保護者な悪魔の竜 (あずき抹茶)
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1話 少女と

新しく小説を投稿します!
この小説はもの好きな方々向けです、良かったらぜひ見たいってくださいな


 

 

はるか昔の話だ

 

 

竜どもとの大戦のための生物兵器として俺は悪魔に生み出された

 

俺は竜どもを駆逐し数をひたすら減らし続けた

 

それだけしかなかったそれ以外することもなかった

 

だが、あのグランなんとかって言う白色のドラゴンのせいで俺は小さなこの壺の中に閉じ込められている

 

 

その上出てくるにはそのグランなんたらと同じ力を持った奴じゃなきゃ開かないとか、ウゼェことしやがる

 

このただただ白く広いだけの空間で何しろってんだよ。

 

 

 

 

つうかよ、俺はどこにいんだよ?

 

 

 

 

 

 

▼▼▼▼▼▼▼

 

 

 

side ???

 

 

 

少女は彷徨っていた竹の生い茂る中を

少女はまだ年齢も一桁といったところだった

 

 

そんな少女の前を一匹の猫が先導する

猫は白くて翼の生えており喋ることが出来る

 

 

少女は名をウェンディ・マーベル

猫は名をシャルル

 

そして、やがて彼女達は祠のような所に着く

 

「随分と汚れた場所ね」

 

「ちょっとこわいよお、シャルル」

 

「アンタもうちょっとしっかりしなさいよ、ウェンディ」

 

 

気弱な少女ウェンディと強気な猫シャルルのある意味デコボコな関係の2人はちょっとした好奇心で祠の中へと進む

 

 

 

「…………」

 

「シャルルぅ」

 

「………………」

 

「シャルル?」

 

「……………………」

 

「シャルルってば!」

 

「どうしたのよ、いきなり大きな声出して?」

 

「帰ろう?なんだかこの洞窟こわい」

 

少女が猫に対して提案する、奇妙な構図だが

 

「私もそうしたいのよ」

 

「じゃ、じゃあ早く————」

 

「でもね、体が言うことを聞いてくれない!」

 

猫の肉体は祠の奥へ奥へと進んでいく

 

「シャルル‼︎」

 

「ウェンディ—————-‼︎」

 

 

 

 

▼▼▼▼▼▼▼

 

 

side ???

 

 

 

(この壺の中にいてかなり経つが、何かが近くにいる気がする)

 

 

 

(1人か、2人のようだがよ、片方は人間にしては魔力が弱いようだが)

 

 

(かなり近づいて来やがった)

 

 

(よし!引っ張ってここまで来さしてここから出して貰うか!)

 

 

壺から魔力を少し出してロープのようにしてそいつに巻きつけ

 

 

(オラァァッ‼︎)

 

 

全力で引っ張る

 

 

 

(重さ的には2人分くらいになったか)

 

だが目の前まで連れて来ることに成功している

 

 

(あとは、この壺をどうにかして壊して貰うか)

 

 

 

 

▼▼▼▼▼▼▼

 

 

side ウェンディ

 

 

 

「だ、大丈夫?シャルル?」

 

「えぇ、なんとかね」

 

 

私とシャルルは、洞窟のかなり深いところに来てしまった

 

 

「もしかして、私たち帰れないかもしれないの?」

 

「ウェンディ、心配しないできっと皆んなが来てくれるはずよ」

 

「それよりもここから脱出する方法を探しましょう」

 

「う、うん」

 

私とシャルルはその場所をくまなく探したけど、あったのはシャルルが見つけた小さな壺だけだった

 

「この壺、結局なんなのかしら?」

 

「う〜ん、ちょっと貸してシャルル」

 

私は壺を受け取ると

 

「!?」

 

「ウェンディ⁉︎」

 

壺が突然に紫と白の光を放ちながら宙へと浮いた

 

そしてその光はやがて人型になり

 

私たちの目の前に現れた

 

 

 

 

「…俺を目覚めさせたのお前か?」

 

 

 




改めて、あずき抹茶と申します

この小説は5分の1のバトルと5分の2のご都合主義と残りは大体ウェンディが甘える話にする予定です


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2話 悪魔の竜

いやー1話がすぐに見られて若干焦って作りました


やっぱ特に書くことない前書き


side ???

 

 

ようやく出れたが、今確かにあのドラゴンと同じ力を持った奴の気配を感じた

 

だが目の前には猫と小娘しかいない

 

聞いてみるか、

 

 

「おい」

 

「はっ、はい!」

 

「俺を目覚めさせたのはお前か?」

 

 

青い髪の少女に聞くと

 

 

「アンタは何者なの?」

 

 

と、白い猫に尋ねられ……猫って喋れんのかよ

 

 

「お前、猫なのに喋れるとはな」

 

「最近の猫は意外とハイスペックなのよ」

 

 

喋れるのがハイスペックなら、俺はどうなるんだろう

 

生物兵器時代は喋ってなかったし、あの壺の中で言語を理解したってのに

 

「で、アンタは何者なのよ!」

 

猫が唐突に怒りだした

 

「俺は、そうだな」

 

名前くらいなら、覚えている

 

たしか、

 

憤怒の心(Satan's heart) と暴食の魂( Belzer's soul)(of)侵略者( Blade File)

 

 

 

みたいな名前だったはずだが恐らく間違っていた気がする

 

 

自分でも覚えずらいから略して ファイル・ブラッド

と呼んでいる

 

 

そっか、これでいいんだった

 

 

「俺はファイル・ブラッド、とある理由で壺の中に封印されていた」

 

 

「どんな理由でも壺に封印されることはないわよ!」

 

 

なぜ怒る?

 

 

「で、お前ら誰だ?」

 

「あたしはシャルルよ、そしてこっちにいるのは」

 

「う、ウェンディ……です」

 

 

先程の青髪の小娘は目に涙を浮かべているな

 

 

「どうした?ウェンディとやら、なぜ涙を浮かべているのだ?」

 

「アンタが怖いからでしょ!」

 

そうか、そういうことか

 

「それは、すまない。謝るから泣くのだけはやめてくれ」

 

俺がそう言うと、さらに泣き出しそうだった

 

「〜〜〜!!」

 

すごく我慢してるな、そんな怖いか俺は

 

「わかった、俺はお前らに何もしない。だから安心しろ」

 

ウェンディにそう言うも、どうやら限界だな

 

「うわ〜〜〜〜ん!!!!」

 

大泣きしてしまった

 

「ちょっ!ウェンディ!アンタしっかりしなさい!」

 

シャルルが強めに言っているな

 

「……ウェンディとやら、」

 

 

俺はそう言い、ウェンディの頭に手を乗せる

 

 

「嫌だったら、嫌と言えよ」

 

 

そして頭を撫でてやる

 

 

「!!!?」

 

 

確かこんな風に撫でてやると、穏やかな気分になると古文書(アーカイブ)に書いてあった

 

 

「……………」

 

 

最初こそ震えていたが

 

 

「う、うん………」

 

ウェンディは少しずつ穏やかな気分になっている気がする

 

 

「どうだ、泣き止んだか?」

 

「ええ、そうみたいね」

 

 

俺はシャルルから泣き止んだ事を聞くと頭から自らの手を離す

 

 

「あっ…………」

 

 

ウェンディが俺の手と俺を交互に見ると

 

 

「もうちょっとだけ…………」

 

 

俺はその言葉を聞き

 

「いいだろう」

 

ウェンディの頭に再び手を乗せる

 

 

「ふふっ…………」

 

 

嬉しそうだな

 

「まあいい。そういえば、お前ら何しにここへ来たんだ?」

 

「私は何かに引っ張られたのよ」

 

 

俺だな確実に

 

 

「それは、すまん」

 

「アンタだったの!」

 

シャルルが噛みつかんばかりに迫ってくるが、ウェンディを撫でている手とは逆の手で抑える

 

 

「わかった、悪かった。かわりといってはなんだがお前らを助けてやろう」

 

 

俺がそう言うと、ウェンディは嬉しそうにシャルルはどこか不安そうだった

 

 

「アンタ、どうやってここから出るきなの?」

 

「簡単だ」

 

 

そう言い俺は手の平を上に向けて

 

 

 

「穴を開ければ出れるだろ?」

 

 

魔力を圧縮した球体を発射する

 

魔力球は真っ直ぐ途切れる事なく岩や土を吸収しながら少しずつ大きくなり逆三角のような巨大な穴が出来た

 

 

 

「よし、ここを登れば出れるぞ」

 

 

親切にも垂直ではなく滑り落ちない程の斜めの坂だぞ

 

 

「……………………」

「……………………」

 

 

「どうした、お前ら?」

 

なぜか何も言わない2人

 

 

「アンタ、何者?」

 

「ファイル・ブラッドだけど…」

 

「そういうことじゃないわよ!」

 

「あの、ファイルさんはどうやってそんなに強くなれたんですか?」

 

 

未だに俺の手が頭に乗っているウェンディに尋ねられる

 

 

「そうだな、何事も練習だ」

 

一般回答だろうなこんなのは

 

「そう…ですか」

 

「ほら、さっさと外に行け」

 

俺は2人を追い払うように言った

 

 

「えっ?アンタは?」

 

「俺には行くとこなんかない」

 

2人はお互いの顔を見合わせてこちらに向き直り

 

 

「それじゃあ、私たちのギルドに来ませんか?」

 

「アンタなら、マスターも認めてくれるはずよ」

 

 

そこで、俺は一つの疑問が生まれる

 

 

「ギルドってなんだよ?」

 

 

あと、マスターってなに?

 

 

 

 

 

 

「「えっ」」

 

 

 

 

 

いや、そんな反応されてもな

 

 

 

 




次回予告などをここに入れてみようかとおもいますが、要るかな。


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3話 ギルドに入る

サブタイトル通りギルドに入ります


最近はファイルともう一つの小説の設定を明確にすることを考えています、あずき抹茶でした。




side ファイル

 

 

「ギルドってなんだよ?」

 

「「えっ?」」

 

だからそんな顔されても

 

 

「アンタ、ギルドを知らないの?」

 

「知らん、なんなんだそれは?」

 

俺はシャルルに聞くと

 

「ギルドってのは色々あってアンタにも簡単に説明すると、そこで働いて報酬を貰うのよ」

 

「報酬ってことは、金か?」

 

「当たり前でしょ!」

 

なぜ、怒られたんだ?

 

「あの…ファイルさんは、今までずっとあの壺の中に入っていたんですか?」

 

「そうだが、それがどうしたんだ?」

 

ウェンディに唐突に聞かれたが、何か問題でもあるのか?

 

 

「どうしたって、アンタはいつからあの壺の中にいるのよ?」

 

「いつからだろうか、今は何年なんだ?」

 

「今は、X780年くらいよ」

 

 

「う〜む、わからん。そもそも俺はいつ生まれたんだろうか」

 

 

自分でもよく覚えていないんだが

 

 

「覚えてないって、アンタねえ……」

 

いや、壺に入れられてたからわからんのだよ。というか、この世界では自分の年齢は把握しておいた方がいいのか?

 

 

「そう…ですか……」

 

「どうしたと言うのだ、ウェンディよ」

 

 

なぜ、残念そうな顔をしているのか

 

 

「私、母親を探しているんです…」

 

「ほう、母親を?」

 

「はい。どうしても、もう一度会いたくて。そのファイルさんが何か知らないかなって…」

 

「悪い、知らん」

 

まだ、母親がどういった奴かは知らんが

人間の女のことを俺は知らん

 

「だが、手伝ってやろう。母親探しを」

 

そう言いと、ウェンディは顔明るくした

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「それには、情報が要るがどこか情報が集まりやすい場所は………」

 

「ファイルさん、そのためのギルドです!」

 

「なるほど、理解したぞ!」

 

「………コントでもしてるのかしら?」

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

「ここか?」

 

「はい!ここが、私達のギルド[化猫の宿(ケットシェルター)]です!」

 

 

集落のような場所が広がっているようだな

だが、なぜこんなに違和感を感じるんだ?

 

 

「さっさと、マスターの所に行くわよ」

 

「マスターってなんだ?」

 

「アンタねえ……」

 

 

—化猫の宿—

 

 

「お前がマスターって言われてる者か?」

 

「いかにもそうじゃが…」

 

酒瓶を片手に答えた老人がここのマスターらしいが

 

 

「マスターって具体的になんなんだ?」

 

「マスターのワシでもようわからんわな」

 

知らないのか、まあでも誰しも知らないことのひとつやふたつはある、俺もさっきまでギルドを知らなかったから、お互い様だ

 

 

「ファイル、さっき説明したでしょ!」

 

「大雑把過ぎてわからんのだよ」

 

横でシャルルが騒いでいる間にウェンディが

 

 

「あの…マスター、ファイルさんをギルドに入れてくれませんか?」

 

「…………………」

 

「ダメか?」

 

マスターは酒をグラスに注いで、酒瓶をラッパ飲みと呼ばれる飲み方をする

 

 

「………2人とも外にいなさい」

 

「は、はい」

 

 

シャルルとウェンディはそのテントの外へと行った

 

 

「ところでお主、酒は飲めるか?」

 

「飲めるが」

 

「なぶら、受け取れい」

 

 

そう言い、グラスに注いだ先程の酒を渡される

その酒を一気に飲み干す

 

 

「………不味いな。この酒は」

 

「はっはっはっ、まだ若もんには早かったようじゃな」

 

 

コケにしやがって、そう思いマスターの酒瓶を奪いとりそのまま飲み干す

 

 

「………まっず」

 

「全く、お主は随分と強引な奴じゃな」

 

「別にそう思ってくれてかまわん。話を戻す、俺をギルドに入れてくれ」

 

「何をするためじゃ?お主からは、途方もない魔力を感じるが、どこで手に入れた?」

 

「これでも抑えてるが、手に入れたんじゃなく元々持っていたのだ」

 

 

少しの沈黙が始まり互いに話をしない状態が続くが

 

 

「…………わかった、お主をギルドへと迎え入れよう」

 

「……なぜだ、今のどこで認めた?」

 

「なぶら、なんとなくじゃよ。ただし‼︎」

 

 

マスターが強い目で俺を見つめた

 

 

「お主がウェンディとシャルルを守ってやってはくれぬか」

 

 

そうだな、俺はアイツらに頼まれたわけでもないのにギルドに来た、洞窟からも脱出させた、意味など無い

 

 

意味など無いが

 

 

 

 

「…いいだろう!その願い聞き入れたぞ」

 

 

 

 

 

シャルルはともかくウェンディが心配だからな

 

 

 

 

「一体どこでそう決心したのやら、わからんの〜」

 

「なんとなくだ!」

 

 

 

そうして、俺はギルド[化猫の宿]へと加入した

 

 

 




主人公のプロフィール

名前 ファイル・ブラッド (本名は長いのでカット)
他者からの呼び名ファイル
年齢 不明
趣味 今は不明
好物 今は不明
魔法 悪魔の竜殺し (デビルドラゴンキラー)
消滅 (ロスト) 時空間操作 異次元操作 即死魔法

ウェンディからの印象 「グランディーネを一緒に探してくれる優しい人」

まあチート能力系を考えたら作者はこれくらいしか思い浮かびませんでした


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4話 初めてのクエスト

タイトル通りにとりあえず進みます

5話を終えて本編突入といった具合になります




side ファイル・ブラッド

 

 

 

無事ギルド化猫の宿(ケットシェルター)へと入ることが出来た俺はそのことをウェンディとシャルルに伝えるため集落を歩き回っている

 

 

「いないな、どこへ行った?」

 

「誰がいないのよ?」

 

探してた奴の片方が現れた

 

「シャルル、お前とウェンディを探していたんだ」

 

「そうなの?ところでギルドに入ることはできたんでしょうね?」

 

「無論だ」

 

シャルルが疲れたようにため息をついているが、なぜだ

 

 

「まあいいわ、今日からよろしくね、ファイル」

 

「ああ、これからよろしく頼む」

 

「あと、ウェンディならあそこよ」

 

ウェンディは草の上で寝転がっていた

 

「…寝てるのか?」

「…ええ、多分泣き疲れたんじゃない?」

 

眠っているウェンディはとりあえず置いておいて

 

「シャルルよ、俺はさっそく仕事をしてみたいんだが…どうすればいいんだ?」

 

「仕事の流れとしては、依頼を受けて、その依頼を達成して報告すれば報酬が貰えるわ」

 

「わかりやすいな。だが、何処で受けれるんだ?」

 

ここらへんには、依頼を受けれそうな場所は無かったが

 

「ここでは受けられないわ、街の方に行けば受けることができるのよ」

 

「街か…よし、ちょっと行ってくる」

 

ここからなら、街はどの方角だ?

 

「はあ、街なら東の方角にあるわ」

 

「珍しく素直に教えてくれたな」

 

「どうせ、何言ったって行くつもりでしょ。それに、ここからなら多少の時間がかかるわよ」

 

「方角さえ解ればどうってことない」

 

その方角へと歩いて行くだけだからな

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

東の街

 

 

ようやく着いたな、結構な距離を歩いてきたけど途中でモンスターが襲いかかろうとしては頭を地面につけていたけど、アレは一体なんなんだ?

 

 

「……わからんな、何処の行けばいいんだ?」

 

依頼を受けるのはわかる。だが、何処で受けれるのかが疑問だな、シャルルはギルドで受けれると言っていたが今の俺は化猫の宿に入ってるから受けれないんじゃないのか?

 

「…聞くか」

 

 

街の奴らに話を聞いていくと、一つの建物にたどり着いた

 

いわゆる酒場的な場所に

 

 

「…ここでいいんだよな、邪魔するぞ」

 

「いらっしゃい、注文はこちらで依頼はあちらのボードでどうぞ」

 

黒い髭が目立つ“ばーてんだー”とか言う人に言われ俺はボードに向かった

 

 

「…えー、ジャムの蓋を開けてほしい、だと?」

 

これが依頼なのか?

 

「自分で開けろって話だな、他には傭兵をしてほしい、剣術を息子に教えてほしい、か…」

 

 

人間というのは随分と呑気な生き物だな、確かに悪魔にもそんな奴はいたが、ジャムを開けるの手伝ってほしいなんてのはいなかったぞ

 

 

「いいのが無いな、……討伐依頼か、もうこれでいいや」

 

そう思い、その紙を切り取りさっきの髭の男のところに持っていく

 

「…お前さんは、S級魔道士なのかい?」

 

と聞かれた

 

「S級魔道士ってのは、何だ?」

 

「おいおい、大丈夫かお前さんは?」

 

その後、気のいい髭男にS級魔道士について教えてもらった

 

「…で、お前さんはS級なのか?知らない時点で絶対違うだろうが…」

 

「俺はS級じゃあないが、受けることは出来んのか?」

 

「本来ならできないが…あそこにいる、剣を持ってる奴がいるだろ?」

 

「いるな」

 

「あいつは、この店に居座る正直嫌な客なんだ。だがな、奴はS級魔道士なんだ、だからこの店にこういう難易度の高い依頼がやってくる」

 

「なるほどな、強い魔道士だとそれだけで有名になるのか」

 

「そういうこった、だからな。アイツをこの店から追い出してくれたら受けさせてやる」

 

「……いいのか?本来駄目なんじゃあないのか」

 

「S級魔道士の奴はあいつ以外にもいる、それにお前さんが追い出してくれたら、S級魔道士よりも強い魔道士として有名になる、そうすれば客も依頼も来る」

 

「つまり、メリットの方が大きいから俺はお前さんに賭ける」

 

計算高いな、この男は頭はいいがちょっと寂しいことになってるぞ

 

「さて、お前さんはどうする?あいつに挑まないんじゃこの賭け自体が無効になるが…」

 

「乗った」

 

「そう言うと思ったぜ、さあ、行ってこい!」

 

俺は剣を持っている男に近づいていく

 

「ほい」

 

そして、デコピンで剣を持った男を店の外まで吹っ飛ばす

 

「終わったぞ」

 

「待てやゴラぁ!いきなり何しやがるこのクソがき‼︎」

 

剣の男は俺に怒りをぶつけながら接近してくる

 

「何って、デコピンだが」

 

そう言いもう一回デコピンをくらわせてやる

男はまた店の外まで吹っ飛ばされて、どうやら今度は起き上がれなくなった

 

「…中々、いい腕してんなお前さん」

 

「どうでもいいから、受けさせてくれないか?」

 

「おおっと、そうだったなほらよ」

 

そうして漸く俺は依頼を開始した

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

「ほらよ、報酬金だ」

 

「ありがたく受け取る」

 

あの依頼は実にあっけなかった、討伐依頼だというのに数だけ多くて大した事はなかった

 

「しっかし、あのクエストをクリアしちまうとはな〜、アレ実はもう少ししたら10年クエストになる所だったのによ」

 

そこで、俺は新たなる疑問が生まれた

 

「………10年クエストって、クエストってなんだ?」

 

「おいおい、マジに大丈夫かお前さん?」

 

 





髭の男の人はまたいつか出ると思います多分

次回はどうしよっかな、未だ未定です

それではまた次回


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5話 保護者

サブタイトルは雰囲気です



以上です


sideファイル・ブラッド

 

 

今日一日でいろんな事があった

 

俺はあの壺から脱出して、ウェンディとシャルルに出会って、ギルドに入って、依頼を受けて、あの髭男とも仲良くなった

 

 

空はもう陽は沈み月が昇っていた

 

だけど、俺が悪魔に作られた生物兵器であることだけは黙っておこう

 

さっきの髭男に竜と悪魔について聞いたが

 

竜どもはこの世界には存在していない

 

そして、悪魔で未だに残ってるのは“ゼレフ書の悪魔”と呼ばれる者達だけらしく、ここより離れた場所でデリオラという悪魔が凍結させられたらしい

 

 

が、悪魔を散々見てきたし、そもそも悪魔の俺からすればデリオラは悪魔に似せた悪魔であると思う、つまり偽物だ

 

 

悪魔が人間ごときの魔法で凍らせれて動けなくなるはずがない、たとえそれがどんなに強力な魔法であっても

 

 

そして、悪魔を作ったとされる“ゼレフ”と呼ばれる者

 

俺は恐らくこいつとこいつの作った本のせいで自らが悪魔であると、名乗る事が出来ないんだと思う

 

 

だから、こいつ倒して俺は堂々と人間どもに悪魔と名乗る

 

 

それが一時の目的にしよう

 

 

そろそろ見えてきたな、というか飛べるんだから飛べばよかったな

 

 

 

「今、帰ってきた」

 

ギルドの奴らにそう伝えると、安心したように俺のことを見ていた

 

「…なんだ?」

 

「あっ、やっと帰ってきたのね!」

 

シャルルが走ってこちらに向かって来た

 

「全然帰ってこないから、心配してたんだから‼︎」

 

「少し寄り道をしていたからな」

 

「ちょっとは反省しなさい!」

 

噛みつこうとするシャルルを抑えマスターのところに向かう

 

「ほおぉ、無事じゃったか」

 

「楽な依頼だった」

 

俺は報酬をマスターに渡す

 

「?これはお主の金じゃぞ」

 

「…金の使い方はよくわからん、だから預かってくれ」

 

やれやれ、といった具合なマスターは俺から報酬を受け取る

 

「新しい酒でも買おうかの〜」

 

「一応言うが、使ったらただじゃあ済まないぞ」

 

「……冗談じゃよ」

 

本当か?

 

不安だが、とりあえずテントの外に出て俺はウェンディを探す

 

「もしかして、まだ寝てるのか?」

 

ウェンディが眠っていた場所に向かうと、ウェンディはまだぐっすりと寝ていた

 

 

「寝る子は育つか……寒いだろうしテントの中にウェンディを」

 

どこのテントへ運べばいいんだろうか

 

「……マスターに聞いてみるか」

 

そう思いウェンディを持ち上げようと肩に触れる

 

「……………?」

 

なんだろうか、この感覚は?

 

「………まあいいか」

 

俺はどこかで感じた覚えのある感覚を持ってウェンディを運んだ

 

ウェンディを運んでいる途中、起きてしまったウェンディが顔赤くしていた

 

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

そして、月日は流れ————

—————————

 

 

 

 

「4年も経つと変わるものだな」

 

X784年

 

 

男は黒と白の羽衣も二重にしたような格好をしている

 

「アンタは全然変わってないけど」

 

「そうか?」

 

白い猫がその男に話しかけていると、後ろから青髪の少女が息を切らしながら彼らの後を追ってやってくる

 

「はあ、はあ……ふ、2人とも置いていかないでよ〜〜」

 

「ウェンディ、早くしないとマグノリア行きの列車が行っちゃうわよ!」

 

「安心しろ、ウェンディ。間に合わなそうだったら列車を止めてやろう」

 

「アンタも馬鹿な事言ってないで、急ぎなさい!」

 

「ウェンディ荷物を貸せ、運んでやる」

 

「あ、ありがとう!ファイルくん!」

 

「君付けはやめてくれウェンディよ………」

 




というわけで、保護者な悪魔の竜はここで出会い編終了です!
次回から原作に沿って行くのですが、オリ主はほぼ戦うのかな?

次回に続く…………


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6話 4年後そして連合軍

どうもあずきです!
ようやく6話が出来上がりました!
サブタイトルでは数字が続いて見づらいですがご了承ください


side ファイル

 

「ウェンディ、大丈夫か?」

 

「う……うん……はあ…はあ…」

 

(明らかに疲れてるな、少し休むか)

さて、なぜウェンディが息切れをして疲れているのかというと昨日に遡る——-

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

俺とウェンディそして、シャルルはマスターに急に呼ばれてマスターのテントの中にいた

 

「………………」

 

(何も言わないな)

 

マスターは無言で俺の報酬で勝手に購入した酒をグラスに注いだ

 

そして、例のごとくグラスの中の酒ではなく酒瓶の中の酒をラッパ飲み始める

 

「ラッパ飲みすんならグラスにお酒入れるんじゃないわよ!」

 

シャルルがそんなマスターにツッコミを入れる

 

「…あのマスター、私達はなんで急に呼ばれたんですか?」

 

シャルルがツッコミを入れたおかげで奇妙な緊張感が溶けたのかウェンディが質問した

 

4年の月日が経ち、ウェンディの髪は腰まで伸び、身長も少しばかり大きくなって、でも女性としての魅力の部分は全く成長していなかったが……

 

とにかく、ウェンディがどんどん成長していくことに俺は半分嬉しく思いながらも、もう半分寂しさを感じた

 

ウェンディと出会ったころは俺を見て怯えていたが少し経つとよく俺に懐いてくれてその頃は“ファイルお兄ちゃん”と俺は呼ばれたりしていたが、最近は“ファイル君"となぜか君付けになったり、俺がウェンディから少し距離を置こうとするとすぐに近づいて「何で離れるの?」と聞いてから腕に抱きついてくる

 

つまり精神的な面ではまだまだなんだがな…

 

これがまた成長して俺から離れていくと考えると、とても寂しいがそうなってほしいと思う俺がいる

 

そんなウェンディの成長を感じていると、ウェンディがなぜか不機嫌そうに俺の方を見ている

 

「…どうした?」

 

「マスターのお話、聞いていましたか?」

 

(話なんていつのまにしたんだ)

 

その後、ウェンディから話の内容を聞いた

 

闇ギルドが最近になって暴れ始めたから、討伐することになったが、一つのギルドでの討伐はリスクを伴うため、化猫の宿を含めた4つのギルドで討伐することにしたらしい

 

そして、4つのギルドから何名かの選抜メンバーを集めての討伐になり

 

その選抜メンバーに俺とウェンディが選ばれたらしく、俺はシャルルは?と思ったけど、とりあえずは後にしよう

 

そんで、他のギルドは、蛇姫の鱗(ラミアスケイル)青い天馬(ブルーペガサス)そして妖精の尻尾(フェアリーテイル )から選抜メンバーが来るらしい

 

今回討伐する予定の闇ギルド六魔将軍(オラシオンセイス)は傘下のギルドが多いがそのわりに、六魔将軍自体はメンバーがたったの6人だと聞いている

 

(まあ、将軍が6人って冷静に考えると結構強そうだけどな)

 

そして、その討伐が明日にあるらしい。

…急だな

 

 

「ウェンディも選抜メンバーらしいけど、大丈夫か?」

 

「不安です…」

 

「それもそうだろうな、ウェンディはまだ幼い、必ずいく必要はない。俺だけ行けば………」

 

「でも、私も行きます」

 

「同じ滅龍魔法を使うナツさんって方がいるらしいので、その人からグランディーネの事を聞きたいし……」

 

(ウェンディの母親の名前はあのドラゴンの名前とよく似てるな)

 

「それに………」

 

「それに?」

 

「ファイル君に追いつきたいから」

 

(……あと何年くらいかかるのか、検討もつかないな)

 

「その心意気は良いと思う。だがね、君付けは勘弁してくれ、呼び捨てでいい」

 

「そうしようと思っても中々抜けなくって……」

 

少し落ち込むウェンディ、そんなに強く言っていないがウェンディはそういった小さな事を重要に考えてしまう子だった……

 

「ウェンディ、別にそこまで気にしてはいない、少しずつでいいからゆっくり呼び捨てにしていってくれ」

 

「…う、うん。…ありがとう、ファイル君………あっ…」

 

(まあそんな簡単にはいかないか)

 

「あんたたち何してるのよ?」

 

「シャルルか、別に何かしていたわけじゃあないぞ」

 

「あっそ、選抜メンバーに選ばれたようね」

 

「そうだが、なぜシャルルは選抜メンバーじゃないんだ?」

 

「知らないわよ、そんなことより明日なんでしょ?」

 

「…そうだったな、今日は早くに眠ることにする」

 

俺はそれだけ言って自らの寝床としているところに向かった

 

後方でウェンディとシャルルが何か喋っていたが、遠くて聞こえなかったな

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

そして、時は闇ギルド六魔将軍(オラシオンセイス)の討伐のための別荘と呼ばれる場所に向かっている最中である

 

(別荘って一体どういうものなんだ?)

 

俺は休憩がてら、ウェンディに戦闘での注意点でも話しておくことにした

 

「ウェンディ、疲れは取れたか?」

 

「う、うん………」

 

(まだ少し疲れてるな)

 

「よし。もう少し休憩してから行く、その間にウェンディに戦闘での注意すべきことを教えておく」

 

「………やっぱり戦うの?………」

 

「そりゃそうだろ……今から教えるのは倒すための戦い方ではなく、生き残るための戦い方を教える」

 

「…生き残るための?」

 

「そう、ウェンディはまだ攻撃魔法を上手く使えない、だから敵を発見したら近づかず、遠くから援護するんだ。1人で戦う時は、相手の動きを見てかわしながら応援を待て。それが出来なければ逃げろ、いいね?」

 

「…………うん…」

 

「じゃあ、行くぞ。もうすぐで到着するはずだ」

 

 

 

少女と悪魔、移動中

 

 

「あれか?…随分と趣味の悪い建物だな」

 

(窓がハートの建物初めて見た)

 

「あっ、大変だよ!もう、私達以外集まってるよ!」

 

そう言い、ウェンディは走りだした

 

「走ると転ぶぞウェンディ!」

 

その後を俺は歩いてついていく

 

(遠くから見えたけど、…ウェンディ本当に転んだな)

 

化猫の宿(ケットシェルター)から来ました、ウェンディ・マーベルです」

 

ウェンディが自己紹介をすると、他のギルドの奴らが騒いでいたが気にするまでもないな

 

「えーと…あ、あと、もう1人いるんです!」

 

そう言ってウェンディが俺が歩いてきている方へ振り返る

 

「フ、ファイル君!急いで!」

 

「落ち着け、ウェンディよ」

 

(漸く辿り着いたな、面子を見ると、ハゲ頭の男と桜髮の男、鎧の女、あの2人から似た雰囲気を感じるな、ホスト風の……うん、これ以上見た目での判断は良くないな)

 

「……………ファイル・ブラッドだ」

 

俺が自分の名前を言うと

 

「お主……その魔力は一体なんだ?」

 

ハゲ頭の男、ジュラが聞いてくる

 

「何のことだ?よくわからんな」

 

(何故か一部の奴らは俺を警戒した目つきをしているな、正体がバレたわけではないようだけど、もしかして)

 

 

「…なんだ、そりゃ」

 

(お前こそなんで上裸なんだ…)

 

 

俺を警戒の目で見る者そして不気味なものを見る者それぞれいる最中

 

「さて、これで全てのギルドが揃った!」

 

「進めんのかい⁉︎」

 

そのあと、シャルルが後ろから現れてから六魔将軍についての情報を古文書が使えるヒビキとか言う奴が説明してくれたが全部知ってる情報だったな

 

その後、一夜が作戦を教えくれた

 

要は六魔を一つの場所に集め空にいるクリスティーナとかいうもんで爆破するらしい

 

(集めて一網打尽にするか…失敗するな、勘だけど)

 

そう思っているといつのまにか俺の横にあった壁が破壊されていた

 

「あいつ、馬鹿なのか…壁壊していきやがった…」

 

俺が呆れていると、ウェンディとシャルルもいつのまにか居なくなり、ジュラと一夜、そして何故か俺がその場に残っていた

 

「して、ファイル殿。一つ聞きたい事があるのだが、よろしいか?」

 

(丁寧な男だな、少しばかり俺も見習うか)

 

「なんだ、ジュラよ?」

 

「先程も聞いたが、お主のその魔力は一体なんなのだ?」

 

「さあな?俺も生まれつき持っていたものだ、よくわからんのだよ…」

 

「そうか…」

 

ジュラが少し考えこむと、一夜というホスト風の男が

 

「ところで、ジュラさん。貴方の魔力はあのマカロフに匹敵するものであるとお聞きしたのですが?」

 

「いやいや、私などまだまだ。マカロフ殿の足元にも及びませんよ」

 

(マカロフって誰だ?)

 

「そうですか、なら良かったです…」

 

そう言うと、ジュラが急に苦しみ始めた

 

「ぐぅ!な、なんだこれは⁉︎一夜殿⁉︎」

 

「マカロフと同じなら、少々手こずると思ったのですがこの効き目なら問題なさそうですね」

 

そう言うと一夜は二匹の小さい何かに変身した

 

「ピリィ!ピュリィ!この一夜ってやつ、エロいことしか考えてなかったね!」

 

「そうだね!」

 

(なんだこれ…俺は夢でも見てんのか?)

 

「でも、そいつには効いてないみたいだよー」

 

「お前…何者だゾ?」

 

その二匹の後ろから銀髪の女性が現れた

 

「…お前こそ誰だよ?」

 

「私は六魔将軍が1人、エンジェルちゃんだゾ!」

 

「……バカにしてんのか?そんな名前つける親どこにいんだ?」

 

ファイルがまるで方向性の違う発言をするとその場に沈黙が訪れたが

 

「…なんなんだゾ、お前?」

 

「ジュラさんをやったのは、お前か?」

 

「だったらどうするんだゾ?」

 

「そう…か、じゃあ、仕方ないよな」

 

ファイルは足から別荘を覆うほどの紫色の闇を地面に展開する

 

「⁉︎なんだゾこれは⁉︎」

 

その闇に触れたエンジェルの足は少しずつ闇の中に飲まれ始める

 

「悪く思うな、この闇は全てを飲み込む」

 

「やっ、やめ—」

 

 

偉大なる暴食(グレイトベルゼイル)

 

 

それはこの魔法の名前であり、そして俺が出せる最弱の魔法

 

「なんなんだゾ⁉︎この魔法⁉︎」

 

さらに穴は深くなり飲み込まれるスピードが増していたが

 

「くううぅぅ!ガッ!」

 

(あっ、ジュラがいたの忘れてた)

 

俺はすぐに偉大なる暴食(グレイトベルゼル)を止めると

 

「よくわからないけど、とにかくお前、やばいやつだゾ」

 

それだけ言うとエンジェルは逃げていった

 

「すまない、ジュラよ。今、応急処置をしてやる」

 

(ん?なんか匂うな)

 

その匂いにつられた俺はトイレに着くと、そこにはボコボコにされた、本物の一夜がいた

 

「…おい!起きろ!お前は誰にやられた⁉︎」

 

「メ、メェーン」

 

(メェーンってなんだ?)

 

俺はすぐに一夜を起こして、ジュラを治療させると、なんとかジュラが意識を取り戻した

 

 

(正直、俺の魔法でやっちまったと思ったけど、助かってよかった)

 

 

ジュラが目を覚ましたので、俺とジュラそして一夜の3人で皆のもとに向かう

 

その時、俺の中でとても嫌な予感がしていたが、俺の目的はたった一つ

 

(…ウェンディだけは、必ず俺が守る)




偉大なる暴食(グレイトベルゼイル)
範囲系の魔法(範囲は使用者の魔力量による)

使用者の足元から闇を展開し周囲にいる者全てを無関係に飲み込み飲み込まれた者は闇の中で朽ち果てる
使用者の魔力量が対象の魔力量の倍ほどなければ不発する魔法だが、使用者がファイルのため殆どの魔道士はこの魔法から逃れられない


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7話 六魔将軍

かなり期間が空いた気がしますねあずき抹茶です
今回もオリ主やりたい放題です

あとサブタイトルは雰囲気



side ファイル・ブラッド

 

現在俺を含めたジュラと、トイレでエンジェルにボコボコにされたらしい一夜は先に飛び出していったウェンディ達の後を追っている

 

 

「もうすぐのはずだ!2人とも準備しておけい‼︎」

 

「「了解‼︎(わかりました)」」

 

 

(魔力量が大きくなっている…結構な人数がいるな)

 

「ダークロンド‼︎」

 

かなり遠くから声が聞こえる

 

(この魔力の感じそして声はアイツらではないな

よし、弾き返そう)

 

 

時を歩く(タイムウォーク)!」

 

ファイル以外の生物そして空気や水までも全てが停止する

 

ファイルは時間を停止させ魔法を発動している男の目の前まで行く

 

(ここにつくまでにウェンディを見なかったが、どこにいる?)

 

「止まっているときに卑怯だろうが…」

 

ファイルは発動者である、顔にいっぱいタトゥーがある男ブレインの顔面をぶん殴る

 

「あ、鼻折ったか…」

 

(まあいい、時は次第に俺に追いつく…)

 

すると、時を歩く(タイムウォーク)は解除されファイルの止まった時の中で起こした行動が反映される

 

「ぐおおおぉぉぉぉ‼︎」

 

タトゥー男は後方に勢いよく吹っ飛んでいった

そして、一夜とジュラの隣にいたファイルが六魔と連合軍の前に突然現れた

 

「なっ!」

 

「あっ!」

 

「えっ?」

 

「ファイル殿⁉︎」

 

「あれ?」

 

「アイツは…」

 

「どういうこと?」

 

「まずいゾ…」

 

「不味い…デスネ!」

 

六魔と連合軍の面々がファイルが突如として現れたことにそれぞれの反応を見せる中

 

(時を止めてたからそう見えるだけだ)

 

ファイルは落ち着いてまずやるべき事を優先した

 

「俺の名前はファイル・ブラッド、お前達をここで始末する」

 

六魔から少し距離を取り

 

嫉妬の世界(レヴィア・ザ・ワールド)!」

 

ファイルは自ら首元を中心に薄暗い水色の膜のようなものを発生させる

 

膜はファイルの周りにある葉っぱや石、地面に付着した

もちろん呆気にとられていた六魔達にも付着しそうだったが

 

「不味い気がする、デスネ!」

 

コードネーム:“ホッドアイ”がファイルの展開した膜を覆うように土を変化させファイルの魔法ごと包み込む

 

「さすがに気づくか…」

 

ファイルはそのまま嫉妬の世界の真の能力を展開した

 

「嫉妬の炎で焼かれろ…」

 

その言葉を発するとファイルを覆っていた土や膜が付着してした石などが水色の炎によって焼き尽くされ消える

 

「……なるほど、()()は強いんだな」

 

ファイルは挑発ではなく本気でそう思っていたが、この言葉が六魔をあまり良くない怒らせ方をした

 

「てめぇ、俺らが弱いっていってんのか?」

 

「お前ごときがこの俺の速さについてこれるのか?」

 

「…いや、あいつはまずいゾ」

 

「世の中は金で出来ている、デスネ!」

 

(個性豊かな奴らだな)

 

呑気にもそう思っていたが、目的を思いだし六魔を無視して連合軍の面々に尋ねることに

 

「ウェンディはどこにいる?」

 

(やはり、気配を感じない)

 

「ウェンディなら、さっきアンタが殴り飛ばした奴の武器の中に吸い込まれたわよ‼︎」

 

「……………面倒くさいことになったな」

 

ファイルが油断して後ろの怒り気味のシャルルと話していると

 

「油断しすぎだな」

 

“レーサー”と名乗るサングラスと鼻が長い男がファイルの後ろから高速の蹴りを仕掛ける

 

「……誰が油断してたんだ?」

 

レーサーの蹴りはファイルに当たっていない

 

「なっ!なぜだ!」

 

(ただ避けただけだ…)

 

レーサーはファイルの頭目掛けて蹴りを放ったが、ファイル自身はレーサーに気づいておらず自らも攻撃が当たるものだと思っていた

 

が、ファイルの身体は勝手に攻撃をかわした

 

「なぜ、俺の攻撃をかわせた?」

 

「そういったのは勘だろうな」

 

実際にはファイル自身の能力の一つではあるが、今彼は六魔に対して説明する気がない

 

「あと、お前も結構な油断だ」

 

レーサーの蹴りを入れてきた脚を右手で掴み地面に手加減しながら叩きつける

 

「グハッ‼︎」

 

レーサーを一時的に気絶させていると、がら空きとなった左腕を狙っていた者がいた

 

「今だキュベリオス!嚙みつけ‼︎」

 

紫色の蛇を持つ者“コブラ”がファイルに攻撃を仕掛ける

が、ファイルはその攻撃を避けなかった

 

「お前の声、なぜか聞こえねえが俺のキュベリオスの毒はてめえを死にいたらしめる毒だ、残念だったな」

 

ファイルの左腕に噛みついた蛇を回収しながらコブラは言った

ファイルの左腕が紫色に少しずつ変色していく

 

「…この程度の毒で“死”なのか」

 

「あ?てめぇ、どういう意味だ?」

 

ファイルの左腕は毒による紫色から全てを飲み込まんとする真っ黒な色へと変色する

 

「偉大なる暴食」

 

ファイルは偉大なる暴食を自らの体に発動して毒を飲み込ませた

 

「なんだ?いまの魔法か?…」

 

「わからん、だが、あいつの魔法は一体…」

 

ファイルより後方のグレイとリオンの会話やその他の連合軍の会話を聞いていたコブラ

 

「なるほど、味方も知らねえ魔法を使うってことか、てことは失われた魔法なのか…」

 

少し考え距離を置く作戦に変更したコブラだったが

 

「悪いが俺はお前と話す時間はない」

 

ファイルはコブラの横を素通りしていく

 

「はぁ⁉︎てめぇ…逃げんな‼︎」

 

「ちょっ、ファイル‼︎」

 

「時を歩く!」

 

そう叫ぶとファイルはコブラの前から姿を消した

 

「なっ!いなくなりやがった!…どうなってんだあの野郎」

 

六魔はその後加勢に来たジュラと一夜の参戦により一時的に拠点へと引き返していくことに

 

(どこだ…ウェンディ。どこにいるんだ…)

 

ファイルは時を歩くを乱用しながらウェンディを探し続ける

 

「私の腕を…はねろ」

 

そして連合軍もウェンディという少女を取り戻すために動きだす




主人公の格好のイメージがなかったのでここで書きます
興味のある方はどうぞ!
目は銀色、髪は長く腰に届かない程度の暗い紫色
服は化猫の宿の独特な模様の入ったもの

ざっくりとこんな感じですね
技の解説が…できねえ 感想・評価待ってます


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8話 救出作戦

ネタが思い浮かばなかったよあずき抹茶です

他のキャラの口調って難しいですねとても




side ルーシィ・ハートフィリア

 

今わたし達は六魔将軍を捜索するために別荘飛び出した

正直自分が役に立てるか不安だったけど、ナツやエルザもいると少し安心していた

 

「おお!あれか……!」

 

突然グレイが驚きの声を上げると

 

「そう、あれがクリスティーナさ」

 

青い天馬のヒビキが指を指しながらキメポーズをしながら言う

 

「すごい…」

 

私もクリスティーナに対して素直に感想を述べると

 

次の瞬間クリスティーナは爆発を始めた

 

「なっ!クリスティーナが‼︎」

 

クリスティーナは爆発しながら落下していき落下したその先から六人の人影が見えた

 

「来たなノミムシども」

 

「お前達が六魔将軍…!」

 

ナツ達は現れた六魔将軍に対して戦闘を仕掛けた

 

しかし、結果は圧倒的な力の差があった

 

エルザはコブラの毒蛇に腕を噛まれ

ナツとグレイはレーサーのスピードに手も足もでず

リオンやシェリーはホッドアイに倒されてしまい

私はエンジェルの出した精霊に翻弄されてしまった

 

「所詮はノミムシよ、散るがいい」

 

 

そう言うと六魔のブレインは魔法を放とうとしていたが止まった

 

「っ!天空の…巫女」

 

「天空の巫女?」

 

後方で隠れていたウェンディの方を向きながらブレインは呟くと

 

「これは、いいものを拾った」

 

ブレインはそう言うと杖から緑色の魔法を放ちウェンディを拘束するとハッピーも何故か一緒に杖の中へと吸い込まれた

 

「ハッピー‼︎」

 

「ウェンディー‼︎」

 

「もう貴様らノミムシには用はない!ダークロンド!」

 

私はやられる!と思いとっさに目を瞑った

 

 

けど、攻撃はいつまで経って来なかった

 

 

疑問に思い目を開くと…そこにいたはずのブレインは居なくなり

 

「あれは…ファイル?」

 

六魔と私達のちょうど中間地点にファイルが突如として現れた

 

「俺の名前はファイル・ブラッド、お前たちをここで始末する」

 

そこから先は凄かった

 

たった1人で六魔の3人と交戦していた

 

レーサーの攻撃を避けて、コブラの毒をもろともしない、そしてなによりも驚いたことは

 

「水色の炎…」

 

ファイルが展開した膜に触れたものは水色の炎によって焼き尽くされていた

 

(ホッドアイの土を燃やし尽くすなんて)

 

「悪いが俺はお前と話す時間はない」

 

ファイルはそう言うと先程まで戦闘をしていたコブラの横を走り抜けた

 

「ちょ、ファイル‼︎」

 

「てめぇ!待ちやがれ!」

 

「時を歩く!」

 

シャルルとコブラが叫ぶもファイルは光となって消えてしまった

 

「おい!ブレインを回収してアイツを追うぞ!」

 

「わかってる、アイツは俺の攻撃をかわした…」

 

「いや、あれは関わらない方がいいゾ…」

 

「見つけた人が10万ジュエル乗った‼︎デスネ!」

 

「高いゾ…」

 

六魔はファイルを追うようにして走って行った

すると後ろからいい香りがした

 

「皆さん、この癒しの香り( パルファム)を‼︎」

 

「さすが先生です!」

 

なぜかボロボロの一夜さんとジュラさんがいた

 

「おおすげえ、傷が痛くねえ!」

 

「本当だ!すごい!」

 

私達はジュラさんと一夜さんから何があったのかを説明した

 

「フム、なるほど。こちらはファイル殿がいなければ危うかったといったところだったが」

 

「アイツか…急に現れたと思ったらまた急にいなくなったが、ありゃ一体何だ?」

 

グレイがジュラさんに対してファイルの魔法について聞いていたけどジュラさんも知らない魔法だったらしい

 

「ルーシィ、すまんが借りるぞ」

 

「えっ、ちょっ、キャアアアアア‼︎⁉︎」

 

私は突然エルザにつけていたベルトを取られ履いていたスカートが落ちそうになる

 

「ヒビキは何こっち見てんのよ‼︎」

 

するとエルザは私のベルトを腕に巻きつけると

 

「私の腕をはねろ」

 

どうやらコブラの毒蛇に噛まれた場所から毒が回り始めたらしい

 

(どうしよう、このままじゃエルザが…)

 

「助かる方法ならあるわ」

 

シャルルはハッピーと同様に翼を出して

 

「ウェンディを助ければ治癒魔法で毒を治せるはずよ」

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

(どこにいる、ウェンディ)

 

ファイルは現在自分で殴り飛ばした男を探していた

が、未だに見つけられずに木々を飛び回っていた

 

「迷ったな、ウェンディの気配も奴の気配も感じ取れないとは」

 

ファイルは一旦木から降りると

 

(なにか、近くにいる。魔導士だが数は…20〜30ほどか)

 

ファイルは味方ではないことを悟ると戦闘態勢に入る

 

「この範囲なら、一撃で終わらせられるな」

 

ファイルはあえてそう言い両手を外側へと向け集中すると

 

「爆破型 嫉妬の世界」

 

ファイルは先程見せた魔法とは違いシャボン玉のようなものを両手から大量に繰り出した

 

「本来の使い方だ…たっぷり味わえ」

 

ファイルが指を弾くとシャボン玉は爆破しその爆破で別のシャボン玉が爆破を繰り返す

 

「嫉妬の炎は全てを焼き尽くす」

 

 

天空へと届くほどの薄暗い水色の火柱が上がる

 

 

(……気配が0になったな、ウェンディを探すか)

 

 

ファイルは歩いて森の中を進んでいった

 

彼がいたところにも木々や人がいたのだが今となっては灰しか残っていなかった




嫉妬の世界 [範囲+拡散]

薄暗い水色の膜を発生させ触れたものは何でも焼き尽きるまで燃え続ける、小さなシャボン玉の形状にして複数個飛ばすことにより通常で使用するよりも範囲を広げられる
もう一つ使い方があるが…

時を歩く[時間停止魔法]

自分以外の時間を停止させ止まった時の中を自らのみが動くことが出来る、発動していられる時間は使用者によるがファイルの場合は20秒程度なら止めていられる


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9話 悪魔は迷う

 

side ファイル・ブラッド

 

 

森の中とは危険である。サバイバルなどの本で読んだのだが、確かに危険そうだった。触れてはいけない虫や危険なモンスター、そして先程俺を襲撃しようとした恐らく六魔の傘下ギルド

 

だが、どれも俺が手こずることはない

 

そんな俺だが、一つだけ森に対して恐怖したことがある

 

 

 

わかりやすく、ハッキリと言ってしまうと……

 

 

 

 

「迷った」

 

 

 

森の中で迷ってしまったのだ

ウェンディを守るはずが、俺は現在迷子という立場になってしまう。

 

というか、目の前には山々が広がっている

 

俺は六魔のいる森を出れたが、これではウェンディを救出すらできない

 

「……そうだ、探すなら高いところ…」

 

そう思い山を登ろうと思ったが、俺はどうやら忘れていたらしい

 

「俺飛べるんだった」

 

そうだ…!俺…飛べる!

 

 

「よし、探しに行くか…」

 

 

俺は背中に力を入れると肩甲骨は蠢き今にもなにかしら飛び出てくるのではないかというくらい蠢く

 

背中からゴキリと音を出しながら、俺本来の姿の翼が飛び出る

 

禍々しいその翼は白く大きい、翼だけで武器になるんじゃないかと常々に思う

 

「人間の姿で初めて出したが、少し重いな」

 

自分の重みを感じながら、空へと勢いよく飛び上がる

 

「かなり離れてたのか…」

 

上空からみた景色は「森だな」っていう感想だったが、連合軍が集まった別荘がかなり遠くに見える。他にも黒い煙と空へと伸びる光の柱など。

 

「急ぐか…」

 

ある程度光へと近づき、下を見ると

 

川の近くに見覚えのある、青い髪の少女が誰かに背負われていた

 

俺は勢いよく急降下し、地面に荒々しく着地しすぐに翼をしまう。翼を出したからか服が破れた

 

 

近くには先程の銀髪の女エンジェルが倒れており、その近くに金髪の女がいた

 

「なにが起こったの⁉︎」

 

どうやら着地に勢いを使いすぎたせいか、地面がかなり揺れた

 

「⁉︎ファイル君かい⁉︎よかった無事そうで…」

 

「お前は全然無事そうではないが」

 

「ファイル⁉︎上から降ってきた⁉︎」

 

どうやら、“ルーシィ”とヒビキがウェンディとシャルルを守ってくれていたようだ

 

「ウェンディは……寝てるのか?」

 

「違うよ、僕が一旦気絶させたんだ」

 

(は?)

 

「気絶…させただと?」

 

「違うのよファイル‼︎ウェンディが悪に染まりそうだったから……」

 

俺の殺気に恐れたのかルーシィは最後まで言葉を言えず、腰を抜かしたようだ

 

俺は一旦光に目を向ける。そして

 

「そう……か」

 

俺は事情がわかり自らの殺気を消すと、冷や汗が凄いヒビキが地面に膝をついて倒れるように座った

 

「つまり、あれは善悪反転魔法か」

 

「知ってるのかい⁉︎」

 

知ってるもなにも、俺の使用している魔法に善悪反転魔法が存在するのだから多少はわかる

 

「多少はな。すまないな、怪我人にすることでは無かった。」

 

そう言いファイルはヒビキとルーシィに手をかざし怪しい赤色の光を放つ。するとヒビキとルーシィは傷が無くなっていく

 

「あれ?傷痛くないや。ファイル君かい今の?」

 

「ウェンディも治癒魔法が使えるけど、ファイルも使えるの?」

 

「俺のは治癒魔法じゃない」

 

そう言うと、2人とも頭に?のマークを浮かべている

 

「治癒魔法じゃないなら、なんの魔法なの?」

 

(結構グイグイとくるな、この女)

 

教えてもどうせ人間が使えるものでは無いし、教えることにした

 

 

強欲の強奪(バンデッドマモン)この魔法の名前だ」

 

 

「この魔法は、要は奪う奪われるの魔法だ。例えるなら俺はお前らから魔力を奪えるし、俺の魔力をお前らに勝手に奪わせることも出来る」

 

「そして、お前らに俺の自然治癒力を奪わせた、だから傷も治るということだ」

 

我ながら良い解説だと思う、思っているとルーシィが

 

「…ねえ、ファイルの魔法の名前ってさ、何で“七つの大罪”をもじった名前なの?」

 

正直答えずらいな、ウェンディにも言ってない秘密が俺には割とたくさんある

 

その一つが“七つの大罪”の名を持つ魔法

 

だが俺は血迷ったのかそれのついて話すことにした

 

「それは……俺が悪魔系の魔法を使う魔導士だからだ」

 

間違ってはいない、嘘はない。ただ全てを話してはいないそれだけだ。

 

「じゃあ、ミラさんとかと同じ魔法なの?」

 

「ミラさんを知らないが、そういうことだ」

 

上手く勘違いしてくれたようだが、ヒビキが何か考えているのが不安だな

 

「……ヒビキ、お前は戦闘には参加するな、後方支援に回れ」

 

「………うん、そうだね。そうさせてもらうよ、ウェンディちゃんは君に託す」

 

「待ってよ!どうしてヒビキを戦闘から……」

 

ルーシィが続きを言う前に俺は

 

「ヒビキの魔法、古文書には情報を得る以外にもう一つ使い方がある、脳内に直接連絡をすること出来るんだ」

 

「そう、僕は後ろから君たちに指示を出す。それまで生き残ってくれ…」

 

ヒビキはそう言うとその場から走りさり、残されたルーシィは半分納得してくれたようだったが

 

「ファイル。あんたは何者?」

 

もう半分は俺に対する警戒心で埋められているようだ

 

俺はウェンディを抱き上げシャルルを頭に乗せて歩き出す

 

「ちょ、どこ行くの⁉︎」

 

「ここを離れる、嫌な予感がするからな」

 

そう言う俺にルーシィは走って追いかようとするが

 

「あ!ナツ‼︎」

 

川の上流からイカダに乗って桜髪の青年が流れてきた、気分がとても悪そうだった

 

「!不味いなその先は滝だ!」

 

俺はウェンディを落ちないように気をつけながら、“ナツ”と呼ばれた男を助けようとしたが

 

「ナツぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

ルーシィが先にナツのイカダに乗りそのまま滝壺に落ちていった

 

(傷は治してる、死ぬことは無いだろう。ナツの方は知らんが)

 

ファイルは天へと伸びる光の柱から離れるように歩き出す

 

 

歩き出して数分経ったのち

 

 

「……ん……んんっ…」

 

どうやらウェンディは目を覚ましたようだな、シャルルは疲れてるのかまだ寝てるが

 

「……あれ?…ファイル…君……?」

 

「そうだ」

 

まだ、はっきりと意識は覚醒していないようで俺のこともぼんやりと見えているのだろう

 

「ウェンディ、怪我はないか?」

 

「うん…平気…ナツさん達が助けてくれたから…」

 

そうだったのか。そのナツさんは滝壺に落ちたが

 

「……………」

 

(どうしたんだ?)

 

ウェンディは瞬きを数回すると顔がみるみる赤くなり、手で顔を覆って隠した

 

「どうした、ウェンディ?」

 

「…ファイル君…これって…その…」

 

指と指の間で俺を見ているウェンディが言いづらそうにしていた

 

「ウェンディ、はっきり言っていいぞ」

 

「………っこ」

 

(なんて言ったんだ?)

 

「すまない、もう一度頼む」

 

「………抱っこ」

 

「すまん、もう一度」

 

「お姫様抱っこ…だよね?」

 

確かにウェンディは俺の正面にいるし、右腕で膝を左腕で肩を持っているからそうだろうな

 

「そうだが…」

 

そう言うとウェンディはより一層顔を真っ赤にして俺の胸を無言でポカポカと叩く

 

「…………////」

 

「…………?」

 

「ファイル…アンタ鈍感ね…」

 

「何が?」

 

目を覚ましたのかシャルルにそう言われる

 

「お、降ろして…」

 

ウェンディを降ろすとウェンディは少しフラつく

 

「大丈夫か?」

 

「うん、平気」

 

(かなり疲れてる気がするが)

 

「シャルル、何があった?」

 

シャルルから事情を聞くと、ウェンディはどうやら治癒魔法を連発して使用したらしく魔力があまり無いらしい

 

「なるほどな…強欲の強奪」

 

俺は自分の魔力をウェンディに奪わせると、ウェンディは少し顔色が良くなる

 

(あんまり、奪わせすぎると体が爆破するだろうしこのくらいだろ)

 

割と事実だからな

 

「…ありがとう、ファイル君」

 

「無理しすぎるな」

 

「うん……」

 

ウェンディにそう言うと俯いてしまう

 

そんなウェンディの頭に手を置き撫でてやることにした

 

「別に責めてるわけじゃない、ウェンディの魔法だ自由に使えば良いし、助けたいと思った人を助けるのは正しい行いだ」

 

ウェンディにそう言うと少し安心したのか俺に微笑みかけて

 

「うん…ありがとう、ファイル君」

 

(とりあえずはこれで良いのか)

 

「相変わらずウェンディには甘いわね」

 

「そんなつもりじゃないんだがね」

 

そして、俺たちは光から離れるために歩き始める




現在公開可能な情報
大罪魔法:使用者ファイル・ブラッド
七つの大罪の名前の入った魔法。悪魔のみ使用可能。どの魔法も使い方次第では相手を即死させることも出来る。魔法の種類は基本的に7つしかない。ファイルが使用した魔法は[暴食][嫉妬][強欲]のみ、いずれの魔法も対象に攻撃するなら条件が発生するがファイルなのであまり関係ないよ


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10話 ニルヴァーナ

かなり、空いてしまい本当に申し訳ござませんでした!

やることが割とあったんです、(主に趣味)やらなければならない事があったんす!(主に宿題)

言い訳です☆
サブタイトルは雰囲気


side ファイル・ブラッド

 

「私…来なきゃよかったかな…」

 

「まーたそういう事言うの?ウェンディは」

 

「だってぇ」

 

(無理にでもギルドに置いてくるべきだったな、いきなり誘拐されるとは思わなかったぞ)

 

ファイルは地面に腰を下ろして喋っている仲間の会話に耳を傾けていたが、

 

(………光が白から黒に変わってる…)

 

光の柱の変色に気づいたファイルは翼を展開する

 

「すまん、ちょっと様子を見てくる」

 

そう言うと飛び立っていった。

 

「あっ!ちょっと待ちなさいよー!」

 

「ファイル君……」

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

「これが、古代の人類の作り上げた兵器なのか」

 

ファイルがその光に到達するころには、光は大地へと変わり動き出していた。

 

「“ニルヴァーナ”超反転魔法か…」

 

(古代人も面白いこと考えるな)

 

ファイルはニルヴァーナを上から見て少し感心していた。なぜなら

 

(歩く必要ないもんな、海の中も歩けそうだな)

 

非常にどうでもいいことを考えている時

 

「これをつたって登るぞー!」

 

「てか、なんでお前らペアルックなんだ?」

 

「今それ聞くの⁉︎」

 

ファイルの近くに妖精の尻尾のナツ、ルーシィ、あとは確かグレイがニルヴァーナの足?を登っていた。

 

「……今はいいか」

 

 

ファイルは彼らを一旦無視し、

 

(微かにだが、ウェンディと一夜そしてジュラともう1人いるな……遠くだが、エルザの魔力と…誰かの魔力を感じる)

 

どうやら“これ”が動き始めたから、止めようとしてるのか。

 

ファイルはニルヴァーナを止める事が出来るのか出来ないのかが気になっていた。

 

ファイル自身ニルヴァーナを破壊しようと思えば破壊出来ると考えていた

 

(使うにはまだ早い…だが止める手段が無ければ地形ごと破壊するとしよう)

 

そう思いファイルは飛び立ちある男の元へ向かった。

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

「………すごいな」

 

ファイルはその圧倒的な光景に感服していた。

 

(聖天大魔導ていったか、その名は伊達じゃなさそうだな)

 

ファイルが探していたのはジュラだった。

 

現在ジュラは六魔将軍ブレインと戦闘の最中だったが、

 

明らかな力の差があった。

 

 

「もうそろそろか………」

 

 

ジュラの岩によってブレインは意識を失う形で敗北した。

 

「見事だな」

 

「ム?ファイル殿か…」

 

ファイルは翼をしまいジュラの近くに歩いていく。

 

「……六魔のマスターはゼロだったか?」

 

「そのようだが…」

 

白目を剥いて倒れているブレインをファイルは少し観察していた。

 

(というか、こいつタトゥーが減ってないか?)

 

ファイルが殴り飛ばした時よりも、ブレインのタトゥーは減っており

 

(もしかして、タトゥーシールだったのか?)

 

ファイルはまた勘違いをしている。

 

「ファイルー‼︎」

 

遠くから高い声が自分の名前を呼んでいる。

 

「…居たのか」

 

「ずっといたわよ!」

 

そこには妖精の尻尾のルーシィとグレイ、そして気分の悪そうなナツとその猫がいた。

 

「おっさん凄え強えな」

 

「でも、ニルヴァーナは動いてるよ?」

 

「恐らく、ニルヴァーナを動かしている司令部がどこかにあるはずなのだが…」

 

ナツとファイルを除く3人がニルヴァーナを止めるために、会話をしていると、

 

「ファイルくーん!」

 

また、自分を呼ぶ声が聞こえてきた。

だけど、聞き慣れた少女の声だった。

 

「ウェンディ…お前もここに来たのか」

 

「うん…私もこれを止めなきゃって思って……」

 

(……少しだけ、前向きになったな)

 

ウェンディの瞳には真剣にこいつを止めるという、覚悟がある。

 

「いい心がけだ、だけど無茶しすぎないようにな」

 

「うん‼︎」

 

ウェンディはその言葉を聞くと嬉しそうにして、そのままジュラ達のところに向かった。

 

 

(……もし、止まらなかったら俺が壊すから安心しろ)

 

 

ファイルはそう決意をし、飛び立った。

 

ファイルはニルヴァーナの進行方向へと向かう、その先でニルヴァーナを待ち構えるつもりだったが、

 

 

「………化猫の宿…」

 

ニルヴァーナの進行方向には自分とウェンディが所属するギルド、化猫の宿があった。

 

「ニルヴァーナ…化猫の宿……古代人……」

 

ファイルはなぜ化猫の宿を最初に六魔が狙っているのか、考えているとある一つの答えが浮かぶ。

 

「……ニルビット族…!」

 

(あの時の違和感は…そういう事だったのか)

 

ファイルはその答えがウェンディの悲しむものであることを理解した。

 

化猫の宿上空で、ニルヴァーナを待ち構えるファイル。

 

 

そして、ニルヴァーナから光線が化猫の宿へ放たれた。

 

 

 

しかし、その光線はギルドをかすめる程度で済んだ。

 

ファイルよりも上空にいた青い天馬のクリスティーナがニルヴァーナの足を攻撃し軌道が外れた。

 

 

危機を免れた化猫の宿

 

 

 

しかし、ニルヴァーナを操縦するものはクリスティーナに気づいていた。

 

「フン、そう来ると思ったが、残念だったなぁ」

 

ニルヴァーナはもう一度光を一点に集め始めた。

 

「ニルヴァーナはレーザーの威力を調整できる、それはこのブレインの力だ。そして、今のは試し打ちこれが、ニルヴァーナ本気の一撃だァ‼︎」

 

 

ニルヴァーナは再び光線を放つ。

 

 

 

 

side ウェンディ・マーベル

 

 

「みんなが……!」

 

『ククッ、確か貴様らの中にあのギルドの者もいたはずだな、ウェンディといったか』

 

「やめて……」

 

『貴様の帰るギルドは今この時をもって破壊する』

 

脳に聞こえるゼロの声に絶望している。

 

『ククッさらばだ、忌々しき族よ』

 

「やめろッーーーーーー‼︎」

 

私の叫びは………

 

 

(助けて…ファイル君…‼︎)

 

 

 

ニルヴァーナの光線はギルドには当たらず、

 

 

 

 

 

 

()()した。

 

 

 

 

 

 

『みんな‼︎』

 

「この声、ヒビキか⁉︎」

 

『エルザさん!それにウェンディちゃんも無事…みたいだね、あれ?もう1人誰かいる?』

 

「気にしなくていい、仲間だ」

 

私はエルザさんとヒビキさんの会話より気になっていることがある。

 

「攻撃が消えた…?」

 

『それなんだけど!』

 

ヒビキさんがやや興奮気味に声を荒くして言った。

 

『今の攻撃を止めたのはファイル君なんだ!』

 

「なっ!ファイルが⁉︎」

 

「ファイル君……」

 

私の声が届いたのかな、それともファイル君はこうなるってわかってたのかな。

 

「ファイル君は無事なんですか⁉︎」

 

『うん、一応無事みたいだけど…』

 

「さすがにあの攻撃を受け止めたのなら、ただじゃ済まされないはずだ…」

 

『……少し動けなくなってる』

 

(ファイル君、大丈夫かな…)

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

「凄い威力だな、普通の人間ならただじゃ済まされないな」

 

真っ直ぐこちらに向かって来る光線

 

 

「だが、ウェンディのためにもここ(化猫の宿)を守らないとな…」

 

 

ファイルは光線に向け右手をかざす

 

 

 

「開け、怠惰と暴食の門(ゴードンゲート)

 

 

 

緑色の魔法陣が光線の前に出現すると、光線は一瞬にして魔法陣の中へ吸い込まれた。

 

「これで良し」

 

(あとは彼らに任せて、俺は休むか…)

 

ファイルはそのままギルドで休むことにした。

 

「………ま、もし失敗しても俺が壊す」

 

「何を壊すんじゃ?」

 

「…マスターか」

 

「………あれを作ったのはわしの一族なんじゃ」

 

 

 

to be continued…




現在公開可能な情報
怠惰と暴食の門(ゴードンゲート)
怠惰の魔法
本来は移動の魔法として使用されていたが(悪魔に)ファイルが暴食と融合させ、魔法を吸収し自分の魔力に置き換える魔法に変化させた。ちなみに生物に使用するとその生物の魔力や生命力を吸い取り自らの力に置き換える事ができる。


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11話お別れそして…

どうも、あずき抹茶です。
投稿間隔が非常に空いてしまい申し訳ございませんでじだ。
ニルヴァーナ編完結でーーす。

そんじゃ本編どうぞ


side ファイル・ブラッド

 

 

「あのニルヴァーナはわしらの平和の象徴じゃった」

 

「平和の象徴?」

 

「…かなり昔の話じゃよ…わしはニルヴァーナが破壊されるまでは…」

 

 

 

その後、マスターは俺にニルヴァーナのこと、ニルビット族のこと、強力な反転魔法のせいで一族が自滅したことを教えてくれた。

 

そして自滅したということは…もちろんマスターは…

 

 

「死んでるのか…」

 

話を聞いているうちに少しマスターが薄れて見えてきた。

 

「わしは…お主の言う通り死んでおる、今は思念体じゃよ」

 

(…これをウェンディが知ったら悲しむだろうな)

 

ファイルは無言でローバウルに右手をかざす。

 

「死んでいようと、思念体であろうと、俺の前では関係無い。お前を………蘇生させる」

 

ファイルの大罪魔法は要は“罪を犯す魔法”である。

ゆえに生物の蘇生すらも可能な魔法ということになる。

 

「強欲のーー」

 

「待つんじゃ…ファイル、お主は何もわかっておらん」

 

ファイルは魔法の発動を止める。

 

「なぜだ?ウェンディの為にもお前が生きていた方が良いだろう?」

 

「フーー、なんもわかっとらん」

 

(何がだ?俺はなにか見落としているか?)

 

「見落としとる、一度死んだ者がもう一度生きていい理由などない。死は生物全てに等しく訪れる。それが二回もあってはいかんのだ」

 

「………」

 

「お主がやろうとしていることは、命を軽んじる行為じゃ、それは愚かで死んでいった者達を侮辱する行為なんじゃ」

 

「だが、それでも…」

 

「お主は命をひいきしてはいかん存在なんじゃろ?」

 

「⁉︎」

 

ファイルはローバウルの言葉にとても驚いていた、それは自らしか知らないはずの隠すべきと判断した自分の存在。

 

「知って……いや、気づいていたのか」

 

「なぶら、お主の事はようわからん。じゃが初めてギルドを訪れた時に感じた途方もない魔力は人間のモノでは無い、そう…思ったんじゃよ」

 

「…そうか、鋭いな」

 

「わしは自らの事を明かした、なぶらお主も明かすべきなのではないか?」

 

後方でニルヴァーナの崩れる音が聞こえてくる。

 

恐らくウェンディ達がニルヴァーナを止めることに成功したのだろう。

 

「……いいだろう」

 

ファイルは少し考えた後に息を大きく吸うと、ゆっくりと吐き出した。

 

 

 

「…俺は……悪魔によって生み出された、竜と悪魔の生物兵器

 

 

 

 

 

………悪魔竜なんだ」

 

 

 

 

「悪魔竜じゃと?」

 

「そうだ…今は魔法で人間の姿となり紛れているが…」

 

「なぶら、お主は滅竜魔導士なのか?」

 

「それは違う、彼等はドラゴンに魔法を教わるだろう?俺はドラゴン本体なんだ」

 

 

 

 

この事を告げた後俺とローバウルの会話は無かった。

 

 

すぐには理解出来ない、それが本当なのかどうかもわからないそれもそのはずなんだ。自分がそれだけの存在なんだから。

 

 

それに今話した事は全てでは無い。

 

 

俺は…生まれた時の事はまだ話してない、それに大罪魔法のことも、時空間魔法も、…そして悪魔竜としての魔法も……

 

 

(悪魔竜は俺の切り札であり、恐らく大陸を軽く無くすことだってできる。だからこそ発動は出来ない)

 

 

 

 

それとも俺が悪魔竜としての魔法を使わざるをえない状況が訪れるのか…?

 

 

 

 

(ウェンディ…すまない、俺はお前の母を“グランディーネ”を知ってるんだ…でも、それをウェンディに話すと自分の存在を疑われる可能性がある…)

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

 

翌日 化猫の宿

 

 

 

 

化猫の宿ではギルドのメンバーや、連合軍のみんなが六魔将軍への勝利を祝ってワイワイと騒いでいた。

 

(宴か…)

 

確かに化猫の宿はニルヴァーナの脅威から救ってもらったのだからお礼という名の宴をするのは普通といえば普通である。

 

(ニルヴァーナは破壊され、ローバウルはこの世に未練なく成仏できるわけだ。悪魔の俺が成仏とか使わないほうがいいかな…)

 

「お!おーい!ファイル!」

 

「?なにかようか、ナツ?」

 

ハッピーという猫を連れた青年ナツが話しかけてきた。

 

「いやー、お前いい奴だったんだな!」

 

「………………は?」

 

「ナツはね、ファイルがニルヴァーナの攻撃を止めた事を言ってるんだと思います」

 

ハッピーがナツの言葉をわかりやすく訳してくれる。

 

「ああ、大したことではない」

 

「なあ!俺と勝負しようぜ‼︎」

 

(無謀だ…)

 

「……知恵比べでいいか?」

 

(これなら多少は勝ち目があるはずだ)

 

「ナツの言う勝負には喧嘩しかないよ」

 

(ますます無謀だ…)

 

「…怠惰の門(ベルフェルゲート)

 

ファイルは移動魔法を使いその場から瞬時に移動する。

 

「えええ⁉︎ファイルどこいったの⁉︎」

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

「ふぅ……」

 

ファイルは戦闘することをなんとか回避した。

 

怠惰の魔法はだらけるという意味で移動する魔法。

 

移動距離と発動までの時間は時を歩くよりも性能は上なため単純な移動はこちらを使い

 

戦闘の時は使い分けるようにしている。

 

 

俺は化猫の宿より少し離れた森の中で休憩をしていた。

 

今頃ローバウルがウェンディとシャルルに己が思念体であり、ギルドや仲間たちが幻の存在であった事を告げているだろう。

 

 

「……俺はどうするかな」

 

 

ファイルは化猫の宿のギルドの紋章が光とともに音もなく消えていくのをただ眺めていた。

 

 

「戻ろう…」

 

誰かに伝えるわけでもなく、何もない虚構に呟いた。

 

 

化猫の宿跡地まで戻ると、地面に泣き崩れたウェンディがいた。

 

そして、ウェンディを優しく介抱する緋色の髪の女性、“エルザ・スカーレット”がいた。

 

全員が俺が戻ってきたのを確認すると、

 

「ファイル‼︎お前どこいってたんだよ‼︎」

 

ナツが俺を見るなりそう言ってくる。

 

(この先の言葉は大体予想がつく)

 

「仲間がいなくなってんだぞ‼︎何でお前は涙一つ流れないんだ‼︎」

 

「知っていたからだ、彼等が思念体であり幻である事を…」

 

知っていた、嘘ではないが昨日知ったばかりだったが。

 

「ファイル…あんた知ってたんなら、何で言わないのよ!」

 

「言ってどうなる?彼等の消滅を止めることは出来ないんだぞ?」

 

「それでも…」

 

シャルルはまだ何か言いたげだったが、涙を流したままウェンディが俺の傍に歩いてきていた。

 

「ファイル…君……」

 

「ウェンディ…」

 

ウェンディは何も言わずに俺に抱きつき胸に顔を埋めた、何か言ったって罰は当たらないのに。むしろ罰せられるのは俺の方なんだから。

 

「ごめんな…黙ってて」

 

「……うん」

 

ウェンディは未だに泣き止まないので、俺は頭を撫でることにしたら、少し落ち着いた。

 

「…ウェンディ、私たちと一緒に来ないか?」

 

エルザはウェンディにそう話しかける。

 

「…ファイル君は……」

 

「ファイル…悪いが私はお前を仲間として見れない」

 

「別にいい、…それとは別に頼みたいことがある」

 

俺がそう言うと、エルザは疑問の顔を浮かべ、ウェンディはなぜか俺の顔を不安げに見つめていた。

 

 

 

「ウェンディを任せていいか?」

 

 

 

 

 

彼等にならウェンディを任せても問題ないだろ…

 




怠惰の門
移動魔法
発動までの時間と移動距離がファイルの魔法の中では最短最長である。自分以外にも生物や物、建造物も移動させることができ、他の大罪魔法と組み合わせやすい。
大罪魔法は基本魔法が7種類だが組み合わせの可能な魔法が存在する、しかし組み合わせが不可能な魔法もある。


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12話 悪魔竜旅に出る

どうも〜あずき抹茶です。
サブタイトルを見ればわかると思いますが、ファイルが旅に出ます。

旅といえば…な人が出てきます(予定だと
感想を下さった狩る雄さん、赤兎馬春さん、ありがとうございます!



side ウェンディ・マーベル

 

 

私たちは今船に乗り心地良い風を溢れんばかりに浴びていました。

 

隣にはシャルルが気持ちよさそうに寝息をたててました。

 

シャルルとは反対側には…私の傍にいて欲しかった人がいました。

 

 

 

彼の名前はファイル・ブラッド

 

 

 

私の自称保護者で、私の憧れであり…

 

いつも無表情で変な事を言ったり、的外れな事を言って怒られそうになったり。

 

皆んなで楽しく喋っていても、話に参加することなく遠くから様子を見てたり、好きな本を読んでいた彼…

 

でも、私の前だと無表情だった顔は少しだけ笑顔になり、何者をも映さない瞳も私だけを見ていてくれた。

 

 

そんな彼は私とシャルルを妖精の尻尾に預けてどこかへと行ってしまった。

 

 

(ファイル君に会いたいな…)

 

 

ファイルと別れてからまだ3時間も経っていなかった。

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

「…どこだ…」

 

ファイルは現在森の中を彷徨っていた。

自分が方向音痴であることを忘れていたのだ。

 

 

「まずいな、このままでは一生出れないかもな」

 

無表情で他人事のように言っているがかなりのピンチである。

 

 

森を抜けることを優先的に考えながらファイルは、ある人物のことを心配していた。

 

 

彼女はウェンディ・マーベル

 

 

ファイル達のギルド化猫の宿消失により、ファイルはウェンディとシャルルを妖精の尻尾に預けて自らは…

 

 

 

(ゼレフ書の悪魔どもを消してやるか…)

 

 

 

ゼレフ書の悪魔を探しだし滅ぼす旅に出ていました。

 

 

 

「とりあえず、森から出るか…」

 

ファイルは歩き出す。しかし、森から出れたのは1日と2時間後であることを彼はまだ知らない。

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

「ようやく出れたぞ……」

 

ファイルはついに森を抜け出し小さな町に辿り着いた。

 

「飛べばよかった…」

 

このように思うのも2度目である。

 

 

ファイルは小さな町“マルイシ”に入ると、まず酒場へ向かおうと近くの人に声を掛けてみたが、

 

「また、無視か…」

 

話しかけるも、なぜか無視される。

 

(自力で探すか?いや、森の時の二の舞になるし)

 

そんなことを考えるファイルの視界に自分と同じ旅人のような格好をした人物がいた。

 

(こいつに聞いても無視されたら、この町を出るか…)

 

ファイルは期待を一切せずに金髪の大男に声をかける。

 

「すまない、この近くに酒場はあるか?できれば依頼を受けることの出来る…」

 

ファイルは言ってるそばから、立ち去ろとした金髪にかけていた声を無くしていく。

 

(次の町に行ってみるか…)

 

「おい」

 

「?」

 

「ついてきな」

 

突如、金髪の大男はそう言った。

 

金髪について行くと酒場へと到着した。

 

「…わざわざ案内してもらってすまない」

 

「別に気にしなくていい」

 

大男はそう言うと酒場へと入って行く。

 

「……」

(何故だろうか奴からは決意のようなモノを感じる)

 

 

ファイルは大男の事を頭の隅で考えとりあえず報酬金が高いクエストを探す。

 

 

「…ワイバーンの首か……」

 

クエストの内容は物好きな貴族がワイバーンの首を欲しがっているから討伐してほしいとの事だった。

 

 

ちなみにこのクエストはS級クエストである。

 

 

「ん?テメェS級なのか?」

 

「違うが」

 

先程の金髪大男もクエストを探していたようで、ファイルがS級クエストの依頼書を木材のボードから外したのを見ていた。

 

「それじゃダメだろ…」

 

「依頼を達成出来ればいいんだろ…」

 

大男の言葉を無視しクエストを受注する。

 

 

「待て」

 

「?」

 

「俺も行く、話してた奴が死んじまったら寝覚めが悪い」

 

「…別にいいが」

 

大男はファイルは続くように酒場を出た。

 

 

 

「そういえばお前、名前は?」

 

「ファイルだ…お前は?」

 

「……ラクサスだ」

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

 

 

「簡単だった」

 

「…………」

 

 

そこはワイバーンのいた山、その主は現在ファイルの足の下敷きになり白目を剥いて倒されている。

 

ファイルがワイバーンの頭から降りると

 

 

「お前……何者だ?」

 

「ファイルだ」

 

「そうゆうことじゃねえ」

 

 

ファイルはラクサスを無視してワイバーンを怠惰の扉を使い別の場所に移動させる。

 

 

「なあ、ファイル…」

 

「なんだ?」

 

「俺と……勝負してくれねえか?」

 

「勝負…だと?」

 

ファイルはあからさまに嫌そうな顔になるが、ラクサスは、

 

 

「お前と闘ってみたい…」

 

「やめておけ、死ぬぞ」

 

 

ファイルは淡々と事実だけをラクサスに伝える。

 

 

「…死んだってかまわねぇ、お前は俺の人生で恐らく最強の相手だと思うからな」

 

それに負けて死ぬなら後悔はないと言うラクサス。

 

「お前の人生も世界も狭いな、俺より強い奴なんて………まあいると思うぞ」

 

ファイルは自分より強い奴なんていないんじゃね?と考え始めた。そんなファイルの様子を見たラクサスは、

 

「フン。じゃあ行くぜ‼︎雷竜の咆哮‼︎」

 

ラクサスの口から雷が放出される。

 

「急に始まるんだな…」

 

ファイルは雷を素手で受け止めてしまう。

 

「雷竜の鉄拳‼︎」

 

続けざまにラクサスが拳を突き出したが……

 

「ほっ」

 

ファイルはデコピンでラクサスの拳を上へと弾く。

 

「くっ!雷竜の顎‼︎」

 

ラクサスは拳をファイルに勢いよく振り下ろす、手応えこそあったが…

 

「なるほど…こんなものか」

 

ファイルはラクサスの技を防御せず頭で受け止めた。

 

「なんだと⁉︎効いてねぇの——グハッ‼︎」

 

ファイルはラクサスの鳩尾を狙いデコピンを食らわせた。

ラクサスはうずくまり動けなくなる。

 

「お前は人間としては充分強い。しかし…お前の相手は人間ではない…」

 

 

ファイルはラクサスを置いて去ろうとしたが…

 

「待てよ…」

 

ラクサスはなんとか立ち上がりファイルに声を掛けた。

 

「凄えな、お前…魔法を使わずになんて…」

 

「…凄いな、よく立ち上がれたな…」

 

「ファイル…全力でなくてもかまわねぇ、お前の魔法を見せてみろ‼︎」

 

ラクサスは頭上に雷のエネルギーを球体状に集中させる。

 

「まだ、ここまで残ってるのか…」

 

「レイジング…ボルトォォ‼︎」

 

 

雷の球がファイルに命中する、その衝撃は山を吹き飛ばすほどの威力だった。

 

 

「今度は…俺の番か…」

 

 

ラクサスの攻撃を受けたファイルは左手に数十メートルほどの魔力の斧を顕現させる。

 

 

憤怒の斧(サタニキル)

 

 

ファイルは斧をラクサスに振り下ろす、するとラクサスよりも遥か後方にあった山々が縦に真っ二つに切り裂かれた。

 

 

「……マジ…か…よ…」

 

 

ラクサスはその光景を目の前にいる者との力の差を目の当たりにした直後、気を失って倒れてしまった。

 

 

ファイルは倒れたラクサスを放って町まで戻り依頼主にワイバーンの首を届け宿を探していると、

 

この時ファイルはラクサスに自分の生命力を少しだけ奪わせておいた。

 

 

「おい」

 

「……ラクサスか」

 

「置いていかれるとはな…」

 

「……すまん、それで何か用か?」

 

「宿を探してんだろ?俺の部屋を少し貸してやる」

 

「………恩にきる」

 

 

こうして、ラクサスとファイルは意気投合?し共に旅をすることになる。

 

 




強引だったな…最後の方
現在公開可能な情報
憤怒の斧(サタニキル)
魔力で出来た巨大な斧。世界を両断する為の悪魔の武器だったが今やファイルしか使用できない。大罪魔法の一つなので他の大罪と組み合わせが可能。人間のファイルだと斧が魔力状態になる。


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13話 妖精はエドラスへ…悪魔竜は…?


サブタイトルにて、フェアリーテイルメンバーのストーリーを展開するシステム





side ファイル・ブラッド

 

 

マルイシの町を後にした俺は、再びゼレフ書の悪魔を探して歩き始めていた。

 

ちなみにラクサスは寝てたので置いてきた。そのうちどこかでまた会う気がするからという理由で。

 

だが、歩いている俺に一つ問題が発生した。

 

森の奥へと進んでいるが、気配を感じた。

 

一つは人間だが弱々しい…もう一つはとても弱々しく今にも死にそうな…

 

俺はその気配に近づくか考えて…

 

 

近づく事にした。

 

 

 

気配の正体は子供だったが、1人は汗だく、もう1人は過呼吸のようで苦しそうだった。

 

 

少し様子を伺うために覗いていたが、どうやら汗だくのほうにはバレたらしい…

 

 

「だっ、だれ⁉︎…」

 

「…………」

 

俺は息を殺し子供の次の行動を観察する。

 

「き、気のせい、なのかな…」

 

「いや、いるぞ」

 

観察しても現状は変わらないので思いきって後ろから声をかけてみる。

 

 

「ギャアアアアアアァァァ!!!!!」

 

 

その子供というか、少年は俺の姿を見ると後ろへと大きくジャンプした。

 

「だ!誰ですか⁉︎」

 

「ファイル・ブラッドだ」

 

「普通に答えた⁉︎」

 

少年の姿を見ると服はボロボロになり肌が赤く晴れ上がっていた、隣で眠っている少女も同様に。

 

「なぜ、怪我をしている?遊んで出来た傷ではなさそうだが…」

 

「………逃げてください」

 

少年は顔を俯かせながらにそう言った。

 

「なぜ、逃げなくてはならんのだ?」

 

「……闇ギルドがすぐ近くにいます…」

 

その言葉を聞いたファイルは把握した。彼らのいた所に闇ギルドが攻めてきた。そして、彼らは傷を負い少年は少女を背負ってここまで逃げてきたと。

 

 

「事情は大体わかった…少年、名前は?」

 

「……えっ?えっと…ヴァン・キュラソーです」

 

(凄い名前だ…ちょっとかっこいいな)

 

「……ヴァン、とりあえず君の傷を治してあげよう」

 

(強欲の強奪(バンデッドマモン))

 

ファイルはスッと右手をヴァンにかざし自然治癒力と生命力ついでに体力を奪わせた。

 

赤黒い魔力がヴァンに注がれる。

 

「凄い…体の傷が治って…」

 

「そして…その子も…」

 

ファイルが手をかざそうとすると…

 

「あのファイルさん……“ラナ”は治さなくていいです」

 

「………なぜだ」

 

ファイルはラナと呼ばれた少女に手をかざしたまま目だけでヴァンを見つめる。

 

「もう死んでるんです…殺されたんです…僕は守れなかった…です……」

 

 

(そう…か…)

 

 

「………試したいことがあるんだが」

 

「試したいこと?」

 

「ああ、上手くいけばこの子は生き返れるかもしれない」

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

「それで、闇ギルドの連中はどこにいる?」

 

「たぶん、教会の前にみんなを集めてると思います」

 

「人質か…」

 

現在、俺は闇ギルドに襲撃を受けたヴァンとラナのいた町“メラン”に来ていた。

 

ちなみにラナはヴァンの背中で寝息を立てている。

 

「そこ曲がったら教会があります」

 

「そうか……」

 

 

(気配を感じてはいたが…かなりの人数だな)

 

町の住民と闇ギルドの人数が同じくらいなのか、魔力の気配が大きい。

 

「制圧するぞ…」

 

「え…ファイルさー」

 

ファイルは教会の角から飛び出し、仮面を被った闇ギルドと思わしき下っ端へと突っ込んで行く。

 

 

憤怒と暴食の槍(カエサルランス)!」

 

 

ファイルが叫ぶと、ファイルの身長の三倍ほどの巨大な紫色の禍々しい魔力の槍が現れた。

 

 

「この槍は全ての怒りを飲み込んでいる…」

 

 

その槍は下っ端達の肉体を掠めとるようにして突き出された。

 

 

「なんだこいつ⁉︎いきなり出て来やがって⁉︎」

「この槍、大したことねぇぞ!」

「捕らえろ!!!」

 

 

下っ端達はファイルへと迫ったが、

 

ファイルまであと一歩というところで、槍に掠め取られた者は異常に苦しみ叫び始めた。

 

 

「「「「あぁぁぁあああアアアぁアアァァアあぁぁぁあああ!!!!!」」」」

 

 

「何が起こったんだ⁉︎」

 

 

闇ギルドの下っ端達は仲間が突如として苦しみ始めた様子を見ると困惑し出した。

 

 

 

ただ…遅かった………

 

 

「この槍は怒りを飲み込んでいると言ったろ。槍に触れればその怒りが体中を駆け巡りやがて精神を破壊し、生きるだけの肉塊になってしまう」

 

 

ファイルは槍を闇ギルドへと向ける。

 

 

「この町の人々を解放しろ。そして、二度とこの町へと来るな」

 

 

ファイルが告げると、闇ギルドの下っ端達は急いで町から逃げ出そうとしていたが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

((許すな……全て終わらせろ))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファイルの心にどこからか聞こえた言葉。

 

 

ファイルが意識を取り戻した時には、闇ギルドの下っ端達は全員叫び続ける肉塊に成り果てていた。

 

 




憤怒と暴食の槍(カエサルランス)

憤怒と暴食の合技。
憤怒は暴食を得て斧から槍へと形状を変化させ、偉大なる暴食での闇を纏っている。
槍に触れた生物に全ての怒りを流し込み崩壊させる。


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14話 7-1=6

お久しぶりでございます!投稿が遅れしまい申し訳ございませんでした。

これからは出来るだけ早く投稿出来るように心がけますんでこれからも保護者の方々どうぞよろしくお願いします!

登場オリキャラ紹介
ファイル・ブラッド、ヴァン・キュラソー、ラナ・トリット


side ファイル・ブラッド

 

 

 

「バケモノだあぁぁぁあああ!!!!!」

 

「殺されるぞっ!!!!!」

 

「誰か助けて!!!」

 

 

叫ばれる怒号にも似た悲鳴。

その中心にいるファイルは彼らを見渡していた。

 

 

「誰か評議員を呼べ!!!」

 

(さすがにそれはまずいな)

 

ファイルは素早く翼を展開し飛翔する。

 

「助けたというのに…滅ぼしてやろうかな」

 

さすがにイライラしているファイルは彼等に右手をかざす。

 

「でもな…ウェンディはきっと悲しむだろうから…今回はこれで勘弁してやる」

 

 

すると、右手から薄い紫色の光が村人に降り注ぐ。

 

 

 

 

色欲(アスモ)

 

 

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

その後…メランの町

 

 

「あれ…俺たちなにしてたっけ」

「う〜ん、思い出せねえな」

「あら、何かしらこの臭い?」

「おい!あそこ!死体みたいなのがあるぞ!」

 

 

 

 

 

「「「「今日の晩御飯だ!!」」」」

 

 

 

 

 

そして、これより1月後のメランでは人が人を喰らう化け物が生まれたという噂が流れた。

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

side ファイル・ブラッド

 

「………ふぅ」

 

色欲(アスモ)を発動したが、正直彼等を生かしておく必要は無かったかもしれないな。

 

評議員が彼らを捕らえてくれるだろうし、どちらにせよ俺は旅に戻れるから良いんだが。

 

 

「ファイルさーん!」

 

後ろから俺を呼ぶ声が聞こえてくる。

 

「ヴァン…それとお前の後ろにいるのが…」

 

綺麗な長い水色の髪の少女と所々に赤色の髪を持つこれまた銀髪の少年。

 

 

「ラナです…」

 

「ラナ…初めましてファイルだ」

 

 

少女は俺の顔をジッと見つめ、

 

 

「……結婚」

 

「………ん?」

 

「しましょう………」

 

「………………」

 

………………は?

 

少女が突然言い放った言葉の意味がわからず

 

硬直しるファイル、そして同時刻

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

 

フェアリーテイル:ギルド内

 

 

 

「S級試験じゃあぁぁぁあああ!!!!!」

 

 

 

妖精は初代ギルドマスター“メイビス”の眠る地『天狼島』へと足を踏み入れるころに…

 

青髪の少女は…

 

「ウェンディ、大丈夫?」

 

「…………」

 

「ウェンディ‼︎」

 

「‼︎どうしたのシャルル?」

 

「ボーっとしてるから心配してるのよ。どうせ、またファイルの事考えてたの?」

 

「うん…やっぱり寂しいもん」

 

「ウェンディはファイルに甘えすぎよ。甘えさせたアイツもだけど」

 

「ファイル君に膝枕してほしいなぁ…」

 

恍惚とした表情で窓を見ながらウェンディが呟く。

 

そして、その表情を見て呆れるシャルル

 

「やっぱり、無理やりでも一緒に来させるんだったわ…」

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

ファイルはラナとヴァンと一時的に行動を共にすることになり、ファイルは先程のラナの言葉が頭の中で反復していた。

 

そんなファイルの元に金髪のどこかで見たことのある大男がいた。

 

 

「テメェ…ここにいやがったか…」

 

「ラクサスか」

 

少し前に街に置いてきたはずのラクサスがファイルを追いかけて来ていたようだ。

 

「というより、そのガキはなんだ?」

 

「拾った」

 

ファイルはラクサスに何があったのかを伝えると…

 

「闇ギルドだと…ギルドの名前は?」

 

「え、えーと、確か悪魔の心臓(グリモアハート)って言ってました…」

 

少しラクサスに萎縮しながらもヴァンが答えると。

 

「………不味いな」

 

「何がだ?」

 

悪魔の心臓(グリモア・ハート)はバラム同盟の中では最強のギルドだ…そして」

 

 

「そして?」

 

悪魔の心臓(グリモア・ハート)はゼレフを探している」

 

「どこからの情報なんだ?そして誰?」

 

「さあな、俺も知らん」

 

「…そうか」

 

「ファイルさん?」

「ファイル?」

 

ヴァンとラナが頭に疑問符を浮かべてると。

 

「……俺は墓参りに行くが…ついてくるか?」

 

ファイルは少し考えて

 

「……暇だしな、それとラナとヴァンも連れて行っていいか?」

 

「別にいいが…ガキのお守りはテメェがしろよ」

 

「そのつもりだ」

 

ラナとヴァン2人の頭にファイルは手を置く、そして優しく撫でる。

 

 

 

「ラナ、ヴァンお前たちさえよければ、俺と旅をしないか?」

 

 




色欲[アスモ]

精神魔法
対象の精神を操り幻想を見せたり味覚を変えたり一時的に記憶の改善も可能。
そして、呪いをかけることも出来る。
メランの人々はファイルに喰人の呪いを掛けられ、一生人肉しか食せなくなった。

ラナ[???]

金色の髪をした美少女
ファイルにより何らかの方法で蘇生させられる。


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15話 天狼島

《貴方はこの世界の脅威であり、排除すべき害虫です》

 

 

ーーーどうでもいいことだな、

 

 

《全てのドラゴンは貴方を殺しにやってきます》

 

 

ーーーそうか、

 

 

《私は貴方を助けたいです》

 

 

ーーー助けなくていい、

 

 

《ごめんなさい、私の我儘です許してください》

 

 

ーーーやめろ、そんなことをするな、

 

 

《いつかもう一度……》

 

 

ーーーやめてくれ、

 

 

 

 

 

 

 

 

《貴方に会いたい》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

「…ん……」

 

 

目を覚ますと船の上にいた、船に乗っているのはラクサスとヴァンだったがラナはどこに…

 

 

「……んぅ…」

 

 

すぅすぅと寝息をたててラナが俺の太ももの上で寝ていた。

 

 

「………」

 

「あ、ファイルさん起きたんですね。座ったまま寝るなんて体を痛めちゃいますよ」

 

「ヴァン、ラナは何故俺の太ももの上に?」

 

「ファイルさんが眠ってる間に…」

 

まあいいか、そんなことよりも…

 

「ラクサス…俺たちは今どこへ向かっている?」

 

「天狼島だ」

 

天狼島?それは一体…

 

「天狼島って何ですか?」

 

「俺もわからない、ラクサスに聞かなければ」

 

ラクサスはため息を一つ着くとポツリと語り始めた。

 

「俺はな、元々フェアリーテイルと言うギルドにいたんだ」

 

「!!!」

 

「フェアリーテイル?ファイルさん何か知って…」

 

(フェアリーテイルだと、まさかこいつが居たとは…)

 

 

「どうやら、お前何かフェアリーテイルに関係があるのか?」

 

「あるには……あるな」

 

「ほう…聞かせてもらいてえな」

 

「大した事ではない、妹を預けている」

 

 

ウェンディのことだが、妹で良かったよな?

 

すると、突然ラナが目を覚ました。

 

 

「どうした。ラナ?」

 

「………」

 

「ラナ、もしかしてファイルさんの妹さんのことを…」

 

「ヴァン、それもあるけど…」

 

「けど、なんだってんだ?」

 

「その、この先からあまり良くない気配のようなモノを感じます…」

 

(……やはり…)

 

「ラナ、良くない気配って?」

 

「私にもわからない…」

 

唐突になんだが何故ラナが気配を感じ取れることを前提にしているのだ、この2人は。

 

 

「ラナ……体に違和感はあるか?」

 

「はい…以前よりも力がみなぎります、でも凄く眠いです…」

 

そして、どうやら早くも発現したのか

 

「ファイルさん?」

 

「どう言う意味だ…」

 

どうやらラナの異変のヴァンとラクサスも勘づき始めた様子だ。

 

「いつか話すつもりだったから、今話そう」

 

ファイルはラナを見ると、まずヴァンに語り始める。

 

 

「ヴァン、ラナは何故生き返ったと思う?」

 

「……えーと、ファイルさんの魔法だと思います…」

 

「悪くはないと思う。だが違う、俺の魔法に傷を治す魔法はあっても蘇生させる魔法なんてない」

 

「え、じゃあどうやって……」

 

 

「実はな、俺の魔法[大罪魔法]は他者に与えることのできる器なんだ」

 

 

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

 

この空気、とても不味い気がするぞ。

 

 

「お前……何言ってんだ?」

 

「え?」

 

「そうですよ、ファイルさんの言ってることよくわからないです」

 

「何故だ?」

 

「…………」

 

しかし、ラナにはその言葉の意味がわかっているようだ。

 

 

「じゃあ、私の中から聞こえるこの声が…」

 

「ラナ?」

 

「ラナを蘇生させたんじゃあない」

 

ラクサスとヴァンはラナが変化していく様をただ呆然と見ていた。

 

 

「なっ、なんなんだコイツは⁉︎」

 

「ラナ!!!」

 

 

 

ラナの背中から骨のような白い棘が飛び出て、美しい金色だった髪の毛は暗い紫へと変化し、顔には鉤爪のような模様が現れた。

 

 

 

 

 

 

「ラナを悪魔にした。それも最も強い[怠惰]の悪魔にね」

 

 

 

 

 

・・・・・・・→

 

 

 

 

 

side フェアリーテイル

 

 

 

「よく来たな、マカロフの駒ども」

 

フェアリーテイルのメンバーと対峙するように立つ白髪の老人。

 

 

「儂の事は知らんようだな」

 

「何言ってやがる…」

 

「儂は元々はフェアリーテイルのメンバーじゃったんじゃよ。それも創成期のな」

 

 

 

 

・・・・←・・・

 

 

 

 

「ファイルさん!怠惰の悪魔だって⁉︎ラナはどうなるんですか⁉︎」

 

「…いや、別に問題ないが」

 

「え?でも、ラナは…」

 

「大丈夫だ、ラナが怠惰を折伏出来ればな」

 

「おい。それが絶対に出来るって保証はあんのか?」

 

「無いな」

 

「もしラナが折伏出来なければ、どうなるんですか?」

 

「悪魔に乗っ取られる」

 

「そんな!」

 

「ファイル、てめえ何か考えでもあんのか?」

 

「乗っ取られたら俺の中に怠惰を一旦戻す、そして怠惰よりも弱い大罪に変える。それだけだ」

 

「………」

 

「腑に落ちないと言った顔だな。それもそうだな」

 

悪魔の姿となったラナはやがて元の人間の姿に戻って行く。

 

「でも、成功してるようだ。怠惰が思ったよりも単純だったのか、それともラナが強いのかわからないがな」

 

ラナは目を見開きファイルを見つめる。

 

「ファイル、私は貴方必ず手に入れますから」

 

 

 

 

「どうやら怠惰と一致団結したようだな」

 

「よくわからないんですが…」

 

「怠惰は女性の悪魔だ、だからラナに与えた。それにラナはさっきからずっと寝ていたろ?あの時に怠惰はすでにラナに折伏されていた」

 

「ダラける悪魔だから、折伏すると眠くなりやすくなるか」

 

「そういうことだ」

 

 

ラナは大罪魔法『怠惰』をファイルから与えられ悪魔になって延命に成功。

 

そして、ファイル達は……

 

「見えてきたぜ。あれが…」

 

「大きな木ですね」

 

「神秘的な場所のように感じます」

 

(ウェンディがいる…間違いなくこの島に!)

 

 

 

 

「妖精の尻尾の初代マスター“メイビス・ヴァーミリオン”の眠る地だ」

 

 

 

 

 

to be continued……




現在公開可能な状態
ラナ・トリット
使用魔法・大罪魔法『怠惰』のみ
高速で移動が出来る。物と物を入れ替えたり、印さえあれば遠くの町にも移動できる。精密な動きが出来るようになれば対象者の心臓をも入れ替えられる。

ファイル・ブラッド
使用魔法・大罪魔法『怠惰』を除く、時空間魔法、消滅魔法



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16話 紋章を刻まぬ者達

前回までのあらすじィ!!

ファイル、ラクサスにより天狼島に連れて来られる。
ファイルの『怠惰』の持ち主がラナになったよ!


side ウェンディ・マーベル

 

 

「マカロフの子らにしては大したことない奴らだ」

 

そう言いながらこちらを見つめる悪魔の心臓のマスターハデス。

 

ナツ達はこれまでに戦ってきた悪魔の心臓の幹部達により相当なダメージを負っている。

 

それでも仲間達と協力しここまで辿り着いたが、ハデスは今までの幹部達とはわけちがうということにナツ達は気づき始めていた。

 

 

「準備運動はこれくらいでいいかのう」

 

 

そう言うハデスの体にはダメージが一切無く無傷の状態だった。

 

 

「私は魔法と踊る」

 

 

ハデスは指先を銃のように構え魔力の弾丸を射出する。

 

「グァッ!」

 

 

それに為す術もなく撃たれ続けるナツ達

 

 

「メイビスが私に託し、私がマカロフに己の意志を託した」

 

「しかしそれが間違いであった。マカロフは魔法に日の光を当てすぎた。ギルドを変えた!」

 

 

そう言いハデスは下に倒れているナツの頭を踏み潰す。

 

 

「変えて何が悪い。それが俺たちのフェアリーテイルだ‼︎」

 

「てめえみたいに死んだまま生きてんじゃねぇんだ。命がけで生きてんだ!変わる勇気がねえなら、そこで止まってやがれ‼︎」

 

 

「やかましい、小僧」

 

ハデスは再び魔力の弾丸をナツにのみ浴びせる。

 

 

「恨むんならマカロフを恨め、うぬはこれから苦しみながら死んでゆくのだ」

 

 

「よせぇーーーー!!」

 

 

今までの弾丸とは違う威力の弾丸がナツに放たれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、船に雷が落ちた。

 

 

 

 

 

 

雷はハデスの腕目掛けて直撃した。

 

そして雷の中から2人の人影が現れた。

 

 

 

1人は白いマントを付けた金髪の大男。

 

 

もう1人は暗い紫色の髪の毛をした灰色のマントを付けた男。

 

 

 

 

 

 

「こいつがじじいの仇か……ナツ…」

 

「ラクサス、任せるぞ」

 

「ああ…」

 

 

そう言いラクサスはハデスに頭突きを食らわせる。

 

 

「先代の墓参りのつもりだったが、せっかくだから2代目の墓も作って拝んでやるか…」

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

「ナツ、少し下がるぞ」

 

俺は倒れているナツを持ち上げルーシィのいるところまで下がる。

 

 

「ファイル、なんで…ここに?」

 

「ラクサスに連れて来れられた」

 

「ファイル君……」

 

「……とにかくお前らを回復させる、少しじっとしてろ」

 

 

俺は『強欲』を起動させナツ達を回復させたが、

 

 

「ファイル君…」

 

ウェンディは立ち上がり俺に抱きついてくる。

 

「ウェンディ、お前はまだ回復が終わってない。じっとしてろと……」

 

 

そう言うとウェンディは涙を目に浮かべてこちらを上目で見てくる。

 

 

「ファイル君……」

 

 

(よほど怖かったのか、初めて会った時よりも泣いているぞ)

 

 

「うぬは…ファイルといったか?」

 

「…そうだが」

 

 

ハデスはどうやらラクサスに鎖を付けて吹っ飛ばしファイルとウェンディに近づく。

 

 

「ほう…では書物に載っていた、悪魔竜《ブラッドファイル》は知っているかね?」

 

「!!!!」

 

「てめえ、よそ見すんじゃあねえ!」

 

「遊びは終わりじゃよ、マカロフの孫よ」

 

 

ハデスは飛びかかってきたラクサスの腕を掴み地面に叩きつける。

 

「グハッァ!」

 

「天照!!」

 

 

ラクサスを魔法陣が覆い消し飛ばす。

 

 

「嘘だろ…」

 

「そんな、ラクサスでも太刀打ち出来ないなんて…」

 

 

ナツはボロボロになったラクサスを呆然と見ていた。

 

 

だが、

 

 

「大口叩いて割には膝をつくのが早すぎるではないか?」

 

「ラクサス貴様は…散るがいい!!」

 

 

ハデスはラクサスに向けて魔法を放った、直撃すればラクサスの命が危ういレベルの闇魔法を。

 

 

「立て!!!ラクサス‼︎」

 

「それを食らったらダメです!!!」

 

(いや、ラクサスは…)

 

 

「俺はフェアリーテイルの魔導士じゃねえけどよ」

 

「じじいをやられたら、怒っていいんだよな?」

 

ラクサスの言葉にナツは

 

「当たり前だ!!!!!」

 

「フッ…」

 

ラクサスは攻撃を避けることはしなかった。自分の魔力を全てナツへと託したように見えた。

 

 

「俺の…おごりだ。……ナツ」

 

 

 

 

「ご馳走さま」

 

ナツの前身に雷が纏う。

 

「まさか…」

 

「食べちゃったの⁉︎前は寝込んだって聞いたけど…」

 

「……ウェンディ、少し離れてろ」

 

「…ファイル君?」

 

ナツはハデスへと突っ込んで行く。

 

先程よりもキレが良く身体の動きが良くなっていた。

 

そして、

 

 

「炎の打撃に雷の追加攻撃⁉︎」

 

「…凄まじいな。これは」

 

素直に俺は感嘆してしまう。

 

だが、先程から攻撃を受けているハデスの方は魔力があまり変わっていないようだが…

 

 

「雷炎竜の……咆哮!!!!!」

 

 

(なんて威力だ…島ごと吹き飛ばしてしまうのではないか?)

 

 

ナツの咆哮を食らったハデスは倒れ、ナツもまた炎以外を食べたため反動で動けなくなる。

 

 

「ナツ!!!」

 

「ナツさん!!」

 

(…なぜ、魔力が減っていないんだ?)

 

 

「これで終わりだな!」

 

「全員倒した!」

 

 

ナツ達フェアリーテイルが勝利したことにたいして嬉々としていると、

 

 

「まだ…だな」

 

 

「何十年ぶりかな、ここまで追い詰められたのは…」

 

「マカロフめ、こんな兵隊を育てあげるとは…」

 

 

 

「まだ終わってないな…」

 

立ち上がったハデスをナツ達は唖然として見ていた。

 

 

to be continued……




ラナとヴァン

メランの町にいた子供。ラナは悪魔の心臓のメンバーに一度殺されるがファイルの魔法の『怠惰』により延命させられる。ヴァンは現在魔法は所持しておらず、今は一般人。

大罪魔法《器》
大罪魔法は所持者が与えることが出来る。与えた者には魔法は戻せず、与えられた者が死んだ時に魔法が戻ってくる。
死体に使えば悪魔化させる事ができ延命させられる。


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17話 再開そして…

今回はファイルの忘れられない人物がファイルの心の中に現れます。



side ファイル・ブラッド

 

 

 

ハデスは再び立ち上がり、ナツ達に立ち塞がる。

 

(魔力の質を変えた…ここからが本気というわけか)

 

 

「そんな…」

 

「ありえない…」

 

 

ウェンディ達は絶望を顔に浮かべ、ハデスはさらに魔力を高める。

 

 

「お主達を葬るのは容易い…じゃが、ここまで追い詰めたお主達には特別に見せてしんぜよう」

 

ハデスが奇妙な構えを見せた。

 

(まさか、見せるってこの構えの事か?)

 

「なんだ?あの構えは!」

 

「ゼレフ書第4章12節より裏魔法『ネメシス』」

 

すると瓦礫や木の破片などから気味の悪い化け物が出現した。

 

「瓦礫から化け物を作ってやがるのか⁉︎」

 

「深淵の魔法を持ってすれば土塊から悪魔をも生成できる…」

 

「ひっ…ぅ……」

 

(これは流石に不味いな…だが、俺の魔法では)

 

ファイルは躊躇っていた、ここで魔法を使えば少なくともハデスを倒せる。

 

しかし、ウェンディ達を巻き添えにしてしまう。

 

(チャンスを待つしかない、チャンスはきっと訪れる)

 

 

「悪魔の踊り子にして天の裁判官、これぞ裏魔法!」

 

 

(一体一体が絶望的な魔力だな…ウェンディ達は…)

 

ファイルは遠くから見ていたが目を見誤った。

 

そこには下を向き動けなくなる、フェアリーテイルのメンバー達がいた。

 

(恐怖しているのか…この程度の魔法に)

 

動けなくなってしまうナツ達を土塊の悪魔達が襲いかかろうとしていた。

 

だが、それでもきっと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光はある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ…こんな近くに仲間がいるじゃねえか」

 

「1人じゃ怖くてどうしようもなくても、俺たちはこんなに近くにいる、すぐ近くに仲間がいるんだ」

 

 

「今は恐ることはねえ!俺たちは1人じゃねえんだ!!」

 

「見上げた虚栄心…」

 

(…仲間か…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思い出したよ、グランディーネ。

 

 

 

 

 

 

 

 

(俺にも1人だけ…信頼出来る仲間がいた…)

 

 

「だが、それもここまで」

 

「行くぞぉぉぉ!!!」

 

 

 

走り出したフェアリーテイルに土塊の悪魔達は容赦ない攻撃を開始する。

 

ナツは土塊の悪魔の攻撃によりバランスが崩れ倒れそうになってしまう。

 

 

倒れそうになったナツをルーシィとウェンディが支え前方のエルザとグレイのいるところまで投げ飛ばす。

 

 

(そうか…これが)

 

 

エルザとグレイはナツの足に自らの足を当てさらにナツの勢いを加速させる。

 

 

 

(これこそが、仲間というものなんだな…)

 

 

 

「土塊の悪魔よ!奴を止めるのだ!」

 

しかし、ナツの前に土塊の悪魔が立ちはだかる。

 

 

 

(ありがとう…グランディーネ)

 

 

 

だが、立ちはだかった土塊の悪魔は瞬間的に破壊される。

 

 

「…時を歩く(タイムウォーク)

 

 

(間に合った…)

 

 

「ファイル君…」

 

 

ナツはそのままハデスへと突っ込んで行った。

 

 

激しい衝撃と爆発により一時的に視界が遮られ、何か白いのが飛んでいく。

 

 

煙が消えてゆくとそこにはハデスの頬に拳を叩き込んでいるナツの姿があった。

 

 

「まさか…このワシがマカロフに負けるというのか?」

 

「勝つのは俺たちだぁーーー!」

 

「否!!!!」

 

「一なる魔法に辿り着くその日まで、悪魔は眠らない!!」

 

ナツがハデスに吹っ飛ばされる。

 

しかしナツとハデスの間にもう一つ人影が現れる。

 

「ラクサス⁉︎」

 

「行け!フェアリーテイル!!!」

 

 

(先程まで無かったはずの巨大な木が元に戻っている)

 

 

「戻った魔力、全部ぶつけるぞ!」

 

「散れい!!!!」

 

 

ハデスがナツ達を魔法でまたしても吹き飛ばすが

 

 

「契約まだだけど…」

 

「開け!磨羯宮の扉!カプリコーン!」

 

すると光に包まれ羊のような人が現れる

 

「仰せのままに、ルーシィ様」

 

「お願い!」

 

「うぬは…ぐはっ!」

 

「ゾルディオではありませんぞ、メェはルーシィ様の精霊カプリコーン!」

 

カプリコーンの打撃を防御せずに食らったハデスの背後から

 

「見よう見真似!天竜の翼撃‼︎」

 

ウェンディがさらに攻撃を加える。

 

ウェンディの攻撃によりハデスは吹き飛び

 

「氷魔剣!アイスブリンガー‼︎」

 

「換装!天輪・ペンタグラムソード‼︎」

 

グレイとエルザの剣技を受け

 

ナツが片手に炎、もう一方の手に雷を纏いハデスへ向かって行く。

 

悪魔の法律(グリモア・ロウ)‼︎」

 

「滅竜奥義・改」

 

「間に合わん‼︎」

 

 

 

 

「紅蓮爆雷刃!!!」

 

 

 

ハデスは再び吹き飛び起き上がることは無かった。

 

 

「じっちゃん、見せてやったぞ。全身全霊をかけた…」

 

 

「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!」

 

ナツ達は勝利の咆哮を揚げ互いに喜びあっている。

 

「フッ」

 

「良く倒したもんだな…」

 

ラクサスもボロボロのわりには元気そうだが…

 

 

その後……

 

 

 

ナツ達はシャルル達とマスターと呼ばれた人達と合流し悪魔の心臓の残党を追い返した。

 

そして、

 

 

ラクサスの周りを歩くマスターと呼ばれた老人

 

ラクサスはなぜか少し気まずそうに胡座をかいて座っている。

 

「……よくぞ、戻ってきた」

 

「とでも言うかと思ったかーーー‼︎破門中の身でありながら天狼島に足を踏み入れるとは!!」

 

「うぜぇ」

 

「まあまあ、マスター」

 

「顔でか⁉︎」

 

 

ラクサスの件はとりあえず置いておくことにしたマスターは、ファイルの方に向き直る。

 

 

「して、お前さんは何者じゃ?」

 

「ラクサスに連れてこられた者だが…」

 

「……ガキどもに協力してくれたことには感謝する」

 

「しかし、お前さん。もうちょい自分の心配をした方がよい、こんな危険なところについてくるな」

 

 

マスターがそれだけ告げるとフェアリーテイルの面々はキャンプへと戻って行く。

 

 

(ラクサスは置いて、俺は帰るか)

 

彼らとは逆方向に向かおうとすると…

 

何かに服の袖を掴まれた。

 

 

「ファイル君?どこに行くの?」

 

 

何故か満面の笑みを浮かべたウェンディがこちらを見ていた。

 

 

「もしかして帰ろうとした?」

 

「……そうだが…」

 

「ダーメ♪ファイル君だって怪我してるでしょ?私が治してあげるから。ほら、行こ?」

 

(完全に無傷だが、このままだと他の奴らから白い目で見られそうだし…仕方ないか)

 

「わかった、案内してくれると助かる」

 

「うん♪手繋いでいい?」

 

「好きにしろ」

 

ウェンディにそう言うと俺の手を握り指と指を絡ませる。

 

「フフッ♪」

 

「…なあ、シャルル。これは一体…?」

 

「…まあ、ウェンディも寂しかったみたいだし今くらい甘えさせても良いんじゃない?」

 

「…そうか…そうだな。頑張ってたもんな…」

 

 

そうして、ウェンディと俺はキャンプまで手を繋いで戻った。

 

戻った時にフェアリーテイルの面々はとてもニヤニヤしていたが…アレはなんなんだ?

 

 

 




その後のファイルとウェンディ

会話文のみ

「ファイル君、膝枕してほしい…」
「わかったから、傷の手当てが先だ」
「ファイル君、ギルドに帰ったら一緒に買い物に行こう?」
「わかった、包帯取ってくれ」
「ファイル君、体から女の子の匂いがするけど誰?」
「誰だろうな。少し染みるぞ」
「ファイル君…私に黙って浮気してないよね?」
「してないから、ちょっと我慢しろ」
「ファイル君…ひっ!……3回」
「何が3回なんだ?傷の手当ては終わったぞ」
「3回デートしてね?約束だよ」
「わかった。で、膝枕だったか?」
「うん。傷の手当てをしてくれてありがとう、ファイル君」


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18話 アクノロギア

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

悪魔の心臓を破ったフェアリーテイルの面々はキャンプにて戦いの傷を癒していた。

 

治癒魔法には定評があるウェンディの出番ってわけだが

 

 

(あんまり、無茶しないといいが…)

 

 

「わあ!もう痛くないや!」

 

「次、レビィさんの怪我の手当てをします」

 

「わたしは大丈夫、それよりウェンディ少し休んだら?」

 

(あの少女、中々に魅力があるな。胸こそ無いが)

 

「いいえ!天狼樹が元どおりになってから調子が良いんです!」

 

天狼樹にはフェアリーテイルの紋章を持つ者達に恩恵を与える。

しかし、ウェンディはその恩恵以外にも悪魔からの恩恵も受けていた。

 

このことをウェンディは知らない…

 

ファイルが心配してこっそりと自分の魔力を『強欲』を使い奪わせていたのだ。

 

 

(まあ、ウェンディが倒れない程度に魔力を奪わせて治癒が終われば解除すればいいだろう)

 

 

 

嗚呼〜ラクサスぅ〜ラクサスぅ〜

 

 

(アレは一体…なんだ?)

 

 

ただフリードがラクサスの帰還を喜んでいただけでした。

 

 

 

(しかし、それにしても)

 

 

ファイルは周りを見渡す。

 

 

(個性の強い奴らばかりだな…)

 

 

銀髪の巨漢は先程から「漢‼︎漢おおおおお‼︎」としか言ってないし

 

 

水色髪の女はグレイになぜか踏まれたがっているし

 

 

そして、ナツは………なぜツインテールなんだ?

 

 

そして全員仲良くウェンディに治療されているのか…

 

(ウェンディには間違いなく仲間がいる…もう俺がいなくても…)

 

 

化猫の宿の時とは違いウェンディには幻ではない本当の仲間達がいる。

 

 

「ウェンディ、少し交代しよう」

 

 

(あの赤髪は確かエルザか……なぜナース服なんだ?)

 

 

「エルザさん⁉︎その格好…ナース?」

 

「アンタに治癒の力ないでしょ!」

 

 

エルザの魔法はわかりやすく説明すると剣や鎧を召喚することができる騎士という魔法だったはず。

 

治癒の魔法はもちろんない

 

だが、エルザという女性はファイルの中のイメージだと堅物なのだが…

 

「ウェンディ、勝負の世界に力なんて関係無いんだ。必要なのは心だ」

 

(あいつ、あんな奴だったか?)

 

「ひえぇ、勝負ですか…」

 

「ちょっとウェンディが怯えるじゃない!」

 

「始まった…」

 

エルザは木箱の上に足を組んで座り太ももを色っぽく見せる。

 

 

「さあ、素直に言ってみろ?痛いところはどこだ?

まずは熱を測ってやろうか?それとも注射がいいか?」

 

 

(何やってんだ、あの女…)

 

 

「全く、何が始まるのかと思ったら…」

 

「イかれてるぜ…」

 

………

 

…………

 

(お前らも何やってんだ…)

 

 

「ちゃっかり割り込むなよ‼︎」

 

「ちゃんと並べえ‼︎」

 

「オスども!!!!」

 

ウェンディの列にいた男達は颯爽とエルザの列に並び直していた。

 

その列の中にマスター、そしてギルダーツと呼ばれる者、ついでラクサスも並んでいた。

 

 

(俺も並んだ方がいいのか?)

 

 

ファイルは迷った、恐らくラクサスはふざけて並んでいるものだと思った。

 

つまりここでファイル自身も並ぶべきなのかもしれないという…説明の出来ない何かに突き動かされた。

 

 

(……よし!俺も並んで……)

 

 

ファイルは立ち上がりその列の最後尾に向かおうとしたが…

 

 

ガシッと

 

 

ファイルの肩を後ろからとても強く握る手があった。

 

背後からとてつもない憎悪のようなものを感じファイルは少し表情が堅くなる。

 

後ろをチラリと見ると青い髪をした少女が涙目でこちらを見ていた。

 

 

「う、ウェンディ…?」

 

「やっぱり…ファイル君も…お胸のある女性の方が…良いの?」

 

ファイルを見つめるウェンディの目はウルウルと涙が今にも溢れ出そうだったが、堪えて彼に尋ねた。

 

(しまった‼︎)

 

ウェンディのファイルを掴む手は小刻みに震えていた。

 

ファイルは震えるウェンディの肩に手を乗せる。

 

「……そんなことはない」

 

努めて優しくウェンディに答える。

 

(ウェンディを悲しませてしまったようだな)

 

「…じゃあ何でエルザさんの所に行こうとしたの?」

 

「…ちょっとした悪ふざけだ。すまない」

 

「……ひどいよ」

 

「……すまない。ウェンディを悲しませるつもりは無かったんだ…」

 

ウェンディは頬を膨らませファイルをジトッとした目で睨む。

 

ウェンディはファイルから手を離すと。

 

 

「…二度としない?」

 

「ああ」

 

「私以外の女の人を見ない?」

 

「?あ、ああ」

 

「私だけ見ててくれる?」

 

「…ああ」

 

(…?俺は今何を聞かれていたんだ?)

 

ウェンディに謝っているはずのファイルはいつしかプロポーズのようなことをされていたのに気づかない。

 

 

「フフッ、じゃあ今回は許してあげる。でも、もう絶対にダメだよ」

 

どうやらウェンディの機嫌は良くなるどころかその先へと進んでしまった様子だ。

 

「ねえ、ファイル君。頭……撫でてほしい」

 

ウェンディは甘えたような口調でファイルにお願いをする、勿論ファイルは断る理由もない。

 

「……」

 

だが・・・・・、

 

 

突如ファイルの後方から巨大な風が勢いよく吹いてくる。

 

(!!!!!)

 

ファイルはこの時、人生で初めて恐怖を感じた。自分と互角かそれ以上の力を持った生命体がすぐ近くまで来ていることにたった今気づいた。

 

 

 

 

 

しかし、遅かった。

 

 

雲の上から現れた黒い影、その身を漆黒の鱗に包みその翼は禍々しく恐ろしい。

 

(…この時代にまだ生きているのか…)

 

 

キシャアアアアアァァァァァア!!!

 

 

「ドラゴンの…鳴き声…」

 

 

「みんな!大丈夫⁉︎」

 

ナツとルーシィそして、ギルダーツとカナがキャンプへと走って戻ってきた。

 

「体が疼いて来やがった、間違いねえ…ヤツだ!ヤツが来るぞ!」

 

ギルダーツが焦りを額に浮かべながらそう言う時

 

 

「ナツー!どうしたのさ…てっうわぁ‼︎」

 

ハッピーに問いかけられたナツはただ呆然と雲の上を見上げていた。

 

 

雲の上より天狼島へ向かって降りて来る。

 

「なんだアレ⁉︎」

 

漆黒の翼を翻し

 

「かなりでけえぞ…」

 

鋭い牙は空腹なのか涎のようなものが纏い

 

「……あれは…」

 

その存在からとてつもないプレッシャーを感じる

 

 

「ドラゴン⁉︎」

 

「マジかよ…」

 

「本物の…ドラゴン…?」

 

「やっぱりドラゴンはまだ生きていたんだ…」

 

 

フェアリーテイルの面々がその黒いドラゴンに呆然としている時。

 

「黙示録にある黒き竜…アクノロギアだというのか…?」

 

 

to be continued…?




現在公開可能な情報
ファイル・ブラッド
年齢:不明
趣味:なし
好物:ウェンディの手料理
魔法:悪魔竜殺し、時空間操作、異空間操作、即死魔法、消滅魔法、大罪魔法

ウェンディからの現在の印象「絶対に他の女には渡さない」

髪は暗い紫色の短髪、服は化猫の宿の独特な模様をした服


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19話 悪魔竜降臨

ついに降臨

この小説の最強のチートキャラ


side ファイル・ブラッド

 

 

 

突如として現れた黒いドラゴン。マスターマカロフはそのドラゴンをアクノロギアと呼んでいた。

 

 

なぜアクノロギアが天狼島に現れたのか

 

なぜアクノロギアは人類を攻撃するのか

 

それらはすべて不明である。

 

 

ただしわかっていることが一つだけある。

 

やはりドラゴンは生きている。

 

 

(人間が戦って勝てる相手ではないな…)

 

 

「降りてくるぞ‼︎」

 

「あれはナツ達の大好きな竜じゃない。もっと邪悪な、うぅぅ!」

 

アクノロギアは天狼島へと降りその風圧で吹き飛びそうになる。

 

 

「ああ、そうだ!コイツは人類の敵だ!」

 

「コイツと戦うのか⁉︎」

 

(いや…そうじゃない)

 

「違う、そうじゃあねえんだよナツ!勝つか負けるかじゃあねえ。コイツから」

 

(“どうやって逃げるか”…)

 

「俺たちのうち“誰が生き残れるか”って話なんだ!」

 

(さて、ウェンディ達をここから飛ばすことが出来れば…)

 

ファイルは現在『怠惰』をラナに渡しているため、移動魔法を発動出来なくなっている。

 

「あんな奴に俺達の誰がやられるわけがねえ!!!」

 

時空間魔法でも大人数を移動させられないし、異空間魔法だとファイル以外は肉体がバラバラになる可能性がある。

 

「‼︎まずい!全員逃げろ!!!」

 

「ファイル君‼︎」

 

アクノロギアに即死魔法を使っても効果は恐らく無い。

 

 

 

「逃げろ!!!ファイル!!!!!」

 

 

だとしたら、選択肢は3つ

 

(大罪魔法でウェンディ達が逃げる時間を作るか…)

 

(それとも、一か八か数年動けなくなる事覚悟で消滅魔法か…)

 

 

ファイルは悩んだ。

 

だが、心のどこではこうなってしまうのではないかと思っていた。

 

 

 

すでにファイルは選んだ…3つ目を…

 

 

「ファイル君!!!!!」

 

「あいつ…まさか…」

 

 

ファイルの目と鼻の先には先程森を消しとばしたアクノロギアがすぐそばまで迫っていた。

 

 

(そうだな。コイツになら…)

 

 

「ラクサス!!!全員を連れてここを離れろ‼︎」

 

「………」

 

「ファイル君?何を…」

 

「ファイル!お前が勝てる相手ではない‼︎退くんだ‼︎」

 

「…戦いの邪魔になる」

 

「…わかった」

 

ラクサスはファイルの申し出を受け全員を連れて離れようとする。

 

アクノロギアは彼らを見逃すはずがなく、攻撃を仕掛けようとする。

 

 

「お前の相手は…」

 

 

ファイルはアクノロギアの腕を拳で上へと突き飛ばす。

 

 

(俺は全力を出せる…)

 

 

「この“悪魔竜”だ」

 

 

突如ファイルから雷のようなモノが放たれ、あたり一面を白い煙が包み込む。

 

「ファイル…君…?」

 

「あれは…」

 

「ドラゴン?」

 

 

突如として現れたもう一頭の白き竜。

 

 

竜の尻尾があり、大きく禍々しい翼、だが…

 

 

「ドラゴンというよりも…悪魔みてえだが…」

 

その竜の上半身はドラゴンとは違い尖った頭は無く、代わりに神話上の悪魔の角が頭部に4本生えていた。

 

 

 

『アクノロギアよ、貴様はここで俺が倒す』

 

 

 

・・・・・・・

 

 

sideブラッドファイル

 

 

 

「ファイル君…なの?」

 

天狼島に襲来したアクノロギアと対峙している白き竜。

 

見た目はドラゴンとも悪魔とも取れる見た目をしているその竜は…

 

 

ファイル・ブラッドの本来の姿であり悪魔によって生み出された、竜を殺す為の生物兵器。

 

 

「さっき、ハデスがファイルに聞いていた事はコレのことなのか…?」

 

「…あれがファイル君…」

 

 

アクノロギアとファイルは拳と拳の殴り合いを開始した。

 

竜同士の戦いは上空で行われているにもかかわらず、天狼島にいるナツ達は衝撃波により吹き飛ばされそうになっている。

 

 

「キシャアアア‼︎」

 

『悪魔竜の…鉄槌』

 

 

太陽をも飲み込む闇を纏った拳がアクノロギアに叩き込まれる。

 

アクノロギアは旋回し距離をとりファイルに向けブレスを放つ。

 

 

(コイツ…俺が避けられないことを知っているな)

 

 

ファイルの後ろには天狼島があり、そこにはウェンディ達がいる。

 

 

(まあ、避ける必要は無いが)

 

 

完全なる暴食(パーフェクトベルゼイル)

 

 

アクノロギアのブレスは進行方向にいるファイルの前に発生した闇の渦に飲み込まれ消滅する。

 

 

「すげぇ…」

 

 

ファイルはアクノロギアがブレスを放った直後にすかさずを次の魔法を発動する。

 

 

嫉妬の神(ゴットレビィア)!』

 

 

ファイルは己とアクノロギアを薄暗い水色の膜状の中に閉じ込める。

 

 

『嫉妬の業火で焼かれよ』

 

 

ファイルは己ごとアクノロギアを嫉妬の炎で焼きつくす。

 

 

しかし、アクノロギアは炎の中から飛び出てくる。

 

ファイルもまた炎の中から出てくる。

 

フェアリーテイルの面々がファイルがアクノロギアとは互角以上だと思った時だった。

 

 

「…サラマンダー、あいつ…」

 

「ああ、少しずつだけど…」

 

 

ファイルの肉体は少しずつだが薄くなっている。

 

(久しぶりに変化したからか、もうこの状態を保っていられない)

 

ファイルにも限界がすぐ近くまで迫っていた。

 

(次で…奴を瀕死にさせるまで追い込む…そうすればウェンディ達を脱出させられる)

 

ファイルは手と手を合わせ目が眩むほどの激しい光を放つ。

 

 

『アクノロギアよ、これが今の俺の全力だ』

 

 

ファイルの体から6つの紫色の球体が勢いよく飛び出る。

 

6つの球体は一つの円を描くように魔法陣を作り出す。

 

『THE SEVEN SINS』

 

 

光がファイルを包み込む、ファイルは人間の姿へと戻る。

 

 

「悪魔竜の…咆哮!!」

 

 

ファイルは魔法陣にブレスを放ち威力を増幅させる。

 

ブレスはアクノロギアを包み込み遥か彼方へとぶっ飛ばした。

 

「お前の娘は守ってみせるぞ…グランディーネ……」

 

しかし、ファイルはもはや魔力の消耗が激しく海へと真っ逆さまに落ちて行く。

 

 

「ファイル君!!!」

 

「ファイル!」

 

ウェンディとシャルル、そしてハッピーとリリーがファイルが海に落ちるよりも早くキャッチする。

 

 

「ファイル君…」

 

「気を失っているな」

 

「………」

 

「ウェンディとシャルルはファイルがドラゴンだって知らなかったの?」

 

ハッピーが2人に訪ねる。

 

「ええ…」

 

「うん…でも、ファイル君はきっと」

 

「ウェンディ?」

 

「私にはいずれ話してくれたと思うの」

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は目を覚ました。

 

そこは船の上で白い服を着た奴らの何人かが俺を囲んでいた。

 

 

「ここは…」

 

「私たちルーンナイトの船だ」

 

どうやらコイツらは評議員らしいが、あの後どうなったんだ?

 

「あの後…は…」

 

「その…君が人間に戻ったあと」

 

(思ったよりも大勢に見られたか…)

 

 

「あの黒いドラゴンが天狼島に戻ってきたんだ」

 

「‼︎」

 

 

言いにくそうにしている眼鏡の男性に代わり頭に傷跡のある男性が続ける。

 

「…フェアリーテイルはアクノロギアに対抗したが無意味だった。あの竜はいとも簡単に島ごと彼らを消しとばした」

 

 

(消し飛ばした…だと)

 

 

「俺は何故生きている?」

 

「…君はアクノロギアのブレスを食らっても無傷で海の上で生きていた。そしてあの2人が君をここまで移動させた」

 

 

「あの2人?」

 

 

「あっ!ファイルさん!」

 

「ファイル!やっと目を覚ました!」

 

銀髪の少年と金髪の少女がそこにいた。

 

「お前ら異空間の中にいたんじゃ…」

 

「私の『怠惰』で出て来れた」

 

「ラナがどおしてもファイルさんに早く会いたいって言うから…無理矢理出てきたんですよ」

 

ファイルは2人を思わず抱きしめる。

 

「ぐっ、うっ、ぐうぅぅぅ!」

 

「ファイルさん⁉︎」

 

「ファイル⁉︎」

 

「今はそっとしといてやれ…そいつの気持ちは俺はわかる」

 

 

 

 

 

 

ファイルは泣いた。

 

涙など一生出ないと思っていた、しかし泣いた。

 

大切な人と大切な人の宝物を守れなかった自分の不甲斐なさに…そして、失った重さに……

 

 

 

 

to be continu ed…




悪魔竜ブラッドファイル

ファイルの本来の姿。全身が白く、翼や尻尾は竜だが頭部や胴体、腕などは悪魔の肉体である。
大罪魔法が全て揃っていれば体力、魔力の消耗はほぼゼロになる。

THE SEVEN SINS

ファイルの奥の手。全ての悪魔系の魔法の威力を7倍に出来る魔法陣を生み出す。ただし七つ揃っていれば7倍。


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20話 空白の7年

現在公開可能な情報

アクノロギアにより天狼島およびギルド妖精の尻尾の一部メンバーそして三代目マスターマカロフ……消滅。

ファイル・ブラッドは消滅せず、意識を失ったまま評議員の船へラナとヴァンに運ばれる。


 

 

 

「ファイルさん、また寝てしまいましたね」

 

ファイルはアクノロギアと天狼島の事を聞いた後、倒れるようにして再び眠りたいてしまう。

 

「私も眠いしファイルと寝る」

 

 

「全く自由なんだからラナは。それよりもファイルさん寝たきりですね」

 

「まあ…今は寝かせてやれ。コイツは一人でアクノロギアと戦闘を行ったんだ、体力の消費は激しいだろ」

 

「ドランバルド、彼はフェアリーテイルの一員ではないのか?」

 

「ん?…ああ、コイツは試験の時にはいなかったし違うだろ」

 

「…彼をどうするか、考えなくてはな…」

 

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

・・・天狼島は消滅した

 

・・・戻って来たアクノロギアによって

 

・・・君がアクノロギアを吹き飛ばした後に妖精の尻尾のメンバーごと…

 

 

・・・君は一人無傷で海の上で生き残っていた。

 

 

 

(情けない話だな…改めて聞いても)

 

ファイルは黒き竜アクノロギアにより敗北…というよりかは戦略的敗戦とも言える結果に終わった。

 

(俺がウェンディさえ守れれば…)

 

ファイルはこの世界には自らが全力で闘える相手などいないと思っていた。だからラナに『怠惰』を引き渡した。

 

 

だが、それは誤算だった。

 

 

世界は広い…あのラクサスでさえハデスと戦ってそれを実感していたというのに…

 

 

(この先アクノロギア以上の強敵が現れた場合、俺はウェンディを失ったようにラナとヴァンを失う…その2人を失ったら俺は…ただ独りだ…)

 

孤独が怖いわけじゃない。

 

ただこの世界に封印を解かれ、生活していくうちに心のどこかで俺は「こんな風に生きるのも悪くない」と思うようになっていた。

 

そう思わせてくれたのは他でもないウェンディ、そしてきっかけをくれたグランディーネだ。

 

(もう、グランディーネに合わせる顔がないな)

 

 

ファイルはポツリポツリと思い出を自らに語り続ける。

 

 

ウェンディがファイルお兄ちゃんからなんでファイル君って呼び方を変えたのか結局は聞けずじまいに終わった。

 

ウェンディと出かける約束をしたというのにもう叶わないなんて、きっとウェンディはまた服を買いたかったんだろうな…

 

化猫の宿にいた時は良く色んな服を着ては俺に「どう?似合ってるかな?」と聞いてきていたな…

 

似合ってると言うたびに嬉しそうだった…

 

そしてなによりも、ラナとヴァンをウェンディの友達にしてあげたかった…

 

 

(あの2人ならウェンディと仲良くなれるはずだから)

 

 

 

 

 

 

 

 

《随分と緩くなったな》

 

 

 

 

 

 

突如として心から自分以外の声が聞こえて来る。

 

 

 

(誰だ?)

 

《あれ?俺の事を忘れてんの?》

 

(お前は誰だと聞いたんだ。質問に答えてくれ)

 

《…まあいっか》

 

《俺はお前の中の悪魔…シャーロックだ!》

 

(…は?)

 

《お前の不甲斐なさに呆れて出てきてやった》

 

《つっても、心の中だけしか出てこれねえが》

 

(意味がわからない…)

 

《なあ、単刀直入に聞くけどよ…》

 

(なんだ?)

 

 

 

 

 

《アクノロギアを倒したいか?》

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

「……」

 

「あ、ファイルさん。やっと目を覚ましたんですね」

 

「ヴァン…ここは?」

 

「僕らが出発した港町の宿ですよ」

 

 

周りを見渡すと自分の太ももを枕にしてラナが眠っており、ベッドのすぐ側にはヴァンが椅子に座ったままこちらの様子を伺っていたが…

 

「彼は…」

 

「あの人は…」

 

「ヴァン、自分で話す」

 

ヴァンが説明をしようとするとその男は自分のいるベッドに近づいてくる。

 

「俺は評議員のドランバルト、訳あって天狼島にいたんだ」

 

俺たち3人はドランバルトの話を聞いた、ウェンディのペアとなり天狼島に入り妖精の尻尾の情報を入手しようとしていたらしいが…

 

「お前がウェンディを連れて来たのか…」

 

そう言うとドランバルトは少しバツが悪そうに目を逸らした。

 

「別に今更何か言うつもりはない」

 

「!俺は殴られることを覚悟して来たんだが…」

 

「俺には時間が無い、すぐにでもやらなければならないことがある」

 

ラナとヴァン、そしてドランバルトさえもが俺の言葉の意味を理解出来ていなかった。

 

 

「俺は…アクノロギアを超える…」

 

 

 

ファイルの瞳は真っ黒な色をして自身の手を見つめていた。

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

数時間後

 

 

 

「というわけだ。少しの間でいい、この2人をこのギルドに置いておいてはくれないか?」

 

 

「良いのかファイル殿?」

 

「ああ、青い天馬に預けるよりは蛇姫の鱗の方が安心だからな」

 

 

今現在ファイル達一行は六魔将軍討伐の際に同盟を組んだ蛇姫の鱗に来ていた。

 

 

「………」

 

「……ファイルさん…」

 

 

「すまない、ラナ、ヴァン、こうするしかないんだ…」

 

ラナとヴァンはファイルと別れることを拒んでいる、2人とも地面を見つめギルドに着いてからも俯いていた。

 

「……して、ファイル殿、何故彼等を連れては行かんのだ?」

 

ジュラは小声でファイルに尋ねる。

 

「……こいつらの前で残酷な事は出来ない…それに、そんな姿の俺を見たら失望するだろうから…」

 

ファイルはジュラにしか聞こえないように声量を調整しながら話す。

 

「…俺はアクノロギアを倒す…あいつはこの世にいてはいけない存在なんだ…あいつさえ倒せればラナ達も平和に暮らして行ける…」

 

「…よいのか。」

 

「…ああ、少しの間2人を頼む…」

 

ファイルはジュラにラナとヴァンを預けると荷物を持ち歩き始める。

 

しかし、そのファイルの足はそれ以上は進まなかった。

 

「…離してくれ、ラナ、ヴァン…」

 

「…いやです」

「…いや」

 

「…あなたは、ファイルさんは僕の憧れなんです、ラナを助けて貰った時のお礼もまだ出来てないのにお別れなんて…」

 

ヴァンは目に涙を浮かべ

 

「…ファイルといると安心する、だから、私達も一緒に連れていって」

 

ラナはすがるような目でファイルを見つめていた。

 

「………」

 

ファイルは無言で2人の頭を撫でる。

 

 

「……ごめんな…」

 

「ファイル…」

 

 

ファイルは再び歩き始めた。

 

 

彼の行く先は何があるのか、仲間を捨て、大切な人を奪われた悪魔竜は何を目指すのか…

 

 

その暗い瞳の先に見据えている未来は彼を救うものになるのか…

 

 

 

 

『次回』7年の空白編・21話ファイルのお話

 

 

to be continued…




どうもあずき抹茶です。
気づいたら20話、そしてお気に入りも200を超えていました、ありがたいです。
ようやくPART1『ウェンディとファイル編』が終わりました。次回からは知っていると思いますがPART2『7年の空白編』をお送りいたします。
ちなみにこのPART割り振りは作者が目安くらいにしか使ってないのであまり気にしないでくださいアタッチメントみたいなものです(意味は知らないで使ってます)

感想・評価待っています、それでは…


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21話 ファイルのお話


ファイルの7年間の行動まとめたものです。

意外な奴が出てきます。(複数)

多分…


side ファイル・ブラッド

 

 

さてと、まずはどこから話せばいいのか

 

ウェンディ達が消滅してからもうすぐ7年が経過する。

 

俺は約7年の間に一度もアクノロギアと出会ってない。

 

ところでラナとヴァンは元気にしているだろうか、、あの日以来一度も会いに行っていない。

 

ラナとヴァンは今年でもう17歳になるはず…誕生日くらい祝いに行ったほうがいいだろうか…

 

ちなみに2人は蛇姫の鱗にいる、聖天のジュラがいるギルドだ。知らないか…まあしょうがない。

 

 

2人は置いていった俺のことを怒っているだろうか…

 

 

おっと、話が逸れたな。…君は俺の7年間の行動について話してほしいんだな?

 

 

 

 

 

 

 

 

せめてプレゼントくらいは送ろうかな…

 

 

・・・・・・・

 

 

 

まず簡単に俺の7年間はアクノロギアを倒すためのものだった。

 

アクノロギアと7年前に戦った後に聞こえてきた悪魔『シャーロック』の声、確か内容は…

 

 

《アクノロギアを倒したいか?》

 

《ならば…魔法を集めろ》

 

《お前の強欲なら魔法をも奪える》

 

《アクノロギアを倒すには手数が必要だ…つまり魔法を奪え》

 

 

 

 

 

《魔導士からな》

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

最初の一年は闇ギルドを潰しまわっていた。特に魔導士の多いバラム同盟の小規模なギルドは一年でほぼ淘汰した。

 

シャーロックの言葉は半信半疑だったが魔法を奪うことには成功した。

 

しかし、大した魔法はない。

 

魅力(チャーム)』とか『念話』とかいつ使うんだか。

 

 

最初の一年は大した収穫は無かった。

 

ちなみに魔法を奪われた奴らは気絶こそしたがその後は魔法を使用出来なかった。

 

どうやら奪われたら二度と魔法を使用出来ないらしい。

 

その時は別に闇ギルドだしどうでもいいと思っていた。

 

 

 

問題は2年目からだった。

 

強い闇ギルドの魔導士を求めて旅を続けている時だった。

 

 

ある闇ギルドに単身で乗り込みいつもと同じように殲滅してから『強欲』を起動するはずだった…

 

しかし、ギルドの中には人がおらず床や椅子、机に人型の小さく黒い薄っぺらい人形のような物がそこら中に散らばっていた。

 

しかも、その人形の一つ一つから微量だが魔力を感じた。

 

つまりそれらは人間だったモノ…

 

俺が人形について考えていると背後から誰かに殴られた。

 

もちろん俺に傷はおろかダメージすら与えられない程の攻撃だった。

 

振り返り攻撃者を返り討ちにしようと思ったのだが、音と共に瞬間的に逃走したようだった。

 

結局俺を攻撃した者とあの人形の正体はわからずじまいだった。

 

 

 

 

3、4年目には滅竜魔導士に出会った。

 

金髪の少年で名前はスティングと言う。

 

白竜の滅竜魔導士で素質のある奴だった。

 

町の子供達と喧嘩をしている時に気づいたが…滅竜魔導士には必ず喋る猫という付録が付いているらしい。

 

俺…悪魔で竜なのに何の付録も特典もないんだけど?

 

え?俺は滅竜魔導士では無いから?…それもそうか…。

 

 

話が脱線したな。実はこの頃から卑屈で捻くれている孤独な少年の思春期を題材にした小説を読んでいてな、さっきの台詞もその少年のを少し真似た。

 

 

話を戻そう、俺は結局スティングに接触はしたが魔力は奪わなかった。

 

喉から手が出るほど欲しかったが、そこはさすがに自重した。

 

 

5年目は情報を集めるために青い天馬や評議員、各地のギルドを渡り歩いていた。

 

その時に小耳に挟んだんだが…

 

どうやら評議員が魔法を奪いまくっている奴を探しているらしく、そいつは指名手配をされていた。

 

特徴は暗い紫色の髪と魔法を奪う時、赤黒い魔力を発生させるらしい…

 

まさか、俺と同じ事をしている奴がいるとはな…困ったものだ。

 

 

ん?それ多分俺じゃなのかって?………き、気のせいだろう…

 

 

…6年目には俺は奪った魔法の品定めをしていた。

 

大量に魔法を奪ったが、使えないものや似たようなものが多くあったが…

 

 

全部で23種類の魔法を採用した。

 

魔法にはそれぞれ名前があったが、面倒だし自分で名付けた魔法もある。

 

 

ただこの23種類の魔法はよっぽどの緊急事態以外では発動するつもりはないから結局は6種類の大罪魔法しか使わないな。

 

 

 

7年目は…特に何もしなかったな。強いて言えばアクノロギアの出現情報を聞いてそこへ訪れたくらいだな。

 

 

 

あとは()()にわざわざ異空間魔法でやってきたくらいだな。

 

 

 

これからどうするのかって?

 

 

 

…とりあえずラナとヴァンに会いに行くかな、怒られそうだが…

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあここいらで失礼するよ」

 

「はい、私もいいお話を聞けて幸いでした」

 

「俺は()()()()()()に帰るから、その記事は好きにしてくれて構わない」

 

「はい、ではまた…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ファイルの現在…異空間魔法によりアースランドからエドラスに遊びに行ってました、、。

 

 

 




現在公開可能な情報
ファイル・ブラッド
異空間魔法
今まで作者により無き物とされてきた魔法。
作中ではラナとヴァンが天狼島に居なかったのは異空間魔法により別の世界へとラナの『怠惰』を発動させ送っていた。アースランドからエドラスへと移動した後、エドラスのガジルと出会い話をしていた。


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22話 また出会う…


7年経ちましたがファイルはついにもう1人のヒロインと出会います。


side ファイル・ブラッド

 

 

 

エドラスより帰還した俺はとりあえずラナとヴァンに会いに行くことにした。

 

 

蛇姫の鱗(ラミアスケイル)に2人を預けてから7年間も会っていない…会いに行かなかったのを怒っているだろうか…

 

 

俺のことを覚えているだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

さて…どうしたものか

 

ギルド蛇姫の鱗(ラミアスケイル)がある街までやって来たもののやはりどれがギルドなのか皆目見当がつかない。

 

 

昔にも似たような経験があったが…あの時は人に道を尋ねてようやくたどり着いたはず。

 

なら、今回も同じように尋ねるか…

 

 

そう思いファイルは道行く人々に声をかけた。

 

 

「…すいません、道を教えてもらっても…」

 

「………」

 

「…あの〜」

 

「………チッ」

 

「…すいません」

 

 

しかし、声かけた全員が忙しいのか無視され適当にあしらわれてしまう。

 

 

(困ったな…)

 

 

ファイルが人間の冷たさとギルドにたどり着かないんじゃないかと少し焦り始めた時だった。

 

 

 

「あの〜」

 

「ん?」

 

「お困り…ですか?」

 

 

赤髪ピッグテールにリボンを付けた美少女がこちらを心配そうに覗き込んでいた。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

 

ファイルが蛇姫の鱗を探して迷子になる1時間前

 

 

 

 

とある山岳地帯

 

 

 

金髪の少女と銀髪の青年が怒り狂い目が爛々としたワイバーンと対峙している。

 

 

 

「行くよ!ラナ!」

 

「は〜い」

 

 

ワイバーンは2人にブレスを放つ。

 

 

「ヴァン〜捕まって〜怠惰の門(ベルフェルゲート)〜」

 

 

突如として発生した緑色の魔法陣により2人はその場から光と共に消え、

 

 

「くらわせる…太陽神の力‼︎」

 

 

ヴァンと呼ばれた青年は両手に凄まじい熱量の光を纏わせワイバーンの頭上へと出現する。

 

 

 

拡大する紅炎(プロミネンスオーバー)‼︎」

 

 

 

両手をワイバーンの鼻先で合わせ、自身を巻き込む紅炎を放つ。

 

 

ワイバーンは焼け焦げ、山岳地帯はたちまち太陽のような熱で溶かされる。

 

 

 

「ふぅ〜終わった」

 

「ラナ…俺は…いつになったらあの人に追いつける?」

 

「……いつも言うけど、多分無理だよ」

 

ラナと呼ばれた少女は表情一つ変えずにヴァンへと冷たく言い放ちヴァンの先を歩き始める。

 

 

 

「…ファイルさん、いつになったら俺は…貴方に追いつけますか?」

 

 

ヴァンは焼け焦げたワイバーンを背負い、空を見上げてる。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

「道を教えてくれてありがとう、助かったよ」

 

ファイルがお礼を言うと少女は笑顔のまま

 

「いえ!私は愛のある行動をしただけです!」

 

「愛?…とりあえずいつかお礼がしたいな…」

 

「お礼なら貴方の名前を教えてください!」

 

「俺はファイル、旅人だ。蛇姫の鱗には用事があるんだ」

 

「私はシェリア・ブレンディです!」

 

「そうか…シェリアは蛇姫の鱗のメンバーなのか?」

 

「はい、ギルドには尊敬するお姉様がいるのです!」

 

(なるほど姉妹か…ただこの子、どこかで見覚えがある…しかもさっき、愛って言ってたよな…)

 

ファイルが目の前の少女のことを思い出そうとしていると、ファイルより後方で爆発が突如として発生する。

 

 

「爆発⁉︎」

 

「………」

 

シェリアは慌てて爆発の起こった方へと走って行く。

 

一方、ファイルは歩いてゆっくりと爆破現場へと向かう。

 

 

 

「どうしたの⁉︎」

 

「おお〜シェリアちゃん、いやーいつもの事だよ」

 

「ま、まさか…」

 

「…ん?あれは…」

 

 

ファイルとシェリアの視線の先で激しい爆発が巻き起こり、爆発により発生した煙で見えづらいが緑色の魔法陣のようなものが発生している。

 

 

「まったく、2人とも元気だよなー」

 

「ど、どうしよう…!ジュラさんに怒られる!」

 

シェリアがアワアワと慌て始め2人を止めようとすると。

 

ファイルが目の前で喧嘩をしている2人へと近づく。

 

「あ!ファイル君!危ないよ!」

 

(…全く)

 

 

「くらえ!拡大する紅炎(プロミネンスオーバー)‼︎」

 

「あったらないよー怠惰の門(ベルフェルゲート)!」

 

 

2人が同時に魔法を発動しようとした瞬間。

 

 

 

 

消滅魔法(ロスト)

 

 

 

 

ファイルが右手から白い光を放つと両者の発動しようとしていた魔法は消える。

 

「なっ⁉︎」

 

「えっ⁉︎」

 

ラナとヴァンは互いに困惑し魔力を消した者を凝視する。

 

 

「久しぶりだな…ラナ、ヴァン…」

 

その声は低く、そして静かな怒りを含んでいた。

 

 

「…あ、貴方は…」

 

「嘘……」

 

「「ファイル(さん⁉︎」」

 

2人はファイルに向かって走り出した…………が、

 

「感動の再開の前に…」

 

ファイルは2人の額にデコピンをくらわせる。

 

「ぐは‼︎」

 

「痛い‼︎」

 

「何をしているんだ、お前達は…」

 

「すみませんでした」

「ごめんなさい」

 

 

ファイルが2人を叱っていると、まわりから拍手が起こる。

 

 

「なぜ拍手?」

 

「いやー凄えな兄ちゃん、この2人はジュラに叱られてもこんな素直に謝らないぜ」

 

「しかし、さっきの魔法凄えな。ヴァンの魔法を消しちまうなんてよ」

 

「ああ、あの魔法で燃やされたとこ多いからな〜」

 

「ラナちゃんの魔法も前に家ごとどっか行っちまった奴もいるからな〜」

 

「ストップ!ストップ!」

 

「皆さん、もうこれ以上は勘弁してください‼︎」

 

 

ラナとヴァンはこれまで起こした喧嘩によって被害にあった人達のことを暴露されるので焦りだす。

 

そして、それを聞いていたファイルはプルプルと拳が震えていた…

 

 

「ファイルさん?」

 

「ファイル?」

 

「ファイル…君?」

 

 

「…ラナ、ヴァン…」

 

「「は、はい!」」

 

 

 

 

 

 

「お話しようか…」

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

蛇姫の鱗・ギルド内

 

 

 

「久しいな、ファイル殿」

 

「ああ、そういうジュラとリオンも歳をとったようだな…」

 

「お前はほとんど変わってないがな」

 

ファイルがかつての連合軍の2人とバーカウンターのようなところで座っていると。

 

「ファイル、ところであの2人…なんで床の掃除をしてるんだ?」

 

「喧嘩をして町の人々に迷惑をかけていた罰だ」

 

その言葉を聞くとジュラとリオンは同時に深いため息をついた。

 

「あの2人は…」

 

「元気がいいに越したことはないがな」

 

話をしているうちにファイルのもとに2人がやってくる。

 

「ファイルさん!床掃除終わりました!」

 

「終わったよー」

 

「そうか、もう喧嘩はするなよ」

 

ファイルが2人の喧嘩を抑制するためにそう言うが2人は一度目を合わせるとプイッとそれぞれ違う方向を向く。

 

「ヴァンが小言言わなければね〜」

 

「ラナが適当な事言わなければ」

 

「仲が悪くなったお前ら…」

 

 

ファイルは2人がなぜ喧嘩をしたのかは知らないので理由を訪ねようとすると、

 

 

「アンタが、このバカ2人の保護者かい?」

 

「…そうだが」

 

ファイルに声をかけたのは髪の毛の上に髪の玉を乗せた老婆。

 

「あたしゃね、このギルドのマスターなんだがよ」

 

「マスターだったのか、2人が世話になってるな」

 

「そりゃ別にいいわ、問題はこの2人がよく面倒を起こすことさ」

 

ファイルがそれを聞きチラッと2人を見ると2人はファイルから目をそらす。

 

「オババ、この2人も反省はしている。その辺でいいんじゃないか?」

 

「いいかいリオン、別にあたしゃ怒っているわけじゃないよ」

 

「じゃあ一体何を俺に言いたい?」

 

「この2人はアンタには素直になるようだからね、アンタにウチのギルドに入ってもらいたいんよ」

 

「「「「⁉︎」」」」

 

その場にいた4人がマスターの発言に驚愕しているのをよそに…

 

「いいぞ」

 

ファイルはあっさりとギルド加入を承諾した。

 

 

「ファイルさん‼︎」

 

「ファイル‼︎」

 

「ファイル殿」

 

「よろしく頼むぞファイル」

 

 

 

 

 

 

 

 

「改めて、ファイル・ブラッドだ。よろしくな」

 

 

to be continued…




現在公開可能な情報
消滅魔法(ロスト)
魔法を消滅する魔法、発動者の魔力が一定以上でなければ発動しないが使用者がファイルなため発動可能。
しかし生物を消滅させる場合は自分の命も消滅させてしまう。


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23話 悪魔竜の実力


何このサブタイトルと思われた方。
単純にタイトルが思いつかず、本編の内容をそのままタイトルにしました。

俺だってこれではいけないって思ってるよ。あいつらだってそう思うはずだ…だろ、光彦?(意味不明ですね)


 

sideファイル・ブラッド

 

 

 

 

さて、なぜこうなったのかな…

 

現在ファイルは蛇姫の鱗のギルド内で不毛な口喧嘩をしている、ラナとヴァンの様子を見ていた。

 

そもそも、喧嘩の内容を今まで知らなかったため今回に限り喧嘩を止めずに見ていたが…

 

 

(まさか喧嘩の内容が…)

 

 

「ファイルさんとパーティになるのは僕だ‼︎」

 

「ファイルは私とパーティを組むもん‼︎」

 

 

ラナとヴァン、2人がファイルを取り合っていた。

 

 

「しかし、こうも激しく喧嘩させれると少し恥ずかしいな」

 

「愛だねー」

 

「早く止めろヨ‼︎」

 

「キレんなよ、それとファイル早く止めなきゃまたあの2人喧嘩を始めるぞ」

 

 

ユウカとトビーに言われラナとヴァンを止めに入る。

 

 

「喧嘩は良く無いぞ、ラナ、ヴァン」

 

「すみませんでした」

「ごめんなさい」

 

2人はファイルに言われた途端にぴたりと喧嘩を止める。

 

「凄えな、この2人をこんなに簡単に止められるなんて」

 

「オマエ凄えナ‼︎」

 

「愛だねー」

 

(妖精の尻尾も大概だが、こいつらも中々個性が強いな…)

 

 

「全くファイル殿が来てからというもの急に素直になったな…」

 

 

喧嘩がひと段落したのでファイルは2人にあることを訪ねる。

 

 

「ヴァン、お前のその魔法は一体なんだ?」

 

ファイルは再開した時にヴァンが放った魔法について聞き出す。

 

「僕の魔法、太陽の滅神魔法です。太陽が出ている間は力がどんどん溢れてくる魔法です」

 

「なるほど…ラナ、『怠惰』はどうだ?」

 

「あ!そうそう、新しい魔法が使えるようになったんだよ!」

 

嬉しそうに話すラナだったが、その見た目はファイルと始めて出会った時から何一つ変わっていない。

 

「そうか…2人とも成長したな」

 

ファイルは2人の頭を撫でる、ラナは7年前に撫でた時と同じ高さだったが、ヴァンは今やファイルよりも身長が高い。

 

だけど、2人ともとても嬉しそうな表情を浮かべていた。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

 

「ファイル、近々フィオーレ最強の魔導士ギルドを決める大会“大魔闘演舞”というものが開かれるのだが」

 

リオンが唐突にファイルに話しかけてくる。

 

「ファイルさん!出ましょう!」

 

「ファイル!出ようよー!」

 

ラナとヴァンはファイルと出場したいらしいが。

 

「今年はワシも出るぞ」

 

「ジュラさんが出る気なら俺も出たいな」

 

「おいおい、今年も俺とトビーに出させろよ」

 

「勝手に出んなヨ‼︎」

 

「愛だねー」

 

ちなみにファイル以外は妖精の尻尾の天狼組が帰還したことを知っています、しかし伝えるのを忘れています。

 

言い争う彼らにマスターオーバは、

 

「アンタたち!大魔闘演舞は5人と補欠1人しか参加出来ないだよ!」

 

(なるほどな…しかし)

 

「悪いが俺は出ない」

 

「「ええっ⁉︎」」

 

 

ラナとヴァンがほぼ同時に驚きの声を上げる。

 

「俺が出たらフェアじゃないからな」

 

「ジュラさんも出る予定です!ファイルさんだって出ていいんですよ!」

 

「いや、俺は…」

 

「ファイル!遠慮しないで!多分ファイルはこの世界で1、2を争えるくらい強いんだから!」

 

 

ラナのトンデモ発言により、ギルド内が一瞬ガタッと揺れる。

 

 

「ほう、ラナそれは本当だろうな?」

 

「うん!ファイルさんはリオンやジュラさんよりも強いもん!」

 

「ヴァン、私だって出たいんだから新人なんかには譲れないよ!」

 

「シェリア、お前はファイルさんには絶対に勝てない。俺が尊敬するこの人は誰にも負けたりしない!」

 

(恥ずかしい、そしてラナ、ハードル上げすぎだ)

 

 

このままではギルド内で誰が大魔闘演舞に出場するか決めるためにメンバー同士でのバトルが始まってしまう。

 

見かねたマスターオーバが、

 

「アンタたち!全員落ち着きな‼︎回すよ‼︎」

 

(俺のコーヒーが回っている…)

 

俺のコーヒーも含めてギルドメンバー全員を回していた。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

てなわけで、

 

 

「それじゃあこれから、大魔闘演舞選抜メンバーを決めるためのトーナメント形式の大会を開くよ!」

 

気がついたらギルド内から街の広場のようなところにギルドメンバーがほとんど集合していた。

 

(恐らく、激しい戦いになるためギルドを破壊されるのを恐れたマスターの考えだろうな…)

 

「第1試合!トビー&ユウカ対ファイル‼︎」

 

 

(ん?1対2形式なのか?…ラナとヴァンもペアではないし…)

 

トーナメント表を見るとある程度の強さが証明されている魔導士は個人参加でそれ以外は2人での参加になり、ファイルは先程のラナの発言により個人参加となっている。

 

 

そうこうしているうちに試合が始まり最初からファイルの出番だった。

 

名前を呼ばれた3名がギャラリーの中から出てくる。

 

 

「トビー相手が新人だからって手加減すんなよ」

 

「オオーン‼︎」

 

「制限時間は無し!どちらかが倒れるかリタイアするまで!用意…始め‼︎」

 

ユウカはその場にとどまり、トビーがファイルへと突っ込んで行く

 

「くらエ!毒クラゲ‼︎」

 

トビーは自身の爪を伸ばしファイルに斬りつける。

 

「ファイル!トビーの爪は麻痺毒があるの避けて!」

 

しかし、ラナが言うよりも早くトビーはファイルにあっさりと爪を当てる。

 

「………」

 

少しのファイルは爪の切り傷から全身が麻痺し立ったまま動けなくなる。

 

「ファイル!」

 

「意外と大したことないんだな」

 

「アオーン‼︎」

 

トビーの爪が再度ファイルを何度も深く斬りつける。

 

「………」

 

何度も何度も何度も…しかし

 

「ファイル‼︎」

 

ラナとヴァンが心配そうにファイルを見つめるが、ファイルは未だに動かない。

 

 

「リオン…ファイル君どうしたのかな?」

 

「何を考えているんだ…あいつは」

 

トビーの麻痺毒はファイルには効いていない、そもそもファイルはコブラの毒をも飲み込む『暴食』を持っているため状態異常は効果が無い。

 

ファイルは動けないわけではなく、動かないのだ。

 

 

(……なるほど…もう手に取るようにわかるぞ…)

 

 

瞬間、トビーの爪の斬撃は空を切る。

 

「アオーン⁉︎」

 

「………」

 

トビーは再度ファイルに激しく斬撃を繰り出すも、一撃も当たらない。

 

 

「な、な、何でだヨ⁉︎」

 

「怒るなよ、それと一つ教えておく」

 

ファイルは後ろに飛びトビーから距離を少しとる。

 

すると、ファイルの右手の一点に闇の魔力が集中する。

 

 

「お前の動きもう見切った、攻撃は俺に当てられない」

 

「アオーン‼︎」

 

トビーは勢い良くファイルに突っ込むが…

 

「悪魔竜の指弾!」

 

闇を纏わせたファイルの強烈なデコピンをトビーの額に当て広場から彼方へと吹っ飛ばす。

 

 

「さて、あとはユウカだけか…」

 

(…そういえばリタイアって言わせればいいんだよな…)

 

「ファイル、俺の魔法は波動と言ってな魔法を無力化出来る魔法だ。いくらお前の魔法が強力であっても…」

 

色欲(アスモ)、悪いがリタイアしてもらうぞ」

 

ファイルから紫色の蝶々がユウカに向かって飛んで行き、ユウカの体の中に入っていく。

 

 

「…リタイ、ア……」

 

 

突然ユウカはそれだけ言うと気絶したかのように倒れる。

 

 

 

「…え⁉︎ええええ⁉︎し、試合終了‼︎勝者…ファイル‼︎」

 

 

突然のユウカのリタイアでの終わりにギャラリーはもちろん、ラナとヴァンすらも困惑の顔を浮かべていた。

 

その後の試合ではファイルはオーバとジュラから『色欲(アスモ)』は使用禁止とされた。

 

 

 

to be continued…




現在公開可能な情報
ヴァン・キュラソー
太陽の滅神魔導士
太陽が出ている間は様々な身体強化を得ることができる。
太陽ではあるが炎とは少し違いナツやザンクロウが食べても強化はされない。


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24話 太陽神vs悪魔竜


あれ?更新ペース早いな…しばらく休もうか…

小豆まっちゃです!次回より大魔闘演舞編になると思います!(多分)
今更だけどウェンディ全然出てきてないな…


 

side ファイル・ブラッド

 

 

現在ファイルは大魔闘演舞に出場するメンバーを決める大会に参加している。

 

ファイルの奇妙な勝利で幕を閉じた開幕戦、気づいたら個人参加者しか残っていなかった。

 

現在、残っているのはファイルを含めた6名。

 

リオン、ジュラ、シェリア、ラナ、ヴァン、この6名で決まるはずだったのだが…

 

 

 

「ファイルさん、僕と勝負してください‼︎」

 

「ヴァン…本気か?」

 

まさかヴァンが勝負を挑むとはな、ナツやラクサスだけだと思ってたんだがな…

 

「ヴァン!何勝手なこと言ってるの!ファイルはこれから私と出かけるんだよ!」

 

「初耳だが…」

 

「ファイルさん!お願いします!」

 

ヴァンが頭を下げファイルに頼み込むが…

 

「だいたい私に勝てないくせにファイルに勝てるわけないじゃん!」

 

ラナが厳しくヴァンを責め立てやめさせようとする。

 

「…ラナちゃん」

 

「何?シェリア?」

 

見兼ねたのかシェリアはラナを止めにーーー

 

 

「ヴァン君と正午で戦ったことないでしょ?」

 

「うっ…そ、それは…」

 

「ヴァン君が不利な時に勝負を挑めばそれはラナちゃんが勝っちゃうよ、それに今のヴァン君は全力なんだからそんな酷いこと言わないの」

 

「で、でも…」

 

「ほーら、邪魔しちゃダメだよ」

 

シェリアがラナを引っ張ってギャラリーのジュラやリオン達の元へとつれていく。

 

 

「…ファイルさん、お願いします」

 

(…ヴァンの意図はわからん、俺と戦ってどうなるんだ…)

 

しかし、ファイルは甘かった。

 

「…わかった、勝負を受けよう」

 

渋々といった表情でヴァンに付き合うことにした。

 

「そのかわり、こちらにハンデをつけさせてくれ」

 

「えっ、僕にではなくてですか?」

 

ヴァンはてっきり自分にハンデをつけさせてるものだと思っていたようで顔が困惑する。

 

「俺は大罪魔法しか使わん、それと俺に3回攻撃を当てれたらヴァンの勝ちでいい…」

 

ファイルはそう言うとラナに向け手を上下に振りこちらに来てもらう。

 

「どうしたのファイル?」

 

「少しの間おぶられてくれ…」

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

「それでは、ヴァンvsファイル、用意始めえぇ‼︎」

 

ヴァンとファイルは向き合い動かない。ファイルは一切動揺していなかったが、ヴァンは動揺を隠せずにいた。

 

 

(ファイル!凄いねこの魔法!)

 

(『色欲』ならではだな)

 

一切喋らずラナとファイルは会話をする。

 

「ファイルさん…どうしてラナを背負っているんですか?」

 

「言ったはずだ、大罪魔法しか使わんと…」

 

「知ってますよ、でもそれとどういう関係が…?」

 

困惑しているのはヴァンだけでなく、ジュラとリオン、シェリアやギャラリーも目を丸くしていた。

 

何人かはファイルを羨ましそうに見ていたが…

 

「ラナは『怠惰』を持っている、それを使うためだ」

 

「そういうこと〜」

 

「はあ…まあもういいですけど…」

 

ファイルは現在『色欲』の魔法結合する色欲(アスモリンク)を発動し自らとラナを繋ぎ合わせている。

 

 

「ラナごと倒せばね!拡散する紅炎(スプレッドプロミネンス)!」

 

ヴァンはファイルに向け光の粒を放つ、当たるとファイルに3回以上攻撃を当てることに成功しヴァンの勝利となってしまうが…

 

完全なる暴食(パーフェクトベルゼイル)

 

ファイルは前方に闇の渦で出来た壁を出現させ光を飲み込み攻撃を防ぐ。

 

「あ!ファイル上にいる!」

 

ファイルは上空を見るとヴァンが次の魔法を放とうとしていた。

 

紅炎の隕石(プロミネンスメテオ)!」

 

ファイルの頭上に太陽のような熱さと光を持つ隕石が降ってくる。

 

(行くぞラナ!)

 

(おーけー!)

 

 

「「怠惰の門(ベルフェルゲート)!」」

 

緑色の魔法陣がファイルと隕石に発生し瞬間的に場所を入れ替える。

 

「そう来ると思った!」

 

なんと、ファイルが入れ替えた隕石のすぐ先までヴァンが迫っていた。

 

「なるほど…読まれたか…」

 

「くらわせる!太陽神の怒涛‼︎」

 

ヴァンはファイルに太陽のような光と熱を持った黒いブレスを放った。

 

煙が晴れるとそこにはファイルとラナの姿があり2人とも体中が焼けかなりのダメージを負っているように見える。

 

「…よし、まずは1回!」

 

ヴァンがガッツポーズをしている中、攻撃を受けたラナはかなり辛そうだったがファイルは少し微妙な表情を浮かべていた。

 

「あの…ファイルさん…どうかしたんですか?」

 

「ああ、いや…なんでもないんだが…」

 

ファイルはラナを治癒し(正確には『強欲』だが)ジュラへと預ける。

 

 

「ヴァン…それがお前の全力か?」

 

「!!!!!」

 

 

一瞬、静まりかえる空間。

 

 

「…僕はあなたに追いつくために全力で戦っています」

 

「そうか…その程度だと俺には勝てないぞ」

 

「…っ、で、でもいつかあなたを超えることが…」

 

「出来ない」

 

ファイルはきっぱりとヴァンに言い切る。

 

「俺に追いつこうとするのは勝手だ、ただこの勝負に意味が無くなっただけだ」

 

「意味が…ない?」

 

「俺がハンデをつけた理由を教えてやる、それはヴァンが俺に勝つ可能性を増やすためだ」

 

「なんで…」

 

「お前は俺を倒す気で勝負をしていない、どこかで自分が負けるものだと思っている。だから俺はお前の全身全霊が見てみたいと思って勝つチャンスを増やしこの勝負に乗ったんだ」

 

「そんなこと、僕は思ってなんか…」

 

「お前は俺への憧れが少し強すぎる、それ故に俺を倒そうとしない…」

 

ファイルはヴァンに向き直り、

 

「ヴァン…俺に追いつきたいなら、俺に気を使うな、殻を破れ、自分を超えろ‼︎」

 

 

ファイルはヴァンに呼びかける。

 

 

「ファイルさんには見透かされてるんですかね…」

 

 

「僕は…あなたに勝ちたい………超えてやる自分自信を‼︎」

 

 

ヴァンの熱気が変化し今までとは違う魔力が溢れてくる。

 

 

 

「僕の…全力は……まだ…まだ…これからだあぁぁぁ!!!!」

 

 

 

ヴァンは叫び、辺り一面を熱気により溶かし一気に放出する。

 

「い、いかん!このままではヴァンがもたん‼︎」

 

「ファイル!止めろ!」

 

ジュラとリオンがファイルに叫ぶが、

 

 

 

「…ヴァン、世界は広い…だから俺に追いついたくらいで止まるな…」

 

 

 

ファイルとヴァン互いに大技を繰り出す構えをとる。

 

 

 

「滅神奥義‼︎」

 

「大罪奥義……」

 

 

 

やがて太陽はヴァンの真上に止まり、正午を迎える。

 

 

 

 

 

 

最強の太陽(アレス・オブ・サン)‼︎」

 

最凶の太陽(デカポリトス・サン)

 

 

 

 

 

 

闇と光2つの太陽は互いにぶつかり、ほぼ同時に爆発する。

 

街は破壊され広場は見る影も無くなってしまう。

 

 

 

互いに大技での衝突は粉塵を巻き上げ辺り一面を煙に包み込む。煙が少し晴れ、煙の中には立っている者が1人いた。

 

 

 

 

「ヴァン…お前は強いよ、俺が保証する」

 

 

 

 

 

立っていたのは…ファイル・ブラッドだった…

 

 

 

to be continued…




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結合する色欲
魔法を共有することが出来るようになる。ただし発動者の半径1m以内の者のみしか共有出来ない。本編ではラナをファイルが背負い戦うことでラナの『怠惰』を使用出来た。

感想・評価お待ちしております!


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25話 花咲く都クロッカス


25話突破!

特に感想なし!
そして観光回!

でも、感想・評価は待ってます!


 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

「ようやく着いたな…」

 

「そうですね…」

 

(唐突だが俺たちは今ある場所に来ています、そこはどこでしょう?)

 

(クロッカスです!)

 

(正解だ。しかし…ラナよ)

 

「わざわざリンクさせる必要があったのか?」

 

「私はいつでもファイルと繋がっていたいよ…」

 

少しだけ頬を赤らめて言うラナは相変わらず小さい。(身長的に)

 

「それにしてもファイル君、乗り物弱いんだね」

 

意外そうに尋ねてくるシェリア、正直なところ昔は列車でもなんでも眠るくらい余裕があった。しかし、今は無い。

 

「そういえば滅竜魔導士は乗り物全般に弱いらしいな…」

 

(ウェンディは平気そうだったが…)

 

「そうなんですか…勉強になります、ファイル先生」

 

いきなり先生と呼ばれて違和感しかないが、今俺の名前を呼んだのは太陽の滅神魔導士のヴァンである。

 

「…ヴァン…やはり先生呼びは…」

 

「いえ、僕がそう呼びたいんです!」

 

少し前に勝負した翌日から突然「ファイル先生!」と呼ぶようになり、いつも通りに呼んでくれと頼んでも頑なに呼び方を変えようとしない。

 

 

「しかし、リオン達はどこにいるんだか…」

 

リオンとジュラ達は先に出発し、我々はその後にクロッカスにやってきたのだが…

 

「困ったな…」

 

そしてリオンは俺に宿の場所と大魔闘演舞の開催場所を教えてくれたんだが。

 

(リオン…お前は1つ大きなミスを犯した)

 

ファイルが思うリオンが犯したミスとは一体…

 

「この地図…どう読むんだ?」

 

「ファイル君…それ隣町の地図だよ…」

 

ファイル・ブラッドは昔から地の利に弱く道に迷い、迷子になった経験が多々あるのだ。

 

「ファイル先生…地図は僕が見るので手を離さず着いてきてくださいね」

 

ヴァンが地図を片手で開き、もう片方の手をファイルに差し出す。

 

「わかった。では頼む」

 

ファイルはヴァンの手を左手で握り離さないようにする。

 

「ストップ!」

 

「ん?どうした、ラナ?」

 

今度はラナがファイルの右手を握る。

 

「ファイル、私が案内してあげる!これでも『怠惰』で色々なところに遊びに行ってるから!」

 

「そうか」

 

ファイルはヴァンから手を離そうとしたがヴァンに握り返される。

 

「ファイル先生、離してはダメですよ」

 

ファイルは今度はラナの手を離そうとするが、

 

「ファイル、離さないでよー」

 

(…なんなんだろうか、これは…)

 

ファイルが2人の間で両手をそれぞれに握られているこの状況に彼は少し困る。

 

(不味いな、通行の邪魔になってしまう…)

 

感性は斜め下だが…

 

 

「もう、2人ともファイル君困ってるでしょ?離してあげなよー」

 

 

シェリアがそう言うとヴァンとラナは慌てて離す。

 

「すみません、つい調子に乗ってしまい…」

「ごめんなさい」

 

ヴァンとラナは息ピッタリにファイルに謝るがファイルはそこまで気にしてはいなかった。

 

ファイルの手がフリーになったのもつかの間。

 

「それじゃあ私と手繋ごっか♪」

 

すぐさまシェリアはファイルの右手を自らの左手で握る。

 

シェリアはファイルの耳元で小声でファイルに尋ねる。

 

「…少しは役に立てたかな?」

 

「……」

 

ファイルは無言でシェリアの頭に手を置き。

 

「…ああ、心遣い感謝する」

 

シェリアの頭を出来るだけ優しく撫でる。

 

「〜♪」

 

嬉しそうなシェリアと手を繋ぎファイルはクロッカスを楽しく観光しました。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

side ウェンディ・マーベル

 

 

私達は3ヶ月にわたる修行を終え、大魔闘演舞の舞台である花咲く都・クロッカスに来ています。

 

私は出場メンバーに選ばれてしまい非常に不安です。

 

(こんな時にファイルくんがいてくれたらな…)

 

あの時以来ファイルくんとは会えていません。

 

それもそのはずなんですが…ファイルくんはもう生きていないから…

 

アクノロギアのブレスをくらい私達自身も消滅したものだと思っていたんですが…

 

初代と妖精の球(フェアリースフィア)のおかげで私達は生き残っていたんです。

 

しかし、ファイルくんだけはどこにもいませんでした…

 

その時に気づいたんです…ファイルくんだけは消滅してしまったと…

 

 

私はその時に死んでしまいたくなる程悲しかったです…ギルドに戻ってきてもしばらくの間は何も手につかず、ただ時が過ぎていくのを感じるだけの日々でした。

 

 

でも…シャルルやギルドの皆さんのおかげで復帰することが出来、大魔闘演舞にも不安はありますが…ギルドの為に精一杯頑張ります!

 

 

「ウェンディ!早く行きましょう!」

 

「うん!」

 

(きっと…ファイルくんが空から見守っててくれてるはずだから…)

 

 

 

「ファイル先生!そっちは壁です!」

 

「…すまない、見てなかった」

 

「ファイルー!あれ美味しそう!」

 

「ラナ…はしゃぎ過ぎだよー」

 

「大丈夫だ、金はまだある」

 

 

そこには仲間たちに囲まれたファイルの姿があった。

 

 

(嘘……)

 

 

暗い紫色の髪に化猫の宿で着ていた独特な模様の服装は間違いなく彼だった。

 

 

「ファイル先生、一度宿に荷物を置きに行きましょう」

 

「そうだな、宿はどこだ?」

 

 

ウェンディは死んだと思っていたファイルを偶然見つけて思わず壁に隠れてしまう。

 

 

(…ファイルくんだ…生きてる…!…でも…)

 

 

ファイルは赤髪ピッグテールの元気な少女と手を繋いでいた。

 

 

(…誰…?)

 

「…ウェンディ?どうかしたの?」

 

 

ウェンディがファイルを見つけて固まって動けなくなり突然壁に隠れるところまで見ていたシャルルが尋ねるがウェンディは何も答えない。

 

 

(…ファイルくんを盗られた…?)

 

 

ウェンディは少しずつだがワナワナと体が震え始める。

 

 

「う、ウェンディ…?」

 

(ファイルくん…あの時…私だけ見てくれるって…私以外見ないって…浮気もしないって…言ったのに…)

 

 

ウェンディの目は少しずつ濁り、ファイルを見る目はやがて光を映さなくなった。

 

 

「…私の…」

 

「ウェンディ…?大丈夫?」

 

「私のなのに…なんで……?」

 

 

ウェンディは涙を流し、その場に崩れ落ちる。

 

「なんで……ファイル…くん……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

「どうかしたの?ファイル君?」

 

「・・・気にしなくていい」

 

 

(今、ウェンディの魔力を感じたが・・)

 

 

to be continued……





次回「波乱の大魔闘演舞1日目」

最初は誰出そうかな…



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26話 波乱の大魔闘演舞1日目

どうも!アズキ抹茶です!

いきなり私事ではありますがバンドリは次のイベントでペルソナとコラボする(願望)からスターを貯め貯めしています!(頼む…次のイベントはペルソナであってくれ…!つぐみちゃんは生徒会という共通点でQUEENの真になると思ってた)

作者はこの前からバンドリにハマってます。


 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

 

さて、大魔闘演舞1日目が始まる…そこで皆んなに質問があるんだ。

 

君たちは大会や祭りの参加者が出場者リストに載ることを知っているかな?

 

実は俺は出場者リストをさっき初めて見せてもらったんだが…

 

リオンとヴァンが必要に隠していやがったが…まさか…こんなことが…

 

 

出場者リスト

 

メインメンバー

 

〔ジュラ・メェキス、リオン・バスティア、ヴァン・キュラソー、シェリア・ブレンディ、()()()()()()()()()

 

 

補欠

 

〔ラナ・トリット〕

 

 

これはどういうことだ…俺は補欠が良いとジュラとマスターに交渉(物理)したのに…出来れば出たくないって言ったのに…

 

大体俺が出たら他の魔導士が可愛そうだ…全然フェアじゃない…俺と対戦になってしまったら怪我じゃすまないんだぞ…!あいつら……!

 

 

「ファイル〜どったの?」

 

「ラナ……お前が補欠なのか…?」

 

「うん…本当はねファイルが補欠だったんだけど…」

 

 

ラナは少し気まずそうにして人差し指と人差し指を合わせたり離したりを繰り返す。

 

 

「どうした…怒らないから…言ってみろ?」

 

「……うん…ヴァンとリオンがファイルが出たら絶対に優勝出来るからって…」

 

「よし、リオンを殴る」

 

 

ヴァンは恐らく敬意とか出て欲しいとかそういう純粋な思いな気がする…が、リオンはダメだ。アイツは絶対に勝つことだけ考えていやがる。

 

ファイルが本当にリオンを殴りに部屋を出ようとすると。

 

 

「う、嘘‼︎嘘なの…本当は私がファイルに出てもらいたくて…」

 

「ラナ…でも、お前は十分強いだろ」

 

「うん…でも私はファイルの格好いい姿が見たかったから…その…勝手な事してごめんなさい…」

 

 

ラナはファイルに謝る。

 

ファイルは少しラナの考えを汲み取ることにした。

 

 

「……わかったよ。ありがとうな、ラナ」

 

「うん!」

 

「でも、次からはせめて何か声をかけてくれるとありがたいかな…」

 

 

ファイルがメインメンバーに正式に加入し、大魔闘演舞1日目が始まる。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

〜大魔闘演舞試合会場入り口前〜

 

 

 

「遅かったなファイル」

 

「…ああ、色々とあった」

 

「?そうですか……あの…ファイル先生、この3ヶ月で僕は強くなれたでしょうか?」

 

「ヴァン、それは俺が決めれることではない。お前が証明することだ」

 

「ファイル殿、もう出るぞ。準備いいか?」

 

「俺は問題ないが」

 

「ファイル君!」

 

「どうしたシェリア?」

 

「愛の力で優勝しようね!」

 

 

そして5人は会場の中へと進む。

 

 

「さあ!続いて入場してきたのは!聖天のジュラ率いる蛇姫の鱗(ラミアスケイル)だああ!!!」

 

「太陽のヴァンに氷の造形魔導士のリオン!そして、美少女もいるぞ!」

 

「あれ?1人だけ知らねえ奴がいるぞ、誰だアイツ?」

 

 

(俺のことは知らないようで安心したよ…多分だが悪い噂の方が多い気がするからな……人を喰種(グール)に変えたり、悪魔竜に戻ったり、魔法を奪ったりと…)

 

ファイルが自分の恐らく悪い噂を思い出していると…

 

 

「ファ、ファイル⁉︎お前生きてんじゃねえか!」

 

「ナツ…それにグレイにエルザにルーシィ……それと…あの……すまん、存じ上げない」

 

「漢おおおぉぉぉぉ!!!!」

 

(漢泣きしてやがる。)

 

 

ナツ達天狼島のメンバーが生存していることにファイルは驚く、そしてファイルが蛇姫の鱗にいることにナツ達は驚く。

 

 

「お前が生きてるとはな」

 

「色々あってな、ていうかリオンから聞いてねえのか?」

 

「聞いてないな…」

 

「俺はお前が知ってると思ってたからな…」

 

 

(待てよ…こいつらが生きているということはだ…)

 

 

「ウェンディも生きてるのか⁉︎」

 

「おう、でも昨日なんかに襲われたらしくてよ、今は医務室にいるはずだ」

 

「襲われただと⁉︎怪我は⁉︎」

 

「してないみたいだ」

 

 

ファイルはウェンディが怪我をしてないことにとりあえず一安心する。

 

 

「そう…か…」

 

 

そうこうしているうちに最後のギルドが入場してくる。

 

 

「そして最後はやっぱりこのギルド、フィオーレ最強の剣咬の虎(セイバートゥース)だ‼︎」

 

 

最後の5人が入場してくると会場の熱気は今よりも高騰した。

 

 

(剣咬の虎の最強の5人…確か双竜と……あとは…なんだ…分からないな)

 

「あれが最強のギルドか…その割にはむぐう…」

 

 

ファイルが続きを言おうとするとシェリアが口を押さえる。

 

 

「ダメだよ、ファイル君…そんなこと言っちゃ喧嘩になっちゃうよ」

 

「モガモガモガモガ(わかったから離して)」

 

 

そしてフェアリーテイルを挑発する虎達、そんな最中ファイルはウェンディのことだけが気にかかっていた。

 

 

・・・・・・・

 

 

どうやら第一競技は「隠密(ヒドゥン)」というらしいが…ルールを聞く前にリオンが行ってしまった。

 

 

(…今のうちにウェンディの様子を見に行くか)

 

 

ファイルは試合会場を後にし会場のどこかにある医務室に向かう。

 

ファイルは地には弱いが建造物の中なら外に出なければいずれ着くのでひたすら歩き続ける。

 

そして、漸くたどり着いた時には試合会場ではバトルパートが始まっている頃だった。

 

 

(ここにいるのか…)

 

 

ファイルは扉を3回ほどノックをする。

 

すると中から老婆のような声が「誰だい?」と訪ねてくる。

 

 

「ファイルという者なんだが…ウェンディはここにいるのか?」

 

 

すると中からピンク髪の老婆が出てきた。

 

 

「アンタ…あの子とはどういう関係だい?」

 

(俺とウェンディはどういう関係なんだ?)

 

「……妹だ」

 

 

娘はさすがに怪しまれる、それに親はグランディーネだからと無難な答え方をするが…

 

 

「悪いけどウェンディは目を覚ましていない、今日のところは帰っとくれ」

 

「そうか…すまなかった」

 

 

ファイルはそれだけ言うと医務室をあとにする。

 

 

「あれがファイル・ブラッド…ウェンディから聞いてはいたけど…確かに途方も無い魔力持っている…」

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

ファイルが医務室から試合会場に戻ってくるとシェリアとヴァンが息を切らしこちらに向かって走ってきた。

 

 

「ファイル君‼︎どこに行ってたの⁉︎」

 

「すまない…知り合いに会いに行っていた」

 

 

実際は会えていないが、それを伝える必要はないと思いそれ以上は言わなかった。

 

 

「それよりも次の試合ファイル先生ですよ‼︎」

 

(…………は…?)

 

「俺?最初はリオンが行っただろ?」

 

「それは競技パートだよ!今やってるのはバトルパート!ルール説明の時に途中から寝てるからだよ‼︎」

 

 

「それで、次がファイル先生の番なんです」

 

 

 

to be continued……




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蛇姫の鱗…異名呼び
岩鉄のジュラ、零帝のリオン(多分)、太陽のヴァン、天空のシェリア、怠惰のラナ、ファイルには異名がない。

ということでファイルの異名を募集。(多分ファイルが呼ばれることはない気がする)
感想・評価待ってます!


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27話 ミストガンvsファイル

大魔闘演舞1日目はこれで終わりか…

プールイベントっていつだったかな…


 

side ファイル・ブラッド

 

 

大魔闘演舞1日目はもう終わりを告げようとしていた…フェアリーテイルBチームミストガンvsファイルの戦いを残し。

 

 

「一体どうしたんでしょうか?蛇姫の鱗のファイル選手が現れません」

 

「何かあったんじゃないかな〜」

 

 

そうこうしているうちにファイルが走って試合会場に入場してくる。

 

 

「あーっと‼︎ここで遂に入場して来たああ!蛇姫の鱗無名の新人‼︎ファイル・ブラッド選手だああ‼︎」

 

「すまない、道に迷った」

 

「さて、ついに両者揃いました!では大魔闘演舞1日目最終試合ミストガンvsファイル・ブラッド!試合開始です‼︎」

 

 

 

銅鑼が鳴らされ試合が始まるが、ファイルは動かずミストガンを凝視した。

 

 

(フェアリーテイルにこんな魔導士いたか?)

 

 

ファイルはミストガンのことを知らないため少し観察するが…すぐに思考を戦いに集中する。

 

 

「五重魔法陣…観神楽!」

 

 

ミストガンは持っていた複数の杖をいつのまにかファイルの周りに円状に突き刺し魔法を展開する。

 

 

「……おお…」

 

 

しかしファイルにはあまり効いていなようだった。

 

 

憤怒の斧(サタニキル)

 

 

ファイルは片手から魔力で出来た巨大な斧を生成する。

 

 

「まずい!避けろミストガン!」

 

 

どこからかラクサスの声がしたがファイルにとってはこの一撃で倒れてほしかった。

 

 

「怒りを受けろ…」

 

 

ファイルは常人では目で追えないほどの速度で斧を振り回すが…

 

 

「くっ…仕方ない…流星(ミーティア)‼︎」

 

 

ミストガンは自身に光を纏わせ流星のような速度で攻撃をかわす。

 

ファイルはミストガンに攻撃を当てることが出来ず、逆に攻撃を食らうことになってしまう。

 

 

(速いな…憤怒だけでは捕らえられないか…)

 

「少し本気で行くぞ…嫉妬と憤怒の双剣(レビィア・ビィオラ・ソナタ)

 

 

紫色の魔力の斧は形を変え、薄暗い水色と明るい紫色の2つの剣へと分裂した。

 

 

「この剣は怒りと妬み2つの性質を持っている」

 

 

光速で移動するミストガンに対してファイルは移動方向を予測して対応することにした。

 

ただし、それだけでは無い。

 

ファイルはミストガンを追跡しながら嫉みの剣を地面に何度か斬りつけていた。

 

するとミストガンがファイルの攻撃をかわした進行方向に突如として真下から水色の爆炎が発生する。

 

 

「なに⁉︎」

 

「妬みの剣はどんな物でもたとえ石ころでも触れれば嫉妬の爆弾に変えることが出来るんだ」

 

「地雷というわけか…厄介だな…」

 

(それにこの嫉妬の病弾(レビィアシックマイン)は俺のタイミングでいつでも発動出来る)

 

「それと…地雷に気を付けすぎると俺に追いつかれるぞ」

 

 

ファイルは遂にミストガンに怒りの剣で攻撃を加えることに成功する。

 

 

「あーっと!遂にファイル選手ミストガン選手を捉えた!!」

 

 

(頼むから倒れてくれ…)

 

 

ミストガンは剣の斬撃を受けるも立て直し距離を取る。

 

そして、手の込んだ事をしていたのはファイルだけでは無かった。

 

 

「…間に合った…」

 

「空に魔法陣⁉︎」

 

「移動しながら描いていたのか…」

 

(ただ避けていたわけではな無いのか…)

 

「7つの星に裁かれよ…七星剣(グランシャリオ)‼︎」

 

「光が!光がファイル選手へと降り注がれています!」

 

「凄い魔法だけど…ファイルにはあれがあるもん」

 

完全なる暴食(パーフェクトベルゼイル)‼︎」

 

 

光の雨に対してはファイルは闇の渦を展開し光を飲み込み攻撃を防ぐ。

 

 

「大技と大技のぶつかり合い…!わたくし興奮を抑えられません‼︎」

 

「………」

 

「………」(…こいつは…まだ何か持ってるな…)

 

 

両者ともに動かず様子を伺うが…先に動いたのはミストガンだった。

 

 

「真・天体魔法…セーマ‼︎」

 

 

独特の構えから繰り出させれる魔法は今までとは違い凄まじい魔力と空が夜になったような錯覚を覚える。

 

 

「これは一体何が起こっているのでしょう⁉︎」

 

「これは凄いな…だが……それでも、俺には届かないな…消滅魔法(ロスト)

 

 

ファイルは右手から白い光を出しミストガンが発動しようとしていた魔法を完全に消滅させてしまう。

 

 

「な、な、な、なんということだ‼︎ファイル選手魔法を消してしまったああああああ‼︎」

 

「よく頑張ったけど終わりだ…嫉妬の神(ゴットレビィア)

 

 

ファイルは自身とミストガンを薄暗い水色のシャボン玉の膜の中へ閉じ込める。

 

 

「嫉妬の業火で焼かれよ…」

 

 

水色の爆炎がシャボン玉の中から発生しファイルごと辺り一面を黒焦げにしてしまう。

 

もちろんミストガンも黒焦げなのだが…顔を隠していたマスクだけは無傷だった。

 

そしてもちろんファイルも黒焦げだが…自分の魔法ではさすがにダメージは受けない。

 

 

(あいつのマスクはまさか…耐火性なのか…?)

 

 

非常にどうでも良い。

 

 

「勝者‼︎ファイル・ブラッド‼︎蛇姫の鱗に10p加算されます!」

 

 

実況席はもちろん観客席も大盛り上がりで幕を閉じた1日目、しかし、これで終わりでは無かった……

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

〜蛇姫の鱗宿〜

 

 

 

かんぱ〜い!!!!

 

 

「なんだこれは…」

 

「あ!ファイル君遅かったね」

 

 

ファイルは先程の試合で見事な勝利を収め宿に戻る予定だったのだが…あの一戦の後に妖精の尻尾の面々に声をかけられ少しお話しをしていた。

 

 

「それはいいが…お前らまだ1日目だろ…」

 

「勝利祝いというやつだ…受け取れよ」

 

「お前相当強えな見直したぜ」

 

「お前TUEEEナ!!!」

 

「キレんなよ…それよりもファイル、あんな魔法があったとはな」

 

 

ユウカが怒るトビーを雑に抑えファイルに尋ねる。

 

 

「…本来なら使わないつもりだった」

 

「ファイル殿見事であった、今度手合わせ願いたい」

 

(……正気の沙汰ではないな…)

 

 

さっきの戦いを見てファイルと戦いたいなんてナツと同じレベルの無謀者である。さっきもナツが「勝負しようぜ!」とか言ってきたが無視した。

 

 

「ファイル先生!なぜ僕との修行ではさっきの魔法を使わなかったんですか⁉︎」

 

「ファイル!勝利おめでとう!結婚しよ!」

 

「アレは奥の手であって俺が多少本気を出しても大丈夫そうな相手にしか使わん、それと結婚はしない」

 

 

 

そんなこんなで大魔闘演舞1日目は漸く幕を閉じる…しかし、ファイルには新たな脅威(ウェンディ)が迫っていたのである……

 

 

to be continued…




どうもあずき抹茶です!
本来ならファイルの新たな魔法の解説をするつもりでしたが…ファイルの異名について少しお話しがあります!
現在ではエタリーヌ様の「龍血のファイル」と私の友人の「愚者のファイル」の2つほどござます。
異名については2日目が終わったら決めたいと思います。
それでは感想・評価・異名待ってます!


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28話 1度目のデート

 

side ファイル?

 

 

《ついに…ついに出来たぞ!!!!》

 

 

………

 

 

《ベルフェル様‼︎このアスモは遂にドラゴンと悪魔の合成個体の生成に成功致しますたぞ!》

 

 

《あら、早かったわね…その個体の名は?》

 

 

《大層な名前ではありませぬがシャーロックと名付けております》

 

 

………

 

 

《不味いわね…ドラゴン達が予想よりも早く動いていたなんて…》

 

 

《如何致しますか?》

 

 

《アスモはどこに?》

 

 

《ここにございます》

 

 

《最終手段です…シャーロックに我ら大罪の悪魔の全員を合成しなさい》

 

 

………

 

 

《いい?貴方には必ず我らの悲願を叶えてもらうわよ…》

 

 

……。

 

 

《生まれ変わる貴方に私が名を授ける…名は………》

 

 

 

 

 

 

 

ブラッドファイル……

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

とても心地の良い夢とは言えなかったが…悪夢とも言えない夢のような現実のようなものを見た。

 

(あの光景は…一体なんだったんだ)

 

 

ベッドから起き上がるとファイルの上にはスヤスヤと眠るラナの姿があり、ベッドの下では布団を引いて寝ているヴァンの姿があった。

 

 

(…俺にはまだ思い出せていない記憶があるのか…?)

 

 

ファイルは一度風に当たるべく太陽の昇り始めた外へ向かう。

 

 

(やはり外は気持ちいいな…部屋や建物の中を窮屈に感じることが最近多いからかとても晴れやかな気分だ)

 

 

朝の早い時間のため誰1人として人はおらずまるでファイルは自分だけの世界になったのかと錯覚してしまい。

 

 

「あの夢はなんなのかわからないが…どうせ見るならグランディーネとの思い出が見たかったな…」

 

 

ファイルは誰もいないことをいいことに独り言をしてしまう。本人は発言に対して気にしなかったが…それは聞かれないという安心感からくるものであった。

 

ファイルの独り言を聞く者がすぐ近くに…いたのだ。

 

 

「どういう…こと…」

 

 

その人物は現在妖精の尻尾というフィオーレで最弱のギルドのメンバーそしてその人物はファイルの大切な人であり、グランディーネの大切な娘である。

 

 

「どうして…ファイル君がグランディーネを知っているの…?」

 

「……ウェンディ…」

 

 

そしてファイルが今一番出会ってはいけない人物だった。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

(さて…どうしてこうなった…)

 

 

場所はファイルの泊まる宿の前ではなく、噴水広場の前のベンチにファイルとウェンディは腰をおろしていた。

 

座り初めてからかれこれ30分ほど沈黙が続いているが…

 

2人とも何も言わない

 

 

(ウェンディはやはり俺がグランディーネと関わっていることについて聞きたいんだろうか…)

 

(ファイル君…私よりもグランディーネのことを……で、でもグランディーネが相手だからってファイル君は絶対に渡さない!あの蛇姫の鱗の赤い髪の子にも…他の女にも)

 

 

耐えきれ無くなったファイルは意を決してウェンディに言葉をかける。

 

 

「ウェンディ…あの時の約束を今果たそう」

 

「ファイル君…?」

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

「ファイル君、わたし洋服を見に行きたい!」

 

「ああ、見に行こう」

 

 

そして時刻は大魔闘演舞の競技パートが始まった頃にファイルとウェンディは約束の3回のデートの1回目をしていた。

 

ファイルはあらかじめリオンに用事が出来たと言い代役のラナに替わってもらったのだ。

 

 

「ファイル君、私ね大魔闘演舞の出場者に選ばれたんだよ!」

 

「それは凄いな…てことはウェンディは俺と戦うのか?」

 

「うん…でも、ファイル君に怪我はしてほしくないから優しく戦うね!」

 

(それは果たしていいのだろうか?)

 

 

そんな話をしながらクロッカスの洋服店に入る2人。

 

 

「どうかな?似合う?」

 

 

そう言うウェンディは白いウサギの耳が生えているパーカーに水色のフリルのあしらわれた寝巻きのような服を着てファイルの感想を聞く。

 

 

「似合ってるぞ、そして可愛い」

 

 

次にウェンディが着たのは水色の着物と呼ばれる服でその上に白いエプロンを付けた服や何故か商品棚にあった学生服、俺はウェンディに白いワンピースや赤いミニスカートを選んだら喜んでくれた。

 

 

「いい服がたくさん見れて良かったな」

 

「うん…でもお金は必ず返すからね」

 

「気にしなくていいぞ」

 

 

続いてウェンディとファイルは場所を移動し昼食をとることにした。

 

 

「ファイル君、実は私サンドイッチを作って来たの」

 

「そうなのか、食べてもいいか?」

 

 

ファイルがトマトの入ったサンドイッチに手を伸ばそうとするよりも早くウェンディがファイルにサンドイッチを差し出す。

 

 

「はい♪あーん♪」

 

「……………え…」

 

 

ファイルは突然のウェンディの行動に固まってしまい状況を一時的に理解出来なくなる。

 

 

「あの…ウェンディ…?」

 

「あーん♪」

 

「………美味いな」

 

 

ファイルは差し出されたサンドイッチを渋々といった表情で食べる。

 

 

 

 

 

 

side ウェンディ・マーベル

 

 

 

「次はどこへ行きたい?」

 

 

私はファイル君とならどこへ行っても楽しいと思う。

 

 

「その前にファイル君…手を繋いでもいい?」

 

「ああ、いいぞ」

 

 

私は差し出されたファイル君の手を握り、そして指を絡ませて恋人繋ぎにする。

 

(こうしているとファイル君と私は恋人ってことになるから六魔と戦う以前からずっとこの繋ぎ方にしている)

 

ファイル君はいつも気にしてないけどね。

 

 

「ファイル君…私ね実は好きな人がいるの…」

 

 

歩きながらウェンディはファイル君に話しかける。

 

 

(その人はファイル君なんだけどね)

 

 

「そう…なのか…」

 

 

ファイル君は少しぎこちない返事をする、私がファイル君以外に好きになるはずがないのに…ファイル君は気づいていないのかな?

 

 

「うん…その人はね強くてかっこよくて、そしてどこまでも優しい…」

 

 

その優しさが私だけなら良かったのに…

 

 

「……そうか…」

 

「私にとっての王子様みたいな人なの」

 

「…ウェンディの王子様か…俺も会ってみたい」

 

 

会えるわけないよ…だってファイル君自身だもん。

 

 

「その人はねいつもは無表情なんだけど私の前だと少しだけ笑ってくれる、微笑んでくれる、助けてくれる」

 

「………」

 

「私の好きな人……それはね」

 

 

ファイル君が少し俯き私から視線を逸らす。

 

 

「それは……ファイル君なんだ…」

 

 

ファイル君は顔を上げて私を見つめる…その瞳は私だけを見てくれる…ファイル君の視線を私だけのものにしている。

 

 

「俺もウェンディが好きだぞ」

 

 

(ファイル君⁉︎な、な、な、なんて言ったの⁉︎)

 

 

「ファイル君!もう一回!」

 

「好きだぞ」

 

 

(やった…!こ、こ、これでファイル君と私は事実上の恋人!これで漸くファイル君を私だけのものに…)

 

 

「大切な家族のような存在だ」

 

 

え……どういう……コト…?

 

 

「ファイル君……私ねファイル君を1人の男の子として…」

 

「ウェンディ…すまないがそっちの返事は返せない」

 

 

ドウシテ…?

 

 

「俺には既に心に決めた相手がいるんだ」

 

 

ま、まさか…そんなの…

 

 

「…俺が好きなのは…グランディーネなんだ…」

 

 

 

 

 

 

嘘だよね……ファイル君…?

 

 

 

to be continued…




現在公開可能な情報?
シャーロック
強欲のマモンが作り出した悪魔竜。知性や力などは不明。ファイルの元となった個体。
しかしファイル自身は心中の悪魔としか認識していない。



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29話 諦めない天竜と敗北する太陽

どうもあずき抹茶です!

いつか言っていたファイルの異名を決めさせていただきましかた!ちなみに2つございます。1つは異名を2つくれた方の融合と、もう一つは感想に一番多く書かれていました。

発表いたします、闇血(あんけつ)のファイル!そしてヤンデレ製造機のファイルでした!

でもファイルが異名で呼ばれる事は恐らくそんなにない。


 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

「そう…なんだ…し、知らなかったな〜」

 

 

ウェンディはファイルの好意を寄せている人物がグランディーネであることを告げられ戸惑っていた。

 

 

「ああ、ウェンディにも話していなかったからな」

 

「………話して…くれるの?」

 

「……ああ」

 

 

ファイルはウェンディにグランディーネとの出会いと少しの間共に過ごしたことだけを伝えた。

 

 

「そうなんだ…それじゃあ今もグランディーネが好きなの?」

 

「そういうことになるな」

 

 

ファイルは即答した。そして、ウェンディはファイルに対して少しぎこちない話し方になっていた。

 

 

「ファ、ファイル君はさ、その、グランディーネのほかにも好きな子っている?」

 

「そうだな…ウェンディだが…」

 

 

ウェンディは少ししか喜べなかった。それはファイルにとって自分が妹や娘と近しい存在だと言われていることに変わりなかった。しかし、それでもやっぱり少しは嬉しかったが…

 

 

「てことは、ヴァンとラナもその類なのか?」

 

 

ファイルの口から出てきた新たな名前にウェンディは過剰に反応する。

 

 

「その2人は誰?」

 

「俺が旅に出てる時に拾った子達だ」

 

「……へぇ、いつか私に会わせてね」

 

「ああ、いいが…」

 

 

ウェンディは疲れたようで宿に戻ると言うと行ってしまった。

 

 

「…すまない、ウェンディ…」

 

 

ファイルは離れていく小さな背中に聞こえるはずのない謝罪をしていた。

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

side ウェンディ・マーベル

 

 

 

気がついたら私は宿の自分のベッドで天井を見ていた。

 

さっきまでファイル君がいたはずなのに、夢だったのかな?

 

……夢じゃないんだけどね。

 

夢であってほしかったな、ファイル君はグランディーネのことが好きだった事。

 

私もグランディーネのことが大好きだった。

 

でも、グランディーネをファイル君にはあげないし、その逆にファイル君をグランディーネにはあげない。

 

ファイル君は私だけのものなのに…私はファイル君に女の子として見てもらえていない…

 

どうすればいいのかな…やっぱりファイル君を私の傍から片時も離さなければよかったのかな。

 

そうすればファイル君に擦り寄る虫はいなくなるのに。

 

 

「ちょっとだけ気分転換しよっかな…」

 

 

私は自分の荷物の中に入っている大切な封筒を取り出した。

 

 

「ふふっ、ファイル君はやっぱりかっこいいなぁ」

 

 

封筒の中に入っていたのはファイル・ブラッドの大量の写真。

 

食事から睡眠、風呂や本を読んでいる時など様々な日常生活の様子が写されていた。

 

だが、どの写真もファイルの横顔だったり後ろ姿、視線がカメラに向いていないものばかりなので盗撮されたとものである。

 

 

「………私は諦めないよ、ファイル君の全てを絶対に手に入れてみせる…」

 

 

ウェンディはその後も嬉しそうに興奮しながら写真(ファイル)を見続けた。

 

 

「今度はファイル君の水着写真が欲しいなあ」

 

 

(今日着てもらえば良かった…)

 

 

ウェンディは少しだけ後悔した。

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

ファイルとウェンディがデートに行っている間の大魔闘演舞の様子。

 

 

side ヴァン・キュラソー

 

 

競技パートではラナがぶっちぎりで1位を取るものだと思っていたけど、四つ首の番犬のバッカスさんが1位だった。

 

というか、ラナは朝から少し機嫌が良くなかった。

 

ファイル先生が突然、今日は用事が出来たと言って一日中いないからだ。

 

そして、僕もこれから始まるバトルパートでの勝利を見てもらえなくて少しだけ残念だった。

 

でも、ファイル先生にいい報告が出来るように全力を尽くすつもりだった。

 

しかし……

 

 

「これは一体どうなっているんだぁぁぁ!!!」

 

 

実況席からの叫び声、ジュラさん達からの心配する声、そして目の前にいるクロヘビという男の笑い声。

 

 

「ヴァン選手!まさかの敗北だぁぁぁ‼︎」

 

 

最初こそ優勢だったが…目の前で戦っていたはずの男は突如として5人に増えていた。

 

正確に言えば相手がクロヘビから犬鴉の尻尾全員になったのだ。

 

 

「何がどうなったんだ…ヴァンが負けるはずがない…」

 

「ヴァン!何やってんの!」

 

「ラナ…でも急にやられた感じだったような…」

 

「なんなんだいあのギルドは…?」

 

 

クロヘビは倒れたヴァンに近づいてそっと耳打ちをした。

 

 

「君が早くファイル・ブラッドの事を話してくれれば勝たせてあげたのに」

 

 

そんな勝ち方したらファイル先生に会わせる顔がない。

 

 

「お前らのした事は十分な反則行為だ…」

 

「バレなきゃいいんだよ…バレなきゃ」

 

 

そう言うとクロヘビは試合会場を後にした。

 

その直後ヴァンは気を失ってしまう。

 

 

「ヴァン…仇は俺がとってやる…」

 

 

ヴァンの敗北を見ていた金髪の大男は静かに決意を固めていた。

 

 

 

ファイルのいない大魔闘演舞2日目……終了

 

 

to be continued……




現在公開可能な情報
ヴァンまさかの敗北…
クロヘビが砂を操りヴァンに太陽の光を当てさせなかった為ヴァンの力が半減し敗北。



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30話 伏魔殿

どうもあずき抹茶です!
気がついたら30話目ですねー……マジかよ!
ここまで来たのも見てくれた保護者の方々のおかげです!
しかし最近ファイルはほとんど保護者してないですね。
というか、ウェンディがヤンデレ化しましたね。
これからも色々あるとは思いますがどうぞよろしくお願いします。


side ファイル・ブラッド

 

 

 

 

《おい……》

 

 

……なんだ?

 

 

《これは……どういう事だ……》

 

 

……だから、どうしたんだ?

 

 

《魔力が…少しずつだが…減っている》

 

 

……そうか?

 

 

《お前の魔力量だとわからないかもしれないが…俺にはわかる……別の何かが魔力を吸収している》

 

 

……何かとは、なんだ?

 

 

《わからねえが…最近お前…過去の記憶が戻りやすくなっているだろ?》

 

 

……ああ、グランディーネと過ごした日々とかお前のこととか色々思い出せたが…

 

 

《まるで、過去と現在を繋いでいるみたいな感覚があるんだ…》

 

 

……過去と現在を繋ぐだと?

 

 

《今の俺にも説明はできない…だが気をつけておけ…嫌な予感がするからよ…》

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

〜大魔闘演舞3日目〜

 

 

 

大魔闘演舞は早くも3日目に突入した、今回の競技パートは大会側がヒントとして魔力量の多い人が有利と言ってきた。

 

もちろん、蛇姫の鱗からは聖天にして最強の男ジュラが…

 

 

「ファイル殿!任せましたぞ!」

 

 

ファイルに任せたのでファイルが出ることになりました。

 

 

「ファイル先生…」

 

「ヴァンか…どうかしたか?」

 

「いえ…その、申し訳ございませんでした…」

 

「……気にしなくていい」

 

「…ファイル先生、僕は…」

 

「負けたのなら、次は負けないように強くなれ。それでも負けたら、一度振り返れ自分のやってきた事を…」

 

「……はい!」

 

「修行にはいくらでも付き合ってやる」

 

 

ファイルはヴァンとの会話を終え、試合会場へと足を運ぶ…そこには見慣れた面々がいた。

 

 

「ファイルが出てきたか…」

 

「エルザか…」

 

「やあ、久しぶりだね、ファイル君」

 

「ヒビキ…お前…なんでこの競技に出たんだ?」

 

「ほう…蛇姫の鱗は新人を出してきたか」

 

「お前は虎の………誰だ?」

 

 

その後突如として現れた審判のマトー君により解説と順番決めが行われた。

 

ちなみに一番手はエルザでファイルは一番最後だった。

 

競技の名前は「伏魔殿(パンデモニウム)

 

魔法陣を通して現れた巨大な城にいるモンスター達を倒してその合計値を競い合うこの戦い。

 

挑戦者はモンスターの数を宣言して挑戦し宣言通りの数を倒せればポイントが入る。

 

それを順番に繰り返すのだが…

 

 

「100だ!!」

 

(まあ…そうだろうな)

 

 

エルザは最大数である100体全てを倒すと宣言し城へと入っていった。

 

ファイルも同じ立場ならそうするし、そもそもそれ以外の選択肢が無かった。

 

 

「とっても順調だね、エルザさん」

 

「ああ…あいつなら100体全てを倒してもおかしくはないがな」

 

「ハハッ確かに…でも、その場合は僕達の順位はどうなるんだい?」

 

「大会側もそうなった時の対処法があるだろう……まあ、なければジャンケンとかだろうな…」

 

 

ファイルとヒビキが会話をしている最中にエルザは半数以上のモンスターを倒していた。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

「……本当にやりきってしまったか…」

 

 

会場は今やエルザコールで鳴り止まない。

 

エルザが宣言通り100体全てを倒して一位を取ってしまったのだ。

 

 

「さて、最初はグーだったか…」

 

 

残りの挑戦者達は伏魔殿ではなく魔力測定器に自身の魔法ぶつけてその数値を競うとい戦いになった。

 

各ギルドの挑戦者達はそれぞれの魔法を魔力測定器にぶつけ合っている。

 

ちなみに現在一位はオルガで3000弱くらいだったが…

 

しかし、次の挑戦者が波乱を呼んだ。

 

 

「あれぇ〜もう私の番かぃ?」

 

 

そう、妖精の尻尾Bチームのカナである。

 

ファイルは普通のカナなら見るまでもないのだが…カナの右手から異常な魔力が滲み出ているため凝視していた。

 

 

「これは…超魔法とかいうやつか…」

 

「集え…妖精に導かれし光の川よ!」

 

「照らせ、邪なる牙を滅するために!」

 

妖精の輝き(フェアリーグリッダー)!!!!!」

 

 

凄まじい爆風と目が眩むほどの光に包まれ魔力測定器は9999という数値を残し完全破壊させられていた。

 

 

「止められないよ!なんたって私たちは妖精の尻尾なんだから!」

 

 

会場は妖精の尻尾コールで鳴り止まずそのまま幕を閉じようとしていた…大魔闘演舞3日目の競技パート、しかし、まだ最後に残された挑戦者がいた。

 

 

「……非常にやりづらい…」

 

「ごめんって!」

 

 

カナの後という地獄の番は観客には蛇姫の鱗の新人という認知の悪魔竜ファイル・ブラッドだった。

 

渋い表情をするファイルにカナは両手を合わせて軽く頭を下げていた。

 

 

「しかし、ファイル選手非常にやりづらそうですね…」

 

「そうですね…しかし、彼ならきっと良い記録が出ると思いますよ。なんてったて彼は私が見てきた中で最高の魔導士ですから」

 

 

ちなみに実況席には毎回ゲストとして誰かしら来ているらしく、今回のゲストは評議員のルーンナイトことラハールさんだった。

 

ファイルとラハールは面識があり一度目は天狼島からの帰還時と、空白の7年の間で実は1年間ほどラハールの元でファイルは働いていたのだ。

 

 

「……やるか…」

 

「どうやら準備が整った様子です、では、ファイル選手お願いします!」

 

 

ファイルは大きく息を吸い吐き出し、少しだけを空気を吸いこむと

 

 

「…傲慢な力量(フォースオブルシファー)…」

 

「なんでしょうか?空気が振動していますね…」

 

突如としてファイルから溢れ出た魔力は試合会場にいた者たち全てを震えあげてしまうほどだった。

 

 

「……傲慢な魔量(ソウルオブルシファー)…」

 

 

ファイルから溢れる魔力はさらに膨張し広く人の多い会場全体は静まりかえる。

 

そんな中ファイルの声だけが聞こえる。

 

 

「…大罪奥義……」

 

 

ファイルは全身からさらに凶悪な魔力を放ち、闇の魔力を自らの左手に集中させ放つ。

 

 

 

 

 

 

死者の国への鎮魂歌(ヘルヘイムレクイエム)!」

 

 

 

 

 

 

 

 

それはまるで大海のようにファイルから放たれた闇。

 

太陽をも飲み込まんとする闇の海は魔力測定器を飲み込んだ。

 

やがて闇は空へと昇り天高く伸びた闇の海は雲を割り、その先へと伸びて消滅した。

 

 

「ふぅ…記録は……errorだと…」

 

「す、す、凄すぎますよ!!ヤジマさん‼︎私再び興奮を抑えられません‼︎」

 

「うん、うん、記録こそはerrorだったけど、ファイル君は凄い魔導士だね」

 

 

ファイル・ブラッド、魔法が強すぎるために魔力測定器が魔力値を計測する前に破壊されerrorになってしまう。

 

マトー君の判断によりファイルは三位という順位で終わりを告げた。

 

 

「ファイル君はやっぱりすごい…惚れ直しちゃう…」

 

 

少しだけ疲れ気味の悪魔竜を天空の巫女は恍惚とした瞳で見つめる。

 

しかしその瞳には光はなく、ただただ闇が広がっていた。

 

 

 

 

to be continued…




現在公開可能な情報
傲慢な力量(フォースオブルシファー)
傲慢な魔量(マジックオブルシファー)
ようやく露わになった最後の大罪『傲慢』はファイル自身の身体強化や魔力強化を行える。
一度発動すれば能力を限界以上まで引き出せる。
しかし、使用には集中力と発動まで少し時間がかかるためその隙を突かれることがある。


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31話 天竜vs天神


この次の回はあらかじめ予告しておきます。

プールです。

もう一度言います、深夜のプールです!
ウェンディの水着にファイルは耐えられるのか⁉︎乞うご期待!


 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

大魔闘演舞3日目競技パートでerrorという成績を残したファイル。

 

しかし、彼はこの時はまだ気づいていなかった。

 

この大会の真の狙いと自らを狙う犬鴉の存在を…

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

「さあ、大魔闘演舞3日目もいよいよ最終試合となりました。そして、この組み合わせは私にとってとてもハッピーな組み合わせです!」

 

 

実況席が多いに盛り上がっている理由をファイルは知っていた。

 

なぜなら……

 

 

「さあ!では入場していただきましょう!蛇姫の鱗(ラミアスケイル)シェリア・ブレンディ‼︎」

 

「そして、妖精の尻尾(フェアリーテイル)ウェンディ・マーベル‼︎」

 

 

2人の少女が試合会場へと走り出したが…

 

 

「くぇっ!」

 

「きゃっ!」

 

 

両者ともに緊張からか何もないところで転倒してしまう。

 

 

「大丈夫でしょうか…シェリア…」

 

「いつもはもっとしっかりしてるのにな〜」

 

「あれほど緊張していたとはな…」

 

 

ヴァン、ラナ、ジュラの順で感想を言っていく、しかし、ファイルはウェンディの方を見ていた。

 

 

「………」

 

「……!……///」

 

 

ウェンディはファイルの視線に気がついてそちらを見る、ファイルはウェンディのことを心配して見ていたが、ウェンディはファイルが自分を見てくれることが嬉しく少しだけ照れて頬を赤らめる。

 

 

「不安しかないな…」

 

 

こんな調子で闘いの銅鑼は鳴らされた。

 

 

・・・・・・・

 

 

side ヴァン・キュラソー

 

 

銅鑼が鳴り試合が始まった。

 

先に仕掛けたのは妖精の尻尾のウェンディだった。

 

ファイル先生の娘さん?妹さん?という曖昧な情報しか僕は持っていなかったが…彼女の使う魔法はシェリアと同じ天空魔法…それも滅竜魔法の。

 

相性は悪くもないし良くもない、だからこそ経験や力の差で簡単に勝負は決まる。

 

シェリアは自分を自己回復出来るが、天竜にも自己回復はあるのだろうか…?

 

 

「ヴァン、どうしたのだ?」

 

「ジュラさん…いえ、シェリアとウェンディさんの魔法について考えてて…」

 

「なるほど…しかし、ヴァンよお前から見てどちらが優勢に見える?」

 

「それは…やはりシェリアですかね…妖精には悪いですけどシェリアはウェンディさんより強いですし、ドジさえ踏まなければ容易に勝てると思います」

 

「だろうな…だがな、ウェンディはああ見えて根性がある、なによりもウェンディは滅竜魔導士だ、その特性を生かせれば勝負はわからんだろう。そうだろう、ファイル?」

 

 

そんな会話を横で聞いていたリオンは意見をファイルに述べた。

 

 

「……いや、この勝負はウェンディの勝ちのようだ…」

 

 

ファイルが突如として言い放った言葉で蛇姫の鱗のメンバーは一時硬直する。

 

 

「それは何故かなファイル殿?」

 

「気づかなかったわけではないが…今のウェンディの攻撃を見てて前よりもキレが上がりすぎている」

 

 

確かにとても素早く的確な攻撃ではありますが…

 

 

「でも、それでもさあシェリアが負けると思えないよ〜」

 

「ああ、俺もシェリアが勝つものだも思っていた、しかしな、今のウェンディには手に入れたいモノがあるのかもしれない…」

 

「手に入れたいモノ?それはなんなんですか?」

 

「…………俺?…」

 

 

ファイル先生はかなりの間を置いて俺と呟いた。

 

 

「……は…」

 

「……え…」

 

「……な、なん…」

 

「……どういう意味だファイル殿…」

 

 

メンバーの全員がファイル先生に詰め寄り問い詰めようとしているとまさかの試合会場から声が聞こえてきた。

 

 

「ファイル君は私のものです‼︎誰にもあげません‼︎」

 

 

そう、ウェンディである。

 

 

「「「「「………」」」」」

 

「愛だね…」

 

「まだウェンディのものじゃないがな」

 

 

観客はおろか妖精の尻尾、蛇姫の鱗、その他のギルド、そして実況席はシェリアとファイル先生以外が一瞬の沈黙を迎えた。

 

 

「全力の愛には全力で答えなきゃね!」

 

 

シェリアは突如として魔力の質を変え会場全体はプレッシャーを感じる。

 

 

「それと、ファイル君は私も欲しいな!」

 

「あなたにだって渡しません!」

 

 

シェリアからもファイル先生が欲しいと言われ若干パニックになる妖精の尻尾と蛇姫の鱗のギルドメンバー。

 

 

「ファイルはあたしのだもん!」

 

 

無論ラナもファイル先生争奪戦に加わってしまう。

 

 

「滅神奥義…‼︎」

 

「ハッ…い、いかんシェリア!」

 

「やめろシェリア‼︎」

 

「馬鹿者!相手を殺す気か⁉︎」

 

 

しかし、遅かった。

 

 

天叢雲剣(アメノムラクモ)!!!!!」

 

 

黒き翼の竜巻はウェンディに向かい一直線に伸びていった。

 

しかし、シェリアの大技はウェンディには当たらなかった。

 

軌道が上に行き、外れたのだ。

 

 

「外した⁉︎」

 

「違うぞ、ヴァン。外させたが正しい」

 

 

ファイル先生が言うにはウェンディさんはシェリアの魔力をアップさせて魔法をコントロール出来なくさせたという事らしい。

 

 

「ここからは互いに力と力のぶつかり合いだろうな…」

 

 

しかし、試合はファイル先生の予想を外れタイムアップとなり引き分けという形で幕を降ろす。

 

試合の最後にウェンディとシェリアが仲良く握手しているところを見るに友達になれた様子だったが…

 

 

「いい試合でしたね、ファイル先生…あれ?」

 

「ファイル殿がいなくなって…」

 

 

突如観客席からざわざわと声が聞こえる。

 

観客の視線の先にはウェンディとシェリアそして2人の間に挟まれているファイル先生の姿がありシェリアを守るように立っていた。

 

 

「何をしようとした…ウェンディ…」

 

「……なにもしてないよ」

 

「…なら、なんでシェリアは今になってダメージを負っているんだ?」

 

 

・・・・・・・

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

目の前にいる少女は俺にとってもグランディーネにとっても大切な存在だった。

 

少し前に告白をされたが濁してしまった俺は気まずさからウェンディに声をかけられなかった。

 

 

「ウェンディ…なぜだ…なぜシェリアを攻撃した?」

 

 

俺の後ろでは首元にウェンディの鉤爪を食らったシェリアがいる。

 

今は『強欲』を使い自然治癒力、魔力などを奪わせて回復さけているが…

 

 

(それにしても、もしも時を歩く(タイムウォーク)を発動するタイミングが少しでも遅かったらシェリアは殺されていた…)

 

 

ウェンディは未だに俯いたまま黙り込んでいる。

 

拉致があかない為ファイルはラナを呼び自分とウェンディを別の場所に『怠惰』を使い移動させた。

 

会場は突如として消えたファイルとウェンディ、そして苦しそうに未だに倒れているシェリアとそれを不安そうにしている蛇姫の鱗のメンバーを残し3日目は幕を降ろす。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

ファイルとウェンディはラナによりクロッカス近くの森の中へと飛ばされた。

 

それでもウェンディは何も喋らなかった。

 

 

「ウェンディ……その、とりあえず、お疲れ様」

 

「う、うん…」

 

「良く頑張ったと思う…良くあそこまで強くなったな…」

 

 

ファイルはウェンディの頭を撫でた、今は彼女の心を開くことが大事だと思い昔のように接してあげる。

 

 

「………」

 

「……やめてよ、ファイル君……」

 

「………」

 

「……私はあの人を殺そうとしてたんだよ?もうファイル君に何かしてもらえる資格なんてないんだよ…」

 

「………」

 

「……………うっ、ううっ、なんで、なんでよ、ファイル、君、……」

 

 

ウェンディはそれでも撫でるのをやめないファイルに対してついに心が折れ泣き出した。

 

 

「…ファイル、君、はどうして、そこまで優しく接してくれるの…?」

 

「…ウェンディのしたことは確かに許されない事だと思う…ただ、その原因はどうやら俺にあるようだから…強く言えないだけだよ…」

 

 

ファイルは漸く気づいたのだ。

 

ウェンディが自分をどれほど求めているのかを、どれほど求めても手に入らない自分を他の人に取られたくないからあのような行動に衝動的に出てしまった。

 

 

「ウェンディ…すまない…」

 

 

ファイルはウェンディを優しく抱きしめた。

 

ウェンディはファイルを抱きしめることはなく、ファイルの腕の中で泣き続けた。

 

 

 

「もう…落ち着いたか」

 

「うん…ありがとうファイル君」

 

「…訳を話してくれるか?」

 

「うん…」

 

 

その後ウェンディはファイルと出会った時から少しずつ惹かれていきやがては常にファイルの傍に自分がいないとどうしても胸が苦しくなることを告げた。

 

ファイルがクロッカスでシェリアを手を繋いでいたところを見てとても妬いたらしく、嫉妬でどうにかなりそうだったらしい。

 

そして、ウェンディはファイルの私物をいくつかもっており、ファイルの大量の写真などは宝物だと告げられたファイルは少しだけ嬉しくもあり、なんだかちょっとだけ残念そうだった。

 

 

「…なるほどな…その、すまないな、生きていたのにすぐに会いに行かなくて…」

 

「ううん、いいよもう、それにファイル君が生きていたことが私にとって一番嬉しかったから」

 

「そうか…」

 

「ファ〜イル君♪」

 

 

先程まで表情とは打って変わり満面の笑みでファイルに抱きつくウェンディ。

 

 

「さてと…甘えるのは構わないが…とりあえず頭を下げに行くか…」

 

「…うん、そうだね…シェリアにも酷いことをしたからね……」

 

 

謝りには一緒に行ってあげるからこれからは仲良くな、とファイルはウェンディに言うとウェンディはうん、とだけ短い返事を返しクロッカスへと歩き始めた。

 

 

 

to be continued……?




その後のお話
ファイル「本当にすまなかった」
ウェンディ「ごめんなさい、シェリアさん」
シェリア「………」
ジュラ「シェリア?」
ラナ&ヴァン「?」
リオン「……」
シェリア「さん付けはしないって約束でしょ!シェリアでいいって言ったじゃない!」
ファイル&ヴァン&ラナ「そこなの?」
ウェンディ「あの、シェリア…その、…」
シェリア「私はもう気にしてないよ、それにファイル君がすぐに傷を治してくれたし!」
オーバ「そうだね、それにアンタだってその子を殺しかけたんだからおあいこだろうからね…でも、もう二度とすんじゃないわよ…」
ウェンディ「は、はい!」
ファイル「シェリア、ありがとう」
シェリア「うんうん、そうだな〜お礼はファイル君のキスがいいな〜」
ウェンディ「だ、だめです‼︎」
ラナ「あたしもキスしてほしい〜」
ヴァン「先生僕も敬愛の印に!」
ジュラ「大変だなファイル殿」
リオン「俺もジュビアと結ばれたい…‼︎」
ファイル「とりあえずは収まって良かった…」


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31.5話 夜のプールに行く


この回は果たしているのか?
それに3日目の夜だったか?
でも…それでも…やりたいからこそやります。

以上前書きでした。長めです。


 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

大魔闘演舞も3日目が終わり、次の日に備えてファイルはすぐにベッドに入っていた。

 

本日は色々とあり、まあ…なにがあったかはここでは言わないが…

 

疲れというものを感じないファイルでさえ多少は疲れたためにすぐに寝ようと思っていた。

 

しかし、目を閉じたファイルを囲むように緑色の魔法陣が発生した。

 

 

「ファイル〜!ほら、起きて!」

 

 

先程までは部屋のベッドの上だったはずなのに…目の前には金色の顔見知りの少女がいた。

 

 

「………ここは…」

 

「クロッカスの屋内プールだよ?」

 

「そうか…」

 

 

実はファイルはラナとヴァンにプールに行こうと誘われていたが…無視して眠ろうとしていた。

 

しかし、勘の鋭いラナはファイルに怠惰の門を発動し移動させてきたのだ。

 

 

「ほらほら、早く行こ!」

 

「あーーはいはい」

 

 

大はしゃぎするラナに手を引かれ、かなり乗り気ではないファイルはプールの入り口へと向かった。

 

 

「すみません、この時間帯でのお子様の入水はご遠慮ください」

 

「お子様じゃないよ!!!!!」

 

「見た目は変わってないからな…」

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

なんとか監視員の説得に成功し、夕焼けのようなグラデーションの水着を着たファイルはあることに気づいた。

 

 

「他の客は、ほとんど知ってる顔だな…」

 

 

大魔闘演舞に参加しているギルドの奴らがこのプールに来ていた。

 

 

「凄えな!この乗り物!」

 

 

嬉々として水上機関車に跨る炎の滅竜魔導士のナツ。

 

 

「ウェップ…吐きそう…」

 

「なんで乗ったんだよ‼︎」

 

「頼むからプールでのキラキラはやめてくれよ…」

 

 

見ると今にも吐きそ…いや少し出てるな。

 

 

「5、6、7、8……2、2、3、4…」

 

「ラクサス…?」

 

「なんだよ」

 

 

他のところではラクサスとマスターマカロフ、そして雷神衆のビッグスローとフリードが準備体操をしていた。

 

 

(ラクサスが来てるのは意外だな…というか、マカロフとラクサスの間に妙な気配が…)

 

 

「意外だなファイル、お前も来ていたのか」

 

「…エルザとルーシィか」

 

 

本日競技パートで大勝利したエルザと精霊魔導士のルーシィがいた。

 

 

「ていうか、エルザお前怪我は?」

 

「ふん、あのくらいどうってことないさ」

 

「………正気か…」

 

「普通そう思うわよね……ところでファイルは誰と来てるの?」

 

「ラナとヴァンだが」

 

「あの2人とはどういう関係なんだ?」

 

「養子だと思うが…」

 

 

ファイルがエルザとルーシィと話していると。

 

 

「やあ、エルザさん、ルーシィさん、そしてファイル君」

 

 

青い天馬の一夜が話しかけてきた。

 

 

「久しいな、一夜」

 

「ああ、今日の君の競技パートでの魔法、とても良いパルファムだったよ」

 

 

ファイルは思った…パルファムとは何だ…と。

 

ファイルがパルファムについて考えていると、一夜がエルザに何か言ったのか彼方へと蹴り飛ばされた。

 

 

「メェーン‼︎」

 

「一夜⁉︎」

 

 

(メェーンとは何だ?)

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

「ファイル〜!」

 

「ファイル先生!」

 

 

声がする方へと目を向けるとラナとヴァンがいた。

 

ヴァンは太陽の柄の入った水着を着ていたが、ラナはスクール水着だった。

 

 

「ファイル先生!僕はラクサスさんに会ってきてもいいですか?」

 

「ラクサスならさっき会ったな…あそこだ」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

 

ラクサスのいる方向を教えるとヴァンはプールサイドを走ってラクサスと雷神衆そしてマカロフのいる所へと向かった。

 

 

「……私はファイルと一緒が良かったな…」

 

「ラナ?」

 

「ううんなんでもない、それじゃ私はシェリアと遊んでくるね!」

 

「ああ…」

 

 

突如として一人になったファイル、しかし、彼の後ろから青い髪の少女が彼に少しずつ近づいていた。

 

 

「えいっ!」

 

 

水着というのはとても肌を露出する服である、故に背中から抱きつかれるとダイレクトにその双丘を感じれるはずなのだが…少女には丘などなかった。

 

 

「…ウェンディか」

 

「うん、そうだよ!ファイル君!」

 

 

振り返るとそこには緑色の水着を着てツインテールになっているウェンディがいた。

 

 

「ウェンディも来ていたか、その水着似合ってるぞ」

 

「そ、そうかな…ありがと…」

 

「俺はプールに来たのは初めてだが…プールとは何をするんだ?」

 

「それじゃあ、私が教えてあげるね!」

 

 

ウェンディはファイルの手をとり、水へと一直線に向かった。

 

 

(まあ、よくわからないが…楽しそうならいいか…)

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

「ファイル君…大丈夫?」

 

「ああ、まさか…水泳に自分が死ぬほど向いていないとはな……」

 

 

なんとファイル・ブラッドは泳げなかった。

 

そもそも、空を飛んでいたファイルは海に入ることも湖に飛び込むことも無く水とは飲むものでしか無かった。

 

いざ、泳いでみると沈み、浮き輪に浮くことしか出来ないため、途中から立っていただけだった。

 

 

「ファイル君少し休憩しよっか、飲み物買ってくるね」

 

「あ、ああ…すまない」

 

 

ウェンディが売店の方へ向かって行く。

 

よくある展開としてウェンディが柄の悪い奴らに絡まれファイルが助け出す展開なのだが…

 

 

「ファイルさんですか⁉︎」

 

「ああ、そうだが…貴方達は…」

 

「昨日の試合と今日の競技パートを見てファンになりました!サインください‼︎」

 

「サイン?…この紙に書けということか…いいぞ」

 

 

ファイルは自分が良いほうで目立つ分には別に気にはしていなかった。

 

むしろ良いほうで目立って悪い噂を払拭したいと思っていた。

 

 

「すみません!写真いいですか!」

 

「ああ、どうぞ」

 

「握手してください!」

 

「はいはい」

 

「お母さんになって下さい!」

 

「それは無理だな…」

 

「俺と勝負しろぉぉ‼︎」

 

「しないぞ」

 

「雷神衆にならねえか?」

 

「ならん」

 

「抱いて!」

 

「ハグって意味だよな?ラナ?」

 

 

次々とやってくる男女(ナツ、ビッグスロー、ラナを除く)に丁寧に相手をしていくファイル。

 

夜にもかかわらずファイルの周りには50を超える人が集まっていた。

 

 

「さてと、ウェンディは……」

 

 

ファイルはウェンディの向かった売店に向かうとそこにはいなかった。

 

それはそのはずウェンディは……彼の後ろにいたのだから。

 

 

「ファ〜イ〜ル〜く〜ん?」

 

 

ウェンディは表情こそ笑顔だったが、目が笑っていなかった。

 

 

「ねぇねぇ、なんで私よりもあの人達を優先したの?」

 

「いや、あれは彼等から…」

 

「普通私を最優先するよね?ファイル君にとって私よりもあの人達の方が大事なの?私は今でもファイル君のこと大好きだよ、ファイル君は私のことを(女性として)好きなんだよね?」

 

「好きではあるが(娘的な意味で)…」

 

「それじゃあ、さっきの行動はおかしいよね?私天狼島でファイル君に「私だけを見てくれる?」って聞いたよね?その時ファイル君「ああ、もちろん」って答えたよね?浮気はしないって、嘘はつかないって言ってたのに、なんでなの…なんでファイル君…?」

 

「ウェンディ…ごめん」

 

「謝るんだったら、ほら、そ、その…」

 

「?」

 

「行動で示して欲しいな……」

 

「ウェンディ……」

 

「次は絶対に許さないからね…」

 

 

「何をすればいいんだ?」

 

 

ファイルはその後、ウェンディに膝枕をしウェンディの気がすむまで頭を撫で次の残り2回のデートを5回のデートに変更させられました。

 

 

「すまなかった、ウェンディ」

 

「………やっぱりファイル君から目を離しちゃ悪い豚どもが……」

 

「何か言ったのか?ウェンディ?」

 

「ううん、なんでもないよ…」

 

 

さて、突然なんだが…このプールには妖精の尻尾という7年前に評議員が頭を抱えるほどの問題を起こしたギルドである。

 

特に火竜(サラマンダー)のナツは問題児だった。

 

そんな彼が無事にこのプールイベントを突破させてくれるはずが無かった。

 

 

「グハッ⁉︎」

 

「ファイル君⁉︎」

 

 

ファイルは突如として体が浮き上がり、ここのプールの名物のウォータースライダーへと乗り込む。

 

ウェンディはファイルが浮き上がる直前に彼の体に抱きつき一緒にスライダーへと乗り込むと。

 

 

「ナツさん⁉︎」

 

「何やってんだ、あいつ…」

 

 

ナツはハート型の看板に引っかかり、その看板に引っかかってファイルとウェンディはスライダーに乗りこまされたようだったが…

 

 

「どうやら、俺たち以外にもいるようだな…」

 

 

ウォータースライダーには他にもルーシィとジュビア、リオンとグレイ、エルザと…ミストガンかな?そして、シェリアとラナ、ビッグスローとヴァン、ガジルとレビィ、エバーグリーンとエルフマンといった面々がペアで乗っていた。

 

 

「ファイル先生〜!助けてください!」

 

「ファイルこのスライダーを止めてくれ‼︎」

 

「ヴァン!そいつ誰だ⁉︎」

 

「ビッグスローさんです‼︎」

 

「悪い仮面ハズレちったんだわ‼︎」

 

「ビッグスローさん今はそれどころじゃないですよ!」

 

 

ヴァンがいろんな人と仲良くなれて本当の良かったと思ったファイルだったが…

 

 

「ファイル君の匂いが近い…体も温かい…ちょっとくらいなら……」

 

「ウェンディ」

 

「はいぃっ⁉︎」

 

「危ないからもっと近づいてくれ、落ちてしまう」

 

「うん……///」

 

 

ファイルはウェンディを抱きしめるその様子を別のスライダーで見ていたラナとシェリア。

 

 

「ファイルよ!余は悲しい‼︎」

 

「余?どうしちゃったのラナ?…まあ…でも愛だね〜」

 

 

ラナの悲鳴を聞きながらスライダーに身を任せるファイル。

 

 

「ウェンディ…」

 

「どど、ど、どうしたのファイル君…ハァハァ」

 

「楽しいものだな…プールとは」

 

「………フフッ、楽しいねファイル君」

 

 

最終的にリオンとグレイがプール全て凍らせてしまい、ナツがそれを破壊することによって幕を閉じた

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

「それじゃあ、請求書は妖精の尻尾でいいのかな?」

 

「うぇーん‼︎」

 

 

 

 

 

「ファイル君!」

 

「ん?」

 

「一緒にいろんな所に行こうね」

 

「ああ、行こう」

 

 

 

 

to be continued……





請求書(ファイルが後日マカロフから聞いたもの)
クロッカス屋内プール・修繕費:約500000000
怪我人:0名(ファイル、ウェンディ、シェリアで治したため)
死者?:1名エルフマン(エバーグリーンが思わず石にしたため)
精神な怪我人:2名マカロフ、メイビス(修繕費的な意味で)


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32話 仲間の為に





 

 

 

side ラナ・トリット

 

 

 

 

私は今でも不意に思い出す……

 

 

あの日のこと……

 

 

初めてファイルと出会った日のこと……

 

 

私にとってあの日はとても大切な日であり、とても怖い日でもあった。

 

 

 

「ラナ‼︎逃げなさい‼︎」

 

 

 

あの日、私はお母さんと一緒にいた……

 

 

そしたら急にドアが開いて知らない人がそこに立っていた……

 

 

その人はお父さんの死体を持っていた……

 

 

その人はこちらを見るなり走り出した……

 

 

私たちに向かって……

 

 

お母さんは目の前で真っ二つになった……

 

 

私を生んだ内臓はそこら中に飛び散った……

 

 

その人は私を見下ろして武器を振り上げ…た……

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

「う、う〜ん…」

 

 

目を覚ますとそこには見慣れた光景があった。

 

目の前には今も眠っている命の恩人であり、愛しき人。

 

 

「ファイル〜起きて〜」

 

 

肩を揺すっても中々起きない、いつもなら鼻や耳を触ると目を覚ますのだけど…

 

 

「昨日がよっぽど疲れたのかな…」

 

 

この人を見ると私はあの酷くて怖い夢を忘れられる。

 

だから…昨日はシェリアに頼まれてウェンディちゃんにファイルを譲ったけど…もう譲る気は無いんだ。

 

 

「ファイルはどう思うかな…こんな私を…」

 

 

気がついたら小声ではあるが私は独り言を言っていた。

 

でも、ファイルにとってウェンディちゃんは大切な人…だから横取りなんてウェンディちゃんが可哀想だけど…

 

 

「別にいいんじゃないか…」

 

「そうかな……え…」

 

 

ファイルが起きた…・・・ファイルが起きた⁉︎

 

 

「ッ⁉︎ふ、ファイル!今の聞いてたの⁉︎」

 

「ああ」

 

「ど、どこから…?」

 

「昨日がよっぽど疲れたのかな、からだ」

 

 

私はあまりの恥ずかしさに顔が真っ赤になるのを感じ、思わず手で顔を隠す。

 

 

「俺は別に誰が傍にいてもいいんだがな…」

 

 

ファイルのそんな一言すら聞こえてないほどに私は恥ずかしかった。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

さて、大魔闘演舞も4日目に突入したわけだが…

 

 

「なんとも大会側の陰謀を感じる競技だな…」

 

 

本日の競技パートでは海戦(ナバルバトル)といものをやるらしく、簡単に説明させてもらうが。

 

巨大な水の球体の中にそれぞれのギルドから一人ずつ入れてその中でサバイバルバトルを行う。

 

単純に水の中に最後まで残っていればそいつの勝ち。

 

しかし、特殊なルールがあり、最後の2人は5分以内にどちらかが脱落した場合脱落者は強制的に最下位にさせられる。

 

 

「まあ、最初に脱落しても最下位になるかはわからないといったところか…」

 

「ファイル〜?誰に話しかけてんの?」

 

 

…………さて、もうすぐ競技が始まるな。

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

選手がそれぞれ水の球体に入っていく、どうやら全員参加者は女性らしいが…1人だけ男性だな、四つ首の子犬だったか…

 

 

「あ、すぐに落とされた」

 

 

しかし、会場は水の球体の中が女性だけになったので先程よりも盛り上がっていた。

 

 

「しかし、ジュビアが有利だな…」

 

「ジュビアさんってあの水の人ですか?」

 

「ああ、あいつは体そのものを水に出来る、つまりこの競技ではジュビアに勝てるやつはいないんじゃないか」

 

 

まあ、競技に出てる奴で俺が知ってる魔導士だけが相手ならジュビアの一人勝ちだな。

 

そうさせるだろうか…

 

 

「剣咬の虎のミネルバ…あの女はどういった魔法を使うかわからないからな…」

 

 

ジュビアはミネルバによって水の中から外へと弾き出された。

 

 

「なんか、私と似てる?」

 

「『怠惰』と似た魔法ではあるが…多少違うな」

 

 

残るはミネルバとルーシィの一対一となりルールの5分以内を過ぎるまではルーシィとミネルバは生き残らなければならない。

 

 

「フン、弱者風情が妾の前に立つでない‼︎」

 

「きゃっ‼︎」

 

 

ミネルバはルーシィに容赦なく攻撃を仕掛ける。

 

ルーシィも精霊を出して抗戦するが…単純に精霊魔導士は本体を狙われたら圧倒的に不利になる。

 

隠れながら精霊出すなどといった作戦が強い。

 

つまりこの競技はルーシィにとってはとても不利な状況であり。

 

 

「ああ‼︎ルーシィさんが‼︎」

 

 

ミネルバにとっては動くサンドバッグを相手にしているようなものなのだろうな。

 

 

「まあ、だとしてもやりすぎだな…」

 

 

もう、ルーシィの意識はほとんど無くなっているように見える。

 

それほどまでにミネルバに痛めつけられたのだ。

 

 

「し、試合終了!!!勝者ミネルバ選手‼︎剣咬の虎に10p入ります‼︎」

 

 

その後は、ナツ達とスティング達がそれぞれ試合会場に降りて睨み合うといったことをしていたが…

 

 

「まあ、俺もウェンディがそうされたら…」

 

 

考えたが…ミネルバを3回ほど消滅させてやろう、それで勘弁はしてやる。

 

 

「ファイル先生魔力が溢れてます!抑えてください!」

 

「ファイル抑えな!回すよ!」

 

「ファイル〜大丈夫?頭撫でる?」

 

「抑えろヨ‼︎」

 

「キレんなよ、それと落ち着けファイル」

 

「まあ、気持ちはわからんでもないがな」

 

「ファイル殿ここは抑えなされ」

 

 

ギルドのメンバーが何かと良い奴らだった為に魔力はすぐに抑えた。

 

 

「……俺はルーシィの見舞いに行く、じゃあな…」

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

ファイルはコンコンと扉をノックする。

 

すると中からナツやエルザといった妖精の尻尾の面々が出てきた。

 

 

「ファイル…」

 

「ナツか…ルーシィの見舞いに来た」

 

「そっか…ありがとな、やっぱお前は良い奴だ」

 

 

ナツはそう言うと医務室から出て行く、それに続くようにエルザやグレイ、ラクサスとガジル達といった妖精の尻尾のメンバーが出て行く。

 

 

「安心しろよファイル、ルーシィの仇なら俺たちで取るからよ」

 

「グレイ、そこの心配はしていない、お前達は十分強いからな」

 

 

グレイはそう言うと試合会場へと向かう。

 

 

「……ラクサス」

 

「…なんだ?」

 

「この大会でお前は俺に挑むか?」

 

「…………」

 

 

ラクサスは答えなかったが、代わりにガジルが側まで来た。

 

 

「はっ、そんなことかよ…挑むも何も倒すに決まってんだろ」

 

「ガジル…」

 

「ギヒ‼︎首洗って待ってろ」

 

 

グレイに続くようにガジルも試合会場へと向かう。

 

 

 

「あの時とは違う……ファイル、俺がお前を倒す」

 

「……それは楽しみだ」

 

 

ファイルがそう告げるとラクサスは上機嫌に去っていった。

 

 

「どうやら皆んなお前と戦いたいらしいな」

 

「強者と戦うことは俺にとっても悪くないことだ…だが、人間が俺に勝てるとは思えないがな」

 

「フッ、安心しろファイル。私は何があろうともお前に負けない…お前に勝ってみせる」

 

 

ファイルに対して勝利宣言をするエルザ、その表情はとても自身で溢れており恐れなど微塵もないといったところだった。

 

 

「随分と嬉しそうだな、エルザ…出会った頃とは大違いだな…」

 

「そ、そのことはもう忘れてくれ‼︎あの時は、その、お前が恐ろしかったんだ…」

 

「別に気にしてないんだがな…まあ、倒せるもんなら倒してみろ、それまでは残っておいてやる」

 

 

そう言うと満足そうにエルザも去っていく、ファイルは表情にこそ出さなかったが内心では彼等と戦うことがとても楽しみだと思った。

 

彼等と別れて医務室の扉をノックし中へと入る。

 

 

「お邪魔する…ルーシィは…」

 

 

中には包帯でぐるぐる巻きのエルフマンと未だに気絶しているルーシィ…そして治療に来たのだろうかウェンディとエバーグリーンがいた。

 

 

「また、アンタかい…」

 

 

ウェンディの時にもいたピンク色の髪の老婆が話しかけてきた。

 

 

「……聞きたいのだが…お前はグランディーネと何か関わりがあるか?」

 

 

ファイルの突然の問いに老婆とウェンディは時間でも止められたかのように止まる、しかし、老婆はすぐに復帰した。

 

 

「………何も無いよ、それとアタシはポーリュシカだよ」

 

「そうか…ではポーリュシカよ、ルーシィの調子はどうだ?」

 

 

ファイルはポーリュシカとの会話を終わらせてともにウェンディの元へ向かう。

 

 

「うん、ルーシィさんは今は眠っているだけだから、もう大丈夫だよ」

 

「そうか……よく頑張ったぞ、ウェンディ」

 

 

ファイルはウェンディの頭を撫でる。

 

 

「ひゃっ⁉︎ファ、ファイル君⁉︎突然…」

 

 

ファイルはウェンディに魔力を奪わせやすくする為に頭に触れていたが…ポーリュシカにはかなり睨まれた。

 

 

「なんだい?その赤黒い魔力は?」

 

「これはウェンディに魔力を供給しているだけだ、治癒魔法は魔力を使いすぎるからな」

 

 

そんな魔法は初めて見たといった表情のポーリュシカと、普通に頭を撫でられて嬉しいウェンディ、呆然とし空気だったエルフマンとエバーグリーンと別れファイルも会場へと向かう。

 

 

 

 

 

 

(なんだろうな…この高揚感は…)

 

 

 

 

 

ファイルは生物兵器時代とは違う胸の高鳴りを感じていた。

 

 

虐殺する為の戦いではなく、自分の為の戦い。

 

 

ある者は誇りのために。

 

 

またある者は傷つけられた仲間の為に。

 

 

 

しかし、この大会の裏側にあるものを知った彼は……

 

 

 

 

もう一度竜を虐殺する兵器へ戻る。

 

 

 

 

 

to be continued…

 





妖精vs虎は書かないで5日目に突入します。

次回はサバイバルバトル編です。


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33話 接触


どうもあずきです。

前回の変更として5日目ではなく、ファイル視点の4日目にしました。

それとエクリプス編に突入します。


 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

ファイルは妖精の尻尾の医務室を後にし試合会場に戻ろうとしていた。

 

会場からは観客の大きすぎる歓声と激しい衝撃音が聞こえた。

 

 

(確か今戦っているのは…ナツとガジルか、相手は虎の双竜だったか…)

 

 

現最強ギルドの双竜と7年前の最強ギルドの火竜と鉄竜。

 

滅竜魔導士4人による対決はそれは見応えのあるものになるだろう。

 

 

しかし、ファイルはそれを見ることは出来ない。

 

 

「ファイル」

 

 

声の主はファイルの進行方向より現れた、顔をマスクやバンダナで隠しどこか不思議な雰囲気を漂わせる装いをしている男。

 

 

「お前は確か……ミストガンか…何か用か?」

 

「単刀直入に言わせてもらうが、俺に協力してほしい」

 

「……断ったら?」

 

 

ファイルはミストガンに突如として協力要請を受けたが…胡散臭かったために断りたかったが…

 

 

「……頼む」

 

「俺以外に頼め、それにお前は妖精の尻尾なんだからメンバーにでも頼めば…」

 

「頼む、お前にしか頼めないんだ…」

 

「……内容は…」

 

 

ファイルは仕方なしといった表情でミストガンに協力することを了承した。

 

ミストガンからはある魔力を追ってほしいとのことだった。

 

なんでもファイルの魔力探知は普通の魔導士では不可能な範囲まで届くためミストガン曰くゼレフに近しい魔力を追うのに丁度良かったらしい。

 

 

「ところでなぜわざわざ魔力を追う必要があるんだ?」

 

「俺たちはゼレフの手がかりを探していてな」

 

「たちということは…他にもいるのか?」

 

「ああ、あと2人ほど」

 

 

魔力を追うファイルとそれに続くミストガン、試合会場では双竜がドラゴンフォースを解放しナツとガジルを追い詰めていた頃だった。

 

 

「さっき言っていた魔力…ゼレフに近い魔力だったか…2つほど似てる魔力を感じるが…」

 

「2つ?1つでは無くてか?」

 

「ああ、2つだ。1つ目は確かに弱い魔力だったが…2つ目はっきりと分かるほどに強い魔力だ」

 

 

ミストガンにそう言うと、彼は残りの仲間達に連絡をしていた。

 

どうやら通信魔法を使用しているらしく、残りの仲間たちとは別行動をしているらしい。

 

 

 

「……ファイル、弱い魔力の方に俺を案内してくれ」

 

 

「わかった、ただ会場の中にいるらしいから細かく探すのは難しいぞ」

 

「了解した、そしてもう一つ注文していいか?」

 

「………なんだ…」

 

「ファイルの言っていた強い魔力の感じる方に向かってはくれないか…?」

 

 

「わかった…そのかわりに教えてほしいんだが…」

 

「何をだ?」

 

「お前達についてだ…それが条件だ」

 

 

ミストガンはしばし黙り考える、その間ファイルは2つの魔力をより鮮明に正確に感知する。

 

 

「わかった、ただ、今は見せられない、夜に合流しよう」

 

 

その時にすべて話すとミストガンが言うとファイルは魔力の近くまでミストガンを案内し、自らも魔力を追った。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

俺は先程ミストガンと別れ、頼まれた魔力を追っている。

 

ゼレフに近い魔力…俺はゼレフという存在には未だに会った事もなく、無論魔力を知っているわけでもない。

 

それでも魔力を探知出来たのは大魔闘演舞会場に魔導士が集まっていたおかげでもある。

 

 

「………」

 

 

実のところミストガンには1つだけ嘘をついておいた。

 

 

「………」

 

 

本当は感じ取った魔力は2つではない。

 

 

「…………」

 

 

()()()

 

 

 

 

確かに強い魔力を感じたがそっちには俺は向かっていない。

 

否、向かえないといったところだろう。

 

 

魔力を感じたのは城の中からだったからだ。

 

城の中には関係者ではない俺は入れないし、なによりも3つ目に感じた魔力には覚えがあったからだ。

 

 

 

「…………」

 

「…………」

 

 

 

そこに居たのは綺麗な青色の髪に独特の模様の衣服、そして成長した細身の肉体、その人物から感じるのは自らに好意寄せてくれる少女の魔力。

 

 

「…ウェンディなのか…」

 

「…………うん…ファイル君♪…」

 

「その姿は一体なんなんだ?」

 

 

ファイルはウェンディに訪ねるも彼女は明らかに話を聞く姿勢ではなかった。

 

 

「……貴方だけでも生きていれば良かったのに…」

 

 

ウェンディはファイルの言葉を無視して右手からファイルと全く同じ魔力を放出する。

 

 

「…その魔力は…俺の…………」

 

 

ファイルはウェンディの攻撃を避けることも受け流すことも出来ずに

 

 

憤怒の天斧(アナザー・サタニキル)…」

 

 

天空の光を纏った闇の斧は夜を照らし悪魔竜に直撃した…

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………夢を見ていた…

 

 

…夢で見ることの出来るものは現実で見たことのあるものだけらしいが…どうやらその雑学は合っているらしい……

 

 

 

 

…今、目の前に……ウェンディがいる…

 

 

 

 

今にも泣き出しそうな表情を浮かべていた……

 

 

 

 

彼女と初めて出会った時と同じように…

 

 

 

 

俺はウェンディの頭に手を伸ばして…

 

 

 

 

撫でてあげたら少しだけ嬉しそうで…

 

 

 

 

撫でるのやめると少しだけ残念そうで…

 

 

 

 

 

・・・ファ・・・ん・・

 

 

 

誰かの声が聞こえてくる……

 

 

 

・・ファイル・・くん・・

 

 

 

ウェンディの声だな…夢でもこの声を聞くとはな…

 

 

 

・・ファイル君!・・

 

 

 

グランディーネはどう思うだろうか…ウェンディが俺のことを好きだと言ったことを…

 

 

 

「ファイル君!起きてよ!」

 

 

 

ゆっくりと瞼を上げると、

 

 

 

 

「………ウェンディ…?」

 

 

 

 

 

その目には涙があった、どうやら泣いていたようだな…一体なんで…

 

 

「ファイル君‼︎良かった、もう目を開かないかと思ったよ……」

 

 

「泣いていたのは…俺のせいか…」

 

 

 

ウェンディが泣き止んだところで、彼女はファイルに質問を繰り返した。

 

 

「なんであんなところでボロボロになって倒れていたの…」

 

「…こけた」

 

「嘘だね…本当は?」

 

「不意打ちだな…それも顔見知りにな…」

 

「……誰がやったの…?」

 

「覚えてないな…それよりもウェンディはどうしてここに?」

 

「…うん、実はねガジルさん達と-------」

 

 

 

ウェンディが言うにはガジルが試合中に大魔闘演舞の試合会場地下へと落ちてしまい(そんなこと起こりえるか?)そこで偶然にもドラゴンの遺骨を発見したらしく、先程までそこにいたらしい。

 

 

「それで、私は皆さんとはぐれちゃって、そしたら倒れているファイル君を見つけたの」

 

「そうか…なら、俺も一緒に探そう」

 

「え…いいの?」

 

 

「…ウェンディに助けられたんだからお礼くらいしないとな、何かしてほしい事とか欲しいものはあるか?」

 

 

そう言うとウェンディは考え始めたため、手を掴み引っ張る形で他のメンバーを探す。

 

 

 

 

 

「結局見つからずか…」

 

 

「うん…だって、ファイル君さっきからずっと同じところを回り続けているよ…」

 

 

 

「そんなはずはないんだがな…」

 

 

 

ファイルが永遠に同じところを歩いていると、城の方向から爆破音が聞こえてくる。

 

 

そして、ファイルの脳裏に一瞬先程のウェンディ?が思い浮かぶ。

 

 

「今のは……ウェンディ、宿に戻るぞ」

 

「え…でも、ファイル君…」

 

「いいから、行くぞ…」

 

 

ウェンディの手を先程よりも少し強く握り離れないようにする。

 

 

(この時間に出歩いているのはウェンディと一緒にドラゴンの遺骨を見に行った奴らだけなら…)

 

 

「ウェンディ、一緒にドラゴンの遺骨を見に行った面子は?」

 

 

「えっと、ルーシィさんとエルザさん、グレイさんにガジルさんに…ナツさんとシャルルとハッピーだけど…」

 

 

(ナツ達があのウェンディ?に出会ってないといいが…)

 

 

「よし、すぐにでも宿に戻るぞ」

 

「え、ファイル君⁉︎ま、待ってよ!」

 

 

 

ファイルはもしもさっきのウェンディ?が自分以外にも狙っているだとしたらウェンディ達が危険に晒されると考え安全な場所に避難させるつもりであった。

 

 

あのウェンディ?についてはわからないことだらけだったがとりあえずファイルはウェンディを妖精のギルドの宿まで送っていった。

 

 

 

 

 

to be continued…

 

 




現在公開可能な情報

ウェンディと別れた後ミストガンと合流したファイル、ミストガンの正体とその仲間の事を教えて貰う。
彼らは魔女の罪(クリムソルシエール)という特殊なギルドで闇ギルドを潰して回っているらしく、メンバーはミストガン改めジェラール・フェルナンデス、ウルティア、メルディの3人、それぞれがゼレフと関係がありゼレフを追うギルドのようだ。


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34話 妖精の快進撃


どうもあずき抹茶です。
更新が遅れてしまい、申し訳ありません。
この話はいつもより短めです。




 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

ファイルは現在、蛇姫の鱗の作戦会議に参加している。

 

 

本当に参加だけしかしていないため、彼等の会話がほとんど聞こえていない。

 

 

実はファイルは昨日のウェンディの事を考えていた。

 

 

自分の知っているウェンディではなく、知らないウェンディ…彼女から感じた魔力は自分の魔力と類似していた。

 

 

なぜ、彼女が悪魔竜の魔法を使用出来たのか、彼女は何者なのか。

 

 

 

「ファイル先生‼︎聞いてるんですか‼︎」

 

 

 

ヴァンがファイルに対して普段では決して出すことのない大声で呼びかける。

 

 

 

「…ファイル君、気分悪い?大丈夫?」

 

「シェリア、……すまない、問題無い」

 

「…そっか、何かあったら言ってね」

 

 

 

ファイルは昨日のウェンディの事は一旦記憶の片隅に置いてこれから始まる大魔闘演舞最終競技のバトルロワイヤルへのルールと作戦に集中した。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

side ???

 

 

 

 

 

「………あっ……」

 

 

 

モニターの映像に彼は映っていた。

 

 

大魔闘演舞5日目の競技、それは各ギルド5名の全員参加型バトルロワイヤル。

 

 

私はこの日はルーシィさんを救出するためにお城に向かっていたので、彼の活躍は見ることが出来なかった。

 

 

 

「…ファイル君…」

 

 

 

試合が始まり、それぞれのギルドのメンバーがバラバラに行動を始める。

 

 

しかし、妖精の尻尾は誰一人として動かなかった。

 

 

それは初代の作戦であり、エルザさん達はそれに従っているからだ。

 

 

もう、私には初代を見ることは出来ないけど。

 

 

モニターが切り替わり、他のギルドの人達を映し始める。

 

 

しかし、その中にファイル君はどこにも映っていなかった。

 

 

 

「隠れてたのかな…そんな事しなくても会場ごと吹き飛ばせるくせに…」

 

 

 

私はこの力を手に入れてから、ファイル君の力量を詳しく理解することが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

この力は異常だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど、所持してみないと決してわからないほどに途方もない魔力量と数多に存在する魔法の数々。

 

 

彼はそれほどの力を持っていながら誰も助けなかった。

 

 

だから、きっとこの力を私が手に入れることが出来たのは彼の私への罪滅ぼしだからなんだと思う。

 

 

モニターが切り替わり、そこにはグレイさんとルーファスが映し出された。

 

 

 

「そういえばグレイさんは1日目にルーファスに負けてたっけ…でもまあ、この後の事考えるとどうでもいいんだよね…」

 

 

 

グレイさんはルーファスに見事に勝利し、またモニターが切り替わった。

 

 

そこには先程まで映っていなかったファイルの姿があった。

 

 

 

「へぇ、敵がいない方に歩いていたんだ…優しさのつもりなのかな?」

 

 

 

彼は優しいから戦わない、彼と戦って無事ではいられないから。

 

 

それでも、彼には戦ってほしかった。

 

 

 

「………そこまでして戦いたくないのかな、私はファイル君なら全部救えると思うのに…」

 

 

 

私はこの後の事を知っている、だって見てきたから。

 

 

この大魔闘演舞は妖精の尻尾の優勝で終わる。

 

 

でも、その後にある出来事が起こる。

 

 

 

それは………

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

 

「エルザ選手‼︎ミネルバ選手に勝利です‼︎これにより妖精の尻尾に5pが入ります!」

 

 

 

着々と敵を倒しポイントを増やしていく、妖精の尻尾。

 

 

負けないだろうと思っていたジュラはラクサスに倒され、ヴァンは相性の悪いジュビアに倒された。

 

 

残るは俺とリオン、そしてシェリアだが……

 

 

 

「見事な連携だああ‼︎妖精の尻尾に2p加算されます‼︎」

 

 

 

恐らくたった今、リオンとシェリアが倒された気がする。

 

 

そもそも、残りの人数も少ないため誰が倒されたのかは大体わかる。

 

 

つまり……

 

 

これで、残るは妖精の尻尾。

 

 

そして、剣咬の虎のスティングのみとなった。

 

 

 

「……やはり、この作戦は卑怯だったか…」

 

 

 

最後まで隠れて総取り作戦は成功なんだろうが…あまり良い気がしないな。

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

side メイビス・ヴァーミリオン

 

 

 

 

「初代、いよいよですな…」

 

「はい、三代目」

 

「スティングがまさかリタイアするとは思いませんでしたが…」

 

「それは私も同じです。しかし、最後の相手は私がこの大会中で最も警戒していた人物ですよ」

 

 

 

5人の妖精の前に現れたのは蛇姫の鱗のファイル・ブラッド。

 

 

 

「初代、ところで作戦は…?」

 

「それが…何も思いつきませんでした」

 

「………え…」

 

 

 

彼には小細工は通用しない。それに皆さんも、もうボロボロです。

 

 

 

「すみません、作戦はもう何も無いんです。…ですが私は彼等を信じます」

 

「初代…」

 

 

 

しかし、本当は作戦を考えていましたが彼に通用するとは思えないなんて口が裂けても言えませんね。

 

 

 

to be continued……

 






次回…「悪魔と妖精は夜に踊る」


ではまた次回。


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35話 怒りの斧…


どうもお久ぶりです、あずき抹茶です。
少しずつ更新が疎かになっていますが、必ず完結させます。

それでは….


 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

広場の中心には傷を負った5人の妖精達がいた。

 

 

皆、押せば簡単に倒れてしまうかもしれない程にボロボロになっていた。

 

 

 

「…随分勇ましい姿だな…」

 

 

 

そこには無傷のファイル・ブラッドが現れた。

 

 

作戦通りポイントを総取りするために彼はここに来た。

 

 

 

「そういうテメエは無傷かよ」

 

 

「隠れていたからな」

 

 

 

ファイルは最後まで誰とも戦わなかった、ポイントを稼ぐチャンスはいくらでもあった。

 

 

 

「ファイル、お前腰抜けになったのか?」

 

 

「……」

 

 

 

ファイルは無言で魔力を解き放つ、その尋常ならざる魔力量は人間の魔導士では到底辿り着けない代物だった。

 

 

 

「…いいや作戦通りだ、お前達はもう立っているのがやっとなのだろう?…ならば早々に退場しろ」

 

 

 

しかし、ファイルの魔力をその身で浴びても誰1人として倒れる者はいなかった。

 

 

 

「…退場しないか…ならばもう、言葉はいらないな」

 

 

 

「……かかってきな、ファイル・ブラッド…」

 

 

 

 

満身創痍の彼らに勝ち目など微塵もなかった、無論ファイルはそれを理解していた。

 

 

 

 

(・・・だとしたら、なぜ)

 

 

 

 

といつ単純な疑問がファイルの中には生じていた。

 

 

 

圧倒的有利なファイルと圧倒的に不利な彼等のはずなのに。

 

 

彼等にはファイルには無いものがあったと思う。

 

 

 

だからこそ、この時のファイルは5人をドラゴン以上の存在だと誤認してしまった。

 

 

 

後になっても、ファイルはなぜその時だけ彼らの力量を錯覚してしまったのかわからずにいる。

 

 

 

 

 

 

「大罪奥義…最凶の太陽(デカポリトス・サン)

 

 

 

 

夜をも飲み込む漆黒の太陽は5人の妖精をいとも容易く飲み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

 

「決着ーー‼︎バトルロワイヤルの勝者はファイル・ブラッド選手です‼︎これにより蛇姫の鱗(ラミアスケイル)に合計9ポイント入ります!」

 

 

 

 

会場はファイルの勝利を讃える者と卑怯だと言うもの達で分かれていた。

 

 

最後の弱ったところに現れての勝利は観客達にとって好ましくなかったのだろう。

 

 

 

「しかし!ポイントは妖精の尻尾(フェアリーテイル)に届かず‼︎蛇姫の鱗(ラミアスケイル)は2位となります!そして、優勝は妖精の尻尾(フェアリーテイル)!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

しかし、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の優勝を告げられると観客達は妖精の尻尾(フェアリーテイル)コールを始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

 

漸く大魔闘演舞も終わり、ファイルは宿への帰り道を歩いていた。

 

 

すると、ファイルの前から1人の人影が歩いてきていた。

 

 

 

 

「……現れたか…」

 

 

 

フードで顔を隠していたその人物は、なぜこのタイミングで現れたのだろうか。

 

 

 

「昨日ぶりだね、ファイル君♪」

 

 

「また…お前か、この贋作……」

 

 

 

 

フードをとり藍色の髪をなびかせその不気味な笑みを浮かべ、ファイルの名を呼ぶ少女は、

 

 

 

「それにしても大活躍だったね!」

 

 

「見ていたのか…」

 

 

 

常に嘲笑うような口調で返答をする彼女はウェンディと瓜二つである。

 

 

 

 

「お前の目的は何だ…」

 

 

「聞きたい?」

 

 

 

ウェンディがいずれこのようになったしまったら色々と不味いのでファイルは全力で阻止したいと思いながら。

 

 

ウェンディ?に聞きたいと返す。

 

 

 

「うんうん、やっぱり聞きたいよね」

 

 

「早く、話せ」

 

 

「せっかちさんだな〜ファイル君は。そんなじゃ女の子にモテないぞ♪」

 

 

「…………」

 

 

「でも、ファイル君には私がいるし問題ないよね♪」

 

 

「さっさと話せ…」

 

 

 

そろそろ、我慢の限界を感じ始めるファイル。

 

 

いささか短気かもしれないが、良い子なウェンディを知っている以上この挑発してくるウェンディ?はあまり好きにはなれない。

 

 

 

「今日はね、竜王祭があるんだよ」

 

 

「竜王祭?それはなんだ?」

 

 

「ファイル君は知らないんだね、悪魔竜なのに」

 

 

「続きを話せ」

 

 

「…『竜と人と魔の宴』」

 

 

「?」

 

 

「それが本来の竜王祭、ドラゴン達が人間との共存を望んで戦争を起こすの、もちろん人間と共存を望まないドラゴン達へね」

 

 

「……」

 

 

「共存派のドラゴン達は数が少なく、戦力的にも非共存派のドラゴン達に追い詰められていた。追い詰められた共存派のドラゴン達は人間に自らの魔法を教えた」

 

 

「滅竜魔法……」

 

 

「そう、やがて戦況は共存派に有利なっていった。しかしこの戦争はたった1人の人間の手で終わらせられるの」

 

 

 

ファイルの脳裏には天狼島で対峙した黒い竜の姿が蘇った。

 

 

 

「その人の名は“アクノロギア”ドラゴンから授かった魔法で共存派と非共存派のドラゴンを全て殺し、彼は竜の王になった…それが竜王祭だと言われているの…」

 

 

 

唖然とした、ファイルが壺の中にいる間に外の世界では人が竜を殺す側になっているとは。

 

 

 

「そして、今日がその竜王祭が行われた日なの」

 

 

 

「その竜王祭とお前の目的に何の関係があるんだ?」

 

 

「あれれ〜?ここまで言ってもわからないんだね、ファイル君のど・ん・か・ん♪」

 

 

 

一体何の関係があるのかいまいちわからないファイル。

 

 

 

 

「教えてあげるよ、大好きなファイル君の為にね」

 

 

 

 

彼女は突然、右手を魔力で覆い始める。

 

つまり戦闘態勢を取り始めたのだ。

 

 

 

 

「…その力はやはり……」

 

 

「うん、紛れもなくファイル君の魔法だよ。だって、私がファイル君から貰った魔法だもん」

 

 

「貰った、だと……?」

 

 

 

ファイルも彼女と同じく右手を魔力で覆い戦闘態勢を取り始める。

 

それよりもファイルは先程のウェンディ?の発言で1つの確信を得ることが出来た。

 

 

 

 

「私ね、未来から来たんだよ。最後にファイル君に会う為に」

 

 

「…未来、だと…?」

 

 

 

 

彼女は少しずつファイルとの距離を詰め、『憤怒』と思わしき魔法の射程距離まで近づく。

 

 

 

 

「私はね、竜王祭で王になる。アクノロギアを倒し、世界に本物の平和を実現するために…」

 

 

 

 

 

 

そこにあったのは偽物だと思いたかった本物の存在。

 

 

 

 

 

 

彼女は憤怒の天斧(アナザーサタニキル)を振り上げる、しかし、ファイルは自身の憤怒の斧(サタニキル)を動かさなかった…

 

 

 




現在公開可能な情報
未来からやってきた『ウェンディ』
憤怒の天斧(アナザーサタニキル)
ドラゴンによって滅ぼされた未来からやって来たウェンディ・マーベル。
未来のファイル・ブラッドから力を貰ったらしく、ファイルの魔法をほとんど使うことが出来る。
憤怒の斧(サタニキル)は本来ファイルの中にいる『憤怒の悪魔』の魔力から構成された斧、それにウェンディの天空魔法を組み合わせた完全なるファイルの上位互換魔法である。


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36話 怠惰の悪魔


はいどうもあずき抹茶です。

特にないですね。


本編へどうぞ。


 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

 

壁や地面に飛び散った鮮血。

 

 

 

傷は肩から横腹にかけて()()されていた。

 

 

 

避けることも憤怒の斧(サタニキル)を動かすことも出来ずに未来のウェンディから致命傷を負った。

 

 

 

仰向けで倒されているファイルは喋ることは出来ずにただ空を見上げていた。

 

 

 

 

(終わるの、か………長かった……

 

 

 

長い生涯だった……本当に………

 

 

 

 

 

 

自身が死ぬことを悟ったファイルは目を瞑り、最後の時を待っていた。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・:・・・

 

 

 

 

 

死ぬことを悟ったファイルは目を瞑り、今までのことを思い出していた。

 

 

 

 

ウェンディに初めて出会ったあの日から。

 

 

 

化猫の宿で過ごした日々。

 

 

 

 

六魔将軍との戦いでナツ達やリオン達と出会い、ウェンディと別れ。

 

 

 

 

ラクサスに出会い、ラナとヴァンに出会った。

 

 

 

 

そして、なんの偶然かアクノロギアとも対峙した。

 

 

 

 

その後はラナとヴァンを蛇姫の鱗に残して旅に出ていた。

 

 

 

 

思えばラナとヴァンには何もしてあげられなかった。

 

 

 

2人についてくるように促した癖に親代わりの1つもまともに出来ていなかった。

 

 

 

最後の後悔はそれぐらいだった……

 

 

 

 

 

………

 

 

 

…………ル……

 

 

 

 

……………ファ………ル……

 

 

 

 

 

…………ファイル……ファイル!ファイル‼︎

 

 

 

 

声が聞こえた。

 

 

 

声の主はとても感高い声をしている。

 

 

 

その声の主は大罪の悪魔である『怠惰』をその身に宿し成長しない体になった少女。

 

 

 

 

 

「起きてよ!ファイル!」

 

 

 

 

目を開くと瞳に涙を浮かべたラナの姿があった。

 

 

 

 

「………?」

 

 

 

声をかけようにも上手く声が出なかった。

 

 

 

 

「……ファイル、大丈夫だよ、聞こえてるから」

 

 

 

 

蚊の鳴くような声すら出せなかったがラナには聞こえていた。

 

 

 

「……」

 

 

 

「ファイル…辛いだろうけど、今の状況を聞いてほしいの」

 

 

 

ラナは苦しそうな表情を浮かべファイルに語り始める。

 

 

 

クロッカスは現在7体のドラゴンが暴れ回っており、各ギルドが応戦中だということ。

 

 

 

エクリプスから出てきたドラゴン達は未来からやってきたローグにより支配されていること。

 

 

 

しかし、このままではいずれドラゴンに敗北するということ。

 

 

 

だが、未来のウェンディの話は一切出てこなかった。

 

 

 

ファイルは疑問に思ったが、それよりも…

 

 

 

 

「ファイルならドラゴン達を倒せると思って……」

 

 

 

 

最後の希望として残されていたファイルは上半身と下半身が離れており、まともに戦える状態じゃなかった。

 

 

 

「…………ねぇファイル、その傷ってさ誰にやられたの?ファイルをここまで追い詰めれらる人なんて……」

 

 

 

「……………」

 

 

 

話そうとする気力も無くなり頷く程度の返事しか出来なかったファイル。

 

 

 

「…ファイルでも勝てない人なんて……皆んなじゃ太刀打ち出来ないもんね……」

 

 

 

ファイルはこの時に気づいてしまった。

 

 

ラナが何をしようとしているのかを。

 

 

 

 

「……うん、それじゃあ…あとはファイルと()()()に任せるね」

 

 

 

 

突如としてラナの周りを緑色の魔力が覆う。

 

 

 

「…や……め…ろ………ラナ…!」

 

 

 

ファイルが無理矢理引き出した制止の言葉を無視しラナは『怠惰』の力を制限なく解放する。

 

 

 

「ファイル、もう最後だと思うから…ファイルにずっと言いたかったことがあるの」

 

 

 

ファイルはラナを止めようにも体を動かせず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘偽り無く、ファイルのこと好きだったんだよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラナを飲み込む緑の影、それは『怠惰』の悪魔ベルフェル。

 

 

 

ファイルが大罪の悪魔達の中で最強と呼ぶ悪魔の名前。

 

 

 

 

やがてラナの体は小さな子供の体形からファイルよりも少しばかり大きな肉体へ、巨大な翼、湾曲に伸びた角、全身を黒へと染め上げた皮膚。

 

 

 

 

 

 

『無様なものよ、シャーロック…いや、今はファイルだったか?』

 

 

 

「…………」

 

 

 

ファイルは声を出せなかった、体が繋がっていないということもあるが、それよりも目の前の悪魔の威圧はオリジナルのベルフェルを超えていた。

 

 

(ラナとは異常に相性が良いのか…それともこれがベルフェルの本気なのか…)

 

 

 

『その格好では喋れもしないか…どれ、繋げてやろう』

 

 

 

ファイルは切断された断面に緑色の魔法陣を展開され隙間を埋めるように移動させられた。

 

 

 

「………ッ!ぐぅぅ、くっ、もう少し加減出来ないのか」

 

 

 

 

肉体は完全に繋がったが尋常ではない痛みが襲った。

 

 

 

『面倒なのでな、治ったならさっさと行くが良い』

 

 

「……ああ、とにかく助かった……」

 

 

『フン、それはあの小娘にでも言ってやれ。もっとも蘇れるかわからんがな』

 

 

 

ファイルは繋がった体を休めずドラゴン達が暴れ続ける戦場へと向かう。

 

 

 

そんなファイルを見送ったラナもといベルフェルは。

 

 

 

『出てこぬか、小細工は私には通じぬぞ』

 

 

 

「あれれ〜?ファイル君に付きまとってた子だ〜♪」

 

 

 

屋根の上から降りて来た人物はファイルに致命傷を負わせた未来のウェンディであった。

 

 

 

『挑発に乗っている暇はないのでな、すぐにかかってくるがいい』

 

 

「そうですね〜、このままじゃ未来が変わってしまいますからね」

 

 

 

一歩、一歩と徐々に互いに距離を詰めて行く。

 

 

 

「でも〜、貴方で勝てるんですか?私はファイル君の全ての魔法を使えるんですよー」

 

 

『…………』

 

 

 

未来ウェンディの挑発を無視してベルフェルは距離を詰め続ける。

 

 

 

「……聞いてます?」

 

 

『フン、馬鹿者め。それでは私には勝てんぞ』

 

 

 

「どういう意味ですか…」

 

 

 

『開け!怠惰の魔門(ベルフェルゲート)

 

 

 

緑色の魔法陣を発生させ転移するベルフェル、ここまでなら未来ウェンディも見たことのある魔法である。

 

 

しかし、そこから先は決して全ての大罪を持つファイルやウェンディには到達出来ないものである。

 

 

 

『悪魔の前にひれ伏すがいい、人間!』

 

 

 

「…これは、なんなんですか‼︎」

 

 

 

そこには大量に設置されたと思われる緑色の魔法陣、そこまでなら分かる。

 

 

しかし、

 

 

 

「なんで⁉︎なんで増えているんですか⁉︎」

 

 

 

大量に設置された魔法陣からは1つに1人ベルフェルが出てきていた。

 

 

 

『それこそ、悪魔の所業よ、ただ1つの大罪を極めた私や他の悪魔達にしか出来ぬもの』

 

 

 

未来ウェンディの眼前には怠惰の魔門(ベルフェルゲート)より続々と現れるベルフェルに後ずさりをし始めた。

 

 

 

「ここまで多いと少し気持ち悪いですね……」

 

 

『ほざいておれ、貴様は今よりこの世の塵となるのだから』

 

 

 

「なるわけないでしょ‼︎憤怒の天斧(アナザーサタニキル)‼︎」

 

 

『お主の前にいるの無限の怠惰なり…私を退屈させぬよう努めよ人間』

 

 

 




現在公開可能な情報
怠惰の悪魔・ベルフェル
生物兵器シャーロックの製造作戦を考えたのは彼女である。
ドラゴンに自軍を攻められた時にシャーロックへ自分も含めて7体の悪魔を強引に融合し悪魔竜ブラッドファイルを誕生させた。


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37話 空を舞うは竜、地を這うは悪魔竜

本当に申し訳ございませんでした。

更新も遅れに遅れてしまい、大変申し訳ございません。

宿題や定期テスト、fgoやバンドリとやる事が多くあったので、すいませんでした。


 

 

 

 

 

「未来を変えるのか」

 

 

 

・・・彼は無機質な表情で私に尋ねた。

 

 

 

私は短く“はい”と返す。

 

 

 

 

「・・・失望したよ、ウェンディ」

 

 

 

 

別に構わない、平和を願い、幸せに生きて行ける人々を少しでも増やせるなら。

 

 

 

 

 

「過去の俺なら君を王にはさせないと思う・・・」

 

 

 

 

 

きっと貴方ならそうするでしょう。

 

 

 

 

でも、構わない。

 

 

 

 

「ウェンディ・・・俺は君に終わらせてもらうためにその力を託したんだ、それでも俺に幕を降ろさせる気か?」

 

 

 

 

 

それが私の唯一の願いだから

 

 

 

 

「・・・もういいよ、ウェンディの好きなようにやるといい」

 

 

 

 

 

最後に見たのは、彼の呆れた表情と冷めた視線だった。

 

 

 

 

 

 

「行ってきます」

 

 

 

 

「うん、行ってらっしゃい」

 

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

 

 

王都クロッカス

 

 

 

 

side ファイル・ブラッド

 

 

 

 

 

一歩ずつ前へと進む。

 

 

 

切断され擬似結合された体は進むごとに体が少しずつズレるような感覚を味わう。

 

 

 

悪魔の再生能力がまるで役に立っていないし、時間を戻して再生することも出来ない。

 

 

 

(・・・このままだと絶命するな)

 

 

 

 

ただ一つ、ウェンディの治癒魔法なら回復出来る可能性がある。

 

 

 

 

今はまだ死ぬわけにはいかない。

 

 

 

 

(あと少し・・・)

 

 

 

 

ドラゴン達と戦う、そしてウェンディの仲間を助ける。

 

 

 

 

(あの角を曲がれば・・・)

 

 

 

 

そうすればこの戦いは終わる。

 

 

 

 

「ぐわあああああッ!!!!!」

 

 

 

 

吹き飛んで来た、銀髪の青年。

 

 

 

体に炎のような熱を帯びた、見覚えのある顔の人物。

 

 

 

 

「ヴァ・・ン・・」

 

 

 

「!?ファ、ファイル先生!?今までどこに・・・」

 

 

 

 

ファイルを見るなりヴァンは顔を青ざめた、それほどまでファイルの傷の具合が悪いのか。

 

 

 

 

「ファイル君!?」

 

 

 

 

そして、後方から青い長髪を揺らしてやって来る大切な人。

 

 

 

「ウェンディ・・・」

 

 

「待ってて、今治癒魔法を・・・」

 

 

「おおっと!!わしはお預けか?」

 

 

 

さらにその後ろから翠色の鱗を纏ったドラゴンがやって来た。

 

 

 

 

「くっ、ジルコニスさん・・!」

 

 

「マーベルさん、あのドラゴンは僕が食い止めます、その内にファイル先生を・・・」

 

 

 

ヴァンがドラゴンに向き直り、戦闘態勢に入る。

 

 

 

 

「いやいや、お主では話しにならんだろう、それに今は燃えかす程度の炎しか出せんのだろう?」

 

 

 

「ぐぅ…」

 

 

 

 

ウェンディの治癒魔法は今も続いているが・・・

 

 

 

「どうしよう・・・」

 

 

 

 

ファイルの負った傷を治せなかった。

 

 

 

 

「困ったな・・・」

 

 

 

 

 

むしろ傷は時間が経過するごとに酷くなっていっていた。

 

 

 

 

 

(体が少しずつ腐っていってるあたり、あの(サタニキル)には対象を腐敗させることが出来るのか・・・)

 

 

 

 

冷静に考察している場合ではないかもしれないが、ファイルの次の行動に周囲にいる人々を驚愕する。

 

 

 

 

 

(・・・一度体を腐らせるか・・)

 

 

 

 

 

ファイルは斧を形成し何を思ったのか自らの首と胴体を切り離した。

 

 

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

ボトッという音と一緒にファイルの頭が地面に落ちる。

 

 

 

 

「嘘だ・・・」

 

「ファイル君・・・?」

 

 

 

 

目の前の2人は目を丸くし、呆然とし頭だけとなったファイルを見つめる。

 

 

 

 

「どうかしたか?」

 

 

 

 

そんな事とはつゆ知らずファイルは平然と話しかける。

 

 

 

 

「えええええええ!?ファイル先生、首だけなのに!?」

 

 

 

「・・・・・」

 

 

 

 

ヴァンは大声で驚き、ウェンディは沈黙していた。

 

 

 

 

「とりあえず、体の腐敗を終わらせる。そして、死体となった俺の体に首を付ければ元通りのはずだ」

 

 

 

 

首だけなのにどうやって声を出しているのか不思議ではあったが、そこは悪魔竜という事なのだろう。

 

 

 

「・・・・・」

 

 

 

 

ウェンディは何も言わずにファイルの首を抱き上げる。

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

「・・・あの、ウェンディ?」

 

 

 

 

ファイルは何も言わないウェンディに少々戸惑っていたが……

 

 

 

 

「・・・これが・・・」

 

 

 

「?」

 

 

 

 

ファイルとヴァンは少女の行動に戸惑い、ジルコニスは彼等をニヤニヤしながら見ていた。

 

 

 

 

 

「・・・これが・・ファイル君の温もりなんだね・・・」

 

 

 

 

「ッ!マーベルさんから離れてください!!ファイル先生!!」

 

 

 

 

「それは無理だ・・・」

 

 

 

ウェンディはファイルの首を抱く力を強くした。

 

 

 

ファイルはあまり苦しそうではなかったものの周りから見ると潰されんばかりの力で抱きしめられていた。

 

 

 

 

 

「・・・もう一生離さないよ、ファイル君・・」

 

 

 

 

「フゴフゴガフフ(いいから離して)」

 

 

 

 

「ファイル君は私のこと嫌いなの?」

 

 

 

 

「フガフ(好きだぞ)」

 

 

 

「フフッ、そっか、じゃあ今だけ離してあげるね」

 

 

 

 

ウェンディがファイルの首を離すと首は切り離した体へと飛び、

 

 

 

 

元々あった場所、つまり上半身の頂点に戻る。

 

 

 

 

 

「さてと、待たせたなジルコニス」

 

 

「おお?ようやく儂も仲間に入れてくれるのか」

 

 

 

「入れてほしいなら攻撃をやめろ」

 

 

 

「フン、人間ごときと戯れるほど儂も暇じゃないんでな」

 

 

 

 

「それじゃあ、消し飛べ・・・」

 

 

 

 

 

ファイルはジルコニスに向かって走り出す。

 

 

 

ジルコニスもファイルに向かい飛び立つ。

 

 

 

 

 

「我に食われよ、人間!!」

 

 

 

「・・俺は人間じゃない、俺は・・・」

 

 

 

 

 

 

瞬間、ファイルの姿が大きく変わる。

 

 

 

白い身体、ジルコニスと同等かそれ以上の巨体、禍々しい翼、天へと伸びたツノは彼が悪魔であることを物語っている。

 

 

 

「貴様!?その姿は・・・!」

 

 

 

『我が名を告げよう』

 

 

 

 

 

「あれがファイル先生の・・・」

 

 

 

 

「悪魔と竜の混合種が存在すると噂が流れてきた、我が同胞の竜はそやつにやられたと・・・まさか、貴様が・・・」

 

 

 

 

 

『我が名は悪魔竜ブラッドファイル、天へ舞う貴様らを滅ぼす地獄の罪なり』

 

 

 

 

 

 

 

 




現在公開可能な情報
ファイルの首切り(自分で)
未来ウェンディの『憤怒』の攻撃を受け、体に腐敗効果を付与されたファイル。
しかし、首だけ体から離し体のみを完全腐敗させ、死体となった体に自らの首をくっつけて復活した。
なぜ首だけ離したのかは脳まで腐敗されるとファイルの敗北になってしまうからである


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