喰種×亜人 死なぬ者と喰らう者 (夢狐)
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死と喰の世界

ホントに適当に書いたので、ん?てなるところがあるかもしれませんが、処女作なので温かい目で見守ってください。(*- -)(*_ _)ペコリ


「亜人」とは死ぬことな出来ない新人類である。

 

どれだけ肉体が傷ついても、一時的に死ぬ事で元通りに再生する特徴を持つ。

 

 

17年前、アフリカで初めて確認され、現在世界で46体、日本では2体の亜人が確認されている。

 

日本政府は亜人管理委員会を設立。謎を解明するため、日々研究が行われている。

 

 

 

 

ある日僕は知った。人間でなく亜人だという事を…

 

 

 

それは突然だった。新刊の漫画を買いに本屋に向かっていた途中、前方からナイフを持った男が近づいてきた。逃げようとするも足が竦んで動けず、僕は心臓を一突きされ殺された…はずだった。

 

 

死んだはずの僕は気がつくと、傷もなくいつもと変わらない状態に戻っていた。その光景に周りがざわめき出す、『あいつは亜人だ』と。

 

 

その後僕は国内4例目の亜人として同時期に確保された【永井圭】と共に政府の保護下に置かれるという名目で、とある研究施設に連れてこられ、そこで僕は非道な人体実験を受ける事となった。

 

 

非道な実験を受け始めてから暫く経った頃、研究所に【佐藤】という亜人が攻め込んできた。その亜人に助けられた僕と永井だが、永井が佐藤と敵対し研究所から逃走。僕も佐藤の思想には共感しえなかったので永井と佐藤がやりあってる間に研究所から逃げた。幸い佐藤は特に追ってくる事もなかったので良かったが、僕は国に追われる身だ。各地に逃げ回りながら生活していた。しかしそんな生活は長く続かず、ある日ちょっとしたミスで亜人であることが住んでいた町の住民の一人にばれてしまった。僕はその住民の男に捕まり、男は政府に連絡。政府の連中が来るまで男が普段から使っている巨大な冷凍庫に監禁されてしまった。男は亜人だから冷凍庫でも問題ないと考えたのかもしれないが、僕はかなり焦っていた。凍死、これは初めての経験だ。しかも復活できるのかも不安だった。復活しても凍結状態は変わらないだろうからすぐにまた死ぬ。それに凍結状態で体が砕かれでもしたら元には戻れない、そう思った。しかしそれが分かっていても今の僕にはどうにもできない。亜人の能力である[黒い幽霊・IBM]はなぜか出せない状態、僕を縛っている縄を解く力などない。服の内ポケットにナイフが入ってはいるが、縛られた状態では取り出せない。正直言って詰んでいた。どうしたものかと考えてる間に体は凍結していき、僕は死んだ。死んでからも僕の体は更に固まっていき、全身が石のようになった。そして最悪の事態が起きた。到着した警察官が僕の状態をろくに確認もせずに麻酔弾を撃ったのだ。僕は今氷人間状態、麻酔弾が僕の体に当たると同時に僕の体が砕けた。そして僕は完全に死亡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

風が感じられる、地面の感触がある、匂いがする、どれも死んだ僕にはあり得ない感覚だった。慌てて目を開き起き上がる。するとそこは僕がいた冷凍庫でも研究所でもないどこかの路地裏だった。

 

「これは、一体…僕は死んだはず」

 

まず頭に浮かんだのは凍結、破損状態からの復活だったが、これはないと考えられる。場所がおかしすぎるからだ。もしそのようなことが起きたなら僕がいるのは研究所だ。間違いなく路地裏はあり得ない。次に頭をよぎったのは転生の二文字だった。それなら現状の説明も付く。ただ転生は生まれなおすというイメージがある、今の僕は前と変わらぬ姿だし、これならば転移といった方がしっくりくるだろう。はは…結局死なないのね…

 

「まずはここが何処なのか、だな。まずは――」

「助けて!」

 

取り敢えず場所の確認をしなくてはいけないと考え、僕が行動を開始しようとした時に、後ろから女性の声が聞こえた。振り向くとこっちに走ってくる一人の制服姿の女子高生がいた。

 

「どうかしましたか?」

「ぐ、喰種!喰種に襲われて!」

「ぐーる?」

 

「ぐーる」とはなんだろうか。何かの犯罪者の二つ名みたいなものか?それともぐーるという生物がいてそいつに襲われたのか?…とにかく襲われたって事はぐーるというのは凶暴な奴なのだろう。

 

「まずは落ち着いてください。取り敢えず移動しま「お嬢ちゃーん」ん?」

「ひっ!?」

 

路地裏の角から一人の男が姿を現した。人だ、普通の。ちょっと柄は悪そうだが、特に変哲もない普通の人だ。あれがぐーる?どう見ても普通の人間…ではない?よく見ると赤い眼が怪しく光っている。到底人間には見えない眼だ。人に見えて人でない?まるで…亜人じゃないか。

 

「えーっと、君が彼女を襲ったの?何故?」

「なんだお前?」

 

僕が女子高生を庇うように前に出て問うと、男は警戒心を顕にしてくる。

 

「?……ほう?お前結構美味そうな匂いしてんな…んじゃお前から…」

「はい?お前何言っーー!?…ぐはっ!!」

「きゃああああああああ!!!」

 

突如男の腰辺りから奇妙な触手の様なものが出てきて、それが僕の心臓を貫いた。なんだこれ?…あっ、死ぬ…

 

「はい終わり、さあ頂こうか、ね…へ?」

「…はぁ、なんだったんだ今の?」

 

触手が抜かれ倒れる寸前、僕の体は再生し、復活(リセット)した。普通の亜人ならリセットまでそれなりにタイムラグがある、あの佐藤でもそうだ。しかし僕は倒れる前にリセット出来るほど再生速度が速い。これは逃亡生活中は結構有難かった。

 

「何故…今確かに心臓を…」

「亜人を見るのは初めてかな?悪いね、僕死ねないもんで…んじゃ行くよ!」

 

僕はぐーるなる男に向かっていく。男は一瞬怯んだが、すぐにさっきの触手みたいなやつを2本出して来た。僕は迫り来る2本の触手を躱していく。一度見たから慣れた。もう見切れる。徐々に近づいていき、ある程度男との距離が縮まった所で一気に駆け出し、胸のナイフを取り出し男の首に向けて切りつけた。

 

ガキン!

 

!?ナイフが折れた!僕は大きく後に飛び退き男と距離をとる。

 

「…ナイフが通らない…皮膚が硬い?いや単にナイフが通じないだけか?厄介だな…」

「何ごちゃごャいってる…オラッ!」

 

触手の1本が迫り来る。それを軽やかに躱しつつ、脳内で対策を練る。

 

「…あれで行くか」

「オラオラオラァ‼‼――っ!?なんだ!?」

 

男の腕に傷がついている。男は周りを見渡すも傷を負わせた者は居ない。男が混乱している中、僕はそれを冷静に判断する。

 

「幽霊は有効か…ん?」

 

男の傷が治っていくのが確認できる。

 

「チッ…再生能力ありか、ナイフの奴もだがホント厄介だな」

 

その後、次々と繰り出される触手を壁を使ったり、幽霊使ったりしつつ躱していると、足を滑らしてしまう。その隙を突かれ、再び僕の心臓に触手が突き刺さり、そのまま壁に叩きつけられる。素早く体がリセットされ立ち上がる。

 

「くそ!確かに心臓に刺したのに…ガチで死なねぇのかよ…厄介だな」

「その言葉そっくりあんたに返すよ」

「……お前が駄目なら」

 

男が女子高生の方へ向かっていく。

 

「しまった!」

「先に女から殺ってからとんずらだ!――!?」

「…なんちゃって」

 

女子高生へ触手が襲い掛かる。しかしそれは彼女の目の前で止まった。

 

「な、何故だ!何故!!」

 

触手はまだ女子高生に向かってこようと動いているが一向に女子高生の元には辿り着かない。それもそうだ。今彼女の前には黒く全身包帯巻きの人型のものがいるのだから。[黒い幽霊]または[IBM]と呼ばれるそれは亜人にしか見る事が出来ない。しかしそれはそこに存在している。傍目から見れば女子高生の前で止まってるようにしか見えないが、実際は幽霊が抑えているのだ。正直幽霊が効くと分かったから、幽霊でちゃっちゃと片付けようとも思ったが、彼女に何かあるといけないので、彼女に憑かせていた。フラッドで複数出そうとも思ったが、わざわざ複数出すほどの事でもないと思ったし、一度やると一定時間幽霊が出せなくなってしまうので、警戒の意味も込めてやらなかった。

 

「!?…な、なんだそれは」

 

どうやら男にもこれが見えたようだ。幽霊は強い感情を抱く事で人間等にも見えることがある。例えば、殺意とかね。

 

「…やれ」

 

静かに幽霊に命ずる。すると幽霊の腕が心臓を貫いた。

 

「がっ…ぐほっ…はぁ、はぉ、う…ぐあ………」ドサッ

 

倒れて暫く様子を見るが、何も起こらない。どうやら絶命したようだ。再生能力を持っていたし、亜人の様なリセットの特徴があるかもと思ったが、杞憂だったようだ。さてと、

 

「大丈夫だった?」

「へ?…え、あ、はい」

 

放心状態になっっていた女子高生に声をかける。目の前で起こった事態を飲み込めていないようだ。

 

「あ、あの何で生きて…」

 

ん?この子も亜人知らないのか?あの男もそうだが、亜人は学校でも習うし知らない人の方が少ないけど…それに僕の事もある程度ニュースで取り上げられていてそれなりに有名なはずだし、それが捕まった一因でもあるしね

 

「えーっと、亜人だから…」

「あ、亜人?」

 

ホントに知らない…そして僕の知らないぐーるという種族。これはもしや…

 

「あのさ、ここは東京?というか日本?」

「え?そうですけど…」

 

東京である事は変わってない…パラレルワールドか?異世界とも思ったが平行世界の方が納得がいく。僕らの世界が亜人のいた世界なら、この世界はぐーるがいる世界というわけか。まずはこの女子高生に色々と聞いてみるか。取り敢えず、

 

「名前からだね、君名前は?僕は佐倉蒼だ」

「あ、その…悠木由乃です」

 

 




次の話を書こうか現時点で悩む夢ちゃんです…い、いや書きますよ!ちゃんと書きますって!…( ´Д`)=3 ㇵァ


対戦シーンを少々変更いたしました。前のだと少しあっさりしすぎかなと思ったもので…


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