異世界転生~魔法を使う最強者~ (悲紫波紫)
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序章

前書きって何書いたらいいよのか分からないね


「はぁぁぁ!」

1人の青年は戦ってる。

「ガァァァァァ!」

そして、1匹の龍もその青年と戦っている。

炎が剣とぶつかり合いそしてまた剣が炎とぶつかり合う。

しかし、その戦いは長き時間を掛けて決着が付いた。

勝者は 青年だ。

龍は表向きに倒れ、青年は仰向けに倒れた。

その双方からは、満心とやり尽くしたという顔をしていた。

周りには何もなく破壊され尽くした地面がその戦いの激しさを物語っていた。

「はぁはぁ……俺の勝ちだなっ、はぁはぁ」

「ははっ、なかなか楽しい戦いだったぞ、これまでに我の心を満たしたのは貴様が初めてだ」

「そりゃどーも、まさか天下の炎龍様に褒めてもらえるなんてな」

「なに、我が生きている中で貴様のように強いものと出逢わなかったからな、つい嬉しくてな」

「子供かよ、まぁ俺もだ、楽しかったよ」

そんな話をしながら2人はなおも喋り続ける。

「さて青年よ、我の心を満たしたお礼をせねばならんな。どうしてくれようか」

「何でもいいなら1つあるんだ」

「ほう……その願いとはなんだ?」

そして、青年はまるで子供のような笑顔をしてこう言った。

「永遠の命、それが望みだ」

「ハッハッハッハ、そんなことで良いのか!」

「そんなこと?かなり無理な願いだと思うが…」

「なぁに、そのような幼稚な願いをしてくるとは思わなかったからな」

「うっせぇ」

青年は顔を赤らめている。龍は青年を見つめていた。

「その願いは叶えてやれる……だが、それだけじゃ面白くないな」

「は?」

すると龍はニヤリと笑い

「そうだなぁ…面白いことをしてやろう」

すると龍は青年の周りに紅蓮の炎を巻き起こした。

その炎はまるで、青年の勝利を讃えるように天へ天へと伸びていった。

するとその炎の竜巻は自然に風に紛れて消えていった。

「……なにした?」

「ん?面白いことをしただけだ、案ずるなステータスを見てみろ」

は?なにこいつ、と思いながらも青年はステータスの書いてあるプレートに目を運んだ。

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名前:???

ATK:1

DEF:1

MATK:1

MDEF:1

MP:???

 

技能:創造:???

永遠:永遠の命、自分の容姿を変えることも出来るなら

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「は?」

何が起きたんだ?と龍を見入る。

すると龍はこちらを向き大声で笑い返した。

「ハッハッハッハ、どうだいいだろう!ありがたく思うがいい」

龍は笑ってる…が、青年はそうでもなかった。

「……俺の技能がほぼねぇじゃねぇか!!、頑張って手に入れた覚醒とか、死にかけて手にいれた神託と神格、しかも剣聖の跡継ぎの技能まで全部全部……てめぇ〇す!絶対に〇すぅ!!」

再び剣を握ろうとする青年、しかし剣を持つとこれまで感じた痛みの中で

最高とも言える痛みが、青年を襲った。

「ッ!」

青年はすぐさま剣を離し痛みの流れた方の手の手首を持った。

「何だ今の…」

「ハッハ、痛かろう貴様には何も装備できないようにする技能があるからな」

「嘘だろ…てめぇどうしてくれんだよ」

「まぁ聞け、その技能はな自分で創り出した物しか使うことを許されない呪いのような技能だ、使い方は人それぞれだから、我が助言してやれるのはこのくらいだな」

すると龍の周りからは金色の小さな光が舞っていた。

「そろそろ時間のそうだな、まぁ頑張れや」

「おい!待て!この技能の使い方を……」

「それぐらい自分で使えるようになれ、我が認めた男だ、必ず使い慣れる」

すると龍の体は薄くなりたちまち消えていった。

青年は1人荒れにあれた荒野で立ち尽くしていた。

「ふざけんなよ……ふざけんなよおお!!」

青年の雄叫びと共に青年はよくわからない光になり消えた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「雨か…あまり好きじゃない雨だね」

美人の女性がそう呟いた。

その女性はとても暗い顔をしていた。まるで後悔ばかりの人生だったように、死ぬことの出来ない痛みのようなものに。

「死ねる者なら死にたいよ、もう後悔したくないんだが、体が…魂が死なせてくれないみたいだ」

女性はそんなことをボソボソ呟いていた。

「お姉さん誰?」

女性は背後から声がしたため振り返るとそこにはまだ歩けるようになってままならない少年が立っていた。

「どうした?」

「いやっ、お姉さん、とても辛そうな顔してたから」

「私が?ははっ、冗談はやめてくれ、私は殺戮の魔女だぞ?そんな顔お前の……」

「でも、辛そうだったから、僕も親を失って辛かったから…」

少年は女性の気持ちを理解しているようだ。

すると女性は怒ったような顔を浮かべ。

「こ…のお…わかる…子供のお前に何がわかる!」

女性は少年に向けて魔法を放った、子供は暴風に襲われる。後方へ飛ばされ、少年は地面に頭をぶつけて気絶してしまった。

女性は理性を取り戻し、焦ったように少年に近寄った。少年の胸に手を当て、生きているかを確認する。少年の心臓は動いていた。

安心した女性はホッとするとその気持ちを掻き消すように後ろを向いた。

「お前が心にもないこというから……」

そしてそのまま放置しようもしたが、彼の言葉に引っかかった。

(僕も親を失って辛かったから…)

女性は気絶してしまった少年を見て、少し考えたあと歩み寄った。

「この年で子育てとか何だか恥ずかしいけど、まぁ一興か」

女性は少年を抱えると、また夜道を歩いていった。

雨はきずいたときには止んでいた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ねぇ…ねぇ……

「うぅん、ん?なんだ?」

君の名前は何?

「俺の名前…なんだっけ」

これからどうしたい?

「俺は……わからない」

『こんにちは』

よくわからない声がしなくなりその声をした少年が目の前に現れた。

「どうしたんだ?」

青年は問いた。何故目の前に現れた少年は悲しい目をしていたのだ。その理由を聞くために。

『僕は名前が無いの、そして、今いる世界にいる意味もない』

「言ってる意味がわからん」

『分からなくてもいい、拾ってくれた人によろしくね』

「おい、お前を中途半端に消えるのか!」

『ごめんね、でもこれが僕の人生だから』

「答えになってないぞ」

『うん、僕まだ子供だから…言いたいことがまとまらないや』

少年はまた悲しい目をした。その目を青年は見たくないようで、少年の肩をポンと叩き一言だけ告げた。その目を二度とさせないために。

「よくわからんが……後は任せろ、あとその目はもうするな笑え」

少年は青年の顔を見る。青年は笑っていた。すると少年は涙を流しながら笑った。その笑みはその少年の心を晴らすような輝きのある笑顔だった。すると龍の時のように、少年は消えた。金の光に包まれながら。

「いい顔できるじゃねぇか、任せろ、俺ならお前の代わりをできる気がする…いや、してみせるさ」

消えていった少年を見てるかのように拳を斜め上にあげた。

そして青年の目の前は真っ暗になった




誤字などあるかもしれません。
気軽にお読み下さい。


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