イナGOで学園アリスパロ (RAN丸)
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プロローグ
普通に学校に行き、普通に暮らす。
松風天馬もそんな『普通』の少年だった。
とある出来事で、『学園』に送られるまでは…。
4月のある日、もうすぐ中学校入学予定の天馬の元に手紙が届いた。
「何だろう、これ…?」
開けてみると、白い紙に黒い字で『入学届』と書かれていた。
「母さん、何か入学届っていうのが届いてるんだけど…?」
「入学届?……!この学校、親戚の秋ちゃんが務めてる学校よ!天才しか入れないって噂の……、天馬すごいじゃない!!」
「??」
唐突に届いた手紙。そのせいで天馬は沖縄の小さな街から離れ、東京のとても大きな『雷門学園』という学園に通うことになった。
雷門学園正門前
「うわあ、でかい……。」
天馬はその学園の大きさに唖然としていた。沖縄の一角で育った彼には、都会に来ることも、こんなに大きな学園に通うことも信じられなかった。
「なあ、お前。」
「は、はいっ!?」
驚きながら天馬が振り返ると、ピンク色の髪をツインテールにした少年が立っていた。
「ここで何してるんだ?」
「あ、俺、松風天馬って言って、ここに通うように言われたんですけど…。」
そういって天馬は入学届を見せた。
「ふーん…そうか……。じゃあついて来い。」
「はいっ!」
そういって少年は門の前に立ち、近くあったボタンを押しながらしゃべった。
「危険能力系中等部二年、霧野蘭丸、只今戻りました。入学届を持った少年も一緒です。」
『了解。門を開ける。』
そう声が聞こえるとギギィ、と音がして門が開いた。
「うわあ……。」
「ここが雷門学園だ。一応学園本部まで案内してやる。」
「あ、ありがとうございます!」
「じゃあ行くぞ。」
そういって霧野は天馬を連れ校内へ入っていった。
「着いたぞ。」
本部の中等部校長室前で霧野がそういうと、ウェーブの掛かった髪の少年が曲がり角から出てきた。
「お帰り霧野。そいつは?」
少年が霧野に話しかけると、霧野は少し表情を和らげた。
「神童!ただいま。こいつはこの学園の新入生…らしい。」
「えっと、中学一年生、松風天馬です!」
「そうか、俺は神童拓人、こいつは霧野蘭丸だ。」
「神童、とりあえず先生に連絡入れとかないと。」
「そうだな。松風、悪いが中等部の校長先生は今職員室にいるんだ。俺が校長先生を呼んでくるから、お前はそこで待っていろ。」
「はい!」
そう言って神童は霧野とともに職員室へ向かって歩き始めた。
「霧野、今回の『任務』は大丈夫だったか?」
「ちょっと危なかったけど大丈夫だ。怪我もない。」
「ならよかった…。」
二人の会話は暗闇に吸い込まれて消えていった。
うわぁ、何この駄文…。
次はマシになる、と思います、というか思いたいです。
因みに校舎と制服は学アリ仕様です。
おまけキャラ紹介
松風天馬
中等部一年生。突然雷門学園に通う事になる。アリスは不明。
霧野蘭丸
中等部二年生。雷門学園の生徒。危険能力系。アリスはそこまで危険ではないのだが…?神童を守る事を使命としている。アリスは霧のアリス。星階級はダブル。
神童拓人
中等部二年生。雷門学園の生徒。潜在能力系。アリスは音のアリス。霧野の幼馴染。星階級はスペシャル。
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転校初日
校長室の前で天馬がしばらく座って待っていると、後ろから声をかけられた。
「お前が新しい生徒か…。」
「あ、はいっ!松風天馬といいます!」
天馬はピッと背筋を伸ばし、緊張しながら挨拶をする。その様子に声をかけた男性はくすりと笑った。
校長室に入る。天馬はしばらく立っていたが男性に席に座るよう促され、おとなしく席に座る。
「俺が中等部校長の円堂守だ!いきなりすまなかったな、迎えの車を手配するのを忘れててわざわざこっちまで来てもらって…。」
「あ、いえ、大丈夫です!観光などもできたので…。」
「そうか!あ、それと言っておくが、携帯などの外部に連絡できるものは没収、後ここに来たからにはもう親の元には帰れないからな。」
「あ…はい…。」
天馬は入学届をギュッっと握りしめた。
「…すまないな、不便を掛けて…。でもこれも必要なことなんだ。子供たちを守るために。」
「はい…。」
「ところで天馬、お前アリスが何か知ってるのか?」
「?」
天馬がちょこんと首をかしげた。
「まあそんなことだろうと思ったけどな…。ちょっといいか?」
そういって円堂は立ち上がり、ホワイトボードに何かを書き始めた。といっても字が汚いので何を書いているのかはよくわからないが。
「まず、アリスについて。
色々と長いがズバッと要約すると「超能力」だ。」
「ちょ…超能力!?」
「ああ。持っている能力は人により様々で役に立つものもあれば一発芸みたいなのもある。俺の奥さんなんて不思議な料理のアリスだしな…。」
そう言って円堂はハハッと笑う。
「能力はそれぞれ四つに分類される。
一つ目は『潜在系』
一番有名な超能力は大体この類に入る。この能力が一番人数も多い。
二つ目は『技術系』
主に何かを作る能力の集まりだ。全体的にオタクっぽいな…。
三つ目は『体質系』
体質に関わる能力の奴らの集まりで、結構和やかなムードだな。
四つ目に『特力系』
上の三つに分類されない能力者の集まりで、人数が最も少ない。
まあ、こんな感じだな。」
分かったか?と円堂が笑った。と、天馬の頭に一つ疑問が生じた。
「校長先生、霧野先輩…っていう人は『気力系』って名乗ってましたけど…?」
「気力系…やっぱり説明しなくちゃ、だよな…。」
円堂の表情が曇った。
「この四つの中から危険と判断されたものが入る組、それが『気力系』、正式名称は『危険能力系』だ。
過去に事件を起こしたり、アリスが制御できない奴らが入るクラスで、詳しいことは校長の俺にも分からない…。」
「危険能力系…。」
さっきの先輩のどこが危険なのだろうかと天馬が考えていた時だった。
「失礼します。音無先生に転入生の案内をするように言われたんですけど…。」
「おお、入れ。今アリスの説明が終わったところだ。」
円堂が天馬に向き直った。
「紹介しよう。
中等部学級委員の神童拓人と空野葵だ。」
相変わらずの駄作っすね。つーか剣城君いつ出そう…←
おまけキャラ紹介
円堂守
中等部校長。先生だが、子供のように無邪気な面も持つ。常にジャージ。サッカー好き。妻もアリスを持っている。アリスは結界のアリスと太陽のアリス。
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校内案内
ガチャリとドアが開き、さっき見た少年と青い髪の少女が入ってきた。
「じゃあ二人とも、天馬のことよろしくな。俺はこれから職員会議があるから。」
んじゃ、と言って円堂は部屋を出て行った。
「松風、今日はとりあえず見学をして、明日から正式にここに通うということでいいか?」
「はい。」
元気よく答える天馬に神童は笑顔を見せる。
「さっき会ったが一応自己紹介しないとな。俺は二年の神童拓人。こいつはお前と同じ一年の空野葵。」
「よろしく松風君!この学校では中学生はみんな同じクラスで勉強するんだよ。」
「そうなんだ…。」
一体どんな感じなんだろう、と天馬は思う。
「うん。私と神童先輩が学級委員なの。後三人いるけどね。じゃあついて来て。」
「うん!」
中等部教室
「はよー。…あれ?」
教室に入ってきたさくらは人数が足りないのに気付いた。
「神童さんと葵ちゃんは?」
「転入生の案内。」
茜がカメラをいじりながらそっけなく呟いた。
「転入生?」
「僕の計算では入学届を出したのが三日前。だとするとこんなに早く来るというのは可笑しいと思いますが。」
真名部がメガネをいじりながら言うと、隣の席の皆帆が言った。
「いや、この学園に憧れを抱いているものは少なくない…。アリスが何かわからなくとも行ってみたいというのが人間の本音なんじゃないかな?」
「その本音のせいで6年間学園から出られてないのはどこのどいつだよ。」
鉄角が毒づく。
「6年じゃないよ。5年と半年くらい。父の墓参りくらいは行きたかったんだけどね。」
皆帆は少し得意げにフフッと笑った。
「剣城君は…またサボりみたいね。」
さくらがもう一度周りを見回す。
「ちゅーか霧野はちゃんと来るのに剣城は何やってんだろなー。」
浜野はそういいながら掌に水の玉を作りだし、それを魚の形にし始めた。
「ちゅーか釣り行きてぇー…。」
ぐてーっと机に突っ伏す浜野を横目に、速水と倉間はため息をついた。
「そういえば…。」
「どうしたの?」
「二人のアリスって何なんですか?」
「私たちのアリス?」
「うん。校長先生に言われてちょっと気になって…。」
「…松風、お前は自分のアリスが何かわかっているのか?」
「……すみません。まだ何も…。」
天馬は苦笑いながら頭を掻いた。葵はその様子にフフッと笑った。
「まあしょうがないか!私も最初は知らなかったんだし。私は『治癒のアリス』。傷とかを治したりする能力だよ。怪我したときはいつでも言ってね!」
「俺は『音のアリス』だ。音を発生させて色々な物を操ったりする。こんな感じで。」
そういうと神童は指を鳴らした。すると天馬と神童の間を風が吹き抜けた。
神童がもう一度指を鳴らすと風はぴたりとやんだ。
「おお…!」
「まあこんな感じだな。お前もゆっくり自分のアリスを探すと良い。」
「はい!!」
なんだろう、剣城出したいのに出ない←
おまけキャラ紹介
空野葵
中等部一年生。学級委員。誰にでも優しい性格で人気者。実は天馬と同じく沖縄出身。潜在能力系。アリスは治癒のアリス。星階級はダブル。
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