東奏学園器楽部の日常 (月見草クロス)
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キャラ紹介
オリ主の紹介


名前 白福(しらふく) (みず)

 

身長 150cm(紗彩と同じ)

 

容姿 水みたいに青い目と髪(目の方が色は濃い)。中性的で可愛い。制服は丁寧にシャツまで着ていることもあれば上からパーカーだの白衣だの着てることもある。

 

誕生日 1月20日

 

担当楽器 ピアノ ハーモニカ

 

趣味 演奏 読書 音楽鑑賞(実はロックとか好き)

 

好きなもの 可愛いもの 甘いもの 器楽部

 

嫌いなもの 苦いもの 辛いもの

 

性格 優しすぎる。自分のことより周りのことを優先する。自分の誕生日覚えてないのに周りの誕生日は完全に覚えている。そして見た目に反せずとても女子みたいな所もある。だがメンタルは強く、度胸は余りないが仲間のためならどんなものにも立ち向かう。面倒見もいい。

 

魔法少年服 青がメインの魔法使いのような服で帽子も魔法使いの帽子。帽子も青。武器はピアノの鍵盤のような黒白模様でそこから魔法の弾を放ったり杖で殴ったりする。技はスプラッシュ(水滴を出し高速発射する)とプラント(地面から巨大なつたをだし敵を叩き潰す)。

 

その他 面倒見もよく実はリーダーシップもあるためめちゃくちゃな器楽部を先輩含めてまとめたりなどもできる。更に真中華とはライブに行って盛り上がったり、茜と祭りに行ったり、かなえの愚痴を聞いたりと後輩にも人気がある。そのため、百花部長には二年後の部長候補と言われている。菜々美とはかなり仲が良く、菜々美の性格が何となく混ざってきている。見た目のせいで先輩には可愛がられる。いっつもそれで恥ずかしがってそれを面白がられていじられる。ちなみに最初にいじりだしたのはもちろん結菜先輩。

 

 

【挿絵表示】

 

 

イラストはTwitterで月下に書いてもらいました!!ありがとうございます!!

 

 

おまけ

 

チューナー

 

身長 168cm

 

容姿 制服は基本的に上からはおらずシャツだけなタイプ。少し細めで髪と目は黒で感じはどこにでもいそうな爽やかイケメン。

 

その他 水より前に入っていた器楽部で初の男子であり、調律師という演奏自体には大きく関わらない役職をしている。初めに器楽部に来た時はみんなが演奏に対してやる気がなくなっており、部長 百花はこれを呪いといった。ホニャとの出会いから英雄となり、神器「ノートゥング」で器楽部に取り付いていた「ノイズ」を倒し、呪いを解く行為「調律」を行うこととなる。

そして激戦の末に全員の調律を終わらせたチューナーは水との出会いでまた新たな運命へと誘われる………!!

 

 

実はまだオリキャラが出る予定なんです!!

と言う訳で今度はオリキャラ紹介をそのうち出します!!お楽しみに!!



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IF STORY
If story お調子者の本音


何か智美以外がヒロインの話も作りたくなったのでIf story書きます。
智美を抜いた30人の内、何人出来るか楽しみです!!
一番手はやっぱり推しキャラやらせて?設定や口調も書きやすいしネタは有るんで。


ガタンゴトン…………

 

電車に揺られる。

窓から見える周りの景色は一面、畑。

 

()()はその景色を眺めている。

 

「何でこうなったんですかねー………」

 

「ホントだよ。まったく…………」

 

隣に座っている瀬沢かなえ。

器楽部の後輩であり、お調子者の彼女は都会的な女性を目指すも、迷子になったり等、同級生の萌、先輩である紗彩にかなりお世話になっている。

 

かなえ「あのとき水先輩があんなこと言わなければ…………」

 

水「言い出しっぺはそっちだろ」

 

 

それは三日前のこと。

 

智美「田舎で楽器の演奏をしてほしい?」

 

かなえ「はい!!ある村から器楽部に指名があって二人でして欲しいって言われてるんです!!」

 

それは智美にハーモニカを教えていたときのことだった。

 

水「それで田舎慣れしてるかなえに指名が入ったと…………」

 

かなえ「一泊二日です!!どうですか?」

 

智美「う~~ん…………かなえの鍵盤とベースは会わせずらいし、その日は予定があるんだ」

 

かなえ「えぇ~…………菜々美先輩も紗彩先輩もチューナー先輩も無理って言いますし、他に頼れる先輩がいないんですよ……………」

 

智美「じゃ、こいつでも貸しだそうか?」

 

智美は僕を指さしてきた。

 

水「人のことを貸し出すとか言うな!!」

 

かなえ「えぇ~……………」

 

水「なんに不満があるんだよ!!」

 

かなえ「何となく…………チューナー先輩の方がいいんですよ~…………なんて…………」

 

水「なんだと!!じゃあ、僕が役立って証明してやる!!」

 

 

かなえ「あれ、私のせいですか!?」

 

水「僕のこと、役に立たない的なこと言ったくせに」

 

かなえ「あれはチューナー先輩と比べてですから~…………許してください!!」

 

電車の中なのにそんなこと言ったら勘違いされそうだが幸い、この両に人はいない。

 

水「まぁ、ハーモニカなら鍵盤とでもなんとかなるし、適任じゃあったかもね」

 

かなえ「鍵盤()()()()()ですしね。」

 

水「とにかくここまで来たんだから頑張るぞー!!」

 

かなえ「おー!!」

 

こうして僕とかなえの二人旅が始まった。

 

 

 

かなえ「ここが旅館ですか…………」

 

水「にしても僕だから二人分部屋取ったんだよね?」

 

かなえ「………………ふぇ?」

 

水「……………………は?」

 

~説教中~

 

かなえ「ごめんなさい~!!ほんとに!!ほんとに!!」

 

水「この馬鹿…………どうするのさ」

 

かなえ「ちょっと部屋余ってないか聞いてきます!!」

 

………………困ったやつだよ……………まったく

 

プルル………プルル………

 

ん?電話だ。

………………萌からだ。

 

水「もしもし、萌?」

 

『あ、先輩。今、どこです、か?』

 

水「旅館~。でもかなえが二つ部屋を取り忘れて今、面倒なことになってるよ」

 

『そう、でしたか』

 

水「で、なんの用?」

 

『いえ、何でも、ないです』

 

 

智美「かなえ、どうだった?」

 

萌「はい、上手くやってるみたい、です。が、ドジは踏んだみたいです」

 

智美「おぉぃ…………どこまでやれるかな…………」

 

萌「まぁ、かなえなら、大丈夫、ですよ」

 

智美「そうだな」

 

 

かなえ「部屋ないそうです~(泣)」

 

水「マジか~………………」

 

いや、マジでどうするのさ。近くに旅館なんてないぞ。

 

かなえ「幸い、とってた部屋は大きいので二人で使うしかないですね……………」

 

水「都会派ガール的にはどうなの?」

 

かなえ「…………………我慢します………………」

 

水「わかった。お前がいいならそうするか。野宿なんて勘弁だしな」

 

ほんとに、この後輩は……………

 

 

かなえ「水先輩って、調律出来たんですか…………」

 

水「まぁ………ね。鍵盤は小学生でも使うものだから調律って簡単だと思うけど?」

 

かなえ「そうでもないと思うんですが………」

 

明日の朝に演奏を控えた夜。僕はハーモニカと鍵盤ハーモニカの調律をして最終調整をしていた。

 

水「演奏はいつもやってる曲だし問題ないよね?」

 

かなえ「はい!!大丈夫に決まってます!!」

 

流石はかなえ。何となく緊張感がない。

僕は割と緊張してる。

 

かなえ「…………………先輩」

 

水「ん?」

 

そしたら突然、真剣な声になって、緊張感が出てきた。

 

かなえ「ちょっと話を聞いてください」

 

水「う…………うん」

 

こんな真面目なかなえを見たことがなかったので反応に困りつつかなえの方を見た。

 

かなえ「私ってめんどくさいですか?」

 

水「?」

 

かなえ「私って、よく迷惑かけてると思うんですよ」

 

水「まぁ、萌とか紗彩とかによく迷惑かけてるね」

 

かなえ「いつも都会人に憧れて色んなことをするけどいつも空振りで、それに都会には慣れず、いつも迷子になって……………」

 

水「うん」

 

かなえ「私って、都会には向きませんよね」

 

水「…………………」

 

かなえ「自分で分かってるのに無茶して迷惑かけて…………私、めんどくさくないんですか?」

 

水「………………」

 

かなえ「なのに特に恩も返せない私のことを皆さんはどう思ってるんですか……………」

 

水「………………ねぇ、かなえ」

 

かなえ「……………は、はい」

 

水「馬鹿なの?」

 

 

かなえ「は、はい?」

 

素っ頓狂な声をあげ理解出来てないような顔をする。

 

水「誰も迷惑だと思ってないし、恩もたくさん返してるよ」

 

かなえ「……………」

 

水「いつも場を賑やかしてくれるし、なんだかんだ人のことを大切にしてる。それに迷惑かけたり迷子になったりするかなえのことをみんな守ろうとしてるんだよ」

 

かなえ「………………」

 

水「守ろうって思われるのは人徳だよ。いじめられても守られない人だっている。僕は運が良かっただけ。少なくともかなえは運とかそういうのじゃなくて何となく守りたいって思うし、それは信用されてるってこと」

 

かなえ「先輩……………」

 

水「だから心配しない!!誰もかなえのこと悪く思ってないよ!!」

 

かなえ「………………せんぱぁぁ~い……………(泣)」

 

かなえが泣きついてきた。

しかしくっつかないで頂きたい!!

 

水「ちょっ!?かなえ!!くっつくなぁ!!まず泣きやめぇ!!」

 

 

やっとの事で泣き止んでくれた…………

 

かなえ「ありがとうございます!!先輩!!スッキリしました!!」

 

水「いや、それならいいんだけどこれからはくっつくのはやめようね。ぼく、男、かなえ、女」

 

かなえ「は………はい………」

 

やっぱり世話のやける後輩だよ。

 

かなえ「…………覚悟が決まりました」

 

水「何の?」

 

かなえ「今日のことは全て計画通りなんです」

 

水「?」

 

かなえ「智美先輩の協力まで仰いで良かったです」

 

水「かなえ?話の核心がわかんない」

 

かなえ「まぁ、部屋を二つ取り忘れたのは誤算でしたが」

 

水「かなえ~?一人で話を進めな~い」

 

かなえ「だからですね」

 

 

「先輩に告白するためですよ」

 

 

水「へぇ~………ん?」

 

かなえ「先輩!!」

 

水「……………はぁっ!?!?」

 

 

水「じゃ、じゃあ萌が電話してきたのも…………」

 

かなえ「萌ちゃんにも話していたので」

 

水「ま………まじかよ………」

 

かなえ「ま、まぁ、信用して話したら予想外にいいこと言われて泣いちゃいましたけど」

 

水「は、はぁ…………」

 

僕は無関心なんじゃなく呆れてるんだ。

ここまで計画してやることあるか?

 

かなえ「先輩!!」

 

水「はい!!」

 

かなえ「よろしくお願いしますね?」

 

水「……………はぁ」

 

かなえ「……………先輩?」

 

 

水「こちらこそだよ。お調子者な後輩くん」




結構、いい話になって良かったです!!次は先輩しましょうか。誰かな…………蒼先輩か凜先輩で!!
ということで次回のifstoryもお楽しみに!!
もちろん、本編もお楽しみに!!


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番外編 シネマパラダイス
シネマパラダイス!!


前回のイベント見たらネタ浮かんだ!!
今回は結構みんな出てくるよ!!多分なぁ!!
あ、投稿が多分遅くなります。
特にこの作品は自分でほとんどのネタを考えるのでかなり時間がかかるためかなり遅いです。
せめて二週間に一本を目指すので何卒。


さくら「大変よ!!大変!!」

 

水「いいから落ち着いて下さいね?」

 

落ち着きのないさくら先輩を冷静な声で一蹴する。

 

さくら「これ見て!!これ!!」

 

バシッと突き出してきたスマホの画面には…………映画制作なんちゃらのことが書いてある。

 

チューナー「あ、もしかして!!」

 

さくら「そうそう!!第二回にも私達エントリーされてるのよ!!」

 

萌「むむむ……………これは、やっぱり……………」

 

水「そんなことやんのはあの先輩だけだな」

 

他のみんなより器楽部経験の薄い僕でも流石に誰か分かる。

 

「そのとーり!!」

 

さくら「でた!!器楽部の自由屋!!」

 

ドッキリかのように現れた先輩は小田桐アミ。器楽部三年のピッコロ担当。

 

アミ「前やった時盛り上がったしまたやろうよー!!」

 

水「前?」

 

チューナー「水が来る前にこれの第一回をみんなでしたんだよ。あの時はまだ12人しか調律出来てなかったけどみんなでワイワイして楽しかったよ」

 

水「楽しそうだなー」

 

アミ「そうと決まればみんな集めて会議だ!!」

 

 

さくら「第二回!!器楽部映画作成会議!!」

 

さくら先輩がノリノリだ。

 

水「具体的にどんな映画にするんですか!!」

 

チューナー「水、焦りすぎ」

 

まぁ、こういうのは1回してみたかった。

 

百花「こういうのは監督から決めましょう!!」

 

凜「百花部長じゃダメなんですか?」

 

百花「私には無理よそんなこと」

 

流石は百花部長。テキトーさ半端ねーな。

 

アミ「言い出しっぺが私だからって私はやだよ?」

 

アンナ「私は演技をしたい。腕がなるよ!!」

 

レイナ「こういうのは私たちの専売特許ね、お姉ちゃん」

 

橘アンナと橘レイナ。双子で三年のそれぞれサックスとファゴット。

アンナ先輩はイケメンで人気が高い(女子から)。レイナ先輩は冷静だけどアンナ先輩と言うといわゆるキャラ崩壊しやすい。

 

水「誰かしたい人いますか?」

 

誰も手を挙げない。やっぱりこういうのは難しいし責任重いか。

僕もやだ。演技してみたいし。

 

亜里砂「そういうキミがするのはどうデスカ?」

 

水「え?」

 

こういうのは亜里砂先輩。トランペット担当の二年で本当は世界的なトランペッター。

そしてドSだ。まぁ、根は優しい先輩なんだが。

 

水「嫌ですよ!!」

 

百花「名案じゃない?」

 

水「いや、何も名案じゃないんですが」

 

チューナー「僕はいいと思うよ」

 

水「お前が肯定するとは思わなかった」

 

チューナー「だって水、あとから器楽部に来たんだしみんなと仲良くなるチャンスじゃん」

 

む……………たしかにまだ先輩とかとは話したことない人もいる……………

 

水「誰か否定してくれません?」

 

誰も手を挙げない。

 

水「えー……………」

 

チューナー「頑張ろう!!」

 

水「こうならやけですよ」

 

さぁ、こうなったらもう戻れないぞ。




しばらくは映画のネタでネタ切れしない!!やったね!!


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シネマパラダイス!! part2

水!!頑張れ!!俺は応援してるぞ!!



水「ネタが…………ネタがァァぁぁぁぁぁ!!」

 

菜々美「だ……大丈夫ですか!?」

 

水「もうダメだぁ………おしまいだァ…………」

 

机に突っ伏すどころか床に倒れる水を僕は苦笑いで見る。

 

ただいま彼はピンチに面している。

映画のネタが思いつかない。まず何の映画にするか。

アクション?恋愛?推理?SF?………考えるだけわかんなくなる。

だそうだ。大変なんだね。

 

チューナー「まさかここまで取り乱すとはね…………」

 

水「でも前にアミ先輩もこんな感じだったんでしょ?」

 

顔だけ起き上がらせて彼が言う。

 

チューナー「そうだけどさ…………」

 

たしかにアミ先輩もかなり重荷を背負っていたようだった。

アミ先輩と水の違いは溜め込まないこと。ガンガン吐き出してくる。

でもそれだけ信用されてるんだろうね。初めがあれだったから素直に嬉しい。彼は嬉しいとか思える状況じゃないが。

 

水「ともみぃぃ………手を貸してくれ」

 

智美「はぁ………お前なぁ………」

 

と言いつつ手を貸す智美。

うん、2人はとぼけるが二人ともやっぱり付き合ってるね。僕は鈍感じゃないよ。

(チューナーは鈍感ですby 作者)

ん?なんか聞こえた?気のせいか!!

 

水「よっ……と」

 

起き上がった水は何故か清々しい顔だ。

 

水「もうやめようか」

 

言うことはクソだが。

 

チューナー「一回引き受けたら無理だよ!!」

 

水「うわぁぁぁぁぁ(泣)Help me!!」

 

何とも不甲斐ない様子だろうか。

部活仲間を超えた仲ではあるものの女の子もいるのに。

同じ男子部員として情けない。

 

智美「……………可愛い」

 

チューナー「何か言った?」

 

智美「な!!なんでもねぇ!!」

 

おー、焦ってる焦ってる。こういう智美は新鮮だな。

 

菜々美「うーん………でもたしかに何を作るのがいいんですかね…………」

 

智美「うーん……………なんか現実に囚われないとんでもねぇのがいいよな………」

 

水「………………現実に囚われな…………はぁ!!」

 

突然、叫んだ。ビックリするよ!?こわいよ!!

 

菜々美「ど、どうしたんですか!!」

 

水「智美!!サイコーだ!!サイコー!!可愛い!!」

 

智美「え?」

 

水「あ………」

 

地雷踏んだな。馬鹿だね。うん。

 

菜々美「どうしたんですか?」

 

菜々美…………ある意味すごいね。

 

水「コホン!!で、思いつたんだけど聞いてくれる?」

 

チューナー「はぁ…………いいよ」

 

水「なんのため息だよ」

 

チューナー「気にしないで」

 

みんながみんなに呆れたんだよ!!

 

水「そうだ!!現実に囚われない!!の逆だ!!」

 

菜々美「え?どういうことですか?」

 

水「すなわち!!チューナー達の話をそのまま話にするノンフィクション作品だ!!」

 

…………え?それってなんか嫌な予感…………

 

水「今まで、チューナー達は多くの冒険をしてきた!!それを重要な所をメインにある程度そのまま映画にする!!」

 

こうして僕は水同様、大役を押し付けられた。




チューナー!!俺はチューナーも応援しているよ!!ファイト!!
あとキャラ募集を活動報告でしてるので良かったらしていってね!!


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シネマパラダイス!! Part3

投稿が遅かったですがテストがあってました。すいません。


水「くっそぉぉぉ!!台本が間に合わねぇよ!!」

 

何とか話は決まったが一難去ってまた一難。

台本を書くのが結構、ムズいのだ。みんなに上手いこと出番をやりつつなので大変なこと大変なこと。

 

あと4分の1で終わりなのだがラストの締めくくりをどうするかも思いつかない。今は仕方なく書けてるところまでみんなに覚えてもらっている。主人公のチューナーとか出番の多い菜々美、紗彩、ひかり先輩、かなえらへんが大変だしね。

 

話は結菜先輩の話までやるつもりだ。

話を聞くとその時はチューナーとホニャだけで結菜先輩の超自我とディスコードと戦ったらしい。このことはしばらくは話されなかったらしいけどみんなの調律が終わってから話されたらしい。

 

チューナー「水。確かここはこんな感じだった気がする」

 

水「え?そうなの?やっぱりその場にいたやつじゃないとわかんねぇなぁ……」

 

今はチューナーにその時の話を聞きつつ仕上げにかかっている。

ラスト以外はそのままでもいいので簡単だ。そのラストが問題だが。

 

水「ラストは……結菜先輩までのメンバーで最後にやったいつものにするか間をすっ飛ばして全員のをするか……」

 

選択肢はその二つに絞れていた。

 

チューナー「全員でやるとなると皆に出番が出来るもんねー………」

 

メイン以外の人はモブや編集にいってもらっているがもちろん、夢世界で器楽部が出てきたこともあるしチューナーの入部時はみんな揃っていたから出番はある。

 

水「ただノイズをCGでやるなら編集班は大人数がいい。となると前者の六人でになるな」

 

チューナー「そうだね。じゃー、書き上げようか!!」

 

 

しかしやはり問題はある。

 

水「問題は他の人達の出番だよなー……」

 

チューナー「だよね………このままじゃ出番ほぼゼロの人達もいるし…………」

 

水「……………そうだ。いっその事話を引き延ばそう」

 

チューナー「……………時間ある?それにそれだと一つ一つの話が短くなって大変だよ」

 

水「映画って3時間のもあるんだぜ?」

 

いや、だったら書き終わんないし編集も大変でしょ………

 

水「甘いな。チューナー。確かに明後日までには台本を書く必要がある。だかな俺達には切り札がある」

 

チューナー「………切り札?」

 

水「ホニャだ」

 

……………で?書き終わらないことには変わらないじゃん。

 

水「ホニャ!!」

 

ホニャ「…………嫌な予感ニャ…………」

 

ホニャが渋々出てきた。ずっと居たような雰囲気だね。

 

水「ホニャならほとんどの話のことを知ってるだろ?」

 

ホニャ「蒼のとき以外は知ってるニャ………ってまさか!!」

 

水「ホニャなら徹夜でも問題ないよね~」

 

……………ホニャ。ドンマイ。今まで多くの冒険を一緒にしてきたが犠牲は大切だ。

 

ホニャ「チューナーもなんで憐れむような目で見るのニャ!!徹夜なんていやニャ!!」

 

水「究極の器楽部のファンなんだろー?最近役にたたなかったんだから役立て!!」

 

ホニャ「いや二ァァァァァァ!!」

 

ホニャ断末魔を聞きながら僕は去るしかなかった。

 

 

そして次の日。

 

智美「おー………水のやつ大丈夫なのか?」

 

翼「確かに少し心配だね………」

 

智美と翼に昨日の水の話を話題にしていた。

 

チューナー「徹夜で寝不足で元気なかったりするのかな………」

 

水「おはよー!!」

 

3人「「「思ったより元気!?」」」

 

水の生命力はどうなってるんだよ。

 

水「ほとんど書き終えたぜー。亜里砂先輩までになったから」

 

智美「私に出番は?」

 

水「上手いこと作ってるよ。みんなに一度は出番をやってる」

 

チューナー「……………ホニャは?」

 

水「部室で寝てる」

 

…………………

 

水「僕は寝てないけど元気だぞー」

 

智美「…………大丈夫かよ……………」

 

やっぱり水は菜々美に似てきたな…………菜々美ならこんな時も『根性です!!』とか言いそうだ。

 

翼「眠くなると思うけど………」

 

水「根性!!」

 

ほら、やっぱり。

 

水「蒼先輩の時のことは菜々美に朝から聞いたよー。いやぁ、チューナーさんやるねぇ」

 

チューナー「…………死ねばいいのに」

 

水「ちょっ!?」

 

あの時はあの時は勢いで言葉が出たんだ。恥ずかしいからやりたくないけど………

 

水「とにかくそのシーン頑張れよ」

 

デスヨネー




次回は撮影です。文章なので撮影の時のことを本編より詳しく書きますよ!!ちなみに映画の完成版の話を後日書くと思います!!ちなみに撮影編のあとは編集編ですがそこでお泊まり会でもする予定なのでお楽しみに。


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シネマパラダイス!! Part4

現在(2018/07/20 22:17:04)、ららマジでひかり先輩戦争が起きている中の投稿。ひかり先輩は星五持ってるし少し頑張るけど5万ポイント行けばいいやって感じ(推しキャラだったら恐らく石が溶ける)
そして智美ちゃんがついに来ますよ!!石を貯めておかなきゃ!!


水「今日から撮影だー!!頑張れー!!チューナー!!」

 

チューナー「分かってるよ!!」

 

遂に撮影開始の日になった。

撮影場所は東奏学園(許可はもらった)、通学路。他にもみんなの夢のイメージとなった場所だ。全部言うと西洋風のコンサート会場、ショッピングモール、田舎の村、遊園地にその中のドーム。バス停に西洋風の屋敷、ちょっとした森などなどだ。

え?そんなにどうやって許可貰ったかって?それはリアルにセレブな亜里砂先輩と陽菜先輩に聞いてほしい。僕達は何があったか知らないし知りたくもない。

 

しかしそれでも西洋風な街、地獄、月面など行けなかったり再現不可能なものはCGを使う。

こりゃー編集大変だぞ…………

 

ホニャ「大変になったのはお前のせいだニャ。諦めろ、水」

 

水「そうやってサラッと心を読まないでくれる?」

 

ホニャ「にしても私も出演させるらしいがどうやってカメラに写すのニャ?」

 

水「そういう時は『器楽部の青狸』の出番に決まってるじゃん!!ホニャも写るカメラを作ってもらった!!」

 

この器楽部をある意味支えているあの先輩だ。

 

ホニャ「助けて~!!蒼えもんっ!!とでも言うと思ったか」

 

蒼「君はなぜ一人で言って一人で突っ込んでいるんだ?」

 

そんなことできるのは蒼先輩だけだろう。

台本を作り始めてすぐに頼んでおいたんだ。

 

にしても陽菜先輩や蒼先輩といい器楽部の先輩って凄い人多すぎだろ。

 

……………いや、凄いのは先輩だけじゃないな。

 

「よっしゃ!!薔薇の飾りこっちは出来たぞ!!」

 

「こっちも出来た!!かなえは?」

 

「私も大丈夫です!!」

 

「私も、終わりました」

 

「私も終わりました!!」

 

順に茜、真中華、かなえ、萌、幸の後輩組だ。

元気もあるし、今回のイベントと聞いて活気だっていて一段と元気だ。

ちなみにかなえと萌は普通に出番が多い。

 

そして元気なのは後輩だけではない。

 

「紗彩ちゃん!!ここはどんな感じで言う?」

 

「そこは………ちょっと待って、私も考えてなかったわ。ちょっと合わせるわよ!!」

 

菜々美と紗彩も元気だ。菜々美は平常運転だか紗彩も活気だっているな。紗彩が言うには「私も出番多いんだから頑張らないと!!」だそうだ。まぁ、最初から出番多いからな。

 

そうそう、彼女らも忘れてはいけない。

 

「智美智美!!カメラの準備は?」

 

「大丈夫だ!!水!!撮影は任せるぞ!!」

 

水「わかった!!」

 

翼と智美もご覧の通りやる気充分だ。

彼女らは監督である僕のサポートだ。

 

やる気があるのは先輩達もだ。

 

「なんかこっちだと戦いずらい………魔力がないと武器も重いし………」

 

「それは………あれよ!!菜々美でいう根性よ!!」

 

「私は武器、CGですからポージングだけですね………」

 

「結菜くん!!ポージングだって大切だよ!!」

 

「お姉ちゃんの言う通りよ。頑張りましょう」

 

こちらは順にひかり先輩、さくら先輩、結菜先輩、アンナ先輩、レイナ先輩だ。このメンバーは本編で出番があるので練習中だ。

 

そして演出の先輩達も大変そうだ。

 

「衣装はこんな感じになったよ!!制服もそのままはあんまりだからね!!」

 

「うわぁ………可愛い!!」

 

「なになに!?アミちゃんにも見せて見せて~!!」

 

ね?大変そうでしょ?でも元気だ。流石、ここの器楽部。

順に乃愛先輩、悠花先輩、アミ先輩だ。

 

そしてメイン登場があるのはこの先輩達もだ。

 

「やるのです!!」

 

「春香、気合い入ってるわね」

 

「凜は戦いもしないといけないから大変デスネ」

 

順に春香先輩、凜先輩、亜里砂先輩。

凜先輩は戦闘もあるのだがひかり先輩同様、武器が大きいから重そうだ。

 

あと、最後に我らが副監督も紹介しよう。

 

「何してるの?ハーモニーくん!!カメラの最終確認しないと!!」

 

それは我らが部長 草薙百花部長だ。副監督するなら監督すればいいじゃんって思うが部長いわく『いつもはトップしてるからたまにはナンバー2がしたくてね』だそうだ。流石、我らがめちゃくちゃな部長、やるな。

 

水「もう終わってますよ百花部長。遅れて来といてなんなんですか」

 

あ、百花部長はもう定番かのように遅れて来た。

 

百花「そんなことよりそろそろ撮影を始めるよ!!最初は学校内でのシーンをまとめて撮るんだよね?」

 

水「まずは器楽部室内のシーンからです。飾り付けは一旦辞めて部室集合です!!最初のシーン撮ります!!」

 

「「「「はーい」」」」

 

百花(あれ?彼なんでこんなにまとめなれてるの?)

 

 

 

そしてそれから2週間が経過した。

 

水「そして最後のシーン撮って菜々美とチューナーもオールアップ!!お疲れ様でした~!!」

 

チューナー「やっ……やっと終わった………」

 

水「疲れた…………」

 

みんなヘトヘトになったがやっと終わった。

他の人には出番がない時に休みの日を設けていたのだが監督の僕と主人公のチューナーは休みなどなかった。副監督はほぼ毎日寝坊してたからそうでも無い。やっぱりここの部長は流石だ。

 

ちなみに次に休みがなかったのは菜々美、次に紗彩だ。最初の二人なので出番が多かった。しかし菜々美は元から運動できるし紗彩もなぜか底なしのスタミナだった。結果、男性陣の脆さがわかった。

 

まぁ、実はチューナーと僕はみんなの緊張に引き寄せられたノイズを処理したりとあったので当たり前か。

チューナーはいないとダメだし1番体力を使わない監督の僕が付き人には適任だったんだ。

 

水「…………さて、次は編集なわけだけどあと一週間しかありません」

 

ホニャ「…………それは間に合うのかニャ?」

 

水「…………毎日夜更かしすればな」

 

ホニャ「…………オーマイガー」

 

うーん………撮影に思ったより時間食ったな。

 

菜々美「ならなら!!お泊まり会でもしましょう!!」

 

水「…………はっ!?菜々美!!お前は天才だ!!」

 

菜々美「それほどでも!!」

 

さくら「いや、待てーい!!」

 

出た、器楽部のストッパーこと副部長 南さくら先輩。

 

さくら「普通に考えて男子も混ぜてお泊まり会なんてダメでしょ!!」

 

チューナー「……………」

 

そのとき、チューナーの頭には今まで起こってきた多くの事が走馬灯のように浮かんできた。

 

チューナー「………さくら先輩。この部活でそんなことは今更ですよ」

 

さくら「ちょっ!?調律師くん!?」

 

チューナー「先輩、思い出してください」

 

さくら「………………」

 

さくら先輩の頭にも多くの事が走馬灯のように浮かんできた。

 

さくら「………………それもそうだ」

 

水(やっぱりこの先輩簡単な頭してるわぁ………)

 

百花「それで、次に止めてきそうな凜はどうなんだい?」

 

凜「…………私は問題ないです」

 

うん、凜先輩は純粋にチューナーといれるのが嬉しい顔だ。

凜先輩なんだかんだいって乙女だしな。わかるわかるその気持ち。チューナーは女ウケする性格だもん。

 

水「提案ですが僕の家でやりません?」

 

萌「…………その心は?」

 

チューナー「ここぞとばかりに落語魂が出てきた!?」

 

水「僕の家が広いのと一人暮らしだから」

 

理由はそれだけ。

え?うん、それだけ。

 

チューナー「……………大丈夫なの?」

 

水「パソコンの台数が二台だから………陽菜先輩!!」

 

陽菜「はい。手配しておきます」

 

陽菜先輩………恐ろしや。

 

チューナー「僕の家も一人暮らしだしいいよ?」

 

水「チューナーの家で泊まったことはみんなあるだろと思った」

 

菜々美「まぁ、それは………」

 

紗彩「…………そうね」

 

さっきのさくら先輩のくだりで勘づいてたけどやっぱり予想通りだったか………

 

水「ただ当たり前ですが30人弱もいるので全員は無理です。一週間ありますが2日間、チェックを僕と部長、チューナーでして、最終チェックとして部室で完成した映画を見たいので四日で終わらせます!!なのでチューナーは毎日として人数で割ると………」

 

チューナー「え?僕、毎日?」

 

水「男子一人だと僕が死ぬから」

 

チューナー「…………納得いかない………」

 

水「あともしもまたノイズが出たら対処するのにお前必須だろ」

 

チューナー「…………わかった」

 

すまん、チューナー。

ただお前がいないといけないのは確定なんだ、許せ。

 

水「えっと………僕とチューナー除いて31人………百花部長はチェックで来るからいいとして30人を4で割ると7あまり2。だからだいたい7、8人に分ければいいってわけだ」

 

チューナー「…………メンバーはどうするの?」

 

水「ある程度、仲のいいメンバーで固めればいい。僕はパソコンある程度得意だし一日目にパソコン強い人を持ってきて僕とチューナーが覚えれば2日目からの人にも教えられる」

 

乃愛「だったらノアにおまかせ!!」

 

水「だから初日は乃愛先輩に………パソコン手配の陽菜先輩、音を作るのが得意だから雪菜先輩、その二人がいるなら翼もだ!!」

 

百花「よしっ!!この調子でわけていくよ!!」

 

思ったけどこの映画、高校生のレベルではないクオリティになるかもしれないな。




水よ。高校生のクオリティで済まなかったのは万能キャラの多い器楽部だからこそだ………
そしてお泊まり会でございます!!シネマパラダイスはあと5Partで終わる予定です!!(いや、長い長い)
それでは!!


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メインストーリー
水君を入部させよう


どうもー、月見草です。よろしくお願いいたします!!

 

で、今回はほにゃららマジックことららマジの短編を書きたいと言うワガママから作るこの作品。まずは設定説明と行こうじゃないか!!

 

設定としては元は女子だけだった東奏学園の器楽部にその熱心さから部長の草薙百花に認められ入部することになった調律師ことチューナーがしゃべる猫で自称音楽の精霊、ホニャに出会いノートゥングを手に魔法少女の力で器楽部のメンバーを戻ってこさせるために彼女らの心を蝕んでいた、ノイズ達を退治することになる。

 

で、何だかんだでこの話は全員がノイズから解放され、戻ってきた後のお話(ゲームではそこまで行ってません)

そこに新たに新部員としてお馴染み水君を加え、31人の女子+二人の男子+一匹でほのぼのを書く予定です。

 

あ、そろそろ時間です。では手始めに短いですが水君の入部までの話をしましょう!!

 

 

 

 

水「おねがいできませんか………」

 

百花「う~~ん…………まぁ、前例はあるし許すことにするわ」

 

水「ありがとうございます!!」

 

 

こうして入部することになった水なのだか、フルネームは白福水。今までは一人を除いて男子がいなかった東奏学園、器楽部に二人目の男子が入部しすることになった。

 

 

水「という訳なのでよろしくお願いします!!」

 

元気な挨拶をした彼は白福水。僕、チューナーに続く新たな男子部員。

 

水「チューナー、男子同士、よろしく」

 

ニッコリして可愛らしく、中性的な彼。でも僕も昔、女々しいと言われてショックをうけたことがあるので言わないでおこう。ちなみに同級生で最近転校してきたようだ。

 

チューナー「よろしく」

 

何より、ノイズの件も終わり、一安心なところで来たんだ。運がいい。

 

菜々美「よろしくお願いします!!ところで水くんって楽器は何なんです?」

 

いつも通りの元気さを見せる彼女は結城菜々美。僕とも同級生だ。

 

水「ピアノ。な、なんというか楽しいから」

 

菜々美「そうですよねー!!やっぱり音楽は楽しまないと」

 

菜々美以外の部員たちも水に口々に質問をぶつける。僕なら疲れそうだけど水はペラペラ喋っていて疲れる様子はない。

 

水「チューナー!!皆めっちゃ話しかけてくるんだけど!!」

 

何とか皆から抜け出してきた水がこっちに来た。

 

チューナー「皆、新入生部員が嬉しいんだよ」

 

水「ならいいんだけど………」

 

さっきは疲れる様子を見せていなかったが少し疲れてそうだ。痩せ我慢だったらしい。

 

チューナー「ねぇ、折角だからピアノ弾いてくれない?」

 

水「うぇ…………」

 

今まで明るかったのに突然、悲しげな顔をした。

 

チューナー「あ、まだ慣れてないからね。今度聞かせてよ?」

 

水「うん」

 

その時の水の顔は誰が見ても分かるくらい曇っていた。



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久々の調律

菜々美「それでですね…………チューナーくん!!聞いてますか!!」

 

チューナー「え?あ、ごめんごめん」

 

偶然出会った菜々美とチューナーこと僕は話していた。というか一方的に話をされれていた。そりゃ、肉の話ばっかりされたら困るよ!!

 

智美「お、チューナーじゃねぇか」

 

菜々美「智美ちゃん!!それに紗彩ちゃんも!!」

 

紗彩「菜々美、チューナー、何してたの?」

 

一応言うとフルネームは|楓智美(かえでともみ)と|九条紗彩(くじょうさあや)。

 

チューナー「二人はどうしたの?」

 

紗彩「部室に行こうとしてたら偶然出会ってね」

 

菜々美「あぁ、私たちもそうです!!一緒に行きましょう!!」

 

♪~

 

チューナー「ん?」

 

菜々美「これって………ピアノの音?」

 

ホニャ「おそらく水ニャ」

 

うわぁ!!ホニャ!!どっから沸いてでた!?

ホニャはホニャが言うに音楽の精霊らしいが見た目は猫だ。ピンクでちんちくりんな猫。僕と器楽部を救った仲間だ。ちなみに普通の人には見えないらしい。

 

智美「綺麗な音色してるな」

 

ホニャ「何か引き込まれる感じがするニャー…」

 

菜々美「行ってみましょう!!」

 

 

部室に行ってみるとやはり、ピアノの音がする。

 

音をたてないように扉を開けるとやはり水がいた。目をつぶり、リズムにのっている。その様子はどこか幼さを感じるし、まるで女性が弾いているようで、力強さはない。美しい。その一言に尽きる。

 

でも水は僕たちに気づいたとたん

 

水「あ」

 

顔を赤くして弾くのをやめてしまった。

 

水「いたならいってよ」

 

菜々美「どうしたの?真っ赤だよ?」

 

水「う、うるせ」

 

少し口が悪くなった。何かあるのだろうか?水はすぐに部室から逃げようとする。

 

智美「お前のピアノ、良かったぜ?照れる必要なんてないと思うけど………」

 

水「ごめん。まだ僕には無理かも」

 

そのとき、僕には聞こえた。音が。彼の心の音。

 

チューナー「ほ、ホニャ………」

 

水はサッとでていった。

 

ホニャ「やっぱり様子が変と思ったらあいつ、ノイズに取りつかれているみたいニャ」

 

紗彩「え?どういうこと?」

 

ホニャ「ノイズがこの器楽部の人だけに取りつくとは限らないニャ。昔、転校前にとりつかれていたのかもしれないニャ」

 

菜々美「えぇー!!そんなことあるんですか!?」

 

チューナー「その事は今は後にして………」

 

ホニャ「我が英雄よ。どうやら久々の出番みたいニャ」

 

智美「よっしゃ!!そうと決まれば行こうぜ!!」

 

僕たちは水の夢世界へ向かった。

 

 

菜々美「どこですかね?ここ」

 

ホニャ「見る限り中学校みたいニャ。水の転校前にいた学校なのかもニャ」

 

智美「そうみたいだぜ。あの時、あいつに聞いた中学校の名前と同じだ」

 

うじゃうじゃ

 

ホニャ「どうやらお出迎えのようだニャ。皆、蹴散らすニャ!!」




今回、紗彩のセリフが少し少なかったかも。
あ、ちなみに僕は菜々美が好きです。でも水とくっつける気はないです。するならチューナーとくっつけますw
え?お前は絶対、誰かとくっつけるだろ?ハハハ、勘のいい奴は嫌いだよw


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水くんは照れ屋

このタイトル………使い回しじゃねぇか!!と思った方、いつもありがとうございますw
あと、学生の皆さん!!加え私!!進級ですね!!おめでとうございます!!


ホニャ「ふぅ、一掃完了ニャ」

 

チューナー「ちょっと休んでから探すことにしようか」

 

ホニャ「その必要はないニャ」

 

チューナー「え?」

 

気づくと僕達の上に光が浮かんでいた。

 

菜々美「これって………」

 

ホニャ「間違いにゃい。水の記憶ニャ。チューナー!!触れてみるニャ!!」

 

その光に触れると僕らは光に包まれる。

 

 

—僕は気づけばピアノをしていた。姉ちゃんがピアノをしていて教えてもらったんだ。それがただ楽しかったからやっていた。理由はそれだけでいいと思っていた。

 

コンクールでも何度も入賞して親にも褒められた。姉ちゃんよりも上手くなってしまって申し訳なかったが姉ちゃんはいつも僕を褒めてくれた。

 

「私は水の先生だもん。水が上手くなったら嬉しいものよ?」

 

そう言ってくれた。

 

でも、中学三年のある日から僕はいじめられた。

ピアノが上手く、その様子が女の子みたいだって言われた。僕は話すのも苦手で友達も少なく味方は少なかった。いつしかいじめに変わっていった。お母さんは

「嫉妬ってやつよ。気にしないようにしなさい」

そう言うけど無理だった。

 

ずっとやってきたピアノをやめかけたこともあったけど、その時はまだ何とかやっていた。

 

でも、それも崩されたんだ─

 

 

そこで記憶は途切れてしまった。

 

智美「なんか割と深刻みたいだな」

 

紗彩「でも、まだ何とかやっていたってことは……」

 

ホニャ「おそらく、それよりも大きい何かがあったのだろうニャー……」

 

チューナー「と、とにかく水くんを見つけないと!!」

 

菜々美「その必要もないみたいですよ!!」

 

みんなが一斉に振り返ると………

 

水「あ………」

 

いた。ずっといたんだ。でもなんで隠れてたんだろう?

 

水「いや………これはな………そのー……」

 

ホニャ「む?その手で隠しているものはなんニャ?」

 

ほんとだ。何かを隠すかのように手で覆っている。

 

水「あのー………」

 

ホニャ「ニャア!!」

 

水「ひゃあ!!」

 

ホニャが突然、猫パンチを繰り出し、水は女性のような悲鳴を上げた。

 

ホニャ「むむむ?むむむむむむむむ!?これって記憶じゃないかニャ!!」

 

菜々美「えぇ~~!?なんでそんなもの持ってるんですか!?」

 

水「ほっとけよ!!」

 

水はなぜか赤くなりつつまた隠す。

 

智美「あんたを救うためなんだよ!!なぁ!!」

 

智美が叫んだので水はビクッとしてしまった。

 

水「な……なんだよ!!もとあと言えば智美!!お前のせいなんだよ!!ま、まぁ、任意では無いんだけど………」

 

逆ギレしてまた気弱くなってしまった。

 

智美「わ……私のせい!?も………もしかして私なにかしたか?」

 

水「いや、そういう訳じゃなくて………」

 

智美「じゃあ、なんなんだよ!!」

 

また叫ぶのでまたビクッとしてしまった。

 

水「あぁ!!お前が似てるんだよ!!僕の………と………友達に…………」

 

そしてまた逆ギレして気弱になってしまった。

 

智美「似てる?そうなのか?」

 

水「そっくり、びっくりするくらい。性格も見た目も口調もそっくり!!」

 

言い放つように水はいった。

 

ホニャ「その友達がなんなのニャ?」

 

水「え?」

 

ホニャ「さっき口ごもったのはなぜなのニャ?」

 

水「…………」

 

すると水は黙って手で守っていた記憶を僕に渡そうとしてきた。

 

チューナー「え?」

 

水「自分で確かめてこい。言いたくない………」

 

その目には涙が浮かんでいて、声も最後の方は掠れていた。

 

菜々美「水くん?」

 

ホニャ「菜々美、ここは自分で確かめようニャ」

 

紗彩「そうね。智美とほんとに似てるのかも気になるし」

 

智美「まぁ、そうだな」

 

ホニャ「ほら!!そんな関係ない話しないニャ!!チューナー!!触れてみるのニャ!!」

 

チューナー「う、うん」

 

光に触れるとまた僕らは光に包まれた。




書いている現在、3月24日にららマジのイベガチャ引いて欲しかった幸を最初の11連で引くという神引きをしてしまった!!今まで、色んなゲームてガチャに嫌われてきたからめっちゃ嬉しかったです!!菜々美の星五も早く欲しいのじゃー!!


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記憶とディスコード

さっさと終わらせてほのぼのさせたい!!みんな早く出したい!!


ー僕には友達がいた。

一緒に楽器をしてきたハーモニカを吹く亜美だ。

気は強いし、口調も少しきついけど、根は優しくて僕のことをよく守ってくれた。いじめられていた僕を守ってくれたし、だからこそピアノをやめなかった。

 

でも長続きはしなかった。

 

彼女は死んだ。

病気だったそうだ。入院することになったと聞き、お見舞いにも何回も行ったが、死ぬかもなんて言わなかった。だから安心して、いじめにも耐えていた。

 

彼女が死んだ時、僕の中で何かが崩れた。

 

学校にも行けなくなったし、ピアノなんて弾けなかった。

 

日に日に僕は腐っていった………

 

 

チューナー「…………」

 

ホニャ「…………ニャ」

 

菜々美「…………」

 

紗彩「…………」

 

智美「……………」

 

みんな黙ってしまった。

なんて無慈悲な話だ。今まで器楽部のみんなの傷を見てきたけどこれはトップクラスで酷い傷だ。

 

ホニャ「水………お前も辛かったんだニャ」

 

水「…………あぁ。でもいじめから逃げるためにも転校させてもらったんだ。別の場所に行けば、また弾けるかもと思って」

 

紗彩「なるほどね」

 

水「でもみんなの前では弾けなかった。情けない………」

 

その表情は苦しそうだった。

 

ホニャ「大丈夫ニャ。お前の救いは我が英雄とその仲間達が取り戻す」

 

どうやら、傷を知られたことでノイズの親玉、ディスコードもおいでなさったようだ。

 

水「何?」

 

ホニャ「お前の中に住む、ディスコード、死神。それがディスコードの名前ニャ」

 

智美「ぶ、物騒な名前だな!!」

 

そう言う智美の顔は少し赤い。多分、記憶に出てきた亜美のことだろう。たしかに似てた。性格も話し方も気が強いのもそっくりだった。まぁ、服装はかなりしっかりしてたし、髪型は違ったが。

 

紗彩「さ、やるわよ!!」

 

菜々美「こんなやつ敵じゃないですよ!!」

 

智美はエレキベースに模したハルバートを、菜々美はフルートを模したロングソードを、紗彩はヴァイオリンを模した弓を、それぞれ構えた。

 

ホニャ「我が英雄!!行くニャ!!」

 

チューナー「水くん、大丈夫。救うから」

 

水「………頼む」

 

 

こうして、ディスコードは一蹴された。

 

そして彼の救いもわかった。

 

亜美が死んでから一週間後に亜美の親から貰った、遺書と彼女が使っていたハーモニカ。それが心の支えになっていたらしい。

 

 

そして、それから1日がたち、僕らは器楽部の部室で彼を待っていた。

 

菜々美「水くん、来ますかね………」

 

ホニャ「きっと来るニャ!!水は何よりも………」

 

水「音楽が好きだ」

 

ホニャ「ニャニャア!!」

 

気づくと、水が部室に入ってきていた。

 

ホニャ「脅かすニャ!!」

 

水「わりぃ。いや、ありがとうな、みんな」

 

チューナー「当然のことをしたまでだよ」

 

すると水は少し照れながらみんなをみた。

 

水「ほ……ほんとにありがとうな。でも、一つだけお願いする」

 

菜々美「なんでも聞きますよ!!」

 

その言葉にホッとした顔になった。

 

水「頼むからあの記憶のことは言うな」

 

智美「ははは………それはこっちのセリフだ………」

 

紗彩「その程度は分かってるわよ」

 

水「そ、そうか!!ありがとう!!」

 

水はそう言いつつポケットからハーモニカを取り出した。

 

菜々美「あ!!それって!!」

 

水「聞くか?」

 

菜々美「はいっ!!」

 

水はゆっくりハーモニカを吹いた。綺麗で美しかった。でもやっぱり幼さがあるし、女の子みたいだ。

 

そして演奏が終わった。

 

水「ど………どうだった?」

 

紗彩「才能ね」

 

菜々美「えぇ!!凄いです!!」

 

水「そりゃどうも」

 

水は少し嬉しそうだ。

 

チューナー「水くん、次は………」

 

水「水でいい」

 

呼び捨てでいいと言われたので呼び捨てさせてもらおう。

 

チューナー「じゃあ、水。ピアノも弾いてみてくれない?」

 

水「お安い御用」

 

ピアノを弾く、彼の姿はとても可愛らしく、何よりも楽しそうだった。




次回からのほほんとさせていこうじゃないですか!!
誰から出そうかなぁ~~~?


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そうだ。ゲーセン行こう

皆さん、おそらく今回でヒロインが分かってしまいます。いや、もう分かってるかもw


チューナー「で、水。得意なことってなにか他にあるの?」

 

いま、僕は水に質問攻めをしている。

早く彼のことを知って仲良くなりたいのだ。

 

水「ゲーム………かな?割と得意なんだ」

 

チューナー「へぇー、僕も好きだけどボコられるからな………」

 

それは智美や乃愛先輩にいつもゲーセンに連れていかれはぼこされるのだ。

乃愛先輩は特にゲームが強くて瞬殺されてしまう。

 

水「あぁ~。智美とかか」

 

チューナー「なんでわかった?」

 

水「ははは、僕は何とか引き分けって感じだったよ」

 

チューナー「行ったことあったんだ」

 

調律をした、あの日から水と智美は仲がいい。まぁ、僕に対しても友好的だし当たり前といったら当たり前なのだが。

 

♪~

 

その時、ハーモニカの音が器楽部の部室から聞こえた。誰だろう?ハーモニカを吹くのは水だけだが水は今、隣にいるのだ。

 

水「下手なハーモニカだな」

 

チューナー「そういうこと言わない」

 

水「へーい」

 

僕達は誰か吹いているか知るべく走って部室に向かった。

 

水「誰だっ!!」

 

智美「わわっ!!」

 

乃愛「お、チューナー!!に、水も!!」

 

噂をすればなんとやらだ。そしてハーモニカを吹いていたのは智美のようだ。

 

智美「あぁ!!こ……これはだな!!い………いやぁ………」

 

顔を真っ赤にしながら弁解してくる。

 

水「僕のために?」

 

智美「い………これは………」

 

水「ふふっ………ありがとう」

 

僕もうっとりしてしまうほどの笑顔で水は言った。

 

智美「あぁ!!よしっ!!せっかくだしゲーセン行こうぜ!!」

 

大声で叫んで、照れ隠しをした。

 

水「いいねぇ!!今度は勝つぞぉ!!」

 

水もノリノリだ。

 

智美「望むところだ!!」

 

チューナー「乃愛先輩はどうします?」

 

乃愛「もちろん行くよ!!」

 

智美「そうと決まれば行くぞー!!」

 

後で聞いた話だと乃愛先輩はたまたま智美がハーモニカを買うところを目撃したので練習を手伝っていたらしい。

 

 

ゲーセンにて

 

智美「最初は何する?」

 

乃愛「4人だから………ホッケーとか!!」

 

水「いいですね!!」

 

ゲーマー3人はノリノリだ。僕は果たしてついていけるのだろうか………

 

 

チューナー「つ………疲れた………」

 

智美「おいおい、この程度で疲れるなよ」

 

疲れるよ。散々振り回されて気づいたら3時間が経過していた。もう午後七時だ。

 

水「いやー………乃愛先輩強すぎ………」

 

乃愛「水。まだまだだね」

 

水「くっそー!!次は勝ちますよ!!」

 

乃愛「リベンジ、待っとくね」

 

水も乃愛先輩にぼこされたようだ。

ちなみに僕は3人に全敗をしてしまった。

 

水「ほら、チューナー。プレゼント」

 

水が渡したのはさっきクレーンゲームで取った人形だった。

 

チューナー「え?僕に?」

 

水「全敗してたから楽しくなかったかもなー、と思ってな」

 

チューナー「ありがとう!!でも楽しかったよ?」

 

水「今度は男子どうしでいこうな」

 

水もだいぶ心を開いてくれたらしい。もう友達と言っていいだろう。

 

チューナー「あ!!僕、家こっちだから」

 

乃愛「ノアはあっち」

 

水「二人とも、また行きましょう!!」

 

こうして別れた。

 

 

智美と2人になってしまった。

 

水「楽しかったなー」

 

智美「おう、そうだな」

 

にしても、ほんとに亜美に似てるな。似すぎてこえぇよ。

 

智美「コンビニでも寄ってくか?」

 

水「寄ってこ。チョコ欲しい」

 

僕は甘党で特にチョコが大好きだ。

 

智美「コンビニって寄り道には最適だよなー」

 

水「でもこの近くって安い店なかった?」

 

智美「あるぜ。いいよな、あそこ」

 

僕はチョコを取り、店員さんの所に行く。

 

智美「甘いの好きなのか?」

 

水「チョコは大好きだー!!」

 

智美「うるさいぞ」

 

好きなのは好きなんだ。それを声で表現して何が悪い。

店員にお金を払い、コンビニから出る。

 

水「あれ?何も買わないの?」

 

智美「寄り道しても買わないこともある」

 

どうやらそんなものらしい。

 

智美「そろそろ帰るぞ。兄貴たちや親も心配するだろうし」

 

水「僕は一人暮らしだけどね」

 

智美「そ、そうなのか」

 

水「来る?」

 

智美「行くなら今度だ」

 

水「流石に分かってるよ」

 

智美「冗談だよ」

 

水「なんだー、冗談かー」

 

わざとらしい声で返答する。

 

智美「…………」

 

水「…………」

 

そして、しばらく沈黙が続く。

 

水「ありがとな」

 

智美「何がだよ」

 

水「いや、僕のためにハーモニカの練習してたんでしょ?」

 

智美「は?ち………ちげーし………」

 

水「そういう所、可愛くていいと思うよ」

 

智美「な………なんだよ!!からかうなよ!!」

 

水「ははは。ハーモニカ、教えようか?」

 

すると智美は赤くなって、

 

智美「う………お願いします………」

 

なんだかんだ言って練習はするらしい。

 

にしても亜美から貰ったハーモニカのおかげでこうして教えることになるのもなにかの縁かもね。

 

 

ホニャ「…………なんというか甘いニャ………」




いやー、智美ちゃん回でしたね。実は結構好きなんですよ。星五欲しいなー。当たんないかなー。
次回は………さぁ、実験を始めようか。
後輩姉妹も出したいですね。では、次回もよろしく。


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実験を始めようか

最近、この作品ばっかり書いてる。楽しすぎるw
この題名をみて某天才物理学者が思い浮かんだ人。俺と趣味があうかもw


水「ふぁ………眠ぅ………」

 

放課後、今日は部活は休みなのだが暇だから部室に来てしまった。

まだ、この学校に来て1ヶ月しか経っていない。まだ話したことない器楽部のメンバーもいるから早くなれないと。

 

「あれ?先輩?」

 

そんなことを考えていたら声をかけられた。

 

水「ん?あ、えっと………たしか妹の………」

 

幸「幸です」

 

この通り、名前も覚えてない。

 

幸「水先輩。なんでここに?」

 

水「暇でね。幸は?」

 

幸「お姉ちゃんと待ち合わせです。たまには二人で演奏しようって」

 

水「へー。あ、そうだ」

 

ちょっと聞きずらかったので耳打ちで聞く。

 

水「そのお姉ちゃんの名前なんだったっけ?」

 

幸「真中華です。忘れないで下さいね」

 

水「あはは、ごめん」

 

名前を覚えるのは昔から苦手だ。なんかごちゃ混ぜになってしまう。

 

幸「でもお姉ちゃん、少し用事で遅くなるって言ってました」

 

水「じゃ、話そうか」

 

そういうと幸はピアノを指さした。

 

幸「迷惑ならやめますが、ピアノ弾いてくれません?」

 

水「その程度、可愛い後輩のためならするさ。弾きながら話せるし」

 

実を言うと目をつぶっても簡単な曲は弾ける。僕にとってピアノはそれほど人生をかけてきたものだ。そう考えるとしばらく弾いていなかったのもぞっとする。

 

ピアノを弾きながら幸と話す。

 

幸「先輩はピアノだけじゃなくてハーモニカもしてるんですよね?器楽部で噂になってました」

 

水「まぁね」

 

そんな他愛もない話をしていると待っていた真中華が1人の先輩を連れて、部室に来た。

 

真中華「あ、やっぱり先輩でしたか。ピアノの音が外にも聞こえてましたよ」

 

水「それ、結構言われるんだよねー。で、えーっと、あ!!たしか蒼先輩!!」

 

あ、危ねぇ。思い出せた。流石に先輩の名前がわかんないのはやばいからな。

 

蒼「覚えていてくれたのか。水くん。君とは話してみたかったんだ。ピアノの音が聞こえて来てみたんだ」

 

水「え?僕と?」

 

蒼「ふむ………水くん。ついてきてくれないか?」

 

水「いいですけど………」

 

チューナーに聞いたが、蒼先輩はたまに器楽部のメンバーを実験につき合せるらしい。

 

真中華「あ、先輩。また今度話しましょうね」

 

幸「楽しかったです。ありがとうございました」

 

水「僕も楽しかったよ。次は二人の演奏も聞きたいな」

 

こうして二人と別れ、蒼先輩についていった。

 

蒼「君を連れ出したのは、実験をするためだ」

 

水「知ってます」

 

蒼「それなら話は早い。今回は…………」

 

 

正直言うと、話も実験もよく分からなかった。なんか命令された通りにしてたら終わってしまった。そして詳しく熱弁しようとするので何とか止めた。

 

蒼「ふむ。今回の実験はとても有意義なものだった。感謝するよ」

 

水「なにか分かりませんでしたが、楽しかったです」

 

蒼「今度は調律師くんと一緒に呼ぶよ」

 

水「分かりました。ありがとうございました」

 

不思議な先輩だったが、悪い先輩では無さそうだ。

 

 

「あ!!水くん!!」

 

帰るために校門から出た時に声をかけられた。次は誰だよと振り返ると菜々美がいた。

 

菜々美「そろそろ東奏学園には慣れてきましたか?」

 

水「まぁね。さっき後輩と先輩の名前忘れかけて恥かいたけど」

 

菜々美「そうなんですか。そういう時は………」

 

水「根性で何とかしましょう!!」

 

セリフを先読みして言ってやった。

 

菜々美「取らないで下さいよ!!私のセリフ!!」

 

水「根性論で何とかなるものじゃないよ」

 

すると菜々美は少し考えて

 

菜々美「なら、今度、焼肉パーティーするんです。来ません?」

 

水「え~、肉はあんまり………」

 

ホントは肉ら好きだが、そういうのは苦手だ。

 

菜々美「えぇ~?智美ちゃんも来るの………」

 

水「行く」

 

菜々美「うわぁ、単純」

 

言っとくが、好きとかじゃないぞ。まぁ、少し特別扱いしてる気もするがそれは亜美に似てるからだ。なにより、1番仲いいし、話しやすいからな。これで何とか逃げ場は出来そうだ、と思ったんだ。

 

ホントだよ?

 

菜々美「じゃ、明後日の12時ですよ。楽しみにしてますね」

 

水「待て!!誰が来るんだ?」

 

焦って呼び止めると菜々美は笑顔でこう言った。

 

菜々美「秘密です。でも先輩も来るので………分かりますね」

 

水「はめたな!!」

 

つまり、こういう事だ。

彼女は僕に無理矢理、覚えないといけない状況にしてきたのだ。

 

菜々美「明日、朝にメンバー全員の顔と名前を写したプリント渡しますから。頑張ってください!!これで根性でやらなきゃいけなくなりましたね?」

 

水「恨んでやるぅ!!」

 

菜々美、こう見えて恐ろしいやつだ。ほんとに。

 

 

ホニャ「水、何であんなに分かりやすいんだかニャー…………しかも自覚なさそうニャ………」




菜々美………恐ろしい子!!
さて、今回は卯月姉妹と蒼先輩回でした。そして水、大変なことになりましたね。こういうときは根性です!!
って、いうわけにもいかないのでちょっと工夫して何とかしよう。それが水のやり方だ。


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頭を使えばなんとかなる

残念なことに水くんに根性論は通用しない。


水「こうなったら推理して誰が来るか当ててやる!!」

 

今、話しやすい同級生組に手伝って貰いながら名前を覚えていたのだが疲れた。

 

チューナー「推理が外れたらどうするの!!」

 

水「いや、菜々美の単純さだ。何とかなる」

 

紗彩「…………確かに何とかなるかも…………」

 

翼「いや、流石に底まで単純じゃ…………いや、あり得る」

 

菜々美、お前の単純さはどうやら誰も否定してくれないみたいだぞ。

 

智美「となるといつも誘ってると思われるのは沙希先輩と映先輩は確定だな」

 

チューナー「その二人は分かるね」

 

確か菜々美はその二人の先輩とお肉の日なるものをしているらしい。

 

翼「問題は他だよね………少なくとも私達は誘われてるんだけど………」

 

水「思ったんだけど何とかして菜々美から情報を………せめてヒントでも聞き出せないかな?」

 

智美「そんなことできるのかよ」

 

水「で、やるとしたら………チューナー?」

 

チューナー「え?僕!?」

 

チューナーは話すと何故か相手を和ませる力がある。だから菜々美もうっかり口走る可能性はある、

 

紗彩「チューナー!!期待してるわよ!!」

 

チューナー「えぇ!!むちゃだよ!!」

 

水「うん、言うと思った。でも、秘策はもちろんあるよ」

 

チューナーに耳打ちではなす。

 

チューナー「え?」

 

 

結果、菜々美は我々の予測の通り、口走ってくれた。

え?どうしたか? チューナーにコクらせた。それだけ。

ネタバラシをしたときの菜々美は少し残念そうにもありながらぷんぷん怒っていた。しかしそれも僕の「はいはい、可愛い可愛い」という発言により真っ赤になって黙らせることができた。

ちなみにメンバーは沙希先輩、映先輩、智美にかなえ、それにひかり先輩という何ともわかりずらいチョイスだった。まぁ、偶然だろうが。

 

しかしそのあと皆に言われて結局、器楽部全員の名前を覚えたのはまた別のお話だ。

 

 

パーティー後

 

かなえ「ふぅ………おいしかったですね」

 

水「おいしかったな」

 

菜々美、沙希先輩、映先輩は突然、肉の話をしだしたかと思うと小一時間くらい話していたので無視して四人で帰っている。

 

智美「あの三人、まだはなしてると思うか?」

 

水「まだ話してるんじゃないかな………」

 

ひかり「あの三人何者何だろうね」

 

かなえ「ただのお肉好きな三人組です」

 

そんな他愛のない話をしていると楽しい。こうして仲良く過ごせるのも亜美が死んでからはなかったし、一対一じゃないということが何より嬉しかった。

 

かなえ「あ、私は家こっちです」

 

ひかり「私も」

 

ん?そう言えばひかり先輩は男嫌いだと聞く。でも僕には平然と話すな。

…………いや、この話は止めよう(察した)

 

智美「また部活で」

 

水「また行こうなー」

 

 

かなえ「ひかり先輩、二人のことどう思います?」

 

少し上がりぎみで聞くかなえ。

 

ひかり「それはずっとついてきていた三人に聞くべきじゃない?」

 

どうやらばれていたらしい。流石ひかり先輩だよ。

 

かなえ「えぇっ!?チューナー先輩!!それに紗彩先輩に翼先輩まで!?」

 

僕たち三人は実際気になってはいたんだ。あの二人のこと。で、出てきたところを尾行して少し様子をうかがっていた。そのとき何回も翼がこけそうになったので本当にひやひやしたが。

 

翼「私はお似合いだと思うよ?」

 

かなえ「ですよね!!なんか息があっているというか!!」

 

ひかり「た………確かに途中で演奏してくれた二人のハーモニカはスゴかったね」

 

紗彩「水はチューナー並みに鈍感で自分の気持ちも理解してない感じだし、何より照れ屋だから言われるのもハッキリ言われないとダメ出し、言うのも難しいわよね」

 

な………なんか険しい道のりになりそうだ。

 

かなえ「まぁ、まだ焦ることはありません。ゆっくりです!!ゆっくり!!」

 

チューナー「そうだね。ゆっくりさせてあげよう」

 

しかし、チューナー達は気づいていない。

 

水は割と鈍感じゃなく、度胸もあるやつだってことを。




ディエス イレが強すぎてマジで笑えなかった。でもしっかり勝ちましたよ!!
次回は水に根性出してもらいましょう!!


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ど根性です!!

菜々美よ、こういうときに根性は出すものだ。


また…………二人か。

最近分かったのだが智美と僕の家は結構近いらしい。

 

智美「水はもうここには慣れてきたのか?」

 

水「まぁ、それなりに」

 

まだ1ヶ月くらいだがここは皆優しい。気づけば器楽部以外の友達も出来ていた。正直、嬉しくて楽しくてしょうがないのだ

 

智美「困ったことがあったら言えよ!!ダチなんだからさ」

 

水「あぁ、分かってる」

 

この言葉を僕は果たして何回聞いたのだろうか。嬉しいのだがそろそろ飽きてくるぞ。

ま………まぁ、嬉しいが。

 

水「あ、そういや今日、これから暇か?」

 

智美「あぁ、暇だけど…………何すんだ?」

 

水「いや、家に来てみたいって言ってたから」

 

前のゲーセンの帰り道の何気ない会話を思い出した。

 

智美「いいな、それ。今日は兄貴達も親も居ないしいいぜ」

 

水「じゃ、行こー」

 

 

僕は少し小さいが一応、一軒家に住んでいる。そこで独り暮らしだ。

 

智美「何か一人には大きいな、この家」

 

水「それは毎日思う」

 

元は親と住むために買ったんだ。広くて当然ではある。

 

智美「ここがリビングか。お、ゲームもあんじゃん」

 

水「そうだ!!一人じゃクリアできないところあるんだけど手伝ってくれない?」

 

智美「おぉー、そうするか」

 

 

結構やりこんで気づけば二時間近く経っていた。そして全クリしていた。

 

智美「うわー、もうこんな時間かよ」

 

もう9時ちょい前だ。お腹も空いた。

 

水「ご飯作るからまってて」

 

智美「うん、分かったー…………いやいや待て待て!!」

 

水「何か問題でも?」

 

智美「いやいや!!ご飯まで作ってもらうなんて聞いてないぞ!!」

 

水「言ってないもん」

 

智美「なんでだよ!!」

 

ん?なにか問題あったんだろうか?

 

水「まぁまぁ、食べていけよー」

 

智美「ま………まぁ、食べていくか………」

 

何か不満があるらしいけどいいか。

 

 

水「ご飯出来たよー」

 

智美「お!!サンキュー!!」

 

気づけば智美はこっちの雰囲気に乗ってしまっている。相変わらず馬鹿なやつだ。そういうところがこいつの良いところなのだが。

 

智美「で………ハンバーグか。なんか久しぶりに食べるなー」

 

水「僕は大好きなんだけどなー」

 

とにかく食べよう!!お腹空いた!!

 

「「いただきます!!」」

 

普通のファミレスのハンバーグとは違い、柔らかく崩れやすいので食べやすい。

 

智美「でも昼も肉だったよなー」

 

水「いいじゃん、別に」

 

智美「そ………そうか?わ………私的には太るからちょっと………」

 

と言いつつしっかりハンバーグを食べてらっしゃる。

 

水「その分動けばいいさ、根性で」

 

智美「お前、菜々美の性格が移ってないか?」

 

水「気のせいだよ、きっと」

 

果たして気のせいなのだろうか。

 

智美「なんかこんな話してると菜々美が来そうだなー」

 

水「いやー、まさかー。(ピコン)あ、メール…………菜々美から………いや、怖っ!!」

 

内容はなんだろうか。

 

『今日はありがとうございました。また行きましょう!!あと、明後日朝練やるんですけど来ます?』

 

朝練かー、行こうかなー。

 

智美「何だって?」

 

水「朝練行くー?的な」

 

智美「何で説明が超適当なんだ?」

 

水「朝練行こうかなー「ピコン!!」ん?またメール?」

 

つぎはかなえからだ。

 

『先輩~♪明日休みなのでどこか遊園地行きません?結菜先輩が連れていって暮れるそうですよ♪器楽部の皆も来るので是非いきましょう!!』

 

智美「次は誰からだ?」

 

水「かなえから。明日遊園地行くんだってさ。結菜先輩が仕切ってるらしい」

 

智美「おぉー、面白そうだな」

 

ってことで明日は遊園地だ。誰が来るかも楽しみだ。

 

 

そして気づけば夜十時だ。流石に泊めるわけにはいかないので智美はここで帰ることにした。しかし夜道で一人は危険なので連れて帰ることにした。

 

水「……………」

 

智美「……………」

 

寒い。そして暗い。さらに二人しか道には居らず寂しい。

そんな感情を感じつつ、無口のまま智美の家についた。

 

智美「よし!!じゃあな!!」

 

智美が家の扉を閉めそうになったとき

 

水「ちょ………ちょい待ち!!」

 

自分でも分からない。なぜ止めた?そのまま帰ってもらえばこの感情もどうってことないのに。

 

そう迷ったフリをしたが結局、答えは一つだ。

 

智美「なんだよ?」

 

智美が眉をひそめ、こっちを見ている。

あぁー、やっぱり菜々美が映ってるかも。

 

こんなときに根性なんて言葉が浮かぶとは!!

 

 

水「好き」

 

そう、告げた。

 

後ろから智美の焦った声が聞こえたが僕は逃げるように帰った。

 

 

 

帰るとメールが届いていることに気がついた。

智美からだ。

 

『明日まで考えさせろ』

 

なんともシンプルな内容だった。

 

明日の楽しみが増えたな。

 

水は誰にも見せないような天使のような笑顔で一人笑っていた。




なんか話を何個も書いてきたから告白も結構上手くなった気がする。
あとチューナーと誰をくっつけようかな…………意見があれば教えてください!!
あと折角ららマジのシリーズなのでゲームでフレンドになりたい人は感想にフレンドになりたいと書いてください。メッセージでIDを教えます。


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遊園地で器楽部

どうしようどうしよう。
前回のどうしよう……………


水「おはようございます!!」

 

結菜「あら?早かったですね」

 

水「早起きなんです」

 

集合時間の20分前に来たのだが結菜先輩は既に来ていた。あなたもめっちゃ早いですね。

 

結菜「どうです?器楽部は?」

 

水「いられて幸せです」

 

結菜「水さんってよく見ると可愛いですね」

 

水「ちょっ!?突然なんですか///」

 

結菜「いえ、笑顔が可愛かったので」

 

あの頃はいじめの原因だったこの見た目も今はこうして褒められる。それは照れくさいけど同時に嬉しい。

 

菜々美「えぇ!?もう先客が二人もいましたよ~(泣)」

 

紗彩「だから結菜先輩は来てると思うって言ったじゃない」

 

チューナー「おはようございます、結菜先輩。水もおはよう」

 

水「三人ともおはよぉー」

 

二着~五着は菜々美、紗彩、チューナーだった。もはや見慣れた同級生メンバーだ。

 

菜々美「水くんってなんでいつもそんなに早起きなんですか!!教室にもいつもいるし!!」

 

水「早起きは得意なんですー」

 

菜々美「なんか腹立つ言い方ですね!!喧嘩うってるんですか!?」

 

紗彩「既に菜々美を手玉にとっているとは…………やるわね!!」

 

チューナー「あ!!次が来ましたよ」

 

次は誰だろなー?

 

「おぉー、皆さん早いですねー」

 

「かなえが、迷ってた、だけです」

 

次に来たのは瀬沢かなえと伊藤萌の中三コンビか。

 

ひかり「ごめん!!遅れた!?」

 

蒼「いや、まだ定刻まで五分はあるぞ」

 

ひかり「よ………良かったぁ………」

 

次はひかり先輩に蒼先輩か。蒼先輩ってこういうの来るんだな。

 

蒼「む?水君、私が来たことに不満でもあるのかね?」

 

水「心を読まないでください」

 

すると蒼先輩はにっこり笑って

 

蒼「すまない、当たっているとは思わなかった」

 

水「それはそれですごいですよ」

 

まぁ、流石は蒼先輩と言ったところか。

 

結菜「あと…………翼さんと智美さんですね。何かあったんでしょうか?」

 

多分、理由は僕だよな。

 

 

にしても何て恥ずかしいことしてるんだか。

 

 

昨日は冷静に戻って考えてるうちにベットを転がり回ることになった。

 

チューナー「水?」

 

水「みゅ?………あぁ、なんでもないよ」

 

紗彩「嘘ね」

 

菜々美「はい!!嘘ですね」

 

水「嘘じゃないですー!!」

 

少しふくれてみせた。

 

翼「ごめんなさい!!おくれました!!智美が遅いから………」

 

智美「翼も急ぎすぎて何回もこけかけてただろ。お互い様だ」

 

そのとき、不覚にも智美と目があってしまってすぐに見ないようにする。

 

智美「っと、水」

 

あくまでも平然を装って智美が声をかけてきた。

 

智美「来い」

 

水「わかった」

 

だから僕も平然を装って返事をした。

 

 

皆には先に遊園地に入ってもらった。

 

水「えっと………昨日は唐突にゴメン!!」

 

智美「おいおい!?謝るところかよ!?」

 

智美は慌てて謝るのを止めてくる。

 

水「だって突然だったし…………」

 

智美「いや、私は嬉しかったよ」

 

ならよかった………………ん?

いやいやいや。何か重要なこと言ってなかったか!?

 

智美「迷惑なんて………してねぇよ///」

 

ここに来てやっと照れた。

 

水「ふぇっ?」

 

智美「だからもう分かっただろ///」

 

水(コクコク)

 

流石に僕もバカじゃない。

 

 

ホントに僕は幸せ者だな。

 

 

水「あ………あれ?おかしいな?」

 

智美「水?おまえなんで!?」

 

気づけばポロポロと涙が零れていた。

 

 

 

なぜか、その涙がとまることはなかった。




次回は結構心にくる回にします。
感動回は書きながら感情移入するからか泣きそうになるんですよ。
次回書くときは泣きながら書きます。


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幸せを掴めたのは必然じゃなかったと思う

ららマジとは半分、関係ない話です。


中学生になり、僕は苛められていた。

 

そんなときに転校してきたのが彼女だった。

 

「亜美って言うんだ!!よろしくな」

 

男勝りの性格で言うなれば軽いヤンキーだった彼女。

 

 

彼女と僕の関係はこんな事から始まった。

 

僕はいつものようにいじめられていた。そのときは屋上だったかな。

 

「おい、金貸せよ」

 

水「もう持ってないよ………」

 

「は?お金の一つも持ってねぇのかよww」

 

お前らが奪ったくせに。理不尽な奴等だ。

 

「なんだその目は!!」

 

ボゴッ!!

 

その日も意味のない暴力が僕を襲った。

僕は体も強くないので少し後ろに飛ばされてしまう。

 

そのときだった

 

「なにしてんだ?」

 

彼女だった。

 

亜美「これっていじめってやつか?」

 

「いや、ただの遊びだよ」

 

亜美「へぇ~」

 

ボゴッ!!

 

これは僕に対してではなく、いじめっこに対しての一撃だった。

 

亜美「弱いものいじめがそんなに楽しいんだな」

 

するといじめっこは一目散ににげていった。

 

亜美「お前、大丈夫か?」

 

水「ヒーロー気取りかなにか?」

 

亜美「まずはありがとうじゃねぇのか?」

 

水「質問に答えてよ」

 

亜美「ちぇっ…………連れねぇな」

 

……………まぁ、でも。

 

水「ありがとう」

 

亜美「お………おう」

 

素直に僕はそう思った。

 

 

菜々美「水くん!!ジェットコースターですよ!!乗りましょう!!」

 

水「しゃあ!!チューナーも行くぞ!!」

 

チューナー「え?僕はちょっと…………」

 

かなえ「先輩!!行きますよ!!」

 

チューナー「えぇ…………」

 

萌「行きま、しょう」

 

智美「なんだよ!!男だろ!!」

 

チューナー「えぇ………」

 

水「行くぞー!!」

 

チューナー「ち………ちょっと!!引っ張らないで!!」

 

 

亜美「今日もいじめられたのかよ」

 

水「まぁ、ね」

 

亜美「なんでいじめなんてするんだろうな」

 

水「わかんないよ、でも僕は一人でも友達がいるだけで嬉しいよ」

 

亜美「へっ!!それならよかったな」

 

 

チューナー「ぜぇ………はぁ…………」

 

水「ジェットコースターごときでへばりすぎだろ」

 

ひかり「私も怖かったぁ………」

 

蒼「私は…………こ…怖くなかったぞ」

 

結菜「蒼さん、叫んでましたね」

 

翼「すごく怖そうでしたよ」

 

蒼「う………うるさいな」

 

水「じゃ、また行きます?」

 

蒼「却下するよ」

 

水「やっぱり怖かったんじゃないですか」

 

意外だな。こういうの苦手だったんだ。

 

 

単純な話だった。

 

僕を人質に彼女を呼び、なにもさせなかった。

 

「ほら、助けてみろよ」

 

僕は解放された。

 

でも足がすくんで動かなかった。

 

目の前で友達がボコボコにされてるのに。

 

自分のせいなのに。

 

「結局、お前はその程度だよ。水」

 

吐き捨てられた言葉は今まで言われた言葉より、胸に深く突き刺さった。

 

 

チューナー「次はもっと軽い乗り物に乗ろう」

 

蒼「賛成だ」

 

萌「私も、次はゆったりしたい、です」

 

かなえ「えぇ!?もっと激しいもの乗りましょうよぉ」

 

水「お一人でどーぞ」

 

かなえ「水先輩まで!!」

 

紗彩「じゃあ、観覧車何てどう?」

 

菜々美「あ、それ賛成です!!」

 

翼「そうと決まれば行こー!!」

 

ダッダッダッ!!こてっ!!

 

「「「何でそこで転んだ!?」」」

 

全く油断のならん奴だ。

 

 

亜美「おはよー」

 

水「え?…………亜美…………」

 

亜美「おい、どうした?テンション低いな」

 

水「…………だって、昨日…………」

 

亜美「ん?あぁ、あれか。大丈夫だよ。友達守るのに理由なんてねぇだろ?」

 

水「だって…………助けられなかったし…………」

 

亜美「あぁもう!!私は『だって』って言われるのはなんとなく嫌いなんだ!!今!!私が!!ここにいる!!それでいいだろ!!」

 

水「…………そうかな?」

 

亜美「そうだよ」

 

水「…………うん、そうだね」

 

 

水「結構高いところまでいくねー」

 

チューナー「乗ったことないの?」

 

水「行けるほどお金なかった」

 

チューナー「そ…そうなんだ」

 

菜々美「チューナーくん!!見てくださいよ!!学園が見えますよ!!」

 

チューナー「え?………わぁ!!ほんとだね」

 

紗彩「ほんとね。こう見ると、結構広いのね」

 

水「そうだねー。すごいや」

 

 

水「引っ越しかー」

 

僕のとなりにその言葉を聞き、返しとくれる人はいない。

 

水「僕なりにやってみるよ」

 

でも僕は信じたい。どこかで彼女が見守ってるって。

 

「行くわよー!!」

 

母さんの声がする。じゃ、さよならだね。

 

いや、また会おうかな?

 

こうして僕は彼女のお墓を後にした。

 

 

結菜「今日は楽しんでくださいましたか?」

 

かなえ「そりゃあもう♪凄く楽しかったです」

 

水「僕も楽しかったです。ありがとうございました」

 

結菜「いえいえ。また機会があれば行きましょう」

 

ひかり「それじゃあ、日も暮れるし帰ろっか」

 

菜々美「そうですね」

 

智美「…………水」

 

水「ん?」

 

智美「次は二人で///」

 

水「…………そうだね」

 

 

僕は思う。

 

 

チューナー「水!!智美!!行くよ!!」

 

 

この世界って偶然の連続だ。

 

 

智美「水!!走るぞ!!」

 

 

きっと僕がここにいるのも亜美そっくりの彼女にあったことも。

 

 

紗彩「…………あやしい」

 

 

もちろん器楽部に入ったことも。

 

 

水「なにが?」

 

 

僕がいじめられたのも彼らの偶然の出来心。

 

 

紗彩「何でもないわ」

 

 

チューナーが英雄として戦ってきたのも

 

 

菜々美「紗彩ちゃん?何かあったの?」

 

 

運命……………何て必然、ないんだと思う。

 

 

紗彩「菜々美の鈍感さにはほんと驚きだわ」

 

 

何の根拠もない。ただの思い込みかもしれない。

 

 

翼「ほんとだねー」

 

 

思いたいだけだ。世界が運命何てものに動かされていないってことを。

 

 

菜々美「えぇ!?何ですか!!気になります!!」

 

 

だからこそこうしていられるんだって。

 

 

紗彩「本人に聞けば?」

 

 

だから…………

 

 

智美「なにぼおっと突っ立ってるんだよ!!行くぞ!!」

 

 

だから…………

 

 

水「……………うん、そうだね」

 

 

僕がこの幸せを掴めたのは必然じゃなかったと思う。




ちょっと感動回でしたがいかかですか?僕はお墓のシーンで泣きそうになりながら書きました。出来れば感想もくださいね。
そして菜々美解放戦勝てました。やったぜ。
ひかり先輩とかなえの解放戦も頑張ります(紗彩は風属性がいなさすぎて無理)


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思ったこと

作者自身も他の人のららマジ二次創作読んでて思ったこと


水「皆、集まってくれてありがとうございます」

 

菜々美「突然、何でよびだしたんですか?」

 

僕はチューナー、菜々美、紗彩、ひかり先輩、かなえ、結菜先輩、さくら先輩、凜先輩、萌、蒼先輩を放課後、屋上に集めた。

 

水「すっごくどうでもいいことかもしれないけど聞いて大丈夫?」

 

菜々美「え?はい、まぁ、いいですけど………」

 

水「思ったんだけどさ…………」

 

「「「「「「「「「「ゴクリ………」」」」」」」」」」

 

 

水「チューナーって何でチューナーって呼ばれとるの?」

 

 

チューナー「!?」

 

菜々美「えっとですね…………確かに思えば何ででしょうか………」

 

紗彩「気づけばチューナーっ呼んでたわね」

 

かなえ「それはきっとあれですよ!!ゲームシステム的に…………」

 

さくら「かなえ。それ以上はだめよ」

 

蒼「ふむ…………確かに考えたことも無かったな」

 

ひかり「初日からチューナーくんだったような…………」

 

萌「確かに、疑問、です」

 

凜「どうでもいいことだったら帰ろうと思ったけどどうでもよくないわね…………」

 

水「しかも僕は名前で呼ばれますし」

 

チューナー「えっと…………」

 

水「まずチューナーって本名なんだ?」

 

チューナー「ちょっ!?それは流石に傷つくよ!!」

 

いや、シンプルに聞いたことないんだ。

こいつ、器楽部以外の友達からもチューナーってしか呼ばれてない。その言葉にはなんか器楽部にいることに対する怨念も少し感じて怖いんだが。

どうせ、こいつ気づいてないが。

 

水「で、本題は、このまま僕だけ名前呼びでいいのかってことだ」

 

チューナー「ん?どういうこと?」

 

菜々美「だから、水くんはチューナーくんだけ名前で呼ばれてないのに自分が名前で呼ばれるのが気持ち悪いって言いたいんですよ!!」

 

チューナー「今更、変える必要ある!?」

 

水「でもなんか気になるんだよ!!」

 

紗彩「なんか面倒くさいわね…………」

 

かなえ「でもあだ名ですか…………ピアノならピアニストですけど呼びずらいですね」

 

凜「少し省略して二ストとか?」

 

水「先輩、そのあだ名はなんかそれはそれで気持ち悪いです」

 

さくら「そうよねー…………」

 

蒼「ふむ……………私はピアニストが呼びやすいがな。ピアニスト君」

 

水「なんで蒼先輩が言うとしっくりくるの!?」

 

萌「ハーモナー、なんて、どうですか?」

 

水「ハーモナー?」

 

萌「ハーモニカも、先輩は使い、ますから」

 

ひかり「な、なんかしっくりくるかも」

 

かなえ「きっとチューナーに発音が似てるからですよ!!似てますよね!!」

 

水「たしかに似てるな……………ハーモニカを吹く人の名称は聞いたことないしいいかもな!!」

 

チューナー「でも僕は水って呼びたいよ?」

 

水「そこは本人の自由でいいんじゃねぇの?蒼先輩はピアニストの方が呼びやすいんでしょう?」

 

蒼「たしかに、呼びやすいな」

 

水「ってことで呼び方は自由でどうぞ」

 

このあと、皆、色んな呼び方をするので自分が呼ばれていることに気づかない水くんがいたという。




これから水、ハーモナー、ピアニストと呼ばれます!!
そして次回はちょっと水の戦闘姿でも見せようかな?まだまだ出てないキャラもいるのでお楽しみに!!


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GWのお邪魔虫

水を戦闘させたい一心で話を考えた。


チューナー「ゴールデンウィーク、どこか行く?」

 

水「どこ行こっかー」

 

ゴールデンウィークに差し掛かった部活終わりの放課後、チューナーとゴールデンウィークの話になった。

 

水「同級生組でどっか行こー」

 

チューナー「そうだね……………まだ皆いるだろうし聞いてみよう」

 

 

菜々美「チューナーくん、ハーモナーくん、なんですか?」

 

菜々美はあれを機に僕をハーモナーと呼ぶようになった。

ゴールデンウィークの話を持ちかけると…………

 

菜々美「そうですね…………私はみんなで行けるならどこでもいいです!!」

 

水「じゃ、地獄にでも行く?」

 

菜々美「地獄はすでに経験済みですからもういいですよ~………」

 

チューナー「ははは…………萌の時だね」

 

菜々美「あのときは結構辛かったんですから…………」

 

水「じゃ、宇宙?」

 

菜々美「も、経験済みです」

 

チューナー「蒼先輩のときだね」

 

菜々美「チューナーくんがかっこよかったときですね」

 

水「ん?なになに聞かせて?」

 

菜々美「実はですね………」

 

チューナー「ちょっと!!あのことまだ恥ずかしいだから!!」

 

真っ赤になって弁解してくるチューナー。

というかこの人達。予想以上に旅してるらしいな。

 

 

聞いて回ったところ、結果、翼が言った旅行に決まった。

和風の旅館の予約をチューナーが取れたらしく、お金は高かったがそこはチューナーが少し多めに払うことにした。

 

あまり言わないが両親は外国で結構稼いでいてお金は無駄にあるらしい。

 

 

翼「ごめん待たせた~?」

 

水「待ちました。たくさん」

 

翼「そう怒らないでよ!!ハーモナー!!」

 

智美「お~い!!ただでさえ遅いんだから電車さっさと乗るぞー」

 

「「はーい」」

 

 

旅館に着いた。

予想以上に広く、温泉も広いとのことだ。

 

あ、ちなみにホニャもしれっとただで来ている。

普通は見えないからな。こいつは。

 

 

女子組が速攻で温泉に行ってしまい、男二人は置き去りにされた。

 

ホニャ「…………ムムム!?」

 

水「ん?どうした?」

 

ホニャ「チューナー、どうやらノイズ達もGWに浮かれてノコノコ集まっているようニャ」

 

チューナー「え?わかった!!水、手伝って!!」

 

水「僕も戦えるの?」

 

菜々美達のことを魔法少女と言うくらいだから無理だと思ってたんだが。

 

ホニャ「ハーモナー、お前もノイズから救われた者。魔法少女では無いが戦えるだろう」

 

水「魔法少年だね。じゃ、頑張るよ!!」

 

ホニャ「結界を張るにゃ!!」

 

 

僕の武器は以外にもピアノの鍵盤の色をしたステッキ状の杖。大きいから振り回して戦えるね。

 

水「おりゃぁ!!」

 

ホニャ「なんで杖を振り回すんだニャ!?」

 

水「『スプラッシュ!!』」

 

言われたので水滴を高速で飛ばす、中距離攻撃を試す。

 

チューナー「戦い慣れてるね」

 

水「一応、鍛えてるんで」

 

病弱だが弱くはない。

あの日から強くなるためのトレーニングを欠かしていない。

 

ホニャ「そろそろ大将様のお出ましのようだにゃ」

 

石の巨人

ごっついノイズが出てきたな。

 

水「ドレスペルでいい?」

 

チューナー「いいよ!!」

 

水「『メモリアルシンフォニー』!!」

 

杖が光り輝き、力が湧いてくる。

 

水「なんかこんなに動けると逆に不気味だわ!?」

 

『ギガ プラント』!!

 

地面から巨大な根っこを出してノイズを吹っ飛ばす。

ノイズは綺麗な光と共に消えた。

 

水「一掃完了!!」

 

ホニャ「何でだろうかニャ。ハーモナーがやってると安心感があるニャ…………」

 

チューナー「男だから…………かな?」

 

 

菜々美「ただいまー!!……………何かありましたか?」

 

水「軽くノイズをボコしたくらいかな!!」

 

智美「おいおい!!大丈夫だったのか!?」

 

水「僕を甘く見てはダメだよ?」

 

翼「初めてなのに二人で…………すごいよ!!」

 

水「そうか?」

 

チューナー「さ!!そろそろお昼ご飯の時間だし食べに行こう!!」

 

 

チューナーは知らない。

また予想もしないような彼を激戦が襲うことを。




さて…………フラグも建てときましたよ。
次回は旅館でほのぼのさせます。


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和風と洋風

よく思えば、翼の登場回数が他同級生組三人より少ないかも。まぁ、翼のこといまいち分かってない僕が悪いんですけどね!!


菜々美「ふぅ…………夜ご飯も美味しかったです!!」

 

水「和食も良かったけど洋食もしっかりあるんだね」

 

智美「私たちが知らないだけでそう言うのって当たり前なのか?」

 

夜になり、お風呂も入っているので皆、和服だ。翼は楽器が楽器なだけあって分かるのだが他三人は何か不思議なかんじだ。凄く似合ってるけど。

 

智美「なぁなぁ!!皆夜が本番だよな!!」

 

紗彩「あんまり起きてると朝起きられないからほどほどによ?」

 

翼「チューナー!!どっちが起きていられるか勝負だ!!」

 

 

翼「スー………スー…………」

 

お前が一番早いのかよ。何となく察してはいたけでさ。

 

あ、ひとつ言うと女子用の部屋と男子用の部屋で分けてるからね?ただ、僕とチューナーがまだ女子用の部屋で話してるだけ。

 

智美「唐突だけど私たちを家族と考えると誰がなんだと思うか?」

 

水「いや、唐突だな本当に」

 

菜々美「チューナー君はお兄ちゃんじゃないですかね?」

 

チューナー「え?そう?」

 

菜々美「私たちをいつも見守っていて、優しくて何となく暖かい感じはお父さんよりもお兄ちゃんみたいなんです!!」

 

紗彩「菜々美は妹よね?」

 

水「まぁ、だろうね」

 

智美「そういうお前は弟だって自覚はあるのか?」

 

水「アリマース」

 

チューナー「何でカタコト?」

 

水「やっぱりショック」

 

紗彩「弟は弟でも他の皆の心配ができるからよく出来た弟ね…………」

 

智美「紗彩は…………お母さんかもな」

 

紗彩「え?なんでよ?」

 

水「菜々美の面倒いつも見てるし、なんだかんだみんなのこと心配してくれるし………」

 

紗彩「な……………何よ!!」

 

智美「で、私は?」

 

水「ん~…………」

 

菜々美「翼さんは一番下の妹ですね!!」

 

智美「思いつかないのかよ!!」

 

 

何だかんだで時は過ぎていく。

 

智美「なぁ、ここで楽器弾くと楽しそうだな」

 

水「まぁ、翼以外、洋風な楽器だから和風なここでやると何となく変だね」

 

そしてその翼は寝てるし。

 

チューナー「まぁ、明日にしようね。迷惑だろうし」

 

菜々美「そうですね!!」

 

 

そして男子用の部屋にチューナーと戻ってきた。

 

チューナー「水」

 

水「ん?」

 

チューナー「思ったんだけど菜々美達とは違って理由もなくなんでノイズに取り憑かれてたの?」

 

水「ごめん、訳わかんないわ。僕はなんで菜々美達が呪われたかも知らないし知る気もない」

 

チューナー「そっか……………」

 

水「でも」

 

 

「戦ったことはあると思う」

 

 

 

???「調律師の英雄はいつから英雄が世界に一人だと錯覚していた」

 

 

「俺もまた、英雄だ」




さーて、伏線貼りましたー。
この話って実は結構、後々大きなことに発展します。お楽しみに!!

あと投稿遅くてごめんね!!


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新しい部員…!!

来たぞぉ!!新キャラァ!!
ちなみにシネパラは番外編となりましたのでいつか投稿します。


僕達、東奏学園器楽部は今日も平和に練習をしていた。

 

水「いやー……にしても、平和だなぁ……」

 

チューナー「そうだねー……なんかホッとするよ」

 

まだちょっと前までは戦場に飛び込むなんて日常茶飯事だったチューナーからすれば、全員を調律し終え、こうしてみんなで練習するのは凄く…凄く嬉しいことなんだと思う。

 

百花「みんなー!!少し、練習やめて、ちゅうもーく!!」

 

さくら「なーにしてたよの!!部長がこんなに練習に遅れて、いいと思ってるの!!」

 

百花「しょうがないじゃない。この子の話、聞かないといけなかったんだし」

 

百花部長が自分の後ろにいた一人の子を背中を押して、前に出させた。

白くて、フワフワしてそうな髪に、青い目。なんか、妖精みたいな子だ。背は幸より少し高いくらいかな?

 

菜々美「誰です?」

 

紗彩「……新入部員?」

 

みんな、突然、現れた少年を見て、ざわついている。

 

水「なんか、僕がここに始めてきたときを思い出したよ」

 

チューナー「あの時も凄かったよねぇ………」

 

百花「静かにしなさーい!!」

 

再び、百花部長が声をあげ、みんな静かになった。

 

百花「わかってると思うけど………新入部員よ」

 

「えっと………星屑(ほしくず)レナです。宜しくお願いします……」

 

ほほう。男子でレナとはなかなか珍しい名前をしてらっしゃる。

 

梨花「ねぇ、百花。彼、何年生なの?」

 

百花「中一よ。幸の同級生みたいね」

 

やっぱり最年少か。

 

百花「彼、楽器はバンド系列のものがやりたいらしいのよ。でも、今、バンド系の楽器は埋まってるじゃない?」

 

あー……確かに。ベースにギターにシンセにドラムともう入るところなしだよな……

 

レナ「だ…だからとりあえず!!楽器を決めたいんです!!」

 

チューナー「バンドと言えばやっぱり……」

 

水「フロウライン……だよね!!」

 

器楽部で、バンドと言われると、もうフロウラインしかない。

 

レナ「出来れば弦楽がいいかなーって思ってます!!」

 

智美「なら、私か真中華だろ?」

 

水「そゆことになるね」

 

バンドで弦楽と言えば、やっぱりギターかベースだろう。

 

真中華「うーん……どうする?智美?」

 

智美「ここは、本人次第ってところもあるだろ」

 

レナ「それが決まってれば困らないんですけど……」

 

幸「私はベースがいいと思います!!」

 

レナ「……なんで?」

 

幸「実は、最近、智ちゃんにギターを習ってるんです。教える人が二人に増えると智ちゃんも大変だろうし……」

 

へー。幸って、智美からギター習ってたんだ。知らなかった。

 

真中華「となると、教えるのは私?」

 

麻衣「それしかないな!!」

 

真中華「私なんかで大丈夫かなぁ……」

 

雪菜「ファイトー!!ファイトー!!」

 

真中華「え…えっとー……」

 

智美「ここは素直に、頑張りますって言うところだろ」

 

幸「そうだよ!!お姉ちゃん!!」

 

真中華「うぐ…うぐぐ……わかった。やるよ」

 

なんか地味にごり押されてたの気のせい?

 

レナ「よろしくお願いします!!真中華先輩!!」

 

智美「真中華先輩っ……w」

 

真中華「真中華先輩……って!!智美!!笑わないでよ!!」

 

智美「ごめんごめん」

 

そういえば、中等部一年って、幸しかいないから、真中華は先輩って呼ばれたことないのか。凄く、新鮮だ。

 

レナ「えーっと……チューナー先輩に水先輩もよろしくお願いします」

 

水「よろしくなー!!僕も男子の後輩ができてうれしいよー」

 

チューナー「よろしくね。レナ」

 

レナ「はい!!」

 

レナ……声まで女っぽいな。もう男の娘としか言えねぇ。

 

レナ「ちなみにですけど、僕……」

 

そして、レナはその場でくるっと回転して、ニッコリ笑って、こう言った。

 

 

レナ「ノイズなんです!!」

 

 

『…………ゑ?』

 

全員、驚きというより、それより強い何かにより、数秒、動けなくなる。

 

レナ「えへへ」

 

チューナー「………いや、待って待って。おかしい」

 

水「チューナーに同意」

 

菜々美「ホニャちゃーん」

 

ホニャ「流れるかのように呼ばれたニャ……」

 

ここで、僕達では分からないので菜々美がホニャを呼び出した。

 

ホニャ「えっと……レナ?お前、ホントにノイズなのかニャ?」

 

レナ「まぁ、はい。そうですよ」

 

ホニャ「ノイズは感情を持ったりするものじゃないはずニャ!!」

 

レナ「僕は『クレッシェンド』っていう、進化するノイズなんです」

 

水「………クレッシェンド?」

 

クレッシェンドといえば、中学で習う、誰でも知るあれだ。

 

レナ「クレッシェンドが段々強くなることを意味するように、僕は段々と進化できるノイズなんです」

 

チューナー「そんなノイズ今までいた?」

 

レナ「極めて珍しい種類なんですよ」

 

ホニャ「でもニャァ……証拠もない上、ノートゥングも反応無しだしニャ……」

 

レナ「証拠ですか……かなり魔力使うけど仕方ないですね」

 

レナは指をパチッと鳴らした。

 

すると、突然、ノイズが湧き出した。

 

紗彩「ひゃぁ!!」

 

翼「うわわ……って、攻撃してこない?」

 

しかし、そのノイズ達は攻撃をせずにむしろ器楽部のみんなに寄り添ってきた。

 

梨花「こう見ると可愛い!!」

 

水「あのー、梨花先輩?」

 

結菜「あら、甘えん坊なノイズですね」

 

水「あのー、結菜先輩?」

 

春香「可愛いのですー」

 

水「あのー、春香先輩?」

 

蒼「ふむ……興味深い。是非、研究させてもらいたい」

 

レナ「今度いいですよー」

 

水「蒼先輩?それにレナも乗らないで?」

 

凜「……可愛い」

 

水「あなたがそっち行ったら終わりですよ凜先輩ぃ!!」

 

もうなんなのこの部活。

 

レナ「疲れたんで一旦、消しますねー」

 

レナはまた指を鳴らすとノイズは消えてしまった。

 

チューナー「……ホントにノイズなんだ……」

 

レナ「実は、僕がここに来たのは理由があってですね。兄にあって欲しいんです」

 

ノイズの……兄?

 

レナ「実の兄じゃないですけど……星屑星羅(ほしくずせいら)って、知ってます?」

 

百花「星羅って……あの星羅よね?」

 

レナ「多分、あってます。その星羅が僕の兄です」

 

チューナー「……よく分からないけどその人がどうしたの?」

 

 

レナ「チューナー先輩にあって欲しいんです。兄と同じ、英雄として」

 

 

ノイズからの呪いを解き、器楽部を救った、チューナー達のストーリー。それは終わり、ほのぼのとした平和を過していた、器楽部。

 

そのストーリーは新しい形で再び、動き出す。




真中華先輩って、新鮮すぎない?

ということで怒涛の展開!!次回もお楽しみに!!


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