世界の敵になるために (黒巛清流)
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始動、アライン

唐突に始めてみました
不定期更新ですがよろしくお願いします


とある外国のとある施設の前に僕はいた

自己紹介をしよう、僕の名前は黒野飛鳥。14歳

 

僕は転生者だ

といってもこの記憶が本当に僕のものかは分からない

ある時、ふっと夢を見るように。まるでテレビでも見ているかのようなこの記憶。

戦記絶唱シンフォギア、それがこの世界の名前だ

正直この知識が本物か分からない、でも類似点も見つけてしまったのでとりあえず前世の記憶としておく

この話は立花響という主人公を中心とし、歌を歌うことで召喚したものを身にまといノイズと呼ばれる災害相手に奮闘する物語だ。

 

死んだ記憶も前世の記憶もほとんどないけど

どうせ知っているなら救えるものも救いたいと思うし、行動を起こしたいと思っていた

だからここに来た

しかし、なぜこの施設の場所が分かったのかが分からない。まるで思い出すかのようにこの場所は知っていた。この場所は外国なのだが行くのは思ったよりも簡単に行けた。転生特典とでもいうのかこのとある力で、そう思いながら自分の腰についている機械をなでる

見た目は前世(便宜上そう記しておく)でみた仮面ライダーのベルト、カートリッジを差し込んで押し込むタイプ、機構は仮面ライダードライブのマッハのベルトに近い。カートリッジはアマゾンズのNEOが使ってたあれに近いかも、インジェクターだっけ。注射器みたいに押し込めないけど。

これを差し込んで上から押して嵌め込めば変身完了、全身が装甲に包まれ凄まじい力を得る。

とある事情(・・・・・)で南米に行った際、数回使ったことがあるが戦闘能力は凄まじかった。

これならこれから起こることも対処できるだろう

かすかに震える手を押さえ、深く深呼吸をした

 

「…いこう」

 

そう呟くと同時にガジェットについているボタンを押した

 

『BEYOHERLD GUNGNIR!!』

 

バッという音が鳴りそうなほどにポーズをとりガジェットをドライバーに押し込む

ガチャン、キュイーンという電子音ににも似た音と共に僕は呟いた

 

「…変身」

 

『...TYPE TRON』

 

掛け声とともにこぶしでドライバーの上部を叩くと更に音声が鳴り、全身が光に包まれ全身にオレンジと黒で構成された装甲で包まれる。等身はほとんど大人の等身になる

そう、このガジェットの名前はガングニールという。戦闘スタイルは素手

右のこぶしが少しごつく、何かを差し込めるような武装が付いている

 

僕が今回ここに来た目的は1つ

 

・セレナ・カデンツァヴナ・イヴの救出

 

 

原作開始より六年前、正確な日付なんて分からないのに何故か分かった。今日だということが

 

 

「戦闘開始」

 

 

 

 

 

助けなきゃ…みんなを助けなきゃ

ネフィリムを倒すためにセレナは絶唱を歌う

 

「Gatradis babel ziggurat edenal Emustolrozen fine el baral ーー」

 

これでいい…こうすれば皆が…

 

「悪いがその予定はキャンセルだ」

 

このスーツにはボイスチェンジャーが搭載されているので声が低くなっている

僕はそういうとセレナの肩を引き、歌を中断させる

 

「ーーzizzl ・・・えっ、だ、誰!?」

「話はあとだ」

 

この口調難しいなぁ・・・でも少し強そうな感じにしないといけない、今後のために

この姿も記録されるだろうし。早くネフィリムを無力化しないといけない

 

僕はベルトからガジェットを抜き、こぶしの部分についている差込口にガジェットを差し込み、銃の弾を装填するようにスライドさせる。

ガシュンッという音と共にガジェットが装填され、音声が鳴る

 

『GUNGNIR!! CRITICAL STRIKE!!!』

「ハァァァァァァァァ……ハァッ!」

 

こぶしをネフィリムにぶつけると同時にこぶしの当たった地点が爆ぜる

そのままネフィリムを壁まで吹き飛ばし壁に縫い付ける、そして僕はヒビキさんのように敬礼のような仕草をして呟いた。

 

「…ピリオドだ」

 

その瞬間ネフィリムがいた地点で大爆発が起こる、すると基底状態になったのか行動が停止した

 

「…終わりか」

「あ、ありがとうございます…な、なんで私を…」

 

剣を仕舞うとギアをまとったセレナがこちらに向けて話しかけてくる

なんて返そう…えっと…今の見た目は大人だから…それっぽいことを…

 

「…幼き命を無為に散らすのが好きではないだけだ」

「セレナッ!」

 

奥から幼いマリアが現れてセレナに抱き着く

そろそろ逃げないとなんかややこしいことになりそう、僕はここから脱出しようと二人に背を向ける

するとセレナから声をかけられた。

 

「あの!!!お名前を…!」

 

・・・名前、これ黒野飛鳥っていうわけにはいかないよね

えっと名前…仮面ライダーガングニール…?

聖遺物と同じ名前はダメだよね、えっと…シンフォギアだから音楽用語で…

あ、確か聞いたことがある…えっと、確か…

 

「…アライン、仮面ライダーアラインだ」

「仮面ライダー…」

「アライン…」

「さらばだ」

 

それと同時に侵入してきた穴へと飛び立った

 

 




変身音に出てきた『BEYOHERLD(ビィーヤーフロード)』は
『Beyond the world(世界を超える)』を適当に略したものにしています

唐突に始めてみました
原作の流れを意識しようとは思っていますが唐突に壊れるかもです
次は一気に第一話の二年前に飛びます。
それから原作開始までの二年間で主人公の性格や容姿などを紹介していこうと思います


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邂逅、ツヴァイウィング

本来はこちらが第1話の予定でしたが投稿少し前に「あれ!?セレナの方が前だった!」ということに気付き急いで書いたので前回はちょっとバタバタしてました。



あのマリアとセレナの事件から4年たった、これからも戦いが起こることが分かっているので必死に訓練している。親も海外で仕事をしているので一人暮らし、特に疑問に思われることはなかった。

 

「ふぅ...」

 

走り込みを終えて一息つく

高校卒業も間近、大学にも合格し。しばらくは特にすることもない暇な時期、最近行っていることはトレーニングと映画鑑賞だ。

二課の所長、風鳴弦十郎が言っていた「飯食って映画見て寝るッ!男の鍛錬は、そいつで十分よッ!」ってやつを試してみたのだ、もちろん怖いから最低限の鍛練はしてたけど。

 

その結果

全く筋肉の付かない細身の体なのに超人的な力を手に入れた。何を言ってるか分からないと思うけど僕にも分からない、この世界のせいなの?必死こいて鍛練してた二年間を返して

まぁ、見るだけじゃダメみたいけど。見るだけで鍛錬になるなら映画好きはみんなムキムキだからね

でも筋肉はもうちょっとつけたかったなぁ…肉つかないんだよね、この体

 

「と、もう時間か。そろそろ向かわないと」

 

そろそろアニメでいう第一話が始まってしまう

僕は軽くシャワーを浴びると会場へとバイクで急いだ、バイクの免許もちゃんと取りました。仮面ライダーはバイクが大事だからね。

というかこのバイクも普通と違う。変身するとバイクの形状が変化するのだ、カメンライダードラゴンナイトのように、普通にお店で買ったやつなんだけどなぁ...

おっと会場についた、凄い人だ

 

今日はツヴァイウィングのコンサートだ

会場には様々な人がひしめき合っており、まだ歌も始まっていないのにすでに大きな歓声が聞こえる

でも、僕は知っている。この後、この会場が悲鳴と絶望で埋め尽くされることに

地下ではネフシュタンの起動実験だったかな?が始まり暴走して爆発、ノイズが現れて大混乱

 

僕が今回ここに来た目的は3つ

 

・この会場での被害者を可能な限り減らす

・絶唱を使う直前にガングニールを奪い、天羽奏を生存させる

・風鳴翼に強い敵対心を抱かせる

 

被害者を減らすのは可能なら程度

避難する用の通路をいくつか作る、といっても大穴を開けてそこから逃げられるようにするだけだけど

これはアラインの力があれば可能、それと可能な限りの人を出口近くまで移動させる、足をくじいたりした人とかをね

 

次に絶唱を使う前に天羽奏を助ける

これは立花響がガングニールの破片を食らって絶唱を使うまでの間、ガングニールを奪う理由は天羽奏の身体がかなりきつい状況だと聞いていたのでこのアラインの他の力を使おうと思っている。

ガングニールを奪わなければこれからも彼女はlinkerを使い戦いに出向くであろう、それを防ぐために奪う

風鳴弦十郎が取られた責任をとって辞任とかにならなきゃ良いけど

 

最後に風鳴翼に敵愾心を抱かせる

これは風鳴翼の精神力を向上させるために行う

おそらく心の支えである天羽奏に対して攻撃をすれば大丈夫だと思う、しばらく活動も出来ないように天羽奏を攻撃しなければいけないかもしれない

 

この目標の優先順位は2,3,1

特に2は絶対に成功させないと

 

そのようなことを考えているとツヴァイウイングの二人が登場し、観客のボルテージはMAXになる

それと同時、僕はこの物語の主人公。立花響を見つけた。本編ではあんまり乗り気ではなかったようだがこの熱気に充てられたのか笑顔を見せている。

 

曲もそろそろ終わりを迎える…そして始まる

僕はジャケットからドライバーを取り出し、腰に装着した。それと同時に会場の中央で起きる爆発、上がる悲鳴。逃げ出す人々、そこら中から巻き上がる粉塵。

僕も思わず腰を抜かしてしまいそうになる。かすかに震える手を押さえ、全身に土煙が包み込まれたと同時にガジェットのボタンを押し、差し込んだ。

 

『BEYOHERLD GUNGNIR!!』

 

「変身」

 

『...TYPE TRON』

 

全身がオレンジと黒で構成された装甲で包まれる。変身の余波で空気が舞い、土煙が吹き飛ばされる。同時に視界が晴れ、同じく聖遺物をまとった二人の奏者が見えた

 

 

まずは変身と同時に後ろ回し蹴りを真後ろに叩き込み、大穴を開ける、これで避難経路をひとつ確保、落ちたら怪我するかもだけど死ぬより良いよね。

次にノイズに教われそうな人を救う、小さな子供や死にたくないと叫んでいた少女の周りのノイズを倒し

出入口に向かうノイズを数体倒した。流石にすべては救えないが元の人数よりは救えたと思う、小さい子に「ひーろーさんありがとう」と言われたときはちょっと嬉しかった。うん、早く逃げようね。

それにしても僕が登場したことでもし指令室が正常だったら「新たな聖遺物反応を確認!これは...!」「ガングニールだとぉ!!」とかが行われていたかもしれない、今いろいろ起こってるからそんな余裕はないだろうけど

 

「お前は何者だ」

 

そんなしょーもない事をしながらノイズと戦っていたら隣に天羽奏がいた。殺気をこちらに向け、槍を構えている。

なんと話しかければいいのか分からず黙ってしまう

 

「だんまりかよ、何が目的だ」

 

何て返せば...そうだ、こういうちょっと敵ライダーみたいなキャラはそれっぽい言い回しで意味深なことを言えば強キャラ感が出るって言われてた気がする。

えっと...

 

「...自らの命までを燃やして戦いを選ぶか、ガングニール」

「...あんた、何を知っている?」

 

殺気が更に鋭くなる、一歩でも動けば彼女との戦闘が始まりそうだ。

だがその瞬間、天羽奏のアームドギアが異音を上げる

 

「くそっ、時限式はここまでかよ…」

「きゃあああっ!」

「っ!まずい!」

 

さてどうするかと頭を悩ましていると悲鳴が聞こえた、立花響だ。

足場が崩れ地面に放り出され、ノイズがそちらに向かう。すると天羽奏は僕のことを忘れたようにそちらに向かった。

 

敵の猛攻を防ぎ、ガングニールが砕け、その破片が立花響に突き刺さる

天羽奏は武器を放り捨てて立花響の元へと向かった。

 

「おい!頼む!目を開けてくれ!...生きるのを諦めるな!」

 

ここからではよく見えないが原作のようなやり取りがあったのかもしれない、いくつか言葉を呟くと彼女は再度武器を取り、ノイズ達の前に躍り出た

 

ここだ、ここで止めなければいけない

もはや僕のことを忘れた天羽奏は絶唱を使おうとし、歌を歌おうとした

 

「Gatradis babel ziggurat edenal Emustolrozen fine el baral zizzlーー」

「まさか…奏!駄目ッ!」

 

風鳴翼も気づいたのかこちらに駆け寄ってくる、だがそれでは間に合わない、だから近くにいた僕はガングニールを掴み、強い力で引っ張り絶唱を中断させる

 

「ーなッ!?何をするんだ!あの大量にいるノイズを消し去るにはこれしかないんだッ!だから、邪魔をする…ぐっ!」

 

絶唱を無理やり中断されたせいか顔を苦痛にゆがめている

疑問だったんだよね。『生きるのを諦めるな』って言っていたのに自分は諦めてたことに

自己犠牲精神が高かったのか、自分の命より守りたいものがあったのか何だったのか…少し強い言い方で否定する

 

「…生きるのを諦めるなと言った本人が生きることを諦めるのか、安い言葉だな」

「ーーッ!!!お前に…!お前に何が分かるッ!!」

「…わからないさ、何も。お前と同じようにな」

「何…?」

 

その瞬間

ドスッという音が天羽奏の腹部から聞こえる

 

「…え?あ…ゴフッ」

「あ…あぁ…奏ッ!!!!」

 

僕が天羽奏の腹部に手刀を突き刺したからだ。第二関節ほどまで手は刺さり、天羽奏は吐血する

これが三つ目の目的、風鳴翼に敵愾心を抱かせる。それに何もなくて天羽奏を攻撃したわけではない

このガングニールの力に『調律』という能力がある、本来はノイズに攻撃するために使われるもの、だけども僕のこれには相手の体を多少いじることが出来る、怪我を少し塞いだり不純物を取り除いたり。いじるというよりも『健康に戻す』が近いかもしれない

これで僕は天羽奏の身体からLiNKERを取り出した、血とともに緑色の液体が出る。彼女は地面に膝をつく、それと同時にガングニールの変身が解けたので聖遺物のネックレスを引きちぎる。見た目は派手だけど『調律』のお陰でそこまで深い傷ではない。まぁ、しばらく歌姫は休業することになるだろうけど

 

「な…か、返せ…」

「貴様には不要なものだ」

「貴様ぁっ!!!」

 

それと同時に風鳴翼が剣を持って飛び込んできたがその刃を片手で受け止める

 

「なっ、何!?」

 

正直かなり痛いが強者アピールをするために片手で受け止めた、そのまま風鳴翼を近くの壁に叩きつける

風鳴翼は壁に叩きつけられ肺の中の空気を一気に吐き出した、シンフォギアに置いて重要なのは歌。つまり喉や肺にダメージを負うとかなり弱体化するだろう

 

「がっ…つ、強い…」

「…時間だな」

 

あまり長居するわけにもいかないのでそろそろノイズを殲滅して帰宅しようと思う、手も痛いし

思ったよりも目的を達成できたので早く終わらせて二人の治療をさせないと。

僕が右手を虚空に向けると手元に槍のような剣のような銃のような武器が現れる。

これはアラインの武器、ガングンニル

ランスモード、ソードモード、ガンモードの三つのフォームが使える多様性のある武器だ。ベルトからガジェットを取り出しランスモードのガングンニルに差し込み、柄をスライドさせガジェットを装填した。

 

『GUNGNIR!! CRITICAL FINISH!!!』

「…ハァッ!!!」

 

ガングンニルを大きく振るうと辺りにオレンジ色の斬撃が飛び、ノイズが全て殲滅され、塵となりがそこら中に炭素の塊が落ちる

 

「ガングニール...だと、お前は…お前はいったい…」

 

僅かに意識が残っている天羽奏がそう呟く

僕は彼女に背を向け、呟くように伝えた

 

「俺の名はアライン、仮面ライダーアラインだ」

「仮面ライダー…アライン」

 

僕はそういうと近くに呼んだバイクに股がりその場から去った。

これが『仮面ライダーアライン』が初めて二課の記録に登録された日である

 

「必ず...取り戻す」

 

 

 

 

あの後、二課からやってきた救援部隊によって立花響が救急車で病院に運ばれて行くのを見送った

天羽奏も立花響を見送った後、気を失い。病院に搬送された。

命には別条はないがしばらく安静にしないと危険らしい

風鳴翼は何も発さなかったが見ただけでわかる、激しい怒りを内包していることが

心の中が復讐で満たされている、風鳴弦十郎はその顔を見て思い出した。二課に来た頃の奏を

 

「了子君…」

「ええ、反応はガングニール。間違いなく聖遺物ね。いったい何なのかしら…」

 

騒動の後の二課

先ほどの戦闘の映像をみながら司令、風鳴弦十郎と櫻井了子はアラインについて話していた。

残念ながら現れた付近のカメラは壊れていて見ることは出来なかったが

 

「アラインと名乗っていたか」

「アライン、ドイツの音楽用語で『一人で』って意味よ」

「ふむ、しかしガングニールを取られたのは痛いな。何と説明すればいいのか」

 

風鳴弦十郎は頭を抱える、これからのことに頭を悩ませているのだろう

 

「でも正直よかったかもね、奏ちゃんの体かなりボロボロだったし、それに...」

「あぁ、体からlinkerが消えていたんだったか」

「えぇ、ボロボロだった体もだいぶ回復していたわ、それも謎ね」

 

二人はそう話すと再度アラインについて調べたが特にめぼしい情報は見つからなかった。

 

 

 

 

 

「これであと二年後には原作開始か、それまでに原作キャラと知り合いになれると良いんだけど」




次回はライブからの二年間のお話をしようと思います。
多分次話で主人公の容姿や雰囲気を他のキャラの視点で教えてくれると思います。

ご意見、ご感想などお待ちしております


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あたたかい人

口調再現が難しい…


原作差異

・響の父親の会社の取引先の社長令嬢の生存により、父親が行方知らずになっていない

・被害者総数 12874人→8246人

・最初は正義のように大々的に生存者狩りが行われていたがツヴァイウイングの天羽奏の訴えにより鳴りを潜め陰湿ないじめのようになっている。

・助けてくれたヒーロー『仮面ライダー』の噂がある

 

 

 

「へいき、へっちゃら」

 

自分に言い聞かせるように彼女は呟いた。

雨の降る人通りの少ない午後の土手。彼女-立花響-は雨に打たれながらフードを深く被り、同じ言葉を呟いていた。彼女の服には多少傷がついており、顔にも擦り傷が見える。

生存者狩りと呼ばれるライブからノイズに襲われながらも生還したもの達を狙う暴行行為である。被害者の死因の半分以上が逃走中の将棋倒しによる圧死や避難路の確保を争った末の暴行による傷害致死であることが週刊紙で掲載され、過剰に煽るような文面により被害者遺族や野次馬の一部が行い始めたいわば魔女狩りだ。

 

立花響もその被害に遭っている一人であり、家に石を投げられたり罵声や暴力を振るわれていた。

彼女の心はもう限界だった、憔悴しきっており今までの疲れもあったのかぱたりとその場に倒れた

 

 

 

響side

 

なんだろう...あったかい...

目を覚ますと知らない天井が見えた。

辺りを見渡すとどこかの部屋、敷かれていた布団で寝かされていたようでそばにはタオルが置かれている。生活感のある部屋のようで所々に日用品が見かけられた。

 

「あ、起きたかい?」

 

体を起こすとキッチンらしきところから一人の女性(・・)がいた。

腰まである長い黒髪を首後ろで簡単にまとめ、スレンダーな体に少し低いけど鈴がなるような透き通った声、とても整った顔立ちをしているとても綺麗な人だった。思わず顔を赤らめてしまうほどに

 

「体は大丈夫かな?雨に打たれてたからシャワーでも浴びたらどうだい?」

「あ...はい...」

 

促されるままお風呂場でシャワーを浴びる、お湯が冷めた体をあたためてくれた。

お風呂から出るとフリーサイズのシャツとジーパンが置いてあったのでそれを着る。着心地的に買ったばかりみたいだ。

 

「...あの」

「あ、体は温まった?これも飲む?」

 

ふかふかのソファーに座らせられるとホットミルクを出してくれた。砂糖とハチミツが入っていて美味しい

優しくしてくれたからなのか、ぽろぽろと涙が出てきた。するとすぐにタオルを渡してくれた

 

「な、何も...何も、聞かないん、です...かっ」

「話してくれるんなら聞くし、話したくないなら聞かないよ。それよりもごめんね、勝手に連れて来ちゃって」

 

そういうとお姉さんはにっこりと微笑んでくれた。すると心がまた温かくなって涙が出てきた。

私はぽろぽろと言葉をこぼした、ライブに行ったこと、ノイズの被害にあって生き残ったこと、迫害されるようになったこと。これを話したら目の前のお姉さんも同じようになるかも知れなかったのに

 

話をすべて聞き終わるとお姉さんは頭を撫でてくれた、そして優しい声で「頑張ったね」と言ってくれた。

お姉さんの名前は黒野飛鳥と言うみたい私が「飛鳥さんって呼んでもいいですか?」と聞くと笑顔で「いいよ」と言ってくれた。

飛鳥さんは辛くなったらいつでもここに来ていいよ、と言ってくれた。友達をもっと頼った方がいいとも言ってくれた。未来に、話してみようかな

 

「疲れたときは甘いものを食べるといいよ、手作りだから少し不格好だけどね」

 

飛鳥さんはそういってシュークリームを出してくれた、手作りと言っていたけど普通にお店で出してもいいくらい美味しかった。夜も遅くなってきたからと飛鳥さんはバイクに乗せて家の近くまで送ってくれた、本当に至れり尽くせりだ。

 

「またね、響ちゃん」

「はい、飛鳥さん」

 

とてもとても優しい、あたたかい人

今度は、お土産でも持っていこうかな




本当は奏さんの話も入れようと思ったんですけど
奏さんの性格とか趣味とか全然分かんないんですよねぇ…
あと一人か二人ぐらい原作キャラと関わらせたい
未来さんか奏さんか司令とかかな…


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奏でる羽と風鳴る翼

今回は黒野飛鳥とツヴァイウィングの関係性を少し
こういう何の関係もない話とか好きなんだけど蛇足感ある

あとがきに黒野飛鳥のプロフィールと没にした設定を載せておきます


「うーん…」

 

鏡の前で体つきを見てみる。

 

「うーん…」

 

女性かと見間違うかのような細い腕、くびれてるとは言わないまでも細い腰

というかもう完全に女性の顔

 

「やっぱりもう少し筋肉付けたいなぁ…」

 

改めまして、黒野飛鳥です。日々筋トレを精一杯頑張っておりますが相も変わらず筋肉は尽きません

男なのにね、銭湯とか行くと必ず女湯の鍵渡されるんだよね。もう19だよ、原作開始したら20歳なんだけど…女顔だと結構つらい。

初見で男性だと思ってもらったのはほぼない、喉ぼとけも触ってあるかな…?ってレベルだし。声もちょっと低い女性で通用するレベル

髪短くしたら男っぽくなるかなとか思ってみたけど美容院の人に「髪は長い方がいいですよ!!お客様の顔立ちだと逆に短いのは似合わないと思います!」と言われて長いまま。そのままずるずると伸ばし続けて気が付けばこの長さ

この世界は髪の色も多種多様なだけあって髪型にもそこまで厳しくはなかった。高校も長髪だったけどなにも言われなかったし

そんなことを思いながら僕は上着を羽織り出かける準備をする、今日はバイト

ちょっと手伝ってほしいぐらいだったから昼頃には終わるみたいだし、そのあとはラーメンでも食べに行こうかな。

少し気になる店を見つけたし、半日も出ないのに一日分の給料もらえるってラッキーだね

 

ここはとある書店、元々ここの元店長だった叔父さんの娘さんが一人でやっていたらしいが本が増えると一人では管理しきれなくなり。バイトを探していたらしい。現店長である娘さんはとても美人なのでバイトの応募も多かったらしいけど店長さんが男性が苦手らしく、面接に来た中で力仕事が出来そうであまり抵抗感のなかった僕が選ばれたらしい。あれ、女顔役に立ってる…?

ちなみに履歴書の性別の欄を見た店長に六度見ぐらいされた

 

「鷺沢さん、本はここで大丈夫ですか?」

「・・・あ、はい。大丈夫ですよ」

 

手元の本の夢中になっていたからか少し間を開けて返事をする

目元が少し隠れたとても綺麗な女性、ここの店長の鷺沢さんだ。本を読むのが好きで食事を忘れて一日中本を読んでいたこともあるらしい。見た目だけならアイドルもいけそうなぐらいの顔とスタイルだが恥ずかしがり屋なのでなることはないだろう

 

「本日はお休みでしたのにありがとうございます」

「いえ、ちょうど暇でしたしこのくらいなら大丈夫ですよ」

「そういっていただけると助かります、本日はもう…」

 

大量入荷された本の整理が終わり、店長がしめの挨拶をしようとしたときレジの方から声が聞こえた

 

「すみません」

「あ、はーい」

「私が行きますよ」

「いえ、いいですよ。本の続きも気になるでしょうし」

「では…お言葉に甘えさせていただきます」

 

鷺沢さんが座ってまた本を読み始めるのと同時に僕はレジへと向かった

レジへと向かうと新しく入った歴史系の小説を持った青髪の女性が一人

 

「おや、黒野さんではないか。今日は休みのはずでは…?」

「こんにちは風鳴さん、今日はちょっと荷物が多かったので臨時で入ったんですよ。この後はすぐに帰宅です」

 

そう、ツヴァイウィングのSAKIMORI。風鳴翼である。

初めて見たときは本当にびっくりした、店長に聞いたら結構前から来てくれているらしい。

一年前に思いっきりケンカを売ってしまっていたのでドキドキしていたがアイドルに会えた驚きと思ったらしく特に変に思われることはなかった。

 

「420円です」

「うむ、ちょうどだな」

 

ここである程度仲良くなれるのは本当に良かった。

原作で関わることがあるといちいち誰…?となるのを防げるのはいい、あと単純に原作キャラに関われるのが嬉しい。

新しく入った商品の話をしながら軽い雑談をすると天羽奏も怪我はすっかり治ったらしく普通に出歩けるぐらいにはなったらしい。よかった、あの攻撃は流石にドキドキしてたし後遺症残ったらどうしようってずっと不安だったしね。

流石にシンフォギア関係は話せないようだが特に問題はないみたいでよかった

 

「ではまた来るよ」

「ありがとうございました」

 

さて、これで終わりだしラーメンでも食べに行こうかな

 

 

 

 

「いっただっきまーす」

「…いただきます」

 

…どうしてこうなった

視線を横に向けると僕が一年前に致命傷を与えた相手、天羽奏がいた。

時間は少し前に戻る

 

 

 

 

「あの・・・そろそろ離してほしいのですけど・・・」

「いいじゃないですか!少しぐらいお茶しましょうよ!」

「そーそー!昼飯もおごりますから!」

 

現在、僕はナンパに会っていた。男の

メンズ着てるのに、Tシャツジーパンだけど。

ラーメン屋に行こうと思ったけどチャラそうなよくある二人組の男に声をかけられた。

君らが声をかけてるのは男なんだけどなぁ…非常に女顔だけど、初見で男って思われたことないけど

と言われてもついていく気もなく、断っているんだから諦めてほしいんだけど…

 

「あの、そろそろ本当に」

「おー、ここにいたかー!探したぜー!」

「あ?おい!」

 

最悪暴力的な手段に訴えなきゃないけないなぁとか思っていると

僕の腕を取って強引に連れ出してくれた人がいた、声的に男性か女性か分からなかったけど

女性特有の圧倒的な胸部のふくらみで女性ということが分かった。

というか変装してるけどこの人…

 

「いやー、よかったよかった。というか困っているなら大きな声を出すとかした方がいいぞ」

「す、すいません…えっと…もしかして…天羽奏さん…?」

「えっ、あっ…完璧な変装だったのに(ボソッ)…よくわかったな!」

 

サングラスと帽子かぶってるだけじゃん、せめて髪型を変えるとかあるじゃん

 

「あ、えっと…黒野飛鳥といいます。先ほどはありがとうございました」

 

女性に守られるとはうーん、男として情けない。でも格闘技使ったら変に後遺症とか残りそうで怖くてなぁ

名前を名乗ると天羽奏は少しだけ考え込む、すると何かを思い出したかのように手をポンっと叩いた

 

「もしかして、鷺沢書店で働いてるか?前に翼から聞いてな」

「あ、はい。いつもありがとうございます」

 

 

 

 

あぁ、そうそう。こんな感じだった。

それで話していると昼食はまだだ何を食べに行くとラーメンをと答えていったらあれよあれよという間に連れてこられた。

なんで過去に病院送りにした相手と食事をしないといけないのかな…まぁ相手は知らないけど

というかアイドルと食事するとか結構すごい体験じゃないだろうか

ラーメンとか色気も何もないだろうけど

 

「そういえばさ、黒野は何か格闘技とかやってるのか?」

「…えっ!?ど、どうしてですか?」

「あ、いや、体の運びとか一瞬構えてたから何かの格闘技でもやっていたのかなって」

 

まさか一瞬無意識に構えをしたのが見られていたとは…

うーん、嘘をついたら怪しまれそうだしまぁ無難な

 

「少しだけ体を鍛えているんです、最近物騒ですから」

「…そうか」

 

その間に何があったのかは分からないが、少し悲しそうな顔をしていた。

食後に軽い雑談をし、別れる。ちゃんと会話をしたのは初めてだが

 

最近物騒といったがノイズの出現率が最近とても増えているのだ。

お陰で変身する機会も増えた、だいぶ体に馴染んできた気がする。

まぁとりあえず今日は帰って…

 

『ノイズが現れました!市民の皆さんはお近くのシェルターに…!』

 

同時に響く、サイレン。ノイズだ

近くにいた人たちは大慌てで近くのシェルターへと走り出した

最近はある程度ノイズが現れる方向が分かってきたのでその方向を向く

 

「…まずい」

 

先ほど天羽奏が向かった方向だ

彼女は今聖遺物を持っていない、僕が取ったからだけど…

とはいえ彼女に死なれるわけにはいかない…そろそろ返すべきかな…ガングニールの聖遺物

 

とりあえずドライバーを腰に巻き、ガジェットのボタンを押す

 

『BEYOHERLD GUNGNIR!!』

 

ガチャン、キュイーン

 

「変身ッ!」

 

ガシュンッ

 

『...TYPE TRON』

 

軽快なBGMが流れて体中に装甲が展開され、遠くから変身したと同時に変化したのかバイクが来た

僕はそのバイクにまたがり、ノイズの方向へと走り出した




【黒野飛鳥】
年齢  :19歳(響、ガングニール覚醒時点では20歳)
身長  :172㎝
性別  :男性(重要)
好きな物:平和、歌、炭酸
嫌いな物:苦い物、争い
趣味  :読書、料理
血液型 :AB型
誕生日 :2月5日
星座  :水瓶座
利き腕 :右利き
一人称 :僕

基本的に落ち着いた青年、常日頃から優しそうな笑みを浮かべており
大学では男女ともに人気が高い、でも性別を答えると5度見ぐらいされる
『容姿』
腰まで届く濡羽色の髪を首後ろで簡単にまとめている、非常にさらさらヘアー
顔は少し釣り目であり左目元には泣き黒子がある。目は淡い銀色
体はかなり細身であり童顔、なので98%の確率で女性と間違えられる。
もはや訂正するのが面倒になってきているのが最近の悩み


【没案】

主人公はツヴァイウィングのライブの時にギャラルホルンによって別の世界から来た
21歳の立花響(性別:男)
数年後の戦いの際に自分以外の奏者、シンフォギア関係者が全て殉職
その時次元の扉が開かれ自分の始まりともいえるライブ会場にたどり着いた
自分を含め奏者の性別が違うことやシンフォギアの形状の違いに驚いていたがそれでもあの時は救えなかった天羽奏も救うため、響は敵となってでも奏者たちを救う

というお話、没にした理由はセレナを救いたかったのですが時系列的にライブの前だということを知ったため


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絶唱、OVERLOAD

アマゾンズの映画を見に行ったり
友人と遊んでたりしてたら遅れてしまいました!申し訳ない!
とりあえず週一更新でいきたい…


天羽奏の元へ到着すると同時にガンモードにしてあったガングンニルを放つ、光線とも言えるような弾丸が飛びノイズ数体を炭素の塊へと変える。

ノイズに囲まれていた人達はその穴から脱出し、僕にお礼を述べてシェルターがある方へと走って行った。

 

「・・・いないか」

 

逃げた人の中に天羽奏は見当たらなかった。

近くには炭素の塊も見えないため死んではいないと思うんだけども...

 

そう呟きながら視界内にいるノイズをガングンニルのモードを変更しながら凪ぎ払う、この時期のノイズは確かシンフォギア奏者の疲弊を狙っているんだったか...

うーん、ダメだ。年表とかは覚えているのに細かい設定とかは覚えてないなぁ。そもそもこの記憶が本当かも分からないし天羽奏が生存している時点ですでに本来の道筋とは違うか

 

「・・・・・・!!!!」

「今のは...子供の泣き声ッ」

 

そう言った瞬間に声のした方向へと走る

ノイズがこの声を聞いたのならすぐさまにそちらへと向かうだろうからね

急いでいるときアラインの姿は便利だ、車よりも早いスピードで走ることが出来るから

まぁ体力はそこそこ使うから長距離の移動はバイクの方がいいけど

 

泣き声がするところを見ると天羽奏が泣いている子供を背負いながら逃げていた。多少疲れは見えるがシンフォギア奏者で鍛えているのかまだまだ走れそうだ。

 

とりあえずすれ違うように現れ後ろのノイズを倒す。

天羽奏は驚いたようにこちらに振り向くと憎悪のこもった声で僕に対して声をあげる。

 

「てめぇは...!」

「...一年ぶりだな、天羽奏。息災か?」

「あぁお陰さまでなぁ...!」

 

向き合いながら僕は背中にいるノイズを倒す。

完全に嫌味を言っている敵キャラだ、というかどうしようこれ。逃げるにしてもまだノイズ残ってるみたいだし

 

「Imyuteus amenohabakiri tron…」

「…この声は」

「翼っ!」

 

すると目の間に大きな壁が上から落ちて地面に突き刺さる、まるで

 

「壁か?」

「剣だ!」

 

それと同時に上から剣を持った風鳴翼がこちらに向かってきた、ガングンニルを急いでランスモードに変形させて剣を受け止める。

一年前に受けたものよりかなり重い、正直今では素手で受け止めることはできないだろう

 

「…風鳴翼か、強くなったな」

「お陰様でな!!」

 

そのようなことを言いながらランスと剣をぶつけ合った

 

 

 

奏side

 

くそっ!強い!強すぎる!

翼もかなり強くなったのにまるで効いている様子がない、アラインは片手の槍のような武器で翼の攻撃を難なくはじいている。

くそっ、ガングニールがあれば…!

 

「翼!奏君!」

 

その瞬間、上からおっさんが落ちてきた

 

「はぁっ!?」

 

ちょっと待て!?どこから落ちてきた!?

正直もうあんまり驚くことはなくなったけど、この辺は大きな建物もない開けた場所で…

 

と、上を見上げるとヘリコプターが一機上にいた。見つけると緒川さんも上から降りてきた。

どうやらアライン登場とノイズがいなくなったのを見てこっちに駆けつけてきたらしい

 

「緒川さん」

「お待たせしました、その子はこちらで預かります。奏さんもこちらへ」

「いや、少し待ってくれ」

 

ヘリへと誘導する、緒川さんに背負っていた子供を渡しておっさんの方を再度見る

おっさんはアラインの前に立ち、構える。

 

「お前が仮面ライダーアラインか、中々男心をくすぐる見た目をしているな」

「…名を聞こう」

「特異災害対策機動部二課司令、風鳴弦十郎だ!」

 

その瞬間、おっさんがアラインの眼前にまで迫った

 

「なっ!」

「ふんっ!」

「ぐあっ!!!」

 

アラインが反応するまでもなくおっさんのこぶしに殴り飛ばされ、近くにあった壁へとめり込ませた

アラインも流石に堪えたの片膝をつく

 

「生身で…これか…やはり、このままでは勝てそうにない」

 

立ち上がったアラインはベルトについている機械に手を当てて、何かのレバーらしきものを上にあげた。

するとベルトを中心に装甲やベルトがまるで変形するかのようにスライドする。

 

ガシャッ

 

『Danger! Danger! Danger!』

 

「…絶唱」

 

『OVERLOAD!...TYPE ZIZZL』

 

絶唱とつぶやきレバーを再度下に押し込むと装甲の一部が外側に向かうように変形し、アラインの姿が変わった。体にはまるで電気でも流れているかのようにバチバチと放電し、装甲のあった一部は基盤のようなものが見えている。だけども見ただけでわかる、さっきよりも何倍も強くなったということが。もし私と翼がシンフォギアを使って戦ったとしても片手でいなされるだろう。

アラインはゆっくりと構える。

 

「…いくぞ、風鳴弦十郎」

「ふっ、来いッ!」

 

そして二人が同時に姿が消えた。

正確には消えたわけではなく高速で動いているだけのようだけど…

…本当におっさん人間なのか疑問だなおい

 

激しくこぶしを打ち合う音が聞こえるがややアラインが押されているようだ。

嘘だろ…、あれよりもまだまだ強いのかよおっさん…

 

「くっ、絶唱を使ってもまだ届かないか…!」

「おとなしく投降することだ。悪いようにはしない」

「悪いが断らせていただく、こちらにも目的があるので…ねっ!」

 

言葉を交わし終わると再度二人はこぶしを打ち合う…ん?何かアラインの方から何か音が聞こえる。

 

『10…9・・・8・・・7・・・』

「…カウントダウン…か?」

 

『3・・・2・・・1・・・TIME UP』

『REFOMATION』

「しまっ…ぐあっ!」

 

それと同時にアラインの装甲が元に戻った。どうやらあのフォームには時間制限があるらしい

装甲が戻った瞬間スピードも戻ったようでおっさんのこぶしが腹部にめり込む

その瞬間ポロリとアラインの懐から何かが落ちた…あれは!

 

「おっさん!」

「おうよっ!」

 

おっさんがそれを掴みこちらに放り投げてくれた。やっぱりこれは…!

 

「ガングニール!!」

 

過去にアラインに取られたガングニールの聖遺物だ。

アラインは取られたことで不利と感じたのかすぐに逃走体制に入った

 

「戦闘を長引かせ過ぎたか…」

「っ!待て!」

 

おっさんが追いかけようとするが銃撃により阻害され、逃げられたようだ

でも…ようやくこれで…私も戦える

 

 

 

 

 

 

飛鳥side

 

つ、疲れた…というか痛い、殴られたお腹が痛い。そして絶唱モードになったせいか全身が筋肉痛みたいに痛い

絶唱モードはいわば555のアクセルモードだ、すべてのスペックが向上するが時間制限あり、肉体疲労あり

シンフォギアの絶唱のように血を吐いたりしないのはいいけど、これ鍛えてなければ筋肉がいくらか断裂してたかも…

とりあえずガングニールの聖遺物を渡せたのはよかった、原作開始まで半年を切ったみたいだし

少しでも戦って戦闘の感を取り戻してほしいな…でも、司令が来るのは聞いてないよ

アラインの装甲のお陰で痣とか骨折はしてないけどすごく痛い…めちゃくちゃ痛い…

絶唱モードでも負けるってどれだけ強いのよ本当に…

 

「とりあえず…甘いものが食べたい」

 

今日はクッキーにしよう




次回に響との小話を入れた後に原作開始をしたいと思います
いやー、長くなりそうですね!!!()

何かこういうのが欲しいやこういうのがあったらいいなぁ・・・というのがありましたら是非、感想もらえたりすると嬉しいですからね!


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前日、主人公の決意

とあることが描写できないせいか
凄く主人公が暴走しているキャラに見える


「こんにちはー!今日も遊びに…あ、飛鳥さん!?どうしたんですかその傷!」

「あ、響ちゃん。えっと…昨日模様替えをしようとしたら荷物が落ちてきちゃって…」

 

天羽奏にガングニールの聖遺物返してからノイズの出現率がさらに上がり、倒しに行くとツヴァイウィングの二人に凄い絡まれるのである。

昨日もノイズを倒していたら乱入してきて戦闘開始である、正直2日に1回のペースで来るのでもはや体が持たない。ノイズ狩ってその後に奏者二人との闘いである、司令が来ないだけまだまだマシだけど…

装甲で耐え切れずに怪我まで負ってしまった、仮面ライダーシリーズで変身解除されたら怪我を負っているっていうのを見ててなんで装甲あるのに怪我してるんだろ、って思ってたけど。

装甲がある程度の余剰体力みたいになっててそれ以下になると体にも傷を負うみたい、回復しきってない状態で戦っているので体力が戻らなくて怪我を負ってしまった。

それを家に遊びに来た響ちゃんに見られてしまったのだ

 

「本当ですか!?一人でするの危ないから次は他にも人を呼んだ方がいいですよ!」

 

どうやら誤魔化されてくれたようだ。

そういえば今日は何のようだろう、一応パウンドケーキは用意してあるけど

 

「あしゅかしゃん!わたしゃがおかしをたべにきてりゅだけだとおもっちゃいけましぇんよ!」

 

うん、そうだね。口一杯に詰め込んだパウンドケーキを飲み込んでからそのセリフは言おうか

響ちゃんの用事は僕に明日から通う予定の私立リディアン音楽院の制服をお披露目しに来たらしい。

あれ、僕って親戚のお兄さん?まぁ可愛いしいいか

 

「どうですか飛鳥さん!」

「うん、とてもかわいいね。明日からだっけ?」

「はいっ!明日から高校生です!」

「おめでとう、確かお友達の小日向ちゃんもリディアンに通うんだっけ?」

 

友人の小日向未来のこともすでに話は聞いている。

僕と初めて会った後小日向未来とは話し合ったようだ、原作同様のいい関係を気づけているみたい

パウンドケーキを三切れ頬張った響ちゃんはいつものようになんでもない世間話をする。

人助けをしたという話や僕のバイトのお話という何でもない話だ。

 

「響ちゃん」

「はい?なんですか?」

「響ちゃんはこれからも人助けをするのかな、時々怪我もしてるし…もっとひどい目に合うかもしれないのに」

 

僕は少し真面目な顔をしていった

これは大事な質問だ、今後のシナリオに関係することだけではなく。僕自身の行動にも関係がある

響ちゃんは僕の態度に真面目な顔をし、凛とした顔つきで答える

 

「はい、困った人がいたら放っておけませんし。それが私ですから」

「…そっか」

 

どうやら響ちゃんは原作と変わらずまっすぐとした性格のようだ

これで僕も何の差し障りも無く

 

 

 

…君たちの敵に回ることが出来るよ




次から原作開始



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■■、■・■■■と■■■■

昔話をしてあげる
世界が破滅に向かっていた頃の話よ


「…おっ、■■■■じゃねーか」

「………■・■■■か」

 

ここは■■■の■■■■。■・■■■は偶然にも会った■■■■に声をかける

■■■■は露骨にいやそうな顔をしており、嫌悪感を隠そうともしない

 

「俺のことを嫌うは別にいいけどさ、そこまで露骨な態度取らなくてもよくない~?」

「……ふん」

「まーだ■■■■取られたことを悩んでるのか、乙女だねぇ面倒だねぇ全く」

 

■・■■■は頭の後ろで手を組み呟く、その言葉とか裏腹に面白そうな表情をしている。

 

「貴様に何がわかる」

「分かるさぁ、見てきたからな」

「...ふん」

 

■・■■■は何か企んでいる■■■■を眺めながら思い出し笑いをするかのように笑う

 

「何だその笑いは不愉快だ」

「悪い悪い、今後のことを思い出して笑っちまったんだよ。恋心を拗らせた誰かさんのな」

「...貴様」

「おぉ怖い怖い、ではオレは退散しますよ」

 

■・■■■はそう笑うとその場から離れる、■■■■は■・■■の背中を鋭い目つきで睨みつけながらつぶやく

 

「■・■■■、お前にはいったい何が見えているんだ」

 

 

 

 

■■年後

 

 

 

 

「■・■■■!何をしている!」

「オレはオレのやりたいことをやってるだけ…だっ!」

 

■・■■■はオレンジと黒で構成された槍を■■■■に振るう、■■■■はその攻撃を回避するとマゼンタ色の鞭を■・■■■へと向かって振るった。■・■■■はそれを槍で受け止める。

 

「っ!?」

 

■・■■■が槍で受け止めるとその槍にひびが入り。砕け、いくつかの欠片になってしまい結晶化した

 

「あーあー、勿体ないなぁー。ガングニールをこんなに粉々にしちまって」

「…貴様、わざと破壊させたな。ガングニールを結晶化させて何を作る気だ」

「あーやっぱり気づいちゃう?これが必要なんだよねぇ。欠片は多く残しておかないと」

 

■・■■■は欠片をいくつか懐に仕舞うと黒いの銃のようなものを取り出した。

一見するとまるでおもちゃのようで銃口の下には何かを差し込むようなものが付いている。

更に■・■■■は左手を懐に入れると小さなボトルのようなものを取り出した

 

「なんだ…それは…その聖遺物はいったいなんだ!」

「そっか、こっちでは聖遺物扱いになるんだったな」

「…聖遺物ではないのか?」

「まぁ…いうならオレ専用の聖遺物ってことだ」

「…聖遺物を勝手に持ち出し、テロ活動を行い。貴様、本当に何が目的だ」

 

「いつも言ってるだろ、■■■■(フィーネ)

 

『BAT』

 

男はボトルを銃のようなものに装填し、構える

 

「オレは■・■■■(ダ・カーポ)、最初に戻って繰り返すだけだ……蒸血」

 

 

『MIST MATCH』

『BAT BA BAT ・・・FIRE!』

 

「そのような力を使ったところで巫女である私に勝てるとでも?」

「はっ、こっちのセリフだ。オレに勝とうなんて。二万年早いぜ!」

 

男、ダ・カーポはフィーネに向かって銃を向け。引き金を引いた




ちょっとした小話、本編にかかわりあるかは分からない
ナイトローグ好きだけどもう本編に出番なさそうで悲しい


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開始、物語の始まり

本編開始です、主人公大学生ですが大学の描写はない
…予定でしたが奏さんを大学生にしようかなと思ったので大学の描写を入れます


「よーし、いい子だから大人しくしててねー」

 

バイクをメンテナンスに出したので歩きで大学へ向かう途中、木に登っている知っている顔を見つけた。

立花響である、時計を見るとそろそろ急がないと遅刻するんじゃないかというレベル

見ると登って降りれなくなった猫を助けようとしているようだ。スカートでいいのかな

 

「よーしよーし」

「…何してるの響ちゃん」

「うわぁっ!?」

「おっと」

 

不安定な体勢になっていた響ちゃんは僕が声をかけたせいでバランスを崩して枝から落ちてしまう。ある程度超人的な僕は問題なく彼女を受け止める。うわ、本当に軽いなぁ

 

「あああ、あああ、あ、あああ、飛鳥さん!?ご、ごめんなさい!」

「大丈夫響ちゃん?女の子が木に登っちゃだめだよ。それに学校は…?」

「え?…………あぁっ!?」

 

響ちゃんは僕に再度頭を下げると走り去っていった。この時間なら間に合うだろう

その時足に何かがすり寄った。

 

「にゃー」

「…君は人に慣れてるね」

「にー」

 

常日頃から餌でも貰っているのか人懐っこく足にすり寄ってくる持ち上げても嫌悪する様子はない

むしろ餌くれ餌くれと言っているようだ。

 

「うーん、ごめんね。餌は持ってないんだ」

「ふみー」

「じゃあね」

 

猫を地面に下ろすと少し不満そうな声を上げるがあまりいると大学に遅れちゃうので少し小走りで大学へと向かった。

 

大学に到着すると妙に人だかりが出来ている。誰か有名人でも来てるのかな

そういえば入学式でも何か騒ぎになっていたような…

 

「黒野ー」

 

すると一人の男性がこちらへと走ってきた

 

「おはよう鏡君、花屋さんも」

「…おはよう黒野さん」

 

友人である鏡紅(かがみ くれない)だ

すぐ後ろにはもう一人の友人、花屋流(はなや りゅう)もいる

エグゼイドにいそうな名前と見た目だが鏡君はどちらかというと九条貴利矢みたいに明るい性格だし

花屋さんに至っては女性である、白いメッシュが入ったロングヘアーが今日も綺麗である。

・・・それを前言ったら「お前の髪で言われてもな」って言われてしまった。特に手入れしてないのにね

 

「今日すごい人だかりだけど何かあったの?」

「あ、そうそう。それを伝えに来たんだよ。大ニュースだぜ大ニュース」

「大ニュース?」

「…ツヴァイウィングの天羽奏がこの大学に入学するらしい」

「え、そうなんだ?」

 

原作にはなかったけど生きていたら大学に行ってたのかな。

そもそも天羽奏学校に行ってたっけ…?

特に考えても仕方がないしまぁ原作差異で考えればいいかな

 

「凄いよなぁ、アイドルと一緒にキャンパス生活が送れるかもしれないぜ」

「…通うとしても仲良くなれるわけないだろう」

「そーだけどよー、とりあえず一目見に行こうぜ!」

 

鏡君は僕と花屋さんの腕を掴むと群集の方へと引っ張っていった

 

「えっあっちょっと!」

「…鏡痛い」

 

というわけで群集の中へと連れてこられた僕ら、文字通り人がごった返しになっており正直きつい

みんなの視線の先を見てみると天羽奏がいた。近くには緒方さんもいる。

 

ちょっとパンダみたいな扱いされているからから少し不機嫌そう

 

「…綺麗な人だよねぇ」

「お前の方が…綺麗だぜ」

「…きっしょ」

 

花屋の言葉にダウンした鏡をほおっておいて花屋は天羽を少し赤い頬で見つめている

それにしてもこの世界の顔のレベルみんな高いなぁ…すると天羽奏がふとこちらを見た。

一瞬驚いた後笑顔になりこちらに手を振って駆け寄ってくる…え?

 

「黒野~!お前もこの大学だったのか~!」

 

波乱が起きそうです




あれ?!本編要素が全くない!?
最初の猫ぐらいしかない!?
どうせなら大学のネタ入れようかなって思ったらそれだけで終わってしまった…

…あ、一話は大体1000~1500文字ぐらいを予定しています
名前付きのモブは大体どこかで見たことあるようなキャラです

今回の名前付きモブの設定
鏡紅(かがみ くれない)
元気な20歳の男性、得意な楽器はドラム
短い髪に赤い上着を着ている
ガタイもよく元気のいいノリのいいキャラ
趣味は筋トレとシューティングゲーム

花屋流(はなや りゅう)
クールで綺麗な20歳の女性、得意な楽器はベース
一部に白いメッシュの入った黒いロングヘアで白い薄手の上着をいつも着ている
少し会話に間がある感情は豊かだが表情には出にくいキャラ
趣味はスイーツ巡りとRPG



次回は少し閑話、話が進まないのに閑話とは…?


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覚醒、三人目のガングニール

あとがきで言ってること守れてないでござる…
後書きのはこうしたいなぁ…って希望だと思っていただけると

今更ですが
感想や評価ありがとうございます
まだまだ粗削りですがこれからも応援いただけると幸いです
あと前話のタイトルを変更しました

それではどうぞ




大学のごたごたに巻き込まれて翌日

顔と名前とTwitterアカウント晒しちゃったなぁ…まぁ特に問題ないか

 

今日はツヴァイウィングの新曲の発売日

そう、立花響がガングニールに覚醒する日である。

今回僕は変身せずに響ちゃんと一緒に逃げて覚醒の時とツヴァイウィングとの邂逅をしようと思っている。

アラインが出ないことを不思議に思うかもしれないが仕方ない物語に関わらないと響ちゃんが僕を避ける可能性がある、元々同じ学校に通っているわけでもないし小さい頃からの友人ってわけでもない。

それに小日向未来との不和の件もあるし、その時に懸け橋になるのでもいい

しかしこのままではアラインと黒野飛鳥を紐づけする人がいるかもしれない、誰か協力者でもいればいいんだけども…

 

そんなこんなで夕方、CDショップに向かいながらこれからのことを考える、今回はノイズに対する対抗策はない、つまり足だけで逃げ切る必要がある。

まぁ、この数年間鍛え続けていたから逃げるだけなら楽である、何なら覚醒したばかりの響ちゃんならアラインにならなくても勝てそうである、しないけど

 

「CDっ!…特典っ!…ってあぁっ!飛鳥さん!」

「…ん?あ、響ちゃん。奇遇だね!」

 

おっと合流した、思ったより早かったね

 

「どうしたんですかこんなところで?飛鳥さんも何か買い物ですか?」

「うん、ツヴァイウィングのCDをね。今時CDって言われるけど僕としては現物の方が好きなんだ」

「おぉっ!飛鳥さんもツヴァイウィングのCDを!私も買いに来たんですよ!特典がいいんですよね!」

 

ツヴァイウィングの曲は普通に好きである、アイドル曲なのにアニソンみたいだし。それに普通に聞いてて好きになった、これからも曲は聞いていくだろう

ちなみに僕もDlよりもCD派である、ゲームとかもDLよりパッケージ派である。現物に残る方が好きなんだよね、パソコンに取り込んでるけど

 

「おぉっと!このままでは特典がなくなってしまうかもしれないです!急ぎましょう飛鳥さん!」

「ふふっ、分かったよ」

 

少し小走りになっている響ちゃんについていく

…さて、これから僕はこれから先の展開を知っていながらその場面に対し驚いたり慌てたりしないといけない。いうならば「こういうドッキリをしますよ」と予告されてからドッキリを仕掛けられる芸人の気分……この例えだとまるで僕が芸人みたいだな

 

そうしてしばらく歩くと周りから音が消える。

僕もすべて救えない、ノイズの気配は察知していたがこの辺にいる人を救うことは出来なかった

 

「え…」

 

といってもこれは言い訳だろう、救おうと思えば救えるのだ

だが、『俺』は英雄でもなければ勇者でも正義の味方でもない。

無理をしてまで他人を救おうとは思わない、まぁ目的のために出来るだけノイズの被害は抑えているがな

……あれ、なんか変だな。おっと、集中しないと

 

「ノイズ…!」

「ノイズ…!?響ちゃん逃げ「キャァー!」響ちゃん!?」

 

響ちゃんが悲鳴を聞くとそっちに向かって走っていった

まぁ原作通りの行動なんだけど僕は気になったことが一つあった

今の悲鳴、『二つ』あったような…

 

 

 

急いで響ちゃんのところに向かうと一人の少女と小さな女の子がいた。

誰だ…!?あの女の子は…!

年の頃は響ちゃんと同じぐらい、というか同じ制服を着ている。

まさか僕がノイズ被害者を減らしたことによる生存者…!?少し手間になるけど仕方がない…!

 

「天空寺ちゃん!?」

「立花さん!?なんでここに!」

「知り合いみたいだけど今は逃げた方がいいよ!」

「っ!そうですね!立てる?」

「う……うん」

 

まさかの四人で逃げることになったけど逃げるのは割と楽だった。

子供は僕が背負い二人は走る、二人とも割と足が速かったのでノイズから逃げることが出来た。

だがやはりノイズの数が多く、囲まれそうになっている

…仕方がない

 

「響ちゃん、僕が囮になる。その隙にみんなは逃げるんだ」

「えっ!?だめです!飛鳥さんに何かあったら…」

 

予想通りに困惑している響ちゃんに僕はふっとした笑みを浮かべる

 

「大丈夫…足には自信があるから。この子をお願いね……ノイズ!こっちだ」

 

僕は背負っていた女の子を下ろすと大通りへと走り、ノイズを声でおびき寄せる。

響ちゃんは僕を見て泣きそうな顔をしているが隙が出来たところに三人は入り逃げて行った

三人の姿が完全に見えなくなると僕は息を吐く、これで逃げ続けてもいいんだけど流石にそれはきつい

だけども変身すると二課に気づかれる、まぁやりようはあるけど

 

僕が右手を前に出すと手の中にガングンニルが現れる

最近変身しなくても出せるようになった、ちょっと重いけど

僕はガングンニルをガンモードに変更し、ノイズを数体撃ち抜く

さて、どのタイミングで…響ちゃんと合流するか…

 

 

 

飛鳥さん…!飛鳥さん…!飛鳥さん…!

幼い子の手を引き裏路地を走る私はもう泣きそうだった…

私たちの囮になってノイズを引き付けていた飛鳥さん、ノイズから逃げ切るのは絶望的ともいわれている…

いやっ!飛鳥さんなら大丈夫!いつもみたいに笑ってくれるはず!死ぬわけなんてない!

 

同じクラスの天空時さんもさっきの飛鳥さんの様子を見て悲しそうな顔をしている

急いで廃ビルの梯子を上り、息も絶え絶えにその場に倒れこむ

やっと一息付けそうだと思ったが…周りはすでにノイズに囲まれていた。

 

「私たち…死んじゃうの…」

「こんなのって…」

 

三人で固まるように抱き合う、絶望的状況だ

だめ…あきらめちゃダメ…!私に…私にもできることが…!

 

「生きるのを…生きるのを諦めないで!!!!」

 

その瞬間、胸が熱を持つように熱くなる

そして何かの歌のようなものが浮かぶ、気が付くと私はその歌を歌っていた

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron…」

「立花…さん?」

 

その瞬間、胸の欠片が光だした

 

 

 

 

 

 

ようやくか…

 

僕はノイズから逃げながら近くの廃ビルの屋上から延びる光の柱を見ていた。

この感じ、響ちゃんはちゃんとガングニールに覚醒したらしい

さて…合流できるような位置にいかないとなぁ…

 

 

 

 

 

「反応を絞り込みました!位置特定!」

「ノイズとは異なる高出力エネルギーを検知!」

「アラインとは異なるエネルギーです!」

「照合するわ!…これって…アウフヴァッヘン波形!?」

 

二課の指令室、数人のオペレーターが機械を操作している

司令も新たな反応に少し強張った顔をしており、ツヴァイウィングの二人もすぐに出発できるようにしている

照合結果が出たのか画面に文字が表示される。

 

『GUNGNIR』

 

「三つ目のガングニールだとっ!?」

「…っ!奏!」

「あぁっ!おっさん!出撃する!」

 

 

 

 

 

「ふぇっ!?ナニコレ?!私どうなっちゃってるの!?」




やっとアニメ第一話が終わった…
ここからは原作沿いに行けるかな

あと今回からアニメをガン見しながら書くのでとてもとても投稿速度が遅れます
書けなくなったら別の作品書きそうで怖い…
ダンまちが再熱しちゃってダンまち書きたい熱が高い
でも書くとしても一期を終わらせてからにしたい、もう終わりの構想は出来ている
あとは中盤の話をうまくまとめられれば…

それではまた次回!


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遭遇、三人の奏者

あれ…思ったよりも早くできた。
原作があると楽なのかな

…でもアニメだと7分ぐらいしかたってないんだよね…


「うわあああああああああああああああああああ!!」

「きゃああああああ!!」

 

女の子と天空時さんを抱えて響ちゃんがビルから地面に向かって跳躍している

よし、ちょうどいい地点に行くことが出来た。着地した地点でちょうど響ちゃんと会う

 

「何か落ちてき…響ちゃん!?なんで上から…それにその恰好は…!?」

「あっ!飛鳥さん!よかった!……ってあっ。あ、あまり見ないでください…!」

 

シンフォギア装着時ってぴっちりスーツに装甲を付けたみたいな感じだよね。

正直男がまとえなくてよかった気がする、男だったらもうちょっと変わるのかな

 

「とにかく無事で良かったです!怪我とかないですか!?」

「うん、大丈夫。服が汚れたぐらいだよ」

 

逃げる時に多少転がったりして逃げたので服はそこそこ汚れている。

生身でノイズから逃げるのは少し怖かった、触れたら即死だしね…

ふと上を見上げるとノイズが降ってきた…まずいっ!

 

「危ないっ!」

「えっ!?きゃっ!」

「天空時さんっ!」

 

僕が小さな女の子を、響ちゃんが天空時をかばい飛ぶ。なんとか全員無事で済んだ

ノイズはぼとぼとと放り投げられたかのように地面へと落ちてくる、正直不気味だ。

直後大きな音が響き、振り返ると大型のノイズが建物を破壊しながらこちらへと向かっていた。

正直絶望的な状況だ、普通なら僕も天空時さんのように腰を抜かして泣いているだろう

彼女はもうあきらめたかのように目から涙を流しながら絶望した表情をし、手を組んで祈りを捧げるような体制を取った。

 

「もう…無理なんですか…主よ…」

「あきらめちゃダメ…あきらめちゃだめだよ…!」

 

その瞬間、天空時にノイズがとびかかってきた。

槍のように射出されてないだけマシだけども、このままでは彼女は炭化してしまうだろう

彼女はもう諦めているのか動く気配がない、ペタンと座り込んで祈るように手を合わせている

僕が腰の小型化したガングンニルに手を伸ばそうとしたとき、響ちゃんが彼女の前に躍り出る。

 

「響ちゃん!?」

「おりゃああああああああああああっ!」

 

ノイズへとこぶしを振るう、この時の響ちゃんは思わず前に出てしまったんだろう

シンフォギアはノイズに触れても大丈夫だというのは知らないだろうし

ノイズにこぶしを振るうとノイズが炭化し、ぼろぼろと崩れる。もちろん響ちゃんは無事だ。

 

「…え」

「え…私が…ノイズを…?」

 

その瞬間、遠くから響くバイク音。ノイズがドスドスと吹き飛ばされていく

ノイズの山から飛び出してきたのは二台のバイク、乗っているのは…ツヴァイウィングの二人だ。

赤いバイクに乗った天羽奏は僕達の目の前で停車し、風鳴翼はバイクをそのまま大型ノイズに突っ込ませて飛び上がった…バイクがっ!

 

「あーあー、翼はまたバイクを無駄に破壊して…」

「…え?奏…さん?」

 

僕は驚いたように天羽奏に向かって言葉を告げる、ちなみに名前は大学でそう呼ぶように言われた。

生存者である僕たちの姿を確認すると天羽奏は僕を見て驚く

 

「…って飛鳥!?なんでここに!?」

 

ちなみ入っておくが彼女の方が年下である。気にはしてないけど

彼女は驚愕した顔をするがノイズに気づくと飛び上がった風鳴翼と同時に聖歌を歌う

 

「Croitzal ronzell gungnir zizzl」

「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

二人の姿が変化する。ガングニールとアメノハバキリの姿に

変身が終わると風鳴翼が近くに着地した…あ、アニメとは違って変身してから着地するんですね。

 

「奏、そっちをお願いっ!」

 

風鳴翼はこちらを向くことなく剣を持ち走り出した。おそらく僕には気づいてないだろう

 

「えっ、あっ!……そこのお前!こいつらを守ってろよっ!」

「えぇっ!?は、はい!!!」

 

二人はそういうと反対方向に剣と槍を振るう

 

【STAR DUST ∞ FOTON】

【蒼ノ一閃】

 

全体攻撃を放ち、ノイズを一掃する。

巨大ノイズも風鳴翼の一撃で倒され、炭化した

一瞬だ、この子達もだいぶ強くなった。原作よりも強くなっただろう

アラインしての僕も少し昂る、風鳴翼風に言うなら「私の中の跳ね馬が躍り昂ぶるッ!」って感じだろうか

思わず変身したくなってしまった。別に戦闘狂ってわけでもないのにね

 

その後の対応は早かった。軍隊のような人達とスーツを着た人達、救急車やヘリコプターもいる

小さな女の子も引き取られ、僕と響ちゃんと天空時は一か所に固まっており。今女性から暖かいココアが渡された。

 

「あ、あったかいものどうも…」

「ありがとうござます」

「どうも」

 

ところで響ちゃん、そのスーツ脱がないの?

 

「…ぷはー」

 

と一息ついた瞬間

キュウウウウウン…

 

「へ?」

 

その瞬間ガラスが割れるような音とともに響ちゃんの格好が制服姿に戻る

隣にいた僕と天空時は軽く声を上げてしまった。

同時に響ちゃんがほおり出したカップはなんとか掴むことが出来た。危ないし勿体無い

後ろに倒れこもうとした響ちゃんは風鳴翼が抱き留めた

 

「わあああああっ!すいません!」

「いや、大丈夫か?」

「は、はい!」

 

その後ろから天羽奏もこちらへ寄ってくる。さっきまで戦っていたとは思わないほどの笑顔だ。

風鳴翼の対応も優しい、天羽奏が生存しているからだろうか

風鳴翼は僕達の様子を確認し、僕の顔を見るととてつもなく驚いた

 

「黒野さん!?あなたもここに!?」

「…え、気づいてなかったんですか」

「気づいてなかったのか翼」

 

そこまでいうと響ちゃんは落ち着いた今なら聞けると思ったのか僕の方を向き、呟く

 

「ところでなんですけど…飛鳥さん、ツヴァイウィングのお二人とお知り合い…なんですか?」

 

聞いていいのか少し困ったような顔をしながらいう

僕はそういえば伝えてなかったと響ちゃんに向かって話す

 

「あぁ、奏さんは僕と大学が同じなんだ。そして風鳴さんは僕のバイト先によく来てくれる人でね。奏さんも翼さんつながりで知り合ったんだ」

「あぁ、まさかこんなところで会うとは思わなかったがな」

「あぁ!それよりも助けていただいてありがとうございます!実はこれで助けられるのは二回目なんです!」

「「二回目」」

 

原作ではここで風鳴翼が立ち去っていたから聞けなかったけど、これでは話すんだ。

内容はライブの日の助けてもらったこと、奏の武器破損による響の怪我の謝罪など

これは最初から仲良くできそうだなぁ…と思っていると僕と天空時にタブレットのようなものが女性から渡される。俗にいう「このことは他言無用ですよ」っていう誓約書である。

まぁ普通にサインをする…あ、指紋登録なんだこれ

 

「それにしても...」

「あぁ、今回も来なかったな」

 

ツヴァイウィングの二人がそう呟く

アラインのことだろう、まぁここにいるし仕方ないよね。響ちゃんに知られるときもどうやって知られようかな

 

その時、僕は携帯で時間を確認しようとして後ろのポケットから携帯を取り出す。と、同時に忍ばせていた紙をみんなの中心に落とした。

 

「あれ?なんだろうこれ」

 

僕がみんなに気づかせるように紙を拾う、オレンジと黒の二色で出来ている小さな封筒だ。僕はその紙を拾うと表や裏を確認し、書いてある文字を読み上げる。

 

「・・・アラインより?」

「「「ッ!?」」」

 

その瞬間、ツヴァイウィングの二人と緒川さんが勢いよくこちらを向く。天羽奏は勢いよくこちらに近づくと僕に少し焦った感じで話しかける。

 

「飛鳥っ!少し見せてもらってもいいか!?」

「え?あ、うん」

 

僕は何だろうと言った形で封筒を渡す、響ちゃん達も首を捻っていた。

天羽奏は緊張した面持ちをしながら封筒を開けると風鳴翼と緒川さんも後ろから覗きこむ

 

ちなみに内容はこうだ

 

『今回は新たな奏者の誕生に立ち会えなくて申し訳ない、まさか新たに奏者が現れるとは思わなかった。

今回は別件で用があるため残念ながらそちらにいくことは出来ないがいずれまた新たな奏者共々お会いしよう

Ciao!

 

親愛なるツヴァイウィングのお二方へ

アライン』

 

うん、ガッツリ挑発文です。

ちなみにCiao(チャオ)は親しい人に使う挨拶です。

天羽奏は苛立ったのか手紙を握りつぶす。

筆跡はもちろん変えてるし指紋もさっき拾ったときに着いたやつしかなく、封筒も自作であるため特定は気にしなくてもいいだろう。

 

二人は視線を鋭くする、闘志を燃やしているのだろうか

 

「えっと…じゃあ私もそろそろ…」

 

響ちゃんも夜が遅いのかそろそろ帰ろうとしたとき

ずらっと黒服たちがツヴァイウィングの二人を中心に並び立つ、凄い光景だ。

 

「悪いけど、このまま返すわけにはいかなくなった」

「…悪いわね」

「えぇっ!?何でですか!?」

 

その様子を見ていると天空時がぽつりと呟く

 

「もしかして…さっきノイズを倒した…」

 

十中八九というかそれだろう、このままだと僕たちはどうなるんだろう。このまま開放かな…

響ちゃんの手に手錠のようなものを取り付けられる。これは多少行動を起こしておこうか

 

「響ちゃん!?」

 

僕が響ちゃんの方向に向かおうとすると肩を誰かにつかまれる。

振り返ると緒川さんがいた、ちなみに緒川さんとは大学であいさつはすませている

 

「緒川さん…」

「大丈夫です、悪いようにはしません。よければお二人もついてこられますか?許可は頂いてます」

 

どうやらついていってもいいらしい、僕は天空時に視線を向ける。

天空時は首を小さく縦に振った、彼女も行く気らしい。というかまだ彼女と自己紹介すらしていない

 

「こちらへどうぞ」

 

緒川さんは響ちゃんとは違う車に誘導される。僕と天空時はその車に乗り込み。響ちゃんが乗った車を追うように走り出した。

 

 

 

「…あの…黒野飛鳥さん…でよかったですか?」

 

車に揺られている途中、天空時が僕に話しかけてきた。

どうやら自己紹介をしたいらしい、僕も気になっていた。ゴーストっぽい苗字だし

 

「あ、黒野飛鳥です。響ちゃんとは知り合いで大学二年生、二十歳です」

「天空時(てんくうじ)恋香(かおる)です、立花さんとは同じクラスで時々会話をしています」

 

どうやら響ちゃんとはそこまで仲が良い、というわけでもなさそうだ。

クラスメイトどまりだろうか、まぁこの秘密を知ってもう少し仲良くなってくれると嬉しいけど

それとちょっと気になるのが胸元にかかっている十字架、そして先ほどの祈りを捧げるようなポーズ

もしかして…

 

「もしかしてだけど天空時さんって…シスターさん?」

「あっ…はい、母の家が教会でして…シスターと呼べるものではありませんが…」

 

会話をしているとどうやら母親が教会の人で父親がとある企業の社長、いわゆる社長令嬢らしい

…もしかして 一話で死亡しているはずの響ちゃんのお父さんの取引先の社長の娘さんなのだろうか?

(アライン)がいたから生存者も増えて彼女も生き残ったのだろうか…そういえば響ちゃん、家にまだお父さんがいるみたいな会話をしていたな…(お父さんがまた家で○○みたいな)

生き残った同士で話があったりでもしたのだろうか、つまり父親は行方不明になっていないということ…うーむ…錬金術師のところで少し面倒なことになりそうである…

 

着いたのは私立リディアン音楽院、降りると天空時と響ちゃんはえっ…と言った顔をする。

僕も怪しまれないように驚いた顔をしていた。

 

「ここって…響ちゃん達の学校…だよね?」

 

さて…次は二課との対面か…一期のラスボスとの対面と人類最強との再開だ…

…ぼろが出そうで怖いなぁ…




ちなみに車は

1:響、奏、翼、緒川
2:飛鳥、恋香、モブ、モブ

となっております、1号車の会話もいりますかね…?


名前ありキャラの紹介

天空時恋香(てんくうじ かおる)
物静かな16歳、得意な歌は聖歌
黒く腰まで届くような髪におっとりした表情をしている
優しく、感謝をするときは大体主に感謝している。響とはクラスメイト程度の付き合い
趣味は礼拝とスイーツ巡り(これは知らないものを知るのに大事なことなのです、決して欲望に堕したわけではありません)


規約見てたら感想に要望とかを投稿するのは違反なんですね…
活動報告の方にリクエスト用とかこういうのがあったらいいなぁ…みたいな
掲示板らしきものを立てておきますね。もちろん、感想も大歓迎です
それではまた次回お会いしましょう、Ciao!


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紹介、特異災害対策機動部

驚くほど難産でした
起承転結の承を描くのがすごく苦手である

今回からタイトルを変更しました


女子高生二名が悲鳴を上げるフリーフォールよりも恐ろしいエレベーターに乗り、深い地下へと降りてゆく

凄いなぁ…まるでステンドグラスのような壁が見える、綺麗だけど少し不気味だなぁ

すると天羽奏が真面目な顔をし、僕たち三人の方を見る

 

「…ここから先は気を付けろよ、政府の機密に当たる部分だ。下手をすると…消されるぞ」

 

あまりにも冷たく鋭い声に響ちゃんと天空時は体をこわばらせる。

…だけども僕には見える、風鳴翼が呆れ顔をしており緒川さんが苦笑していることに

 

そしてエレベーターの扉が開かれる。

すると

 

パンッ!パンッ!

 

軽い破裂音、思わず僕たちは身構えるが…

 

「ようこそ!人類最後の砦!特異災害対策機動部二課へ!」

 

ようこそ二課と書かれた看板や飾りつけされた部屋、どうみても歓迎ムードである。

隣を見ると天羽奏はしてやったりとした顔をして笑っており、風鳴翼と緒川さんは苦笑している。

その後ひと悶着あり、響ちゃんの手錠が外れたり鞄を返されたりもしたが割愛しておこう

 

「では改めて自己紹介をしよう。俺は風鳴弦十郎、ここの責任者だ」

「私は出来る女と評判と櫻井了子、よろしくね」

 

響ちゃんは櫻井了子に連れていかれたが僕達はその場に残る。

その後簡単な説明を受け、夕飯の代わりに並んでいる料理を食べる

すると料理を食べている天羽奏と風鳴翼に話しかけられた。

 

「ずいりゅんれいしぇいだな(随分冷静だな)」

「奏さん、行儀が悪いよ」

 

天羽奏は口の中に突っ込んでいたエビフライを飲み込むと話をつづけた

 

「いや、やけに冷静だなって思ってな。こんなところに来たらもっと慌てるものだと思ってた」

「混乱はしているよ、でもなんだかいろいろ超えすぎてわからなくなっちゃった」

 

僕は料理を置くと二人に向き直る

 

「聖遺物、シンフォギア。色々あり過ぎて一周周って冷静になっちゃったよ」

「まぁ今日だけで色々あっただろうからな」

「そういえば…聖遺物だっけ?それってどういうのなの?特に二人とも何も持ってなかったし」

 

僕がとぼけてそういうと風鳴翼は胸元からペンダントを取り出した、赤い宝石のようなペンダントだ

 

「これが…」

「そうです、これが私の聖遺物。アメノハバキリです」

「触っても?」

「えぇ、壊さないように気を付けてもらいたいです」

 

受け取ってみると想像より硬く爪で軽く削っても特に削れたりもしない

ここでちょっとやりたかったことを試してみる…………………出来た

完成したそれをポケットに忍ばせて風鳴翼にペンダントを返そうとすると

 

………………

 

…ん?何か聞こえた…?

 

「ありがとう、これがあんな姿になるなんて凄いね…いや本当に凄い姿だったけど」

「あ、あれは忘れてくれ!」

 

誰が設定したか分からなかったけど、凄いよね。ぴっちりスーツだもん

 

「そういえばそれを持った時。何か聞こえなかったか」

「何か…そういえば何か聞こえたような…ぶつぶつと呟くような音みたいな…」

 

すると二人の顔がおっ!というような顔をした。

 

「それは聖歌です、聖遺物を扱えるようになる適正のようなもので私の場合だとはっきりと声が聞こえます」

「へぇ…そうなんだ」

「LiNKERっていうものを使えばもしかしたら私たちのように装着することが出来るかもしれないな」

 

と、言われてもなぁ…LiNKERは副作用もあるみたいだし…

…待って、というかその聖歌。僕男なのに聞こえちゃったの?

僕は別にブレイブの恋人の記憶は持ってないし女性の遺伝子は0だと思うんだけど

 

「僕はああいうことは出来そうにないかなぁ…」

「ま、無理強いはしないさ。一応櫻井女史に伝えておくけど」

「うん、分かったよ」

 

そういえば天空時恋香が話に入ってきてないけど何をしてるんだろ…

視線を向けると天空時恋香はテーブルに並べられた料理を大量に食べていた

んー!と声を上げながら料理を次々口に運んでいた。

凄い空皿が…というかシスターじゃなかったのか…節制とかあるんじゃないだろうか

というか4~5人前は食べているんじゃないだろうか…

 

「とてもおいひいです~」

「て、天空時さん…?」

「…ハッ!これは堕落ではないのです!出されたものを残すのも神の意に反するのです!!!」

 

天空時恋香はこっちを確認すると真っ赤にして言葉を否定する。

でも右手に持ってる4切れのケーキが乗っている皿で説得力がなくなってるよ

 

その後、フラフラな響ちゃんが戻ってきた。

僕達は緒川さんに送ってもらい、そこで二人とは別れた。家に到着すると先ほどアメノハバキリを見ていた時に作成した。ガジェットを取り出す。

 

「まさか本当にできるとは思わなかったなぁ…」

 

ガングニールに続く新しいガジェット、アメノハバキリ

ガングニールの色が黒とオレンジなのに対しアメノハバキリは青と白である

 

明日は響ちゃんの初陣である、久し振りのアラインとしての参戦である。

付き合い長いからばれないように気を付けないとなぁ…




次は早めにしたいなぁ…


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歌唱、前世の歌

大学のお話と意外な趣味


奏side

 

大学で色々出来るのはいいが人は遠目に見てくるだけだし

話しかけようとしてもビクビクされるし…ちょっとめんどくせぇなぁ

 

というわけで中庭をぶらぶらと歩いていると飛鳥を見つけた。

近くには友人の…確か鏡と花屋だったか、それもいる

あそこは確か…生徒がバンドとかの練習が出来る防音会場だったか

この大学も凄いよな…こんなのもあるとか

 

こっそりと入ってみると三人がステージに立っており飛鳥はギター、鏡はドラム、花屋はベースを持っていた。

スティックの音が三回響くと共に曲が始まる

 

【禁断のレジスタンス】

 

飛鳥の高い声に合わせてポップな曲が流れ出す

少し悲しい曲だが曲と飛鳥の声も相まってとても激しい曲に感じる。

それにしても聞いたことがない曲だ、こんなにいい曲なら耳に入るとは思うんだが

 

曲が終わると同時私は拍手をしながら出ていく、三人は驚いた顔を見せた。

 

「か、奏さん!?」

「あ、天羽奏!?」

「…本物だ」

 

三人は驚いた様子を見せるが私はそのまま私は会話を続ける。

 

「さっきのはいい曲だったな、聞いたことないけど誰の曲なんだ?」

「いいい…今のは飛鳥がつつ、作った曲…です!」

 

鏡が声を震わせながら説明をする…って

 

「あの曲飛鳥が作ったのか!!!」

「(びくっ)…え、う、うん一応僕が……作ったものだけど」

 

さっきの曲を思い起こす、曲も歌詞もとても洗礼されており普通に発売されていてもおかしくないレベルだ

これを個人で作成していたのか…歌もかなり上手かった…普段からボイトレとかをしているのだろうか

……緒川さんに頼んでスカウトも視野に入れるか…?

うむうむと悩んでいると飛鳥から声をかけられる

 

「そういえば奏さんはなんでこちらに?」

「こっちに入っていくのが見えたんでな、こっちにはいつもいるのか?」

「いや、時々弾きたくなった時とかに誘って…息抜きにもなるし」

 

その後歓談していると気分がよくなったのでちょっと合わせて歌ってみた。鏡と花屋は感動したようで喜んでくれた。

 

 

 

飛鳥side

 

驚いた、昨日はまさか天羽奏が参戦してくるとは

前世で聞いていた曲を書き起こして三人で弾いていたら来るとは

自分で作った曲とか言っちゃった、でも前世の曲ですとか言ってもおかしいとしか思われないしなぁ…

 

というわけで家に帰宅した僕は動画投稿サイトに前世で聞いていた曲を投稿しようしていた

これは単純に僕が聞きたかったというのもあるけど、もしかしたら前世の人も見つかるかもしれない

と思って送っている、今までメールが来たことないけど

本来は【禁断のレジスタンス】を投稿する予定だった、でも天羽奏に聞かれてしまったので

つい先ほど完成した【革命デュアリズム】の方を投稿する。

歌は僕が歌っている、曲は鏡と花屋に手伝ってもらってその他の楽器は打ち込みで

かなりの再限度だと思う、正直完成した時ガッツポーズをした。

 

投稿が終わるとパソコンを閉じていつも通り鍛錬を行なう

そういえば今までの投稿って再生数とか見てないな、まぁいっても1000ぐらいかな

特に気にしなかったのでふと思ったけど…まぁ、いいかな

 

今日は軽く走り込みをして体の調子を整えて、夜は響ちゃんの初陣とアラインとの顔合わせだ

天羽奏が生存しているから原作のいざこざはないと思う

しかし響ちゃんに敵愾心を抱かせないといけない…うーむ…ツヴァイウィングの二人を攻撃する?

だけども暴走状態になられても困る…うーむ、最初は二人が敵対している相手って認識にしておこうかな

アメノハバキリのガジェットを手でもてあそびながら思考する。

 

イチイバルのガジェットも作りたいし…雪音クリスとの接触も考えなければ…

あとは…フィーネをどうするか…

正直に言うなら フィーネ/櫻井了子 は生存させたい、知識も重要だし…強いし

しかしそれだとフロンティア事変が…隠れてもらうとか…うむむ…

 

 

…『俺』の目的はシンフォギア奏者を倒すことでも壊滅させることでもない

だが『俺』の目的を達成するのは敵対をする必要がある。だから『俺』は彼女達と敵対しなくてはならない

面倒だけど、あ~あ。もっと簡単にできりゃぁなぁ…

 

…あれ?何だろう今の声…僕の…声?

ぐ…思考が乱れる…お昼過ぎてるし…何か食べようかな…

 

ふと何かいい店がないかと辺りを見回してみるとお好み焼き屋の『ふらわー』という店を見つけた。

お好み焼きか…最近食べてないし、そもそも外食自体久し振りだし…入っていこうかな

見せに入ると昼時を過ぎたからかお客さんはそんなにいなかった。これならすぐに食べられるかな

 

「いらっしゃい」

 

席に着いて水をもらいメニューを見る、これはシンプルに豚玉を頼む

自分で焼くかどうかと聞かれたけど、結構お腹が空いているので作ってもらうことにした。

ソースの匂いがとても美味しそうである。楽しみに待っていると入り口が開かれた

 

「おっばちゃーん、今日も来たよー!いつものー!…って飛鳥さん!?」

「もう響、大声出しちゃ…あすかさん?」

 

大口開けて驚いている響ちゃんと見慣れない白いリボンをつけた女の子がいる。

もしかして…小日向未来かな?

 

「飛鳥さんもここに来るんですね!」

「こんにちは響ちゃん、初めてここには来てみたんだけど響ちゃんはよく来るんだね」

「はい!常連です。あっ!紹介しますね!親友の未来です!」

「初めまして、小日向未来といいます。響とは幼馴染でルームメイトです」

 

ぺこりと頭を下げて小日向未来は挨拶をしてくれる。

ちょっとだけ警戒の色が見えるから人畜無害だよオーラを出しておこう(にこー)

 

「初めまして、僕は黒野飛鳥。大学二年生で響ちゃんとは響ちゃんが中学の時に知り合ったんだ」

「…もしかして、響が前に言ってた」

「うん!そうだよ!」

 

そのまま会話を続けていると僕の前にお好み焼きが置かれる。

うーん、とてもおいしそうである。響ちゃん達に断りを入れて割りばしを割る

一切れを口に運ぶと思わずんーと言う声を上げてしまう、とても美味しい

次々と口に運んでしまう

 

「…飛鳥さんって凄く美味しそうに食べるね」

「…響もあんな感じだよ…食べ方凄い綺麗だなぁ…」

 

何か言われているけどあんまり気にしない

大変美味しい食事のあとお茶を啜りながら会話をしているとふと小日向未来が声を上げる

 

「あ、そういえば響。新曲上がってたよ」

「えっ本当!?やったー、帰ったら聞かなきゃ」

「ん?何のお話?」

 

すると響ちゃんが携帯を見せてくれる。

そこには………動画投稿サイトの僕のユーザーページがあった

 

「黒い鳥さんっていう人なんですけどね!とてもいい曲を投稿してくれているんですよ!」

 

響ちゃんがとても詳しく説明してくれているが僕は見てしまった。再生数を

そこには7桁の再生数が表記されていた…コメントも6桁…お気に入りも7桁…

…マジですか、と変な顔をしてしまう

 

「...という感じで...って飛鳥さん?どうかしました?」

「な、何でもないよ!?」

「そうですか...あっ、そういえばこの歌声ってよくよく聞いてみれば飛鳥さんが歌っている声に似てますよね!もしかして飛鳥さんが歌ってたりして...」

「...」

 

図星を突かれて思わず固まってしまう

今の効果音を表すとすると『ピシッ』って感じだろうか

響ちゃんは笑顔で固まり小日向未来は驚いたような表情を見せた

数秒の硬直のあと響ちゃんが声を上げた

 

「えええええええ!?これ飛鳥さんが作ってたんですか!」

「響、声が大きいよ」

「あはは…ちょっとした趣味で投稿していたんだけど…まさかこんなことになってるとはなぁ…」

 

コメントを見てみると絶賛されている

元々僕が作ったものではないからどうにも素直に喜べない

 

「凄いですよ飛鳥さん!」

「でも本当に凄いですね」

 

その後…二人からの褒め殺しにたじたじになりながらも別れた

あー、褒められるのはどうにも苦手だ…褒められることをしているわけでもないし…

体の調子を整えて戦う準備をしよ…アラインに変身するのは久しぶりな気がする。

最近ノイズも来なかったし…

 

 

 

 

 

そして夜

町はずれの道路が見えるビルの上、ノイズが数体見ることできた

 

「さて…行くか」

 

僕はベルトを装着するといつものようにガングニールのガジェットのボタンを押した

 

『BEYOHERLD GUNGNIR!!』

 

「…変身」

 

『...TYPE TRON』




内容を思いつく時と思いつかないときの差が激しすぎる


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激突、二課VSアライン

UV10000越え!?
お気に入り100件越え!?
評価バー黄色!?

何か凄いことになっているのでござる。


「はぁっ!」

「中々筋がいいじゃないか立花」

 

ノイズに拳を振るい、ノイズを炭化させた響に翼は褒める

 

「あとはアームドギアが使えれば完璧だな!」

「あーむどぎあ?」

 

奏の言葉に響は首をひねる

二人は手に持っている槍や剣を掲げる。

 

「固有の武器のことだな、私ならこの槍とか。響のもガングニールだから槍かもな」

「槍かぁ…使えるかな」

 

そんなことを言いながらノイズをほぼほぼ倒し切ると三人は力を抜く

 

「今日も…来ないのか」

「そうだな…」

「…そういえばたまに辺りを見渡していますけど誰かお探しなんですか?」

 

鋭い雰囲気が消えない二人に響はすっかり気の抜けた顔で尋ねる。

 

「あぁ…そういえば響には言ってなかったな…実は」

「俺をお探しかな?」

「「「!?」」」

 

 

飛鳥side

 

アラインの力を使い、会話を聞きながらいいタイミング跳躍して三人のそばへと飛ぶ

行くぞ!スーパーヒーロー着地だ!!!

 

ドゴォンッ!という凄まじい音を立てながらスーパーヒーロー着地を決める

……いったあああああ!!!!!膝が!右膝がすごく痛い!!!

拳を地面に叩きつけて衝撃緩和してアラインの装甲もあるのにすごく痛い!!!

実践向きじゃないよこれ!スーパーヒーローは凄いね!本当に!

 

めちゃくちゃ痛む右膝を痛くないようにごまかしながら立ち上がる。

ゆっくり立ち上がって三人に視線を向ける。

 

「やぁ、久し振りだねツヴァイウィングの二人。そして初めまして。立花響くん」

「誰…?お二人の知り合いで…」

 

その瞬間、二人が響ちゃんをかばうように前に立つ

二人は鋭い視線を僕に向けている、響は困惑顔だ。

 

「やれやれ、挨拶に来ただけだというのにそのような対応は傷つくねぇ…」

 

少しオーバーリアクション気味に手と頭を振る。

 

「おっと、自己紹介が遅れたね。私の名前はアライン、仮面ライダーアラインと呼んでくれ」

「え、えっとアラインさん…こんばんはです」

 

響ちゃんはぎこちなく挨拶してくれた。いい子だねやっぱり

 

「はぁっ!」

 

すると突然風鳴翼が襲い掛かってきた。

その一撃はすんでのところで回避する、正直危ない。よく回避できた自分

 

「手厳しいな風鳴翼、もはや二年も前のことだろう?」

「何年経とうと貴様が奏を傷つけたことは変わりない!」

 

実をいうと風鳴翼の攻撃をガングニール形態で避けるのは中々に骨である

ガングニール形態はバランス型ではあるが攻撃力が少し高い感じだ

力:110 速さ:90 防御:100 といった感じである。

 

風鳴翼の攻撃は素早さ重視なのか攻撃がとても鋭く速い

防御と力が低い代わりに速さとクリティカル率が高い感じだ、正直かなりきつい

と、いうわけなので

 

「…はぁっ!」

「ぐっ!」

 

多少のダメージを覚悟して無理やり剣を防ぎ、そのまま腕を振るい風鳴翼を吹き飛ばす

風鳴翼は空中で体勢を立て直すと二人のそばに着地する。

 

「やはり君の相手は辛いものがあるな…新たな力を試してみよう」

 

として取り出すのは、新たに作成したガジェット

白と青で構成されたそれを構え、スイッチを押す

 

CHANTHOD(チェーンバード) AMENOHABAKIRI(アメノハバキリ)!!』

 

「天羽々斬…だとっ!?」

「偏換…」

 

『...TYPE ARRANGEMENT(アレーンジメント)

 

アラインのオレンジ色の装甲がカブトシリーズのキャストオフのようにスライドしてパージする。

すると黒の素体ボディになり、その色が黒から白へと変わる。そして何処からともなく飛んで来た青色の装甲が体に派手な音と共に装着された。

 

これが仮面ライダーアライン、アメノハバキリ形態である。

ガングニール形態はどちらかというとクローズマグマに近いデザインをしていたがアメノハバキリ形態は刺々しい。ぱっと思いつくデザインはないが、いうとするなら細身になったG3-Xだろうか

 

ガングンニルを取り出しソードモードに変更しようとすると突然ガングンニルの外装が弾ける。

すると日本刀に近いデザインの青と白の剣に変化した。

軽く振り回すととてもよく手に馴染むまるで十年来の相棒のような感じだ、ガングンニルもそうだが

まるでずっと使い続けていたかのような感じがあるのはなんなのだろうか、まぁいい

 

ガングン…いや、アマハバギリを肩に担ぎ。左手で指を折り曲げる。かかって来いよっていうサインである。

風鳴翼は目つきを鋭くするとこちらへと突貫してきた。

 

(つるぎ)で私に挑むとはッ!打ち倒してくれるッ!」

Bring it on(やれるもんならやってみな)

 

刀と剣がぶつかり合い、火花が飛び散る。速いが…先ほどよりは全然見えるな

力:80 速さ:140 防御:80 といったところだろうか

問題は僕が刀を使ったことがないということだろう、これは訓練が必要だな

 

「どうやら剣には慣れていないようだな!」

「あいにく使うのは初めてでな、だが…それで問題ないようだ」

「何ッ!?」

 

速度を今までの3倍に上げた。ちなみに最速で5倍まで行ける。疲れるけど

高速で刀を振ると風鳴翼は苦しそうな表情をする。ここだ

僕はガジェットを抜いてアマハバキリの柄に差す、すると淡く青色に光りだした

これでアマハバキリを高速で動かせるようになるというわけで

ここで僕はある構えをする。

 

刀を構えた右手を右こめかみ辺りに持ってきて刃を前に向ける。

腰を少し落とし、刃の先端を風鳴翼に向ける。

これは別に必殺技でない、ただの技術で技である

 

「秘剣…!」

「しまっ…ッ!」

 

 

 

 

風が消える、音が止む

 

まるでスローモーションのように風鳴翼の驚愕する顔が見える

 

水面のように穏やかな心で(風鳴翼)を見つめながら

 

刀を三回、高速でほぼ同時に振りぬいた。

 

「…燕返し」

 

 

 

 

原作では多重次元屈折現象を引き起こし、並列世界から呼び込まれる3つの異なる剣筋が同時に相手を襲う技だが

こっちではただの三つの斬撃である。こちらではほぼ同時にしているだけだけど

 

「あっ、ぐっ、きゃあっ!」

 

斬撃は風鳴翼の左肩、右肘、左膝へと直撃した。峰打ちにはしたが鉄の棒で殴られているようなものだからかなり痛いだろうけど。彼女は軽くない衝撃を受け、後方…天羽奏達がいる所へと吹き飛ばされた。そのまま地面を転がる。

 

「翼ッ!?あの野郎一瞬で…響!翼を頼む!」

「えっ!あっ!はい!」

 

今度は代わるように天羽奏が突っ込んできた。流石にガングニールにアメノハバキリ形態だと不利なので

 

『BEYOHERLD GUNGNIR!!』

 

「偏換」

 

『...TYPE ARRANGEMENT(アレーンジメント)

 

簡易変身でさっきよりも数倍速く装甲が変更される

一度プロセスをしっかり見せると次からは変身も早くなるあの現象である。

武器もアマハバキリからガングンニルに変更され、ランスモードに変更し攻撃を受け止める。

風鳴翼は攻撃面でダメージを与えたが天羽奏は精神面でダメージを与えることにする、原作だと精神的に強いのかよく分からないから精神面を調べてみるということもかねて

 

「翼と響は私が守るッ!」

「…くくくっ。守る…お前が守るか…」

「何がおかしいっ!」

 

鍔迫り合いを続けながら天羽奏にだけ聞こえるように話す

 

守れなかったからいま(・・・・・・・・・・)ここに立花響がいるん(・・・・・・・・・・)だろう?(・・・・)

「…ッ!」

 

槍の力がわずかに弱くなった。表情からも動揺が見える。

さらに追い込むために言葉を続ける

 

「それで守るだと?笑わせる」

「黙れ黙れ黙れぇっ!」

「図星を突かれて焦ったか?攻撃に力が入ってないぞ?」

 

天羽奏は武器をやたらめったらに振り回す、顔は憤怒に染まっており武器の威力もあまりない

片手でも簡単に止められるほどである。

 

そのまま言葉である程度投げかけると奏の顔色が段々と青くなっていく

槍を振るう手にも力が入っていない

最後に顔を思いっきり天羽奏に近づけて、断言するような声で告げた

 

「天羽奏、貴様には何も救えない」

「私は…私は…」

「ふんっ!」

 

力のなくなった槍をこちらの槍で吹き飛ばし、回転蹴りを胴体へと浴びせる。

天羽奏は何も抵抗せずに吹き飛ばされ、地面を転がった

ここで感情を昂らせる、心底期待を裏切られたといった感じで

 

「この程度か…?この程度なのか!?貴様らには失望したぞ…!俺の目も曇っていたなこんな奴らに期待するとは…」

 

そう踵を返し立ち去ろうとすると…

 

「待ってください!」

「…?」

 

響ちゃんが声を上げ、振り向くと響ちゃんが二人を守るように前に立って構えていた。

中国拳法の構え、指令に戦い方は教わるのはまだ先だと思っていたけど。僕が介入したから何か変わったのかな

 

「私が戦います!」

「ほう…君がか?」

 

出来るだけ威圧感を出しながらゆっくりと振り向く、響ちゃんはびくりと体を震わせるがすぐに体勢を立て直す

僕はガングンニルを捨てて響ちゃんと同じ構えを取る。

中国拳法は一時期習っていたのである程度は使える、ある程度我流の構えになってるけど

 

「師匠と同じ…」

「ふん…」

 

僕はかかってこいと言わんばかりに手招きをする

まるでマトリックスのワンシーンのようだ

 

響ちゃんは大きく姿勢を下げるとこちらへと突進してきた




変身音に出てきた『CHANTHOD(チェーンバード)』は
『Change The World(チェーンバード)』を適当に略したものにしています

これでアニメ二話は終わりだっけ
ちょっとうろ覚えになってきたからまた一期を見直そうかな


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激戦、アライン VS OTONA

戦闘シーンは本当に難産…
こんなにかかるとは思わなかった…

ちょっとこのままだと更に時間がかかるので切りのいい所で上げました



「やああああああああああああああああ!」

 

響ちゃんが拳をこちらに振るってくる。僕はいつかの指令のように左手を後ろに回し、片手でその攻撃を防いた

多少修業したと言っても所詮は普通の少女だった子

数年間修業した成人男性には見劣りする、シンフォギアもライダーシステムによって差異はない

 

「くっ、当たらない…!」

「単純に拳を振るっているからだ。重要なのは手数ではない、どこを打つかだ。こんな風にな」

「うわわっ!」

 

響ちゃんが振るった手の手首辺りに自分の手首を当てて大きく外側に弾く、力の行き場が変わったせいで響ちゃんは体勢を崩し倒れそうになる、そして僕は手のひらを響ちゃんの腹部に当てて発勁を放った

 

「うぐっ!」

 

発勁をもろに受けた響ちゃんは苦しそうな声を上げて後ろに吹き飛ばされた。

 

「戦闘でもっとも大事なのは相手の動きを見ることだ、やみくもに突っ込むだけではこの様にいなされる」

 

すぐに立ち上がるが腹部を押さえて苦しそうにしている。見知った人が苦しそうな顔をするのを見るのは辛いなぁ

そう思っているとアラインの優れた聴覚がヘリの音を聞きつけた。

 

元々この場面は風鳴翼が響ちゃんと戦おうとしているところに指令が飛び込んできて中断させる、というシーンである。

今回は僕と響ちゃんが戦っている。つまり司令と戦うのは僕

いやだなぁ…仮面ライダーに圧勝できる司令と戦うのやだなぁ…

そんなことを思いながらもベルトの上を叩いて必殺技の準備をする。

 

『GUNGNIR!! CRITICAL STRIKE!!!』

 

「終わりだ…」

 

僕が姿勢を低くすると右足が輝きだす。

そして大きくジャンプし、回転して響ちゃんに向かって蹴りを放った。

響ちゃんが絶望した顔をした瞬間、上から何かが飛来してくる音が聞こえた。

 

「響君っ!ハァァッ!!」

 

僕の必殺技を上から飛来した司令は僕と同じように片足を伸ばしたライダーキックのようなポーズになり、僕の攻撃を防いだ。

…待って、多少力を抜いたとはいえライダーの力を使ったライダーキックだよ。

それを生身でしかも特に落下しただけの威力で防いだの?

………本当に人間なのぉ?

 

「…来たか、風鳴弦十郎」

「久しぶりだな、アライン」

 

風鳴弦十郎と対面する、後ろにいる響ちゃん達は緒川さんが回収したようだ。

ただ立っているだけなのに強さがにじみ出てる。この人本当に人間なんだよね、人間に化けている怪人とかじゃないよね。いや、怪人だったらラスボスクラスだけど。

 

僕達は構える、言葉はいらない。姿勢を低くすると僕達は二人に向かって跳んだ。

拳と拳がぶつかり、衝撃波が発生し近くのアスファルトが吹き飛ぶ。

正直かなり痛い、鉄以上に固いんだけど…

即座に体を回転させて後ろ回し蹴りを頭に放つが腕でガードされる。前よりも動きにキレがある、これは…

 

「…仕上げてきたな」

「お陰様でな」

 

お返しとばかりに鋭く重量感のある蹴りが僕の顔に目掛けて繰り出される。

それを同じように腕で防ぐ、車が衝突でもしたのではないかという威力に腕が痺れた。

無事な方の腕を地面につけてカポエイラのように足を回転させて薙ぎ払うように蹴りを繰り出す。

一度距離を取ると再度攻撃を数回行う

 

正直、勝てる気はしない。

あんなのスーパーヒーロー大戦に登場したら一人でライダー全員倒しそう、四人に増えたてつをと戦えそう。

そう思考がわき道にそれた瞬間、目の前に風鳴弦十郎の足が迫っていた。

しまっ…!

 

その蹴りは僕の顎をかすめ脳を揺らし、僕は意識を失った。




次回、覚醒…?


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登場、ダ・カーポ

チートキャラ登場


「む…完全に意識を刈り取ったと思ったのだが」

 

アラインの顎を蹴り脳震盪を起こし、意識を落としたと思ったが

蹴られたアラインは一度糸が切れたように全身がガクッとなったがすぐに持ち直し、頭を軽く振ると起き上がった。

そして立ち上がったアラインをみて違和感に気づく

 

先ほどと態度が違う

 

先ほどまでのアラインは真面目で正統派

落ち着いた雰囲気で真っ向に正々堂々と戦う、言わば冷静な悪役

だがこのアラインは違う、頭を振り手を振りやれやれと言ったような雰囲気

そのアラインは特に構えを取らずに先ほどとはまるで口調が違う

風鳴弦十郎は警戒を解かずに多少距離を取り構える。

 

「あぁ~ようやく前に出れたぜ」

「…」

「そういやぁ戦っている最中だったな。風鳴弦十郎か…まぁ問題ないな(・・・・・・・)

「ッ!」

 

その瞬間、アライン…いや、アラインだった者から強い殺気が放たれる。

風鳴弦十郎はそれを僅かながらも恐れた。そう、恐れたのだ。あの風鳴弦十郎が

 

「しっかしやっぱアラインじゃ多少荷が重かったか。やっぱ素人が作ったものだとこの程度か」

「…お前、アラインではないのか?お前はなんだ」

 

それを聞くとアラインだった者はクスリと笑い、後ろの腰に手を回す

取り出したのはおもちゃのような銃と小さなボトル

 

「オレはなんだ…か、そうだな。オレのことは…」

 

やつはボトルを数回振るとキャップを回し、銃口の下にボトルを差し込む

 

『BAT』

 

「ナイトローグと呼んでくれ……蒸血」

 

『MIST MATCH』

 

ナイトローグは引き金を引くと銃口から煙が噴射し、全身が煙に包まれる。

 

『BAT BA BAT ・・・FIRE!』

 

煙が晴れると先ほどとは違う黒い装甲、胸元と顔には黄色の装甲。

ナイトローグは銃を仕舞うと体を慣らすかのように動かし、こちらへと体を向ける。

 

「これが本物の力だ、お前ほどになるとわかるだろ?」

 

風鳴弦十郎はわずかに冷や汗をかいたことに気づく

そう、先ほどとはまるで感じる威圧感が違うのだ、手も足も出ないかもしれない。

そう感じたのは初めてだった。頬にその汗が伝う

 

「…来な」

「ハァッ!!!!」

 

ナイトローグが手招きしたと同時に風鳴弦十郎はナイトローグへと車すらも簡単に吹き飛ばせるその拳を振るう。しかし

 

「おぉ、強いな」

「なにっ!?」

 

ナイトローグはその拳を片手で受け止めた。

 

このナイトローグ(・・・・・・・・)よりも少し弱いほどのスペックか、生身でそれとは凄いねぇ」

「ぐっ…ハッ!」

 

風鳴弦十郎は掴まれた手はそのままにナイトローグの顔に蹴りを放つがその蹴りももう片方の腕の肘でガードされる。

後ろで見ていた、立花響はその光景に驚愕する。

それもそうだ、人類最強だと思われていた風鳴弦十郎がまるで子供のように扱われている。

その後も風鳴弦十郎は攻撃を続けるがナイトローグはそれを両手だけで防ぐ

 

「諦めろ、今のお前ではオレに勝てない」

「まだ分からないだろう、戦いは最後まで分からないもんだ」

「違う、オレには勝てない。そう決まっているんだ(・・・・・・・・・・)

 

ナイトローグが一瞬の隙をついて風鳴弦十郎の腹部に手を置く

 

「発勁」

 

ズドンッ!という周りの大気が音とともに震える。

 

「ガッ…!」

 

腹をネフシュタンで貫かれてもすぐに動けるようになっていた風鳴弦十郎が一撃で地面に倒れる。

立花響はもちろん、ツヴァイウィング。緒川までも驚愕していた。

 

「今日はこんなところか…」

 

ナイトローグは首を軽く鳴らすと立花響達の元へと向かう

その途中で立花響と緒川がツヴァイウィングをかばうように立つ

 

「あなたは何が目的なんですか?」

 

立花響は鋭くナイトローグを睨みつける。

するとナイトローグは何かを立花響に放り投げる。立花響はそれを思わずキャッチした。

 

「なに…これ…」

「お前にとって必ず必要になるものだ。お友達を救いたければ持っているがいい」

 

渡されたのは鎖の付いた赤い宝石と小さな灰色のボトル

 

「これは…聖遺物!?」

「なんでこんなものを目的は何なんですか!どうして私たちを倒したんじゃ…」

「勘違いするな」

 

ナイトローグは私達に背を向け、告げる

 

「オレの目的はお前たちの排除ではない」

「だったら…一緒に戦うことは出来ないんですか!」

「…無理だった」

「…え?」

「……さらばだ」

 

そういうとナイトローグは銃から煙を吹きだす、すると全身が煙に包まれて消えた

 

「友達・・・」

 

立花響はそのボトルをもって小さくつぶやいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで僕、部屋で寝てるんだろう。

おかしいな、風鳴弦十郎に脳震盪起こされて気絶したと思ったんだけど

時計を見るとあれから一時間ぐらい…

どうしよう…みんなに正体がバレちゃったりしたのかな

…あとでみんなの反応を見てみよう

もっと修行しないとなぁ…




仕事が忙しかったのと全身筋肉痛が発症してろくにタイピングが出来なかった…
ちょっとざつになっちゃったけどそこはごめんなさい
でも水着ジャンヌが当たったぞ!(ジャンヌ推し)


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協力、記憶との違い

アマプラでシンフォギアが見れなくなって
先が分からなくなったのでお茶濁し回

遅れてしまい本当に申し訳ない


「…ふう」

 

僕はバイクから降り、ヘルメットを外す。

今いる場所は私立リディアン音楽院、の二課へと向かっている。

 

「手土産もよし、さてと…」

 

僕がここに来たのは小日向未来から響ちゃんがまだ帰ってこないということを聞き

まだ二課にいるのだろうという風に当たりを付けてこっちに来ている。

正直僕も戦ってる最中から記憶がないから情報を集めたい

 

門の方に行ってみると二課の人が割とすんなり通してくれた。

関わっているからだろうか、とりあえずエレベーターに乗って地下まで降りる。

到着すると緒川さんが出迎えてくれた。

 

「こんばんは緒川さん、響ちゃんいますか?」

「黒野さん…えぇ、こちらにおられますよ」

 

心なしか疲れているような緒川さんに連れられて部屋に入ると

ソファでぐでぇとなっている奏者の三人を見つける、でも僕はそれよりももっと驚くものを見つけた。

違うソファで仰向けになってうめいている指令の姿を見つけたのだ。

 

司令がやられている…?

もはやノイズ以外に倒せないものはないと言われている指令がやられた…?

誰に?僕が気絶した後誰か来たの?しかも指令を倒せるほどの?

僕と同じ転生者?しかもチート能力持ちの…ダメだ、分からない。とりあえず話してみよう

 

「風鳴さん!?それにみんなも…いったい何が…」

 

再度目を向けてみると奏者の三人には深い傷はなく響ちゃんは無傷と言ってもいいほどだ

だけども顔を俯かせおり、見たことないようなおびえた表情で震えている。

顔色も青く、よほど怖い目に遭ったのか僕が来たことにも気づいていないようだ

 

「響ちゃん…?」

「あ…飛鳥…さん…?」

「大丈夫…?だいぶ怯えているみたいだけど」

 

頭でも撫でようかと手を伸ばすと響ちゃんはその手を掴みその胸に抱きかかえる。

不安になると何かを握りたくなると聞くしそのままにさせる。

…響ちゃんの高校一年生にしては大きい胸部の感覚は無視する。

やっぱり男なんだなぁ…って自覚してしまう。いまは不安がっているしおくびにも出さないけど

 

「飛鳥、お前も来たのか」

「…黒野さん」

 

ツヴァイウィングの二人も顔をあげた。

二人は疲れ切った表情をしておりソファにぐったりと倒れている。

 

「…何があったか聞いてもいい?」

「それは俺から説明しよう…一人は響君のために知っている者がいた方がいいだろう」

 

司令が起き上がった、多少はきつそうな表情を見せるが動く分には問題ないようだ。

そのまま近くにいた櫻井了子に言うと画面が表示される。

僕が何度も見ているアラインの姿だ。

 

「この特殊なスーツを着た男、名前は仮面ライダーアラインというが…」

「…あれ、僕この人を知ってますよ」

「何ッ!?どこでだ!」

 

ここからは演技力しだいだ、頑張れ僕

司令は驚いた表情で僕を見る。近くにいる奏者の三人も驚愕した表情を見せる。

 

「えっと…二年前の………ツヴァイウィングのライブ会場で」

「「「「ーッ!」」」」

 

四人の顔が驚愕に包まれる。それもそうだろうね…

あの場所は本当の意味での…『始まりの場所』なんだから

 

「…僕はノイズが現れた時、怖くて動けなかったんです。このまま死ぬんだって思った時にあの人が来たんです」

「はじめは何がなんだかわかりませんでした。顔は仮面に覆われてましたし」

「その時の僕はまたノイズみたいな化物が出たと思っていたんですが」

「彼は僕を抱えるとそのまま彼が開けたと思われる穴から外に出してくれたんです」

「結局声も聞くこともなくそのまま彼は行ってしまいましたけど…」

「時折噂になっていた『仮面ライダー』って彼のことだったんですね」

 

口から流れるように感動話(デマカセ)が出てくる。

今の僕は彼に助けられた。民間人

なぜこういうことにするのかにはとある理由がある。

ここで本腰を入れてアラインを討伐されても困るからだ。

戦力的に考えるとアラインなんて指令と緒川さんをぶち込まれるだけでやすやすと撃破される。

ノイズとは真逆、奏者には有利をとれるがOTONAには歯が立たない。

まるでじゃんけんのような見事な有利不利が出来ているのだ。

ここで僕はアラインとは何なのか、本当に私たちの敵なのか…?と疑問を持たせるようにした。

これで僕を撃破しようという可能性はわずかながらでも減るだろう。

 

その後、アラインとは敵対しているなど。天羽奏が一時休業していたのは彼のせいだなど。

様々な情報をいただいた。その時そんな…という驚く演技も忘れない。

というか司令が戦ったという話を聞いた時はとても驚いた表情をして奏者達を見た。

…彼女達は慣れろ、といった表情をしていた。うーんこの反応もびっくり

そして僕が知りたかった情報が来た。

 

「…そしてアラインを倒したと思った時、やつが出た」

 

そして映し出されたのは…え?

ナイトローグ…?

 

そこに映っていたのは仮面ライダービルドに登場するナイトローグ

仮面ライダーのような変身方法だが分類としては怪人である。

バットフルボトルを使うコウモリような姿をしており、確かパンチ力は15tを超えているし。キック力に至っては20tはあったはずだ…

アラインもそこそこの攻撃力を誇るが本来の仮面ライダーほどのスペックはない。

しかしこのナイトローグが本来の作品のスペックがあったのなら…司令を簡単に倒すことが出来るだろう。

 

「…やつはナイトローグと名乗っていた。そして…恐ろしいほどに強かった」

 

司令は苦々しく告げる。彼のことだから油断はしていなかったんだろうがそれで負けたのだ。かなり悔しいのだろう。

しかし…いったい誰だ…ナイトローグ…僕と同じ転生者?しかし何のために…

 

また調べることが増えたなぁ…仲間が欲しい

こう…キリヤさんとかそういう感じの明るい仲間が欲しい。でも社長とかの権力持ちも欲しい…

あ、そうだ。これも渡しておこう

 

「あの…こんなところで言うのもあれですが…これ…よかったら…」

 

と言いながら僕は手に持っていた紙袋を差し出す。

響ちゃんもだいぶ持ち直したようで紙袋をのぞき込んでいる

 

「この匂い…もしかして…飛鳥さんのシュークリーム!?」

「うん、そうだよ。何か持って行った方がいいかなって…」

「へぇ、飛鳥が作ったシュークリームか、多彩だな」

 

そういいながらみんなはシュークリームを取っていく、風鳴翼も21時前なので食べるようだ。

さっきとは別の意味でドキドキする。響ちゃんは喜んでくれたけど…というかもう笑顔で食べてるけど…

 

「飛鳥さんのお菓子相変わらず美味しいー」

「うまっ」

「これは…!」

「ほう、美味いな」

「あら、美味しいわね」

 

…どうやら好評だったようだ。ほっと胸をなでおろす。

これからはナイトローグの調査と…響ちゃんと小日向未来の関係改善。

それと二課との親密度上げ

…流星群に行かせることが出来ればいいんだけどね。




これからどうしよう…
アニメが見れなくなったのでさらに投稿が遅れてしまいます…
すみません


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閑話、一つの結末

あり得た一つの終わった結末


「おい…!誰か…!誰かいないのか…!

 

荒廃した街で一人の青年は瓦礫を踏みしめながら誰かを探すように辺りを見渡す。

あるのは瓦礫、炎、死体。生きている人間は見えない。

 

「響!奏!翼!クリス!…」

 

青年は愛する彼女達の名前を呼ぶ、必ず守ると誓った彼女達の

 

「マリア!セレナ!切歌!調!…誰か!!!誰か返事をしてくれ!」

 

そして彼は彼女達を見つけた

 

「そん…な…」

 

ただし、死体として

全身に多少の傷はあれど、全員はまるで眠るかのように生命活動を終えていた。

青年は膝をつく、守ると決めた。これからずっといると思った少女達がみないなくなった。

いるのは自分だけ、目から涙があふれ。こぶしを地面に叩きつける。

 

「なんでだよ!!!あんな敵!原作にはいないはずだろ!!!なんで…響達が…」

 

青年はさらに慟哭する。

 

「俺は…この力を使って皆を守って…幸せになりたかっただけなのに…!なんで…皆が死ななくちゃいけなかったんだ…!俺が全部守るって…言ったのに…」

「なるほど…」

 

だがその青年の慟哭は

 

「…弱くなっていたのはお前が原因だったか」

「…誰だ!?」

 

青年が声のした方を見ると一人、生きている者がいた。

ぱっと見は20歳ほどの女性、だが口調は男のものであり。声も二重に重なったような男性のような女性のような不思議な声になっている。

それに青年はその人物は普通の人間ではないことに気づいた。

 

目が、赤く光っていたのだ

 

「…お前、何者だ」

「おや気づいちゃう?残念ながらこの惨状を引き越したものではないが…この惨状になるのを知っていて見ていた者ではある」

「何ッ!?」

 

その青年は正義感あふれる怒りのこもった目を向ける。

だがその人物は呆れたような…いや、実質呆れているのだろう。目を伏せて大きくため息を吐く。

見た目がとても美しい女性なのでその動作もかなり絵になるが…青年は無視して続ける。

 

「なぜこうなることを知っていて黙っていた!!!そうすれば…!響達は死なずに済んだかもしれないのに!!!」

「なぜか…か…いうとするなら…響達に…主人公達の乗り越えて貰いたかったからだ」

「何…?」

「知っているとは思うが…『ここ』ではオレ達は異物だ。本編では存在せず。まるで二次創作のように現れて勝手に物語を改変していく存在だ。」

「『俺達』…ってまさか…!」

 

するとその人物はフッと笑い。何かを取り出す。

 

「それは…!」

「せっかくの試運転だ…変身できるか試させてくれ」

 

『COBRA』

 

「……蒸血」

 

『MIST MATCH』

 

『CO COBRA…COBRA・・・FIRE!』

 

「ん、ん~~中々いい感じだ」

「お前…スタークだったのか…!!!」

 

すると青年も顔を怒りで染め、ベルトを取り出した。

青年はそれを腰に装着すると小さなおもちゃの剣のようなものを取り出し、ボタンを押した。

 

『MICHTY ACTION X!!!』

 

「変身ッ!!!!」

 

青年はそれ…ガシャットをベルトに装着し、仮面ライダーエグゼイドに変身した

更に青年は金色のガシャットを取り出す

 

『HYPER MUTEKI!!!』

 

「さらにだ!!!ハイパー大変身!!!」

 

これで青年は仮面ライダーエグゼイド ムテキゲーマーとなった。

本来はこれで一切の攻撃は通じず、一方的な戦いが始まる。

実際、青年は今までそれで戦ってきた。ムテキだからこそ。彼女達を守れると言っていたのだ。

 

「お前に勝ち目は一つもない!!!!」

 

青年は決め台詞のようなものをいうと構える。だが、スタークは溜息を吐く

 

今まで見ていたが(・・・・・・・・)何かあったらすぐムテキに頼る、お陰で戦い方は素人の喧嘩レベル、奏者達の訓練にも参加せずにギャルゲーでもしたいのかというようにするばかり。だからこそ…」

 

するとスタークは見たことがないものを取り出す、ボトルの差込口が二又に分かれている…なんというかソケットのようなものである。それをトランスチームガンに差し込み、さらに二つのボトルをそれに差した

 

『BAT』

『GATLING』

 

「未知の力には対応できない…変身」

 

『BAD MATCH』

『闇夜に舞う機関砲獣…BAT GATLING…DEAD…』

 

その姿はナイトローグの姿を残しながらもわずかに違う

右目にはスコープ、右手首には小型のガトリング、黒と灰色と黄色の装甲

仮面ライダー(・・・・・・)ナイトローグ、バットガトリングフォームである。

 

「なんだ…それは…そんなフォーム…ナイトローグにはないはずだ!!!」

「甘いなぁ…本当に甘い…だからこういう結果になる」

 

ナイトローグは告げる

 

また(・・)最初に戻そう、そのために…お前を消す」

 

するとナイトローグは構えながら言った

 

ハイパームテキ程度(・・・・・・・・・)でオレに勝とうなんて…二万年早いぜッ!」




伏線を~貼りまくる~
そして思ったより早くできた。原作がないと速い
早い所シンフォギアを見れる方法を探さなくては…


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星空、月と太陽と笑う神

流星群見てたら空からフォーゼの特典をもらった転生者が落ちてくるという
ネタを考えましたが一発ネタすぎるのでやめました。

そしてようやく飛鳥に協力者ができます

というか記憶違いで時系列がめちゃくちゃになってる気がする。
響VS翼って響が装者になって一月経った後だっけ・・・?



どうしよう…

 

「フハハハハヘハハッ!!………やはり...私は...神だァァァァァァァァァァ!」

 

この人のこの言葉に僕はどう対応すればいいのだろう

時間は半日ほど巻き戻る。

 

 

 

 

アラインと響ちゃんが出合い、一月ほど経った。

原作とは違い、三人の装者は強くなり。仲もそれなりに良くなったようだ。

響ちゃんと小日向未来は流れ星を一緒に見るという話をしているんだったっけ…

 

で、僕が今どこに向かっているのかというと。二課の定例ミーティングに向かっている。

装者でもない僕がなぜということだけど。響ちゃんのメンタルサポートと事務的作業のためである。

響ちゃんは慣れない装者としての活動とノイズによるトラウマがあるんじゃないかということで

知り合いであり、事情を知っている僕がいれば多少マシになるというのは司令談。元々原作よりは精神的にましだし

そして事務作業だけど僕が何もしないでいるのがちょっと居心地が悪くてオペレーターの二人の仕事を少し手伝ったら思ったよりも出来が良かったらしく。そのまま手が空いた時に手伝ってほしいと言われたので了承

これで情報もそこそこ手に入るし二課に深く入り込める。

今は聖遺物についての説明がされているようだ。そばにいる藤尭さんが補足を続ける

 

「翼さんの天羽々斬や響ちゃんの胸のガングニールのような欠片は装者が歌ってシンフォギアとして再構築させないとその力を発揮できないけれど、完全状態の聖遺物は一度起動した後は100%の力を常時発揮し。さらに装者以外の人間も使用できるだろう、と研究の結果が出ているんだ」

「それが! ワタクシの提唱した櫻井理論! だけど完全聖遺物の起動には相応のフォニックゲイン値が必要なのよね。」

「…完全聖遺物か…それって使うと響ちゃん達な姿になるんですか?」

 

僕がそう藤尭さんに聞くと彼は首を振る。

 

「いや、完全聖遺物はそのまま武器の形をしたまま使えるものが多いよ。さっき話題に出たデュランダルも剣の形をしているしね」

「…弦十郎さんが使えればとても強くなりそうですよね」

「まぁ…そうだね…」

 

藤尭さんはあははと言ったように苦笑いをする。

それにしても話を聞いていると…

 

「ノイズと戦っているのに国際問題も気にしなくてはいけないなんて辛いですね…」

「これも仕方のないことなのかもしれないね…」

 

そんな感じに話をしながら仕事を進めていると…

 

「調査部からの報告によると、ここ数ヶ月の間に数万回に及ぶ本部コンピューターへのハッキングを試みた痕跡が認められているそうだ。さすがにアクセスの出処は不明。それらは短絡的に米国政府の仕業とは断定出来ないんだ。」

 

あ…すいません。そのうちの数回は私です、出来るかなぁと何故かあるハッキングの知識を使って行いました。

もちろん失敗しましたけど。ここまで内部に入り込めるならしなくてもよかったなぁ…と思った

その後、ツヴァイウィングの二人と緒川さんはアルバムの打ち合わせで退室。

僕はマネージャーということを知っているが響ちゃんは知らなかったようでびっくりしていた。

退室時も仲のいいことで二人は手を振りながら笑顔で退室していた…そういえばイギリスの件はどうするんだろ

 

「私たちを取り囲む脅威はノイズばかりではないんですね」

「うむ、アラインも何かを狙っているようだしな」

「アラインさんもですけど…どこかの誰かがここを狙ってるなんて、あんまり考えたくありません」

「大丈夫よ。なんてたってここはテレビや雑誌で有名な天才考古学者櫻井了子が設計した、人類史後の砦よ。先端にして異端のテクノロジーが悪い奴らなんか寄せ付けないんだから」

 

休憩中に響ちゃんが争いについて呟く

うーむ…このことに関してたけど動物同士でも争うし人がいるなら意見が分かれるならそこで争いも…

まぁ…これは水掛け論になるか

そんな考え事をしていると櫻井了子が響ちゃんの耳を噛む

 

「ひゃあああああっ!?」

「あら、おぼこいわね。誰かのものになる前に、私のものにしちゃいたいかも」

「うううう~…」

 

その様子にオペレーターの二人とともに笑う。平和だなぁ…

 

ちなみにだけど昼にリディアンに行く予定があった時にちらっと見えたのだけど

響ちゃん達の五人グループに天空時恋香が入っていた。仲良くできているようで何よりである

 

 

そして夕方…僕の携帯にメールが来た

内容は要約すると『ノイズが発生したため家にいること』だそうだ

その画面を消して携帯をポケットにしまい。辺りを見渡す。

結局、ここのノイズをすべて倒して二人に流れ星を見に行かせようとするのはやめてしまった。

原作に大きなずれが発生してしまうし暴走が起こるのか気にもなる。

それに…何かここから変な気配がする。

ノイズとも違う…なんというのかな…うまく言葉にできないけど。懐かしいというか…力を感じるというか…

 

その瞬間、殺気を感じたので大きく横に跳ぶ。するとさっきまでいた地点が爆発に巻き込まれた。

 

「なにっ!?」

「……」

 

返答はなく振り返ってみるとエレキギターのような武器を持った。黒と黄色の角を持った怪物

いや…怪人

 

「あれは…確か…ゾディアーツ…?」

 

僕の記憶が正しければあれはカプリコーン・ゾディアーツ。こと座のゾディアーツから覚醒したって感じだったはず…こと座流星群だからって出なくてもいいのに…!

 

「っていうかなんでゾディアーツがいるの!?変身ッ!!」

 

『TYPE TRON』

 

簡易変身でアラインに変身するとガングンニルを取り出し応戦する。

ゾディアーツということはスイッチがあるってこと?そもそもアラインにゾディアーツを倒せるのか...?

そう思いながらゾディアーツに攻撃を仕掛けるが…

 

「ぐっ…固い…」

 

圧倒的に火力が足りない…速度はあるから避けることが出来るけど

攻撃が全く聞かない、武器での攻撃を銃での攻撃に変更し牽制している。

でもこのままではジリ貧である、いくら撃っても聞いている様子はない。

どうすれば…

 

「ブゥハハハハハハハハァッ!!!」

 

『CRITICAL END!!』

 

すると僕の後ろの方から黒い靄を纏った何かが回転しながらゾディアーツへと向かっていった

その靄はゾディアーツにぶつかるとゾディアーツは吹っ飛ばされて爆発して消滅した。

 

『GAME CLEAR!!』

 

それよりも今の音声と技・・・そしてあの笑い声は…

 

 

そして話は冒頭に戻る

 

「フハハハハヘハハッ!!本来はコズミックエナジーがなければ倒せないゾディアーツも倒すことが出来るとは…やはり...私は...神だァァァァァァァァァァ!」

 

見ると腰にバグルドライバーを装着している白と黒の装甲。

というかあれ、デンジャラスゾンビ。入ってるのも社長っぽいんだけど

僕が呆然としていると僕に背を向けていたデンジャラ…もうゲンムでいいか。ゲンムはシャフ度のような感じでこちらをぐるりと振り向く

 

「そして君は二年ほど前から存在が確認されている仮面ライダーだな…確か名前は…アラインだったか」

「-ッ!」

 

僕はすぐに戦闘態勢をとるが先ほどのゾディアーツを一撃で倒していたし…勝てない…

 

「安心しろ、敵意はない。むしろ君とは協力がしたいと思っている」

 

『ガッシューン…』

 

すると変身を解除し…変身者の姿が現れる…すると…

 

「女の…子…?」

 

そこにいたのは落ち着いた雰囲気のある黒いセーラー服を着た少女であった。




アラインの簡易基本ステータス
パンチ力:1t
キック力:2.8t
走力(100m):3.5秒
ジャンプ力:65m
必殺技:シンフォニックスマッシュ 18t
プラットフォームや量産型などなら頑張れば勝てるぐらい
強化されなければ普通に負けるぐらい。しかし装者には相性良く勝てる

?????
黒髪ロングで赤目で黒いセーラ服を着た高校生ぐらいの少女
(ぱっと見近い人物:ヘルシングのロリカードからきつさを抜いた感じ)
詳細は次回


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入店、ラスボスだらけの喫茶店

アラインのお仲間がいっぱい増えるよ

投稿遅れて申し訳ありません。
最近忙しくて全く書く気力が起きませんでした…


ゲンムとの邂逅後、その場にいると二課が来る可能性があったのでその少女とともに移動することになった。

バイクのヘルメットにマイクが付いているタイプでよかった。

 

「そういえば君の名前を聞いてなかったね」

「そうだな、私は佐倉美羽(さくら みう)だ。美羽でいいよ」

「僕は黒野飛鳥。僕も飛鳥でいいよ。体の年齢なんて僕達にはあまり関係無さそうだし」

 

転生者だしね、もしかしたら年上という可能性もある。

ちなみに僕が変身を解除した時驚かれた。何故だろう

 

「そういえば今はどこに向かっているの?」

「とある喫茶店、私達のような者が集まっている隠れ家的なところ」

「僕達って…転生者?」

「そう、君で私を含めて5人目」

 

そう会話をしながら先行する彼女のバイクについていくと喫茶店に到着した。名前は...

 

「『nascita』...?」

「あ、やっぱり知ってるんだ。っていうことはビルド以降の転生者?」

「え?」

「私はエグゼイドまでの知識しかないんだ。だからその次のビルドは知らなかったの。49のエピソードを聞いたから今は知ってるけど」

 

と言いながら喫茶店の扉を開ける。

カランコロンカランという音を聞きながら店の中に入るとテレビで見たままの内装に内心興奮を隠せない

というか辺りを色々見ちゃう、あの棒を動かすサッカーゲームとかツナ義ーズのポスターとk…ツナ義ーズ!?

…おっと、挨拶もしないのは失礼だ。と店内を見渡すと二人の男性と一人の女性。

あっれぇ…何となく雰囲気があるというか…どっかで見たことがあるような…

 

するとその三人は懐に手を入れて何かを取り出す。

カウンターに座る外国人っぽい渋い男性が取り出したのはシフトカー、シフトトライドロン

そのそばに座る、クールな女性が取り出したのはロックシード、レモンロックシード

そしてカウンターの中にいるマスターと思わしき男性はVバックル、オーディンのバックル

 

「あの…もしかして…」

「やぁ初めまして。私の名はアドルフ・プレスコット。ここでは『クリム』と呼ばれているよ。43歳、研究職だ」

「あたしの名前は綾峰千里(あやみね ちさと)。ここでは『戦極』って呼ばれてるわ。24歳の小説家」

「そんで俺が神代誠一(かみしろ せいいち)。ここでは『マスター』か『神崎』って呼ばれてる。32歳でここのマスター」

「そして私が佐倉美羽、17歳の高校二年生だ。ここでは『ゲンム』って呼ばれてる」

 

ラスボスだらけ…!一人味方ポジがいるけどほとんどラスボス…!というかベルト開発者ばかり…!

 

「あっ…えっと…黒野飛鳥です。20歳の大学生です。よろしくお願いします」

 

そういって礼をすると席へと案内され、コーヒーを出されたので一口飲む。

あ、nascitaなのに美味しい。

 

「さっ、一息ついた所でお話といこうか。君はいつの時代から転生してきたのかな?俺はビルドまでだ」

「あたしはゴーストまでね」

「私は仮面ライダーシリーズを見ていないからいつ頃から分からないがドライブのおもちゃは確認している」

「えっと…僕はビルドの次のジオウまでは記憶していますが…前世の記憶がほとんどなくて…」

 

仮面ライダーやシンフォギアなどのアニメなどの記憶があるけど

前世の名前、前世で何をしていたか。なぜ死んだか全く覚えてないのだ。

他の人もそうなのかと聞いてみるとそうではないらしく皆細かくではないが記憶はしていた。

クリムさんは80歳後半老衰で、戦極さんは28歳事故で、マスターは30代後半通り魔に、ゲンムは17歳事故で

そしてこの世界に来るときに特典をもらったそうだ。はじめはとても困惑したらしい。

特にクリムさんは仮面ライダーを知らなかったからさらに驚いたそうだ。

そしてみんながもらった特典は『ベルト作成者の知識』ベルトはこの世界で機材を集めてから作成したらしい。

クリムさんとマスターさんが出合い、研究室を作成し。のちに二人が加入してベルトを作成したのだとか

そこで僕は疑問を持った。コア・ドライビアやヘルヘイムの実、それにミラーモンスターやバグスターウイルスがなければそれらの変身アイテムは作れなかったはずだ。なのになぜ

 

「気づいたか、私も初めて見たときは驚いたが…これを見てくれ」

「え、なに……これって…!」

 

見せられたのはとあるパソコンの画面。そこに映っていたのはとある山の中の映像

それしばらく見ていると半透明の靄が発生し、しばらくするとその靄が人型になっていき。怪物の姿となった。

その怪物はリボルバグスター、完全に姿が現れるとリボルはどこかへフラフラと歩いて行った。

 

「そう、バグスターだ。バグスター以外にもロイミュードやミラーモンスター、その他のライダーモンスターが発見されている。私達はこの怪人たちを使いベルトなどを完成させた」

「ちなみに被害はほぼゼロ、ノイズと同じでしばらくすれば自壊して消滅していたわ。」

「なんで…いままでこんなことなかったのに…」

 

顎に手を当ててそう呟くとマスターが言う

 

「もしかしたら俺らのせいかもしれないねぇ」

 

僕達が視線を向けるとマスターはVバックルを見せながら言葉を続ける。

 

「俺達が仮面ライダーとしてこの世界に転生した。ライダーがいるならその敵、怪人も必要になる。世界の修正力っていうんだっけ?ライダーがいるなら怪人もいなくてはならない。みたいな感じにな」

「この世界は確かシンフォギア?と呼ばれるアニメの世界だったか。その物語にも怪人や他のライダーが参加してくるかもしれないね」

 

 

 

 

 

 

 

「か、奏さん翼さん…あれって…」

 

目の前には二年前に失った、ネフシュタンの鎧を着た少女。それと…

 

「くっ、また別の…」

「ははっ…まったくどうすればいいんだよ」

 

奏が困ったように笑うと鎧の少女の隣にいた人物が怒りをにじませるように呟いた。

 

「今……誰か俺を笑ったか?」




一気にオリキャラやらなんやら登場しまくりですね!!!
もはや原作読んでないとわけがわからなくなりそうですね!
出来るだけ原作からは離さないようにしたいですけどもはや手遅れ感

シンフォギアの世界に仮面ライダーをぶち込んでみた。
って感じですね、次はもうちょっと早いと…いいなぁ


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