待て早まるな!その能力は地雷だ!!! (有限世界)
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時の能力
時を止めるだけの能力


貴方はカミ様から1つ能力を選んでいいと言われました。次のうちどの能力を選びますか?ただし、それぞれの能力に使用回数や時間等の制約は無いものとします。

全ての時を止めるだけの能力
動体視力を任意に上げ下げするだけの能力
過去に戻るだけの能力
任意の時間における場所又はものの未来を知るだけの能力


なお、選んだ能力以外は与えられません。


因みに悪魔さんは動体視力以下略をおすすめします。



 俺には超能力がある。時間を停止するという強力無比な能力だ。HAHAHA、凄いだろー。制限とか特に無くて何時でも何処でも発動できて何時までも続けられるんだぜ。

カミ:そんな能力をあげたカミ様凄い!

悪魔:嘘でないだけに腹が立つな。

 

 さて、みんなも考えて欲しい。そんな凄い能力があったら何ができるのか。

 

 

 色々考えれる事はあるだろう。ピンチから逃げるとかエロい事に使うとかヒーローになるとか色々考えましたよこの超能力をもらった時。

 

 

 

 さて、俺はそんな能力を今使ってる。そして先の問題にこう答えよう。

 

 

 正解は『何もできない』だコンチクショウ!

悪魔:だから言ったのに。

 

 全てが止まった世界、すなわち俺も止まった世界!そこで何をどうせいっちゅうんじゃー!対象くらい制限つけろや!自分除くとか!

カミ:別にそれでも良いですよ。

悪魔:止めてやれ、もっと悲惨な目に遭う。だいたい自分だけ動けても空気と服が邪魔で動けんがな。あと光も動かないから何も見えないし。

カミ:何も見えないといえば透明になる能力もありますね。

悪魔:網膜も透明になって何も見えなくなるんだよな、あれ。音は聞こえるし触れるから便利っちゃ便利だが。

 

 今、目の前で俺を右腕で殴りかかろうとするヤンキーに時を止めて対抗した俺!しかし動けない!殴られろと神はおっしゃいますか⁉

カミ:その能力を選んだのは貴方です。

悪魔:そして忠告を聞かなかったのもお前だ。

 

 いや、一応考える事はできるがそれで何をしろと?

カミ:そうしないと戻せない事になるのと、貴方が時を止めたと証明できなくなります。

 

 言っててなんだが、そんなに頭が良いわけでもないぞ。能力を使ったところで頭がいい奴なら一瞬で解ける問題も解けないんだぞ。

カミ:時を止める能力は賢い人向けですからねぇ。

悪魔:賢いならもっと便利な能力選ぶに決まってんだろうが。

 

 とりあえず時を少しだけ流しながら後ろに跳びずさる。そして空中で時を止めた!さてヤンキーは……

 

 ちょ⁉右はフェイントで更に踏み込んで左でくるだと⁉いや、俺が避けようとした事に気がついて攻撃方法を変えたのか⁉

悪魔:このヤンキーは素直に忠告を聞いてくれたからな。

カミ:動体視力を任意に上げられる能力ですね。

 

 ここからガード!時を戻す!そしてすぐに止める!!!

 

 駄目だガードが間に合わない⁉どうしよどうしよどないしよ⁉

 痛いの嫌だ痛の嫌だ、けど時を進めたら痛いよ。

神:ふむ。今度は痛みを感じない能力を渡しましょう。ダメージを負わない能力も良いですね。

悪魔:前のは単なる病気で後ろのは地雷じゃねぇか。

 

 そうだ!このまま時を止めていたら一生殴られない!俺天才!

カミ:WWW

悪魔:ア・かーー!!!

 

 フハハハハ、お前の拳なぞ当たらん!

 

 

 

 

 

 

こうして1つの世界は時を止めた。

再び動き始める事は2度と無いであろう。

 

 

悪魔:どうするつもりだ?

カミ:どうしましょうかねぇ?

悪魔:なんちゅう無責任な。




 自分以外の時を止める能力単体は地雷。任意の時を止める能力なら有能。
 なお、漫画なんかの技の説明でたまにこの能力を使って解説する者がいる。


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過去に戻るだけの能力

「あ~、負けた負けた」

 ヤバいなー、競馬で全財産すったもんなー。ヤバいなー。どうしよう。

カミ:どうしよー

 

 けど大丈夫、こんな時には過去に戻る能力!

カミ:パチパチパチパチ

 

 この能力で過去に戻って当ててやれば大金持ち!

悪魔:それなら最初から予知能力で良かっただろ、地雷だが。

カミ:フフフ悪魔さんはわかっていませんね。馬券を持って当たるか当たらないか周囲の大勢とともに熱中するあの感動こそが大事なのですよ。

悪魔:さようけ。

 

「ターイムリープ!」

悪魔:あのセリフは必要なのか?周りにいた人は彼が急に消えて驚いているぞ。

カミ:能力を選ばせただけですから。奇声をあげたのも奇妙な運命に巻き込まれるのも、全て自己責任ですよ。

 

 

 

 ほーほっほっほ!

悪魔:なんちゅう笑い声やねん。

カミ:ほーほっほっほ!

悪魔:お前もかい。あと、笑い声はあいつのは心の声だからな。口から出てないからな。

 

 馬券を買う前に戻って来たぞ!さあ当たり馬券を買うぞ!全財産を突っ込んで、ボタンをポチ……チゲーよ!1つ右だ右!それさっき選んだやつ!

「まあ適当でいいか。どうせ過去に戻れるし」

 そう思ったよそう思いました!けど今は思ってないし何で過去と同じ行動とセリフを繰り返してるんだ⁉

悪魔:過去に戻るだけの能力ならこうなるわなぁ。戻るだけで変える訳じゃねぇもの。

カミ:過去を変えるなど許されるはずがありません。今を必死で生きている者に対する冒涜です。なので、同じ過去(過ち)を繰り返してください。

悪魔:能力を与えた人間を(もてあそ)ぶのは冒涜でないとでも?

カミ:選んだのは彼等ですよ。私は何も悪くない。

 

 

「あ~、負けた負けた」

 ヤバい。ここまで過去に自分がやった行動と全く同じだ。あ、あぁ、これからどうしよう?全財産すってもうた。

カミ:どうしよー

 

「ターイムリープ!」

 これで終わ……

 

 何で馬券を買う寸前に戻ってるんですかね⁉

 

カミ:過去に戻ったからです。

 

「まあ適当でいいか。どうせ過去に戻れるし」

「あ~、負けた負けた」

「ターイムリープ!」

 

「まあ適当でいいか。どうせ過去に戻れるし」

「あ~、負けた負けた」

「ターイムリープ!」

 

「まあ適当でいいか。どうせ過去に戻れるし」

「あ~、負けた負けた」

「ターイムリープ!」

 

悪魔:なあ、ループ一回で良かったんじゃないか?エントロピー回収的な意味で。

カミ:何を言っているんですか悪魔さん。そんな事をしたら使える能力に早変わりするじゃないですか。

悪魔:(はな)から与えるなよ、んな使えない能力。

 




予知能力は使うメリットが少ないの。未来を予知使用がしまいが同じで備える事ができない。未来を見たことで未来を変える事は能力の範囲外。文字通り、未来を見るだけの能力。今回のギャンブラー同様、知っていて負けに賭ける破目になる。
 因みにこの能力の最も有効な使い道は、未来を予知して予知した未来が過去になってからなら行動に移せるところ。例えば泥棒の逃走ルートを予知だけで追跡し、相手が逃げて拠点に帰った後から捕まに行くとか。だったら違う能力で良いとかいわない。過去を見る能力の下位互換だし。あとR―18的な使い方として、無人の更衣室で未来を覗き見するとか。



 ループ一回の追体験の使い道、実は一夜漬けに最適な能力だったりする。
直前にゆっくり教科書を読む
→テスト中に過去へ戻る
→テストに出たところを覚える→
テスト中に戻り問題を解く、
以下繰り返す。
他にも物を探す時に便利だったりする。あまり昔の物だとループ期間が面倒だが。微妙な能力であることは否定しない。


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異世界での注意事項
人間にはあり得ない魔法の才能


 貴方は異世界転生する事になりました。人と魔族が争う剣と魔法のファンタジー世界です。
 特典として以下の能力又は才能の何れか1つを選べます。なお、記憶の持ち越し、言語能力や世界観に合わせた基礎体力等の調整は特典とは別に実施されます。

 ・全てのダメージを無効にする能力
 ・あらゆるダメージを一瞬で回復し続ける能力
 ・あり得ない魔法の才能
 ・その世界の人類平均よりマシな程度の才能
 ・手で触れた物質を破壊する能力(任意のタイミングで発動可能)

 ・才能なんていらない、今の自分の能力でと拒否する。





悪魔:カミさんカミさん、何で今回は異世界転生なんてさせたんだ?

カミ:それは面白いからに決まっていますよ、悪魔さん。

悪魔:そして地雷を踏ませるのな。

 

カミ:今回のは解りやすいですよ。

悪魔:嘘こけ。今回設定した世界でならではをひっそりと混ぜてるんじゃないか。まあ地雷だから踏み抜かなければ問題ないが。

 

 

 

 

 

 唐突だが俺、渡瀬(わたりせ) (かい)はいわゆる異世界転生を果たした。よくあるチート能力については此方からくれと言ったものをくれる訳ではなかった。神いわく、私のミスではないから、とのこと。

カミ:だから私は悪くありません。

 

悪魔:そういえば、あの世界の人間には全員『神のレールから外れる能力』と『神のレールから外れる能力を伝播させる能力』を与えてたんだっけ?

カミ:ええ。私がかきm……引っk……制御しなかったらどのようになるかというモデルケースとして作ってみた世界です。なので彼の運命については私は干渉できません。死後は別ですが。

悪魔:他の世界はかき乱して引っ掻き回している自覚あんのな。つうか現に今かき乱して引っ掻き回しているもんな。

 

 

 

 

 じゃあ何故俺が異世界転生できたのかと訊ねたら、死因が素晴らしく神が感動したかららしい。まあ死因についてはここでは秘密にしとこう。言いふらすものでもないし。

カミ:大食い大会に備えて断食してたら大会が延期になって、そのまま飢え死にしたことは流石に本人の口からは言えませんものね。

悪魔:バラしてやるなよ。あと、そこまで衰弱していたら、大食い大会に参加しても胃袋が受け付けないんだがな。

 

 

 

 

 此方から能力の指定はできなかったものの、素晴らしい死因に感動してか、幾つかの能力の中から神は選ばせて貰う事になった。

カミ:涙が出るほど感動(爆笑)しました。

悪魔:心を強く動かす事を感動というから、爆笑するほど心が踊ったなら間違いでは無いのがムカつくなぁ。

 

 

 地雷な能力もありそうだったが(常に瞬間回復とかあらゆるダメージを受けないとか)、自分の意思でオンオフ切り替えられる能力なら問題ないだろう。

悪魔:そういう意味では正解だな。どちらかと言うとダメージを受けない方がヤバいが。人間の体のシステムでダメージを受ける事で正常な働きをするやつがあるからな。筋肉にダメージが入らないから徐々に衰えるという最悪な展開になるし。

 

 

 

 

 そして得たモノは『あり得ない魔力の才能』だ。

カミ:この人バカですよね?

悪魔:少なくとも才能をオンオフ出来るとは聞いた事がない。まあ隠せばいいだけなのだが。

 

 

 

 

 む⁉人間のパーティーと魔族の集団が戦っている⁉可愛い娘がいる人間パーティーを魔法で助けよう!

「魔法ビーム!」

悪魔:駄目だこいつ。

カミ:このネーミングセンスは頂けませんね。

 

 

 

 ちッ⁉避けられたか。やはり才能だけで努力しないとこんなものなのか。

カミ:むしろネーミングセンスを努力してください。

悪魔:問題はそこじゃない。地雷を踏んだ事だ。

 

 

 

 

 

 人間パーティーは此方に気付いて

「人間の姿をした魔族だと⁉」

 え?

「危険だ殺せ!」

「「「殺せ殺せ殺せ!!!」」」

 

 

 

 

 な、なんで⁉何で襲ってくるの⁉

カミ:それはこの世界の人間は魔法を使えないからです。

悪魔:つまり魔法を使う=魔族=敵なんだよ、この世界の人間にとっては。

カミ:誰もいない場所で使えば良いので、地雷を避ける事は簡単だったのですがね。信頼関係も無いままに思いっきり地雷を踏みましたものね。

 

 

 

 

「魔法ヲ使ウ狂戦士ダト⁉」

「危険ダ殺セ!」

「「「殺セ!殺セ!殺セ!!!」」」

 

 こっちも⁉

 

悪魔:そりゃお前、人間だし。魔族にとっては人間=狂戦士=敵だ。

カミ:加えて人間の身体能力は高めに設定しています。種族としての才能は魔族と人類で同じくらいです。

 

 

 

 

 矢だ⁉やだ!嫌だー!魔法も嫌だー!

 誰か助けて~⁉死ぬー!死ぬーーー!

「「「殺せ殺せ殺せ殺せ!!!」」」

「「「殺セ殺セ殺セ殺セ!!!」」」

 

 

カミ:人間ではあり得ない魔法の才能ですが、魔族からすれば平均的魔族のそれと同程度なので、彼は助かりますかね?これは見ものですよ。

悪魔:世界の確認を(おこた)ったあいつが悪いな。

 




 異世界転生する時は異世界についてしっかり確認しましょう。(人間)魔法(魔族)ファンタジー(争う世界)でも中身は色々です。


 それはそれで置いといて、別のオリジナル作品とアクセス数の違いに驚いています。


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手で触れた物質を破壊する能力(タイミング任意)

ネタが尽きました。


チュド―――ン!!!

 

 

 

 

カミ:うるさいですね。何処のおバカさんですか、こんな事をするのは?

悪魔:地雷っつうか、核地雷を与えた奴のセリフじゃねぇよ。

 

カミ:おや?悪魔さんはアレが何か知っているのですか?

悪魔:あれだあれ。物質を破壊する能力。

 

カミ:ミダス王とは違って任意でオフにできますので、暴走しませんよ。

悪魔:触れたものを金にする能力で、飲み物も食べ物も金になったあれだな。神話における代表的な地雷能力。

 それはおいといて、どっちかというと、任意の段階までに破壊を抑えないと駄目だろ、あの能力。

 

カミ:おや?やはりわかってしまいましたか?

悪魔:最初から『核』地雷って言ってんだろうが。E=MC2乗。

 空気の原子を破壊してエネルギーに変換、一種の核爆発だろうが。敵に触れてから発動しても核爆発するけどさ。むしろ質量が増えて威力があがる。

 

カミ:古くからティル○ウェイトという呪文もありますから、殊更特殊という訳でもありませんよ。

 ゼロ距離ティルト○ェイトフィンガーは強そうですよ。

悪魔:あっちは放射線がでないで敵にだけダメージを与えるクリーンな呪文、此方は敵も味方も巻き込む自爆技。全然違うわ。

 あと何気に恐ろしい技を開発すんな。

 

カミ:握壊の術式はこんな技だと思っていたのですが、どうなんでしょうね?

悪魔:流石にそこまで威力はねぇよ。あと自爆もしねぇよ。

 

カミ:そういえば、メガ○テは何故味方を巻き込まないんでしょうかね?

悪魔:そういうゲームだからだよ!

 

 

チュド―――ン!!!

チュド―――ン!!!

チュド―――ン!!!

 

 

 

悪魔:……なあ、何人にこの能力を与えたんだ?

カミ:ざっと100人くらいですかね?大人気でした。

悪魔:多過ぎじゃい!放射線がヤバい!

カミ:放射性物質を生成する訳ではないので安全ですよ。瞬間的なものですから。

悪魔:そういう問題か⁉

 

 

チュド―――ン!!!

 

 

 

 

悪魔:そういえば気になるヤツがいるんだが。

カミ:露骨に現実逃避する悪魔さんとは珍しいですね。どなたでしょうか?

悪魔:能力なぞいらない、今のままの自分でいいと言ったヤツがいただろ。

カミ:いましたね。

 

悪魔:……なあ、どっちの発言を受けたんだ?いらないなのか今のままなのか。

カミ:ちゃんと今のままで『神のレールから外れる能力』と『神のレールから外れる能力を伝播させる能力』を維持したまま送りましたよ。その代わりにフィジカルをこの世界の人間平均までブーストできなかったので弱いし、言語も通じないから苦労するでしょうが。

 

悪魔:この世界のコンセプトからすると問題ないか?

カミ:意図的に『魔力を持たない人と魔力を持つ魔族が争う事』を私が義務付けた世界だからですか?それらが解消されて後々には平和になっている可能性もありますね。まあ伝播スピードにもよりますが、100年200年では無理でしょう。彼も自身の能力を知らないでしょうし。

悪魔:最初から平和にしろよ。

 

カミ:悪魔さん悪魔さん。平和とは勝ち取るものなのですよ。与えられた平穏を貪るような愚民を私は必要としません。

 

 

チュド―――ン!!!

 

 

 

悪魔:五月蝿(うるさ)いから、もうその能力を与えるの止めないか?

カミ:それもそうですね。

 

 

チュド―――ン!!!

 

 




 とりあえず、全てを破壊する能力はいらない。全てを無くす(エントロピー的には最悪で感情のないQBさんが怒り狂いそうだし、空気を消し去って埋め合わせの暴風に襲われるだろうが)とかもっと安全で物騒な能力はあります。

 神秘のないこの世界、全ての人間が幻想殺しを持っていても証明できません。必ず自分が無能力であることを確認してから転生させてもらいましょう。


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あらゆるダメージを一瞬で回復し続ける能力

 世の中にはクソゲーハンターなる地雷を愉しむ者がいる。(教訓)




カミ:う~ん。

悪魔:便秘か?

 

カミ:どうしてそうなるんですか?悪魔さん。

悪魔:お前が他人の事で悩むなんてあり得ない。まず間違いなく自分の事で、加えてどうでも良いことだ。

カミ:半分正解で半分誤りです。

 

悪魔:つまり、どうでも良いことか。

カミ:どうでもいいと言えばいいんですけどね。

悪魔:煮え切らない態度だなぁ。

 

カミ:知っての通り、私は与えた特典で絶望する様を見るのを愉しむのが趣味です。

悪魔:愉しむ……人には理解できない楽しみなのな。まあ理解したくもないから納得だが。で?

 

カミ:地雷になるはずの能力で楽しまれたら、私はどういう顔をすればいいのでしょうかねぇ?

悪魔:どういう意味だ?

カミ:百聞は一見に如かずと言いますから、彼を見てください。VTRスタート

 

 

 

 俺は盾持ち。要はパーティーの先人に立ってダメージを受け止める役目だ。ファンタジー世界に転生したからには直接戦うより、こういう役割をしたかったんだ。

 

 

悪魔:アタッカー以外に成りたがるとは珍しいな。

カミ:珍しいのはそこではありませんよ。

悪魔:?

 

 これは炎の魔法か⁉熱熱熱い!しかし火傷から回復。

 そしてこれは石の槍か⁉グワッ⁉腹に突き刺さった⁉けど死なない!痛いがそこからでも回復!

 な⁉突き刺さったまま回復した⁉痛い痛い!痛みが継続している!?

 

カミ:コンセプトとしては回復するけど痛みは感じるというものです。あと、回復する時も痛みを感じますし、今回の様に異物が体内に入ったまま回復すると痛みは持続します。

 通常は痛覚がオーバーフローを起こして痛みを遮断しますが、感覚器へのダメージなのでやはり回復します。

悪魔:致死ダメージからも回復するが、衰弱はするから一応寿命では死ねるな。それまで苦しむだろうが。まあ予測できたが。とりあえず痛いだろうが、抉り出せば回復する。予測通りだろ?

 

 

 

カミ:ええ。ここまではそうでした。

悪魔:?

 

 

 

 痛い痛い!痛みがーー!

気・持・ち・いいーー!

 

 

 

 

 

悪魔:………………は?

 

 

 

 あぁ、ああ、いい。いい!

 さあ攻めてくれ!我に痛みを!

 痛みを‼

痛みをーーー!!!

 

 

 

悪魔:……え~っと?理性が壊れてるのこれ?ハァハァとイッテるし顔もヤバい事になってるぞ。

カミ:いえ、精神的なダメージも回復するので、信じたくありませんが正気のままです。

悪魔:どゆこと?

カミ:彼は(もと)から痛めつけられるのが好きな超のつくマゾです。

悪魔:……俺は……いったい……どういう顔をすればいいんだ?

カミ:でしょ?

 

 

 さあ何処だ?俺に絶頂を与えてくれる強い奴は何処だ?俺は逃げも隠れもしないりだから攻めてくれ!

 

 

カミ:とりあえず、違う人を見ましょうか。

悪魔:……だな。

 

 

 

 

 

 ちょっと待て魔族。何故逃げる?あと仲間も何で逃げてるんだ?俺を1人にしないで。

 

 




 このすばのダクネスさんは防御力じゃなくて最大HPと回復力を上げるべきだと思うんだよ。じゃないとダメージ、痛みを受けなくなってしまうという。モンスターもダメージが入っているなら攻撃する気になるだろうし。そういうスキルがあの世界にあるのかは知らないが。


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番外編
番外編


ネタがもうありません(苦肉の策)
なのでおもいっきり変則的(最初から変則的言うな)



カミ:という訳で、貴方にはドラゴンに変身する能力を与えましょう。拒否権はありません。

「すいません、いきなりでわからないので最初からお願いします」

 

カミ:わかりました。

 

カミ:貴方は死にました。

   別の世界に主人公として生まれ変わります。

   特典はドラゴンに変身する能力です。

 

「頼んでないのに三行での説明ありがとうございます。

 けど、なんでドラゴンに変身する能力なんですか?」

カミ:私の中でのトレンドです。

 

「いや、こういうのって僕が選ぶとかいうのがトレンドじゃないんでしょうか?」

カミ:図々しいですね。私のミスでもないのに、なんでそこまで気を使わなくてはならないのですか?

 

「え?じゃあ何でそんな能力をくれるんですか?」

カミ:私のトレンドです。

 

「ダメだ、話が通じているようで通じてない」

カミ:それが私のトレンドです。という訳で貴方には私のトレンドであるドラゴンに変身する能力と連動してここでの記憶を持って、こことは別の私のトレンドである世界に生まれ変わってもらいます。転生先では質問を受け付けませんから、今のうちにお願いします。以上、私のトレンドです。さて、この会話で『とれんど』を何回言ったでしょう?

「『と、連動(れんど う)』が入っているからトータル6回。問題提出除いて5回」

 

カミ:数えてたのですか。暇な人ですね。

「あんたに言われたくない!」

 

カミ:という訳で質問をどうぞ。

悪魔:必要ならアドバイスもするぞ。

「誰が悪魔の言うことに耳を傾けるか!」

カミ:損な人ですね。

悪魔:言いたい事はあるが、今回は黙っとく。

 

 

 

「う~ん。じゃあ、ドラゴンに変身したら心もドラゴンになって理性が飛ぶとかありますか?」

カミ:勿論、理性を飛ばします。

「要りません、そんな恐ろしい能力」

 

 

カミ:仕方がありませんね。じゃあ、理性はキープさせましょう。

 

「それじゃあ、変身したらどうやって人間に戻るの?一定時間とか僕が決めたタイミングとか」

カミ:人間には戻れません。

 

「要りません!そんな能力要りません!」

カミ:仕方がありませんね。気絶、又は貴方の任意のタイミングで人間に戻れるようにしましょう。

 

 

「あ、だいたいわかってきた。つまり、ドラゴンに変身するけどその時の大量のペナルティをこの説明で僕が指摘しない限りつくって方針なんだ」

カミ:その通りです。なかなか見所がありますね。

 

「じゃあいらない。そんな能力いらない。

 だいたい、僕が変身しなかった……ひょっとして強制に変身する条件とかあったりする?」

カミ:変身するタイミングは貴方が満月を見た時か、瀕死になった時、或いは貴方が変身したいタイミングです。

 

「ちょっと待って!僕が何も指摘しなかったら、うっかり満月を見たら死ぬまで理性を失ったドラゴンになってた訳⁉」

カミ:よくわかりましたね、その通りです。

「いらない!そんな能力いらない!」

 

カミ:能力の拒否は認められません。

「僕が何か悪い事をしたのか⁉」

悪魔:あえて言うなら、親より先に死んだ事だな。

「お前は黙れ!」

 

カミ:損してますよね、本当に。

悪魔:……

 

 

「じゃあ変身のタイミングは僕の任意だけにして!」

カミ:それは駄目ですよ。それを認めると貴方は変身をしなくなりますよね。

「くっ!じゃあ、瀕死になった時に勝手に変身するのはいいけど満月はいらない!」

カミ:わかりました、それは認めましょう。

悪魔:(同じ変身しないといけない条件なら、一月に一定時間変身しないと発狂するとかのペナルティを付けた方が制御しやすくて安全なんだが、好みの問題か)

 

 

「じゃあドラゴンのサイズは?重量を教えて」

カミ:変身時の貴方と同じだけの重さです。

悪魔:(そういう事か)

 

「軽⁉それで体積がでかかったらほとんど空気になるじゃないか⁉」

カミ:体積は20倍です。

「何処の風船ドラゴンだよ⁉体積に見合った体重に……やっぱり体重に見合った体積にして!」

カミ:構いませんがどうしてですか?

「体積に見合った体重だと自分の重さを支えきれないじゃないか!」

カミ:では、変身後の体重は貴方の体重と等量とし、体重に見合った体積にします。

悪魔:(なかなかやるな)

 

「変身する時にカロリーを大量消費してガリガリになるとか、炎のブレスのカロリーでガリガリになるとか無しで!普段の基礎代謝が良すぎて直ぐにカロリーが切れるとかもなし!体質も硬くして!鱗が人の爪と同程度の防御力とかなしで!」

悪魔:(爪と鱗は同じようなもんだから着眼はいいな)

 

「あと人間の筋力基準で空を飛べないとかも無し!変身したら能力を向上させること!」

カミ:わかりました。それらの要求は受け入れましょう。こんなものでよろしいでしょうか?

「え~と、え~と……」

 

カミ:無いようですね?では、良い来世を。

「いや、ちょっと待って待っ……

 

カミ:ふう。強敵でした。

悪魔:なかなかやるけど、1つ聞くべきものを忘れてんな。

 

カミ:おや?じゃあ何故助けなかったんですか?

悪魔:まあそれくらいなら別にいいかなと思ってな。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……起きて、起きて」

 ベッドの上で股がりつつユサユサ揺らして幼馴染は僕を起こしている。ピンク色の髪(地毛)という前世ではあり得なかった色だ。

「お前、もう少し普通に起こせ」

 年頃の少女が男に対してする動作ではない。

「む~、リュウが起きないからいけないんじゃない」

 プク~っと膨れながら言ってるが、

「いや、普通に目覚まし時計で起きれるから」

 だから何でこの娘は目覚ましを止めて起こすんですかね?まあいいや。

「とりあえず着替えるから部屋から出ていけ」

「は~い。朝ごはんが覚めるから早くしてね」

「はいよ」

 さて、ここらで纏めよう。

 僕の名前はリュウ。神からドラゴンに変身する能力を持った少年だ。

 さっきまでいたのは幼馴染。毎朝僕を起こしにくるあざといやつだ。

 今、父親は海外に単身赴任で母親もそれについていった。なので家には僕1人。

 なので心配だからとお目付け役に毎朝やってきています。そして今日は平日、これから彼女の朝ごはんを食べて高校にいく。

 さて、そろそろ声を大にして叫んでいいか?

「ラブコメの世界で、

 何のために、

 ドラゴンに変身する能力を使うんじゃーーー!」

 

 

カミ:仮面ライダーとかのバトルになれば使えるんじゃないでしょうかね?

悪魔:つうても、この世界はそんな世界でもない、本当にバトルのないただのラブコメ世界なんだよな。

カミ:これで彼が適当にしていたらゴジラになってましたからね。理性が飛んでいたら科学を無視した増量をさせて、大暴れさせられましたのに。

悪魔:やっぱり後出しで被害が最大になるように能力を変更する予定だったか。




トレンド=感想

それと転生先の世界の確認は重要です。


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