錬金の戦士の英雄譚 (へのへのもへじです)
しおりを挟む
プロローグ
1
自分が死んだことをその時気付いた。
どうやって死んだのかとか、何によって死んだのかとか、そう言ったことは、何もわからないが、いつのまにか死んで、目の前に男がいる。
「あんた誰だ?」
俺はそいつに、そのまんまの思いで聞いた。
「ご想像の通り、神様さ」
いや、想像してねぇし。
「まあいいや、何の用?」
「単刀直入に言おう、君に転生してもらいたい。落第騎士の
落第騎士の?知らないな。
「何だか知らないが、その世界はどういった世界なんだ?」
「まあ、簡単に言うと魔導騎士っていう
魔導騎士?デバイス?何だそりゃ、そんなとんでも世界に行くとか、マジかよ。
「デバイス?ってのは何だ?」
「漢字で書いて、固有霊装。その人それぞれの武器さ。防具の人もいるけどね」
「君はどんながいい?刀?槍?銃?鎧?どんなものにでもしてあげるよ」
「ソードサムライX」
「は?」
「ソードサムライXだ。武装錬金の」
俺は即答した。
だって、俺は早坂秋水の逆胴に憧れてるんだから。
「武装錬金?ああ、あれか。わかったよ。じゃあ、楽しんでおいで」
そういって、俺を送り出そうとする神。
それを俺は引き止める。
「おい、なんで俺を転生させるんだ」
「暇つぶし」
神は即答した。
想定外だ。
「暇なんだよ、仕事はすぐ終わらせられるし、全然ないし、娯楽が少ないし。だから、たまに適当な魂を転生させて暇をつぶしてるんだ」
そうか。
「それだけなんだな」
「うん、それだけ」
「じゃあ、送ってくれ」
「了解、じゃあねぇ」
床が光り、俺は意識が飛んだ。
神side
「久しぶりに面白いことしてくれる子どもかもな、あの子」
男が居なくなって、神は一人呟いた。
「武装錬金か、ただソードサムライXだけじゃあつまらないな。どうせなら、
そういって神は一人言を呟きながら消えた。
2
そして、俺は転生した。
俺は早坂
そして、転生して6年が経ったある日
俺と両親は死んだ。
3
「君が早坂
死にかけて、俺一人生き残った。父も、母も、俺の隣で死んでいった。俺は、俺だけは核鉄に救われた。
病院で人形のように生きる俺に父の友人と名乗る人が来た。
「俺は綾辻海斗。君のお父さんの友人だ。俺に君を育てさせてほしい」
変な文だったり、誤字だったりがあった場合は感想などで教えていただければ修正します
目次 感想へのリンク しおりを挟む