶ。

 

「何で言ってくれなかったんだよ!?俺達、仲間だろ?!仲間も信用出来ないのかよ_________!」

「竜、止めなさい……きっと、改虎はあたし達を気遣って……言えなかったのよ。」

 

「ッ……。」

 

風に止められ、改虎を離す。

竜もそんな事は頭では分かっている。

分かっているのだが___________。

 

「すいません、少し外の空気吸ってきます……。」

 

 

「ここは………何処だ?」

 

仰向けに寝転がっている槍太。

辺りを見回すと、妙に禍々しい装飾がしてある。

 

(おかしい、何で俺はこんな所に__________。)

 

「やっと来てくれましたね~、園田先生~。」

 

 

 

「ぇ?……まさか、その声________。」

 

 

「はぁ……。」

 

ベンチに座り、頭を抱え込む竜。

改虎とは10年来の親友だ、その性格は分かっている。

 

「でも、なー………。」

 

だからこそあんな事を言ってしまったのだ。

心配しているから__________。

 

「何ぼーっ、としてんのよ、竜。」

「夏凜先輩…?」

 

夏凜も竜の隣に座る。

竜が、改虎の性格を語り出す。

 

「改虎は……昔っから正義感が強くて、こんな俺でも友達になってくれる、優しいヤツなんです。」

「でも、悩みを自分で抱え込む体質で…大きな問題にぶつかっても、誰にも相談せず自分で解決しようとするんです。」

 

「俺もその性格は理解してるはずなんですけど……。」

「……感情を抑えられなかった?」

 

夏凜からの問いに頷く竜。

 

「改虎も…竜の気持ち、分かってると思うわ。きっと。」

 

T-レックスフルボトルが、仄かに光った。

 

 

「俺は竜の親友失格です……アイツだって、俺の事心配してくれてるのに……いっつも迷惑かけて……最悪だ。」

 

拳を握り締め、俯く改虎。複雑な感情が頭を支配する。

その目には、未だ迷いがあった。

 

「そんな事ないよ!」

「……え?」

 

友奈が叫ぶ。それは正真正銘、本物の心からの叫びなのだろう。

親友がいる者同士だからこそ、言えるのだ。

 

「竜君は……確かに、さっきあんな事言っちゃったけど、それって改虎君を信頼してるから……じゃないのかな?」

「……………。」

 

何も言えない改虎。

少し、頭の中が晴れた気がした。

 

 

とある高架下。そこに、二人の少年が相対する。

 

「……竜、ごめん。俺、竜の気持ち全然分かってなかった。」

「………あぁ。」

 

「正直言って、俺は竜の事全然分かってないのかもしれない。だから、三条竜___________。」

 

 

 

 

 

「決闘を申し込む!」

 

高らかに宣言する。

対する竜は__________笑っていた。

まるでこうなる事を分かっていたかの様に。

 

「面白れぇ!良いだろう!その決闘、受けて立つ!」

 

 

そのころ高架の柱の陰では。

勇者部が固唾を飲みながら様子を伺っていた。

 

「大丈夫かな?改虎君と竜君、ケンカしそうだよ?」

 

心底心配そうな口調で見つめている友奈。

しかし、心配する必要はない、と友奈に答えるのは銀であった。

 

「だーいじょうぶだって、友奈!友情を確かめ合うにはあー言うのが一番なんだからさっ!」

「うーん……。」

 

いまいち納得出来ない友奈。

そして、ついに決闘が始まろうとしていた__________。

 

 

『Orca!』『StunGun!』

『BestMatch !』

 

『Are you ready?』

 

スナップライドビルダーが形成され、改虎がショートボクシングの様なポーズを取る。

それは、さながら強敵の前に立ったヒーローの様に。

 

『ShutKaiser!』

 

『Are you ready?』

 

こちらにもスナップライドビルダーが形成され、竜は肩を軽く回した後、拳を掌にぶつけ、改虎と同じポーズを取る。

それは、さながらヒーローの前に立ちはだかる強敵の様に。

 

 

「「変身!!!」」

 

二人の声が、重なった。

 

『電閃のオーシャンキラー!オルカサンダー!Yeah!』

『Reborn Up King!Get ShutKaiser!Yeah!』

 

 

「はぁぁぁーっ!」

 

まずは改虎が右腕に装着されたシャチ型の三ツ又の槍・オルカトライデントを構えながら竜に突っ込む。

オルカサンダーフォーム。

複眼はシャチとスタンガンで表されている。

青と黄色の配色をしたフォーム。地上戦も得意だが、水中では無双の強さを誇るフォーム。

三ツ又の槍・オルカトライデントは、スタンガンハーフボディの『CRSエレクトリックショルダー』の機能で電気を流し、攻撃力を高める事が出来る。

 

「ッ!」

 

その突撃を、竜はノーブルシャッターで受け止める。

勢いでふっ飛ぶが、その最中にグリップエンドを二回引っ張る。

 

『Finale!Finale!』

『JurassicBreak!』

 

「でりゃあぁぁぁーーー!」

 

T-レックス型のエネルギーを飛ばす。

それをオルカトライデントで弾くが、少々ダメージを受ける。

 

「グッ……やるじゃねぇか、竜。なら!」

 

『Elephant!』『Heater!』

『BestMatch!』

 

『Are you ready?』

 

灰色と赤のハーフボディが生成される。

 

「ビルドアップ!」

 

『高熱のメガトンファイター!エレファヒート!Yeah!』

 

「おぉっ、重心が……。」

 

エレファヒートフォーム。

複眼は象の顔と、ヒーターの本体と温風で表されている。

右腕の巨大な象の足を模した『メガトンエレファントアーム』と左肩のヒーター型ショルダーアーマー『CRSヒートバーストショルダー』が特徴のフォーム。

右腕のパンチ力は47.3tと、驚くべき力だが、熱を加える事によって性能は上昇し続ける。

また、熱の力を使うフォームにボイラーチーターがあるが、あちらはスピードと火属性重視。

こちらは防御力とパワー、熱を重視したフォームである。

 

「オラァッ!」

 

竜が飛び蹴りを仕掛ける。

が、メガトンエレファントアームによって防がれる。

 

「硬っ!?」

「ふふふ、ソレッ!」

 

予想以上の防御力に驚く竜。

その隙に、左腕で竜を投げ飛ばす。

 

「いってぇ……よーし、お前がそう来るなら、俺だって策はあるんだぜ?」

「え?」

 

竜が取り出したのは、蝦蛄(シャコ)フルボトルとリボルバーフルボトル。

 

「さーてと、反撃開始だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




のわゆ読破しました………。

あんタマころしたスコーピオンもう許さねぇからな~?
という事でヴェノムリークぶっ潰してきます。


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第25話「偽りのフレンドシップ」(後編)

氷川君が香川県を謎肉県にしようとしてるので初投稿です。
氷川ォ!やめルルォ!うどん県だズォ!ヴォイ!
香川県ォ!逃げルルォ!

ちなみに作者の推しは球子ちゃんです(鋼鉄のブルーウォーリアー)
あとカズミン


 

 

「うし!先ずはコイツだっ!」

 

ノーブルシャッターに蝦蛄フルボトルをセットする。

 

『KaiserTurn!』

『Finale!Finale!Finale!』

 

「ハアァァ……。」

 

恐竜の咆哮が混じった荘厳な待機音が鳴り響く。

気合いを溜め、ノーブルシャッターを構える。

ノーブルシャッターの回りに蝦蛄のオーラが現れ始める。

 

『CretaceousBeast!』

 

「オリャアァァァッ!」

 

ノーブルシャッターを突きだし、蝦蛄のエネルギー体を改虎へ突進させる。

渾身の一撃は流石のメガトンエレファントアームも防ぎきれず、吹き飛ばされる。

 

「こうなったら……コイツしかねぇな!」

 

藤色とオレンジ色のボトルを取り出す。

妖怪フルボトルのムジークフルボトルだ。

 

『YOKAI!』『Musik!』

『BestMatch!』

『Are you ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

『不気味なオーケストラ!ホラームジーク!Yeah…』

 

ホラームジークフォーム。

複眼は妖怪の爪と、指揮棒で表されている。

妖怪の不可解な力と、ムジークの音の力で敵を翻弄するフォーム。

 

「さぁ、オーケストラを始めようか!ハァッ!」

 

改虎が右腕を翳す。

すると、改虎が7人に増えた。

七人ミサキの能力である。

 

「まじかよ!ズルいぞ!」

「うるせぇ!」

 

7対1、圧倒的に竜が不利だ。

が、竜は諦めない。何か策があるのかと思った改虎であったが_________。

 

「だったら……一気に倒す!」

 

『Ready Go!』

『DynamicFinish!』

 

その場から動かず、回し蹴りをする。

やはり竜は力技が似合う、と思う改虎であった。

 

「グアァァァッ!」

 

分身が倒され、残った本体を叩かれる。

竜は追い討ちと言わんばかりにリボルバーフルボトルをノーブルシャッターにセットし、グリップエンドを引っ張る。

 

「友よ、最後の時だ!」

 

『Finale!』

『CambriaBeast!』

 

銀色の銃弾が発射され、改虎を撃ち抜こうとする。

しかし、その時に改虎はそこに居なかった。

これには流石の竜も困惑する。

 

「どこ行った!?」

「ここだ!」

 

竜の真上から声がする。

 

クラッシュ・トライアルフォーム。

クラッシュもビルドと同じくトライアルフォームに変身できる。

現在のトライアルフォームは、ワシ車庫。

複眼はワシの顔と車庫のシャッターで表されている。

ワシの高速飛行能力と、車庫の攻撃吸収能力が合わさった、長期決戦タイプ。

 

「空飛ぶなんてズルいだろ!こっち降りてこいよ!」

「断る!」

 

空からの攻撃に、為す術がない竜。

たが、ある事に気付く。

高架下なので改虎が低空飛行しか出来ないという事だ。

シャットのジャンプ力は一飛び約50m。

つまり________。

 

「届く!」

「うおっ!?」

 

竜に捕まり、地面に落下する改虎。

 

「どうやら………後は必殺技で決着を着けるしかないようだな。」

「だな。よっしゃ、行くぜ!」

 

タイガーキャノンへビルドアップし、ボルテックレバーを回転する改虎。

同じく、竜もボルテックレバーを回転する。

 

『『Ready go!』』

 

『VoltexFinish!Yeah!』

『DynamicFinish!』

 

「とりゃぁあああーーーーっ!!!」

「オラァアアアッ!」

 

二人の声が響く。

エネルギーがぶつかり合い、火花が散る。

 

そして、この勝負の勝者は_______。

 

 

相討ちとなった。

だが、彼らの顔は清々しかった。

 

「ハァ……ハァ……やっぱ強ぇわ、改虎。」

 

「………お前こそ、強くなってんじゃねぇか。でもやっと_________。」

「お前の事が分かった気がする。少しな。」

 

「いや少しだけかよっ!」

 

竜がツッコミを入れる。

 

「ま、何はともあれ……改めて、これからも宜しくな、竜。」

「あぁ、宜しく、改虎!」

 

友情を確かめ合う様に拳を合わせる。

ところで、一連の様子を見ていた友奈と銀はというと。

 

「うぅ………いい話だなぁー…グスッ……。」

「ホントに……あー、目から汗が……。」

 

 

夏の日差しが照り付ける8月。

そんな空の下、運動部が汗を流しながら精一杯部活に励んでいる。

 

「よーし!行くぞー!えいえい!」

「おー!」

 

サッカー部の練習試合。そこに竜が駆り出された。

運動神経が格段に良い竜は、頻繁に運動部の助っ人として呼び出される。

因みに竜と改虎は、元々はバスケ部であった。

 

そして、竜に与えられたポジションは_______ゴールキーパー。

ゴールを守る、最後の砦である。

 

「しゃっ!やってやんぜ!」

 

試合開始から十分程経った所だろうか。

竜のチームのゴールに、ボールがシュートされる。

が。

 

(あれ?止まって見えるぞ?まさか____樹海化!?)

 

次の瞬間、辺りは樹海と化した。

 

 

「どうなってんだ!?」

 

あまりに唐突な樹海化現象に、狼狽する改虎。

転生する際、神(を自称する者)に多少の誤差はあると聞いてはいたが、さすがに原作から離れすぎている。

だが、樹海化してしまった以上、バーテックスを倒すしか方法はない。

 

だが、向こうに見えたのは、竜が仮面ライダーへ覚醒した際に出現した人型バーテックス。

その時から数は減り、三体しか現れていない。

 

「改虎君!」

「友奈先輩、多分アイツら、前のと同じ奴です!早く倒しましょう!」

 

友奈と改虎が、それぞれ変身しバーテックスへ向かって行く。

その途中で、全員と合流する。

 

「青いヤツ……アイツ先に倒した方が良さそうだな。」

「弓持ってるから遠距___って危なっ!」

 

いつの間にか近付いてきていた乙女座の人型バーテックスに攻撃されかける銀。

休む間もなく、蟹座の人型バーテックスが反射した射手座の矢が勇者達を襲う。

 

「これじゃ近付けねぇ!あのコンビ厄介だな!」

「だったら防御力高めればいいだろ!」

 

『Elephant!』『Heater!』

 

「ビルドアップ!」

 

『エレファヒート!Yeah!』

 

「銀先輩!俺がヤツの攻撃を引き受けます!その隙に、部長と一緒に攻めて下さい!」

「それって…改虎がダメージ受けちゃうじゃん!」

「そうよ!部員を危機に晒すなんて、部長としても容認出来ないわ!」

「大丈夫です!今の俺、超硬いので!」

「…………分かったわ。銀!行くわよ!」

「……了解!改虎、頼んだ!」

 

銀と風がバーテックスに向かって行く。

バーテックス達は、風達に狙いを定める。

が、改虎にスレイクラッシャーで撃たれた事で、改虎に狙いを改める。

 

「こっちだ!」

 

射手座が改虎に矢を放つ。

複数展開された反射板が、死角からも改虎に襲いかかる。

しかし、その矢は改虎に届く事は無かった。

 

「改虎一人じゃ寂しそうだったからな!助太刀してやる!」

「……へっ、最高だ!」

 

竜と背中を預け合う。

改めて友情を確かめ合えたから完全に信頼しあっている。

再びスマホを取り出し、残りの部員に指示を出す。

 

「東郷先輩と樹は部長達の援護をお願いします!」

「分かったわ。」「分かったよ!」

「友奈先輩と夏凜先輩は追撃を!」

「OK!」「了解!」

「竜、あの弓矢野郎倒しに行くぞ!」

「おう!」

 

的確な判断を飛ばし、バーテックスを追い詰めていく。

そして、風と銀がバーテックスを斬る。

 

「「喰らえぇーーっ!」」

 

渾身の一撃を喰らわせる。

バーテックス達も即座に反撃しようとするが、樹と東郷の援護で失敗する。

そして、友奈と夏凛が追撃し、撃破。

 

『『Ready Go!』』

『VoltexFnish!』『DynamicFnish!』

 

「とりゃあ!」「オラァッ!」

 

残る射手座のバーテックスを必殺技で倒す。

 

「おぉ、すげぇな、ホントに倒せちまったよ。」

「戦略考えるのは得意だからな。」

 

樹海化が解除され、元に戻っていく世界。

そんな中、改虎達を見つめる者が居た。

 

「へぇ~、あれがスタークさんの言ってた勇者と仮面ライダー、ねぇ。」

「予想以上に厄介そーだな。」

 

 

部活動後、かめやに寄る勇者部。

店内には、ツナ義ーズの曲が流れていた。

 

「いや~、改虎が指示飛ばしてくれなかったら今頃、私達どうなってたんだろうなー。」

 

かめやでうどんを啜りながら、銀がそう言う。

竜は相変わらずのプロテインうどんである。

 

「というより、改虎の作戦立案能力が高い事が意外だったわ。」

「ちょっ、意外ってどうゆー意味ですか?!」

 

夏凜の放った言葉に改虎が食い付く。

と、仕事中の惣一郎がちょっかいを出す。

 

「いや~、二人共、すっごいラブラブなアベックにみえますねー。」

「「!!??」」

 

突然のからかいに、改虎は飲んでいた水を真上に吹き出し、夏凜はむせる。

 

「ハァ…ハァ…いきなり何言い出すんですか惣一郎さん!?」

「そうですよ!ホントに驚きましたから!」

 

「ハハッ、すいませんすいませーん。」

 

絶対に心が籠っていない謝罪をした後、仕事に戻る惣一郎。

その後も、先程の影響か、改虎と夏凜は一切目を合わせずにうどんを食した。

惣一郎の犯した罪は重い。

そう感じた竜であった。

 

 

「これでバーテックススマッシュのデータ集めは完了だ……。」

 

スタークが口許を歪ませる。

仮面の下で分からないが。

 

壁に備え付けてある()()()()()()()()()から、ボトルを一つ抜き、装置に装填する。

その装置の中には、星屑が一体入っていた。

 

「さぁ、破滅を始めようかァ!」

 

狂った様に笑うスターク。

血にまみれた茎は、確実に勇者達に近付いていた。

 

 

 

 




因みにライダー組が良く助っ人に呼び出されるのは
改虎→文化部(主に科学)
竜→運動部
です。

後改虎は夏凜ちゃんとラブラブなアベックと言われて嬉しかった模様。
黒塗りの高級車に追突しろ。


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第26話「破滅のバーテックス」

氷室首相補佐官から農業王と描かれたTシャツをオーダーされたので初投稿です。



「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎は、ヴェノムリークの正体が園田先生である事を知り、対決。撃破する。その後一人ジュラシックパークの竜と戦い、友情を確かめ合う。そして、再び襲来したバーテックススマッシュを撃破するのだった。」

「いやいやいや!待てよ!おかしいだろ?!」

「何がだよ一人ジュラシックパーク三条竜。」

「それがおかしいんだよ改虎ォ!珍しく真面目なあらすじ紹介やってると思ったら途中でギャグ入れんだよ!?」

「うるせぇ!あらすじでふざけねぇで何があらすじだ!?」

「あらすじは真面目にやるもんだろ!とにかく、第27話、どうぞ!」

 

 

「ありがとな、改虎。」

 

「急に何だよ?」

 

竜にいきなり感謝の言葉を伝えられ、疑問に思う改虎。

少し、嬉しそうに微笑んでもいた。

 

「いやさ、改虎が居てくれたお陰で、俺はここまで生きて来れたんだなぁ、って思うんだよ。」

 

そんな大袈裟な、と改虎は思う。

が、表情はくしゃっとしていた。

 

 

「そうか。じゃあ、竜_______宿題、終わらせような?」

 

「うわああああああ!言うんじゃねぇよおおおおおお!」

 

そう、彼ら(と言っても竜だけだが)は今、夏休みの宿題に追われていた。

夏休み中にある程度はやってはいたが、それでもまだまだ残っていた。

二学期まで、後一週間。

こんな事になるなら最初の一週間で終わらせとけば良かった、と竜は思う。

 

「大丈夫だって、俺が付いてるから。さっさと終わらせようぜ。」

 

「おぅ………。」

 

今の竜に、覇気など1ミリもなかった。

 

 

「ハハハッ……!ようやくコイツが完成する!この時を俺は!ずっと待っていたんだァ!ハハハハハッ!」

 

ついに完成した獅子の意匠を持つバーテックススマッシュに、歓喜____いや、狂喜の声を上げるスターク。

その様子を、影人達の父•南波十三郎(じゅうさぶろう)が見つめる。

 

「やっと、天神様が求めた世界が実現するのだね、スターク。」

 

「ハハハッ!あぁ、コイツでダメでも_______アイツらも居るもんなァ?」

 

スタークが十三郎を見る。

十三郎の目は、怪しい赤に染まっていた。

そして、毒蛇達は世界を崩落させる為に動き出す________。

 

 

「もう新学期か、早ぇもんだな~。」

 

ついに夏休みが終わり、新学期へ入って一週間。

9月にはなったが、まだ夏の残暑は厳しく、セミが煩く鳴いている。

そんな空の下、三条竜は父の墓参りへ向かっている所であった。

腕の中には薔薇とオリーブが抱かれていた。

 

 

父の墓の前に着き、持ってきた薔薇とオリーブを供える。

 

「親父……俺、愛と平和の為に戦えてるかな。」

 

父親に問い掛ける。

答えは返って来なかったが、何故か心が暖かくなった。

 

「後……開かずの間、入って色々取っちゃった。ごめんね。」

 

どこからか、驚愕の声が聞こえてきた気がするが、気のせいだろう。

 

 

昼休み、日差しが照りつける教室の窓際。

そこで、一人の少年がもう一人の少年に勉強を教えてもらっていた。

 

「ダメだ、全ッ然わかんねぇ。」

 

「もう一回言うぞ竜。ここは______。」

 

何度言っても理解できていない様子の竜だが、改虎に勉強を教えてくれと頼んだのは他でもない竜である。

そろそろ今の自らに危機感を覚えたらしく、改虎に助けを求めた。ありがたい事に、改虎は快く承諾してくれた。

曰く、竜の為なら何だってする、との事。

そして、今に至る。

 

思考中の竜の頭に、昼休み終了のチャイムが鳴り響く。

 

「あ~、もう終わりかよー。結局分からずじまいだったな……。」

 

「ま、これから続けてけばいいだろ。さ、授業始まるぞ。」

 

ふと、気分転換に窓の奥に広がる景色を見る。

鳥は飛び、風が吹きひまわりが揺れる、普通の光景。

自分達が居る事で、この日常を護れてるんだな、と思いに耽る竜。

 

が、その日常も直ぐに非日常へと変わる。

空飛ぶ鳥も、風に揺れているひまわりも、全てが止まる。

 

「おい改虎!」

 

「あぁ、樹海化だ!準備しろ竜!」

 

 

 

 

「おっしゃ!行くぜ行____って危なっ!」

 

いきなりレオが火球を放つ。

間一髪で避けるが、次はピスケスに襲われる。

地中に潜るので、攻撃が与えられない。

 

「グアッ!こんにゃろ…!」

 

竜の身体に冷気が漂う。

「フリーズダウンモード」。

シャットの装甲を急激に冷凍し、攻撃力を上げる攻撃強化状態。

 

「………ここだ!」

 

ピスケスが地面から出てきた瞬間を狙い、ノーブルシャッターで斬る。

一部分が凍り、吹き飛ばす。

竜の後ろから銀が走ってくる。

 

「今です!」

「OK!タァッ!」

 

竜を足場にし、銀が跳ぶ。

ピスケスがまた地中に潜ろうとするが、東郷の放った銃撃によってそれを阻止される。

そして、銀が斧による急降下の重い斬撃でトドメを刺す。

 

「よし、あと五体か…!」

 

ピスケスの身体が、何者かの触手に吸収される。

 

 

リブラと交戦中の夏凜。

発生する竜巻にかなり苦戦している。

銃撃も無効にしてしまうので、東郷も援護できない。

 

「くっ、どうすれば……!」

 

追い討ちとばかりに、レオが大量の火球を放つ。

しかし、レオがその場から動かないのは何故だろうか。

 

一時離脱し、態勢を立て直そうとする夏凜。

その横を、猛スピードで神樹へ走り抜けるジェミニが。

流石の夏凜も疲労している状態では気が付かなかった様で、反応が遅れる。

 

「しまっ…!」

 

と同時に、炎を纏いこちらも猛スピードで追い掛ける者が居た。

 

『ボイラーチーター!Yeah!』

 

「待てやゴラァ!」

 

「改虎!?」

 

ボイラーチーターフォームの時速330kmの速さは伊達ではなく、ジェミニにあっという間に追い付く。

ボルテックレバーを素早く回転させ、スピードを上げる。

 

『Ready Go!』

『VoltexFinish!Yeah!』

 

「ハァッ!」

 

炎を纏った高速ストレートパンチを連続でジェミニに叩き付け、撃破。

夏凜にサムズアップする。

 

「やりました!」

 

「良くやったわ、改虎。後は…。」

 

ジェミニの身体も、何者かの触手に吸収される。

 

 

「ぐうぅ……何この音!?」

 

バーテックススマッシュ中随一の巨体を誇るタウラスが耐え難い音を響かせる。

それだけでも録に動けない勇者達に、更にカプリコーンが地震を起こし、苦しめる。

そしてリブラも近付いて来る。

 

「まずいわね…クッ!」

 

「何か、ないか?……ダメだ、頭イテェ…!グッ!」

 

怪音や地震によって立つ事も困難なのに、リブラまで来たら圧倒的に不利になる。

何か策はないか、と頭を捻る改虎。

が、怪音のせいでまともに思考が整えられない。

 

その時バーテックススマッシュ達に何らかの触手が刺される。

困惑する勇者達。

 

「え?何、これ?え?」

 

「どうなってんだ…!?」

 

その触手の持ち主は____レオだった。

 

触手に刺されたバーテックススマッシュ達がレオに吸収される。

そして、レオに装甲が追加され、より豪華となる。

そして、右腕を天へ伸ばす。

 

 

 

次の瞬間、辺りは火の海と化した。

 

「殲滅、開始。」

 

 

 

 




くめゆとわすゆとゆゆゆのブルーレイとビルドのサントラとトランスチームガンとクローズドラゴンが欲しい(ホモは欲張り)

レオで思い出しましたけどラッキー兄貴今どうしてるんですかね?


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第27話「現界するダイナソー」

我が魔王の継承の儀を邪魔しようとする外道が居たので初ネタバレです。

今回竜がまた覚醒します。










「仮面ライダークラッシュである俺、砲流改虎達勇者部は、突然現れたバーテックススマッシュ達と戦闘を開始する。だが、レオが仲間のバーテックススマッシュを吸収し、パワーアップしてしまう。そして、辺り一面を焼け野原へと変え……!」

 

 

 

 

「殲滅、開始。」

 

焼け野原と化した樹海で、装甲を纏ったレオが宣言する。

今まで言葉を発する事がなかったバーテックスが口を開いた事に驚く勇者部。

 

「しゃ、喋った!?」

 

「意味分かんねぇ、どうなってんだ?」

 

が、その驚きはすぐに恐怖へと変わる。

 

気が付くと、レオが竜を片腕で持ち上げていた。

あまりの出来事に、思考が一瞬止まる。

 

「………え?」

 

投げ捨てられ、ぐったりと倒れる竜。

呼吸はしているが、意識がない。

 

「ちょっと!竜!大丈_____改虎!?」

 

風が言い切る前に、改虎が飛び出す。

親友を傷つけられ、いてもたっても居られなくなったのだろう。

 

「……今すぐ土に還してやる。」

 

「フン、愚かな人間が。我々に楯つく気か。実に面白い。」

 

いつもの改虎からは想像もつかない冷酷な口調。

それすらも、レオは嘲笑う。

自分達が頂点に立って居るかの様に。

人間を取るに足らない物と見下す様に。

 

「仕方ない、力の差という物を見せなければならないか……。」

 

呆れた口調で改虎を睨み付けるレオ。

そしてその場からいなくなったかと思うと、改虎を地面へ叩きつけていた。

 

「カハッ……。」

 

「クズが。これが力の差だ。」

 

改虎を見下し、蹴り飛ばす。

 

得体の知れない力に、恐怖する勇者達。

だが、友奈と銀は違った。勇猛果敢にレオへ立ち向かって行ったのだ。

 

「「はああああああっ!」」

 

女子(おなご)だからと言っても、我々は容赦せん。」

 

レオは歯牙にもかけず、回し蹴りで友奈と銀を吹き飛ばす。

 

「ぁ……。」

「ガッ………。」

 

「友奈ちゃ_____!」

 

東郷がそこまで叫んだ時、レオは膝蹴りを入れていた。

有り得ない、どうなっているのだ、といくら思考しようと、答えは出なかった。

 

 

「ん……あ……?」

 

竜が暗闇から目を覚ます。

身体の所々が痛む。が、竜には目に映った光景が、それ以上の衝撃を走らせた。

 

(改…虎……?!)

 

親友の改虎が倒れているのだ。

さらに辺りを見回す。

 

(友奈先輩…?銀先輩!?東郷先輩まで___!)

 

勇者部の仲間が倒れているのだ。

そして今、風と夏凛が火球で一蹴された。

 

(嘘、だろ。こんな事って……!)

 

そして竜は気付く。レオが樹を狙っている事に。

体を動かそうとしたが、痛みで立ち上がる事すら出来ない。

 

(また、助けられねぇのかよ…!)

 

父親が消滅してしまった事を思い出す。

 

あの頃はスタークへの憎悪で頭が支配されていた。

ただスタークへの復讐を考え、暴走する事さえあった。

しかし、改虎が、勇者部の皆が、それを変えてくれたのだ。

その大切な勇者部を、今まさに壊されようとしている。

 

(……んな。)

 

竜が立ち上がる。淡く体が黄金に光る。

 

(……けんな。)

 

黄金の光が強くなり、粒子が漂う。

そして、竜は吠える。

 

 

 

 

「ふざけんなァーーーーーッ!」

 

衝撃波を放ち、樹を手に掛けようとしていたレオを怯ませる。

これには流石のレオも驚愕する。

 

「何…?あれ程いたぶってやったのに、何故動ける?」

 

「うるせェーーー!!!」

 

さらに竜は吠える。

正義の炎を燃やし、吠える。

 

レオへと走り、金色のエネルギーを纏ったストレートパンチを繰り出す。

油断し、仁王立ちするレオ。

 

「フッ、この程度の攻撃など取るに足らな______ガァッ!?」

 

「ドラァァーーーッ!」

 

だが、その油断が命取りだった。

竜の渾身のストレートパンチをモロに受けてしまう。

 

次の瞬間、シャットカイザーがドライバーから外れ、変身が解除される。

そして、竜の手にボトルが握られた時、ボトルが変化した。

金色のクリアモールドボトルと、T-レックス、トリケラトプス、ステゴサウルスが融合した様なキメラが描かれたエングレーブ。

そして、「D/F」と表記されたキャップ。

 

「覚悟決めろよゴラァ……!」

 

シャットカイザーを拾い、ダイナソーフルボトルを挿す。

すると、シャットカイザーも形状と色が変わる。

頭部はTレックスにトリケラトプスの角、上部や尻尾にステゴサウルスの皮骨板(ブレード)が追加された様な形状となり、色も銀や紫から黄金と濃い紫へと変わっていた。

 

 

 

『Roar up!』

『ShutKaiserQuake!』

 

地響きと恐竜の咆哮、独特な機械音が混ざった待機音が鳴り響く。

 

『Are you ready?』

 

「……変身!!!」

 

『Roar up Kaisers!Get KaiserQuake!Yeah!』

 

今ここに、仮面ライダーシャットクエイクが現界した。

 

 

「何だその姿は!?」

 

新たな竜の姿に、レオが驚愕する。

 

頭部のフリーズエヴォレックスはグランドエヴォダイナーへ。

シャットの首回りを覆っていたレックスガードスカーフはダイナライドレイザーへ。

両腕のレックスラッシュアームは、それぞれ、右腕はステゴブレードアームへ、左腕はトライセラホーンアームへそれぞれ変化。

各所に存在していたブリザードダウンクレストは消滅。

進化前のシャットとは似ても似つかない姿となった。

 

「……ハァッ!」

 

レオへ跳躍し、トライセラホーンで貫く。

その後も、パンチのラッシュを浴びせ続ける。

さらに、レオを片腕で持ち上げ、ふっ飛ばした。

 

「デリャアアッ!」

 

「グッ…!ならば……。」

 

高速移動し、竜の懐に入るレオ。

しかし、それすらも竜に防御され、膝蹴りを入れられてしまう。

 

「何っ!?」

 

「今の俺は___」

 

竜に強く蹴り飛ばされるレオ。

圧倒的な力と威圧感の前に、精神が折れかける。

 

「___勝利しか見えねェーッ!!!」

 

ボルテックレバーを回転する竜。

拳を掌にぶつけ、気合いを入れる。

もうレオには、反抗する力すらなかった。

 

『Ready go!』

 

竜の背後に恐竜型エネルギーの大群が現れた。

そのエネルギーを纏い、レオへ飛び蹴りを喰らわせる。

 

『QuakeDynamicFinish!』

 

「オラアアアアアア!!!」

 

「馬鹿な!この…我々がァァァ_____ッ!!!」

 

断末魔を上げ、消滅するレオ。

人類を見下し、自身こそが頂点だと高をくくった怪物は、人類に敗北したのだ。

 

そして____樹海が元の世界へ戻って行った。

 

 

 

 

 




はい、竜がパワーアップを遂げました。
シャットクエイク、名前はカッコいいですよね。

さぁ、次回か次々回でゆゆゆアニメ一期時点が終了します。
園田先生は戻ってくるのでしょうか?
新たなライダー、敵も登場します。
お楽しみに!


お前が勇者部顧問に戻らないのは勝手だ。
けどそうなった場合、代わりに顧問を引き受けるのは誰だと思う?

____三条だ。

アイツはお前がヴェノムリークだった事に負い目を感じているはずだ。
だから、お前が戻らなきゃ自分から顧問になるだろう。
けど、今のアイツは教員免許を持っていない。
そうなれば、讃州中学のヤツらはよってたかってシャットを責める。


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第28話「パーストへ遡れ」

アナザーライダーを救ったので初投稿です。

パーストは過去って意味です。
パーストと言えばエクシードタイムバースト格好いいっすよね。

所でこの小説って略すと『ほかか』になるんですね。
暖かそう


「仮面ライダークラッシュてある砲流改虎達勇者部は、突如出現したレオ・クラスターバーテックススマッシュになす術もなく倒されていく。しかし、強い想いで覚醒した竜がレオを打ち倒す。そして、勇者部に平穏が訪れたのでありました……と言うことで。」

 

「『砲流改虎は仮面ライダーである』、完!今回からは友奈ちゃんと東郷さんのラブストーリー・『歴オタ、親友と同棲するってよ』が始ま____」

 

「らないよ!何でタイトルまで決めてるの!?」

 

「ゆ、友奈先輩!?何時からそこに……バレては仕方がない。どろん!」

 

「あっ!逃げちゃった……うーん、じゃあ私が代わりに!第29話、どうぞ!」

 

 

重い瞼を開く竜。目に飛び込んで来たのは白い天井。

何故こうなったのか。

まず思い出したのは、レオとの戦い。

あの後、恐らく気絶してしまい、病院に運び込まれたのだろう。

 

「うっ…あっ、いてて……。」

 

身体を起こそうとするが、散々無茶したせいか、今も所々が痛む。

それに、先程から腕に何かが乗っている感覚がする。

 

「……改虎?」

 

その方に顔を向けると、改虎が眠っていた。

ずっと見守っていたからか、寝息を立て眠っている。

頭を軽く叩き、起こす。

 

「ん……竜…?!竜!大丈夫か!?心配したんだぞ!」

 

「ちょっ!改虎痛い痛い!痛いってぇ!落ち着けよぉ!」

 

起きるなり、竜の肩を掴んで迫る改虎。

何とか改虎を落ち着かせる。

息を整え、痛みが引いた所で一つ、竜から改虎へ質問があった。

 

「なぁ、俺ってどの位寝てた?」

 

「あー…確か3日、だな。寝過ぎだろ、竜。」

 

そうは言っても、改虎は一週間も眠っていた事があるから、竜の事も言えないのだが。

その後は、他愛もない話をする。

空が綺麗だな、とか、リンゴ旨いな、とか。

だが、そんな会話が竜には心地良かった。

 

 

「まさか、レオがやられちまうとはなぁ。折角育てたのに。」

 

大袈裟に項垂(うなだ)れるスターク。

しかし、その声には喜びが含まれていた。

 

「ハザードレベル4.0……まだまだだ。もっと伸ばせよ、竜。」

 

毒蛇達は止まらない_____。

 

 

九月中旬。葉も紅葉してくる時期となった。

まだハロウィンには程遠いはずだが、街はすっかりムードに包まれている。

 

ようやく退院し、学校へ通い始めた竜。

久しぶりの学校に心を躍らせる。

 

「お久しぶりです…ってどういう状況ですかこれ。」

 

その日竜が部室へ向かうと、いつもと違う光景が広がっていた。

部室の前に集まる___否、避難している勇者部。

何が起きてるかは、すぐに理解できた。

 

「あー……なるほど。つまり、ゴキ___ムググッ!?」

 

「それ以上言うんじゃない。」

 

禁断の名前を口にする前に、改虎が塞ぐ。

と、改虎を振り払う竜。

いつの間にか手に持った棒状に丸めた新聞紙を握り、部室のドアを開ける。

 

「よし、それなら俺が!」

 

「え?竜君まさか………。」

 

「行ってきます!I'll be back!」

 

何処かで聞いた様なセリフを言いながら。

 

結局、竜によって黒き魔物は退治された。

その後、勇者部では、黒き魔物が出たら竜に任せると言う風習が出来た。

竜は、ある意味勇者だった。

 

 

南波家が所有する空き地。

そこで訓練を続ける一人のライダー。

 

一通り訓練し終え、休憩していると、電話が掛かって来る。

携帯には『可愛い妹・焔たん』と表示されていた。

 

「もしもし~。うん……うぇ!?レオが倒された!?マジかよ……あぁ、じゃあな。」

 

通話を切り、スポーツ飲料を飲む影人。

さっきまで落ち込んでいた筈だが、何故かやる気で満ちていた。

 

「俄然やる気出てきた!よーっし、レオの分まで、俺が頑張らなきゃな!」

 

何でもポジティブシンキング___それが影人の考え方だった。

と、また電話が掛かって来る。

スタークからだ。

 

「どうしたんですかスタークさん?……ほんほん…え!マジすか!?やったぁ!…はい!それじゃあ!」

 

本日二度目のハイテンションな驚き。

果たして、その内容とは____。

 

 

太陽が水平線の向こうに沈み、1日が終わる。

竜は、この平穏な日常を必ず守る。

そして、愛と平和を胸に生きていく。

そう決めた。

 

そう言えば、今日は母親の帰りが遅い、と言う訳で。

最早日課となっている開かずの間調査を開始する。

 

「何か無いかな…お?」

 

棚を漁ると、数枚の紙とUSBメモリが出てきた。

何かの資料らしく、データが書かれている。

難しい数式や理解不能な用語が竜の目に飛び込んだ。

 

「何だこれ…?ダメだ。全然分かんねぇ。」

 

竜には到底分からなかったが。

 

「それにしても……コレは一体何なんだ?」

 

以前見付けたメーターの付いた赤い機械を取り出す。

コレを見ると、何故か嫌な汗が滲み出てくる。

何か悪い物なんだろうな____と、竜はそう決め、自室へ戻った。

 

 

「ッ!ハァ…ハァ……うぅぁ…。」

 

研究所兼自宅へ戻り、地べたへ座り込む。

____あの異様な光景は何だ。そして、変わり果てた()()()の姿は一体。

考えるだけで頭が痛くなる。

これは神が不甲斐ない自分に与えた罰なのだろうか。

それとも____。

 

「……ハッ、教師としても、人間としても失格だ、俺。」

 

ポケットからスコーピオンフルボトルを取り出す。

コレを見ていると、二年前の事を思い出す。

 

 

 

 

 

園田槍太は、過去を振り返る。

 




次回から園田槍太の章(園田槍太は仮面ライダーである)が始まります。
砲流改虎の章で謎だった事が紐解かれます。

え?前回にそれと違う新たな章に入るって言ってなかったか、って?
ハハハ何の事やら


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園田槍太の章
第一話「深紫の新米ティーチャー」


孤独なんて独り善がりなので初出勤です。

遅くなりました。すいません。
一ヶ月も遅れるとかほんまつっかえ!

ビルドファイルステージ&キャストトークショー見に行きました。
ヌッ!(ビルドロスによる心肺停止)


 

桜が咲く四月の朝。

大赦の研究所に、大勢の科学者が居た。

 

「んー……」

 

そこに、パンをむしり、コーヒーを飲みながらPCを見詰める一人の研究員。

彼の周りには、無数の数式を書きなぐった紙が落ちていた。

園田槍太(そのだそうた)。二十四歳。

大赦の研究所でトップクラスの科学者と言われている若者。

 

そこに、親しい同僚が絡んでくる。

 

「ブォンジョールノ!順調かいな園田くん?」

 

岩垂総一郎。

研究所で科学者を務める傍ら、とあるうどん屋でバイトしているらしい。

生活がカツカツとは本人の談。

 

「うーわっ、総一郎かよ………ま、少し行き詰まってるな」

 

「ほーん……ってお前絶ッ対嫌な顔してたろ!俺のコーヒー飲ますぞ!1L位な!」

 

「それだけは本当にお止め下さい総一郎様」

 

総一郎の作るコーヒーはかなり不味い。

噂では、味覚過敏の人間に飲ませよう物なら一週間昏倒する程らしい。

と、それはさておき。

 

「というかお前さ、今日からどっか勤務するんじゃなかったっけ?えーっとぉー……」

 

「神樹館。一応先生だ」

 

「え、公務員のおじさんじゃないの?」

 

「違ぇよ!まだおじさんじゃなくてお兄さんだし…ってヤバッ!遅刻遅刻!」

 

様々な数式が表示してある腕時計を見た途端、ドアに向かって走る槍太。

 

「と、お急ぎの貴方に。そんな時には…コレ」

 

が、ドアの前で総一郎へ振り返り、ある物を取り出す。

 

「ボトルと…何それ、スマホ?……あぁ!仮病の連絡か!」

 

「うん、そうそうそう。もしもしー……な訳ねぇだろ!()()()()()()の、発・明・品!」

 

『BUILDCHANGE!』

 

スマホにボトルを挿す。

するとスマホが巨大化し──バイク(マシンビルダー)となった。

フロントにギアが付いた特徴的な車体だ。

 

「おぉー!」

 

「凄いよね?最ッ高だよね!天才だよねぇ!?」

 

すっかり興奮し、車体を撫でる槍太。

パネルを操作し、出現させたヘルメットを被り、バイクに跨がる。

 

「さぁ、神樹館小学校まで!Let's――――」

 

「Goしないでね。ここ、研究所だから。OK?」

 

「……OK」

 

正気に戻り、了解する槍太であった。

興奮すると周りが見えなくなるのが珠に傷だ。

 

 

学活を一通り終えた後、凛々しい容姿をしたこのクラスの担任、安芸先生が教卓へ立つ。

 

「さて、今日からこのクラスに、新しい先生が加わります。園田先生、入って来て下さい」

 

教室のドアをガラガラと開け、入室する槍太。

 

「あっ、やべっ」

 

ドアのレーンに躓き、「ぐえっ」と呻きながら転ぶ。

生徒は全員唖然とする。突然新しい担任が来た事と、その教師が躓き転んだ事に。

上品な佇まいをした少女、鷲尾須美も例外ではなかった。

と言うのも、彼がもう少ししっかりとした人間だと思っていたのだ。

と、槍太が立ち上がり、自己紹介を始める。

 

「えーっと……俺の名前は…園田槍太です。今日から…えーっと…このクラスの副担任になります。数学とか科学とか得意なので、分からない所があれば是非聞きに来てください………」

 

かなり緊張しているのは誰の目から見ても明らかだった。

体がガチガチに固まっているし、声も震えたり、上擦ったりしている。

横に立っている安芸先生は、どこか呆れた様子だった。

 

「園田先生には、早速今日から授業して貰います。では、号令を」

 

こうして、普段とは違う学活が終わった。

 

園田槍太は、とある役目を背負っている。それは、とてつもなく過酷で、残酷で、絶望の待っている役目だった。

それでも彼は諦めなかった。

■■と■■の為に。

 

 

「はぁ………最悪だ……」

 

職員室にて、槍太はしょんぼりとしていた。

自己紹介でガチガチになってしまった事にショックを感じているのだ。

ちなみに授業もそんな感じだった。

 

「何落ち込んでるのよ槍太」

 

「安芸……」

 

安芸が苦笑しながら槍太にコーヒーを渡す。

思わず「美味しい……」と呟く。

 

「全く、槍太は昔っから変わらないわね」

 

「お前もな~」

 

ため息をつく槍太。

 

「さ、授業の準備しましょ。次も任せたわよ」

 

「うへぇ…マジかよ……っと」

 

準備の為に立った拍子にカップを倒してしまう。

が、カップは倒れきらず、傾いたままで静止する。

 

「……は?」

 

辺りを見回す。

同僚も、空を飛ぶ鳥も止まっている。

 

「これは…まさか!」

 

大赦から聞いていた現象・樹海化。

まさかこんなにも早く来るとは。

 

「……最悪だ」

 

沈んでいた気分がさらに沈んだ。

だが、いつまで落ち込んではいられない。

このお役目は世界を守るためなのだ。

 

そして、世界を樹木が覆った。

 

 

「これが…樹海」

 

現実離れした光景に息を呑む槍太。

……とはいっても、今朝バイクに変形するスマホを見たのだから、今更驚くのもおかしな話なのだが。

と、快活な声が樹海に響く。

 

「あっ!あそこに園田先生いたよ!おーい!」

 

「あの子は…三ノ輪さんか。それに鷲尾さんと乃木さんも居る」

 

然程距離は離れていなかったため、直ぐに三人の元へ着いた。

三人とも既に変身している様だ。

 

「あの……園田先生は変身しないのですか?」

 

須美が丁寧な口調で質問する。

それを聞いた槍太は微笑み、スマホと小さいボトルを取り出す。

そしてスマホを操作すると、ガラス管の様なモノが伸び、形作っていく。

 

『TranSteamGun!』

 

槍太の手に黒い銃・トランスチームガンが握られる。

 

「おぉ~すご~い!」

 

「ね?すごいよね?最ッ高だよね!天才だよねぇ!?でも、驚くのはまだ早いよ!」

 

ボトルを振る。

すると、どこからともなく数々の数式が現れる。

 

十分に振り終えたところで、トランスチームガンへ挿す。

 

『SCORPION!』

 

独特の待機音が鳴り響く。

 

「変身!」

 

槍太がトリガーを引いた瞬間、煙が立ち込める。

そして、煙が晴れ―――――

 

槍太の身体は異形と化していた。

 

『SCOR…SCOR…SCORPION!』

『FIRE!』

 

槍太は深紫のスーツを纏った戦士・『ヴェノムリーク』へと変身した。

頭には煙突の様なパーツ・『セントラルチムニーVL』と多機能視覚ゴーグル『スコルプヘッドバイザー』が装備されており、所々に特殊蒸気ダクト『VLスチームチューブ』や黄色と白のエネルギー伝達配線が設置されている。

 

「んっんん……あー、マイクテス。よし」

 

「え…園田先生、その姿は…?」

 

あまりの変貌ぶりに、動揺を隠せない須美。

一方、銀と園子は目を輝かせていた。

 

「す…すっごい」

 

「おぉ~カッコいい~」

 

変身した槍太が三人に身体を向ける。

 

「改めまして…俺の名前は『ヴェノムリーク』。『流出する猛毒』って意味の『ヴェノムリーク』だ。以後、お見知りおきを。」

 

 

 

 

 

 




未 来 を 超 え よ う

今回はアクエリアス戦闘直前まで。
フォーゼのアクエリアス強かったですよね。

とっとと小説版仮面ライダービルド出せ(脅迫)


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第ニ話「ファーストデューティーは果たされる」

スコーピオンとレオになぜか飛んできたキツツキが激突したので初戦闘です。

(戦闘描写の仕方がわから)ないです………
誰か教えて下さい何でもしますから

リリスパにエボルト出てたらしくびっくりしました。
地球終わったな




 

「改めまして…俺の名前は『ヴェノムリーク』。『流出する猛毒』って意味の『ヴェノムリーク』だ。以後お見知りおきを。」

 

一通り自己紹介をした所で、瀬戸大橋へ目を向ける。

バーテックスが四国へ侵攻し始めたようだ。

 

「よし、大橋に行こう。……世界を救う為に」

 

ビルドフォンにボトルを挿し、マシンビルダーへ変形させ、大橋へ走っていく。

三人も跳躍し、大橋へ向かう。

 

 

大橋に着き、侵攻してきた敵(アクエリアス•バーテックス)を目視した時、何故か既視感を覚える槍太。

 

(いや、それはどうでもいい。それより―――――)

 

心配なのは連携だ。

まだ合同の練習も始まっていないので、お互いがどんな力を持っているかもよく分かってない。

もしかしたら、初戦敗退、なんて事になりかねないし―――――

 

そこまで考えた時、銀がバーテックスへ突っ込んで行く。

 

「っ!ちょっと待―――――」

 

しまった、と槍太は思った。

まだ敵の手の内が分かってない時に、無闇に突っ込ませるのはまずい。

ただ、こうなってしまった以上、銀を援護する他ない。

須美もその態勢に入っている。

 

銀が敵を二丁の斧で切り刻み、あっという間にスライス状になる。

普通の生物なら、これで死ぬはずだろう。

しかし、相手は普通の生物(そもそも生物かどうかも怪しいが)ではない。

常識的に考えて、ありえない速度で再生する。

 

大きく後退し、一旦間合いを取る銀。

バーテックスも銀を追い、加速する----が、光弾が命中する。

 

「よし、計算通りだ………っと!」

 

バーテックスも見ているだけ、とは限らない様だ。

2つある水球を射出する。

一つは園子に。もう一つは――――

 

「俺かよ!」

 

槍太に。

 

「わゎ~、先生とミノさんが閉じ込められちゃった~!」

 

「どうしましょう、このままじゃ…!」

 

「乃木さん!鷲尾さん!こっちは大丈夫だから、今は敵の撃退に集中して!」

 

ボトルを取り出し、スチームガンへ装填する。

 

『FULLBOTTLE!』

『STEAMATTACK!』

 

トリガーを引く。

蒸気が発生する―――――否、水球が蒸発しているのだ。

ボイラーフルボトル。その名の通り、炎と、超高温を発する効果を持つ。

なんとか水球から脱出出来た。後は銀なのだが。

そう思った瞬間、バーテックスが吹っ飛ばされる。

 

「うぅ~、気持ち悪い……」

 

「……えぇー?………ッ!?」

 

まさか、あの水球を全て飲んだ上、バーテックスを投げ飛ばしたのかよ。神の、力って、すげー!

と思う槍太。

 

バーテックスと戦っていた二人が駆け寄ってくる。

 

「ミノさん、大丈夫?」

 

「園田先生、大丈夫ですか?」

 

「アタシは大丈夫だけど……先生が」

 

「あっづぅ!?アヂッ!熱っ、熱い熱い熱い熱いィィーーー!!!!???」

 

槍太はともかく……銀は大丈夫そうだ。

これで相手の戦力を削る事が出来た。

 

「はぁ…はぁ…ふー……よし、一気に攻めるよ!」

 

頷き合い、バーテックスと相対する。

牡丹のような紅の花弁が舞う。

最初に動いたのは銀だった。

それに続き、園子も動く。

須美と槍太は隙を見ながら、銀と園子を援護している。

 

(よし、この調子なら……!)

 

銀の斧による炎を纏ったラッシュと、園子の弱点を突く的確な槍撃。

それに加え、須美と槍太の正確無比な援護。

アクエリアスは再生はしているものの、手も足も出なかった。

 

そして、それぞれが渾身の一撃を繰り出した時。

 

「……お?」

 

先ほどまで暗かった周りが、何もかも包み込む様な優しい光で明るくなる。

これは─────

 

「鎮花の儀……」

 

何時の間にかバーテックスは消えており、槍太は安堵し、変身を解除する。

 

(よし、守れた……ふぅ)

 

須美達の方を向くと、勝利した喜びを分かち合っていた。

自分はバテているのに、あの3人ははしゃいでいる(須美は少し恥ずかしそうにしているが)事に、槍太は若くも老いを感じ始めていた。

 

向こうから須美達が跳躍して(飛んで)くる。

 

「皆、怪我はない?大丈夫?……特に三ノ輪さん、水球丸々一つ飲んでたけど」

 

「はい、この通り大丈夫ですよ!……ただ本音を言うと、少し疲れましたね……」

 

「あの、園田先生も、お怪我などは……?」

 

「ん?ああ、してないよ?至って健康。これも皆のお蔭だね。ありがとう!」

 

「ん~、そう言えば園田先生のヴェノムリークって、もしかして自作ですか?」

 

「そう、その通り!乃木さん鋭いね~」

 

バーテックスを退け、束の間の非日常を経験した四人。

その中で、槍太は妙な違和感を覚える。

なにか、自分が変わっていく様な感覚が―――――――

 

「あっ、先生、樹海が………」

 

「元の世界に、戻っている?」

 

とことん非現実的だな、と槍太は思う。

 

「早いトコ慣れねぇとな……もしかしたら、無理かも」

 

 

観音寺市にあるとある小学校。

二人の少年―一人は白髪、もう一人は黒髪だ―が駄弁っていた。

 

「なー、改虎。スマッシュって知ってるか?」

 

スマッシュの名を聞いた時、黒髪の少年がビクッ、と驚く。

白髪の少年は気にしていない様だったが。

 

「ス、スマッシュ…?さぁ、知らないな……」

 

明らかに挙動不審になっているが、白髪の少年は気付かない。

鈍感なのだろうか?

 

「おー、そうかそうか。じゃあ、この三条竜様が直々に教えてやろう!」

 

「わー、ありがたい」

 

ひどい棒読みで返す。

 

「いいか、スマッシュってのは――――」

 

竜という少年の話を聞き流しながら、改虎と呼ばれた少年は思考していた。

何故スマッシュが現れたのか?もしや、ファウストが活動を開始したのか?

まさかエボルト―――

 

「おいっ!話聞けよ!」

 

「えっ?……あぁ、すまん」

 

(しかも……確かこの頃になると、須美ちゃん達が戦い始める……まずいな)

 

(あの惨劇だけは…必ず止めなければ……!)

 

 

大赦の研究所。

ほとんどの職員が忙しなく動き、あーでもないこーでもない、と色々な議論を交わしあっている。

 

「ふぅ~……疲れたぁ~」

 

デスクに突っ伏す槍太。

端から観ればただの怠け者と言われそうだが、つい数時間前までバーテックスと戦い

学校の勤務を終えたら終えたですぐに研究所に来いと急に総一郎に呼び出されれば、誰しもこうなるだろう。

 

「うぃ~っす、槍太。どうだった?初めての樹海は?」

 

「あぁ?………あぁ、まぁ、採取してぇな~って思ってた」

 

「怖っ!?流石、根っからの科学者って所かねぇ~」

 

「おいおい、天才が抜けてんぞ」

 

「えぇ~?冗談は顔だけ―――――イダッ!いでででで!ギブッ!ギブッーーーーー!」

 

固め技を決められ、悶絶する総一郎。

槍太は、ダウンした総一郎を一瞥すると、そのまま帰宅しようとする。

 

「あ"あ"~、待て槍太!今日は皆で祝勝会しようって約束してたんだよ!さっき迄の事は謝るから、行かないでくれ~!」

 

槍太は顔だけ総一郎に向けると、

 

「焼肉か?」

 

と聞いた。

 

「あ、あぁ……」

 

「なら行こう。さっき迄の事は許してやるよ」

 

「ぐっ、ぐぇっ!おい!襟引っ張んじゃあねぇー!」

 

 

とある居酒屋。

外はもう暗くなっていたが、この店はまだ開いていた。

三人の|大人«幼馴染み»がテーブルに集まっている。

 

「んんっ、えー、園田槍太さんのー、勝利を祝ってー、乾杯ー!」

 

「「乾杯ー」」

 

「はぁー、ホンっト疲れたー。俺ももう年だわー」

 

「まだ24でしょ?まだまだよ」

 

「そうだぜ槍太!俺なんて先月ギックリ腰になったからな!すいませーん、牛タンと野菜炒めピーマン大盛りくださーい!」

 

「いや、それはおかしい。あぁ~、高校時代に戻りてぇ~。あの頃が一番モテてたよ俺」

 

「ふっ、何言ってんの。自信満々に学年のマドンナに告白したら、ごめんなさい、って即答されたのに?」

 

「あ~、あったよな~そんな事。おっ、野菜炒め来た」

 

「………ちょっと待って、なんでピーマンがそんなに盛ってるの?」

 

「……食えよ、ほら」

 

「いやいや、安芸には無理っしょ」

 

「そそそそそ、そんな事ないわよ!?こ、こんなの………!」

 

「おうおう、どうした安芸ちゃんよー。いつもの余裕が台無しだぜー?」

 

「頑張れ安芸。応援してるぞー」

 

「ぐぬぬ………。槍太ならまだしも、酒飲めない総一郎に…。屈辱だわ……」

 

何事も無かったかの様に、時間は過ぎていく。

街行く人は知らない。

三人の少女(勇者)と、一人の青年(仮面ライダー)が、この世界を護ろうとしているとは。

そして、彼らも知らない。

この世界の、自らに降りかかる運命を。

だが、彼らは抗うだろう。

その心に■と■■があるから。

 

 

 




渡邊圭祐ちゃん、甲斐翔真くん、犬吠崎樹さんお誕生日おめでとうございます!!!!!!!

そう言えば先日ブックオフに行ったらクローズドラゴン1250円で売ってたので買いました。
アマゾン…じゃなくてア″マ″ゾ″ン″!″(読モ並のシャウト)の値段を考えると破格。
お願いだからクローズドラゴン再販して

ふうにぼと戦万を推せ


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第三話「ファウストは同志を求める」

何かバトルおにいさんって人が話し掛けてきたので初投稿です。

この番組は大赦と
ご覧のスポンサーの提供でお送りします。

我が国は、戦万派、ヒゲポテ派、エボ忍派に別れ、混沌を極めていた……!







「天才物理学者でヴェノムリークでもあり、また天っ才教師である園田槍太は、人類の敵バーテックスへ、三人の勇者と共に立ち向かう。そして無事、初陣を飾るのでありました!」

「いや~、ホントにドキドキしましたね!でも勝てて良かった~」

「まさか水球飲むとは思わなかったからな~。……で、どんな味だったの?」

「最初はサイダーで、途中からウーロ……え、何で味のレビューなんて聞くんですか?」

「え?あ、いや~……ま、まぁ気にしないで。さぁ、どうなる、第三話!」

 

 

神樹館職員室。

まだ早朝だが、数人の教員が作業をしている。

園田槍太もその一人だ。

元々早起きだったが、その仕事柄、それが加速してしまったのだ。

 

「えー…生徒を皆、カボチャと思いましょう。そうすれば、緊張しなくなります……」

 

と言っても、教師の指南(安芸が作ったらしい)を読み込んでいるだけなのだが。

 

「はぁ~、しっかしこのカボチャ作戦、ホントに効くのか…?」

 

「効くわよ」

 

「うわっ!何だ、安芸か……おはようございます……」

 

「ん、おはよう。きっと効果が出るはずよ。試してみなさい。今日必ず」

 

「お、おう…ピーマンを前にして焦る人がいっても説得力が……なぁ

 

「ん?何かいったかしら?」

 

「ウェッ!いえ!何も────」

 

突然、ビルドフォンからアラームが鳴り響く。

画面には、『Smash Appear!』と表示されている。

 

「早速、俺の発明品が活躍したか………!」

 

マシンビルダーに跨がり、現場へと急行する。

 

 

スマッシュが出現したポイントであるとある公園。

そこでは、高い打撃力を誇るストロングスマッシュが暴れていた。

 

「うわぁぁぁっ!」

 

「何だあの怪物!?」

 

人々が突如現れたスマッシュに怯え、逃げ惑っている。

が、スマッシュは一人の少女に狙いを定める。

鷲尾須美だ。

 

「くっ…!」

 

流石に一般市民が居る前で勇者に変身できない。

だが、持ち前の正義感からその場を立ち去ろうとはしなかった。

 

スマッシュの強靭な腕が須美を捉え、そして―――

 

「はぁっ!」

 

光弾がスマッシュを怯ませる。

槍太だ。

いつの間にか市民は居なくなり、そこに居るのは槍太と須美だけとなっていた。

 

「園田……先生…!?」

 

「全く、無茶しないで。一つしかない命なんですから」

 

ビルドフォンを操作し、スチームガンを呼び出し、ボトルを挿す。

 

「変身!」

 

『MISST MATCH…!』

『SCOR…SCOR…SCORPION!』

『FIRE!』

 

「私も戦います!」

 

「あー……待って、一回考えて見なよ。俺は仮面被ってるから顔はバレないけど、勇者は顔隠す物、ないでしょ?だったら、ここは俺がやった方がいいんじゃない?」

 

スマッシュが迫ってくる。

が、突如召喚された槍によって、突進が止められる。

 

『STEAM LANCE!』

 

「……はい」

 

須美が立ち去った事を確認すると、スチームランスを2つに分け、それぞれを折り畳み変形。

スチームガンへ合体させる。

 

『RIFLE MODE!』

 

ボトルを再装填し、トリガーを引く。

 

『STEAM SHOT!SCORPION!』

 

紫色の光弾が発射され、スマッシュに命中。

スマッシュは、緑の炎を上げ、爆発した。

 

「さーって、成分回収、っと」

 

エンプティボトルを取り出し、スマッシュから成分を抜き取る。

 

「もしもし。スマッシュを撃破。成分は抜き取ったので、救急車の手配お願いします」

 

大赦へと連絡を取り、変身を解除する。

 

「……あっ!やっべ、早く神樹館戻らなきゃ!」

 

『BUILD CHNGE!』

 

園田槍太は、多忙な生活を送るのだった。

 

 

園田槍太は頭を抱えていた。

悩みがある訳ではないが、凄く悔しそうな顔をしている。

 

「何でカボチャ作戦こんな効くんだよ……」

 

どうやら、今朝の“カボチャ作戦”を実践したらしい。

効果はあり、授業はスムーズに進んだ。

それは槍太にとって喜ばしい事なのだ。

だが、本人としては――――

 

「何でピーマン食べられないアイツ(安芸)の考えが効くんだよ…!」

 

それが悔しがっている原因らしい。

………負けず嫌いなのだろうか。

少し子供だ。

 

「呼んだかしら?」

 

「うおっ!?いきなり出てくんなよ……寿命が縮む。………あ、そうだ、安芸は勇者にならないの?」

 

「はぁ~……槍太、勇者になれるのは無垢な少女だけ、って知ってるでしょ?」

 

「ふんふん………なるほど、と言う事は、安芸は可愛い少女でもなければ全然無垢でもないと」

 

「あ?」

 

「ヒィッ!スイマセンデシタ!」

 

漫才にも見えるやり取りをしていると、ビルドフォンから工場の様な着信音が鳴る。

 

「ん?…お、春伸からだ」

 

「春伸さんって…三好さんの所の?いつの間に……」

 

「いや~、この前カラオケに誘ったらさ、あっさりOKしてくれたんだよ。それで―――といけね、電話出なきゃ」

 

(春伸さん、不幸ね……密室で槍太の歌声を聞くなんて)

 

安芸は知っている。

槍太が、最低最悪の音痴だと言うことを。

だが、安芸はまだ知らない。

その春伸も、極度の音痴だと言うことを。

 

 

とある地下にある基地。

そこには、謎の緑色の液体に満たされた水槽と、ガスマスクの研究員達が居た。

そこで、コブラの意匠があるワインレッドの怪人が、手摺を椅子にしながら喜びを口にしていた。

 

「よ~し、ファウストの初人体実験は成功だ!お前ら、いい仕事したなぁ~」

 

「いえいえ、これもブラッドスターク様、貴方のお蔭です」

 

ブラッドスターク。それがワインレッドの怪人の名前らしい。

が、そう呼ばれるとスタークは肩を竦め、

 

「おいおい、スタークでいいって、言ってるだろぉ~?フルネームじゃ、他人行儀じゃねぇか」

 

と言い放った。

数分経った頃、基地の奥から少し歳を召した、しかし若々しい紳士が現れる。

 

「スターク、今回の実験はよくやったな。祝杯でも挙げるか?」

 

「ん~…あ~、俺下戸なんだよ。遠慮するぜ」

 

悪魔達は、まるで蛇の様に動き始めた。

この世界を蹂躙すべく。

この世界を壊すべく。

 

 

「?」

 

「どうしたの?」

 

「いや、誰かに呼ばれた気がしてさ……」

 

「流石、自意識過剰な正義の天才ヒーロー(笑)ね。ほら、準備して。授業始まるわよ?」

 

「(笑)はいらねぇよ(笑)は!」

 

 

 

 




蛮野とひでを足して1兆掛けた存在のスターク及びエボルトしね(直球)

誰か安芸先生のヤンデレください


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第四話「重なるフレンドシップ」

2019年では初投稿です。

新年明けましておめでとうございます。
今年も『砲流改虎は仮面ライダーである』をよろしくお願い致します。

祖父の家に帰省していたので遅くなりました……。

地 球 外 生 命 体 の 天 の 神 だ 。




「ヴェノムリークであり、天才物理学者である園田槍太は、人々を襲っていた謎の怪人・スマッシュをこれまた天才的な発明『スチームランス』で撃破!この世界の平和を保ったのであった!…まぁ、それは良くて、鷲尾さん怪我とかしてないよね?」

「それは大丈夫でしたけど……。いつの間にあんな武器を創ったんですか?」

「おっ?おっ?ふふん、よくぞ聞いてくれたね!コイツはギュインギュインのズドドドドドって創ったんだよ!」

「ぎゅ、ギュインギュインの…?どういう事かしら……?」

「一言で語れないのが天才なモノなので!さあ、どうなる?第四話!」

 

 

大赦が管理する訓練場。

その木造の建物には朝日が射し、どこか荘厳な雰囲気を出していた。

そして、そこにいるのは―――

 

「……銀は遅刻かしら」

 

「もう三分も経ってるのに、どうしたんだろう?」

 

「スヤ~……わー、ベルトくんはやーい……スヤ~」

 

二人の勇者と、一人の戦士。

本来ならば、もう一人勇者がいなければならないのだが。

 

「銀が着いたらお説教ね」

 

「スピ~……あっ、半分こ探偵さんだ~」

 

どうやら銀は遅刻らしい。

 

「一体いつ来るんだろ――お?」

 

槍太が、ハザードレベル上昇によって得た視力で遠くを見る。

すると、一人の人影がこちらに走って来るのが見えた。

 

「やっと来たか、三ノ輪さん。………あっ、そう言えば鷲尾さん」

 

「何ですか先生?」

 

「いつの間にか乃木さんや三ノ輪さんとすごく仲良くなってない?どうしたの?」

 

「あ、それはですね―――」

 

「ギリギリセェェーーフッ!!!」

 

須美がそこまで言いかけると、銀が訓練場に滑り込んできた。

 

「………いや、全然セーフじゃないですよ、三ノ輪さん。次から気を付けて下さいね」

 

すかさず槍太がツッコミを入れる。

 

「え?あ。あちゃ~…やっちゃった」

 

「ところで銀、今日は何故遅れたのかしら?」

 

「え~と……あ、いや~、そんなに深い理由(ワケ)はないんだけど~……。ごめんっ!次からは気を付けるよ!」

 

「いい?銀。私達は、この国を護る為の―――――」

 

須美による、銀への説教が始まった。

その様子を、微笑みながら見る槍太。

 

(こういう事出来るならまだ平和……かな)

 

「さ、皆。そろそろ、訓練を始めようか?」

 

 

「いや、それじゃダメだぜ改虎。もっと大胆に……」

 

「待て竜。最近はな、こうなってるんだよ……」

 

まだ学活が始まる前の教室。

一角で机を合わし、何やら熱く語り合う二人の少年。

その教室の前を、少々ダウナーな少年が通りすがる。

 

「よっ、改虎、竜。……俺抜きで何してんだ?」

 

「あ!兄貴っ!ちょっと聞いてくれ!」

 

兄貴と呼ばれた少年は、少し溜め息を吐き

 

「だーから、1つしか年が違わねぇのに兄貴って呼ぶなよ。改虎の方が兄貴っぽいじゃねぇか」

 

と怠そうに言った。

 

「………で、何について話してたんだよ?」

 

「あっそうだ。えーとな、どうやったら女の子にモテるか!?…を話し合ってたんだよ!何かアドバイスない?」

 

また溜め息を吐きながら、ダウナーな少年は

 

「知るかよ」

 

と一蹴した。

この答えは予想外だったらしく、竜の目が点になる。

 

「農家の息子がんなこと知るかっつーの」

 

「いや…だってモテそうじゃん……イケメンだし……」

 

「誰が?」

 

「兄貴が」

 

間がしばらく空く。

 

「…………は?」

 

「えっ?」

 

「おっ、おおおめー!……照れんじゃねぇかよ…コノヤロォォォ……」

 

赤くなった顔を手で覆い隠すが、隠しきれていない。

竜は不思議そうな表情をしている。

 

「えっ?なぁ改虎。俺、何か変な事言ったか?」

 

「……いや、別に」

 

竜の天然ぶりに、呆れた様にそう言う。

後日、特定の女子が集会を開いたらしいが、それはまた別のお話。

 

ここでは、まだ平和な時間が過ぎ去っていた――

 

 

「三ノ輪さんの遅刻回数が多すぎる~……」

 

机に頬杖をつきながら、悩ましげに呟く。

一週間程経ったが、3日に1回は遅刻している。

 

(総一郎に比べりゃ物凄くマシだけど……これは、なぁ)

 

思い返せば、総一郎はかなりの遅刻魔で、その上サボリ魔だった。

授業に常に遅れるのは日常茶飯事。最悪では授業に参加しなかった事もあった。

だが、本人はその飄々とした性格で、のらりくらりと言い逃れていた。

 

(って、昔を思い出してる場合じゃない、か)

 

今日は休日。だが、槍太には大赦の研究員としての役目もある。

休む暇などないのだ。

 

(…………って、良く考えたら超ブラックじゃねぇか俺の環境ーーっ!」

 

「うわっ!どうしたんだよ槍太!?ついに発狂したか!?いつかこうなるとは思ってたけど…………」

 

いつの間にか声に出ていたらしい。

咳払いをし、背もたれに寄り掛かる。

 

「何でもねぇよ、だだちょっと現在(いま)の環境に不満が────!?」

 

突如同僚の動きが止まる。

忙しなく動き続ける研究員達も、コンピュータの駆動音も、全て。

 

「……最っ悪だ。折角の休日だってのに」

 

愚痴をぼやきながら、慣れた手付きで手順を踏む。

 

「変身っ!」

 

 

今回攻めてきたのは天秤座のバーテックス(リブラ・バーテックス)

その名の通り、両端に分銅を備え、上部はボロ布を被った様な風貌をしている。

 

「ん…?」

 

マスク内に、周囲から得た情報が映し出される。

槍太が何かに気付く。

 

(分銅の磁場が異常だ……。まさかっ!?)

 

リブラへ矢を射ようとする須美へ、制止を掛ける。

 

「鷲尾さん!多分、アイツに遠距離攻撃は効かない!」

 

「えっ!?」

 

慌てて構えを解除する。

遠距離攻撃が効かないとなれば、弓が武器の須美には打つ手がない。

更に言えば、強力なライフルモードでも、弾が分銅で無効化されてしまう。

 

(全く厄介な相手だな……。どこか弱点は―――)

 

「ミノさん、園田先生、あの体と体が繋がっているところが弱いかも~……!」

 

「接続部を狙って攻撃ね!了解っ!」

 

「なるほど!……鷲尾さん!ここは俺達に任せて!」

 

それぞれの得物を手に、バーテックスへ立ち向かって行く。が、

 

「うわっ!?」

 

「竜巻か……。コイツ何でもありかよ!?けどな――――」

 

スチームランス下部のバルブを回す。

 

『STORM STEAM!』

 

「人間様だってな……負けてねぇんだよォッ!」

 

ランスの穂先を天へと向ける。

そして、トリガーが引かれた瞬間

 

逆巻きの竜巻が、発生した。

 

「うわわ~!」

 

「ちょっ、園田先生!これでいいんですか!?」

 

槍太は仮面の下でニヤリと笑い、

 

「大丈夫、問題はない。竜巻は止む!」

 

と、逆巻きの竜巻がリブラと同じ勢力となった。

 

「力が同じなら―――――」

 

双方の竜巻が――消える。

 

「それらは打ち消し合うッ!三ノ輪さん!乃木さん!」

 

「はい!」

 

「行きますよ~!」

 

銀と園子、そして槍太が一斉に攻撃を加える。

弱点へと攻撃され、よろめくリブラ。

 

「……っと鷲尾さん!これ受け取って!」

 

「えっ?」

 

ランスを須美の方へと投げ渡す。

 

「接射なら恐らく、奴の磁力の影響を受けない!そいつを奴へ射って!」

 

「………はいっ!」

 

須美がリブラへ駆けて接近する。

そして、ほぼ零距離からランスを矢にして射る。

 

「はああぁぁぁぁーーーーっ!!」

 

神威の力と、科学の力。

それらが混ざり合う事により、絶大な威力が生まれる。

リブラへ大ダメージを与える。

 

「ん~、思った通り…いいベストマッチだ」

 

すると、視界が少し明るくなり、花弁が吹雪の様に舞う。

鎮花の儀が始まった。

 

今日も、世界の平和は彼らに護られた。

 

 

樹海化が解除され、元へ戻る町並み。

槍太は大きく深呼吸をし、リラックスする。

そして、三人の方へ振り返り、

 

「どうだった!?俺の天ッ才的発明品『スチームランス』の大活躍!凄いでしょ?最っ高でしょ!天才でしょ!?」

 

「はい!ホントカッコ良かったです!」

 

「私とお揃いですね~」

 

楽しそうに、ワイワイガヤガヤとはしゃぐ三人。

……銀と園子はともかく、いい大人である槍太がコレはどうかとは思うが。

 

「ああそうだ、鷲尾さん」

 

「何ですか?」

 

「……もうちょっと、仲間を頼ってみても良いんじゃない?皆、強いんだから」

 

須美に微笑み掛けながらそう言う槍太。

銀と園子も、須美を真っ直ぐ見詰めている。

 

(そうね……。もしかしたら、私にはそれが足りなかったのかもしれない)

 

須美も三人へ微笑み返し、

 

「……銀、そのっち、園田先生。改めて、これからも宜しくお願いします。」

 

「当たり前じゃん須美!これからも宜しくな!」

 

「わっしーの為なら、何だって出来るよ~!」

 

「そうだね。さ、これからも四人で頑張ろうか!……ん?そのっち?わっしー?」

 

「あー、わっしーはわっしーで、そのっちは私ですよ~」

 

「…あ、渾名(ニックネーム)か!えー、何それ!俺も付けて欲しいわー!」

 

「んー……あ、ピカーンと閃いた!『そーたん』っでどうですか?」

 

「おぉー、良いねぇ!最高だ!」

 

 

そんな三人を木の上から監視する者が居た。

 

「全く、呑気な(モン)だねぇ。こっちの計画は着々と進んでいるってのに」

 

ブラッドスタークは鼻で笑う。

平和ボケしたこの世界を。

そして――――

 

「……あ?おーっと、もうこんな時間か。仕事、間に合うかねぇ」

 

この世界の未来を。

 

ワインレッドの怪人は、愉しそうにスキップしながら、その場を去るのだった。

 

「神樹……俺達がこの脆い世界を、跡形もなく消し去ってやる……。それまで、精々首を洗って待ってろ。フフフ…。フッハッハッハッハァッ!」

 

 




やってやったぜ。(投稿時間)

ジクウドライバー漸く買えました。

ウォズくんの待機音すき。
近未来感が出ててクセになる。

そう言えばクラッシュの各フォームにはモチーフの花があると言ったな。

あれは嘘だ。

すいません!許してください!キャラクターにモチーフの花は設定してありますから!(言い訳)
因みに改虎は『ヒマワリ』。竜は『グラジオラス』。槍太は『ヘリクリサム』です。


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第五話「抱え込むサイエンティスト」

みーちゃんが最期の大舞台を見てくれたので初マッスルギャラクシーフィニッシュです。

ポテトとヒゲが農業王とか国防仮面とか言われてるらしいので仮面ライダービルドは実質ゆゆゆい

ケータイ捜査官7流行って(切実)



「天っ才物理学者の園田槍太は、折角の休日に侵攻してきたにっくき天秤座のバーテックスを鷲尾さん達と見事!撃退したのでありました!」

「へぇ~、勇者様とバーミックスを倒すなんて、羨ましい限りだねぇ」

「羨ましいとか言うなよ!こっちは大赦研究員兼神樹館教師兼ヴェノムリークやってんだ!過労死するレベルだわ!てかバーミックスじゃねぇ、バーテックス!」

「ははは、可哀想な槍太くん。慰めてやろうか?ん?」

「お前みたいなおじさんの慰めなんていらねぇよ!」

「そうかそうか。じゃ、第五話、どうぞぉ~」

「俺の台詞をとるんじゃねぇっ!」

 

 

学校が終わり、とりあえずの執務を終えた槍太。

これからは、訓練場へ向かう。

どうやら須美達は勉強会をしているらしい。

 

(誰の為とかは……なんとなく想像つくな)

 

そんな事を考えながら、マシンビルダーを起動し、跨がる。

ハンドルを握り、エンジンを掛けようとした時、マシンビルダーに通話が掛かってくる。

 

「ん?安芸か、どした?」

 

『勇者のチームの中で、リーダーが決まったから、教えにきたの』

 

「何気に俺リーダーから除外されてるけどいいや。で、誰?早く言えよー」

 

『…乃木さんに決まったわ。何か意見は?』

 

「いや、ない所かベストだよ。安芸って意外に見る目あんだな」

 

『意外に、は余計よ。……それと』

 

「おん?」

 

『今度の三連休に、チームの連携強化を目的とした合宿が決まったわ。準備しておいて』

 

「おおっ、合宿か~。高校以来だな。楽しみ~」

 

『そう、なら良かった……そう言えばその…槍太』

 

『何か……身体に異常はない?ほら、違和感とか……』

 

「…はははっ、んなもんねぇよ。元気元気!それとも何?俺の事心配してくれちゃった訳?惚れたの?」

 

『惚れてはないわ』

 

「いや即答かよ!悲しっ!ま、ホントに異常はねぇって、心配すんな。んじゃあな」

 

安芸との通話を切り、エンジンを掛け、訓練場へとバイクを走らせた。

久々の合宿に、胸を躍らせながら。

 

 

合宿初日。今日は朝早くから集まっている。

合宿場へは、バスで向かう事となった。

既にバスへ乗り込んでいるのは、()()

 

(三ノ輪さん、また巻き込まれてるのかな~…)

 

槍太が須美達に聞いた所によると、銀は所謂、トラブル体質らしい。

それに加え、困っている人を放っておけない為、毎回手を差し延べている。

それが原因で遅れている様だ。

 

(思えば、三ノ輪さんは一番Love&Peaceを体現してるな。……遅刻するのは、アレだけど)

 

と、バスの車体が少し揺れる。

バスに銀が走り込んできたみたいだ。

 

「ハァ…ハァ…ハァ……。おはようございます!遅れてすいません!」

 

「おはよ~ミノさん」

 

「おはよう銀」

 

「おはようございます、三ノ輪さん」

 

漸く四人が揃ったところで、バスのドアが閉まり、出発する。

四人はすっかり遠足気分だったが、その中でも槍太は別格だった。

だが、ある事に気付く。

 

「男子俺だけじゃん……。布団潜って恋バナしようと思ってたのに~……」

 

「我慢してください園田先生」

 

「はぁ~……」

 

しょんぼりとする槍太。というより、項垂れている。

普段、子供の手本となるべき大人がここまではしゃぐのは如何なものかと思う。

 

(……大丈夫でしょうか)

 

心配に思う須美であった。

 

 

ファウストの基地。

そこには、スタークと男、そして三人の子供がいた。

 

「よおぉこそファウストの基地へ!ここでは、天神様の御力になる為の研究を行っているんだ。好きに見学してってくれよ?」

 

三人の子供は、喜びながら様々な装置や器具を観察している。

 

「スターク。これでまた、()()への反逆の兵器が成長する。礼を言おう」

 

「いやぁ~、220年前には、反逆が失敗しちまったからなぁ……。それを取り返す為にも、まずはアイツらに成長してもらわなきゃな」

 

口調はいつも通り飄々としているが、その心には残虐な嘘つきが棲んでいる。―――偉大なる目的の為に、アイツらを利用してやろう。そして、今度こそ―――――

 

「反逆を、完成させる…!」

 

そう小さく呟くのだった。

 

 

1日の鍛練を終え、合宿所の風呂に入り、疲れを癒す。

身体を湯で流し、身体と頭部を洗う。

 

「ふぅ~…鍛練後の風呂は心身に染みるなぁ~」

 

それから、まるでおじさんの様な声を出しながら、湯船に浸かる。

充分にリラックスした所で、少し考える。

初めて変身した時感じたあの感覚は何なのか。

何故初めて見た筈のバーテックスに既視感を覚えたのか。

そして

 

「……まただ。震えが止まらねぇ……」

 

この頃、時々体の震えが止まらなくなる。

自分の身体に何か異常が起きているのか?だとすればその原因は何だ?何かヒントは―――

 

「……まさか、あのボトルか?」

 

思い当たったのは、変身に用いる『スコーピオンフルボトル』。

あれは10年前の夏に壁付近で発見され、以後大赦が管理していた。

成分検査も行われ、特に有害な成分は発見されなかった為、壁の外で活動を開始していたバーテックスに対しての兵器として運用する事になった。

そして、『スコーピオンフルボトル』を活用するシステムが、大赦のデータを基に槍太が創った『トランスチームシステム』だ。

『トランスチームシステム』では、『スコーピオンフルボトル』の成分をスーツや装甲に変換する。

 

「……それが原因か」

 

恐らく、それが原因だと思い至る槍太。

しかし、だからと言って戦わない訳にはいかない。

大人()達が逃げて、子供(勇者)であるあの三人だけに戦わせるのはあまりにも残酷だ。

だから――――

 

(俺が戦わなきゃ…ならない)

 

 

風呂から上がり、夕飯を摂るため食堂へと向かう槍太。

頭の中には、さっきから様々な疑念が渦巻いている。

 

「あっ、園田先生!こっち来てください!」

 

「…ん?あぁ。そうだね、早く食べようか」

 

返事をし、三人が居る席へ向かう。

疑念が頭から離れない。

昔からそうだった。

一度悩みを抱えると、かなり長い間、それが頭離れなくなる。

そして、自分に心配を掛けさせたくない心から、誰にも相談しなかった。

 

「はぁ……」

 

「だ、大丈夫ですか?具合が悪いのなら、休んだ方が……」

 

「……いや、大丈夫。少し逆上(のぼ)せちゃっただけだからさ。さ、早く食べよう?いや~腹減った~!」

 

ただの強がりだと分かってはいるのだが、生まれた時から全身に染み着いていたのか、中々治らない。

 

(全く、めんどくさい人間になっちまったなぁ、俺……)

 

 

槍太が変わった気がする。

そう感じ始めたのは、バーテックスによる初めての侵攻があった日からだ。

変わったと言っても、体格や人格が、ではない。

雰囲気だ。

少し雰囲気が重くなったと感じる。

だが大赦が調査した所、特に科学的にも呪術的にも問題はないと言う。

 

「思い違いかしら…?」

 

しかし、夕食の時の槍太は明らかに暗かった。

顔色も悪い様に見えた。

 

「念の為、もう一度頼もうかしら」

 

大赦へメールを打とうとした時、部屋のドアがノックされる。

慌ててスマホを仕舞う安芸。

 

「入っていいか?」

 

「何だ、槍太か。いいわよ」

 

ドアが開き、槍太が入ってくる。

大分顔色は戻ったが、やはり暗く感じる。

 

「で、用件は?」

 

「暇だし、安芸と恋バナでもしよっかな~っと」

 

「今すぐ帰って」

 

「いやいや嘘だよ。……勇者について、なんだけどさ」

 

疑問に思う安芸。

勇者システムの事ぐらいは熟知している槍太が、何を聞きに来たのか?

が、その疑問は直ぐに明かされる。

 

(そっか。槍太は何よりも――――)

 

「……やっぱいいや。くだらない質問だから。ごめんな、押し入っちまって」

 

部屋から出ていく槍太。

安芸はその姿を、じっと見詰めていた。

 

(……やっぱり、思い違いなんかじゃない)

 

大赦への打ちかけたメールの続きを書き、送信した。

 

 

安芸の部屋を退出し、自分の部屋に戻っている途中、時間が停止する感覚を得る。

最初は驚いていたものだが、慣れればそれほどでもない。

ただ____

 

(さて…上手く戦えるかねぇ)

 




グリスブリザードナックル届きました。(二次発送)
おほほほほぉ~!デュフ!もう変な声しか出ませんよぉ、あ、なんですかぁ?この神々しいまでのフォルム!これってつまり…カズミンになりきっても良いっという公式の許可がおりたってことですよねぇ。なんてすばらしいアイテムなんでしょう!っあ素晴らしい!では早速、心火を燃やして、特殊変身から行かせていただきや~す!あざぁ~す!

戦万はベストマッチである。マルか、バツか!


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第六話「隠されしトゥルース」

中古でMH4G買ったので初投稿です。
因みに僕はチャージアックス使ってます。
ワールドも欲しいです。


「ヴェノムリークであり、天才物理学者でもある園田槍太は前々から感じていた身体の異変の原因に勘づく。それを誰にも話せないでいる。そんな中、バーテックスの侵攻が始まって……!」

 

 

今回侵攻してきたバーテックスは、山羊座(カプリコーン)

四本の角の様な部位を持つバーテックスだ。

いつもの様に瀬戸大橋から来たその異形と、四人が向かい合う。

 

「何だあの角……?」

 

「今度はビジュアル系のルックスしてるね」

 

「尖ってて強そう~」

 

槍太、銀と園子がそれぞれ、カプリコーンの外見について感想を述べる。

 

「矢で攻撃してみるわ」

 

須美が武器である弓の弦を引き絞る。

それと同時に、カプリコーンがその身体を地面へと降ろし、四本の角を大橋へ突き刺す。

その瞬間を狙って、須美は矢を射た。

だが、バーテックスは小刻みに振動し始める。

そして、世界全体が揺れ始める。

地震だ。

立つのがやっとの程の地震が、樹海と化した世界で起こっている。

 

「立ってらんねぇ…!」

 

須美の放った矢も、カプリコーンの振動で弾き返されてしまう。

 

「また、通じないの…?」

 

「…何とかしてこの地震を止めなきゃな……。これでも喰らえっ!」

 

『CANNON!』

『STEAM ATTACK!FULLBOTTLE!』

 

まるで砲撃の様な轟音が辺り一面に響き渡る。

砲撃その物が、カプリコーンへ行われていた。

砲丸を模したエネルギーがカプリコーンへと向かって行く。

しかし、それと同時にカプリコーンが上空へ上昇し、それは避けられる。

 

「地震は止まったけど……ここまま逃げる気か!?」

 

「いや……このまま逃げるのだったら良いけど、相手はあのバーテックスだ。何しでかすか分かったモンじゃない――――――!三ノ輪さん!斧で防御して防御!」

 

「え?__んなっ!?」

 

そう言った瞬間、雨の様な光弾が発射される。

 

「避けたら橋も樹海もヤバい!上等!野球は結構好きなのよね!」

 

二挺の斧を使い、上空へ光弾を打ち返す銀。

 

「撃ち落としてやるよ!」

 

『MISSILE!』

『STEAM ATTACK!FULLBOTTL!』

 

誘導弾(ミサイル)を発射し、バーテックスを撃ち落とそうとする。

だが、バーテックスは既に次の攻撃準備を完了していた。

 

「銀!大きいのが来るわよ!」

 

須美が叫ぶ。

その瞬間、さっきの光弾など比ではない程の怪光線が発射される。

槍太が発射した誘導弾は消し飛んでいた。

 

「マジかよ……」

 

なんとか斧でガードする銀。

 

「んぐぐぐ……!これはキツい…!」

 

「ミノさん、その光線どれくらい受け止められる~?」

 

「あ、後十秒っ……!?気合いを出せば……十二秒ぐ、ら、い…は……」

 

「なら私とわっしー、そーたん先生で上の敵を叩くよ~!行こうわっしー、そーたん先生!」

 

「…あっ、そーたんって俺か!」

 

園子達は、絶えず銀に光線を放っているカプリコーンへ迫っていく。

その間に、須美は弓を引き絞り、槍太はスチームガンをライフルモードへ変形させていた。

銀に限界のタイムリミットが近付く。

 

「わっしー!そーたん先生!狙うのは胴体じゃないよ!」

 

園子が指差したのは、光線の発射口。

 

「なるほど、過激な事考えるわね!」

 

「流石、園子だなっと!」

 

『STEAM SHOT!SCORPION!』

 

須美が引き絞っていた弦を放し、矢を射る。

それから一瞬遅れ、スチームガンの必殺技が発動する。

しかし、必殺技の狙いは―――――

 

「よっし!ピッタリだ!」

 

矢の加速だ。

そして、矢が発射口に命中したことで、カプリコーンは大爆発を起こし、光線は停止した。

 

そこからは、園子達の猛反撃が始まった。

そして、それをしばらく続けると、カプリコーンは結界を出ていった。

 

お役目は果たされた。

 

 

樹海化が解除され、近くの祠に転送かれる四人。

槍太が安芸に連絡を取り、迎えを頼んだ。

 

「はぁ~、老いってのは辛いわ……」

 

公園の芝生の上に寝転び、深く溜め息を吐く。

 

(あっ、やべぇ……眠―――)

 

それをしたせいか、急に眠気が襲う。

そこで、槍太の意識は途切れた。

 

 

目が覚める。

だが、それは夢の中で。

 

「ここは……何処だ?」

 

辺りを見回す。

そこには、二人の男女がベッドに伏していた。その周りには、白衣を着た人々が慌ただしく動いている。

どうやら、何処かの病室らしい。

 

「………まさか」

 

「そのまさか、だ」

 

自分とは違う声がした。

その方向に振り向く。

声の主は――――

 

「……俺、だと?」

 

声がした方向には、腕を組み、壁に持たれかかりながら槍太を見詰める《槍太》が居た。

 

「ここは、お前の記憶の中さ。四年前、お前の両親が死んだ日の、な」

 

「……お前は、誰だ?」

 

震え声になりながらも、なんとか声を捻り出す。

 

「俺の名はアンタレス。お前の悩みの正体だ。ま、それにしても――――」

 

「――哀れだよなぁ、お前の親。死の直前だってのに、一人息子は看取りに来てくれない。悲しいよなぁ?ん?」

 

「……黙れ……」

 

「親は槍太に会いたい、槍太に会いたい、って言ってたってのに、お前と来たら何だ?」

 

「…黙れ……!」

 

「どうしても外せない仕事があるって言って看取りに来なかったよなぁ?親の死に際なのによ。全くとんだ愚息だなぁ?」

 

「黙れ…!」

 

「ソイツが今は愛と平和、だっけか?それを掲げてこの世界を守ってる、って言うんだから滑稽だぜ?」

 

「黙れ…黙れ……黙れぇぇぇェェ!!」

 

涙を流しながら、アンタレスへ殴りかかる槍太。

しかし避けられ、拳を掴まれる。

 

「一体何が目的だ!?」

 

「この世界の滅亡。それとお前の成長だ」

 

それだけ言い残し、アンタレスは消えた。

 

「ッァァァアアあぁぁぁぁっ!クソがクソがクソがァァァァァッ!!!………はぁ……はぁっ……。うぅぅぅぅ……」

 

怒りのあまり壁を殴りつける。

そのまま床にへたりこみ、顔を伏せる。

 

「父さん……。母さん……」

 

 

「っハァッ!?」

 

目が覚めると同時に飛び起きる。

どうやら、ここは自分の部屋らしい。

窓からは月光が射し込んでいる。

 

「俺は……」

 

脂汗が肌を伝う。

夢の出来事を思い出す。

あれは本当に夢だったのか?アンタレスは?

 

「いや……。もう止めよう」

 

思い出すのも嫌になり、思考を強制的に停止する。

布団を被り、明日に備えるのだった。

 

 

テレビゲームに興じる少年達。

格闘ゲームの様だ。

 

「よっしゃあ!俺の勝ちだ!」

 

ゲームのコントローラーを持ちながらガッツポーズを決める改虎。

前世でゲーマーという事もあり、圧勝であった。

……精神年齢が上の筈だが、手加減をしないのは容赦と大人気が無さすぎである。

 

「どうやったら勝てんだよ……。勝利が見えねェ」

 

一方、竜は完全に脱力し、床に寝転んでいた。

十回戦やって、何故か一度も勝てない。

 

「ふっふっふっ、俺に勝つなぞ三百年早いわ!」

 

「だぁーっ!もう一回だ!もう一回!」

 

本日十回目の『もう一回』だ。

諦めが悪いのが竜の悪い所であり、良い所でもある。

 

「……あ、親父のお見舞い行く時間だ。ごめん、改虎!今日はここまでだ!」

 

竜の父親は、大赦でも最高位の立場を持つ『三条家』の家主だ。

彼は身体が生まれつき弱く、現在は病院に入院しながら仕事をしている。

 

「おう。じゃ、またな」

 

竜に別れを告げ、三条家宅を退出する。

少し進んでから振り替える。

昔から、改虎には三条家に対して気掛かりな事があった。

 

(……何で家が豪勢じゃないんだ?)

 

三条家というと、大赦でもトップクラスの『乃木家』、『上里家』。

そして『土居家』『伊予島家』と並ぶ名家である筈だ。

と言うことは、財産もかなりある訳で────

 

(……いや、もしかしたら竜の親父さん、あんまし豪勢なのが好きじゃないんだろうな)

 

途中で思考を止め、憶測で自身を納得させる。

再び歩を進め、帰路に着くのであった。

 

 

深夜の公園。

昼間とは違い、賑やかさはなく、静寂が辺りを支配していた。

そこに二人の人影があった。

 

「ん……時間通りだな。さ、さっさとそれを渡せ」

 

一人はブラッドスターク。もう一つの人影に何かを要求していた。

そして、そのもう一つの人影。それは───

 

「……ああ」

 

病院に居るはずの、竜の父親だった。

足元が覚束ていない様で、時々転びそうになっている。

実は、定期的にファウストから資金を要求させられ、こうして病院から脱け出していたのだ。

 

札束を敷き詰めたトランクを、スタークの方へと渡す。

 

「……これで、妻と子供は見逃してくれるんだよな…?」

 

「だからそう言ってるだろ。お前がしっかりと資金提供してくれれば、家族に害は与えない」

 

それだけ言い、その場を立ち去ろうとするスターク。

だが、竜の父親に呼び止められる。

 

「待ってくれ!」

 

「あぁ?」

 

「……もう、こんな事止めにしてくれ……」

 

地面に手と膝を着き、懇願する。

だが、スタークはそれを──

「人間風情がァ……。調子に乗るんじゃない!」

 

「がっ……はぁっ………ぐっ…」

 

竜の父親の首を締め上げるスターク。

その声には、普段の様子からは想像出来ない程の怒りが滲んでいた。

 

「もう止めてくれだとォ?ふざけるな!立場が分かってないみたいだなァ!?今すぐお前の家族を、皆殺しに出来るんだぞ?ん?」

 

「ガフッ……っはぁ、はぁ……」

 

手をパッと離し、地面に伏している竜の父親を暫く見下す。

そして、今度こそ、スタークは立ち去るのだった。

 

「……アイツはもう駄目だな。竜の成長の道具にでもさせてもらうか……」

 

その呟きは、闇夜の中へ消えていった。

 

 




因みに投稿が遅れたのもMH4Gやってたからです。すいません。
お詫びにエボルト百体狩ってきます。





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第七話「束の間のピースフル」

仮面ライダーグリスVシネ作製決定なので初投稿です。

遅れてすいません。
今回はギャグ回です。えっ?バレンタイン回?やらないよ。王様になるって言ってるでしょ。

ビルドの農業王がVシネマ出したし、うたのんもVシネマ出そう!
それにしてもグリスパーフェクトキングダムって何



「ヴェノムリークであり、天才物理学者の園田槍太は、侵攻してきたカプリコーン・バーテックスを三人と撃退!またしても世界の平和を守ったのでありました!」

「ふん、何勘違いしてる?所詮、アイツまではただの尖兵。これから本格的にそっちに攻め込むからな。覚悟しとけよ」

「む、アンタレス。そりゃどういう事だ?」

「言える訳ねぇだろ、ネタバレになるぞ」

「別にいいだろ。な、言えよ?言えよ。言え」

「ヤだ!絶対ヤだ!」

「言えぇぇぇーーーっ!」

「ヤだっつってんだろ!?ああもう第七話どうぞ!」

 

 

夏の夕暮れ時。

窓から入ってくる日射しが肌をジリジリと照り付けてくる。

そこで作業する槍太。

何やら、少し焦っているみたいだ。

 

「よっ、何やってんだよ?」

 

総一郎が、いつもの様に槍太へちょっかいを出す。

少し緊張が解れたのか、険しかった表情が緩む。

 

「何だ総一郎かよ。……お前さ、仕事ないのか?」

 

「いやあるわ!これだよこれ!」

 

総一郎が資料を取り出す。

どうやら勇者システムに関する事みたいだ。

 

「『勇者システム強化計画』…?おい、どんな計画なんだよ?」

 

総一郎がフッフッフ、と不敵に笑う。

不敵と言うよりかは、不気味だったが。

 

「この計画はな、勇者の基本的なスペック向上。そして!一時的な強化形態の実装を目的とした計画だ!」

 

「ふーん…………」

 

「ん、どうした黙りこくって?はっはぁーん…まさか、この計画、流石のお前でも思い付かなかったってか?」

 

「それはない。つか、名前が直球すぎる。もうちょい捻れ」

 

「おい待てそれは聞き捨てならんぞ。そこが良いんだろそこが!」

 

大赦が新たに打ち出した計画、『勇者システム強化計画』。

槍太は、その計画に嫌な予感がしていた。

そして――――

 

「っと、ヤベっ!バイトの時間だ。んじゃな、おっ先~」

 

「ああ……」

 

再びパソコンへ目を向ける槍太。

その側には銀色のガジェットが。

そして画面には、『Hazard Barrel』と写されていた――――――

 

 

腕に銃が装備されたスマッシュ、ガンナースマッシュと戦う槍太。

だが、そのスマッシュは訓練用のホログラムである。

牽制しながら突っ込んでくるスマッシュ。

それを腕でガードする槍太。

そして、ヴェノムリークの腕から伸びる伸縮ニードル『スコルピオスティンガー』を巻き付かせ、拘束する。

 

「はぁっ!」

 

『STEAM BREAK!SCORPION!』

 

スチームガンのトリガーを引き、必殺技を発動させる。

ガンナースマッシュを『スコルピオスティンガー』で引き寄せ、エネルギーを纏ったパンチを喰らわせる。

スマッシュは爆発四散し、緑の炎を上げる。

 

「ふぅ、次―――」

 

「そこまで」

 

安芸から終了の声が発せられる。

 

安芸の下へ集まる須美達。

 

「勇者やライダーの力は、選ばれた者にしか使えない。………そこで、あなた達にしてもらう次の任務は――――」

 

一体どんな任務なのだろうと、緊張する四人。

 

「しっかりと休むこと」

 

「は?」

 

思わず間抜けた声が出る槍太。

須美達も呆気にとられている。

 

「例え変身できたとしても、士気がなくてはまともに戦えないわ。休むのも大切な任務よ」

 

「やったー!」

 

喜ぶ銀達に対して、槍太は難しい顔をしていた。

 

「園田先生、特にあなたは忙しいでしょ?」

 

「……なぁに言ってんだよ安芸ぃ~、俺は万年休みいだだだだ!?ちょ、ほっへつねるのやめて~!」

 

「生徒の前では安芸先生、ね?わかった?」

 

「は、はひぃ~」

 

どうやら、いつもと違わない調子だ。

そして、勇者と戦士の日常が始まった。

 

 

「へ?入れない?」

 

休養とはいえ、何かしら実験していないと気が休まらない槍太は、大赦の研究所に来たのだが、

 

「安芸のやろぉー……覚えとけよ……」

 

この有り様である。

何故こうなったか、それは、先日の訓練の後。

 

[あぁそうだ。槍太に伝えておかないといけない事があるわ]

 

[ん?何だよ]

 

[休養期間中、研究所使えないようにしといたわ]

 

[ふーん…………はぁっ!?]

 

[あなたは働きすぎなのよ。少しは休みなさい]

 

[お、お前……冗談だよな…?俺、実験しないと死ぬ病気にかかってるんだよ……なぁ]

 

[冗談じゃないわ]

 

[あ、あ、あああ、安芸のバカァーーー!!おたんこなすゥゥーーーーー!!!]

 

[……ハァ]

 

――――――――――

 

「ああああっ!くそっ、こうなったら…!」

 

槍太は、とあるカラオケ店に来ていた。

彼の目的は――――――――

 

「盗んだバイクで走り出す!行く先もわからぬままぁー!!」

 

ストレス発散である。

 

「ハァ……ハァ……ふぅ、スッキリした」

 

ベンチに座り込む槍太。

全力を出し切ったからか、頭が冷静になる。

そうだ、俺は何をしているんだ?早く()()を完成させないと、皆が―――――

不意に、ビルドフォンに電話がかかってくる。

 

「総一郎?…何だよ?」

 

[いや~、仕事なくて暇してる槍太くんの為を飲みに誘おうと思ってねぇ]

 

「は?お前酒飲めねぇだろ。あと、やっぱお前暇じゃねぇか」

 

[いや、暇じゃねぇし!?……お前の為だよ。最近、お前笑ってねぇからな。もう場所は取ってあるから、早く来いよ?]

 

「…あぁ、すぐ行く!」

 

料金を払い、カラオケ店を出る。

その後、マシンビルダーで総一郎の下に急行した。

ヘルメットの中で、くしゃっと笑いながら。

 

 

 

 

「マジでさ~、何で俺にはこんなに仕事が来るんだよ~!!!おかしくねぇか総一郎~!?」

 

「おう、そーだな……」

 

総一郎は失念していた。

槍太は酒を一杯飲んだだけですぐに酔っ払うのだということを。

 

「おい……聞いてんのかよぉ~あぁ~ん!?お前も飲めよぉ~!」

 

「聞いてる……っておい!止めろ!俺は飲めねぇっていってんだろ!?」

 

「うるせぇ~!早く飲めぇ~!」

 

「パワハラ反対!アルハラ反対ぃー!」

 

 

「よし、今年もグッド、いや、ベストな出来栄えだ!」

 

とある農場。

そこには、何人かの大人と、三人の少年がいた。

 

「今年は豊作だな、兄貴!神樹様のお蔭かな?」

 

「ああ、『俺達の羊山ファーム』は神樹様のお恵みと皆のお蔭で成り立ってるからな。本当、この世界にサンキューだぜ」

 

「そういや神樹様と言えば、神樹館、今度遠足行くらしいっすよ。良いなぁ遠足!俺も行きてぇ!」

 

今まで採集に励んでいた改虎がその言葉に反応する。

 

「……っ!」

 

「あ?どうした改虎?」

 

「いや…何でもないっす」

 

「?そうかよ」

 

そろそろか、と改虎は思う。

原作ならもう少しであのバーテックスの侵攻が始まる。そして――――――

だが、まだ神様の言っていた力が改虎の手の中にはない。

 

(まだかよ神様…!)

 

 

槍太は今、リムジンに乗せられている。

慣れない環境だからか、肩身を狭くしている。

朝起きて着替えて朝ごはんを食べて歯を磨いて外に出掛けようと思ったらいきなりリムジンにのせられたのだ。

 

目的地に着いたのか、停止するリムジン。

ドアが開く。そこは___

何故か乃木家の前だった。

 

「待ってましたよ、そーたん先生~」

 

「は?」

 

園子に手を引っ張られ、乃木家へ入っていく槍太。

内心、畏れ多すぎて震えていた。

 

(何故俺なんかが乃木家宅へ入ってるんだ?バレたらタダじゃすまされないぞ……。それを分かってやって…はないな、園子だし)

 

そして連れてこられたのが、

 

「ようこそ、園子の部屋へ~」

 

「帰る!!!!!!!」

 

踵を返し、玄関まで戻ろうとする槍太。

それもその筈。

生まれてこの方、女子の部屋に入るどころか彼女すらできていない男だ。

いきなり入れと言われても出来ないのである。

 

「お願いします~、ちょっとだけでいいので」

 

「いや、そういう問題じゃ………ヴェッ!?」

 

油断した隙に、再び槍太の手を引っ張り、自らの部屋に連れこむ。

そこには、須美と銀も居た。

須美は申し訳なさそうな目付きを、園子と銀は期待した目付きをしている。

 

「それでは、そーたん先生着せ替え大会、始まり始まり~!」

 

「イエーイ!」

 

「い、イェーイ……」

 

「……………は?」

 

訳が分からないといった様子の槍太。

園子が、何処からか持ち出したマイクで説明を開始する。

 

「ルールは簡単!私達三人が選んだ服をそーたん先生が着て、誰が一番上手くコーデできてるかを審査員の方々に一人十点満点、計三十点で得点してもらいます!審査員はこの人達~!」

 

「安芸先生!岩垂総一郎さん!三好春信さん!以上です~!」

 

「私の目に狂いはないわ」

 

「槍太、お前ならどんなコーデでも似合う!」

 

「この仮面?ただのオシャレですよ」

 

異常の間違いじゃないか?と思ったが、口には出さないでおく。

まず安芸。仕事どうした?そしてその派手なグラサンとジャケットは何だ?

あとそのドヤ顔止めろ。

次に総一郎。何でてめぇがここにいるんだよ。やっぱ暇じゃねぇか。ふざけんな。それとそんな褒めるな、照れる。

最後に春信。お前も仕事どうした。皆の期待に応えてやれよ。そして仮面がオシャレってお前大丈夫かよ。前見えんの?

他にもツッコミ所は沢山あるが、日が暮れるので割愛。

 

「それじゃあエントリーナンバー一番!わっしー!」

 

「あ、あの、お気に召されるかどうか分かりませんが……お願いします!」

 

「……うん、分かった」

 

もう、どうにでもなれ。

槍太は、ヤケになっていた。

 

 

須美の選んだコーデは、日本海軍軍服。

紺をベースに、金色のボタンがアクセントとして入っている。

これなら優勝間違いなしと、須美が選んだコーデである。

 

「それでは、審査員の方々、ジャッジをお願いします!」

 

「安芸先生、四点!総一郎さん、十点!春信さん、六点!計二十点で~す!」

 

「服のチョイスはいいけど、モデルがダメね」

 

「槍太かっこいい!」

 

「くっ……負けっ…た!」

 

ダメだ。ツッコんだら負けだ。

俺はただ、三人が選んだコーデを着ていれば良いんだ。

そんな事を考えてしまう程、槍太の脳はキャパオーバーしていた。

その後も、園田槍太着せ替え大会は続いた。優勝したのは園子だった。

盛り上がった大会とは裏腹に、槍太は真っ白に燃え尽きた。

 

 

四国を覆う植物組織の結界。

そこに腰掛けるスターク。

手には、四角のパネルに、さらに丸いパネルが付いたモノを持っていた。

 

「後一本……。アイツが持っているボトルか……」

 

「スターク」

 

名を呼ばれ、声のした方向へ振り向くスターク。

そこには、初老の紳士が立っていた。

 

「ん?どうしました?」

 

「今度の侵攻についてだが……。あの三人を送り込んだらどうだ?」

 

あの三人、と聞いてスタークはニヤリとした。

 

「最近尖兵とはいえアイツらが撤退してくる頻度が多い。こちらも本気を出さなければならんのかもしれん」

 

「そーですね。俺としても、()()()の絶望する顔、見たいですし」

 

「アイツ?」

 

「……いや、何でもないですよ。とりあえず、今度はソイツら送り込みますか」

 

「ああ、ではな」

 

風に包まれ、その風が晴れた時には姿が消えていた。

スタークは一人笑う。

 

「さぁ、絶望に覆われた最高の顔を見せてくれよ?槍太ァ!」

 

 

 




スーパー戦隊最強バトルで活躍してるスティンガーには悪いけどスコーピオンしね(直球&先手)

忍がビルドドライバーにボトルを二本挿せるように設計したのは、ラブ&ピースのピース(二本指)をイメージしたからという説、好きです(唐突)

CROSSが神曲すぎる。

ヤンデレが書きたい。


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第八話「ハザードはすぐそこに」

槍太、実は天才物理学者どころか物理学者ではない疑惑が浮上したので初投稿じゃないです。

今回もギャグ回です。本当です。


 

深夜の研究所。

槍太は一人パソコンを操作していた。

何故彼がここに居るのか。答えは簡単。ハッキングしたのだ。

槍太にとって、大赦のセキュリティなどそう問題ではなかった。

 

遠足も間近に迫っているが、その顔に喜びはなかった。

むしろ、険しい表情をしている。

 

「……ようやく出来た」

 

データが入力され、様々な装飾が施された銃身の様なガジェット。

ハザードバレル。

それがガジェットの名前だった。

 

『ほう、強化アイテムか。面白いな』

 

「………アンタレス、何の用だ」

 

槍太の身体から、何かがうごめいて出てくる。

液状の、アメーバの様な姿から、槍太の姿となるアンタレス。

 

「だが……無駄だ。どれだけ強くなろうと、俺達には絶対勝てない」

 

「…そうだな」

 

「なら何故抗おうとする?」

 

「諦めが悪いんだよ、人間ってのは。……お前らには、分かんないだろうけど」

 

「やはり人間の思考は理解できん。ああ、それと一応伝えておく………もうすぐ、侵攻が始まる。……気を付けろよ

 

「あ?」

 

アメーバ状へ戻り、槍太の身体へと入っていく。

槍太はハザードバレルを手に持ち、研究所を去ろうとするが――――

 

「やっぱり居た」

 

ドアの前に安芸が立っていた。

驚いた表情をした後、頭を下げる槍太。

 

「うわー、ついに見っかった!ごめん安芸!どうか許し―――」

 

「その手に持ってるモノを渡して」

 

「え?これを?………何だよ、羨ましいのか?」

 

「いいからっ!……早く渡して」

 

語勢を強める安芸。

 

「生憎、コイツは俺の強化アイテムだ。折角創ったってのに、渡せるわけねぇだろ」

 

「……以前貴方の身体を検査した時、身体に『穢れ』が溜まっていたの」

 

「な、なんだよいきなり。……んなモン、ボトル使ってたら溜まるに決まってんだろ。大丈夫、ちゃんと身体は浄めてるからさ」

 

「問題はそこじゃない。その数値が異常だったのよ。それも、命の危険があるレベルで。そして、そのアイテムは――――――――」

 

「貴方の、その中に居る存在を、活性化させる。穢れの異常数値も、その存在の影響よね?」

 

もう誤魔化せないな、と思い、諦めの表情を浮かべる槍太。

 

「………………はぁ、もうそこまで調べてたとはな。正直、驚いたよ。確かに、お前の言う通りだ。この『ハザードバレル』は、俺の中に居る存在__『アンタレス』って言うんだけどな。ソイツを活性化させる。………けど、それがどうした?アイツらはまだ年端もいかねぇってのに、戦ってるんだぞ?アイツらが少しでも楽になるなら、俺が犠牲になろうと―――――」

 

「バカ言わないでよッ!」

 

安芸が叫ぶ。

 

「あ?」

 

「そう簡単に自分を犠牲にしないでよ!貴方の代わりはどこにもいないの。貴方が消えたら、どれだけの人が悲しむと思ってるの!?」

 

「っ……」

 

「……確かに、私だって鷲尾さん達を戦わせるのには抵抗があるわ。何で私達大人じゃなくて、あの娘達なんだろう、って。でも、――――――」

 

「貴方達が力を合わせれば、どんな困難にも打ち克つ事が出来るって、1+1+1+1を4じゃなくて10にも、100にも出来るって、私は信じてるから」

 

「……………」

 

「……持って行きなさい、ソレ」

 

「え?」

 

「それを回収するのは諦めたわ。…………貴方の覚悟を無駄にする事なんて、出来ないから」

 

「ホントに、いいのかよ…?」

 

「ええ、今回は目を瞑ってあげる。でも、絶対無理はしないで。……自意識過剰な正義のヒーロー気取りの自称天才物理学者さん」

 

「安芸……へっ、最高だ!」

 

顔をくしゃっとさせながら、研究所を走り去る槍太。

 

「私も、甘くなっちゃったなぁ……」

 

 

遠足当日。

バスの中で、槍太は音楽を聴きながら外の景色を眺めている。

目的地へ到着し、生徒が降りていく。

 

「皆ー、他の人に迷惑掛けないようにねー」

 

生徒に声を掛け、見守る槍太。

笑顔が満ち溢れている光景に、自然と槍太も笑顔になる。

 

「ラブ&ピース……か」

 

「園田先生!先生もやってみませんか?」

 

「お?お誘いか?よーし、先生本気出すからね!」

 

その後、「え、何。最近のアスレってこんな難し―――――」

という声が聞こえ、衝撃音が響いたのはいい思い出。

 

 

「…………あ、上手く出来てるね。はは……」

 

昼になり、生徒全員で焼きそばを作っている。

………のだが、空腹のあまり槍太は力尽きている。

歩くのがやっとという程だ。

 

「え、安芸先生、園田先生大丈夫なんですか?」

 

「……いつもの事です」

 

「うぅ~………」

 

ついに昼食が完成し、槍太も物凄い勢いで完食する。

その間、槍太の周りの生徒はドン引きしていた。

 

「ふう、少し食べ過ぎたかなー?……で」

 

槍太の口許がニヤリ、とする。

 

「「安芸先生、ピーマン残してない?」」

 

声が重なる銀と槍太。

考えている事は同じらしい。

顔を合わせ、思わず微笑む。

 

「苦手ならあーんしてや―――痛っ!?ちょっ悪かった、悪かったから放しイデデデデデデ!?」

 

間接技を無表情で決める安芸と、悶絶する槍太。

その二人を見て、園子が一言。

 

「安芸先生と園田先生ってカップルみたいですね~」

 

「ねぇ安芸聞いた?カップルみたイデデデデデデ!?」

 

 

夕方になり、オレンジの陽が射す。

帰りのバスの中で、槍太は今までの事を振り返っていた。

 

「トランスチームシステムを完成させたら大赦から教師になれって命令が来て、それで鷲尾さん達に出会い、三人は勇者として、俺はヴェノムリークとしてバーテックスと戦って……思えば色んな事があった。これ、小説書けそうだな」

 

バスを降り、神樹館へ安芸と向かう。

 

「あー!この後仕事あんのか!最悪だ……」

 

「前まで仕事したいしたいって言ってたのは何処の誰かしらね?」

 

「いや、それは実験しないと死ぬってだけで―――――」

 

瞬間、異変に気付く。

風のさざめきも、空飛ぶ三羽のカラスも、安芸も止まっている。

 

「………最っ悪だ。仕事もイヤだけどバーテックスはもっとイヤだっての!」

 

『SCORPION!』

 

「―――変身っ!」

 

『SCOR!SCOR!SCORPION!Fire!』

 

 

マシンビルダーに跨がり、須美達の下へ向かう。

 

「今回は二体か」

 

ハザードレベルによって上昇した視力を駆使し、侵攻してきたバーテックスを発見する。

三人も発見した様だ。

 

(まだアンタレスの言った通り、だな)

 

 

遠足の前日、自宅で寛ぐ槍太の中からアンタレスが出てくる。

それも慣れたモノで、今は驚く事もない。

 

「ん、おう。冷蔵庫ん中にコーラあるから、それ飲んでろ」

 

「お前に伝えておく事がある……明日、我々による侵攻がある」

 

「…それで?」

 

「その侵攻で…勇者の中の誰かが死ぬ、いや全滅するかもしれん」

 

「んだと!?」

 

驚愕と怒りのあまり、アンタレスの胸ぐらを掴む。

 

「おい、どういう事だよそれ!」

 

「落ち着け……飽くまで可能性の話だ。実は次侵攻してくるのは中々の手慣れでな。俺とアルタルフ―――――まあ戦闘能力をコピーしたただの人形だけどな、ソイツらが攻めてくる」

 

「……何でそんな事を俺に?」

 

「勘違いするな。俺は、人間がドコまで足掻けるか……それを知りたいだけだ」

 

それだけ言い残すと、アンタレスはアメーバ状となり、槍太の中へ入る。

槍太の頭は、意外にも冷静だった。

 

「なら俺が足掻いて……守ってみせるよ。皆を、世界を。愛と平和の為に!」

 




嘘はついてないです。
CMの後、槍太が超パワーアップ!


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第九話「暴発するハザードバレル」

いちご狩りに行ったら変な黒いおじさんがバスジャックしたので初投稿です。

遅れてすいません。


 

侵攻してきたバーテックスと向かい合う四人。

槍太がマスクの下でスコーピオンを睨み付けながら、いきなりこう言った。

 

「ねえ皆。あの尻尾がある方は俺に任せてもらえないかな?なーんかサソリっぽく見えてイヤなんだよね」

 

『……てめぇ嫌がらせか?おい、返事しろよ!おい!』

 

アンタレスの抗議を何処吹く風と聞き流す。

銀が心配そうに槍太に聴く。

 

「え、でも…一人で大丈夫なんですか?」

 

「うん、大丈夫。……だけど危なくなったら助け合いね」

 

顔の前で手を合わせ、頭を下げる。

スーツを着た大人が小学生に頭を下げている珍妙な光景が樹海にあった。

 

「あ、はい。じゃあ、気持ち悪い方は任せました!」

 

「どっちも気持ち悪いと思うんだ~。―――じゃあ、槍太先生は尻尾が生えてる方、私とミノさんはもう一体、わっしーは援護をお願い」

 

「「「了解!」」」

 

園子と銀はキャンサーへ、槍太はスコーピオンへと、得物を構え、それぞれの敵へと向かって行く。

援護を任せられた須美も、いつでも矢を放てる様に弓の弦を引き絞る。

 

「おい、あのサソリ野郎の能力教えろ」

 

『は?イヤに決まってんだろ。後サソリ野郎じゃなくてスコーピオンだ』

 

「今のでコーラ一年間禁止な」

 

『アイツは下のタンクに猛毒を蓄えている。それを尻尾の先にあるあのトゲに伝わらせる―――ま、あのトゲに当たったら一発アウトって事だな』

 

「よし、今日はコーラカブ飲みしていいぞ」

 

『わーい!槍太お兄さん大好きー!』

 

そんな漫才を繰り広げながらも、スコーピオンの攻撃を軽々と避ける槍太。

恐らく、尻尾のトゲを当てれば勝てると思っているのか、単純な攻撃しかしてこない。

超高性能センサーを備えているヴェノムリークの敵では無かった。

 

「これでも喰らえっ!」

 

トランスチームガンをライフルモードにし、スコーピオンへ数発撃ち込む。

それに加え、須美の放った矢が、スコーピオンの身体に命中する。

スコーピオンは吹っ飛び、土煙が立った。

 

『痛っ』

 

「え、ごめん」

 

『……いや、嘘だよ。てか余所見するな。アイツ起き上がるぞ』

 

「分かった。よし、鷲尾さんありがとう!」

 

園子と銀の方を見る。

パワー型の銀と、スピードに優れた園子。それぞれが役割を全うし、バーテックスはそれに翻弄されている。

この調子で行けば、犠牲は出さずにすむし、何よりアレを使わなくて済むかもしれない。

 

(ごめんな我が愛しい発明品…!お前の事は絶対忘れな________)

 

『!?おい槍太!ガードしろっ!』

 

そんな希望は、容易く打ち砕かれた。

 

 

「なっ!?」

 

『SHIELD STEAM!』

 

上から豪雨の様に矢が降ってくる。

銀は斧で防御し、須美は園子の槍が変形した傘の下で待機している。

槍太はシールドスチームを発動し、矢を防ぐ。

 

『どうなってんだ!?こんなの聞いてねぇぞ!』

 

アンタレスは予測外の事態に焦っている。

何とか矢は凌げた。あの範囲と量でスコーピオンとキャンサーもダメージを受けていないとは限らない。

畳み掛けるなら今しかない!

 

「ぐぇっ!?」

 

そう考えた時には、既にスコーピオンの尾で吹き飛ばされていた。

その先は____

数瞬後、ドボンと音がする。

 

(みん……な)

 

««槍太»»は意識を手離した。

 

 

「うぅ……」

 

倒れ伏している須美と園子。

今立っていられているのは、銀だけだ。

二人も立とうとするが、身体に激痛が走る。

そして三人の目に飛び込んできたのは_____

 

 

まるで弓の様な姿をした、三体目のバーテックス、サジタリウスだった。

 

「動けるのはアタシだけか………こりゃ、とるべき道は一つかな」

 

「ぎ、銀?何やっているの…?」

 

銀は二人の手を握り、抱き抱える。

そして_____

 

「またね」

 

そう言って銀は、須美と園子を、大橋の外へ放り投げた。

 

「ぎいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!!!」

 

須美の悲鳴が、樹海に木霊した。

 

 

大橋の下。

変身を解除された槍太が目を覚ます。

 

「……ったく、あの野郎。俺に仕事丸投げしやがって……」

 

ぼやきながら大橋へ戻ろうとする槍太。

そこへ、須美と園子が落ちてくる。

 

「ア?…あぁ、えーっと、須美と園子、だっけか。おいしょ………おーい、起きろー」

 

陸に上げ、揺さぶってみるが、一向に起きる気配がない。

溜め息をつきながら、槍太は大橋へと歩を進める。

生徒を助けるためか、それとも―――――――

 

「同志とはいえ、久々に闘えるんだ。どうせ何度でも復活出来るし、潰しちまってもいいだろ?」

 

 

大橋の上では、銀が二挺の斧を手に、三体のバーテックスと対峙していた。

高い防御力と攻撃力を生かし、ダメージを与えていく。

たが、相手は三体。

数では不利だ。

 

サジタリウスの放った矢が銀の肩を貫き、気絶しそうな激痛が身体を駆ける。

それでも倒れず、勇猛果敢に立ち向かって行く。

須美、園子、槍太、家族、友達。

銀は大切な物の為に戦っている。

 

それでも体力の限界というものがある。

一瞬の隙を突いてスコーピオンが尻尾の毒針を勢い良く突き刺そうとする。

 

(ッ!)

 

間一髪避けるが、続いてサジタリウスが矢を放つ。

ボロボロの斧で何とか防御するが、それをキャンサーが跳ね返す。

ついに銀を貫く――――――――

 

 

 

 

 

その時、紫の影が銀を守るように現れる。

 

『SHIELD STEAM!』

 

電子音声と共に半透明のバリアが張られる。

 

「よぉ、大丈夫か?」

 

「園田……先生…?」

 

その正体は槍太だった。

頭を撫でられる。

 

「てめぇ…ボロボロじゃねぇか。後は俺に任せろ」

 

そう言って右腕の『スコルピオスティンガー』を銀に刺し、睡眠毒を流し込む。

完全に眠ったことを確認すると、銀を安全な場所へ避難させ、バーテックスに向かい直す。

 

「さあ、久々に闘おうかァ!」

 

 

バーテックスへと向かって行く槍太。

スコーピオンが尻尾で薙ぐが、まるで予知していたかの様に避ける。

その間にトランスチームガンをライフルモードに合体させ、尻尾の毒針を射ち、折る。

次にキャンサーの反射板を蹴り、サジタリウスにトランスチームガンを突き刺し、スコーピオンフルボトルを装填する。

 

『SCORPION!STEAM SHOT!SCORPION!』

 

必殺技を発動し、吹き飛ばす。

 

「どーした?もっと俺を楽しませろォ!――――グッ!?」

 

その時、槍太の身体に異常が生じる。

 

(クソッ、アイツの身体が追い付いてないのか!)

 

その隙を突かれ、サジタリウスの矢に晒され、ふっ飛ぶ。

勢い良く転がり、変身解除する槍太。

 

「はぁ~………まさか、コイツを使うことになるとはなァ……」

 

懐からハザードバレルを取り出し、上部のスイッチ・VLハザードスイッチを押す。

 

『HAZARD READY?』

 

トランスチームガンへ接続すると、まるで警告音のような待機音が鳴り響く。

銃口を上へ向け―――――

 

「変…身」

 

トリガーを引いた。

 

『SUPER MIST MATCH!』

 

『DANGEROUS VENOM BARREL!BLOOD HAZARD!DEMOLITION!』

 

「さあ、殲滅を始めようか」

 

 

 




ゲイツリバイブ単純に強いの好きです。


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第十話「絶望へのカウントダウン」

ついに初登場です。

書いてる途中ビルドロスを再発しました。涙が止まらないです。

仕事投げ出してもいいじゃないの?


「天才物理学者の園田槍太は、須美たちと共に侵攻してきた2体のバーテックスと交戦する。優勢に戦いを進められていたが、突如として3体目のバーテックスが現れ、一転して追い詰められてしまう。そして、ついに槍太が禁断のアイテムを使ってしまった………!」

 

 

『DANGEROUS VENOM BARREL!BLOOD HAZARD!DEMOLITION!』

 

「さあ、殲滅を始めようか」

 

暗闇の様な黒煙が晴れると、刺々しくなった黒いヴェノムリーク―――

カラミティリークが姿を現した。

突然変わった姿に驚くこともなく、バーテックスは攻撃を繰り出す。

まずはスコーピオンが毒針で貫こうとする。

が、既にリークはスコーピオンの身体に乗り、銃口を押し付け、躊躇なく引き金を引いた。

ズドン、と重い銃声が響き渡る。

スコーピオンは地に伏し動かなくなる。

 

槍太は次にキャンサーを標的にする。

反射板を盾にするが、リークの拳によって打ち砕かれる。

 

『BLAST STEAM!』

 

そのままスチームランスで貫かれ、ふっ飛ぶ。

 

サジタリウスは矢を大量に放ってくるが、鋼鉄の600倍の耐久力を持つカラミティリークに全て跳ね返される。

大量の矢は無意味と判断したのか、一本の大きい矢を放つ。

しかし、それもリークに捕まれ、逆にサジタリウスに返された。

矢がサジタリウスを貫く。

そして、カラミティリークはスチームガンへボトルを挿し、必殺技を発動する。

 

『HAZARD STEAM SHOT!SCORPION!』

 

「じゃーな」

 

暗黒物質を纏ったエネルギー弾がサジタリウスへと送られた。

 

 

樹海が明るくなり、バーテックスを花吹雪が包む。

一息吐き、変身を解除する槍太。

三人と合流しようと歩を進めようとする―――――

 

「ゴボッ…!?」

 

―――突然口から血を吐く。

それだけでない。

鼻からも、耳からも、目からも。

身体の穴という穴から大量の血が噴き出す。

 

(ヤバい―――――)

 

 

足を引き摺りながら大橋を歩く須美と園子。

痛みに顔を歪めながら、銀を探す。

 

「銀、大丈夫かしら………?」

 

不安気に呟く。

 

「大丈夫だよ~ミノさんなら、きっと……!わっしー、あれ」

 

その時、園子が何かを見つける。

銀だ。

表情を緩め、駆け寄る二人。

だが、かなり傷を負っている。

 

「銀、大丈夫?」

 

「息はあるみたいだけど~………無茶し過ぎだよ、ミノさん。樹海化が戻ったらお説教だよ~」

 

「そうだ………園田先生は?」

 

大橋を進む二人。

しばらくすると、倒れている人影が現れる。

近付くとそこには血塗れの槍太がいた。

 

「園田先生!」

 

「そんな………」

 

思いがけない光景に絶句する少女達。

 

 

突然拍手と笑い声が聞こえる。

振り向くとそこには、ワインレッドの怪人がいた。

 

「んー、やっぱり人が絶望するサマは見ていて気持ちが良いねぇ~」

 

「……………誰?」

 

「俺か、俺はブラッドスターク。ま、気軽にスタークさん、って呼びなよ」

 

「あなたが、あなたが園田先生を―――――」

 

「いんや違う―――――ソイツの自滅だ」

 

「………え?」

 

「ソイツは―――槍太はハザードバレルっていうヴェノムリーク用の強化アイテムを作った。………が、いかんせん負担が大きすぎた。それを分かっていて使ったんだ」

 

「どうして―――」

 

「三ノ輪銀を守る為だ」

 

「…………ミノさんを?」

 

「そう、お前はあの三体のバーテックスを一人で相手取ろうとしたよな?槍太は謂わば、人のカタチをした自己犠牲の塊だ。―――――つまり、アイツのせいで槍太は―――――」

 

「止めなさい!!」

 

「おいおいアブねぇなあ、矢は人に射っちゃダメだろ。しっかし、槍太も槍太でバカだよ。生徒を守る為に自ら傷付きに行くんだからなぁ?本当に愚かだよ、人間ってヤツは。…………あぁ、でもアイツは人体実験してるから、人間じゃなくて兵器か」

 

「ふざけないで!園田先生は兵器なんかじゃない、人間よ!いつも私達を優先して、いつも自分を後回しにする科学を、人間を愛している最っ高の先生よ!」

 

「わっしーの言う通りだよ~。………スターク、あなたが語れる程、園田先生は小さい存在じゃないんだよ~!」

 

「ほおー、ソイツが人間じゃないと知ってもまだ拒絶しないか………やはり人間は面白い。気に入った!お前らも、最後の最後まで苦しめてやるよ。じゃ、チャオ」

 

スチームガンから黒煙を発射し、姿を消すスターク。

 

「望むところよ」

 

須美は静かに、そう呟いた。

 

 

「うーん………知らない天井―――――」

 

「槍太!?起きたのね!良かった、本当に良かった………」

 

目を覚ます槍太。

そして抱き付く安芸。

 

「なっ、安芸!?落ち着け………って」

 

泣いていた。殆ど泣いたことのない安芸が。

そこまで心配させてしまったのか。

そう思うと、申し訳ない気持ちがこみ上げた。

 

「よっす槍太。見舞いに―――――」

 

目に飛び込んできた光景に一瞬目を丸くする総一郎。

微笑み、そして―――――

 

「末長くお幸せに~」

 

「総一郎!違う、違うんだぁー!」

 

「なーにが違うんだ?俺は仕事あるし、帰るわー」

 

「待て総一郎!あーもう、とりあえず離れろ安芸!」

 

「嫌よ!」

 

「即答!?」

 

 

「あの三体が倒されたか…………」

 

「やっぱりアンタレスを潰した方がいいのではねぇですかい、アルデバランさん?」

 

「止めなさいアルタルフ。同胞を潰すなど、愚かな人間と同じです」

 

「アウストラリスの言う通りだアルタルフ。倒されたなら、奴ら以上の力を持つ者を放てばいい。なあ、レグルス?」

 

「いよいよ我の出番か。行くぞスピカ、ハマル」

 

「え、僕もですか?面倒くさ―――――分かりました、行きますよ」

 

「よーし、アイツらに最高のロックを聞かせてやるぜェ!」

 

 

 

「さあ、反撃の時間だ、愚かな人間共よ」

 

 

 




used to be フルボトル浄化するのはeasy

最近忙しいので投稿が遅れます。すいません。

5/6追記 展開考えられないので変えました


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第十一話「サイエンティストの過去」

ツインブレイカー購入したので初農家祭りです。
もっとこころがしんどくなるような話を書きたいです。
そういう話が書ける人に憧れます。

そろそろパンドラパネル欲しいです。


 

昼間、大赦が管理する病院の屋上にて。

槍太は黄昏ていた。

心此処に非ずといった表情であった。

 

「ここに居たのね」

 

「安芸」

 

はっとなり、声のした方向へ向く。

すると突然、コーラを投げ渡してくる。

驚きながらもキャッチする槍太。

 

「………投げたら炭酸溢れるだろ」

 

と、言いながら危なげなくコーラを開け、飲む槍太。

息を吐き、真剣な表情となる。

 

「………鷲尾さん達の様態は?」

 

「ケガは負っていたけど、すぐに治ったわ。後遺症もない。」

 

目に見えて安堵する槍太。

 

「そうか、良かっ―――――」

 

「それで槍太、聞きたい事があるんだけど」

 

「………何だよ?」

 

「あんな重傷だったら普通全治一年くらいはかかるはず。なのにあなたは一週間で治した。…………どうして?」

 

「どうして、って………」

 

『俺だ』

 

槍太が困惑した時、どこからともなく声が聞こえる。

すると、赤いスライム状の物質が現れ、槍太の姿を作り出す。

 

「アンタレス」

 

『ったく、仕事丸投げしやがった上に治療にまで力使わせやがって』

 

「………あなたは?」

 

『あ?俺かァ?俺はアンタレス。ま、言うなれば天の使いだ』

 

「天の使い……」

 

安芸の顔が強張る。

 

『ああ。今はコイツの中に居候させてもらってるけどな。あ、コーラくれよ槍太』

 

本当に天の使いなのだろうか、と疑う安芸。

と言っても、擬態能力を見せ付けられた以上、そうなのだろう。

だとしたら、いずれ人間に仇をなすのでは―――――

 

「安心しろ、ソイツは悪いヤツじゃない」

 

「信用していいの?」

 

天才物理学者()が言ってんだ。間違いねぇよ」

 

その言葉に思わず笑ってしまう安芸。

 

「槍太、アナタってホント―――――」

 

その時、世界の時間が止まった。

 

 

花弁が舞い、もう見慣れてしまったカラフルな景色が広がる。

今回のバーテックスは乙女座一体のみだ。

―――――前回の様な乱入がなければ。

 

「先生、お怪我は大丈夫ですか………?」

 

須美が不安気な表情で訊く。

だが、槍太は微笑んで大丈夫、と言った。

 

「天才物理学者はそう簡単に倒れないよ」

 

そう聞くと須美は安堵した表情を浮かべる。

 

変身し、バーテックスと対峙する。

 

「はあぁぁっ!」

 

銀が炎を纏った斧で、園子が手数に優れた槍でバーテックスを切り刻む。

卵型の爆弾を数発放つが、それらも須美や槍太によって打ち落とされる。

いつも通り順調に行っている―――――

だが、槍太は

 

(これで終われば………いや、また複数体現れたら………)

 

悪い予想が頭を支配する。

何とか追い出そうとするが、こびりついた汚れの様に中々取れない。

 

気付いた時には、鎮花の儀が行われていた。

心の底から安心する。

だが、次の侵攻ではどうなる?

もしかしたら、前回以上に強大な敵が―――――

 

「園田先生」

 

須美に声をかけられる。

 

「………何か不安なんですか?」

 

「……次の侵攻でもし、また複数体現れたらって、怖くなった」

 

「大丈夫ですよ、アタシ達ならきっと勝てますって!」

 

「私たち、強いですし~」

 

情けないヤツだ、と槍太は自嘲する。

 

(大人の俺がしっかりしないといけないのに………っ)

 

思い詰めた表情をする槍太。

その時、あっ、と銀が思い出した様に声を上げる。

 

「そういえば、園田先生ってどうして科学者になろうと思ったんですか?」

 

「あ……うーん、愛と平和(ラブアンドピース)の為、かな」

 

 

ラブアンドピース。

槍太が一番大切にしている言葉だ。

優秀な科学者の一族に生まれた槍太は、昔読んでいた雑誌の中の言葉に目を奪われた。

『科学者になる上で最も重要な事は、ラブアンドピースである』

確か、葛城巧という人の言葉だった。

そこから、槍太は園田家の中でも優秀な科学者となり、大赦にスカウトされた。

だが、一度としてラブアンドピースという言葉を忘れた事はなかった。

―――――親が亡くなる時には、崩れかけた。

病院曰く、急に容態が悪化したらしい。

だが、重要なプロジェクトの真っ最中だった槍太は、病院に行く事を断った。

いずれ良くなる、病院が必ず治してくれる、そう信じていた。

―――――駆け付けた時には、亡くなっていた。

その時は、何故自分はラブアンドピースを志して科学者をしているのか、疑問に思った。

けれど、両親の意思を無駄にしないために科学者を続けた。

―――――この時から、力が強くなった気がする。

そうして、園田槍太は園田槍太(天才物理学者)へと生まれ変わった。

 

 

「―――――と、いらない話までしちゃったね」

 

「園田先生にそんな過去が………」

 

真剣な表情で呟く須美。そう呟かずにはいられなかった。

普段の明るい性格からは想像もできない過去だった。

 

「でも、今は皆が居るから平気だよ。………ありがとう」

 

「さっ!辛気くさい話は止めにして、お腹空いたし、うどん食べに」

 

そこまで言って電柱におもいっきりぶつかる。

チームに再び、笑顔が戻った。

 

 

薄暗い研究所。

とあるバンドの曲が絶えず流れている。

 

「夜は焼き肉っしょぉ!…………こんな感じか?」

 

ハイテンションに上半身を仰け反らせるスターク。

そこに、人影が現れる。

 

「スターク、何をしているんだ?」

 

「ああ、人間の文化を体験していてな。で、侵攻の様子は?」

 

「ヴァルゴが引き返してきた。中々しぶとい奴らだ、人間と言うものは」

 

関心しているのか、呆れているのか、どちらとも取れる表情を浮かべる。

 

「……………ま、そう簡単にくたばってもらっちゃこっちが困るんだがな

 

「だが、次こそは必ず滅する。………君も準備しておけよ?」

 

「あいよ、アルデバランさん。任せときな」

 

その言葉を聞き、アルデバランの身体は風に包まれ消えた。

スタークは静かに、しかし確固たる口調で呟く。

 

「神の力をその身に宿せるのは穢れなき少女だけ……………ツケはたっぷり支払ってもらうぜ、槍太」




Vシネグリス予約しました。
グリスパーフェクトキングダムカッコいいですよね。


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第十二話「守護者たちのフェスティバル」

レインボーは空だけではなく、胸にも架かるので初腹筋崩壊です。
8月10日19時19分に投稿しなかったのもう許さねぇからな~?

Vシネグリスにわっしー兄弟出ないの寂しい




「イケメンぶってる自称天才物理学者の園田槍太は、鷲尾須美、乃木園子、三ノ輪銀三人とバーテックスの侵攻から世界を守っていた!…………ん、ん?誰原稿書き換えたの。あ、何キョドってんだよ安芸。お前か?おいおい待て!」

「イケメンぶってる自称天才物理学者の園田槍太は、ヴァルゴ・バーテックスを撃退した後、自らの過去を長ったらしく語り、そして電柱にぶつかるというドジを起こし、チームに笑顔を取り戻したのでありました!」

「何で総一郎があらすじ紹介してんだよ!はあ、どうなる第―――――」

「十二話!」

「ほとんど言われた…………」

 

 

「槍太退院おめでとぉー!」

 

研究所に入った瞬間、クラッカーが弾ける。

大音量の破裂音が響く。

 

「びっくりするから止めてくれ…………」

 

「えぇー、折角サプライズしてやったのになぁー」

 

大袈裟に落ち込む総一郎。

………嘘なのは明らかなのだが。

溜め息を吐く槍太。

 

「そういえば、勇者システムのアップデートってどうなってんだ?」

 

「まだ調整中。けど物凄いパワーアップが出来るようにしたぜ!もうパァーって咲いてウワァーって強くなる!」

 

総一郎の拙い語彙力に呆れながらも、槍太は思考する。

 

(パワーアップ………ハザードバレルみたいに副作用がなければいいけど、な)

 

ブンブンと頭を振る。

ついついネガティブな予想を立ててしまうのが槍太の悪い癖だ。

世界を守る戦士がこれでは示しがつかない。

話題を変える。

 

「しっかし、フルボトルとパンドラボックスって一体何なんだろうな」

 

「さあな。今の技術力でも全貌を解き明かせてないし。あのパネルも」

 

総一郎が厳重に保管された一枚の板状の物体を見る。

 

パンドラボックスやパンドラパネルは、大昔に空から降ってきたと言われている。

いつ、誰が、何の目的の為に作ったのかは不明。

この宇宙が創造される前からあったと噂されているが、真相は不明。

中には核をも超えるエネルギーが眠っている―――――と、ここまでが人類が掴んでいる情報。

他は一切不明である。

 

「…………さっ、難しい話はやめやめ!お前イネスにでも行ってこーい!」

 

「?何でだよ?」

 

「退院したばかりの怪我人に働かせる程大赦はブラックじゃねーんだよ」

 

「どーだか」

 

冗談交じりに肩を上げる。

 

「ってわけで、今日は休養をしっかりとるよーに。また身体壊されたらたまらん」

 

「はいはいわかったわかったから押すな」

 

 

太陽の日差しがジリジリと身を焦がす夏。

セミが大合唱を始め、連日蒸す様な暑さが続く。

そんな日でも、鍛練は欠かされない。

汗を流し、ひたすら打ち込む。

 

水分補給中、槍太は須美たちに聞く。

 

「と言うか、勇者システムの新しい装備って何だろ?」

 

「え、園田先生は何も聞かされてないんですか?」

 

銀が意外そうな声を上げる。

須美も表情や顔には出さないものの、内心驚いていた。

 

(あの園田先生が勇者システムの新たな装備について何も知らない………そこまで重要な事なのかしら)

 

「でも俺には無いのが納得出来ない!」

 

スマッシュのホログラムにスチームランスを突き出す。

その後も、洗練された動きで流れる様に連撃を繰り出す。

園田先生は自分で装備を創れるのでは―――――と須美は思った。

 

鍛練後、安芸に新装備の事を聞きに行く四人。

 

「あぁ、それは精霊よ」

 

「精霊?」

 

銀が聞き返す。

 

「それって、うらめしや~って出てくる~?」

 

「それは幽霊よそのっち」

 

園子につっこみを入れる須美。

一方槍太は―――――

 

「一体どんな機能をもってるんだ……!?早く試してぇ!」

 

「落ち着きなさい槍太。………ごほん、今この場で説明するのは難しいから、勇者システムがアップデートされるまでのお楽しみね」

 

「あー!すげぇ意欲湧いてきた!ちょっと勇者システムイジってもいい!?ちょっとだけ!」

 

「それは止めなさい」

 

何処からか現れた出席簿で頭を叩く。

それでも尚興奮は収まらない。

昔からの悪癖に、安芸は頭を悩ませる。

 

「それと、今日はあなたたちに特別なお役目があるわ」

 

お役目と聞き、緊張する四人。

 

「今日のお祭りを精一杯楽しんでくること」

 

「「「「え?」」」」

 

間の抜けた声がでる。

 

「確かに今日は大赦が関連する神社が祭りを開く日だけど………どうして急に?」

 

「次の侵攻までに鍛えるのも大切だけど、たまには息抜きも必要よ。精神的に安定していないと、勇者システムは使えないし、体力的にも疲労が溜まっていると十分に戦えないでしょ?それに、お祭りは神樹様への感謝への印でもあるし、参加しなくっちゃ、ね?」

 

「そ、そうだな」

 

反論を許さない程の言葉で無理矢理納得させられる。

結局、参加する事になった四人であった。

 

須美たちは神社の鳥居の周りに集まっていた。

が、槍太だけがその場に居なかった。

届いたメールには

 

『ごめん、少し遅れるかも!』

 

(園田先生が遅れるなんて珍しいわね………)

 

「よし、じゃあ須美撮影会と決め込むか!」

 

「え」

 

「わ~、ミノさんナイスアイデア~!」

 

「え!?」

 

その間、互いの浴衣姿を撮影したりし、槍太を待つ。

3分程し、槍太が到着する。

 

「もー、遅いですよ園田先生!」

 

「ごめーん!浴衣選んでたら遅れちゃった!」

 

平謝りしながら須美たちの下へ駆け付ける槍太。

浴衣には、ベージュの布地に色鮮やかな花が描かれている。

 

「そうだ!折角だし園田先生も撮っておこうよ!」

 

「ん?」

 

「あ、園田先生ポーズしてください。はい、かっこいいですよ」

 

「え、そう?えー嬉しいなぁ」

 

「水も滴るいい男~!」

 

「でしょー!……………え、あれ、俺って今撮られてる?」

 

ようやく自らの状況を理解した槍太。

だが、時既に遅し。

思いっきりカッコつけたポーズを写真に納められていた。

 

「完っ全にやらかした………」

 

「いやいや、この写真の園田先生めっちゃカッコいいじゃないですか!」

 

「よーし、今日は俺が奢るよー!最初はどこに行こうか?」

 

目に見えて上機嫌になる槍太。

自意識過剰(ナルシスト)だからか、煽てられるとすぐに調子が良くなる。

 

まずは射的をする事にした須美たち。

 

「そのっちはオオアリクイ、銀はニホンオオカミのぬいぐるみが欲しいのね」

 

「オオアリクイじゃなくてアルマジロだよ~」

 

「ニホンオオカミじゃなくて柴犬だぞ須美」

 

「……ごほん、とにかく二人はそれが欲しいのね?」

 

代金を支払い、弾と銃を受け取る須美。

弾を充填し、まず試射をする。

銃口はぬいぐるみを捉えていたが、少し横に着弾した。

 

「ならここを狙えば………」

 

見事命中し、柴犬のぬいぐるみが落ちる。

 

「ありがとー須美!」

 

須美に抱きつく銀。

顔を赤らめ恥ずかしがる須美。が、満更でもないように見える。

 

「俺も負けてらんないな……よし!俺がココノオビアルマジロのぬいぐるみ取るよ乃木さん!」

 

「本当ですか~」

 

意気揚々としていた槍太だが、急に真顔になり、

 

「コルク弾の質量は……と考えると重力の影響は…口径は14mm……風向は南南西、風速2.2m……だとすると着弾位置は―――――」

 

「え、そ、園田先生?大丈夫ですか?」

 

直後、ポトッと何かが落下した音が鳴る。

どうやら、弾が命中したらしい。

槍太が店主からぬいぐるみを受け取り、園子に渡す。

 

「はい、お目当てのぬいぐるみだよ」

 

「あ、ありがとうございます~…………あの、さっき様子が変でしたけど、大丈夫でしたか?」

 

園子がそう聞くと、槍太は苦笑して言う。

 

「ん?ああ。考え過ぎるとああなっちゃっうんだよね。昔っからなんだ」

 

「そ、そうなんですね~………」

 

 

その後、リンゴ飴や綿飴を買ったり、金魚すくいで楽しんだ四人。

不意に色とりどりの光ともに、身体に響く音が聞こえる。

花火だ。

 

「………」

 

誰もがその美しさに見いっていた。

 

「………たーまやー」

 

誰かがそう呟いた。

 

 

「頑張ってる銀を、応援したい」

 

「でも、自分の力で成し遂げないと~」

 

「意味ねーんじゃねぇか?」

 

「それなら、届け!」

 

「「「元気ハツラツパワー!」」」

 

「レベルアップだ!」

 

「ビタミンC!」

 

「ビタミンBも!」

 

「着色料保存料0!」

 

「一緒なら、何でもできる!」

 

「元気ハツラツ!オロナミ───」

 

 

 

「っていう夢を見たんだ~」

 

「…………どっかで見たことがあるような…………」

 




どんなミラクルも起き放題(ゆゆゆい)

槍太のモチーフの花のヘリクリサムなんですけど
調べてみたら英語でeverlastingって言うらしいです

お前たちの神世紀と西暦って、醜くないか?
まるで凸凹だらけの道だ。
(それはそれとして)俺がもう一度、ぐんちゃんの人生をやり直す。
瞬瞬必生!!!!!!!!!凸凹で何が悪い!!!!!!!!!!!!
西  神
暦  世
   紀


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第十三話「悪魔のサイエンティスト」

Vシネグリスが神だったので初投稿です。

最近トランスチームガンとビヨンドライバーとゼロワンドライバーとその他フルボトル買ったので金欠です。
そう言えばサンタクロースフルボトルって安くなってるんですかね?

MH3G買いました。でも推しはゴア・マガラ。MHWも欲しい。


「ンてぇん才物理学者の園田槍太は、無事退院し、須美たちと祭りで交流を深める。そして、これからの侵攻に備え、合宿を行うことになり…………おっと、ここから先は皆さんには未来の話、でしたね。先まで読………」

「園田先生、それは違う作品です」

「あれ?そうだっけ?」

「というか、前回原作結構カットしましたよね」

「それは作者の能力の問題…………あ、尺がない!それじゃあ第十三話」

「どうぞ!」

 

 

早朝の大赦の研究所。

槍太は合宿の荷物の準備を行っていた。

 

「実験メモ、タブレットPC、酔い止め、エチケット袋……よし、こんなもんか」

「おはよー」

「うひょあ!?」

 

突然耳元で囁かれ、腰を抜かす槍太。

こんな事をするのは―――

 

「総一郎かよ……」

「おっす。おー、どっか行くの?」

「ん、合宿にな。……てか、なんでこんな時間に?」

「目覚まし五個かけて寝たからな!」

「誇らしげに言うんじゃないよ。そう言えば、勇者システム、どうなってんだ?」

「ああ、もう完璧!ま、俺が居たから当たりま―――あれ?槍太?」

 

そこには既に、総一郎しか居なかった。

 

 

「いやー、四人で合宿って久しぶりっ!」

「そうだね~、何だかワクワクしてきたよ~」

「浮かれすぎないようにね、二人とも」

「また俺だけコイバナができない………高校の時の武勇伝が………」

「えっ何ですかそれ」

「聞かない方がいいわ」

「何言ってんだよ安芸――――」

「着いたわ」

 

謎の白く、広い空間に連れてこられた四人。

 

「安芸先生、何ですかここ?」

「ここはホログラムの疑似バーテックスとの戦闘場よ」

「ホログラム?」

「立体的な映像を写し出す技術の事。それにプラズマ発生技術を加えることで、リアルなシミュレーションバトルが出来るようになっている―――つまり、今まで戦ってきたバーテックスと、再戦することが出来るって訳だね」

「ん………ん?」

「とにかく――――モノは試し、だよ!」

 

 

変身し、ホログラムのバーテックスを待ち受ける四人。

このシミュレーションバトルは、樹海や大橋の状態をも再現出来るようになっている。

 

「……来た!準備して!」

 

須美がホログラムのバーテックスに気付く。

今回は水瓶座の(アクエリアス)バーテックス。

全員気を引き締める。

 

「はああぁぁあ!!」

 

まずは銀が先発を切る。

それに続き、園子と槍太がそれぞれの武器でバーテックスを切り刻む。

バーテックスが攻撃を仕掛けそうになれば、すかさず須美が矢を放ち、その動きを止める。

 

四人はバーテックスを完封し、勝利した。

しかし、また新たにバーテックスが現れる。

休む間もなく、またバーテックスへ向かっていく。

 

 

「あー疲れた!」

 

布団に大の字で寝転ぶ銀。

相当な時間疑似戦闘を行い、かなり疲労困憊な様子だ。

 

「でも、これも祖国を守る為だから。一緒に頑張ろ?」

「勿論!アタシたちは何時までも一緒だからな!」

 

銀の笑顔に、須美が赤面する。

それに、何故か園子の目が光る。

 

「あっ、そう言えばそう言えば~、ずっと友達でいたい時って『ズッ友』って言うらしいよ~」

「そうなんだ!じゃあアタシたちはズッ友だな!」

 

銀が須美と園子に抱き付く。

 

 

用意された自室でパソコンを操作する槍太。

パソコンからはコードが伸びており、ハザードバレルに繋がれている。

 

「よし、ここをこうすれば………」

『今更ハザードバレルの調整を行ってどうすんだよ』

「あれじゃあ性能に対してデメリットが大きすぎるからな。だからもっと性能を上げないと」

『お前さ――――何か、自分を罰そうとしてるよな』

「あ?」

 

それを聞き、一瞬表情が曇る槍太。

しかし直ぐに元の、自信満々な表情へと戻る。

 

「べっつに~?」

『誤魔化そうとしても無駄だぞ。お前の気持ちは嫌でもこっちに伝わるからな』

「……………」

『………まだ前の侵攻の事が突っかかってんのか』

「俺は、子供の未来を守りたいだけだ。鷲尾さん達はまだ年端もいってない。なのにバーテックスと戦ってるから――――」

『それはただの言い訳だし、甘えだ』

 

槍太の言葉をピシャリと断つアンタレス。

 

『あいつらは十分強い。お前が居なくてもバーテックス(俺たち)を追い返せる程には、な』

「ッ…………」

『だからお前が自分を罰する必要はない。………ねみいから、もう寝るわ。おやすみ』

「…………ああ、おやすみ」

 

 

いつも通り研究所でレポートを纏める槍太。

が、その顔は苦痛に歪んでいた。

 

「くそ、筋肉痛だ………」

「ははははは、お役目ごくろーさん槍太。コーヒー飲むか?」

「いらねぇぇぇぇ…………」

 

今日は勇者システムのアップデートに際し、須美たちが神樹へ挨拶をしている。

槍太は特に用事があるわけではないため、研究所に来たのだが―――

 

「これじゃ仕事に…いててて………」

「…………お前、ホントに大丈夫かよ。紙散らかってるし」

 

と、ビルドフォンから着信音が鳴る。

安芸からだ。

 

「安芸?どうした」

「鷲尾さんが倒れたの。すぐに―――」

「わかった」

 

ビルドフォンをマシンビルダーへと変形させ、現場に急行する。

 

「……散らかしっぱなしは、やめて欲しいんだけどなぁ………マッッッッズ!!!!」

 

 

襖を壊れると思わせる程の勢いで開け、須美に近寄る槍太。

 

「鷲尾さん、大丈夫!?」

「はい、何とか」

 

問題なさそうな須美を見て安堵する。

 

「何で、急に倒れたの?」

「わっしーが神樹様に触れたとき、何か呟きながら倒れちゃって」

「広大な空が頭の中で広がって……沢山の流れ星が段々大きくなって、目の前に落ちてきて……」

「神託……鷲尾さんは巫女の資質も持っていたってことか………それで、何を意味してるんだ?」

「近いうちに複数体のバーテックスが攻めてくる、ってことね」

「マジか…………」

 

顔をしかめる槍太。

だが、合宿中のアンタレスの言葉を思い出す。

 

『あいつらは十分強い。お前が居なくてもバーテックス(俺たち)を追い返せる程には、な』

 

ふぅ、と息を吐き、明るい表情を作る。

 

「大丈夫!俺たちなら、きっと乗り越えられる!」

「…………根拠は?」

「ない!」

「だと思った」

 

 

自宅にて、机に向かう槍太。

机の上には原稿用紙があり、その枚数は何千枚にも上っている。

 

「よし、こんな感じか」

『何書いてんだよ?』

 

槍太に擬態したアンタレスが覗いてくる。

 

「ああ、俺たちの日常と戦いを書いた小説。題して、『鷲尾須美は勇者である』だ!」

『やっぱドラゴナイトハンターおもろいな』

「あっ、おいお前!この天才物理学者が書いた作品を無視するってのか!?」

『お前は自意識過剰なんだよバカ』

「はあ!?バカじゃねえし!天才物理学者――――」

『あ、ポテチ切れた。槍太、買ってこい』

「この腐れニートバーテックスがぁぁぁぁ!」

 

と言いながらも、コンビニへ足を運ぶ槍太。

アンタレスへの愚痴を呟きながら商品を籠へ入れていく。

 

「くそぉ、なんだよアイツ。あれでも神の使いかよ。短編で『俺の同居人がウザすぎる!』書いてやろうかあんにゃろぉ」

「随分とご不満が溜まっている様子で」

「んあ?」

 

顔を上げると、そこには春信が居た。

 

「春信!お前久し振りだな」

「仕事が忙しくて、な。で?どうなんだ、お役目は」

「ああ、近頃複数体侵攻してくるとさ。ま、天才物理学者にかかればどんな敵も粉微塵だけどな!」

「そうか………《xsmall》まだアレは知らないんだな《\xsmall》」

「ん?どうした?」

「いや、何でもない。そういや、今度休みが取れたんだけど、カラオケ行かないか?」

「おお!いいなそれ!行こう行こう!どうせなら安芸と総一郎も誘うか!」

 

その後、二人を誘うがことごとく断られ、凹む槍太であった。

 

 

ワインレッドの怪人が四国を囲む壁に腰掛ける。

 

「全く、俺たちの計画も知らずにのうのうと生きやがって……」

 

何も知らずに日常を暮らす人間を、呆れたような口調で見下す。

しかし、直ぐに仮面の下の口許を歪ませ

 

「ま、すぐにアイツらの顔は苦痛に歪む。そうだろ?」

 

空へ声をかける怪人。

暫くすると立ち上がり、煙に身を隠す。

 

「終わりの日は近い……」

 

 

人気のない、夕暮れの高台。

槍太は街の風景を眺めていた。

 

「どうしたの槍太。こんなところに呼び出して」

 

そこへ安芸が来る。

 

「ああ、少し話があってな。……ほい」

「?何よこれ」

 

数千枚の紙の束を安芸へ渡す。

 

「もうすぐ最終決戦だろ?これがあると嵩張るからさ、ちょっと持っててくんない?」

「………ええ」

「それと、この言葉を覚えていてくれ。『愛と平和(ラブ&ピース)』…………じゃ、用事は済んだから、これで」

「死ぬ気なの?」

 

槍太の足が止まる。

振り向かず、槍太は返事をする。

 

「別に?俺が死んじまったら、それこそ世界の終わりだろ?」

「今度は複数体のバーテックスが侵攻してくる。だとしたら、あなたはハザードバレルを使わざるを得なくなる。………前の侵攻の時だってそうだったじゃない」

「…………」

「また自分を傷つける気なの?」

「………………」

「――――もっと自分を大事にしてよ!」

 

安芸が悲痛な思いを叫ぶ。

 

「安芸……俺は―――ッ!」

 

身体を襲う違和感。

周囲の時間が止まっていた。

 

「最ッ悪だ……」

 

風景が急激に移り変わる。

最終決戦の火蓋が、切って落とされた。

 




gatta go now 繋いでいく 誰かが灯した希望 受け止めるこの胸 覚悟燃やして
Vシネクスト『白鳥歌野は勇者である』公開しろ

そう言えばクローズの強化が
クローズドラゴン→スクラッシュ→ナックル(→クローズエボル)
なのに対してグリスは
スクラッシュ→ナックル→グリスパフェ(クローズドラゴンのマイナーチェンジ)
なの面白いですよね

ジーニアスフォームはカッコいい


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第十四話「天才と勇者たちのロウ・オブ・ザ・ビクトリー」

ビルド1話を見たらビルドロスが再発したので初投稿です。
やっぱり戦兎は笑顔が似合う。

誰かperfect triumphで銀ちゃんのMAD作って

博士の愛した数式は良い本なので皆さん読め


 

「ついに来たか、この時が…!」

 

大橋でバーテックスを待ち受ける四人。

須美、園子、銀の三人の周りにはマスコットキャラクターの様な“精霊”が漂っていた。

それを、槍太はじっと見つめていた。

 

「そ、園田先生?顔が怖いですよ?」

「────あぁ~天使ちゃん!」

「えっ」

 

急に変な声を出す槍太。

その上写真撮影を始める。

 

「先生!バーテックスはもうそこまで来てるんですよ!」

「ああ、ごめんごめん。よしじゃあ………」

 

四人はそれぞれ変身する。

勇者の中で一番変化が大きかったのは須美だった。

武器は弓からスナイパーライフルとなっており、射程距離と威力が上がっている。

 

「おお!須美かっけぇ!」

「なるほど、スナイパーライフルか」

「後で写真撮らせてね、わっしー」

 

迎え撃つバーテックスは、牡羊座(アリエス)魚座(ピスケス)獅子座(レオ)の三体。

レオは一際目立つ巨体だが、壁との境界線付近で留まっている。

また、ピスケスは壁の海を超スピードで泳いでいる。

 

「まずは………」

 

近接武器を持つ三人がアリエスへ向かっていく。

それぞれの武器でアリエスを切り刻む。

 

「やったか?」

 

そう言った直後、アリエスが切り刻まれた部分から再生する。

それも増殖を伴って。

 

「増えた!?」

「えーとこれはどう見ても物理法則を逸脱しててうーんと………ああっもう!」

 

突撃してくるアリエスを往なすが、銀が攻撃を喰らってしまう。

 

「三ノ輪さん!大丈夫!?」

「はい!何とか大丈夫です!」

 

よく見ると、銀の精霊【鈴鹿御前】が赤いバリアを張っていた。

そして次の瞬間、複数のアリエスの中の一体が、銃弾に貫かれる。

 

「お~、わっしーナイス!」

「……なるほど、本体が居たって訳か」

「よし、これで一体返せたな!」

 

アリエスと戦っている間にも、勇者へ新たに搭載された『満開ゲージ』は着々と溜まっていく。

 

ついにレオの巨体が動き始めた。

ピスケスも大橋にいる三人へ向かって泳いで来ている。

 

[RIFLE MODE!]

[SCORPION!]

[BLAST STEAM!]

 

「お前らの動きは―――」

「もう読めてる、よ!」

 

[STEAM SHOT!SCORPION!]

 

空中へ身体を出したピスケスを、槍太が撃ち抜く。

そして、園子、続けて銀がピスケスを切り刻む。

海中へ落ちていく。

 

(よし、この調子なら―――)

 

刹那

レオが極大光線を発射する。

それも神樹に向かって。

 

「ッ―――マズイ!」

 

[SHIELD STEAM!]

 

シールドスチームを張るが、容易く粉々にされてしまう。

が、光線は神樹を貫く前に蒸散する。

ならばと、レオは神樹との距離を詰める。

 

「やっぱりハザードバレル(コイツ)を使うしか……」

「待ってください、私が行きます!満開!」

 

槍太を制止し、須美が満開する。

その姿は戦艦を思わせ、砲台が備えられている。

神の一撃にも例えられる砲撃をレオへ喰らわせ、海に落とす。

 

「マジかよ………」

「凄い……あれが満開」

「マジ強ぇ…マジ最強…ってうわっと!」

 

満開が解除され、落下してくる須美をお姫様だっこで受け止める銀。

 

「長時間満開してはいられないみたいね」

「だとしても、満開した須美カッコよかったぞ!」

「あ、ありがとう銀……!?」

 

須美が地面に足を着けようとすると、そのまま倒れてしまう。

 

「ど、どうしたのわっしー?」

「足が…動かない」

「は!?」

「確かに、下半身の身体機能だけが消失してる……どうなってるんだ?」

「!バーテックスが動き出した!」

 

レオとピスケスが活動を再開する。

 

「あーもう!こんな時に!」

「次はわたしが行きます!満開~!」

 

園子が満開する。

穂先が複数浮遊しており、それぞれを自在に操れる。

器用な園子にはぴったりだった。

 

[FULLBOTTELE!STEAM ATTACK!]

 

「うぅっ、こんなに活躍されたら俺のヒーロー感が薄れる…………」

「………それ、魚座を撃ちながら言うことですか?」

 

満開した園子がレオを海へ再び沈める。

 

「短期間にあれほどの強化を施す……大赦も侮れないな」

「また海に落ちてったけど、どうする?追いかけるか?」

「いえ、海には魚座がいるわ……恐らく名前の通り水中戦が得意なはず」

 

園子の満開が解除される。

 

「まだ海に沈んでるのか」

「………あれ?」

「どうしたの乃木さん?」

「右目が…見えない~」

「えっ?」

「どうなってんだ……?」

 

困惑する一同。

 

「もしかして、やられることで呪詛を送り込む、とか?」

「精霊が居るのにそんなの効くかな……」

「ッ!また動き出した!」

 

再びレオとピスケスが行動を開始する。

 

「獅子座は私が!満開っ!」

「あっ、わっしー!」

「?どうしたの?」

「………ううん、じゃあ私たちは魚座で準備しとくね~」

 

園子に続いてピスケスへ向かっていく銀と槍太。

しかし槍太は、園子の様子に違和感を感じていた。

 

(何か妙だな、乃木さんの様子)

 

 

上空では、須美とレオが超火力をぶつけ合っていた。

だが、満開した勇者が繰り出す攻撃はバーテックスごときでは止められない。

レオの体勢が崩れても、須美は攻撃の手を緩めなかった。

 

「このままッ…押し返す!はああああぁぁぁぁあああぁぁぁぁッ!!!!」

 

レオの身体に穴が開く。

その奥に光輝く“何か”が見えた。

しかし、それを貫く前に満開の限界が来てしまった。

 

「くっ……あ、と…もう…少し……!」

「―――須美!危ないッ!」

 

突然、銀が須美の前に庇うようにして飛び出した。

次の瞬間、その“何か”が無造作に光線を発射する。

吹き飛ばされる須美と銀。

 

「うわあああああ!!!」

「鷲尾さん!三ノ輪さん!」

 

落下した地点に駆け付ける。

気絶こそしているが、目立った外傷はない。

 

「さあてと、俺もそろそろ活躍しないと勿体ないかな?」

「そ、園田先生?」

 

ハザードバレルを取り出し、VLハザードスイッチを押す。

 

「待って下さい!それを使ったら――――」

「乃木さんってさ」

 

いきなり槍太が切り出す。

レオは再生を始めていた。

 

「いつもはのほほんとしてて、少し抜けてるけど、お役目の時は一転して的確な判断を下して、とても頼りがいのあるリーダーだった」

「鷲尾さんは凄く真面目で、正確無比な射撃にはいっつも助けられたな~。いや、ちょっと頑固だけどさ、ははっ!」

「三ノ輪さんは少し危なっかしい火の玉ガールだけど、そのお蔭で俺は勇気づけられて、敵にも向かって行けた……実を言うと俺、バーテックスのこと怖いんだ」

「今言ったこと、二人に伝えといてくれないかな?」

「先生…?」

「後さ、ちょっと覚えてて欲しい言葉があるんだけどさ、いいかな」

「え…?」

LOVE&PEACE(愛と平和)―――」

 

[HAZARD READY?]

[SUPER MIST MACTH!]

[DANGEROUS VENOM BARREL!BLOOD HAZARD!DEMOLITION!]

 

「―――悪いな、ヒーローは、俺だ」

「待ってくださ―――ッ!?」

 

園子の足元にスチームビュレットを撃ち込む。

 

「じゃ、アディオス」

 

 

「はああああぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁああああッ!!!!!」

 

スチームガンで牽制しながら、レオへと突っ込んで行く。

火球を放ってくるが、スチームランスで切り伏せる。

 

『テメェ!何で使いやがった!?』

「だから言ったろ。愛と平和の為だって」

『ふざけんな!そんなことしたらお前は…!』

「――――別に良いさ」

『は?』

「子供ってのは、未来その物だ。子供が犠牲になるなんて、未来が、皆の明日が消えるのと同じなんだ。俺はそんなこと、絶対に認めない。だから――――」

『だから自分が代わりに犠牲になるっていうのか!?』

「ああ」

 

レオをスチームランスで切り刻み、スチームガンで着実にダメージを与えていく。

 

『だったら俺もそんなモン認めねぇ!絶対に!認めてたまるか!』

「……うるさいよ。戦闘に集中出来ないでしょうが」

 

二人が言い争っている間にも、レオの装甲がどんどん崩れていく。

そして、ついに光輝く“何か”が見える。

 

「――――これでトドメだ…!」

 

[HAZARD STEAM SHOT!SCORPION!]

 

スチームガンの銃口にエネルギーが集まる。

レオもまた、光線の発射準備に入っていた。

 

「でりゃああああぁぁぁああぁぁぁああ――――ッ!!!!!」

 

光線と光線がぶつかり合う。

しかし、レオの光線の方が威力が上。

どんどんと押されていき――――

槍太は、光の中へ消えていった。

 

 

「園田…先生……」

 

先程のぶつけ合いの反動で、最早“何か”のみの身体となったレオ。

“何か”は結界の外へ逃げていく。

 

「っ!」

 

追いかける園子。

そして結界の外へ出てしまう。

そこで見たのは―――

 

 

地獄だった。

炎が燃え盛り、バーテックスが無限に存在している世界。

そして、今までに倒したバーテックスが再生している。

 

「何…これ……。っ!」

 

バーテックスの1体が園子に向かって突進してくる。

結界の内に回避し、須美の下へ跳躍する。

 

「う……あ……っ」

「わっしー!?」

 

その時、須美が目覚める。

キョロキョロと辺りを見回す須美。

まるで()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「良かったぁ~、目が覚めなかったらどうしようって―――」

「ここは…何処……?あなたは……誰…?」

「……えっ?」

「ッ!そうだ!銀!銀起きて!」

 

須美が銀を揺する。

しかし、起きる気配がない。

 

「……大丈夫。後は私がなんとかする」

「え?」

「私は乃木園子。あなたは鷲尾須美。その子は三ノ輪銀。あの人は園田槍太」

「四人は友達だよ。ズッ友だよ」

「ズッ友……」

「私は死なないから。後でまた会えるから」

「だから―――行ってくるね」

 

「満開!!!」

 

園子は、12体のバーテックスに向かっていった。

 

 

この戦い――瀬戸大橋の大戦は幕を下ろした。

瀬戸大橋の大破という、未曾有の大災害を残して。

 




投稿が鈍そう?見た目で判断するなど、母さんの卵焼きよりも甘いな。
時間操作を利用した、史上最速の亀投稿を喰らうがいい。
──葛城巧の手記より

ラプラスの悪魔とかマクスウェルの悪魔ってあるじゃないですか
神の逆は悪魔じゃないですか
何を言いたいかと申しますと
神は科学が倒すってことなんですよね

ビルドのBGMって作業用にいいですね。
それはそうとドッグマイクとクマテレビとサメバイクを寄越せ


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第十五話「悪魔のヴェノム」

栄信×武田航平は正義なので初寝落ちです。

エボルトすきだけど(Pに贔屓にされたのは)ホンマに嫌いや……


 

「何なんだよこれ……」

 

唖然とする槍太。

それもその筈だ。槍太の目の前には――――

 

地獄が広がっていたのだから。

 

「ヨォ、目ぇ覚めたか?」

「ッ!?誰だ!?」

 

壮年の男性の声が聞こえたと思うと、目の前にはワインレッドの怪人が居た。

その怪人に、槍太は見覚えがあった。

 

「ブラッドスターク……?」

「ビンゴォ!大赦のデータベースを覗いたか」

「ここは一体何なんだ?アンタは知ってるのか!?」

「そう焦んなよ。……ココは天の神が造った結界。ココじゃあバーテックスが無限に湧き出てくる」

「無限…に?」

「ああ、文字通りな……それで、お前には話しておかなきゃなんない事がある。―――勇者の真実について、だ」

「勇者の、真実……?」

「勇者システムに新たに搭載された『満開』。あれはな、単なる強化じゃない。

神のごとき力を得る代償に―――――自らの身体を、神樹に捧げる」

「っ!?」

「そして『精霊』。絶対防御とは言われているが、逆に言えば、自害も封じるって事だ。身体がどんどん動かなくなっても、死ぬことすら許されない。つまり、勇者を縛り付けておく存在だな」

 

信じられない言葉だが、もしそれが本当なら───

 

勇者は、永遠に戦い続ける事になる。

 

膝から崩れ落ちる槍太。

絶望が心の中を支配する。

 

「安心しろ。救う方法はある」

「!?ホントか!?何をすればいいんだ!?」

「フルボトルを60本集める。それをパンドラパネル6枚に填める。そうすればパンドラボックスにエネルギーが充填されて、アイツらを救うことができる……それを実現するために活動してるのが、オレたち『ファウスト』だ」

「『ファウスト』……悪魔と契約した魔術師の名前、か」

「オレたちがしているのは、非人道的な人体実験だ。『ファウスト』っつーのは、そこから来てる……どうする?『ファウスト』に入ってアイツらを救うか、それとも入らずにアイツらが苦しむのを指をくわえて見ているか」

「そんなの……決まっている」

 

 

高台へ続く道を、安芸は走っていた。

ある人物に会う為に。

息は既に上がりきっており、足も小鹿の様に震えている。

そして高台に着いた時、安芸の目にはその人物が映っていた。

 

「槍太……」

「よっ、おひさー。元気して―――」

 

安芸が槍太の頬を叩く。

乾いた音が辺りに響いた。

 

「一体今まで何処に居たの!?こっちは心配で…心配で……っ」

「……ごめん」

 

涙目の安芸を見て、謝る槍太。

暫くの間、安芸は泣いていた。

 

 

「あのさ、聞きたい事が有るんだけど、良いか?」

「え?」

 

安芸がやっと落ち着いた所で、槍太は安芸に問いかける。

 

「……鷲尾さん達は、どうなったんだ?」

「っ………」

「……まあ、大体予想はついてるけど」

「えっ?」

「鷲尾さんは記憶と足の機能を失って、名前は『東郷美森』に戻された」

「……」

「三ノ輪さんは鷲尾さんを庇って今も意識不明」

「……やめて

「乃木さんは―――」

「やめて……っ」

「……全く、酷い話だよなぁ~。散華の事隠すな~んて。勇者システムの強化プロジェクトに俺を参加させなかったのも、()()()()()だったんだな、って」

「………」

「ま、安芸も辛かったと思う。話そうにも話せないんだからなあ?……でも、散華の事言ってくれてたら、少なくともあいつらは、もっと遊んで、勉強して、暮らしてた筈だ」

「っ………」

「ごめん。安芸にこんな事言うってのは間違ってると思う。けど伝えておきたかった。……じゃあな」

「待って!」

 

槍太を呼び止める安芸。

 

「……何処で散華の事を知ったの?」

「……協力者がいる。そいつに教えて貰った」

「その協力者って―――」

「悪いが教えられねぇ」

「……もう、戻ってこないの?」

「んな訳ねえだろ。お役目からも解放されたし、後はまあ、讃州中学にでも行こうかな?」

「えっ…!?」

「おいおい、『何で知ってるんだ』って顔してるな。それも、だ」

「何する気なの…?」

「安心しろって。次世代の勇者が、どんな奴らで、どういう風に過ごすのか、それを見届けたいだけだ…ってヤベっ!『豪腕ラッシュ』もうちょっとで始まっちゃう!」

 

[BUILD CHANGE!]

 

マシンビルダーに股がる槍太。

 

「じゃあな。風邪引くなよー!」

「……」

 

 

ワインレッドの怪人――ブラッドスタークは深夜の病院を歩いていた。

誰にも見つかる事なく、ある病室へ潜入する。

 

「三ノ輪銀……ここで間違いないみたいだなァ」

 

ベッドで意識を失っている銀に近付くスターク。

 

「お前には、アイツを更なる絶望へ堕とす為の道具になってもらう」

 

銀の頭に手を被せる。

すると、光が発せられた。

暫くすると、光は収まる。

 

「しっかし、便利な能力だよなァ~、()()()()なんて。ゲームメーカーの俺にぴったりだ……あ?」

 

スタークに光が当てられる。

どうやら見回りの看護婦の様だ。

 

「そこで何をして――」

「ハァ~、見つかっちまうとは、ツイてないな」

 

スタークは腕に装備された針『スティングヴァイパー』を看護婦へ突き刺す。

すると、看護婦は悲鳴を上げる事なく消滅した。

 

「ああ、ツイてないのはお前の方だが、な」

 

スタークは窓を開け、病室から脱出した。

 

「チャオ」

 

 

ファウストのアジトでパソコンを操作する槍太。

そのすぐ近くには、人間が入った謎の液体で満たされた棺桶の様なガラスの箱があった。

その人間は何かを訴えているが、槍太は無視している。

そこに、スタークが戻ってきた。

 

「戻ったか、スターク……何しに行ってたんだ?」

「そんなの別に良いだろォ~?お前こそ、スマッシュの人体実験の進捗はどうなんだ?」

「……順調だ。このままいけば、ボトルに成分を採取出来るくらいにはネビュラガスを注入できる」

「流石、今世紀いや、神世紀最高の科学者ってだけはあるなァ」

「……さあ、実験を初めようか」

 

槍太がレバーを倒す。

すると、ガラスの箱が黄色い気体(ネビュラガス)で満たされ――

 

「ガァアア!!」

 

怪人(スマッシュ)が誕生した。

スタークがそれを直ぐにそれを倒す。

緑の爆炎が上がるが、スマッシュの身体は残ったままだ。

それに成分が入っていないボトル、エンプティボトルを向ける。

粒子がボトルに回収され、エンプティボトルは中部が膨らんだスマッシュボトルに変化し、スマッシュは人間に戻った。

 

「実験成功。浄化しといてくれ」

 

ファウストのメンバーの一人にボトルを渡す。

 

「これで、アイツらの救済に一歩近付いたなァ、槍太」

「ああ……」

 

「これでやっと……俺に流れていた平和ボケした"血"とつまらない自制心は、"蒸気"となって消えた……」

「俺は生まれ変わった……」

 

[SCORPION!]

 

「蒸血…!」

 

[MIST MUTCH…!]

[SCOR…SCOR…SCORPION…!]

[FIRE!]

 

「俺はリーク……溢れ出す憎悪(ヴェノムリーク)だ…!」

 




ビルド神話モチーフ説って結構前に公式から否定されてたんですね

蓮華、任務に私情が混じるなんてアンタは勇者失格や。
安心せえ、勇者はアタシが受け継いだる。
―――桐生静の手記より


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第十六話「最悪なジ・エンド」

最終回なので初投稿です。

ショットライザー欲しいです。


「天っ才物理学者の園田槍太は、最終決戦で鷲尾さん、三ノ輪さん、乃木さんと力を合わせ、見事バーテックスを撃退し世界に平和を取り戻した!そういう訳で、こっからは俺たちの日常を描いた―――」

「何嘘吐いてるんですか!私は記憶は失うし足も動かなくなるし……」

「止めてよ!もう思い出したくないの!」

「私はもうスゴイ満開しちゃって~」

「いや何で『そんな事あったね~』ぐらいのテンションで語ってんの!?」

「アタシは―――」

「それネタバレになっちゃうから!」

「第十六話、どうぞ!」

 

 

マシンビルダーを全速力で走らせながら通話する槍太。

その顔には喜びと不安が混じった複雑な表情が浮かんでいた。

 

「おい安芸!三ノ輪さんが目覚めたのって本当か?!」

「ええ」

「後遺症は?」

「今調べてるわ。見る限り大丈夫だったけど……」

「良かった……」

「また何かあったら連絡する」

「分かった。じゃあな」

 

通話を切り、スピードを上げ銀が居る病院へ急行する槍太。

 

「待ってろ、すぐ行くからな」

 

 

白い廊下を走る槍太。

両親が亡くなった事を思い出させ、正直言って嫌悪感があるが、今はどうでもいい。

 

「安芸!…三ノ輪さんは?」

「今検査が終わった所。大丈夫」

「そっか……良かったぁー」

 

安堵し、床にへたり込む。

 

「…ごめんなさい、散華の事―――」

「良いよ、もう気にすんな。鷲尾さん…今は東郷か。新しい友達が出来ていいんじゃねえの?まあ、乃木さんのあの扱いはちょっとなーって思うけど。半分神様だよ?どこぞの鎧武者かっつーの」

 

笑う槍太。

しかし、安芸はその笑顔は嘘だと見抜く。

それでも、言い出せない安芸であった。

と、検査室から銀が出てくる。

 

「!三ノ輪さん」

「うわっ!?安芸先生、苦しいぃ~」

 

思わず銀を抱く安芸。

槍太も銀に話し掛ける。

 

「良かった……三ノ輪さん、大丈夫?どこか痛いトコとか―――」

「あの…どちら様ですか?」

「えっ…?」

 

絶句する槍太。

 

「……三ノ輪さん、二人で話したいから少し待合所で休んでてくれる?」

「?はい」

 

待合所へ行く銀。

安芸は槍太と向かい合う。

膝から崩れ落ちる槍太。

 

「何で…こうなるんだよ…」

「……」

「いや、待て。見返りを求めたらヒーローじゃない」

「……っ」

「大丈夫だ、俺は忘れられてもいい。これが()()だ」

 

立ち上がる槍太。

フラフラとした足取りでその場から立ち去る。

 

「ごめん安芸。俺…ちょっと頭冷やしてくる」

 

その後ろ姿に、安芸は何も言えなかった。

 

 

大赦の研究所。

そこには総一郎一人しか居なかった。

彼は自身が作ったコーヒーを飲みながらパソコンを操作している。

突然、研究所のドアが開く。

そこから槍太が入ってきた。

 

「おいおい、どうしたってんだ槍太…槍太?」

「総一郎、コーヒー煎れてくれ」

「はあ?」

「いいから早く」

「…分かった」

 

不気味なくらい無機質な槍太の声に気圧されてか、コーヒーを煎れる総一郎。

デスクに置かれたコーヒーを一気に胃へ流し込み、槍太は自身のデスクのパソコンから大赦のデータベースに入る。

 

「あ?ちょちょちょ!?何やってんだよ!?」

「満開について調べる」

 

絶句する総一郎。

暫くして槍太に聞く。

 

「……俺を恨んでるか?」

「別にお前を責めてる訳じゃない…もう、そんなのどうでも良くなった」

「え?」

「手伝え、俺は真実を知りたいんだ」

「……ああ。俺にも責任はある」

 

その日は徹夜で満開や、それに関連するモノを調べた。

それが終わった後、槍太は総一郎に言った。

 

「科学とか呪術とか、そういうのが発展して今に繋がってきた」

「ああ」

「けど…世界はどうせ滅びるんだ。結局……無駄になった」

「……」

「ありがと、今日はもう帰る」

「待てよ」

 

槍太を呼び止める総一郎。

 

「世界は結局滅びるだぁ?お前はヒーローなんだろ!?だったらアイツらも世界も救ってみせろよ!」

「無理だ…俺じゃ。俺はもうヒーローなんかじゃない」

「ふざけんな!いっつも自分の事ヒーローヒーロー言ってる癖にこんな時に逃げんじゃねぇよ!やらずに後悔するより、やって後悔しろよ!最初っから諦めてんじゃねえ!」

「……」

「…見損なったぞ」

 

 

ファウストのアジト。

複数の研究員たちがそこで人体実験についての話し合いを行っていた。

そこにスタークが来る。

 

「おい槍太。ちょっと頼みがあるんだがいいかァ?」

「何だスターク」

「このシステムを造ってほしいんだが」

「これは…!」

「大赦のデータベースから引っ張り出してきた。つっても一部分だけだがな」

「『メルホットシステム』……どうしてこれを?」

「世界を救った後、またバーテックスみたいなのが来たら面倒だろォ?それの対策だ」

「……そうか」

 

槍太はスタークと付き合ってきた中で、一つ分かった事がある。

―――コイツは呼吸するように嘘を吐く。

だが世界を、あの三人を救うには、この嘘吐き(スターク)の言う事を信じるしかない。

 

「分かった」

「じゃ、頼んだぜ。園田槍太先生?」

 

 

四国を囲う壁の上から、町を眺める槍太。

今までの思い出が駆け巡り、思わず頬が綻ぶ。

しかし、一旦目を閉じ、真剣な表情になる。

―――今から行うのは覚悟と謝罪だ。

今まで自分に関わってきてくれた者達への謝罪。

悪魔に身を落とす覚悟。

 

「父さん、母さん、鷲尾さん、三ノ輪さん、乃木さん、安芸、総一郎、ごめん。俺は―――悪魔になる」

 

全ては、愛と平和の為に――――。




最終回なのに短くてすいません。

さて、これでわすゆ編が終了しました。と、いうことは……。
おっと、ここから先はまだ皆さんには未来の話、でしたね。


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番外の章
「園田槍太の手記、園1」


そこのお前!タイガーフルボトル一本に含まれるタイガーの成分はタイガーフルボトル一本分だぜ!
―――園田槍太の手記より


・タイガーキャノン

「素早い虎と力強い大砲!男のロマンが詰まったこの組み合わせがベストマッチじゃないハズがないだろ!ってスタークに言ったら爆笑された。ただ安定しているが故に突出した能力がないのが残念。正直言って何で虎と大砲の組み合わせで安定してるのかが理解出来ない」

 

・ボイラーチーター

「フレイミングチーター!そう言えばチーターって走り続けると体温が40℃になるらしい。怖、死ぬわ。高速移動しながら炎を纏った攻撃で敵を翻弄しよう!」

 

・スパイダーショット

「ベストマッチウェポンのスパイダーショットガンで蜘蛛の巣を発射して敵の動きを封じるベストマッチ。トラウマ。二度と見たくない。てか誰だよこのベストマッチ生み出したヤツ。呪うわ。トラップを張って、ショットガンで止めだ!」

 

・アルマソード

「自らの身を守るアルマジロと、人を守る剣のベストマッチ。アルマジロって可愛いよね。丸くて。俺も昔………あ、やっぱいいや。人々を守り抜き、敵を切り裂け!」

 

・カバハンマー

「超重量で動きが重い。実際スタークがボトルを使うと肩こりになった。何でや。とにかく、左腕のハンマーと右腕のカバの口で敵を粉砕しよう!それとカバの汗は赤いらしい」

 

・オルカサンダー

「海の狩人と呼ばれるシャチと、超電撃のスタンガン。この前かわいい同僚がセクハラにあったらしいのでスタンガンフルボトルでセクハラしたヤツをこずいたら気絶した。すまん。シャチの力とスタンガンの電撃で敵を貫こう!」

 

・エレファヒート

「この間寒がりなファウストのメンバーがどうしてもと言うもんだからスチームアタックしたら研究所が蒸し風呂になった。スタークにも怒られた。納得できん。体重を乗せ、熱を帯びたパンチで敵を殺菌だ!」

 

・イーグルボルバー

「めっちゃカッコいい。鷲とリボルバーだぜ?うーん、控え目に言って最高。大空を駆け回って、強力な一撃を放て!」

 

・ホラームジーク

「夏に涼みが欲しいとの事で、ファウストで肝試しをしたら、髪が長い女性が後ろに着いてきてた。ま、神樹だって居るんだし、幽霊が居たっていいよね!可愛いし……ああ!窓に!窓に!様々な妖怪の力と音の力で、敵を恐怖のドン底に落としてやろう!」

 

・シャコガレージ

「ダジャレかよ!って最初思った。でも性能見てみるとまあ強いこと強いこと。何だよ敵の攻撃吸収して自身の攻撃力に変換とか、チートかよ。もうめんどうみきれよう。敵の攻撃を受け止め、そのまま敵に返してやろう!」

 

・新たなドライバー

「スタークから依頼が来た。どうやら現行のライダーシステムを超えるシステムが欲しいとの事。最近、スタークの考えが読めなくなってきた。一応理論は組み立ててみたが………如何せんトランジェルソリッドを圧縮した影響で戦えば戦うほど使用者のハザードレベルが上がりやすくなってしまった。これは確実に戦争の兵器になる。………けど、これもアイツらを救う為だ。どんな手を使ってでも俺は、この世界を救う」

 




ゆゆゆは神アニメ。因みに俺の推しは東郷さんだ―――葛城巧の手記より


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