デビルサバイバー2 PossibilityOfGirl (天導 優)
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主人公の紹介 

物語を進める内に更新もしていきたいと思ってます。


マナ(本名不明のため、偽名)

年齢 7歳

性別 女

誕生日 不明(本人も覚えていないが建前11月30日)

星座 不明

住所 不明(基本的には東京)

学年 学校には通っていない

身長 102センチ

体重 24㎏

職業 JP's(ジプス)副局長

家族構成 無し

主力悪魔 アリス etc. (エトセトラ)

好きな音楽 年相応にアニソン

今後したいこと 旅をして世界を自分の目で見てみたい

好きな男性のタイプ ツンデレなお兄ちゃんタイプ

特技 他の人の特技を一瞬で真似してできるようになる

趣味 読書 筋トレ 映画鑑賞 etc.

休日にしていること 散歩 寝る

鞄の中身 財布 非常食 裁縫道具 その他etc.

好きなこと 小春ちゃんと遊ぶこと

嫌いなこと 無能な人に会うこと

好きなゲーム 何でもやるが1、2週間で完クリする 早いときは半日

嫌いなゲーム 恋愛ゲーム 本人曰くこんなに簡単にいくはずなどない想っている

気になっていること 漫画、アニメ、小説の続き

幸せを感じている時 風を感じている時

未確認情報 炊事は上手いが掃除が下手

将来について 考えていない

最近の楽しみ 強くなっていく自分

最近の悩み アルコルの訪問

好きな場所 自室

嫌いな場所 無能な人が威張ったりしているようなところ

好きな食べ物 アイスクリーム

嫌いな食べ物 ピーマン セロリなど苦い野菜 焼き魚

 

容姿

目は赤色でそれ以外は白い

髪は長髪を2つに分けて三つ編みにしているが戦闘時には下ろしている

身長は小春の目線が肩辺り

普段は白のワンピースの上に黒いJP'sのコートを着ている(大和と同じ物のためサイズが合っていない)

もしくは、子供用のメイド服を着ている 

私服は上記のワンピースに白い靴下と白いシューズ、白の大きめキャペリンを被っている

 

3年前に交通事故に遭うが偶然にも生き延びている。

その際に両親から不気味に思われ捨てられた。

それ以前にも高すぎる知能と身体能力を持っていたために気味悪がれていた。

その後実力主義を実現させようとしている大和に出会いJP'sに入隊する。

知識は既にアメリカの大学を余裕で卒業できるほど有り身体能力もオリンピック選手顔負けの実力を持つ。

JP'sとは別の場所に秘密基地があり、普段はそこで一人で暮らしている。

 

他のメインキャラの呼び方

栗木 ロナウド ????

新田 維緒   ????

峰津院 大和  大和様

管野 史    ????

志島 大地   ????

柳谷 乙女   乙女さん

鳥居 純吾   ????

迫 真琴    迫さん

和久井 啓太  ????

伴 亜衣梨   ????

秋江 譲    ????

九条 緋那子  ????

憂う者     アルコル

 

他のメインキャラからの呼ばれ方

栗木 ロナウド ????

新田 維緒   ????

峰津院 大和  カノン

管野 史    ????

志島 大地   ????

柳谷 乙女   シロちゃん

鳥居 純吾   ????

迫 真琴    副局長

和久井 啓太  ????

伴 亜衣梨   ????

秋江 譲    ????

九条 緋那子  ????

憂う者     輝く者




質問などがあれば感想に記入してください。
できる限り早めに返信したいと思っています。


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0日目 嵐前の土曜日
訪問者


初投稿です。
応援お願いします。


??side

私は今、一般人が知り得ない秘密の場所に来ている。この場所を知っているのはJP's(ジプス)局員のみである。

歩いて10分、開けたホールのような場所に着いた。

広さにして半径2・5メートル程だな。

奥の壁にカードキーを使う機械があるので読み込ませる。

次の瞬間、壁に電子文字盤が現れる。

これがこの部屋へ入るためのパスワード装置なのだ。

平仮名しか並んでいないが実際には数字や漢字、ハングル文字等に変換入力しなければならない。

勿論変換するのはそれだけではなくギリシャ文字や古代文字等、文字という文字が使われている。

因みにパスワードはJP's(ジプス)局員毎に違っているが、全員に共通しているのは必ず64文字以上で2日に1度パスワードが変わることだろう。

その際に各局員にメールで届くようになっているがそれでもここにいる人物に会える人物は少ない。

侵入者や一般人が入るとは思えないが入ったとしてもまず、この扉を開けることは不可能にちがいない。

さて、私も早いとこ用事をすませるとするか。

「パスワード、正解です」

電子音声が承諾すると別の機械が出てきた。網膜、指紋、声、顔などを判断するためだ。

「証明終了、峰津院大和と判断」

局長である私がここまでしたのだ、留守だと怒るぞ。

 

謎の少女side

 

この部屋に訪問者が来る。あの男以外では私の部屋に来る人物は久し振りだ。

どうやら大和様のようだ。

「久し振りだな、カノン。こうして会うのはどのくらいぶりだ」

「私の記憶が正しければ92日と3時間16分ぶりかと」

そう言うと大和様はフッと鼻で笑われていた。

「お前がそう言うのだから、的確なのだろうな」

「それでご用件は何なのでしょうか」

現在、私が都庁の地下に描き直した方陣は問題なく使えているようだし、何の用事なのでしょう。

「何、仕事の話ではない。明日より古の盟約により運命の審判が開始されるのは知っているだろう」

「ええ、大和様から732日前に直接教えてもらいましたから」

「ああ、そうだ。だからお前に今日半日ほどだが休暇を与えようと思ってな。迷惑だったか」

最後に休暇を取ったのは126日前か。

まぁ、くれるというのだから貰っておこう。

小春ちゃんにも会いたいですし。

「いいえ、有り難く使わせてもらいます」

「そうか。では、今夜19:30までには戻ってこい。上の連中がお前に一目会わせろと五月蝿いのでな」

上の連中、つまりは救う価値の無い無能な者達か。

「判りました。用件はそれだけですか?」

「ああ、そうだ。それと遊びに行くなら現金が必要だろう。持っていくと良い」

大和様はそう言われると私に財布を渡してこられました。

「では、今夜に」

その言葉を残し、大和様は退出なされました。

財布の中身は一万円札が2枚、五千円札2枚、二千円札という珍しいお札が5枚、千円札が10枚、五百円硬貨が20枚程入っていました。

さて、小春ちゃんに電話すると3つ目のコール音で出てくれた。

「あ、お姉ちゃん、久し振りだね。元気なの?」

「うん、お姉ちゃん元気だよ。久し振りに休みが取れたから遊ぼうと思ったんどけど大丈夫?」

「ホントに。じゃあ小春、お祭りに行きたい」

どうやら小春ちゃんはお祭りに行きたいみたいですね。

「じゃあちょっとお母さんに換わってくれる」

「あ、うん。分かった」

しばらく待つと彼女の母親である柳谷乙女さんが電話に出てきた。

「あら、シロちゃん。お久しぶりね」

「ええ、乙女さんも変わりないようで」

「ふふ、貴女もね。それと小春をお祭りに連れて行ってくれるんでしょ」

「ええ、小春ちゃんはお祭りに行きたいと言ってますし」

「お金の方は大丈夫なの」

「ご心配には及びません。大和様から頂いておりますので」

「そう、いつこっちに来れそうなの」

「今から出ますから11:00頃には着けるかと」

「それじゃ待ってるわね」

「ええ、では」

電話を切るとあの男がやって来た。

「出掛けるのかい、輝く者よ」

「ええ、名古屋まで出掛けてきます。留守を任せても宜しいですか?」

「ふふ、それは約束というやつかい」

「そうですね」

「では、引き受けるとしよう」

「行ってきますね、アルコル」

「ああ、行ってらっしゃい」

 

アルコルside

 

輝く者が出掛けていった。別に寂しいというわけではない。

輝く者曰く女性の部屋はあまり散策しない方がいいらしいが輝く者の部屋に家具は少ない。

精々寝るためのベッドが1つあるだけだ。そして、枕元には彼女がJP's(ジプス)に入った頃の写真が飾られている。

表情がないから人形の用にも見えてしまう。

ただ、私が願うのは、彼女が望む世界に幸多かれと思うだけ。

いけない、私はまた、憂いていた。

さて、彼女との約束を始めるかな。




楽しんでいただけたでしょうか?
週一投稿しようと思っていますが遅くなったり早くなったりすると思いますが完結までは評価に関係なく頑張ろうと、思っています。


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町の風景

マナside

私は今、駅に向かっている。

JP's(ジプス)の専用車両を使うのは便利だが当然デメリットが有り、その1つが一般市民に怪しまれる事だ。

JP's(ジプス)は政府の秘密組織のために一般人に気付かれないように基地や専用車両などが伏せられているがその多くは観光名所の近くにあることが多い。

理由は簡単だ。木の葉を隠すなら森の中とはよくいったものでそんな観光名所にそんな秘密があるとは誰も思わないでしょうし、ましてや政府がそんなことをするはずもないと思いこんでますからね。

「迫さん、1つ質問して良いですか?」

私は駅に向かって車を運転してくれている迫真琴さんに気になる事を質問してみますか。

「如何なさいましたか、副局長?」

「学生服姿の人を沢山見掛けるのですが、何かあるのでしょうか?」

「おそらく、大学の入学試験のためかと思われますが」

大学受験ですか。私には縁が無いですね。

「理解しました。ありがとうございます、迫さん」

さて、到着までまだ少し時間がありますね。

「迫さん、軽く仮眠を取るので駅に着いたら起こしてもらっても宜しいですか?」

「畏まりました」

 

迫side

 

寝てしまわれたか。無理もないだろう。本来なら小学校に通っているような年齢だからな。

普段の仕事ぶりを見ると局長と同じく年上に見えることも多くあるが眠っている姿は年相応の子供のようだ。

2年前にJP's(ジプス)に採用されたときは驚いたものだが私も慣れたものだな。

聞くところによると副局長の両親は他界したと聞いているが詳しいことは分かっていない。

仮に両親が他界したとするなら親権は誰が持っているのだろう。

局長、では無いな。局長は副局長の実力を認めてはいるが養子にとろうという考えはしないはずだ。

史も違うな。史は研究に没頭して子守りを忘れそうだからな。そういう意味では似た者親子で通じそうだが。

乙女も、恐らくだが違うな。乙女には血が繋がりが無いが娘がいたはずだ。

それでも副局長を養わないとは考えにくいが。

おっと、そろそろ駅に着くな。

「副局長、もう少しで到着です。起きてください」

「ありがとうございます、迫さん」

「いえ、気にしないで下さい」

「帰りは19:00頃になるかと思いますので、迎えを頼んでも宜しいですか」

「畏まりました。気をつけて行ってらっしゃいませ」

「ええ、行ってきます」

行ってしまわれたか。しかし、副局長の親権を考えても仕方ない。

私には私にしか出来ない仕事を探すだけだ。

 

マナside

 

さて、駅に着いたのは良いとして、電車はまだ着ていないようですね。

「お嬢ちゃん、一人でお出かけかい?」

駅員の方でしょうか?。まぁ、聞かれたのだから返事をしなければ失礼というものですね。

「はい、名古屋の方まで」

「随分と遠くまで行くんだね。後、5分位で来ると思うから」

「ありがとうございます」

それだけ言うと駅員の方は私から離れていかれました。

あれは、女子高生でしょうか。何やら話しているみたいですが。

「ねぇ、ニカイアって知ってる?」

ニカイア、確か古代ギリシャ語で勝利(ニケ)の町という意味ですね。何故、彼女達のような一般市民が知っているのでしょう?

「知ってる知ってる。今流行りの死に顔動画サイトでしょ」

どうやら私が知っているのとは違うみたいですね。

「そうそう、このサイトに名と顔写真を登録すると友達の死に顔動画届くってやつ」

「でもそれって胡散臭くない」

「それがさ、私のお姉ちゃんの友達が彼氏が死ぬ動画が届いて同じように死んでたんだって」

「ウソー、それってヤバくないい」

どうやら電車が着いたみたいですね。

それと、やはり一般市民の話はつまらないですね。



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今回は小春が喋っているためにひらがなが多くなっています。読みにくかったらごめんなさい。


マナside

 

「おねえちゃん」

駅に着くと小春ちゃんが私に気づいて抱きついてきたのは多少ビックリしましたね。

「小春、危ないから急に抱きつくのは止めなさい」

「はーい」

でも、小春ちゃんが喜んでくれて良かったです。

休暇をとってこっちに来たのは正解でしたね。

「シロちゃんは何時までこっちにいれるの?」

「16:00までですね。その後は東京で用事があるので」

「じゃあ、それまでいっしょにあそべるの?」

「ええ、そうですよ。それと乙女さんたち、今日は名古屋の方にいたんですね」

「そうなの。急患だってことで一昨日の昼からこっちに来てるの。今夜には実家(大阪)に戻る予定なの」

「そうですか、気をつけてくださいね」

「分かってるわ。私に何かあったら小春が寂しい思いをしちゃうしね」

「そうですね」

「それに今日はシロちゃんが小春をお祭りに連れていってくれるんでしょ」

「はい、おまかせ下さい」

「私は仕事があるから行けないけど、小春のこと、よろしくね。小春、シロお姉ちゃんに迷惑かけないようにね」

「はーい」

「それでは行ってきますね」

 

お祭りの会場in小春side

こはるにはおねえちゃんがいる。

でも、ほんとうのおねえちゃんじゃない。

おかあさんがはたらいてるじぷすってところでにばんめにえらいらしい。

いろんなことをしってるしすぽーつもとくい。

それにしごともできるけどめったにやすみがとれないみたい。

それでもたまのやすみにこはるとあそんでくれるからこはるはおねえちゃんがおかあさんとおなじくらいだいすき。

あ、わたがしうってる。

「おねえちゃん、こはるわたがしたべたい」

「綿菓子ですか、食べたことないですね。どの様なものなのでしょう」

おねえちゃんはあたまがいいけど、ほかのひとがしってることをしらなかったりする。

そういうときはこはるがおしえてあげるんだ。

「わたがしってね、くもみたいなかたちをしてて、あまくておいしいんだよ」

「なるほど、蜘蛛ですか。以前タイの方に行ったときに食べましたね。あれはチョコレートみたいな味で尚且栄養もありましたね」

「おねえちゃん、たぶんだけどこはるがいってるくもとおねえちゃんのくもがちがうきがするよ」

「そうでしょうか?。確かにあんな大きな蜘蛛が日本に生息してるはずもありませんからね」

そういっておねえちゃんはわたがしをひとつかってくれた。

「おねえちゃんのぶんはいいの」

くものかんちがいをきづいたおねえちゃんにきいてみたら

「こんな大きな物小春ちゃんが一人で食べきれないと思いますから残ったのをいただきますよ」

たしかにいつものこしておかあさんがたべてくれるんだよね。

そのあと、おねえちゃんはきんぎょすくいやよーよーつりををやればすべてとり、やきそばなんかをたべればあどばいすをあたえてかんこどりがなくっていわれてたようなみせにぎょうれつをつくったりしていた。

そんなかんじでまつりをまわってたらしゃてきやさんにこはるがほしかったぬいぐるみがおいてあったんだ。

でも、だれもしょうひんをてにいれてないみたい。

どういうことなんだろ。

「イカサマですね」

「おねえちゃん、どういうこと」

れつからとおくはなれたばしょでおねえちゃんがそんなことをいっていた。

「よく見てください、小春ちゃん全ての商品が箱に入れられているでしょう。つまり、箱の底に接着剤かなにかを塗り倒れないように固定してるんでしょうね」

「いんちきしてるってこと!。じゃあ、こはるがほしいぬいぐるみもてにはいらないの?」

かなしくてなみだがでてきたらおねえちゃんが

「私に任せてください」っていってたけどなにをするつもりなんだろ。

 

マナside

射的屋に私は静かに怒っていた。

小春ちゃんばかりか祭を楽しみに来ていた子供たちを泣かせているのだから。

「倒したら倒したものをあげるよ。さあ、次は誰が挑戦する。1回500円で玉5発だよ」

「10回分5000円で」

「毎度あり」

 

小春side

おねえちゃんがちょうせんするみたいだけどどうするんだろ。

いっぱつめはまとにあたらずおおきくはずれてまとのだいのあしのほうにあたっていた。

「お嬢ちゃん下手くそだね」

そんなことをいわれてたけどおねえちゃんはきにせずにうちつづけて、ぜんぶはずしてごじゅっぱつめをかまえていた。

「これで決まりです」

おねえちゃんがそうつぶやいてうったたまがだいのあしにあたった。

「残念だったなお嬢ちゃん」

そんなことばをきいたちょくごめきめきっておとともにしゃてきのだいがまえにたおれた。

「倒したら倒したものをなんでもあげるよ、って言ってましたよね。だったら、そこの商品全部もらっても良いですよね」

たしかにしょうひんをぜんぶたおしたからおねえちゃんのいうとおりなんだけど。

「こ、こんなのはインチキだ。台ごと倒すなんて」

おねえちゃんはそのひとことをきくとにやりとわらって。

「じゃあ、これはなんでしょうか」

そういっておねえちゃんはしょうひんののっただいのひとつをさかさまにしてみせた。

せっちゃくざいでとめられてるしょうひんがおちるわけでもないのでしゃてきやさんはそこにいたおとなたたちになぐられていた。

「はい、小春ちゃん」

こはるがほしかったぬいぐるみはてにはいったけど、ああゆうのをみからでたさびっていうんだろうなとかおもっていた。




自分で書いててなんですが平仮名が多いと読むのに疲れますね。でも原作では小春は平仮名でしか喋ってなかったので平仮名だけにしてみました。


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会食

マナside

楽しい時間もいずれは終りを迎えるとは良くいったものですね。

私は東京に帰るために駅に来ている。

「おねえちゃん、またあそんでね」

「じゃあね、シロちゃん」

見送りに乙女さんと小春ちゃんが来てくれた。

「ええ、またお会いしましょう」

手にお祭りで買ったお土産を手に新幹線に乗り込みました。

さて、迫さんにメールでもしておきましょうか。

 

東京 迫side

「A班は築地の警備にあたれ。極少数だがDケースの可能性もある」

「了解しました」

「B班はC班と協力し資料の整理を」

「「はい」」

忙しいが、普段局長や副局長がやっている量よりは少ないのだ。これぐらいでへこたれる訳にはいかないな。

「精がでるな、迫」

声をかけられ振り向き

「局長、何かご用でしょうか?」

「なに、そろそろ会食の時間だから近くに寄っただけだ」

もうそんな時間か。

「私は副局長を迎えに行ってきます。局長は」

「待て、迫。私も同伴しよう」

「分かりました。車の用意をしてきます」

 

ヤマトside

「迫、まだ着かないのか」

「後、1分ほどです」

「そうか、分かった」

しかし、会食とは面倒だな。

あんな腐って尚、木から落ちる事の無い木の実のような連中に。

「ただいま戻りました、大和様」

「ああ、お帰り。迫、車を出せ」

「畏まりました」

「カノン、会食の会場に着くまで仮眠をとっておけ」

「では、お言葉に甘えさせてもらいますね」

目を閉じて私の膝を膝枕にして眠ったか。

「迫、あえて渋滞の道を選んで会場に迎え」

「しかしそれでは会食に遅れてしまうのでは」

「なに、カノンを少しでも寝かしておくためだ」

「分かりました」

何だかんだ云いつつも私はカノンに対して甘いのかもな。

 

19:00 会食会場前

 

「ついたぞ、カノン」

「おはようございます、大和様」

「副局長、コートです」

「ありがとうございます、迫さん。それでは行ってきますね」

 

-会食会場-

 

「良く来てくれた。おお、そちらの子が副局長かね」

頭皮が寂しい感じの男が私達に向かって話しかけてきた。

「ええ、その通りです。マナ、挨拶を」

さすがにここでは渾名は使えんな。

「マナです、お見知り置きを」

「大和君も若くして局長になったが、それよりも更に若いとはな」

豚のように太った腹をした議員が語っていた。

「お誉めに預かり光栄です」

「うむ、礼儀正しい子だな」

当然だ、これくらい出来なくてどうする。

「そんなことより、明日から始まる審判の日、我々を守ってくれるんだろうね」

私達の正面に座る男が語ってきたか。

「ええ、勿論です、総理」

守る気は一編も無いがな。

「さて、立ち話もなんだ。一緒に食事でも」

「申し訳ありません、総理。私共はまだやらなければならない仕事が残っているので失礼させてもらいます」

「そうか、残念だ。そちらのお嬢さんも今度は一緒に食事をしよう」

「ええ、その時はまた」

フン、気に食わんな。

「それでは、失礼します」

 

-会食会場前-

 

「カノン、この後に食事でも行かないか」

「構いませんが大和様、アイスが食べれるところが良いです」

「お前は本当にアイスが好きだな。迫、カノンの好みに合いそうなレストランへ迎え」

「畏まりました」

私達は迫の運転する車に乗り込んだ。

「大和様、これはお土産です」

「フム、すまんな。どうかしたのか、迫?」

「いえ、なんでもないです」

(局長がお土産を貰って喜んでいる!?)

「食物が中心か。この容器に入っているのはなんだ?」

「たこ焼きと呼ばれる食べ物です。基本的には大阪で食べられるものですが、神戸の方では汁の具に使われることもあるそうですがこれはそのままで食べるタイプの物です。本当は作りたてが一番美味しく頂けるようですが」

「成る程な。それではカノン、JP's内でこれを味や食感を再現することは可能か」

「可能ですが、多少味は落ちるかもしれません」

「そうか、残念だ」

「それと大和様、これは作る際に特別な調理器具が必要になるのでその器具を仕入れても構いませんか?」

「構わんぞ。迫、どうした?」

「あ、いえ。そのための器具を買うのは構わないのですが、それを何処に置くのか気になってしまって」

「厨房に置いておけば良いのではないか。これも調理器具なのだから」

「ただ、JP's東京支部の厨房には他にも副局長が買ってきた、鯛焼き器を初めとした調理器具が並んでいるものですから」

「フム、そうか。それなら食堂を少し狭くして、厨房をその分広くしよう」

「……、畏まりました」

 

-某レストラン-

 

「やはり思った通りあの連中はクズだな」

「そうですね、あのような者達がいては日本の未来は真っ暗ですね」

私達は今、遅めの夕食を取っている。

「あんな家畜のような奴は捨てるべきだな。いや、私が実力主義の世界を完成させた時点で見捨てられるか」

思わず笑いがこぼれてしまうな。

「大和様、それは失礼ですよ」

「どういう意味かな」

カノンは私に賛同してくれているはずだが。

「家畜は私達に味覚と満腹感を与えてくれますが、あの者達はそれ以下の害獣ではないでしょうか」

フフ、やはり私に賛同してくれているな。

「ハハハッ、確かにあいつらは害獣、いや、それ以下の存在だな」

「ええ、大和様が手を下さずともいずれは駆除されるものかと」

「やはりお前は私の右腕となる存在だよ」

「お誉めに預かり光栄です、大和様」

「デザートも食べ終わったことだ。帰るぞ」

「はい」

「それと、明日から始まる審判の日、開始は13:00からだ。それまでに準備を終わらせておけ」

「畏まりました」

さあ、運命の始まりの一週間が始まる。



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1日目 憂鬱の日曜日
終わりの始まり


マナside

只今12時55分、審判の時間まで後、5分。

「皆さん、審判の時間まで後5分を切りました。各自、衝撃に備えてください。これは訓練ではありません」

「A班、機材の確保済んでいます」

「こちらB班、連絡手段確保済んでいます」

「C班、レーダーの用意、後2分30秒ほど掛かります」

「こちらD班。現在結界は無事です」

『こちらE班、予想Dケース発生位置に到着』

「こちらF班医療道具の確保、済んでいます」

皆さん、指定の位置に着いたようですね。

「総員聞こえるな、審判開始まで20秒を切った。カウントダウンを開始する8、7、6、5、4、3」

大和様がカウントダウンをしたその直後震度7クラスの地震が私達を襲った。

私は大和様の脇に抱えられていたため何ともなかった。

「去ったか。各自、被害報告を」

大和様が指揮を取ると

「A班、異常なし」

「B班、名古屋、大阪、北海道、博多、別府以外から連絡が取れません」

「C班、今ので通信の類いが一時的に、故障したものと思われます」

「D班、先程の五都市以外の結界が機能していません」

『E班、先程の地震の影響で地下鉄道内に事故が発生したもようです。自衛隊の応援に向かいます』

「F班、医療道具の方はなんとか無事です」

「了解した。迫、そしてカノン。E班に合流し現場を調査せよ」

「「了解しました」」

私は迫さんの運転する車の助手席に座り現場に向かいました。

 

東京 地下鉄

 

「これは酷いな」

「ええ、有史以来最大にして、最多の被害と言えるでしょうね」

「こんな状況で生き残っている人など」

「迫さん、地下鉄の入り口に生存者2名です」

「とりあえず話を聞いてみた方が」

「そうですね。貴重な生存者ですから」

ん、大和様から電話?

 

怯えた少年side

ハァハァ、何がどうなってんだよ。

地震に遭うし、変な化け物に襲われる。

おまけに街がこんなにボロボロになってる。

携帯も変なアプリがいつのまにか入ってるし、電話も通じないし。

「君たち、少し良いか?」

「あ、はい。なんでしょうか?」

に、新田しゃん、誰と話してるの?

「君たちはここで何を見た」

「えっと、地震があって電車が大きく脱線して飛び上がったと思ったら俺たちの方に倒れてきて」

「しかしそれでは君たちは死んでもおかしくなかった訳だが、君たちは生きている。これはどういうことだ?」

「私達にもよく分からないんです。気づいたら私達が生き残っていて」

だ、誰なんだよ、この人は。

「他に何か情報はないか」

「い、いいや。特には話すようなことは」

「そうか。それと1つ訪ねるのだが、君たちの携帯を確かめさせてくれないか?」

「え!?」

この人、怪しすぎるでしょ。

「あ、あの俺たち行く所があるんで、それじゃ」

「あ、おい」

とにかく逃げなきゃ。

 

渋谷 901前

 

「危なかった、なんだよあの人」

「うん。制服みたいな物を着てたけど、自衛隊じゃ無いよね」

いったい何者なんだ。

「やっぱり駄目、携帯通じないよ」

「そうだ。俺、新田さんを家まで送ってくよ」

「え、でも悪いよ」

「いいって。困ったときはお互い様っていうしね」

「あ、うん。ありがとう」

「で、家はどこなの」

「有明の方なんだけど」

「うーん、俺車の免許持ってるか車があれば便利なんだけど」

「この街の様子じゃかえって危ないかもね」

「じゃあ、歩いてつれてくよ。それなら安全だし」

「うん、そう、なのかな?」

「でもできるだけ歩きやすい道を選んで歩いて行こうよ。また、あの変な化け物に襲われても困るし」

「うん。そうだね」

よっしゃー、ここで新田さんにいいとこ見せるぞ。



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貧狼星(ドゥべ)

マナside

私は今、大和様の命令を受けセプテントリオンを追っている。

最初に目撃情報があった場所には居なかったが周りには円形状に焼け焦げたような後が合った。

つまり、今回の敵は爆発する能力があるようだ。

大和様の計算では次に現れる確率が高いのは六本木ヒルズらしい。

「アリス、急いでください」

「これでも全力で走ってるんだけどね」

私は今、自分の所持悪魔であるアリスを呼び出し現場に向かっている。

自分で走ってもいいのですが、私よりアリスが足が長いので走ってもらっている状況なのですが。

「後、この格好は止めてもらえます」

「えー、似合ってるのに」

私は今、アリスにお姫様抱っこされているのです。

「今さら恥ずかしがることないじゃん。夜寝るときに私が添い寝したり、黒おじさんがおんぶしたり、赤おじさんが膝枕したりしてるんだから」

「そ、それは」

「それとも、やっぱりお姫さま抱っこされるなら、局長さんの方がよかった?」

へ?

「な、何で大和様の名前が出てくるんですか」

何ででしょう?、顔が燃えるように熱いです。

「マナちゃん、顔真っ赤だよ」

「も、もう見ないでください。それよりそろそろ到着ですよね」

「そうだね、あの角を曲がればすぐだよ」

角を曲がると私達の目にここまで逃げてきたと思われる男女が居ました。

そのグループとは別に先程地下鉄の出口で見かけた黄色のマフラーをした少年とボブカットの少女もいますね。

ん、あれは!。

「な、何だ。何が降ってきたんだ」

「〇±Θ、*%。Ωя…」

おそらく、あれが今回のセプテントリオン、ドゥベですね。

しかし、あの外見。

「イチゴ味のアイスクリームに似てますね」

「マナちゃんって時々感性ずれてるよね。あれはどちらかというとカ●リコーンでしょ」

「いいえ、あれはアイスクリームです」

「カ●リコーン」

((また始まった。マナとアリスのくだらない喧嘩が))

私が使役している他の悪魔2体がなんか失礼な事を考えているみたいですね。

「害は、無いのかな」

私達が騒いでいると一人の女性がドゥベに触れようとしていた。

「ΩΘя」

私はとっさに「触らないで」と言いかけた次の瞬間、ピンク色の部分。茸におけるが傘の部分が大爆発を起こし、周囲にいた四人とヒルズの入り口が破壊されてしまいました。

ドゥベは何事も無かったかの用に傘の部分がが復活し、今度は黄色いマフラーをした少年達の方に傘を膨張させながら近づいています。

先程の大爆発を見ていたためか二人は別々の方向に逃げて行かれましたが、ドゥベは獲物を逃したのが気に食わなかったのか先程の大爆発とは比べ物にならないほどの爆発を起こし、空へと飛んで行きました。

残念ながら逃げられてしまいましたが、今回は敵に関する情報が知れただけでも良しとしましょう。

するとタイミングを図ったように電話が鳴りました。

「カノン、無事か」

「大和様、何とか無事です。被害も一般人4名と99プラザ入り口だけで、タワーにはなんの影響もないかと思われますが、追跡を続行しますか?」

「イヤ、構わん。その代わりに仙草寺へ向かってもらいたい」

「仙草寺にですね。分かりました」

「迫も向かわせたから現地で合流しろ。もしかするとDケースが発生する可能性も高い。気をつけて行動しろ」

「了解しました。アリス、聞こえていましたね」

「 うん、急ぐよ」

「あ、できれば今度はおんぶで」

「はいはい」

そんなわけで私とアリスは仙草寺に向かうことにしました。

 



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解かれた封印

マナside

大和様の指示で仙草寺と向かう私達の目の前に見知った人影が見えた。

「迫さん、ご無事ですか?」

「副局長!?。私は無事ですが移動に使っていた車が大破。修理の見込みは無いかと」

「了解しました。私はここに集まってくる民間人を非難及び自衛隊に指示を出します。迫さんは浅草寺の方に向かって下さい」

「畏まりました」

さて、非難を始めましょうか。

 

ボブヘアーの少女side

えっと志島君の死に顔動画が配信された場所はここで間違いないはず。

「おーい、新田さーん」

あの声は、志島君の声。

「あ、新田さん。ゴメン、送るとか言ったのにはぐれちゃって」

「ううん、別に構わないけど。それより早くここから逃げよ」

「え、ちょっと新田さん。少しは休ませてよ」

そう言って志島君が近くに合った石標に背中を預けた瞬間、また大きな揺れが発生した。

「え、え、何?」

志島君が驚き、その場を離れると石標が地面に沈んでいき、代わりに謎の機械が姿を現した。

すると突然その装置が光だし、紫色の光を纏った衝撃波が門の方に向かったと思ったら、今度は提灯が無くなって代わりに白い肌に白っぽい着物を着たお化けが居た。

「何がどうなってんだよ」

志島君も驚いていたけど、今はとにかく逃げなきゃって思ってた。

するとそこに地下鉄の出口で出会った背の高い女の人がいた。

「君達はなぜここにいる。これは、既に封印がとかれて…」

「た、助けてくれ。あのバケモン、俺たちを」

志島君が背の高い女の人に助けを求めると。

「甘えるなッ、君達も悪魔使いだろう。力を貸せっ」

「あ、悪魔つか…?何…ど、どういう事?」

「…いいか!。あの白い悪魔は少々厄介だ。奴の相手は私がするっ!。早く仲間を召喚しろ。戦わなければ、こちらが殺されるぞ」

狼狽える私達の前でその人は携帯を構えていた。

「そそそうか、しょ、召喚アプリってヤツ…!」

その事に気付いた私達も携帯を構えた。

______________________

数分後、その場にいた悪魔討伐を終えた。

なんとか傷は大きく無いけど足を挫いたみたいだ。

先程の女の人が何処かに連絡を取っていた。

携帯電波が通じないのにどういう事なんだろ。

「良くやった。仙草寺に再封印を施す。離れていなさい」

電話を話終えると、その女の人が私達に話しかけてきた。

その人が携帯を操作すると提灯が復活していた。

「さて、挫いたのは足首だな。診せてみろ」

「あ、ありがとうございます」

「構わんさ。だが聞かせてもらおう。君たちはなぜ、ここにいる」

私は早速その人に手短に芝公園を通って有明を目指す事や『ドゥべ』から逃げて、志島君の『死に顔動画』を見たことについて話した。

「『悪魔召喚アプリ』か。なるほどな」

「なんなんだよこれ。新田さんが来なかったら俺、死んでたの」

志島君の顔が青ざめていた。

「とにかく、今は下手に動かない方がいい。君たちは有明に向かうために、芝公園を目指していると言ったな?。だが芝公園は既に封鎖済だ」

私達は驚きを隠せなかった。

「封鎖の理由だが、君達の見た『ドゥべ』が芝公園に向かっている」

私は疑問に思った事を聞いてみたも

「あ、あの。『ドゥべ』ってなんなんですか。いきなり襲ってきて」

「『ドゥべ』か。今のところ、君達に与えられる情報はないな」

すると志島君は空笑いしながら

「は、ははは。馬鹿言うなよ、こんなの、怪獣映画じゃないんだからさ、警察に連絡するとか、自衛隊でも何でも、あんなの殺してもらわなきゃ」

するとその女の人から絶望的な事を聞かされた。

「警察に自衛隊か。ムダだ、止めておけ。『ドゥべ』に銃は効かない。爆薬やその他、我々の使いうるほぼ全ての兵器は無効だ」

「は!?。何言ってんだアンタ。頭おかしいのかよ」

私は怯えながらも質問してみた。

「あの、もしかして試したんですか」

するとその女の人は。

「その通り、試したのさ。それだけではない。君達も不思議に思ったろう?。空はなぜ、沈黙したままか」

それは私達の持つ疑問の1つだった。

こんな災害なのに報道や救助のヘリが飛んでいないこと。

それがあの『ドゥべ』が関係しているのかも知れない。

「情報を収集すべく飛び立った航空機、ヘリ、それらを含む全ての飛行物体は全て落とされ、我々はなす術もなく、まるで虫けらのように必死で地べたを這いずり回っている。残念だが、それがこの国の現状だ」

言葉を無くす私達だった。

でも私はこの人が気になったので聞いてみた。

「あなた、何者なんですか?」

「『ドゥべ』を追うものの一人だ。そして君達と違う方法で『悪魔』を使役する者でもある。さて、足首は重傷ではないが、少しひねっているようだ。私は迫真琴(サコ マコト)。足首を治療しよう。永田町へ向かうぞ、ついて来い」

私はその人に肩をかしてもらって歩きだした。

 



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