九島八幡の魔法科高校生活 (Oceans)
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入学編 1

今回は設定と本編です。

活動報告でヒロインアンケートも
取ろうと思います。

それでは、よろしくお願いします。


ー 設定 ー

 

西暦:2095年

 

舞台: 東京 八王子

 

・九島八幡 (旧姓は比企谷)(主人公)

第1高校の1年生で1科生。15歳。

 

十師族である、九島家の次期当主候補。

 

十師族会議にも出席したことがある。

 

同じ当主候補の光宣とも仲がいい。

 

国防陸軍第101旅団に所属。

 

軍名は、闇神 夜一 (やがみよいち)

階級は、達也と同じ特尉。

 

3年前に沖縄に旅行していた時、

沖縄海戦に巻き込まれ、両親と妹を失くす。

 

その時八幡は旅行に行かず、家にいたため

巻き込まれずに済んだ。

 

両親と妹が亡くなった時はかなりのショック

を受けた。その後、八幡は両親の師匠でも

あった九島烈に引き取られ、

比企谷から九島に姓を変えた。

 

引き取られた後は、九島烈に鍛えられ

魔法師として、最強クラス並みの実力を

つけ、そして国防陸軍にも所属することに。

 

そして、高校の編入試験では目立つのが

嫌という理由で実技は手を抜いた。

 

CADは、自分で調整している。

 

たまに達也に頼むこともある。

 

ペーパーテストは満点。

 

達也とは軍での相棒的存在。

 

互いに名前で呼んでいる。

 

 

・使える魔法

 

「術式解体」

 

(能力などは原作と同じ)

 

・オリジナル魔法

 

「ステルス」

 

性能:これを発動することにより、存在を消し

敵に見つからないよう行動できる。

普段から影が薄いこともあり、かなりの性能を

発揮する。

 

「イリュージョン」

 

性能:字の如く、相手に強い幻想、幻覚を見せ

行動を制限できたり、戦闘不能に

することができる。

 

しかし、サイオンをかなり消費するため

長時間の使用はできない。

 

・オリジナル魔法は、あと何種類か追加予定。

 

・他の魔法科高校の劣等生キャラは

原作と同じ。

 

十師族である、克人とは面識があり

真由美とは九島烈と共に七草邸を訪れた

時に面識がある。

 

・ヒロインは未定

 

それでは、本編です。

 

 

 

 

 

〜 本編 〜

 

2095年 4月3日

 

今日は、第1高校の入学式がある。

 

本当ならば、第2高校に進学するはずなのだが

俺を引き取ってくれた烈さんが、軍で同じの達也と

同じ第1高校にしたらどうかと提案され、俺も

知ってる奴が高校にいてくれた方が良かったので、

その提案を了承し第1高校のある東京で、

一人暮らしをして通うことになった。

 

そして、俺は第1高校の門をくぐって入学式会場へ

と向かうのだが、思いのほか早く着いてしまった

ので、どこかで時間を潰せる場所はないものかと

探していると…講堂前で何か、言い合っている

生徒を目撃した。

 

よく見たら、司波兄妹だった。

 

あいつらと会うのは久しぶりだなぁ…と思いつつ、

見ていると話が終わったのか妹の方の司波深雪は

入学式会場へと向かって行った。そして、兄の方は

俺の方に来て…

 

「久しぶりだな。八幡」

 

そう俺に、声をかけてきた。

 

「こっちこそ、久しぶりだな。朝から妹と

痴話喧嘩か?」

 

「そんなんじゃないさ。ただ、試験のことと1科、

2科のことでちょっとな…」ハァ

 

達也は俺の問いに溜め息をはきながら答えた。

 

その言葉を聞いて、察した。

 

この学校では実技の成績で1科生か2科生を決めて

いる。全学年200人の内、上位100名が1科生、

それ以外の100名が2科生となる。

 

深雪は兄の達也を溺愛している。

 

そのため、達也が1科生じゃなく2科生である

ことが、苦痛で嫌なんだなと…

 

「そうか…大変だな。お前も」

 

俺は、そう達也に声をかけた。

 

「まぁ、それよりまだ入学式まで時間がある。そこ

のベンチで時間を潰さないか?」

 

「いいぞ。俺もちょうど、時間を潰したいと思って

たところだからな」

 

そう言って、俺と達也は近くのベンチに腰掛けて

入学式が始まるまで、スクリーン型端末で読書を

することにした。

 

そして、しばらくすると1科生の上級生らしき

人達が俺と達也を見て

 

「ねぇ…あの子、ウィードじゃない?」

 

「本当だ。補欠なのに張り切っちゃって」

 

「あれ?あの子、1科生なのにウィードと一緒に

いるわね。恥ずかしくないのかしら…」

 

そう言いながら、通り過ぎていった。

 

はぁ。この学校はバカしかいないのかねぇ…

あんな、たかが実技編入試験程度で上下関係を

決めるなんてな…そんなことを思いつつ、

俺は読書を再開した。

 

☆☆☆

 

そして時間も経ち、俺と達也は入学式会場へと

向かうため立ち上がった時、俺の知っている

人が声をかけてきた。

 

「久しぶりね。八幡くん」

 

「ええ、お久しぶりです。七草先輩」

 

今、話しかけてきたこの人は七草真由美先輩だ。

十師族、七草家の次期当主でもある人だ。

 

俺は烈さんと一緒に七草家を訪れた時に七草先輩

に会っている。

 

いつ見ても、綺麗だと感じてしまう。

 

そんなことを俺が考えていると…

 

「八幡、この人と面識があるのか?」

 

達也は、俺と七草先輩の関係が気になったのか

尋ねてきた。

 

「すみません…申し遅れました。私は生徒会長の

七草真由美です。よろしくね」

 

すると達也の言葉を聞いていたのか、七草先輩は

達也に自己紹介をした。

 

達也は七草と聞こえた瞬間、一瞬驚いていたが

 

「俺は…いえ、自分は司波達也です」

 

すぐに自分の名前を言った。

 

まぁ、無理もない。十師族の人だからな。

 

ちなみに、達也も四葉の人間だ。

 

だか、その事実を知る者は数少ない。

 

「そう、これからよろしくね。それでは、私は

入学式の準備があるので失礼しますね」

 

七草先輩はそう言って、会場の方へと

歩いていった。

 

「じゃあ、八幡。俺達も行くとするか」

 

「ああ、そうだな」

 

そう言って、俺達も入学式の会場へと向かった。

 

 

ーto be continuedー

 




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

次は、18時更新です。

それでは、次回もよろしくお願いします。


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入学編 2

感想・お気に入り登録ありがとうございます。
感想等で、ご指摘がありましたので八幡の
使える魔法を一部変更しました。
活動報告は引き続き、行っています。
評価の方もよろしくお願いします。

それでは、今回もよろしくお願いします。


俺と達也は入学式会場に入り、座れる席を

探していた。すると、見事に前列が1科生、

後列が2科生と綺麗に分かれて着席していた。

 

読書中の時もそうだが、この学校はかなりの

差別意識があるように感じる。

 

俺はこいつらのように差別意識は持っていない。

それに俺は1科生だとか2科生だとかで、人を判断

しない。2科生の卒業生でも、社会で活躍している

凄い人はたくさんいるしな…

 

俺がそんなことを考えていると、達也が俺に声を

かける。

 

「八幡はどこの席に座るんだ?」

 

「特には決めてはないな。だから、達也と同じ

席に座ろうかなと思う」

 

「いいのか?それだと、後ろの2科生がたくさん

座ってる席になると思うが…」

 

「別に気にしない。むしろ、後ろの方が好都合だ。

1科生の俺に話しかける2科生はいないだろうしな。

それに知らん奴の隣より達也の隣の方がいいしな」

 

俺が達也にそう言うと、納得した表情で

 

「それも、そうだな。じゃあ、後ろの席に座るか」

 

「ああ。そうするか」

 

そして、俺と達也は1番後ろの席に座り、入学式が

始まるのを待った。しばらくすると…2人の女子

生徒が、俺達に声をかけてきた。

 

「あの…すみません。お隣は空いていますか?」

 

「ああ、どうぞ」

 

達也がそう言うと、眼鏡をかけた女子生徒の隣に

いた、赤髪のショートカットの女子生徒が

 

「よかったぁ〜。これで、一緒に座れるね!」

 

そう言って、2人の女子生徒は達也の隣に座った。

 

「ありがとうございます。私は柴田美月と

言います。よろしくお願いしますね」

 

「私は千葉エリカ。よろしくね」

 

そして眼鏡の子が俺たちに自己紹介し、その後に

赤髪の子が自己紹介をした。

 

それにしても…千葉ね。ナンバーズ絡みか?

いや、まさかな…

 

「こちらこそ、よろしく…司波達也です。

それで、隣にいるのは…」

 

そして…達也も自己紹介をして、俺に振ってきた。

 

「九島八幡だ。その、なんだ…よろしく」

 

俺も達也に倣って、自己紹介をした。

 

「こちらこそ、よろしくお願いしますね。

司波さん、九島さん」

 

「よろしくね!司波くん、九島くん。それで

九島くんは前の席に行かなくていいの?」

 

一通り、自己紹介を終えた後に千葉が俺にそう

聞いてきた。

 

それも、そうか。1科生の奴が2科生が座ってる

ところにいるから疑問に思うのも無理もないか…

 

「いや、特に席は決まってないし…それと、俺は

あいつらみたいに1科生と2科生を差別したりは

しないし興味もないからな」

 

俺は千葉の質問にそう答えた。

 

「そうなんだ。なんか…九島くんとなら

私、仲良くできそう!」

 

「私もです。九島くんのような考えの持ち主がいる

なんて驚きました!」

 

俺のその答えに、2人は満足そうにしていた。

 

別に俺は、普通のことを言ったまでなんだがな…

 

俺がそう考えていると、壇上に立っていた生徒会

らしき人が号令をかけ、入学式が開始された。

 

※※※

 

そして入学式は順調に進んでいき、ついに新入生の

答辞の時間になった。新入生の答辞は編入試験で

行われた、ペーパーテストや実技試験の成績が

1位、即ち首席の人が行うことになっている。

 

そして、その新入生答辞は達也の妹である深雪が

行うこととなっている。

 

俺も首席になる可能性はあったが人前で話すのは

得意ではないし、目立ちたくもなかったので

首席になる確率を減らすために実技では少し加減

をしたが、編入試験は総合2位の成績であった。

 

まぁ…その話は置いといて、首席である深雪が舞台

袖から出てきて壇上に立ち、

 

「穏やかな日差しが注ぎ鮮やかな桜の花びらが

舞うこのうららかな春の嘉日。名門、国立魔法

大学付属第一高校に入学することが叶いとても

嬉しく、また光栄に存じます。私は、新入生を

代表し第一高校の一員として誇りを持ち…」

 

と、深雪はスラスラと答辞を読みあげていく。

 

生徒のほとんどは深雪が話す、その言葉に耳を

傾けている。魅力されている生徒も少なくない。

 

俺も、深雪の答辞を読み上げている時は

目を離せずに聞いていた。それほど、美しい

ものだったからだ。

 

そして答辞の後も順調に進み、入学式は無事終了

したのだった。

 

 

※※※

 

入学式も終わり、俺達はIDカードを発行・交付

し自分のクラスを確認した。俺のクラスは1-A

だった。当然ながら、達也とは違うクラスだ。

 

「ねぇ。みんな何組だった?私はE組だけど」

 

千葉はIDの交付を終え、俺達に聞いてきた

 

「E組だな」

 

「私もE組です」

 

千葉と司波、柴田は同じE組だった。

 

「俺はA組だな」

 

当然ながら、俺は1科生なのでA組だった。

 

「やっぱり、九島くんとは別のクラスだね」

 

「こればっかりは、しょうがないんじゃないか?」

 

「それはそうだけど…」

 

「エリカちゃん、しょうがないよ。学校の決まり

なんだから」

 

柴田はそう千葉に言っていた。この学校のクラス

分けは1科生と2科生で分かれていて、A組〜D組

が1科のクラスで、E組〜H組までが2科のクラス

になっている。

 

生徒だけでなく学校でも差別は行われている

ようであった。

 

「それで、この後はどうしますか?私達は

クラスのHRを見ようと思っていますが…」

 

柴田は、千葉を宥めた後にそう聞いてきた。

 

「すまない。俺は妹と待ち合わせをしているんだ」

 

達也は柴田の問いにそう答えた。

 

「妹?」

 

「その妹さんは新入生総代の司波深雪さんのこと

ですか?」

 

千葉は達也の妹と聞いて、ピンときていなかったが

柴田の方は深雪が妹だと気付いたみたいだった。

 

「ああ、そうだ」

 

「じゃあ、双子なの?」

 

千葉は達也と深雪が双子かどうか聞いていた。

 

「よく、聞かれるけど…双子じゃないよ。俺は

4月生まれで、深雪が3月生まれなんだ」

 

「なるほどね〜」

 

「それじゃあ、俺はもう妹のとこに行くから」

 

「それって、私達も付いて行ってもいい?」

 

千葉は達也にそう聞いていた。

 

「別にいいが…」

 

「やった!美月もいいよね?」

 

「うん。私も深雪さんとお話とかしたいし」

 

「九島くんもいいよね?」

 

「それぐらいなら、別にいいが…」

 

「それじゃあ行こう!」

 

そう千葉が言って、俺達は達也の妹である深雪の

ところに向かおうと、歩き出したところ

 

「お兄様!お待たせいたしました」

 

深雪が達也の元に来て、そう言った。

行く手間が省けてよかったと俺は思った。

 

「意外と早かったね。…ん?」

 

達也は深雪にそう答えて、視線を深雪の後ろに

移していた。すると、七草先輩と入学式が始まる

時に号令をかけていた人も一緒だった。

 

「また、お会いしましたね」

 

七草先輩はそう言った。その際、達也は

頭を下げた。なんか、七草先輩の隣にいた人は

達也を睨んでいた。理由はわからないが…

 

「ところで、お兄様は何をしていらっしゃる

ですか?まさか…そちらのお2人とデート中

なのですか?」ニコッ

 

怖っ!深雪のやつ、目が笑ってねぇー

 

それよりも、俺には気付いていないのか?

まぁ、達也の隣にいる女子生徒の方をずっと

見ているから俺に気付いてないだけだよね…

 

「そんな訳ないだろう、深雪。こちらの女子生徒

2人は俺のクラスメイトだよ。そんな言い方は

失礼だろう」

 

達也が深雪にそう言うと深雪は、はっ!としてから

 

「あ、申し訳ありません。初めまして

司波深雪です」

 

そう、挨拶をしていた。

 

「柴田美月です。お兄さんと同じクラスです。

こちらこそよろしくお願いします」

 

「私は、千葉エリカ!エリカで呼んでね。

私は深雪って呼んでいい?」

 

「ええ、どうぞ」

 

「深雪って実は、結構気さくな人?」

 

柴田と千葉、深雪がそう話していると

 

「そうだ、深雪。もう1人紹介したい人がいる」

 

達也がそう言った。

 

「どなたですか?お兄様」

 

やっぱり深雪は、俺がいることには気付いていな

かった。「ステルス」は発動してないんだが…

 

「深雪も知ってる人だ。八幡、俺の後ろに隠れて

いないで出てきたらどうだ」

 

「別に隠れてねーよ、たまたまだ。それで…だ

久しぶりだな。深雪」

 

俺は、達也の後ろから出てきて深雪に挨拶をした。

 

「久しぶりですね、八幡君」

 

「九島くんは深雪と知り合いなの?」

 

千葉は俺と深雪の関係を聞いてきた。

 

さすがに、十師族関係の話は出来ないので

 

「昔に何度か会ったことがあるだけだ」

 

そう千葉に言っておいた。

 

千葉は俺の言った言葉に納得していた。

 

「それより、深雪は生徒会の用は済んで

いるのか?生徒会の人がいるみたいだが…」

 

俺の後に、達也が深雪にそう聞いていた。

 

その質問に生徒会長の七草先輩が答えた。

 

「達也くん、大丈夫ですよ。今日は、深雪さん

にご挨拶させていただいただけですから」

 

「な、会長!それでは、スケジュールが…」

 

七草先輩の隣にいた人は異議を唱えていたが

 

「はんぞーくん。それくらいのこと大丈夫よ」

 

七草先輩は大丈夫だと、答える。

 

そして

 

「深雪さん…詳しいお話は、また日を改めて

お話させていただきます。司波くんと八幡くん

もいずれまたゆっくりと」

 

深雪と達也、俺にそう告げて去っていった。

 

七草先輩に、はんぞーくんと呼ばれた人も

俺達を睨んだ後、七草先輩の後を追いかけて

いった。

 

なんか嫌な予感しかしないんだがな…

 

そして、この後は用事もなかったので

俺達は、それぞれ帰宅の途についた。

 

 

 

ーto be continuedー

 

 




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

それでは、次回もよろしくお願いします。


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入学編 3

感想・評価・お気に入り登録
ありがとうございます。

更新が遅れてすいませんでした。

それと、活動報告もあります。

それでは、今回もよろしくお願いします。


***

 

 

翌日の早朝、俺は寺に向かうことになった。なぜそうなったのかというと昨日の夜中に来た一本の電話が関係していた。

 

 

 

〜 回想・昨日の夜 電話の内容 〜

 

 

「八幡よ。第1高校、入学おめでとう」

 

 

「ありがとうございます。烈さん」

 

 

「それで、八幡よ。お前さんには明日の早朝にこの寺に行ってもらう」

 

 

「烈さん。理由を聞いてもいいですか?」

 

 

「それはな、八幡。その寺の住職である九重に稽古をつけてもらうためじゃよ」

 

 

「九重というと...忍術使いの人ですか?」

 

 

「そうじゃ。彼から学べることはたくさんある。だから明日の早朝に行くといい」

 

 

「...わかりました。明日の早朝にその寺に向かいます」

 

 

「うむ、頑張るとよい。八幡よ」

 

 

〜 回想終了 〜

 

そして俺は烈さんの言われた通り寺に向かい、寺の門をくぐった。すると、 司波達也が弟子と思われるお坊さんを全て倒していて、その後に八雲先生らしき1人のお坊さんと稽古しているところだった。俺はその光景をみていた。すると

 

 

「あら?八幡さんではありませんか」

 

 

深雪が俺に声をかけてきた。

 

 

「深雪か...深雪は達也の付き添いで、この寺に来た感じか?」

 

 

「ええ、そうですよ。八幡君も九重先生の稽古を受けに来たのですか?」

 

 

「まぁ、そんな感じだ」

 

 

そして、俺と深雪はそう会話した後、達也の稽古の様子を再び見た。

達也はいい勝負をしていたが、最後の方は八雲先生に押されていきボコボコにやられていた。そして、達也は深雪に服の汚れを魔法で取ってもらった後に俺の方に来た。

 

 

「八幡も来ていたのか」

 

 

「まぁな...俺も九重先生に稽古をつけてもらうからな。それより、見事にボコボコにされてたな」

 

 

「ああ。俺もまだまだだからな。八幡も九重先生の稽古を受ければ分かるさ」

 

 

「そうだな。じゃあ早速、稽古をつけてもらいにいくわ」

 

 

そう言って、俺は八雲先生の方に向かった。

 

 

「やあ、君が九島八幡くんだね。話は聞いているよ。それじゃあ、稽古を始めようか」

 

 

「はい、お願いします」

 

 

そして、俺は八雲先生の稽古を受けた。最初は魔法は使わずに体術のみで、その後に魔法も織り交ぜながら稽古をつけてもらった。俺も達也同様に九重先生にボコボコにされた。あの先生は手加減がない。最後は俺のみぞおちに八雲先生の拳が入った。マジで痛ぇ...

 

 

「八雲先生、稽古ありがとうございます」

 

 

「いやいや、こちらこそいい運動になったよ。やっぱり九島八幡くんは強いねぇ」

 

 

「そんなことありませんよ。それじゃあ...今日は学校もあるので、これで失礼します」

 

 

「八幡君」

 

 

俺は帰ろうとしたが深雪に呼び止められた。

 

 

「よかったら、八幡君もここで朝ご飯を食べませんか?サンドウィッチを作ってきたので」

 

 

「いいのか?」

 

 

「もちろんです!ね?お兄様」

 

 

「俺は構わないよ」

 

 

「お兄様もこう仰ってますから八幡君もどうぞ。食べていってください」

 

 

「それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわ」

 

 

こうして、朝食は達也達と食べることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして俺は、学校は登校し授業の受講登録をキーボードで打っていると...

 

 

「すごいですね!」

 

 

いきなり、女子生徒に声をかけられた。

 

 

「ひゃい!......そ、それって俺のことか?」

 

 

急に話しかけられたから変な声が出ちゃったよ…引かれてないよな?

 

 

「びっくりさせてすみません。キーボードで受講登録している人はあまりいないですからつい、声をかけてしまいました」

 

 

どうやら、引かれてはないようだ。それより、キーボードで打つ奴はそんないないのか...こっちの方が断然速いのにな。

 

 

「キーボードで打つ人は少ないのか?」

 

 

「うん。いまどき、キーボードオンリーの人は珍しい」

 

 

やはり、キーボードで打つ人は少ないらしい。

 

 

「そうなんだな...それより、誰?」

 

 

「あ、ごめんなさい。私は光井ほのかっていいます」

 

 

「北山雫」

 

 

なるほど、光のエレメンツとお嬢様ね...

 

 

「俺は九島八幡だ。よろしく」

 

 

「はい!こちらこそ、よろしくお願いしますね。八幡さん」

 

 

「ああ。…それより、なんで名前呼び?」

 

 

「ダメでしたか?呼びやすい方で呼んでみたんですけど...」

 

 

「いや、ダメではないんだが...」

 

女の子に下の名前で呼ばれるのは少し恥ずかしい。

 

 

「じゃあ、八幡さんとお呼びしますね」

 

 

「じゃあ、私も八幡って呼ぶ。だから、八幡も私達のことも下の名前で呼んでいい...」

 

 

「...ああ。善処する」

 

 

俺がそう言った後に担任の先生が教室に入って来たので、北山と光井は自分の席へと戻っていった。そして皆が着席し、静かになったところで担任の先生がHRを始めた。最初に先生からの自己紹介から始まり、その後に俺達の自己紹介、そして...学校生活を送るにあたってなどの話を担任から聞いて午前中のHRを終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、昼休み。俺は自分で用意した弁当を持って静かに食べれる場所を探していた。食堂にあるテーブル等を利用してもいいが、あそこはたくさんの学生が使うため非常に混む。そんなところへ行ってまで俺は昼飯は食いたくない。そう思いつつ、校舎の中を歩いていると...

 

 

「あら、八幡くん?」

 

 

第一高校の生徒会長であり、十師族「七草家」の長女である七草先輩に声をかけられた。

 

 

「どうも、こんにちは。七草先輩」

 

 

「どうしたの?こんなところで...」

 

 

「いえ、昼飯を食べる場所を探しているんですよ」

 

 

「そうなんだ...それじゃあ、私と一緒に食べる?」

 

 

「丁重にお断りします」

 

 

俺は七草先輩にお昼を一緒に食べないかと誘われたが断りを入れた。

 

 

「理由を聞いてもいいかしら?」

 

 

「七草先輩のことですから、昼食は友達と一緒に食べますよね?」

 

 

「そ、そうね」

 

 

「その中に俺が加わるのはちょっと...アレがアレでアレでして...」

 

 

「八幡くん。アレって何?」

 

 

「アレというのは...アレですよ。その...俺が七草先輩とその友達と一緒に昼食を取ると気まずくなるということですよ」

 

 

「ふふっ。そんなことを気にしてるの?大丈夫よ、八幡くんが一緒にいて気まずくなることなんてないから」

 

 

「そうですかね...」

 

相手方は遠慮とかしてしまうのではないだろうか。

 

 

「そうよ。気まずくなった時は私がフォローしてあげるから。ね?だからお願い。私達と一緒にお昼食べない?」

 

 

そう言って七草先輩は上目遣いで、俺の方を見てお願いしてきた。

そこまで、言われると断りづらいな...ここは素直に七草先輩のお願いを聞いておくか。どうせ、拒否権とかなさそうだし...

 

 

「...わかりました。一緒に昼食を取ることにします。それで、どこで昼食を食べるんですか?」

 

 

「生徒会室よ。さぁ、八幡くん。行きましょ!」

 

 

「ちょっ!七草先輩」

 

 

そう言って、七草先輩は俺の手を握り生徒会室に向かって歩きだした。俺は手を離そうとしたが、七草先輩は俺の手を離してはくれなかった。女の子と手を繋ぐなんて初めてだし、恥ずかしいからやめてほしい...そして、数分後...俺と七草先輩は生徒会室に入った。

すると、生徒会室には1人の生徒が座っていた。

 

 

「摩利、おまたせ!」

 

 

「遅いぞ。真由美...その男子は?」

 

 

「彼は九島八幡くんよ」

 

 

「どうも。1-Aの九島八幡です」

 

 

「私は、3年の渡辺摩利た。それで、九島というとあの十師族の...」

 

 

「はい。察しの通り、俺は九島家の一員です。しかし、血は繋がっていません」

 

 

「それは、どういうことだ?九島」

 

 

「簡単に説明すると俺の旧姓は比企谷です。3年前の沖縄大戦の時に家族を亡くして、その際に両親の師匠でもあった烈さんに俺は引き取れて、比企谷から九島に苗字を変更したんですよ」

 

 

「九島すまない。嫌な事を思い出させてしまったな」

 

 

「謝らなくて大丈夫ですよ。」

 

 

「そう言ってもらえると助かる。それはそうと...なぜ、九島は生徒会室に?」

 

 

「それはですね...俺が昼飯を食べる場所を探していまして、その時に七草先輩と会いまして、それで...」

 

 

「なるほど...分かった。要するに九島は真由美に強引に連れてこられたということか」

 

 

「摩利、ひどい!」

 

 

「まぁ、そんな感じです」

 

七草先輩はあざとい誘い方をするから断りづらいんだよな。

 

 

「は、八幡くんまで...」

 

七草先輩はそう言って、落ち込んでいた。

実際、渡辺先輩のほぼ言う通りなのだから否定はできない。

 

 

「それより、昼食をとりませんか?あまり、時間もありませんし」

 

「それもそうだな」

 

そう言って、俺と渡辺先輩、七草先輩は少し遅い昼食を取った。俺と渡辺先輩は弁当で、七草先輩は学校に置いてあるダイニングサーバーを使っていた。昼飯を食べている間は渡辺先輩が俺に七草先輩との関係など色々聞かれた。付き合っているのかとも聞かれたが、俺は十師族関係で知り合っただけの関係ですと答えた。この俺の答えに七草先輩はムッとしていたが俺は大して気にはしてなかった。そして、この会話などで昼休みは終わり、俺は一足先に1-Aの教室に戻った。

 

 

 

 

 

 

そして午後もつつがなく終わり、俺は帰る準備をし教室を出る。

途中に図書館に立ち寄り、どのような本があるのかを見回ってのち、校舎を出た。しばらく歩いていると、前の方で達也と深雪と他の生徒達が何やら揉めており、エリカが男子生徒の魔法を警棒形態の特化型CADで防いでいた。結構やるな...俺はそんな事を思いつつ、この場を後にしようとしたが他の男子生徒と女子生徒が達也達に向かって魔法を発動させようとしていた。光井だったか...攻撃性の閃光魔法も発動しようとしていたので、これはマズイと思い俺はすかさず、術式解体(グラム・デモリッション)を発動させ数人の発動しようとしていた魔法を吹き飛ばし、無効化した。魔法を発動させようとしていた生徒はいきなり自分の魔法が消えたのにビックリしていた。

 

「おい。お前ら、ここで何をやっているんだ?」

 

「八幡、これはだな...」

 

俺の問いに達也が答えようとすると

 

「八幡くんの言う通りです。貴方達は魔法を自衛目的以外で使い、ここで何をしているのですか?」

 

「風紀委員の渡辺摩利だ。事情を聞きます。ついて来なさい」

 

七草先輩と渡辺先輩が入ってきて、周りの人達にそう問いかける。達也達に何か言っていた連中は何も言えず黙っていた。そして、この沈黙を破ったのが達也だった。

 

「すいません。悪ふざけが過ぎました」

 

「悪ふざけだと?その前に君の名前は?」

 

「自分は1-Eの司波達也です」

 

「それで司波。悪ふざけとは?」

 

「はい。森崎一門のクィック・ドロウは有名なので、後学のために少し見せてもらうだけのつもりだったのですが...あまりにも真に迫っていたもので、思わず手が出てしまったんですよ」

 

「では、彼女が発動しようとした攻撃性の魔法はどうしてだ?」

 

「いえ、あれはただの閃光魔法ですよ。それに威力も抑えられていましたし。それに八幡が止めてくれましたので」

 

ほう...達也のやつ丸く収めようとしてるな。

 

「ほう...九島、それは本当か?」

 

「はい。俺の術式解体(グラム・デモリッション)を使って止めました」

 

俺がそう言うと、達也と深雪、七草先輩以外は驚いていた。それもそうだろう。この魔法を使える人は限られているからな。

 

「なるほど...」

 

「今回は八幡くんのおかげでなんとかなりましたが以後、このような事がないように皆さん、気をつけてください。それと、八幡くん。今回の魔法の使用は適切だと認めますが、これ以降は魔法を使うときは気をつけてくださいね」

 

「はい。わかりました」

 

「生徒会長がそう仰っているので今回は不問とします。だが、次はないからそのつもりで」

 

そう言って、渡辺先輩と七草先輩は校舎の方へと戻っていった。

そして先輩方が去った後、森崎という男子が俺と達也に感謝の意を述べお仲間を連れて(北山、光井を除く)去っていった。その後、俺は達也達と帰宅することになった。

 

 

 

ーto be continuedー

 




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

原作は少し改変させていただきました。

ヒロインアンケートを考慮した結果
ヒロインは七草先輩とリーナにしたいと思います。


それでは、次回もよろしくお願いします。


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