オラリオで安らぎを提供するのは間違っているだろうか (瀧栄 瑛)
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プロローグ 「開店前」

皆様、はじめまして。
瀧栄 瑛というものです。
本小説は処女作であるため、

・読みにくい
・いまいちわからない

等のことが予測されます。
それでも構わないという心優しい方は、拙い作品ではありますがどうぞご覧下さい。

また、「こうしたらどうか」などといったアドバイスや
誤字脱字などがございましたら教えていただければ幸いです。

原作改変やオリ主がややチート気味などが苦手な方はブラウザバックを推奨します。

長い前書きとなってしまいましたが、どうぞご覧下さい。


午前6時、開店2時間前に目が覚める。何年も繰り返し同じ時間に起きてきたので目覚めはいい。

 

身支度手早く済ませて早速、開店の準備作業へ取り掛かる。とは言っても、昨日のうちに食材の仕込みなどの時間がかかるものはあらかた終えているので、常連さんの来る時間に合わせて調理したり、今のうちにコーヒーの豆を挽いておくくらいだ。あとはバイトを待つだけだが……

 

 

「レイ君おはよう!」

 

「おはよう、ヘスティアさん。開店まであと三十分くらいだから準備してきてね。」

 

 

わかったー!と元気な返事をしたのはバイトのヘスティアさん、正真正銘の神様だ。団員が1人だけという小さなファミリアの主神で、ファミリアのために進んでバイトをする家族思いの神様だ。性格がとても明るいのでウェイトレスとして働いてもらっているが、お客さんにはとても好評だ。

 

今、この店は店長である僕──レイ・ノルンとバイトのヘスティアさん、そしてもう一人、厨房担当として雇っているのだが、彼女は客足の増える昼頃からのシフトなのでまだ来ていない。特に繁盛しているというわけではないが、楽しくやれているので幸せだ。

 

 

「おまたせ〜。準備で何か手伝えることはないかい?」

 

 

どうやら着替え終わったようで、ヘスティアさんが出てくる。制服は白いブラウスに黒のリボン、黒のパンツと紺色のソムリエエプロンと、とてもシンプルなものだ。そのシンプルさが彼女の可愛らしい顔立ちを際立たせている。

 

ちなみに僕の方も白いワイシャツに黒のスラックス、紺色のノーマルエプロンとこれまたシンプルなものとなっている。変にデザインを加えると費用もかかってしまうのでシンプルにした、というのが実際の所なのだが、思ったより好評でヘスティアさんも「爽やかな感じでいいね!」とのことだ。その後に「まぁうちのベルくんならもっと似合うだろうけど!」と盛大に惚気られた。親バカなのだろう。聞いてて少し微笑ましく思ったのは内緒だ。

 

 

「いや、もう終わってるよ。いつも通り常連さんも来るだろうし、今日もよろしくね。」

 

 

そう言いながらヘスティアさんにコーヒーを渡す。これは開店前にいつもやっていることで、気持ちを切り替えるスイッチのようなものだ。ヘスティアさんブラックが苦手なようで、砂糖とミルクを少し多めに入れたぐらいが丁度いいらしい。ちなみに僕はブラック。

 

ヘスティアさんはコーヒーの入ったカップを両手で受け取ると、少しずつ冷ましながら飲んでいく。その姿は小動物のようで可愛らしく、思わず頬が緩む。

 

 

「うん。やっぱりレイ君のコーヒーは落ち着くね。……よしっ!じゃあ今日もよろしくね、店長!」

 

「ありがとう、ヘスティアさん。それじゃあ開けてくるよ。」

 

 

午前8時、開店時間が来た。今日もお客さんの安らぎのために働いていこう。

 

 

「いらっしゃいませ。ようこそ『La paix à toi』へ。」




いかがでしたか?

本作品はぱっと降ってきたアイデアを元に作っているので矛盾点ができるかも知れません。もし気付いた際には教えていただければと思います。

基本的に週一、遅くとも二週で一話を投稿するつもりです。今の自分にできる限り守っていきますので、あたたかい目で見てください。

主人公の姿は魔法科の九島光宣を想像してください。

それではまた次回

追記
私情で申し訳ありませんが3月5日~11日の投稿が困難となりましたので、報告させていただきます。可能な限り投稿できるよう努力しますが、ご了承いただければと思います。


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常連客~ベル・クラネル~

なんとか投稿出来ました……

遅くなった理由はあとがきで話しますので、まずは本編をお楽しみください。



どうでもいい話ですが、作者は今日誕生日だったり……


ベル君はウチのバイトのヘスティアさんが主神であるファミリアの唯一の団員だ。そのためにソロでダンジョンに潜っており、強くなるために、そして二つの目標のために日々頑張っている。

ここまでは純粋ないい子のように思えるが、そのうちの一つの目標が少し変わっている。一つは

 

 

「英雄になりたい」

 

 

という少年らしいものなのだが、もう一つは

 

 

「可愛い女の子と出会ってハーレムを作る」

 

 

というもので、初めて聞いた時は思わず顔が引き攣ってしまった。ベル君はあまり男らしいとは言えない見た目な上に、実際に話してみると、「ハーレムを作る」なんて言っているのが不思議なくらい純粋で初心な子なので違和感がすごい。

ベル君はたまにヘスティアさんと一緒に店を手伝ってくれるのだが、以前接客をしてもらった時に女性客の一人に大変気に入られたようで、好意的に話しかけられると顔を真っ赤にしてそそくさと注文をとって逃げて来たくらいだ。ちなみに、ヘスティアさんはその様子を見て頬を膨らませていた。

 

ベル君のハーレム願望はどうやらおじいさんの影響によるものらしいが……そのおじいさんに色々と問い質したいものだ。

 

さて、そんなベル君はうちの常連客の一人でもある。冒険者という立場柄、来るのはほぼ夜のバーの時間なのだがその時には『スブラキ』という極東の「焼き鳥」という料理に似た料理と『グリークセラーズ』という白ワイン、『サガナキ』というチーズを油で焼いた料理をよく注文していく。故郷いた頃を思い出すようで、食べている時にはたまに思い出話をしてくれる。その時の表情が楽しそうで、弟がいたらこんな感じなのだろうかと思いながら話を聞いている。

 

 

 

 

 

ある日のこと、ヘスティアさんがバイトのシフトをずらしたいと言ってきた。彼女がこんなことを言うのは初めてで、シフトのことは了承したが、何があったのか気になってしまい、昼の仕事にあまり集中出来なかった。まだ落ち着かないままバーの時間に向けて店の準備をしていると、店の扉が開く音とヘスティアさんとベル君の声が聞こえてきた。

 

 

「ヘスティアさん?それにベル君も?なにかあっ……ベル君!?その怪我は!?」

 

「あ、レイさん。ダンジョンでちょっと無茶しちゃいまして」

 

「ちょっとなんてもんじゃないだろう!全くキミってやつは!」

 

「う……ごめんなさい、神様。」

 

「ベル君はとりあえず座って。ヘスティアさんは一緒にいてあげて。今日はバイトはいいから。」

 

そう言ってヘスティアさんと、全身傷だらけになって体を支えてもらっているベル君を座らせた。ベル君は相当疲れているようだが食欲はあるらしく、いつものメニューを注文してきた。その頃にはバーの開店時間になってしまったため、ベル君達に閉店後も残っててほしいと伝えておいて店を開くことにした。

 

ベル君達をちょくちょく気にかけながら閉店の時間まで働き、後片付けも済ませてベル君達のいる席に座る。

 

 

「とりあえず、何でベル君がそんなに怪我をしてるのか聞いても?」

 

「はい。実は──」

 

 

それから色々とベル君から聞いた。

 

ダンジョン5階層でミノタウロスに遭遇したこと

助けてくれたアイズ・ヴァレンシュタインに惚れたこと

直接ではないが、自分では釣り合わないと言われたこと

それが悔しくてそのままダンジョンに行ったこと

そして何より

 

 

 

──「強くなりたい」という純粋な想いを。

 

 

 

ベル君の目はとても真っ直ぐで、確かな強い意志見えた。だから僕は

 

 

「ねぇ、ベル君。僕に何か手伝えることはないかな?」

 

「え?」

 

「今の話を聞いて思ったんだよ、何か手伝いたいって。別に頼まれた訳じゃないし、もし必要ないならそれでも構わない。」

 

「でもレイさん、この店はどうするんですか?」

 

「そこは大丈夫。店に影響は出させないさ。」

 

「でも……そう言ってくれるのは嬉しいんですけど、手伝いって何を?」

 

「例えば……ベル君に戦い方を教えようと思ってる。これでも元レベル4の冒険者だったんだし」

 

「「えぇっ!?」」

 

 

二人にすごく驚かれた。そんなに驚くようなことなのかな……

 

 

「本当ですか!?……ッ!」

 

「落ち着いて、怪我に響くから。わざわざこんな嘘をつく理由はないよ。ベル君ってナイフをつかってるだろ?なら体術は絶対に必要になる。僕は体術メインでダンジョンに行ってたし、たまに小太刀も使ってたから多少の違いはあるだろうけど教えられるはずだ。」

 

「そういうことでしたら是非お願いします!」

 

「僕からも頼むよ!君になら安心してベル君を任せられる。」

 

 

そう言って二人は頭を下げてきた。二人からはどれだけ本気なのかが伝わってきた。……なら僕は僕にできる限り最大のサポートをしよう。自ら提案したとは言え、ここまで真剣に頭を下げているんだ。二人が望みを叶えられるようにしっかりと鍛えてあげなきゃ失礼だ。

 

 

「じゃあ今日のところは家に泊まってきなよ。もう遅いし、

明日は定休日だからゆっくりしていっても大丈夫だよ。」

 

「そこまでは流石に悪い……と言いたいところだけどベル君も限界が近いみたいだし、お言葉に甘えることにするよ。ありがとう、レイ君。」

 

 

ヘスティアさんが言った通りのようで、気が緩んだのか、ベル君はだいぶ眠そうにしていた。

 

「ほら、ベル君。背中に乗って。連れてくから。」

 

「……すみません。ありがとう、ござ、います…レイ、さ…」

 

 

ベル君は背負われるとすぐに眠ってしまった。本当に限界だったようだ。残らせてしまったことを申し訳なく思いつつ、明日はどうするか、稽古は明後日からにしようかなどと考えながら、ベル君を起こさないように歩き出した。

 

 




ここまでご覧頂き、ありがとうございました。

誤字脱字や質問などがありましたら遠慮なくいただければと思います。


また、現在この作品は

UA900越え&お気に入り10人突破

となっており、作者は非常に驚いています。

この結果をみたとき思いっきりコーヒー吹き出しました。
読んで下さった方々、お気に入り登録して下さった方々には頭が上がりません。

これからも本作品を楽しんでいただければと思います。


さて、「今週の投稿が難しい」と言った理由ですが、端的に言いますと『大学受験が失敗して落ち込んでいた』ということです。
けっこう凹みまして、今朝やっと気持ちが落ち着いてきたので投稿できました。


ストーリー自体は何話かストックがあるので少なくとも再来週までは確実に投稿できますので、来週をお楽しみに。







大まかな料理解説ってあった方がいいですかね?


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鍛練とお誘い

―レイSide―

 

 

あれから2日後、ベル君の怪我もある程度治して休みも取らせたので、ベル君にトレーニングをつけるために僕達はオラリオの外壁の上にいた。

 

 

「さて、ベル君。早速だけど全力で戦ってくれ」

 

「へっ?」

 

「まずは現段階での君の実力が知りたい。詳しいトレーニング内容はそれから決める」

 

「そういうことでしたら……いきます!」

 

 

ナイフを抜いて突っ込んできたベル君の攻撃を避ける。攻撃を見切り、体裁きや重心移動に注視しながら適宜、反撃を加えていく。重心のブレは思っていたより少なく、ソロで潜っていただけあって実戦的な動きではあったが、甘いという評価を下さざるを得ない。

 

 

「振りが大きい。ナイフの利点を活かせてない」

 

「今のは回避できる!」

 

「視野を広く!多対一ですぐにやられるよ!」

 

 

そのままベル君の体力が尽きるまで戦い続けた。

 

 

―ベルSide―

 

 

「はぁっ…はぁっ…どう、ですか…?」

 

「うん、大体わかった」

 

 

すごいなぁ……一回戦っただけでわかるなんて、元レベル4のすごさがわかる。僕の攻撃は掠るイメージすらできないし、汗一つかいてない。僕も、こうなりたい。こうならなきゃいけな「じゃあ、次いこっか」……え?まだ一分くらいしか経ってないんだけど……

 

 

「ん?どうしたの?」

 

「え、あ、もう少し、休んでも?」

 

「あ〜……うん、わかった……回復力が弱い?じゃあそこもかな……」

 

 

……過酷そうだなぁ……

 

 

―レイSide―

 

 

早朝、ベル君の1回目の鍛練を終えて店へと帰ってきた。開店まで約30分なら、まぁ間に合うだろう。

ちなみにヘスティアさんは

 

「ちょっとの間ベル君を頼むぜ!僕は行かなきゃいけないとこがあるから〜!」

 

と、どこかへ行ってしまったので、バイトの子と2人でやらなくてはいけなくなってしまった。それをバイトの子──エリーゼ・フィーベルさんに伝えると

 

「ワタシは問題ないですけど、ヘスティアさん大丈夫ですか?最近になって急に休み始めて……」

 

「まぁ、ヘスティアさんは今まで休まなかったし、それを考えたら少しぐらいはね?」

 

「えぇ〜!それを言うならワタシも休んでないですよ!ワタシもちょっとくらい甘やかして下さい!」

 

彼女は店のたった1人の厨房担当だ。1人で全ての調理は大変というかだいぶキツいはずなのだが、完璧にこなしている。というのも、彼女には料理の才能があったようで、1週間程で全てのメニューのレシピを覚えて作れるようになり、その1週間後には1人でも対応できるようになったのだ。

 

「う〜ん……まぁ、うちの厨房担当ってエリーゼさんしかいないからどうしても頼りっきりになっちゃうし、かと言って雇うのもなぁ……」

 

「雇おうと思えば普通にいけますよね?」

 

うん、まぁそうなんだけどさ……

 

「なんと言うか、今のメンバーでやるのが自然な感じだよね。こうやって落ち着いてやっていくのが一番好き…かな。それに料理は僕も作れるし、2人で一緒にやるの楽しいしね」

 

「あ、あー……またそんなことさらっとなぁ……」

 

「ん?そんなことって?」

 

「いえ、なんでもないです……ほら、仕事しましょう」

 

彼女に背中を軽く叩かれて 、仕事に戻ることになった。いつも素直な彼女なのだが、たまにこうやってはぐらかすような言動をとる。何故かはよく理解してないのだが、たまにヘスティアさんがすごくニヤニヤしてこっちを見てるので、その時はちょっと仕事の分量を増やしてる。

甘やかす、か……まあヘスティアさんも一応お休みってことになってるし、今年は丁度定休日だからいけるかな?

 

「エリーゼさん、よかったら怪物祭一緒に行きます?」

 

「……へっ!?でも、店!?いや、それより、一緒にってデデデデートですか!?」

 

「店は定休日ですよ。まぁ、デートになりますね。嫌だったら断ってくれても」

 

「行きます!!絶対に行きます!!むしろ行かせてください!!」

 

「喜んでくれたならよかった。詳しくは仕事が終わったら決めましょうか」

 

「はい!」

 

こうして、僕はエリーゼさんとデートに行くことなった。




思ったより筆が進まず、なかなか投稿できませんでした。

多分今後も週末投稿になるかと……

次回からは怪物祭編。何話かになるかは見通しがついてませんが、楽しんでいただければ幸いです。


軽くオリキャラ紹介
エリーゼ・フィーベル 女性 19歳
店の厨房担当。見た目はバンドリの大和麻弥の眼鏡なし。性格は素直で明るく、真面目。料理に関しては元々の才能とも合わさって、目を見張るほどの成長を見せる。レイに好意を寄せているが、兄としてか異性としてかは不明。ヘスティアとベルとの仲は良い。


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常連客②~アイズ・ヴァレンシュタイン&レフィーヤ・ウィリディス~

―レフィーヤSide―

 

ロキファミリアの遠征が終わってからアイズさんの元気がない。ティオナさんとティオネさんも気になっていたようで、アイズさんを部屋から引っ張り出して買い物に連れていくことになった。

まさかあんなに布面積の少ない店に連れていかれるとは思いませんでしたが……今思い出してもいくらなんでもあれはダメだと思います。でも、その後に行った店でアイズさんにとても似合う服が見つかったので良かったです!少しずつですが元気が戻ってきたような気もします!

 

その後、ティオナさんとティオネさんは用事を忘れていたらしく、お2人とは別れてアイズさんと2人っきりになってしまいました。まさかこうなるなんて思ってなかったので軽くパニック状態です。ホントにどうしましょう!?何か、どこかいい所はなかったかな……あっ!1ヶ所良さそうなとこがあった!あそこなら……

 

 

「あの〜、アイズさん?ここから少し行ったところにお気に入りの喫茶店があるんですけど、えっと、もしよろしかったら一緒に行きませんか?」

 

「…うん、いいよ。案内よろしくね?」

 

「っ!はい!行きましょう!その店、チーズケーキがすっごく美味しいんですよ!」

 

 

そして私たちは目的地へ向かって歩き始めました。

 

 

―レイSide―

 

 

喫茶店の時間の営業時間もそろそろ終わりが近づいてきた頃、お客さんがほとんどいなくなったので軽く店の清掃とバーの準備をしようとすると、扉の開く音が聞こえてきた。

 

 

「こんにちは〜。店長さん、まだやってますか?」

 

「いらっしゃい。まだやってますよ、レフィーヤさん……とアイズさんも一緒?初めてですね」

 

「はい。そうなんですよ…って、アイズさん『も』?それになんでそんなに親しげなんですか!?」

 

「アイズさんもうちの常連さんですよ」

 

「うん。ここには、よく来るよ。レフィーヤもよく来るんだ?」

 

「えぇぇぇぇ!店長さんなんで教えてくれなかったんですか!?」

 

「なんでって、聞かれてませんしね。とりあえずお2人とも座ってください。あと、ご注文はいつものでよろしいですか?」

 

「はい。いつもの、お願いします」

 

 

そう言ってお2人とも席に着いた。レフィーヤさんが

 

「まさかアイズさんもよく来てたなんて……」

 

などとブツブツ言いながら座ったのを横目に、厨房へと注文を伝えに行った。

 

 

お2人ともの『いつもの』というのは偶然にもチーズケーキとドリンクのセットだ。ただし、レフィーヤさんはスフレチーズケーキとカフェラテで、アイズさんは小豆チーズケーキと緑茶という極東風のセットだ。

実はお菓子に極東の食材をアレンジしたり組み合わせると意外と相性がいい場合があり、アイズさんのもそれの一つと言える。

料理が完成したので2人の座る席へと運ぶと、2人の会話が聞こえてきた。

 

 

「…ごめん、レフィーヤ。私が落ち込んでいたから、気を遣わせちゃって、それ気づけなくて、本当にごめん」

 

「違うんです。気を遣ってるんじゃなくて、私はただ、アイズさんの力になれたらって、そう思って……」

 

「…途中から口を出すのもあんまり良くないですが、僕からアイズさんに一言」

 

「店長…さん?」

 

「アイズさん、こういう時は『ごめん』じゃないと思いますよ?」

 

「!…はい。レフィーヤ、ありがとう」

 

 

それを聞いたレフィーヤさんは本当に嬉しそうに、少しだけ照れくさそうに微笑んだ。僕もつい頬が緩んでしまうのを自覚しながら、注文の品を出して下がった。少し経ってからふと2人の方を見ると、とても楽しそうに、自然に笑いながらチーズケーキを食べていた。




ギリギリではありましたが、なんとかセーフってことにしてください(震え声)

怪物祭編が想像以上に進まず、少し展開を見直してたら間に合わないなと気づきまして、急遽変更しました。

次回こそ、怪物祭編です!………多分


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