対深海棲艦兵がブラック鎮守府に着任しました (トラバース伍長)
しおりを挟む

第0話

初めてですがよろしくお願いします


西暦2000年代、世界は突如海から現れた謎の生物深海棲艦により制海権を奪われていた。                                                                       

人類はすぐさま制海権奪取のため反撃に出るが既存の兵器は深海棲艦には通用せず大敗していった。

 

しかし、救世主が現れた。太平洋戦争時に沈んだ艦船の魂を宿し艤装を用いて妖精と共に戦う少女達、通称艦娘。彼女たちの活躍により人々は一部の海域を奪還していった。

 

深海棲艦の侵攻から数ヶ月後、ある科学者は艦娘の艤装を利用して普通の兵士でも深海棲艦を倒せる計画を打ち出した。

 

開発計画は成功し、深海棲艦倒す兵器は完成した。

 

そして対深海棲艦の兵器を使い人類は艦娘と共同戦線を展開していった。対深海棲艦の兵器を使う兵士達はいつしか【対深兵】と呼ばれるようになった。

 

月日が経ち各地の戦線では鬼級や姫級と呼ばれる新種の深海棲艦が出現し戦いは凄惨を極めた。

 

また月日がたち前線ではある兵士達の噂が流れていた。

 

その兵士達は一人で姫級を倒し、本気を出せば敵の基地ですら壊滅させる強さを持つと。

 

噂のためその話を信じる者はあまりいなかったがある出来事を境に信じるものは急激に増えていった。

 

なぜ信じる者が増えたのか。それは数日前に大本営から実施された作戦で起こった。

 

実施された作戦は敵深海棲艦の前線基地を強襲し壊滅させしばらく太平洋での侵攻を止めることが目的だった。

 

二週間の激闘の末、兵士や艦娘の奮闘により基地を壊滅させることに成功した。

 

大本営はこの作戦の成功を喜んだのも束の間、ある報告を聞き愕然とした、壊滅させた前線基地とは反対方向から姫級を含む100を超える深海棲艦の大艦隊が本土に向けて接近していたのだ。

 

すぐさま残存戦力で防衛線を構築するが戦力のほとんどを基地壊滅に向けていたため破られるのは時間の問題だった。

 

だが敵艦隊は現れない、先の作戦に参加した者たちも加わり防衛線を強化して待つが何時まで経っても敵は来なかった。

 

複数の偵察隊を出し報告を待っているとすぐさま偵察隊の一つから通信が入った、しかしそれは驚きの内容であった。

 

なんと敵の大艦隊は何者かによって撃破されていたのだ。

 

艦娘や兵士たちに戦慄が走る。

 

一体誰が?

まさか噂の兵士がやったのか?

同士討ちしたんだろ。

いや、軍の秘匿兵器で倒したんじゃないか?

皆に波紋が広がっていく。

 

しかし別の偵察隊がその正体を見つけた。

 

正体は七人の兵士であった。

 

有り得ない、と誰かはボソッと呟いた。

 

通常鬼級の深海棲艦を撃破するためにかなりの戦力を必要とするのにそれをたったの七人でしかもそれより上の姫級が含まれた大艦隊を倒せるはずがない、誰もがそう思った。

 

誰もが信じようとしなかったため偵察隊の一人が目の前の事実を伝えるため音声通信から映像通信に切り替えた。

 

そこには深海棲艦を沈めた七人の姿が映し出された。

 

その映像を見た誰もが言葉を失った。

 

しかし普通の兵士ではない、ガスマスクやゴーグル、中世の鎧のような防具を身に付け旧式の武器を持っていた。

 

その姿はまるで世界大戦の兵士ではないか。ある者は気づいた今映っている七人が噂の兵士であると。

 

最後の姫級を倒した彼らは自分たちを撮影している偵察隊を気にすることなく風のように去っていった。

 

この出来事がきっかけで人々は畏敬の念を込めてこう呼んだ 【亡霊の七英雄】と。

 

 

そして数ヶ月後その一人がある鎮守府の提督になるとはこの時誰も知らなかった。

 

 

 続く・・・

 

 

 

 

 




続きを早く書かないと・・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第1話

飛龍か瑞鶴のどちらか建造で出ないかな~~


先の大規模作戦から数ヶ月後 

 

 某海域にて

 

???「敵の殲滅完了」

 

 七英雄の一人コードネーム『リーパー』はこの海域に出没する敵艦隊の殲滅をしていた。敵は戦艦ル級をした主力艦隊だが彼は特に苦戦することなく物の数分で敵を殲滅した。

 

リーパー「弱かったな・・・」

 

 彼がそう呟いたその時、背後に何者かの気配を感じた。

 

リーパー「(生き残りか)」

 

 彼は振り返り銃を背後の何者かに向けて構えた。

 

 だが、その正体は深海棲艦ではなく赤いセーラー服を着たポニーテールの艦娘であった。

 

 しかも大破の状態で。

 

リーパー「大丈夫か?(この艦娘はたしかに大和型戦艦の大和だったか?)」

 

艦娘「・・・あなたは味方ですか?」

 

リーパー「味方だ、君はドロップ艦の類なのか?」

 

艦娘「違います、私は宿毛湾泊地所属の大和です」

 

リーパー「泊地に所属しているはずの艦娘が単艦でなぜこの海域に?」

 

大和「私は脱走したんです」

 

リーパー「なに⁉」

 

 助けた艦娘の話によると所属する鎮守府は俗に言うブラック鎮守府で艦娘たちは酷い扱いをされているようだ。

 大破進軍は当たり前のことで轟沈したが何人もおり、敵を逃せば暴力を振るわれて入渠や補給もろくにしてもらえないとの事。

 それを聞いてリーパーは。

 

リーパー「おかしい、普通ならその司令官は憲兵に捕まるはずだが?」

 

大和「憲兵達は買収されて逮捕するどころか」

 

リーパー「取り締まる連中が堕落しやがって・・・」

 

大和「私はそんな鎮守府に嫌気が差し脱走したんですが」

 

リーパー「途中で追跡部隊に追われこのざまか」

 

大和「はい」

 

大和「お願いしますこれ以上仲間が沈む姿を見たくないんです!」

 

リーパー「・・・分かった、その鎮守府に案内してくれ」

 

大和「分かりました」

 

 

 

 

 

 

 

  数時間後 宿毛泊地 港湾部にて

 

 

大和「着きました」

 

リーパー「ここか・・・」

 

 大和の案内でリーパーは彼女の所属する宿毛泊地の前にいた。

 

リーパー「奴は何処にいるんだ?」

 

大和「おそらく執務室かと」

 

リーパー「執務室か」

 

 二人は執務室がある建物に向かって歩いていく、少しすると

 

頭が禿げた憲兵「おい、貴様は何者だ!」

 

 頭が禿げた憲兵が目の前に現れた。

 

リーパー「ここの提督に会いにきた」

 

頭が禿げた憲兵「提督は執務が忙しため会うことができない、さっさと帰れ!」

 

リーパー「執務という名の艦娘への暴行だろ」

 

頭が禿げた憲兵「なに⁉」

 

 憲兵の顔が青ざめる。

 

リーパー「ここは艦娘に非人道的行為を行うとここを脱走した大和に聞いたが?しかも憲兵は賄賂で買収されて知らん顔らしいな」

 

 青ざめた憲兵はリーパーの後ろにいる大和に気づく。

 

頭が禿げた憲兵「貴様ーーー!!!」

 

 憲兵は激昂し持っていた軍刀を抜いて大和に切りかかろうとした、しかしリーパーはそれを見逃すはずがなく持っていたソードオフショットガンで憲兵の足を打ち抜いた。

 

頭が禿げた憲兵「ギャァァァァァァ!足が……足がァァァァァ!」

 

 憲兵は悲鳴を上げのたうち回る。

 

 リーパーはそんな憲兵に蹴りをいれ、のたうち回っていた憲兵は動かなくなった。

 

大和「殺したんですか⁉」

 

 振り返ると青ざめた顔の大和が。

 

リーパー「いや、まだ死んでいない」

 

リーパー「それより早くここの提督を探さないと・・・」

 

 そう言ってその場を離れようとしたが、

 

『銃声がしたぞ!』

『憲兵が撃たれた!!』

『撃った犯人に脱走した大和がいるぞ⁉』

『ひえー!』

 

 銃声を聞きつけて近くの艦娘が集まってきた。

 

 その中になんか某高速戦艦の声が聞こえたような気がするが。

 

リーパー「大和、早く執務室に案内しろ!」

 

大和「はっ、はい!」

 

 大和は急いで執務室に向かいその後ろをリーパーがついていく。

 

大和「ここです」

 

 リーパーは大和の案内で執務室の前に着くと強引に扉を蹴り破り中に入っていった。

 

中に入るとリーパーは執務室の内装に不快感を覚えた。

 

 床は虎の毛皮の絨毯が敷かれて天井はシャンデリア、本棚やソファーには細かい装飾がされていて、執務机に限ってはダイヤやルビーなどの宝石を埋め込まれていて部屋全体が中世の王族のような感じになっていた。

 

???「なんだ貴様は⁉」

 

 執務机のイスに中年の太った男が座っていた。

 

リーパー「お前がここの司令官か」

 

???「ふん、私がこの宿毛泊地司令官の木川征二中将だ、いきなり扉を蹴り破って入ってくるとはどういうつもりだ!」

 

リーパー「お前がこの鎮守府で艦娘に暴力を振るっていると聞いて来たんだ」

 

 リーパーはここに来た理由を伝えた。

 

木川中将「どこぞの対深兵がどこで聞いたか知らないが事実だ、あいつらは人間じゃなく兵器だ、だから所有者である俺がなにしようがお前には関係ない!」

 

リーパー「人類のために命をかけて戦ってくれているんだぞ!」

 

木川中将「艦娘なんぞ建造さえすればいくらでも増えて替えがきく」

 

木川中将「しかも艦娘は容姿がいい奴ばかりでな、売りさばいてかなり儲けさせてもらったよ」

 

 この中将は挙句の果てに艦娘を闇マーケットに商品として売り私腹を肥やしていたのいたのだ。

 

木川中将「この部屋もあいつらのおかげだよ」

 

 イスにふんぞり返りながら男は喋る。

 

リーパー「人間の屑が・・・」

 

 話を聞いてリーパーはそう吐き捨てた。

 

木川中将「さてと、話は終わりだ」 カチッ

 

 中将が机の上にあるボタンを押し、緊急警報を鳴らした。

 

 警報が鳴るとすぐさま三人の突撃銃を持った兵士が執務室に入ってきた。

 

木川中将「自分の地位を脅かす存在はいつもこうやって対処しているんだよ」

 

薄ら笑いを浮かべながら中将は話す。

 

木川中将「連れていけ」

 

兵士「来い!」

 

 中将の命令で兵士たちリーパーを連れて行こうとする、だが次の瞬間三人の兵士はリーパーの攻撃で地に伏せていた

 

木川中将「なっ⁉」

 

 中将は驚き啞然とする。倒れている兵士たちはこの鎮守府でもかなりの実力を持っている者たちだ。その三人を一瞬で倒すなんて夢にも思わなかったのだろう。

 

木川中将「貴様ただの対深兵ではないな!」

 

 声を荒げ持っていた9ミリ拳銃をリーパーに構える。

 

リーパー「俺はリーパー、深海棲艦を倒す兵士・・・」

 

 そう呟く彼は背負っていた全長約2メートルはある大きなライフルを中将に向けて構えた。

 

 そして中将は気付くこの男が前回の大規模作戦で敵の侵攻を止めた【亡霊の七英雄】の一人であると。

 

 相手の正体に気づいた瞬間中将の身体は吹き飛ばされ息絶えた。

 

 残された部屋には銃口から微かに煙を吐くライフルを構えたリーパーと屍しかいない。 

 

 しばらくすると廊下からドタドタと複数の足音がしてきた。

 

 大和が何名かの艦娘を引き連れてきたのだ。

 

 部屋に入るなり惨状を見て絶句する者や口元を押さえる者が何人かいた。

 

空母艦娘「なぜあなたは司令官を殺害したんですか⁉」

 

リーパー「・・・人類のために命をかけて戦ってくれている艦娘を人ではなく物として扱ったからだ」

 

リーパー「どうせ軍法会議にかけられたら死刑になるから早めの実刑だよ」

 

リーパー「まぁ後は知り合いの憲兵に鎮守府は処理させるから気にするな」

 

大和「あなたはこれからどうするんですか?」

 

リーパー「大本営に行って提督射殺の件を報告してくる」

 

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

 

  翌日

 

 早朝の新聞の一面には宿毛泊地の司令官殺害と泊地で行われていた艦娘に対しての暴行及び憲兵の買収などが大きく書かれていた。

 

 ニュースにも大本営の監視不足や憲兵の腐敗などが取り上げられ大きく批判された。

 

 

 

 

 

続く

 

 

 




長文ですみません


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第2話

2-5で明石がドロップして大型建造で瑞鶴・長門・武蔵が出て大喜びしてます。

だが、資材が消し飛ぶ―ーーー!?(白目)


大本営のある一室

 

 

???「随分と派手にやってくれたな~(呆れ)」

 

リーパー「我慢出来なかったもので・・・」

 

リーパーは宿毛泊地司令官殺害を元帥に報告するため大本営にいた。

 

大高元帥「おかげでテレビでは連日のように大本営と憲兵隊への批判が続いているよ」ズズッ

 

 そう言いながら横に置いてあるお茶を飲む人物こそ海軍元帥の【大高英作】であった。

 

元帥の秘書艦「このことで今朝なんか品川総理から電話がきましたよ」

 

大高元帥「『亡霊の七英雄が提督殺しをしたが大本営は大丈夫なのかね?』と、」

 

リーパー「すいませんでした」

 

大高元帥「まあ、ある程度は対応できたがな」

 

 苦笑いしながら話す元帥。

 

リーパー「それで元帥今回の件でお願いがあるのですが」

 

大高元帥「なんだ?」

 

リーパー「宿毛泊地の後任を私にしてください」

 

大高元帥「君が着任するのか?」

 

リーパー「はい、自分の尻拭いぐらいはしなければいけません」

 

大高元帥「・・・いいだろう、宿毛泊地の後任を君に任命しよう」

 

リーパー「ありがとうございます」

 

大高元帥「それと君が殺害した木川征二中将だが調べた結果やはり陸軍の過激派と繋がっていたようだ、」

 

大高元帥「しかも天堂とだ」

 

リーパー「あの天堂とですか!?」

 

大高元帥「あぁ、まだ調査しているが他にも艦娘売買のブラックマーケットとも繋がりがあったらしい」

 

リーパー「・・・」

 

大高元帥「また進展があったら連絡しよう」

 

リーパー「了解しました」

 

 かくしてリーパーは宿毛泊地の提督に着任することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 人物の紹介

 

 

・リーパー

 本名 永井佳正(ながいよしまさ)

 階級 中佐

 兵科 対深海棲艦兵

 使用兵器 対戦車ライフル(M1918)

      ソードオフショットガン

      M1911A1

      フラググレネード

対深海棲艦用大型手榴弾

索敵用双眼鏡

      ガスマスク

      サバイバルナイフ 

      

 亡霊の七英雄の一人。

 基本的にM1918を使用して戦っている。

 通常、伏せないと使えないM1918を立ったまま使う。

 対深海棲艦兵の時はガスマスクを着けているため素顔を知っている人は元帥ぐらい。

 

 

 

 用語

 

 

 

・対深海棲艦兵

 

 艦娘の艤装などを研究し深海棲艦に対抗できるようになった兵士。

 通称、対深兵。

 対深兵は5つの兵科に分かれている。

 突撃兵・看護兵・工兵・援護兵・偵察兵

 艦娘と比べると対深兵は耐久力が劣り戦死する確率が高い。

  

 

 

 

・亡霊の七英雄 

 

 先の作戦で深海棲艦の大艦隊を壊滅させた七人の兵士。

 普通の兵士とは違い姿が第一次、第二次大戦の兵士の姿をしている。

 戦闘能力は単騎でもかなりの強さを誇る。

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




投稿遅れてすいません、艦これしながらWOTをやってました。

許してくださいなんでもしまかぜ・・・

あと質問があればできる限り返答します。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第3話

 注意

※艦娘たちはリーパーと永井が同一人物だとは知りません。


 宿毛泊地鎮守府正門前

 

永井「数日ぶりか」

 

 リーパー改め永井佳正は着任する宿毛泊地の前に立っていた。彼がこの鎮守府に着任することは元帥を通じて艦娘たちに伝えられた。

 

永井「艦娘たちは俺を提督として認めてくれるかな?」

 

 そう言いながら永井は執務室に向かっていった。

 

 執務室

 

永井「はぁ・・・」

 

 彼は執務室の部屋に入るなり溜息をついていた。

 

永井「やはり嫌われるか」 

 

 正門から執務室までの道中何人かの艦娘と出会ったが皆永井の姿を見るとおびえたり憎悪の満ちた視線を向けてきたのだ。

 

 永井「(憎まれるのも仕方が無い。だが、彼女たちは前任者のアイツからかなりの暴力を振るわれて心身ともに傷ついている。少しずつでも彼女たちの心を癒してやらないとな)」

 

 そう決心する永井であった。

 

 

 

 

 宿毛泊地埠頭

 

大和「・・・」

 

 大和は数日前に起きた出来事を思い出していた。

 

 私たち艦娘を兵器として扱う中将に嫌気が差し他の鎮守府に助けを求めるために脱走した。

 

 だが、追撃部隊やはぐれ深海棲艦と遭遇しなんとか退けるも大破にまで追い込まれて轟沈するのも時間の問題だった。

 

 そんな私を助けてくれたのは大きなライフル銃を持ちフードを被りガスマスクを付けた対深兵。

 

 彼に事情を説明すると彼は怒り鎮守府に案内しろと言ってきた。

 

 案内すると私に斬りかかろうとした憲兵を倒し執務室に押し入り中将を問い詰めた。 

 

 中将は自分の私兵を使い彼を始末しようとしたが逆に私兵と一緒に殺害された。

 

 彼は中将殺害を元帥に報告するため大本営に行き、後に現場調査に来た元帥直属の憲兵隊が彼が亡霊の七英雄の一人だと教えてくれた。

 

 そして今日後任の提督がこの宿毛泊地に着任する。

 

 だが、大和の心には一抹の不安があった、もし、新しい提督が前任と同じ人間だったら・・・

 

???「大和さん、ここにいたんですね」

 

 振り返ると黒髪長髪の眼鏡をかけた女性が立っていた。

 

大和「どうかされたのですか?大淀さん」

 

 彼女は提督たちの間では『任務娘』と呼ばれている軽巡の大淀。

 

大淀「後任の提督がお着きになられたと重巡の青葉さんが報告してくれたので大和さんにも教えようかと」

 

大和「・・・」

 

大淀「やはり不安なんですか?」

 

大和「ええ、後任の提督が殺された中将と同じような人間でなければいいですが・・・」

 

大淀「大本営は今回の一件で世間から厳しい批判を受けたので大丈夫かと」

 

大和「そうですか」

 

大淀「とりあえず新しい提督に会いに行きましょう」

 

 二人は後任の提督永井が待つ執務室に歩いていった。

 




飛龍は何処~~

早く二航戦をそろえたい(血涙)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第4話

なんで飛龍が来ないんだ・・・


 執務室

 

永井「・・・」ゴソゴソ

 

永井「ここにもない・・・」

 

 永井は執務室であるものを探していた。

 

永井(憲兵隊が探しきれなかった機密書類、まだ何処かにあるはず)

 

 執務机の引き出しを調べていると、

 

永井「(ん?、この引き出し二重底になってる)」

 

  パカッ

 

 大量の間宮券

 

永井「・・・(違った)」

 

目的のものを発見出来ず肩を落とす永井。ふと、机の下の床に目を移すとあることに気付く。

 

永井「(最初気付かなかったがよく見ると取っ手がついている)」

 

 取っ手に手をかけてもち上げると、

 

永井「ビンゴ」

 

 永井はようやく目的の金庫を見つけることに成功した。

 

永井「ダイヤル式か・・・」

 

 しかし金庫の暗証番号が分からないため開けることができず困っていた。

 

永井「このタイプはいちいち開錠するのがめんどくさいな~」カチャッ

 

 そう言いながらM1911A1を金庫の鍵穴に向けて構え、

 

  バンッ! バンッ! バンッ! バキンッ!!

 

永井「良し!」

 

 拳銃で鍵穴を壊し金庫を開けると中には沢山の機密書類が入っていた。

 

 中に入っていた機密書類を読み進めていくと。

 

永井「う~ん、あの中将色々な物を横流ししていたな。」

 

 書類には資源や開発資材、高速修復材など挙句の果てに妖精さん特注の家具まで横流ししていたことが書いてあった。

 

 永井が書類を机に広げて調べていると、

 

  フワッ 

 

永井「風?」

 

 部屋の中を見渡すが窓や扉は閉まっていて風が吹くはずがない。

 

永井「??」

 

 気のせいだと思い再び書類に視線を落としていると、

 

  フワッ

 

 また風が吹いた。

 

 風が吹いた方向を見るがそこには豪華な装飾がされた本棚しかない。

 

永井「確かここから風が吹いてきた」 

 

 永井が注意深く本棚を調べると、

 

永井「床に動かした跡がある・・・」

 

永井「ぬうう~~~」本棚押し

 

 びくともしない本棚 

 

永井「くそ!動けこのポンコツが!動けってんだよ!」本棚蹴飛ばし

 

 ようやく動いた本棚

 

永井「良し!この手に限る」

 

 なんとか本棚を動かすとその後ろにある隠し階段を発見した。

 

永井「嫌な予感がするな・・・」拳銃の残弾確認中

 

 拳銃の残弾を確認し隠し階段の奥を調査しようとする永井。  

 

 ドタ!ドタ!ドタ!ドタ!

 

 だが廊下から複数の足音が聞こえてきた。

 

永井「・・・デジャヴか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 <バンッ!バンッ!バンッ!

 

 

大淀「銃声!?」

 

大和「まさか!?」

 

 突然の銃声に驚く二人。

 

大和「急ぎましょう!」

 

 ある情景が脳裏によぎり大和は急いで銃声がした場所に向かった。

 

 銃声した場所には他の艦娘たちが集まっていた。

 

???「あっ、大和さんに大淀さん」

 

大和「吹雪さんや皆さん大丈夫ですか!?」

 

吹雪「大丈夫です。いきなり執務室から銃声がしたのでみんなで集まって入ろうか相談してたんです」

 

大和「そうですか」ホッ

 

吹雪「でも、執務室はいま立ち入り禁止ですよね。一体誰が?」

 

大淀「おそらく今日新しく配属された提督かと」

 

 大淀の言葉を聞いた瞬間、艦娘たちの目から光が消えていった。

 

「地獄の日々がまた始まるんだ」

「ようやく悪夢から解放されたのに」

「もうヤダよ~・・・」ポロポロ

 

大淀「皆さん・・・」

 

大和「・・・もし前任と同じ人間なら私はこの手で提督を殺します」 

 

大淀「大和さん!?」

 

大和「あの時は対深兵の人が前任の悪夢から解放してくれました」

 

大和「次は自分たちで終わらせないと」

 

 そう言うと大和は銃声がした執務室へと入っていった。

 

 

 

 

 

 




WOWSがアズールレーンとコラボしてるからひさしぶりにプレイしようかな~

感想あればオナシャス!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第5話

多聞丸さん飛龍をください(土下座)


 銃声を聞きつけた足音は執務室の前で止まり話し声が聞こえてきた。

 

 おそらく部屋に入ろうか迷っているようだ。

 

 耳を澄ますとすすり泣く声もきこえる。

 

  コンコンコンコン

 

「失礼します」

 

 不意に扉をノックして一人の艦娘が入ってきた。

 

 永井はその艦娘に見覚えがあった、大和だ。

 

大和「あなたが新しく着任した提督ですか?」

 

永井「そうだ、大高元帥の命で本日着任した永井だ」

 

大和「お聞きしたいのですが?なぜ着任早々執務室から銃声がしたのですか?場合によっては・・・」

 

 大和の目を見ると何か決意していることが読み取れる。

 

永井「それは金庫を破壊する為に発砲したんだ」

 

大和「金庫を?」

 

永井「憲兵が探しきれなかった前任者の機密書類、それを保管している金庫を見つけたはいいが開け方が分からないので錠を壊すため発砲したんだ」

 

大淀「なるほど」

 

 大和の後ろから大淀が頷きながら現れた。

 

 扉の方を見ると何人かの艦娘がこちらの様子をうかがっている。

 

永井「納得していただいたようでなによりだ、俺はこれからこの隠し階段を調べないといけないんだが」 

 

 永井の言葉を聞きようやく隠し階段に気付く二人。

 

大和「え?大淀さんあそこに階段なんてありましたか!?」

 

大淀「いいえ、一度も気づきませんでした」

 

永井「俺が書類を調べているとき偶然見つけたんだ」スタスタ

 

 しゃべりながら隠し階段に近づく永井。

 

永井「ふむ、結構下まで続いてるな・・・」

 

 隠し階段を調べる永井だが不意に、

 

永井「大淀!全艦娘に通達、警戒配備だ!艤装の装着を許可。それと入渠ドックもいつでも使用可能にしておけ!」

 

「「!?」」

 

 突然の命令に戸惑う二人。

 

永井「見てみろ」

 

 永井に促され隠し階段を見ると、血痕が地下に向かって伸びており。しかも奥から風の音に混じってかすかに何者かのうなり声も聞こえてきた。

 

永井「得体の知れない何かが奥で手ぐすね巻いて待ち構えている、警戒したほうがいいだろ」

 

大淀「了解しました、事情を説明して他の皆さんとここで待機しておきます」

 

永井「大和はどうする?」

 

大和「私は提督についていきます」

 

永井「分かった」拳銃構え

 

永井「大和行くぞ」

 

大和「はい!」

 

大淀「ご武運を」(`・ω・´)ゞ

 

 永井と大和は身構えながら隠し階段を降りていった。

 

 

 永井と大和が階段を下りていくと二つの扉を見つけた。

 

永井「大和はこの隠し階段に一度も気付かなかったのか?」

 

大和「はい、何度か執務室に入りましたが全く気づきませんでした」

 

永井「そうか」

 

大和「・・・提督、あなたは艦娘を」

 

永井「兵器だと思ってない」

 

大和「・・・」

 

永井「命をかけて戦ってくれてるのに艦娘を兵器だとぬかす奴は大嫌いだ」

 

永井「艦娘がいなければ人類は深海棲艦に滅亡していた」

 

永井「艦娘には感謝している」

 

大和「そうですか」

 

永井「話は後にして、3,2,1でこの中に入るぞ」扉指差し

 

大和「・・・」頷き

 

永井「行くぞ3、2、1!」

 

  バーン!!!

 

扉を蹴り破って中に入るとそこには・・・

 

 

 




最近WOTのKV-2に恐怖している作者のトラバースです。
気がつけば38件もお気に入り登録されていて驚きました。
これからもよろしくお願いします。

さて次回、     
     作者の楽しい大型建造爆死術?
     鎌田さん蟹になりたい!
     タ〇ちゃんタイムスリップ!?
     の三本です!!(噓)    


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第6話

歌丸師匠いつも笑いをくれてありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします


蹴り破った扉の先は鉄格子の牢屋が一つだけの小さな部屋だった。

 

永井「前任の奴は誰を監禁していたんだ?」

 

 永井が近づいて牢屋の中を見るとそこには傷だらけで衰弱した少女たちの姿があった。

 

大和「ひどい・・・」

 

永井「っ!?」カチャ!

 

 バンッ!バンッ!

 

 すぐさま拳銃で鍵を壊し中にいる艦娘を介抱する永井と大和。

 

永井「衰弱しているがまだ息はある、大和この艦娘たちはだれかわかるか?」

 

大和「・・・この子たちは三ヶ月前から行方不明になっていた駆逐艦の曙、霞、満潮と前任の初期艦だった叢雲です」

 

永井「叢雲、曙、霞、満潮か、とりあえず四人を入渠ドックに入れるぞ!」

 

 永井と大和の二人は四人を急いで担ぎ牢屋を後にした。

 

 

 

執務室隠し階段前

 

大淀「あっ!大和さんに提督ご無事で・・・その子たちは!?」

 

永井「監禁されていたのを助けだしたんだ、大淀はこの子たちを頼む」

 

 永井は担いでいた2人の駆逐艦を大淀に預け、大淀は大和と共に急ぎ執務室を後にした。

 

永井「とりあえず元帥に報告しないとな」ガチャッ

 

  ピッポッパッピップッ

 

プルルルル!プルルルル!プルルルル!

 

大高元帥『大高だ』

 

永井「大高元帥、永井です」

 

大高元帥『おお、君かどうかしたか?』

 

永井「前任の残した機密書類を発見及び監禁されていた艦娘を救助しました」

 

大高元帥『そうか、それで機密書類の内容は?』

 

永井「ほとんどが横流しについてですが陸軍とはかなりの癒着がありました」

 

永井「それとC国と何度かコンタクトをとっていたようです」

 

大高元帥『C国か・・・厄介だな』

 

永井「これは日本の国防に関わる問題です」

 

大高元帥『この間C国によってフィリピンが占領された、だが今は佐世保と舞鶴の鎮守府が睨みを利かせているためまだ日本には来ないだろう』

 

大高元帥『今朝入った情報にはインドに向けて侵攻を開始したらしい』

 

永井「その後中東、欧州いずれは日本ですか?」

 

大高元帥『そう考えるのが妥当だろう』

 

大高元帥『とりあえず見つけた書類は部下を派遣して取りに行かせる、また何かあったら連絡してくれ』

 

永井「分かりました」

 

 永井が大高元帥との電話を終えると同時に大淀が執務室に入ってきた、入渠ドックに入れた四人の報告のために来たのだろう。

 

永井「四人の容体はどうだ?」

 

大淀「かなり衰弱していましたが命に別条はありません」

 

永井「そうかなら良かった」ホッ

 

永井「しかしなぜ四人は監禁されていたんだ?」

 

大淀「四人は艦娘の中でもかなり気が強いので事あるごとに前任と対立していましたからそれが原因かと・・・」

 

永井「それで監禁さr『ヴオォォォォォォ!!!』・・・うなり声の主がお目覚めのようだな」

 

 突如、隠し階段の奥から何者かの咆哮が聞こえてきた。 

 

   ドカーン!!

 

永井「扉をぶち破って来やがったな」カチャ

 

大淀「・・・」艤装展開

 

 永井は拳銃を構え大淀は無言で艤装を展開し身構える。

 

 身構えてから30秒ほどしてうなり声の主が姿を現し二人は思わず鼻を覆いたくなる激臭に見舞われた。

 

 そいつは体の一部が腐敗し傷だらけの大型犬だった。

 

腐敗した犬「グルルルル!」

 

 犬は二人を発見すると襲いかかってきた。

 

 だがその犬の目は深い絶望が感じられた。

 

 大淀は恐怖で動けなかったが永井は拳銃を犬の眉間に発砲し息の根を止めた。

 

永井「すまない、ちゃんと供養してやる」

 

 ※後日襲いかかってきた犬は手厚く供養された。

 

 

 

 犬の亡骸運び出し後

 

永井「大淀、警戒配備を解除、あとヒトヨンマルマルに艦娘たちを食堂に集めてくれ全員と顔見せしないと」

 

大淀「了解しました」

 

永井「(下手したら砲撃してくるかもしれないから防弾チョッキ着とこ、あっお金も用意しないと)」

 

 

 ヒトヨンマル 食堂

 

  ザワザワ ザワザワ

 

 「傾注ーーーー!」

 

全艦娘「・・・」敬礼

 

永井「ご苦労楽にしてくれ」敬礼

 

永井「本日よりこの宿毛泊地に着任した永井だ」

 

永井「私は前任みたいな非人道的行為はしないそれは約束する」

 

永井「今後の方針だがまず一週間の休暇を与える出撃や遠征、演習は禁止だ各員英気を十分養うように」

 

全艦娘「!?」ザワザワ

 

永井「それと食事についてだが間宮!」

 

間宮「はっ、はい!」

 

 永井は分厚い茶封筒を間宮に渡し、

 

永井「このお金で買えるだけの食料を買ってきて、みんなに料理をふるまってやれ」

 

全艦娘「・・・」ポカーン

 

永井「質問がなければ以上、解散!」

 

 驚きでフリーズしている艦娘たちを尻目に永井は話を終わらせ食堂を後にする。

 

永井「あっ、あと夜枷も禁止ね」

 

 永井が食堂を去って数秒後立ち直った艦娘たちは喜んだりうれし泣きをして阿鼻叫喚だった。




KV-2めいつもワンパンしてきやがって(半ギレ)
ドイツ戦車研究してTiger Iで復讐してやるからな~
見とけよ見とけよ~


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第7話

ようやく飛龍が手に入り大喜びしました。
ですが長門を改二にしてかなり資材がとんで大変です(白目)
※8月初めの出来事

艦これ大幅アップデートきたみたいですね、いま実家にいるんで出来ないです(血涙)
いまSwitchでスプラしているんですが電波が悪くて駄目みたいですね(マッチやイクラ) 


 ある会議室

 

 薄暗い部屋では何人かの男たちが話し合っていた。

 

???「くそ!亡霊に木川が殺されるとは!」ダンッ!

 

???「落ち着け、奴が殺された為に大高の飼い犬が後任として宿毛泊地に着任するそうだ…忌々しい」

 

 煙草を吸いながら忌々しげに言い放つ男達。

 

???「どうにかできないのか?」

 

???「いい方法がある」

 

???「どんなのだ?」

 

???「あの二人を宿毛泊地に送り暗殺させる、あいつらはろくに使えない兵器だが少しは役に立って貰わないとな」

 

???「ああ、潜水艦もどきと揚陸艦か、いい案だ」

 

???「計画のために大高の飼い犬はさっさと退場してもらわないといけない」

 

 

 

 

 

 

 宿毛泊地

 

 ある艦娘の視点

 

 私たちは最初理解できなかった。

 

 あの司令官はいきなり一週間の休暇をくれた。

 

 そして間宮さんに分厚い茶封筒を渡し十分な食事を与えるよう指示した。

 

 訳が分からずフリーズしていたが気付いたらみんな驚き涙を流していた。

 

 ようやく休めるでちと泣く潜水艦達、皆さんに美味しいものを作ってあげれると喜ぶ間宮と伊良湖。

 

 みんな似たり寄ったりの反応をしていた。 

 

 気がつけば提督と一部の艦娘がいなくなっていた。

 

 

 

執務室

 

 

永井「妖精さん机とか全部この倉庫に入れてくれる後で業者に引き取ってもらうから」

 

妖精1「りょうかいー」

 

 永井は妖精さんに頼んで執務室の改装をしていた、前任の使っていたあの状態ではとても仕事する気にはならないからだ。

 

永井「部屋の改装にどれぐらいかかる?一週間ぐらい?」

 

妖精2「はんにちでできますよー」

 

永井「予想以上に早いね」

 

妖精3「ほんきだしたらいちじかんでできます」

 

永井「」

 

 妖精さんの本気を聞いて絶句する永井。

 

永井「とりあえず改装お願いします、あとこれ報酬です」スッ

 

 報酬として板チョコ1ダースを妖精さんに渡す永井。

 

妖精1「やりました」

 

妖精2「さすがにきぶんがこうようします」

 

妖精3「チョコレート…」ジュルリ

 

 チョコレートを貰い喜ぶ妖精達、だが演歌を歌う空母の台詞を言っているのは何故?

 

  コンコンコン

 

 妖精達にチョコレートを渡していると誰かがドアをノックした。

 

永井「入れ」

 

 永井が入室を許可すると長門を先頭に一航戦の赤城や重巡洋艦の那智などの数名の艦娘が入ってきた。

 

永井「栄光あるビックセブンの長門が何用かな?」

 

長門「まず駆逐艦の四人を助けてくれたことに礼を言う、だが何故休暇を私たちにくれたのだ?私たちは兵器のはずだ!」

 

永井「一つ質問するが兵器に感情はあるか?」

 

長門「!?」

 

永井「兵器が涙を流すか?喜んだりするか?」

 

長門「なっ何を…」

 

永井「普通兵器に感情なんかは有りはしない」

 

永井「だが艦娘にはちゃんと感情がある、それは兵器ではなく人である証拠だ」

 

長門「違う!私たちは人じゃない兵器だ!」

 

永井「いいや、君たちも同じ人間だ異論は認めん!」

 

長門「ぐ…」

 

永井「それと食堂で言い忘れていたが君たちの支払われていない給料だが前任の私物を売却してその金を平等に渡す、足りない場合は…ジリリリリリリリリン!…元帥からか?」ガチャ

 

 永井が給料について話している途中いきなり電話が鳴り話を止め受話器を取る。

 

永井「こちら宿毛泊地司令官の永井中佐です」

 

???『貴方が永井中佐ですか、こちら第36陸軍憲兵隊指揮官の消名{けしな}といいます』

 

永井「(第36憲兵隊?あの隊は先の大規模作戦で全滅したはず)憲兵隊の指揮官が配属初日の私に何用ですか?」

 

消名『明日の昼貴方の泊地に私の部隊にいる二人の艦娘を配属します、といっても二人とも陸軍の船ですが』

 

永井「理由を…」

 

消名『配属理由等の書類は二人が持っているので プツッ』

 

 ツー、ツー、ツー、ツー、

 

 ほぼ一方的な会話で切られ受話器を持ったまま永井は固まっていた。

 

赤城「提督、なにがあったのですか?」

 

 沈黙に耐えたえかねて赤城が恐る恐る声をかける。

 

永井「明日の昼に二人の艦娘が着任する」

 

赤城「それで固まっていたのですか」

 

永井「いや、電話の相手が陸軍憲兵隊だったからだ」

 

那智「憲兵隊だと?」

 

 電話の相手が憲兵隊だと聞くといままで受けてきた仕打ちを思いだし青ざめていた。

 

永井「相手は自分の部隊にいる艦娘を着任させると言った、だが憲兵隊に艦娘が配属されている話は聞いたことがない」

 

永井「しかも奴は第36陸軍憲兵隊の隊長だと名乗ったがあれは嘘だ」

 

赤城「嘘ですか?」

 

永井「あぁ、第36陸軍憲兵隊は先の大規模作戦で全滅している」

 

赤城「なぜそんなことをあなたが知っているんですか?」

 

永井「俺も対深兵として前線に出ていたから知っていたんだ」

 

 電話の相手について永井と艦娘たちが話していると、

 

妖精「かいそうのじゃまです」

  

 執務室の改装をしていた妖精さんに怒られ部屋を追い出された。

 

 追い出された永井と長門たちは話をするため永井の私室に入ろうとしたがすぐさま断念して妖精さんに大量のお菓子を渡し改装を依頼した。

 

 その部屋は前任が使っていた時のままになっておりピンク色の壁紙や回転ベッドに天井は鏡張りのラブホテルのような部屋だったからだ。

 

永井「あんな部屋で寝るんなら外で野宿した方がましだ」

 

長門「心中お察しする」

 

武蔵「確かにあの部屋で寝たくはない」

 

 部屋の内装を見て流石に同情する長門たちであった。

 

 

※ここから書き方が下手くそになります

 

夕刻 食堂

 

 食堂で間宮と伊良湖が作った特製料理を皆で食べていた。

 

 飲酒も認めた為にある飲兵衛艦娘がうわばみの如く酒を飲み干し唖然とさせた。

 

 そして酔っ払った艦娘に沈んだ艦娘たちのことを聞かされた。

 

 途中から皆が泣いていた。 

 

 永井が思った通り皆の心の傷は深かったのだ。

 

 

 

 

 

ある深海

 

???「ねえ、あの子は?」

 

???「私たちみたいにはならなかったみたい…」

 

???「早く皆さんを助けに行かないとあの男にどんなひどい目に合わされてるか」

 

???「赤城さん待っててください、いま助けに行きます…」

 

 宿毛泊地に陸軍とは別の魔の手が迫り、

 

 

 

 

 またあるところでは

 

???「はあ、リーパーの奴は提督殺してどこ行ったのかしら?極秘任務についたとか噂で聞いたけど」

 

???「多分、単騎で敵拠点の制圧してるんでしょう」

 

???「あいつならやりそう」

 

???「おい、敵が来たぞ!」

 

???「亡霊の力を見せてやるぞ!」

 

???「あいつ今度見つけたら[自主規制]してやる」

 

 永井にヤバい[意味深]の恐怖が迫る。

 

 

 

 

 

 




投稿かなり遅れて申し訳ございません。
いつもはPCで投稿していたんですが実家に帰省していて使えない状況だったんです。
いま手持ちのタブレットでなんとか投稿しております。
感想があればお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第8話

二か月も更新しなくて申し訳ございません。
暇な時は小説を書かないでガンダムオンラインしてました。(土下座)
ジーライン「アサルトアーマー」のチャージランスで三枚抜きしたり、ハンブラビでヤ斬したり、ユニコーンガンダムのビームマグナムで溶かしたりしてました。
ユニコーンガンダム強い(小並感)



 午前6時

 ピピピピッ! ピピピピッ! ピピ…カチッ!

 

永井「朝か…」

 

 セットした時計のタイマーを止め永井は寝袋から身体を起こす。

 

 昨日妖精さんに私室の改装を依頼したためベッドで寝ることが出来ず完成したての執務室で寝ることにした。

 

 倉庫から埃を被った寝袋と毛布を引っ張り出しそれで寝ていたのだ。

 

 トイレで顔を洗って眠気を覚ましシワ一つない予備の軍服を身につけ永井は食堂に向かった。

 

 

 

 食堂

 

間宮「提督おはようございます!」

 

永井「おはよう、焼き魚定食を一つ頼む」

 

間宮「はい」

 

 オーダーハイリマース  ハーイ

 

 食堂に着くと間宮に定食を注文し席に着く。

 

永井「(昼に二人の艦娘が着任するが十中八九俺を殺すための刺客、気を付けないと。とりあえず午前中は大本営から届いた書類を確認しないと)」

 

今日の予定を考えていると、

 

 「ぐすっ・・・」

 

永井「ん?」

 

 声がした方向を見ると、

 

秋月姉妹「「「「」」」」ポロポロ

 

 秋月姉妹が定食を食べながら無言で泣いていたのだ。

 

永井「」

 

 いきなりの事で絶句する永井。しばらくの間固まっていると、

 

間宮「お待たせしました、焼き魚定食で…提督?」

 

 焼き魚定食を持ってきた間宮が固まっている永井を見て声をかける。

 

永井「ん…あぁすまない、秋月たちを見て固まっていたんだ」

 

間宮「秋月ちゃんたちが…なるほど」ナットク

 

 秋月たちを見て納得する間宮。

 

間宮「提督、大丈夫ですよ。秋月ちゃんたちは定食が美味しいから泣いているんです」

 

永井「そうか…」

 

間宮「とりあえず冷めないうちに早く召し上がって下さい」

 

永井「わかった、いただくよ」

 

 間宮に言われ焼き魚定食を食べる永井であった。

 

 

 

  07:45 執務室

 

永井「これが備蓄資源の報告書で、こっちが…」

 

 食事を終えた永井は執務室で書類の確認をしていた、なお大淀は執務室に来ていない。

 

永井「うん?これは?」

 

 書類を確認していると封をされた手紙に気づく。

 

 中身を読むと、

 『永井佳正中佐、新型の対深海棲艦兵器が完成しました。今度テストするため来て下さい。山内五郎』

 

 内容は対深海棲艦兵器を開発した山内博士から新兵器のテストをしたいとの事だった。

 

永井「山内博士からか、近いうちに行くか。」

 

 手紙を読んだ永井は近いうちに新兵器のテストをしに行くことを頭に入れ、再び書類の確認に没頭していく。

 

 

11:45

 

 

永井「ふぅ…」

 

 4時間程たち永井は書類確認の手を止める。

 

永井「そろそろ陸軍の艦娘が鎮守府に来る頃か、正門で出迎えなければ」ジカンカクニンシ

 

 時間を確認すると壁に立てかけていたボディーアーマーを軍服の中に着込み執務室を出た。

 

永井「(全滅した憲兵隊の艦娘、陸軍の監視員かそれとも俺を快く思ってない過激派の刺客か、どっちだ?)」

 

 そう考えながら永井は正門え向かっていった。

 

 

 

 

 

 

  護送車の車内

 

 

 護送車の車内では二人の艦娘が虚ろな目で座っていた。

 

 一人は灰色の陸軍軍服にプリーツスカートで軍帽を被った女の子。

 

 もう一人は白いスク水を着た小学生ぐらいの女の子。

 

 二人はある男の命令で宿毛泊地に送られていた。

 

 艦娘でありながら中途半端な性能の為、陸軍の対深兵たちから役立たずと言われ、いつもは兵士たちのストレス発散の道具にされていた。

 

 だが今回宿毛泊地に着任した提督を殺せと命令された。

 

 艦娘は人間を守る為に生まれたはずなのに人を殺さなければいけないとゆうことに二人は自分が生きる意味が分からなくなっていた。

 

 

 

 

続く・・・




皆さん、艦これのイベント海域どうでしたか?
ゴトランド、ネルソンなどの新艦娘に邂逅出来ましたか?
作者は全然やっておりません。攻略できそうにないので・・・
いま扶桑、山城、足柄、睦月、文月、初霜を改二になるよう頑張っています。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第9話

長いことお待たせしました。
スマブラやFGOやフォートナイトしてて忘れてました。(土下座)




  AM11:55 宿毛泊地正門前

 

 

 

永井「…」

 

 永井は今日配属される艦娘を出迎える為に正門で待機していた。

 

 無言で立っているが狙撃されるかもしれない為周囲をかなり警戒していた。 

 

永井「(狙撃か暗殺どちらからくる?)」

 

 そう考えている内に艦娘を乗せた護送車がやってきた。 

 

 護送車が停止すると助手席に乗っていた陸軍兵士が降り車体後部のドアを開けた。

 

 かすかに話し声が聞こえると二人の艦娘が護送車から降りてきた。

 

 永井はその艦娘たちに見覚えがあった、あきつ丸とまるゆだ。

 

 二人が降りると陸軍兵士は手早くドアを閉めこちらに敬礼をしてきた。

 

 こちらも敬礼するが永井は相手の兵士が気に食わない、敬礼しているがこちらを侮蔑する視線をしたからだ。

 

 敬礼し終えると兵士は助手席に乗り込むと護送車は元来た道を帰って行った。

 

永井「君達が今日配属される艦娘だな。私が宿毛泊地の提督、永井だ」

 

あきつ丸「揚陸艦のあきつ丸と…」 

 

まるゆ「…まるゆです」 

 

 力無く返答する二人、 

 

永井「早速だが宿毛泊地を案内する、ついて来てくれ(精神的にかなり疲労しているな、一先ず様子を見るか)」 

 

 二人の様子を見る為に鎮守府を案内しようと背中を向けたその時、

 

 

   カチャッ

 

 

永井「いきなりかよ!」

 

 素早く近くの物陰に飛び込んで身を隠した。

 

永井「…どうしたもんか」

 

 ホルスターから拳銃を抜いてそう愚痴る。

 

 二人がどうしているか物陰から様子を窺うとあきつ丸が拳銃をこちらに構えまるゆは俯せに倒れていた。

 

永井「なるほど、犯人はあきつ丸でまるゆは関係なしか。さてとさっさと制圧するか」

 

 拳銃を取り出すも相手があきつ丸一人と分かるとホルスターに戻し小型のスタンロッドを取り出す。

 

永井「しばらく眠ってもらおう」

 

 物陰から飛びだしあきつ丸にCQCを仕掛ける。

 

あきつ丸「ごめんなさい…ごめんなさい…」

 

 

 

 

  パンッ!!

 

 

 

 

 小さな声でごめんなさいと呟き焦点の定まらない目でこちらに拳銃を向け発砲するも永井に当たらず素早いCQCであきつ丸を無力化させる。

 

永井「すまない、しばらく眠っていてくれ」

 

 

 

 

  ギュウゥゥ…

 

  

 

 

あきつ丸「うっ……」

 

 

 

 

  ガシッ!!

 

 

 

 

永井「!?」

 

 あきつ丸を無力化していると突然腰の辺りに衝撃を受ける、見ると俯せに倒れていたはずのまるゆがしがみついていた。

 

永井「まるゆ、いったい何を…」

 

まるゆ「……」

 

 永井が話しかけるもまるゆは何も答えない。すると、

 

 

 

 

  ピンッ!

 

 

 

 

永井「なっ…手榴弾!?」

 

 俯せに倒れていたので分からなかったがまるゆの胸元には手榴弾が付けられておりそのピンを抜いたのだ。 

 

 そして永井は気づいた、あきつ丸が囮であることを。

 

永井「油断した…」

 

 

 

 

 

 

  ドカァァァァンッ!!! 

 

 

 

 

 

 

 

・ 

 

 

 

 

 

 

 同時刻 食堂

 

 

 

 

 

  ……ドカァァァァンッ!!!……

 

 

 

 

陸奥「えっ?爆発…?」

 

長門「何事だ!?」

 

夕立「敵襲っぽい!」

 

 突如聞こえてきた爆発音に昼食を取っていた艦娘たちは慌てふためいていた。

 

 

 

  『泊地正門にて爆発が発生、付近の艦娘は速やかに正門に向かって下さい!繰り返します…』 

 

 

 

 

吹雪「たしか正門には司令官がいたはずです!」

 

長門「あの男、昨日ここに艦娘が配属されると言っていた。まさか…」

 

陸奥「長門、とにかく行きましょう!」

 

長門「そうだな、陸奥」

 

長門「(まさか、本当に彼を殺す為の刺客だったのか…)」

 

 非常事態の放送を聞き食堂にいた艦娘達は急ぎ正門に向かうのであった。一部の艦娘は一抹の不安を感じながら。

 

 

 

 

 

 

  正門 

 

 

 

 

 

 

 

長門「提督無事かー!!」

 

永井「俺は無事だ、とりあえずそこの二人を…入渠施設に入れといてくれ。監視も付けてな…」

 

陸奥「分かったわ!吹雪、夕立手を貸して!」

 

吹雪「はい!」

 

夕立「了解っぽい!」

 

 長門達が駆けつけるとそこにはボロボロで息も絶え絶えの永井と手足を拘束され気絶したあきつ丸、まるゆの三人がいた。

 

長門「提督、何があったのだ?」

 

永井「まるゆの手榴弾で道連れされかけた…」

 

長門「本当に大丈夫か!?」

 

永井「着込んでいた対爆アーマーでなんとか無事だよ」

 

 そう言ってボロボロになった提督服をめくり対爆アーマーを見せる。

 

永井「対策しといて正解だ」

 

長門「向こうはお前を殺す為に手段を選ばないみたいだな…」

 

永井「よほど俺の事が気に入らないらしい、特に陸軍の連中は」

 

長門「これからどうするのだ?」

 

永井「とりあえずあきつ丸たちから情報を聞き出す、見張りは誰が?」

 

長門「陸奥と吹雪たちだ」

 

永井「なら護衛は十分か、行くぞ」

 

 情報を聞き出す為、永井と長門二人は入渠施設に向かうのだった。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。