龍が如く7〜悪党共の鎮魂歌〜 (ヨシフ書記長)
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会合

はい!どうも!ヨシフです!
また思いつきでこんなものを考えました!
楽しんで読んでいただけたら幸いです。

桐生さんスゲーよな…だって弾丸を避ける事できるもんな
もし当たってもドリンク飲めば治るんだぜ?
こんなんチートだよな


東京〜某所〜

 

東京の外れにある大きな門構えのある建物

ここは関東一円の極道を束ねる東城会の本部である。

門から建物まで強面の男達がズラーッと整列していた。

すると、門の前に1台のリムジンが止まった

 

リムジンの運転手が降りて後部座席のドアを開けると

そこから一人の男が降りてきた。

 

その男の名は東城会6代目会長・堂島大吾

 

大吾が歩き出すと組員達が一斉に頭を下げ始めた。

 

『お疲れ様です!』

 

大吾は列をなす組員の間を通って本部へと入っていくのだった。

 

東城会本部の中にある会議室には直系組長達が大吾を待っていた。

大吾は奥の席座ると1人の男が喋り始めた。

 

「六代目も来られたようなので会合を始めようと思います」

 

舎弟頭の安田は座ってる直系組長を見ながらこう言った。

 

「まずは…神室町ヒルズの一件ですが、順調にオープンすることが出来ました。 利益も十分です」

「そうか…これからも頑張ってくれ」

「へい」

 

大吾はそう言うと安田を見た。安田は少し神妙な面持ちでこう言った。

 

「皆さんに少し耳に入れておきたい事があります。

最近…海外組織が神室町にまた現れるようになりました」

 

安田の言葉に直系組長達はざわつき始めた。

 

「なんやと?」

「またジングォン派か?」

「前は確かァ…蛇華の劉 家龍ってやつもいたな…」

「いえ…今回はアジア系の組織ではなく…。ロシアン・マフィアです」

 

ロシアン・マフィアという言葉に1人の組長が喋り始めた。

 

「ロシアン・マフィアぁ?ああ…?なんか最近…明日機組の連中が池袋(ブクロ)でクスリをさばいてる連中がいるとか言ってやがったな…」

「あー目出井組の赤林ってやつも言ってたな?その話」

「粟楠会の奴だろ?そいつ?連中の縄張り(シマ)は確か池袋だったな?」

「ええ…。少し前まではそんなにいなかったみたいですが…最近は神室町に池袋…六本木などに現れているようです」

「ロシアン・マフィアねぇ…。中国マフィアとかは知ってるが…」

「ええ…その通りです。あまり我々には馴染みの無い団体ですが…

最近…勢力を伸ばしてきています」

「それで?なんの問題があるんや?」

「ロシアン・マフィアなんか潰しちまえばいいだけだろ?」

「どうせ…そんなに勢力大きくはならないだろう?」

 

 

「それが…ロシアン・マフィアの中でも1番権力のある組織…。

"ホテル・モスクワ"が動き始めました…。特に…2日前に東南アジア支部のボスが日本に入国したとの情報も入っております」

「おい…。"ホテル・モスクワ"っていやぁ…」

「ええ…ソ連崩壊後からロシアの闇社会を牛耳る組織です」

「そこのアジア支部長なんかが一体何のようや?」

「目的はわかりません…ですが良くない事が起きようとしているのは確かです…。さらに…」

「なんや?」

 

安田はリモコンのボタンを押すとシアターが降りてくると

そこに映し出された映像にさらに組長達がざわつき始めた。

 

「おいおい…。こりゃあ…」

「連中…そんな物まで売りさばいて何をする気や?」

 

シアターに映し出されたのはホテル・モスクワが近江連合に大量の武器を売りさばいている現場の写真だった。

 

「おい!安田ァ!この写真の出処は何処や!」

「この情報はサイの花屋からです…」

「ほぉ…。あの(・・)花屋か」

「それにこのロシア人と一緒に写っとるんわ…。近江の北谷やんけ」

「最近…よく名前聞くようになったやつか…」

 

直系組長達は苦虫を噛み潰したような顔をしながらシアターを見た。

大吾はシアターを睨みつけながら横にいる男に声をかけた。

 

「どう思います?真島さん?」

 

大吾が声をかけたのは、テクノカットで眼帯をつけた隻眼の男…

東城会直系真島組 若頭補佐 真島吾朗…またの名を"嶋野の狂犬"と呼ばれる男である。

 

真島はスクリーンの映像を見ながらこう言った。

 

「用心しとく事に越したことはないんちゃうかぁ〜?六代目ぇ?

こいつらの売っとる物が、ワシらの命を狙うもんかもしれんのやからのぅ?」

 

真島は少しおどけながらそう言った。周りの組長達はまたざわめき始めた。

 

「ってなると…また近江と戦争か?」

「そんな訳ないだろう?あちらもそんなする暇ないはずだ」

「あぁ…その通りだ。近江の六代目体制になって日が浅い…」

「ココだけの話…あまり人望ないそうやで?近江の六代目は」

「じゃあ…なんであんなに道具を仕入れるんや?」

「まぁ…落ち着けや」

 

ざわめいている組長達を黙らせたのは真島の兄弟分 冴島大河だった。

 

兄弟(真島)の言う通りや…用心しとく事に越したことはないわ

戦争するなら戦争するで、それなりの覚悟を持っとかなあかんのとちゃうか?」

 

冴島の言葉に周りの組長達は真剣な顔をしていた。真島は手を叩きながらこういった。

 

「流石は兄弟や!その通りやでぇ〜!相手がヤル気ならやったるまでの事やで!ヒヒヒ…!んで?秋田の爺さんはどう思うんや?」

「なんでぇ…。真島ぁ…この老いぼれ意見を聞いてどうするんだよ」

 

目つきの鋭いオールバック姿の老人の名は秋田 太郎

東城会直系五代目藤木組組長である。

 

「なぁにが老いぼれや!歴戦の老兵の癖して!それに!お前んとこの組は化け物がおるやんけ!」

「化け物ォ〜?誰のこと言ってんだ?」

「あの顔に傷のあるごっつい兄ちゃんや!いっつも白スーツ着とるな!」

「あぁ〜…花山の事言ってんのかい?」

「せや!その花山(・・)や!」

 

真島が出した名前にほかの組長たちは息を飲んだ

花山と言えば…あの"堂島の龍"の再来とも言われる"日本一の喧嘩師"の異名を持つ男の名だからである。

 

「花山は確かにウチのもんだが…。あいつは誰の指図も受けねぇよ」

 

秋田はニヤリと笑いながらそう言った。

 

「へっ!そないな事を言いながらぁ…あの兄ちゃん結構暴れる癖にあんたの言うことはちゃァーんと聞くやんけ!」

「なんでぇ?真島よォ…?えらく花山の事買ってくれてるじゃねぇか?」

「当たり前やんけ!あんな奴と一回は殺り合ぉーてみたいっちゅうねん!桐生ちゃんの再来なんて言われたらなぁ?」

 

真島が楽しそうに秋田と喋ってると冴島が遮った。

 

「兄弟…!その辺にしとけや…今は会合の途中やぞ?」

「おーすまん!せやったなぁ!会合の途中やった!

それで?どうすんや?六代目?」

 

先程までのおどけた様子と打って変わってドスの効いた低い声で真島は大吾を見ながらそう言った。大吾はシアターを少し睨みつけながらこう言った。

 

「今の所は…様子見としましょう…。下手に手を出して相手に、大義名分を与える必要はありません。しかし、最悪の事態は備えておくという事に変わりありません。こ…」

「六代目ぇ!大変です!」

 

大吾が言い終えようとすると会議室の扉が勢いよく開けられ1人の組員が入ってきた。

 

「なんや!おのれェ!ちゃんとノックしてから入らんかい!」

「そうだ!今は会合中だぞ!」

「別に構わない…それで?何事だ?」

「じ…!実は!香砂会のクラブが吹き飛ばされました!」

 

組員の一言で直系組長達は驚愕の表情を浮かべながらこう言った。

 

「なんやと!関東和平会のか?」

「確か…ミレニアムタワーの近くのクラブだぞ!」

香砂(こうさ)会っていやぁ…直系の鷲峰組を潰そうとしてた…」

「なんだ?って事は…内部での犯行ってやつか?」

 

直系組長達が口々に喋る中…いつも剽軽な態度をとる真島は何故か眉間にシワを寄せたままこう思った。

 

(板東の兄貴…やってもうたか…)

 

真島が思いにふけっていると冴島が組員に向かって言った。

 

「それで?どこの奴がやったか…分かっとんのか?」

 

組員は慌てふためきながらこう言った。

 

「た…確かな情報では無いですが…。爆発が起きる前に不審な外人がいたらしいです…」

 

組員の言葉に他の直系組長達は息を飲んだ。すると、大吾はこうきりだした。

 

「ロシアン・マフィアの犯行と断定はできないが…。この1件は本家預かりとさせてもらう。しかし、またこの様な事があれば…この国をナメてかかったことを後悔させてやりましょう…いいですね?真島さん?」

 

大吾の言葉に真島は二ィっと笑うと大声でこう言った。

 

「聞いたか!お前ら!ロシアの連中と戦争じゃ!神室町はワシらの街や!あいつらの好きにはさせんで!この事をわかったやつは…!とっとと帰って抗争(せんそう)の準備せんかい!」

 

真島の言葉にほかの組長達は静かに頷くのだった。




BLACK LAGOONの日本編は悲しいですよね…
この日本編に他の作品のヤクザが出ていたら変わっていただろと思ったので書いてみました(出来心です)

気に入ってもらえるか不安ですが
頑張ります。

感想をお待ちしております。


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