CRIMATE (MIKAZUKIN)
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~物語を紡ぐ少女と語る少年の話~

初投稿です。
かなり無茶苦茶なところもあると思いますが読んでいただけたら嬉しい限りです。
基本的に出来次第投稿予定なので投稿周期は未定です。


登場人物

 

ミカン・ミドナ

今作の主人公

小柄で華奢な身体をして声も高いのでよく女性と見間違われる。

そのうえ料理や裁縫、掃除といった家事スキルも高い

そのためカナやアリサからはミカンちゃんと呼ばれたり女装させられそうになることもしばしば…

基本的にはおっとりしているがスイッチが入ると別人のようになる。

家族を皆闇ギルドに殺されており、ギルドのみんなを家族のように思っている。

そのためか、仲間のことを第一に考えており、仲間のためなら自己犠牲にたいして全くといっていいほど躊躇いがない。

8歳の頃に森で倒れていたのをミストガンに助けてもらいポーリェシカの元へ運んでもらいその後に|妖精の尻尾<<フェアリーテイル>>に加入した。

現在S級魔導師|失われた魔法<<ロストマジック>>を使い基本的にアリサやミストガンと行動している。

他のギルドの者達から「|妖精の語り手<<ストーリーテラー>>」と呼ばれている。

 

18歳

 

魔法 |想作<<オペレート>>…自分の触れてる一定範囲のものを自在に操れる。

生き物は操れない。

 

  |強化<<エンチャント>>…自分自身や自分が持つものを魔力で強固にする。

今のところはまだ他人には効果を付与できない。

 

好きなもの 料理、掃除、裁縫…家事全般、甘いもの

ギルドの仲間、読書

 

嫌いなもの 辛いもの 仲間を傷つけるもの

 

 

アリサ・ミティ

今作のヒロイン

背は女性にしては高めでミカンと同じく華奢な身体で一通りの家事スキルはある。

カナとは悪友でよくミカンをからかっている。

ミカンと違いどちらかというと明るく活発な方でよくミカンを引っ張っている。

仲間思いではあるがミカンの自己犠牲を厭わないような行動にはいつもヒヤヒヤさせられている。

10歳のときに両親に森に捨てられていたところでミカンとミストガンに出会いその後、|妖精の尻尾<<フェアリーテイル>>に加入した。

現在S級魔導師|失われた魔法<<ロストマジック>>を使い基本的にはミカンやミストガンと行動している。

他のギルドの者達から「妖精の紡ぎ手(フェアリースピナー)」と呼ばれている。

 

19歳

 

魔法 |御伽造形<<フェアリーメイク>>…御伽話のキャラや世界観を造形する。

また、その力を自分自身や相手に影響させられる。

 

   |創造<<クリエイト>>…自分の作りたい物質を魔力で固めて作る。

基本的には武器を作ることが多い。

作るものを具体的でかつ細かくイメージしないと脆くなってしまう。

 

好きなもの ギルドの仲間、辛いもの

読書、ミカン

 

嫌いなもの ギルドの仲間を傷つけるもの

 

ミストガン

基本的には原作と同じ、ミカンとアリサといるときは、顔を隠しておらず、普通に話している。

二人を纏める兄のような存在。

 

ポーリュシカ

基本的には原作と同じ、ミカン、アリサ、ミストガンの前では少し物腰が柔らかくなっている。

特にミカンとは話すことが多い。

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

 




最初はとりあえずのキャラ紹介です。
もしよければこのあとの一話もみていただけると嬉しい限りです。
挿し絵は今作の主人公のミカン(前)とヒロインのアリサ(後)です。
ミカンとアリサの名前はミドナはmidnightからミティはmiddayからとってます。
二人は基本的に対極でかつ互いにいないといけない!という感じにしたかったので真昼と真夜中というふたつからとりました


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ただいま

初めてなのでかなり不安ですがよければ最後まで見てください


~XXX年 ???~

「はぁ…はぁ…」

 嵐の森の中をわずか8歳の少年が走っていた

 「はぁ…はぁ…」

 地面は降り続ける雨でぬかるみ一時収まっていた風も強くなっていた……

 「はぁ…はぁ……っ!!!」

 少年はとうとう木の根に足をとられてしまい身体を泥だらけにしながら転んでしまった。

 「まだはし……らなきゃ…もっと…もっと……」

 しかし、大人であっても外に出ない程の嵐の中をまだ幼い子供が走るのには当然限界があった。

 「みんな……ごめん…ね…私、やっぱりダメみたいだよ…」

 少年は今は亡き家族のことを思い呟いた。

 瞼も重くなり、意識も薄れゆくなかで大切な人が見えた気がした。

「お兄…ちゃん?」

そして少年は落ちていく意識の中で自分の方に向かって兄が走ってきているような気がした。

 

~784年 マグノリア港 船上~

「……ン」

 あぁまた思い出しちゃったなぁ…

「ミ…ン!」

 忘れるつもりもないけど私のせいでみんなは……

「ミカン!」

「ふぇっ!!?」

ちょっと目を瞑る程度のつもりだったのがいつの間にか寝てしまっていたの…かな?

「ふぇっ!!?じゃないよ!そろそろ出発するよ」

「あ、アリサごめんなさい。ちょっとウトウトしてました」

「ちょっとウトウトしてたなんてレベルじゃなかったけどね」

「うぅ…ごめんなさい……」

「いや、別にそこは全般いいんだけどさ、随分とうなされているようだったからさ…大丈夫なの?」

そんなに酷かったのかな…私…

「はい、大丈夫です。少し昔のことを夢に見ただけです」

「そう…それならいいんだけどさ…

でも何かあったら言ってね。力になるからさ!」

ふふふっ、相変わらずアリサは優しいですね。そういうところが大好きです。

「ところで寝てたってことは勿論もう出る準備は終わってるんだよね?」

「勿論ですよ!」

まぁ心の準備は終わってないんですけど言ったら呆れられちゃいますかね。

「じゃあ帰ろっか私たちのギルドに」

「はい!帰りましょう!|妖精の尻尾<<フェアリーテイル>>に」

 

~784年 |妖精の尻尾<<フェアリーテイル>>~

一応入り口近くとはいえ入る前から中での騒ぎようがこっちまで聞こえてきますね。

「「ただいま~」」

久し振りに帰ってきたギルドは相変わらず賑やかでここにいるだけで気分が晴れるような、私にとって家族のような人達のいる安心できる場所です。

「お?ミカン、帰ってきたのか。オレと勝負しろー!」

「ふふふっ、いいですけど先ずはマスターに報告してからね」

そういって私は"|操作<<オペレート>>"で床を操ってナツの動きを止めた。

「んなっ!…ぐぬぬ~…勝負しろー!"火竜の咆哮"」

あ、そうだった…ナツは動きを止めた程度で諦める人じゃなかった…

というかブレスは流石にまずいって!ギルドが燃えちゃうでしょ!

「ギルドを燃やす気ですか!あと、報告は大切だよ…"|操作<<オペレート>>"」

とりあえず、ブレスから炎だけを取り除いてっとあとはこれを消したら終わりだね

「ナ~ツ~?ミカンがいたから良かったけどギルド燃やす気なの?それにミカン平然とやってるけど熱もある程度いくんだよ?あと魔力の消費結構激しいんだからね?わかってる?」

「ひっ!ご、ごめんなさい…」

「あはは~ギルドのことはたしかにそうだけど私のことは大丈夫ですよ~」

それにしてもアリサって普段優しいのにたま~に怖いというか凄い圧力発するんですよね~…

ナツをあんなに簡単におとなしくさせるのってアリサとエルザくらいかもしれませんね…アリサ怖い子……

「ミ~カ~ン?余計なこと考えてない?」

「えっ!な、何のことですか~……」

あと、たまにしれっと心読んできてますよね??もはや悟りじゃないですか!

「ふ~んまぁ今はいっか…ふふふっ、後で覚えててね?」

後でってなんですか、というか笑顔が怖いです…

「あ、あはは~……あ、マスター!!」

あぁマスター…ありがとうございます。丁度マスターが近くにいたから報告しましょう。決して話をそらすためじゃないですよ

「ん?おう、ミカンにアリサか…お疲れじゃったな。いろいろあったらしいが依頼主の方からお礼がきておったよ」

「そうですか…ギルドの顔に泥を塗らなくて良かったです!!」

「ははは!お前さんたちは評議院から全然お世話になることもないし、助かっておるよ本当に……」

「「あ、あはは~…」」

たしかにみんないろいろやらかしすぎだよ。ソーサラーで|妖精の尻尾<<フェアリーテイル>>のことが書かれないことあまりないですもんね。主に悪い意味で…特にナツとかナツとかナツとか………

「ううむ…眠い……」

「マスター?」

こんな昼間に眠いなんてかなり疲れてるんですかね?まぁしょうがない気がしますけど……

「奴じゃ…」

「え!もしかして!」

私は周りを見て驚いた。先程までお祭り騒ぎしていたみんなが揃いも揃って眠っていたのだ。そしてそれは私たちにとってこの上なく楽しみにしていたことだ。

ギルドの入り口を見ると一人の男がいた。その男はローブのようなもので顔を隠していて背中には5本の杖を背負っていた。

それを見た私たちは合わせてその人の名前を呼んだ。

「「おかえりなさい、ミストガン」」

「あぁ、ただいま」




いかがでしたか?
とりあえず今作はミカンとアリサ中心の基本的にはミカン視点で書いています。
ときおり視点転換もあります。
あと、原作でも謎が多いミストガンをどのように表現するかも頑張っていきたいと思います。


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未完な二人《ぼく》

今回は前後半にわけて投稿する予定です。
一話の挿し絵はGICさんに描いていただきました
まだ先ですけどファントムのところで悩んでます。


「ミカン、アリサ久し振りだな」

「久し振りですねミストガン!アレの調子はどうですか?」

「ミストガン久し振り~何かお土産とかない?」

「2人とも落ち着け、2人同時に話しかけられてもわからん…」

「だって嬉しいんですもん!」

「「ね?」」

ミストガンは私にとって命の恩人であり、尊敬する人であり、兄のような存在です。眠り魔法が得意で本当に頼りになるお兄ちゃんです!

「今回のクエストはどうだったんですか?」

「あぁ、特に問題なく終わったよ」

「さっすがミストガンだね~、S級魔導師にして妖精の尻尾最強の魔導師候補の1人は違うね~」

「私はギルド最強に興味はない。それにミカンとアリサも同じS級だろ?」

「ふふふっ、でもミストガンが凄いことは事実ですよ。そういえば今回はどれくらいこの辺にいるつもりですか?」

「ん?今回も明日には出るつもりだ」

「えぇ~たまにはゆっくりしていこうよ~」

「とはいってもアニマのこともあるしな」

「えぇー!なら私達も一緒に行っていいですか?」

「もちろんだ。今回は3人でいこう」

「やった!ではクエストは私達が適当に選んでおきますね」

「あぁ、わかった。なら明日いつもの場所でいいか?」

私達が頷くとミストガンは少し嬉しそうに見えた。

「じゃあ、また明日だな」

「わかりました」

「りょうか~い」

「これ、早く解いていかんか」

マスターの声を聞いてから周りを見ると、みんな眠っていた。話に夢中になってて忘れていたけどみんなミストガンの魔法にかけられていたままでしたね。

「すまない…伍…肆…参…弐…壱…零」

ミストガンが霧のようにして消えていくと、突然みんな目を覚ました。ナツ以外…

「うぉっ!寝てた」

「相変わらず凄ぇ魔力だな」

などとみんながある意味いつも通りの反応をしていると金髪の子だけは何が起きたのかが理解できないといった様子で戸惑っていた。

もしかして最近入ってきたのかなでも、どっかで会ったことがあるような気がするなぁ…

「もしかしてミストガンの魔法にかけられたの初めてっぽいけど新入りさん?」

「ふぇっ!?あ、はい!先日入りましたルーシィハートフィリアといいます!」

ハートフィリア……か、間違いなくどっかで聞いたことがあるというか多分会ったことあるね

「ふふふっ、そんなにかたくならなくていいですよ。私はミカン ミドナです。ミカンって読んでください。それでこっちが…」

「アリサ ミティだよ~。よろしくねルーシィ」

私の自己紹介の後にそのままアリサに流したのだがアリサの名前を聞いたルーシィの目が輝いていた。

「あ、あのアリサさん…私アリサさんに憧れてるんです!!ソーサラーでもいつもみてます!」

「へぇ~そうなんだ…それは嬉しいね」

ふふふっ、平静を装おうとしてますけど少し顔が紅くなってますね…ってなんでこっちを睨んでるんですか!少し怖いですよ……えっと何か話をそらせないかな…

「あ、そういえばミストガンのことを話そうとしてたんでしたね」

「へ?あ、お願いします」

「ミストガンはこの妖精の尻尾で最強の魔導師の候補の1人なんですよ。でもクエストを受けるときとかはみんなを眠らせてからくるからみんな顔を見たことないんですよ」

「へぇ~謎が多いんですね」

「俺はあいつの顔を見たことあるぞ」

あぁ~今日はギルドにいるんですね…正直あの人苦手なところあるんですよね…

「あの人は誰なんですか?」

「アイツはラクサス、さっきミストガンのことを最強候補の1人って言ったよね。ラクサスもその1人なんだよ」

「あとは、あの親父とお前もだろミカン、いや|妖精の語り手<<ストーリーテラー>>さんよぉ」

「ん~、その呼ばれかなは好きじゃないんですよね~せめてギルドのみんなからはミカンって呼んでほしいですよ」

「俺はお前の力はかってるんだよ力はな!お前の甘い考えが気にくわないんだよ」

ラクサスの言いたいことはわかるきはするよ僕はね、けど私は違うんだよ。私はこれが私なんですよ?

「甘い考え、ね~何のことを言ってるか私は分からないかな~。ねぇ教えてよ。でも内容によっては知らないよ?」

「はん!わざとらしい、なら教えてやるよ。お前らの仲良しこよしの温い考えだよ。そんなんだから他のやつらになめられる!俺は誰にも負けない最強のギルドをつくる!俺のギルドにそんな温い考えのやつは要らねぇ!!」

「なるほどね~ラクサスの言いたいことは分かったよ。なら、ちょっとお灸を据えてあげ「ラクサース!俺と勝負しろー!」え?ナツ??」

さっきまで寝てませんでしたか?もしかして私とラクサスの空気で起きちゃった?

「ハ!手前ぇがこっちに来いよ」

だがナツは一階の酒場に、ラクサスは2階にいた。

「上等だー!」

はぁ…少しは落ち着きなよ。全く完全にラクサスにのせられてるじゃないか。

「ナツ?ストップ。ナツはまだ2階に行っちゃダメでしょ?大丈夫僕がやるから」

「お、おう…」

ふふふっ、みんなの前で僕が出るのって久しぶりかな。みんな戸惑ってるな~まぁとりあえずラクサスにはお灸を据えようか

僕がラクサスに攻撃する寸前に突然後ろからはたかれた。

「なに思いっきりやろうとしてんの!ナツを止めるまではよかったのにミカンが暴れたら意味ないどころか下手したらギルドがなくなるでしょうが!」

「へ?あぁ、ごめん…なさい、私も少しむきになってましたね」

「ふん!腑抜けが!」

「フフフッ、ラクサスも素直じゃないね。ミカンの雰囲気が変わったとき少し気圧されてたくせに」

アリサに図星を突かれたのか、一瞬私達のことを睨んだかと思ったらラクサスは立ち去っていた。

ギルドは先程の騒がしさから一転して沈黙がおりていた。

「あ、あの…」

そんな沈黙を破ったのは申し訳なさそうな声だった。




思いついた情景を文にするのって難しい…
今のところまだ未定ですがいつかIFストーリーも書いたりしようと思ってます
よければこんなシチュエーションがいいとか御座いましたらリクエストしてください。


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未完な二人(わたし)

今回は未完な二人の後半です。





まだ序盤なのにかなり迷走しそうな予感しかしない…



~ルーシィSIDE~

「ラクサース!俺と勝負しろー!」

ナツったらさっきエルザにやられたばかりなのに…やっぱりめちゃくちゃね…

「手前ぇがこっちにこいよ」

うぅ…ラクサスさんのことはまだよくわからないけど、少し怖いな…それに妖精の語り手(ストーリーテラー)ってどこかで聞いたことがある気がする…

「上等だー!」

あぁ、ナツが挑発に乗っちゃった…ギルドの中でナツが暴れたら本当にギルド壊しそうで怖いわ…でも、私じゃ止められないし、グレイ…じゃ逆効果だろうし…あ!エルザならいけるかも

「ナツ、ストップ。ナツはまだ上に行っちゃダメでしょ?大丈夫僕がやるから」

「お、おう…」

え!今の…ミカン…さん?さっきまでと雰囲気が全然違う。まるで別人になってしまったみたい。あのナツが止まるなんて…でも、今のミカンさんラクサスさんとは少し違う意味で怖い。なんだか危なっかしいというか、ミカンさん自身が一番悲しそうに見える…

「なに思いっきりやる気になってるの!ナツを止めるところまでは良かったけどさ」

「へ?あぁ、ごめん…なさい、私も少しむきになってましたね」

「ふん!腑抜けが!」

「フフフッ、ラクサスも素直じゃないね。ミカンの雰囲気が変わったとき少し気圧されてたくせに」

あの三人だけ…いや今はアリサさんとラクサスさんのところが今すぐにでもナツとグレイの喧嘩とは比べものにならないくらいの戦いでも始めそうな雰囲気がある。それにしても、さっきのは本当にミカンさんだったの?

気がつくとラクサスさんはいなくなってて、でもさっきまでの空気は少し残ってて…さっきまでの騒ぎが嘘みたい。この沈黙が辛いけどとても切り出せる気がしない…でもどうしても聞きたい

「あ、あの…」

~ミカンSIDE~

「あ、あの…」

「ん?どうしたの?」

「さっきのってどうゆうことですか?」

「さっきの?…あぁ、上に行ってたことですか?それとも…私のことですか?」

「…っ!!!」

あぁ~完全に警戒させちゃいましたね…それにこの聞き方は狡いですよね

「ミ~カ~ン?なにルーシィを怖がらせてるのかな?」

「うっ!ごめんなさい…」

うぅ…完全に私が悪いですね…でもアリサさん?笑顔が怖いですよ…

「えっと~まずルーシィはミカンのことと2階のことどっちを先に知りたいの?」

「えっと…2、2階のことからお願いします!」

ふふふっアリサに憧れているとはいってましたけどそんなに緊張しなくてもいいと思いますけどね。まぁさっきよりかは柔らかくなってますね。

「わかった、じゃあまずは2階のことだね。2階はS級クエストっていってマスターに実力を認めてもらった人しか受けることが許されてなくて1つの判断ミスがそのまま命取りになるようなクエストばっかりなの。だから勝手に受けようなんて思わないでね」

「も、もちろん行きません!まだ死にたくないですし…」

「あははは~そんなに不安にならなくてもいったら絶対に死ぬわけでもないし、ルーシィもいつかいけるようになりますよ。因みに今S級クエストを受けることを許されているのは、さっきいたラクサスとミストガン、エルザとわたしとミカンと今クエストに行ってていないギルダーツ。あとミラも昔はS級だったんだよ」

「え!ミラさんもですか!?あとはギルダーツさんか~どんな人なんだろ…」

「フフフッいつか会えるよ。あぁ~昔のミラは怖かったよ~」

「え!!ミラさんそんなにやばかったんですか?」

「うん、今はナツとグレイがしょっちゅう喧嘩してるけど、昔はエルザとミラがよく喧嘩してたんだよ。今でこそ2人ともおとなしくなってるけど本当に大変だったよ」

確かに大変でしたね…本当にいつかギルドを壊しかねないんじゃないかって思いましたし本当に今のナツとグレイと似てるかもしれませんね

「ミラさんとエルザが…なんか想像つきませんね」

「まぁ今はおとなしくなってるからね。えっと、2階についてはこんな感じかな。次はミカンのことだね。これは、本人が話すべきだろうしミカンよろしく」

「わかりました。えと、実は、私もはっきりと原因がわかってるわけじゃないんですけど多重人格みたいなものらしいです。変わるきっかけは感情の変化が激しかったりすることらしいんですけど…私自身が変わったときのことを覚えていないんですよね…」

「本当に2年前は大変だったもんね~まさか1人で闇ギルド1つ潰しちゃうなんてね~」

ちょっ!!アリサ!?なにしれっと人の黒歴史をばらしてるんですか!!まぁ私自身覚えていないんですけどね…

「2年前…闇ギルド壊滅…妖精の語り手(ストーリーテラー)…あー!思い出しました!!たしかソーサラーでも載ってましたよね?」

あぁ、ルーシィも知っていたなんて…なんというか穴があったら入りたい!というほどじゃないですけどね。それでも黒歴史ばらされるってかなりきついですね…でもルーシィは今何を悩んでるんだろでしょうか…なんか嫌な予感がします…

「あ、あのミカンさん?」

あ、これいつものやつですね…

「もしかして、男性だったんですか?」

あぁ、今度こそ穴があったら埋まりたいまでありますね。もうなんでいつもいつもこうなるんですかね!確かにそんなに筋肉があるわけでも声や顔がかっこいいわけでもないですけど…それでも私は男ですよ!

あぁ、ルーシィは純粋に疑問に思っているような顔をしていて、カナとアリサは笑いを抑えきれないといった様子で悶えてますし、みんなはやっぱりかといった様子で呆れてますし…もう嫌です

「あははは…うん、たしかに私は男ですよ…こんな見た目ですけどね…」

うん、もう諦めます…どうせ私は女性と思われるんですよ…

「その…ごめんなさい」

「いいんですよ。いつものことですし…ルーシィは悪くないですよ。私がこんなんだからいけないんですよ。ははは…」

「大丈夫…ミカンちゃんは…フフッ充分かわいいよフフッ」

少し遠回しに言ってますけど、要は私が女の人みたいだってゆうことですよね…

「そうそう、もういっそのこと女として生きたらどうだい?」

カナに関しては隠す気すら0ですし…

「アリサ~カナ~、私の心の傷に塩を塗るどころか海水をかけるようなことをしないでくださいよ~…」

もう、2人の顔が新しいおもちゃをもらった子供のように活き活きしてます…やっぱりこの2人を組み合わせたら大変ですね。私が…

「ふふふっ、大丈夫よミカン」

「ミラ~…」

あぁ、ミラが天使のように見えます…この笑顔に救われる気がします…流石ミラ姐

「昔はよくアリサたちに女性服を着せられてたときも似合ってたし大丈夫よ」

「そこの問題ですか!?」

うぅ…ミラに悪意がないのは知ってますけどだからこそ…もういいです…寝ます…

~アリサSIDE~

あ~あ、ミカンがふて寝しちゃった。ミラって天然でやらかすことあるもんね~私たちが始めたとはいえ流石にかわいそうだったわ…

それにしてもミカンのあれはいつみてもやばいわね…ミカン自身はきっかけがはっきりとはわからないって言ってたけど多分原因って妖精の尻尾(わたしたち)なんでしょうね…いつも私たちのこと心配しているくせに自分のことは無関心というか寧ろ自分から危険な状況にしようとしてる気がする。まだ、わたし自身も全部教えてるわけでもないし、ミカンの悩んでることの全部を知ってるわけじゃない。けど、もう少しわたし達を…ううん、わたしのことを頼ってほしいな…本当にバカ…

「あんたがそんな顔してたらミカンが心配するよ」

「カ…ナ?」

そんなにひどい顔してたかな…

「ったくあんたらはお互いのことを考えてるときってわかりやすいくらい動揺してるのがわかるわね。まぁ、ミカンはいつもっちゃいつもだけどさ…」

「フフフッ、まぁミカンはあれがいいんだけどね。でもわたしもそんなにわかりやすいかな?」

「まぁ、ミカンのことになるとわかりやすいね。大方さっきのやつのことと1人で抱え込んでることとかを考えてたんだろ?」

相変わらずカナは優しいな~わたしが悩んでるときとか何回も助けてもらってるな~。わたしもミカンと同じでわかりやすいのかな

「ミカンのことでヒヤヒヤさせられるのはいつものことだろ。それにミカンなら大丈夫だろうよ」

「フフッ、そうだね…ミカンならなんとかできるよね。もし1人でできないときはわたしがちゃんと支えてあげられるようにしなくちゃね。いつもありがと、カナ」

「まぁなんかあったら相談しな。できる限り力になるよ。なんたってあたし達は妖精の尻尾(フェアリーテイル)だからね」

「うん!頼りにしてるよ。」

やっぱりわたしはこのギルドのみんなが大好き!

「ほら、ミカンふて寝なんてしてないで早く起きて!一緒にクエスト選ぼ!!」




なんだかカナが凄い頼もしくなりました。
次回からは3人でクエストに出発します。
なのでガルナ島はスルーの流れでいきます。
初クエストからいきなりオリジナル展開にしてすみません。



ミカンが女装…完全に女の子にしかみませんね(笑)


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3人義兄妹

今更ですが今までの話1話、1話が短すぎる…
それに1と2、3と4を一つにまとめて良かった気がする…

さて、そんなことより今回は人間嫌いなあの人が出ますよ

地の文が難しい...


~787年 マグノリア外れ ポーリュシカ宅前~

「相変わらずここは落ち着いていいですね」

「悪かったね何もないような所で、あたしは人間が嫌いなんだよ」

「い、いえ、私は本当にここが好きなんです。それにポーリュシカさんの気持ち少しわかりますし…」

正直私もそんなに他人は好きではないですし、でもギルドみんなは勿論ですけど他にも大丈夫な人はいますけど、それでもやっぱり私は人が怖いです。

「まったくそんなに暗くなるんじゃないよ。確かにあんたの前でこういう話はダメだったね。すまなかったよ」

「いえ…今は妖精の尻尾(フェアリーテイル)のみんながいますから!これでまだまだ落ち込んでいたらみんなに失礼です」

それにお兄ちゃん達に怒られちゃいますしね

「そうかい、あんたがいいならよかったよ」

ポーリュシカさんって人が嫌いって言いながらもやっぱり優しいですね…なんだかお母さんを思い出します。

「なんだいその顔は、何か言いたいことでもあるのかい?あるんならはっきり言いな」

「ふふふっ、ポーリュシカさんと話してたらお母さんのことを思い出したんです」

「あたしがかい?だとしたら、あんたの母親は随分と変わり者だったんだね」

それ自分で言っていいやつなんですか…でも、私は変わり者だなんて思いませんけどね。むしろ思いやりのあるいい人だと思います。

まぁ、口にしたらきっと箒を持って追いかけてきそうですから言いませんけどね

「そうですね~、厳しい時もありましたけど、私たちのことをいつも大事に思ってくれて…特に私は生まれてすぐから心配をかけてばかりでしたし…」

「ふ~ん、そんな人とあたしが似てるってかい?それは嫌みのつもりかい?」

ふふふっ、私がそんあこと出来るわけないのを知ってるじゃないですか

「そういえばあんたがこんなところに来てるってことはあの2人とクエストにいくんだろ?だったらとっとと行きな。何度も言ってるけどあたしは人間が嫌いなんだよ」

話にそらすのが苦手なところも似てますね。折角ですから呼んでみようかな。

「ふふふっ、わかりました。それじゃあいってきますね…お母さん」

「バカ言ってないでさっさと行きな!」

本当に箒を持って追いかけてこなくてもいいじゃないですかー!それでもやっぱりここは落ち着きます。

「ちゃんと帰ってくるだよ」

ふふふっ、私に聞こえないように言ったつもりでしょうけどしっかりと聞こえてますよ。

私はポーリュシカさんの言葉に対して右手を銃の形にし、そのまま手の甲を向けて空を指さすように腕を突き上げた。

~3人ハルジオン港合流中~

「すみません、お待たせしました」

「ミカン、遅いよ」

「いや、まだ待ち合わせの時間より20分は早いぞ…」

久しぶりに3人でクエストに行くのが楽しみでしたから早めに来たつもりが、もう2人とも来ていただなんて…でもこれって2人も同じように楽しみにしていたということですよね…なんだか嬉しいです。

「何をそんなにニヤニヤしてるのかな?ミカンちゃん」

「いえ、3人でクエストに行くのが楽しみだなって思いまして…というかしれっとミカンちゃんって呼ばないでください…」

「フフフッごめんごめん、でもわたしも楽しみだよ。ミストガンは?」

「俺も楽しみだ…そういえば、今回2人はどんなクエストを受けてきたんだ?」

「ええと…今回のクエストは、ブラーゴという町の近くの雪山で暴れているモンスターの討伐だそうです。なんでも目撃者の方の話によるとそのモンスターはバルカンのようらしいですけど何やら様子がおかしいそうです」

「バルカンってたしか接収(テイクオーバー)をたしか使うんだよね?それだったらエルフマンかミラに聞いてくれば良かったかな…」

「たしかにそうかもしれないな…だがそれを今言っても仕方がない。とりあえず依頼人の方に会いに行こう。たしかブラーゴまでだったら1日あったらいけるだろう」

「そうですね。一応今回のクエストのためにチケットがあるそうなのですが…」

「まぁ、大体こういうときのって少し不安になるような船だよね~。1回でいいからあんな船に乗ってみたいよ~…」

アリサが指さした先にあったのは、この港に泊まってる船よりも1回りも二回りも大きな船で所謂豪華客船とよばれるものだった。

「まぁ、無理だな」

「えぇ、無理ですね」

「いや、わかってるけどさ~。でも、2人も乗ってみたくない?」

「まぁ、アリサの気持ちもわかるが今回は依頼主の方からチケットを用意していただいているんだからその時点でかなり優遇してもらっている」

「そうですね…あれ?あの船の行き先私たちの目的地と同じみたいですよ」

「あ、本当だ!ねぇミカンちょっと確認してみてよ」

「わかりました。一応確認してみますが流石に違うと思いますよ」

え~と私たちがのる時間に出港する船は…1隻しかないですね。この船は…

「え!嘘です…よね?」

「ん?どうしたんだミカン?」

こんなできすぎた話があるはずがありません。これはきっと私が疲れてるか夢を見ているかですね。ためしに頬を抓ってみたら…うぅ…痛いです

「ちょっとミカン!?突然自分の頬抓るなんてどうしたの?もしかして疲れてるんだったら無理しなくていいんだよ」

「えっと…本当にあの船みたいです」

「「あの船?」」

「はい…私たちがもらったチケットに書かれてる船がさっき話してた船みたいです」

「「え?」」

~船上:ミカンの部屋~

「いや~まさか本当に乗るとはね」

「そうだな。しかも1人ずつ部屋を取ってあるなんてな…たしかにミカンが驚くのも無理ないな」

「本当に夢見たいです!ただでさえ乗ることすら驚きなのに3人で乗れてるだなんて」

予想外のことで驚きこそしたがやっぱりこういうのはいいですね。折角ですし3人での思い出を作っていきたいです。昨日のことで改めて思いましたけどもう1人の私がでてるときの記憶は私にはありません。もし今の私が完全にもう1人の私(ぼく)になったとしたら私はどうなるんでしょうか…

「どうしたのミカン。顔が暗いよ?もしかして船旅嫌?」

「い、いえ…そんなことはありません。ただ少し不安な面があるだけです」

「そうなの?フフフッやっぱりミカンはかわいいね。大丈夫だよ何があっても私たちが側にいるよ。ね!ミストガン?」

「そうだな、何かあったら俺たちがいるから好きなだけ頼ってくれ。ただ、俺たちがミカンに頼ることも多いがな」

「え!!」

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~774年 ???~

「もうっ!ミカン男の子はそんなに簡単に泣いたらダメなんだよ?」

「だって…ルーお姉ちゃんもソーマお兄ちゃんもいきなりいなくなったから…」

「…たしかに、私やソー兄がいないっておもったら不安になるのはわかるけどミカンのためなんだよ?」

「うぅ…でも…でも!」

「でもじゃないの!」

「2人とも落ち着け」

「ソーマお兄ちゃん」

「ソー兄」

「なぁミカン、たしかに今は俺たちの方が強いしミカンに頼ってもらってるけど、ミカンがその魔法を完成させたら俺やルーよりもきっと強くなる。そうなったら兄としては不甲斐ないがミカンに頼らざるを得ないことも増えるだろう」

「そうだね~ソー兄の言うとおりいつかはそうなるだろうね~」

「私が…ですか?」

「そうだよ!でも今はまだ私たちがミカンのことを守るし、何があっても私たちが側にいるよ。ね!ソー兄?」

「そうだな…俺たちはミカンの兄姉なんだ。何かあったら俺たちがいるから頼ってくれ。ただ、いずれは俺たちがミカンに頼ることが増えると思うがな」

((大丈夫、私たちはずっとミカンの側にいるからね))

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「嘘つき…」

「え?ミカンなんて言ったの?…ってどうしたの!?」

「え?どうしたって何がですか?」

「いや、こっちが聞きたいわよ!どうして泣いてるのよ!」

え…私が泣いてる?

アリサに言われて目元を触ってみるとたしかにぬれていてどうやらいつの間にか泣いていたらしいですね…

少しは強くなったと思っていたのに…やっぱりまだ寂しいです…

「えと…ごめん…なさい。もう、大丈夫…です?」

私は突然アリサに抱きしめられていた。

「大丈夫だよミカン。私たちの前で強がる必要ないんだよ?」

私はもう妖精の尻尾のみんながいるから寂しくないです

「今ミカンが何を思ったのかも、昔何が辛かったのかも…」

私なんかよりもソーマお兄ちゃんたちの方が辛かったはずです。

「今すぐ話して。とは言わないけどさ、いつか話してほしい…かな?」

これは、全部私が悪いんです。私のせいでお兄ちゃんたちは…

「もちろんその時はわたしのことも話すからさ」

だから私はアリサ達に優しくしてもらう資格なんてないんです…

「1人で抱え込まないでさ、もっと頼ってよ」

でも、もし許されるのなら私は

「だからさ、少しくらい甘えてもいいんだよ」

「うぅ…ごめん、なさい…ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい………」

私は誰にともなく謝り続けているのをアリサはずっと背中をさすってくれながら何度も何度も「大丈夫だよ」と言ってくれていたのを聞きながら私の意識は落ちていった。

「……お姉ちゃん…」

~アリサSIDE~

フフフッ、ミカン寝ちゃったな~。普段のミカンも顔立ちとか所作も女の子って感じがするけど寝てたら本当に女の子にしか見えないわね…腰近くまで伸びた髪は綺麗な黒髪でとってもサラサラしてるし、腕とか足も細いし、本人は男だから意識して何かしたことはないって言ってたけど正直わたしよりも女の子って感じがするのがなんだか複雑だわ…それにしても

「お姉ちゃん…か~」

「どうしたアリサ」

「いやさ、今ミカンが多分寝ぼけてたんだと思うけどわたしのことお姉ちゃん…って呼んだんだけどなんか少しモヤッとしたっていうかさ~」

「どうしてだ?」

「どうして…か~、う~ん…はっきりとはわからないんだけどミカンからわたしのことを姉のように親しく思ってくれてるって思うと嬉しいんだけどなんだかその分寂しい…のかな?」

「寂しい?」

「うん、わたしとしてはミカンの姉みたいなのもいいかなって思うけど、でもやっぱりミカンの相方(パートナー)としていたいというか…フフフッ何言ってるんだろねわたし」

「そうか…」

「やっぱり変だよね」

「いや、変ではないさ。ただそれならもう少しミカンの前で素直になったらどうだ?」

「うぅ…わかってるけどさ~どうしてもこう…照れるというか恥ずかしいの」

自分でもわかってるしだからこそ恥ずかしいわけだし…

ミストガンはその辺もわかってていて言ってるんだろうけど事実今のミストガンは少し笑ってるし…

「まぁ、俺としてはお前達は2人でいるときの方がお互いに活き活きしてると思うし見てて微笑ましいと思うから仲良くしてほしいというのが本音だな」

「そう…だよね。うん!決めたよ私昔に何かあったとしてもこれから何があってもずっとミカンの側にいることにする」

そう言いながら静かに寝息をたてているミカンの髪を撫でた。

「そうか…俺もできる限り2人を助けよう」

「フフフッ、ありがと!……ねぇ、ミストガン。なんだか兄弟って感じなのかな?」

「?どうしたんだ突然」

「いや、なんだかさ~…さっきミカンがわたしのことをお、お姉ちゃんって言ってたでしょ?」

あぁ、わたしがお姉ちゃんって自分で言ってて恥ずかしいわ。

「そうしたらミストガンが長男でミカンは…次男?それとも次女?」

「?ミカンは男だろ?」

「いやまぁ、そうなんだけど今のミカンを見てたら…ね?」

わたしがミカンの髪を撫でながら言うと、ミストガンが苦笑いを浮かべながらそうだなと言うのを見てわたしもつられて笑っていた。

「ねぇミストガン、ミカンが起きたらデッキにあったプールに3人で行かない?」

「あぁ、ミカンが起きたら行こう」

「うん!折角一生に一度乗れるかどうかってくらいの船に乗れてるんだし、3人で思い出作ろ!これ以外にもたくさん!」

「ふふっ、それは楽しそうだな」

わたしとミカンとミストガンでの思い出作り、か~。フフフッどんなことをしようかな。

「うぅ…ふわぁ~あれ?私なんで寝てたんですかね?」

わたしが3人でこれからどんな思い出を作ろうかと考えているとミカンが起きていた。

「ミ~カ~ン、寝起きのところ悪いけどプール行くことになったから準備するよ~」

寝ぼけているミカンはやっぱり女の子と見間違うくらいかわいくて本当に1女子として嫉妬しそうなくらいだった。それでも今は3人で思い出を作るということが楽しみでしょうがない。

「え?プール…ですか?わかりました……あれ?え!なんで私アリサの腕の中にいるんですか!!?」

あら、ミカンったらもしかしてさっきのこと覚えてないのかな?だったら…

「フフフッそれはミカンがわたしに抱・き・つ・い・て寝てたからよ。いや~ミカンの寝顔かわいかったよ~」

「ふぇっ!!?わ、私がアリサに抱きついて寝てたうえに寝顔をみられたんですか…ふにゅ~」

う~ん、やっぱりミカンって純情よね。やっぱり面白い反応してくれるわ。まぁ、わたし自身言ってて結構くるものがあるんだけどね…

「どうしたのミカン早くしないとおいてくよ~」

「え!ま、待ってください。今準備しますからおいてかないでくださいー!」

「フフフッ水着とかその辺の道具を今から借りに行くのに何を準備する気なの?」

「あ!むぅ~騙しましたね!アリサ酷いです!」

「フフフッ騙されたミカンが悪いのよ~」

「アリサの意地悪ー!」

「あははは、ごめんごめん…ねぇ、ミカンこれからはさ楽しいことだらけの人生にしていこ?」

「はい!楽しんでいきましょう!」

 

 

 

 

その後自分が眠るまでの経緯を思い出したミカンが慌てるのはまた別のお話です。

 

 




今回は前回と違って一本にしてみたのですがいかがでしょうか。前回までのように細かく区切るのか今回のように一本にするのかで迷ってるんですがとりあえずは今回の形式でいこうと思います。


今回のアリサはヒロイン感?をだせたと思います。ただ深夜テンションで一気に書き上げたので調子にのってるところも多々あると思うのでしばらくして見直したらとんでもないことになりそうで怖いですね(笑)
次回はプール回とクエスト前の準備だったりで終わると思います。
行き先をブラーゴ付近にしたのは原作の時系列でいうガルナ島のところなのでそこにでない分少しでも関連があるところを舞台にしたいと思ったからです。


ポーリュシカさんがお母さんで兄がミストガン、姉がアリサで末っ子がミカンだったらお父さんはマカロフになるんですかね…なかなか個性的な家族になりそうですね(笑)

因みにミカンの本当の兄や姉であるルーとソーマの名前はそれぞれ太陽神と月の神からとっています。

ルー ミドナ:ミカンの姉。しっかり者でよくミカンを励ましたりちょっかいかけて面白がったりしているが実はお化けとかそういう類いが苦手で停電などした際には一番慌てていたりする。精霊魔法や簡単な治癒魔法を使える。

ソーマ ミドナ:ミカンの兄。ルーとミカンを纏めるしっかり者。基本的には大人しいがたまに突拍子もないことをしたりする天然系だったりする。天体魔法や一部黒魔術に精通している。


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私は(マイン)

私にミカンやアリサを描ける画力がほしい。

そろそろ戦闘の描写を書きたいと思うけど表現が難しいです。

投稿期間空きすぎてすみません。

投稿遅くなってすみません。もし、投稿をまってくださっている方がいらっしゃるのでしたら目標としては天狼島まで書くつもりなので失踪はリアルでよほどのことがないかぎり続けます。




私の部屋を出て、私たちはプールのある屋外デッキに来ていたのだが…

「「「おぉー!」」」

船の上という限られたスペースにも関わらずそこら辺のプールよりも充実している。周りのお客さんたちもどこか優雅な雰囲気を出しており、選ばれた人しか入れないといった感じがしていた。

うぅ…ソーサラーでグラビアをやったことのあるアリサや、諸事情で顔を隠してるとはいえ、男の私が見てもかっこいいと思うくらいに顔が整ってるミストガンはともかく…

「どうしたのミカン」

「いえ、私だけ場違い感が否めないなぁと思いまして…」

「そんなことないよ!変な心配しないで一緒に行こ!それに髪を留めてたら本当に女の子みたいでかわいいよ」

「うぅ…私だって一応17歳の男子ですよ?そんな褒められ方されても嬉しくないですよぉ…」

泳ぐのに邪魔だろうからとアリサに髪を纏めてもらいましたけど正直私自身女の子と見られても仕方ないと思ってしまうくらいに仕上がってます…

「すみませ~ん。水着のレンタルってここであってますか?」

「はい、ここであってますよ。今行きま~…す!!?ア、ア、ア、アリサさん!?」

「あれ?アリサの知り合いだったんですか?」

「い、いえ!そんな滅相もありません。あの、私ソーサラーでアリサさんが出てるのを見てこんなにかっこよくてきれいな方がいるんだ!って思って…それ以来ずっとアリサさんの大ファンなんです」

昨日のルーシィもそうでしたけどやっぱりアリサのファンって結構いるんですね。たしかにアリサって凛としてますしスタイルもいいですし、正直もし私が女の子だったとしたら憧れますしファンになってますね。

「ねぇ、昨日のルーシィも私のファンだって言ってたけど私…何かしたっけ?」

「やはり店員さんも言ってましたけどソーサラーじゃないですか?アリサがいるときにソーサラーの方がきたら必ず取材されますしグラビアも撮ったりしてますからファンになる人結構いると思いますよ」

「それにあの、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の中でも凄いと言われているS級魔道士なんですよね!見た目も綺麗で強くて同じ女性として憧れてるんです」

「そんなことないよ。わたしはよりも凄い人なんてギルドにいっぱいいるし…」

昨日、ルーシィにファンだって言われたときも照れてましたけどこういうことに慣れてないんですね。また少し顔が紅くなってます。

「でも、S級魔道士になるのって大変なんですよね」

「まぁ、そうだけどそれでいったらこの2人もS級魔道士だよ?」

「そうなんですか?」

「あぁ」  「はい」

「え~とこちらの方は顔を隠すバンダナにローブのようなものを羽織ってて…は!もしかして妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強とも噂されているミストガンさんですか?」

「ギルド最強に興味はないがミストガンは俺だな」

「はぁ~妖精の尻尾(フェアリーテイル)の有名人に会えるだなんて…この仕事やっててよかったです」

S級についても知ってましたしこの人はもしかしたら妖精の尻尾(フェアリーテイル)のことが好きなのかもしれませんね。それにしてもギルドのみんなも知らないミストガンのことを特徴だけでわかるなんて…やっぱりミストガンも有名なんですね…流石です

「ふふふっ、2人とも流石ですね」

「あれ?店員さん。この人はいいの?」

そういってアリサは私のことを聞いているが私がソーサラーで書かれたのはあの事件のことがくらいですし知らないのが普通だと思いますけど…

「は!すみません。私の憧れのアリサさんとソーサラーに名前があがることすらなかなかないミストガンさんに会えたことが嬉しすぎて少し我を忘れかけてました」

「いえ、大丈夫ですよ。私は2人と違って目立つようなこともないですし」

「あれ、あなたはもしかして…あのアリサさん、ミカンさんは」

え!私のことも知ってるんですか!?でも私ソーサラーで顔を出したことないはずですけど…あの事件のときも出てませんでしたし…

「一緒じゃないんですか?」

「「「え?」」」

「え?」

「あれ?じゃあこの子のこと知らないの?」

「いえ、当然知っていますよ。ソーサラーで2度、3度程しか見かけてませんが忘れるわけがありません。この娘はマインちゃんじゃないですか!」

マイン…ちゃん?……ま、まさか…

「いや~まさか、ミラさんと並ぶ看板娘有名じゃないですか!いや~まさかマインさんに会えるだなんて…しかもマインさん目当てでギルドを訪れた人も多かったのに誰1人会えなかったという伝説さえあるというのに」

「ちょっとまて、マインって誰だ」

ミストガンがわけがわからないといった様子で聞いてきた。それもそうですよね。だってマインは私が女の子(・・・)としてソーサラーに写ったときの名前ですからね!!

「えっとね…ミストガン、フフッ…マインっていうのは、フフッ、ミカンがソーサラーで私と一緒に撮られたときの名前なの」

アリサが必死に笑いを堪えながらミストガンに説明していると

「私が初めてソーサラーで撮られたとき私結構怖くてさ、そのときソーサラーの記者さんが私の近くにいたミカンを見てね…」

ーーーーーーーーー

「1人が不安だっていうなら一緒にいる娘と撮るのはどうだい?2人ともかわいいから絵になるし、とってもCOOL!!だろう?」

「え、あの私は女じゃ「はい!それでいいなら大丈夫です」え?アリサ?」

「OK!じゃあその娘の名前はなんていうんだい?」

「いや、だからあの「マインです」あの、アリサさん?」

「OK!じゃあ早速マインとアリサの2ショットで撮っていこう」

「わかりました。わたしはマインと一緒に向こうで準備してきます」

「OK!それじゃあこっちも準備しておくよ」

「ちょっと!アリサ??」

「ほら、マイン行こ!」

妖精の尻尾(フェアリーテイル)更衣室~

「アリサどういうことですか?」

「いや、やっぱり1人で写るのが不安だったから」

「それは、わからないこともありませんけど私男ですよ?」

「でもほら、あの記者はミカンのこと完全に女の子だって思ってるよ?」

「それは…半分アリサが原因じゃないですか」

「まぁ、それはおいといてさ。ミカンはわたし1人で撮らせるの?」

「おいとかないでくださいよ!元々1人の予定だったんじゃないんですか?」

「それは…そうなんだけどさ。いざ撮るってなったら不安になって…」

「たしかにそうかもしれませんが…」

「ミカンは1人じゃ不安だっていうわたしに1人で撮らせるの?」

「うっ!…それは」

「…ごめん、無理言っちゃって…やっぱりわたし1人で写るよ」

「っーー!あぁ、もうわかりました。記者の方も今更1人で撮るってなっても不自然に思うでしょうし、アリサが不安だっていうなら私が力になります」

「ありがと…ごめんねミカン。じゃあ、そのままでってのもあれだし髪留めたりするね」

ーーーーーーーーー

「っていうことがあって撮ることになったの」

((ミカン(さん)チョロすぎないか(ませんか)?))

あぁ、こんなことになるなら妖精の語り手(ストーリーテラー)として覚えられてた方がよかったです。

見ると、アリサは懐かしむように、面白がるようにしていて、ミストガンと店員さんは同情するような感じで苦笑いを浮かべていたが店員さんが

「あれ?でもマインちゃ…ミカンさん1人で撮られてるのが他の号でも何回かありましたよね?あれはどうしたんですか?」

「ふふふ…もう、どっちでもいいですよ…どうせ私は男に見えませんよ…」

「あぁ!ミカンさんごめんなさい!そんなことないですから大丈夫ですよ!!」

「大丈夫です。もう慣れることにします…だからこそあのときも私だけのも追加で撮ろうということになったんですし…」

「あの…つかぬ事お聞きしますが、何回か撮られたときに衣装やポーズが変わってましたけどあれらは用意されてたんですか?」

「あれは、わたしが服を決めてカメラマンの人と一緒にポーズを決めたの。いや~ミカンって素材がいいからかなり盛り上がったな~」

「「「…」」」

「あれ?みんなどうしたの?」

「「「いや、なんでもない((です))」」」

「?変なの。まぁいっか、ところで店員さん水着とかのレンタルしたいんだけど大丈夫?」

「あ、はい!もちろんです。すみません私のせいで話がそれてしまって…」

「全然大丈夫でだよ。わたしたちも楽しかったし」

「そう…ですか私も楽しかったです!ありがとうございます。えと、3人で9000Jになります」

「9000Jですか…これでぴったしのはずです」

「123…はい9000Jぴったりいただきました。ありがとうございました」

「あ!店員さん。もし店員さんさえよければ私たちが着替えた後で一緒に写真撮りませんか?」

「え!私が入ってもいいんですか?」

「はい!折角の機会ですから。それでは着替えてきますので少し待っててください」

~着替え中~

「お待たせしました~早速撮りましょう」

「皆さん似合ってますね。あれ?ミカンさん上着着るんですか?」

「あははは~実は昔海に遊びに行ったときに普通に男性用のを着ていたら他の女性客の方からまだ幼いからといってもちゃんと上も着なさいっていわれて無理矢理ワンピース型のを着させられてしまったので…そうなるくらいならパーカーで隠そうかと…」

「そ、そんなことがあったんですか…」

「あははは~更衣室が男女別じゃなくて個人用で助かりましたよ…」

「大変なんですね…」

「もう…諦めた方がいいんですね…あははは……」

「ほら、ミカン元気出してよ。折角みんなでの思い出を作るんだからさ」

「そうですね。いきますよ~はい、チー『きゃーー!』え?何事ですか」

悲鳴がした方を見てみると私が今まで見たことのない海獣が船の方を見ているのが見えた。

「あれは、まさかダイダロスか!」

「ミストガンあの海獣のこと知ってるんですか?」

「いや、知っているという程でもないが、この前のウエスト先で聞いた話だと最近漁船が転覆する事故が多発していて漁に行けなくなっているらしいのだが、その原因がダイダロスと呼ばれる海竜だそうだ」

「竜!?まさかナツと関係があるんじゃ」

だとしたらナツが喜ぶんじゃないですか!

「いや、その村の伝承と重ねて守り神として崇めているだけで実際は海獣の一種らしい」

「そうですか…」

じゃあ本物の竜ってわけじゃないんですね…

「なるほどね。信仰対象としてみてるから獣じゃなくて竜って呼んでるのね。で、今はこの船が狙われているわけね」

「それなら私たちで倒しましょう」

「あくまで撃退するんだよ。被害が出てるっていっても守り神を殺されたら困るだろうからだめだよ?ミカン」

「もちろんです」

「2人とも行くぞ!」

「うん」 「はい」

私たちが臨戦態勢になったのをみてダイダロスが私たちを噛み殺さんとする勢いで攻撃してきた…が、

御伽造形(フェアリーメイク)(コート) 薔薇の十字架(ローゼンクロイツ)

アリサの造形魔法によって造られた茨の壁によって阻まれた。

「グルルルゥゥ」

「嘘!あの勢いで茨に突っ込んどいてほぼ無傷なの!?」

「いや、あれを止めてくれた時点で十分だ」

「そうですよ。それにアリサの魔法は下手したらあの海竜倒すより先に船が沈んでしまいますし…」

「それにしても硬すぎでしょ!次はもうちょい強くしてもいいよね」

そういうアリサの顔は不機嫌そうにしておりミストガンは無言で頷き私は苦笑いするしかなかった。

そういえばアリサって結構負けず嫌いでしたね。

「アリサ、ミストガン、私が足止めするので2人ともお願いします」

「わかった」 「了解」

ダイダロスの意識を私に向けさせるために近づこうとした瞬間ダイダロスの口に高密度のエネルギーが溜められていて、それはまるでナツが放つ

「まさか、ブレスか!ミカン下がれ、三重魔方陣“鏡水(きょうすい)”」

ダイダロスが放ったブレスはミストガンの魔法で跳ね返され胴体に当たっていた

「ガァァァ!!」

自分の攻撃をまともにくらったダイダロスは怒りの矛先をミストガンに向けていた。

「ミストガンに攻撃させませんよっと」

そうして私は海に飛び降りて

「“操作(オペレート)”」

私はダイダロスの周りの海流を操ってダイダロスを船から遠ざけるように渦潮を作った。

「グァアァ!?」

「ナイスミカン!」 「流石だな」

「御伽造形“(コート)”“罪の茨(ギルティソーン)」 「五重魔方陣“御神楽(みかぐら)”」 「貫けっ!“操作(オペレート)”」

「グガァァァ!!!」

アリサの茨で動きを封じられた上で私が操った海流が槍のようにして体を貫き、ミストガンの魔法をまともにくらったダイダロスは抵抗することもできないまま渦潮に呑まれていった。

「すごい…これが妖精の尻尾(フェアリーテイル)のS級魔道士の力…」

「あれで流石にしばらく好き勝手に暴れられないだろうね」

「今回の依頼とは関係ないが一応ギルドに報告しておこう」

「ギルドへの報告は私たちでしておきますね」

「助かる」

「あの、皆さんありがとうございます」

「気にしなくていいですよ」

「そうそう、わたしたちだってまだ死にたくないからって勝手にしただけなんだから気にしない気にしない」

「ですが、助かったのは事実ですし…」

「それよりも早くみんなで写真撮りましょうよ。ほら店員さんも一緒に」

「え!本当に私もですか?」

「もちろんです。さ、早く早く!」

「え、えぇ…」

「おぉ、ノインちゃん強引だね~」

「ノインちゃんって言わないでください!それよりも撮りますよ」

「あ、そらされた」

「それじゃあみなさん笑ってくださいね~はい、チーズ!」

 




いかがでしたでしょうか。今回、戦闘描写に挑戦してみましたけど難しいですね。

それと2話目に本当に少しだけでて以来に魔法がでましたね。アリサの魔法は童話をモチーフにしています。今回でた“庭”は不思議の国のアリスのアリスが逃げてたバラの迷路をイメージしています。
因みに“罪の茨”は某VRMMOの世界を舞台にした剣の世界で起きた圏内事件にでてきた武器の名前です。

それでは、また次の話をお楽しみください。


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vs バルカンレイブン

更新遅すぎてごめんなさい

ちょこちょこと書いてたのですが書いていた一部が消えてしまったり下書きを書いてる紙をなくしたりしてしまったりがあって書くのにかなりの日数がかかりました。なのでところどころつながりがたがおかしなところがございます指摘してくださると嬉しいです。






ダイダロス撃退の半日後

~ブラーゴ~

「昨日までプールで遊んでたのが嘘みたいに寒いですね」

「この辺は1年を通して気温が低いらしいな。一応夏季にさしかかろうとしているにもかかわらず寒いな」

「は、早く依頼主に話を聞いてクエスト終わらせに行こ…」

((そういえばアリサって寒いの苦手だったな(でしたね))

「アリサ寒いんでしたら私の上着着ますか?」

私の着てるのはそんなに上等なものではないですが、無いよりマシでしょうね。

アリサが寒い思いしているのに見てるだけというのはなんか嫌ですし

「ちょっ!!ミカンなにしてんの!?」

「?、だってアリサが寒そうでしたし」

寒そうにしてる人に上着を貸すのって普通じゃないんんですか?

「いや、こんな雪国でいつも通りの格好してたら死んじゃうよ!?私ミカンに死んでほしくないよ!」

「ふふふっ、大丈夫ですよ。“操作(オペレート)”を使って空気の流れを変えて冷気が来ないようにしますし。いっそのこと私たちみんなに冷気が来ないようにしますか?」

そしたらアリサだけでなくミストガンも冷気から守れますし完璧ですね!ミストガンもさっきから少し寒そうにしてますし

「そんなことしたらミカン魔力の消費が大変なことになるでしょ!これからがクエストの本番でしょ!」

「でもアリサ寒がってるじゃないですか。さっきから震えが凄いですよ?」

「これくらいの寒さなら大丈夫だから。このクエスト選んだの私なんだしこれくらい平気だよ」

「……わかりました。ですけど無理はしないでくださいね」

「…………どっちよ」

「アリサどうかしましたか?」

~アリサSIDE~

うぅ…この前ミカンが雪国に行ってみたいって言ってたからこのクエストを選んだけど…この寒さは異常ね。来る区死ねるわ

「アリサ寒いんでしたら私の上着着ますか?」

ミカンの上着か~確かに暖かそう…あれ?でも私に上着貸すって言ったけどミカン予備とか持ってきてないよね?じゃあ、どこに私に渡せる上着あるの?

そう思いミカンの方を見てみると自分が着てる上着を脱がんとするところだった。

「ちょっ!!ミカンなにしてんの!?」

「?、だってアリサ寒そうでしたし」

ミカンが私のことを気にかけてくれるのは嬉しいけどミカン自身のことを全然考えてない。ダイダロスのときも足止めするためにあいつの独壇場である海に向かってなんのためらいもなく飛び込むなんて普通じゃ考えられないよ…

ミカンの方を見るとキョトンとした顔を浮かべており、自分の言ってることの異常さに気づいていない。私はミカンのそんな無邪気な顔が少し怖い…

「いや、こんな所でいつも通りの格好をしてたら死ぬよ!?わたし、ミカンに死なれたくないよ!」

「ふふふっ、大丈夫ですよ。操作(オペレート)を使って空気の流れを変えて冷気が来ないようにしますし、いっそのこと私たちみんなに冷気が来ないようにしましょう!」

「そしたらミカンの魔力の消費が大変なことになるでしょ!これからがクエストの本番でしょ!」

「でもアリサが寒がってるじゃないですか。さっきから震えが凄いですよ」

魔道士にとって魔力の枯渇が何を示しているかなんてミカンだって分かってるはずなのに…

「これくらいの寒さなら大丈夫だから。このクエスト選んだの私なんだしこれくらい平気だよ」

ねぇ、ミカン…どうして自分の心配してくれないの?

「……わかりました。ですけど無理はしないでくださいね」

「…無理してるのはどっちよ」

「アリサどうかしましたか?」

「なんでもないよ。それより早く依頼人の所に行こ?」

本当に人がどれだけ心配してるかしらないくせに……ミカンのバカ

~ミカンSIDE~

「そうですね。クエストにも詳細は直接伝えると書いていましたし」

~3人移動中~

「すみません、あなたがこの村の村長さんですか?」

「うむぅ。たしかに儂が村長であってるが。お前さんら他所から来たな?このような辺鄙な村になんの用かな?」

「「私たち妖精の尻尾の魔道士でこの村の付近に現れたというバルカンに似ているモンスターの討伐依頼を受けてきたんですが、まだ報告行ってなかったですか?」

「おぉ!あの妖精の尻尾の魔道士の方々に来ていただけたのか。なんとも有り難い限りじゃ。儂はこの村の村長のノーリじゃ。この度はバルカンレイブンの討伐の依頼を引き受けてくださってありがとうございます。この村の代表として心より感謝しております」

「私たちはまだ何もしていませんよ。それよりバルカンレイブンというのはもしかして依頼書に書いてあった黒いバルカンのことですか?」

「そうです、この村の周りでは毎年この時期になるとバルカンがこの近くの山にいくつかの群れをなしてやってきておってそれを撃退してこの村の交易を守ってくれる魔道士が何人かおるのですがその者達が例年通りにバルカンの群れをこの村に来させないために撃退に向かったところいつもの狩り場に大量のバルカンの死骸がありそれを貪るように喰らっとる黒いバルカンがおったそうじゃ。そして同じようなことが数カ所で起きておるんです」

「多数の場所に渡って死骸を貪る…か。まさにレイブンだな」

「このままではあいつによってこのあたり一帯の生態系が壊れてしまう。それどころか他の地域まで被害が及びかねません。この村の魔道士たちでは全く太刀打ちすることが出来ません、なので皆様一刻も早くレイブンの討伐をお願いします」

「ふふふっ、もちろんです。私たちはそのためにここに来たんですから」

「!」

「?、ノーリさんどうしたんですか。私の顔に何かついてますか?」

「すみません、今の笑い方がん亡くなった儂の娘に似ておったものでつい懐かしんでおりました」

「フフフッ娘さんに似てるってさ」

「アリサ、からかわないでください。すみません辛いこと思い出したりしませんでしたか?」

「いえ、お気になさらず。もう10年前のことですし。寧ろ久しぶりに娘に会えたようで嬉しかったです。それよりこちらの地図をお使いください」

「ノーリさん、たくさんマークついてますけどこれってなんの印なんですか?」

「それは、白丸のところがバルカンの巣、黒丸が狩り場、それぞれの丸の横に×が描かれているところはレイブンの被害が出たところです」

「こんなに被害でてるの!?これは確かに被害が更に拡大する前になんとかしないといけないわね」

「そうですね。でも無茶はしないでくださいね」

「うわ、一番言われたくない人に言われた」

「なんですか、私がいつも無茶してるみたいな言い方ですね」

「その通りじゃない!毎回こっちがどんだけ心配してると思ってんの!」

「はぁ、2人とも1回落ち着け。すみませんお見苦しいところを見せてしまって…」

「いやいや、いいんじゃよ。若いというのはええの~。儂も昔はばあさんと…」

「……本当にミカンに何かあったら私はどうしたらいいかわからないよ」

「アリサ何か言いましたか?」

「何でも無い!それより早く行くよ!」

「おい、そんなに無理矢理引っ張って行こうとするな」

「うん。うん。昔を思い出すの~。なぁ、ばあさんや」

あれ?ノーリさんどうしたんだろ。何か遠い目をしてる…何かあるんですかね?」

「ほら早くしないとおいてっちゃうよ~」

「ちょっと2人とも待ってくださいよー!すみません、行ってきますねノーリさん」

「ほら、ミカン早く行くよ」

「!!ミカンじゃと……そうかあれから随分大きくなったのミカン。なぁ、ばあさん、イリス」

 

~ブラーゴ近郊~

「レイブンいったい何処にいるのよ。もう何カ所回ったかわかんないわ」

「確かに雪山よかめったに行かないのもあって普段の何倍も疲れますね」

「それでもこれ以上被害を拡大させるわけにもいかないからな。おそらくレイブンも近くにいるだろうから気を引き締めていこう」

「そうですね…」

それにしても、ノーリさんに貰った地図を頼りに回ってますけどこの地図で×をつけられていない場所の中にも4ヶ所被害が増えていますしそれにさっきの場所は被害が出て半日も経っていなかったですね…あんなに規模が大きいものだとは思っていなかったです

「あれ?レイブンって本当にバルカンに似てるんですかね?」

「それって村の人の見間違いだったってこと?」

いえ、そうではなくて…先ほど見たところ、バルカン同士というのも少し変ですけど仮に私たちが知っているバルカン達が暴れていたとしてもあんなに被害がでるのかなって思いまして」

「それはつまり、俺たちが知ってるようなバルカンではないと言うことか」

「はい、先ほどの洞窟の壁やバルカンについていたえぐられたような傷の大きさがいつものバルカンの1回り、いえ2回り以上は大きいと思うんです」

「言われてみたら確かにおかしいよね…でも何処「二人とも危ない!!」え?」

~アリサSIDE~

ミストガンの声に反応して前を見てみると確かに私の知っているバルカンの何倍も大きい黒い巨体が突っ込んできていた

あ~あ、完全に油断してた…これは避けるのは間にあわないな~

「アリサ!!」「え?」

衝撃に備えて目を閉じていた私は何故か後ろに引っ張られていて目を開けると目の前にはミカンがいて…

そこはさっきまで私がいた場所で黒い巨体はそのままミカンに激突した。

「あぐっ!!」

「ミカンっ!」

「くっ!“五重魔方陣 ミカグラ(御神楽)”アリサ、ミカンなら大丈夫だ。だからしっかりしろ」

「そうだね…」

私が油断していたせいでミカンに怪我させちゃったな…悔やんでも悔やみきれないけど今はレイブンがミカンの方へ向かわないようにしなくちゃ。

「“御伽造形 ハッドウルフ(赤の狼)”」

とりあえず様子見で私の魔法の中でも結構自由が利くやつ使ったけど、あいつあの巨体で冗談じゃないくらい早く動くわね。ミストガンの魔法も避けられたし“赤の狼”も簡単にあしらわれてるわね。やっぱり私もミストガンも中距離の魔法が得意だから接近されたら不利ね。ミカンが居ないとキツいわ

「まぁ、それでも今できることをするしかないわね。“御伽造形 トランプ兵士(ナイツ)♠Jピャーチ”」

数で押したら少しはマシになってくれるかと思ったけど全く関係ないみたいね…ん?あいつ何してるの…もしかして雪玉を投げる気?

「え!嘘でしょ…」

“トランプ兵”は確かに耐久力はないけどあんな雪玉で一撃だなんて、“赤の狼”もやられるなんてあの雪玉どうなってるのよ

「三重魔方陣 キョウスイ(鏡水)

今度はミストガン狙いってことね、というか今あの雪玉“鏡水”で反射できたってことはあの雪玉魔力持ってるってこと!?それも“赤の狼”も簡単に倒しちゃう位の威力…それを大量に投げてくるなんてめちゃくちゃね。私とミストガンでしのげてはいるけどこのままじゃじり貧だわ。

「“オペレート(操作)”」

私の横を猛吹雪が取り過ぎていきレイブンに直撃した。こんなめちゃくちゃなこと出来るのは一人しかいない

「遅くなってすみません。二人とも無事ですか?」

あぁ、無事でよかったよ。ミカン。

~ミカンSIDE~

思ったより飛ばされましたね…雪がクッション代わりになってくれたんですかね。

「あれがバルカンレイブンですか…想像以上に大きいですね。早く二人のところに戻らないと…痛っ!うっ!」

レイブンの攻撃結構効きますね…まぁ、あの巨体にぶつかられたんですから当然と言えば当然なんですけどね。それにしてもお腹に攻撃してくるなんて…朝そんなに食べてなくてよかったですね全部吐き出しちゃうところでしたね。吐き気と痛みは凄いですけどね…。私が受けたからまだよかったですけどもしあのままアリサに当たっていたとしたら恐ろしいですね。女の人のお腹はデリケートなのに…あいつ絶対に許しません。

「とりあえずこの痛みをなんとかしないとですね…“操作”」

痛みを一ヶ所に集中させるんじゃなくて広く薄くならすようにして…

「……ふぅ、これで一時的には問題ないですかね。あとは早く二人のところに戻らないと」

う~ん急ごうにも雪に足を取られて動きづらいですね…まぁ、この雪のおかげで衝撃を多少マシに出来てるので一概にマイナスしかなかったわけではないですけど…

「でも時間を無駄には出来ないので“操作”」

かなり体は冷えますけど風で私を浮かせて行きますか

ちょっと追い風にして飛ばしますか………

いた!さっきのお返しの意味も込めてこの風で局所的な吹雪を起こして…当てる!

「“操作”」

一応吹き飛ばせましたけどやっぱりこのあたりの気候に適応してるのもあってあんまり効いてなさそうですね。でも…

「遅くなってすみません。二人とも無事ですか?」

間に合ったみたいで良かった…

「こっちは大丈夫だ。ミカンの方こそ大丈夫なのか?」

「はい。雪がクッションの役目を果たしてくれました」

「ミカンごめんね私が油断してたばかりに…」

そんな暗い顔しないでください。私はアリサには笑ってて欲しいんですから

「ふふふっ、アリサが無事なら良かったです。私って結構丈夫なんですからね」

「……ありがと//」

「二人ともまた来るぞ」

「了解です」

改めて見ると大きいですね。大きさは昨日のダイダロスの方がでかかったですけど正直レイブンの方がやりづらいですね…

とりあえず昨日と同じようにあいつを貫くっ!!」

「“操作”」

あたりの雪を蛇のようにうねらせレイブンに攻撃を当ててはいるけど…

全然ダメージが入ってる様子はないですね。やっぱり雪じゃ軟らかいし軽いですね。もっと硬くて重いのを操らないと

「やっぱ、ミカンの魔法の応用力凄いよね」

「そうでもないですよ。操るものに依存してるところもありますし、今も軽すぎて全然ダメでしたし…」

「それでも充分凄いんだけどな~…あれ?なんでミカンの服所々凍ってるの?」

「えっ、あぁ~、いや~」

しまった…さっき加速のために無理矢理風を吹かせたせいで服が凍りついたんですか

「二人とも今はレイブンを倒すことだけ考えるんだ」

「はい!」

「わかった…ミカン後でちゃんと説明してね」

「りょ…了解です…」

これはレイブン倒した後に怒られるのは確定ですね…

それにしても風が普段より強く吹くだけで服が凍るなんてやっぱり雪国の寒さは異常ですね。あ、でも“こおる”ですか…試して見る価値は有りますね。

「アリサ、ミストガン。ちょっと試したいことがあるので援護お願いします」

「ちょっ!ミカン!?……あぁ、もう!無茶はしないでよ」

「ミカン。あいつの投げる雪玉には気を付けろ、魔力で強化されている」

「わかりました」

ミストガンがあんなに焦ってるなんてよっぽどですね。とりあえず少しイメージしてみますか。

「操作」

ただ雪を操るんじゃなくてもっと冷気を、雪をも凍るような冷気を“想像”して…

ただ操るんじゃなくてもっと深く、鋭利な刃を“創造”する!!

「これで…切り裂くっ!」

やっと手応えのある一撃を入れられましたね。多少無理矢理でしたけど欲張ってみた甲斐はありましたね。あいつの雪玉は危ないですしとりあえず一旦引い「痛っ!」

あ、さっきのダメージが…やっぱりその場しのぎの応急措置じゃダメですか。雪玉投げようとしてるのは分かりますけど避けるのは間に合いませんね…せめて壁に出来そうなものを創らなきゃ……

「ミカン大丈夫か!」

「私が言えたことじゃないけど気を抜いちゃダメだよ」

「ミストガン、アリサ…ごめんなさい」

あれ?なんで私何のダメージもないの?雪を投げられてたはずなのに…私何したんだろ?

「気にしなくて良いさ。ミカンが無事でなによりだ。ところでミカンさっきのは何をちっ!“鏡水”」

「あいつまだあんなに動けるの!?さっきのミカンの攻撃結構効いてるはずなのに。ミカン私たちもいくよ!」

早く決着をつけないといけないですけどその前に…

「あ、アリサさっきのって何が起きたんですか?」

「何が起きたって言われても…」

「私はさっきの雪玉が確実に当たると思ってました。でも実際は当たってないので何が起きたのかなって」

「私からしてもよく分からなかったよ。寧ろこっちが聞きたいくらい。いきなりミカンの前に薄い氷の壁みたいなのが出来ててそれで防いでたじゃない」

冷気を操って氷の壁をつくる……!!そうゆうことですか

「アリサ、造形魔法のコツってなんですか?」

「造形魔法のコツ??いきなりだね…今じゃなきゃダメ?」

「今知りたいんです」

「う~ん、自分の中のイメージ(想像)を創り出す感じだからね~。正直感覚でやってるんだけどな~。あ、でも案外ミカンの“操作”と似てるところあるかもね」

「“操作”とですか?」

「うん、だってミカンの“操作”って自分の周りものを自分の思うままに操るでしょ?それって要は自分の魔力で想像したものを形作るんだから、大体一緒なんじゃない?」

“操作”と同じように出来るんだったら…

「ミカン、アリサ!!」

「やばっ!あの量のは避けきれないわ」

上手くいくはずです!!

「ちょっ!ミカン避けて」

「“操作”いえ、“イミメート(模倣)”アイスメイク“シールド()”」

「それって、まさかグレイの…」

「創ったのか…」

「ふふふっ、そんな器用なことはできませんよ。まぁ、それはあとで説明するとしてとりあえず今は、あいつを倒しましょう」

「そうだね。でもあとでちゃんと説明してもらうからね」

「もちろんです」

長引いてもこっちが不利になるだけですしちょっと強引に行きますかね。二人に後で怒られそうですけど…

一気にバルカンとの距離を詰めるためにもさっきみたいに加速して…

「“二重魔方陣”ファンタズマ(幻想歌)

「“御伽造形”“コート() ギルティソーン(罪の茨)”あんまり長くは止められないけどこれでいいんでしょ?」

あ、これ二人に私のしようとしていることバレてたみたいですね。でもやっぱり二人とお

「……最高…です!」

“幻想歌”のおかげで私のこと見失ってますね。あまりこのやり方でしたくないんですけどね…

でもそんなことも言ってられない…ってなんであいつこっち気づいてるみたいに動いてるんですか。足跡とかですかね?まぁ、でもこれで終わりですね。たしかさっきの傷口は…‥ここですね。

「“操作”」

これであいつの血流を逆流せたら終わりですね。

「うぅ…あいつの血とか肉の生温かい感じが気持ち悪いです」

このやり方人型のやつには結構有効ですけどあんまりやりたくないですね…

「流石だな」

「二人の援護のおかげですよ」

ふふふっ、ミストガンに褒められた~。やっぱり嬉しいですね。

「正直俺は“操作”はミカンみたいに自在に使える気がしないな」

「確かに凄い魔法だよね~レイブン倒したし。まぁ、ちょっとエグかったけどね~」

「うぅ…言わないでくださいよ。正直このやり方服とか髪に血とか肉がついてベタベタしますし生温かくて嫌なんですよ」

臭いも凄いですし早く綺麗にしたいんですけどね。うぅ…肌にもついてて気持ち悪いです。

「う~ん、やっぱりミカンって女の子にしか見えないよね~」

「むぅ、私は男ですよ」

「分かってるけどさ~。でも今のバルカンの血肉を気にして不快にしてる顔なんて自分の服を汚されて怒ってる女の子って感じだよ?」

「これは男女関係なく嫌ですよ!」

「そりゃあまぁ、嫌だろうけどなんて言うか…ねぇ?ミストガンはどう思う?」

「いや、まぁ、ミカンはミカンだな」

「ちょっとそれどうゆうことですか!私おかしくないですよね?」

「……あ、あぁ」

「なんですか今の間。それに顔そらしながら言わないでください!ねぇ、お願いですから!!」

おかしくないですよね?私はおかしくないですよね?

「うわ~、今の泣きそうな顔とか私たちでも女の子って言われたら信じるレベルだわ…これはまたソーサラーでマインちゃん復活するしかないよね」

「私は女の子じゃないです!マインちゃんって呼ばないでよー!」

「あ、怒った感じもいいかも」

「アリサ、それはちょっとだめな気がするぞ…」

「そう?だってかわいいじゃん」

「もうっ!からかわないでくださいよー!」

「あんまりやりすぎるとミカンがかわいそうだからほどほどにな…」

「わかってる、わかってる。ほら、マインちゃん落ち着こ」

「だから、マインちゃんってよばないで~」

「アリサわざとやってるだろ…」

「そんなことないよ~」

「もういいです!早くノーリさんのとこに報告に行きましょ!!」

「あ、拗ねた」

(本当に見てて微笑ましいな…まぁ、少しミカンには申し訳ないけどな)

 




ミカンの無茶に相変わらずヒヤヒヤしているアリサに
ミカンのことを知っているようなノーリさんとノーリさんの言ってたイリスっていったい何者なんでしょうね~

次回も読んでいただけたら嬉しいです。それではまた次話をお楽しみに

魔法紹介

赤の狼:御伽造形で作られる人狼。赤い頭巾を羽織るようにしている。身が軽く鋭い牙や爪での攻撃を得意とする。モチーフは赤ずきん

トランプ兵:スートによって持つ物が異なり、♡が銃、♠が剣、♣が槍、♢が盾を持っている。サイズは2が20cm程でAが140cm程。(ポーカーの強い順)
召喚数を表す数字はローマ数字で数が強いほど持つ物も大きくなり、召喚できる数が少なくなる。モチーフは不思議の国のアリス

庭:辺りに茨を発生させ操る。壁の様にして攻撃を防いだり、敵を捕らえたりと汎用性が高い。モチーフは不思議の国のアリス

幻想歌:敵から姿を見えなくなるする魔法。魔法発動時に見られていると効果が薄い。
また、相手の魔力が高いと感知される。



前回の更新6月とか本当に何やってるんですかね…
もっと早く更新していきたい

ミカンとアリサの絵を自分でも描けるようになりたいです(あわよくばミストガンも含めた3人絵を描きたい)



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