混沌の戦い (停止) (弓風)
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戦いの始まり
この小説は始めて制作になりますので、至らないところもごさいますでしょうが、その辺りよろしくお願いいたします。
さて、この小説の説明に入らして頂きます。この小説はクトゥルフTRPGの実卓を元としておりますため、なぜ銃をいっぱい撃たないか、などはルール状致し方ないと思っていただければ幸いです。
なお、リブレイのため、かなり派手なことをしていることもございますが、これは、プレイヤー側が操作していますのであしからず。
法律等も日本とほぼ一緒です。新たな県や市が出来ています。
長くなりましたが読んで楽しんでもられえば嬉しい限りです。
ここは、ゆっくり県饅頭市という所である。
この地域は北には森、南を見れば港、東側は空港、西方面なら大規模な鉄道網がある。大変いろんな物が揃っている地域である、そして中区には病院や市役所などの重要機関が揃っている。
今饅頭市はあるイベントにより盛り上がっている。
それは、まもなく起こるであろう皆既日食である。ショッピングモールなどの店はこぞって日食のイベントを行い更なる盛り上がりを見せていた。
しかし周りの盛り上がりに対して気分が下がっている人がいる場所があった。
それはここ、昼時の中区にある中央警察署である。警察署は忙しい日常を過ごしている。その中でも特に面倒な事になってる人物が刑事科にいた。
男性「林さん、生きてますか?」
と、ニヤニヤしながら机に倒れこんでいる人に話しかけている。
林「半分死んでる。」
と、机に顔を埋めた状態で返答しているこの林という人物は、くたびれてやる気を失っている眼鏡をかけた人物である。
男性「まだまだ大変なんですから、しっかりしてください。」
林「やる気がおきないんや葉っぱ。」
そして、林に声をかけた男性は葉っぱという人物は、短い茶髪に茶色いコートを着ている優しいそうな笑顔を見せる人である。
葉っぱ「でもこんなことしてる場合ではないのでは?」
林「まぁ確かにそうなんだがな、例の件が全く捜査が進んでないからな。」
現在饅頭市では、1ヶ月前から30人近くの連続失踪事件が起きており、警察が全力で捜査している。
しかしこの事件には、ある不可解な点が複数存在している。その一つに、現在の被害者は30人近くと言ったが、それだけならただの大きな事件と変わらない。いやこんな事件が起きたらいけないが、話を戻すと、なぜなら、警察が調べているのに対し足取りが一つも取れてないことだ、明らかに30人近くも居れば1人2人は足取りをとれるはずである。これにより部下などは不可解と思っているが、お上の方では、そんなの気に求めない人らなのであまり連携が取れてない。
林「うーむ、どうするべきか。」
林が悩みながら言うと、
葉っぱ「また被害者宅に行き、家族に話を聞きますか?」
林「もう充分聞いたと思うんだが?」
葉っぱ「まあまあ、思い立ったが吉と言うじゃないですか。」
林「それもそうか、車を出してくるか。いくぞ。」
林達は、車に乗り被害者宅に向かい、話を聞いた。
被害者宅の家は、住宅街にある普通の一階建の家であった。
林は門を開け、ドアの横にあるインターホンを鳴らしてしばらく待つと、扉が開き、中から若い女性が出てくる。林が警察手帳を見せながら言う。
林「失踪された家族の件で話があります。話を聞いてもよろしいですか?」
女性「はっはい、大丈夫です。中にどうぞ。」
「どうも」と言いながら家に入り、客席に案内された。客席で待っていると女性がお茶を持ってきて部屋に入って来た。女性が席についた時に葉っぱが話を始めた。
葉っぱ「この家では娘さんが行方不明になっていますよね。」
女性「はい、もう一週間ほど前からです。」
葉っぱ「その失踪する前に、なにかしら気付いたことはありますか?」
女性「それが、特にないのです。行動も言葉も。」
林と葉っぱは、難しそうな顔をしていた。
これが事件の不可解な点の一つである、失踪前は必ずなにかしら変化があるものだがそれが全く無いのである。
その後、林達は女性にもっと話を聞き、他の家に行ったが、ほとんど似たような証言であった。おおむね予想通りの結果に、ため息をつきながら二人は警察署に戻っていた。
葉っぱ「しかし、やはり予想どうりでしたね。」
林「まぁ多分こっちからは、これ以上は難しいだろうな。他の部署を回ってみるか。」
葉っぱ「でも、他の部署も似たような状態でしょう。」
林「確かに情報があればなにかしら報告あるよな、無いと言うことは。」
葉っぱ「でしょうね。」
林「はぁ、調査で疲れたし休むか。」
などと話ながら警察署につき、休憩室で休んでいると、とある警官が林達に話し掛けてきた。
警官「林、葉っぱ、お上が呼んでるぞ。今度なにをしたのやら。」
葉っぱが面倒な顔して返答する。
葉っぱ「確かに変な事にならないといいですが。」
林「面倒事は勘弁だぞ。 」
と、林と葉っぱは、しぶしぶ上司の部屋に向かい話を聞くことにした。
そして上司の話はまとめるとこうである。
とある行方不明者が、とある監視カメラに映っていた。それはある家に向かったことが分かったため、その家に取り調べしてくれとの命令であった。
その後上司の部屋を出たあと、すぐに車を出しその家に向かうことにした。
葉っぱ「しかし今回はまともでしたね。」
林「珍しい事もあるもんだ、これで事件が解決に向かえばいいがな。この家か、ついたぞ、いくぞ。」
家は電気がついており、車もあるため人が恐らくいるだろう。車から降りるその時、バァンっと、硬い物同士でぶつけたような大きな音がした。林達は、急いで扉を叩くが反応がない。
林「くっそ、何があったんだ?」
葉っぱ「えーと、あそこに窓がありますからあそこから様子を見ましょう。」
林「そうしよう。急ぐぞ。」
と、急いで林達が窓に近づくと窓に数cmの小さい穴とヒビができてるのが分かった。明らかに何かが貫通した後なのがわかる。それを見る林達の顔色が悪くなる。
林「悪い予感しかしない。」
葉っぱ「確かにそんな予感しかしないです。」
2人が窓から覗くと、8畳ほどに棚や机が置いてある部屋であり、床に大きな物体が置いてあった。それをよく見ていると、
林、葉っぱ「なっ!」
その物体は肩から上が無くなり断面図が見える状態の死体であった。周囲には人を構成していたであろう破片が飛び散っていた。その恐ろしい光景に二人は唖然とするが、冷静を取り戻した後の行動は速かった。まず警棒でガラスを割って中に侵入し、葉っぱが他の同僚に応援を要請している間に、林が周りを見ると、
林「は?」
林が見た先にはコンクリートの柱であったが、柱には何かが奥までめり込んで、凄まじいヒビが入っていた。しばらくすると、応援が到着。応援に来た人から二人に「本部に戻れ、だそうだ」と言われ、すぐさま本部に戻ると、報告をしたあと、質問の嵐であった。しばらくすると、二人は質問の嵐から解放された。どうやら容疑者と怪しまれていたが、数時間に渡る質問攻めを受けたためか、幸運な事に解放された。
解放後は、夜中のため明日の朝に調査をすることにした。
朝になったら二人は、調査のために鑑識に入っていった。入ると林に気付いたのか、白衣を着た男性がこっちやってきて、笑いながら話しかけてきた。
白衣を着た男性「林、昨日はお疲れだったな。」
林「笑い事じゃないぞシオン、それで、調査の状態を聞きに来た。」
白衣を着た男性はシオンといい、白衣を着て、メガネを付けた優しそうな顔つきをした男性であるが、髪や髭もボサボサの状態で、研究者にも見えなくない。
シオン「はっはっは、そんなにカリカリするなよ。」
三人が話しているところに、こちらに歩いて来る人物がいた。
来た人物「はいはい世間話はそこまで、調査報告しましょう。」
シオン「おっと西川わりぃ、ついつい忘れてた。」
西川「はぁ、しっかりしてください。」
と、呆れた様子で言う。
西川とは、シオンと同じ鑑識である人物であり、男性だが少し小柄で中性的な顔つきをしている本人は真面目な性格だ。
シオンがあるもの見せながら、
シオン「とりあえず二人ともちょっとこれを見てくれ、これを見た感想を頼むよ。」
二人は見たものに困惑しながら答える。
葉っぱ「えーと、金属製のダーツみたいですね。」
林「ダーツというよりは、でかい針だろこれ。」
二人が見たものは、長さ15cmほど、太さは1cmくらいの巨大な針のような物である。針は先端が凹み割れたりしてるため、なにかしらの固い物体に当たったと思われる。
シオン「これは、事件現場の家の柱にめり込んでいたものだ。現在遺体を調べているが恐らく殺害の凶器、いや武器の一部だと思われる。重さはおよそ150g程度であり、主な素材は...驚けタングステンだ。」
林「なっタングステンだと、どこからそんなものを。」
葉っぱ「鋼とかならまだ分かりますが、タングステンとは。」
林達が驚くのも無理ない。ここでご存知ない方もいるかもしれないので軽く説明させていただくと、タングステンとは金属のなかで、重く最も溶けづらい金属であり、レアメタルであるため手にいれるのが難しいという金属でもある。
林「なるほど、これがめり込んで凄まじいヒビと音がなった原因か。あとこれは勘なんだが、これは銃で言う弾頭ではないか?」
ニヤニヤしながらシオンも言う。
シオン「ご明察、俺もそう思っていたところだ。ちなみにK弾と言う、タングステンを使う弾を知っているが、それとは形が全然ちがう。」
弾頭・銃などを撃ったときに発射される金属の塊である。
シオン「それと、実は西川の考えが俺的に鋭いと思うので説明してやってくれ。」
西川「はい、これはあくまで僕の予想ですのであしからず、まずこれを見ただけでいくつも言える事があります。一つ目にこれを手にいれるためには、そこそこの大きさの組織なら手にいれる事が出来るでしょう。しかしそれを加工するためにはそれ相応の施設が必要ですし、頼むとしてもこれ程になると、ほとんど受けてくれる所はありません。つまり専門的な技術力を持った組織か、これを加工できる頼める技術力を持つ所になると思います。次にこれをどうやって飛ばすのか?そこが分かりませんがそれは置いておくとして、僕が思ったのはこんな感じです。」
林「すごいな。」
林は感心したように西川を見ていると、
シオン「だろ。」
林「なに俺が言ったみたいにしてんだ。」
西川「もちろん分からない事もありますが。あと、狙撃方向は被害者家から北の方ですので、狙撃するなら山の方かと。」
葉っぱ「なるほど、では現場にそろそろ行きませんか?」
みんな葉っぱの提案の賛同してとりあえず事件現場に向かうと、事件現場は多数のパトカーがいて、厳重に管理されていた。到着するとすぐに林は聞き込みに行き、葉っぱは近くの山に何かないかと捜索しに行き、シオンと西川は現場の調査に向かった。
林は隣の家などに向かい、話を聞いていると、
お隣さん「あら?そう言えば、昨日の夜に山の方から一瞬光ったように見えたのよ。」
林「光ですか?どのくらいの時間光りましたか?」
お隣さん「確かほんの一瞬でしたわよ。そして光った後にいきなり大きな音が鳴るんですもの。」
林「なるほど、お話ありがとうございます。」
と、言いながら家を後にした。
林「うーん、しかし光とは何だ?」
場面変わって葉っぱ他の警官2人は、山の方から撃っているのは分かっていたため、山に何かないかと捜索していた。
警官A「こんな広い所で証拠とかは見つかるのか?」
葉っぱ「あったらラッキー程度に思いましょう。」
警官B「お?何だこれ、おーいこんな物が、ん?おい警官A上見ろ上!」
警官A「何だ、どうしっ!」
Aが上を見上げると坂の上から岩転がってきた。Aは全力で回避するが、岩は体の一部に当たったが軽症で済んだ。
Bと葉っぱがAに向かう。
葉っぱ「A大丈夫か?」
警官A「大丈夫だ。この程度余裕だぜ。」
警官B「はいはい無駄口叩いてないで傷口だせ、手当てすっから。」
警官A「あいよ。」
Aの応急手当が終え、Bが葉っぱ達に落ちてた物を見せた、軽い金属塊であり、それは最近の物だとわかる。他に似たような物はないか、捜索を再開しているとバキバキッと、今度は、A に向かい木が倒れてきた。Aは避けれず木に押し潰された後、二人に助けてもらったが気絶したため葉っぱがおぶって帰える事に。
警官B「ここまで来ると、こいつ呪われているんじゃ?」
葉っぱ「お祓いしてもらった方が良いかもしれないですね。」
警官B「戻ったらこいつを病院に叩き込まないとな、心配かけやがってたく。」
一方シオン達は、
シオン「うーんと・・・こことここの高さとめり込んだ深さと、」
西川「シオンさん、棚については、怪しいものはありませんでした。」
シオン「おうそうか。しかし派手なことしてくれたよな本当。時に西川、これ見てくれるか?」
西川「本当に迷惑極まりないですよ。それでどれの事ですか?」
これとは、コンクリート製の柱に中央に開いた深さ数十cmの穴である、穴から周りに大量なヒビが起きて崩れてないのが奇跡と思える状態であった。
西川「...銃弾ではなく砲弾の間違いでは?」
西川はその光景に、なんとも言えない顔をしている。
シオン「コンクリートに対する貫通力は、7.62mmライフル弾ですら近距離で5cm以下だ。これを起こそうとすると対物ライフルでも無理だ、それに、飛んできた弾頭があれとすると、砲弾と言っても過言ではないな。」
かなり慎重な顔つきでシオンは答える。
今の話についての解説を軽くする。まず7.62mmライフル弾とはライフルの1種。その上を行くのがスナイパーライフルで、スナイパーライフルの威力が高いのが対物ライフルと言うがそれでもこれ程というのは難しい。
西川「僕達は何を相手にしているのでしょう?」
シオン「さぁな、何かヤバイ奴でもいるみたいだな。さて調べる物も終わったことだし、そろそろ林達を連れて本部に戻らないといけないな。ん?なんで救急車がここに来てるんだ?」
ちょうどそこに葉っぱが話かけてきた。
葉っぱがシオン達に山の事を話して、証拠かもしれない金属塊も渡した。
シオン「真面目にお祓いした方がいいんじゃないかな?あ、こいつは調べとくから。」
葉っぱ「やっぱりそうですよね、退院したら行かせましょう。」
西川「よく効くところ知ってますよ。」
林「そろそろやめたれ、調べ物あるから帰るぞ。葉っぱにはもれなく上と話す権利をやろう。」
葉っぱ「嫌ですけど拒否権無いんでしょうね、はぁ。」
葉っぱが上に捜査が一段落したところで警察署に到着。葉っぱが上司に報告が終った後、遅めの昼を取りながら現状の報告のまとめを行った。
林「俺は資料室で似たような事はないかと調べたがまぁ、予想どうりだな、で、シオンそっちはもちろん大丈夫だよな?」
シオン「もちろん情報はあるが、良いか悪かはわからんな。1つずつ報告するとまず、葉っぱ達が見つけた物は、恐らく例の弾頭に関係しているのは間違いないが、どこのパーツかは、わからんな、なにせ強い圧力を加えられて変形しているからな、あっあと、アルミニウム製だったよ。2つ目は弾道の事だが、計算上、発射地点が被害者家から2km先の山、弾速が1400m/s以上だと思われる。」
その話に西川はうなずくが、林や葉っぱはどれだけ凄いの事なのかいまいちわかってない様子だ。
林「えーと、凄いのはわかるが、どのくらいかがわからないのだけど?」
シオン「これでわかる奴の方が少ないさ、まず2km先のターゲットに弾を当てるというのは軍の狙撃手でも、ベテランやエースクラスでやっと当たるかも知れないレベルだ、それ以下では、当たる以前に近くにすら難しい、しかも弾は一発だけだ。」
林「なるほど、つまり奴は一発で決めたと。」
シオン「そのとおり、狙撃の初弾はかなり命中精度が低い。野球で言うと、ほぼ毎回ホームランを打つくらいの難易度だ。」
葉っぱ「それは、不可能に近いですが、それを行ったと言うことですか?」
シオン「そう考えるしかないだろうね。次に弾速についてだが、通常はスナイパーライフルの初速は950m/s程度の速度だが、こいつは最低1400m/s以上と、1.5倍位の差が出ているうえに、弾頭の重量が150g程だが、通常の弾頭の重量は45g程。つまり、軍のトップ狙撃手の腕があり、通常より重い弾を通常より速く遠くに飛ばせると、なるな。」
林「oh...」
西川「....化け物ですか?」
ここまでの話をまとめると、
・過去のこのような事例はない。
・物凄く上手い狙撃手がいる。
・とんでもない火力の武器がある。
・これだけ用意できる人や組織がいるかも知れない?
この情報で四人はすでに、お通夜状態であった。
葉っぱが皆を元気にするため、明るい声で、
葉っぱ「とにかく仕事に戻りませんか?林さん、次は何を調べます?」
林「ああ、うーんとな、なら狙撃地点に向かうか、何かあるかも知れないから。」
西川が紙に何かを書いて渡す。
西川「はい、おおよその地点を書いた紙です。」
シオン「気をつけて行ってこいよ。何があるかわからんからな。」
林達は紙を受け取って向かうことにした。山のふもとで車を降り、森の中をしばらく歩いて、恐らく狙撃地点だと思う所に着くことが出来た。
葉っぱ「はぁ、ようやく着いたの、かな?」
林「恐らくだがな、さて捜索しようかと思ったが、残念ながらもう少しで日が暮れて夜になってしまうな。明日にするべきだった。やらかしたな。」
葉っぱ「確かにそうですね。なら今日は目印でもつけて明日にします?」
林「そうするか。」
葉っぱは、近くの木に目印をつけて今日は帰ることにしたが、森から出る途中周りが暗くなってしまったので、ライトをつけて、周りを警戒しながら帰ることになった。
林「暗くてよく見えん。」
葉っぱ「そりゃ夜なんですから仕方ないですよ。」
林「しかしな、この様子だと何そうだな。」
ゴソッと後ろから音か聞こえた。
林「・・・今何か聞こえなかったか?」
葉っぱ「後ろの方から聞こえました。」
二人が後ろのにライトを、向けるとなんとそこには!
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謎の生物
二人が後ろのにライトを向けると、少し遠くにそれはいた。人、いや人だったと思われる生物が20以上存在する。見た目は体が腐り落ちているが、確実に動いており、こちらに向かって来るのがわかる、その姿はゾンビというのに相応しい状態。その光景に大きな恐怖により林達は前を向き逃げようとするが、前にもゾンビが5体、逃げ道を塞ぐように向かって来るのがわかる。
葉っぱ「え?ちょ、え?」
林「くそ、挟まれてる。」
葉っぱ 「ど、どうしましょう!?」
林 「一旦落ち着こう落ち着け。」
林達を中心に前後にゾンビが存在し、このままなら林達は死を迎えるだろう。そこで二人落ち着いたことにより冷静になった頭をフル回転させて考え、考え出した結果は、
林「いいか、逃げる為にはあれを倒さないといけない、後ろの方はまだ距離がある。正面のあれを倒し逃げるぞ。」
葉っぱ「うっ、でもそうするしかないですね。やりますよ。」
林と葉っぱは、懐から林はP230、葉っぱM37を持ち出した。
P230・・・32口径自働拳銃であり、装弾数8発と、弾数は少し多めだが一発の威力は低い。32ACP弾を使用する。
M37・・・38口径リボルバーであり、P230に比べて威力が高いが、装弾数が5発と少ない。38スペシャル弾を使用する。
林「いいか、弾は多くない、ギリギリまで引き付けろ。」
警官は、拳銃弾の予備を持っておらないため、全部撃ちきったら再装填は不可である。
ここで林と葉っぱの持ち物の確認。
林の持ち物
武器・P230、警棒
防具なし
その他・警察手帳、携帯電話など
葉っぱの持ち物
武器M37、警棒
防具なし
その他・ほぼ同じ
ゾンビ5体をそれぞれ、A.B.C.D.Eとする。
林達は、ゾンビ達を5m程まで引き付けることにした。二人は冷や汗をかきながらじっと待ち続け、ゾンビが近く来る。腐敗の匂いが鼻につく。そしてゾンビが5m程に近づいた瞬間二人は連続でトリガーを引いた。二人の撃った弾丸はB.Eのゾンビに向かい、体内に弾丸がめり込む。その衝撃によりEは倒れ動かなくなるが、Bは体に3発の弾丸が直撃するが当たり所が悪かったため、動きが鈍くなっただけであった。葉っぱは倒れない事に驚き隙を見せてしまった。その隙をゾンビを突かれてしまい葉っぱは、ゾンビの振り上げた手によって胴体に引っ掻かれてしまった。葉っぱの胴体からは血が滲み出る。
葉っぱ「いっ痛!」
林「葉っぱ!すぐに下がれ。」
葉っぱは痛そうにしながら傷口を押さえながら後ろに下がるが、後ろのゾンビはどんどん近づいて来る。林はその時偶然、遠くの山からチカッと光が見えたように感じた。その直後、目の前のゾンビのいた場所で突然爆発した。規模は数m程に及んだ。
林、葉っぱ「な!?」
煙がはれると、そこにはゾンビは居なく、地面がチリチリ燃えている。
葉っぱ「いったい何が?」
林「と、とりあえず逃げるぞ。」
後ろにいるゾンビは構わず進んで来るため、逃げることにした。そのあと二人は走り続けてると街の光が見えてきた時に後ろを向くとゾンビが見えず、追いかけて来てない事がわかった。
林「はぁはぁ、逃げ切ったか。」
葉っぱ「いったい何がどうなっているのでしょうか?」
林「ひとまず葉っぱは、タクシーでも捕まえて病院に行ってこい。俺は署に戻る。」
林は署に戻って上司にゾンビの事を隠しながら報告を行った。上司は報告の怪我すら気に求めてないが上機嫌だったのか、林の求めた防刃チョッキの使用許可が降りた。報告終了後は銃弾の補給などの始末書などの書類が山ほどできていた為に処理していると、病院で治療を受けた葉っぱが帰ってきた。
林「大丈夫か?」
葉っぱ「はい、もう痛くもありませんし、怪我も深くありませんでしたので。」
林「それはよかったが葉っぱ、あれはどう思う。」
葉っぱ「あれとはどれですか?」
林「腐った人型の奴だ。」
葉っぱ「あれはなぜ生きているのでしょうか?いや生きているのか?」
林「うーん、生きてはないと思うがわからんな。」
葉っぱ「とにかくあれを早く調べましょうよ。」
林「まずほれ、これが終わってからな。」
と、林は葉っぱのデスクにかなり厚い始末書をドンと置いた。
葉っぱ「はぁーマジっすか。」
二人はしばらくして、始末書を処理したが、すでに深夜だった為、朝になるまで仮眠室で死ぬように眠りについた。
翌朝、二人は警官Cに起こされた。
C「おい、おい、起きろ。」
林「んー、なんか用か?」
C「狙撃事件がまたおきた。」
林「え、マジ?」
C「マジ。」
林「葉っぱ起きろ事件だ、行くぞ。」
葉っぱ「へーい了解です。」
林と半覚醒状態の葉っぱでまず鑑識に向かい、シオン達と合流することにした。鑑識に向かう途中に、
葉っぱ「林さん、昨日の事は伝えますか?」
林「あー、どうするかな。さすがに全部話すのは、な。」
葉っぱ「そうですね、なら信用できるシオンさんと西川さんだけに説明します?」
林「確かに、一応何かあった時の為に二人だけに話しておくか。信用してくれるか別問題だがな。」
など言いながら鑑識に入っていく。
林「おーいシオン、ちょっと。」
シオン「よー、林どうした、なにか用か?例の事件の調査ならもうすぐ行くが。」
林「それもあるが、ちょっと話があってな、あと西川も呼んでくれん?」
シオン「はいよ、西川ーちょっと来てくれへん。そうだ林、部屋空いてるぞ?」
林「まったく、お前のそうゆう所凄いと思うぜ。」
シオン「それは喜ばしい事だ。」
西川「何を話しているのです?」
シオンがニヤニヤしてる所に、西川がなにをやっているのかわからない様子で話しかけてくる。
シオン「いやいや、なんでもないよ。それより部屋に行こう。」
西川「?」
よくわからない西川を連れて隣の部屋に入り、林達は二人にゾンビの事や爆発の事などを伝える。
林「つーわけやが。」
シオンと西川は、頭を抱えながら考える。
シオン「嘘、じゃなさそうやな。お前達はこんなときは嘘をつかない。信じづらいが...俺は信用しよう。」
3人は残った西川の様子を見る。
西川「僕は二人を信じます。こんな話を話してくれたのは信じてくれたからですよね?なら僕も信用しないといけません。」
葉っぱ「はぁ、よかったわかってくれて。」
林「本当そうだよな。」
林と葉っぱは、二人が無事信用してくれて、緊張の糸を緩めた後、シオンと西川になにか気になる事があるか聞いてみた。
西川「その、ゾンビと言うやつって、腐っていたんですよね?」
林「そうそう、腐敗臭がしてたから間違いないが、腐敗臭がしてるから生きてる訳ないんだよな。」
シオン「あとは、戦っている時に近くの山での光は恐らくマズルフラッシュだろ。」
マズルフラッシュとは、銃などを撃つ時に発生する光のこと。
林「そういや、聞き込みしたときに、山から光が見えたとか言ってたな。」
シオン「なら十中八九マズルフラッシュで間違いないな。火薬を使うタイプの武器か、少しだけでもわかったのは、でかいぞ。」
西川「多少わかったからって対処のしようが無いですけどね。」
シオン「それ言ったらおしまいやろ。」
葉っぱ「実際やりようもないですので諦めましょう。」
林「まぁそうやな、んじゃ話終った事だしそろそろ行くか。」
みんな林に賛成して事件現場に向かおうとしたら、受付の人に止められた。
受付「あのー葉っぱさんですよね?」
葉っぱ「はい?そうですけどどうかしました?」
受付「葉っぱさんに渡してほしいと、封筒を預かっていましたので渡しに。」
と、手紙とか入れるくらい大きさの白い封筒を渡して来た。葉っぱは、それを受け取る。
葉っぱ「大丈夫ですかね?」
林「まずどんなものが入っているか、外から触ってみ。」
葉っぱ「えーと、なんか小さいボタンみたいのが、一つ入っているかな?」
西川「捨てます?」
シオン「いや、情報かもしれないし、どちらにせよ中を見ないと、判断出来ないと思う。開けようぜ。」
葉っぱが恐る恐る開けると、中には紙と小さい袋に入った錠剤が入ってた。
手紙を読むと、(狙撃事件、大量失踪事件、謎の生物、十分かな?薬は飲んでいた方がいい。)と書いており、他に明日の午前2時、そして住所が書いていた。
葉っぱ「えーと、 どういうことですかね?」
林「多分ここに行け、じゃないか?」
シオン「恐らくそうだろな。受付さん、誰がいつ渡したかわかるかい?」
受付「はい、えーと、名前は知らないですがたしか、黒の長髪の綺麗な女性でした。あと服装が白いシャツに、長いスカートを着けていて、時間は日が暮れたくらいだったはずです。」
シオン「封筒と情報をどうも。」
受付の人が戻ってから、
西川「とりあえずどうします?」
シオン「錠剤は調べておくは怪しいからな。あとは謎の生物と書いているところだよな、謎の生物ってあれよな。」
林「だろうな、それよりなぜ知ってるのかが問題だ。あれは俺たちしか知らないはずだ。」
葉っぱ「とりあえず、まず行くか行かないか決めませんか?」
林「うーん、俺は行くべきだと思う、ここで行かなかったら情報を見逃す可能性がある。」
シオン「俺もそう思う。」
西川「でも、危ないと思いますが。」
シオン「どうせ行かなかったら、口封じされるだけだろ。」
林「割りとありそうだから困る。」
シオン「だろ、それじゃ俺は錠剤を調べてくるから、1時間くらいで終わるから待ってて。」
と、シオンは鑑識に向かって歩いていった。
葉っぱ「僕達どうします?」
林「んじゃ、俺はその封筒を渡した奴を調べて来るわ。まぁろくにないだろうけど、葉っぱは今回の狙撃被害者について調べて見て、西川は住所について調べてくれ。」
葉っぱ、西川「了解。」
葉っぱと西川が調べていたら、シオンと林が戻ってきた。
シオン「んーなんか、めぼしい物あったかい?」
葉っぱ「一応被害者は住んでる家以外に小さい一軒家を持っていることくらいです。」
西川「あの住所は北区の奥の方の墓地でした。そちらはなにかありましたか?」
シオン「墓地か、死体を隠すのならうってつけだな。あとあれは薬品みたいだけど、なんの薬品かまではわからなかったけどね。」
葉っぱ「明日生きて帰りたいです。」
林「運が良ければなんとかなるのかな?ちなみにこっちは予想通り無いわ。あと薬は俺が持っておこうか葉っぱ?」
葉っぱ「あっお願いします。」
林「わかった、やっとこさ行くか。」
林達は新たな被害者宅に向かうことなった。新たな被害者宅は、またもや北区の一軒家である。
被害者に到着し調査を開始したが、前回とほぼ同じ事を行った。違う所は葉っぱが林と聞き込みをしてるだけである。前回よろしくろくに情報がないため被害者が持ってる他の小さな一軒家に向かうことにした。
一軒家に到着したあとにパプニングか起こった。
林「あ、鍵がないわ。」
葉っぱ「え、入れないじゃないですか
か。」
シオン「ならガラスを割って。」
西川「やめてください騒ぎになります。ちゃんと取りに行きましょう。」
シオン「はぁ、俺が取りに行くか。」
そして、シオンが被害者宅から鍵を取りに行って帰って来て玄関の鍵を開ける。
中は、長い廊下に部屋数が4と小さいものであった。そのうちトイレと風呂もあるため調べる所は2箇所であった。それぞれ林と葉っぱ、西川とシオンの二組に分かれ調査を始める。
林達方の部屋は小さな台所と机が置いてある。全体に埃が溜まっていた為、ぜんぜん使ってないのがよくわかる。
葉っぱ「いったい何に使っていたのでしょう?」
林「さぁな、何もなさそうだしこの部屋はもうやめてシオンとこに行くか。」
一方シオン達はいくつか本棚が置いてある部屋であった。やっぱり埃っぽいが。
シオン「うーん、ここにある本はぜんぜん使ってないようだね。」
西川「全部に埃が付きまくっていますね。」
シオン「ん?あそこの床だけ埃がないな?」
西川「どこです?」
シオンが見た先は普通の床だがそこだけ無駄に綺麗であった。
ちょうどそこに林達がやって来た。
林「うん?二人してなに床見ているんだ?」
シオン「林か、あの床見てみろ。」
葉っぱ「あれ?あそこだけ綺麗ですね?」
林「ちょっと調べてみるか。」
林がその床を調べていると、パカッと床が開き地下に向かう梯子が出てきた。地下の方は真っ暗である。
林「その発想は無かった。」
西川「想像できる訳ないです。」
シオン「中を携帯で、光らしてみるか。」
シオンが中を照らすと4m程の深さがあるようだ。
シオン「さて、誰が先導行く?」
林「俺が行くから、次に葉っぱが来い。」
葉っぱ「わかりました。」
林を先頭に梯子を降りて行くと、中は部屋の一室くらいの大きさの空洞でそこに机が一つだけ置いてあり、机の上に黒っぽい紫の髪飾りと本が7冊程あった。
林「なんだこれ、髪飾りと本か?」
西川「本は何語かわからないです。」
シオン「ともかくこれを調べるのはあとにして、それを持って署に戻ろう。」
地下の入り口を閉めて家を出て車に乗ろうとしたら、
林「?」
林は家の中から気配を感じ取った気がしたが気にせず車に乗った。
車の中でタイトルを解読しようとするがどこの言語がわからず、本の調査は諦め、髪飾りも特に変化ない普通の髪飾りであった。
四人は夜中に備え万全を整えることになった。
林が皆に上司から許可を取れた防刃チョッキを配り、ライトや本などを車に載せ、残ったの時間は仮眠を取った。そして12時に出発して2時前に墓地に到着した。
墓地は真っ暗でライトをつけないと、数m先すら見えない暗闇でありながら、薄気味悪い雰囲気を放っていた。
ここで、装備の確認をする。
林
武器・P230、警棒
防具・防刃チョッキレベル2
その他・ライト、携帯電話など
葉っぱ
武器・M37、警棒
防具・防刃チョッキレベル2
その他・ライト、携帯電話など
シオン
武器・P230、警棒
防具・防刃チョッキレベル2
その他・ライト、携帯電話など
西川
武器・P230、警棒
防具・防刃チョッキレベル2
その他・ライト、携帯電話など
・チョッキには、防弾、防刃、耐衝撃、の3つがあり、レベルも1~3まである。
防弾・銃の弾を防ぐ
防刃・刃物や鋭い爪などを防ぐ
耐衝撃・打撃などを防ぐ
目的のチョッキ以外の攻撃には強くない、つまり防弾で刃物を受けると防げない可能性がある。
レベル
1・服の下に着てもばれないが、防御力は強くない
2・標準的な防御力
3・軍用の装備、重いが高い防御力
四人はいつでも銃を撃てるように警戒しながら奥に向かう。所々大きな木が生えている。
そこで強い月明かりで周りが照らされると、一番近い木に腰を掛けてる女性がいた。その女性は長い黒髪にキリッとした瞳をしていて、白いシャツに黒いロングスカートを着ており、街で質問したら10人中10人が美人と言うだろう。だがその格好で街にでも行けば警察が来るだろう。なぜなら、その女性は左の腰に長い鞘と中くらいの鞘、右には中くらいの鞘と拳銃のホルスターを着けていたからだ。
ホルスター・拳銃を入れて、素早く取り出す為に使う入れ物。
女性は林達に視線を向けてると、こちらに向かって歩き出す。警戒している林達の前に立ち、笑顔で、
謎の女性「初めまして、自分の名は大和(やまと)、よろしく。」
もしかしたら修正によって話し方等が変わることもあります。流れは変わりませんので、ご了承お願いします。
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逃げられない場所
謎の女性「初めまして、自分の名は大和、よろしく。」
と、笑顔で話しかけてくる。林達はお互いの顔を見ながら困惑していた。あまり敵意がなさげであったからだ。
とりあえず、自己紹介をすることにした。
林「えっと、刑事の林と言います。」
葉っぱ「同じく刑事の葉っぱです。」
シオン「鑑識のシオンと申します。」
西川「鑑識の西川です。」
全員が挨拶を終えると林が話を始めた。
林「ところで、俺達を呼び出した理由をお聞きしたい。」
四人に緊張が漂う。
大和と呼ぶ女性が、笑顔のまま喋り始める。
大和「うーんそうだね。直球か、遠回し、どっちがいい?」
シオン「なら、直球で言って貰えるかな?」
大和「わかった。直球で言うと、私たちの仲間にならない?」
林「仲間、ですか?」
大和「そう仲間。いきなり言われて困惑しているでしょうから少し考えていいですよ。あと答えられる範囲なら質問してもいいです。それと薬も飲んだ方がいいですよ。」
林「薬?あの錠剤ですか?」
大和「そうそれ、死にたくないなら飲んだ方がいいよ。」
林達は迷った。ここで大和の言う事が本当であれば何かしらの原因で葉っぱが死に追いやられる可能性がある。しかし本当とも限らない。
林「葉っぱ、薬を飲んでおけ、大和が嘘をついてないと思う。」
葉っぱ「え、飲むのですか?」
西川「僕はやめておいた方が。」
林達が小声で話していると、
シオン「大和、薬の効果は?」
シオンが大和に向けて薬の効果を伝えるように話す。
大和「詳しくは言えないけど、あれにならないようにするための薬かな。」
シオンと西川は思いつかなかったようだが、林と葉っぱはゾンビを思い浮かべた。葉っぱは恐る恐る薬を飲む。
大和は満足した様子で、
大和「では、相談をどうぞ。」
林達は、大和の提案を呑み、少し離れた所で話をしている。
林「まず、どれから話す?」
シオン「仲間に入るのは質問をしてからでいいと思うが。」
葉っぱ「そうですね。しかしこんなことになるとは。」
西川「そんなことを言ってもしかたないです。質問の方が先です。」
その後、考えた結果、大和が質問を答えた後の仲間になるか、ならないかは、林が決めることになった。そして質問の内容は以下の通りになった。
・大和は何者か。
・大和の仲間はいるか、何人か。
・大和の目的は?
・なぜ俺たちを仲間に入れようとするのか。
であった。
行動が決定したため、大和の所に向かう。
大和「ん、決まったようだね。それでどうするのかな?」
大和が相変わらずの笑顔で話しかけてくる。
林「まず、質問をしたいのだが。」
大和「わかった。それで、質問は何かな?」
上に書いた通りの質問を行った。
大和「そうだね。自分は何者か、まだ教えれないかな、目的もまだ無理だね。あとは仲間は勿論いるけど何人だろね?なぜ仲間に入れるのかは.....」
と、話していると大和の目線が後ろの方に動いた。
大和「フフッ...よくここだとわかったね。あと質問の仲間に入れるかだっけ?それは...そこを見れば早いと思うよ。」
大和の目線の先には、山で見たゾンビのような生物が大量に居た。その数は50を超える。その時大和はホルスターから拳銃を取り出した。その拳銃をシオンが偶然知っていた拳銃であった。Five-seveN FN5-7と言う拳銃であったが、銃の説明は後にする。
4人はあまりの量に呆然としていたが、それぞれの拳銃を取り出し、銃口をゾンビに向ける。ゾンビは5人は50m位の距離が離れているため、林達は再び近距離まで待ってから攻撃する。前回もそうだが、近くで攻撃するのは命中精度をあげるためと弾の予備が無いため無駄撃ちができないためである。
その一方ゾンビまではおよそ30m程で、パンパンパン!と、大和がFN5-7を連続で発砲している。放たれた弾丸はゾンビの頭に次々命中。林達の持つ32ACP弾を遥かに超えるエネルギーを持つ5.7mm×28弾がゾンビの脆い頭蓋骨砕きつつ中の脳を破壊し、周囲に飛び散らせていく。大和の射撃によって複数のゾンビが倒れていく。
シオン「すげー腕前。」
林「俺も頭を狙える腕はあるが、あんな連射で命中できんな。」
西川「本当に何者でしょう?」
林達が話している間にも、大和がゾンビを次々倒している...が、ゾンビは数のごり押しでどんどん近づいている。ゾンビが10mに近づくと林達が撃ち始め、大和がホルスターに銃を納め刀を抜く、その刀は青色刀身をしていた。それをゾンビに向かって刀を一閃する。一閃されたゾンビは真っ二つに斬られ崩れ落ちる。その時林達は大和に当たらないように狙って撃つ。その後、パンッパンと撃っているとガギッと嫌な音が響いた。
葉っぱ「げ、壊れた。」
シオン「おいおい、こっちは撃ちきったぞ。」
林「俺も残弾少ない。」
西川「同じです。」
と、林達の銃の残弾が少なくこのままだと警棒で戦う事になるが、だがやはり接近戦では距離が近いために攻撃を受けやすく危険度が高い。大和が攻撃を引き受けているが、さすがに数が数のため分が悪い。
大和「今すぐ下がれ!」
大和が大声で林達に言うと、大和が全力で後退する。林達は大和の剣幕にすぐにさま下がる。その時西川は見た。近くの山の中部でピカッと光ったのを。すると、ゾンビの中央で土砂が上がり砂埃が起きる。砂埃が収まると、そこには小さなクレーターが出来ており、その周囲のゾンビがいなくなっていた。しかしまだ数体残っていたが、ある草むらの奥からタタタタッと音がすると、同時に残ったゾンビが次々倒れていき壊滅した。壊滅を確認した大和は刀を鞘に戻したのを見て、林達も銃を納めた。すると大和がこっちを見ていつもの笑顔で、
大和「それでどうする。入る?入らない?」
林「えっと、俺達は、入ります。」
大和「んーわかった。ただし1つお使いを頼まれてくれないかな?」
林「お使いてすか?」
大和「そう、実は本なんだけどある所に隠されている本を取ってきて欲しいのよ。場所はこれから分かると思うから大丈夫。」
林達は断る訳にはいかず受けることにした。
大和「それは良かった。じゃあもう帰るね。またこちらから向かうから。」
と言って奥の方に歩き出し、徐々に姿が暗くなり完全に見えなくなった。
葉っぱ「どうします?」
林「とりあえず戻って寝る。」
シオン「そうやね。」
四人は墓地の戦闘後の静寂の中署に戻るために車を出して、署に着くとすぐに寝た。
朝10時頃に起きたが、早々に弾薬の始末書を書く羽目になっていた。(葉っぱは銃の分はオマケ)先に終わらせた林が鑑識に向かうと、シオンと西川も始末書が終わりなにかを調べてた。
林「シオン、何調べているんだ?」
西川「あっ林さんおはようございます。」
シオン「おう林か、まだ聞いてないのか?」
林「ん?何をだ?」
シオン「いやな、俺らが寝ている間にまた狙撃が起きたらしい。」
林「え、またか?」
シオン「そうそうまた起きたらしい。あとこれ見てくれ。例の弾頭だが、今回は少し違うのよ。」
シオンが見せてくれた弾頭は、大きな針よりはダーツや矢に似ていた。
林「うーん、ダーツみたいだな。」
シオン「多分羽根みたいのは、安定化させるための部品だと思うが。」
林「多分そうじゃないか?安定化させれば命中力が上がるしな。」
シオン「あと、素材がこれまた厄介でタンタルと言うのだがわかるかい?」
林「タンタル?何だそれ?」
タンタル・レアメタルの一種、コンデンサなどに採用されている。タングステンを超えるプラチナ並みの高価な希少金属。
シオン「とゆう金属だ。」
林「なんでそんな高価な金属を使っているんだ?」
シオン「わかれば苦労しない。それで、集まりはいつする?」
林「葉っぱが来てからにしよう。それまでここで待たせてもらおう。」
ここでしばらく待っていると、葉っぱが入ってきた。全員集まったので情報共有をすることになった。
シオン「まず、何から話すか?」
林「そうだ、ゾンビはどう思った?」
シオン「頭では理解しているつもりだったけど、予想以上だった。」
西川「あれは、一度見ないとわからないですね。」
シオン「その通りだが、弱点があるのはわかったな。」
葉っぱ「どうゆうことですか?」
シオン「大和が銃で頭を撃っていただろ、そしたらゾンビはすぐに倒れたからな、頭が弱点じゃないのか?」
西川「他の部位ではあまりの効かない可能性がありますね。」
シオン「確かにな、そういえば大和が持ってた銃はな、Five-seveN FN5-7て言う銃でな。」
Five-seveN・ベルギーのFN社が開発した銃。貫通力が高い5.7mm弾を使用、性能が良いが、弾が高い上に互換性がないため、あまり採用されてない拳銃。5.7mm弾を使用する。
葉っぱ「何故そんな物を持っていたのでしょうか?」
林「さぁな、しかも扱い慣れていると見たが。」
シオン「わからない事を話してもしかない。わかることだけ話そう。」
西川「あの、ゾンビと戦う時に山でピカッと光ったのを見たのですが、恐らくマズルフラッシュではないかと。」
葉っぱ「えーとそれで行くと、大和はよく撃つのがわかりましたね?」
林「それは恐らく大和の言う仲間だから、じゃないかと思うが...だとするとこの事件の犯人は大和達の可能性がある。」
葉っぱ「なら、犯人に協力していると言うことですか?」
西川「協力しなかったら、しなかったで頭が無くなるでしょうね。」
その後話を続け、
・大和は珍し銃を使っている。
・大和達が犯人では?
・ゾンビの弱点は恐らく頭?
・大和に対しある本を渡す。
・協力しなければ消されるかも?
・まだ様子見した方がいい。
・大和の後ろは組織がいるのでは?
・大和は何者か?
・本のありかは今回の狙撃目標の所?
・次の行動は被害者の家で本を探す。
林達は話が終わると被害者家に向かった。そこで調査をしている振りをして本の隠し場所を探すと葉っぱが小声で、
葉っぱ「林さん、これでは?」
林が葉っぱの見る先を見ると、廊下の床の端に僅かであるが四角の切れ目が見えてた。林がシオンと西川に伝えると、3人が他人の警官に見られないように気を引いている間に葉っぱが近づき枠に爪を入れ開けると、中に紫色の本が入っていた。本からは禍々しい雰囲気が出ている。葉っぱは本をカバンに入れ蓋をした。見計らって林が、
林「悪いんだけど葉っぱ、上司に捜査の状態を伝えて来てくれないか?」
葉っぱ「あ、わかりました。」
葉っぱは周囲に怪しまれずに署に戻ることができた。林達はそのまま普通の捜査に戻り、葉っぱは署で待機することになった。3時頃に葉っぱにスーツ姿のサラリーマンのような人ががやって来た。首元に逆十字のネックレスを着けている。
サラリーマン「どうもこんにちは、実は葉っぱさんに用事がありまして、私の組織に入って頂きたいなと。」
葉っぱ「こんにちは、この前はありがとうございました。」
サラリーマン「?、どこかでお会いいたしましたか?それよりどうなさいますか?」
葉っぱ「あれ?あーえーと入るつもりでしたので大丈夫です。」
サラリーマン「それは良かった。」
と、笑顔で答えた。その後は、7時にある場所にきて欲しいと伝えて、去っていた。
葉っぱはそのあとのんびりしていたら、また来客が来たため行くと、そこには大和がいた。
大和「こんにちは、それで見つかった?」
葉っぱ「あれ?さっきの人は?」
大和「あら?他の人は頼んでないよ。」
葉っぱ「?」
葉っぱはさっきの来たサラリーマンの事を伝えると、大和が嫌な顔をした。
大和「あー、あそこか。」
葉っぱ「あそこってどこです。」
大和「うちに正式に入れたら教えてあげる。それで、見つかった?」
葉っぱが例の本を渡して、大和が本の中を見て確認する、問題なかったらしいので、大和が、最後に今日の7時にこの住所に来て欲しいと、紙を渡された。
大和「それじゃあね。」
大和がいなくなった後に林達に電話をして、署に集まることになった。全員集まると葉っぱがあった出来事を伝えた。
葉っぱ「とゆうことです。」
林「大和が嫌な顔をしたなら、あまり良くない関係なんだろう。」
シオン「だろうね。ところでどっちに行くんだい?」
林「そりゃ大和の方だろ。」
シオン「だろうな。サラリーマンの方はまだ怪しいからな、大和の方もだが。」
西川「準備なら今のうちにしとくべきです。」
準備を終えて6時に署を出て大和の紙に書いている住所に行くと、普通一軒家あった。玄関にはカギがかかっておらず、ドアを開けると長い廊下の先にまたドアがあり、慎重開けると中は狭い一室で机が置いてありその上の林達が見つけた本が置いてあった。全員が部屋に入ると扉が閉まる。その時部屋に何処からか大和の声が響き渡る。
大和「こんにちは、これは最後の試験。君たちが探してもらった本は魔導書である。そして今そこにいる四人中一人が、そこにある本を読むことになる。」
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正体が明るみに。
大和「こんにちは、これは最後の試験。君たちが探してもらった本は魔導書である。そして今そこにいる四人中一人が、そこにある本を読むことになる。」
皆が困惑してる中復帰が1番早かったのはシオンで、シオンが声を上げて答える。
シオン「ほう、まず魔導書とはいったいなにかね?」
大和「魔導書とは我々の常識では測れない物達を書いた本を魔導書と言う、更に中に書いてある呪文や説明は、絶対の禁忌として存在している。」
林「おい、俺たちにそんなヤバイ物を読めと言っているのか。」
林が怒りながら言うが、返答は冷静で落ち着いた声で話た。
大和「そうだ、何故読まないといけないのか簡単なことだ。その知識を知っておかなければこの先生きていけないからな、まぁ、発狂して生きながら死んでいる者もいるがな。しかし、読まなければ仲間としては置くことはできない。」
大和は林達に冷酷に言う。ここで林達に読まないという考えなどない。なにせ、もう戻るには遅すぎる地点にいた。読まない事は自ら死に追いやる事を意味していた。ゆえに林達の誰かが絶対に魔導書を読まないといけなくなった。ここで問題なのは誰が読むか、もちろん誰もこんな危ない物を読みたくないだが、誰かが絶対の読まなくてはいけない。いったいどのくらいの時間が流れたのだろう。この重苦しい雰囲気の中では、1秒が物凄く長く感じる。その後、この重苦しい雰囲気を破ったのは、葉っぱだった。
葉っぱ「僕、読もうと思います。他の人より精神が強いと思っていますので。」
この発言に他3人が驚く。誰も読みたがらないから当たり前だが、葉っぱのようにもちろんやめておけ、俺が読むと言うことも出来ただろう。しかし他人に読ませる罪悪感より、自分が読む恐怖のが勝った結果である。
葉っぱ「よ、読みます。」
葉っぱは魔導書を手に取りゆっくり開き読み始める。葉っぱが読んでいる間3人は葉っぱの後ろ姿を見ていたが、読んでいる葉っぱは恐ろしい程動かなかった。そんな葉っぱを見ながら読み終わるのをひたすら待っていると、葉っぱが本を閉じてこっちに向く。その顔は疲れており、目には生気が無くなっていた。
林「大丈夫か?」
葉っぱ「......」
林が声をかけても、反応がない。
林「おい!葉っぱ!」
葉っぱ「は、はい。」
林が葉っぱの肩を揺らしながら大声呼ぶと、葉っぱはこっちを認識したようで反応を示した。
林「葉っぱ、大丈夫か?」
葉っぱ「川の前にいて、渡るところでした。」
西川「それ、恐らく三途の川ですよ。」
葉っぱ「あっそういえば、前に見つけた髪飾りあるじゃないですか。あれ何かアザトースとか言うものの力を一時的に借りれるそうです。」
林「そもそもアザトースって何だ?」
葉っぱ「そこまで知らないです。」
などと話していると、大和の声が聞こえた。
大和「終わったみたいだね。それじゃあ次の指示に従ってね。次の指示は玄関から外に出てね。」
その時ガチャ、と開かなかったドアが勝手に開き始める。
林「行くしかないか。」
シオン「だろうね。」
4人は覚悟を決めて廊下に出て玄関のドアを開けて外に出る。すると突然意識が薄くなり始める。突然の事で抗えずそのまま倒れてしまう。
そして
林「ん...ここは?」
林が目を開けるとコンクリート製の天井が見え、周りを見るとシオンや葉っぱ、西川が同じように寝ていた。どうやら林達は部屋に置かれたベットに寝ているようだ。部屋の奥には机があり、上に林達が使っていた拳銃などが置いてある。林が何があったか思い出そうとするが記憶が混乱しておりイマイチ思い出せなかった。しかしここで考えてもらちが明かない為に行動を開始する。
林「とりあえず起こすか。」
林が3人を起こして武器を携帯する。武器には特に妙な細工はされてないように思える。4人はドアを開けて周りを見るとそこは長い廊下出ており、廊下の左右と正面にドアがついている。近くドアを無視して慎重に廊下の奥には進むと、その時正面のドアを開いて人が2人出てきた。林達は反射的に銃を向けると、
大和「あら?どうしたの?」
出てきた2人の片方が大和であった。大和とわかると林達が銃を下ろした。
大和「あら、警戒もほどほどにしておいた方がいいわよ。」
林「これはすいませんでした。ところで、ここはどこですか?」
大和「私たちの拠点よ。何もないけどね。」
葉っぱ「あの...隣の女性は誰です?」
大和の隣にいる女性は2m程の筒の袋を持っていた。
大和「あとで紹介するつもりだったけど....まいっか、紹介するね。私たちの仲間の1人の真苗 弓(まなえ ゆみ)って子。」
弓「こんにちは、私は真苗 弓と申します。弓って呼んで下さい。」
と言って礼をしてくる。その女性は細い目にショートヘアーの茶髪をしていて、森林迷彩柄の服とスカートを着ているクールな見た目の女性であった。
4人が挨拶すると西川が、
西川「あの、その袋の中に何が入っているんですか?」
弓「えっと狙撃銃..砲..かな。見ます?」
西川「出来ればお願いします。」
弓が袋を開けるとかなり巨大な武器が出てきた。その大きさに驚く4人、全長は2mを越えて太く長い銃身がついている。銃ではなく砲と言うのが正しいサイズだった。
葉っぱ「でっか!え?これ、撃てるんですか?」
西川「とても人が撃てるようなシロモノではないでしょう。」
シオン「あーなるほど、これか事件で使っていたものは。」
そのシオンの言葉に大和と弓の視線か向かう。
大和「ん?どうしてそう思うんだい。」
シオン「事件に使われたのが規格外の弾であったならその弾を撃てるものも規格外のはず、とするならこれを使ったのでは、と思っただけだ。ぱっと見だけどね。まぁそれは後回しにして、スペックと名前を知りたいが?」
弓「別に構わないです。名前と性能は、2式37mm携帯用対装甲砲。性能は、」
・2式37mm携帯用対装甲砲
20mm以上が砲に分類されており、37mmクラスになるともはや人が撃てるようなシロモノではない。撃つなら反動を受け止めれず、大怪我確実の危険な物。
そして砲は3種類の弾を使用できる。
徹甲弾・硬い金属の固まりを飛ばす弾。高い貫通力を持っており、90mmの装甲板すら貫通可能(12.7mmのライフルが16mm程)。しかし、面ではなく点で狙うため当たらないと高い威力が出ない。
榴弾・命中した所を中心に爆発して、破片と衝撃で周りにダメージを与える弾。しかし貫通力が低く壁などは貫通できないうえ、爆発で攻撃するため、近くの味方を巻き込む可能性がある。
散弾・小さな弾を一度にばらまく弾。近くなる程威力が上がる。しかし榴弾と同じで貫通力が低く、柔らかい物に強く、こちらに向かう物体や大きな物に威力を発揮する。
結論 普通は人間には使えない。
西川「なんて言いますか、凄すぎです。」
西川は苦笑いしながら答える、他の3人も同じような顔をしていた。
林「それじゃあ逮捕なんて無理な話だ。」
大和「逮捕されたら困るけどね。ところで、そろそろミーティングを始めたいから付いてきてくれる?」
林達が大和についていき、会議室みたいな部屋に入ると長い机の周りに椅子が沢山置いてあり、右側の椅子の1
つに、黄緑色の髮にシマシマのブラウス、灰色の短パンを履いたおとなしそうな小柄の女性でミステリアスな雰囲気を醸し出していた。その女性はこちらを向くがそれ以外の反応を見せない。
大和は気にせず中央の椅子、弓は黄緑色の女性の隣には座る。大和が左側の椅子を指を差したので、林達は左側の椅子に座ると大和が話し始める。
大和「始めて会った者もいるのでもう一度自己紹介から始めよう。私の名前は宮川 大和(みやかわ やまと)でここのリーダーをしている。戦闘は指揮及び近接攻撃役をしている。」
次は弓が自己紹介を始めた。
弓「私は真苗 弓(まなえ ゆみ)、戦闘型は遠距離の支援をメインにして、3257mまでなら基本当たります。支援なら私に言ってください。」
次に黄緑色の髮の女性が自己紹介をする。
由夢「私、戸山 由夢(とやま ゆむ)
、戦うのは苦手、でも勘がいい。」
林達も同じように自己紹介を行う。自己紹介が終わると、
大和「それじゃあ話をしようと思ったけど....何か聞きたそうだね。」
シオン「まずはそうですね。ここはどういった組織なのですか?」
大和「この組織の名前は、第一特殊作戦郡所属第一分隊となっているがこれは表の名前で、裏の名前は旧大日本帝国所属怪奇殲滅部隊、通称 日怪殲隊と言う、まぁ簡単に言うと、オカルトに対処する部隊かな。」
驚いた様子で葉っぱが答える。
葉っぱ「え!つまり大日本帝国時代からあるってことですか?」
大和「そうそう、私で4代目かな。」
シオン「はぁ、信じ難いけど本当なんでしょうね。」
シオンは大きなため息をつく。
林「しかもバック国かよ。」
他にもいくつか質問を行った。
*仲間は何人いる?・4人、林達が入ったため今では8人。1人は現在調べに出ている。
*なんでこれが出来た?・当時のアメリカでオカルトで面倒な事が起きた為、その対策に作られた。
*調べに出ている人はどんな人?・諜報が出来る人材、詳しくは会ってから話す。
*この組織の情報が外に流れるとどうなる?・急いで拡散を押さえるが、現実味が薄すぎる為そもそも信じない。
*事件に関係しているか?・狙撃事件には関係しているが、失踪事件は他の勢力で直接関係していない。
*何故狙撃事件を起こしたのか?・被害者が狙撃対象者であり、他の勢力に属しているため荒事をしてでも始末する必要があった。
などの質問を行った。
大和「というわけ、納得?」
西川「頭が混乱していますが何とか。」
大和「それでここから本番なんだけど。」
葉っぱ「もうお腹一杯です。」
大和「もう少しだけ頑張ってね。それで今は3つの勢力がある。1つはここ日怪殲隊。2つ目に悪魔を進行する組織、悪魔組と言っておこうかな。3つ目に天使の力を手に入れようとする組織、こっちは天使組にする。私たちの目的はこの2組の壊滅だが、天使組を優先的に壊滅させ、悪魔組は大きなアクションが限りはあとに回す。」
林「ところで、悪魔組と天使組は具体的なんだ?」
大和「悪魔組は、悪魔を信仰する組織で魔術を使えるため壊滅対象になってる。天使組は天使を召喚してその力を手にいれるのが目的らしい。現在は最優先に壊滅させる。ちなみに3勢力はそれぞれ敵対しているから。」
葉っぱ「ん?そういえば前に会ったサラリーマンの人は?」
林「そういや居たな、そんな奴。」
大和「あれは悪魔組の人で、恐らくここの情報をどこからか聞いて林達を組み込む為だろう。」
葉っぱ「あーなるほど。」
葉っぱと西川は納得した様子で、林とシオンは向こうに行かなくてよかったと思っていた、向こうに行っていたら生きて帰れる気がしなかったからだ。
...こっちも危なくね?
区切りのいいところまで来たので大和が今後の話をする。
大和「それじゃあ最後に今後の事なんだけど、とりあえず新たな情報があるまで待機。待機中は林、西川、葉っぱ、シオンの4人は最低限戦力になる訓練をしてもらう。武器は様子を見て決めてもらうからね。以上質問は?無いようだね。それじゃあ解散。」
その後、暫く林達は訓練に励んでいた。
銃の射撃レーンで硝煙の匂いがする中、林と葉っぱが大和と訓練している時。
葉っぱ「そういえば大和、弓はなぜあんなでかい砲を撃てるんだ?」
大和「ん?あれか、本人に聞いた方がわかるが、まぁ私が言おうか。私を除く他3人は元々天使組の実験台であり実験体だったんだよ。」
その話に葉っぱが驚いた様子を見せる。
林「その話詳しく。」
林が射撃をやめて大和に聞きに来る。
大和「天使組の実験台になっていた3人だけど、ある日そこから逃げ出しんだ。それを私が拾ったんだよ。もちろんその後その場所に行ったけど、すでにもぬけの殻だったけどね。実験台になってた時にいろいろされたらしくてね。それであんなのが撃てるみたい。」
林「なら大和はそうゆうのは持ってないか。」
大和「んー私は超能力ってより能力だからね。」
林「ん?どうゆうこと?」
大和「さーどうだろうね。」
大和は意味ありげに言った後、射撃レーンに向かった。
葉っぱ「 どうゆうことですかね?」
林「さぁーな。」
その後、装備などはそれぞれこうなった。林と葉っぱは、拳銃と格闘の腕前が良かったので近接アタッカー、シオンは以外と力持ちで連射時の反動の受け止めが上手かったので援護役、西川は唯一防御が上手かったため盾持ちになった。
それぞれの装備になる。
林
武器・グロック18c×4 20発×8
防具・対衝撃レベルⅠ
その他・通信機
林は動きやすいように防具を軽くしており、グロック18cを4丁持っているのは装填する時間がもったいないから、らしい。
葉っぱ
武器・グロック18c 20発×4 ガントレット(甲冑の手の部分)
防具・防弾レベルⅠ
その他・閃光手榴弾×1 通信機
葉っぱは林と比べて銃の撃ち合いは負けるが、林より高い万能性を持っている。
シオン
武器・ミニミ軽機関銃 100発×3 ベレッタM92F 15発×1 バタフライナイフ
防具・対衝撃レベルⅡ
その他・通信機
近中距離の支援を行い、軽機関銃で敵を薙ぎ倒す事ができる。最近、訓練の時に裏の人格が現れ始めている。
西川
武器・ソードオフ横二連ショットガン
散弾×8発 スラッグ弾×6発 グロック18c 20発×1
防具・対衝撃Ⅲ 防弾盾 ブロテクター
その他・通信機
防御が上手いなら防御力を上げればいいじゃないの、とゆう発想でこうなった。西川は銃が上手くないので、ショットガンは当てやすい物を選択。
グロック18c・9mm自動拳銃(軍、特殊部隊用)。P230より弾が多くて威力が高い、おまけでフルオート(連射)できる。9mm弾を使用する。
ミニミ軽機関銃・5.56mm軽機関銃。
要はマシンガン、連射しか出来ない。5.56mmNATO 弾を使用する。
ソードオフ横二連ショットガン・ソードオフ(銃の先端部を短くする。)で銃身が二本あり連続撃ちが出来るが、2発しか入らない。12ゲージ弾を使用する。
ベレッタM92F・見た目は違うが、弾はグロックと基本は変わらない。連射出来ないだけ。9mm弾を使用する。
スラッグ弾・ショットガン用の弾。散弾でなく、大きな金属の固まりを撃ち出す。近距離なら高い威力が出る。
以上装備一覧である。
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新たな脅威
それから、数日たった時。全員が会議室に呼び出され向かうと、見慣れない人がいた。全員集まると大和が本題を話始めた。
大和「みんなにはある報告があるのだが、その前に、この子の自己紹介を先にさせてもらう。」
市「僕の名前は有闇 市(ゆうやみ いち)って言うよ。諜報をメインだけど戦闘も出来るよ。あ、僕は女だからねそこんところ間違えないでよ。それじゃあこれからよろしくね。」
笑顔で見てくる市は、短い黒髪に小さい体格をして、少年ぽい見た目をして、全体的に黒を服を着ていた。大和が綺麗なら、市は可愛いに入るのではないか?
林達も紹介をした後に、真剣な空気になる。
大和「今入った情報だが、どうやら悪魔組の方で大きな動きが起きた。悪魔組は天使組の対抗するために悪魔の召喚を行おうとしている。」
日怪殲部隊に緊張が走る。
弓「悪魔...どの程度ですか?」
大和「天使に対抗するレベルなら、おそらく神に近い者を召喚するはず。しかし悪魔組の事だ、もっと派手にしたいだろう。最悪、この3体になる。ヨグ・ソトース、ルシファー、そしてアザトースもある。もちろんこれらの召喚は不可能に近いが、万が一がある。」
その名前を聞いて、言った大和自身を含む4人は暗い雰囲気になる。しかし林達はどんなのかわからない様子だ。
葉っぱ「えーと、その3体は何ですか?一応アザトースって言うのは本で少し見ましたが?」
大変疲れきった様子で大和が答える。
大和「そうだね。まずわかりやすいのから言おうか。ルシファーまたの名はサタン聞いたことあるよね?」
西川「確か、地獄の王でしたっけ?」
大和「そうそうそれ、ならどのくらい危険かわかると思うから、次のヨグ・ソトースについて話すよ。ヨグ・ソトースとは、宇宙の次元の間に住んでる神、いや邪神かな?ヨグ・ソトースは、玉虫色の沢山の球で構成されていて、絶え間なく分裂、融合を繰り返していると言われている。別名、門にして鍵、神々の副王と呼ばれている邪神よ。能力は、全ての時間と空間に行き来できて、高い知性と魔術は何でも扱えるらしい。」
西川「あまりよくわからないです。」
他3人もあまりわかっていない様子であった。
大和「でしょうね。私だってこれくらいが限界だからね。それで問題のアザトースなんだけど、アザトースは外なる神の総師、もしくは盲目白痴の神と言われていて、力が恐ろしく強いのに知性が全くない上に気まぐれなのよ。たからあれが召喚された時には何が起こるのかしら。都市1つ2つならいいけど、最悪光年単位で吹き飛ぶでしょうね。」
大和が頭を抱えながら話す。
シオン「と、とりあえず相当ヤバイのはわかった。しかし大和、こう...退散とかの方法は無いのか?」
大和「無理かな。召喚されたら負けだね。それこそアザトースと同等に戦えるのはそれこそヨグ・ソトースとサタンだけでしょうね。こんな状態なので、悪魔組攻撃作戦を話し始めようか。編成は私、市、シオン、林の4人で、残りは待機。攻撃は夜中に開始。まず、悪魔組の建物は3階建てで周りに高い塀がある。まず裏の塀をC4で破壊した後、裏口のドアにまたC4で破壊する、その時、恐らく番犬が数体襲って来るはずだから、それを排除した後、破壊した裏口から侵入、相手の準備が出来る前に各部屋を素早く制圧する。四人にとっては始めの実戦だから死なないように。以上、質問は?無いね。準備が出来次第出撃。」
皆 「了解!」
ここで大和と市の装備について
大和
武器・雨川改(日本刀) 富雨(小太刀)×2 FN5-7 20発×1
防具・防弾レベルⅠ
その他・閃光手榴弾×1 通信機
市
武器・MP5A4 30発×5 グロック18c 20発×2
防具・防刃レベルⅠ
その他・C4×2kg 通信機
MP 5 グロックと同じ弾を使うサブマシンガン、高い命中精度を誇る。9mm弾を使用する。
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敵地奇襲
全員の準備か終わり、悪魔組のすぐそこの森に隠れて、市が建物の様子を確認していた。
市「んー、見張りは屋上に1人と塀の内側に番犬が3匹かな。」
大和「市、C4を仕掛けてきて。」
すぐさま市が、塀にC4を仕掛けて行った。そして市が戻って来たら、それぞれが銃のセーフティやコッキングレバーを引く。
大和「いい?爆発したら走って、市、合図を頼む。」
市「了解。3、2、1、爆破。」
塀で爆発が起きて塀の一部か崩れた。その崩れた場所に4人が走って行く。塀を越えたら、市が建物のドアにC4を仕掛けていると、左1匹(A)、右から2匹(B、C)の番犬が走って来る。
シオンがミニミではなくベレッタM92Fで応戦する。決して上手い射撃でなかったが何発か命中して番犬Bが沈黙する。大和はFN5-7を番犬Aの足に1発撃ちこんで、動きが止まった瞬間を狙い、番犬の頭に銃弾を叩き込む。一方林は、番犬Cに対して無慈悲にもグロック18c20発、全弾フルオートで撃ち込み、番犬Cは無惨にも肉塊に
変わる。こいつぁひでぇ。
市はC4の準備が終わり離れて爆破して中に入る。
一階には人がいなかったので、すぐ階段を登ると2階の扉から人が来そうな音がしたので、シオンがミニミを構える。扉が開いて、人が3人出てくるとシオンはトリガーを引いた。するとすさまじい音が階段に轟く、弾倉が空になり音が止むとそこには人は居なかった。たが構わず二階の扉の近くに近づくと、
大和「うーん、壁の裏に3人いるね。」
大和は手で閃光手榴弾を投げ込むと合図を送って、シオンと林の装填を待って投げ込む。すぐさま市が扉を閉めると、パァンッと大きな音と扉の隙間から強い光が漏れる。鳴ったと同時に中に突撃すると、そこは長い廊下で、3人の男性が目を押さえており、1人が銃を持っていた。銃持ちに大和が雨風改を振り一閃する。そしてもう1人は市がMP5A5を叩き込む。
大和「シオン!そいつ縛って置いて、市は周辺警戒、林は付いてきて。」
長い廊下は3つのドアがあった。手前のドアを開けると不意討ちを仕掛けようと信者が棒を振りかぶってきたが、大和はそれがわかっていたような様子で雨風改で受け流し、横薙ぎに斬る。他に居ないのを確認したら真ん中のドアに向かい開けると、その部屋には大量の本棚に大量の本が置いていた。
大和「ここに敵は、隣か。」
大和は隣の壁に向かってFN5-7を3発撃ち込むと、隣部屋からうめき声が聞こえた。林が一番奥の部屋のドア慎重に開けるとそこには、銃撃を受けた人が倒れており、手には銃を持っていた。
大和が唯一生き残った信者に話しかける。
大和「正直に話してくれるかな?」
信者は怯えたように首を振る。
シオン「大和、上を制圧しないといけんだろ。」
大和「いや、もう体制は整っているよ。予想よりかなり早いね。もう体制が整っているなら、こっちも準備をしてからでも遅くない。」
大和は以下の事を信者に聞いた。
ここ最近妙な動きはなかったか?・俺は下っ腹だったからよくわからないが少し忙しそうにしていた。
この書室の中身は?・見たことないがなんかヤバイ物があると聞いた。
この武器は誰が持っている?・幹部以上の奴だけ。
などを聞いた。
信者「頼むから、話をしたから殺さないでくれ。」
大和「とりあえず気絶してくれるかな?」
大和が信者の顎を叩き、信者は脳震盪を起こして気絶してしまった。気絶したら、大和はFN5-7を信者の頭に撃ち込む。
シオン「おいおい慈悲もないのか?」
大和「こうするしかなかったから、市はその書室の調査、残りは3階の制圧するよ。」
大和と林とシオンは階段で三階に着いたが、扉が閉まっていた。大和が扉を開けると扉が爆発した。
林「ちょ、大和大丈夫か?」
大和「ゲホッゲホッ、大丈夫、服が軽く焦げたけどね。しかしブービートラップとはね、気を引き締めて行くよ。」
大和を先頭に進むと逆Lの廊下のようだ。
大和「隣に複数いるけどコンクリート製の壁には流石に無理だね。」
林「コンクリートなら弓が必須だね。いないけど。」
廊下を進むと大和が何かに気づいた。
大和「ん?あれは、ワイヤートラップかな。」
大和がワイヤートラップにFN5-7を撃ち込むと、トラップは爆発して、コンクリートの壁に穴が崩れて開いた。
シオン「あっそうだ。」
シオンが穴を見て、なにかを思いついた様子で穴に向かって、そこにミニミを差し込みトリガーを引くと、発砲音と悲鳴が大量に聞こえてくると、突如巨大な爆発が起きた。シオンが覗くと壁が一部吹き飛んで天井が崩れていた。その部屋に生き残っていた人はいなかった。
大和「よくやるねそんなこと。」
シオン「人のこと言えないと思うけどな。」
そのまま進むとドアが2つあった。シオンは無言で、2つの部屋に50発ずつドア越しに弾を撃ち込んだ。
林「シオン?どうしたそんなにも撃ち込んで?」
シオン「いやね。敵いるならこうした方が早いのでは、と思ってな。」
大和「部屋が貴重な物でなけばいいけどね。」
しかし残念なことに部屋はそれぞれパソコン室とサーバー室のようでいろんな所から火花が出ていた。
林「どないするのこれ?」
大和「ま、まぁやってしまったものは仕方ないから、動きと思って祈ってみましょう。」
大和が壊れてなさそうなパソコンで、穴だらけのサーバーに入るがほとんどの使えそうなものがない(使いたくても使えるものがない)しかし1つだけ動く機能か残っているものがあるようなので、起動するとそれは監視カメラだったが1つだけ洞窟みたいな所が映し出されていた。
大和「どこかしら?」
シオン「地下みたいたが。」
林「ん?そういえばあのエレベーターって何に使うんだ。」
一階にはエレベーターが2つ付いていた。二階三階ではエレベーターは無かったからつまり、地下?それを調べるためにまず大和達は、二階に戻り幹部の遺品を漁りに行く。地下に関する物がないかと、
シオン「とりあえず遺品を見てみるか。」
林「ところでこの銃どこの奴だ?」
大和「うーん、Akぽいけど違うね。多分56式自動歩槍じゃないかな?」
56式自動歩槍・中国のソ連AKライフルのコピー。
シオン「お、カードキーがあったぞ。」
大和「恐らくエレベーターで使うんだろうね。行こうか。」
3人は1階のエレベーターに乗る(市は本の調査)。するとカードの差し込み口あるので、カードキーを差し込むと、エレベーターが下向かって降りていった。念のためそれぞれが武器を構える。シオンはミニミが弾切れなのでベレッタM92Fを構える。エレベーターが止まりドアが開くとそこは、監視カメラで見た映像と同じ風景だった。3人は洞窟を進むと木の扉があった。
大和「さーてと、どうしょうかな。」
シオン「ここは派手に蹴破ってやろうぜ。」
大和「まぁいいか。3、2、1、0
。」
扉を蹴破るとそこはドーム状の空間になっており、そこには6人の信者がいた。3人は流れるように狙って撃つとすぐさま6人倒れる。銃を納めて周りを見ると、奥には悪魔と思わしき像と床に魔方陣が書かれていた。
大和「さーて調べようかな。」
大和が調べようとすると通信機が鳴り始めた。
大和「市、どうしたの?」
市「大和!早く脱出するぞ。」
大和「わかった。1階ロビーで集合。」
シオン「どうかしたか?」
大和「上で何かあったみたい。戻るわよ。」
林達は上に戻ると建物から煙が出ていた。
林「何があった?」
市「3階から火事が起きたみたい。とにかく警察や消防とかが来ないうちに逃げよう。」
大和「そうね。急ぎましょう。」
その後、大和達は逃げ出す事に成功した。
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