聖杯大戦~天地創造の聖戦~(TRPGリプレイ小説) (吹雪狐)
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前置き

今回はただの前置きで物語とはほとんど関係ないです。


 

PL1:いや~今回のTRPGも面白かったですね

 

PL2:ですね。けど次は戦闘多めのもやりたい。

 

PL3:あ、なら俺がいなかった時にやってたって聞いてた聖杯戦争がやりたいです。ここにいる皆Fate好きだし

 

PL1:名案。あ、ならこれだけ人数いるしいっそのこと聖杯大戦にしない? Apocrypha終わったとこだし

 

GM:おいおい勝手にw まあいいですがね。一応シナリオもすぐ思い浮かんだし。ですがその前に、初めての人もいるし職業の説明について...

 

まず、このルールでは大きくわけて3つ、一般人 魔術師 代行者の3つにわかれます。

1つめ、一般人はいわゆる龍之介や玲霞さんポジで、普通に過ごしてきたけど何かしらの理由で聖杯大戦に巻き込まれたみたいな人です。魔術は使えませんし触媒も手に入れることができません。縛りプレイになりがちです。戦闘もサーヴァント任せになるでしょう。ですが、工夫次第ではうまくやれます。が、不利なことに代わりはありません。

 

PL4:龍之介全然普通じゃないけどな

 

GM:...とりあえずそこは置いといて、次は魔術師についてです。

魔術師は、まあ名前の通り魔術師です。職業技能は<魔術><オカルト><図書館><歴史><精神分析>になりますね。魔術技能は100Pで1つ習得 最大2つです。魔術の種類は、火 水 風 土 強化 回復 感知 生成 180Pで投影 ゴーレム生成 召喚 死霊魔術 等々...ですね。投影は宝具は投影出来ますが、能力等はかなり落ちてますし、MP消費も激しいです。

 

PL2:例えば、エクスカリバーは投影できるけど威力は本家よりも落ちてると

 

GM:そうですね。

では、3つめの代行者について、代行者は、聖堂教会という魔術教会とは敵対してる組織の人員で、言ってしまえば戦闘要員です。職業技能は<心理学><聞き耳><図書館><歴史><ほかの言語>そして代行者なので何かしらの戦闘技能は必須です。何にするかは個人に任せます。

 

PL5:ん?魔術は取れないの?

 

GM:取れるには取れるんですが、聖堂教会は魔術禁止してるので... 使用がバレたら...

 

PL5:なるほど。

 

GM:そして、サーヴァントについては、一般人を選択する方はランダム 魔術師 代行者を選択する方は触媒の準備が可能です。が、触媒は必ず手に入るとは限りません。そうなればランダムになります。

では、皆様にはキャラメイク どの陣営に着くか サーヴァント選択を行ってもらいます

終わったら同じ陣営の方と情報共有しても構いません。

では

 

 

 

――――――――

 

 

 

 

GM:なるほど... サーヴァントは中々面白いことに... けど陣営...



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1話 聖杯大戦

Side ???

 

「...とりあえず、今日はここで野宿かな...。この時間、この容姿じゃ泊めてくれる場所もこの辺りにはないだろうし...。」

 

この青年は生まれ育った地域から迫害を受け、魔術教会からも追われていたが、なんとか振り切り、最近まで身を潜めていた。その青年が、再び西に戻ろうとする。

 

「1年程身を潜め、やっとこの術をものに出来た。あの人を殺した魔術教会に、やっと...復讐が...」

 

「...成る程ね。良いこと聞いたわ」

 

青年が声のした方を振り向くと、そこには腹部が露出した修道服を着てかなり鍛え上げられた腹筋の女がいた。

 

「ッ... 聴かれてたか...」

 

「まあ待ちなさい。お互い敵は同じのようだし、ここはお互いに手を組むというのはどうかしら?」

 

「...何をするつもりだ?」

 

「聖堂教会の中で私が率いる部隊が魔術教会に宣戦布告するのよ。我々が奪いとった大聖杯で七騎の英霊を召喚してね。」

 

「...成る程。そして貴女は聖堂教会の者のようだね。そしてその中でもかなりのお偉いさんときた。だが、聖堂教会も黙っていないのでは?」

 

「問題無いわ。教会側も神谷姫華を失うのは嫌だろうし、埋葬機関の連中も手出しはしたくないはずよ。それに裏では殺しあってるし聖堂教会から干渉されることはないはずよ。」

 

青年は安堵した。

――――この女と戦ってなくてよかったと

神谷姫華といったら聖堂教会の中でも屈指の実力者と名高い。埋葬機関のNo3や4辺りとまともにやりあえる程で、半数には確実に勝てるといった実力者だ。

 

「それは聖堂教会側も手出ししたくないだろうな。その話乗った。」

 

「話が分かるわね。どうやら召喚の触媒も持ってるみたいだし」

 

姫華は青年の鞄の上にある先程青年が何かを感じた聖遺物を見てそう言う

 

「これが...?」

 

「そうよ。とりあえず指針も決まった事だし、貴方の名前を教えてくれるかしら?」

 

「...ヴァイス。」

 

「...そう。じゃあヴァイス。詳しい話は後でね。」

 

こうして、ヴァイスは聖杯大戦に足を踏み入れるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side ???

 

「さて、以前話したとおり連中が七騎のサーヴァントを召喚し、聖杯の予備システムを使って我々も七騎のサーヴァントの召喚出来るようになった。そこで君達にはこの大戦に参加してほしいと頼んだ。」

 

「そうですね。我々4人組はそれを任されておりました。」

 

「召喚の為に必要な触媒を自分達で用意してほしいと頼んだつもりだが、用意してあるかな?」

 

「もちろん、ここに...。」

 

「...ふむ。これは驚いた。どれも素晴らしい英雄が呼べそうだ。」

 

「あらやだ。素晴らしい英雄だなんて。私達やるわね。」

 

「俺とか極東まで行ったからな...。」

 

「貴方が私の口調について言わなくなるなんて、相当苦労したのね...。」

 

「それもあるがお前の口調にはもう慣れた。これ以上気にしてるとやってられんからな。」

 

「あー、水を指すようで悪いが、早速サーヴァントを召喚してきてくれ。その後のことは君達に任せる。この後もお客が来るからな。」

 

「了解しました。必ずや、大聖杯を取り返します。」

 

――――

 

「...さて、入っていいぞ。」

 

「...ではお邪魔する。久々だな。」

 

「君こそね。藤堂亜煉君。」

 

「それで、用件は?」

 

「ああ、それについてはだな...――――」

 

「――――了解した。が、2つ条件がある。」

 

「何かな?」

 

「まず1つ。触媒についてだが...」

 

「それについては問題ない。この矢を使ってくれ。私も詳しくは知らんが、ギリシャ神話の英雄の矢らしい。」

 

「ギリシャ神話の!?それは有難い。俺のことをわかっているな。」

 

「君とは長い付き合いでよく傭兵として雇う上に聖杯教会を抜けてこっちについたからね。これくらいの恩返しはしたいのさ。それにギリシャ神話の英雄なら必ず気に入ると思ったからね。そして、二つ目は?」

 

「おお、そうだそうだ。二つ目は他の仲間についてだが...」

 

「それはこの資料を見てほしい。」

 

「なるほど、女好きの執行者と錬金術師の者は知らないが、この4人組なら安心だ。面識はかなりあるしな。」

 

「そうだな。いくら私情を持ち込まないとはいえ女性嫌いだったもんな。でも、この二人、腕は確かだよ。」

 

「そうか。依頼は了解した。そして質問だが、敵についての情報はあるかい?」

 

「まあ、多少はね。向こうには神谷姫華と彼女の率いる面子。更には封印指定の魔術師までね。」

 

「なるほど。だから執行者もか。にしても奴が相手は厳しいな...。」

 

「そうは言うが、先程の執行者は神谷への対抗策と考えているのさ。」

 

「奴は勝算があるわけか。とにかく、頼まれた以上仕事はするさ。」

 

「本当に助かる。健闘を祈ってるよ。」

 

こうして、両陣営準備は整いつつあるのであった。




今回もただの前置きですね。
最初のうちはこんな感じだと思います。あと、あくまでリプレイ再現小説なので、クオリティ等は保証しません。


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2話 赤陣営集結

「ここなら召喚出来るだろう。悪いが作者の都合上召喚シーンはカットさせてもらう。」

 

夜、亜煉は人気のない場所に着くと早速召喚の準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「吾々がアーチャーだ。汝がマスターか?」

 

「ああ。お前を召喚したのは俺だ。」

 

「そうか。よろしく頼む。」

 

「ああこちらこそ。期待してるぞ。」

 

「汝は見たところ軟弱ではなさそうだからな。こちらこそ頼りにしてる。それで早速だが、敵はどこにいる?」

 

「まあ待て。とりあえずは他の仲間と合流だ。万が一敵が複数のサーヴァントなら危険だからな。」

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

「...召集場所はこの部屋だよな...。」

 

亜煉はそう言って扉の先に行く。亜煉は扉の先にいた知り合いの四人組に目が行く

 

「あ、亜煉が来ましたね。お久しぶりです。」

 

「久しぶりって昨日会っただろ...確かに仕事で協力するのは久しぶりだが...。レーヴェがいるのは頼もしい。勿論、セシル、瑛佑、エーヴェルもな。」

 

「あらやだ、亜煉にそう言われるとは嬉しいわ。」

 

「こちらも同じだ。お前が味方は頼もしい。」

 

「ウェヒヒwww亜煉に頼りにされるのは気分がいいゾーwwww」

 

(...なあマスター、このエーヴェルとかいう奴大丈夫なのか?)

 

(こいつはそういう奴でな。実力は確かだが...。)

 

「このお兄さん随分と逞しいデース。ルチャリブレのセンスがありそうネー。」

 

「ライダーなら言うと思ったデュフフフwww」

 

「ルチャリブレ?何だそれは」

 

「どうやらプロレスらしいですのよ。確かに私がいた時代でもこれほどまでに鍛え上げられた肉体の男はあまりいなかったですから。」

 

「クレオパトラちゃんその顔、どうやら私が話してた以上だと思ったようね。」

 

「みこーん。おやおやセシルさんとやら、真名をバラしてよかったのですか?」

 

「...まあ良いのでは?敵はいないようですし...。」

 

4人組の召喚したサーヴァントも姿を現し、話始めた。

 

「...ところで、召集主は?」

 

「あー...亜煉が遅い上に連絡が来て紅茶もきれたからとかでしばらく席を外してるわよ。亜煉ったらいつもギリギリなのよ。」

 

「...お前らが早いだけだ。一応時間には間に合うようにしてるぞ。」

 

「いや、こういうのは余裕をもって時間よりいくらか早く来るのが基本じゃないか?」

 

「よく言うじょーwww遅刻の常習犯だった瑛佑が。」

 

「やかましい!」

 

皆で談笑していると、男女が一人ずつ別の扉から出てきた。

 

「私達が席を外してた間、最後の方も到着したようで。」

 

「遅くなったんだろ?すまんな。」

 

「いえいえお気になさらず。結果的に始まるのは今からですし。」

 

「ソティルさぁ~ん、この人と話すのもいいですけどぉ、本題に入った方がいいと思いますよぉ。あ、この人にも私特製の紅茶とケーキをご用意しないとぉ~」

 

「そうだねルッスーリア。じゃあ本題に入るとしようか。」

 

亜煉の心の中は実は穏やかではなかった。

それもそのはず、ただでさえ女性嫌いな亜煉はこの種の女性を目の前にして内心穏やかでいられる筈がない。

 

(マ、マスター...苛立つのは私も否定せんがとりあえず落ち着け...。)

 

(そ、そうだな...。)

 

亜煉とアーチャーが心の中を通じて会話していると、ルッスーリアがすぐ近くに来た

 

「とその前に、はいどうぞぉ~私特製の紅茶とケーキでぇ~す。」

 

「...気遣いを無駄にするようで悪いが、俺には必要ない。」

 

「えぇ~...私一生懸命作ったのに酷いですぅ~」

 

そうしているとソティルが突然

 

「...何故かな?彼女のお菓子はとても美味だ。貴方は甘党と聞いているからお気に召すと思ったのだが...」

 

事実、亜煉は確かに甘党だ。それにいくら女性嫌いで女性が作った物とはいえ折角作ってもらったものを食べない、言い換えれば他人の親切を無駄にすることは心が痛むものだ。しかし

 

「...俺は傭兵でな...。人の作った物は口に入れないようにしている。」

 

「...なるほど。流石プロフェッショナルだ。」

 

「そうですかぁ~...それは悲しいですけど仕方ありませんね。」

 

亜煉は安堵した。

 

(...マスター、吾々はあの女に何か触れてはいけないものを感じた。汝のとった行動は正解のようだ。)

 

(奇遇だな。俺もお前と同じものを感じた。)

 

「...さて、そのケーキは僕が後で連れてくる女の子と美味しく頂くとして、本題に入りましょう。」

 

いよいよ、赤陣営も動きを見せはじめる。




まだ始まったばかりですが、この小説は最後まで書ききりたいなと。
今まで書いてた小説はほとんど中途半端で終わってるので...
まだ戦闘は始まりません。次かその次くらいの予定です。


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3話 行動開始

Side ヴァイス

 

「さて、予想以上に長引いた...。あの方もお腹を空かせてそうだし、夕飯作ってから部屋に戻るか...」

 

自室に戻る前に調理場に行くヴァイス。調理場に着くと、まだ誰も居なく、一番乗りであった。

 

「さて、今日は...。」

 

「お、アサシンのマスターだね。えっと確かヴァイス君かな?」

 

「そうですね。ライダー殿も此処に?」

 

「夕飯作りの手伝いにね。というかヴァイス君も料理するんだね。」

 

「育ててくれた方が料理できなかったんですよね。だから僕が自分で学んで...。」

 

「君のお母さん。料理できなかったんだ。」

 

「...」

 

「あ、これは聞いてはいけないようだったね...。」

 

「...あ、すいません。」

 

「ううん。こちらこそ。さて、始めないと...。」

 

こうして、ヴァイスと黒のライダーは料理作りの手伝いをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと完成か。ヴァイス君思ってたよりやるね。」

 

「ライダー殿こそ。」

 

料理が完成すると、自分とサーヴァントの分を自室に運んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「女帝殿、何をやっておられるので...?」

 

「こ、小僧か...。貴様が帰るのが遅くてな...。暇潰しに小僧がやっていたゲームとやらをだな...。」

 

「そうでしたか...。」

 

「貴様よくあんなものを軽々しく操作出来るな...。それよりも夕食だ。」

 

「こういうのは慣れですから...。そうですね。夕食にしましょう。」

 

「...しかし、貴様は料理を何処で覚えたというのだ?」

 

「独学ですね。師がいなかったので...。」

 

「そうか。それはいいとして、我の庭園の為の物の準備はどうなっておる?」

 

「素材は集まりつつあるようですが、もう少しかかるようです。」

 

「...そうか。あの庭園が出来たらこちらから攻めるというわけだな。」

 

「そうですね。恐らく敵は庭園が出来る前に仕掛けてくるでしょう。」

 

「何、そうなろうとも我が追い返すに決まっておるだろう。」

 

「いえ、女帝殿の手を煩わす必要もないでしょう。僕が戦いますから女帝殿は」

 

「何だと?」

 

アサシンがヴァイスが話すのを遮る

 

「我はサーヴァントぞ。マスターが戦うのなら我も戦わないでどうする。」

 

「そうでしたか、それはご無礼を...。」

 

 

 

 

 

 

 

――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 赤陣営

 

「...敵は神谷姫華率いる部隊だ。となると...。」

 

「ああ、姫華はもとよりバレッタやウヴァや悠など厄介な連中が他にもごろごろいやがる」

 

「更にはバレッタや悠と言えば、彼等が率いているノア、クラナ、エリーまでいるわけですね。これは頭が痛い...。」

 

「ご名答。神谷姫華以外にも厄介な者はたくさんいる。更に面倒な事は、あの部隊の連中は本来聖堂教会が禁止してる魔術までも平気で使用してくる。そして次に相手方のサーヴァントだが...」

 

「まさか、もうわかったのか?」

 

「真名まではまだのようだ。だが、偵察に行かせた者によると連中のランサーとセイバーが強いそうだ。とはいえこちらのサーヴァントも負けてない。特に君達が召喚したライダーとキャスター、更に僕が召喚したランサーはね。」

 

「そのようやな。お前のランサーも相当な強さと見たで。」

 

「でしょう。では作戦を言い渡します。――――――――以上だ。」

 

「理解したゾーwwwでは僕は帰るのだぞぉwwww」

 

「あらもぉ~あの子あの話し方どうにかならないのかしらねぇ~」

 

「マスターも大概だと思いますわよ。貴方男ですのよね?」

 

「続きは各自でどうぞ。僕はこれからランサーの魔力供給をしなくてはならない。少し戦闘になっていたのでね。」

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあマスター、あの四人組はいいとして残りの二人だが...」

 

「あいつらか?女の方はかなり怪しい。奴とは絶対に行動を共にしない。あの言葉使いも苛つく上に問題だらけだからな。」

 

「そうだな...。(言葉遣いは他の奴の方が問題あると思うが...これは言わない方が良いな。)」

 

「...とりあえず、今夜の寝床を確保しないとな。」

 

「吾々は何処でも構わない。しかし、汝は見た目によらず切れ者だな。吾々が真名を言う前に当てるとは。」

 

「そうかい?矢を使ってギリシャ神話の英雄を召喚したんだ。更に耳と尻尾はライオン、これで思い当たる英雄は他にいなくてな、なぁ、アタランテ。」




やっとあのアーチャーの真名が明かされましたね。
とりあえず、執筆が進むうちに書けるだけ書きたいなと思ってます。そんなに長続きしない人間なので...。


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4話 トゥリファス突入

Side 亜煉

 

「...ついに敵の懐に来たな。まだ昼間とはいえ敵陣だ。油断は出来ん。」

 

「言われなくとも。それより...なんだこの格好は!確かにこの格好なら一般人に紛れ込むことは不可能ではないが...」

 

そう。今アタランテはメイド服を着ているのだ。亜煉曰くこれなら端から見ればネコ耳と尻尾のメイドコスしてる人という風に見えるからだとのこと

 

「...お前をサーヴァントに見えないようにはな...こうするしかなかった。」

 

「結局それしかないのだな...。耳と尻尾が...」

 

「それは仕方あるまい。俺がお前を望んで召喚したことだからな。お前に文句は言うまい。」

 

「...そうか。有難い。」

 

二人が話していると、後ろから聞いた声が聞こえた。

 

「あ、亜煉さぁ~ん。私ルッスーリアも来ちゃいましたぁ~。」

 

「げっ!?」

 

なんと、先程作戦会議をしていたルッスーリアまで来てしまったのだ。

 

「...俺は別行動で単独で先陣切って言われてた筈だが...?」

 

「だってぇ~、私亜煉さんが心配だったんですよぅ~。」

 

「...まあ救援は有難い。相手は禁止されてる魔術を使うなど手段は選ばない連中だからな。」

 

「そうなんですかぁ~。あ、月が綺麗ですぅ~」

 

「夜か...そしてここは敵陣、ということは...」

 

二人をゴーレムやスケルトンが囲んでいた。

 

「マスター。屋根に上がって良いか?サーヴァントの気配がする。」

 

「了解したこっちは任せろ。あの宝具以外は使うべきと判断したときに使って構わないぞ。」

 

「...バーサーカー。アーチャーと共に行ってぇ。」

 

「...ウゥゥゥ。」

 

実体化した花嫁衣装の美少女がアタランテについていく。

 

「さて、お前はスケルトンを頼む。俺はゴーレムをやる。」

 

「任されましたぁ。ではぁ...」

 

ルッスーリアは魔術を使用し、散弾銃を作り出す

 

「私の魔術はぁ~生成魔術なんですよぉ~。これでやられちゃってくださいぃ。」

 

魔力の籠った散弾銃を連射し、あっという間にスケルトンを一掃し、ゴーレムも少し倒した。

 

「案外やるな...。では俺も...。」

 

亜煉は背負っていた大剣を持ち、大剣に炎を纏わせた。

 

「俺の魔術は火でね。こうやって物体に火を纏わせる事も出来るのさ。オラァッ!」

 

亜煉は大剣を振り回し、ゴーレムを一掃する。

 

「ひゃあぅ!亜煉さんかっこよすぎて濡れちゃいそうですぅ!」

 

「...釣り師みたいな上に引っ掛かりそうなコメントは止めとけ。それにまだ終わりじゃない。恐らく相手方のマスターがいる。」

 

「ご名答。やはり貴方なら気付くと思ってました。これは美味しい紅茶が飲めそうだ。」

 

声のした方を見ると、屋根から、英国紳士みたいな男が降りてくる。

 

「お前かウヴァ。」

 

「...何だ。僕では不服かい?」

 

「いや全く。むしろバレッタじゃなくて良かったと思ってる。」

 

「そうかい。不服でないなら良かった。それなら遠慮なく徹底的に叩きのめせる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side アタランテ

 

「ウゥゥゥゥ」

 

「バーサーカー。汝も来たか。...早速だが、敵が来るぞ。」

 

片目に包帯を巻いて赤い服を着た女性が現れた。少し離れた場所には金髪の少年もいる。

 

「...赤のアーチャーとバーサーカー、貴女方には治療が必要です。私が治療しましょう。」

 

「...バーサーカー、汝が前に出てくれ。吾々が援護する。」

 

「...ウゥゥゥゥゥゥ。」




次回から本格的な戦闘開始です。
バーサーカーのセリフ難しいぃぃ...


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5話 第一戦開幕

Side ソティル

 

「ふぅ...。かなり良い感じだったよランサー。またお願いするね。」

 

「...マスターが頼むなら。しかし良かったのか?仲間を単独で敵陣に送り込んで」

 

「ええ。彼ちは痛い目を見てもらわねばならない。ルッスーリアが一生懸命準備した茶菓子を...あんな可憐で純真な女の子の親切を踏みにじるのは許せないんだ。それに偵察は誰かがやらねばならない。」

 

「...マスターの言うことなら私は何も言わん。奴がこんな所で死ぬ輩にも見えなかったからな。」

 

「それから、どうやらルーラーが出現したらしいです。が、今回の場合敵対の可能性も否定出来ない。」

 

「ルーラーか、このルールなら出てくるだろう。」

 

「はい。だが奴は半神、我がサーヴァントは神殺しのランサー、スカサハだからな。奴には手強いだろう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 姫華

 

「...成る程。アタランテにフランケンシュタイン。どちらも手強いわね。」

 

「それに対して私達はウヴァのナイチンゲールと私のビリーを送り込んだ。更にウヴァが相手のマスターを見に行ったわね。」

 

「...蛍はどう見るこの状況。」

 

「厳しいんじゃないかしら?サーヴァント戦は押されつつあるし、もし赤のアーチャーが赤のマスターに加勢したらウヴァも危ないわ。」

 

「...そうね。というか様子見だけと言ったはずなのに何故遊んでるのかしら。いくら相手が殉職した仲間の息子だからとはいえ...」

 

「...とにかく撤退させるべきだと思います。蛍さんのサーヴァントもここで失うのは惜しいですし...」

 

「流石ヴァイス。引き時がわかってるじゃない。それじゃあ、撤退させようかしら。」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side アタランテ

 

「...こちらが押してるな。マスターに加勢したいが、黒のアーチャーは放置出来ない。」

 

「...隙を見せたね!」

 

「ふっ...!危ない...なんとか避けることが出来たが...これでは有利だが不利だな...」

 

「ん?.........了解したマスター。...僕らは撤退するよ。目的は果たせたし、僕にとってここは少し場所が悪いからね。」

 

「あ、おいま...消えた......それよりマスター!」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

Side 亜煉

 

「...やはり強い...。」

 

「...期待通りですね。流石あの人の息子なだけある。けど僕にはまだ及びませんね。」

 

「...何ですかぁこの人...かなり強いですぅ~...」

 

「...ん?...成る程...。貴方達も運が良いですね。姫華からの撤退命令ですから。」

 

「...俺らはそのままで良いのか?」

 

「ええ。お二方全力を出し切れてない様子でしたし。お嬢さんは化学兵器で亜煉を巻き込まないよう、亜煉はお嬢さんに触れさせないようすることに意識がありましたので...。次は全力をお見せしてください。」

 

そう言ってウヴァは差って行く

 

「...マスター、大丈夫か!?」

 

「問題ない。お前は大丈夫そうだな。」

 

「亜煉さん...。」

 

「気にするな。皆無事ならやり直せるし収穫はあったからな。」

 

「それよりぃ~。最初のゴーレムとスケルトンも敵のですかぁ~?」

 

「ああ。それぞれバレッタとバジルの魔術で造り出したやつだ。」

 

「恐らく相手は大量生成して迎え撃ちますねぇ~。」

 

「恐らくな。それより報告だ。一旦戻るぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

「成る程。とりあえず無事で良かった。」

 

「そうかい。ところで他の連中は?」

 

「例の四人は別の場所にあったゴーレム工場を破壊してきました。既に用済みだったらしいですが...」

 

「それでも破壊しておいて損はないだろう。」

 

「そうですね。僕も同じ考えだ。」

 

「それはそうと、次の策は?」

 

「そうだね...。仕掛けに行こうと思ってる。」

 

「様子見はもういいのか?」

 

「もう少し様子見したいが、そうもいかない。キャスターの陣地作成をしようとしてるらしいんだよ。作成前には叩いておきたいからね。」

 

「...成る程な。陣地作成されるのは厄介だ。」

 

「そうだね。では、皆を集めよう。」




戦闘シーンはRP時も同じ展開の繰り返しで面白味がなかったのでカットさせていただきました...。
次回はついに敵の本陣へ!?


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6話 出陣

始まる前に一言だけ言わせてください
お前アルターエゴかよと


「...では皆集まったようだね。」

 

「ということは...?」

 

「...敵の本陣に攻め込む。」

 

「でも攻め込んでも勝ち目はあるのでしょうか?」

 

「そうだじょーwww好機とは言えないでぴゅううwwww」

 

「何も一度に攻め込むとは言ってない。何度かに分けて徐々に戦力を減らしていくという算段さ。」

 

「成る程。それで?最初は誰狙いだ?」

 

「まずはバレッタから潰すつもりだ。」

 

「ちょっと待て、バレッタにはノアとかがおるんやぞ。かなり厄介なんちゃうか?」

 

「それを逆手に取る。バレッタさえ捕獲出来ればノア達は手出し出来ない。」

 

「...それかなり難しいんちゃうか?単体ならまだしもウヴァや姫華が加勢すれば危ういで」

 

「そうだ。だから君達に頼みたいんだよ。他の連中を押さえるのをね。」

 

「...了解しました。」

 

「では、指定の場所に明日の夜...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...マスター。」

 

「どうしたアーチャー。」

 

「攻め込むと言ってたが、大丈夫なのか?」

 

「大丈夫だろう。こちらのサーヴァントはお前、フランケンシュタイン、スカサハ、クレオパトラ、デオン、ケツァルコアトル、玉藻の前...皆優秀だ。」

 

「それはそうだが...相手は何をしてくるか分からぬ。」

 

「何、お前に仕留められないような相手がいるのか?」

 

「そんなことはないさ。だが...」

 

二人が話していると、突然声が聞こえた

 

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

 

「へへっ、このガキなかなか金持ってんじゃねーか。」

 

「ああ、だが金の前にボコッて口止めしとかねえとな...。」

 

「そんな...やめてよお兄さん達...」

 

なんと、不良が子供をボコッてるとこに出くわしてしまった。

 

「へへっ、なんだこのガキ、弱っちいなぁ!」

 

「おいそこの」

 

「あぁ?んだy...ッ...!?」

 

「おい!?どうした!?っこいつ...」

 

「何だお前ら?子供相手にボコボコにして楽しいか?」

 

「いやいや、こいつが俺の足に当たったんだよ!」

 

「かといってそこまでするか?しかもこの子は謝ってたしお前らはこの子から金取ろうとしてたよな?」

 

「そ、それは慰謝料としてだな...」

 

「ふざけんなこのガキがァ!」

 

亜煉の蹴りで不良の片割れが5メートル以上飛んでいった。

 

「ったく...図体だけは大人になりやがって...」

 

「ねえ君ぃ~さっきの見てたんだけどさぁ~あれはよくないんじゃないかな~」

 

亜煉に一人の男が突っ込んできた。見たところマスゴミか何かのようだ

 

「奴等はナイフ等を持ってて一歩間違えば連中はあの子を殺していた。それを黙って見ていろと?」

 

「言い聞かせれば良かったんじゃないかな~」

 

「注意してはいわかりましたと言って止める連中かあれは?」

 

「そうは言ってもだねぇ~」

 

亜煉がめんどくさそうにしていると

 

「あぁ~そこのかっこいいお兄さぁ~ん。これから私とただでしませんかぁ~」

 

なんと、ルッスーリアが男に話しかけた。

 

「...そうだね。お兄さんが君を喜ばせてあげるよ。」

 

「やだもぉ~お兄さんのスケベぇ~。さぁ、この筋肉のおっさんはおいといてぇ~ホテルに行きましょぉ。」

 

「おい!俺はまだ20だしそんな老顔じゃない!」

 

亜煉は激怒した。

 

「あぁ~あの人に怒られましたぁ~。私かなり怖いですぅ。」

 

「よしよし...今夜はお兄さんが忘れさせてあげるからね...。」

 

 

亜煉は激怒したがもう既に疲れた様子で反論する気にもならなかった。

 

「マ、マスター...」

 

「...俺ってそんなに老けて見える...?」

 

「いや、そんなことはないさ。それよりさっきのだが....」

 

「ああ、あの子供の件だろ。俺は子供を一方的に痛め付ける連中が大嫌いでね。抑えるべきだったか?」

 

「いや、私が汝なら同じことをしてた。私も子供は好きだからな。ああいう連中は大嫌いだ。私はマスターがあそこで見て見ぬふりする輩ではなくて良かったと思ってる。」

 

「そうかい。さて、俺らも寝床を探さないとな...。」

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

Side ???

 

 

「ふッ。中々見物だったぞ赤のアーチャーのマスター。あの場面でも自分の意思を貫くとはな...奴はただの雑種ではないようだ。」

 

金髪の男がそう呟く

 

「この度ルーラーとして召喚された我だが、基本勝手にやりあってろとしか思えんな。最も、こいつは生かしておく価値がないと判断したら容赦なく叩きのめすがな...。」




次回は黒陣営の話になります。
ちなみに今回のルーラーですが、私自身がこの人ルーラーもいけるんじゃねと思ったので今回はルーラーにしました。話し方で察せると思うのですが、ぶっちゃけルーラーはみんな大好きあの方ですw


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7話 過去の夢

今回は日常回的な何かです。


「なんで私達で...」

 

「ウヴァは夜のティータイム。バジルは自分の小隊と宴会。悠とバレッタは部下の女の子と。ヴァイスは黒のアサシンことセミラミスの御付きで先程の集いが終わったら私達以外消えたわ。...まあいいじゃない。私と蛍のような独り身同士でってのもいいじゃない。まあでも蛍はまだまだこれからかしらね。」

 

「まあ悪くないけど...。宴会の料理とか他のサーヴァントとかの事情が少しね...。というか姫華が独り身とか言う?絶世の美女なんてものじゃないのに...。」

 

「蛍ったら...。私既に50越えよ。」

 

「んん...。吾が輩にはそうは見えませんぞ。これ程美しい女性は今まで見たことがなかった故。」

 

「シェイクスピア殿まで...。ちなみに宴会の料理は彼女のサーヴァントのブーディカが。アルテラやブリュンヒルデもなんとかやってると思うわ。」

 

「ランサー殿のマスター殿が面白いことになりそうですな。ランサー殿と彼女のマスター殿の御付きが喧嘩してとか...。」

 

「後でからかいに行こうかしら。追加の酒を取りに行くついでに。」

 

「姫華飲み過ぎ...。からかいに行くとエリーがかなりめんどくさいことになりそうだからやめて。」

 

「あ、そうなの。じゃあやめておくわ。」

 

「それより...。ソティルが今回相手らしいじゃない。」

 

「そうなのよね...。あいつはかなりヤバいのよね...。聞いた話とにかく女好きで頭の中は性欲の塊なのよね。しかもかなりの実力者。その上子供の虐待とかが大好きで裏ではろくなことやってないのよ。正直私らがこの大戦を始めたのも半分はあいつを潰すためなのよ。」

 

「うわぁ...。まあでも私達ならどんな連中相手でも負けないわよ。あの最低最悪のカルト連合にも勝った訳だし...。」

 

「まあそうだけどね...。藤堂さんらがやられたのは痛かったわよ。そこからよね亜煉が教会を抜けたの...。」

 

「そうだったわね...。とにかく私も準備してくるわ。明日は私のやりたいことが出来そうだし」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「吾が輩蚊帳の外な気がしますぞ...。でも執筆が進みそうなので良かったですかな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あったぞ!魔女の家だ!」

 

「連中を呼べ!潰しにかかるぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へっ、魔女や忌み子の分際で俺らに逆らうからこうなるんだ!お前らみたいな悪は正義の俺らに潰される運命なんだよ!」

 

「約束通りあんたら魔術教会との協力で奴等を捕らえた。だから...」

 

「ええ。礼金。そして魔術持ちが俺らに関わるな。でしょう。だがその前に...。この魔女が君達の前で処刑される所を見せてあげよう。」

 

「ああ、見せてくれ。だが、俺らにこの魔女の肉体を堪能させてもらってからでいいか?この極上の体は俺らではなかなかお目にかかれないからな...。」

 

「ああ構わない。けど僕が最初だ。」

 

「わかってる。ソティルさんだっけ?あんた無しではこいつらを捕まえるのは無理だからな。」

 

「有難い。じゃあまずはこのアルビノのガキをボコボコにしてからで...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ...。こいつ回すのはもう飽きたな...。じゃあソティルさん。」

 

「了解だ。こいつが最大限苦しみ続けるような方法でね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで?このガキは?」

 

「放っておいてもいいけど、一応殺しておこう...これは...」

 

「どうしましたボス!投影魔術だと!?そんな馬鹿な!」

 

「これは想定外だ...。今回は退くべきだ。そして彼は封印指定だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side ヴァイス

 

「ッ...ハァ...ハァ...ゆ、夢か...」

 

「...目覚めたかマスター。随分悪い夢を見ていたようだが...?」

 

「...あぁ...女帝殿か...。そうだね。昔の夢です。」

 

「随分落ち着いたようだが?」

 

「貴女を見たら落ち着きました。まさか女帝殿が近くにいて下さるとは...。」

 

「貴様の寝顔が随分とな...。しかし我を見て落ち着くとは...やはりかつての貴様の育て親の魔女に似てるようだな。」

 

「はい。容姿もスタイルもあの方の方が良かったですが...。」

 

「そこは黙っておくものだ。」

 

「ははは...そうですね。」



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8話 聖杯大戦開幕

Side 亜煉

 

「さて、合流場所に向かうぞアーチャー。」

 

「あっ、亜煉さぁ~ん。」

 

「げっ!?ルッスーリア...」

 

「私と行きましょうよぉ~。途中で襲われる可能性減るのでぇ~」

 

「...合流場所まではな。」

 

「というか亜煉さんって20歳だったんですねぇ私より3つ年下なんて意外ですぅ。」

 

「やかましい。」

 

「実は私年下の男の子大好きなんですよぉ~。濃い顔なら尚更ですぅ。」

 

「そうかい。それは意外だな...。」

 

「亜煉君とかこの外見で私にだけ弱味を見せてくるとか...あー可愛い。食べちゃいた~い。」

 

亜煉は内心イライラしながらもそこまで悪い気はせず、目的地へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side ソティル

 

「さて、もうすぐ時間だね。」

 

「マスター。何か策はあるのか?」

 

「勿論。先ずはアタランテに露払いをしてもらってからクレオパトラの蛇で突撃。一点に集められないようケツァルコアトルとフランケンシュタインは周りで暴れてもらう。デオンは追い討ち。クレオパトラの後ろを残りで突撃という形です。第一目標はバレッタの捕縛。願わくば相手の壊滅というところですね。」

 

「成る程。いきなり全滅させるわけではないのだな。」

 

「うむ。相手の戦力が具体的にわからないからね。」

 

「...亜煉にも突撃させるのか?」

 

「ええ。彼の罪は消えないし彼に相手の戦意を削がせるという狙いもある。」

 

「...どちらにせよそれくらいで奴は生き残らねばならない。私が見込んだ男だ。」

 

「ははは...。」

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

「おい。ついたぞ。」

 

「よぉ亜煉。準備は出来とるか?」

 

「勿論だ。」

 

「活きがいいね。流石はスカサハが見込んだ男だ。...では、作戦開始だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 黒陣営

 

「姫華。ついに来たようだね。」

 

「分かってるわバレッタ。連中ね。」

 

「流石だね。ノア、動きを確認したい。」

 

「はいバレッタ。ウヴァはゴーレムやスケルトンの指揮。悠は戦車部隊の指揮。バジル、蛍、バレッタが回り込んで攻め込む。ヴァイスと姫華は待機ですよ。」

 

「ありがとうノア。流石は僕の忠臣だ。」

 

「ご光栄です。私はバレッタのためなら例え...」

 

「待ちなさいノア。貴女だけにバレッタ様の前でいいところは独り占めさせないわ。」

 

「はは、わかってるよクラナ。君も僕の誇る忠臣さ。」

 

「いやぁ~、バレッタ様の御言葉。痺れます。」

 

「んん。何やら小説の小ネタになりそうな話が聞こえてきたため参りましたぞ。」

 

「うるさいですキャスター。アルテラに破壊させますよ。」

 

「いやぁご勘弁を。それにしてもついに始まるのですね聖杯大戦。吾が輩精一杯見守らせて頂きますぞ。」

 

「あら?作家殿は戦わないのですか?」

 

「ええ。吾が輩戦闘等は滅法苦手でして...。」

 

「まあ構わないわ。それでは皆、迎撃するわよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...彼女は悲劇な末路が既に約束された身。ですがそれを少しでも遅らせるあるいは回避しようと精一杯足掻く様...実に興味深いですぞ。吾が輩は彼女のような非凡な人間が好きでまだまだ彼女の物語を書きたいと思っておりましてな...。健闘を祈りますぞマスター。まだまだ吾が輩にこの一戦を生きようとする様を見せてくだされ。彼女はどの戦で悲惨な末路になるかは分かりませぬ。だから一戦一戦全力で足掻く様は実に見物ですぞ。」




おシェイさん難しすぎィ!


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9話 終焉の時の蛇

欅坂の握手会やら色々とありまして書けませんでした。
更新遅くなりすいません。


「さてアーチャー、早速だが任せたぞ。」

 

「了解したマスター。『訴状の矢文』!」

 

アタランテは敵影が見える位置に矢の豪雨を降らせる。

 

「...どうしたものか...。」

 

「何か不満でもあるのか?」

 

「確かに手応えは感じたが...まだまだ敵は残っているようだ。そしてあの辺りにサーヴァントの気配はなかった。」

 

「とすれば敵の防御魔術か?」

 

「だがあれは恐らく宝具のような物だ。」

 

「...まあ、これでいいよなセシル。」

 

「どうかしらね...。大丈夫?クレオパトラちゃん」

 

「当たり前ですわ。この程度私の蛇ならなんともありません。『暁の時を終える蛇よ、此処に』!」

 

炎を纏った蛇を召喚し、敵の所に突撃させる。

 

「...これは驚いた。まさかこんな隠し札があるとはな...。」

 

「私にかかればこのような事は余裕ですわよ。」

 

「さて、ここからは二手に別れるのよね。」

 

「そうだな。お前はレーヴェと、俺はエーヴェルとだな。アステカの女神の戦いっぷりが見れないのは残念だが、仕方ない。お前とあの狂人を合わせるのは色々と口調が濃すぎる。」

 

「それは余計なお世話よ。...健闘を祈るわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 黒陣営

 

「なんだあの蛇は...戦車部隊は後退し、離れたとこから砲撃せよ。」

 

「ったくもう...。ぐずぐずしてるんじゃないわよどんくさい。あとそこ!前進するんじゃないわよ。悠の命令が聞けないの?」

 

「まあまあエリー...。とにかく俺はこの蛇を召喚したサーヴァントのマスターを潰す。ついてきてくれるなブリュンヒルデ。」

 

「勿論ですよマスター。マスターが命ずるなら何処へでも...。」

 

「勝手に抜け駆けするな!じゃなかった私も着いてくわ悠。戦車は何機かは私についてきなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ...。何であの人はこんな状態でも...。この前の警備の仕事の時と同じだ...。」

 

どこからか、聞こえてるわよ。後で覚えときなさいみたいな声が聞こえてきた。

 

「それよりヴァイス。貴様が先程我々の兵を守ったが、どういう魔術だ?」

 

「ああ、『熾天覆う七つの円環』ですか。私の魔術は投影と言いまして、いわば複製ですよ。」

 

「複製で作ったもので宝具を防ぐとは...面白い魔術だ。」

 

「そうでしょう。では、僕はあの蛇を...。投影開始――――『赤原猟犬』」

 

ヴァイスは剣を投影し、蛇を標的とする。

 

「この剣は標的を襲い続ける剣。これで少しでも...」

 

蛇はヴァイスを見つけたのか、建物めがけて突進する。

 

「え、ヤバい。こうなったら...」

 

「『約束されざる守護の車輪』!」

 

ブーディカの宝具により、蛇の突進は防がれた。

 

「ライダー!助かったありがとう。」

 

「間に合った。お姉さんは君の事が心配だったし、マスターの命令もあったからね。」

 

「...ライダーが蛇を引き付け、先程伝達があったがアーチャーも射撃しているようだ。貰っていた黒鍵を全て投げる。そして、投影開始――――『偽・螺旋剣』!」

 

黒鍵を投げた直後、カラドボルグ2を投影して蛇を射る。

 

「へぇ...。やるじゃん。これは僕も負けてられないね。...ん?あれは恐らくあの蛇を召喚したサーヴァント...。なら奴を消せば...。マスター。セイバーを呼んできて。恐らく本命が見つかった。」

 

「わかったわ。バレッタ。アルテラを向かわせて。」

 

「何で君が僕に命令してるんだ?でも今回は同意見だ。セイバー、あの蛇の主を破壊せよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...向こうも思ったよりやりますわね。しかし、敵が全然現れないのが気になりますわ。」

 

「ファイア!『壊音の霹靂』」

 

「うっ...なんとか急所は外れましたわ。ですが...」

 

「破壊する。『軍神の剣』!」

 

「これは...。もう駄目ですわね...。...健闘を祈りますわ。マスター。」




花粉症が辛い...。


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10話 迎撃開始

また忙しくなるんで亀更新かもです。が、週に一回は更新したいなと思ってます。


「さて、あの蛇もいなくなったところで、反撃開始よ。私とウヴァとヴァイスはここで待機ね。」

 

「了解よ姫華。そうそう。これが終わったら私と焼肉行かない?」

 

「蛍、死亡フラグよそれ。あと貴女は吐くまで食って吐いても食うから嫌よ。自重しなさい」

 

「はいはいわかりました。それと魔術は使うなでしょ?わかってるわ。」

 

黒陣営はそれぞれ各持ち場に行く

 

「...少し嫌な予感はしたけど、バレッタなら大丈夫よね...。あの娘を除けば二番目に強いノアがついてるし...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side セシル

 

「...やられたようね...。お疲れ様...。」

 

「セシル。今は振り返る時ではありません。彼女のためにも必ず勝ちましょう。」

 

「そうねレーヴェ。今はその時では...誰か来るわ。」

 

セシル達が止まると、金髪ウェーブの美女が森の中から出てきた。

 

「二人。まあちょうどいいわ。」

 

「敵ですか...。では通らせていただきます...」

 

「悪いけどそうは行かないわ。通るならこの私、蛍を倒してからにしなさい。」

 

蛍はそう言って黒鍵を構える。

 

「セシルは下がってサポートをお願いします。ライダーは辺りにサーヴァントの気配がしたらそこで戦ってきてください。これはマスター同士の譲れない戦いですから」

 

「お姉さんはここに残りたいけどレーヴェ君の頼みなら仕方ないデース。」

 

「有難うライダー。」

 

ライダーは何処かへ去る

 

「...別れの挨拶は済ませたようね」

 

「意外ですね。てっきり仕掛けてくるのかと」

 

「私はそういうのは嫌いよ。...もういいかしら?」

 

「ああ。フランメ・シュトゥルム」

 

レーヴェの周りに熱風が吹く

 

「...火と風の二重属性魔術ね。面白い。」

 

蛍は黒鍵を二本投げる

 

「ふんっ!」

 

熱風で壁を作り黒鍵を防御する。投げられた黒鍵は熱風に触れると燃えた

 

「そこっ!」

 

「そうくると思ってましたよ。ニーダーブレンネン!」

 

接近してくる蛍を熱風で焼き払うが、間一髪で後退する。

「...危ないわね...。これは近接戦闘も駄目かしら...。」

 

「流石レーヴェ。天才と言われるだけあるわね。」

 

「そういうのはまだ早いですよセシル。相手は恐らくまだ別の手を持ってる上に何をしてくるかわからない。それに相手のサーヴァントが出てこないのが気になります。」

 

「言われてみれば変よね。」

 

「...やはり近接戦闘は危ないわね。なら」

 

蛍はリボルバーを取りだし、セシルに向かって打つ。

 

「危ない!」

 

レーヴェは熱風で防ぐが、もう少しで防御が破られそうだった

 

「あのリボルバー...何か特殊改造でもしてるのでしょうか...いずれにせよ従来のものではないことは確かでしょうが...。」

 

「このリボルバーは魔力弾なのよね。だから威力があるのよ。6発しか打てないのが欠点だしリロードに少し時間がかかるのが難点だけど。」

 

互いに間合いをとって動かない。

 

(...そしてさっき6発撃った。リロードは考えないとすると残りは黒鍵16本とM4だけね。格闘術の使用はタブーでしょうし、面倒ね。)

 

(...この魔術は体にダメージを負うのが難点。だからセシルと組んで回復してもらっていますが、それも限界があります。だから長期戦は難しい。速攻で片付けないといけませんね...。)

 

蛍はM4を取りだしレーヴェに向けて連射するが呆気なく防がれる。

 

「私の魔術に銃は効きません。」

 

「助かったわ防いでくれて。おかげでヒーラーががら空きだもの。」

 

蛍は回り込んでセシルに格闘を仕掛ける

 

「私狙いとはいいとこ狙うじゃない。けど私が八卦掌の使い手だなんて想定外よね。」

 

「ヒーラーが格闘術なんて、やはり面白いわね。ちなみに私のは八極拳よ。」

 

八卦掌と八極拳がぶつかり合うがセシルの方が手足の長さによるリーチがあり、蛍はそこに少し苦しめられていた。

 

「リーチが...」

 

蛍は離れる

 

「...まさか回り込むとは驚きましたよ。」

 

レーヴェは火を飛ばす

 

「これを使う時ね。」

 

蛍は令呪を使って黒鍵に魔力を込め、飛んできた炎をガードし、接近する

 

「また接近ですか...ニーダーブレンネン!」

 

焼き払うが魔力のこもった黒鍵により振り払われる

 

「何!?」

 

慌てて熱風で防御網を貼る

 

「黒鍵交換、そして第2の令呪...」

 

再び魔力を黒鍵に込めて、防御網を破壊し、レーヴェを攻撃する

 

「ッ!」

 

「終わりね。楽しかったわ。」

 

「...終わりですか...それは貴女ですよ!シュプレンゲン!」

 

蛍の後ろで爆発が起き、蛍にダメージを与える

 

「...ハァ...迂闊だったわ...。」

 

「ニーダーブレンネン!」

 

蛍を焼き払う。

 

「...終わったわね。」

 

「...いや、まだ生きてますよ。」

 

「...見事ね。レーヴェと言ったかしら?」

 

「こちらこそ危なかったです。」

 

「...これは私からの敬意よ。受け取ってほしいわ。貴方達は嫌かもしれないけど」

 

蛍は二人に残りの黒鍵とM4と残りの弾を渡す

 

「これは...有難く使わせてもらいます。しかし、敵である私達になぜ?」

 

「私は今までの戦いは不平等な戦いを強いられてきたから、フェアプレーというのをやりたかったのよ。不平等な程力を発揮するのにね。そしてその希望は実現した。」

 

「そうですか。」

 

「1つ言っておくわ、死にたくなければ姫華との戦闘は避けなさい。」

 

「...対抗策が通じなければ。」

 

「そう。対抗策も用意してるなんてどこまでも面白い魔術師達ね。」

 

それを最期に蛍は息を引き取る

 

「誇り高い人ね。」

 

「そうですね。...ん?亜煉からですね。どうしました?」

 

「...その様子だと勝ったみたいだな。誰にだ?」

 

「蛍という方です。」

 

「蛍!?本当かそれは?」

 

「本当ですよ。どうしたのですか?」

 

「いや、いい。こちらはバジルを倒した。俺らは引き続き進撃するがお前らは?」

 

「私達は一旦後退します。何かあれば呼んでください。」




思ったより蛍さんが強くないみたいな感じになった...


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11話 再会

大分遅れました...
GW中は頑張ります


Side 黒陣営

 

「...ところでヴァイス。あのエリーとやらは悠とやらが好きなのか?」

 

「恐らく。」

 

「あー...やはりお主らはそう考えたでござるか。」

 

「ん?違うのですか剣牙殿」

 

「エリー殿の悠殿に対してのは忠誠心であって恋愛感情ではないのでござるよ。討伐された死徒から産まれた彼女は当時子供だった悠殿に拾われたでござるよ。」

 

「なるほど。恋愛感情ではないと。」

 

「そうでござる。それに彼女が恋愛感情を持つ対象は別の男で今拙者達が戦ってる相手の一人でござる。」

 

「しかし亜煉も罪な男だな。惚れられてる相手に気付かず去るなんて。」

 

「...室内で馬に乗るなといわれてたでござろうフランク殿。それはおいといて今となっては稀に拙者達の酒の肴になる話でござる。」

 

待機勢が話していると

 

「...何か嫌な予感がするのよね。守矢軍曹、狙撃でバレッタ達の援護頼めるかしら。」

 

「了解であります。しかし先程ウヴァ殿の感知からしてこの前の任務で奪ったあれじゃないと届かないであります。」

 

「許可するわ。前の防衛任務での敵の様子から察するに大丈夫な模様だし。」

 

「んん。確かに吾が輩も何か感じますな。」

 

「作家殿が言うなら確実でしょうね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 亜煉

 

「流石はバジルだ。手強い相手だった。」

 

「確かにそうだったでぴゅううwwwでも回復薬持ってきたからまだまだやれるぴぴぃwwwww」

 

「当たり前...ッ!?」

 

「ぶふふwwどうしたでぴょろろおおうwwwww」

 

「この匂い...間違いなく奴だ。」

 

亜煉から冷や汗が流れる。

 

「亜煉がこうなるってことは相当ヤバいってことでしゅるる...一体どんな奴でるるwww?」

 

「死徒なのか真祖なのかよくわからん吸血鬼だ。更に奴の能力は...――――――」

 

「――――――ぴゅうううう!?あwwwwwげwwwwwぽwwwwwよwwwwwぉwwwwwそれかなりヤバいでちゅうううwww」

 

「そうだ、だから...ッ!?」

 

ナイフが飛んできたが、辛うじて避けた。

 

「あら、少しはやるようになったのね亜煉。あの時捕まってた弱虫が。」

 

「...その口当たりは相変わらずだなエリー。」

 

「まあまあエリー。昔の話はやめておこうか。」

 

「やはり悠もか。そして周りには戦車が何機かあるように見えるな。」

 

「ご名答。君達では勝ち目のないように見えるが。」

 

「ま、まだそうとは限りないでっちゅるるwww」

 

「その状況でもそう言えるなんてほんと昔からその馬鹿さは変わらないわね。」

 

「諦めが悪いのが俺でね。」

 

「ほんとバカ...。降伏して私達のもとに来なさい。そうすれば助けてあげる」

 

「どうかな?悪い条件ではないと思うが...。」

 

亜煉達は状況をどのように打破するか考えた。しかし逃げるも戦うも厳しいという結論に至った。

と、その時

 

「ここで怖がるなんて亜煉君らしくないですよぅ~戦車なら私が機能停止させてやりますぅ~」

 

亜煉の後ろからルッスーリアが現れ、手榴弾を辺りに投げる。

 

「これで戦車は機能停止するはずですぅ~私が以前戦車を造っているかたにおねだりしたら色々教えてくれたので機能停止する物質を錬金しましたよぉ。」

 

「...助かったルッスーリア!本当にありがとう。」

 

亜煉はルッスーリアの手を握り、満面の笑みでそう言った。

 

「そんなぁ~私は当然のことをしたまでですよぅ~本当に亜煉君可愛いですぅ~。私もやった甲斐がありましたぁ。」

 

物凄く赤面してそう返す。

 

「亜煉自分が女嫌いなの忘れてないかにょいww?というか敵に一人物凄くヤバい顔してるのがいるでちゅうwww」

 

そのやり取りをみていたエリーの顔は最早見せられない顔になっていた

 

「悠。あの女は私が何があっても狩るわ。」

 

「了解。それにしてもこれで怒るなんてね。まあ好きな人が他の異性と話してるのをみて不快になるのもわからなくもないけど...」

 

「は、はぁ!?わ、私が亜煉の事好きな訳ないでしょ!?大体なんで私があの弱虫を...」

 

「はいはい。...俺も加減しないといけないな。亜煉は生け捕りにするか。」

 

エリーはルッスーリアに向かって数本のナイフを投げる

 

「危ないですぅ。」

 

ルッスーリアはナイフを避けると毒ガス手榴弾を投げて適当な場所に毒ガスを発生させてからマスケット銃を造りだし、エリーに発砲する。

 

「そんな見え見えの銃に当たるわけないじゃない。それに何もない場所に毒ガスを発生なんて馬鹿じゃないの?」

 

エリーは避ける

 

「馬鹿は貴女ですぅ。冷静さを失ってますよぅ。」

 

「何...しまった!?」

 

エリーは毒ガスの発生場所に避けようとしていた。

 

「これもですよぅ。」

 

さらに焼夷手榴弾をエリーとその周りに投げる。投げた先が燃えている。が

 

「残念。惜しかったわね。」

 

なんとエリーは全く別の場所に出現しており、ルッスーリアの周りには突然10本ほどのナイフが発射されていた。




遅くなって申し訳ありませんでした。GW明けも書く時間とれそうにないのでGW中頑張ります。


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12話 戦乙女

「な、何故ナイフが...。うっ...。それより何故焼夷手榴弾を避けて...」

 

「これが格の違いよ。落ち着いてみればあんな程度避けるのは容易いわ。」

 

(まさか瞬間的に移動してナイフを...そんなことが...あり得なくはないかもですが...でも私に見えないなんて少し不自然ですぅ)

 

「休んでる暇なんてないわよ!」

 

続けて数本のナイフを投げる

 

「これは休んでられないですぅ...。」

 

ルッスーリアはエリーの周りに煙玉を投げる

 

「うっ...なによこれぇ...。」

 

「今ですぅ...。バーサーカーは亜煉君の加勢をお願いしますぅ。」

 

ルッスーリアは何かの薬品を飲み込む

 

「何よ。ただのハッタリのようね。」

 

「そっちこそ先程のように抜け出してくるかと思いましたよぅ。」

 

(当たり前じゃない...。あんな能力何回も連続出来るわけないわよ。)

 

「ところでぇ、何故冷静さを失っていたのですかぁ~?」

 

「は?何のことかしら」

 

「とぼけても無駄ですぅ。私が亜煉君と仲良くしてて腹が立ったのはわかりますよぅ。じゃなきゃ私に真っ先にナイフを投げてこないですぅ。それも力任せにぃ。」

 

「な、何言ってるのよ!私があの筋肉だけのクソ雑魚のことなんて...ことなんて...////」

 

「亜煉君は素敵な方ですから好きになるのは仕方ないですぅ。ところでぇ、一つ言ってもいいですかぁ?」

 

「な、何よ...。」

 

「私ぃ~亜煉君の初めてを全て貰いましたぁ~。初心で可愛かったですよぅ。」

 

「な...」

 

エリーの顔と頭が真っ白になる。

 

「しかもそれ以来私に病み付きでぇ~毎日私におねだりしてくるんですよぅ本当に可愛いですぅ。今や私の体の少しは亜煉君ので満たされてますからぁ~。」

 

「な...何でよ...私から離れたと思ったら違う女と...確かに付き合ってはなかったけどそれでもずっと好きだったのに...」

 

エリーの目から涙が溢れてくる

 

(この娘私のハッタリに完全に騙されてますぅ。この娘の能力を暴こうと思ったけど下手したらショックで攻撃できない状態に...しかし私も何を言ってるのですかぁ...これじゃ私も『気づいたら片思い』ですぅ~///)

 

「殺す...。貴様は何がなんでも...!」

 

エリーがそう言った瞬間、ルッスーリアが後ろに吹っ飛んでいた。

 

「こんな程度では終わらせないわ。」

 

更に大量のナイフを取りだし、投げる

 

「これで終わりよ!」

 

ルッスーリアに近づくと、渾身のアッパーを華麗に決めた

 

「...ハァ...ハ...ァ...」

 

「へぇ...まだ息があるなんて、想像以上にしぶといわね。」

 

(突然現れたナイフや突然吹っ飛ぶ私...しかも私が全く認識出来てない...。まるで私が動けない間に攻撃されてるかのよう...まさか!?でもそれは最早魔法の領域ですぅ...。でも私が思い付く限りそれしか考えられないですぅ...。時を止めてその間に攻撃したとしか...)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 亜煉

 

「アーチャー!まだいけるか?」

 

「大丈夫だ。」

 

「サーヴァントか...ならこちらも...。ランサー!」

 

「御意。マスター!」

 

槍を持った女性にしては長身の英霊がセイバーに向かっていく

 

「くっ...この方、かなりのやり手です。」

 

「私が援護する!汝は近接しててくれ!」

 

アーチャーが敵のランサーに矢を射ろうとすると

 

「させないよ。」

 

森から突然銃弾がとんできた

 

「...貴様か黒のアーチャー!邪魔だ!」

 

「そうは言ってもね...。そうするしかないのさ。」

 

アーチャーはひたすら矢を射るも、避けられるが、

 

「よし、当たった!」

 

「うっ...でも、一人はやれたかな?」

 

「何...まさか...!?」

 

「くっ...しまった!」

 

「終わりです。『死がふたりを分断するまで』!」

 

ランサーの槍が巨大化し、セイバーを倒す。

 

「やられましたか...後は頼みます...。」

 

セイバーは消滅した。



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13話 形勢逆転

これからかなり亀かもです...。


「ちっ...セイバー...」

 

セイバーが倒されたが悲しむ余裕がない。悠の猛攻に圧されている。

 

「ふん。思ったよりやるじゃないか。でも終わりだ。ランサー、宝具を」

 

「はい。終わらせます。」

 

「くそっ...最早これまでか...。」

 

万事休すかと思った矢先

 

「ちっ...なんなのよアイツ...。想定外よあんなの...。」

 

別の場所からエリーと黒バーサーカーが現れた。

 

「まだ...私はっ...!」

 

「これで終わりデース!『炎、神をも灼き尽くせ』!」

 

「こんな...ところでっ...!」

 

「...なんて宝具だ...。姫華。援軍を頼みたいが...そうかウヴァが、あ、ヴァイスには他の残党狩りを任せたい。」

 

「援軍を呼んだか...その前に片付けるぞ。アーチャーとバーサーカーは黒のアーチャーを。ライダーは黒のランサーを頼む!」

 

「承知した、マスター」

 

「...(コクリと頷く」

 

「楽しそうな相手デース!任せてくださーイ!」

 

「...エリー。亜煉は君がやれ。」

 

「仕方ないわね。まあ手負いの私でもこの雑魚は余裕ね。あの女よりはマシなはずよ。」

 

「ちっ、舐めやがって。」

 

亜煉は斬りかかるが

 

「そんなもので私に当たると思ってるのかしら?」

 

避けた直後にナイフを数本投げる。

 

「おっと!少し舐めすぎだ」

 

再び斬りかかる

 

「馬鹿ね。同じ手を二回も。しかも効かないのを...。」

 

エリーは後退するが

 

「これが同じに見えるか?」

 

亜煉はナイフを取りだし、刀身を飛ばす

 

「うっ...弱い癖にぃ...。」

 

エリーの体に毒が回る

 

「...まさかお前から貰ったこのナイフが役立つとはな...それに刀身をルッスーリアに改造して貰っておいてよかった。この毒ならお前の動きも...」

 

「私の動きも...?」

 

「なっ...こいつ...」

 

エリーは亜煉の首筋に噛み付き、血を吸う

 

「くそっ...どけ!」

 

「素直に退くわけないでしょ!貴方も死徒にしてやるわ。」

 

「くそっ...力が...」

 

亜煉が絶対絶命のその瞬間魔力弾が飛んできた。

 

「ちっ...何よ!?」

 

「ワイが加勢に来たで!ま、ワイやないけどな。」

 

瑛佑が現れ、その後ろには大量のソティルがいた。

 

「ク、クローン!?驚いたでひゅううwww」

 

「いえ、厳密には違うよ。ホムンクルスを限りなく僕に近づけただけさ。それより、バレッタ達は捕獲した。撤退だ。」

 

「了解した。」

 

亜煉達は撤退する

 

「...今すぐ追いかけたいが、こいつは一体一体がかなり強い上に数が多すぎる。撤退だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side ヴァイス

 

「こいつら...嫌なこと思い出させる...。」

 

「ここにいたのねヴァイス。」

 

「姫華殿...」

 

「貴方はバレッタの救出に行きなさい。」

 

「了解した。」

 

「あら?意外ね。断らないなんて。」

 

「仲間を見捨てるわけないでしょうよ。」

 

「本当なら私も行きたいけど、私は道を切り開くわ。もう少ししたら守矢軍曹がヘリを持ってくるから、それで飛行船に乗り込みなさい。」

 

「...必ず連れて帰ります。」

 

ヴァイスは先に進む。

 

「さて、私はこいつらを...。」

 

姫華が動き出した瞬間。ソティルホムンクルスが3体程吹き飛ばされた。

 

「貴様らに邪魔はさせないわ。全員ここで死になさい。」



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