龍球偽恋 〜ドラコイ〜 (ターレスさん)
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其の一 ハジマリ

じゃあ始めっか!

※一部修正しました。


 

この物語はとある宇宙人達による

ドタバタラブコメディである。by界王様

 

 

 

 

 

「またこの夢か・・・」

 

 

オラは『また』と言ったけど不思議な事にこの『夢』を何度か見た事のある。

その夢の内容ってのは先ずオラがいる場所は、何処かの高原らしいが実はオラ自身この場所を覚えていねぇんだ。そんでオラが立っている場所から少し離れた所に男の子と女の子が追いかけっこしていてよ、男の子の方は昔の『オラ』にそっくりで、

女の子の方はどうも顔がハッキリと見えねぇんだ。

 

 

ザクシャ・イン・ラブ(愛を永遠に)

 

あなたは『錠』を、わたしは『鍵』を

 

 

肌身離さずずっと大切に持っていよう

 

 

いつかわたし達が大きくなって再会したら

 

 

この『鍵』でその中の物を取り出すから

 

 

そしたら––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

「––––––––––––––––おう!!」

 

 

結婚しよ・・・!!

 

 

 

 

 

「ん・・・ふわー・・・またかよ・・・どうしてもあの女の子が誰なんか分かんねぇ。」

 

カカロットーー!早く起きなさいーー!!

 

「はいよ〜・・・ってもうこんな時間じゃねぇーか!?」

 

どうやら寝坊しちゃったようだ。オラは急いで学生服に着替えて荷物の準備をしてから一階に降りリビングに向かった。リビングに着くとそこにはオラの【母ちゃん】が居て、それと外に庭があってよ

その庭に木の枝っぽいモンを咥えながら寝転がっているのはオラの【父ちゃん】だ。

 

「カカロット遅刻するわよ?早くご飯を食べなさい。」

 

「分かってるって〜じゃあいただきまーす!!」

 

オラはテーブルに置いてあるメシを一気に平らげる。なんか前にオラの知り合いがオラが食べる

メシの量に何でかは分かんねえが驚いているんだ。おめえ達が少ないんじゃねえのか?

 

「母ちゃんと父ちゃんじゃあ行って来る!」

 

「いってらっしゃい!・・・ってアンタも支度しなさいよ!」

 

 

 

別に今日は何も無いだろ・・・ギネ。

 

 

 

「あるわよ。『今日は買い物に出かける』って約束したでしょ?バーダック。」

 

 

 

ったく・・ああ、分かった分かった。

 

 

 

 

 

学校に行ってる途中にオラはとある人物に出会った。そいつの名前は【ベジータ】って言って小せぇ頃からの知り合いで、まぁ腐れ縁ってヤツだな。

そんでベジータは暇が有れば何時も何時も

オラに勝負を仕掛けて来るんだ。

 

「おいカカロット。どっちが早く学校に着くか勝負だ!!」

 

「おう!勝負だベジータ!!」

 

とまぁオラも何だかんだ言って勝負を引き受けるんだけどな。ぜってぇ(絶対)に負けないからな!よーいドーン!!

 

 

 

「なぁベジータ。アレ何だ?」

 

「どれ・・・ほぉ〜2mもある塀を乗り越えるとは大した女だな(・・・)。それとアイツは・・・」

 

ベジータの言う通り女の子が高い塀を乗り越えたんだが着地の場所が丁度オラの知り合いの男が居る

場所なんだ。このままだとぶつかってし・・・

あ、ぶつかっちまったな。その後、女の子はそのまま走ってどっかに行っちゃった。もしかして転校生だったりして?・・・ってそんな事言ってる場合じゃねぇ。

 

「オッス!()。立てるか?」

 

「大丈夫何とか立てる。すまんな悟空。」

 

「この時期に・・・最近になって妙な連中共・・・まさかな。」

 

オラが声を掛けたヤツは“一条楽”って言って小学校からの知り合いで、家庭の事情っちゅうヤツが複雑らしい・・・まぁオラも言えた事ではないけどな。

それとベジータのヤツさっきから一体何言ってんだ?

 

「おい楽。鼻血が出ているぞ?みっともないから、さっさと拭きやがれ。」

 

「あ・・・本当だ。ありがとうベジータ。」

 

それからオラ達は学校を目指し歩いて行った。

楽のヤツさっきの事故だってのにちょっと怒りすぎだぞ?そういえばベジータとの勝負忘れていたけど・・・まぁ、いっか!

 

 

 

- 凡矢理高校 -

 

 

ガララ・・・

 

 

「おっーす悟空〜、ベジータ〜、楽〜・・・ってうぉ!?」

 

「おはよう孫くん、ベジータくん、一条くん・・・って一条くんどうしたのそのケガ!?」

 

上からメガネを掛けたヤツで名前は“舞子集”って言って集も楽と同じく小学校からの知り合いだ。

そんで次は女の子で名前は“小野寺小咲”って言って小野寺は中学からの知り合いだ。集と小野寺は

やっぱりさっきの事故でケガした楽に驚いている。

 

 

 

「はぁ〜?女通り魔にやられたぁ〜?」

 

「本当にだって集。悟空とベジータも見てただろ?」

 

「見てたぜ。あんなお笑いな姿をな?言っておくが避けなかった貴様にも非があるぜ?」

 

ベジータおめぇちょっと言い過ぎだぞ?楽に避けろってそりゃ無理があるぞ。オラやおめぇじゃねぇだからよ。ほら見てみろよ楽もそう言ってるぞ。

 

「だってウチの学校の塀は2mもあるぞ?それを飛び越えて膝蹴りってどんな女の子だよ。悟空やベジータじゃあるまいし。」

 

「本当だってば!」

 

まぁ信じ難いよな〜。あ、楽のヤツ小野寺から絆創膏を貼って貰っている。ベジータのヤツなんでオラを見てニヤニヤしてんだ?気持ち悪りぃぞ?

 

 

ダニィ!?

 

 

「そんなことより聞いたか!!今日の転校生って女なんだとよ!しかも噂によれば美人・・!!」

 

それからそれから・・・

 

「よーし今日は転校生を紹介するぞー。入って桐崎さん(・・・・)。」

 

オラの予想がまさか当たるとは・・・なぁ。

 

 

 

 

「初めまして!アメリカから転校してきた桐崎千棘です!」

 

まさかのさっきの女の子が転校生だった事によ。

 

 

 

 

 

「(やはりこの時期に転校生とは妙だ・・・一度このオレ様が探りをしてみようか。)」

 

アメリカから来た転校生の桐崎千棘。

そしてベジータが行なおうとしている探りとは一体何なのか?




次回もぜってぇみてくれよな。



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其の二 ヤクソク

孫悟空【そんごくう】

この物語の主人公。本名はカカロットだがとある
理由で孫悟空である。(ベジータは『カカロット』と呼んでいるが周りからはあだ名みたいなものだと認識されている。)
性格は明るく優しいが少し天然っぽい?
幼い頃にとある女の子と約束をしていた。


ベジータ

一番の常識人だがたまにボケをかます事がある。
孫悟空をライバル視している為なにかと勝負を仕掛けてる。



錠を持っているのは一条楽ひとりだけでは
ない・・・ここにもいたということだ・・・!!

※一部修正しました。




 

〜前回のあらすじ〜

孫悟空はベジータと勝負中もとい登校中に一条楽を見つけたがそこに突如現れた謎の女の子により

一条楽は軽いケガをした。そして孫悟空達のクラスに転校して来たのはなんとその女の子であった。

 

 

 

「初めまして!アメリカから転校生してきた桐崎千棘です!」

 

この女の子が今朝の登校中にオラとベジータが目撃した楽とぶつかったもとい膝蹴りした女の子だ。まさか本当に転校生だったなんてな〜ハハッ。そんで桐崎っちゅうのはアメリカ人と日本人の【ハーフ】らしい。しかしさっきからベジータのヤツ何ブツブツ言ってんだ?

 

他のヤツらは『\カワイイ!/』とか『息子♂よそれ以上、気を高めるな!』とか言ってんだよ。

 

 

 

あぁ!?さっきの暴力女!!

 

と楽のヤツが突然叫びだしさっきの騒ぎが一気に静かになった。

 

「ちょ!?何よ!暴力女って!?」

 

「さっき校庭で俺に膝蹴り喰らわせたろ!!」

 

「ちゃんと謝ったじゃ無い!」

 

「あれが謝っただ!?あれのどこが!?」

 

「謝ったわよ!何よちょっとぶつかっただけで被害妄想やめてよね!」

 

「どこがちょっとだよ!!こっちは気絶しかけたっつーんだよ!!」

 

「へーそう!血圧低いんじゃないのあなた!こっちは謝ってんだから許してくれてもいいでしょ!女々しい人ね!!」

 

とまぁ楽と桐崎が言いあっているんだ。さてと・・・そろそろ楽を止めようか。

 

「ベジータ止めんじゃねぇよ?」

 

「チィ・・・分かっている。」

 

「孫くん・・・?」

 

オラは両脚を横に出した事により身体は完全に横の席にいる小野寺を見ている状態だ。そんなオラの動きに小野寺はキョトンとした顔でオラの名前を呼んで来た。まぁそりゃそうだな〜。

 

「なぁ小野寺。外にいるアレなんだ?」

 

「え?・・・外?」

 

 

 

「この猿女ーー!!!」

 

「誰が猿女よーー!!!」

 

楽は完全に頭にきたのか桐崎の事を「猿女」と言い、『売り言葉に買い言葉』って言うのかな?桐崎は拳を大きく振りかぶり、楽を殴ろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

パシィ・・・

 

とまるで頬にビンタをされた様な乾いた音が教室に鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

「おめぇ達その辺でよせ。」

 

一番後ろの席に座っていた筈のオラは楽と桐崎の間にいた。それも開いた右拳には桐崎の握られた拳があったのだ。

 

「悟空・・・?」

 

「・・・え?」

 

「なぁ楽。膝蹴りされて腹を立つのは仕方ねぇけどアレは事故だろ?それに何も猿女は無いだろ。

桐崎もこれでお互い様だろ?だから2人とも落ち着けって・・・な?」

 

「「あ・・・うん。」」

 

とまぁ今回は何とか2人を止められたけどこれからを思うと波乱万丈が続くなとオラは思っちゃった。

 

 

 

「どうしてくれんのよ!恥かいちゃったじゃない!!」

 

今、楽は桐崎に怒られている。やっぱ納得いかないのかまたケンカをしているんだ。さっきも言ったけどお互い様だって。もうオラ溜め息しか出ねぇぞ。

 

「つうかなんで俺が怒られる側なんだよ。」

 

「こっちだって、迷惑してんのよ!!日本での新しい生活せっかく華々しい高校デビューの一歩を刻むはずだったのにあんたのせいで計画が台無しよ!!」

 

「知るか!先に手ぇ出したのお前だろ!!まぁ悟空が庇ってくれたけど!!」

 

 

「なぁ悟空、ベジータ?あの娘が膝蹴りの主?」

 

「だから本当だって言っただろ?」

 

「でもあんな可愛い子になら膝蹴りされてもいいかも!」

 

「女では無いが膝蹴り程度ならこのオレがしてやろうか?なぁ〜集さんよ〜?」

 

「遠慮しておく!一発であの世に逝ける自信があるから遠慮しておく!!」

 

 

 

「おやおや〜?なになにお前ら知り合いだったの?

それなら丁度良かった。」

 

 

 

オラ達のクラスの担任であるキョーコ先生が桐崎と楽の関係を見て、先生は楽に桐崎を学校の案内をしてくれと頼んだ事と楽が所属している飼育係に桐崎も入れると言ったんだ。当然、楽と桐崎は必死に抗議をしたがダメだったみたいだ。あ、因みにオラとベジータも飼育係だ。

 

「そう言えば孫くん?HRの時、窓の外に何か居たの?私は何も居なかったと思うけど。」

 

「あ、ああ。悪りぃ小野寺さっきのはハトと見間違えて〜ハハッ。」

 

「フフッ変なの孫くん。」

 

「アハハハハハッ。」

 

 

 

 

 

「「いぃぃ!?(何ぃ!?)ペンダントを失くした?(だと?)」」

 

オラとベジータがハモる。どうやら楽が小せぇ頃

から肌身離さず持っているペンダントをどっかに

失くしちゃったようだ。オラは楽にとってあのペンダントがどれほど大事なモンなのかを知っている。

楽も(・・)小せぇ頃に出会った女の子(・・・)との【約束】の証だそうだ。

 

「貴様そんな大事な物をどうして失くしやがった!」

 

「まぁまぁベジータ。そんで楽そのペンダントを

やっぱどっかに落としたかもな?一応学校の中も

探してみたらどうだ?」

 

「そうだ・・・あの時だ。きっとあの時だ!!」

 

楽が言うあの時ってのは恐らく桐崎が楽を

膝蹴りしたときかもしれねぇ。

 

「桐崎!お前があのとき膝蹴りしたときだ!

その時しかない!!」

 

「はぁ!?自分で探しなさいよ!!」

 

「何を寝言言ってる!お前にも責任があるだろう!!」

 

「またかよ〜オラ達(・・・)も探すのを手伝うから落ち着けって2人共。」

 

これ以上続けると今度こそ楽は桐崎に殴られる

かもしれねぇからオラは2人の口ゲンカを止める事にした。

 

 

「おいカカロット。さっき『オラ達(・・・)』と言ったが

もしやこのオレも探すのを手伝えって事なのか?」

 

「ベジータ・・・当ったり〜!!

 

「な!?だ、誰が手伝うも––「今度メシ奢ってやるから。」チィ・・・仕方あるまい。」

 

「ありがとよ〜悟空、ベジータ。早速ペンダントを探しに出かける。後に続け桐崎!」

 

「誰が付いて行くか!!・・・そ、そのさっきの事なんだけど・・・えっと「オラか?オラ孫悟空って言うんだ。」孫くんの手大丈夫?」

 

「ほらこの通り何とも無いさ。」

 

どうやら桐崎はさっきのパンチを受け止めたオラを心配しているようだけど別に痛くもなんとも無かったぞ?「でも女の子にしては結構な(りき)だったぞ。」とは言えねぇ・・・言ったらベジータが怒りそうな気がしたからオラは言うのをやめた。

 

 

 

 

 

それから一週間くらいオラとベジータと時々手伝ってくれる小野寺と楽と桐崎はペンダントを探したが見つからなかった。オラとベジータは学校中を探したが無かったので最後にあるとすればあのとき膝蹴りをくらった場所が高いと思った。

 

だからオラ達はその場所へと向かおうとしたが

ベジータは用事(・・)があるから今日は探すのを

出来ないらしいのでオラ一人で向かった。

そんな向かっている途中に小野寺と出会った。

 

「そ、孫くん!?」

 

「オッス小野寺。今日も楽のペンダント探しを手伝ってくれるんか?」

 

「う、うん。今日委員会が早く終わったから。」

 

「サンキュー。それと悪りぃな小野寺まで手伝って貰って。」

 

「気にしないで!だ、大丈夫だから!!」

 

本当に小野寺は優しいな。オラと小野寺は外に

出ようとしたその時だった。

 

 

 

ふざけんな!!テメーの過失もあんだろうが!!

 

 

と楽の声が聞こえたのでオラと小野寺は楽が居る

場所に向かうとそこには桐崎も居た。

 

「あんたがしっかり持ってなかったからでしょう。何よ大の男がペンダント一つ失くしたくらいで?

あんたお気に入りのクマさん失くしたら夜も眠れなくなるタイプ?」

 

「はぁ?」

 

「どうせ昔、好きなだった子に貰った物とかなんでしょうけど。は〜やだやだ昔の事ズルズル引きずって・・・女々しいたらないわ。」

 

「・・・!!」

 

「どうせその相手だってあんたにそんなもんあげた事だって忘れているに決まってんのに・・・」

 

 

 

 

本当ダサッ・・・バッカみたい!!!

 

 

 

「ん?待て!ら–––––––––––––––––––––––––––––––」

 

 

 

 

うるっせぇな!!!!

 

「だったら探さなくていいからどっか行けよ!!!!」

 

 

 

いつもの楽なら軽く怒鳴る事はあっても本気で怒る事は滅多に無いが今回は違ったこれは本気で怒っている。理由は・・・オラも(・・・)痛ぇ程分かる。

 

そして雷が鳴り出し、大量の大粒の雨が降り始めた。本当に嫌な雨だ・・・

 

「小野寺・・・先に帰ってくれ。」

 

「で、でも・・・孫くんは・・・?」

 

「オラは大丈夫だ。小野寺の方こそこんな雨の中を探して風邪なんか引かれたらオラが困る。

それにこの雨じゃ探そうにも探せねぇしな?」

 

「う、うんわかった・・・気をつけてね。それとありがとう///

 

「ああ。気をつけてな。」

 

 

 

「わかった・・。」

 

桐崎と楽はしばらく睨み合っていたが今まで

黙っていた桐崎が呟きどこかに去って行った。

 

「楽・・・待てと言った筈だ。」

 

「すまねぇ悟空。はぁ〜やっちまった・・・女に本気で怒鳴っちまうなんて・・・男らしくねぇな・・・。」

 

「まぁおめぇが怒る気持ちも分からない訳ではねぇけどな?」

 

「悟空・・・それはどう言う意–––「じゃ帰るか。またな楽!」お、おい!・・・悟空。」

 

 

 

「おめぇの言う事も間違っていないかもな・・・桐崎。」

 

と呟いた悟空。その手には鍵の穴のある錠の様な

ペンダントが握られていた。

 

 

 

 

 

「・・・と言う事があったんだ。」

 

「成る程。クソォ・・・影も形も無かったと言う事か。」

 

ベジータにあの日の出来事を話した。あの日以来

から桐崎は楽と一緒にペンダント探しをしていな

かった。オラも楽のペンダント探しを手伝って

いるが未だにペンダントは見つかんない。

 

 

 

孫くーーーん!!ベジータくーーーん!!

 

この聞き覚えのある声は間違いねぇ小野寺だ。

でも一体どうしたんだ?オラとベジータは小野寺に案内されるがままに付いて行くとそこは校庭の

真ん中でそこには楽も居た。

 

「桐崎のヤツこんなところに呼び出して何のつもりだ?」

 

「なぁベジータ。もしかしてあれって・・・?」

 

「そうだなカカロット。アレは桐崎だ。」

 

オラやベジータが言うようにオラ達の居る場所から離れているけど桐崎が居て桐崎はそのまま大きく後ろに振りかぶり何かを投げつけてきた。楽と小野寺は気づいていねぇけど何かがこっちに飛んで来るのをオラやベジータには見えていた。それは楽に一直線に飛んで来るがオラがそれを片手で受け止める。

 

「「うぉ!?(わ!?)」」

 

楽に目掛けて飛んで来た、それを掴んだオラに驚く楽と小野寺。しかし桐崎、危ねぇぞ?もう少しで楽の顔に当たっていたんだぞ?よく見ると悔しそうな表情をしているような・・・?

 

オラは掴んだ、それを確認するとそれは

やっぱ楽のペンダントだ。

 

「そ、それって・・・一条君の?」

 

「あぁ、でもなんであいつが・・・」

 

「「よっしゃーーーーーー!!」」

 

桐崎がペンダントを持っていた事に驚いている楽と小野寺。それとは別に桐崎がどうして持っていた

のか?よりも見つかった事に喜ぶオラとベジータ。

 

「・・・桐崎さんね、あの後ずっとそれを探してたんだよ。一条くんに見つからないように。言うなって言われたけどね・・・」

 

へぇ〜何だかんだ言って桐崎は探してくれていたんだな。オラは楽にペンダントを返したところで楽はチェーンに小さな紙が結んでいた事に気付きそれを外し紙を広げる。

 

そこには桐崎が書いた文章がある。しかも英語の

文章で書かれているから楽とオラは読めなかったが

小野寺は何とか分かったらしい。ベジータは簡単に分かったのに何故か笑っている。

 

 

【『義理は果たした今後私に話しかけない事クズ野郎!!』千棘】

 

 

「読めねぇがなんか馬鹿にされた事は分かった。(・・・ったく、どこまでもムカつくヤツだけど

ちょっとは良い所もあるらしい。)・・・まぁ

色々とありがとうな!小野寺、悟空、ベジータ。」

 

「おっといけねぇ。オレも用事があったから帰る。」

 

楽はオラ達に礼を言いそのまま帰った。ベジータも用事があるから帰っていたんだ。

残されたのはオラと小野寺の2人だけだ。

 

 

「なぁ小野寺・・・あの時、桐崎が『どうせその相手だってそんなもんあげた事だって忘れているに決まってる。』って言ったの覚えているか?」

 

「う、うん。覚えているけど・・・どうして?」

 

「実はオラも小せぇ頃に・・・」

 

「孫くん!?そ、それって・・・!?」

 

小野寺小咲が驚いてる理由それは孫悟空が制服のポケットから取り出した物にである。それはチェーンの付いた橙色と銀色のペンダントと色は違えど一条楽が所持しているペンダントとそっくりである。

 

「仲良くなって貰ったんだ。それで桐崎が言う事も確かだとオラは思うんだ。【約束】をしてたのに顔や名前も覚えていねぇし、逆にあの子も忘れているさ・・だからオラもいい加減にこんな約束を忘れた方が良いかもな・・・。」

 

 

そっ・・・そんな事ないよ・・・!!

 

 

「えっ!?・・・小野寺・・・?」

 

「孫くん・・・誰かと約束したんでしょ?もしその人が孫くんと同じように約束を覚えてたら・・・きっとその人も悲しむよ?」

 

「・・・・・・。」

 

「たとえそれが10年も前の子供の約束だとしても・・・その人にとっては大切かもしれないよ・・・?」

 

まさか・・・小野寺。

 

「あっ・・・ゴメン!!変な事言って・・・!」

 

「気にすんな。それにサンキュー!そうだよな・・・これからもし会えても会えなくてもオラにとっちゃあ大事な約束だかんな。」

 

情けねぇなオラは・・・何となく何だけんど近い内にあの約束の女の子と会えるような・・・そんな気がするんだ。最近になってあの時の夢を見るのが

その証拠だ。

 

「本当にあんがとな小野寺!じゃあまたな!!」

 

 

 

 

 

「はぁ・・・聞けなかったな・・・私のバカ。」

 

そのまま帰って行く孫悟空の背中を見つめる小野寺小咲。その手には小さな()のような物を持っていた。

 

 

 

 

 

「それにしても驚いたぞ・・・?」

 

一瞬。一瞬だけ小野寺が約束の女の子(・・・・・・)かと思っちまった。まっさか〜でも妙に引っかかるあの話しぶり・・・もし小野寺が約束の女の子だったらオラは小野寺と結婚っちゅうのをする・・・のか?

 

 

 

どっひゃぁぁぁああああ!!

 

 

 

お、小野寺と・・・まぁ悪くねぇかな?なんせ小野寺は本当に優しく良いヤツだしな〜。ってまだ決まった訳じゃねぇのに何考えてんだオラは?それに小野寺がオラの事をなんて・・・な?

 

「うっしぃ!今度聞いてみっか!!」

 

 

 

 

孫悟空はこの時知らなかった・・・一条楽と桐崎千棘が家の事情で偽の恋人同士(・・・・・・)になった事。ベジータが言っていた用事の本当の意味。そして孫悟空は

そんな波乱万丈な日常に巻き込まれる事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか貴様がギャング組織【ビーハイブ】のボスの娘だったとはな––––––––––––––––––––––––––––」

 

 

 

 

 

 

 

桐崎千棘。」

 

 




次回もぜってぇみてくれよな!!


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其の三 ゴエイハ

一条楽【いちじょう らく】

第2の主人公。この物語の楽はそこまで小野寺に好意は抱いていない。性格は優しく育ち故に人情深くそして細か過ぎる。自身の家庭の事情を知っているのはほんの僅かである。

桐崎千棘【きりさき ちとげ】

ヒロイン。超美少女だが力がありすぎるのが悩みらしいが悟空やベジータは逆に感心している。初日から楽と仲が悪い。

小野寺小咲【おのでら こさき】

ヒロイン。美少女で誰にでも優しく本当に良い子である。この物語の小咲はそこまで楽に好意を抱いていない。悟空と一緒に居る時間が一番好きらしい。



じゃニセコイすっか!











〜前回のあらすじ〜

転校生の桐崎千棘と一条楽はケンカの毎日だったそんなある日、一条楽は大事なペンダントを一度

失くしたが桐崎千棘、小野寺小咲、孫悟空、ベジータの協力により見つける事が出来た。

実は孫悟空も一条楽と同じペンダントを所持して

いた事に小野寺小咲は意味有りげな発言したのである。

 

 

 

 

〜 一条楽の家 〜

 

 

おう!俺の名前は一条楽だ。ごく普通の高校生である・・・あるひとつを除いてな。そう俺の家は個性的(ヤクザ)でしかもそのトップの息子と言う事実。

それ故に友達も少ないのが悩み・・・唯一俺の家事情を知っていながらも変わらず接してくれるのは

両手で数えられるくらいの人数だ。

 

それから高校生活こそ平和に暮らしたいと思った矢先、俺の高校生活は親父の部下達によりぶっ壊されました。そんなある日に転校生が来た名前は桐崎千棘と言う。しかしその桐崎は登校中に2mもある塀を軽々乗り越える女だ。

 

「そこまでは良いんだ、いや良くないけど・・・」

 

それで俺は運悪く桐崎が着地する場所に居た所為で顔面に膝蹴りが当たって死にかけました。その後、悟空やベジータに助けられた。そんな変わった一日が始まったかと思いきやまだ序の口程度だ。

 

「その桐崎はなんと俺達のクラスに転校して来た。」

 

俺と桐崎は口論になった。素直に謝らない桐崎に俺はだんだん腹を立って言ってはいけないワードである『猿女』を言ってしまって桐崎は完全にキレて俺を殴ろうとしたがいつの間にか悟空によって止められた。桐崎にもツッコミをしたいが悟空よ・・・

何故一番後ろの席のお前がいつの間に俺と桐崎の間に居たんだ・・・?

 

「その後、俺は大事なペンダントを失くした事に気づいた。」

 

小さい頃に女の子と『約束』した大事な大事なペンダントだ。俺は真っ先に浮かんだのは膝蹴りをされた時どこかに落としただから桐崎にも強引だが手伝わせそれに加えて小野寺、悟空、ベジータの3人も手伝ってくれた。一週間近く探したが一向に見つからないでいたそんなある日、「俺と桐崎が付き合ってる。」みたいな事を言われた桐崎は我慢ならずペンダント探しをしたくないと言い出した。そんないい加減で勝手な事を言う桐崎とまた口論になり俺の事は言いが約束の女の子を馬鹿にしたあいつに俺は完全にキレてしまった・・・

 

『うるっせぇな!!!!だったら探さなくていいからどっか行けよ!!!!』

 

何もあそこまでキレる事は無かったよな・・・それにしても悟空の奴が「まぁおめぇが怒る気持ちも分からない訳ではねぇけどな?」って言ってたのが妙に引っ掛かるんだよな・・・?

またペンダント探しに没頭していたら小野寺が「桐崎さんが呼んでいるよ?」って言われたから俺は

呼ばれた場所に向かうと遠くに桐崎が居てあいつは何故か野球の球を投げる容量で俺を目掛けて何かを投げた。その正体は俺のペンダントだった。

あんな豪速球を投げた桐崎もそうだがそれを受け

止めた悟空も悟空だ。それで俺のペンダントの

チェーンに手紙が結ばれてて内容は読めねぇが馬鹿にされてる事は分かる。

 

「(・・・ったく、どこまでもムカつくヤツだけど

ちょっとは良い所もあるらしい。)」

 

まあこれでもうあいつと関わる事は無いだろうと思っていたが意外と早く再び関わる事になるとは・・・

 

 

 

 

 

「悪りーがこっちも命掛かってんだな泣き言言ってもやって貰うぜ?」

 

俺の親父は言いだすがその理由はウチとギャングとの抗争が更に悪化してそれがいよいよ全面戦争になるらしい。その戦争を回避するには向こうのボスにも俺と同じ年の娘が居てその子と偽の恋人同士(・・・・・・)になってくれと・・・

 

「(あくまでフリ(・・)だし。どーせ数日の事だろーし

これで戦争が回避されるってんだから・・・)」

 

 

でも彼中々のイケメンらしいよ?嫌いじゃないわ!!

 

え!?いやいやでも・・・

 

 

「(あれ?この声・・・?)」

 

「この子がお前の恋人になる––––––––––––––––」

 

その女の子は俺のペンダント探しを手伝って貰って最終的に見つけてくれた人物で名前は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「桐崎かよォォォ!!」

 

 

–––––––瞬間、俺の中で全てが繋がった。

 

 

(ピロロロロロ…アイガッタビリィー)

 

 

一条楽ゥ!!なぜ桐崎千棘がこんな時期に転校して来たのか?なぜ家の事を話したがらなかったのか?そしてなぜ桐崎千棘の匂いを懐かしく感じたのくわァ!

 

その答えはただ一つ・・・・・・

 

一条楽ゥ!!桐崎千棘はギャングの娘だからだぁぁぁぁ!!by某ゲンムのやべーやつ

 

「いつものナレーションじゃねーーッ!?誰なんだよ!!」

 

私は・・・神だぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

 

 

「お、お前・・・ギャングの娘だったのか・・・?」

 

「あんたこそ・・・ヤクザの二代目って・・・」

 

「なんだ、もう面識はあるみてぇだな。」

 

それはそうだ同じ学校にそれも同じクラスに

転校して来たからな。

 

「改めて紹介だ。こいつがギャング組織

【ビーハイブ】のボス、アーデルト・桐崎・ウォグナーと桐崎千棘お嬢ちゃんだ。」

 

「無理無理無理!こいつと恋人同士なんて絶対ムリ!!パパは知らないのよ!私達学校じゃすっごく仲悪いんだから!!なんでこんなもやし男(・・・・)と!!」

 

「んだとコラ!!そうだぞ親父!!こんな奴と上手く行くわけねぇって!!」

 

上手く行くわけねぇ・・・こんな猿女いやゴリラ女とだ。他の女の子だったらまだしもよりによって・・・な?

 

「なんだ仲良いじゃねぇか。」

 

「「良くない!!」」

 

「・・・しかしなぁこの戦争を止めるにゃもう他の手はねぇーし・・・それに––––––––––––––––––」

 

 

 

 

 

ドッカァァァァァァァン!!

 

 

 

 

 

お嬢ーーーーーーーーーー!!

 

突然爆発が起こり壁は粉々に壊れてそこから男の叫び声が聞こえ、男たちが殴り込んでくる。

 

「な、なんだ!?」

 

「見つけましたよ・・お嬢・・」

 

さっきの叫び声の主は白いスーツにメガネを掛けたまさにギャングそのものを表した男とその男の後ろにはいかつい男達が居た。

 

「どうやら集英組のクソ共にさらわれたのは確かのようですね。」

 

と白スーツのメガネは言う。名前はクロードと言いビーハイブの幹部らしい。

 

大丈夫ですか組長ーーーー!!!

 

先の爆発に駆けつけて来たのはウチの部下達だ。

 

「おぅおぅビーハイブの大幹部さん・・・こいつぁちょいとお痛が過ぎやしやせんか・・今までぁ手加減してやったけんどのぉ・・今度という今度は許さへんぞ・・・!!」

 

「猿共が・・お嬢に手を出したらどうなるか教えてやる・・この街ごと消し飛ばしてついでに貴様らの大事な跡取りもバラして売りさばいてやる・・・!!」

 

「やってみぃやゴルァ・・・坊っちゃんに手ぇ出したらビーハイブに関わるもん全て二度とお里の土踏めんようにしたらぁ。」

 

えーーーー!?ちょっ、ちょっと待て!!こんな

やつらが全面衝突しちまったら大変な事に・・・!

触れたらすぐに爆発しそうなこの状況をどうにかしてくれーー!!誰かぁーーー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

随分ハデにやっていやがるな?

 

何で貴様まで居るんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一触即発の状況に突如何者かの声が聞こえ皆はその声の主に視線を向ける。その人物に突然現れた事に唖然としている者、驚いている者、誰かに似ていると言った表情の者、知り合いのようなそぶりの表情といった様々であった。その人物の特徴は1人は頬に傷のある特徴的な髪型。もう1人は逆立った髪型が特徴でこの人物に至っては一条楽と桐崎千棘も知っている人物だ。

 

「も、もしかして孫くん(・・・)と友達の–––––––––––––」

 

誰がアイツと友達だ!!気色の悪い。

 

「ああ、桐崎あいつはベジータだ。

それともう1人は似すぎる(・・・・)から間違っても仕方ねぇがあの人は悟空じゃねぇ。あの人は–––––––––––」

 

「何処の誰かは知らんが何者だ?」

 

 

「よっ!じいさん。久しぶりに顔を覗きに来たらなんだドンパチでもすんのか?」

 

「人の話を聞け!!それにじいさんだと?・・・ボ、ボス!?何故ここに!?」

 

「おぃおぃじいさんはねぇだろう。こう見えてまだ若ぇ方だけどな?それで今は大事な話の最中だ。

てめー()の話はその後だ。」

 

「すまないね?バーダックくんとベジータくん(・・・・・・・・・・・・・・)。」

 

「へいへい早く終わらせてくれよ?」

 

とバーダックと言われた人物はその場に座り込んで俺達の様子を見ていた。ベジータは壁にもたれて外を見ていた。

 

 

「だから孫くんじゃないなら誰なのよ?それにあのベジータくんとあんたは裏側(・・)の知り合いなの?」

 

「裏側・・・あっベジータは俺と同じ(ヤクザ)では無いと思う。それとあの人は悟空の親父さん(・・・・)なんだよ。」

 

「嘘・・・親だからって似すぎでしょ。」

 

ベジータそっちのけで驚いてる桐崎でも仕方ねぇよな。それにしてもどうして悟空の親父とベジータがここに居るかだ。

 

「・・・でメガネの若ぇの何か勘違いしてねぇか?嬢ちゃんをさらったなんざとんでもねぇ誤解だぜ?なんせ・・・」

 

「「こいつらぁラブラブの恋人同士だからね。」」

 

 

「「「「な、何ぃぃぃぃぃぃぃ!?」」」」

 

 

「ボス・・・本当ですか?」

 

「ああ!僕達が認めた仲だよ?」

 

おいおい・・・何勝手に話を進めてんだよ!?てか冷やかしすな!!

 

「ちょ、ちょっと待てよ!誰が恋人だって!?なんでこんなゴリラ女と!!」

 

「そ、そうよ!!誰がこんなもやし男と!!」

 

 

バァン!!

 

 

突然発砲音が鳴り響き楽の顔スレスレに銃弾が通り過ぎる。楽の発言を聞いたこの男は黙っていなかった。

 

「おい!小僧今のは聞き間違いか?事にあろうにお嬢をゴリラだと・・・?ケツに鉛玉ぶち込まれてぇか・・・!!」

 

「てめぇ!!坊ち–––「竜・・・テメェは手を出すな。」だ、旦那!?ですが・・・!!」

 

メガネを斬りつけようとした竜の前に現れたのは悟空の親父さんだ。普段、悟空の親父さんは江戸っ子みたいな口調でおちゃらけた人だが今は違う・・・表情に出ていないのにまるで怒りを表しているこの威圧感に俺と隣に居る桐崎は震えているのが分かる。

 

「てめぇ・・・話の最中だろうになに楽に手ぇ出してんだよ?場合によっちゃあ–––––––––––––––––––」

 

「宣戦布告とみなして今すぐに貴様ら全員消して

やっても良いんだぞ?おっと楽、勘違いするなよ?貴様を助けた訳では無い貴様が死んだらカカロットのヤツがうるさいからしたまでだ。」

 

「ぐっ!貴様らが何者かが知らない以上こちらも迂闊に手を出せない・・・(集英組のクソ共め、あんな隠し玉を持っているとは・・・只者ではないだけは分かったが一体何者なのだ・・・?)」

 

悟空の親父さんとベジータがメガネの前に立ち言った。もし仮に竜が今のを発言したら相手の部下達は黙っていないが今は違う圧倒的な力の前で誰もが動けない状況だ。

 

「・・・で楽よ〜あんな小さかったクソガキのてめぇがとうとう女が出来るなんてな?それでてめぇが楽の女か〜?」

 

「「・・・へぇ?」」

 

さっきのが本当に嘘だったかのように思えるくらい今の悟空の親父さんは普段のおちゃらけた親父さんに戻っていた。そんな親父さんの変わり様に間抜けな声を出してしまった俺と桐崎。然も何故かニヤニヤしているし・・・って今回は何とか無事に済んだが次から全面戦争いや一方的な虐殺になっても可笑しくない!もう腹をくくるしかないぞ桐崎!!

 

 

「わ、分かっているわよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

全力で恋人のフリをするしかない!!

 

 

 

 

 

 

「ラ、ラブラブに決まってんじゃないっスか〜〜!!!さっきはゴリラみたいに力強くて

優しいって言いたかったんだよな〜!

なっハニー!」

 

「もーダーリンたら〜!!紛らわしい言い方しちゃ駄目じゃない!そんなところも大好きだけど

もやしみたいに真っ白な肌のダーリン!!」

 

自分でも分かるくらいの下手な芝居だけど何とか誤魔化せれた・・・だがベジータには嘘だと見抜かれているだって顔に出てるしめっちゃドン引きしてるしあのメガネも怪しんでいるが俺はそれに気づいてない。

 

それから危なかしい質問の連続だったが何とか切り抜け今日はお開きとなりウチの連中、桐崎んとこの連中は解散して残ったのは俺と桐崎、親父と桐崎の親父さんに悟空の親父さんとベジータの6人だ。

 

 

 

「話てのは簡単に言うとてめー等に楽と嬢ちゃんの護衛(・・)をして欲しい。」

 

 

「「「ご、護衛!?(だとぉ!?)」」」

 

突然親父が言い出し驚いたのは俺と桐崎とベジータだ。全く驚いていないのにも関わらず悟空の親父さんは妙な顔つきになっていた。でもこの2人が護衛だとある意味安全って思ってしまう自分が居るがやっぱり納得のいかないベジータである。

 

「じゃあ何かオレは毎日コイツらと一緒に居ろと言うのか?そのくらい貴様達の部下に・・・いや待てよ?まさか・・・!?」

 

「頭のキレる部分は流石はあいつ(・・・)んとこの坊主と言いたいところだ。それでな〜にてめーがそう言うと思って、てめーには学校のある日だけ(・・・・・・・・)護衛に回って貰うだけだ。」

 

「成る程じいさんなりの気遣いってヤツだろ?てめぇはどうすんだベジータ?」

 

親父の気遣い・・・?それでベジータは迷った

挙句、条件付きだが渋々と了承した。

因みにその条件ってのはベジータ自身の気分に

よって護衛する事もあればしない事もあると言ったところらしい・・・えっとそれは護衛って言わないよね?親父も良く了承したな。

 

「言っとくがオレは護衛なんざやる気もねぇからな?」

 

「き、貴様ァ!このオレ様だって不本意だがやると決めたのに貴様だけやらないだとぉ!?納得出来るかーーッ!!」

 

「バーダック勘違いしていると思うがてめーが護衛するのでは無く、てめーんとこの坊主どちらか(・・・・)にだ。」

 

「アイツらをか?やめとけアイツらが居たところでなんも戦力にならねぇよ。」

 

悟空の親父さんと親父が言うのは悟空と悟空の兄貴の事だな。兄貴の方はあまり知らないけど悟空に関しては十分なくらい頼もしいしそれに加えてベジータも居るとしたらもう最強だろう?でも・・・

 

「もういいよ親父・・・俺なんかの為に護衛なんてよ悟空の家族やベジータにも迷惑だからやめにしようぜ?」

 

「あたしだってあんたと同じ・・・孫くんのパパや孫くん、ベジータくんに迷惑掛けたく無いの!だから護衛なんていらない!!」

 

桐崎・・・お前・・・

 

「ったく『類は友を呼ぶ』って奴か?楽よ今まで隠していたかもしんねーがおめーは家柄(ヤクザの息子)ゆえに肩身の狭い生活を送って来たなんざ知った上でバーダックとこの坊主やベジータの坊主に護衛を頼んだんだ。」

 

「仮に竜達が護衛になんざなってみろどうなるか分かるだろ?だからじいさんはベジータに護衛を頼んでいるんだよ。楽だけじゃねぇてめぇの女も同じ事だ。」

 

確かに悟空の親父さんの言う通り本当に竜達が護衛に付いたら・・・あの竜達の事だちょっとでも事があればすぐに突っ掛かって来るなんて簡単に想像できる。そうか・・・だから親父は竜達よりもベジータに頼んだのか。

 

「親父その・・・ありがとな!だけどベジータが

嫌ならそれで構わないからな。」

 

「ふっ・・・で坊主どうする、やるのか?やらないのか?」

 

 

 

 

 

だ、黙れーーッ!!言われなくたってやってやるだがさっき言った条件を呑んだ上でだからなぁ!それにカカロットの野郎が居なくてもこのオレ様1人で十分だ!分かったなッ!!

 

こうしてベジータは学校のある日限定だが

俺と桐崎の護衛になった。

 

 

 

 

 

「ねえパパ。パパってベジータくんと

孫くんのパパとどう言う関係なの?」

 

そうだ!ナイス質問だ桐崎!俺も丁度知りたかった。

 

「それはね?バーダックくんは楽くんのお父さんと同じで昔からの仲だからだよ。ベジータくんに

関してはお父さんだけ(・・)知っているけどね。

それにしてもベジータくんはお父さんとよく似ているね?特に顔が。」

 

へぇ〜悟空の親父さんとベジータの親父さんは

桐崎の親父さんと俺の親父とは知り合いだったんだ。知り合いねー・・・知り合い?という事は・・・!!

 

「楽てめーは『もしかしてバーダックやベジータも俺達と同じなのか?』って言いてえだろーが

こいつ等は同じであって同じではねー強いて言えばこいつ等の方がもっとヤ––––––––––––––––––––––」

 

「じいさんお喋りはそこまでだ。ここいらでオレは帰らせてもらう楽と確か・・・千棘だったか?達者でな!後オレのガキをヨロシクな!!」

 

「話はもう済んだからオレも帰らせてもらう。」

 

と悟空の親父さんとベジータは帰っていった。それにしても親父はあの2人がどうしたって言うんだ?そんな事を考えていたがすぐに消えた。それから

桐崎と親父さんも帰っていった。てか悟空の親父さんとベジータの事で完全に忘れてたけど俺と桐崎は偽物とは言え恋人同士になったんだよな・・・

はぁ〜これから苦労の連続が続くだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえねえお兄ちゃん(・・・・・)明日なんだけど一緒に遊びに行きたいけど良い?」

 

「明日学校は休みだったから・・・良し!明日は

おもっきり遊ぶぞーーーッ!!」

 

「わーいわーいありがとう!悟空お兄ちゃん(・・・・・・・)!!」




次回もぜってぇ見てくれよな!!


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其の四 ハジメテ

実写化だってよ

※一部修正しました。


 

 

楽、千棘 side

 

楽と千棘が偽物の恋人同士になったのとベジータはその2人の護衛になった日から1日が過ぎた日の朝。楽と千棘の関係に疑いを持っているビーハイブの

幹部であるクロードの策により2人は無理矢理

デートをする羽目になったのだ。そんなクロードのやり方に本来混じってはいけない人物は少々イライラしているが怒りだけならばクロードも同じである。

 

「お嬢と小僧だけのデートの筈が何故関係の無いそれも集英組の猿がいるのだ?とっとと失せろクソガキ・・・!!」

 

「・・・黙れ二度とオレに話し掛けるな。」

 

一方的にベジータを罵るクロードだがベジータは至って冷静である。楽と千棘から見たら今の会話で

いつドンパチが始まっても可笑しくないとヒヤヒヤしながら思っているが言われた本人のベジータは

どうでも良いと言った様子である。

 

「フンッ・・・口だけの腰抜けめ。」

 

「楽と桐崎いつまでしやがる?さっさと行きやがれ。」

 

「さ、さあ!行くわよー!ダーリン!!」

 

「お、おう!ハニー!!」

 

行きづらい雰囲気をぶち壊してくれたベジータには感謝だな。でもなんか冷静過ぎて逆に怖い・・・

それにしてもメガネはベジータが俺達の護衛に

なったって知りながらもわざと馬鹿にしているのか?本当にそうならムカつくヤローだな!!

 

 

街へ移動・・・

 

 

「良し・・・居ないわね?そのベジータくんウチのクロードがあんな事言ってゴメンね!」

 

「まあアイツが言ってる事は間違えでは無いが

あんな雑魚ごときの事なんざどうでもいい。」

 

桐崎はメガネが居なくなったのを見計らってさっきの出来事についてベジータに謝るがベジータはあのメガネを雑魚呼ばわりしながらも心底どうでもいいらしい。

 

「そう言えば桐崎。ベジータは休みの日なのに何で俺達の護衛をしているんだ?」

 

「そんな事あたしに聞かれたって知らないわよ!」

 

「どうでもいいだろ!それよりも貴様らそこら辺の

物陰を見てみろ・・・しっかりとするんだな?」

 

「「物陰・・・!?」」

 

俺と桐崎はベジータに言われた通り辺りを見回すと竜達やビーハイブの連中共が隠れて俺達の様子を伺っている事が分かった。逃げ道は無いと言う訳だな?

 

それから楽は理想のデートプランを実行するが

それは一先ず置いて一方その頃・・・

 

 

楽、千棘、ベジータ side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空 side

 

オッス!オラ悟空だ!この前のペンダント探しの

一件からその後ベジータから『楽と桐崎がくっ付いた。』って聞いてオラ本当に驚いたぞ?あんだけ

ケンカばっかしていた楽と桐崎がねぇ〜?

まぁケンカするほど仲が良いってヤツだな。

 

「ねえねえ?お兄ちゃん準備出来たよ。」

 

アンタ達ーーー!気をつけるんだよーーーー!!

 

「へーーい・・・じゃ行くか!悟天(・・)!!」

 

「うん!悟空兄ちゃん!!」

 

オラと悟天は今から外に遊びに行くんだ。オラには兄ちゃんと弟がいてよ、この悟天ってのは顔が本当にオラとそっくりなんだけんど実は血の繋がりの

無い弟なんだ。確かオラが小せぇ頃に母ちゃんが

こう言う時は捨て子ちゅうのかな?そんで赤ん坊

だった悟天を家族にしたんだ。

 

 

街へ移動・・・

 

 

それからオラと悟天は人がいっぱい居る街へ着いて早々に前から悟天が行きたいって言ってた、おもちゃ屋に向かった。

 

「わーあ!兄ちゃんコレすっごいねー!!」

 

「へぇーこう見えて細けぇ動きをするんだな?」

 

オラと悟天が驚いているおもちゃってのは悟天が

しょっちゅう見ているテレビに出ているヤツ

なんだ。オラが小せぇ頃は悟天が見ているモン

よりも修行ばっかしてたから良くは分かんねぇが

スゴいってのは分かった。

 

 

「兄ちゃんこれが観たいな〜?」

 

「えーとなになに・・・今CMで話題の神次元

バトル映画。名前は『バトル・オブ・ゴッドズ』」

 

悟天が欲しかったおもちゃを買った後に悟天は

人気の映画を観たいらしいから映画館に行った。

闘いのある映画か〜なんだかオラもワクワク

してきたぞ!でもやっぱ休みの日だから人がいっぱいだな〜それにしてもなんでか楽と桐崎の声が聞こえたが気のせぇなのか・・・?

 

 

「すっごく面白かったね!!」

 

「おう!特にあの破壊神ってのはもの凄く強かったな!!」

 

映画を観終わったオラと悟天は昼メシを食いに行ったその後、広い公園に行くと悟天は公園の遊具で

遊んでいた。そんな悟天をオラはベンチに座りながら見ていた。

 

 

「悟天ー!気をつけろよーー!」

 

分かっているよーー!

 

「って心配する必要はねぇな。じゃあオラは筋トレでもすっかな!」

 

 

あれ?もしかして小咲(・・)お姉ちゃん!!

 

 

ん?悟天のヤツ急になんで小野寺を・・・?

と不思議に思ったオラは悟天の方を見るとこっちに歩いて来ているのは・・・

 

「こんにちは小咲お姉ちゃん。」

 

「こんにちは悟天くん・・・え!?そ、孫くん!!」

 

やっぱ小野寺だった。

 

「オッス!小野寺。まさかおめぇに会っちまうなんて驚いたぞ?」

 

「私もビックリしたよ?まさか孫くんに

会うなんてね。(本当に良い事があった!!///)」

 

小咲と出会った事に本当に驚いている悟空。そんな悟空に出会った事に驚いているものの内心は

嬉しながらもドキドキしている小咲。そんな2人を不思議そうに見ている悟天であった。

 

「じゃあボクは木登りしたいからあっちに行って来るね!」

 

「あんまし本気(・・)になり過ぎるなよーーーー!」

 

「本気・・・?」

 

うん!分かったーーーー!

 

オラは軽く注意をしたら悟天は走って行った。

小野寺には・・・まぁ分かんねぇよな?

 

「本当に悟天くんは元気いっぱいだね。」

 

「まあな。」

 

「それはそうと孫くんは何処に行っていたの?」

 

「悟天が『前から欲しかったおもちゃを買いに行こう!』って言ってたから街の方で買いモンをして、その後は映画を観に行って今に至るんだ。」

 

オラは悟天が欲しかったおもちゃが入っている袋を小野寺に見せて言った。それから色んな話をして

いたら悟天が戻って来て『喉が渇いたからジュースを買いに行こう。』って言ったけんど近くに自販機が無いから一緒に探す事になったんだ。

 

 

 

 

「意外と見つかんねぇな。それと小野寺には悪りぃな?一緒に来て貰って。」

 

「う、ううん気にしないで!・・・そ、孫くんと一緒に居たいから///(って!何言っているのよ私は!!///)」

 

「そっかサンキュー!(ん?小野寺の顔がなんか赤い様な・・・まぁいっか!)」

 

「ねえねえ。なんだか兄ちゃんと小咲お姉ちゃんって・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お母さんとお父さんみたいだね?(・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟天の言っている事は間違いでは無いのだ。

何故なら悟天の左隣には悟空が居て逆の右隣には

小咲が居るからだ。しかーしそれだけでは無い!

悟空と小咲は悟天と手を繋いでいるのだ!これは

どっからどう見ても子持ちの夫婦にしか見えない

のだ!!中々に鋭い悟天恐るべし。

 

「じゃあオラが父ちゃんで小野寺は母ちゃん(・・・・・・・・・・・・・・・・)

ってトコかな?」

 

ごごご悟天くん!?か、からかわないで!そそ孫くんも!だだ第一私と孫くんはそそその・・・こここ恋人同士じゃないよ!!///

 

「ん?小野寺お姉ちゃん顔が真っ赤だよ?」

 

おいおい悟天からかい過ぎだぞ?小野寺が困っているぞ。それにオラと小野寺はくっ付いていねぇぞ?・・・くっ付く?オラと小野寺が・・・?

 

 

どっひゃあああああああああ!?

 

 

オラはこの前みたいに何でかは分かんねぇが大きい声を出して後ろに倒れてしまった。

可笑しいな・・・オラ今までこんな事無かったのによ。そんな倒れたオラに心配する悟天と小野寺。

 

「兄ちゃんどうしたの?大丈夫?」

 

「大丈夫!?孫くん!!///」

 

ケガとかはしていねぇからでぇじょうぶだけど

何かでぇじょうぶじゃねぇ。本当にオラはどう

しちまったんだ・・・?

 

 

カカロット・・・何処で寝ていやがる?

 

悟空!?もしかしてケガでもしたか!!

 

 

 

 

 

「オッス楽とベジータ(・・・・・・)。オラはでぇじょうぶだ。」

 

楽とベジータも何でか居た。

 

 

悟空、悟天、小咲 side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故か倒れていた悟空とその弟の悟天と小野寺と

偶然出会う少し前の俺こと楽と桐崎とベジータは

と言うと・・・

 

 

楽、桐崎、ベジータ side

 

そう桐崎との偽デートだ。仕方なしに俺はもしも彼女が出来た時の理想のデートプランを実行したにはしたが・・・

 

「仕方ないけどよりにもよって私の初デートがこんなもやし男とだなんて・・・はぁ〜どうせならベジータくんの方が良かったわよ?」

 

「ひでぇな〜なぁベジータお前の方が良いだってよー?(・・・!?一瞬寒気がした様な・・・してない様な?)」

 

「オレに話を振るな・・・。」

 

俺は先ず、おしゃれなカフェへ行ったが桐崎は『不味い!』とか『不味いのに高すぎ!』とか言ってた。次は飯を食いに行ったが桐崎はフードファイター並みの食欲だったけどそれよりも超える奴がいるんだよ。そうベジータ・・・流石の桐崎もベジータが食べる量に唖然としていたのか文句は言わなかった。その次は映画に行ったが隣に居る桐崎は超巨大ポップコーンを平らげては涎を垂らしながら眠ってしまってこの始末☆。因みにベジータが座っている席は俺達の席から二個後ろだ。

 

いちいちうるさい!眠れんだろうが!!

 

「「「「「(そっちーーーッ!?)」」」」」

 

俺や桐崎とこの若い連中が変な指示を出してくるがそれを聞こえていたベジータはキレたんだ・・・

聴こえないからではなく眠れないからだ。

 

 

俺が思う理想のデートは完全に打ち砕かれた。

そして何時も通り俺は桐崎と口論になった挙げ句

ジュースを買いに行かされる羽目になった。

 

 

 

「まだ1日目だ。こんなモンだろ・・・これからだ。」

 

「はぁ〜『これから』ね〜?・・・そういえば今日休みなのにベジータくんは何で来てくれたの?」

 

「さあな?偶然とでも思っていろ。」

 

適当にはぐらかすベジータ。とそこで・・・

 

「ねえ〜そこのお嬢ちゃん!君可愛いね〜今暇?

俺らとお茶しない?」

 

「もしかしてそいつが彼氏?ぶっふ!?ダッセェ髪型(・・・・・・)!!」

 

「お嬢ちゃん。もしかして震えている(・・・・・)の?そりゃ仕方ないよな〜彼氏がこんなダセェ髪型だとね?」

 

突然桐崎に声を掛けて来たのはガラの悪い男達だった。しかもベジータを彼氏だと思い込み髪型を罵倒しているのだ。それは物陰に隠れて居る竜達も震えているが1人だけ笑いを堪えているメガネが居る。そして声を掛けられた千棘は震えているが怒っているのではなく本当に恐怖で震えているのだ。

何故なら・・・

 

「(あああアンタ達!?知らないわよ!!ベジータくんにぶん殴られても!!ってベジータくんは彼氏じゃないし!!///)」

 

「放っておけ・・・行くぞ。」

 

先のクロードの時よりも酷い罵倒の連発に流石に

キレても可笑しくないベジータに焦る千棘だ。

とそこでベジータに近づきトドメに入る無謀な男が居た。

 

「何さっきからシカトぶっこいてんだ?クソガキ。今からそこのお嬢ちゃんが俺の彼女になるんだから元カレのテメーに挨拶してやろうとしてんだぜ?」

 

 

 

 

 

死ね!!ヒャハッハッハハハ!!

 

 

 

 

 

バンッ!!

 

 

 

ヒューーーーーーーーン・・・

 

 

 

 

 

!?ギャァァァアアア!!

 

 

 

 

 

と何かが吹っ飛んだ様な効果音が流れたのと

同時に悲鳴のようなものが鳴り響いだのだ。

 

「おい桐崎。今すぐ電話で救急に伝えてくれ『転んで壁にぶつかった。』とな?・・・じゃあ行くぞ。」

 

「うん分かった・・・って!!ちょっとやり過ぎじゃないの!?」

 

今の一連の出来事はやはりベジータにあった。

ベジータは先程のガラの悪い男をなんと!?

軽い裏拳だけで数メートルも吹っ飛ばしたのだ!!

 

 

 

 

 

そんな出来事を見逃さず見ていた1人の人物はベジータの警戒を更に強くなりこれが後にその人物の

部下に標的されるとはベジータ自身も分かっていない。

 

 

 

 

 

どうでも良くなったのか先に歩いて行くベジータにツッコミを入れる千棘。そして先程のガラの悪い男達は仲間が吹っ飛ばされた事に数秒唖然としたが直ぐに戻り怒りが芽生えたが先に歩いて行くベジータが居なくなるのをチャンスだと思いもう一度、千棘に声を掛けに行った。

 

「お嬢ちゃんあんな野蛮の奴(ベジータ)よりも優しい俺達と

遊ぼうぜ?それにしても良いケツしているね〜。」

 

「くっ・・・!!」

 

流石の千棘も同じ学校兼護衛のベジータを野蛮扱いした事と身体だけが目当だと捉えれるセクハラ発言にかなり腹が立ちその男を殴り掛かろうとしたが。

 

 

「いや〜すいません!こいつ日本語まだヘタなので〜悪い桐崎待たせた。ほら行くぞ!」

 

「え?ちょっちょっと待ってよ!」

 

「おーーいベジーーターー!お前もさっさと行くぞーー!」

 

殴り掛かろとしていた千棘とガラの悪い男の間に

入って来たのは楽だ。楽は千棘の手を引きながら

一目散に走って行った。

 

 

走って行った先は公園だ。

 

 

 

 

「何で止めたのよ?女の子を救ってヒーロー気取り?」

 

「別にそんなんじゃねーよ。殴る相手くらい選べって言ってんだ・・・勘違いするなよ?アイツらを庇ってるんじゃねーああいう殴る価値も無い奴を殴るって事はお前も同じ土俵の人間だって認める事になるんだぞ?ダセー事すんじゃねー!」

 

「な・・・何を偉そうに言われなくたって私が

あんな奴ら相手にするわけないでしょう!!///」

 

と千棘は何処へ歩いて行く。

 

 

「おい何処に「トイレよ馬鹿!いちいち聞くな馬鹿。」・・・。」

 

「フンッ・・・同じ土俵の人間で悪かったな?」

 

「いやいや!別にベジータの事は・・・」

 

「ジョークに決まってるだろ。本当に貴様の甘さにヘドが出るぜ・・・アイツと似てな。」

 

楽はただ単純に力が強いかと言われるとそうでも

ないが例え相手が女の子であろうとも間違っている事はキッチリと指摘する本当の意味での優しさの

ある“心の強さ”を持っている。そんな楽にベジータはとある人物を連想して言う。

 

 

 

 

 

 

どっひゃあああああああああ!?

 

「今の声って!?行くぞベジータ!!」

 

「ああ。」

 

と楽とベジータは叫び声らしきものの場所まで行った。

 

 

「カカロット・・・何処で寝ていやがる?」

 

「悟空!?もしかしてケガでもしたか!!」

 

 

オッス楽とベジータ。オラはでぇじょうぶだ。

 

 

楽、桐崎、ベジータ side out

 

 

 

 

 

 

 

2つの場面が一つとなり・・・

 

 

 

 

全員 side

 

「そうか。よっ!小野寺と悟天。」

 

「こんにちは一条くんとベジータくん。」

 

「こんにちは楽お兄ちゃんとベジータさん。」

 

各々と挨拶をするが何故か悟天はベジータ

だけ『さん』付けなのかは謎である。

 

 

「楽はまだしも何でベジータがここに居るんだ?」

 

「偶然だ。」

 

「そっか。あ!楽おめぇもしかして桐さ–––––––––」

 

 

 

 

 

ダーリンお待たせ!!ゴメンね~思ったよりずっと時間掛かっちゃって~・・・え!?

 

 

 

 

と悟空が何かを言う前に物凄いタイミングで登場したのは千棘だ。それから楽は悟空(楽と千棘が付き合っている事は事前にベジータから聞いているが楽本人は知らない。)と小咲の誤解を必死に解こうとするが千棘は隠れている連中が怪しんでいるのを耳にしていた為、恋人同士だと必死にアピールする。側から見た楽の姿に小咲は照れ隠しをしていると結論づけて悟空と悟天は不思議そうに見ていてベジータは事情を知っているにも関わらず嫌な笑みを浮かべている。

 

「(ダーリンやらハニーとか言っている時点で嘘がまる分かりだと気付け。)」

 

その後、千棘はまた何処へと行き小咲もそのまま

帰ろうとしたが楽に呼び止められペンダントの事を聞かれたが何も知らないと答えた。もう1人のペンダントの持ち主である悟空は気づいていないが残念

そうな表情をしているのをベジータは見逃さなかった。

 

「(そうか・・・カカロット。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(やっぱそんな訳ねぇか・・・小野寺があの時の“約束の女の子”だって事に・・・)」

 

 

 

 

今まで無かった自身の変化。

 

 

 

 

「(どうしようあの時の“約束の男の子”が一条くんだったら・・・でも私は孫くんの事が・・・)」

 

 

 

どちらに向かえば良いかの迷い。

 

 

 




次回もぜってぇに見てくれよな!


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其の五 ニタモノ

舞子集【まいこ しゅう】

楽と悟空とベジータとは小中高と知り合い。欲望に直球過ぎるのがたまにキズだがフレンドリーで良い奴。メガネカテゴリの持ち主。

宮本るり【みやもと るり】

中学から小咲、楽、悟空、ベジータ、集とは知り合い。小咲の恋のキューピットだが中々進展していない。メガネカテゴリの持ち主。

一条一征【いちじょう いっせい】

ヤクザである集英組の組長にして楽の父。ビーハイブのボスにして千棘の父であるアーデルトと悟空の父であるバーダックとベジータの父とは旧知の仲で、偽の恋人計画の1人。容姿ゆえかバーダックに「じいさん」と言われるのが悩みだったりする。

アーデルト・桐崎・ウォグナー

ビーハイブのボスにして千棘の父である。一征とバーダックとベジータの父とは旧知の仲で、偽の恋人計画の1人。物腰が柔らかく優しい。

クロード・リングハルト

ビーハイブの大幹部の男。千棘のボディーガード。楽と千棘の関係に疑問を持っている為どんな時でも2人を監視をしている。集英組での出来事以来バーダックを、楽と千棘の初デート以来ベジータはかなり警戒している。凄腕のヒットマンが部下にいるらしい。

バーダック

悟空と悟天と今は出て行ってる長男の父。顔が悟空と悟天に似ており特に悟空と間違われるのが多々ある。一征とアーデルトとベジータの父とは旧知の仲。基本はおちゃらけた口調だが怒るとかなり怖い。

ギネ

悟空と悟天と今は出て行ってる長男の母。とても優しい母だが一度怒るとバーダックや悟空ですら一言も口に出せないくらい怖い。時間があれば悟空に料理を教えているらしい。

孫悟天【そん ごてん】

顔はバーダックと悟空に間違われるくらい似ているが血の繋がりの無い捨て子だった。赤ちゃんの頃ギネに拾われ養子となり今は本当の兄弟の様である。性格は悟空とほぼ似ているが揶揄い癖があるのか悟空と小咲の事を父と母みたいだと言った事も。



マリーをどうしようか悩み中・・・




 

 

「これで2回目(・・・)・・・だな。」

 

と言ったオラは少し前に夢で見た場所に立っていた。もちろんオラとそっくりの男の子と顔がハッキリと見えねぇ女の子も居る。前に見た時は男の子と女の子は2人で遊んでいたのと“約束”をした夢だったけど今回は女の子の方は座りながら何かの本を読んでて男の子の方はその子を見ていた、と言う夢なんだ。

 

 

おめぇどうしたんだ・・・?泣いてよ。

 

 

・・・この絵本の最後がねとっても悲しいの・・・

 

女の子は泣いていた。

 

・・・とっても大好きな絵本なんだけど・・・

 

 

そっか・・・なぁ!それちょっとだけ貸してくれ!

 

男の子は本を貸して貰って何かを描いている。

 

これで・・・良しッ!これならどうだ?

 

 

すごい!すっごく素敵だよ・・・!!

 

さっき泣いていた女の子は笑っていた。

 

あなた名前は?

 

 

オラか?オラは悟空。孫悟空だ!おめぇは?

 

 

わたしは––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

––––––––––––––のお前がこんな腑抜けになったとはな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おめぇは!?・・・ちくしょ〜あともうちょいの所だったのに。」

 

あの女の子の名前を聞けるチャンスだったのに最後の最後で二度と見たくないアイツ(・・・)がいきなり出て

来た事にオラは驚いて目を覚ました。

 

「初めてあの子と会った夢だったのに・・・どうしてアイツが?」

 

と考えていたら母ちゃんが呼んでいるのを気づいてオラはいつも通り準備をして学校へと向かった。

 

 

 

 

「・・・って事があったんだ。」

 

「成る程アイツとどう言う関係かはオレにも分からん。だが一つだけ言える事は・・・」

 

「ああ。アイツがまたオラの前に現れる・・・かもしれない。」

 

「そう言う事だ。精々気をつけるんだな?」

 

隣に居るベジータにオラは見た夢の事とアイツが

出て来た事を話した。ベジータの言う通りどこでアイツが現れるかは分かんねぇ、だからオラも気を引き締めて行かなきゃな!

 

 

 

 

- 凡矢理高校 -

 

 

「待てカカロット・・・何故かは分からんがイヤな予感がする。」

 

「イヤな予感〜?何言ってんだ?」

 

「あ!?貴様ーー!!」

 

 

ガララ・・・

 

 

ちょっと待てよ!皆んなーー!!

 

急にベジータが止まれとか言ってきたけど取り敢えずオラは教室に入ろうとドアを開けたら楽と桐崎の周りにいっぱいの人が集まって居て楽はなんか言ってる。

 

「オッス!ら––「あのね?ベジータくんって桐崎さんと付き合っているの?(・・・・・・・・・・・・・・)」いぃ?」

 

ベジータが桐崎とくっ付いている?違う違う楽とだぞ。

 

「桐崎はオレではなくアイツとだ。(だから待てと言っただろうがバカロットめ!!)」

 

 

またまた嘘ついちゃって!!

 

 

やっぱ楽よりベジータだよな!!

 

 

いや待て!もしかして・・・修羅場ですかーー!!

 

 

ベジータは違うと言ってるけど他のヤツはどうも信じていない。あ!!・・・そういえばあの時確かにベジータは居たな〜そりゃ勘違いされても仕方ねぇな。それはそうと『しゅらば』ってなんだ?

 

「じゃあどっちが桐崎と付き合っているんだ?」

 

「ん?・・・だからオレではなく楽の方だ。「ちがーーーーーう!!」(まだ気づいていないのか?)」

 

キョーコ先生がベジータと楽に聞いているが2人とも答えが食い違う。皆んなは気づいていないようだけどベジータだけが何か(・・)に気づいたのか一瞬だけ窓の方を見ていた事に。

 

「偶然だなベジータ。妙な視線を感じるけど誰だ?」

 

「やはり気づいていたか。まぁ貴様が気にする程でもないだろうが。」

 

 

「だから皆んな誤解なんだってば!!これには色々と深い訳が––––」

 

「「!?」」

 

何かを言いかけようとしていた楽も窓の方から

視線を感じたのか驚きながら何故か止まった。

どうして桐崎まで驚いているんだ?

 

 

 

4人が窓の方から感じた視線の正体はビーハイブの幹部であるクロードだ。どうやらこのクロードは楽と千棘の関係に疑いを持っており監視をしているのだ。然しこのクロードはそれだけが目的ではなくもう一つある。

 

 

クロード side

 

 

「(名はベジータ。5歳までは先進国で有名の“DW”に住んでいた。その後は日本に移住。その頃から両親とは暮らしておらず、今は歳上の仲間らしき者達と暮らしている。本人の両親も別居状態で父親と母親ともに情報は一切不明・・・クソッ!本当に何者なのだ・・・?)」

 

クロードは楽と千棘の初デートの時も隠れながらも2人を監視していて、そんなデートの途中で千棘に声を掛けたガラの悪い男達の内の1人を軽い裏拳だけでぶっ飛ばしたベジータの事である。

 

「(それともう1人のガキの名は孫悟空、あだ名はカカロット。父親の名はバーダック、母親の名はギネ。歳の離れたそれも血の繋がりのない弟である孫悟天と暮らして居る。それとは別に似ても似つかない兄もいるらしい。この家族もベジータと同じく“DW”に住んでいた。その後日本に移住。)」

 

「(そしてこの孫悟空と父親であるバーダックは集英組に乗り込む以前、何処かで見た記憶が・・・

まあどちらにしても此奴らは警戒していた方が良いだろう。)」

 

 

クロード side out

 

 

 

 

 

 

「そうそう皆んな誤解なんだよ。俺達はラブラブカップルじゃなくて〜」

 

「超ラブラブカップルだっつうのー!」

 

ほら見てみろ。やっぱおめぇ達はくっ付いてるじゃねぇか。それとベジータどうしたんだ?笑いを堪えているんか?それとも便所か?

 

「くくくくっ・・・貴様にも直ぐ分かる事だ。」

 

 

それから窓の外に居るメガネは授業中や休み時間、まさかのメシの時にもずっと楽と桐崎を見ている・・・と言うより見張っているんだ。ちょくちょくだけどオラとベジータも見張られている事があったから仕返しでオラ達2人はあのメガネをオラはアッカンベーでベジータはニヤニヤと笑って軽くおちょくっていた。そしたらあのメガネは驚いた顔をしたかと思えばすぐにすげぇ顔で睨んできた。そんなオラ達のやり取りを嫌でも見えてしまう隣の席の小野寺は・・・

 

「るりちゃ〜ん。私何もしてないのに孫くんはベーってしてくるし〜ベジータくんは笑ってくる〜(涙目)」

 

「あ〜あ孫くんとベジータくんが小咲を泣かしちゃった。先生に言っちゃお。」

 

「い、いや〜悪かったって本当に。それに別におめぇにしたわけではねぇから、な?」

 

小野寺は前の席にいる宮本に慰められている。小野寺〜本当に悪かったって〜許してくれよ?・・・でもこう言うやり取りが結構楽しいなんて口には出せねぇ。

 

 

そして学校が終わって何時もならベジータと帰るけど珍しく今日はオラ1人で帰る事になった。帰ろうと廊下を歩いていると・・・

 

「あれ?孫くん今帰り?」

 

「オラはそうだけど小野寺は?」

 

「私も委員が終わって今帰り。」

 

小野寺も帰りらしい。そうだ・・・前は楽が小野寺にペンダントの事を聞いて小野寺は何も知らないって言ってたのオラも聞いたけど今度はオラがペンダントの事をハッキリと言わないとな。

 

「あのさぁ小野寺。前に–––––––––––––」

 

「きゃ!?」

 

オラが言う所で通りかかった他のヤツが余所見を

していたのか、小野寺とぶつかり鞄から何かを落としたけどそれよりも今ので小野寺は倒れそうになったからオラは素早く支えた。

 

「・・・ったく危ねぇな。小野寺大丈夫だったか?」

 

「うん・・・大丈夫だよ孫くん・・・///」

 

「そっか。それに何か落としたけど・・・何だコレ?」

 

さっき小野寺はぶつかって落としたモンを拾った。オラが拾ったそいつはなんとなく家の鍵じゃなさそうな何かの鍵だ。とりあえずこの鍵を返してペンダントの事を聞かないとな。

 

「ほらよ。それでこのペンダント・・・」

 

 

 

ペンダント・・・鍵・・・ま、まさか!?

 

 

 

「お、小野寺・・・その鍵って・・・?」

 

ちち違うの!家の鍵で・・・じゃなくて!家の鍵と間違えてーーッ!!///

 

「いぃ!?」

 

本当はねえ!これ・・・ウチの古い本棚の鍵でね!それと間違って、やだ〜凄い恥ずかしい!何やってんだろ私〜///

 

 

とととにかく!違うのーーーーーーーーッ!!///

 

 

「あらら、どっかに行っちまった。」

 

顔を真っ赤にしながら一目散に走って行った小咲を呆然と見ていた悟空。直ぐにハッと戻り、悟空は自らペンダントの事を聞けなかった事に溜め息を吐いた。それとは別に本棚に鍵が必要なのか?と言った関係の無い考えが浮かんだが直ぐに消えた。

 

 

 

 

 

〜次の日〜

 

 

「おはようダーリン!早く会いたかったわ〜!!」

 

「おはようハニー!僕もだよ〜!!」

 

何時もの楽と桐崎。『だから何でおめぇは笑っているんだよ?』ってベジータに聞いたらすげぇ驚いた顔で『まだ気づいていないのか?』って言われたんだ。一体何にだ?気づくと言えば今日もあのメガネは居るんだな。

 

「(授業中にあのメガネはそうだけど小野寺にも見られている様な気がする・・・やっぱ気のせいか?)」

 

 

それから楽のヤツが何か悩みがあるらしく相談に乗る事になったオラとベジータと集。悩みってのは桐崎の事で桐崎が他のヤツには言いづらい秘密があってそれを楽は『秘密を守ってくれる友達なら言って良いじゃないか?』とか『例え1人でも言えるヤツが居れば気も楽になる。』って言ったら急に桐崎が怒ったらしい。楽は何故怒ったのかが分からない様子だ。

 

「何処にキレたかサッパリだ。単純に虫の居所が悪かったんだろよ?」

 

「う〜ん。それは違うと思うけどな〜?」

 

「「「えっ?」」」

 

何で3人とも驚くんだよ?

 

「要は『その秘密を言い合える友達が居れば苦労しねぇよ。』ってところだろ。」

 

「は?あいつ友達いねーの?」

 

「オラはそこまで知らねぇぞ?大体オラよりもおめぇが桐崎の事を一番知ってんじゃねぇかよ。」

 

「そうだけど・・・でもあいつ普通に女子と話しているけどな。」

 

「桐崎さんはお前以外の特定の誰かと仲良くしてるって一度も見た事無いな。」

 

「・・・・・・。」

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

とチャイムが鳴ったのか楽はそのまま何処かに向かった。残ったのはオラとベジータと集の3人だ。

 

 

「楽のヤツ気づいたのかな〜?」

 

「まだだろうね〜♪それよりも俺は悟空があんな事言うなんて驚いているぜ?」

 

「コイツは時折勘が鋭くなるからな。そういう部分をアイツに使えば良いんだがな?」

 

流石のオラでもそれぐらいは分かるぞ?大体、秘密に関してはだけど楽おめぇが一番苦労していたのに何で気づかないんだ?

 

 

 

そして今日の放課後はオラとベジータが飼育係の番だから学校に残る事になった。ここには色んなそれも大量の動物達が居て、そんな動物達に食いモンをあげたり、水を替えたり、動物が元気かどうかをチェックしたりするんだ。最初は自分のペースでやっていたけど途中からベジータが勝負を仕掛けて来たからオラはそれに乗った。

 

 

「今回もオラの勝ちだな?ベジータ。」

 

「何!?違うな!オレの勝ちだ。」

 

勝負(飼育係)を終わらしたオラとベジータは鞄を取りに教室に向かいながらさっきの勝負にどっちが勝ったか言い合っている。

 

 

どわああああ!待て待て!タンマーーー!!

 

 

楽の叫び声が聞こえたからオラ達は気づかれない様に教室を覗いたらやっぱ楽と何故かノートを持っている桐崎が居た。

 

「桐崎は居残り勉強でもしてんのか?」

 

「さぁな?とりあえず様子見だ。」

 

 

『な、何よ・・・笑いなさいよ。仕方ないでしょ、こうしなきゃ皆んなの事まだ覚えられないでしょ・・・///』

 

『どうやって話し掛ければ良いか分かんないし・・・友達の作り方とか私分かんないんだもん///』

 

『クロードっているでしょ?小さい頃から良くはしてくれているんだけど知っての通り過保護でね、学校に行くにもやれ護衛だの出かけ先にも銃を持ってウロウロしたり、しまいには私の交友関係をチェックし始めて、その所為で友達作るのをどれだけ苦労したか。』

 

 

「カカロット今から飲み物を買いに行くぞ。」

 

「オラも丁度飲みたかったところだ。」

 

盗み聞きをしたのは悪りぃけど、桐崎やっぱおめぇは楽と似ている。流石に今ので楽も気づいているだろう。う〜ん女の子同士だから小野寺と宮本が良いかな?あの2人となら絶対に仲良くなれるだろうしな!

 

 

 

プシュ・・・ゴクッゴクッ・・・

 

 

 

「・・・いずれにしろアイツらのどちらかが話すのがオチだ。だからこの際オレが貴様に言っておく。」

 

「うめぇな・・・それで一体何の事だ?」

 

ベジータは千棘がギャングのそれもボスの娘だった事、監視をしていたメガネのクロードも同じギャングの一員だった事、そして楽と千棘は自分達の組織同士の抗争を止める為にニセモノの恋人同士を演じている事、自身が楽の父と千棘の父に頼まれて楽と千棘の護衛をしている事、知っている限り全て話した。

 

話を聞いた悟空は楽と千棘の関係とまさかベジータも関わっていた事に驚いていたがそれ以外は何となく察していたのかあまり驚いていない様子だ。特にクロードの事は先の教室での会話に『銃』と言うワードが出て来た時点で危ない奴だと分かっていた。

 

「そっか!だからあの時おめぇが『まだ気づいてないのか?』って言ってたのはこう言う意味だったからか!」

 

「ようやく分かったか。大体アイツらのあんな気色の悪い呼び方の時点で嘘だと気づかない方が可笑しいとオレは思うけどな?」

 

もし楽と桐崎の関係がバレたらとんでもなくマズイ事になっちまうから絶対に今の話を秘密にしとかなきゃな!と思いオラとベジータは家に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

あ・・・家に帰る途中オラは気づいた。

学校に鞄を忘れた事に・・・まぁ、いっか!

 

 

 

 

 

 

 

この後、母ちゃんにめちゃくちゃ怒られた。

 

 

 

 

【おまけ】

 

 

孫くんってこんな人

 

 

一条くんと桐崎さんは同じ飼育係である孫くんの

活躍を目の当たりにしていた。

 

「よ〜し、じゃあ行くぞ・・・!!」

 

 

シュン!サァ〜・・・シュン!サァ〜・・・

シュン!サァ〜・・・シュン!サァ〜・・・

シュン!サァ〜・・・シュン!サァ〜・・・

 

 

「問題はねぇっと!おいおいあんまりくっ付くなって〜?ハハハハハッ。おーいー終わったぞーー!」

 

 

「孫くん早ッ!?」

 

「悟空だから出来る芸当だ。まあ直ぐに慣れるって?」

 

「何か慣れたくないな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

ベジータくんってこんな人

 

 

「さぁーお前達エサの時間だ。一列に並びやがれ!」

 

 

「わーお本当に並んだ。あれ?動物達が怯えている様な・・・?」

 

「そこは言ってはいけない。」

 

「まぁ何時も怖い顔してるから怯えても仕方ねぇ。」

 

 

「お、おい!カカロット!この蛇をなんとかしろ!」

 

 

「確かベジータはニョロニョロしたモンが苦手だったな〜」

 

「アイツにも弱点があるなんて意外だよ。」

 

 

「おい桐崎!?ニャメロン!ソイツを近づけるなーー!!」

 

 




次回もぜってぇみてくれよな!!


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其の六 ホウモン

投稿が遅れてごめんなサイヤ!
それと1日遅れましたが・・・小咲ちゃんんんんん!お誕生日おめでトォォォォォォォオオオ!!

「やめろ投稿者!?それ以上気を高めるな!!」

「出来ぬぅ!!」


始めるぞカカロット・・・勉強会を!!




とある日のこと凡矢理高校の屋上に2人の少女が柵に両腕を乗せながら花壇で繰り広げられている2人の会話を眺めていた。

 

「・・・あの2人ほんと何時も一緒に居るのね。」

 

「・・・うん。いいよね、ラブラブで・・・」

 

会話をしているこの2人の少女、1人は小野寺小咲。そしてもう1人は宮本るり。

 

屋上の下の花壇では楽と千棘がただ今絶賛口論中である。るりはその口論を眺めている小咲を見つめて口を開く。

 

「あの2人なんか怪しいけどそれは置いといて・・・あ、来たわ。」

 

「怪しい?・・・誰が来たの?(えっ!?///)」

 

るりは楽と千棘が怪しいと言った事に小咲は疑問に思ったがそれよりも指を指している方をもう一度花壇の方を見ると先程は居なかった人物が現れ動揺する。

 

「あんたはどうするのよ?好きなんでしょ?あの鈍感・・・孫くんの事を。」

 

「い、一体いつから・・・!?///」

 

「気づいてないと思ってたの?呆れた・・・」

 

『いつから気づいていたのか?』と気になる小咲だが正直、気がつかない方が可笑しいとるりは思っている。今もそうだが中学の時からすれ違うごとに目で追い掛けては、同じクラスになった二年三年と、授業中によく悟空を見つめている所をるりは目撃している。

 

「まあ、あの鈍感は『少しずつだけど変わってきてる』ってベジータくんが言ってたからあんたもアタックしなさい。」

 

「変わる?・・・ってもしかして!ベジータくんも気づいているの!?///」

 

 

「当たり前だ。大体カカロットに対する貴様のあんな仕草こんな態度にイヤでも気づくわ。」

 

 

いつの間にかフェンスにもたれ掛かり立っていたベジータ。そんなベジータに小咲は顔を赤くしながら『いつから気づいていたの?』と質問したら『中学からだ。』と即答され更に顔を赤くする。それとは別にるりは『男子がガールズトークを盗み聞きなんて失礼。』と言おうとしたが何だかんだ言って小咲の応援もしてくれてるから軽い注意だけした。

 

「ったく見ているコッチがイライラするぜ・・・

おい宮本!プラン決行だ、良いな!!」

 

「えっ・・・?」

 

「うるさい分かってるわよ。安心して小咲、チャンスくらいは作るから。」

 

「ちょっと待って!?るりちゃん!ベジータくん!何する気・・・?」

 

 

わあぁぁぁあああぁあ!!

 

 

ベジータとるりがそう言い、るりは小咲の手を引っ張り歩き出す。るりは抵抗する小咲を強引に引いて教室に向かった・・・

 

「・・・やり過ぎよベジータくん。」

 

実はるりではなくまさかのベジータが小咲を強引に引いて嵐の如く教室に向かったのだ。小咲は抵抗しようがビクともしない、何せ相手が男の子それもベジータだから。流石のるりも少し引き気味だった。

 

「カカロット!」

 

「め〜が〜ま〜わ〜る〜」

 

「どうしたんだベジータ?・・・小野寺!大丈夫か!?」

 

ベジータとさっきので目を回している小咲と遅れて来たるりは教室に入ってきた時、悟空は周りに集まっている友達と会話していた。

自分を呼んだベジータに気づいて悟空はそちらに視線を向けると目を回してる小野寺に心配するがベジータはお構いなく言う。

 

「今日オレ達が貴様の家d「フンッ!」くっ!?何をするんだ!」

 

「いちいちうるさい。これは小咲の分よ?それとゴメンね孫くん今日、私達あなたの部屋で勉強会を開きたいんだけど、構わない?」

 

「ん?良いよ。」

 

即答だった。

 

 

 

 

 

 

〜悟空の家〜

 

「あら、いらっしゃい。話聞いたからさぁ上がって上がって!」

 

ベジータとるりに勉強会を提案された悟空が自分の家に入ると、 玄関前にはギネと何故かギネの後ろに隠れている悟天が待っていた。

勉強会のメンバーは悟空をはじめ提案したベジータとるり。他には楽に千棘に集そして何故かキョロキョロと周りを見ている小咲の、計7人だ。

 

「かあちゃん悪りぃ悪りぃ。それとさっきから悟天は隠れているけどなんでだ?」

 

「家に大勢来るなんてないから緊張してるんでしょうね?あと靴を脱いだらついてらっしゃい。」

 

ギネには緊張している様に見えるが当の悟天は緊張していると言うより照れているのだ。以前から会った事のある兄の友達がまさか自分の家に来るなんて思っていなかったから。

 

それとは別に初めてギネを見た千棘は最初『悟空の姉なのかな?』と思っていたがまさか母だった事に驚いている。小咲とるりも『やっぱりな。』と思っていた、何せ悟空とは中学から知り合った2人も当初は千棘と同じリアクションをしていたからだ。

 

「ニヒヒ・・・それにしてもアンタが家に女の子を連れてくるなんて、どう言う心境の変化なのよ?」

 

「一緒に勉強しよって言われたから連れて来たけど、他に何かあるのか?」

 

「やっぱり・・・何も無いわよ。じゃあアタシはジュース持って来るから後はアンタが案内しなさい。」

 

「おう。サンキューかあちゃん!」

 

話している内にリビングに着いたらここで案内していたギネは悟空に任し、自分はジュースを入れるからとリビングに残った。悟天もだ。

 

 

 

 

 

「(るりちゃんは集くん。初めて見るあの金髪の女の子はベジータくん・・・はあり得ないからやっぱ楽くんだね。そして小咲ちゃんは当然カカロットってところかな。ニヒヒこりゃ〜見物だわ!)」

 

「何で笑っているの?お母さん。」

 

内心何か面白がってるギネ。自身は気づいていない様子だが表情に出ているのを悟天が指摘した。

 

 

 

 

 

 

悟空の家は普通の一軒家よりもかなり大きい二階建ての一軒家。それに加えて家の裏には蔵が一つ建てられている。

 

では家の内装を説明しよう。先ず玄関通路を少し歩くと横には脱衣所と浴室があって更に前に進むとリビングに通じるドアがあって入るとかなり広い。

少し進んでリビングの横には引きドアがあり入って左には二階へと通じる階段、右のドアを開けると洗面付きお手洗い、真正面には地下室らしき謎の階段といった造りだ。

 

 

「ここがオラの部屋だ。さぁ入った入った。」

 

二階に上がると手前、真ん中、奥にと部屋のドアがあり、その奥が悟空の部屋だ。そして楽、千棘、集、るり、小咲の順番に入って最後に悟空が入り、ドアを閉める。

 

「ここが孫くんのお部屋?」

 

「相変わらず本当に使っているのかと思うくらい何も無いな?」

 

ベジータが言うように悟空の部屋はあまり家具が置かれていない。唯一置かれているのは教科書が並べられている本棚に、置時計が置いてある1人分の勉強机がポツンと、壁際に脚を向けて置いている長方形の大きな机が一つ。その他にクローゼットが一つ、と言った感じだ。

 

「ちゃんと使ってるって〜。ヨイショっと・・・これで良し。じゃあ早速始めっか!」

 

悟空はそう言いながら壁際に置いていた大きな机を部屋の真ん中に置いたら次はクローゼットから人数分の座布団を出し、これにて準備完了したと各々を見ながら告げた。

 

「ん?」

 

「!・・・///」

 

そんな中、悟空の視線と小咲の視線が重なる。だがそれも一瞬だけで小咲は視線をすぐに逸らしてしまった。

 

「(さっきから妙に視線を感じてるけどオラ小野寺になんかしたっけ?)」

 

不思議に思う悟空。

そこで部屋のドアが開かれる。

 

「ジュース入れてきたわよ。」

 

「お?サンキュー!」

 

ジュースを持って来たギネにお礼の言葉をかけて、ジュースが乗ったお盆を受け取る悟空。

 

「孫くん私も手伝うよ・・・!」

 

悟空がお盆を受け取った所を見た小咲が手伝う

と言うより悟空に代わってお盆を持とうとする。

小咲の手がお盆に触れて・・・偶然なのか僅かに

悟空の手と重なった。

 

「!!!!?///」

 

「いぃ!?・・・あ!!」

 

瞬間、小咲の両腕が勢いよく上げられた。あまりにも不意な行動で流石の悟空も反応できず、お盆が宙へ浮く。お盆が宙に浮くと言う事はコップもひっくり返り中身のジュースごと床に落ちる、あるいは悟空、小咲、ギネの誰かにかかる可能性もある。

 

「し、しまった!ぐっ・・・!」

 

「えっ・・・?」

 

動作に遅れた悟空はお盆をキャッチしたら次は宙に浮いたコップをキャッチする。それだけではなく宙に浮いた事で当然コップの中身も下にこぼれ落ちる。しかし悟空は下にこぼれ落ちているジュースをなんと!コップでキャッチしているのだ!それも隣に居る小咲にぶつからず。

 

 

 

「はぁはぁ・・・あ、危なかった〜あともう少し遅かったら大変の事になっていた。」

 

「孫くんゴメンなさい!私の所為で・・・」

 

 

一切の被害が無く全てのコップと中身のジュースを無事キャッチした悟空だがその表情はどこか疲れているようだ。そんな悟空に小咲は自身の所為で迷惑を掛けた事に謝罪するが当の悟空は全く気にしていない様子どころか逆に小咲の事を心配していた。

 

 

 

「宮本・・・今のカカロットをどう思う?」

 

「相変わらずあり得ない事を成し遂げる孫くんは凄いわ。」

 

「違う。貴様も気づいているだろう?」

 

「ええ気づいているわ。あの孫くんが動揺するなんて(・・・・・・・)・・・驚いたわ。」

 

他の者には何時もの悟空には見られない僅かな“変化"に気づいていないがその僅かな“変化”に唯一気づいたのはベジータとるり。

 

 

「(へぇ〜あのカカロットがねぇ〜?小咲ちゃんこれはチャンスだよ!)」

 

訂正、ギネも気づいている。

 

 

 

 

 

先の騒動を終え、ようやく勉強を始める悟空達。

 

 

【挿絵表示】

 

 

↑悟空達が座っている位置。

 

 

皆が勉強に集中しているため静かだ。唯一聞こえるのはただ紙にペンを走らせる音だけが部屋に響き渡る。

 

「るりちゃん、ここの問題解ける?」

 

少し時間が経ったところで小咲がやっているプリントの中で解けない問題が出てきた。小咲は隣に座っている、るりにその問題について質問する。

 

「ん?・・・」

 

るりは小咲がやっている問題に一通り目を通して、どうやって答えを出すかを導き出す。そして答えを言おうとしたがやめて、何故かは分からないが一瞬だけベジータの方を見てから小咲にこう言った。

 

「ねえ孫くん。ここ、小咲に教えてあげてほしいんだけど?」

 

「えっ!!!?」

 

「オラか?」

 

突然の事に驚愕する小咲と問題を解いている中、

声を掛けられるりを見る悟空。

驚愕した小咲は頬を染めてるりに詰め寄る。

 

「るるるりちゃん!?///」

 

「アーココゼンゼンワカラナイゴメンネー」

 

「棒読み!?それにこの前もっと難しい問題を解いてたじゃない!!///」

 

わからないなんて嘘に決まっている。

小咲はるりに問い詰めるが全くるりは答えを返さない。

 

それどころか・・・

 

「いいから行け。そして二度と戻ってくるな。」

 

「えぇ!?」

 

もう小咲に選択肢など一つしかなかった。

 

 

 

「よ、よろしくお願いします///」

 

「ああ。で何が分からねぇんだ?」

 

オラが真ん中に座った事で左には小野寺、右にはベジータが居るんだ。 そんで小野寺は分からねぇ問題があるから、どの問題が分からねぇかを指差して貰ってオラが問題を解こうとするが・・・

 

「(こ、これはやべぇな・・・!)」

 

自分で言うのも可笑しいけどオラは勉強はそこそこ出来る。だけど正直言ってこの問題はオラにも分かんねぇ。どうしようか考えていたら隣に居るベジータがさっきから妙な事をしてんだ。

 

 

 

「(おいカカロット気づけ。貴様は問題が分からず止まっているのはお見通しだ!だから既に終わらしたオレのをさっさと見やがれ!)」

 

 

「(プランその2・・・ってとこかな?小咲でさえ解くのが難しい問題を孫くんが解くなんて無理な話。だからベジータくんはバレない様に孫くんに答えを教えようとしてるのね・・・まあそんな事しなくても小咲は隣に居れるだけで充分だと思うけど。)」

 

 

 

「小野寺ちょっと待ってくれ。」

 

「ん?うん。」

 

さっきからベジータがソワソワしているのを気になったオラは小野寺には悪りぃけど少し待ってもらいベジータの方を向いた。

 

「悪りぃ悪りぃ。それでベジータ〜さっきから気になっていたけどどうしたんだ?もしかして便所でも行きてぇのか?」

 

「は?そんな訳が無いだろ!もう知るもんか!このバカロットめがァ!!

 

流石に『便所』って言ったのはマズかったな・・・反省反省っと。取り敢えず怒っているベジータを落ち着かせようとしていたら楽と桐崎がなんか言いあってるからそっちに向くとオラの隣には小野寺ではなくいつの間にか桐崎が居た。

 

「桐崎おめぇもどうし・・・いぃ!?これおめぇが書いたのか?」

 

「そうだよ。孫くんが悩んでいたからパパッとね?」

 

桐崎が答えを書いてくれて、しかも自分の分も既に終わらせていた。もしかして桐崎ってベジータと同じくらい勉強出来るんじゃねぇのか?

 

 

「サンキュー桐崎。それと小野寺、力になれなくてすまねぇ。」

 

「ううん。気にしないで孫くん。」

 

「そうだ。小野寺さん勉強だったら私が教えてあげようか?」

 

「ああ、そうだな。オラより桐崎の方が勉強出来るからその方が良いと思う。」

 

小野寺が分からない問題は桐崎に任せて、オラは自分のプリントに取り掛かる。そこで桐崎は小野寺に質問した。

 

「ところで小野寺さんって好きな人とかいないの?」

 

「え!?」

 

桐崎の質問に小野寺は物凄く驚いている。

楽と集とあの宮本がズッコケているけど何でだ?

 

それよりも小野寺の好きな人ってのが妙に気になってしまう。いればそれはそれで良いって思うオラだけど・・・こう心臓をギュッと掴まれた感じがするんだ。しかも何でこんな焦っているんだ?別にいても良いじゃねぇか!落ち着けオラ!!

 

 

「お、おい桐崎・・・。いきなりそんなこと聞くな・・・。」

 

「何よ。ただのガールズトークでしょ?何か変な所でもあるって言うの?」

 

何でかは分かんねぇけど楽は桐崎を止めようとした。桐崎の言う通り変な所なんてねぇのに止める必要があるのか?

 

 

「え、えっと・・・今はそう言う人はいないかな・・・?」

 

「ふ〜ん。」

 

何だいねぇんか〜ナハハハハッ・・・ありぃ?

さっきまでは何でかは分かんねぇけど焦っていた

のに今は妙に落ち着いてんだ・・・?可笑しいな〜今までこんな事が無かったのによ。オラ変な病気になっちまったのか?

 

 

「・・・そっかー私もまだそういう人いなくてさー。早く素敵な恋とかしてみたいんだけどねー・・・」

 

桐崎がそう言った瞬間、皆んなが静かになった。

それはそうだ今のはマズいとオラでも分かるぞ。

だっておめぇと楽はウソとは言っても恋人同士なのにそんな事言ったら可笑しいぞ?ホラ見てみろ皆んな驚いているし・・・ベジータはまぁ知っているけど、またニヤケているし。

 

「!!!ジョ、ジョークーー!!今のはジョーク・・・!!」

 

「こ、こら!ひどいぞハニー!!僕という人がありながら・・・!!」

 

「ご、ごめんね〜ダーリン!ちょっとイタズラしてみたくなったの〜!!」

 

「ま、全くこいつ〜〜!」

 

ベジータが笑うのも少し分かる気がする。だって

おめぇらの演技、本当におもしれぇんだよ?

 

「なあなあ桐崎さん俺もちょっち聞いていい?」

 

「へ?」

 

集が桐崎に質問した。

 

「お前らってぶっちゃけどこまで行ってんの?」

 

「「ぶうっ!?」」

 

集の質問に楽と桐崎はもの凄く驚いている。

あってるかは分かんねぇけど集が聞きたい事ってのはもしかして・・・

 

「ど・・・どど、どこまでとおっしゃると・・・?」

 

「そりゃあもちろんキ・・・」

 

「おいコラ集。ちょっとこっち来い!」

 

答えようとした集は、途中で楽に口をふさがれてそのまま部屋から出て行った。

 

「あのさベジータ。もしかして楽はあの事を言うのかな?」

 

「まぁそんなところだろ。」

 

「桐崎お前も来い!」

 

「は!?何で私まで・・・」

 

オラとベジータが他のヤツに聞こえないように話していると楽だけが部屋に入って来た。来たら来たで楽は桐崎も部屋の外に連れて行こうとしていた。

 

「あのさぁ楽。」

 

「ん?何だ悟空。」

 

「さっきの事なんだけど・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「多分『キスしたのか?』って聞きたかったんじゃねぇのか?・・・あ。」

 

「「「「!!!?///」」」」

 

やべっ!?つい正直に言ってしまった所為で皆んな動かなくなったー!だけど何で顔を赤くしてんだ・・・?

 

「わ、悪りぃ。つい正直に「お、おい!ベジータお前も来い!」いぃ?」

 

「チッ・・・仕方あるまい。」

 

楽は桐崎とベジータと一緒に部屋から出て行った。部屋に居るのはオラと小野寺と宮本の3人だ。

 

 

「ベジータまで出て行っちゃった・・・?」

 

「(その勘の鋭さを小咲に使いなさいよ。まあそれは置いといて・・・舞子くんはともかく、桐崎さんを連れて行った理由は大体分かるけど何故ベジータくんも・・・あ、孫くんの事かしら?)」

 

小咲の気持ちにまだ気づいていないのは思いを向けられている悟空とつい最近知り合った千棘だけ。

楽とベジータは千棘に教えてあげようとしているのだろう。小咲が悟空を好きだと言う事を。

 

 

「小咲。分かんない問題があったら私にじゃなく孫くんに教えてもらいなさい。って聞いていないし・・・。」

 

「・・・・・・///」

 

「み、宮本〜オラじゃなくておめぇが教えてやれよ・・・。」

 

小咲は未だにさっきの悟空の発言で顔を真っ赤にしたまま止まっている為、実質悟空とるりの2人が再び勉強に取り組む。




次回遂にあの兄貴が登場!?

次回もぜってぇに見てくれよな!!


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