最強が行く魔法少女リリカルなのは (旅する猫侍)
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一話

この作品は作者の妄想でできています、主人公の容姿はよく変わります。


 

 

 

 

 

 ここは遥か昔に滅んだとある惑星、その名前はアルハザード、この星は高度に進んだ魔導文明が発達し数多の世界を支配下に置いていた。しかし、その高度に発達し過ぎた技術が逆にこの星を滅ぼしてしまった。どのように滅んだかなどはまったく分からず、調べようにもこの惑星自体が次元断層に呑み込まれてしまい誰もたどりつけなくなったのだ。

 

 

 

 

 次元断層に呑み込まれたアルハザードは、内部での魔力使用ができなくなり生き残った人間たちも魔法に頼りきって生活をしていたために、魔法を使え無くなったとたん皆死んでいった。そして、惑星で生きているものは誰もいなくなった。ある一つのデバイスを残して………

 

 

 

 

~とある廃棄施設内部~

 

 

旧デバイス開発部

 

 

 

カタカタカタカタ

 

 

 もう誰もいなくなって久しい部屋の中に響くキーボードを叩く音、叩いているのはもちろん人の姿をしている。

 

 

 

カタカタカタカタ

 

 

 

 その人物は長い金髪を頭の後ろでまとめ瞳は金色の顔の作りは美しい、からだはボン、キュ、ボンである

(容姿はアルトリア・ペンドラゴン(ランサー)です)

 

 

 

カタカタ、カタン!

 

 

 

「ふぅ、まぁこんなものか。後は結果を待つのみか。」

 

 

 

ん~!と背中を伸ばすと豊満な胸も一緒に動く。彼女は今は鎧を脱いでリラックスしていた。

 

 

 

ふぅ~、たゆんたゆん♪

 

 

 

「それにしてもこんな体になってどれくらい経つんだろうな………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回想~

(???視点)

 

 

 

アルハザード滅亡百年後

 

 

 とある廃棄施設で私は目が覚めた。体がとんでもない状況で………

 

 

 

(ん~?よく寝たな……たしか昨日は…イベント周回クエストをどれだけ速くクリアして全交換達成チャレンジして3日徹夜でようやくおわって……そのあと倒れた所までは覚えてるけど……今何時だ?)

 

 

 

 さすがに食わず飲まずで3日はキツかったか、と思ってると自分の状態に異変を感じることに気づく、

 

 

 

(ん?なんだ?やけに体が動かないな……それに、飲まず食わずで眠るように倒れたのに喉乾いてないしお腹も減ってないし、さすがにヤバイかな?)

 

 

 

 実際にヤバイかではなく危険ですので最低限水分補給はしましょう

 

 

 

 

 とにかく救急車を呼ぼうと携帯をさがすが、その時にようやく私が自分の部屋で倒れてるわけではないのに気づく、そこは、何かの研究施設のようで周りにはさまざまな機材が転がしていて今も稼働しているのがわかる。何故そんな場所に己はいるのかと思ってると、自分の体が何かおかしいのにも気づく、何故か視線の見える範囲が広すぎるのだ、なんなら後ろの状態も見える。

 

 

 

(いつから、私はこんな目が良くなったんだ?それにうつ伏せで倒れたはずなのに見えるのが横向きじゃない、今私はどうなって……………ファ!)

 

 

 

 

 おかしいことの連続で悩んで自分の体がを見てみるとそこには自分の体は無く本の表紙が見える、まるで自分が本になってしまったような…………

 

 

 

(いや!いや!これじゃそのまま私が本になってるじゃないか!)

 

 

 私が自分の体に混乱してると周りの機械から機械音声が聞こえくる。

 

 

『システム起動 動作正常に稼働 自動魔力生成システム正常 ……………………………』

 

 

 

 淡々と説明される内容を私はただ聞いていると、最後に気になることを機械が言った。

 

 

 

『…………人格形成システム動作失敗、よって本実験は本日を持ちまして凍結します。』

 

 

 

(人格形成システムって、私はこの本の中にいるが……まさか私がいるからシステムが作動しなかったのでは?)

 

 

 

ピ、ピ、ピー

 

 

 

 私がなんとか状況を整理していると周りにの機械が急に止まり始めた。

 

 

 

 

(このままだとヤバイんじゃ!何か出来ないのか!)

 

 

 

 

 私が脱出方法を考えてると頭の中に情報が入ってきた、その中に脱出に使えそうな一つの機能があったそれは……

 

 

 

 

(これは!賭けるしかない!システム起動『幻想顕現』)

 

 

 

 いよいよ自分の近くのシステムが停止し始めた時、私は自らの体が光辺りを照らす。光が収まるのとシステムが完全に停止するのはほぼ同時で危うくこちらも停止するところだったみたいだ。

 

 

 

 

 

「ふぅ、間一髪と言ったところですか。それにしても………この体は……」

 

 

 

 私がとっさに起動した『幻想顕現』とはシステムの主人格が願った姿になれたり、記憶にある想像の武器やアイテムを具現化できるシステムだった。

 

 

 

 そのシステムにより私は、大好きで己の全財産をとして課金しまくったフェイト/グランドオーダーというアプリに出てくるアルトリア・ペンドラゴンのランサーに変身していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在

 

 あれから長い時がすぎた。私は初めて目覚め記憶を思い出しながら、のんびりとあることの検索結果を待っていた。

 

 

「ふふ、あの後はこの世界について動いている機械を片っ端から調べて、ここがリリカルなのはに出てくるプレシアが目指していたアルハザードだったことが分かったり、『幻想顕現』でさまざまな姿に変わって訓練したりモノマネをしたり、ゲート・オブ・バビロンを造ったりとしていたら、あっという間に時が経っていたな……」

 

 

 

ピピ

 

 

 

「ん、検索結果でたか、さてと行くか。懐かしい地球へ」

 

 

 

 私調べていたのは地球の座標を探していた。この世界は次元断層の中にあるため魔力が使えなかったが、正確には魔力が使えないのは魔力が収束せずに散るため魔法式が展開できないから、それと、人の肉体や物からも魔力を散らしているから昔のアルハザード人は魔力が使えなくなり滅んだのだ、だが私の体である『星天の書』は内部にとても強力な魔力生成システムがあり魔力が散るよりも生成する方が速いので魔力がなくなることはなく、魔法式も魔力を通常よりも多く送って散らないようにしている。

 

 

 というわけで私は、この空間でも魔力を使うことができる。

 

 

 

「では、行くとするか。転移魔法式展開、転移先・第97管理外世界『地球』」

 

 

 

 

 

シュっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第97管理外世界『地球』

 

 

 

 海鳴市

 

 

 

 私は転移で原作の舞台となる海鳴市に来ていた。まずは原作がいつから始まるのかの確認と、登場人物たちがどの様に暮らしているのかの調査のためである。

 

 

(っていっても、せっかく好きなリリカルなのはの世界に来たんだから見て回らなくてはもったいないし、小さい頃のなのはとかも見てみたい!)

 

 

 

 私は始めに喫茶店『翠屋』に向かうことにした、あそこなら誰かいるはずと思ったからだ。ちなみに今の姿は鎧姿ではなく普通のTシャツとジーパン、そして黒いコート姿である。もちろん好きなアルトリア(ランサー)の姿である。

 

 

 

 本の機能で頭の中にこの町の地図を出しながら歩くこと数分後、私は店の前につくことができたが…………

 

 

 

(休みか、残念)

 

 

 

 あいにくと、店は休みのようで、扉には張り紙がされていた。そこには、

 

 

 

 

『主人が怪我で入院中のため閉店時間を早めています。』

 

 

 

と書いてあった、と言うことは今は店主の高町士郎が怪我をして入院中という時だ。

 

 

 

 

(たしか、この時のあの娘は、よく公園にいたはず。行ってみるか………)

 

 

 

 店が閉まっていたので有名なシュークリームが食べられなかったのはとてもショックだが、それは店主が戻ってきたら食べれるから次に未来の魔王に会いに行くことに

 

 

 

 

 

~歩くことに十数分後~

 

 海鳴公園

 

 

 私はなのはが、アニメでブランコに乗っていた公園にたどり着いた。まさにアニメのままで感心していると、公園の中からなにやら言い争っている声が聞こえてきた。

 

 

 

「………………!」

 

 

 

「……………………♪」

 

 

 

「…………………!」

 

 

 

 

 

(ん?なんだ、やけに騒がしいが…)

 

 

 

 私は言い争っている現場に向かうことに、そこは休憩用のベンチがある場所のようで、そこで一人の女の子と二人の男の子が話し合いをしているようだった。

 

 

 

 見た感じ女の子に執拗に絡んでる男の子をもう一人が助けてあげようとしてるようだ。

 

 

 

(ふむ、あの女の子はどうやら未来の魔王さまのようだな、だが後の二人は知らないな、それに片方の男の子はやけに整った顔立ちをしてるし、やけにニコニコしながら頭を撫でようとしてるな。もう一人は普通の男の子だが、あの歳にしてはなかなか鍛えてるようだな。)

 

 

 

 ベンチに座ってる女の子が『高町なのは』のようだ、まだ幼いが大きな魔力が漏れだしてる。

 

 

 

 片方のチャラガキは長い銀髪に赤と青のオッドアイで気持ち悪いほど整った顔に笑みを浮かべてる。だが顔と体があってない、もう少し成長すればあってくるとは思うが、あとはこいつも強力な魔力を垂れ流してる。

 

 

 

 最後の一人は黒髪黒目で表情がムスっとしてる、オリ主みたいだなと思った。こいつは鍛えてるのか魔力が漏れないように制御しているが、まだまだ甘いのかチロチロ漏れている。

 

 

 

 

(さて、このまま様子を見ていてもいいが、どうやらあの娘は一人になりたいのか……目の前の二人が邪魔のようだが、あのままだと……)

 

 

 

「……………!」

 

 

バッ!タッタッタ!

 

 

私が予想した通り、なのはが何かを二人に言い放って走っていった。しかし、なのはは下を向きながら走っているために先にあるものが見えて無いようだ。

 

 

 

 

(まったく、仕方のない娘だ……)

 

 

 

 

シュッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのは視点~

 

 

 

 

 わたしの名前は、高町なのは、五歳になるただの女の子わたしは今公園でひとりでいいこでお母さんやお兄ちゃんとお姉ちゃんの邪魔にならないようにお仕事や用事が終わるまでここで待ってるの

 

 

 数ヶ月前にお父さんが事故で病院に入院しちゃってからお母さんやお兄ちゃんたちはお父さんがいない分お店を頑張って開いてるの、だからなのははみんなの邪魔にならないようにこうやって公園でお店が終わるのを待ってるの。

 

 

 

 本当は何かお手伝いとかしたいけど、お母さんが「なのはは、いい子でいてね」って、だからわたしはいい子でまってるの、そんなある日、いつも通りベンチに座って待ってると、いきなりひとりの知らない男の子がなのはに話しかけてきたの。

 

 

「やあ!なのは!ようやく見つけたよ。すまないな、周りの監視があってなかなか家から出られなくてね。今までさみしい思いをさせたね。だけど、これからは、俺様こと神宮寺 雅がなのはのことをけっしてひとりにしないぜ!」

 

 

 と、なんでかなのはの名前を言いながら頭を撫でようとしてきたの、この子に名前なんて教えてないのに、それになんだかニヤニヤしてるし、いきなり撫でようなんて気持ち悪いの。

 

 

 

「や、やめて!」

 

 

 

 

パシン!

 

 

 

 

「おいおい!どうした?そうか!人目があるから恥ずかしかったか、なら俺の家にいこうぜ!」

 

 

ジリジリ

 

 

 

「や、やなの!わたしは行きたくないの!」

 

 

 

わたしは目の前の男の子がなのはのことを変な目で見てるのになんとなく気づいた。だから、お母さんに教わった変な人にはついていってはいけないと言う言葉を思いだし逃げようとすると、またひとり男の子がこちらに近づいてきた。

 

 

「こら!やめろ!彼女嫌がってるだろ!」

 

 

 

「あぁ!なんだテメー!雑種は引っ込んでろよ!俺は今嫁と喋ってるんだよ!さぁなのは♪俺と一緒に行こうぜ!」

 

 

 

「それが嫌なんだろ!お前は自分のしていることが気持ち悪いのに気づかないのか!」

 

 

 

「雑種の戯れ言なんてきこえねー!それにお前もなのはを狙ってんだろ!オメーそキメーよ!」

 

 

 

 

「お前の頭はお花畑が、どっからそんな話になるんだ!」

 

 

 

 

「うるせぇよ!なんならここでブチコロスぞ!」

 

 

 

 

「なんだとー!」

 

 

 

バチバチ!

 

 

 

 

なんだかふたりで勝手に喧嘩になりそうな雰囲気になってるけど、そんなのはなのはから離れて勝手にやってほしかった。

 

 

 

(なんでなのはをひとりにしてくれないの?わたしはひとりでいい子でいたいだけなのに!)

 

 

 

 わたしは目の前の男の子たちがとてもうっとうしかった。だから、ここから離れることにした。

 

 

 

「もう!なのはをひとりにして!」

 

 

 

バッ!タッタッタ!

 

 

 

 

「おい!そっちは!」 「嫁どこにいく!」

 

 

 

 

 

 

後ろからなのはを止める声が聞こえるけど、そんなのより早くここから離れたかった、だから前を見ずに走ったら公園の出口からでた時にこけてしまいそのまま道路のほうに倒れてしまった。

 

 

 

(うぅ、なんでなのははただいい子でいたいだけなのに……)

 

 

 

うぅぅ、ひック

 

 

 

 

 わたしはその場に座り込んだまま泣いてしまった。その時、

 

 

 

 

プップーーーー!

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

 気づいた時には、なのはに向かって一台のトラックが走ってきていた。わたしは驚きですぐに動けずにいて、わたしは死ぬんだなと逃げることを諦めた。

 

 

 

 

(お父さん、お母さん、お兄ちゃん、お姉ちゃん、なのははいい子でなくてごめんなさい……)

 

 

 

 心の中でお母さんたちに謝り目を閉じて衝撃を覚悟するが…………

 

 

 

 

 

 

 

トン、ふわ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あ、れ?何もこない……?それにいい匂い、なんだか抱きしめられてるような……)

 

 

 

 

 わたしはトラックにあたった衝撃ではなく誰かに抱きしめられてる感覚に目を開けてみるとそこには女神のような女性に抱きしめられていた。

 

 

 

「え?」

 

 

 

 

「まったく、ちゃんと前を見て走らないとあぶないですよ。」

 

 

 

 

 その女性は金の髪に金の瞳をして表情は無表情だけど声はなのはのことを心配していることがわかった。

 

 

 

 

「……ごめんなさい。」

 

 

 

 

「もし、私が間に合わなかったら貴女は死んでいたかも知れないんですよ、そうすると貴女のご家族はどれだけ悲しむか、ちゃんと考えてくださいね。」

 

 

 

 そう言うとこの人はなのはを地面におろして少し離れる。

 

 

 

「あ、」

 

 

 

「ん?どうしました?」

 

 

 

「い、いえ、なんでもないの!」

 

 

 

 わたしはこの人にもう少し抱き締め欲しがったが、そんなこと言ったら、この人困ってしまう。そしたら、なのははいい子じゃないって思われちゃう。

 

 

 わたしがそう考えてると、彼女が口を開く

 

 

 

「……貴女なにか私に言いたいことがあるみたいですね。」

 

 

 

 

「え?そんなことないの…」

 

 

 

「本当ですか?貴女はなにかを隠してると思うのですが、黙っているだけが良い子ではありませんよ。しっかり相手に言葉で伝えないと言いたいことは伝わりませんよ。」

 

 

 

「なんで!?なのはの考えてることがわかったの!」

 

 

 

 この人はなのはが良い子でいようとしてることを言い当てた。わたしが驚いているとこの人はなんでもないように無表情のまま答えてくれた。

 

 

 

「そんなのは、貴女の顔を見てると分かりますよ、貴女は先程なにかを言おうとして何故か諦めた顔をしていました。それは、言ったら相手が困るかもだから諦めようって感じの顔でした。そうゆう子は大抵良い子でいようと無理をしている子が多いんですよ。」

 

 

「そ、そんなこと……」

 

 

 わたしが無理をしてる?だって!良い子でいないとお母さんもお兄ちゃんたちも困った顔をしてなのはのことを嫌いになっちゃうかも!そんなのは!イヤ!そんなことを考えてるとこの人はなにか考えてる仕草をしていた。

 

 

 

「ふむ、どうやら貴女は家族に嫌われるのが怖いのですね。だから良い子でいようとする。」

 

 

 

「!!!」

 

 

 

 またなのはの考えてることを当ててくる。だからなのははこの人に心に溜まっている気持ちをぶつける。

 

 

 

「だって!お母さんもお兄ちゃんもお姉ちゃんも!お父さんが事故で入院中してから毎日忙しくてお仕事で疲れてるの!だからなのはは良い子でいないといけないの!お母さんやお兄ちゃんたちのお手伝いをしたいけど、なのはが行くとみんな困った顔をしてなのはを見るの!だから!だから!ううぅ!」

 

 

 

 

ふわぁ、なでなで、

 

 

 

 

 この人に気持ちをぶつけてると涙が溢れてくる。そんなのはをこの人は優しいく抱き締めてなのはが泣き止むまで頭を撫でてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

~数分後~

 

 

「ひっく、ひっく、ありがと、ございます。」

 

 

 

 わたしは目の周りを赤くしながらお礼をする。そんなわたしを嫌な顔をせず(無表情)優しく撫でてくれてた。

 

 

 

「落ち着いたようですね。だったらさっきの気持ちを貴女のご家族に伝えてみてはどうですか?貴女のご家族ならきっと貴女を嫌いになんてなりませんよ。」

 

 

 

「でも……」

 

 

 この人の言う通りお母さん達なら嫌な顔しないと思うけど、わたしはもしかしたらという可能性が怖かった。

 

 

 

 そんなわたしにこの人は、ひとつの提案をする。

 

 

 

「ふむ、だったらひとつ試してみるのはどうです?」

 

 

 

「え?ためす?」

 

 

 

「えぇ、それは…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~桃子視点~

 

 

喫茶店『翠屋』

 

 

 私は夫である士郎さんが事故で入院してから毎日私達の喫茶店『翠屋』をあの人が戻ってくるまでなんとか残していこうと、朝から晩まで働き続けた。息子の恭也や娘の美由紀にも手伝ってもらいなんとか続けてきたけど、最近は体が弱ってきたのかよく立ちくらみや頭痛がするようになってきた。でも士郎さんが回復して戻ってきてくれたら、前のように平和に暮らせる。なのはたちにも辛い思いをさせずにすむ。

 

 

そう考えていると店の奥から明日の支度を終えた恭也と美由紀が出てくる。

 

 

「母さん、たまには休んでくれ最近体の調子が悪いんだろ。」

 

 

「そうよ、恭ちゃんの言う通り!お父さんが入院してから働きずめなんだから。」

 

 

 

 どうやらふたりは私の体が悪いのに気がついているようだ。でも私まで抜けたら更にお店が、大変になっちゃう。

 

 

 

「ふふ、大丈夫よ。あの人が戻るまで倒れるわけにはいかないわ。それにふたりに任せちゃうともっとお店が大変だもの。」

 

 

 

 

「母さん…」

 

 

 

「…………もう、」

 

 

 

(ふたりには悪いけど士郎さんが戻るまでは休んでられないの)

 

 

 

 私が気持ちを奮い立たせてると時計が7時の合図として鳴り出した。

 

 

 

ボ~ン、ボ~ン

 

 

 

「あら、もうこんな時間早く家に帰ってご飯の支度をしなくちゃ、ふたりともなのはは家に帰ったの?」

 

 

 

私は姿が見えないなのはのことをふたりに聞くと、

 

 

 

「俺は、見てないが……美由希は?」

 

 

 

 

「いや、私も見てないよ…恭ちゃんやお母さんが知ってると思って……」

 

 

 

「!?」

 

 

 ふたりはなのはを見ていないと言う、普段なら一度は店に来るけど今日は見ていないし、と考えてると外が騒がしくなり救急車の音が聞こえてきた。

 

 

 

 

ピーポー!ピーポー!

 

 

 

ざわざわ!

 

 

 

「まさか!」

 

 

 

バっ!バタン!

 

 

 

 

 私は士郎さんが事故で怪我をしたときと同じ嫌な予感がして店の外へ走る。

 

 

 

「母さん!」

 

 

 

「まって!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 店をでて辺りを見渡すと、一台の救急車が店を出て道の先に止まっているのが見えたのでその場まで走っていくと、そこには多くの野次馬がいた。彼らの会話を聞くとどうやら一台のトラックが人を跳ねたらしい。その会話に私の嫌な予感が現実になったような気がして人混みを抜けて事故現場に向かうと………

 

 

 

 

 

そこには、朝まで毎日見ていた自分の娘が変わり果てた姿で横たわっていた。

 

 

 

 

「あ……あ………ああああ!なのは!」

 

 

 

 私は目の前の光景が信じられなかった、だって朝までは少し元気がなかったがそれでも笑顔で見送ってくれた。それが今は目を閉じて頭から血を流して地面に横たわって、そんなのを私は信じれなかった。周りの人々がなにか言ってるがそんなのは私の耳には何も聞こえなかった。

 

 

 

「なのは!」

 

 

 

 

「そんな!なんで!」

 

 

 

私に追い付いたふたりもなのはの状態を見て立ち尽くすしかできずにいた。

 

 

 

そうしてるとなのはのそばにいた救急隊員が首を触ったり目を開いて瞳孔を確認し、そして、そっと首を振っていた。それが意味してることは………

 

 

 

 私はふらつく足でなのはのそばに近づくと恭也と美由紀も一緒になのはのそばにに向かう。近づくとなのははまるでただ寝ていようであったが、その胸は少しも動いておらず呼吸をしていないのがわかった。私は震える手でなのはの頬に触れるとひんやりとしてまるで人形のような冷たさだった。

 

 

 

「な、なの、は、」

 

 

 

 私が声をかけてももう目を開けてくれない、だってなのははし………

 

 

 

「すいませんがご家族の方々ですか?」

 

 

 

「………………」

 

 

 

 隣で立っている救急隊員が私達に家族かの確認をしてくるが、答えることはできなかった。

 

 

 

「彼女はどうやら一人で帰っているところをトラックに跳ねられたらしく、その衝撃で頭を強打して、近くにいた人が駆け寄った時にはもう……」

 

 

「……………」

 

 

 

「くっそ!」

 

 

 

「ううぅ!」

 

 

 

 救急隊員がその時の説明をしてくれるがその言葉は耳を通り抜けて頭にまったくはいってこなかったが、次の言葉だけは聞こえてきた。

 

 

 

「最後に少しだけなにかを言っていたようで、駆け寄った人に聞いたのですが、『ごめんなさい、良い子でなくて』と言っていたそうです。」

 

 

 その言葉に私の頭の中にはなのはがいつも寂しそうに私になにかを言いたげにしていたのを思い出させた。

 

 

「な、の、は、、、ごめんね、寂しかったのね、、、ごめんね、」

 

 

 私は取り戻せるならあの日だまりのような笑顔を取り戻したかった。いつも朝に元気に笑いかけてくれるなのはの笑顔を…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「取り戻したいですか、あの娘を」

 

 

 

 

 その言葉は私の心に深く突き刺さった。私達は隣に立っている救急隊員を見る。その隊員はこちらを無表情に見ていた。そして、同じ問を繰り返す。

 

 

「取り戻したいですか、あの娘を」

 

 

 

その言葉に恭也は隊員に詰めより服を掴む。

 

 

 

「当たり前だ!なのはは俺たちの大切な家族だぞ!」

 

 

 

美由希も怒りの表情で隊員を睨む

 

 

 

「家族を失って辛くない人はいないわ!それになのははまだ五歳になったばかりなのよ!なのに………!」

 

 

 

隊員はそんなふたりに淡々と話す。

 

 

 

「しかし、そんなに大切なら何故彼女は最後にごめんなさい良い子でなくてと言ったのですか、大切にしすぎて彼女のことをちゃんと見てなかったんじゃないですか?」

 

 

 

 その言葉にふたりは黙りこむ、確かに最近はなのはのことをちゃんと見ててあげられなかった。もし、もし、もう一度あの娘と話せるならちゃんと話を聞いてあげたい!けれどその機会は永遠に来ないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふむ、このくらいで良いだろう。」

 

 

 

 

パチン!

 

 

 

 

 

 

救急隊員がそう言って右手で指を鳴らすと突如周囲の野次馬と救急車となのはの体が消えなくなった。

 

 

 

「「「!!!」」」

 

 

 

そして、恭也に掴まれていた隊員もいつの間にかいなくなり座り込んだ私の目の前に黒いコートをきてフードで顔を覆っている人物が立っていた。

 

 

 

「ふむ、貴女達はやっぱりあの娘のことが好きなのだな。」

 

 

 

うんうん

 

 

 

 黒い人物は腕を組んで何度も頷いている。

 

 

 

 私達は状況を呑み込めずにいると黒い人物は話を続けていく、

 

 

 

「いやはや、さすがにリアルにし過ぎたなぁ、貴女達の気持ちを引き出すためとはいえ、あの娘を抑えるのは骨がおれる。」

 

 

 

 

「「「え!?」」」

 

 

 

 

 私達は黒い人物が最後に言った言葉に一様に反応する。

私は立ち上がり黒い人物に詰め寄る。

 

 

 

「あの娘って!なのはは生きてるんですね!」

 

 

 

「ん?あぁ、生きてるよ。」

 

 

 

パチン!

 

 

 

黒い人物がまた指を鳴らすと黒い人物の後ろの空間に突如亀裂が入り次の瞬間

 

 

 

パリン!

 

 

 

「お母さん!お兄ちゃん!お姉ちゃん!」

 

 

 

「「「なのは!」」」

 

 

 

そこにはもう戻らないと思った愛娘の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~???視点~

 

 

 

 私がなのはに告げた作戦は私の『幻想顕現』で百貌ハサンに変わりなのはが事故にあうと言うものだこの時になのはには魔法の存在を教えた。

 

 

 

 作戦は大成功であまりの成功具合になのはが暴れて抑える役を三人にしないといけなかった。さすが未来の魔王だこと、そうして今高町一家はお互いに抱き合い今までの隙間を埋めるように話し合いをしていた。なのはちゃんと自分の心を打ち明けたようだ。これでやることはあとひとつか………

 

 

そう考えてると話し合いが終わった高町一家がこちらに来る。

 

 

「あなたが、なのはの危ないところを助けてくれたみたいで、どうもありがとうございました。」

 

 

ぺこ!

 

 

 

「その娘から聞いたのですか、まぁ礼を言われる必要はありませんよ、貴女達には辛いもの見させてしまった……」

 

 

 

 

 あんなものを見せて礼を言われるのはなんだか心ぐるし

 

 

 

「確かにあの幻は二度とみたくはありませんがそれでも娘の危機を救ってくれたのですから、お礼は申し上げないと、」

 

 

 

「真面目ですなぁ、まぁだったらそのお礼ありがたく受けとりましょう。」

 

 

 

 私は桃子の礼を受けてそろそろ行こうとすると、とてとてと近寄ってきたなのはが私に抱きついてくる、

 

 

ぎゅ!

 

 

 

「どうした?」

 

 

 

「あ、あのね、……ありがとうなの、お姉ちゃん!、お姉ちゃんのおかげでお母さん達とちゃんと話せたの!」

 

 

 

「ふ、そうか、その絆二度と手放すことがないように。」

 

 

 

 

なでなで

 

 

 

 私がなのはの頭を撫でてると難しい顔をしていた恭也とニコニコしていた桃子と美由紀が少し驚いた顔していた。

 

 

 

「君は女の人なのか?」

 

 

 

「でもさっきの声は男の人の声だったよね?」

 

 

 

「それも魔法で変えてるの?」

 

 

 

上から恭也、美由希、桃子の順に声をかけてくる、なのはせいで顔などを隠してる意味がないな……

 

 

 

私は頭のフードをとると三人はまた驚いた顔になった。

 

 

「あらあら!綺麗な顔立ちをしてるわね♪」

 

 

 

「えぇ!?めっちゃ綺麗じゃないの!ねぇ恭也ちゃん!」

 

 

 

「あぁ、そうだな、なのはがいきなり抱きついたからびっくりしたが女の人なら安心だな。」

 

 

 

 

 どうやら恭也のシスコンは健在のようだ、ここに父親の士郎も加わるとのか……将来結婚相手はやっぱりあの娘とか?

 

 

 

 私がなのはの嫁候補である金色の少女のことを考えながらなのはの頭を撫でるとなのはは不思議そうな顔し次に嬉しそうにこちらを見ていた。そこで私は忘れていたことを思いだし懐からひとつの小瓶を取りだし桃子に渡す。

 

 

 

「ほれ、飲みな」

 

 

 

「え?これは?」

 

 

 

「良いから飲みな。別に怪しいものではない。」

 

 

 

「ええ?んっく、??爽やかな味ね…………………あれ?」

 

 

 

 私が渡したのはギルガメッシュの王の財宝を再現しようと宝具を作ってる時に、財宝ならすごいポーションがあってもおかしくないはず!と作ったエリクサーである。効果は重病で死に瀕した人でも起き上がり踊り出せるほどの回復力である。桃子は今の時期に働きすぎで体を壊しかけていたはずだから、その治療である。

 

 

 

「母さん!どうかしたのか!」

 

 

 

 恭也が心配してるが焦る必要はない、ただ自分の体が楽になって驚いただけだろう

 

 

 

「心配するな、飲ませたのはただの薬だ、どうですか?体具合は」

 

 

 

 

「えぇ!とても楽になったはありがとうね、それにしてもすごい効能ね。」

 

 

 

「あぁ、なんたって()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ほどだからな」

 

 

 

 私が薬の説明をしてるとなのはを除く高町一家が、私の一言に全員こちらを見てきた。そんな中、なのはが私に問いかけてくる。

 

 

「ねぇ、その薬ならお父さんも元気になるの?」

 

 

 

「ん?あぁ、事故で入院している貴女の父親か、確かにこの薬を飲ませれば大抵の怪我は綺麗に治るよ。なんだったらなのはにひとつあげよう。」

 

 

私は懐からもう一本エリクサーを取りだしなのはにあげる。

 

 

 

「それで、父親を助けたいなら父親に飲ませてあげなさい、そうすれば、すぐに目を覚ますから。」

 

 

 

「!、ありがとうなの!直ぐお父さんの所に行く!ね、お母さん!」

 

 

 

「えぇ!士郎さんの所に行きましょう!ありがとうございます!貴女は私達家族を救ってくれました。」

 

 

 

「いや、まだ貴女のご主人を助けた分けではないよ、それより急いだ方がいい、ご主人が苦しんでるならね……」

 

 

 

「!?そうね、でも今から車を呼ぶのは時間がかかるわ、どうしましょ!?」

 

 

 

「だったら、転移魔法展開、目標『高町士郎の病室』」

 

 

 

私が転移魔法を起動させると足下に魔法陣が展開された。魔方陣の形は七芒星を円で囲み中の空白部分のサーバントの各クラスカードのイラストが書かれ中央にルーラーのクラスカードがある魔方陣だ。いきなりの魔法に四人共驚いているが、私は気にせずに発動させる。

 

 

 

「さぁ、行きなさい、あなた方の救いたい人が居るところへ……」

 

 

 

魔方陣が煌めく中、なのはがこちらに大きな声であることを聞いてくる、それは……

 

 

 

「わたしの名前は!高町なのは!貴女の名前は!?」

 

 

 

「ん?あぁ、まだ名前を言ってなかったね。私は…………」

 

 

 

ファオン!

 

 

 

 魔方陣が発動し私の目の前から高町一家はいなくなっていた。最後の声は届いたかわからないがまたいつか会うだろと私は考えてる。何せ彼女は物語の主人公なのだから……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのは視点~

 

 

 

なのは達は強い光に目をつむっていると、突然辺りの匂いが変わったことに気づいた、目を開けるとそこは、お父さんが眠る病室だったの!

 

 

「お父さん!」

 

 

 わたしは急いでお父さんに(・・・)からもらった薬を飲ませることに、その時に口を覆っていた物をどかしたら横の機械が鳴りだしたけど、そんなのはかまってられないの!

 

 

お父さん口に薬を飲ました次の瞬間、お父さんの体にできていた傷口があっという間にふさがり、お父さんの瞼が動きだしたの!

 

 

 

「「「お父さん!」」」

 

 

 

「士郎さん!」

 

 

 

「…………ん~?どうした……みんな、そんなに血相かいて?」

 

 

 

なのは達が声をかけた時、お父さんは目を覚ましなのは達を見て驚いた顔をしていた。そんなお父さんにわたしは抱きついた。

 

 

 

「お父さん!」

 

 

 

「おっと!どうしたなのは?それに、みんなも?」

 

 

 

「おはよう父さん。」

 

 

 

「えぇ!おはようお父さん!」

 

 

 

「士郎さん、おはようございます。貴方はおねぼうさんですね……」

 

 

 お父さんは何が起きてるのかわからず混乱していると、外から看護婦さんが急いだ様子ではいってきたの、そこからが大変で面会時間なんてとっくに過ぎてるのに病室にいるなのは達や重症だったお父さんが元気になってるとか、でもお父さんが目を覚ましてなのはたちはとっても嬉しいの!

 

 

 

「ありがとう、アイリス。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス視点~

 

 

 

 私はいまジャック・ザ・リッパーの姿で高町一家の姿を外の木から覗いていた。どうやら高町士郎は回復したようだ。これでシュークリームが食べられる。

 

 

「ふふ、たのしみだな~!」

 

 

 

私はそこ場をそっと立ち去る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!そう言えばあのふたりのこと忘れてた!どうしよう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの時、私はなのはを助ける前に言い争っていた二人の男の子に一撃くらわして気絶させてその場においてきたのだが、そのあと忘れてた。まぁ大丈夫だとおもうけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

~三人称視点~

 

 

 

アイリスによって気絶させられたふたりは見回り中の警察に発見されて親御さんのもとへ帰されきつく怒られたのでした。

 

 

 

 




なのはの死亡シーンは書いていて心が苦しかった。


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二話

フェイト陣営です


 

 

 

~アイリス視点~

 

 

 

 高町一家が父親の回復を喜んでいるのを確認したあと、私は少し離れた場所に移動した。

 

 

 

 

「ふぅ!ここなら大丈夫かなぁ!モードチェンジ、ランサー『スカサハ』」

 

 

 

パァー

 

 

 

 私はジャックの姿から影の国の女王、クーフーリンやケルトの勇士たちの師匠であるスカサハの姿に変わっていた。

 

 

 

「ふむ、これなら大丈夫か、それでは行くとするか。転移魔法起動、目標『時の庭園』」

 

 

 

 

 私が向かうのは、リリカルなのはにおいてなのはの嫁やらスケベ執務官とか言われてる、フェイト・テスタロッサの暮らしてる時の庭園に転移する。

 

 

 

 

フォン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~時の庭園~

 

 

 そこはアニメで見たことのある正面の入り口がある広場に転移したようで、周りは岩だらけである。

 

 

 

「ふむふむ、どうやらちゃんと転移できたようだ、それでは彼女の所に行くとするか」

 

 

 

 私が向かうのは玉座の間に向かうことに、そこならあのバカな母親がいると思ったからだ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数十分後~

 

 

 

 

 

 

 

 私は庭園のあちこちを見て周り、ようやく目的の部屋の前に到着した、なので早速中に入ることに、

 

 

 

コンコン!

 

 

 

 

「……………?入りなさい」

 

 

 

「では失礼する。」

 

 

 

 

 

 私は律儀にノックをすると中から入室を許可する声が聞こえたので、遠慮なく入ることに……

 

 

 

 玉座の間に入るとそこは誰かと激しく戦ったのかそこらじゅうぼろぼろで目の前の二人も激しく消耗しているようだな。

 

 

 

 

「誰!貴女、どうやってここに侵入したの!?」

 

 

 

「……………!」

 

 

 

 先に声をかけてきたのは悪の女幹部見たいな格好をしたプレシアだった。こちらを見ながらすでに消えかけなのは、プレシアの使い魔のリニスだろう、先にリニスを助けることにする、

 

 

 

「契約魔法、対象はそこの消えかけの使い魔、」

 

 

 

 

「!?」

 

 

 

 

「貴女!話を聞きなさい!」

 

 

 

 

 プレシアが何か言ってるが、ひとまず放置でリニスのことを優先する。

 

 

 

 リニスはプレシアとの契約が切れてるようなので、こちらから契約を結び切れかけている魔力を補充しさらに回復魔法をリニスかける。

 

 

 

 

 

 

「これは!」

 

 

 

 

「ふむ、これで消えることは無いだろう。さてとではそろそろ、無視するのはやめるか。」

 

 

 

 

しくしくめそめそ

 

 

 

リニスを助けてプレシアの方をむくと、プレシアは無視しすぎたせいでいじけていた。まさかこんな姿をみるとは、いい年した大人だろうに……なんて考えてるとリニスが説明してくれた。

 

 

 

 

「あの、あまり無視するのは………彼女は根は寂しがりやで心優しいんですよ。」

 

 

 

「なるほどな、ではお相手するとしよう。おーい!話をきいてくれ!」

 

 

 

「!」

 

 

 

 

私がプレシアに呼び掛けると、彼女は泣くのをやめ雰囲気を作ってこちらに問いかける。

 

 

 

 

「ごほん!貴女はどうやってここに侵入したのかしら!大人しく話すなら痛めつけるだけで済ますわ。」

 

 

 

 

「プレシア!貴女は!」

 

 

 

 

サッ!

 

 

 

 

私は飛びかかろうとするリニスを止めて前にでる。

 

 

 

 

「ふむ、私がここにきた理由か……それは……」

 

 

 

 

「それは?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気まぐれだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………」 「…………………」

 

 

 

 玉座の間に静寂が訪れる。プレシアもリニスも何も言わずに私を見てくる。

 

 

 

「まぁ、それは冗談だがな」

 

 

 

ズコー!

 

 

 

「ん?どうした?眠いのか?」

 

 

 私が渾身の冗談をかますと二人はそろって床に倒れた。何か眠たくなることでも言ったかな?

 

 

 

床に倒れた二人の内、プレシアがすぐに立ち直りこちらに向けて怒鳴ってくる。

 

 

 

「あ、貴女は!いったいここに何しにきたの!そんな冗談を言いにきたわけではないでしょ!」

 

 

 

 

「まぁな、私もそこまで暇ではない、」

 

 

 

 

「だったら、早く用件を言いなさい。貴女の相手は疲れるわ……」

 

 

 

 やはりプレシアは、病に犯されてるようで顔色が悪い助けるのは容易いが、後々のために今治すわけにはいかない、

 

 

 

 

「そうだな、ふざけるのはやめよう。私がここに来たのわ、ここに育てがいのある者がいるのを感じたからだ。」

 

 

 

 私がそう言うと、プレシアから大きな魔力反応を感じた。なので、すぐさま手に朱槍を取りだしプレシアの喉元の突き立てる。

 

 

 

スっ、ピタ!

 

 

 

「!?」

 

 

 

「ふむ、さすがSランク越えの魔導師だな、魔法の展開速度はなかなかのものだ。」

 

 

 

「プレシア!?」

 

 

 

 私が一瞬の間に懐に入り、槍を喉元に突き立てたことにプレシアもリニスも反応できなかったようだ。プレシアは展開途中の魔法を消してこちらを睨む。

 

 

 

 

「貴女は何者?ベルカの騎士ではないようだけど?」

 

 

 

 

「なに、ただの強くなる可能性がある者を育てることが好きな老人さ。それで、ここにいる娘を鍛えても良いか?はいかイエスで答えてよいぞ。」

 

 

 

 

「それは、選択の余地がないわよ……、まぁあの娘を強くするなら別に構わないわ。好きになさい」

 

 

 

 

「ふむ、言質はとったぞ、ではさっそく挨拶に行こうではないか………」

 

 

 

 私はフェイトが居るであろう部屋に向かうため玉座の間を出ていこうとして、言い忘れていたことを思い出した。

 

 

 

「あぁ、ひとついい忘れていたことがあったな。」

 

 

 

 

「なに?お金でも欲しいわけ?」

 

 

 

 

「いやいや、そんなものはいらんよ、ただそこの使い魔を貰うだけよ。」

 

 

 

 

「ええ!貴女いったいなにを!」

 

 

 

 

「別に構わないわ、どうせ一度契約を切ったのだから好きにするといいわ。」

 

 

 

 

「プレシアも!なにを言ってるんですか!」

 

 

 

 

私とプレシラの会話にリニスがわたわたしているがくれるというなら遠慮なく貰うのが私だ。(まぁ断られても貰っていくのだが……)

 

 

 

 

「では、リニスよ、しばらく眠ってもらうぞ、『スリープ』」

 

 

 

 

「なに、お………………スゥ~」

 

 

 

リニスにはルーン文字で書いた眠りの魔術でしばらくの間眠ってもらい、その隙に私の本体である星天の書に収納する。

 

 

 

 

 

 

「貴女、彼女をどこにやったの。」

 

 

 

 

「こことは別の所さ、では今度こそ失礼する。」

 

 

 

 

バタン!

 

 

 

 

 

 

 

玉座の間に一人になったプレシアは先程の女性について考える。

 

 

 

 

「………あの武器を使う戦い方はベルカの騎士の戦い方だと思うけど、何か別の力を感じたわね……まぁ、あの娘を強くしてくれるならそれでいいわ、私には時間が無いのだから、少しでもあの娘がここから出ても生きていけるなら……アリシア待っててね、あと少しだから……」

 

 

 

 プレシアの呟きは、扉の向こうにいる私にしか届かなかった。

 

 

 

 

(ふむふむ、どうやらフェイトのことも心配している様子か……あとはアリシアのことも。まぁこれは後々だな、まずはフェイトを鍛えなければ、腕がなるな♪)

 

 

 

 私は、今度こそ玉座の間を後にする。向かうのはフェイトがいる部屋だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 歩くこと数分後、私はフェイトがいる部屋の前に到着した。なのでさっそくノックをする。

 

 

 

 

 

コンコン

 

 

 

 

「?、はいどうぞ?」

 

 

 

 

「では失礼する。」

 

 

 

ガチャ、ギー

 

 

 

 そこは闇の書に吸収されフェイトが見ていた夢と同じ部屋でフェイトはアルフと共に勉強をしていた。

 

 

 

 

「貴女は?」

 

 

 

「ん?儂か?儂は今日からそなたを鍛える者だ、言ってみると師匠と言ったところか?」

 

 

 

 

「師匠?でも私はリニスに教わってます……」

 

 

 

 

 

 フェイトは戸惑いを隠せずにいるようで少しわたわたしていた。そんな様子がリニスにそっくりで彼女がこの娘の師であることはわかる。しかし、彼女にはここでしばらく眠ってもらわなくてはいけない、

 

 

 

「リニス?あぁ彼女はもういないな、儂は彼女の代わりにそなたを鍛えるために来たのだ。」

 

 

 

 

「え?いないってどうゆうことですか!」

 

 

 

「さてな、儂には判らんよ、我は才能のある者を鍛えるのが好きで旅をしている者だが、偶然この庭園から育てがいのある者の気配を感じてな、ここの主に頼んで(物理)了解を得たわけよ。」

 

 

 

 フェイトはリニスがいなくなったことが受け止めきれないのか、うつ向いて震えている。そんな様子にアルフが私にかみついてくる。

 

 

 

「やいやい!フェイトを苛めたら私が黙ってないよ!ぐるるる!」

 

 

 

「ふむ、ならまずはソナタをしごいてやるとするか。ほれ!かかってくるがよい。」

 

 

 

ひょいひょい。

 

 

 

「舐めやがって!てりゃー!」

 

 

ダ!

 

 

 

「!アルフ駄目!」

 

 

 

フェイトがアルフを止めようとするが間に合わない、既にアルフの拳は私の顔に当たりそうなっていた。

 

 

 

 

しかし、

 

 

 

 

スッ、ガシッ!パァーン!

 

 

 

「ギャイン!」 「アルフ!」

 

 

 

 

 突っ込んでくるアルフの拳をすんでのところでかわし、伸びた腕を掴んでアルフの勢いを殺すことなくアルフの元いた位置に投げ飛ばした。

 

 

 

「ふむ、相手の力量も判らずにただの突撃してくるなど、殺してくださいと言ってるようなものだぞ、こんな初歩的なことを教えてないなどリニスというものは教えるのが下手だったようだな、」

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

 

 

 私はわざとフェイトを煽るようにリニスをけなすとどうやら上手いったようでフェイトがバルディッシュを起動し構えてこちらを睨む。

 

 

 

「取り消せ!」

 

 

 

「なにをだ?」

 

 

 

「リニスは私達のことをちゃんと鍛えてくれた!だから、リニスの教えるのが下手なんて言わせない!だからさっきの言葉を取り消せ!」

 

 

 

 

「ふむ、だったらその教えが正しいことを我に示して魅せることだな。そうすれば先程の言を取り消そうではないか。それに、口で言うだけでは何も伝わらんぞ?」

 

 

 

「言われなくても!ハァー!」

 

 

 

 

フェイトはバルディッシュを構えてこちらに走ってくる。そのスピードはなかなかのものだがフェイントもなく激情のままに突っ込んでくるのは先程のアルフとあまり変わらない、だから私は先程と同じように吹き飛ばそうとすると、

 

 

 

 

「!!」

 

 

 

「ほう、」

 

 

 

フェイトはバルディッシュを振るうのを一瞬でやめて、私の後ろに高速移動で回り攻撃を仕掛けてくるが、

 

 

 

ガシッ

 

 

 

 

「なんで!」

 

 

 

 

「ふむ、とっさの判断かそれとも作戦か上手いこと動いているが最初の一撃にまったく殺気がなく目も私の後ろを確認していて回りこもうとしてるのがバレバレだ、まぁ作戦は悪くないがな。」

 

 

 

 

ブン!ぼふん!

 

 

 

「きゃ!」

 

 

 

私はバルディッシュを受け止めた手を振るういフェイトをベッドに投げる。

 

 

 

「さぁこい、儂はまだ認めてはおらんぞ。それとも、ソナタらの元師匠は一度の敗北で諦めろとでも教えたか?」

 

 

 

私の挑発に二人はすぐに立ち上がる。

 

 

 

 

「くっそー!好きに言いやがって!フェイト大丈夫かい!」

 

 

 

 

「うん!大丈夫だよ!」

 

 

 

 

「ふむふむ、こんなもので弱音をはかれていては鍛えがいが無いのでな、もう少しソナタらの力を我に魅せるがよい。」

 

 

 

「言われなくても!見せてあげるさぁ!」

 

 

 

 

「リニスが教えてくれたことが無駄でないと認めさせてみてる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数時間後~

 

 

 

 

「「はぁ!はぁ!はぁ!」」

 

 

 

 

「なかなか耐えたみたいだが、我の1割も力を出せぬようではまだまだよな、」

 

 

 

 

 

「くっそ、たれ、はぁ!はぁ!あんた、化け物か、」

 

 

 

「けほ!けほ!はぁ!はぁ!」

 

 

 

 二人はぼろぼろになり、部屋はめちゃくちゃになっていた。私はまったく疲れていが、まぁアルフの言った化け物と言うのは合ってるが…

 

 

 

「ほう、まだひにくを言うだけの元気はあるようだ。ならもう一本いくとするか?」

 

 

 

 私が腕を動かして、準備をし出すと二人は身をよせあい震えていた。

 

 

「い、いや!今日はもう勘弁だよ!これ以上したら死んじゃうよ!」

 

 

 

コクコク!

 

 

 

 この頃のフェイトはまだバトルジャンキーではないようだな、まぁ初日にしては耐えてるし今日はこのくらいでやめるか、と私は考え終了をつげる

 

 

 

 

 

「そうか?なら今日の所はこれで終わりでよいだろう。続きはまた明日からだな。」

 

 

 

 

「「ほっ」」

 

 

 

 

 ふたりは安堵したようだがまだまだ甘い、

 

 

 

 

「何を安堵しておる、明日は今日以上に厳しくするぞ。これはいわゆる準備運動よ。」

 

 

 

 

「へ?準備運動?これが?」

 

 

 

 

「これ以上なんて!死んじまうよ!」

 

 

 

 

 ふたりが抗議してくるがそんなのは聞こえない、なので私はすることをしてさっさと退散することにする。

 

 

 

 

「まぁ、今日は取り敢えずゆっくり休むといい。」

 

 

 

 

「休むったって、部屋がこんなにもぼろぼろなのにどこに休めって言うんだい!」

 

 

 

 

 

「そこは任せてもらおう。……………『復元』」

 

 

 

 アルフが文句を言ってるが、ホントなら部屋でするはずでは無かった。まぁスカサハはルーン文字の原初を使えるので復元なんて簡単なことだ。

 

 

 私が文字を刻んだとたんに部屋は戦闘前のキレイな状態に戻っていた。

 

 

 

「こんなものか。」

 

 

 

「「ポカーン」」

 

 

 

 

 ふたりはポカーンとした顔で元に戻った部屋を見ていた

 

 

 

「これで文句はないな、明日は外で鍛えるから部屋が壊れることはないだろう、それではまた明日迎えにくる。」

 

 

 

 そして私は部屋を出ようとした時にあることを伝えないといけないことがあった。

 

 

 

「あぁ……あといい忘れていたことがあったな、フェイト、アルフ」

 

 

 

 

「は、はい!?」

 

 

 

 

「まさか、やっぱり今から戦う気かい!?」

 

 

 

「いや、それはまた明日といっただろ、それではなくて、リニスについてな発言だか。」

 

 

 

 

「「!!」」

 

 

 

「まぁ、少しは認めてもよいな、儂の鍛えに初日で気絶しなかったしの」

 

 

 

 

「って少しだけなのかい!」

 

 

 

「そうだが?ソナタらは儂の力の1割も引き出してないのだぞ、せめてそこまでしてもらわんと認めることはできんの、少し認めることは最低限儂を満足させた褒美よ。」

 

 

 

 私はそう言って今度こそ部屋を出ようとすると、

 

 

 

「あ、あの!」

 

 

 

 

 今度はフェイトが私を止める、それに振り向くとフェイトは疲れた体に力を込めて立ち上がり私を見つめる。

 

 

 

「なにか?」

 

 

 

 

「貴女の力を引き出せば認めてくれるんですか、」

 

 

 

 

「あぁ、だが今のソナタらにはどだい無理な話よ」

 

 

 

 そう言って背を向けると私の背に向けてフェイトが叫ぶ

 

 

 

「だったら!私達は貴女を本気にさせるほどに強くなってみせます!」

 

 

 

 

「………………ふふ、ふははは!」

 

 

 

 

「!」

 

 

 

 勢い笑いだす私にフェイトは驚いたようだが、私は笑いが止まらなかった。今の私は影の国の女王で勇猛なケルトの戦士を鍛え上げたスカサハの肉体と長い時をかけて鍛え上げた技ををもつ私に本気を出させるほど強くなると言うか!。その蛮勇かそれとも本当にその頂きにたどりつき私に本気で挑める可能性を思うと私は笑いが込み上げる

 

 

「ふふ、すまんな、お主の発言があまりにも面白いくてな、」

 

 

 

「む!私は本気です!」

 

 

 

「あぁ、その気持ちに偽りはないようだな、ならその言葉が現実に成るように努力することだ。でないとリニスのことは認めてはやれんな。」

 

 

 

ガチャ、バタン、

 

 

 

 

「ふふ、これからの成長が楽しみだ……」

 

 

 

コツ、コツ、コツ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~フェイト視点~

 

 

 私はこちらを振り向かず部屋を出ていった新しい師を見つめていた。彼女は武器をもたず私とアルフを余裕にあしらった。まるでリニスのように私達の動きに対して評価をしながらどこが駄目でどこが良いかを徹底的に教えられた。彼女の指摘はすべて当たっていて、私は自分のスピードを制御できずにいてまだまだ実戦の経験も少なく甘いところが目立つ。アルフは感情が出やすくて攻撃も直線的、だからどこに攻撃が来るのかが読みやすいそうだ。

 

 

 私達は今の状態じゃ彼女の1割も力を出させてないのは仕方のないことなのかもしれない、でも、リニスが教えてくれたことを無駄だと切り捨てられるのは我慢出来ない!たとえリニスがいなくなったとしてもリニスは私達の大切な家族で師匠なのだから。

 

 

 

「アルフ、明日からもっと頑張ってあの人を見返そう!」

 

 

 

 

「おうさ!リニスのことは私達が一番分かってるんだ!あんなやつにリニスが無能みたいなこと言えなくしてやるんだ!」

 

 

 

私達は明日に向けて決意を高めるのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~(アイリス視点)~

 

 

 

 

~四年後~

 

 

 

 あれから四年の歳月が経過し私はフェイトたちとだいぶ打ち解けていた。今は庭園の広場でフェイトたちと武器を使った訓練をしていた。

 

 

 

 

「はぁ!」

 

 

ブン!カキン!カン!カン!

 

 

 

「ふむ、だいぶ腕が上がったな」

 

 

 

「ありがとうございます。フッ!」

 

 

 

ズン!スッ、

 

 

 フェイトは私となんとか打ち合えるまで成長していた。最初は一合も打ち合えずに弾き跳ばされていたのにな、

 

 

 

「では、魔法を使っても良いぞ、今出せる全力で来なさい」

 

 

 

「はい!フォトンランサー!」

 

 

 

 

 一旦距離をおいて私は魔法の使用を許可する。すると、フェイトの持つ魔力変換の発電で雷を帯びた魔力弾が飛んでくる。

 

 

「ふ、」

 

 

バシュ、バシュ、バシュ、バシュ

 

 

 

 しかし、いくら雷の力が宿ろうが当たる前に打ち落とせば良いだけである。私は朱槍で飛んでくる魔力弾を叩き落とす。

 

 

 その事を予測していたフェイトはさらに攻撃の手を加速させる

 

 

「サンダースマッシャー!」

 

 

 

 

「甘いな、」

 

 

 

 フォトンランサーで足止めしてサンダースマッシャーを当てる作戦だがスマッシャーの攻撃は一直線で読みやすい、避けるのは容易いが、私はあえて受けることに、

 

 

 

 

「ふん!」

 

 

 

フォン!フォン!フォン!

 

 

バリバリバリ!

 

 

 

 私は朱槍を回転させて即席の盾とする、普通はできないがルーン文字も足して隙間をなくしているから抜かれることはない。

 

 

フェイトは私の行動にも驚かずすぐさま次の手に移る。

 

 

 

 

「バインド!」

 

 

 

 フェイトは私が動けないように拘束魔法を使ってきた。これも回避はできたがあえてしなかった。そしてフェイトは詠唱にはいる。それは、彼女が使える最上級魔法

 

 

「アルカス・クルタス・エイギアス。疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル。フォトンランサー・ファランクスシフト。撃ち砕け、ファイアー!」

 

 

私に向かってくる千を越える雷の魔力弾の雨に私はバインドを打ち破りフェイトの本気に対して少しだけ力をだすことにした。

 

 

 

「ふふ、ならば!貫き穿つ死翔の槍群!」

 

 

 

 

 私は朱槍に魔力を込めてこちらに向かってくるすべての魔力弾に向けて槍を放つ、すると槍は増殖しすべての魔力弾を迎撃して見せた。

 

 

 

「そんな!」

 

 

 

 フェイトは魔力を使いきったのかふらふらになりバルディッシュに体を預けていた。これではもう戦えないので訓練は終了である。

 

 

私は手に戻ってきた朱槍を消しながらフェイトに近づく、

 

 

 

「ふふ、フェイト、ソナタは強くなったな、今の攻撃は少し力を出してしまったよ。」

 

 

 

 そう言ってフェイトの頭を撫でる、

 

 

 

「あ、ありがとう、ございます……」(ぽっ)

 

 

 

 フェイトは頬を染めて嬉しそうに撫でられている。私もフェイトの艶やかな金髪を撫でるのは気持ちが良い。

 

 

 

 そうしてると、庭園の中からアルフが走ってきた。

 

 

 

 

「フェイト!師匠!プレシアが呼んでるぞー!」

 

 

 

 

「そうか、ではフェイト向かおうか、」

 

 

 

 

「はい!師匠!」

 

 

 

 

 私達は玉座の間へと向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~玉座の間~

 

 

 玉座の間にはプレシアがいつも通りの格好で玉座に座っていた。顔色は私が調合した薬をこっそり食事に混ぜてるからまだ原作よりは元気である。

 

 

 

 プレシアは何かを魔法で写し出して覗いていた。それは、アニメ通りならユーノが乗っている輸送船だろうけど、と考えてるとプレシアが写ってる画面に向かって魔法を放った。それは見事に当たり何か光るものが21個落ちるのが見えた。それを確認してプレシアはフェイトに命令する。

 

 

 

 

「フェイト、今から貴女はこのジュエルシードを集めて来てもらうわ、貴女ならできるとお母さん信じてるからね」

 

 

 

「はい母さん、すぐに集めてきます。アルフ行こ」

 

 

 

 そう言ってフェイトは玉座の間を出ていく、それを見送って私もプレシアを見ると彼女もこちらを見ていた。

 

 

 

「貴女はあの娘を鍛え上げたけど、実戦はどうなの?」

 

 

 

「ん?娘の心配か?珍しいことだ」

 

 

 

そう言うとプレシアは焦ったように言い訳をする。

 

 

 

「そ、そんなことないわ!ただあの娘がちゃんとジュエルシードを集めてこれるか気になっただけよ!」

 

 

 

「なるほどな、そういうことにしておくか。では私はあの娘を鍛え上げたし、そろそろいくとするよ。」

 

 

 

 

「そうね、今まであの娘を鍛えてくれて感謝するわ」

 

 

 

 

「ふ、でわな。」

 

 

 

 

シュン!

 

 

 

そこにはもう彼女の姿はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まぁ原作には介入するんだがな!」

 

 

 

 




次は原作開始です


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三話

書いていて内容が迷子になる


 

 

 

 

~(アイリス視点)~

 

 

 

 

 私は今、海鳴市にある私が買った一軒家の玄関前にいた。いつの間に一軒家なんて物をもっているのかというと、それは………

 

 

 

ガチャ、バタン!

 

 

 

「ふぅ、ただいま……」

 

 

 

ばたばた!

 

 

 

 

「お帰りなさい、どうでしたかフェイト達は?」

 

 

 

 

「ん?どうしたもなにも、プレシアが何かの輸送船を襲ってそこから落ちたジュエルシードってロストロギアをフェイト達に回収に行ってこいと送りだしていたな。」

 

 

 

 私は、エプロンを着けて新妻感がすごいリニスに状況の説明をする。ここはリニスを私の本体の中に入れっぱなしにするのもあれなので拠点として買ったのだ。

 

 

 

 

「そうですか…….、プレシアは元気でしたか?」

 

 

 

 

 リニスはプレシアの容態も気にしていた。なので私はありのまま伝える。

 

 

 

 

 

「プレシアは私の調合した薬を料理と一緒に食べてるからまだ元気ではあったな。モードチェンジ セイバー『アルトリア・ペンドラゴン(オルタ)』」

 

 

 

シュン!

 

 

 

 

 私はリビングに移動しながらプレシアの容態をリニスに教え、スカサハから腹ペコ王のオルタにチェンジした。大人姿は胸が大きいからリラックスするときに少し重いのだ。

 

 

 

 

ふぅー

 

 

 

「はいお茶です。」

 

 

 

 

「すまない感謝しよう」

 

 

 

 私はお茶を飲みながらこれからの起こるジュエルシードの事件にどのように介入するか考えることにする。

 

 

 

(まぁ、ふたりにばれないようにするならスカサハとアルトリア(ランサー)の姿で行かなきゃ良いだけでだが……やっぱりあの姿の方が面白いか?)

 

 

 

 

ウーーーーン

 

 

 

 

 私は変なことで悩んでいるとリニスがキッチンから一つの箱を持って戻ってきた。

 

 

 

「リニス、それは?」

 

 

 

 

「これですか?これは近くの喫茶店のケーキとシュークリームですよ、美味しいって評判で買ってきたんです。アイリスも食べますか?」

 

 

 

 

ここいらで人気の喫茶店っていうと翠屋だけのはず、

 

 

 

 

(そういえばあの時は翠屋のシュークリームは食べられなかったからな~)

 

 

 

 フェイトとアルフを鍛えるのが楽しくてこちらに帰ってくるのはそこまで多くなく翠屋のシュークリーム等を食べれてはいなかった。

 

 

 

 

「あぁ、もらおう」

 

 

 

 

「ならお皿持ってきますね♪」

 

 

 

そう言ってリニスはキッチンに向かう。

 

 

 

 

(まぁ、今日の夜から始まるわけだし様子を観るか)

 

 

 

 

そう考えて、私はリニスがよそってくれたケーキとシュークリームを食べるのであった。

 

 

 

 

「これは!美味!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~夜10時~

 

 

 

 私は頭に響く、少年の声に手にしていたAK-47(モデルガン)をおいて現場に向かうことにする。

 

 

 

「じゃあちょっと行ってくる。」

 

 

 

「えぇ、行ってらっしゃいませ」

 

 

 

 

 

ガチャ、トッ!

 

 

 

 

 

「モードチェンジ …………『……………』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのは視点~

 

 

 

 

 

 わたしの名前は高町なのは、私立聖祥大附属小学校に通っている3年生でどこにでもいる普通の9歳の女の子なの、そんなわたしは今とてもピンチな状態に陥ってるの!

 

 

 

 

 

 

「はぁ!はぁ!もう、疲れたの!」

 

 

 

 

「だめだ!今とまったら危ない!」

 

 

 

 

「!」

 

 

 

バゴン!

 

 

 

 わたしは胸に抱えているフェレットのユーノくんの言葉で疲れた足を動かして逃げる。その時、わたしの後ろで何かが壊れる音がした、けれど後ろを振り向く余裕はなく急いで逃げることに、わたしは逃げながら何でこんなことになったのかを振り替える。

 

 

 

 

 

 

 

 始まりはわたしの友達のアリサちゃんとすずかちゃんと一緒に帰っているときにわたしが怪我をしていたユーノくんを拾って動物病院に連れていったのが始まりなの。

 

 

 

 ユーノくんを病院に預けて家に帰って夜まで普通に過ごしていたら突然頭の中に助けて!って声が聞こえて、わたしは居てもたってもいられなくてこっそり家を出て動物病院に向かったの、そしたら病院はめちゃくちゃでどうなってるのか混乱してると、中からユーノくんが飛び出してきて一緒に逃げてるって感じなの

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、もう、走れないの、」

 

 

 

わたしは運動が苦手でここまで良く走ったと考えてると、ユーノくんが何かを呟いていたの

 

 

 

「こうなったらこの娘に託すしか……でも一般人を巻き込むわけには……」

 

 

 

 その時、わたし達の後ろに襲ってきた黒い影がアスファルトを壊しながら道に降りてきた。

 

 

 

 

「ど、どうしよう!」

 

 

 

 

(こんな時、わたしも魔法が使えたら…)

 

 

 

 わたしも四年前に出会った魔法使いのアイリスの様に魔法が使えたら、目の前の黒い影だってどうにかできるはずと考えてると、ユーノくんがわたしにあるものを差し出してきた。

 

 

 

「仕方がない!君!どうかこれを受け取って欲しい。」

 

 

 

 

「え?なにこれ?」

 

 

 

 

 

ユーノくんが渡してきたのは赤い宝石だった。

 

 

 

 

「これは、魔法を使うためのデバイスで名前はレイジングハート、今の危機から脱出するために君に協力して欲しいんだ!」

 

 

 

 

「これで魔法が……って!えぇー!わたし魔法なんて使ったことないよ~!」

 

 

 

 

 ユーノくんに渡されたのは魔法が使えるデバイスらしいけど、魔法なんてアイリスが使っていたのを見た程度だし、しかし、そうは言ってられない、目の前には黒い影がこちらを今にも襲おうと狙っている。それに、魔法が使えればと思ったばかり

 

 

 

 

「大丈夫!君にはとても大きな魔力が眠っている!その力を使えれば、ジュエルシードの力を封印できるはずだ!」

 

 

 

 

「わたしに魔法の力が……わかった!わたしやってみるよ!どうやって魔法を使うの!」

 

 

 

 

「レイジングハートを起動させるには呪文がいるんだ!それは………だよ!」

 

 

 

「わかったの!それじゃあ!いくよ!」

 

 

 

 

風は空に、

 

 

星は天に、

 

 

不屈の魂はこの胸に!

 

 

 

 

この手に魔法を!

 

 

レイジングハート!

 

 

セーット、アップ!

 

 

 

ピカー(変身シーンは大人の都合でカット!キング・クリry)

 

 

 

 

 光が収まるとそこにはなのはが通っている小学校の制服をモチーフに各所に装甲をつけたバトルジャケットを身に付けたなのはの姿があった。(映画版のバトルジャケット)

 

 

 

 

「すごい!この魔力量は予想以上だ!」

 

 

 

 

「よ~し!それじゃあ!ユーノくん、あの黒い影をどうしたらいいの!?」

 

 

 

 

 わたしはなにやら驚いているユーノくんにどうすれば良いのかを聞く

 

 

 

「そうだね!あの黒い影はジュエルシードの力が働いてあの姿になっているんだ!だからあの黒い影に別の力をぶつけてその力を無力化すれば封印できるんだ!君にはそれができる力がある!」

 

 

 

「わかったやってみるよ!」

 

 

 

 わたしがさっきまで感じなかった胸の中にある力を使おうとしたとき、空から聞きたくない声が響いてきたの。

 

 

 

 

「ふはっはっは!さぁ!助けにきたぞ!嫁よ!そんな奴は俺様が瞬殺してくれる!」

 

 

 

 その声は、近くの電柱の上から聞こえ、一応見てみるとそこには、わたしやアリサちゃん達につきまとう神宮寺くんがいた。神宮寺くんは金ピカの鎧を着てなにやら変なことを言ってくるが、構っていたらきりがないので無視するのが一番。

 

 

 

「彼もなんてすごい魔力量なんだ!って、君のこと嫁っていってるけど……(ボソボソ)」

 

 

 

 

「神宮寺くんのことは無視したほうがいいっていつもアリサちゃん達と言ってるから大抵無視してるの。(ボソボソ)」

 

 

 

 

「ふはっはっは!嫁よ!俺様の輝きに今回も言葉がでないのだな!」

 

 

 

 

一人でなにやら陽気に語ってる神宮寺くんに、黒い影も戸惑いを隠せないのか神宮寺くんから離れるように少しずつ

後ろに下がっていた。それに気づいた神宮寺くんは自身の背後に多くの武器をどこからか召喚していた。

 

 

 

「そこの雑種!俺様から逃げられると思ったか!くらえ!ゲート・オブ・バビロン!」

 

 

 

 

ダ!ダ!ダ!ダ!………!

 

 

 

神宮寺くんが黒い影に向かって背後の武器を発射するが、

 

 

 

 

ドゴン!バゴン!チュドン!ピチュ~ン!

 

 

サッ!サッ!サッ!

 

 

 

「きゃ!」

 

 

 

 

「うわ!危ない!」

 

 

 

 

「ふはっはっは!なかなか避けるのが上手いではないか!雑種のぶんざいで!」

 

 

 

 

 

 

 

神宮寺くんの攻撃は黒い影に一切当たらず周りの建物などに当たり被害が増え、それにわたし達まで当たりそうになる。このままではいけないと神宮寺くんを止めようとした、その時!

 

 

 

 

 

ひゅ~ーードォーン!

 

 

 

 

突然空から何かが黒い影の上に落ちてきて周りに土煙が巻き起こる。

 

 

 

 

「今度はなに!?」

 

 

 

 

「あれ?ジュエルシードの力が消えてる?」

 

 

 

 

「あぁん?なんだ?」

 

 

 

 

 みんな状況が掴めていない中、ユーノくんはジュエルシードの力が収まっているのがわかったらしい、神宮寺くんの攻撃が当たったのかな、と考えてると少しずつ土煙が消えていき黒い影が居たところにはジュエルシード?を握る黒いオーラを纏った黒騎士がいたの。

 

 

 

 

「ユーノくん、あれがジュエルシードなの?」

 

 

 

 

「そうだよ。でもあの黒い騎士はどうやってジュエルシードを安定させているんだろ、ジュエルシードは不安定で力を封印してもあそこまで安定するなんて難しいんだ。」

 

 

 

 

 わたしとユーノくんが突然現れた黒い騎士について話してると、神宮寺くんが黒い騎士に向かっていきなり怒鳴りつけた。

 

 

 

 

「テメー!良くも俺様の見せ場を邪魔してくれたな!それにその姿はテメーも転生者か!ランスロット!」

 

 

 

 

「gruuuuuuu……………」

 

 

 

 

「なんか君のことを見てる気がするんだけど……」

 

 

 

 

「わたしもそんな気がする……」

 

 

 

 

 

 神宮寺くんの言葉は良く分からないけど、彼は黒い騎士の事を知ってるみたい、そんなランスロットさん?は、わたしのことを無言で見ているだけで何も答えない、そんなランスロットさん?に神宮寺くんは更に怒りだす。

 

 

 

「テメー!雑種のぶんざいで俺様を無視して嫁を口説くつもりか!させねーぞ!ゲート・オブ・バビロン!」

 

 

 

 

「あ、危ない!」

 

 

 

 

「………………」

 

 

 

神宮寺くんは先程と同じように武器を大量に背後に召喚しランスロットさん?に向かって攻撃し始める。しかも全て外れることなくランスロットさん?へ直撃するが……

 

 

 

カン!キン!ドカン!チュドン!カン!カン!ブン!

 

 

 

 

 

「………凄い!」

 

 

 

 

 ランスロットさん?は飛んでくる武器を掴んでその武器で他の武器を弾いたり叩き落としたりと全ての攻撃をしのいでいた。

 

 

 

 

「テメー!雑種のぶんざいで俺様の宝物をくすねるつもりか!」

 

 

 

 

「…………………」

 

 

 

トッ!バゴン!

 

 

 

「ゲホ!」

 

 

ドサッ

 

 

 

 

ランスロットさん?はさっきからうるさい神宮寺くんの目の前に飛び上がり、彼の顔面にいつの間にか持っていた鉄柱を振りかぶって打ち抜いた。それをまともに受けた神宮寺くんは一撃で戦闘不能になった

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

トッ!

 

 

 

「あ!まって!」

 

 

 

 

「!?、ジュエルシードをどうするつもりだ!」

 

 

 

 ランスロットさん?は神宮寺くんを倒したあとこちらを見てそのまま去ってしまった。ジュエルシードをもったまま……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後、なのははユーノと公園に移動してジュエルシードを探すことに協力することにし、家に戻って待ち構えていた兄に怒られ、姉にユーノをもみくちゃにされるでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス視点~

 

 

 私は今とあるビルの屋上で回収した()()のジュエルシードを眺めていた。今の姿はモード・セイバー『アルトリア・ペンドラゴン(オルタ)』の私服姿である

 

 

 

 

「これがジュエルシードか、確かに凄い魔力を内包しているようだ、数が揃えば強力な願望器になるだろう。しかし、これは常人が操作できるほどお利口な物でもないな」

 

 

 

私はランスロットの宝具、騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)を使いジュエルシードを自分の宝具としているので暴走することなく自在に扱うことができる。

 

 

 

「それにしても、あのむかつく顔をした男の子が転生者で、特典がギルガメッシュの王の財宝とニコポとナデポだろう、まぁ五歳のなのはに露骨にアタックしてたし分かってたが」

 

 

 

 私は夜の海鳴市を見下ろしながらこれからどうするかを考えていた。ある程度は原作にそって進むだろうが私はすでに8つ回収を終えて、フェイトもこちらにきて一つ回収したようだ、後は12個だが

 

 

 

 

「ふふふ、そう簡単には集めさせんよ……」

 

 

 

 

 そう言い残し私は家に帰るのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数日後~

 

 

 

「ふむ、リニスよ私は少しでかけてくる。留守を頼むぞ」

 

 

 

私は今日があることが起こるのを思い出したのである店に向かうことにする。

 

 

 

「はい分かりました♪何処へいくのですか?」

 

 

 

リニスが洗濯物を畳む手を止めてこちらに向き直る。

 

 

 

 私はそんな新妻みたいなリニスに少し笑いなが、ヘルメットを用意しリニスにいく場所をつげる。

 

 

 

「なに、翠屋にいくだけだ。」

 

 

 

 

「なら!シュークリームを買って来てください♪」

 

 

 

 

「主に使いパシらせるか、まぁよい買ってきてやろう」

 

 

 

 

「ありがとうございます♪」

 

 

 

そんな会話をして私は以前行けなかった喫茶店『翠屋』に向かうことに

 

 

 

 

 

 

 

~数分後~

 

 

 

キキィー!

 

 

 

「ふむ、ここにくるのは四年ぶりか……」

 

 

 

 私は乗ってきたバイクを駐車し翠屋の前に立つ、あの時は張り紙がしてあり入ることができなかったが今日はちゃんとオープンしている。なので早く店に入ることにする。

 

 

 

ガチャ、カランカラン♪

 

 

 

「いらっしゃいませ♪翠屋にようこそ♪こちらで食べますか?お持ち帰りですか?」

 

 

 

 店に入るとメガネをかけた女性が声をかけてきた。彼女はなのはの姉の高町美由希である。私は食事をしに来たのでここで食べると頼む。

 

 

 

「ここで食事をする。あとは持ち帰りでシュークリームを10個貰う。」

 

 

 

「はい♪ではこちらの席にどうぞ!こちらがメニューになります。ご注文がお決まりになりましたらお呼びください♪」

 

 

 

 私は適当な席に着席し、メニューを受けとる。

 

 

(さてと、ちょうど昼時だしある程度食べておくか)

 

 

 

 私は早速注文するため店員を呼ぶことに、

 

 

 

「すまんが注文してもよいか」

 

 

 

「はーい!何になさいますか?」

 

 

 

私はメニューを開きページを彼女に向けながらページの全てを頼むことに

 

 

 

 

「ここのページの品全て頼もうか」

 

 

 

 

「え?ここのページの全てですか?」

 

 

 

「あぁ、全てだ。全部大盛でもいいのだがあまり食べては後で怒られるので普通のサイズで良いぞ。」

 

 

 

(食べ過ぎるとリニスが怒るからな、彼女は怒ると止められなくなるからな。)

 

 

 

なので開いたページの20品全てを頼むことにした。

 

 

 

 

「す、少しお待ちください!」

 

 

 

美由希はそう言うと焦ったようにキッチンに引っ込んだ。そうして少し待っていると奥から美由希ではなく母親の高町桃子が出てきた。

 

 

 

「すみませんお客様、今主人がでかけていまして料理の準備の時間がかかるんですがお時間は大丈夫ですか?」

 

 

 

「あぁ、時間がかかっても構わんよ」

 

 

 

「分かりました。ではしばらくお待ちください♪」

 

 

 

 そう言うと桃子も奥に下がった。今の客はちょうど私一人なので店内は店に流れる音楽だけだ。ちなみに主人の高町士郎がいないのは初めから分かってたいた。彼は今自身がコーチ兼オーナーをしているサッカーチームの試合を指揮しているから居ないのだ。

 

 

 

(まぁ、もうしばらくすると帰ってくるだろう。それまで食事をして待つさ。)

 

 

 

 私は美由希が持って来た料理を食べながら待つことにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのは視点~

 

 

 

 

「いや~今日は助かったよ連くん!助っ人に入ってくれないとメンバーが足りない所だったよ。それに君が最後に一点入れてくれて勝ったしね!」

 

 

 

 

「別に構いませんよ。サッカーは得意ですし」

 

 

 

 

 

 今日はお父さんがコーチ兼オーナーをしているサッカーチームの『翠屋JFC』の試合の応援ために河原にアリサちゃんやすすかちゃんとユーノくんと来ていた。

 

 

 ちなみに今お父さんに誉められているのは同じクラスの小鷹 連くん、わたしの隣の席で良くお話しする男の子、彼はたまたま近くを通っているところをお父さんが怪我をした子の代わりとして試合に参加してほしいと頼んだのだ。そんな連くんは、お父さんの頼みを快く受けて試合に参加してチームを勝利に導いたの。

 

 

 

「連のやつ謙遜しちゃって、もっとはっきりと喜んだらいいのよ!」

 

 

 

「まぁまぁ、落ち着いてアリサちゃん、連くんは恥ずかしがってるだけだよ。」

 

 

 

「そうだね、連くんは目立つのあんまり嬉しがらなそうだよね。」

 

 

 

 

 上からアリサちゃん、すずかちゃん、わたしの順で話す。わたし達は試合が終わってお店に帰っている最中で、お父さんはチームメンバーや連くんにお店で飲み物などをご馳走するって一緒に帰ってるの。

 

 

 

 

 しばらくアリサちゃん達とお喋りしていたら、わたしの家族で経営している喫茶店『翠屋』に着いた。お父さんは準備するから少し待ってとお店の扉を開けると何故か驚いたように止まってしまった。

 

 

 

「どうしたのお父さん?」

 

 

 

「なになに?なんかあったの?」

 

 

 

「?」

 

 

 

 

わたし達もお父さんの後ろから中を覗くとお店のー席に何故か山と積まれたお皿があったの

 

 

「なのは、あれなによ」

 

 

 

 

「わたしも分かんないよ、朝にはなかったけど……」

 

 

 

アリサちゃんが聞いてくるけどわたしも分からないの、と話してると奥に疲れた様子のお姉ちゃんが出てきた。お父さんはお姉ちゃんにあの状態を尋ねることに、

 

 

 

 

「美由希、あれはいったい?」

 

 

 

 

「あ!お父さん、なのはお帰りなさい。あれは今お客様が食事をしていて、その空いたお皿を回収するのが間に合ってないの!」

 

 

 

 

「お客様は団体様かい?」

 

 

 

 

「それがお一人様なの!」

 

 

 

 

「すまないが、注文してもいいか」

 

 

 

なんと、あの山と積まれたお皿は一人のお客が食べた量らしいお皿は40枚は積まれている。とお皿の山を見ているとお皿の山から誰かの声が聞こえてきた。その声は聴いたことがある懐かしい声でわたしはもしかして!と近くに行ってみることに。

 

 

 

そこには髪や肌の色や見た目の年齢が違うがアイリスを若くしたような人があった。

 

 

 

「ん、どうした。お前が注文をとるのか?」

 

 

 

「えっと、あの、貴女はアイリスと言う人を知っていますか!」

 

 

 

「なんだいきなり、そんな奴は知らんな」

 

 

 

 彼女はアイリスのことを知らないらしい、でもこんなに似ている人はこの辺りで見たことかないので聞いてみると彼女はめんどくさそうに答えた。

 

 

 

「私は最近この辺りに引っ越して来たばかりでな外への買い物は私の従者がしているからあまり外へはでないな、そんなことより、私はデザートを注文したいのだが……」

 

 

 

「は、はい!分かりました。ご注文をどうぞ!」

 

 

 

「ではな、ここのページのデザートを全て貰おうかな」

 

 

 

「え?ここのページ全部ですか?」

 

 

 

「ああ、全部だ」

 

 

 

彼女はテーブルにある皿の山を全て食べて更にデザートをメニュー1ページ分食べようとしているの。わたしが驚きで止まってるといきなりお店の扉が開いた。

 

 

 

 

ばたん!

 

 

 

「こらー!喫茶店にいくと言っていつまでいるんですかー!」

 

 

 

店の扉を開けて入って来たのは優しそうで綺麗な女の人でした。

 

 

 

「む?リニスか、どうした?」

 

 

 

 

「もう!どうした、じゃないですよ!私は貴女がここのシュークリームを買ってきてくれるの楽しみにしてたのに!いつまで待っても帰ってこないし!」

 

 

 

 

 店に入って来たリニスさん?は、どうやらシュークリームが楽しみだったようで、いつまでも帰ってこないこのお客を迎えにきたみたいだ。

 

 

 

「わかったわかった、ならそろそろ帰るとするか……。店員よ、お会計と頼んでいたシュークリームを頼む。」

 

 

 

「は、はい!お会計がこちらになります。」

 

 

 

お姉ちゃんが奥からシュークリームの箱と伝票を持って戻ってきた。

 

 

 

「ふむ、こんなものか……。ではこれでよいか」

 

 

 

 

「こ、これって!」

 

 

 

 

 そう言ってこの人はお姉ちゃんに黒いカードを渡したの、確か黒いカードって……

 

 

「ねえアリサちゃん、あのカードって」

 

 

 

「えぇ、あれはブラックカードね、あまり見ない物よ。」

 

 

 

 アリサちゃんも少し驚いていたけど、わたしは初めて見たからとてもびっくりしたの。お姉ちゃんも渡されてあたふたしていたの。それからお会計を終えてシュークリームを受け取ったその人はリニスさん?と一緒にお店を出て行こうとして最後にこちらに振り向いて一言「旨かった、またくる」と言って帰っていったの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それからわたし達も机に座って今日の試合のことや先程の人について話をしていた。

 

 

 

「なんかすごい人だったね」

 

 

 

「そうね、あれだけ食べてどこに入ってるのかしら?」

 

 

 

アリサちゃんとすずかちゃんもさっきの人が気になるのか良く話題にしているとサッカーチームたちや連くんは帰るのかそれぞれが帰宅していく、そのなかで一人の男の子が手に握っているものがわたしは少し気になったの

 

 

 

(あれ?あれってジュエルシードににてるような……)

 

 

 

 でもその子はすぐにポケットになおしてしまったから本物なのかわからなかった。

 

 

 

「ん?どうしたのなのは?」

 

 

 

「なのはちゃん?」

 

 

 

「え?いや、なんでもないの!(見間違いかな?)」

 

 

 

 これが後であんなことになるなんて、わたしはこの時思いもよらなかったの………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス視点~

 

 

 

 わたしはリニスにシュークリームを持たせ先に家に帰るように言い付けて、一つのビルの上から一組の男女を見下ろしていた。

 

 

 

「ふむ、どうやらなのはは原作どおり勘違いとでも思ったのか、あのジュエルシードをわざと見逃したんだがな……このままあれが発動すると原作よりなのはは戦闘をしてないから最悪負けるな」

 

 

 

 

今の段階でなのはは2つだけ回収しているが本来なら後3つは回収しているはずなので、その分の戦闘経験が足りないのだ。

 

 

 

「まぁ、様子を見てみるか。念のためにモードチェンジ……………『……………』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのは視点~

 

 

 

 

「はぁ!はぁ!」

 

 

 

 わたしは突然の魔力反応にユーノくんとその反応場所の急いでいた。

 

 

 

 

「はぁ!はぁ!やっぱり!あの子が持っていたの、ジュエルシードだったんだ!はぁ!はぁ!」

 

 

 

 

「なのは!ここなら結界が届くから!展開したら飛んでいこう!封時結界!」

 

 

 

 

「わかった!レイジングハート!」

 

 

(了解)

 

 

 わたしはすぐに変身して飛行魔法で空に上がりビルの上に上がり町の様子を確認することに

 

 

 

「これは!」

 

 

 

「ひどい、町が……」

 

 

 

 そこから見た町は大きな大木が町の真ん中に生えていて、町のあちこちから大きな根っこが飛び出ていて町はめちゃくちゃになっていた。

 

 

 

「わたしがあそこで気づいていたら……」

 

 

 

「なのは……。」

 

 

 

わたしのせいで誰かが傷ついたかもしれない、そう考えると自分に対して怒りがこみ上げてくる。

 

 

 

「わたしは!もう!二度と同じ間違いはしないの!今度は守ってみせる!」

 

 

 

「なのは!?待って!」

 

 

 

 

そう言ってわたしはユーノくんの言葉も聞かず大木に飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス視点~

 

 

 

 

「ふむ、どうやら彼女は自分への怒りで周りが見えてないね、先程から根っこの攻撃を受けそうなってる。なんとかなっているのはユーノの援護と天性の才能かな?」

 

 

 

 私はなのはがいたビルより後方のビルでこの状況を眺めていた。原作ではなのはがレイジングハートの力を引き出して遠距離射撃で終わらせていたはずだが、まだレイジングハートの力を引き出せてはいないか。

 

 

「さてと、ここで彼女に倒れてもらったら困るし、手を貸すとしようか、

「人よ、神を繋ぎとめよう」《エヌマ・エニシュ》」

 

 

 私は腕を変容させて数多の鎖に変えて大木のある程度の根っこを縛り付ける。これでなのはもなんとかなるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのは視点~

 

 

 

 わたしはジュエルシードの力の反応が強い大木の中心の向かってただ自分の感情のままに突貫していると真下から多くの根っこがわたしを中心に近づけないように攻撃してきた。

 

 

 

 

「ディバインシューター!シュート!」

 

 

 

 わたしは根っこに捕まえられないように魔法を撃って根っこを弾くけど次から次へと根っこは襲ってきてきりがないの。

 

 

 

「急がないといけないの!だから!邪魔をしないで!」

 

 

 

「なのは!落ち着くんだ!焦っていては……!」

 

 

 

「でも!急がないと……!ユーノくん!危ない!」

 

 

 その時、ユーノくんの背後に根っこが迫っていた。わたしはすぐに魔法を放つ

 

 

 

「やぁ!」

 

 

 

「!、ありがとうなのは、」

 

 

 

「いいの、それよりごめんね、わたし周りが見えてなかったの」

 

 

 

「いいんだ、それよりも!なのは!下だ!」

 

 

 

「うん!シュート!」

 

 

 

 ユーノくんと話している間も無く根っこの攻撃は続く、この根っこをなんとかしないと思った時わたしはあることを思いつく。

 

 

 

(近くに行けないのなら、遠距離から攻撃すれば!でも、離れるにしても根っこが………!)

 

 

 

と根っこをどうにかしないと、と考えてると突然周りの根っこにどこからか大量の鎖が現れて根っこを縛り付ける。

 

 

 

「え!?これは?」

 

 

 

 

「わからない、でも今がチャンスだよなのは!」

 

 

 

 

「うん!今なら、レイジングハート!いくよ!」

 

 

 

 

(了解ですマスター!シューティングモード!)

 

 

 

 

 わたしは変形したレイジングハートに魔力を込めて大木の中心にめがけて放つ

 

 

 

「ディバインバスター!」

 

 

 

 

ドーーーーーーー!

 

 

 

 

 レイジングハートから放たれた砲撃は見事に大木の中心に当たりそのままジュエルシードを封印することに成功する。

 

 

 

 

「すごい、なのは君はレイジングハートの能力を更に引き出したのか……」

 

 

 

 ユーノくんがなにか驚いているけど、なんとか封印できてよかったと安堵してると……突然周りの鎖が動きわたし達を縛り封印したジュエルシードを持って行こうとしていた。

 

 

 

ジャラジャラ!

 

 

 

「ユーノくん!鎖が!」

 

 

 

「あれは、ジュエルシードを持っていくつもりだ!」

 

 

 

「その通りだよ、君たちのおかげで簡単に手に入ったよありがとう。」

 

 

 

「誰!?」

 

 

 

わたし達は後ろから聴こえる声に振り向くとそこには黒いローブに包まれた一人の男性?が立っていたの………

 

 

 

「君たちはこの石を集めているようだけど、これは危ないものだ、君たちのような子供が集めるのはおすすめしないけどね……」

 

 

 

「それが危ないのはわかっているけど!もともとは僕がこの町に落としたようなものなんだ!だから僕が集めないと、」

 

 

ユーノくんはローブの人にこれまでの事を説明するけど、

 

 

「ふ~ん、まぁ関係ないさ、この石は面白いことが出来そうだからね、貰っていくよ、じゃあね。」

 

 

そう言ってローブの人は消えていく。

 

 

 

「ま、待って!あなたはそれをどうするつもりですか!?」

 

 

 

「ん?これをかい?まぁこの魔力量ならこんなことができるかな、」

 

 

 

消える寸前にローブの人は壊れた町に向かってジュエルシードの魔力を使う、その力で壊れた町がまるで何事も無かったように元の姿に戻っていた。

 

 

 

「そんな!ジュエルシードの魔力を安定して使うなんて!あなたは………」

 

 

 

 

 ユーノくんが驚いてローブの人に聞こうとするが、もうローブの人はいなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス視点~

 

 

 

 なのは達の前から転移して少し離れた路地裏に飛んで変身をアルトリア(ランサー)に変える。

 

 

「モードチェンジ、ランサー「アルトリア・ペンドラゴン」、ふむ、これで9個目か後一つ集めたら……」

 

 

 

 

 私は、ジュエルシードを懐にしまい家に帰る、その最中頭のなかでジュエルシードを使ってあることをしようと考えていた。時期はまだまだ先だが面白いことになる、と考えてると、目の前に一人の見知った少女が地図を眺めながら困惑しているのを見つける。

 

 

 

(あれは、フェイト?どうしたんだ、地図なんて見て…………。迷子か?)

 

 

 

 私は、フェイトに声をかけてみることに、

 

 

 

「そこの少女よ、どうした?迷子にでもなったか。」

 

 

 

「!、い、いえ迷子でわないです。ただこの町に最近来たので、地図を把握しておこうと……」

 

 

 

「そうなのか?だったら、地図のここにある喫茶店にいつか行くといい、とても美味しいからね。お土産として買うのも良いぞ。」

 

 

 

「は、はい、ありがとうございます。」

 

 

 

「では、あまり遅くならないように帰るようにな」

 

 

 

ぽんぽん、

 

 

 

「!あの!」

 

 

 

 フェイトの頭を軽く叩き帰ろうとするとフェイトに呼び止められた。

 

 

 

「なんだ?」

 

 

 

「あの、今の……」

 

 

 

「?…………あぁ、そう言うことか、」

 

 

 私は良くフェイトを鍛えた後に頭を軽く叩いていたからな、それで気になったか。フェイトはモジモジしながらこちらを見ていた。

 

 

 

「すまんな、つい癖で昔鍛えていた子にしていたようにしてたな。」

 

 

 

「いえ!私は嫌ではなかったので!」

(もう少し撫でてほしかったけど)

 

 

「ん?そうか、なら良いのだが、それでは私は帰るよ。また会えたらよいな。」

 

 

 

「私も、そう思います。」

 

 

 

そうして、フェイトと別れ家路につくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~フェイト視点~

 

 

 

 

「あの人、師匠に似ていたな……」

 

 

 

私は先程会った女性が私の頭を軽く叩いた仕草に何故だかあの女性と師匠を重ねてしまった、でも体型や声など全く似てないのだけれど……

 

 

 

「また、会いたいな……師匠……」

 

 

 

 師匠は私が母さんに頼まれたジュエルシード集めに出発する直前に時の庭園からいなくなっていていた。最後に一言でも声をかけてほしかった。

 

 

 

 私は師匠に伝えて無いことがまだまだあったのに、と考えながらこの町の事を探索していくのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス視点~

 

 

 

 

どうやらフェイトはちゃんと食事をしているようだ。顔色も良いし、ふらふらしている様子もなかった。時の庭園で徹底的に食事を取るようにしたのがよかったな。原作ではリニスがいなくなってからプレシアに虐められて地球に降りてもご飯を食べずにジュエルシードを探して倒れそうになるし、そんなことが無いようにちゃんと教え込んだのだ。

 

 

 

 

「この後は、巨大化猫と二人の衝突とクロノ乱入と管理局のお手伝いと………ふむ、仕掛けるならここか」

 

 

 

 

 

 

 

ふ、ふ、ふ、楽しみだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ちなみに転生者たちは初日の件で親に監視されていて外にでられないでいます。
学校パートもつくらないとな~


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四話

二年前に書いて放置していた物をまさか感想を貰えるなんて思っていませんでした。まぁこの作品は本当に主の妄想がほとんどなのでよみずらいと思いますがそれでも良いならご覧ください。


ちなみに前半は二年前に書いて後半は最近足していたので文章の書き方がおかしいです。


 

 

 

 

 

 ジュエルシードが発動し巨大な大木となり町を覆いあわや大惨事になりかけた日から数日、町はローブの人物がジュエルシードを使い何事も無かったように綺麗になおり、町の人は夢でも見ていたのかと騒ぎには成らなかった。

 

 

 なのは達はその日よりさらに自らを鍛えていた。そんな時なのはの友人のすずかより家に遊びに来ないかとお誘いがありなのはは兄の恭也と共に月村邸に向かっていた。

 

 

 家から出発しバスに乗り近くの駅でおりそこから歩くこと数分後、町の外れにある月村邸の正門にたどり着き恭也が呼び鈴をならす。

 

 

ピンポ~ン

 

 

 

『はーい、どちら様でしょうか?』

 

 

 

「今日お呼ばれした高町恭也と高町なのはだが、開けてもらえるか」

 

 

 

『恭也様となのは様ですね、今お開けします。』

 

 

 

がらがら!

 

 

 

 恭也がインターホンの相手と話をすると正門が自動的に開き中へ入れるようになる。なのはたちはその門をくぐり屋敷の敷地に入っていく、屋敷の敷地には木々が植えられさながら森とも呼べる、そのなかを道に従い進んで行くと大きな屋敷にたどり着く、玄関には館の主である月村忍とメイドのノエル・K・エーアリヒカイトとファリン・K・エーアリヒカイトが出迎えてくれた。

 

 

 

「いらっしゃい恭也、なのはちゃん、今日は歓迎するわ」

 

 

 

「あぁ、今日はお世話になるよ忍」

 

 

 

「忍さんおはようございます。」

 

 

 

 お互いに挨拶をして恭也と忍は自室へ行き、なのははファリンの案内ですずかとアリサが待っている部屋へと案内されるのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス~

 

 

 

 

 私は今クラスアサシン『山の翁』の一人になり月村邸の森に潜み眼下のジュエルシードが起動するのを眺めて待っていた。このジュエルシードをめぐってなのはとフェイトが初めて出会うのだが、さてさてどうなることやら

 

 

 

「まぁ、鍛え上げたフェイト嬢なら戦闘経験が足りないなのは嬢には負けないでしょうが、他の奴らが介入してくるとどうなるか……」

 

 

 

 と、この屋敷の近くに感じるフェイト以外の()()の魔力反応を感じながら私はしばらく待つことにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのはサイド~

 

 

 

 

 私はファリンさんに案内されてすずかちゃんとアリサちゃんが待っている部屋に通され二人とお菓子を食べながらおしゃべりをしていた。

 

 

 

「なのは、あんた最近元気ないけど何か悩みでもあるの、なんだったら相談にのるけど」

 

 

 

「そうだよなのはちゃん、学校でも暗い顔してるし、神宮寺くんが話しかけて来たときに逃げないで考え込んでいたし、まぁ神宮寺くんがいくら話しかけても反応はしてなかったけど。」

 

 

 

「え?そんなことあったの、気づかなかった……」

 

 

 

「いいのよあんなやつ、勝手に人のことを嫁、嫁言ってるやつがまともなことを言ってるはずがないんだから」

 

 

 

 

 この三人娘は通っている小学校で三大女神と言われているほどの美少女だが神宮寺が煩くなのはたちに絡んでいるため誰も好意を伝えるなんてできないでいたりする。

 

 

 

 

 なのは達は穏やか日光を浴びながら楽しく会話をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 場所は変わり森の中で一匹の子猫が遊んでいると森に落ちていたジュエルシードを見つけてしまう。

 

 

 

 子猫はジュエルシードを咥えて持っていこうとした、その時、ジュエルシードは子猫が願っていた大きくなりたいという願い感じとり魔力を使い子猫を巨大化してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

 

 

 

 森からの突然の魔力反応に気づいたなのはは、すぐにユーノに念話を送る。

 

 

 

『ユーノくん!今ってジュエルシードの魔力反応じゃ!』

 

 

 

『そのようだね、しかもここから近いみたいだ!すぐに向かわないと!』

 

 

 

「ん?どうしたのなのは?なんかそわそわしてるけど、」

 

 

 

「え、別になんでもないよ!『どうしようユーノくん、このままだとここからうごけないよ~!』」

 

 

 

 森からのジュエルシード反応にすぐさま向かいたいが、いきなり森に走って行けば二人に不審がられるため動けずにいると

 

 

 

『ぼくに任せて!』

 

 

 

 念話でそう言うとユーノは森に向かい走っていくなのははそれをみてユーノを追いかけるため森に走る。

 

 

 

「きゅー」

 

 

 

「ユーノくん!?アリサちゃん、すずかちゃんごめんねユーノくんを捕まえてくるよ。」

 

 

 

「なのは、手伝うわよ!」 「私も……」

 

 

 

「大丈夫!すぐに戻ってくるよ~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~月村邸の森~

 

 

 

 

 アリサ達から少し離れた所で結界をはり、なのはは変身し魔力反応があった場所まで飛んでいくとそこには巨大化した子猫の姿があった。

 

 

 

「にゃ~ん」

 

 

 

「ユーノくん……あれは……子猫?」

 

 

 

「そのようだね、多分子猫の早く大きくなりたいという願いを叶えたんじゃないかな」

 

 

 

「そうだね、でもこんなに大きくなったんじゃすずかちゃんも飼うのが大変だし早く元に戻してあげよ!レイジングハートお願い!」

 

 

 

 

(OK、シーリングモード)

 

 

 

 

なのは達は子猫を戻すためにジュエルシードを封印しようと魔力を込めた次の瞬間、空から魔力弾が子猫に向けて飛んでくる。

 

 

 

(フォトンランサー、ファイア!)

 

 

 

バチバチ!

 

 

 

「んにゃ~!」

 

 

 

 

「きゃあ!」

 

 

 

 

「これは攻撃魔法!一体誰が!」

 

 

 

 なのは達は魔法が飛んできた方に向き直るとそこには黒衣を纏い黒い杖を構え赤い瞳をした一人の少女がいた。黒衣の少女は背後に新たな魔力弾を浮かべながらこちらを警戒するように見下ろしている。なのはも警戒するようにレイジングハートを構える。

 

 

 

「あの子が魔法を撃ったの?」

 

 

 

「そのようだね、手に持ってるのはデバイスのようだし」

 

 

 

「わかった、ねえ!どうしていきなり攻撃してくるの!?危ないよ!」

 

 

 

「…………バルディッシュ、フォトンランサー」

 

 

 

(サー、フォトンランサー!)

 

 

 

 黒衣の少女はこちらの質問には答えず代わりに魔法をはなってきた、なのはは子猫に当たらないようにシールドを展開してフォトンランサーを受け止める。

 

 

 

 

「っ!話を聞いて!いきなり攻撃したら危ないよ!」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 なのははフォトンランサーを受け止めて少女に語りかけるが、黒衣の少女は黒いデバイスに魔力刃を形成しなのはに向かって突撃してきた。それをレイジングハートで受け止める。

 

 

 

(サイズフォーム)

 

 

「…………」

 

 

 

ガキン!

 

 

 

「やめて!私は貴女と戦うつもりはないの!」

 

 

 

「…………戦うつもりが無いなら私の邪魔をしないで」

 

 

 

バッ!(アークセイバー!)

 

 

 

 

(プロテクション!)

 

 

 

 なのはの問いに簡潔に答えると黒衣の少女はなのはから離れ武器の魔力刃をこちらに向かって放ってきた。飛んでくる魔力刃をレイジングハートが防御魔法を展開して受け止めようとするが黒衣の少女は魔力刃を防御魔法にあたる瞬間起爆させた。

 

 

バゴン!

 

 

 

「きゃー!」

 

 

 

「なのは!」

 

 

 

 爆発に飲まれ飛ばされるなのはにユーノが駆け寄ろうとするが黒衣の少女は追撃として魔力弾を放とうとしていた。なのはは攻撃のダメージで動けずとっさに避けることはできないでいた。

 

 

 

「…………ごめんね、」

 

 

 

(ファイア)

 

 

 

バゴン!

 

 

 

 黒衣の少女は小さく呟き魔力弾を放つ、魔力弾は真っ直ぐとなのはに向かい衝突して爆炎をあげる。

 

 

 黒衣の少女は次に痺れて動けずにいる子猫に向けて攻撃をしようとするが、その時、なのはがいた場所から赤い魔弾が黒衣の少女向けて放たれてきた。この攻撃を黒衣の少女はとっさに防御魔法を展開して受け止める。

 

 

 

「!」

 

 

 

(プロテクション!)

 

 

 

ダ!ダ!ダ!

 

 

 

 攻撃を防いだあとなのはがいた場所に目を向けるとそこには竜を模した赤い甲冑を纏いこちらに剣を向ける男の子がいた。どうやら男の子が魔力弾を防ぎ反撃してきたようだった。

 

 

 

「なのは!大丈夫かすぐに回復させるからな。『ベホマ』」

 

 

 

「ぅぅう、連くん?どうして、その格好は……」

 

 

 

 なのはを助けたのは同じクラスの小鷹 連

 

 

 

 

 

「話すのはあとでな、それよりもジュエルシードを早く封印するんだ、彼女は俺が押さえておく!」

 

 

 

「で、でもあの子とまだ何も話せてないの!」

 

 

 

「まずはジュエルシードを封印することが先だ!彼女とはそのあと話せばいい!」

 

 

 

「……わかったの」

 

 

 

 なのはは黒衣の少女と話がしたかったが、確かにジュエルシードを早く封印しないと子猫も周囲も危ない、なのでひとまず黒衣の少女のことは小鷹に任せて子猫の方に向かう。

 

 

 

「!させないバルディッシュ」

 

 

 

(サー、フォトンランサー)

 

 

 

 

「君の相手はこの俺だ!デイン!」

 

 

 

 

 

 なのはが子猫の元に近くのを止めようと黒衣の少女は攻撃を仕掛けるが小鷹は攻撃の射線に立ちふさがり彼女の雷に対抗して雷の攻撃をしかける。

 

 

 

 バチ!バチ!

 

 

 

「……邪魔しないで」

 

 

 

「そりゃ邪魔してるからな。」

 

 

 

 

 攻撃を防がれた少女は手に持つデバイスに魔力刃を展開し先に小鷹を落とそうとしかける。対する小鷹も腰に装備していた竜を模した剣を抜いた。

 

 

 

 

 小鷹が黒衣の少女と斬り合っている内になのは子猫へレイジングハートを向け封印術式を唱えはじめる。

 

 

 

「(早く元に戻してあげないと、それに、あの子ともちゃんとお話したいし!)レイジングハート!お願い!」

 

 

 

 

「OK!マスター」

 

 

 

 

 レイジングハートが子猫に術式を展開するとものの数秒で大きな子猫は小さくなりなのはの目の前に封印されたジュエルシードが現れる。そのジュエルシードをレイジングハートに収納しようとしたその時、背後からなのはに向かってなにかがぶつかってきた。

 

 

 

 

「きゃ!」

 

 

 

「なのは!」

 

 

 

「くっ!」

 

 

 

 

 なのはの後ろからぶつかってきたのは戦っていた小鷹で勢いでなのはは小鷹に潰されるように倒れ心配するユーノが駆けよる。

 

 

 倒れこむ二人の元に上から降りてくる黒衣の少女は周囲に雷槍を展開しいつでも撃てる状態で二人を見下ろしていた。

 

 

 

「にゃ~連くん重いよ!」

 

 

 

 

「くっ……ごめんなのは、すぐ退くから」

 

 

 

 

 なのはの上から立ち上がり黒衣の少女から目を離さずに警戒する小鷹、そして、なのはも急いで立ち上がってレイジングハートを構える。

 

 

 

 

 再び対峙する両者だが黒衣の少女に疲れの色はなくなのは達の方は数手の立ち会いから彼女の方が自分達よりも強いと感じた。

 

 

 

「(にゃ~ユーノくんどうしよう!あの娘強いよ!)」

 

 

 

 

「(そうだね。かなり強い魔導師みたいだ。魔力量はなのはと同じ位だけど戦闘経験でかなりの差があるしこのままだとキツいね。)」

 

 

 

 

 わたしとユーノくんは黒い少女と対峙しながら念話で話合うが彼女の戦い型は近距離から中距離に対してこちらは中距離から遠距離すなわち近づかれたら彼女の方が有利、なら離れたらいいのだが彼女のスピードはわたしよりもずっと速いのだ。

 

 

 

 

「(せめてあの娘の動きを止めれたら)」

 

 

 

 

「(そうだけど、そう簡単に捕まってはくれないだろうね。)」

 

 

 

 

 

 

 わたしとユーノくんがどうしようと話しているその時、

 

 

 

 

 

 

ヒュン!ヒュン!ヒュン!

 

 

 

 

 

「なのは!」

 

 

 

 

「きゃ!」「プロテクション」

 

 

 

 

 

「……!」「プロテクション」

 

 

 

 

「おわ!アストロン!」

 

 

 

 

 わたし達がいる場所に向かって空からたくさんの武器が降ってきたの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス~

 

 

 

 

「今の所フェイト嬢の方が有利……あの小鷹とかいう転生者はドラクエの8で手にはいる竜神装備にドラクエの魔法を使っているが実力はそこまで……」

 

 

 

 

 彼女達の戦いを近場の木に隠れながら見物しているが、やはりフェイトのほうが圧倒的に強い。途中から加勢に来た小鷹連も一蹴しているしさすが私が鍛えた弟子だ。

 

 

 

 と、一人影から弟子の成長を喜んでいると地上にてにらみ合う両者に向かってなにやら見たことある攻撃が飛んでくる所だった。

 

 

 

「これは神宮寺の王の財宝《ゲート・オブ・バビロン》、どうやら加勢するつもりで射ったのでしょうが、精度は下の下も良いところ……というか、なのは嬢も纏めて攻撃してますが……彼はどちらの味方なんでしょうか……」

 

 

 

 

 

 姿は見えないが以前ランスロット(バーサーカー)の姿で受けた攻撃方法だし、Fate好きなら知っているギルガメッシュ王の王の財宝は転生者なら欲しい特典だろう。かの王は世界全ての財を集めた英雄王、その財は天下の名剣、聖剣、魔剣、聖槍、魔槍などなど英雄王をもってしてその財の総量は彼の認識を越えていた。

 

 

 

 

「しかし、神宮寺の王の財宝はランクE~Cの武器がほとんど、たまにC+があるくらい……B~EXクラスの武具は確認できず……これは前回の戦闘時も同様……切り札として温存しているか使用が出来ないのか……」

 

 

 

 

 神宮寺が放つ武具はどれも私の創造した武具に比べて弱いだろう。だが特典で貰ったのならば今以上の宝具も所有していると判断してかかるべき、と思考していると神宮寺の攻撃でおきた土煙がはれ各自ガードか回避したのか無傷の姿でその場に立っていた。

 

 

 

 

 その姿を確認してると神宮寺らしき気配がこの場に向かって接近してくるのを探知、相変わらず魔力制御もできてないようだ。

 

 

 

 

「このまま神宮寺が来ると少々面倒なことになりかねませんか……ならば、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~なのはサイド~

 

 

 

 

 

「う~びっくりした。ありがとうねレイジングハート!」

 

 

「問題ありません。マスター」

 

 

 

 

 なのははレイジングハートが展開したプロテクションのおかげで無傷、しかし、周囲は木々が倒され地面にも大小穴があき結界がなければ月村家の森は大変な事になっていただろう。

 

 

 

 

 

 

「なのは!大丈夫!」

 

 

 

 

「うん私は大丈夫だよ。だけど今のって……」

 

 

 

 

「そうだね。この攻撃方法は……」

 

 

 

 

 

 お互い無事を確認したなのはとユーノはこの見たことのある攻撃にお互い嫌な予感が脳裏によぎる。そんな二人の他に小鷹と黒衣の少女も防御を解いて辺りを見回していた。

 

 

 

 

「たく、なんだったんだ?」

 

 

 

 

「……………!」

 

 

 

 

 

 周囲を見渡していた一同だったが先に気づいたのは黒衣の少女、彼女は手にもつデバイスを構え空に自然向ける。その様子になのは達三人も空に視線を向けるとそこにはちょうどこちらに向かって飛んでくる金色の鎧を着た神宮寺の姿があった。

 

 

 

 

「はぁ~やっぱり~」

 

 

 

 

「やはり彼だったか~」

 

 

 

 

「ん?あれは神宮寺のやつか」

 

 

 

 

「……………まぶしい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 上からなのは、ユーノ、小鷹、黒衣の少女の順で反応するがなのはとユーノは疲れたように肩を落とし小鷹は飛んでくる知り合いに特に反応せず黒衣の少女は光の反射でまともに視認できていなかった。

 

 

 

 

「ふははは!待たせたな嫁達よ!俺様が来たからには無駄な争いは無用だぞ!」

 

 

 

 

「「「(誰も呼んでないよ!)」」」

 

 

 

 

「????」

 

 

 

 

 

 心の中でツッコム三人と現状を理解できない少女にかまうことなく一人かっこよく決まったと髪をサッと払う神宮寺、そんな彼は地上を見下ろしながらなのはと黒衣の少女を舐めるように見つめる。

 

 

 

 

「(くくく、俺様の格好いい登場にどうやらなのはとフェイトは見惚れているみたいだな!まったく、罪な男だぜ!)」

 

 

 

「(うー相変わらず神宮寺くんは気持ち悪いの、なんかナメクジが背中を這ってるみたいだし、あんまりこっちを見ないでほしいな)」

 

 

 

 

「(えっと、なんか気持ち悪い人が来たけどどうしよう。嫁ってあの子のことかな?あんな人のお嫁さんって大変だろうけどそれも愛なのかな?)」

 

 

 

 

 神宮寺は頭の沸いた事を考え、なのはは神宮寺の視線に生理的拒絶反応をおこし、黒衣の少女は可哀想な目でなのはの事を見ていた。

 

 

 

 

 そんなカオスになってきた状況に動いたのは気持ち悪いと言う批判しか受けない神宮寺、彼は眼前の荒れ果てた森の様子に気付く

 

 

 

「なんだ!この有り様!こんなに森をめちゃくちゃにしたのはそこの雑種か!」

 

 

 

 

「はぁ?お前は何を言ってるんだ?これは……」

 

 

 

 

「はん!テメー以外に犯人はいねーんだよ!なのはとフェイトは俺様の嫁だしそこの淫獣は攻撃系は使えないってアニメで知ってるから消去法でオメーがのこんだよ!」

 

 

 

 

 

 頭の沸いたような計算式を叩き出した神宮寺は気持ち悪い笑みを浮かべながら呆れる小鷹に向かって指を指す。

 

 

 

「ねえ…あの子って頭どこか悪いんじゃ……」

 

 

 

「あはは……神宮寺くんはもとからあんな感じなの、あ、わたし高町なのはって言うの貴女は?」

 

 

 

「えっと、私はフェイト・テスタロッサ…なのはも大変だね。あんな人のお嫁さんなんて…」

 

 

 

 

「ええ!違うよ!あれは神宮寺くんが勝手に言ってることで、わたしには他に好きな人が……!というか、フェイトちゃんもなんかお嫁さんって言われてるけど神宮寺くんと会ったことあるの?」

 

 

 

 

「いや、会ったのは今が始めてだけど…なんで私の名前を知ってるのかな?」

 

 

 

 

 

 神宮寺が変な暴走をおこしている傍らでなのはは黒衣の少女改めフェイトと話していた。フェイトは神宮寺の発言になのはを優しい目で見つめるがなのははその勘違いを即否定する。

 

 

 

 

 そんな戦場とは言えない空間を展開する二人を他所に色々わめいていた神宮寺が遂に己の能力を発動させる。

 

 

 

 

「まったく!なのはの周りをつけ回るような雑種が!俺様が直々に手を下してやろう!王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)

 

 

 

 

 神宮寺が手を振り上げると共に背後に展開される彼の持つ様々な武具、その異様な光景に彼の能力を知らない小鷹とフェイトは警戒しなのはとユーノはまたあの無茶苦茶な攻撃が来るとプロテクションの用意をする。そして、振り上げた手を下ろす瞬間!

 

 

 

 

「さぁ!くたばりやが…ごばぁ!」

 

 

 

 

「「「「!!!」」」」

 

 

 

 

 

「アララライ!さぁ、行くぞ!遥か万里の彼方まで!」

 

 

 

 

 いざ攻撃をしようとした神宮寺に突如二頭の牡牛が牽いた戦車がその隙だらけの横っ腹にぶち当たり神宮寺は綺麗にぶっ飛んで行った。

 

 

 

 その空飛ぶ戦車には赤髪の巨漢が乗っていたのだがその巨漢は地上にて呆然とする四人を気にすることなく空を駆け去っていったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから最初に正気を取り戻したフェイトはなのはが収納し忘れていたジュエルシードを取りその場を高速で離脱、小鷹は後日自分の格好や魔法の事を話すと約束し去っていった。そして、なのはとユーノはかなり時間がたっている事に気付き急いですずかとアリサ達のもとに向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~フェイトサイド~

 

 

 

 

 

 私は先程までいた森?から離れこの世界で用意したマンションに帰ってきた。今の所集めたジュエルシードはたった2個だけ、もっと頑張らないと母さんに喜んでもらえないと考えながら玄関のドアを開けてなかに入る。

 

 

 

 

「ただいま。」

 

 

 

 

「お帰りフェイト!晩御飯もうすぐ出来るからね。」

 

 

 

 

 

「ありがとうアルフ、いつもごめんね。私もご飯の用意手伝うよ。」

 

 

 

 

 

 

 部屋に入るとエプロンをつけたアルフがキッチンで料理をしている所だった。私はアルフにお礼を言い自分もご飯の準備をお手伝いする。

 

 

 

 元々料理なんてできなかった私とアルフはスカサハ師匠に鍛えられる傍ら簡単な料理方法も一緒に教えてくれた。師匠曰く「いついかなる場合でも食事は取るように、腹に物を入れねば力は入らんからな。そして、料理の仕方を知っていればお主らだけになっても健康的な食事を作れるであろう。」

 

 

 

 

 

 そう言って訓練でぼろぼろになった私達をお風呂に入れた後一緒に料理をしたのは良い思い出だ。その時師匠が「ふむ、やはり料理を教えるなら紅閻魔の方がよいか……いや、今はやさしめにタマモキャトかエミヤのほうが……」と独り言を言ってたけど紅閻魔?やタマモキャト?とエミヤ?とは一体なんの事だったんだろう?

 

 

 そんなことを考えながら料理のお手伝いをして完成した晩御飯をアルフと一緒いただく事にする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 晩御飯を終えてしばらく休憩した後、私は今日の戦いの事をアルフに話す。始めは「へぇ~フェイトと同じくらいの娘がいたのかい、でも、師匠に鍛えられたフェイトの敵ではないね!」と機嫌よく聞いてくれてたんだけど、あの変な男の子の話しをするとアルフは、むっとした顔になった。

 

 

 

 

「なんだいそいつは!始めて会ったフェイトの事を知っていて、しかも勝手に名前を呼ぶわ嫁扱いするわ、そんなやつ私がバインドで締め上げてフルボッコにしてやるよ!だから、フェイトはあんまり関わっちゃいけないよ!」

 

 

 

 

「うん、あの子はなのはも頭のおかしな子って言ってたし関わらないようにするよ。」

 

 

 

 

 

 

 他にもう一人いた男の子や最後に現れた大きな男の人と空飛ぶ牛さんの話をしてアルフと一緒にこれからの事を話し合うことに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アイリス~

 

 

 

 

 

「ふはは!余の神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)は絶好調であるな!」

 

 

 

 

 私は今海鳴市の上空を戦車に乗りながら疾走しており、眼下に広がる街の夜景を眺めながらの疾走は気持ちいいものである。

 

 

 

 

「それにしてもあの小僧綺麗に吹っ飛んだが、ちゃんと生きておるか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時刻は遡りなのはやフェイト達か神宮寺の奴と対峙していた時、私は木の影からどのようにあのキモい奴を排除しようと考えていた。

 

 

 

 

「現状ヤツの戦闘能力は王の財宝しかない……ならば射たせる前に強制退去してもらう……」

 

 

 

 

 そう結論した私は一撃でヤツをぶっ飛ばす事の出来る姿にチェンジする。

 

 

 

「モードチェンジ、クラスライダー『征服王イスカンダル』」

 

 

 

 

 私がアサシンの姿から変わったのは古代マケドニアの覇者、その軍略をもって数多の国々を征服した暴君、その姿は200センチ以上で筋骨隆々の大男である。

 

 

 

「うむ、やはりこの姿は力が漲る!でわ、行くぞ!神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)!アーララライ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして神威の車輪で神宮寺の小僧を撥ね飛ばした私はそのまま夜のドライブに向かったということだ。

 

 

 

 

「さて、これでなのはとフェイトは出会い。既に二人はお互いの名前を交換しなにやらあの小僧のことで変な共感が生まれたようだが、これからどうなることやら」

 

 

 

 

 影から見ていてあの二人は友達になれるであろうが、今は敵同士ならば戦わねば真の友達にはまだなれぬだろうなと考えながら私はあの時感じたもう1つ魔力についても考えていた。

 

 

 

 

「あの時、あの場所から感じた魔力反応は小鷹と神宮寺の小僧の他にももう1つあったが結局こちらには来なかった。狙いはわからんが少し調べておこうか。」

 

 

 

 

 こうしてなのはとフェイト達の始めての遭遇は終わっていくのでした。

 

 

 

 

 




イスカンダルのセリフって考えるとかなり難しいー


次の話はまた二年後位に書くかもしれませんw


でわでわ


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