レズれ! レズレ! レズレイプ! (JRY)
しおりを挟む

和水芽依編
和水芽依編【1.目撃】


 一年以上放置した上、投稿したのが続きでないという……(--;)
 大変申し訳ないですが、芽依編の方がなんだか筆が乗るんです。
 勿論鈴梨編も頑張って執筆中なので、気長にお待ちくださいm(__)m

 時系列は芽依編→鈴梨編です。


「ごめんね、ごめんね紅音(あかね)ちゃん! また、子宮(なか)射精()すからね!」

「ぷぁっ……もぅ許ひて……苦しい……お願い、もう中にはんぅっ!」

「ちょっと、なに勝手にやめてんのよ。自分でやるって言うから任せたのに……これは罰が必要ね♥」

「ん、んんぅぅんんっっっ!!」

 

 和水(わすい)芽依(めい)は文武両道で才色兼備の天才である。それもただの天才ではなく数百年に一度の逸材。

 

 どんなスポーツをやろうと結果はいつもワンサイドゲーム。

 どんな勝負事でも運が絡まない物ならば常に勝ちを拾える。

 授業をサボろうと教科書を流し読みしただけで満点を取れる。

 

 努力をせずとも努力する者を凌駕できる才能の塊、それが和水芽依という少女だ。

 

「ん、もう♥ そんな力任せに動かしちゃ紅音が可哀想よ。好きな相手には優しくしないと♥」

「心配は無用だと思う。だって紅音の乳首、びんびんに()ってるもん。きっと紅音は乱暴されて悦ぶ変態なんだよ」

「あらそうなの? ふふふ。でも確かに輪姦(まわ)されて何度もイクんだもの。そうなのかもしれないわね♥」

 

 だから彼女は物事に本気で取り組んだ事はおろか、些細な努力すらしたことがない。勉強も運動も家事も魔導も。全てが生まれ持った天賦の才でどうにでもなった。

 だがそんな皆が憧れ、羨み、妬むような才能の塊たる少女にも欠けてるものがあった。楽しむ心とでも言えばいいのだろうか。昔から何をやっても心から楽しめたことがなかった。

 大好きな人達と一緒に遊び笑い合っていても、どこか味気無く物足りなくて。表面上は笑顔を浮かべていようと、心が満たされた事は一度もなかった。

 

「んぁぁぁ♥ はぁぁぁ♥ 紅音ちゃんわかりますか? 今、子宮に子種がドビュドビュって射精()てますよ♥」

「ん♥ あ♥ わたしもそろそろ限界♥ 紅音、あんたの喉奥に流し込んであげるから全部飲みなさいよ♥」

「んぅ♥ ぁ♥ あたし、も♥ もう無理♥ このままお尻の中に出すわよ♥」

 

 けれどそんな満たされない日々は二ヶ月程前、大好きな隣人の部屋である漫画を発見した事で終わりを告げた。

 それは所謂エロ本と呼ばれるもので、当時の芽依は性方面に無知でそれらがなんであるのか全く理解していなかったが、施錠付きの保管用魔導具に隠されていた事と自分の知らない本の内容に興味を惹かれ勝手に閲読し、そしてこれまた好奇心から漫画の通りに性器を弄り未知の快感を。性的快感を知ると瞬く間にそれの虜となった。

 

「あやめ、出し終わったなら場所交換してもらっていい? パイずりも良いけど、やっぱり出す時は膣内がいい」

「はい♥ …………あぁ♥ 紅音ちゃんのおっぱい、何回触ってもしっとりふわふわしてて最高の触感です♥」 

「ん♥ こっちも相変わらず熱いし無数の襞が絡み付いてくるしで凄い気持ち良い。すぐイッちゃうかも」

 

 それからの芽依は自分の行った行為と登場人物達が行っていた行為が何なのかを突き止めるべく学校の図書室で書物を読み漁り、スポンジのように性的な知識を吸収しつつ来る日も来る日も隣人の部屋で自らを慰めた。

 そして気付いた時には隣人の部屋に侵入し隣人のクローゼットの中で隣人の衣類から香る隣人の匂いに包まれながら隣人が所有する性的な漫画を読み耽り隣人の下着をおかずに自慰する事が習慣となっていた。

 

「にしても加織(かおり)。あんたが用意した性欲増強剤、強すぎ、よ♥ んぁ♥ イッてもイッても全然鎮まらないじゃない♥ あ、そうこう言ってる間にもまた♥ 紅音、溢したら承知しないわよ♥」

「ん♥ 仕方ないでしょ。理性が働くような中途半端な代物だと、どうせ物怖じして未遂で終わると思って強力な奴を頼んだんだもの。流石にここまで凄いとは思わなかったけど……ぁ♥」

 

 だから、それを目撃したのも偶然だった。

 今、目の前で姉の次に大好きな人が犯されている。

 引戸の向こう側で、愛する人が見知らぬ四人に輪姦(まわ)されている。

 

 大き過ぎず小さ過ぎずの形の良い胸部を。

 むっちりした色気ある健康的な太股を。

 きめ細かいすべすべの白い肌を。

 愛嬌溢れる可愛らしい顔を。

 艶やかな紅蓮色の長髪を。

 

 涙で、涎で、汗で、愛液で、精液で。

 あらゆる体液で全身を汚し、滅茶苦茶にされている。

 

「ん♥ 紅音ちゃんのおっぱい美味しい♥ 甘くてやわっこくてふんわりしてて♥ 乳首もコリコリして最高です♥」

「んふ。よっぽどおっぱい弄られるのが好きなんだね。締まりがもの凄いことになってるよ。今クリトリス弄ったらどうなるんだろうね。またイッちゃったりするのかな? 試しにやってみよっか」

「ーーーーっぅぅ!」

「あは♪ 凄い締め付け。もぎ取られそう。イッちゃったんだね。お尻もおまんこも口もおっぱいも。全身滅茶苦茶にされて達するなんて紅音は本当にド淫乱の変態さんなんだね♪ ん♥ そんなはしたない紅音には精液を注いであげるから受け取って♪」

「…………ぁ♥…………んぅ♥…………ぁ♥」

 

 芽依はべっちょり愛液で濡れそぼった秘部を弄りながら声を殺すため紅音の下着を噛みしめる。

 愛する人が見知らぬ者達に凌辱されている、その事実に怒りを覚えないわけではない。でもそれ以上に、目の前の凄惨な光景に覚えたのは羨望と興奮。

 自分もあの人達のように刹理(せつり)紅音(あかね)を辱しめたいという暗い感情だった。




 芽依編の続きは明日投稿です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【2.脅迫】

 刹理(せつり)紅音(あかね)。隣家に住むその人は、天性の人たらしだ。

 人が悩んでいれば精力的に相談に乗り、困っていればいの一番で手を差し伸べる。傍に居て欲しい時はなにも言わずとも寄り添い、人肌恋しい時は無言で抱き締め温もりを与える。

 刹理紅音はそんな日だまりのような、誰にでも無上の優しさを注ぐ魅力的な人格の持ち主だった。

 

 だからこそ彼女は皆から慕われ、好かれ、愛されていた。

 勿論、和水芽依も例外ではない。

 

 艶やかな紅蓮色の長髪が。

 宝石のように美しい澄んだ瞳が。

 きめ細かいすべすべの白い肌が。

 適度に発育したふんわりした胸が。

 むっちりした色気ある健康的な太股が。

 

 陽光のように暖かい笑みが。

 元気を与えてくれる快活な声が。

 誰に対しても変わらない優しさが。

 頭がくらくらするような甘い匂いが。

 ふとした拍子に見せる大人びた雰囲気が。

 気を許した相手にだけ見せる小悪魔のような一面が。

 

 全部が全部。気付いた時には、刹理紅音を構成するあまねく要素を愛おしく感じていた。

 

「……ぇぐ……ひっ……く……なんで……なんで……酷い……こんなのって……ぇぐ」

 

 そんな愛して止まない人が今、服も着ず毛布にくるまり、声を押し殺してすすり泣いている。普段泣き顔と無縁の人が見せるその悲壮な姿に芽依はごくりと生唾を呑んだ。

 凌辱物を好んで読んでいた芽依にとって今の悲嘆に暮れる紅音は興奮材料以外の何物でもないのだ。

 

「紅音お姉ちゃ~ん」

「え……?」

 

 だからもう限界だった。胸の内から際限なく沸き上がる情欲を止めることなどできなかった。既に紅音を犯していた四人は後処理を済ませ撤退し、この部屋に居るのは芽依と紅音のみ。

 そんな状況で我慢しろというのが土台無理な話なのだ。極上の餌を前にした空腹の猛獣が餌に飛びかかざるを得ないように。体が自然と動いていた。

 

「め、芽依、ちゃん……な、なんで……」

 

 引戸を開け這い出ると、紅音の顔はみるみる青ざめていった。

 そのまま卒倒するのではないかと心配になるほど血の気の失せた紅音に芽依は満面の笑顔で応える。

 

「えへへへ。紅音お姉ちゃんこんにちは。洋服が散らばってるけどなにかあったの?」

「ッ! こ、来ないで! それ以上来たら、お、怒るからね!」

 

 下着すら身に纏っていない状態だからか、それとも不穏な気配を察知したのか。

 紅音はキッと芽依を睨み付けながら声を張り上げる。けれどぎゅっと毛布を握る手が僅かに震えていることと、紅蓮色の透き通る瞳に浮かぶ怯えの色からもそれが強がりであることは明白だった。

 

「人が折角心配してるのに酷い言い草~。……にしても怒るからね! って。本当紅音お姉ちゃんは可愛いよね」

 

 にっこりと笑いかけて芽依は紅音へと接近する。まるで連動するように紅音は距離を取ろうとするけれど、毛布にくるまりベッド上で踞った状態から満足に動けるはずもなく簡単に目前まで迫ることができた。

 

「お、お願い……芽依ちゃん……お願いだから……来ないで……」

「えへへへ。紅音お姉ちゃんは本当可愛いな~。そんなに脅えちゃって。なにか怖い思いでもした?」

「そ、そんなこと……」

「な~んて意地悪してごめんね? でも別に隠す必要はないと思うな。むしろ芽依は紅音お姉ちゃんの口から直接聞きたいんだよね。『刹理紅音はさっきまで輪姦(まわ)されてました』って」

「ーーーーッ!」

 

 紅音は透き通る紅蓮色の瞳を見開き驚きを露にする。

 次第にそれは怯えへと変換され、ただでさえ血色の悪かった顔色は更に悪化し身体全体が恐怖に震え出す。

 芽依はそんな紅音の前で膝立ちになるとそっと右手を伸ばし、きゅっと逃げるように目を瞑る紅音の頬を労るように、慈しむようにゆっくりと優しく擦った。

 

「相変わらず紅音お姉ちゃんの頬っぺはすべすべして気持ちいいね。こんなに艶も触り心地も良いのに、紅音お姉ちゃんは特別なこと何一つしてないってのは聞く人が聞けば不公平だと感じるんだろうね。……ねぇ聞いてる? もうそんな怖がらないでいいのに。大丈夫だよ芽依は無理矢理犯そうとは思ってないから。……それにしても」

 

 芽依はそこで一旦言葉を区切ると、すぅーっと指先を頬から桜色の唇へ移動させ、ぷにぷにした可愛らしい唇をなぞりながら微笑みかける。

 

「さっきまでこの可愛らしいお口にはおちんちんが突っ込まれてて、精液をこれでもかというほど射精()されてたんだよね。いいな~。芽依も大好きな紅音お姉ちゃんに咥えてもらって、気持ちよくなりたいな。……ねぇ紅音お姉ちゃん、芽依とエッチしよ?」

「……や、やだ……よ……」

 

 か細い声で囁きながら紅音は力なく首を左右に振るった。

 その普段の元気溌剌天真爛漫な彼女からは想像もつかない弱々しい姿に心が痛まないと言えば嘘になる。仮にも大好きな人が犯され、心身を衰弱させてるのだ。思うところは当然ある。

 けどそれでもやはり、興奮と嗜虐心が理性を。良心を塗り潰し……抑えが効かなかった。

 

「えへへへ。そうだよね。嫌だよね。安心して、あの人達と違って芽依は紅音お姉ちゃんの意思を尊重するから、無理矢理犯したりしないからさ。でも本当にいいの? 芽依なら紅音お姉ちゃんにかけられた魔法解除できるよ」

「……え?」

「ずっと見てたから知ってるんだ。今、紅音お姉ちゃんの膣内にはあの人達の精液が残留してるよね? 魔法かけて精液を排出させないようにするなんて、よっぽどあの人達は紅音お姉ちゃんとの赤ちゃんが欲しいんだね。魔法が自然と解けるのは六時間後だっけ? えへへへ。お腹が膨らむほどの精液がそれだけの時間膣内を満たしてたら本当に妊娠しちゃうかもね」

 

 言いながら芽依は個有魔法『識眼』を発動して紅音のステータスを覗き見る。他人のステータスは基本見れないものだけど、芽依にはそれを可能とする術がある。

 そして今回注目すべきは状態の欄に記された健康の二文字。妊娠していれば『健康(妊娠中)』と表記されるため今はまだ身籠ってはいないようだが、このまま放って置けば表記が変化するのも時間の問題だろう。

 

「あ、そうだ。気が変わってるかもしれないからもう一回言うね? 芽依とエッチしよ、紅音お姉ちゃん。芽依を受け入れてくれるなら毛布をどかしてベッドの上で横になって……自分から誘ってね、紅音お姉ちゃん♪」



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【3.誘惑】

「……っ……ぇっ……ぅ……」

「あぁもうなにこれ♥ あまりにもエッチ過ぎ♥ 芽依この光景だけでイッちゃいそう♥」

 

 芽依は瞳に映る甘美な光景に心身を快楽に震わせ、恍惚とした表情を浮かべた。

 

 目の前で想い人が泣きながら産まれたままの姿を晒している。

 普段は服の中に隠された筋肉と肉感が絶妙に融和した色艶の良い健康的な肉体を露出して。言われた通りベッドに寝転び美脚を開いて、産毛すら生えていない大事な場所を見せびらかしている。

 

 唯一顔だけは腕を交差させて隠しているけど、それがまた背徳的で官能的で。

 

「さてそれじゃ紅音お姉ちゃん。次にやることはわかってるよね?」

「……ぇ……ぅ……あ……あたしと……エッ……ぅ……ひっぐ……して……」

「もう紅音お姉ちゃん。それじゃなに言ってるかわからないよ。もたもたしてると孕んじゃうよ?」

「ッ! お、お願い……芽依ちゃん。あ……あたしと……エッチ……して……」

「も、もう♥ しょ、しょうがないなぁ♥ 紅音お姉ちゃんは♥ しょ、小学生を誘惑するなんて♥」

 

 嗚咽を漏らしながら誘い文句を口にする紅音にゾクゾクと甘い電流が駆け抜け、声が上擦る。

 今、自分は歳上のお姉さんで、皆の人気者で、いつも明るく優しいあの刹理紅音を支配している。その事実が齎す背徳感と屈服感がたまらなく嗜虐心を満たし、おかしくなるほどの悦楽を授けてくれた。

 こんなのを経験してしまった以上、今後自分は普通のプレイでは一切満足することはできないに違いない。

 

「そ、それじゃ触るね♥」

 

 芽依はゆっくりと生命が作り出した神秘的で芸術的な魅惑のラインへと手を伸ばす。

 芽依の小さな手がきゅっと締まった扇情的な腰のくびれの上を這い、白く輝くイケない太股へと行き着く。

 

「え、えへへへ♥ 凄いすべすべでもちもち♥」

 

 太過ぎず細過ぎず。適度に筋肉質で肉感的。

 芽依はその至高の触感に酔いしれながら、無我夢中で両手を動かす。何度も何度も腰と太股の上を行き来させ、擦っては揉んで、なぞっては揉んで、擦っては揉む。

 時折ラインを爪でなぞると擽ったいのかビクつく紅音の些細な反応すらうっとりと楽しみ、

 

「それにしてもボテッと膨らんだここ、なんていうかスッゴくエッチだよね」

 

 そうして腰と太股を思う存分堪能すると今度は腰のくびれを通り歪に膨らんだ下腹部へ手を移動させた。

 精液がたっぷり詰まったそこは、押すとぶにょっとおかしな触感と共に凹んだ。芽依はその部分を両手でこねくり回しながらおかしそうに笑う。

 

「えへへへ。見て見て、紅音お姉ちゃんのボテ腹お餅みたいだよ」

「……ぇっ……ぅ……芽依ちゃん……やめて……苦しぃ……」

「あ、ごめんね。そうだよね。こねるならこっちだよね、紅音お姉ちゃん♥」

 

 言いながら芽依は紅音の上に股がり、発展途上の双子の果実へと手を伸ばす。

 辿り着いた適度に実ったそこは、軽く力を入れただけでふにょんと簡単に形を変えた。そのあまりの極上の触り心地に芽依の口からふわぁと感嘆の吐息が漏れる。

 

「なにこれ♥ いつもと全然違う♥ 紅音お姉ちゃんのおっぱいってこんなに柔らかかったっけ♥」

 

 実を言うと芽依が紅音の少し大きめの美乳の感触を味わうのはこれが初めてではない。

 スキンシップが激しい紅音の性格上服越しに感じたことは何度もあるし、もっと言えば一緒にお風呂に入浴する時は紅音に抱き締めて貰うのが当たり前になっているため、直にその触感を味わったことも数え切れないほどある。

 でも全然違った。それが状況のせいなのか、自分が極限の興奮状態にあるからなのか、それともこれからこのしっとり柔らかい大好きな人の胸を好き勝手できるという思いがあるからなのか。兎に角それは最高の触り心地だった。

 

「……ぇ……ぁ……ん……」

 

 暫くおっぱいを揉みしだいていると、脳を揺らす色っぽい声が嗚咽に混じりだす。

 感じているのだ。先程まで散々犯されて身体が敏感になってることもあるだろうけど、それでも今紅音は自分の拙い触り方で感じてくれている。そう思うと自然と満面の笑みが溢れた。

 

「えへへへ。甘い声が漏れてるよ紅音お姉ちゃん。嬉しいな。芽依で感じてくれてるんだ♥」

「……ぁ……ぇ……ち、ちが……ん……」

「え~。誤魔化さないでいいのに。幾ら否定しても身体は正直だよ? ほら、こことかさ」

 

 そう言うな否や芽依はびんびんに勃起し自己主張を続ける乳首を左右同時に摘まんだ。すると紅音の体はビクッと震え、ひゃんっと可愛らしい悲鳴のようなものが漏れる。

 芽依はその淫靡な反応に気分を良くさせながら、更に可愛らしい蕾をコリコリ指の中で弄ぶ。勿論その間も乳房全体を手の平で円を描くように揉みしだき続けることを忘れない。

 

「……ッ……!」

「あれ? ……ふ~ん。そんなに芽依にえっちな声聞かせたくないんだ」

 

 突然矯声がやんだため不審に思い見てみると、紅音はぎゅっと歯を噛み締めていた。

 いまだに顔も交差した腕で隠し続けているし、よっぽどエッチなところを見られたくないようだ。

 

「でもね紅音お姉ちゃん。それは逆効果だよ♥」

 

 時折快感に耐えきれず矯声を漏らし身体を震わせる癖に、それを頑なに認めぬような姿勢。その強情とも呼べる姿勢自体が嗜虐的な芽依にとっては興奮の的だった。

 だから紅音が悦楽を否定しようとすればするほど、芽依の興奮は昂まり続け。

 

「わかる? 今、芽依は心臓がはち切れそうなほど興奮してるんだよ♥」

 

 今ではもう、頭がどうにかなってしまいそうなほどの興奮が心身を満たしていた。

 もしも紅音が犯されていなければ今頃芽依は腹を空かせた赤子のようにおっぱいにむしゃぶりついていただろう。幾ら魔法のおかげで紅音の全身が犯されたのが嘘のように綺麗で、実際風呂上がりのように清潔その物だとしてもそれはそれ。

 やはり先程まで見知らぬ者の体液で汚れていた場所を口に含むことには抵抗があった。

 

「あぁもう無理~♥ 芽依我慢できない!」

 

 叫びながら芽依は愛液でびっちょり濡れた下着ごとスカートを脱ぎ捨て、瞬時に第二の性器たる肉棒を顕現させると、小さな身体に不釣り合いな太く逞しいそれを紅音の胸の間に押し込んだ。

 胸を左右から押さえ乱暴に腰を振りだす。紅音の身体にびちゃびちゃの膣口を擦りつけながら陰茎を胸で扱くそれは、正に天にも昇る快感を与えてくれた。

 

「なにこれなにこれなにこれ♥ 無理だよこんなのすぐ出ちゃうよ♥」

 

 自慰とは比較できない強烈な快感に絶頂するまでそう時間はかからなかった。

 足の爪先から頭の天辺まで。全身に甘い電流が駆け抜け、蓄積した欲望が解き放たれる。吹き出した潮と愛液が紅音の腹部を汚し、飛び出した白濁液が胸や首、顔にべったり付着する。

 

「き、気持ちよかった~♥ パイズリってこんなに凄いんだね」

「……もぅいいでしょ……早く、魔法解いてよ……」

「ん? もうなに言ってるの紅音お姉ちゃん? まだまだこれからだよ?」

「え……?」

 

 ベッドに横たわってから初めて紅音は顔を上げ芽依を見た。

 何を言ってるのか理解できない。そういう表情だ。

 普段は怖いぐらい鋭い癖に今日に限って呑み込みの悪い紅音がおかしくて芽依は笑みを溢す。

 

「パイズリだけで終わりだと思うなんて。本当、紅音お姉ちゃんは可愛いんだから」

「……待って、なに言って……」

「なにって言葉のまんまだよ? 最低でも口腔と膣内は堪能しないと終われないよ」

 

 そこでようやく何が言いたいのか理解したのだろう。

 胸を弄られ身体が火照ったことで大分赤みを帯びていた紅音の顔から血の気が引いていく。芽依が姿を現した時同様、死人のような顔色に変化した紅音に芽依は笑顔のまま言った。

 

「さてそれじゃ芽依は座るから、口で奉仕してね紅音お姉ちゃん。まさかとは思うけど、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」




 次回の投稿は未定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【4.口淫】

 大好きな愛してやまない刹理紅音を支配しその艶かしい口で奉仕させる。それは性的な知識を得てから今日まで何度も何度も夢想してきたことだ。そしてそれが今、現実になっている。

 

「あはっ♥ 凄い♥ 紅音お姉ちゃんが芽依のおちんちん舐めてる♥ 夢みたい♥」

 

 芽依の愛液で腹部をテカらせ、胸元から上を白濁液で汚した紅音が泣きながら自分の物を舐めている。ベッドの縁に腰かけた芽依はその筆実に尽くし難いあまりにも甘美な光景に身を歓喜に震わせた。

 きっと夢見心地とは今の自分のような心理状態を言うのだろう。そう思うほど、目の前の魅惑的で背徳的で退廃的な光景に芽依の気持ちは昂っていた。

 

「でもね紅音お姉ちゃん。先っぽをちろちろ舐めてるだけだといつまで経っても終わらないよ?」

「……ッ……」

「芽依は何時間だって付き合ってあげてもいいけど、それで困るのは紅音お姉ちゃんだよね?」

「……ぅぅっ……ぁ……ッ……ぁん……」

「えへへ♥ そうそう、そうやってちゃんとしゃぶらないとフェラとは言えないよね♥」

 

 爪先で膨らんだ下腹部を擦ると紅音は一瞬逡巡する素振りを見せるも、素直に逸物を咥えこむ。きっとそれを口に含むのに嫌悪感があろうと、妊娠するよりはマシだと判断したに違いない。

 肉棒を通して柔らかい唇の感触が伝わり、咥えられた箇所がじっとりとした熱気に包み込まれる。ただそれだけで脳を侵食するように得も知れぬ快感が溢れだし、甘い電流が全身を駆け抜けた。

 

「ん♥ ぁ♥ うわ、なにこれ♥ 紅音お姉ちゃんの口の中、凄い気持ち良い♥」

「……ん……ぅ……んぅ……」

「あ♥ あ♥ あ、紅音お姉ちゃん♥ 今のままでも充分気持ち良いけど、できればもっと舌使って♥」

「……んゅ……ぅ……ん……」

「ふわぁ♥ なにこれ凄いこれ♥ ダメだよこれは♥ こんなのすぐイッちゃうよ♥」

 

 柔らかい掌に包まれ、ぬちょぬちょした熱い唾液が絡み付き、口内の柔肉が擦れ、不規則に蠢く舌に刺激される。自慰しか知らない芽依にとってそれは味わったことがない新鮮な感覚で、何より暴力的だった。

 本当なら陰裂や陰核も舐めて貰おうと思っていたけれど、自慰とは比べるのも烏滸がましい性感に悠長に指示する暇などなかった。

 

「んぅッ!!」

 

 芽依は強烈な射精感に襲われると、すかさず紅音の頭を押さえそれを無理矢理根本まで押し込んだ。優に20㎝はある逸物を喉奥まで突っ込まれ紅音が表情を歪めるけど、知った事ではない。

 芽依は苦しそうにする紅音の事など意に介さず訪れた射精感に従い、無遠慮に精液をぶちまける。びゅるびゅると多量の精液が吐き出しながら芽依は快感に身を震わせ、射精を終えた後もそのままの体勢で余韻に浸かった。

 

「あぁ♥ フェラってこんなに気持ち良いんだ♥」

 

 パイずりもそれは気持ちよかったけど、今回はそれ以上だった。

 芽依はおもむろに紅音の股座に視線を落とし、口元を綻ばせる。咥内でこれならば膣内では一体どれ程の快楽が得られるのか。その肉壺の感触を想像するだけでイッてしまいそうだ。

 

「さてそれじゃって、え?」

 

 飲んでもらおうかな、そう続けようとした芽依は紅音の予想外の行動に目を丸くする。

 言うよりも早く。するりと肉棒を引き抜くと、紅音は何を言われるでもなく精液を飲み下したのだ。まさか自主的に嚥下するとは思わなかったため、少々面食らってしまう。

 

「えっと、紅音お姉ちゃん。自分が今何したかわかってる?」

「……?」

「ん~? ……あぁなるほど、そっか。そういうことなんだね」

 

 紅音は心底訳がわからないといった感じにこてんと首を傾げる。その場違いなぐらいの疑問顔を見て芽依は瞬時に現状を理解し、口端を歪めた。

 

「えへっ。紅音お姉ちゃんは精液が好きになっちゃったんだね。芽依の精液は美味しかった?」

「……ッ!!!?」

 

 そこでようやく自分の仕出かした事を認識したのだろう。紅音の顔が驚愕に歪んだ。

 

「ち、ちがッ」

「あははっ。犯されて精液好きになっちゃうなんて、紅音お姉ちゃんって実は相当な変態さん?」

 

 否定しようとする紅音を遮り、わざと言葉を被せる。

 勿論そう責めるように言葉を浴びせながらも、芽依は紅音が好き好んで精液を飲んだ訳ではないことはきちんと理解していた。ただ先程まで何度も何度も飲精を強要されていたせいで、それが普通になってしまっていたのだろう。

 でも理由がどうあれ、紅音が自主的に飲んだのは事実であり。それを責めない手はない。

 

「もう、そんなに精液が好きなら言ってくれれば好きなだけ飲ませてあげるのに」

「だから違」

「遠慮しなくていいってば。それとも上の口から飲むより、下の口から飲む方がお好みなのかな?」

「……違ッ……あたし、そんなんじゃ……」

「え~。嘘だ~。だって精液なんて普通飲む物じゃないよ? それを自分から飲むなんて本当は好きなんだよね? もしも違うって言うなら、精液なんて嫌いって言うなら……ちゃ~んと全部掻き出さなきゃね、紅音お姉ちゃん♪」

「え……?」

 

 事態の展開に付いていけてないのか呆然とする紅音を他所に、それは紅音の体内から溢れ出す。ボタリ、ボタリと紅音の股座から糸を引き、白い粘液が床へと落ちる。床を汚すその白濁液は今まで紅音の膣内に留められていた精液に他ならない。

 

「ッ!!?」

 

 まるでお漏らしのようなその状態に羞恥が芽生えたのか、紅音は秘部に慌てて両手を伸ばした。とはいえ当然、お腹が膨れる程の精液が手で押さえた程度で止まるわけがない。

 魔法と言う栓から解き放たれた精液は手の隙間から零れ落ち、変わりなく床を汚し続ける。

 

「もぅ、なにやってるの紅音お姉ちゃん。折角魔法解除してあげたのに、掻き出さないの?」

「ぇ……」

「え、じゃないよ。呆けてないでほら、早く立って掻き出さないと。それとも本当は精液が好きで、体外に流れるのは困るのかな? それだったらまた全部膣内に戻してあげよっか? それぐらい芽依、できるよ?」

「ぁ……ぅぁ……」

 

 何を言えばいいのかわからないといった感じで、紅音が口を開閉する。言外に目の前で膣内から精液を掻き出してる様を見せろ、そう言われてる事を脳では理解していても、気持ちが追い付いていないのだろう。

 怯えや恐れを宿した瞳で、冗談だよね、そう言わんばかりに見つめてくる。勿論、冗談なんかではない。本気も本気。心底からの言葉だ。

 

「ほら、早く早く♪」

「ぃ……ぁ……ッ……」

 

 普段と変わらぬ笑顔を向け続けながら催促すると、芽依が本気であることを嫌というほど理解したのか、紅音は恐る恐る立ち上がると足を開き、陰裂を左手で押し広げ、露になっただらだらと白濁液を吐き出す桜のように綺麗な穴へと右手の人差し指を突き入れた。

 ぬちゃぬちゃと卑猥な音を響かせながらゆっくりと動く指に合わせて精液は更に外部へと排出される。愛しい人が必死に精液を掻き出すその姿に芽依は言い表し難い悦びを覚えた。

 

「あはっ♪ あははっ♥ 下のお口から精液をだらだら垂らす紅音お姉ちゃん、とってもエッチだよ♥」

「……ぁ……ん……」

「ん? あれ? ねぇ紅音お姉ちゃん、もしかしてだけど感じてる?」

「ッ。ち、違っ。あたし、感じてなんか……」

「ふ~ん。あくまでも白を切るんだ。なら、こうしちゃおっと♪」

 

 そう言うや否や芽依はクリトリスへ右手を伸ばし、

 

「や、やめひぅッッッ!!」

 

 ぎゅっと押し潰し捻った瞬間紅音が盛大に潮を吹き、芽依の全身に体液が降り注いだ。




次回の投稿は未定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【5.挿入】

 沢山の評価ありがとうございますm(__)m
 見てみたらバーが赤くなっててビックリしました。
 これからもご期待に添えるよう努力しますので、どうか応援よろしくお願いします。


「……へ? あれ? え?」

 

 頭からかぶるように全身に体液を浴びた芽依は呆然とする。

 手を伸ばした時、芽依が紅音のことをイかせようとしたのは間違いない。だがしかし捻った瞬間絶頂するとは、それも潮まで吹きだすとは夢にも思わなかった。

 

「……ぇぅ……ぅぅぅ……もぅやだ……もぅやだよぉ……ひぐっ……ぇぅ……っ……」

 

 呆気に取られる芽依を他所に、全身を快感に震わせていた紅音が徐にくずおれる。

 恐らく長い時間四人に輪姦(まわ)されたうえ追い討ちをかけるように芽依にエッチなことを要求され、終いには潮まで吹かされたことで精神が一気に決壊したのだろう。

 紅音は精液の溜まりの上にへたりこみ、精子まみれの手で涙を拭いながらわんわん泣きじゃくる。

 

 その幼児退行を起こしたようなマジ泣き振りには流石に胸がチクリと痛んだ。今更ながらにいつも自分を気遣い優しさを向けてくれる紅音を傷付けてることに罪悪感が芽生えたのだ。

 もっとも同時にそんな良心の呵責を塗り潰すように、その泣きっ面がとても甘美で、綺麗で、愛らしく感じられてもっともっと虐めたくなってしまうのだが。こんなにも性癖を擽るなんて、本当に彼女はイケない人だ。

 

「……えい♪」

 

 芽依は立ち上がると、何の躊躇いもなく紅音の両肩を突き飛ばした。尤も魔法で筋力を増幅させているわけでもない齢八歳の力などたかが知れている。

 本来ならばそう簡単に態勢を崩したりはしない。しかし今の紅音にはそんな些細な力に対抗するだけの気力すら残されていないのだろう。泣きじゃくる彼女は小さな悲鳴を上げ、面白いぐらい簡単に後ろへ倒れた。

 

「本当は精液が全部出切ってからベッドの上でヤろうと思ったんだけど、もういいや♥」

 

 硬い床では痛いだろうからせめてベッドの上でヤッてあげようと思っていたのだが、最早そんなのはどうでもよかった。同様に膣内に未だに他人の精液が残っていようともう関係無い。

 芽依は欲望のままに足をこじ開けその間に陣取ると、右手の人差し指と中指をツルツルの大陰唇に押しあて目一杯左右に押し広げ、未だ精液を垂らす綺麗なピンク色の膣口へ肉棒をあてがった。

 

「情欲を刺激するようなことばっかりする紅音お姉ちゃんが悪いんだからね♥」

 

「……ま……いゃ……ゃめて……」

 

「だぁめ♥」

 

 これから起こることを察した紅音が怯えながら嫌々と首を振る。けど、そんなことを言われてもここまで来て中断などできるはずがない。

 芽依は可憐な笑顔を浮かべながら腰を引き、容赦なく肉棒を根本まで一気に突き()れた。




 今回はここまでです。区切る場所が悪かったのか短くて申し訳ないです。
 次回の投稿は未定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【6.本番(前編)】

 何故エロくならないのか、ずっと疑問に思っていましたが、やっと判明しました。
 単純にテンポが悪いんですね。でもわかったところでテンポの良い文章は書けないのでちかたないね(´・ω・`)


「ぁ、ぁぁぁ。なにこれ、なにこれぇ♥ ヤバい。ヤバすぎるよ、これはぁ♥」

 

 火傷するのではないかと思うほど高い体温に、膣内を満たす粘液の感触。肉棒に絡み付く無数の襞に、精液を搾り取らんと圧迫する柔らかい肉壁。

 芽依を襲ったのはそんないまだかつて味わったことのない、無上にして究極の快楽だった。最早これは名器と言うより兵器。人を堕落させる中毒性を秘めた極上の肉穴。

 

「ぁぁ♥ スッゴい絡んで締め付けてくる♥ 紅音お姉ちゃんの膣内(なか)、エッチ過ぎぃ♥」

「ひぐっ……やだぁ……抜いてよぉ……ぇぅっ」

「そんなこと言ってぇ♥ 本当は気持ちいい癖に♥ 身体は精液頂戴っておちんちんに吸い付いてるよ♥」

 

 泣き止まぬ紅音を無視して、芽依は快楽に身を浸しながら更なる快楽を求め狂ったように腰を振るう。

 引いては突き、突いては引いて、ぱんぱんぱんぱんと心地好い音を響かせながら何度も何度も腰を打ち付ける。

 気持ちいい、それ以外の感想など出てきはしない。快楽と幸福が心身を満たし、腰を振ることしか考えられない。

 

「ねぇ♥ 気付いてる? 今紅音お姉ちゃんの膣内(なか)、スッゴいぐしょぐしょだよ♥」

 

 そしてそれは彼女も同じなのだろう。

 腰を動かすにつれ、膣内(なか)の濡れ具合は明らかに上昇していた。嫌だ嫌だと心が拒絶していても身体は与えられる快楽を貪り、確りと愛液を分泌しているのだ。

 

「でもねでもね♥ それなのに緩くなるどころか、もっと締め付けてきてるんだよ♥」

 

 これが普通なのか、それとも彼女の膣が特別な名器なのか。

 そこのところは初めて性行為を行う芽依にはわかりようもないことだ。だが一つだけ確かなことがあった。それは、

 

「無理無理♥ 無理だよ♥ こんなの我慢できないよ♥ このまま膣内(なか)射精()すからね♥」

 

 紅音の性器は極上の肉壺で、もうこれ以上耐えるのは不可能ということだ。

 

「ッ?! だ、ダメ! 芽依ちゃんそれはダメ! 射精()すなら外に出して!」

 

 中出しされる危機感から正気に戻ったのか、泣きじゃくっていた紅音が突然声を張り上げた。必死の形相で中出しを止めようとする紅音のその姿から、余程妊娠が嫌な事が窺い知れる。

 そしてそれは当然の話だろう。無理矢理犯され子を孕むなど、芽依だって絶対に嫌である。とはいえ勿論、共感していようとその懇願を聞き入れるかといえば、そんなことはないのだが。

 

「紅音お姉ちゃん、もう無理。子宮に直接射精()すよ!」

「嫌だやめて芽依ちゃんお願いだからダメだからそれだけはやめてぇぇぇっ!」

 

 紅音が絶叫するのと、芽依が絶頂したのはほぼ同時。

 芽依はより一層腰を沈め先程から亀頭にコツコツ当たっていた場所ーー即ち子宮の入口をこじ開けると、その中で盛大に果てた。快感に身を震わせる芽依は陰裂からだらだら愛液を垂れ流しながら精液を紅音の子宮に流し込む。

 そして暫くして全ての精液を出し切ると、抜けるかどうかという所まで腰を引き、

 

「……あ、ぁぁ、そんな……出てる……折角出したのに……また出されて……ひゃうっ!?」

 

 絶望に表情を歪める紅音の身体を穿つように、一気に叩きつけた。

 

「な、なんで! もう射精()したよね!? なのになんで?!」

「もうなに言ってるの? こんな気持ちいいこと一回で終わらせるわけないじゃん。確か紅音お姉ちゃんの両親は旅行行ってて明日まで帰ってこないんだよね? なら今日は泊まって朝までヤれるよね?」

「う、嘘だよね……朝までなんて……そんな……だってそんなに出したら……」

「うん。妊娠しちゃうかもね。でも芽依が妊娠するわけじゃないし。それに芽依母子相姦ってのに興味があるんだ。正確には子供が親を犯してるところを生で見てみたいんだよね。紅音お姉ちゃんがその親役なら、もう大満足だよ」

 

 にっこり笑いかけると、紅音は顔面を蒼白させ、酷く怯えたような眼差しを向けてくる。

 いい加減、そういう表情は嗜虐心を擽るだけで逆効果なんだって学習すればいいのに。芽依はそんなことを思いながら、腰を振りつつ忠告する。

 

「先に言っとくけど、逃げたり逆らったりしようとしたら、芽依、もっと酷いことしちゃうかもしれないからね。確かに素の肉体面では紅音お姉ちゃんが優位に立ってるかもしれないけど、魔法を使えず能力も無い紅音お姉ちゃんじゃどう足掻いたって芽依から逃げられないんだから、無駄な抵抗はしない方がいいよ?」

「……ッ……」

 

 紅音悔しそうに唇を噛み締めると、現実から眼をそらすように眼を閉じた。そう。どう足掻こうと今まで面倒臭がって魔法を覚えてこなかった彼女には、現状を打破する手段などないのだ。

 否。例え確りと魔法を覚えていようと、芽依の前ではどの道意味をなさないだろうから、結局は同じだ。ただ、されるがまま。紅音は黙って芽依の欲望を受け入れる他ないのだ。

 

「えへへ。なぁんて、色々意地悪言っちゃったけど心配しなくて大丈夫だよ。妊娠してもしなくても、芽依と紅音お姉ちゃんの関係はこれからもずっと続いていくからさ。だから安心して妊娠してね、紅音お姉ちゃん♪」

 

 まだまだ、1日は終わらない。

 芽依と紅音の愛の交わりは、始まったばかりなのだから。




 案の定まだまだ続きます。
 正直、他の作者さんなら2,3話で終わるようなことを何話続けるのか、作者にもわかりません。
 それと次回の投稿日時は相変わらず未定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【7.本番(後編)】

 初めの中出しから既に二時間が経過していた。

 外は薄暗くなり始め、後数十分もすれば完全に日が落ちるだろう。

 だがそれだけの時間ぶっ続けで射精しても、芽依の性欲が衰えることはなかった。

 

「ぃぅ……ぃっぐ……ぅぇ……ぇぐ……ぅ……」

 

 ボロボロ流れる涙を腕で拭いながら、紅音は芽依の上で腰を動かし続ける。

 一時間程経った頃、床からベッドへと移動し、体位を騎乗位に変えたのだ。

 

「あぁ良い♥ すっごく良いよその表情♥ 最っ高♥」

 

 一体今紅音はどれだけの屈辱感に苛まれ、どれ程の悲しみを覚えているのか。

 そして何よりどんな気持ちで強姦魔の逸物をその膣で扱いてるのか。

 それを想像するだけで芽依の心は悦楽に躍り狂った。

 

「あぁまたイッちゃう♥ イッちゃうよ♥」

 

 芽依はぎゅうぎゅうに締め付ける膣肉の感触に酔いしれながら、精液を吐き出した。

 今ので中出しは通算28回目。既に膣内に収まりきらなくなった精液は逆流し、芽依の股座を真っ白に汚している。

 付け加えて言えばもう一つの性器も大洪水を起こしていて、ベッドには大きな染みが広がっている。

 肉棒の性処理を紅音に完全に委ねた芽依は、もう一つの性器の方を自ら弄り続けているのだ。

 要するに芽依は精液を吐き出しながら、同時に愛液を溢れさせ潮まで吹き続けているのだ。

 

 だが、それだけ射精()しても射精()したりない。()りたりなかった。

 両方の性器で絶頂を繰り返しても、一向に飽きが来ないのだ。

 それほどまでに。この短時間の間でそれだけ病み付きになるほど紅音の肉壺は気持ちが良かった。

 

「凄い凄過ぎるよ紅音お姉ちゃんの膣♥ まだまだ全然満足できない♥ あ、芽依がいいって言うまで止めちゃダメだからね♥」

 

 じゅぼじゅぼ卑猥な音を響かせながら、紅音は芽依に言われた通り腰を動かし続ける。

 何度も何度も何度も何度も何度も。膣で芽依の肉棒を扱き続け、幾度も精液を受け止める。

 芽依もまた自分で膣口を弄り大量の愛液を垂れ流し、時には潮を吹く。

 ずっと、それの繰り返しだった。汗だくになりながらも繰り返し繰り返し繰り返して、

 

「あ、紅音お姉ちゃん勝手に止めたら……あれ?」

 

 でも、それはいつまでも続かなかった。

 芽依が満足したからでは当然ない。更に一時間程経った頃、突然、紅音が事切れたように倒れたのだ。

 芽依は覆い被さるように倒れてきた紅音の身体から脱げ出すと、慌てず冷静にステータスを見た。その結果紅音は疲労から気絶しただけだと判明し、

 

「気絶してるだけならいいや。勝手に使わせてもらお。ヤってる最中に起きるかもしれないしね♪」

 

 芽依は何事も無かったように紅音を仰向けにすると、再び正常位で犯し始めた。

 芽依は一心不乱に紅音のおっぱいを揉みながら、無我夢中で腰を振り続ける。

 まるでダッチワイフを扱うような粗暴さで気絶する紅音の身体を酷使するその姿は、第三者が見れば狂気の沙汰以外の何物でもないだろう。

 

 芽依は結局その後魔力切れを起こすまで性行為を続け、その時にはもう既に深夜を回っていた。

 流石にそれだけの長時間休み無しで性行為を行えば身体にのし掛かる疲労もかなりのものだ。

 故に最後の射精を終えると共に芽依が紅音同様事切れたように眠りについたのは必然といえた。




 これでやっとプロローグ的なものが終わりました。長かった(--;)
 作中では描写されてませんが四人組が紅音を犯したのは午後三時ぐらいまでのことで、その後は夜中まで芽依が犯し続けてます。芽依がこれほど性欲が強いのは幾つか理由がありますが、それは今後作中で言及させていただきます。
 まぁ一番の理由は相手が刹理紅音だからですが……。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【8.浴室での淫行(前編)】

 今までで一番良く書けた気がします!(気がするだけ)
 自慰ができない状況では読んではダメです! エロいですから!(気がするだけ)


「ん……んん。朝ぁ?」

 

 小鳥の囀りで意識が浮上する。

 芽依は大きな欠伸を漏らし、固まった筋肉を解すようにグッと伸びをした。

 

「…………あ、そうか。昨日は紅音お姉ちゃんと気持ち良いことして、そのまま家に泊まったんだ」

 

 床にこべりついた精液に、変な香りが漂う半乾きのベッド、そして上着しか着ていない自分。

 昨日の出来事が鮮明に甦る。そうだ自分は遂にあの刹理紅音とセックスをしたんだ。できたんだ。

 

「えへへ。嬉しいな。芽依、紅音お姉ちゃんと一つになれたんだ……ん? あれ? そういえば紅音お姉ちゃんは?」

 

 昨日、紅音はベッドで気絶していた。なのに、今ベッドに紅音の姿はなかった。

 ふと時計を確認するとまだ午前五時。登校するには些か早い時間帯だ。

 ならばまだ家の中に居るのだろうが……。

 

「あ、そうか。お風呂だ」

 

 閃き、ぽんと、左手の平に右拳を落とす。

 紅音は魔法を使えず、能力も有していない。

 そのため身体の汚れを落とすには、物理的に身体を洗うしかないのだ。

 

「ん~。芽依は別に魔法で綺麗になってもいいけど……」

 

 入浴しなければ汚れが落ちたような気がしない、そんな風に考える人は結構大勢いる。

 だが、芽依は違う。流石に汚物を浴びたりすれば別だが、基本的には入浴は必要ないと考えるタイプだ。

 なので汚れを落とすだけならば魔法で充分なのだが、

 

「……紅音お姉ちゃんが入ってるなら、芽依も入ろっかな。昨日出来なかったこともしたいしね♪」

 

 おっぱいをしゃぶったり、性器を舐めたり、濃厚なキスをしたり。

 幾ら魔法で清潔にしたとはいえ、流石に赤の他人の精液が付着していた場所を口に含むのは抵抗感があった 。

 だから昨日はそれらをしなかったが、昨日芽依が綺麗にした上で今お風呂に入ってるというなら話は別だ。

 もう何も気にすることはないのだ。そのような完全な下心を動機に、芽依は立ち上がる。

 

「服を回収して、後、流石に部屋がこのまんまなのは可哀想だから魔法で綺麗にして……さて、行こっと♪」

 

 芽依は部屋を出ると階段を下りて、迷わず風呂場へと向かう。

 脱衣場へ続く扉を開けると、浴室に通じる半透明な扉に映る人の影がびくりと震えた。

 大当り。芽依はうきうき気分で上着を脱ぎ捨て、半透明な扉を押し開ける。

 そこにはシャワーを丁度フックに戻している状態で、こちらを振り返る紅音の姿があった。

 

「紅音お姉ちゃん、芽依も一緒に入るね♪」

「え……あ……ぅ……ぅん」

「あ、そうだ。芽依が身体洗ってあげるね」

「あ、ありがとう。で、でもほら、もう洗い終ってて後は上がるだけだから……」

「そう言わずにほら座って座って」

 

 芽依は浴槽の縁を叩いて半ば強引に紅音を座らせると、サッと目を走らせた。

 パッと見た感じ紅音の全身は綺麗そのもので、言葉通り既に一通り洗い終えているようだ。

 何時間もぶっ続けで精液を流し込んだせいで妊婦みたいに膨らんでいたお腹も元に戻っている。

 つまり、タイミングばっちりということだ。

 

「ねぇ、紅音お姉ちゃん。最初はどこを洗って欲しい? 遠慮しないでいいよ。芽依が好きでやるんだから」

「あ、あのね、芽依ちゃん? 本当に大丈夫だから……」

「遠慮しない遠慮しない。それじゃ最初はおっぱいから綺麗にしよっか♪」

 

 言いながら、両手を紅音の乳房に伸ばす。

 そして、

 

「はむっ」

 

 躊躇いなく右乳房を口に含んだ。

 紅音が目を見開き驚愕を露にする。

 

「ちょ、なにやってるの芽依ちゃん!?」

「なにって、おっぱいを綺麗にしてるんだよ? ぺろぺろ」

「ひぅっ! な、舐めちゃダメ!」

「ちゅぅ」

「す、吸うのもダメ!」

「がりっ」

「ひうっっっ! か、噛まないで! て言うか離れてってば!」

 

 紅音は両手で芽依の頭を押さえ、芽依のことを引き剥がそうとする。

 でも全然力が入っておらず、突き飛ばそうともしない。優しい彼女のことだ。きっと力強くで引き剥がしたら怪我をさせてしまうかもしれない、とでも考えて本気で引き剥がすことができないのだろう。

 優しすぎるのも難儀なことだ。もっともそのお陰で芽依はおっぱいを満喫できるのだが。

 

(あぁなにこれおっぱいってこんなに美味しいものなの? 幸せすぎて、芽依、昇天しそう)

 

 ふわっふわで、やわっこくて、はみごたえがあって。

 舐めたら舐めただけ多幸感が押し寄せてきて、吸えば吸うだけ至高の気分を味わえる。

 口に含んでるだけでここまで幸福を感じられる物はきっと、この世にはおっぱい以外に存在しないに違いない。

 そう断言できるほど、紅音のおっぱいはとても甘美で美味しかった。

 

「ねぇ芽依ちゃん、早く離れて!」

「……」

「きっと昨日のは何かの間違いなんだよね!? これもそう! だからやめよ、ね!」

「……」

「お願い、お願いだから、芽依ちゃん言うこと聞いてよ……」

 

 紅音の声が次第に涙声になっていく。

 けど、そんなこと知ったことではない。

 芽依は無我夢中でおっぱいを揉みながら、おっぱいを貪り尽くす。

 時には舌先で乳首を転がし、時には舌先で乳輪をなぞり、時には舌全体で円を描くように乳房全体を舐め、時には力一杯吸い上げ、時にははむはむ甘噛みして、時には本気で噛んで歯形を残す。

 そんなことをしゃぶるおっぱいを変えながら三十分程続けると、

 

「……」

「……」

「……」

 

 いつしか紅音の反応が途絶えた。

 チラリと上目遣いで見上げると、彼女は光の失せた瞳で虚空を見つめていた。

 どうやら何を言っても無駄だと判断し、抵抗するのをやめたようだ。

 

 芽依は静かに左手をおっぱいから離す。

 意識が朦朧として反応が無いのは仕方無い。寝てたり気絶してるならむしろ無反応でも良い。

 けど、意識がちゃんとしてるのに無反応なのは嫌だった。

 

「ひゃぁんっ!」

 

 閉じていた脚の間に強引に左手を捩じ込み割れ目をなぞると、紅音の口から甘い声が漏れる。

 

「へ、え? め、芽依ちゃん、なにしてひぃんっ!」

 

 言葉を返す代わりに再び割れ目をなぞる。

 

「あふぁへぇほへぇひゃんほここ、ふれてるょ」

「そ、そんなことんぁ……ない……ん……濡れてん……なんか……」

「ふほばっふぁり」

「ひゃぁんんんっ!?」

 

 芽依が器用に左手中指と薬指で陰裂を押し広げ、そのまま膣に二本の指を挿入する。

 紅音は濡れてないと言ったが、そこは焼けるほど熱くなってるうえぐっしょりと甘い蜜で濡れそぼっていた。

 数度割れ目を擦っただけでこの濡れ方はあり得ない。きっとおっぱいを弄ってる間、ずっと感じ続けていたのだ。

 あの皆の人気者でエッチな事にあまり興味が無さそうな刹理紅音が、その実小さな女の子におっぱいを弄られて愛液をぐっしょり垂らすド淫乱な人だったなんて……なんて、最高なのだろうか。

 気を良くした芽依は左手を動かしながら親指と人差し指でびんびんに勃起する陰核を摘まんだ。

 そして、

 

「ゃぁぁぁぁぁっ!」

 

 ぐいっと押し潰さんばかりの力で陰核を刺激すると、紅音は甘い喘ぎ声を漏らしながら身体を弓なりにのけぞらせた。それと同時にぎゅぅと膣内にある二本の指が凄まじい力で締め付けられる。

 イッタのだ。おっぱいをしゃぶられながら手まんされ最高潮に昂っていた身体が、クリトリスを刺激されることによって一気に絶頂へと導かれたのだ。

 

「ふあ。……紅音お姉ちゃん、気持ちよかった?」

「……め、芽依、ちゃん……なんで、こんな……」

「なんでって、紅音お姉ちゃんのこと大好きだからだよ? 大好きだからエッチな事したいの」

「だ、だからってこんな、無理矢理……」

「えへへへ。それについてはごめんね? だって芽依、紅音お姉ちゃんのこと犯したかったんだもん」

「ッ……もう、いい。もう何も言わなくていいから、早く出てって」

「ん~? それはできない相談だよ。だって芽依まだ気持ちよくなってないもん」

「え……?」

 

 何を言ってるのか理解できない、そんな表情。

 昨日から何度も見た、困惑顔。

 芽依は愉悦に顔を歪ませながら、それを発現させる。

 先天的に身体に備わってる性器とは別の、第ニの性器。

 第一の性器を滅茶苦茶に犯すための、子を孕ませるための器官。

 芽依は巨大なそれを見せびらかしながら、言った。

 

「紅音お姉ちゃん、脚を広げて、ぐっしょり濡れたおまんこを芽依に見せて♪」




 なんだかこの主人公、エロいことしかしてないぞ。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【9.浴室での淫行(後編)】

 今更ですが、この作品の主人公は色々と規格外でヤバい奴です。


「紅音お姉ちゃん、脚を広げて、ぐっしょり濡れたおまんこを芽依に見せて♪」

「な、なんで……そんな……嫌だよ、そんなの……」

「もう、我が儘言わないの。ほらほら。ガバッと開いて、中出しさせて♪」

「む、無理……い、嫌……」

 

 紅音は嫌だ嫌だと涙目で首を振る。

 可愛い。ただでさえ愛嬌ある可愛らしい顔が、より可愛くなっている。

 そんな素敵な反応を示されたら、もっともっといじめたくなってしまうではないか。

 

「え~? なんで~? 紅音お姉ちゃん、芽依のこと好きだよね?」

「ぇ……?」

「だって今まで一杯良くしてくれたよね? 可愛がってくれたよね? それって好きだからだよね?」

「た、確かに芽依ちゃんのことはす、好きだけど、で、でもそれとこれとは……」

「それもこれもないよ。芽依のことが好きなら……素直に芽依の言うこと聞いてよ」

「ひぅっ」

 

 特に何かをしたわけではない。

 ただ目を細めただけで紅音は小さな悲鳴を上げると、がたがた身体を震わしながら脚を開いた。

 お湯とは違う、彼女が分泌した愛液をびっちょりと滴らせるパイパンまんこが露になる。

 

「そうそう。それでいいんだよ、紅音お姉ちゃん。さて、先ずは掃除させてもらおうかな」

「そ、掃除……?」

 

 きょとんとする紅音を無視して、芽依は紅音の股の間で膝立ちになる。

 そして、芳しい香りが漂うそこへ顔を近付けると、ペロリと舌を這わせた。

 

「ひゃんっ! め、芽依ちゃん、な、何してるの?!」

「なにって、掃除してるんだよ? 挿入()れる前にちゃぁんと綺麗にしとかないと」

「い、いいよ! そんなことしなくひゃぅっ!」

 

 やや左右に開いた大陰唇を、真紅色に染まった小陰唇を、勃起した陰核を。

 そして何よりだらだらはしたない蜜を垂れ流す膣口を。舐める。

 

「め、芽依ちゃん! や! やめて! そんなとこ舐めないで!」

 

 勿論紅音の言葉は無視だ。無視して、綺麗になるよう掃除を続ける。

 股を汚す粘液を舐めて、舐めて、時には啜って、取り除く。

 だが幾ら取り除いても次から次に粘液は穴の中から滴り落ちてきて、全然綺麗にならない。

 人が一生懸命やってるのに全くこの人は。清掃活動で感じるなんて、本当、はしたない人だ。

 

「ん。め、芽依ちゃんダメ、これ以上舐められたら……あたし、あたし……」

「ふぃふぃよ。いっふゃって」

「ん、んんんんんーーッ!」

 

 紅音の身体が振動すると共に、芽依が咄嗟に尿道に押し付けた口内に液体が噴出される。

 多量に流れ込んでくるそれは尿ではない。潮だ。

 芽依はそれをごくりごくりと喉を鳴らしながら飲み込む。

 初めて口にしたそれは今まで口にしたどの飲料とも比べられないぐらい素晴らしいものだった。

 別に甘いわけではない。むしろただのお湯に近いぐらいで、味自体は特別美味しいものではない。

 だが飲めば飲むだけ爪先から頭の頂上まで。全身が、細胞の一つ一つが歓喜にうち震えるのだ。

 

「ぷは。紅音お姉ちゃんの体液、物凄~く美味しいね♪」

「……ぁ……ぁ……」

「それじゃ次は、お待ちかねの貫通タイムだね♪」

 

 立ち上がり未だに震えている紅音の穴に肉棒を押し当てる。

 そしてしっかりと狙いを定めると、芽依は治癒魔法を発動させた。

 初めては貰えなかったけど、やっぱり貫通はしてみたいのだ。

 芽依は全然気付いた様子のない紅音に口端をつり上げると一気に腰を落とし……処女膜を突き破りながら奥へと進んだ。

 

「ッ! いったあああああっ! な、なになにしたのなにされたのあたし?!」

「もう大袈裟だなぁ。ちょっと処女膜を再生させて突き破っただけで」

「なーーッ! ま、待って動かないで痛いの本当に痛いから! お願いだからやめて!」

「だ~め♪ 芽依が満足するまで止まってあげない♪」

 

 膣から流れ出る鮮血など知ったことかと言わんばかりに、芽依は乱暴に腰を動かす。

 無数に絡まる襞の感触、圧迫する膣肉の感覚、ぬるぬるした体液の触感。

 やはりこの人の肉壷は至高の性処理具だと、改めて思い知る。

 

「ん……ぁ……んぁ……」

 

 暫くすると、紅音の口から嬌声が漏れ始める。

 聞くだけで脳がくらくらするようなその声に、芽依は笑みを浮かべた。

 

「えへへ。紅音お姉ちゃんも気持ち良くなってきたんだね」

「ち……ん……ちが……ぁ……う……」

「誤魔化さないでいいよ、顔見れば一目瞭然だもん」

 

 蕩け潤った瞳に、上気し赤みが差した頬。

 これで感じてないと言う方が無理なぐらいの、蕩け顔だ。

 芽依はそんな紅音の顔に徐に顔を寄せると、

 

「んちゅ」

「ッ! ん……んちゅ……」

 

 綺麗な桜唇に自らの唇を合わせた。

 既に心まで蕩けきっているのか、紅音は驚きこそすれ拒むことはしなかった。

 芽依は紅音に受け入れられた悦びに心を震わせながら、腰を振りつつ彼女の唇を貪る。

 無理矢理犯すのもいいが、やはり大好きな相手に受け入れられればそれは素直に嬉しいものなのだ。

 

「「ん……ちゅ……んる……」」

 

 互いが互いに、相手を求めるように貪欲に唇を奪い合う。

 ぬちゃぬちゃ卑猥な音を立てながら舌を絡ませ、唾液を交換する。

 美味しい。明確な味があるわけではないけど、愛液や潮と同じで、これもまた口にすればするだけ幸せを感じられて、ずっと欲しくなってしまうほど甘美なものだ。

 

「んちゅ?」

 

 暫くそうして絡み合っていると、突然柔らかい物が腰に巻き付いた。

 チラリと見てみると、紅音が腰に脚を巻き付けていた。

 いや、脚だけではない。今度は両腕を首に回してきた。

 

「ん……ゅ……んゅ……」

 

 本人は自分の行動を理解しているのか、していないのか。

 紅音は潤んだ紅色の瞳に芽依を映し、ただただ芽依の唇を貪っていた。

 膣も肉棒をぎゅうぎゅうに締め付けていて、紅音の全身が性を求めていることがわかる。

 既にそこには先程までの嫌がっていた彼女の面影はない。もしや度重なる辱しめのせいで理性が崩壊したのだろうか。まぁ例えそうだとしても芽依にとっては好都合なだけなので、問題ないことだが。

 

「んぷは。あ、紅音お姉ちゃん。芽依、そろそろでんんっ!」

 

 言い終わる前に、紅音が離れた唇を追うように奪ってくる。

 芽依はその濃厚なキスに応えながら腰を落とすと、襲ってきた射精感のまま一番奥で果てた。

 びゅるびゅると大量の子種が紅音の内部に吐き出されていく。

 

「「ん……ゅん……」」

 

 だが、芽依も紅音も互いにそんなことは些事だと言わんばかりに性行を続けた。

 芽依は舌を絡ませながら、再び腰を動かし続ける。

 

 何度絶頂しようと関係無い。

 二人は互いにイキ続けながら性行を何時間もの間続けた。

 結局二人がセックスをやめたのは芽依の魔力が空になり、紅音のお腹が妊婦のように膨れた後だった。

 




 話が全然進まねぇ!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【10.星藍華学園】

 今回はエロい話ではありません。


 五大名門校として内外に名声を轟かせる超名門校、星藍崋(せいらんか)学園。

 小中高一貫校であるが故に巨大な敷地を誇るそこは住宅地からやや離れた場所に在る。

 芽依の家から言えば凡そ徒歩で80分程の距離だ。

 そのためいつもは転移魔法等を使用して通学してるのだが、流石に魔力が空では魔法は使えない。

 かといって通学用の乗り物は予約制なのでこちらも活用できず、今日芽依は仕方無く徒歩で通学したのだが、

 

「お前が遅刻とは珍しいな」

 

 当然のようにものの見事に遅刻していた。

 それもセックスを終えたのが8時過ぎだったので学園に着いた現在は既に九時半を回っていて、名門校の生徒にはあるまじき大遅刻である。芽依は露程も気にしていないが。

 

「はい。色々あって遅れちゃいました」

「そうか。別に私に迷惑がかからなければ問題ない。さっさと席につけ」

「わかりました」

 

 先生にぺこりと頭を下げ、窓際の一番後ろの自分の席へと移動する。

 授業中での登校のためクラスメイトからの好奇の目が凄いけど、芽依は徹底的に無視する。

 序でに少し離れた席から浴びせられる物凄い敵意の視線も無視して、窓の外へ視線を向ける。

 

「紅音お姉ちゃん、大丈夫かな?」

 

 澄み渡った快晴を眺めながら考えるのは、紅音のこと。

 彼女は三時間にも及ぶ性行為が終わると共に、昨日同様気絶するよう眠ってしまったのだ。

 流石に腹部をぷっくら膨らませ、股から白濁液を垂れ流す彼女をそのままにするのもどうかと思い必死に起こそうとはしたのだが、全然起きなかったため泣く泣くそのままの状態で放置してきたのだ。

 魔力が残っていれば魔法でどうにでもできたのだが、流石に小学生の身では魔法抜きで一回りも二回りも大きな彼女を部屋まで運んだりすることはできなかったのである。

 

「紅音お姉ちゃん結構サボり癖があるから、その点は心配いらないと思うけど……」

 

 不良ではないのだけど、彼女は兎に角自由奔放で頻繁に学校を休んでいると姉が言っていた。

 そのため学校を休んだところで不審がられることはないだろうが、それでも心配だ。

 特に何が心配かというと、彼女の両親が帰宅しないかどうかだ。事前に聞いた情報では紅音の両親が旅行から帰ってくるのは夜だということだが、早めに切り上げて帰ってくることも考えられる。

 もしも、もしもだ。紅音が起きるより早く両親が帰宅してあの姿を見られたら、もう色々アウトだ。

 

「ん~。やっぱり芽依も休んじゃえばよかったかなぁ」

 

 正直な話、教科書を斜め読みしただけで満点が取れる芽依にとって学校は必要無いものだ。

 特に二年生に上がってからはそんな思いが顕著で、学校に来ても授業は受けていない。

 なんとなく来ては、ただただぼーっと過ごし時間が過ぎ去るのを待っているだけだ。

 それでも学校をやめずしっかり通学してるのは、わざわざ自分を名門校に入れるために引っ越してきた家族に対して思うところがあるからだ。けど今日ぐらいは素直に休めばよかったと芽依は後悔する。

 

「ん。時間か。それじゃ算数の授業はここまでだ。次は魔導の授業だから準備しておけよ」

 

 授業の終わりを報せる鐘の音が鳴り響くと先生はそれだけを言い残し、教材を片付けて教室から出ていく。

 すると途端にそれを待ってましたと言わんばかりに教室内が一気に賑やかになる。

 わいわいがやがや話に花を咲かせるクラスメイト達の様子を尻目に、芽依は溜め息ひとつ。

 

「あらっ。遅刻した分際で溜め息とは良いご身分ですね」

「……」

「ふんっ。挙げ句に無視とは相変わらずお高くとまってますわね」

「はぁ。芽依に何か用?」

 

 面倒くさ、そんな心境を露骨に表面に出しながら芽依は振り返る。

 対して相手は肩で切り揃えた銀髪を手で払い、鼻で笑う。

 

「はんっ。わたくしが貴方に用などあるわけないですわ。自意識過剰も程々にした方がいいですわよ?」

「ふ~ん。なら、早く席に戻って次の授業の予習でもしてた方がいいと思うよ、芽依は」

「むかっ。それは暗に自分には予習など必要ないけど、わたくしには必要だと言ってるのかしら?」

「はぁ」

 

 本当に面倒臭い人だと芽依は心のなかでごちる。

 この高飛車なクラスメイトの名は、樋沼(ひぬま)結香(ゆうか)

 何故だか芽依を目の敵にしていて、ことあるごとに突っかかってくるクラスメイトだ。

 因みに先程敵意の籠った視線を向けていたのも結香である。

 

「そもそも授業を真面目に受ける気がない貴方に、学校に通う意味はあるのですか ?」

「……」

「それどころか貴方、教科書すら持ってきてませんよね?」

「捨てたのはそっちのくせに」

「言いがかりはよしてほしいですわ。貴方が勝手に無くしただけでしょう?」

 

 何が言いがかりか。

 結香は知らないことだが、芽依は10分以内に起きた過去の出来事を視ることができる。

 その力を利用してばっちり結香が教科書をゴミ箱に捨ててるのを目撃したのだ。

 もっともそれを回収しなかった芽依も芽依であるが。兎も角教科書が無いのは結香が原因なのだ。

 

「本当、どうして貴方みたいのがこの場に居るのかしら」

「そんなの入学したからに決まってると思うけど…… 」

「はっ。そういうことを言ってるのではありませんわ。貴方みたいな不真面目な生徒がどうしてこの由緒正しい名門校に通っているのかと……いえはっきり申し上げましょうか。貴方みたいなのはこの学校に相応しくないと、わたくしはそう言っているんですわ」

 

 それを言うなら人の物を捨てて嫌がらせするような人物こそ相応しくないのでは?

 そんな誰もが思うであろう当たり前の疑問を芽依は呑み込み、窓の外へ視線を向け直す。

 これ以上話しても無駄だと、そう判断したのだ。が、この対応が結香の癇にさわったようで、

 

「ッ! だからどうして貴方はすぐにそうやって人のことを無視するんですの!」

 

 結香は勢いよく机の上に両手を叩き付け、声をあらげた。

 しんっ! と痛ましいまでの静寂が教室に落ち、先程よりも多くの視線が突き刺さる。

 別に居心地が悪いとは思わない。好きでもない相手にどう思われようと、芽依は一向に気にしないのだから。

 

(この人は毎日毎日、なにをそんなに怒ってるんだろ)

 

 ただ、この情緒不安定なクラスメイトだけは別だ。

 嫌われるのは構わないが、こうも来る日も来る日も突っかかってこられては正直辟易とする。

 しかも今日は一段と虫の居所が悪いのか、いつもより怒り方が激しい。

 折角大好きな人との情事で良かった気分が台無しだ。

 

「そろそろ次の授業の時間だぞ……ん? なんだ、またやってるのかお前達」

 

 と、戻ってきた先生が呆れたような視線を芽依達に浴びせる。

 

「全員席につけ。後少しで授業が始まるぞ」

「……」

「おい樋沼、お前もだ。さっさと戻れ。私に迷惑をかけるな」

「……わかりましたわ」

 

 結香は何かを言いたそうにしながらも、大人しく席へ戻った。

 漸く鬱陶しいのから解放された芽依は嘆息を溢し、

 

(とりあえず帰ったら紅音お姉ちゃんで気分転換しよ)

 

 このじくじくした不快感を払拭するため帰宅したら即紅音の家に行くことを決意した。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【11.拡大する邪気】

「まず始めにお復習(さらい)だ。里香(りか)、魔導とはなんだ?」

 

 指名され、水色の髪のクラスメイトが立ち上がる。

 

「はい。魔導とは大衆魔法・固有魔法・魔術・魔導具・魔具等、全ての魔に関する学問のことです」

「よし、正解だ。なら次は燐火(りんか)。大衆魔法と固有魔法の違いを説明しろ」

 

 次に起立するのは、赤みがかった黒髪のクラスメイト。

 

「はい。大衆魔法は理屈上誰もが後天的に会得できる魔法のことで、固有魔法はその人が生まれもったその人だけの魔法であり総じて大衆魔法より強力な魔法と言われています」

「そうだ。厳密に言えば固有魔法の中にも愚にもつかないものはあるが、基本的に固有魔法は大衆魔法よりも強力とされている。無論その分固有魔法を保有する者は少ない。まぁもっともこの学園には能力者含めごろごろ居るがな」

 

 そこでちらりと視線が向けられる。

 能力者。読んで字の如しそれは能力を持つ者の事だ。

 能力は固有魔法以上に稀少で、固有魔法よりも理不尽な力が多いとされている。

 実際芽依が保有する能力、【魔法会得】は視界内の他人が所持する魔法を大衆・固有問わず己の物とすることができる理不尽極まりない代物で、芽依が備える魔法は全てこれにより会得されていた。

 

「……」

 

 もっともだからなんだという話だが。

 芽依は授業から完全に意識を外し、個人をピンポイントで遠視可能な固有魔法【監視】を発動する。

 まだまだ全快には程遠いがこの程度なら余裕で行使できる程には魔力が回復しているのだ。

 

(あ、起きたんだ。ていうか、あれ? 泣いてる?)

 

 芽依の視界に映し出されたのは、お風呂場で泣きながら精子を掻き出す紅音の姿。

 最後は自分からキスを求め始めていたのですっかり堕ちたと思ったのだがこの様子だとどうも違うようだ。

 まぁだがよくよく考えれば、昨日の今日で完全に堕ちる方がどうかしている。

 

(ふ~ん。てことはあれかな。今朝のは犯されてる現実から逃げたくて、一時的に性を求めただけだったのかな?)

 

 強姦されてる事から目を背けるために快楽を受け入れるというのは、本末転倒のような気もするが。

 しかし紅音の立場からするとそうでもしなければ精神が保てなかったのかもしれない。

 

(あ、またむらむらしてきた)

 

 目の前の苦痛から逃避するため性を享受するなんて、なんて甘美な響きか。

 芽依は下腹部が熱を宿すのを感じながら、紅音の観察を続けた。

 彼女は左手に持ったシャワーでお湯をかけながら内部の精液を必死に掻き出し続ける。

 サーモンピンク色の穴からドロッとした濃い粘液が溢れ出す様は、かなりそそるものがある。

 正直この場で自慰を始めたいぐらいだ。教室で自慰等絶対にしないが。

 

(うぅ。身体に悪いから、終わりにしよ)

 

 芽依は魔法を切る。

 発散できない場所であの光景を見続けるのは最早拷問だ。

 

(……そういえば生徒が先生を犯すなんて内容の本もあったっけ)

 

 芽依はじっと先生ーー三室(みむろ)朱実(あけみ)を見つめる。

 シャツを押し上げる服越しにもわかる巨大な双丘に、モデルのようなスラッとしたスタイル。

 できる女を思わせるきりっとした切れ長の瞳に、大層整った綺麗な顔立ち。

 芽依はごくりと生唾を呑み込んだ。

 あの美人と称するのが的確な美貌を滅茶苦茶にできたらどれだけ楽しいだろか。

 紅音の発展途上の身体とは違い、成熟した大人特有の色気溢れる肉体を汚せたらどれほどいいか。

 

「ん。もうそんなに経ったか。それじゃお前ら次は外で体育だ。遅れるなよ」

 

 鐘の音が鳴り終わると共に退出する朱実の後ろ姿を眼で負う。

 その瞳には途方もない邪な感情が宿っていた。




 輪姦物が書きたい今日この頃。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【12.つまらないという感情】

「……。眠い」

 

 芽依は欠伸を噛み殺し、指で涙を拭い取る。

 深夜過ぎに寝て早朝の五時に起きた芽依の身体は完全に寝不足だった。

 それも寝る前も起きた後もずっとセックスをしていたせいで、疲労感が凄い。

 やろうと思えば魔法でどうとでもなるが、魔力が勿体無いのでそれをするつもりはなかった。

 

「皆、元気だな~」

 

 そのため芽依は今、木陰から体育の授業を見守っていた。

 もっともそれは体育というよりも、ただの昼休みの光景にも見えるが。

 きっと体育の授業で、皆が皆好き勝手に身体を動かしているのはうちのクラスくらいだろう。

 

「そういうお前は何かやらないのか?」

「あ、三室先生。どうしたの?」

「別に、私も暇なだけだ。流石に職員室でまったりしてる訳にはいかないからな」

 

 それは、まぁそうだろう。

 好きに運動させてるだけでもあれなのに、その上職員室に戻ったりしたら職務怠慢も甚だしい。

 芽依自身はどこで誰が職務を放棄してようと気にしないが、社会でそれが認められる訳がない。

 芽依は改めて思った。社会って面倒臭いなぁ、と。

 

「で、お前はあいつらと一緒に遊ばないのか?」

「ん。好きでもない人と遊んでもつまらないからいいや」

「ふっ。つまらないか。ま、その気持ちわかるがな」

「ふ~ん」

 

 芽依は生返事をしながら朱実の顔を興味深そうに見つめる。

 意外にもそれは邪な感情からの行為ではない。ただ純粋に興味を持っての行動だ。

 

「なんだ、私の顔に何か付いているか?」

「ん~ん。ただ前々から思ってたけど、三室先生って芽依に似てるな~って」

「そうか? まぁだが確かに似てるところはあるかもしれないな」

「やっぱり? 芽依と同じで三室先生もいつもつまらなそうだもんね」

 

 授業をしている時も、お昼を食べている時も、こうやって会話してる今現在も。

 芽依の目に映る朱実はいつも無表情で、何に対しても無関心だ。

 冷めた瞳で世界を見るその様は、まんま自分と同じだと芽依は思っている。

 

「そうか、つまらなそうか。ま、確かに。そういうところはあるかもな」

「……ねぇ三室先生」

「なんだ?」

「三室先生って好きな人居る?」

「いきなりだな。まぁ居るぞ、長いこと逢ってないがな」

「なんで? 喧嘩でもしたの?」

「いや、そういうわけではない。そもそもあの娘と逢ったのは一度だけだ」

 

 一目惚れというやつだろうか。

 朱実は自嘲気味に笑みを浮かべると、芽依の頭に手を置いた。

 

「お前が同じだと思う私からアドバイスをしてやる」

「?」

「好きな相手は絶対に手放すなよ。後悔するからな。何より余計に世界がつまらなくなる」

「……」

「さて、そろそろ時間だな。おいお前ら! 集まれ! 授業を終えるぞ!」

 

 ぱんぱんと手を叩き、朱実は生徒を集合させる。

 忽ち集まり列を作るクラスメイト達。

 芽依もまたその列に並びながら、朱実の言葉を反芻させる。

 

 ーー絶対に手放すなよ。

 

 何を当たり前のことを、と芽依は思った。

 言われるまでもないことだ。

 むしろ好きな人が居ない人生など考えられない。

 あの気持ち良いのが無くなるなど考えたくない。

 

 好きな人は……お姉ちゃんや紅音お姉ちゃんは、絶対に逃がさない。

 一生一緒だ。何をしようと、どんな手を使ってでも、永遠に。

 だって愛する者と共にあれない人生など、何の価値もないのだから。

 




 レズ輪姦始めました。
 文体が丸っきり異なりますが、こちらもよろしくお願いしますm(__)m
 https://syosetu.org/novel/201031/


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【13.訪問】

「今日も1日無事に終わったな。それじゃ解散だ。くれぐれも問題は起こすなよ」

 

 そう言葉を残し朱実は教室を後にすると、途端に教室は話し声で満ち始める。

 折角学校が終わったんだから駄弁ってないでさっさと帰宅すればいいのに。

 芽依はそんな事を思いながら転移魔法を発動させ、姉の部屋に直帰する。

 

「えいっ」

 

 そしてそのままベッドへ飛び込んだ。

 ぼふっと身体が跳ね、甘い香りが全身を包み込む。

 枕に顔を埋め、芽依はその芳しい姉の香りを目一杯体内に取り込んだ。

 

「お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん」

 

 幸せだ。

 肉体が、細胞が、神経が、心が、魂が。

 和水芽依を構築する全てが幸福に包まれる。

 

「ん♥ お姉ちゃぁん♥ 芽依、お姉ちゃんともエッチなことしたいよぉ♥」

 

 ぐりぐり枕に頭を押し付けながら、芽依は妄想を膨らませる。

 大大大大好きな紅音との性行為ですら天にも昇る至高の快感を得られたのだ。

 もしも相手が紅音よりも大好きな最愛の姉なら、一体どれだけの悦楽を得られるのだろうか。

 それを想像しただけで全身が興奮し下腹部に熱が宿った。

 

「でも、流石にお姉ちゃんに酷いことはできないよ……」

 

 だが一転して熱せられた思考は冷却され、声には悲しみが乗せられる。

 芽依自身紅音を犯しておいて何を今更と思うが、それでも姉に酷い仕打ちはしたくなかった。

 もっとも実の妹が想い人を犯してると知ればその瞬間姉は絶望するだろうから本当に今更ではあるが。

 でもそれでも。姉に直接危害を加えることは。姉を汚すようなことはしたくなかった。

 

「……紅音お姉ちゃん家に行こ」

 

 沈んだ気分を切り換えるため、芽依は家を出て隣家に足を運んだ。

 憂鬱とした気分を発散するにはやはり自慰を行うのが手っ取り早いのだ。

 芽依はとりあえず紅音の両親が帰宅してる事を視野に入れチャイムを鳴らす。

 

「……め、芽依ちゃん……な、何か用?」

「あれ? 紅音お姉ちゃん?」

 

 そうして誰かが出てくるのを待っていると、扉が僅かに開き隙間から紅音が顔を覗かせた。

 扉にはいまだにチェーンが付いているようで、紅音の顔の手前には鎖が見える。

 完全に不審者に対する対応の仕方だが、芽依は特に気にせず疑問を投げ掛けた。

 

「紅音お姉ちゃんなんで家に居るの? まだ学校終わってないよね?」

「そ、それは、や、休んだからだけど」

「そうなの? またサボったんだ。あ、入りたいから扉開けてくれる?」

 

 そこで紅音の身体はビクリと震わすと、目をあちらこちらにさ迷わせ始める。

 大方、再度襲われる事を危惧して家に上げたくないのだろう。

 もっとも芽依がその気になれば魔法でどうとでもなるため、あまり意味のある行動ではないが。

 

「え、えっと、あ! そ、そうだ! め、芽依ちゃん遊びに行かない?」

「遊び? 何処に連れてってくれるの?」

「そ、そうだね。えっと、あ! この間新装開店したお店があるから、そこ行かない?」

「ん。いいよ。芽依は何処でも」

「そ、それじゃ仕度してく「外で紅音お姉ちゃん犯すのも愉しそうだしね」ーーッ」

 

 今度はその綺麗な瞳が恐怖に震え、あり得ない者を見るような目を向けられる。

 芽依からすれば外に出たぐらいでどうにかなると思ってる紅音の浅慮さがあり得ないのだが。

 芽依はにっこり笑うと、紅音に告げた。

 

「外で犯されるか自室で犯されるか。好きな方選んでね、紅音お姉ちゃん♪」




 芽依ちゃんは性欲の塊。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【14.脱衣】

 あの後、あっさりと扉は開けられ芽依は部屋に通された。

 勿論それが外で襲われるより家で犯された方がマシだと判断しての事だとは理解している。

 罷り間違っても家の中でなら犯されてもいいと思っての行動ではないだろう。

 

「???」

「……」

 

 ともあれそんなこんなで部屋に上げられた芽依。

 彼女は今、ベッドに腰掛け指示通り立ちっぱなしの紅音をジッと観察していた。

 直ぐ様卑猥な事を要求されると思っていたのか、紅音は見つめられてるだけの現状に疑問符を浮かべている。

 

「……なんていうか、あれだね。紅音お姉ちゃんってエロくないのにエロいよね」

「?????」

 

 更に頭上に疑問符を増やす紅音を無視して、芽依は舐めるように視線を動かす。

 何の変鉄もない灰色のトップスに、これでもかと美脚を露出するホットパンツ。

 確かに適度に筋肉質で肉感的な生足は目に毒だが、それ以外は至って普通の格好だ。

 スタイルもスタイルで、悪い所か極上の部類に入るけれど、決して恵体ではない。

 

「ん~。なんて言うんだろ、健康的なエロさ? ほら、汗だくの選手とかって扇情的でしょ?」

「ん。まぁわかるけど」

「紅音お姉ちゃんは常時そのエロさが漂ってる感じなのかな? 多分」

「はぁ」

 

 こっちまで気が抜けるような生返事を聞き流しながら、芽依は再度紅音の身体を注視する。

 やはり何度見ても情欲を掻き立てる健康的で魅惑的な身体だ。

 トップスを盛り上げる胸も、適度にむっちりした太股も、全てが扇情的で自然とむらむらしてくる。

 だから芽依は欲望のままに命令する。そのイケない身体をもっともっと堪能するために。

 

「それじゃ紅音お姉ちゃん、脱ごっか」

「え……いきなりなに言って……」

 

 突然の要求に、紅音は戸惑いを露にする。

 芽依はそんな彼女に対し、再度はっきりと告げる。

 

「聞こえなかった? 服を脱いで、紅音お姉ちゃん」

「ま、待って……い、嫌だよそんなの……なんであたしがそんなこと……」

「何でもなにも、エッチな事を要求されるのはわかりきってたことだよね?」

「そ、それは……」

「ほら早く。それとも服を切り刻まれる方がいい? これ以上待たせるようなら、そうするよ?」

「ッ!!? ま、待って! 脱ぐ脱ぐから! 自分で脱ぐから! そんなことしないで!」

 

 瞬く間にその顔を恐怖に染めた紅音は慌ててトップスに手をかけると、一気に持ち上げた。

 可愛らしいピンク色の下着に覆われた白桃がぷるりとこぼれ落ちる。

 

 ごくりと芽依はその甘美な光景に思わず生唾を飲み込んだ。

 率直に言って紅音の生着替えは頻繁に拝んでいるし、もっと言えば昨日や今朝なんかは裸体自体を拝んでいる。

 だが、それでも。自分の命令に従って。着替えるためではなく、これから行う性的な行為のために好きな人が服を脱いでいるというのは、どうしようもなく劣情を刺激するのだ。

 

「……」

 

 そんな瞳孔をガン開きする芽依の前で、紅音は震える手で今度はブラジャーのフックを外した。

 するりとブラジャーが床に舞い降り、守られていた形の良い綺麗な果実が姿を現す。

 この世のどんな物よりも至宝の果実を目の前に、芽依の興奮は高まる一方だ。

 

 だが勿論、これで終わりではない。上半身が裸になっただけで終わるわけがない。

 今すぐにでも貪りたい衝動を堪える芽依の前で紅音はホットパンツを脱ぎ、薄い水色のショーツが顔を出した。

 そして涙を浮かべながら紅音はその最後の砦であるショーツすら脱ぎ、裸体を晒け出す。

 

「あはっ♥ 脱衣ってこんなにエッチな物だったんだ♥ あ、手は後ろで組んでね。隠したら、わかるよね?」

「ッ」

「うんそうそう。それでいいんだよ紅音お姉ちゃん♥ 今の紅音お姉ちゃんすっごい綺麗だよ♥」

 

 遂に俯いた紅音の身体を芽依は貪るように眺める。

 適度に実った白い美乳も、その中央に咲いたピンク色の蕾も、艶かしい太股も、きゅっと締まったくびれも。

 全部が全部、素晴らしい。昨日までの芽依ならすぐにでも押し倒し、その純白の身体を穢していたはずだ。

 

「さてそれじゃ紅音お姉ちゃん。授業を始めよっか♪」

「え……?」

 

 だが今回はその前にやることがある。

 

「ほら芽依ってまだ二年生でしょ? 性教育が始まるのは三年生からみたいだから、先に予習しとこうかなって♪」

「ま、待って、それって……」

「うんそうだよ。折角目の前に生の身体があるんだもん、これを使わない手はないよね?」

 

 これから起こる事態を予見して、見る見る顔色を悪くする紅音。

 芽依は粘ついた獣欲に満ちた笑みを浮かべ、言い放つ。

 

「それじゃ紅音お姉ちゃん、人間の身体について色々教えてね♪ 勿論、自分の身体を使ってね♪」




 エロい文章書ける人にリメイクしてもらいたい今日この頃。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水芽依編【15.勉強会、そして口虐】

 書き方忘れました(・ω<)


 第二次性徴期を迎えると、人の身体は変化を起こす。

 成長度合いに差はあるものの乳房は発達し初経は起こり……そして唐突に肉棒が出現する。

 第二の性器とも後天的生殖器とも呼ばれるそれは突然現れる物にもかかわらず、現れた際には既に本能で消滅と具現化を行うことが可能となる。だが中にはそれがわからない者も居て、そういった者は消えるまで発散し続けなければならず、もしも芽依がそうで本当に困っていたら優しい彼女は丁寧に性について教えてくれるはずだ。

 

 そうでなくとも小悪魔的な一面を持ち合わせる彼女は状況が状況ならば、一線を越えない範囲で悪ふざけの一環でそのような事も行うだろう。だが、今回は違う。脅迫され嬉々として自分の身体を教材として提供し性教育を率先して行う者など極わずかで、紅音はまかり間違ってもそのようなタイプではない。

 だからその反応は至って当たり前のものといえた。

 

「ぁ、ぁぅ」

 

 大切な場所を守るように身をよじり、胸部を右腕で隠し股間を左手で覆った紅音は現実逃避するように視線をさ迷わせる。そんな行動は更に情欲を煽るだけだということを、いい加減理解すればいいのに。

 

「あのね、紅音お姉ちゃん。黙ってるだけじゃいつまでも終わらないよ?」

「……ッ……」

「はぁ。仕方無いなぁ。それじゃ少し趣向を変えようか」

 

 芽依はあからさまな溜め息を溢しながらベッドから立ち上がり、紅音にベッドに横たわるよう指示を出す。

 彼女は当たり前のように躊躇するけれど、少し睨み付ければ慌ててベッドに寝転んでくれる。

 本当に可愛い人だなぁと口元を綻ばせながら芽依は紅音の上に馬乗りになり、

 

「さてそれじゃ紅音お姉ちゃん」

 

 満面の笑顔で両方の乳房へ手を伸ばした。途端に当たり前のように彼女の身体は強張り、胸部を隠す右腕に力が籠められるけれど、その最後の砦は一睨しただけで簡単に崩れ去る。

 掌に感じる相変わらずの至高の柔らかさに酔いしれながら、芽依は人差し指と親指で乳首を摘まんだ。

 

「まずここはなぁんだ♪」

「お、おっぱひうっ!?」

「ぶっぶー。紅音お姉ちゃん、こんなのもわからないの? 正解は乳首だよ。ち・く・び。わかった?」

「い、痛い痛い痛い! わかったから引っ張らないで!」

「え~。なにその言い種。頭も悪ければ口も悪いの? 折角教えて上げてるのに、さ♪」

「ぃぎっ?!」

 

 お仕置きとして指に思い切り力を入れて乳首を押し潰すと紅音の身体は跳ね、その目尻にはじわりと涙が浮かんだ。魔法で身体能力を強化していないとはいえ、乳首は元々神経が密集している箇所だ。子供の力でもそこを容赦なく押し潰されたとなればさぞ痛いのだろう。紅音は恥も外聞もなく泣きながら止めるよう懇願する。

 勿論、そんな彼女の切実な訴えに耳を貸す理由はない。むしろ苦痛に歪むその表情は芽依からしたら実に甘美な代物で、嗜虐心が存分に擽られもっともっと苛めたくなってしまう。

 

「ひぐっ。もう止めて。なんでこんな酷いことばっかりするの……」

「酷いことって、心外だなぁ。芽依は小学生に勉強を教える事もできないお馬鹿な紅音お姉ちゃんに、逆に勉強を教えてるだけだよ? ま、そんなことはどうでもいいか。それより次の問題だよ。おっぱいは一体なんの為にあるのでしょうか? あ、言っとくけど答えない場合は即中出しセックスだからね。わかった?」

 

 無言を貫かれては興醒めなので、先んじて答えない場合どうなるかを教えておく。

 最も答えたとしても後で中出しセックスはさせてもらうつもりだし、紅音も今凌いだ所で単なる先伸ばしにしかならないことはわかっているだろう。だがそれでも人とは垂らされた僅かな希望にすらすがる生き物なのだ。

 例えそれが希望の皮を被った絶望だとしても。

 

「ッ……あ、赤ちゃんに母乳を与えるため……」

「ぶっぶー、またまた不正解だよ」

「……え? 待って、なんで……だって、え……?」

「あ~あ。やっちゃったね、紅音お姉ちゃん」

 

 動揺する紅音を嘲笑いながら、芽依は無詠唱で拘束魔法を発動させた。

 虚空より飛び出した鎖が紅音ごとベッドに巻き付き、紅音は左手で股間を隠す姿勢のまま固定される。

 何か良からぬ気配を感じ身体を必死に捩ろうとする紅音の右乳房へ芽依は顔を近付け、

 

「紅音お姉ちゃんのおっぱいを含めた全身はね、欲望をぶつけられる為にあるんだよ♪」

 

 何の躊躇いもみせずその白い果実へと噛み付いた。

 比喩ではない。文字通り果物を食べるように顎に力を入れて、芽依は犬歯を胸に食い込ませたのだ。

 凄まじい悲鳴が室内に響き渡り、紅音の身体が勢いよく暴れだす。だがどれだけ身体を動かそうとぎしぎしベッドが軋むだけで、鎖が外れることはない。

 

「ふぁにこれ、すっほくおいひい♪」

 

 そんな痛みに悶え苦しむ紅音を他所に、芽依はといえば一心不乱に血液を吸い上げていた。

 弁明しておくと芽依が紅音の胸に歯を突き立てたのは、ただ大好きな彼女を痛め付けて嗜虐心を満たしたかっただけで別に血が飲みたかった訳ではない。そもそもそんな性癖を芽依は持ち合わせていない。

 だが、だというのに。彼女の血液が口内に広がった瞬間、芽依は彼女の血にハマっていた。血だというのに全く臭みはなく、ただただ濃厚な味わいが口の中を駆け抜け、どばどば幸福感が溢れだしてくる。

 

「っは! いけないエッチしに来たんだった!」

 

 紅音の血液に酔いしれていた芽依は本来の目的を思いだし、おっぱいから口を離す。

 くっきり歯形の残った彼女の胸は滲み出た鮮血と唾液によってぐちょ濡れになっていて、それがまた言いようもない淫靡さを醸し出している。涙でグショグショになった彼女の顔と合わさり、芽依の興奮は高まる一方だ。

 最早勉強会など放棄していつも通り滅茶苦茶に犯し尽くしたい欲求に駆られながら、至って冷静な体を装い笑いかける。最もその眼には欲望がギラギラ燃えていて、口元も真っ赤に濡れてるせいでその笑みは見るものに恐怖しか与えないが。

 

「もうそんなに泣かないでよ。それにしても血まで美味しいなんてどうなってるの? 性的にも食物的にも美味しいなんて反則だよ。……ねぇ、聞いてる紅音お姉ちゃん?」

「……ぃゃ……」

「ん?」

「……もう嫌だ……もう嫌だよ……。……お願いだから……もういじめないで……」

「……」

 

 なんと言うか、この人はわざとやっているのだろうか。

 そう思わずにはいれないほど、的確に嗜虐心を揺さぶる言葉ばかりを並べる。

 拘束されて身動き取れない状態で泣きながらいじめないでと訴えられても、いじめたい欲求ばかりが溢れてきて手を緩めようとは微塵も思えないのだが。本当にこの人は、仕方ない人だ。本当に。

 

「それじゃ次の問題♪」

 

 こんな小学生を誘惑ばかりするイケないお姉さんにはお仕置きが必要だろう。

 芽依は自らの股間を押し付けるようにして紅音の身体の上を移動し、鎖骨の上までやってくるとスカートごとパンツを脱ぎ捨てて肉棒を出現させた。もう何度も見ている筈なのに、紅音は目の前に現れたその巨大な逸物に小さな悲鳴を漏らし咄嗟に顔を背ける。勿論顔を反らすことを許す芽依ではない。

 芽依は両手で彼女の顔を両側から押さえると強引に正面を向かせ、そのまま陰茎と口が触れるかどうかと言う位置にまで顔を無理矢理起こす。彼女はせめてもの抵抗として口と目をグッと閉じるが、それが無意味な行動であると彼女はすぐに思い知ることになる。

 

「どうしてこれに刺激を与えると気持ちいいのでしょうか?」

「……ッ……」

「……あれ? 答えないの? そんなに中出しセックスしたい?」

「……ぁ……ッ!?」

 

 少し脅すだけで彼女はすぐに目と口を開き、言葉を返そうとする。

 だが彼女が言葉を発するよりも前に、芽依は目の前で開けられた魅惑の肉穴へと肉棒を無理矢理捩じ込み、驚愕を隠せずにいる彼女の瞳を覗き込みながら、情け容赦のないピストン輸送を開始する。

 彼女の舌に陰茎を擦り付けながら、亀頭で喉奥をコツコツと叩く。紅音は苦しそうに呻き声を上げるが、芽依が動きを止めることはない。むしろ彼女が声を上げようとする度に陰茎を刺激する微細な振動に芽依の気分は良くなる一方だ。

 

「あはぁ♥おちんちんが震えて気持ちいい♥ 紅音お姉ちゃん気持ちよくしてくれるのは有り難いけど、早く答えないと次は中出しセックスだよ♥ 嫌なら急いで答えないと♥」

「ぇ……ぅッ……」

「もう紅音お姉ちゃん♥ 苦悶の声を上げてるだけじゃ意味ないってば♥ はぁ♥ もう仕方無いから答えを教えてあげるね♥ おちんちんに刺激を与えることで魔力は自動的に子種に変異するんだよ♥ その際に生じるのが所謂性的快感♥ 要するに気持ちいいのは副次的なものってことだね♥」

 

 滂沱の涙を流す紅音を見下ろしながら、芽依は一方的に言葉を並び立てる。

 

「しかも魔力が多いほど一度で変換される魔力量は多量になるから、必然的に感じる快楽も普通の人より多いんだよ♥ だからね魔力が多い人ほど性欲は強くなる傾向にあるんだって♥ あはっ♥ つまり魔力保有量が桁外れな芽依が、紅音お姉ちゃんを犯しちゃうのは仕方無いことなんだよ♥」

「……ぅぇ……ッ……」

「あ、あとね♥ 基本的に魔力量に比例して一度の射精量は多くなるし、濃度も濃くなるんだよ♥ だから芽依の精液をいっぱいい~っぱい注いだらきっと一週間以内には孕めるから、ママになる準備しといてね♥ あ♥ 芽依もうイッちゃう♥ 芽依の濃厚なミルクでお腹一杯にしてあげるね♥」

 

 言うな否や芽依は肉棒を根本まで沈み混ませると沸き上がる衝動のまま精液を射精し、潮を撒き散らす。

 先端より吐き出された大量の粘液は紅音の意思を無視して喉を通り胃の中へ注ぎ込まれる。あまりの粘度に紅音は呼吸困難に陥るが、芽依から放たれる精液の勢いは衰えることなく紅音の身体へ我先にと流れ込んでいく。

 一頻り精液を射精し、紅音の身体に潮をぶっかけた芽依はするりと肉棒を抜き出した。

 

「あは♥ 紅音お姉ちゃん、芽依のミルクどうだった?」

「ぅぇ……げほぅぇ……ッ」

「あぁ折角出して上げたのにどうして吐いちゃうの? ……! あはっ」

 

 当たり前のように胃へと入りきらなかった半固体状の精液を吐き出し、咳き込み、空気を求めて喘ぐ紅音の姿に、芽依の笑みはより一層深まる。まるで新しい遊びを思い付いたような芽依に、しかし紅音は気付かない。

 

「紅音お姉ちゃん、中出しセックスは嫌?」

「ぁぇ……ぅ……」

「そうだよね♥ 嫌だよね♥」

 

 彼女は何も言っていない。言える状態ではない。

 ただただ芽依は一方的に捲し立てる。

 

「いいよ♥ 今回子宮は休ませてあげる♥」

「げほ……ぉぇ……」

「ただしその代わり♥ 今回は魔力が空になるまでこっちを使うね♥」

「ッ……!?」

 

 芽依は未だ正常な呼吸を取り戻せていない紅音の咥内に、再度肉棒を捩じ込んだ。

 拘束された紅音に再び訪れた責苦から逃れる術はない。ただされるがままに咥内を蹂躙される。

 引いて、突いて、引いて、突いて、咥内に濃密な粘液が流し込まれる。何度も何度もそれが繰り返される。

 焦点の合っていた瞳は次第にあらぬ方向を向き白眼が覗く。素人目から見ても危険な状態だが、それでも芽依は行為を止めることはない。死ななければ魔法でどうにでもなるという思いが、それだけの力を実際に持っているという事実が、本来働くべき抑制をはね除け芽依を欲望のままに突き動かす。

 

「あはっ♥ 紅音お姉ちゃん失禁してる♥ そんなに気持ちよかった♥」

 

 そしてそれから二時間程時が経ち、漸く芽依が肉棒を抜き出した時には紅音は悲惨な姿を晒していた。

 完全に白眼を剥き意識を手放した彼女の口元からは精液が流れ落ち、お腹はぱんぱんに膨らんでいて、股関からは体液が流れ落ちているという誰の目をしても異様な状態。

 

「それにしても思った通りだ♥ 白眼を剥いて口元に精液を滴らせる紅音お姉ちゃんもエッチだよ♥」

 

 だが芽依は心配するどころか、そんな彼女の姿に興奮を覚えていた。

 いや、むしろ芽依がこの光景を見て欲情しないわけがない。なんせ芽依はこの光景を見るためだけに咥内だけに的を絞り、精を搾り尽くしたのだから。

 

「さて、いつまでも見てたいけどそろそろ後片付けしないとね。あはは、次はどんなプレイしよっかなぁ」

 

 芽依は次回の性行為に思いを馳せながら残った魔力を使い後始末をしていくのだった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水鈴梨編
和水鈴梨編【1.始まり(前編)】


『ん。ぁん。ぁ紅音ちゃぁんぁ』

 

「お姉ちゃん、これなんだかわかる?」

 

 その日妹の部屋に呼ばれた鈴梨(すずり)はある映像を見せられた。

 一瞬で思考が停止し、さぁと顔面が蒼白するのが手に取るようにわかる。

 

 投影機から壁に投射されたのは、ベッドの上で想い人の名前を呟き乱れる自分の姿。

 どうしてこんな映像が存在するのか当惑する鈴梨の前で可憐な少女は微笑む。

 

「実は芽依(めい)ね、少し前にお姉ちゃんの部屋に複数の監視カメラを設置したんだ」

 

「は、え……? 監視、カメラ……? え? どう、して……?」

 

「どうして? そんなのお姉ちゃんの事を脅迫するために決まってるじゃん」

 

 そんなこともわからないなんてお姉ちゃんは相変わらずお馬鹿さんだね、と。

 たおやかな。それこそ天使のような笑顔を浮かべ言い放つ芽依に、鈴梨は言葉を失った。

 

 一体、この妹は何を言っているのだろうか。

 脅迫するために監視カメラを設置した?

 なんだ。なんだそれは。なんなんだそれは。

 そもそもどうして脅迫しようなんて思い至る。

 

 そうあまりにも物騒な言葉に半ばパニック状態に陥る鈴梨を他所に芽依は滔々と語りだす。

 

「実は芽依ね、レイプ物や調教物、痴漢物なんかの相手を辱しめる内容のエッチな本が大好きなんだ。で、五ヶ月程前遂に我慢出来ずにクラスメイト滅茶苦茶に犯しちゃったんだけど、それが物凄く興奮してね。あれ以来、もう自慰じゃ満足できなくなっちゃって」

 

 まるで理解できなかった。

 芽依が語る話の内容も。

 強姦の罪をさらりと自白し、あまつさえ笑みを崩さない妹の精神構造も。

 脳が現実を受け入れる事を拒絶しているかのように、てんで頭に入ってこない。

 

「一応今もその子や他の人を使って欲は発散してるんだけど、そろそろ大好きなお姉ちゃんを性奴隷にしたくなっちゃったんだ。まぁつまり脅迫ってのはあれだね。この映像をばら蒔かれたくなかったら、芽依のお願いを聞いてってこと」

 

 芽依が笑う。

 それは鈴梨の記憶の中にある物と同じ、純真無垢な笑顔。

 昔から見てきた可愛い妹の顔。

 

「あ、勿論、断ってくれてもいいよ。でもその時は紅音さんに身代わりになってもらうから。あの人なら多分、お姉ちゃんの事を護るために二つ返事で芽依のお人形になってくれるんじゃないかな?」

 

 目の前で芽依が笑う。

 それは幾度も目にしてきた人好きのする笑顔。

 しかしそこから吐き出されるのは、今までの妹像を根底から破壊する圧倒的な狂気。

 

「だから、ね。それが嫌ならとりあえず、服を全部脱いで?」

 

 芽依がにっこりと微笑む。

 それは小さな頃から見てきた陽光のような暖かい笑顔。

 けど、鈴梨にはもう、それは妹の皮を被った化物の顔にしか見えなかった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水鈴梨編【2.始まり(後編)】

 

 

「うん。お姉ちゃんの裸久々に見たけど相変わらず綺麗だね」

 

 耳朶を打つ讚美の声に鈴梨は堪えるようにグッと歯を噛み締めた。

 状況が状況なら照れもしただろうが、現状では幾ら褒められても全然嬉しくない。

 むしろこんな辱しめを受けるぐらいなら一層の事、一思いに殺して欲しかった。

 何が楽しくて妹に強要され全裸にならなければいけないのだ。

 

「でも手で隠してるのは減点かな。隅々まで観察するから手は後ろで組んで、足は広げて」

 

 そんな恥ずかしい事絶対嫌。

 そう突っぱねられればどんなに楽か。

 けど、自慰中の映像という急遽の弱味を握られてる以上、従う以外に道はない。

 鈴梨は言われた通り手は後ろに回し、足を開いて秘部をさらけ出す。

 完全に露出した性器が外気に撫でられ、なんというかむず痒い気持ちになる。

 

「お姉ちゃん、陰部がつるつるだね。毎日綺麗に処理してるの? それとも生えてないだけ?」

 

 頭の天辺から爪先まで。全身をねっとり舐めるように視姦しながら芽依は問いかける。

 それに鈴梨は答えない。否、答えられなかった。

 何故ならそれは鈴梨にとって数少ないコンプレックスなのだ。

 15にもなるのに薄毛すら生えてこないなんて、口が裂けても言えることではない。

 

 どうでもいいじゃん、と。

 鈴梨は蚊の鳴くような声でぶっきらぼうに言い捨てる。

 それだけで芽依はなんとなく察したのか、それ以上この件には触れなかった。

 姉を脅迫レイプするような本性を隠してたはいたが、そういう細かな思い遣りを見せられるとやはり目の前に居るのは紛れもない妹の芽依なのだと痛感する。

 

「お姉ちゃんの大切な場所、もっと近くで見せてもらうね」

 

 言うや否や芽依は鈴梨の前で膝立ちになり、二本の指で閉じたそこを左右に押し広げた。

 大切な場所を初めて人に、それも妹に触られ、鈴梨は言いようもない感覚を覚える。

 一方芽依は、姉の薄桃色の性器を少しの間まじまじと見つめると徐に指を離した。

 

 そして再び閉じたそこに唐突に舌をあてがい、縦筋をなぞるように動かす。

 ひゃん、と前触れなく陰裂に舌を這わせられた鈴梨の口から可愛らしい悲鳴が漏れる。

 

「ん。美味しい。……ところで今、ひょっとして感じた?」

 

「うるっさい。適当言わないで。妹に舐められて感じるわけないでしょ。今のは驚いただけ。それより無駄口叩いてないでやることやって、こんな気持ち悪い事さっさと終わらせてよ」

 

 鈴梨は少し苛立ちながら辛辣な言葉を投げ放つ。

 主導権所か社会的な生殺与奪権を握られてる状態で生意気言う事の愚かしさは理解している。

 もしかしたら逆上されて見の毛もよだつ行為を強要される可能性だってある。

 だが、それでも。やられっぱなし言われ放題なのは単純に気に入らなかった。

 勿論これが無駄なプライド極まりない事は自覚しているが、生来の気質ばかりはどうしようもない。

 

「ふぅん。この期に及んでそんなこと言えるなんて、やっぱりお姉ちゃんはどんな時でもお姉ちゃんなんだね。……さて、それじゃお姉ちゃんも待ちわびてることだし、ご要望通りやることやろっか」

 

「私は待ちわびてなんかひゃ!」

 

 鈴梨は咄嗟に反論しようとするが、最後まで言い切る事はできなかった。

 芽依が再び陰裂を舐めたのだ。しかも今度はそれだけでは飽き足らず、右手の指先で左右に押し広げると、盛り上がった部分……大陰唇(だいいんしん)を舐め始める。

 

「あ、ま、ダメ! 芽依、そこダメ!」

 

 鈴梨は慌てて両手を芽依の頭に頭に置き、無理矢理引き剥がそうと力を込める。

 だが思うように力が入らず、押し退けることはできなかった。

 

 嫌々と首を振る鈴梨を無視して芽依は何度も何度も大陰唇を舐め続ける。

 時には下から上へなぞるように舐めあげ、時には擽るように舌先を動かす。

 ぞくりぞくりと舌が這う度に言いようもない感覚が鈴梨の全身を突き抜けていく。

 だが、しかし。それは絶頂するには些か物足りない刺激だった。

 

「いや! 芽依もうやめて! お願いだから! これダメ! ダメなの!」

 

 永遠ともどかしさだけが募り続けるような攻めに鈴梨は声を荒げる。

 人に舐められた事はおろか、自慰をする時は感度が高い陰核と膣しか刺激せず比較的時間をかけず果ててきた鈴梨にとって、大陰唇から齎される微弱な刺激は耐えられるものではなかった。

 

「ねぇ芽依聞いて! お願いだからやめて! ダメ! ダメなの! 無理なの!」

 

 鈴梨が狂ったように絶叫するも、芽依は構わず舌を這わせ続けた。

 だらだら滴り落ちてくる愛液を顔で受け止めながら、大陰唇だけを執拗に舐め続ける。

 

 だが、しかし。芽依とて何時までも大陰唇だけをネチネチ攻め続ける気はなかった。

 十分程経った頃、芽依はおもむろに左手の指先でクリトリスを軽く摘まんだ。

 発狂し悶え苦しむ鈴梨にそれに気付く余裕はない。

 

「ッ!!?!?!?!!?!?!」

 

 芽依は静かにぎゅとクリトリスを捻りあげた。

 瞬間、鈴梨の全身に甘い電流が駆け抜けーー鈴梨は声にならない悲鳴を上げながら盛大に絶頂した。咄嗟に押し付けた芽依の口内にぷしゃぁと尿道から噴出した液体が流れ込む。

 ごくりごくりと芽依の喉が鳴った。

 

「……ぷはぁ。ご馳走さま、お姉ちゃん。お姉ちゃんの体液美味しかったよ」

 

「はぁ。はぁ。はぁ……」

 

「さて、それじゃいきなり壊しちゃってもつまらないから今回はこれで終わりにするね。芽依はこれから用事があるからちょっと出るけど、勝手に監視カメラ撤去したりしないでね? もししたら芽依もそれ相応の対応するから。それじゃーね、お姉ちゃん。これからよろしくね」

 

 芽依が退出するのを見届けるなり、鈴梨はその場にへたれ込んだ。

 べちょりと、愛液で濡れた性器が床を汚した。

 

「う、うぅ。っひく。なんで、なんでこんな目に……」

 

 芽依が居なくなった事で強がる必要が無くなったからか、自然と涙が流れ出た。

 拭っても拭っても涙はぼろぼろ溢れでる。

 それから暫くの間鈴梨は一人、犯された部屋ですすり泣き続けるのだった。 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水鈴梨編【3.1日はまだ終わらない(前編)】

 

 妹に犯されたその日の夜、鈴梨はお風呂場で念入りに身体を洗っていた。

 特に芽依の舌が這った場所をーー性器を重点的に。

 まるで見えない穢れを落とすように何度も何度も繰り返し洗う。

 

「……」

 

 無論、こんなことをしても無意味な事は鈴梨自身が一番よく理解している。

 幾ら洗った所で犯された事実は消えないし、状況が好転するようなこともない。

 だがそれでも洗わずにはいられなかった。

 例え何も変わらなかったとしても、多少の気休めになるのなら今はそれで充分だった。

 

「……ふぅ」

 

 泡を落とし湯船に浸かった鈴梨の口から自然と息が漏れる。

 

「あぁ。気持ちいい。お風呂ってどうしてこんなに気持ちいいんだろ」

 

 鈴梨の身体を包み込むお湯には特別な力は籠められていない。

 銭湯や温泉の様々な効能が宿るそれとは違い、このお湯はただのお湯である。

 疲労という毒素がお湯に溶け出すような感覚を覚えようと、それはただの錯覚でしかない。

 事実、ステータスを確認しても体力や魔力が劇的に回復してるようなことはない。

 

「ふぅ。極楽極楽」

 

 だが、それでも。例えお湯に不思議な力が備わっていなくても。

 元来お風呂好きの鈴梨にしてみれば、入浴という行為自体が極上の癒しで。

 それこそ今この瞬間は妹に犯されたおぞましい現実すら忘れられる至福の時間だった。

 

「お姉ちゃん、芽依も一緒に入るね」

 

 だがそんな安らぎの時間も長くは続かなかった。

 何重にも魔法を施し厳重に閉ざしていた扉から魔法が解除され、扉が開け放たれる。

 そうしてお風呂場に闖入者が姿を現した時、鈴梨の顔は見る見るうちに蒼白した。

 

 わかっていた。わかっていたことだ。芽依がお風呂に来るだろうことは。

 そしてどれだけ魔法で扉を固めようと、我が妹とは思えない程天賦の才に恵まれた彼女なら赤子の手をひねるように難なく突破してくるだろうことは。予想していたことだ。

 

「ふふふ~ん」

 

 けど、どこかで甘く考えていた。言い換えれば期待していた。

 入浴中や睡眠中、トイレの時ぐらいはのんびりさせてくれるのではないかと。

 

「それじゃー、お邪魔します」

 

 身体を洗い終えた芽依が浴槽へ入ってくる。

 足を伸ばせる広さはあれど、決して大きくない浴槽の中へ。

 それも態々鈴梨の目と鼻の先に。向かい合う形で。

 

「ねぇお姉ちゃん。芽依、お姉ちゃんのあそこまた触りたいな。触ってい~い?」

 

 拒否も拒絶もはなからさせる気ない癖に。

 芽依は純真な笑顔を浮かべ、上目遣いで問いかけてくる。

 

 狭い浴槽内に強姦魔と二人きり。

 それが意味することはただ一つ。

 この瞬間、浴槽という憩いの場は地獄と化した。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水鈴梨編【4.1日はまだ終わらない(後編)】

 序章の一話~四話読み直した所、出来がイマイチな気がするので、もしかしたら修正するかもしれませんので、その際はご了承くださいm(__)m


「……勝手にすればいいじゃん」

 

「うん。じゃあ勝手にするから足広げて?」

 

 鈴梨が大人しく指示に従い足を開くと、芽依は早速秘所に右手を伸ばした。

 ゆっくりと。まるで牛歩の如き速度で指の腹が縦筋の上を移動する。

 

「こうやって陰裂だけをなぞってるとどんどん切なくなってくるよね」

 

「そんなの、知らない」

 

 口ではそう投げやりに答えるが、実際には芽依の言う通りだった。

 陰裂がなぞられる度にむず痒さが電流の様に駆け抜ける。

 それは回数を重ねるごとに募り、肉体を蝕み始める。

 

 まるで昼間の再現だ。

 だが、今回は昼間のように発狂したりはしない。

 昼間の一件でこのもどかしい感覚を身体が覚えたおかげで、歯を食い縛り必死に耐えればなんとか平静を装うことができた。もう二度とあんな醜態を晒してなるものか。

 

「……ねぇお姉ちゃん、昼間みたいに叫ばないの?」

 

「……」

 

「なんだか反応がいまいちでつまらないよ、お姉ちゃん」

 

「……」

 

「やっぱり指でなぞるより舌で舐めた方がもどかしさはうえ?」

 

「……」

 

「むぅ。話しかけてるんだから答えてよお姉ちゃん」

 

 芽依は可愛らしく頬を膨らませるが、知った事ではない。

 鈴梨は会話を望む芽依を完全無視し、視線も天井に向ける。

 もう芽依とは話さない、これはそういう意思表示だ。

 

「ねぇお姉ちゃん。そういう態度取られるのって、とっても悲しいんだよ?」

 

「……」

 

「だから無視できないようにしてあげる♪」

 

「ィッ?!」

 

 しかし当然、無視を決め込まれて芽依が黙っているはずない。

 鈴梨は突然ひた走る酷い激痛に目を見開いた。

 鋭利な刃物で切り裂かれたような、それでいて酷く重い鈍痛だ。

 

「あれ? 映像を見た時にもしやとは思ったけど、お姉ちゃん今まで膣内に何かを挿入()れたことなかったの? それとも破る度に治してるだけ?」

 

「ッ!? な、え、嘘……?」

 

 芽依の言葉に弾かれたように視線を落とすと、目を疑う光景が広がっていた。

 お湯の中に広がる赤い液体の向こう側で、芽依の右手人差し指と中指が自分の股に埋まっているのだ。

 自慰を知っている以上、鈴梨がそれの意味することを知らないはずもなく。

 

「酷い……酷いよ……こんな、こんな……ぇぅ……ぅぅ……っぅ」

 

「あぁその反応、本当の本当に初めてなんだ。もしかしてお姉ちゃん、純潔所か最初の貫通も好きな人にしてもらいたいとかいう、そういうタイプの人だった? ……もう、ごめんてば。そんなに泣かないでよ。初めの内は少し痛いかもしれないけど、すぐに気持ちよくしてあげるからさ」

 

「ッ! もう許さない!」

 

 罪悪感を微塵も覚えてないようなその芽依の態度に、鈴梨の中で何かがはち切れる。

 もう我慢ならなかった。手を上げた結果映像が拡散することになろうとも、知った事ではない。ここまでされてなお、芽依のされるがままになるのは真っ平御免だった。

 

 芽依を真正面から見据え、右手を振り上げる。

 そして芽依の顔目掛け振り下ろすーー

 

「芽依、痛くするのは好きだけど痛いのは嫌い」

 

「ッ!?」

 

 ーーより先に、虚空より踊りかかった鎖が右腕に巻き付いた。

 そのまま右腕が鎖に巻き取られたことにより、僅かではあるが自然と身体が吊り上げられる。

 具体的に言うならば、底に足が付くか付かないかという位置にまで持ち上げられる。

 

「か……ッ」

 

 鈴梨は慌てて魔法で抵抗しようと口を開くが、それを許す芽依ではなかった。

 続けざまに忽然と飛び出た鎖が猿轡のように口を塞ぎ、更には左腕までもが鎖に絡め取られ、そのまま右腕と同じように頭の上に来るように引っ張られる。

 まるで万歳のような体勢になった鈴梨に、芽依は諭すように話しかけた。

 

「もう、無理だってお姉ちゃん。お姉ちゃんだってわかってるよね? 無詠唱で魔法が発動可能な芽依と、一々詠唱が必要なお姉ちゃんとじゃ勝負にすらならないってことはさ」

 

「んんん!」

 

「それとこれもわかってるだろうけど、暴れてもその鎖からは簡単には抜け出せないよ? ……それにしても、これから芽依はどうすればいい? やっぱりお約束通りお仕置きすればいいのかな?」

 

「んんんんん!」

 

「ん~。でも初日だし……うん。決めた。とりあえず今回は指三本で許してあげるね。後、お姉ちゃん。これ以上暴れるようなら指三本じゃ済まないよ。妊娠するまで中出しするからね」

 

 幾ら暴れても全然鎖が外れないため、もう一層のこと芽依を唯一自由な足で蹴り飛ばそうか。

 そんなことすら考え始めていた鈴梨は、芽依のその凶悪な脅しにぴたりと動きを止めた。

 

 絶対に嫌だった。人をレイプするイカれた妹の子を孕むのは。

 無論、この姉を犯す狂人の事だ。今しなかったとしても、後日確実に中出しをしてくるだろう。

 それも一度や二度では済まさず、気が済むまで何度も何度も何度も何度も中出しするに違いない。

 そうなれば当然子供を身籠る可能性は出てくるが……とりあえず今は今この瞬間を凌ぐ事を優先する。

 

「それじゃ、早速挿入()れるね」

 

 いまだにジンジン痛み鮮血が滴るそこに、芽依は右手の三本の指を差し込んだ。

 異物を拒絶するように閉じた膣肉を三本の指は強引に押し広げ、奥へ奥へと進んでいく。

 全く手付かずだった膣が無理矢理拡張されていく。

 

「うわぁ。お姉ちゃんのここ、すっごくキツくて熱いよ」

 

(痛い……嫌だ……痛いよ……痛い……なんで、こんな……痛いよ)

 

 芽依が何か言ってるようだったが、全く耳に入ってこなかった。

 ガチガチかまされた鎖と歯がぶつかり合い小刻みに音が刻まれる。

 まるで刃物で切られたうえでそこを焼かれているような酷い痛みだった。

 あまりの痛みに身体も膣を守ろうと内股になろうとするが、手が邪魔をする。

 

「あぁ。お姉ちゃん。いい、いいよその表情。大好きなお姉ちゃんじゃなかったらこのまま最後までやっちゃうぐらい、今のお姉ちゃんは素敵な顔をしてるよ。……それにしても芽依の指そんなに美味しいのかな? 動かすのも一苦労なほどぎゅうぎゅうに締め付けてきてるよ?」

 

 だが、どれだけこちらが泣きながら痛みに耐えていても、芽依は一向に止めてくれない。

 それどころか痛がるこちらを見て、恍惚とした表情を浮かべてすらいる。

 

 鈴梨はただ耐えるしかなかった。膣壁を擦るように動く指の感触を感じながら終わりが来るのを。痛みから解放される時が訪れるのを待つしかなかった。

 そしてその時は、存外すぐにやって来る。

 

「段々気持ち良くなってきたでしょ、お姉ちゃん。明らかに膣内の動きが変わってきてるし、愛液の量も増えてきてるよ?」

 

 そんなわけない、と鈴梨は否定するように首を振る。

 こんな強姦魔に好きにされ感じているなど、絶対にあり得ない話だ。

 

(違う、違う。気持ちよくなんかない。気持ちよくなんか)

 

「意固地だなぁ。否定しても仕方無いと思うけどな、芽依は。身体は正直だよ? 顔は真っ赤で色っぽいし、瞳なんか心地よさそうに潤んでるんだから。心も素直になっちゃえば?」

 

 しかし幾ら精神が現実を拒絶しようと、芽依の言う通り身体の反応は正直なものだった。

 下腹部の奥には今まで一度も感じた事がないレベルの熱が宿り、膣に至っては貪るように指に絡み付きながら悦びを溢れ流していて、最早肉体は快感に酔いしれていた。

 気持ちよくて気持ちよくて仕方ない。痛みなどもう完全に無くなっている。

 

「相変わらずここぞって時に強情だよね、お姉ちゃんは。まぁそっちの方が長く楽しめるから好ましいんだけどね。むしろ芽依的には一生嫌がったままいてほしいな。……はむっ」

 

「ッ!?!!」

 

 気持ちよくなんかない。気持ちよくなんてなるもんか。

 そう現実から逃避するように、自らに暗示をかけるように心の中で呟き続ける鈴梨の肉体は、イクのを後押しするように新たに追加された強烈な快感を受け、波打つようにビクッビクッと跳ねた。

 芽依は明らかに果ててる鈴梨の姿を上目遣いに眺めながら、舌全体を使ってクリトリスを転がし、ぎゅーと圧迫するように締まる膣内で指を動かし続ける。

 

「あ、後二回イカせるからね」

 

 芽依の宣言通り、鈴梨が開放されたのは更に二回絶頂してからだった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水鈴梨編【5.登校前の奉仕活動】

「お姉ちゃん、クンニして」

 

 ただでさえ憂鬱な気分になる休み明けの朝。

 朝食を食べて自室に戻った鈴梨を迎えたのは、そんな言葉だった。 

 当然鈴梨は無駄だと知りながらも「嫌だ」とはっきり拒絶の意を示した。

 

「ふ~ん。まぁ別に嫌ならそれでいいけど。……そういえばお姉ちゃん、芽依の部屋にも隠しカメラ設置してあるの知ってる? 昨日のお姉ちゃんの映像どうしたらいいかな?」

 

 だが当たり前のように、鈴梨に拒否権は無かった。

 どう足掻いたところで、全ての決定権を握っているのは芽依なのである。

 

「わかったらほら、早く奉仕して。平日の朝は時間が経つの早いんだよ? もうパンツは脱いであるから、お姉ちゃんの好きなようにしていいからね。あ、芽依は髪結ってるから」

 

 何が好きなようにだ。強要してるくせに。

 そう心の中で恨み言を吐き捨てる鈴梨の前で芽依は腰まで伸ばした濡羽色の髪を弄り始める。

 まるで異論も反論も口答えも聞く気はないと言わんばかりのその態度に苛立ちを覚えるが、怒った所で状況は好転しないのは重々承知している。

 

「あぁもう! わかったよ! やればいいんでしょ! やればっ!」

 

 鈴梨はヤケクソ気味にスカートに頭を突っ込む。

 妹の性器を舐めるなんて心底嫌悪感を覚えるが、要求を呑まないと何されるかわからない以上、素直に従うしかない。

 

(……これが、芽依の……)

 

 年相応の華奢な脚の付け根の間にある可愛らしい縦筋。

 鈴梨は初めて見る人の性器に思わず生唾を飲み込んだ。

 別に興奮したりはしないが、それでも緊張はしてしまう。

 

(ん。……性器って、こんな味するんだ……)

 

 ぴっしり閉じたそこを右手の指で広げ、露になった綺麗な薄桃色のそこに舌を這わす。

 鈴梨があたかも小動物が毛繕いするように、少し塩っけがあるだけで基本無味無臭のそこをペロペロ舐め続けると、次第に唾液で濡れそぼった膣口から愛液が溢れてくる。

 ただひたすら膣口だけに執拗に舌を這わす、技術もへったくれもない感じさせる気など微塵もない舐め方だが、それでもやはり身体は感じてしまうようだ。

 

「ん、ぁん」

 

(……熱い……)

 

 芽依の喘ぎ声を聞きながら、鈴梨は自身の身体の変化に気付く。

 別に激しい運動をしてるわけでもないのに、全身が熱くて熱くて仕方無い。

 まるで奥底から溢れ出した熱が体内から身体を蝕んでいるようだ。

 

「んぅ。お姉ちゃん、クリトリスも刺激して」

 

「ん」

 

 気付けば、自分でも驚くほど自然に、左手が指示に従い陰核へと伸びていた。

 こりこり指先で転がしながら膣口を舐める度に色っぽい声が耳朶を打つ。

 流れ出る愛液の量も先程とは比べ物にならず、舐めても舐めても補充されていく。

 

(う、うぅぅ……。なんだか、おかしくなりそう……)

 

 鈴梨は無意識のうちに自らの太股を擦り合わせた。

 どういうわけか、芽依の喘ぎ声が鼓膜を震わす度に頭がくらくらする。

 それどころか心なし先程まで無臭だったそこからはかぐわしい香りが漂ってくるような気がして、愛液の味も極上のスイーツを食べてるかのように甘美な物に感じられた。

 

「いい、いいよお姉ちゃん! 芽依イッちゃーーッ」

 

 言い切るよりも早く、芽依の膣口がしまり、ビクビク痙攣し始める。

 もそもそスカートから顔を出すと、弛緩した表情の芽依が視界に映った。

 唾液と愛液でべとついた口元を拭うこともせず、ボーッと芽依の顔を眺めること数秒。

 

「ふぅ。ありがとうお姉ちゃん。すっごく気持ちよかったよ。それじゃ、芽依先に行くから」

 

 芽依はさっぱりした笑顔を浮かべ、ティッシュで秘所を拭いベッドに脱ぎ捨ててあったパンツをいそいそと穿き、机に置いてあった鞄を持つとそのまま部屋から出ていってしまう。

 

「……なんで、私、濡れてるの……?」

 

 残された鈴梨が何とはなしに秘所に手を伸ばすと、そこはしっとりと濡れていた。

 妹に口淫を強要され感じているーーそのおぞましい事実に鈴梨は身震いを起こすと、慌てて口をゆすぎに一階の洗面所へ駆け込むのだった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

和水鈴梨編【6.日常】

 なんか鈴梨編の続きができたので投稿します。


 澄み渡った、青い空。

 ゆったりと流れる、白い雲。

 参考書を読む教師の声。

 

 実に長閑な時間だ。

 昨日の出来事が、今朝の口淫が、全てが嘘だったみたいにいつも通りの日常の風景だ。 

 けど、あれら婬虐(いんぎゃく)が現実に起きた出来事であることは身体が覚えている。

 欲望の乗った粘ついた獣の視線を、性器を這う芽依のざらついた舌の感触を、初めてを奪った華奢な指の感覚を、脳を揺らす芽依の淫靡な声を、身体の芯を炙るような性器の味をーー身体が覚えてしまっている。

 

(芽依、一体どうしちゃったの……)

 

 鈴梨の知る限り、芽依はあんなことをするような子ではなかった。

 確かに他の人と多少ズレてるところはあったけど、それでも犯罪に手を染めるような子ではなかった。

 犯された事に対しては怒りと悲しみしか感じない。でも強姦魔とはいえたった一人の妹である。

 鈴梨は純粋に理由が知りたかった。芽依があそこまで狂ってしまった原因を。

 

「皆! おっはよー!」

 

 と、そんな風に物思いに耽っていると、突然前の扉が開け放たれ元気な声が教室に響いた。

 授業真っ只中だというのに、彼女は何の躊躇もなく教室に入ってくる。

 それに対し教壇で参考書を読んでいた青髪の教師ーー川守(かわかみ)風香(ふうか)は声を荒げた。

 

「おっはよー! じゃないですよ紅音さん! 既に授業始まってますよ!」

「あ、一時限目は風香ちゃんなんだ。てことは一時限目は国語か」

「あぁもう! 風香ちゃんじゃなくて風香先生でって、なんでブラジャーしてないんですか!」

「ん? あれ? あぁ急いでたからし忘れちゃったんだね。まぁでもあたしは気にしないし」

「紅音さんが気にせずとも皆が気にするんです! 思春期真っ只中の高校生なんて野獣も同然なんですよ!」

 

 興奮しているからだろうか、さらっと酷いことを言う。

 だがそんな侮蔑とも取れる発言に不平不満が出ることはない。

 理由は簡単。皆が皆、シャツを押し上げくっきり浮かび上がった双丘に目を奪われているからだ。

 勿論鈴梨も例外ではない。鈴梨は芽依のことなどすっかり忘却し、ただただ胸部を凝視していた。

 

 ごくりと、誰かが生唾を呑んだ。

 無理もない話である。紅音は学内一の人気者だ。そんな彼女がブラジャーをしていなければそれだけで絶大な破壊力を持つというのに、それに加え走ってきたのか今の彼女のシャツはじんわり汗ばんでいて、そのせいで服が吸い付きうっすら中身が透けているのだ。これで興奮しない者などこの学内には居ない。

 

「ていうかその格好で通学したんですか!? 紅音さんは痴女なんですか?!」

「痴女って、ブラジャー忘れたぐらいで大袈裟な」

「大袈裟ではないですよ! もう! そもそもいつも言ってますが、下もなんですかそれは!」

「下? いやいや風香ちゃん、これは学校指定の制服だよね? 何を怒ってるの?」

「いやいやいやどこがですか! そんなホットパンツみたいな制服常識的に有るわけないじゃないですか!」

「むっ。失敬な。確かにちょ~と切ってはいるけど学校指定の制服に間違いないよ」

「そんなに短くしといてどこがちょっとですか! あぁもういいです! 授業が進まないので席についてください!」

「は~い」

 

 全くもう! 全くもう! とぷりぷり怒る風香先生。

 身長の低さもあって、その怒る姿はまるで中学生ぐらいの子供にしか見えない。

 

「皆さんも! いつまでも紅音さんを見てないでこっちを向いてください! 変態さんしかいなんですか!」

 

 生徒達はその言葉で我に返ったように、慌てて正面に向き直る。

 

「風香ちゃん、あたしは別に見られてても平気だよ? なんなら見せてあ・げ・よ・う・か?」

「だまらっしゃい! 紅音さんはなんでそうやってすぐ悪乗りするんですか! そんなんじゃいつか痛い目見ますよ!」

「え~? 痛い目ってどんな? あ、もしかして風香ちゃんに犯されちゃうとか? やだこわ~いぃっ!?」

 

 ずばっ! と風を切る音が響いたかと思うと、続いてどすっと鈍い音が響き渡った。

 皆がそちらを振り向くと、そこには机に突っ伏し目を回す紅音と床に転がる参考書が。

 風香先生はとことこ近寄って参考書を拾い上げると教壇へと戻り、

 

「それじゃアホの紅音さんが大人しくなったので授業を続けますからしっかり聞いてくださいね!」

 

 何事もなかったように授業を再開した。

 授業中だというのに、まるで嵐が来たような騒がしさ。

 だがそれを不快に思う者はこの場には一人として居ない。むしろ皆が好意的に捉えている。

 ぷりぷり怒っていた風香先生ですら口元を緩め、どこか機嫌が良さそうだ。

 きっとこれが人望というやつなのだろう。

 

「……」

 

 鈴梨もまた、芽依のことで沈んでいた気持ちが払拭され、逆にぽかぽかしたものが心を満たしていくのを感じた。

 鈴梨は自然と晴れやかな笑みを浮かべ、再認識する。

 

 ーーあぁやっぱり私は紅音ちゃんのことが大好きだ、と。



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。