カンピオーネ〜転生〜 (アキラ78)
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〜前編〜
第1話 転生、そしてその後
強い光を感じて俺は瞼を上げた。周りは白くぼやけていて目の前には人の形をした光があった。確か俺はトラックに跳ねられて死んだ筈なのになんでだ?
「あれ?」
と、俺が考えていると、目の前の光が喋った。
「確か違う奴を連れて来たはずなのにな〜、まあいっか。そこのあなた、違う世界に生き返る気があります?」
「え、あ、はい.....っておい!どう言う事だよ!」
「どう言う事だよ!って聞かれましてもね〜、ただ、あなたは死んで私の気まぐれによりここにあなたを連れて来て生き返らせてあげようってことですよ」
「はぁ?やっぱり俺は死んだ。OK、分かったよ。俺を生き返らせてくれ。」
「分かりました。あなたが生き返るのは『カンピオーネ』っていう世界です。いきますよ?1、2、3ほれ!」
変な掛け声と共に強い光に覆われた。それと同時に俺は意識を失った。
この世界に生き返ってからもう15年もたった。俺は今日から城欄高校という学校に通うことになっているようだ。準備を黙々とし、ただ黙々と通学していった。なんとかつまらない入学式を過ごし、新しいクラスの仲間達ともある程度話したら、そくさくと帰路に着いた。
「あ、おじいちゃんから電話だ。」
突然電話がなったので見てみたらおじいちゃんだった。
「なんだろう?」
おじいちゃんは今、沖縄にいるはずだし、第一今は俺に用は無いはずだ。
「もしもし」
「お!海斗か、お久しぶりだな」
「ああ、お久しぶり。で、おじいちゃん何か用?」
「ひどいな海斗よ、おじいちゃんが孫に用も無く電話しては行けないのかな?まあ、それは置いといて。すぐ帰ってこい。日光に行くぞ!」
「置いといていいのかよ!分かったよすぐ帰るよ」
(日光か、原作の斉天大聖と戦った時の時期にはまだ早いから行っても大丈夫だろ)
そういい電話を切り急いで帰ることにした。うちのおじいちゃんは旅行が好きでよく世界中を飛び回っている。そしてたまに俺も連れていってくれる。今回もまた連れてってくれるらしい。本当にフットワークの軽い人だ。
(80台の爺さんになっても海外に年8回行くとかどんな身体してんだか....それにお金はどっからだしてるんだろうか…)
あれこれ考えてる内に家に着いた。俺の家は和風の家で結構大きな家だ。とりあえず家に入りおじいちゃんがいるであろうリビングに入り中をみたら案の定ソファーに座りテレビを見ていた。どうやら旅行の準備はしてあるらしくソファーの横にはキャリーバックが置いてあった。
「おじいちゃんただいま〜」
「ああ、おかえり。じゃあ早く旅の旅行に行く準備をしなさい」
「わかったよ」
といい、俺は自室に戻った。準備を始め、着替えなどはキャリーバックにいれ、財布などはワンショルダーバックにいれた。ふと、昔、おじいちゃんから旅行に行くときは必ず持ってなさいと言われた短刀の事を思い出し。それを自分のズボンの後ろポケットにしまった。準備を終えリビングに戻った。
「準備できたよ、おじいちゃん」
「じゃあ、行くかね?」
といい車に乗り込むおじいちゃん。俺は家の鍵を閉めてから乗り込んだ。
俺はカンピオーネの原作見たいに神殺しにはなりたくないからあまり魔術とかそういうことには関わってこなかった。だが、それもこの旅行を境に俺は神殺しになってしまうのだ。それをまだ、俺は知らない、そしてそれを知る者もいなかった。今思うと何故俺は旅行に来てしまったのだろう。やはり運命というやつなのだろうか?
そうこの後一人の少女に出会う。その出会いこそが運命の歯車を回す鍵となってしまったのだ。
グダグダ感が半端ないですね。ちなみに海斗は『カンピオーネ』を読んだことあります。そして神殺しはしたくないんてすよ。
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第2話 不思議な女の子と神様との遭遇
車で2時間ほど移動し、やっと日光に着いた。まず、観光するために日光東照宮に行った。おじいちゃんと一緒に東照宮にあるいろんな神社を参拝して回ったがどこもかしこも人がいっぱいいて落ち着いて参拝出来なかった。
境内にあるベンチにおじいちゃんを待たして俺は自動販売機まで飲み物を買いに来ていた。まさかの自動販売機まで物凄く並んでいた。最後列に並んで2分ぐらいたった頃、急に周りがちょっと灰色に染まった。周りの人達は誰も動いていない、いやほんの少しずつだが動いているが止まっていると表現した方が合ってる気がするぐらいの早さだ。スローモーションのビデオでも見ている気分だ。
(っ!!明らかに通常じゃないなこれ。斉天大聖との戦いの時期より早いから大丈夫だと思ってたけど、やっぱり来なけりゃーよかった)
そう思いながら周りを見回していると、
「あ、あれ!?なんで普通に動ける人がいるの?あなたはだれなの?」
と後ろから声をかけられた。
「え?俺のこと?」
後ろを振り向くと腰まで伸びた黒くて美しい髪をした俺と同じ歳ぐらいの女の子がいた。
俺の他に動ける人はいないと思っていたのでかなり驚いたが周りを見てもやはり普通に動いているのは俺と彼女しかいなかったので俺のことだろう。彼女は腰まで伸びたつややかな美しい黒髪、大和撫子を思わせる整った顔立ち、文句なしの美少女だった。
「まあ、俺以外いないから俺のなんだろうけど。で、これどうゆうこと?それより名前を聞く時は自分から名乗るもんでしょ?」
と聞いたが正直なとこ原作を読んでいてここがカンピオーネの世界だとわかっているので直ぐにこの娘の正体はわかっているのだが....。
「あ、ごめん。そうだね、私は清秋院 恵那っていうんだ、よろしく。で、あなたは?」
「俺は須郷海斗だ。よろしくな」
こうやって出会った清秋院 恵那とはこの先何回も一緒に死闘をくぐり抜ける大切な仲間になる。
「妾のこの結界の中でも普通に動けるやつがいるとは驚いたな、そなた達何者じゃ?」
と恵那と自己紹介を終えた頃いきなり人の声が聞こえた。声の方を向くとそこには、巫女装束に身を包んだ少女が立っていた。俺はその子を見た瞬間その子が人間ではない存在だとすぐに気付いた。何故ならその少女からありえないぐらいの圧力を感じたからだ。
(くっ....なんて存在感だ。これがまつろわぬ神か。しかもこんな神様原作でも見たことないぞ…)
彼女からかもし出させれる圧力により俺はうごけなくなっていた。そして、それにぎづいた恵那がその少女に声を掛けた。
「御身はまつろわぬ神とお受けします。御身のお名前をお聞きかせいただきたい」
「ほう、そなた我を見抜くか。それではそなたはこの国の巫女ということか。」
「はい。今の世では姫巫女とよばれています。わたしは清秋院 恵那と申し上げます」
とまだ出会って数分だかさっきまでとは違う喋り方で少女と喋っていた。
「よかろう。妾の名前は月夜見。天照大御神や須佐之男命と並ぶ三神のうちの一角じゃ」
「え、どうゆうこと?月夜見ってあの月夜見?なんでいるの?」
「ほう、そなたは能力者でも魔術師でもないか。それなのに妾の結界の中でも動けるか!面白い!さて、そなたを今ここで殺すのも良いが、妾は最近退屈をしているのじゃ。普通の人間が動けない結界の中で動いているそなたをここで殺してはもったいない、だから妾とゲームをしようではないか。妾から逃げ切れれば命は助けてやる。」
「今から逃げては私達に勝ち目はありません。ハンデをお与え下さいませ。」
まだそんなに喋れない俺の代わりに恵那が喋ってくれた。
「ほう、まあ確かにそのとおりじゃな。それじゃあ、今から1時間は妾はここから動かない。その間に遠くまで逃げればよい。それでよいな?」
「ありがとうございます。」
そういい、動けなくなっていた俺の手を引っ張って恵那は走りだした。どれぐらい走っただろうかここが日光の中なのかもわからないぐらい奥にきていた。
「とにかくこれから危険になるからもっと奥までいって。ここで私が足止めするから。」
「いやだね!女の子一人危険な所に置いて行けるわけがないだろ」
「でも死ぬかもしれないんだよ!!それでもいいの?」
「ああ、いいさ。それに俺は何故かこの闘いにワクワクしているんだ。だから俺は闘うよ。」
(それに多分逃げても俺は恵那を見捨てたことを後悔するし、逃げ切れる自信ないからな....)
「海斗っておかしいね?」
「う、うるせー」
と和気あいあいと喋っていれるぐらいの仲になれた。
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第3話 可愛い女の子と一緒に神様との決闘
こんな作品ですがどうぞよろしくお願いします。
ではどうぞ。
「あのさ、あの神に付いて教えてくれないか?知らないよりはましだと思うからさ」
とりあえず、あの少女が月夜見なのはわかったが原作に出てない神様なので原作の知識も役に立たないので恵那に月夜見の事を詳しく聞いてみることにした。
「そうだね。もう分かってるとは思うけど念の為にいうね。あの神様の名前は月夜見。月夜見は伊邪那岐から生まれて、天照大御神を姉、須佐之男命を弟に持つんだ。それと、月夜見は夜を統べる神様なんだ。」
「そうなんだ。ありがとう。」
と恵那から丁寧(?)な説明を受け少し理解できた。
(ん?そーいえば前世の頃やってたパ〇ドラに出てくる月夜見ってなんか操作時間を増やすスキル持ってたけな)
「そういえばさ、月夜見って時間とか関係ある?」
「あると思うよ」
「そっか」
予想は的中した。
(以外な所で役に立ったなパ〇ドラよ....)
そうこうしている間にどうやら相手が来たらしい。
「おお、こんなところにいたか。すぐに見つけてしまったわい。暇潰しもこれで終わりかの」
「いえまだ終わりでは有りません。この清秋院 恵那がお相手します。 清秋院 恵那参る。」
「ほう。そなたが来るか、少しは妾は楽しませてくよ?」
恵那は何処から取り出したのか太刀を持っていてその太刀を鞘から抜きだしながら月夜見に駆け出した。そして一瞬の内に月夜見の懐まで入った。そのままその太刀を月夜見目掛けて振り下ろす。しかし恵那の動きが急に遅くなった。どれぐらいかと言うとビデオのスローモーションと同じぐらいにだ。そしてそのまま月夜見は恵那から遠く離れた。その瞬間恵那の動きは元に戻った。
「はぁぁぁぁぁ!」
と恵那が気合いを入れながら振り下ろすが、そこには何も無かった。恵那はわけも分らないようだったが、すぐに持ち直し月夜見のいる場所を見つけまた駆け出した。が、またさっきみたいに恵那の動きが急に遅くなった。月夜見はその恵那の後ろに回り込む。そしてまた恵那の動きが元に戻った。そしてバランスを崩しかけた瞬間月夜見が手刀で恵那の首を叩いた。恵那はそのまま倒れ意識を無くした。
(くそっ!これが神様の権能か....こんなのどーすればいいんだよ!)
「次はお主じゃ。さてどうやって闘おうかの」
俺は怖すぎて体が動けない状態だった。が、その時昔おじいちゃんが言ってたことを思いだした。
『海斗よ、この短刀は昔おじいちゃんの知り合いからもらったもので、なんでも一回だけどんなものでも切れるらしいそうだ。いつも出かける時はこれを持ってけ、いつか役に立つかもしれないからな』
といいおじいちゃんから短刀をもらったのだ。
(じいちゃんは俺が何かに巻き込まれる事まで予想していたのか?)
あのときは嘘だと思っていたが、今はそんなことは気にしている暇はない。もうすぐそこまで月夜見が迫って来ていた。よし、と俺は右ポケットから短刀を取り出して正面に構えた。
「ほほう、その短刀で妾と闘うつもりか?よかろう、武器を持つことを許そう!妾を楽しませてくれよ」
急にドロっと泥の中にいるように体が重くなった。どうやら月夜見が権能をつかったようだ。すると、とたんに短刀が光輝き始めた。
「うわ!!急に光出したぞ!?」
「まさか.........いやそんなわけがないな」
とりあえず意味がわからなかったが、月夜見に向かって斬りつけた。どうせ体が重くてスピードは出ないだろうと思っていたが、普通のスピードで斬りつけていたのである。流石の月夜見もこれには驚いたのか反応が少しばかり遅れ、そのおかげで俺の攻撃は当たった。
「ふん!中々やってくれるのー、お見事と言っておくかなぞ。が、貴様もここでおわりじゃ!」
といい月夜見は権能を使おうとした。
「.....................あれ?」
またあの泥の中にいるようなどろっとした感覚に襲われると思っていたのだがいつまで経ってもその感覚は来なかった。
「まさかその短刀本物だったとは。気づかないとは不覚だったな。」
相手が動かないので俺はチャンスだと思い月夜見に向かって突進して行き短刀を月夜見の心臓があろう場所に勢い良く突き刺した。
「ぐはっ....ふん、不覚だったといえこの妾が人の子に負けるとはな。良いだろう、認めてやろう。妾の負けだ。人の子よ聞け!お主は妾を倒した!そなたは妾の力を使いこの世の覇者であり続けろ!それこそが妾達神々を殺しめた者たちの宿命よ。」
と月夜見の意味のわからない遺言(?)を最後まで聞いた途端俺は気を失った。
短刀の能力説明
一回だけ相手の能力を無効にして、能力を一つ相手から切り離すことが可能。これで切られた能力は一日使うことが相手はできない。
なんか原作の黄金の剣の権能と同じな気がする。それはすみません。
護堂たちと合わせるべきか悩んでいます。皆さんの意見を聞かせて下さい。
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第4話 またまた転生、そして初恋の予感
目を覚ましてみたら見知らぬ景色が広がっていた。地平線の先まで灰色で、距離感が掴めなくなっていた。
「………何処だ、此処?」
「ここは、生と不死の境界。色々な言い方がされているのよね。ギリシアならイデアの世界。ペルシアならメーノーグね。」
声がしたので目を声のする方に向けてみると見知らぬ少女がいた。姿は十代半ば頃で、整った顔立ちをしている。体つきは細い。スレンダーな体型をしている少女であった。
「誰だ!」
「私はパンドラ。あなたは月読様を倒してカンピオーネとして転生したの。だから私のことお義母さんってよんでいいのよ!」
「は、はあ。」
(ああ、本当に俺はやってしまったのか....神を殺すってことを)原作を知ってるから神を殺したらこの人に会うのは知ってたし、倒して意識を失う前にこの人会うのを意識してたけど実際会うとなんていうか、うまく言葉に出来ないけどちょっと変な人(?)だと思う。
「あなたは知らないと思うけど、カンピオーネを生み出す転生の秘儀は、私の夫でプロメテウスの弟エピメテウスと私があらゆる災厄とわずかな希望をつめこんだ箱の中からみつけたの。プロメテウスの名の意味は、先に考える者。つまり先見の明がある賢者を指す。それに対して、エピメテウスは後で考える者。カンピオーネは『エピメテウスの落とし子』ともいうわ、だから私たちの子供っていうこと。わかった?」
「あ、はい。なんとか。」
まあ原作通りだなあー、と思って聞いていた。
「そ、まあここでのことは覚えてないだろうけどね。いい、海斗。カンピオーネになったあなたはこれから先、平穏な日々を送れないわ。それは覚悟しといて。それと、そう簡単に死なないでね。また、神を殺せば会えるから!またね!」
と言った瞬間俺の視界が光に覆われた。気付いたら、現実に戻ってきているようだった。
(あれ?なんか頭の下が柔らかくないか?コンクリートに横たわってるはずなのに)
と、そこまで考えたとき頭上から声がした。
「あ、海斗気付いたんだ。おはよう!」
声の主は恵那だった。どうやら俺は恵那にひざ枕されているようだ。
「ちょっ恵那なにやってるんだよ!」
慌てて起き上がろうとするがすぐに恵那に抑えられてしまう。戦いの後だからだろうか上手く力が入らない。正直女の子に力負けするなんて恥ずかしすぎる、
「ひざ枕だよ。気に入らなかった?海斗が頑張ったからそのご褒美としてやってあげてるんだ!」
と言い恵那はニッコリと笑った。俺はその笑顔にドキッとしてしまった。恵那にそれが悟られないように気をつけることしか俺は出来なかった。
いつも以上に短くてすみません。
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第5話 恵那との日常
カンピオーネになったからと言って特に変わったことはなかった。普通に学校生活を送ることも出来たし、友達と一緒に遊びにいったりもできた。しいて変わった所があるなら何故か恵那が俺の家の隣に引っ越してきて朝・夜と一緒にご飯を食べていることと、何処の組織か分からないけど誰かに監視されていることぐらいだ。カンピオーネになったおかげか勘が鋭くなってそういうのかわかるようになった。でも、向こうから何かやってこない限り俺から何かしようとは思わないからそのままにしている。
(はあ〜、どうせ正史編纂委員会あたりなんだろうけど。監視されるのって鬱陶しいな〜)
あと変わったことと言えば、恵那が前まで俺のことを「海斗」って読んでたのにカンピオーネになった次の日に恵那に会ったら「王様」と読んできたから慌てて今まで通りに読んでもらうように頼んだら恵那が、
『確かに最初に会ったときからそう言ってたからそっちの方がいいしねー』
と言っていた。そんなこたとがあり今は「海斗」に戻っている。本当にあの時は驚いたよ昨日まで名前で読んでた女の子が次の日に会ったらいきなり王様だよ!信じられる?そんなのご近所さんに聞かれたらなんて思われるか考えただけで寒気者だよ...。
恵那が何故俺の家の隣に引っ越してきたかこないだ家にご飯を食べに来たときに聞いたら、
『えーっとね、恵那が海斗のお側にお使いすることになったからなんだ。正確には恵那が海斗のお嫁さんになるために今から仲良くさせるんだって。恵那っち家のお婆ちゃんが言ってた。』
この時はすごく慌てたけどどうにか恵那を説得し普通に友達ということになった。まあ、原作でも似たようなことがあったような気がするので一応心の隅では考えてはいたのだが…
「ねえ~、海斗聞いてる?」
「ああ、聞いてるよ。で、なんだっけか?」
「もお~、聞いてないじゃん」
と恵那が拗ねながら上目遣いで俺を見てきた。その可愛い仕草に見惚れてしまった。が、その考えを自分の頭から追い出し恵那がなんて言ってたか思い出そうとしたが結果として思い出すことは出来なかった。そのことをわかってかわかってないかわからないけど恵那が
「ちゃんと聞いててよね。明日
私の昔からの友達で同じ姫巫女の子にあわせたいんだけどいい?」
と夕ご飯を食べていたら急にそんなことを言ってきた。
「ああ、もちろんいいよ。恵那の友達なら会ってみたいしね。」
「ほんと??ありがとう。じゃあ明日10時に恵那の家に来てね!」
「おう」
(大体恵那の友達でしかも同じ姫巫女ってなると多分万里谷
祐里だろうな)
その頃、正史編纂委員会東京分室では、甘粕と沙耶宮馨は驚いていた。
「はぁー、まさかほとんど同んなじ時期にカンピオーネが2人も日本に生まれるなんて思いもしませんでしたよ」
「まあ、甘粕さんこればかりはしょうがないですよ。僕たちただの人間にはどうすることも出来ませんよ」
「軍神ウルスラグナを倒して神殺しになった草薙護堂。日本の神、月読を倒して神殺しになった須郷海斗。私たちはどう動くべきなんですかねー?」
「須郷海斗の方には何故か恵那が付いてるから大丈夫そうだし、草薙護堂はミラノの魔術結社《赤銅黒十字》の『紅き悪魔』がいるから大丈夫でしょ。でも草薙護堂の方は念の為祐里をおくっといてください。下手したらミラノに草薙さんを取られちゃうかもしれないので」
「了解しました。ところで何故須郷さんの所に恵那さんがいるのでしょうね?」
「ん〜、何でだろうね。まあそこはたいしてそんなに問題ではないからいいでしょ」
次回はオリキャラを出したいと思います。
では、See you again!!
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第6話 幼馴染との再会、そしてLet's cooking!!
「お邪魔しまーす」
と俺の家の隣にある恵那の家のインターホンを鳴らしてからそおいってみた。
「はーい」
そしたら恵那がすぐに出てくれた。実は俺が恵那の家に来るのは初めてだったりする。恵那は何回も来ているのにだ。まあ、そこはいいとしておこう。
恵那が玄関のドアを開けてくれたのでそのまま中に俺は入っていった。
「おじゃましまーす」
直ぐそこにリビングがあった。が、そこには人の気配がした。
(そうか、今日会わせたいっていってた子かな?)
俺はそのままリビングの中に入っていった。が、しかし一歩入って中を見るなり、中にいた人物と目があい二人して固まってしまった。
............それからきっかり1分後に二人とも再起動した。
目の前にいたのは....なんとそこにいたのは俺の幼馴染である一ノ宮和泉だった。ちなみに三年振りに会うことになるのだが。
「え!あなたまさか....」
まだ和泉はわかっていないようだ。まあ三年も会っていないのだからしょうがない。
「海斗だよね?そうだよね?うっわー、お久しぶり。元気にしてた?」
どうやら思いだしたようだが一気に俺に話してきてたのでさすがに恵那も隣でびっくりしている。それにしても変わってないなと思った俺なのであった。
「ああそうだよ。久しぶり、和泉。元気にしてたよ」
「え?どういうこと?海斗?」
恵那がまだわかってないらしく。俺に説明を求めてきた。
「えっと、和泉は俺の幼馴染なんだ」
「へーそうなんだ。世間って狭いね」
「そうだな。ところで和泉、その格好なんなんだ?」
「はぁー?見てわからないの?巫女さんだよ、み・こ・さ・ん!」
「いや、それぐらい見ればわかるけどさ。なんでそんな格好してるんだ?コスプレか?」
「海斗、覚えてないの?昨日約束したじゃん、『私と同じ姫巫女に会わせる』ってその娘が、和泉だったんだ」
(完璧に万里谷祐里だと思ってたから以外な不意打ちだな...)
「そ、そういうことなんだ。で、恵那がこの間日本誕生したカンピオーネに会わせてくれるって言ったから巫女装束でいるわけよ。でもあんたなら別に私服でよかったのにな〜」
「そうだったんだ。ところで和泉はいつから姫巫女だったんだ?」
「小さい時に姫巫女の見習いになってそれからだから5年ぐらいかな?ほら、よく居ないことが多かったでしょ?」
「ああ、確かに長く居ない時もあったな」
「そ、それが姫巫女になるための修行だったわけ、わかった?」
「へえー、結構昔から一緒にいるのに初めて知ったわ」
幼馴染の初めて見る一面を知ってびっくりしてしまった。ちなみに和泉とは中学までは一緒にいたが高校から別々のところに行くことになった。
「和泉とは姫巫女修行のときから一緒でそれ以外のときもよく一緒にいることが多くなって仲良くなったんだ」
「そうだったのか。よし、じゃあ飯もまだだから三人でたべるか」
「いいね食べようよ」
「久しぶりに海斗のご飯食べれるんだ、やったね☆」
二人とも同意したのでお昼を三人で食べることになった。
「よし、じゃあ俺がお昼を作るわ。恵那、台所借りるよー」
「うん、いいよー」
俺は恵那の家の台所に行き何を作るか悩みながら冷蔵庫を覗いた。
「なんじゃこりゃ〜〜〜〜〜」
俺の悲鳴みたいな叫び声が聞こえたのはそのすぐ後だった。
結局俺の家に移動した。メニューは俺の十八番のオムライスとサラダにした。和泉が手伝いたいと言ってきたからサラダを作ってもらった。が出来たやつを見てみたら何故かいかにも毒がありそうなキノコやイモムシやら虫やらがたくさん入っていた。これはさすがに食べれないので和泉が作ったサラダは処分し、俺がつくった。
(一体どうやったらあんなのになるんだか…)
なんだかんだあったが結局30分ぐらいで完成した。
「美味しそうだねー」
「うん、海斗の作ったご飯はどれも美味しいよ」
和泉が自分のことのように自慢していた。
「どうだすごいだろ。特にこのオムライスの「「いただきまーす」」っておい!俺の話し最後まで聞けよな!」
俺が自分の料理の自慢をしようとしたら二人して先に食べ始めてしまった。でも、二人とも美味しそうに食べていたので良しとしよう。
「ふぅー、ご馳走様」
「ご馳走様。海斗の作った料理はやっぱり美味しいね」
「お粗末様でした。そう言ってもらえると作った甲斐があるよ」
食べ終わり一服していたら和泉が嬉しいことを言ってくれた。
「海斗、美味しかったよ。ありがとう。また食べさせてね」
「おう。ってお前は毎日食べてるだろ!」
「海斗、どういうこと?詳しくおしえてくれるかな?ちょっと向こうでお☆は☆な☆ししようか?」
と俺が余分なことを言ったら和泉が笑顔で聞いてきた。
(和泉さん。目が笑ってないっす)
俺はそんなことを言えず誤解を解くために説明することにした。
「恵那が俺の家の隣に引っ越して来てて、飯がないから作ってて言ったから作ってやったらその後もずっと毎日に家にきては一緒にご飯をたべてるだけだよ!」
「本当に?」
「ああ本当だ!」
「じゃあしょうがない、海斗の言うことを信じるよ!」
そのあと少し三人であそび三時頃に二人は帰って行った。
今回はほのぼのとしたお話でした。
海斗の幼馴染である一ノ宮和泉さんの登場でした。
彼女は姫巫女一の術式つかいでほとんどの術は使える。術を組み上げ発動するまでの速さ今世代一位です。オリジナルの術もよく使います。
容姿は黒髪短髪で灼○のシ○ナのシ○ナを短髪にしたような感じです。
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第7話 女の子との2人きりの京都旅行へ
「ピピピッ!ピピピッ!ピピ...」
カチ、俺は眠いなか頑張って目覚ましを止めた。眠いのを我慢し、一気に起きてすぐに着替えた。そして、そくさくと洗面所に行き水を出しゴシゴシと顔を洗った。
「ぷは~」
これで完全に起きた。実は俺、朝が弱いんだ。さっさと着替えて顔を洗わないといつまでも布団の中にいてしまう。最近になってから早起きするようになり頑張ってはいるがやはり朝は辛い。まだ、5時半だ。 今日はいつもより早起きをしている。いつもより30分も早い。だが今日は朝早くから出かけるのだからしょうがない。
~4日前~
いつものごとく恵那と2人で夕飯を食べて一服しているときに恵那が
「あのさ海斗、今度のゴールデンウイークってさ、暇?」
「ああ、今んとこは何も用事がないから暇だぞ」
「じゃあさ、ゴールデンウイークに恵那と一緒に京都に行かない?」
「急にどうしてまた京都になんか行くんだ?」
「商店街で、福引きやっててさ、その福引きの一等が二泊三日の京都旅行券だったんだよね。何と無くやってみたら一等が当たっちゃってさ、ペアチケットだもんで誰かと行くこになってるんだけど恵那の知り合いのほとんどがゴールデンウイーク中忙しいもんで行けなくてそれで海斗に聞いてみたんだ」
「福引きで一等当てるなんてすげーな、俺なんかせいぜい五等あたりだよ!でも、ほんとに俺でいいのか?」
「うん、いいよ。だって海斗以外誰もいないんだもん。お願~い」
恵那が上目遣いでお願いしてくる。やばい、可愛いすぎる!!これじゃあ断れない!
「しょーがない、行ってやるか」
「やったーー、ありがとう海斗!」
恵那はものすごく喜んでくれた。微笑みながら。でも、なんでこんなに喜んでるんだ?............まあいっか。
4日前にこんなことがあり、今日がゴールデンウィーク初日なのだ。京都までは新幹線で行くことになっていて。結構早い時間の新幹線に乗ることになっている。恵那とは6時半に東京駅に集合になっている。そのためいつもは6時に起きているが、それだと間に合わないので5時30分に起きたんだ。
顔を拭きキッチンに向かった。そのままパンを二枚焼き、コーヒーを入れて机についた。
ここで俺の家族構成について話しておこう。俺の家は母と父と俺と妹の4人暮らしだ。母と父は仕事が忙しく、家にいることは少ない。だからご飯の支度は俺等兄妹で支度している。今週は妹がご飯の支度をすることになっているが、まだ起きていないようだから自分で用意した。妹は今、中3だ。兄の目から見ても結構な美少女で実際何人かに告白されているらしいが、今んところは皆断っているらしい。妹は素直で俺の言うことなら結構何でもきく。他はどうだか知らないが俺たち兄妹は仲がいい。たまに恋人同士にまちがえられることもあるが…………。
さてと妹のためにご飯を作ってやるかな。献立はトーストとスクランブルエッグとウィンナーと紅茶にするか。
「よし!」
うまく料理が完成できた。ふと時間を見たら6時だった。
「や、やっべ〜、遅れる」
駅に行くのに30分位かかるから、もう出ないと間に合わなな。俺は急いで旅の支度をしてあるバックを持ち家から出た。電車を乗り継いで東京駅に着き、急いでアイツにケータイで連絡すると直ぐに連絡がついた。たまにあいつ電話の電源切れてたりするから実際繋がるかどうか不安だったんだがどうやら今日は電源は付けていたらしい。
『はい、もしもしー』
「よお、おはよ。今どこよ?」
『あ、海斗!うん、おはよ。えっとね、今ね、あっ!見えた見えた。海斗見えたから恵那がそっち向かうね。』
「そうか、ありが「プー、プー、プー」って早いな、おい!」
俺が返事をしようとしたらすでに切れていた。待つこと数十秒で恵那がきた。
「お〜い、海斗〜」
「よお!じゃあ行くか?」
「うん!」
恵那と会えたので新幹線の券売機で切符を買った。結構時間がギリギリだったから最後は走る羽目になった。ギリギリ間に合って運良く隣で座れる席があったのでそこに二人で座った。二人とも走って疲れたからなのか、朝早いからなのか出発してからすぐ寝てしまった。
遅くなりました。受験勉強やらなんやらで……-遅くなりました。あと1話か2話で戦闘になります。今回はどんな神が相手なのか楽しみにしてくれてると嬉しいです。
あ、あと今回妹の存在だけ出しましたが今後もでてきます。
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第8話 京都旅行にて神殺し、神に祈る
「おーーーい、そろそろ起きろよー、もう着くぞ」
俺の方が早く起きたので隣でまだ寝ている恵那を起こすことになった。
「もう少しねさせてぇ~~」
寝ぼけながらそう言って来たので今度は、恵那の体を揺らして起こした。
「ふぁーーー、よく寝たー」
「よお、おはよう。もう着くぞ」
どうやら今度は、ちゃんと起きたようだ。二人で新幹線を降りる準備をし、少ししたら目的地の京都駅に到着した。恵那が当てた京都旅行券はツアーではなく、ただ今日から二泊三日分の旅館の無料券だった。なので京都駅からでてすぐに旅館に向かった。たまに京都に来ることがあり道が分かる彼女について行き、歩いて10分ぐらいでこの旅館の宿となる旅館についた。その旅館は商店街等の福引きの景品としては珍しく、結構豪華な所だった。建築100年だそうだ。部屋に入り荷物を置き、夕食までまだ大分時間があるとのことだったので二人で観光地を回って見ることにした。俺は昔から行って見たかった所がたくさんあったので、そのいくつかを回ることにした。
「じゃあまずは清水寺に行こうぜ!」
「あ、いいねー。恵那行ったことないから行ってみたいよ」
「え?行ったことなかったんだ。京都には何回か来たことあるって言ってたからあると思ってたよ」
「うん。京都には何回か来たことはあるけどそれは姫巫女として行ったことがほとんどだったから観光はしたことないんだよねー」
「そうだったんだな。姫巫女もいろいろと大変なんだな」
「まあねー」
「お、着いたぞ」
そこは、清水寺の参道清水道だった。道の両側には色とりどりな出店や土産屋がたくさんあった。
「わー、色んな店があるね。海斗!」
「だな。まあ、ここら辺の店は後で見ようぜ。先に参拝しちゃおうぜ!」
「うん!」
そのまま参道を歩き本堂に向かった。途中には西門、三重塔、鐘楼、経堂、田村堂、朝倉堂があった。それらを見て本堂に着いた。本堂をお参りした。お祈りを2人でした。あれ?カンピオーネが神に祈っていいのか?っていうかおかしいよな、神殺しが敵の神様に祈るのって。と思ってると隣で恵那が笑ってた。
「何笑ってるんだよ!」
「だって、神殺しの海斗が神様にお祈りってアハハハー、あー面白い」
「そこまで笑うことないじゃんか!」
「ごめん、ごめん」
俺が思っていたことと同んなじ事を思っていたらしい。反論はしたのだが、確かにおかしいので、説得力がないのだった。参拝も終わったので清水の舞台から景色を見ることにした。秋の紅葉を清水の舞台から見たら絶景なのだろうが、紅葉してなくても清水の舞台から見た景色はすごかった。
「すげーーーーーーー!」
「だねー、普段山に篭ってるからよくわからなかったけどこうやってみるとほんと綺麗だね」
「え?恵那って普段山に篭ってるんだ。初めて知ったわ、って山で何してるんだ?」
「海斗と出会う前はよくいたなー、最近行ってないからそろそろ行かないとなんだけどね。修行で行くんだー」
恵那から凄いことを聞いた海斗だったのであった。
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第9話 女の子のいる風呂場に入るのは死亡フラグだ
では、どうぞ!
清水寺を参拝した後は、京都のいろんな観光名所を見て回ったり、京都のお菓子や食べ物を食べたりと、恵那と二人で歩き回った。気付けばもう日が沈み掛けていた。
「恵那、そろそろ宿に戻るか?」
「うん、そうしよっか!今日はいろんなところ行ったよねー」
「だな、たまにはこうやって親なしで、出かけるのもいいもんだな」
「そうかだね!」
「今度は、和泉も入れて三人でどっか行こうぜ!」
「あ、それいいね!二人で旅行もいいけど、やっぱ人数多いほうがいいよね!」
「おし!じゃあ夏休みに三人でどっか行くか!」
「うん!」
宿に着いたら夕飯の時間にちょうどよく間に合ったようで、すぐに夕ご飯になった。お刺身の盛り合わせや京都料理の数々等沢山あってしかも豪華だった。さすが老舗旅館って感じだ。
「いただきまーす」
と部屋に着くなり恵那は目を輝かせて席に着くなり早速料理を食べ始めた。
「うっまっ~い!!海斗、このお刺身凄く美味しいよ!」
「どれ、食べてみるかな?」
恵那が美味しいと言っていたので食べてみた。
「うまいなー、これ!よし、じゃあこっちのやつも食べてみるかな?」
とお刺身の隣にあったなんていう料理かわからないが美味しそうなものがあったからそっちも食べてみた。
「お、これもうまいぞー!!」
「本当だ!!久しぶりにこんな豪華な料理たべたよ」
「俺なんか初めてだよ!」
俺は結構料理には自信があったのだが、この料理とはレベルが違いすぎる。
(すげ~~、俺も将来こういうの作ってみたいなー。まあ、だとしたらもっと頑張らないとな!)
~30分後
「ふー、食った食った」
「だね~思った以上に多かったよ」
あれからあれもこれも全部が全部美味しくて箸が止まることはほとんどなく二人でたまに感嘆の声を漏らしながら食べ切った。
「海斗の作る料理も美味しいけど、この料理も美味しいかったな~」
「だな!俺ももっと修行しなくちゃな!」
「頑張ってねー」
(それにしても今日は食ったな............そういえば近くにコンビニがあったような)
「近くにコンビニがあったから食後の運動がてら飲み物とか買いに行ってくるわ。恵那、先に風呂入ってていいぞー」
「うん。わかったよ!行ってらっしゃーい」
「おう」
そう言いながら部屋を出た。そのまま旅館をでて5分ぐらい歩いてコンビニについた。適当に飲み物を4、5本取ってレジに持って行き買った。また旅館に帰る帰路に着いた。
(そういえば、あそこの旅館の女将さんが『今は露天風呂が壊れてるから部屋にあるお風呂を使ってください』って言ってたけな。それ恵那にいい忘れてたような気がするような............)
考えてるうちに旅館についていた。そのまま自分達の部屋に入った。
「ただいまーー」
その挨拶へ帰ってくる言葉はなかった。どうやら本当に俺は恵那に女将さんが言っていた事を伝えてなかったようだ。多分今頃恵那は露天風呂に向かっているのだろう。
(やっぱいなかったかー。まあ、しょうがないから風呂でも沸かして待ってるかな)
罪滅ぼしのため恵那が帰ってきたらすぐに風呂に入れるように風呂を沸かしておこうと思い、脱衣所の扉を開けると脱衣所の奥にある浴室へと続くドアの奥から水音と微かに恵那の鼻歌が聞こえる。
(まさか、部屋の風呂にいたとは....ヤバイ、ここで恵那が出てきたら本当にヤバイぞ!俺!社会的に終わってしまう!よし、早くここから出よう!)
そろーり、そろーりと部屋から出ようとしてあと一歩ってところで浴室のドアが『ガチャッ』と言う音と共に開いた。油の切れたロボットみたいに振り向くとそこには、生まれたままの姿の恵那がいた。
「............よ、よお」
「う、うん。人の気配があったから、不審者だと思って、追い出すために出て着替えるために外に出ようとしたんだけど、まさか海斗だったとはね〜〜。で、何しようとしてたの?」
「い、いや、さっきここの旅館の女将さんから『今は露天風呂が壊れてるから部屋にあるお風呂を使ってください』って言われててさ、それを出かける前に言い忘れてて俺が帰ってきだ時に恵那がいないと思って風呂でも沸かして待っててやるかなと思って、風呂を沸かしに来たんだ!風呂を覗こうとしたわけではないぞ!決して!」
「ふ〜ん、そうなんだ。じゃ、じゃあさ今から一緒に入らない?」
「え、エエエエエエ〜!!!!!イヤイヤイヤイヤそれは、流石にまずいだろ!!」
「恵那は気にしないよ?........海斗になら見られてもいし........」
「イヤイヤ俺がきにするんだってば!!」
最後の方はなんて言ってたかわからなかったが、とんでもないことを上目遣いで恵那は言ってきた。正直もう少しで理性が飛びそうだった。危ない危ない。その後、恵那と交代で風呂に入り、早い時間に寝た。2人とも長旅だったせいか布団に入った瞬間に寝てしまった。
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第10話 大切な女の子、神に誘拐される
いろいろとあり中々投稿出来ませんでした。
今まで読んでくれた人たちは来れからもよろしくお願いします。
始まりの春、新たに読んでくれる人がいることを願います。
次の日の朝、朝早くに海斗は目を覚ました。まだあたりは薄明るく時計を見なくても相当早い時間だとわかる。
「ん〜、なんか早く起きちゃったな」
隣に寝ている恵那を見てみるとまだスースーと寝息を立てて安らかにねていた。
(やっぱり恵那も起きてないか)
「何もやる事ないからトレーニングでもするかな」
俺はカンピオーネになってからトレーニングをやり始めている。なんだかんだ言ってもまた神様絡みの事件に絡まれるだろうと思って少しでも武術を出来ればと自己流で始めてみたんだけど、なにせ武術の初心者なので上手くなっているかはわからないんだよな。時間は俺の持ってる権能でなんとでもなるんだけど分からないから最近は筋トレしかやってないんだよな。ま、そのおかげで結構体は鍛えられてきたんだけどな。(ここで俺の手に入れた権能を簡単に紹介しておこう。ズバリ簡単に言うと時間を操れるようになったのだ)そうだな、そろそろ剣の稽古でもするか。そう思いカンピオーネになってからはいつも持っているおじいちゃんからもらった短刀を持ってきているバックから取り出した。そのまま旅館からでて近くにある公園に行った。
「我、時間を動かす者なり。我、時間を制する者なり。時よ、我の思うままに動きたまえ。我のために動きたまえ」
時間を制御する時の言霊を言うとあたりは俺以外は時間の流れが止まったようにほとんどうごかなくなった。実際はよく見ないとわからないぐらいだか動いてはいた。
この権能は制限があり、今はまだ完全には掌握していないからこの権能が使えるのは30分ぐらいであり、使ったあとは3時間ぐらい使えない。結構戦闘中は使いがってが悪いが使い所さえ間違えなければ戦闘を有利に動かすことはできそうだ。他にも時間制御の権能はあるのだが今は説明しても意味がないのではぶかせてもらう。30分しか使えない権能だが、俺自身の体感時間では3時間ぐらいだから結構な時間を使える。こういったトレーニング等には使える権能である。
30分のトレーニングを終えて、旅館に戻ったらまだ恵那は寝ていた。なのでトレーニングで汗もかいたので風呂を浴びに行くことにした。
風呂に入って部屋に戻ってきて、さすがにもう起きてるだろうと思い、鍵を開けドアを開けながら声をかけた。
「おーい、起きたかー。朝だそー。、、、、あれ?」
声をかけたが返事が無く部屋のなかの気配を探って見ると恵那の気配がなくなっていた。嫌な予感が頭をよぎる。急いで部屋に入るがだれもいない。
「おい!!恵那、どこにいるんだ。出てこい!!」
一応、予備掛けて見たが反応はなかった。嫌な予感が現実となってしまったようだ。
「くそ!くそ!くそ!どこに行ったんだ。ちくしょっーー!!」
机の上には不思議な水晶玉のみが置かれていた。それは赤い色で出来ていてその赤はどこか炎の赤を思わせる色だった。
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第11話 焰の神様との邂逅
新しい生活に中々馴染めず時間がかかってしまいました。これからも不定期になると思いますが何卒よろしくお願いします。
水晶玉が置いてある机の前まで行き、その燃えているような紅い色の水晶玉を俺は手に取った。その瞬間、俺の周りは炎に包まれた。
「神殺しよ、我の名は火之迦具土神。かの伊邪那岐命と伊邪那美の間に産まれた神なり。我は伊邪那岐命を酷く恨んでおってな、今夜、伊邪那岐命を召喚しようと思っておる。そのためにこの娘を生贄に使わせてもらう。取り返したければ、愛宕神社にくるのだな」
そう言い終わった後輝いていた水晶玉は、その輝きを失った。俺は、そのことを聞いた後、ろくな支度もしないで部屋から出て行き走り出した。
(くそ!俺は何やってるんだ!もう二度と大切な人は失わないって決めたはずなのに!これじゃあ何も変わってないじゃねーか!!)
愛宕神社の場所を知らないので思いつくままに色んな所を走り回ったが愛宕神社という名前の神社は見つかんなかった。途方にくれながらもひたすらに走っていたら角を曲がった時に人とぶつかってしまった。
「ッー、あのすみません、大丈夫でしたか?」
ぶつかってしまった相手は尻もちをついてしまっていた。相手は俺に謝ってきたので相手の顔を見ようと前をみたら相手は巫女装束を着ている和泉だった。
「いえ、こちらこそ、すみませ........って和泉!?何やってるんだ?こんなところで。」
「え?なんだ〜海斗か〜。知らない人だと思って少し慌てちゃったじゃない。何って?この近くで神様が顕現したのよ、それで京都の正史編纂委員会みたいな所から応援の要請があってそれで今、その現場に向かってる途中なの。」
「何て神様かわかるか?」
「海斗には関係無いでしょ!って関係あったけね、忘れてたわ。えーと確か火之迦具土神って言う神様だっわよ。で、どうするのいくの?」
「やっぱり!今俺が追ってるヤツと一緒だな、すまない、俺も一緒に連れてってくれ!実は恵那がそいつ連れて行かれたんだ。」
「はあ〜?あんたがいながら何やってるの?分かったわ、じゃあ急ぎましょ!」
「おう、サンキューな。」
そう言い俺が走って来た方に和泉は走り始めた。10分ぐらい走ったら目的地に着いた。そこは俺と恵那が泊まっている旅館のすぐ裏だった。どうやら近くにありすぎて逆に俺はそこに気づかなかったようだ。そこはそれなりにはでかく、境内には沢山の木が並々と生えていた。その木々のせいで境内の中は暗くなっている。境内の周りにはお札みたいのが何枚も張ってあった。俺が神社の方を見ていると
「あのお札はね、多分そんな役には立たないだろうけど一応張ってあるんだ!中にいる火之迦具土神様がこの中から逃げないようにするために張ってあるんだよ。ちなみにここの周辺には人除けの呪術をかけてあるから一般のひとにはわからないわよ」
「そーなのか、じゃあ一般人の人達を気にしなくていいんだな?」
そう言う事を聞きながら境内の敷地のすぐ前にある鳥居の前まで来た。その鳥居をくぐればもう境内の中だ。中の様子を伺ってみると、敷地の真ん中あたりだけ何と無く周りと雰囲気がそこだけ違った。そしてその場所を見ていると気持ちが昂ぶり、体のコンディションが整っていくのがわかった。これもカンピオーネの特長だ。神の気配があると勝ってに身体が戦う準備に入る。
「和泉、あそこら辺にその神様は居るのか?」
俺は他と違う雰囲気のする所を指差しながら言った。
「やっぱカンピオーネには呪術は気かないか〜。そうだよ、あそこに火之迦具土神は居るよ。人払いの呪術はかけているけど念の為にあそこに目に見えなくする為の呪術もかけているのよ」
カンピオーネは魔術や呪術は全くもって効かないというデタラメな特長がある。(まあ一つだけ例外はあるが。原作を読んでいたから、あれはなるべくしたくないんだよなー)そのおかげ(?)でどうやら俺は火之迦具土神がいる場所が分かったようだ。俺はそこまで歩いて行った。近づくにつれ力が湧いてきていた。火之迦具土神の姿が途中からしっかりと見えるようになった。そこら辺で俺は立ち止まり、火之迦具土神に話しかけた。
「お前が、火之迦具土神か?恵那を返して貰おうか?」
「それは出来ぬ相談だな。返して欲しければ自らの手で奪いとってみたまえ!」
「言われまでもねぇー!!力づくで取り返してやらー!!!」
最後の辺りから海斗の口調が変わってますが、ミスではありません。ミスではありません。
はい!長い間姿を消していてすみません!リアルの方で忙しくてなかなかパソコンを触ることが無く全く執筆することが出来ませんでした。今は大分時間に余裕ができ今回は今までの話しの修正だけさせていただきました。もー少しすればかなり余裕が出ますので近くいうちにまた投稿したいと思います。長らくお待たせ致しましたが、また頑張って行くのでよろしくお願いします。
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第12話 焰の神様との決闘 終幕
本当に勝手ながら私用で全くネットが使えない生活をしていまして何も投稿出来ない状態にいました。が、やっとネットを使える状態になりましたのでまたちまちまと書いていこうと思います。
今まで読んでくださってた方、新しく読んでくださった方これからもよかったら読んでいってください。
「...っち!」
あいつとの闘いが始まってからどれぐらいの時間が経ったのだろうか。
十分だろうか一時間だろうか、いやもしかするともっと経っているかもしれない。戦況は互角。
いや、少し向こうが押しているだろうか。が、互いが互いに対して致命的な一撃を加えられていない状況だ。
「どうした、神殺しよ!その程度では我からあの巫女を奪い取ることなど出来んぞ!!」
「うっせー!!おまえなんかに言われなくてもちゃんと恵那を取り返すにきまってるだろ!!!」
(クソッ...強がってはみたものの実際このままだと本気でやばいな)
そう。
このままだと本当にヤバいのだ。
なぜなら、元々の呪力の差が大きすぎるのである。いくら海斗がカンピオーネになったからといっても呪力には底がある。
だが、神である火之迦具土神には呪力に限界が無い。
このままこの状況が続いていったらその内海斗の限界が来てしまい負けてしまうのは分かり切っていた。
(やばいな、そろそろ本格的に呪力が切れてきた...どこかで一発デカいの食らわせないとな)
「そろそろこの闘いにも飽きてきたな。どれ、そろそろ仕舞いにせぬか神殺しよ?」
「ああ、そうしようじゃねーか!俺もそう考えてたところだ!!」
相手の呪力が急激に膨れ上がるのを感じつつ俺は相棒の短刀を構え権能を使うために詠唱を唱え始めた。
「我、時間を動かす者なり。我、時間を制する者なり。時よ、我の思うままに動きたまえ。我のために動きたまえ!!!」
実はこの権能結構使い勝手がよく権能の対象を自分自身だけではなく他の物にも使うことができる。
例えば走ってる車に掛ければその速度を速くしたり、逆に遅くすることもできるのである。
海斗が詠唱を終え権能を使おうとした時にはもう目の前に火之迦具土神が放った炎の玉が迫ってきていた。
「クソがっ!」
海斗は急いで火之迦具土神に掛けようとしていた権能を炎の玉に掛けた。
その瞬間、海斗を燃やそうと近づいていた炎の玉はその進みが明らかに遅くなった。
そして、海斗は今度は自分自身に権能の能力を掛け一瞬で炎の玉に近づき右手に持っていた短刀で炎の玉を両断した。
「なに!?我の炎の権能が使えなくなっておるだと!?」
「ああ、それはこの短刀の能力で一日だけ使えなくさせてもらったんだよ!!」
そう。海斗が使った短刀は相手の権能または能力を切ることによってその権能または能力を切り離しそれを使えなくすることができるのである。
そしてこの短刀にはもう一つの能力がある。
それは...
「実はな、この短刀にはもう一つ能力があって切った権能を一回だけ使うことができるんだよ」
「ふはははははははははははは。笑わしてくれる!!炎の神である我に炎をそれも我自身の炎を使って攻撃しよう「何を余裕ぶっこいていやがる?」...なにぃ?」
「だってそうだろ?今のお前は俺にお前の炎の権能を奪われてるんだぞ?確かにお前が自分自身の炎を使える状態だったら今からの攻撃は効かないだろう。だけど今のお前は俺にその炎を奪われ炎を全く使えない状態だ。その状態で自分自身の炎に耐えきれるわけがにだろぉ!!」
海斗は言い終わるや否や短刀を火之迦具土神に向けて伸ばした。
そして、その短刀の先から炎が吹き溢れ火之迦具土神に向かって燃えて行き瞬く間に火之迦具土神を燃やし尽くした。
「覚えておけよ、神殺し!!!!!この屈辱は絶対に返してやる!!!!!!」
そう言い残し火之迦具土神は光の粉になり消えていった。
それを無言のまま聞き終えた海斗は緊張が解けたのかそのまま意識を手放してしまった。
薄れゆく意識の中で海斗が最後に見えたのはいつのまにか解放されたのか恵那が心配そうにこちらに駆けてくる姿だった。
そして、昔と変わらなぬ少なさです、はい。
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第13話 3人目の母との2度目の邂逅
気が付けばそこは地平線の先まで灰色で距離感が掴めなくなりそう空間に俺はいた。
「あれ?ここは前に来たことがあるような気がする」
「あら?意外と早くまた会えたわね、我が息子、海斗。こんなに早く会いに来るなんてお母さんにそんなに会いたかった?」
「あんたはパンドラか。ということはまた来てしまったのか....ここに」
「そうよ。あなたは今回火之迦具土神を倒したのよ。こんな短期間にまつろわぬ神を二柱も倒すなんて偉いわ、海斗」
「ああ、よかったやっぱり倒せてたんだな。最後の方記憶あいまいだし不安だったんだよな」
「安心しなさい。囚われてた恵那ちゃんって娘も無事よ。で、実はそんな時間なくてもうあなたは現実に帰らないといけないの」
「そーなんだ。じゃあ、さよならだね、お母さん」
「あら。ウフフフ、お母さんって呼んでくれるなんてお母さん嬉しいわ。海斗、強くなりなさい!誰にも負けないように」
気が付けばあたりは真っ白く光っていてだんだんとその光は強くなっていき最後には目も明けれなくなり気が付けば海斗は意識を失っていた。
「...んあ?」
目を覚ますとそこは
「見知らぬ天井だ....」
そう、海斗が目を覚まし見た天井はみたことが無いものだった。見知った自室の天井でもなく、昨日泊まった旅館の部屋の天井でもなく、もちろん最後に意識を失った神社から見える空でもなかった。見た感じ天井の色は白くどこからともなく消毒液の匂いがした。
(ん?消毒液の匂い?....なんとなく俺が今どこにいるのかわかってきたぞ)
と、そこまで考えたところで訪問者が訪れたことを知らせる合図が聞こえた。
コン!コン!
病院の中だというのにお構いなしに大きくノックして来るほど元気いっぱいな知り合いなど海斗には一人しかおらず、彼の予想は当たっていった。
「ヤッッホーーーー!!!海斗、目を覚ましたんだって!?助けてもらってすぐに目の前で倒れちゃうもんでものすごく心配したんだからね!!」
「しっ!ここは病院なんだから静かにしないとダメなんだからね!」
「ああ、恵那ごめんな。心配かけて。体調はとおりもう大丈夫だから心配すんな!」
「よかった~本当に心配したんだからね?でね..えっと...あのね...助けてくれてありがとう///....そのカッコよかったよ////」
「お、おう..//」
(あれ?わたし空気じゃね?さっきのセリフも無視されているし....)
大きくノックして入ってきたのはやはりというか恵那であった。そして、そんな恵那を叱りながら入ってきたのは和泉であった。
「あ、和泉もお見舞いに来てくれたんだ!ありがとうな!!」
「どーいたしまして!ま、幼馴染なんだし当然でしょ?」
「ああ。それでもお礼は言っときたくてな。で、ここはどこなんだ?さっきの話から病院なのはわかるけど」
「ここはね、あんた達が泊ってた旅館の近くにある市立病院よ。ま、ただの病院じゃなくてね。ここは昔から正史編纂委員会の息が掛かってる病院なの。あんたが倒れたって知って急いで甘粕が用意してくれたの」
「へぇ~って正史編纂委員会?って何?それに甘粕さん?ってだれ?」
(まあ、本当は知ってるけどここは知らないふりしとくか)
「え?ああ。そういえば海斗はまだ知らないんだっけね。ええと、なにから説明しよう...そうね短く言うと、正史編纂委員会ってのは日本の呪術師や霊能力者の内特に都市部に住む呪術師たちを統括してる組織のことよ。そして、甘粕さんはその正史編纂委員会のエージェントなんだよ」
「そーなのか。お礼も言いたいし一度会いたいな」
「あんたならそう言うと思ったわ...ちょっと待ってて電話して聞いてみるね」
プルルルル、プルル『はい、甘粕です。ど~しました、和泉さん?』
『いえ、先ほどうちの魔王サマが目を覚ましまして。それで病院を用意してくれた甘粕さんにお礼がしたいと言っていまして』
『あらら、魔王サマにお礼がされたいなんて私どうなっちゃうんでしょうね。分かりました。ちょうど馨さんも新しい魔王サマにお会いしたいとも言っておりましたのでまた後日こちらから連絡させてもらいます』
『分かったわ。よろしくね、甘粕さん』
4、5回会話が行われたところで会話は終了した。気になった海斗は電話が終了したのをみはらかって和泉に声を掛けた。
「和泉、甘粕さんはなんて?」
「甘粕さんもあなたに会いたいって。それでその時にもう一人海斗に会いたいって人がいるんだけどいい?」
「ああ、俺は構わないよ」
「分かったわ。日にちはまた後日連絡するって。あ、それと病院の先生が目が覚めたら帰っていいって」
「ああ、わかった。それじゃあ、そろそろ皆で帰るか!」
「はーい!」
「あ、私はまだこっちに用事があるし。昨日の闘いの後始末もあるからまだ帰れないわ」
「わかった。それじゃあここで一回和泉とはお別れだな」
「うん!またね!!恵那も元気で!」
「またね~!!」
和泉が病院を後にし、さらにそこから1時間後海斗と恵那も病院を後にしそして
京都駅から新幹線に乗り東京を目指した。
行きの電車とは違い恵那は疲れていなかったようで終始うるさかったが不思議と周りから注意されることは無かったが終始周りから(特に男性からの)のリア充爆発しろ!みたいな視線が俺に降り注いでいた。
(...ほんとつらい....)
薄暗く、そこには蝋燭の一本しかなっかた。一ノ宮和泉はそこに膝まづいていた。
「和泉よ、新しく増えた羅刹王、須郷海斗はどんな感じじゃ」
蝋燭の光が届く範囲よりさらに奥完全な闇しかないところから低くひび割れるような声が聞こえてき。
それに、和泉は一瞬震えるがすぐにその震えを抑え、なるべく声が恐怖により震えないように頑張りながらその問いに答えた。
「はい、須郷海斗は魔王としては常識が通る御方かと。これならば扱いやすいかと」
「そうか.....これでやっと一ノ宮家の宿願が達成できるかもしれん。和泉よ、時が来るまでそのまま須郷海斗を見張っておれ」
「はッ!初代様!!」
はい。今回何時もよりは長く書けたと思います。それでも他の人よりは全然少ないんですけどね。
次回もなるべく早く更新して行きたいと思います!!
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第14話 正史編纂委員会東京分室室長とエージェント登場です
恵那との二人っきりの京都旅行から帰ってきてから二日が経ち俺は今、都内にある七雄神社に呼び出されていた。
昨日は何事もなく平穏に過ごした。ただ、何か上げるとしたら妹の美羽が「ゴールデンウィークに私を置いて旅行に行った罰だー」とか言って買い物に付き合ったぐらいだ。
それにしても昨日は急に俺に直接甘粕さんから電話が掛かってきて
『初めまして、羅刹の王須郷海斗様。このたびは我が組織のものを助けていただきありがとうございます。…ま、和泉さんから海斗さんが堅苦しいのは嫌いと聞いているのでここからは砕けさせて貰います。すでに和泉さんから私がお会いしたいと言ってることは聞いていると思うんですが明日の午後あたりから七雄神社という都内の神社でお会いしませんか?』
今日も予定は特に入っていなかったので二つ返事で了承した。
程なくして七雄神社に辿り着いた。
境内までたどり着くとそこには紅白の巫女服に身を包んだ恵那が立っていた。
「ようこそいらっしゃいました。魔王須郷海斗様」
いつもなら『恵那も行くーー!!』って言ってついてきそうな恵那が今日はいないなと思っていたらいつも制服姿なのが姫巫女の正装(?)の巫女服でしかも言葉遣いなんかも俺がカンピオーネになった時みたいな感じの堅苦しいのに変えて俺を出迎えてくれた。
「やー、恵那。前にも言ったけど、堅苦しいの嫌いだから恵那はいつも通りの口調で話してよ」
「うん..分かった....ごめんね...海斗がこういう口調苦手なのは知ってたんだけど.....」
恵那は少ししょんぼりしながらそう言った。
やはりというか悪いと思いつつあの口調で話していたようだ。
俺は、気にしてないよと言って恵那の頭を撫でてあげた。
「...ぅん///」
どうやら気は紛れたようだけど少し顔が赤くなっていた。
(あれ?なんか間違えたことしたかな?....美羽だったらすぐにいつも通りになるのに...)
「さあ、今日の目的は甘粕さんに会いに行くことだし、そろそろ案内してもらっていい?」
「うん、わかった。ついてきてね!!」
俺たちはそれから境内の奥まで進んだ。
ある一つの部屋の前についたところで恵那は止まった。
「着いたよ、海斗。ここで、甘粕さんが待ってる」
「わかった。でも、一昨日和泉が言ってたけど甘粕さん以外にいるもう一人って誰?」
「それは内緒!!きっと海斗驚くと思うよ!」
一昨日、甘粕さんと電話で話した和泉が言っていた甘粕さん以外に俺に会いたいひとがいるらしい。俺は気になって恵那に聞いてみたがはぐらかされてしまった。
(甘粕さんが神殺しになった俺に会わせたがる人なんて一人しかいないな。えっと名前は....あれ?何だっけ?)
死ぬ前の、まだ俺がこの世界に迷い込む前のころの記憶を俺は覚えている。が、今の世界で15年、前の世界で17年、精神年齢だけで言えばもう32歳だ。
この世界は俺が前の世界で14歳とかの時に読んだ本の世界だ。
ある程度の内容は覚えているが詳しい内容とか人の名前などはもうほとんど覚えていなかった。
なのである程度の予測はたてられたのだが名前までは思い出せなかった。
今、俺を待っているのはそう。正史編纂委員会・東京分室室長ーー
「やあ、初めまして。僕は正史編纂委員会・東京分室室長の沙耶宮馨だ。以後、お見知り置きを、魔王須郷海斗」
「ああ、初めまして沙耶宮さん。俺はもう知ってると思うけど須郷海斗です。よろしく」
俺が待ち人の一人の正体に予想がたった瞬間に目の前にあるドアが内側から開いた。そこに座っていたのは少女漫画から出てきたのでは?と疑いたくなるようなイケメンだった。
座っていたイケメンは立ち上がり俺の近くまでやってきてから自分の名前を名乗った。
俺は、それに答えてからふとあることを思い出した。
(そう言えば、沙耶宮馨は男装してるんだったな)
「沙耶宮さん、それは男装ですか?」
「ん?そうだよ。よく一目見ただけで僕が男装してるってわかったね」
「いや、なんとなく分かっただけですよ」
「あの~そろそろ私のことも紹介して貰いたいんですけどね~」
「ゴ、ゴメンよ。別に甘粕さんのことを忘れてたわけではないんだよ」
(((あ...これ絶対忘れてたやつだ)))
「まあ、このことは気にしてないんで馨さんもあまり気にしないでください」
「ああ、分かった。別に忘れてた事を認めるわけではないけどね!」
(((めっちゃ気にしてる...)))
「では、改めまして。私は甘粕冬馬といいます。実はこう見えて忍だったりします。あ、忍者とは言わないでくださいね?」
((この人はこの人で全然気にしてないんだな...))
「初めまして、甘粕さん。この間はどうも。お世話になりました」
「いえいえ、あれぐらいの事気にしないでください」
「ありがとうございます。で、今日俺がここに呼ばれた用件って何です?まさかただ単に挨拶なだけではないでしょ?沙耶宮さん?」
「ええ、そうです。用件は二つ。一つ目、魔王須郷海斗、あなたはこの国、日本で何をするのかを聞きたい。二つ目、今日本のある場所でまつろわぬ神が顕現しようとしてる。それを倒してもらいたいんだ。日本にいるもう一人の魔王草薙護堂君といっしょにね」
甘粕さんと馨さんの口調が上手く出来ない...
前の話で海斗に妹がいるのは書いたのですが今回やっと名前まだ出させました!
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第15話 日本には2人の神殺しがいるそうです
最近結構遅い気がしますがリゼロにはまってしまいずっと見てます笑ホント遅いですよね...
レムりん最高ですね笑笑
「ええ、そうです。用件は二つ。一つ目、魔王須郷海斗、あなたはこの国、日本で何をするのかを聞きたい。二つ目、今日本のある場所でまつろわぬ神が顕現しようとしてる。それを倒してもらいたいんだ。日本にいるもう一人の魔王草薙護堂君といっしょにね」
と沙耶宮馨は聞いてきた。
海斗が堅苦しいのが嫌いだといっても相手はカンピオーネなのだそれをいきなり本心を突くような質問を聞くとは流石はこの若さで組織の長になるだけのことはあると海斗は思った。
確かに一組織の長としてはカンピオーネが自分の土地にやってきたのだ一体自分の土地で何をやるつもりなのか気になるだろう。
海斗の方も和泉からカンピオーネになってからあった時に聞いている。
なので、海斗も今日この質問をされるだろうと予測していたのでそれに対する答えも考えてある。
だが、もう一つの事は全く予想していなかった。というより、予想しようがなかった。
「わかりました。二つ目のことは後で詳細を聞くとして、まず一つ目の事に答えます」
「ああ、こちらも分かった。後でしっかりと詳細を教えよう」
「はい、ありがとうございいます。では、簡潔に答えます。俺自身は特にこの国で何かするつもりはありません。俺は普通になるべく生きたいんです。自分が生まれ育った街で大人しく家族と俺の大事な人たちと過ごせれば権能なんていりません。ですが、俺の家族や大事な人たちに手を出すような輩には容赦はしません」
「では、自分からは何もしないと?向こうから何かしてこない限りは?」
「はい。そういうことになります」
「そうか、安心したよ。もし須郷君がヴォバン侯爵やサルバトーレ・ドニ卿のような方だったらどうしようと思っていたんだよ」
「その、話は聞いたことはあるんですが俺の同輩であるその二人ってそんなにヤバいんですか?」
「ヤバいってレベルではないよ。須郷君もあの二人に会ってみればわかるさ。それにカンピオーネの方々は皆常識が通じないんだ。ああ、須郷君ともう一人は違うんだけどね...」
「会ってみたくないです.....で、二つ目の要件のことを詳しく教えてください。要件を受けるかどうかはそれからにします」
「分かった。さっきも言ったが須郷君には顕現したまつろわぬ神と戦ってほしいんだ。草薙護堂君とね」
「なるほど....それで草薙護堂くんって誰なんですか?それにそのまつろわぬ神を倒して俺に何の得があるというんですか?さっきも言いましたけど俺はなるべく普通に過ごしたいし権能なんかもいらないんです」
「得があるかどうかは分かりませんが海斗君は闘はなくてはいけなくなると思いますよ?」
「?どういうことですか甘粕さん?」
「この間の京都での闘いを思い出してください。神様の中には一定の神様をすごく恨んでいて殺そうとしたり、自分の力を誇示するために他の神様と闘おうとしたりするのもいるんです。その場合、新鮮な霊媒を使ったりして無理やりまつろわぬ神を顕現させようとします。その時に霊媒にする者の霊力が高ければ高いほど儀式が成功しやすくなるんです。今、海斗さんの周りには霊媒にするには最高な人が二人いるので襲われる可能が多いんです」
「いま甘粕さんが言った通り君の近くにいる二人、清秋院恵那と一ノ宮和泉は二人とも霊力がカンピオーネ程ではないが桁外れて多い。まつろわぬ神が顕現したときに根らわれるのは間違いないだろう......どうだい?これで君に闘う理由ができただろ?」
「そうですね、二人が狙われるというなら闘わないわけには行きませんね。......ハァ、分かりました。協力さていただきます」
と言い海斗と沙耶宮馨は固く握手をした。
「それで、一緒に闘う草薙護堂君は何者なんですか?」
「そうそう、忘れるところだったよ。草薙君は君の少し前にカンピオーネになった須郷君の先輩だよ」
「え!?俺以外にも日本にカンピオーネになった人がいるんですね。日本には俺一人しかいないと思っていたので驚きました」
「草薙君は君よりほんの数日早くカンピオーネになったんだ。歳は確か君と同じぐらいで君みたいに常識が通じるであろうカンピオーネの一人だよ」
「そうだったんですね。よかったです。年が近くて常識が通る人なら友達になれるかも知れないですしね」
「そーだね、案外君たちなら仲良くなれるだろうね。近いうちに顔合わせも合わせて顕現するまつろわぬ神の対策会議を開こう」
「分かりました」
「まつろわぬ神が顕現するまではまだ少し時間はあるけどなるべく早く集まれるようにするね」
「分かりました。それでは俺はこれで」
俺はそう言いその場を後にした。まだ見ぬ先輩のことを思いながら。
次の話こそはなるべく早く更新したいです。
そしていつか、不定期更新ではなくて定期更新にしたい...
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第16話 好きな子が転校生としてやってきた
次はなるべく早く出して行きたいと思います。
それでは、どうぞ!
ゴールデンウィークあけの登校日、須郷海斗は教室の中で一人考え込んでいた。
考えている内容は、昨日恵那が別れ際に行った内容にあった。
昨日つまりゴールデンウィーク最終日、なぜかゴールデンウィーク最終日という理由だけで和泉と恵那が海斗の家に突然遊びに来たのである。
あたりが暗くなるまで海斗は二人の相手をしていたのだが、二人が帰るときになって急に恵那が近寄ってきて耳元で
『明日から、毎日よろしくね♪』
と囁いたのである。
その行為に海斗はとっさに反応できずただただ二人が帰って行くのを見てるだけでその言葉を深く考えられずにいたのである。
そして今に至るのだが、いまだに海斗の頭は機能を取り戻しておらずまともに働いてくれないのである。そして、朝から何となくいやな予感がしてしょうがないのである。いくら考えても言葉の意味が分からず一人うなっていると、先程までどこかに行っていた友達の健斗が帰って来た。
「よー、海斗。おはよーさん」
「おー、健斗か。おはよう。んで、どこに行ってたんだ?」
「矢っさんに呼ばれてちょっと職員室にな」
ちなみに、矢っさんとは海斗たちクラスの担任であるり、現代国語の講師である矢口創太の事である。気さくで生徒との距離も近いことから生徒からは矢っさんと言われていた。
「それよりも、聞いたか?うちのクラスに転校生がやってくるらしいぞ!!」
「お、それほんとか?健斗」
と、いつの間にか近づいてきていたもう一人の友達の拓人が健斗に聞いていた。
「本当に決まってるだろ!なんてったって矢っさん本人から聞いたんだからな!!」
「お!それじゃあ間違いないな!それで、男子か?女子か?」
「ああ、どうやら女子らしい。それに超が付くほどの美少女で大和撫子らしいぞ!」
「それは楽しみだな!海斗はどう思うよ?」
「ん?ああ、多少は楽しみだな」
(ん?んん?ちょっと待て、超が付くほどの美少女で今どき絶滅危惧種の大和撫子いたいだと……………まさかな、そんなことないよな………)
「おーい、お前ら席に就けよ~」
と、担任である矢口が教室に入ってきたことでこの集まりは解散となった
「よーし全員席についたな。それじゃあHRを始めるぞ。まず最初に、お前らに嬉しい知らせだ。このクラスに転校生がやってくる、皆仲良くやってくれ。それじゃあ入ってきてくれ」
矢口の合図とともに入ってきたのはやはりというか、なんとなく気づいていたというか海斗の予想通り清秋院恵那であった。
「それじゃ、さっそく自己紹介よろしくな」
「はい、皆さんこんにちは。初めまして、清秋院恵那と言います。よろしくお願いします」
と恵那が自己紹介を終え最後にニカッと笑った瞬間、教室のあちこちから変な奇声が上がったりしたが次の恵那の言葉によって皆固まって知った。
「ちなみにね恵那は海斗の恋人だからよろしくね!!」
「はあああああああああ~~~~~~~~!?!?!?」
(はあああ!?急にやってきたと思ったらなんつー事を言ってやがるんだ!?朝からいやな気しかしなかったけどまさか当たるとはな...)
頭が急に痛くなってきた気がする海斗なのであった。
案の定、ホームルームが終わった後海斗は質問攻めにされたのだが同じく質問攻めにされていた恵那を連れ出し(ほぼ無理やりであるが)人気がいないであろう屋上に向かった。
「おい、恵那!なんでお前が俺の高校にいるんだよ!!それにさ、さっきの発言はどういうことだ!!」
「あれ?昨日言わなかったっけか?今日から一緒の高校に通うことになったって」
「(………ああ、昨日帰りがけに言ったことそういうことだったのね)…………ハァ~恵那さん、恵那さんそうならそうとはっきり言ってくださいな」
「えぇ~だってその方が面白いと思ったんだもん!」
「面白いと思ったんだもん!じゃねぇよ!!……………それで?ホームルームでのあの発言は?」
「あ、そうそう。それはね、今日学校に行く前にね甘粕さんが自己紹介の時に言えば『普段海斗君と一緒に居てもなんも怪しまれませんよ』って教えてくれたんだ♪」
(あの人なんてことを教えやがったんだ~~~!!今度会ったら一言二言文句言ってやる!!)
それから数時間たち二人は帰路についていた。
あの後、一緒に教室に戻った二人はまた各時間の休み時間にも質問攻めにさたのであった。やれ、どこでであったのだの。やれ、告白はどっちからだの。やれ、どこまで進んだだの。最初の内はある程度答えていた海斗と恵那であるが段々とめんどくさくなっていき最終的には無理やり抜け出してきたのである。
二人並んで帰ってる途中海斗の電話に着信が掛かってきた。
「はい、須郷ですが」
「はい、わかりました。では、また沙耶宮さん」
なんどか海斗が相槌を打ち少ししたところで電話は切れた
「海斗、何だったの?」
「今週の土曜日に草薙さんを含めて作戦会議をするから俺も来いだってさ」
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