双子転生したので悟飯を守れるよう頑張りたい。 (このすけ)
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ラディッツ〜フリーザ編 1話

はじめまして、このすけです。
ドラゴンボールに再熱しました。超が終了する直前に。

さて、この話は悟飯の双子の妹に転生した主人公が自分も悟飯も死なせないように頑張るお話です。

第一弾、ラディッツ編

楽しんでいただけると幸いです。


皆様ごきげんよう、空羽です。昨日帰ってすぐにベッドにダイブしたら、孫悟空の娘になってました。

 

…………あれ?

 

 

簡単にいうと、孫悟飯の双子の妹になっていたわけですよ、はい。物心ついたとき認識したのは、カニ頭こと孫悟空と、家庭力半端ないチチ。

とりあえず、双子だけど兄貴かわええ(現実逃避)

 

しかしまて。ドラゴンボールはかいつまんでアニメを見ていたのでなんとなくだがストーリーは覚えている。つまりあれだろ。地球どころか宇宙規模で戦わなくちゃいけない世界ってわけで。

……詰んだ。修行しよう。チチさん嫌がるだろうけど、空は飛べるようになろう。

 

私の体は、なんと悟飯同様尻尾が生えていた。手足が一本増えた感じで面白い。強く握ると力が抜けるって本当かよと思って握ったらマジだった。ライトノベルのエロ獣人みたいな設定だなっ!

長らく訓練したら克服できたので、尻尾は抜かない方向で行きたい。

 

まず、私の外見だが悟飯とはあまり似ていない。二卵性双生児のようで、若干つり目感が否めないがチチ似である。顎下でぱっつん切りなので、日本髪のよう。服はだいたいお揃いで、チャイナ服だ。

 

とりあえず、私はここ4年間で見事ブラコンになってしまったのだ。だって悟飯マジ天使。素直だし可愛いしいい子だし。私がベッタリなのか悟飯がベッタリなのかわからないがとりあえずいつも一緒にいる。

 

・私の朝はチチさんに起こされて始まる。朝食を摂ったあと、(私も悟飯もサイヤ人ハーフのせいか結構食べる)その後お勉強。前世知識あるから余裕?無理無理。文字も違うし歴史や生物も意味を成さない。悟飯にいいカッコしたい一心で頑張る。

 

・畑をみんなで手入れする。チチに負担をかけないように悟空を幼女スマイルでくくりつけるのに成功。

 

・昼食後、また勉強。夕方からは自由時間になるのだが、このとき私は内緒で悟空に稽古をつけてもらっている。最近飛べるようになってきた。悟飯は本を読んだり動物と遊んでいたり。天使。

 

・夕食後、就寝。

 

 

以上が私のライフスタイルだ。前世夜型人間だった私もあ~ら不思議、あっという間に朝型人間に大変身。月が出る前に寝てしまうので、満月を見る心配はまったくない。

 

悟空がちょくちょく稽古をつけてくれるが、なかなか強くなれない。まあこの時の地球戦士の強さなんてたかが知れているし、悟飯を守るためにも後々頑張ればよいだろう。

サイヤ人ハーフが優秀なのは私の体にも受け継がれているようで、気功波も撃てるようになってきた。悟飯に悪影響を与えると良くないので、まだ秘密である。

 

チチがバリバリの教育ママのため、兄妹揃って頭の戦闘能力はメキメキ上がっている。正直4歳ってこんなにやるもんだっけ? とか思っていたけど悟飯がこなしていくから負けじと頑張ってる。前世の学力がウソのようだ。

 

 

しかし、私たちにも危機が迫ってきた。なんと明日は悟空の同窓会をするのだそうだ。

ラディッツが来るよーーーーー!!!!!!!!

悟空が死ぬのは、界王様に会って修業をするために必要なことだから仕方がない。しかし悟飯だけは死守せねば。正直私というイレギュラーが入っている時点で原作通りに進むかは全くわからないのだ。

 

当日。

「ほら、あれが武天老師様の家だぞ! やっほー!」

私達を抱えてカメハウスに近づく。生クリリンさん早くみたい。

 

「どうしたのその子達。」「子守のバイトでも始めたのか?」

「オラの子だ。」

「「「「えええええええええ??????」」」」

 

おい。まさかの連絡なしか? それは驚くわ。確か原作でもこんなシーンがあったっけ。

悟飯は隣で初めて見るウミガメに興味津々のようで、遊んでもらっている。カメラ持ってくればよかった。

 

「こっちが悟飯で、こっちは空羽ってんだ。」

「「こんにちは」」

 

私達につられて彼らも挨拶を返す。それからは結構楽しく会話ができた。悟飯は鍛えられていないが、私が最近飛べるようになったあたりで驚かれた。亀仙流というのもあるだろうが、舞空術が一般的ではないぶん驚いたのだろう。

まあ、私達の尻尾を見て何かおかしなことはなかったかと悟空に聞いていたが今のところ大猿化はしていない。悟飯のビジュアルは私が守る。

 

悟飯の前でふよふよ浮いていたら羨ましそうな目で見られたのでおんぶで飛んだら喜ばれた。よし、舞空術頑張ろう。

 

「なあ悟空。二人は悟空みたいに強いのか?」

「それがよう……。チチのやつが鍛えようとすると怒るんだ。これからは勉強の時代だってな。空羽の方は、自分から抜け出してオラんとこに来るから時々鍛えてる。」

「もったいねえなあ、悟飯もやればいいのに。よし、空羽。俺が組手してやる。できるか?」

 

「―――――!!」「お父さんっ、何か来る!」

才能なのかもしれないが、私は鍛えてる割に非力なままだが気の感知やコントロールに関しては得意だった。空を飛んだのが早いのもそこにあるかもしれない。

悟空やベジータは大雑把なものすごいパワーを使って戦うので、これを活かせたら役に立つだろう。

 

とにかく

 

ラディッツが来た。ピッコロさん、カモンっ!

 



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2話

ラディッツ編はあっさりと。

空派の設定としては、女の子なので若干非力感は否めないが、気のコントロールやスピード特化型戦士な感じ。

ピッコロさんも二人にはびっくり。


こんにちは、悟飯の双子の妹転生しました空羽(くうは)です。

さて、家の前にラディッツが来ました。 Oh no.

 

私がいることを除けば、ほぼ原作通りのくだりだった。悟空のあの世での修行をさせるためにも手を出せないし、そもそも私じゃあどうにもならない。だから悟飯が連れ去られたあと舞空術なり飛行機なりで追いかけようと思ってたんだけど……。

 

「このガキ二人は兄が預かっておく。生きて返してほしくば兄の命令に従うんだな。」

そういって悟飯と私の首根っこを掴んで宙に浮いた。そう、私も連れて。

 

え? ちょいちょいちょいちょい。私もかーーーーー!

そうだ。私も悟空の娘なんだからそりゃそうだよな。悟飯が隣で号泣しているが私だって泣きたい。殺されるとは思ってないけど不安要素しかない。

 

「悟飯ー! 空羽ー!」

「「お父さーん!!!」」

 

ぐんぐんとカメハウスが遠ざかっていく。ピッコロさんが何気にカメハウスの後ろにいたから大丈夫だろう。

 

「うわあああああああああん!」

「おい、悟飯から手を離せよ、この剛毛ハリネズミ!」

 

「やかましいガキどもだ。この中に入ってろ。」

 

アタックボールの中に閉じ込められた。悟飯は尚号泣中で私にしがみついている。つい罵ってしまったが、キレられなくてよかった。

「落ち着いて、悟飯。お兄ちゃんでしょ!」

活を入れたら少し落ち着いた。

 

「おとうさん、助けに来てくれるかなあ……。」

「大丈夫だよ、あんなヤツ絶対倒して助けに来てくれるよ!」

 

4歳児相手にこの仕打ちはねえだろ。いや、この後にに待っているであろうピッコロのシゴキに比べたらまだ可愛いのか?この時代のピッコロはピッコヨでなければ緑のおじさんでもない。

パンちゃんの顔を拝むためにも私が頑張らなければ!

 

悟飯は私が守ると決意しながら悟飯を励ましていると、悟空とピッコロの気が近づいてくるのがわかった。おそらく悟飯の帽子の四星球が目印になっているのだろう。

 

「ひ、ひっく…… お父さん……。」

 

ところで、さっきから悟飯からすごいパワーを感じるのは気のせいだろうか。未だにべそをかいているが、今にも爆発しそうだ。

 

「空羽、悟飯ー! 父ちゃんがすぐ助けてやっからな!」

 

悟空たちの戦闘が開始された。しかし、当然のことだが苦戦している。そもそもラディッツの生まれた惑星ベジータは重力が10倍あったはずだ。そこで戦闘訓練を積んでいたのだから仕方がない。

 

音からして戦闘が行われているのはわかるのだが、クレーターの中心にいるため高低差がありよく見えない。アタックボールから出ようにもきっちりロックされているのか開かないし、下手にボタンを押して宇宙に飛び出したらたまったものではない。

 

「うぎゃああああ!!!」

悟空の悲鳴が聞こえてきた。おそらくラディッツにやられたのだろう。

 

「お、お父さん……。」

思わず不安そうにつぶやいてしまったが、いよいよ悟飯がどうにかなりそうだ。泣き止んでおとなしいなとか思っていたら怒りに震えている。

 

「うわあああああああああん!」  ドゴッ

 

ついに悟飯がキレてアタックボールを突き破り飛び出した。しかもこの時、私を抱えたまま。

いつもの泣き虫はどこに行ったんだよ、イケメンか。

 

「あ、あれは孫悟空の……。」

 

驚かしてすんません、ピッコロさん。悟飯がキレました。いつもの弱々しさとは打って変わってものすごいパワーを発している。

 

「戦闘力、1307だと……。」

「お父さんをいじめるなーーーーーー! うわあああん!」

 

頭突きを食らわされたラディッツはかなりダメージを受けたようだ。しかし、原作より若干ラディッツが元気だ。悟飯を気絶させたあと、悟飯に気弾を撃とうとしている。あのヤロウ。

 

「悟飯にさわんないでよーーーー!!!」

 

「こ、今度は戦闘力1108だと? ガキのくせしてなんでこんなパワーが。ぐあっ!」

 

悟飯に手を出されるところで今度は私がキレた。ラディッツ、実況サンクス。正直ここまでパワーが出るとは思ってなかった。とっさの気功波でラディッツを何メートルか吹き飛ばしそのままの火事場のクソ力で舞空術で救出。結構な速度が出た。

 

あっぶね。原作通り何とかなるとか高をくくらなくてまじ良かった。あのまんまいったら悟飯殺されてたじゃん。あっぶね。

 

そんなことを思ってるうちに悟空がラディッツの背後を取ることに成功し、悟空もろとも魔貫光殺砲で仕留めることに成功した。

…………悟飯、気絶しといてよかったかもしんない。

 

正直この世界に転生した時点で全く人を殺さずに済むとは思っていないが、仮にも肉親である悟空が死ぬ光景にはこたえた。

 

その直後、ブルマ一行が到着した。が、問題はその後だ。なんと一年後にナッパとベジータが来るらしい。……どないしよ。

 

「孫悟空の子供二人は俺が預かる。」

 

……………………私も???

くっそう、私も悟飯と立場はいっしょか。無念。

 




神殿行きたいとか思ってたら無理だった話。


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3話

更新は不定期です。リアルに負けずコツコツと。
早くご飯の高校生活書きたい。


誤字報告ありがとうございました。


ボチャン。ブクブクブクブクブク…………

 

「ゲホッゲホッ!」

 

ピッコロさんに連れ去られたあと、緊張が緩んだのか寝てしまったようだ。兄妹仲良く湖にドボン。

死ぬかと思った。

 

泣いたら首の骨をへし折ると脅された上で、これからの一年間の話をされた。

 

「まず、男の方にはこの荒野で半年間生き延びてもらう。肉体的にも精神的にも鍛えられるようにな。女の方は俺と来い。貴様はもう、少しは戦えるようだからな。飛べるやつにこの手の修業は通じない。」

 

あれ? 悟飯だけ?

 

「俺が修行している間はトレーニングでもしておくんだな。半年後、悟飯とともにこの俺様が鍛えてやろう。」

 

「え? 空羽といっしょにいちゃだめなの? こんなとこに一人でいたら死んじゃうよ。それに僕なんか全然戦えないよ。」

 

「自覚はないようだがお前らの秘めたる力は相当なものだ。一年後に来るサイヤ人に備え、そのパワーを使いこなす必要がある。見てみるか」

 

そう言うなりなんとピッコロさんは悟飯の頭をつかみ、岩山の方へ投げた。原作でも見ていたが、4歳児を放り投げる図ってすごい。

そんなことより、超特大の気功波を悟飯は撃った。あれ?私のキレたときより数倍強くない?

 

「フン。思っていることが顔にだだ漏れだ。あっちのほうがパワーだけはあるのだろうが、お前のほうが制御できているうえに素早く動けるようだ。」

 

解説してくれるのは有り難いが、お前も試してみるか? みたいな顔で見てくるのはよしてほしい。

マジで死ぬ。でも、褒めてくれてありがとう。

 

その後、悟飯は放置され私は遠く離れた山間部まで拉致された。何気に私にも悟飯にも水のあるところを選んでるあたり優しいんですね、とか言いかけたけどギリギリのところで飲み込んだ。

 

「では、いいものをやろう。」

 

ビッと私の服が光ったと思ったらものすごい重いナメック服に変わった。10キロぐらいはあるだろうか。

 

「その服を着て自分で自分を鍛えておけ。食料は自給自足だ。一週間後、俺に殺されたくなければ必死でやるんだな。逃げようと思うなよ?」

 

死ぬ。荒野でないだけマシかもしれないが、一週間後にテストされるようだ。悟空との修行と違って耐えられるギリギリのところで鍛えられるだろう。悟飯にも会いに行けそうにないし、死なないためには。

 

…………やるしかないか。

 

伝えることだけ伝えたあと、ピッコロさんはどっか行ってしまった。気を近くに感じるので、私の近くで修行をしているのだろう。

修行って何すればいいの?

 

一人じゃ組手もできないし、うでたせふせでもやろうかな……。

 

 

 

 

地道に筋トレもしていたが、先決なのは食料だ。さっきピッコロさんがりんごを3個ほど持っていったが、おそらく悟飯に持っていったのだろう。

妹は応援してるぞ、悟飯!

 

さて、ここで問題が発生しました。10キロのおもりを抱えた状態で動き続けるのは結構辛い。

ぎこちない動きで野生種気味なりんごを発見して、舞空術で確保。あれ? 今夜やけに明るいな。

 

 

 

 

 

……………………現在猛省中。

なんで原作知ってたのにわざわざ振り返って月を見ちゃったんだよ私のバカ野郎。向こうで悟飯も大猿化したらしくピッコロさんに月を消される始末。

で、ピッコロさん帰還後、すっぽんぽんだった私は親切にも悟空風な道着を作ってもらい今に至る。

 

クレーターが山にできたのは知らない。巨大な破壊痕があちこちあるのも知らない。

帰ってきたピッコロさんに尻尾を抜かれそうになったので全力で阻止した。

 

「練習して克服したから!」

 

色々短時間にありすぎて次の日目が覚めたら昼過ぎだった。

悟飯おはようと言いかけた私に今襲っているのは、禁断症状。常日頃いっしょにいすぎて私に悟飯がたりない。ドラゴンボールファンだった頃から悟飯のことは好きだったが兄妹になったことで、また別の意味で好きになっていた。

半年間の辛抱だ、頑張れ私。

 

 

「では、貴様がどこまで戦えるのか試してやろう。」

「うへえ……。」

 

一週間後、律儀にいらしゃったピッコロさんにしごかれボコボコになりました。

……ピッコロさんを軽く超えないとナッパとベジータに対応できないどころか悟飯守る前に私が死にそうだ。

マジで頑張んないと。

 

その後、ピッコロさんに服をさらに重くされて夜筋肉痛に苦しむことになった。

 

漫画において、パワーが足りないキャラはどのような戦い方をするか? 私は今真面目にそれを考えている。単純なパワーでは一年後に間に合わない上におそらく私の戦い方には向かない。

 

と、いうわけで。魔閃光は悟飯が開発するだろうから、ヤムチャの有名な繰気弾を活用することにした。

原理は前に悟空に聞いて知っているので、あとは自分で使えるようになるだけだ。この技、あんまり有効活用されなかったけど極めたら結構有用じゃないか?

 

結論だけ言うと、3個まで自在に操れるようになった。結論だけ言うと本当に一文で終わってしまうが、ここまで使えるようになるまで半年はかかった。

 

一つ目の理由として、一つの気弾を保たせるのには結構集中力を必要としたのだ。気功波と違って、放てばいいというものではない。気弾を長時間保てるように凝縮しなければならないうえ、実戦で活用するには無意識のレベルに使いこなさなければいけない。

 

気の扱いの方に才があったおかげで、悟飯が力を使いこなせるようになりつつあるサバイバル生活中私は重い服を着ながら新技開発をしていた。

 

正直言うと、ただ修行をやり続けるのはモチベーション的にきつかったので半分は趣味だ。前世の私は運動が苦手だった分、やるだけ動けるようになるのは快感でもあった。

気のコントロールはうまくできたので、木々の枝を避けながら飛ぶ練習をしていたらかなり飛ぶことは上達した。

 

リアル弾幕ゲームやったらいい線いきそう……

 

 

 

 

そして半年が過ぎた。

 

 

「うわああ、悟飯ーーーーー!!!」

「空羽ーー! 久し振りだね!」

 

半年ぶりに再会したため、思わず抱きしめてしまった。服がお互いボロボロの分たくましくなったのがよく分かる。あの泣き虫がウソのようだ。

 

 

「感動の再会はそこまでだ。半年後に来るであろうサイヤ人に備え、実戦で使えるぐらいには強くならねばならん。睡眠と食事以外は俺との修行だ。覚悟しておけ!」

 

「そ、そんな。僕死んじゃうよ……。」

「ふん、もう片方を見てみろ。自分の役割を理解しているようだぞ。」

「悟飯、あと半年頑張ったらお父さんも生き返るし家に帰れるから。それまで頑張ろう。」

「空羽……。」

 

正直私達だけではベジータを相手にすることは無理だろう。だからせめてナッパだけでも食い止める必要がある。悟飯もピッコロさんも死なないのがベストだが、それまでに強くならなければ悟飯すら守れない。

 

やらなくちゃ。

 

 

 

 

 

 

そしてさらに5ヶ月経った。

 




今のところ悟飯より空羽のほうが強いです。


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4話

早く、高校生になって欲しい……

感想、質問ありがとうございました。

更新は不定期になりますが、書き上がり次第更新させていただきます。


「うわ、空羽! 空が急に暗くなっちゃった……。」

「ドラゴンボールだよ! お父さんが生き返るんだ!」

「なに? 思っていたよりもサイヤ人は早く来るのか……。」

 

てっきり私たちはあと一ヶ月ぐらいはあるものだと思っていた。ちょっと遅れてくるであろう悟空とできれば代わってほしいものだ。

サイヤ人の襲来に備え、総仕上げに取り掛かる。

 

 

 

 

思い返せば壮絶な半年間だった。ピッコロさんって有言実行型の有能タイプ。まじで睡眠と食事以外はひたすら訓練の毎日だった。

悟飯と違って朝に弱い私がぐずっているとリアル目からビームで叩き起こされた。いってえ。

 

食事と言っても毎回現地調達のサバイバルだ。「ピッコロさんは食べないの?」とか悟飯が聞いたら、「俺は水を飲むだけでいいんだ。」とか言っていた。

何その仕様、うらやまし。あの緑の肌には葉緑素でも入っているんだろうか……。

 

ピッコロさんは私達を鍛えるとき、かなりスパルタに攻撃してきた。ギリギリ気絶しない程度の絶妙な力加減で。寝る頃にはボロボロだ。鏡がないので自分の顔をはっきり見ることができないが、一緒に寝る悟飯の顔を見ると自分のボロボロ具合がわかってくる。

いい加減服がぼろぼろになってくると控えめに、「「あの……。新しい服を下さい……。」」とか言ったら魔術で作ってくれた。ピッコロさん万能すぎて。

 

ピッコロさんが自分の修行をしている間に、組手や技の見せあいっことかしていた。悟飯の魔閃光は、かめはめ波よりも威力が低い代わりにすぐ撃てるという利点があるようだ。ちゃっかり習得しておいた。

 

私の繰気弾は数が多いのと運用の仕方がだいぶ本家と変わったので「繰気連弾」と命名した。かっこええだろ。

悟飯がやりたがっていたがそう簡単に使えるものではない。私の半年間を舐めちゃいかんよ。

 

とにかく。とにかくだ。サイヤ人は明日に迫っている。悟飯を守り抜くことを第一目標に生き延びたい。

最近のベジータといえば、妻の尻に敷かれ、ビンゴダンスができ、息子を遊園地に連れていけるような王子だというのに。

クソ、三十路Mッパゲめ。悟空にやられて追い返されるがいいさ!

 

 

 

 

ピッコロ視点

孫悟空ごとラディッツを殺せたはいいが、なんと更に強いサイヤ人が1年後に来ると言うのだ。そこで、俺は少しでも戦力を増やすために孫悟空の双子を鍛えることにした。

まだまだ使いこなせていないようだが、秘めたるパワーは相当なようだからな。

 

女の方……空羽と言ったか。そちらは多少戦えるようなので悟飯と離して修行をさせた。パワーは悟飯に劣るようだが気の扱い方はかなりのものだ。技の開発を喜々としてやっている。あれはもはや趣味だろうな。

 

まだそこまで威力があるわけではないが、戦闘中にあいつの周りを旋回している気弾は当たればダメージになる上に目くらましにもなる。

 

悟飯は半年荒野に放置したところだいぶましになっていたがまだまだだ。戦闘に関して全くの初心者と言ってもいいだろう。聞いたところこちらが兄だと言っていたが、本当か?

 

自分自身の修行と並列して二人を鍛え上げる一年だった。……前の俺からは考えられんな。

この前、毎日のようにすぐに起きない空羽を蹴飛ばしたら寝ぼけて「お母さん、ストップ!」とか言いやがった。クソッタレめ。

 

孫悟空が生き返る……つまりサイヤ人がとうとう来るということだ。

サイヤ人なんぞにこの俺様がやられる訳にはいかない。

一年前に比べオレ自身もかなり強くなったはずだ。サイヤ人なんぞ、すぐに倒してやる。覚悟しておけ!

 

 

 

 

悟飯視点

 

怖いおじさんに誘拐されたと思ったら今度は緑のおじさんに連れ去られちゃった。お父さんも死んじゃったって言うし、一年後に地球を守れとかいうし無茶苦茶だよ。

 

ピッコロさんは空羽を連れてっちゃうし、恐竜には襲われるし散々だった。気づいたら岩山の上にいて朝起きたら服が変わってた。剣とかくれたあたりいい人なのかな?

家にあった本の知識で食べられる物を探しているうちに体が動くようになった。

あんなに怖かった恐竜も、今では僕がちょっとずつ尻尾をもらってる。

 

「ちょっとずつ食べるとかえげつないな。」

とか空羽に言われたけど、あんなにいっぺんに食べれないもん。

 

半年経って空羽に会えたときは嬉しかったけど、空羽は空羽で大変だったようだ。なんか重い服を着せられていたのはびっくりだ。僕がお兄ちゃんってことになってたけど、これじゃあ僕が弟みたいだ。

 

半年前より強くなった自覚はあるけど、それでもピッコロさんよりはまだまだだ。あんなに速い動きが見えるわけないよ……とか言っていたらビーム撃たれちゃった。

 

空羽よりまだまだ弱いけど、僕だって頑張んなきゃ。

 

 

 

 

 

空羽視点。

迫るサイヤ人襲来に対抗するため、私達は仕上げとして軽めだが組手を行っていた。

 

「来たっ!」

「とうとう来やがったか……。」

「ものすごい大きな気だね……。」

 

私たちは修業によってより精度の高い気のコントロールができるようになっていた。だからこそ、あいつらの恐ろしさがひしひしと伝わって来る。今でこそみんなのツンデレ王子だが、サイヤ人編のボスだ。

正直私達ではまだ倒すことはできないだろう。だからせめてナッパには耐えなきゃいけない。

 

 

幸い、私にはまだ尻尾がある。ピッコロさんに服をアレンジしてもらって尻尾は腰巻きの様なもので隠しているが、ベジータのパワーボールが弾けて混ざった対策にはちょうどいいだろう。

 

私のせめてものアドバンテージは、原作を知っていることだ。地球戦士が出来る限り死なないようサポートするしかない。

 

悟空……いやお父さん、早く来てくれ!

 




主戦力になるよりもサポート型の様子


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5話

地球戦士を一時的に延命させるにもサイヤ人の実力には遠く及ばなかった空羽達。

原作知識から、粘ることで悟空を間に合わせようとするが大半が殺されてしまう。

空羽が頑張ってます。


ベジータとナッパが地球についたのはすぐにわかった。すぐにでも逃げ出したくなるような気持ちに活を入れて気合を入れる。

 

その時、かなり遠くだが爆発が起こったのがわかった。おそらく都のあたりが消滅させられたのだろう。

漫画を読んでいるだけだとモブが消えたぐらいにしか思えないのだが、実際にその場にいるとインパクトが違う。大勢の人々が住んでいたというのに……!

 

少しすると2つの大きな気はまっすぐこちらに向かって来るのがわかった。

 

「奴らはここに真っ直ぐ来るつもりだ。気を引き締めろ!」

「「はい!」」

 

「――! 大きな気が近づいてくるよ、空羽!」

「多分他の人たちだ! ほら、お父さんが前に話してくれた!」

 

近い遠いの差はあるが、各地から地球戦士が近づいてくるのがわかる。ドラゴンボールが使われた時間からして悟空は遅れてくるだろう。

 

「よう、たくましくなったな二人共!」

「さ、サイヤ人?」 「クリリンさんだよ。武天老師様といっしょにいたでしょ。」

「よく覚えてたな。しかし見違えたぜ。悟空とチチさんにそっくりだ。」

 

「ピッコロに鍛えられるなんて災難だったな、辛かっただろ。」

「ええ。でもピッコロさん思ってたよりもずっといい人でした。」

 

本当にそう思う。悟空とはまた違った形で私達の面倒を見てくれていたのだ。悟空と違ってかなり厳しかったがまるで「兄貴」のような頼もしさがピッコロさんにはあった。

 

少しすると他の人たちも集まり、悟空を除いた面々が集結した。このメンバーの大半はサイバイマンとナッパにやられてしまうだろうが、せめてヤムチャと天津飯、チャオズの余命は少しでも引き伸ばしたい。

原作を知っているものとして、できることは最大限にやっておきたい。いくらナメック星に行く必要があると言ったって、誰も死なないのが一番だ。

 

しかし、それはかなわないだろう。空中に現れた二人の男の姿がそれを物語っていた。

「その尻尾……。そうか、貴様らがカカロットの子供だな。双子だったとはな。」

「念のため聞いておくが、貴様らここへ何しに来やがった。」

 

「その声……。そうか、ラディッツをやったのは貴様だな。ナメック星人がこんなところにいるとは驚きだ。」

 

「お、お前も宇宙人だったのか。どおりで……。」

ちなみに天津飯も宇宙人の血を引いていると言うことになっていたはずだ。天下一武道会の宇宙人率の高さよ。

 

「おいナッパ。サイバイマンを出せ。こちらの兵と奴らの戦うゲームだ。お手並み拝見といくか。」

「ほう、そりゃいい考えだ。」

 

ナッパが小瓶を取り出した。種を植え、液体をかけるとサイバイマンが6体現れた。

まずは天津飯さんが前に出た。サイバイマンが襲いかかるも天津飯さんに弾き飛ばされてしまう。

だが、倒しきれていない。しかしここで舐めてかかったことに対して、サイバイマンが一瞬で粉々にされるというベジータの制裁が入った。

 

「なんという破壊力だ……。」ピッコロさんがつぶやく。

 

そして第二戦。ヤムチャさんの出番だ。ここで本来ならあの有名な力尽き方で彼は死んでしまう。そこで私のお仕事が始まる。

 

「ふん、大したことなかったな。残り4匹もオレが片付けてやるぜ。」

「キエーーーーーーーー!!!」

「どいて!!」

「なに!?」

 

 

ボンッ

 

サイバイマンの自爆の餌食にかかりかけたヤムチャさんを突き飛ばし、魔閃光でサイバイマンを吹き飛ばす。とりあえず一匹だけだが減らすことができた。ヤムチャさんも死んでないがちょうど隣の岩山に激突していた。ごめん。

 

「た、助かったぜ……。えっと、名前は……。」

「空羽です。油断してると死にますよ。」

「流石だな、あれが孫悟空の娘か。あいつに双子の子供がいるのにも驚いたが、随分とたのもしいな。」 

 

天津飯さんが後ろで褒めてくれたのが嬉しい。ああいう常識人は貴重なのだ。

 

「空羽、すごい……。」

「悟飯、貴様もあいつのように働いてもらわんと困る。集中しろ。」

 

「ほう、スピードだけはなかなかのものだな。」

 

うわ、ベジータに褒められちゃった。敵じゃなかったら嬉しいんだけどな。できればそのままお帰り願いたい。

 

「今度はおれの番だ!」

そう言うとクリリンさんがものすごい気を両手に集中させ始めた。上空に登った気弾は拡散弾として残ったサイバイマンとサイヤ人に降り注いだ。同じ気のコントロールが得意な者同士、ぜひあとで習いたい。複数の座標に向かっての同時攻撃とか尊敬できる。

 

「しまった、一匹逃した!」

「くたばれ!」

 

クリリンさんののがしたサイバイマンが悟飯に襲いかかる。くそ、許さん。でもそこで駆けつけたピッコロさんマジイケメン。口から気功波はびっくりだけど威力はすごかった。

 

クリリンさんの拡散弾だが、サイヤ人には全く通用してないようだ。

 

「俺はフルパワーでやったんだ……。あれがサイヤ人なのか……。」

 

「おいベジータ。おれが5匹ともやっていいか?」

「ああ。好きにしろ。」

 

「来るぞ!」

 

ナッパがまず天津飯さんの方へ猛スピードで襲いかかる。ここで、私の仕事第2弾だ。技を受けようとした天津飯さんを軽めの繰気弾を全力で飛ばして突き飛ばす。

正直言って、私には男どもほどのパワーはまだ身についていない。その代わりとでも言うようにスピードだけはこの中でもトップクラスだ。攻撃に向いていないのでサポートに徹する。

 

「今度は俺が助けられるとはな。」

 

礼を言ってくれたが、次は捨て身で攻撃しにいく餃子を止めた。餃子ぐらいの自爆では全く意味がない。こうして序盤で死んだ地球戦士の死亡ルートは回避したが、全員が生き残るのは無理だろう。

 

「さっきから鬱陶しいな。カカロットの野郎の娘か。まずは貴様からだ。」

やっべえ。ロックオンされちまった。得意の空中で器用に避け続けてみるが、スタミナ的にこれでは時間の問題だ。

 

「この俺を忘れてもらっては困るな。」

ギリギリのところでピッコロさんが助けてくれた。多分あのままいってたら、界王様のお世話になるところだった。流石にこの中で一番の実力者なだけあり、一撃が重い。

 

「おいピッコロ。やつに弱点はないのか。」

「サイヤ人はおそらく尻尾が弱点だが、奴らはおそらく克服しているだろう。空羽がやっているようにな。」

 

 

 

 

それから私達は出来る限りのことをして踏ん張っていたが、全く敵わなかった。せっかくまだ生きていたヤムチャさんや天津飯さんも餃子さんもあいつの攻撃を食らって死んでしまった。

あのクソヤロウ。私達をなぶって遊んでやがる。

 

「悟飯! ヤツの気にのまれるんじゃない! いいか、地球の未来は俺たちにかかっているんだ。孫悟空が来るまでこらえろ!」

「お父さん、何やってるんだよ!」

「これで終わりだ!」

「空羽、おとうさーーーん!」

 

「待てナッパ!」

 

これで終わりかと思ったとき、ベジータからナッパにストップがかかった。曰く、カカロットを3時間だけ待ってやると。主観的な感覚になってしまうが、原作よりよっぽど私達は粘っているはずだ。おそらく間に合うだろう。

 

 

「これほど実力に差があったなんてな……。」

「今更嘆いても仕方あるまい。今は孫悟空を待つだけだ。」

「お父さん……。このままじゃみんな死んじゃうよ……。」

 

悟飯が弱音を吐くがこればかりは責められない。私だって同じような気持ちだ。精神的に見れば悟飯はまだまだ小さいのだ。

 

 

 

 

「「「「!!!」」」」

 

 

約2時間経ったとき私達の希望、あの懐かしい気が地球に現れた。

 



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6話

サイヤ人編がとりあえず終わりました。

分量的に少ないかもしれませんが、超サイヤ人を出したいので。

質問や評価、ありがとうございます。毎回飛び上がるぐらいにうれしいです。

質問への返信で空羽に超サイヤ人4やらせたいと言ったら追加で他の方からも頂いてしまいました。原作がまだまだ終わらない……。


「お、おいこれって……。」

「空羽、このすごい懐かしい気って……。」

「やっと、やっと来てくれたんだ……。」

「ああ。こんな気の持ち主はあいつしかいない。……孫悟空だ。孫悟空が来たぞ!。」

 

かなり遠く離れた場所からだが、かなり大きい気がここにどんどん近づいてくる。

ただし、あいつらのような恐ろしさを全く感じさせない。サイヤ人編を切り抜ける鍵となる悟空の気だ。

界王様のもとでの修行の成果が感じられる。1年前のときとはうって変わって凄まじい戦闘力が遠くからでもわかるのだ。

 

疲れきっていた私の心にも光が見えてきた。

 

「おいベジータ。本当か?」

「ここの奴らは気配でわかるらしい。ああ来るぞ、戦闘力5000のやつがな!」

 

あいつらにとっても誤算となる結果らしい。だが、こっからはこちらの誤算だった。

 

「ナッパ! 奴らがまとまれば厄介なことになりそうだ! 今のうちに殺しておけ!」

 

クソ! やっぱりこうなるのかよ。だいぶ疲弊した体だが、気を最大限に高める。だがナッパは一番やりやすそうだった悟飯を攻撃しにいった。

 

「うわあああああ!!!」

急に悟飯の顔つきが変わったかと思うと、なんとあのナッパを蹴り飛ばしたのだ。蹴り飛ばされたナッパはそのまま岩山へとめり込む。私に比べると全然コントロールできていないが、感情が爆発するときのパワーはすごいようだ。あんな力、組手のときには一度も見せていないのに。

 

だがこれでナッパが完全にキレてしまった。少しでもこっちに注意を向かせようと繰気弾を何発も当て悟飯のもとに向かう。だが私の繰気弾はそこまでのダメージを与えられずものすごいパワーとスピードを兼ね備えた気功波が私達をおそう。少しでも悟飯を守ろうと魔閃光を当てるが意味を成さない。

 

「うわーーーーー!」

「なに?」

 

ピンチに理性がとんだのだろう。急に顔つきが変わった次の瞬間ナッパを蹴り飛ばした。だが、これで完全に怒らしてしまったのだ。急いで悟飯のもとに行ったが避ける時間がない。威力を高めるため魔閃光でなくかめはめ波を撃ったが弾かれてしまう。

 

「くたばれえ!!」

「くっ!」

「ぴ、ピッコロさん!?」

 

 

せめて悟飯だけでも死なせまいと私の後ろに回したが私たちに攻撃が当たることはなかった。その代わり目を開けた私達が見たのは私達をかばいボロボロになったピッコロさんの姿だった。

 

 

 

ピッコロさんは私達との生活を悪くなかったと言ってくれた。自分とまともに話してくれたのは私と悟飯だけだったと。あのピッコロさんが命を捨ててまで守ってくれたんだ。

 

あいつらのせいだ。あいつらさえこなければ。

 

 

 

 

 

自分のなかで何かがキレた。

 

悟飯がキレたときにものすごいパワーを発揮する理由がわかった気がする。自分の中からパワーが吹き出すようだ。

 

 

「魔閃光ー!」 「繰気連弾!!」

原作のように悟飯のフルパワーの魔閃光は弾き飛ばされてしまったが、魔閃光で見えなくなるように飛ばした気弾は命中した。

だが、ナッパの頑丈さを私たちは舐めていた。

 

「踏み潰してやる!」

「悟飯!!」

 

ほとんど本能でバリアーを張る。実践レベルに使いこなせたことは今までなかったのだが、先程キレたおかげでパワーの出力はだいぶ上がっている。全力を出し切ったせいで動けない悟飯を横に投げ飛ばしバリアーごと踏み潰される前に避ける。

 

だが、私の体力もそこでなくなった。

 

「ぐはっ……。」

 

まともに受け止めることもできずにナッパの蹴りを食らう。肋骨全体にヒビが入ったようだ。何本かは折れているだろう。

あまりの痛みに気を失いかけていた私は、かろうじて待ち続けていた顔を見ることになる。

 

信じられない速度で私と悟飯を救出したあと、筋斗雲の上にのせ仙豆の3分の1を口の中に押し込まれた。残りを私達とずっと戦ってくれていたクリリンさんにも食べさせた。

体のダメージがひどかったせいか、怪我は治ったが体力までは戻らなかった。

 

悟飯に抱えられる形で私は戦線を離脱した。悟空の顔はラディッツ戦のときとは比にならないくらいに怒りを含んでいた。あんな顔をしたところを私は見たことがない。

 

 

そこで私の意識は途絶えることになる。

 

 

 

 

 

 

「空羽ちゃん! 空羽ちゃん! しっかりするだ、おっ母が来ただぞ!」

「え? お、お母さん?」

 

目を覚ますと両手に私と悟飯をかかえてオロオロしているチチの顔が見えた。

 

「安心しろ、あいつらはもう地球にいない。悟空のお陰で逃げて行っちまったんだ。もう来ることはないと思うぜ。」

 

悟飯が全裸で悟空がボロッボロの様子を見るに私が戦線離脱をしている間に二人は戻って戦っていたことが窺える。自分たちだけでも死んでいないことに何とも言えない喜びを感じたが、ピッコロさんが死んだ虚しさは拭えない。

出来ればフリーザと会いたくなかったが、ナメック星には行くしかないだろう。

 

「そうは思えねえけどな。」

 

横からヤジロベーがいう。あれ? 居たんだヤジロベー。

 

 

そこからは話の進みに原作と大差ない。本音を言えば悟空と同じ環境で修行をしたかったが、仙豆の数もない上に高重力下の中での修行なんてやったことがないので足手まといにしかならないだろう。

私達が行くのにチチは猛反対したが、改めて考えると母親として当然の反応だったんだなとわかる。前世では悟飯の戦闘力の弊害になったとかの考察をネットで見かけたりしたが、危険があるところに送り出したくないのだろう。

 

めずらしく反抗した悟飯にチチがショックを受けていたがまともな反応をしているだけなので、励ましておいた。もちろん私も行くが。

 

 

そこから数日間、ブルマが宇宙船改造を完成させるまで家で穏やかに過ごしていた。

宇宙に行くということには開き直ったようだが、今度は身だしなみを整えようとしたのか悟飯がパッツンカットの餌食になった。必死で逃げて免れたが、悟空が悟飯を見て笑っていた。セーフ。

なんか凹んでいたので慰めておいた。

 

私がナメック星編に備えてバリアーを完成させている間、チチにバレないようピッコロさん風衣装をせっせと作っていた。……2着。

悟飯サンクス。

 

 

 

そして私達とクリリンさん、ブルマさんは宇宙へ出発した。

多めの宿題を持たせられた。なぜだ。

 



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7話

ホントは悟飯と空羽のブウ編のコメディっぽいのとか、ビーデルさんとか書きたいんだけど話が進まん。

しばらくシリアス続きになりそうですが、おつきあい下さい。


ちょっと休憩。みんなの振り返りともうちょっと

 

悟飯

結局お父さんが生かして逃がしちゃったみたいだけど、なんとかサイヤ人から地球を護ることができた。

本当にあのときはもうだめだと思った。ピッコロさんは僕をかばって死んじゃうし、僕の全力の魔閃光だってあの大きいやつにすら通じなかった。

踏み潰されるかと思ったとき、空羽が僕を助けてくれなかったら死んでたと思う。そのあと、空羽が蹴飛ばされて瀕死になったのには心臓が止まるかと思った。僕達にまで骨が折れる音が聞こえたから、相当痛かっただろうな。

仙豆のかけらぐらいじゃ元気にならず、あのまま気絶していた。

 

お母さんにはナメック星に行ったら男の子なんだから何かあったら空羽を守るだぞ、とか言われたけどこれじゃあ僕が守られっぱなしだ。

僕がおにいちゃんなんだ。今度は僕だって頑張んなきゃ!!

 

 

 

ピッコロ

もともとはサイヤ人に備えて戦士にするために連れ去ったガキ×2だったが、いつの間にか柄にもなく情が移っていたらしい。まさかこの大魔王がガキのために死ぬとはな。奴らの甘さが移っちまったのかもしれん。だが、死んだからといっておめおめと引き下がるわけではない。孫悟空が修行したという界王星で修業を受けている。やつがあそこまで強くなったのも納得だ。高重力というのがこれ程鍛えられるものだとは知らなかった。

 

今回の戦いでこの俺の強さでは全く役に立たない事がわかり、戦慄したとともに目指すべきところが見えてきた。

 

孫悟空はちびの方を逃した。サイヤ人の本能なのかもしれんが厄介なことを。だが、次の時までには孫悟空をも超えてみせる。

 

気合を込めるとまた修行を再開させる。

 

 

 

天津飯

正直サイヤ人があそこまで恐ろしいものだとは思っていなかった。あのとき悟空の子供……空羽の方が助けてくれなければあの時点で死んでいたかもしれない。技を俺の腕なんかで受ければ腕ごと持って行かれただろうな……。

最後の方はピッコロに守られたとは言え、やつの蹴りを食らって骨折程度で済んだらしいことを界王から聞いたが同じサイヤ人の血を引いていることだけはある。

 

まさかあのピッコロ大魔王が子供を守って死ぬとはな。人も変わるもんだ。

 

昔は互角に戦っていたのに、今では悟空に全然追いつけていない。あいつ、一体どこまで強くなっていくんだろうか……。だが、俺はここでやつ以上の修行をしてやる。

 

 

悟空

死んだみんなや悟飯と空羽には悪いけど、ベジータを逃しちまった。サイヤ人の血なのかもしれねえけど、ここで殺すよりもまた戦いてえと思ったんだ。

やっと着いたと思ったら、今度は空羽が死にかけてたんだ。もうあんな目に遭わせねえためにも、オラも強くならねえとな!

 

チチは最後まで渋ってたけど、あの悟飯が自分から行きたいって言い出したんだ。ふたりともよく強くなったな。

 

この前カリン様が来て、もうすぐ仙豆が出来上がるみてえだ。早く来てくれねえかな……。この体のままじゃ修行もできねえしよ。

ブルマの父ちゃんがオラの宇宙船を修行もできるように改造してくれてるらしいから、怪我が治ったらすぐにオラもナメック星に行くつもりだ。

ピッコロみてえなのがいっぱいいるんか! 宇宙って広いよな、ナメック星の神龍がどんなやつか見てみてえや。

 

 

 

クリリン視点

ベジータ達サイヤ人はナメック星にドラゴンボールがあるかもしれないと言っていた。だから俺たちは、そのナメック星ってところにドラゴンボールを探しに行くことに決めたんだ。

ブルマさんて凄えよな、あんなすごそうな宇宙船をたったの数日で改造しちゃうんだから。メンバーは俺とブルマさん、空羽に悟飯だ。小さいやつらまで連れて行くことには心配もあるけど、あいつらだってあの恐ろしいサイヤ人と戦っていたんだ。行く権利ぐらいあるよな。

 

空羽の方は女の子なんだからせめてとチチさんが説得していたが、あいつもピッコロに鍛えられたうちの一人だ。悟飯も空羽も5歳とは思えないほど強い。俺や悟空が小さかったときにこんな強くなれるなんて知らなかったな……。

 

でも、サイヤ人は悟空が追っ払ってくれたしもう大丈夫だろ。あとはナメック星人に会ってわけを話してドラゴンボールを使わせてもらうだけだ。簡単だな!

 

 

 

 

視点回帰、空羽

クリリンさんがフラグを立てまくってたけど、私がやるべきことはまず潜在能力を開放することだ。予備も含めてブルマさんには追加でもう一個作ってもらった。気の感知の精度を高めたり、と原作知識を活用して若干裏工作をしている。とりあえず最初に私がする予定は、主だったボール集めはクリリンさんに任せ最長老のところへ向かい潜在能力開放を行う。

 

で、ナメック星の序盤はできる限り目立たないようにする。うん。

ギニュー特戦隊なんて今の私達じゃとてもじゃないけど手に負えない。悟空到着までひっそりとしよう。最初にやれることはそれだけだ。

 

今までの感覚から言って、原作の流れは変えないようになおかつ生き残れるように最善をつくすのがベストなんだと思う。下手に悟空の成長イベントを端折ったら後々つけを払うハメになるのはわかりきっている。嫌だなあ、命張らなきゃいけないのって。

潜在能力だがはっきり言ってパワー的に悟飯より上だとは思えない。だから私が強くなるためにはサイヤ人の伸びしろを信じて自分の強さの底上げをする必要があったのだが、そんな余裕はなかった。

 

 

 

 

で、まずはナメック星に到着。だがな、戦闘員が原作の運びと違ったんだよくそったれ。やられ役のモブみたいなやつがビームを撃ってきたのでそれを弾いて倒し、やったねとか言っていたらもう一体いやがった。結局宇宙船が壊されてしまい、さとられないようにみんなを誘導して私と悟飯は気を出来る限り抑えてまだ無事であろうナメック星の村へ向かう。

 

わけを話し、最長老様に会いに行こうとしたときやっぱり来やがった。ベジータとおそらくキュイのものであるアタックボールが降ってきた。

 

 

………………死にたい。

 



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8話

フリーザ編はどうしても悟空のメイン会のため、空羽と絡ませるのには難儀しました。

そのため空羽の反省と決意のきっかけとしての扱いとし、フリーザ編はあっさり終了。

フリーザ好きな人ごめんなさい。次は悟空がわの視点で投稿予定。
双子の活躍は、セル編から本格始動。コメディ入れたい。


スカウターで見つからないように気を最小限に抑え私たちは最長老の元へと走り続けていた。

はじめに立ち寄った村にはわけを話して注意を促しておいたが、多分助からないだろう。原作知識を伏せてどうやって悟飯とともに最長老のところへ行こうか迷っていたら、行った村の長老さんが案内の使いを出してくれた。なんとカルゴとデンデであった。

 

原作と全く一緒というようにはならなかったようで、まだ襲われていなかったのだ。ただ、遠いところだが気が減っていっているのには胸が締め付けられる。

だが、ここでデンデとカルゴと出会えたのは嬉しい誤算だった。デンデの回復能力は重要だ。ここで判明したのだが、デンデほどではないにしろカルゴも龍族としての才能は持っているらしい。

 

「見えました、あそこです!」

「あ、あんなに目立つ場所に……。」

 

悟飯が隣でつぶやくが、その通りだ。なんと高い岩の頂上に若干村よりも大きめの家が建っていた。

カルゴとデンデを先頭に家の前に降り立つ。すると、中からピッコロさんそっくりなネイルが出てきた。

 

「入れ。事情はある程度把握している。最長老様はかなりご高齢だ、手短に言え。」

「はい。」

 

最長老様のいる室内はとてもシンプルな造りだった。たった一人の生き残りだったというそのナメック星人は、巨大だったが人を安心させるような雰囲気をまとった老人だった。

一つの不安として、自分の正体がバレてしまうということが挙げられたが優先順位としては潜在能力を開放させることが最優先だ。

 

「はじめまして。あなたも他の星の人間ですね。」

「はい。僕たちは地球という星の人間です。今ここで暴れているやつらの仲間に殺された人を生き返らせたくてここまで来ました。」

 

悟飯が事情を話す。最長老様もネイルさんも地球にナメック星人がいたという事実に驚いていた。フリーザ達にも渡さないためにも私たちに邪心がないことをを確認した上で了承してくれた。

 

「まさか、カタッツの子が生き延びていたとは……。2つに分かれていなければ勝てていたでしょうに。頭を貸しなさい、能力を引き出して上げましょう。」

 

計画通り……! なんかあの凶悪な顔をしたくなったがこれからのことを考えると全くできない。くそ、この物語コメディ予定だったのに全くそんな雰囲気がないのはなぜだ。もし無事悟空が超サイヤ人になって地球に行ったら今度は人造人間編だろ?過労死しそう。

せめてもの救いはブウ編までは平和ということか。学校生活謳歌したい。

 

自分の寿命が迫っていることと、星を荒らしている集団があまりに強すぎるため願いを叶えるのは厳しいだろうと言われたが望みは捨てていない。

放っておいてもベジータが奪おうとするだろうし、どうせナメック語を使わないと願いはかなわない。ナメック星人の性格からして、フリーザの願いはまずかなわないだろう。

 

「すごい潜在能力ですね、あなた達地球人じゃ……。」

「半分はサイヤ人なんですけどね。」

 

悟飯の戦闘力が最初に引き出された。原作でさらに老界王神に引き出されてアルティメットをやっていたが、才能だけは本当にすごいと思う。

 

「はい、お次はあなたですね。……これは不思議だ。頭の中がのぞけない。」

これからどんどん神様と関わる可能性があるため少し安心した。正体がバレても面倒くさくなるだけだろう。

 

最長老様に頭を触れられると突然自分のパワーが上がるのを感じた。正しくは枷が外されたと言ったほうがしっくりくるかもしれない。悟飯ほどにはパワーがないのは分かったがその分感覚が研ぎ澄まされたようだ。

 

 

 

 

 

 

「あら、なによその小型のピッコロみたいな子。ナメック星人ってやつなの?」

 

ブルマさんが隠れている洞窟まで3人を連れて行くと驚かれた。そういえば見たのは初めてだっけ。クリリンさんはまだ戻っていなかった。ボール集めに難儀しているのかもしれない。

 

「水だけでいいなんて不思議よねー。しかも男も女もないなんてさ。地球人とはだいぶ違うみたい。」

 

ブルマさんを中心にお互いのことを話す。そうすると、神龍とポルンガは叶えられる願いの条件に少しずつ差があることがわかった。神龍とは違い、叶えられる範囲は広いようだがひとりずつしかできないようだ。

 

「そうそう孫くんがね、もうすぐくるみたいなのよ。なんと父さんの改造した宇宙船の中でものすごい修行をして。なんとそれもたったの4日後に。」

「お、お父さんが!?」

「デンデ、カルゴ、本格的に動くのはお父さんが来てからでも大丈夫ですか?」

「はい。」

 

原作よりも早く村に向かっていたことでデンデとカルゴと一緒になることができたうえに、思っていたよりも早く悟空が来てくれるそうだ。これで少しは難易度が下がっただろうか。よし。

これならいける。

 

悟空が無事超サイヤ人になれるかどうかは賭けだが、全員無事ではいられないだろう。悟空がブチ切れたらもうこっちのものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だと思っていましたよええ。

 

 

まさか私が爆発するとは思っておりませんでした。

 

 

みなさまごきげんよう。お体の方は生命活動を行っているでしょうか?残念ながら私は頭の上に見慣れない輪っかが浮かんでおります。

…………………………なんでこうなったかって?

 

あのあとベジータとクリリンが何故かいっしょにいてザーボンが死に、ギニュー特戦隊が現れた。私達がぼろぼろになっているところへみんなのヒーロー悟空が駆けつけてくれて仙豆で復活。

懐に入れていたら瀕死になっていたカエルをギニューがチェンジを使ったところで投入。チェンジを無事回避し、ポルンガを呼び出した。

ピッコロを生き返らせ星によんだところで、最長老様の寿命が尽きてしまったようだが仕方がない。とりあえず未使用のドラゴンボールが地球に復活したのである。

こちらに向かう途中で瀕死になっていたネイルさんとピッコロさんが融合。

 

で、来るフリーザ戦。デンデとカルゴの回復をこっそり使いつつ、協力して戦う。こうなってはベジータもうだうだ言っていられないので共闘したがベジータをフリーザのビームが貫いた。

で、元気玉もフリーザを倒すには至らず次に来るイベントはクリリンの爆発である。

本当ならここで私はクリリンに爆発して頂く予定だったのだが、なにせ今まで一緒に戦ってきた仲間である。非情になりきれなかったのだ。

 

鋭くなった気の感知でフリーザの生存にいち早く気づいた私は、爆発イベントを避けるためにクリリンさんと悟飯を水中に投げ飛ばした。私もすぐに隠れようとしたのだが、怒ったフリーザは速かった。

 

ここで私は爆発してしまう……

 

なんで私なんだよクソヤロウ。みんなが死なないようにすればするほど私が犠牲になってるのは気のせいか?

 

爆発してしまったが、あまりに一瞬で死んでしまったためにそこまで痛くなかった。

 

「ほう、孫空羽か。お前の魂は何故かほかと違っていてな。その上肉体があの世まで来ておる。」

 

閻魔大王の前なう。転生者のためか魂の質が違ったようでそれを知らないエンマのおっちゃん難儀。でも、原作の流れから推測して死んだのが一回目のわたしはすぐに生き返るだろう。

だから、一旦個室に案内された私は自分の考えを整理することにした。

 

私はどうしたいのかと。これまでの私は原作の流れを変えないという目的と、悟飯とともに生き延びるという目的が入り乱れていた。たぶん、この世界を現実と捉えながらもドラゴンボールという漫画の世界だという認識の折り合いがついていなかったんだろう。

 

これを変えなければ、みんなの足を引っ張ってしまう。大体、私はちゃんと生きてるのだ。だったらちゃんと自分の意志で動くべきなのではないだろうか。原作というこれからその通りになるかなんてわからない知識に振り回されるぐらいなら、自分のことくらい自分の意思で生きていきたい。

 

 

 

今回の私の死は、優柔不断の罰だ。今回私が死んだだけで済んだが、私が下手に歴史を掻き回すことで悟飯が死んでいたかもしれないと思うとゾッとする。

 

 

 

もっと、強くなりたい。

 

そう思ったところで、自分の中の迷いが晴れるのを感じた。

 




感想欄にて指摘を受けたのでこちらでも説明します。

ヤムチャとかチャオズを空羽は無視してるつもりは無いです。ヤムチャとかヤムチャは犠牲者第1号の定番のため頼りにしてないだけなんです。

チャオズは原作的に扱いが分かってないんです


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9話

とりあえずフリーザ編は一段落。リアルが忙しくなってきたのでペース落とします。

現在の世界線で空羽と将来ひっつけそうな独身男性のキャラっているのかな……。年齢が離れすぎずモブすぎず……。


悟飯視点  時間をちょっと遡ったお話。

 

「や、やったあ! お父さん! フリーザを倒したんだ!」

 

やっぱりお父さんはすごいや、あんなに恐ろしいフリーザを倒しちゃうなんて。嬉しくて急いでお父さんたちのところへ行こうとしても、気が殆ど残ってないせいで全くスピードが出ないのがもどかしい。

空羽に話しかけようとして振り返ると、僕達の後ろを飛びながら何かを探っているようだった。僕達の気は空っぽなので何かを探るにも難しいだろうけど、何を探っているんだろう?

 

「おい、空羽? どうしたんだよそんな難しい顔をして。」

 

クリリンさんも気づいて不思議に思ったのか空羽に聞く。しかし空羽はそれに応えず必死に何かを探り続けている。すると何かに気づいたのか、お父さんたちの方向を睨んだ。

 

「くそ、やっぱり!」

 

突然吐き捨てるように叫んだ空羽はなんと僕とクリリンさんを掴んだかと思うと水の中にまで投げ飛ばした。どこにそんな力が残ってたんだろうとかも思ったけど、大事なのはそこじゃない。水面から顔を出した僕達の見たもの。それは……

 

「フリーザだ!」

 

僕たちは驚愕の声を上げる。だって、あんなに大きな元気玉をまともに受けたのに生きていたんだもの。しかも完全に怒っている。

まずあいつはあの指から出す光線でピッコロさんの胸を貫いたあと、次の矛先をなんと空羽に向けた。あいつの念力みたいなので空中に引っ張られたあと、

 

「悟飯、逃げてー!」

 

そう叫んで爆発してしまった。あまりの事態に息がつまってうまく呼吸ができない。なんで、なんで空羽が。こんなのあんまりだよ。

僕たちは皆を生き返らせたいだけなのに。僕達の中で空羽しかフリーザに気づかなかった。僕達を逃がそうとして無理して力を出してまで僕とクリリンさんをフリーザの視界から外れるようにしてくれたおかげで助かった。

けど、空羽がそのせいで間に合わなくて死んじゃうなんて、それじゃあ意味ないよ……。泣いている場合じゃないのに涙が溢れてくる。

 

「空羽ーーー!!!」

 

「ゆ……許さんぞ…………。よくも、よくも空羽を……。」

「お、お父さん……?」

 

ボロボロだったはずのお父さんの気が急に膨れ上がっている。それに驚いて理性の飛びそうだった僕の頭が冷静になる。

 

「よくも、よくも空羽を……。」

 

お父さんの気がどんどん膨れ上がっていくと、なんと髪が逆立ち目は緑っぽくなった。逆だった髪は金髪に。外見の変化もあるけどそれ以上にパワーアップしている。

これが、ベジータやフリーザの言っていた超サイヤ人なんだろうか。今までの比じゃないくらいに膨れ上がったその気はとても心強く感じる。

 

「クリリン、悟飯。ピッコロはまだ生きてる! 今のうちにブルマとピッコロを連れて宇宙船に乗って地球にけえれ!」

「お、お父さんは?」

「ごちゃごちゃ言うな! 今はこいつを倒すほうが先だ!」

「悟飯、ここは悟空の言うとおりにしよう……。悟空、絶対に死ぬんじゃないぞ!」

 

お父さんが頷くのを見ると、半ば強制的にクリリンさんに連れられピッコロさんを担いで離れる。クリリンさんはブルマさんを回収するため、宇宙船で落ち合うことになった。

 

「空羽、お父さんはなったよ……。超サイヤ人に……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふん、貴様を倒したあとは逃げた地球人共も殺してやるぞ。あの地球人のガキのようにな! ひょっとして娘だったか?」

 

「あの地球人のように? 空羽のことか……空羽のことかーーーーーー!!!!!」

 

くそ、あのときオレがちゃんと気がついていれば……! ドラゴンボールで生き返れるとかそういう問題じゃねえ。空羽が気づいたってのになんてざまだ。

 

こいつをなんとしても倒して空羽も生き返らせる。

 

オレの娘を手にかけた報いはしっかり受けてもらうからな、フリーザ!!!!!

 

 

 

 

 

空羽視点

 

しばらくすると、頭の上に浮いていた天使の輪っかみたいなのがとれた。おそらく、「フリーザ一味に殺された者を生き返らせる」という願いで私も生き返ったんだと思う。しかし、実体がここにあるので神様に迎えに来てもらって現世に戻った。悟空以外の皆はナメック星人も含めて地球に来ているのがわかったので、全速力で飛ぶ。

 

「悟飯ーー!」

「「「空羽!!!」

 

私に気づくと悟飯が涙目で突っ込んできた。私の全速力とぶつかってお互いダメージを受けながらも抱きしめる。

 

「生き返ったよ!!」

 

Vサインで皆に叫んだら

 

「なに? お前どうもいないと思ったら死んでいたのか!?」

「ちょっとクリリンくん、どういうことか説明しなさいよ!」

 

どうやらまだ説明できていなかったらしい。ピッコロさんとブルマさんが悟飯とクリリンさんを締め上げていたがドラゴンボールさまさまである。多分生き返れるだろうという賭けもあったが無事地球に戻ってこられた。悟空がいないところを見ると、おそらくナメック星に残ってフリーザとの決着をつけているのだろう。

 

とりあえずあと1年ちょいゆっくりできる……。流石に心身ともに疲れた。少しはゆっくりできるかな?

フラグを立てたきもするけどまあいいや。

 

 

 

 

ちょっと悟飯視点

 

ピッコロさんを運んでいたら、なぜか僕たちは地球にいた。殺されたナメック星人の人達もいるから、多分ドラゴンボールが使われたんだと思う。疲れきっていたため、気づくことができなかったが空羽が僕を呼んだ声にはすぐに気づくことができた。

 

「空羽……!」

 

まっすぐこちらにすごい勢いで飛んできた空羽に向かって僕も飛び上がる。あまりの勢いに痛かったがそんなことよりも空羽が生きているということに安心した。多分他の人達といっしょに生き返ったのかな。生き返ったよ、ってピースするものだからまだ事情を知らなかったピッコロさんとブルマさんにクリリンさんといっしょに問い詰められた。

 

「お母さんにはこの事ぜったい内緒だからね!」

 

必死の形相で口止めを食らったのはご愛嬌だ。

 



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10話

空羽のお相手はトランクス説が有力(現代か未来)。しかし彼にはマイちゃんがいる。

結婚できそうにないぜ!

お気に入りがいきなり増えててびびっt  ありがとうございます! 


フリーザ編が終わって家に帰宅し、宿題が宇宙の藻屑になったためチチによる勉強漬けの日々が始まった少しあとのこと。私はカプセルコーポレーションに遊びに行くことにした。

ナメック星のときに女子同士ということもあって仲良くなったのだ。たまには遊びに来いと言われていたので、久しぶりに会いに行こうと思ったのだ。

 

私よりもよっぽど勉強を好んでする悟飯を連れて、西の都へ飛び立つ。まだドラゴンボールは復活していないので、ナメック星人さん達もいるはずだ。デンデとカルゴもいるだろう。

 

「もう少しでドラゴンボール復活するんだよね。」

「そうそう、お父さんを生き返らせなきゃね。」

 

他愛のない(?)世間話をしながら人に見つからない高度で飛ぶ。ここ最近は教科書とにらめっこする毎日だったが、たまには思い切り外に出ないと息が詰まる。次は人造人間編が待っているだろうというのに、上がるのは偏差値という戦闘能力だけだ。

 

服装はさすがに都会で尻尾丸出しというわけにもいかず、生えてきていない悟飯と違って尻尾のある私はダボッとしたワンピース着用である。パッツン切りというチチの魔の手から悟飯を守りつつ、今日の服も私のチョイスだ。どうか、将来までに常識的な感覚を身に着けてほしいと願う今日このごろである。

 

 

街に近くなったところで地上に降り、カプセルコーポレーションへと向かう。

パオズ山なんていうど田舎と比べるほうがおかしいのだが、前世の観点で見ると近未来といったその光景にテンションが上がる。お小遣いはもらっていたので、帰りに何を買おうかと思うと楽しくなる。

 

「あらー、よく来たわね二人共!」

「「空羽、悟飯!」」

 

ブルマさんの元気の良い声に迎えられ、それに続いてデンデとカルゴたちも来る。

最近会えていなかったので、心配だったが元気にやっていたようだ。だが地球人にサイヤ人、その混血児、ナメック星人の入り乱れるカプセルコーポレーションの敷地内はまるで異空間だ。

それを難なく受け入れ養うブルマ親子って偉大。

 

「ベジータってあのあとどう?」

 

一番危ないやつだが将来はブルマの夫になるやつなので少し気になって聞いてみた。

 

「ああ、重力室を使わせてる限りはおとなしいわよ。あとあいつすっごい食べるのよ。美味しいものを食べさせているうちは今のところ大丈夫そうよ。」

 

重力室かあ……。私は一度死んだとはいえ、すぐに生き返ったので界王星には行ったことがない。たまたまベジータは休憩中のようだったので案内してもらえた。簡単な使い方を教えてもらったあと、重力を5倍まで試しに上げてみる。

 

「うっ。」

 

思っていたよりも体に負担がかかる。体におもりを付けたことはあったが、感覚がぜんぜん違う。体全体に均等に負荷がかかってくるので動くのが大変なのだ。

 

せっかくだからと軽く動いていると、突如重力が上がった。

 

「ふん、その程度の重力にも耐えられないとはな。」

 

でた、Mッパゲ。うるせえ、こっちは地球育ちなんだよ! という本音は飲み込み、にこやかに挨拶をする。

 

「ベジータさん、おはようございます。」

「トレーニングの邪魔だ。さっさと出ていくんだな。」

 

るっせ、ブルマさんにヒモしてるくせに! という本音も飲み込みおとなしく退散しておく。すぐに殺しに来ないところを見ていると、ちょっとはマシになったようだ。このままブルマさんの尻に敷かれるがいい。

 

「空羽、ブルマさんが研究室見せてくれるって!」

「え、マジで!?」

 

マジとか言ってしまった。いけないいけない。でも、地球最高峰の天才のいる研究室を見ることができるのだ。絶対に面白いだろう。ブルマさんについていくと大きな研究所が見えてきた。

 

「どうよ、これ! 私が今作ってる新素材なの!」

「あれ? これって……」

「ひょっとして……」

「よくわかったわね! ベジータの着ていたあの変な服の素材がね、案外高性能だってわかったのよ。せっかくだから、再現できないかなって思って他の研究の傍らいじってるってわけ。」

 

私も着ていたが、フリーザ軍の服はデザイン性はさておき戦闘服という点においてかなり優秀だ。地球じゃありえない伸縮性や耐久性など面白いところが多いのだという。材料に難航しているとのことだがブルマさんのことだ、そのうち作り上げてしまうだろう。

 

他にも新型のエンジンやカプセルなど世に出回っていないものも多く置かれていて、非常に濃い時間を過ごすことができた。

 

「悟飯くん、ちょっとそれここにおいて。」

「空羽ちゃん、それをそのまま飛んであそこにつけてくれる?」

 

ついでにとばかりに色々と重い機材などを運ばされた。かなり重いものもあったが、その後にもらったパフェは美味しかった。

 

「ベジータったら全然手伝ってくれないんだから、こういう素直な子たちがいると助かるわ!」

 

うそ、手伝わせたことあるんだ……。なんでも、家で好き勝手させているため一回ものすごい重い機材を運ばせたのだそうだ。ブルマさんってたくましい。まだヤムチャと付き合っているらしいがベジータ、お幸せに。

 

ナメック組とブルマさんたちと楽しく過ごしたあと、私と悟飯は都会見学に出た。ちょっと多めにお小遣いをもらったので好きなものとお土産を買って帰るという計画だ。前世の私は都会っ子である。いかにも慣れていないという悟飯を引き連れて、とりあえず本屋に入った。流石に田舎の本屋とは規模が違う。最初はおどおどしていた悟飯も大量の本を見た途端帰る気配を見せなくなったので渋る悟飯に本を買わせて次の店に行く。

 

だがな、ドラゴンボールのお約束を私にまで当てはめるのはやめてくれ。なんで可愛い幼女が都会に出ただけで強盗に遭遇しなくちゃいけないんだよ。くそったれー。

なんか物騒な集団だったので放っても置けず、つい悟飯と二人でやっつけてしまったのだ。

 

うん。大騒ぎになったのは言うまでもないだろう。写真を撮られないようちょっぱやでことを済ませた私たちは、リアル目にも留まらぬ速さでその場を去った。本当はもうちょっと居たかったのだが、仕方がない。私は自分の洋服を買い、チチへのお土産を買って都を出た。

 

「あーーーーー、疲れた……。」

「まさか悪い人に会うなんてね。」

 

私のぼやきに悟飯が苦笑して答える。確か悟飯も学校に行く途中で時々強盗に遭遇していたはずだ。平穏な私の学校生活は果たしてくるのか?ゔーーーん……

 

思わずため息が出そうになったが、有名な店のお菓子を抱えてパオズ山を目指す。近未来的な都市の光景から一転、のどかな畑の広がる見慣れた地域が見えてくる。

 

「あ、お母さんだ! お母さーーん!!」

 

悟飯が外にいたチチを見つけスピードを上げる。それに負けじと私も速度を上げた。

 

今日は色々あったので話題には困らないだろう。

 




間違えてクリリン死なせてた件。指摘ありがとうございます。速攻で直しました。


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11話

そろそろ主人公のイラストを次回にでも載せる予定です。

今回、話はあまり進みません


更にあれから1年が経った。そろそろ悟空も帰ってくるころだろう。実に情けないことだが、私は数日前に重大なことに気づいた。

 

トランクスが来なければ私らゲームオーバーじゃね? と

 

私の馴染みあるストーリー通りに進むんだったら、トランクスが来て未来に起きる危機を警告して私達はそれに備えることができる。しかし、私達のいるこの時間軸こそが絶望の未来ルートだとしたら? …………やめよう。とりあえず悟空が帰ってくるまで何も考えずに過ごそう。

 

ちなみに服だが、フリーザ軍式の戦闘服ではなくピッコロさん式の道着が揃ってる。なぜかって? 私達は亀仙流ではなく、ピッコロさんを師匠としている。だったらピッコロさん道着また作ろうぜ! っていうノリで二人で作ったのだ。主に悟飯が。

私に裁縫のセンス? 死にたいかい? 

お嫁に行けねえだよ。

 

 

 

 

そして来たるは運命の分岐点。いつも通り参考書とにらめっこしていたら、嫌でも気付かされる巨大で邪悪な気配を感じ取った。それも2つ。

もしかしなくてもあのフリーザとコルド大王のものだろう。ナメック星を思い出すが、いい思い出ではない。記念すべき私の死亡一回記念だ。

 

はっはっは、強くなろうと決心した私はあれからこそこそと涙ぐましい努力をしたんだよ。ベジータにバレないように。

私の原作知識だが、漫画にほぼ依存している。超に至ってはテレビを付けないというライフスタイルのために全部見逃したのだ畜生め。で、ユーチューブで宇宙サバイバル編だけちょっと見たのだがここで私は個人的世紀の大発見をすることになる。

 

おわかりだろうか? 「背中ゾワゾワ説」である。

 

なにあれ、超サイヤ人の叩き売りじゃんとか思ったけどあの情報はありがたかった。なんで今まで思い出せていなかったかって? もう転生してからだいぶ経っているってわけで、記憶がもうぼんやりと。

下手に知識に頼れば自滅しかねないという素敵な仕様に成り果てた。

畜生が。

 

 

 

 

カプセルコーポレーションからだいぶ離れた辺境で、私はひたすら超サイヤ人を目指して修行をした。背中ゾワゾワ説で少し光ったが、ベースの戦闘力が足りていなかったようでうまく行かなかった。生きるか死ぬかの状況にいなかったからかも知れないが。

 

そして、私はとうとう超サイヤ人になることができた。アニメ知識による卑怯な手を使ったけど、文句言われる筋合いはない。ちなみに現在ベジータは未だ超サイヤ人になれていない。

おっしゃあ、ベジータ越したぜざまあみろ。

 

 

 

だがな。だがな……伝説なんて求めてねえんだよおおおおおおおお!!!!!

なに? 今更転生特典?

多分だが原因はわかってる。もしこのまま絶望の未来ルートに入ったら原作では悟飯は人造人間に殺されているのだ。あのシーンは鮮明に覚えている。あの一連の生々しさはすごい印象に残ったからだ。

 

自らを洗脳する勢いで自分に思い込ませたのだ。今考えるとやりすぎである。だが、自分の才能には若干信用できていないので、どうにかして戦闘力を伸ばしたかったのだ。それも早いうちから。

 

背中に気を集中させ、修行に精を出す事1ヶ月。とうとう私は超サイヤ人化に成功した。とはいっても現在の私のノーマル状態はベジータよりも低いので、トランクスに勝てるほどかといったら無理だと思う。

 

さて、超サイヤ人化した私の状態だがいきなり膨らみ始めた気に私は負けていた。しかも、理性が今にも飛びそうなぐらいに精神状態がきつかった。耐えられなくなった途端に筋肉が膨張し始めた。

こんなんでも私は一応女子である。「超サイヤ人」ではなく「伝説の超サイヤ人」になったことで筋肉が隆起したのはまだ許せる。だがな。ブロリー要素はいらねえんだよ。

 

頑張って抑えてもまだほんの少しの間しか維持することができない。決め手やピンチの時使用するのが関の山だろう。でも、このほんのちょっとの間だけベジータよりも強い。

 

 

 

結論。

輝かしき私の超サイヤ人は30秒しか持たない、使い物にならなそうな完成度になっている。一人で修行をしているという弊害もあるのだろうが、まあ私らしい残念な結果と言えよう。うっかり理性が吹っ飛べば見事ブロリーだ。味方まで巻き込みかねないし、何よりあの姿は見られたくない。仮に敵に勝ったとしても私の精神衛生上非常によろしくない。

特に悟飯。

 

勉強勉強悟飯勉強勉強緑色というライフを送っているうちに今に至る。

 

 

 

チチの静止も聞かず、私たちはフリーザたちの到着するであろう場所にむかう。未来トランクスが登場することをひたすらに願って。

…………来なかったときのことは後で考えよう。そして神龍に心臓病を直してもらおう。

 

 

 

「最悪だよ……。フリーザが生きていたなんて。」

「そう言ってもしょうがないよ。来ちゃったものはさ。」

 

おそらく悟空かトランクスが倒してくれるだろうが、トランクスであってほしい。万一にも人造人間が来てしまったら、ピッコロさんと悟飯だけでも死なせないようにしなくてはならない。ドラゴンボールがなければこの先の戦闘をくぐり抜けることは不可能だ。悟飯が死ぬことは私が許さん。

 

「おーい、悟飯、空羽!」

「「あっ、クリリンさん!」」

「な、なあ。この気ってやっぱり……。」

「フリーザ、ですよね……。」

 

散々ナメック星でひどい目に合わされたのだ。できれば宇宙の塵になってほしかったが、原作通り生きていた。

 

くるよね?

 

トランクス?

 



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12話

ドッカンバトルの復刻で始まった絶望の未来編ストーリーを進めていくのが精神的につらすぎる。悟飯ちゃん……

さてさて、最近配信されたドラゴンボールレジェンズがスマホのバージョンが足りずプレイできないという悲劇。仕方ないので学校で配布されたパソコンに友人直伝裏技でインストールしました。案外レベリングが大変。


【挿絵表示】
精神と時の部屋前空羽の図


孫 空羽

 

外見:チチさんよりだが、ギネさんの遺伝なのかつり目。超サイヤ人になると緑髪になり、筋肉が若干盛り上がる。幼少時は悟飯よりも背が高かったが、精神と時の部屋以降は抜かされる。細身。

 

性格:戦闘はすきになれないが、これからのことを考えるとどうしてもサボれない。面倒見はいい。気が強い、素の口はそこそこ悪い。

 

技:かめはめ波、繰気連弾、バリアー

 

人物相関

ピッコロさんだ~いすき。大体亀仙流ではなくピッコロさん風の道着を着用。成長してからは、ベジータのインナーの女性版の上にこれを着てる。

 

悟飯だ~いすき。大体いつも一緒。一応妹だがそんな風には全然見えない。

 

ナメック星から、ブルマとは仲がいい模様。時々カプセルコーポレーションに行ってる。

 

お父さんこと悟空とは、楽しくやってる様子だが、チチに苦労をかけすぎないよう気をつけている。

 

 

原作知識

ほぼほぼ漫画に依存。前世がテレビをみないライフスタイルだったために超は全部見逃した。知っているのはネットに上がっていた動画のちょっと分。

 

学力

多分、悟飯ほどではないが結構いいはず。かといって勉強が好きかと言われればそうでもなかったり。前世に比べて遥かに良くなった偏差値はチチさんの努力の賜物。

 

 

 

 

 

 

 

「多分このあたりに降りてきやがるはずだ……。」

 

私達が到着したときにはもうほかの人達は来ていた。トランクスが来るか悟空がくるか……。ああ、胃が痛い。ついでに言うと、なんとブルマさんまで来ていた。さすがZ戦士とずっと付き合っていけるだけの事はある。かっけえ。

 

「来たぞ!」

 

誰かが叫んだが、あれだけ大きい気だ。いやでも見てしまう。隣で元あの世組が驚愕の表情を浮かべている。話で聞くのと実際に肌で感じるのでは大きなギャップがあったようだ。

改めてナメック星編の鬼畜さを感じたが、次は人造人間編だ。生きていける気がしないのは、私だけだろうか。

 

ベジータが地球終わった宣言をしていたが、私にとってそれどころではない。トランクスが来るかどうか、私の死活問題の答えがもうすぐわかるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「!!!!!!!!」」」」」」」

 

突然、馬鹿でかい気が現れて小さめの気が大量に消えるという現象が起こった。あれ? これってひょっとして?

 

きたーーーーーーーー!!

 

未来トランクス来た!! やったぜ、絶望の未来編回避だ。セル来るけど。

それからは、うろ覚えだったがフリーザとコルド大王はトランクスの剣の餌食となりご臨終だ。正直内心舞い上がりすぎて、たまたま隣にいたベジータにハグしそうになったがギリギリのところで抑えた。そんなことしたら私が殺される。

 

「お父さんのときと同じ気だ!」

 

悟飯が悟空の超サイヤ人の気と同じだということに気づいた。なんか周りのZ戦士勢が私の方をチラチラ見てくる。……なんで?

 

とにかく、誰が倒したのかを見に行くために舞空術で飛ぶ。なんか皆の視線が痛いんだけど、何かやったかなあ……。

 

 

「これから孫悟空さんを出迎えに行きます!! 一緒に行きませんか!?」

 

とりあえず一言。トランクスイケメン。やっぱり育った環境なのだろう。現代トランクスがおそらくクソ生意気に成長していくのと比較するとなんだこの誠実そうな青年は。ベジータの息子だとは到底おもえんぞ。

 

悟空が到着するであろう場所につくとトランクスさんは地上に降り立ち、小さい冷蔵庫をカプセルから出した。都会に時々行く私でも見たことのないラベルだ。おそらく未来の新製品だろう。一つ貰ったが美味しかった。ラベルとメーカーは覚えたぞ。

 

年齢以外素性をあかせないといったトランクスさんは、父親だということもあってベジータをめっちゃ見てる。だけどなぜか私の方もめっちゃ見てる。なんでかな? 悟飯の方も見てはいるのだが、明らかに戸惑いが入っていた。

 

そして、Z戦士&ベジータの視線が痛い理由が判明した。

 

「空羽、お前も超サイヤ人になれるのか?」

 

ピッコロさんが聞いてきた。周りの反応を見るに、私の自主練のときに発していた気がトランクスさんと同じだったことに気がついたのだろう。

 

「ええと、30秒ぐらいなら……。」

「なんだと!?」

 

見せたほうが早いかな、と思い私はその場でちょっとだけなってみせる。なにをやっていたかまで詳しく知らなかった悟飯も皆と同じように驚いていた。だがな。

 

「なんか、さっきのやつとは感じが違うな……。」

「うわあ、空羽。すごい筋肉ついたね!」

「それを言うなよおおおおおお!」

 

好きでこんなのになっているわけではない。何故かこうなったのだ。しかも多分通常のものよりも感情が高まりやすいので、長くまだ持たない。無邪気な悟飯のコメントが心に刺さってくるぜチクショウ。

 

「な、なんだと……?」

 

ベジータが睨んでくる。視線だけで人を殺せそうだ。すまん、もともとだったかな?

ついでにトランクスさんもびっくりしてた。

 

「す、すごい……。その年で超サイヤ人になれるなんて。」

 

一応、誤解があるといけないので30秒しか持たないことは伝えておいた。うん、今のままじゃ全く役に立たない。せめて3年後までにコントロールできるようにしないと。

 

 

 

そんなこんなで3時間が過ぎた。

悟空が本当に来たことに驚く中、地球に丸型のポッドが着陸した。そしてドアが開き、悟空が出てくる。

 

「「お父さん!」」

「あれ? どうやっておらのことわかったんだ?」

「この子が教えてくれたのよ! 知り合い?」

「へ? 誰だ?」

 

悟空が来ることを言い当てた青年のことを悟空が知らないということに周りは驚いていた。内緒で話があると私達から離れて二人は今話している。

 

 

 

 

 

トランクス視点

人造人間に怯えながら暮らす地獄のような未来にさせないため、オレは母さんの作ったタイムマシンに乗って過去へやってきた。この時代から3年後の戦いでいなくなってしまった人たちの話を母さんや悟飯さんからずっと聞いていた。

 

だけど一人だけオレの知らない人がいた。名前を聞いたら空羽だと言われ、なんと悟飯さんの双子の妹とまで言われてしまった。

……オレの時代の悟飯さんには、兄弟はいなかった。もしいたのならオレは知っているはずだし、あの戦いで死んだ女の子がいるとも聞いていない。タイムマシンを使ったのは今回が初めてだが、関わる前の時代の出来事まで変わってしまうものなのだろうか?

 

そんなことを考えながら悟空さんに事情を話す。

これから起こる戦いのことと、オレ以外の戦士がもう残っていないこと。それと……

 

「あの女の子についてちょっとお伺いしたいんですが。」

「ああ、空羽か! いいぞ。」

「実は、オレの時代にはいないんです。死んでしまったとかそういうのではなく。悟飯さんはもともと一人っ子でして……。」

「え? 空羽おめえんとこにはいねえんか?」

 

理由はオレにもわからないが、すでに歴史が変わっていることにわずかながら不安を感じる。が、今悩んでいても仕方がない。悟空さんに心臓病の薬を渡したあと、オレはこの時代を一旦去ることにした。

 

 

 

 

 

空羽視点

 

なんだか向こうで色々話していたようだが、ピッコロさんの聴覚が想像以上にすごかった。

3年後私たちの世界で起こることを教えてもらい、私たちはそれぞれの目標を掲げて修行する必要がわかったのだが。

 

「空羽! おめえ超サイヤ人になれるんか!」

 

私が超サイヤ人になれるということを聞いた悟空が褒めてくれる。超サイヤ人にまだなれていないとはいえ、ベジータとのこの反応の差よ。まるでいい修行相手を見つけたかのような表情ではないか。

 

「でえええい!!!」

「おー。おらだってえれえ苦労したのに、もう空羽ができるようになっちまうなんてなー。」

「30秒しか持たないけどね。」

「そこは修行次第でなんとかなるだろう。悟飯、お前も3年後までになることを目指しておけ。」

 

それぞれやるべきことを再確認した上で、解散となった。

 

 

 

 

いつまで経っても私達の勉強に本腰を入れられないチチを説得するのにえらい時間と苦労が伴ったのは別の話。

 



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13話

お気に入り件数1000突破しました。お気に入り登録、評価をしてくださった皆様ありがとうございます。

変わり者さん、Sheenaさん、kira429さん、読店さん誤字報告ありがとうございます。変換ポンコツパソコンに負けず頑張ってます。

時々日間ランキングにランクインできるようになりました。やったぜ。


さてさて皆様ごきげんよう。超サイヤ人をコントロールする修行に精を出している今日このごろです。何が大変かって?ムキムキボディを細マッチョにし続けることができないのだ。

女子の尊厳にかけてブロリーはアカンと思ってる。

 

ピッコロさん考案の修行方法とは

「限界が来る前に変身を解くから時間が伸びないんだ。なら、暴走するまで続けてみろ。」

 

と、いうわけで。敬愛なるお師匠様の命令に私が逆らえるはずもなく、暴走しては力ずくでのされるということを繰り返していた。理性がないぶん動きがわかりやすいようであっさりとやられる。

で、ちょっと成長。なんと! 10分まで引き伸ばすことができたのだ!! 褒めてくれ。

かかった時間3日。悲しくなってきた。

 

 

「よーーし、悟飯。もっと怒れ! もっと、もっとだ!!」

隣で悟飯が踏ん張っている。ただ、悟飯の性格が穏やかすぎるために難航しているようだ。そもそも、私も悟飯もベースの戦闘力を底上げする必要があるため変身にさける時間も無限ではない。そのため、合間を縫ってやっているわけだ。

 

追加で私は瞬間移動の習得を目指している。…………だって便利そうじゃん? ただここで一つ問題が浮上した。天才肌であまり人に教えたことのない悟空は、組手の指導ならできるが気の細かい説明をする語彙力がなかったのだ。

悟空の感覚による説明を、ピッコロさんの予想による補足を受けながら練習している。ただ、悟空でも1年かかったというこの技は只者ではなかった。なかなか習得できん。

 

気を感知するという事自体はできるのだが、どうもその先がうまくいかない。説明する側もかなり感覚に頼ってしまうようなので、あとは独学で頑張るしかない。

 

 

どうでもいい話だが、私たちは交互にピッコロさん服と亀仙流道着を着ている。というのも、悟空にもこれから教わっていくのにずっとピッコロさんオンリーでいいのか? という議題が私達の中であがったからである。結果、交代で着るという構図が出来上がった。昔にピッコロさんアレンジな亀仙流道着は着たことはあるけど、それ以来一回も着ていなかったのでだいぶ久しぶりだ。

 

まあ、すぐにぼろぼろになってしまうわけだが。ピッコロさんの「ピッ」は素晴らしき。

 

 

ピッコロさんと悟空が修行しているときは、悟飯と組手をする。が、悟飯の成長速度に焦る。私のほうがかかさずに修行してきた分、動きでは私のほうが上なのだが変身してないときのパワーのつき方が悟飯の方が上なのだ。男女の差かな?負けるもんかい。

 

ただ、場の局面を見ることや機転を利かせることは私のほうが上だ。中身の年齢を考えれば当然ではあるが、サポート要員には向いていると思う。地球戦士組とか一人で突っ走るやつ多いし。こういうところでストッパー戦士がいなくては。原作で苦戦したシーンって連携さえ取れれば乗り越えやすいと思うんだけどなあ。……それができないから困るのだけれど。

せめてサシでの勝負に拘るのやめろ。戦闘に快楽を感じるのもやめろ。

なんてサイヤ人の特性に頭痛を覚えながらも修行に打ち込んでいく。

 

 

 

 

「空羽ちゃんが不良になっちまっただーー!!!」

「お、お母さん!? えっとこれは違うの、超サイヤ人って言う変身なんだけど……。」

 

修行をしている私たちに差し入れをチチが持ってきた。そしてチチが見たものといえば髪の色が変化している私である。

あ、ダメだ。お母さんの耳にまるで届いていない。10歳にも満たないような娘の髪の毛の色が変わっていたことにショックを受けたチチは放心状態だった。

 

少々お待ちください

 

 

 

 

 

 

 

 

説明すること15分。ようやく落ち着いた。そもそも悟空が宇宙人だったということを外見がほぼ一緒だったためにあまり認識していなかったようだ。で、これがサイヤ人由来の能力だと説明したのだ。ただ、納得はしてもらったが不良っぽいのが嫌だというわけでチチの前ではならないということを悟空含めて誓わされた。

 

「悟空さ、空羽ちゃんと悟飯ちゃんにあまり変なこと教えるでねえだよ!!」

 

宇宙最強のサイヤ人でも妻には弱いわけで。終始タジタジだった悟空も途中でうだうだ言ってはいたが最終的には頷いていた。

妻は偉大だ。

 

 

さてさて。チチが持ってきた差し入れといえば聞こえがいいが、明らかにでかい重箱に入ったお弁当は美味しかった。3人分セットで入っていたために悟空と悟飯の食べるスピードに負けじと箸を動かす。うかうかしているとあっという間に空になってしまうからだ。

前に一回してやられたことがある。

 

あの時悟飯が私の分を確保してくれていなかったらまじで幼女ブロッコリーになっていたと思う。まさかトイレに行っている間に殆どなくなっているとは。

サイヤ人のカロリー消費速度にこの修業の日々である。間食がないというのは辛い。

 

 

 

とりあえず私の戦闘の長所と短所を説明しておきたい。

 

まず長所だが、私は舞空術が得意だ。戦闘力に左右されるスピード的な問題ではなく、方向転換や飛んでくる気弾を避けることが他の人達よりよっぽどできる。小回りがきくといったぐあいだろうか。イメージとして例えるなら3Dの弾幕ゲームをバリアーを混ぜながら避けきるといった感覚である。

 

次に短所だ。

 

「空羽! もっとパワーを出すんだ! 悟飯! 動きが遅いぞ!!」

 

ピッコロさんも悟空のこの意見には同意していた。私はノーマル状態での単純なパワーがないのだ。だから機動力に傾いた戦闘スタイルになってしまったのだが、これは団体戦ならいいがタイマンのときにはあまり意味を成さない。決め手にどうしてもかけてしまう。

ついでにいうと、持久力はそこそこだ。防御力はそこまでよろしくないが。

 

私と悟飯の得意分野が面白いようにわかれた。

私と悟飯でペアを組んで戦ったら、いい感じに戦えるんじゃないか?

できれば戦いたくないが。

 

 

 

うん、考えていても仕方がない。あと3年ぐらいはあるんだし前向きに生きよう。これから降りかかるであろう脅威に目を向けていたらどうにかなりそうだ。

 

 

悟飯かわいい。

 

 

 

 

現実逃避をしているわけではない。




何話かこれから日常編をはさみます。

これには戦闘だけではなく、日常も生きているんだと言うことをアピールするため。

断じて手持ちの原作がきれてしまったからというわけではない。断じて。


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14話

主人公の原作知識は原作42巻+超をほんわか、GTほんわかです。

これは、作者が書けないとどうにもならないため作者の知識に準拠します。ゲームとかスマホぐらいしかわからないです、すみません。

この話がすすむ前にアニメみたい。(テレビほとんど見ないので全部見逃した)


家の近くで修行を開始してから数ヶ月、ろくに休みもなかったが久しぶりに悟飯と私は西の都へ遊びに行くことにした。カプセルコーポレーションである。

 

なんだかんだいって女同士ということもありブルマさんとは仲良くなっていたのだ。遊びに来いといったのに私達が来ないというので昨日電話がかかって来たのだ。たまには遊びに来なさいよ、と。

 

朝の修行を終えた私と悟飯は今西の都、カプセルコーポレーションまで飛んでいる。昔はもっと時間がかかったものだが今ではずっと早く到着できそうだ。変なところで成果が現れているが、実感できているのは嬉しい。交通費0。

いかんいかん、つい前世のケチ根性が。ああ、数キロの移動に電車か自転車か悩んでいたあの頃が懐かしい。

 

手ぶらで行くのもあれだから、と少しお金をもらい都に着く前に別の街に寄りお土産を買うようにと言われた。世界一の富豪にあげられるものはないけど、大事なのは気持ちだ。変な民芸品でも買っていこう。

 

そう思い、私は家から一番近いところにある町に立ち寄った。

 

 

「ねえ、これはどうかな?」

 

悟飯が聞いてくるがここで私は改めて一つ重大な問題に気づいた。一般常識がないのである。そういえば、グレートサイヤマンなんていい年こいて将来やるんだっけな。

無邪気に謎の置物を見せてくるがそれを一体どこに飾るんだよ。私は自覚を持って変なものを贈ろうとしているが、悟飯の場合本気でそれを選ぼうとしている。家で一番の常識人である私が悟飯に一般的なセンスを教えるときが来たようだ。セルぶっ倒したらそこら辺しっかりやろう。たとえパオズ山料理に慣れてしまったこの身でも。常識人のはずだ。

そう、たとえ空を飛んで気弾を撃ちまくってても。

 

……どうしよう、自信なくなってきた。

 

 

 

 

 

ところで皆さん、ドラゴンボールのお約束はご存知ですか? 普通の女の子や少年青年として街にいるとどうしても高確率で強盗に遭遇してしまうというあれを。

思い出してみよう。悟飯は登校初日ですでに2回めの強盗に遭遇し、パンちゃんはデート中にやっつけて振られてしまった。悟空はちょっと真面目に仕事をすれば強盗にからまれ、天下一武道会にでれば魔人ブウの手下に遭遇&界王神降臨。

 

わははのは。私達が珍しく街に立ち寄れば事件に巻き込まれるのも何ら不思議ではないわけで。

 

「悟飯、別のにしようぜ……。」

 

「ええーー、可愛いのn……。」

 

「てめえら、動くんじゃねえ!!」

 

「え? じっとしてればいいですか??」

 

「悟飯、それ違うわ。強盗でしょーが!!」

 

思わず突っ込む。

悟飯の天然が隣で炸裂してるけどそうじゃない。かわいいよ、って言いたいけど今じゃなくていい。どうしよう。警察が来るのを待ってもいいんだけど、できれば関わりたくないしなー。でも周りの人たちが怯えてるしなー。

大都市ではないとはいえ、そこそこ立派な店だ。金もおいてあるだろうが、小さい子もいる。さてどうしたものか。

 

「ねえ、空羽。やっつけちゃったほうがいいのかな?」

 

「やめとこうよ悟飯。目立ったら絶対後々面倒くさいし……。」

 

「おいてめえら!! なにコソコソしてるんだ!」

 

「え?」

 

なんと不審者一味のうちの一人が悟飯に銃を突きつけたのだ。当然悟飯は生命の危機など感じるはずもなく、むしろよくわからない行動をする相手に戸惑っている。

自分に全く怯えない小さい子供ということに相手は逆上気味だ。

 

 

ふっ。

 

私の悟飯に手をだそうだなんていい度胸じゃねえか、貴様ら。

 

そう思った私はその後のことをいまいち覚えてない。

 

 

 

 

 

悟飯視点

 

あ、まずい。

そう思ったときにはもう遅かった。でも多分、僕たちは悪くない。多分。

 

ことの始まりは変な格好をした人たちのうち一人が僕に銃を突きつけてきたことだった。彼らをやっつけたほうがいいのか放っておいた方がいいのか相談してたらこうなった。返事をしなかった僕達も悪いかもしれないけど危ないものを振り回しちゃあ周りの人に迷惑がかかるじゃないか。

 

で、現在。

 

「おい、そこのボンクラ。うちの悟飯になに危ないものを出してんだよ。」

 

一応説明しておくが、空羽は家でこんな言葉遣いは絶対しない。僕に対しても使わない。今まででも使っているのを見たのは敵と戦ったときぐらいだ。

 

……どうしよう。この空羽を止められる自信がない。ちょっと呼びかけてみたけど全然聞いてない。殺気がすごいよ空羽。お願いだからそれは抑えてー。

 

「空羽! 僕は大丈夫だから! 抑えて!」

 

「大丈夫、手加減はする。」

 

一体どこを見れば大丈夫なのだろうか。殺気を放って拳の骨を鳴らしている。

 

「なんだ、このガキ……ぐはあっ!!」

 

 

 

 

 

スマキにされた不審者一味を残して僕たちは騒ぎが大きくなる前にその場から去った。強く見えすぎないように全身を最大限に使った戦い方をしていたが、明らかに目立っている。

途中であいつらの鉄砲を打ってみたりと明らかに途中から調子に乗っている感じはあったが、当たってないので大丈夫だろう。

 

「結局あまり買えなかったね」

 

「まぁ、騒ぎになっちゃったからね。」

 

ちょっと買い物をしようとしただけなのにここまで騒ぎになっちゃうなんて、都会って大変だなって思う。

 

 

 

 

空羽視点

 

正直言って目立つつもりはなかったんだけれど、私は悪くない。だって、悟飯に手出すんだもん。なんか気づいたらぶっ飛ばしていたけど、周りの人とかめっちゃびっくりしていたけど、不可抗力だ。うん。仕方がない。

 

普段家からあまり離れない生活を送っているので悟飯に都会の良さを知ってもらおうと張り切っていたんだが、都会って疲れるねと言われてしまったんだよ。無念。

 

都会の良さは悟飯には合わなかったかな。

 

 

 

 

 

 

西の都へ到着。

 

たったの都会へ行くってだけですごい疲れたのは気のせいだろうか。いつものチャイナ服や道着ではなく洋服を着て、ちょっと街によっただけですごい疲れた。ドラゴンボールのお約束? クソッタレエエエ……

 

思わずベジータっぽいセリフが出たけどまあいいや。

 

とにかく、私達はやっと着いたのだ。カプセルコーポレーションに。だがな。

 

ベジータはいらねえんだヨ。

 



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15話

今回で日常編終了です。次回から人造人間に会いにゆきます。
月間ランキングにもランクインできました。ありがとうございます。

86さんという神が降臨しました。カラーですよ、カラー。
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「あ、べ、ベジータ……。」

 

「ベジータさん……。こ、こんにちは……。」

 

「なんのようだ。」

 

「悟飯くんに空羽ちゃん! 遅かったじゃない。おやつあるわよ。」

 

凄まじく気まずい空気が流れたが、ブルマさんが来てくれたことでなんとかなった。今はトレーニングしていなかったようでなにげに地球のファッションをしている。前みたいにピンクじゃないのは残念。

しかしだな、ベジータ。私達がお前なんぞに会うためにここまで来るわけがなかろう。ブルマさんに会いに来たんだよ、ブルマさんに。

 

ああ、美味しいスイーツを食べているはずなのに背中に刺さる視線が痛すぎる。そうか、さては貴様。まだ超サイヤ人になれていないんだな? ざまあみやがれ。

まあ、私は超ネタで半分ずるしたようなものだから偉そうなことは言えないけど、とにかくザマアミロ。

 

性格悪い? 知らんなそんなこと。少なくとも私たちはこいつに散々苦労させられたんだからちょっとぐらい罵ったっていいじゃないか。ばーかばーかばーか。

やっべ。顔に出てたっぽい。視線が痛い。威圧感もさらにやばい。児童相談所行きたい。

まてよ? 悟空のほうがやばいのか?

 

 

 

 

精神的HPをじわりじわりと削られながら美味しいスイーツを食べ終わった私たちは、また研究所を見学させてもらった。身近過ぎて忘れそうになるが世界最先端の技術が詰まっているのだ。化学の知識なんてまだまだないが、それでも見ていて楽しいのだ。ブルマさんもなにげに前回来たときよりも解説交えながら専門用語を使って説明してくれるあたり説明してくれるブルマさん自身も楽しそうだ。

 

「孫君もベジータももっと私に感謝してくれたっていいのにね。全くみんな脳筋ばっかりで困っちゃうわよ。」

 

とか言っていたが私も悟飯も反論できないあたり耳が痛い。ようし、悟飯。兄妹でインテリ系サイヤ人目指そうじゃないか。次世代は戦闘も仕事もこなすハイスペックになりたい。

ああ、悟飯の学者までの道のりが険しすぎる。ブウもセルも滅びろ。

 

ブリーフ博士やカプセルコーポレーションにいた他の人たちと楽しくおしゃべりしてさあ帰ろうとしたとき、事件は起こった。

 

 

 

 

ああ、なんで私は今重力室にいるんだくそったれ。

「フン。超サイヤ人が貴様でも強いのか確かめてやる。」じゃないよてめえ。

 

まだ超サイヤ人に悟飯はなれないので必然的に戦うのは私になってしまう。嘘だろ。ブルマさんは心配してくれたがベジータの雰囲気的に絶対逃げられない。安心しろ、殺しはしないとか言われたけどその言葉のどこに信憑性があるというんだ。皆無だろ。

 

「はぁん? てめえこそまだ超サイヤ人になれてないっぽいけど?? 変身した私なめんなよ? ぶっ殺してやる!!」

 

「く、空羽……。殺されちゃうよそんなこと言ったら。」

 

ベジータがブチ切れると同時に一気に部屋の重力があげられる。悟飯が部屋の外に行ったのを確認すると気を放出して超サイヤ人になる。啖呵を切ったはいいが、大した時間は持続できないのでここからはスピード勝負だ。

 

「死ねえ!!」

 

「ぐっ!!」

 

可愛くない掛け声に本心をのせて回し蹴りを仕掛ける。男性陣に比べ非力だという私の欠点も変身することで克服され、ノーマルベジータぐらいなら普通にダメージが入る。まあ、あのときの未来トランクスほどではないだろうが大分私も強くなったなと思う。というわけで諦めてしね、ベジータ。

 

私には戦闘を楽しむとかいう少々トチ狂った趣味はないので、はじめから強めにいく。

 

「だだだだだだだだだだだだだ!!!!!!」

 

「頑張れー!! 空羽ーーー!!!」

 

悟飯の声援を受けて更にパワーを上げていく。さすがの伝説の超サイヤ人といったところか。ベジータを押している。暴走するたびに父親に沈められるという謎修行の成果が出た。

いやー、今まで歯が立たなかった相手より強くなってるって気持ちがいいね、これ。

 

だが、世の中そんなに甘くなかった。サイヤ人の成長速度を見くびっていましたよ、ええ。

 

「こんなガキどもすら超サイヤ人になれるというのにな……。」

 

あ、あれ? さっきまでひたすら荒々しかった気が落ち着きを取り戻してる。いや、これはおそらく怒りだ。ほんでもってベジータの気が収まったかと思ったらどんどん膨れ上がってる。

 

…………あれ? これってやばいやつ???

 

 

「貴様らにできて、この俺様にできないわけがない。」

 

 

うっそん。覚醒しちまったよ。なにこの出産に立ち会いましたみたいな展開。なんか言ってるけど、お前今までできてなかったじゃねーか。

 

「はあっ」

 

「やばい!!」

 

無駄なこと考えている場合じゃなかった。

読者の皆様に問おう。超サイヤ人にならないとノーマルベジータに勝てないこの私が、そのベジータまで超サイヤ人になってしまった場合勝てるのか?

答えはNoだ。

 

 

「空羽あ。生きてる?」

「かろうじて」

 

あのあとベジータの攻撃にふっとばされた私はそのままリタイアした。ブルマさんがめっちゃベジータに怒ってて、ちょっとうろたえてたのを見ると脈アリだと思う。残念ヤムチャさん。

 

「なんで笑ってるの?」

「……なんでもない。」

 

「ほら、じっとしてなさい! ベジータも手加減すればいいのに。」

 

「でも前よりはこれでも良くなったと思いますよ? 必要以上に攻撃してませんでしたし。」

 

悟飯、解説ありがとう。超サイヤ人になって私をぶっ飛ばしたあととどめを刺すことなく

何処かへ行ってしまった。多分そのままどこかで修行でもするつもりなのだろう。

でも痛かった。今のは痛かったぞおおおお。

セル編でもし私のほうが強くなったらラリアットの一発でもかましてやる。覚えてろよ。

 

 

 

「お父さん〜、ただいまー。」

「どうしたんだ? 今日は都に行っただけだろ?」

「ベジータの糞野郎が……」

「ベジータさんがちょっと超サイヤ人になれるようになったんですよ。」

 

うん。修正サンクス。

 




だいぶ短めな気もするけど、やっと見せ場が近づいてきた。終盤にマックスにする予定です。


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人造人間編 16話

漫画を読み直したので心置き無く本編が書ける。


あれから更に時が流れ、ついに人造人間が現れる日がやってきた。あみだくじの結果、私がピッコロさん道着を、悟飯が「魔」文字のピッコロさん作亀仙流道着を着ている。

小さいサイズが最近入らなくなったため、新しいものを作ってもらったら文字が変わっていた。ピッコロさんのこういうさりげないところ好き。

 

もう再生しないのか、悟飯の尻尾は復活しないけど私にはまだある。これから一応そこそこ大きい街のある島に行くので、道着の帯の上からそれっぽく布をスカート状に巻き隠してごまかす。大猿になる必要がないからと言って、抜けばいいじゃんという話ではない。と、いうわけで私のお尻にはちゃんと尻尾がある。

これが猫とか犬とかだったらかわいいんだけどなー。猿だもんなー。

 

「クリリンさ~ん!!」

「お久しぶりでーす!」

 

「お、おう。空羽に悟飯、お前ら大きくなったな。」

 

 

さて、ここで私のステータスを紹介しておこう。修行をしなければなかった都合上、瞬間移動は極められなかった。でも、ちょっとだけできるようになった。どのくらいかというと、目で見えている範囲ならできる。完全に気だけで移動するというレベルにはたどり着かなかったのだ。まあ、気の感知にかかる時間は結構短いので戦闘に交えて使うことができるようになっただけ大きな進歩だろう。そのうえ、繰気連弾とバリアーだ。大分うざい戦闘スタイルになってしまった。自分だったら私のようなやつとは絶対戦いたくない。

正面切っての完全な肉弾戦だったら悟飯よりも弱いが、この技のお陰で結構勝ててたりするのだ。

 

ただ、この戦い方は気の消費以上に集中力を必要とするために精神的な消費が大きい。長期戦での多用はできないだろう。

 

超サイヤ人においては、他の人並みには持続させることに成功。その練習のせいで修業に支障が出てしまったことには目をつぶろう。うん。

悟飯も一応超サイヤ人に変身することには成功。ただし、胸をはって超サイヤ人名乗れるほど強くないのは私と一緒。強くてニューゲームならず。だってベースの戦闘力を上げるほうが先だって言うんですよピッコロさんが。まあ、先に戦闘力上げたほうが変身するのも楽なんですけど。

 

 

「けっこうでけえ島だな。」

 

「大きな街まであるぞ。これは移動して戦わせないと被害が出る。」

 

原作では19号と20号に吹き飛ばされて半分ぐらいお釈迦になっていたはずだ。死亡フラグの権化ことヤムチャさんの近くにいれば早期発見&破壊回避できるんじゃないのか?

よし頑張ろう。

 

 

さてさて。ここで大事なことを心のなかで叫ばせてほしい。現代トランクス爆誕。かわええんじゃあああああ!!!

何この成長後をすでに想像させる目つきの悪さ。さすがはベジータの息子。赤ん坊の頃から受け継いだ目つきの悪さがすでに出ているなんて。未来トランクスのかっこよさよ。現代トランクスが糞ガキに成長したところから見ると、環境は大事というお偉いさんが唱える育児論にも頷いてしまう。でもかわいい。あっかんべーやってる悟飯もかわいい。

 

「赤ん坊にしてこの目つきの悪さ。かわいいよ〜。お名前は?」

 

「でっしょ〜? ベジータみたいに目つき悪くなっちゃったのよね。ね、トランクス?」

 

「べ、ベジータの!?」

 

「とっくに別れたんだ、俺たち。」

 

膨れた顔をしたヤムチャさんが解説してくれた。どんまい。

髪色はブルマさん似らしく、紫色だ。よく見ると未来トランクスのほうが若干青みがかってる気がする。ああ、目つきが悪い。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、私は今ヤムチャさんの近くで人造人間を探している。なんでって?

そりゃあ、仙豆配達員のヤジロベーが飛行機ごとドカンしたからだよ。死んではない。一応。悟飯が助けに行ったのでとりあえず私は一緒に「人造人間を探せ」をしている。

原作通りに事が運ぶとするなら、死亡フラグを守ることが私のやること1号じゃないか。

 

「きゃーーーーー!!!!」

 

しばらくすると女の人の悲鳴が聞こえて一番近くにいたヤムチャさんがそれに気づいた。

よし、仕事をしよう。登場したミイラ爺さんと総書記っぽいやつに向け、威力低めな気弾を撃ってみた。呆気なく吸収。むこうは笑っているが私としては気をそらすことに成功したのでよしとする。変身したついでに気を高めて合図を送った後バリアーをはり、吸収されないよう敢えて人造人間の足元に全速力で突っ込み、自分ごと着弾した。そして、二人の背中に触れて街からすこし離れた上空に瞬間移動で運んだ。

 

中途半端な瞬間移動だけど、ための短さは悟空より上なのだ。一撃貰う前にさっさと駆けつけたみんなの後ろに避難する。

 

「あ、タンマタンマ! あいつ、気弾とか吸収できるみたいなんで、手のひらに気をつけてください!!!!」

 

一安心している間に戦闘をおっぱじめようとする奴ら、ちょっとは相手を見極めようという精神がないのか。今突撃しようとしたそこの親父組とシミュレーションゲームして負ける気がしないわ。というか、いつの間にかベジータいたわ。美味しいところが来た途端に突っ込んできたわ。

 

とりあえず、ここで戦闘したら色々危ないので荒野に移動することにした。都会に来ても一瞬で場面が荒れ地になる暗黙のルールはここでも適用されるらしい。まあ、ヤムチャさんと街を救った私を褒めてほしい。

 

ここで気になることが一つ。ちょっと飛んできただけで悟空が息を切らしている。まるでタバコ吸いすぎて肺機能が末期状態の中年のようだ。はい、心臓病だねこりゃ。

 

「悟飯、多分これ心臓病だよ。今のうちにひかないとやばいって。」

 

「なに? 心臓病はもう治ったのではなかったのか。」

 

「いえ、お父さん心臓病にはならなかったんです。ずっと元気で。だから、薬はまだ使ってないんです。」

 

はい、ここで私の出番。くっそ、あちこち動きすぎて瞬間移動しづらい。

あ、ベジータが悟空を蹴飛ばした! その気遣いは嬉しいけどもうちょいマシな救出方法はないのか、この未来のツンデレ王子が。

 

そんなこといってる場合じゃない。悟空の病状進行しすぎでしょ。まだそんなに戦ってないのに死にかけてる。

ヤムチャさんが自ら悟空を運ぶ係に名乗り出てくれた。謙虚な紳士対応できる人って貴重だよね。あと無謀な戦いに挑まない人も。

 

 

 

 

 

 

19号はあっさり始末されたよベジータに。あいつの超サイヤ人って、言わば私を踏み台にしてぶっ飛ばして完成したようなものだから見てると腹が立ってくる。でもあのビッグバンアタックって便利そう。他の気弾技に比べて攻撃範囲が集中している分、でかい攻撃を撃っても周りへの被害が小さそうだ。まあ、ベジータの技なんて使いたくないが。私のみみっちいプライドがそれを許さない。

 

肉まんくんもとい19号がやっつけられたってわけで。

本音を言えばここで20号はやっつけたいのだが、ここでやっちゃうとセルが出てこないしなー。そうするとサイヤ人組の成長が期待できないしなー。クリリンさんの嫁さん登場しないしなー。そんなことになったらこの先地球が無事でいられる自信はないしなー。

 

あーーやだやだ。

 

とりあえず、精神と時の部屋に入ろうイベントが来るまで私と悟飯はお役御免で許されてもいいかな?

 




瞬間移動完全習得ならず。ただし、相手の気を感じ取ったあと、対象との距離の調節は上手です。


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17話

ベジータと空羽って仲悪いままうまくやっていきそう。


ドクター・ゲロの研究所付近の北の山ナウ。寒っ! ブルマさんの話によるとここらへんに研究所があるらしいのだ。原作からいって間違いはないのだが。

 

しわくちゃミイラの攻撃に巻き込まれたブルマさんとヤジロベーを避難させるために悟飯が離脱。とりあえず私達の目的は今のところ人造人間の起動を阻止することになっているのだが、多分間に合わないので気合を入れる。でも、寒い。

北の山の高高度とかマジで地獄だから! さっきの戦いでピッコロさんが脱ぎ捨てたマントがたまたま私の方に飛んできたので捨てどきを見失ってそのまま持っていたのだが、正解だった。

 

現在私はビッコロさんのマントをぐるぐるに巻いている。着るのは恐れ多すぎるしそもそもの話サイズが合わないのでミノムシ状態だ。着るとしたら、セルとの決戦のときと決めている。

 

「寒いですね、クリリンさん。」

 

「ああ。上着を買いたいぐらいだ。」

 

「不便だな、地球人は。急がないと人造人間が動き出してしまう。見つけたら気を一気に上げろ。それが合図だ。」

 

「了解ですっ!!」

 

ピッコロさんに敬礼した後、私たちはドクター・ゲロを探すために散らばって探すことになった。今なおミノムシである。だって寒いんだもん。でもね、考えてみてよ。もしここで私が仮に先に見つけたとして、みんなのために17号と18号の復活を阻止したら? 下手したらあっさりセルに吸収されてしまったらたまったもんじゃない。

 

 

「出てこいやー、20号!!!!!!」

 

叫んでも出てこない。やまびこで帰ってきた。こんな広いところで人間一人探すとか無理ゲーd……

 

「「「「「!?」」」」」

 

突如離れたところでクリリンさんの気が膨れ上がった。さっすがクリリンさん、ベジータと違って仕事ができる。トランクスさんベジータ追っかけてどっかいっちゃったけど大丈夫かな。確かにクソみたいに嫌なやつなんだけど悪いやつなんだ。

…………あれ? フォローできない。

 

あ、もうみんな揃ってるっぽい。後ろからベジータたちもやってきた。ドアがおもったよりも頑丈らしくてあかないっぽい。ようし。

 

「うぉぉぉぉらぁぁぁ!!!!!」

 

飛んできた勢いそのままについでにグーパンチで扉に突っ込む。おもったよりも固くて拳が痛い。

 

「豪快だな。」

 

天津飯さんが後ろの方で呟いたが気にしない。将来は可憐な乙女になる予定なのだ。リア充を目指すのだ。

だが目の前にいる二人を見て固まる。やっばいな〜。ちょうど二人が起動されたところっぽい。16号の入ってるケースを持っている二人と物理「扉開けて〜♪」の餌食になったらしい20号。ざまあ。うめいているところを18号に瞬殺されている。南無。

ふたりともすごい美形。眼福。後ろのトランクスさんの殺気がやばい。なんかベジータとごちゃごちゃ言い争ってるっぽいが、いきなり気を両手に集中させ始めた。

ゑ? ちょいちょいちょい。

 

「空羽さん! どいてください!」

 

そう叫ぶと気功波を洞窟内でぶっ放した。あっぶねえ。入り口に近い方に立っててマジでよかった。でもさ、もうちょい考えようよ。この時点での最強キャラ相手に現時点での私たちの攻撃などさほど意味はないわけで。ほうれみろ。

 

「なっ!?」

 

トランクスが驚いている。うん、私も驚いている。人造人間の二人は洞窟の奥の方にいたのに傷一つつけずに脱出していたのだ。しかも16号のはいったケースを持って。20号がいないところを見ると土に還られたようだ。アーメンつけ麺。

 

「ふん。あの程度ではまるで意味がなかったようだな。」

 

おい、ベジータ。何隣でもう戦闘態勢に入ってんだよ。せめて相手の強さを見極めようとかそういう頭の使い方はないのか。脳筋だったか、すまん。

 

「あなたはあいつらの恐ろしさをまるで分かっていないんです。せめて孫悟空さんの回復を待ってから……。」

 

「どけ!」

 

「ぐはっ。」

 

「だめだよトランクスさん。あのクソ……じゃなかった、ベジータ? トランクスさんのお父さん? まあいいや、ベジータはお父さんに対するライバル意識が強すぎちゃうから、あんなこといったら突っ込んでいっちゃうんだよ今みたいに!」

 

多分原作から見るに、死ぬまで我が親父と張り合い続けるだろう。対抗意識を持つのには一向に構わないが、こちらにとばっちりが来ないことを願っている。なまじ世界救ってるから何も言えないのだちくしょうめ。

 

ベジータから腹パンをくらってダメージ受けているトランクスさんにアドバイス兼文句を言う。カカロットの手を借りなくとも一人で片付けてやるって本心がだだ漏れだ。だけどな? もうちょい相手の強さを見極めようとか、協力しようとか頭を使おうぜ。考えてこその脳みそなんだよ。

 

 

 

 

 

人造人間組には気がないので先に突っ込んでいったベジータをGPSにみんなで追いかける。戦闘する気満々のようで、ひたすらにわかりやすい。と言うか、もう戦い始めやがった。気が早すぎませんかね? なんとなくだけどここでベジータって18号に両腕おられてべそをかくんじゃなかったっけ? 泣いてなかったかもしれないけどまあいいや。

私じゃ絶対太刀打ちできそうにないのでサポートに回ればいいかな。

 

 

到着したらベジータがちょうどふっとばされて崖に突っ込んでいたところだった。やっぱ相手強いわ。

 

「大丈夫ですか、ベジータさん!!!」

 

真っ先に到着したトランクスさんがベジータを気にしている。あれだけ足蹴にされても父親を気遣えるってすごい。嫌な奴からいい父親に昇華することを願う。

 

「鬱陶しいやつらだ。お前らなんぞが役に立つと思うか?」

 

「ちょっと! お前みたいなやつを気遣ってくれる貴重な人材にそんなこと言わなくたっていいじゃんか!」

 

「ふん。人造人間とカカロットの次は貴様を殺してやろうか?」

 

「落ち着け、空羽。どうどう。チチさんに似てきたな……。」

 

トランクスさんになんてこと言うんだと憤慨しているところをクリリンさんになだめられた。どうどうって……。私は暴れ馬か、失礼な。私は今のところ絶賛将来はベジータより強くなりたい可憐な乙女である。いつかぶっ飛ばして笑ってやる。ちくしょう、ベジータが超サイヤ人になる前にぶっ飛ばしておけばよかったぜ。

 

「いうだけ無駄だと思うけど!! 一旦逃げたほうがいいんじゃないんですか!?」

 

「逃げたきゃ逃げていいよ。私たちは逃げるやつに興味はないからね。」

 

「冗談じゃない。今から貴様らを一気に片付けようってときになんで逃げる必要がある? 周りの奴らに手を借りるぐらいなら俺は一人で死んだほうがマシなんだ。」

 

「素晴らしいコメントだ、流石にサイヤ人の王子なだけのことはあるよ。よし、こうしよう。ベジータと18号試合をしよう。ただし、他のやつが参戦するときはこの俺も混ぜてもらう。いいな?」

 

「つづきやんの?」

 

「当たり前だ。」

 

せっかくの私がちょっと敬語を混ぜていってやったというのに。18号との試合が開始されてしまった。できればみんなでやっつけたいけど、17号まで来られたら絶対に死ぬので手が出せない。とりあえず、ベジは頑張れ。



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18話

空羽のお相手はお察し。


「殺されるぞベジータは……。」

 

「なんでですか!? 俺が全く歯が立たなかったあいつらに互角に戦ってるんですよ!!」

 

「みろ。ベジータが戦えば戦うほどにスタミナが消耗するのに対し、奴らの体力はまるで減らない。このままでジリ貧でやられるのも時間の問題だ。」

 

そう、はじめは結構押しているように見えたベジータも時間が経つとだんだんダメージが目立ってきた。18号の方は服がぼろぼろになっているだけでケロッとしている。無尽蔵に体力のある永久式の彼らをやっつけるとしたら、多分許容量を超えるダメージを一気に与えるしかないだろう

 

「ぐあっ」

 

「あのバカっ!!!」

 

良い息子を持ったな、ベジータ。腕を折られてしまったベジータがうめいているところへトランクスさんが向かって飛んでいってしまった。っておい! せっかくベジータ一人の犠牲で済みそうなところで犠牲者を増やそうとするなよう。原作から言って殺すとかはしないだろうけど痛いのは嫌なんだ。

ベジータ糞野郎思考の私の隣で周りが焦ったように声を上げる。トランクスさんを死なせないためにも男性陣が気を高める。え? やっぱ行くんですかみなさん。健闘を祈ります。

でも戦闘に全く参加しないほどのクズでもないので瞬間移動の準備をする。

 

……準備をする必要がほぼなかった件。人造人間は強かった。ピッコロさんが腹パンを食らって戦線から離脱。慌てて瞬間移動で回収したついでにベジータも拾っておいた。

 

「貴様なんぞの助けなd……。」

 

離れたとこに捨てといた。片腕ポッキンが何を抜かすのか。あとでクリリンさんに懇願して仙豆でも食わせてもらうがいいさ。って、天津飯さんが首を絞め上げられてる。

近くに行くのは怖いマンなので、遠距離で繰気連弾を飛ばしてみる。難なく避けられちゃったよ、でも知ってた。私なんぞの攻撃が通用したら苦労はしない。わかっちゃいたけど全く通用しなかったことにちょっとヘコみながら天津飯さんを救出する。よし、誰も死んでない。

 

「途中で邪魔をされたが誰も死んでない。仙豆を食わせてやるんだな。回復するんだろ?」

 

一息ついてたら私とクリリンさんの背後に双子が立ってた。気がない分気づかなかったよ。こわっ。

一応二人でファイティングポーズを取ったが、ちょっと拍子抜けした。現在私は変身中である。あきらかにこちらに戦意がないのは見てわかると思うがトドメをさすつもりは最初からなかったようだ。これが強者の余裕というやつか。

 

「へえ、お前もさっきの奴らみたいに変に光るんだな。データにはなかったが、それは一体何なんだ?」

 

おおう、ナチュラルに話しかけてきた。殺さなかったし案外結構いいやつ説は本当なのか? まあ不思議だよな。急に光りだしてパワーが上がるんだから。髪の毛も逆立つし私に至ってはマッチョ化を果たしちゃうし。110案件だよ。

 

「超サイヤ人だよー。金髪になって髪の毛逆だって強くなれるんだよね、これがまた。」

 

「おい、なにさり気なく普通に話してるんだよ!」

 

「お前は緑色だが。」

 

クリリンさんのツッコミのあとに17号からもツッコミが入る。私だって素直に金髪になりたかったよ!!!

 

「仕方ないじゃん!! 私だってこんな筋肉嫌だけど! なっちゃったもんはもう仕方がない。」

 

「お、お前たちの目的は一体何なんだ?」

 

「別に目的なんかないさ。これはゲームなんだ。俺たち人造人間だってとりあえず目的がほしいからな。クリアは孫悟空を殺すこと。かんたんだろ?」

 

「17号。もう行くよ? 早く新しい服に着替えたいんだ。またね。」

 

「じゃあな。」

 

18号はクリリンにキスをして、17号は私の頭に手をおいて去っていった。30秒ほど固まった後、私たちは急いで仙豆を配ってみんなを回復させた。

別にトキメイてなんかいない。

 

 

 

 

起き上がったあとのベジータの機嫌は噴火寸前どころか大爆発だ。こういうときにはそっとしておくに限る。しかしベジータも報われない。カカロットを超えて倒してやるぜと思っていたら、悟空は心臓病患って寝込むし死にかけてるし人造人間でも女にフルボッコにされてるし。でもベジータって絶対外部から刺激されたほうが伸びるタイプなんだよな。自分より強いものを許さないってのは、自分より強いものがいてこそ成長できるんだと思う。地球の未来のためにも頑張れと言いたい。

ベジータの性格が丸くなったらケーキでも持って遊びに行くかな。ブルマさんいるし。

 

「あ!!」

 

「放っておいてやれ。人造人間とは言え女に負けたんだ。ショックはでかいだろう。やつは超サイヤ人になることでプライドを取り戻していた。そのうち更に強くなって戻って来る。」

 

突然飛び立ったベジータに一同は少し驚くが、ピッコロさんから適切な意見が来る。さすがピッコロさん。師匠は言うことが違う。

だが私は知っている。私や悟飯と4歳ぐらいしか違わないことを。300年近く生きたやつの分身ってすごい。3歳で親の敵を討ちに来たんだもんなー。写真ないかな。若い頃のピッコロさんを見てみたい。

 

「ところでトランクスさん。トランクスさんのいる未来でも人造人間ってあんなに強かったんですか?」

 

「いえ……。あいつら、俺の知っている人造人間とは少し違うんです。あそこまで強くなくて、俺でもそこそこは戦えるぐらいで。」

 

「とりあえず家に戻って孫悟空を移すんだ。うかうかしていると人造人間がやってくるぞ。」

 

「な、なあピッコロ。お前はどうするんだ? 仲間じゃないか、教えてくれよ。」

 

「仲間だと!? 調子に乗るな、俺は魔族だ!! 世界を征服するためにお前らを利用しているだけだということを忘れるな!!!」

 

ここで一つ言っておくと、実は私はなにげにピッコロさんが世界征服を企んでる的な節を殆ど見たことない。

私とクリリンさんは気づいていた。ピッコロさんが飛んでいった方向には神殿があるということを。神様のことをあれだけ嫌っていたのに合体しようとしていることを。

現時点ですでにピッコロさんはネイルさんと融合している。ベースはピッコロさんだが、それでも感覚が全く同じままだとは思えない。事実、あの戦い以降気性の荒さが少し薄れている。もともと同じ人間だったとは言え、誰かと合体するのにどれだけ強く決心しなければいけないのだろうか。

 

私には想像もつかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

我が家へ飛んでいる間、人造人間のことを考える。

トランクスさんから聞いていた話とは結構様子が違っていたからだ。なんというか、だいぶ人間らしいし自我がはっきりしている。しかもあそこで誰も殺さなかったし、不必要な破壊をしている様子も今のところない。

だいぶおぼろげだったが、人造人間については好きな回だったので覚えている。なんかパワーを上げすぎて制御できなくなったとかなんとか……。

セルに吸収される前に説得できないかな。破壊できずとも連れ出すとかどうにかして。

 

そんなことを考えているうちに家についた。



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19話

ドッカンバトルの難しいステージがまるでクリアできないこのすけでございます。

お母様にスマホ制限をされたので、学校で配られたクロームブック(ノートパソコンっぽいの)にドッカンいれてるこのすけでございます。

執筆もこいつでやってるこのすけでございます。


家に戻った途端、

 

「空羽ちゃん!!!!! あれ? 悟飯ちゃんと一緒じゃねえだか?」

 

勢い良く開けられすぎた扉の餌食となりクリリンさんがたんこぶを作ったこと以外なんの問題もなく私は帰宅した。途中で餃子さんと合流したいという都合で一時的に別れることになった。クリリンさん相手にたんこぶ作れるお母さんすげえ。たしか天下一武道会で結婚したんだっけ? そこだけは真似したくないけど、悟飯とビーデルの出会いのきっかけも結構天下一武道会だった気がする。

やべえ、天下一武道会に縁がありすぎるわ。

 

「おい空羽。お前のお母さんに言い訳するの大変だったんだからな? あとで絶対に戦ったとか言うなよ?」

 

「了解ですヤムチャさん。」

 

こっそり耳打ちしてきたヤムチャさんに真面目に返事する。聞くに、うちの子がまだ帰ってこないという母親らしい質問に対してひょっとしたら戦ってるかもしれないとはとてもじゃないが言えず、どうやら私たちは危険なところに入っていないことになっているらしい。あとで口裏を合わせなきゃ。

 

「お? お前は未来から来た……。ひょっとして、人造人間たちは倒せたのか?」

 

「いえ、理由は後で話しますがここから孫悟空さんをすぐに移動させなくてはならないんです。」

 

「とりあえず、荷物をまとめてくれ。もうすぐ恐ろしい人造人間たちがやってくるんだ……!」

 

人造人間たちのパワーを感知することはできないらしいということと、悟空を狙って殺しに来るということを簡潔に伝えるとお母さんが男性陣にあれこれ指示を出して荷造りを終わらせた。かかること10分。もともと物が多くなかったとは言え、ものすごい速さで終わった。あとは悟飯が帰ってくるのを待つだけである。

ほぼ初対面のトランクスさんもめっちゃ使われてた。どうもありがとうございます。

 

「あれ? なんで皆が?」

 

「20号のジーさんの後に出て来た本命人造人間から逃げてきてっ!! ついでにもうすぐお父さん殺しにやってくるからっ! 今から逃げるのっ!!」

 

飛行機の中から大声で叫ぶと悟飯も慌てて飛行機の中に入ってきた。心配そうに悟空を見つめるが、薬を飲んだのでそのうち起きるだろう。考えてみると腹に穴空いてもしばらく生きてるようなサイヤ人を殺せるウイルスってすげぇ。ヤードラット産か何かかな?

 

ちなみに悟空はただいまマットレスのような簡易ベッドの上で寝ている。普段豪快な寝方をしている分、なんだか物足りない。時々頭の上に寝返りとともに降ってくる腕もなければいびきもない。よほど重症らしく静かに寝ている。聞けば数日で治るらしい。

原作知識がイージーモード? 甘いわ諸君。別に混血サイヤ人って以外なんのチートもないので自力で強くなるしかないのだ、物理でなあ!!!

 

 

 

「そ、そんなに強かったのか人造人間ってのは……。」

 

「ああ、トランクスの話以上だといってもいい。」

 

「そろそろ武天老師さまの家につく。ブルマにも連絡しておいたほうがいいんじゃないのか? あいつだって気になってるだろ。」

 

「なるほど。よし、空羽。」

 

「じゃ~んけ~ん……。」

 

 

「…………。無線借りるぞ。きついんだよなあ、お前のおっかさんの言うことって。」

 

「はは、未来でも変わりませんよ。」

 

出したグーでそのままガッツポーズをした私は悟飯の隣に座る。そしてじゃんけんに負けたクリリンさんがブルマさんに電話をかける。

 

「あ、もしもし? ブルマs……。」

 

「ちょっとクリリン? なによ無事だったわけ? そろそろ帰ったころかなって思って電話しても誰も出ないしさ。そこにでかくなった私の息子がいるんだったらスピーカーに切り替えてくんない? 何日かまえにうちの会社に西の田舎のほうの人から問い合わせがあったのよ、不思議な乗り物を拾ったんだけど使い方がわからないから教えてくれってさ。でも確かにウチのマークが書いてあったのに誰も見たことの無い型で何に使うものなのかもわからなかったんだって。それで私のところまで話がきたんだけど、私それ見て驚いちゃってさあ。あ、写真送るわね。どう見てもそれがトランクスの乗ってきたタイムマシンそっくりだったのよ。」

 

クリリンさんが言い終わらないうちにスピーカーから飛び出してきたマシンガントークだったが、例のセルが乗ってきたタイムマシンが発見されたようである。

トランクスさんが慌てて懐からケースを取り出して確認するがちゃんとそこにはタイムマシンがあるようだ。

 

「そ、そんなわけはありませんよ。ここに俺のタイムマシンはあります。」

 

「おっかしいな、これタイムマシンだと思うんだけど。場所教えるから一緒に見に行かない? 私は今から行こうと思ってるんだけど。」

 

「わかりました、俺も今からそこに向かいます。では、向こうで落ち合いましょう。」

 

「トランクスさん、僕も行きます!」

 

気になる話題だったらしく、悟飯も立ち上がるがそれにお母さんが慌てる。危ないことは無いといったあげくついでにヤムチャさんのごまかしも加わって落ち着かせていたのだが事情を仲間内で共有するにあたって危ないところにいってきたというのがばれていたからである。

ついさっきヤムチャさんがお母さんの怒涛の質問攻めにあっていた。

 

「その乗り物を見に行くだけですから大丈夫ですよ。」

 

「そうそう、私は今度はこっちにいるから、ね?」

 

二人がかりで説得して許可をもらった。いってらっしゃい。

飛行機の扉を開けて二人は西の方向へ飛び立っていった。うーん、疲れた。これからのことを考えるとちょっと寝ておいたほうがいいのかな?

 

よし、寝よう。

 

 

 

 

 

やっべえ、寝すぎた。

 

クリリンさんにはたかれて目を覚ました私は、テレビから流れてくるニュースを見て一瞬で目が覚める。カメハウスの中でみんながテレビに集中する。

 

なにやら様子がおかしい。この時間帯では大したニュースはやっていないはずなのだが、テレビからぼんやりと聞こえてきたニュースキャスターの声は緊迫しており鬼気迫っている。映像も編集されたものではなく、生放送であることが伺える。

 

 

『……ご覧ください…………この街では、このように住民が突如として消え去ってしまったのです。実に不思議な事件で……えー、このように住人のものだったと思われる衣服や所持品が点々としており、何かと戦ったような形跡が見受けられ…………な、何だお前は!? く、来るなあ!!   ブツッ』

 

その報道はいよいよセルが動き出した証拠であり、それは私を戦慄させるのに十分だった。




らすと、ピッコロさんではなくクリリンさんの間違いでした。指摘、ありがとうございます。


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20話

このまえ、久しぶりに日間ランキング入ったなと思ったらお気に入り数が増えた。

ただ、17号が将来の彼氏になりそうな雰囲気を出したあたりでガクッと減った。

なぜだ。


「俺、行って確かめてきます。」

 

「こいつら、その抜け殻から出たやつだっていうのか? やめといたほうがいいと思うぞ……。」

 

「本当に恐ろしいのは人造人間ですよ。超サイヤ人になれるんです。大丈夫ですよ。」

 

「ぼ、僕も行きます!」

 

「私も!」

 

隣でお母さんが悲鳴を上げる。そりゃそうだ。たった今ものすごい不穏な空気の漂うニュースをみたばっかりなのだ。すっごい親不孝をしているような罪悪感が湧いてくるが、ここは絶対行くべきだろう。

待てよ? 今セルが登場してくるってことは、そろそろピッコロさんとのファーストコンタクトをはたすのk……。

 

「お、おい……。なんだよこの妙な気は。」

 

「フリーザと、その父親の気ですよね、これって。」

 

「孫悟空さんにピッコロさん、俺の父さんの気まである。一体どうなってるんだ……?」

 

だいぶ離れたところで膨れ上がったその気は、なんとも言えない気色悪さがある。ベジータに悟空に、ピッコロさんにフリーザに。なんでもござれか。

自分の知らないところで勝手に兄弟みたいのが出来上がるってだいぶキモいぞ、ドクター・ゲロ。

 

「ホモかよ。」

 

「こんなときに何言ってんだよ、空羽。」

 

「???」

 

しまった、うっかり本音がぽろりと。でもさ、男性陣ミックスした結果がこれじゃん? 間違っちゃあいないとは思うんだよ。隣の悟飯には通じなかったけど。

よかった通じなくて。今の段階でこのニュアンスが通じたら私は本気で悟飯の将来を心配しなきゃいけないところになっていたよ。地球の未来よりも悟飯の将来のほうが心配になってたところだよ。

なんとも気色悪いぜ、セルよ。

 

しょうもない煩悩で頭が埋め尽くされてたら、トランクスさんとクリリンさんが飛び立っていった。悟飯はここにいるように言って、私はあとを追いかける。

 

「私も行きます!!!」

 

「空羽さん! この気、一体何でしょうか。また新たに凄まじい気が出てきましたけど……。」

 

「そう言われても……。」

 

「わかった! こいつはピッコロだ!! すげえ、本当に融合したんだ。」

 

うっそ、融合ってこんなにパワー上がっちゃうの? ポケモンが進化したみたいなことになってる。一応原作知識としてこのへんで神様と合体するってのは知ってたけど、流石に紙媒体で見るのと生身で感じるのって全然違うわ。別人ですか? ってぐらいには頼もしすぎる。

はじめは誰だかわかんなかったけどよくよく注意してみると確かにピッコロさんの名残がある。

 

「さっすがピッコロさんだ〜ってうおっ!!」

 

「せ、戦闘が始まったのか!」

 

ピッコロさんとセルとの戦いが始まったらしいが、衝撃波がもうすでにやばい。これ、だいぶ役に立てそうにもないな。

 

「あ、あそこだ!」

 

「あれが……きっしょい。」

 

「尾に気をつけるんだ。あれで人々を吸収していた。詳しいことはやつを片付けてからだがな。」

 

完全体になってないこともあってセルの外見はかなり昆虫っぽい。若干シワがあったりとダサい上にホラゲーのボスみたいだ。

負けたら吸収とかリスキーだろ。

 

「さっきのようなかめはめ波ではどうにもならん。逃げることはできないぞ。」

 

「かめはめ波!? こいつ、悟空の技が使えるのか!?」

 

「かめはめ波だけではないぞ、クリリン。元気玉だって使えるだろうな。」

 

「驚いた、悟空に教えてやったら驚くぞ……。」

 

「悟空? この時代ではまだ悟空が生きているのか!? それにそこのガキはサイヤ人の血を引いているのか。女サイヤ人などデータにはなかったが。なるほど、どうやら私の知っている歴史とは少し違うらしい。だが、私は必ず二人を吸収して完全体になってみせるぞ!!! 太陽拳!」

 

「うえっ」

 

セルを凝視しすぎていたこともあって、もろに閃光を食らってしまった。こんなところで太陽拳出てくるとかそこまで詳しく原作覚えてるわけ無いだろ! つまり私はそこまで悪くないっていうかそもそも罪があるわけはないんだが。おめめがいたいよう。

ついでにきれいに気配を消されてしまって見つけようがない。あんな外見で頭が回るとかおかしいと思う。

 

だが、ちょっとまて? 私がデータにないってどういうことだ? 未来の私どうしちゃったの?

未来と現代の分岐点はセルが来た、もしくはトランクスさんが来たときだろう。でもその時点での私は一回死んではいるっちゃいるけど生きている。

うぇあ〜いずみ〜???

 

そういえば、未来の私のことを聞こうとするとそれとなくはぐらかされ続けた記憶があるけど詰まるところはそういうことか?

そういうことなのか?

こう言ってみたけどぶっちゃけ意味わからん。ヘルプ、トランクスさん。

 

ごちゃごちゃ考えてたらベジータ来た。機嫌? いつも通りそこそこ悪い。急成長を遂げたピッコロさんのことが気になって仕方がないらしい。

天津飯さんが来てから詳しく説明することになったが、ベジータは鳩が豆鉄砲を食ったよう。

 

これについては私も同感なのだが、宇宙一の超サイヤ人とは一体。インフレのせいなのか知らんけど宇宙一からの道のりが長すぎやしませんかね? いや本当に。

で、ついでにトランクスさんにも質問しておく。

 

「ねえねえトランクスさん。 未来に私って、もしかするともしかするかもなんだけどひょっとして私未来にいない?」

 

「え、ええ。悟飯さんや母さんからも悟飯さんに妹がいたという話は一度も。隠してたとかそういうのではなくて、たぶん俺の次元の悟飯さんは本当に一人っ子だったんだと思います。そもそも母さんにこのことを話したら驚いてましたし。」

 

うっそん。やっぱいなかったんかい。なに? 数ある次元の中でここだけに放り込まれた的なやつですか……。

でもまあ、仮に未来の方にも私がいたんならもうちょっとどうにかなってたんじゃないかな。生死をそれだけかけなきゃいけない状況で、原作と生存の天秤で原作に傾くとは思えない。

原作も大事だけどね!? でも死ぬほうがだめでしょ。そもそも悟飯が死ぬという展開を私が許すわけないじゃないですかあ、やだなあ。

 

 

 

天津飯さんがご到着。神コロさんじゃなくてピッコロさんがものすごおいわかりやすくみんなに説明をする。当事者の私でも真面目に聞いてた。

 

「なんだと……?」

 

「お、俺達の細胞を……。」

 

「これぞ究極のホモ。」

 

「空羽、お前は一体何を言ってるんだ。」



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21話

原作であんまり改造されたということを気にしてなさそうな17と18。

恨んではいるけど。若干原作っぽくないかもしんない。


さて、トランクスさんよ。あたしゃ聞きたいことがある。

ねえ! 私ひょっとして未来にいなかったりする? さっきのセルのセリフがものすごく気になるんだけれど!

えーまじですか? こんなことってあるの!? 未来と今ってそこそこにはつながってると思ってたけど最前線に立っている私がいないとかどゆこと?

偏差値お母さんにめっちゃ鍛え上げられて腹筋割れてる感じがするけど、それでもわかんないから説明をだれか!

特にトランクスさん!!

 

「お、落ち着いてください空羽さん。」

 

お、まさかの全部口からダダ漏れだったらしい。でも私は悪くない。

地球の存続あれこれの前にそもそもの私の存在がわかんなくなってきたのだ。ひょっとして私ってこの次元だけに放り込まれたのか?

なんでか知らないけど。よくわかんないけど。

 

「あの〜、ひょっとするともしかするんですけど。ひょっとしてひょっとすると、私って未来にいなかったりしません?」

 

「そのことなんですが……言い出せずにいたんですけど、未来に空羽さんはいないんです。」

 

こんなに当たって嬉しくない予想ってある!? 

 

「死んじゃったの?」

 

「いえ、そもそも俺のところの悟飯さんは一人っ子で妹はいなかったんです。だから初対面のときすごく驚いて……。母さんに悟飯さんに兄妹がいたことを伝えたらすごい驚いていたので、本当にいないんだと思います。」

 

おうまいがー。本当に未来で悟飯が殺されてなおかつ私までいないとか。と言うか人造人間の未来組、悟飯を殺した上に殺戮マシーンしててピッコロさんも戦士もやられちゃってて……

なんかものすごい腹たってきた。特にセルの野郎。いつかぶっ飛ばす。

私と悟飯が協力したら頑張ればちゃちゃっといけるんじゃないか? 悟飯が調子に乗る前に私が活を入れて。これで完璧。

 

欲を言えば私も真面目に必死こいて頑張っておけば、覚醒を果たせたらなおベスト。カンバろ。

 

 

「うん、考えてもわかんないことはほっとくに限りますよね。これからどうします?」

 

「なんかすみません……。俺はこれからドクターゲロの研究所にもう一度行ってみます。セルや他の人造人間の手がかりをつかめるかもしれませんし。」

 

「あ、じゃあ俺も行くよ。」

 

トランクスさんとクリリンさんは研究所を見に行くことになった。何か弱点を探れるかもしれないということとこの時代のセルを完成させないためだ。

ほかはこの近辺をもう少し探り、あとで合流することとなった。私は少し寄りたいところがあるといって、一旦別行動を取ることにした。

嘘ではない、本当に寄りたいところがあるのだ。

 

 

 

 

 

 

人造人間御一行はおそらく我が家にそろそろ到着していい頃なのである。薄ぼんやりだが17号が来るまで移動していたがっていたようなきがするので物は試しで会えるか試してみようと思う。

現時点で人造人間を説得できれば御の字で、もし無理だとしても無駄にはならないはずだ。

 

前回の対面からして、即殺されるということはないだろう。あったらもちろん困るのだが。

 

変なやつをおびき寄せるとだいぶ困るので、飛ばしすぎないようにして我が家に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

我が家に近づくと見覚えのない車が止まってることに気づいた。ビンゴ。

ちなみに体はガッチガチである。戦闘になりませんように、みんなから怒られませんように。

 

「さっきのガキか。ちょうどいい。お前孫悟空の娘だな? 孫悟空を殺しに来たんだが逃げたみたいでな。居場所を教える気はあるか?」

 

「教える気があると思います? ちなみに現在絶賛別行動中なので私にも居場所はわかりません。残念でした。」

 

別行動なのはホントだが、居場所がわからないわけではない。お母さんの気を探せば一発だ。教えたら悟空が睡眠から永眠と昇華するのでアウトなので無理。

鍵を閉めておいたのだが、見事に蹴破られてる。修理代……。

 

「なんのようだ? あんたじゃ私の相手なんて無理だよ?」

 

「重々承知ですよ、18号! そんなことよりセルってやつのことを教えに来たんです。一般人を吸収して戦闘力を上げる人造人間で、あなた達二人を取り込むことで完全体になるんです。それを防ぐには、私達で協力して倒す必要があるんですよ。」

 

「セル? 知らないな。大体俺達だって人造人間だ、究極の戦士だぞ? なんでそんな奴に吸収されることがあるんだ。」

 

やっぱり信じない。でも話を聞く姿勢を見せてくれるだけマシだ。ひとの話聞かない勢に見せてやりたい。

 

「さっきの時点でもう二人と同じぐらいのパワーをつけてます。次あったら二人共絶対吸収されちゃうから!! 私達と協力しないにしても絶対に逃げて!」

 

吸収されて困るのは私達もだが、あんな奴に二人が吸収されるのは個人的にもよろしくない。

それにここに来るまで二人による破壊痕が殆どなかった。警察ともめたっぽいけど誰も死んでない。やっぱり未来とは違う。

 

「俺たちは人造人間だぞ? もう人間ではない俺たちにそんなことを教えていいのか? まあ、そのセルというやつが強くなったら困るのはお前たちもか。」

 

「17号、もう行くぞ。」

 

「改造されたぐらいでへこたれてんじゃねーよっ!!! 全然人間と変わんないじゃん! いい? 絶対に吸収されないでよ!? 吸収されたら私とクリリンさんが泣くからな!」

 

待ってられないとばかりに18号が飛び立ち、その後ろを車を抱えた16号が追いかける。相変わらず車で行くつもりらしいがあれって意味があるのだろうか。

彼らが飛び立つまえに聞こえるよう大声で叫ぶ。

そして17号も宙に浮く。

 

「人造人間を人間というとはな。変わったやつだ。」

 

一度振り返って私にそういったあと、空に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「空羽! 危ないことするんだったら僕にも言ってよ!!」

 

ただいま飛行機の上にて悟飯のお説教タイムである。

17号たちのところに行っていたということが見事にバレてみるみる青ざめた悟飯に拉致されました。トホホ。

 

「いや〜、殺されはしないと思ったんだよね……。それに悟飯に言っても絶対止められるかなあ、と。」

 

「それは止めるけど! でも空羽のことだから止めても止まんないだろうし。せめて僕にも一言相談してよ。一緒に行くってこともできるんだよ?」

 

「あれ? 私ってそんな止まんないキャラだっけ。」

 

「小さいときに僕が止めても突っ込んだ空羽が踏み入れたのは大蛇の巣。そして、寝てるピッコロさん当てようとした軽い気弾に帰ってきたのは気功波。僕も巻き添えに。そして……。」

 

タンマタンマ。色々やってた。

ピッコロさんに仕掛けたのは単なるかわいいいたずら心である。普通にバレバレだった。ちなみにin荒野である。当時の私は命知らずだったらしい。

悟飯は何もやってないのに色々巻き添えにしてた。いいのか? その年で悟って。

 

お父さんの容態が気になると言ってそこから私はまた別行動をした。

 

悟飯にはこってり絞られた。



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22話

地味〜に空羽がお母さん呼びしてきてます。心のなかでも。

そーゆー微妙な変化を感じてくれると嬉しいです。

次回ドラゴンボール! 口悪いぞ空羽!! 17号と戦う決死の抵抗!!!!


別行動をしたついでに甘いものをコンビニで少し多めに買って帰ることにした。食料がいくらあっても甘いものには甘いものの良さがあるというものだ。最近緊張が続いているからいいリラックスになるだろう。ピッコロさんは何を食べるのか正直マジでわかんないからとりあえず天然水を買っておいた。

家からちょっとお金を持ち出したけど多分大丈夫だろう。我が家お小遣い制じゃないし。

 

セルの脅威から少しでも逃げようと軽く世間はパニックだが、なんとこんな状態でも通常運行のところは探せばあるものだった。

私が入った店いわく、どこに出るんだかわかったもんじゃないから逃げる場所すらわからんとのこと。ついでに人生最後になるかもしれないんだったらいつも通りでいたいと。おっちゃん、悟ってるね! とお互いガッチリ握手して変な友情が生まれた。

ついでにジュース一本おまけしてくれた。いい人だったこのおっちゃん。もし万一殺されたとしても絶対ドラゴンボールを使えるところまでこぎつけてやると決心した。死ぬなよ、おっちゃん!

 

カメハウスに戻ると大体のメンツは揃っていた。現在なお続くセルの襲撃は多くの都市を襲っていて、社会を恐怖に陥れている。見ていることしかできないのは辛いがせめて精神的にも疲れはとってほしいなと思って菓子やスイーツを配ったら案外好評だった。最近のコンビニは高性能なのだ。

 

報道によるとすでに被害は全国各地に広まっていて、おそらく効率よく吸収できるという理由からなのだろうが大都市ほど被害が大きいらしい。かといって小さな町が襲われてないかといえばそうでもないらしく完全な安全地帯がないのが更に不安を煽ってるらしい。シェルターが売れてるそうだ。効果があるとも思えないが。

 

悟空の容態は少しずつだが順調に回復へと向かっているようだ。だんだん寝相が悪くなってきた。だが意識は戻ってないらしい。

 

 

 

更に経つこと3日、飛行船で行ってみたり私の瞬間移動を活用してみたりと頑張ってはみたがだめだった。都心だと隠れる場所が多すぎる上に、街が全滅してるとピンポイントで移動できない上に私の瞬間移動が完全ではにためがっつりセルを追うことができなかったのだ。

だがここで吉報である。

 

「悟空!」

 

「「お父さん!!!」」

 

心臓病を短期間にて完治させた悟空が瞬間移動で飛行機内に現れたのだ。たしかに嬉しいのだが思い切りむせた。水分補給中には驚くからやめてほしい。家の中で瞬間移動は使うな令がお母さんによって発令されたがこういうことか。ベッドの中から食卓に移動するという横着を極めたら禁止された。まあ、行儀がいいとはお世辞にも言えないのは自覚してる。

 

「神コロ様」

 

「「神コロ様」」

 

「名前まで合体させるんじゃない。ほとんどピッコロなんだ、ピッコロと呼べばいい。そして二人は復唱するんじゃない!」

 

神コロなんて名前があったとは。全く覚えてなかった。つい復唱しました。

そして悟飯が心なしか私に似てきた気がする。そこで復唱するところとか。まずい、これはまずい。

 

「たった一日で一年分の修行ができる場所があるんだ。そこで修業をする。ベジータとトランクスも誘うつもりだ。悟飯と空羽もそこで修行させる。」

 

「悟飯、先に行きなよ。」

 

「空羽はどうするの?」

 

「大丈夫、その後にピッコロさんあたりと一緒にやらせてもらうから。」

 

「よし、悟飯。おらの手を握れ。わりいな空羽、先に行ってるぞ。」

 

「頑張って!」

 

頑張れ悟飯、地球の未来はまじでお前の方にかかってる。だが安心しろ。私が全力でサポートする。セルがもう戻ってこれないくらいに木っ端微塵に吹き飛ばしてやるわ。

悟飯の妹に生まれてからはや10年がたとうとしてるが未だきっちり守りきってないのだ。途中でかなりログアウトしてる上に多分潜在能力の時点で悟飯のほうが上なのだろうがうかうかしてるとガッチリさをつけられそうなのが怖い。

…………信じられるか? まだ私ら10くらいなんだぜ? まじかよ。過酷すぎるだろ。悟飯が真面目なのはひょっとしたら小さいときから苦労しすぎたからなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

その後何度もセルへの接近を試みたが、セルを見つけることすらできなかった。こちらが近づく前に気を消され逃げられる。これでは見つけられるわけがない。

 

そしてカメハウスに戻ったあと仮眠を取った。シャワーも浴びてさっぱりしていたので爆睡した。そしてピッコロさんに起こされ、そこにいた3人を見て一気に目が冷めた。

 

「……しばらくぶりです、3人とも。」

 

「なんだ、お前もいたのか。まあいい、孫悟空の居場所を教えろ。」

 

ピッコロさんが前に出る。

 

「素直に教えるとでも思うか?」

 

「だったら力ずくで吐かせるまでだ。」

 

「なら、向こうに無人島がある。そこで戦おう。」

 

そう言うやいなや、人のいないところへ飛んでいった。

そこには現時点で戦えるほどの戦闘力を持っていない私達が残された。

 

「まずい……。」

 

これでは大きな戦闘になることは避けられないだろう。セルは人間ベースの二人とは違って気を感じ取ることができる。セル来るでしょこれ絶対。でも説得するだけ無駄なのはわかってるが……。

 

「おい、空羽! 戻れ!!」

 

超サイヤ人に変身した私は、全速力で無人島に向かう。後ろから私を止める声も聞こえてきたがここであいつを完全体にすれば悟飯に課される戦闘のレベルが跳ね上がってしまう。17号と18号も吸収されてしまう。

 

それは絶対に嫌だ。原作なんてこの際知ったこっちゃない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後々戦闘をするかもしれないということを思い出して多少速度を落としてたら後ろから天津飯さんが迫ってきた。何やってるんだ、という本音がありありと顔に出てる。

 

……本当にすみません。

 

 

 

「ピッコロさん!! まずいですよ、セルに気づかれてます。」

 

「セルだと? くそ、戦闘に集中していて気づかなかった。」

 

そう、セルが接近中なのである。超化した私よりも遥かに速い速度でこちらに向かってきてる。この調子だとあと2分ぐらいで到着する。ので。

 

「17&18号! セルが来てるからまじで逃げてくださいよ!! ほんっとうに今じゃ誰も勝てないから、吸収されると色々悲しいしこのあとの戦いのレベルが上がりすぎてまずいから!」

 

「だから、そのセルがどうしたっていうんだ。人造人間は究極の戦士だぞ?」

 

「だからそいつもちょっと違うけどゲロの人造人間なんですよ。せめて逃げないと吸収されてあいつの一部にされちゃうからっていってんだこんの分からず屋!!」

 

「言ってることは本当だ、17号。大きなパワーを持ったものがこちらに来る。お前より更に大きな力だ。」

 

16号に言われて初めて驚いた顔をしている。今まで私の話しはなんだと思ってんだ。

もう逃げられないほどに近づいたセルの気に私は諦めという名の気合を入れた。




リアルがね、厳しいんだよ。

夏休みだというのに勉強させようとしてくるんだ。しんどい

なんかグダグダ続いてるけど、次回で引き締めたい。


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23話

こういうシーンって書くのクソしんどい。


ぎゃーぎゃー言ってるうちにセルが来た。瞬間移動で二人連れて逃げようにも周りが海で隠れきれる自信がない。

 

「へえ、あいつがセルというやつか。」

 

何をのんきな。視界の橋でピッコロさんと天津飯さんがものすごい顔してる。パワーを感じれないからだろうが美形二人はいまいち危機感を持ってない。当然セルは気を抑えているのだが私の本能がさっきから警鐘を鳴らしまくってる。ついでに心臓バックバク。

 

今この瞬間だけは人気のない無人島というのが恨めしい。瞬間移動がものすごい使いづらい。破壊? 嫌だ、ていうか無理。

 

 

「このセルの体の一部になれることを光栄に思うんだな、17号、18号。はあっ!!」

 

気を高めるセルの体から発せられるパワーは凄まじいものだった。ちりも積もればなんとやら。……嘘だろ?

前に立ってる17号に向かって、尻尾を……ちょい待った!!!

 

17号にしがみつく形で尻尾攻撃を回避した。身長が違いすぎて私がぶら下がっているという形だ。なんて格好の付かない。

 

というかさ、悪役ってもうちょっとかっこよく時間かけて名乗っても良くない? なんの前触れもなく吸収しようとしてくるからびびった。なんの流れもなく世界が終わりに歩むところだった。

 

「どうやら、俺を吸収しようとしているのは本当らしいな。」

 

私の頭を掴んで引き剥がそうとしてくる。ふんぬぬぬ。離れるもんか。

相手の気を感じ取れる能力がないせいで17号は相手の強さをはかれてない。まあ、改造された時点で自分より強いものがいなかったものもあるのだろうが。

 

「いい加減離れろ、邪魔だ!」

 

「だから、逃げろってんのに!!!! って、やばい!」

 

見事邪魔者認定された私は、セルの攻撃を喰らうことになった。今回ばかりは私を雑魚認定してくれて助かった。

全く本気でない攻撃に私は見事ふっとばされて、岩山にダイブした。顔からもろに。

 

でもね、無駄に数多の死線をかいくぐってきた私がこのぐらいでへこたれるわけではないんだよ。めり込んだ体を引き抜いて這い上がるのにちょっと手間取ったら、下からエネルギー波が漏れてきて避けるのに焦っただけなんだよ。

 

そこで見たものは。

 

「17号、危ない!」

 

「しまった!」

 

わざわざ地下で移動したらしいセルが17号の背後に迫っていたのだ。でもここでとっさに17号のもとに瞬間移動で駆けつけた私はマジで有能。こりゃあ将来就職にも困らないレベルだよね。

はっはっはっ…………はあ。

 

戦闘力さも顧みないで必死にバリヤーを張ってるこの状況。無理がありすぎるだろ。この後のことを考えずに全力で張ってるけどどんどん押し込まれてる。

 

「吸収なんてされてたまるか!!」

 

ここで解説すると私のバリアーは体にぴっちりまとうタイプのものではなく、17号と同じく球状のものである。

そして身を寄せ合って全力バリアーを共同で張ってるその様はまるで、日曜日の乙女に有名なプニキュア。ちなみにこの現実逃避はリアルタイムでやってたわけではない。そんな暇があるわけないわけで。

 

「空羽!!」

 

「気功砲!!!」

 

全力バリアーがピシリピシリ言い始めて嫌な汗が出てきたところで、二人の加勢が入った。そして16号に殴り飛ばされて足止めを食らうセル。

私があーだこーだやってるから全員元気。ただ、勝てる見込みがいまいち無い。ここでみんなで逃げても人造人間の双子をおいてっちゃうと意味がないし、きっちりマークされてるせいで逃げおおせるとか絶対無理。

精神と時の部屋使ってるのって今誰だっけ? とっとと出てこいやあ!! 

 

時間的にそろそろ誰か来てもいい頃なんだけどな。そろそろいい加減やばいと思う。必死に絞り出した私の記憶によると、味方側瀕死の回だったと思うんだよ。どのタイミングだったっけ?

 

唯一まともに戦えている16号を前にして私たちはひたすら援護、援護。双子の人造人間組も不本意そうだが協力してる。マークが硬すぎて戦線の離脱ができてないからだ。

 

よっしゃ、16号強い。

 

いけんじゃね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんな、知ってるか。こういうのをフラグと言うんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

16号の攻撃と私達の攻撃をまともに食らって、セルは岩山に叩きつけられた。そして感じられる僅かな気。

 

「やったか!?」

 

ふと私を襲う違和感。そう、あっけなさすぎる。

 

 

 

「うわっ!!!」

 

「なっ。」

 

セルの気とは全く別でなおかつ完全な死角である地面から、大きく開かれたセルの尻尾が生えてきた。案外生々しくてグロいんだね、尻尾の内側って。

 

「17号!」

 

「空羽! 戻れ!!」

 

ピッコロさんの叫ぶ声が聞こえる。せめて、せめて17号だけでも。咄嗟に17号の元に飛び出したのは私。無謀だと分かっていながらもはややけっぱちでバリアーを張る。

 

私と17号のバリアーは決して小さすぎるものではない。ただ、ここまで新型素材みたいなノリでどこまでも伸びる代物だとは思っていなかった。

 

「おい、さっきみたいな移動技使えないのか。」

 

「無理だよ。そんな集中する暇なんてないし、変にセルに接触してるからうまくいくかわからない。」

 

「……一つ冥土の土産にでも聞いておきたい。なんで俺を助けようとした?」

 

「セルが強くなると、悟飯が困るから。…………と言うのは建前で、この時代の人造人間ってそんなに悪いやつには見えなかったから。ゲロとセルは別だけどさ。」

 

「…………。」

 

 

 

「おい、16号!! どうにかならないのか。このままだとふたりとも吸収されちまうぞ!」

 

「無理だ。一撃で倒すほどの力はない。セルを仕留め損ねた上で二人が動けなくなる可能性のほうが大きい。」

 

「しかし、これはどういうことだ。たしかにセルの気は向こうにあったはずだ。」

 

「セルは、俺の細胞を持っているせいで再生ができる。おそらく自分で自分の体を切り離し、ダミーにしたんだろう。俺の特性とは言えあいつに使われるだけでここまで忌々しくなるとはな。」

 

 

 

 

 

「17号、私が一瞬だけフルパワーでバリアーのサイズを大きくする。一回大きくしたら維持できずに潰れるから、チャンスは一回きりだ。その瞬間に出てくれ、頼む。」

 

「犠牲になるつもりか!? …………分かった。」

 

「あいつを絶対に倒してよ。……はあああああああああ」

 

持続し続けられるパワーではなく、一瞬だけの最大火力を出すために。体に鞭打って気を高める。

 

 

バリアーのサイズがわずかずつだが膨らみ始め、人が辛うじて逃げ出せる隙間が出来た。

 

「17号! 今だ、早く。」

 

「ああ、そうだな…」

 

そう言うと、17号は私の背中に手を当てた。

 

「17号、何を……?」

 

「体の小さなお前の方が成功しやすいからな、気にするな。サイヤ人は戦闘民族なんだろ? 期待してるぞ。じゃあな。」

 

それだけ言い切ると、風圧で私を外に押し出した。

 

最後に見たあいつの顔は、微かにだが笑っていた。

 

「17号ー!!!」




合宿行ってきます。


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