面白くないと思います。
「今日は晴天に恵まれ!…ると良かったんだが…」
ここは帝国の城の隣にある屋敷その場所は女帝メラの側近であり主人公リューの義父であるゼランの住む家。
その家でゼランとリューはそんな日常的な会話をしていた。
「まぁ最近雨続きだし今日だけ雨が降らないなんて奇跡は早々起こらないでしょ」
「今日はリュー、お前の入学式なんだぞ?俺はお前が成長したと思うと嬉しいよ!」
そう言いながら帝国最強の魔法戦士は腕で目を擦り涙を拭ったように見せる。それをリューは軽くあしらい
「もうそろそろ行くよ」
リューが鞄を持ち家を出ようとすると
「竜の力、バレないようにするんだぞ」
「出来る限りの事はするって」
そう言うと扉を開けて傘をさして走り去って行った。
「さて俺も仕事の準備をするか」
ゼランも支度を済ませると城へ向かった。
ゼランが城へ向かっている頃リューは帝国立ハルト学園に着いていた。そして門を見上げて
「へぇ〜、でかい門だなぁ〜こんなでかい門なんで作ったんだよ」
「それは英雄ハルト創設したとされる学校だからよ」
誇らしげに説明した少女は金髪でこの学校の学生服を着て身の丈はリューの10cm低いくらいの容姿だった。
「君誰?」
リューが呆れたような目で見るとその少女腰に手を当てこう答えた。
「私?私は貴族シャーロット家の長女、リネア・シャーロットよ!」
自慢げにそう言ったリネアを見てリューは呆れていたが目立つのは良くないと思い自己紹介をして逃げようと思った。
「あー、わかった、シャーロットさんね、俺はリュー・ヘル、よろしく」
「覚えておいてあげるわ!リュー、じゃあ私はもう行くから」
リューは内心面倒なのに絡まれたと思いつつ門をくぐり校内へ入って行った。
校内はまるで城かと思うほど綺麗に整えられていた。そして下駄箱で靴を履き替え1年の教室までの案内を確認すると階段を上がり4階についた。1年のクラスはA、B、C、D、E、Fの6クラスだった。
リューは手前から2番目の1ーBに入り自分の席に座った。
そのまま鞄を下ろしてじっとしていると隣の席に座っていたリューより少し大きいと言っても5cm大きいくらいの男が声を掛けてきた。
「なぁ、そこのお前」
「なんだ?俺に何か用か?」
「いや、用ってわけじゃないんだが、隣の席になったんだし仲良くしようと思ってな、俺はアストラ・ザンカテ、アストラでいいぜ」
「そうかアストラ、俺はリュー・ヘル、俺もリューでいい」
「わかったぜリュー、そんでよ…リューに聞きたい事があるんだけど」
アストラが苦虫を噛み潰した様な顔をするので気になって聞き返した。
「どうした?俺の顔に何かついてるか?」
「いや違くてよ、さっきから気になってたんだけどよ、会ったばかりで失礼とは思うが人間か?お前」
「どう言う事だよ、アストラ、お前には俺が化け物にでも見えるのか?」
リューは少し鋭い目つきで問うと、アストラは誤解を解くかの様に手と首を横に振り
「いや、そう言うわけじゃないんだけどよ、お前の魔力どんだけあるんだ?俺が今感じてるだけで常人の50倍はあるぞ?」
「さぁ?生まれつき高いからよ、そこんところはよく分からん」
(キーンコーンカーンコーン…)
鐘がなりアナウンスが流れる。
「おっもうそろそろ入学式か、アストラ、行こうぜ」
先に立ったリューを追いかける様にアストラも立ち上がりながら
「お、おぅ、そうだなリュー」
入学式は体育館で行われた、新入生はざっと200人在校生は50人程度が参加していた。
リュー達が席に着いて15分経った頃に入学式が始まった。
(ズガァーン!)
大きい音と共に後ろの扉が壊れると、その奥からオオカミの10倍はある大きさで全身真っ黒の毛に覆われサファイヤの様な瞳を持った、魔物が現れた。
「ブラックウルフ!」
『グルルルゥ…グルァ!!』
アストラが叫ぶと同時にブラックウルフは咆哮を放った。
「しかもあのサイズ、完全に王だな」
リューが呑気にそう言っていると
「ポチ!落ち着け!」
その声かする方向にはゴツい魔法騎士が立っていた、そしてその騎士は舞台上に立ち演説を始めた。
「俺は!この学園の学園長!レオア!レオア・フローだ!そして、そこいるブラックウルフは最初の中間テストの相手だ!」
何処からともなく現れたその男、レオア・フローの発言によって周囲がざわついている中更に言葉を発した。
「先に言わせてもらう!あいつに勝てなかった者は点数を下げる!一年が終わるまでに、100点満点中60点以下は即退学とする!お前達の最初の得点は50点だ!あいつに勝てれば10点加、負ければ30点減とする!勿論筆記試験もあるが、この学校は実力が全てである!戦闘センスが無ければこの学校に在籍し続ける事は出来ない!以上だ」
そう言い放ち、レオア・フローはブラックウルフと共に会場を後にした。
「全員教室へ戻れ」
1人の教師の発言で全員教室へ戻って行った。
ブラックウルフと共に体育館を後にした、レオア・フローは校内にの一階奥に設けられている応接室に入り自分の椅子に腰をかけていた。
「今年は12人か…例年よりは圧倒的に少ないが…今年は質がいい、特にあの4人…どうなるのか楽しみだな」
次の更新未定
目次 感想へのリンク しおりを挟む