覚醒者狩り (猫戦車)
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卒業試験編
第1話


後からあらすじを書くの知らなくて本編に書いてしまいました!申し訳ありませんm(__)m
くそど素人の書いた小説なので誤字脱字、意味不明なの箇所などありましたらご指摘か、生暖かい目で見てください!
一応オリジナル作品ですが、世界観はヒロアカに似てるかもしれませぬ( ゚д゚)
頑張って描いていこうと思いますので面白いと思って頂けたらめちゃくちゃ嬉しいです!


20××年、日本人を中心に、突然異能力に目覚めるという現象が発生が増加の一途を辿った。

 

あまりにも突発的なことであるため、科学者や研究家達が異能力に目覚めた者の体内検査が行なった

 

出生、血液、持病などの検査を行ったところ、目覚めた者と目覚めなかった者には明確な差はなく、結果的には、「突発性体内異変症」という症状であると片付けられた。

 

突発性体内異変症の者が人口の3割を超えた頃に時間が起こる。

 

自分達は選ばれた人間、この世のピラミッドの頂点。その様な思想を持つ人間が次々と現れた。

 

金を持った人間が低所得者を嘲笑うように、力を持った人間は己自身を肯定し、傍若無人に振る舞う。

 

非能力者に危害を加え、奴隷制度のような…いや、奴隷制度が始まった。

 

異能力者の横暴に耐えかねた者は国外逃亡を図るなど、先進国であった日本は見る影もなくなってしまった。

 

のちに、異能力に目覚めた者は『覚醒者』と呼称されるようになる。

 

覚醒者に対抗するため、政府は地下に対覚醒者の組織を作り、密かに拡大を図り始めた。

 

血反吐を吐き、反撃を誓った兵士達を集め、第一次覚醒者狩りが始まった。

 

兵士達の決死の活躍により、政府側の勝利で終わる。

 

 

 

 

 

 

 

ーーはずだったーー

 

 

 

ーーある覚醒者が現れるまではーー

 

 

 

 

 

ーー現在ーー

 

第一次覚醒者狩りが行われてから3年が経った。

 

 

俺、桐崎琥珀(きりさきこはく)は、今日で訓練兵を卒業…できるのか?

 

 

これから卒業訓練を受け、卒業の見込みありと判断されれば隊に所属できる。

 

「あぁぁぁぁあ!!!緊張してきたぁぁあ!!!」

 

 

「うるっさい!今TO○IOの記者会見みてるから静かにして!」

 

 

「お前少しは緊張しろよ!」

 

 

先日問題になったアイドルグループの記者会見を見ているのは俺の腐れ縁の女、花岡美玖利(はなおかみくり)である。

 

 

こいつは言っちゃ悪いが成績良くないのになぜこうも緊張感がないのか皆目見当がつかない。

 

 

「よ!今日はよく寝られたかコハク!」ガシッ

 

 

「なんだトウトウか。トイレットペーパー流してきたか?」

 

 

「トイレみたいに言うのやめろ」

 

 

んでこいつが俺の親友の藤堂冬馬(トウドウトウマ)だ。バカだが頼り甲斐のあるいい奴である。

 

 

「この日のために快眠グッズを買い集めたから寝れたには寝れたんだが全く冴えないな」

 

 

「ふあぁ〜。俺もだ。さっきから異常に瞼が重い」

 

 

それもそのはずだ。なんせ不合格の烙印を押された時点で、3年間の訓練を全否定されることになる。周りを見渡しても緊張で爪を噛んでる奴、目が血走ってる奴、五分に一回トイレに行く奴など、各々の緊張が見てわかる

 

 

「きゃ〜!長○くんかっこいい〜♡」

 

 

このアホを除いては…

 

 

「大講堂にて開会式を行う!整列して向かうように!」

 

 

はっ!!

 

 

一同が教官の指示に従い返事をする

 

 

遂にだ…自分の存在価値が試される時がきた…

 

 

(ドクンドクンドクンドクンドクン)

 

 

あれ…やばい…

 

 

俺ってこんなにあがり症だったのか…

 

 

(ポンッ)

 

 

「!」

 

 

肩を叩かれ我に帰る

 

 

「大丈夫だコハク!お前なら合格できる!俺もな!」

 

 

「そうよ!あんた意外と成績いいし、必ず一緒に兵士になりましょ!」

 

 

「トイレ…ジャニオタ…ありがとう!元気出たぜ!」

 

 

「俺(私)の心配返せ」

 

 

だが、二人のお陰でリラックスできた。

 

 

落ち着いて試験に臨めそうだ。

 

 

 

 

 

ー大講堂ー

 

「やっぱかなりの数がいるな。」

 

 

「私達の同期の訓練兵人数が多いもんね。1000人はいるんじゃない?」

 

 

「この中から何人蹴落とされるんだろうな…」

 

 

「静粛に!これより貴様らの卒業試験の内容を言い渡す」

 

 

「柊、頼む」

 

 

「は、はい!」

 

 

「えっと、皆さん初めまして。皆さんの二つ上の先輩の柊です。知ってるかな?」

 

 

……………

 

 

 

「だ、だよね!知らないよね!あはは…グスン」

 

 

(泣いちゃった!)

 

 

「あんな人でも卒業できるのね…」

 

 

「バカ言え、あーゆー人ほど強いんだ。それがお約s…」

 

 

「まぁ俺でも兵士になれたので皆さんもきっと大丈夫だと思います」

 

 

「自分でああ言ってるけど、お約束は?」

 

 

「う、うるせー//」

 

 

「茶番はさておき、これから卒業試験の概要を説明します」

 

 

「まずは皆さんで抜き打ちの筆記テストを行います」

 

 

えぇぇぇ!?っとどよめく会場。俺も例外ではない。

 

 

「筆記!?どうしよう俺なんもやってねーぞ!」

 

 

「私も!」

 

 

「フン!俺もだ!!」

 

 

「カッコつけんなトイレ!」

 

 

「皆さん焦ってますね〜あはは、ざま〜みろ〜!」

 

 

(この人キャラが安定してない!)

 

 

「まぁでも安心してください。テストとは言っても正直な話重要なものじゃかいですから。大切なのはそのあとの」

 

 

「実技試験です」

 

 

「各グループに五人に分かれてもらい、30分間のサバイバル戦を行なってもらいます。」

 

 

「グループは成績問わず好きな人達と組んで構いません。ただし、」

 

 

「組む人間はいかに背中を任せるに足る人物かを考えて組んでください。仲がいいからと言って組んでいては、戦場ではなんの成果も発揮しません。」

 

 

「螺旋丸と九尾の力が使えないナルトぐらいお荷物になります。」

 

 

(この人ほんとなんなんだ)

 

 

「そしてこの実技試験では皆さんの適正を図り、武器の生産、そして合格の際はその適正に応じた隊へ入団させます。

 

 

「皆さんは全員で1024人だから…」

 

 

「合格者数は多分100人切るぐらいかな!」

 

 

 

「おいおい、嘘だろ」

 

 

「ほら!あの人もその狭き門を通ったんだよ!これであの人強かったらお前のあだ名一生ボットン便所だからな!」

 

 

「汚い話しないでよ!」

 

 

「じゃあ皆さんの検討を祈ります」

 

 

「はぁぁ…終わった…頑張たぞ俺…帰ってプレステやろ…」

 

 

「ではこれより筆記テストの始めるぞ!指定の教室に行くように」

 

 

はっ!!!

 

 

よし、気合いを入れ直すぞ

 

 

柊さんは別に重要じゃないと言ってたけど試験は試験だ

 

 

必ず卒業してやる

 

 

 

 

こうして卒業試験がはじまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャラクタープロフィール

 

主人公

桐崎琥珀

18歳 O型 男

身長173cm 体重62kg

 

趣味 家事全般

特技 キャベツの千切り

 

 

ヒロイン

花岡美玖利

18歳 A型 女 ジャニオタ

身長160 体重47kg

 

趣味 ジャニーズ

特技 ジャニーズ

 

 

主要キャラ

藤堂冬馬

17歳 B型 男

身長180 体重70kg

 

趣味 ゲーセンで散財

特技 UFOキャッチャー

 

 



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第2話

第2話になります!
まだサイトを使いこなせてないためか、見てくださってる方がいるのかどうかわかりません!笑
観覧履歴とかあるんでしょうか?親切な方がいましたら教えてください^_^
さて今回も猫戦車の自己満ストーリーでお送りします\( ˆoˆ )/


 

 

 

 

筆記テスト終了後

 

 

「本当に重要な内容じゃなかった…」

 

 

「あんたは真面目すぎなのよ」

 

 

「あの柊とか言う先輩、合格してまた会ったらぶん殴ってやる…」

 

 

「まぁ多分筆記はみんな大丈夫そうだし、次の実技試験の事を考えようぜ」

 

 

「お前ら誰と組むか決めたか?」

 

 

「仲がいいだけじゃ戦場ではなんの成果も発揮しないって言ってたよな」

 

 

「でも…」

 

 

「俺はお前達と組みたい」

 

 

「?」

 

 

「3年間同じ釜の飯を食ってきた奴らの中でも、やっぱり二人は特別なんだ」

 

 

「だから頼む、俺と組んでくれ!一緒に兵士にろう!」

 

 

「コハク…」

 

 

「何言ってんのよ!あんな事言われても私は最初から3人で組みたいって考えてたわよ!」

 

 

「あぁ!第七班結成だ!」

 

 

「ありがとう二人とも!あとトウマ、そろそろ作者がナルト好きなのバレるからナルトネタやめよう」

 

 

「しつこいわよほんと」

 

 

「すまん…」

 

 

「よし、これで後2人だな。どうする?」

 

 

「“あいつ”はきっと取り合いになってるわよ」

 

 

「だよな〜」

 

 

「チームバランス的にはミドルレンジからの攻撃と指示、後方支援できるスナイパーが欲しい…」

 

 

「よし!とりあえず交渉してみよう!」

 

 

ーーーーーーー

 

コハク&トウマサイド

 

 

 

 

恭次郎(きょうじろう)、お前組むメンバー決まったか?」

 

 

「いや、まだ決まってないが?」

 

 

「頼む!俺たちと組んでくれないか?」

 

 

「編成は?」

 

 

「俺とトウマとミクリだ!」

 

 

「僕が君達と組んでなんのメリットがある?」

 

 

「そこをなんとか!」

 

 

「おいコハク、もうこいつやめようぜ…上からだしよ…」

 

 

「トウマ…」

 

 

「うんそうだな。時間がもったいない」キッパリ

 

 

「む!?」

 

 

「きっと未だに母親をママと呼んでるぞ」

 

 

「ギクッ!」

 

 

「あときっとカタカナが好きだぞ。カタカナを並べればカッコいいって思ってる意識高い系って奴だ」

 

 

「ノー!!!」

 

 

「待て2人とも!そこまで言うなら組んでやらんこともないぞ!」

 

 

「え?もっと違う言い方ないの?(ゲス顔)」

 

 

「ぐっ…」

 

 

「俺と…組もう…」

 

 

「決まりだな!よろしく!」

 

 

立場逆転の末、キョウジロウを獲得した。

 

 

 

ーーーーーー

 

ミクリサイド

 

「頼むよ亜美(あみ)〜私達と組もう〜」

 

 

「いいけど例の物はあるの?」

 

 

「今はちょっと…」

 

 

「じゃあ嫌」

 

 

「フッ…なら仕方ない…とっておきよ」

 

 

「?」

 

 

ピラッ

 

 

「そ、それは…!」

 

 

「あなたの大好きなガ○ちゃんの最新の写真集よ!」

 

 

「なぜそれを…?」

 

 

「親の知り合いに芸能関係者がいるの。販売前の写真集をもらうなんて造作の無いことよ」

 

 

「く、くらしゃぁぁぁあい!!!」ビュ-ン

 

 

「えー?でもアミが欲しがってた例の物は一つ前のよね?」ヒラッ

 

 

「勿体無いけど…これは親に返s…」

 

 

「我が身はミクリ様のものでございます。何なりと。」

 

 

「アミちゃんゲットだぜ!」

 

 

 

ーーーーーーーー

 

すぐに筆記テストの結果が発表されたが、流石に落ちる訓練兵はいなかったみたいだ。

俺たちはチーム表を教官に提出し、対戦表が出るのを待つ。

 

 

 

 

「相手が誰になるかが問題だな」

 

 

「実技試験の組み合わせを発表するぞ!集まれ!」

 

 

「見に行くわよ!」

 

 

「僕達のチームは…あった!」

 

 

その時、全員が対戦チームのメンバーを見て唖然とする。

 

 

「おいおい、まじか…」

 

 

「よりにもよって…(れん)とか…」

 

 

「お前のチームとらしいなコハク。よろしく」

 

 

「!」

 

 

「すいまっせぇーん!チェンジお願いしまぁぁす!」

 

 

「人の顔見るなりチェンジはやめろ」

 

 

「チッ、正直お前のいるチームとは当たりたくなかったわ」

 

 

「俺たちの試験は5日後の最終日だそうだ。お互い頑張ろう」

 

 

「おーおー、イケメン優等生さんは呑気なもんだなおい」

 

 

「呑気なもんか。なんせ俺たちのチームは俺、茅野(かやの)凛島(りんじま)寿(ことぶき)の4人だからな」

 

 

「は?チームは5人って…」

 

 

「あんた聞いてなかったの?受験兵士の人数1024人で、5人で1チームなんだから4人のチームはできるでしょう」

 

 

 

「そっか…へぇ」

 

 

「なら何も怖くねーな!お前を全員で叩きのめしてから、あとから3人を倒せば問題ない!」

 

 

「お前…意外とバカだな」

 

 

「なんだと!?」

 

 

「まぁいい、俺は誰が相手でも卒業してやるさ。5日後よろしくな」

 

 

「クソ、カッコいいからってスカしやがってからに」

 

 

(僕も痩せれば煉みたいに…)

 

 

「ねぇミクリ、ガ○ちゃんが1番は当たり前だけど煉もいいわね」

 

 

「シッ!そんな事言ったら…」

 

 

「「グググギガギギギギギググガガガガガ!!」」

 

 

「コハクとトウマが嫉妬しちゃうの…」

 

 

「嫉妬の仕方キモっ!」

 

 

こうして、訓練兵全員が最も警戒していた男、揺木煉(ゆらぎれん)との対戦が決まった。

 

 

 

 





キャラクタープロフィール

イケメン
揺木煉
18歳 男 AB型
身長177cm 体重68kg

趣味 パン作り
特技 折り紙


愛すべきデブ
保科恭次郎 (ほしなきょうじろう)
17歳 男 A型
身長165cm 体重70kg

趣味 ネットサーフィン
特技 ポテチ3秒食い


Jソ○ル女
相馬亜美 (そうまあみ)
17歳 女 B型
身長155 体重40キロg

趣味 ガ○ちゃんと結婚する妄想
特技 自分より可愛い同担を睨みつける



あと、イケメンに嫉妬した2人の表現の仕方がわからない( ゚д゚)


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第3話


観覧履歴なるものをようやく見つけました!UAってやつですね!

61人の方が観覧なさってくれてました!少ないのか多いのか良くわかりませんが呼んでくれる人がいるだけで嬉しい!

時間があったのですぐの更新になります!今回はちょっと長くなってしまいました!よろしくお願いします!


「卒業試験って今日中に終わるもんじゃねーのな。気張って損したわ」

 

 

「でもよ、実技試験の内容が30分間のサバイバル戦としか伝えられてない。対策のしようがないな」

 

 

「それはどのチームも一緒でしょ。この五日間は修行しかないわよ」

 

 

「だよな〜。シュミレーションしようっつっても簡単にできるもんじゃないし」

 

 

「何もしないなら僕は部屋に戻るぞ。ネットサーフィンの時間だ。」

 

 

「薄情だなお前。卒業する気ねーのかよ」

 

 

「バカを言うな。僕のネットサーフィンは常人のそれをはるかに超えている」

 

 

「いや何言ってるか全然わからないわよ」

 

 

「キョウジロウにも何か考えがあるんだろ?各々で対策をしよう」

 

 

「皆も自分にできることを探してくれ!皆で力を合わせないとレンには勝てないからな!」

 

 

「以上!解散!」

 

 

「あんた何リーダーヅラしてんの?」

 

 

「全くだ…」

 

 

「自称リーダー乙!」

 

 

「俺はそんな事思ってないぞコハク(棒)」

 

 

「もういいよお前ら…お部屋帰る…グスッ」

 

 

ーーーーーーー

 

プルルルルルルル ピッ

 

「もしもしレン?どうしたの?」

 

 

「茅野か?明日4人で集まって作戦会議をしようと思うんだがいいか?」

 

 

「うん、大丈夫。でもなんで電話?グルチャでよかったんじゃ」

 

 

「いや、お前に個人的な頼みが合ってな。4人で集まる前に2人で話せるか?」

 

 

「え!?ももももももちろん!どこ!?何時!?」

 

 

「すごい食いつきだな…朝8時に待合所でいいか?」

 

 

「OK!今から寝袋もって向かうから!」

 

 

「そんな急ぎでもないから大丈夫だ。今日はゆっくり寝ろ。おやすみ」ピッ

 

 

「キャーーーーー!!!ついにレンとぉぉぉぉぉ!!」

 

 

後日、彼女のテンションがブラジルまで下ったのは言うまでもない。

 

 

ーーーーー

 

5日後

 

「うおー!すげー!」

 

現在俺たちは、エレベーターに乗って地下深くまで来ている。エレベーターはガラス張りとなっていて、試験会場であろう地下の街並みを眺めている。

 

 

「地下にこんな街が…東○ドーム2、3個分ってとこか?」

 

 

「でも最終日ってだけあって周りはボロボロね。」

 

 

「対戦ごとに一々改装できるはずもないだろう」

 

 

「あんたは黙ってなさいよオタク」

 

 

 

「む!?」

 

 

「試験前にケンカはやめろよ…」

 

 

「本日の最終試合、桐崎チームと揺木チームの対戦を始める」

 

 

「ちゃっと!桐崎チームって何よ!」

 

 

チラッとコハクを見ると、満面のゲス顔を向けていた。

 

 

「あんのゴミクズゥゥ!」

 

 

「静かにしろ!ルールを説明する。」

 

 

「開会式であった通り、30分間のサバイバル戦だ。武器は用意された指定の物を使え。安全の考慮のため、切断系の武器は木製、銃はゴム弾にしてある」

 

 

「そしてこの3つのペイントボール。身体のどこにつけてもいい。全て割られたら者は退場だ。」

 

 

「勝利条件は相手チームのボールを全て割るか、生き残った者のボールの数で決まる。」

 

 

「以上だ。何か質問は?」

 

 

「え、終わりですか?随分とシンプルかつベタな…」

 

 

「シンプルイズベストだ!ガハハハ!」

 

 

「あーそれともう1つ」

 

 

「“素直すぎる”のは良くないぞ」

 

 

(なんのことだ?)

 

 

「質問がないならさっさと配置につけ!桐崎チームは南エリア、揺木チームは北エリアだ!」

 

 

はっ!!!

 

 

一同が解散する。

始まるんだ…俺たちの価値が問われる試験が…!

 

 

ーーーーーーーー

 

コハクチーム 南エリア工場跡

 

「………」

 

 

「まーじですかーい」

 

 

俺達は武器を見て愕然とする。用意されているのは各自無線に太刀、大剣、サバイバルナイフ、槍、ライフルの“5つのみ”

 

 

「遠距離の武器が一つだけ…レンのいるチーム相手にスナイパー1人はキツすぎる」

 

 

「拳銃もないのか…白兵戦を想定した訓練なのか?」

 

 

「ちょっと待って…レンのチームも武器はちゃんと人数分よね…」

 

 

「いやまさか…」

 

 

ーーーーーーー

 

レンチーム 北エリア廃ビル

 

 

「ビンゴだな」

 

 

「4人チームにこんな利点があるなんてな」

 

 

「一つ余るが、やっぱりレンが持つべきだな。」

 

「あぁ。わかった」

 

 

「もう少しで開始だ。茅野、作戦通り頼むぞ」

 

 

「うん…がんばりゅ…」シュン

 

 

「どうした?本番前にやる気が失せたのか?」

 

 

「違うし…がんばりゅし…ふん…」

 

 

「なんだあいつ」

 

 

「レン、なんかあったのか?」

 

 

「いや、4日前からあんな調子だ」

 

 

「大丈夫かよ」

 

 

「大丈夫だ。茅野は必ずやってくれる。だから俺からチームに誘った」

 

 

「なにさせるんだ?」

 

 

「見てのお楽しみだ。凛島と寿も配置についてくれ。必ず勝とう。」

 

 

「おうよ!」

 

 

ーーーーーーーー

 

コハクチーム

 

「レンが二つ武器を持つかもしれねーぞ!そうなったら勝てんのか?」

 

 

「もうこうなったらやるしかねーだろ!とりあえずひと固まりになって動くな!」

 

(アナウンス)

「試験開始まで10秒!」

 

心臓の鼓動が早くなる

 

 

「コハク、これを持っておいてくれ」

 

 

「?…これは?」

 

 

「僕のとっておきだ。必ず役に立つ」

 

 

「でもこれって…」

 

(アナウンス)

「試験開始!!」

 

「よし、相手に警戒しながら外に出よう!相手もそこまで早くは来ないh…」

 

 

「それはどうかしからね?」

 

 

全員が後ろを振り返る。スタートエリアは真逆だぞ、なんでもう沙耶(さや)がいるんだ!?

 

 

「レンの言う通り!」

 

 

ーーーーーー

 

4日前

 

「強襲?」

 

 

「あぁ。開始と同時にお前に相手の戦力を削いでほしい」

 

 

「そんな事言われてもまだルールもわからないし…」

 

 

「お前は覚醒者相手に、そのルールってのが通じると思うか?」

 

 

「え?」

 

 

「どんな能力を使うかわからない覚醒者だ…試験をするにあたって、ある程度のルールはあるかもしれないが、“自分達がどう動くか”なんて教官達は制限しないはずだ」

 

 

「なるほど!じゃあ規定ルール以外はなんでもありなのか!」

 

 

「そーゆーことだ」

 

 

「ねぇレン、もしこの実技試験に勝ったらさ…」

 

 

「?」

 

 

「(私と付き合って!)私のことサヤって呼んで!」

 

 

「…………」

 

 

「どちらかと言うと嫌だが考えとく」

 

 

ガ-ンッ

 

 

ーーーーーーー

 

レンチーム

 

(思った通り、これは対覚醒者を想定した訓練だ)

 

 

(開会式で言ってた様に、覚醒者を倒すための技術が問われる実技試験に重きを置いている)

 

 

(戦いの場にルールなどない、どんな事をしてでも勝つのが非覚醒者ってか…)

 

 

数分前

 

「で?私はどこで強襲をかければいいの?」

 

 

「相手の配置は南エリアだ。となると…」

 

 

「物陰の少ない平地、周りのブロック塀、ある程度の見晴らしの良さから考えると…工場跡だな」

 

 

「は?」

 

 

「地下に降りてくるときエレベーターの中で見た。どこからスタートだかわからなかったからな。俺が南エリアならまずそこに身を隠す」

 

 

「あんたどんな目してるのよ」

 

 

「視力10.0だ」

 

 

「どこの民族よ…」

 

 

(狡猾な奴が勝つ試験…少し後味が悪いが)

 

 

「頼んだぞ、茅野」

 

 

「勝って必ずサヤって呼んでもらうんだぁぁぁぁあ!!!」

 

 

 





キャラクタープロフィール

ザ・乙女
茅野沙耶
18歳 O型 女
身長152㎝ 体重40kg

趣味 抱き枕製作 (誰のとは言わない)
特技 針の糸通し


筋肉バカ
凛島新 (りんじまあらた)
18歳 B型 男
身長189㎝ 体重93kg

趣味 ハードトレーニング
特技 大胸筋を動かす


自称クール
寿公人 (ことぶききみと)
18歳 B型 男
身長 169 体重58kg

趣味 コーヒー研究 (だがブラックは飲めない)
特技 右腕に宿る龍がどうたらこうたら


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第4話

今回も長めになってます!
展開が遅いと読み飽きてしまうと思うのでまた一章を5話ぐらいで収まるために急ぎ足になってます!
なので、は?となる部分もあるかもです(苦笑)
あと、キャラの特徴みたいなものを全然描いていなかったので、一章のおまけとして描こうかなと思います!


 

「はぁぁ!!」ブォン

 

サヤが大剣を振り切る。

あまりにも突然の強襲だったため、全員反応に遅れてしまう。

 

パンッ!

 

破裂音が響く。おそらくペイントボールが割られたのだろう。

 

「誰か割られたぞ!」

 

「私は無事!(ミ)」

 

「僕は一個だ」

 

「私も一個!(ア)」

 

「すまん!俺も一つだ!」

 

「………」

 

「コハク?」

 

「二つ割られちゃった!テヘ☆」

 

「テヘ☆じゃないわよバカァ!!」ゲシゲシ

 

「あんたよくそれでリーダーやってんなコラ!!」ゲシゲシ

 

「ちょ、やめろ踏むな!ラスト一個も割れちゃうだろって…おい踏むな!」

 

「2人ともその辺にしとけ!たくっ、華奢なくせによく大剣振り回せんな」

 

サヤは握り拳をグッと前に出し

 

「愛の力よ!」

 

「何言ってんのあの子すごく怖い!」

 

「とりあえず外に出るのが先決だと思うが?」

 

「そうはいかねーぞ」

 

「!」

 

「遅いわよ2人とも!」

 

「すまんな」

 

「おいおい、なんでアラタとキミトがもう来てんだよ」

 

「完全に蜂の巣状態ね…」

 

「クソ…どうすんだ…」

 

「コハク…まだ気づかないか?」

 

「?」

 

「試験開始前に教官が、“素直すぎる”のは良くないと言っていたな」

 

「これは白兵戦ではなく、対覚醒者を想定している」

 

「教官は僕達に配置エリアからスタートなんて言ったか?」

 

「あ!」

 

「例えば武器にしても、素直に数少ない用意された武器しか使ってはいけないなんてルールはない」

 

「覚醒者相手にルールなんてないさ」

 

「お前よく気づいたな!だからさっきあれを渡したのか」

 

「ネットサーフィンをしている途中、教官室のカリキュラムをハックした。僕をなめるなよ」

 

「すげーよキョウジロウ!でも…」

 

「?」

 

「もっと早く言えよデブ!」

 

「む!?」

 

「でもありがとう…お陰で突破口が見えたような見えないよな」

 

「コハク!あんたはレンのとこ向かって!」

 

「は!?お前らどうするだよ!数の利があってもここは皆で…」

 

「バカ!あんたもうボール一個しか残ってないんだから足掻くだけ足掻いてレンの体力削って来て!」

 

「捨て駒かよ!!」

 

「何言ってんだ!こん中で1番優秀なのお前だろうが!レンのボール一個ぐらいは割れんだろ!」

 

「頼むぜ親友!」

 

「トウマ…わかった!お前ら負けたら許さねーからな!」

 

「おっと、通すかよ!」

 

「どけ筋肉ダルマ!」

 

「誰がイケメン筋肉マスターだ!」

 

「言ってねーよ!」

 

アラタが槍を振り下ろすがトウマがすかさず薙ぎ払う

 

「トウマ!その自称イケメン筋肉マスターのドMを頼むぞ!」

 

「おう!」

 

「トウマ、お前も確か力自慢だったな。腕試しと行こうぜ!」

 

「かかってこいプロテイン!」

 

「じゃあ俺はこのデブを倒せばいいんだな」

 

「僕の相手はキミトか…」

 

「俺はお前が気に入らないんだ…なぜなら!」

 

「同じメガネでクール!キャラ被りではないか!」

 

「否、僕はクールじゃない。根が暗いだけだ!」

 

「なんかごめん…」

 

「サヤ!2人相手になるが頼めるか!」

 

「了解!」

 

「頑張るよアミ、女子2人の力みせつけてやろう!」

 

「そのかわり写真集ね!」

 

「うん!」

 

(無線)

「茅野、聞こえるか?」

 

「レン、どうしたの?」

 

「コハクは外に向かったか?」

 

「うん、作戦通りにね」

 

「わかった、俺もそっちに向かう。無理はするなよ」

 

「はいよ」

 

「さて、いくよ2人とも!」

 

ーーーーー

トウマ、アラタサイド

 

「オラァ!」

 

「くっ!」

 

「おいおい、さっきから避けてばっかじゃねぇか!筋肉足りてっか?」

 

「うるせー」

 

(でも正直ヤベーな。このままじゃジリ貧だ。何かないか…)

 

(ん?あれは木か…?)

 

「こっちだプロテイン!」

 

「待てこら!その呼び方やめろ!」

 

(あの木…もしかしたらこの工場は昔本当に使われていたかもしれない。なら)

 

「あった!」

 

「追い詰めたぞトウマ!」

 

「これでもくらえ!」ドバァ

 

「うわっ!なんだこの粉!」

 

ガツン

 

「ぐあ!」

 

「へへ、筋トレバカでもスネはよえーよな」

 

「クソ、スパナでぶん殴りやがったな…」

 

「ここ、元は木工工場だったらしいな。木の削り粉が溜まってた」

 

「ちょっと卑怯だけど許してくれ」

 

パパパン

 

(アナウンス)

「凛島新!全ペイントボール破裂!退場だ!」

 

「ふぅ、まぁでも楽しかったぜトウマ!またやろう」

 

「願い下げだぜ全く…」

 

ーーーーー

キョウジロウ、キミトサイド

 

「なかなかやるじゃないかキョウジロウ」

 

「君もな!」

 

「オ、オリャ!」

 

「せ、せい!」

 

「なんのぉ!」

 

2人の戦いは亀の歩みが如く遅い

 

「何やってんのお前ら?」トンッ

 

「ぬぉ…」バタッ

 

トウマの手刀により、キミトが倒れる

 

「トウマか…君が横槍を入れなくてもすぐに叩きのめす所存だったのに…」

 

「強がんなくていいから。ほら、お前が割れよ。俺はアラタ倒したからよ」

 

「トウマ…君はいい奴なのか?」

 

「いや、あと3分で勝負決まんなかったらイライラでお前のボールも割るとこだったわ」

 

「む!?」

 

パパパン

 

(アナウンス)

「寿公人!全ペイントボール破裂!退場だ!」

 

「よし、ミクリ達助けにいくぞ!」

 

「そうだな」

 

「そうはいかねーな」

 

「なっ!」

 

ーーーーー

 

ミクリ、アミ、サヤサイド

 

「アラタとキミトなにやってんのぉ〜!」

 

「ねぇサヤ、取引しない?」

 

「?…取り引きって?」

 

「レンのこと好きなんでしょ?」

 

「ふぁ!?//なななななに言ってんの!?」

 

「知ってるよぉ〜あんたがレンの顔写真貼り付けた抱き枕作ってるのぉ〜」

 

「え…嘘….」

 

「レンに言っちゃおうかな〜」

 

「やめてぇぇぇえ!!」

 

「でもね、3個とは言わないから2個だけボール割らせてくれたら言わないかも!」

 

「うぅ…一個じゃだめ…?」

 

「だめ2個!対価に見合うことしてよぉ」

 

「ミクリ…あんたヒロインでしょ?こんな性格悪いヒロイン見たことない」

 

「勝つためだもん。悪魔にでもなるわ」

 

「で?どうなの?」

 

「わ、わかったわよ!割ればいいd…」

 

ドサッ

 

「「!?」」

 

「ミクリ…すまん」

 

「トウマ!?」

 

「茅野…そんなゲスヒロインに耳を貸すな」

 

「遅くなったな」

 

「レェン!(泣き顔)」

 

ーーーーー

 

コハクサイド

 

「はぁ、はぁ」

 

「レンがどこにも見当たらねぇ…移動したのか?」

 

(無線)

「トウマ!そっち大丈夫か?アナウンスでアラタとキミトが退場になったって…」

 

「コハクか?」

 

「!…レン…か?」

 

「あぁ、悪いな。全員のボール割らせてもらったぞ」

 

「!」

 

「で、どうする?ここで降参してもいいんだぞ」

 

「誰がするか!俺1人でお前なんか充分だっての!」

 

「そうか…なら西エリアの赤い廃ビルに来い。そこでサシで決着つけてやる」

 

「サシか…上等だ!お前のイケメンの顔に泥塗ってやる!」

 

「決まりだな。これから向かう…逃げるなよ?」

 

「お前こそ!」

 

(レンとサシで勝負…勝てるのか?)

 

(いや勝つ!キョウジロウからもらったこれを使えばなんとか)

 

 

ーーーーー

 

「レン頑張ってね!まぁレンなら大丈夫だけど!」

 

「あぁ、行ってくる」

 

「あ、あと…」

 

「?」

 

「抱き枕は趣味悪いぞ」

 

「は、はい…」ズ-ン

 

 

 

 



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第5話

卒業試験編最終回です!
簡単にまとめすぎたかなって感じもあります申し訳ありません( ゚д゚)
それよりこれからの展開どうしようと頭を抱えています!笑


西エリア

 

「よぉ、遅かったな」

 

「歩いてきたからな」

 

「言い出しっぺが遅刻ってどーゆーことだこら!」

 

「すまんな。まぁお詫びの印として」

 

パパン

 

「!」

 

レンは両肩のペイントボールを自ら割る

 

「やるなら対等にだ」

 

「へっ、余裕だな優等生は」

 

「行くぞ」

 

ーーーーーー

 

退場者サイド

 

「コハク、大丈夫かな」

 

「正直やべーだろ」

 

「だよね〜」

 

「もしレンを倒したとしても、まだサヤはノーダメージだ。それにあいつ女子じゃNo. 1だろ?」

 

「でも見てあの子…なんか抜け殻になってない?」

 

「フフフ…趣味悪いって…そうですよ…私はストーカー…恋愛漫画依存症ですよ…フフフ…」

 

そこには、隅で体育座りをしながら爪を噛み続ける少女の姿があった

 

「なんか可哀想になってきた」

 

ーーーーーー

コハク、レンサイド

 

「はぁ…はぁ…くそ」

 

「そんなもんか?」

 

(マジで歯がたたねぇ。あんだけ攻撃してもかすりもしないなんて)

 

バァン

 

「うぉっ!」

 

レンの持つライフルが放たれ紙一重で交わすが、その一瞬で間合いを詰められる。

 

(速ぇ!)

 

シャッ

 

太刀による攻撃を後ろに反りながら避け、地面に手をついてその勢いで頭のボール目掛けて蹴り上げるが、軽々と躱されてしまう。

 

地面についた手を足で払われ、受け身も取れない状態で逆の足で蹴り飛ばされ、壁に叩きつけられる。

 

「がっ…ぐ…」

 

「もう終わりにしないか?制限時間ももうない。俺のボールを割ってもまだ茅野がいるんだぞ」

 

「諦められるわけねーだろ!俺は卒業して兵士になるんだ…絶対な!」

 

「そうだな…お前はそんなやつだったな」

 

「それにとっておきがあるんだ」

 

「?」

 

「この試験は狡猾な奴が勝つ試験だ。武器の持ち込みもありなんだろ?」

 

「キョウジロウからもらったこれで決着をつけてやる!」ブンッ

 

ピカァァァン

 

「っ!」

 

(閃光玉か…!)

 

「お前が自分からボールを割ったのは嬉しい誤算だったぜ!」

 

「終わりだレン!」

 

俺はレン目掛けて切りかかる。勝てる、勝てるぞ…そう思えた。

 

「流石は保科だな。チームに入れたかった」

 

「!」

 

「でも、こっちの方が上手だったな」ポチッ

 

ドォォォン

 

「なっ!」

 

ビルが下から崩れ始める。

 

「うわぁぁあ!」

 

ーーーーーーー

モニター室

 

「なんだ爆発か!?」

 

「全く、爆弾を持ち込む訓練兵なんて見たことも聞いたこともないぞ」

 

「状況はどうなってる?」

 

土埃が舞い上がりモニター室からではうまく確認できない。

 

「晴れてきたぞ」

 

微かだが、どちらかが馬乗りになって抑えつけているシルエットが見える

 

ーーーーーー

コハク、レンサイド

 

「チ、チクショウ…」

 

「俺の勝ちだ…」

 

土埃が晴れると、太刀で首を抑えつけられ、ライフルを向けられるコハクの姿が現れた。

 

パン

 

(アナウンス)

「桐崎琥珀!全ペイントボール破裂!よって勝者揺木チーム!」

 

「やったぁぁあ!レェェェェェン!!!」

 

「クッソ〜負けたか」

 

「コハクを迎えに行くわよ!あいつどうせ泣きそうな顔になってると思うし!」

 

 

ーーーーーー

「俺ば負げでない!お前なんがほんとはワンパンだがらな!!」

 

「わかった、わかったから鼻かめ」

 

(あ、泣いてた)

 

「レェェェン!おつかれさぶぉ!」ガシッ

 

どさくさに紛れて抱きつこうとしたが顔を掴まれるストーカー。

 

「暑いからくっ付くな」

 

「ぶー」

 

「でもありがとな茅野…じゃねーか、サヤ」

 

「う、うん!そうサヤ!サヤだよ!」

 

「でも後で抱き枕燃やしとくから持ってこいな」

 

「はい…」ズ-ン

 

 

こうして、卒業試験が幕を下ろした。

 

 

3日後

 

「卒業試験ご苦労であった!ただいまより、合格者を発表する!」

 

「名前を呼ばれた者は1〜5番隊に配属となる!それと同時に階級も言い渡されるぞ!現時点での自分の実力として胸に刻むように!」

 

「因みに合格者数は1024名受けて…56名だ」

 

ザワザワ ザワザワ

 

「56って…うそだろ」

 

「僕…トイレ行っていいか?」

 

「試験日順に合格者を発表して行くぞ!」

 

次々に合否が言い渡されていく、合格を言い渡され歓喜する者、不合格の烙印を押され落胆する者。

 

(俺はどっちだ…)

 

緊張で我を忘れていた時、遂に自分達の番が回ってくる。

 

「最後に最終日の者。名前を呼ばれたら前へ!」

 

「凛島新!合格だ!階級はBで3番隊だ!」

 

「よっしゃ!」

 

「茅野沙耶!合格だ!階級はBで2番隊だ!」

 

「や、やった!合格できた!」

 

「寿公人!合格!だがギリギリの合格だ!階級はCで4番隊だ!」

 

「なぜだ?俺なんか気絶させられただけなのに」

 

「コハクを1人だけ出させて残りはレンが叩くって作戦考えたのアンタでしょ?レンが教官に頭下げてくれたのよ!ちゃんとお礼言いなよ!って…レンは?」

 

「続いて保科恭次郎!合格だ!貴様もギリギリだが参謀、指揮官としての能力は見込みありだ!精進しろ!階級はC!2番隊だ!」

 

「ふ、ふん!当然だな!だがひとまずトイレへ!!!」

 

「相馬亜美!合格だ!階級はB!4番隊だ!」

 

「うそ!B!?なんか嬉しい!」

 

「藤堂冬馬!合格だ!階級はB!1番だ!貴様は意外と頭が切れるようだな!この調子で頑張るだぞ!」

 

「は、はい!よっしゃぁぁ!合格だぁ!」

 

「花岡美玖利!合格だ!階級はC!ゲスい駆け引きが気に入った!だが覚醒者相手には通用しないぞ!技術を上げろ!」

 

「ゲスいって…意外と緩いのかな?」

 

「最後に桐崎琥珀!」

 

「は、はい!」

 

「合格だ!あの揺木によく食いついた!だが泣き虫は治せ!階級はB!5番隊だ!」

 

「よ…」

 

「よっしゃぁぁぁぁあ!!!うぉりゃぁぁぁぁあ!!!」

 

「少し黙れ!!不合格にするぞ!」

 

「はい、すいません」

 

「合格者は以上だ!これから諸君らは覚醒者を相手に戦いの日々を送ることになる!この3年間を無駄にすることの無いように励め!解散!」

 

「あ、あの教官」

 

「なんだ桐崎?合格を取りやめるか?」

 

「いえ、そうじゃなくて…レンはどうなったんですか?」

 

「ああ、あいつは“0番隊”に入隊が決まってな。確か今日顔合わせと言ってたな。

 

「0番隊?…何ですかそれ?1〜5番隊までじゃ?」

 

「うちの精鋭チームみたいなものだ。なんせ隊長直々の推薦だからな。階級はAになった」

 

「すげー!すげーよあいつ!でも離された気分で素直に喜べねぇ!」

 

「喜んでたじゃない…」

 

「俺たちも負けてらんねーぞコハク!さっさと昇進して俺たちも0番隊行くぞ!」

 

「おう!」

 

ーーーーーー

0番隊本部室前

 

(0番隊…やっていけるのか…?)

 

(いややるしかねーんだ。家族を守るためには強くならないといけない)

 

(すぐに隊長の座まで登りつめてやる)

 

トントン 「失礼します。本日付けで0番隊へ配属になりました、揺木煉です。よろしくお願いし…ます…」

 

「初めてまして…って言うのもおかしいよね。“開会式”以来かな」

 

「一目見た時から君が欲しいと思った。歓迎するよ揺木煉君!0番隊へようこそ!」

 

「俺は0番隊隊長、柊月音(ひいらぎつきね)だ。改めてよろしく!」

 




次回はキャラの設定を書きます(・Д・)ノ


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キャラ設定

作中で書いたキャラ設定の詳しいバージョンでございます!是非ご覧ください^_^


 

 

キャラの設定を詳しく書いていなくて、キャラの想像がうまく出来ずに一章を読み終えてしまった方もいるかもしれませんねm(__)m

 

身長体重、趣味特技は書きましたが、もう一度おさらい的な感じで改めて書きます^_^

何の得にもなりませんが、女子達のバストサイズも追加してあります!

 

*兵士の階級はC〜S級になります。

 

主人公

桐崎琥珀(きりさきこはく)

18歳 O型 男

身長173cm 体重62kg

階級 B級 所属 5番隊

趣味 家事全般

特技 キャベツの千切り

 

顔は中の上ぐらいで黒髪!って主人公が自分の中で決まってました。垢抜けてる風貌の主人公はあまり好きでないので…笑

性格は結構ガラスのハートにしました。最初はクールな奴でいこうとおもったのですが、1番動かないといけないキャラなのでギャグにもシリアスにも対応できるようなキャラにしたいと思い設定を変更しました!あと、少しクズなところもあります。

 

 

一応ヒロイン

花岡美玖利(はなおかみくり)

18歳 A型 女

身長160cm 体重47kg バストはD

階級 C級 所属 1番隊

趣味 ジャニーズ

特技 ジャニーズ

 

兵士のくせに主人公に守られるようなか弱いヒロインにはしたくなかったので強気なサバサバ系にしました!

顔は可愛い感じですが性格がゲスいです。ゲスインです。髪色は泣きぼくろがあります。髪の毛はオレンジに近いピンクって感じです。

最初はこんなにゲスインにするつもりはなかったんですが、ヒロインが性格悪い方が楽しいかなって思い、このキャラができがりました!

 

 

主要キャラ 主人公の親友君

藤堂冬馬(とうどうとうま)

17歳 B型 男

身長180cm 体重70Kg

階級 B 所属 1番隊

趣味 ゲーセンで散財

特技 UFOキャッチャー

 

やっぱり主人公には頼れる親友がいて欲しいなってことで誕生したキャラです

特に欠点となる物もないいいキャラですね。

顔はコハクより良いって設定にしてあります。主人公が目立ちすぎるのもあれなので…

髪の毛は短髪にしようかなと思ったのですが金髪オールバックにして見た目に反した誠実さがあったらカッコいいと独断で設定しました!

 

 

イケメン

揺木煉(ゆらぎれん)

18歳 AB型 男

身長177cm 体重68kg

階級 A 所属 0番隊

趣味 パン作り

特技 折り紙

 

同年代でずば抜けて強いイケメンが欲しいと思ってレンが誕生しました。

髪の毛は少し長めのワイン色で後ろで結んでます。顔は皆様の思うイケメンをご想像下さい!

一章はこの子の独壇場でしたが、0番隊で揉まれに揉まれる姿を想像するとザマァ見ろイケメン野郎って気分になりますね!

あと、暇があれば自作のパンを貪り食ってます。

 

 

ザ・乙女改めストーカー

茅野沙耶(かやのさや)

18歳 O型 女

身長152 体重40kg バストはC

階級 B 所属 2番隊

趣味 抱き枕(焼却済み)

特技 針の糸通し

 

ヒロインよりヒロインしてんじゃねーか!?ってキャラです。猫戦車のお気に入りでございます。こんなに動けるキャラになるとは思わなかったんです!

顔は活発系と言うかなんと言うか…元気そうな子です!髪の毛は茶のセミロングです。

とてもラブコメ脳な女の子ですがやる時はやる子なのでどこぞのゲスインとは大違い!

今後も可愛くたくましく書きたいです!

 

 

愛すべきデブ

保科恭次郎 (ほしなきょうじろう)

17歳 男 A型

身長165cm 体重70kg

階級 C 所属 2番隊

趣味 ネットサーフィン

特技 ポテチ3秒食い

 

この子もお気に入りでございます!兵士でも絞りきれてない子もいるのさ!ということ誕生した愛すべきデブ。

堅物な感じですが実は皆と仲良くなりたい系の男のです!仲良くしてあげてください!

なにかとデブであったりオタクであったりとひどい扱いを受けてますが、皆の愛であるとご察しください。

顔は丸い感じで薄い紫髪天パ。メガネをつけてます。

 

 

Jソ○ル女

相馬亜美 (そうまあみ)

17歳 女 B型

身長155cm 体重40kg バストはAよりのB

階級 B 所属 4番隊

趣味 ガ○ちゃんと結婚する妄想

特技 自分より可愛い同担を睨みつける

 

主人公と同じチームにいたにも関わらずあまり見せ場がないのになんで階級Bなの?と思う方もいるかもしれませんが、この子は元から優秀と言う設定にしてあります。実力はおいおい書きたいと思います!

顔は可愛いより綺麗系でスタイルがいいですが、胸のサイズを間違えると、相手がガ○ちゃんでも殺しにきます。髪は黒髪ロング。

 

 

筋肉バカ

凛島新 (りんじまあらた)

18歳 B型 男

身長189㎝ 体重93kg

階級 B 所属 3番隊

趣味 ハードトレーニング

特技 大胸筋を動かす

 

紹介通りの筋肉バカでございます。タンクトップを食べちゃうぐらい大好きです。

やっぱゴリゴリキャラが1人欲しいですよね!脳筋野郎ですが明るくて仲間思いのいい奴です!顔はシュワちゃんを5回殴った感じの顔。けしてかっこよくはないですが男らしく、短髪です!髪の色はあまり決めてないので皆様のご想像にお任せします^_^

 

 

自称クール

寿公人 (ことぶききみと)

18歳 B型 男

身長 169 体重58kg

階級C 所属 4番隊

趣味 コーヒー研究 (だがブラックは飲めない)

特技 右腕に宿る龍がどうたらこうたら

 

ボンボンって設定です。クールを気取ってますがただの中二病です…ですが、キョウジロウと同じく頭脳派の人間です!作中でも話した通り、メガネをかけています。髪は若干青っぽい紺色の七三分け。顔はまぁまぁカッコいいです!

後、作中の説明不足を補足しますと、サヤ、アラタ、キミトがコハクチームを工場跡内で追い込み、そしてその中で1番優秀なコハクをレンの元へ向かわせるのを読んだ上で、レンに爆弾を渡し西エリアの廃ビルに設置させてからレンを工場跡に来させコハク以外を倒すという作戦でした。なぜレンが爆弾持ってんだ!?と自分が読み手側なら不思議に思ってしまうので、この場をお借りして説明させていただきました!

 

 

特別キャラプロフィール

一章の最終話の最後に登場したキャラです!

 

柊月音(ひいらぎつきね)

20歳 O型 男

身長170cm 体重62kg

階級 B 所属 0番隊

趣味 ゲーム

特技 かかと落としで鰹節を割る

 

第1話の開会式で色々とかましてた人です。やっぱり強かった。タグにベタと表示してあるだけあるなと思わせるほどベタな登場。

顔は優男系のイケメンです。髪の毛は銀に近いグレー。なぜこの若さで0番隊隊長なのか、隊長のくせに階級がBなのか、というのは今後書きます!色々と謎が多いキャラですが、物語を進める上でかなり重要なキャラなので覚えていてください^_^

 

 

 

 

これはあくまで自分の中のキャラ想像図なので、すでにご想像されていた読者様には邪魔なものでしかないと思いますが、これを指標にキャラの動く姿や表情などをご想像いただけたら幸いです!

1〜5番隊の人達も考えねばならないので、その時はあとがきにこのようなプロフィールを書きたいと思います!

今後も猫戦車の自己満作品「覚醒者狩り」をよろしくお願いしますm(_ _)m

 

 

 




次回から第2章✌︎('ω')✌︎


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ヤマアラシ編
第1話


更新が遅くなってしまって申し訳ありませんm(__)m
プライベートが忙しくなってきておりまして、忙しくなる前に第1章を終わらせといてよかったぁ〜(´・_・`)
タグには不定期更新ってあるのに更新早いじゃん!って感じでしたが、これからは一週間に一回ぐらいの更新になります!

何卒よろしくお願いします!!


 

隊に所属した俺たちは先輩達との面会の日を迎えていた。

 

 

5番隊 (コハク)

 

 

「5番隊隊長の柳葉雄也(やなぎばゆうや)だ!これからはビシバシ鍛えてくからよろしくな皆!」

 

「「「「よろしくお願いします!」」」」

 

「うん!元気がよろしい!」

 

(いい人そうでよかった〜)

 

「あ、でも俺の足引っ張ったら100/4殺しにするから肝に命じておけ」(真顔)

 

「それ25回ぐらい死んでるじゃないですか!」

 

「あ…すいません、思わず…」

 

「あっはは!毎年これ言ってるけど突っ込んできたのお前が初めてだわ!」

 

「よーし決めた!お前を1番しごいてやるから楽しみにしてろ!」

 

「ははは…死にたい…」

 

「あ?」

 

「よ、喜んで!!」

 

(トウマ助けてくれ〜)

 

 

4番隊(アミ、キミト)

 

 

「4番隊隊長の浅川清隆(あさかわきよたか)です…よろしく…」

 

「なんだか覇気がない隊長だな…」

 

「髪ボッサボサだし…カッコいい隊長が良かった」

 

「君は…外見でしか人を判断できないのか…?」

 

「ひえぇっ!聞こえてるの!?」

 

「そうだよ…僕は根暗で…人一倍人見知りだし…おまけにこの風貌だよ…」

 

「でもさ…それも人の個性だよね…個性ってものは誰かに否定されるものでもないし…かといって主張がすぎるとうざいとか…きもいとか…ここまでくると人権の侵害とも言えるあーだこーだ」

 

「ごめんね〜!うちの隊長ねちっこいのよ」

 

「あ、私は鴨志田結衣(かもしだゆい)!よろしくね」

 

「よろしくお願いします!」

 

「いやそれより、隊長はいいのですか?」

 

「大丈夫!そのうち疲れて寝るから!」

 

((子供!!))

 

 

3番隊(アラタ)

 

「3番隊隊長の皐月雅也(さつきまさや)です。皆さんこれからよろしくお願いします」

 

「オッス!よろしゃぁあす!」

 

「タンクトップのあなた。とても元気があっていいですが、挨拶はきちんとしましょう」

 

「申し訳ないっす!では改めてよろしくおねしゃぁあす!」

 

「そのしゃぁあす!をやめましょうか。挨拶は基本です。教官達に教わりませんでしたか?」

 

「教官からは挨拶だけはいいって褒められました!!」

 

「ならよしとしましょう…とはなりませんね」

 

(身体能力に全てを持っていかれた人のようですね。私がしっかり教育しなければ)

 

(なんかこの隊長ずっと敬語だな!女みてーで弱々しいぜ!)

 

お互いが真反対の人間であると悟った2人。

 

 

2番隊(キョウジロウ、サヤ)

 

「皆さんどうも〜。2番隊隊長の原田郁美(はらだいくみ)です〜。私のことは郁ちゃんと呼んでね〜。せーの!」

 

「「「「い、郁ちゃーーーん!」」」」

 

「はーい♡」

 

「なんかおっとりした隊長さんね…」

 

「郁ちゃん…」(そうだな)

 

「心の声と逆になってるわよ」

 

「しまった!」

 

「あの〜」

 

「は、はい!」

 

「たしかあなた方の代に0番隊へ行った方がいると聞いたの!それってほんと?」

 

「レンのことですか?ほんとですよ!なんてったってレンは…」

 

「きゃぁ!すごい!私口説いちゃおうかなって思っちゃって」

 

「い、いや〜やめておいた方がいいですよ!レンはすごい無愛想で変態だし一緒にいてもつまらないと思いますよ!?あ、あと彼女がいるらしいです!!!」

 

「あら〜そうなのざんねん…」

 

「ふぅ〜危なかった…」

 

「君…すごい最低なこと言ってたぞ…」

 

 

1番隊(トウマ、ミクリ)

 

「1番隊隊長の柳葉由多加(やなぎばゆたか)だ。よろしく頼む。弟がいるんだが、そいつも5番隊で隊長をやっているぞ。」

 

「姉弟で隊長なんてすごい!」

 

「……」

 

「トウマ?」

 

「ミクリ…あの胸が目に入らねーのか?」

 

「いやむしろ逸らしたいぐらい目に焼き付いてるけどそれがどうしたの?」

 

「5番隊ってことはコハクの隊だろ?あいつはあの胸を拝むことすらできず任務を遂行するわけだ…ククク、哀れな奴だ」

 

「キャラ変わってるわよあんた」

 

「ちなみに任務の功績次第では、私が直々にご褒美をやるぞ?」

 

「!」

 

「ご褒美とは!?」

 

「お前らの望むものだ」

 

オォォォォォオ!!!

 

男子達の歓声、女子達のゴミを見る目が入り混じった空間になった

 

(今年の男子兵はチョロいな…)

 

 

0番隊(レン)

 

「まぁ話の流れ的に自己紹介はしないとだよね!俺は0番隊隊長の柊月音です!」

 

「話の流れとは?」

 

「その辺は置いといて、0番隊ってのは簡単に言えばリヴ○イ班みたいなものなんだ」

 

「ちなみに俺がリヴ○イ兵長のポジsh…」

 

「バカ言えツキネ!あいつは結構年いってるんだぞ?この中で1番年上なの俺だから俺がリヴ○イだ!」

 

「何いってるんですか常田(ときた)さん!一応隊長は俺なんですから俺がリヴ○イです!」

 

「はい残念私がリヴ○イです〜!リヴ○イはクールな感じじゃないといけないからクールビューティーの私です〜!」

 

蓮実(はすみ)さんは女子なんだからぺ○ラポジションですよ!」

 

「俺だ!」

 

「私!」

 

「俺です!」

 

「あの…その辺に…」

 

ギャーギャーギャーギャー

 

(大丈夫なのか…この隊は…)

 

ーーーーーー

 

「よーし、移動するぞお前ら!」

 

「柳葉さん、どこへ行くんですか?」

 

「しごかれ1号か。これからお前らの武器の発注だ」

 

「そんな不名誉なあだ名つけないでくださいよ」

 

「ってえ!?武器ですか?そんなに早くもらえるんですか?」

 

「たりめーだろ!いつどこで覚醒者共が襲ってくるかわからねーのに武器すら持ってねーのはやばいだろが」

 

「確かに…」

 

「んで?お前は何にするんだ?」

 

「俺は太刀にします! やっぱり1番かっこいいですからね!」

 

「かっこいいか…まぁいいけどよ」

 

「俺達が戦ってるのは元人間で、奪っているのはその命だ。それを忘れんなよ」

 

「はい…」

 

柳葉さんの言葉が胸を突き刺してくる。そうだ、俺達は人間同士で殺し合いをしなけければならないんだ…

 

 

武器製作所

 

「5番隊の皆さんこんにちは。僕はここの所長を務めてる伊吹充(いぶきみつる)です。これから皆さんの武器…総称『ウルタナ』について説明します」

 

「前まではただの武器でしたが、我々の技術を総動員して作り上げ、遂にここまで辿り着きました!」

 

「覚醒者と同じようにウルタナにもパッシブスキルとして一つだけ特殊なスキルを搭載すること成功したのです!」

 

「ただ、覚醒者との戦いで死傷者を軽減させるためのスキルです。軽いドーピング程度と思っていてください」

 

「第一次覚醒者狩りでわかったことですが、彼らの親玉は相当な異能力を保有してます。僕達のウルタナが皆さんを守り、そして自信に繋がれば光栄です!」

 

「伊吹さん、説明ありがとう。」

 

「そーゆーわけだ!どっかのアホみてーにかっこいいからってきめるなよ?」

 

「ここに発注リストが置いてあるから良さげなもんみっけたら書いとけ〜」

 

「「「「はい!」」」」

 

「まぁつっても、卒業試験の適正である程度決まってるんだがな」

 

「「「「えぇーー!!!」」」」

 

「あ?」

 

「「「「すいません!!」」」」

 

(俺の適正は…太刀なのか…)

 

「どうしたしばかれ1号。お、お前の適正太刀じゃん!俺があんなこと言ったからって太刀やめる理由にはならねーぞ」

 

「名前覚えてるならそのあだ名やめてくださいよ…」

 

「迷ってるんです。やっぱり太刀が1番いいですけど、結局は人殺しの道具になってしまうんですからね」

 

「しゃーねーだろ。そんなご時世になっちまったんだから」

 

「あの、柳葉さん」

 

「?」

 

「俺達と覚醒者がまた一つになってわかり合うことはできないですか?」

 

「あいつら全員が力で人を支配したいとは思ってないだろうし、俺だって人殺しなんてしたくねーよ」

 

「初めて覚醒者を殺した時の感覚はすげー覚えてる…寝れなかったし、何回も吐いた」

 

「柳葉さんにもそんなかわいい時期が…」

 

「お前任務前に殺してやろうか?」

 

「まぁ、要は慣れだ。それともあれか?お前は逆○刀でも作りたいってか?」

 

ギクッ

 

「はぁ…」

 

「でもうちにも不殺を心掛けてる奴もいるぞ。例えば0番隊の柊とかな」

 

「え?今柊っていいました?0番隊?」

 

「あぁ。お前らの卒業試験の開会式に出るって言ってたぞ?あいつ隊長だからな」

 

「やっぱお約束だったんだ…」

 

「なんの話だよ…」

 

「あいつもなんか知らねーけど覚醒者を殺すってことしないんだよな」

 

「柊さんも和解したいって思ってるんですよ!かっこいいなぁ!」

 

「そん感じではなさそうだけどな…」

 

「?」

 

「つーかさっさと決めろ!太刀ならそれで発注しちまうぞ?」

 

「あ、待ってください!太刀は太刀ですけど、ちょっと考えが…」

 

 

ーーーーーー

 

 

「くっ!貴様が“ヤマアラシ”かっ!」

 

「へぇ、うちそんな風に呼ばれてるんだ」

 

「本部へ通達…こちら1番隊山口です…ヤマアラシと交戦中です…至急増援を…ぐぁぁ!」

 

「うふふ、増援させないよぉ〜」

 

 

ーーーーーー

翌日

 

「全員揃ったな。お前らに初任務だ」

 

「昨晩、1番隊の者が覚醒者にやられた。コードネームは『ヤマアラシ』だ」

 

「んで、はぁ…今回は1番隊と、はぁ…合同でこいつの調査を行う。はぁ…」

 

「妙にため息が多いですね…」

 

「ほっといてくれ…はぁ…」

 

(1番隊…トウマとミクリの隊だな)

 

(兵士になって初めての任務だ…絶対に功績を挙げてやる…!)

 

 

 




キャラクタープロフィール

柳葉雄也(やなぎばゆうや)
25歳 O型 男
身長181 体重73
階級 S級 所属 5番隊隊長
趣味 人間サンドバッグ
特技 キャメルクラッチ

柊の次に最年少で隊長になった人物。髪の毛の長さや色はカネキ君をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれないです!
顔も整っててイケメンですが色々とドス黒いです。


浅川清隆(あさかわきよたか)
28歳 AB型 男
身長 168 体重 58
階級 S級 所属 4番隊隊長
趣味 読書
特技 嫌味

小柄で髪の毛がボッサボサです。前髪で顔が隠れちゃうぐらいです。でも隊長をやってるだけの実力があるので、今後期待しててください!あと、この物語で数少ない常識人ですが、ねちっこいです。


鴨志田結衣(かもしだゆい)
25歳 A型 女
身長 162 体重 50 バストはD
階級 A級 所属 4番隊副隊長
趣味 釣り
特技 ティッシュをふーふーして浮かばせるやつ

ボサボサ隊長のなだめ役というか扱いに慣れてる人。黒と茶のツートンベリーショート。顔の感じは定まってないです!雄也っちと同期の子です!


皐月雅也(さつきまさや)
27歳 B型 男
身長 185 体重 72
階級 S級 所属 3番隊隊長
趣味 マナー講習
特技 日本一綺麗な正座

この人も常識人ですが実は…。礼儀を重んじて、歳は関係なく敬語で話します。眼鏡装着人間です!新○と同じで人間かけた眼鏡とも言えます。黒髪紳士でございます。


原田郁美(はらだいくみ)
言ったら殺す♡ B型 女
身長155 体重 言ったら殺す♡ バストはB
階級 S級 所属 2番隊隊長
趣味 いい男探し
特技 胸寄せ (だがない)

髪の毛は天パの淫乱ピンクです。おっとり顔。歳と体重は非公開にされてるようですね!ここだけの話、歳は28歳でs…ぎゃぁぁぁぁ!!
訂正します…16歳です…


柳葉由多加(やなぎばゆたか)
26歳 O型 女
身長 170 体重 54 バストはG
階級 S級 所属 1番隊隊長
趣味 温泉巡り
特技 ローキックって金属バットを折る

雄也っちの姉です。髪色も同じ白でロング。ポニテです。モデル体型の隊長いたらかっこいいと思って書きました!巨乳です。もう一度言います。巨乳です!!!


常田陸(ときたりく)
27歳 A型 男
身長182 体重 79
階級 S級 所属 0番隊副隊長
趣味 無限プチプチを一回だけプチプチして背徳感に浸る
特技 バストサイズを当てる

一言でいうと変態です。でも隊長と同等の実力の持ち主です。髪の毛はクリロナみたいな感じです!顔は考えてないです…変態みたいな顔でいいかな…


蓮実明里(はすみあかり)
24歳 AB型 女
身長165 体重 47 バストはC
階級 S級 所属 0番隊
趣味 コスプレ
特技 目に入ったまつげを取る

正直なこと言います。0番隊はレン以外は変態です。髪色は薄い水色のショート。顔は可愛い感じです。0番隊に入っていなければ雄也っちを差し置いて、柊の次に最年少で隊長になってました。天才です。


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第2話

風邪をひいてしまって更新が遅くなってしまいました申し訳ありませんm(__)m
まぁ待って頂けてるかは別として…( ゚д゚)
ヤマアラシ編第2話になります!今回の更新が遅くなった分次の更新はなるべく早くできればと思って居ります!


 

 

 

 

「とりあえず、はぁ…1番隊と合流するぞ。はぁ…」

 

「柳葉さん…なんかもう哀れですよ…」

 

「なんとでも言え…はぁ…」

 

ーーーーーー

 

「お、来たな!」

 

「元気そうじゃない」

 

「久しぶり…って感じでもないな。元気だったか?」

 

「おう!お前も1番隊だったら毎日元気だぞ!」

 

「何のことだ?」

 

「ねぇねぇ、それよりあんたの隊長さんすごい元気なくない?さっきからブルブル震えながら部屋の隅にいるけど」

 

「俺も何がなんだかさっぱりなんだよ。1番隊と合同調査だってなってからため息ばっかで」

 

「ユーーーーウーーーーヤーーーー!!!」

 

「!?」

 

何者かが凄まじい轟音と共に柳葉さん目掛けて走って来る。

 

「げっ!姉貴!」

 

「会いたかったぞぉお!元気か?ちゃんとご飯食べてるか?お姉ちゃんに会えなくて寂しくないか?」ギュウウウウウウ

 

「うるっせ!いいから離れろクソ姉貴!うちの連中が見てんだろが!」

 

「ブー!ケチ!」

 

「隊長…ブラコンだったのか…また一つ萌属性が」

 

「柳葉さぁぁぁん!!!誰ですかその巨乳美女は!?うらやまけしからん!!」

 

「1番隊の隊長で俺の姉貴だ」

 

「ぐはっ!」

 

「おいトウマ貴様…俺は無愛想で怖い隊長にしごかれてる中、お前はあの巨乳を吟味してたのか!?」

 

「おいテメー斬殺か撲殺か選べ」

 

「こらユウヤ!怖いこと言っちゃダメだよ!」

 

「うぜぇ…」

 

「フッ…その通りだ。男に生まれたからにはあのおっきい二つのお山に夢を抱くものだろ!!」

 

「俺は…一体何のために生きて…」

 

「愚かなる親友よ…恨め、憎め。そして醜く生き延びるがいい」

 

「盛り上がってるのはいいけどさ、私も結構ある方なんだけど?」

 

「「あ、お前のはいいや」」(真顔)

 

「あんたらいつか後悔するからねほんと」

 

ーーーーーー

 

「今回はヤマアラシという覚醒者の調査だ。指揮は私、1番隊隊長の柳葉由多加が執る」

 

「現在わかってる奴の特徴は、女で腰まで伸びた髪の毛。危険度はBといったところか」

*危険度はD〜S

 

「そして主に被害者が多いのは秋葉原だ」

 

「ピシッとしてる…」

 

「思ったより情報少ないんですね」

 

「だからこれから調査を始めんだよ。女ってことと行動範囲が割れてるだけでもありがてぇと思え」

 

「では早速調査を開始する。いくつかの班に分かれて目ぼしい奴を探してくれ」

 

「私はユウヤと行動するから皆は適当に班をくm…」

 

「なんで隊長同士が組むんだバカ!もう俺が決めるぞ」

 

「……」ムスッ

 

「まず俺と姉貴は単騎で別行動だ。んで、大神(おおがみ)弥七(やしち)は5番隊連中を頼む。入江(いりえ)石山(いしやま)は1番隊連中だ」

 

「わかったらさっさと行け!見つけ次第すぐに俺か姉貴に報告しろ!」

 

ーーーーーー

 

秋葉原 5番隊サイド

 

 

「あの大神さん、ウルタナってこんな剥き出しで歩いてちゃ物騒じゃないですか?」

 

「うんそうだね。でも抑制のためでもあるの。ここに兵士がいるよ〜ってことを大っぴらにしてた方が覚醒者も好き勝手出来ないから」

 

「なるほど!でも東京○種みたいにアタッシュケースから出してみたいですね」

 

「パクリは良くないよ…本当はパクリたかったらしいけどね」

 

「それで君のウルタナは…もしかして木刀?」

 

「はい!なんか…人を切るのはちょっと怖くて…」

 

「優しいんだね。でもその優しさが君を苦しめることになるかもしれないよ」

 

「?」

 

「あと銀○のパクリって思われるかもね」

 

「修学旅行帰りって設定にしときます…」

 

「あ、そういえば弥七さんはどこへ?まだ会ったことが無いのでご挨拶が」

 

「あぁ、それならあそこにいるよ」

 

「弥七くーん!」

 

大神さんが声をかけると、壁がペラリとめくれ鼻まで布を被った不審sh…青年が顔を出す。

 

「なんでござろう?」

 

「どこから!?」

 

「弥七君は忍者の家系の人なの。実はずっと前からいたんだよ」

 

「そ、そうなんですか!えっと…」

 

「桐崎琥珀殿でござろう。しっかりと覚えているでござるよ」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

(キャラ濃いな〜)

 

 

ーーーーーー

 

1番隊サイド

 

 

「オラ野郎ども!ユタカ姉さんからご褒美もらうためにヤマアラシ見つけるぞ!!」

 

 

「「「オォォォォォオ!!」」」

 

「暑苦しいわねほんと」

 

「石山さんはどんなご褒美をご所望ですか!?」

 

「そりゃあんな美貌の持ち主だ!一つに決まってんだろ!」

 

「!…まさか…?」

 

「ヒール履いてもらってひたすらストンピングしてもらうに決まってんだろが!!!」

 

「うぉぉお!その手がありましたか!…ってえ?何言ってんすか?」

 

「こいつ、超絶ドMだから気にしない方がいいよ」

 

「んだこら入江!美人に虐められて嬉しくねー男なんていねーだろ!」

 

「ふっ、これだから脳無しは嫌いなんだよ…」

 

「俺ならストレートに金的をご所望する」キリッ

 

「お前…天才か!?」

 

「ねぇ…私こんな低俗な会話ついていけないんだけど…」

 

「俺もこの2人の愛にはついて行けないぜ」

 

「え?これ愛なの?性癖よね?」

 

「バカ言え!愛と性癖は紙一重って言うだ…ろ…」

 

すれ違った女性に違和感を感じる。

 

(女…腰まである髪の毛…)

 

(気のせいか?でも微かに…)

 

(血の匂いがした)

 

するとその女性はチラリとこちらを見てから路地裏に身を隠す。

 

「バカと天才は紙一重でしょ?」

 

「話聞いてる?」

 

「ミクリ…俺うんこしてくる」

 

「え?トウマ!」

 

(急いで隊長かユウヤさんに位置情報をっと!よし!)

 

「はぁ…はぁ…おい!待て!」

 

「はい?」

 

「呼び止めてすんませんね。なんせあんた、今俺たちが探してる人にそっくりだったんで」

 

「単刀直入に聞きますよ。ヤマアラシか?」

 

「フフフフ、せっかく殺気を消してわざとあんたらの横を素通りしたのに…勘がいいんだね」

 

「へっ、やっぱな」

 

トウマをウルタナを構える。

 

「大人しく投降しろ!」

 

「両手剣…かっこいいね」

 

シュババババ

 

「ぐっ!」

 

無数の髪の毛をハリのように飛ばしトウマの身体に突き刺さる。

 

「でも君新兵でしょ?動きが鈍いし、震えてるよ?」

 

「クッソ…痛ぇ」

 

(石山さんと入江さんもいたのに…なんで一人で来ちまったんだ…)

 

(逃げられるのが嫌で必死こいてたせいか…)

 

(物凄く怖いし痛い…でも、それでも…)

 

「お前をここで食い止める!新兵だからなんて言ってらんねーからな!!」

 

「じゃあもうちょっと楽しませてね!」

 

シュババババ

 

「くそっ!」

 

両手剣で針を弾き飛ばすが、捌き損ねた針は次々と身体に突き刺さる。

 

(全部は捌き切れねぇ…なら…!)

 

ーーーーーー

ウルタナ製作時

 

「両手剣はその名の通り二刀流の剣だ」

 

「手数そこは多いが、いかんせん火力不足になる。」

 

「太刀を両手でもって100として、両手剣は50と50で持つということだからな」

 

「なるほど…」

 

「だがまぁ藤堂は筋肉質だからいいスキルさえつけられれば火力をカバーできる」

 

ーーーーーー

 

「いい加減諦めなよ?もうたってるのもやっとでしょ?」

 

「うるせー…ここからが反撃だ…」

 

「はぁ…もうめんどくさ…さっさと死ね!!」

 

シュババババ

 

「ここだ!」

 

(!?…距離を詰めて来た!?)

 

(俺のスキルは攻撃を当てれば当てるだけ火力が上がっていく…!)

 

(針を弾いた分を当てた回数にすれば最大火力で攻撃できる…!)

 

「喰らえぇぇえ!!」

 

ガキィン

 

「なっ…」

 

「ふぅ…危なかった。君って意外と頭使うタイプなんだね」

 

(毛先を針に変換させて…束のようにして防いだのか…)

 

「新兵にしてはやるね!でもさよなら!」

 

ゼロ距離で針を向けられるトウマ。

 

(やべ…もう意識が…)

 

 パキキキキ

 

「!?」

 

突然氷壁が現れ、ヤマアラシを襲う。

 

「あっぶな、次から次へとなに?」

 

「お前がヤマアラシか…意外と美人じゃん」

 

「ユウヤ…さん…」

 

「大丈夫か藤堂?でもよくやった」

 

「あとは任せとけ」

 

(無線)

「5番隊柳葉、ヤマアラシの前に到着した。早急に戦闘に入る。あと藤堂が重症だ。救急車の手配頼む」

 

「んじゃま、やろうか?」

 

「めんどっち」

 

 

 

 



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第3話

前回かなり更新が遅れしまったため頑張って早めの更新にしました!頑張った〜σ(^_^;)
駆け足になりますが、ヤマアラシ編はおしまいです!元からこの編は長くやるつもりではなかったので…


 

 

 

(ユウヤさんのウルタナ…属性系のランスか…)

 

「藤堂、頑張ったご褒美にいいもの見せてやる」

 

「?」

 

「隊長の特別講座だ」

 

「綺麗な氷だね。すぐ出てきてすぐ溶けちゃう…手品みたい」

 

「あぁ、持続性がねーのが難点なんだよなな」

 

「じゃあうちの攻撃は防げるかな?」

 

シュババババ

 

「へぇ、ほんとヤマアラシみてーだな」カツン

 

ランスを地面に突き刺すと、地面から氷壁が現れる。

 

ガガガガガ

 

「なに!?」

 

「盾がなくても氷でカバーできる」

 

「あとこんな使い方もある」

 

ランスをバットのように振り切り、氷壁を砕き飛ばす。

 

「ぶっ飛べ!!」ガツン

 

「チッ!まるで雪合戦ね!」

 

「だろ?」

 

(っ!…氷を避ける隙にこんな近くに!)

 

グサっ

 

ヤマアラシの脇腹えぐり取る。

 

「ぐぁ…女の子にサイテーねあんた」

 

「いい反応だな。土手っ腹ぶち抜いてやろうと思ったのに」

 

(すげぇ…!使い方次第で攻防どちらもカバーできる上に遠距離まで…)

 

(隊長クラスになるとここまで違うのか…)

 

「トウマ!!」

 

「コハク…」

 

「しっかりしろ!今救急車よんだからな!」

 

「あぁ、悪いな」

 

「あいつがヤマアラシ…」

 

「桐崎!ぼーっとしてねーでこっち来い!」

 

「は、はい!」

 

(覚醒者と戦う…なんだ?この見えない重りでも乗っかってるような重圧は)ドクンドクンドクン

 

(訓練とは違う…本当の殺し合い。心臓の鼓動が…やべぇ、今すぐ逃げ出したい…)ドクンドクンドクンドクンドクン

 

「……」

 

「くそ、分が悪いわね…ここは撤退」

 

「させぬでござるよ」

 

「!」

 

「ヤマアラシさんこんにちわ〜」

 

「大神さん!弥七さん!」

 

「完全に囲まれてちまったな〜ヤマアラシ」

 

「で?どうする?」

 

「ふん覚醒者ならではの逃げ方があるのよ!」ガッ

 

「!」

 

毛先を針に変換し、ビルに突き刺しながら上へ逃げる。

 

「弥七!足だ!」

 

「はっ!」

 

弥七が鎖鎌を伸ばすが、針を飛ばされて弾かれる。

 

「くっ、申し訳ないでござる」

 

「あの傷だ。そう遠くへは逃げられねーだろ」

 

「それに…ほら」

 

「これは…身分証ですか?」

 

「あぁ、さっき脇腹ぶち抜いたときくすねた」

 

「さっすが不良少年!」

 

「大神、今日は飯抜きな」

 

「すいません!!!」

 

ーーーーーー

 

病院

 

「このバカ!!なんであの時皆いたのに1人で行ったのよ!しかもうんこって!!」

 

「テンパってたんだよ…仕方ねーじゃん」

 

「ほんとに心配したんだから!」

 

「悪かったって」

 

「ミクリ…もうその辺でいいだろ」

 

「今度1人で突っ走ったら殺すわよ!いい!?」

 

「はいはい…」

 

バタンッ

 

病室のドアを勢いよく開く。

 

「藤堂!!!」

 

「隊長…」

 

「すまない…本当にすまない…新兵のお前にこんなに無理をさせてしまった」

 

「大丈夫ですよ隊長!ユウヤさんがすぐに助けてきてくれました!」

 

「いや…我が隊の者が傷ついてる中駆けつけもできなかった自分が不甲斐ない」

 

「怖い思いをさせてしまったな」

 

「後は任せろ」

 

(後は任せろか…やっぱり姉弟だな)

 

「姉貴、俺はこれから奴の自宅まで襲撃にいく」

 

「いや、私が1人で行く」

 

「ユウヤは周りの人間に非難を促してくれ」

 

「隊員1人守れなくて何が隊長か…!」

 

「はいよ…」

 

「5番隊と1番隊の者は非難誘導しに行くぞ!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

「トウマ」

 

「?」

 

「いい隊長だな」

 

「お前の隊長もな」

 

ーーーーーー

 

「イタタ、あの白髪男…今度会ったら絶対に殺す」

 

「ん?なんだか外が騒がしい」

 

「お祭りでもやってるのかn…」

 

ドォォォォォォオン!!!

 

「なっ!」

 

轟音と共に辺り一面が平地になる。土埃の奥に薄っすらと誰かが映る。」

 

「ちょっと…今日ついてなさすぎじゃない?脇腹怪我するし家無くなるし」

 

「それは貴様の責任だ。幸い人気の無い一軒家でよかったよ」

 

「私の隊の者が世話になったな。手加減はしないぞ」

 

「うわ、今度は白髪女?うち白髪恐怖症になりそう」

 

(無線)

「ユウヤ、非難状況は?」

 

「完璧だ。そもそもそんな人いねーし。派手にぶちかましていいぜ」

 

「わかった。終わったら一緒に寝y…」

 

ブチッ ツ-ツ-

 

「……」ムスッ

 

「ねぇ家どーしてくれんのよ…ホームレスとか嫌なんだけど」

 

「そうか、ならいい家をやろう…墓をな」

 

「やれるもんならやってみろ!」

 

シュババババ

 

「芸がないな」

 

ユタカが足を振り切ると、空気が唸りを上げるように襲いかかる。

 

「ぐぁ…っ…衝撃波か…」

 

衝撃波に耐えきれず壁に叩きつけられる。

 

「ご名答。次で最後だ。これは痛いぞ?」

 

「なめるな!ガードさえ固めれば衝撃波など脅威でもないわ!」

 

トウマ戦と時のように針を束ね盾のようにする。

 

「あぁ、これは違う」タッ

 

(?…距離を詰めてきた!?)

 

「私の特技だ!」シュッ

 

バリィィン!!

 

「ガハッ!」

 

渾身の蹴りは針の束をいともたやすく破壊し、ヤマアラシを吹き飛ばす。

 

「ふぅ…」

 

「藤堂の痛みはこれ以上だぞ。覚醒者」

 

「終わった…んですか?」

 

「桐崎と言ったか。藤堂はどうしてる?」

 

「今は治療も終わって眠ってます!しばらく安静にしてれば大丈夫だそうです!」

 

「そうか!よかった!」

 

「おー、派手にとは言ったがすげーなおい」

 

「ユウヤ…」

 

「おねーちゃん頑張ったねのチューは?」

 

「するかタコ。行くぞ」

 

「ケチ!!」

 

(お、俺がしたい…)

 

ーーーーーー

 

「よっ、さっき振りだな」

 

「姉貴の蹴り食らって死なねーとかほんとバケモンだな覚醒者って」

 

「ゲホッ…姉貴か…恐ろしい姉弟ね」

 

「死ね死ね…死んじまえクソ人間…」

 

「お前も元人間だクソ覚醒者」

 

「クソ…最後に…会いたかったな…」

 

「あ?」

 

「ほ……むら…」

 

「ほむら?」

 

そのままヤマアラシは息を引き取る。

 

「死ん…じゃったんですか…」

 

「桐崎、その情けねーツラやめろ」

 

「お前さっきビビってたよな?ガタガタ震えてクソだせー姿晒しやがって」

 

「すいません…」

 

「藤堂にあってお前にないもの…それは“覚悟”だ」

 

「あいつは殺す覚悟も殺される覚悟もあったから立ち向かえた。お前にはそれが欠落してる。その証拠がウルタナに出てんだよ」

 

「!」

 

「今回は俺や姉貴がいて、相手が弱かったからなんとかなった。でも隊長達がいない局面を迎えた時、その覚悟のデカさが勝敗を分ける」

 

(あれで…弱かったのか…)

 

「仲間が見殺しにされるのが嫌なら強くなれ。守ってみせろ」

 

「っ…はいっ!!」

 

「説教は終わったかユウヤ?これから混浴の温泉にでm…」

 

「5番隊集まれ〜!焼肉行くぞ〜!」

 

「「「「イェーイ」」」」

 

「ケチ!!!」

 

(お、俺が入りたい…)

 

ーーーーーー

 

その光景を上から見つめる1人の男がいた。

 

「あーあ、榊死んじゃった」

 

「あいつ俺の言うことなんでも聞くから結構使える奴だったんだけどな〜。ま、いっか」

 

「カスの尻拭いとかごめんだしな」

 

 

そして、次の任務で俺は知ることとなる。

 

先輩達の言っていた言葉の本当の意味を…。

 

 

 






キャラ&ウルタナ紹介

弥七佐之平(やしちさのへい)
24歳 AB型 男
身長175 体重63
階級A 所属 5番隊副隊長
特技 隠れんぼ
趣味 伝書鳩の飼育

絶対に一人は欲しかったござるキャラです!やっぱり主人公の側に置いておきたいと思いました!
カカシ先生みたいに鼻まで布被ってるのがカッコいい。でも顔が浮かんできません!
髪の毛はやっぱり黒ですかね〜。彼もお気に入りになりそうです!


大神瑠奈(おおがみるな)
23歳 B型 女
身長158 体重43 バストはA
階級A 所属 5番隊
特技 一輪車
趣味 お世話

お世話好きの姉御肌な女の子です。隊長が無愛想で、もう一人が忍者な分フツーーーの女の子が欲しいなって思ってこの子を5番隊に入れました。
おっとり系の子です。髪の毛は赤茶っぽイメージです!


石山乱(いしやまらん)
24歳 B型 男
身長179 体重82
階級A 所属1番隊副隊長
特技 亀甲縛り
趣味 三角木馬に乗る

元不良の脳筋ドMです!ユタカねぇさんにお仕置きされることしか考えてない奴です。
どんなご褒美にも耐えるために筋トレを欠かさない本物の変態です。
顔はイカツイ系のスキンヘッドです!グラサンかけて黒のスーツが似合いそう!


入江銀(いりえぎん)
24歳 A型 男
身長174 体重62
階級A 所属1番隊
特技 確実にお仕置きしてもられるかを模索
趣味 カンタブ集め

こっちはこっちで隠れ変態ドMです。でもストレートなところが自分は大好きです!欲望に忠実なほうがいいですよね。
顔は気だるげな感じの割に髪の毛はどストレートのオレンジです!ギャップ萌え!!!とはなりませんね。



藤堂冬馬/両手剣/スキル 連撃により火力補正
柳葉雄哉/ランス/スキル 氷
柳葉由多加/アイアンブーツ/スキル 衝撃波
弥七佐之平/鎖鎌/スキル 分身

サノヘイのスキルの詳細は今後しっかり物語で書きます!



榊美玲(さかきみれい)
覚醒者/異能力 ヤマアラシ

頭髪を針のように飛ばしたり、全身を覆い盾のように扱うこともできる。


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焔編
第1話


更新遅れて申し訳ありません!!

ワールドカップのせいだ…奴らが熱い試合をするからいけないんだ…とまぁ言い訳はこの辺でやめておきます!

新章開始です!また話の構成やらで頭を抱えてます…ワールドカップのせいだ…


 

 

会議室

 

「えーでは、これからS級兵士会議を行いたいと思います」

 

「今回の進行は5番隊隊長、柳葉雄哉が務めます」

 

「柳葉さんが丁寧語使ってると変な感じしますね!」

 

「柊、後で殺すからな」

 

「つかなんでテメーS級でもないのにいやがんだ」

 

「急にお腹が…昨日食べたピロシキが当たったかな」

 

「無視すんな!」

 

「いいから…早く…話してよ…」

 

「あぁすんません。先日、1番隊と合同で調査に当たっていた“ヤマアラシ”こと榊美玲の発言から、“焔”という覚醒者の存在が示唆されました」

 

「奴はその焔と協力関係、又は部下として行動していたものとみて間違いないです」

 

「存在を知ってしまった以上放置できません。焔については5番隊で調査を進める方針です。新人の教育が必要ですんで」

 

「ユウヤ君がしごk…教育できてないんですか?」

 

「皐月さんは俺のことなんだと思ってんすか」

 

「新人潰しと心得てます」

 

「やーい新人潰し〜!」

 

「常田さん、うちの可愛い可愛いユウヤをバカにしないでください。昨日だって寝れなくて私の部屋まで枕を持って寝に来たんです」

 

「姉貴はまじで黙れ」

 

「シスコンなんだねユウヤっちは!」

 

「いい加減タメ口やめろや蓮見!」

 

「皆さん、今は会議中ですよ。私語は謹んで下さい」

 

「僕…眠い…」

 

「それにしても、最近やたらと覚醒者達の動きが活発だな〜。そろそろ第二次覚醒者狩り始まってもおかしくねぇべ」

 

「…!」

 

敏感になって反応するツキネ。

 

「常田さん!シッ!」

 

「あぁ、悪りぃ…」

 

「俺の事は気にしないで下さい!それにしてもさっきから原田さんが一言も話してないんですけど大丈夫ですか?まさか原田さんもピロシキで…」

 

「ん?いやなんでもないよツッキー!ただ疲れてるだけ!」

 

「?」

 

ーーーーーー

 

会議終了後

 

「ツキネ!その…あれだ!貴一の事は気にするなよ?お前が気張るのも分かるが、あいつの敵討ちは0番隊みんなの意思なんだからよ」

 

「分かってますよ!皆で頑張るのが0番隊のモットーなんですから!」

 

(そう…皆で…)

 

 

ーーーーーー

 

「ユウヤ君!」

 

「あ、原田さん。何すか?今日はやけに静かでしたね」

 

「あはは〜。やっぱりそう感じた?」

 

「さっき議題にでた焔の調査、2番隊も参加していい?」

 

「個人的に用があるの、その覚醒者に」

 

「こちらとしてはすげー助かります。今回の調査も難航しそうなんでね」

 

「で、用ってのは?」

 

「ふふ、内緒です!」

 

「?」

 

 

ーーーーーー

翌日

 

「んじゃ、2番隊と合同で焔の調査始めんぞ。この人は2番隊隊長の原田郁美さんだ」

 

「5番隊の皆さん初めまして〜!郁ちゃんって呼んでね〜!」

 

「だそうだ。どさくさに紛れて俺の事ユウちゃんとか呼んだら殺すからな」

 

「ユウちゃ〜ん」(小声)

 

「大神、後で目玉が飛び出るような苦痛を伴う面白い遊びしような」

 

「あ、昨日ピロシキ食べたのでお腹が…」

 

「お前らどんだけピロシキ食ってんだ!」

 

「キョウジロウとサヤも久しぶりだな!」

 

「うむ」

 

「あんたの隊長怖いんだけど」

 

「そうか?優しい隊長だぞ?」(血涙)

 

((洗脳済みか…))

 

「まぁこの後一人死人が出るのが決定した事で、お前らに嬉しいニュースだ」

 

「今回の調査対象の焔の情報、ほとんど入手済みだ」

 

「え!?それもう簡単じゃないですか!」

 

「バカかお前は。この前のヤマアラシとはレベルが違う。情報通りの実力だと危険度は限りなくSに近い」

 

「ふぅ…野暮用を思い出したから僕は帰るとするか」

 

「キョウジロウは本当変わんねーな…」

 

「あとはこいつを探し出して殺すだけだが…隠れんぼがうまいのかなかなか見つかんねー」

 

「それかよっぽどのビビリか…」

 

「それは違う!!」

 

「原田さん?」

 

「あ…ごめんなさい。なんだか調子が悪いみたい」

 

「少し風に当たってくるね〜」

 

「隊長…どうかしたのだろうか?」

 

「なんか今日様子おかしいよね」

 

 

ーーーーーー

 

「おい焔」

 

「んー?」

 

「お前、なんか兵士共に目つけられてるらしいな」

 

「へ〜そ〜なんだ〜」

 

「真面目に聞けよ…殺すぞ」

 

「へいへい〜。んで?そいつら強いの?」

 

「1番強かった奴は“3年前”に俺が殺したからあとは大したことないかもな」

 

「注意すべきは0番隊連中と柳葉とか言う白髪男だな」

 

「ふーん」

 

「ま、関係ないっしょ!俺強ぇし」

 

「あんたの能力知んないけど、機会があったら戦おうぜ!んじゃ」

 

「ったく…自分勝手な野郎だな」

 

ーーーーーー

 

「はぁぁ…何やってるんだろ私…」

 

「原田さん!」

 

「あ…えっとたしか」

 

「5番隊の桐崎です!今回の調査は一緒に頑張りましょう!」

 

「そうね!頑張りましょ!あと私のことは郁ちゃんってよんでね!」

 

「いや、それは…隊長にあだ名呼びなんて…」

 

「2番隊の子達はちゃんと呼んでくれてるよ?」

 

(2番隊がよかった…)

 

「あぁそれで、原d…郁ちゃんさんがなんか元気がなかったので少し心配になって…」

 

「隊長としての激務でお疲れなのかと」

 

「ふふ、君は優しい子なんだね!モテるでしょ?」

 

「え!?まーそれはモテモテですよ!なんたって同期に俺のファンクラブがあったぐらいで…」

 

「自分で言ってて恥ずかしくないのか?」

 

振り返ると、キョウジロウとサヤの姿があった。

 

「ファンクラブがあったのはレンだから」

 

「んでお前はそのクラブのリーダーだったってか?」

 

「は、は!?何言ってんの!?」

 

「だよなぁ。まさかそんなはずは…」

 

「会長だから!」ドドン!

 

「そっち!?」

 

「それよりもうすぐ全員集合だそうだ。隊長…郁ちゃんも行きましょう」

 

「うん!行こっか〜!」

 

笑顔で二人の方を押しながら歩く郁ちゃん。

 

(郁ちゃんさん、元気出てよかった!)

 

 

ーーーーーー

 

「さて、気を取り直して調査頑張…うわぁぁぁぁあ!!!」

 

講堂に戻ると、地べたに倒れこむ大神の姿があった。

 

「ちょ、大神さん!大丈夫ですか!?」

 

「彼女はもう手遅れでござる」ペラッ

 

「弥七さん!どこからともなく!」

 

「先程隊長殿を愚弄した結果、密室に連れ込まれると同時に彼女の悲鳴と隊長殿の高笑いが聞こえたでござる」

 

「鈍い音から何かのエンジン音も聞き取れた…何かしらの拷問を受けていたのでござろう」

 

「あの…俺5番隊抜けたいんですけど…」

 

「彼女もこれで懲りるといいんでござるが…」チラッ

 

「?」

 

弥七の目線の先を見ると、『ユウちゃ』とダイイングメッセージが残されていた。

 

(あ、この人懲りてねぇ)

 

「ユウちゃんって本当やりすぎなことあるわよね〜」

 

「あんたの隊長正気じゃないって!うちくる!?」

 

「郁ちゃんに優しくご指導してもらえるぞ」

 

「うん…俺ニ番隊に…」

 

「隊長殿に殺される覚悟があるなら抜けるが良いでござる」

 

「ーー!っくぅ…」

 

((必死に堪えてる…))

 

 

ドカァァァァン!!

 

「!?」

 

「何今の音!」ムクッ

 

「大神さん!生きてた!」

 

「早急に向かうでござる!」

 

「「「はい!」」」

 

(まさか…)

 

 

ーーーーーー

 

連合本部内

 

「か、覚醒者だ!!」

 

「ここは地下だぞ!?」

 

「奴はまさか…!」

 

「そうそう。そのまさかの焔さんですよ〜。カチコミに来ました〜」

 

「きゃぁぁぁぁあ!!」

 

「おーおー。非戦闘員共の悲鳴…最高にいいねぇ」

 

「もっと聞かせてくれよ…そこのお姉さん!!」

 

焔が女性に襲いかかる。

 

パキキキキ

 

「!」

 

(氷…なんだ?)

 

「まさかそっちから来てくれるとは思わなかったわ」

 

「本部襲撃とか派手にやってくれたな…焔!」

 

「白髪…そうかおめぇさんが柳葉か!」

 

「確かに強そうだけど俺の方が強いんだよなぁ」

 

「あっそ、試してやるよ」

 

パキキキキ

 

ランスを振り切り氷を滑らせる様に放つ。

 

「バァカ!」

 

焔が手をかざすと、炎が唸りを上げて放出される。

 

「なっ!」

 

炎は氷を溶かし、そのままユウヤを襲うがそれを回避。

 

「くそっ!」

 

「よく避けたな。そのまま当てて上手に焼けましたって言うつもりだったんだけど」

 

「俺は強走薬グレート派だからそれは勘弁してほしいわ」

 

(やっぱ炎の能力か…相性悪りぃな)

 

「柳葉さん!!」

 

「来るな桐崎!」

 

「!?」

 

「弥七!それから動けるなら大神は来い!」

 

「いいぜ!何人でもかかってこ…」

 

「健二!!」

 

「!」

 

焔の動きが止まる。ゆっくりとこちらを見て、郁ちゃんを見つめる。

 

「郁美…か…?」






どうでもいいですが、ツキネがツクネに見えて美味しそう。


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