東方深淵録 ~Abacus record...~ (デュラント)
しおりを挟む

1話


あらすじ!



なんてありません、なんせ1話ですから。

どうぞ。


 

 

 

『魔帝』

 

 

それが彼の二つ名である。

曰く、創造する力を持つとか…

曰く、どんな攻撃も跳ね返してしまうとか…

曰く、圧倒的な威圧感を持つ、カリスマ性があるとか…

曰く、いろんな世界を渡り歩き支配してきた、暴虐の魔帝だとか…

 

そんな恐ろしい人物が存在した。

そしてか彼は幻想郷へと目をつけ、無理矢理幻想入りをしたと…

彼が幻想入りしたのを知り、色んなところの主格たちが慌てふためいたと。

 

大賢者

「あれ敵に回していい人物じゃないわ…」

軍神

「あぁ、幻想入りしたその日のことか…よく覚えているよ、鳥肌と冷や汗が止まらなくなったよ。」

吸血鬼

「まさに魔帝ね…彼ならあっという間に幻想郷を支配できるわよ。」

僧侶

「…噂通りだったとしたら、幻想郷は終わりですね…抵抗はしますが。」

覚妖怪

「1度会ったけれど、格上すぎて心が読めない。こんな事は初めてよ…」

亡霊姫

「あらあら…彼なら大丈夫よ?優しいから。」

花妖怪

「幻想郷が支配?ふん、無いわよ。そんな事興味ないだろうし。」

閻魔様

「…凄い大物が幻想入りしましたね、ですが彼は噂通りじゃないと思ってます。」

 

 

最後のあたりは少し違うが、やはり恐怖されている。

どんな異変を起こすのかわからない彼に対して、警戒してる者達は胃を痛めているのだった。

 

 

 

 

「ん?どこだここ?」

 

当の本人は、迷子のようだが。

 

 

 

 

 

 

あっれ?可笑しいなぁ…コンビニ行ってきた帰りの筈なのに…?

近道しようとして林道を通ったのは覚えてるが…何故森になってるんだろ?

 

まさか、また転移召喚でもされたか…?

また、なろう系主人公にならなきゃいけないの?もういいよ…特典貰いすぎて使い道に困ってるっての…

 

「にしても…マナが濃いなここ…俺にとっては良い餌だけど…」

 

普通の人間なら結構辛いな、長時間はいれねぇなこれ。

立ち止まってても仕方ねぇし、歩くか。

 

「あースマホ…圏外か…能力使っちゃお。」

 

よし、これで受信できるぞぉ…!

せめてYou〇ubeが見れるならいいや、あ、Goog〇e先生も欲しいな。

と、歩いてたら家を発見。

二階建ての洋風建築だな…家の前には庭もあり何種類かのお花が置かれている。

ふむ、女性かな?

 

「ちょっとここがどこか聞こうかな、GPSが反応しねぇし。」

 

 

コンコン

 

はーい、と聞こえたので家主がいるのだろう、良かった。いてくれて。

 

「はいはい、どちら様で…す…か…っ!」

 

ん?なんで顔見るなり青くなったのこの子、てかメチャクチャ可愛いなおい。

金髪碧眼美少女…スタイルも良し…でも彼氏居そうだなぁ…男なら放っておかないよな。ぐすん。

 

『すまない、少し尋ねたい事があってね。いいかね?』

 

で、でたー!!誰かの前になるとカリスマ口調になるやつううー!何でこんなの特典貰ったんだよ俺…

 

「え…ぁぁ…だ、大丈夫よ。どうしたのかしら…?」

 

『ここがどこかを知りたくてね…私が知っている場所とは似ても似つかないものでな。』

 

「なるほどね…もしかして外来人かしら…?ここで説明するのもなんだし…中に入って頂戴、そこで説明するわ。」

 

おおーー!!美少女のお家だあああああ

お言葉に甘えてお邪魔しますかねぇ…ぐへぇ。

 

『そうか、助かる。』

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 美少女の家 ~

 

んー美少女は紅茶をいれるのも上手なのかぁ…うまうまぁ…

彼女の名前はアリス・マーガトロイドさん、魔法使いだそうだ。

聞いた時は久しぶりに見る魔法使いに驚いてしまい、笑われた。

くっ!恥ずかしいけど嬉しいっ!()

 

幻想郷という忘れられたものが集う、言わば理想郷。

すべてを受け入れる、残酷な程に。それが幻想郷…まあ、妖怪や神や人間などいろんな種族がいる。

 

そして俺が居たのは"魔法の森"と言われているとこだったらしい。

 

「まぁ今話したのが大体全てよ、理解したかしら?」

 

『あぁ、理解したよ。ありがとう、アリス。』

 

「ふふ、どういたしまして…ディアス。」

 

そう、俺の名前はディアス。

現代では、蒲田修兵という名前で暮らしていたが…転移召喚先の世界でディアスと名乗り、その後もずっとディアスだった。

だから、非日常的な幻想郷でもディアスと名乗る事にした。

 

『さて、そろそろお暇させてもらおう。長居しても迷惑だろう。それに、幻想郷を見て回りたいのでな…』

 

適当にぶらつく感じで旅をしよう…!旅路に必要なものは能力で作れるからね!やったね!特典が役に立つよ!!

 

「そう…また何かあったら来なさい。歓迎するわ。」

 

おぉ、アリスに歓迎されるとは…歓喜極まるぜ…

 

『あぁ、土産は私の旅の話とかでいいかね?ハハハ』

 

「そうね、私の知り合いに出会ったらよろしく言っておいてちょうだい。」

 

『あぁ、では。また来る。』

 

「えぇ、またね。」

 

 

 

こうして始まる俺の旅!幻想郷1周が目標だぜ!!

ディアス、イッキマース!

 

 

 

 

 

 

 

「さて、どっちに行こうかなぁ…」

 

とりあえず、バッグを創造してっと…うむ、現代で愛用してたM〇RVELの黒いリュックだ!

全身真っ黒に、サイドポケットのとこにMAR〇ELのロゴ。実にシンプルだが、それがいいね!

 

必要なものは…そうだなぁ…

 

「スケッチブック…文房具…食料も少々…うん、他にも色々…」

 

あまり重くしたくないから、少なめにしておこう。

さて、次はどちらの方角に行くかだなあ…

 

よし。

 

この木の棒が倒れた先に行こう…!

 

 

「ふむ、向こうか…とにかく向かうか。」

 

そして歩き出す、これからどんな出会いがあるか楽しみで仕方ない。

今までに転移召喚されたクソッタレな世界より幾度とマシだと思う、てか、アリスにあった時点でもうクソッタレな世界じゃないね。

 

 

 

 

 

彼が向かう方角は…"太陽の畑"

 

さぁ、いったいどんな出会いがあるだろうか…(ナレーター)

 

 

次回に続くよ!




一寸先は闇だな。
いきなり太陽の畑を引き当てるとは…彼は人生ハードモードらしい。

次回、ディアス。花の妖怪と再開??



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

1話裏

アリス視点から


 

 

 

初めて見た時に感じたのは。

 

『死』だった。

 

 

私も魔法使いだから、ある程度自衛できる実力はあると自負してるし幻想郷でも強い方だと思う。霊夢と魔理沙には勝てないけど…

そんな私が初対面の外来人に恐怖した。

 

『すまない、少し尋ねたい事があってね。いいかね?』

 

「え…ぁぁ…だ、大丈夫よ。どうしたのかしら…?」

 

なんと情けない声が出たと我ながら思う、恥ずかしい。

 

『ここがどこかを知りたくてね…私が知っている場所とは似ても似つかないものでな。』

 

彼はそんなつもりはないんだろうけど、彼から溢れ出る威圧感、カリスマ性が凄い…レミリアに見せてあげたいわね…

 

「なるほどね…もしかして外来人かしら…?ここで説明するのもなんだし…中に入って頂戴、そこで説明するわ。」

 

 

『そうか、助かる。』

 

どうやら外来人だった。

困っている人を放っておくのも嫌だったので家へ招き入れた。

今思うと、よくあんな物騒な男を家に招き入れたと思う…悪い人だったら私やられてた…?

 

 

 

 

 

 

「まぁ今話したのが大体全てよ、理解したかしら?」

 

『あぁ、理解したよ。ありがとう、アリス。』

 

「ふふ、どういたしまして…ディアス。」

 

幻想郷の事を説明した。

よかった、脱線して雑談もしてたけど悪い人では無さそう…

けど、彼の容姿を改めて見たが…んー?どこかで見た事がある…何となく思い出せそうだけど、肝心なところで霧がかっててわからない。

 

害のある人じゃないならよかった。

 

まぁ、威圧感があって身体が重いのはなんとかして欲しい。

 

 

 

『さて、そろそろお暇させてもらおう。長居しても迷惑だろう。それに、幻想郷を見て回りたいのでな…』

 

 

「そう…また何かあったら来なさい。歓迎するわ。」

 

えぇ、もう全力で歓迎するわ。こんなに話してて楽しい男性は初めてね。

気が遣えて、優しくて、頼りに…なると思う。こんの雰囲気のある人が弱いとは思えない。

 

『あぁ、土産は私の旅の話とかでいいかね?ハハハ』

 

幻想郷を見て回ると言う、普通の外来人出会ったなら止めるか一緒に付き添うところだが…彼なら心配無用だろう。

 

「そうね、私の知り合いに出会ったらよろしく言っておいてちょうだい。」

 

『あぁ、では。また来る。』

 

「えぇ、またね。」

 

ふぅ…久しぶりに長時間会話したわ。

さて、さっきから気になっていた事を調べておこう…彼の容姿に見覚えがある。思い出せないし、家にある資料を見ておこうかしら。

 

 

 

30分後~

 

 

 

「あとはこれね…『魔帝の存在』…魔界でも有名な本ね。えっとどれどれ…」

 

 

ん?

 

 

 

んん??

 

 

 

んんぅ!?

 

 

 

 

容姿も名前も…話し方についても…全部当てはまる…!?

 

「お、おおお、おちちゅくのよ!大丈夫…それで?」

 

"幾多の異世界を渡り歩き力で支配してきた『深淵の魔帝』

髪の色も服装も黒ずくめという、まさに深淵という名にふさわしい魔帝~"

 

あぁ…嘘でしょ?

 

魔帝……ディアス 男 ???歳

 

 

「はは…私はとんでもない人物と友達になったのね…」

 

というか、伝承を見るが…殆どが彼を悪と見なし恐怖の象徴として描かれている。

 

「悪い人じゃないと思うのだけど…」

 

まぁ…うん。

大丈夫よね?なんかバトルジャンキーが多い幻想郷で彼が戦うことになったら…

 

幻想郷無くなるんじゃ…?

 

 

「紫は彼が来たの知ってるのかしら…」

 

伝えた方がいいかな…?

 

 

~ その魔帝くんは太陽の畑に向かってるけどね。(ナレーター)~

 

 





次回こそゆうかりん登場させる…


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。