GOD EATER-特異点 (三日月3242)
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白の始まり

「なあおい。お前ちゃんと学校いってるか?」
「学校には言ってるよ。行く意味はわからないけど…」
「おいおい、学ぶことは楽しいんだぞ?それが後に人を救うことも、人生を狂わせることもできるってわかってから楽しくなったぞ」
「兄さんは勉強時間なんて月に30分あるかないかだったじゃないか。そのくせ超エリート学校の医学部かよ。いやけがさす」
「そう言うなって。お、青だ。あー今日もいい天…伏せろ!」
「は?」


 目が覚めると、俺は「愚者の空母」だと思われる場所にいた。愚者の空母はその名の通り航空母艦だ。今は湾岸に衝突し、そのままその場所に残っている。

 それはいいとして、だ。何故俺はここにいる?俺は兄の買い物に付き合い行きの車の中でPS VITA版GOD EATER RAGE BURSTをやっていたはず。

 最後に見たものは…横からの大型トラック?じゃあ俺は死んでゴッドイーターの世界に転生したとでも言うのか?最高だ。

 だが小説や漫画、アニメやゲームなら兎も角現実でそんなことは起こり得ない。神様が転生させたというのであればドイツの某哲学者の言葉を借りたい。「神は死んだ」この一言だ。

 ……ここで悩んでいても仕方がない。転生したのであればチート能力を持っていてもいいだろう。最強の爆裂魔法とか、双剣スキルとか…パンツを瞬間移動される正直なんの役にも立たなそうな夢(?)の魔法とか。

 何気なく手を前に出して力を入れてみる。

 …わかってた。何も起こらないこと。わかってた。17で厨二拗らせた様なことをしてしまったはずかしい。

「死にたい」

 何気なく呟いてしまっt………ん?今の声誰だ?すごい可愛い声だったけど

「誰か…いる…ん?」

 俺だ。声の主俺だ。え?俺?いや俺だ。うん俺だった。確実に。チート能力というか女の子としての転生?

 ……最悪だ。せめて男にしてくれ…キモデブおっさんでもいい、こういう場合男にしてくれよ…

 頭を抱えて気づいた。肌が白い。雪のように。

 無言全力疾走。ゲームでは入れない空母の中に入り、乗組員の部屋に迷いなく突っ込んだ。そこには求めた全身鏡があった。

 恐る恐る今の姿を確認する。

 細い腕、脚。シリトンの様に輝く金目。髪は背中の真ん中ほどまで伸びており、少し動くだけで風に吹かれたように靡く。そして、腕だけでなく全身が、髪までもが雪のように白く美しい。この姿は…

「…特異点?」

 初代に出てきた人型アラガミの少女、シオに少し似ていた。

 俺は身長が低かったが、ここでもそれは引き継がれているらしい。身長にはなんの違和感も感じない。

 問題があるとすれば、服だ。対アラガミ組織「フェンリル」の旗を身体に巻き付けているだけだ。下半身の防御力が0だ。

 部屋を眺めると何故かズボンとフードのついたパーカーがあったのでそれを着ることにした。旗は…せっかくだし腕に巻いておこう。邪魔にならないし取れないと思う。

 

 ずぅぅん、と重いものが落ちる音がした。

 入り口に戻り、外を見てみると1人のゴッドイーターが雷属性のボルグ・カムラン堕天と戦っている。

 武器はバスターブレード、恐らくノコギリだろう。動きも無駄が多く神機も弱い。新人と見た。

 よく見ると女性だ。年は俺と同じくらいか少し上。かなり可愛い。

 俺には関係ない。神機すらないので戦いようがない。そもそも俺がやったって勝てない。そうテキトーな理由を並べて帰ろうとした時、

 バゴン

 女の子はボルグ・カムラン堕天の回転範囲攻撃(長い尻尾を生かし、回転して吹っ飛ばす攻撃)をまともに食らい、壁に当たって戦闘不能状態だ。

「グゥゥウゥ」

 ボルグ・カムラン堕天が唸りながら女の子に近づいて行く。無理だ。かてない。ニゲナキャ。

 かたん。からから。

「あ…」

 錆まみれの空き缶を蹴ってしまった…ボルグ・カムランはこちらに近づいてくる。どうする?どうする?何か考えろ。

『死にそうになったら逃げろ。そして隠れろ』

 雨宮リンドウさんの名言だ。どこか隠れられる場所は……ん?

 俺は外へ出た。当然ボルグ・カムランは俺を認識し、襲いかかってくる。もしゴッドイーターが現実だったとしたら、復活は3回じゃない。死んだらそこでゲームオーバー。

 この状況で思い出したのがリンドウさんでよかった。

 俺は右手にロングブレード型神機をイメージする。すると俺の右手が溶け始め、すぐにチェーンソーの、リンドウさんが元使っていた、「レン」のような神機が現れた。

 リンドウさんはアラガミ化し、腕を神機にすることが出来た。特異点の少女、シオもだ。

「俺は……ゴッドイーターをずっとやってる…お前の動きは熟知している。来いよザコ。ハンニバルじゃなきゃ俺を傷つけることはできないよ」

 回転範囲攻撃が来た。当たる瞬間にシールドを展開、ジャストガードという技だ。すぐさま前にステップ、続けて捕食。身体中の血が沸騰するように熱い!これがバーストか!

「んぬうううううりゃあああああ!」

 重い刀身をボルグ・カムラン堕天に叩き込む。いつの間にか神機はバスターブレードになっていた。

 俺は奴に向かってステップ、続けて切り上げた。これは血の力、ブラッドアーツと呼ばれるものの一種、ドライブツイスター。ロングブレードでなければ使えないはずのブラッドアーツがバスターブレードでも使えた…有り得ないがいい体験だ。

 試しに地面を掬い上げるようにバスターブレードを振り上げてみた。ボルグ・カムラン堕天は見事に浮いて背中から落ちた。

 今のはチャージハンマーのブラッドアーツ、神顎砕。成程?使えるな。

 ではやってみたかったことをやるとしよう。

 左手にも同じイメージ、バスターブレードを出す。大剣二刀流だ。ボルグ・カムラン堕天はようやく起き上がり、突っ込んでくる。

「これでくたばれ……」

 エヴォリューション。ゆっくりと加速し、アラガミを貫くチャージスピアのブラッドアーツ。確かにスピードは足りない、がその速度はあのサソリの突撃が補ってくれる。

 ドスッ。ぐちゃ、べしゃぁっ。

 嫌な音がしてボルグ・カムラン堕天は倒れた。ゲームでは仰向けになって死ぬはずだがそんなことはなかった。俺は神機を戻し腕を大きな口へ変えた。俺がしようとした訳ではない。無意識にした、してしまった。

 嗚呼、初めてアラガミを殺し、食った。俺はいったいどうなる?いや、そんなもんどうでもいいや。もう俺は特異点として、チート能力持ちの人形アラガミとして生きていく。

 久々に笑えた気がするよ。




はじめまして三日月と申しますハチと読んでね。
いやぁ三日月だけじゃもう使われててできまかったから厨二臭い名前になってしまってお恥ずかしい限りです。
さて初めて二次創作を書いたわけですが、楽しいねー。エリナ出したいな。ソーマ出したいな。クソオヤジ永久追放初代ラスボスダメ絶対。
暇な時に更新いたしますのでもし暇で暇でしょうがない時間がございましたらお読みいただけますと幸いです。
それではまた、ノシ


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黒の認識

「くぁ……あーよく寝た…まだ夜か。まあいいや。少し歩こう」

 俺はむくりと起き上がり、行く宛もなく歩き出した。さてどうしようか。一応あの女性ゴッドイーターには回復薬改を打ってSOS信号を送ったから無事だろう。回復薬は彼女が持ってた。あれから12時間は経ってない筈だが、一応俺を見たとしたら捜索を始めているはず。そうなるとやはり特務になるのか?取り敢えず離れた方がいいだろうな。

 少し休めそうな場所は…小説かなんかに少し出てきた水中アラガミやグボロ・グボロに注意しながらエイジスにでも向かって見ようか…それしかないよな。

 海に飛び込み、なるべく音を立てず、水上から見えないように息継ぎ以外は海面に顔を出さないように泳いだ。

 

 陸に付き、エイジスと呼ばれる塔を登る。ここは前極東支部長ヨハネス・フォン・シックザールが人工のアラガミを作っていた場所で、最初の終末捕食が行われかけた場所だ。

 …待て?俺今特異点だよな?

 最初の終末捕食はシオちゃん、二回目はジュリウス隊長…共通点は…特異点!終末捕食を起こす為のトリガーは特異点だ。てことは俺ここに来ちゃダメなやつか。まだ名残あるし。

 せっかく来たのに…と頭を抑えていると遠くで爆発する音が聞こえた。普通の人間には聞こえないほど小さかったが、アラガミになったメリットだろうか。今はやることもないし、そこに向かってみることにした。

 

 

「榊博士から捜索ミッションが出るなんて久々だな。シオを思い出すよ」

「ユウさん、アリサさんやソーマさんも言っていたんですけど、シオって誰ですか?」

「ん?ああ、シオちゃんはね、あそこにいるんだ」

 極東支部で英雄と呼ばれるクレイドルの隊長、神薙ユウは月を見上げて微笑む。

「月…ですか?」

 同じく英雄と呼ばれるブラッドの隊長、神威ヒロも月を眺める。

「宇宙で…生きられるんですか」

「ははは。それを言ったら君達の元隊長だって樹の中で生きてるんだろう?月くらいどうってことないさ」

 2人は特異点の捜索という理由で愚者の空母に来た。が、探しても姿どころか痕跡すら見つからない。

「ヒロ君ならこの空母に傷を付けずアラガミを倒すならどうする?」

「俺なら…そうですね。チャージスピアで突いて倒します。ユウさんならここからどこにいきますか?」

「うーん、僕ならエイジスかなぁ。シオちゃんはこの海を泳いでエイジスまで行ったんだ」

「それは…なんというかすごいですね…って、まずはあいつを倒さないと捜索は無理ですね」

「最近アラガミの活動も活発になったよね…同期二人連れてくれば良かった」

「コウタさんとレンカさんですか?もう遅いですよ」

 2人はどこからか現れたヴァジュラ2匹とプリティヴィ・マータへ走り出した。

 

 

 さっきの爆発はこの辺だったはず…こんなフィールドはゲームにはなかったが、ゴーストタウンか?でも最近まで人が住んでいたような雰囲気だ。

 近くの家に入ってみると、食器や人形が転がっていた。逃げる支度などまったくできなかったのだろう。

 奥の部屋は…壁がなかった。いや、壁にぽっかりと穴が開いて外の様子がわかる、といった方が正しい。

 人1人くらいなら余裕で通れる大きな穴。さっきの音はこれだったのだろうか?

 そんなことを考えていると足元に青い光が浮かび上がった。驚きつつ光から逃げると、光から雷が立ち上った。雷って落ちるものじゃなかったのか?

 こんな攻撃をするのはウコンバサラだろう。鰐のような外見の中型アラガミだ。どこいいるんだ?そう思い辺りを見回すと、

 

「ガアアアアアアアアアア!」

 横の壁をぶち破って来やがった。いわゆるダイミックお邪魔しますってやつか。いきなりはびっくりするから止めていただきたい…って俺今くらいの脅かし食らったら失神してもおかしくないぞ?同級生に脅かされただけで腰が抜けたことのある俺がなんでこんなに冷静にいられる?これも特典なのか?

 ウコンバサラがこちらに突進してくる。が、俺にたどり着くことはなく、頭が潰れた。上からブーストハンマーを持った少女…身長的に幼女といった方がいいかもしれないが、降ってきたのだ。そして、ウコンバサラの頭を潰した。何て力だ。

 よく見てみると腕輪をしていない。普通のゴッドイータ―なら腕輪なしではアラガミ化してしまう。考えられるのはオリジナル偏食因子だけだな。極東支第一部隊に所属し、現在はクレイドルで職務全う中のソーマ·シックザールと同じP73偏食因子を持っているとしか···

 とまあ、ぐだぐだ考えていても時価のムダだ。右腕をロングブレード型神機にし、壁の向こうのウコンバサラに斬りかかる。直感でそこにいると分かった。便利な能力だ。

 

「じゃまをするの?」

 

 幼女が呟いた。

「邪魔だった?」

 幼女もウコンバサラに飛びかかり、頭を砕く。小さなうめき声を上げるとウコンバサラは動かなくなった。

「···なまえ、おしえて」

 幼女がぽつりと呟く。名前···名前か。そう言えば考えてなかった。ここは兄に呼ばれていた愛称でいいだろう。

「ソウだよ」

 幼女はソウ···ソウ···と数度繰り返し、納得したのかこちらを向いた。しかしまぁ、何故この子が降ってきたのか。腕輪がないのか。それに、見たところフェンリルの所属ではなさそうだ。

「君はなんて名前なの?それと、どこから来たの?」

 なるべく穏やかに、優しく問いかける。答えてくれなかったらそれはそれで良い。言えない訳があるのだから。

「わたしは、07μ。せんせいがもうそつぎょうだっていったから、もっとつよくなってせんせいのところかえる」

 成程、捨てられた訳だ。[せんせいのところ]は恐らく実験施設、07ということは他にも何人もいるということか。μはなんだろう、型式でも表しているのか?

 まあ、取り敢えずはどうでもいいか。今は自分の出来ることを確かめたい。しかし一人では出来ないことがあったとき、この子が役にたつだろう。道具として考えるつもりはないが、ここで殺すのとどっちが得策か。やはり駒は多い方がいい。この子はチェスでいうクィーンになる。出来ることをしらない俺···いや、ポーンよりは確実に強いハズだ。

「じゃあ、一緒にくる?」

「おねえちゃんについていけばいいの?わかった」

「おね···いや、なんでもない。強くなる為にアラガミを倒そうか。一人より二人と言うし、アラガミ探すの楽になるね」

 どうでもいいことを並べたが、まあまちがいではないハズだ。

 これで二人だ。できるならどこかの支部に置いていこう。この子が死んではせんせいのことがわからなくなる。何故腕輪がないのか聞きたいし。

 

 

 

[あー痛って···っては!?]

 気付くと俺は壁に鎖で繋がれていた。おかしい、たしか俺は弟と買い物に出掛けて···トラックに···

「起きたかい?ハジマリのキメラよ」

[誰だよお前]

「そう警戒しなくてもいいさ。私のことは先生と読んでくれ。君は人形であり、アラガミである私のペットとして作ったのだよ」

 ペット?俺が?冗談じゃない。誰がそんな···

「ずっと行きたかった所があるんだ。近くにある遊園地跡だ。私だけでは行けないし、チルドレンも戦闘しか出来ない。だから君が必要なんだ」

 なんかこいつ頭のネジ全部吹き飛んでんな。まあいい、面白いからこいつのところにいてみることにしよう。




 シャベルは文明進化の証である。シャベル万歳。
 なんてことは置いといて、です。
 はい今晩はmikazukiです
 以上ですおやすみなさい···あっやめてなぐらないで、ブラッドレイジはシャレにならんのです。今日は疲れているので眠らせてくだs···やめてブーストハンマーをチャージしないで私にはまだやることがああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ



 蘇生まで99:99:99


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二人の原点

注意注意注意注意注意!

 これに至ってはちょっとした汚い要素が入ってしまいます。本当に申し訳ないです。私もできれば入れたくはない。ほんとだよ?
 新キャラのお二人は友人がモデルです。だれかって?あ、聞いてないよね。
 一人は(一人しか教えることはできません)ここ、ハーメルンで小説を投稿している方ですよ。
 その名も、「Eagle3718」さん。小説読んであげてね。私よりよっぽどうまく書くよ。
 そんなとこです。本当に申し訳ない…私がGOD EATERにアレネタをぶち込むことになるとは…泣ける。



 極秘ファイルへアクセスしますか?あなたにはアクセス権が与えられています。

                     YES/NO

 

 オレンブルクのとある施設にフェンリルの兵が踏み込んだ。一見孤児院にしか見えない、近所でも孤児院として扱われていた施設だ。何も黒い噂などない…はずだった。

 当時突入した兵士の一人は語る。

「一階二階はよかった。然し地下は人が生活しているとは思えない」

 当時の写真が残っている。いくつもの棚の中には所狭しと手術器具が並んでいる。そしてごみ箱には「肉」が入っていた。人体実験していたことは明白だろう。

 施設の院長は確保しようとしたところ、不法入手していたアラガミのコアを開放し、逃走を図るが、自身もアラガミに喰われ、死亡が確認されている。

 この突入でフェンリルの兵士7名と職員13名、そして実験台にされていた子供9名の尊い命が失われた。

 この日、フェンリルは生き残った子供2人を保護した。メディカル検査の結果、P73偏食因子を持っていることが判明。極東支部長ヨハネス・フォン・シックザールにより引き取られた。

 

 ファイル内容終了。記録を自動削除します。

 

 

 

「また読んでるのか?何度読んでも同じだよ」

「……」

「おーい、ноль?聞いてないね」

 ノーリ、ロシア語の0と呼ばれた男は、飛行機の中だというのにタバコを吸いながらパソコンの画面を眺めている。そんな彼に隣に座った少し年下見える男はずっと話しかけている。

「しかしまぁ極東ってどんなとこだろうな。局長はみんなNINZYAだといってたぞ。あとYARIMASUNEXE!が大好きらしい。YAPPASUKINANSUNEXEって返されたらATARIMAEDAAYONAXAっていいってさ」

「два。黙れ」

 低く、渋い声でノーリは呟くように言った。もう一人、ドゥヴァーは黙る気がないようだ。

『もうすぐ極東支部です。ニンジャはいないのでがっかりしないで下さいね』

「なんだよー、いないのかよー」

「当たり前だ」

 

 

 

「ソウ、あれはなに?」

「あれは···フェンリルのヘリだな。そうだな···極東支部にでも行ってみようか?」

「うん。いく」

 07µはワクワクしているように見える。真顔だが。

 しかしまぁ、極東支部へ情報収集にいくのもメリットが大きいとは思う。が、それは俺が特異点と気付かれないという条件付き。この真っ白な体ではいくら隠していてもばれるだろう。全身が隠れるレインコートのようなものを着ていたらばれなくとも怪しまれる→バレる。

 なんとなくぎり人程度の色をイメージして腕に力を入れてみる。一瞬ぞわっとして肌の色が変わっていた。マジか。さすがに引くわ。ドン引きです。

「ソウ、はだいろになった」

「ああ、うん。びっくりした?」

 07μは小さく首を振る。

「そうか…じゃあ行こうか」

 

 

 

「本日ヒトサンマルマルにて極東支部所属となりました。[サイファー]着任しました。ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします」

「おなじくきょくとーしぶ配属になりましたヒュッケバインっす。よろしくおねがいしまーす」

「うん。ようこそ極東支部へ。なにかあったら遠慮なく言ってくれれば対処するよ」

「じゃあSusi食べたい」

 ドゥヴァ―は極東支部長だろうが遠慮なく、通常運行だ。普通ならそんな対応されるわけがない支部長、ペイラー榊は表情を乱さない。

 

到着報告が終わり、エントランスへ移動したノーリとドゥヴァ―は極東支部の新兵に絡まれた。いや、ドゥヴァ―が絡んだといった方が正しいのだろうか。

「おい新入り、ここがどこだかわかってんのか?ここは極東支部、俺らのシマだ。好き勝手されちゃ困るんだわ」

「俺はここにいてあんたらに挨拶しただけだぜ?おーこわ、ろくに挨拶もできんとは」

「んだと!?」

 新兵たちの一人がドゥヴァ―を殴ろうと拳を上げたとき、

「何をしている!くだらない事をしている暇があるなら訓練にいけ!」

 雨宮ツバキが歩いてきた。鬼教官と呼ばれる彼女を前にした新兵たちは逃げるように去っていった。

 ツバキは残った二人を横目で見ると、エレベーターに乗っていった。

「…こええええええええええええええええええええええ!!やっべこえええええええええええええ

!ほんっとに怖いわあの人!」

 ミッション受付嬢のヒバリちゃんがびくっとした。(かわいい)

「はぁ~~~~~~~~~~~~~~~~……………超こわああああああああああああああああああああ!!!」 

 帰ってきたキグルミさんがびくっとした。(かわいい)

「五月蠅い。そろそろ仕事だ」

「ん、りょうかーい。今日の相手はドチラサマ?」

「コンゴウ2体だ」

「ザッコ!俺らの力侮られてるのかな?」

 ノーリは何も言わず、出撃ゲートへ向かって歩いて行った。ドゥヴァ―も少し遅れて後に続く。

 

 

 極東支部 アラガミ防壁外

 ここまで来たのはいいが、俺も一応はアラガミ。気分のいいものではない。嫌いな食べ物を目の前に置かれ、さぁ食え、全て食べるまで逃がさないといわれているようだ。何故なら隣でミューが期待の眼差しを向けてきているからだ。極東支部に入らないわけにはいかない。

 さて、ここまで着くまでに考えた侵入方は3つ。

 

1…違うところに住んでいたといい、極東支部に正面から入る

 これはダメだ。厳しいチェックがあるだろう。アラガミだとバレる。

2…壁をぶち破る

 論外。壊したらゴッドイーターが飛んでくるし、目撃される可能性も高い。そもそも壊せるのか?

3…アラガミを呼ぶ。

 これが一番いいだろう。アラガミを呼ぶには…なにがいいのか…よし、やっぱりこれだ。

 右手にチャージランスを造り、壁に向かって全力で投げた。チャージランスは壁に突き刺さり…突き抜けていった。正直引いた。

「ソウ、かんつうした」

「うん…そうだな…」

 もう一度、今度はそこまで力を入れず、投げた。槍は見事に突き刺さり、準備は完了…ゴッドイーターがこなければ…

 運は俺の見方をしてくれた。突如現れたのは「神機喰らい」、スサノオだ。奴は神機を好んで喰うアラガミで、尻尾の先にも神機を模したものがくっついている。

 スサノオはこちらに目もくれず、壁を破壊し神機を喰った。その間に俺とミューは極東支部へ入ることに成功した。

「ミュー、神機貸せ」

 神機を受けとると、俺はそれを喰った。腕のなかに入れたといった方が分かりやすいかも知れない。ミューの神機が体の中にあるのが分かる。不思議な感じだ。神機の盾にアラガミ防御壁と同じような効果がある。嫌いなものを無理して食べた。そんな感じだ、腹のなかが気持ち悪い。

 そんなことを言ってる場合じゃない。早く入らないともう入れない。

「走るよ。遅れても待たない」

「わかった」

 07μは思った以上に足が速かった。戦闘するために育てられたという予想も合ってるかもしれない。二次会創作の方では使い古された設定だ。

 壁にすぐ近くの家に滑り込み、身を隠す。すぐに07μも同じ家に入り箪笥の影に身を潜めた。

「ソウ、じんきかえして。たたかう」

「ダメだ。戦えば目立つ」

 言い終わるのとほぼ同時、壁の向こうにスサノオが闊歩し始める。オマケとしてコンゴウが2体、シユウ3体、デミウルゴスさえもいる。ここから逃げるのは骨が折れそうだ。ジープに似た音が聞こえることからゴッドイーターも近くまで来ているのだろう。速すぎる。知られていることは考えられない。一発目の確認か、出撃に重なったか、どちらにしても不都合。

 

 

 

 ノーリとドゥヴァーは突然のアラガミ侵入に対し、連絡が入る前に対象の排除に向かった。

「丁度出撃でよかったわ。さっさと終わらせよう。ノーリ、これやるよ」

 ノーリがドゥヴァーから手渡されたものは一本の手作り煙草。

「出撃前の恒例!葉巻じゃなくて悪いな。俺は葉巻は吸わないんだ」

「知っている」

 助手席のノーリはコートの内ポケットからジッポライターを取り出し、火を付ける。

「どうよ。甘味抑えてみた」

 返答はしない。気に召さなかった時の反応だ。

 煙草を灰皿に押し付け、神機ケースを持ったノーリは車の屋根の上へ器用に登る。神機ケースから出したものはヴァリアントサイズ。巨大な鎌の神機だ。さらに銃のバレルと思われるものも付いている。新型だ。

「あー…結構いるねー。どれをさきにt…」

 言い終わる前に動いた。屋根から壁へ飛び、鎌を使い屋根へ移動した。そして一匹目のコンゴウの背中に筋力+遠心力+位置エネルギーの強烈な攻撃。コンゴウはそのまま力尽きた。

間髪入れず次のアラガミに向かおうとしたノーリだが、その場で止まってしまった。

「ノーリ?どうした?」

 別のコンゴウと戦っていたドゥヴァ―は気付いた。コンゴウの背に突き刺さり、抜けなくなっているのだ。

「ああ、そういうことかwだっせwwwスサノオそっち行ったから気をつけろよー」

 スサノオが神機の突き攻撃をしてきたが、ノーリはそれを弾いた。コンゴウが刺さっている神機を人とは思えない力で振り回している。

 突きを3回弾いたところでコンゴウが神機から抜け、家の壁へ衝突した。残念だが、改築は確実だろう。

 抜けてしまえば弾く必要もない、とノーリはスサノオの胴体の下へ潜り込み、足を切り裂き背後に移動する。スサノオもすぐに振り向いたが、そこにノーリの姿はなかった。

 しかし、ノーリはそこにいた。正確には、盲点にいたのだ。スサノオが気付くのは盾のついた腕を切り裂かれた後だった。

 

 

 コンゴウがぶつかり、壁が崩壊した家は、ソウとミューが隠れていたところだった。

「……ッ!」

 驚いたソウは反射的にチャージランスで頭を貫いたが、反応がないのを見て冷静になった。ミューはそもそも驚いていないようだった。

「だいじょうぶ?」

 小声でそう言われたソウは何も言わずうなずく。

 穴から外の様子を窺うと、ヴァリアントサイズ使いの大男がスサノオと戦っていた。下をくぐり背後に回り、腕を切り裂く。

「行くよ。ここにいるとまずい気がする」

 ソウの予想は当たっていた。出た瞬間に建物が崩壊したのだ。原因はスサノオがぶつかったからだろう。

 なるべく誰にも見つからないように、かつ安全な道を一般人のように逃げた。すると、同じく逃げている一般人と遭遇した。まだ戦闘地域からそう離れているわけではない。野次馬だろうか。

 いや違う。おぶられた老婆が何か叫んでいる。

「けんたーーーー!けんたを置いてはいけないよ!話しなさいよ!アンタだれなの!」

「母さん!俺がけんただよ!頼むから暴れないでくれ!」

 声が大きかったからだろう。オウガテイルが一匹彼らに向かってきていた。親子は気付いていない。このままでは二人ともやられてしまう。

 オウガテイルは親子にとびかか…ることはできなかった。跳躍したところをバスターブレードで吹っ飛ばされた。

「大丈夫か?」

 突如現れたヒーロー、彼は、

「おいゴルァ!免許もってんのか!…っと、アラガミはしゃべらないんだったな、それにぶつけたの俺だ。悪いなー、今免許持ってない。あ、でも犬の真似はしとくわ。わんわん、わん」

 全くヒーローには見えない。

 




アリサ「何か言い訳はありますか?」
三日月「いいえ、もう何も言えません。アリサさんに撃たれても何も言えません。正当な行為だと思います」
アリサ「まったく、あんなものをGOD EATERに入れるなんて…ドン引きです」
三日月「ごめんなさい許してください。おかねならあります。何FC(フェンリルクレジット)ですか」
アリサ「買収ですか?」
三日月「違いますごめんなさい」
アリサ「そうですね…では条件を出します。それをクリアできれば許しましょう」
三日月「本当ですか!?」
アリサ「ええ。コウタをまともにしてくだs」
三日月「無理です。というかまだまともだと思います。妹思いのいいガム量産期だと思います」
アリサ「…(ガチャ)」
三日月「ごめんなさい神機をこちらに向けないで?」
アリサ「仕方ないですね。じゃあカレルさんがお金に興味をなくすようなことをしてくd」
三日月「え?なんですって?地球の自転を逆にしろ?無理ですよ」
アリサ「じゃあもう最後です……わ…私の(ごにょごにょ)」
三日月「はい?聞こえません」
アリサ「私を出しなさいと言っているんです!」
三日月「私はリンドウさんに射線を合わせた貴女のこと結構嫌いなんですが」

 極東支部の中に銃声が鳴り響いた。


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いぬとなった兄

 はっ!おはよう!(午後9時)
 さてさて書かなくては。また私は何を書きたかったのかわからなくなりそうだけど。
 てなわけで、始めるぞい。



 ここはいったいどこなのだろうか。ずきずきと痛む頭で彼は必死に考えた。少しとおくからコツコツと歩いてくる音がする。

「やあ。起きているかな?」

 金属のドアが開き、白衣の男が入ってきた。年齢は20後半に見える。

「…誰だよ」

「私は袴田亮平(ハカマタヨシヒラ)。科学者の部類に入るものだ。君を作ったのも私だ。気分はどうだい?046」

「046?違う。俺の名前は…」

 言い終わる前にもう一人、今度は少女が入ってきた。

「パパ―?誰かいる…わー!イヌだ!」

 犬?部屋を見渡しても犬などどこにも見当たらない。ん?少女こっちをみてないか?ああそうか、俺が犬ってオチか。ハハハ、なかなかにセンスの悪い冗談…冗

談だよね?さっきから自身から獣臭するの気のせいなんだよね!?なにそのラノベみたいなの、いやラノベだって男→女くらいでしょ?あんまり読まないからよくわかってないけど…いや、最近ではスライムや蜘蛛にもなると聞いた。犬程度普通なのか。そもそもこれは俺だ。小説ではないんだ(※小説です)。人が犬になることなど有り得ない。イギリスでちょっと流行ってるっぽい犬の格好するのとは違うのだぞ。

 少女がこちらに近づいてきた。まずい。これ俺しかないじゃん。マジで俺じゃん、犬。

「わんちゃーん」

 あ、オワタ/(^o^)\これ俺だ。落ち着いてみたら腕が前足になっている。大きさは大型…いや中型犬だ。恐らくゴールデンレトリバーだろうか。

「こ…こら、近づいたら危ない!」

「人を喰うように見えるか?見えるから言ってるのか。まあ安心しろ、食べたりしないから」

「しゃべった!すごーい!」

「ああ、しゃべれるぜ?喋れるる犬は俺だけだから誰かに言わないようにな。君の名前は?」

 少女は白衣の男の顔を少し見てから北見茜[キタミアカネ]と名乗った。

 茜は俺の入っていた檻を開けてくれた。ありがたい、これで少しは楽になる。外に出て気付いたが、俺は無意識に四足歩行している。これは二足歩行は無理があるな。

「わんちゃん名前はあるの?ないなら茜がつけてあげるね!うーん…そうだなぁ…おとーさんアイデアちょうだい?」

 どうやら白衣の男は父親だったようだ。そうでなくてはただの不審な男で終わってしまうのだが。

 さて、この不審人物もとい少女の父親に名前を付けさせると046になってしまうのではないだろうか。先程俺のことをそう呼んだはずだ。

「番号じゃダメだよ?おとーさん鳥も番号で呼ぶんだから」

 ナイス娘。親のことを一番よく知っているのは娘だったか。

「そうだなぁ…じゃあ蘇鉄[ソテツ]なんてどうだい?」

 蘇鉄…植物の名だ。番号よりはよっぽどいいし文句はない。さて、さっきから茜がこちらに期待値MAXの眼差しを向けてきているのは気のせいだろうか。いや気のせいではないな。

「お手!」

 は?…いや失礼。犬に「お手」をするのは当然のことか。取り敢えずやってみた。俺は犬を飼ったことがないのだが…右前脚であっているのか…?左が…おかわり…でいいんだよな?ん?

「これで…あってるか?」

「わー!頭いいね!」

 なんだろうか。酷く侮辱されている気がする。茜は悪気など一切ないとは思うが、一応医学に進んだんだよ?ボク悲しいよ?いや、そんなこと知っているはずがない。仕方ないんだ…うん。

「じゃあおかわり!おまわり!」

「お…おわわり?警察官か?啓礼をしろってことでいいのか?」

 絶対違う。わかってはいる。でもそれしか浮かばない。くっ!犬を飼っているやつに聞いておけばよかった!

「茜、少し向こうに行っていてはくれないか?父さんはソテツと話がある」

 

 

「それで、話とは?」

「君は普通の犬ではない。というのはもう察しているだろうが」

「ああ、そりゃあしゃべる犬なんて存在しないはずだからな。チンパンジーならわかるが」

「それは、突然変異による喉の進化かな?本題に戻るが君はアラガミだ。正確にはアラガミの細胞をもった犬だ。私の考えでは別の姿にもなれるはずだ。少し試してはくれないか?」

「ヨシヒラさん…だったな。どうやるのかわからない。もう少したってからでもいいかな?いろいろと試してみよう。それと、だが。アラガミとはなんだ?」

「アラガミを知らないのか。ふむ…どう説明したらいいのか。そうだな、全てを喰い尽くす生き物だ。私の友人の言葉を借りるなら『考え、捕食する単細胞生物の集まり』かな。細かい説明は後々するとして、無限の可能性を持つ生物なんだ。今は人を食らうバケモノとしての扱いだが、私はいずれ人との共生ができるのではないかと考えている。その実験として君を作った。といっても45体も失敗作を生み出してしまったんだがね。突然爆発したり暴れだしたりと、付近の住民に被害を出さないか少しヒヤヒヤしたものだ」

「何故そこまでして研究を続ける?貴方自身の身も危ういのだぞ?」

「私にはこれしかできないのだ。それしかできないのならばするしかあるまい?それに、もし成功したら何千男万何億もの人の命が救われるのだ。…とはいったが、本音は楽しいんだ。技術屋として成果をだせるかもしれないのが」

 亮平は天井を見上げ、笑みを浮かべた。

 

 To Be Next.




 にゃんぱすーてなわけで始まりましたMikazukiによるMikazukiのためのあとがきかくことないからカオスに行こうぜコーナー!
 今回のゲストはこの方!
「初めましてカレル・シュナイダーだ。金儲けができそうなら呼んでくれ」
 初めまして金の亡者さん。どうです?最近の儲けは。
「あんまりもうかっていないんだ。ギャラ出るんだよな?」
 出ませんけど?
「帰らせてもらう」
 あらら。帰ってしまった。こんなこともあろうかともう一人お呼びしているんですね。自己紹介お願いできますか?
「はい、竹田ヒバリです。よろしくお願いします」
「ヒバリちゃーーーん!今日もかわいいよーーーー!」
 呼んでない方はお帰り願います。
 さて、オペレーターのヒバリさんに質問があるのですがよろしいですか?
「はい。私に分かることならなんでも」
 オペレーターとしてお仕事をなさっているヒバリさんですが、G.E.として適合しているのですよね?もし適合神機が見つかったらオペレーターからG.E.になられるのですか?「そうですね、私ももう二十歳ですので、見つかってもなれるかどうか…年齢は若ければ若いほど危険性が低いですし」
 そうですね。二十歳を超えてしまうと危険性も高いですし。ということはオペレーターを続けられるのですか?
「その辺はバン〇イさんに聞いていただけるとありがたいです」
 あっこれ以上はいけない。では次の質問に移ります。正直大森タツミ君のことをどう思っていますか?
「すごくいい人ですよ。第二部隊の隊長としても非常に優秀な方ですし、私も安心してサポートできます」
 うざいとかは?
「ないですよ。お話してタツミさんの疲れや悩みが少しでもなくなるといいんですが」
 天使だこの人。
「ヒバリちゃああああああああああああああああああああん!うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
 うるせえ。
 では今回はこの辺で。のっちーよー。


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