ストライク・ザ・ブラッド~真祖の友~ (AntiGravity)
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監視役って美人多くね?

いやー。最近アニメの方を見直したら書きたくなってしまって
つい、勢いだけで書いてしまった。
後悔はしていない!まぁ、ちょいちょい文章おかしいところ
多いと思いますがそれでも楽しんでもらえると幸いです!

それではどうぞ!(`・ω・´)キリ


「絃神島」それはこの世界で数少ない魔族の保護とその肉体組織、特殊能力に関する研究が行われている

「魔族特区」と呼ばれる場所であり

東京の南方海上330キロメートル付近に

ギガフロート5つを中心に構成された人工島。

そして、第四真祖である暁古城が

暮らしている場所である。

 

「第四真祖」12体の眷獣を従えて

災厄をもたらすと言われている

世界最強の吸血鬼。現在は暁古城がこれに該当し

日本政府はこれを緊急事態として「獅子王機関」

を通じて第四真祖に対して監視役、姫柊雪菜を

派遣する。

 

頼んでいた資料を少し読んだところで、

足音がしたため読むのを中断して

ノックの音を待っていると控えめなノック音が2回。

薄暗い部屋に鳴り響いたそれは予感していた者の

来訪を俺に知らせるものであった。

「どうぞ、開いてるよ」

短く、返事をするとドアが開き待っていた人物が

中に入ってくる。

「遅かったじゃないか、太史局(たいしきょく)六刃(りくじん)が手こずるような件だったのか?」

「うるさいわね。ちょっと厄介だっただけよ、別に私が苦戦したわけじゃないわ。」

といって背負っていたギターケースを

ソファーに置いたあとそのソファーに座り

俺のことを睨みつけていた。

「な、なんだよ。そんなに睨んだって俺は行くのをやめないよ?知ってるだろう?」

「ええ、知っているからこそ今のうちに睨んでおこうかと思って」

俺の答えに対して、心から笑っていない笑顔を

浮かべて答えた彼女は俺の現時点での

監視者(ストーカー)である。

「ちょっと、今失礼なこと考えなかった?」

そう言いつつギターケースに手を伸ばす彼女に対し

「そ、そんな訳無いだろ?やだなー。」

と冷や汗をかきながら答えた。

すると彼女は少し考えた後、不満そうな表情を

浮かべつつも

そっとギターケースから手を離し冷蔵庫に向かった。

そして好物であるガトーショコラを取り出して

再び元の席に戻ってきた。

「にしても、本当に行くのかしら?絃神島(いとがみじま)へ」

「急にどうした?これでお前も俺の監視役を外れられるんだぞ?よかったじゃないか」

「そ、そうね。けど、よく獅子王機関(ししおうきかん)があなたの入島を許したわね」

「そこはほら、昔馴染みに頼んだら誤魔化してくれたよ」

俺の答えに納得してないのか、ガトーショコラを

食べながら俺のことを睨み

「昔馴染みね・・・どんな女なのかしらね?」

と嫌味たっぷりに答えた。

俺は、ならどう答えたらいいんだよ。

という気持ちを言うこともできず

なんとも微妙な時間が過ぎていった。

 

 

「さて、そろそろ準備して行くとしますかね。」

俺が沈黙を破ると、彼女は席を立ち

俺の目の前まで来ると

「今日で、あなたの監視は終わることになるけどまた会いましょう。

いや必ず会いにいくわ、あなたといると退屈せずに済みそうだもの。

審判者(ジャッジ)さん。」

「こ、こえーよ。お前がくるってことは何かしら国が暗躍してる時じゃねーか。

願わくば俺は会わないことを願ってるよ。今度会うときは敵の可能性もあるんだからな?

それと審判者(ジャッジ)って呼ぶのやめろ、俺が名乗ってるわけじゃないんだから」

俺の答えが嬉しかったのか、笑顔を浮かべ

ギターケースを背負い

部屋をそのまま退室するかと思いきや

彼女はドアの前で止まると

「いいじゃない、審判者(ジャッジ)私は好きよ?

それともしあなたと敵になったときは全力であなたを倒すわ。」

それだけを言い残しドアを開け去っていった。

 

ただひとり部屋に残った俺は誰もいない部屋の中で一言

「ふっ。六刃(りくじん)様の本気か、楽しみだな」

とだけ呟いてソファーに横になり忘れかけていた

睡魔に任せて目を閉じたのだった。

 

 

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side煌坂

 

 

私は獅子王機関の舞威媛として戦王領域からの大使である

アルデアル公の護衛任務についていたのだけど、急に獅子王機関からの

呼び出しを受け本部に戻ってきたところだった。

 

「舞威媛、ただいま命令によりアルデアル公の監視より帰還しました」

「よくもどりましたと言いたいところなのですが。

舞威媛、すぐに次の任務を与えます

よろしいですね?」

「も、もうですか!?戻ってきたばかりなのですが・・・」

「この任務を受けたら、剣巫(けんなぎ)と一緒にいれる時間が増えるかもしれませんよ?」

 

え?雪菜と一緒に入れるかもしれないという話は私にとって任務の内容を

聞く前にその任務を受けるという決断を足せるのに十分な情報だった。

 

「う、受けます!雪菜と居れるなら喜んでうけます!」

「ふふっ。今受けると言いましたね?もう後からの意見は受け付けませんよ?」

「うっ。もしかして、すごい大変な任務なんですか?」

 

数分前にもどってやり直したい!という気持ちが急に出てきても

現実でそんなことができる訳もなく恐る恐る

任務の内容を聞くことにした

 

「この写真の青年の監視と護衛になります」

「また、男なんですか!?縁様は知ってますよね!私が男嫌いなこと。」

「ええ。知ってますが、任務にそれは関係ないでしょう?違いますか?」

「うっ。そうですけど、そうですけどー!また、男の監視なんて・・・」

 

私は男が嫌いだ、幼い時の出来事が原因で自分に男が近づいて来るだけで

嫌悪感を抱くし、触れられたりなんてしたら

煌華麟(こうかりん)で切りかかってるかもしれない。

けど、これは任務だからそんなことをしたら

どんな懲罰が待っているかわからないから

気を付けないと。

 

「やってくれますね?舞威媛、というかもう本人は絃神島に向かっているとのことなので

あなたにもすぐに向かってもらいます。いいですね?」

「本当は嫌ですが、それが任務なんですよね。獅子王機関の舞威媛としてしっかりと監視してみせます!

それに、雪菜に会えるならこれくらい頑張ってみせます!」

「ふふっ。よい気迫です。頑張ってみせなさい、これがその男についての資料です。

向かいながら読むといいでしょう。」

 

そういって、封筒を受け取ると私はすぐに絃神島に向かうための準備に向かった。

 

「頼みますよ。舞威媛、もし第四真祖が暴走した時に止められる可能性があるとしたら

彼だけなのです。どうか、審判者の妃になってください。世界のために」

 

私が部屋を後にしたあとに縁様がこんなことを言ってたなんて当然私が知る由もなく、

普通の監視任務だと思って準備を進めていたのだった。

 

そして、その日のうちに準備を済ませるとすぐに写真の彼が待っているであろう

絃神島へと向かった。

 

 

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side???

 

「ようやく着いたか。絃神島、

空から見ても思ったけど本当に海の上に

作ったって感じがすごいな。

それに空港のセキュリティも堅い

さすが魔族特区だな」

 

本土を出てから数時間、ようやく着いたが

俺はここにバカンスに来たわけじゃない

ある目的があってこの島に来たのだが

それより先に現在しなければならないことがある。

それは・・・・

 

「あの、あなたが東雲 千里(しののめせんり)さんですか?」

 

ふと、後ろから声がしたので振り返るとそこには長身でスタイルのいい

ポニーテールの女子高生が立っていた。

 

「え?そうですけど、どちら様ですか?」

「初めまして、獅子王機関から派遣されたあなたを監視するように任を受けて来ました。

舞威媛の煌坂 紗矢華(きらさか さやか)です。」

「なるほど、獅子王機関の。

まぁ、何か派手に動くつもりはないので

そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ?」

「そう言われましても、監視対象ですのでしっかりと監視させていただきます。」

 

うーん、なんかこう。堅いな、ガッチガチに硬すぎてふとした時に

すぐに崩れそうな気がするな。今のうちからリラックスしてくれればいいんだけど。

 

「あのさ、いきなりで悪いなーって思うんだけど。

その敬語やめてもらっていいかな?」

「え?監視対象であると同時に護衛対象となっているのですが。」

「監視対象なのはわかるんだけど、護衛されるほど大層な人じゃないよ?俺は。

それにたぶん煌坂さんとは同い年くらいだからさ敬語だとむず痒くて・・・」

「わかりま・・わかったわ。本人がそう言うならそうさせてもらうわね。」

「ありがとう。その方が俺も気が楽になるよ。」

 

どうにか、堅苦しい敬語はやめてもらえたけど。やっぱりなんかこう

根本的な部分で警戒されてるよな・・・

まぁ、出会ったばっかりだし答えてくれないだろうしそこのは今後仲良くなってから

改善できたらいいかな?

それにしても、監視役ってなんでこうも

美人が多いんだ?

周りの人からの視線が痛い日々が始まりそうだぜ。

 

「それで、最初はどこに行くのかしら?なにか目的があって絃神島に来たんでしょう?」

「まぁ、友達に会いに来たっていうのが一つで。もう一つはまだ言えないかな?」

「まだ言えないって・・・なにか企んでるなら全力で阻止するわよ?」

「大丈夫、大丈夫!そんな大したことじゃないから・・あはは。」

「本当でしょうね?まぁ、いいわ。それで今からはどうするのかしら?」

「とりあえず、滞在するマンションに行くよ。」

「わかったわ。それじゃあ向かいましょう」

 

それから直ぐにここで住む予定のマンションに俺たちふたりは向かったのだった。

 

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side煌坂

 

空港から彼の住む予定のマンションに向かうまでの移動中に縁様からもらっていた

東雲千里についての資料を読むことにした。

その内容は彼がどんな人物なのか事細かに記されていたがその中でも

私が気になった点がひとつだけあった。

 

「過度な女性嫌い・・・私と似てる。」

「え?何か言った?煌坂さん」

「な、なんでもないわ!東雲千里!」

「そ、そう?」

 

彼は納得してないようだったがそのあと特に聞いてくることはなかった。

そして、女性嫌いに関しては今思えばある一定の距離以上は近づいてこないし

必要以上に私との会話をしようとしないなどと思い当たるところがあった。

資料にはなぜ女性嫌いになったのかは書いてなかったため理由までは

分からないが、男性嫌いの私としてはすごく助かる情報だった。

 

そんなこんなで移動の時間を過ごしていると彼が滞在する予定になっている

マンションのロビーについて部屋に案内されたのだけど

そこは一人で(・・・)住むにしては広い部屋だった。

 

「ここに住むのね。少し広すぎないかしら?」

「まぁ、確かに広いかもしれないけど

しばらく住むんだし広いに越したことはないかなって思ってね。」

「確かに広いからって困ることは少ないと思うけど・・・」

「それに監視役ってことは煌坂さんも

ここに住むんだから

これくらいでちょうどいいんじゃないかな?」

「え。ちょっと待ちなさい!今、ここに一緒に住むって聞こえたんですけど!?」

「あれ?違うの?前の監視役の人は一緒に住んでたからてっきり今回も一緒かと思っていたんだけど。」

「そ、そんなはずないでしょ!男女がひとつ屋根の下なんて!」

 

とはいったものの、監視任務の際には基本的に監視対象と寝食を共にする

のが当たり前。別の部屋が割り振られているなんて話は縁様からも聞いていない。

ふと、嫌な予感がした私は縁様に連絡をとってみることにした

 

「縁様、無事に監視対象と接触することができました。」

「そう、ご苦労様です。では監視の任、頼みましたよ?舞威媛」

「ちょっと待ってください!私の滞在先はどうなっているのですか?」

「何を言うのですか。監視対象と別の場所に滞在するつもりなのですか?」

「えっ。ということは、もしかして・・・」

「ええ。一緒に生活してもらいます。よろしくお願いしますね」

 

え。待ってひとつ屋根の下の同じ部屋に男女ふたりっきり・・・?

いやいや、普通に考えてダメですよね!?

風紀的に宜しくないですよね!?

と思ったときには縁様からの連絡は切れてました。

 

「上司さんはなんて言ってた?」

「同じ部屋に住むようにとのことでした・・・・」

「まぁ、だと思ってたから俺は別にいいんだけど。煌坂さんは何か不満が

あるなら無理して一緒に住む必要はないんじゃないかな?」

「不満はあるけど。監視役だもの、離れることはできないわ。」

「そ、そう?じゃあ改めてこれからよろしく」

「初めに言っておくわ!私に変なことしたらぶった切っるからね!」

「大丈夫ですよ。そんなことはありませんて」

 

東雲千里は苦笑いで答えたけど私は男の言うことなんて信じない。

男はみんなあの人と同じなんだから・・・

たくさんの不安を抱えつつ、監視対象である東雲千里との同棲生活が

始まったのだった。

 

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こうして、獅子王機関が第四真祖である暁古城(あかつきこじょう)に対して

監視役の姫柊雪菜(ひめらぎゆきな)を派遣した少し後にこれから

先の物語に深く関わる青年と監視役との前途多難な同棲生活が

始まったのだった。

 

 

 

 

 

 



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喋る黒猫いるってよ!なわけ・・・いた!?

皆さん1週間ぶりです!
最近環境がかわりまして、執筆が少し予定より遅れてしまいました!
申し訳ないです!

これからは基本的に1週間に1話もしくは隔週に1話のどちらかで考えて
います!決まり次第お知らせしますのでそれまでは不定期更新になると
思いますがご理解ください!

それでは第2話お楽しみください!


千里とその監視役である煌坂が同棲が始まった。

昨日、上司である縁堂 縁(えんどうゆかり)から同棲することを

告げられたあとは特に問題もなく、千里と煌坂の初めての夜は過ぎていったのでした。

もちろん、二人共異性に対して嫌悪感を抱いているため何かが起きるということは

なかった。

そして、二人はそれぞれの物語が動き出す朝を迎えたのだった。

 

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side千里

 

目を覚ますとそこは見知らぬ天井・・・・とかいうお決まりの

セリフは置いといて、今日から絃神島での生活が始まったんだな。

いや、煌坂っていう美人高校生と同棲するとは思ってなかったけどな・・・

正直なところ監視役って聞いたら普通は強面のお兄さんとか女性でも

結構鍛えられてる系の女性を想像してたんだけど。六刃(りくじん)といい

煌坂といい本当に監視役にしておくのは勿体ないと思うんだが。

 

まぁ、女性が苦手な俺からしてみればどんな美人でも近づかれると

困るから関係なんだけどな。それよりも、今日は凪沙(なぎさ)ちゃんから

住所は聞いてるから古城に会いに行かないとな。

そろそろ準備をするために部屋から出ると煌坂が既に起きてきていて

キッチンで何かをしていた。

 

「おはよう、煌坂。なにしてるの?」

「おはよう、東雲千里。何をしてるのかって、見て分からない?朝ごはんよ!

い、一応あなたの分もあるわ。いやなら食べなくてもいいわよ?」

「おぉ、まじか!誰かの作った朝ごはんとか何年ぶりだろう!ありがとうな!」

 

母親が目の前で死んでからは親戚中をたらい回しにされた

俺にとって誰かが自分のために何かをしてくれるということは素直に嬉しかった。

だからこそ、自然とお礼の言葉が出たのだが煌坂はお礼を聞くとなぜがそっぽを

向いてしまった。俺、何か変なこと言ったのか?と思いつつ煌坂が用意してくれた

朝ごはんを食べていた。

 

「そういえば、今日はどうするの?予定とかなにも聞いていないのだけれど」

 

朝ごはんを食べていると思い出したように煌坂が俺に聞いてきた。

そういえば煌坂には予定とか何も話してないんだったな。監視役なのに

申し訳ないことをしたな。

 

「悪い、行ってなかったな。今日は昨日言ってた友人に会いにいく予定。」

「なるほど、早速会いにいくのね。それで、聞いていいのかしら?その友人さんのこと」

「あぁ、獅子王機関の舞威媛なら知ってるだろう。第四真祖、暁古城だよ」

「え、え!?あなた第四真祖と知り合いだったの!?」

 

そういうと、俺から距離をとって昨日背負っていたギターケースから

でっかい剣を取り出して俺に向けてきた。

 

「え?ちょっ、まてよ!落ち着けって。古城のこと知ってるとは思ってたけど

なんで俺に剣を向けるんだよ。」

「第四真祖のせいで、あの暁古城のせいで私の雪菜が!あの可憐で純粋な雪菜が!」

「あー。なるほど、その雪菜って子が第四真祖についた監視役ってことか。それでその

雪菜ちゃんは煌坂にとって大切な友人ってことね。」

「そうよ!私のたった一人の大事な友達!そんな雪菜に獅子王機関も第四真祖の監視

だなんてひどいことを。あったらぶった切ってやるんだから・・・」

「おいおい、俺の友人に刃を・・・・って古城死なないからいいか。あの朴念仁野郎

にはいいお灸になるかもな。」

 

まぁ、古城のことだから知らず知らずのうちにハーレムでも作ってるんだろうし

少しぐらい痛い目にあってもいいか。といっても舞威媛にぶった切られたらさすがの

第四真祖でもやばいかもしれないけどな・・・

とりあえず、朝ごはん食べたら古城たちが住んでるマンションに向かってみるか。

いなかったらいなかったでほかに行きたいところもあるしな1日を無駄にはできない。

なんせ、今の状態の俺には時間がない(・・・・・)からな。

 

「ご飯食べたら早速向かう予定だが、いきなり斬りかかるような事はしないでくれよ?

妹ちゃんもいるかもしれないんだからな。」

「わ、わかったわよ。流石に関係ないこの目の前でそんなことはしないわよ。」

「ならいいけどな。よし、ご飯も食べたし出かけるか。」

 

俺も煌坂もお互いの部屋に戻り、準備を済ませると

二人でマンションを出た。

 

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side凪沙

 

やっほー!この小説を見てくれてるみんなー!凪沙だよ!

読んでる読んでる?楽しんでくれると凪沙的にはバッチリかなー!

っとよくわからない発言はここまでにしてっと。

 

そういえば昨日、本土にいた頃の古城くんの友達のちーちゃんから絃神島に

遊びに来るって連絡があったこと古城くんに教えるの忘れてた!

まぁ、あとで教えてあげたらいいよね?

いやー楽しみだなー!ちーちゃんとは絃神島に引っ越して以来だから

4年?くらい会ってなかったもんね!

 

これは今日の夜はみんなでご飯食べたいなー。ちょっと頑張っちゃおうかな!

雪菜ちゃんも紹介したいし、ちーちゃんいつ遊びに来るのかな~?

わくわくしちゃって早く学校終わらないかなーっ!

そういえば、今日はまだ雪菜ちゃん見てないけどどうしたんだろう?

 

少し探しに行ってみようかな?ついでに古城くんみつけたら

ちーちゃんがくるってことも教えちゃえばいいよね!

 

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side煌坂

 

東雲千里とマンションを出てタクシーを捕まえると彼は運転手さんに

住所を伝えていた。きっとそこに暁古城が住んでいるのだろう。

そして、監視役である雪菜もきっと一緒に住んでいる・・・

 

あの可憐で繊細な私の雪菜を傷つけていたら絶対にぶった切ってやるんだから。

それはそれとして、私は一夜一緒に過ごしてみて東雲千里に対して

思ったことがあった。それは私と変わらない年齢のはずなのにどこか

大人びているところである。

 

女性嫌いであるはずなのに、ちゃんとレディファーストをするところは

しっかりとしてくれる。お風呂や寝床に関しても私を優先で決定権をくれた。

てっきり、蔑ろにされて放置されるのかと思っていたけどしっかりと会話の

話題を提供してくれたりと監視役である私に対して監視役(・・・)として

ではなく一人の女性(・・・・・)として扱ってくれている。

 

男はみんなあの人みたいだと思っていたけど、東雲千里と一緒にいると少しだけど

安らぐような気がする。こんな気持ちは初めてだからなんて例えたらいいかわからないけど

ほかの男とは違うっていうのが一日過ごしてみての感想。

まだまだ、1日目だから油断できないけど少し東雲千里という人に興味が出てきたかも。

 

「煌坂、煌坂!」

「えっ?なによ?東雲千里」

「なによ?じゃないだろ、さっきから呼んでいたんだが?」

「えっ!?ご、ごめん。考え事してて。それでなにかしら?」

「まぁ、いいんだけどな。着いたぞ、ここだ」

 

そう言われて外を見ると1棟のマンションの前にタクシーは止まっていた

ここに住んでるのね。私たちが今住んでるマンションより少し小さい?

けど、十分大きなマンションだった。

降りると、すぐにエントランスでインタホー鳴らしに行ったを東雲千里を少し

離れたところで待っていると、首をかしげながら戻ってきた。

 

「うーん、留守っぽいな。昨日、凪沙には連絡しておいたんだけどな。」

「凪沙?誰?というか、普通に考えて学校じゃない?今日平日よ?」

「凪沙は古城の妹だよ。古城とは真逆のよくできた妹なんだよ、ってそっか学校か!」

「へぇー、妹がいるのね。なら次は彩海学園に向かうの?」

「そうだな、煌坂はさきにむかってもらっていいか?俺はほかによるところがある」

「な、何言ってるのよ!監視役の私が別行動できるわけないでしょ?」

「剣巫に会いたいんだろ?先に向かっていいって。」

「雪菜には会いたいけど!監視役の任務を放棄するわけにも・・・・」

「わかった、すぐに後で向かうから。先に行け、監視対象からの命令だからな!」

「そんなことできるわk・・・」

 

そう言いかけて東雲千里のいる方向を見ると既に彼はどこかに消えていた。

 

「・・・ちょっと!どこに行ったのよ!東雲千里!!!」

 

私の叫び声が悲しく響いただけでもちろん返答はない。監視対象を見失った

なんてことになったら一体どんな懲罰があるか考えるだけでゾッとした。

 

「し、仕方ないわね。先に彩海学園に向かうしかないわね。」

 

彼を見失った私に出来ることは、ちゃんと約束通り

後から彩海学園来てくれることを願って重い足取りで向かったのだった。

 

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side千里

 

煌坂と別れたあと俺はすぐに彩海学園には向かわずにある所に向かっていた。

「たしかここらへんだったよな?」

目を瞑り目の前の景色に紛れている結界の入口を探す。

「やっぱりここだったか」

結界の中に入るとそこには昔懐かしい駄菓子屋のようなお店が1件立っていた

絃神島についたことを直接(・・)知らせるためにここに来た、というか

それが、俺の絃神島入島の際の条件の一つだったからだ。

「さてと軽く済ませて、さっさと向かうかな」

入口を開くと1匹の黒猫がゆっくりと奥から出てきた。

そう、彼女(・・)に用があってきたのだから当然である

「無事着いたぜ?縁様」

「それならば何よりです、ですが貴方から様付けされるとなんだか気持ちが悪いのですが」

「気持ち悪いって・・・。それはひどいのでは?」

「いえいえ、これくらい言っても許されますよ。貴方の気まぐれも困ったものです」

「その節は申し訳ない。監視役の煌坂も前はヴァトラーの監視をしてたのに無理言ってこっち

によこしたんでしょう?」

「えぇ。あの子には悪いことをしました。ですが、あなたを野放しにする方が危険ですから」

「まるで人を天災みたいな言い方しないでもらえます?」

「まさにその通りでしょう。まだ、目覚めてない(・・・・・・)だけなのですから。」

 

そう、この目の前の黒猫ちゃんもとい。縁さんが言うとおり俺は普通の人間ではない

数年前にロリっ子魔女にこの力が目覚める前に封印をされ、今までは人間として

生活してくることができた。

しかし、年齢を重ねるにつれてその力が強まり逆にその封印が今の俺の命を削って

いる状態なのだ。

 

「まぁ、今回は目覚める為にこの島に来たんだ。暴走はしないから安心してよ、縁さん」

「えぇ、本当にやめてもらいたいものです。何かあったら舞威媛に動いてもらいます。

よろしいですね?」

「どうぞ、お任せします。挨拶も終わったし、もう行きますね?」

「分かりました。お気を付けて」

 

その言葉を背に家を後にして、彩海学園に向かった。

その時の俺は、知る由もなかった既に俺自身も事件に巻き込まれていたことに・・・

 

 




読んでいただきありがとうございます!

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