悪神様の大悪行。或いは悪神様(笑)の日常 (黒衣の詩人)
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プロローグ。或いは前置き

創作意欲が刺激されたので書いてみる。
書き方変えたので良いか悪いかはよくわからない。

以下注意書き
・オリジナル作品です
・亀更新の可能性大です
・試験的に書き方を変えております

以上が容認出来ない方はブラウザバッグ或いは容認して先にお進み下さいませ


 別に彼女にしてみればどうでもよかった。

 

 何でも出来てもなにも知らない彼女からしてみれば、何もない空間を漂っているのが普通な彼女からしてみれば、今でも十分に満たされていた。

 

 ただその時は何というか、魔が差してしまったのだった。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 彼女が自分に似せて創った生物は、何故か彼女に似た力を持っていた。彼らが作ったものが少しずつ増えるのをみているだけで心が踊った。それに彼女は最初の創造でやる気がだいぶ無くなっていた。

 

 彼らが彼女と同じように生物を作り、その生物が進化する様を見ていると彼女に欲が生まれ始めた。

 

 その欲が『話してみたい』であったことが、彼女の転機であったことは本人すら知りはしないのだが。

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 彼女が欲を持ってまた時が過ぎた。この頃になると、彼女は自身の欲を我慢できなくなっていた。

 

 そんなある日彼女は、ある赤子を見つけた。彼女が創った唯一の生物と同じ種族であったことはある種の運命だったのかもしれない。

 

 赤子は衰弱しており、今にも消えそうであった。

 

 彼女はほんの躊躇も見せず、赤子の前に姿を現した。

 

 そして彼女は、赤子を育てるための準備を始めた。

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 世界を見続けて知識はあったが、一部が抜けていてはいけないと能力を使い赤子を育てるのに必要そうな知識を頭にインプットし、作業を始めた。

 

 まず彼女は目の前に家を建てた。一階建ての必要最低限の物であったが。

 

 次に彼女が作ったのは多数のベビー用品であった。オムツに始まりベッド、ベビー服におくるみなど多岐に渡ったので彼女が疲れたのでは、やる気が無くなったのでは、と思う人もいるかもしれないが違った。むしろ嬉々として世話を焼いたのである。

 

 種族が神であってもやはり夜泣きはあるし、食事も必要であった。そして食事をすればもちろん排泄もする。が、それでも彼女は途中で投げ出さず、『アルヴィナ』と名付け、可愛がった。

 

◆◇◆◇◆

 

 

 そのうち、彼女に変化が見られるようになった。赤子に出会うまではいささか表情に乏しかった顔は、赤子が笑えば微笑むように。常に無関心さを示すようにつり上がっていた目の端は、赤子への優しさを示すように少し垂れ、彼女の美しさに柔らかさが加わったり。少なくとも悪い変化は一切無かった。

 

 そして、彼女に変化が訪れるように、赤子も成長する。今にも消えそうだった存在感はどんどん強くなり、綺麗な紫髪は更に輝きを放ち、貫くような深紅の瞳は益々その鋭さを増し、将来美人になること間違いなしのかわいらしい幼子へと成長を遂げた。

 

 幼子が拙いながら話せるようになった頃、彼女は知識にあった恒例行事、《「ママ」と呼ばせる。》を敢行した。幼子の種族が神であり頭が良かったのか、驚く程あっさりと「ママ」と呼ばれたのだった。それでも彼女は、余りの感動に泣いてしまったのだが。

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 「ママ」と呼ばれ、彼女が泣いた日からまた幾ばくかの時が過ぎ、幼子は彼女に勉学を教えられていた。彼女が教鞭を取れるのは、例によって能力のおかげであったが。幼子は知識を次々吸収し、貪欲に知識を欲した。彼女は教えがいを感じ、次々と高度な知識を与えていった。

 

 そうこうしているうちに、幼子は少女に成長を遂げた。以前より輝きと艶を増した髪を腰の辺りまで伸ばし、眼は貫くものから見通すものへと変化し、肌は色白であるものの悪い印象を与えず、寧ろ神秘的なまでの姿になっていた。

 

 彼女は我が儘な部分もあったが、素直で綺麗な心を持つ少女になった。が、ここで問題が発生した。どうやら少女の種族は神は神でも悪神だったのだ。今の性格ではいざ世に出たとしてもなめられてしまい、そこまでである可能性が高かった。それを危惧した彼女からの指導、つまりは『目指せ悪神!』を掲げ、彼女から少女への演技指導である。

 

 指導の成果もあってか、なんとかなる程度にそれっぽくなった少女は、遂に外の世界を見て回る事になるのだが、残念ながらそれは別の話。

 

 言っていなかったがこれは少女とその近辺の日常を綴る物語である。

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 「お母さん、何をしているのですか?」

 

 「いや、ちょーっと今までにあったことを文字に書き起こそうと思ってね。」

 

 「そうなのですか。そうでした! お母さん、少し付いてきてくれませんか?」

 

 「えー面倒くs………冗談だよ!だからそんな顔しないでよアルヴィナ!!」




ここまで読んでくれた君!僕と握手!!

冗談はさておき、読んでいただきありがとうございます。感想、批評、評価など、すべて燃料になりますので、気軽にしていただければ幸いです。


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