スネイプは逆行し、愛を思う (セブリリこそ至高)
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1話(*胸糞有り

よろしくお願いします。
胸糞も入ってると思います。
あとがきに簡単にまとめたので、嫌いな方はそこまで行ってください。


私は、今でも昨日のことのように思い出す。

 

私が初めて恋した女性が、嫌いな男と男女の交わりを行なっていたこと。

 

ハイライトの消えた、感情のない彼女の目のことを。

 

その目から涙が一筋流れていたことを。

 

 

 

“愛の媚薬”

この薬を使われた人間は感情の全てを壊され、肉欲の赴くままに行動してしまう。

そして、躰を交えた相手を盲信してしまう薬。

悪戯目的の“愛の妙薬”と違い、その効果は半永久的。解毒薬もまだ解明されていない。

あまりにも危険なその効果から魔法省は薬の精製、作用を固く禁じている。

しかし、純潔の名家など、一部では裏で取引が行われている薬だ。

 

ジェームズ・ポッターは己自身の醜い欲望のため、その薬に手を出した。

被害者はリリー・エバンズ。

彼女の友達以上恋人未満、そういう関係であった彼、セブルス・スネイプはジェームズに不意打ちをくらい、気絶させられ目が覚めたら…

 

「おらっ!リリー!!いい声で喘げよ!!」

(やめて…やめてくれ……!)

「リリー!!そこにスニベルスがいるぞ!お前の蕩けた顔を見せつけてやれ!!」

(お願いだ……頼む!!目を覚ましてくれ……リリー!!)

「ははっ!!流石のリリーもこれにはイチコロか!!もっと早くにこうしとけばよかったよ!そうすればリリーはスリザリンの奴なんかと付き合う必要はなかった!!」

(どうして…どうしてなんだ……)

 

スネイプは目の前で行われている痴態に目を瞑った。

しかし、目を瞑るほんの直前、リリーの目から涙が流れていたのを、見逃さなかった。

その涙は、薬への抵抗の証か、肉欲の歓喜による涙か……

彼はほんの一縷の望みをかけた。

スネイプは薬の解毒薬を作るため、魔法薬学の造詣を深めた。

彼はこの解毒薬に人生を捧げると決めた。

1年後か10年後か、あるいは100年後か。

いつになるかわからないが、彼女と温かい生活を送れると信じて。

 

途中、どんなにあいつに仕込まれた彼女から罵倒や罵りを受けようと、いつか解毒できる時がくると信じて。

 

しかし、それも叶わなくなった。

リリーが死んだ。

 

その時、リリーが孕まされた男の子、ハリーを護ろうと思った。

しかし、どうしても、ハリーの事を見るとあいつの事を思い出す。

辛くあたってしまった。

酷い時はジェームズの代わりに殺してやろうとも思った。

けれど、けれども彼女の目がそうさせなかった。

彼の目に宿る彼女の目。

恋した、そして愛した女の事を彼はどうしようもなく好きであったのだ。

例え寝取られても、彼は信じていた。

 

愛故に。

 

 

 

 

今、愛に生きた男の命は消えようとしている。

闇の勢力との筆舌に尽くしがたい激闘。

その中でスネイプは致命傷を負ったのだ。

 

(我ながらどうしようもない人生だったか……)

 

(私は死ぬが、この戦いは我々が勝つであろう。)

 

(私の愛した女の子供だ。忌々しくも思ったが、きっと彼ならやってくれる。ムカつく奴でもあるが、あいつの父に比べればどんだけ可愛いか。)

 

彼にとって、唯一の救いは、一人で孤独に逝くわけではないということであろうか。

 

ハリーポッター

 

彼に看取られて逝くのだから。

 

死ぬ間際、ハリーの目を見れた事、そして彼の目の前で逝く事。

 

(まるで、リリーに看取られて逝くようだ。)

 

錯覚を感じられる。

 

だが

 

(せめて、もう一度、リリーと抱きしめあいたかった…)

 

リリーを思う気持ちは、死ぬ間際まで募るばかりであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「父さん…そんな……」

セブルス・スネイプが逝く直前、ハリーはこっそりと記憶を抜いた。

そして、その記憶をのぞいた時、本来欲しかった分霊箱などの情報の他に要らぬ物まで見てしまった。

(父さん……そんなの愛じゃない。母さんは道具じゃない……ごめんなさいスネイプ先生……僕は貴方に、貴方に……)

ジェームズ・ポッターがした事は彼以外の全てのものを傷付けただけだった。




まとめ

・ジェームズが薬でリリーを強姦
・リリー薬で寝取られる。リリーから暴言吐かれる。
・けど薬の解毒薬を絶対に作ってやるもんね!→けど無理やった…
・リリー、ハリーを産み間もなく死亡。
・ハリーを守るぞい!

・スネイプ死ぬ

・ハリー、スネイプの記憶を見てしまい、傷つく


ざっくりこんな感じです。
次話から逆行し、セブルスにとって幸せな人生を送ります。




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