転生したらキメラティック幼女になってた件 (ふれんちとーすと)
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第一話 死×0=転生


思い付きで書きました。反省はしていません。


 

 

気が付いたら、面接室のような場所にいた。

 

おかしい、何故・・・・そう思うのは当然だろう。

 

自分は、明日から新社会人・・・会社への初出勤、それに備えて早く寝た所までは覚えている。

 

スーツ良し、鞄よし、手拭いにティッシュにスマホもよし・・・万全に揃えて自分は休んだはずだ。

 

 

しかし、気が付けば、自室ですらない面接室と思わしき配置の部屋の中、呆然としていると、いつの間にやら1人の男が対面するように腰掛けていた。

 

「お待たせ致しました、どうぞおかけください」

 

物腰の柔らかな老紳士、そんな男だった。

 

私は言われるままに、対面するよう座り相手を見る。

 

 

男からは、こちらを気遣うような雰囲気を感じた。

 

「和泉 真琴(いずみ まこと)さん、ここは輪廻転生を司る場所、あらゆる魂の次の行き先を定める場所です。あなた様は、昨晩、心臓麻痺に陥り・・・残念ですがお亡くなりになられました」

 

頭が真っ白になった。

 

つまりは、私の今までが全て水の泡に消えてしまったという事だ。

 

学生時代は、両親の転勤で色んな所を転々として、ろくな学校生活を送れず、両親はこちらに申し訳ないと言うたびに"仕方ない"と心に色んな思いを溜め込んできた。

 

大学に入る頃には、人付き合いなど殆どなかった為、親しい友人の1人も出来なかった。

 

 

思い返せば・・・やりたい事とか考える余裕も、何も無かった。

 

 

ずっと押しとどめていた思いが、後悔になって込み上げてくる。

 

会社でやり直す、社会に出ればなんとかなる。そんな希望をすら、粉々に打ち砕かれた。

 

そんな、私に、その老紳士はゆっくりと告げていく

 

「あなたの人生は、天寿を全うすることなく終わりを迎えました・・・故に、新たなる命を・・・」

 

体が透けて消えていく・・・足の先から消えていく・・・

 

思わず、縋るように叫んだ。

 

嫌だ・・・!こんな終わりは、嫌だ・・・!

 

私まだ・・・

 

「何もしてない!」

 

 

その瞬間、体がふわりと浮かぶ様な感覚と、何かが流れ込んで来るような感覚がした。

 

 

老紳士が慌てたようにこちらを見れば、

 

「いけない!?願いが強過ぎる・・・!やむを得ない!」

 

そう言ってこちらに触れてくる。

 

流れ込んだ何かか形をとっていく。

 

 

「真琴さん!何か!あなたが咄嗟に思い浮かぶものを!」

 

え?唐突にそんな事言われても、と絶望に沈んでいた為かふと思い浮かぶもので固まった。

 

とっさに、思い浮かべたもの・・・ポケモンとモンハンくらいしか、思い浮かばないのですけど。

 

あ、まだ、毒タイプ厳選してない、私

 

 

「では、よい人生を」

 

 

その瞬間、私の意識が途絶えた。

 

 

 

 

魂の書き換え開始

 

毒に統一、対象を限定

 

ズバット、ハブネーク、グレッグル

 

個体形成、不可。

 

追加データ・・・ギギネブラ

 

 

個体形成完了・・・・転生開始

 

 

システム、オールグリーン

 

 

良い旅を

 

 

 



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第2話 毒×4=幼女



ドーモ、私です。




 

 

 

気が付いたら、声が聞こえた

 

「やめて!私の・・・その子は私の!」

 

 

その声とともに、体が濁流に呑まれ、再び私の意識が闇に落ちていった。

 

 

 

 

 

そして、気が付いたなら、川の辺に倒れていた。

なんだか、体が小さい・・・そう思って立ち上がり、川を覗き込んだ。

 

 

 

そこには、銀髪の幼女が映っていた。

 

更に言えば、蝙蝠のような小さな羽と大きな刃物の付いた爬虫類の様な尻尾、そして、赤く煌々と輝く目・・・・

 

「・・・吸血鬼か何かにでもなったのかしら、私」

 

さらに言えば、元は男だった彼は彼女になっている。

 

衝撃的過ぎるはずのことだ・・・しかし、彼、いや彼女は"怯まなかった"。

 

思ったより、ずっと、心が落ち着いている。

 

 

そして、こう思った。

 

 

 

 

好きな様に生きる、チャンスなのだ、と。

 

 

 

 

 

しばらくして、サバイバルの知識がテレビとかで見た程度しかない事に気が付いたのか、辺りを見回してその事に気がついた。

 

 

辺り一帯が鬱蒼とした森なのだ。

 

 

どうしよう、そう思って川を覗き込んだ時だった。

 

 

 

水飛沫と共に筋骨隆々の何かが現れた。

 

 

唖然として、固まっていると川の水が綺麗に澄んでいき、水が透き通る様に光を反射させ始めた。

 

 

そして、その筋骨隆々な何かは良いサムズアップをしながら川に戻っていった。

 

 

 

 

「・・・・・・・飲んでもいいってことかな?」

 

 

 

彼女は見なかった事にして、川の水を手で掬い飲んでいく。

 

普通に喉越し爽やかで美味しかった事が、なんとも言えない気分になった・・・・。

 

 

 

 

 

しばらくして、お腹が可愛く音を立てる。

 

 

空腹なのだ・・・、そして、空腹を満たすには何かを食べるしかない。

 

 

川で魚を採るか、森で木の実とか食べれるものを探すか。

 

 

生憎、火起こしなんてやったことが無いし出来る気もしない。

 

 

 

彼女は仕方なく森に足を踏み入れ、落ちていた石で木の幹に傷をつけながら移動し始めた。何かあれば戻れるようにと、進行方向に→マークの傷をつけていく。

 

この先、あそこのような水場があるかなんて分からない。

 

ならば、戻れるようにしなくては死ぬしかない。生き物としての本能がそう訴えかけてきている・・・様な気がする。

 

 

子どもの体のせいか、将また山歩きの経験など皆無なせいか、はたまたのその両方か・・・覚束無い足取りで辿々しい。

 

不器用ながらも目印を付けながら鬱蒼とした森を歩く。

 

飛べたらいいのに、そう思わずにはいられなかった。

 

 

しかし、背中の羽はパタパタと動かせても、体が浮かぶような感じは全くしなかった。可愛いだけである。

 

程なくして、思わず溜息を吐いた時だった。

 

 

何故か、この先に何か居ることが分かった。

 

およそ、自分から15mくらい先、大きさは私より大きい・・・何故だか、頭がそう認識した。

 

 

何故わかるのか、今はどうでもいい。ただ、こちらに向かってきている。そう分かり体を木の幹に隠してのぞき込み、様子を見る。

 

 

そして、数分後、そこには大きな熊が、こちらに向かってきているのだった・・・

 

 

 

 







次回もお楽しみに(区切り


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